インフィニット・ストラトス~空を切り裂く七つの翼~ (紅優也)
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プロローグ
第三者side
『転生者』と呼ばれる者達がいる。
『神』が勘違いや間違い等で殺され様々な世界に転生し主人公に匹敵する(もしくはそれを凌駕する)活躍をするのと言うのがほとんどであるが中には自分の勝手な考えでその世界を変えてしまう人間までいる。
しかし『世界』は本来転生者を『拒絶』する。
本来転生者は世界に対する『異物』でありその存在を許しはしないのである。
その結果生まれるのが『オリキャラ』であり『世界』にとっては自らを守護する『抑止力』である。
しかしそれでも『神』は
彼等にとってそれはただの遊びなのだから........
...................
『おらあ!!』
『へぶ!?』
ここは転生者達に『インフィニット・ストラトス』と呼ばれてる世界であり今は原作前.......この世界の主人公『織斑一夏』が誘拐される場面である。
そこにいた転生者である『神崎翔』が助けたのだ。
まあ............
『(やりぃ♪このまま一夏を助けたってことで千冬とフラグを立てて.........ぐふ。)』
最低な事を考えていたが。
「夏兄、助けて!!」
「!?春!!」
彼が踏み台にしようとしていた少年は彼の姉と同じ位大切な『弟』の悲鳴を聴いて翔をそっちのけで彼を助けにいった。
『(な!?何で一夏に弟がいるんだよ!?まさかあいつも転生者か!?)』
「春二を離せ!!」
一夏はそう言いながら彼の弟である『織斑春二』を車に押し込もうとした男に飛びかかる。
が、悲しいかなたかだか剣道をしている男子が訓練をした軍人に敵う訳がない。
そして..........
「..........悪いな。」
バチ!!
「!?う......」
一夏はいつの間にか後ろにたっていた『銀髪』に『眼帯』をつけた少年にスタンガンを首に押し付けられ気絶する。
「な、夏兄....「恨むなら......弱い自分か強すぎる姉にすることだな。」がふ!?」
春二もまた彼に当て身をくらい気絶する。
「......連れていけ。」
『『『は!!』』』
少年は軍人達にまるで指揮官の様に言い彼等もまたその命令に従い二人を車に押し込むとそのまま連れ去った。
「さて......」
少年は自然な動作で神崎翔から放たれた蹴りを回避した。
「......目撃者は排除しないとな。」
『てめえ......モブキャラが俺のハーレムを邪魔すんじゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!』
そう言って少年......『ヘイル・ボーディッヒ』は飛びかかってきた神崎翔を軽くいなすと彼の足を『蹴り砕いた』。
『あぐ......ひ!?』
堪らず足を押さえた神崎翔が見たのは......ヘイルが彼の至近距離に構えた拳銃だった。
『た、助け......「さようならだ。」』
たった一発の拳銃の弾丸で我が儘な転生者神崎翔は死んだ。
その後(とは言っても一夏達の誘拐の数時間後だが)でヘイルは彼等の姉である『織斑千冬』に彼等の監禁場所を伝え原作通り彼の姉である『ラウラ・ボーディッヒ』と出会う事になるのだが......それはまた別の話である。
如何でしたか?
尚、この作品に出てくる転生者は基本チョイ役か噛ませ犬です(笑)
次回もお楽しみに!
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第一話
第三者side
織斑一夏と春二の兄弟が揃って拐われ原作通り千冬がドイツで教官をした後IS学園に赴任して数年たった。
彼ら兄弟は今......
..........
春二side
「な、夏兄......背中に視線が......」
「俺もだよ、春......」
僕『織斑春二』背中に殺到する女子の視線について夏兄に相談したら夏兄も疲れきった声で僕に答えてくれた。
まあ、クラスの男子が僅か四人じゃなあ......
あ、因みに僕らは今『IS学園』にいるんだ。
え?何でかって?それは僕らが世界で最強と名高い『女性にしか操れない』兵器である『IS<インフィニット・ストラトス>』を男子なのに動かしたからなんだ。
「全員揃いましたね~~~~?それではSHRを始めますよ~~~。」
「「「『『『......』』』」」」
入ってきた先生にクラスメイトはみんな無言だった。
「え、え~~~~と、一年一組の副担任の『山田摩耶』と言います。皆さん宜しくお願いしますね?」
「「「『『『......』』』」」」
......無視は止めてあげようよ、山田先生涙目だよ?
「「よ、宜しくお願いします。」」
僕と金髪の男の子が山田先生をフォローした。
流石に入学早々に誰かが泣いた何て嫌だしね。
「そ、それでは自己紹介を始めますね!
......織斑君!織斑一夏君!」
「あ、はい!」
夏兄が山田先生の声に応じて教壇の横に立つ。
因みに僕らの席は何故か一番真ん中の最前列隣り合わせだった。
「織斑一夏です。趣味は剣道でIS初心者ですが宜しくお願いします。」
あ、凄い模範的な自己紹介だ。
何故か驚いている女の子もいたけど。
「と、忘れてた。春、カバンにある竹刀と板を出してくれ。」
「あ、うん。」
僕は夏兄に言われた物を取り出して渡す。
「良いか?俺の許可無く春に手を出したりしてみろ?こうなると思え!!」
次の瞬間夏兄は板を放り投げて竹刀で真っ二つにした。
「以上で俺の自己紹介は......「クラスメイトを恫喝するな馬鹿者。」ん?げえ、呂布!?」
ゴッ。←冬姉が夏兄の頭に出席簿を叩き付けた音。
「
「
???二人がアイコンタクトしてるみたいだけど僕には良くわからなかった。
「あ、織斑先生。職員会議は終わったんですか?」
「ああ、ホームルームを任せてすまなかったな山田君。」
そう言って冬姉は頭を抱えている夏兄を跨いで教壇の真後ろにたった。
「諸君、私がこのクラスの担任の織斑千冬だ。私の仕事は諸君を一年で使い物にする事だ。私の言うことは良く聞き、良く学べ。
逆らっても良いが......安全は保証できんぞ?」
冬姉、それじゃ独裁政治だよ?
『『『キャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!』』』
「ニャ!?」
僕は突如鳴り響いた周囲からの声に耳を塞いだ。
『千冬様!本物の千冬様よ!』
『私、御姉様に憧れて北海道から来ました!』
『御姉様の授業を受けられるなんて感激です!』
『私、御姉様の為なら死ねます!』
相変わらず冬姉って人気だよね。
「......毎年私のクラスにバカが集うのは気のせいか?」
冬姉、自分の人気再確認したほうが良いよ?
『御姉様!もっと罵って下さい!』
『そして貴女だけの奴隷にしてください!』
無視だ、無視しよう。
「で?何のつもりでクラスメイトを恫喝した?」
「千冬姉、俺は......」
ゴッ←夏兄の頭にまた出席簿が炸裂した音。
「学校では『織斑先生』だ。」
「はい、織斑先生......」
僕も気を付けないと......
「次、織斑弟。」
あ、僕の番だ。
僕は頭を押さえた夏兄の横を通過して教壇の横に立った。
......
一夏side
俺『織斑一夏』は頭を押さえながら俺の最愛の弟である春の自己紹介を聞く立場になった。
あ、緊張してる。
......箒と山田先生と千冬姉以外の女子の目を潰してやろうかな?
「お、織斑春二です。今日から宜しくお願いしましゅ!」
......噛んだな。あいつ緊張すると必ずドジっ子属性がつくからな~~~。
「あ、あわわ......し、失礼します......ぎゃん!?」
今度は転んだよ。
『『『......キャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!』』』
うお!?
『ドジっ子!しかも男の娘!』
こいつ、春が気にしていることを......!!
『地球に産まれて良かった~~~』
後悔させてやろうか?
『何か癒される!』
おお、もっと癒されろよ。
『ベッドに連れてなでなでした......『『シュッ!』』「「
不届き者が多いなぁ。
「ちょっとあなた。」
「ん?何だ?」
振り向いた先にいた金髪を縦ドリルにした女の子を見て俺は確信した。
「(こいつ......
「あなた、もしかして
「おう、今日から宜しくな。え~と......」
「セシリアですわ。『セシリア・オルコット』。以後お見知り置きを。」
「おう、これから宜しくな。」
俺はセシリアとがっちり手を組んだ。
因みに隣の席で「「何で夏兄(姉さん)の
如何でしたか?
次回もお楽しみに!
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第二話
春二side
僕が夏兄と入れ替わると......クラス中の女子の視線が僕に集中した。
き、緊張するよう......
「お、織斑春二です。今日から宜しくお願いしましゅ!」
か、噛んじゃった......やっぱり僕って上がり症だなあ......
「あ、あわわ......し、失礼します......ぎゃん!?」
今度は自分の足に引っ掛かって倒れてしまう。
ううう......これじゃあ中学生の頃の二の舞だよ......
『『『......キャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!』』』
え?何この喚声?
『ドジっ子!しかも男の娘!』
あう......僕が気にしてる事なのに......
『地球に産まれて良かった!』
そ、そうなのかな?
『何か癒される!』
お願い、癒されないで(涙)
『ベッドに連れてなでなでした......『『シュッ!』』「「
夏兄に冬姉、顔すれすれにボールペンを投げて手が滑ったは無いよね?
相変わらずの二人に溜め息を吐きながら席に座ると......夏兄が
「「何で夏兄(姉さん)の
僕の隣で金髪の男の子がぼやいていた。
「あれ?君も大変なの?」
「うん、姉さんが極端なブラコンでね......まあ、ここであったのも何かの縁だし自己紹介しない?」
「あ、うん。僕は織斑春二、夏兄や冬ね......織斑先生がいるから春二で良いよ。」
「僕は『セシル・オルコット』姉さんが同じ教室にいるから僕もセシルで良いよ。」
「うん。今日から宜しくねセシル。」
「うん。宜しく春二。」
僕らは苦笑いをしながら握手をしていた。
「『篠ノ之箒』だ。今日から宜しく頼む。」
僕が聞きなれた声に振り向くとそこには黒い髪をポニーテールにした女の子......僕と夏兄の幼なじみ(夏兄曰く『ファースト幼なじみ』)である箒姉がそこに立っていた。
因みに箒姉も......
「ああ、弟である優に言い寄ってみろ
黒い......黒いよ箒姉......
さっきの発言でわかるように箒姉も極端なブラコンだ。まあ、優が対人恐怖症って事もあるだろうけど。
あ、冬姉に叩かれた。
「し、篠ノ之優です。よ、宜しくお願いします。」
「......篠ノ之弟、山田君の後ろで自己紹介をするのは止めろ。山田君が困っているだろう。」
「え、ええと何で私の後ろにいるんでしょうか?」
ああ、やっぱり......
箒姉の弟である優が山田先生の後ろで震えながら自己紹介をしていた。
因みに優は小学一年生の頃からいじめ(主に金髪碧眼や銀髪オッドアイなのに生粋の日本人という訳のわからない男子)や性的な言い寄り(主に成人してる女性)等をされた為に箒姉みたいな家族や僕らみたいに優自身が信頼出来そうって判断した人間しか一緒に入れなくなっちゃったんだ。
因みに山田先生、初対面で優に信頼される何て凄いですね。(僕や夏兄は一年かかった。)
「何ででしょう凄い保護欲が沸いて来るんですけど......?」
「山田君、気持ちはわかるが篠ノ之姉が君に殺意を向けているから早く返すんだ。」
確かに小柄な体(『鈴』姉とほぼ同じ背丈)+小動物みたいな目+僕と同じ男の娘+生まれたての子鹿みたいに震えていたらそりゃ保護欲が沸いて来るよね......まあ、それで優と仲良くしたら箒姉や箒姉と優のお姉さんである束姉が承知しないだろうけど。
優は山田先生から離れると急いで夏兄の隣の席にやって来て教科書で顔を隠した。
さっきの優の自己紹介で箒姉の殺気を受けたから女子は全員が黄色い声援は出なかった。
「セシリア・オルコットですわ。イギリスの代表候補生ですがそれは関係無いので普通に接して欲しいですわ。
それから......弟のセシルを欲しいなら......
え、笑顔なのに怖い......しかも夏兄や箒姉同様冬姉に叩かれたし......
「次、オルコット弟。」
「はい。」
セシルが教壇の横に立つと女子達の視線が集中した。
ま......男子が個性的だからなぁ~~~~~~
「セシル・オルコットです。代表候補生の姉さんがいますがISについては全くの素人なのでご教授いただけると嬉しいです。
一年間宜しくお願いします。」
そう言ってセシルはにこりと微笑む。
うん、男の僕でも惚れ惚れするくらいの笑顔だ。
『『『......キャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!』』』
女子達の声が一斉に高くなる。
『男子!四人も男子がいる!』
『一人はイケメンで一人はドジっ子で一人は男の娘で最後は英国紳士!』
『地球に産まれて本当に良かった~~~~~~』
『お母さん、今日は河原の花以外をお墓に供えます。』
うん......何このアイドルのライブ会場みたいな空気。
『(まさか一夏だけでなくヒロインズにまで弟がいたなんて......ふふ、残りのヒロインズにもいそうだからその子達も私の虜にして最高の逆ハーレムを築かないと♪)』
何か悪寒を感じたけど気のせいだと思いたい。
「(織斑君は相変わらず人気者だね。私の事なんて覚えてないだろうな~~~~~~)」
?あれは......『里奈』姉?何で溜め息吐いてるんだろ?
ゴッ!←教壇に冬姉の出席簿が炸裂した音。(尚、教壇はへこんでいる。)
「静かにしろ馬鹿者共。黙らんとグラウンドを百周させるぞ。」
冬姉の恫喝で一瞬で静まった。
.......初日から前途多難だよ~~~~~~!!!
二話目です。
尚、優を苛めたり言い寄ったりした相手は転生者です。
次回もお楽しみに!
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第三話
春二side
「(わ、わからない......)」
僕は今ISについての授業を受けているんだけど......殆どわからない......
ISについての説明書は一応貰ったんだけど読む機会が無くていまだに家の本棚に入ってるんだ。
因みに夏兄は古い電話帳に間違えて捨ててた(捨てた後で気付いて青ざめてたけど。)
「織斑一夏君、織斑春二君、何かわからない所がありますか?」
「「全部わかりません!!」
「......織斑兄に織斑弟、春休み中に説明書が渡された筈だが?」
「古い電話帳に間違えて捨てました。」
「自宅に新品の状態で置いてあります。」
ゴッ!←夏兄の頭に冬姉の出席簿が炸裂した音。
ペチン←冬姉が僕の頭を叩いた音。
「~~~~~~!!」
「うきゅ!?」
「織斑兄、捨てるな。織斑弟、後で自宅に行って持ってこい。」
「「はい......」」
所で僕と夏兄の扱いが全く違った気が......
「気にするな。」
「は、はあ......」
え?読心術?
......
「セシリア、ISについて教えてくれ。」
「何故私に聞きに来ないんだ!?」
休み時間に夏兄がセシリアさんにISについて聞きにいったら箒姉が食って掛かった。
「あ~~~箒の説明はとんでもなく抽象的だから覚えられねえんだよ。」
「う.....」
箒姉も自覚はしていたのかすぐに下がった。
「一夏、姉さんは知識を詰め込み過ぎるからきついと思うよ?(主に時間的に)」
「う......」
セシルは身をもって知っているのか乾いた笑い声をあげる。
「う~~ん......じゃあ誰にってそろそろチャイムがなりそうだから席に座ろうぜ。」
僕らは夏兄の言葉を聞いて慌てて席についた。
因みに優は廊下から来る視線を怖がって(いつの間にか)用意した『段ボール』の中で震えていた。
......
「授業の前にクラス代表を決めようかと思う。」
教室に入って早々に冬姉はそう言った。
「織斑先生、クラス代表って何ですか?」
「ああ、来週の対抗戦にでたり生徒会議に出席したり......まあ、学級委員長みたいなものだと思ってくれ。」
「はあ......でも何で一時間目とかに決めなかったんですか?」
「..........忘れていたんだ。」
その言葉で僕と夏兄、箒姉と優以外の全員がこけた。
相変わらず冬姉ってずぼらな面があるよね。
「.......尚、自分で立候補するも良し、推薦するも良しだ。」
『あ、じゃあ織斑一夏君を推薦します!』
『あ、じゃあ私は織斑春二君!』
『私は篠ノ之君!』
『私はオルコット君で!』
たちまちの内に僕らの名前が挙がっていく。
う~~~~~ん......どうしよう?
「あの......私はオルコットさんで......」
里奈姉......『西園寺里奈』の言葉で周囲(主に銀髪赤目の女の子や金髪碧眼なのに日本人の女の子
)の空気が変わった。
「......私ですか?」
オルコットさんが怪訝そうな顔で里奈姉を見る。
「は、はい。オルコットさんは代表候補生ですし実績も十分あります。だからクラス代表としてはやって行けるんじゃ無いかなと思って......」
里奈姉の言葉に夏兄、セシル、優の三人がほっとしたのがわかる。
このままオルコットさんに決まりかな?
『納得出来ないわよ!(このままじゃ原作とどんどん離れて行っちゃう......絶対に食い止めないと......!)』
「何がですか?」
『代表候補生だから大丈夫!?誰が決めたのよそんな事!大体イギリスのお嬢様にクラス代表何か任せたら威張りくさって困った事になるの目に見えるじゃない!
だったら男子に任せた方が......』
プツン←僕の堪忍袋の尾が切れた音。
「いい加減にしな......」
「それ以上姉さんをバカにするな!」
僕が怒ろうとしたらセシルがキレた。
「姉さんの思いや努力を何も知らないくせに!何も知らない人間が姉さんをバカにする理由は何処にも無い!」
「オルコット弟の怒りも最もだ。しかし言い方はともかくそいつの『代表候補生だから大丈夫』では無いというのも事実だ。」
だからと冬姉は一言。
「オルコット姉と西園寺、織斑兄と織斑弟、篠ノ之弟とオルコット弟でタッグを組んで戦ってもらう。
それで決まれば文句は無かろう?」
『そ、それなら良いですけど......』
「そうか、一週間後第三アリーナでクラス代表を決める為の試合を行う。
全員良いな?」
「は、はい。」
「望む所です。」
「わかりました。」
「わかりましたわ。」
どんどん決まっていく中で僕は本当に前途多難だなと思い溜め息を吐いた。
如何でしょうか?
因みにこの作品のクラス代表は二人です。
次回もお楽しみに!
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第四話
春二side
「夏兄、どうして決闘になっちゃったんだろうね?」
「俺に聞くなよ.......(ジト目)」
「ご、ごめん二人とも......」
夏兄のジト目にセシルが謝る。
「いや、良いよ。里奈がセシリアを推薦したのも、セシルがキレたのも当たり前の理由だしな。」
実際夏兄も僕も冬姉がバカにされたらキレるしね。
「で、でも一夏と春二は専用機持って無いよね?それじゃあ圧倒的に不利だよ?」
箒姉に抱えられている段ボールに入っている優がそう言う。
う......そう言えばそうだった......って、え?
「え?セシルや優は?」
「......イギリスを出る前に政府に渡された。」
「た、束姉さんが入学前に作ってくれた。」
僕らが無茶苦茶不利だ......
「あ、織斑君達に、オルコット君に......篠ノ之君は何処に?」
「ああ、この段ボールの中です。」
山田先生が優が段ボールに入っているのを確認するとなんとも言えない表情で用を言う。
「皆さんには寮で生活してもらうことになりましたからその部屋の鍵を私に来ました。」
「あ~~~俺や春達がISを使えるからですか?」
「?何故だ?」
「ぼ、僕らを拉致して解剖してISに乗れる男性を増やそうとする人間がいるからじゃない?」
箒姉の疑問に優が答える。
「必要最低限の物はもしもの時に寮に送ったから良いとして後は......」
「私が送っといた。」
「わ、冬姉!?」
ベシン!←僕が出席簿で叩かれた音。
「むきゅ!?」
「学校では織斑先生だ。」
あう......忘れてた。
「それから貴様らの部屋だが......篠ノ之弟は一人部屋で後は女子と相部屋だ。」
「「「ちょっと待って(待て)!!」」」
「む?気に食わんのはわかるが仕方ないだろう。空いてる部屋が一つしか無い上に織斑兄と織斑弟は入寮が急に決まったんだ文句を言わずにさっさと行け。
それからある程度落ち着くまでは部屋の備え付けのシャワールームで我慢しろ。」
「「「はい......」」」
僕ら三人は溜め息を吐きながら教室を後にした。
......
「え~~~と......ここか。」
僕は寮の自分の部屋に来ていた。
「ノックしとかないと。」
流石に開けた瞬間女の子の裸を見て騒がれたら凄いことになりそうだからね。
コンコン
......誰もいないのかな?
ガチャ
「失礼しま~~~す。」
僕は部屋の戸を開けて部屋に入る。
何か......ホテルの二人部屋みたいだな。
後は......シャワー音くらい.......
......シャワー音?
「ってかなりまず......」
ガチャ←シャワールームの戸が開いた音。
「ふう......え?」
僕が震えながら後ろを振り向くと......水色の髪を首の辺りで切り揃えている女の子がそこに『裸』で立っていた。
「「....................」」
僕らの間になんとも言えない空気が流れる。
「き、キャア!」
「す、すいませんでした!」
僕は慌てて部屋の外に飛び出る。
そう言えば備え付けのシャワールームがあったんだよね......
「......は、入って良いよ。」
「し、失礼しま~~~~~す。」
僕は頬をひきつらせながら部屋に入る。
部屋には女の子が制服を着ていて(何でだろ?)顔を真っ赤に染めて眼鏡をかけているところだった。
「え、え~~~~~~今日から同室になる織斑春二です。宜しくお願いします。」
「............さ、『更識簪』。宜しく。」
更識さんは顔を真っ赤にしたまま下を向いてしまう。
か、可愛い......そう言えばスタイルも......って何考えてるの僕!?
「え、えと、よ、夜ご飯食べに行こうか?」
「......ううん。暫くパソコンに向き合ってるから良い。」
???何でだろ?
「ん~~~~わかった。一区切り着いたら来る?」
「......う、うん。」
更識さんが少し目を反らしたのは何でだろう?
「じゃ。」
「......ん。」
僕は部屋から出ると食堂に向かって歩き始めた。
尚、セシルの同室の人はオルコットさん。
夏兄の同室の人は里奈姉でノックもせずに入ったから里奈姉の裸を直に見て悲鳴をあげられて悲鳴を聞き付けて駆けつけた箒姉に追いかけ回されたらしい。
如何でしょうか?
次回もお楽しみに!
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第五話
春二side
「春、何で食堂で飯を作ったんだ?」
「ああ、同室の人が来なかったから、ご飯作ってあげようと思って。」
あの後、更識さんは僕が食べ終わるまで来なかった。色々(主に女子達の足止め)あって結構ギリギリの時間に夜ご飯を食べたんだけどどうしたんだろ?
「......そうか。(春に手を出したら殺してやる。)」
今、夏兄から殺気が......
「じゃ、夏兄の部屋より遠いから。」
「おう、何かあったら言えよ?」
「うん。」
僕は夏兄から離れて自分の部屋に行った。
「更識さん、入るよ。」
僕は扉を押し開けながら入ると更識さんはまだパソコンをしていた。
「更識さん......?」
良く見るとそれは設計図みたいな物で更識さんはそれを指を噛みながら見ていた。
「ふう........えい。」
「~~~~~~~~~~!!」
僕が冷たいお茶の入ったペットボトルを押し付けると更識さんは文字通り飛び上がった。
「......お、織斑君......?」
「来なかったからご飯作ってから食べて。」
「............あ。」
更識さんはやっと今が何時か気付いたみたいだった。
「......ごめん。」
「良いよ別に。次からは気を付けてね?」
「......うん。」
僕は更識さんが頷くのを見るとお盆を渡す。
因みに献立は鯵のフライと味噌汁(具はじゃがいもといんげん豆)とご飯だ。
「......美味しい。」
「ありがとう。まあ、夏兄には負けるけど......」
冬姉も僕も家事は一通り出来るけど夏兄の家事能力はもう主夫になっても良いくらいだからなぁ......
「......ご馳走さま。」
「お粗末さまでした。」
更識さんが食べ終えたから僕はお盆と食器を持って台所に向かう。
「......良くお料理するの?」
「ん~~~~大体夏兄と交代制かな?時々冬姉が帰って来たときは別だけど。」
冬姉は疲れって言葉を知らないんじゃないかってくらい体力あるし。
「ところで更識さん、何をしてたの?」
「.....................」
更識さんは目を僕から反らして沈黙を守るけど......
「後ろのパソコンつきっぱなしだよ?」
「..........あ。」
僕が更識さんの後ろのパソコンを見ると............ISの設計図?
「あの......もしかして更識さんって代表候補生だったりする?」
「............うん、一応日本の代表候補生。」
あ、この国の代表候補生だったんだ。
「代表候補生でIS作れる技術者なんだ。凄いね。」
「......そんなこと無い。」
僕が笑うと更識さんは何故か一気に暗い表情になった。
「......姉さんの方が凄い、だって容姿も頭も運動神経も私とは段違いに良いし、ここの生徒会長だからISだって強いしそれに私のISは途中で開発が打ち切られたのを私が作ってるのに対して姉さんは一から『一人で』作ったんだもの。
私なんかよりずっと凄いよ。」
そう言った更識さんの表情は羨望と嫉妬が入り雑じった表情だった。
そして僕は何故かそれを見ていると胸がチクリと痛むのを感じた。
如何でしたか?
次回もお楽しみに!
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第六話
セシルside
「セシル、起きなさい。」
「へぶし!?」
僕、『セシル・オルコット』は姉である『セシリア・オルコット』にベッドから引きずり落とされて起こされた。
「な、何?」
「もう、昨日言いましたわよ?箒さんの弟も交えてISの訓練をすると。」
あ、そういえば言ってたっけ。因みに姉さんが篠ノ之さんを名前呼びなのは.......察してください。
「そういえば昨日一夏が『また』篠ノ之さんから逃げ回ってたね。」
「箒さんの話では一夏さんが西園寺さんの胸を掴んで押し倒していたらしいですわ。」
......何があったんだろう?(一夏が足を滑らして里奈の胸に偶然手があたりながら転けたためby作者)
「優!朝だぞ起き......そのパジャマはどうした?」
優の部屋の前には既に篠ノ之さんがいて優は......狐の着ぐるみパジャマ(青紫色)を着ていて眠たそうに目を擦っていた。
......昨日自己紹介の時に山田先生が保護欲が沸いたのもわかる気がする。
「えへへ、昨日たまたま会った布仏さんと趣味が合って貰ったんだ。」
............そうか、優は着ぐるみパジャマを集めるのが趣味なのか。
「優......お前と言う奴は......」
篠ノ之さんは苦笑いをしながら優の頭を撫でていた。
「あ、箒。里奈知らないか?」
ちょっと羨ましいかつ微笑ましい光景を見ていたら一夏がやって来た。
「む?どうかしたのか?」
「ああ、今朝起きたら里奈がいなくてさ。探してたんだ。」
「それならランニングに言ったとかじゃないの?」
「いや、里奈はそういうのやんないからさ......ちょっと心配なんだよな。」
確かにそりゃ変......
『夏兄、大変だよ!里奈姉が第三アリーナでなぶられてる!』
そんな春二の悲鳴じみた声が放送と共に聞こえた。
「な......」
「す、すぐに行こう!」
僕らは慌てて第三アリーナに突っ走って向かうことにした。
......
里奈side
「う......あ......」
『ほら、どうしたのモブキャラ!もう終わり?』
私『西園寺里奈』は第三アリーナでまだ
相手は昨日私がオルコットさんを推薦した時に反論してきた相手で『今から私と戦いなさい!私が勝ったらセシリアの推薦を取り消した後、私と部屋を交換しなさい!』と言って有無を言わさず私を部屋から引きずり出しそのまま戦闘に突入したのですが......
「(相手が
相手は自分のIS......『ストライクフリーダム』の圧倒的な性能で私を倒すとそのまま私をなぶり始めたのです。
『さあ、さっさとセシリアの推薦を取り消して私と一夏の愛の巣を返しなさい!』
「い......や......です......」
私はほとんど絞り出すような声で相手の言葉を否定しました。
オルコットさんを推薦したのは私の意思ですし......何よりこの人の目は織斑君を『物』のように見ていました。
だから......だから!
「死ん..でも......私は、貴...方になんて......屈しません......!」
『ふうん......なら......望みどおり死になさい!』
相手はISの全ての武装を展開し私に向けました。
ああ、私......死ぬんですね。
今思えばちっぽけな人生でした。最後に織斑君に小学生の頃にした告白の答えを........聞きたかったです......
「アウトだ馬鹿者。」
そういって相手を吹き飛ばしたのは......彼女の最強の
......
千冬side
「やれやれ間に合ったか。」
私『織斑千冬』は殺害される寸前だった西園寺が無事なのを見てホッと息を吐く。
春二の放送を聞いた私は校則を無視してその場でISを身に纏った後アリーナの天井をぶち破りそのまま相手に体当たりをかんこうし吹き飛ばした。
後は......
『な、何で暮桜があんのよ......?原作と全然違う......』
この馬鹿の
しかも......また
束がやたら苦労するのもわかる気がするな。
奴は確か......『ストライクフリーダム』だったか?奴とはもう『数十回』も戦ったな。
だから......
「行くぞ、暮桜。」
一瞬で終わらせてやる。
『っ!ドラグーン!』
奴は背部の翼の遠隔操作兵器を射出するが......私は暮桜の武装の一つ遠隔操作兵器『白竜』を腰から射出し全て撃ち落とす。
『は......?』
奴が呆然としているが私はお構いなしに奴に肉薄し......
「さようならだ。」
上半身と下半身を泣き別れにした。
私が西園寺の方向に向くと......西園寺は気絶していたものの西園寺のIS『雷業』が
「......束だな?」
私はため息を吐きながら西園寺を抱き上げて駆けつけてきた一夏に手渡してやった。
如何でしたか?
因みに束&千冬が転生者について知っていたのは......お察しください。
因みに千冬が使った白竜はガンダムスローネツヴァイの『ファング』を里奈のIS『雷業』はストライクガンダムのバリエーション機『ライゴウガンダム』をモデルにしています。
次回もお楽しみに!
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第七話
春二side
放課後に僕と夏兄は怪我をした里奈姉の見舞いに来ていた。
「里奈姉、大丈夫?」
「うん、幸い骨は折れてませんし......すぐに治るはずです。」
そういって里奈姉は僕の頭を撫でる。
「里奈、一言言っておくが......」
「は、春二君には興味はありませんよ!」
夏兄の殺気を纏った注意を里奈姉は全力で否定する。
まあ、里奈姉は夏兄一筋だからねえ......
「織斑兄弟、ここにいたのか。」
僕が里奈姉と夏兄のやり取りに苦笑していたら冬姉が入って来た。
「千冬姉、何か用......」
ゴッ!←夏兄が出席簿で殴られた音。
「織斑先生だ。」
「はい、織斑先生。」
夏兄......
「ところで何かあったんですか?」
「ああ、先程電話があってな。お前たちに専用機が授与されるそうだ。」
......へ?
「やっぱり俺達がISを使えるからですか?」
「それもあるが、本音はお前たちを日本に囲うための楔だろうな。オルコット弟はイギリスのISを優に至ってはどの国にも無いISだ。国としては少しでも不安を無くしたいんだろうな。
......まあ、不安を無くすために二人に手を出したら
「冬姉、何か言った?」
「いや、何も言ってないぞ。」
「あはは.....ところで此処保健室ですよ?」
「「「あ」」」
この後僕らは当然のように保健室の先生に注意された。
......
「冬姉、ちょっと聞きたい事があるんだけど良いかな?」
「学校内では織斑先生と言え......何だ?」
「あのさ、僕らの専用機って誰かの専用機を中断して作ってるんじゃあ......」
「......正解だ。私も気になって束に調べて貰ったんだがこの国の代表候補生の専用機の開発を打ち切って作られているらしい。」
「そっか......」
そっか......更識さんが一人でISを作っているのは僕らが原因なのか......
「ところで何でそんな事を聞くんだ?」
「......同室の子がこの国の代表候補生何だよね。」
「......すまなかった。」
冬姉が僕に何とも言えない顔で僕に謝ったのは凄い印象的だった。
..........
「ごめんなさい。」
「............いきなり何?」
僕は部屋に帰って早々に更識さんに土下座していた。
「だって僕と夏兄のせいで更識さんのISの開発は打ち切られて一人で作る事になっちゃったし......」
「......そのことなら良いよ。確かに織斑君達のISの開発が優先されたせいで私のISの開発は打ち切られちゃったけど......そのお陰で姉さんと同じ事を出来るんだし。」
更識さんがにこりと微笑む。
あう......凄く可愛い......
「......どうかしたの?」
「ああ、いや!更識さんが可愛いと思っただけ......」
あ。
「......//////////」
ああ!更識さんがオーバーヒートしちゃってる!?
「さ、更識さん大丈夫?」
「......(コクコクコクコク)」
相変わらず顔が赤いけど......大丈夫そうだね。
「あの一つ提案があるんだけど......」
「......な、何?」
「あの......ISについて教えてくれない?」
正直言って更識さんのISの開発の息抜きになれば良いな程度の提案だけどね......
「......別に良い。」
「ありがとう。それからこれからISを作るのが長引きそうだったらご飯作るよ。」
勉強を教えて貰うんだからそれくらいはしなきゃね。
「......ありがとう。」
因みにこのお礼で僕の胸がまた高鳴ったのは内緒だ。
尚、この時に更識さんと僕は名前で呼びあう事になった。
..........
第三者side
「離して虚!私は今から簪ちゃんをたぶらかすあの子を成敗しなきゃいけないの!」
「駄目ですって御嬢様!」
IS学園の生徒会室で簪と殆ど似ている(違いは眼鏡をかけてないのと雰囲気位である)IS学園の生徒会長でありまた彼女の姉である『更識楯無』を彼女の従者である『布仏虚』が必死で抑え込んでいた。
何故かと言うと彼女が簪の部屋に(簪に何かあった場合に備えて)仕掛けていた盗聴機から春二と簪が名前で呼びあう瞬間を聴いてしまったからだ。
「く......離して!私はもう二度と簪ちゃんに馴れ馴れしい男は近づけないって決めたんだから!」
「いや、全然馴れ馴れしく無いですからね!?あの男と違って!」
シスコン此処に極まれりである。
「っ......!」
ようやく収まったのか楯無は荒々しく席に座る。
「はあ......ところで本当?『転生者』が新入生に『大量』にいるって。」
「はい、今年だけで約『2000人』がやって来ましたが大半は入学試験で落ちました。」
「後は......企業から推薦された例だね。」
「はい、私達の代の様に代表候補生に転生者がいないのがせめてもの救いです。」
彼女達は揃って溜め息を吐く。
「転生者って男の場合は今年入った篠ノ乃さんやオルコットさん、それから私とかでハーレムを作ろうとしてるんだよね?」
「女の場合は織斑君の恋人になろうとすることですね。」
「ただ......転生者のどの記憶にも織斑君達に『弟がいる』なんて一切無かった。
これは偶然かな?」
楯無の言葉に虚は何も言わない。
「はあ......今年は荒れそうだなあ......」
楯無はこれからの事を考え深い溜め息を吐いた。
如何でしたか?
因みに転生者達は大半が束や更識家に捕まり記憶を覗かれましたが原作のキャラや野望がが見えただけで原作の流れは見えませんでした。
そして春二のヒロインは簪です。次回もお楽しみに!
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第八話
そして束もちょびっと登場します。
春二side
あれから一週間後............
「とうとう来ちゃったね......」
「ああ......」
僕らは今IS学園のアリーナのピットに来ていた。
夏兄の特訓に付き合っていた箒姉も一緒にね。
「一夏に春二、気落ちするなまだセシリアじゃ無いだけ増しだろ。」
「そりゃそうだけどよ......」
因みに対戦順はまず僕と夏兄対セシルと優でオルコットさんと里奈姉はその試合で勝ったタッグとやるみたい。
でも......
「IS......来ないね。」
「......調整に手間取ってるみたい。」
あ、因みに簪も来てるんだ。
まあ、簪に向けられる夏兄の殺気と観客席からの殺気が尋常じゃ無いけど......
「お、織斑一夏君!織斑春二君!」
僕らが諦めて訓練機で出ようかと相談していた時に山田先生が飛び込んできた。
「山田先生、落ち着いてください。」
「深呼吸、深呼吸。」
「あ、はい。ヒッヒフー、ヒッヒフー......」
「「何でラマーズ法!?」」
「山田君、落ち着きたまえ。」
ゴッ!←山田先生が冬姉に出席簿で叩かれた音。
「あう!?」
......毎回思うんだけど山田先生って本当に年上なのかな?
「き、来ましたよ!織斑君達のISが!」
「「え!?」」
「今来るから待ってろ。」
............
僕らのISが着いて一番始めに見たものそれは......二つの特徴的なISだった。
一つは一角獣の様に頭部に一本の角を生やし右腕に籠手を左腕に銃の様なものを付けた純白の機体。
もう一つは武骨だが何処と無く安心できるような鎧に肩に巨大な砲、両腕にガトリング砲、更に背中にミサイルポッドを付けた漆黒の機体だった。
「これが織斑君達の専用機......『白式』と『黒式』です!』」
「(......既に一次移行が済んでいる?束の仕業だな、たく。)
因みに織斑兄が白式、織斑弟が黒式だ。」
「「は、はい!」」
僕らは慌ててそれぞれの機体に乗り込む。
『黒式作動。ハイパーセンサー起動します。』
その瞬間僕の視界が百八十度になった。
「......二人とも気持ち悪くないか?」
冬姉が心配そうに聞いてくる。
「だ、大丈夫です!」
「俺もです。」
「そうか......では行ってこい。」
「「はい!」」
「......春二!」
「一夏!」
僕らが出ようとしたら箒姉と簪が声をかけてきた。
「何だよ?」
「何?」
「......頑張って!」
「勝て!」
僕らはその激励に苦笑いすると夏兄はカタパルトに立つ。
「織斑一夏!白式......出る!」
夏兄が出たのを確認すると僕もカタパルトに乗る。
「織斑春二、黒式......行きます!」
僕は空に躍り出た。
............
セシルside
「いよいよ決戦ですわね。」
「うん。」
「う、うん......」
僕、優、姉さんはアリーナのピットに来ていた(春二達とは反対側)。
「さてと......一夏さん達の専用機が何なのかわかりませんが......それでも勝っても負けても悔いの無いようにしなさい?」
「わかってるよ姉さん。」
僕は苦笑いしながらIS......『サイレントゼフィルス』を起動させた。
因みに優も自分のIS『マスターフェニックス』を起動させていた。
「『ソードブレイカー』、『シールドビット』正常駆動確認。
『ガンレイピア』、『スターブレイカー』、『ハルバードランチャー』異常なし。
『ファイアダガー』、『スプリットミサイル』装填確認。何時でも行ける。」
「そうですの......行って来なさい。」
僕は姉さんの言葉を背にカタパルトに乗る。
「セシル・オルコット.......サイレントゼフィルス、行くよ!」
僕は春二達と戦うべく空に躍り出た。
............
第三者side
春二達が戦う為にISと共に空に出た頃......IS学園に四機の
『良いな!一夏をぶち殺した後は敵同士だ!殺されても文句ねえな!?』
『無いよ。』
レギルスとOOライザーのパイロットがそういう。
『ふ......この僕の魅力にかかれば一夏のハーレムを落とすなんて楽勝さ。』
『お前な......聴こえてるぞ。後、あいつらは俺の嫁だ。手を出すな。』
ナルシストの発言をしたウイングゼロのパイロットにレジェンドのパイロットが釘を刺す。
彼らは転生者であり邪魔である一夏を消すために徒党を組んでやって来たのだ。
一夏のISが原作と違いまた、一夏の他にも男性がいると言うのに......
最も、彼らがそれを知ることは無い。
何故なら......彼らは此処で『死ぬからだ』。
「..........ファイア。」
『な......』
次の瞬間レギルスのパイロットは赤い砲撃に巻き込まれ消えた。
そして......
「噛み砕け!『ファング』!」
『な!?ギャァァァァァァァァァァァァァァァ!?』
レジェンドのパイロットは回りに出現した牙の様なものに全身を刺し貫かれ死んだ。
「す、すいませ~ん!」
『な.......うギャァァァァァァァァァァァァァァァ!?』
OOライザーのパイロットは四肢を切断された後でレジェンドと同じ事をされ死んだ。
『な、何でだ......僕の『ゼロシステム』が作動しない!?』
「そりゃそうだよ♪」
ウイングゼロのパイロットは声に後ろを振り向き......
「お母さんがあんた達のISをハッキングして能力を封じてるんだから♪」
眉間を撃ち抜かれ死んだ。
............
「みんなお疲れさま~~~♪」
転生者達が瞬殺された場に頭にメカニックなウサミミを付けた女性が登場した。
......ニンジン型のロケットの上に乗って。
「お母さん!」
そういって幼女とも言うべき少女が女性......『篠ノ之束』に抱き付く。
「うん、ごめんね『りー』ちゃんあんなやつ任せちゃって。」
「良いよ!すぐ片付けたし!」
「その答えに束さんは笑って良いのかな?それとも泣けば良いのかな?」
りーちゃんと呼ばれた少女の答えに束は複雑な顔になる。
「『 』、お前な......つーか母さん、あいつら手応え無さすぎ。弱い。」
「そりゃそうだよ『みー』ちゃん、あいつら強い力を振り回すだけの
「だからみーちゃんは止めろ!」
みーちゃんと呼ばれた少女(春二達と同い年)が悲鳴をあげる。
「......諦めて『 』。お母様がこうなのは何時もの事。」
「あ、ひどい『るー』ちゃん!束さんを馬鹿にした!」
「お、お母さん、落ち着いてください......『 』も余計な事を言わないで......」
「『りり』ちゃん!一言多いよ!」
束はるーちゃんと呼ばれた少女(楯無と同い年)の言葉に憤慨しりりちゃんと呼ばれた少女(春二達と一歳年下)の一言多いフォローに突っ込みを入れた。
「で?『クロエ』姉さんは?」
「ああ、クロエだったら『VTシステム』を消しにドイツに行ったよ。」
「......何処にでも法に違反する人っているんだね。」
「この場合は条約ですけど......」
「zzzzzz......」
「いや、りーちゃん!寝ちゃダメだからね!?」
話に着いていけず寝ている少女を束は慌てて起こす。
「で、なに見んの?」
「ああ、優君達の試合を見ないとね♪」
束の言葉に少女達は「(相変わらずのブラコンだなあ......)」と揃って思ったという。
如何でしたか?
今作の白式は『ユニコーン』と『バンシィ』を組み合わせた機体で単一仕様も変化しています。
サイレントゼフィルスは原作の武装にスパロボAの『アシュセイバー』を組み込みました。
黒式はスパロボの『ゲシュンペストMKⅡカスタム』のキャノン形態にしましたが外装を取ると.....次回で登場しますのでお楽しみに(笑)
マスターフェニックスはGジェネオーバーワールドの『マスターフェニックスガンダム』そのまんまです。(ただし武装にフェニックスのフェザーファンネルとビームライフルを搭載してますが)
そして束と共に登場した少女達のISは『ガンダムスローネ』の三機の発展機(名前はまだ出ませんがツヴァイの発展機は『アルケーガンダム』ではありません)で最後の一機はスローネ三機の能力をもった『ヤークトアルケーガンダム』です。
次回もお楽しみに!
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