貴族様に直接ものを言うのは不敬に当たるので、わざわざ「貴方様の権威の高さに向けてしゃべっています」と明言しなければいけなかったのです。

英和辞典で調べてみると〝Highness〟が「殿下」または「姫殿下」という訳になっているのは、こう言った背景があるからです。

故に、〝Yes,your highness 〟は貴族に命令されたとき、身分が下の者が返事に使う言葉となります。

もう一つの方の〝Yes,my lord〟、〝lord〟は君主、特に自分の仕えている君主を指します。だから、〝my lord〟となるのですね。

日本語にすると「ご主人様」というのが1番ニュアンスとしてしっくりくるでしょう。

ですから、現実世界では「自分を雇っている貴族」にだけ使う言葉なのですが、ことギアス時空のブリタニアでは、軍の上層部は全て大貴族で埋め尽くされています。トップは王族ばかりですしね。

ここからは私の憶測ですが、上記のような理由から、「軍における自分の上司」＝「自分の雇っている貴族」になったのかな〜と思いました。

まとめますと、
〝Yes,your highness 〟は「自分より偉い貴族全般」
〝Yes,my lord〟は「自分の直属の上司（軍人・貴族）」

今回の場合は、シュナイゼルがコーネリアの「ご主人様」ではないので、〝Yes,your highness 〟直訳すると「はい、シュナイゼル殿下」となります。

こういう風に私は解釈しています。間違っていたらすみません。

とても楽しく読ませてもらってますので、つい長々と書いてしまいました。

この辺で失礼します。






-追記-


お疲れ様です。

そこから先は政治が絡んできそうですので余計にややこしいそうですね。

二人の会話で〝Yes,your highness 〟と返すことに違和感を感じる方もいらっしゃるでしょうし。私もそれは正しいと思います。

しかし、逆に〝Yes,my lord〟と返してしまうと、その一言を服従宣言と曲解して、「コーネリア派の人間をシュナイゼルに売った」疑惑をでっち上げられてしまいそうだと思ったり。

ブリタニアは英国とは違って〝弱肉強食〟を国是としていて、皇族どうしの後継者争いをむしろ煽っている様な描写も目にしました。こうなると後継者争いに負けそうな派閥を食い散らかすのに建て前を必要としないですからね。

結局は〝弱肉強食〟を国是にしている国が事実上存在しないので、最後は作者様がどう捉えるかだと思います。

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