万魔殿小ネタ解説、16〜20話編
・第16話
>>ダービーウマ娘になるのは一国の宰相になるよりも難しいと言ったウマ娘がいた。
『ダービー馬のオーナーになることは一国の宰相になるよりも難しい』
イギリスの元首相ウィンストン・チャーチルが言っていない台詞。後世の創作です。
>>大外でいい、他のウマ娘の邪魔もさせない、ただ彼女がどこまで行けるのかが見たいと懇願したトレーナーがいた。
『日本ダービーに出させてほしい。枠順は大外でいい。他の馬の邪魔は一切しない。賞金もいらない。この馬の能力を確かめるだけでいい』
マルゼンスキー主戦騎手、中野渡清一の言った台詞。当時、妊娠中の母馬を海外から日本へ輸入した場合、その際に胎内にいた馬は持込馬と呼ばれ、レースへの出走に制限がありました。
マルゼンスキーはこの持込馬だったため日本ダービーへの出走権がなく、中野渡騎手が前述の台詞を言うに至りました。
>>教え子がダービーウマ娘になるなら指導者を辞めてもいいと言った教官がいた。
『ダービージョッキーになれるなら騎手を辞めてもいい』
日本ダービーでウイニングチケットに騎乗した柴田政人騎手が言っていない台詞。
88年日本ダービー前日、コクサイトリプル鞍上としての出走に際しての「コクサイトリプルでダービーを勝てたら、もう騎手をやめてもいいくらいの気持ちで臨みます」という台詞をマスコミが誇張して発表したものです。
>>そして1番人気、4枠8番アイネスフウジン
史実では3番人気。1番人気はメジロライアンでした。そらそうよ。
史実では当たり前ですがアイネスフウジンはNHKマイルカップへ出走しておらず、朝日杯もレコードタイ記録でこそありましたが更新はしていませんでした。
それを差し引いてもマイル路線から中2週で飛び込んできた選手を1番人気はどうなの。逃げはロマンがあるから……そう……
>> 単騎逃げは強い。競り合う必要がないからスタミナの消費は減り、完全に自分のペースで走れるからストレスが減る。
ある程度理性で低減できそうなウマ娘ならともかく、本能で走っている実馬は顕著に消耗します。が、逆に競り合って競り合って大逃げになった結果勝った馬も。
ご存知バカコンビ1号2号ことメジロパーマーとダイタクヘリオスや、カワカミプリンセスの引退レースを彩ったクイーンスプマンテとテイエムプリキュアなんかがそうですね。
>> アイネスフウジンのスタミナが今よりも少なければ、もっとギリギリの勝負になっていれば、ハクタイセイはアイネスフウジンに追走していただろう。そうなれば、彼女のスタミナはまず間違いなく保たなかった。
>> 後方10番手を進むメジロライアンも、アイネスフウジンの様子がギリギリであれば、同じくギリギリまで脚を溜めていただろう。
史実ではそうなりました。
>> ターフが弾けるような力強い一歩一歩が、爆発のようにメジロライアンの体を押し上げる。
実は"
☆2状態の固有スキル相当ですかね。
>>『ゴール!! ゴール!! 1着はアイネス! アイネスフウジン!! 2着メジロライアン!! 3着はホワ――』
ホワイトストーン迫真の見切れ芸。
・第17話
>>見るからに2000ジャストが得意ですみたいな走りしとったからなぁ。
史実に比べ本作では勝鞍が増えていますが、GⅠ勝利は皐月賞の他はホープフルステークスと大阪杯。どちらも2000mなので図らずも2000m専門みたいになりました。
>>『ライアン女子の圧よ』
>>『オグリギャルな』
この2頭はやけに女性人気が高かったようです。
>>特徴は中央のレース場では最も長い526mの直線だな
地方を含めると新潟競馬場の外回りが最も長く658.7mの直線が続く。
>>『おはワイルドファイヤーネキ』
史実ではワイルドファイヤーは皐月賞と日本ダービー双方に出走していますが、出走枠を現代基準にした都合で日本ダービーでは弾かれています。悲しい。
>>あれ普通シニア期とか、早くてもクラシック秋天辺りできっかけ掴むもんとちゃうんか?
"
>>全員うずくまってるし
日本ダービーゴール直後、アイネスフウジンは完全に燃え尽きて歩くのも精一杯といった様子だったそうです。
>>『ヒトカスやるやん!』
>>『その優しさを普段から見せろヒト畜生』
人間アンチのウマ娘やウマ娘アンチの人間、人間だけどウマ娘と比較して人間アンチになるやつも当然います。
>>ダディー! 青いのおるー!
コーポ氏のムスメブルボン。
・第18話
>>姉弟子の娘
トウカイテイオーの母、トウカイナチュラルはナイスネイチャと同じくナイスダンサー産駒。
>>ミスターアダムス
39戦5勝、2着12回のシルバーコレクター。
掲示板外、つまり5着よりも下の順位に入ったことは僅か3度という猛者でした。ただし、3勝戦を勝っているのでかろうじてオープン馬ですが、重賞勝ちはなし。
GⅠはなにげにメジロマックイーン最初の春天で2着に入る活躍を見せています。うーん、カノープス。
>>当然そんなツインターボのもとにもスカウトするトレーナーは現れず
朝日杯が行われたのは選抜レースより前なので、この時点でツインターボは黒い人にスカウト(仮)されています。なんで出たんだよ選抜レース。
・第19話
>> この教科書には、テキストには、サイトには、こう走れと書いてある。
参考にできるものを用意しても、それを取捨選択できるだけの知識がないと大して意味がない。レース以外でもそんなもんです。
>>とりあえず重賞制覇
「あれ? アタシ知ってるレースってGⅠしかなくね?」→「流石にGⅠ勝利が目標は身の程知らずかな」→「重賞くらいにしとくか」という思考回路。
GⅠ以下の重賞の価値がわからないのは競馬初心者あるある。
ちなみにこの場合身の程知らずなのは間違いなくてもGⅠ目標にするのが正解。向上心アピール的に。
>>今の実力でもおふたりとも十分倒せるんですが
ツインターボに2冠取らせるつもりなのはリップサービスではないが、これは割とリップサービス。いやーキツイでしょ。
>> 思わず、叫んでいた。
1つ目の文節で句点を打つのが作者の癖。全体を通してそんな感じ。
>>カランと弾き飛んでいった椅子
ウマ娘が衝動的に立ち上がった勢いで吹っ飛んだらそらそうなります。
>>網馬自身坂路の有用性を深く理解できているわけではなく
さりげなく黒い人の才能の本質が出た場面。過去のデータから算出して経験を補っているため、当時マイナーだった坂路訓練に対する理解度が低かった。
>>GⅠのふたつみっつとれんじゃねえか?
自分が育てればという注釈が入る。
>> 網馬は軽くアイネスフウジンの鼻をつまんで引っ張る。
>>「ぷぇ〜〜……」
この頃『走ることしか考えていないサイレンススズカと効率的に勝つ方法を考えるタイプのトレーナー。あと割と理解のある友人一同』を読んでた。
>>「ストレッチはちゃんとやっといたほうがいいぞ!」
黒い人との遭遇前は間違いなく言われる側だったツインターボ。
>>シャワーを浴びて再び頭が冷えたナイスネイチャは先程の自分の醜態に内心悶絶し、冷や汗だか脂汗だかを垂らしながら書類を書いていた。
挑発に弱いタイプなのはこの頃から意識して書いてました。カッとなりやすく冷静になりやすい。黒歴史を量産するタイプ。その場のノリに流されやすくあとで後悔するタイプなんだぜ。
日時:2022年06月01日(水) 20:56
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返信コメント
伯琳
読んだ時には全く気にしてなかったけど、言われてみれば確かに何で選抜レースに出てんだツインターボww
いや、十中八九テイオーが出てたからなんだろうけども
日時:2022年06月25日(土) 17:55
シャドウステップ
競馬に限らず言ってない台詞って結構ありますね…
日時:2022年06月02日(木) 22:16
AYM
この世界ではイクノがG1勝ったから、そのうちカノカノできなくなるんだろうか
日時:2022年06月02日(木) 13:52
セネット
パーフェクトロボブルボンのとことか、ポンコツあほあほスズカのところとか、同じものみてるんだと思うと嬉しくなる。
お気に入りに乗ってるからみてないわけないんだけどね
日時:2022年06月02日(木) 07:59