あらすじ・プロローグに書かれてたら読むのを避けるもの

あらすじやプロローグに異世界に転移した主人公が「あれ?目が覚めると見知らぬ光景、まさかライトノベルとかで良くある異世界転移って奴か?よしっ!早速ステータスオープン!!」みたいな流れがあると自分の場合はその場で読むのをやめる場合が多いです。
全てが全てつまらない作品とは言いませんけど、主人公が仮にも日本人の一般人ならば、真っ先に思う事は家は何処?とか帰りたいだと思いますし、頭の中からライトノベルやゲームなどの娯楽は吹っ飛んでしまうと思います。

例えば家に寝ている時に、アフリカの平原やアマゾンの奥地にワープして目が覚めたら、「お?これが噂の異世界転移!?ステータスオープン!」なんて叫ぶ人は皆無でしょう。大体思っているほどライトノベルやその手の書籍に入れ込んでいる一般の方は多くはありません。

大体が混乱の中で何もできず自然の摂理に従い壁の染みとか食いでの悪い食料として野生動物に食べられてしまうと思います。私なら多分アナコンダ辺りに遭遇してぴゅっと〆られて丸呑みにされるのが関の山でしょう。

「あ、地面に黒い渦巻きが発生している!これは異世界のゲートだな!ひゃっほう!転移してチート能力を得て奴隷の女の子を助けたり購入したりして、メインヒロインにして毎日エッチな事するぞー!」
まぁ要約するとこんな感じのロジックで嬉々として片道切符な異世界ゲートに飛び込む奴が主人公な作品を目にした事もありますが・・・何というか・・・人としての矜持を守れと言いたいです。

不思議な国のアリス、ガリバーの冒険・・・おとぎ話にも使われるくらい別の世界への旅は題材として使い古されてきたものですが、人間の欲望と言うかそう言ったものを手軽に満たすための物として使われるのは、何とも言えない気分になります。

自分なら、別の世界に飛ばされ夢か現実か疑う主人公が、文化も言語も違う異世界の国で様々なトラブルに遭い、少しずつ現地の常識を学んで行き、思考も現地人に近づきつつも、時々日本人だからこそ思いつく発想で小さなコミュニティの問題をささやかに解決したりする風には書くと思います。
自分が色々漁ってみた限り、日夜ダース単位で量産される話の大体が大して自分の境遇に悩まず現地の女の子とイチャイチャする話に終始すると思います。

元の世界に帰れる保証もないのに得体のしれない空間の歪みに突入したり、目が覚めると異世界だ!やったー!と叫ぶ人間が、日本人らしい日本人と私は決して認める事は無いでしょう。何よりもリアリティも無ければ芯も軸もあったものではありません。
真っ当な日本人を馬鹿にした表現にすら見えて正直好きにはなれません。

人生経験も足りていなければ、純文学・大衆文学問わずまともな書籍を読まず、毒にも薬にもならない漫画やゲームに打ち込み、時間を経験や知識に出来なかった人たちが向かう先なのか、何とも言えない虚無感に陥るときがあります。

自分は、自分が読みたい作品を書こうと思います。
「誰も書かないな?こういう作品読みたいのにいくら探しても見つからない、題材としてはありそうな物なのだけど、探せど探せど見つからず・・・。」
「そうだ、誰も書かないんだったら自分が書けばいいじゃないか!もしかしたら、そういう作品が生まれるきっかけになるかもしれないし、最低でも自分という読者は居る、ならば迷う必要などないではないか!」

まぁ、そんな動機でメインで進めている作品を投稿する事になりました。数か月前から再開・・・と言うか、正式に連載し始めたダンジョンマスターものも、大体そんなロジックで書いております。(ちなみに、やすらぎの迷宮と言う、なろう作品をリスペクトしております。

何度も同じことを書いている気がしますが、本当は文章も書きたければ絵も描きたいし、音楽だって動画だって自分の手で作りたい人間です。今の仕事の関係から実現する事は多分、私の人生において無いと思うのですが、自分が追い求める創作活動の最終形態が、文章・音楽・映像、全てが自作のゲームだったり、アニメーションだったりします。
幼い頃、クリックすればいきなり大音量でキンキンと甲高い音でMIDIが流されたり、来訪者カウンターの番号が揃ってキリ番ゲット!とか書かれたり、GIFアニメが画像倉庫に保存されていたりする、今では絶滅危惧種なサイトに強い憧れを持っておりました。
個人サイトのリンクから飛び、また飛んだ先のサイトのリンクを飛ぶネットサーフィンと言う行為も沢山やってきましたし、それがきっかけで様々な分野に興味を持ったり、当時の発展途上で機能が少ないツールで作られた作品のハイクオリティさに度肝を抜かれたりと、充実したネット生活をしてきたと思います。

・・・だからこそ、今のSS文化に失望していたり、本当にそんな作品を読みたいのかとか、表現したいのかとか思う事もあります。
ここ、ハーメルンは絵が描ければ挿絵を載せるのも自由ですし、文字のツールも小説家になろうよりも充実しておりますから、作品投稿の場としては本当に素晴らしいものだと思います。

プロの小説家になりたい、じゃなくてアマチュア作家としての意地と言うか、自由さと言うか、何でもありな状態っていうのは武器になり得ると思うのです。だって、動く挿絵なんて紙媒体じゃ出来ないじゃないですか。

【挿絵表示】


日時:2019年10月28日(月) 00:32

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蟹アンテナ

>>ヴリヘッド さま
どうも、コメント有難う御座います。
まぁ、その「これはこういうものなのに一々突っ込むな」と言う流れ自体も何か無理やり作為的に作られたみたいな感じで気味の悪さみたいなのは感じますね。
基本的に小説家になろうやハーメルンを始めとするSS投稿サイトは、場を提供してはいるけれど此処はこういう作品を書くところだよと定義している訳でも無く、狂った倫理観の一般常識からかけ離れた作品が何のフィルターもなく剥き出しで投稿されていて、それがある種の流れを形成していて、「え?それってこういうもので常識だよ?」と口をそろえてその手の作品の作者たちが言うのは薄ら寒い物を感じざるを得ないのです。

これはこう言うものだから、こういう作品を求めて集まってくる読者がいるし、そういう需要を満たす事も出来るし運が良ければ出版できる。お金も儲けられる。

うーん、それは本当だろうか?
奇妙なタイトルで目を引いて読者候補に手に取って貰う、過程を無視して取りあえずバックボーンのない人形を主人公に祭り上げて、意味もなく露出度の高い衣装の女の子とエッチな事をさせる、催眠誘導した様に異常な思考の少女を主人公の虜にさせて異常なシチュエーションでまたまたエッチな事をさせる。

煩悩にまみれて物語の作りなんてどうでも良い人が絵を目当てに文章はおまけで1000円以上するタイトルに手を出すのだろうか?少なくともそういう奇特な方以外は、場を弁えない破廉恥な絵や性癖を隠そうともしないタイトルに辟易していると思うのです。

何よりも、現在の日本で義務教育を受けた、受けている一般人からすると、どう見ても異常性癖にしか見えず、気持ち悪らがれると思うのです。

後は単純に売れなかったタイトルは容赦なく溶剤で溶かされてパルプ材にされてトイレットペーパー行きと言うのも資源が非常に勿体なく感じます。


日時:2019年12月25日(水) 17:50

ヴリヘッド

氾濫する異世界テンプレについて、とある編集者(作家だったかな?)は「精神的ポルノ作品」だと定義づけていました。
それはつまり、ただただ一時的に消費され、自分が気持ちよくなるだけにだけ存在するポルノ的存在であり、そこに啓蒙的なものやましてや訴えたい主張なるものも存在せず、大量消費される「モノ」でしかない。
言われてみればなるほどで、ポルノ作品の筋書きや役者の演技などを事細かに覚えていたり批評したりする人などいないし、もしいたとしても大多数の人に「何だこいつ? これはそういうのじゃないから」と言われるだけ。それってつまり、なろうテンプレにクッソ真面目にあれやこれやと言う人が煙たがれれる現象まさにそのものでは? と納得した次第でした。

まあ、仮にも小説という体をとっているのにそりゃどうなんだという意見は最もですが、これも時代の流れですかねえ?


日時:2019年12月24日(火) 22:43

蟹アンテナ

>>葉月枝藍さま
どうも、コメント有難う御座います。
異世界召喚ものは昔からありふれた題材ではありましたが、ここ最近は特に目立ちますね。
現代若者版極楽浄土とは、しっくりくる言葉ですね。ある種の信仰にすら似たテンプレートの乱用によって異世界のレパトリーが極端に狭まった錯覚すら覚えます。
まぁ、それは書き手次第でありますけどね。表現の幅は人が想像しているよりもずっとずっと広い題材の筈です。

話はそれますが・・・。
資料集めのために、某イス〇ム過激派テロ組織の話を追っている内に、向こうの言う天国とやらは無限の好きな種類の果物と無限の好きな種類の肉、飲んでも悪酔いも二日酔いもしない美酒、何回エッチな事をしても処女のままな神様直々製造した美人妻複数人、絶対に年を取らない肉体で永遠の命で神様の元で暮らす。的な天国描写がされているのを見て、なろうテンプレートを思い出しました。聖戦士じゃなくて性戦士だった?
まぁ、そんなの唯の売春宿じゃん!って他の宗派の人に批判されてたりしますが・・・。

向こうの天国描写といい、現代若者版極楽浄土たるなろう系テンプレートといい、性欲にバイタリティを吸い込まれてしまった人間が考える事なんて、古今東西変わらないのかもしれません。嘆かわしい事に
ではでは、有難う御座いました。

>>あんころ(餅)さま
どうも、コメント有難う御座います。
滑らかに動かすには300枚以上は描かなくてはいけませんですね。
コピー&ペーストを駆使したとはいえ3時間ちょいはかかりました。
絵も文章も両方できる人は、その両方に十分な時間的知識的な投資をした人という事で、作家だけでなく絵師さんとしても敬意を持ちますね。
ではでは、有難う御座いました。


日時:2019年10月29日(火) 00:37

あんころ(餅)

このgifアニメ、動きに躍動感があって好きですじゃ。
そっかハーメルンさんはこういうのの組み合わせで演出する手法も可能なんですね~。


日時:2019年10月28日(月) 19:30



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