完結その2

前作「謡精は輪廻を越えた蒼き雷霆の夢に干渉する」の続編「輪廻を越えた蒼き雷霆は謡精と共に永遠を生きる」は、これにて完結しました。

では完走した感想ですが、クロスオーバーと言うジャンルの難しさが良く分かりました。設定を把握する為に原作をやるのは勿論の事、wikiや設定資料集等を参考にし、それらを上手く、なるべく違和感の残らない様に組み合わせる。クロスオーバーと言えばスーパーロボット大戦シリーズですが、こんな苦労をあのシリーズは毎回積み重ねていると考えると、もうスパロボシリーズに対して足を向けて寝られません。

次に、完走させるという事がいかに難しい事なのかも身をもって知る事が出来ました。本編は明確に完結させる着地点を、私の中で「時の流れと言う枷を打ち破り、ガンヴォルトはシアンとモルフォの二人と共に生き続ける」と言う形で明確化していましたので、比較的少ない話数で終わらせる事が出来ました。元々、このお話は前作の後日談と言う形であったので、私の中では短く終わらせようと言う魂胆もあり、上手くいったと思っています。ですが、その為に必要な設定がこの頃になると、スパゲッティコードの如く訳の分からないレベルで絡まるので、それを咀嚼し、書き上げるのは大変でした。正直、最後あたりのお話はかなり大雑把だった事は否定できません。だからこそ、よく未完のままエターになると言う作者の気持ちも、広げた風呂敷を畳むのは大変であると言う意味も、嫌と言う程身をもって理解出来ました。

最後にですが、これだけ苦労しても何とか完結させる事が出来たのは、原作のキャラ達が報われて欲しいと思える程に魅力的だったからであり、他にもこの作品を読んでくれた読者様の感想であったり、俗物っぽい発言ですが、お気に入りや評価であったりと、それらが色々と組み合わさり、モチベーションと言う書き上げようとする意志に繋がったからです。一部の作者がお気に入りや評価を入れて欲しいとお願いする理由も、こうして一部ではありますが体感で理解することが出来ました。ですが、そう言った事を直接読者の目に晒すのはやはり抵抗がありますので、こう言った催促は今回の様に、完走した際の活動報告の中でのみと心掛けていきたいと思っています。という訳なので、もし宜しければ評価と感想を、どうかよろしくお願いします。

次の二次小説の予定は引き続きガンヴォルトです。ですが今度はクロスオーバーでは無く、原作単品のオリ主物の短編を書こうと思っています。まだその内容は現段階ではオリ主の簡単な能力の設定位しか決まっていませんが、なるべく前作よりもインフレは抑え、それでいてこう言ったキャラが原作に居そうだなと言う設定の構築が出来るように心掛けていきたいと思っています。

では、また次の二次小説「蒼き雷霆ガンヴォルトIF もしもプロジェクト・ガンヴォルトの生き残りが他にも居たら(仮)」でお会いしましょう。これからも何かしら小説を書くにあたり、完結出来るように心掛けていきたいです。ここまで読んで頂き、本当にありがとうございました。
ここ以降は独自設定のオマケ話みたいな物なので興味の無い方はスルーでお願いします。




〇黒モルフォについて
本人=ライズでもあり、尚且つ転生記憶リセットをした訳では無いので、憎悪に染まり切った嘗ての自分を助けてくれたアキュラに好意を病むほどに抱いているのは間違い無いのだが、憎悪に染まっていた影響と転生による記憶リセットが無い為、人間不信な所も追加され何処か素直になれず、ついアキュラに強く当たってしまうツンデレ属性も付与されたモルフォと言った所。
ただ、彼女がきつく当たるのはアキュラのみで、それが一種の愛情表現であり、「この人ならば絶対に自分から離れて行かないであろう」と言う確信を根底に持つ事から、この行為は一種の甘えん坊による構ってちゃんであり、寂しがり屋でもある。
それでいて、本人にどこか突き放した発言をすると「私を捨てないで」と涙目でくっ付いてくる面倒な性格をしている。
一応ライズの元から表に出る事は出来るが、本人は誰も居ない時や、アキュラが近くに居る時、そして詩魔法使用時で無いと滅多に表に出てこない。
普段の能力の使い道は主にアキュラのストーキングと、どこか人間を信用し過ぎるライズを護る事にほぼ全ツッパしている。

〇詩魔法【「完成されし謡精計画《コンプリート・オブ・ディーヴァプロジェクト》」】について
ライズを中心に黒モルフォと詩魔法「神園ミチル」が現れる、イオンの詩魔法「刻神楽×天統姫」をイメージした詩魔法。
その攻撃手段は、彼女達の歌を聞いた人達から発せられる大音量による音波の津波と言うべき物。
所謂ネタ枠の詩魔法なのだが、深層領域で紡がれた物である為、その威力は折り紙付き。
メタ的に言うとコンプ要素の一つであり、見たい人だけ見てねと言わんが如く使われない。












 まさかGVがアライブしていたとは思わなかった。
 それに、ブレイドまでこの私に牙を向くだけでなく、あのオールドエイジの異物と共に共同戦線を張る等……。
 これでは流石のこの私、「電人デマーゼル」であっても敗北せざるを得なかった。
 だが、私は既に死を超越した存在。
 生きている限り奴等の、そしてマイナーズ共はいつか必ずデッドエンドされるであろう。
 だから、今は素直に敗北を認め、私はスリープするとしようか。

『サ、サブ……システム……起動。コレ……ヨリ、修復モード、ヘト移行……』

 その、刹那――

「やれやれ、GVにはミッションは最後まで気を抜くなと私は教えていた筈だったが。いや、戦いから身を引いていた時期が長かったからな。詰めが甘くなるのは仕方がない」

 ――何やら、聞き覚えのある声と同時に銃声がこの部屋に響き渡り……。

「嘗ての私のなれの果て、電人デマーゼルよ。もう休め。私はもう興味など失せてはいるが……、貴様にはよりスマートで確実な無能力者……、いや、この世界ではマイナーズと呼ぶのだったな。そう、彼らが静かに滅びゆくその光景を、お前は私の中で眺めているがいい」

 侵入者のこの最後の言葉と共に、私は意識を失った。


日時:2020年01月28日(火) 00:10

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