行別ここすき者数
小説本体の文章上でダブルクリックするとボタンが表示され、1行につき10回まで「ここすき」投票ができます。
履歴はこちら。
(0)ガリウムは追っ手を哲郎に任せ、脚を負傷した少女たちを連れて少しずすではあるが通路を進んでいた。
(0)
(0)「…………!!
(0)まだ繋がらないのか………!!」
(0)
(0)哲郎から秘密裏に通話出来る水晶を預かり、エクスに通話を試みていた。
(0)
(0)『……………………し』
(0)「!」
(0)
(0)『応答した。 エクスだ。』
(0)「エクス寮長!! こちら ガリウムです!!」
(0)『ガリウム?! ガリウムか?!
(0)なぜお前が出ている!? テツロウはどうした!? 状況はどうなっている!?』
(0)「彼は今 現れた追っ手を食い止めております!!」
(0)『追っ手だと!!? どんなやつだ!?』
(0)「はっきりとは見ておりませんが、何やら奇妙な仮面を被っていました!」
(0)
(0)(仮面!? あの時の侵入者か!?)
(0)
(0)エクスとガリウムが通話をしているさなか、ミゲルがエクスの方へ駆け寄ってきた。
(0)
(0)『エクス寮長、ご報告します!』
(0)『ミゲル! どうした!?』
(0)「!? ミゲル!? そこにミゲルもいるのですか!!?」
(0)
(0)『エクス寮長、通話の逆探知ができました!』
(0)『本当か!? それはどこだ!!?』
(0)『それが、場所はこの屋敷の真下の地下通路を表しているんです!』
(0)『それは間違い無いんだな!!?
(0)おいガリウム、聞いているな!? 聞いての通りだ!! 今からすぐに加勢を送る!!!
(0)それまではお前がそこにいる女達を守り通せ!!! いいな!!?』
(0)「!! はっ!!!」
(0)
(0)ガリウムの返事を最後に通話は途切れた。
(0)
(0)
(0)***
(0)
(0)
(0)「もう一度聞いておくがミゲル、特定した場所は間違いないんだな?!」
(0)「はっ! 確かに責任をもって断言します!」
(0)「なら話は早い。 さっきも言ったがすぐに加勢を送るぞ。 ファンとアリスにこの旨を伝えろ。」
(0)「? なぜ2人を?」
(0)「皆まで言わせるな!!
(0)加勢は3人 ファンとアリス、そしてミゲル お前だ!!!
(0)俺はここで引き続き奴らの動向を見張る!!」
(0)「!! 分かりました!!!」
(0)
(0)ミゲルはエクスに背を向けて走っていった。
(0)
(0)
(0)
(0)***
(0)
(0)
(0)「ならば思い知るといいです。
(0)私の力の真髄を。」
(0)「!!!」
(0)
(0)その瞬間、哲郎の目の前からレイザーの姿が消えた。しかし哲郎にはレイザーが自分から逃げていない事は簡単に理解出来た。
(0)
(0)「一瞬で終わらせて差し上げましょう。」
(0)
(0)シュパンッ!!!!! 「!!!!?」
(0)
(0)レイザーの声が響いた瞬間、哲郎の腕が裂けて血が吹き出した。 しかし、既に斬られる攻撃には【適応】しているのですぐに傷口が塞がる。
(0)
(0)しかしそれでもレイザーの攻撃は目にも留まらぬ速さで四方八方から何度も襲いかかる。
(0)
(0)「………もうあなたに攻撃の機会はありません。このまま手も足も出ないまま我々の手に落ちなさい。」
(0)
(0)レイザーの四方八方からの攻撃は収まる所か手が緩まる気配すら無かった。しかし哲郎は冷静にある事を考えていた。
(0)
(0)(…………す、凄い攻撃だ……………!!!!
(0)だけど、これはあの時と同じだ……!!!)
(0)
(0)あの時とは彼の日の魔界コロシアムの一回戦でゼース・イギアが奥の手のして繰り出した【電光石火 】による四方八方からの高速の剣の攻撃である。
(0)
(0)(同じ種類の攻撃なら、対処の仕方も同じ筈だ!! 攻撃が後ろから来る時に…………!!!!)
(0)
(0)哲郎の目は既にゼースとの戦いで【適応】し、レイザーの攻撃の方向を把握し、攻撃が後ろから来る瞬間を見逃さなかった。
(0)
(0)(今だ!!!!!)
(0)
(0)哲郎は全身の筋肉を振るってレイザーの腹目掛けて脚を振り上げた。 目で確認する前に蹴りが直撃する音が響く。
(0)
(0)「!!!!?」
(0)
(0)哲郎は自分の目を疑った。 脚はレイザーの剣に受け止められていた。
(0)
(0)「…………全くお見事ですよ。
(0)この局面でまだこんな技を隠し持っていたとは。 しかし、上を行ったのはこの私です!!!!!」
(0)
(0)レイザーは一瞬で哲郎の上を通り、数メートル先の地面を蹴り飛ばした。
(0)
(0)(!!!! 今度は前から来る!!!!
(0)あれを使うしかない!!! 決まってくれ!!!!!)
(0)
(0)レイザーの剣による突きが哲郎の眼球に迫った。 瞬間 哲郎は身体を一瞬で弛緩させ仰け反り、腰に組み付いた。
(0)
(0)「!!!??」
(0)(食らえ!!! 魔界コロシアムでも公式戦でも使っていない技だ!!!)
(0)
(0)哲郎はレイザーが既にアイズンやハンマーとは格の違う敵であることを理解していた。
(0)そんな彼に1度見せた技が2度通じることはないという事は想像にかたくない。 だからこそ哲郎はレイザーに1度も見せていないこの技 に賭けた。
(0)
(0)《ジェリーフィッシュ・スープレックス》!!!!!
(0)「!!!!?」
(0)
(0)ドゴォン!!!!!
(0)
(0)レイザー自身の圧倒的な速度を下方向の力に変えて、顔面から地面という凶器に叩き落とした。