「ウィザードリィカードゲーム1 ウィズボール」説明
ウィズボールの説明がネット上であまり見当たらないので書き記します。カードゲームだからどこかの図書館に収蔵されてるわけでもないしなー。
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◆はじめに
“ウィズボール”は、ウィザードリィRPGの世界(エセルナート)でもっとも人気の高いスポーツです。ルールは野球に似ているのですが、もともとが集団の格闘技から派生したものであるため、はるかに過激で危険、スリリングでスピーディーです。
ウィズボールは野球と同じように、2チームが攻守にわかれてプレイします。必要な道具は、バット(鉄製、刺や刃がついていてもよい)、ボール(重さ5キロの鉄球)、ユニフォーム(鎧)などです。守備につく選手は6人で、投手、捕手、一塁手、二塁手、三塁手、外野(ひとり)です。
指名打者制ですので、打つときは投手の代わりに指名打者が打席に入ります。つまり、試合に実際に参加している選手は7人ということになります(あなたが望むなら、投手でない野手の代わりに指名打者を使っても構いませんし、あるいはまったく指名打者を使わなくても構いません)。ベンチ入りの人数ははっきり決まっていませんが、20人以内というのが基本となっています。
ゲームは後攻のチーム(ふつう、地元のチームが後攻です)が守備につき、先攻のチームの1番打者が打席に入ることによって開始されます(「プレイボール!」)。守備側の投手がボールを投げ、打者がそれを打ちます。ストライクとかボールはなく、打者がボールを打ち返せなければアウトになります。投手と打者の対決は1球ごとにヒット、アウト、死球のいずれかの結果になるのです。ヒットを積み重ねることによって(あるいは長打で)走者が1塁、2塁、3塁と回って本塁に戻れば1点が攻撃側に入ります。
ただし、ゲームの勝敗を決めるのは得点だけではありません。投手は鉄球を打者の頭めがけて投げても構いませんし、打者も野手をバットで(バットを打席からマウンドまで投げて)攻撃しても構わないのです。乱闘も何度か発生するでしょう。そのような闘いによってチームの人数が6人未満になってしまったら、得点でどんなにリードしていようと試合放棄とみなされて負けてしまうのです。
それぞれの攻守は3アウトで入れ替わり、両チームの攻撃が終われば1回が終了します。もちろん、9回が終わればその時点で得点が多いチームが勝つことになります。また、途中の回が終わった時点で得点差が7点になっていたら、大差判定によりその時点でゲームは終了します(コールド・ゲーム)。
したがって、ウィズボールに勝つ方法は3通りあることになります。
・9回まで終わり、1点でもリードしていれば勝ち
・回が終わった時点で7点(以上)リードしていれば勝ち
・試合途中で相手チームの選手数が5人以下になれば勝ち
9回が終わって得点差がない場合には、延長戦にはいります。各回が終わるごとに、1点でもリードしているチームが勝利を握ります。延長には時間制限、回数制限などはありません。
両チームの残り人数が(乱闘などで)同時に5人以下になってしまった場合は、試合は引き分けになります。ただしどうしても決着をつけなければならないとき(国境紛争などをウィズボールの試合で解決しようとしているとき)はさらに乱闘を続け、全員が行動不能になったチームが負けになります(それも同時なら、引き分けです。あるいは監督どうしが殴り合うこともあります)。
◆カードセット内容
・キャラクターカード(41枚)
例:ホビット盗賊、トロール、ドラゴン、人間魔術師、ワードナ、トレボー等
各カードは6つのパラメータを持つ(長期キャンペーンの場合は経験点により成長可能)。
【打撃力】:打撃時・攻撃時の目標値への補正値へプラス。高いほどヒットになりやすく、相手を負傷させやすい
【防御力】:攻撃防御時の目標値への補正値へマイナス。高いほど負傷しづらい
【走力】:盗塁時、ヒットでの進塁時の目標値への補正にプラス。高いほど盗塁・進塁が成功しやすい
【長打力】:「A/B」で表される。打撃時の判定ダイスがA以下でホームラン。B以下で2塁打。打撃時の目標値の高低に関わらず、ダイスがA以下でホームラン、B以下で2塁打は発生する。
【制球力】:制球力判定の目標値。投げた時に2D6で制球力以下の出目が出れば、狙った通りの球を投げられる。
【球速】:速球またはビーンボールを狙い通りに投げた(制球力判定が成功した)時に出せる球速。球速が早いほど、打撃目標値にマイナス補正がかかり、打たれにくくなる。
【特殊能力】:キャラクターごとに、身体が小さい/大きいので攻撃に当たりにくい/当たりやすいとされていたり、魔球を投げたり、ホームランを打ちやすくしたり、飛行してホームランコースの打球を捕球したりできたりといった特殊能力が設定されている。
・球種カード(4枚):【速球】、【変化球】、【ビーンボール】、【牽制球】の4枚
・攻撃カード(4枚):【速球狙い】、【変化球狙い】、【バット攻撃】、【盗塁】の4枚
それぞれ守備/攻撃の時に裏向きで出し、いっせーのせで表返す。それぞれの組み合わせで、ヒットしやすさや攻撃の成功しやすさ(目標値)が変化する。なお、盗塁時は普通の盗塁と、野手相手にタックルしたりする攻撃的盗塁のどちらかを選択可能(攻撃的盗塁の場合は盗塁自体の成功率は下がる。ニンジャの攻撃的盗塁は相手を確殺できる、など)。
例:守備側カード【速球】 VS 攻撃側カード【変化球狙い】 → 狙いが外されたのでヒットしづらくなる
・ランダムカード(52枚)
打席ごとに引き、球種カード/攻撃カードの組み合わせにより目標値に適用される補正値や、イベント(乱闘、事件表、確定ホームラン、確定三塁打、確定二塁打、確定ヒットなど)の発生が変化する。
A~D欄があり、投手側の球種と、打者側の攻撃カードによって参照欄が異なる。
◆ゲームの手順
1.守備側が球種カード4枚(速球、変化球、ビーンボール(=打者狙い)、牽制球)の中から1枚選び、裏向きに置く。
2.攻撃側が攻撃カード4枚(速球狙い、変化球狙い、バット攻撃、盗塁)の中から1枚選び、裏向きに置く。
3.同時に両方のカードを表がえす(球種と攻撃の読み合い)。
4.守備側プレイヤーが制球力判定(投手の制球力≧2D6で成功)を行う。 → 球種・球速の決定
5.球種と攻撃方法が決まったら、ランダムカード(裏向きの山札)を1枚引いて表がえす。
6.チャートを参照して、ランダムカードのどの欄を参照するのか調べる。
7.ランダムカードの該当欄が数字(補正値)以外(「ヒット」、「事件発生」など)なら、その指示に従う。ランダムカードの該当欄に数字が書かれていれば、チャート通りに修正を行って目標値を決め、攻撃側が2D6を振る。
8.結果を判定し、必要なら負傷判定を行う。場合によっては選手が死亡するため、蘇生チケットで蘇生させたり、交代させたりする。負傷の回復は監督(又は僧侶系の特殊能力を持つ選手)が行うことができる。
◆事件表
ランダムカードの該当欄に「事件」とあった場合に参照する。
その際、守備側事件表/攻撃側事件表のどちらを参照するかはダイス1D6の奇数/偶数で決める。
●守備側事件表(ダイスが奇数のとき)に2D6を振って決定。2D6の出目ごとに発生する事件は次の通り。
2:空から流星雨(メテオ)。ランダムカードを追加でめくり、グラウンド上の選手(野手、投手、打者、走者、次打者)はそのランダムカードのC欄の値で補正して盗塁判定。失敗した場合はメテオを避けられなかったため負傷判定。
3:攻撃側チームの熱狂的ファンが≪2D6≫人乱入。守備側から同じ人数の選手を選び、乱闘ルールで対決。乱入した攻撃側のファンを殺した守備側選手は殺した数×経験点2点を獲得。
4:魔法の筋肉増強剤が投げ込まれる。試合終了まで、守備側選手1人(ランダム)の防御力を+1。
5:魔法のグローブが投げ込まれる。内野手のうち1名を選んで防御力+1。
6:魔法の缶ビールが投げ込まれる。外野手が飲むことで、1D6により以下のいずれかの効果が発揮される。
1:筋肉増強剤。打撃力+1(試合中ずっと)
2~3:スピード剤。3塁打を2塁打に抑える。または2塁打をヒットに抑える。この回のみ
4~5:ジャンプ剤。ホームラン時に2D6を振り、6以下でホームランをキャッチ。この回のみ
6:ハピネス多幸剤。飲んだ外野手のすべての能力値が-1。この試合中ずっと。
7:守備側選手(ランダム1名)が月間MVPに選ばれる。経験点+10点。
8:観客席からダルトの魔法。守備側選手1人(ランダム)は負傷判定を行う。
9:観客席からマダルトの魔法。打者と捕手は負傷判定を行う。
10:観客席からティルトウェイトの魔法。グラウンド上の選手(野手、投手、打者、走者、次打者)は負傷判定。
11:神々の鉄槌。1D6で1~4なら守備側、5~6なら攻撃側に命中。ランダムに選んだグラウンド上の選手1人が死亡。
12:乱闘開始!!
●攻撃側事件表(ダイスが偶数のとき)に2D6を振って決定。2D6の出目ごとに発生する事件は次の通り。
2:何らかの原因で審判が全滅。引き分け再試合。
3:上空からドラゴン襲来。乱闘ルールによって攻撃側選手が戦闘開始。ドラゴンを倒すまで戦う。倒した選手に経験点+10点。
4:魔法の筋肉増強剤が投げ込まれる。試合終了まで、攻撃側選手1人(ランダム)の防御力を+1。
5:魔法のバットが投げ込まれる。打者または次打者の打撃力+1。
6:魔法のスパイクが投げ込まれる。打者、次打者、走者のいずれかの走力+1。
7:チアガールの応援! 控えも含む攻撃側選手の打撃力+1。この回と次の回まで有効。
8:観客席からロルトの魔法。打者、次打者、走者のいずれかの1人(ランダム)は負傷判定を行う。
9:カドルト券(蘇生魔法チケット)が投げ込まれる。両軍監督が1D6を振り、大きな目の出た方が獲得。同じ出目の場合は、引っ張り合いに発展して蘇生チケットが破れてしまう。
10:代打、狂王トレボー! この回だけ。ただし、相手側にワードナがいる場合はそのまま最後まで試合に参加する。ワードナが自軍にいた場合は、トレボーは降りてこないため、事件ナシとなる。
11:観客席からマリクトの魔法。攻撃側のベンチにいる選手は負傷判定。
12:乱闘開始!!
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まあ大体こんな感じ。
・Wikipedia ウィズボール
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%82%BA%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%AB
・ピクシブ百科事典
https://dic.pixiv.net/a/%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%82%BA%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%AB
・お互いの野手や投手を殺し合う野球カードゲームがあるの知ってる? (togetter.com › 2015年 › 6月 › 17日)
https://togetter.com/li/835966
日時:2023年01月07日(土) 22:48
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