『ラインの娘』更新してます！（１９）

いつもお世話になっております、ほいれんで・くーです。

1月16日8時に、オリジナル短編集『ラインの娘』へ「レイチェルが嗅いだ戦争」を追加しました。お楽しみいただければ幸いです。なお、現在『ラインの娘』は30本の短編を公開中です。

実は初めて英語圏の名前を主人公につけました。これまでなんとなく避けていたアングロサクソンモチーフですが、これからは徐々に手が伸びていきそうな雰囲気です。

今回はコンテストや公募のための執筆ではなく、純粋に創作のための創作となっております。ですので、テーマを自分で決めるのがなかなか大変でした。過去のコンテストのお題などを手掛かりにして妄想を広げ、最終的に「猫を主人公にした小説を書こう」と決めたのは執筆開始二時間前でした。それまではサー・アーネスト・シャクルトンの探検隊をテーマにした短編にしようかと思っていたのですが、どうにも気乗りせず……書きたいものを書くのが一番ですね。

お気づきの方もいらっしゃるでしょうが、今回の「レイチェル」は英国の作家ロバート・ウェストールのBlitzcat（坂崎麻子訳『猫の帰還』徳間書店、1998年）に強く影響を受けています。私自身の独自性と言えば、舞台を中国大陸沿岸にしたことと、ファンタジー要素を織り交ぜたこと、それから、目線を猫視点に限定したこと、などでしょうか。特に、「におい」をもう一つのテーマとして据えたことは、「レイチェル」のオリジナリティ確立に貢献していると思うのですが、まあこれは作者の弁明というものでしょう……

今月中にまた二本くらいは短編を書きたいと思っているので、早めに読者の皆様にお届けできればと考えております。

次回もお楽しみに！

日時：2021年01月16日(土) 22:44