F自物で個人的に好きになれない描写

自衛隊×ファンタジーもので度々描写される、異世界の魔物や亜人などの生命体を調べるために日本国政府や研究機関などが本屋でライトノベルや漫画を漁ると言うものは個人的に好きになれません。

確かに、異世界に通じるゲートなり日本列島丸ごと転移してしまったりして、現実にドラゴンが居る星に来てしまったら、そう言ったものを連想してしまう人も居るかもしれませんが、実際の所、襲撃してきた現地人の遺体を解剖したり、現地の生物を捕獲して同じく解体したり生態を観察するのが現実と言ったところでしょう。

載せるにせよ、あくまでジョークの類で載せるのであって、大真面目に「いや、でもドラゴンとかエルフとかライトノベルや漫画に結構登場する生物だから参考にはなるでしょ?」と、まるで参考書として利用可能だろうという論調はまともな一般人から理解を得られないでしょう。

これは、前の活動報告でも書いた「ここどこ?もしかしてラノベとかでありがちな異世界転移って奴?よし!ステータスオープン!」と言うテンプレートと似たようなゲンナリ感があります。

海外のSNSやらでも「映画で機械と人間の戦争物があるが、ロボットを作るという事は、最終的に機械が人類に反乱するきっかけになってしまう!映画の世界みたいな悲劇を現実でも引き起こす前にロボットを作るのはやめよう!」と、大真面目に語る人間がいますが、あくまでそれはその映画の世界の中での描写であって、現実世界でロボットの研究・開発を続ける事は人類対機械の最終戦争とイコールで結び付けれるものではありません。っというか、映画やら漫画やらは現実で専門家に取材して精密に設計しドキュメント式で再現したものを除いて専門書にはなり得ません。

異世界に転移してドラゴンと遭遇した!急いで本屋からゲームの設定資料を買って調べないと!!
今度はエルフと出会った!ライトノベルを買ってきてエルフの文化を調べないと!!
ワイバーンに乗った兵団が日本に向かって飛んできた!戦記物の漫画本を読んで対策を練らないと!!

いや、そこは生物学者とか、言語学者・文化研究者、自衛隊に任せましょうよ、それら娯楽作品なんて何のあてにもなりませんよ?

100歩譲って調べるとしても、古文書とか似た生物が描かれた御伽噺の本とか、大昔の動物図鑑とかの歴史的な価値のある本が、辛うじて資料となるくらいでしょうか?それが空想の産物なのか実際に遭遇して死にかけて後世の為に残したものなのか、それくらいなら調べる価値はあるかもしれません。

まぁ、UMAとかにはロマンを感じますし、実際に遠方で漁業を営む漁師さんたちが時々謎の海洋生物と遭遇して、撮影しても結局それが何の生物なのかわからない時もありますので、そう言ったものを御伽噺のリヴァイアサンとかクラーケンとかと連想するのは面白いですね。
大体が空想の産物だったり、既知の生物を新種の生物と誤認したりしたものなのでしょうけど、万が一本当にシーサーペントと呼ばれる生物と遭遇したら?そしてあわよくば生け捕りに出来たら?そう考えるとロマンあふれますね。

創作でよく使われるドラゴンとかエルフとかも、元をたどれば大昔の人の考えた空想の生物や人種がルーツとなります。
間違っても、ドラゴンは火を噴き、エルフは森の中に住んでいて美男美女が多いとか、それが通用するとは思ってはいけません。
まぁ、良くあるハーレムテンプレートな作品の作風でF自物を書く前提なら何も言いませんけど、正直私は食指が伸びません。お好きにどうぞです。

題材自体ややリアル路線気味なF自物でそう言った日本政府のラノベ参考描写を出されると、現実に引き戻されて白けたりするので、自分はそう言った描写は書かないようにしております。
ドラゴンは火を噴くとは限らない、エルフは美男美女が多いとは限らない、地道にこつこつと生物標本とか生け捕りにして飼育して観察したりして、その生物の本質を見極めるのが一番です。もっと言うと、その本質を見極め何がどのように作用しているのか調べるのが現代の文明を支える科学の力の一端でもあります。

異世界人なんて事実上エイリアンです。地球とは違う世界と言う時点で、別の惑星でありますし、現地人と結婚して、例えば日本人とエルフのハーフエルフが生まれたとして、それは遺伝的に非常に人間に近いほぼ地球人な知的生命体と言う事になりますし、もしそうでないなら全く異なる遺伝子構造の生物間で交配が可能な、現代科学でも解明しきれない超生命体なのかもしれません。

ただ、魔法が使えるファンタジー日本と魔法が使えるファンタジー異世界な緩い世界観ならば、当たり前のように日本人とのハーフエルフやらハーフマーメイドが生まれてもそこまで違和感はないのかもしれません。
要するに、どれだけリアル寄りなのか、と言う話なのです。ドラえもんとかパーマンとかの世界がリアル路線とは思えないのと同じですね。あれは超科学の皮をかぶった魔法みたいなものです。


日時:2019年11月03日(日) 22:50

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返信コメント

蟹アンテナ

>>大秦王安敦様
どうも、コメント有難う御座います。

>再現性は科学の絶対原則
そう、そうなんですよ!もうこれが絶対原則です。
サンプルを回収する余裕もなく、遭遇=戦闘だった場合は否応なしに応戦しなくてはなりませんし、多分最初は未確認生物なりテロ攻撃なりで処理されて、それらの死骸やら遺体やらからサンプルは取る事になると思います。
接触まで時間的余裕がある場合、生物なり兵士なりを長距離から観測する手段はありますし、地球には生息していない生物でも様々な科学的視点から分析できますし、呑気に娯楽媒体を元に考察なんかしないと思うのです。
何よりも、冷たい情報といいますか、徹底的に光学・熱源・放射線等あらゆる手段で観測した目の前のサンプル・現実を確固たるエビデンスとして考察して、対応策を練るべきであります。
つまるところ、やっぱりコミックス・ノベル・アニメーション等は余計なバイアスがかかるために真っ先に排除されるもの筆頭でありますね。

そして、そう言うものが話の流れでちらりと出てくる場合でも、淡泊に処理されるその場限りのジョーク的な表現にとどまると思います。ドラゴンや魔術師とかを見て「まるで映画の〇〇みたいだな」とか兵士が軽口を叩くくらいがちょうど良いと思います。

>異世界での大気組成
まぁジョークみたいなものですけど、無数の日本を含めた地球の国や人物が転移する中で、転移した瞬間死ぬような環境じゃなかったケースだけ、物語として成立しているんじゃないでしょうかね。(笑)
異世界に転移したけど、大気の組成が二酸化炭素濃過ぎて中毒死しました。日本列島丸ごと異世界に転移したけど、転移した惑星の電離層付近でした。異次元の惑星と心中とか(笑)


日時:2019年11月26日(火) 23:32

大秦王安敦

すっっごくわかります。
そういう設定をベースとして作者が作品を書くのはいいんだけども、それは神の視点であって、中の登場人物は現実感のある言動をすべきなんですよね。
自衛隊×ファンタジーものにかかわらず、そこはそうならないでしょ!って作品を見ると、そっ閉じしてしまう。


〜〜〜以下、真面目な話〜〜〜
一人のサイエンティストとしてコメントをすると、そういう場面に遭遇したとしても、漫画やらアニメやらは絶対に参考にはしませんね。
なぜなら、再現性とエビデンスのない資料はバイアスを生むだけで、むしろ害悪だからです。再現性は科学の絶対原則であり、これを守らないものは科学とは呼びません。
そんなものに時間を割くぐらいならば、まずは恐竜の化石標本など、類似性のある近縁種から調査していくほうがよっぽどましでしょう。

さらに加えて、もし、いわゆる竜のブレスやら魔力ビーム(仮称)的なものが観測されたとして、真っ先に我々がするのは、無人探査機による現象発生時の放射線計測と、残留物の放射能検査と化学検査ですかね。
目の前にサンプルがあるのに、それを検査もせずに資料に走るのはちょっと考えられない。


軍事的な観点から考えても、まずは観測でしょうね。軍事においてもバイアスというものは致命的なものですので、徹底的に観測し、科学的な視点から対象の分析を行うと思います。知らない人も多いかと思いますが、日本の自衛隊にかかわらず近代化された軍(or自衛隊)というものは、非常に高度な科学的見地を持っています。そこに妄想の介在する余地はありません。
ドラゴンの例で例えると、以下のようなことは簡単にやってのけるでしょう。
  対象の動作から骨格をモデリングし、その骨格から予想される動きをシミュレート。
  周辺の地形変化や加速度の変化から質量と筋力を推定し、パワーとスピード、表面硬度を想定。

もし、観測する余地もなく襲いかかってきたならば、それこそ資料なんか探している暇もなく、応戦するしかないですね。そうなった場合、相手が何であろうが、やることは変わりません。できるかもしれない、など考えていれば何もできませんから。


余談
まぁ元も子もないことを言うと、異世界で地球人が呼吸できること自体不思議なんですよね。
その点、あらゆる不都合を解決する、神様転生って、悪魔の発想だったんだなって思います。それは流行るわけですよ。面倒な設定全部丸投げできるんですから。


日時:2019年11月25日(月) 23:59

蟹アンテナ

>>戦闘護衛艦するが様
まぁ、一流の科学者と言うものは、分からない事は調べられずにはいられない人が多いというのは理解できますし、大きな成果を残す学者さんと言うものは、その当時の時代において主流ではなくどちらかと言えば異端児みたいな扱いをされる人が多いとも聞きます。

現実世界でも、科学技術が発達し、凄まじい速度で情報の共有化もされて、人類は全ての事象を理解したつもりになっているだけなのかもしれません。
我々が所謂常識として捉えている物事も、この広い宇宙や観測されていない何かの数を考えると、しょせん砂漠に落ちた麦粒みたいなものなのかもしれません。

まぁ、現実世界で大真面目にエスパーの研究がされていた時代もありますし、常識にとらわれない柔軟な発想が出来る人間が、魔法と言う現象を正確に認識し、その脅威度をあらゆる手段で調べて、警戒を促すという展開もなくはないのかな?と思い始めてきました。ただ、やはりライトノベルやコミックは除外されているでしょうね。


日時:2019年11月06日(水) 20:22

戦闘護衛艦するが

>>蟹アンテナさん

あ~、確かに日本じゃなぁ…そう考えるとGA○Eの銀座事件って布石として完璧に近いですね。竜騎士出てきた国民虐殺しまくってさらに捕虜まで確保して、門というファンタジーの証拠がきっちり残って…それでも馬鹿な売国野党が寝ぼけてて…流石作者さんが元自衛官なだけありますね。

あと、トラウマの部分ですけど、むしろ科学者さんの方がそういうのは柔軟ですよ。何故ならそんな事はあり得ない!と確認もせずに否定することこそ科学にとって一番非科学だからです。理論に合わない現象が確認されたら理論の方を疑い、実験を重ね修正していく。それが科学者の仕事だからです。
恐らく蟹アンテナさんのイメージは科学者ではなく文系の学者でしょうね。そちらは本当に紙一重でただの主義者や石頭に成り下がりますから。もちろん本当に一流の方はやっぱり柔軟ですけどね。


日時:2019年11月06日(水) 16:41

蟹アンテナ

>>あんころ(餅)様
どうも、コメント有難う御座います。
異世界に転移する話でも、緩い世界観とリアル寄りの世界観ではそう言った問題の扱いはだいぶ違いますよね。
私の作品で、地球人と異世界人が交配することが出来ない異星人であるという設定が採用されているのは、そう言った不満点があったからですね。
地球とは全く異なる環境で、全く異なる生態系の中、進化していった知的生命体が別の惑星で進化した地球人と交配できるなんてあり得ないと考えました。
まぁ、大昔は全ての次元が一つであり、大地から人間が生まれて~みたいな人間含めて精霊の一種みたいな世界観だと異世界人と地球人のハーフが生まれるのも納得だと思えますね。ただ、それは私の知っている地球人ではなく空想上の地球人だと思います。

某海外のオープンフィールドRPG作品みたいに、世界自体神様の見ている夢だったり、異世界に内包された小さな星だったりする神秘方面全振りな世界観では、異種族交配は普通にOKだと思います。どう見ても地球人ではありませんしね。


日時:2019年11月06日(水) 00:45

蟹アンテナ

>>戦闘護衛艦するが様
どうも、コメント有難う御座います。
そうですね、ただ異世界に転移したばかりでの混乱期にまず、ここは剣と魔法の世界だと思う人は一般人は兎も角政治家は考えないと思うのです。
天変地異を引き起こすドラゴンやリヴァイアサンなどの魔獣・神獣がどんな力を持っているのか空想の話でも良いから参考にしろと言うのは、実際にその「魔力ビーム」が放たれて観測するなり被害が出るなりした後に行われるものだと考えております。
まぁ、ライトノベルや漫画なんかよりも、インドラの矢とか神話方面から調べられると思いますけどね。もしくは一番近いところでSF作品か・・・。

どう見ても頭の先から尻尾の先までドラゴンです、みたいな生物が居たとしても、危険と言ったら危険だけど、せいぜい不機嫌なアフリカゾウ程度の脅威と言う場合もあるかもしれません。
翼に見えていたのは体温調節用の放熱膜で、飛行能力を持たず、草食性だったとか面白いかもですね。


個人的な偏見なのですが、普段から機嫌悪そうな顔が固定されちゃっているいかめしい顔つきの学者さんに「ライトノベルのドラゴンとか究極魔法とか参考になりません?」と質問したら、語彙をフルに使われて罵倒される姿が思い浮かぶような気がするのです・・・ぐふ、何か子供の頃、馬鹿な質問をして大人に怒られたトラウマが、胃袋が重い。

偉い人がそっち方面で動くのは実際に観測された後、どう推論しても魔法としか言いようのない現象だと結論付けられた後だと思います。


>>トンガリ様
どうも、コメント有難う御座います。
まぁ、無人機やらロボットやらを使って危険度を図るのが一番現実的かもしれませんですね。
そして、他の方のコメントでも書いたように、多くの日本人や政治家は、今自分たちがいる世界が剣と魔法の世界だといきなり認識する事は出来ないと思うのです。

それらが、実際に題材として使われるのは、魔法みたいな特異な現象が観測されて情報の共有がある程度進んだ後、仮説として魔法と言う現象が現実に起きていると日本側に認識されてから、そう言ったものがちらりと一瞬議論されると思うのです。
まず、現実的に考えてテレビの放送などで違う世界に転移して現地住民は魔法が使えますと放送されたとしてもジョーク放送か、テレビ局が狂ったとしか思わないと思います。

まぁ、取りあえずライトノベル参考ネタは、ジョークの類で使われるものですね。


日時:2019年11月06日(水) 00:44

あんころ(餅)

> 異世界人なんて事実上エイリアンです。

そうなんですよ!
なのに、ナゼかそこの検討段階が無視されて、「同じ人間」として殺すことの覚悟だ倫理だの話がいきなりスタートしちゃう作品の、多いこと多いこと。

混血もできて当たり前のように最初から考えてたり。
そのくせ検疫関係のリスクは問題視されなかったり。

そもそものアミノ酸の利用形態に差異などあって食生活・住環境が共存できない、かもしれないってな可能性だって無視できないくらいには大きいでしょうにね。まぁこれはSF系ならちょくちょくある展開ですが。


日時:2019年11月05日(火) 19:10

戦闘護衛艦するが

う~ん。私は程度の問題だとは思いますが。蟹アンテナさんが例に挙げたレベルのものは確かに萎えるし、ないわー、と思いますが、例えば魔法のある世界でドラゴン型の害獣が確認された。自衛隊、駆除してサンプルとってこい!とか言われても、訓練で一切想定もしていない状況、対象の情報もよくわからない…なんて言うのは軍事組織にとって考えたくもない最悪の一つな訳です。そんな時に想像の作品とはいえ、最大で嵐を操ってアメリカの州一つ位の面積なら更地にできるのがドラコンです、それを最悪として考えて作戦を立てる、とか、ただの剣に見えても大出力の魔力ビームが撃てる可能性があるぞ!とか、軍事上最悪を想定する参考にするのは作品初期においてはありだと思います。ただ、一段落して以降は蟹アンテナさんの言うとおり、専門家の分析に任せるべきですし、外交の参考として相手の文化をしる資料にするのはないな、と思います。まあ、しても使節団がいきなり処刑されないよう護衛しっかりするぞ、くらいですか。
まあ、何事も程度の問題だと思います。あくまで作品初期に軍事的な最悪を想定する参考に、程度、もしくはもう歳をとって頭が固くなりつつある上層部の人間が頭の体操する為の参考、位なら私はありですね。


日時:2019年11月04日(月) 11:58



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