6話に関して

科学革新同盟、革新遺伝学派の元ネタ

昔々とある国でとあるイデオロギーに基づく革命が起きました。
革命の先には独裁が待っていました。

新しい時代には新しい時代の科学の在り方がある。そう考えた人達がいました。
イデオロギーが正しいのだから、科学も当然それに則るべきだと考えた人達がいました。
これは自らの目的を叶えるための良い機会だと考えた人もいました。

当時その国の生物学は世界の最先端でした。しかし、イデオロギーに適合すると指導者が考えた「とある疑似科学的な学説」が、科学的な検証など二の次にして強力に推進されました。
当然その国で主流であった生物学者達の中には反対する者が多く出ました。
彼らに待っていたのは粛清でした。
イデオロギー及びその学説に反するとされた研究は中止させられ、成果は破棄させられました。科学の方法論は捻じ曲げられました。
結果、その国の生物学は長期間にわたり大幅な後退を強いられました。
このことは農業に対する悪影響(農業生産の停滞)、社会に対する悪影響に繋がりました。
同様のことは規模の大小はあれど他の分野でも起き、その国の科学は多くの分野で停滞あるいは後退を強いられたのでした。

「ルイセンコ論争」は、
科学は政治の影響によって容易に停滞も後退もする、それが国家と社会にさらなる悪影響をもたらす、という良い例かと思います。



ゲノム編集に関して

ゲノム編集は大きな可能性を秘めた技術ですが、当然ながら現時点で作品内で述べたような使い方は(多数のブレークスルーが必要であるため)できません(なので、そのようなことが近い将来起きることは良くも悪くもまずありません)。遠い将来に関しても、対応策が用意可能なので、作中のような科学の後退が起きない限りはこれまた心配の必要は少ないと思われます。


日時:2018年09月04日(火) 23:41

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