「ダイ・ハード」特有のご都合主義はありますが、それは持ち味を活かすスパイスとして働いています。
それでこそ「ダイ・ハード」であり、「ジョン・マクレンーン」ですもの。
　
何より、描写の合間ごとの「知ってる人」がニヤリとする細かい描写に惚れこみました。
これはストーリーで感動を狙った作品ではない。
主人公が一方的に痛快な活躍をしてハッピーエンドになる物語でもない。
それでも、ヒューマンドラマのような美しい描写に心打たれる読者は多いのではないでしょうか。
　
▼読む際の注意事項など
　
「ダイ・ハード」と「ブラックラグーン」をひと通り知っていなければ、作品の魅力は半減するでしょう。
双方知っている上で、作者様がところどころに散りばめたあらゆる教養とマッチする方は1話読むごとに病みつきになること間違いありません。
　
もし、双方の作品を知っていて、作者様の伏線は理解できないという方は調べてでも読み直すことをオススメします。
ひとつひとつの描写に意味があり、また違った観点からこの作品を楽しめます。
その上、読者の教養を高めてくれるという一石何鳥なんだ、という。
　
【注意事項】
当然ですが、「ダイ・ハード」も「ブラックラグーン」もグロテスクです。
その上、上記の通り「痛快な活躍」を描いたものではありません。
「グロテスク」を好まず、「痛快な活躍」と「ハッピーエンド」を求める方にはオススメできません。
　
私自身も「グロテスク」を好むわけではなく、どちらかといえば「ハッピーエンド」を好みます。
それでも、双方の本編とは違った麻薬のごとき魅力を発揮するこの作品を愛さずにはいられないのです。

【追伸】
上記は双子編決戦前に書いた内容ですが、(良い意味で)予想外な結末に只々感嘆しました！
酒の肴に語りたいところですが、結末は是非読者様がご自身の目で確かめてください！

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