やはり俺がデスノートを拾うのはまちがっている。 (ねおる)
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やはり俺の修学旅行後の生活はまちがっている。
感想、評価、批判、誤字脱字報告受け付けますのでそちらもよろしくお願いします!
修学旅行のあの日、俺は海老名さんに嘘告白をした。
海老名さんの今のグループの関係を壊したくないという依頼で。その結果確かに戸部は海老名に告白せず、葉山グループは今まで通りに過ごしている。
だが、俺たち、奉仕部は違った。雪ノ下と由比ヶ浜は俺のやり方が気に入らなかったらしく、
「貴方のやり方、嫌いだわ。」
「もっと人の気持ち考えてよ。」
そう言われてから俺は幾度となく考えた。なぜ俺が悪い事になっているのか。元はと言えば、由比ヶ浜が戸部の告白を成功させたいという他人には不可能な依頼を受け、それを断る立場にいるはずの雪ノ下も由比ヶ浜に流され承諾した。雪ノ下ほどの頭のキレる奴ならその依頼がどれだけ難しいか分かっているはずなのに。ふざけるな。なんで俺が責められなくてはいけない。というか今まで大した案も出さずにモタモタしているから時間がなくなる。だから仕方なく俺が自分を犠牲にして依頼を消化させているんだ。あいつらが依頼を成功させた事はない。それでも俺が悪いのか。そう声を上げて言ってやりたいが、カースト最底辺のぼっちの俺のチキンハートが言えるはずもなく、修学旅行が終わり通常の学校生活に戻っても、俺たちは気まずいままでいた。
おいそこ、ぼっちでチキンとかもうどうしようもねぇなとか言うな。できると思ってんならやってみろ!あいつら俺を見るたびハッとした顔して、下を向いてスタスタ逃げてくんだぞ!これはもう俺から目を合わせてはいけない例のあの人的なオーラが出ているということか。やったねはちまん死喰い人の仲間が増えるよ!いやいやあんな手下いらねーし。まぁでもそんな時だった。
俺が、あの、
死神のノートを拾ったのは。
最近おかしい。この天下が誇る日本一のぼっちであるところの比企谷八幡がクラスで話している。いやいや独り言とかじゃねーよ?ぼっちで嫌われてて独り言とかもう病んでいる奴だかんな?かといって戸塚と話しているわけでもない。まぁ話してはいるんだがそういうことではない。戸部だ。あの修学旅行以降、戸部がやたらと話してかけてくる。カースト上位の戸部がいるから人が集まってくる。自然と葉山もいるから、葉山グループができる。すると、全員いつものグループ会話が始まる。なぜか俺を交えて。その状況がここ二週間ほど続いている。
「なぁ、葉山。なんで戸部は俺に話しかけてくるんだ?流石にぼっちの俺にこんなに相手してたら皆んな不自然に思うだろ。戸部がいたらお前らも集まってくるし。今まで通り、俺なんかほっとけよ。」
「あぁ。戸部か。アレだよ。修学旅行の。」
いや修学旅行が終わってからの変化だからそれは分かってるんだけどな?修学旅行で関わったのあの時ぐらいだし。俺が聞きたいのは、なんであんな事をした奴に話しかけてくるのか?ってことなんだが。
「俺も聞いた訳じゃないから想像しかないけど、多分感謝してるんじゃないかな。あのまま戸部が姫菜に告白してたら俺たちの関係は壊れてた。それを感じ取ってるんじゃないかな。」
なるほど。だがそれだけなら俺に必要以上に関わる理由にはならないはすだ。
「感謝と同時に対抗心燃やしてるんじゃないか?嘘とはいえ、お前は姫菜に告白してるからな。ヒキタニに姫菜をとられないように、監視してるんだろ。」
「監視っておい。だが理由は分かった。だったら別にそんなことしなくていいからって言っとけ。お前らのグループ守ったんだから、俺の日常を壊すな。」
「そういうなよ。俺も感謝してるんだ。戸部を止められなかった。そしてお前が解決して、今あの二人とすれ違ってるんだろ?そこについては申し訳ない。だが、俺たちを守ってくれたことは本当にありがたいと思っている。」
ちっ。申し訳ないと思ってるなら俺のちょっとしたしたお願いも聞いてくれよな。
「それはできないな。俺はお前が嫌いだから。」
ふん。俺もお前が嫌いだよ。
授業も終わったし、SHRが済んだらさっさと帰るか。でもこんな時に限って面倒ごとご起きるんだよなぁ。
「比企谷、放課後、職員室に来てくれ。」
「なんすか平塚先生。おれ今日は、ちょっとアレがアレなんで早く帰らなきゃなんですが。」
「そういうな。真面目な話だ。君が真剣に答えればすぐ終わるさ。」
まぁそういうことなら仕方ない。つか真面目な話ってことは奉仕部の事だよなぁ。メンドくさ。バックれるか?いや後々そっちの方がダルいな。やっぱり行くしかないか。
「失礼します。」
「ああ、来たか。」
「奉仕部には行きませんよ。」
「やはり部活には顔を出していないんだな。」
「ええ、行く必要性も感じませんので。」
「まぁ確かに奉仕部の話だが、部室には行かない。君の本音が聞きたいんだ。」
俺の本音?
「君を奉仕部に入部させてから様々な依頼があった。だが千葉村や文化祭、この間の修学旅行で君がした事はいささか度が過ぎている。それは君が望んでやった事なのか?仕方なく君がやった事なのか?どっちだ?」
「いやあんな事好き好んでやりませんよ。」
「ではなぜやった。」
「雪ノ下や由比ヶ浜がなんの案も出さないからですよ。ですから仕方なく。」
「そうか。君は奉仕部に戻るつもりはあるのか?」
「あいつらとの関係がどうにかなったら、ですかね。」
「分かった。なら無理に奉仕部に行かなくてもいい。ただ退部は認めない。整理がついたら戻ってこい。」
あれ?てっきりもっとねばられると思ったのに。意外と先生いい人?なんでこの人結婚できないんだ?って危な⁉︎
「なんか失礼な事考えなかったか?」
いえなんでもございません!
「そうか、まぁ何か悩みがあれば言ってくれ。ラーメンでも食べながら聞こう。」
いやぁ意外と早く済んだし、いい先生だって事も分かったし、良かった良かった。さぁ帰ろう!我が愛しきマイホームへ!まぁ俺が買ったんじゃないけど。
「ヒッキー!」
あ?
「ヒッキー、奉仕部来ないって本気なの⁉︎」
「由比ヶ浜か。なんでそんなこと知ってんだよ。」
「今平塚先生と話してたでしょ!そんなことよりどうなの⁉︎」
「そうだ。しばらくは部室には行かない。って最近行ってないだろ。」
「そうだよ!なんで部活来ないの!私もゆきのんも待ってるのに!」
「いやお前ら俺の顔見るたび逃げてただろ。そんなんで行っても意味がない。それに今日はアレがアレだしな。」
「そんなの関係ないし!ヒッキーキモい!」
「いや、キモいってなんだよ。」
「いいから部室行くの!」
「帰る。」
付き合ってられん。さっさと行くか。
「待ちなさいヒキガエルくん。」
「今度はお前か、雪ノ下。」
「由比ヶ浜さんを無視して帰るなんていい度胸ね。その馬鹿な考え方を直してあげるから部室に来なさい。これは命令よ。」
「断る。奉仕部に行かないことは平塚先生も承諾済みだ。よって俺がその命令を聞く必要はない。」
「そんなこと関係ないわ。私は部長よ。」
「いいからどけよ。」
「また逃げるの?そうやって逃げてばかりでは何もできないわよ。」
「逃げじゃねえし、そもそも何もするつもりもねえ。ってか前も言っただろ?世界を変えるなんて言うならまず自分から変われ。それができないなら、できもしない理想なんて語るな。じゃあな。」
「ちょっ!待ちなさい!比企谷くん!」
あーメンドくせぇ。今まで何も干渉してこなかったくせに絶対来ないとなると罵倒してきやがる。いつかは部活行こうと思ってたけど、ここらで切るか。
パサッ
ん?今なんか落とさなかったか?あれ鞄閉まってなったかな。なんだこれ?本?暗くてよく見えない。俺のじゃないな、これ。
ええと、英語の題名?ってかノートかこれ。
デスノート?
なんだこれ?
不定期更新なので次がいつになるか分かりませんが、早めに投稿したいと思っていますので次回もよろしくお願いします!
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やはり俺がデスノートを使うのは間違っている
そのノートは黒かった。(小並感)いや本当にそうなんだって。題名デスノートって書いてあるだけだし。しかしデスノート?死のノートってこと?なんだそれ?見た方が早いか。とりあえず1ページ目めくってみるか。あ?中も英語かよ暗くて読みづらいし…。ええとThe human whose…
簡単に訳すと、このノートに名前を書かれた人間は死ぬ、ってとこか。…はぁ?ノートに名前書かれたら死ぬ?おいおい材木座、お前、黒歴史ノート落としてるぞ。明日全校生徒にバラしてやろうか。きっと材木座は名前を書かれなくても死ぬ。社会的に。いや、材木座の持ち物じゃないか。そもそもあいつは剣豪将軍だかなんだかの設定だからこんな感じのテクニカルなチート能力は考えないか。それよりまずあいつなら英語なんかで書かない。バカだから。ホントだよ?はちまんうそつかない。材木座じゃないとすると英語ができる中二病患者か、今話題の外国人中二病患者だろう。なんだよ外国人中二病患者って。わざわざ日本に来て英語で、闇に呑まれよ!っやんのかよなんだそれちょっと見てみたい。とにかくここは総武の生徒が多く通る道だし、明日にでも学校の落し物ボックス的なあの箱に入れておこう。持ち主には可哀想だがこんなの持ってたら俺が中二に見えてしまう。あ?そんな風に思う奴すらいないだろって?うるせぇよいるよ戸塚とか戸塚とか戸塚とか。あれ1人しか居なくね?まぁ、とりあえずは持って帰るか。
ニヤッ
ゾクッ
なんか寒気したんだか気のせいか?
今は学生らしく勉強中。俺ってば友達いなくて目が腐ってるところ除けば基本高スペックだから、勉強はすればするほど頭に入ってくる。しかし数学、貴様は別だ。即刻ギルティ慈悲はない。なんて言っててもやらない訳にはいかないので泣く泣くやるんですけどね。これが世界の理不尽か…。おい雪ノ下、ここから世界を変えてくれ。あー腹減ったなぁ。そろそろ飯の時間だと思…
「おにーちゃーん!ご飯できたよー!食べよー!」
…う。流石マイエンジェルシスター。俺が腹を空かせているところを見計らって声をかけるなんて。兄の腹はもう妹に掴まれているのか。もうお兄ちゃん大天使コマチエルなしでは生きていけない。
「おにーちゃーん?気持ち悪いこと考えてないで早く来てねー?」
まさか腹だけでなく心まで掌握されてるとは…。あいつはそろそろリモコン一つで人の心を操るんじゃないだろうか。
「おう。待たせたな。お、今日も美味そうだな。いつもありがとうな。」
「なに?お兄ちゃん。いつもの捻デレさんはどうしたの?熱でもある?ハンバーグじゃなくて、おかゆ作ったほうがいい?」
「いやなんで礼を言ったら心配されるんだよ…。」
「だってお兄ちゃんが自分からお礼なんて信じられないよ!明日はヤシでも降るのかな⁉︎」
「ヤシじゃなくてヤリだろ。それはそれで痛そうだが。」
「そうだっけ?まぁどっちでもいいや!あり得ないし!」
うーん。その通りなんだがお兄ちゃんは妹がアホの子の影響を受けていそうで心配です。由比ヶ浜め。まさか小町にまで悪影響を与えるとは。これはもう許せんな。なんてアホな事を考えているうちに小町が夕食の準備を終わらせてしまった。
「さぁお兄ちゃん!早く食べよー!」
「そうだな。いただきます。」
「いただきまーす!」
『………では次のニュースです。去年、千葉県内で発生した連続銀行強盗殺人事件の容疑で逮捕されていた加藤 弘樹容疑者が今日の裁判で証拠不十分だとして、無罪の判決を受けました。』
あれ?この裁判、無罪になったのか。朝見たニュースでは有罪判決は免れないなんて言われてたのに。
「怖いよねー。この加藤って人、絶対無罪じゃないよ。さっきチラッて見た時ね、無罪になった時のインタビューで、当然の結果だ、なんてドヤ顔で言ってたんだよ?殺されちゃた人の家族の人達、みんな泣いて睨んでるのにどこ吹く風だもん。こういうこと、法律じゃどうにもできないのかなぁ。」
「まぁ法律にも限界はあるからな。家族が泣いてるからって証拠がない奴を有罪にはできない。」
テレビには殺されたのであろう、男の人の遺影を持った女性と、小町ぐらいの女の子が映っている。女性は加藤に向かって罵倒し、今にも殴りかかりそうなところを他の親戚らしき人に抑えられている。逆に女の子は喪服のスカートをギュッと握りしめて下を向いている。足も震えていて、すぐに崩れ落ちてしまいそうだ。
「ホント、なくならないかなぁ、こういうの。」
なぜかやけに小町のその言葉が、胸に響いた。
実際、ああいうことはよくあるそうだ。罪を犯しても証拠がないため、法律で裁けない。残された家族が泣いて悲しむ。そんなことが。はぁ、いつもはこんな事、気にしないんだけどな。この胸のつっかえはなんだろうか。机に向かってペンを握っても集中できない。仕方ない、今日はもう寝るか。ん?これは…。あぁ、拾ったノートか。しかしデスノート。これが本物だったら、世界は大騒ぎだな。何しろ、世界のどこにいても名前さえ分かってれば人を殺せる。もし、そんなものが犯罪者に出回ったら、大変だな。
………ま、書くだけならタダだし、いいか。明日学校に持っていく前にページを破ればいいし。確か、あいつは、
加藤 弘樹 っと。………ハッ。バカバカしい。寝るか。今日は奉仕部連中と久しぶりに話したせいで疲れてらのかもしれない。明日も学校だ。早めに寝るか。
『………現在新しく入った情報です。連続銀行強盗殺人事件の裁判で無罪判決を受けた加藤 弘樹氏が、明日の釈放のために1日過ごしていた留置所での死亡が確認されました。その直前まで加藤氏と会話をしていた警官の話では加藤氏は急に胸を押さえ苦しみ出し、そのまま死亡したとのことです。死因は心臓麻痺、加藤氏はかねてから、容疑を疑われていましたが……』
感想、評価、批判、誤字脱字報告お待ちしています!
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やはり俺が死神と邂逅するのはまちがっている
あと、この場をお借りして訂正をさせていただきたいと思います。感想欄の返信で、本作はデスノート関連は映画沿いにしていくと言いましたが、やはり映画だけでは難しいと感じ、原作と映画を合わせたものにさせていただきます。ですが、八幡の性格などにより、デスノートのストーリーで八幡を動かすことは難しいと考え、デスノート側のストーリーはオリジナル展開とさせていただきます。トリックや頭脳線などは原作通りのものもありますし、そんな原作と同じものはつまらないという方や、オリジナルは嫌いという方ともいらっしゃるとは思いますが、ご了承下さい。もし、見たくないという方がいらしたら、それは当然のことと思いますので、この作品を切っていただいても構いません。よろしくお願いします。また、俺ガイル原作の方は、チョコチョコ挟んでいきたいと思っていますのでそちらもよろしくお願いします。
長々と長文失礼しました。ではお楽しみ下さい。
くぅー朝はやはり苦手だ。少し低血圧体質なのかもしれない。頭が働かないし、立ちくらみがする。できれば布団を被って、この温もりの中で夢の国へ…。
「八幡!いつまで寝てんの!学校遅刻するよ!片付かないから早くご飯食べちゃって!」
まぁ、そんなこと許されるはずもないか。今日普通に平日だし。でも俺の気持ちも分かってほしい。季節は秋の半ば、段々と冬に近づき、朝はかなり冷え込む。このまま布団から出ずにまた眠りにつきたいと思うのは誰もが経験する事ではないだろうか?よって俺のまぶたが徐々に落ちてきているのも仕方のない事であって…。
「おにーちゃーん!おはよー!朝だよー!そろそろいい加減にしないとお母さん激おこだよ!」
むむ、それは困る。朝から母ちゃんの怒鳴り声は俺の体質的に、嬉しくない。それと小町ちゃん、頼むから起こす時にカーテンいきなり開けないでこれ結構本気で。今日はまぁなんか曇ってそうだからまだいいけど。そんなの大した事ないと思われるかもしれないが、朝弱い人に絶対に寝起きで朝日を拝ませてはいけない。その日の半日近くは機嫌が最悪になる程辛いから。え?ダイビングで起こされるよりマシだって?当たり前だろそんなことされたら半日どころか1日虫の居所が悪くなるね!つかマジでそろそろ起きるか。鬼の笑顔を書いたらこんな感じだろうな、っていう顔して笑っている母さんの幻覚が見えてきた。あ、これ本物ですわ遅かったか。
「はよ起きんか!!」 ゴチン!
鬼のような顔の笑顔とはこれいかに。
んーかなりいい一撃をもらってしまった。おかげで目は覚めたが、危うくさらに深い眠りにつくところだった。
「しかしお兄ちゃんホント朝弱いよね。でも最近、前よりひどくなってない?前ならある程度はすんなり起きてきたのに、今は小町起こしに行かないと起きてこないし。は!これはまさかついにお兄ちゃんの体が小町無しでは朝起きることすらできなくなってしまったって事⁉︎これは大変だどうにかしないと!あ、でも大変だとか言いながらも起こしに行かないっていう選択肢が小町の中にないあたり小町的にポイント高い!」
「ふぁーあ。はいはい高い高い。ったく朝から元気だねぇ。お兄ちゃんはこうして朝飯食べるのすら疲れてるっていうのに。」
「むー。なんかお兄ちゃんの対応が冷たい気がする。まぁいいや!早く食べちゃおう!そろそろいい時間だし!」
お、そう言われれば確かにそうだ。少し急ぐか。しかしなんか今日は天気悪いな。かなり外が暗い。これは雨降んのかなー。ニュースで天気予報ぐらいやってんだろ。
『………続いてのニュースです。昨日無罪判決を受け、今日釈放される予定だった加藤 弘樹氏が昨夜、留置所内で心臓麻痺により死亡しました。』
………なに?加藤弘樹?それって確か…。死んだ?昨日?いつだ?昨日晩飯を食ってた時はそんなニュースはやってなかった。それ以降はテレビは見てない。まさか、あのノートの能力か?
はは、バカな。ありえない。ノートに名前を書くだけで本当に人が死んだ?おいおい、そんな二流映画みたいな設定信じられるか。きっと俺が部屋に行った後に死んだんだ。
「な、なぁ小町。この加藤っての、いつ死んだんだ?昨日飯食ってたときは生きてたんだろ?俺が部屋に行ってからどれくらいだ?」
「んー。あんまり小町も知らないけど、なんか11時頃らしいよ。小町もその時他の番組見てたからよくわかんない。
でも、直前まで警官さんと話してたみたいだよー。そしたら突然苦しみ出して倒れたって。なんなんだろうね。ちょっと不気味ー。」
11時。俺がノートをいじって寝たあたりの時間だ。まさか本当に?ああ、まずい。タダでさえ朝で頭まだ完全に働いてないのに、この事実。クソっ。クラクラしてきた。
「わ、悪い小町。そういえば兄ちゃん朝までに出さないといけない課題があったんだ。ちょっとやってくるから、飯片付けといてって母ちゃんに言っといてくれ。」
「う、うん。っていうか大丈夫?お兄ちゃん。かなり顔色悪いよ?」
「ああ、少し具合が悪いが、問題ない。じゃあよろしく。」
くっ!まさか本物なのか⁉︎このノート⁉︎い、いやまだそうと決まったわけじゃない。落ち着け、焦れば更に分からなくなる。とりあえず状況整理だ。俺は確かに昨日の11時、このデスノートに加藤の名前を書いた。しかし本当にこのノートで死んだかどうかは分からない。なら、それが確定するまで問題はない。よ、よし。少し落ち着いてきて…
「なんだぁ?まだ信じてないのか?」
ゾワッ⁉︎
この感じ、どっかで⁉︎背筋に嫌な汗が流れる。後ろに何かいる!パッと振り向くとそこには、
死神がいた。
異常に長い手足。耳まで裂けている口。背中には折りたたまれた翼。そして人間とは思えない目。どっから見ても人間じゃあない。ああもう。やっと落ち着いてきたのに次はなんだってんだ。
「お?なんだ、思ったより落ち着いてんな。もっと慌てると思って楽しみにしてたのに。」
なんだこいつ、人の気も知らないで楽しみにしやがって。
「十分驚いてる。一周回って悟っただけだ。で?何の用だ。ていうかお前誰だ?なんだ?信じてないってあのノートの事か?お前はなにを知ってる?」
「まてまて、俺は頭よくないからいっぺんに質問するな。一つずつにしろ。」
「じゃあまず、お前なんだ。」
「死神だ。」
予想通りか。次。
「名前は?」
「リューク。好きなものはリンゴ。」
「聞いてないし、興味もない。」
「ひでーな。」
「何の用だ?」
「いやぁ、ノートの拾い主に挨拶しようと思ってな。」
「拾い主?これはお前のか。なら返せばいいのか?」
「いや、人間界にノートを落として、それを人間が拾った時点でもうそれはそいつのもんだ。好きに使えばいい。」
「じゃあなんだ。このノートを使った代償に魂でも持ってくのか?」
「あれ?お前そのノート信じてないんじゃないのか?そういえば本当かどうか聞かれてないな。」
「質問に答えろ。それに死神なんてもんが存在している時点でこのノートは本物だろう。というか今更そこを疑ってたら話が進まない。」
もうこの際、加藤の件は偶然とは思わない。ノートに名前を書たら、すぐに書かれた人間が死にますなんて普通は信じられないだろうが、実際に目の前には死神がいて、俺が名前を書いたら加藤が死んだ。もうこれは受け入れる。今はこの状況についてだ。この死神が事実を言っているとは限らない。できるだけ情報を得ないと…。
「なぁ、比企谷 八幡。お前デスノート使うのか?」
「なに?」
「使わないなら、それ返してくれよ。他の人間に渡すから。早く決めてくれ。」
「使うと言ったらどうする?」
「さっき言ったろ?お前の好きにすればいい。気にくわない奴を殺してもいいし、見ず知らずの奴を殺してもいい。どう使うかは持ち主次第だ。」
「じゃあ、使わない言ったら?」
「その時はデスノートに関する記憶だけを消し、デスノートを回収する。それだけだ。で?どうするんだ?使うのか?使わないのか?」
「まだだ。これには英語でルールらしきものが書いてあった。それを全て知ってから判断する。」
「あれ?それも知らないのか?わざわざ書いたのに。しかもお前らの世界で一番ポピュラーな言語で。」
「あいにく、英語は得意教科じゃなくてな。必要以外英語を読むのはごめんだ。」
「ええー、メンドくさ、人間て。まぁいいけど。それはデスノート。ノートに名前を書いたら相手は死ぬ。殺す条件は相手の名前と顔が一致すること。どっちか片方だけじゃダメだ。だから、同姓同名の人間は死なない。死因は名前だけ書けば心臓麻痺。名前を書いて40秒以内に死因を書けばその通りになる。そして更に死因を書いてから6分40秒以内ならその人間の死ぬ直前の動きを操ることができる。まぁ、そんなとこだな。」
ふむ、かなりのチートだな。名前と顔さえ知ってればどんな奴でも殺せるって訳か。しかし、
「それだけじゃないだろ。もっと細かいルールがあるはずだ。こんなフィクションみたいな代物、それだけであるはずがない。」
「いやぁ、それについてはもう知らない。デスノートのルールについては多すぎて死神本人にも分からないことが多い。」
「おい死神、教えといてやる。嘘をつく時は声の質とトーンに気をつけろ。その顔じゃ嘘ですって言ってるようなもんだ。」
「ほぉ、お前、思ったより頭いいのな。」
正直、今のはカマを掛けただけだ。だがこいつが拾い主にルールについて教えろなんて言ってもってハイそうですかとすんなり了承するわけがない。最初の楽しみにしていたというところでおそらく、こいつは快楽主義者だ。楽しければなんでもいい。なら、そこをついてなんとかもう少し情報を探る。別にこのデスノートを使いたいわけじゃないが、このまま返してしまうのは危険だ。本当に記憶だけを消すとは限らない。できればこのまま流れればいいんだが…。
「まぁ確かにもう少し俺が知ってるルールはあるが、それは死神に対するルールだ。あまりお前が気にすることじゃない。」
「そういう訳には…」
「おにーちゃーん!学校遅れるよー!今日行かないのー⁉︎」
っ小町⁉︎まずい。今部屋に上がってこられたら…!
「い、いや大丈夫だ!すぐに行く!」
「ああ、学校。チラッと見たことはあるな。中々面白そうな場所だったな。」
「っち!死神!この話の続きは学校が終わってからだ!正直なにがなんだかまだよく分からん!だから少し時間をくれ!」
「お?まぁいいけど。」
「いいか、学校が終わったらだ!それまでにはなんとか決めるからなにもするなよ!」
「はいはい。」
くそっ!まだ頭の整理がついてないんだが、とりあえずは学校でなにか対策を考えないと!素直にノートを返せばもしかしたら殺されるかもしれない。だが使う気も今の所ない。使えば俺の身の安全は保証されるかもしれないが、そのために他の人間を殺すのは無理だ。どうする⁉︎
だが、今はそれより、遅刻する!俺がじゃなく、小町が!小町はいつも俺のチャリの後ろに乗って通学している。だが、今は死神との会話のせいで未だかつてないほどの大ピンチ。速攻でチャリをこがなければ!待ってろ、マイシスター!
そういえば、あいつ、やけにすんなり使うかどうか決めるの後回しにすること許したな。思ってた通り快楽主義者ならあそこで許可はしない。どうも、引っかかるな…。
感想、評価、批判、誤字脱字報告お待ちしております!
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そして俺は、決意する。
なにはともあれ、良くも悪くもやっと話がそれらしくなってくると思います。相変わらずの駄文ですが、楽しんでいってください。
「じゃあお兄ちゃん、行ってきますアンド行ってらしゃい!また事故らないように気をつけてね〜!」
「おう、小町も頑張ってな。」
「当然!」
ふぅ、なんとか小町は遅刻させずに送ることができた。小町も曲がりなりにも受験生だしな。遅刻でも内申だったり滑り止めの私立の推薦が貰えなかったりするかもしれない。俺の時は滑り止めなんて受けさせてもらえなかったが、両親とも小町にはだだ甘だから私立も受けろと言ってるらしい。まぁそれは当たり前だな。あんな可愛い娘が浪人しますなんてあの親、詳しくは父親が許すはずが無い。あれ?俺長男だよね?初めての子供だよね?冷たくね?なにはともあれ、俺の遅刻は決定したのでずっと気になってた疑問を解消しようと思う。
「なんでお前が付いてきてる、死神。」
「ケケケ、なんだやっと俺と話してくれるのかよ。さっきまでずっと無視してたのによ。」
「当たり前だ。公衆の面前でビックリ生物と喋れるか。」
「なんだよ、今は喋ってるじゃねぇか。」
「今は周りに誰もいないからな。つか、だれもお前の事気にしねぇな。もしかしてお前俺と同じくらい影薄いのかよ?」
「いやいや、ハチマンと同じくらい影薄いのとかいないだろ。」
あ?なんだこら。ケンカなら買うぞ?材木座が。って俺じゃないのかよ。しかも全く関係ない材木座。哀れ。
「デスノートに触らなきゃ他の奴は死神は見えない。しかも見えんのはそのデスノートの死神だけだ。まぁ今は俺の姿はハチマンにしか見えないって事だ。」
「なるほどな。ってかそれまだ教わってねぇぞ。もうルールはないんじゃなかったのかよ。」
「別にお前に教える必要はないだろ。」
「じゃあなんで付いてきてるんだよ。待ってろって言ったろ。」
「俺だって待ってるつもりだったけど、お前デスノート持ってきてるだろ。死神はデスノートから離れられないんだよ。」
「また知らないルールだ。」
「なんだよ文句言うなよな。言ったろ。まだルールはあるがそれは死神に関するルールで所有者が大体知っとけばいいのはハチマンの部屋で教えたやつだけだ。」
「はぁ、分かった。ならお前から俺にルールを教えなくていい。だが、俺から聞かれたことは答えろ。それでどうだ。」
「それもハチマンがデスノートをどうするか次第だ。使うならある程度は考えてやる。もし使うとしても教えるかは気分次第だ。俺は所有者に肩入れするつもりはない。お前らで好きにしてくれって感じだ。」
「傍観者ってことか。」
「まぁそうだな。俺は面白いものを見に人間界に来たんだ。俺が関わったら面白くない。だが安心しろ。もしハチマンに敵対する奴がいてもソイツにも肩入れはしない。まぁ初めての所有者だ。気分がいいことの方が多いかもな。」
はぁ、前途多難だ。こちとらまだノートを使うかどうかすら決めてないのにいつの間にか使う方向で話が進んでいる気がする。こういうのを外堀を埋められるっていうのかな。
「まぁ、もうどうでもいいや。もうその条件でいい。ただし学校では話しかけてくるなよ。話しかけてられても無視するからな。」
「さぁ、どうかな。面白そうだったら茶化すかもな。」
コイツ…。ホントにいい性格してやがんな。絶対友達にしたくないタイプだ。あれ?俺どんなタイプでも仲良くできねぇわ。関係なかったか。いやでも戸塚とは仲良くできたな。ああ、なるほど。いわゆる俺に対する相性か。例えば、
葉山→こうかはいまひとつのようだ…。
死神→こうかはいまひとつのようだ…。
戸塚→こうかはばつぐんだ!
やっぱりこの俺に届くのは戸塚タイプだけか…。戸塚以外の敗北を知りたい。もう自分でなに言ってるか分かんなくなってきたところで学校に着いたか。ふぅ、覚悟は決めた。あの鉄拳一撃で小町の遅刻が回避できたなら安いもんだ。さあ、行くぞ結婚できない怪人ヒラヅカ!拳の準備は十分か!
「遅刻するなと何回言ったら分かるんだこのバカ!」ズドン!
「ごほぉ⁈」ガクッ
前言撤回だ。俺に届くのは戸塚タイプだけじゃなかったか。
平塚→いちげきひっさつ!→New!
辛い。
「おいおい、ホントにコイツ人間かよ…。くらったら死神でもヤバそうだ…。」
もう死神ですら平塚先生は人間に見えないのか…。これはタイプとかの問題じゃない。生物カテゴリの違いだったか…。
「はぁ〜。やっと終わった。」
いやマジで地獄かと思った。死神の野郎、面白そうだったらどころか、常に話しかけてきやがった。おかげで授業には集中できねぇわ、眠りたくても眠れねぇわ、こんな時に限って戸部がいつも以上に絡んでくるわで、俺の神経ゴリゴリに削られていったわ!
「クソが、てめえの所為で普段より疲れたわ!どんだけ話しかけてくんだよ!」
「いやだって面白かったろ?あの戸部って奴の後ろからあいつの体に合わせてすり抜けて話すの。」
いやそうだけど!戸部のいつもの分かりづらいジェスチャーに加えて、戸部の顔が全然体に合ってない死神の顔なんだぞ!しかも死神がいう言葉が「りんご食べたい」だぞ!面白すぎて声出ちまったわ!おかげで常に変な目で見られてる俺がさらに冷たい目で見られたわ!まあ別にいいんだけどね!あんまり関係ないし!あんまりどころか全く関係ないか。
「ところで、使うかどうかは決まったのか?」
「うっ。」
やべー。全然考えてなかった。いや言い訳をさせてもらうとね、死神が話しかけてくるじゃん?普通に会話する訳にもいかないから基本無視するんだけど、無視するとコイツめっちゃ悲しそうな顔のフリすんだぜ?考え事できる状況じゃなかったんや!あの悲しいフリバレバレの顔はズルい。ズルいったらズルい。異論は認めん。
「いや、それは家に帰ってからのお楽しみだ。元からそのつもりだったんだから…」
ん?嫌な感じのオーラがこの先で出ている。これはあれだ。あいつらだ。メンドくさい。少し遠くなるが回り道して…
「あら?どこに行こうというのかしら。この比企谷菌は。」
「もう、そうだよヒッキー。部室はあっちだよ?」
はぁ、やっぱりこいつらか。もうホントいいよ。正直もう構ってやる余裕が全然ないし。
「ケケケ、なんだよこいつら。ハチマンのメスか?」
よし、ちょっと黙ってろ死神。お前にも構う余裕はない。ないっつうか構いたくない。今日もうお前かなり遊んだろ。我慢してくれよ。つか、メスって言うな。
「何か言ったらどうなのかしら?私達がわざわざ迎えにきてあげたのよ?泣いて感謝しなさい。」
「あのな、雪ノ下。もう俺は部活に行くつもりはな…」
プルル、プルル
なんだよホントに今日は。俺がなんかしようとすると絶対邪魔入るよなぁ。今日は厄日か!で?電話か。誰だ?って母さんか。なんか足りない調味料でもあったっけ?。まだ仕事中のはずだけど。
「はいよ。なんの用だよ?」
『八幡⁉︎大変よ!』
はい?大変?醤油と塩とソースがいっぺんになくなったのだろうか?だとすれば確かに大変だ。今日の夕飯はマヨネーズとケチャップで味付けしなければいけなくなる。さすがの小町もそれでは美味い飯を作れないだろう。
『お父さんが車に突っ込まれたの‼︎今仕事抜け出して小町迎えに行ってるからあんたは直接○○病院に行って!』
………え?親父が事故った?まずい、本当に今日は厄日だ。目の前が真っ白になる。ダメだ。ここで焦ってもなんにもならない。確か○○病院なら総武高校からはすぐ近くだ。俺も入学式に事故った時に入院していたから場所はわかる。と、とりあえず急がなくては。
「わ、悪い雪ノ下、由比ヶ浜。親父が事故った。すぐに病院に行かないといけない。そこを退いてくれ。」
「はぁ?貴方ついにお父さんを事故に合わせてまでも部活に来ない言い訳にするの?流石に見損なったわよ?」
「そうだよヒッキー!お父さんの所為にするなんてサイテー!」
っ!
「もう、なんでもいい。俺は行くぞ。」
「あ、待ちなさい!比企谷くん!」
「ヒッキー!」
くそッ、親父が突っ込まれたってどんな時にだよ!まさか営業回りで歩ってる時か⁉︎だとしたら最悪だ!まず助からないだろ!
「おい死神!親父が死にそうかどうか分からないか⁉︎」
「んーまぁ、俺たち死神は人間の名前と寿命が分かるがそれは顔を見ることが条件だ。今の状況じゃ分かんないな。」
ちっ!死神も万能じゃないって事か!もうすぐで病院に着く!急げ!
「親父‼︎」
なんとか病院について中に入るとすぐに母さんと小町を見つけた。
「八幡…。」
母さんは目に涙を溜めていて、すぐに泣き崩れてしまいそうだったが、その腕の中で号泣している小町をなんとか慰めている。
「ああ、ご家族の方揃われましたか。」
振り返ると丸顔のふくよかな医者らしき人が話しかけてきた。
「今、全力でお父さんを手術をしていますが、道を歩っている途中でいきなり普通車に引かれたそうですから、かなりひどい状態です。覚悟を、決めておいたほうがよろしいでしょうな。」
「そんな…。」
母さんは呆然といった表情になり、小町はさらに激しく泣いた。かくいう俺は、悲しみと、突っ込んだ車に対する怒りが湧き上がってきていた。
「どうにも、飲酒をしていたそうでね、ぶつかった運転手。会社の仕事がうまく行ってこの昼間から酒を会社の全員で飲んでいたそうなんですよ。そして運転手は酒が入ったまま追加の酒を買いに行ったときに…。なんにしても許される事ではありませんな。」
飲酒運転だと?酒を飲んで、車を運転して、親父をひいたっていうのか?
…………。
「ごめん、ちょっとトイレ行ってくる。」
「おい死神。」
「なんだ。」
「決めたぜ。」
「俺にデスノートを使わせろ。」
「なんだ、親父をひいた奴でも殺すのか?今のその一時の怒りで使うのか?」
「ああ。でも勘違いするな。別に復讐しようって訳じゃない。自分のすべき事に気がついただけだ。」
「ほお?」
俺は…………
「俺は、デスノートを、俺の大切なものを守る為に使う。だから、お前の期待している様な面白い事はほとんどない。それでも、俺に使う権利をよこすのか?」
「最初に言ったろ。この人間界デスノートをお前が拾った時点でそれはもうお前ものだ。お前のものをお前がどう使おうとそれはお前の勝手だ。それに、それはそれで面白そうだ。人間が、自分の欲望の為にじゃなく、人の為にそのノートを使うのは初めての事だからな。俺はその大切なものを守るっていうお前のもがく姿を見て楽しませてもらう。」
「へ、いい趣味してんなお前。いいぜ、楽しみにしとけよ、リューク。面白いもん、見せてやるよ。」
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