ポケモントレーナーナオキの冒険〜みんなで叶える物語〜 (シベ・リア)
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第1章「長い旅のはじまり」

みなさんどうも!
初めましての方は初めまして!
シベリア香川です!
さて、やっと完成しました一周年記念作品!
お待たせしてしまって申し訳ございません!
この作品は週1で投稿されていきますので、よろしくお願いします!
それではナオキの冒険……スタートです!



ポケットモンスター……縮めて、ポケモン……

この星の、不思議な不思議な生き物……

空に……

海に……

山に……

そして、街にも……

世界中の至るところで、その姿を見ることが出来る。

ポケモンの数だけの夢があり、ポケモンの数だけの冒険が待っている!

 

 

そして今、新たなる冒険が始まろうとしている……

 

 

第1章「長い旅のはじまり」

 

 

「じゃあ、おれはこいつにする」

「じゃあ私はこの子ね」

 

ここは"シベリア地方"の"オトノキタウン"……

今日、ある2人の少年少女がここから旅に出ようとしていた。

 

「そう、ならこの子たちが今日からあなた達の"パートナー"となるポケモンよ」

 

そう言うのはこの街に研究室を構える南博士である。

 

「ねぇねぇナオキ、早速バトルしてみましょう!」

「おっ、いいぜ!」

 

そう言うのは今日から旅に出る絵里とナオキである。

2人の家は隣同士で、小さい頃からよく遊んでいた。

 

「それなら私が審判するわね。裏のバトルフィールドに行きましょう」

 

そしてナオキと絵里の初バトルをするために3人は研究室裏のバトルフィールドに向かった。

 

 

ナオキと絵里はフィールドを挟んで向かい合わせに立った。

 

「じゃ、2人とも準備はいい?」

「「はい!」」

「それでは、バトル……開始!」

南博士はそう言って勢いよく腕を振り下ろした。

 

VS.絵里〜戦闘BGM『Angelic Angel(Off Vocal)』〜

 

「早速お願いね……"ポッチャマ"!」

「頼むぞ、"アチャモ"!」

絵里は最初に選んだポッチャマを、ナオキはアチャモを出した。

 

「じゃあ私からいくわよ!ポッチャマ、"あわ"!」

「アチャモ避けろ!」

ポッチャマの"あわ"をアチャモは上手く避けた。

「よし、そのまま"ひっかく"だ!」

アチャモはそのままポッチャマに向かって突撃してひっかいた。

「ポッチャマ、大丈夫?」

ポッチャマは絵里の方を向いて頷いた。

「よし、次は……"はたく"!」

「そのまま連続で!」

ポッチャマはアチャモを連続ではたいた。

「アチャモ踏ん張れ!"ひのこ"だ!」

アチャモはポッチャマの攻撃に爪を地面にくい込ませて耐えて、ポッチャマの顔に向かって"ひのこ"をくりだした。

「ポッチャマ!?」

ポッチャマは少し後ろに飛ばされた。

「よし、そのまま"ひっかく"!」

そしてポッチャマは"ひっかく"をくらって倒れた。

「あっ、ポッチャマ……!」

絵里はポッチャマに駆け寄った。

「ポッチャマ戦闘不能、アチャモの勝ち!よって勝者、ナオキ!」

「よし、よくやったなアチャモ」

ナオキはアチャモを抱いて撫でると、アチャモは喜んだ。

 

「ポッチャマ、大丈夫?」

絵里がポッチャマを抱き抱えて声をかけると、ポッチャマは頷いた。

「ポッチャマ、大丈夫か?」

ナオキは絵里の方に歩み寄って言った。

「えぇ、なんとかね。でもナオキは強いわね」

「いや、絵里もなかなかだったよ」

2人は見つめあって笑った。

「2人ともお疲れ様。まずはポケモンを回復させるわよ」

「「はい!」」

そして3人は研究室へと入っていった。

 

 

 

 

〜「ポケモン、ゲットだ!」byナオキ〜

 

 

 

 

 

その日の夜……

 

ナオキと絵里はある場所に来ていた。

そこは小さい頃からよく一緒に来ていた場所だった。

 

「ん〜!ここはやっぱ落ち着くな〜!」

「そうね……」

2人は丘からベンチに座って街を見下ろしていた。

「おれさ……夢があるんだ」

「夢……?」

「あぁ……絶対にチャンピオンリーグで四天王とチャンピオンを倒して、この地方で一番のトレーナーになりたいんだ」

ナオキはそう言って空に輝く星を掴む仕草をした。

「ナオキならなれるわよきっと……だって……」

「だって……?」

絵里は微笑みながら下を見て口を開かなかった。

「だって………私の大切な幼馴染みなんだから!」

絵里はナオキの方を見て笑顔で言った。

「あぁ!絶対になってやる!」

ナオキはガッツポーズをして言った。

「でもナオキはいいわね……夢があって」

「絵里はまだないのか?」

「うん。でもしいて言うなら……楽しく旅をすることかしら?」

「ふ〜ん……」

絵里がベンチから立ち上がってそう言うとナオキは絵里を不思議そうに見つめた。

「でもそうね……ポケモンコンテストもいいかも」

「コンテストか……いいんじゃないか?」

「ほんと!?」

「あぁ、絵里ならきっと人気出ると思うけどな。コンテストは"戦う"バトルだけじゃない、"魅せる"バトルが必要になってくるからな……なんか絵里得意そうじゃん!」

「ナ、ナオキがそういうなら……私やってみるわ///」

絵里は少し頬を赤くして言った。

「よし、じゃあお互い……夢を叶えよう!」

「えぇ!」

そして2人はハイタッチをした。

 

 

 

 

そしてついに旅立ちの日……

 

 

「タウンマップに、ポケモン図鑑に食料……」

「モンスターボールに、回復の道具に日用品……」

「「よし!」」

 

2人は持ち物のチェックをして、街の出口の前に立った。

 

「じゃあ……せーので踏み出すか」

「うん、いいわよ」

「「せ〜のっ!」」

 

そして2人は同時に一歩を踏み出した。

 

 

「「おぉ〜!」」

2人はしばらく歩き、ポッポの群れが羽を羽ばたかせて飛んでいった。

「あぁ、"ポッポ"がおれたちの旅立ちを祝福してくれているようだ!」

「そのセリフ、ナオキらしくないわね」

絵里がそう言ってクスクス笑うとナオキはカクッとなった。

「なんだよ〜せっかくテンション上げていこうとしたのに……」

「ふふふっ、ごめんごめん」

「まぁ、別にいいけどよ……はやく先に進もうぜ」

「えぇ」

2人は気を取り直して道路を進んだ。

 

 

 

「そろそろ仲間増やしたいな〜」

「そろそろって……まださっき街から出たところよ?」

「いやぁ〜まずはちゃんと仲間を増やさないとな」

「まぁ、基本のところよね」

「さて……仲間にしたいやつとかいるかな〜?」

ナオキはそう言ってあたりをキョロキョロとした。

「あっ、ナオキなら"ポッポ"とか欲しいんじゃない?」

絵里はあるポッポを指さした。

「おっ、そうだな。じゃあ捕まえてくる!」

そう言ってナオキはそのポッポのところに向かった。

 

トゥルルルルルル……

テンテンテンテンテンテン……

 

野生のポッポが現れた。

「いけっ、アチャモ!

よしアチャモ、"ひのこ"だ!」

ポッポは少しひるんだ様子を見せた。

「今だ、モンスターボール!」

ナオキの投げたモンスターボールはポッポに当たり、ポッポはモンスターボールの中に吸われていった。

そして1回……2回……3回と揺れて、ポンと音をたてて止まった。

「よっしゃあ!"ポッポ"ゲットだ〜!」

ナオキとアチャモは跳んで喜んだ。

「おめでとう。あと私もゲットしたわよ」

絵里はそう言って1つのモンスターボールを見せた。

「いつの間に!?なにを捕まえたんだ?」

「う〜ん……ないしょ」

絵里は人差し指を鼻に当ててウインクして言った。

「え〜!?教えてくれよ〜」

「ふふっ、ダ〜メッ」

そう言って絵里は歩きだした。

「そんな〜」

ナオキはそう言って絵里の後に続いた。

 

 

 

 

〜「ポケモン、ゲットよ」by絵里〜

 

 

 

 

「着いたぜ!"ヘーブンタウン"!」

 

ヘーブンタウン……

緑であふれていて、気持ちいい風が吹く街。遠足やピクニックにはおすすめの場所だ。

「う〜ん、この花の匂い……懐かしいわね〜」

「そうだな」

ナオキと絵里は昔この街にピクニックに来たことがあったのだ。

「そういえば、あの子は元気かしら?」

「あの子……?」

ナオキは首をかしげた。

「ほら、ピクニックに来た時に会った子よ」

「あぁ、あの子か!」

2人は昔ピクニックに来たときのこと思い出して言った。

 

 

 

 

『おいしい〜』

『そうだね〜』

幼い頃のナオキと絵里は美味しそうにおにぎりを食べていた。

もちろん、2人の両親もいた。

『……ん?』

『どうしたの?』

ナオキがある方をじっと見つめるので、絵里は不思議そうに言った。

『だれかこっち見てる……?』

『えっ、どこどこ?』

『あそこあそこ』

ナオキはある木を指さした。

そこからはある少女が木に隠れてこちらを見ていた。

『ほんとだ〜』

『ぼくよんでくるよ!』

『わたしも!』

2人はそこに向かって走った。

 

 

『ねぇねぇ、そんなところでみてないでいっしょにたべよう!』

『ふぇ!?いいの……?』

『もちろんだよ!』

『ほらいこう!』

そう言って絵里はその子の手を引っ張った。

『あ、ぼくはナオキ!こっちはえりちゃん!』

『あなたはなんておなまえ?』

『わ……わたしは……』

 

 

 

 

 

 

 

 

「だから元気なのかな〜って」

「どうだろうな……元気だといいな」

「えぇ!」

2人は話しながらポケモンセンターに向かった。

そしてそんな2人を不思議そうに見つめる少女がいた。

 

ウィ〜ン……

テテテテンテンテテテン……

 

「ポケモンセンターへようこそ!ポケモンの回復ですか?」

ジョーイさんが2人を見て言った。

「「お願いします」」

2人はモンスターボールを差し出した。

「かしこまりました。回復が終わりましたらお呼びしますのでそれまでお待ちくださいね」

2人はジョーイさんに頭を下げて、向かい合わせで机を挟んでソファーに座った。

「ふぅ……腹へった」

「そうね〜」

2人ともそう言ってソファーの背にもたれた。

「あっ、確かここに料理置いてたよな?」

「そうだったわね。それなら取りに行く?」

「よっしゃ行くか!」

2人は料理を取りに行こうと立ち上がった。

 

すると……

 

「もしかしてナオキくんと絵里ちゃん……?」

「「ん……?」」

2人は名前を呼ばれたので、その声がする方を向いた。

 

「あぁ、やっぱりそうだ!久しぶり!」

「もしかして……花陽ちゃん?」

「はい!」

その子……花陽は元気よく笑顔で頷いた。

「おぉ!花陽ちゃんじゃん!久しぶり!」

「ピクニックのとき以来ね!」

花陽はナオキたちがここにピクニックに来た時に出会った少女である。

「はい!お昼ってまだだよね?」

「あぁ、だから今から行こうと思ってたんだ」

「それじゃあ一緒に食べませんか?おにぎりをたくさん握ってきたんです!」

花陽はそう言っておにぎりが入ったカゴを見せた。

「「食べる!」」

ナオキと絵里は目を輝かせて言った。

「それじゃあ外に行きましょう。ちょうどいいところがあるんです」

花陽はそう言って外に向かって歩きだした。

 

 

 

 

 

 

「いやぁ〜風が気持ちぃ〜」

ナオキは腕を広げ、目を瞑って風を感じて言った。

花陽が案内したそこはポケモンセンターの一部の広場だった。

「いいところでしょう?」

「そうね〜」

絵里はそう言って深呼吸をした。

「でもなんでまたこの街に?」

花陽は2人にこの街に来た理由を聞いた。

「私たちね、旅に出ることにしたのよ」

「へ〜、目標とかはあるの?」

「私はコンテストに出てみようかな〜って」

「おれはチャンピオンリーグで勝ってチャンピオンになることだ!」

ナオキは親指を自分に向けて言った。

「へ〜、そうなんだ」

花陽は微笑んで言った。

「まぁ、私はまだ確定じゃないんだけどね」

絵里は頬を人差し指でかいて言った。

「ナオキくんは確定なの?」

「あぁ、もちろんだ!」

ナオキはガッツポーズをした。

「そう、ならここのジムに行ってみたらどう?」

 

チャンピオンリーグ……

各地方に存在し、その地方一のポケモントレーナーになるために様々な人たちが挑戦しにいく。

そのためにはその地方のポケモンジムのうち8つクリアして、勝利の証であるジムバッチを8個集める必要がある。そのチャンピオンリーグには四天王とチャンピオンがいる。

 

「そうか……確かここにもあったな。よし、1つめのジムはここで決まりだ!」

「ナオキ、頑張ってね!」

「あぁ!」

「ふふっ、じゃあはやく食べよう!」

そうして3人は思い出に浸りながらおにぎりを食べるのであった。

 

 

 

 

 

『ナオキさ〜ん、絵里さ〜ん、ポケモンの回復が終わりましたよ〜』

ジョーイさんが放送でナオキたちを呼んだ。

「じゃ、私はやることがあるから帰るね」

「おう、元気でな」

花陽がその場を立ち去ろうと立ち上がると、ナオキは手を挙げた。

「また会いましょう」

「うん、そうだね。それじゃあ……」

花陽はそう言ってポケモンセンターをあとにした。

「じゃ、受け取りに行くか」

「えぇ!」

ナオキと絵里は回復したポケモンを受け取りに向かった。

 

 

 

 

 

「ふふっ、楽しくなりそう……」

花陽はボソッとそう呟いてある場所に入った。

 

 

 

 

 

 

〜「またのお越しをお待ちしてます」byジョーイ〜

 

 

 

 

 

 

「ここが……この街のポケモンジム……」

「そうみたいね」

ナオキと絵里は街の奥にある建物を見上げて言った。

「いけるかな……いけると思う?」

ナオキは不安そうに言った。

「自信持てば大丈夫よ!私も応援してるから!」

絵里はガッツポーズをしてナオキを励ました。

「っ……わかった!」

そう言ってナオキは自分の頬をパンと叩いた。

 

ウィーン……

 

ジムのドアが開くとサーッと風が吹いて2人の髪を揺らした。ジムの天井はガラス張りでさらに木や花がたくさんあり、風で木の葉や花々が揺れていた。

「おぉ〜!」

「ここが……ポケモンジム……!」

2人は目を輝かせて見まわして、感動の声をあげた。

 

 

「ようこそ!"ヘーブンジム"へ!

"ナオキくん"!」

 

 

「っ……!?」

ナオキは名前を呼ばれたことに驚いてフィールドの向かい側を見た。

「まさかっ……!?」

「ここのジムリーダーはっ……!?」

 

 

 

「そう、ここのジムリーダーは私……

花陽です!」

「はははっ、まさか花陽ちゃんがジムリーダーなんてな……」

ナオキは頭をかきながら言った。

「えへへへ、びっくりしたでしょ?」

花陽は微笑んで言った。

「本当に……」

絵里はびっくりして目を丸くしていた。

「面白い……超面白いよ!花陽ちゃんが相手なんて!しかもこれが最初のジム……!」

「私も、さっきポケモンセンターでナオキくんがチャンピオンを目指すって聞いてずっと楽しみだったんだ……!さぁナオキくん、ジムバッチをかけて私と勝負です!」

「よっしゃあ!やってやるぜ!絵里、見ててくれよ」

「えぇ、頑張ってね」

絵里はそう言って観戦席に向かった。

 

 

 

「両者!準備はよろしいですか?」

「「はい!」」

審判がそう言うと花陽とナオキは元気よく返事をした。

「バトルはポケモン3体ずつになり、交代はチャレンジャーのみ認められます。よろしいですね?」

「はい、わかりました!」

ナオキは頷いた。

「それでは、バトル開始!」

 

 

VS.ジムリーダー花陽〜戦闘BGM『ジムリーダー戦(XY)』〜

 

 

「いくよ!まずは……お願い!"ハネッコ"」

花陽の一匹目はハネッコだ。

「ジムのデビュー戦はお前でいくぞ……"アチャモ"!」

ナオキはアチャモを出した。

「ハネッコ、"にほんばれ"!」

ハネッコのにほんばれで日差しが強くなった。

「いくぜ!アチャモ、"ひのこ"だ!」

「ハネッコ避けて!」

「速い!?」

アチャモの放ったひのこをハネッコは素早く避けた。

「ふふっ、驚いた?」

「なんであんなに速いんだ……そのハネッコ……」

ナオキは目を丸くして言った。

「教えてあげるよ……ハネッコの特性は"ようりょくそ"……日差しが強いとき、素早さが2倍になるんだよ」

「素早さが2倍に……!?」

「ふふっ、じゃあ今度はこっちの攻撃だね……"たいあたり"!」

「っ……アチャモ!」

ハネッコはとても速いスピードでアチャモにたいあたりをした。アチャモはその衝撃で後ろに吹っ飛んだ。

「アチャモ、大丈夫か!?」

ナオキが前で倒れたアチャモに言うと、アチャモは苦しながらも立ち上がって頷いた。

「よし、"ひのこ"だ!」

「無駄だよ!ハネッコ避けて!」

ハネッコはまたひのこを避けた。

「まだだ!そのまま追え!」

アチャモはハネッコの避けた後を追うようにひのこを連発した。

「だめっ!ハネッコ避けて!」

ハネッコは判断が遅れたか、避けられずにひのこをくらった。ひのこが当たったことにより煙が起こった。

「ハネッコ!」

花陽が叫んで、煙がなくなるとそこには倒れているハネッコがいた。

「ハネッコ戦闘不能、アチャモの勝ち!」

「よっしゃあ!」

ナオキはガッツポーズをした。

「ハネッコお疲れ様」

花陽はハネッコをモンスターボールに戻した。

「アチャモ、1度戻ってくれ」

ナオキはアチャモをモンスターボールに戻した。

「じゃあ私の2番手は……お願い"キノココ"!」

「おれは……いけっ、"ポッポ"!」

続いて花陽はキノココを、ナオキはポッポを出した。

「キノココ、"たいあたり"!」

「こっちも"たいあたり"だ!」

2匹はお互いのたいあたりでぶつかり合い、距離をとった。

 

だが……

 

「っ……どうしたポッポ!?」

ナオキは急に苦しそうになったポッポを見て驚いた。

「ふっ……かかったようですね」

「これは……?」

「教えてあげるよ……キノココの特性は"ほうし"っていってね、直接攻撃を受けると確率で相手を状態異常にするんだよ」

「状態……異常に……!?」

「そう、たぶんこの様子を見る限りはポッポは"どく状態"になったみだね」

「(やばい……このままじゃポッポの体力がどんどん削られていく……)なら、それまでに決着をつけるのみ!だろ、ポッポ!」

ナオキがそう言うとポッポは羽を広げて鳴いた。

「その判断……後悔させてあげます!キノココ、"すいとる"!」

ポッポの体力は吸われてキノココは回復した。

「っ……ただでさえ定期的に減るのに……!ポッポ負けるな!"たいあたり"!」

ポッポは負けじとたいあたりをした。そして毒に苦しんだ。

「一気にケリをつける!"かぜおこし"!」

「っ……キノココ!」

ポッポのかぜおこしでキノココはとばされた。

「そのまま"たいあたり"!」

ポッポは浮いているキノココにたいあたりをしようとむかった。

「キノココ、"ベノムショック"!」

「なにっ!?」

キノココは態勢を整えてポッポにベノムショックをくらわせた。ポッポはまともにくらってフィールドに落ちた。キノココは見事にフィールドに着地した。

「ポッポ戦闘不能、キノココの勝ち!」

「ポッポお疲れ様、休んでくれ」

ナオキはそう言ってポッポをモンスターボールに戻した。

「ベノムショックは毒状態のときに威力が2倍になるの。だから言ったでしょう?『後悔させてあげる』って……」

花陽はドヤ顔でそう言った。

「くっ……!」

「さぁナオキくん、次はどのポケモンを出しますか?」

「次は……頼む、"ポチエナ"!」

ナオキは3匹目としてポチエナを出した。

「ポチエナか……どうくる……?」

花陽はボソッとそう言って少し頬を緩めた。

「ポチエナ、ゴー!」

ポチエナはナオキの合図でキノココに向かって走った。

「(直接攻撃……?)キノココ、受け止めて!」

キノココは攻撃を受け止める構えをした。花陽はほうしを狙ったのだ。

「(狙い通り……!)ポチエナ!"こおりのキバ"!」

「ウソっ……!?」

ポチエナはそのままの勢いでキノココに噛み付いた。キノココは避けることができず噛み付かれて苦しんだ。

「ポチエナ、そのままはなすな!」

「くっ、こうなったら……キノココ、"しびれごな"!」

キノココは力を振り絞ってなんとかしびれごなを上に向かって放ち、ポチエナは麻痺状態になった。

「ポチエナっ!」

ナオキが呼ぶとポチエナは苦しそうにキノココをはなさずナオキを見てニタッとした。

「っ……しんじてるぞポチエナ……まだまだはなすな!!」

「キノココ振り落として!」

キノココは体を揺すってポチエナを振り落とそうとするが、ポチエナは必死に噛み付いていた。

するとキノココのポチエナに噛まれているところが凍り始めた。

「今だポチエナ!キノココを斜め上に投げろ!」

「えっ……!?」

ポチエナはキノココを斜め上に投げた。

「最後の力を振り絞れ!!"たいあたり"だ〜!!!」

ポチエナは力を振り絞ってとばしたキノココに向かってたいあたりをした。

キノココはその攻撃でさらにとばされてフィールドの後ろの塀にぶつかった。

「キノココっ!」

花陽はそのキノココの方を見た。

「キノココ戦闘不能、ポチエナの勝ち!」

「よくやったなポチエナ、戻ってくれ」

ナオキは着地したポチエナをモンスターボールに戻した。

 

〜戦闘BGM変更『孤独なHeaven』〜

 

「やるね、ナオキくん……私をここまで追い詰めるなんてね。でも私も簡単には負けません。だって私は……ここのジムリーダーなんですから!

最後はお願いね!"フシギダネ"!」

花陽は最後の一匹としてフシギダネを出した。

「頼んだぞ……"アチャモ"!」

ナオキは最初に出していたアチャモを再び出した。

「いきます!フシギダネ、"たいあたり"!」

「アチャモ避けろ!」

フシギダネのたいあたりをアチャモは避けた。

「そのまま"ひのこ"!」

攻撃を避けたアチャモはそのままひのこをフシギダネに放った。

フシギダネはそれを受けたが耐えて1回転してフィールドに立った。

「フシギダネ、"つるのムチ"」

「アチャモ!」

フシギダネはつるのムチをアチャモに巻き付けた。

「そのまま回転して!」

フシギダネはアチャモをはなさずに体を回転させた。

「そろそろかな……上に放り投げて!」

フシギダネは何回転かすると、今度はアチャモを上に放り投げた。

「ナオキくん……大技を見せてあげるよ。"ソーラービーム"用意!」

フシギダネはエネルギーを背中の種に集め始めた。

「やばい!アチャモ、態勢を立て直せ!」

アチャモは空中で回転しながらも態勢を立て直そうとした。

「さぁ、避けられるかな?"ソーラービーム"発射!」

花陽が手を銃の形にして撃つ仕草をするとフシギダネは溜めたエネルギーを発射した。

「くっ、アチャモ!!!」

ソーラービームはアチャモをかすった。アチャモは空中で回転しながらソーラービームの軌道からなんとかはずれて直撃を避けたのだ。だが、ダメージを受けてアチャモはフィールドに落ちた。

「アチャモ!大丈夫か?」

ナオキが焦ってそう言うとアチャモは苦しながらも頷いた。

「よし、よく避けたな」

「ナオキくんのアチャモすごいね……驚いたよ。それでこそ戦いがいがあるってものだよ!

フシギダネ、"つるのムチ"でアチャモを縛って!」

フシギダネのつるのムチはアチャモを縛った。アチャモは苦しそうに暴れた。

「やばい……!」

「今度こそ決めるよ……"ソーラービーム"用意!」

フシギダネは拘束しているアチャモに種を向けてエネルギーを溜めた。

「くっ、負けたくない……絶対に、負けたくない!」

そしてアチャモも思った……『負けたくない』と。

 

するとアチャモの体がひかりだした。

 

「あれは……?」

絵里はそんなアチャモを見て目を丸くした。

「まさか……"進化の光"!?」

花陽も驚きの声をあげた。

フシギダネも驚きの表情を浮かべた。

「進化……っていうことは……!」

ナオキは目をキラキラとさせた。

 

光っているアチャモはどんどんと姿を変えていった。

そしてアチャモが姿を現した。

アチャモはワカシャモに進化した!

 

「"ワカシャモ"に進化したのか……よし!ワカシャモ、つるを持ってフシギダネを振り回せ!」

ワカシャモはつるのムチを両腕で持ってフシギダネを振り回した。

フシギダネはその勢いでソーラービームを撃てなかった。

「フシギダネ!」

「よし、そのまま叩きつけろ!」

ワカシャモはフシギダネを叩きつけて、その反動で少し浮いた。

「いっけ〜!"ひのこ"だ!!」

ワカシャモはつるのムチを持ったままフシギダネに向かってひのこを放った。フィールドに叩きつけられた上につるを持たれていたので避けられなかったフシギダネにひのこが直撃した。

「あっ、フシギダネ!」

花陽は煙が起こる中、フシギダネが負けていないことを祈って叫んだ。

煙がなくなると、そこには力尽きて倒れているフシギダネがいた。

「フシギダネ戦闘不能、ワカシャモの勝ち!よって勝者、チャレンジャーナオキ!」

「勝った……勝った〜!!」

ナオキとワカシャモは跳んで喜んだ。ワカシャモはナオキのところに駆け寄った。

「フシギダネ、お疲れ様」

花陽はフシギダネに歩み寄ってしゃがみ、フシギダネをモンスターボールに戻してナオキたちに向かって歩いた。

「よくやったなワカシャモ」

ナオキとワカシャモは拳を合わせた。

「おめでとうナオキくん」

「花陽ちゃん」

ナオキは姿勢をシャキッとして花陽を見た。

「これが勝利の証……"グリーンバッチ"だよ」

花陽はそう言って緑色の、葉っぱの形をしたバッチを渡した。

「よっしゃあ!」

「おめでとうナオキ」

「ありがとう!」

ナオキが喜ぶと絵里が隣に来て言った。

「ナオキくん強いね。新人トレーナーとは思えないよ」

「おれが強いんじゃないよ。ポケモンたちが強いんだよ」

ナオキは照れながらもワカシャモを見て言った。

「ふふっ、『ポケモンの強さはトレーナーの強さ』……だよ」

「……なんだよその言葉……?」

「この地方のチャンピオンの言葉だよ」

「「っ……!」」

花陽が笑顔から一変、真剣な表情で言うとナオキと絵里は息を短く吸った。

「ナオキくんはこれからチャンピオンを目指すんだよね?」

「あ、あぁ……」

「ならこのことだけは知っておいて欲しいんだ……心して聞いてね」

「わかった……」

「それはね…………」

 

 

 

 

 

 

 

「……………」

「……ナオキ……」

ナオキはポケモンセンターにある宿泊部屋のベランダで立って夜空を見上げていた。絵里は心配そうにベッドからそんなナオキを見つめてボソッと名前を呼んだ。

 

「はぁ……絵里、起きてんだろ?」

ナオキはため息をつくと部屋の中を振り向いて言った。

「あはは……バレてたわね」

絵里は体を起こして言った。

「なんとなく視線感じてたからな」

そう言うとナオキはまた夜空を見上げた。絵里はベッドから降りてナオキの隣に立って夜空を見上げた。

「やっぱり花陽ちゃんから言われたこと?」

「あぁ……あんなこと言われたらな……」

ナオキはあのとき花陽に言われたことを思い出す。

 

 

 

 

 

『いい?このシベリア地方のチャンピオンリーグは世界で一番難しいとされているの。そんなリーグだから四天王とチャンピオンに挑戦するには指定のジムをクリアしなければならない。もちろん、トーナメント形式のポケモンリーグもあるんだよ?でもそれはどのバッチでもいい……だからナオキくんがチャンピオンを目指すんだったら……世界最難関と言われているチャンピオン、四天王、そして任命されし私を含む8人のジムリーダーを倒す必要があるの』

 

 

 

 

 

「世界最難関か……」

「やっぱり不安なの……?」

「あぁ……おれは本当にチャンピオン勝てるのか……それ以前に四天王やらジムリーダーに勝てるのか、不安になってな……」

「ナオキ……」

絵里は苦笑いして夜空を見上げるナオキを心配そうな表情をして見た。

「大丈夫よ、ナオキなら……私、応援してるから」

絵里は笑顔に変えて言った。

「あぁ、わかった。絵里もコンテスト頑張れよ」

「えぇ!だからナオキも自信もってよね」

「ありがとな」

ナオキはニコッと笑って絵里の頭を撫でた。

「え、えぇ……/////」

絵里は顔を赤くした。

ナオキは絵里の頭から手を離して、決意の目で夜空を見上げた。

絵里もそんなナオキを見て微笑んで夜空を見上げた。

 

 

 

 

 

〜「ポケモン、ゲットです!」by花陽〜

 

 

 

翌朝……

2人は街の出口でタウンマップを見ていた。

「おれは次の指定のジムがある"スピカタウン"に向かうつもりだけど……絵里は?」

ナオキはタウンマップ上のスピカタウンを指さして言った。

「私は"アキバタウン"に行くつもりよ。そこでちょうどコンテストが開かれるから」

絵里はタウンマップ上のアキバタウンを指さした。

「なら、ここで一旦お別れか」

「そうね。ナオキは1人で大丈夫?」

「大丈夫だよ!絵里こそ、変な人に声かけれてもついていくなよ?」

「わかってるわ。それじゃあね、またどこかで会いましょう」

「あぁ、また連絡取り合えばいいしな」

ナオキはそう言ってスマホを見せた。

「えぇ!」

「それじゃあ……」

ナオキは手を挙げてスピカタウンに向かった。

絵里はそのナオキの背中を見つめてアキバタウンに向かって歩き出した。

 

 

 

 

ナオキは新しいポケモンも捕まえ、手持ちのポケモンも鍛えた。

 

そしてついにスピカタウンに到着したのだ。

スピカタウンの建物にはひこうタイプのポケモンが沢山いた。

 

 

「ポケモンセンターはっと……」

ナオキはスピカタウンに着くなりポケモンセンターを探して、見つけると中に入っていった。

 

ポケモンの回復を済ませてスピカジムに向かった。

 

 

「やっぱジムはどこでも緊張するな……よし!」

ナオキは気合を入れてジムの中へと足を進めた。

 

ジム内の通路を進んで行ったナオキの視線の先には、天井は黒く高く、さらに転々となにかが描かれているフィールドだった。

 

「でっけぇ〜」

ナオキはフィールド中を見まわした。

 

「ようこそ、"スピカジム"へ!」

「っ……!誰だ、このふわふわした声は!?」

ナオキは突然聞こえてきた声に反応した。

「ふふっ、そんなのわかるでしょ?

私はスピカジムのジムリーダー……ことりです!」

「あ、やっぱり?」

「あはは……やっぱりわかってたんだね」

ナオキが自分の頭をかいて言うと、ことりは苦笑いをして言った。

「まぁ……あ、おれはナオキ!このジムに挑戦しに来ました!」

「ナオキくん、1つ聞いてもいい?」

「はい、どうぞ」

「ナオキくんは"どっちのリーグ"に挑戦するつもりなの?」

ことりは険しい目で言った。

「もちろん……この地方のチャンピオンになれる方ですよ」

ナオキは笑みを浮かべて言った。

「ふふっ、そう……わかりました。

なら、私とここのジムバッチをかけて勝負です!」

「望むところ!」

ことりとナオキはモンスターボールを互いに向けた。

「それでは、ただいまよりジムリーダーことりとチャレンジャーナオキによるバトルを始めます。手持ちは3体ずつ、交代はチャレンジャーのみ認められます!

では、バトル……開始!」

 

VS.ジムリーダーことり〜戦闘BGM『ジムリーダー戦(XY)』〜

 

「お願いね、"ヒノヤコマ"!」

ことりはまずはヒノヤコマを繰り出した。

「よし、頼むぞ"グラエナ"!」

ナオキはここに来るまでにポチエナから進化したグラエナを繰り出した。

「ヒノヤコマ、"こうそくいどう"!」

ヒノヤコマはグラエナの上空を素早く飛んだ。

「グラエナ、"バークアウト"だ!」

「ヒノヤコマ避けて!」

グラエナはバークアウトをしたが、ヒノヤコマはそれを素早く避けた。

「避けられたか……」

「ヒノヤコマ、"つばめがえし"!」

「っ……はやい!?」

グラエナは避ける間もなくヒノヤコマのつばめがえしをくらった。その攻撃は急所に当たったみたいだ。

 

「グラエナ戦闘不能!ヒノヤコマの勝ち!」

「くっ……戻れグラエナ……(流石はジムリーダーだ!)」

 

 

その後も熱いバトルが続いた。

ナオキは2番手として来るときに進化させたルクシオを出した。

ルクシオでヒノヤコマ、そしてことりの2番手のオオスズメも撃破して、ナオキは勝利まであと1体となった。

 

 

〜戦闘BGM変更『スピカテリブル』〜

 

 

「もうラストか〜。じゃあ最後はお願いね……"ピジョン"」

ことりは最後にピジョンを繰り出した。

「よっしゃ行くぜ"ルクシオ"、"スパーク"だ!」

ルクシオは電気を纏ってピジョンに突撃した。

「ピジョン、避けて"たつまき"!」

ピジョンはスパークを避けてたつまきを起こした。ルクシオはたつまきにのみ込まれ、ぐるぐると回って空中に飛ばされた。

「ルクシオ!」

「まだまだ行きます!"つばめがえし"!」

「くっ……ルクシオ、"スパーク"!」

ルクシオはなんとか空中でスパークを起こした。

「ピジョン、攻撃をやめて!」

ピジョンは突撃していたのをやめて止まった。

「っ……ルクシオ!天井を蹴って"スパーク"!」

「なっ……!?」

ルクシオは天井を蹴って止まったピジョンに突撃して、ピジョンを巻き込んで地面に落ちた。その衝撃で土煙が舞った。

土煙がはれると、そこにはルクシオが立っており、ピジョンは倒れていた。

「ピジョン戦闘不能、ルクシオの勝ち!よって勝者、チャレンジャーナオキ!」

「よっしゃあ!ルクシオ、よくやったな!」

ルクシオはナオキに向かって走り、ナオキはルクシオを抱き上げた。

「お疲れ様、ピジョン」

ことりはピジョンに近づいてモンスターボールに戻した。そしてナオキたちの方に歩いて行った。

「おめでとうございます。あなた達の力、しっかり見せて貰いました。

これが勝利の証、"ホワイトバッチ"です」

そう言ってことりは白く、羽の形をしているバッチを渡した。

「ありがとうございます!」

「で、次はどこに行くんですか?」

「次は"メロディータウン"に向かおうかと」

ナオキは次の行き先をことりに伝えた。

「そう……あそこのジムリーダーも手ごわいよ?頑張ってくださいね」

「はい!ありがとうございました!」

そう言ってナオキはルクシオをモンスターボールに戻してから頭を下げて、ジムを去っていった。

 

 

そしてナオキは次の街に向かうのであった……続く!

 




ありがとうございました!
さて、毎回こんな感じでいきますのでよろしくお願いします!
次回からは木曜日の19時30分に投稿されます!!
それでは、次回をお楽しみに!


次回、第2章「メガシンカ」

みんなもポケモン、ゲットだぜ!


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第2章「メガシンカ」

みなさんどうも!
さて今回は第2章!
サブタイトルからネタバレっぽいですね!
それでは……どうぞ!



 

「ポケモンゲットだぜ!」

 

〜OP『めざせポケモンマスター(vol.ナオキ)』〜

 

「たとえ火の中水の中草のにゃか……」

 

 

 

第2章「メガシンカ」

 

 

ナオキの姿は次の指定のジムがある街、"メロディータウン"にあった。

 

その街は音楽に溢れており、ポケモンセンターの音楽もここが発祥で、ここのジムリーダーが作曲したらしい。

街道では音楽を奏でている人が沢山いた。

 

ナオキは音楽に耳をすませながらメロディージムに向かった。

 

 

ジムのドアをくぐると、綺麗なピアノの音が聞こえてきた。

「いい音色だな……」

ナオキはその音を聞きながら通路を進んだ。

 

バトルフィールドがあるドアが開くと、さっき音はより鮮明に聞こえた。

 

フィールドの向こうには、ピアノを弾く1人の少女の姿があった。

その少女の演奏が終わるとナオキは拍手をした。

「ヴェえ!?め、珍しいわねお客だなんて……なにか用?」

その少女は最初こそはびっくりしたが、すぐに冷静(?)になってフィールドの方に歩いた。

「おれはナオキ。このジムに挑戦しに来ました!」

「へぇ〜。ってことは、あなたはチャンピオンリーグに挑戦したいのね?」

「はい」

「ふふっ、それなら楽しくなりそうね……さ、バトルしましょう。私、真姫とここのバッチをかけて!」

「望むところ!」

2人はフィールドで向かい合った。

「それでは、ただいまよりジムリーダー真姫とチャレンジャーナオキによるバトルを始めます。手持ちは3体ずつ、交代はチャレンジャーのみ認められます!

では、バトル……開始!」

 

VS.ジムリーダー真姫〜戦闘BGM『ジムリーダー戦(XY)』〜

 

 

「最初はお願いね……"ぺラップ"!」

「いけっ、"グラエナ"!」

真姫はぺラップ、ナオキはグラエナを一番手に出した。

「グラエナ、"こおりのキバ"!」

グラエナはぺラップに突撃した。

「そうはさせないわ!ぺラップ、"おしゃべり"!」

ぺラップのおしゃべりでグラエナは混乱して大きくぺラップからズレたところに走っていった。

「グラエナ!?」

そしてグラエナは壁に激突した。

「今よぺラップ、"ハイパーボイス"!」

ぺラップは混乱するグラエナに近づいてハイパーボイスをくらわせた。

グラエナは横に吹っ飛んでフィールドを転がった。

「グラエナ、大丈夫か!」

グラエナは混乱が回復したのか首を振って吠えた。

「よし、もういっちょ!"こおりのキバ"!」

「何度やっても無駄よ、"ハイパーボイス"!」

「グラエナ、避けて進め!」

「させないわ!連続で"ハイパーボイス"よ!」

グラエナはハイパーボイスを避けながらぺラップに突撃していった。

「いけぇ〜!」

「ぺラップ"うたう"!」

「なにっ……!?」

グラエナがジャンプして噛み付こうとしたが、ぺラップのうたうをくらった。

だがグラエナは意識が朦朧とする中、必死に噛み付いてぺラップと一緒にフィールドに落ちた。

「ぺラップ!」

土煙が舞ってそれがはれると、力尽きているぺラップと眠っているグラエナがいた。

「ぺラップ戦闘不能、グラエナの勝ち!」

「ぺラップ、お疲れ様」

「グラエナ、戻ってくれ」

真姫とナオキはポケモンをモンスターボールに戻した。

「あなた、なかなかやるわね」

「そちらこそ。流石はジムリーダーですね」

「これぐらいジムリーダーなら普通よ。さ、もっと楽しませてちょうだい!」

 

そして真姫はドゴームを、ナオキはワカシャモを出した。

ドゴームの"まもる"や"かわらわり"に苦戦するも、なんとかワカシャモは勝利した。

 

 

〜戦闘BGM変更『Daring!!』〜

 

 

「なかなかやるじゃない。でもこの子に勝てるかしら?最後はお願いね、"ハピナス"!」

「続けて頼むぞ、ワカシャモ」

真姫は最後のポケモンとしてハピナスを出した。

「ワカシャモ、"にどげり"」

ワカシャモは跳んでハピナスに足を向けて降下した。

「ハピナス"まもる"!」

だがハピナスはまもるを使ってにどげりを防いだ。

「なにっ!?」

「ハピナス、"れいとうビーム"!」

「ワカシャモ避けろ!!」

ワカシャモはハピナスから離れて避けたが、ハピナスのれいとうビームが脚に命中して、その部分が凍ってしまった。

「もう1度"れいとうビーム"よ!」

「転がって避けろ!」

ワカシャモはなんとか横に転がってれいとうビームを避けた。

「無駄よ!ワカシャモを"れいとうビーム"で追って!」

「ワカシャモ、"ニトロチャージ"!」

「ニトロチャージ!?」

真姫は驚いた表情を浮かべた。

ワカシャモは脚の氷を溶かしてハピナスに突撃した。

「ハピナス、"まもる"!」

ハピナスはニトロチャージをまもるで防いだ。ワカシャモは防がれるとハピナスか距離を取った。

「ハピナス、"れいとうビーム"!」

「くっ、れいとうビームばっかり……"ニトロチャージ"!」

ワカシャモはまたれいとうビームを避けながらハピナスに突撃した。だが今回はまもるをせずに体で受け止めた。

少し後ろにずれたが、ハピナスはニタッと笑った。

「ハピナス今よ!"はかいこうせん"!」

「まずい!?ワカシャモ、離れろ!!!」

だが時既に遅し、ワカシャモははかいこうせんを受けてしまった。

「ワカシャモっ!」

ワカシャモは後ろに吹き飛ばされたが、なんとか耐えていた。

「耐えたのね……なかなかやるじゃないの」

「ワカシャモ……大丈夫か?」

ワカシャモは傷だらけになりながらも必死に立ち上がった。

「終わりよ……"はかいこうせん"!」

ハピナスはエネルギーを溜め込んだ。

「ワカシャモ!」

ワカシャモはナオキに呼ばれ、雄叫びをあげた

すると、ワカシャモの体が急に光出した。

「っ……まさかここで!?」

「進化の光……!?」

ワカシャモの体のカタチはどんどん変わっていき、そして"バシャーモ"に進化した。

「バシャーモ……っよし!いくぜバシャーモ!」

バシャーモが叫ぶと、バシャーモの脚が燃えだした。

「あれは……よし、"ブレイズキック"だ!!」

「進化したって無駄よ!"はかいこうせん"、発射!」

ハピナスははかいこうせんを発射したが、バシャーモはそれを避けてハピナスの背後にまわり、ブレイズキックをくらわせた。

「そのまま"とびひざげり"だ!」

バシャーモは一旦離れてまたハピナスに突撃した。

「ハピナス"まもる"!」

だが、ハピナスのまもるは間に合わずとびひざげりをくらった。

「くっ……ハピナス!」

土煙がはれると、倒れているハピナスと、、勇ましく立っているバシャーモがいた。

「ハピナス戦闘不能、バシャーモの勝ち!よって勝者、チャレンジャーナオキ!」

「いよっしゃあ!!」

ナオキはガッツポーズをして勝利を喜んだ。

「はぁ……戻ってハピナス。よくやったわ」

真姫はモンスターボールにハピナスを

戻してナオキの方に歩いていった。

「よくやったなバシャーモ」

ナオキもバシャーモをモンスターボールに戻した。

「おめでとう。いいバトルだったわ」

「ありがとうございます」

ナオキは後頭部を撫でながら言った。

「これが勝利の証の……"レッドバッチ"よ」

真姫は赤い音符の形をしたバッチを渡した。

「これが……!」

ナオキは目をキラキラさせてバッチを見つめた。

「あなたチャンピオンリーグを目指してるんでしょう?」

「はい、そうです」

「なら覚悟してかかることね。決して油断してはダメよ」

「はい、わかってます。

今回はありがとうございました!」

ナオキは礼を言ってジムを出ていった。

「ふん」

真姫はまたピアノの方に向かい、曲を弾き始めた。

 

 

 

 

 

〜「ポケモン、ゲットよ!」by真姫〜

 

 

 

 

 

続いてナオキがやってきたのは"くるりんタウン"……"ニャース"などの猫みたいなポケモンがたくさんいる街だ。

そしてその街にある"くるりんジム"を目指してナオキは歩いた。

ジムの中に入るとそこには陸上で使うトラックをモチーフにした大きなフィールドが広がっていた。

 

 

「おっ、やっと来たかにゃ?」

「にゃ……?」

ナオキは不思議な語尾のする方を見た。そこには仁王立ちする人物がいた。

「ずっと待ってたんだよ……"君を"」

「おれを……?」

「うん!久しぶりのチャンピオンリーグの挑戦者だからね!」

「そうなんですか……なら、早くバトルをしましょう!」

「望むところにゃ!

あ、そう言えば名乗るのが遅れたね……私は凛、ここのジムリーダーだにゃ!」

凛と名乗るジムリーダーはモンスターボールを前に突き出して言った。

「おれは…「ナオキくんでしょ?知ってるよ」…はい……」

ナオキは言葉を遮られ少し不機嫌になりつつ返事をした。

 

「それでは、ただいまよりジムリーダー凛とチャレンジャーナオキによるバトルを始めます。手持ちは3体ずつ、交代はチャレンジャーのみ認められます!

では、バトル……開始!」

 

 

VS.ジムリーダー凛〜戦闘BGM『ジムリーダー戦(XY)』〜

 

 

「"カイリキー"頼んだにゃ!」

「いけっ、"ピジョット"!」

1番手に凛はカイリキーを、ナオキはピジョットを繰り出した。

「ピジョット、"こうそくいどう"だ!」

「カイリキー、"ビルドアップ"!」

ピジョットは高速移動で素早さを上げ、カイリキーはビルドアップで攻撃と防御を上げた。

「いくぞ!"つばさでうつ"!」

ピジョットは羽を広げてカイリキーに突撃した。

「カイリキー、ピジョットの翼を掴んで!」

「なっ……!?」

カイリキーはそんなピジョットの羽を両手で掴むと、ナオキとピジョットも驚きの表情を浮かべた。

「そのまま"ちきゅうなげ"!」

カイリキーはピジョットを掴んだまま跳んで、空中で何回転かしてから地面にピジョットを投げつけた。

「続けて"クロスチョップ"!」

そしてカイリキーは腕をクロスにしてピジョットに突撃した。

「ピジョット戦闘不能!カイリキーの勝ち!」

ピジョットは戦闘不能となり、ナオキはピジョットをモンスターボールに戻した。

「強い……!」

ナオキはそう呟いて汗を一滴垂らしてニタッと笑った。

 

ナオキは二番手としてルクシオから進化したレントラーを出して、カイリキーと凛の二番手のルチャブルを苦戦しながらも倒した。

 

 

 

「やっぱり面白いにゃ……キミと戦うことが!」

「おれも楽しいです!」

「だからね………」

 

〜戦闘BGM変更『くるりんMIRACLE』〜

 

「凛もこの最後のポケモンで……本気を出させてもらうにゃ!いけっ、"ルカリオ"!」

凛は最後にルカリオを繰り出した。

「っ……警戒しろ、レントラー」

ナオキは何かを感じたのかレントラーに注意を促した。レントラーはそれに頷いた。

「ルカリオ……"ボーンラッシュ"にゃ!」

「速っ……避けろレントラー!!」

「無駄だにゃ……」

だが、レントラーはルカリオの速さに反応できず攻撃をくらってしまった。

5発目にルカリオはレントラーを上から攻撃して土煙が舞った。

「レントラー!」

「レントラー戦闘不能、ルカリオの勝ち!」

ルカリオは凛の前に戻ってボーンを消した。

「くっ、戻れレントラー……」

ナオキはなにもできず悔しがるようにレントラーを戻した。

「さぁ、最後は誰かにゃ?まぁ、大体わかってるけどね〜」

凛は腰に手を当てて言った。

「くっ、最後は頼んだぞ……"バシャーモ"!!」

ナオキは最後にバシャーモを繰り出した。

「ルカリオ、"ボーンラッシュ"にゃ!」

「バシャーモ、"ブレイズキック"!」

ルカリオがボーンを出して近づいて来たが、バシャーモはそれを避けてルカリオの背後にまわりブレイズキックをくらわせた。

「攻撃の手を緩めるな!連続で"ブレイズキック"!!!」

バシャーモはそのまま連続でブレイズキックで攻撃し続けた。

「っ……ルカリオ避けるにゃ!」

だがルカリオは一瞬の隙を見て、 横に避けた。

「なっ……!?」

「"はどうだん"!」

「バシャーモ!」

バシャーモはルカリオのはどうだんで後ろにとばされたがもちこたえた。

「ちょっと危なかったにゃ……」

「こっちもですよ……はははっ」

「やっぱりキミと戦うのは楽しいにゃ。だから……凛の……"凛たちの"本気を見せてあげるにゃ!」

すると凛はポケットから猫の人形を取り出した。

その猫の人形の鼻には小さな石がはめ込まれていた。

「ルカリオ……"メガシンカ"にゃ!」

そう言ってその部分に触れると、その石とルカリオの付けている首輪にかかっている石が七色に輝いて、それらからのびた線が重なった。

そしてルカリオの体が光だして、そのオーラにナオキとバシャーモは腕で顔を隠した。

「くっ、なんだ……このパワーは……!?」

そして光がおさまるとルカリオは姿を変えて立っていた。

「あれは……ルカリオ……?」

「これは"メガシンカ"って言うんだよ」

「メガ……シンカ……?」

「うん。進化を超える進化……ポケモンの持っている"メガストーン"とトレーナーの持っている"キーストーン"が反応して起こる現象なんだにゃ!」

「そんな現象が……」

ナオキは唾をのみ込んだ。

「だから手加減はしないよ……ルカリオ、"ボーンラッシュ"にゃ!」

「っ……バシャーモ、"ブレイズキック"だ!!」

「無駄だにゃ……」

バシャーモはまた後ろにまわってブレイズキックをくらわそうとするも、メガルカリオは当たる直前にバシャーモの後ろにまわった。

「っ……!?」

「いっくにゃ〜!!」

そしてボーンラッシュ5連発が当たり、バシャーモは吹き飛ばされた。

「バシャーモ!大丈夫か!?」

バシャーモはなんとか立ち上がって構えた。

「あれをくらってまだ倒れないんだね……でも、これで終わりにゃ!ルカリオ、"インファイト"にゃ!」

ルカリオはバシャーモに突撃した。

「バシャーモ避けろ!!」

だがバシャーモは避けられずにインファイトをくらって後ろに吹き飛ばされた。

「バ、バシャーモ………!?」

「バシャーモ戦闘不能、ルカリオの勝ち!よって勝者、ジムリーダー凛!」

「そん……な………」

ナオキは膝から崩れ落ちて目を見開いて地面を見つめた。

「これが凛たちの本気にゃ」

凛はナオキの方に歩いて言った。

「くっ……!」

ナオキは拳を握り、歯をかみしめた。

「リベンジならいつでも待ってるにゃ……」

凛はそう言ってナオキから離れていった。

ナオキはバシャーモをモンスターボールに戻してポケモンセンターに向かった………続く!

 

 





次回、第3章「リベンジ」

みんなもポケモン、ゲットだぜ!


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第3章「リベンジ」


みなさんどうも!
さて、凛に負けたナオキくんはどうなるのか!?
それでは、どうぞ!



ナオキは初の敗北をきっし、ポケモンセンターの外にあるベンチに座ってまだ青い空を眺めていた。

バシャーモは落ち込んでいるナオキを見て心配していた。

「バシャーモ……すまないな、おれが弱いばっかりに……」

バシャーモはそんなことはないという風にナオキを慰めた。

「……ありがとう」

ナオキは笑顔を作って言った。

だが本心では初めての敗北でものすごく落ち込んでいた。

 

 

 

そのときだった………

 

 

 

 

「なにを落ち込んでいるんだい?少年」

 

 

ナオキは声をかけられたのに驚いてその声のする方を向いた。

「あなたは……?」

「俺はただの通りすがりの旅人だよ。それよりなにかあったのかね?」

その声の主は、黒いボロボロのフードを被っている男であった。

「いや、ちょっとここのジムに負けてしまって……」

「ここの……?あぁ、凛か……」

「あのジムリーダーのこと、知ってるんですか!?」

「まぁ、ただの腐れ縁だよ。しかし、一度の敗北でそこまで落ち込むことなんてないんじゃないか?」

「それは……そうですけど……」

ナオキはそう言って目を逸らした。

「ん〜、なら私とポケモンバトルしてみるかい?」

「えっ……!?」

「1vs.1の真剣勝負だ。いいだろ?」

「っ……はい!お願いします!」

ナオキは少し迷ったがその勝負を受けた。

 

 

 

第3章「リベンジ」

 

 

 

「準備はいいかい?」

「はい、おれはいつでも!」

「なら始めようか………いけっ、"ルカリオ"!」

「っ……ルカリオ……!?」

ナオキは男が出したポケモンを見て驚きを隠せなかった。

「やはり驚いているようだね。

凛に負けたって言ったらルカリオだろ?だったらこいつに勝たなきゃ、凛にも勝てないぜ?」

「くっ、頼んだぞ"バシャーモ"」

ナオキの隣にいたバシャーモは軽く跳んでフィールドに立った。

「さぁ……"君たち"の強さを見せてくれ!」

 

 

VS.謎の男〜戦闘BGM『ライバル戦(FRLG)』〜

 

 

 

「バシャーモいくぞ!"ブレイズキック"!!」

「ルカリオ、"みきり"」

ルカリオはみきってバシャーモの攻撃を避けた。

「なにっ……!?」

「ルカリオ、"みずのはどう"」

「バシャーモっ!!!」

バシャーモは至近距離でみずのはどうをくらって吹き飛ばされた。

「君たちの実力はこんなんじゃないはずだ」

「くっ……」

「だからさ、もっと見せてくれよ……君たちの実力を!!」

そして男はフードについている石がはめ込んであるバッチに触れた。すると、ルカリオのつけているペンダントにはめ込まれている石が反応した。

「まさか……!?」

「あぁ、ルカリオ……"メガシンカ"」

そして男のルカリオは姿を変えた。

「いくぞ……ルカリオ、"はどうだん"!」

「っ……バシャーモ避けろ!」

メガルカリオのはどうだんをバシャーモは避けた。

「ルカリオ、続けろ!」

「バシャーモ、全部避けろっ!」

メガルカリオの連続で放たれるはどうだんをバシャーモは避けていた。

「逃げてばっかりじゃダメだぜ!ルカリオ、バシャーモに近づけ!」

メガルカリオはすごいスピードでバシャーモの懐に入った。

「しまっ……!」

「ルカリオ、"はどうだん"!」

メガルカリオははどうだんを至近距離で放った。そしてバシャーモは吹き飛ばされた。

「バシャーモっ!!!」

ナオキはバシャーモに駆け寄った。

「戦闘不能……だな」

男はふっと笑ってナオキたちに近づいた。

「くっそぉ……おれは、勝てないのかっ……!」

ナオキは悔しそうに言った。

「君たちは強くなりたいか?」

「当たり前です!」

男がそう言うと、ナオキとバシャーモは頷いた。

「そうか……なら、君たちにこれをあげよう」

そう言って男はナオキに2つの石を渡した。

「これって……!」

「あぁ、バシャーモのメガストーンの"バシャーモナイト"と"キーストーン"だ」

「いいんですか!?」

「あぁ、君たちには頑張って欲しいからね」

ナオキはその2つの石を受け取った。

「あ、ありがとうございます!」

「いいってことよ。じゃ、ジム戦頑張ってくれ」

男はそう言ってルカリオをモンスターボールに戻して去っていった。

その後ろ姿をナオキは見えなくなるまで見つめた。

 

 

 

 

 

〜「ポケモン、ゲットだ」by謎の男〜

 

 

 

 

「やっぱり来たね……ナオキくん」

「そりゃあ、負けたままじゃ諦められませんよ」

翌日にナオキはリベンジすべく、再びくるりんジムに来ていた。

「やっぱり面白いにゃ!」

「それはこっちのセリフですよ。さぁ、リベンジマッチといかせもらいますか!」

「う〜ん、でも君の実力はほとんどわかってるし………そうだな〜、もう1vs.1でいいや!」

「えっ……!?」

ナオキは凛のセリフに驚きを隠せない。

「だから、凛の"ルカリオ"と、ナオキくんのポケモン1体で勝負するんだよ」

「いいんですか!?」

「もちろん!そうと決まれば……いっくよ〜!」

 

 

VS.ジムリーダー凛〜戦闘BGM『くるりんMIRACLE』〜

 

 

 

「いけっ、"ルカリオ"!」

「頼んだぞ、"バシャーモ"!」

凛はルカリオを、ナオキはバシャーモを繰り出した。

「じゃあ、早速本気でいくよ!ルカリオ、"メガシンカ"!」

ルカリオがつけている"ルカリオナイト"と凛の"キーストーン"が反応して、ルカリオはメガシンカをした。

「出たな"メガルカリオ"……待ってたぜ!!」

そう言うとナオキは腕輪についている"キーストーン"に触れた。するとバシャーモのベルトについている"バシャーモナイト"に反応した。

「まさか……君たちも……?」

「あぁ、その通り!バシャーモ、"メガシンカ"!!」

そしてバシャーモは姿を変えて、メガバシャーモにメガシンカした。

「もっと面白くなりそうにゃ……

ルカリオ、"ボーンラッシュ"!」

「バシャーモ、腕で防げ!!」

メガルカリオのボーンラッシュを一撃ずつメガバシャーモは腕で防いだ。

「なかなかやるね……」

「バシャーモ、"ブレイズキック"!」

ナオキはニヒッと笑って指示を出した。

メガルカリオはそれをくらって後ろに吹き飛んだが、くるりと空中で何回転かして地面に着地した。

「ルカリオ、"インファイト"にゃ!」

メガルカリオはメガバシャーモに突撃した。

「バシャーモ避けろ!」

メガバシャーモはインファイトを後ろや横などに跳んで避けた。

「バシャーモ、"ニトロチャージ"!」

メガバシャーモは炎を身にまとってメガルカリオに突進した。

「ルカリオ避けるにゃ!」

メガルカリオはそれを避けた。

「まだまだ〜!連続で"ニトロチャージ"!」

メガバシャーモは何度も炎をまとって突撃した。

メガルカリオは避けていったが、どんどんスピードの上がる攻撃についていけなくなり、ついにくらってしまった。

「ルカリオっ!」

「よし今だ!"ブレイズキック"!!」

メガルカリオが怯んだすきにメガバシャーモは一回転してブレイズキックをくらわせた。

メガルカリオは飛ばされて足を引きずって耐えた。

「ルカリオ、"はどうだん"!」

メガルカリオは力を溜めてはどうだんを発射した。

「バシャーモ、避けて"ブレイズキック"だ!」

だが、メガバシャーモはそれを避けてメガルカリオの正面からブレイズキックをくらわせた。

「ルカリオっ!!」

土煙が舞い、メガルカリオの姿が見えない中凛はその名を呼んだ。

だが凛は瞬間、ニタッという表情を浮かべた。

「なっ……!?」

ナオキは土煙がはれた先の光景に驚いた。

 

そこでは、メガルカリオが傷を負いながらもはどうだんを撃つための力を溜めていた。

 

「やばい!バシャーモ避けろ!!」

「ルカリオ、全力の"はどうだん"……発射にゃ!!」

凛が右拳を握って前に出すと、メガルカリオの全力のはどうだんが発射され、メガバシャーモは避けきれずにそれをくらってしまった。

「くっ、バシャーモっ!!」

ナオキは土煙が舞ったので顔を腕で隠した。

メガバシャーモは傷を負って片膝と片手をついていたが、なんとか耐えていた。

「よし、よく耐えた!」

「まさかあれを耐えるなんてね……でも次で決めるにゃ!ルカリオ、"インファイト"にゃ!」

「バシャーモ、あれをやるぞ!"ブラストバーン"!!」

「っ……!?」

メガルカリオはインファイトをしようとメガバシャーモに突撃した。

メガバシャーモは力を入れて叫んで地面を踏むと、そこからとてつもない炎が現れ、それにメガルカリオは包まれ爆風が起こった。

「ルカリオぉおおお!!!」

煙がはれた先には元の姿に戻って倒れているルカリオがいた。

「ルカリオ戦闘不能、バシャーモの勝ち!よって勝者、チャレンジャーナオキ!」

「いよっしゃあああああああああああ!!!!!」

ナオキは勝利とわかると拳を突き上げてジャンプした。

メガバシャーモも元の姿に戻ってナオキに駆け寄って共に勝利を喜んだ。

「おめでとうにゃ」

「ありがとうございます」

凛は満足気な表情をしてナオキに近づいた。

「見事勝利したナオキくんにはこの、"イエローバッチ"をあげるにゃ!」

凛は黄色い猫の顔の形をしたバッチを渡した。

「これが、イエローバッチ……」

ナオキは目をキラキラさせてバッチを見た。

「これからジムリーダーはもっと強くなるよ?」

「まじで!?」

「そうそう。だから気を抜かないで、心してかかってね!」

「はい、それでは!」

ナオキはバシャーモをモンスターボールに戻して、くるりんジムを去った。

 

 

ナオキは新たな可能性"メガシンカ"を手に入れ、次の街へと向かうのであった……続く!

 




ありがとうございました!
今回は短かったですね!

次回、第4章「夢を叶える者」

みんなもポケモン、ゲットだぜ!


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第4章「夢を叶える者」

みなさんどうも!
さて、ナオキの冒険の続き!
それでは、どうぞ!



「ポケモンゲットだぜ!」

 

〜OP『めざせポケモンマスター(vol.ナオキ)』〜

 

「(よし、今度こそ……!)

たとえ火の中みずゅのにゃか……」

 

 

第4章「夢を叶える者」

 

 

ナオキは次に"スマイルタウン"に来ていた。その街に住んでいる人たちはみんな笑顔だった。

 

そしてその街のジム、"スマイルジム"の中に入ったナオキは驚きを隠せずにいた。

 

「ここってジム……だよな?」

 

なぜナオキがそう思うのか……

それは明らかにそこは、とても大きなライブステージだったからである。

 

「よく来たわね!あなたがナオキね?」

そしてステージの真ん中にスポットライトがあたり、ツインテールのある人物がステージ下からリフトに乗って現れた。

「あなたがジムリーダーですか?」

「その通りよ!私の名前はにこ!このスマイルジムのジムリーダーよ!」

その人物はジムリーダーのにこであった。

「じゃあ、早速バトルといきましょうか。私も暇じゃないのよ」

「わかりました」

ナオキはステージに上がり、にことステージの真ん中を挟んで向かい合わせになった。

 

「それでは、ジムリーダーにことチャレンジャーナオキのジムバッチをかけたバトルをはじめます!使用ポケモンは3体、交代はチャレンジャーのみ認められます!

それでは、バトル……開始!!」

 

 

VS.ジムリーダーにこ〜戦闘BGM『ジムリーダー戦(XY)』〜

 

 

 

「まずはお願いね、"デデンネ"!」

「最初は頼んだぞ、"クロバット"!」

一番手ににこはデデンネを、ナオキはクロバットを繰り出した。

「クロバット、"クロスポイズン"!」

クロバットはクロスポイズンをしようとデデンネに近づいた。

「甘いわよ!デデンネ、"ほうでん"」

だがデデンネはほうでんをして、クロバットはそれをくらって後ろに下がってしまった。

「クロバット、大丈夫か?」

クロバットは大丈夫だと鳴き声をあげた。

「よし、次は"ベノムショック"だ!」

「デデンネ、避けて"ほっぺすりすり"!」

デデンネはベノムショックを避けながらクロバットに近づいた。

「よしクロバット、"クロスポイズン"だ!」

デデンネが近づいてぽっぺをこすりつけようとするも、クロバットは近づいてきたデデンネにクロスポイズンをくらわせ、デデンネは後ろに転がった。

「デデンネっ!」

「今だ!"ベノムショック"!」

そしてクロバットはベノムショックを放って、デデンネにそれが命中した。

「デデンネ戦闘不能、クロバットの勝ち!」

「ありがとう、デデンネ」

にこはデデンネをモンスターボールに戻した。

「この次も頼むぞ、クロバット」

「ふっ、面白くなってきたわ!」

 

にこは二番手に"ニンフィア"を繰り出した。

クロバットはニンフィアに翻弄され、多少のダメージを与えるも倒れてしまった。

ナオキは二番手にレントラーを出して、ニンフィアとの一進一退の攻防を繰り広げた。

そしてレントラーの10万ボルトとニンフィアのムーンフォースがぶつかり合って相討ちとなった。

 

「くっ、相討ちか……」

「やっぱり前のダメージが響いたのね……」

2人はそう言ってポケモンをモンスターボールに戻した。

 

〜戦闘BGM変更『にこぷり♡女子道』〜

 

「でも面白いわ!面白い戦いだからこそ、本気でやって楽しいのよ!

最後はお願いよ、"サーナイト"!」

「もちろん最後はお前だ……頼むぞ、"バシャーモ"!」

最後ににこはサーナイトを、ナオキはバシャーモを繰り出した。

「いくわよサーナイト、"メガシンカ"!」

にこがマイクについているキーストーンに触れると、サーナイトのヘアピンについている"サーナイトナイト"が反応し、サーナイトは"メガサーナイト"にメガシンカした。

「よっしゃ、ならこっちもいくぞ!バシャーモ、"メガシンカ"!」

ナオキが腕輪についているキーストーンに触れると、バシャーモのベルトについている"バシャーモナイト"が反応し、バシャーモは"メガバシャーモ"にメガシンカした。

「メガバシャーモね……でも相性ではこっちが有利よ!サーナイト、"サイコキネシス"!」

メガバシャーモはメガサーナイトのサイコキネシスにより動けなくなってしまった。

「バシャーモっ!」

「よし、そのまま叩きつけて!」

メガバシャーモはサイコキネシスで宙に浮かべられ、叩きつけられた。

「バシャーモ、立てるか!?」

メガバシャーモは立ち上がって頷いた。

「サーナイト、"ムーンフォース"よ!」

スキをついてメガサーナイトはムーンフォースを出そうとした。

「バシャーモ、"ニトロチャージ"!」

メガバシャーモは炎で身を包み、メガサーナイトに突撃した。

メガサーナイトは近づけさすまいとムーンフォースを出したが、メガバシャーモは避けて横から突撃した。

「サーナイト"まもる"よ!」

メガバシャーモはメガサーナイトのまもるで跳ね返されて後ろに跳んだ。

「今よサーナイト、"サイコキネシス"!」

「バシャーモ"ニトロチャージ"だ!」

メガバシャーモはメガサーナイトのサイコキネシスにかかるまいと避けながら突撃した。

そして攻撃が当たるとナオキは連続でするように指示を出し、メガバシャーモは連続でニトロチャージをした。

「くっ、サーナイト"まもる"よ!」

メガサーナイトは攻撃をくらいながらもなんとかまもるを出した。

メガバシャーモは後ろに跳んだ。

「サーナイト、そのまま"ムーンフォース"!」

「バシャーモ、一気にカタをつけるぞ!"ブラストバーン"!」

ムーンフォースとブラストバーンがぶつかり合って爆発が起きて、辺りは煙に包まれた。

そしてなんとか立っているメガバシャーモと、元の姿に戻って倒れているサーナイトが姿を現した。

「サーナイト戦闘不能、バシャーモの勝ち!よって勝者、チャレンジャーナオキ!」

「よっしゃ!よくやったなバシャーモ」

ナオキはバシャーモに近づいてモンスターボールに戻した。

「ふぅ、負けたわ……強いわね、あんた達」

「いや〜それほどでも〜」

ナオキは照れながら後頭部を撫でた。

「これが勝利の証、"ピンクバッチ"よ」

にこはそう言ってピンク色のリボンの形をした。バッチをナオキに渡した。

「ありがとうございます!」

「あと3つね。せいぜい頑張りなさいよ」

「もちろんです!では……」

ナオキは頭を下げて次の街に向かった。

 

 

 

 

〜「ポケモン、ゲットよ!」byにこ〜

 

 

 

ナオキが続いてやってきたのは"スピリチュアルタウン"。

神社があり、不思議な雰囲気を醸し出す街だ。占いも盛んなので、悩みを抱える人達がよく訪れる。

 

そしてナオキは神社の石段を一段ずつ上がっていた。

なぜなら、そこがジムだからである。

 

石段を登りきると、巫女さんの服を着た人が箒をはいていた。

 

「あの……この街のジムリーダーさんはいらっしゃいますか?」

ナオキが恐る恐るそう言うと、その人の腕が止まった。

ナオキはそのことを不思議に思い首を傾げた。

「そう、あなたがナオキくんやね」

「っ……もしかして……」

「そう……私の名前は希。ここのジムリーダーや」

 

希と名乗ったそのジムリーダーはナオキを神社の裏のフィールドに案内した。

 

「ただいまより、ジムリーダー希とチャレンジャーナオキのジムバッチをかけたバトルを始めます!使用ポケモンは3体、交代はチャレンジャーのみ認められます。それでは、バトル開始!」

 

 

VS.ジムリーダー希〜戦闘BGM『ジムリーダー戦(XY)』〜

 

 

 

「最初は頼むで!"エーフィ"!」

「いけっ、"グラエナ"!」

「相性的には不利か〜。でも、相性だけじゃ測れない強さを教えてあげるよ!」

希は悔しそうに頭を抱えてからニヤっとして言った。

ナオキは汗を垂らし、ゴクリと唾をのんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「グラエナ、"かみくだく"だ!」

「あっ、"フーディン"!」

「フーディン戦闘不能、グラエナの勝ち!よって勝者、チャレンジャーナオキ!」

苦戦すると思った?

残念、ナオキくんはグラエナだけでエーフィ、ゴチルゼル、メガフーディンの3体を倒しちゃいました。

「おめでとう、君は強いな〜」

「あっ、はい……」

「これが勝利の証、"パープルバッチ"やで」

希はそう言って紫色の月の形をしたバッチを渡した。

「あ、ありがとうございます」

ナオキは目をパチパチさせながらもバッチを受け取った。

「その顔は、意外とすぐに勝ててびっくりだ……って顔やね」

「はい……まぁ……」

「そんなときもあるんやよ。覚えときや?」

「は、はぁ……」

「ほな、これからも頑張ってな〜」

希は手を小さく振って次の街に向かうナオキを見送った。

 

 

 

 

 

 

〜「ポケモン、ゲットやで!」by希〜

 

 

 

 

「"グレイシア"、フィールドに"れいとうビーム"!」

『おぉ〜っと!"絵里選手"、フィールドを凍らせた!"コンテストクイーンにこ"、どう出るか〜!?』

 

ナオキは今、ポケモンセンターテレビでシベリア地方のポケモンコンテストのてっぺん、"コンテストクイーン(キング)"を決める"グランドコンテスト"を観ている。

その決勝戦、ジムリーダーであり現コンテストクイーンであるにこと、ナオキと共に旅に出た絵里がコンテストバトルをしている。

このバトルはダブルバトルで、相手のポケモンを戦闘不能にするか、"コンテストポイント"という技の美しさなどで加算されていくポイントを25pt貯めた方が勝ちとなる。

 

「"ニンフィア"、"サーナイト"、大丈夫!?」

にこのニンフィアとサーナイトは氷のフィールドに足を滑らせてうまく立てなかった。

「今よ"エンペルト"、"アクアジェット"!!」

絵里のエンペルトは氷のフィールドを滑りながらアクアジェットをしてニンフィアとサーナイトに突撃した。

そしてニンフィアとサーナイトは同時に戦闘不能となった。

『決まった〜!よって、このグランドコンテストを制したのは……絵里選手だ〜!新たなクイーンの誕生だ〜!!』

「やったわ!やったわよエンペルト、グレイシア!」

絵里はエンペルトとグレイシアを抱きしめた。

 

「おめでとう、いいバトルだったわよ」

「いえ、私の方こそ!」

にこと絵里は握手を交わした。

 

「やったな……絵里」

そう言ってナオキは再び歩き出して、次の街に向かった。

 

 

 

 

『クイーンとなった絵里選手には、このティアラが贈られます!』

絵里が頭を下げるとティアラが被せられた。

『絵里選手、クイーンとなった今の気持ちはどうですか?』

「う〜ん、感無量って感じですかね?」

『その気持ちを誰に伝えたいですか?』

「そうですね……やっぱり一緒に旅に出て、私とは違う夢に向かって歩んでいる幼馴染みに伝えたいです」

『そんな幼馴染みに一言どうぞ……』

「えぇ!?……ナオキ!私、夢叶えたわよ〜!だからナオキも頑張ってね〜!」

『はい、ありがとうございました!

それではみなさん、次のグランドコンテストを目指して頑張って下さい!また会えるときまで……さよならさよなら……さよなら』

 

そんな絵里のエールは、直接ナオキには届かなかった。

 

「ふ〜ん、あの子、ナオキと幼馴染みなんだ……」

にこはニヤっとしてそう呟いた。

 

 

 

(ナオキ……頑張ってね。応援してるから……)

 

 

 

絵里は自らの夢を叶え、幼馴染みのナオキの成功を祈るのだった……続く!

 




次回、第5章「チャンピオンロード」

みんなもポケモン、ゲットだぜ!


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第5章「チャンピオンロード」

みなさんどうも!
さて、今回はついにチャンピオンロード……!!かな?
それでは、どうぞ!



「ポケモンゲットだぜ!」

 

〜OP『めざせポケモンマスター(vol.ナオキ)』〜

 

「(次こそ絶対に!絶対に!絶対に成功させる!)

たとえ火の中水の中草の中森の中、土の中雲のにゃかああああああああああああああ!!!」

 

 

 

第5章「チャンピオンロード」

 

 

 

ナオキが次に来たのは"ミヤコタウン"。

和の空気が漂う街で木造建築が多い。

大きな寺に、立派な塔があり、賑やかだが落ち着きのある街であった。

 

そしてナオキは、看板に『ミヤコジム』と書かれている道場に入っていった。

 

「すみませ〜ん」

「はい、ただいま!」

ナオキが入口から覗いていうと、奥から女性の声がした。

そして目の前に現れたのは袴を着ていて、竹刀を腰で構えている女性だった。

「なにか御用でしょうか?」

「あの、"ミヤコジム"に挑戦しに来たのですが……ジムリーダーさんは……?」

そうナオキが言うと、その女性はフッと笑みを零した。

「なるほど、挑戦者の方でしたか……珍しいですね」

「まさか……あなたが……!?」

「その通りです。私がここのジムリーダー……海未です」

海未と名乗るジムリーダーは立ち上がってそう言った。

「ナオキです。よろしくお願いします」

「存じております。さ、奥へどうぞ……フィールドへ案内致します」

ナオキは海未の後ろについて行きフィールドに向かった。

 

バトルフィールドは、道場の稽古場で、屋根が高く横にも広くバトルに適していた。

 

「さ、バトルを始めましょう……ジムバッチをかけて!」

「はい、望むところです!」

 

「ただいまより、ジムリーダー海未とチャレンジャーナオキによるバトルを始めます。使用ポケモンは3体、交代はチャレンジャーのみ認められます。それでは、バトル開始!」

 

 

VS.ジムリーダー海未〜戦闘BGM『ジムリーダー戦(XY)』〜

 

 

 

「最初はお願いします、"フタチマル"!」

「いくぞ、"レントラー"!」

海未はフタチマルを、ナオキはレントラーを一番手に出した。

「フタチマル、"つるぎのまい"です」

フタチマルはつるぎのまいで攻撃力を上げた。

「レントラー、"かみなりのキバ"だ!」

レントラーは口を開けてフタチマルに向かって走った。

「させません!フタチマル、"いあいぎり"!」

フタチマルは態勢を低くしてレントラーのかみなりのキバを避けていあいぎりをした。レントラーはそれによりその場に倒れた。

「レントラー!」

レントラーは立ち上がり鳴き声をあげた。

「(相性的には不利、このレントラーは倒しておかねば……)フタチマル、"つるぎのまい"です」

「今だ、"かみなりのキバ"!」

レントラーはフタチマルがつるぎのまいをしているスキにかみなりのキバをくらわそうと、フタチマルに向かって走った。

「"シェルブレード"で防いで下さい」

フタチマルはシェルブレードでレントラーのかみなりのキバを防いだ。

「レントラー、"ほうでん"だ!」

「しまっ……!」

レントラーはそのままほうでんをして、フタチマルを巻き込んだ。

そしてほうでんをまともにくらったフタチマルは倒れた。

「フタチマル戦闘不能、レントラーの勝ち!」

「よっしゃ!」

「フタチマル、お疲れ様です」

海未はフタチマルをモンスターボールに戻した。

「よし、このまま頼むぞレントラー!」

ナオキとレントラーは気合いを入れた。

 

海未の二番手はミロカロスであった。

レントラーは幾度も攻撃をしたが、ミロカロスの防御力の方が上で回復もするので苦戦した。それでダメージをくらったレントラーはついに力尽きた。

ナオキが二番手に出したクロバットでもミロカロスを倒すことができなかったが、クロスポイズンで毒状態にすることができた。

そして三番手のバシャーモをメガシンカさせ、怒涛の素早い攻撃とミロカロスが毒状態だったことによりミロカロスを倒すことができた。

 

「まさか、ミロカロスが倒されるとは……」

海未はまさかという顔でミロカロスをモンスターボールに戻した。

「よくやったなバシャーモ!」

メガバシャーモは頷いた。

「面白いですね……この子を倒したのは、あなたが初めてです!」

「通りで強いわけだ……」

ナオキは頭をかいて言った。

「だから私も、この子でジム戦をするのは初めてなのです……!」

 

 

〜BGM変更『私たちは未来の花』〜

 

 

「さぁ、出番ですよ……"カメックス"!」

海未は三番手にカメックスを出した。

「カメックスか……」

「この子は私が最初にもらったポケモンなんです。さぁ、見せてあげましょう、私たちの力を!カメックス、"メガシンカ"です!」

海未の竹刀の柄の先についている"キーストーン"とカメックスの腕に巻いてある黒帯についている"カメックスナイト"が反応し、カメックスはメガネカメックスにメガシンカした。

「バシャーモいくぞ!"ニトロチャージ"!」

メガバシャーモはさらにスピードを上げるべくニトロチャージをした。

「カメックス、"はどうだん"です!」

メガカメックスは右腕のランチャーからはどうだんを放った。

メガバシャーモはそれを避けてメガカメックスの腹に突撃し、メガカメックスは少し後ろに下がった。

「カメックス、"みずのはどう"です!」

「バシャーモ避けろ!」

メガカメックスの左腕のランチャーみずのはどうを避けたメガバシャーモはメガカメックスの後ろにまわった。

「そのまま"ブレイズキック"!」

そしてメガバシャーモは背後からメガカメックスの後頭部にブレイズキックをくらわし、メガカメックスは前に転がった。

「カメックス、大丈夫ですか!?」

メガカメックスは頷いた。

「よく耐えましたね。カメックス、"れいとうビーム"!」

「バシャーモ跳んで避けるんだ!」

メガバシャーモはジャンプをしてれいとうビームを避けた。

だが、海未はそれをみてニタッとした。

「チャンスですカメックス、"ハイドロカノン"!」

「やばい!」

メガカメックスの腰のランチャーから放たれたハイドロカノンをメガバシャーモは咄嗟に腕ガードするもダメージを負ってしまい、フィールドに着地して膝をついてしまった。

「バシャーモ!」

「さぁ、どう来ますか?」

「バシャーモ、いけるか?」

メガバシャーモは苦しながらも立ち上がり頷いた。

「よしバシャーモ、"ブレイズキック"!」

「またですか……カメックス、"はどうだん"!」

メガカメックスは走ってくるメガバシャーモにはどうだんを放ったが、メガバシャーモはジャンプをして避けた。

「そこです、"みずのはどう"!」

「バシャーモっ!!」

だが、ジャンプしたところでメガカメックスのみずのはどうが直撃して、メガバシャーモはフィールドに落ちてしまった。

メガバシャーモはフラフラとしていた。

「"混乱状態"になったようですね」

「くそっ……バシャーモ、意識をしっかり持て!」

だがメガバシャーモはフラフラとしたままだった。

 

 

 

「これで終わりです。"ハイドロカノン"……」

 

 

メガカメックスは狙いを定め、ランチャーをメガバシャーモに向けた。

 

 

「くっ……

 

 

 

(もう2度と敗北はしたくない……

 

 

 

 

 

それはお前も同じはずだバシャーモ!

 

 

 

 

 

 

だからおれは信じてる……

 

 

 

 

 

だから……

 

 

 

 

 

 

だからっ……!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バシャァァァァモォォォオオオオオオオ!!!」

 

 

 

ナオキは全力で叫んだ。

 

 

 

 

 

〜BGM変更『XY&Z (off vocal)』〜

 

 

 

 

するとメガバシャーモもそれに反応するように叫び出した。

 

そして凄まじい炎がメガバシャーモを包み横に弾け、赤いオーラがメガバシャーモのまわりを包んでいた。

 

そしてメガバシャーモはキッとメガカメックスを睨んだ。

 

 

ナオキもまたメガカメックスを睨んだ。

 

 

「なにが……っ……ですが無駄です!"ハイドロカノン"発射!!」

 

 

「バシャーモ、避けて"ニトロチャージ"!」

メガバシャーモはハイドロカノンを避けてメガカメックスに突撃した。

「なんなんですかあの動きは……!?(さっきまでのバシャーモとは別のポケモンみたいな……あの動きは一体……?)」

「まだまだ!"スカイアッパー"!」

メガバシャーモはメガカメックスの顎に向かってスカイアッパーをくらわせた。

ナオキはメガバシャーモがスカイアッパーをするとき、拳を握って腕を突き上げる動きをして指示を出していた。

メガカメックスはスカイアッパーをくらって宙に浮いた。

「攻撃の手を緩めるな!!"ブレイズキック"!」

メガバシャーモは跳んでブレイズキックをし、メガカメックスはフィールドに叩きつけられた。

ナオキは指示を出すときに脚を振っていた。

「トドメだ!!」

そしてメガバシャーモはメガカメックスの腹の上に乗った。

「まずい!カメックス!!」

「"ブラストバーン"!!!!」

ナオキが力を入れて両手を下に突いて指示を出すと、メガバシャーモはブラストバーンを出した。

 

フィールドには姿が戻ったカメックスが倒れていた。

 

「カメックス戦闘不能、バシャーモの勝ち!よって勝者、チャレンジャーナオキ!」

勝利が告げられるとメガバシャーモは元の姿に戻った。ナオキは息をきらし、汗もかいていた。

「おめでとうございます。とてもいいバトルでした」

海未はカメックスをモンスターボールに戻してナオキに近づいた。

「いえ、こちらこそ!」

「これが勝利の証、"ブルーバッチ"です」

「ありがとうございます」

海未はナオキに青色の弓の形をしたバッチを渡した。

「こんなに楽しいバトルをしたのは久しぶりです。久しぶりに"穂乃果"とバトルしたくなってきました」

「穂乃果……?」

ナオキは聞いたことがない人の名に首を傾げた。

「あぁ、すみません……穂乃果というのは私の幼馴染みであり、ライバルでありそして……」

そこで海未の口が一旦止まる。

「そして……?」

ナオキは不思議に思って聞き返した。

 

 

 

「私たちチャンピオンリーグ指定ジムリーダーのトップです。

つまり、あなたの次の……チャンピオンリーグに挑戦するための最後の壁となる相手ですよ」

 

 

「っ……!」

ナオキはその穂乃果という人物が次のジムリーダーであると聞かされて息を詰まらせた。

「穂乃果は一筋縄ではいきませんよ。あなたの今までの全てをぶつけて挑むとよろしいかと」

「っ……わかりました!それでは」

ナオキは頭を下げてミヤコジムをあとにした。

 

 

(さっきのバシャーモとナオキさん……いや、ナオキは同じ動きをしていましたね……不思議です)

 

 

去っていくナオキのたくましい背中を見つめる海未は不思議そうな表情を浮かべた。

 

 

 

〜「ポケモン、ゲットです」by海未〜

 

 

 

 

「ついにここまで来た……!」

 

ナオキは"サニデイタウン"のポケモンジム、"サニデイジム"を見上げてそう言った。

 

「よし……行くぞ!!」

 

ナオキはそう気合いを入れてサニデイジムの中に入っていった。

 

 

 

 

中に入り、通路を進んでいくとある扉の前で誰かが立っていた。

ナオキはその人物の前で立ち止まった。

 

「あなたは……?」

「私は雪穂というものです。あなたは挑戦者ですか?」

「はい、そうです」

「バッチは何個お持ちで?」

「7個です!」

ナオキはバッチケースを開いて雪穂にバッチを見せた。

「7個!?まさかこのときが来るとは……わかりました、ついてきてください」

雪穂は驚きの表情を見せると、扉を開いてついてくるように促した。

そしてナオキは雪穂の後ろをついて行った。

 

「お姉ちゃ〜ん、挑戦者の人来たよ〜!」

「おっ、来た来た!」

すると元気がいい声がしてかけてくる足音が聞こえてきた。

 

 

「あなたが穂乃果さん……ですか?」

「うん、そうだよ!私がここのジムリーダーの穂乃果だよっ!」

「おれはあなたを倒しに来た!絶対に勝って……チャンピオンになる!」

「へ〜なかなか面白いこと言うね……」

すると穂乃果はなにかを考え始めた。

「お姉ちゃん……?」

雪穂は首を傾げた。

「ねぇ、雪穂……ルールを変えちゃダメかな?」

「「えっ!?」」

ナオキと雪穂は驚きの声をあげた。

「それってどういうことお姉ちゃん!?」

「だって初めての挑戦者だよ?それにこの覚悟……だからね、3vs.3じゃ面白くないんだよ。しかも同じタイプでね……だから……」

 

すると穂乃果はモンスターボールを取り出して前に突き出した。

 

 

 

 

「フルバトルで勝負しようよ……真剣勝負だよっ!」

 

そしてナオキはニタッと笑って……

 

 

「おもしれぇ……受けて立つ!!」

 

「もう、わかったよ……」

雪穂は諦めたかのように言った。

 

 

「それではただいまより、ジムリーダー穂乃果とチャレンジャーナオキによるジムバッチをかけたフルバトルを行います。では……バトル開始!」

 

 

〜VS.ジムリーダー穂乃果〜戦闘BGM『ジムリーダー戦(XY)』〜

 

 

 

「さぁ、行くよ!いけっ、"ウインディ"!」

「頼んだぞ、"キングラー"!」

穂乃果はウインディを、ナオキはキングラーを一番手に出した。

「ウインディ、"しんそく"だよっ!」

キングラーは避けるまもなくウインディのしんそくをくらった。

「キングラー負けるな!"クラブハンマー"!」

キングラーは耐えて、ウインディにクラブハンマーをくらわせた。

「まだまだ、"かえんほうしゃ"だよっ!」

「キングラー、"マッドショット"!」

ウインディのかえんほうしゃとキングラーのマッドショットがぶつかり合い、フィールドの中央で爆発が起こった。

そしてそのスキにウインディがキングラーに近づいていた。

「速い……!?」

「ウインディ、"かみなりのキバ"だよっ!」

ウインディはキングラーに噛み付くとキングラーは苦しんだ。

「キングラー耐えろ!」

「させないよっ!ウインディ、もっと強く噛み付いて!!」

キングラーが耐えようと力を入れると、ウインディも負けじと力を入れた。

「キングラー、"ハサミギロチン"!!!」

キングラーは攻撃に耐え、自らのハサミでウインディを挟んだ。

するとウインディは口をキングラーから離して倒れ、キングラーも力尽きて倒れた。

「ウインディ、キングラー、両者戦闘不能!」

「引き分けかぁ……戻ってウインディ」

「よくやってくれたなキングラー、ゆっくり休んでくれ」

2人は互いにポケモンを戻した。

 

続いて穂乃果はヒートロトムを、ナオキはレントラーを繰り出した。

レントラーは少し押したが、おにびとオーバーヒートに苦しめられて倒れてしまった。

ナオキは次にグラエナを繰り出した。ロトムはさっきのダメージもあって戦闘不能となった。

穂乃果は次にヘルガーを繰り出した。

お互い一進一退の攻防を繰り広げて、両者が戦闘不能となった。

続いて穂乃果はリザードンを、ナオキはピジョットを出し、空中戦が繰り広げられた。

だが、ピジョットは叩き落とされてからブラストバーンをくらって倒れた。

ナオキは次にクロバットを繰り出した。

クロバットはリザードンの周りを飛び回って戦い、クロスポイズンやベノムショックが効いたようでリザードンに勝利した。

次に穂乃果はゴウカザルを出した。

クロバットはつばめがえしやエアスラッシュを中心で押すも、ゴウカザルのかみなりパンチに苦しめられてしまった。クロバットは最後の力を振り絞ってクロスポイズンでゴウカザルをどく状態にして戦闘不能になった。

 

「戻ってくれクロバット……よくやったな」

ナオキはクロバットをモンスターボールに戻した。

そしてナオキは最後のポケモンが入っているモンスターボールを取り出してそれを見つめた。

「お前で最後だ……必ず勝とう……!

頼むぞ、"バシャーモ"!」

「ゴウカザル、一気に決着をつけるよ……"かみなりパンチ"だよっ!」

「バシャーモ、避けて"スカイアッパー"!」

ゴウカザルが拳を構えて突撃してきたが、バシャーモはそれをしゃがんで避けてスカイアッパーをくらわせ、ゴウカザルは戦闘不能となった。

「ゴウカザル戦闘不能、バシャーモの勝ち!」

「よしっ!」

ナオキは判定を聞いてガッツポーズをした。

「やっぱりさっきのどくのダメージが効いちゃったみたいだね……」

穂乃果はゴウカザルをモンスターボールに戻した。

「バシャーモ、あと1体だ!気合いを入れるぞ!」

ナオキがそう言うとバシャーモは叫んだ。

「ふふっ、ははははっ!ナオキくんとのバトルは本当に面白いし、楽しいよ!」

「それはおれもですよ!」

「でもまさかナオキくん"も"バシャーモを使うなんて思わなかったよ……」

「も……ってことは……?」

「その通り……」

 

 

 

〜BGM変更『SUNNY DAY SONG』〜

 

 

 

「この子で最後の1体……全力だよっ!お願い、"バシャーモ"!」

穂乃果の最後の1体はバシャーモだった。

「バシャーモか……」

「ふふっ、驚いてるみたいだね!

じゃあ……本気で行くよっ!」

「それならおれも……!」

穂乃果はそう言って"キーストーン"がはめ込んである人形を取り出して構え、ナオキは腕輪を構えた。

「いくぜバシャーモ、"メガシンカ"!!」

「いくよバシャーモ、"メガシンカ"だよっ!!」

2人は同時にそう言ってキーストーンに触れた。

ナオキのキーストーンとバシャーモのバシャーモナイト、穂乃果のキーストーンとバシャーモの腕に巻いているタオルのバシャーモナイトが反応して、お互いのバシャーモがメガシンカした。

「「ゴー!!」」

2人がそう言うと互いのバシャーモは走って拳をぶつけ合った。

「バシャーモ、"ほのおのパンチ"だよっ!」

「バシャーモ、後ろに下がって"ニトロチャージ"!」

穂乃果のメガバシャーモのほのおのパンチをナオキのメガバシャーモは後ろに下がって避けて、炎をまとって突撃した。

「バシャーモ、"とびひざげり"だよっ!」

穂乃果のメガバシャーモのとびひざげりがナオキのメガバシャーモに命中した。

「まだまだだよっ、"ほのおのパンチ"!」

穂乃果のメガバシャーモは続いてほのおのパンチをくらわせ、ナオキのメガバシャーモは後ろに足を引きずった。

「大丈夫かバシャーモ!」

ナオキのメガバシャーモは頷いた。

「よし、"ブレイズキック"!」

「"ほのおのパンチ"で防いでっ!」

ナオキのメガバシャーモのブレイズキックを、穂乃果のメガバシャーモはほのおのパンチで跳ね返した。

だがナオキのメガバシャーモは負けじとカカト落としをするようにブレイズキックをして、穂乃果のメガバシャーモは地面に叩きつけられた。

ナオキのメガバシャーモは一旦距離を取った。

「バシャーモチャンスだよっ!"ブレイブバード"!!」

穂乃果のメガバシャーモは物凄いスピードでナオキのメガバシャーモに突撃し、ナオキのメガバシャーモは後ろに飛ばされた。

「バシャーモっ!」

ナオキのメガバシャーモは傷つきながらもなんとか立ち上がった。

「あとひと押しだよっ!バシャーモ、"ほのおのパンチ"!」

穂乃果のメガバシャーモは拳に炎をまとわせ、徐々にスピードを上げて近づいてきた。

「ここまで来て負けられない!

 

 

だから、おれと一緒に進もうぜ!!

 

 

チャンピオンへのこの道を………

 

 

 

 

チャンピオンロードを!!!

 

 

 

バシャーモーーーーー!!!!」

 

ナオキがそう叫ぶと、メガバシャーモは反応するように叫び、凄まじい炎がメガバシャーモを包み横に弾け、赤いオーラがメガバシャーモのまわりを包んでいた。

 

「なにあれ!?」

穂乃果は目の前で起こったこと驚きを隠せなかった。

 

「バシャーモ、"ブレイズキック"だ!」

ナオキは脚を振って指示を出した。

ナオキのメガバシャーモは穂乃果のメガバシャーモのほのおのパンチを受け止めて、横からブレイズキックをくらわせた。

「まだまだ!"ニトロチャージ"!!」

ナオキは上を向いて両腕を広げて指示を出した。

ナオキのメガバシャーモは上を向いて両腕を広げると炎をまとって突撃した。

「さっきよりもずっと速いし……強い……!!」

穂乃果はニタッと笑った。

「バシャーモ一気に決めに行くぞ!"スカイアッパー"!」

ナオキは腕を突き上げて指示を出した。

ナオキのメガバシャーモは穂乃果のメガバシャーモに向かって走った。

「バシャーモ避けて!」

穂乃果のメガバシャーモはナオキのメガバシャーモのスカイアッパーを避けた。

「なにっ……!?」

「いくよっ、"ブレイブバード"!」

穂乃果のメガバシャーモは一旦距離を取って、ナオキのメガバシャーモに突撃した。

「バシャーモっ……くっ!」

ナオキはメガバシャーモがダメージを受けると体を抱えて苦しそうにした。

「(おれにはわかる……今、おれはバシャーモと1つになっているんだ……!)

バシャーモ、"ブレイズキック"!」

ナオキは脚を振って指示を出した。

ナオキのメガバシャーモは穂乃果のメガバシャーモの後ろにまわってブレイズキックをくらわせた。

「続けて"スカイアッパー"!」

さらにナオキが腕を突き上げて指示を出すと、メガバシャーモは前にまわってスカイアッパーをくらわせた。

「バシャーモっ!」

「これで終わりだ!!"ブラストバーン"!!!」

ナオキは力を入れて両手を下に突いた。

ナオキのメガバシャーモは両手で地面を力を入れて叩き、ブラストバーンが穂乃果のメガバシャーモを襲った。

 

土煙が起こり、それがなくなったフィールドには穂乃果のメガバシャーモが姿を戻して倒れていた。

 

 

「ジムリーダーのバシャーモ戦闘不能、チャレンジャーのバシャーモの勝ち!よって勝者、チャレンジャーナオキ!」

 

「やった……のか……?」

ナオキは息をきらしながら目を丸くした。

「やったぁあああああああ!!」

ナオキは喜んでバシャーモに駆け寄った。

「ふぅ……負けちゃったか……」

穂乃果はバシャーモをモンスターボールに戻してナオキに近づいた。

「やったぞバシャーモ!これでチャンピオンリーグに挑戦できるんだ!」

ナオキとバシャーモは喜びあった。

「ナオキくん、いいバトルだったよ」

「いいえ、こちらこそ」

「それでこれが勝者の証、"オレンジバッチ"だよ」

穂乃果は太陽の形をしたオレンジ色のジムバッチを渡した。

「これが……!」

「これを手に入れたのはナオキくんが初めてだから……チャンピオンにならないと怒っちゃうよ!」

「っ……はい!」

ナオキは穂乃果の言葉に背筋を伸ばした。

「それと……さっきのあれはなんだったの?」

「あれ……?」

穂乃果はさっきとは打って変わって真剣な表情をして言った。

「君とバシャーモの動きが一緒だったあれだよ」

「あれですか……実はおれにもよくわからなくて……」

ナオキは後頭部をかいて言った。

「そうなんだ〜。でも、私には君と君のバシャーモの心がひとつになっているような気がしたよ」

「おれのバシャーモの心が……」

「そう。だからその感覚、絆、忘れないようにね」

「はい、ありがとうございます!」

「うん!チャンピオンリーグ頑張ってね!ファイトだよっ!」

「はい!」

ナオキはそう言ってサニデイジムを去った。

 

 

 

〜「ポケモン、ゲットだよっ!」by穂乃果〜

 

 

シベリアタウン……

 

 

 

このシベリア地方の首都にして……

 

 

 

 

 

シベリア地方チャンピオンリーグがある街………

 

 

 

 

 

ナオキはチャンピオンリーグに向かう途中で取材を幾度となく受けるも、8つゲートをくぐっていった。

 

 

そしてその8つのゲートの先にある門の前でナオキはある人物と再会した………

 

 

 

 

「絵里……」

「ナオキ、待ってたわよ」

その人物……絵里は片腕を腰に当てて言った。

「絵里、なんでここに……?」

「う〜んそうね……ナオキに会いたかったのもあるし……それに……」

絵里は指を顎に当てて斜め上を向いて言った。

「それに……?」

 

 

ナオキが聞き返すと絵里はフッと笑ってモンスターボールを突き出して………

 

「ナオキと戦おうと思ってね……

コンテストクイーンとして、幼馴染みとして、ライバルとして、ここまで勝ち上がって来たナオキがどれだけ成長してきたか……知りたいのよ」

「イヒッ……おもしれぇ……その勝負受けて立つ!おれも成長した絵里の実力が知りたかったんだ!!」

ナオキはモンスターボールを突き出して言った。

「それじゃあ、ルールはフルバトルでいい?」

「あぁ!」

「それじゃあ、行くわよ!」

「絶対勝ってやる!!」

 

 

VS.絵里〜戦闘BGM『ミツル戦(ORAS)』〜

 

 

こうして2人の久しぶりのポケモンバトルが始まった。

 

6vs.6のフルバトル。

2人のこれまでの旅で積んできたもの全てをぶつけあった。

 

 

「お願いね、"エアームド"!」

「頼んだぞ、"ピジョット"!」

 

絵里の1番手はエアームド、ナオキの1番手はピジョットだ。

 

ポッポは、ナオキが旅に出て初めて捕まえたポケモン。

絵里と共にでた旅の、絵里に選んで貰って捕まえたポケモン。

 

一進一退の攻防を繰り広げ、お互いのゴッドバードでぶつかり合って両者が戦闘不能となった。

 

「流石ナオキね。さて次は……"キュウコン"、お願いね!」

「絵里も流石はコンテストクイーンだ。次は頼んだぞ、"キングラー"!」

 

続いて絵里はキュウコンを、ナオキはキングラーを出した。

 

クラブは小さい頃に絵里と2人で海岸で遊んでいた時に見かけて追いかけたりしていたポケモン。

 

キングラーはキュウコンの"どくどく"と"たたりめ"に苦しめられたが、なんとか倒れる前にハサミギロチンを命中させた。今回も結果は相討ち。

 

(また相討ち……!)

 

(これは先に1体リードした方が有利になる……!)

 

「「絶対負けない!!」」

 

「いけっ、"グラエナ"!」

「お願いね、"ビークイン"!」

 

続いてナオキはグラエナを、絵里はビークインを繰り出した。

 

ポチエナはナオキの家で飼っていて、絵里も交えて散歩に行ったり、遊んだりしていたポケモン。

 

ビークインの"ぼうぎょしれい"、"かいふくしれい"、"こうげきしれい"に苦しめられたが、"こおりのキバ"で押していってビークインを倒すが、まさかの"みちづれ"で両者戦闘不能となった。

 

「くっ、みちづれか……」

「リードされるわけにはいかないもの。これぐらいしないとね」

「面白くなってきたぜ!いけっ、"クロバット"!」

「頼んだわよ、"グレイシア"!」

 

次にナオキはクロバットを、絵里はグレイシアを出した。

 

ズバットは絵里と雨宿りした洞窟で沢山いて、絵里が怖がってナオキに引っ付いたことがある……そんなきっかけを作ったポケモン。

 

クロバットはグレイシアのスピードとその素早い動きから繰り出される技に翻弄され、クロスポイズンなどの攻撃も避けられてしまった。

 

そして……

 

「クロバット、"ベノムショック"!」

「グレイシア避けて!」

「なっ……!?」

グレイシアはクロバットのベノムショックを避けて、クロバットの背後にまわった。

「グレイシア、"れいとうビーム"!」

「クロバットっ!」

 

クロバットはれいとうビームをくらって落ちて、戦闘不能となった。

 

「よくやったわ、グレイシア」

「くっ、リードされたか……」

 

絵里の残りのポケモンはあと3体、ナオキはあと2体……絵里が1歩リードしている状況になってしまった。

 

「負けてらんねーな!頼むぞ、"レントラー"!」

 

コリンクは絵里と遊んだ時に、よく草原に出てきて交えて一緒に遊んだことのあるポケモンだ。

レントラーはグレイシアの攻撃を避けて近づこうとするが近づけば避けられてしまう。

グレイシアは地面を凍らせてレントラーの動きを封じようとしたが、レントラーは凍っているのを利用して滑って近づいて"ワイルドボルト"でグレイシアを倒した。

 

「地面を凍らせたのに……まさかそれを利用してくるなんてね」

絵里はしてやられたという表情をした。

「へへっ、これぐらいしないと勝てね〜よ」

ナオキは鼻下を人差し指で擦った。

「ふふっ……じゃあ、次はこの子よ!行くわよ、"エンペルト"!」

絵里は自らのパートナーであるエンペルトを繰り出した。

 

レントラーは一気に勝負を決めようと"かみなりのキバ"や"ワイルドボルト"で攻めるも、エンペルトのじしんをくらってしまい、ワイルドボルトの反動もあり戦闘不能となった。

 

「最後の1体………」

ナオキはモンスターボールを見つめて言った。

「"あの子"なんでしょう……ナオキのパートナーの」

「あぁ……こいつで絵里……お前を倒す!!行くぞっ、"バシャーモ"!!」

 

ナオキは自らのパートナーであるバシャーモを繰り出した。

 

アチャモ……絵里と共に旅に出たあのときに出会ったポケモン。

これまでどんなときも一緒に歩んできたパートナー。

 

 

そして………

 

 

 

「思い出すわね……あのときのこと」

「あぁ……おれたちが初めてバトルした……あのときを!

バシャーモ、"ブレイズキック"!」

「エンペルト、"メタルクロー"よ!」

バシャーモのブレイズキックとエンペルトのメタルクローがぶつかり合って2体は離れた。

「エンペルト、"アクアジェット"よ!」

「バシャーモ、受け止めろ!!」

「なっ……!?」

バシャーモはアクアジェットをしてきたエンペルトを受け止めると、絵里とエンペルトは驚きの表情を浮かべた。

「よし、いっけぇ!"ブラストバーン"!」

「エンペルトっ……!?」

ブラストバーンを放ったバシャーモは一旦エンペルトから距離を取った。

「やったか……?」

ナオキは倒したかとエンペルトの方を見た。

「ふふっ……エンペルト、"ハイドロカノン"!」

「まずい、バシャーモ避けろ!」

エンペルトはまだ耐えていてハイドロカノンを打ってきたが、バシャーモはそれをギリギリのところで避けた。

「そのまま"ニトロチャージ"!」

バシャーモはそのままエンペルトに突撃すると、エンペルトはひるんだ。

「よし、決めるぞ!"スカイアッパー"!」

バシャーモはそのままスカイアッパーを決めた。

エンペルトは上に飛ばされ地面に落ちた。

そしてエンペルトは戦闘不能となった。

「また負けちゃったか……」

「本当に危なかったよ……負けるかと思った」

ナオキはそう言って汗を拭いた。

「これで私もラスト1体なわけだし……決着をつけるわよ!」

「おう!」

ナオキが返事をすると、絵里はモンスターボールを構えた。

「教えてあげるわ。このポケモンはナオキがポッポを捕まえたときに私が捕まえたポケモンなの」

「そうなのか!?」

「えぇ……さぁ、最後はお願いね……"ミミロップ"!」

絵里は最後にミミロップを繰り出した。

 

「ミミロップか……」

「えぇ、あのときはミミロルだったのよ。可愛かったから捕まえたの」

「そうなんだな」

「えぇ……それじゃあ、本気で行くわよ!」

絵里はそう言うとキーストーンがついている腕輪を構えた。

「それならおれも!」

ナオキもキーストーンがついている腕輪を構えた。

「ミミロップ!」

「バシャーモ!」

「「"メガシンカ"!!」」

絵里の"キーストーン"とミミロップのネックレスについている"ミミロップナイト"が反応してメガシンカして、ナオキの"キーストーン"とバシャーモの"バシャーモナイト"が反応してメガシンカした。

「行くわよ!ミミロップ、"ピヨピヨパンチ"!」

「バシャーモ、避けて"ブレイズキック"!」

メガバシャーモはメガミミロップのピヨピヨパンチを避けて背後にまわり、ブレイズキックをくらわせた。

「続いて"ニトロチャージ"!」

「ミミロップ、体勢を立て直して"とびひざげり"よ!」

メガバシャーモが突撃すると、メガミミロップは体勢を立て直してとびひざげりをして、両者がぶつかり合った。

そして2体は一旦距離を取ると睨み合った。

トレーナーの2人は、笑っていた。

「バシャーモ、"ニトロチャージ"!」

メガバシャーモはミミロップに突撃した。

「ミミロップ、"とびはねる"よ!」

メガミミロップはメガバシャーモの攻撃をジャンプして避けて、メガバシャーモに向かって降りていった。

「バシャーモっ!!」

メガミミロップは攻撃が成功すると、一旦メガバシャーモから離れた。

「ミミロップチャンスよ、"とびひざげり"!」

さらにメガミミロップはメガバシャーモにとびひざげりをして、メガバシャーモは後ろにとばされた。

「バシャーモ立てるか!?」

バシャーモは苦しそうに立ち上がろうとした。

「トドメよ!"とびはねる"!」

メガミミロップは勝負を決めようと飛び跳ねた。

 

「バシャーモ、おれたちはここで負けられない!

 

 

 

 

 

絵里に勝ってこの先に進むんだ!

 

 

 

 

 

 

おれたちの全力を見せてやろうぜ!!!!

 

 

 

 

 

うぉおおおおおおおおおおおおお!!!!!」

 

 

 

そして………

 

 

ナオキはこのポケモンを毎回見て………

 

 

 

 

 

絵里のことを思い出していた………

 

 

 

 

〜BGM変更『XY&Z(off vocal)』〜

 

 

 

ナオキとメガバシャーモが叫ぶと、メガバシャーモを炎が包んで、弾けて、メガバシャーモは赤いオーラをまとった。

 

「っ……なにが!?」

「行くぜバシャーモ、"スカイアッパー"!」

ナオキが腕を突き上げて指示を出すと、メガバシャーモはメガミミロップに向かって跳んだ。

そしてメガミミロップの足とメガバシャーモの拳が激突した。

「いっけぇえええええええええ!!!」

「なっ……!?」

メガバシャーモはメガミミロップを押し切ってとばした。

「今だ!"ブレイズキック"で突き落とせ!」

ナオキがカカト落としをするように指示を出すと、メガバシャーモはブレイズキックでメガミミロップを地面に落とした。

「ミミロップ!」

「決めるぞバシャーモ!!"ブラストバーン"!!!!!!」

ナオキが両手を下に勢いよく突くとバシャーモはブラストバーンを放った。

「くっ……ミミロップっ!!」

爆風がおさまり、フィールドを見ると姿を戻したミミロップが倒れていた。

 

 

「ふぅ……戻ってミミロップ」

「ありがとうバシャーモ」

2人はポケモンをモンスターボールに戻した。

 

「負けちゃったわね……」

絵里はすぅ〜と息を吸って目を瞑って上を向いて言った。

「なんとか勝てたよ……強いな、絵里は」

「ううん、ナオキの方が強いわ。流石は8つのジムを初制覇しただけはあるわ」

「絵里も、流石はコンテストクイーンだな」

「まぁ〜ね」

絵里は胸を張って言った。

 

ん、胸を……胸をっ!!!!(鼻血)

 

 

「そういやなんで絵里はここにいれるんだ?そこのゲートはバッチに反応して開くはずなのに……」

ナオキはバッチをゲットしていない絵里が何故ここにいるのか尋ねた。

「チャンピオンリーグはね、フリースペースがあるのよ。そこから入って、コンテストクイーンの名目でここに立ってるのよ」

「流石だ……」

「ふふっ……さ、ナオキ……この門をくぐればチャンピオンリーグよ」

絵里は少し横にどいて言った。

ナオキは大きな門を見上げて唾をのみ込んだ。

「この先が……」

そしてナオキは拳を強く握った。

「ナオキなら大丈夫よ。きっと夢を叶えられるわ」

「ありがとう絵里」

ナオキは絵里の方を向いて微笑んだ。

「うん、いってらっしゃい。絶対チャンピオンになってよ」

「あぁ、絶対になってやる……いや、なる!」

「ふふっ、一筋なところ……昔から変わってないわね」

絵里は口に手を当てて笑った。

 

 

そしてナオキはその絵里の美しく、愛おしい笑顔を見てあることを確信した。

 

 

 

「なぁ、絵里……」

 

「ん、どうしたの?」

 

 

「おれがチャンピオンになったら……伝えたいことがあるんだ」

 

 

「伝えたい……こと?」

 

 

「あぁ……」

 

 

「今じゃダメなの?」

 

 

「ダメだ。ちゃんとおれが夢を叶えれたときに……伝える」

 

 

そして絵里は少し考え込んだ。

 

「………わかったわ。それなら尚更、絶対にチャンピオンになってよ」

 

 

「わかってるよ……それじゃあ行ってくる」

 

 

「うん、待ってるから」

 

 

ナオキは歩き出して門をくぐった。

 

 

 

いよいよチャンピオンリーグに挑戦だ!!

 

 

叶え、ナオキの夢!

 

 

……続く!

 




次回、第6章「挑戦!チャンピオンリーグ」

みんなもポケモン、ゲットだぜ!


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第6章「挑戦!チャンピオンリーグ」

キズナヘンゲ?使った覚えはありませんが?
さてさて、ついにここまできましたね!
それでは、早速どうぞ!



「ナオキくん、チャンピオンリーグに史上初挑戦となる今のお気持ちは?」

「そうですね……"初"というのにイマイチ実感はわきませんが、全力でこれまでの全てをぶつけようと思います」

「力強いコメント、ありがとうございます!頑張って下さい!」

「応援ありがとうございます!」

 

ポケモンの回復を待っている間、ナオキは取材を受けていた。

チャンピオンリーグへの挑戦は史上初のため、シベリア地方全体から、世界から注目されているのだ。

戦闘の模様は放送はされないので、『〇〇が勝った』などという情報だけフリースペースやマスコミに伝えられる。

 

「ナオキさん、ポケモンの回復終わりましたよ〜」

「あ、はい!」

ジョーイさんに呼ばれるとナオキはポケモンを受け取りに行った。

「さぁ、ナオキくんがポケモンを受け取りました!いよいよ、史上初となるチャンピオンリーグの挑戦が始まります!」

 

 

 

 

「行くぞみんな……絶対にチャンピオンになろう!」

ナオキは6つのモンスターボールを見つめて言った。

そして入り口へとゆっくりと歩いていき、門をくぐった。

門はナオキがくぐり終わると自動で閉まり、ロックされた。

 

 

「頑張って……ナオキ……」

 

絵里は胸に当ててある手の拳を握って言った。

 

 

 

「ポケモン、ゲットだぜ!」

 

〜OP『めざせポケモンマスター(vol.ナオキ)』〜

 

「(よっしゃ次こそ……てか次で最終回だしそろそろ……)

たとえ火のにゃか………やってられっか!!!」

 

 

 

第6章「挑戦!チャンピオンリーグ」

 

 

 

「今からあなたには、ここの4つのドームを順番に巡っていただきます。

それぞれのドームには四天王が待ち構えています。

そして4人全員を撃破すると、チャンピオンへの道が開けます」

 

「わかりました」

 

門番から説明を受けて、ナオキは4つのドームを見まわした。

 

「あそこか……」

ナオキは地面が炎によって照らされていて、それがあるドームに向かっていると気がついた。

 

ナオキはその照らされている道を歩いて行った。

 

 

 

 

ナオキはドームに入ると緊張感を高めて先に進んだ。

 

通路から出ると大きな屋根付きのフィールドが広がっていた。

 

そこは至ってシンプルな鉄のフィールドだった。

 

フィールドの向こう側にはある人物が立っていた。

 

 

「よく来たな!君がこのチャンピオンリーグ初の挑戦者かな?」

「はい、ナオキって言います!」

「ナオキか……いい名前だ。

俺は四天王の1人……キセキ、超勇者(セイバー)のキセキだ」

そのキセキと名乗る人物は緑のカッターシャツを着ていた。

超勇者(セイバー)……」

「その通りだ!

さて改めて……チャンピオンリーグへようこそ、ナオキ!ここは世界最難関と言われているチャンピオンリーグだ。その四天王を勝ち抜き、チャンピオンを倒し、お前はチャンピオンになれるかな……?」

キセキは両腕を広げて言った。

「なってやるさ……絶対に!」

「ふっ、いい心構えだ。さぁ、行くぞ!」

 

 

VS.四天王キセキ〜戦闘BGM『チャンピオン戦(DP)』〜

 

 

「頼むぜ、"シュバルゴ"!」

「行くぞ、"ピジョット"!」

ついに始まったナオキのチャンピオンリーグの挑戦。

初戦の四天王キセキはシュバルゴを、ナオキはピジョットを繰り出した。

「ピジョット、"こうそくいどう"だ!」

「シュバルゴ、"つるぎのまい"!」

まずピジョットは素早さを上げ、シュバルゴは攻撃を上げた。

「よし行くぞピジョット、"つばめがえし"!」

「シュバルゴ、"アイアンヘッド"で迎え撃て!」

ピジョットのつばめがえしとシュバルゴのアイアンヘッドがぶつかり、2体は距離を取った。

「ピジョット、"たつまき"!」

「シュバルゴ、避けて"アイアンヘッド"だ!」

ピジョットのたつまきを避けてシュバルゴは近づきアイアンヘッドをくらわせた。

「ピジョット!」

「続いて"ギガインパクト"だ!」

「まずい、ピジョット大勢を立て直して避けろ!」

ピジョットはなんとか大勢を立て直したが避けることはできずにギガインパクトをくらい、後ろの壁にぶつかった。

「ピジョットっ!」

「これでトドメだ……"とどめばり"!」

シュバルゴは壁に少しめり込んでいるピジョットに向かって突撃した。

そしてピジョットは避けることができずにとどめばりをくらってフィールドに倒れて戦闘不能となった。

「くっ……ありがとうピジョット」

ナオキはピジョットをモンスターボールに戻した。

 

 

「次は頼んだ、"バシャーモ"!」

ナオキは続いてバシャーモを繰り出した。

「そうだ、ここのチャンピオンリーグが何故世界最難関か教えてやるよ……」

ナオキは唾を飲み込んだ。

 

 

 

「俺たち四天王、そしてチャンピオンは………各地方のチャンピオンを全員倒しているからだよ!!」

 

 

 

「なん……だと……!?」

「シュバルゴ、"ギガインパクト"!」

キセキは拳を前に突き出してバシャーモに突撃した。

「バシャーモ避けて"ニトロチャージ"!」

バシャーモはシュバルゴの攻撃を避けて背後からニトロチャージをくらわせた。

「シュバルゴ!」

「なら、もしあなた達全員を倒せば……おれは全地方のチャンピオンを倒したことになるってことですよね!

バシャーモ、続けて"ブレイズキック"!」

バシャーモは攻撃の手を緩めず、動けないシュバルゴにブレイズキックをくらわせ、シュバルゴは戦闘不能となった。

「ふふっ……ははははははっ、おもしれぇ……面白いぜお前!!いけっ、"ゲッコウガ"!」

キセキは続いてゲッコウガを繰り出した。

「バシャーモ、行くぞ!」

ナオキとバシャーモは気合いを入れて構えた。

 

バシャーモはゲッコウガの"かげぶんしん"から繰り出される"みずしゅりけん"や"ハイドロポンプ"に苦しめられるが、なんとか見極めて避けて、"スカイアッパー"でゲッコウガを倒した。

そして続いて繰り出した"キリキザン"も難なく倒されキセキは続いて"ルカリオ"を繰り出した。

バシャーモとルカリオの殴り合いが続いたが、バシャーモはルカリオの"とびひざげり"を避け、ルカリオが外して怯んでいる間に"ブレイズキック"をくらわせて戦闘不能にした。

 

「よし、このままいくぞバシャーモ!」

「流石は初のチャレンジャーだ……楽しくなってきたぜ!いくぞ、"エルレイド"!」

キセキは5番手にエルレイドを繰り出した。

「さぁ、覚悟はいいか?

エルレイド、"メガシンカ"!」

キセキがカッターシャツの襟についているキーストーンに触れると、エルレイドのピアスについている"エルレイドナイト"が反応して、エルレイドは"メガエルレイド"にメガシンカした。

「メガエルレイドか……ならこっちも!

バシャーモ、"メガシンカ"だ!」

そしてナオキのキーストーンとバシャーモのバシャーモナイトが反応してバシャーモもメガバシャーモにメガシンカした。

「さぁ、お前達の力を見せてくれ!エルレイド、"サイコカッター"!」

「バシャーモ、"ブレイズキック"だ!」

メガエルレイドのサイコカッターをメガバシャーモはブレイズキックで蹴って防ぎ、メガエルレイドに近づきブレイズキックをくらわせた。

「ちっ、エルレイド"つるぎのまい"だ!」

「今のうちだバシャーモ、"ニトロチャージ"!」

メガバシャーモはメガエルレイドがつるぎのまいをしている間に突撃した。

「エルレイド耐えるんだ!」

メガエルレイドはニトロチャージを体で受け止めて耐えた。

「よし、"インファイト"だ!」

メガエルレイドはメガバシャーモにインファイトをくらわせ、メガバシャーモは後ろに軽く吹き飛んだ。

「バシャーモ負けるな!"ブレイズキック"!」

「エルレイド避けろ!」

メガバシャーモのブレイズキックをメガエルレイドは後ろにジャンプして避けた。

「くっ……!」

「エルレイド、"ギガインパクト"!」

「バシャーモ!"ブラストバーン"で迎え撃て!!」

メガエルレイドがギガインパクトでとつし、メガバシャーモはブラストバーンを放って迎え撃った。

メガエルレイドはブラストバーンに巻き込まれ、元の姿に戻って倒れていた。

「よっしゃ!」

ナオキはガッツポーズをした。

「戻れエルレイド……

もうラスト1体か……だがお前にこいつが倒せるかな?」

「これ以上の強敵が……」

ナオキはニタリと笑うキセキに不安を募らせた。

「あぁ、このポケモンが、このチャンピオンリーグが世界最難関と言われるもう一つの所以なんだよ!

最後は頼んだ、"ケルディオ"!」

キセキが最後に繰り出したのはケルディオだった。

「ケルディオ……?」

ナオキは見たことのないポケモンに首を傾げた。

「このポケモンはな……幻のポケモンなんだ」

「なっ……!?」

「これが世界最難関と言われる理由のひとつだ……5人の手持ちには伝説や幻が1体含まれているんだ」

「そんなの……アリかよ……」

「アリなんだよ、それがなぁ!

ケルディオ、"アクアジェット"!」

「バシャーモっ!」

メガバシャーモはケルディオのアクアジェットをまともにくらい壁に激突した。

「ケルディオ、"つるぎのまい"!」

さらにメガバシャーモが怯んでいる間にケルディオはつるぎのまいをした。

「バシャーモ、まだいけるか?」

メガバシャーモは地面に足をつけて元気よく吠えた。

「ふっ……ケルディオ、"アクアジェット"!」

「バシャーモ、避けて"ブレイズキック"!」

メガバシャーモはケルディオのアクアジェットを避けて、上からブレイズキックをくらわせた。

「そんなもんきかねーよ!」

「バシャーモ、連続で"ブレイズキック"だ!!」

「なにっ……!?」

メガバシャーモは両足交互にブレイズキックをくらわせた。

そして数え切れないほどくらわせると、メガバシャーモはケルディオから一旦距離を取った。

「どうだ!?」

ナオキは勝ったかとケルディオがいた方を見つめた。

「ケルディオ、"アクアジェット"……」

「っ……バシャーモっ!!」

メガバシャーモは油断したところにアクアジェットをくらって後ろに吹き飛んだ。

メガバシャーモはフラフラとしながら立ち上がった。

「ケルディオ、"つるぎのまい"……」

ケルディオはメガバシャーモがまだちゃんと動けないあいだにつるぎのまいをした。

「バシャーモ、いけるか?」

バシャーモはなんとか立ち上がってナオキの方を向いて頷いた。

「よし、じゃあ本気でいくぜバシャーモ!!うぉおおおおおおおおおおお!!」

 

 

 

 

〜BGM変更『XY&Z(off vocal)』〜

 

 

 

ナオキとメガバシャーモが同時に叫ぶと、メガバシャーモは凄まじい炎に包まれた。そしてその炎が弾けると、メガバシャーモは赤いオーラに包まれた。

 

「なっ……!?」

「驚け四天王キセキ、これが新しい……チャンピオンの力だ!!!

バシャーモ、"ブレイズキック"!」

ナオキが脚を振って指示をすると、メガバシャーモは脚に炎をまとわせてケルディオに向かった。

「ちっ、受け止めろケルディオ!」

キセキはケルディオは耐えれるだろうと思って受け止めるように指示をした。

「いけぇええええええええ!!」

「なっ、ケルディオっ!?」

メガバシャーモのブレイズキックはケルディオに炸裂し、ケルディオは後ろに吹き飛んだのでキセキは驚きの表情を浮かべた。

「そのまま"ニトロチャージ"!」

ナオキが両腕を曲げて指示を出すと、メガバシャーモは両腕を曲げて炎をまとってケルディオに突撃した。

「ケルディオ、"アクアジェット"で迎え撃て!」

ケルディオは水をまとってメガバシャーモに突撃し、2体は激しくぶつかり合った。

そしてケルディオは後ろに吹っ飛んで倒れ、メガバシャーモも後ろに吹っ飛んだが着地した。

「ケルディオ、大丈夫か!?」

ケルディオは苦しながらも立ち上がった。

「決めるぞバシャーモ、"ブレイズキック"!」

「ケルディオ、"しんぴのつるぎ"で迎え撃て!」

ナオキは脚を振って指示をした。

メガバシャーモのブレイズキックとケルディオのしんぴのつるぎがぶつかり合った。

「「うぉおおおおおおおおおおおお!!!!」」

爆発が起こって辺りは煙に包まれた。

「バシャーモ!」

「ケルディオ!」

ナオキとキセキは互いに自分のポケモンの名を呼んだ。

 

煙の先には、メガバシャーモとケルディオが立っていた。

そして両方が力尽きて倒れ、メガバシャーモの姿は元に戻った。

 

「くっ……!」

 

さらにバシャーモが倒れると同時に、ナオキを激しい痛みが襲って倒れ込むように尻もちをついた。

そして備え付けのスクリーンに、『WINNER ナオキ』の文字が浮かんだ。

2人は互いにポケモンをモンスターボールに戻した。

 

「おいおい……バトルに熱くなるのはいいが、熱くなりすぎて倒れないでもらえるか?」

キセキはナオキに近づいて手を差し伸べた。

「ははは……申し訳ない」

ナオキは申し訳なさそうにその手を取った。

「っ……(熱い!?)」

「ん、どうしたんですか?」

キセキはナオキに触れた途端に驚きの表情を浮かべたので、ナオキは不思議そうな表情をした。

「いや、お前に触れたら熱かったもんでな」

「熱い?」

「あぁ……それにお前とバシャーモ、同じ動きをしていた。まるで一心同体のように……」

「そうなんですよね。最近やっと自分たちのモノに出来たんですよ」

ナオキは笑って自分の後頭部を撫でた。

「そうなのか。こんなの初めて見たな……」

「四天王でも知らないことなんですね……」

ナオキは残念そうな表情を浮かべた。

「すまんな。

ともかく、勝利おめでとうナオキ。

後ろから出るがいい……お前に次の道が開ける」

キセキは親指で後ろを指した。

「ありがとうございました!」

ナオキは頭を下げると、後ろの出口から次のドームに向かった。

 

 

 

 

 

〜「ポケモン、ゲットだぜ!」byキセキ〜

 

 

 

 

 

ナオキは地面の炎に照らされた道を辿り、次のドームに入った。

そこのフィールドはいたってシンプルな草のフィールドだった。

そしてナオキの気配を察したのか、1人の人物が起き上がってあくびをした。

 

「君がチャレンジャーナオキくんかな?」

「はい!」

「よいしょ……俺は四天王が1人、(しげる)だ」

「よろしくお願いします!」

「ははっ、いい返事だ。

じゃあ、早速行くとしますか!」

 

 

 

VS.四天王 茂〜戦闘BGM『チャンピオン戦(BW)』〜

 

 

 

「いけっ、"ドードリオ"!」

「頼むぞ、"レントラー"!」

 

そしてナオキの四天王茂戦が始まった。

レントラーはドードリオを圧倒して勝利したが、次に出てきた"ハッサム"に負けた。

ナオキは次に"ピジョット"を繰り出した。

ピジョットはハッサムの素早い動きに翻弄されはしたが、ハッサムの"ギガインパクト"とピジョットの"ゴッドバード"がぶつかり合い、相討ちにもっていった。

続いてナオキは"グラエナ"を、茂は"ブラッキー"を繰り出した。2体は一進一退の攻防を繰り広げた。グラエナは"こおりのキバ"で着々とダメージを与えていき、ブラッキーを倒した。

茂は次に"カメックス"を繰り出した。

グラエナは"バークアウト"などで攻撃を続けるも、カメックスの"てっぺき"によって強められた防御お力強い攻撃の前に倒れた。

ナオキは次に"クロバット"を繰り出した。

クロバットは素早く動きまわってカメックスを翻弄し、スキを見て"どくどく"をくらわせた。そしてどくどくの効果と"ベノムショック"で徐々にダメージをくらわせてカメックスを倒した。

 

「"クロバット"、一旦戻ってくれ」

ナオキはクロバットが疲れているだろうと思い、モンスターボールに戻した。

「一旦戻したんだね。でもそれが吉と出るか凶と出るか……さぁ、いくぞ"エレキブル"!」

「代わりに頼んだ、"キングラー"!」

茂はエレキブルを、ナオキはキングラーを繰り出した。

「キングラーか……なにを考えてるんだ……?」

茂はタイプ相性では不利なキングラーを出してきたことに疑問を抱いた。

「だけど、なにを考えていようと無駄だよ!エレキブル、"10万ボルト"!」

「キングラー、"まもる"!」

エレキブルの10万ボルトをキングラーはまもるで防いだ。

「エレキブル、続いて"かみなりパンチ"だ!」

エレキブルはかみなりパンチをくらわせようと、キングラーに向かっていった。

「きた……キングラー、"ハサミギロチン"!」

「まずい!エレキブル避けろっ!」

茂は避けるように指示を出したが、気づいた時にはキングラーはエレキブルの間近に迫っていて、エレキブルはハサミギロチンにより倒れた。

「よし!」

ナオキはガッツポーズをした。

「これが狙いだったんだね……してやられたよ」

「成功して安心しましたよ」

ナオキは笑いながら自分の後頭部を撫でた。

「さて、ラスト1体か……」

「キングラー、くるぞ……」

「その様子だと、あと1体がどんなポケモンかわかってるみたいだね」

「はい、キセキさんから四天王やチャンピオンの手持ちの特徴を聞いたので」

「なるほどね……じゃあ、覚悟してよ?」

ナオキは笑みを浮かべた茂を見て唾をのみこんだ。

 

「最後は頼んだよ、"ミュウツー"!」

茂は最後の1体としてミュウツーを繰り出した。

「ミュウツー……」

「さぁ、俺たちの本気をみせてあげるよ!

ミュウツー、"メガシンカ"!」

茂が左人差し指につけてある指輪についているキーストーンにキスをすると、ミュウツーのペンダントについている"ミュウツーナイトX"が反応して、ミュウツーは"メガミュウツーX"にメガシンカした。

「伝説のメガシンカか……」

「さぁ、いくよ!ミュウツー、"サイコカッター"!」

「キングラー、"まもる"!」

「ミュウツー、続けて"はどうだん"」

メガミュウツーXのサイコカッターをキングラーはまもるで防いだが、続けてとんできたはどうだんをくらってしまった。

「キングラー!」

「攻撃の手を緩めるな!"かみなりパンチ"!」

そしてキングラーが怯んだスキにメガミュウツーXがかみなりパンチをぶち込んで、キングラーは戦闘不能となった。

「くっ、戻れキングラー」

ナオキはキングラーをモンスターボールに戻して、違うモンスターボールを手を取った。

「クロバット、もう一度頼んだぞ!」

ナオキは次に先程戻したクロバットを繰り出した。

「いくよ!ミュウツー、"サイコカッター"!」

「クロバット、避けて"どくどくのキバ"!」

クロバットはメガミュウツーXのサイコカッターを避けてメガミュウツーXに近づいた。

「ミュウツー、避けて"はどうだん"!」

だがメガミュウツーXはそれを避けて、はどうだんをくらわせた。

「クロバット、"つばさでうつ"!」

クロバットは負けじとメガミュウツーXに向かっていき攻撃を命中させて、メガミュウツーXは少し後ろにとばされた。

「まだまだ!ミュウツー、"サイコブレイク"!」

「クロバット、"どくどく"だ!」

メガミュウツーXのサイコブレイクが直撃する寸前に、クロバットはどくどくを放って戦闘不能となり、メガミュウツーXは毒状態となった。

「ありがとうクロバット……」

「また毒状態にされるなんてね……早めに決着をつけさせてもらうよ」

「それはこっちのセリフですよ!

最後は頼んだぞ、"バシャーモ"!」

ナオキは最後の1体にバシャーモを繰り出した。

「さぁ、いくぜ!バシャーモ、"メガシンカ"!」

そしてバシャーモはメガバシャーモにメガシンカした。

 

「さぁ、君たちの力を見せてくれ!ミュウツー、"サイコブレイク"!」

「バシャーモ、避けて"ニトロチャージ"!」

メガバシャーモはメガミュウツーXのサイコブレイクを避けてニトロチャージをくらわせた。

「ミュウツー、"かみなりパンチ"!」

「受け止めろ!」

メガミュウツーXのかみなりパンチをメガバシャーモは手でガードして受け止めた。

「よし、そのまま後ろに投げろ!」

メガバシャーモはメガミュウツーXを後ろに投げ飛ばした。

メガミュウツーXは地面に見事着地したが、毒のダメージで一瞬怯んでしまった。

「まず…「バシャーモ、"ブラストバーン"!!」…くっ……ミュウツー避けろ!!」

茂は避けるように指示するも、もう時すでに遅し。メガバシャーモのブラストバーンがメガミュウツーXに直撃し、メガミュウツーXの姿は元に戻り戦闘不能となった。

 

スクリーンには『WINNER ナオキ』と出た。

 

「よし、よくやったなバシャーモ!」

ナオキはガッツポーズをして、バシャーモをモンスターボールに戻した。

「はぁ……やっぱり毒状態が響いちゃったか……でも強いな、君のバシャーモは」

茂はミュウツーをモンスターボールに戻してナオキに歩み寄った。

「あの毒がなければおれ達が負けてたかもしれません……」

ナオキは頬を人差し指で掻きながら言った。

「はははっ、勝負はどうなるかわからないよ?

さ、これで四天王も半分……残りの2人も手強いよ?」

「そんなの百の承知ですよ。では、ありがとうございました」

ナオキは茂に一礼をして次のドームに向かった。

 

 

 

〜「ポケモン、ゲットだよ!」by茂〜

 

 

 

先程のドームを出て次の示された道を歩んだナオキは次のドームに入った。

そこのフィールドは暗かったが、ナオキが入ると辺りが所々に光だし、その場の神聖さを際立たせた。

そして数個の小さな光がある1点に集まっていき、ナオキはある人影が確認することができた。

 

「っ……!?」

「やっと来たのね……」

その人物は手のひらの上に飛んでいる光の玉を見ながら言った。

「お前は……?」

「そんなの言わなくてもわかるでしょ?

私は四天王の1人、舞里(まり)よ」

その舞里と名乗る四天王はキリッとした目でナオキを睨んだ。

「おれはチャレンジャーのナオキ!おれはお前を倒して先に進む!」

「そう、でも……私に勝てるかしら?」

「勝ってみせる……絶対に!」

「ふふっ、面白いわね……さ、かかってきなさい!」

 

 

 

VS.四天王舞里〜戦闘BGM『チャンピオン戦(XY)』〜

 

 

 

 

「お願いね、"カクレオン"!」

「頼んだぞ、"ピジョット"!」

 

こうして、ナオキと舞里の戦いが始まった。

カクレオンの特性"へんげんじざい"でカクレオンのタイプが変わるため、ピジョットは苦戦し、"かみなりパンチ"を受けて戦闘不能となった。

続いてナオキは"レントラー"を繰り出した。

カクレオンは"ほのおのパンチ"や"れいとうパンチ"で攻め立て、レントラーは必死に反撃した。そして、レントラーの"ワイルドボルト"とカクレオンの"ほのおのパンチ"がぶつかり合い、相討ちとなった。

続いてナオキは"キングラー"を、舞里は"ギルガルド"を繰り出した。

キングラーはギルガルドの"キングシールド"から繰り出される攻撃に苦戦したが、最後の力を振り絞って放った"ハサミギロチン"がギルガルドに命中して戦闘不能にした。

ナオキはキングラーを戻して"クロバツト"を繰り出し、舞里は"トドゼルガ"を繰り出した。

クロバットはトドゼルガの"れいとうビーム"を避け続けるが、ついに羽に当たってしまって動けないところに"ふぶき"をくらって戦闘不能となった。

ナオキは次に"グラエナ"を繰り出した。

グラエナの攻撃はあまり効かず苦戦するが、グラエナの粘り強い攻撃にトドゼルガはついに戦闘不能となった。

舞里は続いて"トゲキッス"を繰り出した。

グラエナはトゲキッスの"はどうだん"を避け続け、羽に"こおりのキバ"で攻撃をした。

そしてトゲキッスはグラエナが噛み付いている間に"はどうだん"を放った。舞里は決まったと思ったが、グラエナはそれを耐えてみせ、トゲキッスに噛み付いたままだった。トゲキッスはもう一度"はどうだん"を放とうと口に力をためた。グラエナはさらに噛み付く強さを強めた。

そしてトゲキッスが"はどうだん"を放つと両者がフィールドに落ちていき、トゲキッスもグラエナも戦闘不能となった。

 

「ふふっ、あなたのグラエナ強いわね。トゲキッスの"はどうだん"を耐えるなんて」

「へへっ、そりゃどうも」

舞里が褒めると、ナオキは人差し指で鼻の下をこすった。

「でも、この子に勝てるかしら?

いくわよ、"リザードン"!」

舞里は5番手にリザードンを繰り出した。

「ならおれは……いくぞ、"バシャーモ"!」

ナオキはほぼ戦闘不能状態のキングラーを除いて最後のポケモンであるバシャーモを繰り出した。

「この子はね、私のパートナーなのよ。私も昔は旅をしていてね……これでも、四天王になる前は"コンテストクィーン"だったのよ?」

「えぇ!?」

ナオキは舞里がコンテストクィーンだったことに驚きを隠せない。

「でもね、四天王のスカウトが来て弟子だったにこに譲ることに決めたの」

「そうなんですね……」

「あとね、私と一緒に旅に出たのが……"サニデイジム"のジムリーダーの穂乃果なのよ」

「まじすか!?」

「ふふっ、まじまじ。本当はあの子にも四天王のスカウトが来てたんだけど、自分より私の方がいいって断ったのよ」

「いいライバルなんですね」

「全くよ……あっ、少し話し込んじゃったわね」

「いえ、舞里さんのお話が聞けてよかったです」

「ふふっ、そう言ってもらえると嬉しいわ。さ、バトル再開といきましょうか」

そう言って舞里はペンダントを構えた。

「はい!」

ナオキは返事をしてバングルを構えた。

「リザードン!」

「バシャーモ!」

 

「「"メガシンカ"!!」」

舞里がペンダントについている"キーストーン"に触れると、リザードンのキバにはめている"リザードナイトX"が反応してリザードンは"メガリザードンX"に、バシャーモは"メガバシャーモ"にメガシンカした。

「バシャーモ、"ニトロチャージ"!」

「リザードン、"ドラゴンクロー"!」

メガバシャーモが突撃してきたのを、メガリザードンXはドラゴンクローで迎え撃ち、両者は一旦離れた。

「バシャーモ、続いて"ブレイズキック"だ!」

「リザードン、"ドラゴンクロー"で迎え撃って!」

メガバシャーモのブレイズキックとメガリザードンXのドラゴンクローが何度もぶつかりあった。

そしてドラゴンクローが跳ね返されてメガリザードンXの前がガラ空きになった。

「今だバシャーモ、"スカイアッパー"!」

メガバシャーモはそのスキをついてスカイアッパーをくらわせた。

「リザードン堪えて!」

メガリザードンXは空で堪えてメガバシャーモを見た。

「そのまま"かえんほうしゃ"よ!」

そしてメガリザードンXは青いかえんほうしゃを放った。

「バシャーモ、"ニトロチャージ"!」

メガバシャーモはそのかえんほうしゃにニトロチャージで突撃し、かえんほうしゃを突っ切ってメガリザードンXに突撃してフィールドに着地した。

「ふっ……リザードン、"フレアドライブ"!」

「くそっ、バシャーモ"ニトロチャージ"だ!」

メガリザードンXとメガバシャーモがぶつかり合うと爆発が起こった。

そしてメガリザードンXが勢いよく落ちて姿が元に戻って戦闘不能となり、メガバシャーモは見事に着地した。

「戻ってリザードン」

「よし、あと1体だ、頼むぜバシャーモ!」

メガバシャーモは気合いを入れるように叫んだ。

「ふふっ、ついにラスト1体ね。ここまで熱いバトルは久しぶりだわ!

私をもっと楽しませてよ、ナオキくん!

最後はお願いね、"キュレム"!」

舞里は最後にキュレムを繰り出した。

キュレムが出てくると冷気が辺りを包んだ。

「寒い……これがキュレムの力か……」

「ふふっ、驚いた?驚くのはいいけど、それで負けるなんてやめてよねっ!キュレム、"りゅうのはどう"!」

「バシャーモ避けろ!」

キュレムの放ったりゅうのはどうをメガバシャーモは横に転がって避けた。

「よく避けたわね。キュレム、もう一度"りゅうのはどう"!」

「バシャーモ、"ニトロチャージ"!」

メガバシャーモはりゅうのはどうを避けながらキュレムに突撃をした。

「ふっ、キュレム……"こごえるせかい"!」

「まずい!」

キュレムの体から放たれた凄まじい冷気がメガバシャーモを襲った。

メガバシャーモは後ろにとばされ、そして、腕が凍っていた。

「ふふっ……キュレム、バシャーモの脚に向かって"れいとうビーム"!」

「バシャーモ避けろ!!」

メガバシャーモはなんとか避けたが、片脚にれいとうビームが命中してしまい、その脚が凍ってしまった。

「くっ、バシャーモ動けるか!?」

メガバシャーモは両腕や片脚が凍っているがなんとか立てていた。だが、このままではまともには動けない。

「ふふっ、まともに動けないようね」

「だがおれ達は絶対に諦めない!おれ達は必ず勝つんだ!!」

「そう……ならその夢、私が壊してあげるわ!

キュレム、"りゅうせいぐん"!!」

キュレムの放ったカタマリがが空中に向かって打ち上がっていった。

「バシャーモ……いくぞっ!

おれ達の夢、ここで終わらせてたまるか!!!

うぉおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」

 

 

〜BGM変更『XY&Z(off vocal)』〜

 

 

ナオキとメガバシャーモが同時に叫ぶと、メガバシャーモは凄まじい炎に包まれ、それが弾けると赤いオーラをまとった。メガバシャーモの凍っていた部分はその炎で溶けていた。

 

「バシャーモ避けろ!!」

そしてりゅうせいぐんをすべて避けた。

「なに、あれ……?」

「驚くのはいいですけど、それで負けるのはなしでお願いしますね!

バシャーモ、"ニトロチャージ"!」

ナオキが両腕を曲げて後ろに引いて拳を握ったまま前に突き出して指示を出すとメガバシャーモはキュレムに突撃して、キュレムは後ろに押された。

「面白い……面白すぎでしょ、ナオキくん!キュレム、"りゅうのはどう"よ!」

「バシャーモ、避けて"ブレイズキック"!」

ナオキが脚を振って指示を出すと、メガバシャーモは脚に炎をまとわせて跳んで避けてキュレムに向かった。

そしてブレイズキックをくらわせ、キュレムは地面に叩きつけられた。

「バシャーモトドメだ!"ブラストバーン"!!!!」

ナオキが腕を力いっぱいに下に突くと、メガバシャーモはブラストバーンを放った。

「キュレム!」

煙がなくなった先にはキュレムが戦闘不能になっていて、メガバシャーモはその上で手を乗せていた。

そしてスクリーンに『WINNER ナオキ』という文字が浮かんだ。

「勝ったのか……ふぅ〜」

ナオキは勝ったのを確認すると尻もちをついた。

メガバシャーモは姿を戻してナオキのところにかけよった。

「よくやったな、バシャーモ」

ナオキはそう言ってモンスターボールにバシャーモを戻した。

「はぁ……負けちゃったわ。でもさっきのあの力……私はこれまで見たことがないわ」

「やっぱりそうですか……この力なにかはわからないんですけど、おれとバシャーモがひとつになって戦える……それだけはわかるんです」

「ナオキくんとバシャーモがひとつに……か……ま、いいわ。

それより、勝利おめでとうナオキくん」

「ありがとうございます」

「四天王も次で最後の1人……あの人は覚悟してかかりなさいよ?」

「そんなに強いんですか?」

「えぇ、四天王のトップだからね。なんというか……怖い……の領域かしらね?」

「怖い……ですか?」

「えぇ、あなたも戦えばわかると思うわ。それじゃあ先に進みなさい」

舞里はそう言うと横に移動してナオキの通る道を開けた。

「ありがとうございます。では……」

ナオキは一礼をして次のドームに向かった。

 

 

 

 

 

〜「ポケモン、ゲットよ……」by舞里〜

 

 

 

 

 

 

ナオキは先程のドームを出て、炎で示された道を辿って一番奥にあったドームを目指した。その道は曲がり道があるなど、明らかに前までの道より長かった。

そしてついにドームにたどり着き入っていった。

 

そこのドーム内のフィールドでは、どこか不気味な雰囲気が感じられた。

ナオキがフィールドに近づくと法螺貝を吹く音がして、それに続いて太鼓の音も聞こえてきた。

ナオキが不思議がって辺りを見渡すと、ある人物が奥から歩いてきた。

 

「ここまでたどり着いたか……チャレンジャーよ……」

「っ……あなたが、最後の四天王……?」

「あぁ、その通りだ……」

 

そしてライトに照らされてその人物の顔が確認できた。

 

「俺が、俺こそが四天王最後の1人にして筆頭……(しん)だ」

「っ……!」

ナオキは信と名乗る最後の四天王の姿を見てなにかを感じたのか緊張感を一層に高めた。

「よくぞここまでたどり着いたな、チャレンジャーナオキよ!

さぁ、ここまで勝ち上がってきたお前とお前のポケモンのその力……俺に見せてくれ!俺を満足させてくれ!!」

 

注:久しぶりの出番で気合い入ってます。

 

「おれは絶対にあなたに勝つ……そして、チャンピオンに挑戦してみせる!」

「あぁ、来いよ……いいよ来いよ!ならお前がチャンピオンに挑戦するに相応しいか、俺が判断してやる!」

 

 

 

VS.四天王 信〜戦闘BGM『チャンピオン戦(HGSS)』〜

 

 

 

「"ジュペッタ"、出陣だ!」

「頼んだぞ、"グラエナ"!」

信は一番手にジュペッタを、ナオキはグラエナを繰り出した。

グラエナはジュペッタの"おにび"でやけど状態になってしまうが、それに負けじと"かみくだく"で攻撃した。

だが、ジュペッタの特性"のろわれボディ"によってかみくだくがかなしばり状態となってしまった。

しかしグラエナは、ジュペッタの"でんげきは"を避けて近づき、"バークアウト"でジュペッタを倒して戦闘不能とした。

次に信は"オンバーン"を繰り出した。

グラエナはオンバーンの"ばくおんぱ"で怯んでいるスキに"りゅうのはどう"をくらって戦闘不能となってしまった。

ナオキは次にレントラーを繰り出した。

レントラーはばくおんぱを避けて、オンバーンに"かみなりのキバ"で噛み付いてそのまま"ほうでん"をして、オンバーンを戦闘不能とした。

続いて信は"ネンドール"を繰り出した。

レントラーは"かみくだく"で攻撃を続けるが、ネンドールの"じしん"により戦闘不能となった。

ナオキは次に"ピジョット"を繰り出した。

ピジョットはネンドールの周りをしつこく飛んで攻撃して追い詰めたが、"だいばくはつ"に巻き込まれてしまい戦闘不能となった。

続いてナオキは"クロバット"を、信は"マニューラ"を繰り出した。

マニューラの"みきり"からの攻撃に苦戦するがダメージを与え続けた。だがある程度ダメージを与えると、マニューラの姿が変わった。実はマニューラは"ゾロアーク"だった。そしてクロバットは"ナイトバースト"により戦闘不能となった。

ナオキは次に"キングラー"を繰り出した。

キングラーは"クラブハンマー"でゾロアークが怯んでいるうちに"ハサミギロチン"をくらわせて戦闘不能とした。

信は次こそ本物の"マニューラ"を繰り出した。

キングラーとマニューラは互いの"メタルクロー"をぶつけあった。

そしてマニューラはスキをついて"つじぎり"をくらわせて決まったと思ったが、キングラーはそれを耐えて"ハサミギロチン"をくらわせてマニューラを戦闘不能とした。

 

「よし、よくやったなキングラー」

「流石ここまで勝ち上がってきただけはあるな……だがこいつはどうかな?

さぁ、大将の登場だ!こいつの強さに絶望しろ、チャレンジャー!!

"レックウザ"、出陣だ!!!」

信はモンスターボールを上に投げて、最後の1体である黒色のレックウザを繰り出した。

ナオキはその神々しい姿に圧倒された。

「さぁ、お前の最後のポケモンは?」

「(ここまで来たんだ……絶対に勝とう……そしてチャンピオンに挑戦するんだ)……いくぞっ、"バシャーモ"!」

ナオキは最後にバシャーモを繰り出した。

「いくぞバシャーモ、"メガシンカ"!」

そして"キーストーン"と"バシャーモナイト"が反応し、バシャーモはメガシンカした。

「ふふふ、メガシンカか……では、俺もみせてやろう!

我が祈りよ、届け……我が祈りに答えたまえ……レックウザ!!」

信が胸の前で右手の拳を握って言うとレックウザの体が光出した。

「まさか……!?」

そしてレックウザは姿を変えて、メガレックウザにメガシンカした。

「驚いたか?レックウザはキーストーン、メガストーンなしでメガシンカするんだ」

「そんなことが!?」

「ふふふ……さぁ、このメガシンカしたレックウザの強さを見せてやるよ!

レックウザ、"しんそく"!」

「っ……バシャーモ、避けて"ブレイズキック"!」

メガバシャーモはメガレックウザのしんそくを避けてブレイズキックをくらわせた。

だが、その攻撃は効かなかった。

「レックウザ、"はかいこうせん"……」

「まずい!バシャーモ避けろ!!」

メガレックウザははかいこうせんを放つが、メガバシャーモはそれを避けた。

「バシャーモ、"ニトロチャージ"!」

「レックウザ、避けて"しんそく"だ」

メガバシャーモは突撃したが、メガレックウザはそれを避けて突撃してきた。メガバシャーモはそれをガードして地面で足を引きずった。

「バシャーモ負けるな!"ニトロチャージ"!」

メガバシャーモは負けてたまるかと突撃した。

「レックウザ……"りゅうせいぐん"!」

メガレックウザは高く浮かび上がると、りゅうせいぐんを放った。

「バシャーモ避けながら"ニトロチャージ"!」

メガバシャーモはニトロチャージをして徐々にスピードを上げながらりゅうせいぐんを避けていった。

「ちっ、避けたか……」

「まだまだ!バシャーモ、"スカイアッパー"!」

メガバシャーモは上にいるメガレックウザに向けてスカイアッパーをくらわせた。

「レックウザが怯んだか……クククッ……ハハハハハッ、面白い!こんな面白いバトルは久しぶりだ!なら、レックウザの本気を見せてやるよ……!

レックウザ…………"ガリョウテンセイ"!」

信がそう指示すると、メガレックウザは咆哮をあげて空高く飛び上がった。

そして勢いよくメガバシャーモに向かって突っ込んできた。

「なっ、バシャーモっ!!!」

メガバシャーモは吹き飛ばされ、フィールドの塀に勢いよく激突して塀にくい込んだ。

 

「ふっ……終わりだな……」

 

信とメガレックウザは勝ちを確信した。

 

 

だが…………

 

 

「まだだ………まだ諦めない……!」

 

「ふっ、馬鹿なことを……

バシャーモはもう戦えない、そして残っているキングラーも戦闘に出れたとしても役にはたたない……

この状況で、諦めないとでも?

くははははっ、冗談はよしてくれ……もし諦めきれないのならもう1回チャレンジしてくるといい……」

 

「まだバシャーモは…………いや……

おれとバシャーモ(・・・・・・・・)はまだ戦える!!

いくぞバシャーモ……おれ達の本気を見せてやろうぜ!!!

ぐぉおおおおおおおおおおおお!!」

 

ナオキが思いっきり叫ぶと、メガバシャーモは目をカッと開いて思いっきり吠えた。

 

その2人の咆哮でフィールドが揺れた。

 

 

「なんだ……なんなんだその力はっ!!!」

 

 

信は驚きを隠せずにいた。

 

 

そしてメガバシャーモは炎に包まれ、その勢いでメガバシャーモの周りの塀は破片諸共粉々になった。

 

 

 

 

〜戦闘BGM変更『XY&Z(off vocal)』〜

 

 

 

 

そして炎は大きくなって、弾けて、メガバシャーモは赤いオーラをまとった。

 

 

 

「なるほど……まだ戦えるということか……面白い!!ならこのレックウザを倒してみせろ!!

レックウザ、"りゅうせいぐん"!」

 

メガレックウザは空高く飛び上がり、りゅうせいぐんを放った。

 

「バシャーモ、避けて"スカイアッパー"!」

 

ナオキが腕を振り上げて指示を出すと、メガバシャーモはりゅうせいぐんを全て避けていった。

 

「早い!?さっきまでのバシャーモとは大違いだ……」

 

 

「うぉおおおおおおおおおおお!!!」

 

そしてメガバシャーモはジャンプして、メガレックウザにスカイアッパーをくらわせた。

メガレックウザは吹き飛んだ。

 

「なっ……技の威力が上がっているとでもいうのかっ!!」

 

「バシャーモ攻撃の手を緩めるな!"ブレイズキック"!」

 

ナオキが地面を足で思いっきり踏んで指示を出すと、メガバシャーモはメガレックウザの上からブレイズキックをくらわせて、メガレックウザはメガバシャーモを上に乗せながら勢いよく地面に突っ込んだ。

 

「やったか……?」

 

メガバシャーモは一旦離れて煙が上がる方を見つめた。

 

 

「ふふふ………この程度でくたばるレックウザだと思うなよ?」

 

メガレックウザはボロボロになりながらも大きく吠えた。

 

「くっ……流石だ……」

 

ナオキは手で両耳を、そして片目も塞いで言った。

 

「さぁ、勝ちたいなら……こいつを耐えてみせろ!!

レックウザ、全ての力を込めて……"ガリョウテンセイ"!!!」

 

メガレックウザは天に吠えて空高く飛び上がり、メガバシャーモに突っ込んだ。

 

「バシャーモ、おれはお前を信じてる……だから………一緒に勝とうぜ!

受け止めろぉおおおおおおお!!!」

 

「なにっ!?」

 

メガバシャーモは気合いを入れて吠えると大きな炎に包まれ、メガレックウザを受け止めた。

受け止めているところからは火花が散っていた。

 

「レックウザ、パワーを上げて押し込め!!」

 

 

メガレックウザはさらに威力を上げた。

 

 

「くっ……ぐぉおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

 

 

ナオキは少し苦しみながらも叫んだ。

 

 

 

 

そして…………

 

 

 

 

 

メガレックウザが押し込みメガバシャーモに攻撃が命中…………

 

 

 

 

 

 

 

と思いきや、メガバシャーモはどんどんとメガレックウザを押していった。

 

 

「なにっ!?押されている……!?」

 

 

「ヒヒッ……バシャーモ、"ブラストバーン"!!!!!」

 

 

ナオキが思いっきり一発足踏みをすると、メガバシャーモも一発力を込めて足踏みをしてブラストバーンがメガレックウザを襲った。

 

 

 

 

 

そしてあたりは激しい爆風に包まれた。

 

 

 

 

 

 

そして、メガレックウザは姿を元に戻して倒れており、メガバシャーモは勝利の雄叫びをした。

 

 

スクリーンには『WINNER ナオキ』の文字が浮かんだ。

 

 

 

「やった………のか………」

 

 

そしてナオキは大きく息をはいて座り込んだ。

メガバシャーモも姿を元に戻して座り込んだ。

 

 

「まさか……レックウザが負けるとは……」

 

 

信はレックウザをモンスターボールに戻して、ナオキとバシャーモを見つめた。

 

 

「お疲れ様、バシャーモ」

 

ナオキもバシャーモをモンスターボールに戻した。

 

 

 

「おめでとう、ナオキ。とてもいいバトルだった」

「ありがとうございます!」

信はナオキに近づいて言った。

ナオキも立ち上がって礼を言った。

「さぁ、いよいよお前はこの地方のチャンピオンに挑戦することになる。

チャンピオンは俺達四天王の誰よりも強い。俺なんて、足元にも及ばなかった……」

「そんなに強いんですか?」

「あぁ……不安か?」

「はい少し……でもここまできて諦められません!

俺は誓ったんです……絶対にチャンピオンになるって!」

「ふっ、そうか………さぁ、行け!

お前の力……存分に発揮してこい!」

「はい!」

 

 

ナオキはそうしてドームの出口に向かっていった。

 

信はその勇ましい背中を見つめていた。

 

 

ナオキ……ついに……シベリア地方のチャンピオンに挑戦だ!

 

 

 

 

 

 

 

フリースペース……

 

『おぉ〜!』

 

「今、ナオキくんが四天王最後の1人を倒したと連絡が入りました!

これはまさか、本当に新チャンピオンの誕生かもしれません!」

 

 

 

 

「ナオキ……信じてるわよ………

絶対に………勝って………」

 

 

 

 

次回、ついに最終章!!………続く!

 




次回、最終章「叶えたい夢は……」

みんなもドリーム、ゲットだぜ!


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最終章「叶えたい夢は……」

ついにこの作品も最終章!
さてさて、最後まで楽しんで下さい!
最後にはお楽しみもありますよ!
それでは、どうぞ!



「ポケモン、ゲットだぜ!」

 

〜OP『めざせポケモンマスター(vol.ナオキ)』〜

 

「とぅるるるるるる〜〜とぅるるるるる、とぅるるるるるる〜〜てけてけてん!

たとえ火の中水の中草の中森の中、土の中雲の中、絵里のスカートのなか!」

 

「キャー!」

 

「ぐほっ!」

 

 

最終章「叶えたい夢は……」

 

 

 

四天王全員に勝ったナオキは信のいたドームを出た。

 

そこは4つのドームの真ん中だった。

 

すると、そこの床の一部が急に光出して、その床はゆっくりと降下していった。

 

降下した先には長い階段があり、その先に神殿みたいな建物が見えた。

 

「あの先にチャンピオンがいるのか……」

 

ナオキは唾を飲み込み、両頬を叩いてその建物に向かって歩き出した。

 

 

 

 

「長い……疲れた……」

 

ナオキは息を切らしながら階段を登っていた。

 

そしてついに登りきって大きく息をはき、汗を拭いてその建物を見上げた。

 

「絶対に……チャンピオンになってやる!」

 

ナオキはそう言って柱の間にある入口から入った。

 

 

 

中に入ると短い階段が見えた。

 

 

その階段をゆっくりと登っていく。

 

 

 

そしてその登った先にはフィールドがあり、そのフィールドの後ろにある背が長い椅子にある人物が座っていた。

 

 

 

「来たか、チャレンジャーよ。

 

 

 

 

いや、こう言うべきか………

 

 

 

 

 

 

待っていたぞ、"少年"!」

 

 

「まさか……あなたがチャンピオンだなんて……」

 

ナオキはニタッと笑ってチャンピオンを見つめた。

 

「驚いたかい?」

 

そのチャンピオンは足を進めて、その姿がライトに照らされた。

 

 

そのチャンピオンの正体は………

 

 

ナオキに"キーストーン"と"バシャーモナイト"を授けた黒いフードの謎の男だった。

 

 

「そりゃあ驚きますよ。まさかあなたがチャンピオンだなんて思いもしなかったです」

 

「ははは、そうだろうな。

さて、自己紹介をするか………

俺はシベリア地方チャンピオンリーグのチャンピオン……(まこと)だ!

お前はこの地方のチャンピオンであることがどういうことかわかるか?」

 

 

 

「どういうことか……?」

 

 

「わからないようなら教えてやるよ……」

 

 

 

 

VS.チャンピオン 真〜戦闘BGM『チャンピオン戦(FRLG)』〜

 

 

 

 

「この俺が、世界最強だってことだよ!!!

いけっ、"クレベース"!」

「いくぞ、"レントラー"!」

 

一番手として真はクレベースを、ナオキはレントラーを繰り出した。

クレベースの"ふぶき"を避けて"かみなりのキバ"などで攻撃するも、クレベースにはなかなかダメージを与えられなかった。

クレベースは"じこさいせい"をして攻撃をしていた。

そしてレントラーはクレベースの上に乗って"ほうでん"を放った。

クレベースは耐えていたが、レントラーは諦めずにほうでんを放ち続けた。

クレベースが脚を崩すと、レントラーはさらに威力を強め、クレベースは戦闘不能となった。

 

「戻れ、クレベース」

「よし、よくやったなレントラー……一旦休んでくれ」

ナオキはレントラーを一旦モンスターボールに戻した。

「次はこいつだ!いけっ、"ルナトーン"!」

「頼むぞ、"グラエナ"!」

続いて真はルナトーンを、ナオキはグラエナを繰り出した。

 

ルナトーンは"ストーンエッジ"で攻撃を続け、グラエナは"バークアウト"などで弱点をついて確実にダメージを与えていった。

だが、グラエナが油断したところに、ルナトーンは"だいばくはつ"をしてグラエナ諸共戦闘不能になった。

 

「くっ、戻れグラエナ」

「よくやったルナトーン。

さて、お次は……いけっ、"キリンリキ"!」

「"クロバット"、頼んだぞ!」

 

次に真はキリンリキを、ナオキはクロバットを繰り出した。

クロバットは先制して"クロスポイズン"をくらわせて毒状態にするも、キリンリキの"サイコキネシス"をくらってしまった。

クロバットは負けじと"ベノムショック"をくらわせてキリンリキを追い詰めたが、また"サイコキネシス"をくらってしまい戦闘不能となった。

そしてキリンリキも毒のダメージで戦闘不能となった。

 

「ちっ、毒か……」

「クロバット、よくやってくれたな」

「さぁ、次だ!

いけっ、"ヨルノズク"!」

「いけっ、"レントラー"!」

 

次に真はヨルノズクを繰り出し、ナオキは再びレントラーを繰り出した。

レントラーの攻撃をヨルノズクは避けて、"さいみんじゅつ"でレントラーを眠らして"ゆめくい"などで攻撃した。

レントラーは前の戦闘のダメージもあり、戦闘不能となってしまった。

 

「くっ、戻れレントラー……

あとは頼んだぞ、"ピジョット"!」

 

ナオキは次にピジョットを繰り出した。

ピジョットとヨルノズクの空中戦が繰り広げられ、ヨルノズクの"さいみんじゅつ"もピジョットは避けていった。

そしてピジョットとヨルノズクの"ゴッドバード"が正面からぶつかり合い、2体は戦闘不能となった。

 

「くくく……ははははははっ!ついにここまで追い詰められたか!

さて、少年……こいつを倒せるかな?

いくぞ、"チルタリス"!」

「チルタリスか……ならこっちは……

いけっ、"キングラー"!」

真はチルタリスを、ナオキはキングラーを繰り出した。

「さぁ、いくぞチルタリス……"メガシンカ"!」

真がフードについている"キーストーン"とチルタリスの足の指輪についている"チルタリスナイト"が反応して、チルタリスは"メガチルタリス"にメガシンカした。

「なっ……チルタリスがメガシンカ!?」

「なんだ、"ルカリオ"を出してくるとでも思ったか?俺がそんなことをするとでも?チャンピオンが、チャレンジャーに最初から自らの手を明かすわけがないだろう!

チルタリス、"りゅうのいぶき"!」

「キングラー"まもる"!」

メガチルタリスのりゅうのいぶきを、キングラーはまもるで防いだ。

「俺はあのとき君と出会って思ったんだ……『こいつは絶対にチャンピオンリーグに来て、俺に挑戦しにくるだろう』ってな……」

「だからチルタリスを使わなかったんですか?」

「その通りだ……そして君とバトルをしてそれは確信へと変わった。

だからずっと楽しみだったんだ……君とバトルをすることが!!

チルタリス、"りゅうのまい"だ」

「キングラー、"メタルクロー"!」

キングラーはメガチルタリスがりゅうのまいをしているしているうちにメタルクローで攻撃をした。

「チルタリス避けろ!」

それをメガチルタリスはギリギリのところで避けた。

「なっ……!?」

「チルタリス、そのまま"ムーンフォース"!」

メガチルタリスはそのままムーンフォースをキングラーにくらわせた。

「キングラー大丈夫か!?」

キングラーはナオキの言葉に頷いた。

「よし、もう一度"メタルクロー"だ!」

「何度やっても無駄だ!"りゅうのいぶき"!」

メガチルタリスは向かってくるキングラーに向かってりゅうのいぶきを放った。

「キングラー、押し通せ!!」

「なにっ!?」

キングラーはメガチルタリスのりゅうのいぶきに向かってメタルクローをして、そのままメガチルタリスに向かっていき、メタルクローは命中した。

「よし、そのまま連続で"メタルクロー"だ!」

「チルタリス、キングラーを弾け!」

メガチルタリスはキングラーのメタルクローを苦しみながらも弾いた。

「今だ!"りゅうのいぶき"!」

そしてスキができたところにりゅうのいぶきを放ち、キングラーはフィールドに叩きつけられた。

「キングラーっ!」

キングラーは戦闘不能にはなっていなかったが、麻痺状態になっていた。

「さぁ、これで終わりだ!

チルタリス、"ゴッドバード"!」

そしてメガチルタリスは力をためてキングラーに向けて突撃した。

真は決まったと思った。

 

だが、ナオキはニタッと笑った。

 

「キングラー最後の力を振り絞れ!

"ハサミギロチン"!!」

「無駄だ!いけ、チルタリス!!」

 

メガチルタリスとキングラーの距離が徐々に縮まっていた。

キングラーは体が痺れていて、必死に動こうとしていた。

 

 

するとキングラーは目をカッと開いてハサミを構えた。

 

そしてメガチルタリスとキングラーが攻撃をして、互いに背を向けて止まった。

 

結果を唾を飲み込んで見守る2人……

 

 

 

 

 

 

すると、キングラーが体勢を崩して戦闘不能となった。

 

 

 

だが、メガチルタリスは急に鳴き声をあげて姿を元に戻して地面に落ち、戦闘不能となった。

 

 

「相討ちか……戻れチルタリス」

「よくやってくれたなキングラー……ゆっくり休んでくれ」

お互いにポケモンをモンスターボールに戻した。

 

 

残るポケモンは、お互いにあと1体……

 

 

「最後はお前だけか……絶対に勝って……チャンピオンになろう!

いくぞっ、"バシャーモ"!」

 

ナオキは最後の1体としてバシャーモを繰り出した。

 

「あのときのバシャーモか……なんだかたくましくなったな……君と同じくな」

「あのときとは違いますよ……おれも、バシャーモも!」

「はははっ、そうかそうか!

なら、君達はこいつを倒せるかな?

少年よ……真実というものを教えてやる……

いでよ、真実を示すもの……"レシラム"!!」

真が上にモンスターボールを投げて、レシラムを繰り出した。

 

レシラムはフィールドに足をつけると、尻尾の部分を赤くして叫ぶと、炎で自分の周りを包んで、さらにフィールド中の気温が上がった。

 

「レシラム……」

 

「さぁ、このポケモンを倒せるかな?少年!

レシラム、"りゅうのいぶき"!」

「バシャーモ避けろ!」

レシラムのりゅうのいぶきをバシャーモは横に避けた。

「さぁ、君達の本気を見せてくれ!!」

「言われなくても!

いくぞバシャーモ、"メガシンカ"!」

ナオキの持っている"キーストーン"と、バシャーモの持っている"バシャーモナイト"が反応して、バシャーモはメガバシャーモにメガシンカした。

「バシャーモ、"ニトロチャージ"だ!」

メガバシャーモはレシラムに突撃した。

だが、その攻撃はあまり効いていない。

「レシラム、"りゅうのいぶき"!」

「バシャーモ、"ニトロチャージ"で避けろ!」

メガバシャーモは上から放たれるりゅうのいぶきをニトロチャージで避けた。

「バシャーモ、"ブレイズキック"!」

「レシラム避けろ!」

メガバシャーモのブレイズキックをレシラムは飛んで避けた。

「レシラム、"クロスフレイム"!」

レシラムはそのまま炎で身を包んでメガバシャーモに突撃した。

メガバシャーモは後ろに飛ばされたが、足をフィールドに引きずって持ちこたえた。

「バシャーモ、"スカイアッパー"!」

メガバシャーモはレシラムの顎にスカイアッパーをくらわせて、レシラムは後ろに少し飛んで倒れた。

「続いて"ブラストバーン"!!」

さらにメガバシャーモはブラストバーンを放った。

レシラムをブラストバーンが襲って爆風が起こった。

ナオキとメガバシャーモはレシラムの方を警戒しながら見つめた。

「レシラム……"あおいほのお"!」

「っ……バシャーモ避けろ!」

だが、レシラムは煙の中からあおいほのおを放ち、メガバシャーモはそれを避けた。

「続いて"りゅうせいぐん"!」

さらにレシラムはりゅうせいぐんを放った。

「ニトロチャージで避けるんだ!」

メガバシャーモはそれをニトロチャージで避けていったが、そのうちの一発に当たってしまった。

 

「バシャーモっ!!」

 

「…………決まったか……」

 

真は自分の勝ちをほぼ確信した。

 

 

 

 

 

 

「まだだ………」

 

「ん?」

 

 

「まだ終わってない……!!」

 

 

そして土煙の先に、メガバシャーモがボロボロになりながらもなんとか立っていた。

 

 

「あれを耐えるか……!」

 

 

真はそんなメガバシャーモを見てニタッと笑った。

 

 

「ここまで来て終われない!負けられない!!諦めきれない!!!

叶えるんだ……おれの夢を!!

おれ達のチカラで!!!」

 

「そうか……その気持ちには感服したよ……だが、そのチカラはどこにある?

君のバシャーモはもうそんなボロボロだ。

もはやそんなチカラは残っているようには見えないが?」

 

 

「いいや……残ってる……」

 

 

「ほほう、じゃあ見せてもらおうか!そのチカラとやらを!!

レシラム、"あおいほのお"!!!」

 

レシラムは口にあおいほのおをためた。

 

 

 

 

だが……

 

 

 

 

 

 

ナオキとメガバシャーモは目を瞑った。

 

 

「なっ……!?」

 

真は予想外の行動に驚きを隠せない。

 

 

 

「おれ達ならどこまでも強くなれる………

 

 

もっと、もっと強くなれる……!!

 

 

 

おれには夢があるんだ………

 

 

 

チャンピオンになること…………

 

 

おれ"たち"は絶対に諦めない……

 

 

おれ達は一人じゃないんだ……」

 

 

 

 

 

 

『アチャモ、おれはチャンピオンになりたいんだ……

だからその夢、一緒に叶えようぜ!』

 

 

『チャモ!』

 

 

 

 

 

 

「なにを言ってるかわからないが……決めさせてもらうぞ!!!

レシラム、いけぇ!!!」

 

 

 

レシラムはせいなるほのおを放出した。

 

 

 

 

 

 

 

「いくぜバシャーモ………

 

 

 

あのとき描いた未来に………

 

 

 

 

誰も知らない高みに………

 

 

 

 

見たことのない夢の向こうまで!!!

 

 

 

 

 

うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

 

 

 

 

〜戦闘BGM変更『XY&Z(vol.ナオキ)』〜

 

 

 

 

 

そして、ナオキとメガバシャーモが叫ぶとメガバシャーモを今までよりも凄まじい炎が包み、あおいほのおを受け止めた。

 

 

「なっ……!?

なんだ……このチカラは………」

 

 

そしてメガバシャーモを包んでいた炎は、あおいほのおを巻き込んで弾けた。

 

その火の粉の一部が真の黒いフードにかかり、当たったところが焦げた。

 

 

「防火性に優れているフードが焦げた……?」

 

 

そして真はメガバシャーモの方に目を向ける。

 

 

すると、赤いオーラを体中から放つメガバシャーモがいた。

 

 

「それが君達のチカラか……!」

 

 

「はい、おれとバシャーモの"絆のチカラ"です!」

 

 

「そうか……これが………"おれ達"が手に入れることのできなかったチカラか………!!!

くくくくっ……はははははははっ!!」

 

真は片手で顔を押さえて声高く笑った。

 

 

「………やはり君は……君達は凄いよ少年………」

 

 

真は笑い終わると息を吸って言った。

 

 

「ここに来てよかった……本当に………」

 

 

 

「……?どういうこと……ですか?」

 

 

ナオキは真の言葉の意味がわからなかった。

 

 

ここに(・・・)来てよかった』

 

 

ナオキは妙にその言葉に違和感を感じたのだ。

 

 

そして、ナオキがそう思っていると真は口を開いた。

 

 

 

「もう隠す必要もないな……

 

 

いいだろう……教えてやる………」

 

 

 

そう言って真は自らしていた顔が隠れるほどの黒いフードの首の辺りでとめていたボタンを外して脱ぎ捨てた。

 

 

 

 

「なっ………!?」

 

 

 

ナオキとメガバシャーモはその真の姿を見て言葉を失うほどに驚いた。

 

 

 

 

「やはり……驚いてるようだな」

 

 

 

 

なぜなら………

 

 

 

「そりゃあそうだな」

 

 

 

 

真のその姿は…………

 

 

 

 

「教えてやるよ………」

 

 

 

 

真の正体は…………

 

 

 

 

 

 

自己紹介(・・・・)だ…………」

 

 

 

 

 

「まさか……そんなっ………なんでっ!?」

 

 

 

 

 

シベリア地方のチャンピオンは………

 

 

 

 

 

 

「おれの名前は…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ナオキだ」

 

 

 

 

ナオキだった。

 

 

 

 

「っ………!!!!」

 

 

 

対峙する2人のナオキ。

 

もう1人のナオキは、髪もボサボサで、顔には傷がついていた。

 

 

「どうしておれがここにいるか教えてやるよ。

おれは未来から来たお前だ」

 

 

「信じられない……なんで……」

 

 

 

 

「………大切な人を失ったから……」

 

 

「えっ、今なんて……?」

 

 

ナオキはもう1人のナオキ……未来ナオキの言葉を聞き取れなかった。

 

 

 

「ふっ……知りたければ……おれに勝ってみせろ、おれ!!!!

レシラム!"りゅうせいぐん"!!」

 

 

「バシャーモ避けろ!」

 

 

レシラムのりゅうせいぐんを、メガバシャーモは全て避けた。

 

 

「スピードが上がってるのか……!」

 

「そのまま"スカイアッパー"!」

 

そしてメガバシャーモはレシラムにスカイアッパーをくらわせ、レシラムは先程よりも後ろに飛ばされた。

 

 

「パワーも上がってる……

凄い……凄いぞ!!こんなチカラ……見たことない!

それにトレーナーの動きとポケモンの動きがシンクロしている……人とポケモンの動きが、心が1つになっているということか!!」

 

 

「バシャーモ、続いて"ブレイズキック"!」

 

 

「レシラム、"あおいほのお"だ!」

 

 

メガバシャーモが跳んで倒れているレシラムに向かってブレイズキックを仕掛けると、レシラムはあおいほのおを放った。

 

だが、メガバシャーモはあおいほのおを押し切って、レシラムにブレイズキックをくらわせた。

 

 

「あおいほのおを押し切ったか……」

 

 

メガバシャーモは一旦距離を取った。

 

 

「だがな……レシラムはそう簡単に倒さねぇーよ!!

レシラム、"りゅうせいぐん"!」

 

「バシャーモ、避けろ!」

 

「さらに"りゅうのいぶき"!」

 

「なっ……!?」

 

レシラムはりゅうせいぐんを放つと、さらにりゅうのいぶきをメガバシャーモが避けるであろうところに放った。

 

「こうなったら………バシャーモ、りゅうせいぐんを壊せ!!」

 

「なにっ!?」

 

だが、メガバシャーモは向かってくるりゅうせいぐんを全て壊していき、どんどん上に行っていた。

 

 

「ちっ……レシラム、バシャーモを狙って"りゅうのいぶき"だ!」

 

 

そしてレシラムはそんなメガバシャーモに向かってりゅうのいぶきを放った。

 

 

「バシャーモ、"ニトロチャージ"だ!」

 

「レシラム、威力をあげろ!」

 

メガバシャーモはニトロチャージでりゅうのいぶきに向かって突撃した。

レシラムはりゅうのいぶきの威力をさらに上げていった。

 

「いっけぇえええええええええ!!」

 

そしてメガバシャーモはどんどんとりゅうのいぶきを押していった。

 

「くそっ、レシラム!!

最大火力で"クロスフレイム"!!!」

 

するとレシラムはりゅうのいぶきをやめ、尻尾の部分を赤くして自らを炎で身を包み、メガバシャーモに向かって突撃した。

 

「「いっけぇえええええええええええ!!」」

 

 

そして2体は激しくぶつかり、その衝撃でフィールドに風が吹き、さらに火の粉が激しく散っていた。

 

 

「「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」」

 

 

そしてついに、そのぶつかった衝撃で爆発し、爆風が起こった。

 

 

 

 

「くっ、バシャーモ!!」

 

「レシラム!!」

 

 

2人は互いのポケモンの名前を呼ぶ。

 

 

そして、フィールドには2体とも息を荒くして立っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふっ、負けたよ………流石だ」

 

 

レシラムはふらっとして倒れて戦闘不能となった。

 

 

 

「勝った……のか……?」

 

 

「あぁ、お前の勝ちだよ。

チャレンジャーナオキ」

 

 

そしてスクリーンに

 

『WINNER ナオキ

YOU ARE NEW CHAMPION!』

 

と表示された。

 

 

「やった………

 

 

よっしゃああああああああああ!!!」

 

 

ナオキは両拳を高く挙げて叫んで喜んだ。

 

メガバシャーモは姿を元に戻してナオキに抱きつき、ナオキはそれを受け止めた。

 

 

「やった、やったんだバシャーモ!」

 

 

 

「おめでとう、ナオ……少年」

「ありがとう……もう1人のおれ。

でもなんで名前で呼ばないんだ?」

「そりゃあ、読者が混乱するからに決まってるだろ?」

「あ、そうか」

「そんなことより、改めておめでとう。君が……お前が新しいチャンピオンだ。

これからそんなお前とポケモン達の栄誉をたたえて、データを記録する場所に案内する……ついてきてくれ」

「わかった」

 

ナオキは未来ナオキの後に続いて歩いた。

 

 

フィールドの後ろにあったチャンピオンのイスについてあったボタンを押すと、そのイスが動いて隠された入口が現れた。

 

「さ、この先だ」

 

そして2人はその入口から隠し部屋に入っていった。

 

 

 

その部屋の奥に進むと、マシーンがあった。

 

 

「ここがチャンピオンとなった者とそのポケモン達を記録する場所だ」

 

「今まで何人ものチャンピオンがいたんだ……」

 

「あぁ、その通りだ。

おれがチャンピオンになったのは最近だからな……ま、とりあえずここにモンスターボールを置いて記録しよう。

それが済んだら、お前は正式にシベリア地方のチャンピオン……世界最強となる」

 

ナオキは頷き、6つのモンスターボールをマシーンに置いた。

 

そしてそのマシーンは光って、ナオキ達の記録をしていった。

 

 

「なぁ、教えてくれないか?ここに来た理由……」

 

「あぁ、そうだな……話せば長くなるが………大切な人を失ったからだ。

 

あの日、"やつら"が世界を征服した……

 

その征服活動のせいで大切な人を失った……

 

おれが未熟で……弱かったから……

 

それに……ポケモン達も……」

 

 

「まさか……バシャーモも……?」

 

未来ナオキは静かに頷いた。

 

「だからおれはその最悪の事態を防ぐためにここに……過去にやってきたんだ」

 

 

「そんなことが……」

 

 

「だがまだ大丈夫なようだな……

やつらはまだ大きな行動を起こしていない」

 

 

「でもそのやつらって一体……?」

 

 

そして記録が終わり、ナオキはモンスターボールを取った。

 

 

「そいつらは………」

 

 

 

もう1人のナオキが言おうとしたそのとき……

 

 

 

 

 

事件は起きた………

 

 

 

 

 

 

ドカーーーン!

 

「なんだ!?」

「一体なにが!?」

「音はフリースペースの方から聞こえた。とりあえずそっちに向かおう」

「フリースペースには確か絵里が……絵里っ!?」

「おい!」

 

ナオキは必死にフリースペースに向けて走り出した。

未来ナオキもその後を追いかける。

 

 

 

 

 

時は遡り………

 

フリースペースにあるスクリーンにも、ナオキが勝ったという表示がされていた。

 

『今、ナオキくんが勝ったという発表がありました!

新しいチャンピオンの誕生です!』

 

キャスターはカメラに向かって熱々と語った。

 

「やったのね……ナオキ……」

 

絵里は目に涙を浮かべながらスクリーンを見つめた。

 

そのフリースペース全体が歓喜に包まれていた………

 

 

 

 

そのときだった………

 

 

 

 

「動くな!!」

 

パンパン!

 

「キャーーー!」

 

ある男の怒号と、銃声と、女性の悲鳴でそこの空気は変わった。

 

 

「お前がコンテストクイーンの絵里だな」

 

「そ、そうよ……だから何だって言うの?」

 

するとある男が絵里に声をかけ、絵里は警戒して言った。

 

「ついてきてもらうぞ」

 

「嫌よ!誰があんたみたいなやつらなんかに!」

 

「"フーディン"、"さいみんじゅつ"」

 

「くっ……!」

 

だが、絵里はフーディンのさいみんじゅつによって眠らされてしまう。

 

 

「ナオキ……助けて………」

 

 

絵里は意識を失う直前にそう呟いた。

 

 

 

 

「ボス、ターゲット確保しました」

 

「よし、よーやったな。さて、トラックを」

 

「ラジャー!」

 

 

 

ドカーーーン!

 

 

 

そのボスと呼ばれた人物が合図を出すと、トラックが入り口から突っ込んできた。

その荷台に絵里は乗せられた。

 

 

「さて、あとはあいつを待つだけやな……」

 

 

ボスと呼ばれた人物はニタッと笑った。

 

 

 

 

 

そして、ナオキはフリースペースに駆けつけた。

 

「これは……」

 

ナオキは周りを見回した。

 

 

「はははっ、来た来た……新チャンピオン」

 

「っ……誰だ!!」

 

ナオキは場所がわからないその声の主に叫んだ。

 

「俺か?いいやろう……教えてやる……」

 

そしてその声の主はナオキの前に歩いてきた。

 

 

「っ……!」

 

そして未来ナオキは扉の後ろからその人物を見つめた。

 

 

「俺は"イデア団"のボス……ミツヒデや」

 

その人物は、イデア団のボスのミツヒデと名乗った。

 

「イデア団………?」

「あぁ、イデア団は理想を叶えるために俺が作った組織や」

「理想を……?」

「あぁ、そうや……

さて、新チャンピオンナオキ……お前に伝えることがある……」

「おれに……?」

「あぁ……」

 

 

そしてミツヒデは不敵な笑みを浮かべた。

 

 

 

「絵里という女は預かった。

取り返したければ、"ゲネシス神殿"まで来い……それだけだ。

では……」

「待てっ!」

「ふっ……"バクフーン"、"えんまく"だ」

 

だが、ナオキの静止を聞かずにミツヒデはバクフーンのえんまくを使い、トラックに乗り込んで去っていった。

 

 

「ヨルノズク、風を起こせ!」

 

そして、未来ナオキのヨルノズクが風を起こしてえんまくは取り払われた。

 

「大丈夫か!?」

 

未来ナオキはナオキに近づいた。

 

 

「え……り………」

 

ナオキは膝から崩れ落ちた。

 

「やっぱりやつらか……」

 

「まさか……!?」

 

「あぁ、あいつらがおれのポケモンを………そして絵里を……」

 

「っ……!!」

 

「だが、おれができるのはここまでだ……」

 

すると、未来ナオキの体が光出した。

 

「そんな……ちょっと待てって!」

 

「ここから先は、お前がやるんだ。

お前にしか救えないんだ……

バシャーモ達を……そして絵里を……救ってくれ………」

 

「…………わかった……」

 

「ふっ、頼んだぞ……おれ!」

 

そう言い残して未来ナオキは消えていった。

 

 

周りにあるのはガレキと、数々の人々の死体……

 

 

「イデア団……許さねぇ……!!」

 

ナオキはタウンマップを開き、ゲネシス神殿へと向かった。

 

 

 

 

 

〜「ポケモン、ゲットや!」byミツヒデ〜

 

 

 

 

空は暗かった………

 

 

 

 

ゲネシス神殿……

 

 

世界が生まれて、最初にできたと言い伝えられている神殿。

世界創世の神が住んでいたと言われている。

 

 

そこでミツヒデはナオキを待っていた。

 

 

絵里を人質として………

 

 

 

 

 

 

 

「バシャーモ、"ブレイズキック"!!」

「"バクフーン"!!」

 

イデア団幹部のイズミのバクフーンは戦闘不能となり、手持ちのポケモンは全て戦闘不能となった。

 

「行かせてもらうぞ……」

「……だが、ボスの理想はもうすぐ叶う!もう止められない!」

「いいや、止めてみせる。

何故そこまであいつの理想を叶えようとするんだ?」

「俺達の理想は、ボスの理想だからだ!」

「…………そうか」

 

ナオキはそう言い捨ててまた歩き出した。

 

 

 

 

そして、ナオキはゲネシス神殿へとやってきた。

 

 

長く続く階段の前に1人の人物が立っていた。

 

 

 

「ミツヒデ……」

 

「来たなチャンピオン!待ってたで!」

 

「絵里はどこだ?」

 

「あぁ、あの女ならあそこや」

 

そう言ってミツヒデは階段の上の神殿の方を指さした。

 

「なら……お前を倒せばいいんだな?」

 

ナオキはそう言ってモンスターボールを構えた。

 

 

「はははっ、残念……少し違うんやよな〜」

 

「……どういうことだ?」

 

「"俺"を倒すんやなくて……"こいつら"を倒すんやよ!!

いでよ!!我が理想を叶えしポケモン達よ!!!」

 

ミツヒデがそう言うと、凄まじい咆哮と共に、2体のポケモンが姿を現した。

 

 

「お前が倒すのは……この2体や……」

 

 

 

その2体は………

 

 

 

「"ルギア"と"ホウオウ"……」

 

 

「苦労したで?

ルギアを操るために、"ファイヤー"・"フリーザー"・"サンダー"を操り、さらにホウオウを操るために、"エンティ"・"スイクン"・"ライコウ"を操ったんや」

 

「くっ……なんてことを……!!」

 

 

ミツヒデは2体を操ったと言った。

 

2体に目を向けると、変な機械が付けられていた。

 

 

「全ては俺の理想のため……

さぁ、倒してもらおうか……俺は上で待ってるからよ」

 

 

そう言ってミツヒデは階段を上っていった。

 

 

「くっ……この2体を相手にできるのか……」

 

ナオキはこの2体を相手にできるのか不安であった。

 

そしてルギアは"エアロブラスト"を、ホウオウは"せいなるほのお"をナオキに向かって撃った。

 

だが………

 

 

絶望の中、希望の光が差し込んだ。

 

 

 

ルギアとホウオウの攻撃に何者かの攻撃が命中して爆風が起こった。

 

 

「っ……なにが!?」

 

ナオキは予想外の出来事に驚いた。

 

 

「ふぅ……間に合ったみたいだね」

 

 

「っ……この声はまさかっ!?」

 

 

 

 

 

ナオキは声に聞き覚えがあり振り向いた。

 

 

するとそこには………

 

 

 

 

「久しぶり、ナオキくん!」

 

"メガバシャーモ"を連れているサニデイジムジムリーダー穂乃果……

 

「無事でよかったです」

 

"メガカメックス"を連れているミヤコジムジムリーダー海未……

 

「スピリチュアルパワーのおかげやね」

 

"メガフーディン"を連れているスピリチュアルジムジムリーダー希……

 

「それは違うでしょ……って言いたいけど、今回はそうかもね」

 

"メガサーナイト"を連れているスマイルジムジムリーダーにこ……

 

「あれってルギアにホウオウ!?初めて見たにゃ〜!」

 

"メガルカリオ"を連れているくるりんジムジムリーダー凛……

 

「もう、少しは落ち着きなさいよ……」

 

"メガガルーラ"を連れているメロディージムジムリーダー真姫……

 

「う〜ん、8人で大丈夫かな〜?」

 

"メガピジョット"を連れているスピカジムジムリーダーことり……

 

 

「大丈夫だよ!私達なら!ファイトだよっ!」

穂乃果は両腕を前で構えて言った。

 

「だからナオキくんは先に進んで」

 

そして、"メガフシギバナ"を連れているヘーブンジムジムリーダー花陽……

 

ここに、シベリア地方の選ばれし8人のジムリーダー達が勢揃いした。

 

「花陽……」

「ナオキくん、まずは気持ちを落ち着けて?」

「なっ……そんなの言われなくても…「落ち着いてないよ。だって、ナオキくんの目……怖いよ?」…っ……!?」

 

ナオキは衝撃的な言葉に驚きを隠せず目を押さえた。

 

「なんでそんなに怒ってるの?教えて?」

「それは………」

 

ナオキは花陽から目を逸らした。

そしてほかのジムリーダー達もナオキに「教えろ」という視線を送る。

 

「それは……絵里がやつに捕まってるから……」

「そんなっ……!」

花陽は口を両手で押さえた。

「確かその子って……」

「えぇ、私を倒してクイーンになった女よ。確か、あんたの幼馴染みだったわね」

「あぁ……おれはこの手で絵里を助けたい……」

ナオキは右手を強く握ってその拳を見つめた。

 

 

「なら、絶対ナオキくんを通してあげないと」

「っ……穂乃果……」

 

穂乃果はそう言ってルギアとホウオウの方を向いた。

他のジムリーダーも穂乃果に続いてナオキの前で横に並んだ。

 

「ナオキくん……必ず絵里ちゃんを助けてあげて」

「花陽……」

「そこまでナオキくんが絵里ちゃんのことを想ってるのなら、絶対に助けられる。だから行って!」

 

花陽はそう言って並んだ。

 

ナオキは8人の背中を見て、深呼吸をして神殿の方を見た。

 

「ありがとう!ここは任せた!!」

 

ナオキはそう言って走り出した。

 

「みんないくよっ!!」

「「「「「「「うん!(はい!)」」」」」」」

 

そして8人は4人ずつに分かれて、ルギアとホウオウと戦闘を繰り広げた。

 

ナオキは爆風を背後に感じながら神殿に続く階段を走った。

 

 

 

(待ってろ絵里!絶対に助けるからな!!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん……ここは……?」

絵里は目を覚ました。

 

だが、ここが檻の中だとわかると、自分が捕まっていることに気付いた。

 

「気が付いたか……コンテストクイーン」

「っ……あなたは!?」

「そういえば名乗ってなかったな、失礼……俺はミツヒデ。イデア団のボスや」

「イデア団……?」

「それと、ここはゲネシス神殿。

それに、お前はあいつをおびき寄せるための"エサ"として捕まえたんや」

「あいつ……?

っ……まさかっ!?」

「ククク……察しのいい女は嫌いやないで?

そうその通り……っと……来たようやな」

 

ミツヒデは誰かが近づいてくる気配を感じて神殿の入口の方を見た。

 

「絵里!!」

 

「ナオキっ!」

 

その人物は、ナオキだった。

 

「よかった……無事で」

 

「来たかチャンピオン!待ってたぜ!!」

 

「ミツヒデ……絵里を返せ!!」

 

「ククク……おもしれぇーな、お前は。

そうだ、いいことを教えてやるよ」

 

「なんだ……?」

 

「俺の目的はこの女ではない。お前なんや」

 

「なに……?」

 

「この女はお前をおびき寄せるためのただのエサや」

 

「なんだと……?」

 

「俺の理想を叶えるためには、世界を征服するには、世界最強である……この地方のチャンピオンという"カギ"が必要なんやよ!!」

 

「カギ……?」

 

「そう!世界を征服するには………世界最強を倒さなければいけないんやよ……この場で!!」

 

すると、雷がゴロゴロと音をたて始め、雨も大きな音をたてて降り出した。

 

「さぁ……我が理想を叶えるために……俺と1.vs.1でバトルしろ!!」

 

「……わかった……でも勝つのはおれだ!絶対に勝って……絵里を助ける!」

 

ナオキはそう決意を固めて絵里の方を見た。

 

「ナ……ナオキ……」

 

するとそこにはカタカタと目に涙を浮かべながら震えていた。

 

「てめぇ、なんて酷いことを!!ぜってー許さねぇ!!!」

 

「そ、そうだ!その覚悟だ?」

 

ミツヒデは何故あんなにキレたのかと不思議に思いながらも言った。

 

 

「お前に……真実を教えてやる!

世界征服なんて絶対させない!」

 

「ふっ……ならお前には、俺の理想が正しいというのを教えてやるよ!!」

 

 

 

 

VS.イデア団ボス ミツヒデ〜戦闘BGM『アクア団・マグマ団ボス戦(ORAS)』〜

 

 

 

「いくぞ、"バシャーモ"!!」

 

「現れよ!我が理想を叶える者!

"ゼクロム"!!」

 

ナオキはバシャーモを、そしてミツヒデはゼクロムを繰り出した。

ゼクロムは尻尾の部分を青くして、凄まじい電気を放った。

 

「ゼクロム……」

 

「さぁ、こいつを倒せるかな?」

 

「あぁ……倒してみせるさ!

バシャーモ、"メガシンカ"だ!」

 

ナオキが腕輪についている"キーストーン"に触れると、バシャーモのベルトについている"バシャーモナイト"が反応し、バシャーモはメガバシャーモにメガシンカした。

 

「メガバシャーモか……」

 

「バシャーモ、最初から本気でいくぞ!

うぉおおおおおおおおおおお!!」

 

さらに、メガバシャーモを凄まじい炎が包み、それが弾けるとメガバシャーモは赤いオーラをまとった。

 

「なっ……ふふふ、見たことのないチカラ……面白い!!

ゼクロム、"クロスサンダー"!」

 

「バシャーモ、"ブレイズキック"!」

 

ゼクロムが電気を身にまとって突撃してくるのを、メガバシャーモはブレイズキックで跳ね返した。

 

「跳ね返したやと!?」

 

「バシャーモ、続けて"ニトロチャージ"!」

 

さらにメガバシャーモは炎を身にまとってゼクロムに突撃した。

ゼクロムはその攻撃に少し後ろに下がる。

 

「この……バシャーモごときがァ!!!

ゼクロム、"らいげき"だ!」

 

ゼクロムはさらに激しい電気を身にまとってメガバシャーモに向かって突撃した。

 

「バシャーモ、"ニトロチャージ"で迎え撃つんだ!!」

 

メガバシャーモは炎を身にまとって向かってくるゼクロムに突撃した。

そして2体は激しくぶつかり合った。

 

「バシャーモごときが……バシャーモごときがァーーーー!!!」

 

ミツヒデが叫ぶとゼクロムの力もさらに増して、バシャーモは耐えきれずに後ろに飛ばされた。

 

「バシャーモっ……くっ!!」

 

「ゼクロム!続いて"ドラゴンクロー"!」

 

ゼクロムは続いてドラゴンクローをメガバシャーモにくらわせ、床に落とした。

 

「ぐあっ……!

くっ……バシャーモっ、"ブレイズキック"だ!」

 

メガバシャーモは負けじとゼクロムの背後からブレイズキックをくらわせた。

 

「ちっ……ゼクロム負けるな!"りゅうせいぐん"!」

 

「バシャーモ、"ニトロチャージ"!」

 

ゼクロムの放ったりゅうせいぐんを、メガバシャーモはニトロチャージで避けていき、ゼクロムに突撃した。

 

「そのまま連続で"ブレイズキック"!!」

 

メガバシャーモはそのまま連続でブレイズキックをくらわせた。

 

「くっ、小癪なァ!!!」

 

「今だ!"スカイアッパー"!!」

 

そしてゼクロムがスキを見せると、メガバシャーモはスカイアッパーを繰り出した。

 

「ゼクロム!

何故だ……なにがお前らをそこまで強くするんや!!」

 

「なにが……か………」

 

ナオキは目を瞑り、絵里のことを思い浮かべた。

 

「想い……かな?」

 

「想いだぁ……?

うぜぇ、うぜぇ、うぜぇ!

そんなもの、俺がぶち壊してやる!!

ゼクロム、最大威力で"らいげき"だ!!!」

 

ゼクロムは咆哮をあげて電気を起こし、凄まじい電気を身にまとった。

 

「バシャーモ、おれ達の想いのチカラ……見せてやろうぜ!!

最大火力で"ニトロチャージ"だ!!!」

 

メガバシャーモが咆哮をあげると、メガバシャーモを今までにないくらいの凄まじい炎が包み、その周りは熱気が凄かった。

 

「(体が……熱い……?

まるで炎を身にまとってるみたいだ……

バシャーモと同じように……)

バシャーモ、いくぞぉおおおおおおおおおお!!」

 

メガバシャーモはそのまま向かってくるゼクロムに突撃した。

 

「ゼクロムに勝てると思うなぁあああああああああ!!」

 

そして2体は激しくぶつかった。

その衝撃で、2体がぶつかったところを中心として風が起こっていた。

 

「ぐぉおおおおおおおお!!!」

「うぉおおおおおおおお!!!」

 

「俺の理想は邪魔させねぇ!!!

死ねぇ!!!チャンピオーーーーン!!!!」

 

「おれは絶対に絵里を助ける!!

だからそこを……どけぇえええええええええええええ!!!!」

 

ナオキが叫ぶとメガバシャーモも叫び、メガバシャーモを包んでいた炎はさらに勢いを増して、大きくなった。

 

「ゼクロム、お前の力はその程度か!もっと力を引き出せ!!全ての力をだせ!!!」

 

ミツヒデが声を荒らげて言うとゼクロムの目が赤く光り、さらに威力が上がった。

 

「くっ……まだだ……まだ諦めきれない……ぐぉおおおおおおおおぉおおおおおおお!!!」

 

メガバシャーモも負けじと威力を上げていった。

 

しばらくは両者一歩も譲らない状況を続いていた。

 

だが、どんどんとゼクロムがメガバシャーモを押していた。

 

「ははははっ!終わりだ、チャンピオン!!!」

 

ミツヒデは勝利を確信して声高く笑った。

 

「負けられない……」

 

「あ?」

 

「負けられない……絶対に………

 

この世界のために………

 

そして………

 

 

 

 

絵里のために!!

 

いっけぇえええええええええええええええ!!!」

 

ナオキが思いっきり叫ぶと、メガバシャーモはどんどんとゼクロムを押し返していった。

 

「くっ、クソがぁああああああああああああ!!!!」

 

そして、ついにゼクロムは完全に押されてフィールドに激突した。

 

「バシャーモ、決めるぞ!!

全てを込めて……"ブラストバーン"!!!」

 

メガバシャーモは倒れるゼクロムに乗っかると同時に両手を思いっきり突き、ナオキとバシャーモの全てを込めたブラストバーンを放った。

 

「なっ……ゼクロム!!」

 

凄まじい爆風が起こり、煙がフィールドを包んだ。

 

そして煙がなくなると………

 

 

戦闘不能となったゼクロムがいた。

メガバシャーモは姿を元に戻し、ナオキとバシャーモは息を荒くした。

 

「負けた……だと………」

 

ミツヒデは膝から崩れ落ちた。

 

「勝った……か……」

 

「信じない!俺は信じねぇ!!

俺の理想がこんなところで……終わるはずがない……!!」

 

「負けを認めろミツヒデ!これが真実だ……」

 

「真……実………」

 

すると、ゼクロムは力を使い切ったのだろうか、黒い玉となってしまった。

 

「何故だ……何故………」

 

ミツヒデはふらふらと揺れながらその黒い玉に近づいた。

 

するとゼクロムの倒れていた場所がミシミシと音をたて、ヒビが入った。

 

「なっ……!」

 

「くそっ……!!」

 

ナオキはそれを見ると走り出した。

 

そしてミツヒデのいる場所は崩れた。

 

「間に合え……!!」

 

ナオキは必死に走る。

 

「なっ……(あいつ……こんな俺を助けようとしているのか……?)」

 

ミツヒデはそう思って腕を伸ばす。

 

 

 

そして………

 

 

 

 

「絵里ーーーー!!!!」

 

「はっ……?

俺じゃねーのかよーーーー!!!」

 

ミツヒデはそう叫んで落ちていった。

 

 

 

 

「ナオキ!」

 

「絵里待ってろ!今助けるから!

バシャーモ、"ブレイズキック"だ!」

 

絵里が横にどくと、バシャーモは檻に向かってブレイズキックをした。

 

そして蹴ったところの柵がはずれ、ナオキはそこから檻の中に入った。

 

「絵里!!!」

 

「ナオキ!!!」

 

絵里は目に涙を浮かべながらナオキに抱きつき、ナオキはそんな絵里を受け止めた。

 

「よかった……無事でっ……!」

 

「助けに来てくれるって信じてた……!」

 

「とりあえず巻き込まれる前にここから出よう!」

 

「えぇ!」

 

ナオキと絵里は檻から出た。

 

「バシャーモ戻ってくれ……

ピジョット、出てきてくれ!」

 

それからナオキはバシャーモをモンスターボールに戻して、ピジョットを繰り出した。

 

「ピジョット、おれ達を乗せて下まで連れていってくれ!」

 

ピジョットが頷くとナオキはピジョットに乗り、絵里に手を伸ばした。

 

「さ、行こう」

 

「うん!」

 

そして絵里はナオキの手を取り、ピジョットに乗った。

 

「しっかり捕まってろよ!

よし、ピジョット行くぞ!」

 

ナオキがそう言うと、ピジョットは飛び立った。

絵里はナオキにしっかりと捕まった。

ナオキの背中には絵里の胸がしっかりと当たっていた。

 

 

 

 

ルギアとホウオウはミツヒデが負けると、攻撃の手を止めた。

 

「止まった……」

「ふぅ……これで一安心ですね……」

 

そして神殿が崩れていくのを見て、みんなはナオキ達の心配をした。

 

すると、神殿の方からなにかが飛んでくるのに気がついた。

 

「あれは………?」

 

そしてみんな顔を見つめあって笑った。

 

「ナオキくん……連れ戻せたんだね……絵里ちゃんを……!」

 

花陽は目をうるうるさせてナオキ達の方を見つめた。

 

 

ルギアとホウオウはナオキ達の横を通って空の彼方に飛んでいった。

 

 

そして2人はジムリーダー8人のいるところから少し離れたところに降りた。

 

 

「ありがとうピジョット……」

 

ナオキはピジョットをモンスターボールに戻した。

 

「危なかったわね……」

 

「そうだな……」

 

ナオキと絵里はそう言って神殿の方を見つめた。

そして太陽が顔を出して、青空が広がった。

 

「あ、遅くなっちゃったけど……

ナオキ、チャンピオンおめでとう!」

 

「あぁ……ありがとう!」

 

「それで……ナオキがあのとき言ってたことなのだけれど……」

 

「え?」

 

「ほら、私と戦ったあとに言ってたじゃない?チャンピオンになったら伝えたいことがあるって……」

 

「あ、あぁ……そのことか……」

 

ナオキは目線を逸らして右の人差し指で頬をかいた。

 

「で、なんなの?伝えたいことって……」

 

「あぁ……えっと………」

 

ナオキは空を見上げて、そして深呼吸して、覚悟を決めたような表情を浮かべた。

 

 

「絵里……」

 

「うん、なに?」

 

「絵里とは……ずっと一緒に遊んでたよな?

雨の日も、晴れの日も……

家の中でも、家の外でも……

コリンクやポチエナ、クラブにズバット、それにアチャモとポッポ……

みんなに絵里との思い出が詰まってるんだ……」

 

「そうね……

そう言われてみれば私も思い出すわ……」

 

「それに、絵里にはいつも元気をもらってたからさ……昔からずっと……」

 

「それは私の方こそよ……

ナオキにはいつも勇気づけられてたし……」

 

「絵里といると楽しかった……」

 

「私も、ナオキといる時が一番楽しかったわ」

 

「それで、おれにはチャンピオンになること以外に夢があるんだ……」

 

「夢……?」

 

そしてナオキはスーッと息を吸った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「絵里のことがずっと好きだった!

心から、絵里のことを愛していた!!」

 

「えっ……?」

 

すると、気持ちいいほどの風が吹いた。

 

「おれは絵里のことしか考えられないんだ。

旅をしているときも、バトルしているときもずっと絵里のことしか考えられなかった!」

 

「それって……つまり……」

 

「あぁ、絵里……おれは絵里のことを心から愛してる!好きなんだ!

絵里と付き合うことが、おれの昔から叶えたかった夢だから!!

だから……おれと付き合ってください!!」

 

ナオキはそう言って頭を下げた。

 

「………わ、私も……私もナオキのことがずっと好きだった……」

 

「えっ……?」

 

ナオキは驚いて頭を上げた。

 

すると絵里はナオキに抱きついた。

 

「だから嬉しい……!」

 

「絵里……ってことは……」

 

「うん、私の方こそ……よろしくお願いします!」

 

「絵里……」

 

「ナオキ……」

 

 

そして2人の顔の距離はどんどんと近づいて、2人の唇は重なり合った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして時は流れ………

 

 

8人のジムリーダーや四天王達、色んな人達はある2人を見つめていた。

 

 

「絵里、ずっと一緒にいよう……

辛い時も悲しい時も、もちろん嬉しい時も楽しい時も……どんなときもずっと」

 

「うん……私、ずっとナオキの隣でいるわ……」

 

 

ナオキは絵里のウエディングドレスのヴェールを上げた。

 

絵里は目を瞑りナオキの誓いのキスを待つ。

 

そしてナオキは絵里の唇に自分の唇を重ねた。

 

 

 

ここに、シベリア地方のチャンピオンナオキと、コンテストクィーン絵里という夫婦が誕生した。

 

ナオキの夢が、全て叶ったのだった。

 

 

 

 

ナオキの夢を叶える物語はこれにて閉幕……

 

 

 

ポケモントレーナーナオキの冒険〜みんなで叶える物語〜

 

THE END




ナ「みんなお疲れ!」
舞・茂・信・キ「「「「お疲れ〜」」」」
ナ「ってことで!この作品のほんぺんはシベリアが直前に最終章だけにすると決めましたので、このシベリアオリ主のみんなでお送りします!」
全『いえ〜い!』
舞「やっと投稿できたわね。どれぐらい書いてたんだっけ?」
茂「確か……2ヵ月ぐらい?」
キ「お〜なかなか」
シ「しかも元々は1話完結で投稿するつもりだったしな」
キ「なるほど〜」
信「途中で企画とかメイン作品の方も投稿してたしな」
ナ「でもたしかR18の方もまだ完成してないんだろ?大丈夫なのか?」
信「大丈夫じゃないか?シベリアだし」
キ「そうだな、シベリアだし」
茂「そうだね、シベリアさんだし」
舞「まぁ、いつものことよ……シベリアだし」
ナ「だな。気長に待つとすっか!」
茂「さて、今回のこの作品のおさらいといこうよ!」
キ「そうだな。この作品の設定って、案外ハッチャケてるよな」
舞「えぇ……世界最難関のチャンピオンリーグに指定ジムとかね」
信「でもこの俺やキセキのように、ラブライブ!以外の作品のオリ主をこの場で使うのは流石だと言えるな!」
キ「そうだな!もしかしたら作品の執筆の方も……?」
ナ「あぁ、作品凍結するみたいだぞ」
信・キ「「は?」」
ナ「いや、なんか執筆も思うとおりに進まないし、展開も思いつかないらしいぞ」
信「なんだよ!初のオリジナル作品なのに!」
キ「そうだ!初のラブライブ!以外の二次創作なのに!」
舞「まぁ、シベリアはやっぱりラブライブ!に熱中しすぎなのよ」
茂「だからきっと、一旦こっちに集中したいんじゃないの?」
ナ「まぁ、どんまい」
信・キ「「くっ……!(これがラブライブ!作品オリ主の余裕なのかっ!)」
ナ「でもバトルの描写頑張ったな〜あいつ」
舞「そうね。この作品はゲームの要素とアニメの要素を混ぜた感じだから、色々大変だったようね」
茂「あ、ハッチャケてる設定もう1つあったよ」
信「ほう……それは?」
茂「ジムリーダーの手持ちのレベルが1つめがたしか10代で、それからずっと10ずつ上がってたんだって」
舞「うそっ!?それなら絵里の手持ちのレベルは?」
茂「えっと……90だって」
キ「あぁ、確か俺達の手持ちって全員100だったよな?」
信「そういえばそうだっな」
舞「でも本当にこんな設定のゲームあったら難しすぎよね」
ナ「違いねぇ……それを突破したおれを褒めて欲しいな」
舞「でもあんたは主人公なんだから当たり前でしょ?」
ナ「それもそうだな」
信「でも一番の謎はあのバシャーモだよな?」
茂「あぁ、僕のときだけ使わなかった……」
ナ「だって勝てたんだもん!!」
舞「それは仕方ないわよ。あ、そういえば、あのバシャーモになるときにチャンピオン戦ではボーカルがついてたけど、あれはどういう意味があるの?」
ナ「あぁ、なんかおれとバシャーモが完全に1つになった証拠みたいだぜ?」
キ「なるほど……なんだか燃えるな!」
信「あれはもうチートに近いな」
舞「シベリアはアニメの方のサトシゲッコウガを意識したみたいだけどね」
茂「じゃあそれはナオキバシャーモ……?」
ナ「いや、サトシゲッコウガは姿が結構変わってた。でもおれのバシャーモは赤いオーラをまとっただけだからナオキバシャーモって書かなかったみたいだ」
茂「なるほど!」
舞「でもチャンピオンも驚きよね。
まさか未来のナオキくんだなんて」
信「俺もまさかそうとは思わなかったな」
キ「でも確かナオキの作品でも未来のナオキが出てたんじゃ……?」
ナ「あぁ、出てたな。でも名前は違うぞ?」
舞「ま、使い回しのしすぎはよくないからね。ミツヒデくんとか」
茂「ミツヒデとか」
信「あとミツヒデとか」
キ「あぁ、あとあれも、ミツヒデとか」
ナ「確かにミツヒデもあった。あとさ、あれもあるじゃん?ミツヒデとか」
舞「しょーもないことしないの!
いつかのキャスでのやり取りみたいじゃないのそれ」
キ「あ、そういえばポケモンの鳴き声って誰がやってるんだ?」
茂「そういえば……でも文字にもなってないし……」
信「シベリアが鳴き声は書かないって決めてたからな」
舞「でも1つだけあったわよね。セリフで鳴き声のやつ」
ナ「それ以外の地の文で叫び声とかで表現されてたやつもな」
舞「誰がやってるの?」
ナ「そういうのは全部シベリアがやってるぞ」
舞・茂・信・キ「「「「えぇ〜!!」」」」
茂「待って!シベリアさん凄くない!?」
信「まさかまさかだな……」
キ「ここに来て衝撃の事実……
語り手シベリア、ポケモンの鳴き声もしていた……!!」
ナ「さてと……もう話すことないかな」
舞「早いわね。一周年記念作品だからもうちょっと長くすると思ってたのに」
茂「マイペースだね〜」
信「うぉおおお!!もっと出番をーーー!!!」
キ「くっそぉおおお!!!早く執筆をーーー!!!」
ナ「うるせぇ!シベリアが書く気になったら書いてくれるって!」
信・キ「「それっていつ?」」
ナ「いつか」
信・キ「「なーんだ………って、いつかっていつだよ!!」」
ナ「それじゃあ、みなさんこれからもシベリアの作品を……」
全『よろしくお願いします!
ばいばーい!!』


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