”才能なんてクソくらえ”
▼文章、ストーリー、描写などについての紹介など
ダンガンロンパQQ。
この作品は、作者であるじゃん様が作り出した16人のオリジナルキャラクターがダンガンロンパの世界線上でコロシアイを繰り広げる、という独自のストーリーの物語であります。
主人公は、”超高校級の努力家”と呼ばれながらも自らの才能の無さ、ひいては希望ヶ峰学園そのものに絶望し、周囲の人間を妬む少年です。
(21行省略されています)
彼と同じ空間に閉じ込められたのは、15人の”超高校級”達。いずれも魅力と個性に溢れた逸材の数々です。
人間味溢れるキャラのやりとり。原作並みに手の込んだ洗練された謎解きとトリック。そして見るものをどん底に叩き落とすであろう絶望。
読んで後悔はさせない名作であると感じました。ダンガンロンパ好きならば一度は愛読してみてほしいと思う所存であります。
文章は基本一人称で、視点キャラはシーンによって変わりますが、とても読みやすく分かりやすいと感じます。視点キャラが誰なのか即座に分かるのは作者の技量の賜物でしょう。
描写に関しては、ところどころR15相当のグロ描写・凄惨な死の描写が与えられる場面があります。苦手な方はご注意ください。浴場が描写されることはありますが、対象を限るほどエロティックなシーンは現時点では存在しません。
▼読む際の注意事項など
まず何と言っても登場キャラクターがほぼ全員本作オリジナルのキャラクターとなっており、原作のキャラクターとして登場するのは黒幕たるモノクマぐらいです。
オリジナルキャラクターが苦手な方にはまずそこを第一に注意していただきたいと思います。
次に、言い方が雑になってしまいますが、主人公はなかなかの曲者です。主人公目線で描かれる地の文である種の罵倒・暴言などの言葉が使われることがありますので、その点にもご注意ください。
また、ダンガンロンパ関係の作品には自ずと言えることですが、感想欄など読者が広く見ることができる場ではネタバレを含める書き込みはなさらないようお願い申し上げます。
作者によっては活動報告にネタバレ発言のできる場を設けてくださる方もいらっしゃいますので、何卒ご考慮ください。
長々と申し上げてしまいましたが、このダンガンロンパQQ、間違いなくダンガンロンパの世界観の美しさ、面白さを丁寧に描写した名作です。
主人公が曲者と申しましたが、その彼が痛快な論破劇・胸に迫る人間劇を見せてくれることもあるのです。その他のキャラクターも筆舌に尽くしがたい魅力が存在します。
是非とも多くの方にご一読していただくべく、この推薦を書かせていただきました。
これからもこの作品を応援し続けます。
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江藤えそら/2017年03月19日(日) 00:11/★ (参考になった:23/ならなかった:12)