いつもの一日を書いた(描いた)お話はつまらないのか?

某小説投稿サイトの随筆で『女性会社員の一日を書いた話はつまらない云々(意訳)』という趣旨のものを見かけたのですが、それは本当でしょうか?
執筆者曰く、物語性の高い劇的なものこそがお話足り得るようなことを書かれていました。
リアリティについても言及されていましたが、彼女の考え方はドラマ製作陣や邦画関係者に近い感じを受けました。
う~ん。

『神戸在住』や『孤独のグルメ』などの日常を淡々と描かれる作品がけっこう好きなので、上記随筆的観点からするとおそらくは少数派なのでしょう。

個人的には、多様な価値観を認めてもらいたいものです。
AさんBさんCさんDさんが面白くないと思われても、Eさんが面白いと思うかも知れません。
実際、既存の手法で紡がれたドラマが低迷する中、『孤独のグルメ』は七期まで無事に放映されました。
主役交代の噂もありますが、松重さんじゃなくなったら見ないかなあ……。
大晦日の特番は引っ越し後の実家で見る予定なので、楽しみにしています。


日時:2018年12月15日(土) 12:10

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輪音

ワトスンなくしてホームズなし。
日常回あってこその派手な物語。
物語にとって、日常的な部分は刺し身のツマの筈でした。
彼女の論じたことが正しければ、そうした手法によるドラマは視聴率がきちんと取れる筈でした。
しかしながら、実際、現在既存の手法で製作されたドラマは視聴率に悪戦苦闘するものが多く、『孤独のグルメ』は異端ながらも視聴者に愛されています。
日常の延長みたいな作品が、です。

大きな声では言えませんので普通の声で言いますが、某動画で視聴可能です。

角力は興味が無いので見ませんけれども、閣下が出演なされたのには驚いた記憶があります。


日時:2018年12月17日(月) 00:06

hisao

非日常と日常、別の表現で言い換えるとハレとケですね。日常なくして非日常は存在し得ず、さりとて非日常なしの日常は、世の圧倒的多数の人からつまらないと切り捨てられる。何事においても、これら2つのバランスの絶妙な割合については、今も昔も難しいものだと思います。

物語性が高い劇的なものは、たしかに話しとして面白いものである可能性も高いと思います。しかし、物語性の高い劇的なもの「こそ」がお話たり得るとまで断言はできるのかというと……。

残念ながら、孤独のグルメは観た事がない(私の在住地では映らない)のですが、松重豊さんは良い味を出しておられる俳優だと思います。
ただ、私の場合は松重さんをまともに知る様になったのは、大相撲九州場所(?)のゲストとしてこられた時に、相撲に関してかなりの知識と情熱をお持ちになられていたのを視聴した時です。面白い方だなと思いました。そういえば、堺雅人さんが同じく大相撲のゲストしてこられた時も、堺さんが情熱的に語られていたのを思い出しました。

後半から脱線してしまいましたね(笑)。


日時:2018年12月16日(日) 21:24

輪音

そうですね。
こうあって欲しいとか、こうなったらいいなあとか、そうしたことが求められているのはよくわかります。

『孤独のグルメ』は原作(漫画)と実写版(ドラマ)とで構成に違いがあり、原作で飲食店にハズレがあっても実写版では一切ハズレがありません。
実際、ハズレ回を作ればおそらくは地雷回扱いされるでしょうし、初見がその回ならばその後はなかなか見てもらえないでしょう。
すべてアタリなのは必然とも言えます。
そのことへ如何にリアリティを持たせるかが、この作品の胆でしょう。

アタリを引いた時のゴローさんの喜びはよくわかります。
わたしもそうですから。

おばあちゃんがやっている、富山の三角どら焼きのお店。
繊細なる料理人が包丁を振るう、秋田のイタリア料理店。
たまたま訪れた店が大当たりだと、嬉しくなってきます。
なかなか無いことですが。

そういった共感性も人気を持たせる要因です。
実在の店を使って虚構と現実の境目が曖昧にされるいることは、幾らかの問題を含みます。
しかしながら、リアリティをリアルに近づける手法としては上手いと考えます。

異世界モノは……わたしも幾らか書いていますが、現世に不満を持っている人が何故こんなにも多いのかもっときちんと考察するべきなのかも知れません。
逃避だとか妄想だとかの、表面的な考えに終始したものでなく。
孤独死大国日本の安全弁の一つが異世界系小説だとしたら、なんだか少しせつない気持ちにさえなってきます。

個人的にはSFがもう少し元気になってくれたらいいなあ、と思っています。


日時:2018年12月16日(日) 18:09

SHV(元MHV)

まあその辺は結局求められているのが非日常なんですよ。正確には“こうなりたい”や“こうだったらいいのに”という願望といいましょうか。
神戸在住は知りませんが、孤独のグルメもある種の非日常だと自分は思います。
それなりに時間があってあちこちにいける主人公。そんな主人公が各地で食べたものをモノローグで語るだけというのは、やってみたいと思うと同時にできるかもしれないという期待を抱かせてくれますので。いわゆるごっこがしやすいんですよね。

異世界モノが受けている理由と同じです。
最近じゃ異世界で居酒屋したり商売したりとかの作品も需要ありますし、現状に不満が溜まってる人が多いんだな~と自分は感じてますね。まあ自分もそうですが(苦笑)



日時:2018年12月16日(日) 14:52



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