リレーで遊ぼ
こんなん投げるから、誰か続きヨロ――。
いや、うん、なんか最近やる気が、体が動かぬ……。
なので、なんか興奮できるような物語が見たいということで、リレーっぽく、誰かに託して、次へ、次へとやってみたい……。
色々やって良いぞー
テイク
――死に絶えた。
あらゆるすべて、人、物、事象。
現実に即し、そこに存在していたはずのもののことごとくが死に絶えていた。
なぜ。
何が起きたのか、だれひとりとして理解などできやしない。
だたの一瞬のうちに平和は崩れ落ち、地獄がここに創造された。穏やかな午後の昼下がりは、取り返しのつかないほどに血に染まってしまっていた。
この大虐殺、問答無用の殺戮がただひとり、戦場にたつ一人の男により引き起こされたのだと言って誰が信じるだろう。
そのうえで、その魔人に匹敵する存在が、あと六人もいるという現実をだれが信じたいと思うだろうか。
信じられるはずもなく、国を守る防衛機構たる軍がただ一人の男の手により敗北した時点でだれもが希望をあきらめた。
開かれたパンドラの匣から飛び出した絶望は、とっくの昔に希望を食い荒らしていたのだと悟ったのだ。
もはや誰もこの地獄から生きて出ることはない。魔女の窯の底でただ溶けて消えるまで、慟炎に焼かれるのだ。
男。
あらゆる死を成した男は、目を閉じて座っている。己の同胞が今だ、虐殺を続ける中、目を閉じ座していた。
桜の花が咲き誇る大樹の下で、まるで花見でもしているよう。
「来たか」
男が目を開く。
嚇怒に燃えた黒く染まった紅の瞳は化生の証。この世全てを憎み、この世すべてを破壊する悪鬼羅刹のそれだった。
そんな男の前に現れたのは、男と似た軍人であった。
階級章に刻まれた名は、刃の一文字。
ジン。そう呼ばれる男だ。
軍装は炎が巻き上げる煤に汚れているが、その相貌には一切の汚れはない。かき鳴らした軍靴は赤く染め上げられ、手にした刀は、水が滴るほどの冷気を放っている。
尋常ではない刀気と殺気を放つジンは、静かに桜の下に佇む男へ静かに言葉を紡ぐ。
「なぜだ」
「――こと此処に至ってなお、なぜと問うか。ジン」
「なぜだ」
「おまえは変わらないな」
ただ放たれる言葉い男は苦笑する。それは化け物が見せた唯一の人間性のようにも見えた。しかし、すぐにそれらは彼方へと消し飛ぶ。
「言ったはずだ。夢の為だと」
「この光景が、貴様の夢だというのか」
「そうだ。人間は駄目だ。おまえのような者はごく少数で、その他大勢など何一つ、値しない」
「……」
「おまえもわかっているのだろう? ジン。人間という生き物がどれほどに罪深く、傲慢で、それでいてどうしようもないものか」
「…………」
ジンは無言。
それは肯定か、否定か。
「だからこそ、我らはこうした。それだけだ」
「……あいつらもか」
「そうだ。我らだ」
「…………」
「かつての友、かつての恋人、かつての仇、かつての救えなかった人、かつての親、かつての兄、かつての妹。切り捨てられた者だ。救われなかった者だ」
「だとしても、おまえがしたことは間違っている」
「ああ。そうだろう。我らは間違っているのだろう。だが、だからこそ――止められんのだよ。この激情を、この熱情を、この怨情を、燃やさずにはいられないのだよ」
「化生に落ちてもまだ止まらぬというのか」
「然り。言った通りだ、ジン」
「なら、おまえは俺の敵だ。コウ」
「もとより我らはそうだっただろう」
しゃらりと、コウが刃を抜き放つ。
光すら呑み込む、漆黒の刀身。陽炎を纏うほどの熱気すら放つそれはまさしく化外の刃。
「さあ、来い英雄! 化け物を殺し見せろ!」
「もとよりそのつもりだ――」
音が消える。
時が張り詰め、緊張とともに――切れた瞬間、世界を左右する戦いの火ぶたが落とされた――。
「「我が声を聴け、審判者――我が名は、劔を殺す者!」」
抜き放たれた抜刀詠唱。
天元へ届く
続き。ぴんころ
互いの信念が籠もった刃がぶつかり合った瞬間、彼らの
絶対零度の炎が、無限灼熱の氷が、滅殺するという決意を具現化した波濤となりて空間そのものを軋ませた。
しかし、それすらも彼らにとっては余技にすぎない。
なぜなら、彼らは互いのことを信じている。
この英雄は、どれだけの武技を持ってしても殺しきることなどできないと信じている。
そんなもので殺しきれるのであれば今この場にこの男が立っているわけがないということを知っている。
だから、その在り方の大元である心を折りにかかる。
どれだけ無謀であろうとも、それが砂漠から一粒の砂を探し当てるようなものであるとしても、それだけ可能性があるのであれば化け物はその可能性を引き当てる。
この化け物は、どれだけの武技を持ってしても殺しきれることなどないと信じている。
そんなもので殺しきれるのであれば怪しい動きを始めた時点で殺していた。
だから、その在り方の大元である彼の心を折りにかかる。
化け物を殺すのが英雄ならば、彼を殺しきってからでなければ名乗れない。彼が己を英雄と呼んだのだから、せめて友であった者として、彼が呼んだその在り方を己の根幹としよう。
――故に。
「「お前はここで死ね
友が自らを称した言葉を自らの在り方の根幹とすると定めた二人は、互いの心を折るために。
――ああ、この男には勝てない。
そう思わせるために、さらに出力を上げていく。
化け物は、人間をやめてしまったが故に出せる力で。
英雄は、人間を超えてしまったが故に出せる力で。
互いの心を折りにかかる。
日時:2018年09月18日(火) 13:33
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返信コメント
三代目盲打ちテイク
できますともー、どうぞー
日時:2018年11月30日(金) 01:32
三代目盲打ちテイク
いやいやまだ終わりませんよ(笑)
日時:2018年09月19日(水) 06:28
ジンネマン
終わり(笑)ですか、残念無念。
日時:2018年09月18日(火) 22:52
三代目盲打ちテイク
〉ジンネマンさん
これまた濃いのが来たなー。
よきよき。
〉兼任仙人さん
終わった(笑)
日時:2018年09月18日(火) 19:13
ジンネマン
プレビューが出来ないから上手く書けているか不安ですが、こんな感じでいかがでしょうか?
やはり、こんな二人には早々決着をつけられては勿体ない。と思い、少女(邪魔者)を派遣させて貰いました!
日時:2018年09月18日(火) 13:36
ジンネマン
一瞬にもさ成らない刹那のせめぎあい。
出力の英雄、威力の収束率と増幅率の英雄。全くの互角。平行となり釣り合った両天秤。
互いが互いにこのままでは終わらぬと知り、始まりを終わらせるための1手を紡ごうとして――
《center》《| 《空白》》が訪れた《/center》
文字通りの空白。対峙し、せめぎあい、生死をかけた血戦に《 》が生じた。
それは、あえて言うなら穴だ。一つの世界という名の絵画に空いた無色の空白。仮に目の前の英雄を同じ例えで言うなら|世界《絵画》を紅く塗りつぶす|色《血》だ。
故に異様。塗りつぶす訳でもなく、塗り替えるわけでもなく、浄白された|《》《無色の穴》。
二人の英雄は弾かれるように《 》から距離をとる。
不気味を通り越して恐怖を感じる《 》を克己して凝視する。なにもわからない《 》に意志があるかさえ疑問に感じる。むしろこのまま、そこでじっとしていてくれれば良いのだが、|神《悪魔》はそれを許さない。
「おい。なんのマネだ《 》」
「」
「ふん。相変わらずの黙りか? いや、言葉が通じ合えないだけだったか?」
独り言に見えはするが英雄は《 》に言葉をかけているということは《 》には意志があり、その口調から魔神たる残りの|彼ら《六人》の1人だとわかる。
つまり、ここに来て天秤は完全にあちら側に傾いた。
ならばここでとる行動は撤退か戦闘続行。見たところ二人(?)は意志疎通がはかれていない。なら連携をとれるはずもない、連携は互いを互いに信頼し理解し長い訓練の果てに得られる|力《強さ》。
――なら!
二人を仲違えさせるように動けば勝機はあると踏み行動に移す。
《center》瞬間《 》が襲う。《/center》
意識と距離と時間に《 》が生じて、先程までいた場所から200メートル後方の倒壊したビルに叩きつけられていた。
「がは!」
わからなかった。
分からなかった。
判らなかった。
解らなかった。
《 》に敵意や害意があったどうかも、
《 》が動いたかどうかも、
《 》がなにをしたかも、
なにもわからなかった。
ただただ、あらゆる事象に《 》が生じただけだった。
「おい。――。邪魔をするのか?」
なぜか200メートルは離れているのに二人の声が明瞭に聞こえる。
そして、声の低さと布と地面が擦れる音から察するに仲間相手に必殺の構えをとったとわかった。
「」
「そうか、お前がその気なら、いま、ここで――」
「《small》あの人が、呼んでる《/small》」
日時:2018年09月18日(火) 13:34
三代目盲打ちテイク
〉ジンネマンさん
良いですよ!
日時:2018年09月18日(火) 12:33
ジンネマン
何やら面白そうな企画。
私も混ぜてもらってよろしいですかな?
ついでに、六人のうち一人勝手に妄造してもいいですか?
日時:2018年09月18日(火) 10:53
ぴんころ
限界って言ったのに思いついてしょうがない。リレーだから! ぴんころMk-ⅠからぴんころMk-Ⅱへのパスだから!!
〜〜〜〜
互いが互いへの思いで出力を上げる中、戦況の均衡は崩れ、化け物へと傾いていく。
なぜなら、彼は化け物だから。その限界値はどうしようもなく|英雄《人間》とは違うのだ。
故に、英雄が命を削りながら出力を上げる段階になっても、彼はただ純粋に思いを焼べて出力を上げる。
それでも、心では思っている。
出力で圧殺できるほど甘い相手ではない、と。
だからこそ、英雄の最強の一撃を待つ。それを砕くことが最低条件。最強の一撃を砕かれた英雄はそれを超える一撃をさらに生み出すだろうが、それすらも砕く。
彼が一瞬前の自分を踏破し続けて、その時の己よりも一歩先へと向かうのであればその瞬間に己は十歩は先へと進む。そんな決意を持ってさらなる出力を叩き出す。
ついに技巧でどうにかなる域を超えてしまい、刀がぶつかり合った瞬間にその威力を受け流そうとした英雄の腕が弾かれる。
けれど化け物も全力を出して強引に押し切ったために体勢が崩れてしまっていた。そして、お互いが同時に体勢を立て直し、英雄はこのままでは意味がないと距離を取り、化け物もまた己の最強を放つのに必要な”溜め”の時間を作るために距離をとる。
お互いの体から、先ほどまで常人であれば切り裂かれたと錯覚しそのまま死んでもおかしくなかったであろう剣気が消える。
いいや、納められたのだ。
彼らの|詠唱《こえ》と共に迸った|剣気《劔》は、|彼らの体《鞘》の中へと。
それはただ、”居合”とだけ呼ばれていた。
一度、能力の使用を止め体の中を循環させ、増幅させて一瞬でその全てを解き放つ。相手も能力を使用することなどを踏まえれば、相手の剣戟の前に生身で立ち向かう必要があるために、御伽噺とすら称される一撃。
「「ーーーー!!」」
叫んだのは己の技の名前か、それとも互いの名前か。
ぶつかり合った瞬間に全ての音が消えた。
出力の差だけ考えれば、英雄が圧殺されてしかるべきだが、威力の収束率、増幅率、そのどちらも英雄が上回っていたために威力は互角。
〜〜〜〜
だいたいこんな感じ。”抜剣”だったから居合をさせてみたくなったのだ
日時:2018年09月16日(日) 19:10
三代目盲打ちテイク
>ぴんころさん
オォ! イイゾ!
じゃあ、追加していきますねー!
灼熱の吹雪かなぁ、個人的には。
日時:2018年09月16日(日) 18:14
ぴんころ
「灼熱の氷」よりも「灼熱の吹雪」の方がいいか…?
日時:2018年09月16日(日) 17:40
ぴんころ
よし、少し書いてみよう。詠唱とかは思いつかないので省略。ちなみにルビとかもハーメルンの機能と同じ感じで。主人公が氷、ライバルが炎で
〜〜〜〜
互いの信念が籠もった刃がぶつかり合った瞬間、彼らの|力《劔》がその|刀身《鞘》から溢れ出る。
絶対零度の炎が、灼熱の氷が、滅殺するという決意を具現化した波濤となりて空間そのものを軋ませた。
しかし、それすらも彼らにとっては余技にすぎない。
なぜなら、彼らは互いのことを信じている。
この英雄は、どれだけの武技を持ってしても殺しきることなどできないと信じている。そんなもので殺しきれるのであれば今この場にこの男が立っているわけがないということを知っている。だから、その在り方の大元である心を折りにかかる。どれだけ無謀であろうとも、それが砂漠から一粒の砂を探し当てるようなものであるとしても、それだけ可能性があるのであれば化け物はその可能性を引き当てる。
この化け物は、どれだけの武技を持ってしても殺しきれることなどないと信じている。そんなもので殺しきれるのであれば怪しい動きを始めた時点で殺していた。だから、その在り方の大元である彼の心を折りにかかる。化け物を殺すのが英雄ならば、彼を殺しきってからでなければ名乗れない。彼が己を英雄と呼んだのだから、せめて友であった者として、彼が呼んだその在り方を己の根幹としよう。
故に
「「お前はここで死ね|英雄《化け物》!」」
友が自らを称した言葉を自らの在り方の根幹とすると定めた2人は、互いの心を折るために、「ああ、この男には勝てない」と思わせるために、さらに出力を上げていく。
化け物は、人間をやめてしまったが故に出せる力で。
英雄は、人間を超えてしまったが故に出せる力で。
互いの心を折りにかかる。
〜〜〜〜
ここまでが限界ですわ
日時:2018年09月16日(日) 17:39
三代目盲打ちテイク
>ぴんころさん
やべえ、帰れっていいたいww
日時:2018年09月16日(日) 16:45
ぴんころ
名無しの審判者「ふむ、どちらがより未来を奉じているか。君たちの思いの純度を見せてもらうとしよう。なに、不安に思うことなどない。極楽浄土の価値観には依怙贔屓など存在しないのだから。だが、今のところはコウという人物のほうがよりヴァルゼライド閣下に近いか…?」
日時:2018年09月16日(日) 16:25