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銀河英雄伝説推薦一覧(12件)
アムリッツァで奮戦したボロディン提督。その甥っ子の物語
推薦作品:ボロディンJr奮戦記~ある銀河の戦いの記録~ 原作:銀河英雄伝説
▼文章、ストーリー、描写などについての紹介など
本作はスペースオペラの名作「銀河英雄伝説」の二次創作。主人公はヤンやビュコックなどからの評価も高い良将であり同盟軍第12艦隊司令官のボロディン提督、その甥っ子に当たる人物である。同盟寄りの銀英伝ファンである彼は、転生あるあるな通り魔に刺された結果、銀英伝の世界にボロディン提督の甥っ子として生を受ける事となる。両親を早くに亡くし、ボロディン提督の下で暮らす事になった彼は、いずれ来る同盟の滅亡を回避するべく、アムリッツァ会戦の阻止、そしてラインハルトが力を付ける前に戦場で彼を殺すべく、同盟軍人への道を歩むこととなる。
第二の人生で出会う多くの原作キャラたちは彼に何を齎すのか、そして彼は人々に、この宇宙にどのような爪跡を残すのか、ボロディンJrの奮戦記を是非ご覧あれ!
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▼読む際の注意事項など
この作品は銀英伝を基にした二次創作であり、一部オリジナル要素や原作改変描写が見られます。その様な描写が許せない方はブラウザバックをオススメします。また本作は作者が暁に投稿した物を自己転載した作品である為、もし続きが待ちきれない方はそちらもご覧ください
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ファブニル/2023年11月11日(土) 04:19/★ (参考になった:7/ならなかった:0)
銀河を席巻する超人気覆面女流作家オーベルシュタイン
推薦作品:女流作家 フィリーネ・オルフ 原作:銀河英雄伝説
本編5話完結+後日談10話連載中の銀英伝長編作品。
あのオーベルシュタインの趣味が小説の執筆で謎の人気女流小説家として銀河に君臨するという
意外すぎる前代未聞の設定で皆仲が良くて戦争もない優しい世界が描かれます。
オーベルシュタインの女装等多少の腐向け要素があります。
(20行省略されています)
パウル・フォン・オーベルシュタイン軍務尚書の密かな趣味は小説の執筆で、
子供の頃から隠れてこっそりと恋愛からSFまで様々な作品を作り上げていたものの、
誰にも見せることは考えておらず、自分が死んだら全て処分すると決めていた。
しかしある日誰かに読んでもらいたいと思いペンネームを使って賞に応募することに。
ただ選評を受ける目的で送った恋愛小説が賞を受賞し是非会いたいと編集者から告げられ、
困ったオーベルシュタインは身バレ防止のボイスチェンジャーを使用し女性に扮した所
難なく自分を女性と思わせることに成功。
そしてゴールデンバウム王朝滅亡後の出版自由化で生まれた天才として
ラインハルト元帥府を始め銀河帝国中で大注目となった女流作家オーベルシュタイン先生。
ただよりにもよってロイエンタールに自分がその女流作家だとバレてしまう。
自分が女流作家だと知られたオーベルシュタインの彼らしいリアクションと、
それを知った銀河帝国の提督達が受ける衝撃とは。目に浮かぶような反応をお楽しみください。
本作はオーベルシュタインが作家で女装するというあらすじから受けるインパクトを
そのまま期待通りの作品を見せてくれるお勧め作品となっていて、
各キャラクターの解像度が高い銀英伝の日常描写に意外性が加えられた
読みやすさと面白さが両立した作品となっています。
原作ではありえないみんな仲良しなラインハルト元帥府の魅力を是非ご堪能ください。
(同内容を自サイトでも投稿しています)
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夜市よい/2023年07月07日(金) 12:16/★ (参考になった:6/ならなかった:4)
覚醒した国務尚書ビッテンフェルト侯爵が征く星の大海
推薦作品:ビッテンフェルト提督の麗しき結婚生活 原作:銀河英雄伝説
全32話完結の長編銀英伝2次創作。
あの猛将ビッテンフェルトが病弱で純真可憐な乙女な令嬢と婚約する運びに。
しかしその令嬢は実は前世でコンサルをしていた転生者で…。
そんな猪武者には想像もつかない性格・嗜好・能力全てが全く異なる侯爵令嬢との恋愛模様が、
(22行省略されています)
銀英伝作品にしては読み始めやすい10万字程度で纏まって描かれます。
そして恋愛描写のみではなく、家庭を持ち進化した猪武者が「国務尚書」にまで登り詰める。
その躍進していく過程もしっかり描写されているので是非ご期待下さい。
主人公となる侯爵令嬢は銀英伝は原作一巻途中で挫折してほぼ知識は皆無。
当然誰が死んで誰が生き残るのかが分からない状態での唯一の知識は
「作者が殺し忘れた」というまとめサイトのビッテンフェルト評で。
そしてこれからラインハルトによる血で血を洗う内乱が待っていることを知る主人公は
ビッテンフェルトと結婚した程度で自分の家と領地が無事で済む訳はないことから
専門書や公的に提供されるデータを収集し、艦隊戦用のシミュレーターまで手に入れて
夫が戦争に行く間に只管書斎に籠る日々を送る。
そしてビッテンフェルトが軍務から家に帰ってくると、夫婦で「勉強会」を行い
万が一でも戦場で戦死しないように政治経済から艦隊の運用まで議論する結婚生活が始まって。
軌道に乗った頃は「早く殺し過ぎた」真逆の運命を背負った青年キルヒアイスと、
自分と同じ転生者であるフェルナーと出会い破滅を防ぐための計画を進めていきます。
本作はそんな転生者たちの計画が齎したIFルートの銀河帝国が辿る歴史が新鮮で、
夫婦の勉強会の結果ただの猪武者とは最早誰も言えなくなったビッテンフェルトが格好いい。
銀英伝を戦後まで綺麗にまとめ上げビッテンフェルトの魅力も分かる良作です。
(同内容を自サイトでも投稿しています)
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夜市よい/2023年02月10日(金) 23:44/★ (参考になった:8/ならなかった:1)
SF・歴史好きなら読んで損は無いコラム
推薦作品:宇宙戦艦作品の技術考察(銀英伝中心) 原作:銀河英雄伝説
銀英伝中心となっているが、実際はそれ以外のSF系作品(アニメ・海外小説)の設定と現実の歴史を題材にしたコラム集である。
各作品の設定を詳細に解説・考察しており、これからSF・歴史もののSSを書きたい人には勉強になると思う。
一方、内容が小説では無いので、読み手を選ぶ。ラノベ系のSSが好きな人には合わないと思います。
瀬戸の住人/2020年06月29日(月) 07:16/☆ (参考になった:3/ならなかった:0)
亡命した門閥貴族の主人公から描かれる同盟社会の溝の深さと貴族の辛さ
推薦作品:帝国貴族はイージーな転生先と思ったか? 原作:銀河英雄伝説
▼文章、ストーリー、描写などについての紹介など
主人公ヴォルター・フォン・ティルピッツは所謂前世の記憶というものがある転生者であった。
栄えある門閥貴族の一門の嫡男へと転生したというまさに生まれながらに栄光を約束された立場である。
ただし、彼にはそう手放しに喜べない理由があった。彼の家は門閥貴族でも同盟に存在する亡命貴族だったのだ。
(19行省略されています)
この作品の特色として描かれるのはなんと言っても貴族社会の雁字搦めぶりである。
彼らは先祖の築き上げた栄光、そして大帝の作り上げた平民を導く優良種としてふさわしい姿を家臣に常に見せ続ける必要がある。
下手な行動でもすれば、それは自分だけでなく自分に仕える家臣たちが露頭に迷うことも意味するからだ。
もう一つ、この作品の特色を挙げるとするならばそれは民主主義を掲げる同盟社会が決して一枚岩で無い事だろう。
一口に自由惑星同盟と言っても様々な立場の人間がいる、アーレ・ハイネセンと共に同盟を作った始祖に当たる「長征派」、主人公のような帝国よりの亡命者たちなどである。
彼らには多くの拭い難い価値観の断絶が存在する、ゴールデンバウム王朝下で奴隷となっていた者達と貴族として政争に負けただけの者たちが混在しているのでさもありなんである。
そうした立場の違う者達がともすると銀河帝国よりも互いに憎悪し合うその様は、自由惑星同盟には銀河帝国という“敵”が必要だったのを実感させると言う形で、何故同盟内でアレほどに主戦論が強かったかを実感させる。
主人公の才幹は優秀な教育を受けたことでなんとか士官学校に入れたが、凡人と言って良いもので
ラインハルトやヤン・ウェンリーといった不世出の大天才二人には言うにおよばず、彼らの噛ませ役としてやられた幾多の秀才達にも遠く及ばない。
更に亡命貴族である彼の家は当然ながらバリバリの主戦派で帝国領侵攻作戦を両手を挙げて推進するような立場である。
そんな明らかに詰んでいる「これはもう駄目かもわからんね」な主人公がどう生き残っていくのかに注目である。
▼読む際の注意事項など
・独自設定が多い
・パロディネタのようなものが多用されるので銀河英雄伝説という作品の空気にそぐわないのではないかと思う可能性がある
・亡命した門閥貴族という立場なので黄金樹寄りの視点である
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ライアン/2018年06月10日(日) 15:33/★ (参考になった:37/ならなかった:4)
ジークカイザー!の歓呼の声にすり潰された者達の物語
推薦作品:リヒテンラーデの孫 原作:銀河英雄伝説
▼文章、ストーリー、描写などについての紹介など
帝国宰相リヒテンラーデ公爵の孫であるゲオルグ・フォン・リヒテンラーデなる人物を主人公に据えた
人類史に燦然と輝く黄金の獅子ラインハルト・フォン・ローエングラムの改革の影にスポットを当てた物語。
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時系列が始まるのは原作2巻終了後、ラインハルトが政敵たる帝国宰相リヒテンラーデ公を排除して名実共に帝国の最高指導者となったところで、彼の嫡孫たる内務次官ゲオルグ・フォン・リヒテンラーデが行方をくらませていた事が判明するというところから始まる。
頭の片隅には置いたものの失脚したゲオルグに何が出来るものではないと判断するラインハルトをよそに主人公たるゲオルグはあの手この手で自分の秘密組織の勢力を拡大させていくというのが大まかな作品の流れだが
今作の特色はなんといってもラインハルトの急激な改革によって齎された急激な価値観の変動とそれについていけない旧い時代の者達の悲哀である。
それは時に自領の領民に対しては「良い貴族」だったが植民星に対しては酷薄だった門閥貴族であったり、そんな「良き領主」に忠誠を捧げた平民だったり、時に国家に忠節を尽くし「悪逆なる共和主義」の取締に生涯を掛けていた軍人だったりと様々である。
彼らの多くは決して殊更悪人というわけではないし、彼らには彼らなりの理屈や正義が存在した。
しかし、ラインハルト・フォン・ローエングラムの齎した改革は文字通りにそれまでの価値観や常識というものを尽く吹き飛ばした。
ゴールデンバウムの時代には「正義」であったことが、ローエングラム体制では「悪」なのである。
今作はそんな急激な時代の変化に翻弄された人々にスポットを当てた話となっている。
此処まで書くとラインハルトやローエングラム陣営に対するアンチかと思われるかもしれないが
あくまでラインハルト・フォン・ローエングラムは人類史に燦然と輝く英雄であり、彼に従った腹心たちも紛れもない英傑として描写されている。
ただ、ラインハルトの齎したものは良くも悪くも余りに「劇的」過ぎた事が実感できる作品となっている。
文章に関しても原作でおなじみの後世の歴史家の視点なども入っていたりと、原作の雰囲気が良く出ている。
▼読む際の注意事項など
・ラインハルトの改革の陰にスポットを当てた話なのでローエングラム陣営に対するある種のアンチテーゼをぶつけるものとなっている
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ライアン/2018年03月31日(土) 19:38/★ (参考になった:13/ならなかった:3)
些細な話なのにラインハルト、ヒルダ、エミールのキャラを熟知していないと書けない優れた短編
推薦作品:小さな約束 原作:銀河英雄伝説
▼文章、ストーリー、描写などについての紹介など
たかが寝具のボタン付けなどという日常の些事にもかかわらず、ラインハルトとヒルダ、エミールの人柄が生き生きと描き分けられています。相手を思いやってボタン付けはだれがやるかヒルダとラインハルトが真顔で言い合うという話、名将であり名君であるラインハルトとその優秀な秘書官であるヒルダという二人の見落とされがちですが愛すべき面が描かれ、非常にほほえましいです。一服の清涼剤のような作品です。
▼読む際の注意事項など
「千億の星、千億の光」の第9話冒頭付近で、グリンメルスハウゼン子爵の大将昇進祝いのパーティに出掛ける際、少将なのに下士官のような生活をしている、質素である、節約が身についている、従卒をつけるのでなく気軽に歩いているという場面がありますが、察するにボタン付けくらいできたろうと思います。エミールにボタン付けをさせたヒルダの気持ち、それを知っていながらさりげなく気遣うラインハルトのやさしさと茶目っ気。作者様のキャラへの深い愛情、理解と観察力がないと書けない作品です。
Brahma/2016年03月08日(火) 18:52/★ (参考になった:15/ならなかった:15)
幾多の有能な人物を破ったからこそ英雄は歴史に名を刻む
推薦作品:銀河英雄伝説 エル・ファシルの逃亡者(新版) 原作:銀河英雄伝説
▼文章、ストーリー、描写などについての紹介など
原作の歴史に名を刻むヤンやラインハルト、その部下達のような英傑ではなく
前の人生ではエルファシルで逃亡して悲惨な人生を送り、逆行した主人公の視点から描かれる銀河英雄伝説。
佐官や将官にまで出世できるような人物に真の無能はいるはずがないという事で原作において無能扱いされている
ドーソン、フォークと言った人物たちの再評価がなされ、またヤン達は紛れもない英雄であるという前提で
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だからこそヤン達英雄から見ると卑小に見える存在も俗人から見ると評価は変わるという事で
多くの同盟市民が熱狂したカリスマと言う事でトリューニヒトの魅力も描かれている。
その上で平時ならば有能である存在が無能とされてしまう程に原作の英雄達は凄まじかったという形で
ヤンやラインハルトを始めとする英傑たちの凄さが描かれている。
主人公は俗人であり、ヤンやヤンファミリーは紛れもない英傑として描かれているため
英雄の視点ではない俗人の視点を通す事で英雄の凄まじさや原作に措いてはただの愚物とされたような人々にも
彼らなりの正義や道理があったという事を描いている作品である。
▼読む際の注意事項など
・原作を元に作者様が解釈した独自設定などがある
・前述したとおり歴史に名を残さなかったような人物にもスポットライトを当てる作品なので
原作では登場していないオリジナルキャラクターが多数存在する
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ライアン/2015年05月12日(火) 23:17/★ (参考になった:42/ならなかった:7)