気兼ね無く※短編有り
疲れました。
しかし終わってみると中々に充実した日々でした。感想や評価をくださった皆さん、ありがとうございました。
最初は続ける気もありませんでした。しかし、皆さんの続けて欲しいと言う言葉が嬉しくてここまでだらだらと続けてしまいました。
いやはや単純で申し訳ないです。
それと気になったことをひとつ。
皆さん私に合わせて丁寧な口調で接してくれますが、もっと砕けて接して欲しいですね。
こう見えてノリは若いつもりですので。
さて、ここまで愚にもつかない話を聞いてくださった方々に、お詫びの印として短編をひとつ。
三分で仕上げます。
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それとって。
はい。
さんきゅ。
あれ終わった?
ああ。
うん、ありがと。
いつか思ったことがある。言葉に出さなくても伝わる本物が欲しいと。
しかしそれはありえない。言葉に出さなければ伝わる筈がないし、そもそも言葉に出しても他人の気持ちなんて100伝わるなんて事はありえない。
でも、それでも欲していたのはそんな関係だった。
目を見る。何をしたいのか訴えてくる。
手を繋ぐ。気持ちが伝わってくる。
抱きつく。心音はまるで会話するように感情を伝える。
そんな関係をまさか持てるようになるとは思わなかった。
彼女と会って、それから7年。一度目の結婚式から5年。
二度目は彼女が引退してすぐに挙げた。
勿論世間ではこのために引退したのかと、トップアイドルだった彼女に詰め寄ったりしていた。
お仕事疲れちゃったし、やしなってくれるならそれが一番だしね。
もともとテレビでも働きたくないと言っていた彼女の言葉を、世間はああ、確かに。と受け入れてしまったのだ。それでも記者は売れる記事を書こうと弱いところをつこうとしたが、
夢が叶うんだー。
そう言った彼女の笑顔に、皆が圧倒され、バッシングしたかった記者も彼女の幸せを祝う記事へと変更した。
だから俺は最初から言っている。
誰も彼女の笑顔に勝てないのだ。
「おつかれー。八幡。ご飯できてるよ」
「ああ、いつもありがと」
玄関で迎えてくれた彼女、杏はいつも抱きついてくる。
いやまぁ嬉しいんだけどね?最初の頃は自分を第三者の目線で見て、恥ずかしさの余り、リア充爆発しろと言った。
もう流石に慣れたが。
「最近のお風呂ってさ、洗ってボタン押すだけだから簡単だよねー。杏にぴったり」
「それじゃないと風呂はしないって言ったのはどこのどいつだよ…」
「てへ☆」
「あーかわいいかわいい。でも誤魔化せてないからな」
かわいい。
今は一軒家をローンで購入し、二人で生活している。
悪夢のローン生活。一番嫌な言葉だな。
「あ、それと杏の両親が今度くるってさー。今日電話あったよ」
「わかった。仕事空けられたら空けとく」
新婚生活。
そう、杏とは結婚した。前とは違って正式なもので、今隣に居るのは、比企谷 杏。
杏はアイドルを引退した。それからすぐに正式な式を挙げ、二人は正式に夫婦になった。
そして最初はどうしようかとおもっていたのだが、基本働きたくないと言っていた灰被り姫は、家事は全部すると言ったのだ。
え、なに熱あるんじゃね?と最初は疑ったが、
最初に言ったと思うけど。せめて家事くらいしなよって。言った本人がしないのは違うと思うし。
なるほど。そういや言われたような気がする。
それでもいつもさせているのは悪いので休みの日は手伝っているが。
「そ、それでさ、そのお母さんがね、ま、孫はまだかって…」
「ぶっ!」
飲んでいたマッ缶を吐き出す。
いやいやそりゃ、やぶさかでもないよ?でも、ほらあるじゃん?
羞恥心とか。乙女かよ。
「そ、そろそろ考えた方がいいかもな。杏も落ち着いたしな」
今までは色々と騒がれていたので少々動きづらい事もあった。
まぁそれでもやることはやっていたが、子供となると話は別だ。なにそれ、八幡爆発しろ。
「そ、それで、今夜とか、どう、かな?」
「あ、ああ、そう、だな。か、かんがえとく」
考えとくってなんだよ。そんなに時間ないぞ。
でもまぁ今の生活がどうしようもなく幸せである。
これがなくなれば俺は生きていけないだろう。だから今を大切に生きていこうと思う。
昔は自分が泥を被ればすべてうまく行くと思っていたが、今ではそれは間違いだと気づくことが出来る。気づかせてくれる人がいる。
だからこそ、
俺の青春ラブコメは間違ってはいけない。
…この年で青春とか笑えない。
日時:2016年06月11日(土) 00:17
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返信コメント
風邪薬力
わざわざ目を通していただきありがとうございます。
最近の世間には絶望をテーマにしたものが流行っていたりするのですが、やはり私は幸せな物語が好きです。
そんな物語は現実だけでお腹一杯だと思うのです。
ですのでこの二人は際限無く幸せになっていただきます。
日時:2016年07月14日(木) 23:24
tar
孫に囲まれて老衰で死ね!!(訳:幸せに生涯過ごせよ)
日時:2016年07月13日(水) 14:14
夕凪 琥珀
おおー!本当にある!作者さん教えてくれてありがとうです!
ああ、やっぱり二人のやりとりは癒されるなあ。ずっと幸せでいてほしいものだ。それにしても、さすがは杏と言うか、ゴシップのために生きているような記者たち(完全に偏見)を相手にあっさり意志をひっくり返させるなんて。恋は人を強くすると言うが、その典型例ですな。もちろんいい意味で。
日時:2016年07月11日(月) 22:14
ウィルン
今さらながらに気付いたので読みました。
以前はしなくていいと書きましたが今回こそは
リア充爆発しろ!
リア充爆発しろー!
日時:2016年07月11日(月) 21:40
風邪薬力
目を通してくださってありがとうございます。
そうですね、私もからも続編を要望してくださった方にナイスぅと言いたいです。
私自身ここまで書けて楽しかったので。
まぁダメもとで聞いてみることにします。
全てに答えられる訳じゃないので心苦しいのですが、なるべく貰ったものは返せるように頑張ります。
日時:2016年06月11日(土) 05:25
たくた
完結お疲れ様でした!@途中で続編の要望出してくれた人ナイスゥ!
一定層の読者がいるから大丈夫でしょ(無責任
日時:2016年06月11日(土) 00:52
風邪薬力
目を通してくださってありがとうございます。
答えられましたかね?少し不安でしたが満足していただけたのなら嬉しいです。
別の話…。なにがいいんでしょうか?書く意欲はあるのですが題材が思い付きません。
アンケートしたら答えてくれるでしょうか?
誰も答えてくれない未来で私が泣いている姿が見えます。
日時:2016年06月10日(金) 01:03
スノウ.ym
完結お疲れ様でした!
色々と要望にも応えてもらってとても楽しく読ませてもらいました٩( 'ω' )و
もしまた別の話を書くのであれば追いかけます!
日時:2016年06月09日(木) 10:10