Moiその22 佐術(詐術)/真術(魔術)

「なろう系」とか色んな小説・物語を眺めてみて、
よく魔術・魔法とかはある。けど、そのあまりの強さと応用力の広さ、なにより特権・才能の臭いがする超能力。それでいて、本来なら水と油なはずの「学べば強くなる」「努力」と繋がる不自然さ……。なのでどうしても、メタ的に冷めてみてしまう。
「誰でも」だったり「学べば」を強調、あるいはもっと意味あるものにしたいのなら、凡人と天才の中間にあって橋渡ししてくれる『技術・テクニック』的な何かがあってしかるべきはず。ほかの職業とは違う、魔術師・魔法使い的な色合いが濃く出ている、体系化できている知識。
手品あるいは詭弁、メンタリスト的な心理学知識こそ、ソレにあたるはず。

すなわち―――、詐術。
相手との「差」を活用する技術。知識や認識の格差を利用していかに騙すか。
とても魔術師らしい。軽蔑されそうだけど、初歩や基本など根幹に関わるので、才能やら魔力にあかせて疎かにすれば足元をすくわれる。
本物だけではすぐに力尽きる。偽物を織り交ぜることで、一騎当千の働きができる。
それだけ大切な基礎技術なので、マイナスイメージな詐術よりも『佐術』=「たすける術」。

『佐』という漢字
音読みでは「サ」、訓読みでは「たす(ける)」
訓読みの方は知らなかったので驚いたけど、軍隊の『佐官』の「佐」
直球で訓読みの意味で使ってたらしく、納得してしまった。

ただの幻覚、拡張現実=ARのような視覚と聴覚に反応させるだけの空虚な虚像。
実を伴っていないので何の被害も与えないけど、敵を大いに錯覚させることはできる。
気づかれたら終わりだけど、そこに本物を織り交ぜたら……、一見さんには大破壊魔法を放たれたとビビるしかない。
その大半が幻ならば、魔力やら何やらの消費コストはものすごく軽減できる。戦術としても大いに活用できるはず。

ただのチート能力で蹂躙するのもいいけど、こういった実践的な悪知恵を駆使して圧倒するのも、悪くない。


日時:2022年08月14日(日) 00:06

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