マイクラ世界に転生 (絶対豆腐主義)
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転生

どうも。
なんか書きたくなった!
反省しないし後悔もない!


「は?」

 

そんな素っ頓狂な声を出したのが、175cmで程よく筋肉質なイケメン男だった。

その男は、草原にいつの間にか寝ていた。

周りには、草と木が生えてる以外なにも無かった。よく目を凝らせば、山も見えるが男は困惑するばかり。

 

とりあえず、男は立ち上がり周りを確認した。男の近くには、箱があった。1m×1mの箱は何かの入れ物のようだった。男は恐る恐るそれに近づき、開けてみる。中には、石で出来た斧と丸太が5本とリンゴが二個入っていた。男は、それに丸太が5本入っている事実に驚きを隠せない。

 

男は箱に入っている斧を持った。

すると、男はその斧の使い方が分かった。

どのように振るか、どのように使うか。

まるで、使い慣れた物を持った気分だった。

 

続いて男は、丸太を持った。

すると、掌に吸い込まれた。

男は驚いて、掌を見た。

そこには、何も無かった。男は、丸太出て来いと念じるといつの間にか丸太が出ていた。魔法を見ているようだった。実際、男は魔法だといわれても、疑わない自信があった。

 

その後、男は箱に入っていた物を掌に吸い込ませると箱も吸い込んだ。斧を持ち、近くの木に近付いた。男は斧を振るった。ゴンッと鈍い音がした後に再び振るった。それを8回繰り返した時、木は倒れた。男は掌を突き出して吸い込ませた。男は、その能力を理解していた。唐突に、知識として頭に浮かんだ。その能力は、ある一定量を別空間に入れて、出し入れ出来る。木を入れた場合、勝手に丸太にしてくれる。

その能力を男は「収納空間」と名付けた。

 

男は、丸太を加工して木材にした。

木材を加工して加工机を作った。

その手際は、熟練のそれだった。

勝手に動く手を見て男は少し気味が悪かった。

 

男は、まず家を作る事にした。

加工机で、扉を作り、鶴嘴を作り石を掘り石を加工して竃を作った。

円錐型の家を男は作った。

中には、加工机と竃と箱を置いた。

扉も付けた。

木材で作ったからなのか、中の温度は暖かくとても快適だった。男は、石で剣を作ると外へ出た。食料の確保だ。丁度、羊がいた。男は剣を振りかぶり羊に振り下ろした。羊は「メェェェ」と悲鳴と聞こえる声を発した。男はまた振りかぶり、振り下ろした。羊は倒れた。そこに、罪悪感は無かった。生きるには仕方ないと割り切った。否、割り切るしか無かった。

 

男は、羊を収納した時に驚いた。

毛と肉が分けられたのだ。この毛を使えば、布団が作れるのでは。と、羊を6匹殺すと家に戻り、肉を箱に収納した。(箱の中は時間が止まってるようだ)毛を使い、加工机で布団を作った。早速、布団を敷いて寝てみる。

寝てみると、それ程フカフカでは無いが、寝れなくは無い。快適と言えば快適だった。

男は、外へ目を向けると既に夜だった。

その日は、竃で肉を焼いた。

そして、布団で寝た。

男は目覚めて初めて安堵の息を吐いた。

 

 

 




もう一つ書いてるからみてね!


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畑を作ろう

書いたら止まらん。


男は目覚めた。

徐々に、意識が覚醒する。

まだ、ぼんやりとするが男は外へ出た。

扉を開くと、光が身体に容赦無く浴びせられる。その光を若干眩しいと思いつつ、男は行動を起こした。

 

男は、竃で肉を焼くと同時にリンゴを齧っていた。肉を焼く匂いを嗅ぎつつ予定を振り返る。今日は、畑を作るつもりだ。実は、昨日の内に偶然草から種が手に入る事を見つけた。その種を植える為に畑を作るのだ。

 

肉が焼けると、それに齧り付く。肉汁が出て、何も味付けをしていないのに、美味しい。やはり収納空間に入れると完璧に加工してくれると、男は改めて収納空間の凄さを実感した。

 

男は近くに川があった場所に向かうと川と家への水路を石のシャベルで掘っていた。昨日分かった事だが、何をするにも異常な早さで出来た。シャベルで、掘るにしても異常だった。男は慣れたのか、せっせと掘っていた。家にまで水路が届くと、今度は石の鍬を取り出した。石の鍬で2a(アール)の畑を耕した。この畑に水を通した後に、1m間隔に種を植えた。

 

しばらく待つと、成長して小麦が生えた。この時間2時間。この通り、成長が凄い早い。成長した小麦を全て収納すると、種と小麦に分けられた。また、種を植える。

 

男は家に帰ると、加工机で小麦を加工してパンにした。「なぜパンが出来る」と疑問に思うだろう。だが、出来るから仕方ない。

 

男は、収納空間にあった地図を見ていた。地図の北を見ると、建築物らしき物体が見えた。この地図は、地上に何か変化があれば更新される為、常に新しい地形を見れる。

 

男は、余った時間を畑を広げる事に費やした。昼ご飯は、パンと肉だった。

夜まで続けたお陰なのか、1ha(100m×100m)にまで広げた。

これで、食料には困らないだろう。

水路を繋げた為、水にも困らない。

 

その日は、何事も無く終わる筈だった。

 

夜、男は家で寝ていると扉を叩く音がした。ドンドンと、何かを叩きつけるような音に違和感を感じて、男は石の剣を手に取った。

 

男は扉を開けると、何かが襲いかかって来た。咄嗟に石の剣で攻撃した。叩きつけるようなゴスッとした音が響いた後、その何かの正体が分かった。

 

それは人だった。40代の男性だろうか。片腕が無く、所々が焼け爛れていた。

 

その男性は、「うーっ、うーっ」と唸り声をした後に襲いかかって来た。男は石の剣を脳天に振り下ろすと、グチャっと潰れた様な音がした後に血が飛び散った。

少し後に、死体は煙となり虹色の玉が3個と腐った肉が残った。虹色の玉を手に取ると身体に吸収された。

 

すると、全身に力が付いた。

筋力が付いたと言えば分かるだろう。

男は困惑する頭を何とか落ち着かせて、仮説を立てた。

それは、レベルアップ。

RPGでよくあるモンスターなどを倒して能力をアップさせるシステム。

さっきの、虹色の玉が経験値だとしたら納得出来る。自分はレベルアップしたのだ。

 

男は、とにかく疲れたのか考えるのを放棄して布団に入った。

 




ゾンビ最高(?)


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いざ探索

やり切ったぜ()


その日、男は草原を歩いていた。

右手には地図を持っていた。

石の剣を腰に携えて、地図を見る。

男の服装は、牛の皮で全身を覆っていた。

少なくとも石の剣では、切れない。

男が向かっているのが、地図の北にある建築物だ。人が居るかもしれないと希望を抱いた。

 

歩いていると、緑色の長く生えた物体を見つけた。これは、さとうきび!?と驚きを隠せない様子で近づいた。手を翳すと、頭に浮かんだ欄には砂糖黍と出ていた。

 

男は、上機嫌で歩いていると、

 

「キャァァア」

と、少女の様な悲鳴が聞こえた。

聞こえた方向へ走った。草木が流れて、小さな洞穴から聞こえたと分かった。

中は、ジメジメとしていて湿度が高い。

石の剣を構えて奥へ進むと、そこにはゾンビらしき化け物が居た。三体。一人は筋肉質で強そうだ。奥には、寄りかかるように少女が涙を流しながら怯えていた。

 

最初に動いたのは、ゾンビだった。

一人のガリガリとした細いゾンビは、引っ掻くように手を振り下ろした。それを冷静に避けると横に一閃、ゾンビを二つに分けた。

死体が煙になると、虹色の玉が落ちた。

 

次に動いたのが、筋肉質のゾンビ。

筋肉質のゾンビは、猪が如く突進をしてきた。その鬼気迫る突進は、野生動物を彷彿とさせる。素早く横に転がると、筋肉質のゾンビは壁にぶつかった。そこを後ろから突き刺した。

筋肉質のゾンビは、煙となった。

虹色の玉は普通より多く落ちた。

 

最後のゾンビは、少女に迫っていた。

男は素早く移動すると、首を飛ばした。

煙となり、虹色の玉を落とした。

少女は、男を潤った目で見た。

少女の服装は転んだのか土まみれだった。

男は、羊の毛を加工して作った服を渡した。少女は服を受け取ると、男を見た。男は、優しく笑顔を浮かべると頭を撫でた。少女は輝くような笑顔をした後、着替えた。男は終始後ろを向いていた。

 

「あ、あの!助けてくれてありがとうございました!私ミミです!」

ぺこりとお辞儀をする少女は、小動物と言う印象があった。その少女に、気にするなと男は笑顔で言った。はい!っと元気良く返事をする少女は、申し訳無さそうな顔をした後に

「あの…実は家族が居て、妹とお母さんなんですが、助けてくれませんか?」

涙目で少女はお願いした。

腕をプルプルと震えさせて、お願いする様を見て男は笑った。少女は、笑われた事を怒ると再び頭を撫でられた。

 

助けられるか分からんが案内しろ

 

そんな言葉を男が言うと、少女は笑顔を浮かべて案内した。洞穴から出て森へ入ると、ズンズンと進んでいった。五分ぐらい歩いた所に、草で作った家があった。そこは狭く、三人入れば一杯になるのでは、と思う狭さだった。

 

「お母さんただいま」

と、少女は言った後に中へ入った。

続いて中に入ると、3歳ぐらいの女の子と草の布団で横になる18歳ぐらいの見た目の女性が居た。女性は窶れて衰弱していた。

「お母さんごめん…ご飯取れなかった…けど!この人が助けてくれるって!」

女性は、目を開けて男に目を向けると目を見開いた。「ひ、人が居た…」と涙を流す。

男は、女性を起こすと肉を渡した。

「良いのですか…?」

と、か細く聞く女性に対して男は頷いた。

その後にもう一枚、肉を与えると「そこの女の子にあげて下さい」と言うと女性は涙を流しながら感謝した。女の子は肉を見ると、凄い勢いで食べた。食べた後に、女性に深く感謝された。

 

そして男は

「この近くに建築物があった筈だが、知らないか?」と質問した。

女性は

「あれは…遺跡です…人類がまだ繁栄してた頃の…」と語る。男は女性に質問を繰り返して分かった。

 

・まず、この世界は地球では無い。

・人類が繁栄してたのは200年前で、今は世界に殆ど生き残って無い。

・この世界の人類は寿命が300年。

・モンスターの出現で人類が激減。

・モンスターを倒すとオーブ(虹色の玉)を落としてそれを多く集めると能力の他に魅力も上がる。女性には男は魅力的に見えるらしい

・女性は本当の母親ではなく、旅をしていて見つけた子の母親代わりをしているらしい。

 

すると女性が

「あ、あの…私、ミリヤです…お礼と言ってはなんですが…か、体を…」

そう身体を震わせて言うミリヤ。

男は、ミリヤの頭を撫でると

「俺はカイドウ。お礼か…そうだ。俺は家族が居なくてな…だから。その…父親になりたい…」

そうカイドウは言うと照れた様子を見せる

そんなカイドウにミリヤは顔を赤くさせた。

「そ、それは…その…そうゆう意味…ですよね?(夫)」「もちろんだ(ミリヤを含めた)」

 

ミリヤは顔を赤くさせたまま

「私…初めて…です…今までそんな人居なかったから…(夫)」

カイドウは、強くミリヤを抱き締めて

「大丈夫だ…今日から俺がなる…(父親)」

 

 

その頃、それを見ていた姉妹は

「おねぇ、あれなに?」

「あわわわわ…エッチなんです〜…///」

 




今回長めでしたね。
もう一つの方も書いてるから是非読んで下さい!


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カイドウの日記

今回は、ミリヤの本格ヒロイン化
いつもより長いです。


「すごーい!」

「あわわ…ここが私達のお家…」

「あなた♡惚れ直しました♡」

 

そう感激の声を挙げた3人は、目の前に佇む屋敷に驚きを隠せない。

実を言うと、彼女達と初めて対面した日から3カ月が経過していた。3カ月の間は彼女達の為に建てた仮の家に午後は過ごし、午前は開けた草原で家を建てていた。

3カ月の間に出た成果は

ーーーーーーーーーーーーーーー

・21回レベルアップ(虹色のオーブはカイドウにしか、吸収出来ない。現在は24Level)

・石炭と鉄鉱石の入手。

・新たなモンスターの発見(骨で構成されたモンスター、緑色の自爆するモンスター)

・遺跡にて、物質に不思議な力を宿す本を入手(物質の耐久性を上げる本、物質の攻撃性を上げる本、物質に炎を宿す本)

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

これにより、カイドウの鉄鉱石で作った装備は強化されて通常のモンスター相手だったら20体まで相手出来るようになった。

更に、カイドウは恋愛に興味が無く家族も知らなかった為、対応に困っていた。ミリヤは、カイドウの勘違いに気付いたが「いや、待てよ…このまま勘違いさせて私を妻として振舞う事が正しい事だと思わせたら…」

と、カイドウに女性への振舞い方と性教育をした。それによってミリヤだけで無く、姉妹まで妻としての振舞い方になった。

それによって、姉の方は完全に惚れてしまい母と一緒に妻となった。

妹の方は「お兄ちゃんと結婚する!」と、小さい子ならではの可愛い言動をする。

特に24Levelになったカイドウは更に魅力的になり、ミリヤとミミは夜になると野獣になりカイドウは毎回死闘をしている。

 

そんなカイドウに寄り添うのは、ミリヤとミミの2人だった。妹のミュウはカイドウの肩車で頭に捕まっていた。

カイドウは、3人に屋敷を案内した。

屋敷は3階建てだ。1階は食堂とトイレとお風呂がある。特にお風呂は広く、温泉を繋げて12種類の温泉が楽しめる。これには、女性陣が大喜び。

 

2階は部屋が12室ある。これはミリヤにお願いされた事だ。彼女は、子供が大好きで「まだこの世界には、1人彷徨ってる子供が居るかもしれません…カイドウさん…お願いします!子供達を一緒に助けて下さい!」この願いに、カイドウは力強く頷いた。その優しさにミリヤは、またカイドウに対する評価を格上げした。その積み重ねで、好感度がカンストした後の態度は凄かった。昼間だろうが、野外だろうがミリヤはカイドウを求めた。カイドウは娘にする当たり前の事だと洗脳もとい調教もとい、教育されたので、拒まず受け入れた。

3階は倉庫になっていて、食料や金属など貴重な物が保管されている。

案内し終わると、カイドウは昨日見つけた遺跡に向かうと言い、女性陣と別れた。

 

 

 

 

ーーーーー女性陣ーーーーー

 

「カイドウさん…」

そう、声を漏らしたのはミリヤだった。

別れたのはつい30分前なのだが、好感度がカンストしている彼女にとって30分でも長いのだ。そんな彼女は、服のポケットに手を入れて写真を取り出した。その写真はカイドウが、笑顔で写っている写真だった。上半身は裸でレベルアップによって引き締まった肉体が晒されていた。そんな写真を潤んだ目で見た後

 

「なんで…カイドウさんってこんなにイケメンなの…それに優しいし強いし…もし…彼以外の男性が旦那だったら…」

 

ミリヤはカイドウでは無い男と寄り添う自分を想像した。そして即座に後悔した。悪寒が走り吐き気がした。浮気をした様な気分になって、必死にカイドウの写真に謝った後に改めてカイドウへの強い愛情を感じた。

そんな母を見たミミは

「カイドウさんに言ってやろー」

ミリヤはその言葉を聞き青ざめた。

「や、やめて!違うの、これは浮気じゃない!そう!カイドウさんの素晴らしさを実感したのよ!好きなの!カイドウさん以外の男性なんて興味無いの!」

そんなミリヤにミミは予想外の反応に引き気味。

「お母さん…そんなに好きならカイドウさん以外の男性と自分の組み合わせを思い浮かべちゃ駄目でしょ」

ミミの正論にミリヤは反論出来なかった。

まさか、自分の想像まで見抜かれるとは。

「お母さーん。お兄ちゃんの部屋見つけた」

トテトテと、軽い足取りでミュウはカイドウの部屋を見つけたと報告しに来た。

「ミュウ…良くやりました!」

焦った顔から一転、満面の笑みへと姿を変えた表情を見せた。

「ふふふ…これで、カイドウさんがいつも書いてる日記が読めるわ」

ニシシッと、まるで小悪党だ。

その言葉を聞いたミミは即座に止めた。

「駄目だよ!お母さん!人の日記見るなんて!」

「カイドウさんって私達に悩みを言ったり不満を言ったりした事無いよね?」

ミミの言葉に挟む様にミリヤは言った。

ミリヤの目を見たミミは本気なんだと分かった。好きだから。好きだからこそ、悩みがあるなら一緒に悩みたい。不満があるなら一緒に改善したい。そんな気持ちが目に写っていた。

 

「悩みや不満が無かったらそれはそれで良いよ…けど、もしあるんだったら…私は嫌われるよりカイドウさんが知らない所で苦しむ方が辛いよ」

 

ミリヤの言葉は心に響いた。

確かに。と納得してしまった。

だが、不思議と嫌な気持ちでは無い。

 

「分かった…けど!日記見るだけだよ!」

「はいはい♪分かってますよ♪」

 

 

 

ーーーーーカイドウの部屋ーーーーー

 

カイドウの部屋は、シンプルだった。

窓があり光が差し込む位置に机がある。

後は、武器や防具を飾っていた。

そして、3人は寝れるベッド

そんな机の上に日記はあった。

 

「あった…」

ミリヤはそう呟きながら、宝物を持つ様に大切に日記を持ち上げた。

その日記をミリヤとミミとミュウは見た。

(この世界の人間は寿命が長いので、3歳と言っても実際は3倍以上の時間を過ごしているからミュウは文字が読める。ミリヤが教えた)

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

△月□日

今日は、家族が出来た。

ミリヤは綺麗だし、ミミとミュウは可愛い。俺は幸せ者だ。これから家族の為に頑張ろう。

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

「カイドウさん♡私も幸せです♡」

ミリヤはウットリと呟いた。

「カイドウさんらしいです…」

ミミは、ほんのりと頬を染めて俯いた。

「お兄ちゃん好きー♪」

ミュウは手を上げて万歳をして喜んだ。

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

○月□日

今日、ミリヤの父を名乗る男が来た。「あれは私の物だ」なんて言うから、思わず殴ってしまった。ミリヤはお前の物じゃない。ミリヤは誰の物でも無い。そう言ったら男はミリヤを見つけると駆け寄って暴力を振るって来た。とミリヤに言った。ミリヤは分かってくれると思ったが、ミリヤは「いくら、この男に腹が立ったからって暴力に訴えるなんて!」と、怒った。その後、必死に謝って許して貰った。

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

その日記を見たミリヤは衝撃を受けた。あの時、嫌いな父が涙ながらに話したからてっきり父に失礼な事言われて怒ったのかと思っていた。

だからこそ、あの時は軽蔑した。

そんな人だとわ、と。

あの後、父に食料を詫びに渡した。

今思うと父に凄まじい怒りを覚えた。

あれは、全て嘘だったのかと。それを信じてカイドウを軽蔑した自分の浅はかさに怒りを覚えた。あれは、自分の為に怒ってくれて私を信じてくれていた。長年、1人だったミリヤはカイドウを信じて居なかった。強く当たっていた事もあった。そんな自分を信じて怒ってくれていたのに…自分は…

 

そんな事を考えたら、思い出した。

あの後「いつか、ミリヤが俺に罪悪感などを抱く時があったら…思い出して。俺はいつでも君を許してるし、いつでも見捨てない。だから君は俺を迎えて欲しい。」

 

ああ…そうか…この事を言ってたのか…

本当に敵わないな…

 

そうミリヤは思うと、こんな時にまで救ってくれる愛おしい旦那に思いを馳せた。

もう既に取り返しが付かない程、好きなのに更に愛情が募っていく。水で一杯のコップに無理矢理、水を注がれるように愛情が注がれた。盲目的にカイドウを思い出す…自分を守って戦うカイドウ、優しく手を貸してくれるカイドウ、子供の様にはしゃぐカイドウ、ミリヤが処女だと分かり焦るカイドウ。

 

「うぅ…ずるいよ…ガイドウざん…こんなの…だいずぎだよ…」

涙を流しながら机にしがみ付いた。

 

 

「やっぱり」

 

「が、ガイドウざん…?」

振り返ると、そこにはカイドウが居た。

「ミリヤの行動は筒抜けだよ。愛してる人の考えてる事はわかるからね」

そう笑顔で言うカイドウに

「んふぅ…」

キスをした。深い深い愛情を感じるキス。

「んちゅ…ふぁ…カイドウさん…ちゅん…だいすき…今夜は…覚悟しなさい…」

 

 

最後の言葉にカイドウは絶望した。

 

 




カイドウ頑張れ


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鎧騎士

名前変えました。


「ピラミッド…か」

カイドウは目の前に佇む建造物に驚きを隠せない。何故ならば人工物にして高い技術力が伺えたからだ。石を積み上げたようなピラミッド型の建造物は何も挟めない程に、ピッタリと合わさっていた。果たしてこの建造物はどの様に作られたのか、それは想像も付かない。

 

カイドウは中に入ると気付いた。

ピラミッドの頂上に穴が空いていた。

その穴の真下に色が変わっている床がある。その床を中心にマークの様に丸い円が描かれていた。その床を叩いてみると響く音がした。それは空間がある事を示していた。

 

早速鶴嘴を使い床を掘ると予想通り空間が広がっていた。8m下に宝箱と思わしき箱と明らかに怪しい一つだけ色が違う床。カイドウは梯子をを下ろして色違いの床を踏まない様に降りた。そして、色違いじゃない床を掘り下を見ると爆弾があった。やはり罠だと分かり爆弾を回収すると色違いの床を壊した。

 

 

宝箱を開くと、中には光り輝く物体があった。それは、ダイヤモンドと呼ばれる物体だった。だが、デカイ。掌に収まらないサイズのダイヤモンドが7個あったのだ。他には本があった。物質に不思議な力を宿す本が3冊。それと、日記らしき本も見つけた。

徐ろに本を開くと、やはり日記だった。

殆どは白紙で一言だけ書いてあった。

 

混沌の世に天人は三人

 

カイドウは天人に注目した。

天人とは何だろうか?と。

天使や神と考えるのが自然だが、これは何か異能力を宿した人間の事では無いだろうか。

そう考えると、混沌の世とは今の世界で合っている筈だ。つまり、異能力を宿した人間が三人居る事になる。

カイドウは日記を収納した。

 

 

 

 

 

カイドウは帰っている途中で倒れてる人間を見つけた。その姿は騎士のようで全身を覆い尽くす鎧を着ていた。顔も見えない。

とりあえず、カイドウは駆け寄り身体を起こして声を掛けた。

「おい!聞こえるか!何があった!」

すると鎧騎士はピクンと反応した。

そして、掠れた声で答えた。

「に、逃げろ…モンスターの集団が来る…」

カイドウは、鎧騎士を地面に下ろした。

「そう…そのまま逃げ「待ってろ」!?」

カイドウは鎧騎士に真剣な表情をして言った。

「モンスターを倒して戻って来る」

カイドウの答えに怒りを含ませた口調で鎧騎士は叫んだ。

「ばか…!?私を助けたって何も…」

そんな答えにカイドウは鼻で笑った。

「ふっ…俺がモンスターを狩りたいんだ。お前の意見など知らん。」

あまりに堂々とした態度に鎧騎士は呆れた。

「勝手にしろ!」

その声には喜びの声が混じっていた。

 

(モンスターの群れか…強いかな?)

 

カイドウは助けるつもりは無くて、本当にモンスターを狩りたかっただけなのだが、鎧騎士には無謀をして自分を助けようとしてる様に見えた。

 

 

 

ーーーー鎧騎士の視点ーーーー

 

(奴は大丈夫だろうか…って何を心配してるんだ!私は!あの様な無謀なバカに…)

 

私は、カレン・ウォーカー

亡き父の意志を継いで世界を旅している。父は世界のモンスターを倒して人類の繁栄を取り戻そうとモンスター狩りをしていた。私はそんな父を尊敬してたし、憧れでもあった。

だが、父はモンスターに殺された…。

泣いた。泣き疲れて父の剣を手に取った。

私は誓った…モンスターを狩り尽くすと。

 

だが、私は倒れていた。

モンスターの群れに出会った。

50体のモンスターに私は逃げるしか無かった。

逃げ疲れて、倒れた瞬間に悟った…。

私は死ぬんだと…

父もこんな気持ちだったのだろうか。

 

そんな時に男に出会った。

私は逃げろと言ったが奴は行った。

 

バカめ…勝てる筈無いだろ…。

だが、そんな私は期待した。

期待してしまった。

モンスターを狩って帰って来る姿を。

そんな時に

 

「俺は強い。分かっただろ?」

 

血塗れになって奴は帰って来た。

私は泣きそうになった。

 

「ば…かぁ…死んだら…どうしてたんだ」

 

若干涙声になっていた。

モンスターに殺される人をもう見たく無かった…もう、父の様に殺されるのは嫌だ。

 

「ふっ…俺は死なない」

 

自慢気に話す奴は何故か輝いていた。

そんな姿に私はつい期待して言った。

 

「なら…私がお前が本当に死なないか、隣で一生見続けてやる…良いだろう?」

 

奴は少し考える素振りを見せた。

初めて会った男にこんな事を言うとは…。

 

「よし。分かった。良いだろう」

 

私は飛び起きて聞き返した。

本当か!?と。

 

「ああ。お前なら大歓迎だ!」

 

私は泣いていた。

ああ、彼になら付いていける。

私の為に命を張ってくれる彼なら。

 

「よろしく頼む…主さま」

 

父よ…初めて会った男に求愛する様な娘だが、許してくれ…娘の初恋なんだ。

父なら許してくれるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

(おお。こいつ強そうだな。狩り仲間に最適だ…家に帰ったら早速勝負しよう)

 

戦闘狂には彼女の初恋は伝わらなかった。



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カレン

カイドウは正座で座っていた。

しかし、いつもと違っていた。

それはカイドウの目の前でミリヤとミミは仁王立ちで腕を組んで見下ろしているからだ。

 

「あ、あのー…ミリヤ?ミミ?」

 

カイドウは絞り出す様に発言した。

ミリヤとミミは笑っているが目が笑ってない。

そんな中ミリヤはカイドウに向かって

「この人誰ですか?」

 

ニコニコと表情は笑っている。

だが、そんな表情の奥は恐ろしい。

 

「え、えっと、拾いました」

 

すると次はミミがカイドウに発言した。

 

「その人胸大っきいね…私達の胸はどうかな?カイドウさん?小さい?小さいかな?」

 

急に真顔になりカイドウに詰め寄るミミ。

カイドウは冷や汗を流しながら答えた。

 

「ほ、欲しかったから…?」

 

そんな答えにミリヤとミミの後ろで座っていたカレンはパァーッと花が咲く様に表情に笑顔を浮かべた。

その代わりに仁王立ち2人は不機嫌に。

 

「カイドウさんには感謝してます。私達3人を助けて養ってくれて…だから!彼女は私達に任せて下さい!そして!部屋には今から2時間入らないで下さい!」

 

ミリヤはミミ、ミュウ、カレンを連れて部屋に連れ込んだ。その様子を見ていたカイドウは

 

「俺っていつ正座を直して良いんだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーー女性陣ーーーー

 

「単刀直入に聞きます…惚れてますね?」

部屋に入ってミリヤは一言目にそう言った。

カレンはそんな質問に少し動揺しながら頷いた。

「そう…まあ、歓迎するわ。」

ミリヤはため息を漏らした後に手を差し伸べた。その手を取るとカレンとミリヤは握手した。ミリヤはカレンが家族になるのは反対していない。だが、彼女が大黒柱に惚れているなら話が別だ。

 

「本当に彼を愛せるなら語りましょう」

 

そう言って始まった女性陣4人によるカイドウを褒め称える語り合い。

それは2時間続いた。

 

「お母さん!これなんだ!」

そんな2人に明るく声を掛けたのがミュウだった。ミュウの手には、黒い布があった。そして、それを見たミミは

「お母さん達忙しいみたい。私が預かるね」

いち早く嗅ぎ付けてその布を預かろうとする。

「ミミったら。そんなに気を遣わないでよ…さあ、そのパンツをちょーだい」

 

そう、それはカイドウのパンツだった。

そのパンツをミュウが徐ろに顔に被った。

「お兄ちゃんの匂い♡」

(ミュウには健全な性教育を教えております)

 

それを見ていたカレンは

「なんて羨ま…破廉恥な。私が没収しなくては」

カレンは血走った目でミュウからパンツを奪い取ろうとする。手を伸ばしてパンツに届く直前で

 

「おーい。終わったか?」

 

ドアの向こうからカイドウの声が。

4人は慌ててパンツを隠すと返事を返す。

 

「終わりました!カイドウさん!今からご飯作るので食堂で待ってて下さい!」

 

ほーいと気の抜けた返事を聞いた女性陣4人は顔を見合わせて頷いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日、カイドウは4人が同じ黒いハンカチを取り出して匂いを血走った目で嗅いでいた光景を目の当たりにした。




黒いハンカチってパンt…おっと誰か来たようだ。


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ミュウ

エンチャント。

不思議な力を物質に付与する事。

 

そして、カイドウはこのエンチャントを武器に付与していた。遺跡で見つけた本に、エンチャントについて詳しく書かれていた。

 

そもそも、エンチャントとは神の力であるとされている。人類が道具を持つ以前に、神は暇潰しにエンチャントを作った。エンチャントを作り武器を7個作ると7個の武器を、世界中に散らした。

その武器は、時と共に力を失った。

代わりに、エンチャントの本が世界に出現した。エンチャントの本を巡る戦いを人類は繰り返し、神は人類を減らす為にモンスターを作り出した。モンスターの力は凄まじく、人類は激減した。

 

 

「お兄ちゃん何読んでるの?」

カイドウは声の主へと顔を向けた。

そこには、ミュウが居た。

「お母さんがね、ご飯出来たって!」

天真爛漫な彼女は笑顔でカイドウに伝えると、走って行った。

カイドウは徐に立ち上がり、食堂へ向かった。

 

 

 

 

 

「ぬ、主様!」

カイドウに正面から抱きついたのは、カレンだった。彼女は深呼吸を3分程すると離れた。彼女の顔は満足と絵に描いたような表情だ。

「そ、その…昨日はありがとう!初めては痛いと聞いたが…全く痛くないし気持ち良かった!朝も…私が我慢出来なくて襲った時も、優しくして…わ、私は幸せだ!」

 

そう、カイドウはミリヤに娘としての対応をカレンにする様に言われていた。カイドウは娘が増えるのは大歓迎なので、カレンを娘として扱っている。ただ、娘では無く嫁への対応なのだが、そこは恋愛経験皆無で恋愛関係で無知なカイドウに気付けとは酷だろう。

 

「一緒に食堂へ行こう」

カイドウは手を差し出した。

その手を優しく握り込むカレン。

カレンは確かな幸せを感じた。

 

 

 

 

ーーーーミュウ視点ーーーー

 

さて、突然だが私は転生者だ。

15歳の春に晴れて高校生となり、入学式へ行く途中に車に轢かれた。死んだ筈なのに…目が覚めたら、赤ん坊になっていた。

精神は退行しているのか、赤ん坊として自然な動きが出来た。両親がモンスターに殺されて、放浪していたらお母さんに出会った。名も知らない私を育ててくれた。

 

だけど、食事も尽きた。

途方に暮れた私達の救世主がお兄ちゃん。

 

お兄ちゃんは家も食事もお風呂も安全も、全てくれた。そして、お兄ちゃんが好き。

だから、私はお兄ちゃんの嫁になりたいと願った。だから、待ってて。

必ず、お兄ちゃんのお嫁さんになるから。

 

「お兄ちゃん」

「ん?」

「大好き」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、世界は動き出す。

 

子羊は世界を狂わせ、世界は子羊を殺す。

 

救世主は子羊を引き連れて世界に立ち向かう。

 

世界は救世主を連れて消えた。

 

子羊達は平和を取り戻す。



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