そんな人らは結果しか見ていません。どれだけの苦労や努力、忍耐によって培われた結果でも、過程を見る人なんて明らかに少数派で、多くの人が上部だけを、結果だけをみて判断します。

そこで、「よっしゃ、あたしものぼりつめてやんぜ！」ってやる気になるタイプならぱる子ものほほんとできるんでしょうが、「てめぇなんかがどうして成功しているんだ！足を引っ張ってやる！」だとぱる子がさめざめ泣いてしまいます。

でも個人的な考えとしては、ぱる子に嫌がらせ(というには悪質の度合いが酷いですが)をした上級生も、その結果そのものは認めていると思うのです。ぱる子は輝かしい成功を残した、それは明らか。でもそれが認められないからぱる子を陥れる真似をしてしまった。これでぱる子が眼中にいないなら「そんなん成功のうちに入んないわぺっ、どうせ色仕掛けでもしたんでしょ」と吐き捨てるだけでしょうに、なまじぱる子の実力を認め、なおかつぱる子本人を軽視しているからこその行動だったんでしょう。軽視しているからこそ、ぱる子の背後の努力や苦労を知らずに、上部だけで判断してしまった。

衣遠兄様も、どちらかと言えば結果のみを重視し、結果の残せないものは切り捨て、結果を残せるものも自分の思い通りにしようとしました。本質的は実は上級生達と同じだと思います。しかし、遊星がルナ様のドレスを完成させたことで、考えが変わったんじゃないかと思ってます。才能があるものはどんな状況でも結果を残せるもの、ではなく、才能があるからこそ、本来成し遂げられない過程を現実に叶えるものなのではないかと。

僕は乙りろやってないんで、何があったかは知らないんですが、事実大蔵家を朝日はまとめあげると言う偉業も達成しています。でもそれは決して魔法のように結果のだけがポンと生まれたのではなく、朝日なりに努力や苦労を重ねた結果だと思っています。

かつての衣遠兄様ならマルキューのことを切り捨てていたとおもいます。事実彼女が確りしてれば、ぱる子のデザインは無駄にならなかったでしょう。しかし、過程も見てみれば、マルキューはぱる子を支え、ぱる子はその頑張りに答えるために(割とサボり魔ですが)一生懸命服飾にうちこむ。衣遠兄様自身も成長し、上部だけを見ずに、結果の背後に隠れてる過程や本質を真に見抜けるようになったんだと思います。

それはかつての朝日とルナの関係と同じです。今の衣遠兄様なら朝日の性別が発覚しても、ルナ様から引きはなそうとはしないかもですね。まあ上の話は勿論、マルキューに最低限の才能があってこその話なんですが。

感想が長くなり申し訳ありません。ただ、本編ではあり得ない展開故に、衣遠兄様の成長が感じられて胸を打たれたしまったので、どうしても書きたかった。

今後も期待させていただきます。頑張ってください

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