残念ながら原作では、国宝級・軍略級の魔道具と評される制服の価値を示してヒロインによくわからない謝罪をさせた後、なぜか王子にもプレゼントする流れになり、トールが（王子護衛の片割れなのに）国王も英雄2人も差し置いて「僕たちは護衛だから当然です」って言っちゃってるので……。防弾チョッキ程度ならSPに必須かもしれないけど、まだ王太子でもない王子の護衛にオーパーツの大戦装備を常用させる判断を「当然です」？　ヒロインに謝罪させた意味も、眼前で価値を示した意味も無い。
名前付いただけのmob扱いで許された（=無視された）のか、あるいは、そもそも孫世界の人間は前後の文脈無視するのが普通なのか。無視だとしたら悲惨で、原作での失言もこの先捧げられるだろう忠誠も、良くも悪くも顧みられないんだろうなと。もっと言うと、物語的でも心情的にも、二人いるんだから片方消えても大差ない扱い。……本作のユリウスはA組でしょうけど。

>>はい、シン君は普通に使っていただけです、私も見てましたから
>>彼の魔法の腕が高いが故に起こってしまった事態でもある。魔法は一流以上
証拠能力zero。素人の「見てた」と専門家の「見てた」は違う。いわゆる「君は見ているが、観察していないのだ」。
そして原作のカート君問題の一端にも通じる疑問点ですが、あれも孫以外に爆発の兆候を読み取れた人は居なかった（=本当に自爆未遂だったのかすら不明）のに、孫の言葉は証言の一つではなく無条件で動かぬ証拠扱い。
ここでは少女公爵がフォロー入れてますが、孫世界の住人はとにかく啓蒙が足りない。

>>口に出さなくて良かった、また常識知らずって注意されちゃうところだったよ。
顔面に傷を負った年頃の少女と認識しつつも、相手への配慮より先に保身（説教回避あるいは好感度sage回避）が先に出る孫。よかったね百年の恋も冷めるレベルの思考がヒロインにバレなくて。……原作じゃ、恋は盲目にも程度があるだろうに、知ってもなお知らん顔してるけど。

>>ちょっと付与された魔法見ようとしただけで
>>調べていたばあちゃんも随分と驚いていたみたいだ。
あの孫にしてこの親あり。しかもばあちゃんに至っては「善悪は厳しく躾けた」と言ったり、過去の転生者の日記を手に入れて解読不可能のまま放置して再読に伴い孫のオリジナル文字（と認識されている漢字）と似ていると思いつつも解読することもなく再放置したり。関心があるんだか無いんだか。
付与魔法は文字が肝要なんだから言語学者を兼ねててもおかしくないはずなのに。

>>魔法を止めるんじゃなく、構成している魔力そのものを霧散させる障壁。こちらに害を成す魔法だけ消失するようにイメージしたから治癒魔法や自分で発動させた魔法に対しては効果を発揮させない。
障壁魔法以外にも「敵意がわかる」索敵魔法が含まれてる時点でイメージが一工程じゃない件。これができるなら、対魔法・対物理は二種類じゃなく二重構造にするとか、あるいは魔力に限定せずエネルギー関連で統合するとかできないのか？　……よくわからない孫世界。
まあ、そもそも付与魔法の概念からして曖昧なんですが。起動（魔力流す）だけで文字が浮かび上がるなら解析魔法使わなくても推測ぐらいできるだろとか、文字数制限なんて20文字しか書き込めない制服に欧州言語（しかも姓名だけでもドイツ語・フランス語・英語が入り乱れてる）でその魔法効果どういう文節で付与したんだよとか。
漢字の起源って甲骨文字とか象形文字なので、理屈の上では、絵は勿論どころか傷ひとつ（亀裂1筋）でも意味を持たせることは可能なはずなんですよね。疑似科学マンセーするだけで、全然そういう話にはなりませんけど。

>>問題はそのとち狂った、デザイン。どうして貴族の子女も通うような学院の女子用制服が、胸元開きまくりでスカート丈も超絶ミニ仕様なんだ
洋服史を見る限り、胸元が開いたデザイン自体は実際にあった模様。……挿絵・漫画・アニメ共通の、上乳どころか谷間と下乳までザックリ裂いた痴女服（なお男子も腹チラ仕様）はありえないけど。姫も公爵令嬢（事実上の次期王妃）も公私ともに常用しているデザインの模様。
しかもシャツにのみ付与された治癒を患者の使うために脱いだシーンで「女の子が裸に」とか言ってるので、比喩でなければブラは無し。コルセットの存在は置いといて、現代デザインの水着があったり、アリスが魔法バレーでバックプリントのお子さま下着晒してるので刺繍どころかプリント技術・量産技術もある。……時代背景どうなってんの？
孫曰く、「飛行や戦闘行動でスカートの中が気にならないように戦闘服はホットパンツにしたのに」。ショートパンツという概念が西洋史のブルマ（女性進出の象徴）から数世代発展した後の形なのに既に存在している、イコール、超ミニスカートなんて服飾文化が現代に近いレベルまで進んでいるとしか思えない。実際、少なくとも女性（近衛騎士クリスティーナとか）が騎士団に入れて一人暮らししていても後ろ指差されない程度に男女平等なんですが……、

それにしては帝国で奴隷制が残ってたり、教育の大切さが周知されている割りに学院の研究会がある程度で国立研究所・学会・論文・異文化交流などの制度は無く啓蒙思想も自然科学も発展してなかったり、自称「血反吐吐く思いで魔法訓練し寝る間も惜しんで勉強した」王子さえ偏光ガラスの理屈すら理解できないのにメガネは存在したり、恐竜はいるけど誰も興味を示さない上でアールスハイドの国旗は西洋ファンタジーな黄金ドラゴンだったり、毎年毎月英雄譚が大量発売されるあたり活版印刷があって文筆家も画家もパトロン無しに個人事業主できたり……もう意味不明。SAN値ピンチ！

>>何らかの付与魔法がかけられたものと勘違いされたようだ。
普通の道具と魔道具の見分けがつかないのも問題ですよね。詐欺とか無いんでしょうか。あるいは複数付与されてて持ち主すら分からないうちに暗殺される呪いの宝石とか。
索敵魔法（魔力探知）は魔道具を無視する（導師特許の馬具もクルトに供与した城壁防衛用の障壁発生杖も探知できなかった）上に、「魔力パターンは個人で違う」と言いつつ魔道具起動しててもチャドの霊圧が消えたみたいに判別できないようですし。

>>制服には十分な付与魔法が施されているはずだが不満でもあったのか？
>>おかしなところはないように見えるが、変わっているな
孫が制服の付与書き換えるくだりで「露出してる手足は守れない」と言っていますが……わざわざ胸元足元（しかも膝上から）露出させるバカ仕様。理論値は十分でも実用性０とかネタ装備にも程がある。これで魔物狩りの実習とか本気かよ。
それとも（上記の歴史考察が間違っていて）男尊女卑が色濃く残っていて、女子に使われる布地は勿体無いとか女子は盾になればいいとか、そういう常識なのか？

……結論。TS転生少女公爵閣下におかれましては、どうか世間擦れせず貴女の御心のままに。ますますのご健勝をお祈り申し上げます。

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