伊丹の短編集 (伊丹)
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マクロスシリーズ
IS×マクロス30(仮) No.1



マクロスシリーズとある古い漫画を見てて思いついた短編です。




 

 

 

"ようやく一夏を始末できたぜ"

 

 

 

俺は旅館の近くの人目につかない岩場で、今まで目の上のたんこぶを始末することができたことを喜びほくそ笑む。

 

おっと自己紹介がまだだったな。俺の名は『大道寺 真哉』。俗にいう転生者だ。 

 

テンプレでよくある神様転生の機会を得た俺は、神様から幾つかの転生特典を貰いある世界に転生した。

 

 

 

 

 

その世界とは『インフィニット・ストラトス』

 

 

 

 

 

そして俺は特典の一つである『名のある名家もしくは巨大企業の御曹司に生まれる』のおかげで、世界トップクラスの"大道寺インダストリー社"の御曹司として転生することができた。それから俺は原作が始まるまで順風満帆の生活を送り、織斑一夏がISを動かしたのと合わせて俺もISを動かし、『世界で二番目の男性IS操縦者』としてIS学園に入学した。

 

俺はここから始まるハーレム学生生活が始まると思ったが、予想外のことがいくつか起きた。

 

 

 

 

まず一つは一夏がかなり強いということだ。

 

 

 

 

クラス代表決定戦の時、奴がセシリアに完全勝利した。一夏の奴が初めてのIS戦で代表候補のセシリアに勝てるはずがないと思い、俺は最初まぐれかと思った。だが一夏との試合が始まるとその考えが覆った。初めてISの戦闘をする人間は思えない程動き慣れていて、原作では格闘戦オンリーだった奴が射撃を軸した攻撃と高機動戦を仕掛けてきた。俺は転生特典のIS『フリーダムガンダム』と『キラ・ヤマト並みのスーパコーディネーターの能力』を駆使して対抗するも、引き分けという結果になってしまった。…これで一夏を完膚無きにまで叩き潰して奴の信念、生き方を完全否定する算段が崩れた。まあ多少のイレギュラーがあっても問題ない。そう自分に言い聞かせた俺は一夏のことを一旦置いておき、負けて落ち込んでいるセシリアの元に行ってちょっと慰めてやったら彼女は簡単に堕ちた。さすがチョロイン。ついでに言えば、部屋に帰る途中でひどく落ち込んでいた箒を見つけ、理由を聞いてみると試合後に一夏の戦闘スタイルに箒が文句をつけそれが原因で大喧嘩となり仲違いとなったらしい。俺はこれを聞いてチャンス到来と思い箒をやさしく慰めてやったらセシリア同様にコロッと俺に堕ちた。

 

その後も俺は、原作で起こる出来事を一夏に代わり俺が解決したことで鈴とシャルロットとラウラを手に入れることができた。原作知識さまさまだな。

 

この調子で更識姉妹を手に入れようしたんだが…ここで二つ目の予想外、どうやら一夏と更識姉妹は以前から面識があるらしく、いつも一緒にいることが多い。俺は楯無と簪どちらかが一人になるのを見計らって接触してフラグを立てようとしたが、まったく相手にされなかった。俺は何とか食い下がろうとしたが二人から平手打ちが飛んきて"二度と近寄らないで!"と言われた。

 

更識姉妹を手に入れることができなかった事に俺はむしゃくしゃしながら日々を過ごし迎えた臨海学校。原作通り福音事件が起きた。俺はこれを利用して一夏を始末することを決めた。

 

だが原作ならここで束が箒に第四世代IS"紅椿"をプレゼントするはずなのだが、なぜか束は紅椿を用意しておらず箒に家族の縁を切ったことを告げた。そして作戦会議では専用機持ちではなく、教師陣と自衛隊の共同作戦で行われることとなった。このままでは一夏と福音を戦わせることができないと考えた俺は、作戦会議後に親のコネを使ってIS委員会を動かして作戦を強引に俺と一夏で行なうことになった。

 

そして夜を待って作戦開始となった。原作じゃ昼間だったがそっちの方が好都合だ。俺はフリーダムの追加兵装の"ミーティア"を展開して一夏の乗せて作戦ポイントに向い、そして俺たちがポイントに着くと同時に福音が現れ戦闘開始となった。

 

俺は一夏が被弾するのを待ちながらしばらく戦っていると、一夏が「福音に人が乗っている!」と言って福音が取っ組み合いとなった。俺は一瞬迷ったがここがチャンスと判断し、プライベート・チャンネルを開き合図した。合図と同時に専用機を纏ったセシリアたちと打鉄を纏った箒が現れそれぞれの射撃武器を構えると一夏と福音を撃った。一夏は咄嗟に福音を庇うよう防御して「止めろ!撃つな!!」と言うが、箒たちはそれを無視して撃ち続ける。そして俺が止めの一撃を撃ち、一夏と福音に直撃し爆発した。

 

こうして俺たちは一夏と福音を撃墜した。死体は見つからなかったが俺と箒達の集中砲火浴びて無事で済むと思わない。その証拠に海面に千切れた一夏の左腕が浮いている。俺はそれを持ち帰り、旅館前で待っていた千冬と簪の前でそれを見せたらその場で人目を憚らず泣き崩れた。その後、千冬は真耶に付き添われて旅館に引っ込んだ。その姿はなかなかの見物だった。

 

その後、俺たちは無断出撃と一夏を撃墜した件で処罰されることになるが、あらかじめIS委員会に手を回したので処罰は軽いものとなるので心配ない。これで邪魔ものはいなくなった。あとは傷心の簪を慰めて俺の物にして、それを足掛かりに楯無を堕とす。そしてその後は学園の生徒たちを全て俺の物にする。考えただけでも笑いが止まらない。

 

「(一夏、くたばってくれて感謝するぜ。ナターシャ・ファイルスはお前にくれてやる。その代りお前の大事な楯無と簪は俺が貰い受けるぜ!!)」

 

声に出さないよう心の中でそう叫んだ。すると・・・

 

「真哉~どこにいるの~?」

 

俺を呼ぶシャルの声が聞こえてくる。出撃前に俺は彼女たちと"ナニをする゛約束をしたのでおそらく俺を探しに来たようだ。

 

大ハーレムを築く前に、まずはあの五人で"お楽しみ"といきますか・・・。

 

期待に胸を膨らませながらシャルの所へ向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この時、真哉は自分というイレギュラーが加わったにもかかわらず原作同様のイベントが起きる異常性に気付かなかった。そして近いうちに自分を破滅させ世界を変えてしまうほどの大事件が起こるを彼は知る由もなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、撃墜された一夏とナターシャの二人は何処に行ったのだろうか・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

A.D 2062年 

 

 

 

 

銀河にある辺境のとある暗礁宙域で新統合軍の艦隊と反政府勢力との戦闘が行われている。初めのうちは新統合軍が戦闘を優位に進めていたのだが、時間が経つにつれて数で勝る反政府勢力が巻き返して新統合軍は劣勢に立たされていた。

 

すると突如、暗礁宙域の直上に薄桃色の渦が現れ、その渦から一隻の巨大な艦が現れた。

 

その艦とは、超長距離移民船団で旗艦を務める『バトル級可変ステルス攻撃宇宙空母』である。飛行甲板には数字"88"と書かれており、その甲板上では多数のバルキリーが並んでおり発進の時を今か今かと待っている。

 

『新統合軍艦隊へ、こちらS.M.S独立遊撃部隊"エリア88" 旗艦マクロス・88(ダブルエイト)。援軍要請を受け参上した。これより援護する』

 

『援軍感謝する!こちらの戦力は30%近くを失い戦線維持が困難だ。貴艦は敵の側面を攻撃し突き崩してくれ!正面の敵は我々が抑える!』

 

『了解。これより戦闘宙域に突入する』

 

通信が終わると、マクロス・88は艦首を戦闘宙域に向け前進する。

 

『88(ダブルエイト)コントロールよりバルキリー隊全機へ、現在作戦宙域では新統合軍と反政府勢力がすでに交戦中。戦況は反政府勢力が有利。バルキリー隊は発艦後、敵勢力の側面を突き新統合軍を援護し敵勢力を殲滅せよ』

 

「了解だ。ソード隊、発進シーケンスに入る」

 

通信が終わると5機のバルキリーが動き出しリニアカタパルトの上で止まる。先頭は白地に青いラインが入ったスーパーパック装備のVF-27γ、その後ろにファストパック装備のVF-19AとVF-22Sとスーパーパック装備のVF-25Fが二機が並ぶ。その尾翼には交差した三本の剣のエンブレムが描かれている。

 

「ソード隊各機、聞いての通りだ。準備はいいか?』

 

『ソード2、OKよ』

 

『ソード3、同じく』

 

『ソード4、準備万端です』

 

『ソード5、いつでもどうぞ』

 

ソード各機から返事が返ってくる。声は皆女性である。

「ソード4・5、お前らにとってこれが初めての大規模戦闘だ。今までの小競り合いとわけが違うぞ」

 

『・・・はい』

 

『・・・そうは言われても緊張するわよ』

 

「なあに、大規模だからと言って特別変わることない。いつも通り戦えば大丈夫だ。アリサ、ナタル」

 

『イチカの言う通り、気負う必要はないわ』

 

『大丈夫ですよ。私たちもフォローします』

 

『玲、エレン・・・』

 

『そう言ってくれると、少しは緊張が解れたわ』

 

『88コントロールよりソード隊、発進を許可する。お喋りに夢中になって撃墜されるなよ。Good Luck!』

 

リニアカタパルトにガイドマーカーが点灯し、機体が電磁力で浮き上がる。

 

「Thank you。ソード1、イチカ・ダイソン 発進する!」

 

と同時に、VF-27γはリニアカタパルトによって戦場に向けて射出された。

 

『ソード2、山本 玲 出撃する!』

 

『ソード3、エレン・ミラ・メイザー 出ます!』

 

『ソード4、アリサ・イリーニチナ・アミエーラ 発進します!』

 

『ソード5、ナターシャ・ファイルス 行きます!』

 

イチカ機が出てすぐにVF-19A、VF-22S、VF-25、VF-25の順で次々と射出される。

 

「よし全機、フォーメーション・アロー。真とミッキーたちが来る前に敵の横っ腹に穴開けるぞ」

 

『『『『了解!』』』』

 

「いくぞ・・・アタック!」

 

その言葉と共にフォーメーションを組んだソード隊は戦場に突っ込んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

イチカ・ダイソン、旧名 織斑一夏。

 

そしてナターシャ・ファイルス。

 

彼らは"バルキリー乗り"としてこの世界で生きているのである。

 

 

 

 





如何だったでしょうか。

感想又はアドバイスありましたらお願いします。(ただし、批判するだけは止めてください)


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