ポケモン世界の畜産業、生と死の話
評価も少なく埋もれている様子なので推薦してみる。
▼読む際の注意事項など
※ポカプおよびその進化系を愛でている方には設定、描写の関係上オススメできません。
※R-15が付いており、屠殺表現が有りますので血が出る描写がダメって方もオススメできません。
(15行省略されています)
▼文章、ストーリー、描写などについての紹介など
あらすじ
ある所に唯々欲望のままに食べ、眠り、暴れ、犯すサザンドラが居た。
そいつはある日畜産業を営む一家の牧場に入り込み、家畜を食い荒らして居座った結果、討伐されて屍は牧場の敷地の端に張り付けられる事に。
それから20年後。主人公は畜産業を営む一家の息子。いい感じに肥えたポカプを誘導し、相棒のエレザードが痺れさせ、父のダイケンキが首を落とす。
そんな毎日だったがある日の夜中、敷地内に不審な明かりを見つけたため様子を見に行くと、20年前に討伐されたサザンドラの骨の前に野良のリザードンが居るのを見つける。
そのリザードンは主人公に気づいていて警戒はしていても襲ってくるわけではなく、骨を眺めながら何かを考えているようだ。
翌朝、祖父にリザードンの様子を話すとサザンドラの子供なのではないかと言われ、その日の夕方にはポカプを一匹、リザードンが攫って行く。
最初は父親のようにはならず、賢く奪っていこうと考えているのではないかと想像した主人公であったが、どうやらリザードンの考えはそれほど単純でも無いようで…
大分感情が薄めの主人公、屠殺の止め役をずっと行ってきた年老いたダイケンキ、親の影を振り払えず苦しむリザードン、その他諸々のキャラクターと、殺すという事、食べるという事、生きるという事、死ぬという事を割とあっさりとした、しかし不足の無い文章で描かれています。
ポケモン世界の食糧事情、進化すれば知性も伸びる生き物を食べるために殺すという事をちょっと考えさせられるお話。
あんまりバトルとかはせず、序盤は生活と畜産業の方に、後半はリザードンの今を生きることと、老いたダイケンキの生きてきた今までの事に重点が置かれている感じです。
滅茶苦茶に重い話でもなくさらりと読めますので、こういう世界観も有りかなと思う方は暇つぶしに如何でしょうか。
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satake/2018年04月27日(金) 04:40/★ (参考になった:6/ならなかった:6)