逆襲のシャア、ガールズ＆ガンダムについて

 本編の投稿が間に合わず今年ももう終わりそうなので今年最期に逆襲のシャアについて僕の思うことを書き残させて貰おうと思います。逆襲のシャアは知っての通りシャアが宇宙要塞アクシズを地球に落とそうとしてそれをアムロ達ロンドベルが阻止しようとする、所謂アムロとシャアの因縁にピリオドを打つ物語です。今回ここで書こうと思うのは皆さん既に知っているかもしれまへんがシャアが何故アクシズを落とそうとしたかです

 先ず前提としてシャアはザビ家に父ジオン・ズム・ダイクンを、そこからの連鎖で母親までもを奪われています。ORIGINで描かれていましたがシャアは復讐を誓いジオン軍へ入隊、戦果を挙げ結果的に一年戦争の発端を起こしたザビ家の中心メンバーを潰し復讐を果たしました。しかしその後、ジオン軍残党を殲滅するという名目で地球連邦軍よりティターンズが結成され30バンチ事件などを起こします。ジオンの息子であるシャアからしたらスペースノイドを惨殺し自分達アースノイドこそ至高とするティターンズは止めなければならない。しかし自身がジオンの息子キャスバルとして起ち上がりその権力によって世界を変えることに意味は無い、あくまで世直しをしようとする一人の人間として立つためにクワトロ・バジーナを名乗ったのかと思います

 グリプス戦役をシャアは一年戦争からの戦友アポリーとロベルト、同じティターンズを止めようという志しを持つブレックスやヘンケン、自分と同じ様な境遇にあったカミーユと共に戦い抜きます。しかしグリプス戦役の中でアポリーとロベルト、ヘンケンは戦死、ブレックスは暗殺されカミーユもシロッコに精神を連れていかれ実質的に本来のカミーユは殺されてしまいます。だが彼らの死を、父と母とララァ、そしてハマーンなど自分にとって大切な人々の死を持ってしても地球に住む人々は、現実は何も変わろうとしなかった。だからシャアは逆襲することを誓ったのです、自分をここまで貶めた現実への逆襲を(ハマーンに関してですがシャアがΖのハマーンとの決闘から生還して逆襲のシャアへ繋がったのも、あの場でハマーンがシャアへお前の代わりに私が地球市民を変えてみせると言いダカールへのコロニー落としを敢行したのであれば色々と辻褄が合うと個人的に思います)

 そして自分をここまで苦しめた現実への逆襲を誓ったシャアでありますが古くからのライバルでかつての自分と同じ様に地球市民の意思が変わることを信じていたアムロとの決着を望みます。というのもシャア自身が自分と拠り所として傍に置き結果戦争に巻き込んでしまいその最中でアムロによって殺されたララァ・スン、彼女は二人を繋ぐ因縁にとって最も贖罪しなければならない少女、そう考えていたからシャアはアムロに対しララァの存在を声に出していたのだと思います
 ここまで話しておいてですがシャアとアムロの因縁に関しては僕自身まだ語り尽くせない、完全に理解しきれていない所があります。ただこれだけは断言できるのはキャスバルはザビ家によって父と母を、自分達自身のことしか考えない者達に戦友達と弟の様な存在だったカミーユを、ミネバを形骸的に使うという手法は認められずとも自分を信じ同じ志しを持っていたハマーンを奪った現実を、彼らを奪っておきながら何も変わる気配が現実に無かったからがために変わろうとしたい世界へ逆襲を誓ったのです

 ニュータイプ、それは通常の人よりも他者の心を感じ取ることができ逆に伝えることもできる存在。ガンダムの主人公である少年達はその力で他者へ共感し自ら他者のために率先して行動します。それはエスパーや進化した人類だからではなく当時視聴していた子供達にその考えた方を持てることが何よりも大切である、そう伝えるためのメッセージ的な存在としてニュータイプが用意されたのだと個人的に解釈しています
 そして僕が思うニュータイプという存在が伝えようとしていたメッセージはガールズ＆パンツァーが西住みほという主人公を通して伝えようとしていたことにも似通っている所があると考えています。それ故に書き進めているガールズ＆ガンダムにおいて主人公のみほをニュータイプという存在に位置づけました。ガルパンが単なる戦車で戦うアニメで無いようにガンダムはロボットアニメでなければ戦争アニメでもない、僕達が他者へ対しどう接しどう在るべきかを教えてくれるアニメです。その心があれば争いも戦争も起こらない、そんなメッセージが込められているのだと思います。だとしなければパプテマス・シロッコという男がラスボスに選ばれるはずがありません。この先もこれらに着眼点を置き連載していきたいと思います(尚他の趣味や大学により投稿ペースは全く遅いままの模様･･･申し訳ございません･･･)

日時：2020年02月05日(水) 09:02