俺なりのARC-V 〜Reconstructed Yu-Gi-Oh! ARC-V Story〜 (エクシ)
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スタンダード次元編
第1話「天空に描かれし光のアーク」


質量を持ったソリッドビジョンの
実現により生まれた
アクションデュエル
フィールド、モンスター
そして決闘者が
一体となったこのデュエルは
人々を熱狂の渦に巻き込んだ


???「我ラガ…今コソ一ツニ…!」

 

(さかき)遊矢(ゆうや)はまた夢にうなされながら目を覚ました。

 

-遊矢の部屋-

 

遊矢(よかった、俺はまだ”俺”だ…。)

 

??「遊矢~!起きなさい!柚子(ゆず)ちゃんたちはもう起きてるわよ!」

遊矢「もう起きてるよ!母さん!」

 

遊矢の母 洋子(ようこ)の声がした。柚子とは遊矢の幼馴染の一人である(ひいらぎ)柚子のことだ。彼女も含め遊矢の幼馴染と呼べる子供たちには皆実の親がいない。遊矢が暮らす家は家族のいない子供のための施設兼デュエルモンスターズの塾である遊勝(ゆうしょう)塾なのだ。その遊勝塾では塾生が揃って朝ご飯を食べる。

 

-遊勝塾の居間-

 

柚子「おはよう、遊矢!」

遊矢「遅くなってごめん!ってあれ、権現坂(ごんげんざか)は?」

洋子「朝の修行って言ってジョギングしてるわ。」

フトシ「よく続けるよ。おれがここに来た時からず~っと続けてるんだぜ!?」

 

フトシは新入りのタツヤに権現坂(のぼる)について話した。

 

フトシ「んですげえ暑苦しいんだ!」

デニス「ま、いいやつではあるんだけどねえ、権ちゃんは!」

 

塾生の一人 デニス・マックフィールドはご飯を食べ終えると居間を出ていこうとした。

 

洋子「デニス!どこいくの?」

デニス「ちょーっとね!僕のエンタメデュエルをみたいって人がいてさ!いってきます!」

 

-舞網市内-

 

デュエルディスクを持ってデニスは外へ飛び出していった。彼は遊勝に拾われた柚子や権現坂と同じ古株の一人だ。Em(エンタメイジ)と呼ばれる魔法使いたちによるエクシーズ召喚を狙うデッキを使う決闘者(デュエリスト)である。この世界には大きく分けてアドバンス召喚、融合召喚、シンクロ召喚、エクシーズ召喚と呼ばれる召喚方法を使って戦う決闘者が存在する。アドバンス召喚を使う決闘者がほとんどであり、その他の召喚方法を使う決闘者は非常に稀なのだ。だがその常識が唯一覆される塾が遊勝塾の近くにある。それはLDS(レオデュエルスクール)赤馬(あかば)零王(れお)という研究者が作り出したデュエル塾である。デニスはそこの社長に呼ばれたのであった。デニスは受付に自らの名を言うとLDSの母体であるレオコーポレーションの社長室に通された。

 

-レオコーポレーション社長室-

 

デニス「まさか社長直々に御呼ばれするとは思ってもいませんでしたよ。」

??「今日はわざわざ来てもらい感謝する。それであの話は?」

デニス「何度も言ってるように遊勝塾を譲る気はないよ、赤馬零児(れいじ)社長?」

零児「なら力ずくで我らレオコーポレーションの傘下に入ってもらおうか。沢渡(さわたり)紫雲院(しうんいん)、入りたまえ!」

 

 

 

-遊勝塾デュエル場-

柚子「バトルよ!幻奏の音女アリアでEM(エンタメイト)ディスカバー・ヒッポへ攻撃!シャープネス・ヴォイス!」

 

 

幻奏の音女アリア

効果モンスター

星4/光属性/天使族/攻1600/守1200

(1):特殊召喚したこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、

自分フィールドの「幻奏」モンスターは効果の対象にならず、

戦闘では破壊されない。

 

EMディスカバー・ヒッポ

効果モンスター

星3/地属性/獣族/攻 800/守 800

(1):このカードが召喚に成功したターン、

自分は通常召喚に加えて1度だけ、自分メインフェイズに、

レベル7以上のモンスター1体を表側攻撃表示でアドバンス召喚できる。

 

 

遊矢「ヒッポ!」

 

ディスカバー・ヒッポに乗った遊矢はフィールドに落ちていたカードを拾い、すぐに使用する。

 

遊矢「アクションマジック 回避!攻撃を無効にする!ローリングヒッポ!」

 

アクションデュエルの醍醐味であるアクションカードの使用によってアリアの攻撃を回避した。アクションデュエルはレオコーポレーションの手により完成されたリアルソリッドビジョンシステムによってソリッドビジョンに質量を与えることに成功したことで成立した。決闘者は質量を持ったモンスターと共にフィールドを駆け巡り、アクションカードと呼ばれるカードを拾いながらデュエルをすることが出来るようになったのだ。遊勝はそのアクションデュエルを人々を楽しませるエンターテインメントとして世間に広めた。俗に言う”エンタメデュエル”である。

 

柚子「さすがね!ターンエンド!」

遊矢「俺のターン!ドロー!よーし、じゃあ俺のエースモンスターを出しちゃおうかな!行くぞ!」

??「そのデュエル!そこまでだ!」

 

突如デュエル場の扉を開き数名の男たちが入ってきた。

 

遊矢「誰だ!?」

沢渡「俺は沢渡シンゴ様だ!俺のお父様は…」

??「あー、その話はいらないよ、沢渡。」

沢渡「おーまーえー!最近LDSに入ったのに沢渡とはなんだ!?沢渡”さん”だろうがぁ!」

素良(そら)「はいはい。あ、僕は紫雲院素良。素良でいいよ、よろしくね!」

遊矢「LDS…!お前たちLDSの生徒か?何の用だ!?」

沢渡「その通り、用件は二つ。まずはこのぼろ雑巾を返しに来た!!」

 

沢渡はボロボロになったデニスを遊矢たちの前に放り投げた。

 

デニス「く…!」

遊矢「デニス!どうしたんだ!?」

デニス「ごめん、遊矢…。実は前からLDSから遊勝塾の買収の話が持ち上げられていたんだ。それで何とかしようって思って社長に何度か直訴してたら先生直伝のエンタメデュエルでこいつらに勝ったらその話はなかったことにするって…でも…。」

柚子「そんな…ひどい…。」

遊矢「もうしゃべるな!柚子!母さんを呼んできてくれ!」

 

柚子はすぐ居間にいる洋子を呼びに言った。

 

沢渡「雑魚すぎて相手にならなかったぜ!」

素良「沢渡はこいつと戦ってないでしょ。僕が勝ったんだから。」

沢渡「けっ!」

遊矢「お前がデニスを!」

素良「と言うわけですぐここを明け渡してもらうよ。でも安心して、君たちはこれからLDSの塾生として優秀な教育を受けられるよ!」

遊矢「ふざけるな!ここは父さんが作ったみんなの居場所。ここを渡すわけにはいかない!」

素良「ふふん、そういうと思って社長から条件を貰って来たんだ。」

 

素良はポケットに入れていたメモを取りだした。

 

遊矢「条件?」

素良「デュエルで買収の話を決めるって提案さ。遊勝塾の塾生とLDSの塾生がデュエルして二勝したほうが勝ちっていうシンプルなゲームさ。あ、でももちろん僕とデニスが戦って勝ったんだからそれは一勝にカウントさせてもらうよ。」

遊矢「そんな…!」

素良「いやならいいんだよ、力ずくで買収するまでさ。」

遊矢「…わかった!受けて立つ!」

沢渡「それなら俺がお前の相手になってやるぜ!」

遊矢「受けて立つ!」

 

デュエル場の中心に向かう遊矢と沢渡。素良はそっと沢渡にコードレス型のイヤホンを渡した。

 

沢渡「??」

素良「社長からだよ。つけな。」

沢渡「仕方ねえなぁ…。」

 

二人が位置に着くと同じ時にデニスを看病するために柚子と洋子が戻ってきた。

 

柚子「これ…どういうこと?」

デニス「遊矢が遊勝塾をかけてデュエルするんだ…。これに負けたら遊勝塾はLDSのものになる…。」

柚子「そんな!すぐ辞めさせないと…。」

洋子「いいや待って、柚子ちゃん。ここは遊矢に任せよう。あの子だって決闘者だよ。」

柚子「おばさん…。」

洋子「あの人も人々のためにデュエルしてたんだ。あの子だって遊勝塾のみんなのためにデュエルしてくれるはずだよ。」

 

遊矢と沢渡はデュエルディスクを起動させた。

 

遊矢「LDSに遊勝塾のエンタメデュエルをみせてやる!アクションフィールド アミューズメントワールド 発動!」

 

先ほどまで起動していたアクションフィールドが現れる。そしてアクションデュエルの口上が始まった。

 

沢渡「戦いの殿堂に集いし決闘者たちが!」

遊矢「モンスターと共に地を蹴り宙を舞いフィールド内を駆け巡る!」

沢渡「見よ!これがデュエルの最終進化形!」

遊矢「アクション…」

沢渡・遊矢「「デュエル!!」」

 

-1ターン目-

遊矢「先行は俺だ!まずは私の相棒 EMディスカバー・ヒッポを召喚!カードを二枚セットしターンエンド!」

 

遊矢はディスカバー・ヒッポに乗り辺りを見回しつつターンを終了した。

 

-2ターン目-

沢渡「俺のターン!ドロー!俺は手札の氷帝家臣エッシャーの効果により特殊召喚!」

 

 

氷帝家臣エッシャー

効果モンスター

星4/水属性/水族/攻 800/守1000

(1):相手の魔法&罠ゾーンにカードが2枚以上存在する場合、

このカードは手札から特殊召喚できる。

 

 

沢渡「そしてエッシャーをリリースし氷帝メビウスをアドバンス召喚!」

 

 

氷帝メビウス

効果モンスター

星6/水属性/水族/攻2400/守1000

(1):このカードがアドバンス召喚に成功した時、

フィールドの魔法・罠カードを2枚まで対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

 

 

沢渡「レベル5以上のモンスターはフィールドにいる他のモンスターをリリースしてアドバンス召喚出来るんだ。マイナー塾でもそれくらいは習うだろ?」

遊矢「もちろん!」

沢渡「そいつは説明しなくて済んで楽だぜ!じゃあメビウスの効果発動!お前のセットしたカード二枚を破壊だ!フリーズ・バースト」

 

遊矢がセットした二枚のカードは破壊された。これでディスカバー・ヒッポを守るカードは何もない。

 

沢渡「デュエルモンスターズは2ターン目から攻撃が出来る!バトルだ!メビウスでディスカバー・ヒッポを攻撃!アイス・ランス!」

 

メビウスの攻撃がディスカバー・ヒッポと遊矢を襲う。しかしすでに遊矢はアクションカードを拾っていた。

 

遊矢「アクションマジック!回避!モンスターの攻撃を無効にする!ローリング・ヒッポ!」

沢渡「く…アクションマジックか…!カードを一枚セットしターンエンド!」

 

-3ターン目-

遊矢「私のターン、ドロー!私はEMウィップ・バイパーを召喚!」

 

 

EMウィップ・バイパー

効果モンスター

星4/地属性/爬虫類族/攻1700/守 900

(1):1ターンに1度、フィールドの表側表示のモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力・守備力をターン終了時まで入れ替える。

この効果はお互いのメインフェイズにのみ発動できる。

 

 

ウィップ・バイパーが遊矢の腕に巻き付いた。

 

遊矢「ウィップ・バイパーの効果発動!メビウスの攻撃力と守備力を入れ替えます!混乱する毒(コンフュージョン・ベノム)!」

 

ウィップ・バイパーの効果によってメビウスの攻撃力が1000となった。

 

遊矢「さらにディスカバー・ヒッポの効果によりアドバンス召喚が出来ます!さぁ私のエースモンスターを御覧に入れましょう!」

沢渡「エースだと!?」

遊矢「ディスカバー・ヒッポとウィップ・バイパーをリリースしアドバンス召喚!さぁ、拍手でお迎えください!本日の主役、世にも珍しい二色の目をもつ龍!オッドアイズ・アドバンス・ドラゴン!」

 

 

オッドアイズ・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)

効果モンスター

星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

(1):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った場合に発動する。

そのモンスターの元々の攻撃力の半分のダメージを相手に与える。

(2):墓地に存在するこのカードを除外することで発動できる。デッキから「魔術師」モンスターを1枚手札に加えることが出来る。

 

 

沢渡「オッドアイズ・アドバンス・ドラゴン…!」

遊矢「お互いのライフは4000だからこのモンスターでの攻撃が通れば大ダメージを与えることが出来ます!これが遊勝塾のエンタメデュエルだ!バトル!オッドアイズ・アドバンス・ドラゴンで氷帝メビウスを攻撃!スパイラルフレイム!」

沢渡「やるな、だが罠カード発動!砂塵のバリア -ダスト・フォース-!」

 

 

砂塵のバリア -ダスト・フォース-

通常罠

(1):相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。

相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て裏側守備表示にする。

この効果で裏側守備表示になったモンスターは表示形式を変更できない。

 

 

沢渡「これでオッドアイズ・アドバンス・ドラゴンの出番は終了だ!」

遊矢「く…ターンエンド!メビウスの攻撃力と守備力は元に戻る。」

 

-4ターン目-

沢渡「俺のターン、ドロー!このカードはアドバンス召喚されたモンスターをリリースすることで召喚出来る。氷帝メビウスをリリースし凍氷帝メビウスをアドバンス召喚!」

 

 

凍氷帝メビウス

効果モンスター

星8/水属性/水族/攻2800/守1000

このカードはアドバンス召喚したモンスター1体をリリースしてアドバンス召喚できる。

このカードがアドバンス召喚に成功した時、

フィールド上の魔法・罠カードを3枚まで選択して破壊できる。

このカードが水属性モンスターをリリースしてアドバンス召喚に成功した場合、

その時の効果に以下の効果を加える。

●この効果の発動に対して相手は選択されたカードを発動できない。

 

 

沢渡「さらに手札から魔法カード 死者蘇生発動!」

 

 

死者蘇生

通常魔法(制限カード)

(1):自分または相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。

 

 

沢渡「墓地の氷帝メビウスを蘇生!」

遊矢「何!?何かアクションカードを…!」

沢渡「させねえよ!バトル!氷帝メビウスで裏守備となったオッドアイズ・アドバンス・ドラゴンに攻撃!アイス・ランス!」

 

遊矢はアクションカードを見つけられず、オッドアイズ・アドバンス・ドラゴンは粉砕される。

 

沢渡「続いて凍氷帝メビウスでダイレクトアタック!インペリアル・チャージ!」

遊矢「うわぁぁ!」

 

凍氷帝メビウスの攻撃が遊矢を襲い、ライフは4000→1200となった。試合を見る柚子はこのデュエルをとめようと立ち上がる。

 

柚子「LDSの塾生に勝つなんて無理よ!すぐこのデュエル中断しなきゃ!遊矢が危ない!」

洋子「あの子の努力を無にするようなことをするのかい?」

柚子「え?」

洋子「遊矢はいなくなったあの人を追ってるんだよ。それで今あの人が築いてきたものが奪われようとしている。それを遊矢に守らせてあげてほしいの。」

柚子「…わかったわ。遊矢!」

遊矢「柚子?」

 

遊矢は柚子の方を向く。

 

柚子「負けないで!遊勝塾のために…遊矢のために!」

 

遊矢はダメージのせいか視界が揺らぎ始める。

 

遊矢(あれ、やばい、俺が”俺”じゃなくなり…そうだ…!)

??(俺ニ体ヲ渡セ…チカラヲヤル…!)

 

意識が遠のく。遊矢は倒れそうになる…かと思われた時、よろけた体を何者かが支えるように遊矢の体は体勢を立て直した。

 

女性の声(遊矢…貴方はモンスターも魔法もどちらも守って…)

遊矢~ (誰…?さっきのとは違う…優しい声…。)

 

柚子「遊矢!!」

 

柚子の声にハッとする遊矢。

 

遊矢「柚子…!今の柚子か?」

柚子「え?」

遊矢「いや…何でもない。もう大丈夫、なんか力が湧いてくるんだ!」

 

-5ターン目-

遊矢「俺のターン…。」

 

遊矢はドローの構えをする。何者かが遊矢に力を与える。それを感じるとともにデッキが光り始める。

 

遊矢「ドロー!!」

 

遊矢が引いたカードはオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン。

 

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

【Pスケール:青4/赤4】

「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」の(1)(2)のP効果は

それぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分のPモンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージを0にできる。

(2):自分エンドフェイズに発動できる。

このカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のPモンスター1体を手札に加える。

【モンスター効果】

(1):このカードが相手モンスターと戦闘を行う場合、

このカードが相手に与える戦闘ダメージは倍になる

 

 

見たこともないモンスターだ。だが使い方は分かる。手札を見ると星読みの魔術師というこちらも見たことないカード。

 

 

星読みの魔術師

ペンデュラム・効果モンスター

星5/闇属性/魔法使い族/攻1200/守2400

【Pスケール:青1/赤1】

(1):自分のPモンスターが戦闘を行う場合、

相手はダメージステップ終了時まで魔法カードを発動できない。

(2):もう片方の自分のPゾーンに「魔術師」カード

または「オッドアイズ」カードが存在しない場合、

このカードのPスケールは4になる。

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、自分フィールドのPモンスター1体のみが

相手の効果で自分の手札に戻った時に発動できる。

その同名モンスター1体を手札から特殊召喚する。

 

 

しかし長年使ってきたカードを手にしたかのような安心感を得た遊矢はデュエルを進めていく。

 

遊矢「俺は墓地のオッドアイズ・アドバンス・ドラゴンの効果発動!このカードを除外することでデッキから時読みの魔術師を手札に加える!」

 

 

時読みの魔術師

ペンデュラム・効果モンスター

星3/闇属性/魔法使い族/攻1200/守 600

【Pスケール:青8/赤8】

自分フィールドにモンスターが存在しない場合にこのカードを発動できる。

(1):自分のPモンスターが戦闘を行う場合、

相手はダメージステップ終了時まで罠カードを発動できない。

(2):もう片方の自分のPゾーンに「魔術師」カード

または「オッドアイズ」カードが存在しない場合、

このカードのPスケールは4になる。

【モンスター効果】

(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

1ターンに1度、自分のPゾーンのカードは相手の効果では破壊されない。

 

 

当然このカードも見たことがない。遊矢は星読みの魔術師と時読みの魔術師を沢渡に向ける。

 

 

遊矢「俺はスケール1の星読みの魔術師とスケール8の時読みの魔術師でペンデュラムスケールをセッティング!」

沢渡「な…なんだぁ!?」

遊矢「これでレベル2から7のモンスターが同時に召喚可能!揺れろ魂のペンデュラム!天空に描け光のアーク!ペンデュラム召喚!現れろ!俺のモンスター!雄々しくも美しく輝く二色のまなこ!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!」

 

オッドアイズ・アドバンス・ドラゴンに酷似したモンスターがペンデュラム召喚によって姿を現した。




オッドアイズ・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)
効果モンスター
星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000
(1):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った場合に発動する。
そのモンスターの元々の攻撃力の半分のダメージを相手に与える。
(2):墓地に存在するこのカードを除外することで発動できる。デッキから「魔術師」モンスターを1枚手札に加えることが出来る。


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第2話「反逆と鎮魂」

-舞網市内某所-

??「おい、ユート。どうした?」

ユート「なんだか体が熱いんだ…。くっ…!」

??「大丈夫か!?」

 

マスクをした2人の男の内、ユートと呼ばれた男は苦しそうに膝をついた。しばらくするとその苦しみは消え、その代わりにユートの持つ1枚のカードは光る。

 

ユート「一体どうしたというんだ。私に何を伝えようとしている、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン…!」

 

 

-遊勝塾-

沢渡「なんだ、ペンデュラム召喚って!そんな召喚法聞いたことねえぞ!」

遊矢「出来ちゃったんだから仕方ないだろ!バトルだ!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンで氷帝メビウスを攻撃!」

 

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

【Pスケール:青4/赤4】

「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」の(1)(2)のP効果は

それぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分のPモンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージを0にできる。

(2):自分エンドフェイズに発動できる。

このカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のPモンスター1体を手札に加える。

【モンスター効果】

(1):このカードが相手モンスターと戦闘を行う場合、

このカードが相手に与える戦闘ダメージは倍になる

 

氷帝メビウス

効果モンスター

星6/水属性/水族/攻2400/守1000

(1):このカードがアドバンス召喚に成功した時、

フィールドの魔法・罠カードを2枚まで対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

 

 

遊矢「螺旋のストライクバースト!」

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの攻撃によって氷帝メビウスは戦闘破壊され、逃げ回る沢渡にもダメージが与えられる。

 

遊矢「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンのモンスター効果により戦闘ダメージは2倍!リアクション・フォース!」

沢渡「くっ!たかが200ダメージ受けてやるぜ!」

 

沢渡LP4000→3800

 

遊矢「ターンエンド!」

 

-6ターン目-

沢渡「俺のターン、ドロー!こっちにはもう1体メビウスがいんだよ!バトル!凍氷帝メビウスでオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンを攻撃!インペリアル・チャージ!」

 

 

凍氷帝メビウス

効果モンスター

星8/水属性/水族/攻2800/守1000

このカードはアドバンス召喚したモンスター1体をリリースしてアドバンス召喚できる。

このカードがアドバンス召喚に成功した時、

フィールド上の魔法・罠カードを3枚まで選択して破壊できる。

このカードが水属性モンスターをリリースしてアドバンス召喚に成功した場合、

その時の効果に以下の効果を加える。

●この効果の発動に対して相手は選択されたカードを発動できない。

 

 

速攻攻撃に対応し遊矢はアクションマジックを拾うも使おうとはしない。

 

遊矢「うわぁ!!」

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンはまともに攻撃を受け、破壊された。

 

遊矢LP1200→900

 

沢渡は引き続きバトルフェイズを続け、アクションマジックを拾う。

 

沢渡「アクションマジック コンティニュー発動!ライフを1000払いもう一度バトルをする!」

 

沢渡LP3800→2800

 

沢渡「もう一度バトルだ!インペリアル・チャージ!」

遊矢「まさかこのターン中に攻撃を仕掛けてくるとはね!ここで先ほど拾ったアクションマジック ギャンブル発動!カードをドローしモンスターカードだった場合、戦闘を無効にする!違った場合はこのターン受けるダメージは2倍となる!カードドロー!」

 

遊矢が引いたカードはEMトランプ・ウィッチ。

 

 

EMトランプ・ウィッチ

ペンデュラム・効果モンスター

星1/闇属性/魔法使い族/攻 100/守 100

【Pスケール:青4/赤4】

(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。

自分フィールドから、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

【モンスター効果】

(1):このカードをリリースして発動できる。

自分のデッキ・墓地から「融合」1枚を選んで手札に加える。

 

 

遊矢「バトルは無効だ!」

沢渡「なら手札から速攻魔法 ツイン・ツイスター発動!手札を1枚捨ててペンデュラムゾーンにある星読みの魔術師と時読みの魔術師を破壊!」

 

 

星読みの魔術師

ペンデュラム・効果モンスター

星5/闇属性/魔法使い族/攻1200/守2400

【Pスケール:青1/赤1】

(1):自分のPモンスターが戦闘を行う場合、

相手はダメージステップ終了時まで魔法カードを発動できない。

(2):もう片方の自分のPゾーンに「魔術師」カード

または「オッドアイズ」カードが存在しない場合、

このカードのPスケールは4になる。

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、自分フィールドのPモンスター1体のみが

相手の効果で自分の手札に戻った時に発動できる。

その同名モンスター1体を手札から特殊召喚する。

 

時読みの魔術師

ペンデュラム・効果モンスター

星3/闇属性/魔法使い族/攻1200/守 600

【Pスケール:青8/赤8】

自分フィールドにモンスターが存在しない場合にこのカードを発動できる。

(1):自分のPモンスターが戦闘を行う場合、

相手はダメージステップ終了時まで罠カードを発動できない。

(2):もう片方の自分のPゾーンに「魔術師」カード

または「オッドアイズ」カードが存在しない場合、

このカードのPスケールは4になる。

【モンスター効果】

(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

1ターンに1度、自分のPゾーンのカードは相手の効果では破壊されない。

 

 

沢渡「そのカードたちがペンデュラム召喚とやらのキーカードなんだろ!破壊してやるぜ!俺はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-7ターン目-

遊矢「その通り!2枚のカードによって出来たスケール間のレベルのモンスターを同時に出せるのさ。そしてペンデュラムスケールはペンデュラムモンスターによって作ることが出来る!俺のターン、ドロー!俺はスケール4のEMトランプ・ウィッチとスケール8のEMドクロバット・ジョーカーでペンデュラムをセッティング!」

 

 

EMドクロバット・ジョーカー

ペンデュラム・効果モンスター(制限カード)

星4/闇属性/魔法使い族/攻1800/守 100

【Pスケール:青8/赤8】

(1):自分は「EM」モンスター、「魔術師」Pモンスター、

「オッドアイズ」モンスターしかP召喚できない。

この効果は無効化されない。

【モンスター効果】

(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「EMドクロバット・ジョーカー」以外の「EM」モンスター、

「魔術師」Pモンスター、「オッドアイズ」モンスターの内、いずれか1体を手札に加える。

 

 

遊矢「これでレベル5から7のモンスターが同時に召喚可能!」

沢渡「またかよ!」

遊矢「ペンデュラム召喚!現れろ、俺のモンスターたち!エクストラデッキより星読みの魔術師!そして雄々しくも美しき二色の眼!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!」

沢渡「何!?破壊されたペンデュラムモンスターはエクストラデッキへいくのか!?」

 

女性の声(遊矢…!)

 

遊矢は女性の声に導かれるようにトランプ・ウィッチのペンデュラム効果を発動する。ペンデュラム効果とはペンデュラムゾーンに置かれたペンデュラムモンスターを永続魔法のように扱い発動できる効果である。

 

遊矢「トランプ・ウィッチのペンデュラム効果!フィールドのモンスターで融合召喚を行う!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンと星読みの魔術師で融合!神秘の力操りし者、まばゆき光となりて、龍の眼に今宿らん!融合召喚!出でよ、秘術ふるいし魔天の龍!ルーンアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!」

 

 

ルーンアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

融合・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2000

「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」+魔法使い族モンスター

(1):このカードは、「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」以外の

融合素材としたモンスターの元々のレベルによって以下の効果を得る。

●レベル4以下:このカードは1度のバトルフェイズ中に2回までモンスターに攻撃できる。

●レベル5以上:このカードは1度のバトルフェイズ中に3回までモンスターに攻撃できる。

(2):フィールドのP召喚されたモンスターを素材として

このカードが融合召喚に成功したターン、

このカードは相手の効果を受けない。

 

 

素良「へぇ…融合を使うのか。」

柚子「遊矢が融合を…?今まで使ったことなんてなかったのに!」

素良「なんだって?」

 

驚く素良と柚子を横目にオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンを進化させたルーンアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの召喚に対し沢渡はそれに反撃する。

 

沢渡「ハハン!罠発動!奈落の落とし穴!その龍は破壊されるぜ!」

 

 

奈落の落とし穴

通常罠

(1):相手が攻撃力1500以上のモンスターを

召喚・反転召喚・特殊召喚した時に発動できる。

その攻撃力1500以上のモンスターを破壊し除外する。

 

 

遊矢「ルーンアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの効果によりこのターン、ルーンアイズは相手の効果を受けない!」

沢渡「んなアホな!?」

遊矢「バトル!凍氷帝メビウスに攻撃!シャイニーバースト!」

 

ルーンアイズの放つ咆哮と共に攻撃がメビウスを破壊する。

 

沢渡LP2800→2600

 

沢渡「まだまだぁ!次のターンで反撃してやるぜ!」

遊矢「残念だけど次のターンはないよ!ルーンアイズは再び攻撃することが出来る!連撃のシャイニーバースト!」

 

再びルーンアイズ・ペンデュラム・ドラゴンは攻撃態勢をとる。

 

??「沢渡、そこから3時の方角へ走りアクションカードをとれ。」

 

突如沢渡が耳にしていたイヤホンから零児の声がした。

 

零児「早くしろ。」

沢渡「くそ!」

 

言われるがままにカードを拾い発動する。アクションマジック 回避。攻撃を無効にするカードである。

 

沢渡「ヘヘヘ!残念だったな!」

遊矢「レベル5以上の魔法使い族を素材としたルーンアイズは3回攻撃が出来る!」

沢渡「ハァ!?そこまで先を…!」

遊矢「最後だ!連撃のシャイニーバーストォォォ!!!」

 

零児「沢渡、そこから10時の方角だ、早くしろ!」

沢渡「あわわわ…。」

零児「沢渡!」

 

沢渡LP2600→0

零児の声に答える間もなくルーンアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの攻撃を受けた沢渡はデュエルに敗北した。決着がつくとアクションフィールドは消え、元のデュエル場へと戻った。

 

遊矢「俺の勝ちだ、遊勝塾の買収はまだ決まったわけじゃない!」

沢渡「くそぉ…!もう一度やれ!それで俺が勝てばいい話!」

 

零児「待て、沢渡。イヤホンを外しハンズフリーモードにしろ。」

 

言われた通り渋々デュエル場にいる人々に聞こえるようにイヤホンを設定した。

 

零児「初めまして、私は赤馬零児というものだ。」

柚子「赤馬零児ってレオコーポレーションの社長!?」

零児「そうだ。訳あってレオコーポレーションは決闘者の戦力を今欲している。そこで優秀な遊勝塾を買収し、我がLDSの戦力に加えようというわけだ。」

遊矢「勝手なことを…!」

零児「榊遊矢か?さすがはあの榊遊勝の息子、いいデュエルだった。しかしそれとこれとは話が別。次で買収の行く末を決めさせてもらう。明日の夕方、こちら側の対戦相手をそちらに送る。君たちも万全の用意をしていたまえ。」

遊矢「望むところだ!俺が相手になってやる!」

零児「あの榊遊勝の実の息子のデュエルを2度も見られるとは…楽しみだよ。」

 

そこで零児からの通信は切れた。

 

-舞網市某所-

LDSの塾生「はー、融合クラスの授業すごく難しいわ。」

??「そう?簡単だったけど?」

LDSの塾生「真澄はうちのクラスのトップだもん、そりゃそうよ。」

真澄「早く”制服組”に入りたいわ。あそこに入れば理事長から直接デュエルを教えていただけるもの。」

??「貴様、LDSか?」

 

LDS融合クラスの光津真澄は友人と共に塾の帰り道を歩いていた。しかし突然マスクをつけた2人の男に道をふさがれる。

 

真澄「何、あなたたち!」

LDSの塾生「真澄!まさか最近聞くLDS狩りじゃない!?」

真澄「こいつらが…!」

LDSの塾生「先生までこいつらに消されてるって聞いたわ!逃げましょう!」

ユート「正確には消しているのではなくカードにしているのだ。私はお前たちを許さない!」

真澄「何の逆恨みか知らないけど私がLDSの融合クラストップとわかってこんなことをしているのかしら?」

??「融合…だと!?」

LDSの塾生「真澄!逃げよう!」

真澄「あなたは逃げて社長に伝えてきて!私はこいつらをひきつける!」

LDSの塾生「わ…わかった!」

 

そういうとLDSの塾生は歩いてきた方向と逆に走っていく。

 

ユート「隼、奴を追ってくれ。私はこいつを倒す!」

黒咲「わかった!」

 

黒咲隼もLDSの塾生を追ってその場から姿を消した。ユートはデュエルディスクを構えると真澄も同じく構えた。

 

ユート・真澄「「デュエル!」」

 

-1ターン目-

真澄「先行は私よ!手札から魔法カード ジェムナイト・フュージョンを発動!手札のジェムナイト・ラピスとジェムナイト・ラズリーを融合!神秘の力秘めし碧き石よ。今光となりて現れよ!融合召喚!レベル5!ジェムナイトレディ・ラピスラズリ!」

 

 

ジェムナイト・ラピス

通常モンスター

星3/地属性/岩石族/攻1200/守 100

仲間の健康を常に気づかう癒しの戦士。

ラズリーとは大の仲良しだ。

 

ジェムナイト・ラズリー

効果モンスター

星1/地属性/岩石族/攻 600/守 100

(1):このカードが効果で墓地へ送られた場合、

自分の墓地の通常モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを手札に加える。

 

ジェムナイトレディ・ラピスラズリ

融合・効果モンスター

星5/地属性/岩石族/攻2400/守1000

「ジェムナイト・ラピス」+「ジェムナイト」モンスター

このカードは上記カードを融合素材にした融合召喚でのみエクストラデッキから特殊召喚できる。

自分は「ジェムナイトレディ・ラピスラズリ」を1ターンに1度しか特殊召喚できない。

(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。

デッキ・エクストラデッキから「ジェムナイト」モンスター1体を墓地へ送り、

フィールドの特殊召喚されたモンスターの数×500ダメージを相手に与える。

 

 

真澄「ジェムナイトレディ・ラピスラズリのモンスター効果!デッキからジェムナイト・ルマリンを墓地へ送りあなたに500ポイントのダメージを与える!」

 

 

ジェムナイト・ルマリン

通常モンスター

星4/地属性/雷族/攻1600/守1800

イエロートルマリンの力で不思議なエナジーを創りだし、

戦力に変えて闘うぞ。

彼の刺激的な生き方に共感するジェムは多い

 

 

ユートLP4000→3500

 

そのダメージにすかさずユートは手札から幻影騎士団(ファントム・ナイツ)キープセクスの効果を発動する。

 

 

幻影騎士団キープセクス(オリジナルカード)

特殊召喚・効果モンスター

星4/闇属性/戦士族/攻2000/守1000

このカードは通常召喚できない。

相手ターン中に効果ダメージを受けた場合に手札から発動できる。このモンスターを特殊召喚する。

(1):このモンスターが特殊召喚に成功した時に発動できる。デッキから「幻影騎士団」カードを1枚手札に加える。

 

 

キープセクスが特殊召喚され、デッキから幻影騎士団フラジャイルアーマーを手札に加えた。

 

 

幻影騎士団フラジャイルアーマー

効果モンスター

星4/闇属性/戦士族/攻1000/守2000

「幻影騎士団フラジャイルアーマー」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分フィールドの表側表示の「幻影騎士団」モンスターが

戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

このカードを手札から特殊召喚する。

(2):墓地のこのカードを除外し、手札の「幻影騎士団」カードまたは

「ファントム」魔法・罠カード1枚を墓地へ送って発動できる。

自分はデッキから1枚ドローする。

 

 

真澄「私はターンエンド!」

 

-2ターン目-

ユート「私はお前たちを許さない…私の仲間たちをカードに変え喜んでいるお前たちを!」

真澄「何の話?」

ユート「私のターン、ドロー!私は幻影騎士団フラジャイルアーマーを召喚!」

真澄「レベル4のモンスターが2体…まさか!」

ユート「私はレベル4のキープセクスとフラジャイルアーマーでオーバーレイ!漆黒の闇より愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今、降臨せよ!エクシーズ召喚!現れよ!ランク4!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!!」

 

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

レベル4モンスター×2

(1):このカードのX素材を2つ取り除き、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力を半分にし、

その数値分このカードの攻撃力をアップする。

 

 

同じレベルのモンスターによって生み出されるエクシーズモンスター ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの召喚によって強風が吹き荒れる。ユートのマスクのその風で取れる。

 

真澄「エクシーズ召喚!この世界で近年発見された召喚方法をLDS以外の者が使うなんて!」

ユート「つまらぬとぼけ方だ。散々私たちの故郷で見てきただろうに。ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンのモンスター効果!オーバーレイユニットをすべて使い相手モンスターの攻撃力半分をダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンが奪う!トリーズン・ディスチャージ!」

 

ジェムナイト・ラピスラズリの攻撃力は半分である1200となり、減った分がダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンに加わることでダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの攻撃力は3700となる。

 

ユート「バトルだ!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンでジェムナイトレディ・ラピスラズリを攻撃!反逆のライトニング・ディスオベイ!!」

真澄「くっ…!!」

 

真澄LP4000→1500

 

ユート「さらに手札から速攻魔法発動!RUM(ランクアップマジック)-リベリオン・フォース発動!」

 

 

RUM-リベリオン・フォース(オリジナル・カード)

速攻魔法

(1):自分フィールドの闇属性Xモンスター1体を対象として発動できる。

その自分のモンスターよりランクが1つ高い同じ種族の闇属性Xモンスター1体を、対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚し、

このカードを下に重ねてX素材とする。

 

 

ユート「ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン1体でオーバーレイ!」

真澄「1体でエクシーズ召喚!?」

ユート「煉獄の底より、いまだ鎮まらぬ魂に捧げる反逆の歌!永久に響かせ現れよ!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!出でよ、ランク5!ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン!!」

 

 

ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン

エクシーズ・効果モンスター

ランク5/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

レベル5モンスター×3

(1):このカードが「ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン」をX素材としている場合、以下の効果を得る。

●1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力を0にし、その元々の攻撃力分このカードの攻撃力をアップする。

●相手がモンスターの効果を発動した時、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

その後、自分の墓地のXモンスター1体を選んで特殊召喚できる。

 

 

ユート「バトル!ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴンでダイレクトアタック!鎮魂のディザスター・ディスオベイ!!」

真澄「きゃああ!!」

 

真澄LP1500→0

 

リアルソリッドビジョンが消えていくとともにユートは真澄に近づく。

 

真澄「一体何を…!」

ユート「お前たちは許さない…!お前たちアカデミアはな!」

 

ユートはデュエルディスクを真澄に向けると光と共に真澄はカードへと変わり地面に落ちた。




幻影騎士団キープセクス(オリジナルカード)
特殊召喚・効果モンスター
星4/闇属性/戦士族/攻2000/守1000
このカードは通常召喚できない。
相手ターン中に効果ダメージを受けた場合に手札から発動できる。このモンスターを特殊召喚する。
(1):このモンスターが特殊召喚に成功した時に発動できる。デッキから「幻影騎士団」カードを1枚手札に加える。


RUM-リベリオン・フォース(オリジナル・カード)
速攻魔法
(1):自分フィールドの闇属性Xモンスター1体を対象として発動できる。
その自分のモンスターよりランクが1つ高い同じ種族の闇属性Xモンスター1体を、対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚し、
このカードを下に重ねてX素材とする。


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第3話「異次元の王」

-深夜-レオコーポレーション社長室-

??「零児様。」

零児「中島か。どうした?」

 

零児の元に通信が入った。この時間の連絡は最近横行している”LDS狩り”の被害連絡に決まっていた。

 

零児「また被害者か。誰だ?」

中島「最初は20時8分にデュエルディスクの反応があった光津真澄です。駆け付けた頃には誰もおらず恐らくカード化されて持っていかれた模様です。」

零児「敵の召喚法は?」

中島「エクシーズ召喚です。」

 

まただ。ここ数週間、ずっとエクシーズ召喚を使う者によってLDSの塾生が襲撃されている。稀に目撃者はいるものの犯人はマスクをしており顔を見た者はいないという。

 

中島「デュエル反応後すぐ向かったので恐らくまだ近辺に潜んでいるものと思われます。捜索を続けます。」

零児「あぁ、そちらに紫雲院を送った。紫雲院とも回線を繋げておけ。」

中島「ハッ!」

 

-舞網市郊外-

黒咲「ユート。」

ユート「無事だったか、敵は?」

黒咲「カードにしてやった。これで少しはアカデミアの戦力を削ぐことが出来る。」

ユート「…。」

素良「ふーん、どうやら君たちが襲撃の犯人みたいだね。」

ユート・黒咲「!?」

 

二人が振り向くとそこには素良率いるLDS”制服組”が立っていた。

 

黒咲「貴様ら…!」

素良「よくもうちの塾生たちをやってくれたね。マスクで顔が分からないけど負け犬のレジスタンスの残党ってとこかな?」

ユート「貴様ら…アカデミア!」

素良「生き残りは殲滅する!それがプロフェッサーからの命令だからね!こいつらはLDSの中でも選りすぐりの制服組さ。行け!」

制服組「「「デュエル!」」」

 

-レオコーポレーション社長室-

素良たちの戦闘情報が入ってきた。デュエルディスクの情報を見ると制服組の二人を犠牲に襲撃犯たちを徐々に追い詰めているのが分かる。襲撃犯のうち一人の反応が突如消え、もう一人はデュエルに敗北したのがわかった。

 

素良「社長、終わったよ。」

零児「ご苦労、どうだった?」

素良「犯人の一人は何とか倒して今気絶させてるよ。」

零児「もう一人は?デュエルの途中で反応が消えたようだが?」

 

素良はやれやれとでも言わんばかりにため息をついて話し続ける。

 

素良「コイツがもう一人を逃がしたんだ。でもその男の顔は見れた。すごく驚いちゃった。今デュエルディスクから写真を送ったよ。」

零児「…!これは…。明日のデュエルで確かめなければならないことが増えたな…。中島、あのカードらの開発を急がせろ。今夜中にだ。」

 

-翌日-遊勝塾デュエル場-

遊矢たちは来たるLDSの刺客を迎えるべく待ち構えていた。扉が開かれるとそこには零児が立っていた。

 

遊矢「お前は…?」

零児「私が赤馬零児だ。」

柚子「赤馬零児直々に遊矢の相手をするってこと!?」

 

零児は眼鏡をあげながら遊矢の元へ歩く。

 

零児「そうだ、当初の予定を変更して私が相手をすることにした。」

遊矢「相手は誰でもいい!かかってこい!」

零児「まぁそう焦るな。ところで一つ聞きたいことがあるのだがいいか?」

遊矢「?」

零児「君は昨晩、明け方まで何をしていた?」

遊矢「何って寝てたけど…。」

零児「そうか…では始めようか。」

 

二人はデュエル場に立った。柚子がリアルソリッドビジョンシステムを起動させる。

 

柚子「リアルソリッドビジョンシステム起動!アクションフィールド アスレチック・サーカス!」

 

辺りはサーカスのような風景に変わっていく。それと共に口上が始まった。」

 

遊矢「戦いの殿堂に集いし決闘者たちが!」

零児「モンスターと共に地を蹴り宙を舞いフィールド内を駆け巡る!」

遊矢「見よ、これがデュエルの最終進化形!」

零児「アクション…」

遊矢・零児「「デュエル!」」

 

-1ターン目-

遊矢「先行は俺がもらった!俺はスケール1の星読みの魔術師とスケール8の時読みの魔術師でペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

星読みの魔術師

ペンデュラム・効果モンスター

星5/闇属性/魔法使い族/攻1200/守2400

【Pスケール:青1/赤1】

(1):自分のPモンスターが戦闘を行う場合、

相手はダメージステップ終了時まで魔法カードを発動できない。

(2):もう片方の自分のPゾーンに「魔術師」カード

または「オッドアイズ」カードが存在しない場合、

このカードのPスケールは4になる。

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、自分フィールドのPモンスター1体のみが

相手の効果で自分の手札に戻った時に発動できる。

その同名モンスター1体を手札から特殊召喚する。

 

時読みの魔術師

ペンデュラム・効果モンスター

星3/闇属性/魔法使い族/攻1200/守 600

【Pスケール:青8/赤8】

自分フィールドにモンスターが存在しない場合にこのカードを発動できる。

(1):自分のPモンスターが戦闘を行う場合、

相手はダメージステップ終了時まで罠カードを発動できない。

(2):もう片方の自分のPゾーンに「魔術師」カード

または「オッドアイズ」カードが存在しない場合、

このカードのPスケールは4になる。

【モンスター効果】

(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

1ターンに1度、自分のPゾーンのカードは相手の効果では破壊されない。

 

 

遊矢「これでレベル2から7のモンスターが同時に召喚可能!揺れろ魂のペンデュラム!天空に描け光のアーク!ペンデュラム召喚!現れろ!俺のモンスターたち!まずは守備表示でEMセカンドンキー!」

 

 

EMセカンドンキー

効果モンスター

星4/地属性/獣族/攻1000/守2000

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「EMセカンドンキー」以外の「EM」モンスター1体を墓地へ送る。

自分のPゾーンにカードが2枚存在する場合、

墓地へ送らず手札に加える事もできる。

 

 

「そして雄々しくも美しく輝く二色のまなこ!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!」

 

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

【Pスケール:青4/赤4】

「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」の(1)(2)のP効果は

それぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分のPモンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージを0にできる。

(2):自分エンドフェイズに発動できる。

このカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のPモンスター1体を手札に加える。

【モンスター効果】

(1):このカードが相手モンスターと戦闘を行う場合、

このカードが相手に与える戦闘ダメージは倍になる

 

 

零児「なるほど、これがペンデュラム召喚。」

遊矢「EMセカンドンキーのモンスター効果!特殊召喚に成功した時、手札にEMを加える!おれはEMトランプ・ガールを手札に加える!」

 

 

EMトランプ・ガール

ペンデュラム・効果モンスター

星2/闇属性/魔法使い族/攻 200/守 200

【Pスケール:青4/赤4】

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。

融合モンスターカードによって決められた、

このカードを含む融合素材モンスターを自分フィールドから墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

(2):このカードがPゾーンで破壊された場合、

自分の墓地のドラゴン族の融合モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに破壊される。

 

 

遊矢「カードを1枚セットしターンエンド!」

 

-2ターン目-

零児「私は手札のDDスワラル・スライムのモンスター効果発動!」

 

 

DDスワラル・スライム

効果モンスター(準制限カード)

星2/闇属性/悪魔族/攻 200/守 200

「DDスワラル・スライム」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが手札に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。

「DDD」融合モンスターカードによって決められた、

このカードを含む融合素材モンスターを手札から墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。

手札から「DD」モンスター1体を特殊召喚する。

 

 

零児「スワラル・スライムと手札のDDバフォメットで融合召喚を行う!」

遊矢「こいつ…融合使いか!」

零児「自在に形を変える神秘の渦よ。異形の神を包み込み、今ひとつとなりて新たな王を生み出さん!融合召喚!生誕せよ!レベル6!DDD烈火王テムジン!」

 

 

DDD烈火王テムジン

融合・効果モンスター

星6/炎属性/悪魔族/攻2000/守1500

「DD」モンスター×2

「DDD烈火王テムジン」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードがモンスターゾーンに存在し、

自分フィールドにこのカード以外の「DD」モンスターが特殊召喚された場合、

自分の墓地の「DD」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

(2):このカードが戦闘または相手の効果で破壊された場合、

自分の墓地の「契約書」カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを手札に加える。

 

 

遊矢「だがオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの攻撃力は2500、烈火王テムジンでは勝てない!」

零児「まだ私のメインフェイズは終わっていない。手札からDDナイト・ハウリングを召喚!」

 

 

DDナイト・ハウリング

チューナー・効果モンスター

星3/闇属性/悪魔族/攻 300/守 600

(1):このカードが召喚に成功した時、

自分の墓地の「DD」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力・守備力は0になり、

そのモンスターが破壊された場合に自分は1000ダメージを受ける。

この効果の発動後、ターン終了時まで自分は悪魔族モンスターしか特殊召喚できない

 

 

零児「DDナイト・ハウリングの効果発動!墓地からDDバフォメットを特殊召喚!」

遊矢「チューナーモンスター!?まさか!」

零児「そう、チューナーと呼ばれるモンスターを扱い上級モンスターを呼び出す召喚法 シンクロ召喚!それを今見せてやる。レベル4のDDバフォメットにレベル3のDDナイト・ハウリングをチューニング!闇を切り裂く咆哮よ。疾風の速さを得て新たな王の産声となれ!シンクロ召喚!生誕せよ!レベル7!DDD疾風王アレクサンダー!!」

 

 

DDD疾風王アレクサンダー

シンクロ・効果モンスター

星7/風属性/悪魔族/攻2500/守2000

「DD」チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

「DDD疾風王アレクサンダー」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードがモンスターゾーンに存在し、

自分フィールドにこのカード以外の「DD」モンスターが召喚・特殊召喚された場合、

自分の墓地のレベル4以下の「DD」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

 

 

零児「烈火王テムジンのモンスター効果!墓地からDDバフォメットを特殊召喚!そして疾風王アレクサンダーのモンスター効果により墓地のDDスワラル・スライムを特殊召喚!」

遊矢「またあのモンスター…!融合召喚する気か!?」

零児「いやあの効果は手札において1ターンに1度しか使えない。それよりももっと面白いものを見せてやる。お前の得意とする召喚法だ!」

 

そういうと零児は近くにあるアクションカードを拾い発動した。

 

零児「アクションマジック ダブル・イリュージョン!フィールドのモンスター1体のレベルを2倍にする。私はスワラル・スライムのレベルを2から4に変える!」

遊矢「レベル4のモンスターが2体…!?」

零児「レベル4のDDスワラル・スライムとDDバフォメットでオーバーレイ!この世の全てを統べるため、今 世界の頂に降臨せよ!エクシーズ召喚!生誕せよ!ランク4!怒濤王シーザー!」

 

 

DDD怒濤王シーザー

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/水属性/悪魔族/攻2400/守1200

悪魔族レベル4モンスター×2

「DDD怒濤王シーザー」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

このターンに破壊されたモンスターをバトルフェイズ終了時に、

自分の墓地から可能な限り特殊召喚する。

次のスタンバイフェイズに自分は

この効果で特殊召喚したモンスターの数×1000ダメージを受ける。

この効果は相手ターンでも発動できる。

(2):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。

デッキから「契約書」カード1枚を手札に加える。

 

 

遊矢「エクシーズ召喚まで…!なんてデッキだ!」

零児「Different Dimension Demon。異次元の王のデッキだ。」

遊矢「く…でも俺はエクシーズ召喚なんてしたことないぞ?得意なんかじゃない。」

零児「…バトル!DDD怒濤王シーザーでEMセカンドンキーで攻撃!」

遊矢「くっ…!」

 

遊矢は戦闘に対抗するためのアクションカードを探すも素早い攻撃に対応できずEMセカンドンキーは破壊される。

 

零児「ペンデュラムモンスターは破壊されてもエクストラデッキへ行き、次のターン甦るのだったな。ならば相打ちにする意味はない、いやむしろ私のモンスターがもったいないだけだな。」

遊矢「なぜペンデュラム召喚を知っている!?」

零児「舞網市内でのデュエル情報はデュエルディスクを通してすべてレオコーポレーションに入ってくる。だから君が昨晩何をしていたかもすべて私は分かっているのだよ。」

遊矢「?」

零児「…1枚カードを伏せターンエンド!」

 

-3ターン目-

遊矢「俺のターン、ドロー!俺は手札からEMトランプ・ガールを召喚!そしてトランプ・ガールの効果発動!このカードを含めるフィールドのモンスターで融合召喚を行う!EMトランプ・ガールとオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンで融合!あやかしの技を操りし者よ、まばゆき光となりて龍の眼まなこに今宿らん!融合召喚!出でよ!秘術ふるいし魔天の龍!ルーンアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!」

 

 

ルーンアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

融合・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2000

「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」+魔法使い族モンスター

(1):このカードは、「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」以外の

融合素材としたモンスターの元々のレベルによって以下の効果を得る。

●レベル4以下:このカードは1度のバトルフェイズ中に2回までモンスターに攻撃できる。

●レベル5以上:このカードは1度のバトルフェイズ中に3回までモンスターに攻撃できる。

(2):フィールドのP召喚されたモンスターを素材として

このカードが融合召喚に成功したターン、

このカードは相手の効果を受けない。

 

 

遊矢「バトルだ!ルーンアイズ・ペンデュラム・ドラゴンで疾風王アレクサンダーを攻撃!シャイニーバースト!」

零児「…つまらないな、本当にあの榊遊勝の息子か?」

遊矢「何!?」

零児「永続罠 戦乙女(ヴァルキリー)の契約書を発動!」

 

 

戦乙女の契約書

永続罠

「戦乙女の契約書」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):手札から「DD」カードまたは「契約書」カードを1枚墓地へ送り、

フィールドのカード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

(2):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、

自分フィールドの悪魔族モンスターの攻撃力は、

相手ターンの間1000アップする。

(3):自分スタンバイフェイズに発動する。

自分は1000ダメージを受ける。

 

 

零児「この効果によって私のフィールド全てのモンスターの攻撃力は1000上がる。よって疾風王アレクサンダーの攻撃力は3500、ルーンアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの攻撃力を上回る!」

遊矢「くそ!うわあ!!」

 

遊矢LP4000→3500

 

ルーンアイズ・ペンデュラム・ドラゴンは返り討ちにあい破壊された。遊矢はそのままターン終了を宣言する。

 

-4ターン目-

零児「私のターン、ドロー!もういい、さっさとビジネスを済ませよう。”2つの意味で”見当違いだったようだ。」

遊矢「くっ…!」

零児「スタンバイフェイズ時、戦乙女の契約により1000ダメージを受ける。」

 

零児LP4000→3000

 

遊矢のフィールドに守ってくれるモンスターはいない。すぐにアクションカードを探しに走る。

 

零児「バトル!烈火王テムジンでダイレクトアタック!ファイヤー・ストローク!」

遊矢「ぐぁ!!」

 

遊矢LP3500→1500

 

零児「終わりだ、疾風王アレクサンダーでダイレクトアタック!」

 

最後の攻撃とほぼ同じタイミングで遊矢はアクションカードを掴んだ。辺りには煙が舞う。

 

零児「…!」

 

晴れた煙の中にはアクションマジック 大脱出を発動した遊矢が立っていた。

 

遊矢「アクションマジック 大脱出!バトルフェイズを終了させる!」

零児「ふん。」

遊矢「確かにつまらなかったかもしれないな。遊勝塾を守るためにやるんだから遊勝塾らしくエンタメデュエルでお前を笑顔にする!」

零児「やってみるがいい!カードを1枚セットしターンエンド!」

 

-5ターン目-

遊矢「レディースアーンドジェントルメーン!榊遊勝直伝のエンタメデュエルを今御覧に入れましょう!私のターン、ドロー!」

 

エンタメデュエルを始めようとする遊矢はすぐにサーカスの設備を渡りつつアクションカードを拾った。

 

遊矢「さぁ、ここから逆転勝利した暁には拍手ご喝采を!」

零児「ほう、この布陣を崩すと。」

遊矢「その通りでございます!」

 

女性の声(リアルソリッドビジョンシステムは人の手による魔法…)

 

再び遊矢の頭の中に女性の声が聞こえる。言っている内容はまるで意味が分からないもののそれに応えるかのように遊矢はデュエルを進めていく。

 

遊矢「私はセッティング済みのペンデュラムスケールでペンデュラム召喚!現れろ、私のモンスターたち!手札からEMシルバー・クロウ!」

 

 

EMシルバー・クロウ

ペンデュラム・効果モンスター

星4/闇属性/獣族/攻1800/守 700

【Pスケール:青5/赤5】

(1):自分フィールドの「EM」モンスターの攻撃力は300アップする。

【モンスター効果】

(1):このカードの攻撃宣言時に発動する。

自分フィールドの「EM」モンスターの攻撃力は

バトルフェイズ終了時まで300アップする。

 

 

遊矢「そしてエクストラデッキより甦れ!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!」

 

再びエースモンスター オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンが現れた。

 

遊矢「EMシルバー・クロウとオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンで融合!」

零児「何!?何の効果も発動せず融合だと!?」

遊矢「このモンスターを融合する際、融合カードは必要としません!誇り高き銀狼よ。ふた色の眼の龍と一つとなりて新たな力を生み出さん!融合召喚!出でよ!野獣の眼まなこ光りし獰猛なる龍!レベル8!ビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!!」

 

 

ビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

融合・効果モンスター

星8/地属性/ドラゴン族/攻3000/守2000

ドラゴン族・闇属性モンスター+獣族モンスター

このカードは融合召喚及び以下の方法でのみ特殊召喚できる。

●自分フィールドの上記カードをリリースした場合に

エクストラデッキから特殊召喚できる(「融合」は必要としない)。

(1):このカードが戦闘でモンスターを破壊した場合に発動する。

このカードの融合素材とした獣族モンスター1体の元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。

 

 

零児「新たな融合モンスター…!面白くなってきたな。」

遊矢「バトルだ!ビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴンで烈火王テムジンを攻撃!ヘルダイブバースト!!」

零児「相打ちだと?」

遊矢「アクションマジック ハイダイブ発動!ビーストアイズの攻撃力を1000アップさせます!これで攻撃力4000!」

 

攻撃力の上がったビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴンを見ると零児はアクションカードを探しに走る。しかしカードを拾うと同時にビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの攻撃が命中した。

 

零児「クッ…!」

 

零児LP3000→2000

 

遊矢「ビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの効果発動!EMシルバー・クロウの攻撃力である1800のダメージを相手に与えます!」

零児「ならばアクションマジック フレイム・ガード発動!効果ダメージをゼロにする!」

 

零児は防御のため、アクションマジックを使うとすぐに近くにある新たなアクションマジックを拾った。

 

遊矢「ならば更に罠発動!エクストラ・タッチアンドゴー!」

 

 

エクストラ・タッチアンドゴー(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分フィールドに存在するエクストラデッキから特殊召喚されたモンスターを対象に発動できる。そのカードをエクストラデッキに戻し、墓地に存在する対象モンスターと同じ種族、攻撃力、守備力のモンスターを特殊召喚する。その後、このカードの効果で特殊召喚されたモンスターは攻撃力・守備力が半分となり、このターンの間、相手に直接攻撃が出来る。

 

 

遊矢「ビーストアイズをデッキに戻し墓地からルーンアイズ・ペンデュラム・ドラゴンを特殊召喚!そして攻撃力は半分の1500となってしまいますが、ルーンアイズはダイレクトアタックが出来ます!ルーンアイズ・ペンデュラム・ドラゴンで赤馬零児にダイレクトアタック!シャイニーバースト!」

零児「面白いカードを使うものだ。くっ!」

 

零児LP2000→500

 

遊矢「あなたの残りライフは500。次のあなたのスタンバイフェイズに戦乙女の契約書のダメージで終わりだ!ターンエンド!」

 

-6ターン目-

零児「さすがは榊遊勝の息子、と言わせてもらうか。数々の非礼を詫びさせてくれ。」

遊矢「え、あ、いやぁ…。」

零児「だがまだ甘い!私のターン、ドロー!私はスタンバイフェイズに契約書のダメージを負う予定であったがそれにチェーンし罠発動!契約洗浄(リース・ロンダリング)!」

 

 

契約洗浄

通常罠

(1):自分の魔法&罠ゾーンの「契約書」カードを全て破壊する。

破壊した数だけ自分はデッキからドローする。

その後、自分はドローした数×1000LP回復する

 

 

零児「これにより私のライフは回復する!」

 

零児LP500→1500

 

遊矢「くそ!」

零児「私も面白いものを見せてやろう。私はスケール1のDD魔導賢者ガリレイとスケール10のDD魔導賢者ケプラーでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

DD魔導賢者ガリレイ

ペンデュラム・効果モンスター

星10/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0

【Pスケール:青1/赤1】

(1):自分は「DD」モンスターしかP召喚できない。

この効果は無効化されない。

(2):自分スタンバイフェイズに発動する。

このカードのPスケールを2つ上げる(最大10まで)。

その後、このカードのPスケール以下のレベルを持つ、

「DD」モンスター以外の自分フィールドのモンスターを全て破壊する。

【モンスター効果】

「DD魔導賢者ガリレイ」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードを手札から捨て、自分フィールドの、

「DD」カードまたは「契約書」カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを持ち主の手札に戻す。

この効果は相手ターンでも発動できる

 

DD魔導賢者ケプラー

ペンデュラム・効果モンスター

星1/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0

【Pスケール:青10/赤10】

(1):自分は「DD」モンスターしかP召喚できない。

この効果は無効化されない。

(2):自分スタンバイフェイズに発動する。

このカードのPスケールを2つ下げる(最小1まで)。

その後、このカードのPスケール以上のレベルを持つ、

「DD」モンスター以外の自分フィールドのモンスターを全て破壊する。

【モンスター効果】

「DD魔導賢者ケプラー」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、

以下の効果から1つを選択して発動できる。

●このカード以外の自分フィールドの「DD」カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを持ち主の手札に戻す。

●デッキから「契約書」カード1枚を手札に加える。

 

 

遊矢「なんだと!?お前もペンデュラム召喚を!?」

零児「これでレベル2から9のモンスターが同時に召喚可能!我が魂を揺らす大いなる力よ。この身に宿りて、闇を引き裂く新たな光となれ!ペンデュラム召喚!現れろ、私のモンスター!DDD死偉王(しいおう)ヘル・アーマゲドン!!」

 

 

DDD死偉王ヘル・アーマゲドン

ペンデュラム・効果モンスター

星8/闇属性/悪魔族/攻3000/守1000

【Pスケール:青4/赤4】

(1):1ターンに1度、自分フィールドの

「DD」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで800アップする。

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、自分フィールドのモンスターが戦闘・効果で破壊された場合、

そのモンスター1体を対象として発動できる。

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

対象のモンスターの元々の攻撃力分アップする。

この効果を発動するターン、このカードは直接攻撃できない。

(2):このカードは、このカードを対象としない魔法・罠カードの効果では破壊されない。

 

 

遊矢「く…くそ!」

零児「恥じることはない。君は十分戦った。バトル!一斉攻撃だ!!」

 

ヘル・アーマゲドン、アレクサンダー、シーザーの攻撃によって遊矢のライフは零となった。

 

遊矢LP1500→0

 

遊矢「くそ…遊勝塾を…守れなかった…!」

 

遊矢は頭につけているゴーグルを目につけ、跪いた。そんな遊矢を見た零児は手を差し伸べる。

 

零児「安心しろ、遊勝塾を買収する気などない。」

遊矢「え?」

零児「榊遊勝は私の尊敬する人物、確かに彼の遺志を継がないデュエルをしていながら彼の名を塾名にしているところであれば買収していた。しかし君は劣るとはいえあの人に追いつこうと努力している。そういった人間は私は好きだ。」

遊矢「赤馬零児…。じゃあなんでわざわざここに来たんだ?」

零児「そうだな、詳しいことを話すためにレオコーポレーションに来てもらうことは可能かな。まぁ私が勝ったということで話くらいはきいてもらおう。」

 

零児はにやりとしながら首に巻くマフラーをはためかせた。




エクストラ・タッチアンドゴー(オリジナルカード)
通常罠
(1):フィールドに存在するエクストラデッキから特殊召喚されたモンスターを対象に発動できる。そのカードをエクストラデッキに戻し、墓地に存在する対象モンスターと同じ種族、攻撃力、守備力のモンスターを特殊召喚する。その後、このカードの効果で特殊召喚されたモンスターは攻撃力・守備力が半分となり、このターンの間、相手に直接攻撃が出来る。


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第4話「3体目のドラゴン」

-中島の運転するリムジンの中-

遊矢「一体どういうことなんだ?」

零児「私が遊勝塾に行った理由は二つある。まず簡単に済む方から言おうか。」

 

そういうと零児はリムジン内のドリンクをコップに注いで遊矢に渡した。

 

零児「ここ数週間の間にLDSの関係者が何者かに襲われ消えている。」

遊矢「そんなニュース聞いたことないぞ。」

零児「当然だ。LDSの塾生や講師が消えているなど舞網市民が知ればレオコーポレーションへのダメージは計り知れない。」

 

遊矢は納得いかないものの手にしたドリンクに口を付けた。

 

零児「そして昨日、ついに犯人2人の内1人を捕らえることが出来た。そして逃げた1人の撮影にも成功している。舞網市内の監視カメラ会社と提携しているからな。」

遊矢「どんなやつなんだ?…まさか遊勝塾の誰かとか言うんじゃないだろうな!?」

零児「これが犯人の顔だ。」

 

ポケットから端末を取り出し、遊矢に見せる。そこには遊矢と同じ顔をした少年が写っていた。

 

遊矢「そんな!俺昨日は確かに自分の部屋で寝ていたぞ!」

零児「先ほどのデュエルの中で何度かカマをかけたつもりだったが本当にわからないようだったな。私は君を信用しているからこそこの写真を見せている。」

遊矢「ありがとう、でも自分で言うのもなんだけど本当に似てるな…。」

 

零児はメガネをクイとあげ、自らのコップにもドリンクを注いだ。

 

-遊勝塾-

柚子と洋子は昼食の片づけをしていた。皿洗いをしていると入口の方からガタガタという物音がし、やがてドタドタという足音が近づいてきた。

 

権現坂「遊矢ァ!今帰ったぞ!」

柚子「煩いわよ、権現坂!」

権現坂「結局昨日ジョギングへ行ったっきり山篭りしてしまっていた!」

柚子「ほんと昨日と今日大変だったんだから!」

権現坂「ん?」

 

柚子は今までのいきさつを権現坂に説明した。

 

権現坂「そんなことが…。この男権現坂、遊勝塾のために何もできなかった事が悔しいぞ!!それで遊矢は?」

柚子「今LDSに行っちゃったわ。」

権現坂「よし、俺たちも行くぞ!」

柚子「えぇ!?」

 

権現坂は柚子の服のすそを引っ張り外へ連れ出した。

 

-LDS内-

遊矢と零児、中島はLDSのデュエルコート付近の通路を歩いていた。多くの塾生がリアルソリッドビジョンシステムを使ってデュエルをしている。

 

遊矢「ここがLDS…すごい設備がいっぱいだ。」

零児「後で見物していって構わない。しかし私が遊勝塾に行った二つ目の理由に関する話をしてからにしてもらおう。」

遊矢「あぁわかった。」

零児「買収の理由として戦力を増やしたいと考えていると話したのは覚えているか?それはあながち嘘ではない。私たちLDSはある組織と戦うために戦力を増強している。優秀な遊勝塾にも仲間として戦力になってもらえないかと考えたのだ。」

遊矢「戦力?ライバル塾でもできたのか?」

零児「それは…」

中島「社長!」

 

零児の話を遮り中島は焦ったように声をかけた。

 

零児「どうした?」

中島「大変です!捕まえていた襲撃犯が逃げ出しました!」

零児「馬鹿な!あそこから逃げただと!?」

中島「デュエルディスクを回収しLDS内を逃走しているとのことです!」

零児「塾生には戦闘を控えるよう伝えろ。奴は危険だ!」

中島「ハッ!」

零児「すまない、遊矢。私は用事が出来てしまった。待っていてもらえるか?」

遊矢「俺も襲撃犯を探すよ。俺の顔に似たやつと関係があるんだろうし!」

 

遊矢と零児は別行動をとり、校舎内を探すこととなった。

 

-LDSセキュリティルーム付近-

黒咲を救うためにユートはLDS内部に侵入していた。ユートのデュエルディスクに捕まったはずの黒咲から通信が入る。

 

黒咲「ユート!聞こえるか!?」

ユート「あぁ、今LDSのセキュリティルームの近くだ。自力で脱出を?」

黒咲「ユートがセキュリティを解除してくれたんだろう?助かったぞ。」

ユート「? いや私ではない、だが逃げ出せたのであれば都合がいい。一度エクシーズ次元に帰還する!」

黒咲「待て、俺たちの目的は瑠璃を救うこと。アカデミア スタンダード支部のここにいる可能性が一番高い!」

ユート「わかった。ある程度探していなかったら次元転送で脱出だ!通信の回線をいつでも開けておいてくれ!」

 

ユートはセキュリティルームに倒れる社員たちを跨いで外へ出た。瑠璃は黒咲隼の妹であり、ユートが恋心に近いものを抱いている少女だ。何としても見つけて自分たちの故郷のハートランドに連れて帰らなくてはならない。

 

LDS講師「見つけたぞ!」

 

LDSの講師にみつかりデュエルが始まる。ユートはそれに応戦した。

 

-LDS地下通路-

一方の黒咲も地下通路にてLDSの講師とデュエルをしていた。打ち破ると校舎に行くために階段を上る。すると階段の途中にキャンディを舐めた少年が立っていた。

 

素良「やぁ、また会ったね!」

黒咲「貴様はあの時の!」

素良「悪いけどここは通せないね。スタンダード次元の”総司令官”に君を引き渡すよう言われているんだ。そのために逃がしてあげたんだよ。赤馬零児の管理下から君を解放するためにね。」

黒咲「なんだと?」

素良「まさかデュエルディスクまで奪い返してくるとは誤算だったね。でもここで倒せば総司令官に引き渡すことが出来る。さぁ始めようか!余計な奴らが来られるとこっちも困るんでね!」

黒咲「望むところだ、アカデミアは俺が壊滅させる!」

素良・黒咲「「デュエル!」」

 

-1ターン目-

黒咲「先行は俺だ!俺はRR(レイド・ラプターズ)バニシング・レイニアスを召喚!」

 

 

RR-バニシング・レイニアス

効果モンスター

星4/闇属性/鳥獣族/攻1300/守1600

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功したターンの

自分メインフェイズに1度だけ発動できる。

手札からレベル4以下の「RR」モンスター1体を特殊召喚する。

 

 

機械のようなモズが黒咲のフィールドに姿を現す。その翼をはためかせ効果が発動される。

 

黒咲「バニシング・レイニアスの効果によりもう1体のバニシング・レイニアスを手札から特殊召喚!」

素良「レベル4のモンスターが2体!」

黒咲「レベル4のバニシング・レイニアス2体でオーバーレイ!冥府の猛禽よ、闇の眼力で真実をあばき、鋭き鉤爪で栄光をもぎ取れ!エクシーズ召喚!飛来せよ!ランク4!RR-フォース・ストリクス!!」

 

 

RR-フォース・ストリクス

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/闇属性/鳥獣族/攻 100/守2000

レベル4モンスター×2

(1):このカードの攻撃力・守備力は、

このカード以外の自分フィールドの鳥獣族モンスターの数×500アップする。

(2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

デッキから鳥獣族・闇属性・レベル4モンスター1体を手札に加える。

 

 

梟のようなRRが守備表示でエクシーズ召喚された。フォース・ストリクスの周りに漂うオーバーレイユニットが1つ使用され、効果が発動した。

 

黒咲「フォース・ストリクスの効果!デッキからRR-ファジー・レイニアスを手札に加える!」

 

 

RR-ファジー・レイニアス

効果モンスター

星4/闇属性/鳥獣族/攻 500/守1500

「RR-ファジー・レイニアス」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できず、

このカードの効果を発動するターン、自分は「RR」モンスターしか特殊召喚できない。

(1):自分フィールドに「RR-ファジー・レイニアス」以外の

「RR」モンスターが存在する場合に発動できる。

このカードを手札から特殊召喚する。

(2):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。

デッキから「RR-ファジー・レイニアス」1体を手札に加える。

 

 

黒咲「俺はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-2ターン目-

素良「僕のターン、ドロー!悪いけど最初っから本気で行かせてもらうよ!僕は手札から永続魔法トイポットを発動!」

 

 

トイポット

永続魔法

(1):1ターンに1度、手札を1枚捨てて発動できる。

自分はデッキから1枚ドローし、お互いに確認する。

確認したカードが「ファーニマル」モンスターだった場合、

手札からモンスター1体を特殊召喚できる。

違った場合、そのドローしたカードを捨てる。

(2):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。

デッキから「エッジインプ・シザー」1体または

「ファーニマル」モンスター1体を手札に加える。

 

 

素良「僕はトイポットを使うよ!手札のエッジインプ・シザーを墓地へ送りドロー!」

 

 

エッジインプ・シザー

効果モンスター

星3/闇属性/悪魔族/攻1200/守 800

「エッジインプ・シザー」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが墓地に存在する場合、

手札を1枚デッキの一番上に戻して発動できる。

このカードを墓地から守備表示で特殊召喚する。

 

 

素良「ドローしたカードはファーニマル・ドッグ!このモンスターを特殊召喚!」

 

 

ファーニマル・ドッグ

効果モンスター

星4/地属性/天使族/攻1700/守1000

「ファーニマル・ドッグ」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが手札からの召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「エッジインプ・シザー」1体または

「ファーニマル・ドッグ」以外の「ファーニマル」モンスター1体を手札に加える。

 

 

ぬいぐるみの犬の姿をしたモンスターが愛らしさを振りまいて特殊召喚された。

 

素良「効果により手札にファーニマル・オウルを加える!そして召喚!」

 

 

ファーニマル・オウル

効果モンスター

星2/地属性/天使族/攻1000/守1000

「ファーニマル・オウル」の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。

(1):このカードが手札からの召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「融合」1枚を手札に加える。

(2):500LPを払って発動できる。

自分の手札・フィールドから、

「デストーイ」融合モンスターによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

素良「効果によりデッキから融合を加えるよ!」」

 

 

融合

通常魔法

(1):自分の手札・フィールドから、

融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する

 

 

黒咲「く…融合…!」

 

憎らしそうな眼で素良を睨む黒咲。それを煽るかのように素良は墓地のエッジインプ・シザーの効果を発動させる。

 

素良「手札のカード1枚をデッキの一番上においてエッジインプ・シザーを墓地から特殊召喚!」

 

今までのファーニマルモンスターとは打って変わり、ハサミの形をしたモンスターが墓地から甦る。そして素良は先ほど手に加えた魔法カード 融合を発動させた。

 

素良「僕はフィールドのエッジインプ・シザーとファーニマル・オウルを融合!悪魔の爪よ!獲物を狙う猛禽よ!今神秘の渦で一つとなりて新たな力と姿を見せよ!融合召喚!」

 

素良は手を合わせ融合召喚の構えを黒咲に見せつける。

 

素良「現れ出ちゃえ!レベル6!すべてを引き裂く密林の魔獣!デストーイ・シザー・タイガー!」

 

 

デストーイ・シザー・タイガー

融合・効果モンスター

星6/闇属性/悪魔族/攻1900/守1200

「エッジインプ・シザー」+「ファーニマル」モンスター1体以上

(1):「デストーイ・シザー・タイガー」は自分フィールドに1体しか表側表示で存在できない。

(2):このカードが融合召喚に成功した時、

このカードの融合素材としたモンスターの数まで、

フィールドのカードを対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

(3):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

自分フィールドの「デストーイ」モンスターの攻撃力は、

自分フィールドの「ファーニマル」モンスター

及び「デストーイ」モンスターの数×300アップする。

 

 

ぬいぐるみの肉体はハサミによってボロボロになり、禍々しき姿へと変わった。特殊召喚と同時にデストーイ・シザー・タイガーの効果が発動する。

 

素良「デストーイ・シザー・タイガーの効果!君のフィールドのフォース・ストリクスを破壊する!」

 

デストーイ・シザー・タイガーの腹部のハサミが伸び、フォース・ストリクスを襲う。その破壊によって黒咲を守るモンスターはいなくなった。

 

素良「さらに効果によってデストーイ・シザー・タイガーの攻撃力は2500となる。バトルだ!デストーイ・シザー・タイガーで攻撃!」

 

デストーイ・シザー・タイガーのハサミで黒咲を攻撃し、黒咲はそれを手で防ごうとするがリアルソリッドビジョンのダメージによって黒咲の体は痛めつけられる。

 

黒咲LP4000→1500

 

素良「はい、これで終わりだよ!ファーニマル・ドッグで攻撃!」

黒咲「俺たちレジスタンスはただでは倒されん!速攻魔法発動!RUM-ラプターズ・フォース!」

 

 

RUM-ラプターズ・フォース

速攻魔法

(1):自分フィールドの「RR」Xモンスターが破壊され墓地へ送られたターン、

自分の墓地の「RR」Xモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚し、

そのモンスターよりランクが1つ高い「RR」モンスター1体を、

対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

 

 

黒咲「墓地のフォース・ストリクスを特殊召喚しランクの1つ高いエクシーズモンスターにランクアップさせる!」

素良「ランクアップだと!?あれはエクシーズ次元のやつらでも一部の者しか出来ない技!」

黒咲「エクシーズ次元の戦い方を見せてやる!獰猛なるハヤブサよ。激戦を切り抜けしその翼翻し 寄せ来る敵を打ち破れ!ランクアップ・エクシーズ・チェンジッツ!現れろ!ランク5ッ!RR-ブレイズ・ファルコンッッ!!」

 

 

RR-ブレイズ・ファルコン

エクシーズ・効果モンスター

ランク5/闇属性/鳥獣族/攻1000/守2000

鳥獣族レベル5モンスター×3

(1):X素材を持っているこのカードは直接攻撃できる。

(2):このカードが相手に戦闘ダメージを与えた時、

相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを破壊する。

(3):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊し、

破壊したモンスターの数×500ダメージを相手に与える。

 

 

浮き上がるRRのマークと共にフォース・ストリクスがランクアップし、赤き肉体を持つブレイズ・ファルコンが守備表示で姿を現した。

 

素良「守備力2000か、ファーニマル・ドッグ!バトルは中止だ!僕はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-3ターン目-

黒咲「俺のターン、ドロー!俺は手札からRR-トリビュート・レイニアスを召喚!」

 

 

RR-トリビュート・レイニアス

効果モンスター

星4/闇属性/鳥獣族/攻1800/守 400

「RR-トリビュート・レイニアス」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功したターンの自分メインフェイズに発動できる。

デッキから「RR」カード1枚を墓地へ送る。

(2):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊したターンの自分メインフェイズ2に発動できる。

デッキから「RUM」速攻魔法カード1枚を手札に加える。

この効果の発動後、ターン終了時まで自分は「RR」モンスターしか特殊召喚できない。

 

 

黒咲「さらに手札のファジー・レイニアスの効果により特殊召喚!」

 

二体のモズが姿を現す。さらにブレイズ・ファルコンを攻撃表示に変更させ一斉攻撃の準備をとる。

 

黒咲「バトルだ!オーバーレイユニットを持つブレイズ・ファルコンはダイレクトアタックが出来る!奴にダイレクトアタックだ!」

 

急上昇するブレイズ・ファルコンは空中から羽根に装填されたミサイルを一気に放った。

 

素良「く…生意気な!」

 

素良LP4000→3000

 

黒咲「さらにブレイズ・ファルコンの効果によってデストーイ・シザー・タイガーを破壊!さらにトリビュート・レイニアスでファーニマル・ドッグを攻撃だ!」

 

素良LP3000→2900

 

攻撃力1800のトリビュート・レイニアスで与えられるダメージは100だがこれで素良のフィールドに守るモンスターは消えた。最後にファジー・レイニアスも素良を空中から襲う。

 

素良2900→2400

 

黒咲「さらにトリビュート・レイニアスの効果!手札にRUMを加える。俺が加えるのはRUM-RRR(レイド・ラプターズ・リピート)!」

 

 

RUM-RRR(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):自分フィールドに存在する闇属性モンスターを選択し発動できる。そのモンスターのレベル・ランクと同じランクのそのモンスターと同じレベル・ランクの「RR」モンスター1体を、対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

(2):フィールド上のXモンスターが破壊される場合にそのXモンスターを対象にして発動できる。墓地のこのカードを除外し対象のモンスターの破壊を無効にする。その後対象となったXモンスターよりランクの1つ高い「RR」モンスター1体を、対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

 

黒咲(これで何かされたとしてもランクアップすればサクリファイスエスケープ出来る。融合次元恐るるに足らず!)

 

黒咲「そしてトリビュート・レイニアスとファジー・レイニアスでオーバーレイ!エクシーズ召喚!ランク4 フォース・ストリク…」

素良「ハハッ!それを待っていたんだ!君の場に闇属性のエクシーズモンスターが2体揃うのをね!ランクアップが君たちエクシーズ次元のエリートの戦い方なら僕たち融合次元のエリートの戦い方はこれさ!速攻魔法発動!超融合!!」

 

 

超融合

速攻魔法(制限カード)

このカードの発動に対して魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

(1):手札を1枚捨てて発動できる。

自分・相手フィールドから融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

素良「手札を1枚捨て君のフィールドのブレイズ・ファルコンとフォース・ストリクスを融合!」

黒咲「俺の場を使う融合だと!?」

素良「プロフェッサーから託されたこのドラゴンでおまえを倒してやる!融合召喚!現れろ!飢えた牙持つ毒龍。レベル8!スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン!!」

 

素良のフィールドにデストーイモンスターとは比べ物にはならないほどの禍々しさを備えたドラゴンが姿を現した。




RUM-RRR(オリジナルカード)
速攻魔法
(1):自分フィールドに存在する闇属性モンスターを選択し発動できる。そのモンスターのレベル・ランクと同じランクのそのモンスターと同じレベル・ランクの「RR」モンスター1体を、対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。
(2):フィールド上のXモンスターが破壊される場合にそのXモンスターを対象にして発動できる。墓地のこのカードを除外し対象のモンスターの破壊を無効にする。その後対象となったXモンスターよりランクの1つ高い「RR」モンスター1体を、対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。


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第5話「邂逅」

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン

融合・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000

トークン以外のフィールドの闇属性モンスター×2

(1):このカードが融合召喚に成功した場合に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を選び、

その攻撃力分だけこのカードの攻撃力をターン終了時までアップする。

(2):1ターンに1度、相手フィールドの

レベル5以上のモンスター1体を対象として発動できる。

ターン終了時まで、このカードはそのモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。

(3):融合召喚したこのカードが破壊された場合に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊する

 

 

素良のフィールドにスターヴ・ヴェノム・フューション・ドラゴンが現れた。その肉体の各所にある球体が獣の眼球のように怪しく光る。植物のような肉体の一部からは液体が零れ落ち、妖しさを醸し出す。

 

黒咲「なんだ、このモンスターは…!」

素良「僕も初めて出すモンスターで慣れてないから手加減は出来ないかな。さぁまだ君のターンだよ。早くターンを終わらせてくれよ。それともサレンダーするかい?」

黒咲「ふざけるな!俺はアカデミアに屈したりしない!カードを2枚セットしターンエンドだ…!」

 

-4ターン目-

素良「僕のターン、ドロー!手札からファーニマル・ライオを召喚!」

 

 

ファーニマル・ライオ

効果モンスター

星4/地属性/天使族/攻1600/守1200

(1):このカードの攻撃宣言時に発動する。

このカードの攻撃力はバトルフェイズ終了時まで500アップする。

 

 

素良「君の残りライフは3000、守るモンスターはいない!バトル!ファーニマル・ライオでダイレクトアタック!そしてライオの効果発動!攻撃力が2100になる!」

 

ファーニマル・ライオの鬣が大きくなり、攻撃力2100で直接攻撃を与える。

 

黒咲LP3000→900

 

黒咲「く…!」

素良「これで終わりだ!スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンでダイレクトアタ…ぐ…!」

 

直接攻撃の宣言をする素良であったが、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンからあふれ出る紫色のオーラの重さに膝をつく。

 

素良(なんだ、このモンスター…!使ってる僕がこれだけきついなんて…!)

黒咲「今だ!永続罠発動!リビングデッドの呼び声!」

 

 

リビングデッドの呼び声

永続罠

(1):自分の墓地のモンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。

そのモンスターを攻撃表示で特殊召喚する。

このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは破壊される。

そのモンスターが破壊された時にこのカードは破壊される。

 

 

黒咲「墓地のブレイズ・ファルコンを特殊召喚!」

 

 

RR-ブレイズ・ファルコン

エクシーズ・効果モンスター

ランク5/闇属性/鳥獣族/攻1000/守2000

鳥獣族レベル5モンスター×3

(1):X素材を持っているこのカードは直接攻撃できる。

(2):このカードが相手に戦闘ダメージを与えた時、

相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを破壊する。

(3):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊し、

破壊したモンスターの数×500ダメージを相手に与える。

 

 

黒咲「さらに速攻魔法 RUM-RRRを発動!」

 

 

RUM-RRR(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):自分フィールドに存在する闇属性モンスターを選択し発動できる。そのモンスターのレベル・ランクと同じランクのモンスターと同じレベル・ランクの「RR」モンスター1体を、対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

(2):フィールド上のXモンスターが破壊される場合にそのXモンスターを対象にして発動できる。墓地のこのカードを除外し対象のモンスターの破壊を無効にする。その後対象となったXモンスターよりランクの1つ高い「RR」モンスター1体を、対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

 

 

黒咲「ブレイズ・ファルコンでオーバーレイ!エクシーズ・チェンジッ!現れろ!ランク5ッ!RR-エトランゼ・ファルコン!」

 

ランク5のRR-エトランゼ・ファルコンが守備表示で現れた。スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンはエトランゼ・ファルコンを攻撃するも墓地のRUM-RRRの効果によりエトランゼ・ファルコンをさらにランクアップさせる。

 

黒咲「エトランゼ・ファルコンの破壊を無効にし、エトランゼ・ファルコン1体でオーバーレイ!誇り高きハヤブサよ。英雄の血潮に染まる翼翻し 革命の道を突き進め!ランクアップ・エクシーズ・チェンジッッ!現れろ!ランク6ッッ!RR-レヴォリューション・ファルコン!!」

 

 

RR-レヴォリューション・ファルコン

エクシーズ・効果モンスター

ランク6/闇属性/鳥獣族/攻2000/守3000

鳥獣族レベル6モンスター×3

(1):このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

このターン、このカードは相手モンスター全てに1回ずつ攻撃できる。

(2):このカードが特殊召喚された表側表示モンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に発動する。

そのモンスターの攻撃力・守備力を0にする。

(3):このカードが「RR」XモンスターをX素材としている場合、以下の効果を得る。

●1ターンに1度、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを破壊し、その攻撃力の半分のダメージを相手に与える。

 

 

黒咲のフィールドに炎をあげつつ革命の隼 レヴォリューション・ファルコンが現れた。その大きな機械じかけの翼を広げ、素良を威嚇する。

 

素良「この期に及んでまだランクアップを!」

黒咲「今度はこちらの反撃だ。次のターンでレヴォリューション・ファルコンの効果と攻撃で貴様の敗北!さっさとターンを終わらせろ!」

素良「うぅ…!」

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンのオーラによる苦しみが素良をより強くする。それはまるで「さっさと解放しろ。」とでも言いたげであった。

 

素良「うぅ…デュエルが出来ないほどの代償…!ターン…エン…」

 

素良がエンドを宣言しようとした時、地下通路の奥から少年が現れた。

 

??「『もう十分です、紫雲院素良。スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンを返却し、アカデミア本部へ帰還しなさい。』」

素良「!?お前は…零羅(れいら)!」

 

零羅と呼ばれた少年は声に反応することなく借り物のような言葉をつらつらと述べる。

 

零羅「『零羅に参戦させます。貴方は下がりなさい。』とスタンダード次元 総司令官が言っています。」

素良「ふざけるな!僕はまだ戦える!」

零羅「総司令官の命令です。僕はこのデュエルに参加します。」

 

「乱入ペナルティ 2000ポイント」

 

零羅のデュエルディスクから電子音声が鳴り、零羅もデュエルに参戦する。1対1の戦いでなくなった事と総司令官からの命令という事もあり、素良はデュエルから撤退する。

 

素良(このままだったら負けていたかもしれない…くそ…!)

 

-LDSセキュリティルーム下通路-

一方のユートはセキュリティルームから下の階へ行か途中で相手にしていた最後のLDSの講師に阻まれていた。

 

ユート「ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンでダイレクトアタック!」

LDS講師「うわああ!!!」

 

LDS講師LP2500→0

 

LDSの講師はライフが尽きるとともにユートのデュエルディスクから放たれる光線によってカードと化した。

 

ユート(よし、下のフロアへ行くか。)

 

階段を下りようとした時、後ろから声がした。

 

??「待て!」

 

振り向くとそこにはユートと同じ顔をした少年が立っていた。ユートは以前エクシーズ次元にて自分とそっくりの顔をした敵がいる噂を耳にしていた。その者は人をカードにすることを楽しみにしているかのようにエクシーズ次元の住民たち、ユートの仲間のレジスタンスをカードへしていったという。

 

ユート「貴様が噂にきく…!」

遊矢「噂?…って本当に俺と同じ顔の人がいるなんて…!」

ユート「私としても不快だ。ここで消させてもらう!」

遊矢「ちょ…!どういうことだ!?そもそもお前の目的は何だよ!なんでLDSの人たちを襲うんだ!」

ユート「貴様らが私たちエクシーズ次元を滅ぼそうとするからだろう!さぁデュエルだ!」

遊矢「何がどうなってるんだ?こうなったらデュエルで語るしかないってか!」

遊矢・ユート「「デュエル!」」

 

-1ターン目-

遊矢「俺のターン、俺はスケール1の星読みの魔術師とスケール8の時読みの魔術師でペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

星読みの魔術師

ペンデュラム・効果モンスター

星5/闇属性/魔法使い族/攻1200/守2400

【Pスケール:青1/赤1】

(1):自分のPモンスターが戦闘を行う場合、

相手はダメージステップ終了時まで魔法カードを発動できない。

(2):もう片方の自分のPゾーンに「魔術師」カード

または「オッドアイズ」カードが存在しない場合、

このカードのPスケールは4になる。

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、自分フィールドのPモンスター1体のみが

相手の効果で自分の手札に戻った時に発動できる。

その同名モンスター1体を手札から特殊召喚する。

 

時読みの魔術師

ペンデュラム・効果モンスター

星3/闇属性/魔法使い族/攻1200/守 600

【Pスケール:青8/赤8】

自分フィールドにモンスターが存在しない場合にこのカードを発動できる。

(1):自分のPモンスターが戦闘を行う場合、

相手はダメージステップ終了時まで罠カードを発動できない。

(2):もう片方の自分のPゾーンに「魔術師」カード

または「オッドアイズ」カードが存在しない場合、

このカードのPスケールは4になる。

【モンスター効果】

(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

1ターンに1度、自分のPゾーンのカードは相手の効果では破壊されない。

 

 

ユート「ペンデュラムだと…?」

遊矢「これでレベル2から7のモンスターが同時に召喚可能!俺のエンタメデュエル、見せてやる!」

ユート「エンタメデュエル…!…先生…。」

 

ユートの頭には敵を倒すことしか頭にない、いや頭にないようにしていたものの遊矢の楽しそうにデュエルをする姿にかつての師との思い出が脳裏をよぎる。

 

遊矢「揺れろ魂のペンデュラム!天空に描け光のアーク!ペンデュラム召喚!現れろ!俺のモンスター!手札よりオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン、オッドアイズ・アドバンス・ドラゴン!」

 

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

【Pスケール:青4/赤4】

「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」の(1)(2)のP効果は

それぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分のPモンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージを0にできる。

(2):自分エンドフェイズに発動できる。

このカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のPモンスター1体を手札に加える。

【モンスター効果】

(1):このカードが相手モンスターと戦闘を行う場合、

このカードが相手に与える戦闘ダメージは倍になる

 

オッドアイズ・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)

効果モンスター

星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

(1):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った場合に発動する。

そのモンスターの元々の攻撃力の半分のダメージを相手に与える。

(2):墓地に存在するこのカードを除外することで発動できる。デッキから「魔術師」モンスターを1枚手札に加えることが出来る。

 

 

2体のオッドアイズが遊矢のフィールドに姿を現した。それぞれが唸り声をあげるとユートの中に眠る”何か”がそれに呼応するように目を覚ます。

 

ユート(またあの時と同じ感覚…!熱い…!)

遊矢「俺はカードを1枚セットしターンエンド!

 

ユートのデッキに眠るモンスターがユートを呼ぶ。それがダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンであることはユートもわかっていた。それに導かれるようにユートは自らのターンを始める。

 

-2ターン目-

ユート「私のターン、ドロー!私は手札から罠をセット!そしてそれを発動する!」

遊矢「罠をセットしたターンに発動!?」

ユート「セットしたカードは幻影騎士団シェード・ブリガンダイン!」

 

 

幻影騎士団シェード・ブリガンダイン

通常罠

「幻影騎士団シェード・ブリガンダイン」は1ターンに1枚しか発動できない。

自分の墓地に罠カードが存在しない場合、

このカードはセットしたターンでも発動できる。

(1):このカードは発動後、通常モンスター(戦士族・闇・星4・攻0/守300)となり、

モンスターゾーンに守備表示で特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。

 

 

遊矢「罠モンスターか!」

ユート「その通り!さらに手札から罠をセット!セットしたカードは幻影騎士団エルムシュミード!」

 

 

幻影騎士団エルム・シュミード(オリジナルカード)

通常罠

「幻影騎士団エルム・シュミード」は1ターンに1枚しか発動できない。

フィールドに「幻影騎士団」通常モンスターが存在する場合、

このカードはセットしたターンでも発動できる。

(1):このカードは発動後、通常モンスター(戦士族・闇・星4・攻300/守0)となり、

モンスターゾーンに守備表示で特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。

 

 

 

ユート「エルム・シュミードを特殊召喚!私はレベル4のシェード・ブリガンダインとエルム・シュミードでオーバーレイ!漆黒の闇より愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今、降臨せよ!エクシーズ召喚!現れよ、ランク4!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!」

 

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

レベル4モンスター×2

(1):このカードのX素材を2つ取り除き、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力を半分にし、

その数値分このカードの攻撃力をアップする。

 

 

召喚方の名を持つドラゴンがフィールドに3体揃った。ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの出現によって遊矢とユートの瞳は赤へと変わり、理性を失う。オッドアイズ・アドバンス・ドラゴンとダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンは強調し合い、近づこうとする。

遊矢?「ヤット見ツケタ…!」

ユート?「俺ヲ見ツケタゾ…!今コソ…」

遊矢?「今コソ!」

遊矢?・ユート?「一ツニ!」

 

二人は自らの意思が手に取るようにわかる。二人と二体のドラゴンが近づこうとした時、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンが間に入る。

 

女性の声(遊矢、遊人(ユート)遊吾(ユーゴ)遊里(ユーリ)…!)

 

脳内に響くその声によって理性を取り戻す二人。ハッとするもすぐにユートはデュエルを続ける。

 

ユート「ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの効果発動!オーバーレイをすべて使い、オッドアイズ・アドバンス・ドラゴンの攻撃力の半分を吸収する!トリーズン・ディスチャージ!」

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの翼から放たれるエネルギーによってオッドアイズ・アドバンス・ドラゴンの攻撃力は1250となり、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの攻撃力は3750となった。

 

ユート「バトルだ!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンでオッドアイズ・アドバンス・ドラゴンを攻撃!反逆のライトニング・ディスオベイ!」

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンは蓄えられたエネルギーを牙に込めてオッドアイズ・アドバンス・ドラゴンを襲う。とてつもない衝撃波が遊矢を襲う。

 

遊矢LP4000→1500

 

遊矢「ぐわああ!だが速攻魔法発動!イリュージョン・バルーン!」

 

 

イリュージョン・バルーン

速攻魔法

速攻魔法

(1):自分フィールドのモンスターが破壊されたターンに発動できる。

自分のデッキの上からカードを5枚めくる。

その中から「EM」モンスター1体を選んで特殊召喚できる。

残りのカードはデッキに戻してシャッフルする。

 

 

遊矢「カードを5枚めくる!俺が特殊召喚するのはEMトランプガール!」

 

 

EMトランプ・ガール

ペンデュラム・効果モンスター

星2/闇属性/魔法使い族/攻 200/守 200

【Pスケール:青4/赤4】

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。

融合モンスターカードによって決められた、

このカードを含む融合素材モンスターを自分フィールドから墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

(2):このカードがPゾーンで破壊された場合、

自分の墓地のドラゴン族の融合モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに破壊される。

 

 

EMトランプ・ガールが踊りながら遊矢の場に現れる。EMというモンスター、こちらが攻めたと思えばそれを逆手に展開していく戦術、まさにユートの師匠と同じであった。

 

ユート「EM…君は一体…?」

遊矢「やっと俺に興味を持ってくれたんだね。俺は榊遊矢。エンタメデュエリストを目指しているんだ。」

ユート「榊…まさか遊勝先生に何か関係があるのか?」

遊矢「父さんを知っているのか!?」

ユート「父さん!?そうか、君は遊勝先生の息子さんだったのか。しかしそんな君がなぜアカデミア側につく?遊勝先生は俺たちエクシーズ次元側として戦ってくれていたんだぞ。」

遊矢「父さんの居場所も知ってるのか!?エクシーズ次元ってなんだ?どこにあるんだ!?それにアカデミアってなんだ?」

ユート「君は本当に何も知らないのか…?何も知らないでアカデミアに協力を?」

 

遊矢は構えていたデュエルディスクを下ろし、ユートから話を聞くことにした。

 

遊矢「教えてくれ、君たちは一体どこからきて、何があったのか…!」




RUM-RRR(オリジナルカード)
速攻魔法
(1):自分フィールドに存在する闇属性モンスターを選択し発動できる。そのモンスターのレベル・ランクと同じランクのモンスターと同じレベル・ランクの「RR」モンスター1体を、対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。
(2):フィールド上のXモンスターが破壊される場合にそのXモンスターを対象にして発動できる。墓地のこのカードを除外し対象のモンスターの破壊を無効にする。その後対象となったXモンスターよりランクの1つ高い「RR」モンスター1体を、対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

オッドアイズ・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)
効果モンスター
星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000
(1):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った場合に発動する。
そのモンスターの元々の攻撃力の半分のダメージを相手に与える。
(2):墓地に存在するこのカードを除外することで発動できる。デッキから「魔術師」モンスターを1枚手札に加えることが出来る。

幻影騎士団エルム・シュミード(オリジナルカード)
通常罠
「幻影騎士団エルム・シュミード」は1ターンに1枚しか発動できない。
フィールドに「幻影騎士団」通常モンスターが存在する場合、
このカードはセットしたターンでも発動できる。
(1):このカードは発動後、通常モンスター(戦士族・闇・星4・攻300/守0)となり、
モンスターゾーンに守備表示で特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。


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第6話「現れる覇王黒竜」

-レオコーポレーション社長室-

零児の元に通信が入った。理事長室からである。レオコーポレーションの理事長は零児の母親 赤馬日美香(ひみか)である。

 

零児「珍しいですね、私に通信を寄越すとは。」

日美香「そちらは大変みたいね、零児さん。侵入者は捕まえたかしら?」

零児「まだその情報は入っていません。」

日美香「ならば私が送った零羅に任せておきなさい。」

零児「零羅??」

 

液晶に映し出された日美香のニヤリとした顔に零児は何かの思惑を感じた。

 

-ユートの回想-

ユートは学校から帰るとデュエルスクールに向かった。ユートが住むハートランドシティには四つのデュエルスクールがあり、そのうちのスペード校にユート、そして黒咲は通っていた。

 

-デュエルスクール・スペード校-

ユート「隼、早いな。」

黒咲「あぁ、神代教授のカオスドロー講義をとるため早く来ていた。それに俺の妹が実習デュエルを次の講義でするんでな。見に行かないか?」

ユート「お前に妹がいたのは知らなかった。どの子だ?」

黒咲「あの対戦表の右側の方だ。」

ユート「え…?」

 

ユートが驚くのも無理はない。あの黒咲隼とは似ても似つかない美少女が黒咲瑠璃であったからだ。それからユートと瑠璃は度々同じ講義を受け、デュエルを語る仲となった。そんなある日、デュエルスクールでは少人数形式の授業を採用することになり、ユートと瑠璃は非常勤講師である榊遊勝のゼミナールに入った。

 

遊勝「やぁ、よろしく頼むよ。まずは自己紹介からだ!」

瑠璃「スペード校の黒咲瑠璃です。夢は兄さんを超す決闘者になること、よろしくね。」

サヤカ「クローバー校の笹山サヤカです…。よ…よろしく。」

ユート「スペード校のユートだ。他校の生徒に負けないよう努力するつもりです。よろしく。」

 

三人の生徒の自己紹介が終わると辺りは真っ暗になり、遊勝にだけスポットライトが当たる。遊勝が指を鳴らすと彼の足元からポっと煙が上がり、その煙が晴れると遊勝がいた場にはEMスカイ・マジシャンが代わりに立っていた。

 

ユート「何!?」

遊勝・EMスカイ・マジシャン「「ハッハッハッハ!」」

 

遊勝の声が空中からする。新たなスポットライトの当たった場所には空中を歩く遊勝がいた。

 

遊勝「私の授業は全て人を楽しませるためのエンタメデュエルだ!楽しんでくれたまえ!みんなが引いた最初の5枚のカード、それだけで人を笑顔にできるんだ!」

 

遊勝の授業は3人を魅了するものだった。いや3人に限らず少人数だったはずの授業は毎回モグリの生徒でいっぱいとなるようになった。そう経たぬうちに遊勝は大人数の授業を請け負うだけでなく、子供たちにもデュエルを教えるようになる。子供たちと楽しくデュエルをする毎日、そのような生活がユートの当たり前となりつつあった中、アカデミアはハートランドへ侵攻したのだった。

 

-崩壊するハートランド-

辺りに子供たちの泣き声と悲鳴が響く。街は古代の機械(アンティーク・ギア)混沌巨人(・カオス・ジャイアント)によって破壊の限りを尽くされている。各地でオベリスク・フォースと呼ばれるアカデミア兵の精鋭たちによってエクシーズ次元の住民はカード化されていった。

 

瑠璃「どうして…デュエルはみんなに笑顔をもたらすものなのに…!」

ユート(確かにそうだ。俺は先生からそれを習った。でも戦場じゃそんなものは机上の空論だった。”デュエルでみんなに笑顔を”それを言っていた先生も今はいない…。)

 

やがて瑠璃はアカデミアの何者かによって連れ去られる。アカデミア エクシーズ次元支部にて手に入れた情報で瑠璃に酷似した少女がスタンダード次元にいることを知り、ユートと黒咲はスタンダード次元に向かったのだった。

 

-LDSセキュリティルーム下通路-

遊矢「じゃあ君はこの世界とは別の世界からきたってことか?」

ユート「あぁ、なぜ君と同じ顔をしているのかはわからないが…。」

遊矢「じゃあその瑠璃って子はアカデミアのスタンダード次元支部にいる可能性が高いんじゃないのか?」

ユート「それがここだ。」

遊矢「え!?」

ユート「エクシーズ次元支部で確認済みだ。表側ではLDSとなっているここは間違いなくアカデミア スタンダード次元支部!そしてアカデミアのリーダー プロフェッサーに近い存在である赤馬零児が恐らくスタンダード次元総司令官と見ている。」

 

ユートの眼光が鋭くなる。

 

遊矢「そんな馬鹿な…。そういえば戦力が必要とか言っていた…!」

ユート「アカデミア兵として駆り出すためか!スタンダード次元の人まで巻き込もうとするとは…アカデミアめ!」

 

ユートの怒りが沸々と湧き上がる。遊矢もその感情が手に取るようにわかるのは同じ顔をしているせいなのか。

 

??「ターゲット発見。デュエルに参戦します。」

 

「乱入ペナルティ、2000ポイント」

 

??LP4000→2000

 

遊矢「誰だ!?」

零羅「LDS理事長の養子 零羅。早くターンエンドを宣言してください。」

ユート「LDSめ…ターンエンド!」

 

-3ターン目-

零羅「僕のターン、ドロー!僕はCC隻眼のパスト・アイを召喚!」

 

 

CC隻眼のパスト・アイ(アニメ効果)

効果モンスター

レベル3/闇属性/悪魔族/攻1400/守1000

(1):このカードを融合召喚・S召喚・X召喚の素材とする場合、

他の素材は自分フィールド以外のモンスターでなければならない。

 

 

零羅「永続魔法 写真融合(モンタージュ・フュージョン)を発動!」

 

 

写真融合(アニメ効果)

永続魔法

(1):1ターンに1度、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターが

自分及び相手フィールドにそれぞれ1体以上ずつ存在する場合にこの効果を発動できる。

自分フィールドからのみ融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに破壊される。

 

 

零羅「僕は写真融合でダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを撮影!パスト・アイと撮影したダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンで融合!反逆の意思を込めし牙をもつ黒竜よ、我が目に宿りて、その力を捧げよ!融合召喚!現れろ!全てを切り裂く闇の剣 CCC武融化身(ぶゆうけしん)ダーク(クロス)ソード!」

 

 

CCC武融化身ダークXソード(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星8/闇属性/悪魔族/攻2500/守2000

「CC隻眼のパスト・アイ」+ランク4以下のXモンスター

このモンスターはXモンスターの効果以外の効果では破壊されない。

①:このカードは相手フィールドに闇属性モンスターが存在する場合に、

1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。

②:このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。

このターン、このカードの攻撃力は融合素材モンスターとして扱ったXモンスター以外の闇属性モンスターの攻撃力分上がる。

 

 

暗黒の漆黒剣が零羅の場に浮遊する。無機質なそのモンスターは怪しく光る。

 

ユート「なんだ、こいつの融合は。お前は何者だ!?」

零羅「答える義務はありません。CCC武融化身ダークXソードの効果によって榊遊矢の場に存在するオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとEMトランプ・ガールの攻撃力の合計である2700、CCC武融化身ダークXソードの攻撃力を加える。」

 

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

【Pスケール:青4/赤4】

「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」の(1)(2)のP効果は

それぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分のPモンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージを0にできる。

(2):自分エンドフェイズに発動できる。

このカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のPモンスター1体を手札に加える。

【モンスター効果】

(1):このカードが相手モンスターと戦闘を行う場合、

このカードが相手に与える戦闘ダメージは倍になる

 

EMトランプ・ガール

ペンデュラム・効果モンスター

星2/闇属性/魔法使い族/攻 200/守 200

【Pスケール:青4/赤4】

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。

融合モンスターカードによって決められた、

このカードを含む融合素材モンスターを自分フィールドから墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

(2):このカードがPゾーンで破壊された場合、

自分の墓地のドラゴン族の融合モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに破壊される。

 

 

遊矢「つまりCCC武融化身ダークXソードの攻撃力は5200!?」

零羅「バトル!CCC武融化身ダークXソードでダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを攻撃!」

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの攻撃力は3750、よってユートに1450のダメージが与えられる。

 

ユートLP4000→2550

 

ユート「ぐ…!」

遊矢「よし!まだ耐えられるな!」

零羅「CCC武融化身ダークXソードは1度のバトルフェイズに2度攻撃できます。」

ユート「なんだと!?」

遊矢(まずい、零羅のターゲットはユート、ここでユートが負ければ捕まって瑠璃を見つけられなくなってしまう!)

 

遊矢はとっさに零羅を自分を攻撃するよう誘導しようとするもそんな隙を与えず零羅はユートへのダイレクトアタックを宣言する。

 

零羅「僕は侵入者にダイレクトアタック!」

 

CCC武融化身ダークXソードの刀身がまっすぐユートめがけて飛んでいく。ユートを守る者は何もない。その5200分のダメージがユートの肉体を襲った。

 

ユート「グアアアアアアアア!!!!!」

 

ユートLP2550→0

 

その場にユートは崩れ落ち、遊矢はそれをスライディングで受け止めた。

 

遊矢「お…おい!ユート!」

ユート「う…私はここまでみたいだ…。」

遊矢「そんな!瑠璃…それに仲間の黒咲を救うんじゃなかったのか!?ここで倒れたらそれが出来ない!」

ユート「あぁ…だからこそ君に頼みたい…。。二人を…頼む。」

 

ユートの体から力が抜けていくのが遊矢の手の中でわかった。

 

遊矢「なんであったばかりの俺を…。」

ユート「君は遊勝先生と同じエンタメデュエリストなんだろう…。私だってわかってる、デュエルはみんなを笑顔にするべきものだと…。君のデュエルでみんなに…笑顔を…。」

 

ユートは自らのエースカード ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを遊矢に渡す。その時辺りは真っ白な空間へと変化した。

 

-謎の空間-

その空間には透明の円卓と4つの椅子が置かれていた。遊矢はそのうちの1つに座っている。ハッとすると隣にはユートが立っていた。ユートは笑顔を浮かべながら遊矢の右側の席に座った。何だか安心した気持ちになる。やがてその空間は夢であったように遊矢の前から消えていく。消えゆく意識の中、透明な円卓の舌に巨大な2つの闇が混ざり合うのが見えた。

 

-LDSセキュリティルーム下通路-

気が付くと手の中にいたユートは消えていた。

 

遊矢「ユート?ユート、どこだ?」

零羅「消えた…?」

遊矢「お前まさか…ユートをカードに!?」

零羅「…。」

 

零羅は何も答えようとしない。やはりこの少年もLDSでありアカデミアなのだと怒りがこみ上げる遊矢。闇のオーラを放出するとともに瞳が赤く光る。

 

遊矢?「オ前ハ許サナイ…!絶対ニ…!ウォオオオオ!」

 

ますます闇のオーラを放出する。そのオーラは大きくなるもののやがて遊矢の中に入っていき、安定したかのように見える。初めは驚いた零羅も動じることなくデュエルを進める。

 

零羅「僕はカードを3枚セットしターンエンド!」

 

-4ターン目-

遊矢?「俺のターン…ドロー!俺は魔法カード ペンデュラム・パニックを発動!」

 

 

ペンデュラム・パニック(オリジナルカード)

通常魔法

(1):フィールドのPモンスター1体を対象にして発動できる。対象にしたモンスターを除外し自分または相手の墓地に存在するモンスター1体を選んで特殊召喚する。この効果によって特殊召喚されたモンスターは攻撃力・守備力が0となり効果は無効化される。

(2):墓地のこのカードを除外することで発動できる。Pゾーンのカードをすべて破壊し、カードを1枚ドローする。

 

 

遊矢?「俺はEMトランプ・ガールを除外し、ユートの墓地に眠るダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを特殊召喚!」

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンが遊矢のフィールドに雄たけびをあげて復活した。さらにペンデュラム・パニックの第2効果を発動させる。

 

遊矢?「ペンデュラム・パニックの第2効果発動!ペンデュラムゾーンに存在する星読みの魔術師と時読みの魔術師を破壊しカードをドロー!」

 

ドローしたカードは相克の魔術師。

 

 

相克の魔術師

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/魔法使い族/攻2500/守 500

【Pスケール:青3/赤3】

(1):1ターンに1度、自分フィールドのXモンスター1体を対象として発動できる。

このターンそのモンスターは、

そのランクと同じ数値のレベルのモンスターとしてX召喚の素材にできる。

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、フィールドの光属性モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの効果をターン終了時まで無効にする。

この効果は相手ターンでも発動できる。

 

 

遊矢?「さらに墓地のオッドアイズ・アドバンス・ドラゴンの効果発動!このカードを除外し、デッキから相生の魔術師を手札に加える!」

 

 

相生の魔術師

ペンデュラム・効果モンスター

星4/光属性/魔法使い族/攻 500/守1500

【Pスケール:青8/赤8】

(1):1ターンに1度、自分フィールドの、

Xモンスター1体とレベル5以上のモンスター1体を対象として発動できる。

そのXモンスターのランクはターン終了時まで、

そのレベル5以上のモンスターのレベルの数値と同じになる。

(2):自分フィールドのカードが

相手フィールドより多い場合、このカードのPスケールは4になる。

【モンスター効果】

(1):このカードの戦闘で発生する相手への戦闘ダメージは0になる。

(2):1ターンに1度、このカード以外の自分フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。

このカードの攻撃力はターン終了時までそのモンスターと同じになる

 

 

遊矢?「俺はスケール3の相克の魔術師とスケール8の相生の魔術師でペンデュラムスケールをセッティング!」

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを挟む形で再びペンデュラムゾーンにカードが置かれる。そしてペンデュラムゾーンに永続魔法扱いで置かれたペンデュラムカードはペンデュラム効果を発動できる。

 

遊矢?「俺は相生の魔術師のペンデュラム効果を発動!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンのレベルと同じ7のランクをダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンに与える!」

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの雄たけびに応じてダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンも雄たけびをあげる。

 

遊矢?「さらに相克の魔術師のペンデュラム効果!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンにランクと同じレベルを与える!」

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンのオーラはどんどんと大きくなっていく。

 

零羅「…。」

遊矢?「俺はレベル7のオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンでオーバーレイ!エクシーズ召喚!いでよ、ランク7!覇王黒竜(はおうこくりゅう)ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!!」

 

 

覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン(オリジナルカード)

エクシーズ・効果モンスター

ランク7/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

ドラゴン族レベル7モンスター×2

(1):このカードがXモンスターを素材としてX召喚に成功した場合に発動する。

このターンの間、相手フィールドに存在する

特殊召喚されたすべてのモンスターの攻撃力分、

このモンスターの攻撃力を上げる。

このターンこのカードは1度のバトルフェイズ中に

このカードが持つX素材の数だけ攻撃が出来る。

(2):自分または相手のモンスターの攻撃宣言時、

このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

そのモンスターの攻撃を無効にする。

 

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンよりもしっかりとした姿をした黒竜が遊矢の場に姿を現した。覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの出現時の効果が発動し、翼から雷撃が迸る。

 

遊矢?「覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの効果!お前の場にいるCCC武融化身ダークXソードの攻撃力分このモンスターの攻撃力は上がる!CCC武融化身ダークXソードの攻撃力は5200!よって覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンは8200の攻撃力を誇る!」

 

莫大な闇のオーラと青白い雷を放ちながら覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの攻撃力は上昇する。遊矢は一気にバトルフェイズへと持ち込んだ。

 

遊矢?「バトルだ!覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンでCCC武融化身ダークXソードを攻撃!」

 

牙にエネルギーを蓄えた覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンがCCC武融化身ダークXソードを破壊しようとする。乱入ペナルティを受けた零羅はこのままでは3000のダメージを受けて敗北する。しかしそこで零羅は罠を発動した。

 

零羅「永続罠発動!ペルソナ・シャッター-ディベロップ!」

 

 

ペルソナ・シャッター-ディベロップ(オリジナルカード)

永続罠

(2)の効果は1ターンに1度しか発動できず、相手ターンにも発動できる。

(1):自分フィールドに存在する「CCC」モンスターを選択して発動する。選択したカードをリリースし、墓地に存在する「CC隻眼のパスト・アイ」を可能な限り特殊召喚する。

(2):フィールドに存在するこのカードを墓地に送ることで発動できる。墓地の「CC隻眼のパスト・アイ」を可能な限り特殊召喚する。このターン「CC」モンスター以外自分は特殊召喚することが出来ない。

 

 

零羅「フィールドに存在するCCC武融化身ダークXソードをリリースし、墓地からCC隻眼のパスト・アイを守備表示で特殊召喚!」

遊矢?「ならば隻眼のパスト・アイを攻撃だ!」

 

守備力1000にすぎない隻眼のパスト・アイはあっという間に破壊される。

 

遊矢?「覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンのモンスター効果によりオーバーレイユニット分の攻撃が可能!よってもう一度攻撃が出来る!これで終わりだ!!」

 

覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの牙が再び青白く輝く。その容赦なき一撃が零羅を襲おうとしていた。




CCC武融化身ダークXソード(オリジナルカード)
融合・効果モンスター
星8/闇属性/悪魔族/攻2500/守2000
「CC隻眼のパスト・アイ」+ランク4以下のXモンスター
このモンスターはXモンスターの効果以外の効果では破壊されない。
①:このカードは相手フィールドに闇属性モンスターが存在する場合に、
1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。
②:このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。
このターン、このカードの攻撃力は融合素材モンスターとして扱ったXモンスター以外の闇属性モンスターの攻撃力分上がる。

ペンデュラム・パニック(オリジナルカード)
通常魔法
(1):フィールドのPモンスター1体を対象にして発動できる。対象にしたモンスターを除外し墓地に存在するモンスターを選んで特殊召喚する。この効果によって特殊召喚されたモンスターは攻撃力・守備力が0となり効果は無効化される。
(2):墓地のこのカードを除外することで発動できる。Pゾーンのカードをすべて破壊し、カードを1枚ドローする。

覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン(オリジナルカード)
エクシーズ・効果モンスター
ランク7/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500
ドラゴン族レベル7モンスター×2
(1):このカードがXモンスターを素材としてX召喚に成功した場合に発動する。
このターンの間、相手フィールドに存在する
特殊召喚されたすべてのモンスターの攻撃力分、
このモンスターの攻撃力を上げる。
このターンこのカードは1度のバトルフェイズ中に
このカードが持つX素材の数だけ攻撃が出来る。
(2):自分または相手のモンスターの攻撃宣言時、
このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
そのモンスターの攻撃を無効にする。

ペルソナ・シャッター-ディベロップ(オリジナルカード)
永続罠
(2)の効果は1ターンに1度しか発動できず、相手ターンにも発動できる。
(1):自分フィールドに存在する「CCC」モンスターを選択して発動する。選択したカードをリリースし、墓地に存在する「CC隻眼のパスト・アイ」を可能な限り特殊召喚する。
(2):フィールドに存在するこのカードを墓地に送ることで発動できる。墓地の「CC隻眼のパスト・アイ」を可能な限り特殊召喚する。このターン「CC」モンスター以外自分は特殊召喚することが出来ない。


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第7話「LDSの秘密」

覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの光り輝く牙が零羅に向かった時、零羅は前ターンに伏せていた3枚のセットカードのうち、ペルソナ・シャッター-ディベロップに続く2枚目の罠を発動させた。

 

 

覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン(オリジナルカード)

エクシーズ・効果モンスター

ランク7/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

ドラゴン族レベル7モンスター×2

(1):このカードがXモンスターを素材としてX召喚に成功した場合に発動する。

このターンの間、相手フィールドに存在する

特殊召喚されたすべてのモンスターの攻撃力分、

このモンスターの攻撃力を上げる。

このターンこのカードは1度のバトルフェイズ中に

このカードが持つX素材の数だけ攻撃が出来る。

(2):自分または相手のモンスターの攻撃宣言時、

このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

そのモンスターの攻撃を無効にする。

 

ペルソナ・シャッター-ディベロップ(オリジナルカード)

永続罠

(2)の効果は1ターンに1度しか発動できず、相手ターンにも発動できる。

(1):自分フィールドに存在する「CCC」モンスターを選択して発動する。選択したカードをリリースし、墓地に存在する「CC隻眼のパスト・アイ」を可能な限り特殊召喚する。

(2):フィールドに存在するこのカードを墓地に送ることで発動できる。墓地の「CC隻眼のパスト・アイ」を可能な限り特殊召喚する。このターン「CC」モンスター以外自分は特殊召喚することが出来ない。

 

 

零羅「永続罠発動!ペルソナ・シャッター-インスタント!」

 

 

ペルソナ・シャッター-インスタント(アニメ効果)

永続罠

(1):相手モンスターの直接攻撃時、

その相手モンスター1体を対象として発動できる。

このカードは発動後、効果モンスターとなり、モンスターゾーンに特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したこのカードは対象のモンスターと同名カードとして扱い、

同じ種族・属性・レベル・攻撃力・守備力になる。

また、このカードはバトルフェイズ終了時に破壊される。

 

 

零羅「覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを撮影し、このカードを撮影したモンスターとして特殊召喚!」

 

ペルソナ・シャッター-インスタントが覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの姿をかたどる。本物の覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンは攻撃を中断し、遊矢のフィールドに舞い戻った。バトルフェイズの終了とともに覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを模ったペルソナ・シャッター-インスタントは破壊された。

 

遊矢?「ターンエンド…!」

 

-5ターン目-

零羅「僕のターン、ドロー!僕はフィールドのペルソナ・シャッター-ディベロップの2つ目の効果発動!このカードを墓地へ送り、墓地のCC隻眼のパスト・アイを特殊召喚!」

 

墓地からCC隻眼のパスト・アイが静かに蘇生されると共に零羅は手札から速攻魔法を発動させる。

 

零羅「速攻魔法発動!地獄の暴走召喚!」

 

 

地獄の暴走召喚

速攻魔法

(1):相手フィールドに表側表示モンスターが存在し、

自分フィールドに攻撃力1500以下のモンスター1体のみが特殊召喚された時に発動できる。

その特殊召喚したモンスターの同名モンスターを

自分の手札・デッキ・墓地から可能な限り攻撃表示で特殊召喚し、

相手は自身のフィールドの表側表示モンスター1体を選び、

そのモンスターの同名モンスターを自身の手札・デッキ・墓地から可能な限り特殊召喚する。

 

 

零羅のデッキからCC隻眼のパスト・アイがすべて現れ、3体のCC隻眼のパスト・アイが揃った。条件はそろった、最後の手札を使いアカデミア仕込みの魔法カードを発動させる。

 

零羅「僕は手札から魔法カード 仮面融合(ペルソナ・フュージョン)を発動!」

 

 

仮面融合

通常魔法

(1):自分の手札・フィールドから、

悪魔族の融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

「CC」融合モンスターを融合召喚する場合、

このカードを自分フィールドに存在する「CC」モンスターに装備する。

このカードが装備されたモンスターは相手フィールドに存在するモンスター1体と同名カードとして扱い、 同じ種族・属性・レベル・攻撃力・守備力になる。

その後、このカードが装備されたモンスターを素材に「CC」モンスターを融合召喚する。

 

 

零羅「この仮面融合は覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの仮面となり、CC隻眼のパスト・アイに装備される!装備されたCC隻眼のパスト・アイは覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン扱いとなり、融合できる!CC隻眼のパスト・アイと覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン扱いのCC隻眼のパスト・アイで融合!増幅せし反逆の意思を抱く黒竜よ、我が目に宿りて、その力を捧げよ!融合召喚!現れろ!光を切り裂く暗黒剣 CCC武融化身ダークネスXX(ダブルクロス)ソード!」

 

ユートにとどめを刺したダークXソードの進化形 CCC武融化身ダークネスXXソードが回転しながら零羅の場に特殊召喚された。

 

 

CCC武融化身ダークネスXXソード(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星10/闇属性/悪魔族/攻3000/守2500

「CC隻眼のパスト・アイ」+ランク5以上のXモンスター

(1):このカードは相手フィールドに闇属性モンスターが存在する場合に、

1度のバトルフェイズ中に3回攻撃できる。

(2):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。

このターン、相手フィールドに存在する闇属性モンスターは攻撃力が0となる。

 

 

ダークネスXXソードは回転しつつ覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを切り付け続ける。覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンは咆哮を挙げながら抵抗しようとするも確実にダメージを与える。

 

零羅「このカードが特殊召喚に成功したことで覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの攻撃力は0となる!」

遊矢?「何!?」

 

切り付けられたことで傷だらけとなった覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの装甲は崩れ落ち、元の姿であるダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの肉体が見えつつある。

 

零羅「バトル!CCC武融化身ダークネスXXソードで覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを攻撃!」

遊矢?「覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの効果!オーバーレイユニットを1つ取り除くことでバトルを無効にする!」

 

巨大な剣が振りかざされるも覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンは大きな翼で攻撃を防いだ。しかしダークネスXXソードは3度の攻撃が可能である。2度目の攻撃を防ぐも3度目はできず、覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを切り裂くとともに、遊矢にとどめを刺した。

 

遊矢?LP1500→0

 

遊矢とは異なる邪悪な意思は一言も残さず、ただ憎しみの表情を浮かべて遊矢の表面から消えていく。それと共に白い空間へ再び意識は転送されていた。

 

-謎の空間-

消えゆく意識の中、遊矢は謎の空間の椅子に座っていた。

 

遊矢「う…俺は…!」

ユート「遊矢!しっかりしろ!」

 

遊矢の負ったリアルソリッドビジョンによる精神的ダメージは一人で負うことが出来るほどのものではなかった。

 

ユート(遊矢でも私もない精神による影響か!頼む…彼はここで終わるような男ではない、いや終わってはいけない!)

 

ユートの祈りに応えるかのように謎の空間からユートは姿を消した。

 

-レオコーポレーション社長室-

遊矢(う…俺は…そうだ、零羅とかいう子供に負けた…のか?俺が…?あれは俺…?)

 

目を覚ますとそこには零児が立っていた。

 

??「零児!」

零児「ほう、私が赤馬零児とわかっているとは、エクシーズ次元の者も情報収集能力は高いようだな。」

??「は?何言ってるんだ!俺だ、遊矢だよ!」

零児「残念だがその手には乗らない。君はエクシーズ次元から来た遊矢に似た男だろう。」

 

遊矢…いや彼の姿はユートであった。混乱した頭の中の整理しつつ現状を把握しようとした。

 

ユート(そうだ、私はユートだ。どういうことだ。私は確かデュエルで負けて…。手足が拘束されている…アカデミアめ!)

 

零児「君が零羅という少年とデュエルし、敗北した瞬間、私の部下であるLDSの者が君を捕らえた。」

ユート「LDS?仮の姿をまだ貫き通すのか?」

零児「どういうことだ?」

ユート「とぼけるつもりか!アカデミア スタンダード次元支部総司令官 赤馬零児!」

 

ユートは縛られているようには見えないほどの覇気で零児を威圧する。零児は落ち着きつつどこか驚いたような表情を見せた。

 

零児「なんだと?」

ユート「LDSがアカデミアであることはエクシーズ次元支部でわかっている!お前の父親である赤馬零王(れお)…プロフェッサーが信用している貴様がスタンダード次元支部の総司令官だろう!」

 

ユートの言葉によって静けさが零児を圧する。しかしそれを零児は笑い声で吹き飛ばした。

 

零児「ハッハッハ!赤馬零王が私を信用?笑わせるな!私は奴にとってなんでもない、そして奴は私にとって憎き敵でしかない!」

ユート「そんなことに騙される私ではない!」

零児「ならば納得いくまで君に説明をしようか。私が戦力を求める理由を!」

 

零児が眼鏡をあげ、拘束した手足のロープを外そうと近づいた時、社長室に通信が入った。

 

日美香「零児さん、どうやら捕まえたみたいね。いえ、捕まえたのは零羅…。」

零児「…彼は確かに襲撃犯の一人のようです。しかし彼は何か勘違いをしている。私に説得させてください。彼も以前捕らえた男も私の計画に賛同してくれるかもしれない。」

日美香「その必要はないわ、その男もこちら側が管理するわ。今社長室に制服組を向かわせました。その者たちに襲撃犯を引き渡しなさい。」

 

日美香はいつもと違う雰囲気を醸し出しつつ、焦っているようでもあった。

 

零児「…母様、何かお考えが?」

日美香「…いいえ、ただあなたには一刻も早くランサーズの結成を急いでほしいのよ。そんなエクシーズ次元の連中に相手している時間など勿体ないでしょう?」

零児「…そのためにも現状整理を聞いていただいても?」

日美香「…いいわ。」

 

零児は再び眼鏡をあげた。社長室にLDSの制服組が到着した。

 

零児「この少年たちはエクシーズ次元から来た者でアカデミアと敵対しているようです。恐らくエクシーズ次元でアカデミアと対立する組織 レジスタンスのメンバーで間違いないでしょう。そして彼はスタンダード次元と呼ばれるこの次元のLDSが実はアカデミアのスタンダード次元支部であるという情報をエクシーズ次元で手に入れたそうです。」

日美香「そんな馬鹿な、だってあなたがトップとしてLDSを率いているじゃない。」

零児「その通り、私の目的はLDSの手によってアカデミアの次元侵攻を止め、赤馬零王の野望を阻止すること。」

 

零児は何かを見透かしたような目で大画面に映る日美香を見る。

 

零児「だからその情報は間違っている…と言いたいところですが、私の管理が及んでいない部署も中にはある。LDSの融合クラス、そこだけはレオコーポレーション屈指の融合使いである母様、あなたが管理するクラス。そこだけは私の管理ではない!」

日美香「何が言いたいのかしら?」

 

日美香も覚悟を決めたような作り笑顔で零児を見る。

 

零児「今から融合クラス、およびその管理状況を拝見してもよろしいでしょうか?」

日美香「制服組、いえオベリスク・フォース!すぐにエクシーズ次元の残党と零児を捕らえ理事長室に連れて行きなさい!」

 

零児の言葉に答えることなく、日美香は制服組あらためオベリスク・フォースに命令を下した。オベリスク・フォースたちも仮面をつけ、本来のアカデミア オベリスク・フォースとしての正装でユートと零児を囲む。

 

ユート「これはどういうことだ!?」

零児「どうやら私が管理していなかったLDSの部分がアカデミア スタンダード次元支部だったらしい。」

ユート「なるほど…赤馬零王が信用していたのはお前ではなく妻である赤馬日美香、奴がスタンダード次元支部総司令官!」

零児「まさか両親共々次元侵攻を企む愚か者であったとは…何と謝罪したらよいか。」

 

零児はユートと背中を合わせつつ、眼鏡をあげた。

 

ユート「お前は知らなかったんだろう。それなら罪はない。それでも罪を感じるというならこの拘束をとってもらえるとありがたいんだがな。」

 

零児はすぐにデュエルディスクを起動させ、出現したディスク部でユートの手足の拘束具を切った。

 

零児「すまないがここからは君の安全を保障は出来ない。」

ユート「十分だ、私はここからデュエルディスクを使って次元転送するつもりだからな。」

 

そう言ってユートは自分のデュエルディスクを起動させ、次元転送しようとする。しかし転送はうまくいかない。レオコーポレーションのハッキングシステムによって転送装置自体が機能しなくなっているのだ。

 

ユート「なに!?転送できない!?」

日美香「次元転送装置はプロフェッサーが融合次元にて作ったもの。あなたたちが次元転送装置を利用できたのはアカデミアの転送システムのメインをハッキングしたからに過ぎない。だからそれに対応させてもらったのよ。」

 

次元転送が不可能となればあとは強行突破しかない。ユートと零児はバトルロワイアルルールでオベリスク・フォースにデュエルを仕掛けた。ただ目指すは社長室の扉。ユートは一気に突っ込んでいく。零児はそんなユートをアシストしつつ、自分も理事長室へ向かうためにデュエルを進めていくのだった。

 

-融合次元 アカデミア本部-

アカデミアの中にある牢――その中にユーリはいた。遊矢やユートとうり二つの顔をしたその少年は何日も牢の中で過ごしているにも関わらずやつれた様子はない。そこに紫の髪をした少女が骨付き肉を頬張りながら姿を現す。

 

??「ふん、また仲間を犠牲にしたのか?ユーリ。」

ユーリ「その肉くれたら話してあげてもいいよ、セレナ。」

 

セレナと呼ばれた少女は骨にこべりついた肉まで吸い尽くすとその骨を牢の中に投げ込んだ。

 

セレナ「プロフェッサーから聞いたからもういい。それより私に任務が下った!やっと別次元に行けるのだ。」

ユーリ「へぇ、意地でも別次元に君を行かせなかったプロフェッサーが…ずいぶん重い腰を上げたね。」

セレナ「バレットの護衛付きだがな。」

ユーリ「あの勲章おじさんか…あいつがチクったせいで僕、ここにぶちこまれてるんだけどね。」

 

セレナが投げ入れた骨を舐めつつ、ユーリは憎らしげに言った。

 

セレナ「アカデミアの養成兵時代はデュエルでいつもお前は1番、私が2番だった。だが私がこの任務で成果を上げれば間違いなくお前を越せる!牢の中で反省でもしてるんだな!」

ユーリ「あ~、僕いいこと思いついちゃった~!」

 

ユーリは骨をかみ砕いた。

 

セレナ「いいこと?」

ユーリ「うん。君、今まで自由になれなかったろ?今回僕が手引きしてバレットから君の監視、外させてあげるよ。これで君は自由、アカデミアから出て楽しい毎日が過ごせるよ!」

セレナ「ふざけるな、私はアカデミアの考えに賛同し所属している!私はアカデミアのために戦うのだ!」

 

ユーリはかみ砕いた骨を踏みながら「くだらない」とでも言いたげに会話を続ける。

 

ユーリ「じゃあ自由になったらアカデミアのためにいろいろやりやすくなるよ?」

セレナ「本当か!?」

ユーリ「そりゃそうさ。だからその条件、飲んでくれるかな?あと君の任務ってのも教えてよ。」

 

数分後、任務に行くためにバレットが牢へ降りてきた。

 

バレット「セレナ様、シンクロ次元に行く時間です。ユーリなどにかまっている場合では…」

 

そこにはセレナはいない。そればかりでなく牢の中にいるはずのユーリもいなくなっている。

 

バレット「なに!?やつめ、逃げたか!?」

ユーリ「いいや、後ろだよ。」

 

バレットは振り向くとユーリ、そして竜のような姿をしたモンスターが立っていた。

 

ユーリ「バイバイ。」

 

無邪気な笑顔でユーリはモンスターにバレットを襲い掛からせるのであった。あっという間にバレットをカードにするとユーリはそのカードを拾い、服の汚れを叩く。

 

ユーリ「さぁてと、セレナの任務はリンとかいう女の子の誘拐だったっけ?行ったことないしシンクロ次元、あいつについてってみるかな。」

 

ニヤリとしてバレットのカードを牢の中に投げ捨てた。




覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン(オリジナルカード)
エクシーズ・効果モンスター
ランク7/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500
ドラゴン族レベル7モンスター×2
(1):このカードがXモンスターを素材としてX召喚に成功した場合に発動する。
このターンの間、相手フィールドに存在する
特殊召喚されたすべてのモンスターの攻撃力分、
このモンスターの攻撃力を上げる。
このターンこのカードは1度のバトルフェイズ中に
このカードが持つX素材の数だけ攻撃が出来る。
(2):自分または相手のモンスターの攻撃宣言時、
このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
そのモンスターの攻撃を無効にする。

ペルソナ・シャッター-ディベロップ(オリジナルカード)
永続罠
(2)の効果は1ターンに1度しか発動できず、相手ターンにも発動できる。
(1):自分フィールドに存在する「CCC」モンスターを選択して発動する。選択したカードをリリースし、墓地に存在する「CC隻眼のパスト・アイ」を可能な限り特殊召喚する。
(2):フィールドに存在するこのカードを墓地に送ることで発動できる。墓地の「CC隻眼のパスト・アイ」を可能な限り特殊召喚する。このターン「CC」モンスター以外自分は特殊召喚することが出来ない。

仮面融合
通常魔法
(1):自分の手札・フィールドから、
悪魔族の融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、
その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
「CC」融合モンスターを融合召喚する場合、
このカードを自分フィールドに存在する「CC」モンスターに装備する。
このカードが装備されたモンスターは相手フィールドに存在するモンスター1体と同名カードとして扱い、 同じ種族・属性・レベル・攻撃力・守備力になる。
その後、このカードが装備されたモンスターを素材に「CC」モンスターを融合召喚する。

CCC武融化身ダークネスXXソード(オリジナルカード)
融合・効果モンスター
星10/闇属性/悪魔族/攻3000/守2500
「CC隻眼のパスト・アイ」+ランク5以上のXモンスター
(1):このカードは相手フィールドに闇属性モンスターが存在する場合に、
1度のバトルフェイズ中に3回攻撃できる。
(2):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。
このターン、相手フィールドに存在する闇属性モンスターは攻撃力が0となる。


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第8話「矛と盾」

-LDS校舎内-

オベリスク・フォースの包囲網を突破したユートと零児は別行動をとっていた。ユートはLDS校舎内からの脱出、零児は理事長室を目指していたからだ。理事長室はLDS融合クラスの校舎の中にある。校舎移動のための連絡通路は社長室のフロアと接続されていたため、零児はそこを通って日美香の元へ行こうとしていた。零児の実力でオベリスク・フォースを倒すことは造作もないことであったが、連絡通路にて零羅がその行く手を阻む。

 

零児「零羅…といったな。君のことは母様から先ほど聞いたよ。」

零羅「ここは通しません。」

零児「母様の命令通りにしか動かないという事か。紛争地域という過酷な環境で生きるために自分を捨て他者になりきり、他者の命令に従うだけの生き方をするようになったと聞いていたがまさかここまでとは。おまけにアカデミア仕込みのデュエルの腕となれば母様からすれば最強の矛というわけか。」

零羅「母様の命令であなたを止めます。」

零児「言葉を聞かないのならばデュエルで語り掛けるまで。」

 

零児・零羅「「デュエル!」」

 

-1ターン目-

零児「私のターン!私は永続魔法 地獄門の契約書を発動!」

 

 

地獄門の契約書

永続魔法

「地獄門の契約書」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分メインフェイズに発動できる。

デッキから「DD」モンスター1体を手札に加える。

(2):自分スタンバイフェイズに発動する。

自分は1000ダメージを受ける。

 

 

零児「地獄門の契約書の効果発動!デッキからDD魔導賢者トーマスを手札に加える!」

 

 

DD魔導賢者トーマス

ペンデュラム・効果モンスター

星8/闇属性/悪魔族/攻1800/守2600

【Pスケール:青6/赤6】

「DD魔導賢者トーマス」のP効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分メインフェイズに発動できる。

自分のエクストラデッキから表側表示の「DD」Pモンスター1体を手札に加える。

【モンスター効果】

「DD魔導賢者トーマス」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分のPゾーンの「DD」カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊し、デッキからレベル8の「DDD」モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。

このターン、この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、

相手が受ける戦闘ダメージは半分になる。

 

 

零児「私はスケール1のDD魔導賢者ガリレイとスケール6のDD魔導賢者トーマスでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

DD魔導賢者ガリレイ

ペンデュラム・効果モンスター

星10/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0

【Pスケール:青1/赤1】

(1):自分は「DD」モンスターしかP召喚できない。

この効果は無効化されない。

(2):自分スタンバイフェイズに発動する。

このカードのPスケールを2つ上げる(最大10まで)。

その後、このカードのPスケール以下のレベルを持つ、

「DD」モンスター以外の自分フィールドのモンスターを全て破壊する。

【モンスター効果】

「DD魔導賢者ガリレイ」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードを手札から捨て、自分フィールドの、

「DD」カードまたは「契約書」カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを持ち主の手札に戻す。

この効果は相手ターンでも発動できる。

 

 

零児「これでレベル2から5のモンスターが同時に召喚可能!我が魂を揺らす大いなる力よ。この身に宿りて、闇を引き裂く新たな光となれ!ペンデュラム召喚!現れろ、私のモンスター!手札よりDD魔導賢者コペルニクス!」

 

 

DD魔導賢者コペルニクス

ペンデュラム・効果モンスター

星4/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0

【Pスケール:青1/赤1】

(1):自分は「DD」モンスターしかP召喚できない。

この効果は無効化されない。

(2):このカードがPゾーンに存在する限り1度だけ、

自分にダメージを与える魔法カードの効果が発動した場合、その効果を無効にできる。

その後、このカードを破壊する。

【モンスター効果】

「DD魔導賢者コペルニクス」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。

デッキから「DD魔導賢者コペルニクス」以外の

「DD」カードまたは「契約書」カード1枚を墓地へ送る。

 

 

零児「魔導賢者コペルニクスの効果発動!特殊召喚に成功したことでデッキからDDバフォメットを墓地へ送る!」

 

 

DDバフォメット

効果モンスター

星4/闇属性/悪魔族/攻1400/守1800

(1):1ターンに1度、「DDバフォメット」以外の

自分フィールドの「DD」モンスター1体を対象とし、

1~8までの任意のレベルを宣言して発動できる。

そのモンスターはターン終了時まで宣言したレベルになる。

この効果の発動後、ターン終了時まで

自分は「DD」モンスターしか特殊召喚できない。

 

 

零児「そして手札からDDナイト・ハウリングを召喚!」

 

 

DDナイト・ハウリング

チューナー・効果モンスター

星3/闇属性/悪魔族/攻 300/守 600

(1):このカードが召喚に成功した時、

自分の墓地の「DD」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力・守備力は0になり、

そのモンスターが破壊された場合に自分は1000ダメージを受ける。

この効果の発動後、ターン終了時まで自分は悪魔族モンスターしか特殊召喚できない

 

 

零児「ナイト・ハウリングの効果発動!墓地のDDバフォメットを特殊召喚!そしてDDバフォメットの効果発動!魔導賢者コペルニクスのレベルを3にする!」

零羅「レベル3のモンスターが2体…!」

 

零児の場にブラックホールを思わせるオーバーレイネットワークへ繋がる渦が出現する。

 

零児「レベル3のDDナイト・ハウリングとDD魔導賢者コペルニクスでオーバーレイ!難攻不落の無敵の王よ。今、悠久の時を超え、降臨せよ!エクシーズ召喚!生誕せよ!ランク3 DDD盤石王ダリウス!」

 

 

DDD盤石王ダリウス

エクシーズ・効果モンスター

ランク3/地属性/悪魔族/攻1900/守1000

悪魔族レベル3モンスター×2

(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、

自分フィールドの「契約書」カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊し、自分はデッキから1枚ドローする。

この効果は相手ターンでも発動できる。

(2):このカードが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時、

このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

このカードはその戦闘では破壊されず、

ダメージ計算後にその相手モンスターを破壊し、

相手に500ダメージを与える。

 

 

ダリウスが棍棒を抱え守備表示で出現する。

 

零児「零羅、お前が最強の矛なら私は最強の盾となりお前の攻撃を完封してみせよう。カードを1枚セットしターンエンド!」

 

零児はニヤリとして余裕の表情を見せながら自らのターンを終了させた。

 

-2ターン目-

零羅「僕のターン、ドロー!僕は手札からCC隻眼のパスト・アイを召喚!」

 

 

CC隻眼のパスト・アイ(アニメ効果)

効果モンスター

星3/闇属性/悪魔族/攻 1400/守 1000

①:このカードを融合召喚・S召喚・X召喚の素材とする場合、

他の素材は自分フィールド以外のモンスターでなければならない。

 

 

零羅「さらに永続魔法 写真融合を発動!」

 

 

写真融合

永続魔法

①:1ターンに1度、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターが

自分及び相手フィールドにそれぞれ1体以上ずつ存在する場合にこの効果を発動できる。

自分フィールドからのみ融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに破壊される。

 

 

零羅「写真融合によってDDD盤石王ダリウスを撮影!パスト・アイと撮影したDDD盤石王ダリウスで融合!難攻不落の無敵の王よ、我が目に宿りて、その力を捧げよ!融合召喚!現れろ!全てを切り裂く闇の剣 CCC武融化身ダークXクロスソード!」

 

 

CCC武融化身ダークXソード(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星8/闇属性/悪魔族/攻2500/守2000

「CC隻眼のパスト・アイ」+ランク4以下のXモンスター

このモンスターはXモンスターの効果以外の効果では破壊されない。

①:このカードは相手フィールドに闇属性モンスターが存在する場合に、

1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。

②:このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。

このターン、このカードの攻撃力は融合素材モンスターとして扱ったXモンスター以外の闇属性モンスターの攻撃力分上がる。

 

 

ランク3のエクシーズモンスターである盤石王ダリウスをコピーし融合することでダークXソードが現れた。盤石王ダリウスは地属性であるが守備表示のDDバフォメットは闇属性、よってダークXソードは2回攻撃が可能である。ただしDDナイト・ハウリングの効果で特殊召喚されたモンスターであることから攻守ともに0だ。

 

零羅「バトル!CCC武融化身ダークXソードで盤石王ダリウスを攻撃!」

 

闇の大剣が盤石王ダリウスを襲う。しかし手にしている棍棒で盤石王ダリウスはそれを防いだ。

 

零児「盤石王ダリウスの効果発動!オーバーレイユニットを1つ使い戦闘破壊を無効にし、戦闘を行った相手モンスターを破壊する!」

 

零児の場に存在する唯一の闇属性モンスターはDDバフォメット、それから戦闘破壊をしてしまえばCCC武融化身ダークXソードの2回攻撃効果は適応されず、盤石王ダリウスを場に残してしまう。ならば盤石王ダリウスから破壊してしまえば良いという零羅の考えは零児には手に取るように悟られていた。CCC武融化身ダークXソードは破壊され、盤石王ダリウスの効果により零羅に500ポイントのダメージが与えられる。

 

零羅LP4000→3500

 

零児「どうだ?攻めたつもりが守る側に攻撃されるという感情は?」

零羅「??」

零児「そうだろう、理解できないはずだ。人の模倣だけで勝ち続けられるほどデュエルモンスターズは甘い物ではない。とはいえ未熟な者はまず模倣から物事を始まる。お前はそのスタートに立っているのだ。」

零羅「僕は強い…でもまだスタート?」

 

はじめて”自分自身”に語り掛ける人に零羅は初めて出会った。紛争地帯では零羅など見向きもされず、日美香の元に来てからもデュエルモンスターズをする機械としてしか見られていなかった。しかし赤馬零児という男は零羅自身に語り掛けている。零羅は何年ぶりかに自らの意思で言葉を発していた。

 

零児「そうだ。お前はまだスタート地点に立ったに過ぎない。模倣から始まり、様々なものを見ることで模倣をオリジナルへと変えていくのだ。そうなった時、人は真の意味で強くなる。お前が戦った榊遊矢もまだ父親の模倣をしているに過ぎない。しかし彼はペンデュラム召喚というオリジナルを手にした。お前もオリジナルを手にしたいとは思わないか?」

零羅「僕は…アカデミアに必要な存在だって。だから母様の命令に…」

零児「満ち溢れる才能を人のために役立てようとする人は多くいる。だが自己を持たぬものが武器をもったところでそれは人のために役立てるのではなく、人にただ利用されるだけに過ぎない!」

零羅「僕は…アカデミアの…母様のために強くなった!母様が僕を必要としてくれるから…!」

 

零羅は初めて声を荒げる。自分の意思で感情をあらわにするのはいつ以来だろうか?

 

零児「ならばその力を踏みにじって見せよう。人に利用されるだけの存在がどれほど弱い物か見せてやる!次は私が最強の矛と化す!」

零羅「…僕はカードを2枚セットしターンエンド!」

 

-3ターン目-

零児「私のターン、ドロー!私のスタンバイフェイズにDD魔導賢者ガリレイ

のペンデュラムスケールは3となり、地獄門の契約書の契約によって1000ポイントのダメージを受ける!」

 

零児LP4000→3000

 

零児「しかし私は手札のDDD反骨王レオニダスの効果によりこのモンスターを特殊召喚!」

 

 

DDD反骨王レオニダス

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/悪魔族/攻2600/守1200

【Pスケール:青3/赤3】

(1):自分が効果ダメージを受けた時にこの効果を発動できる。

このカードを破壊し、さらにそのターン、

LPにダメージを与える効果は、LPを回復する効果になる。

【モンスター効果】

(1):自分が効果ダメージを受けた時に発動できる。

このカードを手札から特殊召喚し、

受けたダメージの数値分だけ自分のLPを回復する。

(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

自分が受ける効果ダメージは0になる。

 

 

零児「効果によって1000ポイント回復する!」

 

零児LP3000→4000

 

零児はダメージをうまく回避した上にモンスターを特殊召喚しつつメインフェイズに入った。

 

零児「フィールドの地獄門の契約書の効果発動!デッキからDDネクロ・スライムを手札に加える!」

 

 

DDネクロ・スライム

効果モンスター

星1/闇属性/悪魔族/攻 300/守 300

「DDネクロ・スライム」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが墓地に存在する場合に発動できる。

「DDD」融合モンスターカードによって決められた、

このカードを含む融合素材モンスターを自分の墓地から除外し、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

零児「さらに盤石王ダリウスの効果!オーバーレイユニットを1つ使い地獄門の契約書を破壊することで1枚ドローする!」

 

零児の華麗にドローを決める姿に零羅は思わず目を奪われた。

 

零児「私は伏せていた永続罠 屑鉄の契約書を発動!」

 

 

屑鉄の契約書(オリジナルカード)

永続罠

(1)の効果は1ターンに1度しか使えず、相手ターン中にも発動できる。

(1):自分フィールドに存在する「DD」カード1枚と相手フィールドに存在するカード1枚を選択して発動できる。選択したカードを破壊する。

(2):自分フィールドに存在する「DDD」モンスターが破壊された場合に発動できる。墓地から「DD」モンスターを1体特殊召喚する。

(3):自分のスタンバイフェイズに発動する。

自分は2000ダメージを受ける。

 

 

零児「私はDDD反骨王レオニダスを破壊し、お前のセットカードの1枚を破壊する!そしてフィールドのDDDモンスターの破壊によって屑鉄の契約書の第2効果発動!墓地のDDナイト・ハウリングを特殊召喚!」

 

巨大な口を開きながら再び墓地からDDナイト・ハウリングが姿を現した。

 

零児「手札のDDネクロ・スライムを召喚!レベル1のネクロ・スライムとレベル4のDDバフォメットにレベル3のDDナイト・ハウリングをチューニング!その紅に染められし剣を掲げ、英雄たちの屍を越えていけ!シンクロ召喚!生誕せよ!レベル8、DDD呪血王サイフリート!」

 

 

DDD呪血王サイフリート

シンクロ・効果モンスター

星8/闇属性/悪魔族/攻2800/守2200

チューナー+チューナー以外の「DD」モンスター1体以上

「DDD呪血王サイフリート」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):フィールドの表側表示の魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。

そのカードの効果は次のスタンバイフェイズまで無効化される。

この効果は相手ターンでも発動できる。

(2):このカードが戦闘・効果で破壊され墓地へ送られた場合に発動する。

自分は自分フィールドの「契約書」カードの数×1000LP回復する。

 

 

零児の場にシンクロモンスター 呪血王サイフリートが姿を現した。エクシーズモンスターである盤石王ダリウスに続きシンクロモンスターを出現させる零児のデュエルは今まで乾ききっていた心に水が染み渡るかのように零羅の心に響いていた。

 

零児「まだだ!墓地のDDネクロ・スライムの効果によりこのモンスターとDDバフォメットを除外することで融合!誇り高き騎士よ。災い封じ込めし坩堝に融け込み、真の王と生まれ変わらん!融合召喚!出でよ!神の威光伝えし王!DDD神託王ダルク!」

 

 

DDD神託王ダルク

融合・効果モンスター

星7/闇属性/悪魔族/攻2800/守2000

「DD」モンスター×2

(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

自分にダメージを与える効果は、自分のLPを回復する効果になる。

 

 

最後に融合召喚。このデュエルの中で融合、シンクロ、エクシーズそしてペンデュラム召喚を行った零児。一方の零羅は融合召喚しか知らない。他の世界、他の召喚法、他の人のデュエル…気が付いたころには自分の持たぬ物に対しての興味でいっぱいであった。盤石王ダリウスの表示変形によって零羅の敗北が決まる。残り1枚のセットカードは聖なるバリア-ミラーフォース。

 

 

聖なるバリア -ミラーフォース-

通常罠

(1):相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。

相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て破壊する。

 

 

しかし呪血王サイフリートの存在によりそのカードは無意味となる。攻撃力1900の最も低い攻撃力のダリウスから攻撃が始まる。

 

零羅(ゴーズ対策か。抜け目ないな…。)

 

零羅の戦意のなさを感じつつも油断する様子を見せない零児に零羅は思わず笑みをこぼす。続けてサイフリートとダルクの攻撃により零羅のライフは0となった。その衝撃によって零羅は吹き飛ぶ。

 

零羅「結局僕が削ったダメージは0か…。」

零児「私は父から捨てられ、自らの力で強くなる努力をした。その努力の差がこれだ。」

零羅「…敵わないな。」

 

目を背ける零羅に零児は手を差し伸べる。

 

零児「お前は私の弟だろう。今から強くなればいい。私と来ないか?お前の見たことがない景色を見せてあげられる。もちろんお前の意思だが。」

 

零羅はハッとし背けた目を零児に向け、その手を取った。零児は笑みを浮かべ、零羅を起き上がらせるのであった。




CCC武融化身ダークXソード(オリジナルカード)
融合・効果モンスター
星8/闇属性/悪魔族/攻2500/守2000
「CC隻眼のパスト・アイ」+ランク4以下のXモンスター
このモンスターはXモンスターの効果以外の効果では破壊されない。
①:このカードは相手フィールドに闇属性モンスターが存在する場合に、
1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。
②:このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。
このターン、このカードの攻撃力は融合素材モンスターとして扱ったXモンスター以外の闇属性モンスターの攻撃力分上がる。

屑鉄の契約書(オリジナルカード)
永続罠
(1)の効果は1ターンに1度しか使えず、相手ターン中にも発動できる。
(1):自分フィールドに存在する「DD」カード1枚と相手フィールドに存在するカード1枚を選択して発動できる。選択したカードを破壊する。
(2):自分フィールドに存在する「DDD」モンスターが破壊された場合に発動できる。墓地から「DD」モンスターを1体特殊召喚する。
(3):自分のスタンバイフェイズに発動する。
自分は2000ダメージを受ける。


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第9話「影の騎士VS結合魔獣」

-LDS校舎1F-

ユートは着実に出口へと向かっていた。立ちはだかるオベリスク・フォースを次々と倒しカードへ変えていく。カード化技術もとい無機物二次元化技術はもともとユートの故郷であるハートランドシティにおいて研究されていたものだった。しかしアカデミアの侵攻によって研究機関が乗っ取られると物体をカード化することで大きい物を簡単に移動させる目的で作られたこの技術は人間をカード化することでエネルギー体へと変換する悪魔の武器となった。その悪魔の武器を今ユートも使っていることは心が痛みながらも生きていくためには仕方のないことだと割り切らざるを得なかった。LDS校舎の出口が見えてきたとき、上からロープにつかまった素良が降りてきた。

 

素良「逃がさないぞ!」

ユート「やってみろ!私はここで捕まるわけにはいかない!」

 

ユート・素良「「デュエル!」」

 

-1ターン目-

素良「僕のターン!僕は手札から魔法カード魔玩具補綴(デストーイ・パッチワーク)を発動!

 

 

魔玩具補綴

通常魔法

「魔玩具補綴」は1ターンに1枚しか発動できない。

(1):デッキから「融合」1枚と「エッジインプ」モンスター1体を手札に加える。

 

 

素良「手札に融合とエッジインプ・チェーンを加える!」

 

 

融合

通常魔法

(1):自分の手札・フィールドから、

融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

エッジインプ・チェーン

効果モンスター

星4/闇属性/悪魔族/攻1200/守1800

「エッジインプ・チェーン」の(1)(2)の効果は

1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。

(1):このカードの攻撃宣言時に発動できる。

デッキから「エッジインプ・チェーン」1体を手札に加える。

(2):このカードが手札・フィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。

デッキから「デストーイ」カード1枚を手札に加える。

 

 

素良「僕は魔法カード 融合を発動!手札のファーニマル・ペンギンとエッジインプ・チェーンを融合!」

 

 

ファーニマル・ペンギン

効果モンスター

星4/水属性/天使族/攻1600/守1100

「ファーニマル・ペンギン」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードがフィールドに表側表示で存在する限り1度だけ、自分メインフェイズに発動できる。

手札から「ファーニマル・ペンギン」以外の「ファーニマル」モンスター1体を特殊召喚する。

(2):このカードが「デストーイ」融合モンスターの融合召喚の素材となって墓地へ送られた場合に発動できる。

自分はデッキから2枚ドローし、その後手札を1枚選んで捨てる。

 

 

素良「悪魔の鎖よ!寒さを司る鳥よ!今一つとなりて新たな力と姿を見せよ!融合召喚!現れ出ちゃえ!すべてを封じる鎖のケダモノ!デストーイ・チェーン・シープ!」

 

 

デストーイ・チェーン・シープ

融合・効果モンスター

星5/闇属性/悪魔族/攻2000/守2000

「エッジインプ・チェーン」+「ファーニマル」モンスター

「デストーイ・チェーン・シープ」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが戦闘を行う場合、

相手はダメージステップ終了時まで魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。

(2):このカードが戦闘または相手の効果で破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。

このカードを墓地から特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したこのカードの攻撃力は800アップする。

 

 

ファーニマル・ペンギンの体を鎖が引きちぎりながら融合の渦へと飲まれていく。やがてデストーイ・チェーン・シープがその渦の中から鎖によって不気味な音を立てながら守備表示で姿を現した。

 

素良「墓地のエッジインプ・チェーンとファーニマル・ペンギンの効果発動!エッジインプ・チェーンの効果でデストーイ・ファクトリーを手札に加える。そしてファーニマル・ペンギンの効果で2枚ドローし手札を1枚捨てる!僕はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-2ターン目

ユート「私のターン、ドロー!私は幻影騎士団ダスティローブを召喚!」

 

 

幻影騎士団ダスティローブ

効果モンスター

星3/闇属性/戦士族/攻 800/守1000

「幻影騎士団ダスティローブ」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードがフィールドに攻撃表示で存在する場合、

フィールドの闇属性モンスター1体を対象として発動できる。

このカードを守備表示にし、対象のモンスターの攻撃力・守備力は

相手ターン終了時まで800アップする。

(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。

デッキから「幻影騎士団ダスティローブ」以外の

「幻影騎士団」カード1枚を手札に加える。

 

 

ユート「手札から幻影騎士団サイレントブーツを特殊召喚!このモンスターはフィールドに幻影騎士団がいる時特殊召喚できる!」

 

 

幻影騎士団サイレントブーツ

効果モンスター

星3/闇属性/戦士族/攻 200/守1200

「幻影騎士団サイレントブーツ」の、(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、

(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分フィールドに「幻影騎士団」モンスターが存在する場合、

このカードは手札から特殊召喚できる。

(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。

デッキから「ファントム」魔法・罠カード1枚を手札に加える。

 

 

素良「レベル3のモンスターが2体…!」

ユート「レベル3のダスティローブとサイレントブーツでオーバーレイ!戦場に倒れし騎士たちの魂よ。今こそ蘇り、闇を切り裂く光となれ!エクシーズ召喚!現れろ!ランク3!幻影騎士団ブレイクソード!」

 

 

幻影騎士団ブレイクソード

エクシーズ・効果モンスター

ランク3/闇属性/戦士族/攻2000/守1000

レベル3モンスター×2

(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、

自分及び相手フィールドのカードを1枚ずつ対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

(2):X召喚されたこのカードが破壊された場合、

自分の墓地の同じレベルの「幻影騎士団」モンスター2体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターのレベルは1つ上がる。

この効果の発動後、ターン終了時まで自分は闇属性モンスターしか特殊召喚できない。

 

 

馬に乗った首なし騎士が折れた剣を片手に疾走しつつ姿を現す。すぐさまユートはブレイクソードの効果を発動した。

 

ユート「ブレイクソードのモンスター効果!ブレイクソード自身とデストーイ・チェーン・シープを対象に発動し、それらのカードを破壊する!」

 

ブレイクソードの振り下ろした剣は自らとデストーイ・チェーン・シープを傷つけ、双方破壊される。しかし素良は待ってましたとばかりに効果を発動した。

 

素良「デストーイ・チェーン・シープは破壊された時、特殊召喚され攻撃力が2800上がる!エクシーズ次元の負け犬が尊い融合モンスターを破壊しようなんて甘いんだよ!」

ユート「ふん、甘いのはどちらかな?」

素良「なんだと!」

ユート「ブレイクソードは破壊された時、素材となった幻影騎士団を復活させる!来い、ダスティローブ!サイレントブーツ!」

 

薄汚れたローブを来た精霊とブーツを履いた精霊が静かにユートのフィールドに舞い戻った。

 

 

ユート「この効果で特殊召喚された幻影騎士団はレベルが1つ上がる!」

素良「ということはレベル4が2体!」

ユート「レベル4となったダスティローブとサイレントブーツでオーバーレイ!漆黒の闇より愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今降臨せよ!エクシーズ召喚!現れよ!ランク4、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!」

 

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

レベル4モンスター×2

(1):このカードのX素材を2つ取り除き、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力を半分にし、

その数値分このカードの攻撃力をアップする。

 

 

ユートのエースモンスター ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンが細い肉体と尾をくねらせ姿を現した。攻撃表示で特殊召喚されているデストーイ・チェーン・シープは好戦的にダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを威嚇するような鎖の音を立てる。

 

素良「でも攻撃力2500じゃ攻撃力2800となったデストーイ・チェーン・シープは倒せないよ!」

ユート「ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを舐めるな!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの効果発動!オーバーレイユニットをすべて使いデストーイ・チェーン・シープの攻撃力の半分を吸収する!トリーズン・ディスチャージ!」

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの翼のギミックが展開され、迸る雷光と共にデストーイ・チェーン・シープの攻撃力を1400まで減らし、自身の攻撃力を3900にまで上昇させた。

 

素良「攻撃力3900!」

ユート「確かに私たちはお前たちアカデミアによって圧倒的な力で故郷を奪われた。しかし今は違う!今度はお前たちが恐怖でおびえる日々を過ごす番だ!」

素良「…恐怖でおびえる?そんなのはもうたくさんだ!」

ユート「…?バトルだ!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンでデストーイ・チェーン・シープを攻撃!反逆のライトニング・ディスオベイ!」

 

牙に雷を蓄え、素早い急降下と共にデストーイ・チェーン・シープを襲う。

 

素良LP4000→1500

 

素良「く…!」

ユート「かなりのダメージは与えられたな。俺はバトルフェイズを終了し墓地のサイレントブーツの効果を発動!罠カード幻影翼(ファントム・ウイング)を手札に加える!」

 

 

幻影翼

通常罠

「幻影翼」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):フィールドの表側表示モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。

そのモンスターの攻撃力は500アップし、

このターンに1度だけ戦闘・効果では破壊されない。

(2):墓地のこのカードを除外し、

自分の墓地の「幻影騎士団」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターは、フィールドから離れた場合に除外される。

 

 

ユート「カードを2枚セットしターンエンド!」

 

-3ターン目-

素良「僕のターン、ドロー!僕は罠カード デストーイ・カスタムを発動!」

 

 

デストーイ・カスタム

通常罠

(1):自分の墓地の、「エッジインプ」モンスター

または「ファーニマル」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターを融合素材とする場合、

「デストーイ」モンスターとして扱う事ができる。

 

 

素良「墓地からファーニマル・ペンギンを特殊召喚!」

 

ファーニマル・ペンギンがその愛らしい姿を振りまいて墓地から復活した。

 

素良「ファーニマル・ペンギンの効果発動!手札からファーニマル・ドッグを特殊召喚!」

 

 

ファーニマル・ドッグ

効果モンスター

星4/地属性/天使族/攻1700/守1000

「ファーニマル・ドッグ」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが手札からの召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「エッジインプ・シザー」1体または

「ファーニマル・ドッグ」以外の「ファーニマル」モンスター1体を手札に加える。

 

 

ペンギンに続いて犬を模したぬいぐるみ ファーニマル・ドッグが特殊召喚される。

 

素良「ファーニマル・ドッグの効果で手札にファーニマル・モンキーを加え召喚!」

 

 

ファーニマル・モンキー(オリジナルカード)

効果モンスター

星2/地属性/天使族/攻1300/守 900

「ファーニマル・モンキー」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが手札からの召喚・特殊召喚に成功した時に

相手フィールドに存在するモンスター1体を対象にして発動できる。

選択したモンスターを融合素材とする場合、

「ファーニマル」及び「デストーイ」モンスターとして扱う事ができる。

 

 

素良「猿芝居をうってもらおうか!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンはファーニマル・デストーイモンスター扱いになる!」

 

ユート(私のモンスターをファーニマルとデストーイに?…まさか…まずい!!)

 

ユート「お前の思い通りにはさせん!罠カード 幻影濃霧(ファントム・デンスフォッグ)発動!

 

 

幻影濃霧(オリジナルカード)

通常罠

「幻影濃霧」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):フィールドの表側表示モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。

そのモンスターは融合、S、X召喚の素材に出来ず、リリースすることが出来ない。また対象となったモンスターはこのカード以外の自分のカードの効果の対象にならない。

(2):墓地のこのカードを除外し、

除外されている「幻影騎士団」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターは、フィールドから離れた場合に除外される。

 

 

ユート「ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを素材に融合、シンクロ、エクシーズ召喚は出来ず、リリースも出来なくなる!」

素良「さすがはレジスタンス。アカデミアの精鋭との戦い方に慣れているね。すぐ僕の手札に眠る超融合を察するとは。」

 

 

超融合

速攻魔法(制限カード)

このカードの発動に対して魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

(1):手札を1枚捨てて発動できる。

自分・相手フィールドから融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

ユート「お前こそその若さで実践経験の豊富さ。何者だ?」

 

素良は自傷気味に「やれやれ」という表情を浮かべる。

 

素良「確かに僕は歳が幼いけどこれでもオベリスク・フォースとはやりあえる腕だよ。そうでもなければ戦争で生き残ることなんてできなかった。」

ユート「戦争?ハートランド戦のことか?」

素良「あんなの戦争なんかじゃない。僕たちからすればハンティング・ゲーム並みの難易度だったさ!」

ユート「貴様!」

 

怒りに燃えるユートの瞳を見ずに悲しげな表情を浮かべる素良。その顔を見るとユートは素良に何があったのか聞きたいと思うようになっていた。

 

ユート「戦争とはどういうことだ?」

素良「君たちは知らないだろうね、アカデミアが出来る前の融合次元を。アカデミアが出来る前、融合次元は内戦が勃発していたんだ。」

 

-素良の回想-

当時の融合次元ではあらゆる軍事組織がデュエルモンスターズを軍事利用するため、デュエルモンスターズの戦士を生み出す養成施設を作っていた。幼い子供がその施設に入れられ、厳しい訓練を詰まされてある程度になると戦争に駆り出され死ぬ。そのような状況が当たり前の世界であった。しかし赤馬零王――プロフェッサーが現れてからというものその現状は一気に変わることとなる。アカデミアの母体となる組織に研究者として配属された零王はあっという間にトップへ立ち、あらゆる軍事組織を吸収していったのだ。物心ついて間もない素良はやがてアカデミアに吸収される軍事組織の養成施設にて悪夢のような訓練を詰まされていた。

 

-とある軍事養成施設-

素良「ぎゃああああ!!」

 

素良の体に電流が走る。もう体はボロボロになり動くとはとても思えない。だが教官は鞭と電気ショックのボタンを手に素良を立ち上がらせる。

 

教官「早く立て!アカデミアに負けぬよう訓練するのだ!我々が敗北することは許されない!力を得よ!」

 

-戦場-

そんな教官もアカデミアとの戦いで犬死にした。オベリスク・フォースに囲まれた素良は幼いながら自らの命を諦めた。しかし囲んだオベリスク・フォースの内の一人が素良に手を差し伸べる。

 

オベリスク・フォース「俺たちのところへ来るか?世界の真実を追い求める我らがアカデミアに。」

 

-素良の回想-

アカデミアに入ってからの訓練は以前とは比べ物にならないほど改善されたプログラムによるものであった。もちろん厳しいものではあったが理不尽な罰や無理難題はない。着実にデュエル戦士として戦えるように長いスパンでの成長を見込んだ訓練によって素良は強くなっていった。力をつければつけるほどにアカデミアの中での立場は高くなっていく。未だにアカデミアに屈しない軍事勢力の鎮圧のため、素良はどんどんと強くなっていった。

 

-アカデミア内-

ほとんどと言っていいほどの軍事勢力がアカデミアに屈すると次は力の矛先を向ける相手がいないことで内部分裂が始まった。それを察知したのか、はたまたそれが最初からの目的だったのか、零王は次元転送装置の完成と共にある宣言をした。

 

零王「皆、力を振るう先がわからず困惑していることだろう。だが私は次元転送装置を完成させ、諸君は別次元への移動が可能となった!ここで宣言しよう。我らアカデミアは世界の真実に近づくため、エクシーズ次元を滅ぼす!エクシーズ次元の人間をことごとく倒すのだ!」




ファーニマル・モンキー(オリジナルカード)
効果モンスター
星2/地属性/天使族/攻1300/守 900
「ファーニマル・モンキー」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが手札からの召喚・特殊召喚に成功した時に
相手フィールドに存在するモンスター1体を対象にして発動できる。
選択したモンスターを融合素材とする場合、
「ファーニマル」及び「デストーイ」モンスターとして扱う事ができる。

幻影濃霧(オリジナルカード)
永続罠
「幻影濃霧」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):フィールドの表側表示モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。
そのモンスターは融合、S、X召喚の素材に出来ず、リリースすることが出来ない。また対象となったモンスターはこのカード以外の自分のカードの効果の対象にならない。
(2):墓地のこのカードを除外し、
除外されている「幻影騎士団」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは、フィールドから離れた場合に除外される。


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第10話「遊矢の復活」

-遊勝塾-

LDS付近がざわついている。オベリスク・フォースによって警察官はLDS校舎内に入ることを禁止されている。レオコーポレーションの権力によりオベリスク・フォースにすべての権限が与えられているためだ。そのような状況を見た権現坂が急いで遊勝塾へ帰ってくる。

 

権現坂「遊矢ァァ!大変だぁ!」

柚子「わかってるわよ!それに遊矢はLDSに行ってるわ。私たちも行こうとしてるの。」

デニス「権ちゃんも行くでしょ?」

権現坂「当然だ!遊矢!待っていろぉぉ!!」

柚子「遊矢…!」

 

-謎の空間-

遊矢(なんか…誰かに呼ばれたような…気のせいか…?)

 

遊矢は虚ろめく意識の中、誰かが自分を呼んだような気がした。そしてそれに応じるように意識が戻ってくる。目を覚ますとそこは以前訪れた白い空間であった。

 

遊矢「ここは…またあの場所か?」

 

白い空間には円卓と4つの椅子があるだけである。その円卓を見つめ続けると徐々に声がし始めた。

 

??「君たちは知らないだろうね、アカデミアが出来る前の融合次元を。アカデミアが出来る前、融合次元は内戦が勃発していたんだ。」

 

遊矢(この声…そうだ、紫雲院素良だ。)

 

声に集中するとその透明な円卓に素良の姿が浮かび上がる。それから素良は融合次元の過去、そして自らの過去を語り始めた。

 

遊矢「素良…君は…。」

??「それではお前たちはアカデミアの結束を高めるということのためだけに私たちの故郷を!?」

遊矢(この声は…ユート!そうだ、ユートは消えて…!)

 

徐々に遊矢は本能に近いもので現状を理解し始める。自分の中にユートがいる。いや今はユートの中に自分がいるのだ。そんな中、ユートと素良の会話が続く。

 

-LDS校舎1F-

素良「その目的はあくまでおまけ。本来は世界の真実に近づくための戦争だと聞かされていたよ。」

ユート「世界の真実?そんなことのために先生…瑠璃…仲間たちは!」

 

素良はユートの激怒に負けずとも劣らない声で叫ぶ。

 

素良「なら僕たちは仲間同士で殺しあっていればよかったって!?君たちはカード化されたに過ぎない!僕たちはこの平穏を手にするまでに人の命を奪い奪われていたんだ!さぁもうデュエルを続けよう!墓地のエッジインプ・シザーの効果!手札を1枚デッキの上に置き、特殊召喚!」

 

 

エッジインプ・シザー

効果モンスター

星3/闇属性/悪魔族/攻1200/守 800

「エッジインプ・シザー」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが墓地に存在する場合、

手札を1枚デッキの一番上に戻して発動できる。

このカードを墓地から守備表示で特殊召喚する。

 

 

ハサミを模したモンスターが刃部分を光らせながら特殊召喚された。

 

素良「そして僕は永続魔法 デストーイ・ファクトリーを発動!」

 

 

デストーイ・ファクトリー

永続魔法

「デストーイ・ファクトリー」の(1)(2)の効果は

それぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分の墓地から「融合」魔法カードまたは「フュージョン」魔法カード1枚を除外してこの効果を発動できる。

自分の手札・フィールドから、

「デストーイ」融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

(2):このカードが墓地へ送られた場合、

除外されている自分の「魔玩具融合」1枚を対象として発動できる。

そのカードを手札に加える

 

 

素良「デストーイ・ファクトリーの効果発動!墓地の融合を除外して融合召喚を行う!フィールドのファーニマル・ペンギンとエッジインプ・シザーで融合!」

 

 

ファーニマル・ペンギン

効果モンスター

星4/水属性/天使族/攻1600/守1100

「ファーニマル・ペンギン」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードがフィールドに表側表示で存在する限り1度だけ、自分メインフェイズに発動できる。

手札から「ファーニマル・ペンギン」以外の「ファーニマル」モンスター1体を特殊召喚する。

(2):このカードが「デストーイ」融合モンスターの融合召喚の素材となって墓地へ送られた場合に発動できる。

自分はデッキから2枚ドローし、その後手札を1枚選んで捨てる。

 

 

素良「悪魔の爪よ!寒さを司る鳥よ!今一つとなりて新たな力と姿を見せよ!融合召喚!現れ出ちゃえ!すべてを引き裂く密林の魔獣!デストーイ・シザー・タイガー!」

 

 

デストーイ・シザー・タイガー

融合・効果モンスター

星6/闇属性/悪魔族/攻1900/守1200

「エッジインプ・シザー」+「ファーニマル」モンスター1体以上

(1):「デストーイ・シザー・タイガー」は自分フィールドに1体しか表側表示で存在できない。

(2):このカードが融合召喚に成功した時、

このカードの融合素材としたモンスターの数まで、

フィールドのカードを対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

(3):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

自分フィールドの「デストーイ」モンスターの攻撃力は、

自分フィールドの「ファーニマル」モンスター

及び「デストーイ」モンスターの数×300アップする。

 

 

ファーニマル・ペンギンの肉体はエッジインプ・シザーによって引き裂かれ、融合の渦に飲み込まれるとデストーイ・シザー・タイガーに生まれ変わった。腹部にあるハサミが怪しく光り、素良のフィールドに現れると同時に効果を発動させる。

 

素良「デストーイ・シザー・タイガーの効果発動!素材にしたモンスター分のカードを破壊する!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンとセットカードを破壊!」

 

デストーイ・シザー・タイガーの腹部のはさみによってダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン、セットカードである幻影翼が切り刻まれる。

 

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

レベル4モンスター×2

(1):このカードのX素材を2つ取り除き、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力を半分にし、

その数値分このカードの攻撃力をアップする。

 

幻影翼

通常罠

「幻影翼」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):フィールドの表側表示モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。

そのモンスターの攻撃力は500アップし、

このターンに1度だけ戦闘・効果では破壊されない。

(2):墓地のこのカードを除外し、

自分の墓地の「幻影騎士団」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターは、フィールドから離れた場合に除外される。

 

 

素良「そしてデストーイ・シザー・タイガーはフィールドのデストーイ、ファーニマルモンスター×300ポイント攻撃力を上げる!フィールドにはデストーイ・シザー・タイガー、ファーニマル・ドッグ、ファーニマル・モンキーが存在する。よってデストーイ・シザー・タイガーの攻撃力が2800!」

 

 

ファーニマル・ドッグ

効果モンスター

星4/地属性/天使族/攻1700/守1000

「ファーニマル・ドッグ」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが手札からの召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「エッジインプ・シザー」1体または

「ファーニマル・ドッグ」以外の「ファーニマル」モンスター1体を手札に加える。

 

ファーニマル・モンキー(オリジナルカード)

効果モンスター

星2/地属性/天使族/攻1300/守 900

「ファーニマル・モンキー」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが手札からの召喚・特殊召喚に成功した時に

相手フィールドに存在するモンスター1体を対象にして発動できる。

選択したモンスターを融合素材とする場合、

「ファーニマル」及び「デストーイ」モンスターとして扱う事ができる。

 

 

デストーイ・シザー・タイガーの闇のオーラが強まり、デストーイ・シザー・タイガーは雄たけびをあげる。ユートのフィールドにはモンスターはおらず、素良のフィールドにいる3体のモンスターの攻撃力の合計は5800である。

 

素良「バトルだ!デストーイ・シザー・タイガーでダイレクトアタック!」

 

デストーイ・シザー・タイガーの攻撃にユートはデュエルディスクを構えることで肉体を守る。

 

ユートLP4000→1200

 

ダメージの発生に対しユートは手札からモンスターの効果を発動した。

 

ユート「手札の幻影騎士団モールドマントの効果発動!」

 

 

幻影騎士団モールドマント(オリジナルカード)

星2/闇属性/戦士族/攻 200/守1200

(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):ダメージが発生した場合に手札のこのカードを墓地へ送ることで発動できる。このターン、受けたダメージ以下のダメージを自分は受けない。

(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。

デッキからカードを1枚ドローし、墓地の「ファントム」カードを除外する。

 

 

ユート「このカードを墓地へ送り、2800以下のダメージをこのターン無効にする!」

素良「やるね、僕はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-4ターン目-

ユートは怒りに震えていた。融合次元の秩序のため、そしてわけもわからない”世界の真実”とやらのために自分の仲間たちはカードにされたのか。怒りに身を任せターン開始のドローをする。

 

ユート「私のターン、ドロー!墓地の幻影騎士団ダスティローブの効果発動!」

 

 

幻影騎士団ダスティローブ

効果モンスター

星3/闇属性/戦士族/攻 800/守1000

「幻影騎士団ダスティローブ」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードがフィールドに攻撃表示で存在する場合、

フィールドの闇属性モンスター1体を対象として発動できる。

このカードを守備表示にし、対象のモンスターの攻撃力・守備力は

相手ターン終了時まで800アップする。

(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。

デッキから「幻影騎士団ダスティローブ」以外の

「幻影騎士団」カード1枚を手札に加える。

 

 

ユート「このカードを除外し幻影騎士団ラギットグローブを手札に加える!そしてこれを召喚!」

 

 

幻影騎士団ラギッドグローブ

効果モンスター

星3/闇属性/戦士族/攻1000/守 500

「幻影騎士団ラギッドグローブ」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):フィールドのこのカードを素材としてX召喚した闇属性モンスターは以下の効果を得る。

●このX召喚に成功した場合に発動する。

このカードの攻撃力は1000アップする。

(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。

デッキから「幻影騎士団」カードまたは「ファントム」魔法・罠カード1枚を墓地へ送る。

 

 

デュエルを進めようとしたとき、自らの内側から声が聞こえた。

 

??(ユート!ユート!!)

ユート(誰だ、私を呼ぶのは?)

遊矢(俺だ、遊矢だ!)

ユート(遊矢!…そうだ、私は敗れて消えたはずだった。)

遊矢(どうやら俺とユートが一人になったみたいなんだ。どういうことかわからないけど…。)

ユート(肉体をとってしまったみたいだ、すまない。だがまずこいつ…紫雲院素良は私が倒す!)

遊矢(怒りに身を任せるな、ユート。お前は俺に言ってくれただろう。デュエルでみんなに笑顔をって。)

 

ユートは遊矢の言葉を聞き下を向く。確かにユートは遊矢にデュエルでみんなに笑顔をもたらしてほしいと願った。だがそれは敵である融合次元の者に対してもなのだろうか?

 

遊矢(俺を信じてくれ、頼む!)

ユート(…わかった。私は今自分の信じるものがわからない。君がその道しるべになってくれるかもしれない。)

 

ユートが遊矢に変わろうと、遊矢は自らが出ようという意思を持つとあっという間にユートは謎の白い空間へ転送され、遊矢は現実世界へと戻っていた。

 

素良「榊…遊矢?どういうことだ?赤馬零児は遊矢と襲撃犯は違う人物だって…。」

遊矢「そうだ、俺とユートは別の人間だ。でも前の戦いでなぜか俺の中にユートがいるようになった。」

素良「よくわかんないけど…ユートってやつを倒したいから早く切り替えてよ。」

遊矢「悪いけどお前の相手は俺がするよ。融合次元の話はユートの中から聞いた。いろいろ言いたいことはあるけど、決闘者としてデュエルで語ってやる!俺は墓地の幻影騎士団モールドマントの効果発動!カードをドローして墓地の幻影翼を除外!」

 

遊矢は大きなモーションでデュエルディスクからカードを引いた。その手札は5枚。それらはすべて遊矢のデッキのカードへと変わっていた。

 

遊矢「俺はスケール4のEMトランプ・ウィッチとスケール8の調弦の魔術師でペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

EMトランプ・ウィッチ

ペンデュラム・効果モンスター

星1/闇属性/魔法使い族/攻 100/守 100

【Pスケール:青4/赤4】

(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。

自分フィールドから、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

【モンスター効果】

(1):このカードをリリースして発動できる。

自分のデッキ・墓地から「融合」1枚を選んで手札に加える。

 

調弦の魔術師

ペンデュラム・チューナー・効果モンスター

星4/闇属性/魔法使い族/攻 0/守 0

【Pスケール:青8/赤8】

(1):このカードがPゾーンに存在する限り、

自分フィールドのモンスターの攻撃力・守備力は、

自分のエクストラデッキの表側表示の「魔術師」Pモンスターの種類×100アップする。

【モンスター効果】

このカードはエクストラデッキからの特殊召喚はできず、

このカードを融合・S・X召喚の素材とする場合、

他の素材は全て「魔術師」Pモンスターでなければならない。

「調弦の魔術師」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが手札からのP召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「調弦の魔術師」以外の「魔術師」Pモンスター1体を守備表示で特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、フィールドから離れた場合に除外される。

 

 

遊矢「これでレベル5から7のモンスターが同時に召喚可能!揺れろ魂のペンデュラム!天空に描け光のアーク!ペンデュラム召喚!現れろ、俺のモンスター!雄々しくも美しく輝く二色のまなこ!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!」

 

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

【Pスケール:青4/赤4】

「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」の(1)(2)のP効果は

それぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分のPモンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージを0にできる。

(2):自分エンドフェイズに発動できる。

このカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のPモンスター1体を手札に加える。

【モンスター効果】

(1):このカードが相手モンスターと戦闘を行う場合、

このカードが相手に与える戦闘ダメージは倍になる。

 

 

二色の眼が残像を生み出すかのように光り輝きながら遊矢のエースモンスター オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンは姿を現した。

 

素良「攻撃力2500か。1300のファーニマル・モンキーになら1200のダメージを僕に与えられるね。僕のライフは残り1500だからかなりの大ダメージだ。」

 

素良(でも次のターンで挽回する。200でもライフが残っていれば…。)

 

遊矢「残念だけどこのターンで素良、君を倒して見せましょう!」

素良「へぇ、やってみなよ!」

 

遊矢はお辞儀をすると父親譲りのエンタメデュエルを始める。

 

遊矢「レディースアンドジェントルメン!さぁ私のフィールドには幻影騎士団ラギットグローブとオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!これでは相手を倒しきることはできません!」

 

素良(そうだ、こんなのガセに決まってる!)

 

遊矢「しかし私の場にはペンデュラムカードが!さぁEMトランプ・ウィッチのペンデュラム効果を発動!幻影騎士団ダスティローブとオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンを融合召喚します!」

素良「なんだと!?いったい何が…!」

 

素良の驚く顔の中にはどこか無邪気さを感じる。新たな融合を行う遊矢とユートの耳にはどこか懐かしさを感じる女性の声が響く。

 

女性の声(遊人…あなたは本当に優しい子…)

 

遊矢「戦士の魂が宿りし衣服よ、二色の眼輝く龍よ。今一つとなりて新たな命ここに目覚めよ!融合召喚!現れ出でよ!気高きまなこ燃ゆる勇猛なる龍!ブレイブアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!!」

 

 

ブレイブアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

融合・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2000

「ペンデュラム・ドラゴン」モンスター+戦士族モンスター

(1):このカードが融合召喚に成功した時に発動できる。

相手フィールドの全てのモンスターの攻撃力は0になる。

このターン、このカード以外の自分のモンスターは攻撃できない。

(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

攻撃力0のモンスターが発動した効果は無効化される。

(3):このカードの攻撃によって相手モンスターが破壊されなかった

ダメージステップ終了時に発動できる。

その相手モンスターを除外する。

 

 

戦士族との融合によって新たに生まれた ブレイブアイズ・ペンデュラム・ドラゴンが装甲を揺らして遊矢の場に姿を現した。




ファーニマル・モンキー(オリジナルカード)
効果モンスター
星2/地属性/天使族/攻1300/守 900
「ファーニマル・モンキー」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが手札からの召喚・特殊召喚に成功した時に
相手フィールドに存在するモンスター1体を対象にして発動できる。
選択したモンスターを融合素材とする場合、
「ファーニマル」及び「デストーイ」モンスターとして扱う事ができる。

幻影騎士団モールドマント(オリジナルカード)
星2/闇属性/戦士族/攻 200/守1200
(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):ダメージが発生した場合に手札のこのカードを墓地へ送ることで発動できる。このターン、受けたダメージ以下のダメージを自分は受けない。
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。
デッキからカードを1枚ドローし、墓地の「ファントム」カードを除外する。


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第11話「残忍なる異端狩人」

-LDS校舎前-

権現坂、デニスはオベリスク・フォースたちとデュエルをしていた。柚子が侵入経路を見つける間の囮である。苦戦を強いられるものの、遊勝塾No.1決闘者であるデニスは着実に敵の数を減らしていった。

 

デニス「権ちゃん大丈夫?」

権現坂「この男 権現坂、柚子が建物に入るまでは何としても耐えきって見せる!」

デニス「その意気だよ!」

 

デニスと権現坂は背中を預け合いながらオベリスク・フォースとの戦いを続ける。

 

-LDS校舎1F-

ブレイブアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの咆哮がフィールド全体を揺らすかのように鳴り響く。

 

 

ブレイブアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

融合・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2000

「ペンデュラム・ドラゴン」モンスター+戦士族モンスター

(1):このカードが融合召喚に成功した時に発動できる。

相手フィールドの全てのモンスターの攻撃力は0になる。

このターン、このカード以外の自分のモンスターは攻撃できない。

(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

攻撃力0のモンスターが発動した効果は無効化される。

(3):このカードの攻撃によって相手モンスターが破壊されなかった

ダメージステップ終了時に発動できる。

その相手モンスターを除外する。

 

 

素良の残りライフは1500、素良のフィールドで最も攻撃力が低く攻撃表示で存在するのは攻撃力1300のファーニマル・モンキーである。

 

 

ファーニマル・モンキー(オリジナルカード)

効果モンスター

星2/地属性/天使族/攻1300/守 900

「ファーニマル・モンキー」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが手札からの召喚・特殊召喚に成功した時に

相手フィールドに存在するモンスター1体を対象にして発動できる。

選択したモンスターを融合素材とする場合、

「ファーニマル」及び「デストーイ」モンスターとして扱う事ができる。

 

 

ブレイブアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの攻撃力は3000であることからファーニマル・モンキーに攻撃を与えればダメージは1700、素良の敗北だ。しかし余裕の表情を見せる素良。

 

素良「まさか融合次元のエリートである僕に対して融合召喚を決めてくるなんてね。でも所詮はまがい物の融合召喚。正規融合こそ真の融合さ!」

遊矢「たとえ本物でも偽物でも人が幸せに…笑顔になれるなら俺はどちらでもいいと思うよ。」

素良「ふん…。」

 

素良は不満げな顔をしつつもブレイブアイズの攻撃を待っていた。

 

素良(僕が伏せたカードはデストーイ・デストロイシールド。)

 

 

デストーイ・デストロイシールド(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分フィールドに存在する「デストーイ」モンスター1体を対象にし発動する。

対象となったモンスター以外の自分フィールド上のモンスターをすべて破壊する。

このターン、対象となったモンスターは戦闘・効果によって破壊されず、戦闘によるダメージが0になる。

 

 

素良(このカードでデストーイ・シザー・タイガーを守り、次のターン、デッキトップに置かれている超融合でブレイブアイズを除去すれば勝てる!)

 

 

デストーイ・シザー・タイガー

融合・効果モンスター

星6/闇属性/悪魔族/攻1900/守1200

「エッジインプ・シザー」+「ファーニマル」モンスター1体以上

(1):「デストーイ・シザー・タイガー」は自分フィールドに1体しか表側表示で存在できない。

(2):このカードが融合召喚に成功した時、

このカードの融合素材としたモンスターの数まで、

フィールドのカードを対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

(3):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

自分フィールドの「デストーイ」モンスターの攻撃力は、

自分フィールドの「ファーニマル」モンスター

及び「デストーイ」モンスターの数×300アップする。

 

超融合

速攻魔法(制限カード)

このカードの発動に対して魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

(1):手札を1枚捨てて発動できる。

自分・相手フィールドから融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

遊矢は素良の思惑を知ってか知らぬか余裕の表情を見つめつつ、バトルフェイズへ移行させた。

 

遊矢「さぁバトルです!ブレイブアイズでファーニマル・モンキーを攻撃!」

 

遊矢の宣言でブレイブアイズは動き出す。自慢の脚力で空中へ飛び、ファーニマル・モンキーに向けて口から炎を吐き出す。

 

素良「甘いよ!罠発動!デストーイ・デストロイシールド!デストーイ・シザー・タイガー以外のモンスターを破壊してデストーイ・シザー・タイガーを無敵状態にする!」

 

ブレイブアイズが放った炎はファーニマル・モンキーがいた場所へ向かっていく。

 

素良「残念だったね!」

遊矢「そのまま攻撃だ!ブレイブアイズ!」

素良「何!?」

 

デストーイ・シザー・タイガーは戦闘で破壊されず、ダメージも発生しない状態ではあるが、遊矢はブレイブアイズに攻撃をさせた。

 

遊矢「ブレイブアイズの効果発動!相手モンスターを戦闘で破壊できなかった場合、素のモンスターを除外する!」

素良「何!?」

 

ブレイブアイズの咆哮によってデストーイ・シザー・タイガーは次元の彼方へと送られた。

 

素良「でもこれで遊矢のバトルフェイズは終了…」

遊矢「手札から速攻魔法発動!龍の残痕!」

 

 

龍の残痕(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):自分フィールドに存在するドラゴン族モンスターが

戦闘によって相手モンスターを

破壊できなかったターンのバトルフェイズに発動する。

対象のモンスターの攻撃力を半分にしてもう1度攻撃できる。

バトルフェイズ終了時、自分フィールドのドラゴン族モンスターを

すべて破壊する。

 

 

遊矢「ブレイブアイズの攻撃力を半分にしてもう一度攻撃できます!素良のフィールドにはデストーイ・デストロイシールドによってモンスターはいません!よって攻撃力1500でダイレクトアタックが出来ます!いけ、ブレイブアイズ!素良にダイレクトアタック!灼熱のメガフレイムバースト!」

 

素良LP1500→0

 

ブレイブアイズの放った燃え上がる炎が素良を攻撃する。負けをほとんど知らなかった素良は融合次元の過去では当たり前であった”敗北=死”であることを思い出し、恐怖する。

 

素良「うわぁぁぁ!ま…負け…た…!殺される!」

 

遊矢は素良の元へ駆け寄る。

 

素良「や…やめろ!」

遊矢「何言ってるんだ、ほら大丈夫か?」

 

そう言い手を差し伸べる遊矢。冷静な表情に戻りながらも素良はその手を取ろうとはしない。

 

素良「なんでそんなに強いのに遊矢はエンタメデュエルなんてやってるの?」

遊矢「俺、デュエルは人を笑顔にするものだって父さんに教えてもらった。だから相手をそれで傷つけたりしたいなんて思ってないんだよ。素良だってそうだろ?なんで強くなろうと思ったんだ?」

 

素良(僕は…そうだ。家族を守りたくて…家族を守るために力を手に入れたかったんだ。)

 

素良は融合次元の戦争にて失った両親と妹のことを思い出した。力は誰かを大事なものを奪うために欲しかったわけではない。自分の大事なものを守りたかったから力が欲しかったのだ。

 

素良「結局アカデミアは他の人の大事なものを奪ってしまっている…。」

遊矢「あぁ、昔の素良のような子供がエクシーズ次元にもいるはずだよ。」

素良「…。」

 

素良が黙っていると講師通用口から物音がする。遊矢はその扉を開けるとそこから顔にススをつけた柚子が出てきた。

 

遊矢「柚子!?」

柚子「遊矢!やっと入れた!」

 

そういって抱きしめようとした時、遊矢の中にいたユートが突如表に出てきた。

 

ユート「瑠璃!やはりスタンダード次元にいたのか!」

柚子「え!?ゆ…遊矢??」

 

遊矢を模ったオーラが出現し、ユートに語り掛ける。オーラである遊矢の姿はユート以外には見えていない。

 

遊矢(おいおい、あれは柚子だよ。瑠璃って子じゃないって。)

ユート「なんだと…。ここまで似ている人がいるとは…。ということはスタンダード次元にいた瑠璃らしき少女とは柚子のことだったのか。」

遊矢(瑠璃はそんなに柚子に似ているのか。俺たちも瑠璃を見つけるために協力するよ。)

ユート「すまない。」

遊矢(というわけで代わってくれない?)

ユート「その前に少し話すことがある。」

 

そういうとユートは素良の方へ近づいていった。

 

遊矢(おいおい!)

ユート「安心しろ、私は冷静だ。」

素良「…なんだい?」

ユート「私は君たちアカデミアを一生許す気はない。だが君は各次元の平和を願っている1人、その認識でいいんだな?」

素良「…あぁ。僕はもう人が傷つくのは見たくない。僕は仲間が傷つくのを見たくないから強くなったんだ。」

ユート「ならば目的は同じ。君を許す気はないが、ここは共同戦線というのはどうだ?」

 

そう言いユートは手を前に出す。驚いたような顔をする素良だったが下を向き微笑をこぼしたまま再び前を向く。

 

素良「申し訳なかった、ありがとう。」

 

その手を取る素良。微笑むユートはそのまま遊矢へと代わった。

 

柚子「今のってどういうこと?」

遊矢「詳しくは話すよ。とりあえず零児を助けなきゃ。ユート、ここまで頑張って下まできたのにごめん。」

ユート(気にするな。)

 

遊矢が語り掛けるとユートのオーラが姿を現した。こちらも同じく他人には見えない。

 

遊矢「素良、赤馬日美香のいるところに案内してくれないか?」

素良「わかった。あともう一人の襲撃犯の黒咲ってやつの居場所も教えればいい?」

ユート(それはありがたいな。)

遊矢「ありがたいってさ!」

素良「黒咲の居場所はアカデミアの生徒である僕しか入れたいところなんだ。だからそっちには僕が行く。遊矢と柚子はこのままフロアを突っ切ったところにある融合クラスの別校舎でそのまま3Fまで上ってくれ。そこに理事長室があって赤馬零児もいるはずだよ。」

遊矢「わかった!柚子、行こう!」

柚子「まって!外で権現坂とデニスが戦っているの!」

 

それを聞いた素良はエントランスの電子版のボタンを押す。すると入口の自動ドアが開き、権現坂たちの姿が見えた。

 

柚子「権現坂!デニス!」

権現坂「おぉ!開いたぞ!だが入る隙がない…!」

 

権現坂がデュエルディスクを構えながら焦っているのは内部からでもハッキリとわかった。

 

デニス「権ちゃん、僕が隙を作るから中に入るんだ!」

権現坂「しかしデニス、お前は…!」

デニス「僕なら大丈夫だから!遊矢を助けるんだろ!」

 

そういうとデニスはフィールドに存在するEmトラピーズ・マジシャンの攻撃宣言をする。トラピーズ・マジシャンの動きに惑わされるオベリスク・フォースたちを横目に権現坂は滑り込みでLDSの校舎へと入った。タイミングを測って素良はそのドアを締め切る。

 

素良「これでオベリスク・フォースは追ってこないね。権ちゃん…とかいったっけ?」

権現坂「権現坂だ!」

素良「権ちゃんは僕と一緒に黒咲を助けに行くよ!」

権現坂「話を聞いているのか?それに黒咲って…」

素良「いいから!」

 

そういうと素良に手を引かれ、権現坂はLDSの地下への階段へと駆け下りていった。

 

遊矢「俺たちも行こう!今までの話は理事長室までの道で話すよ!」

 

遊矢と柚子も融合クラスの別校舎へと走っていった。一方デニスは校舎の外でオベリスク・フォースとの交戦をやめていた。

 

デニス「茶番はここまでだ。オベリスク・フォース、お前たちは引き続きここの見張りをしておけ。」

オベリスク・フォースたち「「はっ!」」

 

 

-LDS理事長室-

零児と零羅は理事長室に辿りついていた。椅子に堂々と座る日美香に対し零児は黙っている。

 

日美香「何か言ったらどう?零児さん。」

零児「貴女に言う言葉などない。アカデミアは私がここで倒す!」

日美香「零羅はそちらについたみたいね。この恩知らずめ。」

 

日美香の冷たい視線に零児の陰に隠れる零羅。それを守るように零児も構える。

 

日美香「零児さん、貴方の融合の師匠は私であることを忘れた?」

零児「私が使うのは融合だけではない。それをお忘れで?母様。」

日美香「ふふ、私はアカデミアであっても融合次元の出身ではないわ。それはプロフェッサーも同じ。ここでスタンダード次元らしくアクションデュエルで勝負しましょうか。」

 

そう言いながら日美香はデュエルディスクのパネル部を零児に投げた。

 

零児「私はデュエルディスクを持っているが?」

日美香「これは大型機械がなくともアクションデュエルを可能にしたデュエルディスクよ。さぁ始めましょうか。」

 

零児は渡されたデュエルディスクを取り付け、起動させた。それを見た日美香はアクションデュエルの口上を始めた。

 

日美香「戦いの殿堂に集いし決闘者たちが!」

零児「モンスターと共に地を蹴り宙を舞いフィールド内を駆け巡る!」

日美香「見よ、これがデュエルの最終進化形!」

零児「アクション…」

零児・日美香「「デュエル!」」

 

-1ターン目-

零児「私のターン!私はスケール3のDDオルトロスとスケール9のDDハーピィでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

DDオルトロス

ペンデュラム・チューナー・効果モンスター

星4/闇属性/悪魔族/攻 600/守1800

【Pスケール:青3/赤3】

(1):1ターンに1度、フィールドの魔法・罠カード1枚と

このカード以外の自分フィールドの「DD」カードまたは

「契約書」カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

【モンスター効果】

(1):自分が戦闘・効果でダメージを受けた時に発動できる。

このカードを手札から特殊召喚する。

(2):このカードが特殊召喚に成功したターン、

自分は悪魔族モンスターしか特殊召喚できない。

 

DDハーピィ(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星4/闇属性/悪魔族攻1400/守 800

【Pスケール:青9/赤9】

(1):自分フィールドに存在する2枚の

「DD」または「契約書」カードを選択し発動する。

選択したカードを破壊する。

【モンスター効果】

(1):このカードが特殊召喚に成功した時発動できる。

フィールドに存在する魔法・罠カード1枚を選択し破壊する。

 

 

零児「これでレベル4から8のモンスターが同時に召喚可能!我が魂を揺らす大いなる力よ。この身に宿りて、闇を引き裂く新たな光となれ!ペンデュラム召喚!現れろ、私のモンスター!DDD死偉王ヘル・アーマゲドン!」

 

 

DDD死偉王ヘル・アーマゲドン

ペンデュラム・効果モンスター

星8/闇属性/悪魔族/攻3000/守1000

【Pスケール:青4/赤4】

(1):1ターンに1度、自分フィールドの

「DD」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで800アップする。

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、自分フィールドのモンスターが戦闘・効果で破壊された場合、

そのモンスター1体を対象として発動できる。

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

対象のモンスターの元々の攻撃力分アップする。

この効果を発動するターン、このカードは直接攻撃できない。

(2):このカードは、このカードを対象としない魔法・罠カードの効果では破壊されない。

 

 

初ターンから赤馬零児のエースモンスター DDD死偉王ヘル・アーマゲドンが静かに地獄から姿を現した。無機質なそのモンスターは静けさがかえって不気味である。

 

零児「ターンエンド!」

 

-2ターン目-

日美香「私のターン、ドロー!私はHH(ハーシュ・ハンター)ニムロドを召喚!」

 

 

HHニムロド(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/地属性/戦士族/攻1200/守 800

(1):このモンスターが召喚に成功した時、発動できる。

デッキから「HH」モンスターを1枚手札に加える。

 

 

白い衣服を纏い弓矢をもった狩人が日美香の場に現れた。召喚時の効果の発動に応じて矢を高く打ち上げる。打ち上げられた矢は光となり、日美香のデュエルディスクに落ちた。そしてデッキの中から1枚のカードが選択され、日美香はそのカードをとる。

 

日美香「私が加えるのはHHバベル。」

 

 

HHバベル

効果モンスター

星1/地属性/機械族/攻 100/守 100

(1):このカードが「HHH」モンスターの融合素材として

墓地へ送られた場合に発動できる。

デッキから「超融合」を1枚手札に加える。

 

日美香「私は手札から魔法カード 融合を発動!」

 

 

融合

通常魔法

(1):自分の手札・フィールドから、

融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

日美香「フィールドのHHニムロドと手札のHHバベルを融合!残忍なる狩人よ、高くそびえ立つ塔よ!今一つとなりて新たな力と姿を見せよ!融合召喚!現れ出でよ、異端なる残忍な狩人 レベル8 HHH(ヘレティック・ハーシュ・ハンター)激動融者(げきどうゆうしゃ)エンメルカル!!」

 

 

HHH激動融者エンメルカル(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星8/闇属性/戦士族/攻2500/守1500

「HHニムロド」+「HH」機械族モンスター

(1):1ターンに1度、自分・相手のメインフェイズに

相手フィールドに存在するモンスター1体を選択し発動できる。

対象となったモンスターにヘレティックカウンターを1つ置く。

ヘレティックカウンターが置かれているモンスターは

「HHH」モンスターとして扱う。

(2):このモンスターが特殊召喚に成功した場合に発動できる。

「HHH」永続魔法カードを墓地から1枚選択し発動する。

 

 

HHニムロドは鋭利な装飾が使われた鎧を纏い、弓矢はRPGゲームに登場するような白と黒のエデンの園を彷彿とさせる複雑な形の物へと進化し、HHH激動融者エンメルカルへと変わった。日美香は癒合素材となったバベル、そしてフィールドに舞い降りたエンメルカルの効果を発動する。

 

日美香「バベルの効果により手札に超融合を加える!」

 

 

超融合

速攻魔法(制限カード)

このカードの発動に対して魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

(1):手札を1枚捨てて発動できる。

自分・相手フィールドから融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

日美香「そして激動融者エンメルカルのモンスター効果!ヘル・アーマゲドンに異端の称号を与えるわ!」

 

エンメルカルは巨大な弓をヘル・アーマゲドンに向け、鏃の部分が闇のオーラで纏われた矢を放った。ヘル・アーマゲドンに刺さると毒のように闇のオーラは広がっていき、ヘル・アーマゲドンは機能を停止した。

 

零児「私の前では超融合など見せなかった貴女が今は何の抵抗もなく使おうとするとはね。」

日美香「勝つためには何でもやらせてもらうわ。異端の称号を与えられたモンスターはHHHとなる。」

零児「私のモンスターをHHHに…。まさか!」

 

怪しい笑みを浮かべて日美香は手札からカードをデュエルディスクに叩きつけた。

 

日美香「私は速攻魔法発動 超融合を発動!手札を1枚捨て零児さんのフィールドのHHH扱いのヘル・アーマゲドンと激動融者エンメルカルを融合!地獄の重鎮よ、異端なる残忍な狩人よ!今一つとなりて新たな力と姿を見せよ!融合召喚!現れ出でよ、地獄に堕ちし残忍なる狩人 レベル10 HHH堕天融者ヤルダバオート!!」

 

 

HHH堕天融者ヤルダバオート(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星10/闇属性/戦士族/攻3000/守2200

「HHH」モンスター×2

HHH堕天融者ヤルダバオートの(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。

(1):自分・相手のメインフェイズに発動できる。

自分フィールドに存在する

魔法・罠カードを全て墓地へ送り

デッキまたは墓地から「超融合」を

自分の魔法・罠ゾーンにセットする。

この効果によってセットされたカードは

セットされたターンに発動できる。

(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

相手フィールドに存在するモンスターは

「HHH」モンスターとして扱う。

 

 

超融合によってヘル・アーマゲドンを素材にしたことで更なる闇のオーラを放出しながら黒い翼を携えヤルダバオートが舞い降りた。

 

日美香「永続魔法 HHHの転生を発動!フィールドのHHHモンスターの攻撃力を500ポイントアップさせる!」

 

 

HHHの転生(オリジナルカード)

永続魔法

(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、

自分フィールドの「HH」モンスターの攻撃力は500アップする。

(2):このカードが自分のカードの効果によって

墓地へ送られた場合に発動できる。

墓地に存在する「HHH」モンスターを1体選択し表側攻撃表示で特殊召喚する。

この効果で特殊召喚されたモンスターは攻撃力、守備力が0となる。

 

 

零児「攻撃力3500!」

日美香「バトル!ヤルダバオートで零児さんにダイレクトアタック!ヘレティック・シュート!」

 

ヤルダバオートは黒い翼によって空中へ舞い上がる。高いところから禍々しき弓矢によって攻撃が放たれる。あっという間のスピードで零児の肉体にダメージを与える。

 

零児LP4000→500

 

零児「ぐああああああ!!!!!!」

 

攻撃力3500とは思えないほどのダメージが零児を襲う。4000の1キルダメージだとしても血を吐くほどのダメージなど与えられるはずはない。

 

零児「これは…ディスクに何か細工をしましたね…!」

日美香「貴方は私にとって誇り。デュエルで負けて欲しくはないのよ。だからダメージを大きくして戦闘不能にするわ。貴方は立ち上がれずデュエルを続けることは出来ない。」

零児「くそ…。」

 

零児はその場に伏せ込み、立ち上がることが出来ない。そんな零児の元に零羅は駆け寄った。

 

零羅「に…兄様!」

零児「私を…兄と呼んでくれるのか…嬉しいぞ…ぐ…!」

 

零羅(こんな体でデュエルは続けられない…どうすれば…!)

 

??「零児!!!!」

 

突如扉から飛び出してくる遊矢。すぐにデュエルディスクを構え、乱入する。

 

「乱入ペナルティ 2000ポイント。」

 

電撃が遊矢を襲うもそれに耐え、立ち続ける遊矢。不安そうな顔をする零羅の肩に一緒に来た柚子が手を置き、安心するように笑顔を見せる。

 

遊矢「零児、このデュエルは俺が引き継ぐ!この次元からアカデミアを追い出してみせる!」




ファーニマル・モンキー(オリジナルカード)
効果モンスター
星2/地属性/天使族/攻1300/守 900
「ファーニマル・モンキー」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが手札からの召喚・特殊召喚に成功した時に
相手フィールドに存在するモンスター1体を対象にして発動できる。
選択したモンスターを融合素材とする場合、
「ファーニマル」及び「デストーイ」モンスターとして扱う事ができる。

デストーイ・デストロイシールド(オリジナルカード)
通常罠
(1):自分フィールドに存在する「デストーイ」モンスター1体を対象にし発動する。
対象となったモンスター以外の自分フィールド上のモンスターをすべて破壊する。
このターン、対象となったモンスターは戦闘・効果によって破壊されず、戦闘によるダメージが0になる。

龍の残痕(オリジナルカード)
速攻魔法
(1):自分フィールドに存在するドラゴン族モンスターが
戦闘によって相手モンスターを
破壊できなかったターンのバトルフェイズに発動する。
対象のモンスターの攻撃力を半分にしてもう1度攻撃できる。
バトルフェイズ終了時、自分フィールドのドラゴン族モンスターを
すべて破壊する。

DDハーピィ(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族攻1400/守 800
【Pスケール:青9/赤9】
(1):自分フィールドに存在する2枚の
「DD」または「契約書」カードを選択し発動する。
それらのカードを破壊する。
【モンスター効果】
(1):このカードが特殊召喚に成功した時発動できる。
フィールドに存在する魔法・罠カード1枚を選択し破壊する。

HHニムロド(オリジナルカード)
効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1200/守 800
(1):このモンスターが召喚に成功した時、発動できる。
デッキから「HH」モンスターを1枚手札に加える。

HHバベル(オリジナルカード)
効果モンスター
星1/地属性/機械族/攻 100/守 100
(1):このカードが「HHH」モンスターの融合素材として
墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから「超融合」を1枚手札に加える。

HHH激動融者エンメルカル(オリジナルカード)
融合・効果モンスター
星8/闇属性/戦士族/攻2500/守1500
「HHニムロド」+「HH」機械族モンスター
(1):1ターンに1度、自分・相手のメインフェイズに
相手フィールドに存在するモンスター1体を選択し発動できる。
対象となったモンスターにヘレティックカウンターを1つ置く。
ヘレティックカウンターが置かれているモンスターは
「HHH」モンスターとして扱う。
(2):このモンスターが特殊召喚に成功した場合に発動できる。
「HHH」永続魔法カードを墓地から1枚選択し発動する。

HHH堕天融者ヤルダバオート
融合・効果モンスター
星10/闇属性/戦士族/攻3000/守2200
「HHH」モンスター×2
HHH堕天融者ヤルダバオートの(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。
(1):自分・相手のメインフェイズに発動できる。
自分フィールドに存在する
魔法・罠カードを全て墓地へ送り
デッキまたは墓地から「超融合」を
自分の魔法・罠ゾーンにセットする。
この効果によってセットされたカードは
セットされたターンに発動できる。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
相手フィールドに存在するモンスターは
「HHH」モンスターとして扱う。

HHHの転生(オリジナルカード)
永続魔法
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、
自分フィールドの「HH」モンスターの攻撃力は500アップする。
(2):このカードが自分のカードの効果によって
墓地へ送られた場合に発動できる。
墓地に存在する「HHH」モンスターを1体選択し表側攻撃表示で特殊召喚する。
この効果で特殊召喚されたモンスターは攻撃力、守備力が0となる。


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第12話「無限超融合」

-LDS理事長室-

倒れ込む零児、それを遠目に零羅は見つめ傍に柚子が立つ。柚子はデュエルの邪魔にならぬよう零羅と共に離れたところから乱入した遊矢を見守る。

 

日美香「アカデミアをこの次元から追い出す?正気かしら?」

遊矢「当たり前だ!ユートから聞いたんだ、あんたたちがエクシーズ次元でやったひどいことを!」

日美香「すべては世界の真実、そして私たち家族のため。貴方もアカデミアの行いに感謝する時が来るわ。」

遊矢「ふざけるな!デュエルはみんなを笑顔にするものだ!戦争の道具なんかにする奴らに感謝なんてするわけがない!」

日美香「なら私を倒すしかないわね。私はターンエンド!」

 

-3ターン目-

遊矢「俺のターン、ドロー!」

 

遊矢のドローと共に零児は残りの力を振り絞るように声をあげる。

 

零児「ゆ…遊矢!私のスケールを…使え!永続罠 DDDの委託権発動!」

 

 

DDDの委託権(オリジナルカード)

永続罠

(1):自分フィールドに存在する

永続魔法2枚を対象にして発動する。

対象のカードを相手フィールドに置く。

この効果の対象となったカードは

発動条件を満たしている場合、自分のターンに効果を発動できる。

(2):自分スタンバイフェイズに発動する。

自分は1000ダメージを受ける。

 

 

零児「私はペンデュラムゾーンのDDオルトロスとDDハーピィを遊矢のペンデュラムゾーンに置く!」

 

 

DDオルトロス

ペンデュラム・チューナー・効果モンスター

星4/闇属性/悪魔族/攻 600/守1800

【Pスケール:青3/赤3】

(1):1ターンに1度、フィールドの魔法・罠カード1枚と

このカード以外の自分フィールドの「DD」カードまたは

「契約書」カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

【モンスター効果】

(1):自分が戦闘・効果でダメージを受けた時に発動できる。

このカードを手札から特殊召喚する。

(2):このカードが特殊召喚に成功したターン、

自分は悪魔族モンスターしか特殊召喚できない。

 

DDハーピィ(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星4/闇属性/悪魔族攻1400/守 800

【Pスケール:青9/赤9】

(1):自分フィールドに存在する2枚の

「DD」または「契約書」カードを選択し発動する。

選択したカードを破壊する。

【モンスター効果】

(1):このカードが特殊召喚に成功した時発動できる。

フィールドに存在する魔法・罠カード1枚を選択し破壊する。

 

 

DDDの委託権の本来の使い方は「契約書」永続魔法の特徴である大きなダメージを負うリスクを相手に押し付け、少ないダメージで自分がそれらのカードの効果を発動するというものである。しかし零児は遊矢が少しでも有利にデュエルを進められるように自らのペンデュラムスケールを譲った。

 

遊矢「零児!そんなことをすればお前のスタンバイフェイズにお前は…」

零児「私は…このデュエルを続けられる…体力は…ない!だから君に託したのだ。経営者として…適切な行動をしたまで…。」

 

零児の虚ろな目を見つめつつ、遊矢は自分のターンを進める決意をした。

 

遊矢「零児、すまない!でもこれで勝つ見込みが出来た!俺はセッティング済みのペンデュラムスケールでペンデュラム召喚!現れろ 俺のモンスターたち!手札より相克の魔術師、相生の魔術師、そして世にも珍しい二色の目をもつ龍!オッドアイズ・アドバンス・ドラゴン!」

 

 

相克の魔術師

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/魔法使い族/攻2500/守 500

【Pスケール:青3/赤3】

(1):1ターンに1度、自分フィールドのXモンスター1体を対象として発動できる。

このターンそのモンスターは、

そのランクと同じ数値のレベルのモンスターとしてX召喚の素材にできる。

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、フィールドの光属性モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの効果をターン終了時まで無効にする。

この効果は相手ターンでも発動できる

 

相生の魔術師

ペンデュラム・効果モンスター

星4/光属性/魔法使い族/攻 500/守1500

【Pスケール:青8/赤8】

(1):1ターンに1度、自分フィールドの、

Xモンスター1体とレベル5以上のモンスター1体を対象として発動できる。

そのXモンスターのランクはターン終了時まで、

そのレベル5以上のモンスターのレベルの数値と同じになる。

(2):自分フィールドのカードが

相手フィールドより多い場合、このカードのPスケールは4になる。

【モンスター効果】

(1):このカードの戦闘で発生する相手への戦闘ダメージは0になる。

(2):1ターンに1度、このカード以外の自分フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。

このカードの攻撃力はターン終了時までそのモンスターと同じになる。

 

オッドアイズ・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)

効果モンスター

星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

(1):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った場合に発動する。

そのモンスターの元々の攻撃力の半分のダメージを相手に与える。

(2):墓地に存在するこのカードを除外することで発動できる。デッキから「魔術師」モンスターを1枚手札に加えることが出来る。

 

 

2体の魔術師、そして遊矢のかつてのエースモンスター オッドアイズ・アドバンス・ドラゴンが姿を現した。オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンに比べ背中の装飾は乏しいもののシャープなその肉体にはどこか力強さを感じる。

 

遊矢「さらに手札から魔法カード ペンデュラム・ダブルキャストを発動!」

 

 

ペンデュラム・ダブルキャスト(オリジナルカード)

通常魔法

(1):自分フィールドに「魔術師」モンスターが

2体存在する場合に発動する。

自分のPゾーンに存在するカードを

特殊召喚し、自分フィールドの「魔術師」モンスターを

Pゾーンに置く。

 

 

遊矢「俺はペンデュラムゾーンのDDオルトロスとDDハーピィを特殊召喚!そして相克の魔術師と相生の魔術師でペンデュラムスケールを組みなおす!」

 

DDオルトロスとDDハーピィはペンデュラムゾーンから飛び降りるかのようにモンスターゾーンに特殊召喚され、2体の魔術師は消えたかと思うとすぐにペンデュラムゾーンへと出現した。

 

遊矢「俺はレベル4のDDオルトロスとDDハーピィでオーバーレイ!漆黒の闇より愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今降臨せよ!エクシーズ召喚!現れよ!ランク4、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!」

 

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

レベル4モンスター×2

(1):このカードのX素材を2つ取り除き、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力を半分にし、

その数値分このカードの攻撃力をアップする。

 

 

ユートの持っていたダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを今や遊矢は自分の手足のように扱える。それにダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンも応えるかのように遊矢の傍にオッドアイズ・アドバンス・ドラゴンと共に付く。

 

遊矢「ダーク・リベリオンの効果発動!トリーズン・ディスチャージ!」

 

翼のギミックが展開され、HHHの転生の効果によって攻撃力が加わったHHH堕天融者ヤルダバオートの攻撃力である3500の半分 1750がダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンに加わる。

 

 

HHH堕天融者ヤルダバオート(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星10/闇属性/戦士族/攻3000/守2200

「HHH」モンスター×2

HHH堕天融者ヤルダバオートの(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。

(1):自分・相手のメインフェイズに発動できる。

自分フィールドに存在する

魔法・罠カードを全て墓地へ送り

デッキまたは墓地から「超融合」を

自分の魔法・罠ゾーンにセットする。

この効果によってセットされたカードは

セットされたターンに発動できる。

(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

相手フィールドに存在するモンスターは

「HHH」モンスターとして扱う。

 

HHHの転生(オリジナルカード)

永続魔法

(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、

自分フィールドの「HH」モンスターの攻撃力は500アップする。

(2):このカードが自分のカードの効果によって

墓地へ送られた場合に発動できる。

墓地に存在する「HHH」モンスターを1体選択し攻撃表示で特殊召喚する。

この効果で特殊召喚されたモンスターは攻撃力、守備力が0となる。

 

 

遊矢「バトルだ!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンで堕天融者ヤルダバオートを攻撃!反逆のライトニング・ディスオベイ!」

 

ダーク・リベリオンの牙に雷がチャージされる。この攻撃とオッドアイズ・アドバンス・ドラゴンの攻撃が通れば日美香のライフは尽きる…がそう簡単に倒せるはずもない。

 

日美香「ヤルダバオートの効果発動!自分フィールドのHHHの転生を墓地へ送ることで墓地から超融合をセットする!」

 

 

超融合

速攻魔法(制限カード)

このカードの発動に対して魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

(1):手札を1枚捨てて発動できる。

自分・相手フィールドから融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

遊矢「超融合!?」

日美香「さらに墓地へ送られたHHHの転生の効果発動!カードの効果で墓地へ送られた場合、墓地からHHH激動融者エンメルカルを攻守0にして特殊召喚!」

 

 

HHH激動融者エンメルカル(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星8/闇属性/戦士族/攻2500/守1500

「HHニムロド」+「HH」機械族モンスター

(1):1ターンに1度、自分・相手のメインフェイズに

相手フィールドに存在するモンスター1体を選択し発動できる。

対象となったモンスターにヘレティックカウンターを1つ置く。

ヘレティックカウンターが置かれているモンスターは

「HHH」モンスターとして扱う。

(2):このモンスターが特殊召喚に成功した場合に発動できる。

「HHH」永続魔法カードを墓地から1枚選択し発動する。

 

 

禍々しき風貌をしているヤルダバオートの横に王家につかえる弓使いと言っても過言ではない美しさを秘めた激動融者エンメルカルが特殊召喚される。さらに特殊召喚されたことでエンメルカルの効果が発動する。

 

日美香「エンメルカルの特殊召喚に成功した場合、墓地からHHHの転生を発動!」

 

日美香のフィールドが闇と光の入り混じるオーラに覆われる。先ほどとの違いはセットされた超融合とエンメルカルの存在である。

 

遊矢「エンメルカルは攻撃力0の攻撃表示だ!ダーク・リベリオン、攻撃対象をエンメルカルに変更だ!」

零児「ま…て…!」

 

零児の制止もむなしく日美香は再びリバースカードを発動させる。

 

日美香「速攻魔法発動 超融合!!」

ユート(馬鹿な!セットしたターンに速攻魔法は使えないはず!」

遊矢「そうだ、罠と同じように速攻魔法を使うためには1ターン待たなくてはならないはずだ!」

日美香「ヤルダバオートの効果によりこの超融合は伏せたターンに発動できるのよ。そしてこの融合の恐ろしいところは…」

日美香・ユート「(相手フィールドのモンスターと融合出来る事!)」

 

皮肉にも敵であるアカデミアのスタンダード次元総司令官とハモるユート。その声は日美香には聞こえていない。

 

日美香「ヤルダバオートの効果によってあなたのフィールドのモンスターはHHH扱いとなっている。よってオッドアイズ・アドバンス・ドラゴンとダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンで融合!二色の目を持つ龍よ、反逆の牙持つ龍よ、今一つとなりて新たな力と姿を見せよ!融合召喚!現れ出でよ、地獄に堕ちし残忍なる狩人 レベル10 HHH堕天融者ヤルダバオート!」

 

2体目のヤルダバオートが姿を現す。一方の遊矢のフィールドはペンデュラムゾーンのカードのみ。

 

遊矢「く…1枚セットしターンエン…」

零児「待て!」

 

遊矢と日美香が振り向くと足がもう動かない状態にもかかわらず必死にアクションカードに手を伸ばす零児の姿があった。

 

日美香「あぁ、なんて哀れな姿。でも待っていて、零児さん。今すぐ家族を”元に”戻してあげるから。」

零児「何の話か…わからないが…私の希望は…遊矢にある!アクションマジック 施しを発動!私のセットカードを遊矢のフィールドに移す!」

 

零児が伏せていた1枚のカードが遊矢の場に移動した。遊矢はそれを確認する。

 

遊矢(これは…禁じられた聖杯!)

 

 

禁じられた聖杯

速攻魔法

(1):フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

ターン終了時までそのモンスターは、攻撃力が400アップし、効果は無効化される。

 

 

ユート(なるほど、だがこのカードが突破口になるとは思えないな。例えこれでHHHたちを抑えたとしても超融合でチェーンを組まれればサクリファイス・エスケープされてしまう。)

遊矢(あぁ、現にその場しのぎにしかならないとわかっていて零児はこのカードを発動しなかったんだ。このカードで零児は何を伝えようと…?)

 

心の中での対話もむなしく、遊矢はターンを終了しなくてはならない。だが次は零児のターン。スタンバイフェイズにDDDの委託権の効果によって敗北が決まる。もはや目が虚ろになり、返事もろくにできない状態の零児。遊矢は自らの体に鞭をいれ、あらゆるアクションカードを拾いに理事長室内を走り回る。見つけたアクションカードを見境なく拾う遊矢だが、零児を助けられるカードはない。そのようなことをしている間に遊矢は強制的にエンドフェイズへと持っていかれた。

 

-4ターン目-

零児「私の…ターン…ドロー…そし…て…契約により…1000ポイントのダメージ…を…受ける…。」

 

零児に雷が落ちる。何倍にも跳ね上がる肉体へのダメージは零児に悲鳴すら上げさせない。雷の大きな音だけしたと思うと零児はバタリと倒れた。

 

零児LP500→0

 

倒れる零児に駆け寄る零羅、それについていくように柚子も零児に駆け寄る。

 

日美香「可哀想な零児さん。こんな子供を助けるために真っ先にやられるなんて。」

 

零児に駆け寄る二人を横目に遊矢に向かってニヤリとする。とその時、視界に今まで入っていなかった柚子に日美香は注目する。

 

日美香「貴女は…まさか…。ふふ、見つけたわ。こんなデュエル早く終わらせてそこの娘をプロフェッサーの元に連れていくことにしましょう。

遊矢「なんだと…!?」

 

 

-5ターン目-

日美香「私のターン、ドロー!フィールドに存在するエンメルカルを墓地へ送り、手札からHHスレイブを特殊召喚!」

 

 

HHスレイブ(オリジナルカード)

特殊召喚・効果モンスター

星12/闇属性/戦士族/攻 0/守 0

このカードは通常召喚できない

フィールドに存在する「HHH」モンスターを

1体墓地へ送ることでのみ特殊召喚できる。

(1):このカードはカードの効果の対象にならない。

(2):このカードは攻撃対象にならず、戦闘で破壊されない。

(3):自分フィールドにこのモンスター以外の

モンスターが存在しない場合、このモンスターの

攻撃力は相手フィールド上のモンスターの

攻撃力の合計分上がる。

 

 

同じHHカテゴリーとは思えぬ奴隷の姿をしたモンスターが日美香の場に特殊召喚された。みすぼらしい恰好を恥ずべきこととも思わないリアクションで日美香の横に座る。

 

日美香「アクションカードを探してきな!」

 

スレイブはそれに従い、素早い動きでアクションカードを探しに回る。それを見ながら遊矢とユートは心の中で対話していた。

 

遊矢(なんであいつは柚子に標的を?)

ユート(アカデミアによって瑠璃が攫われたことと何か関係があるかもしれないな。)

遊矢(このデュエル、絶対に勝って奴からその理由を聞かなくちゃな。)

ユート(あぁ、だが今は絶体絶命のピンチだぞ。超融合にも弱点はあった。手札のカードを使わなくてはならないことだ。)

遊矢(でもアクションカードの存在でハンドがなくなることはほとんどと言っていいほどなくなった。とりあえずスレイブとかいうやつに少しでも多くのアクションカードを取られないようこっちもとっていくしかないかな。)

ユート(本気か!?)

 

モンスターに渡り合おうとする遊矢に少し呆れを見せるユート。それを気にせず遊矢はアクションカードを拾う。

 

日美香「スレイブがアクションカードを私の元へ届ける間にバトルをする。これで貴方に隙はなくなるわ。手札補充を心配する必要もなく貴方を確実に倒せる。この無限超融合コンボでね。」

遊矢「無限…。」

日美香「バトル!ヤルダバオート2体で攻撃!」

 

2体のモンスターが同時に矢を放つ。それに対し遊矢はアクションカードを発動させる。

 

遊矢「アクションマジック 大脱出!バトルフェイズを終了させる!」

 

手札が1枚、アクションカードは3枚ある遊矢の手札から1枚のアクションカードが使われる。手札のカードはEMヴェールエールである。

 

 

EMヴェールエール(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星6/光属性/魔法使い族/攻1200/守1500

【Pスケール:青5/赤5】

(1):フィールドに存在するモンスター1体を

対象として発動できる。そのモンスターの

攻撃力を500下げる。

【モンスター効果】

(1):このモンスターがフィールドに

存在する限り、このモンスターの

コントローラーの手札と同じ枚数の

レベルのフィールド上のモンスターは

効果が無効となる。

 

 

遊矢はスレイブにアクションカードを取られまいとする行動と自らの手札によりあるひらめきが頭をよぎる。

 

日美香「私はターンエンド!」

遊矢「そうか…!超融合の弱点、まだあった!」

 

日美香のターン終了宣言と共に遊矢は無限超融合コンボを崩す秘策を構築した。




DDDの委託権(オリジナルカード)
永続罠
(1):自分フィールドに存在する
永続魔法2枚を対象にして発動する。
対象のカードを相手フィールドに置く。
この効果の対象となったカードは
発動条件を満たしている場合、自分のターンに効果を発動できる。
(2):自分スタンバイフェイズに発動する。
自分は1000ダメージを受ける。

DDハーピィ(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族攻1400/守 800
【Pスケール:青9/赤9】
(1):自分フィールドに存在する2枚の
「DD」または「契約書」カードを選択し発動する。
選択したカードを破壊する。
【モンスター効果】
(1):このカードが特殊召喚に成功した時発動できる。
フィールドに存在する魔法・罠カード1枚を選択し破壊する。

ペンデュラム・ダブルキャスト(オリジナルカード)
通常魔法
(1):自分フィールドに「魔術師」モンスターが
2体存在する場合に発動する。
自分のPゾーンに存在するカードを
特殊召喚し、自分フィールドの「魔術師」モンスターを
Pゾーンに置く。

HHH堕天融者ヤルダバオート(オリジナルカード)
融合・効果モンスター
星10/闇属性/戦士族/攻3000/守2200
「HHH」モンスター×2
HHH堕天融者ヤルダバオートの(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。
(1):自分・相手のメインフェイズに発動できる。
自分フィールドに存在する
魔法・罠カードを全て墓地へ送り
デッキまたは墓地から「超融合」を
自分の魔法・罠ゾーンにセットする。
この効果によってセットされたカードは
セットされたターンに発動できる。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
相手フィールドに存在するモンスターは
「HHH」モンスターとして扱う。

HHHの転生(オリジナルカード)
永続魔法
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、
自分フィールドの「HH」モンスターの攻撃力は500アップする。
(2):このカードが自分のカードの効果によって
墓地へ送られた場合に発動できる。
墓地に存在する「HHH」モンスターを1体選択し攻撃表示で特殊召喚する。
この効果で特殊召喚されたモンスターは攻撃力、守備力が0となる。

HHH激動融者エンメルカル(オリジナルカード)
融合・効果モンスター
星8/闇属性/戦士族/攻2500/守1500
「HHニムロド」+「HH」機械族モンスター
(1):1ターンに1度、自分・相手のメインフェイズに
相手フィールドに存在するモンスター1体を選択し発動できる。
対象となったモンスターにヘレティックカウンターを1つ置く。
ヘレティックカウンターが置かれているモンスターは
「HHH」モンスターとして扱う。
(2):このモンスターが特殊召喚に成功した場合に発動できる。
「HHH」永続魔法カードを墓地から1枚選択し発動する。

HHスレイブ(オリジナルカード)
特殊召喚・効果モンスター
星12/闇属性/戦士族/攻 0/守 0
このカードは通常召喚できない
フィールドに存在する「HHH」モンスターを
1体墓地へ送ることでのみ特殊召喚できる。
(1):このカードはカードの効果の対象にならない。
(2):このカードは攻撃対象にならず、戦闘で破壊されない。
(3):自分フィールドにこのモンスター以外の
モンスターが存在しない場合、このモンスターの
攻撃力は相手フィールド上のモンスターの
攻撃力の合計分上がる。

EMヴェールエール(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星6/光属性/魔法使い族/攻1200/守1500
【Pスケール:青5/赤5】
(1):フィールドに存在するモンスター1体を
対象として発動できる。そのモンスターの
攻撃力を500下げる。
【モンスター効果】
(1):このモンスターがフィールドに
存在する限り、このモンスターの
コントローラーの手札と同じ枚数の
レベルのフィールド上のモンスターは
効果が無効となる。


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第13話「生まれ変わる覇王黒竜」

-LDS理事長室-

遊矢の自信に満ち溢れた顔をみた日美香は少し驚いたような顔をするもすぐに余裕の顔を見せる。

 

日美香「ふん、この無限超融合コンボを破れると?」

遊矢「その通り、おれのエンタメデュエルでこの一見完全なコンボを崩して見せましょう!」

日美香「エンタメ…デュエル?そんなふざけたデュエルで崩されるコンボではないわ!カードを1枚セットしターンエンド!」

 

-6ターン目-

遊矢「私のターン、ドロー!レディースアンドジェントルメン!榊遊勝の息子 榊遊矢のエンタメデュエルを今お見せしましょう!」

日美香「榊遊勝…。」

遊矢「さぁ私の華麗なアクションカード捕りをご覧下さい!」

 

遊矢は自慢の脚力でジャンプし、理事長室の壁に張り付いたアクションカードを取る。1枚取ると次は新たなアクションカード目掛けて走っていく。それを何度も続ける遊矢。

 

日美香「ただアクションカードを取るだけがエンタメデュエル?笑わせるわね。」

 

日美香の煽りに対しても遊矢は耳を傾けることなくアクションカードをとっていく。今はアクションカードを含め手札は9枚…。

 

遊矢(あと3枚…!)

ユート(おい、いい加減にしろ!アクションカードをいくらとっても無駄だ!)

遊矢(無駄なことは父さんのエンタメデュエルではしないさ。俺の手札をよく見てみろよ。)

ユート(…!なるほど、超融合の弱点…というよりは超融合自体をさせなくするということか。)

 

途中まで遊矢に対抗してHHスレイブはアクションカードを取っていたものの、いつまでもアクションカードを取るのをやめない遊矢に呆れた日美香はスレイブにアクションカード捕りで張り合う事を辞めさせる。

 

 

HHスレイブ(オリジナルカード)

特殊召喚・効果モンスター

星12/闇属性/戦士族/攻 0/守 0

このカードは通常召喚できない

フィールドに存在する「HHH」モンスターを

1体墓地へ送ることでのみ特殊召喚できる。

(1):このカードはカードの効果の対象にならない。

(2):このカードは攻撃対象にならず、戦闘で破壊されない。

(3):自分フィールドにこのモンスター以外の

モンスターが存在しない場合、このモンスターの

攻撃力は相手フィールド上のモンスターの

攻撃力の合計分上がる。

 

 

日美香「下らない…。さっさとその娘を連れてアカデミア本部に帰還しなくてはならないわ。さっさとしなさい。」

遊矢「柚子をアカデミアになんて連れて行かせない!さぁこれで手札は12枚!」

 

天井に張り付いたアクションカードを大きな跳躍で取る遊矢。空中で手にしたそのカードを手札に加えると遊矢のフィールドに置かれているペンデュラムスケールが光り出す。

 

遊矢「私はセッティング済みのペンデュラムスケールでペンデュラム召喚!現れろ 俺のモンスターたち!手札よりEMヴェールエール!」

 

 

EMヴェールエール(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星6/光属性/魔法使い族/攻1200/守1500

【Pスケール:青5/赤5】

(1):フィールドに存在するモンスター1体を

対象として発動できる。そのモンスターの

攻撃力を500下げる。

【モンスター効果】

(1):このモンスターがフィールドに

存在する限り、このモンスターの

コントローラーの手札と同じ枚数の

レベルのフィールド上のモンスターは

効果が無効となる。

 

 

遊矢「そして雄々しくも美しく輝く二色のまなこ!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!」

 

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

【Pスケール:青4/赤4】

「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」の(1)(2)のP効果は

それぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分のPモンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージを0にできる。

(2):自分エンドフェイズに発動できる。

このカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のPモンスター1体を手札に加える。

【モンスター効果】

(1):このカードが相手モンスターと戦闘を行う場合、

このカードが相手に与える戦闘ダメージは倍になる

 

 

カーテンのような体に手足が生えたモンスター EMヴェールエールが守備表示で、そして遊矢のエース オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンが遊矢の柚子を守る覚悟に呼応するように雄たけびをあげて攻撃表示で姿を現した。ペンデュラム召喚に動じることなく日美香はHHH堕天融者ヤルダバオートの効果を発動させようとする。

 

 

HHH堕天融者ヤルダバオート(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星10/闇属性/戦士族/攻3000/守2200

「HHH」モンスター×2

HHH堕天融者ヤルダバオートの(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。

(1):自分・相手のメインフェイズに発動できる。

自分フィールドに存在する

魔法・罠カードを全て墓地へ送り

デッキまたは墓地から「超融合」を

自分の魔法・罠ゾーンにセットする。

この効果によってセットされたカードは

セットされたターンに発動できる。

(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

相手フィールドに存在するモンスターは

「HHH」モンスターとして扱う。

 

 

日美香「ペンデュラム召喚など私のモンスターの融合素材を一気に出してくれる間抜けな召喚に過ぎない!さぁヤルダバオート、HHHの転生を墓地へ送り無限超融合コンボを起動させなさい!」

 

 

HHHの転生(オリジナルカード)

永続魔法

(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、

自分フィールドの「HH」モンスターの攻撃力は500アップする。

(2):このカードが自分のカードの効果によって

墓地へ送られた場合に発動できる。

墓地に存在する「HHH」モンスターを1体選択し攻撃表示で特殊召喚する。

この効果で特殊召喚されたモンスターは攻撃力、守備力が0となる。

 

 

しかしヤルダバオートは動こうとしない。いやEMヴェールエールのカーテンのような体が日美香のフィールドにいる2体のヤルダバオートを締め付けているのだ。

 

日美香「どういうこと…!動きなさい、ヤルダバオート!」

遊矢「これにて無限超融合コンボ崩壊でございます!」

 

遊矢は手の動作を大げさのにお辞儀をし、エンタメ劇場の終了の挨拶とした。

 

日美香「なぜ…いつの間に!」

遊矢「EMヴェールエールの効果さ!EMヴェールエールは俺の手札の枚数と同じレベルのモンスターの効果を奪う。俺は12枚の手札で2体のモンスターを手札からペンデュラム召喚したから今の手札は10枚、HHH堕天融者ヤルダバオートのレベルは10!よってヤルダバオートの効果は無効化されたということだ。」

日美香「おのれ…!」

 

悔しがる日美香、しかしすぐに冷静な表情に戻る。

 

日美香「たとえ効果が無効になったところでヤルダバオートの攻撃力は3000、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの攻撃力は2500.勝ち目はないわ。」

 

ユート(確かに…。)

遊矢(手はある。あのドラゴンを呼び出せば…。)

ユート(…!まさかあのダーク・リベリオンか!?よせ、あの時俺たちは得体の知れない何かに乗っ取られたじゃないか!)

遊矢(でも赤馬日美香を倒すためにはあのモンスターしかいない!)

ユート(お前は怖くないのか…あの”闇”が!)

遊矢(……。怖いさ、でも俺は…このデュエルで負けて…この次元の人たちから笑顔を奪われ、俺の仲間たちが傷つき、そして柚子が奪われる未来の方が怖い!)

 

遊矢「行くぞ!!俺は永続罠発動!リビングデッドの呼び声!」

 

 

リビングデッドの呼び声

永続罠

(1):自分の墓地のモンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。

そのモンスターを攻撃表示で特殊召喚する。

このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは破壊される。

そのモンスターが破壊された時にこのカードは破壊される。

 

 

遊矢「俺が蘇らせるのは墓地のダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!」

 

墓地よりダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンが復活する。ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンは撓る尾を振り回し、咆哮をあげた。

 

日美香「オーバーレイユニットのないエクシーズモンスターなど何の役に…」

遊矢「俺は相生の魔術師のペンデュラム効果を発動!」

 

 

相生の魔術師

ペンデュラム・効果モンスター

星4/光属性/魔法使い族/攻 500/守1500

【Pスケール:青8/赤8】

(1):1ターンに1度、自分フィールドの、

Xモンスター1体とレベル5以上のモンスター1体を対象として発動できる。

そのXモンスターのランクはターン終了時まで、

そのレベル5以上のモンスターのレベルの数値と同じになる。

(2):自分フィールドのカードが

相手フィールドより多い場合、このカードのPスケールは4になる。

【モンスター効果】

(1):このカードの戦闘で発生する相手への戦闘ダメージは0になる。

(2):1ターンに1度、このカード以外の自分フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。

このカードの攻撃力はターン終了時までそのモンスターと同じになる。

 

 

遊矢「オッドアイズのレベルと同じランクをダーク・リベリオンに与える!和合を見定める相生の魔術師よ!その神秘の力で、天空高く星を掲げよ!」

 

ペンデュラムゾーンに存在する相生の魔術師は手にしている弓でオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンに向けて矢を撃つ。続けて遊矢は相克の魔術師のペンデュラム効果を発動させる。

 

 

相克の魔術師

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/魔法使い族/攻2500/守 500

【Pスケール:青3/赤3】

(1):1ターンに1度、自分フィールドのXモンスター1体を対象として発動できる。

このターンそのモンスターは、

そのランクと同じ数値のレベルのモンスターとしてX召喚の素材にできる。

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、フィールドの光属性モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの効果をターン終了時まで無効にする。

この効果は相手ターンでも発動できる。

 

 

遊矢「相克の魔術師のペンデュラム効果!ダーク・リベリオンのランクの数値をレベルとしてエクシーズ召喚できる!対立を見定める相克の魔術師よ!その鋭利なる力で異なる星を1つにせよ!」

日美香「エクシーズモンスターにレベルを…!?」

 

剣のような形をした杖を相克の魔術師は手で回し、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンに効果を与える。準備が整った時に遊矢に闇のオーラが放出される。

 

遊矢?「グ…俺ハ…ミンナノ…笑顔…グアアアアア!!」

 

-謎の空間-

ユート(遊矢!く…なんだ!空間が黒くなっていく!)

 

ユートのいる白い謎の空間はどんどん闇に包まれていく。ユートの足元も闇に包まれ、足の自由が利かなくなった。

 

ユート(わ…私は…!うわぁ!)

 

ユートの体が徐々に闇に飲まれていく。闇に飲まれた部分は動けなくなり、思考も奪われていく感覚がユートを恐怖に陥れる。

 

ユート(遊矢!遊矢、目を覚ませ!宿主であるお前が理性を取り戻すんだ!)

 

-LDS理事長室-

遊矢?「ウォォォォォォ!」

 

闇のオーラを放出し髪を逆立たせる遊矢の姿に零羅は恐怖を感じ、後ろへ下がった。柚子は恐れを抱くも遊矢を信じ、彼の名を呼び続ける。日美香は悪魔のようなその姿にアカデミアでかつて見た少年とプロフェッサーの言葉を思い出す。

 

-日美香の回想-

赤馬零王が行方不明になってから数年が経った頃、日美香の元にとある装置が届いた。その装置を起動させることで日美香は次元転送を果たし、零王の元へ着いた。

 

日美香「貴方…!今までどこに!」

零王「日美香。この次元転送装置はまだ試作品。数秒しか時間がない。いいか、よく聞け。私は今皆が忘れた…大事なことを取り戻すために研究をしている

私やお前にとっても。」

日美香「一体…。」

零王「いずれまた連絡は取る。だからこれだけ頭にとどめておけ。」

 

そういうと零王はある写真を見せる。そこには紫の髪をした少年が写っていた。

 

零王「この少年はユーリ。悪魔の決闘者の分身の一人だ。この顔をした少年がお前たちのいる次元にいるかもしれない。こいつに気を付けろ。」

日美香「誰なの?」

零王「彼はズァーク…」

 

そう言いかけた時、日美香の次元帰還が始まり、スタンダード次元へと戻った。

 

-LDS理事長室-

遊矢?「ウォォォォォォ!!!」

日美香「思い出した…初めてあの人元へ次元移動をしたときに聞いたあの少年と同じ顔!ズァーク!!」

ズァーク遊矢「ウウウ…!俺ハレベル7ノオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴントダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンデオーバーレイ!エクシーズ召喚!ランク7 覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシ…」

 

女性の声(遊矢…貴方はモンスターと魔法の両方を守って…!)

遊矢(また声がする…!)

??(我ラガ…一ツニ…!)

遊矢(お前じゃ…ない!優しい声が…優しい声がしたんだ。俺を救う…優しい声が!)

 

今度は女性の声の代わりにオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの雄たけびが聞こえる。

 

ズァーク遊矢「ウォォォォ!!俺は…みんなに…笑顔を…!」

柚子「遊矢…遊矢!!」

遊矢「ゆ…ず…!俺は…みんなに笑顔になってもらえる…そんなデュエルを!!」

 

遊矢の意思によって闇のオーラが消え去るとオーバーレイネットワークの渦からオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンが帰還する。オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンは遊矢を鼓舞するように鳴いた。

 

遊矢「ありがとう、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン。俺を守ってくれたんだな。行くぞ、俺たちの力でこの次元を守ろう!」

 

返事をするようにオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンも吼える。それと共に遊矢の首についたペンデュラムが光り輝いた。

 

遊矢「レベル7のオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンでオーバーレイ!二色の眼の龍よ!その黒き逆鱗を震わせ、覇王の名の元に輝かしき未来を!エクシーズ召喚!いでよ、ランク7!反逆の眼輝けし龍!覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴン!!」

 

 

遊矢が手にしていた覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンのカードはエクシーズペンデュラムモンスターへと生まれ変わり、覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンとして遊矢の場に降臨した。

 

 

覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴン(オリジナルカード)

エクシーズ・ペンデュラム・効果モンスター

ランク7/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

【Pスケール:青1/赤1】

(1):自分フィールドに存在するXモンスター1体を対象に発動できる。

選択した自分のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてPゾーンのこのカードを特殊召喚する。

(2):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに

カードが存在しない場合に発動できる。

デッキから「幻影騎士団」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。

【モンスター効果】

ドラゴン族レベル7モンスター×2

レベル7がP召喚可能な場合にエクストラデッキの表側表示のこのカードはP召喚できる。

(1):このカードがXモンスターを素材としてX召喚に成功した場合に発動する。

このターンの間、相手フィールドに存在する

特殊召喚されたすべてのモンスターの攻撃力分、

このモンスターの攻撃力を上げる。

このターンこのカードは1度のバトルフェイズ中に

このカードが持つX素材の数だけ攻撃が出来る。

(2):自分または相手のモンスターの攻撃宣言時、

このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

そのモンスターの攻撃を無効にする。

(3):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。

 

 

その姿は黒き肉体に赤と青の球体があちこちについている。筋肉質な体は力強さを感じ、二色の眼が輝く。

 

日美香「何!このモンスターは…!エクシーズ…ペンデュラムモンスター!?」

遊矢「俺とユートに聞こえる優しい声とオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンが俺を元に戻してくれた!邪悪な意思を抑えてくれたんだ!さぁ行くぞ、覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンの効果発動!このターンの間、相手フィールドに存在する特殊召喚されたすべてのモンスターの攻撃力分、自らの攻撃力を上げる!オーバーロード・ディスチャージ!」

 

覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンの翼に備わった装置が起動した。雷と共に2体のヤルダバオートの攻撃力が加わる。

 

遊矢「ヤルダバオートはHHHの転生の効果で3500となっている。よって覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンの攻撃力に7000が加算され、10000!」

日美香「攻撃力…10000!」

遊矢「バトルだ!覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンでHHH堕天融者ヤルダバオートを攻撃!」

 

覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンの攻撃モーションが始まろうとした時、日美香は伏せていた罠カードを発動させた。

 

日美香「チィ…速攻発動!ヘレティック・スーパー・フュージョン!」

 

 

ヘレティック・スーパー・フュージョン(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):自分フィールドから「HHH」融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

相手ターンにこのカードを発動した場合、

相手フィールドのモンスターも

融合素材とする事ができる。

 

 

日美香「私はHHスレイブと2体のHHH堕天融者ヤルダバオートで融合!!底辺にまで堕ちし奴隷よ、2人の地獄に堕ちし残忍なる狩人よ!今一つとなりて新たな力と姿を見せよ!融合召喚!現れ出でよ、主君をも殺す残忍なる狩人 レベル1 HHH隷属融者スレイバーオート!」

 

 

HHH隷属融者スレイバーオート(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星1/闇属性/戦士族/攻 ?/守 ?

HHスレイブ+「HHH」モンスター×2

(1):このモンスターの攻撃力・守備力は

融合素材にしたモンスターの元々の攻撃力分アップする。

(2):自分・相手のバトルフェイズ時に発動できる。

自分のライフを任意の数値分ダメージを受けることで

受けたダメージの倍の数値分攻撃力が上がる。

(3):このモンスターがフィールドに存在する限り

相手は必ずこのモンスターとバトルしなくてはならない。

相手のフィールドにモンスターが存在せず

バトルフェイズを終了した場合、相手は

4000ポイントのダメージを受ける。

 

 

日美香の場にHHスレイブがヤルダバオートの装備を奪い身に纏った姿のモンスター HHH隷属融者スレイバーオートが姿を現した。先ほどまで奴隷のようにこき使われ苦悩に満ちた表情であったが、今や狂気に満ちた笑顔をしている。

 

日美香「このモンスターの攻撃力は融合素材になったヤルダバオート2体の元々の攻撃力分の数値である6000となる!さらに私のライフを3999払うことでその2倍である7998攻撃力が上がる!」

 

日美香LP4000→1

 

日美香「よってスレイバーオートの攻撃力は13998!攻撃力10000のダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンでも3998の戦闘ダメージが貴方に与えられ、貴方は負ける!」

 

遊矢は無言のままである。嬉しそうに日美香は解説を続ける。

 

日美香「ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンの攻撃を中断するモンスター効果は無駄よ!スレイバーオートが場にいる限り、相手モンスターは必ずバトルをしなくてはならないわ!フフフフ!これで終わり!さらば、ズァークの分身よ!!!」

 

大声をあげながら日美香は勝利を確信した。しかし遊矢は落ち着いた声でまるで日美香を諭すかのように口を開く。

 

遊矢「零児がいなくてはこのデュエル勝てなかった。いや本来の零児なら俺みたいに苦戦することなくあんたに勝っていたのかもな。」

日美香「!?」

遊矢「零児から託されたセットカード発動!速攻魔法 禁じられた聖杯!」

 

 

禁じられた聖杯

速攻魔法

(1):フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

ターン終了時までそのモンスターは、攻撃力が400アップし、効果は無効化される。

 

 

遊矢「ヤルダバオートの効果を何とか無効にして融合素材にされないようにするというヒントのためにくれたカードは結局最後のモンスターを倒すためにも役立ったってことだ。スレイバーオートの効果を無効にする!」

日美香「馬鹿…な!」

 

スレイバーオートを対象に発動された禁じられた聖杯の効果により攻撃力は400上昇する。しかし効果が無効になったことで元々の攻撃力は0になる。覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンによる攻撃が牙に蓄えられていくのが皆の眼に映る。

 

遊矢「バトルだ!覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンでHHH隷属融者スレイバーオートを攻撃!螺旋のディスオベイ・バースト!!!!」

 

覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンの牙に螺旋状のエネルギーと雷が取り巻く。広い理事長室も覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンの飛行には狭すぎる。天井を突き破り、日差しに照らされつつ、牙をスレイバーオートに向け、一直線に貫いた。

 

日美香「キャアアアアアアア!!!!!」

 

日美香LP1→0

 

日美香の倒れる鈍い音と共にリアルソリッドビジョンが消えていく。勝利した遊矢の元に柚子は彼の名を呼び、駆け寄っていった。




HHスレイブ(オリジナルカード)
特殊召喚・効果モンスター
星12/闇属性/戦士族/攻 0/守 0
このカードは通常召喚できない
フィールドに存在する「HHH」モンスターを
1体墓地へ送ることでのみ特殊召喚できる。
(1):このカードはカードの効果の対象にならない。
(2):このカードは攻撃対象にならず、戦闘で破壊されない。
(3):自分フィールドにこのモンスター以外の
モンスターが存在しない場合、このモンスターの
攻撃力は相手フィールド上のモンスターの
攻撃力の合計分上がる。

EMヴェールエール(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星6/光属性/魔法使い族/攻1200/守1500
【Pスケール:青5/赤5】
(1):フィールドに存在するモンスター1体を
対象として発動できる。そのモンスターの
攻撃力を500下げる。
【モンスター効果】
(1):このモンスターがフィールドに
存在する限り、このモンスターの
コントローラーの手札と同じ枚数の
レベルのフィールド上のモンスターは
効果が無効となる。

HHH堕天融者ヤルダバオート(オリジナルカード)
融合・効果モンスター
星10/闇属性/戦士族/攻3000/守2200
「HHH」モンスター×2
HHH堕天融者ヤルダバオートの(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。
(1):自分・相手のメインフェイズに発動できる。
自分フィールドに存在する
魔法・罠カードを全て墓地へ送り
デッキまたは墓地から「超融合」を
自分の魔法・罠ゾーンにセットする。
この効果によってセットされたカードは
セットされたターンに発動できる。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
相手フィールドに存在するモンスターは
「HHH」モンスターとして扱う。

HHHの転生(オリジナルカード)
永続魔法
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、
自分フィールドの「HH」モンスターの攻撃力は500アップする。
(2):このカードが自分のカードの効果によって
墓地へ送られた場合に発動できる。
墓地に存在する「HHH」モンスターを1体選択し攻撃表示で特殊召喚する。
この効果で特殊召喚されたモンスターは攻撃力、守備力が0となる。

覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴン(オリジナルカード)
エクシーズ・ペンデュラム・効果モンスター
ランク7/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500
【Pスケール:青1/赤1】
(1):自分フィールドに存在するXモンスター1体を対象に発動できる。
選択した自分のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてPゾーンのこのカードを特殊召喚する。
(2):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに
カードが存在しない場合に発動できる。
デッキから「幻影騎士団」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。
【モンスター効果】
ドラゴン族レベル7モンスター×2
レベル7がP召喚可能な場合にエクストラデッキの表側表示のこのカードはP召喚できる。
(1):このカードがXモンスターを素材としてX召喚に成功した場合に発動する。
このターンの間、相手フィールドに存在する
特殊召喚されたすべてのモンスターの攻撃力分、
このモンスターの攻撃力を上げる。
このターンこのカードは1度のバトルフェイズ中に
このカードが持つX素材の数だけ攻撃が出来る。
(2):自分または相手のモンスターの攻撃宣言時、
このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
そのモンスターの攻撃を無効にする。
(3):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。

ヘレティック・スーパー・フュージョン(オリジナルカード)
速攻魔法
(1):自分フィールドから「HHH」融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、
その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
相手ターンにこのカードを発動した場合、
相手フィールドのモンスターも
融合素材とする事ができる。

HHH隷属融者スレイバーオート(オリジナルカード)
融合・効果モンスター
星1/闇属性/戦士族/攻 ?/守 ?
HHスレイブ+「HHH」モンスター×2
(1):このモンスターの攻撃力・守備力は
バトルする相手モンスターの攻撃力分アップする。
(2):自分・相手のバトルフェイズ時に発動できる。
自分のライフを任意の数値分ダメージを受けることで
その数値分攻撃力が上がる。
(3):このモンスターがフィールドに存在する限り
相手は必ずこのモンスターとバトルしなくてはならない。
相手のフィールドにモンスターが存在せず
バトルフェイズを終了した場合、相手は
4000ポイントのダメージを受ける。


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第14話「次なる戦いへ」

-舞網市病院内零児の病室-

誰かの怒鳴り声が聞こえる。その声で零児は目を覚ますとそこには真っ白な天井があった。

 

零児「ここは…?」

零羅「兄様!やっと目を覚ました!」

 

零児は病院のベットから起き上がる。零羅は夜通し付きっきりで零児の傍にいた。今まで心を許せる者がいなかった零羅は零児を失うかもしれないという気持ちに押しつぶされそうであったが、零児の元気そうな姿を見て安心した。

 

零児「あれからどうなった?」

 

零羅は零児に遊矢が日美香に勝利したこととその後のことを語り始めた。

 

-零羅の回想 LDSの理事長室-

柚子「遊矢!」

 

勝利した遊矢に柚子は駆け寄る。そんな柚子に遠くから届かない手を倒れながら伸ばす日美香。

 

日美香「く…彼女を…プロフェッサーの…元へ…!」

 

日美香の執着に恐れを感じる遊矢と柚子。

 

遊矢「お前は…お前たちはいったい!」

日美香「フフ…。私たちは真実を追い求める者…!世界の真実を取り戻す!それが私たちの家族を取り戻すことに繋がるのよ。」

 

遊矢と柚子は日美香が何を言っているのかわからない。その顔を見た日美香はこの者たちにわからないのだと苦笑する。そういうと自らがつけていたデュエルディスクの向きを変えた。

 

遊矢「?」

日美香「いつかわかるわ、ズァーク。貴方に味方はいない。アカデミアからも、ランサーズからも、どの次元の者からも阻害される。貴方はそういう星の元にいる。」

遊矢「どういうことだ?」

日美香「ふふ。さようなら。」

 

日美香はデュエルディスクのボタンを押すとカード化の光が日美香に降り注ぐ。その光が止むとそこに日美香の姿はなく、代わりに1枚のカードがひらりと落ちた。

 

-零児の病室-

零児「…。」

零羅「これが…そのカード。」

 

零羅は日美香の姿が写し出されたカードを零児に渡す。零児はそのカードを受け取り見つめるとベットの横の棚の中にしまった。零羅はその後のことを俯く零児に話そうとは思わなかった。

 

-零羅の回想 LDS理事長室-

遊矢「とりあえずここから脱出しよう!ビルが崩れるかも!」

 

遊矢と柚子は零児の肩をもって外へ出ようとする。零羅もそれに続こうとした時、謎の声が聞こえた。

 

??「柚子をアカデミアへ…連れて…いけ。リバイバル・ゼロを…」

 

声が消える。男の声だが、ズァークの声とは違う。気のせいだろうか、零羅はデッキの中のカードのうち、1枚のカードを取り出す。”フォトグラフ・マジシャン”そのカードが語り掛けたような気がした。

 

-零児の病室-

顔をあげると零児は何事もないかのように話題を変え、零羅と話を続ける。

 

零児「ところで先ほどからの怒号はなんだ?」

零羅「黒咲って人。気絶しているところを助けられて目が覚めたんだけれど、素良って人がいることに怒ってるんだ。」

零児「素良…彼は融合クラスだったからな。アカデミアの1人であった彼を許すわけがないか。」

 

-零児の病室の隣-

黒咲「いいから紫雲院素良を呼べ!!奴はこの俺が倒す!!」

沢渡「うるせえなあ~!ここ病院だぞ!少し静かにしろよ。」

黒咲「貴様もアカデミアか!?だから奴を匿うんだな!」

沢渡「あー!もうマジでめんどくさい奴だな!パパに頼んでこのフロア貸切らなかったらお前うるせえって締め出されてるとこだぜ!」

 

沢渡は自分の耳を指で押さえながら呆れた顔で何とか黒咲をなだめようとする。そこに素良と遊矢が入ってくるも、遊矢はどちらかと言うと素良を止めようとしている。

 

遊矢「おいおい、今はやめとけって。」

素良「いいから!」

 

素良を見た黒咲はますます目つきが鋭くなり、デュエルディスクを構える。

 

黒咲「貴様!よくもこの場に堂々と姿を現せられるものだ!」

素良「君が僕を呼んだんだろ?あー、なんだい。助けてくれたお礼でもしてくれるのかな?」

黒咲「ほざけ!表に出ろ!」

 

そういうと黒咲は素良を病院前の広場に連れ出す。それに遊矢もついていきながらユートと心の中で対話した。

 

遊矢(はー、素良も反省してあんなこと言うような奴じゃなくなったと思ってたんだけどなぁ。)

ユート(遊矢と素良のデュエルを間近で見ていた俺だからわかる。彼は何かケリを着けるためにこのデュエルをする気だ。)

遊矢(ケリ?)

 

そんな間に広場に到着し、二人のデュエルが始まった。

 

黒咲・素良「「デュエル!」」

 

-1ターン目-

素良「僕のターン!僕は魔法カード 融合を発動!」

 

 

融合

通常魔法

(1):自分の手札・フィールドから、

融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

素良「手札のファーニマル・ベアとエッジインプ・シザーで融合!」

 

 

ファーニマル・ベア

効果モンスター

星3/地属性/天使族/攻1200/守 800

「ファーニマル・ベア」の(1)(2)の効果は1ターンに1度、

いずれか1つしか使用できない。

(1):手札のこのカードを墓地へ送って発動できる。

デッキから「トイポット」1枚を選んで自分の魔法&罠ゾーンにセットする。

(2):このカードをリリースし、

自分の墓地の「融合」1枚を対象として発動できる。

そのカードを手札に加える。

 

エッジインプ・シザー

効果モンスター

星3/闇属性/悪魔族/攻1200/守 800

「エッジインプ・シザー」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが墓地に存在する場合、

手札を1枚デッキの一番上に戻して発動できる。

このカードを墓地から守備表示で特殊召喚する。

 

 

ファーニマル・ベアとエッジインプ・シザーが融合の渦に飲まれていく。

 

素良「悪魔の爪よ!野獣の牙よ!今一つとなりて新たな力と姿を見せよ! 融合召喚!現れ出ちゃえ、すべてを切り裂く戦慄のケダモノ デストーイ・シザー・ベアー!」

 

 

デストーイ・シザー・ベアー

融合・効果モンスター

星6/闇属性/悪魔族/攻2200/守1800

「エッジインプ・シザー」+「ファーニマル・ベア」

(1):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った時に発動できる。

そのモンスターを攻撃力1000アップの装備カード扱いとしてこのカードに装備する。

 

 

ファーニマル・ベアがエッジインプ・シザーによってビリビリに裂かれ、胴体の中から怪しい目が紫色に光るモンスター デストーイ・シザー・ベアーが姿を現した。

 

素良「僕はターンエンド!」

 

-2ターン目-

黒咲「俺のターン!ドロー!瞬殺してやる!俺はRR-バニシング・レイニアスを

召喚!」

 

 

RR-バニシング・レイニアス

効果モンスター

星4/闇属性/鳥獣族/攻1300/守1600

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功したターンの

自分メインフェイズに1度だけ発動できる。

手札からレベル4以下の「RR」モンスター1体を特殊召喚する。

 

 

黒咲「効果発動!手札からミミクリー・レイニアスを特殊召喚!」

 

 

RR-ミミクリー・レイニアス

効果モンスター

星4/闇属性/鳥獣族/攻1100/守1900

「RR-ミミクリー・レイニアス」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功したターンの自分メインフェイズに1度だけ発動できる。

自分フィールドの全ての「RR」モンスターのレベルを1つ上げる。

(2):このカードが墓地へ送られたターンの自分メインフェイズに、

墓地のこのカードを除外して発動できる。

デッキから「RR-ミミクリー・レイニアス」以外の「RR」カード1枚を手札に加える。

 

 

素良「レベル4が2体!」

黒咲「レベル4のバニシング・レイニアスとミミクリー・レイニアスでオーバーレイ!冥府の猛禽よ、闇の眼力で真実をあばき、鋭き鉤爪で栄光をもぎ取れ!エクシーズ召喚!飛来せよ!ランク4!RR-フォース・ストリクス!!」

 

 

RR-フォース・ストリクス

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/闇属性/鳥獣族/攻 100/守2000

レベル4モンスター×2

(1):このカードの攻撃力・守備力は、

このカード以外の自分フィールドの鳥獣族モンスターの数×500アップする。

(2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

デッキから鳥獣族・闇属性・レベル4モンスター1体を手札に加える。

 

 

フクロウの姿をしたRRエクシーズモンスターが黒咲の場に飛来した。その効果をすぐさま黒咲は発動する。

 

黒咲「俺はフォース・ストリクスの効果を発動!オーバーレイネットワークを使って手札に2体目のバニシング・レイニアスを加える!さらにオーバーレイユニットとして墓地に送られたミミクリー・レイニアスの効果発動!このカードを除外してデッキからRRカードを加える!俺が加えるのはRUM-RR(レイド・ラプターズ)ラウンチ!」

 

 

RR-RRラウンチ(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):自分・相手のメインフェイズに、

自分フィールドの鳥獣族Xモンスター1体を対象として発動できる。

その自分のモンスターよりランクが1つ高い鳥獣族Xモンスター1体を、

対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚し、

このカードを下に重ねてX素材とする。

(2):(1)の効果を発動したエンドフェイズに

墓地に存在するこのカードを除外し発動する。

フィールドに存在する鳥獣族Xモンスターを

1体墓地へ送り、墓地へ送ったXモンスターの

ランクより低いXモンスターを墓地から特殊召喚する。

その後手札の「RR」モンスターを任意の枚数、

特殊召喚されたXモンスターの素材とする。

 

 

黒咲「そしてそれを発動!フォース・ストリクス1体でオーバーレイ!まだ見ぬ勇猛なハヤブサよ。猛き翼に秘めし未知なる力、今ここに知らしめよ!ランクアップ・エクシーズチェンジッ!!現れろランク5ッッ!RR-エトランゼ・ファルコン!」

 

 

RR-エトランゼ・ファルコン

エクシーズ・効果モンスター

ランク5/闇属性/鳥獣族/攻2000/守2000

レベル5モンスター×2

(1):このカードがXモンスターをX素材としている場合、以下の効果を得る。

●1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、

相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを破壊し、その元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。

(2):このカードが相手によって破壊され墓地へ送られた場合、

「RR-エトランゼ・ファルコン」以外の

自分の墓地の「RR」Xモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚し、このカードをそのカードの下に重ねてX素材とする。

 

 

異邦人の名を持つ隼が黒咲の場に静かに舞い降りる。エクシーズモンスターをオーバーレイユニットにしているエトランゼ・ファルコンはそれを使って効果を発動する。

 

黒咲「エトランゼ・ファルコンのモンスター効果!オーバーレイユニットを1つ使ってお前のデストーイ・シザー・ベアーを破壊する!忌まわしき融合モンスターめ!消え失せろ!!」

 

エトランゼ・ファルコンの息吹によってデストーイ・シザー・ベアーは破壊される。そしてその攻撃力である2200が素良にダメージとして与えられた。

 

素良LP4000→1800

 

素良「ぐ…!」

黒咲「俺の仲間たちと同じ目にあわせてやる!バトルだ!エトランゼ・ファルコンで紫雲院素良にダイレクトアタック!」

 

攻撃宣言によって素良の敗北が確定する。貯められていくエネルギーを見ながら素良はカードにされる自分を想像した。

 

素良(恐れている…?やっぱ僕みたいなやつが罪滅ぼしなんていうものをするもんじゃないな…。怖くて逃げだしちゃいそうだ…。)

 

蓄えきれなくなったエネルギーをエトランゼ・ファルコンは放出し、素良のライフを奪い去った。

 

素良「ぐあああ!!!」

 

素良LP1800→0

 

デュエルの決着と共にソリッドヴィジョンは消えていき、黒咲は素良に近づく。

 

黒咲「さぁ終わりだ。カードとなり己のしたことを悔やむがいい。」

 

カード化のボタンを押す右手が動いた時、その手を遊矢から代わったユートが抑えた。

 

黒咲「ユート!?無事だったのか!」

ユート「隼、彼はお前に負けるためにわざとお前を煽っていたんだ。」

黒咲「何!?…ならば望み通りカードにしてやるまで!」

 

再び力ずくで右手を動かし、カード化のスイッチを押そうとする。そんな黒咲のみぞおちにユートはパンチを食らわす。

 

黒咲「グッ!!」

ユート「戦う意思のない者をカードにするのはアカデミアとしていることが同じだぞ!それに俺たちも結局罪のないLDSの人々をカードにしてしまった。彼を責める権利は俺たちにはないのかもしれない。」

黒咲「ふ…ふざけるな!ならば俺の…俺たちの怒りは…瑠璃を奪われた怒りはどこにぶつければいい!?」

ユート「…。」

 

黙るユートと黒咲。そこで遊矢はユートから代わる。

 

黒咲「貴様…ユートが変わった!?」

遊矢「黒咲…お前の妹を取り戻せばいい。怒りを力にするのでもいい。瑠璃を取り戻すんだよ。お前やユートはそのためにエクシーズ次元からこの次元に来たんだろ?」

 

遊矢の言葉に何も言い返せない黒咲。

 

黒咲(そうだ、俺たちは瑠璃を探してここまで来た。瑠璃はここには…いない。)

 

黒咲は病院に戻っていく。倒れていた素良は起き上がるとその後姿を見つつ遊矢に話しかけた。

 

素良「僕はカード化される覚悟は出来てたんだ。でもいざとなる怖かった…。エクシーズ次元の人々の気持ちがわかったよ。」

遊矢「人は力を持つと間違ったことに使ってしまう。でも正しい使い方をすればどんな技術もみんなを笑顔にできるって父さんは言ってた。」

素良「遊矢のお父さんが…?」

遊矢「俺はその正しい使い方がエンタメデュエルだって信じてるんだ。俺はエンタメデュエルを信じてこれからも戦っていくよ。」

 

-融合次元 アカデミア本部-

零王は円卓に座るとリアルソリッドビジョンによる人型の映像が2人映しだされた。

 

??「あれ、2人ですか?スタンダード次元総司令官はどうしたんです?」

??「おやおやエド・フェニックス。あの榊遊勝を打ち破りエクシーズ次元支部総司令官となった者が情報収集を怠るとは…。」

エド「ジャン・ミシェル・ロジェ、君にそう煽られると本当にイライラさせられる。」

零王「そこまでだ。二人とも。総司令官である君たちがそんな口喧嘩はやめたまえ。」

 

零王の一言でエドとロジェは黙る。静かになると零王は話を続ける。

 

零王「赤馬日美香スタンダード次元総司令官はランサーズという組織に打ち破られた。だが代わりにスタンダード次元にスパイとして送りこんでいる者がその代わりを果たしてくれるだろう。」

エド「奥様が!なんなんです、そのランサーズっていうのは。」

零王「…零児が作った反アカデミア組織だ。」

ロジェ「ほう…大した息子さんだ。」

 

ロジェは皮肉交じりで零王に返す。それに対し零王は冷静に対応した。

 

零王「ロジェ、もしかしたら君の次元でもランサーズのような反アカデミア組織が生まれるかもしれない。気を配りたまえ。」

 

ロジェは高笑いをあげる。彼のいる次元にてロジェはアカデミアとしての動きを一切見せていない。そんな存在にすら気が付いていない者が多数だ。

 

ロジェ「私がそんなミスをするわけがないでしょう!」

零王「だといいのだがな。君の次元にユーリが入ったという情報が入ってね。」

 

すぐにロジェの顔色が変わる。

 

ロジェ「あの…ユーリですか!?脱走して我が次元に来たと!?」

零王「再度言う。気を付けるのだ、そしてユーリを見つけ次第止めろ。以上だ。」

 

ロジェとエドのソリッドヴィジョンは消えた。

 

-数日後 レオコーポレーション社長室-

レオコーポレーション社長室に呼ばれた遊矢、柚子、権現坂、沢渡、素良、黒咲、デニスの7人。零児はすっかりよくなって退院し、LDSの立て直し事業に専念していた。社長室に入ると零児、中島、零羅の3人が待っていた。

 

零児「まずは謝らせてくれ。アカデミアを倒そうとしながら私たちの中に敵が潜んでいた。」

遊矢「そんな…。零児は知らなかったんだし。」

素良「零羅は詳しいことは知らないまま赤馬日美香に協力させられていたはずだよ。僕はある程度知っていたけどね。」

 

拗ねたような言い方で零羅を庇う素良。黒咲はまだ気に入らない様子だったが、以前のように喧嘩を売るようなことはしない。

 

零児「こんな私だがやはりランサーズはアカデミアの次元侵攻を止めるためには必要な存在だ。そこで諸君にランサーズに是非入ってアカデミアの本部に乗り込んでもらいたい。」

 

沢渡、素良、黒咲はすぐに同意する。権現坂も仲間たちを守るならと協力を決めた。遊矢もユートがそれを望んでいることと柚子を狙うアカデミアの意図を知るため参加を決意した。一方の柚子は零児に詳しいことを聞こうとする。

 

柚子「私はよくわからないの。アカデミアだとかランサーズだとか…。」

零児「それもそうだな。アカデミア それはこの次元とは異なる融合次元と呼ばれる次元に存在する組織だ。他次元への侵攻をしており、ユートや黒咲の故郷であるエクシーズ次元のハートランドシティは滅んでしまった。」

 

黒咲は腕を組みながら沈黙を貫く。

 

零児「そんなアカデミアのトップが私の父 赤馬零王、通称プロフェッサーと呼ばれている。アカデミアによって滅ぼされた街の人々はカードにされてしまい、プロフェッサーの命でカードは回収されている。」

柚子「融合次元、エクシーズ次元の戦いだったってことね。」

零児「そうとも言えない。私たちスタンダード次元にもアカデミアの支部はあった。他の次元に侵攻する可能性は十分にある。」

デニス「それでスタンダード次元を守るためにもランサーズってのを組織してアカデミアを倒そうってことかな?」

零児「その通り。ランス・ディフェンス・ソルジャーズ ”ランサーズ”を組織しアカデミアを倒す。赤馬零王の野望を阻止するのだ!それが息子である私の役割。」

 

零児の覚悟を決めた目を見た柚子も参加することを決めた。それは遊矢を近くで守るためでもあった。

 

黒咲「ならばすぐ行くぞ!瑠璃を助ける!」

零児「いや、すぐには行かない。」

黒咲「なんだと!?」

 

落ち着きを保っていた黒咲は耐え切れず声を張り上げる。

 

零児「まずは準備が必要だ。私たちランサーズはアクションデュエル、ペンデュラムカードを武器にアカデミアと戦う。」

素良「彼らはどちらも知らないからこっちのペースに持ち込むってわけね。セコいやり方だねえ。」

 

零児は眼鏡をクイとあげながら素良に反論する。

 

零児「いくら卑怯なやり方だとしても奴らは止めなくてはならない。正々堂々とした戦いがしたいのか?」

素良「…わかったよ。」

黒咲「おい、待て!すぐにでも瑠璃を助けなくては…」

零児「今の私たちで本当にプロフェッサーを倒せると思うのか?私たちは今まで以上に強くならなくてはならない。それは素良の融合召喚、黒咲のエクシーズ召喚、遊矢のペンデュラム召喚。数々の召喚方法のプロフェッショナルから学ぶことがあるはずだ。アクションデュエルのシステムについてもレオコーポレーションで責任をもって再構築する。私は勝てる戦いしかする気はない!」

黒咲「く…仕方あるまい…。」

 

黒咲は零児のもっともな理由を聞き、引き下がった。

 

柚子「そういえば融合とエクシーズ…あともう一つ召喚方法がなかったっけ?」

遊矢「あぁ…えーっと…。」

零児「それはシンクロ召喚だ。」

 

-シンクロ次元 シティ郊外-

モーメントの回る音と共にバイクのようなマシン Dホイールに跨った少年がスピードを上げていく。メットで見えないが青髪に黄色の前髪が彼の明るさを表現している。先ほど彼の幼馴染であるリンから買い物の帰り道に突然連絡が入った。

 

リン「助けて…ユーゴ!!」

 

恐怖に怯えるリンの声を初めて聴いたユーゴは急いで発信地までDホイールを走らせる。

 

ユーゴ「リン!もうすぐ着くからな!」

 

ユーゴは発進地に着くと、横たわるリンを拾い抱える者がいた。フードを被っており人相ははっきりしないが、ユーゴは持ち前の喧嘩っ早さでその者に声をかける。

 

ユーゴ「おいこらお前何者だ!?」

??「んー?あれあれ、どっかで見たことある顔だ。ハハ!」

 

そういいユーゴとそっくりな顔をしたユーリがフードは取った。

 

ユーゴ「んな!?オレ!?」

ユーリ「フフ…どうせ僕の邪魔をするんだろ?ならすぐに片づけてあげるからかかっておいでよ。」

ユーゴ「いい度胸だぜ。同じ顔だとはいえこのユーゴ様には敵わねえだろうよ!」

ユーリ「そういう暑苦しいのいいから。さぁ始めよう!」

 

ユーゴ・ユーリ「「デュエル!」」




RR-RRラウンチ(オリジナルカード)
速攻魔法
(1):自分・相手のメインフェイズに、
自分フィールドの鳥獣族Xモンスター1体を対象として発動できる。
その自分のモンスターよりランクが1つ高い鳥獣族Xモンスター1体を、
対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚し、
このカードを下に重ねてX素材とする。
(2):(1)の効果を発動したエンドフェイズに
墓地に存在するこのカードを除外し発動する。
フィールドに存在する鳥獣族Xモンスターを
1体墓地へ送り、墓地へ送ったXモンスターの
ランクより低いXモンスターを墓地から特殊召喚する。
その後手札の「RR」モンスターを任意の枚数、
特殊召喚されたXモンスターの素材とする。


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スタンダード次元編 解説フェイズ(第1~14話のネタバレあり)

いつもご愛読ありがとうございます。
第1話〜14話までのスタンダード次元編の解説する回を設けました。
登場人物、各話のあらすじ、ストーリーの中にある謎などを解説、整理しますので読んでもらえたら嬉しいです。
またご希望の解説があれば感想にお願いします。書ける範囲で追記致します。
後書きも書きましたので見て頂けたら幸いです。


スタンダード次元編で登場した主な人物

 

榊遊矢(さかきゆうや)

この小説の主人公。舞網市に住む14歳。父である榊遊勝(さかきゆうしょう)が作った孤児院兼デュエルスクールである遊勝塾に通っている。遊勝の「デュエルはみんなに笑顔をもたらすもの」という考えに従ってエンタメデュエリストを目指す。謎の女性の力によって覚醒したペンデュラム召喚によってエースモンスター オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンと共に戦う。

 

柊柚子(ひいらぎゆず)

この小説のヒロイン。遊矢と同じ14歳。両親の記憶はなく、孤児として遊勝塾で育てられた。次元戦争に巻き込まれていく遊矢を近くで見守ろうとするが、なぜかアカデミアに狙われることとなる。使用デッキは幻奏デッキ。現在はアドバンス召喚を中心とした構築になっている。

 

赤馬零児(あかばれいじ)

遊矢のライバルであり舞網市の経済を担う「レオコーポレーション」の二代目社長。決闘者としても経営者としても一流の腕を誇る。父である赤馬零王(あかばれお)が作り上げた組織 アカデミアの他次元侵攻を止めるべくランス・ディフェンス・ソルジャーズ 通称 ランサーズを結成する。DD、DDDと呼ばれる悪魔のモンスターを従えて融合、シンクロ、エクシーズそしてペンデュラム召喚を使って戦う。

 

赤馬零羅(あかばれいら)

零児の義理の弟。紛争地域で育っており、人を真似ることで生き延びてきたスキルを赤馬日美香(あかばひみか)に買われて養子にされた。感情表現が下手であったが、零児との出会いとランサーズへの加入で徐々に変わっていく。いつからか手にしていた"フォトグラフ・マジシャン"からの声が聞ける。相手をコピーしつつ自らの特殊召喚素材とするCC、CCCデッキで相手を追い込んでいく。

 

 

権現坂昇(ごんげんざかのぼる)

遊勝塾に住む少年。遊勝自身を知る遊勝塾の古株の1人。仲間意識が強く、義を重んじる暑い漢。どんな時でも遊矢を信じ、エンタメデュエリストになろうとする彼を応援する。使用デッキはアドバンス召喚が中心の超重武者デッキだが、ランサーズへの加入と共にデッキの進化を考えている。

 

デニス・マックフィールド

遊勝塾に住む少年。権現坂同様遊勝自身を知る遊勝塾の古株の1人で遊矢と同じぐらい遊勝に影響を受けている。実力は遊勝塾の中で最も上と言える。Em(エンタメイジ)と呼ばれる魔法使い族のモンスターでエクシーズを狙うデッキを扱う。普段は明るくムードメーカー的存在であるが、アカデミアと繋がっているような様子が見られ…。

 

沢渡(さわたり)シンゴ

レオ・デュエルスクール 通称LDSに通う生徒の1人。父が舞網市長であることからLDSの中で優遇されることが多い。一応実力がないわけではないが、自慢が多かったり人を煽るような態度をとったりすることから小物扱いされる。遊矢との戦いでは氷帝デッキを使っていたが、父親の財力を使って様々なデッキを手に入れている様子。

 

紫雲院素良(しうんいんそら)

LDSの融合クラスに所属する生徒であったがその正体はアカデミア スタンダード次元支部の構成員の1人。しかし遊矢とのデュエルで心変わりし、戦争を起こすアカデミアに見切りをつけたことでランサーズに加入した。エクシーズ次元出身の黒咲とは仲が悪い。可愛い見た目のファーニマルと凶器を模したエッジインプを融合させたデストーイで相手を倒す。

 

ユート

エクシーズ次元出身の少年。黒咲隼の妹 瑠璃を探してスタンダード次元に訪れた。なぜか遊矢と瓜二つの見た目をしている。エクシーズ次元では遊勝の教え子であったがアカデミア襲来後は対アカデミアのためのレジスタンスのメンバーとして戦っていた。零羅とのデュエルで敗北したことによって肉体が消滅。彼の精神は遊矢の中に入った。遊矢と心の中で会話が出来、必要であれば現実世界において遊矢と入れ替わることが出来る。失った仲間たちの遺品を思わせる幻影騎士団(ファントムナイツ)とエースモンスター ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンで勝利を狙う。

 

黒咲隼(くろさきしゅん)

エクシーズ次元出身の少年。ユートと共にレジスタンスに所属していたが妹 黒咲瑠璃(くろさきるり)を救うためスタンダード次元に訪れた。故郷を融合次元のアカデミアによって破壊されたため、融合使いを嫌う。すぐ感情的になる直情タイプで、瑠璃のこととなるとそれはさらに顕著になる。アカデミアから瑠璃を救うためにランサーズに加入するが、ランサーズの仲間に対して仲間意識は薄いようである。使用デッキは機械的な肉体の猛禽類を模したRR(レイド・ラプターズ)というエクシーズ召喚を狙うもので、ランクアップをしていく戦法を得意とする。

 

榊遊勝(さかきゆうしょう)

遊矢の父親であり舞網市において知らない人はいないエンタメデュエリスト。親のいない子供を笑顔にするため、遊勝塾をつくるも、3年前突如スタンダード次元から姿を消し、エクシーズ次元にてユートたちに教鞭をとっていた。「デュエルはみんなに笑顔をもたらすもの」を信条に数多くの弟子をとる。ハートランドへのアカデミア襲来時にエド・フェニックスに敗れたとされているが…?

 

赤馬零王(あかばれお)

零児の父親であり融合次元にあるアカデミアのトップ。アカデミアの面々にはプロフェッサーと呼ばれる。紛争が続いていた融合次元をまとめ上げてアカデミアを作り上げ、その後エクシーズ次元への侵攻を行った。柚子に似た少女を集め何かをしようとしている。

 

赤馬日美香(あかばひみか)

零児の母親で零王の妻。LDSの理事長であったがその正体はアカデミア スタンダード次元支部総司令官。LDS融合クラスをアカデミア スタンダード次元支部として暗躍していた。零王の考えに賛同しており、彼の指示に従って柚子を狙おうとした。相手モンスターと融合する"超融合"を得意とするHH(ハーシュ・ハンター)HHH(ヘレティック・ハーシュ・ハンター)モンスターを使い戦ったが、遊矢と零児の元に敗れ、最期は自らの手でカード化された。

 

 

 

各話のあらすじ

 

第1話「天空に描かれし光のアーク」

舞網市の遊勝塾にてエンタメデュエリストを目指す榊遊矢は大手デュエルスクールであるLDS(レオデュエルスクール)から遊勝塾の買収を要求される。何とか買収を阻止するためLDS側の沢渡シンゴとデュエルすることになった遊矢はデュエルの途中で新たな召喚方法 ペンデュラム召喚に覚醒する。

 

第2話「反逆と鎮魂」

謎の女性の声によって生まれたペンデュラム召喚とルーンアイズ・ペンデュラム・ドラゴンによって勝利した遊矢はLDSを経営するレオ・コーポレーションの社長である赤馬零児とデュエルすることになる。一方舞網市内ではエクシーズ召喚を使うユート、黒咲隼によってLDS狩りが行われていた。

 

第3話「異次元の王」

LDS襲撃犯の1人であった黒咲はLDSの生徒である紫雲院素良によって捕らえられた。翌日遊矢と零児は約束通り、デュエルを行う。融合、シンクロ、エクシーズを多彩に使う零児に苦戦する遊矢はビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴンで応戦する。しかしレオ・コーポレーションの手によって分析・開発されたペンデュラムカードによる零児のペンデュラム召喚の前に遊矢は敗れ去った。

 

第4話「3体目のドラゴン」

零児は遊勝塾買収の話の代わりに遊矢をLDSに呼んだ。そんな中、黒咲が逃亡を図り、ユートも助けにLDSに入り込んだことで混乱に陥る。アカデミアとしての本性を現した素良と黒咲がぶつかり、デュエルを繰り広げる中、素良はスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンを融合召喚し…。

 

第5話「邂逅」

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの発するオーラに苦しみつつ思うようなデュエルが行えない素良。素良を助けるように赤馬零羅が現れる。一方遊矢は同じ顔を持つユートと対峙し、デュエルを始めた。ユートは何を思いデュエルをするのか疑問に思った遊矢はユートの過去を知る。

 

第6話「現れる覇王黒竜」

平和だったエクシーズ次元のハートランドを襲撃した融合次元のアカデミアの支部の1つがLDSであると言うユートに動揺する遊矢。そこに黒咲を打ち破った零羅が現れ、全てを遊矢に託しユートは敗北し消滅した。激情した遊矢は内なる闇の力に身を委ね、覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンをエクシーズ召喚する。

 

第7話「LDSの秘密」

アカデミア仕込みの融合使い 零羅によって敗れた遊矢。いつの間に遊矢はユートへと変わり、零児の元に捕らえられていた。会話をする中でLDS理事長であり零児の母 赤馬日美香がアカデミアスタンダード次元支部総司令官と発覚。ユートと零児はアカデミアの精鋭部隊 オベリスク・フォースの襲撃を潜り抜けようとする。一方融合次元では遊矢、ユートと同じ顔をした少年 ユーリが柚子と同じ顔をした少女 セレナを利用しアカデミアの牢獄から抜け出していた。

 

第8話「矛と盾」

日美香がいる理事長室を目指す零児は初めて存在を知った義理の弟である零羅とデュエルをする。真の強さで勝利を収めた零児は新たな世界を零羅に見せてやることを誓い、零羅はアカデミアを裏切る。

 

第9話「影の騎士VS結合魔獣」

出口に向かうユートであったが素良によって行く手を阻まれ、デュエルで憎しみをぶつけるユート。そんな中素良からアカデミア創設の話を聞くことになる。

 

第10話「遊矢の復活」

素良の話を聞き、戦いについて迷うユートから遊矢にバトンタッチされ、戦いは遊矢VS素良となる。素良にエンタメデュエルを披露しつつ、ブレイブアイズ・ペンデュラム・ドラゴンが遊矢の場に現れる。

 

第11話「残忍なる異端狩人」

デュエルは人を笑顔にするものであると遊矢から聞き、素良は家族を守るために強くなろうとしていたことを思い出す。戦争のためのデュエルではなく人を守るためのデュエルをするため、素良は遊矢たちに協力することとなった。一方の零児と零羅は日美香と対峙していた。日美香の卑怯な手によりピンチに追いやられた零児を救うべく遊矢が参戦する。

 

第12話「無限超融合」

日美香は相手モンスターを奪い融合する超融合を毎ターン発動できるコンボで遊矢を追い詰める。そんな遊矢に後を託し零児は自らのライフを0にする。零児が遊矢に残していったカードによって遊矢は無限超融合コンボの攻略法を思いつく。

 

第13話「生まれ変わる覇王黒竜」

無限超融合コンボを打ち破った遊矢は覇王黒竜の召喚準備を整える。闇にとらわれる遊矢の姿をズァークと呼ぶ日美香。再び闇に堕ちるかと思われたが、謎の女性の声とオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの力によって自らの意思を保ったまま、遊矢は覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンから生まれ変わった覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンを召喚する。日美香の最後の切り札 HHH隷属融者スレイバーオートも零児から託されたカードによって攻略し、勝利を収める。

 

第14話「次なる戦いへ」

日美香は柚子を狙っていたという事実を残して自らをカード化した。スタンダード次元からアカデミアは撤退し、束の間の平和が訪れる。零児はアカデミアを倒すため改めてランサーズを結成することを決め、今回の戦いで活躍した者たちをスカウトした。ランサーズのメンバーはスタンダード次元にて準備をした後、融合次元へ行くことを決める。その頃、シンクロ次元にてユーリがリンを狙って姿を現す。それに際しユーゴはDホイールを走らせ、ユーリに戦いを挑むのであった。

 

 

 

用語確認

 

遊勝塾

スタンダード次元のエンタメデュエリストである榊遊勝が親のいない子供たちを笑顔にするために作った孤児院兼デュエルスクール。親のいない子供が何人も住んでおり、3年前まで榊遊勝直々にデュエルを教えていた。榊遊勝が去った後も妻 洋子によって続けられている。遊勝に小さいころから面倒を見てもらっていた柚子、権現坂、デニスは古株と言えるだろう。

 

アカデミア

かつて紛争が絶えず起こっていた融合次元をまとめた零王が作り出した組織。世界の真実を追う者たちと呼ばれている。エクシーズ次元のハートランドに侵攻したり、柚子と同じ顔をした各次元の少女たちを狙うなど非人道的な行為をしている。アカデミアの中でもオベリスク・フォースと呼ばれる者たちは精鋭部隊であり、敗者はカード化されてしまう。

 

ズァーク

遊矢たちの中にいる闇の人格。多くは謎に包まれているが、オッドアイズ・アドバンス・ドラゴン、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン、クリアウィング・シンクロ・ドラゴン、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンに関係しているようである。覇王黒竜の力はズァークに起因している。

 

謎の女性の声

遊矢たちに聞こえる声の1つ。ズァークに乗っ取られそうになった時などこの声の導きによって助けられる。ペンデュラムカードの覚醒やオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの力はこの力に起因している。

 

謎の男性の声

零羅に聞こえる声。”フォトグラフ・マジシャン”を通して聞こえる声であり、リバイバル・ゼロを行えと発していた。今のところ特にストーリーにおいて影響は及ぼしていないが…。

 

 

 

スタンダード次元編に登場したオリジナルカード

 

第1話初登場

 

オッドアイズ・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)

効果モンスター

星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

(1):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った場合に発動する。

そのモンスターの元々の攻撃力の半分のダメージを相手に与える。

(2):墓地に存在するこのカードを除外することで発動できる。デッキから「魔術師」モンスターを1枚手札に加えることが出来る。

 

 

第2話初登場

 

幻影騎士団キープセクス(オリジナルカード)

特殊召喚・効果モンスター

星4/闇属性/戦士族/攻2000/守1000

このカードは通常召喚できない。

相手ターン中に効果ダメージを受けた場合に手札から発動できる。このモンスターを特殊召喚する。

(1):このモンスターが特殊召喚に成功した時に発動できる。デッキから「幻影騎士団」カードを1枚手札に加える。

 

RUM-リベリオン・フォース(オリジナル・カード)

速攻魔法

(1):自分フィールドの闇属性Xモンスター1体を対象として発動できる。

その自分のモンスターよりランクが1つ高い同じ種族の闇属性Xモンスター1体を、対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚し、

このカードを下に重ねてX素材とする。

 

 

第3話初登場

 

エクストラ・タッチアンドゴー(オリジナルカード)

通常罠

(1):フィールドに存在するエクストラデッキから特殊召喚されたモンスターを対象に発動できる。そのカードをエクストラデッキに戻し、墓地に存在する対象モンスターと同じ種族、攻撃力、守備力のモンスターを特殊召喚する。その後、このカードの効果で特殊召喚されたモンスターは攻撃力・守備力が半分となり、このターンの間、相手に直接攻撃が出来る。

 

 

第4話初登場

 

RUM-RRR(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):自分フィールドに存在する闇属性モンスターを選択し発動できる。そのモンスターのレベル・ランクと同じランクのそのモンスターと同じレベル・ランクの「RR」モンスター1体を、対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

(2):フィールド上のXモンスターが破壊される場合にそのXモンスターを対象にして発動できる。墓地のこのカードを除外し対象のモンスターの破壊を無効にする。その後対象となったXモンスターよりランクの1つ高い「RR」モンスター1体を、対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

 

 

第5話初登場

 

幻影騎士団エルム・シュミード(オリジナルカード)

通常罠

「幻影騎士団エルム・シュミード」は1ターンに1枚しか発動できない。

フィールドに「幻影騎士団」通常モンスターが存在する場合、

このカードはセットしたターンでも発動できる。

(1):このカードは発動後、通常モンスター(戦士族・闇・星4・攻300/守0)となり、

モンスターゾーンに守備表示で特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。

 

 

第6話初登場

 

CCC武融化身ダークXソード(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星8/闇属性/悪魔族/攻2500/守2000

「CC隻眼のパスト・アイ」+ランク4以下のXモンスター

このモンスターはXモンスターの効果以外の効果では破壊されない。

①:このカードは相手フィールドに闇属性モンスターが存在する場合に、

1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。

②:このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。

このターン、このカードの攻撃力は融合素材モンスターとして扱ったXモンスター以外の闇属性モンスターの攻撃力分上がる。

 

ペンデュラム・パニック(オリジナルカード)

通常魔法

(1):フィールドのPモンスター1体を対象にして発動できる。対象にしたモンスターを除外し墓地に存在するモンスターを選んで特殊召喚する。この効果によって特殊召喚されたモンスターは攻撃力・守備力が0となり効果は無効化される。

(2):墓地のこのカードを除外することで発動できる。Pゾーンのカードをすべて破壊し、カードを1枚ドローする。

 

覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン(オリジナルカード)

エクシーズ・効果モンスター

ランク7/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

ドラゴン族レベル7モンスター×2

(1):このカードがXモンスターを素材としてX召喚に成功した場合に発動する。

このターンの間、相手フィールドに存在する

特殊召喚されたすべてのモンスターの攻撃力分、

このモンスターの攻撃力を上げる。

このターンこのカードは1度のバトルフェイズ中に

このカードが持つX素材の数だけ攻撃が出来る。

(2):自分または相手のモンスターの攻撃宣言時、

このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

そのモンスターの攻撃を無効にする。

 

ペルソナ・シャッター-ディベロップ(オリジナルカード)

永続罠

(2)の効果は1ターンに1度しか発動できず、相手ターンにも発動できる。

(1):自分フィールドに存在する「CCC」モンスターを選択して発動する。選択したカードをリリースし、墓地に存在する「CC隻眼のパスト・アイ」を可能な限り特殊召喚する。

(2):フィールドに存在するこのカードを墓地に送ることで発動できる。墓地の「CC隻眼のパスト・アイ」を可能な限り特殊召喚する。このターン「CC」モンスター以外自分は特殊召喚することが出来ない。

 

 

第7話初登場

 

仮面融合

通常魔法

(1):自分の手札・フィールドから、

悪魔族の融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

「CC」融合モンスターを融合召喚する場合、

このカードを自分フィールドに存在する「CC」モンスターに装備する。

このカードが装備されたモンスターは相手フィールドに存在するモンスター1体と同名カードとして扱い、 同じ種族・属性・レベル・攻撃力・守備力になる。

その後、このカードが装備されたモンスターを素材に「CC」モンスターを融合召喚する。

 

CCC武融化身ダークネスXXソード(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星10/闇属性/悪魔族/攻3000/守2500

「CC隻眼のパスト・アイ」+ランク5以上のXモンスター

(1):このカードは相手フィールドに闇属性モンスターが存在する場合に、

1度のバトルフェイズ中に3回攻撃できる。

(2):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。

このターン、相手フィールドに存在する闇属性モンスターは攻撃力が0となる。

 

 

第8話初登場

 

屑鉄の契約書(オリジナルカード)

永続罠

(1)の効果は1ターンに1度しか使えず、相手ターン中にも発動できる。

(1):自分フィールドに存在する「DD」カード1枚と相手フィールドに存在するカード1枚を選択して発動できる。選択したカードを破壊する。

(2):自分フィールドに存在する「DDD」モンスターが破壊された場合に発動できる。墓地から「DD」モンスターを1体特殊召喚する。

(3):自分のスタンバイフェイズに発動する。

自分は2000ダメージを受ける。

 

 

第9話初登場

 

ファーニマル・モンキー(オリジナルカード)

効果モンスター

星2/地属性/天使族/攻1300/守 900

「ファーニマル・モンキー」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが手札からの召喚・特殊召喚に成功した時に

相手フィールドに存在するモンスター1体を対象にして発動できる。

選択したモンスターを融合素材とする場合、

「ファーニマル」及び「デストーイ」モンスターとして扱う事ができる。

 

幻影濃霧(オリジナルカード)

永続罠

「幻影濃霧」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):フィールドの表側表示モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。

そのモンスターは融合、S、X召喚の素材に出来ず、リリースすることが出来ない。また対象となったモンスターはこのカード以外の自分のカードの効果の対象にならない。

(2):墓地のこのカードを除外し、

除外されている「幻影騎士団」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターは、フィールドから離れた場合に除外される。

 

 

第10話初登場

 

幻影騎士団モールドマント(オリジナルカード)

星2/闇属性/戦士族/攻 200/守1200

(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):ダメージが発生した場合に手札のこのカードを墓地へ送ることで発動できる。このターン、受けたダメージ以下のダメージを自分は受けない。

(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。

デッキからカードを1枚ドローし、墓地の「ファントム」カードを除外する。

 

 

第11話初登場

 

デストーイ・デストロイシールド(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分フィールドに存在する「デストーイ」モンスター1体を対象にし発動する。

対象となったモンスター以外の自分フィールド上のモンスターをすべて破壊する。

このターン、対象となったモンスターは戦闘・効果によって破壊されず、戦闘によるダメージが0になる。

 

龍の残痕(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):自分フィールドに存在するドラゴン族モンスターが

戦闘によって相手モンスターを

破壊できなかったターンのバトルフェイズに発動する。

対象のモンスターの攻撃力を半分にしてもう1度攻撃できる。

バトルフェイズ終了時、自分フィールドのドラゴン族モンスターを

すべて破壊する。

 

DDハーピィ(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星4/闇属性/悪魔族攻1400/守 800

【Pスケール:青9/赤9】

(1):自分フィールドに存在する2枚の

「DD」または「契約書」カードを選択し発動する。

それらのカードを破壊する。

【モンスター効果】

(1):このカードが特殊召喚に成功した時発動できる。

フィールドに存在する魔法・罠カード1枚を選択し破壊する。

 

HHニムロド(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/地属性/戦士族/攻1200/守 800

(1):このモンスターが召喚に成功した時、発動できる。

デッキから「HH」モンスターを1枚手札に加える。

 

HHバベル(オリジナルカード)

効果モンスター

星1/地属性/機械族/攻 100/守 100

(1):このカードが「HHH」モンスターの融合素材として

墓地へ送られた場合に発動できる。

デッキから「超融合」を1枚手札に加える。

 

HHH激動融者エンメルカル(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星8/闇属性/戦士族/攻2500/守1500

「HHニムロド」+「HH」機械族モンスター

(1):1ターンに1度、自分・相手のメインフェイズに

相手フィールドに存在するモンスター1体を選択し発動できる。

対象となったモンスターにヘレティックカウンターを1つ置く。

ヘレティックカウンターが置かれているモンスターは

「HHH」モンスターとして扱う。

(2):このモンスターが特殊召喚に成功した場合に発動できる。

「HHH」永続魔法カードを墓地から1枚選択し発動する。

 

HHH堕天融者ヤルダバオート

融合・効果モンスター

星10/闇属性/戦士族/攻3000/守2200

「HHH」モンスター×2

HHH堕天融者ヤルダバオートの(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。

(1):自分・相手のメインフェイズに発動できる。

自分フィールドに存在する

魔法・罠カードを全て墓地へ送り

デッキまたは墓地から「超融合」を

自分の魔法・罠ゾーンにセットする。

この効果によってセットされたカードは

セットされたターンに発動できる。

(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

相手フィールドに存在するモンスターは

「HHH」モンスターとして扱う。

 

HHHの転生(オリジナルカード)

永続魔法

(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、

自分フィールドの「HH」モンスターの攻撃力は500アップする。

(2):このカードが自分のカードの効果によって

墓地へ送られた場合に発動できる。

墓地に存在する「HHH」モンスターを1体選択し表側攻撃表示で特殊召喚する。

この効果で特殊召喚されたモンスターは攻撃力、守備力が0となる。

 

 

第12話初登場

 

DDDの委託権(オリジナルカード)

永続罠

(1):自分フィールドに存在する

永続魔法2枚を対象にして発動する。

対象のカードを相手フィールドに置く。

この効果の対象となったカードは

発動条件を満たしている場合、自分のターンに効果を発動できる。

(2):自分スタンバイフェイズに発動する。

自分は1000ダメージを受ける。

 

ペンデュラム・ダブルキャスト(オリジナルカード)

通常魔法

(1):自分フィールドに「魔術師」モンスターが

2体存在する場合に発動する。

自分のPゾーンに存在するカードを

特殊召喚し、自分フィールドの「魔術師」モンスターを

Pゾーンに置く。

 

HHスレイブ(オリジナルカード)

特殊召喚・効果モンスター

星12/闇属性/戦士族/攻 0/守 0

このカードは通常召喚できない

フィールドに存在する「HHH」モンスターを

1体墓地へ送ることでのみ特殊召喚できる。

(1):このカードはカードの効果の対象にならない。

(2):このカードは攻撃対象にならず、戦闘で破壊されない。

(3):自分フィールドにこのモンスター以外の

モンスターが存在しない場合、このモンスターの

攻撃力は相手フィールド上のモンスターの

攻撃力の合計分上がる。

 

EMヴェールエール(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星6/光属性/魔法使い族/攻1200/守1500

【Pスケール:青5/赤5】

(1):フィールドに存在するモンスター1体を

対象として発動できる。そのモンスターの

攻撃力を500下げる。

【モンスター効果】

(1):このモンスターがフィールドに

存在する限り、このモンスターの

コントローラーの手札と同じ枚数の

レベルのフィールド上のモンスターは

効果が無効となる。

 

 

第13話初登場

 

覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴン(オリジナルカード)

エクシーズ・ペンデュラム・効果モンスター

ランク7/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

【Pスケール:青1/赤1】

(1):自分フィールドに存在するXモンスター1体を対象に発動できる。

選択した自分のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてPゾーンのこのカードを特殊召喚する。

(2):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに

カードが存在しない場合に発動できる。

デッキから「幻影騎士団」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。

【モンスター効果】

ドラゴン族レベル7モンスター×2

レベル7がP召喚可能な場合にエクストラデッキの表側表示のこのカードはP召喚できる。

(1):このカードがXモンスターを素材としてX召喚に成功した場合に発動する。

このターンの間、相手フィールドに存在する

特殊召喚されたすべてのモンスターの攻撃力分、

このモンスターの攻撃力を上げる。

このターンこのカードは1度のバトルフェイズ中に

このカードが持つX素材の数だけ攻撃が出来る。

(2):自分または相手のモンスターの攻撃宣言時、

このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

そのモンスターの攻撃を無効にする。

(3):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。

 

ヘレティック・スーパー・フュージョン(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):自分フィールドから「HHH」融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

相手ターンにこのカードを発動した場合、

相手フィールドのモンスターも

融合素材とする事ができる。

 

HHH隷属融者スレイバーオート(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星1/闇属性/戦士族/攻 ?/守 ?

HHスレイブ+「HHH」モンスター×2

(1):このモンスターの攻撃力・守備力は

バトルする相手モンスターの攻撃力分アップする。

(2):自分・相手のバトルフェイズ時に発動できる。

自分のライフを任意の数値分ダメージを受けることで

その数値分攻撃力が上がる。

(3):このモンスターがフィールドに存在する限り

相手は必ずこのモンスターとバトルしなくてはならない。

相手のフィールドにモンスターが存在せず

バトルフェイズを終了した場合、相手は

4000ポイントのダメージを受ける。

 

 

第14話初登場

RR-RRラウンチ(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):自分・相手のメインフェイズに、

自分フィールドの鳥獣族Xモンスター1体を対象として発動できる。

その自分のモンスターよりランクが1つ高い鳥獣族Xモンスター1体を、

対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚し、

このカードを下に重ねてX素材とする。

(2):(1)の効果を発動したエンドフェイズに

墓地に存在するこのカードを除外し発動する。

フィールドに存在する鳥獣族Xモンスターを

1体墓地へ送り、墓地へ送ったXモンスターの

ランクより低いXモンスターを墓地から特殊召喚する。

その後手札の「RR」モンスターを任意の枚数、

特殊召喚されたXモンスターの素材とする。




とりあえず複雑な話になっているかと心配に思いましたので整理できてよかったです。
前書きにも記載しましたように他に解説した方がよいところ、誤字脱字などがございましたら感想の所に書いていただけば追記したいと思います。

また次のシンクロ次元編からは遊矢たちランサーズはしばらくお休みとなります。…がそれも少し寂しいので、オリジナルカードの後書き以降に台本形式のランサーズたちの修行編を短編で書きたいと思います。いつもとは違ってホッコリするようなものを書こうかなと考えているのですが、これに関しては一切プロットなどもないです!
落ちもなく面白みにかけるかもしれませんがチェックしていただけたら嬉しく思います。
シンクロ次元編からはユーゴを中心としたストーリーになっていますので是非楽しんで読んでいただけたら嬉しいです!よろしくお願いします。


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シンクロ次元編
第15話「2人目の覚醒者」


D・ホイール。
デュエルディスクを進化させた
そのマシンを駆使し戦う
ライディング・デュエルは、
スピードとスリルに溢れた
最高のショーであり、
自由の象徴であった


ユーゴとユーリ、2人の掛け声によってデュエルが開始される。

 

-1ターン目-

ユーリは剣のような形のデュエルディスクからカードを5枚取った。ユーゴもDホイールのボタンを押し、パネル部分に翼のような形のデュエルディスクが展開され、カードを5枚左の腕部に差し込んだ。ユーリを逃げられないように円を描くようにしてDホイールを走らせる。

 

ユーリ「僕のターン!僕は魔法カード 融合を発動!」

 

 

融合

通常魔法

(1):自分の手札・フィールドから、

融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

ユーゴ「ユーゴー!?てめえなんでオレの名前知ってんだ!?」

ユーリ「はぁ?」

 

ユーリは呆れた目でユーゴを見ながら手札の捕食植物(プレデター・プランツ)フライ・ヘルとモーレイ・ネペンネスを見せた。

 

 

捕食植物フライ・ヘル

効果モンスター

星2/闇属性/植物族/攻 400/守 800

(1):1ターンに1度、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターに捕食カウンターを1つ置く。

捕食カウンターが置かれたレベル2以上のモンスターのレベルは1になる。

(2):このカードがこのカードのレベル以下のレベルを持つモンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に発動できる。

そのモンスターを破壊する。

その後、破壊したそのモンスターの元々のレベル分だけ、このカードのレベルを上げる。

 

捕食植物モーレイ・ネペンテス

効果モンスター

星4/闇属性/植物族/攻1600/守1000

(1):このカードの攻撃力は、フィールドの捕食カウンターの数×200アップする。

(2):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時に発動できる。

その破壊したモンスターを装備カード扱いとしてこのカードに装備する。

(3):1ターンに1度、このカードの効果で装備しているモンスターカード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊し、その元々の攻撃力分だけ自分のLPを回復する。

 

 

ユーリ「魅惑の香りで虫を誘う二輪の美しき花よ!今ひとつとなりて、その花弁の奥の地獄から、新たな脅威を生み出せ!融合召喚!現れろ!レベル7 捕食植物キメラフレシア!」

 

 

捕食植物キメラフレシア

融合・効果モンスター

星7/闇属性/植物族/攻2500/守2000

「捕食植物」モンスター+闇属性モンスター

(1):1ターンに1度、このカードのレベル以下のレベルを持つ

フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを除外する。

(2):このカードが相手の表側表示モンスターと戦闘を行う攻撃宣言時に発動できる。

ターン終了時まで、その相手モンスターの攻撃力は1000ダウンし、

このカードの攻撃力は1000アップする。

(3):このカードが墓地へ送られた場合、次のスタンバイフェイズに発動できる。

デッキから「融合」魔法カードまたは「フュージョン」魔法カード1枚を手札に加える。

 

 

ユーリの「いただきます」を思わせるポーズと共に、ハエトリグサを思わせる葉とラフレシアを思わせる花を思わせる合成獣が融合召喚された。

 

ユーリ「僕はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-2ターン目-

Dホイールを走らせながらユーゴのターンが回ってくる。

 

ユーゴ「オレのターン、ドロー!!オレはフィールドにモンスターが存在しない事から手札からSR(スピードロイド)ベイゴマックスを特殊召喚!」

 

 

SRベイゴマックス

効果モンスター(制限カード)

星3/風属性/機械族/攻1200/守 600

「SRベイゴマックス」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分フィールドにモンスターが存在しない場合、

このカードは手札から特殊召喚できる。

(2):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「SRベイゴマックス」以外の

「スピードロイド」モンスター1体を手札に加える。

 

 

ベイゴマ型の機械族モンスターが勢いよくユーゴのフィールドに特殊召喚される。

 

ユーゴ「ベイゴマックスの効果発動!SR赤目のダイスを手札に加え、召喚!」

 

 

SR赤目のダイス

チューナー・効果モンスター

星1/風属性/機械族/攻 100/守 100

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、

「SR赤目のダイス」以外の自分フィールドの

「スピードロイド」モンスター1体を対象とし、

1~6までの任意のレベルを宣言して発動できる。

そのモンスターはターン終了時まで宣言したレベルになる。

 

 

ユーゴ「赤目のダイスの効果発動!ベイゴマックスのレベルを6にする!」

ユーリ「チューナーモンスター…?」

ユーゴ「不動流のデュエル、見せてやるぜ!俺はレベル6となったベイゴマックスにレベル1の赤目のダイスをチューニング!その美しくも雄々しき翼翻し、光の速さで敵を討て!シンクロ召喚!現れろ、レベル7!クリアウィング・シンクロ・ドラゴン!!」

 

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴン

シンクロ・効果モンスター

星7/風属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

(1):1ターンに1度、このカード以外のフィールドの

レベル5以上のモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

(2):1ターンに1度、フィールドのレベル5以上の

モンスター1体のみを対象とするモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

(3):このカードの効果でモンスターを破壊した場合、

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

このカードの効果で破壊したモンスターの元々の攻撃力分アップする。

 

 

ミントグリーンの光沢感ある翼を光らせ、ユーゴのエースモンスター クリアウィング・シンクロ・ドラゴンが回転しながらユーゴのフィールドにシンクロ召喚された。

 

ユーリ「へぇ~、かっこいいじゃない。なんかそのドラゴンを見てると僕が没収されちゃったカードを思い出すよ。そのカードを返してもらうためにもリンが必要なんだよね。」

ユーゴ「てめえ、リンをそれで連れ去るってか!ふざけんな!バトルだ!クリアウィング・シンクロ・ドラゴンでキメラフレシアを攻撃!旋風のヘルダイブスラッシャー!」

 

攻撃宣言に際し、ユーリはキメラフレシアの効果を発動させる。

 

ユーリ「相打ち狙いかなぁ?でも残念。キメラフレシアのモンスター効果!攻撃してきたモンスターの攻撃力を1000下げ、このモンスターの攻撃力を1000上げる!。」

 

ニヤニヤとするユーリ。しかしそれにチェーンしてユーゴはクリアウィング・シンクロ・ドラゴンの効果を発動する。

 

ユーゴ「残念だがオレはお前の考えを上回るんだよ!クリアウィングの効果発動!キメラフレシアの効果発動を無効にし破壊する、そしてその元々の攻撃力をクリアウィングに加える!ダイクロイックミラー!」

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴンの翼が電子版のように光りつつ、キメラフレシアを破壊した。これで攻撃力は2500+2500で5000となる。

 

ユーリ「へぇ、結構君やるんだねえ。…あ!これでダイレクトアタックを食らえば…。」

ユーゴ「そう、お前の負けだ!バトル!クリアウィング・シンクロ・ドラゴンでダイレクトアタック!!」

 

絶望した顔のユーリであったが、すぐに余裕の表情へと様変わりする。

 

ユーリ「なーんてね、罠発動!捕食花弁(プレデター・ペタル)!」

 

 

捕食花弁(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分のデッキから「捕食植物」モンスター

を1枚選択し特殊召喚する。

この効果で特殊召喚されたモンスターは

このターンのエンドフェイズ時に破壊される。

(2):「捕食植物」モンスターが戦闘を行う場合に

墓地のこのカードを除外することで発動できる。

このバトルで捕食植物モンスターは戦闘で破壊されず

発生するダメージは無効となる。

 

 

 

ユーリのデッキから1枚のカードが選択され、ユーリの場に守備表示で特殊召喚される。

 

ユーリ「僕はデッキから捕食植物セラセニアントを特殊召喚!」

 

 

捕食植物セラセニアント

効果モンスター

星1/闇属性/植物族/攻 100/守 600

「捕食植物セラセニアント」の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。

このカードを手札から特殊召喚する。

(2):このカードが相手モンスターと戦闘を行ったダメージ計算後に発動できる。

その相手モンスターを破壊する。

(3):フィールドのこのカードが効果で墓地へ送られた場合、

または戦闘で破壊された場合に発動できる。

デッキから「捕食植物セラセニアント」以外の「プレデター」カード1枚を手札に加える。

 

 

セラセニアントに攻撃したモンスターは破壊されてしまう。その効果を真っ先に把握したユーゴはクリアウィング・シンクロ・ドラゴンの攻撃を中断する。

 

ユーゴ「俺はカードを2枚セットしターンエンド!この時、クリアウィング・シンクロ・ドラゴンの攻撃力は元の2500となる!」

ユーリ「僕もじゃあエンドフェイズ時に効果発動!捕食花弁の効果によってセラセニアントは破壊される。そーしーて…セラセニアントの効果発動!僕は捕食植物ハエトリザードを加えるよ。」

 

-3ターン目-

ユーゴはDホイールを走らせ続ける。リンに近づこうとするもユーリはリンの傍を離れず、助けることが出来ない。

 

ユーリ「僕のターン、ドロー!このターンのスタンバイフェイズ時、前のターンに破壊されたキメラフレシアの効果により融合を加える!」

ユーゴ「ユーゴーユーゴーうるせえなあ!」

ユーリ「あー、、君ユーゴーって名前なのね。覚えておくから。」

 

ノーリアクションで棒読みをするユーリは自分のメインフェイズに移行させる。

 

ユーリ「いやぁ…いいカードを引いたなぁ。フフフ。」

 

ユーリはこのターンにドローした自分のカードをじっくりと舐めまわすように見つめる。

 

ユーリ「かっこいいドラゴン見せてくれたし、僕のキメラフレシア倒してくれたしなあ…。なんかムズムズしてきたよ…。じゃあやっちゃおうかなぁ…。」

 

ユーリは唇を舌で舐め、カードに語り掛ける。

 

ユーリ「いいだろぉ?」

ユーゴ「なんだ、こいつ…。」

 

零羅に聞こえたものと同じ声がそのカードからし始めた。

 

??(ズァークであるお前に協力する気はないが、リバイバル・ゼロのためになら仕方あるまい。)

 

声と共にユーリの手札のカードが書き換わった。ユーゴにも聞こえるが、どこから聞こえてくるのかわからず辺りを見回す。

 

ユーゴ「なんだ、この声!」

ユーリ「フフフ… 僕はスケール1の捕食植物ハエトリザードとスケール6のポリグラフ・マジシャンでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

捕食植物ハエトリザード(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星2/闇属性/植物族/攻 500/守 700

【Pスケール:青1/赤1】

(1):1ターンに1度、自分の墓地の

「捕食植物」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターは攻撃できず、

効果は無効化され、エンドフェイズに破壊される。

【モンスター効果】

(1):このモンスターが召喚・特殊召喚に成功した場合に

相手フィールドに存在するモンスター1体を選択して発動できる。

そのモンスターに捕食カウンターを1つ置く。

捕食カウンターの置かれたレベル2以上のモンスターのレベルは1になる。

 

ポリグラフ・マジシャン(オリジナルカード)

ペンデュラム・通常モンスター

星7/水属性/魔法使い族/攻 500/守 700

【Pスケール:青6/赤6】

ポリグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。

(1):P召喚したターンの自分のメインフェイズ、バトルフェイズに発動できる。

もう1度P召喚を行う。

【モンスター情報】

謎の力を使う魔法使い。彼が持つ鞭で縛られた者は真実しか述べられなくなるという。

 

 

ハエトリグサとトカゲが混ざった捕食植物モンスター、そして心電図のような模様の装束を身に纏い鞭を手にした魔術師がユーリのペンデュラムゾーンに出現する。

 

ユーリ「これでレベル2から5のモンスターが同時に召喚可能!」

ユーゴ「はぁ!?なんだと!?そんなんインチキじゃねえか!」

ユーリ「ペンデュラム召喚!現れろ、僕のモンスター!手札から捕食植物バタウォート・カメレオン!」

 

 

捕食植物バタウォート・カメレオン(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星5/闇属性/植物族/攻2300/守1700

【Pスケール:青4/赤4】

(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。

自分のフィールドから、「捕食植物」融合モンスターカードによって

決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、自分のメインフェイズに

このモンスターをリリースし発動できる。

自分フィールドに「捕食植物トークン」(植物族・闇・星1・攻/守0)1体を特殊召喚する。

このトークンを融合素材に融合召喚する場合、「融合」を必要としない。

 

 

ユーリは手札からカメレオンの背中にムシトリスミレが咲いた姿をした奇妙なモンスターをペンデュラム召喚した。Dホイールで動き回るユーゴを目で追いつつユーリはデュエルを進める。

 

ユーリ「ペンデュラムゾーンに置かれたカードは永続魔法扱いとなってペンデュラム効果を使用できる!!…んだってさ。」

ユーゴ「だってさって…それお前のカードだろ!」

ユーリ「前はただの効果モンスターだったからねえ。というわけでハエトリザードのペンデュラム効果!墓地からキメラフレシアを特殊召喚!」

ユーゴ「また出やがったか!」

ユーリ「じゃあ手札から魔法カード 融合を発…」

 

ユーリの融合の発動に際し、ユーゴは罠を発動する。

 

ユーゴ「カウンター罠発動! 封魔の呪印!」

 

 

封魔の呪印

カウンター罠

手札から魔法カードを1枚捨てる。

魔法カードの発動と効果を無効にし、それを破壊する。

相手はこのデュエル中、この効果で破壊された魔法カード及び

同名カードを発動する事ができない。

 

 

ユーゴ「オレは手札の魔法カードを墓地へ送り、融合を無効にするぜ!さらにこのデュエル中、もうお前は融合を発動することは出来ねえ!どーだ!」

ユーリ「そ…そんな…僕から融合を奪うなんて…。」

ユーゴ「気持悪りいこと言うな!オレは…リンのものだ!」

 

頬を赤くしながら親指で自分を指しながら言うユーゴ。それをユーリは冷たい目で見る。

 

ユーリ「気持ち悪いのはどっちだよ。ん~まぁいいや。僕はバタフォート・カメレオンの効果発動!こいつをリリースして捕食植物トークンを特殊召喚する!」

ユーゴ「トークンなんて出してどーする!」

ユーリ「このトークンを使用した融合を行う場合、融合を発動しなくても出来るんだよ!」

ユーゴ「何!?」

ユーリ「僕はフィールドのキメラフレシアと捕食植物トークンで融合!魅惑の香りで虫を誘う二輪の美しき花よ!今ひとつとなりて、その花弁の奥の地獄から、新たな脅威を生み出せ!融合召喚!現れろ!敵を捕食する華竜!レベル8 捕食植物ドラゴスタペリア!」

 

 

捕食植物ドラゴスタペリア

融合・効果モンスター

星8/闇属性/植物族/攻2700/守1900

融合モンスター+闇属性モンスター

(1):1ターンに1度、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターに捕食カウンターを1つ置く。

捕食カウンターが置かれたレベル2以上のモンスターのレベルは1になる。

この効果は相手ターンでも発動できる。

(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

相手が発動した捕食カウンターが置かれているモンスターの効果は無効化される。

 

 

ユーリがアカデミアの牢獄から脱出した際に使用した竜を模した植物の化け物 捕食植物ドラゴスタペリアがその姿を現した。緑色の肌は植物の棘を思わせ、紅き眼は見るだけで敵に怪しさを感じさせる。

 

 

ユーリ「バトルだ!ドラゴスタペリアでクリアウィング・シンクロ・ドラゴンに攻撃!」

ユーゴ「罠発動!リサイコロ!」

 

 

リサイコロ

通常罠

(1):自分の墓地の「スピードロイド」チューナー1体を対象として発動できる。

そのモンスターを効果を無効にして特殊召喚し、サイコロを1回振る。

その特殊召喚したモンスターはターン終了時まで出た目と同じレベルになる。

(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。

自分フィールドの「スピードロイド」チューナーを含むモンスターを素材として、

風属性Sモンスター1体をS召喚する。

 

 

ユーゴ「俺は墓地から赤目のダイスを特殊召喚!そして赤目のダイスを転がすぜ!」

 

空中で特殊召喚されたSR赤目のダイスはユーゴのすぐ横で転がる。出た目は1、よって赤目のダイスはレベル1となってユーゴの場に現れた。

 

ユーゴ「よっしゃあ!さらにリサイコロの第2効果!墓地のこのカードを除外してシンクロ召喚を行う!」

ユーリ「僕のターンでシンクロ召喚ねえ…。」

 

興味深そうにニヤニヤするユーリ。一方のユーゴはDホイールの加速をはじめ、シンクロ準備に取り掛かる。

 

ユーゴ「オレはレベル7のクリアウィング・シンクロ・ドラゴンにレベル1の赤目のダイスをチューニング!神聖なる光蓄えし翼煌めかせ、その輝きで敵を撃て!シンクロ召喚!いでよ!レベル8!クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン!!」

 

 

クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン

シンクロ・効果モンスター

星8/風属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

チューナー+チューナー以外のSモンスター1体以上

(1):1ターンに1度、このカード以外のモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

この効果でモンスターを破壊した場合、

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

この効果で破壊したモンスターの元々の攻撃力分アップする。

(2):このカードがレベル5以上の相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時に発動する。

このカードの攻撃力はそのダメージ計算時のみ、

戦闘を行う相手モンスターの攻撃力分アップする。

 

 

水晶のごとき美しさを持った翼を輝かせながらユーゴの場にクリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンが姿を現した。




捕食花弁(オリジナルカード)
通常罠
(1):自分のデッキから「捕食植物」モンスター
を1枚選択し特殊召喚する。
この効果で特殊召喚されたモンスターは
このターンのエンドフェイズ時に破壊される。
(2):「捕食植物」モンスターが戦闘を行う場合に
墓地のこのカードを除外することで発動できる。
このバトルで「捕食植物」モンスターは戦闘で破壊されず
発生するダメージは無効となる。

捕食植物ハエトリザード(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星2/闇属性/植物族/攻 500/守 700
【Pスケール:青1/赤1】
(1):1ターンに1度、自分の墓地の
「捕食植物」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは攻撃できず、
効果は無効化され、エンドフェイズに破壊される。
【モンスター効果】
(1):このモンスターが召喚・特殊召喚に成功した場合に
相手フィールドに存在するモンスター1体を選択して発動できる。
そのモンスターに捕食カウンターを1つ置く。
捕食カウンターの置かれたレベル2以上のモンスターのレベルは1になる。

ポリグラフ・マジシャン(オリジナルカード)
ペンデュラム・通常モンスター
星7/水属性/魔法使い族/攻 500/守 700
【Pスケール:青6/赤6】
ポリグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。
(1):P召喚したターンの自分のメインフェイズ、バトルフェイズに発動できる。
もう1度P召喚を行う。
【モンスター情報】
謎の力を使う魔法使い。彼が持つ鞭で縛られた者は真実しか述べられなくなるという。

捕食植物バタウォート・カメレオン(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星5/闇属性/植物族/攻2300/守1700
【Pスケール:青4/赤4】
(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに
発動できる。自分のフィールドから、
「捕食植物」融合モンスターカードによって
決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、
その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
【モンスター効果】
(1):1ターンに1度、自分のメインフェイズに
このモンスターをリリースし発動できる。
自分フィールドに「捕食植物トークン」(植物族・闇・星1・攻/守0)1体を特殊召喚する。
このトークンを融合素材に融合召喚する場合、「融合」を必要としない。



短編 柚子の融合修行
-LDS校舎内-
柚子「私も足手まといにならないよう強くならなきゃなあ。」
素良「あれ、柚子。何してるの?」
柚子「素良!そうだ!私に融合を教えて!」
素良「何々、いきなり!」
柚子「私もランサーズの1人として強くなりたいの!」
素良「仕方ないなー。今零児からLDS融合クラスの再編成を任されてるんだ。そのプログラムに参加する?僕が直々に尊き正規融合召喚を教えてあげるよ!」

-数日後-
柚子「私は魔法カード 融合を発動!」
素良「うんうん。」

-さらに数日後-
柚子「幻奏の歌姫ソプラノの効果!融合カードなしで融合召喚を行えるわ!」
素良「アド損を覚えてしまったんだね。。大人になったってことかな、、?」

終わり


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第16話「遊勝登場」

-シンクロ次元 シティ郊外-

ユーゴのフィールドにシンクロ召喚されたクリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンの攻撃力は3000。

 

 

クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン

シンクロ・効果モンスター

星8/風属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

チューナー+チューナー以外のSモンスター1体以上

(1):1ターンに1度、このカード以外のモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

この効果でモンスターを破壊した場合、

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

この効果で破壊したモンスターの元々の攻撃力分アップする。

(2):このカードがレベル5以上の相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時に発動する。

このカードの攻撃力はそのダメージ計算時のみ、

戦闘を行う相手モンスターの攻撃力分アップする。

 

 

一方の攻撃を仕掛けたユーリのモンスター 捕食植物ドラゴスタペリアの攻撃力は2800。

 

 

捕食植物ドラゴスタペリア

融合・効果モンスター

星8/闇属性/植物族/攻2700/守1900

融合モンスター+闇属性モンスター

(1):1ターンに1度、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターに捕食カウンターを1つ置く。

捕食カウンターが置かれたレベル2以上のモンスターのレベルは1になる。

この効果は相手ターンでも発動できる。

(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

相手が発動した捕食カウンターが置かれているモンスターの効果は無効化される。

 

 

ユーリ(やれやれ、シンクロ召喚なんて捕食カウンターを乗せてレベルを変えてやりゃすぐ崩れる貧弱な召喚だと思ってたけど、クリアウィング・シンクロ・ドラゴンってのはそう簡単にそれをさせてくれない面白いドラゴンだ。それに進化したクリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン…。あぁこんな楽しいデュエルはいつぶりかな、ふふ。)

 

戦闘を中断し、手札がゼロの状態でのターンエンドとなった。

 

ユーリ「僕はターンエンド。さぁ次は君のターンだよ。ワクワクさせてよねぇ…。」

 

-4ターン目-

ユーゴ「オレのターン、ドロー!」

ユーリ「はい、このスタンバイフェイズに墓地へ行ったキメラフレシアの効果発動!」

 

 

捕食植物キメラフレシア

融合・効果モンスター

星7/闇属性/植物族/攻2500/守2000

「捕食植物」モンスター+闇属性モンスター

(1):1ターンに1度、このカードのレベル以下のレベルを持つ

フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを除外する。

(2):このカードが相手の表側表示モンスターと戦闘を行う攻撃宣言時に発動できる。

ターン終了時まで、その相手モンスターの攻撃力は1000ダウンし、

このカードの攻撃力は1000アップする。

(3):このカードが墓地へ送られた場合、次のスタンバイフェイズに発動できる。

デッキから「融合」魔法カードまたは「フュージョン」魔法カード1枚を手札に加える。

 

 

ユーリ「デッキから融合を加える。」

 

 

融合

通常魔法

(1):自分の手札・フィールドから、

融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

ユーリ「けどこのデュエルではもう発動できないんだよなあ。」

ユーゴ「その通り!封魔の呪印の効果でお前はもう融合を発動できねえぜ!」

 

 

封魔の呪印

カウンター罠

手札から魔法カードを1枚捨てる。

魔法カードの発動と効果を無効にし、それを破壊する。

相手はこのデュエル中、この効果で破壊された魔法カード及び

同名カードを発動する事ができない。

 

 

ユーゴ「じゃあ行くぞ、クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンでドラゴスタペリアに攻撃!この時クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンの効果発動!レベル5以上のモンスターとのバトルで相手のモンスターの攻撃力分、自らの攻撃力を上げる!よってクリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンの攻撃力は5800!いっけぇ!烈風のクリスタロス・エッジ!!」

 

クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンは自らの体を回転させながら捕食植物ドラゴスタペリアに向かって特攻していく。その翼の輝きによってまるで大きな水晶のようにも見える。

 

ユーリ「墓地の捕食花弁の効果発動!」

 

 

捕食花弁(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分のデッキから「捕食植物」モンスター

を1枚選択し特殊召喚する。

この効果で特殊召喚されたモンスターは

このターンのエンドフェイズ時に破壊される。

(2):「捕食植物」モンスターが戦闘を行う場合に

墓地のこのカードを除外することで発動できる。

このバトルで「捕食植物」モンスターは戦闘で破壊されず

発生するダメージは無効となる。

 

 

ユーリ「このカードを除外してドラゴスタペリアの破壊とバトルダメージを無効にする!」

ユーゴ「仕留め損ねたか!でも俺の優位に変わりはねえ!オレはターンエンド!」

 

-5ターン目-

ユーリ「僕のターン、ドロー!いやぁ…5800まで攻撃力を上げてくるなんてびっくりしたよ。」

ユーゴ「そりゃこのユーゴ様の手にかかりゃこんなもんだぜ!…てそーじゃない!さっさとリンから離れやがれ!」

 

ユーリはニヤニヤしながら気絶しているリンの頭をなでる。

 

ユーリ「だからこの子を取引材料にして僕のカードを取り返さないと僕は一生本気のデュエルが出来ないんだってば。可哀想だと思わない?」

ユーゴ「全く思わないね!!!」

ユーリ「あっそ。もう君むかつくな、飽きてきちゃった。」

 

冷めた目をしながらユーリは自分のメインフェイズに移行させる。

 

ユーリ「僕はセッティング済みのペンデュラムスケールでペンデュラム召喚!エクストラデッキより甦れ、捕食植物バタウォート・カメレオン!!」

 

 

捕食植物バタウォート・カメレオン(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星5/闇属性/植物族/攻2300/守1700

【Pスケール:青4/赤4】

(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに

発動できる。自分のフィールドから、

「捕食植物」融合モンスターカードによって

決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、自分のメインフェイズに

このモンスターをリリースし発動できる。

自分フィールドに「捕食植物トークン」(植物族・闇・星1・攻/守0)1体を特殊召喚する。

このトークンを融合素材に融合召喚する場合、「融合」を必要としない。

 

 

エクストラデッキに送られていたムシトリスミレを背負うカメレオン型モンスター バタウォート・カメレオンがペンデュラム召喚された。

 

ユーゴ「エクストラデッキからだと!?」

ユーリ「ペンデュラムモンスターは墓地へは行かず、エクストラデッキへ送られ、次のペンデュラム召喚の際、もう一度甦ることが出来るのさ。じゃあバタウォート・カメレオンの効果!リリースすることで…」

ユーゴ「おぉっと、厄介な融合持ちトークンなら喚ばせねえ!クリスタルウィングの効果発動!モンスター効果の発動を無効にし破壊する!そしてバタウォート・カメレオンの攻撃力である2300をクリスタルウィングに加える!」

 

クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンの攻撃力は3000+2300である5300に上昇する。

 

ユーリ「やるねえ、やっぱり君面白いや。でも融合召喚がさぞかし怖いようだね。でも僕は飽くまで融合使いだからそのためにペンデュラム召喚を使うのさ!ペンデュラムゾーンに存在するポリグラフ・マジシャンのペンデュラム効果!」

 

 

ポリグラフ・マジシャン(オリジナルカード)

ペンデュラム・通常モンスター

星7/水属性/魔法使い族/攻 500/守 700

【Pスケール:青6/赤6】

ポリグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。

(1):P召喚したターンの自分のメインフェイズ、バトルフェイズに発動できる。

もう1度P召喚を行う。

【モンスター情報】

謎の力を使う魔法使い。彼が持つ鞭で縛られた者は真実しか述べられなくなるという。

 

 

ポリグラフ・マジシャンの目が赤く光り、手にしていた鞭をもう片方のペンデュラムゾーンに存在する捕食植物ハエトリザードに撃ちこむ。

 

 

捕食植物ハエトリザード(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星2/闇属性/植物族/攻 500/守 700

【Pスケール:青1/赤1】

(1):1ターンに1度、自分の墓地の

「捕食植物」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターは攻撃できず、

効果は無効化され、エンドフェイズに破壊される。

【モンスター効果】

(1):このモンスターが召喚・特殊召喚に成功した場合に

相手フィールドに存在するモンスター1体を選択して発動できる。

そのモンスターに捕食カウンターを1つ置く。

捕食カウンターの置かれたレベル2以上のモンスターのレベルは1になる。

 

 

捕食植物ハエトリザードは撃ちこまれたことに興奮し、再びペンデュラム召喚を行う。

 

ユーリ「ペンデュラム召喚!もう一度だ、バタウォート・カメレオン!そしてバタウォート・カメレオンをリリースし、捕食植物トークンを特殊召喚!」

ユーゴ「また融合する気か!?」

ユーリ「ピィーンポォーン!僕はドラゴスタペリアと捕食植物トークンで融合!敵を捕食する華竜よ。奈落へ誘う香しき花よ。今一つとなりて、思いのままにすべてを貪れ!融合召喚!現れろレベル10!グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン!」

 

 

グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン

融合・効果モンスター

星10/闇属性/ドラゴン族/攻3300/守2500

「捕食植物」モンスター+元々のレベルが8以上の闇属性モンスター

このカードは融合召喚でのみエクストラデッキから特殊召喚できる。

(1):1ターンに1度、フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

ターン終了時まで、そのモンスターの元々の攻撃力は0になり効果は無効化される。

(2):このカードが破壊され墓地へ送られた場合に発動する。

フィールドのモンスターを全て破壊する。

その後、自分の墓地のレベル8以上の闇属性モンスター1体を除外してこのカードを墓地から特殊召喚できる。

 

 

体のあちこちに赤、黄の球体を宿し、紫色の翼で圧倒的な力を見せつけながらグリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンはその姿を現した。圧倒的なオーラを放出しながらユーリは効果を発動させる。

 

ユーリ「グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの効果!クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンの攻撃力を0にし、効果を無効にする!」

 

グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの翼が大きくなっていき、クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンを襲おうとする。そこにユーゴは手札にあるエフェクト・ヴェーラーの効果を発動した。

 

 

エフェクト・ヴェーラー

チューナー・効果モンスター

星1/光属性/魔法使い族/攻 0/守 0

(1):相手メインフェイズにこのカードを手札から墓地へ送り、

相手フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。

その相手モンスターの効果をターン終了時まで無効にする。

 

 

ユーゴ「エフェクト・ヴェーラーの効果発動!グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの効果を無効にする!」

ユーリ「ならばバトルだ!グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンでクリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンを攻撃!」

ユーゴ「忘れたのか!クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンはレベル5以上のモンスターとバトルする時、相手の攻撃力を加える!これでクリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンの攻撃力は8600だ!!」

ユーリ「フフフフ!攻撃力8600!いいねえ~~~~興奮するぅ!!!手札から速攻魔法発動!進化ゆえの暴走!」

 

 

進化ゆえの暴走(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):フィールド上のモンスターの攻撃力が

2000以上変化した時に自分フィールド上の

カードをすべてを破壊して発動できる。

次のターンのエンドフェイズ時まで

フィールドに存在するすべてのモンスターの攻撃力は

このカードを発動した際の変化した攻撃力の数値分上がる。

 

 

ユーリ「僕のフィールドのカードすべてを破壊!!」

 

ユーリのフィールドにある2枚のペンデュラムカードとグリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンが破壊される。

 

ユーゴ「自分のフィールドを全破壊だと!?」

ユーリ「そしてグリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの効果!このモンスターが破壊された時、フィールドのモンスターすべてを破壊する!クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンを破壊ぃぃ!!」

 

墓地のグリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンはクリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンを道連れにした。さらにグリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの効果は続く。

 

ユーリ「グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの更なる効果により墓地のドラゴスタペリアを除外し、自身を復活!」

 

再びグリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンが復活する。ユーゴのフィールドにはもはや守ってくれるモンスターはいない。

 

ユーリ「進化ゆえの暴走の効果によってクリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンの変化した攻撃力分…つまり3300がグリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンに加わる!よって攻撃力は6600ぅぅ~!!」

ユーゴ「そんな…!!」

 

狂気に満ちた笑顔でユーリは攻撃宣言を行う。

 

ユーリ「バトルだぁ!グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンでユーゴー君にダイレクトアタック!!!」

 

翼の肥大化と共に攻撃のエネルギーも大きくなるグリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン。じっくりと時間をかけて溜められると一気にユーゴに向けて放出された。

 

ユーゴ(ちくしょう…リン…!)

 

ユーゴは攻撃に思わず目をつぶる。それによってバランスを崩し、Dホイールから落下してしまった。ユーゴが体に伝わる衝撃と共に諦めかけた時、どこからか声がした。

 

??「私は手札のEMオープニング・アクターの効果発動!」

 

 

EMオープニング・アクター(オリジナルカード)

効果モンスター

星3/風属性/魔法使い族/攻 0/守 0

(1):相手モンスターの攻撃宣言時、このモンスターを特殊召喚できる。

(2):フィールドにこのカードが存在する場合、

相手はこのカードにしか攻撃できない。

(3):このカードは戦闘では破壊されない。

 

 

「乱入ペナルティ、2000ポイント」

??「このカードを特殊召喚!そしてオープニング・アクターに注目を浴びせます!さぁ前座の始まり始まり!」

ユーリ「だぁれ、おじさん。」

??「その顔で”おじさん”と呼ばれると少し凹むな。」

 

ユーゴが顔をあげるとそこには榊遊勝が立っていた。

 

ユーゴ「おっさん!!」

遊勝「おっさんも凹むよ。まったくユーゴ、止めたのになんで飛び出していった。」

ユーゴ「リンが助けを求めているんだ。当たり前だろ!」

遊勝「私の弟子の一人からユーリがシンクロ次元に入ったという情報を聞いてね。ユーゴをここまで追い詰めるとはやるじゃないか。」

ユーリ「んー、おじさんどっかで見たことあるな…。あ~、思い出した。プロフェッサーの親友だった榊遊勝じゃないか!」

 

ユーリはひらめいたと言いたげな表情で遊勝を見た。その顔はまるで純粋な子供のようだ。

 

遊勝「その通り。今はこのユーゴの先生をしている。」

ユーゴ「オレはあんたの生徒になった覚えはねえ!オレの先生は一人だ!」

ユーリ「どうでもいいけど確認しなきゃいけない事が出来たなぁ。確かおじさんはエドにやられたはずじゃ…?」

遊勝「ん?エドだって?」

ユーリ「まぁいいや、ちょうどエネルギーも溜まったところだし。」

遊勝「…!まずい!ユーゴ、彼を止めろ!逃がすな!」

ユーゴ「え!?」

 

二人が走り出す前にユーリはデュエルディスクのディメンション・ムーバーのスイッチを作動させ、リンと共に消えていた。

 

-ユーゴとリンの家付近-

ユーゴとリンの家はコモンズ居住地域にある。シンクロ次元のシティはかつてどこにでもある普通の街であった。しかしどこからか突然現れたジャン・ミシェル・ロジェと言う男が持ち込んだリアルソリッドビジョンシステムはシティを発展させた。一方でリアルソリッドビジョンシステムを悪用する人間が現れる。それを取り締まるためロジェは治安維持局を作り、リアルソリッドビジョンシステムを悪用する可能性がある低所得者、デュエル弱者をコモンズと呼び監視対象においた。一方の高所得者、デュエル強者はトップスと呼ばれ、ロジェの責任においてあらゆるサービスを優遇して受けることが出来るようになった。

 

ユーゴ「くっそ…リン…!」

遊勝「ほら、肩を貸そう。Dホイールはあとで取りに来ればいい。」

 

差し伸べられた遊勝の手をユーゴはそれを叩く。

 

ユーゴ「馬鹿野郎!コモンズがDホイールを置いていったら治安維持局に持っていかれちまう。これだからよそ者はよ!」

遊勝「ならばDホイールは私が家まで運ぼう。」

ユーゴ「なんで最近話すようになっただけのおっさんがそこまでしてくれるんだ?」

 

遊勝はニッコリと笑ってユーゴが運んでいたDホイールのハンドルを持つ。

 

遊勝「君は息子に似ていてね、助けたくなっちゃうのさ。」

ユーゴ「なんだそれ!」

 

-ユーゴとリンの家-

遊勝はDホイールを近辺に住む人々共有のガレージに停め、ユーゴは先に家に入っていた。遊勝が家に入ろうとすると中からユーゴの声がする。

 

ユーゴ「リン!!帰って来たのか!!自力で脱出を!?」

??「なんだお前!離れろ!リンはどこだ!」

ユーゴ「何言ってんだよ!お前がリンだ~~!」

??「近づくな!気持ち悪い!!」

 

急いで遊勝が中に入るとそこにはリンと同じ顔をした少女 セレナがいた。

 

セレナ「私の家はどこかとこの次元の連中に聞いて言ったらここにたどり着いた。これならばリンの居場所がわかると思ってな!さぁ吐いてもらうぞ!リンはどこだ!吐かないならデュエルで勝負だ!!」

 

セレナは意気揚々としながらデュエルディスクを構えて二人に言い放った。




捕食花弁(オリジナルカード)
通常罠
(1):自分のデッキから「捕食植物」モンスター
を1枚選択し特殊召喚する。
この効果で特殊召喚されたモンスターは
このターンのエンドフェイズ時に破壊される。
(2):「捕食植物」モンスターが戦闘を行う場合に
墓地のこのカードを除外することで発動できる。
このバトルで「捕食植物」モンスターは戦闘で破壊されず
発生するダメージは無効となる。

捕食植物バタウォート・カメレオン(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星5/闇属性/植物族/攻2300/守1700
【Pスケール:青4/赤4】
(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに
発動できる。自分のフィールドから、
「捕食植物」融合モンスターカードによって
決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、
その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
【モンスター効果】
(1):1ターンに1度、自分のメインフェイズに
このモンスターをリリースし発動できる。
自分フィールドに「捕食植物トークン」(植物族・闇・星1・攻/守0)1体を特殊召喚する。
このトークンを融合素材に融合召喚する場合、「融合」を必要としない。

ポリグラフ・マジシャン(オリジナルカード)
ペンデュラム・通常モンスター
星7/水属性/魔法使い族/攻 500/守 700
【Pスケール:青6/赤6】
ポリグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。
(1):P召喚したターンの自分のメインフェイズ、バトルフェイズに発動できる。
もう1度P召喚を行う。
【モンスター情報】
謎の力を使う魔法使い。彼が持つ鞭で縛られた者は真実しか述べられなくなるという。

進化ゆえの暴走(オリジナルカード)
速攻魔法
(1):フィールド上のモンスターの攻撃力が
2000以上変化した時に自分フィールド上の
カードをすべてを破壊して発動できる。
次のターンのエンドフェイズ時まで
フィールドに存在するすべてのモンスターの攻撃力は
このカードを発動した際の変化した攻撃力の数値分上がる。

EMオープニング・アクター(オリジナルカード)
効果モンスター
星3/風属性/魔法使い族/攻 0/守 0
(1):相手モンスターの攻撃宣言時、このモンスターを特殊召喚できる。
(2):フィールドにこのカードが存在する場合、
相手はこのカードにしか攻撃できない。
(3):このカードは戦闘では破壊されない。


短編 ユートの先生は?
-LDS校舎内-
遊矢(ユート、俺にきちんとエクシーズ召喚の基礎から教えてくれないか?)
ユート(もちろんだ。エクシーズ召喚は同じレベルのモンスターを揃えることでできる召喚法なのは大丈夫だな?)
遊矢(うん。あ、そういえばユートって罠モンスターでエクシーズ召喚をすることもあるよな。あれ面白いから俺のエンタメデュエルにも入れたいなって思ったよ。)
ユート(実を言うとあれは私も人からアドバイスをされて入れてみたんだ。)
遊矢(もしかして前に言ってた"先生"?)
ユート(そうだ。私のデュエルは堅すぎるから人をびっくりさせるような仕込みを入れたほうが楽しいと言われてね。それが今ではトリッキーな戦術として敵に通じてしまうのだから皮肉なものだ。)
遊矢(へー!エンタメなアドバイスだなー!その先生に俺も会ってみたかったよ…。)
ユート(アカデミアとの戦いの最中、消えてしまったからな。どこかで無事であってほしいものだ。)

-夜 遊勝塾 遊矢就寝後-
遊矢「ZZZ」
ユート(そういえばここは遊勝塾とか言う場所だったな。先生と同じ名前なんで珍しいところがあるものだ。それに遊矢はEMを使っていた。遊勝先生もEMを…。…まさか!EMは次元を問わず流行っているのか!?となればアカデミアの者もEMを使う可能性がある!EM対策をしなくては!)
鈍いユートであった。

終わり


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第17話「不動の精神」

-ユートとリンの家のリビング-

セレナはテーブルに出された水を一気に飲み干した。

 

セレナ「じゃあお前はシンクロ次元のユーリで、リンは本物のユーリが攫って行ったってことだな!」

ユーゴ「そんなオレを偽物みたいに言うなよ…。」

セレナ「それより茶はないのか?客人に水はないだろう。」

ユーゴ「客人ってなんだ!お前もリンを攫いに来たんだろうが!」

セレナ「私は攫うことが出来なかった!ユーリにまんまと唆されたのだ!」

ユーゴ「わーってるよ!つーか自分でまんまと唆されたって言うか?」

 

ガミガミ言い合う二人の間に落ち着いた口調で遊勝が入り込む。

 

遊勝「つまり仲間を巻き込むような作戦でエクシーズ次元の残党狩りをしたユーリは零王によって懲罰房に入れられていた。そんなユーリはリン誘拐の任務を言い渡されたセレナを騙し、先にこのシンクロ次元に向かいリン誘拐の任務を奪ったと。」

セレナ「そうだ!おまけに私のデュエルディスクに細工し、ディメンション・ムーバーが1度しか起動しないようになっていたのだ!」

ユーゴ「ディメンション・ムーバー?」

遊勝「次元転送装置のことだ。前にも言っただろう、この世界には4つの次元があると。」

ユーゴ「あれ本当だったのかよ。ん?てことはリン…じゃなくてセレナは融合次元に帰れなくなったってことか?」

 

腕組みをしてふてくされた表情をするセレナは「そうだ」と言いたげであるが、悔しさからか黙っていた。

 

遊勝「ユーリは自分のカードを取り戻すためにリンを攫ったと言っていたね。リンは零王にとって重要な存在なのだ。それを出しにして自分のカードを取り返すつもりだろうな。」

セレナ「くそ!騙された!!自由になったのはいいが融合次元に帰れないのではアカデミアのために働けん!」

 

セレナは悔しそうに拳を固めた。

 

ユーゴ「遊勝のおっさんから聞いたぜ、アカデミアってのはハートランドって街を滅ぼしたんだろ?なんでそんなところに協力するんだよ。」

セレナ「フン、ハートランドはアカデミアに歯向かって武力による攻撃を仕掛けてきたのだ。殲滅されて当然だ!」

遊勝「ハートランド側は武力による攻撃なんてしてないよ。」

 

遊勝は先ほどと変わらず落ち着いた口調で、しかしどこか力を込めて言った。

 

セレナ「なんだと?プロフェッサーはそんなことを言っていなかった。奴らを倒すことでエクシーズ次元もアカデミアの元、安定し平和な世界になると聞いている!」

遊勝「ハートランドは武力なんて持っていない。リアルソリッドビジョンを持っていたのは融合次元からエクシーズ次元へ行った私とその生徒たちだけだ。」

セレナ「ではアカデミアは武力を持たない人々を攻め滅ぼしたというのか…?」

 

遊勝は無言で頷く。空気を読んだのかユーゴも黙ったままだ。

 

セレナ「そんな…そんなのは私の信じるアカデミアではない!」

遊勝「そうだろう。私もかつて零王に協力していたからね。3年前、零王がリバイバル・ゼロという計画のために人々をカードにすると言い始めて私は彼への協力を辞めた。逆らう技術者たちはドクトルという男によって洗脳されていった。私は洗脳される手前でスタンダード次元からエクシーズ次元へ行った。いつか攻めてくる零王たちへの対策をするためにね。」

セレナ「プロフェッサーの協力者…まさかお前、榊遊勝か!」

遊勝「私の名を呼んでくれるのは嬉しいことだな。君も私の子供の一人によく似てる。性格は全然違うけれどね。」

 

そう言って遊勝はニッコリと笑った。セレナは事実に驚きを隠せず、しばらく一人でいると言い、リンの部屋に入った。

 

-融合次元 アカデミア本部 謁見の間-

零王の部屋に黄色い隊服を纏ったアカデミア生が報告に来た。

 

アカデミア生「プロフェッサー!至急報告があります!ユーリ様が戻られました!プロフェッサーと謁見したいとおっしゃっています。」

零王「なんだと…。ここに通せ。」

アカデミア生「はい…って…え!」

 

アカデミア生は横からの攻撃に吹き飛ばされ、倒れた。足音のする方向を見るとそこには捕食植物ドラゴスタペリアを従えたユーリが近づいてきた。

 

ユーリ「コイツ、遅いんでもう来ちゃいましたよ。フフフ。」

零王「ユーリ…貴様!」

ユーリ「檻から出ちゃってすいませんね。でももっとちゃんと造りにした方がいいかも。」

零王「わざわざ脱獄しておいてなぜ戻ってきた?」

 

ユーリはデュエルディスクの電源を落とし、ドラゴスタペリアを消す。するとドラゴスタペリアに乗っていた気絶しているリンをキャッチした。

 

零王「それはリン!」

ユーリ「僕の器は戦いの中でしか満たされない。アカデミアはその恰好の場ってわけですよ。それにスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンを返してもらわなきゃね。」

零王「あれがあればお前は圧倒的な強さでまた他のアカデミア生を巻き込み…」

ユーリ「じゃあいいんだ~!このリンって子をカード化して破いちゃっても~~!」

 

そう言いリンを床におろして、デュエルディスクにあるカード化のスイッチを押そうとする。

 

零王「よせ!」

ユーリ「じゃあ僕のカード出してよ。はーやーく!はーやーく!」

零王「今ここにはない!スタンダード次元のアカデミアの者が使っていたのだ!」

ユーリ「僕のカード勝手に又貸し~?ま、ろくに扱えなかったでしょ。彼はじゃじゃ馬だからさ。」

零王「あぁ、だから赤馬スタンダード次元総司令官に返されていたと聞いている。」

ユーリ「じゃあ総司令官に返してって言えばいいね。」

零王「彼女はもうカードとなっている…。」

 

俯く零王と笑うユーリ。

 

ユーリ「あ~あのおばさん負けちゃったんだ~!ま、スタンダード次元の誰かが持っているってことね。骨が折れそうだけど探すしかないかなあ。」

零王「情報は渡した。リンをよこせ。」

ユーリ「はいはい、こんなセレナそっくりの女の子、いらないよ。」

 

そう言うと床にリンを置いて立ち去ろうとする。そこで零王が呼び止めた。

 

零王「スタンダード次元に行くついでに任務を言い渡す。柊柚子という少女を攫って来るのだ。」

 

-シンクロ次元 コモンズ居住地域路上-

遊勝に連れられてユーゴは食品の買い物に駆り出されていた。

 

ユーゴ「おっさん!オレはこんなことしてる場合じゃねえんだ!すぐリンを取り戻しに行かなきゃ…。」

遊勝「だからこんだけ食べ物を買っているんだ。」

ユーゴ「はぁ?」

遊勝「リンを助けに行くんだろ。融合次元に行くためには長い旅路になる。保存食を持っていこう。」

ユーゴ「おぉ!そういうことか!おっさん話が分かるぜ!」

遊勝「しかし融合次元は強い決闘者がいっぱいだ。君に融合次元の決闘者への対策を…」

 

遊勝に手の平を見せ、発言を止めさせるユーゴ。

 

ユーゴ「あー、オレはあんたには習わねえぜ。オレの先生は1人って言ったろ?」

遊勝「ほう、その人の話を聞きたいな。」

ユーゴ「しょうがねえなぁ、家に着くまでだぜ?」

 

-ユーゴの回想-

3年前はシティにて例年通り行われていたフレンドシップカップが初めて中止になった年であった。前年にロジェによってリアルソリッドビジョンシステムが持ち込まれ、悪用者たちによって治安は最悪になっていたからだ。治安維持局の発足、デュエルチェイサーたちの登用によって改善はされてきたものの、とてもフレンドシップカップは開催できる状態ではなかった。その代わりに恒例の出場者の中でも特にデュエルが強かった3人、 "キング" ジャック・アトラス、鉄砲玉のクロウ、そしてのちにユーゴの先生となる人物はロジェにデュエルチェイサーたちの隊長を任せられることとなる。

 

ロジェ「貴方たち3人にはフレンドシップカップの代わりに、治安維持のため働いて頂きたいのです。低所得者及びデュエル弱者であるコモンズを大量に取り締まることをね。」

クロウ「なんだと!?そんなこと許されるはずがないだろう!」

ロジェ「貴方の腕ならトップスになれます。でも逆らえば貴方が開いた流派…えーっと砲丸流でしたっけ?それは取り潰し確定ですね。確か貧しい子供たちを多く抱える流派でしたよね。『1人では鉄砲玉が限界でもみんなが集まれば砲丸より大きくなれる』でしたっけ?街の子供たちが言ってましたよ、フフフ。」

クロウ「く…!」

 

こうしてクロウはデュエルチェイサーの部隊長の1人となった。

 

ロジェ「貴方はどうします?”キング”?」

ジャック「…トップスとコモンズの認定は決まったことなのだな?」

ロジェ「えぇ、すでに評議員にも通しています。だからデュエルチェイサーに…」

ジャック「俺は組織に属し、雑魚を率いるなどはしない!」

ロジェ「ほう…まぁ貴方は流派を作っておらず門下生もいないようですしね。予想はしていましたが。」

ジャック「俺の腕ならばトップスだけでは物足りん。俺をトップスの中のトップスにしろ!ならば邪魔者を俺のパワーデッキで粉砕してくれる!」

 

ジャックはデュエルチェイサーには属さないものの、治安維持局の依頼によって動く”処刑人”のような立ち位置となった。

 

ロジェ「さぁ残りは貴方ですね。」

ユーゴの先生「俺は罪のない人を裁くなんて出来ない。間違ったことに手を出すのは不動流の考えに反している!」

ロジェ「『カードは動くも心は動かず』不動流の考えでしたね。カードは果敢に動かすも、己の信条を動かさない”不動”を貫く意味を込めたものだとか。」

ユーゴの先生「…。」

ロジェ「覚悟は出来ていますね?」

 

こうしてユーゴの先生率いる不動流は治安維持局から狙われることとなった。その場からユーゴの先生が逃げる際、彼はクロウに耳打ちをした。

 

ユーゴの先生「俺のことはいい、俺の弟子たちを頼む。」

 

-不動流道場-

ユーゴはデュエルチェイサーたちによる総攻撃の情報を得て、先生に報告した。

 

ユーゴ「大変だ、先生!デュエルチェイサーの部隊が3つも攻めてくるって!逃げよう!」

ユーゴの先生「いや、俺はここで食い止める。」

ユーゴ「はぁ?何言ってんだよ!逃げないと殺されちまう!」

 

ユーゴは先生の袖を引っ張るも動こうとしない。

 

ユーゴの先生「生きろ、ユーゴ。そして不動流の精神を忘れるな。」

 

そこに先発のデュエルチェイサーたちが道場を打ち壊しつつ攻めてくる。次発のデュエルチェイサーたちは道場の後ろを囲うが、攻めようという意思は伝わってこない。

 

ユーゴの先生(あれはまさか…。)

 

後方のデュエルチェイサー隊の隊長をよく見るとそれはクロウ・ホーガンであった。クロウは涙しながらも逃がすまいとデュエルチェイサーたちで満遍なく道場を囲んでいる。ユーゴの先生はクロウに目線を送る。

 

ユーゴの先生(任せたぞ。)

 

彼とクロウはフレンドシップカップで何度も戦ってきた。ライディングデュエルをした者同士は分かり合える。クロウは目線だけでもあの時の言葉を言いたいのだとわかった。ユーゴは戦いのさなか、クロウによって救出され、一命をとりとめた。クロウを一時期攻めた時期もあったが、ユーゴの先生から託された思いをクロウから聞くことで、ユーゴは前に進んでいたのだ。

 

-ユーゴとリンの家-

話の終わりと共に家に到着し、玄関の戸を開くとそこにはセレナが立っていた。

 

セレナ「行くぞ!」

ユーゴ「は?」

セレナ「アカデミアにだ!アカデミアは間違ったことをしてきた!それは私の信条に反することだ!私がデュエルでプロフェッサーを叩きなおしてやる!!」

 

ユーゴ(こいつさっきまで落ち込んでたのにすぐ立ち直ってやがる。…でもこいつも持っているんだな、不動の精神を。)

 

ユーゴは微笑を浮かべるとすぐに食品をDホイールに積むため、ガレージへ向かった。積め終わるとすぐにDホイールに跨ってモーメントを起動させる。

 

ユーゴ「行くぜ、遊勝のおっさんとセレナ!融合次元へ!!」

遊勝「…。」

セレナ「…。」

ユーゴ「…方角どっち??」

 

遊勝とセレナはため息をつく。

 

セレナ「バカの相手は疲れるな。」

ユーゴ「お前に言われるのだけは勘弁だな!」

セレナ「お前が私の何を知っている!シンクロ次元のユーリめ!」

ユーゴ「はぁぁ??」

遊勝「しっ!静かに!」

 

2人の喧嘩が始まりそうな展開であったが、それを遊勝は神妙な顔つきで止めた。

 

ユーゴ「んだよおっさん!」

遊勝「聞こえないのか?モーメントの音が近づいてくる…、それもかなり多くだ。」

ユーゴ「…!まさか!!」

 

ガレージの扉を勢いよく開けると、そのタイミングでデュエルチェイサーたちがガレージに到着した。

 

ユーゴ「なにぃ!?オレなんもしてねえぞ!!」

デュエルチェイサーの隊長「貴様はアカデミアから脱獄したユーリだな!」

ユーゴ「オレはユーリじゃねえ!ユーゴだ!」

デュエルチェイサーの隊長「すでに面は割れている!そこのリンも捕獲対象だ!」

セレナ「私はリンではない!」

デュエルチェイサーの隊長「問答無用!デュエルで奴らを捕らえろ!」

 

デュエルチェイサーたちが翼型のデュエルディスクを起動させて次々とゴヨウモンスターたちを召喚していく。とても3人では逃げられない…と思われた時、遠くからモーメントの走行音が近づいてくるのが聞こえた。

 

デュエルチェイサーたち「なんだ?」「応援か?」

 

その正体は黒いDホイールに乗った仮面をつけ、フードを被った謎の人物。その人物はDホイールにつけられたディスク部にモンスターを召喚した。

 

??「行け、驟雨のライキリ!!」

 

ライキリと呼ばれたモンスターもマントを纏って相貌ははっきりしない。だがそのモンスターの登場によって怯んだデュエルチェイサーたちをかいくぐってユーゴはDホイールのアクセルを回す。

 

ユーゴ「乗れ!」

 

ユーゴの言葉にすぐ反応しセレナはユーゴの後ろに飛び乗る。

 

セレナ「しかし遊勝は…」

遊勝「私のことなら心配無用!」

 

自分のデュエルディスクでEMスカイ・マジシャンを呼び、それに捕まると謎のDホイーラーが去っていった方向へ飛んでいく。ユーゴもそれに続いて走っていった。

 

-シティ郊外-

デュエルチェイサーたちを巻いたユーゴたちは暗い雰囲気が蔓延している路地に集まった。

 

ユーゴ「助けてくれてありがとよ、でもアンタ一体?」

??「久しぶりだな。」

 

謎のDホイーラーは仮面を取り、その顔をあらわにした。

 

クロウ「俺だよ。」

ユーゴ「クロウ!」

遊勝「クロウ…さっき言っていた砲丸流の男か!だが君はデュエルチェイサーではなかったのか?」

クロウ「治安維持局にはばれないようこうやってコモンズの人たちを救ってるんだ。そんなことよりしばらくシティから離れてろ。ロジェがユーリって少年を探し回ってる。そのユーリがお前とそっくりなんだ。」

セレナ「そういうわけにはいかんな。むしろ私たちは治安維持局に行かねばならない。」

 

セレナは腕組みをしながらクロウの提案を拒否する。

 

クロウ「捕まってもいいのか?」

セレナ「私たちは融合次元のアカデミアに行かなくてはならない。融合次元へ行くには次元移動をしなくてはならないのだ。」

クロウ「…こいつ何言ってんだ?」

遊勝「すまない、流してくれ。セレナ、次元移動のためになぜ治安維持局に行かねばならないのかい?」

セレナ「それは治安維持局がアカデミアシンクロ次元支部だからだ。治安維持局に次元転送装置があるからな。」

遊勝「なるほど、厄介なところにあるものだ。」

 

遊勝は苦笑に近い笑みをこぼす。

 

クロウ「よくわかんねーが、治安維持局に行くっていうんだな。」

ユーゴ「協力してくれるのか?」

クロウ「アイツにお前のこと頼まれたからな。まったく面倒な事しようとしやがって!」

 

ニヤリとするクロウは自分の弟子たちにデュエルチェイサーの隊服を持ってこさせる。その服をユーゴたちは着用し、クロウのデュエルチェイサー隊に紛れ込むことで侵入する作戦をとることになった。

 

-治安維持局内-

ゲートをくぐると門番がいた。クロウは顔色一つ変えずに門番に話しかける。

 

クロウ「第2部隊、帰還だ。」

門番「第2部隊だと?今日の任務はなかったはずだが?」

クロウは 「さっきのユーリ出現の通信がこっちにも入ってて行ったんだ。さぁ入れてくれ。」

門番「…わかった。」

 

ヘルメットとサングラスをかけたユーゴ、セレナ、遊勝はクロウの後ろに続く。

 

門番「鍵を閉めろ。」

 

その合図とともに扉が閉まり、ロックが掛かる。

 

クロウ「どういうつもりだ!?」

門番「そいつはロジェ様から捕まえるよう言われているユーリだろう!捕まえろ!」

 

門番の合図とともにデュエルチェイサーたちが追いかけてきた。

 

クロウ「お前ら逃げろ!!」

 

クロウの言葉通り、ユーゴ、セレナ、遊勝の3人は走って奥まで行く。

 

セレナ「次元転送装置はロジェの部屋の先にある!さぁ行くぞ!」

ユーゴ「クロウ、大丈夫かな?」

遊勝「彼が体を張って守ってくれているんだ、それに報いるしかない。」

 

3人は暗い廊下を奥へ奥へと駆けていくのだった。




短編 お手本にするべきエクシーズ
-LDS校舎内-
零児「零羅、まずはエクシーズ召喚をお前にマスターしてもらう。そのために昨日1日黒咲を観察する課題をやったな?」
零羅「うん。」
零児「ではそれを参考にしつつこのモンスターエクシーズを召喚してみなさい。」
零羅「そんなカードなどいらん!」
零児「!?」
零羅「瑠璃ィィ!」
零児「…。」
零羅「俺はレベル3のCCC隻眼のパスト・アイ2体でオーバーレイッッ!!!」
零児「口調から入ったか。。」
零羅「ランク3ッッッ!!!」
零児「もういいわかった、私が悪かった。今度ユートにきちんと教えてもらおう。きちんとな。」

終わり


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第18話「月下の野獣VS気高き竜巻」

-ロジェの部屋-

ロジェは自分の部屋で零王と通信を繋いでいた。

 

ロジェ「プロフェッサー!見つけました、ユーリを見つけましたよ!そしてリンも!」

零王「なんだと?」

ロジェ「今我が治安維持局内にいます。飛んで火にいる夏の虫というやつです。」

零王「ロジェ、私としても連絡が遅れてしまい申し訳ない。リンは今アカデミア本部にいる。」

ロジェ「なんですと?」

零王「そしてユーリも先日、本部にリンと引き換えにスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンを渡せと言ってきた。今はスタンダード次元に行っている。」

ロジェ「で…では今ここにいるのは…?」

零王「おそらくこの世界のズァーク、そして行方不明だったセレナだろうな。セレナは捕まえるのだ。ズァークに関しては必ず消せ!」

ロジェ「かしこまりました。」

 

零王が大きく映し出された液晶に向かって深々と礼をするロジェ。通信が切れるとキャスター付きの椅子へ乱暴に座った。

 

ロジェ「ふん、この私に長々と命令をしやがって…だがやっと私にもチャンスが舞い降りた!セレナはプロフェッサーによって大事に扱われていたはず。セレナにドクトルから譲り受けたパラサイト・フュージョナーを埋め込んで洗脳してしまえば私の傀儡になる!今以上の位をプロフェッサーから奪い取ってやろう!」

 

そこへアカデミアの黄色い隊服を纏った青年がロジェの元に報告をしに来る。

 

アカデミア生「ロジェ長官!報告いたします。」

ロジェ「なんだ?もう奴らを捕らえたか?」

アカデミア生「いえ、第2部隊のクロウ・ホーガンが邪魔をしまして…。」

ロジェ「何をしている!」

アカデミア生「申し訳ありません。クロウは捕らえましたのでお連れしてもよろしいでしょうか?」

ロジェ「あぁ、連れてこい。」

 

数十秒もたたないうちに別のアカデミア生が縄で縛られたクロウがロジェの前に連れ出された。

 

ロジェ「いい度胸じゃないか、クロウ・ホーガン。」

クロウ「く…。」

ロジェ「すぐに砲丸流の拠点を破壊してこい。」

 

クロウを連れてきたアカデミア生に命令をするロジェの言葉を聞いたクロウは思わず立ち上がる。

 

クロウ「よ…よせ!それだけはやめてくれ!」

ロジェ「フン…ドブネズミが。餓鬼共を救いたいなら私に黙って従ってればいいのだ。」

クロウ「くそ…!」

ロジェ「最後のチャンスをやろう。逃がした3人を捕らえてこい。協力者であったお前なら不意をつけるだろう。」

ロジェ「ユーゴたちを騙せってのか!?」

ロジェ「ユーゴ?あぁズァークのことか。嫌ならお前の弟子たちが消えるだけだ。」

 

クロウは悔しそうな顔をしながら崩れ落ちて膝を床につけた。

 

-治安維持局内通路-

3人組のデュエルチェイサーの中で最も身長が低い1人がアカデミア生に声をかけた。

 

デュエルチェイサー?「おい、ロジェ…いやロジェ様の部屋はどこだ?」

アカデミア生「え?そこ曲がって…」

デュエルチェイサー?「よし行くぞ!!」

 

他の2人を引っ張っていくデュエルチェイサーのヘルメットから覗く顔を見て、アカデミア生は逃走中のセレナであることに気が付く。

 

アカデミア生「あ!お前、待て!!」

セレナ「急ぐぞ!!」

 

セレナたちはアカデミア生が言った方向に曲がり、まっすぐ走っていった。

アカデミア生「お…おい!そっちは!」

 

セレナたちは止まることなく駆けていく。正面にある扉を蹴破って入ると、そこには大きな部屋になっていた。そこにクロウが立っている。

 

ユーゴ「クロウ!よかった、無事だったんだな。」

クロウ「…。」

ユーゴ「クロウ?」

 

クロウは腕に着いているデュエルディスクを構えて起動させることで、翼型のディスク部を出現させた。

 

クロウ「すまねえ、お前たちを捕まえないとガキたちが危ねえんだ。」

ユーゴ「本気か!?くそ…ロジェめ!」

遊勝「まずいな、ここで足止めを食らってはいつかアカデミア生たちに数で押されるぞ。ここは私が…」

セレナ「いや私がこいつを止める。」

ユーゴ「はぁ?」

遊勝「危険だ。君が囮になる必要なんてないんだ。」

セレナ「囮になどなるつもりはない!コイツは味方になったり敵になったりよくわからん!そういうやつは私が叩きなおしてやる!」

 

そういながらセレナはデュエルディスクを構え、剣型のディスク部を出現させる。

 

ユーゴ「お前クロウの実力、わかってないだろ!!なんたってったってクロウはファント…」

セレナ「いいから早く行け!すぐに追いつく。」

遊勝「頑固だな。そういうところは柚子や瑠璃に似ている。」

セレナ「?」

遊勝「何でもない、ここは任せたよ。行くぞ、ユーゴ!」

ユーゴ「くそ、必ず追いつけよ!!」

 

そう言うとクロウの横を通り、ユーゴと遊勝は去っていった。

 

セレナ「お前、敵になると言っておきながらみすみすユーゴたちを見逃すとは…ハッキリしないやつだ。」

クロウ「1人でも捕まえておけばロジェも満足だろ。さぁ行くぜ!」

セレナ「望むところだ!」

 

セレナ・クロウ「「デュエル!」」

 

-1ターン目-

クロウ「俺のターン!俺は手札からBF(ブラックフェザー)上弦のピナーカを召喚!」

 

 

BF-上弦のピナーカ

チューナー・効果モンスター

星3/闇属性/鳥獣族/攻1200/守1000

「BF-上弦のピナーカ」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

このカードをS素材とする場合、「BF」モンスターのS召喚にしか使用できない。

(1):このカードがフィールドから墓地へ送られたターンのエンドフェイズに発動できる。

デッキから「BF-上弦のピナーカ」以外の「BF」モンスター1体を手札に加える。

 

 

クロウのフィールドにターバンを巻きつけ弓を手にした鳥獣が召喚される。

 

セレナ「チューナーモンスター!」

クロウ「さらにフィールドにBFが存在する場合、BF-黒槍のブラストを特殊召喚出来る!」

 

 

BF-黒槍のブラスト

効果モンスター

星4/闇属性/鳥獣族/攻1700/守 800

(1):自分フィールドに「BF-黒槍のブラスト」以外の

「BF」モンスターが存在する場合、

このカードは手札から特殊召喚できる。

(2):このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、

その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。

 

 

オレンジの鬣が目立つ槍使い 黒槍のブラストもフィールドに現れ、シンクロ召喚の準備が整った。

 

クロウ「俺はレベル4の黒槍のブラストにレベル3の上弦のピナーカをチューニング!漆黒の翼翻し、雷鳴と共に走れ!電光の斬撃!シンクロ召喚!降り注げ、(アサルト) BF-驟雨のライキリ!!」

 

 

A BF-驟雨のライキリ

シンクロ・効果モンスター

星7/闇属性/鳥獣族/攻2600/守2000

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

(1):「BF」モンスターを素材としてS召喚したこのカードはチューナーとして扱う。

(2):1ターンに1度、このカード以外の自分フィールドの「BF」モンスターの数まで、

相手フィールドのカードを対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

 

 

驟雨のライキリはデュエルチェイサーたちを怯ませた際に着用していたマントを脱ぎ捨て、その鳥人ともいうべき姿を露わにした。

 

セレナ「やはりシンクロ召喚か。レベルを足すとはなかなか面白い。」

クロウ「喜んでもらえて光栄だぜ。俺はカードを1枚セットしターンエンド!そしてこのエンドフェイズ時、シンクロ素材となった上弦のピナーカの効果発動!デッキから突風のオロシを手札に加えるぜ。」

 

 

BF-突風のオロシ

チューナー・効果モンスター

星1/闇属性/鳥獣族/攻 400/守 600

「BF-突風のオロシ」の(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできない。

(1):自分フィールドに「BF-突風のオロシ」以外の「BF」モンスターが存在する場合、

このカードは手札から特殊召喚できる。

(2):このカードがS素材として墓地へ送られた場合、

フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの表示形式を変更する。

 

 

-2ターン目-

セレナ「私の力を見せてやる!私のターン、ドロー!私は手札から魔法カード 融合を発動!」

 

 

融合

通常魔法

(1):自分の手札・フィールドから、

融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

セレナ「私は手札の月光黒羊(ムーンライト・ブラック・シープ)月光紫蝶(ムーンライト・パープル・バタフライ)で融合!」

 

 

月光黒羊

効果モンスター

星2/闇属性/獣戦士族/攻 100/守 600

(1):このカードを手札から捨て、以下の効果から1つを選択して発動できる。

●「月光黒羊」以外の自分の墓地の「ムーンライト」モンスター1体を選んで手札に加える。

●デッキから「融合」1枚を手札に加える。

(2):このカードが融合召喚の素材となって墓地へ送られた場合に発動できる。

「月光黒羊」以外の、自分のエクストラデッキの表側表示の「ムーンライト」Pモンスター

または自分の墓地の「ムーンライト」モンスター1体を選んで手札に加える。

 

月光紫蝶

効果モンスター

星3/闇属性/獣戦士族/攻1000/守1000

「月光紫蝶」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分の手札・フィールドのこのカードを墓地へ送り、

自分フィールドの「ムーンライト」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで1000アップする。

(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。

手札から「ムーンライト」モンスター1体を特殊召喚する。

 

 

セレナ「漆黒の闇に潜む獣よ!紫の毒持つ蝶よ!月の引力により渦巻きて新たなる力と生まれ変わらん!」

 

素良が融合召喚を行う時のように胸の前で両手を握り、融合召喚を彷彿させるポーズを取る。

 

セレナ「融合召喚!現れ出でよ、月明かりに舞い踊る美しき野獣!月光舞猫姫(ムーンライト・キャット・ダンサー)!!」

 

 

月光舞猫姫

融合・効果モンスター

星7/闇属性/獣戦士族/攻2400/守2000

「ムーンライト」モンスター×2

(1):このカードは戦闘では破壊されない。

(2):1ターンに1度、自分メインフェイズ1に

このカード以外の自分フィールドの「ムーンライト」モンスター1体をリリースして発動できる。

このターン、相手モンスターはそれぞれ1度だけ戦闘では破壊されず、

このカードは全ての相手モンスターに2回ずつ攻撃できる。

(3):このカードの攻撃宣言時に発動する。

相手に100ダメージを与える。

 

 

妖艶な相貌の月光舞猫姫がセレナの場に融合召喚された。さらに融合素材となった月光黒羊の効果が発動する。

 

セレナ「月光黒羊が融合素材となった場合、このカード以外の墓地の月光を手札に加えることが出来る!私は月光紫蝶を手札に戻す!」

クロウ「融合使いか、やるじゃねえか。だが月光舞猫姫の攻撃力は2500、攻撃力2600のライキリには敵わねえぜ!」

セレナ「心配は無用だ、私は今加えた月光紫蝶のモンスター効果を発動!このカードを墓地へ送り、月光舞猫姫の攻撃力を1000アップさせる!」

 

月光紫蝶が月光舞猫姫の周りを飛び、月光舞猫姫の攻撃力は3500に変化する。

 

セレナ「バトルだ!月光舞猫姫で驟雨のライキリを攻撃!この時月光舞猫姫の効果発動!相手に100ポイントのダメージを与える!」

クロウ「うお!」

 

クロウLP4000→3900

 

クロウ「やってくれるじゃねえか!なら永続罠発動!光輝けし闇(ザ・シャイニング・ダークネス)!」

 

光り輝けし闇(オリジナルカード)

永続罠

(1):自分フィールドに存在する闇属性Sモンスターが

攻撃対象に選択された時、相手フィールド上の

モンスター1体を選択し発動できる。

自分のフィールド上のモンスター1体と

選択したモンスターを墓地へ送る。

(2):(1)の効果を発動したターンの

次のスタンバイフェイズ時に発動する。

(1)の効果で墓地へ送られたモンスターをそれぞれ特殊召喚する。

この効果で特殊召喚された相手モンスターの攻撃力は

元々の攻撃力の倍となる。

 

 

光り輝けし闇からモクモクと黒い煙のようなものが発生し、フィールドは闇に包まれる。闇が消えるとフィールドには月光舞猫姫と驟雨のライキリの姿が消えていた。

 

セレナ「どういうことだ?私の月光舞猫姫はどこへ行った!」

クロウ「俺のライキリとお前の月光舞猫姫は闇の中へ消えた。このシンクロ次元では権力によって突然消されちまう奴が大勢いるんだ。俺の仲間たちも大勢ロジェの手によって消されちまった。」

セレナ「ならばなぜそんな奴に従う?」

クロウ「こうでもしないと俺が世話している奴らを守ることが出来ねえんだ。」

セレナ「しかしお前はコモンズたちを陰で救っていた。どっちつかずの男だな!」

 

セレナの煽りにクロウは思わず声を荒げる。

 

クロウ「誰もがお前みたいに自分の考えたことをそのまま実行できるわけじゃねえんだ!…くそ、さっさとデュエルを続けろ。アカデミアの連中はお前たちが入ってきた扉のすぐ向こうまで来てるはずだ。この部屋にロックをかけたが破られるのも時間の問題だろうな。」

セレナ「わざわざ敵に忠告までするとは愚かな男だ!私はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-3ターン目-

クロウ「俺のターン、ドロー!さっさとこのデュエル終わらせたいだろ、なら俺のエースを呼んですぐ終わらせてやるぜ!」

セレナ「お前のエースは驟雨のライキリではないのか!?」

クロウ「ユーゴから俺の戦法を聞いてないのか?なら俺の勝ちは決まったも同然だぜ。このスタンバイフェイズに光り輝けし闇の効果によってライキリと月光舞猫姫は戻ってくる!」

 

光り輝けし闇が輝くと瞬時に月光舞猫姫と驟雨のライキリが特殊召喚される。

 

クロウ「この効果で特殊召喚された月光舞猫姫は攻撃力が2倍となる!」

セレナ「攻撃力5000だと?どういうつもりだ!」

クロウ「まぁ見てな。俺はフィールド上にBFがいることでBF-突風のオロシを特殊召喚!」

 

BFモンスターが存在する場合、手札から特殊召喚することが出来る突風のオロシが紅い腹を膨らませながらクロウの場に現れた。

 

クロウ「俺はレベル7の驟雨のライキリにレベル1の突風のオロシをチューニング!黒き旋風よ、罪深き思いをいだきその全てを力に変えよ!シンクロ召喚!舞い降りろ、レベル8!ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネ!!」

 

 

ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネ(オリジナルカード)

シンクロ・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守1600

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

「ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネ」の(2)の効果は

1ターンに1度しか発動できず、発動したターン自分は直接攻撃を行えない。

(1):このカードのカード名は、

フィールド・墓地に存在する限り「ブラックフェザー・ドラゴン」として扱う。

(2):自分のメインフェイズに元々の攻撃力と異なる攻撃力を持つ

相手フィールド上のモンスターを対象に発動できる。

対象のモンスターの攻撃力を元々の攻撃力にする。

その後変化した数値分、このモンスターの攻撃力を上げる。

 

 

体に竜巻を纏わせながらブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネがシンクロ召喚された。赤に点滅した片翼は傷ついているせいか翼に風を纏わせることで飛行を維持している。肉体にある傷を隠すかのように、しかし飛行に支障をきたさない程度の露出の多い鎧を身に纏いながらも、ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネは凛々しくクロウの場に舞い降りた。

 

セレナ「これがクロウのエースモンスター!」

クロウ「あぁ、俺はこいつと傷つきながらも陰でコモンズを守ってきた!それはこれからも変わらねえ、どんなに傷ついたってアイツらは俺が守ってやるんだ!セイントルネの効果発動!月光舞猫姫の攻撃力を元に戻し、その分このモンスターの攻撃力を上げる!ノーブルストライク!」

 

ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネの傷ついた片翼を庇う風の一部を月光舞猫姫に飛ばし、その風は変化した2500分の攻撃力を奪う。そして傷ついた翼にその風が戻るとみるみると傷は治り、元の黒い翼となった。

 

クロウ「これでセイントルネの攻撃力は2800+2500で5300!バトルだ!セイントルネで月光舞猫姫を攻撃!ブラック・オーブ・インパクト!」

 

両翼の一部が赤く光り、攻撃態勢を取る。ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネの嘴に蓄えられた疾風が月光舞猫姫を襲った。それに耐え凌ぐ月光舞猫姫。

 

セレナ「く…!月光舞猫姫は戦闘では破壊されない!」

クロウ「だがダメージは受けてもらうぜ!」

 

セレナLP4000→1200

 

衝撃によって倒れるセレナだったがすぐに立ち上がった。

 

セレナ「まだまだ!」

クロウ「セレナ、お前のそういうところは嫌いじゃねえぜ。カードを1枚セットしターンエンド!」

 

-4ターン目-

セレナ「私のターン、ドロー!私は魔法カード 融合回収(フュージョン・リカバリー)を発動!」

 

 

融合回収

通常魔法

(1):自分の墓地の、「融合」1枚と

融合召喚に使用した融合素材モンスター1体を対象として発動できる。

そのカードを手札に加える。

 

 

セレナ「墓地の融合と月光黒羊を手札に戻す。そして融合を発動!フィールドの月光舞猫姫と手札の月光紅狐(ムーンライト・クリムゾン・フォックス)で融合!」

 

 

月光紅狐

効果モンスター

星4/闇属性/獣戦士族/攻1800/守 600

(1):このカードが効果で墓地へ送られた場合、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力をターン終了時まで0にする。

(2):自分フィールドの「ムーンライト」モンスターを対象とする

魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、

墓地のこのカードを除外して発動できる。

その発動を無効にし、お互いのプレイヤーは1000LP回復する。

 

 

セレナ「月明かりに舞い踊る美しき野獣よ!紅き尾を揺らす獣よ!月の引力により渦巻きて新たなる力と生まれ変わらん!融合召喚!現れ出でよ!月光の原野で舞い踊るしなやかなる野獣!月光舞豹姫(ムーンライト・パンサー・ダンサー)!!」

 

 

月光舞豹姫

融合・効果モンスター

星8/闇属性/獣戦士族/攻2800/守2500

「月光舞猫姫」+「ムーンライト」モンスター

このカードは上記のカードを融合素材にした融合召喚でのみエクストラデッキから特殊召喚できる。

(1):このカードは相手の効果では破壊されない。

(2):1ターンに1度、自分メインフェイズ1に発動できる。

このターン、相手モンスターはそれぞれ1度だけ戦闘では破壊されず、

このカードは全ての相手モンスターに2回ずつ攻撃できる。

(3):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時に発動する。

このカードの攻撃力はバトルフェイズ終了時まで200アップする。

 

 

長い爪を振り回し、美しき脚を見せながらセレナのフィールドに現れる。

 

セレナ「融合素材となった月光紅狐の効果によってブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネの攻撃力はゼロになる!私の攻撃力を奪った仕返しだ!」

クロウ「その攻撃力あげたの俺のカードだけどな…。」

セレナ「そんなのは知るか!月光舞豹姫の効果発動!月光舞豹姫は相手モンスターに二度攻撃が出来る!二度の攻撃が決まればお前のライフは尽きる!バトルだ!月光舞豹姫でブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネに攻撃!」

 

月光舞豹姫が飛び上がり爪によってブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネを破壊しようとした時、クロウは光り輝けし闇の効果を発動させる。

 

クロウ「光り輝けし闇の効果を忘れたか!月光舞豹姫とセイントルネを墓地へ!」

セレナ「見え透いた永続罠の対処をしてないとでも思ったか!墓地の月光紅狐の効果により月光舞豹姫を対象にした効果の発動を無効にし、お互いに1000ポイントライフを回復させる!」

 

クロウLP3900→4900

セレナLP1200→2200

 

セレナ「攻撃は続行だ!行け、月光舞豹姫!」

 

月光舞豹姫の左手の爪によってブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネは攻撃力0の状態で攻撃を食らう。

 

クロウLP4900→2100

 

クロウ「ぐ…!」

セレナ「これで終わりだ!」

 

今度は月光舞豹姫の右手の爪が怪しく光る。ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネに向けてまっすぐ突き刺そうとしていた。




光り輝けし闇(オリジナルカード)
永続罠
(1):自分フィールドに存在する闇属性Sモンスターが
攻撃対象に選択された時、相手フィールド上の
モンスター1体を選択し発動できる。
自分のフィールド上のモンスター1体と
選択したモンスターを墓地へ送る。
(2):(1)の効果を発動したターンの
次のスタンバイフェイズ時に発動する。
(1)の効果で墓地へ送られたモンスターをそれぞれ特殊召喚する。
この効果で特殊召喚された相手モンスターの攻撃力は
元々の攻撃力の倍となる。

ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネ(オリジナルカード)
シンクロ・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守1600
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
「ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネ」の(2)の効果は
1ターンに1度しか発動できず、発動したターン自分は直接攻撃を行えない。
(1):このカードのカード名は、
フィールド・墓地に存在する限り「ブラックフェザー・ドラゴン」として扱う。
(2):自分のメインフェイズに元々の攻撃力と異なる攻撃力を持つ
相手フィールド上のモンスターを対象に発動できる。
対象のモンスターの攻撃力を元々の攻撃力にする。
その後変化した数値分、このモンスターの攻撃力を上げる。


短編 エラーカード?
-遊勝塾 デニスの部屋-
デニスはスタンダード次元用デュエルディスクで通信をとっていた。

デニス「はい、指示通り僕は残るつもりです。……はい、そちらは大変みたいですね。……ははっ、遊矢よりもアグレッシブなわけですね。……もちろんです、すべては世界のためですから。では。」

デニスは通信を切ると押し入れの中から融合次元用デュエルディスクを取り出した。

デニス「僕も本気出さなきゃいけなくなりそうだな、ごめんよEmたち。」

そう言うと融合次元用デュエルのデッキの数枚をスタンダード次元用デュエルディスクに入っているデッキに差し込む。

デニス「いつもは手加減してるんだしこれ入れればパワーアップになるよな~。あ、あと零児からこれ、貰ってたんだった。」

ポケットから取り出したのはEmヒグルミ。

デニス「一回やってみたかったんだよなぁ~。僕はスケール5のEmヒグルミでペンデュラムスケールをセッティング!」
「エラーカード!使用不能!」
デニス「あれれ、じゃあアカデミアのデュエルディスクで…。僕はペンデュラムスケールをセッティング!」
「エラーカード!使用不能!」
デニス「んも~!後で零児に文句言わなきゃね!まったく!」

デニスは融合次元用のデュエルディスクを押し入れの奥にしまい、部屋を出ていった。

終わり


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第19話「クロウが信じるもの」

-4ターン目-

セレナのモンスター 月光舞豹姫が攻撃力0となっているクロウのモンスター ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネに襲い掛かる。

 

月光舞豹姫

融合・効果モンスター

星8/闇属性/獣戦士族/攻2800/守2500

「月光舞猫姫」+「ムーンライト」モンスター

このカードは上記のカードを融合素材にした融合召喚でのみエクストラデッキから特殊召喚できる。

(1):このカードは相手の効果では破壊されない。

(2):1ターンに1度、自分メインフェイズ1に発動できる。

このターン、相手モンスターはそれぞれ1度だけ戦闘では破壊されず、

このカードは全ての相手モンスターに2回ずつ攻撃できる。

(3):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時に発動する。

このカードの攻撃力はバトルフェイズ終了時まで200アップする。

 

ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネ(オリジナルカード)

シンクロ・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守1600

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

「ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネ」の(2)の効果は

1ターンに1度しか発動できず、発動したターン自分は直接攻撃を行えない。

(1):このカードのカード名は、

フィールド・墓地に存在する限り「ブラックフェザー・ドラゴン」として扱う。

(2):自分のメインフェイズに元々の攻撃力と異なる攻撃力を持つ

相手フィールド上のモンスターを対象に発動できる。

対象のモンスターの攻撃力を元々の攻撃力にする。

その後変化した数値分、このモンスターの攻撃力を上げる。

 

 

この攻撃が決まればクロウのライフは尽きる。しかしフレンドシップカップ常連出場者であった鉄砲玉のクロウはタダでは倒れない。

 

クロウ「俺はセイントルネを墓地へ送ることで手札のBF-桎梏のカゲマルを特殊召喚!」

 

 

BF-桎梏のカゲマル(オリジナルカード)

チューナー・効果モンスター

星5/闇属性/鳥獣族/攻1400/守2000

「BF-桎梏のカゲマル」の(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできない。

(1):自分フィールドに存在する闇属性Sモンスターをリリースすることで、

このカードは手札から特殊召喚できる。

この効果は相手のターンにも使うことが出来る。

(2):このカードをS素材にする場合、

エクストラデッキからSモンスターをS召喚する代わりに

墓地に存在するSモンスターをS召喚扱いで特殊召喚する。

(3):このカードは戦闘では破壊されない。

 

クロウは桎梏のカゲマルを守備表示で特殊召喚した。月光舞豹姫は戦闘を行うも桎梏のカゲマルは戦闘による破壊を無効にするため、セレナのバトルフェイズは終了する。

 

セレナ「私はターンエンド!」

 

-5ターン目-

クロウ「俺のターン、ドロー!永続罠 ファントムブラックを発動!」

 

 

ファントムブラック(オリジナルカード)

永続罠

(1):墓地から特殊召喚された自分フィールド上の

Sモンスターが攻撃・効果対象に指定された場合、

このカードに黒羽カウンターを1つ乗せる。

(2):自分フィールドに存在する黒羽カウンターを

1つ取り除いて発動できる。

自分の墓地から「BF」チューナーを

1枚選択し手札に加える。

(3):墓地から特殊召喚された自分フィールドに存在するSモンスターは

1ターンに1度、戦闘・効果で破壊されない。

 

 

クロウ「そして俺はBF-熱風のギブリを召喚!」

 

 

BF-熱風のギブリ

効果モンスター

星3/闇属性/鳥獣族/攻 0/守1600

(1):相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。

このカードを手札から特殊召喚する。

(2):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。

このカードの元々の攻撃力・守備力をターン終了時まで入れ替える。

 

 

黒と赤の体を揺らして熱風のギブリが召喚された。クロウは右手を大きく掲げてフレンドシップカップでのデュエルを思い出す。

 

クロウ「鉄砲玉のクロウ様の技 ファントムシンクロ…こいつを見てガキ共は喜んでくれていた。それを今お前にも見せてやる!レベル3の熱風のギブリにレベル5の桎梏のカゲマルをチューニング!桎梏のカゲマルがシンクロ素材となる場合、墓地のモンスターをシンクロ召喚する!」

セレナ「墓地のシンクロモンスターを!?」

クロウ「黒き旋風よ、罪深き思いをいだきその全てを力に変えよ!ファントムシンクロ!再び舞い降りろ、レベル8!ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネ!」

 

墓地からのシンクロ召喚 ファントムシンクロを行い、ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネは復活した。永続魔法 ファントムブラックの効果によって墓地から特殊召喚されたシンクロモンスターは1ターンに1度戦闘・効果で破壊されない盤石なカードへと変わる。

 

クロウ「バトルだ!セイントルネで月光舞豹姫を攻撃!セイントルネと月光舞豹姫の攻撃力は共に2800!しかしファントムブラックの効果でセイントルネは破壊されない!行け!ブラック・オーブ・インパクト!」

 

両翼が赤く光ると共にブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネの放った旋風が月光舞豹姫を襲う。

 

セレナ「く…!罠発動!月光輪廻舞踊(ムーンライト・リンカネーション・ダンス)!」

 

 

月光輪廻舞踊

通常罠

「月光輪廻舞踊」は1ターンに1枚しか発動できない。

(1):自分フィールドのモンスターが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

デッキから「ムーンライト」モンスターを2体まで手札に加える。

 

 

セレナ「デッキから月光白兎(ムーンライト・ホワイト・ラビット)月光蒼猫(ムーンライト・ブルー・キャット)を加える!」

 

 

月光白兎

効果モンスター

星2/闇属性/獣戦士族/攻 800/守 800

(1):このカードが召喚に成功した時、「月光白兎」以外の

自分の墓地の「ムーンライト」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。

(2):1ターンに1度、このカード以外の自分フィールドの「ムーンライト」カードの数まで、

相手フィールドの魔法・罠カードを対象として発動できる。

そのカードを持ち主の手札に戻す。

 

月光蒼猫

効果モンスター

星4/闇属性/獣戦士族/攻1600/守1200

「月光蒼猫」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが特殊召喚に成功した場合、

「月光蒼猫」以外の自分フィールドの「ムーンライト」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで元々の攻撃力の倍になる。

(2):フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

デッキから「ムーンライト」モンスター1体を特殊召喚する。

 

 

クロウ「俺はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-6ターン目-

セレナ「一見完璧なファントムシンクロのコンボ!だがそれを崩すのはたやすい!まるでお前の行動のすべてを見ているようだ。」

クロウ「なんだと?」

セレナ「自分が面倒を見る子供たちを助けながら他者も助ける。たいそうなことだ!だが他者を助けることで自分の子供たちを今危機に陥れようとしている!」

クロウ「お前たちを助けたのが間違いだったってのか!」

セレナ「そんなことは自分で考えろ!!」

 

理不尽な言い方に言い返すすべもないクロウ。

 

セレナ「私は私が正しいと思ったことのために行動する!私のターン、ドロー!私は手札の月光黒羊の効果発動!」

 

 

月光黒羊

効果モンスター

星2/闇属性/獣戦士族/攻 100/守 600

(1):このカードを手札から捨て、以下の効果から1つを選択して発動できる。

●「月光黒羊」以外の自分の墓地の「ムーンライト」モンスター1体を選んで手札に加える。

●デッキから「融合」1枚を手札に加える。

(2):このカードが融合召喚の素材となって墓地へ送られた場合に発動できる。

「月光黒羊」以外の、自分のエクストラデッキの表側表示の「ムーンライト」Pモンスター

または自分の墓地の「ムーンライト」モンスター1体を選んで手札に加える。

 

 

セレナ「手札に融合を加える!」

 

 

融合

通常魔法

(1):自分の手札・フィールドから、

融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

セレナ「そして月光白兎を召喚!」

 

ウサギ型のモンスターがセレナの場に現れ、杵で地面を叩くことで効果が発動した。

 

セレナ「月光白兎の効果によって墓地の月光黒羊を特殊召喚!さらに月光白兎の効果発動!お前の場の魔法 罠を手札に戻す!私は光り輝けし闇を選択!」

 

 

光り輝けし闇(オリジナルカード)

永続罠

(1):自分フィールドに存在する闇属性Sモンスターが

攻撃対象に選択された時、相手フィールド上の

モンスター1体を選択し発動できる。

自分のフィールド上のモンスター1体と

選択したモンスターを墓地へ送る。

(2):(1)の効果を発動したターンの

次のスタンバイフェイズ時に発動する。

(1)の効果で墓地へ送られたモンスターをそれぞれ特殊召喚する。

この効果で特殊召喚された相手モンスターの攻撃力は

元々の攻撃力の倍となる。

 

 

クロウ「ここで永続罠 タイラント・ウィングを発動!」

 

 

タイラント・ウィング

通常罠

(1):フィールドのドラゴン族モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。

このカードを攻撃力・守備力400アップの装備カード扱いとして、そのモンスターに装備する。

(2):このカードの効果でこのカードを装備したモンスターは、

1度のバトルフェイズ中に2回までモンスターに攻撃できる。

(3):このカードの効果でこのカードを装備したモンスターが

相手モンスターを攻撃したターンのエンドフェイズに発動する。

このカードを破壊する。

 

 

クロウ「セイントルネの攻撃力を3200にする!そしてファントムブラックの効果によってセイントルネが効果対象になったことで黒羽カウンターを1つ乗せる!」

セレナ「カウンターをここで乗せただと?」

クロウ「まだまだ!黒羽カウンターを1つ取り除いて墓地から桎梏のカゲマルを手札に加えるぜ!」

 

このターン、3200のブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネを乗り越えなくては次のターン、タイラント・ウィングによって2回攻撃が可能のブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネにセレナは敗北する。例えブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネを攻略できる手があったとしてもたった今手札に加えられた桎梏のカゲマルによってサクリファイ・エスケープされてしまうのだ。

 

セレナ「笑止。そんなもので私がひるむとでも思ったか!」

クロウ「ほう、これを潜り抜けられるってか!」

セレナ「私は魔法カード 月光香を発動!」

 

 

月光香

通常魔法

(1):自分の墓地の「ムーンライト」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

(2):墓地のこのカードを除外し、手札を1枚捨てて発動できる。

デッキから「ムーンライト」モンスター1体を手札に加える。

 

 

セレナ「甦れ!月光舞豹姫!」

 

再び長い爪を振り回して月光舞豹姫が復活する。

 

セレナ「魔法カード融合を発動!フィールドの月光舞豹姫、月光白兎、月光黒羊を融合!月光の原野で舞い踊るしなやかなる野獣よ!月光に映え躍動する兎よ!漆黒の闇に潜む獣よ!月の引力により渦巻きて新たなる力と生まれ変わらん!融合召喚!現れ出でよ!月光の原野の頂点に立って舞う百獣の王!月光舞獅子姫(ムーンライト・ライオ・ダンサー)!!」

 

 

月光舞獅子姫

融合・効果モンスター

星10/闇属性/獣戦士族/攻3500/守3000

「月光舞豹姫」+「ムーンライト」モンスター×2

このカードは上記のカードを融合素材とした融合召喚でのみ特殊召喚できる。

(1):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。

(2):このカードは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。

(3):1ターンに1度、このカードがモンスターを攻撃したダメージステップ終了時に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊する。

 

 

仮面をつけた獅子型の獣人が刀剣を振り回しセレナのフィールドで舞い踊る。やがて仮面が割れると美しい顔を見せてポーズをとった。

 

クロウ「さらなる融合召喚!さらに攻撃力3500だと!?」

セレナ「月光舞獅子姫は1度のバトルフェイズで2度攻撃が出来る!」

 

クロウ(よし、たとえセイントルネが攻撃対象にされてもファントムブラックの効果で破壊を無効にできる。その後また桎梏のカゲマルでサクリファイスエスケープすれば耐えられるぜ!)

 

セレナ「バトルだ!月光舞獅子姫でブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネに攻撃!」

クロウ「ファントムブラックの効果によって1ターンに1度、セイントルネの破壊を無効にできる!」

セレナ「だがダメージは受けてもらうぞ!」

クロウ「ぐ…!」

 

クロウLP2100→1800

 

セレナ「月光舞獅子姫の効果発動!戦闘後、相手フィールド場の特殊召喚されたモンスターすべてを破壊する!」

クロウ「なんだと!?」

セレナ「ファントムブラックの破壊無効は1ターンに1度、桎梏のカゲマルの効果はダメージステップ中には発動できない。よってブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネは破壊される!」

 

黒い羽根をまき散らしながらブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネは粉砕された。クロウには残された手はなく、舞う黒い羽根はむなしく床に落ちるとともに消え去った。

 

セレナ「月光舞獅子姫でダイレクトアタック!!」

クロウ「ぐあああ!!」

 

クロウLP1800→0

 

クロウの敗北と共にリアルソリッドビジョンが消えていく。セレナはデュエルディスクのカード化ボタンを押そうとするが、その手を止めた。

 

セレナ「いつもの癖でやってしまいそうになったな。遊勝に止められたのだった。」

クロウ「へぇ、勝気なお前があの遊勝って人の言う事は聞くんだな。」

セレナ「『カード化したいのであればすればいいし、そうでないならしない方がいい』と言われただけだ。私は別にお前をカード化したいわけでもないし、することでアカデミアのためになるとは思わない。私がそう考えたからそうするのだ。」

クロウ「自分で考えたから…か。」

セレナ「お前も自分が考えたことを実践すれば今回みたいな無様なデュエルは二度としないだろう。」

クロウ「気が付いてたか…。」

 

クロウもデュエルの途中で不調である事を察していた。驟雨のライキリによる破壊などを忘れ、全体的に穴のあるデュエルをしてしまった。集中できていない証である。失笑するクロウのトランシーバーに通信が入る。

 

クロウ「お前ら!大丈夫か!?」

砲丸流の子供「うん!道場はデュエルチェイサーたちに壊されちゃったけど何とか逃げ切って全員無事だよ!」

クロウ「そうか…よかった…。」

砲丸流の子供「クロウは俺たちを気にしないでクロウが信じるもののために戦ってくれよ!俺はそんなクロウが見たくて弟子になってるんだぜ?」

クロウ「お前ら……ありがとうよ…見てろ、鉄砲玉のクロウ様、これからロジェに一泡吹かせてやっからよ!」

 

クロウはトランシーバーを握りしめた。

 

クロウ(お前らは俺が守ってやらなくちゃいけないほど弱くなくなってたんだな、ありがとよ。俺もセレナや”アイツ”のように俺の信じるもののために戦うぜ。)

 

クロウの目には弟子を自分に託し消えていった彼の姿が映っていた。

 

-治安維持局内通路-

ユーゴと遊勝はロジェの部屋へ向かって駆けていく。吹き抜けを中心に上へ上へと坂を登っていた。

 

ユーゴ「くっそ!Dホイールもってくりゃこんな疲れなかったのに~!」

遊勝「それにDホイールに詰めた食べ物も持ってきたからな、体力が奪われるのは仕方ない。」

ユーゴ「おっさんほんとに疲れてる?」

 

遊勝は全く息が上がらず同じペースで走っていた。ユーゴはもうついていけていない。

 

ユーゴ「あー、どこまで登るんだ!」

遊勝「ユーゴ、よく見るんだ、出口だ。」

 

ユーゴが立ち止まろうとしたところには扉がある。そこを開けると部屋と言うには巨大すぎる空間が広がっていた。

 

-サーキット-

遊勝「これは…!」

ユーゴ「サーキットだ!こりゃでけえ!フレンドシップカップで使うとこばりだぜ!」

??「待っていたぞ。」

 

サーキットの中心にがたいのいい男が立っている。

 

遊勝「君は?」

セルゲイ「俺はセルゲイ…。」

 

-治安維持局内通路-

クロウは自分のDホイール ブラック・バードをサーキットに向かって走らせていた。後ろにはメットを被ったセレナも振り落とされぬようクロウにしがみついている。

 

セレナ「おい、飛ばしすぎじゃないか?」

クロウ「ちゃんと捕まってろ!すぐユーゴたちを助けなきゃいけねえ!」

セレナ「どういうことだ?」

クロウ「この先にはサーキットがある。そこでセルゲイっていう決闘者がユーゴたちを倒すために待ってる。そいつはかなりやべえ奴だ。」

セレナ「そこまで強いのか?」

クロウ「あぁ、奴はロジェとドクトルっていうアカデミアの科学者によって改造されたサイボーグだ。元はヒールとしてライディングデュエルの世界で人気だったんだが、ロジェの政策に反対して捕まったことで改造されちまったって話だ。もう今は元の人格はねえそうだ。」

セレナ「何というやつだ…。」

 

クロウはさらにアクセルを回し、坂を上っていった。

 

-サーキット-

セルゲイ「俺をライディングデュエルで倒せばここを通そう。」

遊勝「いいだろう、私が行こう。」

ユーゴ「おっさん、ライディングデュエルできんのか?」

遊勝「ライディングデュエルは運動神経、動体視力、反射神経、集中力、直感力その全てを兼ね備えなければ頂点を極められない究極のアクションデュエルだ。それに挑戦できるなんてすばらしいじゃないか。」

ユーゴ「それ出来ないってことじゃねえか!」

遊勝「まぁ私に任せておけ。」

セルゲイ「Dホイールは用意してある。」

 

無表情のままセルゲイは自分のDホイールに跨った。遊勝もその隣のDホイールに乗り込む。乗り込んでしばらくすると前方に設置されたシグナルが点滅を始める。

 

ユーゴ「ライディングデュエル…」

 

3つ目の点滅で二人は一気にスタートを切った。

 

ユーゴ「アクセラレーション!!」

 

遊勝・セルゲイ「「デュエル!!」」




ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネ(オリジナルカード)
シンクロ・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守1600
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
「ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネ」の(2)の効果は
1ターンに1度しか発動できず、発動したターン自分は直接攻撃を行えない。
(1):このカードのカード名は、
フィールド・墓地に存在する限り「ブラックフェザー・ドラゴン」として扱う。
(2):自分のメインフェイズに元々の攻撃力と異なる攻撃力を持つ
相手フィールド上のモンスターを対象に発動できる。
対象のモンスターの攻撃力を元々の攻撃力にする。
その後変化した数値分、このモンスターの攻撃力を上げる。

BF-桎梏のカゲマル(オリジナルカード)
チューナー・効果モンスター
星5/闇属性/鳥獣族/攻1400/守2000
「BF-桎梏のカゲマル」の(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできない。
(1):自分フィールドに存在する闇属性Sモンスターをリリースすることで、
このカードは手札から特殊召喚できる。
この効果は相手のターンにも使うことが出来る。
(2):このカードをS素材にする場合、
エクストラデッキからSモンスターをS召喚する代わりに
墓地に存在するSモンスターをS召喚扱いで特殊召喚する。
(3):このカードは戦闘では破壊されない。

ファントムブラック(オリジナルカード)
永続罠
(1):墓地から特殊召喚された自分フィールド上の
Sモンスターが攻撃・効果対象に指定された場合、
このカードに黒羽カウンターを1つ乗せる。
(2):自分フィールドに存在する黒羽カウンターを
1つ取り除いて発動できる。
自分の墓地から「BF」チューナーを
1枚選択し手札に加える。
(3):墓地から特殊召喚された自分フィールドに存在するSモンスターは
1ターンに1度、戦闘・効果で破壊されない。


光り輝けし闇(オリジナルカード)
永続罠
(1):自分フィールドに存在する闇属性Sモンスターが
攻撃対象に選択された時、相手フィールド上の
モンスター1体を選択し発動できる。
自分のフィールド上のモンスター1体と
選択したモンスターを墓地へ送る。
(2):(1)の効果を発動したターンの
次のスタンバイフェイズ時に発動する。
(1)の効果で墓地へ送られたモンスターをそれぞれ特殊召喚する。
この効果で特殊召喚された相手モンスターの攻撃力は
元々の攻撃力の倍となる。

短編 権現坂の進む道
-LDS校舎内-
権現坂「ムムム…。」
沢渡「ん?どうしたんだよ、権現坂。」
権現坂「ペンデュラム召喚は遊矢に習ったのだが、それからどのようにすれば進化できるか考えているのだ。」
沢渡「俺が教えてやろうかぁ?」
権現坂「お前も遊矢にペンデュラム召喚を習ったばかりだろうが!それに俺よりも理解が遅かった!」
沢渡「何をぉ!くそぉ~~!俺はペンデュラム召喚をきわめて遊矢なんて簡単に抜かしてやるぜ!!」
権現坂「ムムム…俺の不動のデュエルに合う召喚法は…。」

-シンクロ次元サーキット-
ユーゴ「クッシュン!あー、誰か噂したか!?そんなことよりおっさん頑張れ!!」

終わり


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第20話「デュエリストクラッシャー」

-サーキット-

二人のDホイールは加速していく。ライディングデュエルにおいて最初のカーブを曲がり切ったものが先に先攻を取ることが出来る。セルゲイのDホイールは戦車のごとき重量級の専用Dホイールを乗りこなすもスピードが出ることはなく、遊勝の乗ったDホイールが先にカーブを曲がり切った。

 

-1ターン目-

遊勝「私のターン!私はモンスターをセットしターンエンド!」

 

-サーキット観客席-

ユーゴ「はぁ!それだけ!?大丈夫かよ、おっさん…。」

 

-2ターン目-

セルゲイ「俺のターン、ドロー…。俺は地縛囚人Oriental Nova(オリエンタル・ノヴァ)を召喚。」

 

 

地縛囚人Oriental Nova(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/闇属性/悪魔族/攻1600/守1600

(1):このカードが墓地から

特殊召喚に成功した場合に発動できる。

デッキから「融合」カードを

1枚選択して手札に加える。

 

 

鷺の形を模した地上絵のようなモンスターが青い体のラインを光らせてセルゲイの走行に合わせたスピードで飛行しつつ召喚された。

 

セルゲイ「バトル、地縛囚人Oriental Novaでセットモンスターを攻撃!」

 

セットモンスターに向けて急降下する地縛囚人Oriental Nova。遊勝のセットモンスターが反転し、EMインコーラスが現れた。

 

 

EMインコーラス

ペンデュラム・効果モンスター

星3/風属性/鳥獣族/攻 500/守 500

【Pスケール:青2/赤2】

(1):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに「EMインコーラス」以外の

「EM」カード、「魔術師」カード、「オッドアイズ」カードの内、

いずれかが存在する場合に発動できる。

このカードのPスケールはターン終了時まで7になる。

【モンスター効果】

(1):このカードが戦闘で破壊された場合に発動できる。

デッキからPモンスター以外の「EM」モンスター1体を特殊召喚する。

 

 

遊勝「鳥同士の戦いか、しかし私のインコーラスの方が君の地縛囚人Oriental Novaより守備力が劣ってるため破壊されてしまう!」

 

遊勝の言った通り、EMインコーラスは破壊されるも、効果が発動する。と同時にEMインコーラスはペンデュラムであることからエクストラデッキに送られるが、誰もそれに気が付く様子は見られない。

 

遊勝「インコーラスはフィールドから去る時、デッキからEMを呼び出す!さぁ出番だ、世界中のアクションデュエリストを虜にしたモンスター界のエンターテイナー EMスカイ・マジシャン!」

 

 

EMスカイ・マジシャン

効果モンスター

星7/風属性/魔法使い族/攻2500/守2000

「EMスカイ・マジシャン」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):1ターンに1度、自分が魔法カードを発動した場合に発動する。

このカードの攻撃力は300アップする。

(2):自分フィールドの永続魔法カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを持ち主の手札に戻す。

その後、手札から「魔術師」永続魔法カード1枚を発動できる。

この効果は相手ターンでも発動できる。

(3):表側表示のこのカードがフィールドから離れた場合、

フィールドのカード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

 

 

遊勝の相棒でありエースモンスター EMスカイ・マジシャンが姿を現した。ポーズを決めた瞬間、遊勝のDホイールから煙が噴き出す。

 

遊勝「これは…!」

 

やがて発火し、数秒もたたないうちに爆破が起きた。爆発によって遊勝のDホイールは大破し、部品の一部がサーキットに散らばる。

 

-サーキット観客席-

ユーゴ「おっさん!!ど…どういうことだよ!」

??「フッフッフ…間抜けめ!」

 

突然サーキットに設置された液晶にロジェの顔が映し出される。

 

ロジェ「榊遊勝!!私が用意した自爆Dホイールにまんまと乗るとは!フフフ!」

ユーゴ「ロジェ!てめえ卑怯だぞ!!」

ロジェ「引っ掛かる貴様らが悪いのだぁ!それに人は消えゆく瞬間が美しいのだ!榊遊勝もさぞかし喜んでいるだろう!」

 

-サーキット-

??「エンターテインメントにおいてアクシデントは大好物!確かに喜ばせてもらったよ!」

 

煙の中からEMスカイ・マジシャンに捕まった遊勝が姿を現した。

 

ロジェ「何!?」

遊勝「だが人を傷つけるアクシデントはただの事故に過ぎない。君を許すわけにはいかないな。」

ロジェ「おのれ…セルゲイ!奴を壊してしまえ!今のお前は私と同じヴァンダリズムを求める者!壊すのだ!!」

セルゲイ「了解…。俺はカードを1枚セットしターンエンド。」

 

-3ターン目-

遊勝「私のターン、ドロー!私は手札から永続魔法 魔術師の左手を発動!」

 

 

魔術師の左手

永続魔法

(1):1ターンに1度、自分フィールドに魔法使い族モンスターが存在する場合、

相手が発動した罠カードの効果を無効にし破壊する。

 

 

巨大な手が遊勝の魔法罠ゾーンに出現した。

 

遊勝「これで罠カードの対策は万全!バトルだ!EMスカイ・マジシャンで地縛囚人Oriental Novaを攻撃!」

 

EMスカイ・マジシャンは遊勝と手を取り合ったまま攻撃を仕掛ける。セルゲイは何のモーションも起こすことなく地縛囚人Oriental Novaの破壊と共にダメージを受けた。

 

セルゲイLP4000→3100

 

セルゲイ「ウウウ…フフッ耐えたぞ…。」

 

ダメージを受けたセルゲイは無表情から少し笑みを浮かべるようになる。

 

遊勝「? 私はターンエンド!」

 

-4ターン目-

セルゲイ「俺のターン、フフ…ドロー!俺は手札から地縛囚人Malachite Nova(マラカイト・ノヴァ)を召喚!」

 

 

地縛囚人Malachite Nova(オリジナルカード)

チューナー・効果モンスター

星4/闇属性/悪魔族/攻1600/守1600

(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。

墓地に存在する「地縛囚人」モンスター1体を

選択し特殊召喚する。

 

 

手のような姿で緑色のラインが体を彩る地縛囚人モンスターがセルゲイの場に新しく召喚された。

 

セルゲイ「地縛囚人Malachite Novaの効果!墓地の地縛囚人Oriental Novaを特殊召喚!そして地縛囚人Oriental Novaの効果発動!手札に魔法カード 融合を加える。」

 

 

融合

通常魔法

(1):自分の手札・フィールドから、

融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

遊勝「来たな、融合。」

セルゲイ「俺は魔法カード 融合を発動!」

遊勝「EMスカイ・マジシャンのモンスター効果発動!魔術師の左手を手札に戻し、永続魔法 魔術師の右手を発動させる!」

 

 

魔術師の右手

永続魔法

(1):1ターンに1度、自分フィールドに魔法使い族モンスターが存在する場合、

相手が発動した魔法カードの効果を無効にし破壊する。

 

 

魔法罠ゾーンにあった左手は天へ消えていくと同じ位置から右手が降り、その効果が強制的に発動する。

 

遊勝「魔術師の右手の効果によって融合は無効となる!残念だったね。だがまだ手はあるんだろ?手だけにね!」

 

遊勝は魔術師の右手を手で指しながらセルゲイに冗談を言うもニヤニヤしているだけで反応はしない。

 

ロジェ「その通り!融合などブラフだ!」

遊勝「ロジェ、君は彼に洗脳手術を施したね?」

ロジェ「フフフ、それだけではない!私とドクトルによってセルゲイは肉体も改造され、デュエリストクラッシャー セルゲイはサイボーグへと生まれ変わったのだ!」

 

-サーキット観客席-

ユーゴ「デュエリストクラッシャー?…思い出した!数年前までフレンドシップカップのヒールとして活躍してたセルゲイじゃねえか!俺は好きじゃなかったけど一部じゃ人気があった!」

ロジェ「彼は私の政策に最後まで反対し我がアカデミア兵を使い物にならなくしてくれた。さすがはデュエリストクラッシャーと呼ばれただけある。私のプログラムとドクトルの改造で彼は我が忠実な僕へと昇華したのだ!」

 

-サーキット-

遊勝「その洗脳技術の賜物がパラサイト・フュージョナーというわけか。」

ロジェ「ご名答!」

遊勝「技術は人を苦しめるためにあるのではない。ますます君を許すことは出来ないな。」

ロジェ「何とでも言うがいい!セルゲイに壊されてしまえ!!やれセルゲイ!」

 

ロジェは声を張り上げてセルゲイに命令するとセルゲイは興奮したように手札の魔法カードを発動させた。

 

セルゲイ「俺は魔法カード 異界共鳴シンクロ・フュージョンを発動!」

 

 

異界共鳴シンクロ・フュージョン(アニメ効果)

通常魔法

①:自分フィールドから、

Sモンスターカードによって決められたS素材モンスターであり、

また融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターでもある

一組のモンスターを墓地へ送り、

そのSモンスター1体と融合モンスター1体を

エクストラデッキからそれぞれS召喚・融合召喚する。

 

 

セルゲイ「レベル4の地縛囚人Oriental Novaにレベル4の地縛囚人Malachite Novaをチューニング!シンクロ召喚!レベル8 地縛戒隷(かいれい)Chrome Nova(クロム・ノヴァ)!!」

 

 

地縛戒隷Chrome Nova(オリジナルカード)

シンクロ・効果モンスター

星8/闇属性/悪魔族/攻2000/守2800

「地縛」チューナー+チューナー以外の「地縛」モンスター1体以上

(1):自分のライフを任意の数値払うことで発動できる。

フィールドに存在するこのモンスターの

守備力がその数値分上がる。

(2):このモンスターが破壊された時に発動する。

自分フィールドに「地縛トークン」(悪魔族・闇・星1・攻/守0)

1体を守備表示で特殊召喚する。

このトークンは戦闘で破壊されず相手の効果を受けない。

「地縛トークン」がフィールドに存在する限り

自分はトークン以外のモンスターを特殊召喚できない。

 

 

ペリカンの形を模した黄色のラインが入ったモンスターがセルゲイの場にシンクロ召喚され、その後空中に浮かぶ地縛囚人Oriental Novaと地縛囚人Malachite Novaが融合を始める。

 

セルゲイ「地に縛られし混沌の鳥類よ!地に縛られし暗黒の手腕よ!神秘の渦で1つとなりて、新たな力と姿を見せよ!融合召喚!現れ出でよ レベル8 地縛戒隷Mandarin Nova(マンダリン・ノヴァ)!」

 

 

地縛戒隷Mandarin Nova(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星8/闇属性/悪魔族/攻2800/守2000

「地縛」モンスター×2

(1):自分のライフを任意の数値払うことで発動できる。

フィールドに存在するこのモンスターの

攻撃力がその数値分上がる。

(2):このモンスターが破壊された時に発動する。

自分フィールドに「地縛トークン」(悪魔族・闇・星1・攻/守0)

1体を守備表示で特殊召喚する。

このトークンは戦闘で破壊されず相手の効果を受けない。

「地縛トークン」がフィールドに存在する限り

自分はトークン以外のモンスターを特殊召喚できない。

 

 

続いて犬の形をした地縛戒隷Mandarin Novaがオレンジのラインを光らせながら融合召喚された。

 

ロジェ「私の編み出したシンクロと融合を同時に使うという戦術!セルゲイにはそれが可能なのだ!!ライディングデュエルにおいて決闘者が地に着いた瞬間、決着がつく!さっさと忌まわしきモンスターから落ちるがいい!!やれぇセルゲイィ!」

セルゲイ「俺はライフを1700払い地縛戒隷Mandarin Novaの効果発動ゥゥ!オオフゥウウウ…。」

 

セルゲイLP3100→1400

 

セルゲイは気持ちよさそうな顔をしながらダメージを受け、地縛戒隷Mandarin Novaの効果を発動した。これによって地縛戒隷Mandarin Novaの攻撃力は2800+1700で4500となる。このモンスターによってEMスカイ・マジシャンが攻撃を受ければ遊勝へのダメージは2000。そして地縛戒隷Chrome Novaのダイレクトアタックによって遊勝のライフは尽きる。EMスカイ・マジシャンが破壊されることで遊勝がサーキットに落下し敗北させることも出来るが既に興奮状態に陥っているセルゲイがそのような”楽な”敗北を敵に与えるはずがなかった。

 

 

セルゲイ「ンフゥ…ンフゥ…俺は地縛戒隷Mandarin NovaでEMスカイ・マジシャンを攻撃ィィ!」

 

EMスカイ・マジシャンに向かって放たれる攻撃に際し、遊勝は余裕の顔で手札からEMオープニング・アクターの効果を発動した。

 

 

EMオープニング・アクター(オリジナルカード)

効果モンスター

星3/風属性/魔法使い族/攻 0/守 0

(1):相手モンスターの攻撃宣言時、このモンスターを特殊召喚できる。

(2):フィールドにこのカードが存在する場合、

相手はこのカードにしか攻撃できない。

(3):このカードは戦闘では破壊されない。

 

 

遊勝「さぁ私のエンタメ劇場の始まりだ!まずはオープニング・アクトを彼に頼もう!EMオープニング・アクターの効果により守備表示で特殊召喚!攻撃はこのモンスターが請け負うよ。」

 

地縛戒隷Mandarin Novaの攻撃が猛獣を寄せる布を持ったEMオープニング・アクターの元へ向きが変わる。それを手にした布で受けると、あっという間に攻撃は消え去った。

 

-サーキット観客席-

ユーゴ「すげえ!1ショットキルをたった1枚のカードで回避しやがった!!」

ロジェ「おのれ…さすがはプロフェッサーの元友人とでも言っておこうか。」

 

ロジェは悔しそうな顔を画面いっぱいにして表示させるも、すぐに元の冷静な表情へと戻した。

 

ロジェ「だがセルゲイの地縛モンスターたちをそう簡単に倒せまい。」

 

-サーキット-

セルゲイ「俺はターンエンド!」

遊勝「私のエンタメ劇場が始まったからにはセルゲイ君、君には是非笑顔になってもらおう。始めるぞ、私のターンを!」

 

-エクシーズ次元 アカデミア エクシーズ次元支部-

エクシーズ次元のハートランドがあった付近にアカデミア エクシーズ次元支部は設置されていた。かつてはエクシーズ次元派遣軍と呼ばれエクシーズ次元侵攻を実施していたが、今となってはエクシーズ次元の対アカデミア組織 レジスタンスの残党狩りをするためだけの支部へと変わっていた。精鋭たちはアカデミア本部へ帰還し、訓令兵が初めての実戦の場として今の残党狩りを行う演習場としての役割も果たしていることからエクシーズ次元支部はアカデミアの各支部の中でも弱小に入っていた。

 

-エクシーズ次元支部 総司令官室-

エド「何!?また逃げ出した輩がいたのか!?」

アカデミア兵「はい…レジスタンスの子供に同情しカード化出来なかった者が…。」

エド「ここは本当に腑抜けしかいないな!僕が叩き上げてやろう!」

アカデミア兵「総司令官殿自らが?」

 

エド・フェニックスはアカデミア エクシーズ次元支部総司令官としてこの現状をどうにか打破しなくてはならないと考えていた。

 

エド(いくら訓練場の役割があるとはいえ脱走が二桁に達したのは不味すぎる…このままではレジスタンスたちに隙を突かれ再び戦争になりえない…。)

 

エドは自分の右手が震えるのを感じ、自らの左手で押さえた。

 

アカデミア兵「総司令官殿?」

エド「何でもない、訓練兵どもを集めておけ!後で僕も行く。」

アカデミア兵「ハッ!」

 

アカデミア兵が去り、エドも準備を整えているとアカデミア本部から通信が入った。待機音が数秒なる中、第一ボタンを閉め終えたエドがボタンを押す。

 

エド「グローリーオンジアカデミア!プロフェッサー、お待たせしました。」

零王「エド、ロジェから先ほど通信が入った。遊勝がシンクロ次元に現れたそうだ。」

 

零王の言葉に一気に冷や汗をかくエド。

 

エド「ど…どういうことですか?奴は確かに私が倒したはず!奴が消えるところを他のアカデミア兵も見ています!」

零王「君はカード化したもののそのカードが谷底へ落ちたと言っていたね。だがどうやら彼はカード化せず別次元へ逃げていたようだ。」

エド「そんな!奴はプロトタイプの次元転送装置でスタンダード次元からエクシーズ次元に移り、そこから次元転送の手段などなかったはずです!確かに私は彼を倒し、人々の目の前から彼を消して見せました!」

 

エドの焦りは徐々に目に見えるようになる。それに気が付いた本人も冷静さを取り戻そうと襟を正した。

 

エド「とにかく榊遊勝が生きていたという事ですね。ならば僕がもう一度彼を倒して見せます。」

零王「その必要はない。ロジェとドクトルの最高傑作が彼と戦うそうだ。生きていたことは喜ばしいことだが、すぐに消されることだろう。」

エド「く…。」

零王「君は遊勝を倒したことを功績にエクシーズ次元支部総司令官に選ばれたのだ。その意味をわかっているな?」

エド「…はい。」

零王「今更人事をどうこうするつもりはない。ただ結果を残してもらわなくては私も困るのだ。頼んだぞ。」

 

零王によって通信は切れた。エドは無意識にデスクに拳を叩きつける。

 

エド(まずいぞ…遊勝が生きていただと…やつはどうやって…。いやそれは問題じゃない。訓練兵どもを使い物にしなくては僕はまた戦地に駆り出されてしまうかもしれない…あの恐ろしい戦地へ…!)

 

恐怖で両手が震えていた。彼にそれを抑える手はもうない。エドは震えが収まるのをデスクの下でしゃがんで待つことしかできなかった。




地縛囚人Oriental Nova(オリジナルカード)
効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族/攻1600/守1600
(1):このカードが墓地から
特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「融合」カードを
1枚選択して手札に加える。

地縛囚人Malachite Nova(オリジナルカード)
チューナー・効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族/攻1600/守1600
(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。
墓地に存在する「地縛囚人」モンスター1体を
選択し特殊召喚する。

地縛戒隷Chrome Nova(オリジナルカード)
シンクロ・効果モンスター
星8/闇属性/悪魔族/攻2000/守2800
「地縛」チューナー+チューナー以外の「地縛」モンスター1体以上
(1):自分のライフを任意の数値払うことで発動できる。
フィールドに存在するこのモンスターの
守備力がその数値分上がる。
(2):このモンスターが破壊された時に発動する。
自分フィールドに「地縛トークン」(悪魔族・闇・星1・攻/守0)
1体を守備表示で特殊召喚する。
このトークンは戦闘で破壊されず相手の効果を受けない。
「地縛トークン」がフィールドに存在する限り
自分はトークン以外のモンスターを特殊召喚できない。

地縛戒隷Mandarin Nova(オリジナルカード)
融合・効果モンスター
星8/闇属性/悪魔族/攻2800/守2000
「地縛」モンスター×2
(1):自分のライフを任意の数値払うことで発動できる。
フィールドに存在するこのモンスターの
攻撃力がその数値分上がる。
(2):このモンスターが破壊された時に発動する。
自分フィールドに「地縛トークン」(悪魔族・闇・星1・攻/守0)
1体を守備表示で特殊召喚する。
このトークンは戦闘で破壊されず相手の効果を受けない。
「地縛トークン」がフィールドに存在する限り
自分はトークン以外のモンスターを特殊召喚できない。

EMオープニング・アクター(オリジナルカード)
効果モンスター
星3/風属性/魔法使い族/攻 0/守 0
(1):相手モンスターの攻撃宣言時、このモンスターを特殊召喚できる。
(2):フィールドにこのカードが存在する場合、
相手はこのカードにしか攻撃できない。
(3):このカードは戦闘では破壊されない。


短編 実戦経験
-LDSリアルソリッドビジョン対応デュエルルーム-
遊矢「俺はアクションマジック 回避を発動!」
黒咲「無駄だ!俺はアクションマジック ノーアクションを発動!アクションカードの発動を無効にする!」
遊矢「なにぃ!」
黒咲「やれ!ライズ・ファルコンッ!ブレイブクロー レボリューションッッ!!」

遊矢LP100→0

遊矢「くそぉ、なんで黒咲はアクションデュエルしたことないのにそんなにアクションカード取るのうまいんだ?」
黒咲「俺は実戦で鍛えられてきたからな。お前たちのように遊びをやっていたのではないから実戦経験が豊富だ。」
遊矢「遊びなんて失礼だな!でも確かにエクシーズ次元では生きるか死ぬかだもんな。」
黒咲「その通り。『このアクションカードを取れなければ死ぬ。』その気持ちさえあれば取れないアクションカードなどないわ!うまくアクションカードを使えないのは貴様の心が弱いからだ!もっと心身ともに鍛えろ!!」

遊矢からユートへ代わる。

ユート「実戦経験豊富?本当か?隼。」
黒咲「ユート!」
ユート「お前その割には体弱いよな。」
黒咲「…。」
ユート「腹筋鍛えておけ。」
黒咲「…!…わかった…。」

最近遊矢をいじめると不機嫌になるユートであった。

終わり


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第21話「紅蓮の悪魔と真の悪魔」

-シンクロ次元 サーキット 5ターン目-

大きなタイヤに巨大なトゲがついたDホイールを走らせて興奮した状態のセルゲイは唇を舌で舐める。

 

遊勝「レディースアンドジェントルメン!榊遊勝のエンタメ劇場、しかとお楽しみあれ!私のターン、ドロー!まず永続魔法 魔術師の左手を発動!」

 

 

 

魔術師の左手

永続魔法

(1):1ターンに1度、自分フィールドに魔法使い族モンスターが存在する場合、

相手が発動した罠カードの効果を無効にし破壊する。

 

 

遊勝「さぁ行くぞ、私はスケール2のEMブランコブラとスケール5のテレグラフ・マジシャンでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

EMブランコブラ

ペンデュラム・効果モンスター

星4/地属性/爬虫類族/攻 300/守1800

【Pスケール:青2/赤2】

(1):1ターンに1度、自分のモンスターが相手に戦闘ダメージを与えた時に発動できる。

相手のデッキの一番上のカードを墓地へ送る。

【モンスター効果】

(1):このカードは直接攻撃できる。

(2):このカードは攻撃した場合、バトルフェイズ終了時に守備表示になる。

 

テレグラフ・マジシャン(オリジナルカード)

ペンデュラム・通常モンスター

星6/炎属性/魔法使い族/攻 500/守 700

【Pスケール:青5/赤5】

テレグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。

(1):自分のメインフェイズ、バトルフェイズに発動できる。

自分フィールド上のXモンスター1体を選択し、

そのモンスターと同じ種族のランクが1つ高い

Xモンスター1体を、選択した自分のモンスターの上に重ねて

X召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

【モンスター情報】

謎の力を使う魔法使い。意識をせずに人の脳へ直接語り掛ける力を悪用しようとする者は少なくない。

 

 

-サーキット観客席-

ユーゴはユーリ戦で見たペンデュラムスケールの発動に驚きを隠せない。

 

ユーゴ「あれってペンデュラム召喚!?やっぱ別次元の召喚法なのか?」

 

-サーキット-

ロジェ「なんだ!?ペンデュラムスケール??」

遊勝「新たな召喚を見てぜひワクワクしてくれ!ペンデュラム召喚!私のしもべのモンスターよ!エクストラデッキよりEMインコーラス!」

 

 

EMインコーラス

ペンデュラム・効果モンスター

星3/風属性/鳥獣族/攻 500/守 500

【Pスケール:青2/赤2】

(1):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに「EMインコーラス」以外の

「EM」カード、「魔術師」カード、「オッドアイズ」カードの内、

いずれかが存在する場合に発動できる。

このカードのPスケールはターン終了時まで7になる。

【モンスター効果】

(1):このカードが戦闘で破壊された場合に発動できる。

デッキからPモンスター以外の「EM」モンスター1体を特殊召喚する。

 

 

EMインコーラスが三羽それぞれのさえずりを聴かせながらペンデュラム召喚された。

 

セルゲイ「???」

遊勝「プログラムにはやはりないようだな。ユーゴに聞く限りユーリは彼とのデュエルでペンデュラム召喚に覚醒したようだからね。」

 

思わずロジェは画面越しに遊勝に疑問を投げかける。

 

ロジェ「なんだ、その召喚法は!ペンデュラム!?」

遊勝「私のテレグラフ・マジシャンが導いた召喚法さ。さぁお次はアカデミアの皆様には恒例の召喚!」

ロジェ「融合まで!?」

遊勝「いいえ、お客様の期待をいい意味で裏切るのがエンタメデュエル!」

セルゲイ「…レベル3のモンスターが2体…。」

 

セルゲイの中のコンピューターが計算に追いついた。

 

遊勝「ご名答!私はレベル3のEMインコーラスとオープニング・アクターでオーバーレイ!」

 

 

EMオープニング・アクター(オリジナルカード)

効果モンスター

星3/風属性/魔法使い族/攻 0/守 0

(1):相手モンスターの攻撃宣言時、このモンスターを特殊召喚できる。

(2):フィールドにこのカードが存在する場合、

相手はこのカードにしか攻撃できない。

(3):このカードは戦闘では破壊されない。

 

 

EMインコーラスとEMオープニング・アクターがオーバーレイネットワークの渦に飲まれていく。

 

遊勝「エクシーズ召喚!ダークフォースのお出ましだ!ランク3 EMイリュージョニスト!」

 

 

EMイリュージョニスト(オリジナルカード)

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/光属性/魔法使い族/攻2000/守 500

「EM」レベル3モンスター×2

EMイリュージョニストの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):1ターンに1度、X素材を1つ取り除いて

フィールドに存在する魔法使い族モンスターを選択し発動できる。

選択したモンスターを破壊し、デッキから「EM」モンスターを

1体選んで自分フィールドに特殊召喚する。

 

 

ロジェ「エクシーズ召喚を決めてくるとは…!」

遊勝「EMイリュージョニストのモンスター効果!オーバーレイユニットを1つ取り除いてEMスカイ・マジシャンを破壊!」

 

 

EMスカイ・マジシャン

効果モンスター

星7/風属性/魔法使い族/攻2500/守2000

「EMスカイ・マジシャン」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):1ターンに1度、自分が魔法カードを発動した場合に発動する。

このカードの攻撃力は300アップする。

(2):自分フィールドの永続魔法カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを持ち主の手札に戻す。

その後、手札から「魔術師」永続魔法カード1枚を発動できる。

この効果は相手ターンでも発動できる。

(3):表側表示のこのカードがフィールドから離れた場合、

フィールドのカード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

 

 

EMスカイ・マジシャンが消えることで繋いでいた手が離れ遊勝は落下する。

 

ロジェ「馬鹿め!自分で敗北を選ぶか!」

 

落下しながら遊勝はEMイリュージョニストの効果処理を続ける。

 

遊勝「スカイ・マジシャンを消してご覧にいれました!続いて新たな魔法使いをお呼びしましょう!EMスライハンド・マジシャン!」

 

 

EMスライハンド・マジシャン

効果モンスター

星7/光属性/魔法使い族/攻2500/守2000

(1):このカードはPモンスター以外の自分フィールドの

「EM」モンスター1体をリリースして手札から特殊召喚できる。

(2):1ターンに1度、手札を1枚捨て、

フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

 

 

現れたEMスライハンド・マジシャンに再び捕まることで遊勝はデュエルを続行出来る。墓地へ送られたEMスカイ・マジシャンの効果がここで発動する。

 

遊勝「EMスカイ・マジシャンは舞台から去った時、相手のカードを破壊します!私は地縛戒隷Mandarin Novaを破壊!」

 

 

地縛戒隷Mandarin Nova(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星8/闇属性/悪魔族/攻2800/守2000

「地縛」モンスター×2

(1):自分のライフを任意の数値払うことで発動できる。

フィールドに存在するこのモンスターの

攻撃力がその数値分上がる。

(2):このモンスターが破壊された時に発動する。

自分フィールドに「地縛トークン」(悪魔族・闇・星1・攻/守0)

1体を守備表示で特殊召喚する。

このトークンは戦闘で破壊されず相手の効果を受けない。

「地縛トークン」がフィールドに存在する限り

自分はトークン以外のモンスターを特殊召喚できない。

 

 

攻撃力が自身の効果によって4500となっていた地縛戒隷Mandarin Novaも効果破壊されてしまえばでくの坊である。巨大なその体はEMスカイ・マジシャンの亡霊によって粉砕した。

 

セルゲイ「ンフゥ…地縛戒隷Mandarin Novaの効果発動!地縛戒隷Mandarin Novaが破壊された時、地縛トークンを特殊召喚する!」

 

地縛トークンが守備表示で現れた。黒い球体に白いラインで地上絵を思わせるデザインをしているが何もしてくる気配はしない。

 

セルゲイ「このモンスターはいかなる破壊も無効にする!」

遊勝「ふむ…ならばバトルだ!EMスライハンド・マジシャンで地縛戒隷Chrome Novaを攻撃だ!」

 

 

地縛戒隷Chrome Nova(オリジナルカード)

シンクロ・効果モンスター

星8/闇属性/悪魔族/攻2000/守2800

「地縛」チューナー+チューナー以外の「地縛」モンスター1体以上

(1):自分のライフを任意の数値払うことで発動できる。

フィールドに存在するこのモンスターの

守備力がその数値分上がる。

(2):このモンスターが破壊された時に発動する。

自分フィールドに「地縛トークン」(悪魔族・闇・星1・攻/守0)

1体を守備表示で特殊召喚する。

このトークンは戦闘で破壊されず相手の効果を受けない。

「地縛トークン」がフィールドに存在する限り

自分はトークン以外のモンスターを特殊召喚できない。

 

 

地縛戒隷Chrome Novaは効果によって守備力を挙げるモンスターである。しかし前のターンで1ショットキルを狙ったことで発動せず、攻撃表示で存在していた。スライハンド・マジシャンは手にした杖で地縛戒隷Chrome Novaを攻撃する。

 

セルゲイ「ンアッハアアアア!!!!」

 

セルゲイLP1400→900

 

セルゲイはダメージを受けるごとに興奮を覚え、今はもう冷静だった姿は嘘のように思える。

 

セルゲイ「地縛戒隷Chrome Novaの効果ぁ!地縛トークンを特殊召喚ンン!!」

遊勝「私はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-6ターン目-

主力モンスターである地縛戒隷Chrome Novaと地縛戒隷Mandarin Novaが遊勝によって破壊された。しかしセルゲイは自分にダメージが与えられたことを嬉しく感じているようであった。

 

セルゲイ「俺のターンンン!!フヒヒ、ドロー!俺は魔法カード 地縛共鳴を発動ゥゥ!」

 

 

地縛共鳴(オリジナルカード)

通常魔法

(1):自分フィールドに存在する「地縛」モンスターを

任意の数を選んで発動できる。

手札を1枚捨てて、対象のモンスターをチューナーとして扱う。

 

 

遊勝「無駄だ!魔術師の右手の効果で無効!」

 

 

魔術師の右手

永続魔法

(1):1ターンに1度、自分フィールドに魔法使い族モンスターが存在する場合、

相手が発動した魔法カードの効果を無効にし破壊する。

 

 

セルゲイ「ならばもう1枚地縛共鳴を発動だぁ!!俺は手札を1枚墓地へ送りフィールドの地縛トークンをチューナーとして扱うゥゥ!」

遊勝「チューナーが2体…?」

ロジェ「キング ジャック・アトラスのデータを参考にした最強のモンスター、それをしかと目に焼き付けるがいいわ!!!やれ!セルゲイ!変形だぁ!」

 

セルゲイは自らの下半身とDホイールを接続する。その姿はまるでケンタウロスを思わせるものであった。

 

セルゲイ「我は今、スピードと一体となった!見ろ!この美しきフォルムを!!俺はフィールドの地縛トークン2体をリリース!究極の赤で地上のすべてを焼き尽くせ!!アドバンス召喚ッッ!レベル10ッ!地縛神ScarRed Nova(スカーレッド・ノヴァ)!!」

 

 

地縛神ScarRed Nova(オリジナルカード)

効果モンスター

星10/闇属性/悪魔族/攻3000/守3000

このモンスターはチューナーをリリースしなくては召喚できない。

「地縛神」と名のついたモンスターは

フィールド上に1体しか表側表示で存在できない。

フィールド魔法カードが表側表示で存在しない場合

このカードを破壊する。

相手はこのカードを攻撃対象に選択できない。

このカードは相手プレイヤーに直接攻撃できる。

(1):1ターンに1度、相手モンスターの攻撃宣言時にその攻撃モンスター1体を対象として発動できる。その攻撃を無効にする。その後対象モンスターを破壊する。

 

 

巨大な炎の悪魔がセルゲイの後ろにつくように出現する。巨大なその体はサーキット内に収まらず、天井の壁を貫く。遊勝は落下する天井を避けながらデュエルを続ける。瓦礫が落ちきって遊勝がその姿を見ると高層ビルほどのモンスターが遊勝を見下ろしていた。赤い肉体に黒いラインが刻まれ、その姿はまさに炎の化身ともいえる。

 

遊勝「地縛神…?シンクロ次元の過去の文献であった。あのモンスターはフィールド魔法がなければ存在できないはず!」

 

-サーキット-

ユーゴ「いいや、ライディングデュエルは開始時からスピードワールド・ネオが発動してる。よって地縛神の大きな弱点であるフィールド魔法消失はなくなる!」

ロジェ「そして地縛神は攻撃対象にならず、相手にダイレクトアタックできる最強のモンスターだ!やれぇセルゲイ!!」

 

-サーキット-

セルゲイ「バトルだぁ!地縛神ScarRed Novaでダイレクトアタック!!」

 

巨大な手をゆっくり動かしながら遊勝に向けて振り下ろされる。そこで遊勝はEMイリュージョニストの効果を発動する。

 

遊勝「EMイリュージョニストのオーバーレイユニットを1つ取り除きスライハンド・マジシャンを破壊!」

 

遊勝はEMスライハンド・マジシャンの手を離し、EMイリュージョニストに捕まる。

 

遊勝「そしてデッキからEMミスディレクショナーを守備表示で特殊召喚!」

 

 

EMミスディレクショナー(オリジナルカード)

チューナー・ペンデュラム・効果モンスター

星4/光属性/魔法使い族/攻 1200/守 0

【Pスケール:青7/赤7】

(1):自分フィールドに存在する「EM」モンスターは

攻撃力が100ポイント上がる。

【モンスター効果】

(1):このモンスターが存在する限り

相手はこのモンスター以外を攻撃対象に出来ない。

(2):このカードが破壊された場合に発動できる。

自分はカードを1枚ドローする。

 

 

手が大きな魔術師が遊勝の場に姿を現した。このモンスターが存在する限り、地縛神であってもこのモンスターにしか攻撃が出来ない。地縛神ScarRed Novaであってもそれが覆ることはない。よって守備表示のEMミスディレクショナーに地縛神ScarRed Novaは攻撃した。

 

遊勝「ミスディレクショナーが破壊された場合、私はカードをドローする!いやぁ、危なかった危なかった。どうだ、かつてのフレンドシップカップでもこのように敵を圧倒的な力で潰してきたんだろう?」

セルゲイ「ウフフフ…!」

 

セルゲイの耳には遊勝の言葉など聞こえていないようであったが、わずかに右目が遊勝に向く。

 

遊勝「それを楽しむ人々もいただろう。その時の君は確かに人のためにデュエルをしていた!違うか?」

セルゲイ「…。」

遊勝「君が倒された時はそれに喜ぶ人もまた別にいた。勝っても負けても喜んでくれる人がいる、それがヒールの醍醐味!」

セルゲイ「ウウウ…フッフッフ…!」

 

わずかに黙ったセルゲイだったが、すぐに薄ら笑いを浮かべ始めた。

 

セルゲイ「俺はターンエンドぉ…!」

 

-7ターン目-

遊勝「これが最後のターンになるだろう!君のヒールとしてのエンタメを思い出させてみせる!私のターン、ドロー!私はセッティング済みのペンデュラムスケールでペンデュラム召喚!エクストラデッキよりEMミスディレクショナー!そして手札よりEMスカイ・ピューピル!」

 

 

EMスカイ・ピューピル

効果モンスター

星3/光属性/魔法使い族/攻 800/守 800

「EMスカイ・ピューピル」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分フィールドのレベル5以上の「EM」モンスター1体を持ち主の手札に戻して発動できる。

このカードを手札から特殊召喚する。

この効果は相手ターンでも発動できる。

(2):このカードが相手モンスターと戦闘を行う場合、

ダメージステップ終了時までそのモンスターの効果は無効化される。

(3):自分フィールドに他の「EM」モンスターが存在する場合、

このカードが相手モンスターに攻撃するダメージ計算前に発動できる。

その相手モンスターを破壊する。

 

 

-ロジェの部屋-

ロジェ「また何かをする気か!く…。」

??「焦っているようだな。」

 

ロジェの座る席の後ろから声がした。振り返ったロジェは安心したような顔をする。

 

ロジェ「いるならいってもらいたいものですね。フフ…。」

??「フン。コーヒーが飲み終れば向かう。」

 

そう言ってその男は部屋を出ていった。

 

-サーキット-

遊勝「私はレベル3のEMスカイ・ピューピルにレベル4のEMミスディレクショナーをチューニング!最近習得したばかりの未熟な物だが是非楽しんでくれ!シンクロ召喚!レベル7 EMハーモニー・ヴォーカル!」

 

 

EMハーモニー・ヴォーカル(オリジナルカード)

シンクロ・効果モンスター

星7/闇属性/魔法使い族/攻2700/守1800

チューナー+チューナー以外の「EM」モンスター1体以上

(1):自分フィールドに存在するEMカーニバル・ヴォーカル以外の

モンスター1体と相手フィールドに存在するモンスター1体を対象に

発動できる。

エンドフェイズ終了時まで対象にした

相手モンスターの効果を無効にし、

対象にした自分モンスターの効果を与える。

 

 

歌を歌いながら新たな女性マジシャンがシンクロ召喚された。初めてのシンクロ召喚のせいかEMハーモニー・ヴォーカルは恥ずかしそうな顔を見せる。

 

遊勝「さぁハーモニー・ヴォーカル!神にも届くその美しい声でエンタメを思い出させてあげなさい!」

 

EMハーモニー・ヴォーカルは美しい歌声をサーキットいっぱいに響き渡らせた。それを全く聞こうともしないセルゲイで表情はそのままであった。しかしその不気味な笑顔をしながらも右目から一筋の涙がこぼれる。

 

遊勝「ロジェ、君は悪魔だ!人の技術は人が幸せになるために作られたのだ。それを悪用するのは人のすることではない、悪魔だ!」

 

遊勝はEMイリュージョニストに捕まりながら空中からロジェが映る大画面を睨みつけた。

 

遊勝「ハーモニー・ヴォーカルの効果によってイリュージョニストの効果を地縛神ScarRed Novaに与える!」

ロジェ「何!?」

遊勝「これで地縛神ScarRed Novaに攻撃が可能!」

ロジェ「だが地縛神ScarRed Novaの攻撃力は3000!貴様のEMイリュージョニスト、ハーモニー・ヴォーカルの攻撃力では勝てない!!」

遊勝「勿論把握済みだ!意外なところから驚かせる それが私のエンタメデュエル!テレグラフ・マジシャンのペンデュラム効果発動!イリュージョニストを素材に同じ種族の1つレベルの高いモンスターエクシーズにランクアップさせる!」

ロジェ「エクシーズ次元の者でもないやつがランクアップだと!?」

 

ロジェは抑えきれない汗を巻きながら画面越しに悔しがる。

 

遊勝「私はEMイリュージョニストでオーバーレイ!ランクアップ・エクシーズチェンジ!現れろ、ランク4!EMタロット・マジシャン!」

 

 

EMタロット・マジシャン(オリジナルカード)

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/光属性/魔法使い族/攻2500/守1500

「EM」レベル4モンスター×3

(1)の効果を発動した場合、このモンスターは攻撃宣言できない。

(1):1ターンに1度、自分または相手のバトルフェイズ時に

X素材を1つ取り除いて発動できる。

コイントスを1回行う。

表が出た場合、自分フィールドに存在するモンスターは

攻撃力がこのモンスターの攻撃力分、エンドフェイズ時まで上がる。

裏が出た場合、相手フィールドに存在するモンスターは

守備力がこのモンスターの守備力分、エンドフェイズ時まで下がる。

(2):Xモンスターを素材としている場合、(1)の効果で行うコイントスは

2回行うことが出来、2回のうちどちらかを選択して効果を発動する。

 

 

タロットカードを弾きながらスカイ・マジシャンに酷似した魔術師が姿を現した。出て瞬間、遊勝はそのモンスターに捕まりタロットカードのうちの1枚を投げ、オーバーレイユニットが消費される。

 

遊勝「タロットカードの位置によって効果が変わる!正位置ならばこのモンスターの攻撃力分、相手フィールドのモンスターの攻撃力がダウンする。逆位置ならば守備力分、相手フィールドのモンスターの守備力がダウンする!さぁ運命の駆けだ!」

 

EMタロット・マジシャンの投げたカードが回り始める。止まるまで静かな時が流れるも逆位置に静止した時、ロジェは喜びの声をあげる。

 

ロジェ「ハハハ!攻撃表示の地縛神ScarRed Novaの守備力が落ちたところで意味はないぃ!」

遊勝「あー、残念…なんてね!」

 

投げたタロットカードは再び動き出す。やがてそれは正位置へと止まった。

 

遊勝「当然正位置!」

ロジェ「どういうことだ!?」

遊勝「モンスターエクシーズを素材にしたタロット・マジシャンはもう一度タロットを動かせるのだ。私はタロット・マジシャンの攻撃力2500をハーモニー・ヴォーカルの2700に加える!」

 

ハーモニー・ヴォーカルの攻撃力は5200へと上昇する。

 

ロジェ「ば…馬鹿な!そ…そうだ、セルゲイ!罠を発動しろ!早く!タイミングを逃すぞ!!」

セルゲイ「罠カード…」

遊勝「永続魔法 魔術師の左手を発動!罠を無効にする!」

ロジェ「ウワアアアアア!!」

 

セルゲイは薄ら笑いを浮かべつつ、右目からの涙がとまることはなかった。その涙は遊勝に何かを語り掛けるようであり、遊勝もそれがわかっていた。

 

遊勝「わかっている、これで終幕だ。バトル!EMハーモニー・ヴォーカルで地縛神ScarRed Novaを攻撃!」

 

EMハーモニー・ヴォーカルは今まで以上の大きく、そして美しい声で地縛神ScarRed Novaを浄化していく。攻撃には見えない魂の声はセルゲイに今までとは別の魂の開放ともいうべき快楽を与えていた。

 

セルゲイLP900→0

 

セルゲイは合体していたDホイールから胴体がちぎれ、天井の瓦礫と同じように転がった。そのDホイールからは煙が噴き出す。

 

遊勝「セルゲイ!」

 

遊勝の声かけにセルゲイは最後の力を振り絞り頷く。それを見た遊勝はセルゲイのいる場所から背を向け、EMタロット・マジシャンに捕まりながらユーゴのいる場所とは反対側のサーキット観客席に着く。EMタロット・マジシャンが消えるとともにセルゲイとセルゲイのDホイールは爆発を起こし、その破片は天井の瓦礫なのか彼の部品なのかまるでわからなくなってしまった。

 

遊勝「…ロジェ、何度も言うように君を許すつもりはない。今からそちらへ行くから待っているんだ。」

ロジェ「ふ…フン。無駄だ!今そちらに最強の決闘者が向かっている。」

遊勝「セルゲイが最強ではないのか?誰だ?」

 

??「俺だ!」

 

サーキットの方から声がし、そちらを向くとそこには金髪の高身長、白いライディングスーツを着た青年が立っていた。

 

ジャック「この俺、ジャック・アトラスこそキングオブデュエリスト!俺が最強だ!」

 

ジャックは右手を高々と上げ宣言する。

 

遊勝「ならば仕方がない、お相手しよう。」

ジャック「いいや、お前はセルゲイに勝った。ロジェの傀儡とはいえ勝てばここを通すと約束されていたのだろう。お前は行っていい。」

ロジェ「え…?な…何を…キング?」

 

ロジェは聞いていなかったと言いたげな顔をするもジャックは大画面を見ようともしない。

 

ジャック「降りてこい!ユーゴ!」

 

-サーキット観客席-

ユーゴ「ジャック…アトラス!すぐコモンズを裏切ったやつにオレが負けるかよ!」

 

ユーゴはサーキット観客席からサーキットに飛び降り、ジャックの元へ駆けて行った。

 

ジャック「貴様の師匠は大した散り方をしなかった。弟子のお前はせめて良い散りざまでこのジャック・アトラスの前に跪くがいい!」

ユーゴ「てめえ…!覚悟しろ!」

 

ユーゴとジャックはサーキットの中心で睨み合う。

 

遊勝「ユーゴ!」

ユーゴ「おっさん!先に行っててくれ、こいつをオレは倒さなきゃなんねえ!」

遊勝「…わかった、先に行って次元移動の準備をしておこう。」

 

遊勝は向かい側のロジェの部屋へと向かっていった。ジャックはホイールオブフォーチュンに乗りこむもユーゴは乗るDホイールがなくきょろきょろする。

 

ユーゴ「オレは…」

ロジェ「貴様の分のDホイールも用意してあるぞ!」

ジャック「黙れ、ロジェ!ユーゴ、裏に行ってみろ。」

 

ジャックに言われた通り、裏に行くとそこにはユーゴのDホイールが置かれていた。

 

ユーゴ「あれ!治安維持局の外に置いてきたのに!」

ジャック「俺が持って来させたのだ。お前には実力をすべて出し切ってもらう。」

ロジェ「き…キング!私の用意したDホイールは…」

ジャック「貴様のことだ、どうせ下らん仕掛けでも施してあるのだろう。そんなものがなくても俺は勝つ!なぜなら俺がキングだからだ!」

 

ロジェは思い通りに行かないことに悔しそうな顔を見せる。ユーゴは自分のDホイールに乗り、スタート位置に着いた。

 

ユーゴ「いいぜ、オレの・・いや不動流のライディングテクニックを見せてやる!」

ジャック「そんなもの、キングのデュエルの前では無意味であることを貴様の骨にまで刻み付けてやる!」

ユーゴ「トップスの犬に負けるかよ!

ジャック「ほざけ。ロジェ!始めろ!」

 

ロジェは気を取り直し画面からデュエルの始まりを告げた。

 

ロジェ「スピードワールドネオ発動!」

 

スピードワールドネオの発動と共にシグナルが点滅する。

 

ロジェ「ライディングデュエル…アクセラレーション!!」

 

ユーゴ・ジャック「「デュエル!!」」




テレグラフ・マジシャン(オリジナルカード)
ペンデュラム・通常モンスター
星6/炎属性/魔法使い族/攻 500/守 700
【Pスケール:青5/赤5】
テレグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。
(1):自分のメインフェイズ、バトルフェイズに発動できる。
自分フィールド上のXモンスター1体を選択し、
そのモンスターと同じ種族のランクが1つ高い
Xモンスター1体を、選択した自分のモンスターの上に重ねて
X召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。
【モンスター情報】
謎の力を使う魔法使い。意識をせずに人の脳へ直接語り掛ける力を悪用しようとする者は少なくない。

EMオープニング・アクター(オリジナルカード)
効果モンスター
星3/風属性/魔法使い族/攻 0/守 0
(1):相手モンスターの攻撃宣言時、このモンスターを特殊召喚できる。
(2):フィールドにこのカードが存在する場合、
相手はこのカードにしか攻撃できない。
(3):このカードは戦闘では破壊されない。

EMイリュージョニスト(オリジナルカード)
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/魔法使い族/攻2000/守 500
「EM」レベル3モンスター×2
EMイリュージョニストの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。
(1):1ターンに1度、X素材を1つ取り除いて
フィールドに存在する魔法使い族モンスターを選択し発動できる。
選択したモンスターを破壊し、デッキから「EM」モンスターを
1体選んで自分フィールドに特殊召喚する。


地縛戒隷Mandarin Nova(オリジナルカード)
融合・効果モンスター
星8/闇属性/悪魔族/攻2800/守2000
「地縛」モンスター×2
(1):自分のライフを任意の数値払うことで発動できる。
フィールドに存在するこのモンスターの
攻撃力がその数値分上がる。
(2):このモンスターが破壊された時に発動する。
自分フィールドに「地縛トークン」(悪魔族・闇・星1・攻/守0)
1体を守備表示で特殊召喚する。
このトークンは戦闘で破壊されず相手の効果を受けない。
「地縛トークン」がフィールドに存在する限り
自分はトークン以外のモンスターを特殊召喚できない。

地縛戒隷Chrome Nova(オリジナルカード)
シンクロ・効果モンスター
星8/闇属性/悪魔族/攻2000/守2800
「地縛」チューナー+チューナー以外の「地縛」モンスター1体以上
(1):自分のライフを任意の数値払うことで発動できる。
フィールドに存在するこのモンスターの
守備力がその数値分上がる。
(2):このモンスターが破壊された時に発動する。
自分フィールドに「地縛トークン」(悪魔族・闇・星1・攻/守0)
1体を守備表示で特殊召喚する。
このトークンは戦闘で破壊されず相手の効果を受けない。
「地縛トークン」がフィールドに存在する限り
自分はトークン以外のモンスターを特殊召喚できない。

地縛共鳴(オリジナルカード)
通常魔法
(1):自分フィールドに存在する「地縛」モンスターを
任意の数を選んで発動できる。
手札を1枚捨てて、対象のモンスターをチューナーとして扱う。

地縛神ScarRed Nova(オリジナルカード)
効果モンスター
星10/闇属性/悪魔族/攻3000/守3000
このモンスターはチューナーをリリースしなくては召喚できない。
「地縛神」と名のついたモンスターは
フィールド上に1体しか表側表示で存在できない。
フィールド魔法カードが表側表示で存在しない場合
このカードを破壊する。
相手はこのカードを攻撃対象に選択できない。
このカードは相手プレイヤーに直接攻撃できる。
(1):1ターンに1度、相手モンスターの攻撃宣言時にその攻撃モンスター1体を対象として発動できる。その攻撃を無効にする。その後対象モンスターを破壊する。

EMミスディレクショナー(オリジナルカード)
チューナー・ペンデュラム・効果モンスター
星4/光属性/魔法使い族/攻 1200/守 0
【Pスケール:青7/赤7】
(1):自分フィールドに存在する「EM」モンスターは
攻撃力が100ポイント上がる。
【モンスター効果】
(1):このモンスターが存在する限り
相手はこのモンスター以外を攻撃対象に出来ない。
(2):このカードが破壊された場合に発動できる。
自分はカードを1枚ドローする。

EMハーモニー・ヴォーカル(オリジナルカード)
シンクロ・効果モンスター
星7/闇属性/魔法使い族/攻2700/守1800
チューナー+チューナー以外の「EM」モンスター1体以上
(1):自分フィールドに存在するEMカーニバル・ヴォーカル以外の
モンスター1体と相手フィールドに存在するモンスター1体を対象に
発動できる。
エンドフェイズ終了時まで対象にした
相手モンスターの効果を無効にし、
対象にした自分モンスターの効果を与える。

EMタロット・マジシャン(オリジナルカード)
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/魔法使い族/攻2500/守1500
「EM」レベル4モンスター×3
(1)の効果を発動した場合、このモンスターは攻撃宣言できない。
(1):1ターンに1度、自分または相手のバトルフェイズ時に
X素材を1つ取り除いて発動できる。
コイントスを1回行う。
表が出た場合、自分フィールドに存在するモンスターは
攻撃力がこのモンスターの攻撃力分、エンドフェイズ時まで上がる。
裏が出た場合、相手フィールドに存在するモンスターは
守備力がこのモンスターの守備力分、エンドフェイズ時まで下がる。
(2):Xモンスターを素材としている場合、(1)の効果で行うコイントスは
2回行うことが出来、2回のうちどちらかを選択して効果を発動する。


短編 零児のプロポーズ
-LDS社長室-
零児「では考えておいてくれ。」
柚子「…わかった。」

それをドア越しに隠れてみる素良。

-遊勝塾-
素良「遊矢ァ!大変だぁ!」
遊矢「ん?」
素良「零児が柚子に黒い箱みたいの渡して『考えておいて』とか言ってたんだ!間違いない!あれはプロポーズだよぅ!」
遊矢「プププ…プロポーズ!?ま…まさか…はは、零児がそんな…ははは!」
素良「遊矢どうするの!!」
遊矢「いやぁ…はははは。」
素良「余裕ないのバレバレだよ!」
遊矢「ハハハ…。」

-その日の夜 LDS社長室-
素良「赤馬社長~、社長って立場を使って抜け駆けとはやるね~~!」
零児「何の話だ?」
素良「だって指輪渡してなんかしてたでしょ~?」
零児「?」
素良「よくわかんなかったけどね。」
零児「余計なことを他のランサーズの面々には言うなよ。」
素良「あー、わかったよ。」

素良は部屋を出る。零児は中島に通信を取った。

零児「中島か?素良が次元転送目標地点発信器の存在に気が付いたかもしれない。監視しておけ。」

終わり


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第22話「ジャックの荒ぶる魂」

-ユーゴの回想 数年前-

フレンドシップカップに初登場ながら優勝したジャック・アトラスがサーキットから出てきた。それを待っていたユーゴは他のどのファンよりも早くジャックの元へ駆けていく。

 

ユーゴ「ジャック!!かっこよかったぜ!オレを弟子にしてくれえ!」

ジャック「なんだお前は!俺は弟子などとらん、消えろ!」

ユーゴ「えええ!頼むよぉ!ジャックがさっきやってた技、オレもやってみてえんだ!強くなりたいんだよ!」

ジャック「ええい、黙れ!俺は弟子を取らんと言ったらとらんのだ!」

 

まもなく子供たちがジャックを囲むようにしてサインを求めた。ユーゴを相手にすることなくジャックはサインを書き続けた。

 

ユーゴ「ちぇ!っいてぇ!」

 

子供たちに突き飛ばされるユーゴ。

 

ユーゴの先生「大丈夫か、君?」

 

後にユーゴの先生となる男が手を差し伸べるも、ユーゴはその手を取る事なく起き上がって駆けていく。

 

ユーゴ「ジャックに負けたやつに用はねえぜ!」

 

去っていくユーゴの背中をジャックはサインを書きながらも見ていた。

 

-サーキット-

2人のDホイールは加速を続ける。スタートダッシュはほぼ同時だったものの、さすがはキングと呼ばれるだけはあってジャックがユーゴを抜かしていく。

 

ユーゴ「くっそ!」

ジャック「フン、スリップストリームを使わず俺についてくるとはやるな。キングが子供相手に始めから本気を出すのも大人げない話だ。先行はくれてやる。」

 

ジャックのDホイール ホイールオブフォーチュンは右へずれ、ユーゴに道を譲る。そのタイミングでユーゴのDホイールは先にカーブへ入り、先攻はユーゴが得た。

 

-1ターン目-

ユーゴ「ことごとく舐めやがって!オレの力、見せてやる!俺はSRバンブー・ホースを召喚!」

 

 

SRバンブー・ホース

効果モンスター

星4/風属性/機械族/攻1100/守1100

「SRバンブー・ホース」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。

手札からレベル4以下の「スピードロイド」モンスター1体を特殊召喚する。

(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。

デッキから風属性モンスター1体を墓地へ送る。

この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。

 

 

竹馬を模したSRモンスターがユーゴの場に現れ、その効果が発動する。

 

ユーゴ「バンブー・ホースの効果で手札からSR電々大公(でんでんだいこう)を特殊召喚!」

 

 

SR電々大公

チューナー・効果モンスター

星3/風属性/機械族/攻1000/守1000

「SR電々大公」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):墓地のこのカードを除外して発動できる。

自分の手札・墓地から「SR電々大公」以外の

「スピードロイド」チューナー1体を選んで特殊召喚する。

 

 

ユーゴ「レベル4のバンブー・ホースにレベル3の電電大公をチューニング!その美しくも雄々しき翼翻し、光の速さで敵を討て!シンクロ召喚!現れろ、レベル7!クリアウィング・シンクロ・ドラゴン!!」

 

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴン

シンクロ・効果モンスター

星7/風属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

(1):1ターンに1度、このカード以外のフィールドの

レベル5以上のモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

(2):1ターンに1度、フィールドのレベル5以上の

モンスター1体のみを対象とするモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

(3):このカードの効果でモンスターを破壊した場合、

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

このカードの効果で破壊したモンスターの元々の攻撃力分アップする。

 

 

ユーゴのエースモンスター クリアウィング・シンクロ・ドラゴンが先ほどのデュエルで突き破られた天井の合間をすり抜けて青空へ向かって飛翔する。

 

ユーゴ(ジャックのエースモンスターの効果はこいつで防げる。さらに攻撃対策もしなくちゃな。)

 

ユーゴ「俺はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-2ターン目-

ジャックは加速をしていき、ユーゴのDホイールのすぐ後ろへと付いた。

 

ジャック「俺のターン、ドロー!!俺は手札からレッド・リゾネーターを召喚!」

 

 

レッド・リゾネーター

チューナー・効果モンスター

星2/炎属性/悪魔族/攻 600/守 200

「レッド・リゾネーター」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。

手札からレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚する。

(2):このカードが特殊召喚に成功した時、

フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力分だけ自分はLPを回復する。

 

 

体から燃え上がる炎を怪しく輝かせてレッド・リゾネーターは現れた。

 

ジャック「さらに手札のレッド・ウルフの攻撃力を半分にし特殊召喚!」

 

 

レッド・ウルフ

効果モンスター

星6/炎属性/悪魔族/攻1400/守2200

(1):自分が「リゾネーター」モンスターの召喚に成功した時に発動できる。

このカードを手札から特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したこのカードの攻撃力は半分になる。

 

 

ジャック「レベル6のレッド・ウルフにレベル2のレッド・リゾネーターをチューニング!王者の咆哮、今天地を揺るがす。唯一無二なる覇者の力をその身に刻むがいい!シンクロ召喚!荒ぶる魂、レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト!!」

 

 

レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト

シンクロ・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

(1):このカードのカード名は、

フィールド・墓地に存在する限り「レッド・デーモンズ・ドラゴン」として扱う。

(2):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。

このカード以外の、このカードの攻撃力以下の攻撃力を持つ

特殊召喚された効果モンスターを全て破壊する。

その後、この効果で破壊したモンスターの数×500ダメージを相手に与える。

 

 

ユーゴに続きジャックもエースモンスター レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトのシンクロ召喚を決める。手をはじめとする全身に負った傷が美しく光りながらレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトは咆哮をあげる。

 

ジャック「スカーライトの効果を発動したいところだがクリアウィングにはその効果を無効にする力があったな。ならばそのままバトルし破壊してくれるわ!」

ユーゴ「よく知ってんじゃねえか!オレ対策でもしてきたのか??」

ジャック「調子にのるな、俺はレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトでクリアウィング・シンクロ・ドラゴンを攻撃!!灼熱のクリムゾン・ヘル・バーニング!」

 

光り輝く右手から放たれた攻撃はクリアウィング・シンクロ・ドラゴンに向けてまっすぐ放たれる。

 

ユーゴ「元アンタのファンのオレがスカーライトの攻撃を考えてないわけないだろ!永続罠 追走の翼 発動!」

 

 

追走の翼

永続罠

自分フィールドのSモンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。

(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、対象のモンスターは戦闘及び相手の効果では破壊されない。

(2):対象のモンスターがレベル5以上の相手モンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に発動できる。

その相手モンスターを破壊する。

対象のモンスターの攻撃力はターン終了時まで、この効果で破壊したモンスターの元々の攻撃力分アップする。

(3):対象のモンスターがフィールドから離れた場合にこのカードは破壊される。

 

 

ユーゴ「クリアウィングは破壊されず、このモンスターがレベル5以上のモンスターとバトルする時、相手のモンスターを破壊する!つまりクリアウィングとバトルするスカーライトは破壊されるってこった!」

 

黄色い翼がクリアウィング・シンクロ・ドラゴンに装備され、レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトの攻撃を迎え撃とうとする。しかしそれに際しジャックは手札のレッド・ガードナーの効果を発動した。

 

 

レッド・ガードナー

効果モンスター

星4/炎属性/悪魔族/攻 0/守2000

(1):自分フィールドに「レッド・デーモン」モンスターが存在し、

相手の魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、

このカードを手札から墓地へ送って発動できる。

このターン、自分フィールドのモンスターは相手の効果では破壊されない。

 

 

ジャック「レッド・ガードナーを墓地へ送り効果発動!このターン、レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトは破壊されん!バトルはこのまま続行だ!」

 

レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトの攻撃によってクリアウィング・シンクロ・ドラゴンの姿は見えなくなる。戦闘による衝撃がユーゴに到達するのは数秒もたたなかった。

 

ユーゴ「ぐああ!」

 

ユーゴLP4000→3500

 

ジャックのホイールオブフォーチュンはダメージを受けたことによってうまれたユーゴの隙をついて前へ出た。

 

ユーゴ「でも追走の翼の効果でクリアウィングは破壊されない!」

ジャック「クリアウィングは残したか。俺はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-3ターン目-

ユーゴ「行くぜ、不動流の戦いを見せてやる!オレのターン、ドロー!!」

ジャック「愚かなあいつの真似だけではお前も奴と同じく俺の前に敗れ去る道を歩むことになるぞ!」

ユーゴ「何言ってやがる!お前が勝ったのは最初だけ、次のフレンドシップカップは先生がお前を倒した!」

 

ユーゴの先生のことになると熱くなるユーゴを鼻で笑うジャック。

 

ジャック「お前は奴の最期を知らぬようだな。ならば教えてやる。奴を倒し、カードにしたのは俺だ!」

ユーゴ「なん…だと?」

ジャック「だから俺は奴より強い。奴より弱かったお前がこの俺に敵うと思うか?」

 

ジャックは自分を親指で指した後、その手で人差指を上に向けた。

 

ジャック「キングは一人、この俺だ!」

ユーゴ「てめえ…てめえは許さねえ!オレは墓地のバンブー・ホースの効果発動!このカードを除外し、デッキからSR赤目のダイスを墓地へ送る!」

 

 

SR赤目のダイス

チューナー・効果モンスター

星1/風属性/機械族/攻 100/守 100

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、

「SR赤目のダイス」以外の自分フィールドの

「スピードロイド」モンスター1体を対象とし、

1~6までの任意のレベルを宣言して発動できる。

そのモンスターはターン終了時まで宣言したレベルになる。

 

 

ユーゴ「そしてSRダブルヨーヨーを召喚!」

 

 

SRダブルヨーヨー

効果モンスター

星4/風属性/機械族/攻1400/守1400

(1):このカードが召喚に成功した時、

自分の墓地のレベル3以下の

「スピードロイド」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

 

 

2つのヨーヨーを振り回しながらSRダブルヨーヨーがユーゴのフィールドに召喚された。そして召喚時の効果が発動する。

 

ユーゴ「ダブルヨーヨーの効果!墓地の赤目のダイスを特殊召喚!そして赤目のダイスの効果によってダブルヨーヨーのレベルを2にする!レベル2のダブルヨーヨーにレベル1の赤目のダイスをチューニング!あらゆる姿を持つ風神よ、その突風で全てを速度の地平へ誘え!シンクロ召喚!レベル3!シンクロチューナー HSR(ハイスピードロイド)暴風クワライ!!」

 

 

HSR暴風クワライ(オリジナルカード)

シンクロ・チューナー・効果モンスター

星3/光属性/機械族/攻1200/守1500

チューナー+チューナー以外のモンスター1体

(1):S召喚されたこのカードが破壊された場合に発動できる。

デッキから「SR」カードを2枚選択し手札に加える。

(2):相手メインフェイズに発動できる。

このカードを含む自分フィールドのモンスターをS素材としてS召喚する。

 

 

体がバラバラの風神が小さな竜巻によって結びつかれた福笑いを思わせるシンクロチューナー HSR暴風クワライが守備表示で姿を現した。

 

ジャック「シンクロチューナー…!」

ユーゴ「オレは許さねえ!!先生を殺したお前を!」

 

ユーゴはどんどんDホイールのスピードを上げて行く。ジャックを抜かしてスピードが加速する中、HSR暴風クワライを使った新たなシンクロ アクセルシンクロを図る。

 

ユーゴ「うぉぉぉ!行くぜ!レベル7のクリアウィング・シンクロ・ドラゴンにレベル3 シンクロチューナー HSR暴風クワライをチューニング!!」

 

加速する中でユーゴの中からズァークの声が聞こえた。

 

-ユーゴの心の中-

ズァーク(我ノ力ヲ使エ…オ前ハ俺ナノダカラ!)

ユーゴ(なんだ、なんなんだ、お前は!)

ズァーク(我ニ体ヲ委ネロ!スグソノ男ヲ倒シテヤル!)

ユーゴ(オレが奴を倒す!出てくんな!)

 

心の中で強気な態度を取るも師が勝てなかったジャックに勝つ自信がないことはユーゴが一番よくわかっていた。ユーゴの中に潜むズァークはその隙をついてユーゴの肉体を乗っ取ろうとする。

 

-サーキット-

ズァークユーゴ「フハハハ!」

 

ズァークに乗っ取られたユーゴは加速をやめ、ジャックの横についた。それを見たジャックは感情を爆発させる。

 

ジャック「ユーゴ…貴様!!自分を取り戻せ!お前が俺を倒すのだろう!」

ズァークユーゴ「クハハハ!クリアウィングよ、我に力を!」

ジャック「その竜か…!罠カード発動!キングス・ジャッジメント!」

 

 

キングス・ジャッジメント(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分フィールド上に「レッド・デーモン」モンスターが

存在する場合に発動できる。

フィールドに存在するカード1枚を選んで墓地へ送る。

その後自分フィールド上に「レッドトークン」

(悪魔族・闇・星1・攻/守0)を1体特殊召喚する。

 

 

ジャック「俺はクリアウィングを墓地へ送る!」

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴンを対象に取ることなく墓地へ送り、レッドトークンが特殊召喚される。それと同時に追走の翼も破壊され、クリアウィング・シンクロ・ドラゴンの消滅によってズァークに支配されていたユーゴは正気に戻った。

 

ユーゴ「っ!オレは一体…!俺はカードを1枚セットしターンエンド…!」

ジャック「元に戻ったか。怒りにとらわれて冷静にデュエルが出来んとは、あいつの教えを守っていないようだな。」

ユーゴ「先生を殺したお前が先生の教えを語るんじゃねえ!」

 

??「それは違うぜ!」

 

サーキットの観客席から声が響いた。その方を向くとブラックバードから降りるクロウとセレナが立っていた。

 

-サーキット観客席-

クロウ「ジャック、お前も来たんだな。」

 

-サーキット-

ジャック「クロウ!」

 

-サーキット観客席-

クロウ「ユーゴ、ジャックが何を言ったのか知らねえが、ジャックはお前に本気になってほしくて嘘をついているんだぜ。」

 

-サーキット-

ユーゴ「どういうことだ?」

ジャック「余計なことを言うな!」

 

-サーキット観客席-

クロウ「こいつは本当に不器用な奴なんだよ。知ってるだろ、元ファンなんだからな。」

 

そういうとクロウはユーゴの先生、そしてジャックの話を始めた。

 

-クロウの回想-

ユーゴ「ジャックに負けたやつに用はねえぜ!」

 

走り去るユーゴをクロウも見ていた。クロウは男の肩に手を置き声をかける。

 

クロウ「ガキには勝ったやつにしか目がいかねえんだ。気にすんな。」

ユーゴの先生「それはまったく気にしていない。だが彼はなぜ強くなりたいと思ったのか、それが気になっただけさ。」

ジャック「おい。」

 

サインを書き終えたジャックが2人に近づく。

 

クロウ「おうおう、キング様どうされた?」

ジャック「黙れ、お前には興味はない。」

クロウ「はぁ!てめえ!」

 

そんなクロウを無視してジャックは男に話しかける。

 

ジャック「お前、最後のデュエルでなぜエースモンスターを出さなかった?あの場面で出していれば確実に俺は負けていた。」

ユーゴの先生「あの日はカードを子供たちに貸していたんだ。だからあのカードはデッキに入っていなかった。」

ジャック「ほう、このキングとのデュエルで手加減をするとは舐めたやつだ。」

ユーゴの先生「そういうわけでは…」

ジャック「しかし負けは負け。一つ言うことを聞いてもらおう。」

 

ジャックはその男にユーゴを弟子にしてやるよう頼んだ。数日前、ジャックは不良に絡まれるリンを助けようとするユーゴを見ていた。しかしユーゴの腕では数人を倒すことは出来なかったのだ。そんな彼に力を貸したいと思ったジャックだったが、彼は人に対し素直に伝えることが苦手だった。弟子をとったところでユーゴを強くすることは自分にはできない。そう考えたジャックは好敵手となった男にユーゴの先生をしてもらうことにしたのだ。

 

-クロウの回想 数年後-

不動流の道場が襲われ、クロウによってユーゴが保護されているとき、ジャックはユーゴの先生と対峙していた。

 

ユーゴの先生「わかっているよ、ジャック。お前はキングであり続けることでコモンズの希望になろうとしていたんだな。」

ジャック「…。」

ユーゴの先生「キングがコモンズではコモンズの人々にとって憧れにはならない。お前はコモンズのためにコモンズであることを捨てた。ロジェに命じられた人々を陰でお前が救っていたことは知ってる。金がなく追われた人には金を与え、デュエルが弱いことで追われた人は地下デュエル上で鍛え上げさせた。」

ジャック「…話はそれだけか?俺はお前を倒さねばならない。さすがにお前を匿うことは出来ない。」

 

ジャックの言葉に微笑を浮かべるユーゴの先生。彼はそのままデュエルチェイサーから奪ったデュエルディスクを自分に向け、カードとなった。

 

-サーキット-

話を聞いたユーゴはDホイールを走らせながらも頭の中が真っ白であった。

 

ユーゴ「嘘…だろ?」

ジャック「クロウめ。余計なことを言うなと言っただろう!俺がロジェの刺客であることは確かだ!さぁユーゴ、俺を倒してみろ!強くなった貴様の力を俺にぶつけてみるがいい!」

 

ジャックの煽りも今となっては亡くした友への罪滅ぼしのようにも聞こえる。

 

ユーゴ「ジャック…アンタは…。」

ジャック「ええい、黙れ!お前は奴の弟子、その敵である俺を倒すのだ!」

ユーゴ「…ちげえよ。アンタは俺と先生を繋いでくれた遊星粒子みたいな存在だ。そんなアンタに今成長したオレの力を見せてやるぜ!」

 

そんなユーゴを見てジャックは微笑む。まるで成長したわが子を見るかのような気持ちにジャックはなっていた。

 

ジャック「それでいい。お前が本気でぶつかるのならば俺も本気を出すまでだ!」

 

-4ターン目-

ジャックとユーゴはほぼ同じスピードでサーキットを走る。しかし4ターン目に入るとジャックがスピードを上げていった。

 

ジャック「俺のターン!ドロー!俺はダブル・リゾネーターを召喚!」

 

 

ダブル・リゾネーター

チューナー・効果モンスター

星1/炎属性/悪魔族/攻 0/守 0

「ダブル・リゾネーター」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、

フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

このターン、その表側表示モンスターをチューナーとして扱う。

(2):墓地のこのカードを除外し、

自分フィールドの悪魔族モンスター1体を対象として発動できる。

このターン、その悪魔族モンスターをチューナーとして扱う。

 

 

金と銀、二つの顔を持つリゾネーターモンスターが召喚され、その効果が起動する。

 

ジャック「ダブル・リゾネーターの効果によりレッドトークンをチューナーにする!」

ユーゴ「チューナーが2体…まさか!」

ジャック「そのまさかだ!俺のエンターテインメント溢れるパワーデュエル、しかと見るがいい!」

 

フレンドシップカップでかつて聞いた台詞をあの頃と同じ気持ちで効くことが出来るとはユーゴは思ってもいなかった。危機に陥ると共にどこかで楽しんでいる自分がいる。

 

ジャック「荒ぶる…荒ぶるぞ、俺の魂が!!俺はレベル8のレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトにレベル1のレッドトークンとダブル・リゾネーターをダブルチューニング!」

 

普段のチューニングの輪とは異なり、炎の輪が空中へ舞い上がる。

 

ジャック「王者と悪魔、今ここに交わる。赤き竜の魂に触れ、天地創造の雄たけびをあげよ!シンクロ召喚!現れろ!レベル10、レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラント!!」

 

 

レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラント

シンクロ・効果モンスター

星10/闇属性/ドラゴン族/攻3500/守3000

チューナー2体+チューナー以外のモンスター1体以上

このカードはS召喚でしか特殊召喚できない。

「レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラント」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分メインフェイズ1に発動できる。

このカード以外のフィールドのカードを全て破壊する。

このターン、このカード以外の自分のモンスターは攻撃できない。

(2):バトルフェイズに魔法・罠カードが発動した時に発動できる。

その発動を無効にして破壊し、このカードの攻撃力を500アップする。

 

 

レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトの傷はみるみるうちに癒えていき、荒ぶる暴君 レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントがジャックのホイールオブフォーチュンの頭上に姿を現した。




HSR暴風クワライ(オリジナルカード)
シンクロ・チューナー・効果モンスター
星3/光属性/機械族/攻1200/守1500
チューナー+チューナー以外のモンスター1体
(1):S召喚されたこのカードが破壊された場合に発動できる。
デッキから「SR」カードを2枚選択し手札に加える。
(2):相手メインフェイズに発動できる。
このカードを含む自分フィールドのモンスターをS素材としてS召喚する。

キングス・ジャッジメント(オリジナルカード)
通常罠
(1):自分フィールド上に「レッド・デーモン」モンスターが
存在する場合に発動できる。
フィールドに存在するカード1枚を選んで墓地へ送る。
その後自分フィールド上に「レッドトークン」
(悪魔族・闇・星1・攻/守0)を1体特殊召喚する。


短編 ユーリの旅
-スタンダード次元 どこかの街-
ユーリ「ん?舞網市じゃないところに着いちゃったみたいだな。ここはどこだ?」
子供A「お兄ちゃん、魔法使いみたいな格好だ!」
ユーリ「んんん?僕が魔法使い?悪い気分はしないなぁ。じゃあ魔法を見せてあげるよ!現れろ!捕食植物ドラゴスタペリア!!」
子供A「うわ~~~~!!」
ユーリ「あれあれ、逃げちゃった。」

-また別の街-
ユーリ「ここも舞網市じゃないみたいだ。にしてもこの次元の人たちはアドバンス召喚ばっか使うなあ。僕もこっちのアドバンス召喚のデッキでも使って遊んでみようかなぁ。」
子供B「お兄ちゃんデュエルしよう!」
ユーリ「いいよ、フフフ」

数分後

ユーリ「古代の機械混沌巨人でダイレクトアタック!はい、終わりだよ。」
子供B「うわあああん!」
ユーリ「融合入れてたの忘れた。ごめんね。」

終わり


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第23話「ユーゴのアクセルシンクロ」

-4ターン目-

ジャックのフィールドに現れたレッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントは雄たけびをあげる。

 

 

レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラント

シンクロ・効果モンスター

星10/闇属性/ドラゴン族/攻3500/守3000

チューナー2体+チューナー以外のモンスター1体以上

このカードはS召喚でしか特殊召喚できない。

「レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラント」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分メインフェイズ1に発動できる。

このカード以外のフィールドのカードを全て破壊する。

このターン、このカード以外の自分のモンスターは攻撃できない。

(2):バトルフェイズに魔法・罠カードが発動した時に発動できる。

その発動を無効にして破壊し、このカードの攻撃力を500アップする。

 

 

ジャック「レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントの効果発動!レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラント以外のフィールド全てを破壊する!!アブソリュート・パワー・インフェルノ!!」

 

レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントは地獄の獄炎のごとき炎を放出し、フィールドを焼き払う。ジャックのフィールドにはこのカード以外存在しないため、ユーゴのフィールドの暴風クワライとセットカードが破壊される。

 

ユーゴ「暴風クワライの効果発動!シンクロ召喚されたこのカードが破壊された場合、デッキからSRカード2枚を手札に加える!」

 

ユーゴはデッキからSRカード2枚を手札に加え、さらに破壊されたセットカードの効果を発動した。

 

ユーゴ「さらにセットされていた永続罠 ファイブカーブの効果発動!」

 

 

ファイブカーブ(オリジナルカード)

永続罠

(1):このカードがフィールドに存在する限り

相手はSRモンスターを戦闘によって破壊した場合

500ポイントのダメージを相手は受ける。

(2):このカードが相手によって破壊された時、発動する。

このターン自分が受けるダメージは500ポイント減る。

 

 

ユーゴ「このターン、俺はダメージが500減る!!」

ジャック「バトルだ!レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントでユーゴにダイレクトアタック!獄炎のクリムゾンヘルタイド!!」

 

レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントの拳が赤く光り、ユーゴに向けて攻撃が放たれた。ダメージが減ったとはいえその衝撃波は凄まじいものとなる。

 

ユーゴ「うぉぉぉぉ!!!」

 

ユーゴLP3500→500

 

ジャック「セットカードで生きながらえたか。俺はカードを2枚セットしターンエンド!」

 

-5ターン目-

ユーゴ(やべえ、ファイブカーブがなければやられていた。あのジャック・アトラスにオレは勝てるのか…?)

 

次のターンを始めようとしないユーゴ。そんなユーゴにイライラするセレナはついに堪忍袋の尾が切れた。

 

-サーキット観客席-

セレナ「ユーゴ!早くデュエルを進めろ!お前はリンを救うためにアカデミアへ行くんじゃないのか!」

 

-サーキット-

ユーゴ「!」

 

-サーキット観客席-

セレナ「クロウには黙ってろと言われたがもう我慢の限界だ!何があったのかは知らんが今リンが危機に瀕しているのだ!過去に縛られ今を失ってどうする!?私はそんな生き方…そんなデュエルはしないぞ!」

 

-サーキット-

ユーゴ「…そうだよな。それにあの憧れてた”キング” ジャック・アトラスと戦えてるんだ。楽しまないと意味がねえよな!!」

 

-ユーゴの回想-

デュエルを楽しむ。その言葉は遊勝の言葉を思い出させた。

 

遊勝「どうせだったら楽しくやろう。」

遊勝「君を笑顔にして見せよう。」

 

-サーキット-

ユーゴ「なるほどな。どんなピンチでもおっさん、アンタは楽しめる、それは強いってことだ!行くぜ、オレのターン!ドロー!!」

 

-サーキット観客席-

セレナ「行け!ユーゴ!」

 

-サーキット-

ユーゴ「おう!!」

 

その時、ユーゴの耳にズァークではない女性の声が聞こえた。

 

女性の声(遊吾、見てごらん、あれがズァークよ。フフ、嬉しそう。貴方たちはズァークのデュエルを見ると本当に嬉しそうな顔をするわ。)

 

ユーゴ「なんだ?暖かい…力が…湧いてきやがる!」

 

ユーゴの手札のカードたちが光り始める。それは遊矢と同じくペンデュラムカードへの覚醒の光であった。

 

ユーゴ「行くぜ!スケール4のSRバットミットとスケール8のSRドミノバタフライでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

SRバットミット(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星5/風属性/機械族/攻2200/守1300

【Pスケール:青4/赤4】

「SRバットミット」の(1)のP効果は自分メインフェイズに

1ターンに1度発動できる。

(1):片方のPゾーンに置かれたカードが

チューナーである場合に発動できる。

自分のPゾーンに存在するカードを破壊し、

破壊したPモンスターのレベルの合計分の

Sモンスターを墓地から特殊召喚する。

(2):(1)の効果で特殊召喚されたモンスターは

発動したターンのエンドフェイズ時に破壊される。

【モンスター効果】

(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。

手札からSRモンスターを1体選択して特殊召喚する。

 

SRドミノバタフライ

ペンデュラム・チューナー・効果モンスター

星2/風属性/機械族/攻 100/守 300

【Pスケール:青8/赤8】

「SRドミノバタフライ」の(2)のP効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分は風属性モンスターしかP召喚できない。

この効果は無効化されない。

(2):手札から風属性モンスター1体を捨て、除外されている自分の風属性モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを手札に加える。

【モンスター効果】

このカードをS素材とする場合、ドラゴン族・機械族の風属性モンスターのS召喚にしか使用できない。

エクストラデッキから特殊召喚したこのカードは、S召喚に使用された場合に除外される。

 

 

キャッチャーミットとバットを持った悪童のSRバットミットと蝶のような姿のドミノを模したSRドミノバタフライがペンデュラムゾーンに置かれる。

 

ユーゴ「これでレベル5から7のモンスターが同時に召喚可能!神速の翼で過去と未来を貫け!ペンデュラム召喚!現れろ、オレのモンスター!手札からSR56(ファイブシックス)プレーン!」

 

 

SR56プレーン

効果モンスター

星5/風属性/機械族/攻1800/守 0

「SR56プレーン」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分フィールドにモンスターが特殊召喚された場合に発動できる。

このカードを手札から特殊召喚する。

この効果の発動後、ターン終了時まで自分は風属性モンスターしか特殊召喚できない。

(2):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、

フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで600ダウンする。

 

 

-サーキット観客席-

クロウ「なんだ、あの召喚法は!」

セレナ「ペンデュラム…召喚!」

 

-サーキット-

ジャック「ハハハ!面白い!ここで新たな召喚法を出すとは!だがレッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントを倒すことは出来んぞ!」

ユーゴ「56プレーンの効果発動!レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントの攻撃力を600ダウンさせる!さらに墓地の電々大公の効果発動!」

 

 

SR電々大公

チューナー・効果モンスター

星3/風属性/機械族/攻1000/守1000

「SR電々大公」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):墓地のこのカードを除外して発動できる。

自分の手札・墓地から「SR電々大公」以外の

「スピードロイド」チューナー1体を選んで特殊召喚する。

 

 

ユーゴ「このカードを除外することで墓地の暴風クワライを特殊召喚!」

 

 

HSR暴風クワライ(オリジナルカード)

シンクロ・チューナー・効果モンスター

星3/光属性/機械族/攻1200/守1500

チューナー+チューナー以外のモンスター1体

(1):S召喚されたこのカードが破壊された場合に発動できる。

デッキから「SR」カードを2枚選択し手札に加える。

(2):相手メインフェイズに発動できる。

このカードを含む自分フィールドのモンスターをS素材としてS召喚する。

 

 

風を纏った風神 SR暴風クワライが再びユーゴのフィールドに現れる。さらにユーゴはSRバットミットのペンデュラム効果を発動させた。

 

ユーゴ「このカードはペンデュラムゾーンのカードでファントムシンクロを行うことが出来る!」

 

-サーキット観客席-

クロウ「あいつ、俺のファントムシンクロまで!」

 

クロウは嬉しそうに左手で鼻をこすった。

 

-サーキット-

ユーゴ「レベル5のバットミットにレベル2のドミノバタフライをチューニング!その美しくも雄々しき翼翻し、光の速さで敵を討て!ファントムシンクロ!再び現れろ、レベル7!クリアウィング・シンクロ・ドラゴン!!」

 

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴン

シンクロ・効果モンスター

星7/風属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

(1):1ターンに1度、このカード以外のフィールドの

レベル5以上のモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

(2):1ターンに1度、フィールドのレベル5以上の

モンスター1体のみを対象とするモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

(3):このカードの効果でモンスターを破壊した場合、

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

このカードの効果で破壊したモンスターの元々の攻撃力分アップする。

 

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴンが復活するが、闇に囚われていないユーゴはズァークに乗っ取られてはいない。その様子と状況を把握したジャックは嬉しそうな顔をする。

 

ジャック「今度こそやる気だな。だが奴の模倣だけというわけでもなくこの状況を整えた。やるではないか!」

ユーゴ「キングに褒められるとやっぱ嬉しいもんだな!嬉しいついでに勝たせてもらうぜ!」

 

ユーゴはDホイールを加速していく。その体は赤く光り光り始め、アクセルシンクロの準備が整った。

 

ユーゴ「俺はレベル7のクリアウィング・シンクロ・ドラゴンにレベル3のシンクロチューナー 暴風クワライをチューニング!神々しく光る翼はためかせ、集いし願いと共に敵を討て!アクセルシンクロォォォォ!!」

 

ユーゴのDホイールが加速と共に姿を消した。

 

ジャック「フ…消えたか。」

 

光の速度でサーキットを一周したユーゴはジャックの後ろから姿を現し、再び抜かしていく。その傍らにはユーゴが呼んだアクセルシンクロモンスターが堂々と飛んでいた。

 

ユーゴ「生誕せよ!レベル10!クリスティウィング・シンクロ・ドラゴン!!」

 

 

クリスティウィング・シンクロ・ドラゴン(オリジナルカード)

シンクロ・効果モンスター

星10/風属性/ドラゴン族/攻3300/守2500

Sモンスターのチューナー1体+チューナー以外のドラゴン族Sモンスター1体以上

(1)の効果は自分のメインフェイズ時に1ターンに1度しか発動できない。

(1):自分のデッキの上からカードを5枚めくる。

このターンこのカードはその中のチューナーの数まで

相手が発動した効果を無効にできる。

その後めくったカードをデッキに戻してシャッフルする。

(2):このカードの効果でモンスター効果を無効にした場合、

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

このカードの効果で無効にしたモンスターの元々の攻撃力分アップする。

(3):このカードが戦闘・効果で破壊された場合、

墓地からこのカード以外のSモンスターを

1体特殊召喚できる。

 

 

金色の翼からは神々しき光が放たれている。クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンが水晶ならばクリスティウィング・シンクロ・ドラゴンはトパーズのような印象を受ける。

 

ユーゴ「オレはクリスティウィング・シンクロ・ドラゴンの効果発動!デッキからカードを5枚引き、出たチューナーの枚数で効果の発動回数が決まる!ドロー!」

 

1枚目はヒドゥン・ショット。

 

 

ヒドゥン・ショット

通常魔法

(1):自分の墓地の「スピードロイド」モンスターを2体まで除外し、

除外した数だけフィールドのカードを対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

 

 

ユーゴは2枚目以降のドローを続けていく。

 

 

SRオハジキッド

効果モンスター

星3/風属性/機械族/攻1000/守 200

(1):このカードが召喚に成功した時、

自分または相手の墓地のチューナー1体を対象として発動できる。

そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚し、

そのモンスターとこのカードのみを素材として風属性のSモンスター1体をS召喚する。

 

ハイ・スピード・リレベル

通常魔法

(1):自分の墓地の「スピードロイド」モンスター1体を除外し、

自分フィールドのSモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターはターン終了時まで、

除外したモンスターと同じレベルになり、

攻撃力は除外したモンスターのレベル×500アップする。

 

 

ジャック「これで3枚!チューナーは来ないようだな!」

ユーゴ「まだまだぁ!残り2枚!」

 

ユーゴは残りの2枚を同時に引く。

 

 

ジャンク・シンクロン

チューナー・効果モンスター

星3/闇属性/戦士族/攻1300/守 500

(1):このカードが召喚に成功した時、

自分の墓地のレベル2以下のモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。

 

エフェクト・ヴェーラー

チューナー・効果モンスター

星1/光属性/魔法使い族/攻 0/守 0

(1):相手メインフェイズにこのカードを手札から墓地へ送り、

相手フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。

その相手モンスターの効果をターン終了時まで無効にする。

 

 

ユーゴは思わず笑みがこぼれた。

 

ユーゴ(近くで先生が守ってくれてる。このデュエル、勝てる!)

 

ユーゴ「チューナーの枚数は2枚だ!56プレーンの効果でレッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントの攻撃力は600下がっているため攻撃力は2900!クリスティウィング・シンクロ・ドラゴンの攻撃力は3300だから勝てるぜ!バトルだ!クリスティウィング・シンクロ・ドラゴンでレッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントを攻撃!」

 

ユーゴの攻撃宣言に対してジャックは罠を発動する。

 

ジャック「罠発動!チェンジ・デステニー!」

 

 

チェンジ・デステニー

通常罠

相手モンスターの攻撃宣言時に発動する事ができる。

相手モンスター1体の攻撃を無効にし、

そのモンスターを守備表示にする。

そのモンスターはフィールド上に表側表示で存在する限り、

表示形式を変更する事ができなくなる。

その後、相手は以下の効果から1つを選択して適用する。

●このカードの効果で攻撃を無効にされたモンスターの

攻撃力の半分だけ自分のライフポイントを回復する。

●このカードの効果で攻撃を無効にされたモンスターの

攻撃力の半分のダメージを相手ライフに与える。

 

 

ジャック「お前のクリスティウィング・シンクロ・ドラゴンを守備表示にし、フィールドに存在する限り守備表示のままとなる!」

ユーゴ「そんなことはさせねえ!クリスティウィング・シンクロ・ドラゴンの効果!相手が発動した効果を無効にする!」

 

クリスティウィング・シンクロ・ドラゴンの効果によってチェンジ・デステニーは無効にさせた。続いてジャックが罠を発動する。

 

ジャック「さらに罠発動!プライドの咆哮!」

 

 

プライドの咆哮

通常罠

戦闘ダメージ計算時、自分のモンスターの攻撃力が相手モンスターより低い場合、

その攻撃力の差分のライフポイントを払って発動する。

ダメージ計算時のみ、自分のモンスターの攻撃力は

相手モンスターとの攻撃力の差の数値+300ポイントアップする。

 

 

ジャック「クリスティウィング・シンクロ・ドラゴンとレッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントの攻撃力差は400!よって俺は400のライフを払う!」

 

ジャックLP4000→3600

 

ジャック「そしてレッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントの攻撃力を3600へ上昇させる!」

 

クリスティウィング・シンクロ・ドラゴンの攻撃力は3300、これで形勢は逆転だ。しかしそれを読んでいたかのようにユーゴは手札から速攻魔法を発動する。

 

ユーゴ「速攻魔法発動!収縮!」

 

 

収縮

速攻魔法

(1):フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの元々の攻撃力はターン終了時まで半分になる。

 

 

ジャック「無駄だ!レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントの効果発動!バトルフェイズ中の魔法・罠の発動を無効にしレッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントの攻撃力を500上げる!」

 

これでレッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントの攻撃力は4100になる…と思われたが再びユーゴはクリスティウィング・シンクロ・ドラゴンの効果を使う。

 

ユーゴ「クリスティウィング・シンクロ・ドラゴンの効果!レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントの効果発動を無効にする!」

ジャック「何!?メインフェイズに発動したチューナーの数発動できる効果とは相手の効果を無効にする回数だったのか!?これで収縮の効果で元々の攻撃力が1750に…!」

 

これによってレッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントの攻撃力はプライドの咆哮の効果と合わさってダメージステップ時には2450である。

 

ユーゴ「さらにクリスティウィング・シンクロ・ドラゴンの効果によってレッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントの元々の攻撃力である3500がクリスティウィング・シンクロ・ドラゴンの攻撃力に加わる!」

ジャック「攻撃力6800!?」

ユーゴ「バトルは続いてる!いけ、クリスティウィング・シンクロ・ドラゴン!レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントを倒せ!神風(しんぷう)のクリスティック・ラクリマ!」

 

クリスティウィング・シンクロ・ドラゴンは自身を回転させながら超スピードでレッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントへ特攻を仕掛ける。あまりの速さにいくつかに分身しているようにもみえ、レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントへ到達する前にその分身は1つとなる。

 

ジャック「ぐおおおおお!!!」

 

レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントが貫かれると共にジャックにもダメージが発生する。

 

ジャックLP3600→0

 

ジャックのDホイール ホイールオブフォーチュンが回転し、ジャックは勢いよく転倒した。すぐにユーゴはDホイールを止め、ジャックの傍に寄る。

 

ユーゴ「大丈夫か!?」

ジャック「くそ!ロジェめ!俺のDホイールに細工を…」

クロウ「お前負けると転倒する癖よくねえぞ。」

 

デュエルが終わったことでクロウとセレナがサーキットに降りてきた。

 

ジャック「これをすると客は盛り上がるのだ!」

クロウ「へいへい。」

 

クロウとの会話はまるでフレンドシップカップ後の懐かしいもののようにユーゴは感じた。

 

ジャック「ユーゴ、よくぞ俺を倒した。この道は明け渡してやる。ロジェのところへ行くのだろう。」

ユーゴ「あぁ。絶対にリンを救ってやるんだ!」

ジャック「お前になら必ず出来る。自分を信じろ!」

ユーゴ「おう!!」

 

ユーゴとジャックが固い握手をかわす。それを見たクロウとセレナは顔を見合わせて笑顔になった。

 

??「うわああああ!やめろおお!!」

 

突如サーキットの大画面から大きな悲鳴が聞こえる。

 

ジャック「ロジェ!?」

ロジェ「ひいいい!!」

 

すぐにユーゴたちは遊勝が先に向かったロジェの部屋へとDホイールを走らせた。




ファイブカーブ(オリジナルカード)
永続罠
(1):このカードがフィールドに存在する限り
相手はSRモンスターを戦闘によって破壊した場合
500ポイントのダメージを相手は受ける。
(2):このカードが相手によって破壊された時、発動する。
このターン自分が受けるダメージは500ポイント減る。

SRバットミット(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星5/風属性/機械族/攻2200/守1300
【Pスケール:青4/赤4】
「SRバットミット」の(1)のP効果は自分メインフェイズに
1ターンに1度発動できる。
(1):片方のPゾーンに置かれたカードが
チューナーである場合に発動できる。
自分のPゾーンに存在するカードを破壊し、
破壊したPモンスターのレベルの合計分の
Sモンスターを墓地から特殊召喚する。
(2):(1)の効果で特殊召喚されたモンスターは
発動したターンのエンドフェイズ時に破壊される。
【モンスター効果】
(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。
手札からSRモンスターを1体選択して特殊召喚する。

クリスティウィング・シンクロ・ドラゴン(オリジナルカード)
シンクロ・効果モンスター
星10/風属性/ドラゴン族/攻3300/守2500
Sモンスターのチューナー1体+チューナー以外のドラゴン族Sモンスター1体以上
(1)の効果は自分のメインフェイズ時に1ターンに1度しか発動できない。
(1):自分のデッキの上からカードを5枚めくる。
このターンこのカードはその中のチューナーの数まで
相手が発動した効果を無効にできる。
その後めくったカードをデッキに戻してシャッフルする。
(2):このカードの効果でモンスター効果を無効にした場合、
このカードの攻撃力はターン終了時まで、
このカードの効果で無効にしたモンスターの元々の攻撃力分アップする。
(3):このカードが戦闘・効果で破壊された場合、
墓地からこのカード以外のSモンスターを
1体特殊召喚できる。


短編 ユーリの到着
-舞網市近郊-
ユーリ「やっとついた…。ん?」
デニス「やっぱり君か、ユーリ。」
ユーリ「デニスか。次元転送装置がうまく作動しなかったみたいでここに着くのが遅れちゃった。」
デニス「ランサーズが次元を超えていくのを妨害するためにプロフェッサーは妨害電波出してるからね。その影響かも。」
ユーリ「いちいちプロフェッサーは僕に嫌がらせをしたいんだと思ってたけど違うのかぁ。」
デニス「まぁまぁ。」
ユーリ「それより僕のカード、今誰が持ってるの?」
デニス「元は紫雲院素良が持ってたみたいだけど赤馬日美香に返却されたからねえ。その後はどうなっているんだか。」
ユーリ「うーん…確か赤馬日美香って最近戦力を得たとか何とか言ってなかったっけ?」
デニス「赤馬零羅のことかい?…まさか!」
ユーリ「そのまさかに賭けてみるよ。フフ。」

終わり


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第24話「融合次元の刺客」

-ロジェの部屋-

ユーゴ、セレナ、ジャック、クロウの4人はロジェの部屋に到着した。ジャックが勢いよく扉を開けるとそこには倒れたロジェとデュエルディスクを構える遊勝の姿があった。

 

ロジェ「ひええ!」

 

ロジェはデュエルに敗北したことによって消滅した。

 

ユーゴ「お…おいおっさん!?」

遊勝「油断するな、すぐ来るぞ。」

 

遊勝の言った通り、ロジェの部屋の天井にある巨大リアルソリッドビジョンシステムが作動すると再びロジェの姿が現れる。

 

ロジェ「フフフ、私を倒すことは不可能!」

遊勝「く…もう何度もロジェを倒しているのだが、リアルソリッドビジョンで復活するのだ。無視して突破しようとすればその間は次元転送装置が作動しない仕組みになっている。」

クロウ「複数人の次元移動を行う次元転送装置はデュエルディスクについたディメンションムーバーとは比較にならないくらいのエネルギーが必要だ。たぶんリアルソリッドビジョンシステムのモーメントと次元転送装置のメインエンジンを同じにしているんだろうな。」

セレナ「よくわからんがロジェを倒せばいいのだろう!私に代われ!」

ユーゴ「だから倒してもすぐ復活するって言ってんだろうが!」

 

ユーゴの突っ込みにセレナはよくわかっていない様子。

 

遊勝「ロジェ本人は既にアカデミア本部に逃げているようだ。このシステムを変えられる人間はいない…ということは…。」

ジャック「誰かがデュエルをし、次元転送装置を動かしている間に他の者が移動する…か。」

ユーゴ「1人だけここに残るってことか!?でもデュエルチェイサーが後を追いかけてるんだぜ!?大軍を1人で相手しなくちゃいけないじゃねえか!」

クロウ「仕方ねえな、ここは俺が…」

ジャック「いや俺がやろう。」

ユーゴ「ジャック!?」

 

ジャックがホイールオブフォーチュンからデュエルディスクを取り外し、起動させた。

 

ジャック「俺がロジェとデュエルしている間にお前たちは行け!」

クロウ「なら俺も残るぜ!」

ジャック「いや、アカデミアは巨大な敵、お前もついていてやれ。ユーゴはアイツが俺たちに遺した俺たちの弟子なのだからな。」

クロウ「…わかったぜ。でも勘違いするな。お前は囮になるんじゃねえ。絶対生き残れよ。」

ユーゴ「ジャック…。」

ジャック「俺が雑魚ごときに負けると思っているのか?キングである俺がデュエルチェイサー共に負けるわけがないだろう!さぁさっさと行け、リンを救いにな。」

 

そう言うとジャックは遊勝の肩に手を置き、代わる事を告げる。

 

遊勝「すまない、頼んだぞ。」

ジャック「フン、任せておけ。」

 

ユーゴたちはロジェのリアルソリッドビジョンを横目に次元転送装置へ向かった。全員が次元転送装置に入ってガラスのドアが閉まる。その直前にジャックに向けてユーゴは叫ぶ。

 

ユーゴ「ジャック!また絶対デュエルしてくれ!」

 

次元転送装置が作動し視界がかすむ中、ジャックのサムズアップする姿が見えた。

 

-エドの回想-

エド「榊遊勝!覚悟しろ!これで終わりだ!」

 

荒廃するハートランドでエドは遊勝とデュエルをしていた。

 

遊勝「君とデュエルしていてわかる。君はこの戦いの意味を見出していないんだね。なのに人をカードにしなくてはならない。」

エド「黙れ!僕はもう戦争で苦しむ日々には戻りたくないんだ!」

遊勝「ならばアカデミアを止めるんだ!」

エド「違う違う違う!!アカデミアは僕を助けてくれたんだ!戦争のない世の中にアカデミアはしてくれる!」

遊勝「仕方ない、君に目を覚ましてもらうにはこれしかない!」

 

遊勝の発動した罠によって形成は逆転、エドは窮地に追いやられた。

 

エド「うわぁ!!!僕が…カードにされる!?」

遊勝「落ち着くんだ。私はそんなことしないよ。」

エド「うわああああ!!!!」

遊勝「わかった。ならこのデュエルは私の負けでいい。」

 

遊勝がデュエルディスクのデッキに手を置き、サレンダーした。

 

エド「何を…?」

遊勝「私と楽しいデュエルをやろう。こんな戦争ではなくね。」

 

心が揺れるエド。しかしアカデミアを信じたい気持ちがエドを暴走させた。

 

エド「黙れ…僕は…アカデミアのエド・フェニックスだぁ!お前は負けた!カードになれ!」

 

エドが襲い掛かろうとすると遊勝のデュエルディスクに置かれていたテレグラフ・マジシャンを通して男の声が遊勝の耳に入った。

 

??(貴様が消されるのは私にとっても都合が悪い。)

 

そう言うとテレグラフ・マジシャンは光り始める。光が収まると遊勝の姿はどこにもなかった。

 

-数日後 エクシーズ次元 エドの部屋-

エド「…!夢…か。」

 

目を覚ましたエドの部屋にアカデミア本部から通信が入る。

 

本部アカデミア兵「エド・フェニックスエクシーズ次元総司令官殿、報告であります。」

エド「なんだ?」

本部アカデミア兵「先日セレナ様、榊遊勝、シンクロ次元のズァーク ユーゴ、シンクロ次元のクロウ・ホーガンがアカデミア本部に襲来。多少の被害は出ましたが無事撃退に成功。しかし4人は逃亡し、本土の元アカデミア生天上院明日香率いる対アカデミア組織と合流した模様です。」

エド「ついに融合次元へ行ったか、榊遊勝!」

本部アカデミア兵「そしてプロフェッサーからも言伝があります。至急総司令官たちは精鋭を連れて本部に帰還せよとのことです。」

エド「遊勝たちやランサーズを撃退するためか…戦争になりそうだ。仕方あるまい。」

 

エドは震える手を抑えながら本部からの通信を切った。アカデミア本部へ行くための準備に取り掛かろうとすると男がノックをせずにエドの部屋に入ってくる。

 

エド「君はドクトル!」

ドクトル「フフフ、ご無沙汰していますよ、エド・フェニックスエクシーズ次元総司令官。」

エド「わざわざここまで来るとはどういうことだ?」

ドクトル「いやあね、最近エクシーズ次元の訓練生からあなたが戦争を恐れていると聞いたもので。」

エド「…。」

ドクトル「プレゼントをお持ちしたんですよ。フフフ。」

 

そういうとドクトルはデュエルディスクでパラサイト・フュージョナーを召喚した。

 

エド「これは…!」

ドクトル「フフフ、実験材料になってもらいますよ!」

 

ドクトルの命令によってパラサイト・フュージョナーはエドの耳に静かに侵入していった。

 

-スタンダード次元 LDS社長室-

零児によってランサーズはLDSの社長室に集められていた。融合クラスはちょうど実習中であったため、素良と柚子、そして素良から融合の指導を受けていた零羅以外が呼ばれた。最後にデニスが軽い調子で遅れたことを詫びながら入るとすぐに零児は話を始める。

 

零児「アクションデュエル用のリアルソリッドビジョンシステムの小型化の調整にやっと成功した。これでデュエルディスクによる作動でアクションデュエルが行うことが出来る。」

遊矢「俺たちの武器だな!」

零児「あぁ。そしてアクションデュエルの方式も少し変更点がある。」

権現坂「変更点?」

零児「まずアクションフィールドは起動した場所に適した物にシステムが選ぶ。私としては有利なフィールドで行いたかったが他のシステムとの干渉もあるため仕方がない。」

沢渡「じゃあ小さな部屋で起動すれば部屋ががぶっこわれるようなフィールドは出ないってことか?」

零児「システム上はな。そしてアクションカードは所有枚数が1枚となる。1枚使えばまた別の1枚を取ることが出来るのだ。取ったカードの効果によってアクションカードが数枚になることはあるがな。」

黒咲「超融合対策ということか。安定した手札コストを確保されてしまうからな。」

零児「システムが認可するギリギリのところだ。アクションカード自体も変更点がある。アクションカードを取るとその取った者にとって必要なカードが表示されるのだ。」

遊矢「それはすごいな。とっても使えないカードじゃ残念だもんね。」

零児「あぁ。だが相手もそれは同じ。アクションカードを使い慣れているか否かが勝負の分かれ目になるだろう。」

中島「失礼します!」

 

突然中島が社長室に入ってきた。息が切れ慌てている様子だ。

 

零児「なんだ?ランサーズ以外は入るなと言ったはずだが?」

中島「申し訳ございません!しかし大変です。融合クラスに謎の男が侵入!紫雲院素良、零羅様を倒して柊柚子を攫ったようです!」

遊矢「柚子が!?」

 

遊矢はすぐ社長室を飛び出していった。遊矢に続いて権現坂も部屋を飛び出す。

 

沢渡「俺たちも行くぜ!」

零児「いやその必要はない。」

黒咲「どういうことだ!?」

零児「…中島、融合クラスの状況は?」

中島「素良は謎の男を追跡。零羅様は重症、今レオコーポレーションの病院に搬送されています!」

零児「わかった、病院に向かおう。」

 

部屋を出ようとする零児を黒咲が止める。

 

黒咲「質問に答えろ!なぜ柊柚子を追わない!?」

零児「作戦だからだ。」

デニス「作戦?」

零児「私、中島、柚子だけで立てたものだ。今彼女は次元転送目標地点発信器を持っている。」

沢渡「なんだそりゃ?」

零児「簡単に言えばディメンションムーバーによって融合次元へ行った時、それを所持する者の元へ飛ぶことが出来るというわけだ。」

デニス「なるほど。柚子がプロフェッサーに会った時、彼女がそれを起動して僕たちが融合次元に飛べば他の敵をすっ飛ばしてプロフェッサーの元へ行けるって寸法だ。」

零児「その通りだ。この方法ですぐ赤馬零王を倒せばお前の妹も助けられるはずだ。柚子もこの作戦については理解してくれている。いつか彼女を狙って刺客が来るとわかっていたからな。」

黒咲「くっ…。」

 

気に入らない作戦ではあったが黒咲も瑠璃のためならばと柚子を追いかけるのをやめた。

 

-LDS融合クラス-

遊矢と権現坂は融合クラスに到着した。部屋は荒廃しており何人かのLDS生が倒れていた。権現坂はすぐに倒れている生徒たちの治療に当たる。

 

遊矢「大丈夫か!?」

LDS生「うっ…。素良が追ってる…行ってくれ!」

 

LDS生の指した方向に走る遊矢。LDSから出て夜の舞網市を駆けていくとデュエルをする素良の姿があった。

 

-舞網市内-

素良「うわあああ!!」

 

素良LP0

 

素良は倒れ、リアルソリッドビジョンが消えていく。

 

??「あぁれぇ?君確かエド・フェニックスの元でエクシーズ狩りしてた紫雲院素良だよね?アカデミアを裏切ったの?」

素良「く…!こいつ…強い!」

遊矢「素良!!」

 

遊矢が素良を起き上がらせると謎の男はフードを取って遊矢の顔を見た。

 

ユーリ「ん~?君ユーゴーくんじゃん!スタンダード次元なんかで何してるの?」

遊矢「!! 俺と同じ顔!」

 

ユート(こいつはまさかエクシーズ次元で噂になっていた奴!)

 

ユーリ「悪いけど僕急いでるんだ。彼女をプロフェッサーの元に送らなきゃだからさ。」

 

そういって気絶している柚子を指すユーリ。その姿を見て遊矢は激怒した。

 

遊矢「お前!!アカデミアなのか!柚子を返せ!」

ユーリ「せっかく攫ったのに返す馬鹿はいないよ~~。んでも僕、取り返したカード使ってデュエルしたい気分でもあるんだよね。いいよ、少しなら相手してあげる。」

 

ユート(遊矢、恐らくこいつがエクシーズ次元の人々を次々とカードへ変えていった悪魔だ。気を付けろ!)

遊矢(わかってる!こいつを倒して柚子を救う!)

 

遊矢「さっそく使わせてもらう!アクションフィールド起動!」

「フィールド魔法 クロス・オーバー!」

 

遊矢・ユーリ「「デュエル!」」

 

-1ターン目-

ユーリ「ん?なんだこれ。変なフィールドが起動してるぞ?」

遊矢「俺のターン!俺はスケール3のEMラディッシュ・ホースとスケール8のEMオッドアイズ・ユニコーンでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

EMラディッシュ・ホース

ペンデュラム・効果モンスター

星4/地属性/植物族/攻 500/守2000

【Pスケール:青3/赤3】

(1):1ターンに1度、相手フィールドの表側表示モンスター1体と、

自分フィールドの「EM」モンスター1体を対象として発動できる。

その相手モンスターの攻撃力は、その自分の「EM」モンスターの攻撃力分ダウンする。

【モンスター効果】

(1):特殊召喚されたモンスターが相手フィールドに存在し、

相手フィールドのモンスターが自分フィールドのモンスター数以上の場合、

このカードは手札から特殊召喚できる。

(2):1ターンに1度、相手フィールドの表側表示モンスター1体と

自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

ターン終了時まで、その相手モンスターの攻撃力はこのカードの攻撃力分ダウンし、

その自分のモンスターの攻撃力はこのカードの攻撃力分アップする。

 

EMオッドアイズ・ユニコーン

ペンデュラム・効果モンスター

星1/光属性/獣族/攻 100/守 600

【Pスケール:青8/赤8】

(1):このカードがPゾーンに存在する限り1度だけ、

自分の「オッドアイズ」モンスターの攻撃宣言時、

そのモンスター以外の自分フィールドの「EM」モンスター1体を対象として発動できる。

その攻撃モンスターの攻撃力はバトルフェイズ終了時まで、

対象のモンスターの元々の攻撃力分アップする。

【モンスター効果】

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、

自分の墓地の「EM」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力分だけ自分はLPを回復する。

 

 

ユーリ「へぇ。」

 

ユーリはニヤリとして遊矢の場のペンデュラムゾーンを見る。

 

遊矢「これでレベル4から7のモンスターが同時に召喚可能!揺れろ魂のペンデュラム!天空に描け光のアーク!ペンデュラム召喚!現れろ、俺のモンスターたち!手札からオッドアイズ・アドバンス・ドラゴン!EMペンデュラム・マジシャン!」

 

 

オッドアイズ・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)

効果モンスター

星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

(1):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った場合に発動する。

そのモンスターの元々の攻撃力の半分のダメージを相手に与える。

(2):墓地に存在するこのカードを除外することで発動できる。デッキから「魔術師」モンスターを1枚手札に加えることが出来る。

 

EMペンデュラム・マジシャン

ペンデュラム・効果モンスター(制限カード)

星4/地属性/魔法使い族/攻1500/守 800

【Pスケール:青2/赤2】

(1):自分フィールドに「EM」モンスターがP召喚された場合に発動する。

自分フィールドの「EM」モンスターの攻撃力はターン終了時まで1000アップする。

【モンスター効果】

「EMペンデュラム・マジシャン」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが特殊召喚に成功した場合、

自分フィールドのカードを2枚まで対象として発動できる。

そのカードを破壊し、破壊した数だけデッキから「EMペンデュラム・マジシャン」以外の

「EM」モンスターを手札に加える(同名カードは1枚まで)。

 

 

オッドアイズ・アドバンス・ドラゴンは咆哮をあげる。EMペンデュラム・マジシャンは手にしている振り子によって効果を発動させた。

 

遊矢「ペンデュラム・マジシャンの効果!ラディッシュ・ホースとオッドアイズ・ユニコーンを破壊し手札にEMドクロバット・ジョーカーとEMラクダウンを手札に加える!」

 

 

EMドクロバット・ジョーカー

ペンデュラム・効果モンスター(制限カード)

星4/闇属性/魔法使い族/攻1800/守 100

【Pスケール:青8/赤8】

(1):自分は「EM」モンスター、「魔術師」Pモンスター、

「オッドアイズ」モンスターしかP召喚できない。

この効果は無効化されない。

【モンスター効果】

(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「EMドクロバット・ジョーカー」以外の「EM」モンスター、

「魔術師」Pモンスター、「オッドアイズ」モンスターの内いずれか1枚を手札に加える。

 

EMラクダウン

ペンデュラム・効果モンスター

星4/地属性/獣族/攻 800/守1800

【Pスケール:青2/赤2】

(1):1ターンに1度、自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

相手フィールドの全てのモンスターの守備力はターン終了時まで800ダウンし、

このターン対象のモンスターが守備表示モンスターを攻撃した場合、

その守備力を攻撃力が超えた分だけ相手に戦闘ダメージを与える。

【モンスター効果】

(1):このカードが戦闘で破壊された場合に発動できる。

このカードを破壊したモンスターの攻撃力は800ダウンする。

 

 

 

遊矢「そしてドクロバット・ジョーカーを召喚!」

 

サーカス団のような恰好をしたEMが召喚され、被っている帽子と取ると効果が発動した。

 

遊矢「召喚に成功した時、手札にオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンを加える!」

 

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

【Pスケール:青4/赤4】

「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」の(1)(2)のP効果は

それぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分のPモンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージを0にできる。

(2):自分エンドフェイズに発動できる。

このカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のPモンスター1体を手札に加える。

【モンスター効果】

(1):このカードが相手モンスターと戦闘を行う場合、

このカードが相手に与える戦闘ダメージは倍になる。

 

 

遊矢「スケール4のオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンでペンデュラムスケールをセッティング!そしてエンドフェイズにペンデュラムゾーンにあるオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの効果発動!自身を破壊し手札に時読みの魔術師を加える!」

 

 

時読みの魔術師

ペンデュラム・効果モンスター

星3/闇属性/魔法使い族/攻1200/守 600

【Pスケール:青8/赤8】

自分フィールドにモンスターが存在しない場合にこのカードを発動できる。

(1):自分のPモンスターが戦闘を行う場合、

相手はダメージステップ終了時まで罠カードを発動できない。

(2):もう片方の自分のPゾーンに「魔術師」カード

または「オッドアイズ」カードが存在しない場合、

このカードのPスケールは4になる。

【モンスター効果】

(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

1ターンに1度、自分のPゾーンのカードは相手の効果では破壊されない。

 

 

遊矢「俺はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-2ターン目-

ユーリ「結構回したねえ~。じゃあ僕のターン、ドロー!僕は手札から捕食植物スピオ・ディオネアを召喚~!」

 

 

捕食植物スピノ・ディオネア

効果モンスター

星4/闇属性/植物族/攻1800/守 0

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターに捕食カウンターを1つ置く。

捕食カウンターが置かれたレベル2以上のモンスターのレベルは1になる。

(2):このカードがこのカードのレベル以下のレベルを持つモンスターと戦闘を行ったダメージ計算後に発動できる。

デッキから「捕食植物スピノ・ディオネア」以外の「捕食植物」モンスター1体を特殊召喚する。

 

 

スピノサウルスとハエトリソウが合体したような捕食植物がユーリのフィールドに召喚され、効果が発動した。

 

ユーリ「スピノ・ディオネアの効果!召喚に成功した場合、オッドアイズ・アドバンス・ドラゴンに捕食カウンターを乗せる!」

 

小さな恐竜の頭のような捕食カウンターがオッドアイズ・アドバンス・ドラゴンに噛り付いた。

 

ユーリ「バトル!スピノ・ディオネアでEMペンデュラム・マジシャンを攻撃!」

 

背中のハエトリソウの口でEMペンデュラム・マジシャンに噛みついて攻撃をする。痛そうな表情を見せるペンデュラム・マジシャンはあっという間に消え去った。

 

遊矢「くっ!」

 

遊矢LP4000→3700

 

ユーリ「そしてスピノ・ディオネアの効果!デッキから捕食植物ダーリング・コブラを特殊召喚!」

 

 

捕食植物ダーリング・コブラ

効果モンスター

星3/闇属性/植物族/攻1000/守1500

「捕食植物ダーリング・コブラ」の効果はデュエル中に1度しか使用できない。

(1):このカードが「捕食植物」モンスターの効果で特殊召喚に成功した場合に発動できる。

デッキから「融合」魔法カードまたは「フュージョン」魔法カード1枚を手札に加える。

 

 

ダーリングトニアとコブラの合成獣 捕食植物ダーリング・コブラが特殊召喚された。

 

ユーリ「効果によって魔法カード 融合をサーチ!」

 

 

融合

通常魔法

(1):自分の手札・フィールドから、

融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

ユーリ「僕は融合を発動!フィールドのスピノ・ディオネアとダーリング・コブラで融合!魅惑の香りで虫を誘う二輪の美しき花よ!今ひとつとなりて、その花弁の奥の地獄から、新たな脅威を生み出せ!融合召喚!現れろ!飢えた牙持つ毒龍。レベル8!スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン!!」

 

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン

融合・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000

トークン以外のフィールドの闇属性モンスター×2

(1):このカードが融合召喚に成功した場合に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を選び、

その攻撃力分だけこのカードの攻撃力をターン終了時までアップする。

(2):1ターンに1度、相手フィールドの

レベル5以上のモンスター1体を対象として発動できる。

ターン終了時まで、このカードはそのモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。

(3):融合召喚したこのカードが破壊された場合に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊する。

 

 

長い尾を振り回しながら持ち主の元へ帰れた喜びを示すように咆哮をあげスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンが姿を現した。それに応じてオッドアイズ・アドバンス・ドラゴンも共鳴をする。

 

遊矢「!!!」

 

ユート(ぐぉおおお!)

 

遊矢「うおおおお!!!!」

 

オッドアイズ・アドバンス・ドラゴンとスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの共鳴によって遊矢とユート、そしてユーリもズァークに乗っ取られてしまう。

 

ズァーク遊矢「我らが…1つに…!」

ズァークユーリ「我らが…1つに…!」

 

ズァークユート(我らが…1つに!)

 

ズァーク遊矢・ズァークユーリ・ズァークユート「「(我らが…1つにぃぃぃ…!)」」




オッドアイズ・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)
効果モンスター
星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000
(1):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った場合に発動する。
そのモンスターの元々の攻撃力の半分のダメージを相手に与える。
(2):墓地に存在するこのカードを除外することで発動できる。デッキから「魔術師」モンスターを1枚手札に加えることが出来る。


短編は終わりとなります。次からは遊矢たちが中心の話に戻りますので是非読んでいただけると嬉しいです。


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第25話「真のアドバンス・ドラゴン」

-2ターン目-

ズァークが憑依するユーリからは紫のオーラが放出している。

 

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン

融合・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000

トークン以外のフィールドの闇属性モンスター×2

(1):このカードが融合召喚に成功した場合に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を選び、

その攻撃力分だけこのカードの攻撃力をターン終了時までアップする。

(2):1ターンに1度、相手フィールドの

レベル5以上のモンスター1体を対象として発動できる。

ターン終了時まで、このカードはそのモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。

(3):融合召喚したこのカードが破壊された場合に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊する。

 

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンから流れ出るオーラを見てオッドアイズ・アドバンス・ドラゴンは嬉しそうに鳴く。

 

ズァークユーリ「おぉ、我が同胞 アドバンス・ドラゴンよ。レイによって変わり果てた姿になってしまったのか。」

ズァーク遊矢「その通り。我らが一つになるためぶつかり合えばアドバンス・ドラゴンもオッドアイズの呪縛から解放されるだろう。」

ズァークユーリ「我のバトルフェイズは既に終了している。お前が解放せよ。カードを1枚セットしターンエンド!」

 

-3ターン目-

ズァーク遊矢は赤いオーラを出しながら自分のターンを始める。

 

ズァーク遊矢「我のターン!ドロー!我は悪しきペンデュラム召喚など使わぬ!」

 

ズァークユート(ペンデュラム…ヴィエイとレイが生み出した召喚…!)

 

ズァーク遊矢「その通り。今アドバンス・ドラゴンを元の姿へと戻す!ドラゴンの力をぶつけるのだ!」

ズァークユーリ「来い!」

ズァーク遊矢「我はEMラクダウンを召喚!」

 

 

EMラクダウン

ペンデュラム・効果モンスター

星4/地属性/獣族/攻 800/守1800

【Pスケール:青2/赤2】

(1):1ターンに1度、自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

相手フィールドの全てのモンスターの守備力はターン終了時まで800ダウンし、

このターン対象のモンスターが守備表示モンスターを攻撃した場合、

その守備力を攻撃力が超えた分だけ相手に戦闘ダメージを与える。

【モンスター効果】

(1):このカードが戦闘で破壊された場合に発動できる。

このカードを破壊したモンスターの攻撃力は800ダウンする。

 

 

黄色い体のラクダ型EMモンスターが召喚され、既にフィールドに存在するEMドクロバット・ジョーカーも合わせてレベル4モンスターが2体揃った。

 

 

EMドクロバット・ジョーカー

ペンデュラム・効果モンスター(制限カード)

星4/闇属性/魔法使い族/攻1800/守 100

【Pスケール:青8/赤8】

(1):自分は「EM」モンスター、「魔術師」Pモンスター、

「オッドアイズ」モンスターしかP召喚できない。

この効果は無効化されない。

【モンスター効果】

(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「EMドクロバット・ジョーカー」以外の「EM」モンスター、

「魔術師」Pモンスター、「オッドアイズ」モンスターの内いずれか1枚を手札に加える。

 

 

エクシーズ召喚の準備が整ったことでズァーク遊矢からズァークユートへと代わる。

 

ズァークユート「レベル4のドクロバット・ジョーカーとラクダウンでオーバーレイ!漆黒の闇より愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今、降臨せよ!エクシーズ召喚!現れろ!ランク4!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!!」

 

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

レベル4モンスター×2

(1):このカードのX素材を2つ取り除き、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力を半分にし、

その数値分このカードの攻撃力をアップする。

 

 

体の球体を光らせてダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンが姿を現す。これによってオッドアイズ・アドバンス・ドラゴン、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンがフィールドに揃った。

 

 

オッドアイズ・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)

効果モンスター

星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

(1):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った場合に発動する。

そのモンスターの元々の攻撃力の半分のダメージを相手に与える。

(2):墓地に存在するこのカードを除外することで発動できる。デッキから「魔術師」モンスターを1枚手札に加えることが出来る。

 

 

ズァークユート「今こそオッドアイズの呪縛を開放する!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの効果!オーバーレイユニットをすべて使い、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの攻撃力の半分を奪う!トリーズン・ディスチャージ!」

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの攻撃力は2800。その半分である1400へとスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの攻撃力はダウンし、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンは3900となる。

 

ズァークユート「バトルだ!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンでスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンを攻撃!反逆のライトニング・ディスオベイ!!」

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの牙が雷光のごとき光を放ち、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンからは毒を思わせるオーラで対抗する。その2竜の間に立つオッドアイズ・アドバンス・ドラゴンは肉体を震わせ、硬質化していく。雄たけびをあげ続ける3体のドラゴン。ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの攻撃が放たれ、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンは切り裂かれる。

 

ズァークユーリ「ぐおおおお!!」

 

ズァークユーリLP4000→1500

 

ズァークユーリ「スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの効果発動!このモンスターが破壊された時、他の2竜をも破壊する!」

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの破壊衝撃はズァークユートのフィールドにまで到達する。その衝撃によってダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンは破壊され、辺りは煙に包まれた。スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンが消えたことでズァークの呪縛から解放されたユーリは正気に戻る。

 

ユーリ「あれ、僕は何を…?スターヴ・ヴェノムが破壊されたのか?なら君のフィールドはがら空き…」

 

ユーリがニヤニヤしながら立ち上がろうとすると煙が晴れつつ、見たこともないドラゴンのシルエットが浮かび上がる。

 

ユーリ「エ…なんで…?」

 

煙が晴れるとそこにはオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンに酷似したオッドアイズ・アドバンス・ドラゴンが機械化したかのような姿の竜が堂々と飛翔していた。ズァークユートはいつの間にかズァーク遊矢へと姿を変えている。

 

ズァーク遊矢「ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン…我が最強アドバンス召喚モンスターの真の姿だ!!」

 

 

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)

効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000

(1):このカードがアドバンス召喚に成功した時、発動できる。

このモンスターを召喚するためにリリースしたモンスターの

攻撃力の合計以上の攻撃力を持つ特殊召喚されたモンスター

の攻撃力を0にし、その効果を無効にする。

(2):このカードは戦闘・効果で破壊されない。

(3):このカードが墓地に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。

このカードを手札に加える。

 

 

ユーリ「なんだと…!」

 

ユーリは冷や汗をかいていることに自分で気が付く。

 

ユーリ(この僕が恐怖…?)

 

ズァーク遊矢「まだバトルフェイズは終わっていない!ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンでもう一人の我にダイレクトアタック!多重のシャトル・シュート!!」

 

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンの翼と口が機械的に展開していく。翼からは丸いエネルギーが口に向けて放出され、そのエネルギーを口の中で何重にもなり幾何学模様の球体が生まれる。それをユーリに向けて放つのに数秒もかからなかった。

 

ユーリ(ま…負ける!?やばい!!)

??(この勝負がつけばズァークは甦ってしまう。ズァークの一部である君を救うことはズァークを蘇らせない事にもつながるのだ。)

ユーリ(なんだ?)

 

手札のポリグラフ・マジシャンから聞こえる声と共にユーリと柚子は姿を消した。敵がいなくなったことでリアルソリッドビジョンシステムは停止し、ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンは消えていく。ズァークから解放されると共に力が抜け、遊矢はその場で気絶した。

 

-レオコーポレーション所有病院-

零羅はユーリとのデュエルに傷つき、しばらくはランサーズとしての活動は不可能と医師から診断された。権現坂によって遊矢も病院に運ばれたが、こちらはただの疲労だったことからすぐに意識を取り戻してランサーズと面会する。

 

遊矢「ごめん、俺柚子を救えなくて…。」

沢渡「あー…それはまぁ…仕方ねえよ…うん。」

遊矢「?」

権現坂「なんだ?お前たち、覇気がないぞ!柚子を救うためにランサーズは協力しなくてはならない!」

黒咲「…。」

 

沢渡と権現坂以外は話をしない。やがて皆が帰り、遊矢は病室に一人になる。そこへ忘れ物をしたとデニスが戻ってきた。そしてデニスは今回の作戦について遊矢に話す。

 

デニス「実はさ、赤馬零児の作戦だったらしいんだ。柚子はユーリにわざと攫われたんだよ。」

遊矢「そんな…。柚子が…。ひどいじゃないか!囮に使うなんて!」

デニス「零児はこれが一番効率的だって考えてやったことなんだよ。分かってあげよう。」

遊矢「そんな!俺は零児を許すことは出来ない!」

??「許してもらおうとは思っていない。」

 

声のする方向を見ると零羅の見舞いに来ていた零児が立っていた。

 

零児「だが納得はしてもらう。これが柚子も瑠璃も救うことが出来、赤馬零王を倒す可能性が最も高い作戦であると。」

遊矢「く…!」

零児「言ったはずだ。私は勝てる戦いしかしないし、相手とフェアに戦おうなどとは思わない。」

遊矢「…必ず柚子は救う。それは赤馬零王を倒すことよりも柚子を救うことを優先するぞ!」

零児「いいだろう。赤馬零王を倒すのは私の役目だからな。」

 

眼鏡をクイとあげ、零児は病室を出ていった。

 

- 数日後 LDS 次元転送装置室-

柚子が持っている次元転送目標地点発信器が作動したことで急きょアカデミアへ行くことになったランサーズ。この数か月によって作られた特大の次元転送装置が置かれた部屋に柚子と零羅を除くランサーズの面々が集まった。操作をするのはスタンダード次元を守るために残ることになったデニスだ。

 

零羅「我々は今から融合次元のアカデミア本部へ乗り込む。これが最後の戦いだと思って尽力してくれ。」

沢渡「やっとこの沢渡シンゴ様が暴れる時が来たぜ!」

権現坂「何を言っとる。次元転送が怖くて寝れないと言っていたではないか。」

沢渡「ちょ!それ言うなよ!」

黒咲「早くしろ!ディメンションムーバーで行けばいいものをこんなバカでかい装置を使って何が違うというんだ!」

素良「次元転送目標地点発信器の対応がこの装置しかしてないうちに柚子が攫われちゃったんだ。仕方ないだろ。」

デニス「はいはい皆さん、準備できたよ。」

 

ランサーズの皆が話をする中、遊矢はユートと対話していた。

 

遊矢(ユート、この前のこと、覚えているか?)

ユート(いや、途中から何も覚えていない。だがデュエルディスクの記録を見たところ、私たちはユーリという奴が消えなければ勝っていたようだ。)

遊矢(あぁ。このドラゴンの力だ。ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン。)

 

遊矢は手にしたジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンを見ながら心の中でつぶやく。

 

遊矢(とてつもない力を秘めてるんだけどとても強い闇の力も同時に出てきてしまう。こいつを覇王黒竜のようにコントロールできれば…。)

ユート(きっとできるさ。私たちならば!)

遊矢(そうだな。)

 

零児「遊矢、準備は出来たか?」

遊矢「…あぁ!行こう、融合次元へ!」

デニス「次元転送装置、起動!!」

 

デニスがレバーを下ろすとランサーズたちの足元が光り始める。

 

沢渡「ひぇええ!やっぱこえええ!」

 

沢渡は零児のマフラーにしがみつく。零児は黙って眼鏡をあげるだけだった。

 

デニス「…ん?これは!?まずい!アカデミアからのジャミングだ!メンテナンスで対策をしたはずなのに!」

零児「何!すぐに緊急停…」

 

ランサーズたちは次元転送され、融合次元へと向かった。残されたデニスは融合次元用のデュエルディスクで通信を行う。

 

デニス「プロフェッサー、ランサーズが融合次元へ向かいました。妨害電波、送ってます?たぶんアイツら、バラバラになってますよ。」

零王「報告ご苦労。まもなく到着するか。…!!零児!?」

 

零王側に零児が到着したことが通信でわかった。

 

デニス「あ、うまくいってたみたいですね。じゃあ僕もう二重スパイ終わらせるんで。先生の所に戻りま~す!」

零王「何!?どういうことだ?」

デニス「僕は榊遊勝の命令でアカデミアにスパイとして入り込んでたんですよ。ほんじゃ!」

 

融合次元用のデュエルディスクを破壊すると今度はスタンダード次元用のデュエルディスクを取り出し、遊勝に連絡を取った。

 

デニス「あぁ、先生?遊矢たち、そちらへ行きましたよ。」

遊勝「そうか。スタンダード次元にいながらアカデミアへの潜入、大変ご苦労だったね。」

デニス「いえいえ、先生に言われればお安い御用ですよ。そっちは今反アカデミア組織に入ってるんでしたっけ?」

遊勝「あぁ、コテンパンにされたよ。でもランサーズと合流すればアカデミアと戦えるだろう。君は指示通り、弱体化したエクシーズ次元支部へ行って壊滅させてきてくれ。」

デニス「お任せを!」

 

通信を切るとデニスはすぐにエクシーズ次元への旅立ちの準備に取り掛かる。

 

デニス「さぁやっと堂々と仕事が出来るぞ。行くよ、リトグラフ・マジシャン。」

 

デニスはデッキに入ったペンデュラムモンスター リトグラフ・マジシャンに語りかけた。

 

-融合次元 アカデミア本部 謁見の間-

零児と沢渡は零王の前に次元転送していた。

 

零王「零児…!どうやってここに次元移動を!」

零児「お久しぶりです。挨拶もなしですか?」

零王「…久しぶりだな。」

零児「冗談のつもりだったんだが。貴方のそのマントを見るがいい。」

 

零王がマントを見るとそこには次元転送目標地点発信器がつけられていた。

 

零王「柚子の仕業か。」

零児「あの子は本当に有能な子だ。これで赤馬零王、お前を私が倒すことが出来る!しかしその前に聞いておきたいことがある。私は仲間たちと共にここへ来るはずだった。沢渡しかいないというのはどういうことだ?」

零王「次元移動の妨害電波を飛ばしているからな。常にその電波は新しいものを飛ばしている。」

零児「対策不足か。だがお前を倒すのは私一人で十分!」

沢渡「あぁ…なんも入り込む隙がねえ…。」

 

沢渡は後ずさりして謁見の間の壁に引っ付いていた。

 

零児「沢渡、この部屋に誰も入れるな。外で見張っていろ。」

 

それを聞いた沢渡は一目散に部屋を出ていく。

 

??「それはもう無理ですね。私が入った。」

 

気が付くと零王の椅子の後ろにはドクトルが立っていた。

 

零児「お前は?」

ドクトル「私はアカデミアの科学者 ドクトル!赤馬零児様、貴方は世界の真実を知ったうえで今後の身の振り方を考えてもらう必要がある。」

零児「意味が分からないな。私は赤馬零王を倒す、それだけだ。」

零王「零児、なぜ私がお前たち家族を放ってまでアカデミアを作ったか気にはならないのか?」

零児「…。」

 

零児の無言は零王にYesであることを伝えていた。

 

零王「考えたことはないか?なぜこの世界は4つの次元に分かれているのか。それは世界が一度滅び、分裂したからだ!」

零児「何を…言っている?」

零王「私は自分の家族…娘を取り戻すためにアカデミアを作った。私の娘でありお前の姉 レイを取り戻すための!」

 

零王は零児に世界の真実を語り始めた。その真実を聞いた零児は目を見開き驚愕する。しかしすべての辻褄があってしまったことで否定することは出来ない。

 

零児「私に…姉が?」

零王「そうだ。私はレイを救う。お前は姉を救いたいとは思わないのか?」

零児「ふ…ふざけるな!そんな話信じられるか!?」

 

零児は柄にもなく取り乱す。しかしそれは世界の真実を心のどこかで信じているという証拠であった。

 

零王「ドクトル、頼む。」

ドクトル「はい。私の作ったパラサイト・フュージョナーはただ洗脳を施すというわけではない。人の中に生まれた少しの感情。それを増幅させる機能があるのだ。赤馬零児、今貴方の中に生まれたレイを救いたいという気持ちをこれで増幅させる。」

零児「何を…!」

 

ドクトルが試験官のふたをあけ、パラサイト・フュージョナーが飛び出して零児の体内へと侵入する。

 

零児(私は…レイを…。)

 

零児の意識が遠のいていくのは時間の問題であった。

 

-融合次元 本土-

遊矢と権現坂は妨害電波によって融合次元の本土に飛ばされていた。街に出れば14歳そこらでありながらアカデミアに所属していないことを怪しまれるため、二人は港周辺で隠れながらアカデミア行きの船を待っていた。

 

遊矢「本当に来るのかな?」

権現坂「待つしかあるまい。」

 

遊矢と権現坂が路地の陰に隠れていると後ろからモーメントの音が鳴り響く。

 

ユーゴ「てめえ!見つけたぞ!」

遊矢「あれは…ユーリ!?」

ユーゴ「ユーリじゃねえ!ユーゴだ!」

 

ユート(私たちと同じ顔…ユーリだ!見つけたぞ!)

 

ユーゴ「お前を倒してリンの居場所を吐かせてやる!」

 

遊矢とユーゴはお互いに怒りの表情を見せる。

 

権現坂「お…おい遊矢?」

遊矢「権現坂は下がっててくれ。ここは俺がやる!」

ユーゴ「さぁかかって来いよ!」

遊矢「アクションフィールド 起動!」

「フィールド魔法 シャイニング・ビクトリー」

 

海の光を反射するような鏡のフィールドが辺りに広がる。

 

ユーゴ「うお、なんだこりゃ!」

遊矢「行くぞ!」

遊矢・ユーゴ「「デュエル!!」」




ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)
効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000
(1):このカードがアドバンス召喚に成功した時、発動できる。
このモンスターを召喚するためにリリースしたモンスターの
攻撃力の合計以上の攻撃力を持つ特殊召喚されたモンスター
の攻撃力を0にし、その効果を無効にする。
(2):このカードは戦闘・効果で破壊されない。
(3):このカードが墓地に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。
このカードを手札に加える。



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シンクロ次元編 解説フェイズ(第15~25話のネタバレあり)

いつもご愛読ありがとうございます。
第15話〜25話までのシンクロ次元編の解説する回を設けました。
登場人物、各話のあらすじ、ストーリーの中にある謎などを解説、整理しますので読んでもらえたら嬉しいです。
またご希望の解説があれば感想にお願いします。書ける範囲で追記致します。
後書きも書きましたので見て頂けたら幸いです。


シンクロ次元編から登場した主な人物(スタンダード次元編で既に登場している者もいます)

 

ユーゴ

シンクロ次元出身の少年。遊矢とユート、ユーリに瓜二つの見た目をしている。幼い頃から親を知らずリンと共に育った。数年前までユーゴの先生の元で不動流の修行をしていたが、ジャン・ミシェル・ロジェの台頭にとってユーゴの先生は消されてしまったことで今は唯一不動流を扱う決闘者となってしまった。リンがユーリに攫われたことで、それを追うために遊勝たちと共に治安維持局にある次元転送装置で融合次元へ向かった。昔ながらの玩具などをモチーフにしたSR(スピードロイド)によるクリアウィング・シンクロ・ドラゴンのシンクロ召喚やシンクロチューナーを使ったアクセルシンクロを得意とする。

 

セレナ

融合次元出身の少女。柚子や黒咲の妹である瑠璃、リンによく似ているが勝気で自分の信じたものは曲げない性格の持ち主。ライバルであるユーリによってシンクロ次元から帰れなくなったところでユーゴたちと出会い、アカデミアの行いの真実を聞かされる。自らが信じていたアカデミアを取り戻すべくユーゴたちと共に戦うこととなった。使用デッキは融合に融合を重ねていく獣戦士族で構成された月光(ムーンライト)

 

ジャック・アトラス

シンクロ次元の決闘者。例年行われているフレンドシップカップでは最多優勝記録を所持している”キング”。自尊心が高く横暴であることから勘違いされがちだが、根は子供に優しかったりと憎めないタイプ。ユーゴたちの前に敵として立ち塞がったが、ユーゴが先生を失ってもなお自分のデュエルを貫いていることを確認し敗北。ロジェの作戦によって次元転送装置を動かすために囮となって融合次元へ向かうユーゴたちを見送った。レッドと名の付くカードによってシンクロ召喚されるレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトを自分の魂と称し戦う。チューナー2体を使ったダブルチューニングは荒ぶる魂を持つジャックにしか出来ない

 

クロウ・ホーガン

シンクロ次元にて”鉄砲玉のクロウ”と呼ばれる砲丸流の決闘者。貧しい子供たちの面倒を見ているお兄さん気質。フレンドシップカップ出場者の常連でもあり、デュエルの腕は確か。しかしロジェに脅迫され嫌々デュエルチェイサーとなっていた。セレナとのデュエルで己の信じるものを再確認し、ユーゴたちと共に融合次元へと渡った。黒い翼を持つBF(ブラックフェザー)による怒涛の展開によってブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネをシンクロ召喚し、墓地からシンクロ召喚を行うファントムシンクロで相手を薙ぎ払う。

 

ジャン・ミシェル・ロジェ

アカデミア シンクロ次元支部の総司令官。シンクロ次元にリアルソリッドビジョンを持ち込んだことで権力を得、アカデミア シンクロ次元支部兼治安維持局のトップへと駆けあがった。その性格は遊勝のDホイールに細工をするなど姑息。また美しいものを壊すことに快楽を覚える。治安維持局に侵入したユーゴたちを倒すため刺客を送るも結局突破され、本部へ逃げ帰った。

 

セルゲイ・ヴァルコフ

シンクロ次元の決闘者。かつては”デュエリストクラッシャー”と恐れられたフレンドシップカップに度々出場していたヒール。ロジェの政策に反対したことで捕まり、ロジェとドクトルの手によって改造された。元の感情は削除されており、ロジェのヴァンダリズムデータがインストールされていることから残忍な性格になった。遊勝とのデュエルで自分の心をわずかに取り戻したが、ロジェによって仕込まれた自爆機能によって消滅した。シンクロ召喚、融合召喚された地縛囚人によって確保されたモンスターをリリースし、ジャックのデータによって作られたカード 地縛神ScarRed Novaをアドバンス召喚する戦術で相手を苦しめる。

 

ユーリ

融合次元出身の少年。遊矢、ユート、ユーゴと同じ顔を持つも性格は残忍。仲間を犠牲にするような戦い方も厭わない。子供っぽいところもあり、デュエルで負けたことがないのが自慢であったが、ズァーク遊矢に敗北したことでその自信を折られ怒りの中にいる。柚子、瑠璃、リンの全員を攫ったのも彼であり、アカデミアにおいて功績を残すためなのか彼が単に楽しみたいだけなのかその行動原理は謎。ペンデュラム召喚に覚醒した経緯も遊矢やユーゴとは異なり男性の声と所有するポリグラフ・マジシャンに導かれた。捕食植物(プレデター・プランツ)という動物と植物が混ざり合ったようなモンスターでスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンを呼び出し圧倒的な力で敵を蹂躙する。

 

エド・フェニックス

アカデミア エクシーズ次元支部の総司令官。かつてエクシーズ次元を制圧した際、遊勝を倒した功績で総司令官となったが、実際は遊勝とのデュエルの最中、彼が持つテレグラフ・マジシャンの力によって次元移動したに過ぎなかった。そのことが発覚し、彼は何かの功績を残すよう零王から指示される。アカデミア本部へ帰還の命令が出た時、ドクトルによってパラサイト・フュージョナーを埋め込まれた。

 

ドクトル

アカデミア本部に在籍する科学者。マッドサイエンティストであり、人の洗脳についての研究を行っている。セルゲイを改造したのも彼であり、そのデータを元に人の感情を増幅させ洗脳させるパラサイト・フュージョナーを作った。

 

 

各話のあらすじ

 

第15話「2人目の覚醒者」

ユーゴとユーリのデュエルが始まった。両者の攻防が繰り広げられる中、ユーリはデュエルの中で謎の男性の声に導かれペンデュラム召喚に覚醒する。スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンを持たないユーリは捕食植物ドラゴスタペリアでクリアウィング・シンクロ・ドラゴンに挑むが、ユーゴも更なるシンクロによってクリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンを呼び出した。

 

第16話「遊勝登場」

封魔の呪印によって融合を封じられたユーリ。しかしペンデュラム召喚された捕食植物バタウォート・カメレオンの効果によってグリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンが現れると形勢は逆転。ユーゴの敗北が決まり諦めた時、遊矢の父 遊勝がユーゴを救う。ユーリはリンを連れて逃げ、ユーゴと遊勝の2人はリンを救うことを誓う。そんな中、ユーゴの自宅へ行くとそこにはリン誘拐の任務のためにシンクロ次元を訪れたセレナが待っていた。

 

第17話「不動の精神」

融合次元ではユーリがリンを零王に引き渡す代わりにスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの情報を得た。柚子誘拐の命令も受けたユーリは次の標的をスタンダード次元に定める。一方アカデミアの非人道的な行いを初めて聞いたセレナはユーゴたちに協力することを決める。自分の信じたもののためにまっすぐなセレナを見てユーゴはロジェによって消された自分の先生のことを思い出すのだった。そんなユーゴたちはリンを救うために融合次元へ向かおうとするとデュエルチェイサーの襲撃に合う。フレンドシップカップ常連出場者で今はロジェの部下に無理やりさせられたクロウ・ホーガンに救われ、ユーゴたちはアカデミア シンクロ次元支部である治安維持局に乗り込む。

 

第18話「月下の野獣VS気高き竜巻」

ロジェに捕まったクロウは世話をしている子供を人質に再び脅され、ロジェ側の人間としてセレナとデュエルすることになる。クロウのBF、そしてエースモンスター ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネの猛攻に苦しむセレナ。しかし月光舞豹姫の融合召喚成功によって攻撃のチャンスが生まれる。

 

第19話「クロウが信じるもの」

チャンスを逃したセレナは墓地からシンクロ召喚するファントムシンクロによるコンボをクロウに仕掛けられる。しかし一見でセレナはファントムシンクロコンボを崩し、月光舞獅子姫の融合召喚によってクロウを倒す。自分の信じるもののために戦っていなかったクロウは自分の信じるもののために戦う強さをセレナから学ぶ。その心はユーゴの先生を思わせるものであり、クロウもそれに従って戦うことを決め、セレナと共にユーゴたちを追う。一方先に進んでいたユーゴと遊勝はデュエリストクラッシャー セルゲイと衝突。遊勝はセルゲイとデュエルすることとなる。

 

第20話「デュエリストクラッシャー」

ロジェの作戦によって遊勝のDホイールが破壊されるもモンスターに捕まりながらデュエルを続ける遊勝。セルゲイの操る地縛モンスターたちの1ショットキルも回避し遊勝の反撃が始まる。その頃エクシーズ次元ではアカデミア エクシーズ次元支部総司令官であるエド・フェニックスは自分が倒したはずである遊勝が生きているという情報を得て驚愕する。

 

第21話「紅蓮の悪魔と真の悪魔」

遊勝のエンタメデュエルが開幕した。ペンデュラム召喚からのエクシーズ召喚のよってセルゲイを追い詰めていくも、ジャックのデータを参考に作られた地縛神ScarRed Novaによって逆転を図る。しかし遊勝によってシンクロ召喚されたEMハーモニー・ヴォーカルによって再びデュエルの主導権を遊勝が握る。消えたはずの自我をわずかに取り戻したセルゲイは敗北し、決闘者としての誇りを守り散った。遊勝はロジェの元に足を進めるも、ユーゴはジャックによってその行く手を阻まれる。

 

第22話「ジャックの荒ぶる魂」

コモンズを裏切ったジャックを許せないユーゴは全力でジャックを倒そうとする。不動流の技であるアクセルシンクロに必要なシンクロチューナーも召喚し準備が整うも、心が不安定になったユーゴは自身の心の中にいるズァークに乗っ取られてしまう。ジャックはクリアウィング・シンクロ・ドラゴンをフィールドから離すことでユーゴを助け、叱咤する。追いついてきたクロウに本当はコモンズを裏切るどころかコモンズのために動いていたジャックの事実について聞かされ、ユーゴは純粋にジャックとデュエルできる喜びを感じる。それに応えるようにジャックは自身の荒ぶる魂によって生み出したダブルチューニングでレッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントをシンクロ召喚するのだった。

 

第23話「ユーゴのアクセルシンクロ」

ユーゴのデュエルを楽しみたいという気持ちが謎の女性の力を導いたことでユーゴはペンデュラム召喚に覚醒する。クリアウィング・シンクロ・ドラゴンとシンクロチューナー HSR暴風クワライを再びフィールドに揃え、アクセルシンクロモンスター クリスティウィング・シンクロ・ドラゴンを呼び出す。効果無効の攻防を経てユーゴのクリスティウィング・シンクロ・ドラゴンがレッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントを倒し、ユーゴは勝利した。

 

第24話「融合次元の刺客」

ロジェは既に融合次元に逃げており、残されたシステムの罠によってジャックはシンクロ次元に残ることとなる。ユーゴ、セレナ、遊勝、クロウはロジェの部屋に設置された次元転送装置を使って融合次元のアカデミアへと向かった。ユーゴたちが融合次元で反アカデミア組織のメンバーである天上院明日香らと合流した頃、スタンダード次元のLDSにユーリが侵入し、柚子を攫って行く。次元転送目標地点発信器を所持していた柚子を目標に次元移動することで零王の元へ行こうとするランサーズ。しかし遊矢は柚子を攫ったユーリを追ってデュエルを始める。オッドアイズ・アドバンス・ドラゴンとスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンが揃った時、遊矢・ユート、ユーリに異変が起こる。

 

第25話「真のアドバンス・ドラゴン」

ズァークに乗っ取られた3人の口からペンデュラム召喚はレイとヴィエイによって生み出されたものだと零れるもそれを聴く者は周りに誰もいない。ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンも現れ、竜たちの激突によってオッドアイズ・アドバンス・ドラゴンは元々の姿であったジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンへと変化する。スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンが破壊されたことでユーリは正気にかえるもジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンによってとどめをさされかける。しかしユーリが持っていたポリグラフ・マジシャンとそこから声を発する謎の男性の力によってユーリは逃走に成功した。それから数日後、次元転送目標地点発信器が作動したことで怪我をした零羅とスタンダード次元を守るために残るデニス以外のランサーズは融合次元へ向かう。しかしアカデミアからの妨害電波によって零児と沢渡以外は融合次元の各地へ散ってしまう。零王に出会った零児であったが世界の真実を聞いて動揺し、そこをドクトルによって洗脳されてしまう。一方融合次元の本土に辿りついていた遊矢と権現坂はユーゴと出会う。お互いにユーリであると勘違いした2人はデュエルを始めるのだった。

 

 

用語確認

 

治安維持局

シンクロ次元のシティにある警察のような組織。デュエルチェイサーと呼ばれるDホイールを使って犯罪者を取り締まる者たちによって組織される。その裏の顔はアカデミア シンクロ次元支部である。トップス・コモンズの差別を顕著にした組織であるが、ロジェの逃走によって事実上機能しなくなっている。

 

 

シンクロ次元編に登場したオリジナルカード

 

第15話初登場

 

捕食花弁(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分のデッキから「捕食植物」モンスター

を1枚選択し特殊召喚する。

この効果で特殊召喚されたモンスターは

このターンのエンドフェイズ時に破壊される。

(2):「捕食植物」モンスターが戦闘を行う場合に

墓地のこのカードを除外することで発動できる。

このバトルで「捕食植物」モンスターは戦闘で破壊されず

発生するダメージは無効となる。

 

捕食植物ハエトリザード(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星2/闇属性/植物族/攻 500/守 700

【Pスケール:青1/赤1】

(1):1ターンに1度、自分の墓地の

「捕食植物」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターは攻撃できず、

効果は無効化され、エンドフェイズに破壊される。

【モンスター効果】

(1):このモンスターが召喚・特殊召喚に成功した場合に

相手フィールドに存在するモンスター1体を選択して発動できる。

そのモンスターに捕食カウンターを1つ置く。

捕食カウンターの置かれたレベル2以上のモンスターのレベルは1になる。

 

ポリグラフ・マジシャン(オリジナルカード)

ペンデュラム・通常モンスター

星7/水属性/魔法使い族/攻 500/守 700

【Pスケール:青6/赤6】

ポリグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。

(1):P召喚したターンの自分のメインフェイズ、バトルフェイズに発動できる。

もう1度P召喚を行う。

【モンスター情報】

謎の力を使う魔法使い。彼が持つ鞭で縛られた者は真実しか述べられなくなるという。

 

捕食植物バタウォート・カメレオン(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星5/闇属性/植物族/攻2300/守1700

【Pスケール:青4/赤4】

(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに

発動できる。自分のフィールドから、

「捕食植物」融合モンスターカードによって

決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、自分のメインフェイズに

このモンスターをリリースし発動できる。

自分フィールドに「捕食植物トークン」(植物族・闇・星1・攻/守0)1体を特殊召喚する。

このトークンを融合素材に融合召喚する場合、「融合」を必要としない。

 

 

第16話初登場

 

進化ゆえの暴走(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):フィールド上のモンスターの攻撃力が

2000以上変化した時に自分フィールド上の

カードをすべてを破壊して発動できる。

次のターンのエンドフェイズ時まで

フィールドに存在するすべてのモンスターの攻撃力は

このカードを発動した際の変化した攻撃力の数値分上がる。

 

EMオープニング・アクター(オリジナルカード)

効果モンスター

星3/風属性/魔法使い族/攻 0/守 0

(1):相手モンスターの攻撃宣言時、このモンスターを特殊召喚できる。

(2):フィールドにこのカードが存在する場合、

相手はこのカードにしか攻撃できない。

(3):このカードは戦闘では破壊されない。

 

 

第18話初登場

 

光り輝けし闇(ザ・シャイニング・ダークネス)(オリジナルカード)

永続罠

(1):自分フィールドに存在する闇属性Sモンスターが

攻撃対象に選択された時、相手フィールド上の

モンスター1体を選択し発動できる。

自分のフィールド上のモンスター1体と

選択したモンスターを墓地へ送る。

(2):(1)の効果を発動したターンの

次のスタンバイフェイズ時に発動する。

(1)の効果で墓地へ送られたモンスターをそれぞれ特殊召喚する。

この効果で特殊召喚された相手モンスターの攻撃力は

元々の攻撃力の倍となる。

 

ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネ(オリジナルカード)

シンクロ・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守1600

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

「ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネ」の(2)の効果は

1ターンに1度しか発動できず、発動したターン自分は直接攻撃を行えない。

(1):このカードのカード名は、

フィールド・墓地に存在する限り「ブラックフェザー・ドラゴン」として扱う。

(2):自分のメインフェイズに元々の攻撃力と異なる攻撃力を持つ

相手フィールド上のモンスターを対象に発動できる。

対象のモンスターの攻撃力を元々の攻撃力にする。

その後変化した数値分、このモンスターの攻撃力を上げる。

 

 

第19話初登場

 

BF-桎梏のカゲマル(オリジナルカード)

チューナー・効果モンスター

星5/闇属性/鳥獣族/攻1400/守2000

「BF-桎梏のカゲマル」の(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできない。

(1):自分フィールドに存在する闇属性Sモンスターをリリースすることで、

このカードは手札から特殊召喚できる。

この効果は相手のターンにも使うことが出来る。

(2):このカードをS素材にする場合、

エクストラデッキからSモンスターをS召喚する代わりに

墓地に存在するSモンスターをS召喚扱いで特殊召喚する。

(3):このカードは戦闘では破壊されない。

 

ファントムブラック(オリジナルカード)

永続罠

(1):墓地から特殊召喚された自分フィールド上の

Sモンスターが攻撃・効果対象に指定された場合、

このカードに黒羽カウンターを1つ乗せる。

(2):自分フィールドに存在する黒羽カウンターを

1つ取り除いて発動できる。

自分の墓地から「BF」チューナーを

1枚選択し手札に加える。

(3):墓地から特殊召喚された自分フィールドに存在するSモンスターは

1ターンに1度、戦闘・効果で破壊されない。

 

 

第20話初登場

 

地縛囚人Oriental Nova(オリエンタル・ノヴァ)(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/闇属性/悪魔族/攻1600/守1600

(1):このカードが墓地から

特殊召喚に成功した場合に発動できる。

デッキから「融合」カードを

1枚選択して手札に加える。

 

地縛囚人Malachite Nova(マラカイト・ノヴァ)(オリジナルカード)

チューナー・効果モンスター

星4/闇属性/悪魔族/攻1600/守1600

(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。

墓地に存在する「地縛囚人」モンスター1体を

選択し特殊召喚する。

 

地縛戒隷Chrome Nova(クロム・ノヴァ)(オリジナルカード)

シンクロ・効果モンスター

星8/闇属性/悪魔族/攻2000/守2800

「地縛」チューナー+チューナー以外の「地縛」モンスター1体以上

(1):自分のライフを任意の数値払うことで発動できる。

フィールドに存在するこのモンスターの

守備力がその数値分上がる。

(2):このモンスターが破壊された時に発動する。

自分フィールドに「地縛トークン」(悪魔族・闇・星1・攻/守0)

1体を守備表示で特殊召喚する。

このトークンは戦闘で破壊されず相手の効果を受けない。

「地縛トークン」がフィールドに存在する限り

自分はトークン以外のモンスターを特殊召喚できない。

 

地縛戒隷Mandarin Nova(マンダリン・ノヴァ)(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星8/闇属性/悪魔族/攻2800/守2000

「地縛」モンスター×2

(1):自分のライフを任意の数値払うことで発動できる。

フィールドに存在するこのモンスターの

攻撃力がその数値分上がる。

(2):このモンスターが破壊された時に発動する。

自分フィールドに「地縛トークン」(悪魔族・闇・星1・攻/守0)

1体を守備表示で特殊召喚する。

このトークンは戦闘で破壊されず相手の効果を受けない。

「地縛トークン」がフィールドに存在する限り

自分はトークン以外のモンスターを特殊召喚できない。

 

 

第21話初登場

テレグラフ・マジシャン(オリジナルカード)

ペンデュラム・通常モンスター

星6/炎属性/魔法使い族/攻 500/守 700

【Pスケール:青5/赤5】

テレグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。

(1):自分のメインフェイズ、バトルフェイズに発動できる。

自分フィールド上のXモンスター1体を選択し、

そのモンスターと同じ種族のランクが1つ高い

Xモンスター1体を、選択した自分のモンスターの上に重ねて

X召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

【モンスター情報】

謎の力を使う魔法使い。意識をせずに人の脳へ直接語り掛ける力を悪用しようとする者は少なくない。

 

EMイリュージョニスト(オリジナルカード)

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/光属性/魔法使い族/攻2000/守 500

「EM」レベル3モンスター×2

EMイリュージョニストの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):1ターンに1度、X素材を1つ取り除いて

フィールドに存在する魔法使い族モンスターを選択し発動できる。

選択したモンスターを破壊し、デッキから「EM」モンスターを

1体選んで自分フィールドに特殊召喚する。

 

地縛共鳴(オリジナルカード)

通常魔法

(1):自分フィールドに存在する「地縛」モンスターを

任意の数を選んで発動できる。

手札を1枚捨てて、対象のモンスターをチューナーとして扱う。

 

地縛神ScarRed Nova(スカーレッド・ノヴァ)(オリジナルカード)

効果モンスター

星10/闇属性/悪魔族/攻3000/守3000

このモンスターはチューナーをリリースしなくては召喚できない。

「地縛神」と名のついたモンスターは

フィールド上に1体しか表側表示で存在できない。

フィールド魔法カードが表側表示で存在しない場合

このカードを破壊する。

相手はこのカードを攻撃対象に選択できない。

このカードは相手プレイヤーに直接攻撃できる。

(1):1ターンに1度、相手モンスターの攻撃宣言時にその攻撃モンスター1体を対象として発動できる。その攻撃を無効にする。その後対象モンスターを破壊する。

 

EMミスディレクショナー(オリジナルカード)

チューナー・ペンデュラム・効果モンスター

星4/光属性/魔法使い族/攻 1200/守 0

【Pスケール:青7/赤7】

(1):自分フィールドに存在する「EM」モンスターは

攻撃力が100ポイント上がる。

【モンスター効果】

(1):このモンスターが存在する限り

相手はこのモンスター以外を攻撃対象に出来ない。

(2):このカードが破壊された場合に発動できる。

自分はカードを1枚ドローする。

 

EMハーモニー・ヴォーカル(オリジナルカード)

シンクロ・効果モンスター

星7/闇属性/魔法使い族/攻2700/守1800

チューナー+チューナー以外の「EM」モンスター1体以上

(1):自分フィールドに存在するEMカーニバル・ヴォーカル以外の

モンスター1体と相手フィールドに存在するモンスター1体を対象に

発動できる。

エンドフェイズ終了時まで対象にした

相手モンスターの効果を無効にし、

対象にした自分モンスターの効果を与える。

 

EMタロット・マジシャン(オリジナルカード)

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/光属性/魔法使い族/攻2500/守1500

「EM」レベル4モンスター×3

(1)の効果を発動した場合、このモンスターは攻撃宣言できない。

(1):1ターンに1度、自分または相手のバトルフェイズ時に

X素材を1つ取り除いて発動できる。

コイントスを1回行う。

表が出た場合、自分フィールドに存在するモンスターは

攻撃力がこのモンスターの攻撃力分、エンドフェイズ時まで上がる。

裏が出た場合、相手フィールドに存在するモンスターは

守備力がこのモンスターの守備力分、エンドフェイズ時まで下がる。

(2):Xモンスターを素材としている場合、(1)の効果で行うコイントスは

2回行うことが出来、2回のうちどちらかを選択して効果を発動する。

 

 

第22話初登場

 

HSR(ハイスピードロイド)暴風クワライ(オリジナルカード)

シンクロ・チューナー・効果モンスター

星3/光属性/機械族/攻1200/守1500

チューナー+チューナー以外のモンスター1体

(1):S召喚されたこのカードが破壊された場合に発動できる。

デッキから「SR」カードを2枚選択し手札に加える。

(2):相手メインフェイズに発動できる。

このカードを含む自分フィールドのモンスターをS素材としてS召喚する。

 

キングス・ジャッジメント(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分フィールド上に「レッド・デーモン」モンスターが

存在する場合に発動できる。

フィールドに存在するカード1枚を選んで墓地へ送る。

その後自分フィールド上に「レッドトークン」

(悪魔族・闇・星1・攻/守0)を1体特殊召喚する。

 

 

第23話初登場

 

ファイブカーブ(オリジナルカード)

永続罠

(1):このカードがフィールドに存在する限り

相手はSRモンスターを戦闘によって破壊した場合

500ポイントのダメージを相手は受ける。

(2):このカードが相手によって破壊された時、発動する。

このターン自分が受けるダメージは500ポイント減る。

 

SRバットミット(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星5/風属性/機械族/攻2200/守1300

【Pスケール:青4/赤4】

「SRバットミット」の(1)のP効果は自分メインフェイズに

1ターンに1度発動できる。

(1):片方のPゾーンに置かれたカードが

チューナーである場合に発動できる。

自分のPゾーンに存在するカードを破壊し、

破壊したPモンスターのレベルの合計分の

Sモンスターを墓地から特殊召喚する。

(2):(1)の効果で特殊召喚されたモンスターは

発動したターンのエンドフェイズ時に破壊される。

【モンスター効果】

(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。

手札からSRモンスターを1体選択して特殊召喚する。

 

クリスティウィング・シンクロ・ドラゴン(オリジナルカード)

シンクロ・効果モンスター

星10/風属性/ドラゴン族/攻3300/守2500

Sモンスターのチューナー1体+チューナー以外のドラゴン族Sモンスター1体以上

(1)の効果は自分のメインフェイズ時に1ターンに1度しか発動できない。

(1):自分のデッキの上からカードを5枚めくる。

このターンこのカードはその中のチューナーの数まで

相手が発動した効果を無効にできる。

その後めくったカードをデッキに戻してシャッフルする。

(2):このカードの効果でモンスター効果を無効にした場合、

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

このカードの効果で無効にしたモンスターの元々の攻撃力分アップする。

(3):このカードが戦闘・効果で破壊された場合、

墓地からこのカード以外のSモンスターを

1体特殊召喚できる。

 

 

第25話初登場

 

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)

効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000

(1):このカードがアドバンス召喚に成功した時、発動できる。

このモンスターを召喚するためにリリースしたモンスターの

攻撃力の合計以上の攻撃力を持つ特殊召喚されたモンスター

の攻撃力を0にし、その効果を無効にする。

(2):このカードは戦闘・効果で破壊されない。

(3):このカードが墓地に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。

このカードを手札に加える。




引き続き何か説明を加えるべきだと思うところがあるかたがいらっしゃったら感想の所で書いていただけると嬉しいです。
次からは融合次元編、いよいよランサーズVSアカデミアの最終戦争となります。一区切りつくところですのでそこまで突っ走っていければと思っていますのでよろしくお願いします。


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融合次元編
第26話「三位一体」


4つの次元に分かれた世界
そこには4人の同じ顔を持つ少年たちが存在し
彼らの持つドラゴンは呼び合う
まるで互いを求めあうかのように


-1ターン目-

ユーゴはDホイールを走らせるも光で反射するフィールドでスピードを出すことが出来ない。

 

ユーゴ「くっそ、まぶしいな!オレのターン!自分フィールドにモンスターがいない時、SRベイゴマックスを特殊召喚!」

 

 

SRベイゴマックス

効果モンスター(制限カード)

星3/風属性/機械族/攻1200/守 600

「SRベイゴマックス」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分フィールドにモンスターが存在しない場合、

このカードは手札から特殊召喚できる。

(2):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「SRベイゴマックス」以外の

「スピードロイド」モンスター1体を手札に加える

 

 

ユーゴ「効果でSR三つ目のダイスを手札に加え召喚!」

 

 

SR三つ目のダイス

チューナー・効果モンスター

星3/風属性/機械族/攻 300/守1500

(1):相手ターンに墓地のこのカードを除外して発動できる。

このターン、相手モンスターの攻撃を1度だけ無効にする。

 

 

ロケットのように逆噴射させながらチューナーモンスター SR三つ目のダイスが召喚される。

 

遊矢「チューナー!?融合じゃないのか?」

権現坂「チューナーはシンクロ召喚に使われるものだ、融合ではない!」

ユーゴ「そう、オレはユーゴだ!レベル3のベイゴマックスにレベル3の三つ目のダイスをチューニング!十文字の姿もつ魔剣よ。その力ですべての敵を切り裂け!シンクロ召喚!現れろ、レベル6!HSR魔剣ダーマ!」

 

 

HSR魔剣ダーマ

シンクロ・効果モンスター

星6/風属性/機械族/攻2200/守1600

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

「HSR魔剣ダーマ」の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、

その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。

(2):自分の墓地の機械族モンスター1体を除外して発動できる。

相手に500ダメージを与える。

(3):このカードが墓地に存在し、

自分フィールドにカードが存在しない場合、

自分メインフェイズに発動できる。

このカードを墓地から特殊召喚する。

この効果を発動するターン、自分は通常召喚できない。

 

 

けん玉型の大きなモンスターがユーゴのフィールドにシンクロ召喚され、その効果を発動した。

 

ユーゴ「魔剣ダーマの効果発動!墓地のベイゴマックスを除外しお前に500ポイントのダメージを与えるぜ!」

 

魔剣ダーマから放たれた光線は走ってアクションカードを探す遊矢の足を狙って放たれた。

 

遊矢「ぐあ!」

 

遊矢LP4000→3500

 

ユート(初ターンからダメージを負わせてくるとは何てやつだ!)

 

ユーゴ「へっ!ちったぁ効いたか!俺はターンエンド!」

 

-2ターン目-

遊矢「俺のターン、ドロー!」

 

引いたカードはジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン。

 

 

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)

効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000

(1):このカードがアドバンス召喚に成功した時、発動できる。

このモンスターを召喚するためにリリースしたモンスターの

攻撃力の合計以上の攻撃力を持つ特殊召喚されたモンスター

の攻撃力を0にし、その効果を無効にする。

(2):このカードは戦闘・効果で破壊されない。

(3):このカードが墓地に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。

このカードを手札に加える。

 

 

強力な効果と耐性を持つこのモンスターを引いたことはデュエルにおいては吉であったが、遊矢の表情は曇っていた。権現坂は心配そうに遊矢を見る。

 

権現坂「どうした、遊矢!」

遊矢「いや、大丈夫!」

 

ユート(怖いのか?)

遊矢(あぁ。でもそうも言ってあられない。柚子や瑠璃を救うために!)

ユート(そうだ!私たちはズァークなどには負けはしない!)

 

遊矢「俺はスケール3の相克の魔術師とスケール8の時読みの魔術師でペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

相克の魔術師

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/魔法使い族/攻2500/守 500

【Pスケール:青3/赤3】

(1):1ターンに1度、自分フィールドのXモンスター1体を対象として発動できる。

このターンそのモンスターは、

そのランクと同じ数値のレベルのモンスターとしてX召喚の素材にできる。

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、フィールドの光属性モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの効果をターン終了時まで無効にする。

この効果は相手ターンでも発動できる。

 

時読みの魔術師

ペンデュラム・効果モンスター

星3/闇属性/魔法使い族/攻1200/守 600

【Pスケール:青8/赤8】

自分フィールドにモンスターが存在しない場合にこのカードを発動できる。

(1):自分のPモンスターが戦闘を行う場合、

相手はダメージステップ終了時まで罠カードを発動できない。

(2):もう片方の自分のPゾーンに「魔術師」カード

または「オッドアイズ」カードが存在しない場合、

このカードのPスケールは4になる。

【モンスター効果】

(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

1ターンに1度、自分のPゾーンのカードは相手の効果では破壊されない。

 

 

遊矢「これでレベル4から7のモンスターが同時に召喚可能!揺れろ魂のペンデュラム!天空に描け光のアーク!ペンデュラム召喚!現れろ、俺のモンスターたち!手札よりEMシルバー・クロウ!EMゴールド・ファング!」

 

 

EMシルバー・クロウ

ペンデュラム・効果モンスター

星4/闇属性/獣族/攻1800/守 700

【Pスケール:青5/赤5】

(1):自分フィールドの「EM」モンスターの攻撃力は300アップする。

【モンスター効果】

(1):このカードの攻撃宣言時に発動する。

自分フィールドの「EM」モンスターの攻撃力は

バトルフェイズ終了時まで300アップする。

 

EMゴールド・ファング

ペンデュラム・効果モンスター

星4/光属性/獣族/攻1800/守 700

【Pスケール:青3/赤3】

(1):1ターンに1度、自分の「EM」モンスターが戦闘で相手モンスターを破壊した場合に発動する。

相手に1000ダメージを与える。

【モンスター効果】

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動する。

自分フィールドの「EM」モンスターの攻撃力はターン終了時まで200アップする。

 

 

銀の爪と金の牙 それぞれを持つ狼が遊矢の場にペンデュラム召喚された。

 

遊矢「そしてシルバー・クロウ、ゴールド・ファングをリリース!アドバンス召喚!すべてを無に帰す闇の竜 ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン!!」

 

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンが機械的な翼を展開しつつ遊矢のフィールドに姿を現す。暴走を恐れる遊矢であったが、今のところその様子は見られない。

 

ユーゴ「こいつ…融合は使わないのか!?」

 

ユート(もしかしてこいつ、ユーリとは別人か?全く融合を使おうとしない!)

遊矢(ひょっとしてシンクロ次元の俺たちなんじゃ!)

ユート(とはいえ聞いてくれるような雰囲気ではないな!)

 

遊矢「あぁ、これはデュエルが終わってから聞くしかない!バトルだ!ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンでHSR魔剣ダーマを攻撃!」

 

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンはエネルギーを装填する。その間にユーゴは墓地の三つ目のダイスの効果を使った。

 

ユーゴ「三つ目のダイスの効果!こいつを除外して攻撃を無効にする!」

 

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンの放った攻撃は別の所へ飛んでいき、魔剣ダーマは破壊を免れる。

 

遊矢「俺はターンエンド!」

 

-3ターン目-

ユーゴ「俺のターン、ドロー!俺は手札からSR-OMK(オーエムケー)ガムを召喚!」

 

 

SR-OMKガム

チューナー・効果モンスター

星1/風属性/機械族/攻 0/守 800

(1):自分・相手のバトルフェイズに自分が戦闘・効果でダメージを受けた場合に発動できる。

このカードを手札から特殊召喚する。

(2):このカードの効果でこのカードが特殊召喚に成功したバトルフェイズに発動できる。

このカードを含む自分フィールドの風属性モンスターのみをS素材としてS召喚する。

(3):このカードがS素材として墓地へ送られた場合に発動できる。

自分のデッキの一番上のカードを墓地へ送り、

そのカードが「スピードロイド」モンスターだった場合、

このカードをS素材としたSモンスターの攻撃力は1000アップする。

 

 

チューイングガム型のチューナーモンスターが召喚され、ユーゴのシンクロの準備は再び整う。

 

ユーゴ「レベル6の魔剣ダーマにレベル1のOMKガムをチューニング!その美しくも雄々しき翼翻し、光の速さで敵を討て!シンクロ召喚!現れろ、レベル7!クリアウィング・シンクロ・ドラゴン!!」

 

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴン

シンクロ・効果モンスター

星7/風属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

(1):1ターンに1度、このカード以外のフィールドの

レベル5以上のモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

(2):1ターンに1度、フィールドのレベル5以上の

モンスター1体のみを対象とするモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

(3):このカードの効果でモンスターを破壊した場合、

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

このカードの効果で破壊したモンスターの元々の攻撃力分アップする。

 

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴンのシンクロに成功したと同時にジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンは咆哮を放つ。それに共鳴するようにクリアウィング・シンクロ・ドラゴンも鳴いた。2竜の共鳴によって遊矢とユーゴ、そしてユートにも異変が起こる。

 

ユート(まずい!!また乗っ取られるぞ!)

遊矢(俺は…もう…乗っ取られない!)

 

ズァークユーゴ「我らが…一つに!」

 

ユート(く…奴はもう乗っ取られているのか!くそ!)

遊矢(俺たちが冷静なら大丈夫だ!たぶんジェオメトリックを抑えられるのは俺なんだ。下がってこいつを抑えているからユートが変わってくれないか?)

ユート(任せろ!)

 

遊矢はユートへと代わり、精神世界でジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンを抑えることに専念することにした。そして先ほど墓地へ送られたOMKガムの効果がズァークに乗っ取られたユーゴによって発動される。

 

ズァークユーゴ「OMKガムがシンクロ召喚に成功した場合、デッキからカードを1枚墓地に送りそのカードがSRだった場合、クリアウィングの攻撃力は1000上がる!」

 

ズァークユーゴが墓地へ送ったカードはSR電々大公。

 

 

SR電々大公

チューナー・効果モンスター

星3/風属性/機械族/攻1000/守1000

「SR電々大公」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):墓地のこのカードを除外して発動できる。

自分の手札・墓地から「SR電々大公」以外の

「スピードロイド」チューナー1体を選んで特殊召喚する。

 

 

よってクリアウィング・シンクロ・ドラゴンの攻撃力は3500となる。

 

ズァークユーゴ「バトル!クリアウィング・シンクロ・ドラゴンでジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンを攻撃!!旋風のヘルダイブスラッシャー!」

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴンの特攻がジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンを襲う。破壊はされないもののダメージはユートが受けることになる。

 

ユート「ぐぉ!」

 

ユートLP4000→3300

 

ユートはすぐに足元にあったアクションカードを拾う。拾った時点では真っ白であったが、すぐにカードが浮かび上がり最適なカードへと変化した。

 

ユート「なるほど、こういうことか。私はアクションマジック シャイン・コートを発動!1200以下のダメージを受けた場合に発動でき、フィールドのモンスターを受けたダメージ÷100と同じ数値へと変える!私が受けたダメージは700!よってジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンのレベルを7に変更する!」

 

ユートはすぐに次のアクションカードを探すも辺りには1枚も見当たらない。デュエルディスクを見ると「A Card Now Loading」と書かれている。

 

ユート「1度使えばしばらくアクションカードが光の反射で見えなくなる仕組みのアクションフィールドか!」

ズァークユーゴ「我はターンエンド!」

 

-4ターン目-

ユート「私のターン、ドロー!私はセッティング済みのペンデュラムスケールでペンデュラム召喚!現れろ、私のモンスターたち!エクストラデッキよりシルバー・クロウ、ゴールド・ファング!

 

再び遊矢のモンスターがエクストラデッキから帰還した。

 

ユート「さらに手札から幻影騎士団リーブオーバーを召喚!」

 

 

幻影騎士団リーブオーバー(オリジナルカード)

効果モンスター

星3/闇属性/戦士族/攻 500/守1000

(1):自分フィールドに存在するXモンスターが破壊される場合

自分フィールド上に存在するこのモンスターをリリースすることで

破壊を無効にできる。

(2):自分フィールド上に存在するXモンスターを対象にして

墓地のこのカードを除外することで発動できる。

このカードのレベル分、対象のモンスターのランクを上げる。

 

 

オーバーコートの形をした幻影騎士団モンスターを召喚し、エクシーズ召喚の用意を整える。

 

ユート「私はレベル4のシルバー・クロウとゴールド・ファングでオーバーレイ!漆黒の闇より愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今、降臨せよ!エクシーズ召喚!現れろ!ランク4!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!!」

 

反逆の竜 ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンが現れ、ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンとクリアウィング・シンクロ・ドラゴンはより力を増す。

 

遊矢(グアアアア!!)

 

ユート「ぐ…耐えてくれ、遊矢!とはいえ私もそろそろ限界だ…!私はダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの効果を発動!トリーズン…ディスチャージ!!」

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンは翼のギミックを展開させ、クリアウィング・シンクロ・ドラゴンから攻撃力を奪おうとする。しかしズァークユーゴもクリアウィング・シンクロ・ドラゴンの効果を発動させた。

 

ズァークユーゴ「クリアウィング・シンクロ・ドラゴンの効果!ダイクロイック・ミラー!」

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴンを対象にした効果は無効にし破壊される。それを知ったユートはすぐさま幻影騎士団リーブオーバーをリリースすることで破壊を無効にした。

 

ユート「さらにリーブオーバーを除外することでダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンのランクを7にする!そしてペンデュラムゾーンの相克の魔術師のペンデュラム効果!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンをエクシーズ素材に出来る!レベル7となったジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンとダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンでオーバーレイ!遊矢!よく耐えてくれた!」

 

遊矢(ユートの方こそありがとう、これでフィールドからドラゴンが消える!)

 

ユート「二色の眼の龍よ!その黒き逆鱗を震わせ、覇王の名の元に輝かしき未来を!エクシーズ召喚!いでよ、ランク7!反逆の眼輝けし龍!覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴン!!」

 

 

覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴン(オリジナルカード)

エクシーズ・ペンデュラム・効果モンスター

ランク7/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

【Pスケール:青1/赤1】

(1):自分フィールドに存在するXモンスター1体を対象に発動できる。

選択した自分のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてPゾーンのこのカードを特殊召喚する。

(2):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに

カードが存在しない場合に発動できる。

デッキから「幻影騎士団」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。

【モンスター効果】

ドラゴン族レベル7モンスター×2

(1):このカードがXモンスターを素材としてX召喚に成功した場合に発動する。

このターンの間、相手フィールドに存在する

特殊召喚されたすべてのモンスターの攻撃力分、

このモンスターの攻撃力を上げる。

このターンこのカードは1度のバトルフェイズ中に

このカードが持つX素材の数だけ攻撃が出来る。

(2):自分または相手のモンスターの攻撃宣言時、

このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

そのモンスターの攻撃を無効にする。

(3):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。

 

 

覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンは覇王黒竜ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの力をペンデュラムによって抑え込んだことで生まれたモンスターである。かつての遊矢たちならばコントロールできたものの、今はユーゴが近くにいることでズァークに支配される恐れがある。とはいえジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンとダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンが揃っていた時ほどではないため、ユートにも余裕が見られる。

 

ユート「覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンの効果!クリアウィング・シンクロ・ドラゴンの攻撃力分、このモンスターの攻撃力を上げる!オーバーロード・ディスチャージ!」

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴンの攻撃力は今3500。覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンの攻撃力は3000であることから攻撃力は6500となる。

 

ユート「バトルだ!覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンでクリアウィング・シンクロ・ドラゴンに攻撃!螺旋のディスオベイ・バースト!!」

 

覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンが翼を展開させ、鷲のように急降下するとあっという間に牙によってクリアウィング・シンクロ・ドラゴンを貫いた。

 

ズァークユーゴ「ぐあああ!!」

 

ユーゴLP4000→1000

 

さらに覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンの効果によってもう1度攻撃できる。再び急降下をはじめ、ズァークユーゴの体に向けて攻撃が撃ち込まれた。

 

ズァークユーゴ「ぐあああああああ!!!!!!」

 

ズァークユーゴLP1000→0

 

ズァークユーゴは吹っ飛んでいき、港のビットにぶつかる。アクションフィールドが消えると共にユートはユーゴに駆け寄った。

 

ユート「さぁお前の正体を教えろ。お前はユーリではないのか?」

 

ユーゴを起き上がらせようとするとその目は白く光っていることにユートは気が付いた。

 

ユート「!?」

権現坂「ユート!どうした!!」

ズァークユーゴ「我ラガ…一ツニ…!」

 

まばゆい光と共にユーゴの体は消えていく。消えた光の破片はユートの中に入っていき、次はユートの体が光る。光が止み終るとユートであった肉体はユーゴに代わっており、その場に倒れた。

 

権現坂「おい!こ…これは一体!」

??「あ!ユーゴいた!こんなとこで何寝てんの!アカデミアに見つかっても知らないわよ!ってあなた誰?」

権現坂「お…俺は権現ざ…」

 

ユートの意識は近づいてくる女性と話す権現坂の声と共に途切れた。




ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)
効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000
(1):このカードがアドバンス召喚に成功した時、発動できる。
このモンスターを召喚するためにリリースしたモンスターの
攻撃力の合計以上の攻撃力を持つ特殊召喚されたモンスター
の攻撃力を0にし、その効果を無効にする。
(2):このカードは戦闘・効果で破壊されない。
(3):このカードが墓地に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。
このカードを手札に加える。

幻影騎士団リーブオーバー(オリジナルカード)
効果モンスター
星3/闇属性/戦士族/攻 500/守1000
(1):自分フィールドに存在するXモンスターが破壊される場合
自分フィールド上に存在するこのモンスターをリリースすることで
破壊を無効にできる。
(2):自分フィールド上に存在するXモンスターを対象にして
墓地のこのカードを除外することで発動できる。
このカードのレベル分、対象のモンスターのランクを上げる。

覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴン(オリジナルカード)
エクシーズ・ペンデュラム・効果モンスター
ランク7/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500
【Pスケール:青1/赤1】
(1):自分フィールドに存在するXモンスター1体を対象に発動できる。
選択した自分のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてPゾーンのこのカードを特殊召喚する。
(2):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに
カードが存在しない場合に発動できる。
デッキから「幻影騎士団」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。
【モンスター効果】
ドラゴン族レベル7モンスター×2
(1):このカードがXモンスターを素材としてX召喚に成功した場合に発動する。
このターンの間、相手フィールドに存在する
特殊召喚されたすべてのモンスターの攻撃力分、
このモンスターの攻撃力を上げる。
このターンこのカードは1度のバトルフェイズ中に
このカードが持つX素材の数だけ攻撃が出来る。
(2):自分または相手のモンスターの攻撃宣言時、
このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
そのモンスターの攻撃を無効にする。
(3):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。


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第27話「再会、そして別れ」

-反アカデミア組織アジト ユーゴの寝室-

ユーゴは痛む頭を押さえながら目を開けた。

 

ユーゴ「痛っ!」

??「あ、やっと目を覚ました。」

ユーゴ「明日香!あれ、オレ何してたんだっけ?」

 

ユーゴを看病していたのは金髪の美しい女性 天上院明日香。反アカデミア組織のリーダー的存在だ。数日前にユーゴたちがアカデミアに転送された時、偶然にも明日香はアカデミアに潜入していた。彼らの存在によって作戦は水の泡となったものの、戦力になりえると考え反アカデミア組織に迎え入れた。特に榊遊勝の実力は明日香以上であり、彼女は遊勝を”先生”と慕うようになっていた。

 

明日香「先生のいう事聞かずに出ていくからこうなるのよ。アカデミアにでも見つかったらどうすんの!」

ユーゴ「アカデミア…あぁ!!!そうだ!アカデミアのやつがいたんだ!オレと同じ顔の!!オレ確かそいつらに負けて…。」

 

ユーゴの声が部屋の外に聞こえたことで扉の向こう側にいた権現坂がユーゴの寝室へ入るなり、ユーゴの耳元に口を近づけて怒鳴った。

 

権現坂「おい!!遊矢!ユート!聞こえるか!!」

ユーゴ「うぅぅぅるせえええええ!!!なんだお前!」

権現坂「俺は見たのだ!ユートとお前が1つになるところを!遊矢とユートもかつてそうなったと聞いた!お前の中に遊矢とユートがいるはずなのだ!」

 

ユーゴ(なーに言ってんだ、こいつ。)

 

ユーゴは冷たい視線を権現坂に送る。

 

??(おーい!返事してくれ!)

ユーゴ(! なんだ?)

??(あ、やっと返事してくれた。ちょっと精神世界に来てくれ!)

ユーゴ(はぁ?なんだ、お前。っておい!!)

 

ユーゴは意識が自らの深い部分に引きずり込まれる何とも言えない感覚に襲われる。

 

-謎の空間こと精神世界-

ユーゴは辺りが白と黒が入り混じった空間にたどり着く。

 

ユーゴ「なんだ…ここ。」

??「おいユート、強引じゃないか!」

ユート「でもこれでユーゴと話すことが出来る。」

 

2人の同じ顔をした少年が円卓に座りながらお茶会でもしているかのように話している。

 

ユーゴ「お前ら…あのアカデミアのやつが二人!?」

ユート「説明が面倒だな。ほら、私の考えを読み取ろうとしてみろ。」

ユーゴ「はぁ?」

 

言われた通りユートの考えを読み取ろうとするとユートが考えている今までの経緯をユーゴは瞬時に理解した。

 

ユーゴ「うお、なんだこれ!えーっとお前がユートでそっちが遊矢?」

遊矢「そう、よろしく!俺たちは1つになってから相手に伝えたいと思うことは瞬時で共有できるようになったんだ。隠したいことはちゃんと隠せるよ。」

ユート「最近気が付いたことだがな。」

ユーゴ「へー、便利だな。ってかこれどういうことだ?あ、いやユートから考えを読み取ったから現状は理解できたけどよ、結局なんで1つになっちまったかわかってねえんだろ。」

遊矢「赤馬日美香が言ってたズァークってのが関係していると思うんだ。それにほら、最初は白い空間だったここもユートやユーゴと1つになったことで徐々に黒い部分も増えてきてる。よくわからないことだらけだよ。」

ユーゴ「は~、変なことになっちまったもんだなぁ…。オレはリンを救わなくちゃいけねえのに。」

ユート「それについては私たちも同じ。アカデミアを倒したいのは3人とも同じだ。」

 

ユートは笑みを浮かべ、円卓の椅子に腰を下ろした。

 

ユート「さぁて、権現坂が心配しているぞ。」

遊矢「そうだった!ユーゴ、ちょっと代わってくれ!」

ユーゴ「あ…あぁいいけど。」

 

遊矢は精神世界から姿を消す。残されたユーゴはユートの隣の席に座った。

 

ユート「…。」

ユーゴ「…。」

ユート「…なぜ隣に座る?」

 

-ユーゴの寝室-

ユーゴの姿が遊矢へ変わると権現坂は安心して遊矢を抱きしめた。

 

権現坂「おぉぉ!遊矢!よかった!!」

遊矢「お、おい離れろって!」

明日香「ユーゴが変わった!?最近変な奴らばかりここに入ってくるわ。」

 

明日香が苦笑いをして権現坂が離れると共にアジトの入口から人が入る音がする。

 

明日香「あ、帰ってきたみたいね。」

 

そこには買い出しから帰ってきた遊勝とセレナが立っていた。

 

遊矢「父さん…柚子!?」

 

ユート(先生…瑠璃!?)

ユーゴ(おっさんとセレナだろ。)

 

ユーゴによって遊矢とユートは瞬時に理解し、またユートの先生が遊勝であったことも遊矢は理解した。シンクロ次元にいた理由を聞こうとした時、遊勝は遊矢を抱きしめる。

 

遊勝「遊矢…大きくなったな。ひどい父親ですまなかった。」

遊矢「とう…さん!」

 

ユートとユーゴの記憶が遊矢の頭に流れてくるも遊矢の頭はそれを拒否した。今はただ父との再会への喜びの思いに馳せたい。そう思ったからだ。

 

-その日の夜 反アカデミア組織アジト-

ユーゴが遊矢と一体化したことについて驚く遊勝だったが、ユーゴも不思議と悪い気がしないようで安心し、食事会が行われた。遊矢は今までスタンダード次元で何が起きたのかを遊勝、セレナ、他の反アカデミア組織のメンバーに語った。

 

遊勝「そうか…大変だったな。」

遊矢「父さんもアカデミアと戦っていたんだね。」

セレナ「そのランサーズという奴らがアカデミアに到着すれば戦力になるというわけか。頼もしいな。」

権現坂「皆無事だといいんだが…。」

クロウ「みんな強い奴らなんだろ!きっと大丈夫さ。」

 

クロウが権現坂に優しい言葉をかけるのをからかうためにユーゴはむりやり遊矢から代わる。

 

ユーゴ「なんだ!クロウ、馬鹿に優しいじゃねえか!」

クロウ「はぁ!当たり前だろ!っつーかお前は空気読めなさすぎなんだよ!さっさと引っ込んで遊矢を出せ!」

ユーゴ「んだとぉ!表出ろ!俺が不動流のデュエルで砲丸流なんて倒してやるぜ!」

権現坂「”不動”流!?なんだ!それは!!」

 

権現坂は急に立ち上がりユーゴの首を絞めるように尋ねた。

 

ユーゴ「ぐ…ぐるしい!!」

権現坂「俺は今俺のデュエルをどうすればいいのかまるで分らんのだ!教えてくれ!」

 

そんな様子を見てクロウはフレンドシップカップの打ち上げのことを思い出す。

 

-クロウの回想-

ジャック「ええい!今回はグループ戦と聞いてお前たちと組んでみたもののなぜお前たちは俺についてくることが出来ん!客は引いていたぞ!」

ユーゴの先生「落ち着け、ジャック!客が引いていたのはお前が負けた時クラッシュしたからだぞ!」

ジャック「クラッシュでなぜ引く!?まるで意味が分からんぞ!」

 

-反アカデミア組織-

クロウ「あーもう落ち着けって!」

 

クロウは懐かしみながら2人を引き離す。

 

クロウ「どうだ、権現坂。進み方がわからないならまずシンクロ召喚を学んでみないか?」

権現坂「シンクロ?それは俺の目指す不動のデュエルに繋がるのだろうか?」

クロウ「さぁ、わかんねえ。でも何事もまず挑戦してみることが大事だと思うぜ。」

権現坂「新たな道に進むことが不動のデュエルに繋がる…なるほど、矛盾しているようで矛盾していないような気がしてきたぞ。」

クロウ「パラドックスってやつだな。」

権現坂「よし、クロウ!俺にシンクロを教えてくれ!」

クロウ「なら明日から修行だな!」

 

そこへ外に出ていた明日香が戻ってきて深刻そうな顔で遊勝に耳打ちをした。

 

遊勝「…みんな、聞いてくれ!」

 

遊勝の声かけに一同が遊勝に注目した。

 

遊勝「今から第二アジトに向かってほしい。オベリスクフォースがここを目指して向かってきている。」

 

全員食事どころの騒ぎでなく慌ただしく支度を始めた。反アカデミア組織の人々による激しい人の移動をすることで遊勝から離れてしまいそうになる遊矢。遊勝も人に当たりながらデュエルディスクを腕に着け、戦闘態勢を取る。

 

遊勝「遊矢、お前もみんなと逃げるんだ。」

遊矢「父さんは逃げないの?」

遊勝「ここでアカデミアを食い止める。」

遊矢「そんな!駄目だ!危険すぎる!」

 

涙目の遊矢ににっこりと語り掛ける遊勝。

 

遊勝「遊矢、笑顔だ。辛い時こそ笑うんだよ。」

遊矢「父さん…俺、父さんのエンタメデュエルに憧れて…遊勝塾のみんなもだ!親のいないみんなにとって父さんが憧れだったんだ!」

遊勝「ありがとう。お前たちは私の誇りだ。」

遊矢「父さん!!」

 

ユート(先生…。)

ユーゴ(おっさん!!)

 

そう言うと遊勝はアジトの入口へと人の流れに逆らって向かった。遊矢は人の流れに巻き込まれ、裏口から出ていくしかなかった。

 

権現坂「行くぞ、遊矢!遊勝先生は俺たちを守るために残ったのだ。」

 

権現坂の目にも涙があふれているのを見た遊矢は自分の涙をぬぐい無理に笑顔を作った。

 

-反アカデミア組織アジト入口-

ユーリ率いるオベリスクフォースが入口に到着した。入口に立つのは遊勝ただ一人。

 

遊勝「やぁ久しぶりだね。」

ユーリ「…お前からは同じ臭いがする…!」

 

少しふざけた様子のユーリとは違い今は頭に血管が浮き出るほど狂気に満ちた怒りに苛まれていた。

 

-ユーリの回想-

ズァーク化した遊矢に生まれた初めて敗北したユーリは悔しさから精神が崩壊しかけるところまで追い込まれた。しかし彼はペンデュラム召喚に目覚めたのはポリグラフ・マジシャンの力であったことを思い出す。

 

ユーリ「…そうだ…この魔法使いたちの力を集めれば奴らよりももっと強い力が手に入る…!!」

 

-反アカデミア組織アジト入口-

ユーリ「おじさんからはなーんか力を感じてたからさ。持ってるんでしょ?神を守護する魔法使いを!」

遊勝「君もそのカードから声を聴いていたんだね。私もしばしばこのカードに誘惑されることがあったよ。私のエンタメデュエルを壊そうとするときもあった。しかしこのカードの誘惑に負けることなく私は私のエンタメデュエルで戦ってきたのだ。」

ユーリ「意味わかんない!さぁグラフ・マジシャンは頂くよ!お前ら、榊遊勝をやれ!!」

 

ユーリの指示の元、オベリスクフォースはデュエルディスクを構えた。とその時遊勝の前に明日香が現れる。

 

遊勝「明日香!」

明日香「先生だけを置いては行かせない。オベリスクフォースは私が引き受けます。先生はユーリを!」

ユーリ「あれれー、優等生で有名だった明日香さんじゃん~!そっちに行っちゃったんだね。興味はあるけど…今は邪魔だ。」

 

途中までふざけるユーリであったがすぐに怒りに囚われる。そのユーリを悲しそうに見つめる遊勝だったが遊矢たちを守るため、ここは真剣に、しかし自分のデュエルで挑む。

 

ユーリ・遊勝「「デュエル!!」」

 

-1ターン目-

ユーリ「僕のターン、僕はスケール1の捕食植物ハエトリザードとスケール6のポリグラフ・マジシャンでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

捕食植物ハエトリザード(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星2/闇属性/植物族/攻 500/守 700

【Pスケール:青1/赤1】

(1):1ターンに1度、自分の墓地の

「捕食植物」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターは攻撃できず、

効果は無効化され、エンドフェイズに破壊される。

【モンスター効果】

(1):このモンスターが召喚・特殊召喚に成功した場合に

相手フィールドに存在するモンスター1体を選択して発動できる。

そのモンスターに捕食カウンターを1つ置く。

捕食カウンターの置かれたレベル2以上のモンスターのレベルは1になる。

 

ポリグラフ・マジシャン(オリジナルカード)

ペンデュラム・通常モンスター

星7/水属性/魔法使い族/攻 500/守 700

【Pスケール:青6/赤6】

ポリグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。

(1):P召喚したターンの自分のメインフェイズ、バトルフェイズに発動できる。

もう1度P召喚を行う。

【モンスター情報】

謎の力を使う魔法使い。彼が持つ鞭で縛られた者は真実しか述べられなくなるという。

 

 

ハエトリグサとトカゲの混ざった捕食植物と体に心電図のような模様が入った魔術師がユーリのペンデュラムスケールに置かれ、光の柱に沿って上昇する。

 

ユーリ「これで2から5のモンスターが同時に召喚可能!ペンデュラム召喚!現れろ、僕のモンスターたち!手札から捕食植物ダーリング・コブラ!捕食植物バタウォート・カメレオン!」

 

 

捕食植物ダーリング・コブラ

効果モンスター

星3/闇属性/植物族/攻1000/守1500

「捕食植物ダーリング・コブラ」の効果はデュエル中に1度しか使用できない。

(1):このカードが「捕食植物」モンスターの効果で特殊召喚に成功した場合に発動できる。

デッキから「融合」魔法カードまたは「フュージョン」魔法カード1枚を手札に加える。

 

捕食植物バタウォート・カメレオン(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星5/闇属性/植物族/攻2300/守1700

【Pスケール:青4/赤4】

(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに

発動できる。自分のフィールドから、

「捕食植物」融合モンスターカードによって

決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、自分のメインフェイズに

このモンスターをリリースし発動できる。

自分フィールドに「捕食植物トークン」(植物族・闇・星1・攻/守0)1体を特殊召喚する。

このトークンを融合素材に融合召喚する場合、「融合」を必要としない。

 

 

 

奇妙な姿をした捕食植物モンスターがペンデュラム召喚によってユーリの場に姿を現した。さらにユーリはバタウォート・カメレオンの効果をリリースすることで発動させる

 

ユーリ「バタウォート・カメレオンをリリースして捕食植物トークンを特殊召喚!このトークンは融合する際に融合を必要としない!僕は捕食植物トークンとダーリング・コブラを融合!魅惑の香りで虫を誘う二輪の美しき花よ!今ひとつとなりて、その花弁の奥の地獄から、新たな脅威を生み出せ!融合召喚!現れろ!レベル7 捕食植物キメラフレシア!」

 

 

捕食植物キメラフレシア

融合・効果モンスター

星7/闇属性/植物族/攻2500/守2000

「捕食植物」モンスター+闇属性モンスター

(1):1ターンに1度、このカードのレベル以下のレベルを持つ

フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを除外する。

(2):このカードが相手の表側表示モンスターと戦闘を行う攻撃宣言時に発動できる。

ターン終了時まで、その相手モンスターの攻撃力は1000ダウンし、

このカードの攻撃力は1000アップする。

(3):このカードが墓地へ送られた場合、次のスタンバイフェイズに発動できる。

デッキから「融合」魔法カードまたは「フュージョン」魔法カード1枚を手札に加える。

 

 

ラフレシアの形をした捕食植物が融合召喚され、遊勝を襲う。遊勝はすぐさま飛び上がり攻撃をかわす。

 

遊勝「何とおぞましい…!」

ユーリ「僕はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-2ターン目-

遊勝「私は私のエンタメデュエルをするまで!今度こそ君を本当の意味で笑顔にして見せよう!」

ユーリ「へぇ~、楽しみだな。」

 

気持ちのこもっていない声で応えるユーリ。

 

遊勝「私のターン、ドロー!君のフィールドのみにモンスターが存在する場合、私はEMレビュー・ダンサーを特殊召喚!」

 

 

EMレビュー・ダンサー

効果モンスター

星3/光属性/魔法使い族/攻 800/守1000

(1):相手フィールドにモンスターが存在し、

自分フィールドにモンスターが存在しない場合、

このカードは手札から特殊召喚できる。

(2):「EM」モンスターをアドバンス召喚する場合、

このカードは2体分のリリースにできる。

 

 

手にした鞭を回しながらEMレビュー・ダンサーが楽しそうに姿を現す。

 

遊勝「レビュー・ダンサーは1体で2体分のリリースに出来る。私はレビュー・ダンサーをリリース!さぁ拍手でお迎えください、本日の主役!世界中のアクションデュエリストを虜にしたモンスター界のエンターテイナー EMスカイ・マジシャン!!」

 

 

EMスカイ・マジシャン

効果モンスター

星7/風属性/魔法使い族/攻2500/守2000

「EMスカイ・マジシャン」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):1ターンに1度、自分が魔法カードを発動した場合に発動する。

このカードの攻撃力は300アップする。

(2):自分フィールドの永続魔法カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを持ち主の手札に戻す。

その後、手札から「魔術師」永続魔法カード1枚を発動できる。

この効果は相手ターンでも発動できる。

(3):表側表示のこのカードがフィールドから離れた場合、

フィールドのカード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

 

 

遊勝の代名詞ともいうべきモンスター EMスカイ・マジシャンが遊勝のフィールドに華々しく登場する。空中ブランコをするようにしてユーリと遊勝の頭上を行き来した。

 

ユーリ「わ~パチパチ。で、何するの?EMスカイ・マジシャンとキメラフレシアの攻撃力はどっちも2500だよ。」

遊勝「その通り!私は2枚の永続魔法を発動させる!手札から永続魔法 魔術師の左手!」

 

 

魔術師の左手

永続魔法

(1):1ターンに1度、自分フィールドに魔法使い族モンスターが存在する場合、

相手が発動した罠カードの効果を無効にし破壊する。

 

 

遊勝「さらにバリア・バブル!」

 

 

バリア・バブル

永続魔法

(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、

自分フィールドの全ての「EM」モンスター及び「Em」モンスターは、

それぞれ1ターンに1度だけ戦闘・効果では破壊されない。

(2):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、

自分フィールドの「EM」モンスター及び「Em」モンスターの戦闘で発生する

自分への戦闘ダメージは0になる。

 

 

遊勝のフィールドに大きな左手と泡が発生し、バトルフェイズに入った。

 

遊勝「バリアバブルの効果によってスカイ・マジシャンは1度破壊されない!EMスカイ・マジシャンで攻撃!」

ユーリ「ふん…。」

遊勝「魔術師の左手の効果によって罠は無効にされるため、攻撃は通るはず!」

 

EMスカイ・マジシャンの周りに浮く輪によって捕食植物キメラフレシアは攻撃されて破壊された。

 

遊勝「私はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-3ターン目-

ユーリ「僕のターン、ドロー!そしてこのスタンバイフェイズに前のターン破壊されたキメラフレシアの効果発動!僕は手札にプレデター・スーパーフュージョンを加える!」

 

 

プレデター・スーパーフュージョン(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):自分フィールドから闇属性融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

自分フィールド上の「捕食植物」モンスターを

このカードの発動による融合素材とする場合、

相手フィールドのモンスターも

融合素材とする事ができる。

 

 

遊勝「スーパーフュージョン…超融合の一種か!」

ユーリ「さすがおじさん、超融合は知ってるんだね。じゃあ僕はセッティング済みのペンデュラムスケールでペンデュラム召喚!エクストラデッキからバタウォート・カメレオン!」

 

エクストラデッキから再びムシトリスミレを見に宿したカメレオンがペンデュラム召喚された。

 

ユーリ「なら超融合の恐ろしさ、しかとその身に焼き付けていきなよ!手札から速攻魔法 プレデター・スーパーフュージョンを発動!バタウォート・カメレオンとおじさんのEMスカイ・マジシャンで融合させる!」

遊勝「EMスカイ・マジシャンの効果!魔術師の左手を手札に戻し、手札から魔術師の右手を発動させる!」

 

 

魔術師の右手

永続魔法

(1):1ターンに1度、自分フィールドに魔法使い族モンスターが存在する場合、

相手が発動した魔法カードの効果を無効にし破壊する。

 

 

魔術師の右手が発動したことによってプレデター・スーパーフュージョンは強制的に無効となる。

 

遊勝「残念だったね。私のスカイ・マジシャンは融合素材にはさせないよ。」

ユーリ「…僕は手札から捕食植物ビフルカツムシを召喚!」

 

 

捕食植物ビフルカツムシ(オリジナルカード)

効果モンスター

星1/闇属性/植物族/攻 300/守 900

(1):このモンスターが召喚に成功した時、発動できる。

墓地に存在する「捕食植物」モンスターを特殊召喚する。

 

 

不機嫌そうなユーリによってミュータントのようないびつな形の植物を背中背負ったテントウムシが召喚され、その効果を発動された。

 

ユーリ「墓地からダーリング・コブラを特殊召喚!そしてダーリング・コブラの効果によって手札に融合を加える!」

 

 

融合

通常魔法

(1):自分の手札・フィールドから、

融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

ユーリ「魔法カード 融合を発動!フィールドのビフルカツムシとダーリング・コブラで融合!魅惑の香りで虫を誘う二輪の美しき花よ!今ひとつとなりて、その花弁の奥の地獄から、新たな脅威を生み出せ!融合召喚!現れろ!飢えた牙持つ毒龍。レベル8!スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン!!」

 

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン

融合・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000

トークン以外のフィールドの闇属性モンスター×2

(1):このカードが融合召喚に成功した場合に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を選び、

その攻撃力分だけこのカードの攻撃力をターン終了時までアップする。

(2):1ターンに1度、相手フィールドの

レベル5以上のモンスター1体を対象として発動できる。

ターン終了時まで、このカードはそのモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。

(3):融合召喚したこのカードが破壊された場合に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊する。

 

 

ユーリのエースモンスター スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンが禍々しい姿を露わにした。

 

ユーリ「バトル!スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンでEMスカイ・マジシャンを攻撃!」

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの翼が光り、攻撃を放とうとする。遊勝はそれに際し罠を発動させた。」

 

遊勝「罠発動!エンタメ・フラッシュ!君のスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン、バタウォート・カメレオンは守備表示となる!」

 

 

エンタメ・フラッシュ

通常罠

(1):自分フィールドに「EM」モンスターが存在する場合に発動できる。

相手フィールドの表側攻撃表示モンスターは全て守備表示になり、

そのモンスターは次のターンの終了時まで表示形式を変更できない。

 

 

これによってEMスカイ・マジシャンより攻撃力が高かったスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンも次のターンの戦闘によってEMスカイ・マジシャンに破壊されてしまう。

 

遊勝(これでスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの処理は可能!)

 

ユーリ「フフフ…!」

遊勝「!?」

ユーリ「おじさんさ、自分のデュエルをするとか言って結局焦ってるよね?前みたいな余裕、今全然ないよ?」

 

遊勝は確かに追い詰められていた。多数のオベリスクフォースを足止めできなくては遊矢たちを危機にさらしてしまうからである。

 

遊勝「私はエンタメデュエリスト、そんなことはな…」

ユーリ「そうだろ?ポリグラフ・マジシャン?」

 

ポリグラフ・マジシャン「あぁ、彼は焦っている。私が一番よく知っているよ。」

 

遊勝「!!」

 

ポリグラフ・マジシャンの声が遊勝にも聞こえる。

 

遊勝「私にテレグラフ・マジシャン以外のデュエルモンスターズの精霊の声が…!?」

 

遊勝はデッキにあるテレグラフ・マジシャンの声を聞き取ろうとする。

 

遊勝「これはどういうことだ!?」

テレグラフ・マジシャン「おぉ、私の声を聴こうとするなんて珍しいことがあるもんだ。だがお前は我々に非協力的過ぎた。」

遊勝「どういうことだ!?」

テレグラフ・マジシャン「お前の役目はズァークを消すこと、榊遊矢を消すことだとあれほど言い続けただろ?」

遊勝「よせ!私は遊矢の父だ!そんなことできるわけがない!」

テレグラフ・マジシャン「だからこそ我々はお前を切り捨てる。ユーリはズァークではあるが我々秤の魔術師たちの力を素直に受け入れている。ズァークでズァークを倒す、毒をもって毒を制すのだ。」

遊勝「何を…言っている!?」

 

遊勝は混乱していた。今まで遊矢を育ててくる中、何度テレグラフ・マジシャンにそそのかされて来ただろう。遊矢とキャッチボールをしているときに遊矢が球を拾いに背中を向けるとテレグラフ・マジシャンはその隙をついて遊矢を殺すよう唆した。遊矢と料理をしているとき、楽しそうに食材を混ぜる遊矢の背中に立って包丁を突き立てようとしたい気持ちを抑えた。しかし遊勝はその声に何年も逆らい続けてきたのだ。辛い時こそ笑顔、それは自分が自分に言い続けていたことでもあった。

 

遊勝「私は…遊矢たちを守る!」

ユーリ「おじさん、あんたは僕の手の上で踊らされてるにすぎないんだよ。僕は罠カード 大物の飢餓を発動!」

 

 

大物の飢餓(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分フィールド上にレベル5以上のモンスター2体以上存在し

戦闘を行っていないバトルフェイズ時に発動できる。デッキからカードを

2枚ドローする。このターンのエンドフェイズ時に自分フィールドに存在する

全てのモンスターを除外する。

 

 

ユーリ「おじさんが魔術師の左手をどけてくれたから発動できたよ…フフ。僕の場にはスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンとバタウォート・カメレオンがいる。よってカードを2枚ドロー!」

 

ユーリはモーションを大きくデュエルディスクからカードを2枚引いた。

 

ユーリ「アハハハ!!やっぱ僕ってついてる!僕は速攻魔法 超融合を発動!!」

 

 

超融合

速攻魔法(制限カード)

このカードの発動に対して魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

(1):手札を1枚捨てて発動できる。

自分・相手フィールドから融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

ユーリ「僕はスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン、バタウォート・カメレオンとEMスカイ・マジシャンで融合!」

遊勝「ぐ…!」

ユーリ「飢えた牙持つ毒龍よ。奈落へ誘う香しき花よ。操られた滑稽な魔術師よ。今一つとなりて、思いのままにすべてを貪れ!融合召喚!現れろレベル12 グラトニー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン!!!」

 

 

グラトニー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星12/闇属性/ドラゴン族/攻3800/守3000

元々のレベルが8以上の闇属性モンスター+闇属性モンスター+相手フィールド上のモンスター

グラトニー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの(1)の効果は1ターンに1度しか使えない。

(1):このカードの融合素材となった相手モンスターを

相手のデッキに戻すことで発動できる。(エクストラデッキに表側で存在する場合は裏側にすることで発動できる。)

ターン終了時まで、このカードはそのモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。またそのモンスターの攻撃力・守備力をこのモンスターに加える。

(2):このカードがフィールドを離れた場合発動できる

相手フィールドに存在するモンスターをすべて破壊する。

その後、自分の墓地のレベル8以上の闇属性モンスターを墓地から特殊召喚できる。

 

 

紫と黄色に光り輝いていたその姿は醜くも美しいといえる造形であり、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの牙より大きくなった牙からは液体が零れ落ちる。

 

ユーリ「グラトニー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの効果!おじさんの墓地のEMスカイ・マジシャンをデッキに戻してその攻撃力をこのカードに加える!」

 

3800もの攻撃力に2500が加算され攻撃力は6300。ワンショットキルの完成だ。

 

ユーリ「フフフフ…消えろ!グラトニー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンで攻撃!!!」

 

遊勝(遊矢…私はお前の父でいられただろうか。笑顔で居続けることで私の狂気に気が付かないでいてくれただろうか。お前の近くにいることが怖くてエクシーズ次元へ逃げた私をどうか許してくれ。私は…)

 

遊勝の姿はグラトニー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの放った攻撃、そしてユーリのデュエルディスクから照射されたカード化の光で消滅していく。リアルソリッドビジョンが消えるとそこにはテレグラフ・マジシャンのカードだけが残っていた。

 

ユーリ「あれ、カード化したはずなのにな。それに持ち主のカードは持ち主ごとカード化されるはずだけど…。まぁいいか。」

 

ユーリはテレグラフ・マジシャンを拾う。オベリスクフォースの一人がユーリに近づき報告をした。

 

オベリスクフォース「ユーリ様、天上院明日香をカード化しました。」

ユーリ「ご苦労、後はプロフェッサーに会うためにセレナを捕まえなきゃねえ。」

 

ユーリは爬虫類のように目を光らせながら舌を舐めた。

 

-アカデミア本部 謁見の間-

零王は椅子に座り、スイッチを押すと背後の大きな扉が開き、設置された次元統合の起動エンジンが謁見の間から露わになる。その中には柚子、瑠璃、リンが入っており、それぞれ気を失っている。

 

零王「レイ…お前の復活は近い。」

 

零王は手にしていたモノグラフ・マジシャンに語り掛ける。

 

モノグラフ・マジシャン「そうだ、お前はレイを復活させるんだ。」

零王「私は…レイを復活させる…!」

 

零王は再びスイッチを押すことで謁見の間の扉を閉めた。




捕食植物ハエトリザード(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星2/闇属性/植物族/攻 500/守 700
【Pスケール:青1/赤1】
(1):1ターンに1度、自分の墓地の
「捕食植物」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは攻撃できず、
効果は無効化され、エンドフェイズに破壊される。
【モンスター効果】
(1):このモンスターが召喚・特殊召喚に成功した場合に
相手フィールドに存在するモンスター1体を選択して発動できる。
そのモンスターに捕食カウンターを1つ置く。
捕食カウンターの置かれたレベル2以上のモンスターのレベルは1になる。

ポリグラフ・マジシャン(オリジナルカード)
ペンデュラム・通常モンスター
星7/水属性/魔法使い族/攻 500/守 700
【Pスケール:青6/赤6】
ポリグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。
(1):P召喚したターンの自分のメインフェイズ、バトルフェイズに発動できる。
もう1度P召喚を行う。
【モンスター情報】
謎の力を使う魔法使い。彼が持つ鞭で縛られた者は真実しか述べられなくなるという。

捕食植物バタウォート・カメレオン(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星5/闇属性/植物族/攻2300/守1700
【Pスケール:青4/赤4】
(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに
発動できる。自分のフィールドから、
「捕食植物」融合モンスターカードによって
決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、
その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
【モンスター効果】
(1):1ターンに1度、自分のメインフェイズに
このモンスターをリリースし発動できる。
自分フィールドに「捕食植物トークン」(植物族・闇・星1・攻/守0)1体を特殊召喚する。
このトークンを融合素材に融合召喚する場合、「融合」を必要としない。

プレデター・スーパーフュージョン(オリジナルカード)
速攻魔法
(1):自分フィールドから闇属性融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、
その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
自分フィールド上の「捕食植物」モンスターを
このカードの発動による融合素材とする場合、
相手フィールドのモンスターも
融合素材とする事ができる。

捕食植物ビフルカツムシ(オリジナルカード)
効果モンスター
星1/闇属性/植物族/攻 300/守 900
(1):このモンスターが召喚に成功した時、発動できる。
墓地に存在する「捕食植物」モンスターを特殊召喚する。

大物の飢餓(オリジナルカード)
通常罠
(1):自分フィールド上にレベル5以上のモンスター2体以上存在し
戦闘を行っていないバトルフェイズ時に発動できる。デッキからカードを
2枚ドローする。このターンのエンドフェイズ時に自分フィールドに存在する
全てのモンスターを除外する。

グラトニー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン(オリジナルカード)
融合・効果モンスター
星12/闇属性/ドラゴン族/攻3800/守3000
元々のレベルが8以上の闇属性モンスター+闇属性モンスター+相手フィールド上のモンスター
グラトニー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの(1)の効果は1ターンに1度しか使えない。
(1):このカードの融合素材となった相手モンスターを
相手のデッキに戻すことで発動できる。(エクストラデッキに表側で存在する場合は裏側にすることで発動できる。)
ターン終了時まで、このカードはそのモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。またそのモンスターの攻撃力・守備力をこのモンスターに加える。
(2):このカードがフィールドを離れた場合発動できる
相手フィールドに存在するモンスターをすべて破壊する。
その後、自分の墓地のレベル8以上の闇属性モンスターを墓地から特殊召喚できる。


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第28話「ランサーズの黒咲隼」

-融合次元の孤島 アカデミア本部より西部-

アカデミア本部は融合次元の孤島に作られている。スタンダード次元から次元移動してきた素良と黒咲はアカデミア本部の西側に飛ばされていた。

 

素良「いてて…。」

黒咲「目が覚めたようだな。ここはどこだ?」

素良「全く、仲間なんだから心配してくれてもいいじゃないか。」

黒咲「赤馬零王の目の前など嘘ではないか。」

素良「無視かよ、もう。ここはアカデミアのある島さ。たぶんデニスが前言ってた妨害電波による影響を拭いきれなかったんだろうね。でもここからならアカデミアまですぐだよ。こっちだ。」

 

素良は海岸に沿って歩きはじめる。そこから数キロ歩けばアカデミアが見えてくるのだ。

 

黒咲「…!おい、隠れろ!」

 

すぐさま黒咲の指示で海岸にある大岩に素良は隠れた。先を見るとアカデミア軍が隊列を組んでいた。

 

アカデミア生「エド・フェニックス総司令官!西部の守備は万全であります!」

エド「よし、何としてもランサーズは入れるな。迷うことなくカード化していけ。」

アカデミア生たち「「「「ハッ!」」」」

エド「グローリー・オン・ジ・アカデミア!」

アカデミア生たち「「「「グローリー・オン・ジ・アカデミア!」」」」

 

離れたところから黒咲と素良は隊の分析をしていた。

 

黒咲「アイツはどこかで見たことがある。」

素良「彼はエド・フェニックス。エクシーズ次元での一番の功績者と言われてる。」

黒咲「エド・フェニックスだと!?奴が…!」

素良「でも実際はそんな感じじゃないんだよね。彼のことはよく知ってるから聞いたんだけど、プロフェッサーの元友人の凄腕決闘者を倒したって言ってたけど単に相手が逃げただけらしい。それに彼は優しい奴で人をカード化することなんて嫌がってたよ。」

黒咲「そんな奴が今言ったようなことを言うものか!俺が倒してきてやる!」

 

黒咲が立ち上がってデュエルを仕掛けようとするのを素良は止めようとするもアカデミア生たちにすぐに気づかれ、致し方なく素良も岩陰から顔を出した。

 

エド「紫雲院素良か。」

素良「久しぶりだね、エド。いや今はエクシーズ次元総司令官って呼んだ方がいいかな?」

エド「我がアカデミアを裏切ったというのは本当か?」

素良「そうだよ。いつか話したよね。僕は家族を守るために強くなりたいって。君もそれを言ってた。君は本当に今のアカデミアに戦う理由を見出せるの?」

エド「プロフェッサーの存在、ただそれだけでいい。お前たち、あいつらを捕らえろ。」

 

赤い制服を着用したアカデミア生の中に数人の黄色い制服を着用したアカデミア生たちがいる。彼らは黒咲と素良を囲み、逃げられないようにした。

 

素良「やれやれ、面倒なことになったもんだ。」

黒咲「お前は雑魚どもを倒せ。俺はエド・フェニックスを倒す!」

素良「君まだアカデミアに復讐を…」

黒咲「違う。俺はランサーズのメンバーたちと修行を重ねる中で仲間であるという意識を持った。それはあれだけ憎かったお前に対してもだ、紫雲院素良。」

素良「黒咲…。」

 

黒咲はデュエルディスクを装着しながら話を続ける。

 

黒咲「それは病院の前でお前とデュエルをしたことがキッカケだったと思っている。ならばエドとも俺がデュエルをして分かり合えるはずだ。もし奴がお前の言うようなやつならな。そうでないなら俺が正気に戻してやる。」

 

素良は先ほど目が覚めた時、黒咲に対して仲間と言ったにも関わらず否定をしなかったことを思い出した。

 

素良「わかった、エドを頼んだよ!」

黒咲「あぁ。」

 

黒咲は前へスタスタと歩いていき、エドを呼ぶ。

 

黒咲「エド・フェニックス!俺はエクシーズ次元 レジスタンスだった黒咲隼だ。」

エド「レジスタンス!まだ生き残りがいたか。ここで僕自らカードにしてやる。」

黒咲「レジスタンスの俺ならば返り討ちにしていたところだが今は違う。ランサーズの黒咲隼としてお前を正気に戻して見せる!」

エド「世迷言を!」

 

エドも剣型のディスク部を作動させ、デュエルの準備が整う。

 

黒咲「アクションフィールド 起動!」

「アクションフィールド ウィング・レイダー」

 

空中にキューブ上の足場が出現しはじめ、キューブはそれぞれに飛行機のような翼をもっている。それによって空中でバランスがとられているようだ。

 

エド「なんだ、これは!」

黒咲「これがランサーズの戦い方、アクションデュエルだ!」

エド「フン、格下のエクシーズなどに負ける僕ではない!」

 

黒咲・エド「「デュエル!」」

 

-1ターン目-

黒咲「先行は俺だ!俺はRR-ミミクリー・レイニアスを召喚!」

 

 

RR-ミミクリー・レイニアス

効果モンスター

星4/闇属性/鳥獣族/攻1100/守1900

「RR-ミミクリー・レイニアス」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功したターンの自分メインフェイズに1度だけ発動できる。

自分フィールドの全ての「RR」モンスターのレベルを1つ上げる。

(2):このカードが墓地へ送られたターンの自分メインフェイズに、

墓地のこのカードを除外して発動できる。

デッキから「RR-ミミクリー・レイニアス」以外の「RR」カード1枚を手札に加える。

 

 

背中に音を出すスピーカーのようなものが取り付けられたRR-ミミクリー・レイニアスが召喚され、さらに黒咲の手札にあるRR-ファジー・レイニアスの効果も発動される。

 

黒咲「フィールドにRRがいる場合、ファジー・レイニアスを特殊召喚!」

 

 

RR-ファジー・レイニアス

効果モンスター

星4/闇属性/鳥獣族/攻 500/守1500

「RR-ファジー・レイニアス」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できず、

このカードの効果を発動するターン、自分は「RR」モンスターしか特殊召喚できない。

(1):自分フィールドに「RR-ファジー・レイニアス」以外の

「RR」モンスターが存在する場合に発動できる。

このカードを手札から特殊召喚する。

(2):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。

デッキから「RR-ファジー・レイニアス」1体を手札に加える。

 

 

エド「レベル4のモンスターが2体…。」

黒咲「レベル4のミミクリー・レイニアスとファジー・レイニアスでオーバーレイ!冥府の猛禽よ、闇の眼力で真実をあばき、鋭き鉤爪で栄光をもぎ取れ!エクシーズ召喚!飛来せよ!ランク4!RR-フォース・ストリクス!」

 

 

RR-フォース・ストリクス

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/闇属性/鳥獣族/攻 100/守2000

レベル4モンスター×2

(1):このカードの攻撃力・守備力は、

このカード以外の自分フィールドの鳥獣族モンスターの数×500アップする。

(2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

デッキから鳥獣族・闇属性・レベル4モンスター1体を手札に加える。

 

 

梟型モンスター RR-フォース・ストリクスが守備表示でエクシーズ召喚された。黒咲は空中に浮かぶキューブに飛び乗りながら効果を発動させる。

 

黒咲「フォース・ストリクスの効果発動!オーバーレイユニットを1つ取り除きデッキからRR-トリビュート・レイニアスを加える!」

 

 

RR-トリビュート・レイニアス

効果モンスター

星4/闇属性/鳥獣族/攻1800/守 400

「RR-トリビュート・レイニアス」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功したターンの自分メインフェイズに発動できる。

デッキから「RR」カード1枚を墓地へ送る。

(2):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊したターンの自分メインフェイズ2に発動できる。

デッキから「RUM」速攻魔法カード1枚を手札に加える。

この効果の発動後、ターン終了時まで自分は「RR」モンスターしか特殊召喚できない。

 

 

 

黒咲「俺はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-2ターン目-

エド「僕のターン、ドロー!僕は手札から魔法カード 融合を発動!」

 

 

融合

通常魔法

(1):自分の手札・フィールドから、

融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

エド「僕は手札のD-HERO(デステニーヒーロー) ドッキングガイ2体で融合!」

 

 

D-HERO ドッキングガイ(オリジナルカード)

効果モンスター

星3/闇属性/戦士族/攻1100/守 900

(1):このカードが同名カードと共に融合召喚の素材となって

墓地へ送られた場合に発動できる。

自分はデッキから2枚ドローし、その後手札を1枚選んで捨てる。

 

 

エド「同調せし2人の英雄よ。今一つとなりて暗黒の未来に君臨せよ!!融合召喚!!カモン!D-HERO ディストピアガイ!!」

 

 

D-HERO ディストピアガイ

融合・効果モンスター

星8/闇属性/戦士族/攻2800/守2400

「D-HERO」モンスター×2

「D-HERO ディストピアガイ」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが特殊召喚に成功した場合、

自分の墓地のレベル4以下の「D-HERO」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える。

(2):このカードの攻撃力が元々の攻撃力と異なる場合、

フィールドのカード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊し、このカードの攻撃力は元々の数値になる。

この効果は相手ターンでも発動できる。

 

 

月を背景に仮面にDの文字が刻まれたD-HERO ディストピアガイがエドのフィールドに融合召喚された。D-HERO ディストピアガイと融合素材となったD-HERO ドッキングガイの効果が発動する。

 

エド「ドッキングガイのエフェクト発動!カードを2枚ドローし、手札のD-HERO ディバインガイをセメタリーへおくる!」

 

 

D-HERO ディバインガイ

効果モンスター

星4/闇属性/戦士族/攻1600/守1400

「D-HERO ディバインガイ」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードの攻撃宣言時に、

相手フィールドの表側表示の魔法カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊し、相手に500ダメージを与える。

(2):自分の手札が0枚の場合、

自分の墓地からこのカードと「D-HERO」モンスター1枚を除外して発動できる。

自分はデッキから2枚ドローする。

この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。

 

 

エド「さらにディストピアガイのエフェクトによりディバインガイの攻撃力分、つまり1600のダメージを君に与える!スクイズ・パーム!」

 

D-HERO ディストピアガイの手から放たれた黒球によって黒咲は撃たれ、キューブ部から落下する。

 

黒咲LP4000→2400

 

キューブから落下する黒咲をRR-フォース・ストリクスが背中に乗せることで助けた。

 

エド「モンスターに助けられたか!バトル!ディストピアガイでRR-フォース・ストリクスを攻撃!ディストピアブロー!」

 

D-HERO ディストピアガイの手に再び黒い球が作られ、それにより攻撃が放たれる。黒咲はすぐさまRR-フォース・ストリクスから別のキューブへと飛び移り、撃ち落とされるのを防いだ。D-HERO ディストピアガイの攻撃によってRR-フォース・ストリクスが破壊されると黒咲はセットカードを発動させる。

 

黒咲「速攻魔法発動!!RUM-ラプターズ・フォース!!」

 

 

RUM-ラプターズ・フォース

速攻魔法

(1):自分フィールドの「RR」Xモンスターが破壊され墓地へ送られたターン、

自分の墓地の「RR」Xモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚し、

そのモンスターよりランクが1つ高い「RR」モンスター1体を、

対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

 

 

黒咲「今戦闘破壊されたフォース・ストリクスを素材にランクアップさせる!」

エド「ランクアップ!エクシーズ次元のごくわずかの者が扱うという技か!」

黒咲「フォース・ストリクス1体でオーバーレイ!獰猛なるハヤブサよ。激戦を切り抜けしその翼翻し 寄せ来る敵を打ち破れ!ランクアップ・エクシーズ・チェンジッッ!現れろ!ランク5ッッ!RR-ブレイズ・ファルコン!!!」

 

 

RR-ブレイズ・ファルコン

エクシーズ・効果モンスター

ランク5/闇属性/鳥獣族/攻1000/守2000

鳥獣族レベル5モンスター×3

(1):X素材を持っているこのカードは直接攻撃できる。

(2):このカードが相手に戦闘ダメージを与えた時、

相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを破壊する。

(3):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊し、

破壊したモンスターの数×500ダメージを相手に与える。

 

 

激しい炎が上がると共にRRのマークが出現し、RR-フォース・ストリクスがRR-ブレイズ・ファルコンにランクアップした。

 

エド「僕はカードを2枚セットしターンエンド!」

 

-3ターン目-

黒咲「俺のターン、ドロー!俺は墓地のミミクリー・レイニアスの効果発動!このカードを除外し手札にRR-ネストを加える!」

 

 

RR-ネスト

永続魔法

「RR-ネスト」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分フィールドに「RR」モンスターが2体以上存在する場合にこの効果を発動できる。

自分のデッキ・墓地の「RR」モンスター1体を選んで手札に加える。

 

 

黒咲「そして手札からRR-バニシング・レイニアスを召喚!」

 

 

RR-バニシング・レイニアス

効果モンスター

星4/闇属性/鳥獣族/攻1300/守1600

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功したターンの

自分メインフェイズに1度だけ発動できる。

手札からレベル4以下の「RR」モンスター1体を特殊召喚する。

 

 

黒咲「バニシング・レイニアスの効果発動!RR-トリビュート・レイニアスを特殊召喚!」

 

攻撃力1800という火力を持つ先ほどサーチしたモズ型モンスター RR-トリビュート・レイニアスが特殊召喚され、効果が発動する。

 

黒咲「俺はトリビュート・レイニアスの効果によって罠カード RR-レディネスを墓地へ送る!」

 

 

RR-レディネス

通常罠

(1):このターン、自分フィールドの「RR」モンスターは戦闘では破壊されない。

(2):自分の墓地に「RR」モンスターが存在する場合に墓地のこのカードを除外して発動できる。

このターン、自分が受ける全てのダメージは0になる。

 

 

黒咲「そして永続魔法 RR-ネストを発動!フィールドに2体以上RRが存在するため、デッキからRR-ファジー・レイニアスを加える!」

エド「また特殊召喚か!」

黒咲「そうだ、俺たちランサーズは仲間を作りながら戦う!ファジー・レイニアスを特殊召喚!」

エド「レベル4が3体!」

黒咲「レベル4のバニシング・レイニアス、トリビュート・レイニアス、ファジー・レイニアスでオーバーレイ!雌伏のハヤブサよ。逆境の中で研ぎ澄まされし爪を挙げ、反逆の翼翻せ!エクシーズ召喚!現れろ!ランク4ッッ!RR-ライズ・ファルコン!」

 

 

RR-ライズ・ファルコン

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/闇属性/鳥獣族/攻 100/守2000

鳥獣族レベル4モンスター×3

(1):このカードは特殊召喚された相手モンスター全てに1回ずつ攻撃できる。

(2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、

相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を対象として発動できる。

このカードの攻撃力は、対象のモンスターの攻撃力分アップする。

 

 

青と緑の機械的な体に赤いRRのマークが刻まれたRR-ライズ・ファルコンが黒咲のフィールドにエクシーズ召喚される。さらにオーバーレイユニットであったRR-ファジー・レイニアスを墓地へ送りRR-ライズ・ファルコンの効果が発動した。

 

黒咲「ライズ・ファルコンの効果!オーバーレイユニットを1つ墓地へ送りD-HERO ディストピアガイ分、このモンスターの攻撃力を上げる!」

 

D-HERO ディストピアガイの攻撃力は2800、よってRR-ライズ・ファルコンの攻撃力は2900へと上昇していく。

 

黒咲「さらに墓地へ送られたファジー・レイニアスの効果によって3枚目のファジー・レイニアスを手札に加える。そしてブレイズ・ファルコンの効果発動!オーバーレイユニットを1つ墓地へ送り、D-HERO ディストピアガイを破壊!」

 

RR-ブレイズ・ファルコンから発射されたミサイルがD-HERO ディストピアガイを捕らえ、追尾していく。D-HERO ディストピアガイはアクションフィールドとして浮くキューブを盾にかわすも反対側から撃ち込まれたミサイルのよって撃ち落とされた。

 

エド「くっ!」

黒咲「バトルだ!ブレイズ・ファルコンとライズ・ファルコンでダイレクトアタック!」

 

RR-ブレイズ・ファルコンの攻撃力は1000、ライズ・ファルコンの攻撃力は2900と大ダメージを与えるチャンス、しかしエドも凄腕決闘者、すぐさま対応をする。

 

エド「罠オープン!デステニー・ミラージュ!」

 

 

デステニー・ミラージュ

通常罠

自分フィールド上の「D-HERO」と名のついたモンスターが

相手のカードの効果によって破壊され墓地へ送られた時に発動する事ができる。

このターンに破壊され墓地へ送られた「D-HERO」と名のついたモンスターを、

全て自分フィールド上に特殊召喚する。

 

 

エド「これによりディストピアガイを復活!さらに罠カードオープン! D-チェーン!」

 

 

D-チェーン

通常罠

(1):自分フィールドの「D-HERO」モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。

このカードを攻撃力500アップの装備カード扱いとして、その自分のモンスターに装備する。

(2):装備モンスターが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った場合に発動する。

相手に500ダメージを与える。

 

 

エド「ディストピアガイの攻撃力を3300にする!さらにディストピアガイのエフェクト発動!攻撃力が変化している場合、その数値を元に戻しライズ・ファルコンを破壊する!ノーブルジャスティス!」

 

D-HERO ディストピアガイの体につくられた台風のような風の集まりがライズ・ファルコンを吸収し、破壊した。

 

黒咲「ならばブレイズ・ファルコンでダイレクトアタック!このモンスターは相手にダイレクトアタックできる。迅雷のラプターズ・ブレイク!」

 

RR-ブレイズ・ファルコンの放出した雷型のビームがD-HERO ディストピアガイをスルーしてエドに攻撃が命中する。

 

エド「ぐおお!!」

 

エドLP4000→3000

 

エド「くぅ…!」

 

攻撃によってエドの頭の中にいるパラサイト・フュージョナーにもダメージが与えられた。

 

エド(僕は…プロフェッサーの…ために戦う!!)

 

エドは立ち上がり、自分の迷いを拭うように黒咲を挑発する。

 

エド「さぁ早くターンを終わらせろ!僕がお前をエクシーズ次元の仲間の元へ送ってやる!仲間たちがカードの中で待っているぞ!」

 

しかしその挑発に乗ることなく黒咲はカードを伏せながら言う。

 

黒咲「今の仲間はアカデミアにいる赤馬零王の元で俺と紫雲院素良を待っているランサーズだ!カードを1枚セットしターンエンド!」




D-HERO ドッキングガイ(オリジナルカード)
効果モンスター
星3/闇属性/戦士族/攻1100/守 900
(1):このカードが同名カードと共に融合召喚の素材となって
墓地へ送られた場合に発動できる。
自分はデッキから2枚ドローし、その後手札を1枚選んで捨てる。


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第29話「進化する隼VS運命の英雄」

-4ターン目-

黒咲はRR-ブレイズ・ファルコンに乗りながらデュエルを続けている。

 

 

RR-ブレイズ・ファルコン

エクシーズ・効果モンスター

ランク5/闇属性/鳥獣族/攻1000/守2000

鳥獣族レベル5モンスター×3

(1):X素材を持っているこのカードは直接攻撃できる。

(2):このカードが相手に戦闘ダメージを与えた時、

相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを破壊する。

(3):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊し、

破壊したモンスターの数×500ダメージを相手に与える。

 

 

エクシーズ使いに見下されるのを気分よく思わないエドも空中に浮かぶキューブに飛び乗った。

 

エド「僕のターン、ドロー!」

 

エドの手札に来たカードはディステニー・スーパーフュージョン。

 

 

ディステニー・スーパーフュージョン(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):自分・相手のフィールドから、

「D-HERO」融合モンスターカードによって

決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

エドは今ドローしたカードを見て思わずニヤリとする。

 

黒咲「いい手札でも来たか?」

エド「どうだろうね!バトル!ディストピアガイでRR-ブレイズ・ファルコンに攻撃!」

 

 

D-HERO ディストピアガイ

融合・効果モンスター

星8/闇属性/戦士族/攻2800/守2400

「D-HERO」モンスター×2

「D-HERO ディストピアガイ」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが特殊召喚に成功した場合、

自分の墓地のレベル4以下の「D-HERO」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える。

(2):このカードの攻撃力が元々の攻撃力と異なる場合、

フィールドのカード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊し、このカードの攻撃力は元々の数値になる。

この効果は相手ターンでも発動できる。

 

 

黒咲「速攻魔法発動!RUM-RRR!」

 

 

RUM-RRR(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):自分フィールドに存在する闇属性モンスターを選択し発動できる。そのモンスターのレベル・ランクと同じランクのそのモンスターと同じレベル・ランクの「RR」モンスター1体を、対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

(2):フィールド上のXモンスターが破壊される場合にそのXモンスターを対象にして発動できる。墓地のこのカードを除外し対象のモンスターの破壊を無効にする。その後対象となったXモンスターよりランクの1つ高い「RR」モンスター1体を、対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

 

 

黒咲「ブレイズ・ファルコンを素材にエクシーズチェンジさせる!」

エド「ランクアップではないか、でもまぁいい!僕はその上を行く!手札より速攻魔法 デステニー・スーパーフュージョンを発動!」

黒咲「スーパーフュージョン…超融合か!」

 

手札から発動されたデステニー・スーパーフュージョンによってエドのD-HERO ディストピアガイ、そして黒咲のRR-ブレイズ・ファルコンが融合素材となり墓地へ送られる。吸収されていくRR-ブレイズ・ファルコンからすぐさまキューブに飛び移る黒咲。

 

エド「暗黒の世界の英雄よ!翼を捥がれた哀れな鳥よ!今一つとなりて深淵の闇に堕ちよ!!融合召喚!!カモン!D-HERO ダークネスガイ!!」

 

 

D-HERO ダークネスガイ(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星10/闇属性/戦士族/攻3100/守2500

「D-HERO」融合モンスター+闇属性モンスター

「D-HERO ダークネスガイ」は融合召喚でのみ特殊召喚できる。

(1):このカードの融合素材とした「D-HERO」以外の闇属性モンスター

の種類(儀式、融合、S、X)のモンスターを相手が特殊召喚した場合に発動できる。

そのモンスターを特殊召喚したターンのエンドフェイズ時まで除外する。

 

 

D-HERO ディストピアガイの仮面が黒くなり、鋭利な鎧を身に着けた姿のD-HERO ダークネスガイが融合召喚された。

 

エド「ダークネスガイがいる限り、このモンスターが素材にしたモンスターをお前が出せばエンドフェイズ時まで除外される!ブレイズ・ファルコンはエクシーズモンスター!よってお前がエクシーズモンスターを出すたびにそのカードは除外されるのだ!」

黒咲「エクシーズモンスターが除外されればオーバーレイユニットは…!」

エド「そう!セメタリーへ送らればただの木偶の坊だ!そんな心配をする余裕もないと思うけどね!」

 

黒咲の発動したRUM-RRRが不発に終わり、RR-ブレイズ・ファルコンが融合素材として墓地へ送られたことで黒咲の場はがら空きなのだ。

 

エド「これで終わりだ!D-HERO ダークネスガイでダイレクトアタック!!エナジーオブファントム!」

 

ディストピアガイが作り出す球の5倍はあろう黒球が作られ、黒咲目掛けて発射された。黒咲の残りライフは2400。この攻撃を受ければ黒咲の負けである。

 

黒咲「墓地のRR-レディネスの効果!」

 

 

RR-レディネス

通常罠

(1):このターン、自分フィールドの「RR」モンスターは戦闘では破壊されない。

(2):自分の墓地に「RR」モンスターが存在する場合に墓地のこのカードを除外して発動できる。

このターン、自分が受ける全てのダメージは0になる。

 

 

黒咲「これを除外しダメージをゼロにする!」

 

黒咲の横を通りぬけ、黒球は遥か彼方に飛んでいく。その球が通り過ぎた後にあったキューブは全て塵と化している。

 

エド「罠で防いだか!だが君の圧倒的不利には変わりない!僕はカードを2枚セットし墓地のD-HERO ディバインガイのエフェクト発動!」

 

 

D-HERO ディバインガイ

効果モンスター

星4/闇属性/戦士族/攻1600/守1400

「D-HERO ディバインガイ」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードの攻撃宣言時に、

相手フィールドの表側表示の魔法カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊し、相手に500ダメージを与える。

(2):自分の手札が0枚の場合、

自分の墓地からこのカードと「D-HERO」モンスター1枚を除外して発動できる。

自分はデッキから2枚ドローする。

この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。

 

 

エド「ディバインガイとドッキングガイを除外しカードを2枚ドロー!」

 

 

D-HERO ドッキングガイ(オリジナルカード)

効果モンスター

星3/闇属性/戦士族/攻1100/守 900

(1):このカードが同名カードと共に融合召喚の素材となって

墓地へ送られた場合に発動できる。

自分はデッキから2枚ドローし、その後手札を1枚選んで捨てる。

 

 

エド「ターンエンド!さぁ残りの手札は1枚、しかもサーチしたRR-ファジー・レイニアス!ここからの逆転はあり得ない!」

 

 

RR-ファジー・レイニアス

効果モンスター

星4/闇属性/鳥獣族/攻 500/守1500

「RR-ファジー・レイニアス」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できず、

このカードの効果を発動するターン、自分は「RR」モンスターしか特殊召喚できない。

(1):自分フィールドに「RR-ファジー・レイニアス」以外の

「RR」モンスターが存在する場合に発動できる。

このカードを手札から特殊召喚する。

(2):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。

デッキから「RR-ファジー・レイニアス」1体を手札に加える。

 

 

確かに黒咲には逆転の切り札はなかった。ここで何かを引かなくては黒咲は負けるのだ。

 

-4ターン目-

黒咲「俺は…勝つ!俺のターン、ドロー!」

 

引いたカードはRR-ラスト・ストリクス

 

 

RR-ラスト・ストリクス

効果モンスター

星1/闇属性/鳥獣族/攻 100/守 100

「RR-ラスト・ストリクス」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分の「RR」モンスターが戦闘を行うダメージ計算時に発動できる。

このカードを手札から特殊召喚する。

その後、自分は自分のフィールド・墓地の魔法・罠カードの数×100LP回復する。

(2):このカードをリリースして発動できる。

エクストラデッキから「RR」Xモンスター1体を守備表示で特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、

エンドフェイズにエクストラデッキに戻る。

このターン相手が受ける戦闘ダメージは0になる。

 

 

黒咲(これが俺の…最後というわけか?)

 

黒咲はキューブで移動しながら目を瞑る。

 

黒咲(…いや違う!俺は勝つだけじゃない、奴を…瑠璃を、エクシーズ次元のみんなを、ランサーズの仲間を救うために勝つんだ!)

 

黒咲は括目し、乗っていたキューブの翼をむしり取った。キューブは飛行能力を失い消え去る。すぐさま別のキューブに乗り移ろうとするもなぜか実態がなく、すり抜けてしまう。落ちていく中で翼はアクションカードへと変わった。

 

黒咲「まさかアクションカードを取るとキューブに乗れなくなるのか!?」

 

黒咲が落下した地点はビル3Fに相当する高さ。並の人間ならば無事では済まない。地面に黒咲が落下し、砂埃によって辺りの視界が悪くなる。

 

エド「ふん、死んだか?」

 

エドがデュエルディスクを下ろしたとき、砂埃の中から声が響いた。

 

黒咲「俺は死なん!仲間たちを救うまでは!アクションマジック ワンドローを発動!手札を1枚墓地へ送りカードをドローする!ドローッッ!!」

 

黒咲が見事引き出したのはRUM-ディメンジョン・フォース。

 

黒咲「俺はRR-ラスト・ストリクスを召喚!そして効果発動!このカードをリリースし、RR-サテライト・キャノン・ファルコンを特殊召喚する!」

 

 

RR-サテライト・キャノン・ファルコン

エクシーズ・効果モンスター

ランク8/闇属性/鳥獣族/攻3000/守2000

鳥獣族レベル8モンスター×2

(1):このカードが「RR」モンスターを素材としてX召喚に成功した場合に発動できる。

相手フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する。

この効果の発動に対して相手は魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。

(2):このカードのX素材を1つ取り除き、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力は自分の墓地の「RR」モンスターの数×800ダウンする。

この効果は相手ターンでも発動できる

 

 

巨大なRR-サテライト・キャノン・ファルコンが海岸を覆うように出現する。

 

エド「エクシーズは無駄だといっただろう!ダークネスガイのエフェクトを発動!サテライト・キャノン・ファルコンを除外する!」

 

D-HERO ダークネスガイの腹部にあるブラックホールによって巨大なRR-サテライト・キャノン・ファルコンも吸収されてしまう。

 

エド「無駄な召喚だったな!」

黒咲「無駄なことなどない!俺は魔法カード! RUM-ディメンジョン・フォースを発動!」

 

 

RUM-ディメンジョン・フォース(オリジナルカード)

通常魔法

(2)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):除外されている「RR」Xモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターよりランクが2つ高い「RR」モンスター1体を、

対象の自分のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

(2):墓地に存在するこのカードを除外することで発動できる。

除外された攻撃力2000以下の「RR」モンスターを墓地へ戻す。

(2)の効果を発動したターン、戻したモンスターの攻撃力分

自分フィールド上のモンスターの攻撃力が上がる。

 

 

黒咲「除外されたサテライト・キャノン・ファルコンを素材にオーバーレイ!」

エド「除外からランクアップだと!?」

 

空に黒い異空間からの出口と地上にオーバーレイネットワークへとつながる入口が出現する。異空間からRR-サテライト・キャノン・ファルコンが帰還し、そのままオーバーレイネットワークの渦へと飲まれていく。

 

黒咲「究極至高のハヤブサよ。数多なる朋友の遺志を継ぎ、勝利の天空へ飛び立て!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!現れろランク10ッッ!RR-アルティメット・ファルコンッ!」

 

 

RR-アルティメット・ファルコン

エクシーズ・効果モンスター

ランク10/闇属性/鳥獣族/攻3500/守2000

鳥獣族レベル10モンスター×3

(1):このカードは他のカードの効果を受けない。

(2):このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

このターン、相手フィールドのモンスターの攻撃力は1000ダウンし、

相手はカードの効果を発動できない。

(3):このカードが「RR」モンスターをX素材としている場合、以下の効果を得る。

●お互いのエンドフェイズ毎に発動できる。

相手フィールドのモンスターの攻撃力は1000ダウンする。

相手フィールドに表側表示モンスターが存在しない場合、相手に1000ダメージを与える

 

 

黄金の翼をはためかせるその姿はまさに究極。RR-アルティメット・ファルコンの鳴き声が海岸中に鳴り響く。

 

エド「く…だがダークネスガイの効果!アルティメット・ファルコンは異次元へと消え去る!」

黒咲「アルティメット・ファルコンは相手の効果を受けない!」

エド「なんだと!?」

黒咲「バトルだ!アルティメット・ファルコンでダークネスガイを攻撃!ファイナル・グロリアス・ブライトッ!!!」

 

RR-アルティメット・ファルコンの急上昇と共にキューブも破壊されていく。エドの乗っていたキューブも破壊され、下へ落下した。

 

エド「ぐお!」

黒咲「貴様も決闘者ならば無事だろう!さぁ立て、貴様のモンスターを破壊する!」

 

宣言通り、エドが立ち上がった瞬間、RR-アルティメット・ファルコンの攻撃がD-HERO ダークネスガイに命中し、エドにもダメージが与えられる。

 

エド「ぐおおお!!!」

 

エドLP3000→2600

 

エド(だが僕のライフはまだ2600残っている!逆転は十分にある!)

 

黒咲「俺はターンエンド!この時アルティメット・ファルコンの更なる効果!RRをオーバーレイユニットとしている場合、お前に1000ポイントのダメージを与える!」

 

エド「ぐおおお!!!」

 

エドLP2600→1600

 

エドのライフが減ると共にエドの頭の中にいるパラサイト・フュージョナーにもダメージが加わる。

 

エド「ぐっ…僕は…戦いを…!」

黒咲「大丈夫か!?」

エド「ぐ…プロフェッサーのために僕は…戦う!!」

黒咲「まだ戻らないか…。」

 

-5ターン目-

エドはフラフラになりながらデュエルを続けようとする。もはや勝負は分かり切っていたもののエドはデュエルを続ける。

 

エド「僕の…ターン、ドロー!僕はD3(ディーキュービック)を召喚!」

 

 

D3

効果モンスター

星1/闇属性/機械族/攻 0/守 0

「D3」の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚に成功した場合に発動する。

このモンスターは表側表示で存在する間、「D-HERO」モンスターとしても扱う。

(2):手札を2枚まで捨てて発動できる。

捨てた数だけ自分の手札・デッキ・墓地から「D3」を選んで特殊召喚する。

この効果の発動後、ターン終了時まで自分は

「D-HERO」モンスターしか召喚・特殊召喚できない。

(3):このカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

デッキから「D-HERO」モンスター1体を墓地へ送る。

 

 

犬のような姿でありながらDの文字が書かれたモンスターが召喚され、その効果を発動させた。

 

エド「D3のエフェクト発動!手札を2枚捨ててD3を2体特殊召喚!」

黒咲「…!レベル1のモンスターが3体!?」

エド「僕だって勝つためにはなんだってするさ!負け犬のエクシーズを使ってもね!レベル1のD3でオーバーレイ!エクシーズ召喚!現れろ、暗黒の闇に付き従う愚物!ランク1 D-HERO ドメスティックガイ!」

 

 

D-HERO ドメスティックガイ(オリジナルカード)

エクシーズ・効果モンスター

ランク1/闇属性/戦士族/攻 0/守 0

レベル1モンスター×3

(1):X素材を1つ墓地へ送ることで発動できる。

墓地に存在する「D-HERO」1体を除外し

このターンのエンドフェイズ時までそのモンスターの攻撃力分

このモンスターの攻撃力を加える。

(2):(1)の効果を発動したターン、相手はダメージを受けない。

 

 

鎖で縛られた痛々しい姿のD-HERO、ドメスティックガイが姿を現した。傷だらけのその姿は今のエドと同じである。エドの頭の中にいるパラサイト・フュージョナーも消滅が始まっており、エドの徐々に正気に戻りつつあった。

 

エド(僕は…操られているのか?だが…このデュエルで…せめてこのモンスターだけは!)

 

エド「僕は…ドメスティックガイのエフェクト発動!墓地のダークネスガイを除外し攻撃力を3100アップさせる!」

 

D-HERO ドメスティックガイの肉体が筋肉質になっていき、攻撃力も上がる。

 

エド「更にもう一度!今度はディストピアガイを除外!」

 

D-HERO ディストピアガイの攻撃力である2800が加わり5900となったD-HERO ドメスティックガイの姿は最早弱弱しいモンスターではない。

 

黒咲「これではアルティメット・ファルコンがやられる!?」

 

アクションカードに頼ろうにもキューブに触れることが出来なくてはアクションカードを取ることは出来ない。

 

エド「バトルだ!ドメスティックガイでアルティメット・ファルコンを攻撃!!ドメスティック・エボルブ!」

 

D-HERO ドメスティックガイの1発のパンチがRR-アルティメット・ファルコンを砕いていく。

 

黒咲「くそ!俺の負け…!」

エド「安心してくれ、黒咲隼、ドメスティックガイが効果を発動したターン、君にはダメージは与えられない。」

黒咲「エド…お前…。」

エド「あぁ、このターンに入ってからしばらくして頭の中にいたパラサイト・フュージョナーは消え去ったみたいだ。ただ君とのデュエルを終わらせたくはなかった。」

黒咲「どういうことだ?」

エド「せめて君の究極の切り札…それを倒したかったのさ。」

 

エドは子供のような笑顔でD-HERO ドメスティックガイがRR-アルティメット・ファルコンを粉砕するところを見ていた。

 

エド「さぁ君のターンだ。」

 

-6ターン目-

黒咲の手札にはフィールドにRRが存在すれば特殊召喚できるRR-ファジー・レイニアスが握られている。残りライフ1600のエドを倒すには攻撃力1100以上のモンスターを引く必要がある。しかし今となっては結果はもうどうでもよかった。

 

黒咲(人を救うことが出来た。)

 

その満足感と共に黒咲はこのデュエルにおける最後のドロ―フェイズに入った。

 

黒咲「俺のターン、ドロー!」

 

 

RR-ミミクリー・レイニアス

効果モンスター

星4/闇属性/鳥獣族/攻1100/守1900

「RR-ミミクリー・レイニアス」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功したターンの自分メインフェイズに1度だけ発動できる。

自分フィールドの全ての「RR」モンスターのレベルを1つ上げる。

(2):このカードが墓地へ送られたターンの自分メインフェイズに、

墓地のこのカードを除外して発動できる。

デッキから「RR-ミミクリー・レイニアス」以外の「RR」カード1枚を手札に加える。

 

 

-数日後 融合次元 本土-

融合次元本土に本拠地を置く反アカデミア組織のアジトを壊滅させたオベリスクフォースたちは犠牲を出しながらも任務を遂行し、船でアカデミアへ帰還しようとしていた。

 

オベリスクフォースA「これで人数はそろったか?」

オベリスクフォースB「はい。」

オベリスクフォースA「ではアカデミアへ向けて…」

??「ちょっとまったー!!」

 

オベリスクフォースたちが声のする方向を見ると4人のオベリスクフォースたちが駆け足で船に乗り込んだ。

 

オベリスクフォースA「お前たち、人数にカウントされていたか?」

オベリスクフォース?(遊矢)「ちょっとトイレに行ってて!」

オベリスクフォースB「というかそこのお前、でかくないか?」

 

奥に立っている明らかにサイズ感のおかしいオベリスクフォースが必死に言い訳をしようとするもオレンジ髪のオベリスクフォースに止められる。

 

オベリスクフォース??(権現坂)「この漢…んんん!!!」

オベリスクフォース??(クロウ)「お前は黙ってろ!」

オベリスクフォース??(セレナ)「ええい、もう面倒だ!やるぞ!」

オベリスクフォース??(遊矢)「ちょっとセレナ落ち着いて!!」

 

ユーゴ(おい、オレに変われ!いい方法あるぜ!)

 

オベリスクフォースの恰好をしたユーゴはすぐさま仮面を取り、ネットリした声で堂々と話しかける。

 

ユーゴ「僕だよ、いいからいれて?」

オベリスクフォースA「!! ユーリ様!失礼しました!しかしなぜオベリスクフォースの恰好を…」

ユーゴ「余計なことは聞かなくていいんだよ、コラ!」

 

ユート(ユーゴ、落ち着け!)

遊矢(頭いいんだか悪いんだか…。)

 

オベリスクフォースA「失礼しました!」

ユート「それとお前たちはここに残れ、まだ残っているオベリスクフォースを待て。」

オベリスクフォースB「はっ!」

 

ユーゴからユートへと変わり、4人が追加されたことを知る2人のオベリスクフォースを置いていくことでばれない様に乗り込むことが出来た。

 

セレナ「うまくいったな!」

権現坂「全く、遊矢たちのおかげだぞ!」

クロウ「お前もすぐ我を失うな!修行で言ったろ!」

権現坂「あ…あぁ。」

遊矢「みんな静かに。とりあえずこの船に乗ればアカデミアへ行ける!この時間で父さんや明日香さんの情報を集めよう!着いたら他のランサーズの仲間たちと合流する!」

権現坂・クロウ・セレナ「「「了解!」」」

 

4人は2ペアでそれぞれ船内を調査することとなった。

 

-船内1F-

権現坂・クロウペアは船内の食堂で他のオベリスクフォースから情報を聞き出そうとしていた。しかしオベリスクフォースは精鋭たちの集まり、余計な話をするものは誰もいない。

 

クロウ「これなかなか厳しくないか?」

権現坂「うむ…聞き出そうにも話しかけられそうなやつがいない!」

 

そう話していると端の方でぺちゃくちゃと煩いオベリスクフォースが立っている。他のオベリスクフォースに話そうとするも無視されており、独り言のような状態だ。

 

オベリスクフォース?「俺の父上は舞網市の市長で…」

権現坂「まさか!」

クロウ「ん?」

 

権現坂はそのオベリスクフォースに近づきマスクを無理やり剥いだ。

 

オベリスクフォース?「うぉ!みないで!」

権現坂「お前、沢渡!?」

沢渡「その声…権現坂か!?」

 

権現坂はそっとマスクを取って自分であることを伝える。それをみた沢渡は権現坂に泣きついた。

 

沢渡「うぉぉおお!会いたかったぜ!うぉおお!」

権現坂「離れろ!」

クロウ「とりあえず人のいないところに移るぞ!目立ちすぎだ!」

 

-船内 廊下-

権現坂「一体何があったというのだ!」

 

ようやく泣き止む沢渡は嗚咽しながらもはっきりと答えた。

 

沢渡「赤馬零児がアカデミア側に付いちまったんだよぉ!」




ディステニー・スーパーフュージョン(オリジナルカード)
速攻魔法
(1):自分・相手のフィールドから、
「D-HERO」融合モンスターカードによって
決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、
その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

RUM-RRR(オリジナルカード)
速攻魔法
(1):自分フィールドに存在する闇属性モンスターを選択し発動できる。そのモンスターのレベル・ランクと同じランクのそのモンスターと同じレベル・ランクの「RR」モンスター1体を、対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。
(2):フィールド上のXモンスターが破壊される場合にそのXモンスターを対象にして発動できる。墓地のこのカードを除外し対象のモンスターの破壊を無効にする。その後対象となったXモンスターよりランクの1つ高い「RR」モンスター1体を、対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

D-HERO ダークネスガイ(オリジナルカード)
融合・効果モンスター
星10/闇属性/戦士族/攻3100/守2500
「D-HERO」融合モンスター+闇属性モンスター
「D-HERO ダークネスガイ」は融合召喚でのみ特殊召喚できる。
(1):このカードの融合素材とした「D-HERO」以外の闇属性モンスター
の種類(儀式、融合、S、X)のモンスターを相手が特殊召喚した場合に発動できる。
そのモンスターを特殊召喚したターンのエンドフェイズ時まで除外する。

RUM-ディメンジョン・フォース(オリジナルカード)
通常魔法
(2)の効果は相手ターンにも発動できる。
(1):除外されている「RR」Xモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターよりランクが2つ高い「RR」モンスター1体を、
対象の自分のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。
(2):墓地に存在するこのカードを除外することで発動できる。
除外された攻撃力2000以下の「RR」モンスターを墓地へ戻す。
(2)の効果を発動したターン、戻したモンスターの攻撃力分
自分フィールド上のモンスターの攻撃力が上がる。

D-HERO ドメスティックガイ(オリジナルカード)
エクシーズ・効果モンスター
ランク1/闇属性/戦士族/攻 0/守 0
レベル1モンスター×3
(1):X素材を1つ墓地へ送ることで発動できる。
墓地に存在する「D-HERO」1体を除外し
このターンのエンドフェイズ時までそのモンスターの攻撃力分
このモンスターの攻撃力を加える。
(2):(1)の効果を発動したターン、相手はダメージを受けない。


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第30話「次元統合の始まり」

-船 甲板-

その頃遊矢・セレナペアは船の甲板でオベリスクフォースから情報を集めようとしていたが、下のフロア同様会話をしているオベリスクフォースはいない。

 

遊矢「ちょっと難しそうだね。」

セレナ「そんなことはない!デュエルをしろとでも言えば話し始めるだろ!」

遊矢「ちょ、ちょっと待った!」

 

遊矢(見た目はそっくりなのに性格全然違うな、、)

ユート(瑠璃ももう少し優しいな。)

ユーゴ(リンはあんま変わんねーかな、、)

 

遊矢たちが心の中で会話しているとオベリスクフォースたちが途端に整列を始める。それに合わせて遊矢たちも横に並んだ。

 

セレナ「一体なんだというんだ?」

遊矢「さぁ?…ウグッ!」

 

遊矢は突然自らの中が燃え上がるように熱くなる感覚を覚える。それは近くにユーリがいることを示していた。

 

遊矢「セレナ、、近くに、、ユーリが!」

セレナ「何!?どこだ!」

ユーリ「ここだよ。」

 

声のする上を向くと船のブリッジからユーリが出て来る。それとともにオベリスクフォースたちが遊矢とセレナを囲んだ。

 

遊矢「ユーリ!」

ユーリ「君たち作戦甘すぎるよ。オベリスクフォースたちはみんなインカムつけてるんだ。変なやつらが乗ってることなんてみーんなに伝わってる。それに遊矢…だっけ?君が近くにいれば僕だって気がつくじゃん。」

遊矢「俺はお前には気がついて…」

ユーリ「あー、それは僕の方が"アーク"の力の質が高いからかもね。ほら、君のお父さんから精霊の力がすごいカード、もらっちゃったし〜〜。」

 

そういいながらユーリは遊勝が消えた後に残っていたテレグラフ・マジシャンを見せた。

 

遊矢「お前…!」

 

ユート(遊矢、落ち着け。ズァークが出てきてしまう。)

ユーゴ(よく正気でいられんな、オレは胕煮えくり返りそうだぜ。)

 

そう言いながらもユートとユーゴが冷静でいるおかげで遊矢は正気を保っていた。

 

遊矢「明日香さんはどうした!」

ユーリ「あーあの優等生?ほーら。」

 

ユーリは明日香の姿が写ったカードを遊矢たちに見せる。

 

ユーゴ「てめえ!」

 

ユーゴに変わったことにユーリは驚くことはない。精霊の力が強化されたことで感知出来ていたためだ。

 

ユーゴ「ここで勝負だ!カタつけてやる!」

ユーリ「悪いけど君たちと決着をつけるのはまーだ。僕はセレナに用があるんだ。久しぶりだね、セレナ?」

 

そうセレナの方を向くと既にオベリスクフォースとデュエルをしていたセレナがユーリの方を向く。

 

セレナ「ユーリ、よくも私を騙してくれたな!」

ユーリ「シンクロ次元に置いていったのは悪かったよ。でもまさか君がアカデミアを裏切るなんてね。」

セレナ「私は裏切ってなどいない!人々のために平和を目指す そんな私の信じたアカデミアに戻ってほしくてランサーズに入ったのだ!」

 

セレナの拳は強く握られている。それをみたユーゴは冷静になることが出来た。

 

ユーリ「ふーん、じゃあどうするの?今のアカデミアを潰す?」

セレナ「私をプロフェッサーに会わせろ!どうせお前の任務は私を連れ帰ることだろう。」

ユーリ「ご名答~!まさか自分から帰ってきてくれるなんてね。」

ユーゴ「駄目だ、セレナ!」

セレナ「その代わり遊矢たちには手を出すな!手を出せば私が許さん。」

 

セレナはデュエルディスクのディスク部をしまうとオベリスクフォースたちの方へ近づいていった。

 

ユーゴ「セレナ!」

セレナ「ユーゴ、私がプロフェッサーを説得してくる。待っていろ!」

 

数人のオベリスクフォースにセレナが囲まれた瞬間、オベリスクフォースの1人がスタンガンによってセレナを気絶させた。

 

ユーゴ「てめえ!」

 

ユーリがジャンプして甲板へ降りるとオベリスクフォースたちにユーゴを捕らえるよう指示を出した。

 

??「「「うぉおおお!」」」

 

その時、オベリスクフォースたちと反対の方向から権現坂、沢渡、クロウの3人がタックルをしつつオベリスクフォースまみれの甲板に道を作った。

 

遊矢「みんな!」

 

ユーゴから再び代わった遊矢に権現坂が大声で指示を出す。

 

権現坂「救護用ボートを用意した!逃げるぞ!」

遊矢「でもセレナが!」

 

ユート(ここは権現坂たちに従おう。私たちが赤馬零王の元へ着くことが出来ればセレナだけではなく瑠璃や柚子も救うことが出来る!)

ユーゴ(リンもな!)

 

考え方が零児と同じだったことに気に食わない遊矢であったが、仲間たちをこれ以上危機にさらすわけにはいかない。遊矢は権現坂たちの元へ行き。救護用ボートへ急いだ。沢渡はもう既にボートへ乗り込んでいるのが見え、置いていかれぬよう遊矢も走る。しかし後ろから迫るオベリスクフォースに追いつかれてしまい、囲まれるのも時間の問題と思われた。

 

クロウ「くっそ、走れ!遊矢!」

遊矢「クロウ!?」

 

クロウはデュエルディスクを構え、翼型のディスク部を出現させてオベリスクフォースを止めようとする。遊矢も立ち止まり、デュエルディスクを起動させようとした。

 

クロウ「走れって言っただろ!お前たちはアカデミアを目指せ!」

遊矢「クロウは!?」

クロウ「俺はここでこいつらを食い止める!」

遊矢「そんな!だめだ!」

 

ユーゴ(ジャック…おっさん…セレナ…クロウまで!)

 

クロウ「俺には聞こえないけどよ、どうせユーゴもグズグズ言ってやがるんだろ?いいから行け!そんで赤馬零王を倒してこい!」

遊矢「クロウ…。」

 

権現坂は泣きながら足を止めようとする遊矢の手を取り、ボートへ引っ張った。

 

クロウ(そうだ、権現坂。それでいい。)

 

-クロウと権現坂の回想-

権現坂「シンクロ召喚!超重剣聖ムサ-C!」

 

権現坂のシンクロ召喚が決まった。静かに腕を組んでいるクロウはニヤリとして権現坂の肩を叩いた。

 

クロウ「よくやったぜ!それがシンクロ召喚。チューナーを中心にモンスターたちを繋ぐ召喚法だぜ!」

権現坂「モンスターを繋ぐ?」

クロウ「俺の友達が言ってたんだけどよ、シンクロ召喚ってのは仲間と仲間を繋ぐ召喚法なんだと。モーメントに使われてる遊星粒子のように他の粒子と繋ぐみたいなことだ。」

権現坂「遊星…粒子…難しいことはわからん!」

クロウ「俺もわかんねえよ。でもよ、シンクロを使って仲間と仲間を繋げられる、そんな漢になりてえじゃねえか!」

権現坂「うむ!それが俺の目指す不動のデュエルに繋がるかもしれないな!」

 

クロウは笑顔で頷いた。

 

-船 甲板-

今もクロウは笑顔で頷いている。

 

クロウ(ユーゴたちを頼んだぜ、権現坂!)

 

権現坂は振り向くことなく救護用ボートを下ろし、船を後にした。荒れ始めた海に着水し、救護用ボートはアカデミアを目指して進んでいくのだった。

 

-孤島 西部-

遊矢はシェラフの中で目を覚ました。起き上がるとそこはテントの中だ。そこには赤いアカデミアの服を着た青年が湯を沸かしていた。

 

遊矢「アカデミア!」

アカデミア生「あぁ、ちょっと!落ち着いて!味方ですよ!」

遊矢「え?」

 

遊矢の声がしたことに気が付いた素良がテントの中へ入ってくる。

 

素良「遊矢!」

遊矢「素良!無事だったのか!」

素良「やっぱ遊矢たちも座標地点ずれたとこに転送されてたんだね。アカデミア内の通信で赤馬零王のところに遊矢たちは来てないだろうってエドが予想してさ。」

遊矢「エド?」

 

素良がエドをテントの中に招き入れる。

 

エド「君が榊遊勝の息子 遊矢か。初めまして、僕はアカデミア エクシーズ次元支部総司令官のエド・フェニックスだ。」

遊矢「アカデミアの総司令官ってことは赤馬日美香と同じ位!?それに父さんを知っているのか?」

素良「エドはもう僕たちの味方だよ。僕と同じで戦争がいやでランサーズに入ってくれたんだ。」

エド「君のお父さんとはエクシーズ次元で戦ったことがある。戦いを迷う僕の気持ちに気が付き、僕に自分のデュエルをすることを諭してくれた心の師のような人だった。」

遊矢「だった…?」

 

素良とエドは悲しそうな顔をしながらアカデミア内の通信でユーリが遊勝を倒したことが情報として流れたと遊矢に伝えた。わかっていたものの、改めて言われるとショックが大きい。遊矢はしばらく1人でいさせてくれと頼んだ。

 

-アカデミア 謁見の間-

その頃零王は謁見の間にてドクトルに相談を受けていた。

 

ドクトル「エド・フェニックス総司令官が裏切ったようです。戦力は徐々に低下しております。スタンダード次元、エクシーズ次元支部は裏切り者のデニス・マックフィールドによってほぼ壊滅状態。シンクロ次元支部はコモンズの暴動によって混乱を極めているようです。」

零王「ふむ…戦力の強化をしておく必要があるか。」

ドクトル「ユーリがまもなく敵を封じたカードを持ってきます。それを使って…ククク。」

零王「…!まさかリアルソリッドビジョンシステムをそれに使う気か!?」

ドクトル「人道的か否かなど今更お考えになるつもりで?」

零王「…わかった。だがその手だけに頼るつもりもない。兵士たちを鼓舞する必要があるな。島全体に対して中継の準備を!」

 

零王の命によってドクトルはすぐにカメラを用意し、配線を繋いだ。

 

-孤島の西部-

アカデミア生「おい!プロフェッサーの中継だ!」

 

島の上空に零王の映像が映し出される。島のどこからでも見ることが出来る仕組みになっているらしい。

 

零王「アカデミアのために働いている者、アカデミアを裏切った者、アカデミアに歯向かう者。全てに世界の真実を告げよう。それによって身の振り方を考えるがいい。我ら融合次元のほかにシンクロ、エクシーズ、スタンダードが存在する。それらはかつて1つだった。」

 

零王の話にざわつくアカデミア生たち。彼らは世界の真実を知ることなく今までアカデミアについてきたからだ。

 

零王「我々はそれをアーク次元と呼んでいる。アーク次元はなぜ分裂したか、それはズァークと呼ばれる男によって世界が滅ぼされかけたからだ。」

 

テントの中で横になっていた遊矢も思わず外へ飛び出す。

 

遊矢「ズァークだって!?」

 

ユート(アーク…次元?)

ユーゴ(どーゆーことだ?)

 

零王「ズァークを倒すため我が娘 レイは犠牲となった。しかし今、再びズァークが蘇ろうとしている!それを止めるためにはレイが必要なのだ!レイは世界と共に4つに分裂した。それは柚子、瑠璃、リン、セレナと名を変え各次元で生きていたことがわかったため私は君たちの力を借りて彼女らを集めた。エクシーズ次元の人々をカード化したのはそれを燃料にしレイを復活させるためだ!」

 

黒咲「なんてことを…!」

 

上空を睨みつけるように見る黒咲。エドも同じく睨みつけて零王の映像を見ている。

 

零王「世界はズァークによって再び闇へ堕ちようとしている!皆の者、ズァークは榊遊矢だ!ランサーズの榊遊矢、彼こそがズァーク!奴を倒せ、アカデミアよ!奴を倒せば君たちはもう戦争の道へと進むことはない!」

 

エドの部下のアカデミア生たちが発狂し、遊矢のテントへ襲い掛かろうとした。エド、黒咲、素良そして別のテントから出てきた権現坂と沢渡はそれを止めた。

 

エド「く…彼らはプロフェッサーを頼りに今まで生きてきてしまった!もはや言いなりなんだ。もはや信用できるのはランサーズのメンバーしかいない!僕たちだけで行こう!」

 

正気のアカデミア生たちが混乱したアカデミア生たちとぶつかる形となり、遊矢たちランサーズはアカデミア本部へと走っていった。

 

-アカデミア本部付近-

アカデミア本部の近くではデュエルチェイサーたちが本部にネズミ一匹すら入れまいという厳戒態勢を強いていた。

 

エド「ロジェか…面倒なことを!」

遊矢「ロジェ?」

 

ユーゴ(シンクロ次元の総司令官だったやつだよ。雑魚だけどな!)

 

遊矢「ユーゴが雑魚だって…。」

素良「まぁ…うん…。」

エド「彼は雑魚だ。」

沢渡「元仲間からひどい言われようだな。」

 

沢渡は思わず苦笑いする。しかしエドは真剣に話を続けた。

 

エド「だが数が多いのは面倒だ。デュエルチェイサーならば機動力もあるからな。」

遊矢「どうする?」

エド「ここは僕に任せてもらおうか。」

 

-アカデミア本部前-

ロジェはデュエルチェイサーたちによる壁の真ん中であくびをしていた。

 

ロジェ「あー、眠い。暇だ。」

デュエルチェイサー「ロジェ様!上を!!」

ロジェ「ん?…あ!!」

 

そこにはヘリからボードのようなものに乗った黄色いゴーグルをしたエドが飛び降りようとしていた。

 

ロジェ「あれは裏切り者のエド・フェニックス総司令官じゃあないか!お前たち!奴から目を離すな!」

 

エドが飛び降りると共にデュエルチェイサーたちは着陸すると思われる場所へ移動した。

 

エド「イヤッッホォォォオオォオ!!!!」

 

エドは気持ちよさそうに雄たけびをあげながらデュエルディスクを起動させた。

 

エド「ランサーズのデュエルディスクからインストールしたアクションデュエル、しかと楽しんでもらおうか!アクションフィールド オン!」

「アクションフィールド デステニー・ソルジャー」

 

エドは空中に出現したキューブに着地し、デュエルチェイサーたちの期待を裏切る。

 

ロジェ「何!?」

エド「ロジェ、ここで元総司令官同士デュエルで決着をつけようじゃないか!僕のことを散々言ってくれたこともあったしねえ!」

 

エドの挑発にすぐさま乗るロジェ。自らのデュエルディスクも起動させ、参戦する。

 

エド・ロジェ「「デュエル!」」

 

-アカデミア 謁見の間-

零王の中継は終わってドクトルはカメラを片付けに裏へ行った。とその時、大きな扉が蹴破られ、砂埃が舞う中ユーリが謁見の間に入ってくる。

 

零王「ユーリ?」

ユーリ「はい、プロフェッサー、セレナだよ。」

 

気絶し縄で縛られたセレナをゴミのように放り投げる。すぐに零王はセレナにかけより抱き上げた。

 

零王「大事に扱え!私の娘だぞ!」

ユーリ「”私の娘”…ねえ。ククク、だってさ、テレグラフ・マジシャン、ポリグラフ・マジシャン?」

零王「お前…アークに目覚めたのか!?」

ユーリ「フン、精霊と会話でき精霊の力の一部を使うことが出来る一握りの人間、それがアーク。かつてのアーク次元には何人か存在し、特に力が強いものはアーク次元の精霊神と会話が出来たという。」

零王「お前…!」

ユーリ「さぁ次元統合をはじめましょうよ。セレナと柚子と瑠璃とリンを融合~って?」

零王「言われるまでもない。」

 

零王は椅子のスイッチを押し、次元統合の起動エンジンの扉を開けた。その中にセレナを入れるとエンジンは起動しはじめ、エクシーズ次元をはじめとするさまざまの人のカードが注ぎ込まれた。

 

零王「次元統合、開始!」

 

零王が別のスイッチを押すと共にモーメントの動き出す音が鳴り響く。

 

零王「フフ。これで次元統合がはじま…グォ!!」

 

振り向くと共にユーリが召喚していたマジシャンたちの攻撃が零王を貫いた。

 

零王「な…にを…!」

ユーリ「僕、秤の魔術師たちを集めててね。これならズァークに勝てるなあって。プロフェッサーも持ってたでしょ?」

零王「貴様…!」

 

零王は消えゆく意識の中、アーク次元での出来事を走馬灯のように思い出していた。

 

-零王の回想 アーク次元-

アーク次元にて零王はとある研究組織に所属していた。その研究組織から独立、レオコーポレーションを立ち上げると瞬く間に成長して、大企業の社長の座についた。

 

-レオコーポレーション社長室-

社長室の扉からノックがする。返事をすると零王の友人である遊勝が部屋に入ってきた。

 

零王「おぉ!遊勝!久しぶりだな。」

遊勝「あぁ!久しぶりだ。この度は我がサーカス団にスポンサーとして…」

零王「おいおい、よしてくれよ、私と君の仲じゃないか。それに君のサーカス団が積極的にわが社のソリットヴィジョンシステムを使ってくれているおかげで株は上り調子さ。実体のあるリアルソリッドビジョンシステムの研究費が手に入るってもんさ。」

遊勝「私たちの夢にそれぞれ近づくことが出来るってわけだな。」

 

遊勝と零王は握手を交わす。

 

遊勝「あぁ、そうだ。君が前言っていたアークっていう者の話。」

零王「君の”エンターサーカス団”にいるとか言っていたね。」

遊勝「連れてきたよ。入りたまえ!」

 

社長室の扉が開くと銀髪に緑のメッシュが入った髪をした青年が入ってきた。

 

??「はじめまして!」

遊勝「零王、彼が精霊と会話が出来る決闘者 ズァークだ!」

 

ズァークは紹介されニコリと笑顔を零王に見せた。



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第31話「ズァークの封印」

-零王の回想-

零王から見てズァークの第一印象は”優しそうな好青年”といったところだった。以前に遊勝と連絡を取った際、遊勝が団長を務めるエンターサーカス団にいる青年がデュエルモンスターズの精霊の声を聴くことが出来ると言っていたと零王は遊勝から聞いた。零王の娘 レイとその幼馴染 ヴィエイも精霊の声が聞くことが出来、それに関する研究を行っていたのだ。

 

-レオコーポレーション研究室-

零王は遊勝とズァークを連れてレオコーポレーションの研究室へ案内した。ここではデュエルモンスターズの精霊に関する研究が行われているが最近はあまり進展がなく、個々人で独自の研究を進めている傾向にあった。研究室には男女それぞれ1人ずつが椅子に向かって実験をしていた。

 

零王「ちょっといいかね?レイ、ヴィエイ。」

ヴィエイ「社長、お疲れ様です。」

 

ズァークとは違うタイプでありながら黒髪のこれまた好青年と見た目でわかるヴィエイがまっさきに零王に気が付いた。もう一人の女性 レイは顕微鏡に夢中で零王たちが入ってきたことに気が付いていない。

 

零王「おい、レイ!」

レイ「!! わ、びっくりした!お父様!」

零王「私の客人だ。エンターサーカス団の榊遊勝とその団員のズァークくんだ。」

遊勝「久しぶりだね。レイさん、大きくなったね。君が小さい頃、君と会ったことがあるんだ。」

レイ「お久しぶりです。知ってますよ!」

遊勝「あんな小さかった頃のことを覚えているのかね?」

レイ「いえ、精霊たちが教えてくれて。」

 

そういって遊勝には何も見えないところへ向けてレイはニッコリとした。

 

遊勝「不思議な子だな。」

零王「私にも精霊は見えない。だがここにいるヴィエイにも見えているんだ。私たちはそう言った力を持つものを人間と精霊を結び付ける振り子をイメージしてアークと呼んでいる。」

遊勝「つまりズァーク、君もアークなんだね。」

レイ「え!あなたもアークなの?」

ズァーク「えぇ…まぁ。」

レイ「ちょっとデータを取らせて!ヴィエイ!私たち以外に初めて会ったわ!」

ヴィエイ「僕たちだけで十分だろ。どちらにしても自分の研究をすすめているんだし。」

 

ヴィエイはどこか不機嫌な様子を見せながら椅子へ座った。

 

零王「二人は何の研究をしているのかね?」

ヴィエイ「彼女は精霊のさらなる力を引き出す召喚法の研究です。僕も手伝ったのでもうすぐ完成しそうですよ。」

遊勝「君は優しいんだね。自分の研究より彼女を優先するなんて。」

 

ヴィエイは頬を赤くしながら話を元に戻そうとする。

 

ヴィエイ「単に僕も興味があっただけです。僕はデュエルモンスターズの精霊神に興味があり、研究をしています。」

遊勝「精霊神?」

ヴィエイ「精霊の中でも頂点に位置する存在。そもそも精霊だとかうさんくさい力は信じないようにしてたんです。まぁ声が聞こえてしまいますから信じざるを得なくなりましたけど。」

遊勝「それがなんでまた神の研究を?」

 

ヴィエイはかけていたメガネを外しながらファイルをとって遊勝に渡した。

 

ヴィエイ「精霊神はとてつもない力を持っているとこの世界にいくつか存在する遺跡調査から明らかになっています。それを人間のためにエネルギー化できれば環境問題、資源不足を解決できるかもしれない。」

遊勝「なるほど。」

ズァーク「人間のために精霊の力を使うのか?」

 

ズァークは遊勝とヴィエイの間に入って真剣な顔でヴィエイに尋ねた。

 

ズァーク「精霊は人間のために生きているわけじゃない。」

ヴィエイ「なんだ君は?僕は人間なんだから人間の利益を考えるのは当然だ。」

ズァーク「…。」

レイ「まぁまぁ。」

 

ズァークとヴィエイは睨み合うもレイが仲裁に入ることで何とか収まった。

 

-零王の回想-

それからまもなくして零王はリアルソリッドビジョンシステム、レイとヴィエイはペンデュラム召喚を生み出した。ペンデュラム召喚は精霊の力を引き出さなくては覚醒が難しかったことからアークではない人が扱うようにすることに困難を極めた。しかし零王のリアルソリッドビジョンシステムによってモンスターを実体化させることで精霊の力が強くなり、誰にでもペンデュラム召喚が使用可能になる可能性が見出される。リアルソリッドビジョンシステムはすぐにデュエルに応用され、モンスターと人は文字通り共に戦う存在となっていったのだ。

 

-零王の家-

子供たちの遊ぶ声が聞こえる。まさか5年前、父親のわからない孫が出来るとは思っていなかったが、今となっては可愛い4人の孫と零王の息子 零児が家の中で遊んでいた。

 

零王「そろそろ父親を教えてくれてもいいんじゃないか?」

レイ「だから本当にいないの。」

日美香「お母さんもあなたを生んだ時そうだって言ったのよ。でもお父様は『俺の子だ、やったー!』なんて言ってね。」

レイ「たぶんあの子たちは精霊の力で生まれたんじゃないかなって思うのよ。」

零王「ならせめて20歳を超えてない娘に4人も子供を産ませないで欲しかったものだ。」

 

零王は苦笑いしながらも喧嘩する4人の孫たちの仲裁をする息子の元へいった。しばらく遊んでいると家のインターホンが鳴る。

 

レイ「あ、ズァークが来たわよ!」

 

レイの声とともに喧嘩していた4人の子供たちはいっせいに玄関に向かった。

 

ズァーク「お!お前たち、お出迎えか!」

 

4人の子供はズァークにデュエルをしてくれと頼む。彼らの手にはそれぞれジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン、クリアウィング・シンクロ・ドラゴン、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンが握られている。全てズァークが彼らに渡したカードだ。

 

ズァーク「ちゃんと持ってるな。俺の大好きなカードたちだ。大事にしろよ。」

レイ「でもズァーク、よかったの?そんな大事なカードを。」

ズァーク「あいつらは俺の分身みたいなもんなんだ。あいつらが子供たちの元へいたいって言ったからあげたんだよ。レイ、君と一緒にいたら子供たちとは一緒にいられないだろ?」

 

冗談っぽく笑うズァークにレイもどつくことで照れを隠した。想像以上の痛さにその場に伏せるズァーク、4人の子供たちは笑顔だった。

 

-レオコーポレーション社長室-

それからしばらくしてレイがズァークを連れて零王の元を訪れた。二人の仲が良いものに成っていることは零王も聞いていたためあまり余計なことを言うのはやめようと考えていたが、ズァークの口からは零王の想像していたこととは違うことが発せられる。

 

ズァーク「社長、最近リアルソリッドビジョンシステムが使用されたデュエルが行われています。」

零王「ん?…あぁ、おかげさまでわが社もいい調子さ。」

ズァーク「それは喜ばしいことなんですが…精霊たちが。」

零王「ん?」

ズァーク「精霊の中には無理やり戦わせられているものもいるようなのです。非合法の賭けデュエルなどの道具になされているんですよ!アンティルールを設けられたデュエルで信頼していない決闘者の物になってしまうことで不安がっている精霊もいます。」

零王「そうは言ってもな…精霊をどうこうなど…。」

レイ「お父様、非合法デュエルを取り締まることは出来ない?」

零王「レイ、そういったところでもわが社のリアルソリッドビジョンシステムが使われることで普及していくんだ。今リアルソリッドビジョンシステムを規制してしまっては正しく使っている人々にも影響が生まれる。」

ズァーク「では精霊が不用意に傷ついてもいいと!?」

零王「いや…それは…。」

 

ズァークは社長室の机に拳をぶつけ、部屋から出ていった。レイも後を追いかける。その後のことはレイから聞いた話だが、ズァークは単身で違法のアンティルールが行われているデュエル場へ乗り込んだ。詳しいことは話さなかったがその頃からズァークの様子が変わっていったことは零王にもわかっていた。

 

-デュエル大会 会場-

レオコーポレーション主催のデュエル大会が行われ、それにズァークも参加していた。ズァークのデュエルは前とは大きく変わっており、モンスターによって相手を完膚なきまでに叩きのめすスタイルとなっていた。レイの子供たちも泣いている。一方の観客たちはズァークのデュエルに歓喜し、彼を更なる破壊へと駆り立てた。

 

ズァーク「我はズァーク!お前たちの期待に答え、デュエルをし続けてきた!我はモンスター、モンスターは我!愚民どもよ、我の前にひれ伏すがいい!」

 

ズァークはデュエルの中でアークの力を開放した。4人の子供が持つカードからドラゴンたちが実体化し、ズァークの元へ集う。4竜とズァークが結合を果たすと共に大規模な衝撃が会場を襲う。人々が起き上がるとそこには巨大なモンスター 覇王龍ズァークが大きな翼を羽ばたかせ飛翔していた。

 

一般人「うわああ!」

覇王龍ズァーク「さぁ我に挑むものはいないのか!我はモンスターの怒りの化身!人間どもの世界を破壊する!」

 

覇王龍ズァークは攻撃によって街を破壊していく。それをみたレイは零王に子供たちを預けると研究室へ向かった。

 

-レオコーポレーション研究室-

研究室にはヴィエイが先にいた。何かのプログラミングを行っている。

 

レイ「ヴィエイ!外が大変なの!手伝って!」

ヴィエイ「わかってる。あれを封印するには精霊神の力が必要だ。以前君に頼んだ遺跡研究のデータを元に精霊神にリンクする方法を探っているところだ。」

レイ「ヴィエイ、もう私、精霊神との会話はすでに終わっているの。」

ヴィエイ「どういうことだ…?」

レイ「実はあなたに頼まれて行った遺跡で声を聴いて…。」

ヴィエイ「神の声を聴いたのか!?どうやって!?」

レイ「わからないわ!それに今その話をしている場合じゃない!今からズァークを精霊神の力を使って封印するわ。悲しいけれど…今はそれしかない。」

ヴィエイ「なら僕がやる。そんな精霊神の力を使えば君もただではすまない!」

 

ヴィエイの制止を振り切ってレイは白紙のペンデュラムカードを手に外へ出ていく。

 

ヴィエイ「くそ!!こうなったら…。」

 

ヴィエイの推測によると精霊神の力を使って強大な力を持った覇王龍ズァークを封印すればレイだけではなくこの世界はただではすまない。世界は分裂し、ズァークの周辺、少なくともこの街に住む人は死んでしまう。ヴィエイにとって人が死ぬことは”どうでもいい”。恐らく自分も助からないだろう。ただレイが失われることだけは避けなくてはならなかった。すぐにヴィエイは零王に電話を掛ける。

 

ヴィエイ「社長、レイがズァークを止めに行きました。彼女はアークですから死ぬことはなくても封印の衝撃で肉体は失うことになる。………はい、それは何としても避けなくてはならない。だから考えたんです。社長が作ったリアルソリッドビジョンシステムを僕のアークの力で強化して人の肉体と同じ"受け皿"を作るんです。それによって肉体を失ったレイの魂をその"受け皿"で集めれば………はい、恐らく魂は四方に散ってしまいますから4体ほどは用意しておいた方が…………お願いします。」

 

電話を切ると次はエンターサーカス団のメンバーに連絡を取った。

 

ヴィエイ「ズァークのアークの力が暴走をしています。………そうですね、あなたたちの責任ともいえる。管理を怠っていたんですからね。………出来ること?うーん、そうですね、研究室に来ていただけますか?渡したいカードがあるんです。」

 

-零王の家-

零王はすぐさまプログラムに取り掛かる。封印によって散るであろうレイの魂の受け皿を4つ作るのだ。この時のリアルソリッドビジョンシステムはまだプロトタイプともいえるものだったことから時間を要した。数時間の末、完成すると家にエンターサーカス団の団員たちが受け皿を受け取りに来た。ヴィエイに言われて来たのだという。

 

デニス「僕たちが受け皿を街の四方に置いてきます。」

零羅「任せて…。」

 

この二人は遊勝の団員のメンバーであることは知っていたが奥にいたもう一人の少女は見たことがなかった。

 

ミドリ「エンターサーカス団のミドリです!ウチのズァークがこんな取り返しのつかないことを…すいません。」

零王「いや、私のリアルソリッドビジョンシステムのせいでもある。レイを救うために皆済まない。だがヴィエイは一般人がここにいては危ないと言っていた。みんな逃げるんだ。」

遊勝「そのためにヴィエイがこのカードをくれたのだよ。」

 

そういいながら遊勝はテレグラフ・マジシャンを見せた。同じように零羅はフォトグラフ・マジシャン、ミドリはオートグラフ・マジシャン、デニスはリトグラフ・マジシャンを見せ、遊勝はモノグラフ・マジシャンを零王に渡した。

 

遊勝「このカードたちは精霊神を守護する役割を遺跡で果たしていた強力な精霊の力を持つものだそうだ。これが私たちを封印の衝撃から守ってくれる。君も持つんだ。」

零王「すまない。受け皿はこの4枚のカードの中に入っている。封印の力に呼応して現実化するはずだ。頼んだぞ。」

 

エンターサーカス団の団員たちはすぐさま街の四方にそれらのカードを配置しに行った。ヴィエイによって人々が避難した街は静かで覇王龍ズァークによる破壊の音だけが鳴り響く。

 

零王「私が生み出してしまった悪魔か…。」

 

零王は覇王龍ズァークを悲しそうな目で見る。するとその奥に1枚のカードを掲げるレイの姿が見えた。

 

零王「レイ!?」

??「おじいちゃん?」

 

レイを見つけた零王は自分を呼ぶ声に振り向く。そこには頭から血を流して倒れた女性と4人の孫が立っていた。

 

零王「遊矢!遊人!遊吾!遊里!なんでここにいる!?」

遊人「お手伝いさんが瓦礫に当たって…助けようとして…。」

零王「くそ…!すぐに逃げるんだ。おじいちゃんの車に乗りなさい!」

 

零王はすぐさま車にエンジンキーを差し込み、子供たちを乗せ街から出ようとする。

 

零王(この子たちは…死なせん!)

 

-覇王龍ズァーク付近-

レイはカードを掲げると神々しい光と共に浮遊を始める。

 

レイ「ズァーク、あなたがそうなってしまった理由は私たち人間にあるのね。それならば人間の一人として私はアナタを止めます!それがあなたを愛した私の責任でもあるから!」

 

レイの放つ光はますます強くなる。覇王龍ズァークはその光によってうめき声をあげる。

 

覇王龍ズァーク「グォォォォ!!!精霊神か…!?」

レイ「今の私は精霊神の力を宿すアーク。アナタを封印します!!」

 

レイから放たれる輝きはやがて辺りを飲み込む。音のない破壊と共に街は滅ぶ。その衝撃によって世界は4つに分かれた。

 

-スタンダード次元 とある公園-

零王はとある公園で目を覚ました。記憶が混乱している。自分はいったい何者なのか思い出せるには思い出せるがどこかピンと来ない。

 

零王(私は赤馬零王、レオコーポレーションの社長で…研究者…妻と”1人息子”を持つ普通の…。)

 

公園では少年たちがデュエルをしている。しかしそれに実体はない。

 

零王「リアルソリッドビジョンではないのか?」

 

それから零王はスタンダード次元にてリアルソリッドビジョンシステムの開発に成功した。遊勝とも再会したがお互いに前の世界の記憶はない。頭の中でする声に従ってプログラムを設計したことでリアルソリッドビジョンシステムが完成したなど誰が信じるかと思っていたが遊勝はそれを疑わなかった。遊勝もまたそんなことがあったという。

 

遊勝「君ほどではないけどね、突然天命に撃たれたように遊勝塾という孤児院を作ろうと思ったんだ。柚子、デニスのような子供たちを助けることが私の使命であるとね。」

 

頭の中に鳴り響く声が手にしていたモノグラフ・マジシャンであると気が付いたのはそれからしばらく経った日のこと。その声に導かれるようにプロトタイプの次元転送装置が完成した。家族を放置してまで夢中に作った。何かを取り戻すために。

 

-融合次元 孤島-

次元転送装置によって別次元に来てしまった零王は壊れた次元転送装置を直すことよりも乱れていた融合次元を1つにすることに取り掛かった。全てはモノグラフ・マジシャンの声に従って。しかしそれは自分の声でもあるように思えていたのだ。研究を重ねるにつれ記憶は甦っていく。レイとなった受け皿は柚子、瑠璃、リン、セレナ。まずはセレナをアカデミアへ引き入れた。同じ頃に拾った子供の中にユーリがいた。デュエルにおいてとてつもない力を発揮し、零王は戦力になると思った。

 

零王「ユーリというのか。我がアカデミアのために尽力するんだ。」

 

零王が握手を求めるとユーリもそれに応じた。彼に触れた瞬間、零王はユーリからズァークの気配を感じることに気がつく。

 

零王(私はアークになったのか?ズァークを感じる!まさかレイのようにズァークも各次元に分離を!?)

モノグラフ・マジシャン(殺せ…ズァークを…奴をやれ!)

 

モノグラフ・マジシャンは頭の中で囁く。零王のそれからの行動は全てモノグラフ・マジシャンによって指示されたことだった。自分の孫を消そうとしたことも。

 

-現在 アカデミア本部 謁見の間-

零王の体は消滅した。その場に残るのはモノグラフ・マジシャンだけである。それをユーリは拾い、デッキに組み込んだ。

 

ユーリ「フフフ…次元統合…!素晴らしい!レイを復活させられる!そして憎きズァークを抹殺するのだ!」

 

ユーリが高笑いをしていると次元統合の影響によって時空が捻じ曲がる部分が生まれた。その中からデニスが現れる。

 

デニス「ユーリ!?僕はエクシーズ次元にいたはずなのに…!」

ユーリ「君のこの世界での役割はふがいない榊遊勝のサポートっていったとこだったのかな?あんまり秤の魔術師の影響は受けてないみたいだね。まぁいいや、君のカード、僕がもらうよ!」

デニス「何を言ってるんだ…?」

ユーリ「さぁ僕とデュエルだよ!友達だろ?」

 

ユーリは狂気じみた笑顔でデュエルディスクを構える。

 

デニス「…そうだね、友達が間違った道に行こうとしてたら止めなきゃ。」

 

デニスもスタンダード次元用のデュエルディスクを構え、デュエルの準備が整った。

 

デニス「アクションフィールド 起動!」

「アクションフィールド フュージョン・エンフォーサー」

デニス・ユーリ「「デュエル!!」」



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第32話「友のために」

第32話の前に活動報告入れさせていただきます。
ツイッターをはじめました。
更新連絡や小説に関する話、また遊戯王などの私の趣味をツイートしようと思ってます。
作ったばかりなこともありフォロワーさんが少ないため、ぜひフォローしていただけると幸いです!
@ekushi_s


-1ターン目-

アクションフィールドの出現、およびデュエルの開始と共に地面からアーティファクトモンスターを持つ者たちを思わせるマネキンのような人々が湧い出でてくる。しかしデニスとユーリに危害を加えようとはせず、ただいるだけの存在であるようだ。

 

デニス「よくわからないアクションフィールドだな。まぁいいか!僕のターン!僕はスケール3のEmミラー・コンダクターとスケール7のリトグラフ・マジシャンでペンデュラムスケールをセッティング!

 

 

Emミラー・コンダクター

ペンデュラム・効果モンスター

星4/光属性/魔法使い族/攻 600/守1400

【Pスケール:青3/赤3】

(1):1ターンに1度、フィールドの特殊召喚された

表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力・守備力はターン終了時まで、

その攻撃力と守備力の内、低い方の数値と同じになる。

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力・守備力をターン終了時まで入れ替える。

その後、自分は500ダメージを受ける。

この効果は相手ターンでも発動できる。

 

リトグラフ・マジシャン(オリジナルカード)

ペンデュラム・通常モンスター

星8/地属性/魔法使い族/攻 500/守 700

【Pスケール:青7/赤7】

リトグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。

(1):自分のメインフェイズ、バトルフェイズに発動できる。

フィールドから、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

【モンスター情報】

謎の力を使う魔法使い。ただ触れるだけで触った物の情報を理解しコピーする能力を持つ。

 

 

デニスのペンデュラムゾーンに鏡型の魔法使い Emミラー・コンダクターとベレー帽を被りローブを羽織った魔法使いにも画家にも見えるリトグラフ・マジシャンが出現する。

 

デニス「これでレベル4から6のモンスターが同時に召喚可能!Show must go on!ペンデュラム召喚!現れよ、僕のモンスターたち!手札からEmトリック・クラウン!Emフレイム・イーター!」

 

 

Emトリック・クラウン

効果モンスター

星4/光属性/魔法使い族/攻1600/守1200

「Emトリック・クラウン」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが墓地へ送られた場合、自分の墓地の「Em」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを、攻撃力・守備力を0にして特殊召喚する。

その後、自分は1000ダメージを受ける。

 

Emフレイム・イーター

効果モンスター

星4/炎属性/魔法使い族/攻1200/守1600

(1):自分にダメージを与える魔法・罠・モンスターの効果が発動した時に発動できる。

このカードを手札から特殊召喚し、その効果で自分が受けるダメージを0にする。

このターン、自分は「Em」モンスターしか特殊召喚できない。

この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。

(2):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動する。

お互いのプレイヤーは500ダメージを受ける。

 

 

デニスのエンタメデュエルにふさわしいピエロの姿をしたモンスター Emトリック・クラウンが笑い声をあげ、火の玉のような姿をしたEmフレイム・イーターは炎をメラメラとあげながらペンデュラム召喚された。

 

デニス「フレイム・イーターの効果!お互いに500ポイントのダメージを与える!」

 

デニスLP4000→3500

ユーリLP4000→3500

 

ユーリ「あっちっち。先攻からダメージなんてひどいなあ。」

 

ニヤニヤしながらユーリは自分のマントをはためかせて言った。

 

デニス「君のことは必ず止めて見せる。僕にダメージが行こうとね!」

ユーリ「フン。」

デニス「僕はレベル4のトリック・クラウンとフレイム・イーターでオーバーレイ!!Show must go on!天空の奇術師よ 華やかに舞台を駆け巡れ!エクシーズ召喚!現れろ!ランク4!Emトラピーズ・マジシャン!」

 

 

Emトラピーズ・マジシャン

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/光属性/魔法使い族/攻2500/守2000

魔法使い族レベル4モンスター×2

(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

自分はこのカードの攻撃力以下の戦闘・効果ダメージを受けない。

(2):自分・相手のメインフェイズ1に1度、このカードのX素材を1つ取り除き、

このカード以外のフィールドの表側攻撃表示モンスター1体を対象として発動できる。

このターンそのモンスターは2回攻撃でき、バトルフェイズ終了時に破壊される。

(3):このカードが戦闘または相手の効果で破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。

デッキから「Em」モンスター1体を特殊召喚する。

 

 

空中ブランコをしながらデニスのエースかつフェイバリット・カード、Emトラピーズ・マジシャンが姿を現した。笑顔のEmトラピーズ・マジシャンに反してデニスの顔は真剣そのものである。

 

デニス「僕はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-2ターン目-

ユーリ「僕のターン、ドロー!僕はスケール4のモノグラフ・マジシャンとスケール6のポリグラフ・マジシャンでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

モノグラフ・マジシャン(オリジナルカード)

ペンデュラム・通常モンスター

星5/光属性/魔法使い族/攻 500/守 700

【Pスケール:青4/赤4】

モノグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。

(1):自分のメインフェイズ、バトルフェイズに発動できる。

自分フィールドに存在するSモンスター1体を選択し、

選択したモンスターをこのターンのエンドフェイズ時までチューナー扱いとする。

その後、自分フィールド上のモンスターと選択したモンスターを素材にS召喚する。

【モンスター情報】

謎の力を使う魔法使い。情報を集めることに特化した彼はテレグラフ・マジシャンと協力して

様々な知識を得ている。

 

ポリグラフ・マジシャン(オリジナルカード)

ペンデュラム・通常モンスター

星7/水属性/魔法使い族/攻 500/守 700

【Pスケール:青6/赤6】

ポリグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。

(1):P召喚したターンの自分のメインフェイズ、バトルフェイズに発動できる。

もう1度P召喚を行う。

【モンスター情報】

謎の力を使う魔法使い。彼が持つ鞭で縛られた者は真実しか述べられなくなるという。

 

 

数々の魔導書を浮き上がらせながらモノグラフ・マジシャンと鞭を持ち心電図のような模様の服を着たポリグラフ・マジシャンがそれぞれユーリのペンデュラムゾーンに置かれた。

 

ユーリ「これでレベル5のモンスターが同時に召喚可能!ペンデュラム召喚!現れよ、僕のモンスターたち!手札から捕食植物バタウォート・カメレオン!そして捕食植物ドロソフィルム・ヒドラ!」

 

 

捕食植物バタウォート・カメレオン(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星5/闇属性/植物族/攻2300/守1700

【Pスケール:青4/赤4】

(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに

発動できる。自分のフィールドから、

「捕食植物」融合モンスターカードによって

決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、自分のメインフェイズに

このモンスターをリリースし発動できる。

自分フィールドに「捕食植物トークン」(植物族・闇・星1・攻/守0)1体を特殊召喚する。

このトークンを融合素材に融合召喚する場合、「融合」を必要としない。

 

捕食植物ドロソフィルム・ヒドラ

効果モンスター

星5/闇属性/植物族/攻 800/守2300

「捕食植物ドロソフィルム・ヒドラ」の(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、

(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードは自分または相手フィールドの

捕食カウンターが置かれたモンスター1体をリリースした場合に手札・墓地から特殊召喚できる。

(2):このカードがフィールド・墓地に存在する場合、

このカード以外の自分の墓地の「捕食植物」モンスター1体を除外し、

フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力は500ダウンする。

この効果は相手ターンでも発動できる。

 

 

ムシトリスミレとカメレオンの結合モンスター 捕食植物バタウォート・カメレオンとドロソフィルムとウミヘビ型のモンスターが合わさった捕食植物ドロソフィルム・ヒドラがペンデュラム召喚された。そしてユーリの手に握られているカードは…。

 

ユーリ「僕は魔法カード 融合を発動!」

 

 

融合

通常魔法

(1):自分の手札・フィールドから、

融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

ユーリ「フィールドに存在するバタウォート・カメレオンとドロソフィルム・ヒドラで融合!魅惑の香りで虫を誘う二輪の美しき花よ!今ひとつとなりて、その花弁の奥の地獄から、新たな脅威を生み出せ!融合召喚!現れろ!飢えた牙持つ毒龍。レベル8!スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン!」

 

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン

融合・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000

トークン以外のフィールドの闇属性モンスター×2

(1):このカードが融合召喚に成功した場合に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を選び、

その攻撃力分だけこのカードの攻撃力をターン終了時までアップする。

(2):1ターンに1度、相手フィールドの

レベル5以上のモンスター1体を対象として発動できる。

ターン終了時まで、このカードはそのモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。

(3):融合召喚したこのカードが破壊された場合に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊する。

 

 

ユーリのエースモンスター スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンは口のような形をした翼の一部を粘液を放出させながら開かせ、咆哮をあげると共に姿を現した。

 

ユーリ「スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの効果発動!Emトラピーズ・マジシャンの攻撃力である2500をスターヴ・ヴェノムに加える!」

 

これによってスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの攻撃力は2800+2500の5300となる。

 

デニス(まさかいきなりスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンが来るとはね。トラピーズ・マジシャンの効果で処理しようとすれば自滅か…。)

 

Emトラピーズ・マジシャンにはモンスターの2回攻撃を許す代わりにバトルフェイズ終了時に2回攻撃をしたモンスターを破壊する効果を持っている。しかしその効果によってスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンを破壊しようとすれば2回攻撃の時点でデニスの敗北が決定してしまう。

 

ユーリ「さぁ覚悟はいいかい?スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンでEmトラピーズ・マジシャンを攻撃!」

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの翼から紫色のオーラが放出され始めた。それとと共にデニスはペンデュラムゾーンに置かれたリトグラフ・マジシャンの効果を発動させる。

 

デニス「リトグラフ・マジシャンのペンデュラム効果!僕はスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンとトラピーズ・マジシャンで超融合を行う!」

ユーリ「何!?ペンデュラム効果で超融合!?」

デニス「飢えた牙持つ毒龍よ!空を舞う華麗なる道化師よ!今一つとなりて新たな力を生み出せ!融合召喚!現れ出でよ、レベル8!Emアクロ・バットマン!」

 

 

Emアクロ・バットマン(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星8/光属性/魔法使い族/攻3000/守2300

Emモンスター+融合モンスター1体

(1):このモンスターがフィールドに存在する限り

自分は戦闘及び効果ダメージを受けない。

(2):1ターンに1度、自分メインフェイズ時に発動できる。

このモンスターの攻撃力を倍にする。

この効果を発動させたターンのバトルフェイ終了時、このカードは破壊される。

 

 

手足が長く、コウモリの意匠が見える服を纏ったEmモンスター Emアクロ・バットマンが姿を現した。

 

デニス「アクロ・バットマンにはあらゆる戦闘・効果ダメージが通用しないモンスターだ!」

ユーリ「ん?ふんふん、あーそういうことね。」

 

ユーリはデニスの声などまるで聞いていない。ペンデュラムゾーンから何かを聞き取っている様子であった。会話が終わるとユーリは空中のキューブに飛び移り、そこにあったアクションカードを手に取った。

 

デニス「何!?」

ユーリ「このアクションフィールドってこんなところにカードがあるんだね~。あー、いやポリグラフ・マジシャンが高いところにいるからこのカードが見えたらしいんだ。んん?真っ白じゃないか。」

 

アクションカードが白紙であるがしばらくするとユーリに都合のよいカードが出現する。

 

ユーリ「こいつは強い!アクション魔法 タイム・リープ!このフェイズの1つ前のフェイズに移行する!」

 

今はユーリのバトルフェイズ、よって1つ前のメインフェイズに戻った。その時、今まで動き回っていただけのマネキンたちが途端にユーリに刃を向ける。油断していたユーリは大勢のマネキンの内の1体に剣で斬られた

 

ユーリ「ぐあ!」

 

ユーリLP3500→3400

 

ユーリ「そういうことね…。」

デニス「何をする気だ?」

ユーリ「僕は800ポイントのライフを払って装備魔法 再融合を墓地のスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンに装備し発動!」

 

 

再融合

装備魔法

(1):800LPを払い、自分の墓地の融合モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。

そのモンスターを特殊召喚し、このカードを装備する。

このカードが破壊された時にそのモンスターは除外される。

 

 

ユーリLP3400→2600

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンがユーリのフィールドに蘇る。ユーリはマネキンたちの攻撃をかわしながらスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの効果を発動した。

 

ユーリ「スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの効果!アクロ・バットマンの効果をコピーする!そしてアクロ・バットマンから奪った効果を発動!攻撃力を倍にする!」

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの攻撃力が5600へと変わっていく。

 

デニス「攻撃力5600!?」

 

デニス(でも僕のセットカードはトリック・ボックス!)

 

 

トリック・ボックス

通常罠

(1):自分フィールドの「Em」モンスターが戦闘・効果で破壊され墓地へ送られた場合、

相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。

自分はそのモンスターのコントロールをエンドフェイズまで得る。

その後、自分の墓地の「Em」モンスター1体を選んで相手フィールドに特殊召喚する。

このターンのエンドフェイズに、

この効果で特殊召喚したモンスターのコントロールは元々の持ち主に戻る。

 

 

デニス(これによってアクロ・バットマンがやられても蘇生し、次のターンアクロ・バットマンが効果によって攻撃力を2倍にすればスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンを倒せる!)

 

ユーリ「それとそうそう、このターンで君、終わりだから。」

デニス「!?」

ユーリ「捕食植物フライヘルを通常召喚!」

 

 

捕食植物フライ・ヘル

効果モンスター

星2/闇属性/植物族/攻 400/守 800

(1):1ターンに1度、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターに捕食カウンターを1つ置く。

捕食カウンターが置かれたレベル2以上のモンスターのレベルは1になる。

(2):このカードがこのカードのレベル以下のレベルを持つモンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に発動できる。

そのモンスターを破壊する。

その後、破壊したそのモンスターの元々のレベル分だけ、このカードのレベルを上げる。

 

 

ハエトリグサ型の捕食植物が怪しく肉体をくねらせて召喚された。

 

ユーリ「フライ・ヘルの効果!アクロ・バットマンに捕食カウンターを置く!」

 

小さな植物に口がついたような捕食カウンターがアクロ・バットマンに放出され噛みついた。

 

ユーリ「そして墓地の捕食植物ドロソフィルム・ヒドラの効果発動!捕食カウンターの乗ったアクロ・バットマンをリリースして特殊召喚!」

デニス「何!?」

 

Emアクロ・バットマンが苦しみながら消え、その残骸から捕食植物ドロソフィルム・ヒドラがユーリの場に現れる。

 

ユーリ「終わりだよ、デニス。」

デニス「く…。」

ユーリ「君のことは必ず止めて見せる、とか言ってたよね。なんでそんなこと言うの?」

 

いつもの狂気に満ちた顔ではなく、真顔でデニスに尋ねた。

 

デニス「僕は遊勝先生に言われてアカデミアに潜入してたけどさ、君と育んだ友情は別に遊勝先生に言われて作った物じゃない。僕が君は面白いと思ったから友達になったんだよ。」

ユーリ「デニス…。」

 

ユーリは動揺し、マネキンたちによって振りかざされた剣に気が付かなかった。

 

ユーリLP2600→2500

 

ユーリ「ぐぁ!」

 

ユーリがダメージを負い、膝をつくとマネキンたちがユーリに群がり攻撃を始める。

 

ユーリLP2500→2400

ユーリLP2400→2300

 

ユーリ「うわああ!!」

デニス「ユーリ!!」

 

デニスはユーリに群がるマネキンたちを押しのけた。

 

デニス「大丈夫か!?」

 

デニスはユーリに覆いかぶさるようにして守った。マネキンたちはアクションカードを使っていないデニスに攻撃できないため、剣をしまいながらもユーリが出てくるのを待っている。

 

デニス「怪我は!?」

ユーリ「ないよ。ありがとう、こんな僕を友達だと思ってくれていたなんて…。」

 

ユーリは目に涙を浮かべながら感謝の意を伝えた。

 

デニス「何当たり前のことを言ってるんだ。友のためならこの身を挺して守るのは当然のことさ。さぁこのデュエルは中断だ。僕と一緒にプロフェッサーを止めに行こう。」

 

ユーリはデニスに抱かれたまま、蹲っている。

 

デニス「ユーリ?」

ユーリ「プロフェッサーなら心配ないよ、僕が葬ったからね。」

デニス「!?」

 

ユーリはニヤリとするとデニスを突き飛ばし、マネキンたちの攻撃が届かないキューブまで飛び乗った。

 

ユーリ「ハハハハ!友情!?馬鹿言わないでよ!僕のポリグラフ・マジシャンと君のリトグラフ・マジシャンが引き寄せあっただけの話さ!フハハハ!!」

デニス「ユーリ…。」

ユーリ「バトル!スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンで僕の大親友 デニスにダーイレクトアタックゥゥゥ!!!」

 

ユーリの指示通り、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンは紫のオーラを放出させながら攻撃を放つ。デニスは自分の無力感と共に遊勝塾の一番の親友 遊矢を思いながらライフが尽きていく感覚を感じていた。

 

デニス「遊矢…あとは…頼んだ…。」

 

デニスの肉体は消えていく。その跡に残ったのはリトグラフ・マジシャンのカード1枚だけであった。




リトグラフ・マジシャン(オリジナルカード)
ペンデュラム・通常モンスター
星8/地属性/魔法使い族/攻 500/守 700
【Pスケール:青7/赤7】
リトグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。
(1):自分のメインフェイズ、バトルフェイズに発動できる。
フィールドから、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、
その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
【モンスター情報】
謎の力を使う魔法使い。ただ触れるだけで触った物の情報を理解しコピーする能力を持つ。

モノグラフ・マジシャン(オリジナルカード)
ペンデュラム・通常モンスター
星5/光属性/魔法使い族/攻 500/守 700
【Pスケール:青4/赤4】
モノグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。
(1):自分のメインフェイズ、バトルフェイズに発動できる。
自分フィールドに存在するSモンスター1体を選択し、
選択したモンスターをこのターンのエンドフェイズ時までチューナー扱いとする。
その後、自分フィールド上のモンスターと選択したモンスターを素材にS召喚する。
【モンスター情報】
謎の力を使う魔法使い。情報を集めることに特化した彼はテレグラフ・マジシャンと協力して
様々な知識を得ている。

Emアクロ・バットマン(オリジナルカード)
融合・効果モンスター
星8/光属性/魔法使い族/攻3000/守2300
Emモンスター+融合モンスター1体
(1):このモンスターがフィールドに存在する限り
自分は戦闘及び効果ダメージを受けない。
(2):1ターンに1度、自分メインフェイズ時に発動できる。
このモンスターの攻撃力を倍にする。
この効果を発動させたターンのバトルフェイ終了時、このカードは破壊される。



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第33話「甦った明日香」

-アカデミア本部 廊下-

アカデミア本部内は神殿のようなブロックで作られた構造でありながら現代的な作りをしている。遊矢、沢渡、権現坂、黒咲、素良の5人は零王のいる謁見の間を目指して走っていた。

 

遊矢「どっちだ!?」

素良「こっち!」

 

アカデミア本部内のつくりを知る素良が先導をきっている。それに続いて4人も走っていった。

 

権現坂「それにしてもエドは大丈夫なのか?」

黒咲「エドに従う元エクシーズ次元軍もいるからあいつ1人で食い止めているわけではない。それにエドは強い。」

沢渡「それならいいけどよ…。」

遊矢「そうだ、沢渡はなんでアカデミアの船なんかに乗ってたんだ?」

沢渡「い…今はそんなこと関係ないだろ!」

 

何か焦ったような素振りを見せたが、遊矢は首を傾げただけで深くは詮索しなかった。

 

素良「止まって!」

 

素良の見ている方向には女性が立っている。金髪の美しい女性 それは反アカデミア組織のメンバーの天上院明日香であった。明日香の姿を見たユーゴは遊矢の精神を押しのけて体の主導権を取る。

 

ユーゴ「明日香!よかった、無事だったんだな!」

明日香「ユーゴ!だめ、私に近づかないで!」

ユーゴ「どういうことだ?」

 

その時全員が止まっている天井に取り付けられたテレビにドクトルが映った。

 

ドクトル「ククク!ランサーズ諸君、ようこそ我がアカデミアへ!」

素良「お前はドクトル!」

黒咲「貴様がドクトル!エドを操っていたのは貴様だな!」

ドクトル「操っていたなんて滅相もない。生身の人間を自由自在に操るなどさすがの私でも難しい。ただ人の中に生まれた邪念をすこ~し強くさせる虫を開発したにすぎんよ。ククク!」

権現坂「漢として許せん!出てこい!」

ドクトル「そう言われて出てくる奴なんていませんよ。代わりに彼女が相手になりますよ。」

 

ドクトルは明日香を見るとデュエルディスクを構え、準備を整えた。

 

明日香「私の体は今自分の意思では動かないの!」

ユーゴ「どういうことだよ!」

明日香「私は本土での戦いで敗れ、カード化されたのよ。」

素良「カード化された人間は肉体を失うはずじゃ…!」

ドクトル「そう、カード化技術はそもそもエクシーズ次元にあった物質を2次元にデータとして残すことでコンパクトに物を運べるようにする技術と精霊使い アークの持つ肉体分解の力を応用させ、肉体を分解させるビームを開発したのだ。」

沢渡「あー意味が分かんねえ!」

ドクトル「フン、つまりカード化されたものの肉体は消滅しており、カードにはその者の精神が封じ込まれているのだ。その精神を取り出し、私がリアルソリッドビジョンシステムによって作った肉体にいれたのだよ。」

黒咲「なんということを!」

ドクトル「もちろん肉体は自由には動かせない。私が作った肉体であれば私は自由に人を動かすことが出来るのだ!」

明日香「そう、私がいくら止めようとしてもこの体は止まらないの!だから逃げて!」

ドクトル「そうはさせない!兵が足りなくなってきた今、カード化した者どもをこちらの戦力にしていくのだ。まさに将棋の駒だね、フヒヒヒ。」

ユーゴ「てんめぇ…許さねえ!みんな、ここはオレが明日香を止める!先へ行ってくれ!」

 

戦場において迷う時間はない。素良は黒咲と沢渡、権現坂を連れて別ルートで謁見の間へと急いだ。

 

明日香「ユーゴ、私は手札や伏せカード、戦術をあなたに伝えることは出来ない。」

ユーゴ「わかってる!オレが今度はアンタを救って見せるぜ!あの時の借りを返す時だ!」

明日香「あなた、まだあの時のことを…!」

 

それはユーゴたちがシンクロ次元から融合次元へ来た時のことだった。

 

-ユーゴの回想 アカデミア本部-

ユーゴ、セレナ、遊勝はシンクロ次元の治安維持局にあった装置によって融合次元のアカデミアへと転送された。

 

ユーゴ「おっしゃ!ここがシンクロ次元か!さっさとプロフェッサーとかいうやつを倒してリンを救って、ジャックを救って…」

遊勝「そう簡単には行かないようだ…。」

ユーゴ「へ?」

セレナ「周りを見てみろ…。」

 

ユーゴたちは気が付くとアカデミア生たちによって囲まれている。それもそのはず、転送されたのはアカデミアの者たちが使うアカデミア用の転送装置。当然転送先もアカデミアなのだ。

 

ユーゴ「やっべえ…。」

遊勝「ここは突破するしかあるまい。行くよユーゴ、セレナ!」

ユーゴ・セレナ「「おう!」」

 

しかし案の定3人は苦戦を強いられる。数が多すぎるのだ。

 

ユーゴ「くっそぉ、リンを救わなくちゃいけないのによ!」

セレナ「プロフェッサーに会わせろ!おい、聞け!」

遊勝「く…ここまでか。」

「乱入ペナルティ2000ポイント。」

 

そこに乱入してくるアカデミアの服を着た金髪の女性が現れた。

 

??「私は儀式魔法 機械天使の儀式を発動!さぁ行きなさい!サイバー・エンジェル-韋駄天!」

 

その女性が突破口を作ってくれたおかげでユーゴたちは逃げることに成功した。その女性こそ明日香であった。反アカデミア組織が立てた作戦に沿ってアカデミアに潜入していたところ、ちょうどユーゴたちが転送されて作戦どころではなくなってしまったのだ。アカデミアたちにやられるところをただ見ていることなど出来なかった明日香はユーゴたちを助けた。

 

-アカデミア本部 廊下-

ユーゴはリンを救えなくなってしまうところだった自分たちを救ってくれた明日香に感謝していた。だからこそ今の彼女を止める。ドクトルに対する怒りをあらわにしながらアクションフィールドを起動させ、デュエルを始める。

 

ユーゴ「行くぜ!アクションフィールド 起動!」

「フィールド魔法 フラッシュ・デュエリスト」

 

辺りはリアルソリッドビジョンシステムによってフィールドが展開されていく。今回はキューブだけが浮遊されているだけのステージだ。

 

ユーゴ・明日香「「デュエル!」」

 

-1ターン目-

先攻は明日香がとった。明日香の剣型のディスク部はアカデミアの物とは異なり剣先が曲がっている。

 

明日香「私のターン!私はサイバー・プチ・エンジェルを召喚!」

 

 

サイバー・プチ・エンジェル

効果モンスター

星2/光属性/天使族/攻 300/守 200

「サイバー・プチ・エンジェル」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。

デッキから「サイバー・エンジェル」モンスター1体または

「機械天使の儀式」1枚を手札に加える。

 

 

明日香はピンクの球体の天使を召喚し、その効果を発動した。

 

明日香「手札から儀式魔法 機械天使の儀式を加え発動!」

 

 

機械天使の儀式

儀式魔法

「サイバー・エンジェル」儀式モンスターの降臨に必要。

(1):レベルの合計が儀式召喚するモンスターのレベル以上になるように、

自分の手札・フィールドのモンスターをリリースし、

手札から「サイバー・エンジェル」儀式モンスター1体を儀式召喚する。

(2):自分フィールドの光属性モンスターが戦闘・効果で破壊される場合、

代わりに墓地のこのカードを除外できる。

 

 

ユーゴ「操られてても明日香自身のデッキを使うのか。くそ!」

明日香「私はフィールドのサイバー・プチ・エンジェルと手札のサイバー・エンジェル-弁天-をリリース!」

 

 

サイバー・エンジェル-弁天-

儀式・効果モンスター

星6/光属性/天使族/攻1800/守1500

「機械天使の儀式」により降臨。

(1):このカードが戦闘でモンスターを破壊し墓地へ送った場合に発動する。

そのモンスターの元々の守備力分のダメージを相手に与える。

(2):このカードがリリースされた場合に発動できる。

デッキから天使族・光属性モンスター1体を手札に加える。

 

 

儀式を行う窯が出現し、サイバー・プチ・エンジェルとサイバー・エンジェル-弁天-がその窯の中へと入っていき、炎が上がる。

 

明日香「儀式召喚!今あまねく世界にその姿現し万物を照らせ!降臨せよ!レベル8、サイバー・エンジェル-荼吉尼(ダキニ)-!」

 

 

サイバー・エンジェル-荼吉尼-

儀式・効果モンスター

星8/光属性/天使族/攻2700/守2400

「機械天使の儀式」により降臨。

(1):このカードが儀式召喚に成功した場合に発動できる。

相手は自分のフィールドのモンスター1体を墓地へ送らなければならない。

(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

自分の儀式モンスターが守備表示モンスターを攻撃した場合、

その守備力を攻撃力が超えた分だけ相手に戦闘ダメージを与える。

(3):自分エンドフェイズに自分の墓地の、

儀式モンスター1体または「機械天使の儀式」1枚を対象として発動できる。

そのカードを手札に加える。

 

 

腕が4本ある天使が出現し、それらの手には剣と槍が握られている。

 

明日香「リリースされた弁天の効果発動!手札にサイバー・エンジェル-美朱濡(ビシュヌ)-を加える!」

 

 

サイバー・エンジェル-美朱濡-

儀式・効果モンスター

星10/光属性/天使族/攻3000/守2000

「機械天使の儀式」により降臨。

(1):このカードが儀式召喚に成功した場合に発動できる。

エクストラデッキから特殊召喚された相手フィールドのモンスターを全て破壊し、

破壊したモンスターの数×1000ダメージを相手に与える。

このターン、このカードは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。

(2):1ターンに1度、フィールドのカードを破壊する魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、

自分の墓地の儀式モンスター1体をデッキに戻して発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

 

 

明日香「カードを1枚セットしターンエンド!この時、荼吉尼の効果で墓地から機械天使の儀式を加える!」

 

-2ターン目-

ユーゴのターンが回ってくると画面に映るドクトルがユーゴを煽った。

 

ドクトル「フフフ、さすがは我らがアカデミアの元優等生!意地でも融合は使わないようだがいいデッキの回り方だ!」

ユーゴ「明日香はお前の操り人形なんかじゃねえ!すぐこのデュエルを終わらしてお前を叩き潰してやる!!」

 

ユート(おいユーゴ、落ち着け!)

遊矢(そうだ、怒りにとらわれちゃ…)

 

ユーゴ「うるせえ!絶対に許さねえ!オレのターン、ドロー!オレはスケール3のSRパッシングライダーとスケール8のSRドミノバタフライでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

SRパッシングライダー

ペンデュラム・効果モンスター

星5/風属性/機械族/攻2200/守2000

【Pスケール:青3/赤3】

(1):1ターンに1度、手札及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、

「スピードロイド」チューナー1体を墓地へ送って発動できる。

ターン終了時まで、墓地へ送ったそのモンスターの元々のレベル分だけ

このカードのPスケールを上げる、または下げる(最小1まで)。

【モンスター効果】

「SRパッシングライダー」の(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできない。

(1):お互いのフィールドにモンスターが存在しない場合、

このカードは手札から特殊召喚できる。

(2):このカードがアドバンス召喚に成功した時、

自分の墓地のレベル4以下の「スピードロイド」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

(3):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

相手は他の「スピードロイド」モンスターを攻撃対象に選択できない。

 

SRドミノバタフライ

ペンデュラム・チューナー・効果モンスター

星2/風属性/機械族/攻 100/守 300

【Pスケール:青8/赤8】

「SRドミノバタフライ」の(2)のP効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分は風属性モンスターしかP召喚できない。

この効果は無効化されない。

(2):手札から風属性モンスター1体を捨て、除外されている自分の風属性モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを手札に加える。

【モンスター効果】

このカードをS素材とする場合、ドラゴン族・機械族の風属性モンスターのS召喚にしか使用できない。

エクストラデッキから特殊召喚したこのカードは、S召喚に使用された場合に除外される。

 

 

グライダー型モンスターとドミノのような羽を持った蝶型SRがペンデュラムゾーンに置かれる。

 

ユーゴ「これでレベル4から7のモンスターが同時に召喚可能!神速の翼で過去と未来を貫け!ペンデュラム召喚!現れろ、オレのモンスターたち!手札からSR三つ目のダイス、SRシェイブー・メラン!!」

 

 

SR三つ目のダイス

チューナー・効果モンスター

星3/風属性/機械族/攻 300/守1500

(1):相手ターンに墓地のこのカードを除外して発動できる。

このターン、相手モンスターの攻撃を1度だけ無効にする。

 

SRシェイブー・メラン

効果モンスター

星4/風属性/機械族/攻2000/守 0

(1):このカードは召喚したターンには攻撃できない。

(2):1ターンに1度、フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

このカードを守備表示にし、対象のモンスターの攻撃力はターン終了時まで800ダウンする。

 

 

三面に目が書かれたサイコロ型SR、そしてブーメラン型SRがユーゴの手札からペンデュラム召喚された。

 

ユーゴ「シェイブー・メランの効果!このモンスターを守備表示にし、荼吉尼の攻撃力を800下げる!」

 

SRシェイブー・メランの斬撃によって元々の攻撃力が2700であった荼吉尼は傷つき、1900へとダウンする。

 

明日香「攻撃力がダウン!それにチューナーモンスター!」

ユーゴ「そう!オレはレベル4のシェイブー・メランにレベル3の三つ目のダイスをチューニング!その美しくも雄々しき翼翻し、光の速さで敵を討て!シンクロ召喚!現れろ、レベル7!クリアウィング・シンクロ・ドラゴン!」

 

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴン

シンクロ・効果モンスター

星7/風属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

(1):1ターンに1度、このカード以外のフィールドの

レベル5以上のモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

(2):1ターンに1度、フィールドのレベル5以上の

モンスター1体のみを対象とするモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

(3):このカードの効果でモンスターを破壊した場合、

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

このカードの効果で破壊したモンスターの元々の攻撃力分アップする。

 

 

ユーゴのエースモンスター クリアウィング・シンクロ・ドラゴンの登場によってユーゴたちの中に眠っていたズァークが外へ出ようとする。怒りをあらわにしているユーゴの瞳は赤く光り、ズァークに乗っ取られようとしていた。

 

ユート(まずい!私たちで食い止めるぞ!)

遊矢(く…!あぁ!)

 

遊矢とユートの尽力によって見た目はズァークに乗っ取られているように見えるが辛うじてユーゴの意識が残っている、そのような状況であった。

 

ユーゴ「オレは…クリアウィング・シンクロ・ドラゴンでサイバー・エンジェル-荼吉尼-を攻撃!旋風のヘルダイブスラッシャー!!」

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴンが上昇し、サイバー・エンジェル-荼吉尼-に向けて攻撃を放とうとしている。その時明日香は罠カードを発動させた。

 

明日香「罠カード発動!ドゥーブルパッセ!」

 

 

ドゥーブルパッセ

通常罠

(1):相手モンスターが自分フィールドの表側攻撃表示モンスターに攻撃宣言した時に発動できる。

攻撃対象モンスターの攻撃力分のダメージを相手に与え、

その相手モンスターの攻撃を自分への直接攻撃にする。

その自分のモンスターは、次の自分ターンに直接攻撃できる。

 

 

明日香「荼吉尼の攻撃力である1900をダメージとしてユーゴに与えるわ!」

ユーゴ「何!?」

 

荼吉尼の投げた剣によってユーゴがダメージを負った。

 

ユーゴLP4000→2100

 

ユーゴ「ぐああ!」

 

ダメージを受けたことでユーゴの中のズァークはさらに暴れようとする。遊矢とユートはユーゴを押さえるのに必死である。

 

明日香「そしてクリアウィング・シンクロ・ドラゴンの攻撃を私への直接攻撃に変える!」

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴンの攻撃が明日香に届く。明日香は悲鳴を上げながらも肉体は立つ命令に逆らえないようで苦痛の表情を浮かべた。

 

明日香LP4000→1500

 

明日香「キャアア!」

ユーゴ「明日香!」

ドクトル「ヒヒヒ!いい声をあげるものだ!自分を犠牲にしてでもズァークを止めろ!それがプロフェッサーのご意思だ!」

ユーゴ「ドクトルゥゥ!ウォォォォ!!」

 

ユーゴは怒りに飲まれていく。黒いオーラが放出されはじめ、遊矢とユートたちもズァークに飲まれていく感覚を覚え始めた。

 

ユート(まずいぞ!私たちまで飲まれる!)

遊矢(どうする!?)

ユート(私がユーゴを押さえる!遊矢はその隙にユーゴから代わってくれ!)

遊矢(わかった!)

 

ユートの精神はユーゴを引っ張り、その隙をついて遊矢が表へと出ていった。

 

遊矢「よし!うまくいった!」

明日香「あなたは遊矢!ユーゴは!?」

遊矢「彼は今落ち着いてデュエルを出来る状況じゃない。でも安心して、仲間が説得してくれるから。」

明日香「それならよかった。彼は私の大事な弟分だから。」

遊矢「わかってる、ユーゴの記憶を見たからね。彼にとって大事な人は俺にとっても大事な人だ、そんな人とこんなデュエルをしなきゃいけないなんて…。」

 

明日香も悲しそうな顔をする。数十日とはいえ同じ釜の飯を食う仲になっていたのだ、無理もない。

 

遊矢「俺はカードを1枚セットし、ターンエンド!」

 

遊矢のターンが終わり、明日香のターンが再び回ってきた。彼女は悲しそうにデッキに指を置き、ドローの構えをするのだった。



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第34話「輝かしき覇王白竜」

-遊矢の精神空間-

ユーゴはユートによって精神空間に引きずられていた。かつては一面が白く限りなく広く見えたこの空間も今は真っ黒の暗黒が大半で元の白い部分は円卓周辺のみとなっている。

 

ユーゴ「てめえ!どういうつもりだ!?」

ユート「お前がどういうつもりなんだ。私や遊矢がいなかったら世界を分離させたというズァークになってしまうかもしれなかったんだぞ。」

ユーゴ「わーってるよ!でもお前は許せんのかよ。お前のレジスタンスの仲間だってドクトルに操られてるかもしれねえんだぞ!」

 

ユーゴの腕を強く握っていた手を離しながらユートは俯く。

 

ユーゴ「オレは絶対許さねえ!すぐドクトルをぶっ倒してやる!」

ユート「怒りに囚われてはならない!遊矢は柚子を奪われながらも怒りに囚われぬよう自分を必死に抑えている。私だって…」

ユーゴ「フン、じゃあエンタメデュエル…だったか?そんな茶番をやってヘラヘラしてろってか?」

 

ユーゴは馬鹿にしたような態度でユートを煽る。

 

ユート「なんだと?」

ユーゴ「お前だってわかってんだろ!これはアカデミアとの戦争だ。そんな状況でエンタメデュエルなんてやってる場合じゃねえんだよ!」

ユート「お前は遊矢のデュエルを否定するのか!?」

ユーゴ「あぁ否定するね!そんなもんで人を救えるなら楽なもんだぜ!」

 

ユーゴが鼻で笑いながら言った時、ユートの拳がユーゴの顔面に叩き込まれた。

 

ユーゴ「いっ…たくねえ…そりゃ精神だもんな。いてえ訳がねえよな…。」

ユート「私は痛い。拳ではなくここがな。」

 

ユートは自分の胸に手を置いた。それを見たユーゴは倒れながら思わず俯くのだった。

 

-3ターン目-

明日香「私のターン、ドロー!」

 

明日香のターンが始まる。冷静な遊矢はアクションカードの位置を把握するため周りを見ていた。

 

遊矢「フラッシュ・デュエリスト…このフィールド魔法は初めて見るな。」

明日香「私は手札から儀式魔法 機械天使の儀式を発動!」

 

 

 

機械天使の儀式

儀式魔法

「サイバー・エンジェル」儀式モンスターの降臨に必要。

(1):レベルの合計が儀式召喚するモンスターのレベル以上になるように、

自分の手札・フィールドのモンスターをリリースし、

手札から「サイバー・エンジェル」儀式モンスター1体を儀式召喚する。

(2):自分フィールドの光属性モンスターが戦闘・効果で破壊される場合、

代わりに墓地のこのカードを除外できる。

 

 

明日香「手札のエトワール・サイバーとサイバー・エンジェル-韋駄天-をリリース!儀式召喚!」

 

 

エトワール・サイバー

効果モンスター

星4/地属性/戦士族/攻1200/守1600

このカードは相手プレイヤーを直接攻撃する場合、

ダメージステップの間攻撃力が500ポイントアップする。

 

サイバー・エンジェル-韋駄天-

儀式・効果モンスター

星6/光属性/天使族/攻1600/守2000

「機械天使の儀式」により降臨。

(1):このカードが儀式召喚に成功した場合に発動できる。

自分のデッキ・墓地から儀式魔法カード1枚を選んで手札に加える。

(2):このカードがリリースされた場合に発動できる。

自分フィールドの全ての儀式モンスターの攻撃力・守備力は1000アップする。

 

 

再び儀式の窯が出現し、その中にバレリーナを思わせるエトワール・サイバーと光り輝く格闘家 サイバー・エンジェル-韋駄天-が入る。

 

明日香「無窮なる力を秘めし光の天使よ。今あまねく世界にその姿現し万物を照らせ!降臨せよ!レベル10、サイバー・エンジェル-美朱濡-!」

 

 

サイバー・エンジェル-美朱濡-

儀式・効果モンスター

星10/光属性/天使族/攻3000/守2000

「機械天使の儀式」により降臨。

(1):このカードが儀式召喚に成功した場合に発動できる。

エクストラデッキから特殊召喚された相手フィールドのモンスターを全て破壊し、

破壊したモンスターの数×1000ダメージを相手に与える。

このターン、このカードは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。

(2):1ターンに1度、フィールドのカードを破壊する魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、

自分の墓地の儀式モンスター1体をデッキに戻して発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

 

 

天輪を思わせる装飾を背につけた巫女のようなモンスター サイバー・エンジェル-美朱濡-が儀式召喚され、効果が発動する。

 

明日香「美朱濡の効果発動!クリアウィング・シンクロ・ドラゴンを破壊し、1000ダメージを遊矢に与えるわ!」

 

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴン

シンクロ・効果モンスター

星7/風属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

(1):1ターンに1度、このカード以外のフィールドの

レベル5以上のモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

(2):1ターンに1度、フィールドのレベル5以上の

モンスター1体のみを対象とするモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

(3):このカードの効果でモンスターを破壊した場合、

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

このカードの効果で破壊したモンスターの元々の攻撃力分アップする。

 

 

美朱濡の光り輝くエネルギーがクリアウィング・シンクロ・ドラゴンを襲うためチャージされ始めた。それに対して遊矢はクリアウィング・シンクロ・ドラゴンの効果を発動する。

 

遊矢「クリアウィング・シンクロ・ドラゴンの効果!レベル5以上のモンスター効果を無効にして破壊する!ダイクロイックミラー!」

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴンの翼の光が強くなり、美朱濡が放つビームを反射させる準備を整えた。しかし明日香はさらにその上を行く。

 

明日香「美朱濡の更なる効果!フィールドのカードを破壊する効果を自分の墓地の儀式モンスター1体をデッキに戻すことで無効にして破壊する!サイバー・エンジェル-弁天-をデッキに戻しクリアウィング・シンクロ・ドラゴンの効果を無効にして破壊するわ!」

 

 

サイバー・エンジェル-弁天-

儀式・効果モンスター

星6/光属性/天使族/攻1800/守1500

「機械天使の儀式」により降臨。

(1):このカードが戦闘でモンスターを破壊し墓地へ送った場合に発動する。

そのモンスターの元々の守備力分のダメージを相手に与える。

(2):このカードがリリースされた場合に発動できる。

デッキから天使族・光属性モンスター1体を手札に加える。

 

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴンの翼から放たれる光が失われ、美朱濡が照射したビームによってクリアウィング・シンクロ・ドラゴンは光に包み込まれる。

 

ドクトル「ヒョヒョヒョ!やったか!?」

 

画面のドクトルもクリアウィング・シンクロ・ドラゴンの破壊に喜ふが、光が落ち着くとクリアウィング・シンクロ・ドラゴンの影が見えてくる。

 

ドクトル「何!?」

遊矢「俺は永続罠 追走の翼を発動させた!」

 

 

追走の翼

永続罠

自分フィールドのSモンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。

(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、対象のモンスターは戦闘及び相手の効果では破壊されない。

(2):対象のモンスターがレベル5以上の相手モンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に発動できる。

その相手モンスターを破壊する。

対象のモンスターの攻撃力はターン終了時まで、この効果で破壊したモンスターの元々の攻撃力分アップする。

(3):対象のモンスターがフィールドから離れた場合にこのカードは破壊される。

 

 

遊矢「この効果によってクリアウィング・シンクロ・ドラゴンは効果で破壊されない!」

明日香「やるわね。でもクリアウィング・シンクロ・ドラゴンのダイクロイックミラーは無効になっているから美朱濡も無事よ。そして儀式召喚のリリースとなった韋駄天の効果で私のフィールドにいる美朱濡、荼吉尼の攻撃力は1000アップしているわ。」

 

 

サイバー・エンジェル-荼吉尼-

儀式・効果モンスター

星8/光属性/天使族/攻2700/守2400

「機械天使の儀式」により降臨。

(1):このカードが儀式召喚に成功した場合に発動できる。

相手は自分のフィールドのモンスター1体を墓地へ送らなければならない。

(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

自分の儀式モンスターが守備表示モンスターを攻撃した場合、

その守備力を攻撃力が超えた分だけ相手に戦闘ダメージを与える。

(3):自分エンドフェイズに自分の墓地の、

儀式モンスター1体または「機械天使の儀式」1枚を対象として発動できる。

そのカードを手札に加える。

 

 

サイバー・エンジェル-荼吉尼-はSRシェイブー・メランのこうかによって800ポイント攻撃力がダウンしているが、サイバー・エンジェル-韋駄天-の効果によって攻撃力が1000アップしていることから2900となる。美朱濡は攻撃力4000、しかも効果によって2回の攻撃が可能となっている。

 

明日香「ごめんなさい、あなたも柚子って子を助けるためにアカデミアに来たのにまさか私が邪魔してしまうなんて…。」

遊矢「明日香は悪くなんてない!悪いのはドクトル、アカデミアだ!俺は俺のデュエルであなたを救って見せる!」

明日香「遊矢…くっ!バトル!荼吉尼でクリアウィング・シンクロ・ドラゴンを攻撃!」

 

明日香は自らの意思ではなくサイバー・エンジェル-荼吉尼-の攻撃宣言をした。

 

遊矢「追走の翼を装備したクリアウィングはレベル5以上のモンスターとバトルする際、ダメージステップの前に相手モンスターを破壊し、その攻撃力を加えることが出来る!荼吉尼は破壊される!」

明日香「私が攻撃対象に選んだのは遊矢、あなたよ!」

遊矢「なんだって!?」

明日香「前のターンに発動したドゥーブルパッセの効果によって荼吉尼はダイレクトアタックが出来るのよ!」

 

 

ドゥーブルパッセ

通常罠

(1):相手モンスターが自分フィールドの表側攻撃表示モンスターに攻撃宣言した時に発動できる。

攻撃対象モンスターの攻撃力分のダメージを相手に与え、

その相手モンスターの攻撃を自分への直接攻撃にする。

その自分のモンスターは、次の自分ターンに直接攻撃できる。

 

 

遊矢の残りライフは2100、攻撃力が2900である荼吉尼の攻撃を食らえばそこでデュエルは終わってしまう。

 

ドクトル「フハハハ!終わりだ!」

 

画面のドクトルも高笑いをあげながら興奮している。

 

遊矢(まずい!)

 

-遊矢の精神空間-

ユートは殴りつけた自分の拳を見つめながらユーゴを諭す。

 

ユート「遊矢は遊勝先生から受け継いだエンタメデュエルをしたいと願っている。だが今は戦争、確かにエンタメデュエルでアカデミアを倒すことは出来ないのかもしれない。でもエンタメデュエルが出来る世界を作るために戦うことは出来るんじゃないのか。」

ユーゴ「エンタメデュエルが出来る…世界…。」

ユート「遊矢は修業期間中言っていたよ。」

 

-ユートの回想 遊矢の部屋-

遊矢(俺はアカデミアとの戦争でエンタメをするつもりはないんだ。)

ユート(それはエンタメデュエルを捨てるという事か?)

遊矢(いや違う、エンタメデュエルをみんなが出来る、まずはそんな世界を作るためのデュエルをしたいと思ってる。)

ユート(なるほどな、確かに笑顔だけではどうにもならないことはある。)

遊矢(逆に笑顔が必要なときもある、その時はエンタメデュエルでみんなを笑顔にできたらって思うんだ。なんか優柔不断だな、俺。都合がいいことしか言ってない。)

ユート(いやそれでいいと思う。エンタメデュエルがふさわしい時とそうでない時、両方あると私も思う。しかしお前がエンタメデュエルを捨てちゃだめだ。私も困るしね。)

遊矢(困る?)

ユート(私は戦争のためのデュエルしかしてこなかった。遊矢のエンタメデュエルは私にハートランドにいた時のことを思い出させてくれるんだ。あの頃を取り戻すためのデュエルを私もしたいと思ってる。)

遊矢(俺のエンタメデュエルがユートを助けることが出来ていたんだな。これはますますエンタメデュエルを捨てることなんて出来ないや!)

ユート(あぁ、エンタメデュエルが出来る世界のために修行するぞ!)

 

-遊矢の精神空間-

ユートは腕組みをしながらその記憶をユーゴに伝えた。

 

ユーゴ「遊矢が…エンタメデュエルを…。」

ユート「確かにお前が言うようにエンタメデュエルだけで戦争に勝てるとは私も遊矢も思わない。でも信じたいじゃないか、エンタメデュエルが出来る世界が来ることを。そのために私たちが怒りに囚われ、ズァークが復活することは絶対に避けなければならない。」

ユーゴ「…。」

ユート「ズァークになったお前をリンが見たいと思うのか?一先ず私はそんな姿を瑠璃に見られたくはないな。」

 

ユートは右手をユーゴに差し出す。それを取ったユーゴは立ち上がり、自分の頬を二回ほど叩いた。

 

ユーゴ「あー!もう!オレは考えるのが苦手だ!実際まだイライラしてるし、ドクトルを許すつもりはねえ!でもまずはやるべきことをやる!明日香を救ってリンも救う!それがオレのやるべきことだ!ユート、わりいけどオレのこと、ちゃんと抑えててくんねえか?」

ユート「フン、任せろ。遊矢と共にお前の手綱を締めておいてやる。」

 

ユーゴはサムズアップをすると精神空間から姿を消した。やれやれとでも言いたげな表情をしたユートは円卓の椅子に腰を下ろした。

 

-アカデミア本部 廊下-

遊矢はキューブに飛び移り、さらにその足元のキューブを強く蹴ってアクションカードを取ろうとした。しかし頭の中でユーゴの声が響く。

 

ユーゴ(遊矢!三つ目のダイスだ!)

 

 

SR三つ目のダイス

チューナー・効果モンスター

星3/風属性/機械族/攻 300/守1500

(1):相手ターンに墓地のこのカードを除外して発動できる。

このターン、相手モンスターの攻撃を1度だけ無効にする。

 

 

遊矢「そうか!俺は墓地の三つ目のダイスの効果発動!除外することで攻撃を無効にする!」

明日香「よかった、その手があったわね!私はターンエンド!この時荼吉尼の効果によって韋駄天を手札に加えるわ!」

 

-4ターン目-

遊矢「オレのターン、ドロー!俺はセッティング済みのペンデュラムスケールでペンデュラム召喚!現れろ、俺のモンスター!手札より雄々しくも美しく輝く二色のまなこ!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!」

 

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

【Pスケール:青4/赤4】

「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」の(1)(2)のP効果は

それぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分のPモンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージを0にできる。

(2):自分エンドフェイズに発動できる。

このカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のPモンスター1体を手札に加える。

【モンスター効果】

(1):このカードが相手モンスターと戦闘を行う場合、

このカードが相手に与える戦闘ダメージは倍になる。

 

 

遊矢(でもここからどうするか…!)

ユーゴ(遊矢!もう大丈夫だ!代わってくれ!)

遊矢(ユーゴ!…そっか、任せるよ!)

 

遊矢からユーゴに代わり、明日香は安心した顔を見せた。

 

明日香「ユーゴ!」

ユーゴ「明日香、すまねえ!己を見失ってたぜ。お前を救ってリンも救う!それは変わらねえけどな!」

 

ユーゴの体から黒いズァークのオーラが放出される。

 

ドクトル「またズァークに乗っ取られるつもりか?」

ユーゴ「その…つもりはねえ!オレの仲間がオレを抑えてくれてっからよ!」

 

遊矢とユートの力によってユーゴの力は増しつつも抑えられる。やがてオーラは白い者へと変わっていき、その過程の中で新たなカードがユーゴの目に写った。

 

ユーゴ(これは…!)

遊矢(あぁ、俺も見えたよ!)

ユート(私もだ!)

 

ユートは先ほど拾わなかったアクションカードを取り、発動させる。

 

ユーゴ「よっしゃ、行くぜ!アクション魔法 フラッシュ・バック!フィールドのカード1枚とデッキのカード1枚を変える!オレはペンデュラムゾーンのSRドミノバタフライとデッキのSRチューンカ・タヌキを入れ替える!」

 

 

SRドミノバタフライ

ペンデュラム・チューナー・効果モンスター

星2/風属性/機械族/攻 100/守 300

【Pスケール:青8/赤8】

「SRドミノバタフライ」の(2)のP効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分は風属性モンスターしかP召喚できない。

この効果は無効化されない。

(2):手札から風属性モンスター1体を捨て、除外されている自分の風属性モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを手札に加える。

【モンスター効果】

このカードをS素材とする場合、ドラゴン族・機械族の風属性モンスターのS召喚にしか使用できない。

エクストラデッキから特殊召喚したこのカードは、S召喚に使用された場合に除外される。

 

SRチューンカ・タヌキ(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星1/風属性/機械族/攻 400/守 300

【Pスケール:青9/赤9】

「SRチューンカ・タヌキ」のP効果は1ターンに1度しか使用できず、

このターンS召喚を1度しか行うことが出来ない。

(1):自分フィールドにSモンスター1体を選択し発動できる。

選択したモンスターのレベルをこのカードのレベルと同じ数値にし

チューナーとして扱う。

【モンスター効果】

(1):このモンスターが召喚に成功した時発動できる。

フィールドに存在するモンスター1体を選択しそのレベルを1にする。

 

 

SRドミノバタフライがデッキに戻ると白いパネルにタヌキがプリントされた型抜きを思わせるSRがペンデュラムゾーンに置かれた。そしてフラッシュ・バックの発動によってユーゴの体が点滅しはじめ、ライフが1ずつ削られ始める。

 

ユーゴ「どういうことだ!?」

 

遊矢(たぶんフラッシュする度にライフが減っていくんだ!すぐ決めよう!)

 

ユーゴ「スピードならオレに任せておけ!SRチューンカ・タヌキのペンデュラム効果発動!クリアウィング・シンクロ・ドラゴンをレベル1に変更しチューナーにする!」

明日香「クリアウィングをチューナーに!?」

ユーゴ「行くぜ!レベル7のオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンにレベル1のシンクロチューナー クリアウィング・シンクロ・ドラゴンをチューニング!二色の眼の龍よ!その美しき翼を翻し、覇王の名の元に眩しき星となれ!シンクロ召喚!いでよ、レベル8!光の眼輝けし龍!覇王白竜クリアウィング・ペンデュラム・ドラゴン!!」

 

 

覇王白竜クリアウィング・ペンデュラム・ドラゴン(オリジナルカード)

シンクロ・ペンデュラム・効果モンスター

星8/風属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

【Pスケール:青12/赤12】

(1):自分フィールドに存在するSモンスター1体を対象に発動できる。

選択した自分のモンスターをリリースしてSモンスターを素材としたS召喚扱いとしてPゾーンのこのカードを特殊召喚する。

(2):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに

カードが存在しない場合に発動できる。

デッキから「SR」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。

【モンスター効果】

ドラゴン族チューナー1体+チューナー以外のドラゴン族モンスター1体以上

(1):このカードがSモンスターを素材としてS召喚に成功した場合に発動する。

このターンの間、相手フィールドに存在する

特殊召喚されたすべてのモンスターは効果が無効となる。

このターンこのカードが戦闘を行う時に発動する。

その戦闘のダメージステップ中、相手モンスターの攻撃力の数値を

このカードの攻撃力に加える。

(2):フィールドのカードを破壊する魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、

このカードをリリースすることで発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

エンドフェイズ時、エクストラデッキに存在するこのカードを特殊召喚する。

(3):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。

 

 

体のベースカラーはオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンらしい赤であるものの、装飾はミントグリーンや青をつかったクリアウィング・シンクロ・ドラゴンらしさも取り入れたシンクロペンデュラムモンスター 覇王白竜クリアウィング・ペンデュラム・ドラゴンがユーゴのフィールドに現れた。

 

ユーゴ「覇王白竜クリアウィング・ペンデュラム・ドラゴンのシンクロ召喚に成功したターン、相手は特殊召喚された全てのモンスターは効果を発動できない!バトルだ!覇王白竜クリアウィング・ペンデュラム・ドラゴンでサイバー・エンジェル-荼吉尼-を攻撃!」

 

覇王白竜クリアウィング・ペンデュラム・ドラゴンは翼を光らせ、エネルギーをチャージし始める。それと共に明日香は罠カードを発動させた。

 

明日香「罠発動!シフトチェンジ!」

 

 

シフトチェンジ

通常罠

自分フィールド上のモンスター1体が

相手の魔法・罠カードの効果の対象になった時、

または相手モンスターの攻撃対象になった時に発動できる。

その対象を、自分フィールド上の正しい対象となる他のモンスター1体に移し替える。

 

 

明日香「荼吉尼への攻撃を美朱濡に変更!美朱濡の攻撃力は4000、覇王白竜クリアウィング・ペンデュラム・ドラゴンでは勝てないわ!逃げて!」

 

覇王白竜クリアウィング・ペンデュラム・ドラゴンの攻撃のチャージが終わり、その力が全身にいきわたると回転を始め、まっすぐサイバー・エンジェル-美朱濡-に突っ込んでいった。

 

明日香「だめ!」

ユーゴ「大丈夫だ!覇王白竜クリアウィング・ペンデュラム・ドラゴンの効果!このターン、戦闘を行う時、相手の攻撃力をこのモンスターに加える!オーバーロード・ミラー!」

 

覇王白竜クリアウィング・ペンデュラム・ドラゴンのオーラが回転と共にどんどん大きくなっていく。美朱濡の攻撃力は4000で覇王白竜クリアウィング・ペンデュラム・ドラゴンの攻撃力は3000。よって7000の攻撃力での攻撃となる。

 

ユーゴ「いっけええええ!螺旋のスラッシャー・バースト!!」

 

覇王白竜クリアウィング・ペンデュラム・ドラゴンの特攻がサイバー・エンジェル-美朱濡-を貫く。その攻撃の衝撃派は凄まじいものとなり、廊下の壁を吹き飛ばしてしまった。

 

明日香「キャアア!!」

 

明日香LP1500→0

 

明日香は奥の方まで吹き飛ばされ、ユーゴは明日香の方まで駆けていった。

 

ユーゴ「おい!明日香!」

 

明日香を抱え、起き上がらせようとするとその体は徐々に消えていこうとしていた。

 

ユーゴ「な…どういうことだ!?]

 

壊れた液晶に映るドクトルが切れそうな映像の中で告げる。

 

ドクトル「私のかわいい操り人形たちはデュエルで敗北すると再びカードに戻るよう細工を施してあるのだ。フヒヒヒ、残念だった…」

 

ブチッという音と共に電源が落ちた。液晶はもう使い物にならないのは一見すればわかるほどだ。

 

ユーゴ「あ…明日香!」

明日香「いいの、これで。私の決闘者としての誇りを…守ってくれて…ありがとう。」

 

明日香はユーゴの腕の中で消えていく。黄色いその光はまさに明日香の髪のような美しさを放っていた。




SRチューンカ・タヌキ(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星1/風属性/機械族/攻 400/守 300
【Pスケール:青9/赤9】
「SRチューンカ・タヌキ」のP効果は1ターンに1度しか使用できず、
このターンS召喚を1度しか行うことが出来ない。
(1):自分フィールドにSモンスター1体を選択し発動できる。
選択したモンスターのレベルをこのカードのレベルと同じ数値にし
チューナーとして扱う。
【モンスター効果】
(1):このモンスターが召喚に成功した時発動できる。
フィールドに存在するモンスター1体を選択しそのレベルを1にする。

覇王白竜クリアウィング・ペンデュラム・ドラゴン(オリジナルカード)
シンクロ・ペンデュラム・効果モンスター
星8/風属性/ドラゴン族/攻3000/守2500
【Pスケール:青12/赤12】
(1):自分フィールドに存在するSモンスター1体を対象に発動できる。
選択した自分のモンスターをリリースしてSモンスターを素材としたS召喚扱いとしてPゾーンのこのカードを特殊召喚する。
(2):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに
カードが存在しない場合に発動できる。
デッキから「SR」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。
【モンスター効果】
ドラゴン族チューナー1体+チューナー以外のドラゴン族モンスター1体以上
(1):このカードがSモンスターを素材としてS召喚に成功した場合に発動する。
このターンの間、相手フィールドに存在する
特殊召喚されたすべてのモンスターは効果が無効となる。
このターンこのカードが戦闘を行う時に発動する。
その戦闘のダメージステップ中、相手モンスターの攻撃力の数値を
このカードの攻撃力に加える。
(2):フィールドのカードを破壊する魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、
このカードをリリースすることで発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
エンドフェイズ時、エクストラデッキに存在するこのカードを特殊召喚する。
(3):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。


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第35話「不動の戦士VS気高き竜巻」

-アカデミア本部前-

エド「バトル!ディストピアガイでロジェにダイレクトアタック!ディストピアブロー!!」

ロジェ「ノオオオオ!!!」

 

ダイレクトアタックが決まったことでロジェのライフが尽き、デュエルは終了する。

 

ロジェ「ぐほ…こんな強かったのか…エド・フェニックス!」

エド「なんのために戦うのかわかっている僕にお前がかなうはずがあるまい!」

ロジェ「ふん…だが私が負けても…ククク、まだまだ次元統合によって兵は増えていく!」

 

ロジェの目線には別次元への歪みがあり、その中からアカデミア兵が出てきた。

 

エド「次元統合が始まったのか!くそ!」

 

別次元から援軍として加わるアカデミア兵とエドに同調しランサーズとなった元アカデミア兵たちがぶつかり合う。

 

ロジェ「数が違う上にこちらにはユーリがいる!私も恐れるくらい強いズァークの分身 ユーリがな!」

エド「アカデミア兵たちはプロフェッサーさえ叩けば崩れる!それは元アカデミア兵であった僕が一番よく分かっている。それにユーリだって自分が戦う本当の理由を考えればきっと僕たちの味方になってくれる!」

ロジェ「ククク…やつはそんな信念なんて持ってない。ただ破壊したい、それだけさ。」

エド「ならば僕がユーリを止めてやる!」

 

エドの目に迷いはない。ロジェは悔しそうにデュエルチェイサーたちに総攻撃を仕掛けさせた。

 

-アカデミア本部 ドクトルの研究室-

明日香の敗北を受け、ドクトルは零王に連絡をとろうとしていた。しかしいくら待っても零王が通信を取らず、ドクトルは焦っていた。

 

ドクトル「どういうことだ。いつもならばすぐ応じてくださるはずのプロフェッサーがなぜ出ない…!」

??「私だ。」

ドクトル「プロフェッサー!?ご無事でしたか!?」

零児「いや、赤馬零王は姿を消した。私は零児だ。」

ドクトル「ご子息!?そんな、プロフェッサーはいずこに?」

零児「分からないがこのアカデミアにはもういないようだ。」

 

ドクトルは零児の言葉に絶望する。アカデミアのすべての者たちは零王のカリスマ性に今までついてきたのだ。彼がいなくなっては戦う意味さえ見出すことは出来ない。

 

ドクトル「そん…な…」

零児「しかし案ずるな。私が赤馬零王の遺志を継ぎ、次元統合およびリバイバル・ゼロを行う。」

ドクトル「あなたが…プロフェッサーに!?」

零児「そうだ。私の右腕としてランサーズをきちんと殲滅したまえ。」

 

零児から零王に近いものを感じるドクトルは以前までの落ち着きを取り戻し、ニヤリとしながら次の”実験体”を放った。

 

-大広間-

素良、黒咲、沢渡、権現坂は大広間に出た。アカデミア兵たちが会食を行うところであろう。長いテーブルが3つあり、赤・黄・青のテーブルクロスが敷かれている。

 

素良「ここを左に行けばドクトルの研究室、右に行けば謁見の間だ!僕は明日香を救うためにもドクトルを止めに行くよ!」

権現坂「ならばこの漢、権現坂も行こう!」

黒咲「なら俺と沢渡が赤馬零王の所へ先に行く。すぐに瑠璃たちを救うぞ!」

沢渡「零児もな!今度こそ目を覚まさせてやる!」

素良「今度こそ?」

沢渡「あ…いや…。」

 

沢渡は何か隠そうとする仕草をしていると、急に空間が歪みはじめ一同はバランスが取れなくなった。

 

権現坂「なんだ!これは!?」

素良「次元統合が始まっているんだ!すぐに行こう!」

 

歪みが収まると素良と権現坂はドクトルの研究室へ、黒咲と沢渡は謁見の間へと向かった。

 

-大広間から左の廊下-

権現坂の鉄下駄の音が廊下中に響き渡る。ドクトルの研究室までは入り組んでおり、素良なしでは研究室までたどり着けそうもなかった。一方の大広間から右の道は謁見の間まで1本道となっており、素良の案内はいらないようであった。素良と権現坂が右に曲がると遠くに一人の決闘者が立っているのが見えた。デュエルディスクのマシン部は円形、ディスク部は翼のような形をしたシンクロ次元特有のデュエルディスクであることがわかる。髪はオレンジで顔にいくつかマーカーがしてある。間違いなくクロウであった。

 

権現坂「クロウ!?」

クロウ「お前ら!逃げろ!今の俺は操られてる!お前らにデュエルを仕掛けちまうんだ!」

素良「あれって?」

権現坂「クロウ、シンクロ次元の決闘者で俺のシンクロの師匠だった漢だ!」

素良「カード化されてそれをドクトルに利用されちゃったのか…くそ!」

クロウ「おい聞いてんのか!」

権現坂「わかっている!だが逃げても状況は良くならん!素良、ドクトルを止めてくれ!その間に俺がクロウを止める!」

素良「わかった!あと少しでドクトルの研究室だ!それまで耐えてよ、権ちゃん!」

権現坂「この漢 権現坂に任せておけ!」

 

権現坂は逃げるのをやめ、クロウの方を向く。

 

クロウ「くそ!よりにもよって権現坂と戦わなくちゃいけないなんてよ!」

権現坂「これも宿命!師匠、戦ってもらうぞ!アクションフィールド 起動!」

「アクションフィールド シャイン&ダークネス」

権現坂・クロウ「「デュエル!」」

 

-1ターン目-

権現坂「俺のターン、俺はスケール1の超重輝将ヒス-(イー)とスケール9の超重輝将サイカ-()でペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

超重輝将ヒス-E

ペンデュラム・効果モンスター

星8/地属性/機械族/攻1800/守2800

【Pスケール:青1/赤1】

(1):自分は「超重武者」モンスターしかP召喚できない。

この効果は無効化されない。

(2):1ターンに1度、自分フィールドの

「超重武者」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターのレベルを1つ上げる。

【モンスター効果】

このカードはルール上「超重武者」カードとしても扱う。

このカードは「超重武者」モンスター1体をリリースしてアドバンス召喚できる。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。

このカードの表示形式を変更する。

(2):このカードは表側守備表示のままで攻撃できる。

その場合、このカードは守備力を攻撃力として扱いダメージ計算を行う。

 

超重輝将サイカ-9(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星5/地属性/機械族/攻1300/守2200

【Pスケール:青9/赤9】

「超重輝将サイカ-9」の(2)のP効果は

1ターンに1度しか使用できず、相手ターンにも発動できる。

(1):自分の墓地に魔法・罠カードが存在する場合、

自分フィールドに存在する「超重武者」モンスターの

元々の守備力は0となる。

(2):1ターンに1度、自分の「超重武者」モンスターが存在する場合に発動できる。

相手フィールドに存在するモンスター1体を選択し効果を無効にする。

【モンスター効果】

このカードはルール上「超重武者」カードとしても扱う。

「超重輝将サイカ-9」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分の墓地に魔法・罠カードが存在しない場合、

相手フィールドに存在するカード1枚を選択し手札に戻す。

 

権現坂「これでレベル2から8のモンスターが同時に召喚可能!ペンデュラム召喚!現れろ、俺のモンスター!手札より超重武者ビッグベン-(ケー)!」

 

 

超重武者ビッグベン-K

効果モンスター

星8/地属性/機械族/攻1000/守3500

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。

このカードの表示形式を変更する。

(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

自分フィールドの「超重武者」モンスターは、

表側守備表示のままで攻撃できる。

その場合、そのモンスターは守備力を攻撃力として扱いダメージ計算を行う。

 

 

武蔵坊弁慶を思わせる機械仕掛けの戦士 超重武者ビッグベン-Kが守備表示でペンデュラム召喚された。守備表示のままで戦闘を行うことが出来る超重武者こそ権現坂の目指す”不動のデュエル”の象徴である。

 

クロウ「来たな、超重武者!」

権現坂「俺はターンエンド!」

 

-2ターン目-

クロウ「俺のターン、ドロー!俺はBF-暁のシロッコを召喚!」

 

 

BF-暁のシロッコ

効果モンスター

星5/闇属性/鳥獣族/攻2000/守 900

(1):相手フィールドにモンスターが存在し、

自分フィールドにモンスターが存在しない場合、

このカードはリリースなしで通常召喚できる。

(2):1ターンに1度、自分メインフェイズ1に

自分フィールドの「BF」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで、そのモンスター以外の

フィールドの「BF」モンスターの攻撃力の合計分アップする。

この効果を発動するターン、対象のモンスターしか攻撃できない。

 

 

黒い翼を持った鳥人 BF-暁のシロッコがクロウのフィールドに通常召喚された。

 

権現坂「レベル5をリリースなしで!?」

クロウ「お前の場にモンスターがいる時、リリースなしで召喚出来るんだぜ。さらにBFがフィールドに存在する時、手札からBF-疾風のゲイルを特殊召喚!」

 

 

BF-疾風のゲイル

チューナー・効果モンスター

星3/闇属性/鳥獣族/攻1300/守 400

(1):自分フィールドに「BF-疾風のゲイル」以外の

「BF」モンスターが存在する場合、

このカードは手札から特殊召喚できる。

(2):1ターンに1度、相手フィールドの

表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

その相手モンスターの攻撃力・守備力を半分にする。

 

 

クロウ「疾風のゲイルの効果発動!ビッグベン-Kの攻守を半分にする!」

権現坂「超重輝将サイカ-9のペンデュラム効果発動!疾風のゲイルの効果を無効にする!」

クロウ「やるじゃあねえか!操られているとはいえお前とデュエルできるのは嬉しいぜ。」

権現坂「すぐに素良が洗脳を解いてくれるはずだ!」

クロウ「ならそれまでどうにか引き延ばしてくれ!レベル5の暁のシロッコにレベル3の疾風のゲイルをチューニング!黒き旋風よ、罪深き思いをいだきその全てを力に変えよ!シンクロ召喚!舞い降りろ、レベル8!ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネ!!」

 

 

ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネ(オリジナルカード)

シンクロ・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守1600

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

「ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネ」の(2)の効果は

1ターンに1度しか発動できず、発動したターン自分は直接攻撃を行えない。

(1):このカードのカード名は、

フィールド・墓地に存在する限り「ブラックフェザー・ドラゴン」として扱う。

(2):自分のメインフェイズに元々の攻撃力と異なる攻撃力を持つ

相手フィールド上のモンスターを対象に発動できる。

対象のモンスターの攻撃力を元々の攻撃力にする。

その後変化した数値分、このモンスターの攻撃力を上げる。

 

 

赤く点滅した片翼に風を巻きつけながらクロウのエースモンスター ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネがシンクロ召喚された。

 

クロウ「さらに魔法カード 右手に盾を左手に剣をを発動!」

 

 

右手に盾を左手に剣を

通常魔法

このカードの発動時にフィールド上に表側表示で存在する

全てのモンスターの元々の攻撃力と元々の守備力を、

エンドフェイズ時まで入れ替える。

 

 

この効果によってブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネと超重武者ビッグベン-Kの攻守が入れ替わる。そしてクロウはブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネの効果を発動する。

 

クロウ「ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネの効果発動!ビッグベン-Kの現在の攻撃力である3500を元々の攻撃力である1000に戻す!そしてその差である2500をブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネに加える!ノーブルストライク!」

 

ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネの現在の攻撃力は1600、つまり2500を加えると4100となる。

 

クロウ「バトルだ!ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネでビッグベン-Kを攻撃!ブラック・オーブ・インパクト!」

 

ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネの両翼が赤く光り、口に竜巻が蓄えられる。一気に放出されたその攻撃は超重武者ビッグベン-Kを吹き飛ばした。

 

権現坂「ぐっ!しかしビッグベン-Kは守備表示!ダメージは発生しない!」

クロウ「俺はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-3ターン目-

クロウのターンが終了したことで右手に盾を左手に剣をの効果が終了し、ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネの元々の攻撃力が2800に戻る。ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネの効果は永続するため+2500の攻撃力となり、5300へ上昇する。

 

クロウ「権現坂!セイントルネの攻撃力は5300に上がってる!気を付けろ!」

権現坂「分かっている!俺のターン、ドロー!!」

 

権現坂のドローによって突風が吹く。

 

権現坂「俺はチューナーモンスター 超重武者タマ-(シー)を召喚!」

 

 

超重武者タマ-C

チューナー・効果モンスター

星2/闇属性/機械族/攻 100/守 800

「超重武者タマ-C」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分フィールドに「超重武者」モンスター以外のモンスターが存在せず、

自分の墓地に魔法・罠カードが存在しない場合、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターとこのカードをフィールドから墓地へ送る。

その後、墓地へ送ったそのモンスター2体の元々のレベルの合計と同じレベルを持つ「超重武者」Sモンスター1体を

エクストラデッキからS召喚扱いで特殊召喚する

 

 

クロウ「チューナーモンスター!来るか!」

権現坂「おう!超重武者タマ-Cは相手フィールドのモンスターとシンクロ召喚することが出来る!レベル8のブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネにレベル2の超重武者タマ-Cをチューニング!荒ぶる神よ、千の刃の咆哮と共に砂塵渦巻く戦場に現れよ!シンクロ召喚!いざ出陣!レベル10!超重荒神スサノ-(オー)!」

 

 

超重荒神スサノ-O

シンクロ・効果モンスター

星10/地属性/機械族/攻2400/守3800

機械族チューナー+チューナー以外の「超重武者」モンスター1体以上

このカードはルール上「超重武者」カードとしても扱う。

(1):このカードは表側守備表示のままで攻撃できる。

その場合、このカードは守備力を攻撃力として扱いダメージ計算を行う。

(2):1ターンに1度、自分の墓地に魔法・罠カードが存在しない場合、

相手の墓地の魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを自分フィールドにセットする。

この効果でセットしたカードはフィールドから離れた場合に除外される。

この効果は相手ターンでも発動できる。

 

 

権現坂が見つけた新たな”不動のデュエル”を表すモンスター 超重荒神スサノ-Oがシンクロ召喚に成功した。その攻撃力は2400とレベル10のモンスターにしては低いステータスであるものの、超重武者として扱う超重荒神スサノ-Oは守備力によって戦闘できるため、鉄壁ともいうべき3800の守備力は同時に最強の矛と化す。

 

権現坂「バトル!超重荒神スサノ-Oでクロウにダイレクトアタック!クサナギソード・(ZAN)!!」

 

超重荒神スサノ-Oは手にした薙刀を大きく振り回し、それをクロウへ振りかざした。

 

クロウ「ぐあああ!!」

 

LP4000→200

 

クロウ「く…効いたぜ!」

権現坂「俺はターンエンド!」

 

-4ターン目-

クロウ「俺のターン!ドロー!俺は魔法カード ブラックフェザー・シュートを発動!」

 

 

ブラックフェザー・シュート

通常魔法

手札から「BF」と名のついたモンスター1体を墓地へ送り、

相手フィールド上に守備表示で存在するモンスター1体を選択して発動する。

選択したモンスターを墓地へ送る。

 

 

クロウ「俺は手札のBF-荒涼(こうりょう)のジャッコウを墓地へ送りスサノ-Oを墓地へ送る!」

 

 

BF-荒涼のジャッコウ(オリジナルカード)

チューナー・効果モンスター

星2/闇属性/鳥獣族/攻1100/守 200

(1):墓地に存在するこのカードと墓地に存在する

「BF」または「ブラックフェザー」モンスターを除外し発動できる。

エクストラデッキからこの効果で除外したモンスターのレベルの合計と

同じレベルのSモンスターを墓地へ送る。

次のターンのスタンバイフェイズ時、墓地に送ったモンスターを

S召喚扱いで特殊召喚する。

 

 

権現坂「守備表示モンスターを墓地へ送るカード!?」

クロウ「皮肉なもんだ。お前と修行したことで守備表示モンスターも警戒しなきゃいけないって気が付いて入れたんだ。まさかお前と戦う時に使うなんてな…。そして今墓地へ送った荒涼のジャッコウの効果発動!墓地のブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネとこのカードを除外し、エクストラデッキからレベル10のモンスターを墓地へ送る!」

権現坂「エクストラデッキから直接墓地へ送る!?」

クロウ「次のターン、俺の最強モンスターがファントムシンクロされちまう!」

権現坂「最強モンスター!?ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネではないのか!?」

クロウ「俺が今送ったカードはブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーン!」

 

 

ブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーン(オリジナルカード)

シンクロ・効果モンスター

星10/闇属性/ドラゴン族/攻3100/守2000

チューナー+チューナー以外のSモンスター1体以上

(1):このモンスターが墓地からS召喚された場合に発動できる。

相手フィールドに存在するすべてのモンスターを

墓地へ送り、墓地へ送ったモンスターの元々の攻撃力を

このモンスターの攻撃力に加える。

(2):このモンスターが存在する限り

相手は必ずこのモンスターと戦闘を行わなくてはならない。

 

 

クロウ「このモンスターを出させちゃだめだ!俺はカードを1枚セットしターンエンド!」

権現坂「く…素良!頼む!クロウの洗脳を!」

 

-ドクトルの研究室前-

素良は息を切らしながらもドクトルの研究室の扉の前についた。

 

素良「権ちゃん、待っててくれ!」

 

呼吸を整えるとデュエルディスクを起動させて素良は勢いよく扉を開けるのだった。




超重輝将サイカ-9(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星5/地属性/機械族/攻1300/守2200
【Pスケール:青9/赤9】
「超重輝将サイカ-9」の(2)のP効果は
1ターンに1度しか使用できず、相手ターンにも発動できる。
(1):自分の墓地に魔法・罠カードが存在する場合、
自分フィールドに存在する「超重武者」モンスターの
元々の守備力は0となる。
(2):1ターンに1度、自分の「超重武者」モンスターが存在する場合に発動できる。
相手フィールドに存在するモンスター1体を選択し効果を無効にする。
【モンスター効果】
このカードはルール上「超重武者」カードとしても扱う。
「超重輝将サイカ-9」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の墓地に魔法・罠カードが存在しない場合、
相手フィールドに存在するカード1枚を選択し手札に戻す。

BF-荒涼のジャッコウ(オリジナルカード)
チューナー・効果モンスター
星2/闇属性/鳥獣族/攻1100/守 200
(1):墓地に存在するこのカードと墓地に存在する
「BF」または「ブラックフェザー」モンスターを除外し発動できる。
エクストラデッキからこの効果で除外したモンスターのレベルの合計と
同じレベルのSモンスターを墓地へ送る。
次のターンのスタンバイフェイズ時、墓地に送ったモンスターを
S召喚扱いで特殊召喚する。

ブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーン(オリジナルカード)
シンクロ・効果モンスター
星10/闇属性/ドラゴン族/攻3100/守2000
チューナー+チューナー以外のSモンスター1体以上
(1):このモンスターが墓地からS召喚された場合に発動できる。
相手フィールドに存在するすべてのモンスターを
墓地へ送り、墓地へ送ったモンスターの元々の攻撃力を
このモンスターの攻撃力に加える。
(2):このモンスターが存在する限り
相手は必ずこのモンスターと戦闘を行わなくてはならない。


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第36話「沢渡の後悔」

-ドクトルの研究室-

素良が開けた扉の向こう側は空き部屋となっていた。

 

素良「そんな…!」

 

空き部屋には液晶画面以外何も置かれていない。その画面にはドクトルが映っていた。

 

ドクトル「ヒョヒョヒョ、元アカデミアの紫雲院素良、お前がいるのはわかっていた。私の研究室は別の所に変えた!ヒョヒョ!」

素良「くそ…!権ちゃん…!」

 

素良はすぐに部屋を出て、現在のドクトルの研究室を探しにいった。

 

-大広間から左の廊下 4ターン目-

権現坂「俺のターン、ドロー!」

 

3ターン目であったクロウのターンが終了し、権現坂にターンが回ってくる。権現坂のドローによって風が吹き荒れ、スタンバイフェイズへと移行する。前のターンに発動したBF-荒涼のジャッコウの効果によってこのスタンバイフェイズに墓地からブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーンがファントムシンクロされる。

 

 

BF-荒涼のジャッコウ(オリジナルカード)

チューナー・効果モンスター

星2/闇属性/鳥獣族/攻1100/守 200

(1):墓地に存在するこのカードと墓地に存在する

「BF」または「ブラックフェザー」モンスターを除外し発動できる。

エクストラデッキからこの効果で除外したモンスターのレベルの合計と

同じレベルのSモンスターを墓地へ送る。

次のターンのスタンバイフェイズ時、墓地に送ったモンスターを

S召喚扱いで特殊召喚する。

 

ブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーン(オリジナルカード)

シンクロ・効果モンスター

星10/闇属性/ドラゴン族/攻3100/守2000

チューナー+チューナー以外のSモンスター1体以上

(1):このモンスターが墓地からS召喚された場合に発動できる。

相手フィールドに存在するすべてのモンスターを

墓地へ送り、墓地へ送ったモンスターの元々の攻撃力を

このモンスターの攻撃力に加える。

(2):このモンスターが存在する限り

相手は必ずこのモンスターと戦闘を行わなくてはならない。

 

 

クロウ「この瞬間、レベル8のブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネにレベル2の荒涼のジャッコウをチューニング!気高き旋風よ、すべての力を風に変え吹き荒れろ!ファントムシンクロ!舞い降りろ、レベル10!ブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーン!!」

 

ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネが輪を通りつつ、両翼が赤く光り、美しい模様を描き出す。黒い体に金の鎧を身につけ、ブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーンはクロウの場に舞い降りた。

 

クロウ「権現坂!気を付けろ!短い間だったとはいえお前は俺の弟子だった!俺の考えを読むんだ!」

権現坂「わかっている!クロウ、お前に通常の攻撃を仕掛ければ反撃されてしまう!ならば変わった戦法で仕留めるまで!俺はセッティング済みのペンデュラムスケールでペンデュラム召喚!現れろ、俺のモンスター!手札より超重武者ホラガ-(イー)!」

 

 

超重武者ホラガ-E

チューナー・効果モンスター

星2/地属性/機械族/攻 300/守 600

(1):自分の墓地に魔法・罠カードが存在しない場合、

このカードは手札から特殊召喚できる。

この方法で特殊召喚に成功したターン、

自分は「超重武者」モンスターしか特殊召喚できない。

(2):自分の墓地に魔法・罠カードが存在せず、

このカードをリリースして「超重武者」モンスターの

アドバンス召喚に成功した場合に発動できる。

このカードを墓地から特殊召喚する。

 

 

権現坂「そして超重武者エレファン-10()!」

 

 

超重武者エレファン-10(オリジナルカード)

効果モンスター

星8/地属性/機械族/攻1100/守2500

(1):このカードが特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「超重武者」モンスターを1体特殊召喚する。

 

 

象の牙のような巨大な装飾を身につけた超重武者エレファン-10の効果が発動する。

 

権現坂「エレファン-10の効果によりデッキから超重輝将サン-()を特殊召喚!」

 

 

超重輝将サン-5

ペンデュラム・効果モンスター

星1/地属性/機械族/攻 300/守 500

【Pスケール:青8/赤8】

(1):自分の墓地に魔法・罠カードが存在する場合、

このカードのPスケールは4になる。

(2):1ターンに1度、自分の「超重武者」モンスターが

戦闘で相手モンスターを破壊した時に発動できる。

そのモンスターはもう1度だけ続けて攻撃できる。

【モンスター効果】

このカードはルール上「超重武者」カードとしても扱う。

「超重輝将サン-5」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分の墓地に魔法・罠カードが存在しない場合、

自分フィールドの「超重武者」モンスターを2体までリリースして発動できる。

リリースした数だけ自分はデッキからドローする。

 

 

赤い珊瑚を思わせる超重輝将サン-5が特殊召喚され、権現坂のシンクロ召喚の準備が整う。

 

権現坂「レベル1の超重輝将サン-5とレベル8の超重武者エレファン-10にレベル2の超重武者ホラガ-Eをチューニング!知り難きこと陰の如く!相手に見えぬその力で敵を倒せ!シンクロ召喚!レベル11!いざ出陣!超重軍師ジョス-(イー)!」

 

 

超重軍師ジョス-E(オリジナルカード)

シンクロ・効果モンスター

星11/地属性/機械族/攻2600/守3500

機械族チューナー+チューナー以外の「超重武者」モンスター1体以上

このカードはルール上「超重武者」カードとしても扱う。

(1):このカードは表側守備表示のままで攻撃できる。

その場合、このカードは守備力を攻撃力として扱いダメージ計算を行う。

(2):1ターンに1度、自分の墓地に魔法・罠カードが存在しない場合、

このカードの攻撃力分のダメージを相手に与えることが出来る。

(2)の効果を発動したターン、このカードは戦闘を行うことが出来ない。

 

 

巨大な軍配を持った機械の軍師 超重軍師ジョス-Eがシンクロ召喚された。すかさず権現坂はその効果を発動する。

 

権現坂「効果発動!ジョス-Eの攻撃力である2600のダメージをお前に与える!」

 

クロウの残りライフは200と風前の灯火。この効果が通ればクロウのライフは尽きる。

 

クロウ「罠発動!ブラック・バック!」

 

 

ブラック・バック(オリジナルカード)

通常罠

(1):エクストラデッキから特殊召喚されたモンスターが

効果を発動した時にそのモンスターを対象に発動できる。

その効果を無効にし対象のモンスターをエクストラデッキへ戻す。

その後、対象モンスターの召喚の素材にしたモンスターを

全て相手フィールドに特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン特殊召喚の素材にすることは出来ない。

 

 

クロウ「超重軍師ジョス-Eをエクストラデッキに戻し、その素材を特殊召喚する!」

 

超重軍師ジョス-Eはエクストラデッキに戻り、その素材である超重武者ホラガ-E、超重武者エレファン-10、超重輝将サン-5が特殊召喚された。

 

クロウ「このターン、この効果で特殊召喚したモンスターは特殊召喚の素材に出来ない!だからシンクロは無理だ!」

権現坂「く…ターンエ…」

クロウ「駄目なんだ!ブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーンがいる限り相手フィールドのモンスターは必ずバトルしなくちゃいけない!」

権現坂「なんだと…!」

 

権現坂のフィールドのモンスターたちは一斉にブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーンに攻撃を仕掛ける。

 

クロウ「罠カード発動!ブラック・アロー!」

 

 

ブラック・アロー

通常罠

自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動する。

エンドフェイズ時まで、そのモンスターの攻撃力は500ポイントダウンし、

守備表示モンスターを攻撃した時、その守備力を攻撃力が超えていれば、

その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。

選択したモンスターが戦闘によってモンスターを破壊し墓地へ送った時、

破壊したモンスターの元々の守備力分のダメージを相手ライフに与える。

 

 

クロウ「ブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーンの攻撃力を500ポイントダウンさせて、貫通ダメージを与えられるようにする!くそ!逃げろ、権現坂!」

 

ブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーンの攻撃力は2600になるものの超重武者ホラガ-E、超重武者エレファン-10、超重輝将サン-5の守備力はそれぞれ600、2500、500。権現坂が受ける貫通ダメージは4200。権現坂のライフを削り切る。

 

クロウ「く…そうだ!アクションカードだ!アクションカードで乗り切れ!」

 

クロウの言葉が聞こえていながらも権現坂は動こうとしない。

 

権現坂「俺は俺のデュエルを貫き負けたのだ。悔いはない。」

クロウ「馬鹿野郎!それで俺みたいにカードになっちまったら意味がねえんだよ!」

権現坂「大丈夫だ。遊矢がいる!」

クロウ「遊矢…榊遊矢か!」

権現坂「必ず俺のこともクロウ、お前のことも救ってくれる。俺は遊矢を信じてる!!」

クロウ「…すまねえ…!!」

 

ブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーンの攻撃によって3体の超重武者が吹き飛ばされる。その風圧に耐えきりながら権現坂は仁王立ちのままライフが尽きた。

 

権現坂LP4000→0

 

クロウはデュエルディスクを権現坂に向ける。

 

クロウ「やめろ…やめてくれ!!」

 

クロウの右手が勝手に動き、デュエルディスクのボタンを押す。その光は権現坂に当てられ、彼の体は消滅していく。

 

クロウ「うわああああ!!!!やめろおおお!!!!」

 

権現坂の体が消滅しきるとクロウのデュエルディスクからカードが排出される。そこには仁王立ちのままでいる権現坂が写っていた。

 

-大広間から右の廊下-

一方大広間から謁見の間 零王の元へ行こうとしていた黒咲と沢渡はオベリスクフォースたちと戦っていた。

 

沢渡「くそ!キリがねえ!」

黒咲「だが兵が増えているという事はそれだけ赤馬零王が近い証拠!突っ走るぞ!」

ドクトル「それはどうかね。ヒョヒョヒョ。」

 

液晶からドクトルの声がして、沢渡と黒咲はその方を向いた。

 

ドクトル「プロフェッサーはもう既にここにはおられない。」

黒咲「どういうことだ!?」

ドクトル「突然消えたのだ。だが我々は新たなプロフェッサーをお迎えした。それは赤馬零児様だ!」

沢渡「なん…だと…。」

黒咲「零児がアカデミア!?どういうことだ!」

沢渡「俺の…俺のせいなんだ。」

黒咲「沢渡?」

 

沢渡は動揺し始め、デュエルディスクを下ろす。戦意を喪失したかのように見せた隙をついてオベリスクフォースたちにパンチを食らわせると謁見の間の方へ走っていった。

 

黒咲「おい!沢渡!」

沢渡「わりい!すぐ零児を連れてくっからよ!」

 

沢渡は謁見の間に駆けていく。あの場に零児と共に転送された日を思い出しながら。

 

-沢渡の回想 謁見の間の外-

零児に指示され、謁見の間の扉でアカデミア兵を相手していた。中には零児、零王、そしてドクトルがいる。零児は零王を倒したのだろうか。そんなことを思いながら、アカデミア兵達を倒し終わり、そっと中へ入る。3人はまだ沢渡が謁見の間に入ったことには気がついていない。

 

零王「素晴らしい。我が息子がリバイバル・ゼロに協力してくれるのだからな。」

零児「ランサーズ、それを作った私は愚かだったよ、父さん。」

 

そこには零王に従う零児の姿があった。

 

沢渡(おいおい嘘だろ!ってなると、、ここにアカデミアの敵は…おれしかいねえ!や…やばい!あっという間にカードにされちまう!)

 

気がつけば沢渡は倒したアカデミア兵の服を奪い、本土への船に乗り込んでいた。アカデミアに1人でいては消されてしまう。他のランサーズのメンバーであれば勇敢に戦ったかもしれない。しかし沢渡にはその決断はできなかった。

 

-謁見の間の前-

そして今沢渡は再び謁見の間の前にいる。扉を開くとそこには玉座があり、零児が座っていた。

 

零児「待っていたぞ、沢渡。」

沢渡「零児…今度こそお前を正気に戻してやるぜ。」

零児「今度こそ?前回は逃げ出しただけだろう。」

沢渡「う…うるせえ!アクションフィールド 起動!」

「アクションフィールド レイジング・マスター」

沢渡・零児「「デュエル!」」

 

-1ターン目-

零児「私のターン!私はSS(ダブルエス)コニカル・フラスコを召喚!」

 

 

SSコニカル・フラスコ(オリジナルカード)

効果モンスター

星3/光属性/機械族/攻1400/守 800

(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「SS」モンスターを1枚手札に加える。

 

 

零児のフィールドに三角フラスコ型のモンスターが召喚される。SSコニカル・フラスコは無機質でモンスターの意思のようなものは感じない。

 

沢渡「何!?DDじゃねえのか!?」

零児「ニュープロフェッサーとしての私は父のデッキを使う。Spiritual Science それこそ父がアカデミアの頂点として使っていたデッキだ。コニカル・フラスコの効果発動!デッキからSSメスシリンダーを手札に加える。」

 

 

SSメスシリンダー(オリジナルカード)

効果モンスター

星1/光属性/機械族/攻 600/守 200

(1):このカードが手札から墓地へ送られた場合に発動できる。

「科学実験」罠カードを2枚手札に加える(同名カードは1枚まで)。

 

 

零児「私はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-2ターン目-

沢渡「S S(Spiritual Science )だかS S(沢渡シンゴ)だか知らねえが必ずお前を元に戻してやるぜ!」

零児「初めに警告しておこう。SSデッキは超融合によって融合・シンクロ・エクシーズを吸収するカテゴリーだ。君が修業期間でペンデュラムからどの召喚法に繋げたのかは知らないが私のデッキにエクストラデッキから特殊召喚されたモンスターは通用しない。」

沢渡「へっ!わざわざアドバイスとはな!なら俺のネオニューデッキを見せてやるぜ!俺のターン、ドロー!俺はスケール2の魔界劇団-サッシー・ルーキーと魔界劇団-ファンキー・コメディアンでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

魔界劇団-サッシー・ルーキー

ペンデュラム・効果モンスター

星4/闇属性/悪魔族/攻1700/守1000

【Pスケール:青2/赤2】

(1):自分フィールドの「魔界劇団」モンスターが戦闘または相手の効果で破壊される場合、

代わりにこのカードを破壊できる。

【モンスター効果】

(1):このカードは1ターンに1度だけ戦闘・効果では破壊されない。

(2):モンスターゾーンのこのカードが戦闘または相手の効果で破壊された場合に発動できる。

デッキから「魔界劇団-サッシー・ルーキー」以外の

レベル4以下の「魔界劇団」モンスター1体を特殊召喚する。

(3):このカードがPゾーンで破壊された場合、

相手フィールドのレベル4以下のモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを破壊する。

 

魔界劇団-ファンキー・コメディアン

ペンデュラム・効果モンスター

星1/闇属性/悪魔族/攻 300/守 200

【Pスケール:青8/赤8】

(1):1ターンに1度、自分フィールドの「魔界劇団」モンスター1体をリリースし、

自分フィールドの「魔界劇団」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで、

リリースしたモンスターの元々の攻撃力分アップする。

【モンスター効果】

「魔界劇団-ファンキー・コメディアン」の(2)のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できず、

この効果を発動するターン、このカードは攻撃できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

自分フィールドの「魔界劇団」モンスターの数×300アップする。

(2):このカード以外の自分フィールドの「魔界劇団」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで、このカードの攻撃力分アップする。

 

 

沢渡のペンデュラムゾーンに隻眼の魔界劇団、そして巨大な口をもった魔界劇団が置かれる。

 

沢渡「これでレベル3から7のモンスターが同時に召喚可能!ペンデュラム召喚!現れろ、俺のモンスターたち!魔界劇団-ビッグ・スター!」

 

 

魔界劇団-ビッグ・スター

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/悪魔族/攻2500/守1800

【Pスケール:青3/赤3】

(1):1ターンに1度、自分フィールドの「魔界劇団」モンスター1体をリリースし、

自分の墓地の「魔界台本」魔法カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを手札に加える。

【モンスター効果】

(1):このカードの召喚・特殊召喚成功時には、相手は魔法・罠カードの効果を発動できない。

(2):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。

デッキから「魔界台本」魔法カード1枚を選んで自分フィールドにセットする。

この効果でセットしたカードはエンドフェイズに墓地へ送られる。

 

 

沢渡「そして魔界劇団-ワイルド・ホープ!」

 

 

魔界劇団-ワイルド・ホープ

ペンデュラム・効果モンスター

星4/闇属性/悪魔族/攻1600/守1200

【Pスケール:青2/赤2】

(1):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンの「魔界劇団」カード1枚を対象として発動できる。

そのカードのPスケールはターン終了時まで9になる。

この効果の発動後、ターン終了時まで自分は「魔界劇団」モンスターしか特殊召喚できない。

【モンスター効果】

「魔界劇団-ワイルド・ホープ」の(2)のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

自分フィールドの「魔界劇団」モンスターの種類×100アップする。

(2):このカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

デッキから「魔界劇団-ワイルド・ホープ」以外の「魔界劇団」カード1枚を手札に加える。

 

 

沢渡の場に魔界劇団の花形役者 魔界劇団-ビッグスターと未来の花形 魔界劇団-ワイルド・ホープがペンデュラム召喚された。

 

 

沢渡「俺は融合もシンクロもエクシーズも使わねえ!さぁ行くぜ!ビッグ・スターの効果発動!魔界台本「魔王の降臨」をセットし発動!」

 

 

魔界台本「魔王の降臨」

通常魔法

(1):自分フィールドの攻撃表示の「魔界劇団」モンスターの種類の数まで、

フィールドの表側表示のカードを対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

自分フィールドにレベル7以上の「魔界劇団」モンスターが存在する場合、

このカードの発動に対して相手は効果を発動できない。

(2):自分のエクストラデッキに表側表示の「魔界劇団」Pモンスターが存在し、

セットされたこのカードが相手の効果によって破壊された場合に発動できる。

デッキから「魔界劇団」カードまたは

「魔界台本」魔法カードを合計2枚まで手札に加える(同名カードは1枚まで)。

 

 

沢渡「SSコニカル・フラスコを破壊する!おっとこの効果にチェーンはできねえぜ?」

零児「…。」

 

SSコニカル・フラスコは魔界台本「魔王の降臨」の効果によって粉々に砕ける。

 

沢渡「さらにファンキー・コメディアンのペンデュラム効果発動!ワイルド・ホープをリリースしその攻撃力である1600をビッグ・スターの攻撃力に加えるぜ!これで攻撃力4100!この一発で目覚まさせてやる!バトル!魔界劇団-ビッグ・スターで零児にダイレクトアタック!」

 

魔界劇団-ビッグ・スターはその長い足で跳躍し、零児に向かって攻撃を放つ。この攻撃が決まれ1ショットキルとなるが…。

 

零児「私は手札の罠カード フォースの科学実験を発動!」

 

 

フォースの科学実験(オリジナルカード)

通常罠

自分フィールドの「SS」カードが墓地へ送られたターン

このカードは手札から発動することが出来る。

(1):相手モンスターの攻撃宣言時に手札を1枚捨てて発動する。

そのモンスターを墓地へ送る。

 

 

沢渡「何!?手札から罠だと!?」

零児「手札のSSメスシリンダーを墓地へ送り、ビッグ・スターを破壊する。」

 

魔界劇団-ビッグ・スターが攻撃を仕掛ける中、SSコニカル・フラスコの残骸が空中に浮遊し、魔界劇団-ビッグ・スターに突き刺さる。魔界劇団-ビッグ・スターがバランスを崩すと破壊され、沢渡の場はがら空きとなった。

 

零児「墓地へ送られたSSメスシリンダーの効果発動。デッキから蘇生の科学実験と融合の科学実験を手札に加える。甘いぞ、沢渡。私がその程度でリバイバル・ゼロを諦めると思ったか?」

 

零児はニヤリとしながらデッキからカードを2枚加えるのだった。




BF-荒涼のジャッコウ(オリジナルカード)
チューナー・効果モンスター
星2/闇属性/鳥獣族/攻1100/守 200
(1):墓地に存在するこのカードと墓地に存在する
「BF」または「ブラックフェザー」モンスターを除外し発動できる。
エクストラデッキからこの効果で除外したモンスターのレベルの合計と
同じレベルのSモンスターを墓地へ送る。
次のターンのスタンバイフェイズ時、墓地に送ったモンスターを
S召喚扱いで特殊召喚する。

ブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーン(オリジナルカード)
シンクロ・効果モンスター
星10/闇属性/ドラゴン族/攻3100/守2000
チューナー+チューナー以外のSモンスター1体以上
(1):このモンスターが墓地からS召喚された場合に発動できる。
相手フィールドに存在するすべてのモンスターを
墓地へ送り、墓地へ送ったモンスターの元々の攻撃力を
このモンスターの攻撃力に加える。
(2):このモンスターが存在する限り
相手は必ずこのモンスターと戦闘を行わなくてはならない。

超重武者エレファン-10(オリジナルカード)
効果モンスター
星8/地属性/機械族/攻1100/守2500
(1):このカードが特殊召喚に成功した時に発動できる。
デッキから「超重武者」モンスターを1体特殊召喚する。

超重軍師ジョス-E(オリジナルカード)
シンクロ・効果モンスター
星11/地属性/機械族/攻2600/守3500
機械族チューナー+チューナー以外の「超重武者」モンスター1体以上
このカードはルール上「超重武者」カードとしても扱う。
(1):このカードは表側守備表示のままで攻撃できる。
その場合、このカードは守備力を攻撃力として扱いダメージ計算を行う。
(2):1ターンに1度、自分の墓地に魔法・罠カードが存在しない場合、
このカードの攻撃力分のダメージを相手に与えることが出来る。
(2)の効果を発動したターン、このカードは戦闘を行うことが出来ない。

ブラック・バック(オリジナルカード)
通常罠
(1):エクストラデッキから特殊召喚されたモンスターが
効果を発動した時にそのモンスターを対象に発動できる。
その効果を無効にし対象のモンスターをエクストラデッキへ戻す。
その後、対象モンスターの召喚の素材にしたモンスターを
全て相手フィールドに特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン特殊召喚の素材にすることは出来ない。

SSコニカル・フラスコ(オリジナルカード)
効果モンスター
星3/光属性/機械族/攻1400/守 800
(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。
デッキから「SS」モンスターを1枚手札に加える。

SSメスシリンダー(オリジナルカード)
効果モンスター
星1/光属性/機械族/攻 600/守 200
(1):このカードが手札から墓地へ送られた場合に発動できる。
「科学実験」罠カードを2枚手札に加える(同名カードは1枚まで)。

フォースの科学実験(オリジナルカード)
通常罠
自分フィールドの「SS」カードが墓地へ送られたターン
このカードは手札から発動することが出来る。
(1):相手モンスターの攻撃宣言時に発動する。
そのモンスターを墓地へ送る。


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第37話「仲間を救うデュエル」

-2ターン目-

沢渡の攻撃が封じられ、もはや何もできることはない。

 

沢渡「俺はカードを2枚セットしターンエンド!」

 

-3ターン目-

零児「私のターン、ドロー!私は永続罠 処刑人の科学実験を発動!」

 

 

処刑人の科学実験(オリジナルカード)

永続罠

(1):このカードは自分のターンにしか発動できない。

このカードがフィールドに存在する限り

「科学実験」罠カードは手札から発動することが出来る。

(2):「科学実験」罠を発動しなかった相手ターンのエンドフェイズ時に発動する。

このカードを破壊する。

 

 

零児「この効果によって科学実験罠カードを手札から発動することが出来る。私は手札から蘇生の科学実験を発動!」

 

 

蘇生の科学実験(オリジナルカード)

通常罠

自分フィールドの「SS」カードが墓地へ送られたターン

このカードは手札から発動することが出来る。

(1):墓地に存在するレベル4以下の「SS」モンスターを2体選択し発動する。

選択したモンスターを特殊召喚する。

 

 

零児「効果によってSSコニカル・フラスコとメスシリンダーを特殊召喚!」

 

 

SSコニカル・フラスコ(オリジナルカード)

効果モンスター

星3/光属性/機械族/攻1400/守 800

(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「SS」モンスターを1枚手札に加える。

 

SSメスシリンダー(オリジナルカード)

効果モンスター

星1/光属性/機械族/攻 600/守 200

(1):このカードが手札から墓地へ送られた場合に発動できる。

「科学実験」罠カードを2枚手札に加える(同名カードは1枚まで)。

 

 

再びフラスコとメスシリンダーの形をしたSSモンスターが2体特殊召喚される。

 

零児「手札から永続罠カード 融合の科学実験を発動!」

 

 

融合の科学実験(オリジナルカード)

永続罠

(1)の効果は1ターンに1度発動できる。

(1):このカードは自分のターンにしか発動できない。

自分の手札・フィールドから、

SSS(トリプルエス)」融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

(2):「科学実験」罠を発動しなかった相手ターンのエンドフェイズ時に発動する。

このカードを破壊する。

 

 

零児「私はフィールドのSSコニカル・フラスコとメスシリンダーを融合!神の雫の器よ!涙の雫の量りよ!今ひとつとなりて新たな獣を生み出さん!融合召喚!現れろ!レベル6 SSS物理狂獣デカルト!」

 

 

SSS物理狂獣デカルト(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星6/光属性/機械族/攻2300/守1800

「SS」モンスター×2

(1):1ターンに1度、墓地に存在する罠カードを任意の枚数除外することで発動できる。フィールド上の魔法罠を除外した枚数破壊し、その枚数×200ポイントのダメージを与える。フィールドに「科学実験」罠カードが存在する場合、この効果に対して相手はカードを発動できない。

 

 

キメラを思わせる合成獣が融合召喚によって生み出された。狂ったような怪物 SSS物理狂獣デカルトは四足で立ちながら沢渡を威嚇する。

 

沢渡「へ…罠カードを手札から発動するのは驚かされたが、結局ただの融合モンスターを出しただけかよ!」

零児「いいや、お前はもう終わりだ。」

沢渡「は?」

零児「SSS物理狂獣デカルトの効果発動!墓地のフォースの科学実験、蘇生の科学実験を除外しお前の伏せカード2枚を破壊する!」

沢渡「なら罠カード…」

零児「私の場に科学実験罠カードが存在する場合、この効果にカードを発動することは出来ない。」

 

SSS物理狂獣デカルトは沢渡の場のカードを食い荒らす。そしてその前足の爪で沢渡を引っかいた。

 

沢渡「いてえ!」

 

沢渡LP4000→3600

 

零児「そしてその枚数×200ポイント、つまり400ポイントのダメージをお前に与える。」

沢渡「それくらいどうってこうとはねえ!デカルトの攻撃力は2300、ダイレクトアタックを食らっても1300残るぜ!」

零児「私はこの状況を整えるのにまだ通常召喚を行っていない。」

沢渡「あ…!」

零児「お前など我がアカデミアの尊き超融合など見せずとも倒せるのだ。私はSSグラス・ロッドを召喚!」

 

 

SSグラス・ロッド(オリジナルカード)

効果モンスター

星3/光属性/機械族/攻800/守1400

(1):このモンスターが直接攻撃する場合

元々の攻撃力は2倍になる。

 

 

ガラス棒のようなモンスターが召喚された。このモンスターは直接攻撃をすると攻撃力が2倍の1600となる。これで沢渡の敗北は確定だ。とてもあっけない敗北、沢渡は結局ランサーズとして何もできなかった自分を嘆いた。

 

沢渡(俺は格好つけてばっかりで何もできなかった…俺は…。)

 

零児「無力さを感じているのか?そうだろう。本来の回り方ではないSSデッキ…いわゆる事故のような回り方でお前は敗北するのだ。まだSSデッキの2割程度の力しか発揮できていない。私もまだまだのようだ。」

沢渡「うるせえ…」

零児「お前は父親の財力でLDSの代表となりランサーズに入ったに過ぎない。」

沢渡「うる…せえ…!」

零児「言っておくが私の脳内に入っているパラサイト・フュージョナーは人の感情を大きくする作用がある。よって洗脳とは少し違うのだ。何が言いたいかわかるか?」

 

零児の言っていること、それは少なからず頭のどこかには本来の零児が考えていたことというわけだ。沢渡はもう何も言えなかった。

 

零児「終わりにしてやる。グラス・ロッドでダイレクトアタック!」

 

SSグラス・ロッドが沢渡を襲う。

 

沢渡LP3600→2000

 

沢渡は涙しながら攻撃され、声も出ない。

 

沢渡「ううう…。」

零児「終わりだ。SSS物理狂獣デカルトでダイレクトアタック!」

 

SSS物理狂獣デカルトが牙をむき出しにして沢渡に襲い掛かる。沢渡はリアルソリッドビジョンであるそのモンスターに襲われながら意識が遠のいていく。

 

沢渡LP2000→0

 

沢渡「結局…俺は役立たずな…だけだったのか…。」

 

目を瞑ろうとする沢渡。しかしその近くで次元統合による歪みが生まれ、その中から少年の声がする。

 

??「そんなことない!兄様は沢渡が必要だからランサーズにいれると言っていた!」

沢渡「…!お前は…零羅…!」

 

歪みの中から現れる零羅。ユーリに負わされた傷はもうほとんどが治っている。それは人外ともいえるスピードであった。

 

零羅「確かに沢渡のお父さんから言われたってこともある。でも常に新しいものを取り入れて奇想天外な作戦を思いつく。そんな沢渡を買ってランサーズにいれた。そう言ってたよね!兄様!」

 

零児は無言を貫く。

 

沢渡「零児…!ふ…フフ、やっぱり俺様はすごかったってことか!まだ…倒れてらんねえなぁ!」

零羅「いいや、倒れててよ。」

 

零羅はその小さな拳を沢渡の腹に叩き込む。

 

沢渡「フゴッ!」

零羅「怪我人は横で休んでて。僕が兄様を止める!」

沢渡「わ…わかったよ。ユートみてえなことをすんな!あ、それと零児のデッキはSSってやつだ。」

零羅「赤馬零王のデッキ…!わかった。なら僕もいつもの戦術を変えるまで。」

沢渡「頼んだぜ…!」

 

沢渡は気絶し、その場に倒れ込んだ。

 

零児「次の相手はお前か?零羅。」

零羅「兄様、今度は僕が兄様を止める番だ!」

 

-アカデミア本部 廊下-

ユーリは零王を倒した後、アカデミアの中をグルグルと回っていた。しかし覇王白竜クリアウィング・ペンデュラム・ドラゴンの登場によって遊矢たちの居場所を探知し、そこへ行こうとしていた。

 

ユーリ(もうすぐで僕たちが一つになる。)

??(いいや違う、お前は一つになってはいけない。僕の力を使ってズァークを破壊するんだ。)

ユーリ「破壊…ズァークを…破壊する…わかった、ヴィエイ。」

 

その時、ユーリは謎の男性の声改めヴィエイの力を謁見の間から感じ取る。

 

ユーリ(この力は!)

ヴィエイ(間違いない、僕の力だ。取りに行け。そして完全に近い僕の力でズァークを壊せ!!)

ユーリ(ズァークを…壊す!)

 

-大広間から右側の廊下-

黒咲はオベリスクフォースたちを倒しきり、沢渡が向かった謁見の間へ行こうとしていた。そこに大広間から左側の廊下から大広間を通って右側の廊下へ来たクロウが現れた。

 

黒咲「貴様もアカデミアか!」

クロウ「違う…俺は…。」

 

そう言いながらもデュエルディスクを構えるクロウ。その姿はどこか生気を感じず、絶望に打ちひしがれているようであった。黒咲はクロウの構えに応じるようにデュエルディスクを起動させる。

 

黒咲「俺の前に立ちふさがる敵は誰でも倒す!アクションフィールド 起動!」

「アクションフィールド クロス・オーバー」

 

辺り一面がアクションフィールドとなり、キューブが出現する。

 

黒咲・クロウ「「デュエル!」」

 

-1ターン目-

クロウ「俺のターン…ドロー…。俺は…BF-隠れ蓑のスチームを召喚…。」

 

 

BF-隠れ蓑のスチーム

チューナー・効果モンスター

星3/闇属性/鳥獣族/攻 800/守1200

「BF-隠れ蓑のスチーム」の(2)の効果はデュエル中に1度しか使用できない。

(1):表側表示のこのカードがフィールドから離れた場合に発動する。

自分フィールドに「スチーム・トークン」(水族・風・星1・攻/守100)1体を特殊召喚する。

(2):このカードが墓地に存在する場合、

自分フィールドのモンスター1体をリリースして発動できる。

このカードを墓地から特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したこのカードをS素材とする場合、

他のS素材モンスターは全て「BF」モンスターでなければならない。

 

 

和服を纏った鳥型モンスター BF-隠れ蓑のスチームが召喚される。

 

クロウ「そして手札からBF-黒槍のブラストを特殊召喚…。」

 

 

BF-黒槍のブラスト

効果モンスター

星4/闇属性/鳥獣族/攻1700/守 800

(1):自分フィールドに「BF-黒槍のブラスト」以外の

「BF」モンスターが存在する場合、

このカードは手札から特殊召喚できる。

(2):このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、

その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。

 

 

クロウ「レベル4の黒槍のブラストにレベル3の隠れ蓑のスチームをチューニング…。シンクロ召喚、レベル7 A BF-驟雨のライキリ…。」

 

 

A BF-驟雨のライキリ

シンクロ・効果モンスター

星7/闇属性/鳥獣族/攻2600/守2000

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

(1):「BF」モンスターを素材としてS召喚したこのカードはチューナーとして扱う。

(2):1ターンに1度、このカード以外の自分フィールドの「BF」モンスターの数まで、

相手フィールドのカードを対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

 

 

クロウ「隠れ蓑のスチームの効果によってスチーム・トークンを生成…俺はカードを1枚セットしターンエンド…。」

 

-2ターン目-

クロウの無気力そうなデュエルに苛立ちを覚える黒咲は自らのターンを始める。

 

黒咲「俺のターン、ドロー!そこまで俺とのデュエルにやる気がないのであれば仕方あるまい!ここで叩き潰してやる!俺はRR-バニシング・レイニアスを召喚!」

 

 

RR-バニシング・レイニアス

効果モンスター

星4/闇属性/鳥獣族/攻1300/守1600

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功したターンの

自分メインフェイズに1度だけ発動できる。

手札からレベル4以下の「RR」モンスター1体を特殊召喚する。

 

 

黒咲のRRデッキにおける起点モンスターともいえるRR-バニシング・レイニアスが召喚され、その効果が発動する。

 

黒咲「バニシング・レイニアスの効果!手札からコピー・レイニアスを特殊召喚する!」

 

 

RR-コピー・レイニアス(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/闇属性/鳥獣族/攻 500/守 600

(1):このカードが特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから同名モンスターを1体特殊召喚する。

 

 

残像を作るようなスピードで左右に移動しながらRR-コピー・レイニアスが特殊召喚された。その効果によって残像はよりハッキリとしはじめ、やがて2体に分裂した。

 

黒咲「コピー・レイニアスは特殊召喚に成功した時、2体に増える!俺はレベル4のバニシング・レイニアスとコピー・レイニアス2体でオーバーレイ!雌伏のハヤブサよ。逆境の中で研ぎ澄まされし爪を挙げ、反逆の翼翻せ!エクシーズ召喚!現れろ!ランク4ッッ!RR-ライズ・ファルコンッッ!」

 

 

RR-ライズ・ファルコン

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/闇属性/鳥獣族/攻 100/守2000

鳥獣族レベル4モンスター×3

(1):このカードは特殊召喚された相手モンスター全てに1回ずつ攻撃できる。

(2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、

相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を対象として発動できる。

このカードの攻撃力は、対象のモンスターの攻撃力分アップする。

 

 

ピィーという鳴き声をあげながら黒咲のエースモンスター RR-ライズ・ファルコンがエクシーズ召喚された。

 

黒咲「ライズ・ファルコンのモンスター効果!オーバーレイユニットを1つ取り除き、驟雨のライキリの攻撃力をこのモンスターに加える!」

 

RR-ライズ・ファルコンの翼は赤い炎に包まれながら攻撃力が上昇していく。その攻撃力は2700となる。クロウはそれに驚くことなく、ただ無気力に立っているだけだ。

 

黒咲「貴様…どういうつもりだ!」

クロウ「俺は…仲間を手にかけちまった…。」

黒咲「どういうことだ?」

 

クロウはポケットの中から仁王立ちをする権現坂のカードをクロウに見せた。

 

黒咲「権現坂!!貴様がやったのか!?」

クロウ「俺の体はもう自由に動かねえ…。俺は…。」

 

黒咲は明日香の一件を思い出した。カード化されたものにリアルソリッドビジョンの肉体を与え操る卑劣なドクトルの作戦。彼もその被害者であることに気が付く。

 

黒咲「そうだ、思い出した!遊矢たちをアカデミアの船から逃がすために囮になった男の話を!確かクロウ・ホーガン!」

クロウ「お前…遊矢たちの仲間なのか?」

黒咲「そうだ、俺はランサーズの黒咲隼。そうか、お前はカード化されてしまったのだな。」

クロウ「あぁ…もう仲間をこの手でカードにはしたくねえ。頼む、俺を止めてくれ!」

 

クロウの悲痛そうな叫びは黒咲の心に届く。

 

黒咲「…わかった、バトルだ!ライズ・ファルコンで驟雨のライキリを攻撃!ブレイブクロー レボリューション!!」

 

RR-ライズ・ファルコンは攻撃態勢に入るとよら体の炎を増していく。その炎は黒咲の怒りの炎と呼応してるようでもあった。




処刑人の科学実験(オリジナルカード)
永続罠
(1):このカードは自分のターンにしか発動できない。
このカードがフィールドに存在する限り
「科学実験」罠カードは手札から発動することが出来る。
(2):「科学実験」罠を発動しなかった相手ターンのエンドフェイズ時に発動する。
このカードを破壊する。

蘇生の科学実験(オリジナルカード)
通常罠
自分フィールドの「SS」カードが墓地へ送られたターン
このカードは手札から発動することが出来る。
(1):墓地に存在するレベル4以下の「SS」モンスターを2体選択し発動する。
選択したモンスターを特殊召喚する。

SSコニカル・フラスコ(オリジナルカード)
効果モンスター
星3/光属性/機械族/攻1400/守 800
(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。
デッキから「SS」モンスターを1枚手札に加える。

SSメスシリンダー(オリジナルカード)
効果モンスター
星1/光属性/機械族/攻 600/守 200
(1):このカードが手札から墓地へ送られた場合に発動できる。
「科学実験」罠カードを2枚手札に加える(同名カードは1枚まで)。

融合の科学実験(オリジナルカード)
永続罠
(1)の効果は1ターンに1度発動できる。
(1):このカードは自分のターンにしか発動できない。
自分の手札・フィールドから、
SSS(トリプルエス)」融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、
その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
(2):「科学実験」罠を発動しなかった相手ターンのエンドフェイズ時に発動する。
このカードを破壊する。

SSS物理狂獣デカルト(オリジナルカード)
融合・効果モンスター
星6/光属性/機械族/攻2300/守1800
「SS」モンスター×2
(1):1ターンに1度、墓地に存在する罠カードを任意の枚数除外することで発動できる。フィールド上の魔法罠を除外した枚数破壊し、その枚数×200ポイントのダメージを与える。フィールドに「科学実験」罠カードが存在する場合、この効果に対して相手はカードを発動できない。

SSグラス・ロッド(オリジナルカード)
効果モンスター
星3/光属性/機械族/攻800/守1400
(1):このモンスターが直接攻撃する場合
元々の攻撃力は2倍になる。

RR-コピー・レイニアス(オリジナルカード)
効果モンスター
星4/闇属性/鳥獣族/攻 500/守 600
(1):このカードが特殊召喚に成功した時に発動できる。
デッキから同名モンスターを1体特殊召喚する。


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第38話「託された思い」

-2ターン目-

RR-ライズ・ファルコンは体を燃え上がらせながらA BF-驟雨のライキリに攻撃を仕掛ける。

 

 

RR-ライズ・ファルコン

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/闇属性/鳥獣族/攻 100/守2000

鳥獣族レベル4モンスター×3

(1):このカードは特殊召喚された相手モンスター全てに1回ずつ攻撃できる。

(2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、

相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を対象として発動できる。

このカードの攻撃力は、対象のモンスターの攻撃力分アップする。

 

A BF-驟雨のライキリ

シンクロ・効果モンスター

星7/闇属性/鳥獣族/攻2600/守2000

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

(1):「BF」モンスターを素材としてS召喚したこのカードはチューナーとして扱う。

(2):1ターンに1度、このカード以外の自分フィールドの「BF」モンスターの数まで、

相手フィールドのカードを対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

 

 

クロウ「罠発動…緊急同調…!」

 

 

緊急同調

通常罠

バトルフェイズ中のみ発動できる。

シンクロモンスター1体をシンクロ召喚する。

 

 

クロウ「このバトルフェイズにシンクロ召喚をする。そして驟雨のライキリはBFを素材にシンクロ召喚されたこのモンスターはチューナー扱いとなる。レベル1のスチーム・トークンにレベル7の驟雨のライキリをチューニング…。黒き旋風よ、罪深き思いをいだきその全てを力に変えよ…シンクロ召喚!舞い降りろ、レベル8…ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネ…。」

 

 

ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネ(オリジナルカード)

シンクロ・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守1600

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

「ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネ」の(2)の効果は

1ターンに1度しか発動できず、発動したターン自分は直接攻撃を行えない。

(1):このカードのカード名は、

フィールド・墓地に存在する限り「ブラックフェザー・ドラゴン」として扱う。

(2):自分のメインフェイズに元々の攻撃力と異なる攻撃力を持つ

相手フィールド上のモンスターを対象に発動できる。

対象のモンスターの攻撃力を元々の攻撃力にする。

その後変化した数値分、このモンスターの攻撃力を上げる。

 

 

その口上は力無くクロウの口から述べられる。それに反しブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネは力強く羽ばたきながらクロウのフィールドに現れた。現在のRR-ライズ・ファルコンの攻撃力は2700。ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネには敵わない。よって黒咲は攻撃を中断させた。

 

黒咲「く…俺はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-3ターン目-

クロウ「俺のエースモンスターが出ちまった…くそ!俺のターン、ドロー!」

 

クロウがドローしたカードはBF-銀盾のミストラル。

 

 

BF-銀盾のミストラル

チューナー(効果モンスター)

星2/闇属性/鳥獣族/攻 100/守1800

フィールド上に存在するこのカードが破壊され墓地へ送られた場合、

このターン自分が受ける戦闘ダメージを1度だけ0にする。

 

 

クロウ「俺はBF-銀盾のミストラルを召喚!そして…く…俺はブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネの効果発動!ノーブルストライク!」

 

ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネの効果によってRR-ライズ・ファルコンの攻撃力が元の100に戻る。そしてその差である2600がブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネの攻撃力に加わり5400となった。

 

クロウ「くそ、これで終わっちまう…!セイントルネでライズ・ファルコンを攻撃!ブラック・オーブ・インパクト!」

黒咲「速攻魔法発動!RUM-RRR!」

 

 

RUM-RRR(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):自分フィールドに存在する闇属性モンスターを選択し発動できる。そのモンスターのレベル・ランクと同じランクのそのモンスターと同じレベル・ランクの「RR」モンスター1体を、対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

(2):フィールド上のXモンスターが破壊される場合にそのXモンスターを対象にして発動できる。墓地のこのカードを除外し対象のモンスターの破壊を無効にする。その後対象となったXモンスターよりランクの1つ高い「RR」モンスター1体を、対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

 

 

RUM-RRRの効果によってライズ・ファルコンは同じランクのRRエクシーズモンスターへと変化する。

 

黒咲「紅蓮に燃えさかる竜達よ!渇望の翼を燃やし我が魂を照らせ!!エクシーズ・チェンジッ!ランク4ッ!RR-ブレード・バーナー・ファルコン!!」

 

 

RR-ブレード・バーナー・ファルコン

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/闇属性/鳥獣族/攻1000/守1000

鳥獣族レベル4モンスター×2

(1):自分のLPが相手より3000以上少なく、

このカードがX召喚に成功した場合に発動できる。

このカードの攻撃力は3000アップする。

(2):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時、

このカードのX素材を任意の数だけ取り除いて発動できる。

取り除いたX素材の数だけ、相手フィールドのモンスターを選んで破壊する。

 

 

RR-ブレード・バーナー・ファルコンはその藍色の肉体を輝かせながら守備表示で特殊召喚された。

 

クロウ「よし、守備表示ならば耐えられるな!」

黒咲「耐えるだけではない!墓地のRUM-RRRの効果発動!この効果を除外しブレード・バーナー・ファルコンの破壊を無効にする!」

 

ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネの口から放出された竜巻はRR-ブレード・バーナー・ファルコンを破壊しようとするもそれをかわすことで破壊を免れた。

 

黒咲「さらにブレード・バーナー・ファルコンをランクアップさせる!」

クロウ「ランクアップ…!?」

黒咲「ブレード・バーナー・ファルコン1体でオーバーレイ!獰猛なるハヤブサよ。激戦を切り抜けしその翼翻し 寄せ来る敵を打ち破れ!ランクアップ・エクシーズ・チェンジッ!現れろ!ランク5ッ!RR-ブレイズ・ファルコン!

 

 

RR-ブレイズ・ファルコン

エクシーズ・効果モンスター

ランク5/闇属性/鳥獣族/攻1000/守2000

鳥獣族レベル5モンスター×3

(1):X素材を持っているこのカードは直接攻撃できる。

(2):このカードが相手に戦闘ダメージを与えた時、

相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを破壊する。

(3):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊し、

破壊したモンスターの数×500ダメージを相手に与える。

 

 

赤い肉体を翻しながらRR-ブレイズ・ファルコンは羽ばたく。クロウのバトルフェイズは終了し、メインフェイズ2へと移行した。

 

クロウ「俺はレベル8のブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネにレベル2の銀盾のミストラルをチューニング!気高き旋風よ、すべての力を風に変え吹き荒れろ!シンクロ召喚!舞い降りろ、レベル10!ブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーン!!」

 

 

ブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーン(オリジナルカード)

シンクロ・効果モンスター

星10/闇属性/ドラゴン族/攻3100/守2000

チューナー+チューナー以外のSモンスター1体以上

(1):このモンスターが墓地からS召喚された場合に発動できる。

相手フィールドに存在するすべてのモンスターを

墓地へ送り、墓地へ送ったモンスターの元々の攻撃力を

このモンスターの攻撃力に加える。

(2):このモンスターが存在する限り

相手は必ずこのモンスターと戦闘を行わなくてはならない。

 

 

黒い体に金の鎧を身につけたブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーンは両翼を羽ばたかせながらシンクロ召喚された。

 

クロウ「俺はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-4ターン目-

黒咲「俺のターン、ドロー!俺はブレイズ・ファルコンの効果発動!オーバーレイユニットを1つ使い、ブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーンを破壊する!」

 

RR-ブレイズ・ファルコンから放たれたミサイルがブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーンへ命中し破壊された。

 

黒咲「そして500ポイントのダメージをお前に与える!」

 

クロウLP4000→3500

 

クロウ「ぐお!いいぞ、その調子だ!」

黒咲「分かっている!バトルだ!ブレイズ・ファルコンでダイレクトアタック!迅雷のラプターズ・ブレイク!」

 

RR-ブレイズ・ファルコンから放たれた雷がバリバリと音を立ててクロウを襲う。

 

クロウLP3500→2500

 

クロウ「く…!永続罠発動!ファントム・ブラック・リボーン!」

 

 

ファントム・ブラック・リボーン(オリジナルカード)

永続罠

(1):ライフが半分以下になったターンに発動できる。

墓地に存在するS召喚されたモンスターを1体選択し

S召喚扱いで特殊召喚する。

この効果で特殊召喚されたモンスターは相手の効果の対象にならない。

 

 

黒咲「墓地からシンクロ召喚!?」

クロウ「復活せよ、ブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーン!」

 

墓地から再びブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーンが舞い戻る。

 

クロウ「墓地からシンクロ召喚されたブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーンは相手フィールドに存在するすべてのモンスターを墓地へ送り、墓地へ送ったモンスターの元々の攻撃力をこのモンスターの攻撃力に加える!よってブレイズ・ファルコンを墓地へ送りその攻撃力である1000をブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーンに加え、攻撃力は4100となる!」

 

ブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーンによって巻き起こる竜巻はRR-ブレイズ・ファルコンを吹き飛ばし、その攻撃力を奪っていった。

 

クロウ「さらにファントム・ブラック・リボーンの効果で特殊召喚されたモンスターは効果の対象にならない上、ブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーンには強制攻撃の効果がある。うかつにモンスターを出すな!」

黒咲「なるほどな…俺はモンスターを1枚セットしカードを2枚セット!ターンエンド。」

 

-5ターン目-

クロウ「俺のターン、ドロー!セットモンスターならば強制戦闘は行われない。だが…俺は罠カード発動!ブラック・アロー!」

 

 

ブラック・アロー

通常罠

自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動する。

エンドフェイズ時まで、そのモンスターの攻撃力は500ポイントダウンし、

守備表示モンスターを攻撃した時、その守備力を攻撃力が超えていれば、

その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。

選択したモンスターが戦闘によってモンスターを破壊し墓地へ送った時、

破壊したモンスターの元々の守備力分のダメージを相手ライフに与える。

 

 

クロウ「ブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーンの攻撃力を4100から3600へとダウンさせ、貫通効果を得る!バトルだ!ブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーンで裏守備モンスターを攻撃!」

 

ブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーンの翼が赤く光り、嵐のごとき破壊力を持った攻撃が裏守備モンスターを襲う。その風によって表へと反転し黒咲のセットしたモンスターがRR-ターン・ドラゴニアスであることがわかった。

 

 

RR-ターン・ドラゴニアス(オリジナルカード)

リバース・効果モンスター

星4/闇属性/鳥獣族/攻1000/守 500

(1):このカードがリバースした場合に発動できる。

デッキからレベル4以外の「RR」モンスター1体を特殊召喚する。

 

 

黒咲「ターン・ドラゴニアスの効果!デッキからRR-ラスト・ストリクスを特殊召喚する!」

 

 

RR-ラスト・ストリクス

効果モンスター

星1/闇属性/鳥獣族/攻 100/守 100

「RR-ラスト・ストリクス」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分の「RR」モンスターが戦闘を行うダメージ計算時に発動できる。

このカードを手札から特殊召喚する。

その後、自分は自分のフィールド・墓地の魔法・罠カードの数×100LP回復する。

(2):このカードをリリースして発動できる。

エクストラデッキから「RR」Xモンスター1体を守備表示で特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、

エンドフェイズにエクストラデッキに戻る。

このターン相手が受ける戦闘ダメージは0になる。

 

 

クロウ「戦闘は続き、ターン・ドラゴニアスを破壊する!そして貫通ダメージが与えられる!」

黒咲「ぐおおお!」

 

黒咲LP4000→1000

 

クロウ「さらにブラック・アローの効果で破壊したモンスターの守備力、つまり500ポイントのダメージをお前に与える!」

黒咲「ぐあああああ!」

 

黒咲LP1000→500

 

クロウ「俺は…もう仲間を手にかけたくねえ!!」

 

クロウは膝から崩れ落ち、絶望に打ちひしがれる。

 

黒咲「やめろ…!」

クロウ「!?」

黒咲「俺が聞いていた…クロウ・ホーガンは…仲間を守るために囮になるような…勇敢な男だ!そんな…音を上げるような男では…ないはずだ!」

 

黒咲はボロボロの肉体を奮い立たせながら立ち上がらせた。

 

クロウ「お前…。俺はターンエンド…。この時点でブラック・アローの効果は終了し、攻撃力は4100へと戻る。」

 

-6ターン目-

黒咲「俺の…ターン!!ドロー!ラスト・ストリクスをリリースし、エクストラデッキからRR-サテライト・キャノン・ファルコンを特殊召喚する!」

 

RR-ラスト・ストリクスがリリースされるとその光によって巨大なRR-サテライト・キャノン・ファルコンが黒咲の場に現れた。

 

クロウ「で…でけえ!」

黒咲「さらに手札から魔法カード RUM-スキップ・フォースを発動!」

 

 

RUM-スキップ・フォース

通常魔法

(1):自分フィールドの「RR」Xモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターよりランクが2つ高い「RR」モンスター1体を、

対象の自分のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

(2):自分の墓地からこのカードと「RR」モンスター1体を除外し、

自分の墓地の「RR」Xモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。

 

 

黒咲「サテライト・キャノン・ファルコンをランクアップさせる!」

クロウ「まだ…ランクアップを!?」

黒咲「俺は高みへ登ることが出来る…レジスタンスの…ランサーズの仲間たちと共に!ここで負けるわけにはいかない!サテライト・キャノン・ファルコン1体でオーバーレイ!究極至高のハヤブサよ。数多なる朋友の遺志を継ぎ、勝利の天空へ飛び立て!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!現れろランク10!RR-アルティメット・ファルコンッッッ!!!」

 

 

RR-アルティメット・ファルコン

エクシーズ・効果モンスター

ランク10/闇属性/鳥獣族/攻3500/守2000

鳥獣族レベル10モンスター×3

(1):このカードは他のカードの効果を受けない。

(2):このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

このターン、相手フィールドのモンスターの攻撃力は1000ダウンし、

相手はカードの効果を発動できない。

(3):このカードが「RR」モンスターをX素材としている場合、以下の効果を得る。

●お互いのエンドフェイズ毎に発動できる。

相手フィールドのモンスターの攻撃力は1000ダウンする。

相手フィールドに表側表示モンスターが存在しない場合、相手に1000ダメージを与える。

 

 

黄金に輝くその体を煌めかせ究極のモンスター RR-アルティメット・ファルコンがエクシーズ召喚された。

 

黒咲「アルティメット・ファルコンの効果発動!オーバーレイユニットを1つ取り除き、ブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーンの攻撃力を1000下げる!」

 

ファントム・ブラック・リボーンの効果によってブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーンは効果の対象にならないものの対象を取らないRR-アルティメット・ファルコンの効果が通用する。

 

クロウ「よし、ハリケーンの攻撃力が3100になった!行ける!」

黒咲「いいや、まだだ!手札より装備魔法 ラプターズ・アルティメット・メイスを発動!」

 

 

ラプターズ・アルティメット・メイス

装備魔法

「RR」モンスターにのみ装備可能。

(1):装備モンスターの攻撃力は1000アップする。

(2):装備モンスターが、装備モンスターより攻撃力が高い

モンスターの攻撃対象に選択された時に発動できる。

デッキから「RUM」魔法カード1枚を手札に加え、

その戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは0になる。

 

 

黒咲「アルティメット・ファルコンに装備!これにより攻撃力は4500へと上昇!」

クロウ「これで戦闘ダメージは1400!」

黒咲「バトル!アルティメット・ファルコンでブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーンを攻撃!ファイナル・グロリアス・ブライト!!」

 

RR-アルティメット・ファルコンの放たれた攻撃がまっすぐにブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーンを貫く。

 

クロウLP2500→1100

 

クロウ「ぐおおお!!」

 

クロウは苦しみながらも満足したような顔をする。

 

クロウ「もう…俺を倒せるんだろ。」

黒咲「…。」

クロウ「仲間を守るんだろ。俺を今倒さなきゃ他の仲間が危険に侵されるぞ。」

黒咲「わかっている…。俺は仲間のためにならどこまでも堕ちるつもりだ!」

 

そう言いながらもつらそうな顔をする黒咲。手札からカードを魔法罠ゾーンに叩きつけた。

 

黒咲「速攻魔法発動!RDM(ランクダウンマジック)-ラプターズ・フォール!」

 

 

RDM-ラプターズ・フォール(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):自分フィールドに存在する「RR」Xモンスターを対象に発動できる。

選択したモンスターよりランクが低い「RR」Xモンスター1体を、

選択した自分のモンスターの上に重ねて

エクシーズ召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

 

 

黒咲「アルティメット・ファルコンをランクダウンさせる!!」

クロウ「今度はランクダウンか!」

黒咲「誇り高きハヤブサよ。英雄の血潮に染まる翼翻し 革命の道を突き進め!ランクダウン・エクシーズ・チェンジ!現れろ!ランク6!RR-レヴォリューション・ファルコンッッ!」

 

 

RR-レヴォリューション・ファルコン

エクシーズ・効果モンスター

ランク6/闇属性/鳥獣族/攻2000/守3000

鳥獣族レベル6モンスター×3

(1):このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

このターン、このカードは相手モンスター全てに1回ずつ攻撃できる。

(2):このカードが特殊召喚された表側表示モンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に発動する。

そのモンスターの攻撃力・守備力を0にする。

(3):このカードが「RR」XモンスターをX素材としている場合、以下の効果を得る。

●1ターンに1度、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを破壊し、その攻撃力の半分のダメージを相手に与える。

 

 

RR-アルティメット・ファルコンはオーバーレイネットワークの渦に入り、エネルギーがあふれると中から黒い体を持つエクシーズモンスター RR-レヴォリューション・ファルコンがエクシーズ召喚された。このダイレクトアタックが決まればクロウのライフは尽きる。

 

黒咲「く…。」

クロウ「…!黒咲、悪かったな。お前に嫌な役を押し付けちまうとこだった。でももう大丈夫だ。」

黒咲「どういうことだ?」

 

-新しいドクトルの研究室-

素良「バトル!デストーイ・マッド・キマイラでドクトルにダイレクトアタック!!」

ドクトル「ぐああああ!」

 

ドクトルLP2000→0

 

ドクトルのライフは尽き、リアルソリッドビジョンが消えていく。

 

ドクトル「く…まさかこんなにも早く…ここがばれるとは…!」

素良「僕は怒ってるんだ!仲間同士を戦わせるなんて…!」

 

ドクトルの敗北によってリアルソリッドビジョンシステムが停止し、謁見の間付近の廊下にいるクロウのリアルソリッドビジョンも消滅する。

 

-大広間から右側の廊下-

クロウの体は足の方から消えていく。

 

黒咲「お前…!」

クロウ「お前の仲間がやってくれたみたいだな。」

黒咲「いや…。」

クロウ「?」

黒咲「”俺たちの”…だ。」

 

クロウはその言葉を聞いて微笑を浮かべる。黒咲に近づくと権現坂が封印されたカードとブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネを黒咲に渡した。

 

クロウ「ありがとな、俺を仲間だと言ってくれて。」

 

そういうとクロウの姿は消え、そこにはクロウが封印されたカードが落ちていた。




ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネ(オリジナルカード)
シンクロ・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守1600
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
「ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネ」の(2)の効果は
1ターンに1度しか発動できず、発動したターン自分は直接攻撃を行えない。
(1):このカードのカード名は、
フィールド・墓地に存在する限り「ブラックフェザー・ドラゴン」として扱う。
(2):自分のメインフェイズに元々の攻撃力と異なる攻撃力を持つ
相手フィールド上のモンスターを対象に発動できる。
対象のモンスターの攻撃力を元々の攻撃力にする。
その後変化した数値分、このモンスターの攻撃力を上げる。

RUM-RRR(オリジナルカード)
速攻魔法
(1):自分フィールドに存在する闇属性モンスターを選択し発動できる。そのモンスターのレベル・ランクと同じランクのそのモンスターと同じレベル・ランクの「RR」モンスター1体を、対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。
(2):フィールド上のXモンスターが破壊される場合にそのXモンスターを対象にして発動できる。墓地のこのカードを除外し対象のモンスターの破壊を無効にする。その後対象となったXモンスターよりランクの1つ高い「RR」モンスター1体を、対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

ブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーン(オリジナルカード)
シンクロ・効果モンスター
星10/闇属性/ドラゴン族/攻3100/守2000
チューナー+チューナー以外のSモンスター1体以上
(1):このモンスターが墓地からS召喚された場合に発動できる。
相手フィールドに存在するすべてのモンスターを
墓地へ送り、墓地へ送ったモンスターの元々の攻撃力を
このモンスターの攻撃力に加える。
(2):このモンスターが存在する限り
相手は必ずこのモンスターと戦闘を行わなくてはならない。

ファントム・ブラック・リボーン(オリジナルカード)
永続罠
(1):ライフが半分以下になったターンに発動できる。
墓地に存在するS召喚されたモンスターを1体選択し
S召喚扱いで特殊召喚する。
この効果で特殊召喚されたモンスターは相手の効果の対象にならない。

RR-ターン・ドラゴニアス(オリジナルカード)
リバース・効果モンスター
星4/闇属性/鳥獣族/攻1000/守 500
(1):このカードがリバースした場合に発動できる。
デッキからレベル4以外の「RR」モンスター1体を特殊召喚する。

RDM-ラプターズ・フォール(オリジナルカード)
速攻魔法
(1):自分フィールドに存在する「RR」Xモンスターを対象に発動できる。
選択したモンスターよりランクが低い「RR」Xモンスター1体を、
選択した自分のモンスターの上に重ねて
エクシーズ召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。


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第39話「秤の魔術師たちの真実」

-謁見の間-

零児「私を止める?お前が?」

 

零児にデュエルディスクを構える零羅。その目はかつての操り人形であった零羅とは別人のようであった。沢渡は謁見の間の壁に寄りかかり、傷を庇っている。

 

零羅「赤馬零王を倒すなら何でもすると誓っていた兄様がなんでアカデミアなんかに!」

零児「お前は実の兄弟はいたか?」

零羅「?」

零児「私にはいたのだ。アーク次元と呼ばれた世界が分裂する前の世界に…。」

零羅「アーク…次元…。」

 

零羅もスタンダード次元から零王の演説を聞いていたことからおおよそのことは理解していたつもりであったが、零児の姉 レイの話については初めて聞いたことであった。

 

零児「赤馬零王…いや父様や母様は姉 レイを復活させるために次元戦争を起こしていた。それを理解したからこそ私はアカデミアへ付いたのだ。見よ、これぞ我が姉 レイを復活させるための装置!」

 

零児が両手をあげると謁見の間の玉座の背後の巨大な扉が開き、大きな装置が露わとなった。中は液体に満たされ柚子、瑠璃、リン、セレナの4人が眠った状態で入っている。

 

零羅「これは…!」

零児「この装置内は世界に比べ更なるスピードで次元統合が進む。この世界でズァークが復活する前にレイを復活させるのだ。そしてズァークを消す!」

零羅「それは遊矢たちを消すってこと!?」

零児「当然だ。ズァークが復活してしまっては世界は再び滅んでしまう。」

 

零児はニヤリとしながら零羅の近くに寄った。そして零羅の肩に手を置き語り掛ける。

 

零児「零羅、お前もこちらに来い。お前の見たことがない景色を見せてあげられる。」

零羅「あの時と同じセリフ…。」

 

零羅はスタンダード次元のLDSで初めて零児と戦った時の言葉を思い出していた。その時はこんなに心が揺さぶれることがあるのだと零羅は感動していた。しかし今は違う。零羅は肩に置かれた手を振り払い、再びデュエルディスクを構えた。

 

零羅「こんなの兄様なんかじゃない!ランサーズを捨てる兄様なんか嫌いだ!僕が兄様の目を覚まさせる!」

零児「悪い子だ。少し躾の時間が必要なようだな。」

 

そういい零児もデュエルディスクを構えた。

 

零羅「アクションフィールド 起動!」

「アクションフィールド クロス・オーバー」

零羅・零児「「デュエル!」」

 

-1ターン目-

零児「私が先行を貰う。私はSSコニカル・フラスコを召喚!」

 

 

SSコニカル・フラスコ(オリジナルカード)

効果モンスター

星3/光属性/機械族/攻1400/守 800

(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「SS」モンスターを1枚手札に加える。

 

 

零児の場に先ほど沢渡とのデュエルで召喚された三角フラスコのモンスターが召喚される。

 

零児「効果発動!デッキからSSメスシリンダーを手札に加える!」

 

 

SSメスシリンダー(オリジナルカード)

効果モンスター

星1/光属性/機械族/攻 600/守 200

(1):このカードが手札から墓地へ送られた場合に発動できる。

「科学実験」罠カードを2枚手札に加える(同名カードは1枚まで)。

 

 

零児「さらに手札のSSビーカーの効果発動!」

 

 

SSビーカー(オリジナルカード)

効果モンスター

星2/光属性/機械族/攻1200/守 500

(1):手札に存在するこのカードと「SS」カードを墓地へ送ることで発動できる。

デッキから「超融合」または「スーパーフュージョン」カードを

1枚選んで手札に加える。

 

 

SSビーカーがSSメスシリンダーと共に墓地へ送られる演出が成される。

 

零児「このカードとSSメスシリンダーを墓地へ送りデッキから超融合を加える!」

 

 

超融合

速攻魔法(制限カード)

このカードの発動に対して魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

(1):手札を1枚捨てて発動できる。

自分・相手フィールドから融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

零児「さらにメスシリンダーの効果!デッキから処刑人の科学実験、魔法筒の科学実験を手札に加える。」

 

 

処刑人の科学実験(オリジナルカード)

永続罠

(1):このカードは自分のターンにしか発動できない。

このカードがフィールドに存在する限り

「科学実験」罠カードは手札から発動することが出来る。

(2):「科学実験」罠を発動しなかった相手ターンのエンドフェイズ時に発動する。

このカードを破壊する。

 

魔法筒の科学実験(オリジナルカード)

通常罠

自分フィールドの「SS」カードが墓地へ送られたターン

このカードは手札から発動することが出来る。

(1):自分フィールドに存在する「SS」モンスターが攻撃対象に選択された時、発動できる。

その攻撃モンスターの攻撃を無効にし、

そのモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える。

その後バトルフェイズを終了させる。

 

 

零児「カードを3枚セットしターンエンド!」

 

-2ターン目-

零羅「僕のターン、ドロー!僕は手札からCC開眼のフューチャー・アイを召喚!」

 

 

CC開眼のフューチャー・アイ(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星3/闇属性/悪魔族/攻1400/守1000

【Pスケール:青1/赤1】

(1):相手がカードを発動した時に発動できる。その発動を無効にし破壊して

Pゾーンに置かれたこのカードを自分のフィールドに特殊召喚する。

【モンスター効果】

このカードはルール上「CC隻眼のパスト・アイ」としても扱う。

(1):このカードを融合召喚・S召喚・X召喚の素材とする場合、

他の素材は自分フィールド以外のモンスターでなければならない。

(2):このカードが融合召喚・S召喚の素材として

墓地またはエクストラデッキに送られる場合、

代わりにPゾーンにこのカードを置くことが出来る。

(3):このカードを素材としたXモンスターが効果を発動するために

X素材であるこのカードを墓地へ送る場合、代わりにPゾーンにこのカードを置くことが出来る。

 

 

零羅「手札から永続魔法 写真融合を発動!」

 

 

写真融合(アニメ効果)

永続魔法

①:1ターンに1度、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターが

自分及び相手フィールドにそれぞれ1体以上ずつ存在する場合にこの効果を発動できる。

自分フィールドからのみ融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに破壊される。

 

 

零羅「兄様のフィールドのSSコニカル・フラスコを撮影しそれを融合素材にする!」

 

写真融合によって撮影をしようとした時、零児は眼鏡をあげ、セットカードを発動する。

 

零児「速攻魔法発動!超融合!私のSSコニカル・フラスコとお前のCC開眼のフューチャー・アイで融合する!神の雫の器よ!未来を見据える瞳よ!今ひとつとなりて新たな獣を生み出さん!融合召喚!現れろ!レベル5 SSS化学狂獣ラヴォアジエ!」

 

 

SSS化学狂獣ラヴォアジエ(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星5/光属性/機械族/攻2100/守1300

「SS」モンスター+Pモンスター

(1):このカードを対象に効果が発動された時、手札の「科学実験」罠カードを墓地へ送ることで発動できる。

その発動を無効にする。

この効果は相手ターンにも発動できる。

 

 

キリンのような長い首を持ちながら体液を放出させた奇妙な化け物 SSS化学狂獣ラヴォアジエが融合召喚された。

 

零児「アカデミアの優秀な決闘者が超融合を使うことを忘れたか?」

零羅「…僕はカードを3枚セットしターンエンド!」

 

-3ターン目-

零児「私のターン、ドロー!私はSSグラス・ロッドを召喚!」

 

 

SSグラス・ロッド(オリジナルカード)

効果モンスター

星3/光属性/機械族/攻800/守1400

(1):このモンスターが直接攻撃する場合

元々の攻撃力は2倍になる。

 

 

零児「バトル!SSグラス・ロッドで零羅にダイレクトアタック!この時、グラス・ロッドの攻撃力は倍である1600になる!」

 

ガラス棒型のモンスター SSグラス・ロッドは鋭利な先端で零羅を傷つける。

 

零羅「ぐああ!」

 

零羅LP4000→2400

 

零児「さらに永続罠発動!処刑人の科学実験!科学実験罠カードを手札から発動できるようにする!私は手札から罠カード サイコロの科学実験を発動!」

 

 

サイコロの科学実験(オリジナルカード)

通常罠

自分フィールドの「SS」カードが墓地へ送られたターン

このカードは手札から発動することが出来る。

(1):自分フィールドに存在する「SS」モンスターを1体選択して発動できる。

サイコロを振って出た目の数×100ポイント分、このターンの終了時まで対象のモンスターの攻撃力・守備力を上げる。

 

 

零児の空中にサイコロが出現して転がる。出た目は4。よってSSS化学狂獣ラヴォアジエの攻撃力は2500となり、このダイレクトアタックが決まれば零羅のライフは尽きる。

 

零羅「僕はペンデュラムゾーンに存在する開眼のフューチャー・アイのペンデュラム効果発動!サイコロの科学実験を無効にしこのカードをペンデュラムゾーンから特殊召喚する!」

零児「何!?ラヴォアジエの融合素材になった開眼のフューチャー・アイはエクストラデッキに送られたはず!?」

零羅「開眼のフューチャー・アイは融合、シンクロ素材としてエクストラデッキに送られる代わりにペンデュラムゾーンに置くことが出来る!いつもの兄様なら見逃すことはなかった効果だ!」

零児「く…!ならば開眼のフューチャー・アイに攻撃!」

 

SSS化学狂獣ラヴォアジエは長い首を振るって開眼のフューチャー・アイを破壊する。

 

零羅「ここで永続罠発動!ペルソナ・シャッター-SLR!」

 

 

ペルソナ・シャッター-SLR(オリジナルカード)

永続罠

(1):相手モンスターによる攻撃によって「CC隻眼のパスト・アイ」が

破壊された場合にその相手モンスター1体を対象として発動できる。

このカードは発動後、効果モンスターとなり、モンスターゾーンに特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したこのカードは対象のモンスターと同名カードとして扱い、

同じ種族・属性・レベル・攻撃力・守備力になる。

 

 

零羅「ペルソナ・シャッター-SLRはSSS化学狂獣ラヴォアジエと同じステータスを得る!」

 

隻眼を模した機械がSSS化学狂獣ラヴォアジエを撮影し、姿を変化させSSS化学狂獣ラヴォアジエへと変わった。

 

零児「私はターン…」

零羅「ここでダブル罠オープン!永続罠 ペルソナシャッター-X!そしてS!」

 

 

ペルソナ・シャッター-X(オリジナルカード)

永続罠

このカードは発動後、自分のPゾーンに置かれる。

(1):このカードがPゾーンに存在する場合、Pスケールが1扱いのPカードとして扱われ、以下のP効果を得る。

●もう片方のPゾーンに「CC」または「ペルソナ・シャッター」カードが存在しない場合、自分はP召喚出来ない。

●X召喚に成功した自分のターンに発動できる。Pゾーンに置かれたこのカードを自分フィールドに特殊召喚する。このカードは通常モンスター(機械族・地・星2・攻1200/守0)となり、モンスターゾーンに特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。このカードのレベルは自分フィールドのモンスターのレベルとランクを合計した数値となる。

 

ペルソナ・シャッター-S(オリジナルカード)

このカードは発動後、自分のPゾーンに置かれる。

(1):このカードがPゾーンに存在する場合、Pスケールが12扱いのPカードとして扱われ、以下のP効果を得る。

●もう片方のPゾーンに「CC」または「ペルソナ・シャッター」カードが存在しない場合、自分はP召喚出来ない。

●S召喚に成功した自分のターンに発動できる。Pゾーンに置かれたこのカードを自分フィールドに特殊召喚する。このカードは通常モンスター(機械族・地・星2・攻1200/守0)となり、モンスターゾーンに特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。このカードはフィールドに存在するSモンスターと同じ名前となる。

 

 

零児「罠によるペンデュラムスケールだと!?」

 

-4ターン目-

零羅「僕のターン、ドロー!僕はセッティング済みのスケールでペンデュラム召喚!現れろ、僕のモンスター!エクストラデッキからCC開眼のフューチャー・アイ!」

零児「再び現れたか。」

零羅「僕は発動中の写真融合の効果を発動!SSS化学狂獣ラヴォアジエを撮影し、CC開眼のフューチャー・アイと融合させる!人の手により作られた哀れな獣よ、我が目に宿りて、その力を捧げよ!融合召喚!現れろ!レベル5 CCC武融化身シャインソード!」

 

 

CCC武融化身シャインソード(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

レベル5/光属性/悪魔族/攻2400/守 0

「CC隻眼のパスト・アイ」+レベル5またはレベル6の光属性モンスター

(1):1ターンに1度相手フィールドに存在するモンスターを選択し発動できる。

選択したモンスターを破壊し、そのモンスターが光属性モンスターならばその攻撃力をこのカードの攻撃力に加える。

 

 

零羅(兄様のフィールドにセットされているのはおそらく最初のターンでサーチした魔法筒の科学実験!SSモンスターを攻撃対象にすれば返り討ちにあってしまうカード。なら効果でSSS化学狂獣ラヴォアジエを処理してダイレクトアタックするしかない!)

 

零羅「CCC武融化身シャインソードの効果発動!SSS化学狂獣ラヴォアジエを選択し破壊する!」

零児「私はSSS化学狂獣ラヴォアジエの効果発動!手札から融合の科学実験を墓地へ送り、このカードはターン終了時まで効果の対象にならない!よってCCC武融化身シャインソードの効果は不発に終わる!」

 

 

融合の科学実験(オリジナルカード)

永続罠

(1)の効果は1ターンに1度発動できる。

(1):このカードは自分のターンにしか発動できない。

自分の手札・フィールドから、

「SSSトリプルエス」融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

(2):「科学実験」罠を発動しなかった相手ターンのエンドフェイズ時に発動する。

このカードを破壊する。

 

 

零羅「まだまだ!僕はランサーズの仲間たちからいろんなことを学んだんだ!どれは兄様が作ってくれた居場所!それを僕は守る!僕はレベル5のCCC武融化身シャインソードとSSS化学狂獣ラヴォアジエ扱いのペルソナ・シャッター-SLRでオーバーレイ!」

零児「エクシーズ召喚!?」

零羅「星々の光よ!今大地を震わせ降臨せよ!エクシーズ召喚!ランク5!セイクリッド・プレアデス!」

 

 

セイクリッド・プレアデス

エクシーズ・効果モンスター

ランク5/光属性/戦士族/攻2500/守1500

光属性レベル5モンスター×2

(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、

フィールドのカード1枚を対象として発動できる。

そのカードを持ち主の手札に戻す。

この効果は相手ターンでも発動できる。

 

 

零児「セイクリッド!?エクシーズクラスの志島北斗のカードだと!?」

零羅「アカデミアの介入によってユートが融合クラスの光津真澄をカードにしてしまった事件、覚えてる?」

零児「?」

零羅「彼女の友達たちはユートがランサーズに入ったことで怒りの矛先をユートではなくアカデミアにすると言っていた。アカデミアさえなければこんな悲しい事件は起きなかったって。彼らから僕はアカデミアを倒すことを託されて来たんだ!」

零児「…。」

零羅「アカデミアを倒すランサーズのリーダーである兄様がアカデミアに入るなんて…彼らに会わす顔がないよ!セイクリッド・プレアデスの効果発動!オーバーレイユニットを1つ取り除き、SSS化学狂獣ラヴォアジエを手札に戻す!」

零児「無駄だといっただろう!SSS化学狂獣ラヴォアジエの効果により手札から蘇生の科学実験を墓地へ送り無効にする!」

 

 

蘇生の科学実験(オリジナルカード)

通常罠

自分フィールドの「SS」カードが墓地へ送られたターン

このカードは手札から発動することが出来る。

(1):墓地に存在するレベル4以下の「SS」モンスターを2体選択し発動する。

選択したモンスターを特殊召喚する。

 

 

零羅(あと兄様の手札は2枚!)

 

零羅「手札から銀塩の騎士(フィルム・ナイト)を召喚!」

 

 

銀塩の騎士(オリジナルカード)

チューナー・効果モンスター

星2/光属性/機械族/攻1600/守1000

(1):1ターンに1度、フィールドに存在するモンスターを選択し発動できる。

そのモンスターの属性とフィールドに存在する全てのモンスターの属性を同じにする。

 

 

体中にカメラの部品を思わせる装飾を付けた騎士が召喚された。

 

零羅「さらにペンデュラムゾーンのペルソナ・シャッター-Xの効果によりこのカードをレベル7モンスターとしてフィールドに特殊召喚する!そして銀塩の騎士の効果発動!ペルソナ・シャッター-Xの地属性であるステータスを全てのモンスターにエンチャント!」

零児「…チューナー…地属性!」

零羅「レベル7のペルソナ・シャッター-Xにレベル2の銀塩の騎士をチューニング!白銀の鎧輝かせ刃向かう者の希望を砕け!シンクロ召喚!出でよ!レベル9!XX(ダブルエックス)-セイバー ガトムズ!」

 

 

XX-セイバー ガトムズ

シンクロ・効果モンスター

星9/地属性/獣戦士族/攻3100/守2600

チューナー+地属性モンスター1体以上

(1):自分フィールドの「X-セイバー」モンスター1体をリリースして発動できる。

相手の手札をランダムに1枚選んで捨てる。

 

 

Xセイバーのリーダーたる貫禄を示しながら剣を振りつつXX-セイバー ガトムズがシンクロ召喚された。続けて零羅はもう1枚のペンデュラムゾーンに置かれたペルソナ・シャッター-Sの効果を発動する。

 

零羅「ペンデュラムゾーンに置かれたペルソナ・シャッター-Sの効果!このモンスターもシンクロ召喚に成功したターン、特殊召喚できる。このモンスターはXX-セイバー ガトムズ扱いとなる!」

 

ペルソナ・シャッター-SはXX-セイバー ガトムズを撮影し、その姿を象ったモンスターへと変化する。

 

零羅「ガトムズの効果発動!ガトムズ扱いのペルソナ・シャッター-Sをリリースし、兄様の手札を1枚ランダムに捨てる!」

零児「く…私の科学実験罠が!」

 

零児の手札からまた1枚科学実験罠が減り、残りは1枚となった。

 

零羅「行ける!セイクリッド・プレアデス1体を素材にオーバーレイ!」

零児「これはランクアップ!?」

零羅「このモンスターはセイクリッドモンスターを素材することでランクアップ出来る!眩き光もて降り注げ!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!現れろ!ランク6!セイクリッド・トレミスM7(メシエセブン)!」

 

 

セイクリッド・トレミスM7

エクシーズ・効果モンスター

ランク6/光属性/機械族/攻2700/守2000

レベル6モンスター×2

このカードは「セイクリッド・トレミスM7」以外の

自分フィールドの「セイクリッド」Xモンスターの上に

このカードを重ねてX召喚する事もできる。

この方法で特殊召喚した場合、このターンこのカードの効果は発動できない。

(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、

自分または相手の、フィールド・墓地のモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを持ち主の手札に戻す。

 

 

人型であったセイクリッド・プレアデスから竜型モンスターへと変わり、その姿の一部にさそり座を思わせる部分があるセイクリッド・トレミスM7へとランクアップした。

 

零羅「セイクリッド・トレミスM7の効果発動!オーバーレイユニットを取り除きSSS化学狂獣ラヴォアジエをエクストラデッキに戻す!」

零児「させん!手札を墓地へ送り無効!!」

 

零児は最後の手札を使い、セイクリッド・トレミスM7の効果を無効にする。一方の零羅も手札にある最後の1枚をペンデュラムゾーンに置く。

 

零羅「僕はスケール3のフォトグラフ・マジシャンでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

フォトグラフ・マジシャン(オリジナルカード)

ペンデュラム・通常モンスター

星4/闇属性/魔法使い族/攻 500/守 700

【Pスケール:青3/赤3】

フォトグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。

(1):自分のメインフェイズ、バトルフェイズに発動できる。

自分フィールドに存在する融合、S、X、Pモンスターの種類の数だけ

相手フィールドのカードを選択して破壊する。

【モンスター情報】

謎の力を使う魔法使い。その目に捉えた標的を逃がしたことは今まで一度もない伝説を持つ。

 

 

カメラのフィルムを巻きつけたかのような装飾、左目にはカメラのレンズのようなモノクルをつけた魔法使いが零羅のペンデュラムゾーンに置かれた。

 

「そしてフォトグラフ・マジシャンのペンデュラム効果!自分フィールドにはシンクロとエクシーズモンスターが1体ずつ!よって兄様のカードを2枚まで破壊できる!僕が選ぶのはSSS化学狂獣ラヴォアジエとセットカードである魔法筒の科学実験だ!」

 

零児の場の2枚のカードが破壊され、フィールドには永続罠 処刑人の科学実験のみで手札は0、墓地発動できるカードもない状況、零羅の勝利が確定した。

 

零児「こんなことが…零羅に…私が負ける!?」

零羅「これが思いの強さ!兄様が僕に教えてくれたことだ!バトル!セイクリッド・トレミスM7で兄様にダイレクトアタック!」

 

セイクリッド・トレミスM7の尻尾による攻撃が零児を叩きつける。

 

零児LP4000→1300

 

零児「ぐああ!!」

零羅「これで終わりだ!目を覚まして、兄様!XXセイバー-ガトムズでダイレクトアタック!」

 

「乱入ペナルティ 2000ポイント」

 

どこからか乱入の音が響くも零羅はXXセイバー-ガトムズの攻撃を続ける。XXセイバー-ガトムズが振り下ろした剣は零児を斬り、そのライフを0にさせた。

 

零児LP1300→0

 

零児「ぐああああ!!!」

 

零児は衝撃に耐えつつも膝をつく。零羅が近くによると零児の耳からパラサイト・フュージョナーが出てきて消滅するのが見えた。

 

零羅「兄様!」

零児「零羅…すまなかった…私は…。」

零羅「もう大丈夫。みんな兄様の気持ちは分かってくれるはずだよ!」

??「パチパチパチ~!感動のシーンだね。」

 

どこからか手を叩く音と声がした。その方向を見るとユーリが立っており、足元にあったアクションカードを拾い上げた。

 

零羅「乱入したのはお前か!」

ユーリ「見つけたよ、僕の力!僕のターン!僕はスケール1の捕食植物ハエトリザードとスケール4の捕食植物バタウォート・カメレオンでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

捕食植物ハエトリザード(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星2/闇属性/植物族/攻 500/守 700

【Pスケール:青1/赤1】

(1):1ターンに1度、自分の墓地の

「捕食植物」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターは攻撃できず、

効果は無効化され、エンドフェイズに破壊される。

【モンスター効果】

(1):このモンスターが召喚・特殊召喚に成功した場合に

相手フィールドに存在するモンスター1体を選択して発動できる。

そのモンスターに捕食カウンターを1つ置く。

捕食カウンターの置かれたレベル2以上のモンスターのレベルは1になる。

 

捕食植物バタウォート・カメレオン(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星5/闇属性/植物族/攻2300/守1700

【Pスケール:青4/赤4】

(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに

発動できる。自分のフィールドから、

「捕食植物」融合モンスターカードによって

決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、自分のメインフェイズに

このモンスターをリリースし発動できる。

自分フィールドに「捕食植物トークン」(植物族・闇・星1・攻/守0)1体を特殊召喚する。

このトークンを融合素材に融合召喚する場合、「融合」を必要としない。

 

 

ハエトリグサとムシトリスミレ型の捕食植物がユーリのペンデュラムゾーンに置かれる。

 

ユーリ「そして魔法カード ペンデュラム・フュージョンを発動!」

 

 

ペンデュラム・フュージョン

通常魔法

「ペンデュラム・フュージョン」は1ターンに1枚しか発動できない。

(1):融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを自分フィールドから墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

自分のPゾーンにカードが2枚存在する場合、

自分のPゾーンに存在する融合素材モンスターも融合素材に使用できる。

 

 

ユーリ「僕はペンデュラムゾーンのカードでペンデュラム召喚!」

零羅「なんだって!?」

ユーリ「魅惑の香りで虫を誘う二輪の美しき花よ!今ひとつとなりて、その花弁の奥の地獄から、新たな脅威を生み出せ!融合召喚!現れろ!飢えた牙持つ毒龍。レベル8!スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン!!」

 

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン

融合・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000

トークン以外のフィールドの闇属性モンスター×2

(1):このカードが融合召喚に成功した場合に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を選び、

その攻撃力分だけこのカードの攻撃力をターン終了時までアップする。

(2):1ターンに1度、相手フィールドの

レベル5以上のモンスター1体を対象として発動できる。

ターン終了時まで、このカードはそのモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。

(3):融合召喚したこのカードが破壊された場合に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊する。

 

 

粘液を出しながら怪しげな球体を光らせてユーリのエースモンスター スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンが融合召喚された。

 

ユーリ「スターヴ・ヴェノムの効果発動!XXセイバー-ガトムズの攻撃力をこのモンスターに加える!」

 

その攻撃力は2800+3100で5900となる。XXセイバー-ガトムズにしてもセイクリッド・トレミスM7にしてもこの攻撃を受ければ零羅は負ける。零児は動かない体を必死に動かそうとして零羅を庇おうとする。

 

零児「逃げろ!零羅!」

零羅「あ…あ…!」

 

??(逃げるな。お前は最早用済みだ。)

零羅(誰!?)

フォトグラフ・マジシャン(お前のペンデュラムゾーンにいるじゃないか。)

零羅(フォトグラフ・マジシャン!?どうして僕に話しかけてくるんだ!何度も僕を闇に落とさせようとしてくる!)

フォトグラフ・マジシャン(なんで?そんなの決まっているだろう。お前は僕だからさ。)

 

フォトグラフ・マジシャンは零羅にアーク次元において覇王龍ズァークを封印した後のイメージを見せた。

 

-フォトグラフ・マジシャンの記憶-

精霊神の力を得たレイの放つ光によって覇王龍ズァークは封印される。しかしその光はその街にいる生命の肉体を全て破壊する者であった。精霊の声を聴くことが出来るアークでなければ精神すら残らず消し飛んでしまう。エンターサーカス団の一員であった零羅も例外ではなかった。

 

零羅「体が…消えていく!意識も…遠のいて…!」

フォトグラフ・マジシャン「困っているみたいだな。」

零羅「フォトグラフ・マジシャン!?そうだ、ヴィエイがくれたカード、君が僕たちを守ってくれるって!」

フォトグラフ・マジシャン「そんなことを信じていたのか?ククク。」

零羅「どういう…こと!?」

フォトグラフ・マジシャン「僕たちはヴィエイの指示で崩壊するお前たちの体のデータを取るように言われたのさ。精霊が肉体を得る実験の一環としてね。」

零羅「そんな!?じゃあ僕は…!」

フォトグラフ・マジシャン「あぁ、死ぬよ。エンターサーカス団全員僕たち秤の魔術師によって肉体を奪われる。」

零羅「いやだ…死にたくない!」

フォトグラフ・マジシャン「安心してくれ。4つに分かれた世界では自身が精霊だと気が付かないように人間として生きていく。自分が精霊だと気が付かずにね。」

零羅「いやだ…ヴィエイ…ヴィエイィィ!!」

 

-謁見の間-

零羅(そうだ…僕は…死んでいた。違う…今の僕は…フォトグラフ・マジシャン…。)

フォトグラフ・マジシャン(赤馬零王、榊遊勝、デニス・マックフィールド、ミドリ。全てアーク次元で人間として死に、僕たち秤の魔術師たちがあたかも生きていると”自身にも”錯覚させこの4つの次元で生きてきたのさ。それが思いのほか人間として生きようとする遊勝やデニスの意思が強くてね。リバイバル・ゼロに踏み切れなかった者もいた。)

零羅(僕は…。)

フォトグラフ・マジシャン(お前の役割は赤馬零王の道具としてリバイバル・ゼロを支えることだった。でもまさか赤馬零児に付くとはね。ズァークである榊遊矢を倒すかと思いきやそれも失敗。もうお前は用済みだよ。)

零羅「うわあ…うわあああああ!!!!」

 

気が付かない間にスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの攻撃が零羅に到達していた。体が焼けるように熱い。ユーリのデュエルディスクから照射されたカード化の光線は秤の魔術師たちによって作られたリアルソリッドビジョンシステムに近い肉体を消し去っていき、コアであるフォトグラフ・マジシャンのカードだけその場に落ちた。

 

零児「貴様…!!零羅をよくも…!」

ユーリ「あくまで秤の魔術師本来の姿に戻ったに過ぎないよ、ククク。」

零児「何を言ってる!?」

ユーリ「君の頭じゃわからないよ。そんなことよりまだレイは復活しないのかい?もういい加減いい頃だろ?」

??「あの女は甦らせない…!」

 

ユーリが振り向くとそこには遊矢が立っていた。ユーリと近くにいるせいか、零羅が消えていくのを見たせいか既にズァークに乗っ取られた状態で、赤い怒りの眼を輝かせている。

 

ユーリ「待っていたよ。ズァーク。あぁ、今僕の中にもズァークがいるのか。」

ズァーク遊矢「貴様…ヴィエイだな?」

ユーリ「フフフ、懐かしいな。ズァーク。アーク次元で違法のアンティルールが行われているデュエル場でデュエルして以来かな?ククク。」

 

ユーリも紫色のオーラが放出されはじめ、秤の魔術師たちに宿ったヴィエイの意思に乗っ取られる。

 

ヴィエイユーリ「さぁ決着をつけよう。僕の精霊の力でこの体も含めたズァーク、お前を破壊し、レイと新時代を生きるよ。ハハハハ!」

ズァーク遊矢「望むところだ、我は全てを破壊する!」

 

ズァーク遊矢・ヴィエイユーリ「「デュエル!」」




SSコニカル・フラスコ(オリジナルカード)
効果モンスター
星3/光属性/機械族/攻1400/守 800
(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。
デッキから「SS」モンスターを1枚手札に加える。

SSメスシリンダー(オリジナルカード)
効果モンスター
星1/光属性/機械族/攻 600/守 200
(1):このカードが手札から墓地へ送られた場合に発動できる。
「科学実験」罠カードを2枚手札に加える(同名カードは1枚まで)。

SSビーカー(オリジナルカード)
効果モンスター
星2/光属性/機械族/攻1200/守 500
(1):手札に存在するこのカードと「SS」カードを墓地へ送ることで発動できる。
デッキから「超融合」または「スーパーフュージョン」カードを
1枚選んで手札に加える。

処刑人の科学実験(オリジナルカード)
永続罠
(1):このカードは自分のターンにしか発動できない。
このカードがフィールドに存在する限り
「科学実験」罠カードは手札から発動することが出来る。
(2):「科学実験」罠を発動しなかった相手ターンのエンドフェイズ時に発動する。
このカードを破壊する。

魔法筒の科学実験(オリジナルカード)
通常罠
自分フィールドの「SS」カードが墓地へ送られたターン
このカードは手札から発動することが出来る。
(1):自分フィールドに存在する「SS」モンスターが攻撃対象に選択された時、発動できる。
その攻撃モンスターの攻撃を無効にし、
そのモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える。
その後バトルフェイズを終了させる。

CC開眼のフューチャー・アイ(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星3/闇属性/悪魔族/攻1400/守1000
【Pスケール:青1/赤1】
(1):相手がカードを発動した時に発動できる。その発動を無効にし破壊して
Pゾーンに置かれたこのカードを自分のフィールドに特殊召喚する。
【モンスター効果】
このカードはルール上「CC隻眼のパスト・アイ」としても扱う。
(1):このカードを融合召喚・S召喚・X召喚の素材とする場合、
他の素材は自分フィールド以外のモンスターでなければならない。
(2):このカードが融合召喚・S召喚の素材として
墓地またはエクストラデッキに送られる場合、
代わりにPゾーンにこのカードを置くことが出来る。
(3):このカードを素材としたXモンスターが効果を発動するために
X素材であるこのカードを墓地へ送る場合、代わりにPゾーンにこのカードを置くことが出来る。

SSS化学狂獣ラヴォアジエ(オリジナルカード)
融合・効果モンスター
星5/光属性/機械族/攻2100/守1300
「SS」モンスター+Pモンスター
(1):このカードを対象に効果が発動された時、手札の「科学実験」罠カードを墓地へ送ることで発動できる。
その発動を無効にする。
この効果は相手ターンにも発動できる。

サイコロの科学実験(オリジナルカード)
通常罠
自分フィールドの「SS」カードが墓地へ送られたターン
このカードは手札から発動することが出来る。
(1):自分フィールドに存在する「SS」モンスターを1体選択して発動できる。
サイコロを振って出た目の数×100ポイント分、このターンの終了時まで対象のモンスターの攻撃力・守備力を上げる。

ペルソナ・シャッター-SLR(オリジナルカード)
永続罠
(1):相手モンスターによる攻撃によって「CC隻眼のパスト・アイ」が
破壊された場合にその相手モンスター1体を対象として発動できる。
このカードは発動後、効果モンスターとなり、モンスターゾーンに特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは対象のモンスターと同名カードとして扱い、
同じ種族・属性・レベル・攻撃力・守備力になる。

ペルソナ・シャッター-X(オリジナルカード)
永続罠
このカードは発動後、自分のPゾーンに置かれる。
(1):このカードがPゾーンに存在する場合、Pスケールが1扱いのPカードとして扱われ、以下のP効果を得る。
●もう片方のPゾーンに「CC」または「ペルソナ・シャッター」カードが存在しない場合、自分はP召喚出来ない。
●X召喚に成功した自分のターンに発動できる。Pゾーンに置かれたこのカードを自分フィールドに特殊召喚する。このカードは通常モンスター(機械族・地・星?・攻1200/守0)となり、モンスターゾーンに特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。このカードのレベルは自分フィールドのモンスターのレベルとランクを合計した数値となる。

ペルソナ・シャッター-S(オリジナルカード)
このカードは発動後、自分のPゾーンに置かれる。
(1):このカードがPゾーンに存在する場合、Pスケールが12扱いのPカードとして扱われ、以下のP効果を得る。
●もう片方のPゾーンに「CC」または「ペルソナ・シャッター」カードが存在しない場合、自分はP召喚出来ない。
●S召喚に成功した自分のターンに発動できる。Pゾーンに置かれたこのカードを自分フィールドに特殊召喚する。このカードは通常モンスター(機械族・地・星2・攻1200/守0)となり、モンスターゾーンに特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。このカードはフィールドに存在するSモンスターと同じ名前となる。

CCC武融化身シャインソード(オリジナルカード)
融合・効果モンスター
レベル5/光属性/悪魔族/攻2400/守 0
「CC隻眼のパスト・アイ」+レベル5またはレベル6の光属性モンスター
(1):1ターンに1度相手フィールドに存在するモンスターを選択し発動できる。
選択したモンスターを破壊し、そのモンスターが光属性モンスターならばその攻撃力をこのカードの攻撃力に加える。

融合の科学実験(オリジナルカード)
永続罠
(1)の効果は1ターンに1度発動できる。
(1):このカードは自分のターンにしか発動できない。
自分の手札・フィールドから、
「SSSトリプルエス」融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、
その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
(2):「科学実験」罠を発動しなかった相手ターンのエンドフェイズ時に発動する。
このカードを破壊する。

蘇生の科学実験(オリジナルカード)
通常罠
自分フィールドの「SS」カードが墓地へ送られたターン
このカードは手札から発動することが出来る。
(1):墓地に存在するレベル4以下の「SS」モンスターを2体選択し発動する。
選択したモンスターを特殊召喚する。

銀塩の騎士(オリジナルカード)
チューナー・効果モンスター
星2/光属性/機械族/攻1600/守1000
(1):1ターンに1度、フィールドに存在するモンスターを選択し発動できる。
そのモンスターの属性とフィールドに存在する全てのモンスターの属性を同じにする。

フォトグラフ・マジシャン(オリジナルカード)
ペンデュラム・通常モンスター
星4/闇属性/魔法使い族/攻 500/守 700
【Pスケール:青3/赤3】
フォトグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。
(1):自分のメインフェイズ、バトルフェイズに発動できる。
自分フィールドに存在する融合、S、X、Pモンスターの種類の数だけ
相手フィールドのカードを選択して破壊する。
【モンスター情報】
謎の力を使う魔法使い。その目に捉えた標的を逃がしたことは今まで一度もない伝説を持つ。

捕食植物ハエトリザード(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星2/闇属性/植物族/攻 500/守 700
【Pスケール:青1/赤1】
(1):1ターンに1度、自分の墓地の
「捕食植物」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは攻撃できず、
効果は無効化され、エンドフェイズに破壊される。
【モンスター効果】
(1):このモンスターが召喚・特殊召喚に成功した場合に
相手フィールドに存在するモンスター1体を選択して発動できる。
そのモンスターに捕食カウンターを1つ置く。
捕食カウンターの置かれたレベル2以上のモンスターのレベルは1になる。

捕食植物バタウォート・カメレオン(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星5/闇属性/植物族/攻2300/守1700
【Pスケール:青4/赤4】
(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに
発動できる。自分のフィールドから、
「捕食植物」融合モンスターカードによって
決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、
その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
【モンスター効果】
(1):1ターンに1度、自分のメインフェイズに
このモンスターをリリースし発動できる。
自分フィールドに「捕食植物トークン」(植物族・闇・星1・攻/守0)1体を特殊召喚する。
このトークンを融合素材に融合召喚する場合、「融合」を必要としない。


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第40話「ズァーク復活」

-ズァークの回想 アーク次元 地下デュエル場-

ズァークは零王に非合法デュエルの取り締まりを拒否され、自らが止めるしかないと考えていた。階段を降り切るとそこには巨大な檻の中で決闘者たちがデュエルしており、周りには何らかの違法行為を行っているのだろうと見てわかる容姿の男たちが歓声を上げていた。普通の人ならばその男たちの声しか聞こえないが、ズァークのように精零声を聴くことが出来るアークならばその場にあるデュエルモンスターズの精霊たちの悲痛ような声が響き渡っているのがわかった。

 

??「ズァークじゃないか、お前もデュエルしに来たのか?」

 

ズァークが振り返るとそこにはヴィエイがニヤニヤしながら立っていた。

 

ズァーク「ヴィエイ…?なぜこんなところにいるんだ?」

ヴィエイ「なぜって僕がこのデュエル場のオーナーだからな。」

ズァーク「なんだと!?ならばこの非合法デュエルをすぐに止めてくれ!精霊たちの泣き声が君にも聞こえるだろ!」

ヴィエイ「そんなことはどうでもいい。それより精霊神とリンク出来る決闘者を探す方が先決だ。その決闘者を探すためのデュエル場だしなあ。」

ズァーク「貴様!」

 

ヴィエイの胸倉をつかむズァーク。すぐにボディーガードたちがズァークを取り押さえる。

 

ヴィエイ「そんなに解放したいなら僕とデュエルで勝負だ。お前が勝ったらこのデュエル場は即刻売り払ってやるよ。」

ズァーク「その言葉に二言はないな!」

ヴィエイ「ああ、だが当然アンティルールで行ってもらう。」

 

そう言いながらヴィエイはデュエルディスクを構える。ボディーガードから解放されたズァークもデュエルディスクを構え、準備は整った。

 

ズァーク・ヴィエイ「「デュエル!」」

 

-融合次元 アカデミア 謁見の間-

零児の近くに沢渡が行き、肩を貸す。

 

沢渡「どうやら正気に戻ったみたいだな。」

零児「あぁ…だが零羅が…それに遊矢もおかしくなってしまった。」

沢渡「あれが赤馬日美香が言っていたズァークなのか?」

零児「遊矢とその中にいるユート、ユーゴはユーリに憎しみを抱いている。その怒りに囚われてズァークに乗っ取られかけているのだろう。」

沢渡「ユーリもズァークに乗っ取られているってことか?」

 

壁際までたどり着いた二人は傷ついた体を少しでも癒すため座り込む。

 

零児「いや…あの感じ…ズァークとは異質なものを感じる。ズァークよりより深い闇を感じる…。」

沢渡「どういうことだよ。ユーリの中にズァークがいるって話だったろ!。」

零児「もちろんユーリの中のズァークは感じる。しかしそれを抑えつけるように別の意思がユーリを乗っ取っているように感じるのだ。」

沢渡「俺には全く分かんねえな。」

 

-1ターン目-

ズァーク遊矢「我のターン!我はスケール1の白翼の魔術師とスケール8の黒牙でペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

白翼の魔術師

ペンデュラム・チューナー・効果モンスター

星4/風属性/魔法使い族/攻1600/守1400

【Pスケール:青1/赤1】

(1):1ターンに1度、自分フィールドの

魔法使い族・闇属性モンスター1体を対象として発動した効果を無効にできる。

その後、このカードを破壊する。

【モンスター効果】

このカードはルール上「シンクロ・ドラゴン」カードとしても扱う。

P召喚したこのカードはS召喚に使用された場合に除外される。

 

黒牙の魔術師

ペンデュラム・効果モンスター

星4/闇属性/魔法使い族/攻1700/守 800

【Pスケール:青8/赤8】

(1):1ターンに1度、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力をターン終了時まで半分にする。

その後、このカードを破壊する。

【モンスター効果】

このカードはルール上「エクシーズ・ドラゴン」カードとしても扱う。

(1):このカードが戦闘・効果で破壊された場合、

自分の墓地の魔法使い族・闇属性モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

 

 

ズァークに乗っ取られた遊矢のペンデュラムゾーンにクリアウィング・シンクロ・ドラゴンとダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを模した魔術師が出現する。

 

ズァーク遊矢「これでレベル2から7のモンスターが同時に召喚可能!揺れろ、魂のペンデュラム!天空に描け光のアーク!ペンデュラム召喚!現れろ、我の僕のモンスターたち!手札から竜脈の魔術師!」

 

 

竜脈の魔術師

ペンデュラム・通常モンスター

星4/地属性/魔法使い族/攻1800/守 900

【Pスケール:青1/赤1】

(1):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに「魔術師」カードが存在する場合、

手札のPモンスター1体を捨て、

フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを破壊する。

【モンスター情報】

元気だけが取り得の駆け出しの少年魔術師。

実は無意識のうちに大地に眠る竜の魂を知覚する能力を有しており、

まだ半人前ながらその資質の高さには師匠の「竜穴の魔術師」も一目置いている。

 

 

ズァーク遊矢「そして相生の魔術師!」

 

 

相生の魔術師

ペンデュラム・効果モンスター

星4/光属性/魔法使い族/攻 500/守1500

【Pスケール:青8/赤8】

(1):1ターンに1度、自分フィールドの、

Xモンスター1体とレベル5以上のモンスター1体を対象として発動できる。

そのXモンスターのランクはターン終了時まで、

そのレベル5以上のモンスターのレベルの数値と同じになる。

(2):自分フィールドのカードが

相手フィールドより多い場合、このカードのPスケールは4になる。

【モンスター効果】

(1):このカードの戦闘で発生する相手への戦闘ダメージは0になる。

(2):1ターンに1度、このカード以外の自分フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。

このカードの攻撃力はターン終了時までそのモンスターと同じになる。

 

 

ズァーク遊矢の場に二人の若き魔術師がペンデュラム召喚された。そしてその2体のモンスターは光り輝きリリースされる。

 

ズァーク遊矢「そして2体のモンスターをリリースしアドバンス召喚!現れろ、レベル8!すべてを無に帰す闇の竜 ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン!!」

 

 

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)

効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000

(1):このカードがアドバンス召喚に成功した時、発動できる。

このモンスターを召喚するためにリリースしたモンスターの

攻撃力の合計以上の攻撃力を持つフィールド上に存在する

特殊召喚されたモンスターの攻撃力を0にし、その効果を無効にする。

(2):このカードは戦闘・効果で破壊されない。

(3):このカードが墓地に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。

このカードを手札に加える。

 

 

機械仕掛けの翼をはためかせ、かつての遊矢のエースモンスターであったオッドアイズ・アドバンス・ドラゴンの力を開放した姿 ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンがアドバンス召喚された。

 

ヴィエイユーリ「まさか君がペンデュラムを使うとはね。」

ズァーク遊矢「我は勝利のために手段は選ばず!それに榊遊矢と一体化し始めた我はもはやペンデュラム使いに等しい!」

ヴィエイユーリ「プライド高い君とは思えない戦術だな。まだ榊遊矢の意思が残ってると見える。」

ズァーク遊矢「ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンはいかなる手段でも破壊されない。ターンエンド!」

 

-2ターン目-

ヴィエイユーリ「僕のターン!ドロー!僕はスケール5のテレグラフ・マジシャンとスケール7のリトグラフ・マジシャンでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

テレグラフ・マジシャン(オリジナルカード)

ペンデュラム・通常モンスター

星6/炎属性/魔法使い族/攻 500/守 700

【Pスケール:青5/赤5】

テレグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。

(1):自分のメインフェイズ、バトルフェイズに発動できる。

自分フィールド上のXモンスター1体を選択し、

そのモンスターと同じ種族のランクが1つ高い

Xモンスター1体を、選択した自分のモンスターの上に重ねて

X召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

【モンスター情報】

謎の力を使う魔法使い。意識をせずに人の脳へ直接語り掛ける力を悪用しようとする者は少なくない。

 

リトグラフ・マジシャン(オリジナルカード)

ペンデュラム・通常モンスター

星8/地属性/魔法使い族/攻 500/守 700

【Pスケール:青7/赤7】

リトグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。

(1):自分のメインフェイズ、バトルフェイズに発動できる。

フィールドから、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

【モンスター情報】

謎の力を使う魔法使い。ただ触れるだけで触った物の情報を理解しコピーする能力を持つ。

 

 

闇に囚われたユーリが秤の魔術師たちをペンデュラムスケールに置くと、そこから漂う嫌な感じに零児も気が付いた。

 

零児「そうか、秤の魔術師たち。あのカードに闇の人格が入り込んでいたのだ。その闇の人格がユーリとズァークすら乗っ取っている!」

沢渡「ズァークまで乗っ取られてるってのか!」

 

零児の探知した闇の人格こそアーク次元でズァークと戦ったヴィエイである。

 

ヴィエイユーリ「これでレベル6のモンスターが同時に召喚可能!ペンデュラム召喚!現れろ、僕のモンスター!手札より捕食植物ミールコンドリア!」

 

 

捕食植物ミールコンドリア(オリジナルカード)

効果モンスター

星6/闇属性/植物族/攻1300/守2400

捕食植物ミールコンドリアの(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。

(1):特殊召喚されたこのモンスターをリリースすることで発動できる。

このモンスターのレベルの数値の合計になるようにデッキから

レベルの異なる「捕食植物」モンスターを可能な限り特殊召喚する。

 

 

虫の幼虫を模した捕食植物がペンデュラム召喚され、そのモンスターをリリースすることで効果が発動する。

 

ヴィエイユーリ「ミールコンドリアをリリースし、デッキから捕食植物スピノ・ディオネア!サンデウ・キンジー!」

 

 

捕食植物スピノ・ディオネア

効果モンスター

星4/闇属性/植物族/攻1800/守 0

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターに捕食カウンターを1つ置く。

捕食カウンターが置かれたレベル2以上のモンスターのレベルは1になる。

(2):このカードがこのカードのレベル以下のレベルを持つモンスターと戦闘を行ったダメージ計算後に発動できる。

デッキから「捕食植物スピノ・ディオネア」以外の「捕食植物」モンスター1体を特殊召喚する。

 

捕食植物サンデウ・キンジー

効果モンスター

星2/闇属性/植物族/攻 600/守 200

「捕食植物サンデウ・キンジー」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

自分が融合素材とする捕食カウンターが置かれたモンスターの属性は闇属性として扱う。

(2):自分メインフェイズに発動できる。

闇属性の融合モンスターカードによって決められた、

フィールドのこのカードを含む融合素材モンスターを

自分の手札・フィールド及び相手フィールドの捕食カウンターが置かれたモンスターの中から選んで墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

スピノ・サウルスのようなモンスター 捕食植物スピノ・ディオネアの出現によって効果が発動する。

 

ヴィエイユーリ「スピノ・ディオネアの効果!特殊召喚に成功した時、ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンに捕食カウンターを乗せる!」

 

捕食植物スピノ・ディオネアから放出された捕食カウンターがジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンに食らいつく。

 

ヴィエイユーリ「そしてサンデウ・キンジーの効果!捕食カウンターの乗ったモンスターとこのモンスターで融合召喚を行える!魅惑の香りで虫を誘う二輪の美しき花よ!今ひとつとなりて、その花弁の奥の地獄から、新たな脅威を生み出せ!融合召喚!現れろ!飢えた牙持つ毒龍。レベル8!スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン!!」

 

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン

融合・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000

トークン以外のフィールドの闇属性モンスター×2

(1):このカードが融合召喚に成功した場合に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を選び、

その攻撃力分だけこのカードの攻撃力をターン終了時までアップする。

(2):1ターンに1度、相手フィールドの

レベル5以上のモンスター1体を対象として発動できる。

ターン終了時まで、このカードはそのモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。

(3):融合召喚したこのカードが破壊された場合に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊する。

 

 

捕食植物サンデウ・キンジーとジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンを素材にスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンが雄たけびをあげながら融合召喚された。ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンの消滅によってズァーク遊矢は苦しみの声をあげる。それを見た零児は立ち上がり、正気に戻ろうとする遊矢の意思に向けて声をかけた。

 

零児「遊矢!自分を失うな!君は榊遊矢だ!エンタメデュエリストを志す1人の決闘者のはずだ!」

遊矢「零…児…!ぐあ…俺は…!」

零児「よし、君が正気を保ったままならばこのデュエルで勝ってもズァークになることはないはずだ!意識を保て!」

遊矢「あぁ…!」

ヴィエイユーリ「無駄無駄!わからないの?スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの攻撃力は2800、スピノ・ディオネアの攻撃力は1800!このターンで終わりで君ごとズァークを破壊させてもらうよ!今度はあの時とは違う結末になりそうだな!クハハハハ!」

 

ヴィエイユーリから流れ出る紫のオーラはより強くなる。そのオーラを感じた遊矢、零児、沢渡はヴィエイの記憶を見させられた。

 

-ヴィエイの回想 地下デュエル場-

ヴィエイLP4000→0

 

ヴィエイ「ぐあああああ!!!」

 

ズァークのモンスターたちの攻撃によってヴィエイのライフは尽きた。

 

ヴィエイ「僕の負けか。ほら、カードを受け取れ。」

ズァーク「いらない。それよりこのデュエル場を閉鎖しろ。」

ヴィエイ「勿論するさ。でもこれを受け取ってもらわないと。それがここのルールだ。」

 

ヴィエイが差し出したカードをズァークはしぶしぶ受け取った。とその時、突然ズァークの頭の中に何かが流れ込んでくる。

 

ズァーク(なんだ!?これは!闇の力を感じる!!)

 

ズァークが受け取ったカードはポリグラフ・マジシャン。そこから闇のエネルギーがズァークの肉体を支配していったのだ。

 

ヴィエイ「ククク、秤の魔術師は僕が精霊神の遺跡から手に入れてきた僕の分身に等しいカード!悔しいがお前ほどのアークの力を秘めた決闘者は見たことがない!僕の闇の力に染まるがいい!」

 

ズァークの心は徐々に闇に染まっていく。精霊たちの憎しみ、恨み、悲しみ、痛み。それらが全身に染みわたるとズァークは人間たちへの復讐で頭がいっぱいになっていた。ヴィエイの指示などまるで受け付けぬその精神は暴走し、やがて覇王龍ズァークへと誘われたのだった。

 

-謁見の間-

遊矢「ズァークは…ヴィエイという男によって闇に落とされたのか!?」

ヴィエイユーリ「そう!僕の力で闇に奴は堕ちた!だがとんでもないアークの力でね。僕には抑えきれず暴走したのさ。4つの世界に分裂してポリグラフ・マジシャンのカードがユーリに渡ったことで何とかユーリだけは洗脳することは出来た。ククク!」

遊矢「くそ…!ズァークが既に闇に染まりきってしまったことで俺やユート、ユーゴもズァークの闇に支配されかけてたってことか。」

ヴィエイユーリ「まぁそれが分かったところで意味はないよ。バトル!スピノ・ディオネアでズァークにダイレクトアタック!」

 

捕食植物スピノ・ディオネアが俊足で遊矢に近づき、攻撃をする。

 

遊矢LP4000→2200

 

遊矢「ぐあ!!」

ヴィエイユーリ「終わりだ!スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンでダイレクトアタックゥゥ!!」

 

遊矢は立ち上がるとスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの攻撃前の翼の輝きに気が付き、すぐさまアクションカードを手に取った。

 

遊矢「アクション魔法 ドロー・スルー!1枚ドローしたカードがモンスターカードだった場合、攻撃を無効にできる!カードドロー!」

 

遊矢が引いたカードはEMテンテング、モンスターカードである。

 

 

EMテンテング(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星3/闇属性/魔法使い族/攻 200/守 100

【Pスケール:青10/赤10】

(1):自分のメインフェイズ時にPゾーンに置かれた

このカードを除外して発動できる。

もう片方のPゾーンに置かれたカードを自分のモンスターゾーンに特殊召喚する。

この効果で特殊召喚されたモンスターのレベルは1下がる。

(2):もう片方の自分のPゾーンに「魔術師」カード

または「EM」カードが存在しない場合、

このカードのPスケールは4になる。

【モンスター効果】

EMテンテングのモンスター効果の(1)は相手のターンにも発動出来る。

(1):このモンスターをリリースし

フィールドに存在するモンスター1体を選択して発動できる。

選択したモンスターのレベルを1つ上げるまたは下げる。

 

 

遊矢「攻撃は無効だ!」

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの放った光線は遊矢の横をかすめていく。

 

ヴィエイユーリ「ちぃ…!カードを2枚セットしターンエンド!」

 

-3ターン目-

零児と沢渡は痛みを抑えながら二人のデュエルを見ていた。遊矢は息が上がっているものの冷静さを取り戻してきた。これならばユーリに勝ってもズァークは復活しないだろう。

 

遊矢「俺のターン、ドロー!俺は黒牙の魔術師のペンデュラム効果を発動!スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの攻撃力を半分である1400に下げ、このカードを破壊する!」

 

遊矢のペンデュラムゾーンにいる黒牙の魔術師は手にしている杖を掲げ、雷をスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンに当てると破壊された。

 

遊矢「墓地のジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンの効果!このカードを手札に加える!そして俺はセッティング済みの白翼の魔術師とスケール10のEMテンテングでペンデュラムスケールをセッティング!これでレベル2から9のモンスターが同時に召喚可能!揺れろ魂のペンデュラム、天空に描け光のアーク!ペンデュラム召喚!現れろ、俺のモンスターたち!エクストラデッキより竜脈の魔術師!相生の魔術師!黒牙の魔術師!そして手札からすべてを無に帰す闇の竜 ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン!」

 

3人の魔術師と1体のドラゴンが一斉にペンデュラム召喚された。その圧巻な光景に素の場にいるものは全員息をのんだ。

 

遊矢「ぐあ!!」

 

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンとスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンが揃ったことで遊矢の体に異変が起き始める。しかし遊矢の中で眠っていたユート、ユーゴが目を覚ましそれをカバーする。

 

ユート(やっと闇から抜け出せた。ユーリも操られていたとは。)

ユーゴ(ムカつくが奴も被害者だったってことかよ。ならその根源を倒すことに専念しようぜ。)

遊矢(ありがとう、2人とも。3人が正気を保っていれば大丈夫だ!)

ユート(あぁ、お前はジェオメトリックを抑えているんだ。私が出る!)

 

そういうと遊矢からユートへと変わり、それを見た零児と沢渡も安心をする。

 

沢渡「おぉ!ユート!無事だったんだな!」

零児「よし、これならズァークになることはない!」

 

ユート「俺はレベル4の黒牙の魔術師と相生の魔術師でオーバーレイ!漆黒の闇より愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今、降臨せよ!エクシーズ召喚!現れろ!ランク4!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!」

 

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

レベル4モンスター×2

(1):このカードのX素材を2つ取り除き、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力を半分にし、

その数値分このカードの攻撃力をアップする。

 

 

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンに続いてユートのエースモンスター ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンがエクシーズ召喚された。3体のドラゴンが揃ったことでユートだけでなくユーリも苦しみ始めた。

 

ヴィエイユーリ「何!?僕で…目覚めつつあるのか!?」

ユート「く…ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの効果発動!トリーズン・ディスチャージ!」

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの攻撃力は1400。半分の700の攻撃力をダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンが得れば攻撃力は3200となり、ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンとのダイレクトアタックで決着がつく。しかしそう簡単にはいかない。

 

ヴィエイユーリ「罠発動!エクストラ・ディスアドバンテージ!」

 

 

エクストラ・ディスアドバンテージ(オリジナルカード)

永続罠

(1):フィールドに存在する特殊召喚されたモンスターを対象にした効果が発動した時に発動できる。

このカードは発動後、フィールドに存在するモンスター1体を選択し装備される。

装備されたモンスターは以下の効果を得る。

●このモンスターが戦闘を行う場合に発動できる。

このバトルフェイズが終了するまでこのモンスターの攻撃力は

相手フィールドに存在する特殊召喚された全てのモンスターの

攻撃力を合計した数値となる。

 

 

ヴィエイユーリ「スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンにエクストラ・ディスアドバンテージを装備!ククク、どうするかな?」

 

ユートが悔しがった表情を見せているとユーゴが心の中で語り掛ける。

 

ユーゴ(どうやらオレの出番みたいだな。ユート、お前はダーク・リベリオンを抑えてろよ!)

 

ユートからユーゴに代わるとペンデュラムゾーンに置かれたEMテンテングの効果を発動させた。

 

ユーゴ「オレはEMテンテングのペンデュラム効果を発動!Emテンテングを除外しペンデュラムゾーンに置かれた白翼の魔術師を特殊召喚する!こい、白翼の魔術師!」

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴンのような美しさを身に纏った白翼の魔術師がユーゴのフィールドに降り立った。

 

ユーゴ「この効果で特殊召喚されたモンスターはレベルが1つ下がる!」

ヴィエイユーリ「チューナーモンスター…!」

ユーゴ「レベル4の竜脈の魔術師にレベル3の白翼の魔術師をチューニング!その美しくも雄々しき翼翻し、光の速さで敵を討て!シンクロ召喚!現れろ、レベル7!クリアウィング・シンクロ・ドラゴン!!」

 

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴン

シンクロ・効果モンスター

星7/風属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

(1):1ターンに1度、このカード以外のフィールドの

レベル5以上のモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

(2):1ターンに1度、フィールドのレベル5以上の

モンスター1体のみを対象とするモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

(3):このカードの効果でモンスターを破壊した場合、

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

このカードの効果で破壊したモンスターの元々の攻撃力分アップする。

 

 

3体の竜は待っていたといわんばかりに雄たけびをあげる。ユーゴのクリアウィング・シンクロ・ドラゴンがフィールドに降り立った時、零児は精霊たちの苦しむ声が聞こえたような気がした。

 

零児「これは…!」

沢渡「どうした?」

零児「いや…。」

 

零児(何か嫌な予感がする…。)

 

ユーゴ「ぐ…長くはもたねえな…。いくぞ、バトルだ!ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンでスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンを攻撃!」

ヴィエイユーリ「フン!エクストラ・ディスアドバンテージを装備したスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの効果発動!ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン、クリアウィング・シンクロ・ドラゴンの攻撃力を合計した数値となる!」

ユーゴ「甘めえんだよ!クリアウィング・シンクロ・ドラゴンの効果発動!レベル5以上のモンスター効果の発動を無効にして破壊する!ダイクロイックミラー!」

ヴィエイ「何!?ま…まずい!」

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの効果が無効となり破壊されれば遊矢の場のドラゴンたちが破壊される効果が発動するもジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンは効果によって破壊されないため残ってしまう。ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンほどのカードを残しておけば次のターンでユーリがなせることはない。

 

ヴィエイユーリ「ならば速攻魔法発動!超融合!クハハ!これで…」

 

超融合の発動に応じ4体のドラゴンは共鳴する。その声に答えるようにユーゴとユーリの中からも”闇”があふれ出る。ユーゴからユート、遊矢…3人は変わりながら意識が遠のいていくのを感じた。

 

??(ククク、4竜のいる場で超融合とは我も運が良いものだ。さぁジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン、クリアウィング・シンクロ・ドラゴン、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン!我と力を重ねよ!)

 

闇の中に遊矢とユーリは飲まれる。ユーリのデッキから5枚の秤の魔術師のカードが飛び出し、それに飲まれまいとする。

 

ヴィエイ(くそ!ズァークの精神は完全に抑えられているはずだった!まさか4竜の力がこれほどとは…!)

 

ヴィエイの魂が入った5枚のカードは空へと飛んでいき、逃げていった。

 

闇の中で遊矢、ユート、ユーゴ、ユーリは1つになっていく。意識が薄れていく中でどこかで聞きなれた男の声…しかし恐ろしい声色に変わったその声が聞こえる。

 

ズァーク(破壊と創生、原初と終焉、総てを束ねし至高の龍…!結合召喚!!覇王龍ズァーク!!!!)

 

世界は闇に包まれた。まるで世界の終わりを示すかのように。




ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)
効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000
(1):このカードがアドバンス召喚に成功した時、発動できる。
このモンスターを召喚するためにリリースしたモンスターの
攻撃力の合計以上の攻撃力を持つ特殊召喚されたモンスター
の攻撃力を0にし、その効果を無効にする。
(2):このカードは戦闘・効果で破壊されない。
(3):このカードが墓地に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。
このカードを手札に加える。

テレグラフ・マジシャン(オリジナルカード)
ペンデュラム・通常モンスター
星6/炎属性/魔法使い族/攻 500/守 700
【Pスケール:青5/赤5】
テレグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。
(1):自分のメインフェイズ、バトルフェイズに発動できる。
自分フィールド上のXモンスター1体を選択し、
そのモンスターと同じ種族のランクが1つ高い
Xモンスター1体を、選択した自分のモンスターの上に重ねて
X召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。
【モンスター情報】
謎の力を使う魔法使い。意識をせずに人の脳へ直接語り掛ける力を悪用しようとする者は少なくない。

リトグラフ・マジシャン(オリジナルカード)
ペンデュラム・通常モンスター
星8/地属性/魔法使い族/攻 500/守 700
【Pスケール:青7/赤7】
リトグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。
(1):自分のメインフェイズ、バトルフェイズに発動できる。
フィールドから、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、
その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
【モンスター情報】
謎の力を使う魔法使い。ただ触れるだけで触った物の情報を理解しコピーする能力を持つ。

捕食植物ミールコンドリア(オリジナルカード)
効果モンスター
星6/闇属性/植物族/攻1300/守2400
捕食植物ミールコンドリアの(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。
(1):特殊召喚されたこのモンスターをリリースすることで発動できる。
このモンスターのレベルの数値の合計になるようにデッキから
レベルの異なる「捕食植物」モンスターを可能な限り特殊召喚する。

EMテンテング(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星3/闇属性/魔法使い族/攻 200/守 100
【Pスケール:青10/赤10】
(1):自分のメインフェイズ時にPゾーンに置かれた
このカードを除外して発動できる。
もう片方のPゾーンに置かれたカードを自分のモンスターゾーンに特殊召喚する。
この効果で特殊召喚されたモンスターのレベルは1下がる。
(2):もう片方の自分のPゾーンに「魔術師」カード
または「EM」カードが存在しない場合、
このカードのPスケールは4になる。
【モンスター効果】
EMテンテングのモンスター効果の(1)は相手のターンにも発動出来る。
(1):このモンスターをリリースし
フィールドに存在するモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターのレベルを1つ上げるまたは下げる。

エクストラ・ディスアドバンテージ(オリジナルカード)
永続罠
(1):フィールドに存在する特殊召喚されたモンスターを対象にした効果が発動した時に発動できる。
このカードは発動後、フィールドに存在するモンスター1体を選択し装備される。
装備されたモンスターは以下の効果を得る。
●このモンスターが戦闘を行う場合に発動できる。
このバトルフェイズが終了するまでこのモンスターの攻撃力は
相手フィールドに存在する特殊召喚された全てのモンスターの
攻撃力を合計した数値となる。


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融合次元編解説フェイズ(第26~40話のネタバレあり)

いつもご愛読ありがとうございます。
第26話〜40話までの融合次元編の解説する回を設けました。
登場人物、各話のあらすじ、ストーリーの中にある謎などを解説、整理しますので読んでもらえたら嬉しいです。
またご希望の解説があれば感想にお願いします。書ける範囲で追記致します。
後書きも書きましたので見て頂けたら幸いです。


融合次元編から登場した主な人物(シンクロ次元編以前で既に登場している者もいます)

 

天上院明日香(てんじょういんあすか)

融合次元に住む反アカデミア組織のリーダー格の女性。元々はアカデミアの優秀な生徒であったが、次元戦争を経験したことでアカデミアに反旗を翻した。アカデミアを倒す作戦中にシンクロ次元から転送してきたユーゴたちと遭遇。以来仲間としてアカデミアを倒す機会を伺っていた。使用するデッキは融合次元では珍しいサイバー・エンジェルと名の付いた儀式デッキ。

 

ズァーク

世界が4つの次元に分かれる前の世界である アーク次元にいた決闘者。遊勝が作ったエンターサーカス団に所属しており、デュエルモンスターズの精霊と深い絆で結ばれていた心優しき青年だった。しかしヴィエイとのデュエルによって手に入れたポリグラフ・マジシャンの闇の力によって心が闇に染まり、4竜と結合。覇王龍ズァークとなって世界を滅ぼそうとした。レイによって世界ごと4つに分離したが、なぜ遊矢たち4人の中に入りこんだのかは不明。

 

赤馬(あかば)レイ

アーク次元に生きていたズァークと同じ精霊使い アークの女性。零王の息子で零児の姉に当たる。遊矢たち4人を精霊の力によって産んで育てていた。母であると同時に研究者でもあり、デュエルモンスターズの精霊の力をより引き出すことの出来るペンデュラム召喚の研究に勤しんでいた。ズァークとヴィエイに限らず多くの人から愛された女性であったが覇王龍ズァークの暴走を止めるため、精霊神とリンクした力を使って世界ごと覇王龍ズァークを分断。レイも4つに分かれ、4つの次元に柚子、瑠璃、リン、セレナとして転生した。

 

ヴィエイ

ズァークとレイと同じアークの決闘者。元々はデュエルモンスターズの精霊といった非科学的な現象を信じてはいなかったが、精霊神の絶大な力を知るとその魅力に取りつかれ、日夜そのことについて研究を重ねていた。精霊神の力を引き出すことが出来る決闘者を探すため、非合法のデュエル場を経営するなど目的のためには手段を選ばない。覇王龍ズァーク封印の際、レイが精霊神とリンクできる決闘者であることを知り、元々好いていたこともあってレイに執着する。4つの次元に分かれた後も自身の魂を秤の魔術師たちのカードに分けて入れ、リバイバル・ゼロ レイの復活を試みていた。

 

ミドリ

アーク次元において遊勝が作ったエンターサーカス団に所属していた女性。ズァークとも仲が良く、愛想のよい女性だった。覇王龍ズァークの事件の際には他のエンターサーカス団と共にヴィエイ・零王の作戦に協力。精霊神の力の衝撃を受けて命を落とした。

 

 

各話のあらすじ

 

第26話「三位一体」

遊矢とユーゴのデュエルが始まった。ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンとクリアウィング・シンクロ・ドラゴンがフィールドに出現したことでユーゴはズァークに乗っ取られる。遊矢はユートと代わる代わるデュエルを進めることでズァークに乗っ取られることなくデュエルを進め、覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンの召喚に成功し、勝利を収める。ユーゴは敗北により肉体が消滅し、遊矢・ユートと1つになる。

 

第27話「再会、そして別れ」

遊矢、ユート、そしてユーゴの間で精神空間にて誤解を解く。遊矢が目を覚ますとそこは反アカデミア組織のアジトであった。そこで待っていたのは明日香、権現坂、セレナ、クロウそして父 遊勝。親子の数年ぶりの再会に心を躍らす遊矢であったが、アカデミアが急遽襲撃を仕掛ける。そこには3人の憎き敵 ユーリもいた。遊勝と明日香は全員を逃がし、囮としてアカデミア軍とデュエルをする。遊矢たちを守ることを考えすぎ自分のデュエル エンタメデュエルが思うようにできなかった遊勝はユーリの前に敗れ去り、明日香もまたオベリスクフォースたちによって敗北を期した。

 

第28話「ランサーズの黒咲隼」

アカデミアがある島の西部に黒咲と素良はスタンダード次元から転送されていた。そこでエクシーズ次元支部総司令官 エド・フェニックスと遭遇し、黒咲はデュエルをする。パラサイト・フュージョナーによって洗脳されていることに気が付いた黒咲たちはレジスタンスとして怒りに囚われたデュエルをするのではなく、ランサーズとして人を救うためのデュエルをすることを誓う。

 

第29話「進化する隼VS運命の英雄」

エドの超融合によって窮地に立たされる黒咲。アクションカードで見事逆転のRUM(ランクアップマジック)を引き、RR(レイド・ラプターズ)-アルティメット・ファルコンによってエドを追い込む。エドはアカデミアとしてのプライドを捨てエクシーズ召喚で応戦するが、黒咲の攻撃によってパラサイト・フュージョナーは消滅。黒咲の勝利でエドを救うことに成功した。一方の遊矢たちはオベリスクフォースたちに扮してアカデミアへ行くための船へ乗り込んだ。その船の中で沢渡と合流するが、沢渡の口から零児がアカデミアへ寝返ったことを聞く。

 

第30話「次元統合の始まり」

船に乗っていたユーリによって遊矢たちは窮地に立たされる。セレナが自らをアカデミアへ連れていく代わりに遊矢たちに手を出さぬよう言うも意味なく遊矢たちは襲撃される。クロウが囮になることによって遊矢たちは逃げることに成功し、アカデミアの島へと漂着した。そこで黒咲、素良、エドと合流。戦況を整えようとする中、零王はかつて世界が4つに分裂する前の世界 アーク次元について中継を使って語り始めた。覇王龍ズァークによって世界は滅ぼされかけるも零王の娘 レイによって覇王龍ズァークは封印された。その封印された者たちが遊矢、ユート、ユーゴ、ユーリの4人であったのだ。アカデミア軍たちは遊矢たちを亡き者にしようとする。エドの機転によってランサーズらはアカデミア内部への侵入に成功する。その頃零王の元にユーリが訪れ、セレナを渡した。柚子、瑠璃、リン、セレナが揃ったことで零王は次元統合を始めるも秤の魔術師の力を持つ零王の寝首を掻くユーリ。消えゆく意識の中、零王はアーク次元にてズァークと初めて会った時のことを思い出していた。

 

第31話「ズァークの封印」

デュエルモンスターズの精霊と会話できる心優しき青年 ズァーク。零王の研究所でズァーク、レイは初めて出会う。意気投合する2人をよく思わないヴィエイを横目に2人の仲はより睦まじいものへ変わっていく。レイの4人の子供 遊矢、遊人、遊吾、遊里に自分の分身ともいうべき4枚のカードを渡すほどレイと親しくなったズァークだが、とある事件に関わったことで彼の性格は一変。やがてズァークは4枚のカードと結合し覇王龍ズァークとして世界を滅ぼしかける。デュエルモンスターズ最強の精霊 精霊神とリンクした力でレイは覇王龍ズァークを封印しようとする。レイを失いたくないヴィエイ、零王はズァークが所属していたエンターサーカス団の団員であった遊勝、デニス、零羅、ミドリたちに協力を仰ぎ、精霊神の力を使い肉体を失ったレイを4つのそれぞれの世界で柚子、瑠璃、リン、セレナとして転生させることにした。覇王龍ズァーク封印の後、零王はスタンダード次元にて転生してからヴィエイに手渡されていたモノグラフ・マジシャンに導かれるようにしてリバイバル・ゼロ レイの復活を志していたのだった。ユーリの手によって零王が消されると次元統合の影響によってエクシーズ次元からデニスが現れる。かつての友であったユーリを救うべくデニスはユーリにデュエルを仕掛けた。

 

第32話「友のために」

ペンデュラム、エクシーズ、融合を使ってユーリに攻撃を仕掛けるデニス。ユーリがアクションカードを使用したことでアクションフィールドに存在する影たちに攻撃をされてしまう。それを助けるデニスであったがそんなデニスを冷たく突き飛ばすユーリ。スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの攻撃によってデニスは敗北し、持っていたリトグラフ・マジシャンのカードへと変化し消えていった。

 

第33話「甦った明日香」

素良を先頭にアカデミア内部を駆ける遊矢たち。そこにオベリスクフォースに敗れ去った明日香が現れた。それはアカデミアの科学者 ドクトルによって操り人形のリアルソリッドビジョンと化してしまった姿であった。かつて自分を救ってくれた明日香に恩義を感じていたユーゴは遊矢から体の主導権を奪い、明日香とのデュエルで彼女を救おうと焦る。クリアウィング・シンクロ・ドラゴンの召喚に成功するも思い通りのデュエルができないユーゴをユートは精神空間に引っ張り、代わりに遊矢がデュエルをすることになる。

 

第34話「輝かしき覇王白竜」

遊矢のエンタメデュエルのことで仲間割れをするユートとユーゴ。ユートは遊矢がどこでもエンタメデュエルをしようとしているわけでなく、どこでもエンタメデュエルができるような世界を作るためにデュエルをしているのだということをユーゴに教える。怒りにとらわれズァークになってしまってはリンを助ける意味もないと諭されるとユーゴは落ち着きを取り戻し、現実世界にて再び遊矢からユーゴへバトンタッチする。クリアウィング・シンクロ・ドラゴンをチューナー化し、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとシンクロ召喚を果たすと新たな力 覇王白竜(はおうはくりゅう)クリアウィング・ペンデュラム・ドラゴンが現れ、明日香を倒した。消えていく明日香はカードへと戻るも満足そうな顔を浮かべていた。

 

第35話「不動の戦士VS気高き竜巻」

素良と権現坂はカード化された人を操り人形とするドクトルを止めるため研究室を目指していた。その途中に明日香同様操り人形となったしまったクロウがその道をふさぐ。シンクロ召喚の師匠であるクロウに対し堅い守りで応戦する権現坂であったが、クロウのファントムシンクロの準備が整い窮地へ立たされる。素良は記憶に従ってドクトルの研究室に到着しその扉を開けるのだが…。

 

第36話「沢渡の後悔」

ドクトルの研究室は別の場所に移動していた。ドクトルを止めることが出来ず、結局クロウの最強モンスター ブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーンのファントムシンクロを許してしまい、権現坂は敗北してカードへと変えられてしまった。一方の沢渡と黒咲はプロフェッサーがいるとされている謁見の間の近くまで来ていた。オベリスクフォースを振り切り1人で謁見の間へ到着する沢渡。そこにはアカデミアのニュープロフェッサーとなった零児が待っていた。零王が遺したSSデッキを使って沢渡を追い詰める零児、沢渡も目を覚まさせようと対抗する。

 

第37話「仲間を救うデュエル」

結局手も足も出ずにむなしく零児に敗北する沢渡。カード化されるかと思われた時、次元統合によってスタンダード次元とつながり、怪我をして休んでいた零羅が零児の前に立ちふさがる。正気に戻すため零羅はCCデッキを使って零児にデュエルを挑む。一方謁見の間の近くの廊下でオベリスクフォースを倒し切った黒咲の元に権現坂をカード化してしまったクロウが現れる。直接会ったことはなかったものの同じランサーズの仲間としてクロウを止めるため、黒咲は戦う。

 

第38話「託された思い」

クロウはエースモンスターであるブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネを進化させブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーンを召喚し、黒咲に対抗する。一方の黒咲もランクアップによってRR-アルティメット・ファルコンを呼び出した。その間に素良が新たなドクトルの研究室を見つけ、リアルソリッドビジョンの操り人形化を解除。黒咲に罪を背負わせることなくクロウは権現坂が封印されたカードとブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネを黒咲に渡し消えていった。

 

第39話「秤の魔術師たちの真実」

零児VS零羅。零児は超融合と手札から罠を発動する科学実験カードを使って零羅のモンスターを除去していく。零羅も修行によって獲得したペンデュラム召喚によって零児を追いこんでいく。LDSの仲間たちのカードも使って見事零児を倒すも、そこに零羅が持つ秤の魔術師 ファトグラフ・マジシャンを狙うユーリが現れ零羅を倒す。消える中でアーク次元において本当はエンターサーカス団の面々全員がヴィエイに騙されて死んでいたことがわかる。絶望の中消える零羅がいたところにはフォトグラフ・マジシャンのカードが遺され、それを得たユーリの中にはヴィエイの精神が完成されつつあった。そこに遊矢が現れるも怒りに囚われズァーク化していた。ズァークVSヴィエイが遊矢とユーリの肉体を介して始まった。

 

第40話「ズァーク復活」

ズァークやヴィエイの魂に触れた遊矢たちはアーク次元にてズァークの身に何が起こったのかを知る。ヴィエイに渡されたポリグラフ・マジシャンの闇の力によって負の感情に支配されたズァークはヴィエイの制御も振り払い暴走した結果世界を滅ぼしかけたのだ。ズァークに乗っ取られながらも正気を取り戻した零児によって意識を取り戻す遊矢。ヴィエイに完全に乗っ取られたユーリの攻撃をかわしつつフィールドには4竜が揃っていく。ユート、ユーゴも意識を取り戻し、ヴィエイに乗っ取られたユーリに正気で勝てばズァークが復活することはないと信じた中、ヴィエイの焦りによって発動した超融合によってズァークの意識が再び覚醒。力によって引き寄せられるかのように4体の竜と遊矢たち4人は結合し、世界を滅ぼす最強の龍 覇王龍ズァークは復活した。

 

 

用語確認

 

アーク次元

世界が4つに分裂する前にあった1つの世界のこと。この世界にはアークと呼ばれる精霊の声を聞くことが出来る者がいた(詳しくは後述)。リアルソリッドビジョンシステムを零王はこの次元で完成させており、それによって戦いで傷つく精霊が多くいたという。その負の感情を抱えたズァークは覇王龍ズァークとなって暴走し、レイによって世界ごと4つに分かれたことで現在の状況となった。

 

 

アーク

人間と精霊を繋げるペンデュラムの弧(ARC)と人間の中でも選ばれた者しか乗れないとされる箱舟(ARK)の意味を持つ。能力としては「精霊と会話が出来る」「デュエルで相手の肉体を破壊し精霊と同じ精神状態にする」「自らの魂を絆の強い、あるいは服従関係にある精霊と1つにする」などがあるがアークの能力の中でも強弱がある。特にズァークとレイはその能力が強く、レイに関しては精霊神(詳しくは後述)とリンク出来るほどの実力を持つ。アークであれば精霊神の力を使ったり、精霊神の力を受けても死に至ることはないが、肉体は消滅してしまうため人間としては死んでしまうのとほぼイコールの状態になってしまう。レイは精霊神の力を使ったことで肉体が消滅したが零王の作り上げたリアルソリッドビジョンシステムによって柚子たちとなって4つの世界に転生した。ズァークやヴィエイもまた精霊神の封印のエネルギーを受け肉体は消滅したが、ズァークは4竜(詳しくは後述)、ヴィエイは秤の魔術師(詳しくは後述)たちに魂を封印し転生することに成功した。

 

 

エンターサーカス団

アーク次元において遊勝が作ったサーカス団。人々を笑顔にすることをモットーにモンスターと共に活動している。団員はズァーク、零羅、デニス、ミドリ。団長の遊勝の友人で会った零王が経営するレオ・コーポレーションの支援を受けている。

 

 

精霊神

精霊の中でも最強と言われる精霊。モンスターというよりは神に近い存在。人間に興味はないが精霊の暴走などがあれば人間に力を貸しそれを止めるという。精霊神にリンク出来る者は限られており、アークでも精霊神とリンクした者は肉体を失う。アーク次元にあった遺跡を拠り所にしていると言われているが詳しくは謎に包まれている。

 

 

4竜

ズァークが自分の分身と称していたジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン、クリアウィング・シンクロ・ドラゴン、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンのこと。アーク次元ではレイの息子である遊矢たちに渡していたが、ズァークが闇に堕ちるとそれぞれの竜と結合し、覇王龍ズァークとなった。封印されて4つの次元に分裂してからは何故か4人の元に再びカードが戻り、ズァークの意思が4人に眠るようになった。

 

 

覇王龍ズァーク

アークの決闘者であるズァークと絆で結ばれた4竜が1つとなった姿。暴走するその姿は究極の龍とも言われ、人々を恐怖に陥れた。

 

 

秤の魔術師

ヴィエイに服従する6人の精霊たち。元は精霊神の遺跡を守る守護霊であったが、ヴィエイによって6人とも倒され、アークの能力によって従えられた。6枚のカードはヴィエイによって覇王龍ズァーク封印の際までにはズァーク、遊勝、零羅、デニス、零王、ミドリに渡っていた。

 

ポリグラフ・マジシャン…ヴィエイがズァークにアンティルールで渡した。闇の力をズァークに注ぎ込み、覇王龍ズァーク誕生のきっかけを作った。

テレグラフ・マジシャン…覇王龍ズァーク封印の際、遊勝がヴィエイに「これを持っていれば精霊神の肉体破壊から守ってもらえる」と嘘をつかれ手渡された。実際は遊勝は死に、その肉体のデータを取り込んだテレグラフ・マジシャンが肉体を再構築してスタンダード次元に転生した。

フォトグラフ・マジシャン…零羅が遊勝と同じ理由で所持。

リトグラフ・マジシャン…デニスが遊勝と同じ理由で所持。

モノグラフ・マジシャン…零王が遊勝と同じ理由で所持。

オートグラフ・マジシャン…ミドリが遊勝と同じ理由で所持。現在はどこにあるか不明。

 

ミドリの肉体のデータを取り込んだと思われるオートグラフ・マジシャンを除く5枚のカードはユーリの手に渡った。しかし遊矢との戦いでズァークが復活したため、5枚のカードはどこかに逃亡してしまった。

 

 

リバイバル・ゼロ

アーク次元にて覇王龍ズァークを封印したことで分裂した柚子たちを束ね、再びレイを復活するための作戦。ヴィエイに操られた秤の魔術師たちが現世にてそれぞれ人間としての意思を持ったまま実行しようとしていた。しかし思いのほか人間としての意思が強く、結局大きく動いていたのは零王だけであった。

 

 

遊矢の精神空間

遊矢の心の中にある真っ白な空間。無限に広がる世界であるようだが、円卓と4つの椅子が置かれている。体の主導権を握ったものがその空間から消え、主導権がないものたちはこの空間で待機する。イメージするものはある程度創り出すことが出来る上、ユートとユーゴが取り込まれてからは賑やかそうであるので退屈はしない模様。ズァークの要素がつよくなってくると黒い部分も増えていく。

 

 

融合次元編に登場したオリジナルカード

 

第26話初登場

 

幻影騎士団(ファントムナイツ)リーブオーバー(オリジナルカード)

効果モンスター

星3/闇属性/戦士族/攻 500/守1000

(1):自分フィールドに存在するXモンスターが破壊される場合

自分フィールド上に存在するこのモンスターをリリースすることで

破壊を無効にできる。

(2):自分フィールド上に存在するXモンスターを対象にして

墓地のこのカードを除外することで発動できる。

このカードのレベル分、対象のモンスターのランクを上げる。

 

 

第27話初登場

 

プレデター・スーパーフュージョン(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):自分フィールドから闇属性融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

自分フィールド上の「捕食植物」モンスターを

このカードの発動による融合素材とする場合、

相手フィールドのモンスターも

融合素材とする事ができる。

 

捕食植物(プレデター・プランツ)ビフルカツムシ(オリジナルカード)

効果モンスター

星1/闇属性/植物族/攻 300/守 900

(1):このモンスターが召喚に成功した時、発動できる。

墓地に存在する「捕食植物」モンスターを特殊召喚する。

 

大物の飢餓(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分フィールド上にレベル5以上のモンスター2体以上存在し

戦闘を行っていないバトルフェイズ時に発動できる。デッキからカードを

2枚ドローする。このターンのエンドフェイズ時に自分フィールドに存在する

全てのモンスターを除外する。

 

グラトニー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星12/闇属性/ドラゴン族/攻3800/守3000

元々のレベルが8以上の闇属性モンスター+闇属性モンスター+相手フィールド上のモンスター

グラトニー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの(1)の効果は1ターンに1度しか使えない。

(1):このカードの融合素材となった相手モンスターを

相手のデッキに戻すことで発動できる。(エクストラデッキに表側で存在する場合は裏側にすることで発動できる。)

ターン終了時まで、このカードはそのモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。またそのモンスターの攻撃力・守備力をこのモンスターに加える。

(2):このカードがフィールドを離れた場合発動できる

相手フィールドに存在するモンスターをすべて破壊する。

その後、自分の墓地のレベル8以上の闇属性モンスターを墓地から特殊召喚できる。

 

 

第28話初登場

 

D-HERO(デステニーヒーロー) ドッキングガイ(オリジナルカード)

効果モンスター

星3/闇属性/戦士族/攻1100/守 900

(1):このカードが同名カードと共に融合召喚の素材となって

墓地へ送られた場合に発動できる。

自分はデッキから2枚ドローし、その後手札を1枚選んで捨てる。

 

 

第29話初登場

 

 

ディステニー・スーパーフュージョン(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):自分・相手のフィールドから、

「D-HERO」融合モンスターカードによって

決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

D-HERO ダークネスガイ(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星10/闇属性/戦士族/攻3100/守2500

「D-HERO」融合モンスター+闇属性モンスター

「D-HERO ダークネスガイ」は融合召喚でのみ特殊召喚できる。

(1):このカードの融合素材とした「D-HERO」以外の闇属性モンスター

の種類(儀式、融合、S、X)のモンスターを相手が特殊召喚した場合に発動できる。

そのモンスターを特殊召喚したターンのエンドフェイズ時まで除外する。

 

RUM-ディメンジョン・フォース(オリジナルカード)

通常魔法

(2)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):除外されている「RR」Xモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターよりランクが2つ高い「RR」モンスター1体を、

対象の自分のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

(2):墓地に存在するこのカードを除外することで発動できる。

除外された攻撃力2000以下の「RR」モンスターを墓地へ戻す。

(2)の効果を発動したターン、戻したモンスターの攻撃力分

自分フィールド上のモンスターの攻撃力が上がる。

 

D-HERO ドメスティックガイ(オリジナルカード)

エクシーズ・効果モンスター

ランク1/闇属性/戦士族/攻 0/守 0

レベル1モンスター×3

(1):X素材を1つ墓地へ送ることで発動できる。

墓地に存在する「D-HERO」1体を除外し

このターンのエンドフェイズ時までそのモンスターの攻撃力分

このモンスターの攻撃力を加える。

(2):(1)の効果を発動したターン、相手はダメージを受けない。

 

 

第32話初登場

 

リトグラフ・マジシャン(オリジナルカード)

ペンデュラム・通常モンスター

星8/地属性/魔法使い族/攻 500/守 700

【Pスケール:青7/赤7】

リトグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。

(1):自分のメインフェイズ、バトルフェイズに発動できる。

フィールドから、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

【モンスター情報】

謎の力を使う魔法使い。ただ触れるだけで触った物の情報を理解しコピーする能力を持つ。

 

モノグラフ・マジシャン(オリジナルカード)

ペンデュラム・通常モンスター

星5/光属性/魔法使い族/攻 500/守 700

【Pスケール:青4/赤4】

モノグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。

(1):自分のメインフェイズ、バトルフェイズに発動できる。

自分フィールドに存在するSモンスター1体を選択し、

選択したモンスターをこのターンのエンドフェイズ時までチューナー扱いとする。

その後、自分フィールド上のモンスターと選択したモンスターを素材にS召喚する。

【モンスター情報】

謎の力を使う魔法使い。情報を集めることに特化した彼はテレグラフ・マジシャンと協力して

様々な知識を得ている。

 

Em(エンタメイジ)アクロ・バットマン(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星8/光属性/魔法使い族/攻3000/守2300

Emモンスター+融合モンスター1体

(1):このモンスターがフィールドに存在する限り

自分は戦闘及び効果ダメージを受けない。

(2):1ターンに1度、自分メインフェイズ時に発動できる。

このモンスターの攻撃力を倍にする。

この効果を発動させたターンのバトルフェイ終了時、このカードは破壊される。

 

 

第34話初登場

SR(スピードロイド)チューンカ・タヌキ(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星1/風属性/機械族/攻 400/守 300

【Pスケール:青9/赤9】

「SRチューンカ・タヌキ」のP効果は1ターンに1度しか使用できず、

このターンS召喚を1度しか行うことが出来ない。

(1):自分フィールドにSモンスター1体を選択し発動できる。

選択したモンスターのレベルをこのカードのレベルと同じ数値にし

チューナーとして扱う。

【モンスター効果】

(1):このモンスターが召喚に成功した時発動できる。

フィールドに存在するモンスター1体を選択しそのレベルを1にする。

 

覇王白竜クリアウィング・ペンデュラム・ドラゴン(オリジナルカード)

シンクロ・ペンデュラム・効果モンスター

星8/風属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

【Pスケール:青12/赤12】

(1):自分フィールドに存在するSモンスター1体を対象に発動できる。

選択した自分のモンスターをリリースしてSモンスターを素材としたS召喚扱いとしてPゾーンのこのカードを特殊召喚する。

(2):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに

カードが存在しない場合に発動できる。

デッキから「SR」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。

【モンスター効果】

ドラゴン族チューナー1体+チューナー以外のドラゴン族モンスター1体以上

(1):このカードがSモンスターを素材としてS召喚に成功した場合に発動する。

このターンの間、相手フィールドに存在する

特殊召喚されたすべてのモンスターは効果が無効となる。

このターンこのカードが戦闘を行う時に発動する。

その戦闘のダメージステップ中、相手モンスターの攻撃力の数値を

このカードの攻撃力に加える。

(2):フィールドのカードを破壊する魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、

このカードをリリースすることで発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

エンドフェイズ時、エクストラデッキに存在するこのカードを特殊召喚する。

(3):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。

 

 

第35話初登場

 

超重輝将サイカ-9(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星5/地属性/機械族/攻1300/守2200

【Pスケール:青9/赤9】

「超重輝将サイカ-9」の(2)のP効果は

1ターンに1度しか使用できず、相手ターンにも発動できる。

(1):自分の墓地に魔法・罠カードが存在する場合、

自分フィールドに存在する「超重武者」モンスターの

元々の守備力は0となる。

(2):1ターンに1度、自分の「超重武者」モンスターが存在する場合に発動できる。

相手フィールドに存在するモンスター1体を選択し効果を無効にする。

【モンスター効果】

このカードはルール上「超重武者」カードとしても扱う。

「超重輝将サイカ-9」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分の墓地に魔法・罠カードが存在しない場合、

相手フィールドに存在するカード1枚を選択し手札に戻す。

 

BF-荒涼のジャッコウ(オリジナルカード)

チューナー・効果モンスター

星2/闇属性/鳥獣族/攻1100/守 200

(1):墓地に存在するこのカードと墓地に存在する

「BF」または「ブラックフェザー」モンスターを除外し発動できる。

エクストラデッキからこの効果で除外したモンスターのレベルの合計と

同じレベルのSモンスターを墓地へ送る。

次のターンのスタンバイフェイズ時、墓地に送ったモンスターを

S召喚扱いで特殊召喚する。

 

ブラックフェザー・ドラゴン・ハリケーン(オリジナルカード)

シンクロ・効果モンスター

星10/闇属性/ドラゴン族/攻3100/守2000

チューナー+チューナー以外のSモンスター1体以上

(1):このモンスターが墓地からS召喚された場合に発動できる。

相手フィールドに存在するすべてのモンスターを

墓地へ送り、墓地へ送ったモンスターの元々の攻撃力を

このモンスターの攻撃力に加える。

(2):このモンスターが存在する限り

相手は必ずこのモンスターと戦闘を行わなくてはならない。

 

 

第36話初登場

 

超重武者エレファン-10(オリジナルカード)

効果モンスター

星8/地属性/機械族/攻1100/守2500

(1):このカードが特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「超重武者」モンスターを1体特殊召喚する。

 

超重軍師ジョス-E(オリジナルカード)

シンクロ・効果モンスター

星11/地属性/機械族/攻2600/守3500

機械族チューナー+チューナー以外の「超重武者」モンスター1体以上

このカードはルール上「超重武者」カードとしても扱う。

(1):このカードは表側守備表示のままで攻撃できる。

その場合、このカードは守備力を攻撃力として扱いダメージ計算を行う。

(2):1ターンに1度、自分の墓地に魔法・罠カードが存在しない場合、

このカードの攻撃力分のダメージを相手に与えることが出来る。

(2)の効果を発動したターン、このカードは戦闘を行うことが出来ない。

 

ブラック・バック(オリジナルカード)

通常罠

(1):エクストラデッキから特殊召喚されたモンスターが

効果を発動した時にそのモンスターを対象に発動できる。

その効果を無効にし対象のモンスターをエクストラデッキへ戻す。

その後、対象モンスターの召喚の素材にしたモンスターを

全て相手フィールドに特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン特殊召喚の素材にすることは出来ない。

 

SSコニカル・フラスコ(オリジナルカード)

効果モンスター

星3/光属性/機械族/攻1400/守 800

(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「SS」モンスターを1枚手札に加える。

 

SSメスシリンダー(オリジナルカード)

効果モンスター

星1/光属性/機械族/攻 600/守 200

(1):このカードが手札から墓地へ送られた場合に発動できる。

「科学実験」罠カードを2枚手札に加える(同名カードは1枚まで)。

 

フォースの科学実験(オリジナルカード)

通常罠

自分フィールドの「SS」カードが墓地へ送られたターン

このカードは手札から発動することが出来る。

(1):相手モンスターの攻撃宣言時に発動する。

そのモンスターを墓地へ送る。

 

 

第37話初登場

 

処刑人の科学実験(オリジナルカード)

永続罠

(1):このカードは自分のターンにしか発動できない。

このカードがフィールドに存在する限り

「科学実験」罠カードは手札から発動することが出来る。

(2):「科学実験」罠を発動しなかった相手ターンのエンドフェイズ時に発動する。

このカードを破壊する。

 

蘇生の科学実験(オリジナルカード)

通常罠

自分フィールドの「SS」カードが墓地へ送られたターン

このカードは手札から発動することが出来る。

(1):墓地に存在するレベル4以下の「SS」モンスターを2体選択し発動する。

選択したモンスターを特殊召喚する。

 

融合の科学実験(オリジナルカード)

永続罠

(1)の効果は1ターンに1度発動できる。

(1):このカードは自分のターンにしか発動できない。

自分の手札・フィールドから、

「SSSトリプルエス」融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

(2):「科学実験」罠を発動しなかった相手ターンのエンドフェイズ時に発動する。

このカードを破壊する。

 

SSS物理狂獣デカルト(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星6/光属性/機械族/攻2300/守1800

「SS」モンスター×2

(1):1ターンに1度、墓地に存在する罠カードを任意の枚数除外することで発動できる。フィールド上の魔法罠を除外した枚数破壊し、その枚数×200ポイントのダメージを与える。フィールドに「科学実験」罠カードが存在する場合、この効果に対して相手はカードを発動できない。

 

SSグラス・ロッド(オリジナルカード)

効果モンスター

星3/光属性/機械族/攻800/守1400

(1):このモンスターが直接攻撃する場合

元々の攻撃力は2倍になる。

 

RR-コピー・レイニアス(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/闇属性/鳥獣族/攻 500/守 600

(1):このカードが特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから同名モンスターを1体特殊召喚する。

 

 

第38話初登場

 

ファントム・ブラック・リボーン(オリジナルカード)

永続罠

(1):ライフが半分以下になったターンに発動できる。

墓地に存在するS召喚されたモンスターを1体選択し

S召喚扱いで特殊召喚する。

この効果で特殊召喚されたモンスターは相手の効果の対象にならない。

 

RR-ターン・ドラゴニアス(オリジナルカード)

リバース・効果モンスター

星4/闇属性/鳥獣族/攻1000/守 500

(1):このカードがリバースした場合に発動できる。

デッキからレベル4以外の「RR」モンスター1体を特殊召喚する。

 

RDM(ランクダウンマジック)-ラプターズ・フォール(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):自分フィールドに存在する「RR」Xモンスターを対象に発動できる。

選択したモンスターよりランクが低い「RR」Xモンスター1体を、

選択した自分のモンスターの上に重ねて

エクシーズ召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

 

第39話初登場

 

SSビーカー(オリジナルカード)

効果モンスター

星2/光属性/機械族/攻1200/守 500

(1):手札に存在するこのカードと「SS」カードを墓地へ送ることで発動できる。

デッキから「超融合」または「スーパーフュージョン」カードを

1枚選んで手札に加える。

 

魔法筒の科学実験(オリジナルカード)

通常罠

自分フィールドの「SS」カードが墓地へ送られたターン

このカードは手札から発動することが出来る。

(1):自分フィールドに存在する「SS」モンスターが攻撃対象に選択された時、発動できる。

その攻撃モンスターの攻撃を無効にし、

そのモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える。

その後バトルフェイズを終了させる。

 

CC開眼のフューチャー・アイ(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星3/闇属性/悪魔族/攻1400/守1000

【Pスケール:青1/赤1】

(1):相手がカードを発動した時に発動できる。その発動を無効にし破壊して

Pゾーンに置かれたこのカードを自分のフィールドに特殊召喚する。

【モンスター効果】

このカードはルール上「CC隻眼のパスト・アイ」としても扱う。

(1):このカードを融合召喚・S召喚・X召喚の素材とする場合、

他の素材は自分フィールド以外のモンスターでなければならない。

(2):このカードが融合召喚・S召喚の素材として

墓地またはエクストラデッキに送られる場合、

代わりにPゾーンにこのカードを置くことが出来る。

(3):このカードを素材としたXモンスターが効果を発動するために

X素材であるこのカードを墓地へ送る場合、代わりにPゾーンにこのカードを置くことが出来る。

 

SSS化学狂獣ラヴォアジエ(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星5/光属性/機械族/攻2100/守1300

「SS」モンスター+Pモンスター

(1):このカードを対象に効果が発動された時、手札の「科学実験」罠カードを墓地へ送ることで発動できる。

その発動を無効にする。

この効果は相手ターンにも発動できる。

 

サイコロの科学実験(オリジナルカード)

通常罠

自分フィールドの「SS」カードが墓地へ送られたターン

このカードは手札から発動することが出来る。

(1):自分フィールドに存在する「SS」モンスターを1体選択して発動できる。

サイコロを振って出た目の数×100ポイント分、このターンの終了時まで対象のモンスターの攻撃力・守備力を上げる。

 

ペルソナ・シャッター-SLR(オリジナルカード)

永続罠

(1):相手モンスターによる攻撃によって「CC隻眼のパスト・アイ」が

破壊された場合にその相手モンスター1体を対象として発動できる。

このカードは発動後、効果モンスターとなり、モンスターゾーンに特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したこのカードは対象のモンスターと同名カードとして扱い、

同じ種族・属性・レベル・攻撃力・守備力になる。

 

ペルソナ・シャッター-X(オリジナルカード)

永続罠

このカードは発動後、自分のPゾーンに置かれる。

(1):このカードがPゾーンに存在する場合、Pスケールが1扱いのPカードとして扱われ、以下のP効果を得る。

●もう片方のPゾーンに「CC」または「ペルソナ・シャッター」カードが存在しない場合、自分はP召喚出来ない。

●X召喚に成功した自分のターンに発動できる。Pゾーンに置かれたこのカードを自分フィールドに特殊召喚する。このカードは通常モンスター(機械族・地・星?・攻1200/守0)となり、モンスターゾーンに特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。このカードのレベルは自分フィールドのモンスターのレベルとランクを合計した数値となる。

 

ペルソナ・シャッター-S(オリジナルカード)

このカードは発動後、自分のPゾーンに置かれる。

(1):このカードがPゾーンに存在する場合、Pスケールが12扱いのPカードとして扱われ、以下のP効果を得る。

●もう片方のPゾーンに「CC」または「ペルソナ・シャッター」カードが存在しない場合、自分はP召喚出来ない。

●S召喚に成功した自分のターンに発動できる。Pゾーンに置かれたこのカードを自分フィールドに特殊召喚する。このカードは通常モンスター(機械族・地・星2・攻1200/守0)となり、モンスターゾーンに特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。このカードはフィールドに存在するSモンスターと同じ名前となる。

 

CCC武融化身シャインソード(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

レベル5/光属性/悪魔族/攻2400/守 0

「CC隻眼のパスト・アイ」+レベル5またはレベル6の光属性モンスター

(1):1ターンに1度相手フィールドに存在するモンスターを選択し発動できる。

選択したモンスターを破壊し、そのモンスターが光属性モンスターならばその攻撃力をこのカードの攻撃力に加える。

 

銀塩の騎士(オリジナルカード)

チューナー・効果モンスター

星2/光属性/機械族/攻1600/守1000

(1):1ターンに1度、フィールドに存在するモンスターを選択し発動できる。

そのモンスターの属性とフィールドに存在する全てのモンスターの属性を同じにする。

 

フォトグラフ・マジシャン(オリジナルカード)

ペンデュラム・通常モンスター

星4/闇属性/魔法使い族/攻 500/守 700

【Pスケール:青3/赤3】

フォトグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。

(1):自分のメインフェイズ、バトルフェイズに発動できる。

自分フィールドに存在する融合、S、X、Pモンスターの種類の数だけ

相手フィールドのカードを選択して破壊する。

【モンスター情報】

謎の力を使う魔法使い。その目に捉えた標的を逃がしたことは今まで一度もない伝説を持つ。

 

 

第40話初登場

 

捕食植物ミールコンドリア(オリジナルカード)

効果モンスター

星6/闇属性/植物族/攻1300/守2400

捕食植物ミールコンドリアの(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。

(1):特殊召喚されたこのモンスターをリリースすることで発動できる。

このモンスターのレベルの数値の合計になるようにデッキから

レベルの異なる「捕食植物」モンスターを可能な限り特殊召喚する。

 

EMテンテング(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星3/闇属性/魔法使い族/攻 200/守 100

【Pスケール:青10/赤10】

(1):自分のメインフェイズ時にPゾーンに置かれた

このカードを除外して発動できる。

もう片方のPゾーンに置かれたカードを自分のモンスターゾーンに特殊召喚する。

この効果で特殊召喚されたモンスターのレベルは1下がる。

(2):もう片方の自分のPゾーンに「魔術師」カード

または「EM」カードが存在しない場合、

このカードのPスケールは4になる。

【モンスター効果】

EMテンテングのモンスター効果の(1)は相手のターンにも発動出来る。

(1):このモンスターをリリースし

フィールドに存在するモンスター1体を選択して発動できる。

選択したモンスターのレベルを1つ上げるまたは下げる。

 

エクストラ・ディスアドバンテージ(オリジナルカード)

永続罠

(1):フィールドに存在する特殊召喚されたモンスターを対象にした効果が発動した時に発動できる。

このカードは発動後、フィールドに存在するモンスター1体を選択し装備される。

装備されたモンスターは以下の効果を得る。

●このモンスターが戦闘を行う場合に発動できる。

このバトルフェイズが終了するまでこのモンスターの攻撃力は

相手フィールドに存在する特殊召喚された全てのモンスターの

攻撃力を合計した数値となる。




引き続き何か説明を加えるべきだと思うところがあるかたがいらっしゃったら感想の所で書いていただけると嬉しいです。
特に融合次元編に入ってから今までの謎を解説する部分が多くなったり、仲間たちの処理(?)をしなくてはならなくてグダグダになってしまったかと思うので、前以上に説明すべきところがあれば教えていただきたいです。
本当ならばズァーク戦も融合次元編に組み込もうと思いましたが、キリがいいのと一度整理しておきたいのもあって次回からはズァーク復活編です。
残る謎としてはヴィエイの魂の入った秤の魔術師たちはどこへ行ったのか、なぜ封印されたズァークは4枚のカードとなって再び遊矢たちの元へ渡ったのか、なぜこんなにもレイは復活しないのか ぐらいでしょうか?他にも解決するべきことがあれば感想にてお願いします。
ツイッターも面倒になって更新しなくなってしまいましたが、DMなども募集していますので是非送っていただけたらと思います。
@ekushi_s


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ズァーク復活編
第41話「覇王に挑む者たち」


世界を滅ぼしかけた決闘者 ズァーク
再び4つの次元が統合されようとする今
4人の少年とドラゴンを束ね
覇王龍ズァークは復活する。
ランサーズは彼に挑む。
世界を救うために
仲間を取り戻すために


-アカデミア とある1室-

覇王龍ズァークが復活してどれくらい経っただろうか。幾人もの決闘者が覇王龍ズァークにデュエルを挑んでは敗れ去り、肉体を消滅させられて取り込まれていった。真っ先に挑んでいった素良も覇王龍ズァークの前には無力であり消えていった1人だ。いつもならば先陣を切ってデュエルをしていた沢渡も恐怖で足がすくみ、ランサーズの面々は一時退却を余儀なくされた。アカデミアに残った決闘者はもうわずかしかいない。次元統合が進む中、覇王龍ズァークによって4つの世界 全てが破壊されるのは時間の問題であった。

 

エド「もうだいぶ良くなったな。零児の方は捻挫で済んでいるが沢渡、君は折れてる。無理はしちゃいけないな。」

沢渡「くっそ…アクションデュエルが出来ねえってか。」

黒咲「もうここには俺たちしか力のある決闘者はいない。無意味な戦いは避けなくてはならない。」

零児「そうだ。黒咲の言う通り冷静にならなくてはならない。」

 

零児は湿布のしわを直しながら3人に言った。

 

沢渡「くそ…遊矢の奴、素良の声にも答えないなんてよ…。」

 

-沢渡の回想 アカデミア-

素良「遊矢!君はエンタメデュエリストになるのが夢なんだろう!目を覚ますんだ!」

覇王龍ズァーク「ハハハ!榊遊矢は最早我の中で屑と化しているわ!消えろ、我で紫雲院素良にダイレクトアタック!!」

素良「グアアアアア!!」

 

素良のライフが尽きると肉体が消滅し、光り輝く魂のようなものが覇王龍ズァークに取り込まれていった。その紫色のドラゴンに人々は恐怖し逃げていく。

 

-アカデミア とある1室-

沢渡「くそ!嫌なもん思い出しちまったぜ!」

エド「そうだ。今日デュエルチェイサーの1人がズァークから逃げてきたんだが気になることがあったんだ。」

黒咲「気になること?」

エド「覇王龍ズァークの姿の特徴が違うんだ。決闘者によって。」

沢渡「はぁ?」

零児「ズァークの姿が違う?見る者によって?どういうことだ。」

エド「僕もよくわからない。だから確かめに行こうと思うんだ。」

黒咲「何!?それは危険だ。」

エド「見に行くだけだ。すぐ戻る。」

 

そういってエドは部屋を出ていった。

 

-アカデミアのある島 東部-

覇王龍ズァークはアカデミアから出て東側へ行ったところで決闘者狩りをしていた。倒された人々は魂の状態にされ吸収される。吸収された者はどうなるのかは誰も知らない。

 

エド「やはり覇王龍ズァークは僕たちが見た姿と変わりがない。ただの噂か?」

覇王龍ズァーク「そこにいるな?」

 

巨大な覇王龍ズァークがゆっくりとエドの方へ振り向く。

 

エド「まずい!!」

 

エドは覇王龍ズァークと反対の方角へ走る。しかし覇王龍ズァークは闇へと変わり、エドが逃げようとするところへ流れていく。やがてそれが形作られていくとユーリの姿へと変わった。しかしその姿は竜と一体化したかのように禍々しい姿で、覇王龍ズァークの影響を受けた姿と一見して分かる。

 

エド「ユーリ!?」

ズァーク「我とデュエルしてもらおう!」

エド「やはり違うか…。エクシーズ次元戦では随分と君みたいなじゃじゃ馬には苦労させられたものだよ。でも同じ戦争の恐ろしさを共感した仲間であるとも思っている。ここで君を救って見せる!」

ズァーク「ほざけ!」

 

ズァークの腕が変形し、デュエルディスクへと変化する。強制的にエドのデュエルディスクも起動した。

 

エド「いくぞ!!」

エド・ズァーク「「デュエル!」」

 

-1ターン目-

エド「僕のターン!僕は魔法カード 融合を発動!」

 

 

融合

通常魔法

(1):自分の手札・フィールドから、

融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

エド「手札のD-HERO ドリルガイ2体で融合!」

 

 

D-HERO ドリルガイ

効果モンスター

星4/闇属性/戦士族/攻1600/守1200

「D-HERO ドリルガイ」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。

このカードの攻撃力以下の攻撃力を持つ「D-HERO」モンスター1体を手札から特殊召喚する。

(2):このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、

その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。

 

 

エド「2人の運命の岩盤をうがつ英雄よ。今一つとなりて暗黒の未来に君臨せよ!!融合召喚!!カモン!D-HERO ディストピアガイ!」

 

 

D-HERO ディストピアガイ

融合・効果モンスター

星8/闇属性/戦士族/攻2800/守2400

「D-HERO」モンスター×2

「D-HERO ディストピアガイ」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが特殊召喚に成功した場合、

自分の墓地のレベル4以下の「D-HERO」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える。

(2):このカードの攻撃力が元々の攻撃力と異なる場合、

フィールドのカード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊し、このカードの攻撃力は元々の数値になる。

この効果は相手ターンでも発動できる。

 

 

エドのフィールドにエースモンスター D-HERO ディストピアガイがポーズを決めて融合召喚された。

 

エド「ディストピアガイのエフェクト発動!セメタリーにいるドリルガイの攻撃力である1600のダメージをズァーク、お前に与える!スクイズ・パーム!」

 

D-HERO ディストピアガイのパンチがズァークに炸裂し、ダメージを与えることに成功する。

 

ズァークLP4000→2400

 

ズァーク「フフ…フハハハ!!我にダメージを与えるとはやるではないか!楽しませてもらうぞ!」

エド「僕はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-2ターン目-

ズァーク「我のターン!ドロー!我は手札から魔法カード 覇王勲功を発動!」

 

 

覇王勲功(オリジナルカード)

通常魔法

(1):自分のライフが4000以上の場合に発動できる。

デッキから攻撃力の合計が4000以下になるように

「覇王」モンスターを可能な限り特殊召喚する。

この効果を発動したターンのエンドフェイズ時に

自分は4000ポイントのダメージを受ける。

 

 

ズァーク「覇王勲功の効果によってデッキから覇王眷竜ライト・サーバントを2体、覇王眷竜マイト・サーバント、覇王眷竜ロード・サーバント、そして覇王眷竜オーバー・サーバントを特殊召喚!」

 

 

覇王眷竜ライト・サーバント(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/闇属性/ドラゴン族/攻1000/守1000

覇王眷竜ライト・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):相手フィールドに融合モンスターが存在する場合に発動できる。

フィールドに存在するモンスターを素材に

「覇王」融合モンスターを融合召喚する。

(2):このカードはルール上「フュージョン・ドラゴン」カードとしても扱う。

 

覇王眷竜マイト・サーバント(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/闇属性/ドラゴン族/攻1000/守1000

覇王眷竜ライト・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):相手フィールドにXモンスターが存在する場合に発動できる。

フィールドに存在するモンスターを素材に

「覇王」XモンスターをX召喚する。

(2):このカードはルール上「エクシーズ・ドラゴン」カードとしても扱う。

 

覇王眷竜ロード・サーバント(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/闇属性/ドラゴン族/攻 0/守 0

覇王眷竜ロード・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):相手フィールドにSモンスターが存在する場合に発動できる。

フィールドに存在するモンスターを素材に

「覇王」SモンスターをS召喚する。

(2):このカードはルール上「シンクロ・ドラゴン」カードとしても扱う。

(3):このカードはチューナーとしても扱うことが出来る。

その場合このモンスターのレベルは3として扱う。

 

覇王眷竜オーバー・サーバント(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/闇属性/ドラゴン族/攻1000/守1000

覇王眷竜オーバー・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):相手フィールドにアドバンス召喚されたモンスターが存在する場合に発動できる。

フィールドに存在するモンスターを素材にデッキから

「覇王」モンスターをアドバンス召喚する。

(2):このカードはルール上「アドバンス・ドラゴン」カードとしても扱う。

 

 

覇王眷竜モンスターが一気に5体出現した。どのモンスターも先ほどまで出現していた覇王龍ズァークの姿に酷似しているが、覇王眷竜ライト・サーバントは紫、覇王眷竜マイト・サーバントは黒、覇王眷竜ロード・サーバントは白、覇王眷竜オーバー・サーバントは赤の肉体をしている。

 

 

ズァーク「それぞれのモンスターは我の4竜を象徴する!」

 

それぞれのモンスターがジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン、クリアウィング・シンクロ・ドラゴン、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの影を持つ。その影はやがて実体化し、ズァークのフィールドに現れる。

 

ズァーク「覇王眷竜ライト・サーバントの効果発動!我のフィールドに存在する5体のモンスターで融合召喚を行う!」

エド「融合使いなのか!?」

ズァーク「フィールドに存在する5体の覇王モンスターで融合!四天の龍を統べ、第5の次元に君臨する究極龍よ!今こそこの我と一つとなるのだ!融合召喚!!出でよ、覇王龍ズァーク!!」

 

 

???

融合・効果モンスター

星12/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守4000

「覇王」モンスター+「アドバンス・ドラゴン」モンスター+「フュージョン・ドラゴン」モンスター+「シンクロ・ドラゴン」モンスター」+「エクシーズ・ドラゴン」モンスター

(1):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。

(2):相手フィールドに融合モンスターが存在する場合

このモンスターは直接攻撃することが出来る。

(3):このカードは融合モンスターの効果を受けず融合素材に出来ない。

(4):???

 

 

ズァークは再び闇へと姿を変え、フィールドの覇王モンスターたちを取りこんでいく。天気が荒れ始め落雷が落ちると共に闇は覇王龍ズァークの姿へと変わりそのシルエットが露わとなる。次々と落ちる雷によって紫色の体表がエドの目に写る。

 

エド「これが…ズァーク!」

 

覇王龍ズァークの胸部付近にユーリの姿を象ったズァークが現れて高笑いした。

 

覇王龍ズァーク「クハハハ!我は最強の融合モンスターなり!バトル!我でエド・フェニックス、貴様にダイレクトアタック!」

エド「何!?僕のフィールドにはディストピアガイがいる!」

覇王龍ズァーク「貴様の場に融合モンスターはいる時、我は貴様にダイレクトアタックできるのだ!」

エド「く…なら超融合でお前を消すまで!」

覇王龍ズァーク「我は融合素材になることはない!消えろ、我にダメージを与えた決闘者 エド・フェニックス!!」

 

覇王龍ズァークの攻撃がD-HEROディストピアガイをすり抜けてエドに到達する。

 

エドLP4000→0

 

エド「ぐあああああああ!!!」

 

エドはその場に崩れ去り、肉体が消滅し始めた。デュエルが終わっても覇王龍は出現したままでもはやリアルソリッドビジョンの領域には収まらないことが分かる。

 

エド「うわぁ!!!!」

覇王龍ズァーク「安心しろ、肉体が滅んでも貴様は我の中で生きるのだ!精霊と同様の存在となり人間を恨むがいい!クハハハ!」

 

ユーリの姿をしたズァークが笑っているとそこに次元統合の歪みが生まれる。

 

覇王龍ズァーク「次元統合か、くだらん。どうせ我がすべての世界を破壊するのだ。そう言えばあの女、未だに復活しないようだが…ククク、我に恐れをなしたか?」

 

次元統合の歪みは徐々に大きくなっていき、その中からモーメントの音がした。

 

覇王龍ズァーク「?」

??「覇王といったな!それはこの絶対王者(キング)よりも強いと言いたいのか?」

 

次元統合の歪みから白いDホイールに乗った決闘者が飛び出してくる。それはかつてシンクロ次元でデュエルチェイサーたちを1人で相手にしてユーゴたちを融合次元へ送った絶対王者 ジャック・アトラスであった。

 

エド「君は確かロジェのところにいた…!」

ジャック「不愉快なことを思い出させてくれるな。…!お前!」

 

エドの体はもう半分も残っていない。エドは最後の力を振り絞って消滅の前にジャックに言葉を伝えた。

 

エド「気を付けろ!ズァークに融合モンスターは通用しない!奴の前では無意味に…」

 

言葉の途中でエドの肉体は消え、魂がズァークによって吸収された。

 

ジャック「見知らぬ決闘者ではあったが奴の目には確かに熱き魂があった!このジャック・アトラス、世界を滅ぼす貴様にデュエルを申し込む!」

覇王龍ズァーク「ハッハッハッハ!我にデュエルを!?面白い…面白いぞ、ジャック・アトラス!いいだろう、デュエルだ。だがそれに適した姿にならなくてはな。」

 

覇王龍ズァークは再び闇となり、人型へと変わっていく。次はジャックが見慣れたユーゴの姿へと変わった。

 

ジャック「ユーゴ!?」

ズァーク「こちらの方がいいだろう?」

ジャック「貴様…よくもユーゴを!」

ズァーク「さぁはじめよう!」

ジャック・ズァーク「「デュエル!」」

 

ジャック(先ほどの男、融合モンスターは危険だと言っていた。ならばシンクロで対抗してやるまで!)

 

-1ターン目-

ジャック「俺のターン!俺はレッド・リゾネーターを召喚!」

 

 

レッド・リゾネーター

チューナー・効果モンスター

星2/炎属性/悪魔族/攻 600/守 200

「レッド・リゾネーター」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。

手札からレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚する。

(2):このカードが特殊召喚に成功した時、

フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力分だけ自分はLPを回復する。

 

 

炎をあげながらジャックのチューナーモンスター レッド・リゾネーターが召喚される。

 

ジャック「さらに手札のレッド・ウルフを特殊召喚!」

 

 

レッド・ウルフ

効果モンスター

星6/炎属性/悪魔族/攻1400/守2200

(1):自分が「リゾネーター」モンスターの召喚に成功した時に発動できる。

このカードを手札から特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したこのカードの攻撃力は半分になる。

 

 

ジャック「レッド・ウルフ自身の効果で特殊召喚されたこのモンスターの攻撃力は半分となる!」

ズァーク「チューナー…シンクロ使いか。」

ジャック「その通り!融合は使わん!レベル6のレッド・ウルフにレベル2のレッド・リゾネーターをチューニング!王者の咆哮、今天地を揺るがす。唯一無二なる覇者の力をその身に刻むがいい!シンクロ召喚!荒ぶる魂、レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト!」

 

 

レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト

シンクロ・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

(1):このカードのカード名は、

フィールド・墓地に存在する限り「レッド・デーモンズ・ドラゴン」として扱う。

(2):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。

このカード以外の、このカードの攻撃力以下の攻撃力を持つ

特殊召喚された効果モンスターを全て破壊する。

その後、この効果で破壊したモンスターの数×500ダメージを相手に与える。

 

 

光り輝く右手の傷を掲げ、ジャックのエースモンスター レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトがシンクロ召喚された。

 

ジャック「俺はカードを2枚セットしターンエンド!」

 

-2ターン目-

ズァーク「我のターン、ドロー!我は魔法カード 覇王勲功を発動!この効果によって覇王モンスターを可能な限り特殊召喚する!出でよ、覇王眷竜ロード・サーバント2体、ライト・サーバント、マイト・サーバント、オーバー・サーバント!」

 

再び先ほどの布陣に似た状況が並び立つ。今度はクリアウィング・シンクロ・ドラゴンの影を持つ覇王眷竜ロード・サーバントが2体出現している。

 

ズァーク「ロード・サーバントはチューナーとしても扱うことが出来る!この場合、レベルは3となる。」

ジャック「チューナーだと!?」

ズァーク「レベル4のアドバンス・ドラゴン、フュージョン・ドラゴン、シンクロ・ドラゴン、エクシーズ・ドラゴンにレベル3の覇王眷竜ロード・サーバントをチューニング!四天の龍を統べ、第5の次元に君臨する究極龍よ!今こそこの我と一つとなるのだ!シンクロ召喚!!出でよ、覇王龍ズァーク!!」

 

再び覇王龍ズァークが現れる。しかしその姿は先ほどの紫色のドラゴンではなく白い肉体を持つ巨大なドラゴンであった。

 

-アカデミアのある島 南部-

黒咲は食糧確保のために外に出ていた。しかしそこから北東の方角に覇王龍ズァークが出現しているのが見える。

 

黒咲「く…ユート、遊矢…俺は…。」

 

黒咲は危険とわかっていながらも覇王龍ズァークの方へ走っていた。かつて共に戦った友を救いたい一心で。その手にはクロウ、そしてクロウから託された権現坂たちが封印されたカードが握られていた。




覇王勲功(オリジナルカード)
通常魔法
(1):自分のライフが4000以上の場合に発動できる。
デッキから攻撃力の合計が4000以下になるように
「覇王」モンスターを可能な限り特殊召喚する。
この効果を発動したターンのエンドフェイズ時に
自分は4000ポイントのダメージを受ける。

覇王眷竜ライト・サーバント(オリジナルカード)
効果モンスター
星4/闇属性/ドラゴン族/攻1000/守1000
覇王眷竜ライト・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。
(1):相手フィールドに融合モンスターが存在する場合に発動できる。
フィールドに存在するモンスターを素材に
「覇王」融合モンスターを融合召喚する。
(2):このカードはルール上「フュージョン・ドラゴン」カードとしても扱う。

覇王眷竜マイト・サーバント(オリジナルカード)
効果モンスター
星4/闇属性/ドラゴン族/攻1000/守1000
覇王眷竜ライト・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。
(1):相手フィールドにXモンスターが存在する場合に発動できる。
フィールドに存在するモンスターを素材に
「覇王」XモンスターをX召喚する。
(2):このカードはルール上「エクシーズ・ドラゴン」カードとしても扱う。

覇王眷竜ロード・サーバント(オリジナルカード)
効果モンスター
星4/闇属性/ドラゴン族/攻 0/守 0
覇王眷竜ロード・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。
(1):相手フィールドにSモンスターが存在する場合に発動できる。
フィールドに存在するモンスターを素材に
「覇王」SモンスターをS召喚する。
(2):このカードはルール上「シンクロ・ドラゴン」カードとしても扱う。
(3):このカードはチューナーとしても扱う出来る。
その場合このモンスターのレベルは3として扱う。

覇王眷竜オーバー・サーバント(オリジナルカード)
効果モンスター
星4/闇属性/ドラゴン族/攻1000/守1000
覇王眷竜オーバー・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。
(1):相手フィールドにアドバンス召喚されたモンスターが存在する場合に発動できる。
フィールドに存在するモンスターを素材にデッキから
「覇王」モンスターをアドバンス召喚する。
(2):このカードはルール上「アドバンス・ドラゴン」カードとしても扱う。


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第42話「MODE CHANGE Z-ARC」

-アカデミアのある島 東部-

ユーゴの姿を象ったズァークは場5体のモンスター全てを使ったシンクロ召喚によって己の姿を覇王龍ズァークに変えた。

 

-2ターン目-

???

シンクロ・効果モンスター

星12/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守4000

このカードは自分フィールドの「覇王」チューナーとチューナー以外の

「アドバンス・ドラゴン」「フュージョン・ドラゴン」「シンクロ・ドラゴン」「エクシーズ・ドラゴン」モンスターを1体ずつ墓地へ送った場合のみS召喚扱いで特殊召喚できる。

(1):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。

(2):相手フィールドにSモンスターが存在する場合

このモンスターは直接攻撃することが出来る。

(3):このカードはSモンスターの効果を受けずS素材に出来ない。

(4):???

 

 

ジャック「なんだ、このモンスターは!先ほどの覇王龍ズァークとは違う!?」

覇王龍ズァーク「ハッハッハ!我は最強のシンクロモンスターなり!バトルだ!我でジャック・アトラスにダイレクトアタック!!」

ジャック「ダイレクトアタックだと!?」

覇王龍ズァーク「貴様の場にシンクロモンスターがいる時、我はダイレクトアタック出来るのだ!」

 

Dホイールで走りながらデュエルをするジャックはカーブに差し掛かり、すぐさま手札からモンスター効果を発動した。

 

ジャック「く…手札のチューンフェーダーの効果発動!相手の直接攻撃時、このカードを特殊召喚する!」

 

 

チューンフェーダー(オリジナルカード)

チューナー・効果モンスター

星2/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0

(1):相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。

このカードを手札から特殊召喚し、

墓地に存在するチューナーモンスターを1体選択し特殊召喚する。

 

 

ジャック「効果によって墓地からレッド・リゾネーターを特殊召喚する!」

 

 

レッド・リゾネーター

チューナー・効果モンスター

星2/炎属性/悪魔族/攻 600/守 200

「レッド・リゾネーター」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。

手札からレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚する。

(2):このカードが特殊召喚に成功した時、

フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力分だけ自分はLPを回復する。

 

 

ジャック「レッド・リゾネーターの効果発動!特殊召喚に成功した時、覇王龍ズァークの攻撃力分、ライフを回復する!」

覇王龍ズァーク「我は相手の効果の対象にはならない!」

ジャック「く…ならばレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトの攻撃力である3000分、ライフを回復する!」

 

ジャックLP4000→7000

 

ジャック「さらに罠発動!緊急同調!」

 

 

緊急同調

通常罠

バトルフェイズ中のみ発動できる。

シンクロモンスター1体をシンクロ召喚する。

 

 

ジャック(お前のカード…使わせてもらうぞ!)

 

ジャック「このバトルフェイズにシンクロ召喚を行う!レベル8のレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトにレベル2のレッド・リゾネーターとチューンフェーダーをダブルチューニング!孤高の絶対破壊神よ!!神域より舞い降り終焉をもたらせ!!シンクロ召喚!琰魔竜王(えんまりゅうおう) レッド・デーモン・カラミティ!!」

 

 

琰魔竜王 レッド・デーモン・カラミティ

シンクロ・効果モンスター

星12/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守3500

チューナー2体+チューナー以外のドラゴン族・闇属性Sモンスター1体

(1):このカードがS召喚に成功した時に発動できる。

このターン相手はフィールドで発動する効果を発動できない。

この発動に対して、相手はカードの効果を発動できない。

(2):このカードが戦闘でモンスターを破壊した場合に発動する。

そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。

(3):このカードが相手によって破壊された場合、

自分の墓地のレベル8以下のドラゴン族・闇属性Sモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

 

 

Dホイールは赤く光り、ジャックは加速しつつダブルチューニングによってシンクロ召喚を成功させ、災厄の名を持つレッド・デーモンがジャックの場に現れる。4つの手で飛び回る覇王龍ズァークを潰しにかかる。

 

ジャック「レッド・デーモン・カラミティの効果発動!このターン相手はフィールドで発動する効果を発動できず、この発動に対して、相手はカードの効果を発動できない!」

覇王龍ズァーク「貴様の場にシンクロモンスターが存在する限り意味はない!」

ジャック「それはどうかな?」

覇王龍ズァーク「何?」

ジャック「罠発動!王者の証(キングスサイン)!」

 

 

王者の証(オリジナルカード)

通常罠

(1):相手が攻撃宣言をした時に発動できる。

相手は自分フィールドに存在する「レッド・デーモン」モンスターに

攻撃対象を変更する。

 

 

ジャック「これでお前は攻撃力4000のレッド・デーモン・カラミティにしか攻撃できない!」

 

覇王龍ズァークの攻撃と琰魔竜王 レッド・デーモン・カラミティの攻撃がぶつかり合う。お互いの攻撃力は同じ、よって双方が破壊される…と思われたが破壊されたのは琰魔竜王 レッド・デーモン・カラミティのみ、覇王龍ズァークは無傷のままフィールドに存在している。

 

ジャック「何!?」

覇王龍ズァーク「なかなかやるではないか、ジャック・アトラス!だが我は手札の覇王門(ファースト)の効果を発動させた!」

 

 

覇王門壱(オリジナルカード)

効果モンスター

星1/闇属性/悪魔族/攻 100/守 100

(1):自分フィールドに存在する「覇王」モンスターが破壊される時

このカードを手札から墓地へ送ることで発動できる。

その破壊を無効にする。

 

 

ジャック「く…だが琰魔竜王 レッド・デーモン・カラミティの効果発動!墓地からレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトを特殊召喚する!」

 

ジャックのフィールドに彼の魂 レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトが復活しようとするなか、それに応じ覇王龍ズァークは自身の第4の効果を発動させる。

 

覇王龍ズァーク「我の効果発動!モンスターの効果が発動した場合にこのカード 覇王龍ズァークMODE (シンクロ)をエクストラデッキに戻し、エクストラデッキから覇王龍ズァークMODE (フュージョン)を特殊召喚する!MODE CHANGE Z-ARC!」

 

 

覇王龍ズァークMODE F(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星12/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守4000

「覇王」モンスター+「アドバンス・ドラゴン」モンスター+「フュージョン・ドラゴン」モンスター+「シンクロ・ドラゴン」モンスター」+「エクシーズ・ドラゴン」モンスター

自分フィールドの上記カードを墓地へ送った場合に特殊召喚できる(「融合」は必要としない)。

(1):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。

(2):相手フィールドに融合モンスターが存在する場合

このモンスターは直接攻撃することが出来る。

(3):このカードは融合モンスターの効果を受けず融合素材に出来ない。

(4):自分または相手がモンスターの効果が発動した場合に発動できる。

このカードをエクストラデッキに戻し、デッキまたはエクストラデッキから

「覇王龍」モンスターを1体選択して特殊召喚する。

 

 

覇王龍ズァークの肉体が白から紫へと変化する。その姿はエドを倒した覇王龍ズァークであった。

 

ジャック「これは…!」

覇王龍ズァーク「さらに手札から覇王門(セカンド)の効果発動!」

 

 

覇王門弐(オリジナルカード)

効果モンスター

星2/闇属性/悪魔族/攻 200/守 200

(1):自分フィールドに存在する「覇王龍」モンスターが攻撃する時

このカードを手札から墓地へ送ることで発動できる。

このターンのバトルフェイズ終了時まで「覇王龍」モンスターの攻撃力は2倍になる。

 

 

ジャックの場に現れたレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトをターゲットにした覇王龍ズァークMODE Fは覇王門弐の効果が発動したことで再び第4の効果が発動する。

 

覇王龍ズァーク「我の効果を再び発動!モンスターの効果が発動したことで覇王龍ズァークMODE FをMODE Sにモードチェンジする!MODE CHANGE Z-ARC!」

 

覇王龍ズァークMODE Fは雄たけびをあげ、体の色が再び白く変化していく。

 

 

覇王龍ズァークMODE S(オリジナルカード)

シンクロ・効果モンスター

星12/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守4000

このカードは自分フィールドの「覇王」チューナーとチューナー以外の

「アドバンス・ドラゴン」「フュージョン・ドラゴン」「シンクロ・ドラゴン」「エクシーズ・ドラゴン」モンスターを1体ずつ墓地へ送った場合、S召喚扱いで特殊召喚できる。

(1):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。

(2):相手フィールドにSモンスターが存在する場合

このモンスターは直接攻撃することが出来る。

(3):このカードはSモンスターの効果を受けずS素材に出来ない。

(4):自分または相手がモンスターの効果が発動した場合に発動できる。

このカードをエクストラデッキに戻し、デッキまたはエクストラデッキから

「覇王龍」モンスターを1体選択して特殊召喚する。

 

 

胸の部分にいるユーゴの姿をしたズァークは高笑いをあげた。

 

覇王龍ズァーク「クハハハ!ただの決闘者にしてはよくモードチェンジまで使わせたものだ!だがこれで終わりだ!お前の場にはレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトが存在する!よってMODE Sはダイレクトアタック出来る!」

 

覇王龍ズァークMODE Sは再び攻撃を放ち、Dホイールに乗ったジャックを襲った。

 

ジャック「ぐあああ!!」

覇王龍ズァーク「さらに覇王門弐の効果によって攻撃力は倍の8000!クハハハ!消え去るがいい!」

 

ジャックLP7000→0

 

ジャックはDホイールから落下し、転がり落ちていく。その体は傷だらけになり、もはや立ち上がることは出来ない。

 

ジャック「ぐ…くそ!」

??「おい!大丈夫か!?」

 

そこに走ってきた黒咲が到着した。ジャックの傷だらけの姿を見て、覇王龍ズァークのデュエルによる被害者であると分かる。ジャックを起き上がらせようとする黒咲の服を掴み、ジャックは最後の言葉を告げた。

 

ジャック「奴は敵のモンスターによって姿を変える!気を付けろ!モンスター効果を発動すればモードチェンジを…」

 

ジャックは言葉の途中に肉体が消滅し、魂は覇王龍ズァークに吸収される。

 

黒咲「く…ズァーク!貴様…!」

覇王龍ズァーク「今度はお前が相手をしてくれるようだな。それに適した姿に変えようぞ。」

 

覇王龍ズァークは闇へと変わり小さくなると、今度はユートの姿を模した体へと変えた。

 

黒咲「ユート!目を覚ませ!」

ズァーク「ユートも我の一部となった!もはや意識などあるまい。さぁデュエルだ!ジャック・アトラスより我を滾らせてくれ!」

黒咲「ジャック・アトラス…!ユーゴが言っていたシンクロ次元の絶対王者!」

 

黒咲(そんな奴をこいつは赤子の手をひねるように倒したというのか…?俺に倒せるのか…。)

 

黒咲は思わず右足を後ろへずらし、逃げようという意思を見せる。左足も動かそうとした時、手に握りしめていたクロウと権現坂のカードが目に入る。

 

黒咲(権現坂…クロウ…。俺は…。)

 

黒咲「俺は逃げない!デュエルだ!ズァーク!アクションフィールド、起動!」

「アクションフィールド マキシマム・クライシス」

ズァーク「アクションフィールド…?」

黒咲「これが俺たち、ランサーズのデュエルだ!」

ズァーク「いいだろう、面白い!」

黒咲・ズァーク「「デュエル!」」

 

-1ターン目-

黒咲「俺のターン!全力で行かせてもらう、俺はRR-ラスト・ストリクスを召喚!」

 

 

RR-ラスト・ストリクス

効果モンスター

星1/闇属性/鳥獣族/攻 100/守 100

「RR-ラスト・ストリクス」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分の「RR」モンスターが戦闘を行うダメージ計算時に発動できる。

このカードを手札から特殊召喚する。

その後、自分は自分のフィールド・墓地の魔法・罠カードの数×100LP回復する。

(2):このカードをリリースして発動できる。

エクストラデッキから「RR」Xモンスター1体を守備表示で特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、

エンドフェイズにエクストラデッキに戻る。

このターン相手が受ける戦闘ダメージは0になる。

 

 

ワシミミズクを思わせるRRモンスターが召喚され、その効果を発動するためにリリースされた。

 

黒咲「このモンスターをリリースし、エクストラデッキからRR-サテライト・キャノン・ファルコンを特殊召喚!」

 

 

RR-サテライト・キャノン・ファルコン

エクシーズ・効果モンスター

ランク8/闇属性/鳥獣族/攻3000/守2000

鳥獣族レベル8モンスター×2

(1):このカードが「RR」モンスターを素材としてX召喚に成功した場合に発動できる。

相手フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する。

この効果の発動に対して相手は魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。

(2):このカードのX素材を1つ取り除き、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力は自分の墓地の「RR」モンスターの数×800ダウンする。

この効果は相手ターンでも発動できる。

 

 

巨大なエクシーズモンスター RR-サテライト・キャノン・ファルコンが現れる。

 

黒咲「そしてRUM-スキップ・フォースを発動!」

 

 

RUM-スキップ・フォース

通常魔法

(1):自分フィールドの「RR」Xモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターよりランクが2つ高い「RR」モンスター1体を、

対象の自分のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

(2):自分の墓地からこのカードと「RR」モンスター1体を除外し、

自分の墓地の「RR」Xモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。

 

 

黒咲「サテライト・キャノン・ファルコンをランクアップさせる!」

ズァーク「ランクアップ…貴様はエクシーズ使いか!」

黒咲「究極至高のハヤブサよ。数多なる朋友の遺志を継ぎ、勝利の天空へ飛び立て!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!現れろランク10!RR-アルティメット・ファルコン!」

 

 

RR-アルティメット・ファルコン

エクシーズ・効果モンスター

ランク10/闇属性/鳥獣族/攻3500/守2000

鳥獣族レベル10モンスター×3

(1):このカードは他のカードの効果を受けない。

(2):このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

このターン、相手フィールドのモンスターの攻撃力は1000ダウンし、

相手はカードの効果を発動できない。

(3):このカードが「RR」モンスターをX素材としている場合、以下の効果を得る。

●お互いのエンドフェイズ毎に発動できる。

相手フィールドのモンスターの攻撃力は1000ダウンする。

相手フィールドに表側表示モンスターが存在しない場合、相手に1000ダメージを与える。

 

 

黒咲の場にランク10の最強モンスター 黄金の体を輝かせてRR-アルティメット・ファルコンが現れた。

 

黒咲「俺は装備魔法 ラプターズ・アルティメット・メイスを発動!」

 

 

ラプターズ・アルティメット・メイス

装備魔法

「RR」モンスターにのみ装備可能。

(1):装備モンスターの攻撃力は1000アップする。

(2):装備モンスターが、装備モンスターより攻撃力が高い

モンスターの攻撃対象に選択された時に発動できる。

デッキから「RUM」魔法カード1枚を手札に加え、

その戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは0になる。

 

 

黒咲「アルティメット・ファルコンに装備!そしてカードを2枚セットしターンエンド!そしてエンドフェイズ時にアルティメット・ファルコンの効果発動!ズァーク、貴様に1000ポイントのダメージを与える!」

 

RR-アルティメット・ファルコンから放たれた風圧がズァークを襲う。

 

ズァーク「ぐああ!!…くくく…面白い!」

 

ズァークLP4000→3000

 

-2ターン目-

ズァーク「我のターン、ドロー!我は魔法カード 覇王勲功を発動!」

 

 

覇王勲功(オリジナルカード)

通常魔法

(1):自分のライフが4000以上の場合に発動できる。

デッキから攻撃力の合計が4000以下になるように

「覇王」モンスターを可能な限り特殊召喚する。

この効果を発動したターンのエンドフェイズ時に

自分は4000ポイントのダメージを受ける。

 

 

ズァーク「デッキから覇王眷竜マイト・サーバントを2体、ライト、ロード、オーバー・サーバントをそれぞれ特殊召喚!」

 

 

覇王眷竜マイト・サーバント(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/闇属性/ドラゴン族/攻1000/守1000

覇王眷竜ライト・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):相手フィールドにXモンスターが存在する場合に発動できる。

フィールドに存在するモンスターを素材に

「覇王」XモンスターをX召喚する。

(2):このカードはルール上「エクシーズ・ドラゴン」カードとしても扱う。

 

覇王眷竜ライト・サーバント(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/闇属性/ドラゴン族/攻1000/守1000

覇王眷竜ライト・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):相手フィールドに融合モンスターが存在する場合に発動できる。

フィールドに存在するモンスターを素材に

「覇王」融合モンスターを融合召喚する。

(2):このカードはルール上「フュージョン・ドラゴン」カードとしても扱う。

 

覇王眷竜ロード・サーバント(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/闇属性/ドラゴン族/攻 0/守 0

覇王眷竜ロード・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):相手フィールドにSモンスターが存在する場合に発動できる。

フィールドに存在するモンスターを素材に

「覇王」SモンスターをS召喚する。

(2):このカードはルール上「シンクロ・ドラゴン」カードとしても扱う。

(3):このカードはチューナーとしても扱う出来る。

その場合このモンスターのレベルは3として扱う。

 

覇王眷竜オーバー・サーバント(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/闇属性/ドラゴン族/攻1000/守1000

覇王眷竜オーバー・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):相手フィールドにアドバンス召喚されたモンスターが存在する場合に発動できる。

フィールドに存在するモンスターを素材にデッキから

「覇王」モンスターをアドバンス召喚する。

(2):このカードはルール上「アドバンス・ドラゴン」カードとしても扱う。

 

 

エド、ジャックの時と同じように5体の覇王眷竜モンスターがズァークのフィールドに現れる。

 

ズァーク「我はレベル4の覇王眷竜マイト・サーバントとアドバンス・ドラゴン、フュージョン・ドラゴン、シンクロ・ドラゴン、エクシーズ・ドラゴンでオーバーレイ!」

黒咲「五体のモンスターでエクシーズだと!?」

ズァーク「四天の龍を統べ、第5の次元に君臨する究極龍よ!今こそこの我と一つとなるのだ!エクシーズ召喚!!出でよ、覇王龍ズァーク!!」

 

 

覇王龍ズァークMODE (エクシーズ)(オリジナルカード)

エクシーズ・効果モンスター

ランク12/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守4000

このカードは自分フィールドの「覇王」モンスターと「アドバンス・ドラゴン」「フュージョン・ドラゴン」「シンクロ・ドラゴン」「エクシーズ・ドラゴン」モンスターを素材にしてX召喚できる(レベルとランクは合わなくてよい)。

(1):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。

(2):相手フィールドにXモンスターが存在する場合

このモンスターは直接攻撃することが出来る。

(3):このカードはXモンスターの効果を受けずX素材に出来ない。

(4):自分または相手がモンスターの効果が発動した場合に発動できる。

このカードをエクストラデッキに戻し、デッキまたはエクストラデッキから

「覇王龍」モンスターを1体選択して特殊召喚する。

 

 

ユートの姿のズァークから闇が広がり黒い姿の覇王龍ズァーク MODE Xが現れた。その禍々しさにオーバーレイユニットは黒く変化し、辺りの空気を変化させた。

 

黒咲「ランク…12!」

覇王龍ズァーク「バトル!我で黒咲隼にダイレクトアタック!」

 

黒咲(何?今俺のことを隼と…!)

 

覇王龍ズァーク「消えよ!エクシーズ使い!」

 

覇王龍ズァーク MODE Xから黒い竜巻が放たれる。その攻撃はRR-アルティメット・ファルコンをすり抜け、黒咲を襲うのだった。




チューンフェーダー(オリジナルカード)
チューナー・効果モンスター
星2/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0
(1):相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚し、
墓地に存在するチューナーモンスターを1体選択し特殊召喚する。

王者の証(オリジナルカード)
通常罠
(1):相手が攻撃宣言をした時に発動できる。
相手は自分フィールドに存在する「レッド・デーモン」モンスターに
攻撃対象を変更する。

覇王門壱(オリジナルカード)
効果モンスター
星1/闇属性/悪魔族/攻 100/守 100
(1):自分フィールドに存在する「覇王」モンスターが破壊される時
このカードを手札から墓地へ送ることで発動できる。
その破壊を無効にする。

覇王龍ズァークMODE F(オリジナルカード)
融合・効果モンスター
星12/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守4000
「覇王」モンスター+「アドバンス・ドラゴン」モンスター+「フュージョン・ドラゴン」モンスター+「シンクロ・ドラゴン」モンスター」+「エクシーズ・ドラゴン」モンスター
自分フィールドの上記カードを墓地へ送った場合に特殊召喚できる(「融合」は必要としない)。
(1):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。
(2):相手フィールドに融合モンスターが存在する場合
このモンスターは直接攻撃することが出来る。
(3):このカードは融合モンスターの効果を受けず融合素材に出来ない。
(4):自分または相手がモンスターの効果が発動した場合に発動できる。
このカードをエクストラデッキに戻し、デッキまたはエクストラデッキから
「覇王龍」モンスターを1体選択して特殊召喚する。

覇王門弐(オリジナルカード)
効果モンスター
星2/闇属性/悪魔族/攻 200/守 200
(1):自分フィールドに存在する「覇王龍」モンスターが攻撃する時
このカードを手札から墓地へ送ることで発動できる。
このターンのバトルフェイズ終了時まで「覇王龍」モンスターの攻撃力は2倍になる。

覇王龍ズァークMODE S(オリジナルカード)
シンクロ・効果モンスター
星12/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守4000
このカードは自分フィールドの「覇王」チューナーとチューナー以外の
「アドバンス・ドラゴン」「フュージョン・ドラゴン」「シンクロ・ドラゴン」「エクシーズ・ドラゴン」モンスターを1体ずつ墓地へ送った場合、S召喚扱いで特殊召喚できる。
(1):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。
(2):相手フィールドにSモンスターが存在する場合
このモンスターは直接攻撃することが出来る。
(3):このカードはSモンスターの効果を受けずS素材に出来ない。
(4):自分または相手がモンスターの効果が発動した場合に発動できる。
このカードをエクストラデッキに戻し、デッキまたはエクストラデッキから
「覇王龍」モンスターを1体選択して特殊召喚する。

覇王勲功(オリジナルカード)
通常魔法
(1):自分のライフが4000以上の場合に発動できる。
デッキから攻撃力の合計が4000以下になるように
「覇王」モンスターを可能な限り特殊召喚する。
この効果を発動したターンのエンドフェイズ時に
自分は4000ポイントのダメージを受ける。

覇王眷竜マイト・サーバント(オリジナルカード)
効果モンスター
星4/闇属性/ドラゴン族/攻1000/守1000
覇王眷竜ライト・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。
(1):相手フィールドにXモンスターが存在する場合に発動できる。
フィールドに存在するモンスターを素材に
「覇王」XモンスターをX召喚する。
(2):このカードはルール上「エクシーズ・ドラゴン」カードとしても扱う。

覇王眷竜ライト・サーバント(オリジナルカード)
効果モンスター
星4/闇属性/ドラゴン族/攻1000/守1000
覇王眷竜ライト・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。
(1):相手フィールドに融合モンスターが存在する場合に発動できる。
フィールドに存在するモンスターを素材に
「覇王」融合モンスターを融合召喚する。
(2):このカードはルール上「フュージョン・ドラゴン」カードとしても扱う。

覇王眷竜ロード・サーバント(オリジナルカード)
効果モンスター
星4/闇属性/ドラゴン族/攻 0/守 0
覇王眷竜ロード・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。
(1):相手フィールドにSモンスターが存在する場合に発動できる。
フィールドに存在するモンスターを素材に
「覇王」SモンスターをS召喚する。
(2):このカードはルール上「シンクロ・ドラゴン」カードとしても扱う。
(3):このカードはチューナーとしても扱う出来る。
その場合このモンスターのレベルは3として扱う。

覇王眷竜オーバー・サーバント(オリジナルカード)
効果モンスター
星4/闇属性/ドラゴン族/攻1000/守1000
覇王眷竜オーバー・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。
(1):相手フィールドにアドバンス召喚されたモンスターが存在する場合に発動できる。
フィールドに存在するモンスターを素材にデッキから
「覇王」モンスターをアドバンス召喚する。
(2):このカードはルール上「アドバンス・ドラゴン」カードとしても扱う。

覇王龍ズァークMODE X(オリジナルカード)
エクシーズ・効果モンスター
ランク12/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守4000
このカードは自分フィールドの「覇王」モンスターと「アドバンス・ドラゴン」「フュージョン・ドラゴン」「シンクロ・ドラゴン」「エクシーズ・ドラゴン」モンスターを素材にしてX召喚できる(レベルとランクは合わなくてよい)。
(1):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。
(2):相手フィールドにXモンスターが存在する場合
このモンスターは直接攻撃することが出来る。
(3):このカードはXモンスターの効果を受けずX素材に出来ない。
(4):自分または相手がモンスターの効果が発動した場合に発動できる。
このカードをエクストラデッキに戻し、デッキまたはエクストラデッキから
「覇王龍」モンスターを1体選択して特殊召喚する。


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第43話「最後の挑戦者」

-アカデミアのある島 東部-

覇王龍ズァークMODE Xが黒咲に直接攻撃の宣言をしたとき、ちょうど零児と沢渡もエドを追ってここに到着していた。

 

 

覇王龍ズァークMODE X(オリジナルカード)

エクシーズ・効果モンスター

ランク12/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守4000

このカードは自分フィールドの「覇王」モンスターと「アドバンス・ドラゴン」「フュージョン・ドラゴン」「シンクロ・ドラゴン」「エクシーズ・ドラゴン」モンスターを素材にしてX召喚できる(レベルとランクは合わなくてよい)。

(1):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。

(2):相手フィールドにXモンスターが存在する場合

このモンスターは直接攻撃することが出来る。

(3):このカードはXモンスターの効果を受けずX素材に出来ない。

(4):自分または相手がモンスターの効果が発動した場合に発動できる。

このカードをエクストラデッキに戻し、デッキまたはエクストラデッキから

「覇王龍」モンスターを1体選択して特殊召喚する。

 

 

沢渡「あれは黒咲のアルティメット・ファルコン!?なんであいつがここに!」

零児「エドはやられてしまったのか…。」

 

零児はその場に落ちているエドのデュエルディスクを見て結果を察した。黒咲の場にはエクシーズモンスターであるRR-アルティメット・ファルコンが装備魔法 ラプターズ・アルティメット・メイスを装備して飛翔しているもそれをすり抜け覇王龍ズァークMODE Xは黒咲に直接攻撃を仕掛ける。

 

 

RR-アルティメット・ファルコン

エクシーズ・効果モンスター

ランク10/闇属性/鳥獣族/攻3500/守2000

鳥獣族レベル10モンスター×3

(1):このカードは他のカードの効果を受けない。

(2):このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

このターン、相手フィールドのモンスターの攻撃力は1000ダウンし、

相手はカードの効果を発動できない。

(3):このカードが「RR」モンスターをX素材としている場合、以下の効果を得る。

●お互いのエンドフェイズ毎に発動できる。

相手フィールドのモンスターの攻撃力は1000ダウンする。

相手フィールドに表側表示モンスターが存在しない場合、相手に1000ダメージを与える。

 

ラプターズ・アルティメット・メイス

装備魔法

「RR」モンスターにのみ装備可能。

(1):装備モンスターの攻撃力は1000アップする。

(2):装備モンスターが、装備モンスターより攻撃力が高い

モンスターの攻撃対象に選択された時に発動できる。

デッキから「RUM」魔法カード1枚を手札に加え、

その戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは0になる。

 

 

覇王龍ズァークMODE Xの前では攻撃力が4500のRR-アルティメット・ファルコンも無力と化すが、黒咲は自分に攻撃が当たる前に罠を発動した。

 

黒咲「罠発動!エクシーズ・シャドウ!」

 

 

エクシーズ・シャドウ(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分フィールドに存在するXモンスターを対象に発動できる。

自分のエクストラデッキからモンスターを1枚墓地へ送り、

選択したモンスターを次のターンのエンドフェイズ時まで

この効果で送った墓地へ送ったカードの名前、種類(融合、S、X、P)とレベル又はランクを得る。

 

 

黒咲「俺が送るのはブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネ!」

 

 

ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネ(オリジナルカード)

シンクロ・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守1600

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

「ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネ」の(2)の効果は

1ターンに1度しか発動できず、発動したターン自分は直接攻撃を行えない。

(1):このカードのカード名は、

フィールド・墓地に存在する限り「ブラックフェザー・ドラゴン」として扱う。

(2):自分のメインフェイズに元々の攻撃力と異なる攻撃力を持つ

相手フィールド上のモンスターを対象に発動できる。

対象のモンスターの攻撃力を元々の攻撃力にする。

その後変化した数値分、このモンスターの攻撃力を上げる。

 

 

黒咲「これによって俺の場にいるのはエクシーズモンスターではなくシンクロモンスターになる。よって直接攻撃は無効!攻撃力4500のブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネへ自滅攻撃をするがいい!」

覇王龍ズァーク「ほう…!」

 

覇王龍ズァークMODE Xは攻撃を止められずにラプターズ・アルティメット・メイスを装備したブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネに攻撃を仕掛ける。

 

覇王龍ズァーク「手札の覇王門壱の効果発動!」

 

 

 

覇王門壱(オリジナルカード)

効果モンスター

星1/闇属性/悪魔族/攻 100/守 100

(1):自分フィールドに存在する「覇王」モンスターが破壊される時

このカードを手札から墓地へ送ることで発動できる。

その破壊を無効にする。

 

 

覇王龍ズァーク「これにより破壊は無効となる!」

黒咲「だがダメージは受けてもらう!」

 

覇王龍ズァークLP4000→3500

 

覇王龍ズァークMODE Xの胸にいるユートの姿をしたズァークは興奮が止まぬ様子で喜ぶ。

 

覇王龍ズァーク「我に戦闘ダメージを与える者がいるとは!クハハハ!アークでなくても我を楽しませてくれるものがいるのだな!だがここでモンスター効果の発動により覇王龍ズァークをモードチェンジする!MODE CHANGE Z-ARC!」

 

覇王龍ズァークの肉体の色が黒から白く変化していく。ジャックが言っていた相手に合わせた変化、それこそがこのモードチェンジだと黒咲は把握した。

 

零児「なんだ…これは!」

黒咲「先ほどジャック・アトラスが言っていた。ズァークは相手に合わせて変化すると。そのヒントがなければブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネをデッキには入れていなかっただろう。」

零児「相手に合わせてモンスターを変える…それがズァークの力!」

 

気が付けば覇王龍ズァークMODE Xは覇王龍ズァークMODE Sへとモードチェンジしていた。

 

 

覇王龍ズァークMODE S(オリジナルカード)

シンクロ・効果モンスター

星12/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守4000

このカードは自分フィールドの「覇王」チューナーとチューナー以外の

「アドバンス・ドラゴン」「フュージョン・ドラゴン」「シンクロ・ドラゴン」「エクシーズ・ドラゴン」モンスターを1体ずつ墓地へ送った場合、S召喚扱いで特殊召喚できる。

(1):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。

(2):相手フィールドにSモンスターが存在する場合

このモンスターは直接攻撃することが出来る。

(3):このカードはSモンスターの効果を受けずS素材に出来ない。

(4):自分または相手がモンスターの効果が発動した場合に発動できる。

このカードをエクストラデッキに戻し、デッキまたはエクストラデッキから

「覇王龍」モンスターを1体選択して特殊召喚する。

 

 

覇王龍ズァーク「さぁお前の場にはシンクロモンスターがいる!我は直接攻撃を再びお前に繰り出せるのだ!消え去るがいい!我に戦闘で勝った栄光の決闘者よ!」

 

覇王龍ズァークMODE Sから再び一撃必殺が繰り出されようとするとき、黒咲はアクションフィールドによって出現した足場を飛んでいき、アクションカードを取った。

 

覇王龍ズァーク「?」

黒咲「アクション魔法 ドロー・スルー!1枚ドローしたカードがモンスターカードだった場合、攻撃を無効にできる!ドロー!」

 

黒咲が引いたカードはRUM、魔法カードである。

 

覇王龍ズァーク「残念だったな!」

黒咲「いいや、これでいい!俺は今ドローしたRUM-騎士たちの槍(ランサーズ・ランス)を発動!」

 

 

RUM-騎士たちの槍(オリジナルカード)

通常魔法

このカードの(1)の効果は相手のターンにも発動出来る。

(1):ドローフェイズ以外でこのカードをドローをした場合に発動できる。

「RR」Xモンスター1体を、自分のエクストラデッキ・墓地から特殊召喚し、

それよりもランクが高い「RR」Xモンスターをその特殊召喚したモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

(2):このカードを発動したターンのエンドフェイズに入る前のメインフェイズ終了時に発動する。

自分は2000ポイントのダメージを受ける。

 

 

黒咲「来い、ライズ・ファルコン!」

 

 

RR-ライズ・ファルコン

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/闇属性/鳥獣族/攻 100/守2000

鳥獣族レベル4モンスター×3

(1):このカードは特殊召喚された相手モンスター全てに1回ずつ攻撃できる。

(2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、

相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を対象として発動できる。

このカードの攻撃力は、対象のモンスターの攻撃力分アップする。

 

 

黒咲「そしてライズ・ファルコン1体でオーバーレイ!神に仕えしハヤブサよ。神々しき光放ち、仲間と共に未来へはばたけ!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!現れろランク12!RR-ゴッドネス・ファルコンッッッ!!!」

 

 

RR-ゴッドネス・ファルコン(オリジナルカード)

エクシーズ・効果モンスター

ランク12/闇属性/鳥獣族/攻4000/守2500

鳥獣族レベル12モンスター×5

(1):このカードは他のカードの効果を受けない。

(2):このモンスターが存在する限り自分は戦闘ダメージを受けない。

(3):このモンスターが戦闘で破壊される代わりにフィールドに存在する

X素材を1つ墓地へ送ることが出来る。

(4):自分フィールドのX素材が墓地へ送られるたびに相手に1000ポイントのダメージを与える。

 

 

それはまさに神のごとき輝きを放つRRモンスター RR-ゴッドネス・ファルコンが黒咲の場に現れた。プリズムを放つ翼を直接見れば目が潰れてしまうほどの輝きである。

 

黒咲「RR-ゴッドネス・ファルコンが場にいる限り、俺は戦闘ダメージを受けない。つまりお前はいくら俺にダイレクトアタックできたとしてもダメージは与えられない!」

覇王龍ズァーク「貴様にダメージを与えるには我自身でRR-ゴッドネス・ファルコンを戦闘破壊しなくてはならない。」

沢渡「でもそんなことをすれば次のターン、攻撃力4500のRR-アルティメット・ファルコンで一発だ!行けるぜ!!」

黒咲「そんなことを待たずとも奴は魔法カード 覇王功勲を発動している。」

 

 

覇王勲功(オリジナルカード)

通常魔法

(1):自分のライフが4000以上の場合に発動できる。

デッキから攻撃力の合計が4000以下になるように

「覇王」モンスターを可能な限り特殊召喚する。

この効果を発動したターンのエンドフェイズ時に

自分は4000ポイントのダメージを受ける。

 

 

黒咲「そのダメージで自滅だ!」

覇王龍ズァーク「考えたではないか。さすがの我も困ったものだ。だがやるしかあるまい。我でRR-ゴッドネス・ファルコンを攻撃!」

黒咲「ゴッドネス・ファルコン!向かい撃て!」

 

覇王龍ズァークMODE Sの攻撃が放たれ、RR-ゴッドネス・ファルコンもその翼から光を照射し反撃する。

 

黒咲「かかったな!ゴッドネス・ファルコンはフィールドのオーバーレイユニットを1つ取り除くことで破壊を無効にでき、お前に1000ポイントのダメージを与える!破壊されるのは貴様だ!覇王龍ズァーク!!」

沢渡「おっしゃあ!決まったぜ!!」

 

2体のモンスターの攻撃がぶつかり合い、とてつもなき風が舞い起こる…と思われたが双方の攻撃は消滅する。

 

黒咲「何!?」

覇王龍ズァーク「アクション魔法 大脱出を発動!これによりバトルフェイズを終了する!クハハ!助けられたぞ、ランサーズとやら!」

黒咲「くそ…だが俺がエンドフェイズを宣言すればお前は4000のダメージを負い敗北する!負けるのはお前だ、ズァーク!」

 

黒咲は右手で覇王龍ズァークMODE Sを指しながら言った。

 

覇王龍ズァーク「我が負ける?クハハハ!そんな馬鹿なことがあるか!我は魔法カード 覇王挽回 そして覇王徴収を発動!」

 

 

覇王挽回(オリジナルカード)

通常魔法

(1):自分のライフが4000より低い場合に発動できる。

自分のライフを4000まで回復する。

この効果を発動したターンのエンドフェイズ時に

自分は4000ポイントのダメージを受ける。

 

覇王徴収(オリジナルカード)

通常魔法

(1):自分のライフが4000以上の場合に発動できる。

お互いはそれぞれこのターンにモンスターを

特殊召喚した回数×1000ポイントのダメージを受ける。

この効果を発動したターンのエンドフェイズ時に

自分は4000ポイントのダメージを受ける。

 

覇王龍ズァーク「覇王挽回の効果でライフを回復!そして覇王徴収の効果でお互いにダメージを受ける!我は3回!お前は2回!よって我は3000、お前は2000のダメージだ!」

黒咲「2000ダメージだと!?ぐあああああ!!!」

 

黒咲LP4000→2000

ズァークLP3500→500

 

沢渡「へ!馬鹿な奴だぜ!エンドフェイズにダメージ食らうのには変わりないってのによ。」

零児「いいや…黒咲の負けだ。」

沢渡「なんで…?」

零児「RUM-騎士たちの槍の効果によってメインフェイズ終了時に2000ポイントのダメージを負う!」

沢渡「エンドフェイズにダメージを受けるズァークより…早く!?」

零児「くそ!」

 

零児はまだ治らない怪我に鞭を撃つようにして走る。デュエルディスクの起動をすませ、乱入しようとした。

 

覇王龍ズァーク「消えろ!!」

 

ユートの姿をしたズァークが手を零児に向けると目に見えぬ力が働き、零児を吹き飛ばした。

 

覇王龍ズァーク「我はメインフェイズを終了!」

 

黒咲LP2000→0

 

静かに黒咲のライフは尽き、肉体の消滅が始める。

 

零児「黒咲!!」

 

零児はすぐに起きあがり、黒咲に駆け寄った。

 

黒咲「零児…ズァークの中で…ユートは生きている!」

零児「どういうことだ?」

黒咲「奴は一度も言っていない俺の名前を知っていた。それはおそらく奴の中のユートの記憶があるからだ。可能性は…まだある!」

 

黒咲の足はもう消えている。徐々に消えていく体を見ないようにする零児。

 

黒咲「頼む…瑠璃を…遊矢を…ユートを…世界のみんなを…助けてやってくれ…!」

 

かつての暴走していたころが嘘のような笑顔で彼は消えていった。魂のような球体は覇王龍ズァークの中に取り込まれ、再び闇へと姿を変えたかと思うと今度は遊矢の姿へと変わった。

 

ズァーク「さぁ今度はお前か?エド・フェニックス、ジャック・アトラス、黒咲隼。奴らは我を楽しませてくれた。我の秘密を引き継いでいき黒咲隼はいいところまでいったが惜しかった。ククク。」

零児「…ふざけるな!」

ズァーク「?」

零児「私の仲間たちを…遊びのように消していく貴様を私は許さない。いつもなら感情で動く私ではないが珍しく沸点が低かった。スタンダード次元 最強の決闘者たるこの赤馬零児がズァーク、お前を打ち砕く!」

 

零児は目に怒りの炎をともしながらデュエルディスクを起動させた。

 

ズァーク「面白い!最強とはなんなのか、それを思い知らせてやろう!」

零児「アクションフィールド、起動!」

「アクションフィールド マキシマム・クライシス」

ズァーク・零児「「デュエル!!」」




覇王龍ズァークMODE X(オリジナルカード)
エクシーズ・効果モンスター
ランク12/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守4000
このカードは自分フィールドの「覇王」モンスターと「アドバンス・ドラゴン」「フュージョン・ドラゴン」「シンクロ・ドラゴン」「エクシーズ・ドラゴン」モンスターを素材にしてX召喚できる(レベルとランクは合わなくてよい)。
(1):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。
(2):相手フィールドにXモンスターが存在する場合
このモンスターは直接攻撃することが出来る。
(3):このカードはXモンスターの効果を受けずX素材に出来ない。
(4):自分または相手がモンスターの効果が発動した場合に発動できる。
このカードをエクストラデッキに戻し、デッキまたはエクストラデッキから
「覇王龍」モンスターを1体選択して特殊召喚する。

エクシーズ・シャドウ(オリジナルカード)
通常罠
(1):自分フィールドに存在するXモンスターを対象に発動できる。
自分のエクストラデッキからモンスターを1枚墓地へ送り、
選択したモンスターを次のターンのエンドフェイズ時まで
この効果で送った墓地へ送ったカードの名前、種類(融合、S、X、P)とレベル又はランクを得る。

ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネ(オリジナルカード)
シンクロ・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守1600
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
「ブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネ」の(2)の効果は
1ターンに1度しか発動できず、発動したターン自分は直接攻撃を行えない。
(1):このカードのカード名は、
フィールド・墓地に存在する限り「ブラックフェザー・ドラゴン」として扱う。
(2):自分のメインフェイズに元々の攻撃力と異なる攻撃力を持つ
相手フィールド上のモンスターを対象に発動できる。
対象のモンスターの攻撃力を元々の攻撃力にする。
その後変化した数値分、このモンスターの攻撃力を上げる。

覇王門壱(オリジナルカード)
効果モンスター
星1/闇属性/悪魔族/攻 100/守 100
(1):自分フィールドに存在する「覇王」モンスターが破壊される時
このカードを手札から墓地へ送ることで発動できる。
その破壊を無効にする。

覇王龍ズァークMODE S(オリジナルカード)
シンクロ・効果モンスター
星12/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守4000
このカードは自分フィールドの「覇王」チューナーとチューナー以外の
「アドバンス・ドラゴン」「フュージョン・ドラゴン」「シンクロ・ドラゴン」「エクシーズ・ドラゴン」モンスターを1体ずつ墓地へ送った場合、S召喚扱いで特殊召喚できる。
(1):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。
(2):相手フィールドにSモンスターが存在する場合
このモンスターは直接攻撃することが出来る。
(3):このカードはSモンスターの効果を受けずS素材に出来ない。
(4):自分または相手がモンスターの効果が発動した場合に発動できる。
このカードをエクストラデッキに戻し、デッキまたはエクストラデッキから
「覇王龍」モンスターを1体選択して特殊召喚する。

RUM-騎士たちの槍(オリジナルカード)
通常魔法
このカードの(1)の効果は相手のターンにも発動出来る。
(1):ドローフェイズ以外でこのカードをドローをした場合に発動できる。
「RR」Xモンスター1体を、自分のエクストラデッキ・墓地から特殊召喚し、
それよりもランクが高い「RR」Xモンスターをその特殊召喚したモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。
(2):このカードを発動したターンのエンドフェイズに入る前のメインフェイズ終了時に発動する。
自分は2000ポイントのダメージを受ける。

RR-ゴッドネス・ファルコン(オリジナルカード)
エクシーズ・効果モンスター
ランク12/闇属性/鳥獣族/攻4000/守2500
鳥獣族レベル12モンスター×5
(1):このカードは他のカードの効果を受けない。
(2):このモンスターが存在する限り自分は戦闘ダメージを受けない。
(3):このモンスターが戦闘で破壊される代わりにフィールドに存在する
X素材を1つ墓地へ送ることが出来る。
(4):自分フィールドのX素材が墓地へ送られるたびに相手に1000ポイントのダメージを与える。

覇王勲功(オリジナルカード)
通常魔法
(1):自分のライフが4000以上の場合に発動できる。
デッキから攻撃力の合計が4000以下になるように
「覇王」モンスターを可能な限り特殊召喚する。
この効果を発動したターンのエンドフェイズ時に
自分は4000ポイントのダメージを受ける。

覇王挽回(オリジナルカード)
通常魔法
(1):自分のライフが4000より低い場合に発動できる。
自分のライフを4000まで回復する。
この効果を発動したターンのエンドフェイズ時に
自分は4000ポイントのダメージを受ける。

覇王徴収(オリジナルカード)
通常魔法
(1):自分のライフが4000以上の場合に発動できる。
お互いはそれぞれこのターンにモンスターを
特殊召喚した回数×1000ポイントのダメージを受ける。
この効果を発動したターンのエンドフェイズ時に
自分は4000ポイントのダメージを受ける。


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第44話「異次元王と覇王龍」

-アカデミアのある島 東部-

零児とズァークのデュエルが始まった。零児がアクションフィールドによって出現した足場に飛び乗り、1ターン目を取る。

 

-1ターン目-

零児「私のターン、私は手札のDDスワラル・スライムの効果発動!」

 

 

DDスワラル・スライム

効果モンスター(準制限カード)

星2/闇属性/悪魔族/攻 200/守 200

「DDスワラル・スライム」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが手札に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。

「DDD」融合モンスターカードによって決められた、

このカードを含む融合素材モンスターを手札から墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。

手札から「DD」モンスター1体を特殊召喚する。

 

 

零児「このカードと手札のDDフェアリーで融合!」

 

 

DDフェアリー(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/闇属性/悪魔族/攻1500/守 700

「DDフェアリー」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。

デッキから「契約書」罠カードを1枚セットする。

 

 

ズァーク「また融合使いか。」

零児「自在に形を変える神秘の渦よ!暗夜へ誘う怪しき妖よ!今ひとつとなりて新たな王を生み出さん!融合召喚!生誕せよ!レベル6!DDD烈火王テムジン!」

 

 

DDD烈火王テムジン

融合・効果モンスター

星6/炎属性/悪魔族/攻2000/守1500

「DD」モンスター×2

「DDD烈火王テムジン」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードがモンスターゾーンに存在し、

自分フィールドにこのカード以外の「DD」モンスターが特殊召喚された場合、

自分の墓地の「DD」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

(2):このカードが戦闘または相手の効果で破壊された場合、

自分の墓地の「契約書」カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを手札に加える。

 

 

零児の得意な”融合なし”融合でDDD烈火王テムジンが場に現れた。

 

零児「そして手札からDDナイト・ハウリングを召喚!」

 

 

DDナイト・ハウリング

チューナー・効果モンスター

星3/闇属性/悪魔族/攻 300/守 600

(1):このカードが召喚に成功した時、

自分の墓地の「DD」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力・守備力は0になり、

そのモンスターが破壊された場合に自分は1000ダメージを受ける。

この効果の発動後、ターン終了時まで自分は悪魔族モンスターしか特殊召喚できない。

 

 

口の大きな悪魔のモンスター DDナイト・ハウリングが通常召喚され、その効果が発動した。

 

零児「効果発動!墓地からDDフェアリーを特殊召喚!」

ズァーク「チューナーモンスター!貴様、シンクロも使うのか。面白い!」

零児「レベル4のDDリリスにレベル3のDDナイト・ハウリングをチューニング!闇を切り裂く咆哮よ。疾風の速さを得て新たな王の産声となれ!シンクロ召喚!生誕せよ!レベル7!DDD疾風王アレクサンダー!」

 

 

DDD疾風王アレクサンダー

シンクロ・効果モンスター

星7/風属性/悪魔族/攻2500/守2000

「DD」チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

「DDD疾風王アレクサンダー」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードがモンスターゾーンに存在し、

自分フィールドにこのカード以外の「DD」モンスターが召喚・特殊召喚された場合、

自分の墓地のレベル4以下の「DD」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

 

 

風を纏った騎士 DDD疾風王アレクサンダーのシンクロ召喚が決まり、その召喚によって既にフィールドにいるDDD烈火王テムジンの効果が発動する。

 

零児「烈火王テムジンの効果!墓地からDDフェアリーを特殊召喚!DDフェアリーの効果によって契約書罠カードを1枚セット!さらに疾風王アレクサンダーの効果発動!墓地からDDナイト・ハウリングを特殊召喚!」

ズァーク「大した奴だ。モンスターをここまで手足のように操るとは。」

零児「貴様の世辞など欲しくはない。私はスケール6のDDケルベロスでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

DDケルベロス

ペンデュラム・効果モンスター

星4/闇属性/悪魔族/攻1800/守 600

【Pスケール:青6/赤6】

(1):1ターンに1度、自分フィールドの「DD」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターのレベルを4にし、攻撃力・守備力を400アップする。

【モンスター効果】

(1):このカードが手札からP召喚に成功した時、

「DDケルベロス」以外の「DD」モンスターが自分フィールドに存在する場合に

自分の墓地の永続魔法カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを手札に加える。

 

 

3つのあたまを持つ悪魔の番犬 DDケルベロスが零児のペンデュラムゾーンに出現した。それを嫌そうな目で見るズァーク。

 

ズァーク「ペンデュラム…レイとヴィエイの力か。」

零児「…DDケルベロスのペンデュラム効果発動!DDナイト・ハウリングの攻守を400上昇させ、レベルを4にする!」

ズァーク「レベル4が2体…!」

零児「レベル4のDDフェアリーとナイト・ハウリングでオーバーレイ!この世の全てを統べるため、今 世界の頂に降臨せよ!エクシーズ召喚!生誕せよ!ランク4!怒濤王シーザー!」

 

 

DDD怒濤王シーザー

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/水属性/悪魔族/攻2400/守1200

悪魔族レベル4モンスター×2

「DDD怒濤王シーザー」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

このターンに破壊されたモンスターをバトルフェイズ終了時に、

自分の墓地から可能な限り特殊召喚する。

次のスタンバイフェイズに自分は

この効果で特殊召喚したモンスターの数×1000ダメージを受ける。

この効果は相手ターンでも発動できる。

(2):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。

デッキから「契約書」カード1枚を手札に加える。

 

 

波を起こしながらローマ帝国の英雄の名を持つエクシーズモンスター DDD怒濤王シーザーが現れたことで零児の場に融合、シンクロ、エクシーズモンスターが揃った。

 

零児「私はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-2ターン目-

ズァーク「我のターン、ドロー!」

零児「このスタンバイフェイズ時、永続罠発動!虚無の契約書!」

 

 

虚無の契約書(オリジナルカード)

永続罠

(1):自分フィールド上に特殊召喚された「DDD」モンスターが

2体以上存在する場合にこのカードを発動できる。

このカードがフィールドに存在する限り相手は自分フィールドに

存在するモンスターの種類(融合、S、X、P、儀式)のモンスターを特殊召喚出来ない。

(2):自分スタンバイフェイズに発動する。

自分は1000ダメージを受ける。

 

 

虚無魔人が描かれた契約書カードの発動によってズァークは融合、シンクロ、エクシーズモンスターを特殊召喚できなくなった。それはつまりエド、ジャック、黒咲を苦しめた覇王龍ズァークモンスターたちがエクストラデッキから特殊召喚できなくなったことを意味する。

 

ズァーク「ククク…やはり貴様は他の者とは違うようだ。このターンで終わらせるなどということは考えないでおこう。我は永続魔法 覇王召集を発動!」

 

 

覇王召集(オリジナルカード)

永続魔法

(1)の効果は1ターンに5回までしか使えない。

(1):自分のライフが4000以上の場合に発動できる。

シャッフルした後、カード名を宣言してデッキからカードをドローする。

ドローしたカードが宣言通りのカードであった場合

ライフを1000回復し、カードの種類によって以下の効果を適用する。

●モンスター:ドローしたカードを特殊召喚する。

●魔法:ドローしたカードを手札に加える。

●罠:ドローしたカードをセットする。

(2):この効果を発動したターンのエンドフェイズ時にこのカードを破壊して発動する。

自分は4000ポイントのダメージを受ける。

 

 

ズァーク「我が宣言したカードをドローすればモンスターを特殊召喚出来る!」

零児「宣言通りのカードをドローだと!?馬鹿な…。」

ズァーク「まずは覇王眷竜オーバー・サーバント!」

 

ドローしたカードは的中し覇王眷竜オーバー・サーバントが特殊召喚される。

 

 

覇王眷竜オーバー・サーバント(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/闇属性/ドラゴン族/攻1000/守1000

覇王眷竜オーバー・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):相手フィールドにアドバンス召喚されたモンスターが存在する場合に発動できる。

フィールドに存在するモンスターを素材にデッキから

「覇王」モンスターをアドバンス召喚する。

(2):このカードはルール上「アドバンス・ドラゴン」カードとしても扱う。

 

 

ズァークLP4000→5000

 

零児「まぐれか…?何か仕掛けが…。」

ズァーク「デッキを混ぜ我は覇王眷竜ロード・サーバントを宣言!再びドロー!」

 

 

覇王眷竜ロード・サーバント(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/闇属性/ドラゴン族/攻 0/守 0

覇王眷竜ロード・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):相手フィールドにSモンスターが存在する場合に発動できる。

フィールドに存在するモンスターを素材に

「覇王」SモンスターをS召喚する。

(2):このカードはルール上「シンクロ・ドラゴン」カードとしても扱う。

(3):このカードはチューナーとしても扱う出来る。

その場合このモンスターのレベルは3として扱う。

 

 

ズァークがドローしたカードは覇王眷竜ロード・サーバント。見事的中させライフを回復させつつモンスターを特殊召喚する。

 

ズァークLP5000→6000

 

零児「馬鹿な…!」

 

ズァークは次々に効果を発動させていき、ついにフィールドに5体の覇王眷竜モンスターを埋めた。

 

ズァークLP9000

 

ズァーク「これで準備は整った!」

零児「どういうことだ…!どのようにカードを当てた!?」

ズァーク「我が我の眷属たちを呼んだのだ。さぁ見せてやろう。我はフィールドの覇王眷竜モンスター5体をリリース!四天の龍を統べ、第5の次元に君臨する究極龍よ!今こそこの我と一つとなるのだ!デッキよりアドバンス召喚!出でよ、覇王龍ズァーク!!」

 

リリースされると通常ならば光として場から消えていく5体のモンスターは闇へと変わり、遊矢の姿をしたズァークと一体化する。その姿は肥大化していきやがて赤い体を持つ覇王龍ズァークMODE (アドバンス)へと変貌した。

 

 

覇王龍ズァークMODE A(オリジナルカード)

効果モンスター

星12/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守4000

このカードは自分フィールドの「覇王」モンスターと「アドバンス・ドラゴン」「フュージョン・ドラゴン」「シンクロ・ドラゴン」「エクシーズ・ドラゴン」モンスターを1体ずつリリースした場合、デッキからアドバンス召喚できる。

(1):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。

(2):相手フィールドにアドバンス召喚されたモンスターが存在する場合

このモンスターは直接攻撃することが出来る。

(3):このカードはアドバンス召喚されたモンスターの効果を受けず、このカードをリリースすることが出来ない。

(4):自分または相手がモンスターの効果が発動した場合に発動できる。

このカードをエクストラデッキに戻し、デッキまたはエクストラデッキから

「覇王龍」モンスターを1体選択して特殊召喚する。

 

 

零児(融合、シンクロ、エクシーズを使わずに覇王龍ズァークを…。やはり世界を滅ぼしかけただけはある。こいつ…強い!)

 

零児は心の中での焦りを隠すように冷静さを保っている。

 

覇王龍ズァーク(我の召喚に成功したはいいがMODE Aはあくまでアドバンス召喚されたモンスターに対して有効なモンスター。奴の場にはアドバンス召喚されたモンスターはいないものの出してしまった。いや出させられたというべきか。この男、自らで言うだけあって強い。…だが…)

 

覇王龍ズァーク「面白い…面白いぞ!これほど楽しいデュエルは久しぶりだ!我を滾らせてくれる!」

零児「ズァークが…デュエルを楽しんでいる…?」

覇王龍ズァーク「貴様も楽しいだろう?最強たる我とデュエルできるのだ!」

 

零児(デュエルを楽しませようとする意志…遊矢がまだズァークの中にいるのか…?)

 

零児「遊矢!聞こえるなら返事をしてくれ!」

覇王龍ズァーク「ん?萎えさせることを言ってくれるな。バトルだ!我で烈火王テムジンを攻撃!」

零児「罠発動!DDパーソナルチェンジ!」

 

DDパーソナルチェンジ(オリジナルカード)

通常罠

(1):墓地の「DD」モンスターカードを1枚除外することで発動できる。

この効果で墓地へ送ったモンスターと同じレベルの「DD」Pモンスターを

デッキから1枚選択し自分のPゾーンに置く。

 

零児「墓地のスワラル・スライムを除外し同じレベル2のDDヴァンパイアをペンデュラムゾーンへ置く!」

 

 

DDヴァンパイア(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星2/闇属性/悪魔族/攻1000/守 200

【Pスケール:青9/赤9】

(1):1ターンに1度、自分フィールドの「DD」モンスター1体が攻撃対象になった時発動できる。その戦闘において「DD」モンスターは破壊されず、戦闘ダメージは半分になる。

【モンスター効果】

(1):このモンスターが特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「契約書」カードを1枚手札に加える。

 

 

吸血鬼を思わせるDDヴァンパイアがペンデュラムゾーンに置かれ、そのペンデュラム効果が発動する。

 

零児「DDヴァンパイアのペンデュラム効果!この戦闘による破壊を無効にし、戦闘ダメージを半分にする!」

覇王龍ズァーク「ペンデュラムカード…モンスターでありながら我の知らぬ効果を持ち合わせる忌むべきカードめ!だがダメージを食らうがいい!」

 

零児LP4000→3000

 

零児「ぐああああ!!」

 

零児はダメージを負い、後ろへと吹っ飛ぶ。大した数値ではないにもかかわらずダメージが大きいのはアークの力であろうか。

 

覇王龍ズァーク「我はカードを3枚セットしターンエンド!この時、永続魔法 覇王召集は破壊され、我は4000ポイントのダメージを受ける。」

 

覇王龍ズァークLP9000→5000

 

覇王龍ズァーク「初の3ターン目だ。さぁ楽しませてくれよ、最強の決闘者とやら!」




DDフェアリー(オリジナルカード)
効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族/攻1500/守 700
「DDフェアリー」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「契約書」罠カードを1枚セットする。

虚無の契約書(オリジナルカード)
永続罠
(1):自分フィールド上に特殊召喚された「DDD」モンスターが
2体以上存在する場合にこのカードを発動できる。
このカードがフィールドに存在する限り相手は自分フィールドに
存在するモンスターの種類(融合、S、X、P、儀式)のモンスターを特殊召喚出来ない。
(2):自分スタンバイフェイズに発動する。
自分は1000ダメージを受ける。

覇王召集(オリジナルカード)
永続魔法
(1)の効果は1ターンに5回までしか使えない。
(1):自分のライフが4000以上の場合に発動できる。
シャッフルした後、カード名を宣言してデッキからカードをドローする。
ドローしたカードが宣言通りのカードであった場合
ライフを1000回復し、カードの種類によって以下の効果を適用する。
●モンスター:ドローしたカードを特殊召喚する。
●魔法:ドローしたカードを手札に加える。
●罠:ドローしたカードをセットする。
(2):この効果を発動したターンのエンドフェイズ時にこのカードを破壊して発動する。
自分は4000ポイントのダメージを受ける。

覇王眷竜オーバー・サーバント(オリジナルカード)
効果モンスター
星4/闇属性/ドラゴン族/攻1000/守1000
覇王眷竜オーバー・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。
(1):相手フィールドにアドバンス召喚されたモンスターが存在する場合に発動できる。
フィールドに存在するモンスターを素材にデッキから
「覇王」モンスターをアドバンス召喚する。
(2):このカードはルール上「アドバンス・ドラゴン」カードとしても扱う。

覇王眷竜ロード・サーバント(オリジナルカード)
効果モンスター
星4/闇属性/ドラゴン族/攻 0/守 0
覇王眷竜ロード・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。
(1):相手フィールドにSモンスターが存在する場合に発動できる。
フィールドに存在するモンスターを素材に
「覇王」SモンスターをS召喚する。
(2):このカードはルール上「シンクロ・ドラゴン」カードとしても扱う。
(3):このカードはチューナーとしても扱う出来る。
その場合このモンスターのレベルは3として扱う。

覇王龍ズァークMODE A(オリジナルカード)
効果モンスター
星12/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守4000
このカードは自分フィールドの「覇王」モンスターと「アドバンス・ドラゴン」「フュージョン・ドラゴン」「シンクロ・ドラゴン」「エクシーズ・ドラゴン」モンスターを1体ずつリリースした場合、デッキからアドバンス召喚できる。
(1):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。
(2):相手フィールドにアドバンス召喚されたモンスターが存在する場合
このモンスターは直接攻撃することが出来る。
(3):このカードはアドバンス召喚されたモンスターの効果を受けず、このカードをリリースすることが出来ない。
(4):自分または相手がモンスターの効果が発動した場合に発動できる。
このカードをエクストラデッキに戻し、デッキまたはエクストラデッキから
「覇王龍」モンスターを1体選択して特殊召喚する。

DDパーソナルチェンジ(オリジナルカード)
通常罠
(1):墓地の「DD」モンスターカードを1枚除外することで発動できる。
この効果で墓地へ送ったモンスターと同じレベルの「DD」Pモンスターを
デッキから1枚選択し自分のPゾーンに置く。

DDヴァンパイア(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星2/闇属性/悪魔族/攻1000/守 200
【Pスケール:青9/赤9】
(1):1ターンに1度、自分フィールドの「DD」モンスター1体が攻撃対象になった時発動できる。その戦闘において「DD」モンスターは破壊されず、戦闘ダメージは半分になる。
【モンスター効果】
(1):このモンスターが特殊召喚に成功した時に発動できる。
デッキから「契約書」カードを1枚手札に加える。


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第45話「オーバースケールペンデュラム」

-アカデミアのある島 東部-

覇王龍ズァークと戦った4人の中で唯一零児のターンが返ってきた。零児は深呼吸をつき、デッキに指を置いた。

 

-3ターン目-

零児「私のターン、ドロー!このスタンバイフェイズ時、フィールドの虚無の契約書によってライフを1000ポイント失う!」

 

 

虚無の契約書(オリジナルカード)

永続罠

(1):自分フィールド上に特殊召喚された「DDD」モンスターが

2体以上存在する場合にこのカードを発動できる。

このカードがフィールドに存在する限り相手は自分フィールドに

存在するモンスターの種類(融合、S、X、P、儀式)のモンスターを特殊召喚出来ない。

(2):自分スタンバイフェイズに発動する。

自分は1000ダメージを受ける。

 

零児LP3000→2000

 

零児は歯を食いしばりコストを支払い、その後手札に加わったペンデュラムモンスターの召喚に移る。

 

零児「私はセッティング済みのペンデュラムスケールでペンデュラム召喚!現れよ、私のモンスター!手札よりDDD詩謳王(しおうおう)アウグストゥス!」

 

 

DDD詩謳王アウグストゥス(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星8/闇属性/悪魔族/攻3000/守1000

【Pスケール:青4/赤4】

(1):このカードが相手ターン中に置かれた場合に発動出来る。

自分はカードを2枚ドローする。

【モンスター効果】

DDD詩謳王アウグストゥスのモンスター効果の(2)は相手ターンにも発動できる。

(1):1ターンに1度、自分のメインフェイズ時にフィールドに存在する「DDD」モンスターを任意の数選択し発動できる。

選択したモンスターの攻撃力をエンドフェイズ時までこのカードの攻撃力に加える。

対象となったモンスターはこのターン攻撃できず、攻撃力が0となる。

(2):このカードが手札に加わった場合に発動できる。このカードをPゾーンに置く。

 

 

巨大なモニュメントのようにも見えるDDD詩謳王アウグストゥスが零児のペンデュラム召喚によって現れた。ペンデュラムモンスターであるDDD詩謳王アウグストゥスは覇王龍ズァークMODE Aに睨みつけられながら効果を発動した。

 

零児「詩謳王アウグストゥスの効果発動!自分フィールドに存在するDDDモンスターを任意の数選択し、その攻撃力を得る!私は烈火王テムジンの攻撃力を詩謳王アウグストゥスに加える!」

 

 

DDD烈火王テムジン

融合・効果モンスター

星6/炎属性/悪魔族/攻2000/守1500

「DD」モンスター×2

「DDD烈火王テムジン」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードがモンスターゾーンに存在し、

自分フィールドにこのカード以外の「DD」モンスターが特殊召喚された場合、

自分の墓地の「DD」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

(2):このカードが戦闘または相手の効果で破壊された場合、

自分の墓地の「契約書」カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを手札に加える。

 

 

DDD詩謳王アウグストゥスから延びる細い触手のようなものがDDD烈火王テムジンに絡みつく。エネルギーを吸われるかのようにDDD烈火王テムジンから生気が奪われていき、DDD詩謳王アウグストゥスのオーラがより強く放出される。

 

零児「バトルだ!攻撃力5000となったDDD詩謳王アウグストゥスで覇王龍ズァークに攻撃!」

 

無機質な顔の口に当たる部分から紫色の光弾が撃たれた。覇王龍ズァークMODE Aを目掛けてその攻撃は飛んでいき、それが到達する前に覇王龍ズァークは罠を発動させる。

 

覇王龍ズァーク「罠発動!覇王犠牲!」

 

 

覇王犠牲(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分フィールドに存在する「覇王」モンスターが攻撃対象になった時に発動できる。

その攻撃を自分への直接攻撃に変更する。

 

 

覇王龍ズァーク「その攻撃をモンスターの我ではなく、プレイヤーの我へのダイレクトアタックへと変更する!」

零児「なんだと!?お前のライフは5000!この攻撃を食らえばライフは尽きる!」

 

覇王龍ズァークMODE Aへ光弾が直撃し、大きな爆発が起きる。辺りの草木には地獄の炎のような業火によって焼き払われどんどん火は周りに移っていく。

 

零児「く…これは…!」

 

零児は口を袖で押さえながら煙が蔓延している場所から避難した。先ほどまでいたところを見ると覇王龍ズァークMODE Aの影が浮かび上がる。

 

零児「何!?」

覇王龍ズァーク「我はさらに永続罠 覇王虎口を発動していた!」

 

 

覇王虎口(オリジナルカード)

永続罠

(1):自分フィールドに「覇王龍ズァーク」モンスターが存在し自分への直接攻撃によって戦闘ダメージが発生する時に発動できる。

そのダメージを無効にし、その数値分、フィールドに存在する「覇王龍ズァーク」モンスターの攻撃力を上げる。

 

 

覇王龍ズァーク「覇王虎口の効果によって我への直接攻撃は無効となり、その発生するはずであったダメージ、5000を我の攻撃力に加える!よって攻撃力は9000!」

零児「く…私は烈火王テムジンを守備表示に変更しターンエンド!」

 

煙の中から足を引きずって出てきた沢渡はゴホゴホと咳をしながらも零児に無事であることを伝える。しかし零児はデュエルに集中していて聞こえていないようであった。

 

沢渡「くそ、零児の奴。にしてもこれはやばいぜ…。零児の残りライフは2000。覇王龍ズァークは攻撃力が9000だからテムジン以外のモンスターに攻撃されちまえば一貫の終わりだ!」

 

-4ターン目-

覇王龍ズァーク「フフフ、だいぶ息が上がっているようだな。我のターン、ドロー!」

 

覇王龍ズァークMODE Aの胸部に埋め込まれている遊矢を模したズァークはニヤリとしながらデュエルディスクからカードを引き抜いた。手札を確認することなく覇王龍ズァークは声高々に攻撃宣言をする。

 

覇王龍ズァーク「我は精霊たちと共にある!モンスターたちの声を聴きデュエルが出来る我と貴様では戦いにすらならぬ!バトルだ!我自らで疾風王アレクサンダーを攻撃!」

 

 

DDD疾風王アレクサンダー

シンクロ・効果モンスター

星7/風属性/悪魔族/攻2500/守2000

「DD」チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

「DDD疾風王アレクサンダー」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードがモンスターゾーンに存在し、

自分フィールドにこのカード以外の「DD」モンスターが召喚・特殊召喚された場合、

自分の墓地のレベル4以下の「DD」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

 

 

覇王龍ズァークMODE AからDDD疾風王アレクサンダーへ向けて攻撃が放たれようとする。

 

覇王龍ズァーク「DDヴァンパイアのペンデュラム効果を使用し戦闘ダメージを半分になろうとも結局のダメージは3250!ライフが2000の貴様の命運は尽きた!」

 

 

DDヴァンパイア(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星2/闇属性/悪魔族/攻1000/守 200

【Pスケール:青9/赤9】

(1):1ターンに1度、自分フィールドの「DD」モンスター1体が攻撃対象になった時発動できる。その戦闘において「DD」モンスターは破壊されず、戦闘ダメージは半分になる。

【モンスター効果】

(1):このモンスターが特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「契約書」カードを1枚手札に加える。

 

 

零児「忘れてはいないか?私はランサーズのリーダー 赤馬零児だ!」

覇王龍ズァーク「赤馬零児…そう言えば奴の名は…赤馬……まさか…!」

 

零児はいつもの冷静な様子からは考えられないほどの助走をつけて空中にあるアクションフィールドの足場に張り付いているアクションカードを手に取った。

 

零児「アクション魔法 ペンデュラム・バック!フィールドに存在するペンデュラムカードを手札に戻す!」

 

零児の場にあるペンデュラムカードはDDケルベロス、DDヴァンパイア、DDD詩謳王アウグストゥス。

 

 

DDケルベロス

ペンデュラム・効果モンスター

星4/闇属性/悪魔族/攻1800/守 600

【Pスケール:青6/赤6】

(1):1ターンに1度、自分フィールドの「DD」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターのレベルを4にし、攻撃力・守備力を400アップする。

【モンスター効果】

(1):このカードが手札からP召喚に成功した時、

「DDケルベロス」以外の「DD」モンスターが自分フィールドに存在する場合に

自分の墓地の永続魔法カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを手札に加える。

 

 

それらが零児の手札に戻った瞬間、たった今戻したDDD詩謳王アウグストゥス効果が手札で発動する。

 

零児「DDD詩謳王アウグストゥスの効果を発動!このカードが手札に戻った時、このカードをペンデュラムゾーンに置くことが出来る!そして詩謳王アウグストゥスのペンデュラム効果!相手ターンの間にペンデュラムゾーンに置かれた時、カードをドローする!」

 

零児はドローするもその手札を見ることはしない。

 

覇王龍ズァーク「無駄だ!我は怒濤王シーザーへ攻撃!」

零児「それはこちらのセリフだ!手札のDDD特攻王トロイアの効果発動!」

 

 

DDD特攻王トロイア(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/悪魔族/攻2600/守1200

【Pスケール:青8/赤8】

(1):相手フィールドに存在するカードと自分フィールドに存在する「契約書」カードをそれぞれ1枚選択し発動できる。選択したカードを破壊する。

【モンスター効果】

(1):相手の攻撃宣言時、手札のこのカードと手札の「DD」Pモンスターをエクストラデッキに表側で置くことで発動できる。バトルフェイズを終了させる。

その後自分フィールドに存在するカードを全て破壊する。

(2):このカードがエクストラデッキから特殊召喚に成功した時に発動できる。

フィールドからこのモンスターを除外し、デッキから「DDD」モンスターを1体特殊召喚する。

 

 

零児「このカードと手札のDDヴァンパイアをエクストラデッキに置き、バトルフェイズを終了させる!その後私の場のモンスターをすべて破壊する!」

 

DDD特攻王トロイアはトロイの木馬のような姿のモンスターである。DDD特攻王トロイアが零児の場を疾走することですべてのカードは破壊されていき、零児を守るものは何もない。

 

覇王龍ズァーク「ハハハ!愚かだな。我はどうやら記憶違いをしていたようだ。貴様があの少年であるとな。我はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-4ターン目-

零児は目をつぶりながら祈る。

 

零児(あのカードが来なくては…私は負ける。頼む…!)

??(俺を必要としているのか?)

零児(!? お前は…一体…!)

??(お前と共に戦ってきた我らDD。今こそお前に力を貸そう。)

零児(まさかお前たちは…カードの精霊…!)

 

体に変化があったわけではない。しかし確かに零児は今までとは違う力を感じていた。

 

零児「私のターン…ドロー!」

 

零児はカードを見ぬままメインフェイズへと移行する。

 

覇王龍ズァーク「貴様…カードを見ずに!?デュエルモンスターズの精霊とつながったのか!カードを見ずとも何が来たのかわかるのだな!やはり貴様、赤馬レイの弟 赤馬零児!思い出したぞ、あの時の少年がよくもここまで…!」

零児「残念ながら私は記憶にない。だから終わらせてもらうぞ!私はスケール0のDDD赤馬王(せきばおう)リョフとスケール6のDDケルベロスでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

DDD赤馬王リョフ(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星12/闇属性/悪魔族/攻 0/守 200

【Pスケール:青0/赤0】

(1):もう片方のPゾーンに「DD」カードが存在する場合に発動できる。

もう片方のスケールはこのターンのエンドフェイズ時まで13となる。

(2):フィールドから離れる効果を含むカードの効果が発動した時に発動できる。

その効果を無効にして破壊する。

【モンスター効果】

(1):相手が魔法罠カードを発動した場合に自分フィールドに存在する「DD」カードを1枚破壊することで発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

 

 

覇王龍ズァーク「スケール0だと!?」

零児「私には見えた。ペンデュラム召喚のその先が!遊矢も知らないこの領域、それこそオーバースケール!私はDDD赤馬王リョフのペンデュラム効果を発動!DDケルベロスのスケールを13に変更する!」

 

零児のペンデュラムゾーンが通常の青い状態から赤へと変化し、オーバースケールでのペンデュラム召喚の準備が整う。

 

零児「我が魂を揺らす大いなる力よ。この身に宿りて、闇を引き裂く新たな光となれ!オーバースケールペンデュラム!現れろ、私のモンスターたち!エクストラデッキよりDDD特攻王トロイア、DDヴァンパイア、DDD詩謳王アウグストゥス、そして手札よりDDD壊薙王アビス・ラグナロク!」

 

 

DDD壊薙王アビス・ラグナロク

ペンデュラム・効果モンスター

星8/闇属性/悪魔族/攻2200/守3000

【Pスケール:青5/赤5】

「DDD壊薙王アビス・ラグナロク」のP効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分が「DD」モンスターを特殊召喚した場合、

自分の墓地の「DD」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚し、自分は1000ダメージを受ける。

このターン、相手が受ける戦闘ダメージは半分になる。

【モンスター効果】

「DDD壊薙王アビス・ラグナロク」の(1)のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、

自分の墓地の「DDD」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

(2):1ターンに1度、このカード以外の自分フィールドの「DD」モンスター1体をリリースし、

相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを除外する。

 

 

赤いペンデュラムスケールが生み出したペンデュラム召喚のゲートから放出された4体のモンスターはペンデュラムスケールと同じ赤いオーラを帯びている。

 

零児「DDD壊薙王アビス・ラグナロクの効果発動!墓地から疾風王アレクサンダーを特殊召喚!そしてDDD特攻王トロイアの効果発動!このカードがエクストラデッキから特殊召喚に成功した時、デッキから神獣王の契約書を手札に加える!」

 

 

神獣王の契約書(オリジナルカード)

永続魔法

(1):1ターンに1度、自分フィールドに存在する「DD」カードあるいは「契約書」カードを3枚除外し発動できる。

相手フィールドに存在するすべてのカードを破壊する。

(2):自分スタンバイフェイズに発動する。

自分は1000ダメージを受ける。

 

 

零児「そしてDDD詩謳王アウグストゥスの効果発動!特攻王トロイア、疾風王アレクサンダーを選択し、その攻撃力をDDD詩謳王アウグストゥスに加える!」

 

DDD詩謳王アウグストゥスの攻撃力は8100へと上昇し、赤いオーラがますます強まる。

 

覇王龍ズァーク「だが我の攻撃力は9000!8100では我には勝てぬ!」

零児「勿論計算内だ。手札から永続魔法 神獣王の契約書を発動!フィールドのDDカードを3枚除外し、相手フィールドに存在するすべてのカードを破壊する!」

覇王龍ズァーク「甘いわ!手札の覇王門(サード)の効果発動!」

 

 

覇王門参(オリジナルカード)

効果モンスター

星3/闇属性/悪魔族/攻 300/守 300

(1):自分フィールドに存在する「覇王」モンスター存在する場合に相手がカードを発動した時にこのカードを手札から墓地へ送ることで発動できる。

そのカードを無効にする。

 

 

覇王龍ズァーク「これにより神獣王の契約書は効果発動前に破壊される!」

零児「これで良い、DDD壊薙王アビス・ラグナロクの効果発動!DDヴァンパイアをリリースし覇王龍ズァーク、貴様を除外する!」

覇王龍ズァーク「クハハハハハ!レイの弟よ、まだ甘い!我自身の効果を発動!我をデッキに戻し、モードチェンジする!」

 

覇王龍ズァークMODE Aがモードチェンジの態勢をとった時、零児はペンデュラムゾーンのDDD赤馬王リョフのペンデュラム効果が発動する。

 

零児「DDD赤馬王リョフのペンデュラム効果発動!フィールドから離れる効果の効果を無効にして破壊する!つまり覇王龍ズァークの効果を無効にし…破壊する!!」

覇王龍ズァーク「ペンデュラム…我を破壊するだと!?」

零児「そうだ。我が姉、そして我が友 榊遊矢の力でお前は消え去る!」

覇王龍ズァーク「おのれぇぇぇ!!!」

 

DDD赤馬王リョフから放たれる赤いオーラが覇王龍ズァークを包み込む。逃げようとする覇王龍ズァークMODE Aを縛りあげていき、やがて肉体が消滅が始まる。

 

覇王龍ズァーク「ぐおおおお!!!!!!」

 

ドラゴンとしての肉体が破壊されはじめ、黒い闇となって小さくなっていく。そこには白い髪に緑のメッシュが入った青年が横たわっていた。

 

零児「お前は…?」

ズァーク「まさか我の本来の姿へ戻されるとはな…。さすがはアークに目覚めしレイの弟といったところか。」

零児「私が…アークに?」

ズァーク「お前はアークに目覚めたのだ。他の決闘者よりも我に近い存在へとな。」

零児「…バトル!攻撃力8100のDDD詩謳王アウグストゥスでダイレクトアタック!」

 

弱ったズァーク目掛けて容赦なく零児はDDD詩謳王アウグストゥスに攻撃の指示を出す。

 

ズァーク「我を破壊するとは…だが罠発動!覇王邂逅!」

 

 

覇王邂逅(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分フィールドにモンスターが存在しない場合、墓地に存在する「覇王龍ズァーク」モンスターを1体選択し発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

 

 

ズァーク「我を再び呼び覚ます!」

零児「なん…だと…!」

 

再びズァークが変化し、覇王龍ズァークMODE Aへと変化を遂げていく。今度はズァーク本来の姿が胸部に埋め込まれており、零児によって破壊されたことが影響されているのか苦しみつつ復活した。

 

覇王龍ズァーク「さぁ我は攻撃力9000!攻撃するならばしてくるがよい!」

零児「ターン…エンド!」

 

-5ターン目-

覇王龍ズァーク「我のターン、ドロー!バトル!我自身でDDD詩謳王アウグストゥスを攻撃!そしてその時に手札の覇王門弐の効果発動!」

 

 

覇王門弐(オリジナルカード)

効果モンスター

星2/闇属性/悪魔族/攻 200/守 200

(1):自分フィールドに存在する「覇王龍」モンスターが攻撃する時

このカードを手札から墓地へ送ることで発動できる。

このターンのバトルフェイズ終了時まで「覇王龍」モンスターの攻撃力は2倍になる。

 

 

覇王龍ズァーク「攻撃力を2倍にする!」

 

覇王門MODE Aの闇のオーラがどんどん大きくなっていき、攻撃力は18000まで上昇する。その禍々しい力を放出しながらDDD詩謳王アウグストゥスとその後ろにいる零児を襲った。

 

零児「グアアアアア!!!!!」

 

零児LP2000→0

 

ライフが尽き倒れる零児を足を庇いながら沢渡が走り寄り、零児を抱える。

 

沢渡「おい!零児!」

零児「ぐ…沢渡…あとは…頼んだ…。」

 

零児の体の消滅が始まり、沢渡はどんどん零児の体が軽くなっていくことに気が付き思わず涙をこぼす。

 

沢渡「おい…俺なんも出来てねえんだよ!ランサーズで何も…!俺様がお前らにあっと言わせるまで…消えるんじゃねえよ!」

零児「フ…お前にしては素直じゃないか…だがもう十分だ…お前は…」

 

零児が沢渡に何かを言いかけた時、消滅が終わりその場に魂が浮かび上がる。

 

零児「十分に役目を果たしてくれているよ…。」

 

魂は覇王龍ズァークへと吸収されていく。それと共に傷ついた覇王龍ズァークはズァーク本来の姿へと戻っていった。

 

ズァーク「ハァハァ…まさか…我を…破壊するとは…一度…我が力を取り戻す必要があるか…。」

 

そういうとズァークは体を闇へと変化させ、巨大な球体の形になった。その球体が浮かび上がると今度はアカデミアの方から多くの魂が流れてきて、その球体に吸収されていく。

 

沢渡「これは…なんだ?」

 

沢渡は魂が流れてくる場所へ駆けていった。

 

-アカデミア カード保管庫-

沢渡はズァークによって吸収されていく魂の出どころはアカデミアのカード化された人々を保管するカード保管庫へたどり着く。

 

沢渡「これはアカデミアによってカードにされた人たちの魂か!?」

 

しかし沢渡にその魂を止める手段はなく、もはや人々の魂を取り込むことで傷を癒そうとするズァークを止めることは誰にもできない。

 

-謁見の間-

そのような中カード保管庫へ流れていく大量の魂と共に謁見の間にある装置から4つの魂が飛び出てズァークの球体へと吸い込まれていった。

 

-ズァークの精神空間-

ズァークの精神空間は黒く塗りつぶされた暗黒空間である。その中に置かれた円卓に腰を置くズァーク。

 

ズァーク「ペンデュラム…我を破壊する能力…。認めざるを得ないのか…レイの力を…。」

??「それは嬉しいわ。貴方に認めてもらえるなんて。」

ズァーク「!? 誰だ、我の空間で意識を保てるのは!?」

??「私よ。」

 

そういうと暗黒空間の一部が白く変化し、人の形を模っていく。4つの魂がどこからか飛んできてその人型の物に入り込むと柚子たちにそっくりの大人の女性 レイへと変化した。

 

ズァーク「貴様…!」

レイ「また貴方に会えるなんてね。でもまだ闇の力の影響を受けているみたいなのが残念だわ。」

ズァーク「邪魔だ!消えろ!」

 

ズァークは椅子から立ち上がり手を振りかざす。目に見えない衝撃がレイを襲おうとした時、再びどこからか4つの魂とオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンが現れて、その衝撃をかき消した。

 

ズァーク「何!?」

レイ「来てくれると思ってたわ。オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!そして私の息子たち。」

 

レイの体は白い光となり、4つに分裂する。4つの魂と1つになると白い光に包まれ、人の形を模っていく。

 

ユーリ「あーあ、やっと自分勝手出来ると思ったんだけどなあ。」

ユーゴ「オレを早くこっから出せ!オレはリンとフレンドシップカップに出るまでは自由になったなんて思わねえからな!」

ユート「その通り。ズァークの中にいる限り私たちは自由ではない!そうだな、遊矢!」

 

最後の一人はゴーグルをつけた赤と緑髪の少年 榊遊矢。同時にオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンはカードへと戻り、遊矢の手に渡る。

 

遊矢「あぁ!今ならわかる。みんながズァークから俺たちを救おうとしてくれた!それに近くに柚子を感じる!もうおれは闇に堕ちたりなんてしない。エンタメデュエルが出来る世界を作るんだ!お楽しみはこれからだ!」




DDD詩謳王アウグストゥス(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星8/闇属性/悪魔族/攻3000/守1000
【Pスケール:青4/赤4】
(1):このカードが相手ターン中に置かれた場合に発動出来る。
自分はカードを2枚ドローする。
【モンスター効果】
DDD詩謳王アウグストゥスのモンスター効果の(2)は相手ターンにも発動できる。
(1):1ターンに1度、自分のメインフェイズ時にフィールドに存在する「DDD」モンスターを任意の数選択し発動できる。
選択したモンスターの攻撃力をエンドフェイズ時までこのカードの攻撃力に加える。
対象となったモンスターはこのターン攻撃できず、攻撃力が0となる。
(2):このカードが手札に加わった場合に発動できる。このカードをPゾーンに置く。

虚無の契約書(オリジナルカード)
永続罠
(1):自分フィールド上に特殊召喚された「DDD」モンスターが
2体以上存在する場合にこのカードを発動できる。
このカードがフィールドに存在する限り相手は自分フィールドに
存在するモンスターの種類(融合、S、X、P、儀式)のモンスターを特殊召喚出来ない。
(2):自分スタンバイフェイズに発動する。
自分は1000ダメージを受ける。

覇王犠牲(オリジナルカード)
通常罠
(1):自分フィールドに存在する「覇王」モンスターが攻撃対象になった時に発動できる。
その攻撃を自分への直接攻撃に変更する。

覇王虎口(オリジナルカード)
永続罠
(1):自分フィールドに「覇王龍ズァーク」モンスターが存在し自分への直接攻撃によって戦闘ダメージが発生する時に発動できる。
そのダメージを無効にし、その数値分、フィールドに存在する「覇王龍ズァーク」モンスターの攻撃力を上げる。

DDヴァンパイア(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星2/闇属性/悪魔族/攻1000/守 200
【Pスケール:青9/赤9】
(1):1ターンに1度、自分フィールドの「DD」モンスター1体が攻撃対象になった時発動できる。その戦闘において「DD」モンスターは破壊されず、戦闘ダメージは半分になる。
【モンスター効果】
(1):このモンスターが特殊召喚に成功した時に発動できる。
デッキから「契約書」カードを1枚手札に加える。

DDD特攻王トロイア(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星7/闇属性/悪魔族/攻2600/守1200
【Pスケール:青8/赤8】
(1):相手フィールドに存在するカードと自分フィールドに存在する「契約書」カードをそれぞれ1枚選択し発動できる。選択したカードを破壊する。
【モンスター効果】
(1):相手の攻撃宣言時、手札のこのカードと手札の「DD」Pモンスターをエクストラデッキに表側で置くことで発動できる。バトルフェイズを終了させる。
その後自分フィールドに存在するカードを全て破壊する。
(2):このカードがエクストラデッキから特殊召喚に成功した時に発動できる。
フィールドからこのモンスターを除外し、デッキから「DDD」モンスターを1体特殊召喚する。

DDD赤馬王リョフ(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星12/闇属性/悪魔族/攻 0/守 200
【Pスケール:青0/赤0】
(1):もう片方のPゾーンに「DD」カードが存在する場合に発動できる。
もう片方のスケールはこのターンのエンドフェイズ時まで13となる。
(2):フィールドから離れる効果を含むカードの効果が発動した時に発動できる。
その効果を無効にして破壊する。
【モンスター効果】
(1):相手が魔法罠カードを発動した場合に自分フィールドに存在する「DD」カードを1枚破壊することで発動できる。
その発動を無効にし破壊する。

神獣王の契約書(オリジナルカード)
永続魔法
(1):1ターンに1度、自分フィールドに存在する「DD」カードあるいは「契約書」カードを3枚除外し発動できる。
相手フィールドに存在するすべてのカードを破壊する。
(2):自分スタンバイフェイズに発動する。
自分は1000ダメージを受ける。

覇王門参(オリジナルカード)
効果モンスター
星3/闇属性/悪魔族/攻 300/守 300
(1):自分フィールドに存在する「覇王」モンスター存在する場合に相手がカードを発動した時にこのカードを手札から墓地へ送ることで発動できる。
そのカードを無効にする。

覇王邂逅(オリジナルカード)
通常罠
(1):自分フィールドにモンスターが存在しない場合、墓地に存在する「覇王龍ズァーク」モンスターを1体選択し発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。


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第46話「舞い戻るドラゴンたち」

-遊矢の回想 真っ暗な闇の中-

遊矢は真っ暗な闇の中にいた。アカデミアの謁見の間にて柚子たちが装置の中に囚われている姿、ユーリによってカード化されていく零羅、傷ついた零児と沢渡。その光景が目に入ると遊矢は怒りに囚われ、気が付けばズァークの意思に飲まれていた。ユーリに勝利したものの、結局遊矢はズァークの核として闇の中をさまよっていた。

 

??「ゆ…や…」

 

遊矢(なんだ?誰かの声…。)

 

??「ゆ…う…や…」

 

遊矢(誰の声だ…?柚子…?)

 

??「遊矢…!」

遊矢「柚子じゃない…誰だ?」

 

遊矢が目を開くとそこには柚子と同じ顔の女性が遊矢と同じように闇に浮かんでいた。

 

遊矢「まさか…レイ?」

レイ「そう。あなたが私を知っているなんて驚いたわ。」

遊矢「この闇を漂っているとズァークの記憶が見えてくるんだ。つまりあなたは…俺の母さん?」

レイ「そういうことになるわね。あなたの中に記憶はないと思うけどね。」

 

そう言いながらニッコリとするもどこか寂しそうな雰囲気を醸し出していた。

 

遊矢「なんでズァークの中に母さん?がいるんだ?」

レイ「レイでいいわ。私だけじゃない。ズァークは零児との戦いで傷ついた体を回復させるためにアカデミアによってカードにされた人たちの魂を吸収しているの。その魂と一緒に私もズァークの中に入ったってわけ。」

遊矢「零児がズァークを…!」

レイ「零児だけじゃないわ。ランサーズをはじめとする多くの人々がズァークに挑んでは敗れていった。」

 

遊矢がランサーズの皆のことを思い起こすとズァークの闇はその戦いを遊矢の頭の中に流していった。

 

遊矢「みんな…。」

レイ「この闇の先にあなたたちがいつもいた精神空間があるわ。今から私がアークの力でそこまでワープする。そこにズァークがいるはずだからね。」

遊矢「そんなことをすればズァークに消されてしまうかもしれない。危険だ!」

レイ「じゃあその時は私を助けてね。」

 

そういうとレイは闇の中から消えていく。

 

遊矢「レイ!」

レイ「あなた以外の3人にも声をかけている。待っているわ、あなたたちを。」

遊矢「3人…みんな!」

 

-ズァークの精神空間-

ズァークは息が上がりながらも4人の登場に思わず笑みを浮かべる。

 

ズァーク「ククク…レイの息子たちか。だが貴様らに我を止められるとでも?」

遊矢「止めてみせる!行くぞ、みんな!」

 

遊矢の掛け声と共にユート、ユーゴ、ユーリは遊矢と1つになる。そして遊矢のデュエルディスクが起動した。それを見たズァークも腕を変形させたデュエルディスクとは違い、古代文明を思わせるアーク次元特有のディスク部を出すデュエルディスクを起動させた。

 

遊矢「アクションフィールド 起動!」

 

遊矢の声に精神世界は答えない。

 

ズァーク「ここは我の世界!アクション魔法 起動!!」

 

ただの闇が広がっていた暗黒空間は姿を変え始める。

 

ズァーク「アクションフィールド!アークエリア!」

 

闇は形を変化させ、アーク次元のズァークたちが住んでいた街を想起させるものへと変わった。

 

遊矢・ズァーク「デュエル!」

 

-1ターン目-

遊矢がデュエルを始めようとした時、ユートは遊矢に語り掛ける。

 

ユート(遊矢、私から行かせてくれ!)

遊矢(ユート!頼んだ!)

 

遊矢からユートへと代わり、1ターン目はユートが取る。

 

ユート「私のターン、私はカードを3枚セットしターンエンド!」

 

ユートはエンド宣言をし、アクションカードを見つけて拾った。

 

ズァーク「クハハ、カードをセットするだけだと?」

 

??(お主はユートのことをわかっていないな。)

ズァーク(お前はダーク・リベリオン!)

 

ズァークの心に語り掛けてきたのはダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの意思。ドラゴンとしてではなく黒牙の魔術師の姿でズァークの前に現れる。

 

ズァーク(どういうことだ?)

黒牙の魔術師(さぁお主のターンだ。拙者は見ていようぞ。)

 

ズァーク「ふん…我のターン、ドロー!我は永続魔法 覇王召集を発動!」

 

 

覇王召集(オリジナルカード)

永続魔法

(1)の効果は1ターンに5回までしか使えない。

(1):自分のライフが4000以上の場合に発動できる。

シャッフルした後、カード名を宣言してデッキからカードをドローする。

ドローしたカードが宣言通りのカードであった場合

ライフを1000回復し、カードの種類によって以下の効果を適用する。

●モンスター:ドローしたカードを特殊召喚する。

●魔法:ドローしたカードを手札に加える。

●罠:ドローしたカードをセットする。

(2):この効果を発動したターンのエンドフェイズ時にこのカードを破壊して発動する。

自分は4000ポイントのダメージを受ける。

 

 

ズァーク「我は覇王召集の効果を発動!我が宣言するカードは覇王眷竜マイト・サーバント!」

 

 

覇王眷竜マイト・サーバント(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/闇属性/ドラゴン族/攻1000/守1000

覇王眷竜ライト・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):相手フィールドにXモンスターが存在する場合に発動できる。

フィールドに存在するモンスターを素材に

「覇王」XモンスターをX召喚する。

(2):このカードはルール上「エクシーズ・ドラゴン」カードとしても扱う。

 

 

ズァークの引いたカードは見事的中。ライフを回復させ、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの影を持つ覇王眷竜マイト・サーバントが現れる。

 

ズァークLP4000→5000

 

ズァーク「さらに効果発動!次は覇王眷竜ロード・サーバントだ!」

 

 

 

覇王眷竜ロード・サーバント(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/闇属性/ドラゴン族/攻 0/守 0

覇王眷竜ロード・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):相手フィールドにSモンスターが存在する場合に発動できる。

フィールドに存在するモンスターを素材に

「覇王」SモンスターをS召喚する。

(2):このカードはルール上「シンクロ・ドラゴン」カードとしても扱う。

(3):このカードはチューナーとしても扱う出来る。

その場合このモンスターのレベルは3として扱う。

 

 

再び当てて覇王眷竜ロード・サーバントを特殊召喚すると共にユートは罠を発動させる。

 

ズァークLP5000→6000

 

ユート「永続罠発動!サモンリミッター!」

 

 

サモンリミッター

永続罠

このカードがフィールド上に存在する限り、

お互いのプレイヤーは1ターンに合計2回までしかモンスターを

召喚・反転召喚・特殊召喚できない。

 

 

ズァークは既に覇王眷竜マイト・サーバント、ロード・サーバントの特殊召喚を行っているためこれ以上覇王召集の効果を発動したところでモンスターは特殊召喚出来ない。

 

ズァーク(我があてられるのはモンスターの声を聞いてのこと…。魔法罠は分からぬ。ここでとめておくか。)

 

そう思った時、サモンリミッターにチェーンしてユートはさらにカードを発動する。

 

ユート「さらに罠発動!幻影騎士団ベトレイヤル・アクセサリー!」

 

 

幻影騎士団ベトレイヤル・アクセサリー(オリジナルカード)

(1):このカードは発動後、通常モンスター(戦士族・闇・星4・攻0/守500)となり、

モンスターゾーンに守備表示で特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。

(2):このカードと相手のモンスターを素材にして闇属性XモンスターをX召喚出来る。

 

 

赤いルビーが埋め込まれた薄汚れたペンダントのような幻影騎士団がユートの場に現れる。罠モンスターである幻影騎士団ベトレイヤル・アクセサリーは守備表示の態勢をとった。

 

ユート「さらに永続罠発動!アーク・デクレーション!」

 

 

アーク・デクレーション(オリジナルカード)

永続罠

フィールドにフィールド魔法が存在する場合にこのカードを発動できる。

(1):自分がエクストラデッキからモンスターを特殊召喚する場合、モンスター名を宣言することで発動できる。

宣言したモンスターが相手のエクストラデッキにある場合、そのモンスターを自分のモンスターとして特殊召喚できる。

(2):フィールド上に存在するフィールド魔法がフィールドを離れた場合に発動する。

このカードを破壊し、フィールド上に存在する全てのモンスターのコントロールを、元々の持ち主に戻す。

 

 

ユート「この効果によって私が宣言するモンスター…それはダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!」

ズァーク「何!?しかし貴様のフィールドにはモンスターとなった幻影騎士団ベトレイヤル・アクセサリーのみ!」

ユート「幻影騎士団ベトレイヤル・アクセサリーは相手フィールドのモンスターを素材にエクシーズ召喚できる!私はレベル4の幻影騎士団ベトレイヤル・アクセサリーと覇王眷竜マイト・サーバントでオーバーレイ!漆黒の闇より愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今、降臨せよ!エクシーズ召喚!現れろ!ランク4!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!」

 

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

レベル4モンスター×2

(1):このカードのX素材を2つ取り除き、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力を半分にし、

その数値分このカードの攻撃力をアップする。

 

 

黒牙の魔術師(そういうことだ。)

ズァーク(貴様…我を裏切るのか!?)

黒牙の魔術師(お主は変わった。拙者が慕うお主ではなくなった。)

ズァーク(おのれ…!)

ユート「こい!ダーク・リベリオン!!」

 

ユートの呼び声に応えるように黒牙の魔術師が消え、代わりにダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンが現れた。ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンもユートに応えるように雄たけびをあげる。

 

ズァーク「ちぃ…我はカードを3枚セットしターンエンド!この時覇王召集の効果によりこのカードを破壊し、4000ポイントのダメージを受ける!」

 

ズァークLP6000→2000

 

ユート「よし、ズァークのライフが大幅に減った。」

 

黒牙の魔術師(やるではないか。我をズァークから引きはがすとは。)

ユート(なんだ…この声は…ダーク・リベリオン!?)

黒牙の魔術師(拙者の声も聞こえるようになったか。お主は知らぬ間にどのアークも手にしていない罠モンスターとも声をかわすことが出来るアークへと覚醒していたのだ。もちろんズァークと共にいたことも起因しているだろがな。)

ユート「私がアークに…!)

黒牙の魔術師(さすがは拙者が認めた決闘者ぞ。)

 

そう言うと黒牙の魔術師は消え、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンは鳴いた。

 

ユート「ダーク・リベリオン…ありがとう!」

 

ユーゴ(おい、ユート!次はオレの番だ!)

ユート(わかった。かましてやれ!)

ユーゴ(任せとけ!)

 

ユートからユーゴへと代わり、Dホイールも出現する。ユーゴが乗り込み、Dホイールを走らせて加速していく。

 

-3ターン目-

ユーゴ「おっしゃ、オレのターン!ドロー!オレは手札からSR三つ目のダイスを召喚!」

 

 

SR三つ目のダイス

チューナー・効果モンスター

星3/風属性/機械族/攻 300/守1500

(1):相手ターンに墓地のこのカードを除外して発動できる。

このターン、相手モンスターの攻撃を1度だけ無効にする。

 

 

三面のサイコロ型のSRモンスター SR三つ目のダイスが召喚された。さらにユーゴは手札から魔法カードを発動する。

 

ユーゴ「魔法カード 精神操作発動!」

 

 

精神操作

通常魔法

(1):相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターのコントロールをエンドフェイズまで得る。

この効果でコントロールを得たモンスターは攻撃宣言できず、リリースできない。

 

 

ユーゴ「オレはズァーク、お前の場の覇王眷竜ロード・サーバントを選択!そのコントロールを得るぜ!」

ズァーク「召喚回数を加算することなくモンスターを得ただと!?」

 

??(私の相棒もやるでしょう?)

ズァーク(お前はクリアウィング!)

 

今度はズァークの横にクリアウィング・シンクロ・ドラゴンの化身たる白翼の魔術師が現れた。

 

白翼の魔術師(いつもは馬鹿で阿呆な少年。でもデュエルとなればそのスキルを活かす。昔の貴方を見ているよう。)

ズァーク(黙れ!貴様らは我の一部としていればよいのだ!)

白翼の魔術師(とても悲しいわ、ズァーク。あなたと戦う時が来るとは。)

ズァーク(貴様も我から離れていくというのか!?)

 

ズァークの言葉に答えることなく白翼の魔術師も魂の状態となりDホイールを走らせるユーゴの中へと入りこむ。

 

ユーゴ(…!きたか!)

白翼の魔術師(お待たせ、ユーゴ。)

 

ユーゴ「行くぜ行くぜ!レベル4の覇王眷竜ロード・サーバントにレベル3の三つ目のダイスをチューニング!その美しくも雄々しき翼翻し、光の速さで敵を討て!シンクロ召喚!現れろ、レベル7!クリアウィング・シンクロ・ドラゴン!」

 

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴン

シンクロ・効果モンスター

星7/風属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

(1):1ターンに1度、このカード以外のフィールドの

レベル5以上のモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

(2):1ターンに1度、フィールドのレベル5以上の

モンスター1体のみを対象とするモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

(3):このカードの効果でモンスターを破壊した場合、

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

このカードの効果で破壊したモンスターの元々の攻撃力分アップする。

 

 

口上通りの美しい翼は暗黒空間であるアークエリアではより一層這えて見える。黒き竜 ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンと同じフィールドに出現できたことを喜ぶように2体の竜はDホイールで先へと行くユーゴの周りを舞った。

 

ユーゴ「さぁこれで終わりだ!クリアウィング・シンクロ・ドラゴンでズァークにダイレクトアタック!旋風のヘルダイブスラッシャー!!」

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴンの乱回転が始まり、ズァーク目掛けて突っ込んでいった。しかしズァークも罠カードで反撃に出る。

 

ズァーク「永続罠発動!覇王救済!」

 

覇王救済(オリジナルカード)

永続罠

(1):自分への直接攻撃宣言時に相手がカードを1枚ドローすることで発動できる。

自分のデッキから「覇王眷竜」モンスターを1体選択して特殊召喚する。

この効果で特殊召喚されたモンスターは戦闘・効果によって破壊されない。

 

ズァーク「デッキから覇王眷竜ライト・サーバントを特殊召喚!」

 

 

覇王眷竜ライト・サーバント(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/闇属性/ドラゴン族/攻1000/守1000

覇王眷竜ライト・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):相手フィールドに融合モンスターが存在する場合に発動できる。

フィールドに存在するモンスターを素材に

「覇王」融合モンスターを融合召喚する。

(2):このカードはルール上「フュージョン・ドラゴン」カードとしても扱う。

 

 

ズァークの場に覇王眷竜ライト・サーバントが守備表示で特殊召喚され、クリアウィング・シンクロ・ドラゴンの攻撃を受けるも破壊されることはない。

 

ズァーク「この効果によってライト・サーバントは破壊されない。その代わり、貴様はカードをドローするがよい。」

ユーゴ「んじゃお言葉に甘えて!」

 

ユーゴがドローしようとすると右手が自らの意思に反して手を止めた。

 

ユーゴ(んん??)

ユーリ(そのドローは僕がさせてもらうよ。)

ユーゴ(おいちょっと待て!まだオレのターンだぞ!)

ユーリ(関係ないよ!)

 

そういうとユーゴはDホイールと共に姿をユーリへと変化させた。

 

ユーリ「カードドロー!僕はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

 

-4ターン目-

ズァーク「我のターン、ドロー!我は手札から覇王眷竜オーバー・サーバントを召喚!」

 

 

覇王眷竜オーバー・サーバント(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/闇属性/ドラゴン族/攻1000/守1000

覇王眷竜オーバー・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):相手フィールドにアドバンス召喚されたモンスターが存在する場合に発動できる。

フィールドに存在するモンスターを素材にデッキから

「覇王」モンスターをアドバンス召喚する。

(2):このカードはルール上「アドバンス・ドラゴン」カードとしても扱う。

 

 

覇王眷竜オーバー・サーバントの召喚を待っていたと言わんばかりにユーリは自らがセットしたカードを発動させた。

 

ユーリ「速攻魔法発動!超融合!僕は手札のアクション魔法を墓地へ捨て、君のフィールドの覇王眷竜ライト・サーバントとオーバー・サーバントを融合!」

ズァーク「貴様まで我のモンスターを!」

 

??(ククク、相変わらず面白い奴だ。)

ズァーク(スターヴ・ヴェノム…!)

 

次に現れたのはスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの意思を持った紫毒の魔術師。

 

紫毒の魔術師(俺様に多くの決闘者を狩らせただけはある。今のお前は自分の力を楽しんでいるだけだ。俺様とは同じタイプで気が合わんな。)

ズァーク(く…!)

 

紫毒の魔術師もズァークの元を去っていき、ユーリと1つになる。

 

ユーリ「覇王の従属なる僕たちよ!今ひとつとなりて、その花弁の奥の地獄から、新たな脅威を生み出せ!融合召喚!現れろ!飢えた牙持つ毒龍。レベル8!スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン!」

 

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン

融合・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000

トークン以外のフィールドの闇属性モンスター×2

(1):このカードが融合召喚に成功した場合に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を選び、

その攻撃力分だけこのカードの攻撃力をターン終了時までアップする。

(2):1ターンに1度、相手フィールドの

レベル5以上のモンスター1体を対象として発動できる。

ターン終了時まで、このカードはそのモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。

(3):融合召喚したこのカードが破壊された場合に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊する。

 

 

これでユーリの場にダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン、クリアウィング・シンクロ・ドラゴン、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの3竜が揃った。一方のズァークの場にはモンスターは何もいない。3竜の心は最早ズァークと共にはない、それを表現したかのようなフィールドになっていた。




覇王召集(オリジナルカード)
永続魔法
(1)の効果は1ターンに5回までしか使えない。
(1):自分のライフが4000以上の場合に発動できる。
シャッフルした後、カード名を宣言してデッキからカードをドローする。
ドローしたカードが宣言通りのカードであった場合
ライフを1000回復し、カードの種類によって以下の効果を適用する。
●モンスター:ドローしたカードを特殊召喚する。
●魔法:ドローしたカードを手札に加える。
●罠:ドローしたカードをセットする。
(2):この効果を発動したターンのエンドフェイズ時にこのカードを破壊して発動する。
自分は4000ポイントのダメージを受ける。

覇王眷竜マイト・サーバント(オリジナルカード)
効果モンスター
星4/闇属性/ドラゴン族/攻1000/守1000
覇王眷竜ライト・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。
(1):相手フィールドにXモンスターが存在する場合に発動できる。
フィールドに存在するモンスターを素材に
「覇王」XモンスターをX召喚する。
(2):このカードはルール上「エクシーズ・ドラゴン」カードとしても扱う。

覇王眷竜ロード・サーバント(オリジナルカード)
効果モンスター
星4/闇属性/ドラゴン族/攻 0/守 0
覇王眷竜ロード・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。
(1):相手フィールドにSモンスターが存在する場合に発動できる。
フィールドに存在するモンスターを素材に
「覇王」SモンスターをS召喚する。
(2):このカードはルール上「シンクロ・ドラゴン」カードとしても扱う。
(3):このカードはチューナーとしても扱う出来る。
その場合このモンスターのレベルは3として扱う。

幻影騎士団ベトレイヤル・アクセサリー(オリジナルカード)
(1):このカードは発動後、通常モンスター(戦士族・闇・星4・攻0/守500)となり、
モンスターゾーンに守備表示で特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。
(2):このカードと相手のモンスターを素材にして闇属性XモンスターをX召喚出来る。

アーク・デクレーション(オリジナルカード)
永続罠
フィールドにフィールド魔法が存在する場合にこのカードを発動できる。
(1):自分がエクストラデッキからモンスターを特殊召喚する場合、モンスター名を宣言することで発動できる。
宣言したモンスターが相手のエクストラデッキにある場合、そのモンスターを自分のモンスターとして特殊召喚できる。
(2):フィールド上に存在するフィールド魔法がフィールドを離れた場合に発動する。
このカードを破壊し、フィールド上に存在する全てのモンスターのコントロールを、元々の持ち主に戻す。

覇王救済(オリジナルカード)
永続罠
(1):自分への直接攻撃宣言時に相手がカードを1枚ドローすることで発動できる。
自分のデッキから「覇王眷竜」モンスターを1体選択して特殊召喚する。
この効果で特殊召喚されたモンスターは戦闘・効果によって破壊されない。

覇王眷竜ライト・サーバント(オリジナルカード)
効果モンスター
星4/闇属性/ドラゴン族/攻1000/守1000
覇王眷竜ライト・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。
(1):相手フィールドに融合モンスターが存在する場合に発動できる。
フィールドに存在するモンスターを素材に
「覇王」融合モンスターを融合召喚する。
(2):このカードはルール上「フュージョン・ドラゴン」カードとしても扱う。

覇王眷竜オーバー・サーバント(オリジナルカード)
効果モンスター
星4/闇属性/ドラゴン族/攻1000/守1000
覇王眷竜オーバー・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。
(1):相手フィールドにアドバンス召喚されたモンスターが存在する場合に発動できる。
フィールドに存在するモンスターを素材にデッキから
「覇王」モンスターをアドバンス召喚する。
(2):このカードはルール上「アドバンス・ドラゴン」カードとしても扱う。


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第47話「覇王最龍ズァーク」

-ズァークの精神空間 4ターン目-

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン、クリアウィング・シンクロ・ドラゴン、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンがユーリの場に堂々と飛翔し、ズァークを見下ろす。

 

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

レベル4モンスター×2

(1):このカードのX素材を2つ取り除き、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力を半分にし、

その数値分このカードの攻撃力をアップする。

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴン

シンクロ・効果モンスター

星7/風属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

(1):1ターンに1度、このカード以外のフィールドの

レベル5以上のモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

(2):1ターンに1度、フィールドのレベル5以上の

モンスター1体のみを対象とするモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

(3):このカードの効果でモンスターを破壊した場合、

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

このカードの効果で破壊したモンスターの元々の攻撃力分アップする。

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン

融合・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000

トークン以外のフィールドの闇属性モンスター×2

(1):このカードが融合召喚に成功した場合に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を選び、

その攻撃力分だけこのカードの攻撃力をターン終了時までアップする。

(2):1ターンに1度、相手フィールドの

レベル5以上のモンスター1体を対象として発動できる。

ターン終了時まで、このカードはそのモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。

(3):融合召喚したこのカードが破壊された場合に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊する。

 

 

ズァーク「我を見下ろすとは愚かな…!ターンエンド!」

 

-5ターン目-

ユーリ(さぁ露払いはしたよ。君が行くんだろ?)

遊矢(ユーリ、ありがとう!)

ユーリ(君に感謝される筋合いはないよ。君たち3人は僕を恨んでいたじゃないか。)

遊矢(お前もヴィエイに操られていた被害者だろ。)

ユーリ(ふっ…君は本当に甘いね。ズァークも同じだって言いたいんだろ。君の考えていることは分かるからね。)

遊矢(俺にもお前の気持ちがわかるよ。自分と同じ境遇のズァークを誰よりも救いたいと思っている。)

 

ユーリは不機嫌そうな顔で、しかしどこか満足そうな顔をして遊矢へと代わった。

 

遊矢「行くぞ、オレのターン、ドロー!」

 

遊矢がドローしたカードを見ると遊矢の中にいるユーリとユートが語り掛ける。

 

ユーリ(そのカードをドローしたんだね。)

ユート(ならば私の拾ったアクションカードだ!)

 

遊矢「わかってる!俺は超融合のコストで墓地へ送ったアクション魔法 オーバーレイ・ドローの効果を発動!このカードを除外し、フィールドのエクシーズモンスターのオーバーレイユニットをすべて取り除きその数だけカードをドローする!」

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンのオーバーレイユニットが2つ取り除かれ、遊矢は再びドローの態勢に取る。

 

遊矢「行くぞ!」

 

??(遊矢、我々の出番だな。)

遊矢(あぁ!頼んだぞ、二人とも!)

 

モンスターと会話をする遊矢。その能力は最早遊矢にとって呼吸をするようなものだ。

 

遊矢「ドロー!俺はスケール1の星読みの魔術師とスケール8の時読みの魔術師でペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

星読みの魔術師

ペンデュラム・効果モンスター

星5/闇属性/魔法使い族/攻1200/守2400

【Pスケール:青1/赤1】

(1):自分のPモンスターが戦闘を行う場合、

相手はダメージステップ終了時まで魔法カードを発動できない。

(2):もう片方の自分のPゾーンに「魔術師」カード

または「オッドアイズ」カードが存在しない場合、

このカードのPスケールは4になる。

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、自分フィールドのPモンスター1体のみが

相手の効果で自分の手札に戻った時に発動できる。

その同名モンスター1体を手札から特殊召喚する。

 

時読みの魔術師

ペンデュラム・効果モンスター

星3/闇属性/魔法使い族/攻1200/守 600

【Pスケール:青8/赤8】

自分フィールドにモンスターが存在しない場合にこのカードを発動できる。

(1):自分のPモンスターが戦闘を行う場合、

相手はダメージステップ終了時まで罠カードを発動できない。

(2):もう片方の自分のPゾーンに「魔術師」カード

または「オッドアイズ」カードが存在しない場合、

このカードのPスケールは4になる。

【モンスター効果】

(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

1ターンに1度、自分のPゾーンのカードは相手の効果では破壊されない。

 

 

遊矢のペンデュラムゾーンに二人の魔術師が浮かび上がる。

 

ズァーク「こやつら…精霊神を守護する魔術師か!」

遊矢「これでレベル2から7のモンスターが同時に召喚可能!揺れろ、魂のペンデュラム!天空に描け光のアーク!ペンデュラム召喚!現れろ、俺のモンスター!雄々しくも美しく輝く二色のまなこ!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!!」

 

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

【Pスケール:青4/赤4】

「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」の(1)(2)のP効果は

それぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分のPモンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージを0にできる。

(2):自分エンドフェイズに発動できる。

このカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のPモンスター1体を手札に加える。

【モンスター効果】

(1):このカードが相手モンスターと戦闘を行う場合、

このカードが相手に与える戦闘ダメージは倍になる。

 

 

赤と緑の瞳を輝かせ、遊矢のエースモンスター オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンが現れた。オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン、クリアウィング・シンクロ・ドラゴン、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの勢揃いの様子は圧巻の一言である。

 

ズァーク「我が一部の竜とレイのドラゴンを並べるとは屈辱的な…!」

遊矢「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンがレイの一部?」

ズァーク「オッドアイズカテゴリーもペンデュラムモンスターも元はレイが使っていたもの。レイの一部である柊柚子がお前に熱き思いを向けたことで貴様のデッキの星読み、時読みの魔術師らと呼応してオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンが生まれたのだ。」

 

遊矢は自分が初めてペンデュラム召喚を決めた時のことを思い出した。確かにLDSから遊勝塾を救うために戦ったあの時、柚子は自分の勝利を願い、デッキがそれに答えていた。

 

ズァーク「星読みと時読みは元は秤の魔術師として精霊神を守護していた。精霊神とリンク出来るレイを守護するため精霊神の遺跡から離れていたことがヴィエイの洗脳から逃れることに繋がるとはな。」

遊矢「オッドアイズも星読みと時読みも元はレイのカード…!」

 

ユーゴもセレナの想いに応じてペンデュラム召喚に覚醒したことを思い出していた。

 

ユーリ(僕はヴィエイの力で覚醒したけどね。)

ユート(私はまだペンデュラムに覚醒していない…。)

 

2人は悔しそうな顔をしながら遊矢の横に幻影として現れる。

 

遊矢「とにかくズァークを倒して彼を救う!バトルだ!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンでダイレクトアタック!螺旋のストライクバースト!」

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの口から灼熱の攻撃が放たれるもズァークはニヤリとしてそれを防ごうとしない。

 

??(俺を呼べ…!)

ズァーク(…!貴様は我の側へ付くのか?)

??(フン…。)

 

ズァーク「罠発動!覇王開闢!」

 

 

覇王開闢(オリジナルカード)

通常罠

(1):フィールドに存在する覇王カード1枚を破壊して発動できる。

デッキ、エクストラデッキから召喚条件を無視して

「アドバンス・ドラゴン」「エクシーズ・ドラゴン」「シンクロ・ドラゴン」「フュージョン・ドラゴン」モンスターを特殊召喚する。

エンドフェイズ時にこの効果で特殊召喚されたカードを破壊する。

 

 

ズァーク「覇王救済を破壊し、デッキからジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンを特殊召喚!!」

 

 

覇王救済(オリジナルカード)

永続罠

(1):自分への直接攻撃宣言時に相手がカードを1枚ドローすることで発動できる。

自分のデッキから「覇王眷竜」モンスターを1体選択して特殊召喚する。

この効果で特殊召喚されたモンスターは戦闘・効果によって破壊されない。

 

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)

効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000

(1):このカードがアドバンス召喚に成功した時、発動できる。

このモンスターを召喚するためにリリースしたモンスターの

攻撃力の合計以上の攻撃力を持つ特殊召喚されたモンスター

の攻撃力を0にし、その効果を無効にする。

(2):このカードは戦闘・効果で破壊されない。

(3):このカードが墓地に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。

このカードを手札に加える。

 

 

アークエリアの暗黒空間の空に渦が生まれ、雷が落ちる。その中から機械的な体をしたジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンが特殊召喚された。

 

遊矢「ジェオメトリック…!」

 

遊矢の中でジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンは恐怖の対象となっていた。自らがズァークとなりつつあった中で、レイのオッドアイズによって力を封じられていたオッドアイズ・アドバンス・ドラゴンから元のジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンに戻った。ズァークという悪魔を体現化したジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンを見ることは遊矢にとって避けたいことであった。

 

遊矢「く…攻撃は中断だ!オッドアイズ!」

 

遊矢の指示に従いオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンは元の態勢へ戻る。

 

遊矢「俺は…ターンエンド!」

 

-6ターン目-

ズァーク「我のターン、ドロー!遊矢、ユート、ユーゴ、ユーリ。貴様らを認めよう。我のモンスターらに認められるそのレイの力、確かに強力なものだ。」

遊矢「?」

ズァーク「なぜモンスターごとに召喚法が異なると思う?」

遊矢「何の話だ?」

ズァーク「それはモンスターによって精霊へのアクセス方法が異なるからだ。」

 

ズァーク曰く精霊界には多くのデュエルモンスターズの精霊が存在する。そのモンスターを呼び出すにはモンスターごとに召喚法が異なる。

 

ズァーク「我が知らぬ召喚法があることは覇王たる我に許されぬ事。レイが習得していて我が出来ない召喚などない!我はスケール0の覇王門零とスケール13の覇王門無限(インフィニティ)でペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

覇王門零

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0

【Pスケール:青0/赤0】

(1):自分フィールドに「覇王龍ズァーク」が存在する場合、自分が受ける全てのダメージは0になる。

(2):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに「覇王門無限」が存在する場合に発動できる。

自分のPゾーンのカード2枚を破壊し、

デッキから「融合」魔法カードまたは「フュージョン」魔法カード1枚を手札に加える。

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、このカード以外の自分フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。

そのカードとこのカードを破壊し、ドラゴン族の融合モンスターまたは

ドラゴン族のSモンスター1体をエクストラデッキから特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力・守備力は0になり、

効果は無効化され、S・X召喚の素材にできない。

(2):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

このカードを自分のPゾーンに置く。

 

覇王門無限

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0

【Pスケール:青13/赤13】

(1):自分フィールドにモンスターが存在する場合、自分はP召喚できない。

この効果は無効化されない。

(2):1ターンに1度、自分フィールドに「覇王龍ズァーク」が存在する場合、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力分だけ自分のLPを回復する。

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、このカード以外の自分フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。

そのカードとこのカードを破壊し、ドラゴン族のXモンスターまたは

ドラゴン族のPモンスター1体をエクストラデッキから特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力・守備力は0になり、

効果は無効化され、S・X召喚の素材にできない。

(2):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

このカードを自分のPゾーンに置く。

 

 

ズァークのペンデュラムゾーンに2体の覇王門が浮かび上がる。

 

ズァーク「これでレベル1から12のモンスターが同時に召喚可能!」

遊矢「ズァークがペンデュラム召喚だと!?」

 

遊矢が驚いているとフィールドに存在する5体のドラゴンたちが苦しみはじめる。

 

遊矢「なんだ!?みんなどうしたんだ!?」

 

5体のドラゴンたちは鳴き声と共に体が消滅する。

 

遊矢「な…!」

ズァーク「揺れろ、魂のペンデュラム!天空に描け光のアーク!ペンデュラム召喚!覇王最龍ズァーク!!」

 

 

覇王最龍ズァーク(オリジナルカード)

ペンデュラム・特殊召喚・効果モンスター

星12/闇属性/ドラゴン族/攻5000/守5000

【Pスケール:青13/赤13】

(1):このカードがPゾーンに存在する限り、

相手フィールドの融合・S・Xモンスターは効果を発動できない。

(2):1ターンに1度、相手がドローフェイズ以外でデッキからカードを手札に加えた時に発動できる。

そのカードを破壊する。

【モンスター効果】

このモンスターは通常召喚出来ない。

このモンスターを特殊召喚する場合、フィールドに存在する「アドバンス・ドラゴン」「エクシーズ・ドラゴン」「シンクロ・ドラゴン」「フュージョン・ドラゴン」「ペンデュラム・ドラゴン」モンスターをリリースした後、P召喚しなくてはならない。

(1):このカードがP召喚に成功した場合に発動する。

相手フィールドのカードを全て破壊する。

(2):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。

(3):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時に発動できる。

デッキ・エクストラデッキから「覇王眷竜」モンスター1体を特殊召喚する。

(4):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

このカードを自分のPゾーンに置く。

 

 

ズァークをも飲み込み何色とも表現できない体色、その体には緑色のラインが走っている。翼を広げるとその大きさはアークエリアのほとんどを飲み込んでしまいそうなほどの巨大さである。その出現の衝撃によって遊矢のフィールドのカードはすべて破壊された。

 

遊矢「こ…これは…!」

 

ユート(遊矢!急げ、アクションカードだ!)

ユーリ(これは中々だね…。)

 

遊矢はすぐにアークエリアの壁を蹴りつけてアクションフィールドの足場に飛び乗る。目指すは上の方の足場に張り付いたアクションカード。手にすれば自分のイメージするカードを手に入れることが出来る。

 

覇王最龍ズァーク「フハハハハ!我は覇王最龍ズァーク!世界のすべてを滅ぼす!遊矢、貴様は始めにその人柱となるのだ!バトル!我自身で榊遊矢にダイレクトアタック!」

 

覇王最龍ズァークの口にアークエリアの闇が吸収され、それを一気に遊矢の方向へと放つ。それと同時に遊矢はアクションカードを手に取った。

 

遊矢「よし!アクションカード…」

覇王最龍ズァーク「無駄だ!」

 

遊矢が手に取ったカードには絵柄が出現しない。覇王最龍ズァークとなったズァークの能力であると察した遊矢の顔は真っ青になる。

 

覇王最龍ズァーク「終わりだぁぁ!!!!!!!」

 

遊矢の姿は攻撃によって闇に包まれる。アークエリアには覇王最龍ズァークの高笑いの声が鳴り響くのであった。




覇王開闢(オリジナルカード)
通常罠
(1):フィールドに存在する覇王カード1枚を破壊して発動できる。
デッキ、エクストラデッキから召喚条件を無視して
「アドバンス・ドラゴン」「エクシーズ・ドラゴン」「シンクロ・ドラゴン」「フュージョン・ドラゴン」モンスターを特殊召喚する。
エンドフェイズ時にこの効果で特殊召喚されたカードを破壊する。

覇王救済(オリジナルカード)
永続罠
(1):自分への直接攻撃宣言時に相手がカードを1枚ドローすることで発動できる。
自分のデッキから「覇王眷竜」モンスターを1体選択して特殊召喚する。
この効果で特殊召喚されたモンスターは戦闘・効果によって破壊されない。

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)
効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000
(1):このカードがアドバンス召喚に成功した時、発動できる。
このモンスターを召喚するためにリリースしたモンスターの
攻撃力の合計以上の攻撃力を持つ特殊召喚されたモンスター
の攻撃力を0にし、その効果を無効にする。
(2):このカードは戦闘・効果で破壊されない。
(3):このカードが墓地に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。
このカードを手札に加える。

覇王最龍ズァーク(オリジナルカード)
ペンデュラム・特殊召喚・効果モンスター
星12/闇属性/ドラゴン族/攻5000/守5000
【Pスケール:青13/赤13】
(1):このカードがPゾーンに存在する限り、
相手フィールドの融合・S・Xモンスターは効果を発動できない。
(2):1ターンに1度、相手がドローフェイズ以外でデッキからカードを手札に加えた時に発動できる。
そのカードを破壊する。
【モンスター効果】
このモンスターは通常召喚出来ない。
このモンスターを特殊召喚する場合、フィールドに存在する「アドバンス・ドラゴン」「エクシーズ・ドラゴン」「シンクロ・ドラゴン」「フュージョン・ドラゴン」「ペンデュラム・ドラゴン」モンスターをリリースした後、P召喚しなくてはならない。
(1):このカードがP召喚に成功した場合に発動する。
相手フィールドのカードを全て破壊する。
(2):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。
(3):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時に発動できる。
デッキ・エクストラデッキから「覇王眷竜」モンスター1体を特殊召喚する。
(4):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
このカードを自分のPゾーンに置く。


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第48話「笑顔ある未来へ」

-ズァークの精神空間 6ターン目-

遊矢の周りに数多くの光が集まり、覇王最龍ズァークの攻撃から守ろうとする。

 

遊矢「なんだ!?」

 

ユーゴ(遊矢!オレのカードを使え!)

 

遊矢「そうか!墓地のSR三つ目のダイスの効果発動!」

 

 

SR三つ目のダイス

チューナー・効果モンスター

星3/風属性/機械族/攻 300/守1500

(1):相手ターンに墓地のこのカードを除外して発動できる。

このターン、相手モンスターの攻撃を1度だけ無効にする。

 

 

遊矢「この攻撃を無効にする!」

 

覇王最龍ズァークは悔しそうに舌打ちをする。遊矢は自分の周りに集まった光に包まれていた。

 

遊矢「なんだ…これは…暖かい…。」

 

レイ(これは貴方の仲間たちの魂。自我を保つことの難しいこの空間で貴方を目指してみんなここに来たのね。)

 

突如レイの声が聞こえる。耳を澄ますと他の仲間たちの声も聞こえてきた。

 

明日香(遊矢、ユーゴ。あなたたちは私たちの道標よ。)

エド(遊矢、ユーリ。今こそズァークを倒すんだ!)

クロウ(ユーゴ、遊矢!さっさとみんなを救っちまえ!)

ジャック(ユーゴ、お前の不動流の戦い、貫き通すがいい!)

黒咲(ユート、遊矢。信じているぞ!)

素良(遊矢ならできるよ!)

権現坂(行け、遊矢!)

零児(君が世界を救うんだ。君のエンタメデュエルで!)

 

遊矢「ありがとう…みんな!」

 

ユーリ(こういうの慣れてないけど…久しぶりにやる気出てきたよ。)

ユーゴ(おっしゃあ!あとはリンの声さえ聴ければ満足だぜ!)

ユート(今すぐここから解放して自由にするぞ、みんな!)

 

覇王最龍ズァーク「なんだ…!この力は!?」

遊矢「俺の…俺の仲間たちの輝き!今この力でズァーク、お前をも笑顔にしてみせる!」

覇王最龍ズァーク「ほざけ!我が勝つことで我だけが笑顔になるのだ!ターンエンド!」

 

-7ターン目-

遊矢「俺のターン……ドロー!!」

 

遊矢は1回転しながら弧を描くようにドローをする。そのカードは輝きを増していき、アクションカードも光に包まれて絵柄が現れた。

 

覇王最龍ズァーク「馬鹿な!?」

遊矢「アクション魔法 笑顔ある未来(スマイル・フューチャー) 発動!このターン、お互いのフィールドに特殊召喚されたモンスターを可能な限り特殊召喚する!」

覇王最龍ズァーク「お互いだと?ならば舞い戻るがいい!覇王眷竜たちよ!」

 

覇王最龍ズァークのフィールドに3体の覇王眷竜たちが墓地から舞い戻る。

 

 

覇王眷竜ライト・サーバント(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/闇属性/ドラゴン族/攻1000/守1000

覇王眷竜ライト・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):相手フィールドに融合モンスターが存在する場合に発動できる。

フィールドに存在するモンスターを素材に

「覇王」融合モンスターを融合召喚する。

(2):このカードはルール上「フュージョン・ドラゴン」カードとしても扱う。

 

覇王眷竜マイト・サーバント(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/闇属性/ドラゴン族/攻1000/守1000

覇王眷竜ライト・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):相手フィールドにXモンスターが存在する場合に発動できる。

フィールドに存在するモンスターを素材に

「覇王」XモンスターをX召喚する。

(2):このカードはルール上「エクシーズ・ドラゴン」カードとしても扱う。

 

覇王眷竜オーバー・サーバント(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/闇属性/ドラゴン族/攻1000/守1000

覇王眷竜オーバー・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):相手フィールドにアドバンス召喚されたモンスターが存在する場合に発動できる。

フィールドに存在するモンスターを素材にデッキから

「覇王」モンスターをアドバンス召喚する。

(2):このカードはルール上「アドバンス・ドラゴン」カードとしても扱う。

 

 

ユート(戻って来い、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!)

黒牙の魔術師(参る!)

ユーゴ(さぁ出番だぜ、クリアウィング・シンクロ・ドラゴン!)

白翼の魔術師(行くわよ!)

ユーリ(ご飯の時間だ。スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン!)

紫毒の魔術師(呼んだかぁ!?)

 

遊矢「出番だ!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!」

 

虹彩の魔術師(行くぞ、遊矢!)

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの化身 虹彩の魔術師が遊矢の声に答え、再びドラゴンの姿へと変わってエクストラデッキから現れた。

 

覇王最龍ズァーク「まだまだ!さぁ我が最強の僕 ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン!!」

 

 

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)

効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000

(1):このカードがアドバンス召喚に成功した時、発動できる。

このモンスターを召喚するためにリリースしたモンスターの

攻撃力の合計以上の攻撃力を持つ特殊召喚されたモンスター

の攻撃力を0にし、その効果を無効にする。

(2):このカードは戦闘・効果で破壊されない。

(3):このカードが墓地に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。

このカードを手札に加える。

 

 

墓地から機械的な翼を羽ばたかせジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンが特殊召喚される。

 

遊矢「ジェオメトリック!」

 

遊矢がジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンを見上げ、ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンもまた遊矢を見下ろす。気が付けば遊矢とジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンの化身 幾何の魔術師は2人だけの空間に転送されていた。幾何の魔術師は体中に歯車のような部品が取り付けられた魔術師の見た目をしている。

 

-遊矢の精神空間-

遊矢「ジェオメトリック…あの…。」

幾何の魔術師「なんだ?お前と話すことなど…」

遊矢「あの、ごめん!!」

幾何の魔術師「はぁ?何謝ってんだ?わけわかんねえな。」

遊矢「オッドアイズ・アドバンス・ドラゴンだったときは俺と一緒に戦ってくれたよな。それなのにズァークと一つになっていくような気がして…お前がジェオメトリックになってからお前を使うのがすごく怖くなってたんだ。」

幾何の魔術師「…。」

遊矢「お前じゃなくてズァーク…いやそれを闇に堕としたヴィエイが原因だってズァークの中で知ってからずっと謝らなききゃって思ってたんだ。ずっと一緒に戦ってきてくれたのに…ごめん!」

 

遊矢は頭を下げ幾何の魔術師に対し謝罪する。幾何の魔術師はそっぽを向くふりをしつつ遊矢の方を見ていた。

 

幾何の魔術師「遊矢…頭上げろ。」

遊矢「え…。」

 

遊矢が頭をあげた瞬間、手についた歯車をメリケンサックのようにして遊矢を殴った。

 

遊矢「ぐあ!!」

幾何の魔術師「これでおあいこだ。」

 

倒れる遊矢に手を差し伸べる幾何の魔術師。殴られたところをさすりながら笑顔で遊矢はその手を取った。

 

-ズァークの精神空間 7ターン目-

遊矢「俺は魔法カード アーク・スクラムを発動!」

 

 

アーク・スクラム(オリジナルカード)

通常魔法

(1):自分フィールドに存在するモンスターを1体選択し発動する。

自分フィールドに存在する選択したモンスター以外のモンスターは攻撃できず

そのモンスターの攻撃力の合計を選択したモンスターの攻撃力に加える。

この効果を発動したターン、自分は相手フィールドに存在する

最も攻撃力の高いモンスターに攻撃しなくてはならない。

 

 

遊矢「俺はオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンにダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン、クリアウィング・シンクロ・ドラゴン、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの攻撃力を加える!」

覇王最龍ズァーク「ならば罠発動!覇王神鏡(しんきょう)!」

 

 

覇王神鏡(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分フィールドに「覇王」モンスターが存在する場合に相手が魔法罠カードを発動した時に発動できる。

そのカードと同じ効果を適用する。

 

 

覇王最龍ズァーク「我に力を!!」

 

覇王最龍ズァークはジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン、覇王眷竜ライト・サーバント、マイト・サーバント、オーバー・サーバントの力を得て10800まで攻撃力を上昇させる。一方のオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンは3体の竜の力を合わせ10300。わずかに攻撃力が500足りない。

 

覇王最龍ズァーク「クハハハ!我の勝ちだ!消えろ、榊遊矢!消えろ、4人の若きアークよ!!」

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンが覇王最龍ズァークへ挑んでいく。オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンに乗った遊矢は仲間たちの輝きを身に纏い、その明かりで走る先にあるアクションカードを見つけた。

 

遊矢「見つけた!アクションカード アーク・ペンデュラム!自分のエクストラデッキに存在するペンデュラムカードの攻撃力分、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの攻撃力に加える!」

 

エクストラデッキには星読みの魔術師、時読みの魔術師が眠っている。

 

 

星読みの魔術師

ペンデュラム・効果モンスター

星5/闇属性/魔法使い族/攻1200/守2400

【Pスケール:青1/赤1】

(1):自分のPモンスターが戦闘を行う場合、

相手はダメージステップ終了時まで魔法カードを発動できない。

(2):もう片方の自分のPゾーンに「魔術師」カード

または「オッドアイズ」カードが存在しない場合、

このカードのPスケールは4になる。

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、自分フィールドのPモンスター1体のみが

相手の効果で自分の手札に戻った時に発動できる。

その同名モンスター1体を手札から特殊召喚する。

 

時読みの魔術師

ペンデュラム・効果モンスター

星3/闇属性/魔法使い族/攻1200/守 600

【Pスケール:青8/赤8】

自分フィールドにモンスターが存在しない場合にこのカードを発動できる。

(1):自分のPモンスターが戦闘を行う場合、

相手はダメージステップ終了時まで罠カードを発動できない。

(2):もう片方の自分のPゾーンに「魔術師」カード

または「オッドアイズ」カードが存在しない場合、

このカードのPスケールは4になる。

【モンスター効果】

(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

1ターンに1度、自分のPゾーンのカードは相手の効果では破壊されない。

 

 

遊矢のエクストラデッキから2人の魔術師が現れ、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンに魔法をかけるとオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンにそれぞれ赤と緑のエネルギー体で出来た翼が生えた。オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンは飛び立ち、その攻撃力を12700へとあげていく。

 

覇王最龍ズァーク「何!?」

遊矢「いけえええええ!螺旋の…ストライクバーストォォォォ!!!!」

覇王最龍ズァーク「ぐおおおお!!!!!」

 

覇王最龍ズァークの体をオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの攻撃が焼き払っていく。ドラゴンとしての体が失われていき、元の白髪の青年へと戻っていく。

 

ズァーク「だが…我のライフは2000!ダメージは1900だからライフは残る…!」

遊矢「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンはレベル5以上のモンスターとのバトルではダメージが2倍となる!リアクション・フォース!!」

ズァーク「な…に…!」

 

ズァークLP2000→0

 

ズァークのライフが尽きると共にズァークの精神空間も闇が晴れて白い空間へと変わっていく。

 

ズァーク「我は…俺は…」

遊矢「ズァーク!」

 

倒れ込むズァークに駆け寄る遊矢。しかし精神空間は崩壊を始め、床も崩れていく。

 

遊矢「うわ!」

 

ユート(まずいぞ!)

 

床が崩れるとそこには小さくアカデミアが見える。ズァークが回復のために作り上げた球体がズァークの精神空間とつながっていたため、ズァークの敗北によって球体も崩れていったのだ。遊矢は急速なスピードで空中を落下していく。

 

遊矢「うわあああああ!!!」

 

レイ(遊矢。落ち着いて!)

遊矢(レイ!?)

レイ(私はまた4人に分かれる。たぶんもうレイとしてあなたたちに会う機会はないと思うわ。)

遊矢(申し訳ないけど…今…それどころじゃないんだけど…!!!!)

レイ(はい、最後まで聞きなさい!)

遊矢(は…はい…。)

レイ(私は遊矢、遊人、遊吾、遊里。あなたたちと共にありたいと思っていた。いつもあなたたちの傍にいたいって。)

遊矢(…。)

レイ(ズァークのことは残念だったけど、柚子、セレナ、リン、瑠璃となってあなたたちと一緒にいられたことは幸せだった。またあの幸せな生活をあなたたち4人としたいって思ったの。)

遊矢(だから全然復活しなかったんだね。)

 

にっこりと笑って頷くレイ。

 

レイ(私は最後にもう一度精霊神とリンクしてやるべきことをやる。そして柚子たちとしてあなたたちの前に必ず現れるわ。)

遊矢(レイ…。)

レイ(ユート、ユーゴ、ユーリ。あなたたちは今肉体を失っている。でも必ず体を取り戻して、そしてまた私に会いに来て。”母さん”はあなたたちの幸せをあなたたちの近くで」

柚子・セレナ・リン・瑠璃「「「「祈っているから。」」」」

 

4人に分かれかけたレイは地面に落下する前に輝きを増していき、気が付けば遊矢、柚子、セレナ、リン、瑠璃たちは地面に横たわっていた。

 

遊矢「あれ?レイ!?」

柚子「遊矢!!」

遊矢「ゆ…柚子!」

リン「何が…どうなってるの?」

ユーゴ「リンンンン!!!!!」

 

遊矢が突然ユーゴへと変わりリンに抱き着く。リンは反射的にカウンターをかまし、ユーゴは吹っ飛ぶ。ちょうどその着地点にはセレナがおり、ニヤリと馬鹿にしたような目でユーゴを見た。

 

ユーゴ「ちくしょう!!!馬鹿にしやがって…って…なんだこれ!」

 

寝っ転がっているユーゴが空を見るとそこには流星のように各地に光が降り注いでいた。彼らの力にもそれは落ちてきて、輝きが魂と合わさるとそこにアカデミア生が現れた。

 

アカデミア生「やったあ!元に戻った!」

 

辺りを見回せばどんどんカードとなった人やズァークに敗れていった人たちが体を取り戻していく。

 

ユーゴ「どーやらレイがやってくれたみてえだな。」

 

ユート(最後まですごい人だったな。)

ユーリ(ところでズァークはどこに行ったのさ。)

遊矢(わからない…でもいつか見つけてみせる。そして彼も笑顔に…!)

 

遊矢が決意を固めたタイミングでユーゴと遊矢が入れ替わる。と同時に今度は地面が揺れはじめ、世界が再び次元分裂を始めた。

 

柚子「きゃあ!」

遊矢「柚子!捕まれ!」

 

遊矢は柚子に手を差し出す。それを柚子が握りしめた。手を握る、たったそれだけのことが遊矢と柚子にとって今は幸せであった。

 

-1週間後 スタンダード次元-

??「遊矢~!起きなさい!柚子ちゃんたちはもう起きてるわよ!」

遊矢「もう起きてるよ!母さん!」

 

今日も洋子は持ち前の大きな声で遊矢を起こす。今日くらいは寝坊するわけにはいかない。食事を遊勝塾のみんなでするために下に降りる。今日は珍しく権現坂も一緒の朝食だ。遊矢と柚子の間にはデニスが座っていた席が置かれている。デニスの不在を意識してしまうその時間が遊矢にとっては辛い時間でもあった。結局ズァークの襲撃後、世界はスタンダード次元、融合次元、シンクロ次元、エクシーズ次元に分かれ、皆元の世界つに戻った。しかし各次元において一部の人々が行方不明になったままになっているとレオコーポレーションの調べでわかった。今日は零児から次元戦争関連の発表があると聞いている。朝食が済むと遊矢は柚子、権現坂と共にレオコーポレーションの発表会場へと向かった。

 

-レオコーポレーション発表会場-

会場は記者たちに囲まれて遊矢たちが入りこむスペースなどなかった。仕方なく外のモニターで零児の会見を聞くことにした。

 

零児「レオコーポレーション社長 赤馬零児です。今回はレオコーポレーションが記録している次元戦争及びズァーク事件に関する重大な発表をするためにこの場を設けさせて頂きました。良い報告と悪い報告がありますのでまずは良い報告である次元転送装置について。融合次元の次元転送装置は我々レオコーポレーションが回収し、分析を続けています。近いうちに実用化され、他次元への移動が皆様にも可能となるでしょう。」

 

他次元の技術が流入してくることで更なる技術発展が見込めることを言っているのだろうがあくまで喜ぶのは限られた経営者か技術者くらいだろう。遊矢たちが聞きたいのはそんなことではない。

 

零児「次からは悪い知らせとなるでしょう。スタンダード次元に限らず数多くの次元の人々は今回の事件で混乱に陥り、何とか現状にまで復旧しました。しかし未だに戻らない人々が存在することは分かっています。」

 

そう、零王、零羅、デニス、遊勝をはじめ一部の人々がまだ各次元に戻っていないのだ。

 

零児「正直に申し上げると我々も消息を掴んだわけではない。だが1つの可能性…それが見えてきたことをお伝えします。」

遊矢「1つの…可能性?」

 

遊矢は画面を食い入るようにして見る。

 

零児「世界の再分裂によってスタンダード次元、融合次元、シンクロ次元、エクシーズ次元…そしてもう1つの次元の存在の可能性です。そこに人々が送られた可能性がある。」

遊矢「もう1つの…次元…。」

零児「まだあくまで可能性に過ぎませんが…証拠等が見つかれば再びご報告できるかと思います。以上です。」

 

零児の会見は終了し、テレビも通常の放送内容に戻った。

 

柚子「遊矢、もう1つの次元って…。」

権現坂「また別に生まれてしまったという事か!?」

遊矢「……柚子、権現坂。俺、決めたことがあるんだ。」

柚子・権現坂「「?」」

 

遊矢は決意を胸に一歩踏みだす。新たなる戦いへ向けて遊矢は駆けていくのだった。




覇王眷竜ライト・サーバント(オリジナルカード)
効果モンスター
星4/闇属性/ドラゴン族/攻1000/守1000
覇王眷竜ライト・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。
(1):相手フィールドに融合モンスターが存在する場合に発動できる。
フィールドに存在するモンスターを素材に
「覇王」融合モンスターを融合召喚する。
(2):このカードはルール上「フュージョン・ドラゴン」カードとしても扱う。

覇王眷竜マイト・サーバント(オリジナルカード)
効果モンスター
星4/闇属性/ドラゴン族/攻1000/守1000
覇王眷竜ライト・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。
(1):相手フィールドにXモンスターが存在する場合に発動できる。
フィールドに存在するモンスターを素材に
「覇王」XモンスターをX召喚する。
(2):このカードはルール上「エクシーズ・ドラゴン」カードとしても扱う。

覇王眷竜オーバー・サーバント(オリジナルカード)
効果モンスター
星4/闇属性/ドラゴン族/攻1000/守1000
覇王眷竜オーバー・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。
(1):相手フィールドにアドバンス召喚されたモンスターが存在する場合に発動できる。
フィールドに存在するモンスターを素材にデッキから
「覇王」モンスターをアドバンス召喚する。
(2):このカードはルール上「アドバンス・ドラゴン」カードとしても扱う。

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)
効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000
(1):このカードがアドバンス召喚に成功した時、発動できる。
このモンスターを召喚するためにリリースしたモンスターの
攻撃力の合計以上の攻撃力を持つ特殊召喚されたモンスター
の攻撃力を0にし、その効果を無効にする。
(2):このカードは戦闘・効果で破壊されない。
(3):このカードが墓地に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。
このカードを手札に加える。

アーク・スクラム(オリジナルカード)
通常魔法
(1):自分フィールドに存在するモンスターを1体選択し発動する。
自分フィールドに存在する選択したモンスター以外のモンスターは攻撃できず
そのモンスターの攻撃力の合計を選択したモンスターの攻撃力に加える。
この効果を発動したターン、自分は相手フィールドに存在する
最も攻撃力の高いモンスターに攻撃しなくてはならない。

覇王神鏡(オリジナルカード)
通常罠
(1):自分フィールドに「覇王」モンスターが存在する場合に相手が魔法罠カードを発動した時に発動できる。
そのカードと同じ効果を適用する。


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ズァーク復活編解説フェイズ(第41~48話のネタバレあり)

いつもご愛読ありがとうございます。
第41話〜48話までのズァーク復活編の解説する回を設けました。
登場人物、各話のあらすじ、ストーリーの中にある謎などを解説、整理しますので読んでもらえたら嬉しいです。
またご希望の解説があれば感想にお願いします。書ける範囲で追記致します。
後書きも書きましたので見て頂けたら幸いです。


各話のあらすじ

 

第41話「覇王に挑む者たち」

ズァークが復活した。多くの決闘者が挑むも敗れ去っていき、魂となってズァークに吸収されていった。ランサーズのメンバーが減っていく中、エドは単身でズァークへ挑む。エドの融合召喚によって迎撃の準備を整えるもズァークは融合召喚によって覇王龍ズァークとなり、エドを1ショットキルする。エドの肉体が消えゆく中、次元の歪みから現れたジャックがズァークに挑戦。レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトをシンクロ召喚し万全の場にするも、今度はシンクロ召喚によって覇王龍ズァークと化すズァーク。ジャックはその肉体がエドの時とは異なったものであることに気が付く。

 

第42話「MODE CHANGE Z-ARC」

ジャックはレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトを進化させ、琰魔竜王 レッド・デーモン・カラミティで覇王龍ズァークに挑む。相打ちに持ち込むも覇王門壱の効果によって破壊できず、覇王龍ズァークはモードチェンジによって別の姿のズァーク MODE Fへと姿を変えてジャックを倒す。到着した黒咲にモードチェンジの事実を伝えて消滅するジャック。彼とクロウ、権現坂のカードに誓ってズァークを倒す決意をする黒咲は初ターンからRR-アルティメット・ファルコンを呼び出す。しかし覇王龍ズァークMODE Xの効果によってズァークはエクシーズモンスターをすり抜けた攻撃を撃ち出すのだった。

 

第43話「最後の挑戦者」

クロウから託されたブラックフェザー・ドラゴン・セイントルネに救われた黒咲。ズァークも覇王龍ズァークMODE Sとなってシンクロモンスターに対抗しようとする。しかしここでエクシーズモンスターのランクアップに成功。RR-ゴッドネス・ファルコンで覇王龍ズァークを破壊しようとするも、ズァークがアクションカードを使用したことで形勢は逆転。自らが発動したカードのコストによって黒咲は敗れさるも、ズァークとの会話の中で遊矢たちがまだズァークの中にいることを確信し、それを零児に伝えて消えていった。

 

第44話「異次元王と覇王龍」

零児とズァークの戦いが始まった。零児のプレイングによって融合、シンクロ、エクシーズモンスターを展開しズァークにそれらの召喚法を封じる戦法をとる。それをかいくぐってアドバンス召喚によって覇王龍ズァークMODE Aが現れる。零児の強さにズァークはデュエルでの喜びを感じる中、初の3ターン目を迎える。

 

第45話「オーバースケールペンデュラム」

DDD詩謳王アウグストゥスをペンデュラム召喚し、その攻撃力を上昇させることで覇王龍ズァークMODE Aを打ち砕こうとする零児であったが、それを逆手に取られ覇王龍ズァークMODE Aは攻撃力を増していく。零児も覇王龍ズァークMODE Aの攻撃をアクションカードの活用によってかわす。次のドローで反撃の一手が決まるという時に零児のアークとしての力が覚醒。スケール0と13を操る”オーバースケールペンデュラム”によって覇王龍ズァークの破壊に成功する。しかしズァークは覇王龍ズァークMODE Aの復活を行い、零児は敗れ去った。覇王龍ズァークが破壊されたことでズァークは力が弱まり、アカデミアによってカードにされた人々の魂を吸収することで回復しようとする。ズァークは自らの精神空間で傷を癒そうとする中、レイに導かれた遊矢と邂逅する。

 

第46話「舞い戻るドラゴンたち」

遊矢、ユート、ユーゴ、ユーリとズァークによるデュエルが始まった。ユートによる罠モンスター戦法、ユーゴのトリッキーなシンクロ召喚、ユーリの完全無欠の超融合によってズァークからダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン、クリアウィング・シンクロ・ドラゴン、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンを取り戻す。心の闇に囚われたズァークから3竜は離反し、遊矢たちの元へと付いたことにズァークは憤りを感じる。

 

第47話「覇王最龍ズァーク」

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン、クリアウィング・シンクロ・ドラゴン、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンに続いて遊矢のペンデュラム召喚によってオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンがフィールドに姿を現す。ズァークへ一斉攻撃を繰り出そうとした時、ズァークのフィールドに遊矢の心の闇 ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンが舞い降りる。ペンデュラム召喚を身につけたズァークは5体のドラゴンを犠牲にしたペンデュラム召喚によって最強の姿 覇王最龍ズァークへと自らの肉体を変化さえ、遊矢を苦しめる。

 

第48話「笑顔ある未来へ」

覇王最龍ズァークの攻撃から遊矢を守ろうとする魂。それは遊矢たちが今まで出会った仲間たちの魂であった。皆の応援でズァークによって封じられていたアクションカード 笑顔ある未来(スマイル・フューチャー)が発動。オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン、クリアウィング・シンクロ・ドラゴン、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンは遊矢のフィールドに舞い戻る。ズァークの場にも覇王眷竜たちとジェオメトリック・アドバイス・ドラゴンが復活するも、遊矢は自らの想いをジェオメトリック・アドバイス・ドラゴンにぶつけ和解する。お互いの全モンスターの攻撃力をオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンと覇王最龍ズァークに集中させぶつかり合う。遊矢は最後のアクションカードによって星読みの魔術師、時読みの魔術師の力を借りることでズァークを見事打ち倒した。ズァークの精神空間から抜け出した遊矢はレイとの最後の会話で母の愛情を知り、再び4人に分裂する彼女を見送る。レイの力で人々の肉体は元に戻り、次元は再び分裂する。こうして平和な日々をスタンダード次元で送ることとなった遊矢であるが、ズァーク事件以来行方不明者が多く存在することをレオコーポレーションの会見で零児の口から語られる。遊矢は新たな決意を胸にエンタメデュエルが出来る世界を目指して今日も闘うのであった。

 

ズァーク復活編に登場したオリジナルカード

 

第41話初登場

 

覇王勲功(オリジナルカード)

通常魔法

(1):自分のライフが4000以上の場合に発動できる。

デッキから攻撃力の合計が4000以下になるように

「覇王」モンスターを可能な限り特殊召喚する。

この効果を発動したターンのエンドフェイズ時に

自分は4000ポイントのダメージを受ける。

 

覇王眷竜ライト・サーバント(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/闇属性/ドラゴン族/攻1000/守1000

覇王眷竜ライト・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):相手フィールドに融合モンスターが存在する場合に発動できる。

フィールドに存在するモンスターを素材に

「覇王」融合モンスターを融合召喚する。

(2):このカードはルール上「フュージョン・ドラゴン」カードとしても扱う。

 

覇王眷竜マイト・サーバント(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/闇属性/ドラゴン族/攻1000/守1000

覇王眷竜ライト・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):相手フィールドにXモンスターが存在する場合に発動できる。

フィールドに存在するモンスターを素材に

「覇王」XモンスターをX召喚する。

(2):このカードはルール上「エクシーズ・ドラゴン」カードとしても扱う。

 

覇王眷竜ロード・サーバント(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/闇属性/ドラゴン族/攻 0/守 0

覇王眷竜ロード・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):相手フィールドにSモンスターが存在する場合に発動できる。

フィールドに存在するモンスターを素材に

「覇王」SモンスターをS召喚する。

(2):このカードはルール上「シンクロ・ドラゴン」カードとしても扱う。

(3):このカードはチューナーとしても扱う出来る。

その場合このモンスターのレベルは3として扱う。

 

覇王眷竜オーバー・サーバント(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/闇属性/ドラゴン族/攻1000/守1000

覇王眷竜オーバー・サーバントの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):相手フィールドにアドバンス召喚されたモンスターが存在する場合に発動できる。

フィールドに存在するモンスターを素材にデッキから

「覇王」モンスターをアドバンス召喚する。

(2):このカードはルール上「アドバンス・ドラゴン」カードとしても扱う。

 

 

第42話初登場

 

チューンフェーダー(オリジナルカード)

チューナー・効果モンスター

星2/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0

(1):相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。

このカードを手札から特殊召喚し、

墓地に存在するチューナーモンスターを1体選択し特殊召喚する。

 

王者の証(オリジナルカード)

通常罠

(1):相手が攻撃宣言をした時に発動できる。

相手は自分フィールドに存在する「レッド・デーモン」モンスターに

攻撃対象を変更する。

 

覇王門壱(オリジナルカード)

効果モンスター

星1/闇属性/悪魔族/攻 100/守 100

(1):自分フィールドに存在する「覇王」モンスターが破壊される時

このカードを手札から墓地へ送ることで発動できる。

その破壊を無効にする。

 

覇王龍ズァークMODE F(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星12/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守4000

「覇王」モンスター+「アドバンス・ドラゴン」モンスター+「フュージョン・ドラゴン」モンスター+「シンクロ・ドラゴン」モンスター」+「エクシーズ・ドラゴン」モンスター

自分フィールドの上記カードを墓地へ送った場合に特殊召喚できる(「融合」は必要としない)。

(1):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。

(2):相手フィールドに融合モンスターが存在する場合

このモンスターは直接攻撃することが出来る。

(3):このカードは融合モンスターの効果を受けず融合素材に出来ない。

(4):自分または相手がモンスターの効果が発動した場合に発動できる。

このカードをエクストラデッキに戻し、デッキまたはエクストラデッキから

「覇王龍」モンスターを1体選択して特殊召喚する。

 

覇王門弐(オリジナルカード)

効果モンスター

星2/闇属性/悪魔族/攻 200/守 200

(1):自分フィールドに存在する「覇王龍」モンスターが攻撃する時

このカードを手札から墓地へ送ることで発動できる。

このターンのバトルフェイズ終了時まで「覇王龍」モンスターの攻撃力は2倍になる。

 

覇王龍ズァークMODE S(オリジナルカード)

シンクロ・効果モンスター

星12/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守4000

このカードは自分フィールドの「覇王」チューナーとチューナー以外の

「アドバンス・ドラゴン」「フュージョン・ドラゴン」「シンクロ・ドラゴン」「エクシーズ・ドラゴン」モンスターを1体ずつ墓地へ送った場合、S召喚扱いで特殊召喚できる。

(1):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。

(2):相手フィールドにSモンスターが存在する場合

このモンスターは直接攻撃することが出来る。

(3):このカードはSモンスターの効果を受けずS素材に出来ない。

(4):自分または相手がモンスターの効果が発動した場合に発動できる。

このカードをエクストラデッキに戻し、デッキまたはエクストラデッキから

「覇王龍」モンスターを1体選択して特殊召喚する。

 

覇王龍ズァークMODE X(オリジナルカード)

エクシーズ・効果モンスター

ランク12/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守4000

このカードは自分フィールドの「覇王」モンスターと「アドバンス・ドラゴン」「フュージョン・ドラゴン」「シンクロ・ドラゴン」「エクシーズ・ドラゴン」モンスターを素材にしてX召喚できる(レベルとランクは合わなくてよい)。

(1):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。

(2):相手フィールドにXモンスターが存在する場合

このモンスターは直接攻撃することが出来る。

(3):このカードはXモンスターの効果を受けずX素材に出来ない。

(4):自分または相手がモンスターの効果が発動した場合に発動できる。

このカードをエクストラデッキに戻し、デッキまたはエクストラデッキから

「覇王龍」モンスターを1体選択して特殊召喚する。

 

 

第43話初登場

 

エクシーズ・シャドウ(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分フィールドに存在するXモンスターを対象に発動できる。

自分のエクストラデッキからモンスターを1枚墓地へ送り、

選択したモンスターを次のターンのエンドフェイズ時まで

この効果で送った墓地へ送ったカードの名前、種類(融合、S、X、P)とレベル又はランクを得る。

 

RUM-騎士たちの槍(オリジナルカード)

通常魔法

このカードの(1)の効果は相手のターンにも発動出来る。

(1):ドローフェイズ以外でこのカードをドローをした場合に発動できる。

「RR」Xモンスター1体を、自分のエクストラデッキ・墓地から特殊召喚し、

それよりもランクが高い「RR」Xモンスターをその特殊召喚したモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

(2):このカードを発動したターンのエンドフェイズに入る前のメインフェイズ終了時に発動する。

自分は2000ポイントのダメージを受ける。

 

RR-ゴッドネス・ファルコン(オリジナルカード)

エクシーズ・効果モンスター

ランク12/闇属性/鳥獣族/攻4000/守2500

鳥獣族レベル12モンスター×5

(1):このカードは他のカードの効果を受けない。

(2):このモンスターが存在する限り自分は戦闘ダメージを受けない。

(3):このモンスターが戦闘で破壊される代わりにフィールドに存在する

X素材を1つ墓地へ送ることが出来る。

(4):自分フィールドのX素材が墓地へ送られるたびに相手に1000ポイントのダメージを与える。

 

覇王挽回(オリジナルカード)

通常魔法

(1):自分のライフが4000より低い場合に発動できる。

自分のライフを4000まで回復する。

この効果を発動したターンのエンドフェイズ時に

自分は4000ポイントのダメージを受ける。

 

覇王徴収(オリジナルカード)

通常魔法

(1):自分のライフが4000以上の場合に発動できる。

お互いはそれぞれこのターンにモンスターを

特殊召喚した回数×1000ポイントのダメージを受ける。

この効果を発動したターンのエンドフェイズ時に

自分は4000ポイントのダメージを受ける。

 

 

第44話初登場

 

DDフェアリー(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/闇属性/悪魔族/攻1500/守 700

「DDフェアリー」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。

デッキから「契約書」罠カードを1枚セットする。

 

虚無の契約書(オリジナルカード)

永続罠

(1):自分フィールド上に特殊召喚された「DDD」モンスターが

2体以上存在する場合にこのカードを発動できる。

このカードがフィールドに存在する限り相手は自分フィールドに

存在するモンスターの種類(融合、S、X、P、儀式)のモンスターを特殊召喚出来ない。

(2):自分スタンバイフェイズに発動する。

自分は1000ダメージを受ける。

 

覇王召集(オリジナルカード)

永続魔法

(1)の効果は1ターンに5回までしか使えない。

(1):自分のライフが4000以上の場合に発動できる。

シャッフルした後、カード名を宣言してデッキからカードをドローする。

ドローしたカードが宣言通りのカードであった場合

ライフを1000回復し、カードの種類によって以下の効果を適用する。

●モンスター:ドローしたカードを特殊召喚する。

●魔法:ドローしたカードを手札に加える。

●罠:ドローしたカードをセットする。

(2):この効果を発動したターンのエンドフェイズ時にこのカードを破壊して発動する。

自分は4000ポイントのダメージを受ける。

 

覇王龍ズァークMODE A(オリジナルカード)

効果モンスター

星12/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守4000

このカードは自分フィールドの「覇王」モンスターと「アドバンス・ドラゴン」「フュージョン・ドラゴン」「シンクロ・ドラゴン」「エクシーズ・ドラゴン」モンスターを1体ずつリリースした場合、デッキからアドバンス召喚できる。

(1):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。

(2):相手フィールドにアドバンス召喚されたモンスターが存在する場合

このモンスターは直接攻撃することが出来る。

(3):このカードはアドバンス召喚されたモンスターの効果を受けず、このカードをリリースすることが出来ない。

(4):自分または相手がモンスターの効果が発動した場合に発動できる。

このカードをエクストラデッキに戻し、デッキまたはエクストラデッキから

「覇王龍」モンスターを1体選択して特殊召喚する。

 

DDパーソナルチェンジ(オリジナルカード)

通常罠

(1):墓地の「DD」モンスターカードを1枚除外することで発動できる。

この効果で墓地へ送ったモンスターと同じレベルの「DD」Pモンスターを

デッキから1枚選択し自分のPゾーンに置く。

 

DDヴァンパイア(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星2/闇属性/悪魔族/攻1000/守 200

【Pスケール:青9/赤9】

(1):1ターンに1度、自分フィールドの「DD」モンスター1体が攻撃対象になった時発動できる。その戦闘において「DD」モンスターは破壊されず、戦闘ダメージは半分になる。

【モンスター効果】

(1):このモンスターが特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「契約書」カードを1枚手札に加える。

 

 

第45話初登場

 

DDD詩謳王アウグストゥス(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星8/闇属性/悪魔族/攻3000/守1000

【Pスケール:青4/赤4】

(1):このカードが相手ターン中に置かれた場合に発動出来る。

自分はカードを2枚ドローする。

【モンスター効果】

DDD詩謳王アウグストゥスのモンスター効果の(2)は相手ターンにも発動できる。

(1):1ターンに1度、自分のメインフェイズ時にフィールドに存在する「DDD」モンスターを任意の数選択し発動できる。

選択したモンスターの攻撃力をエンドフェイズ時までこのカードの攻撃力に加える。

対象となったモンスターはこのターン攻撃できず、攻撃力が0となる。

(2):このカードが手札に加わった場合に発動できる。このカードをPゾーンに置く。

 

覇王犠牲(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分フィールドに存在する「覇王」モンスターが攻撃対象になった時に発動できる。

その攻撃を自分への直接攻撃に変更する。

 

覇王虎口(オリジナルカード)

永続罠

(1):自分フィールドに「覇王龍ズァーク」モンスターが存在し自分への直接攻撃によって戦闘ダメージが発生する時に発動できる。

そのダメージを無効にし、その数値分、フィールドに存在する「覇王龍ズァーク」モンスターの攻撃力を上げる。

 

DDD特攻王トロイア(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/悪魔族/攻2600/守1200

【Pスケール:青8/赤8】

(1):相手フィールドに存在するカードと自分フィールドに存在する「契約書」カードをそれぞれ1枚選択し発動できる。選択したカードを破壊する。

【モンスター効果】

(1):相手の攻撃宣言時、手札のこのカードと手札の「DD」Pモンスターをエクストラデッキに表側で置くことで発動できる。バトルフェイズを終了させる。

その後自分フィールドに存在するカードを全て破壊する。

(2):このカードがエクストラデッキから特殊召喚に成功した時に発動できる。

フィールドからこのモンスターを除外し、デッキから「DDD」モンスターを1体特殊召喚する。

 

DDD赤馬王リョフ(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星12/闇属性/悪魔族/攻 0/守 200

【Pスケール:青0/赤0】

(1):もう片方のPゾーンに「DD」カードが存在する場合に発動できる。

もう片方のスケールはこのターンのエンドフェイズ時まで13となる。

(2):フィールドから離れる効果を含むカードの効果が発動した時に発動できる。

その効果を無効にして破壊する。

【モンスター効果】

(1):相手が魔法罠カードを発動した場合に自分フィールドに存在する「DD」カードを1枚破壊することで発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

 

神獣王の契約書(オリジナルカード)

永続魔法

(1):1ターンに1度、自分フィールドに存在する「DD」カードあるいは「契約書」カードを3枚除外し発動できる。

相手フィールドに存在するすべてのカードを破壊する。

(2):自分スタンバイフェイズに発動する。

自分は1000ダメージを受ける。

 

覇王門参(オリジナルカード)

効果モンスター

星3/闇属性/悪魔族/攻 300/守 300

(1):自分フィールドに存在する「覇王」モンスター存在する場合に相手がカードを発動した時にこのカードを手札から墓地へ送ることで発動できる。

そのカードを無効にする。

 

覇王邂逅(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分フィールドにモンスターが存在しない場合、墓地に存在する「覇王龍ズァーク」モンスターを1体選択し発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

 

 

第46話初登場

 

幻影騎士団ベトレイヤル・アクセサリー(オリジナルカード)

(1):このカードは発動後、通常モンスター(戦士族・闇・星4・攻0/守500)となり、

モンスターゾーンに守備表示で特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。

(2):このカードと相手のモンスターを素材にして闇属性XモンスターをX召喚出来る。

 

アーク・デクレーション(オリジナルカード)

永続罠

フィールドにフィールド魔法が存在する場合にこのカードを発動できる。

(1):自分がエクストラデッキからモンスターを特殊召喚する場合、モンスター名を宣言することで発動できる。

宣言したモンスターが相手のエクストラデッキにある場合、そのモンスターを自分のモンスターとして特殊召喚できる。

(2):フィールド上に存在するフィールド魔法がフィールドを離れた場合に発動する。

このカードを破壊し、フィールド上に存在する全てのモンスターのコントロールを、元々の持ち主に戻す。

 

覇王救済(オリジナルカード)

永続罠

(1):自分への直接攻撃宣言時に相手がカードを1枚ドローすることで発動できる。

自分のデッキから「覇王眷竜」モンスターを1体選択して特殊召喚する。

この効果で特殊召喚されたモンスターは戦闘・効果によって破壊されない。

 

 

第47話初登場

 

覇王開闢(オリジナルカード)

通常罠

(1):フィールドに存在する覇王カード1枚を破壊して発動できる。

デッキ、エクストラデッキから召喚条件を無視して

「アドバンス・ドラゴン」「エクシーズ・ドラゴン」「シンクロ・ドラゴン」「フュージョン・ドラゴン」モンスターを特殊召喚する。

エンドフェイズ時にこの効果で特殊召喚されたカードを破壊する。

 

覇王最龍ズァーク(オリジナルカード)

ペンデュラム・特殊召喚・効果モンスター

星12/闇属性/ドラゴン族/攻5000/守5000

【Pスケール:青13/赤13】

(1):このカードがPゾーンに存在する限り、

相手フィールドの融合・S・Xモンスターは効果を発動できない。

(2):1ターンに1度、相手がドローフェイズ以外でデッキからカードを手札に加えた時に発動できる。

そのカードを破壊する。

【モンスター効果】

このモンスターは通常召喚出来ない。

このモンスターを特殊召喚する場合、フィールドに存在する「アドバンス・ドラゴン」「エクシーズ・ドラゴン」「シンクロ・ドラゴン」「フュージョン・ドラゴン」「ペンデュラム・ドラゴン」モンスターをリリースした後、P召喚しなくてはならない。

(1):このカードがP召喚に成功した場合に発動する。

相手フィールドのカードを全て破壊する。

(2):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。

(3):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時に発動できる。

デッキ・エクストラデッキから「覇王眷竜」モンスター1体を特殊召喚する。

(4):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

このカードを自分のPゾーンに置く。

 

 

第48話初登場

 

アーク・スクラム(オリジナルカード)

通常魔法

(1):自分フィールドに存在するモンスターを1体選択し発動する。

自分フィールドに存在する選択したモンスター以外のモンスターは攻撃できず

そのモンスターの攻撃力の合計を選択したモンスターの攻撃力に加える。

この効果を発動したターン、自分は相手フィールドに存在する

最も攻撃力の高いモンスターに攻撃しなくてはならない。

 

覇王神鏡(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分フィールドに「覇王」モンスターが存在する場合に相手が魔法罠カードを発動した時に発動できる。

そのカードと同じ効果を適用する。




第1章といいますか、、
とりあえずアニメに沿った話はこれにて終わりです。
次回からはエクシーズ次元編+オリジナル要素+やや漫画次元の影響を受けたストーリーを展開するつもりです。
まだまだ終わらないというより今からやっと書きたいことが書ける気分でいますのでこれからもよろしくお願いします。


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番外編
第49話「遊矢と零児の半年」


-遊矢の回想-

レイ(ユート、ユーゴ、ユーリ。あなたたちは今肉体を失っている。でも必ず体を取り戻して、そしてまた私に会いに来て。”母さん”はあなたたちの幸せをあなたたちの近くで」

柚子・セレナ・リン・瑠璃「「「「祈っているから。」」」」

 

4人に分かれかけたレイは地面に落下する前に輝きを増していく。遊矢が目を瞑る前のその瞬間、4人に分裂するレイと共に5枚のカードが飛び出す。その内の2枚のカードが自分の中に入っていくような感覚を感じる。残りの3枚はどこかへ飛んでいく。これはいったい何だったのか…。

 

-エクシーズ次元 廃材放棄地-

そんなことを考えながら遊矢はDホイールを走らせていた。いや正確には遊矢の体に憑依したユーゴが運転し、遊矢は精神空間の椅子につきながらレイの分裂の時のことを思い出していたのだ。そんな中デュエルディスクにレジスタンスの女性から通信が入る。

 

レジスタンスの女性「ユートさん…たすけて!クローバーズが…!」

ユーゴ「んあ!おっしゃ、すぐ戻るぜ!」

 

ユーゴはDホイールの向きを変えると進んでいた方向と逆向きに走り始めた。

 

-エクシーズ次元 ハートランドシティの一角-

レジスタンスの女性から連絡のあったハートランドシティに辿りついた。ハートランドシティはエクシーズ次元にある街の1つである。かつてユートや黒咲隼、瑠璃たちが住んでいた街でもある。美しくエンターテインメントに溢れた街であったが、アカデミア軍の襲撃によって今は瓦礫の山しかない。そういった状況から治安も悪くなり、今回の件のように品のない男たちによってレジスタンスの女性と子供たちが囲まれることなどざらであった。

 

ユーゴ「あの男たち…クローバーズか!」

 

エクシーズ次元のハートランドシティにはアカデミアが襲来するまでデュエルスクールが4つ存在していた。女性のみで構成されたハート校、英才教育で有名なダイヤ校、ユートや黒咲が所属していたスペード校、そして今レジスタンスの女性を囲んでいる決闘者のような乱暴者の多いクローバー校。そのクローバー校の生徒たちを中心に構成されたレジスタンスの派生組織の1つがクローバーズである。

 

クローバーズの男「おい、女!お前アカデミアから貰った救援物資なんてもらってんじゃねえ!」

レジスタンスの女性「アカデミアは次元戦争の行いを反省して今はハートランドシティの復興に協力しているわ!」

クローバーズの男「ハートランドシティを壊しておいてずいぶん都合がいい話じゃねえか!」

 

クローバーズたちが女性と子供たちにに襲い掛かろうとした時、ユーゴからユートに代わり、彼らを蹴飛ばした。

 

クローバーズの男1「ぐあ!なんだ!てめえは!」

クローバーズの男2「こいつ、スペード校にいたユートだ!」

クローバーズの男3「いやちげえ、アカデミアにいた野郎だぜ!」

ユート「どちらでもいい。だが私の仲間に手を出すな!」

クローバーズの男1「け、恰好つけやがって!潰してやる!」

ユート「お前たち、逃げろ!」

 

ユートはレジスタンスの女性たちに言うとデュエルディスクを起動させた。

 

ユート・クローバーズの男たち「「「「デュエル!」」」」

 

-エクシーズ次元 ギャラクシータウン クローバーズのアジト-

クローバーズの男「はいよ………なんだと?」

??「どうした?」

クローバーズの男「カイトさん、ハートランドシティにいる仲間たちがスペード校のユートにやられたらしい!」

 

カイトと呼ばれた男は黄色に藍色の指し色が入った髪をかきむしりながら立ち上がった。

 

カイト「ならば狩りに行くか、裏切り者の魂を!」

 

-ハートランドシティの一角-

ユートは倒したクローバーズの男の1人を捕まえ、胸倉をつかみながら尋問をする。

 

ユート「お前、この男たちを見たことはあるか?」

 

そういうと遊勝のデュエルのチラシやアカデミア兵の前に出る零王、満面の笑みではないが微笑む零羅、遊矢と肩を組みながら笑顔でいるデニスの写真を見せる。

 

クローバーズの男1「し…知らねえ!」

ユート「ならばいい…!」

 

ユートは手を離し、ハートランドシティとは反対の方向に歩き始めた。とその時、倒れたフリをしていたクローバーズの男たちが一斉にユートを鉄パイプで殴りかかった。

 

クローバーズの男2「こうすりゃよかったんだ!!ケヘヘ!」

クローバーズの男3「終わりだ!」

ユート「MODE CHANGE…ARC!」

 

ユートの体から黒のオーラが流れ出る。そのオーラに恐怖を感じたということだけがクローバーズの男たちが気絶する前の最後の記憶だったという。

 

-遊矢の精神空間-

Dホイールごと精神空間に転送されて来たユーゴは精神空間の中でDホイールを走らせていた。

 

ユーゴ「いや~、どこまで行っても終わりが見えねえ~~~!気持ちいぜ!」

 

スピードは毎時120kmを越している。遊矢たちがいる円卓はとうに見えない距離に達しており、辺りは一面真っ白な空間だ。

 

ユーゴ「そろそろ戻っかな。ん??」

 

ユーゴが目を凝らした先に何かがある。白い空間が広がっているのは確かであるが地平線に出っ張りが見えるのだ。

 

ユーゴ「お、これはなんか発見したか!行くぜ!」

 

ユーゴは再びDホイールのレバーを回してその場所へ向かった。

 

-スタンダード次元 レオコーポレーション研究室-

ゴオンゴオンと機械音が鳴り響き、研究者たちは黙々とモニターに向かっている。そこへ零児が入ってくると全員が作業を取りやめ、立ち上がって頭を下げる。

 

研究者たち「お疲れ様です、社長。」

零児「ご苦労。そのままで大丈夫だ。」

 

その言葉を聞くと何事もなかったかのように研究者たちは席に着き作業を続ける。

 

中島「現在次元転送装置をゲート化させ、次元回廊としてそれぞれの次元を繋げています。半年以内には一般市民にも開放出来るでしょう。」

零児「次元回廊がつながればエクシーズ次元に救援物資を送ることも容易になる。迅速に進めろ。」

中島「はい。それと会長…日美香様のことなんですが。」

零児「零王…父様の秤の魔術師の力で強化されたパラサイト・フュージョナーの解除か?」

中島「はい。デュエルで何度負けてもパラサイト・フュージョナーが解除されないのです。」

零児「…あのリバイバル・ゼロへの執着がパラサイト・フュージョナーによるものだったのは私としても安堵したが、それが解除できないのではどうしようもないな。」

中島「研究者たちの仮説としては秤の魔術師の力を操っていたヴィエイと同じぐらいのアークの力を日美香様にぶつければ解除できるのではないかと。」

 

零児はしばらく考え込む。なるべく考えないようにしていたことをまた考えなくてはならなくてはならない。父と弟は行方不明、母は精神を病んでいる。そんな現状から目をそらすために次元回廊の開発に尽力していた。だがもうそんなことは言っていられない。現実逃避も次元回廊の実現化によって終わりだ。

 

零児「強いアークか……遊矢を探せ、すぐにだ。」

 

-遊矢の精神空間-

ユーゴは地平線の突起部までたどり着いた。そこはベッドのような台になっていた。

 

ユーゴ「おいおい…マジかよ…。」

 

ユーゴの瞳には横たわるズァークの姿が映っていた。その表情は穏やかな表情でまるで永遠の眠りについているようにも見えた。



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エクシーズ次元編
第50話「フェザーとスクエア」


三霊神。
次元分裂によって分けられた精霊神の力は
融合、シンクロ、エクシーズ次元へと散っていった。
精霊使い アークたちはその力を求める。
己の願いをかなえるために。


-スタンダード次元 舞網市内 次元回廊のゲート-

エクシーズ次元に繋がる次元回廊のゲートを利用して今日も多くの人々が次元間を行き来している。その中の1人にフェザー・グラジュエートはいた。辺りをきょろきょろと見回しながら何かを探している様子である。ゲート付近に取り付けられている大画面の液晶からはお昼のニュースが流れていた。

 

キャスター「正午を回りました。ニュースをお伝えします。今日でズァーク襲撃から半年が経ちました。あの恐怖の日から半年、レオコーポレーションの前では行方不明者を捜索するよう今日も行方不明者の家族たちが押しかけています。」

 

ニュースに気を止めることなくフェザーは近くの交番に入った。

 

フェザー「すいません、遊勝塾ってどこにありますか?」

 

-レオコーポレーション前-

キャスターが行方不明者の家族によるデモ隊に揉まれながら出てきた。

 

キャスター「はぁ…こんなに行方不明者っているのね。」

カメラマン「次元回廊が出来て他次元からも行方不明者の家族が来ているんだろう。便利にするためにレオコーポレーションが作った次元回廊のせいでレオコーポレーションにヘイトを抱えた奴らがもっと集まってくるなんて笑えない話だ。」

??「あの…テレビ舞網の方ですか?」

 

キャスターとカメラマンに女性が話しかけてきた。足も長く、赤いロングの髪は痛むことなく艶がある。モデルと言われれば納得がいくスタイルだが、スーツを着ていることで秘書にも見えた。

 

キャスター「えっと…そうだけれどあなたは?」

スクエア「スクエア・プゥルといいます。私の弟が行方不明なんです、お願いします!テレビで弟の顔を映してくれませんか!」

カメラマン「困ったな…俺ら下っ端だからな。そういうの出来ないんだよ。」

 

かわいらしい笑顔の少年の写真を手にスクエアは悲しそうな顔をする。その顔をみると思わず了承してしまいそうになるがプロであることを自分に言い聞かせカメラマンは断った。

 

キャスター「でも私たち、この後レオコーポレーションに独占取材するのよ。社長の赤馬零児にインタビュー!どう、一緒に来ない?」

スクエア「いいんですか…?行きます、行かせてください!」

 

大粒の涙を流しながらキャスターに抱き着くスクエア。ずいぶん感情の起伏が激しい女性だとキャスターとカメラマンは顔を合わせた。

 

-レオコーポレーション 社長室-

カメラマンとキャスターが社長室に入ると正面の椅子に零児が座っていた。立ちあがって社長室のソファへ手を指す。

 

零児「ようこそ、レオコーポレーションへ。外のせいでなかなか入れなかったでしょう。」

キャスター「えぇ、でも優秀なガードマンさんのおかげで入れましたわ。それであの…1人赤馬社長に会っていただきたい方がいるのですが。」

零児「というと?」

 

カメラマンが扉の外からスクエアを呼ぶ。

 

零児「…!また君か!」

カメラマン「え?また?」

零児「その女性はあらゆる手段を使って私の所へくる常連客だ。」

キャスター「そうなの!?」

 

涙をぬぐうと急に態度が豹変するスクエア。

 

スクエア「はい、あんたたちの役目はもう終わり!ご苦労様!赤馬零児、私の弟を探しなさい!私の弟は魂から戻ってないのよ!?」

 

スクエアは零児のマフラーを掴む。その瞬間、零児の目つきが変わり、その手を弾いた。

 

零児「マフラーには触るな!!」

スクエア「あ…はい…。」

 

マフラーの位置を直し、床と垂直になると落ち着きを取り戻しながら零児はデスクから資料を取り出した。

 

零児「申し訳ないが2人には少し出ていてもらって良いかな?」

 

スクエアの豹変にフリーズしていたテレビ舞網の2人は素直に社長室から出ていった。扉が閉まると零児は資料をスクエアに渡す。

 

零児「魂を探知する装置は残念ながら今の技術では作れない。だが私のアークの力を強くして君の弟の魂を探知することは出来るかもしれない。」

スクエア「それは前回聞いたわ!」

零児「私のアークの力を強める方法。それはデュエルモンスターズにおいて最も最強の精霊 精霊神の力を得ることだ。」

スクエア「それも聞いた!」

零児「その精霊神が封印されていたとされる遺跡の一部の発掘に成功した。その発掘状況がそれだ。」

 

スクエアはパラパラとめくっていくが内容は理解できない模様である。

 

スクエア「それで…それはどこにあるのよ!」

零児「シンクロ次元だ。今からそこへ行く。来るか?」

スクエア「いいの?」

零児「私が行方不明者の捜索に尽力していることをわかってくれるのならばな。二度とこのようなことをするなよ。」

 

クイと零児は眼鏡を上げながら社長室の窓から外を見つつ言った。

 

-舞網市内-

夕方になってようやく遊勝塾の付近まで来たフェザー。辺りに人通りがない川沿いを歩いている。解けた靴紐に気が付き、フェザーはしゃがんで結びなおす。すると足元の影が1つ増えたことに気が付いた。

 

フェザー「!? 誰!?」

エクトライ「俺はエクトライ。貴様、フェザー・グラジュエートだな。」

フェザー「私を知ってるってことは…シンメトリィ!」

エクトライ「貴様の知っていること、すべて吐いてもらうぞ!」

 

フェザー・エクトライ「「デュエル!」」

 

-1ターン目-

フェザー「私のターン!私はハーピィ・ハーピストを召喚!」

 

 

ハーピィ・ハーピスト

効果モンスター

星4/風属性/鳥獣族/攻1700/守 600

「ハーピィ・ハーピスト」の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードのカード名は、

フィールド・墓地に存在する限り「ハーピィ・レディ」として扱う。

(2):このカードが召喚に成功した時、

このカード以外の自分フィールドの鳥獣族モンスター1体と

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを持ち主の手札に戻す。

(3):このカードが墓地へ送られたターンのエンドフェイズに発動できる。

デッキから攻撃力1500以下の鳥獣族・レベル4モンスター1体を手札に加える。

 

 

赤髪の美しい女性、しかし手は翼になったハーピィ・ハーピストが召喚された。

 

フェザー「私はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-2ターン目-

エクトライ「俺のターン、ドロー!俺はスケール2のイグナイト・ガバメントとスケール7のイグナイト・ウージーでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

イグナイト・ガバメント(オリジナルカード)

チューナー・ペンデュラム・通常モンスター

星2/炎属性/戦士族/攻1600/守 300

【Pスケール:青2/赤2】

(1):もう片方の自分のPゾーンに「イグナイト」カードが存在する場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、

自分のデッキ・墓地から戦士族・炎属性モンスター1体を選んで手札に加える。

【モンスター情報】

イグナイトの新参者。

銃を使わずに飛び道具を使う。変わっているせいか未だに友達はいない。

 

イグナイト・ウージー

ペンデュラム・通常モンスター

星6/炎属性/戦士族/攻1300/守2700

【Pスケール:青7/赤7】

(1):もう片方の自分のPゾーンに「イグナイト」カードが存在する場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、

自分のデッキ・墓地から戦士族・炎属性モンスター1体を選んで手札に加える。

【モンスター情報】

「デリンジャー」のお目付け役であり親衛隊長。

無鉄砲な彼女に翻弄されてばかりで、

唯一の理解者である「キャリバー」にいつもぼやいている。

 

 

フェザー「ペンデュラム!?」

エクトライ「これでレベル3から6のモンスターが同時に召喚可能!ペンデュラム召喚、現れろ俺のモンスターたち!手札よりイグナイト・キャリバー、ドラグノフ!」

 

 

イグナイト・キャリバー

ペンデュラム・通常モンスター

星6/炎属性/戦士族/攻2100/守2200

【Pスケール:青2/赤2】

(1):もう片方の自分のPゾーンに「イグナイト」カードが存在する場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、

自分のデッキ・墓地から戦士族・炎属性モンスター1体を選んで手札に加える。

【モンスター情報】

威勢の良すぎるイグナイトたちをまとめる特攻隊長。

血気盛んですぐ頭に点火してしまう部下たちにいつも悩まされている。

 

イグナイト・ドラグノフ

ペンデュラム・通常モンスター

星4/炎属性/戦士族/攻1700/守1300

【Pスケール:青7/赤7】

(1):もう片方の自分のPゾーンに「イグナイト」カードが存在する場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、

自分のデッキ・墓地から戦士族・炎属性モンスター1体を選んで手札に加える。

【モンスター情報】

一本気で曲がったことが嫌いなイグナイトのベテラン戦士。

その性格のせいか、近頃は自分の持つ武器に疑問を抱いているようだ。

 

 

エクトライ「バトル!イグナイト・キャリバーでハーピィ・ハーピストを攻撃!」

 

ブローニングM2重機関銃から放たれる弾丸がハーピィ・ハーピストを襲う。

 

フェザーLP4000→3600

 

フェザー「く…!」

エクトライ「続けてドラグノフでダイレクトアタック!」

 

イグナイト・ドラグノフは手にした長刀でフェザーに斬りかかる。

 

フェザーLP3600→1900

 

フェザー「きゃあ!」

エクトライ「俺はターンエンド!」

フェザー「この時、ハーピィ・ハーピストの効果発動!デッキからハーピィ・チャネラーを手札に加える!」

 

 

ハーピィ・チャネラー

効果モンスター

星4/風属性/鳥獣族/攻1400/守1300

手札から「ハーピィ」と名のついたカード1枚を捨てて発動できる。

デッキから「ハーピィ・チャネラー」以外の

「ハーピィ」と名のついたモンスター1体を表側守備表示で特殊召喚する。

「ハーピィ・チャネラー」のこの効果は1ターンに1度しか使用できない。

また、自分フィールド上にドラゴン族モンスターが存在する場合、このカードのレベルは7になる。

このカードのカード名は、フィールド上・墓地に存在する限り

「ハーピィ・レディ」として扱う。

 

 

-3ターン目-

フェザー「私のターン、ドロー!私はハーピィ・チャネラーを召喚!」

 

今度は黒い翼を持つ女性がウインクをしながらフェザーのフィールドに現れる。

 

フェザー「チャネラーの効果発動!手札からハーピィ・レディ1を墓地へ送りデッキからハーピィ・レディ2を特殊召喚する!」

 

 

ハーピィ・レディ1

効果モンスター

星4/風属性/鳥獣族/攻1300/守1400

このカードのカード名は「ハーピィ・レディ」として扱う。

このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、

風属性モンスターの攻撃力は300ポイントアップする。

 

ハーピィ・レディ2

効果モンスター

星4/風属性/鳥獣族/攻1300/守1400

このカードのカード名は「ハーピィ・レディ」として扱う。

このモンスターが戦闘によって破壊した

リバース効果モンスターの効果は無効化される。

 

 

フェザー「さらに永続罠 ヒステリック・パーティを発動!」

 

 

ヒステリック・パーティー

永続罠

(1):手札を1枚捨ててこのカードを発動できる。

自分の墓地から「ハーピィ・レディ」を可能な限り特殊召喚する。

このカードがフィールドから離れた時に

このカードの効果で特殊召喚したモンスターは全て破壊される。

 

 

フェザー「手札のハーピィ・レディ3を墓地へ送って墓地からハーピィ・レディ1と3、ハーピストを特殊召喚!」

 

これによってフェザーの場にはハーピィ・ハーピスト、ハーピィ・チャネラー、ハーピィ・レディ1、2、3が出そろった。

 

フェザー「私はハーピィ・レディ1、2、3でオーバーレイ!エクシーズ召喚!現れて、美しき鳥人に従えられし幻影竜 ランク4!ハーピィズペット幻竜(ミラージュドラゴン)!」

 

 

ハーピィズペット幻竜

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/風属性/ドラゴン族/攻2000/守2500

風属性レベル4モンスター×3

このカードの効果はこのカードのエクシーズ素材がなければ適用されない。

このカードは相手プレイヤーに直接攻撃できる。

このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、

相手は「ハーピィ」と名のついたモンスターを攻撃対象にできず、

カードの効果の対象にもできない。

自分のエンドフェイズ毎にこのカードのエクシーズ素材を1つ取り除く。

 

 

ハーピィ・チャネラーが付き従わせるドラゴン ハーピィズペット幻竜がエクシーズ召喚され、エクトライに吼える。

 

フェザー「更にハーピィ・ハーピストとチャネラーでオーバーレイ!エクシーズ召喚!すべてを切り裂く雷の刃 ランク4!電光千鳥!」

 

 

電光千鳥

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/風属性/雷族/攻1900/守1600

風属性レベル4モンスター×2

このカードがエクシーズ召喚に成功した時、

相手フィールド上にセットされたカード1枚を選択して持ち主のデッキの一番下に戻す。

また、1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。

相手フィールド上に表側表示で存在するカード1枚を選択して持ち主のデッキの一番上に戻す。

 

 

電光千鳥が青白い輝きを放ちながらフェザーの場にエクシーズ召喚された。

 

フェザー「バトルよ!ハーピィズペット幻竜はダイレクトアタックが出来る!エクトライにダイレクトアタック!」

 

ハーピィズペット幻竜から放たれる息吹がエクトライを襲う。

 

エクトライ「フン…!」

 

エクトライLP4000→2000

 

筋肉質なその体にはリアルソリッドビジョンの攻撃も通用しない様子。

 

フェザー「電光千鳥でイグナイト・ドラグノフを攻撃!」

 

フェザーの攻撃宣言と共に瞬時に移動し、イグナイト・ドラグノフを撃破する電光千鳥。しかしその攻撃の衝撃にもエクトライは反応を示さない。

 

エクトライLP2000→1800

 

フェザー「ターンエンド、この時ハーピィズペット幻竜のオーバーレイユニットが1つ減る!」

 

-4ターン目-

エクトライ「俺のターン、ドロー!俺は魔法カード ペンデュラム・チューニングを発動!」

 

 

ペンデュラム・チューニング(オリジナルカード)

通常魔法

「ペンデュラム・フュージョン」は1ターンに1枚しか発動できない。

(1):Sモンスターカードによって決められたS素材モンスターを自分フィールドから墓地へ送り、

そのSモンスター1体をエクストラデッキからS召喚する。

自分のPゾーンにカードが2枚存在する場合、

自分のPゾーンに存在するS素材モンスターもS素材に使用できる。

 

 

フェザー「ペンデュラムゾーンのカードでシンクロ召喚!?」

エクトライ「レベル6のイグナイト・ウージーにレベル2のガバメントをチューニング!シンクロ召喚!レベル8 爆竜剣士イグニスター(プロミネンス)

 

 

爆竜剣士イグニスターP

シンクロ・効果モンスター(制限カード)

星8/炎属性/ドラゴン族/攻2850/守 0

チューナー+チューナー以外のPモンスター1体以上

(1):1ターンに1度、フィールドのPモンスター1体

またはPゾーンのカード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊し、フィールドのカード1枚を選んで持ち主のデッキに戻す。

(2):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。

デッキから「竜剣士」モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターはS召喚の素材にできない。

 

 

赤い剣と盾を持った金髪の戦士 爆竜剣士イグニスターPがペンデュラムゾーンのモンスターによってシンクロ召喚された。

 

エクトライ「まだだ!俺はスケール2のイグナイト・マスケットとスケール7のイグナイト・マグナムでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

イグナイト・マスケット

ペンデュラム・通常モンスター

星4/炎属性/戦士族/攻1400/守1900

【Pスケール:青2/赤2】

(1):もう片方の自分のPゾーンに「イグナイト」カードが存在する場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、

自分のデッキ・墓地から戦士族・炎属性モンスター1体を選んで手札に加える。

【モンスター情報】

冷静沈着で理知的と評判のイグナイトの参謀。

実は頭に血が上るのに時間がかかっているだけで、心の中ではいつもキレ気味らしい。

 

イグナイト・マグナム

ペンデュラム・通常モンスター

星3/炎属性/戦士族/攻 0/守2000

【Pスケール:青7/赤7】

(1):もう片方の自分のPゾーンに「イグナイト」カードが存在する場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、

自分のデッキ・墓地から戦士族・炎属性モンスター1体を選んで手札に加える。

【モンスター情報】

剣銃を操る炎の戦士。

冷たい鋼鉄の鎧に身を包んでいるが、

その奥には激しく燃え上がるような熱い心が秘められている。

 

 

エクトライ「これでレベル3から6のモンスターが同時に召喚可能!ペンデュラム召喚!エクストラデッキよりドラグノフ!ウージー!」

 

エクトライのフィールドにドラグノフ、ウージーが復活したことでその2体とキャリバーで爆竜剣士イグニスターPを囲うようなフォーメーションを取った。

 

フェザー「く…でもハーピィズペット幻竜は攻撃対象にされない!破壊されるのは電光千鳥だけよ!」

エクトライ「笑止。爆竜剣士イグニスターPの効果発動!ドラグノフを破壊し、お前のハーピィズペット幻竜をエクストラデッキに戻す!」

フェザー「そんな!」

 

爆竜剣士イグニスターPが放つ炎によってハーピィズペット幻竜は苦しみ、エクストラデッキへと戻った。

 

エクトライ「さぁ我がイグナイトたちよ、総攻撃だ!」

 

エクトライのモンスターたちが一斉にフェザーへ攻撃を仕掛ける。彼女を守ろうとする電光千鳥も進軍に飲まれ破壊される。

 

フェザーLP1900→0

 

フェザー「きゃああ!!」

 

軽い体はあっという間に飛ばされ、リアルソリッドビジョンは消えていく。倒れて起き上がれないフェザーにゆっくりと寄っていくエクトライ。

 

フェザー「きゃああ!!」

エクトライ「おとなしく吐いてもらうぞ。精霊神の遺跡のことを!」

??「待ちなさい!」

 

エクトライの背後から少女の声がする。彼が振り向くとそこにはレイの分身 柚子とその友人 権現坂が立っていた。




イグナイト・ガバメント(オリジナルカード)
チューナー・ペンデュラム・通常モンスター
星2/炎属性/戦士族/攻1600/守 300
【Pスケール:青2/赤2】
(1):もう片方の自分のPゾーンに「イグナイト」カードが存在する場合に発動できる。
自分のPゾーンのカードを全て破壊し、
自分のデッキ・墓地から戦士族・炎属性モンスター1体を選んで手札に加える。
【モンスター情報】
イグナイトの新参者。
銃を使わずに飛び道具を使う。変わっているせいか未だに友達はいない。

ペンデュラム・チューニング(オリジナルカード)
通常魔法
「ペンデュラム・フュージョン」は1ターンに1枚しか発動できない。
(1):Sモンスターカードによって決められたS素材モンスターを自分フィールドから墓地へ送り、
そのSモンスター1体をエクストラデッキからS召喚する。
自分のPゾーンにカードが2枚存在する場合、
自分のPゾーンに存在するS素材モンスターもS素材に使用できる。


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第51話「復讐の銀河眼」

-舞網市内-

倒れるフェザーの前に柚子と権現坂が立ち、エクトライがフェザーに近づくことが出来ないようにした。

 

エクトライ(こいつらは確かランサーズの柊柚子に権現坂昇。)

 

エクトライ「お前たちを相手するのは少々面倒だな。」

 

そう言い残すとエクトライはデュエルディスクを操作すると姿を消した。

 

権現坂「消えた!?どうなっているのだ!?」

柚子「ディメンジョンムーバーよ、きっと。」

権現坂「ディメンジョンムーバーは予算の都合でレオコーポレーションは商品化していないはずだが…。」

柚子「それより大丈夫?怪我は?」

 

柚子はフェザーに手を差し伸べ立ち上がるのを手伝った。

 

フェザー「ありがとうございます。」

柚子「ここら辺は治安いいはずなんだけど…たまにああいう奴もいるのね。」

フェザー「…ですね。あ、この近くに遊勝塾っていうデュエル塾知りませんか?」

 

-遊勝塾-

柚子と権現坂はフェザーを招き入れ、食卓に座らせた。

 

フェザー「まさか遊勝塾の方だったとは!助かりました。」

柚子「うちちょっと市街地から遠いからね。もしかして入塾希望者??」

権現坂「うちは孤児でなくても入塾歓迎だ!」

 

二人は目を輝かせながらフェザーに近づくも困ったように苦笑しながらフェザーは後ろへ下がった。

 

フェザー「いや、そうじゃなくて…榊遊矢さんを捜しに来たんです!」

権現坂「遊矢を?」

フェザー「はい、ズァークを封印した力を持つ遊矢さん!こちらの塾に所属していると聞いたので!」

柚子「遊矢は今いないの。」

フェザー「いつぐらいに戻りますかね?」

柚子「そうじゃなくて遊矢は半年前に旅に出ちゃったのよ。」

 

-柚子の回想 半年前 遊勝塾の前-

旅支度を整えた遊矢を送るため、遊勝塾の前に柚子と権現坂、洋子、子供たちが出る。

 

柚子「本当に行くの?」

遊矢「あぁ、父さんやデニス、零羅。行方不明になってる人たちを捜しに行くよ。」

権現坂「ならばレオコーポレーションの力で…」

遊矢「今は零児はそれどころじゃないだろ。それに俺はズァークも捜しに行きたいんだ。事件の実行犯だったズァークを捜すなんて言ったら他の人は納得しない。」

洋子「やっぱりあんたは父さんの息子だよ。じっとしていられないんだろ?」

 

洋子はニッコリとしながら遊矢のいつも羽織っている制服によく似たアウターを遊矢に着せた。

 

遊矢「これは!」

洋子「旅するなら薄着は禁物!これならフードもついているから便利よ。」

遊矢「母さん…ありがとう!みんな、行ってきます!」

権現坂「遊矢ァァ!この漢 権現坂、次会う時までにさらに強い漢になっているぞ!」

柚子「遊矢…待ってるから!」

 

こうして遊矢は旅立っていった。だから今どこにいるのか2人にはわからないのだ。

 

-遊勝塾-

フェザーは出したお茶に手を付けない。どうやら遊矢がいないことを落ち込んでいる様子である。

 

フェザー「じゃあ…遊矢さんはいないんですね…。」

柚子「ごめんなさい。でもなんで遊矢に?」

フェザー「私、こういうものでして…。」

 

フェザーは次元回廊のパスポートを取り出し、柚子と権現坂に見せた。

 

柚子「考古学者…?」

フェザー「はい。私エクシーズ次元のハートランドシティで考古学者をやっているフェザー・グラジュエートといいます!次元戦争から逃げてギャラクシータウンにしばらくいたんですけどね。」

権現坂「考古学者なんかがなんで遊矢に用事があるというのだ?」

 

そういうとフェザーは遺跡が映った写真を取り出して2人に見せた。

 

フェザー「避難した先のギャラクシータウンの近くにある遺跡です。ズァーク事件以来、精霊神の力の噂が流れてますよね?」

 

柚子は黙っており、権現坂もそれを察し無言を貫いている。

 

フェザー「今まで何の遺跡か全くわからなかったんですが、精霊神の遺跡と考えると結構納得いく部分が多くて。」

権現坂「それで精霊神の力に関係ありそうな遊矢を訪ねてみたというわけか。」

フェザー「えぇ、それに最近気になることもあって…。」

柚子「気になること?」

フェザー「再度次元分裂が起きてから遺跡が小さくなったんです。元々もまるで1つの遺跡が分割した1ピースのような形をしていたんですけど、それがさらに小さくなったんですよ。」

権現坂「んんん…。」

柚子「なら私たちが行ってみましょ!」

権現坂「な…!」

フェザー「あなたがた…ですか?」

柚子「私だって精霊神についてなら役立てるかも。」

 

権現坂(確かに精霊神とは一番近い存在だからな。)

 

フェザー「じゃあお願いしてもいいですか?」

権現坂「そうとなればレオコーポレーションに行って次元回廊利用許可証を取って来なくてはな。」

柚子「そんなことしなくたって私たちにはディメンジョンムーバーがあるじゃない。」

権現坂「案内人であるフェザーは持っていないではないか。」

柚子「それならいい方法があるわよ!」

 

-レオコーポレーション-

沢渡「ふざけんな!俺のデュエルディスクなんて貸さねえよ!」

柚子「何よ、ケチ!エクシーズ次元の次元回廊のゲートはハートランドシティにしかないの!ギャラクシータウンまで結構距離あるみたいなのよ。」

沢渡「エクシーズ次元だぁ!行ったことねえな…。よし、ならこの沢渡シンゴ様も行くぜ!」

権現坂「なぜそうなる。」

沢渡「そうとなりゃみんなで利用許可証取行こうぜ!」

 

沢渡に連れられてフェザー、柚子、権現坂はレオコーポレーションの次元回廊利用許可証発行所へと向かうのだった。

 

-シンクロ次元 次元回廊ゲート-

次元回廊のゲートから零児、中島、スクエアが出てきた。出口の近くにはリンが立っている。

 

リン「ようこそ、シンクロ次元へ。零児。あら、そちらの方は?」

零児「スクエア・プゥルだ。一連の事故の行方不明者の家族で…」

スクエア「事故?事件の間違いでしょ!それより遺跡っていうのはどこに?」

リン「シティの西部にある砂丘の中で発見されたわ。クロウを中心としたチームが発掘を進めてるわ。」

 

治安維持局が崩壊し、トップスとコモンズの格差はなくなった…と言いたいところだったが残念ながらそう甘くはない。住む地域を分けるなどといった露骨な格差は確かになくなったが、元コモンズの人々は未だに所得が少ない。そこでレオコーポレーションはシンクロ次元で見つかった遺跡発掘を元コモンズの人々を中心に任せることにした。

 

-シンクロ次元の遺跡発掘現場-

リンに連れられ零児たちは遺跡発掘現場に着いた。クロウは黄色いヘルメットを被って現場監督として人々に指示を出している。

 

零児「クロウ!」

クロウ「ん?おぉ、零児じゃねえか。」

零児「どうだ、調子は?」

クロウ「もうほとんど終わってる。ただちょっと問題があってな…。」

零児「問題?」

クロウ「奥の方の発掘に行った奴らが戻ってねえんだ。そいつらを捜しに行った奴もな。」

零児「…なるほどな。」

 

まさにミイラ取りがミイラにというやつだろうか。零児は遺跡から精霊の力を感じていた。

 

零児「私が行こう。中島、発掘メンバーを全員撤収させろ。」

中島「はい!」

零児「リン、スクエア、君たちも引き上げるんだ。」

リン「なーに言ってんのよ!私も行くわ。」

スクエア「私もよ!」

 

2人の性格を分かっていた零児は致し方なく2人を遺跡に連れていくことにした。零児は2人の女性を連れていくにはいささかロマンチックではない場所だなと中島に冗談をもらしながら準備を進めた。

 

-エクシーズ次元 次元回廊ゲート-

一方の柚子、権現坂、沢渡、フェザーもエクシーズ次元へ到着した。あらかじめ連絡を取っていた瑠璃が迎えに来て、柚子との再会を喜ぶ。

 

瑠璃「久しぶり!元気にしてる?」

柚子「うん、元気いっぱいよ!」

権現坂「黒咲は…あ、いやお兄さんは元気にしてるか?」

瑠璃「うん、でもギャラクシータウンに兄さんは行ってるの。」

沢渡「ギャラクシータウン?」

瑠璃「ハートランドシティからしばらく行ったところにある街よ。クローバーズっていう組織が牛耳っているの。アカデミアによる支援の邪魔をするから兄さんはそれ止めるようギャラクシータウンへ行ったのよ。」

レジスタンスの男性「瑠璃!」

 

赤いスカーフを首につけたレジスタンスの男性が瑠璃を呼んだ。しばらく2人で話をすると瑠璃は柚子たちの元へ戻る。

 

瑠璃「大変!ハートランドシティの中心部でクローバーズが暴れてるって!」

権現坂「何!?すぐ行くぞ!」

 

-ハートランドシティ 中心部-

レジスタンスの男性の言った通り、袖を落としたジージャンを着たクローバーズがハートランドシティ復興のために尽力しているアカデミア兵を襲っていた。

 

沢渡「おっしゃあ!久しぶりに戦えるぜ!」

権現坂「やりすぎるなよ!」

 

沢渡と権現坂は積極的にクローバーズを止めにかかる。柚子たちはクローバーズが特に集まっているところまで入っていく。その中の1人に瑠璃が知る顔がいた。

 

瑠璃「アレン!?」

アレン「瑠璃…!見るんじゃねえ。」

瑠璃「何、何をしているの!?」

 

元デュエルスクール クローバー校に所属していた神月アレンはクローバーズが襲っている相手を見せない様にしようとするもそれを振り切った瑠璃。

 

瑠璃「ユート!?」

柚子「え!?」

 

瑠璃の声を聞いた柚子もその群衆の間から中心を見る。そこには大勢のクローバーズに攻撃されているユートの姿があった。

 

瑠璃「ユート!!」

ユート「…!瑠璃!?」

瑠璃「ちょっと!アンタたち、止めなさいよ!」

ユート「よせ、向こうへ行っていろ!瑠璃!」

瑠璃「いや!」

 

クローバーズに腕を掴まれる瑠璃。それをアレンは止めた。

 

アレン「おい、こいつは関係ないだろ!」

クローバーズの男「ん?こいつよく見たらスペード校の黒咲隼の妹じゃねえか!黒咲っていやぁアカデミアの支援を受け入れる裏切り者だ!」

アレン「だからって妹は関係ねえ!」

クローバーズの男「ふざけんな!裏切り者の妹は裏切り者の仲間だ!おい!この女もやっちまうぞ!」

瑠璃「く…そう簡単にやられる私じゃないわ!」

柚子「私も援護するわ!」

フェザー「わ…私も!」

 

??「お前たち、止めろ!」

 

廃ビルの上から突然声がした。全員がその方向を見ると黒いアウターに黄色い髪、藍色の前髪が特徴のクローバーズ リーダー 天城カイトが立っていた。

 

クローバーズの男「カイトさん!」

カイト「無秩序に暴れるのは品がないぞ。」

クローバーズの男「す…すいません。」

カイト「俺がわざわざハートランドシティに戻ってきたのは俺の仲間を倒した裏切り者の魂を狩るためだ。お前だな、ユート。」

ユート「カイト…もう復讐なんてやめろ!」

カイト「黙れ!アカデミアによって俺の家族はカードにされた。未だに行方は分かっていない。貴様にその気持ちがわかるか!?さぁデュエルだ!」

ユート「く…!」

 

ユーリ(ユート、代わってよ。)

ユート(何!?今はまずい。ここで代わったりなどすれば…)

 

ユートの意思を無視してユーリが表へと出てきた。洋子がプレゼントしたアウターはそのままユーリとなっても引き継がれている。

 

クローバーズの男「な…こいつは…!」

カイト「エクシーズ戦の悪魔 ユーリ…!」

 

カイトの目つきがよりきつくなる。

 

ユーリ「裏切り者がどうこうとかじゃなくて単にストレスを解消したいんでしょ。なら僕と戦うのが1番なんじゃない?」

カイト「よくわかってるじゃないか。狩らせてもらおうか、お前の魂を!」

 

カイト・ユーリ「「デュエル!」」

 

-1ターン目-

ユーリ「僕のターン、ドロー!僕はスケール1の捕食植物マイアクロセプラムとスケール8の捕食植物ショニセンゴケでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

捕食植物マイアクロセプラム(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星2/闇属性/植物族/攻 500/守 700

【Pスケール:青1/赤1】

捕食植物マイアクロセプラムの(1)のP効果はデュエル中に1度しか発動できない。

(1):自分のメインフェイズ時に発動できる。

デッキから「融合」カードを1枚選択して手札に加える。

【モンスター効果】

(1):このカードをリリースすることで発動できる。

自分フィールドに存在する融合モンスターの攻撃力を400ポイント上げる。

 

捕食植物ショニセンゴケ(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星6/闇属性/植物族/攻2100/守1700

【Pスケール:青8/赤8】

(1):もう片方のPゾーンに「捕食植物」モンスターが存在しない場合

自分はP召喚出来ない。

【モンスター効果】

(1):このカードがリリースされた場合に発動できる。

相手に500ポイントのダメージを与える。

 

 

ユーリのペンデュラムゾーンに植物に侵されたマイアサウラ、ショニサウルスが浮かび上がる。

 

ユーリ「これでレベル2から7のモンスターが同時に召喚可能!ペンデュラム召喚!現れろ、僕のモンスター!雄々しくも美しく輝く二色のまなこ!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!」

 

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

【Pスケール:青4/赤4】

「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」の(1)(2)のP効果は

それぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分のPモンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージを0にできる。

(2):自分エンドフェイズに発動できる。

このカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のPモンスター1体を手札に加える。

【モンスター効果】

(1):このカードが相手モンスターと戦闘を行う場合、

このカードが相手に与える戦闘ダメージは倍になる。

 

 

ユーリの場に雄たけびをあげながらオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンが現れた。

 

瑠璃「遊矢じゃないのにオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンを!?」

柚子「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンってことはやっぱり遊矢の体を使ってデュエルを…。」

ユーリ「さらに手札から捕食植物サンデウ・キンジー!」

 

 

捕食植物サンデウ・キンジー

効果モンスター

星2/闇属性/植物族/攻 600/守 200

「捕食植物サンデウ・キンジー」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

自分が融合素材とする捕食カウンターが置かれたモンスターの属性は闇属性として扱う。

(2):自分メインフェイズに発動できる。

闇属性の融合モンスターカードによって決められた、

フィールドのこのカードを含む融合素材モンスターを

自分の手札・フィールド及び相手フィールドの捕食カウンターが置かれたモンスターの中から選んで墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

エリマキトカゲの姿をした捕食植物もペンデュラム召喚される。そしてユーリはその効果を使用した。

 

ユーリ「サンデウ・キンジーの効果!このモンスターとオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンで融合!魅惑の香りで虫を誘う二輪の美しき花よ!今ひとつとなりて、その花弁の奥の地獄から、新たな脅威を生み出せ!融合召喚!現れろ!飢えた牙持つ毒龍。レベル8!スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン!!」

 

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン

融合・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000

トークン以外のフィールドの闇属性モンスター×2

(1):このカードが融合召喚に成功した場合に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を選び、

その攻撃力分だけこのカードの攻撃力をターン終了時までアップする。

(2):1ターンに1度、相手フィールドの

レベル5以上のモンスター1体を対象として発動できる。

ターン終了時まで、このカードはそのモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。

(3):融合召喚したこのカードが破壊された場合に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊する。

 

 

ユーリのエースモンスター スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンが禍々しいオーラを放出しながら姿を現した。

 

ユーリ「僕はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-2ターン目-

カイト「俺のターン、ドロー!俺は光波翼機(サイファー・ウィング)を召喚!」

 

 

光波翼機

効果モンスター

星4/光属性/機械族/攻1400/守1200

(1):自分フィールドに「サイファー」モンスターが存在する場合、

このカードは手札から特殊召喚できる。

(2):このカードをリリースして発動できる。

自分フィールドの全ての「サイファー」モンスターのレベルをターン終了時まで4つ上げる。

 

 

カイト「さらに手札から2体の光波翼機を特殊召喚!」

 

一気に3体の光を発した機械がカイトのフィールドに現れる。

 

カイト「光波翼機の効果発動!1体をリリースし、フィールドのサイファーモンスターのレベルを8にする!」

ユーリ「レベル8のモンスターが2体!」

カイト「レベル8の光波翼機2体でオーバーレイ!闇に輝く銀河よ。復讐の鬼神に宿りて我がしもべとなれ!エクシーズ召喚!降臨せよ!ランク8!銀河眼の光波竜(ギャラクシーアイズ・サイファー・ドラゴン)!」

 

 

銀河眼の光波竜

エクシーズ・効果モンスター

ランク8/光属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

レベル8モンスター×2

(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターのコントロールをエンドフェイズまで得る。

この効果でコントロールを得たモンスターの効果は無効化され、

攻撃力は3000になり、カード名を「銀河眼の光波竜」として扱う。

この効果の発動後、ターン終了時までこのカード以外の自分のモンスターは直接攻撃できない。

 

 

その瞳には銀河系が輝く。金の装飾を輝かせながら悲しみの声をあげて銀河眼の光波竜がエクシーズ召喚された。




捕食植物マイアクロセプラム(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星2/闇属性/植物族/攻 500/守 700
【Pスケール:青1/赤1】
捕食植物マイアクロセプラムの(1)のP効果はデュエル中に1度しか発動できない。
(1):自分のメインフェイズ時に発動できる。
デッキから「融合」カードを1枚選択して手札に加える。
【モンスター効果】
(1):このカードをリリースすることで発動できる。
自分フィールドに存在する融合モンスターの攻撃力を400ポイント上げる。

捕食植物ショニセンゴケ(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星6/闇属性/植物族/攻2100/守1700
【Pスケール:青8/赤8】
(1):もう片方のPゾーンに「捕食植物」モンスターが存在しない場合
自分はP召喚出来ない。
【モンスター効果】
(1):このカードがリリースされた場合に発動できる。
相手に500ポイントのダメージを与える。


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第52話「怒りの覇王紫竜」

-ハートランドシティ 中心部 2ターン目-

銀河眼の光波竜がカイトのフィールドに現れた。

 

 

銀河眼の光波竜

エクシーズ・効果モンスター

ランク8/光属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

レベル8モンスター×2

(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターのコントロールをエンドフェイズまで得る。

この効果でコントロールを得たモンスターの効果は無効化され、

攻撃力は3000になり、カード名を「銀河眼の光波竜」として扱う。

この効果の発動後、ターン終了時までこのカード以外の自分のモンスターは直接攻撃できない。

 

 

雄たけびは周りの空気を振動させ、辺りにいる人々もその威圧感を感じ、汗を垂らす。

 

ユーリ「へぇ…結構かっこいいじゃない。」

カイト「銀河眼の光波竜の効果発動!オーバーレイユニットを1つ取り除き、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンのコントロールを奪う!サイファープロジェクション!」

 

カイトの声に応じて銀河眼の光波竜は光の翼を光らせて、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンのコントロールを奪った。スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンはカイトのフィールドに移ると姿を銀河眼の光波竜に変える。

 

カイト「この効果で奪ったモンスターは銀河眼の光波竜として扱う。バトルだ!銀河眼の光波竜でダイレクトアタック!殲滅のサイファーストリーム!!」

 

銀河眼の光波竜の攻撃が放たれた。ユーリは全くリバースカードを発動しようとせず、その攻撃を受けた。

 

ユーリLP4000→1000

 

ユーリ「く…!」

カイト「リバースカードを発動しない…?お前まさか…。」

ユーリ「…。」

カイト「貴様、俺にわざと負けようとしてるな。」

ユーリ「……。」

カイト「アカデミアに恨みを持つ俺がお前を倒すことで満足するとでも思ったか?……ふざけるな!!舐めるのも大概にしろ!!!」

ユーリ「…。」

カイト「フッ…この勝負、俺が勝てばお前の体をカード化してやろう。俺のデュエルディスクにはまだカード化のデータがプログラミングされている。お前のその体を消して俺たちが味わった恐怖をお前に刻んでやる!」

 

カイトは三日月形のデュエルディスクをユーリに見せつけながらニヤリとする。それを見たユーリは顔つきが変わった。

 

ユーリ「カード化…?この体を消す…だと…?」

カイト「そうだ。同じ苦しみを味わうがいい!」

ユーリ「この体は…遊矢の体は消させない!!」

カイト「? このターン、銀河眼の光波竜以外ではダイレクトアタックできない。俺はカードを2枚セットしターンエンド!エンドフェイズにスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンのコントロールは元に戻る。」

 

-3ターン目-

ユーリ「この体は消させない…MODE CHANGE ARC…!」

 

ユーリの体から紫色のオーラが放出され始める。俯いた顔を上げると、その目は赤く光っていた。

 

カイト(なんだ…こいつ…雰囲気が変わった?)

 

ユーリ「この体は消させないよ…僕のターン、ドロー!!」

 

ユーリのドローは紫色に光り、それを手札に加えた。

 

ユーリ「僕はセッティング済みのペンデュラムスケールでペンデュラム召喚!現れろ、僕のモンスター!エクストラデッキよりオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!!」

 

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

【Pスケール:青4/赤4】

「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」の(1)(2)のP効果は

それぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分のPモンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージを0にできる。

(2):自分エンドフェイズに発動できる。

このカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のPモンスター1体を手札に加える。

【モンスター効果】

(1):このカードが相手モンスターと戦闘を行う場合、

このカードが相手に与える戦闘ダメージは倍になる。

 

 

ユーリの場に二色のまなこを輝かせながらオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンが現れた。スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンとオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンが揃い、2体のドラゴンは共鳴を始める。しかし以前のような暴走はなく、純粋にユーリのアークの力が高まっていく。

 

ユーリ「さらに捕食植物マイアクロセプラムのペンデュラム効果発動!」

 

 

捕食植物マイアクロセプラム(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星2/闇属性/植物族/攻 500/守 700

【Pスケール:青1/赤1】

捕食植物マイアクロセプラムの(1)のP効果はデュエル中に1度しか発動できない。

(1):自分のメインフェイズ時に発動できる。

デッキから「融合」カードを1枚選択して手札に加える。

【モンスター効果】

(1):このカードをリリースすることで発動できる。

自分フィールドに存在する融合モンスターの攻撃力を400ポイント上げる。

 

 

ユーリ「手札に融合を加える!」

 

 

融合

通常魔法

(1):自分の手札・フィールドから、

融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

ユーリ「魔法カード 融合を発動!フィールドのオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンで融合!」

柚子「オッドアイズとスターヴ・ヴェノムで融合!?」

ユーリ「飢えた牙持つ毒龍よ。二色の眼輝く龍よ。その毒持つ牙を露わにし、覇王の名の元に伝説の一撃を撃ち放て!融合召喚!いでよ、レベル8!脅威の眼輝けし龍!覇王紫竜(はおうしりゅう)スターヴ・ヴェノム・ペンデュラム・ドラゴン!!」

 

 

覇王紫竜スターヴ・ヴェノム・ペンデュラム・ドラゴン(オリジナルカード)

融合・ペンデュラム・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

【Pスケール:青1/赤1】

(1):自分フィールドに存在する融合モンスター1体を対象に発動できる。

選択した自分のモンスターをリリースして融合召喚扱いとしてPゾーンのこのカードを特殊召喚する。

(2):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに

カードが存在しない場合に発動できる。

デッキから「捕食植物」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。

【モンスター効果】

ドラゴン族モンスター×2

(1):このカードが融合モンスターを素材として融合召喚に成功した場合に発動する。

相手フィールドに存在する特殊召喚されたモンスターすべてを墓地へ送る。

このターンこのカードが戦闘を行う場合、この効果で墓地へ送ったカードの数×1000ポイント、エンドフェイズ時まで攻撃力を上げる。

(2):自分フィールド上に表側表示で存在するこのカードをエクストラデッキに戻して発動できる。

フィールド上のカードを全て破壊する。

(3):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。

 

 

2体の竜の融合体はスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンにオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンが合わさったような姿をしている。体は紫色でありながら体についた球体は緑と赤の二色が使われている。その瞳は球体を同じオッドアイであり、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの要素も垣間見える。

 

カイト「なんだ、このモンスターは…!融合ペンデュラムモンスター!?」

ユーリ「覇王紫竜スターヴ・ヴェノム・ペンデュラム・ドラゴンの効果発動!特殊召喚に成功した時、特殊召喚された相手モンスターをすべて墓地へ送る!オーバーロード・エクスプロージョン!」

 

覇王紫竜スターヴ・ヴェノム・ペンデュラム・ドラゴンが紫色の底なし沼のようなオーラを展開した。銀河眼の光波竜はそれに飲み込まれ消えていこうとした。

 

カイト「速攻魔法 発動!RUM-光波昇華(サイファー・アセンション)!」

 

 

RUM-光波昇華

速攻魔法

(1):自分・相手のメインフェイズに、

自分フィールドの「サイファー」Xモンスター1体を対象として発動できる。

その自分のモンスターよりランクが1つ高い「サイファー」Xモンスター1体を、

対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターは以下の効果を得る。

●このカードの攻撃力は、自分フィールドのレベル4以上のモンスターの数×500アップする。

 

 

カイト「銀河眼の光波竜をランクアップさせる!」

ユーリ「させるか!手札から速攻魔法 禁じられた聖槍!」

 

 

禁じられた聖槍

速攻魔法

(1):フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターはターン終了時まで、攻撃力が800ダウンし、

このカード以外の魔法・罠カードの効果を受けない

 

 

ユーリ「銀河眼の光波竜の攻撃力を800下げ、このカード以外の魔法罠の効果を受けなくさせる!よってRUM-光波昇華は無効!」

カイト「くそ…!」

ユーリ「さらに覇王紫竜スターヴ・ヴェノム・ペンデュラム・ドラゴンの効果で墓地へ送ったカード×1000ポイント攻撃力をアップする!」

 

覇王紫竜スターヴ・ヴェノム・ペンデュラム・ドラゴンのオーラがどんどん高まっていき、攻撃力は4000まで上昇していく。

 

ユーリ「バトル!覇王紫竜スターヴ・ヴェノム・ペンデュラム・ドラゴンでダイレクトアタック!螺旋のポイズン・バースト!!」

カイト「く…このままでは…。…罠発動!ダメージ・シェア!」

 

 

ダメージ・シェア(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分が直接攻撃を受ける時に発動できる。

この戦闘ダメージを半分にし、さらにその数の半分のダメージをお互いに受ける。

 

 

カイト「俺がこの戦闘で受けるダメージの半分をお互いに受ける!」

ユーリ「何!?」

 

カイトLP4000→2000

 

これでカイトとユーリのライフは2000と1000。ダメージ・シェアの効果によってさらに2000のダメージがお互いに受けることになる。

 

カイト・ユーリ「「ぐあああ!!」」

 

お互いが斥力によって弾き飛ばされるように逆方向に吹っ飛んだ。リアルソリッドビジョンが消えていき、クローバーズの男たちがカイトの傍に近づいた。

 

クローバーズの男「カイトさん!」

カイト「く…帰るぞ!次こそは貴様の魂を狩ってやる!」

 

カイトはクローバーズの仲間と共に去った。アレンも着いていこうとする中、瑠璃がアレンに声をかけた。

 

瑠璃「アレン!待って!」

 

その言葉に一度立ち止まるものの、瑠璃の方を見ることなくアレンは去っていった。一方のユーリの元へ柚子たちが駆け寄る。

 

ユーリ(彼女の相手は僕じゃないね。代わるよ。)

 

ユーリから遊矢の姿に変わる。遊矢は驚いたような顔で抱き着く柚子を受け止めた。

 

柚子「遊矢!」

遊矢「ゆ…柚子!?どうしてここに…!権現坂まで!」

権現坂「久しぶりだな、遊矢!」

沢渡「おい!俺様を忘れんな!」

遊矢「なんでみんなエクシーズ次元に?」

フェザー「私が皆さんをエクシーズ次元に招待したんです!」

 

フェザーは今までの経緯を遊矢に話した。

 

柚子「遊矢はいなくなった人たちを捜しているの。遺跡の秘密が分かれば何かわかるかも!」

遊矢「あぁ!そうだな!」

フェザー「私も気になります。あの一件以来行方不明になっている一番の元凶 ズァークがどこにいるのかを調べたくて。」

遊矢「…。」

権現坂「そうだな、奴がどこへ消えてしまったのか…放っておくわけにもいかないからな。」

フェザー「とりあえずまず遺跡まで行きましょう!」

 

遺跡の近くには先ほどのカイトがリーダーを務めるクローバーズが大勢いる。身を守るためにも柚子はみんなで遺跡へ行くことを提案した。

 

遊矢「いや…俺一人で行くよ。」

権現坂「何を言う!?瑠璃がクローバーズが大勢いると言っていただろう!一人では危険だ!」

遊矢「でも奴らはきっとアカデミアだったユーリと1つになった俺を狙ってくる。皆を危険にさらすわけにはいかない!」

沢渡「なーに言ってやがんだ!この沢渡シンゴ様がそんなことで怯むわけないだろ。」

瑠璃「私たちなら大丈夫よ!」

遊矢「でも…。」

 

迷う遊矢にユートが心の中で語り掛けた。

 

ユート(遊矢、確かにカイトは今や危険な存在。私たちだけでは奴らから逃れるのは難しいかもしれない。)

ユーリ(またアークの力を使って決闘者たちを気絶させればいいんだよ。)

ユート(そう乱暴なことはしたくない。ここは私に任せてくれないか、遊矢。)

遊矢(…わかったよ。ただ…。)

ユート(?)

遊矢(ズァークのことは…言わないでくれよ?)

ユート(わかっている。)

 

心の中での対話が終わると遊矢からユートへ代わる。

 

瑠璃「ユート!」

ユート「瑠璃、久しぶりだな。」

 

瑠璃の顔を見て安心した優しい顔をするユートは皆の方を向くと再びいつも通り、眉間にしわを寄せながら堅い口調で口を開く。

 

ユート「みんな、遺跡まで共に行こう。私に協力してくれ。」

柚子「フフッ。ユートにじゃなくて私たちはフェザーに協力してきたの!」

ユート「あぁ…そうだったな。」

 

柚子の悪戯っぽい表情に頬を赤らめるユートを見た瑠璃は少し不機嫌そうにユートを突いた。

 

-ギャラクシータウン クローバーズ-

カイトが率いるハートランドシティへ行っていたクローバーズのグループがアジトに戻った。いつもならば待機していたメンバーたちが声をかけるはずだが、何の声もしない。真っ暗なその室内の電気をつけるとそこには意識のない待機メンバーたちが横たわっていた。

 

カイト「なんだ!?これは!」

??「お、お帰りか。」

 

横たわったメンバーの上に座っている男が立ち上がった。

 

カイト「貴様がやったのか…!アカデミアか!?」

サークル「アカデミアだ?ちげえよ。俺はシンメトリィのサークル・パール。天城カイト率いるクローバーズ、お前たちはいい駒になりそうだ。大人しくしててもらうぜ!」

カイト「大人しくしてると思うのか?狩らせてもらおうか、お前の魂を!」

 

カイト・サークル「「デュエル!」」

 

-1ターン目-

カイト「先行はもらった!俺は魔法カード サイファー・ベールを発動!」

 

 

サイファー・ベール(オリジナルカード)

通常魔法

(1):自分の手札から光属性モンスター2体をデッキに戻し発動できる。

自分のデッキから「サイファー」モンスターを3体まで手札に加える。

2体以上手札に加える場合は、全て同名モンスターでなければならない。

 

 

カイト「手札を2枚デッキに戻し、デッキから光波翼機を3枚手札に加える!」

 

 

光波翼機

効果モンスター

星4/光属性/機械族/攻1400/守1200

(1):自分フィールドに「サイファー」モンスターが存在する場合、

このカードは手札から特殊召喚できる。

(2):このカードをリリースして発動できる。

自分フィールドの全ての「サイファー」モンスターのレベルをターン終了時まで4つ上げる。

 

 

カイト「光波翼機を召喚!そして自身の効果によってさらに2体の光波翼機を特殊召喚!」

 

カイトのフィールドに6枚の翼を持つ機械 光波翼機が3体現れ、その1体の効果が発動される。

 

カイト「1体をリリースし、他の光波翼機のレベルを8にする!」

サークル「レベル8が2体…来るか!」

カイト「レベル8となった光波翼機2体でオーバーレイ!エクシーズ召喚!降臨せよ!ランク8!銀河眼の光波竜!」

 

 

銀河眼の光波竜

エクシーズ・効果モンスター

ランク8/光属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

レベル8モンスター×2

(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターのコントロールをエンドフェイズまで得る。

この効果でコントロールを得たモンスターの効果は無効化され、

攻撃力は3000になり、カード名を「銀河眼の光波竜」として扱う。

この効果の発動後、ターン終了時までこのカード以外の自分のモンスターは直接攻撃できない。

 

 

瞳に銀河を宿すカイトの怒りの化身 銀河眼の光波竜がエクシーズ召喚された。

 

サークル「ほう、それがお前のエースモンスターか!」

カイト「まだだ!銀河眼の光波竜1体でオーバーレイ!」

サークル「エクシーズモンスター1体でエクシーズ召喚だと!?」

カイト「闇に輝く銀河よ。復讐の鬼神として刃を研ぎ澄ませ!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!降臨せよ!ランク9!銀河眼の(ギャラクシーアイズ・)光波刃竜(サイファー・ブレード・ドラゴン)!!」

 

 

銀河眼の光波刃竜

エクシーズ・効果モンスター

ランク9/光属性/ドラゴン族/攻3200/守2800

レベル9モンスター×3

このカードは自分フィールドのランク8の「ギャラクシーアイズ」Xモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。

このカードはX召喚の素材にできない。

(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、

フィールドのカード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

(2):X召喚したこのカードが相手モンスターの攻撃または相手の効果で破壊され墓地へ送られた場合、

自分の墓地の「銀河眼の光波竜」1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

 

 

銀河眼の光波竜はオーバーレイネットワークの渦に再度入った瞬間、その穴から光が吹き上がる。より翼を輝かせ銀河眼の光波刃竜としてエネルギーを放出しながらランクアップされたカイトのエースは堂々と彼の場に現れた。




捕食植物マイアクロセプラム(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星2/闇属性/植物族/攻 500/守 700
【Pスケール:青1/赤1】
捕食植物マイアクロセプラムの(1)のP効果はデュエル中に1度しか発動できない。
(1):自分のメインフェイズ時に発動できる。
デッキから「融合」カードを1枚選択して手札に加える。
【モンスター効果】
(1):このカードをリリースすることで発動できる。
自分フィールドに存在する融合モンスターの攻撃力を400ポイント上げる。

覇王紫竜スターヴ・ヴェノム・ペンデュラム・ドラゴン(オリジナルカード)
融合・ペンデュラム・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500
【Pスケール:青1/赤1】
(1):自分フィールドに存在する融合モンスター1体を対象に発動できる。
選択した自分のモンスターをリリースして融合召喚扱いとしてPゾーンのこのカードを特殊召喚する。
(2):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに
カードが存在しない場合に発動できる。
デッキから「捕食植物」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。
【モンスター効果】
ドラゴン族モンスター×2
(1):このカードが融合モンスターを素材として融合召喚に成功した場合に発動する。
相手フィールドに存在する特殊召喚されたモンスターすべてを墓地へ送る。
このターンこのカードが戦闘を行う場合、この効果で墓地へ送ったカードの数×1000ポイント、エンドフェイズ時まで攻撃力を上げる。
(2):自分フィールド上に表側表示で存在するこのカードをエクストラデッキに戻して発動できる。
フィールド上のカードを全て破壊する。
(3):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。

ダメージ・シェア(オリジナルカード)
通常罠
(1):自分が直接攻撃を受ける時に発動できる。
この戦闘ダメージを半分にし、さらにその数の半分のダメージをお互いに受ける。

サイファー・ベール(オリジナルカード)
通常魔法
(1):自分の手札から光属性モンスター2体をデッキに戻し発動できる。
自分のデッキから「サイファー」モンスターを3体まで手札に加える。
2体以上手札に加える場合は、全て同名モンスターでなければならない。


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第53話「フラッシュ・フュージョン」

-ギャラクシータウン クローバーズ 1ターン目-

カイトのフィールドで銀河眼の光波刃竜が背中の装飾から輝きを放ちながら飛翔している。

 

 

銀河眼の光波刃竜

エクシーズ・効果モンスター

ランク9/光属性/ドラゴン族/攻3200/守2800

レベル9モンスター×3

このカードは自分フィールドのランク8の「ギャラクシーアイズ」Xモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。

このカードはX召喚の素材にできない。

(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、

フィールドのカード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

(2):X召喚したこのカードが相手モンスターの攻撃または相手の効果で破壊され墓地へ送られた場合、

自分の墓地の「銀河眼の光波竜」1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

 

 

カイト「カードを2枚セットしターンエンド!」

 

-2ターン目-

サークルはデュエルディスクに装填されたデッキに指を置き、ドローを構える。そのデュエルディスクはどの次元の物とも異なり、丸みを帯びた形をしていた。

 

サークル「俺のターン、ドロー!俺はスケール3の竜剣士マスター(ペンデュラム)とスケール6のダイナミスト・プレシオスでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

竜剣士マスターP

ペンデュラム・通常モンスター

星4/光属性/ドラゴン族/攻1950/守 0

【Pスケール:青3/赤3】

(1):このカードがPゾーンに存在する限り1度だけ、

自分または相手のPゾーンのカード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

【モンスター情報】

同志たちの力を得て成長した「竜剣士ラスターP」の姿。

謎の呪いをかけられて竜魔族に似た竜の力を発現しているが、

それ以前の記憶が全て失われており、真相は定かではない。

"竜化の秘法"がその呪いと記憶を紐解く鍵だと信じて、

今日も悪の魔王を討つべく旅を続けている。

 

ダイナミスト・プレシオス

ペンデュラム・効果モンスター

星4/水属性/機械族/攻1700/守1400

【Pスケール:青6/赤6】

(1):このカードがPゾーンに存在する限り1度だけ、

このカード以外の自分フィールドの「ダイナミスト」カードを

対象として発動した効果を無効にできる。

その後、このカードを破壊する。

【モンスター効果】

(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

相手フィールドのモンスターの攻撃力・守備力は、

自分フィールドの「ダイナミスト」カードの数×100ダウンする。

 

 

竜の力を宿した剣士 マスターPとプレシオサウルス型の機械恐竜 ダイナミストがサークルのペンデュラムゾーンに出現した。

 

サークル「これでレベル4と5のモンスターが同時に召喚可能!ペンデュラム召喚!手札よりダイナミスト・レックス、ケラトプス!」

 

 

ダイナミスト・レックス

ペンデュラム・効果モンスター

星5/水属性/機械族/攻2400/守2200

【Pスケール:青6/赤6】

(1):このカードがPゾーンに存在する限り1度だけ、

このカード以外の自分フィールドの「ダイナミスト」カードを

対象として発動した効果を無効にできる。

その後、このカードを破壊する。

【モンスター効果】

(1):このカードが攻撃を行ったダメージステップ終了時、

このカード以外の自分フィールドの「ダイナミスト」モンスター1体をリリースし、

以下の効果から1つを選択して発動できる。

●このカードは相手モンスターに続けて攻撃でき、

守備表示モンスターを攻撃した場合、

その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。

●相手の手札・フィールドのカード1枚を選んで持ち主のデッキに戻す

(手札から選ぶ場合はランダムに選ぶ)。

その後、このカードの攻撃力は100アップする。

 

ダイナミスト・ケラトプス

ペンデュラム・効果モンスター

星5/水属性/機械族/攻2100/守 400

【Pスケール:青3/赤3】

(1):このカード以外の自分フィールドの「ダイナミスト」カードが

戦闘または相手の効果で破壊される場合、

代わりにこのカードを破壊できる。

【モンスター効果】

(1):自分フィールドのモンスターが

「ダイナミスト・ケラトプス」以外の「ダイナミスト」モンスターのみの場合、

このカードは手札から特殊召喚できる。

 

 

ティーレックスとトリケラトプス型のダイナミストが手札からペンデュラム召喚された。しかしいずれもカイトの銀河眼の光波刃竜の攻撃力を上回ることはない。カイトもペンデュラム召喚には余裕の表情を見せていた。

 

サークル「さらに魔法カード ダイナミスト・エクスプロージョンを発動!」

 

 

ダイナミスト・エクスプロージョン(オリジナルカード)

通常魔法

(1):自分フィールドに「ダイナミスト」モンスターが2体以上いる場合に1体の「ダイナミスト」モンスターを対象にして発動できる。

対象にしたモンスター以外の「ダイナミスト」モンスターの攻撃力を0にし、対象のモンスターに元々の攻撃力を加える。このターンのエンドフェイズ時、対象となったモンスターを破壊する。

 

 

サークル「ダイナミスト・レックスを対象に発動!ケラトプスの攻撃力を0にし、その攻撃力分だけレックスに加える!その攻撃力は4500!」

カイト「何!?」

サークル「バトルだ!ダイナミスト・レックスで銀河眼の光波刃竜を攻撃!」

 

ダイナミスト・レックスから迸る雷が銀河眼の光波刃竜を襲う。銀河眼の光波刃竜も抵抗しようとするもすぐさま突進による追撃を食らい、破壊された。

 

カイトLP4000→2700

 

カイト「銀河眼の光波刃竜の効果発動!墓地から銀河眼の光波竜を特殊召喚する!」

 

 

銀河眼の光波竜

エクシーズ・効果モンスター

ランク8/光属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

レベル8モンスター×2

(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターのコントロールをエンドフェイズまで得る。

この効果でコントロールを得たモンスターの効果は無効化され、

攻撃力は3000になり、カード名を「銀河眼の光波竜」として扱う。

この効果の発動後、ターン終了時までこのカード以外の自分のモンスターは直接攻撃できない。

 

 

サークル「ダイナミスト・レックスの効果発動!ケラトプスをリリースしてもう1度攻撃する!ダイナミスト・レックスで銀河眼の光波竜を攻撃!」

カイト「速攻魔法発動!RUM-光波昇華!」

 

 

RUM-光波昇華

速攻魔法

(1):自分・相手のメインフェイズに、

自分フィールドの「サイファー」Xモンスター1体を対象として発動できる。

その自分のモンスターよりランクが1つ高い「サイファー」Xモンスター1体を、

対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターは以下の効果を得る。

●このカードの攻撃力は、自分フィールドのレベル4以上のモンスターの数×500アップする。

 

 

カイト「銀河眼の光波竜をランクアップさせる!闇に輝く銀河よ。復讐の鬼神として弾丸のごとき一撃を繰り出せ!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!降臨せよ!ランク9!銀河眼の(ギャラクシーアイズ・)光波弾竜(サイファー・バレット・ドラゴン)!!」

 

 

銀河眼の光波弾竜(オリジナルカード)

エクシーズ・効果モンスター

ランク9/光属性/ドラゴン族/攻3200/守2800

レベル9モンスター×3

このカードは自分フィールドのランク8の「ギャラクシーアイズ」Xモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。

このカードはX召喚の素材にできない。

(1):相手ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き

相手フィールド上のモンスター1体を対象として発動できる。

このモンスターの攻撃力分、対象のモンスターの攻撃力を下げる。

(2):X召喚したこのカードが相手モンスターの攻撃または相手の効果で破壊され墓地へ送られた場合、

自分の墓地の「銀河眼の光波竜」1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

 

 

再びオーバーレイネットワークの渦に入った銀河眼の光波竜はランクアップを経て、丸みを帯びた弾丸のような装飾を背中につけた銀河眼の光波弾竜へと進化した。

 

サークル「とはいえ攻撃力は3200!バトル続行だ!」

カイト「銀河眼の光波弾竜の効果発動!オーバーレイユニットを1つ取り除き、ダイナミスト・レックスの攻撃力を銀河眼の光波弾竜の攻撃力分下げる!よってダイナミスト・レックスの攻撃力は1300!」

 

銀河眼の光波弾竜が放った射撃がダイナミスト・レックスの強化されたオーラを吹き飛ばし、特攻してきたダイナミスト・レックスにカウンターを食らわせる。

 

サークルLP4000→2100

 

サークル「く…!」

 

ダイナミスト・レックスは破壊され、サークルの場にモンスターがいなくなってしまった。

 

サークル「俺はカードを2枚セットしターンエンド!」

 

-3ターン目-

カイト「でかい口を叩いていた割には大したことないな。俺のターン、ドロー!一気に決めてやる。銀河眼の光波弾竜でダイレクトアタック!殲滅の…」

サークル「速攻魔法発動!ペンデュラム・フラッシュ・フュージョン!」

 

 

ペンデュラム・フラッシュ・フュージョン(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを自分フィールドから墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

自分のPゾーンにカードが2枚存在する場合、

自分のPゾーンに存在する融合素材モンスターも融合素材に使用できる。

この効果で融合召喚したモンスターはエンドフェイズに破壊される。

 

 

サークル「ペンデュラムゾーンのカードで融合召喚を行う!」

カイト「融合だと!?」

サークル「竜剣士マスターPとダイナミスト・プレシオスで融合!呪われし竜の剣士よ!機械じかけの首長竜よ!神秘の渦の中で1つとなりて新たな力とならん!融合召喚!現れ出でよ、レベル8!剛竜剣士ダイナスター(パワフル)!」

 

 

剛竜剣士ダイナスターP

融合・効果モンスター

星8/水属性/ドラゴン族/攻2000/守2950

「竜剣士」Pモンスター+Pモンスター

自分フィールドの上記カードをリリースした場合のみ、

エクストラデッキから特殊召喚できる(「融合」は必要としない)。

(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

自分のモンスターゾーン・PゾーンのPモンスターカードは戦闘及び相手の効果では破壊されない。

(2):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。

自分の手札・墓地から「竜剣士」Pモンスター1体を選んで特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターは融合素材にできない。

 

 

強化アーマーを装備した竜剣士マスターPが剛竜剣士ダイナスターPとなって守備表示で融合召喚された。

 

カイト「だが守備力は2950!攻撃力3200の銀河眼の光波弾竜の敵ではない!やれ、銀河眼!」

サークル「甘い甘い甘い!さらに速攻魔法発動!エクストラ・フラッシュ・フュージョン!」

 

 

エクストラ・フラッシュ・フュージョン(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):自分の手札・フィールドから、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

自分フィールドにPカードが存在しない場合

自分のエクストラデッキに表側で置かれたモンスターも

2体まで融合素材とする事ができる。

この効果で融合召喚したモンスターはエンドフェイズに破壊される。

 

 

サークル「エクストラデッキに存在するモンスターで融合出来る!エクストラデッキのダイナミスト・レックスとプレシオスで融合!雷を纏いしの暴君よ!機械じかけの首長竜よ!神秘の渦の中で1つとなりて新たな力とならん!融合召喚!現れ出でよ、レベル6!ダイナミスト・ジュラシックキメラ!」

 

 

ダイナミスト・ジュラシックキメラ(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星6/水属性/機械族/攻2200/守1500

「ダイナミスト」モンスター×2体以上

ダイナミスト・ジュラシックキメラの(2)の効果はこのカードの融合素材にした数だけデュエル中に発動できる。

(1):このモンスターが融合召喚された時に相手フィールドに存在するモンスター1体を選択して発動できる。

選択したカードを破壊し、そのカードの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。

(2):相手が魔法・罠カードを発動した時に発動できる。

その効果を無効にして破壊する。

 

 

ティーレックス、プレシオサウルス、トリケラトプス…様々な恐竜の首が付いた合成獣 ダイナミスト・ジュラシックキメラが融合召喚され、その効果が発動する。複数の首長竜の首が銀河眼の光波弾竜に巻き付き拘束する。

 

カイト「させるか!速攻魔法…」

サークル「甘い甘い甘い甘いぃぃ!!ダイナミスト・ジュラシックキメラの効果発動!魔法カードの発動を無効にし破壊する!」

カイト「なんだと!?」

 

RUMによるサクリファイスエスケープに失敗し、銀河眼の光波弾竜は破壊される。そしてその攻撃力である3200がダメージとしてカイトに与えられた。

 

カイトLP2700→0

 

カイト「ぐあああ!!」

アレン「カイト!」

 

カイトのライフが尽きると同時にアレンは倒れ込むカイトを抱きとめる。その様子を見降ろしながらサークルは自分のデュエルディスクから奇妙な光をクローバーズたちに照射した。

 

サークル「三霊神の力を手に入れるのは俺だ!」

 

-ハートランドシティ 出口-

相変わらずハートランドシティには瓦礫の山が積もったままだ。その横でユートたちは遺跡に行くために集合した。

 

ユート「準備できたみたいだな。しかし瑠璃、本当に行くのか?他のみんなはランサーズで戦いにも慣れているが…。」

瑠璃「舐めないでよ!兄さんみたいに私だって戦えるわ!」

??「そいつぁどうかな!?」

 

出口の方から声がすると思い振り向くとそこにはアレンが立っていた。

 

瑠璃「アレン!?」

アレン「お前たちに遺跡には行かせねえぜ。」

瑠璃「どういうこと?カイトの指示なの!?」

ユート「ちょっと待て、瑠璃。MODE CHANGE ARC…!」

 

ユートの瞳が赤くなり、黒いオーラが放出され始める。その赤い瞳でアレンを凝視するとアレンの魂の波長が揺らいでいるのが見えた。

 

ユート「何者かに操られているな。」

瑠璃「なら私がデュエルで正気に戻してみせる!」

ユート「なんだと!?危険だ!」

瑠璃「平気よ、相手はアレンだもの。」

 

遊矢(それに瑠璃を遺跡の方に連れていくのは危険だって言ってたのはユートだろ。)

ユーリ(まぁ遺跡まで連れていく必要はなくなるね。)

 

ユート「…わかった。アレンを頼むぞ!」

瑠璃「任せて!」

沢渡「おっしゃ!沢渡隊!いくぜ~!」

柚子「なんで沢渡が隊長みたいになってんのよ!」

 

柚子のハリセンが沢渡の頭にお見舞いし、”沢渡隊”はアレンを避けて遺跡の方へと向かった。

 

瑠璃「案外簡単に通してくれるのね!」

アレン「お前と話したかったしな。サヤカがどこにいるか知っているか?」

瑠璃「サヤカ…?」

アレン「知らねえよな。そう、あいつは行方不明になっちまった。次元分裂…ズァークのせいでな!お前はユートを本当に許せるのか?あいつこそズァークなんだぞ!」

瑠璃「違う!ユートはユートよ!」

アレン「わかんねえ奴だな。もういいぜ、ここで俺が正しいことを証明してやる!」

 

アレン・瑠璃「「デュエル!」」




ダイナミスト・エクスプロージョン(オリジナルカード)
通常魔法
(1):自分フィールドに「ダイナミスト」モンスターが2体以上いる場合に1体の「ダイナミスト」モンスターを対象にして発動できる。
対象にしたモンスター以外の「ダイナミスト」モンスターの攻撃力を0にし、対象のモンスターに元々の攻撃力を加える。このターンのエンドフェイズ時、対象となったモンスターを破壊する。

銀河眼の光波弾竜(オリジナルカード)
エクシーズ・効果モンスター
ランク9/光属性/ドラゴン族/攻3200/守2800
レベル9モンスター×3
このカードは自分フィールドのランク8の「ギャラクシーアイズ」Xモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。
このカードはX召喚の素材にできない。
(1):相手ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き
相手フィールド上のモンスター1体を対象として発動できる。
このモンスターの攻撃力分、対象のモンスターの攻撃力を下げる。
(2):X召喚したこのカードが相手モンスターの攻撃または相手の効果で破壊され墓地へ送られた場合、
自分のデッキから「RUM」カードを1枚手札に加える。

ペンデュラム・フラッシュ・フュージョン(オリジナルカード)
速攻魔法
(1):融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを自分フィールドから墓地へ送り、
その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
自分のPゾーンにカードが2枚存在する場合、
自分のPゾーンに存在する融合素材モンスターも融合素材に使用できる。
この効果で融合召喚したモンスターはエンドフェイズに破壊される。

エクストラ・フラッシュ・フュージョン(オリジナルカード)
速攻魔法
(1):自分の手札・フィールドから、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、
その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
自分フィールドにPカードが存在しない場合
自分のエクストラデッキに表側で置かれたモンスターも
2体まで融合素材とする事ができる。
この効果で融合召喚したモンスターはエンドフェイズに破壊される。

ダイナミスト・ジュラシックキメラ(オリジナルカード)
融合・効果モンスター
星6/水属性/機械族/攻2200/守1500
「ダイナミスト」モンスター×2体以上
ダイナミスト・ジュラシックキメラの(2)の効果はこのカードの融合素材にした数だけデュエル中に発動できる。
(1):このモンスターが融合召喚された時に相手フィールドに存在するモンスター1体を選択して発動できる。
選択したカードを破壊し、そのカードの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。
(2):相手が魔法・罠カードを発動した時に発動できる。
その効果を無効にして破壊する。


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第54話「進化する小鳥」

-ハートランドシティ 出口 1ターン目-

アレン「俺のターン!俺は深夜急行騎士ナイト・エクスプレス・ナイトを召喚!」

 

 

深夜急行騎士ナイト・エクスプレス・ナイト

効果モンスター

星10/地属性/機械族/攻3000/守3000

このカードはデッキから特殊召喚できない。

また、このカードはリリースなしで召喚できる。

この方法で召喚したこのカードの元々の攻撃力は0になる。

 

 

アレン「深夜急行騎士ナイト・エクスプレス・ナイトはリリースなしで召喚出来、攻撃力は0となる。さらに手札から重機貨列車デリックレーンを特殊召喚!」

 

 

重機貨列車デリックレーン

効果モンスター

星10/地属性/機械族/攻2800/守2000

「重機貨列車デリックレーン」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分フィールドに機械族・地属性モンスターが召喚・特殊召喚された場合に発動できる。

このカードを手札から特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したこのカードの元々の攻撃力・守備力は半分になる。

(2):X素材のこのカードがXモンスターの効果を発動するために取り除かれ墓地へ送られた場合、

相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

 

 

騎士の装備を身につけた深夜急行騎士ナイト・エクスプレス・ナイトの横にクレーンがついた黄色い列車が到着し、アレンはその間に立っている。

 

瑠璃「レベル10のモンスターが2体…!」

アレン「レベル10の深夜急行騎士ナイト・エクスプレス・ナイトと重機貨列車デリックレーンでオーバーレイ!鉄路の彼方より、地響きともに、ただいま到着!現れろ、超弩級砲塔列車グスタフ・マックス!!」

 

 

超弩級砲塔列車グスタフ・マックス

エクシーズ・効果モンスター

ランク10/地属性/機械族/攻3000/守3000

レベル10モンスター×2

1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。

相手ライフに2000ポイントダメージを与える。

 

 

巨大大砲を内蔵した超弩級砲塔列車グスタフ・マックスがエクシーズ召喚された。アレンは超弩級砲塔列車グスタフ・マックスに飛び降り、大砲が瑠璃の方を向く。

 

アレン「グスタフ・マックスの効果発動!瑠璃に2000ポイントのダメージを与える!」

 

大砲から弾が発射され、瑠璃はそれを避けようとするも足元に着弾し爆風で吹き飛ばされる。

 

瑠璃LP4000→2000

 

瑠璃「きゃあ!!]

アレン「さっさとお前を倒して、さっきの奴らをカードにしてやるよ!」

瑠璃「カードに…そんなこと許されるわけ…」

アレン「じゃあなんでお前はサヤカが帰って来ないことを許す!?ユートが…奴がやったんだぞ!?」

 

アレンは操られている。しかしその発言はどこかにはアレン自身の意思も感じられる言葉であった。

 

瑠璃「私は…。」

アレン「俺はカードを2枚セットしターンエンド!」

 

-2ターン目-

瑠璃「私のターン、ドロー!このカードは自分フィールドにモンスターが存在しない場合、特殊召喚出来る!来て、LL(リリカル・ルスキニア)-ターコイズ・ワーブラー!」

 

 

LL-ターコイズ・ワーブラー

効果モンスター

星1/風属性/鳥獣族/攻 100/守 100

「LL-ターコイズ・ワーブラー」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分フィールドにモンスターが存在しない場合、このカードは手札から特殊召喚できる。

(2):このカードが手札からの特殊召喚に成功した場合に発動できる。

自分の手札・墓地から「LL」モンスター1体を選んで特殊召喚する。

 

 

頭にトルコ石をつけた鳥人が瑠璃の場に特殊召喚された。さらに手札からの瑠璃の特殊召喚は続く。

 

瑠璃「フィールドに鳥獣族が存在する時、手札からLL-サファイア・スワローの効果によりサファイア・スワローとLL-コバルト・スパローを特殊召喚!」

 

 

LL-サファイア・スワロー

効果モンスター

星1/風属性/鳥獣族/攻 100/守 0

「LL-サファイア・スワロー」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分フィールドに鳥獣族モンスターが存在する場合に発動できる。

このカードと鳥獣族・レベル1モンスター1体を手札から特殊召喚する。

(2):フィールドのこのカードを素材としてX召喚した風属性モンスターは以下の効果を得る。

●このX召喚に成功した場合、自分の墓地の「LL」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターをこのカードの下に重ねてX素材とする。

 

LL-コバルト・スパロー

効果モンスター

星1/風属性/鳥獣族/攻 0/守 100

「LL-コバルト・スパロー」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。

デッキから鳥獣族・レベル1モンスター1体を手札に加える。

(2):フィールドのこのカードを素材としてX召喚した風属性モンスターは以下の効果を得る。

●このカードは相手の効果の対象にならない。

 

 

瑠璃「コバルト・スパローの効果によってデッキからLL-ネイビー・バルバルを手札に加える!」

 

 

LL-ネイビー・バルバル(オリジナルカード)

効果モンスター

星1/風属性/鳥獣族/攻 100/守 100

「LL-ネイビー・バルバル」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分フィールドに存在する「LL」モンスター1体を破壊することで発動できる。

手札に存在するこのカードを自分フィールドに特殊召喚する。

(2):フィールドのこのカードを素材としてX召喚した風属性モンスターは以下の効果を得る。

●自分フィールドに存在する「LL」モンスターが攻撃対象に選択された時に発動できる。デッキから「RUM」速攻魔法1枚をセットする。その後、X素材であるこのカードを墓地へ送る。この効果でセットされたカードはセットされたターンに発動出来る。

 

 

瑠璃「フィールドのターコイズ・ワーブラーを破壊してネイビー・バルバルを特殊召喚!」

アレン「レベル1が3体…!」

瑠璃「レベル1のサファイア・スワロー、コバルト・スパロー、ネイビー・バルバルでオーバーレイ!「麗しき翼を持つ鳥たちよ。戦場に集いて気高く輝け!エクシーズ召喚!舞い降りよ!ランク1、LL-アセンブリー・ナイチンゲール!」

 

 

LL-アセンブリー・ナイチンゲール

エクシーズ・効果モンスター

ランク1/風属性/鳥獣族/攻 0/守 0

レベル1モンスター×2体以上

(1):このカードの攻撃力は、このカードのX素材の数×200アップする。

(2):このカードは直接攻撃でき、

X素材を持ったこのカードは、その数まで1度のバトルフェイズに攻撃できる。

(3):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

ターン終了時まで、自分フィールドの「LL」モンスターは戦闘・効果では破壊されず、

自分が受ける戦闘ダメージは0になる。

この効果は相手ターンでも発動できる。

 

 

サヨナキドリの翼を持った女性型モンスター LL-アセンブリー・ナイチンゲールが3体のモンスターを素材にエクシーズ召喚された。

 

瑠璃「このモンスターの攻撃力はオーバーレイユニットの数×200ポイント上昇するわ!よって攻撃力は600!」

アレン「600じゃグスタフ・マックスには勝てねえぜ!」

瑠璃「アセンブリー・ナイチンゲールはあなたに直接攻撃出来るのよ。バトル!アセンブリー・ナイチンゲールでダイレクトアタック!」

 

LL-アセンブリー・ナイチンゲールの足蹴りがアレンを襲う。

 

アレンLP4000→3400

 

アレン「へ!たかが600!」

瑠璃「アセンブリー・ナイチンゲールはオーバーレイユニットの数だけ攻撃できる!2回の攻撃を食らいなさい!」

 

LL-アセンブリー・ナイチンゲールにより二度蹴りがアレンを繰り出す。

 

アレンLP3400→2200

 

アレン「くそ、ここまで削られるとはな!」

瑠璃「カードを2枚セットしターンエンド!」

 

-3ターン目-

アレン「俺のターン、ドロー!だがこのメインフェイズでお前は終わりだ!グスタフ・マックスの効果発動!最後のオーバーレイユニットを取り除き2000ポイントのダメージをお前に与えるぜ!」

 

超弩級砲塔列車グスタフ・マックスにエクシーズ素材の光が取り込まれ、弾が発射された。LL-アセンブリー・ナイチンゲールは戦闘ダメージを無効にすることは出来ても効果ダメージは無効にできない。

 

アレン「終わりだ!」

瑠璃「終わらせない、貴方には人をカードにするなんていう罪を背負わせない!罠発動!魂のリレー!」

 

 

魂のリレー

通常罠

(1):手札からモンスター1体を特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターが

自分フィールドに表側表示で存在する限り、

自分が受ける全てのダメージは0になる。

そのモンスターがフィールドから離れた時に相手はデュエルに勝利する。

 

 

瑠璃「手札からLL-スカイ・ハミングバードを特殊召喚!」

 

 

LL-スカイ・ハミングバード(オリジナルカード)

効果モンスター

星1/風属性/鳥獣族/攻 0/守 100

「LL-スカイ・ハミングバード」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。

墓地から「LL」モンスター1体を選択し特殊召喚する。

(2):フィールドのこのカードを素材としてX召喚した風属性モンスターは以下の効果を得る。

●このカードが攻撃対象になった時に発動できる。攻撃対象を自分フィールドに存在する別のモンスターに移し替える。

 

 

瑠璃「スカイ・ハミングバードが存在する限り、私にはダメージを与えられない!さらにスカイ・ハミングバードの効果で墓地からターコイズ・ワーブラーを特殊召喚!」

 

ハチドリを模したLL-スカイ・ハミングバードは美しい声で墓地からLL-ターコイズ・ワーブラーを呼び寄せる。

 

アレン「だが魂のリレーで特殊召喚されたモンスターを破壊すれば俺の勝利が確定する!バトルだ!グスタフ・マックスでスカイ・ハミングバードを攻撃!」

瑠璃「罠発動!ワンダー・エクシーズ!」

 

 

ワンダー・エクシーズ

通常罠

(1):自分フィールドのモンスターを素材としてXモンスター1体をX召喚する。

 

 

アレン「俺のターンにエクシーズ召喚だと!?」

瑠璃「レベル1のスカイ・ハミングバードとターコイズ・ワーブラーでオーバーレイ!麗しき翼を持つ鳥たちよ。戦場に舞い降りて美しく羽ばたけ!エクシーズ召喚!飛び立って!ランク1、LL-リサイト・スターリング!」

 

 

LL-リサイト・スターリング

エクシーズ・効果モンスター

ランク1/風属性/鳥獣族/攻 0/守 0

レベル1モンスター×2体以上

(1):このカードがX召喚に成功した場合、

フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力・守備力は、このカードのX素材の数×300アップする。

(2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

デッキから鳥獣族・レベル1モンスター1体を手札に加える。

(3):X召喚したこのカードの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは相手も受ける。

 

 

LL-アセンブリー・ナイチンゲールの横にムクドリの翼を持つLL-リサイト・スターリングがエクシーズ召喚され、その効果が発動する。

 

瑠璃「リサイト・スターリングの効果!アセンブリー・ナイチンゲールを対象に攻撃力を1200に上昇させる!」

アレン「ならそれごと粉砕してやるぜ!グスタフ・マックスでリサイト・スターリングを攻撃!」

瑠璃「オーバーレイユニットとなったスカイ・ハミングバードの効果!攻撃対象をアセンブリー・ナイチンゲールに変える!」

アレン「変えたところでアセンブリー・ナイチンゲールの攻撃力は1200!グスタフ・マックスの3000には…」

瑠璃「アセンブリー・ナイチンゲールのオーバーレイユニットであるネイビー・バルバルの効果発動!攻撃対象になった時、ネイビー・バルバルを墓地に送りデッキからRUMをセットできる!私はRUM-リリカル・フォースをセット!」

 

 

RUM-リリカル・フォース(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):自分フィールドのXモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターよりランクが1つ高い「LL」モンスター1体を、

対象の自分のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

(2):墓地に存在するするこのカードを除外することで発動出来る。

フィールドに存在するXモンスターからX素材を1つ取り除く。

 

 

瑠璃「このカードはセットされたターンに発動できる!速攻魔法発動!RUM-リリカル・フォース!リサイト・スターリングをランクアップさせる!」

アレン「ここでランクアップだと!?」

瑠璃「麗しき翼を持つ鳥よ。戦場を羽ばたき今自由の身となれ!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!羽ばたけ、ランク2!LL-フリーダム・ナイチンゲール!」

 

 

LL-フリーダム・ナイチンゲール(オリジナルカード)

エクシーズ・効果モンスター

ランク2/風属性/鳥獣族/攻 200/守 200

レベル2モンスター×3体以上

(1):このカードの攻撃力は、このカードのX素材の数×300アップする。

(2):このカードが「LL」XモンスターをX素材にしている限り、相手はこのモンスター以外の自分フィールドに存在するモンスターを攻撃対象に出来ない。

(3):このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

このモンスターとの戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは代わりに相手が受ける。

また、このカードは戦闘では破壊されない。

 

 

LL-リサイト・スターリングは更なる鮮やかな翼を持ってLL-フリーダム・ナイチンゲールへとランクアップを果たした。

 

アレン「いくら別のモンスターをランクアップさせたところでアセンブリー・ナイチンゲールの攻撃力は変わらねえ!バトル続行だ!」

瑠璃「フリーダム・ナイチンゲールがフィールドにいる限り、このモンスター以外を攻撃できない!よってグスタフ・マックスが攻撃するのはフリーダム・ナイチンゲール!」

 

LL-フリーダム・ナイチンゲールの攻撃力は900。超弩級砲塔列車グスタフ・マックスの攻撃には耐えきれない。しかしここでLL-フリーダム・ナイチンゲールが自慢の足で超弩級砲塔列車グスタフ・マックスの攻撃を受け止めながら翼をはためかせた。

 

瑠璃「LL-フリーダム・ナイチンゲールとのバトルで受けるダメージは相手が受けるのよ!」

アレン「なんだと!?じゃあ俺が受けるダメージは…2100!?」

 

アレンLP2200→100

 

超弩級砲塔列車グスタフ・マックスは破壊されないものの、その攻撃によって起こった風がアレンを襲う。

 

アレン「ぐああ!!…だが俺はここで罠発動!連結破壊!」

 

 

連結破壊(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分または相手のメインフェイズ時に自分フィールドに存在するレベル10またはランク10の地属性・機械族モンスター1体を対象に発動できる。

対象のモンスターをリリースし、相手フィールドに存在するモンスターすべてを破壊する。

 

 

連結破壊の効果によって超弩級砲塔列車グスタフ・マックスから放たれた鎖がLL-フリーダム・ナイチンゲールとLL-アセンブリー・ナイチンゲールを縛り上げ、3体のモンスターは消滅する。

 

アレン「さらに罠発動!エクシーズ・リボーン!」

 

 

エクシーズ・リボーン

通常罠

(1):自分の墓地のXモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚し、このカードを下に重ねてX素材とする。

 

 

アレン「墓地のグスタフ・マックスを蘇生し、このカードをオーバーレイユニットとして扱う!こいつの効果を使えばお前は今度こそ終わりだぜ!」

瑠璃「させない!墓地のRUM-リリカル・フォースの効果!このカードを除外することでグスタフ・マックスのオーバーレイユニットを奪う!」

 

超弩級砲塔列車グスタフ・マックスの周りを回っていた光が消え、アレンの場には超弩級砲塔列車グスタフ・マックスのみとなる。

 

アレン「っつってもお前の場にはカードはない。手札もゼロ!一方俺には攻撃力3000のグスタフ・マックスがいるんだぜ。勝敗は決したな!ターンエンド!」

瑠璃「そんなことない。次の私のドローで必ず形勢を逆転させるわ!」

アレン「なんで…なんでお前はそこまでしてあいつを…ユートを守る!?サヤカを奪ったやつだぞ!?」

瑠璃「ユートはそんなことしない!何度も言わせないで。悪いのはズァーク、ユートはズァークを止めた英雄なんだから!」

 

瑠璃は必死に涙をこらえてアレンに語り掛ける。洗脳が解けかかるアレンだが、何とかして言葉を絞り出す。

 

アレン「見てないお前がなんでそんなこと言えるんだよ!」

瑠璃「見てない?そんなことない。私はレイとしてユートたちとズァークのデュエルを見ていた!あなただってそうでしょ!ズァークに吸収された魂としてあのデュエルを見ていた1人だったはず!」

アレン「ズァークとのデュエルを…みていた?」

 

-アレンの回想-

消えていた記憶、それはユートがズァークのエクストラデッキからダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを呼び出す瞬間。そう、彼は確かに戦っていた。人々の自由のために。瑠璃を、黒咲を、サヤカを、アレンを救うために。

 

-ハートランドシティ 出口-

アレン「そうだ…ユート。あいつは俺たちを救うために戦ってくれてたんだ…。」

 

-4ターン目-

瑠璃「アレン、正気に戻ったのね!じゃあ一気に決めるわよ!」

 

??(瑠璃!次は私が行く!決めちゃってよ!)

瑠璃(あなたは…!)

 

瑠璃のデッキの一番上から声が聞こえる。瑠璃はこれがカードの精霊の声であることがわかり、笑みを浮かべながらデッキに指を置いた。

 

瑠璃「私のターン、ドロー!私はLL-アクア・チックスを召喚!」

 

 

LL-アクア・チックス(オリジナルカード)

効果モンスター

星1/風属性/鳥獣族/攻 100/守 0

「LL-アクア・チックス」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚された時に墓地に存在する「LL」Xモンスターを選択して発動する。

このカードをX素材として選択したモンスターを重ねてX召喚する。

(1)の効果でX召喚されたモンスターはこのターンのエンドフェイズに破壊される。

(2):フィールドのこのカードを素材としてX召喚した風属性モンスターは以下の効果を得る。

●このカードが破壊される代わりにX素材を1つ取り除くことが出来る。

 

 

瑠璃「アクア・チックスの効果発動!このモンスターを素材としてエクシーズ召喚する!」

アレン「墓地からエクシーズ!?」

瑠璃「アクア・チックス1体でオーバーレイ!エクシーズ召喚!再び舞い戻れ、LL-フリーダム・ナイチンゲール!」

 

雛鳥のLL-アクア・チックスがオーバーレイネットワークの渦の中で成長し、LL-フリーダム・ナイチンゲールがエクシーズ召喚された。

 

瑠璃「バトル!フリーダム・ナイチンゲールでグスタフ・マックスを攻撃!」

アレン「フリーダム・ナイチンゲールが受けるダメージは相手が受ける…だったな…。」

 

アレンは苦笑いをしながら、LL-フリーダム・ナイチンゲールが超弩級砲塔列車グスタフ・マックスに立ち向かう光景を見ていた。

 

アレンLP100→0

 

-ギャラクシータウン付近の遺跡内-

遺跡の行き止まりの所でサークルが立っている。デュエルディスクのボタンを押し、そこから光を照射すると行き止まりの壁は消え、道が続いていた。

 

サークル「やっぱりな。アークの力で道が続くって原理か。」

??「なぜ俺たちシンメトリィのメンバーを呼ばない?」

サークル「! エクトライか。こんな早くバレちまうとはな。」

 

サークルが振り返るとエクトライが腕組みをして立っていた。

 

エクトライ「ヴィエイ様が言っていただろう。我々の行動は常にこのデュエルディスクに内蔵されたアークの力によってヴィエイ様に筒抜けだ。」

サークル「1人で出し抜いてやろうと思ったんだがな。まぁあの女じゃないならいいか。ムカつく野郎だからな。」

エクトライ「協力を要請したがあの女は断ってきた。2人の方がよいと俺は思ったから1度手を合わせ、説得しようと思ったが…。まぁ独自の方法で三霊神に近づいているようだ。」

サークル「気に食わねえな。ま、そんなことはいい。この遺跡の奥に超越霊神がいるはずだ。行くぜ。」

 

サークルとエクトライは遺跡の奥へ向かっていった。

 

-遺跡最深部-

サークルとエクトライが遺跡に入ったことは精霊の力によって最深部からでも探知できた。

 

デニス「…!先生!」

遊勝「あぁ、デニス。間違いない、侵入者だ。」

デニス「遊矢たちでしょうか?」

遊勝「いや、禍々しい力を感じる。これはヴィエイのアークの力か。」

デニス「遊矢…早く来てくれ。三霊神をヴィエイに渡しちゃだめだ…!」

 

デニスは目をつぶり祈るのだった。




LL-ネイビー・バルバル(オリジナルカード)
効果モンスター
星1/風属性/鳥獣族/攻 100/守 100
「LL-ネイビー・バルバル」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドに存在する「LL」モンスター1体を破壊することで発動できる。
手札に存在するこのカードを自分フィールドに特殊召喚する。
(2):フィールドのこのカードを素材としてX召喚した風属性モンスターは以下の効果を得る。
●自分フィールドに存在する「LL」モンスターが攻撃対象に選択された時に発動できる。デッキから「RUM」速攻魔法1枚をセットする。その後、X素材であるこのカードを墓地へ送る。この効果でセットされたカードはセットされたターンに発動出来る。

LL-スカイ・ハミングバード(オリジナルカード)
効果モンスター
星1/風属性/鳥獣族/攻 0/守 100
「LL-スカイ・ハミングバード」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。
墓地から「LL」モンスター1体を選択し特殊召喚する。
(2):フィールドのこのカードを素材としてX召喚した風属性モンスターは以下の効果を得る。
●このカードが攻撃対象になった時に発動できる。攻撃対象を自分フィールドに存在する別のモンスターに移し替える。

RUM-リリカル・フォース(オリジナルカード)
速攻魔法
(1):自分フィールドのXモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターよりランクが1つ高い「LL」モンスター1体を、
対象の自分のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。
(2):墓地に存在するするこのカードを除外することで発動出来る。
フィールドに存在するXモンスターからX素材を1つ取り除く。

LL-フリーダム・ナイチンゲール(オリジナルカード)
エクシーズ・効果モンスター
ランク2/風属性/鳥獣族/攻 200/守 200
レベル2モンスター×3体以上
(1):このカードの攻撃力は、このカードのX素材の数×300アップする。
(2):このカードが「LL」XモンスターをX素材にしている限り、相手はこのモンスター以外の自分フィールドに存在するモンスターを攻撃対象に出来ない。
(3):このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
このモンスターとの戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは代わりに相手が受ける。
また、このカードは戦闘では破壊されない。

連結破壊(オリジナルカード)
通常罠
(1):自分または相手のメインフェイズ時に自分フィールドに存在するレベル10またはランク10の地属性・機械族モンスター1体を対象に発動できる。
対象のモンスターをリリースし、相手フィールドに存在するモンスターすべてを破壊する。

LL-アクア・チックス(オリジナルカード)
効果モンスター
星1/風属性/鳥獣族/攻 100/守 0
「LL-アクア・チックス」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚された時に墓地に存在する「LL」Xモンスターを選択して発動する。
このカードをX素材として選択したモンスターを重ねてX召喚する。
(1)の効果でX召喚されたモンスターはこのターンのエンドフェイズに破壊される。
(2):フィールドのこのカードを素材としてX召喚した風属性モンスターは以下の効果を得る。
●このカードが破壊される代わりにX素材を1つ取り除くことが出来る。


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第55話「鬼神と化した好敵手」

-遊矢の精神空間-

円卓でチェスをして遊ぶ遊矢とユーリ。無音だったこの空間にDホイールの音が近づいてきた。

 

遊矢「あ、ユーゴ!おかえり。」

ユーリ「どうだった?」

 

ヘルメットを外しながらユーゴはDホイールから降りて円卓の椅子へ腰を掛ける。

 

ユーゴ「だーめだ。前と同じで横たわったまんま。あれ本当にズァークなのか?ズァーク型人形とかじゃなくて?」

ユーリ「君、馬鹿なの?僕たちの誰かが想像した物じゃないとここでは物質が具現化しないんだよ。」

ユーゴ「わーってるよ!でも馬鹿とはなんだ!オレは馬鹿じゃねえ!」

 

そう言いながらチェスの駒をぐしゃぐしゃにするユーゴ。

 

遊矢「あー!!」

ユーリ「この融合野郎!」

ユーゴ「ユーゴーじゃねえ!ユーゴだ!!!」

 

-ハートランドシティ内-

アレンは瑠璃に連れられ、アカデミア兵によって作られた仮設病院に向かっていた。

 

瑠璃「こんな怪我をしていたなんて…。」

アレン「サークルとかいう奴が来て俺たちクローバーズを襲ってきたからな。そん時の怪我だよ。」

瑠璃「そいつに洗脳されたってわけね。目的は何なのかしら。」

アレン「わかんねえ。でもそいつは俺にランサーズの邪魔をさせて、何人かのクローバーズを連れてギャラクシータウンの近くの遺跡に行っていた。そんなことのために俺の仲間たちを…カイトまでやられちまうなんてよ…。」

 

アレンの悲しそうな顔は仲間を思う気持ちがそれだけ強いという事なのだろう。考え方は違えど同じエクシーズ次元の仲間であることを瑠璃は感じていた。

 

瑠璃(兄さんお願い、みんなを助けてあげて…。)

 

-ギャラクシータウン付近 遺跡入口-

ユートらランサーズの面々は遺跡の入口に立っていた。

 

ユート「ここが遺跡か。本当に次元分裂の前から小さくなったのか?これだけでも十分大きく見えるのだが…。」

フェザー「小さくなっていますよ!それにほら、ここら辺なんてまるで切り取られたみたいになっているでしょう。」

 

フェザーの示したところは道が続きそうであるにも拘らず途切れている。言われてみれば確かに奇妙な切り口に見えた。

 

沢渡「とりあえず入ろうぜ。」

??「そうはさせない!」

 

声のする方向を見るとカイト率いるクローバーズが遺跡の入口を防ぐ形でランサーズを囲んだ。

 

柚子「またあなた!」

権現坂「仕方あるまい、力づくで通るぞ!」

フェザー「く…このままじゃあいつらに先を越される…!」

ユート「ん?あいつら?」

フェザー「あ…いや…何でもないです…。でも早く入りたいなぁ~…なんて。」

 

フェザーは何かを隠していることは目に見えてわかった。そうは言っても今は追及する時間などない。油断していればクローバーズに倒されてしまう。それにアレンのように洗脳されているのはユートのアークの能力によってわかっていた。

 

ユート「仕方あるまい。」

??「待て!」

 

空中から聞きなれた声がする。上を見るとそこには飛行するモンスターから男が飛び降り、着地した途端にデュエルを開始した。

 

ユート「来たな、隼!」

黒咲「久しぶりだな、ユート。」

沢渡「おぉ!黒咲じゃねえか!」

権現坂「これで百人力だ!」

黒咲「再会を喜びたいところだがそうもいかん。カイトを説得するためギャラクシータウンに行ったがこのざまだ。」

柚子「大丈夫!私たちでこの洗脳を解くわ!」

黒咲「柚子、権現坂!俺に協力してこいつらを倒すぞ!」

沢渡「へ、俺は?」

黒咲「お前は邪魔だ!ユートと遺跡の中にでも行ってろ!」

沢渡「久しぶりに会ったのにそりゃねえよ…。」

 

がっくしと言わんばかりに肩を落とす沢渡の隣でフェザーはキョロキョロしていた。

 

フェザー「えっと…私は…。」

ユート「私と一緒に来てくれ。行くぞ、沢渡!」

沢渡「見てろよ!俺が遺跡の中で大活躍してやっからよ!」

 

クローバーズの包囲網を掻い潜り、ユートたちは遺跡の中へ入っていった。一方の黒咲はカイトと対峙する。

 

カイト「しつこいな、裏切り者。」

黒咲「カイト、もはや俺たちは次元戦争をしているわけではない。ズァークを倒したことで融合次元との戦いは終わったんだ!」

カイト「それで納得がいくお前を俺は信じられんよ。お前は失ったものがないからそう言えるんじゃないのか?」

黒咲「何?」

カイト「俺は父や弟が行方不明になっている。もしお前の妹やユートが消えていたらどうする?」

黒咲「俺は…。」

カイト「きっと俺と同じことをしているだろうな。」

 

黒咲は無言を貫く。確かに自分の大切な人たちが消えてしまったら自分はどうしていたのだろうか。かつてのようにやり場のない恨みをアカデミアにぶつけていたのだろうか。

 

黒咲「俺は…。」

カイト「見せてやるよ。俺の中にいる鬼を…!復讐の鬼神となった俺の姿を!」

黒咲「俺は…ライバルだったお前のそんな姿は見たくない!だから戦う、今はその理由で十分だ!アクションフィールド 起動!」

 

「アクションフィールド クロスオーバー」

 

黒咲・カイト「「デュエル!」」

 

-1ターン目-

黒咲「先行は俺がもらう!俺はRR-ナパーム・ドラゴニアスを召喚!」

 

 

RR-ナパーム・ドラゴニアス

効果モンスター

星4/闇属性/鳥獣族/攻1000/守1000

(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。

相手に600ダメージを与える。

この効果の発動後、ターン終了時まで自分は

「RR」モンスター以外のモンスターの効果を発動できない。

(2):このカードが戦闘で破壊され墓地へ送られた時に発動できる。

デッキから「RR」モンスター1体を特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。

 

 

黒咲のフィールドに竜の意匠を感じる鳥が飛翔する。そして黒咲はその効果を発動させた。

 

黒咲「ナパーム・ドラゴニアスの効果発動!カイトに600ポイントのダメージを与える!」

カイト「くっ!!」

 

カイトLP4000→3400

 

ナパーム弾が繰り出されカイトを襲う。

 

黒咲「手札からRR-ペイン・レイニアスの効果発動!」

 

 

RR-ペイン・レイニアス

効果モンスター

星1/闇属性/鳥獣族/攻 100/守 100

「RR-ペイン・レイニアス」の効果は1ターンに1度しか使用できず、

このカードをX召喚の素材とする場合、鳥獣族モンスターのX召喚にしか使用できない。

(1):このカードが手札に存在する場合、

自分フィールドの「RR」モンスター1体を対象として発動できる。

自分はそのモンスターの攻撃力か守備力の内、

低い方の数値分のダメージを受け、このカードを手札から特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したこのカードのレベルは、対象のモンスターのレベルと同じになる。

 

 

黒咲「1000ポイントのダメージを受け、ペイン・レイニアスを特殊召喚!」

 

RR-ナパーム・ドラゴニアスがクチバシで黒咲を軽く突く。

 

黒咲LP4000→3000

 

カイト「軽く突いた割には大ダメージだな。」

黒咲「お前相手には初めからエクシーズモンスターで行かなくてはな。この効果で特殊召喚されたペイン・レイニアスはレベル4となる。レベル4のナパーム・ドラゴニアスとペイン・レイニアスでオーバーレイ!冥府の猛禽よ、闇の眼力で真実をあばき、鋭き鉤爪で栄光をもぎ取れ!エクシーズ召喚!飛来せよ!ランク4!RR-フォース・ストリクス!!」

 

 

RR-フォース・ストリクス

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/闇属性/鳥獣族/攻 100/守2000

レベル4モンスター×2

(1):このカードの攻撃力・守備力は、

このカード以外の自分フィールドの鳥獣族モンスターの数×500アップする。

(2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

デッキから鳥獣族・闇属性・レベル4モンスター1体を手札に加える。

 

 

黒咲の持つエクシーズモンスターの中で最も使い勝手が良いと言っても過言ではない梟型モンスター RR-フォース・ストリクスが守備表示でエクシーズ召喚され、その効果を発動させる。

 

黒咲「フォース・ストリクスの効果発動!デッキからRR-ファジー・レイニアスを手札に加える!」

 

 

RR-ファジー・レイニアス

効果モンスター

星4/闇属性/鳥獣族/攻 500/守1500

「RR-ファジー・レイニアス」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できず、

このカードの効果を発動するターン、自分は「RR」モンスターしか特殊召喚できない。

(1):自分フィールドに「RR-ファジー・レイニアス」以外の

「RR」モンスターが存在する場合に発動できる。

このカードを手札から特殊召喚する。

(2):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。

デッキから「RR-ファジー・レイニアス」1体を手札に加える。

 

 

黒咲「カードを1枚セットしターンエンド!」

 

-2ターン目-

カイト「俺のターン、ドロー!相手フィールドにエクストラデッキから特殊召喚されたモンスターがいる時、光波双顎機(サイファー・ツイン・ラプトル)を特殊召喚!」

 

 

光波双顎機

効果モンスター

星4/光属性/機械族/攻1600/守 800

「光波双顎機」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):エクストラデッキから特殊召喚されたモンスターが相手フィールドに存在し、

自分フィールドにモンスターが存在しない場合、このカードは手札から特殊召喚できる。

(2):手札を1枚捨てて発動できる。

手札・デッキから「サイファー」モンスター1体を特殊召喚する。

この効果の発動後、ターン終了時まで自分は「サイファー」モンスターしか特殊召喚できない。

 

 

小型恐竜ヴェロキラプトルを思わせる光波双顎機が特殊召喚され、効果が発動する。

 

カイト「光波双顎機の効果発動!手札から光波鏡騎士(サイファー・ミラーナイト)を墓地へ送り、デッキから光波翼機を特殊召喚する!」

 

 

光波鏡騎士

効果モンスター

星4/光属性/戦士族/攻 0/守 0

「光波鏡騎士」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分の「サイファー」モンスター1体が戦闘で破壊され自分の墓地へ送られた時、

このカードを手札から捨てて発動できる。

自分の手札・フィールドのカード1枚を選んで墓地へ送り、

その破壊されたモンスターを特殊召喚する。

(2):このカードが墓地へ送られたターンのエンドフェイズに発動できる。

デッキから「サイファー」カード1枚を手札に加える。

 

光波翼機

効果モンスター

星4/光属性/機械族/攻1400/守1200

(1):自分フィールドに「サイファー」モンスターが存在する場合、

このカードは手札から特殊召喚できる。

(2):このカードをリリースして発動できる。

自分フィールドの全ての「サイファー」モンスターのレベルをターン終了時まで4つ上げる。

 

 

黒咲「レベル4のモンスターが2体!」

カイト「レベル4の光波双顎機と光波翼機でオーバーレイ!エクシーズ召喚!現れろ、ランク4!リトル・サイファー・ドラゴン!」

 

 

リトル・サイファー・ドラゴン(オリジナルカード)

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/光属性/ドラゴン族/攻2000/守1500

光属性レベル4モンスター×2

(1):1ターンに1度、X素材を1つ取り除く事で発動できる。

相手フィールドに存在するモンスターの攻撃力・守備力を500ポイント下げる。

(2):このモンスターが破壊された時、墓地に存在する「光波」モンスター2体を選択し発動できる。

そのモンスターのレベルを倍にして特殊召喚する。

 

 

小さな銀河眼の光波竜ともいえるリトル・サイファー・ドラゴンがエクシーズ召喚された。

 

カイト「リトル・サイファー・ドラゴンの効果発動!オーバーレイユニットを1つ取り除き、フォース・ストリクスの攻撃力、守備力を500ポイント下げる!バトルだ!リトル・サイファー・ドラゴンでフォース・ストリクスを攻撃!フォトンストリーム!」

 

リトル・サイファー・ドラゴンの咆哮によってRR-フォース・ストリクスが破壊された。

 

カイト「カードを1枚セットしエンドフェイズ時に光波鏡騎士の効果によってデッキから光波翼機を加えターン…」

黒咲「お前のエンドフェイズ時に速攻魔法発動!RUM-デス・ダブル・フォース!」

 

 

RUM-デス・ダブル・フォース

速攻魔法

(1):このターンに戦闘で破壊され自分の墓地へ送られた

「RR」Xモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚し、そのモンスターの倍のランクのXモンスター1体を、

対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

 

 

黒咲「戦闘破壊されたフォース・ストリクスを特殊召喚し、倍のランクへランクアップさせる!フォース・ストリクス1体でオーバーレイ!勇猛果敢なハヤブサよ!怒れる情熱で戦火の炎を燃やし、次元を越えて飛翔せよ!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!現れろ、ランク8!RR-サテライト・キャノン・ファルコン!」

 

 

RR-サテライト・キャノン・ファルコン

エクシーズ・効果モンスター

ランク8/闇属性/鳥獣族/攻3000/守2000

鳥獣族レベル8モンスター×2

(1):このカードが「RR」モンスターを素材としてX召喚に成功した場合に発動できる。

相手フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する。

この効果の発動に対して相手は魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。

(2):このカードのX素材を1つ取り除き、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力は自分の墓地の「RR」モンスターの数×800ダウンする。

この効果は相手ターンでも発動できる。

 

 

巨大な鳥の形をしたRR-サテライト・キャノン・ファルコンが黒咲とカイトのフィールドに収まることなく、遺跡を影で覆うように上空に出現した。

 

カイト「相変わらず馬鹿デカいモンスターだ。」

黒咲「サテライト・キャノン・ファルコンの効果!セットされたお前のカードを破壊する!」

 

カイトの場に伏せられていたカードが破壊され、黒咲へとターンは回る。

 

-3ターン目-

黒咲「俺のターン、ドロー!行くぞ、バトルだ!サテライト・キャノン・ファルコンでリトル・サイファー・ドラゴンを攻撃!友の憎しみを蒸発させ昇華させよ!エターナル・アベンジ!!」

 

RR-サテライト・キャノン・ファルコンのエネルギーがチャージされ、リトル・サイファー・ドラゴンへ向けて一気に放出された。成すすべなくリトル・サイファー・ドラゴンは光に包まれ破壊された。

 

カイトLP3400→2400

 

カイト「リトル・サイファー・ドラゴンの効果発動!墓地から光波双顎機と光波鏡騎士を特殊召喚!この効果で特殊召喚されたモンスターは倍のレベルとなる!」

黒咲「レベル8が2体…銀河眼を呼ぶ気か。そうはさせん!」

 

クロスオーバーによって出現したリアルソリッドビジョンの足場に飛び移り、黒咲はアクションカードを手に取った。

 

黒咲「アクション魔法!デュアル・バトル!もう1度バトルをする!サテライト・キャノン・ファルコンで光波双顎機を攻撃!」

カイト「アクションカード…面白い!」

 

カイトもリアルソリッドビジョンの足場に飛び移ってアクションカードを取り、発動させた。

 

カイト「アクション魔法 インスタント・エクシーズ!エクシーズ召喚を行う!レベル8の光波双顎機と光波鏡騎士でオーバーレイ!闇に輝く銀河よ。復讐の鬼神に宿りて我がしもべとなれ!エクシーズ召喚!降臨せよ!ランク8!銀河眼の光波竜!」

 

 

銀河眼の光波竜

エクシーズ・効果モンスター

ランク8/光属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

レベル8モンスター×2

(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターのコントロールをエンドフェイズまで得る。

この効果でコントロールを得たモンスターの効果は無効化され、

攻撃力は3000になり、カード名を「銀河眼の光波竜」として扱う。

この効果の発動後、ターン終了時までこのカード以外の自分のモンスターは直接攻撃できない。

 

カイト「ただしこの効果によってエクシーズ召喚されたモンスターは攻撃力0になる。」

黒咲「ならば粉砕するまで!」

カイト「だが墓地に存在するRUM-銀河昇華(ギャラクシー・アセンション)を発動!」

 

 

RUM-銀河昇華(オリジナルカード)

速攻魔法

RUM-銀河昇華の(2)の効果は墓地に送られたターンには発動できない。

(1):自分フィールドのXモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターよりランクが1つ高い「ギャラクシーアイズ」モンスター1体を、

対象の自分のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

(2):自分フィールドに存在する「ギャラクシーアイズ」Xモンスターを対象に墓地のこのカードを除外して発動できる。

そのモンスターと同じランクの「ギャラクシーアイズ」モンスター1体を、

対象の自分のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

 

 

カイト「このカードを除外することで銀河眼の光波竜をエクシーズ・チェンジする!闇に輝く銀河よ。復讐の鬼神に宿りて我がしもべとして生まれ変われ!エクシーズ・チェンジ!再び降臨せよ!ランク8!銀河眼の光波竜!」

 

銀河眼の光波竜は脱皮するようにその装甲を崩していき、新たな銀河眼の光波竜へとエクシーズ・チェンジした。新たな銀河眼の光波竜になったにもかかわらずカイトは変わらずに憎しみを秘めた瞳をしている。黒咲はそんな瞳を辛そうに見ていた。




リトル・サイファー・ドラゴン(オリジナルカード)
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/ドラゴン族/攻2000/守1500
光属性レベル4モンスター×2
(1):1ターンに1度、X素材を1つ取り除く事で発動できる。
相手フィールドに存在するモンスターの攻撃力・守備力を500ポイント下げる。
(2):このモンスターが破壊された時、墓地に存在する「光波」モンスター2体を選択し発動できる。
そのモンスターのレベルを倍にして特殊召喚する。

RUM-銀河昇華(オリジナルカード)
速攻魔法
RUM-銀河昇華の(2)の効果は墓地に送られたターンには発動できない。
(1):自分フィールドのXモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターよりランクが1つ高い「ギャラクシーアイズ」モンスター1体を、
対象の自分のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。
(2):自分フィールドに存在する「ギャラクシーアイズ」Xモンスターを対象に墓地のこのカードを除外して発動できる。
そのモンスターと同じランクの「ギャラクシーアイズ」モンスター1体を、
対象の自分のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。


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第56話「仲間との戦い」

-ギャラクシータウン付近 遺跡入口 3ターン目-

新たな銀河眼の光波竜の出現に対し黒咲はRR-サテライト・キャノン・ファルコンで破壊を試みる。

 

 

銀河眼の光波竜

エクシーズ・効果モンスター

ランク8/光属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

レベル8モンスター×2

(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターのコントロールをエンドフェイズまで得る。

この効果でコントロールを得たモンスターの効果は無効化され、

攻撃力は3000になり、カード名を「銀河眼の光波竜」として扱う。

この効果の発動後、ターン終了時までこのカード以外の自分のモンスターは直接攻撃できない。

 

RR-サテライト・キャノン・ファルコン

エクシーズ・効果モンスター

ランク8/闇属性/鳥獣族/攻3000/守2000

鳥獣族レベル8モンスター×2

(1):このカードが「RR」モンスターを素材としてX召喚に成功した場合に発動できる。

相手フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する。

この効果の発動に対して相手は魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。

(2):このカードのX素材を1つ取り除き、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力は自分の墓地の「RR」モンスターの数×800ダウンする。

この効果は相手ターンでも発動できる。

 

 

黒咲「サテライト・キャノン・ファルコンの効果発動!オーバーレイユニットを1つ取り除き、墓地のRRモンスター×800ポイント、銀河眼の光波竜の攻撃力を下げる!墓地に存在するRRはフォース・ストリクス、ペイン・レイニアス、ナパーム・ドラゴニアス!」

 

 

 

RR-フォース・ストリクス

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/闇属性/鳥獣族/攻 100/守2000

レベル4モンスター×2

(1):このカードの攻撃力・守備力は、

このカード以外の自分フィールドの鳥獣族モンスターの数×500アップする。

(2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

デッキから鳥獣族・闇属性・レベル4モンスター1体を手札に加える。

 

RR-ペイン・レイニアス

効果モンスター

星1/闇属性/鳥獣族/攻 100/守 100

「RR-ペイン・レイニアス」の効果は1ターンに1度しか使用できず、

このカードをX召喚の素材とする場合、鳥獣族モンスターのX召喚にしか使用できない。

(1):このカードが手札に存在する場合、

自分フィールドの「RR」モンスター1体を対象として発動できる。

自分はそのモンスターの攻撃力か守備力の内、

低い方の数値分のダメージを受け、このカードを手札から特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したこのカードのレベルは、対象のモンスターのレベルと同じになる。

 

RR-ナパーム・ドラゴニアス

効果モンスター

星4/闇属性/鳥獣族/攻1000/守1000

(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。

相手に600ダメージを与える。

この効果の発動後、ターン終了時まで自分は

「RR」モンスター以外のモンスターの効果を発動できない。

(2):このカードが戦闘で破壊され墓地へ送られた時に発動できる。

デッキから「RR」モンスター1体を特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。

 

 

黒咲「よって攻撃力は2400ダウンする!」

カイト「俺の銀河眼が攻撃力600だと!?」

黒咲「サテライト・キャノン・ファルコンの攻撃力は3000!もう1度バトルをすればお前のライフを全て削ることが出来る!これで終わりだ!」

カイト「く…。」

黒咲「かつてスペード校とクローバー校で対抗試合をしたときのこと…覚えているか?」

カイト「…。」

黒咲「あの試合、俺たちは真剣に戦っていただけだった。しかしその場にいた観客は大いに沸き立ち、俺たちのデュエルを見て楽しんでくれた。俺はそんなデュエルがまたしたい。命を奪い合うのではない…人々を楽しませるエンタメデュエルを!」

カイト「エンタメ…デュエル…。」

 

カイトは俯きながら構えていたデュエルディスクをつけた腕を下ろした。

 

黒咲「憎しみでするデュエルはこれで終わりだ!バトル!サテライト・キャノン・ファルコンで銀河眼の光波竜を攻撃!」

 

RR-サテライト・キャノン・ファルコンはRRの紋章を浮き上がらせながらエネルギーを溜め始めた。下を向いていたカイトは何もしない。エネルギーが溜まるとそれを一気に放出し、銀河眼の光波竜とカイトを光が包んだ。

 

黒咲「これでカイトを救えた…。」

カイト「それはどうかな?」

黒咲「!?」

カイト「俺は手札から光波案山子(サイファー・スケアクロー)の効果を発動した。」

 

 

光波案山子(オリジナルカード)

効果モンスター

星1/光属性/機械族/攻 400/守 100

(1):自分フィールドに存在する攻撃力1500以下の「サイファー」モンスターが攻撃対象に選択された時に発動できる。

このカードを特殊召喚し、バトルフェイズを終了させる。

(2):1ターンに1度、このカード以外の自分フィールドに存在する「サイファー」モンスターを選択し発動できる。このカードのレベルは選択したモンスターと同じ数値となる。

 

 

黒咲「バトルフェイズを終了ということは攻撃はなかったことになったということか。俺はカードを2枚セットしターンエンド!」

 

-4ターン目-

黒咲「しかしまたチャンスはやってくるはずだ。必ずお前の目を覚まさせてやる。」

カイト「目ならもう覚めた。洗脳は解けたよ。」

黒咲「何!?」

カイト「お前の言う通り、確かに俺も人々を喜ばせるデュエルがしたい。」

黒咲「ならば!」

カイト「だが!!」

 

カイトは目を鋭くさせて黒咲に睨む。

 

カイト「サヤカは…俺の父は、弟は!帰ってくるのか!?ズァークでないなら…アカデミア出ないなら俺はこの怒りをどこにぶつければいい!?」

黒咲「それは…。」

カイト「俺のターン、ドロー!俺は銀河眼の光波竜の効果発動!オーバーレイユニットを1つ取り除き、サテライト・キャノン・ファルコンのコントロールを奪う!サイファープロジェクション!」

 

銀河眼の光波竜の中にオーバーレイユニットの光が取り込まれたと共に翼が光り始め、RR-サテライト・キャノン・ファルコンを奪った。RR-サテライト・キャノン・ファルコンの姿は銀河眼の光波竜へと変化する。

 

黒咲「何!?」

カイト「この効果で奪ったモンスターは銀河眼の光波竜となる!そしてサテライト・キャノン・ファルコンであった銀河眼の光波竜1体でオーバーレイ!闇に輝く銀河よ。復讐の鬼神として刃を研ぎ澄ませ!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!降臨せよ!ランク9!銀河眼の光波刃竜!!」

 

 

銀河眼の光波刃竜

エクシーズ・効果モンスター

ランク9/光属性/ドラゴン族/攻3200/守2800

レベル9モンスター×3

このカードは自分フィールドのランク8の「ギャラクシーアイズ」Xモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。

このカードはX召喚の素材にできない。

(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、

フィールドのカード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

(2):X召喚したこのカードが相手モンスターの攻撃または相手の効果で破壊され墓地へ送られた場合、

自分の墓地の「銀河眼の光波竜」1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

 

 

カイト「俺は復讐はまだ終わらない!手札から光波翼機を召喚!」

 

 

光波翼機

効果モンスター

星4/光属性/機械族/攻1400/守1200

(1):自分フィールドに「サイファー」モンスターが存在する場合、

このカードは手札から特殊召喚できる。

(2):このカードをリリースして発動できる。

自分フィールドの全ての「サイファー」モンスターのレベルをターン終了時まで4つ上げる。

 

 

カイト「もう1体の光波翼機を手札から特殊召喚!そして光波案山子と光波翼機の効果発動!もう1体の光波翼機と光波案山子のレベルを8にする!」

黒咲「レベル8のモンスターが2体…!」

カイト「レベル8の光波翼機と光波案山子でオーバーレイ!エクシーズ召喚!降臨せよ、銀河眼の光波竜!」

 

これで3体目の銀河眼の光波竜が現れた。怒りに身を任せたカイトはさらにそれをランクアップさせる。

 

カイト「銀河眼の光波竜1体でオーバーレイ!銀河眼の光波竜をランクアップさせる!闇に輝く銀河よ。復讐の鬼神として弾丸のごとき一撃を繰り出せ!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!降臨せよ!ランク9!銀河眼の光波弾竜!!」

 

 

銀河眼の光波弾竜(オリジナルカード)

エクシーズ・効果モンスター

ランク9/光属性/ドラゴン族/攻3200/守2800

レベル9モンスター×3

このカードは自分フィールドのランク8の「ギャラクシーアイズ」Xモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。

このカードはX召喚の素材にできない。

(1):相手ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き

相手フィールド上のモンスター1体を対象として発動できる。

このモンスターの攻撃力分、対象のモンスターの攻撃力を下げる。

(2):X召喚したこのカードが相手モンスターの攻撃または相手の効果で破壊され墓地へ送られた場合、

自分の墓地の「銀河眼の光波竜」1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

 

 

丸みを帯びた装飾を付けた銀河眼の光波弾竜がエクシーズ召喚されたことで銀河眼の光波竜、銀河眼の光波刃竜、銀河眼の光波弾竜の3竜が揃う。

 

カイト「お前のことだ。その伏せカードには警戒しなくてはな。俺は3体の銀河眼の光波竜たちでオーバーレイ!」

黒咲「エクシーズモンスター同士でエクシーズだと!?」

カイト「闇に輝く銀河よ。復讐の鬼神から戦いの修羅へと昇華し我が魂を燃やし尽くせ!エクシーズ召喚!天地を壊す戦いの神 ランク0!銀河眼の光波阿修羅(ギャラクシーアイズ・サイファー・アシュラ)!!!」

 

 

銀河眼の光波阿修羅

エクシーズ・効果モンスター

ランク0/光属性/戦士族/攻4000/守3000

カード名の異なる「サイファー」Xモンスター×3

ルール上、このカードのランクは1として扱う。このカードをX召喚する際、素材のランクは同じでなくてよい。

(1):このカードがX召喚されたターン、相手はカードの効果を発動することが出来ない。

(2):このモンスターと戦闘を行うモンスターの攻撃力は0となる。

(3):1ターンに1度、X素材を取り除く事で発動できる。

墓地に存在する「サイファー」Xモンスターを選択し、このモンスターに重ねてX召喚できる。

 

ドラゴンの姿とは異なり、炎を上げながら剣を持った3つの顔を持つ阿修羅がカイトの怒りを現すように姿を現す。カイトの意識に応えるように銀河眼の光波阿修羅は剣を構え、黒咲に向かって走り始めた。

 

黒咲「罠はつ…」

カイト「光波阿修羅がエクシーズ召喚されたターン、お前はカードの効果を発動できない!殲滅のサイファースラッシュ!!」

 

銀河眼の光波阿修羅の剣が黒咲を斬りつけた。その衝撃に耐えきれず、黒咲は吹き飛ばされた。

 

黒咲LP3000→0

 

-遺跡内部-

遺跡の内部は迷路のようになっている。常人であればとても抜け出せるものではない。しかしユートは精霊の力を探知してそれに向かって歩いていた。ユートら3人が進んでいくと見覚えのある少年が開けた空間で立っている。

 

デニス「久しぶりだね。」

遊矢「デニス!」

 

ユートから遊矢に切り替わり、デニスに駆け寄った。

 

遊矢「よかった!探してたんだ!」

デニス「ありがとう。でも僕はもう以前の僕じゃない。わかってるだろ?」

 

遊矢は何も答えない。デニスからは精霊の力を感じるのだ。ユーリの記憶からデニスたちの正体を理解していた遊矢は彼がデニス自身ではなくデニスを模した秤の魔術師なのだという事を知っている。

 

デニス「ユーリの中にいたヴィエイと君の中にいたズァークのデュエルが終わってヴィエイは秤の魔術師のカードと共に逃げようとしたんだ。でもヴィエイの力が弱っていたことで隙をついてヴィエイの洗脳から逃れた秤の魔術師たちは遺跡へ向かった。」

沢渡「遺跡ってこの遺跡か?」

デニス「エクシーズ次元にあるこの遺跡は”5つ”に分裂したものの1つだけど、まぁその認識でいいよ。って無駄話している場合じゃないんじゃない?さっきシンメトリィとかいう奴らがこの先へ向かっていったよ。」

遊矢「シンメトリィって確かクローバーズを洗脳していた奴ら!またあとで来るから待っててくれよ、デニス!」

デニス「はいはい。」

 

そういうと遊矢とフェザーはデニスの横を通って奥へ向かった。沢渡もそれに続いていこうとする。

 

デニス「君は駄目だよ、沢渡。」

沢渡「はぁ?なんでだよ!」

デニス「ここから先は聖域。アークの力を持たない常人には危険すぎる。これは遺跡を守る者として、ランサーズの仲間として君を止める。」

沢渡「この沢渡シンゴ様が遊矢たちに劣ってるって言いてえのか?ちょうどいいぜ、ここでお前と蹴りつけてやる!」

デニス「蹴り?」

沢渡「LDSで最初お前を倒したのは俺様だっただろ?でもあとで話し聞いたら手抜いてたって話じゃねえか!ここでお前より俺様が強いことを証明してここを通してもらうぜ!」

デニス「でも僕だって精霊なんだ。君に実際のダメージが…」

沢渡「んなことぁ関係ねえ!アクションフィールド 起動!」

「アクションフィールド パラダイス・サーカス」

 

辺り一面がサーカス場のように変わっていき、デュエルの準備が整った。

 

沢渡「戦いの殿堂に集いし決闘者たちが!」

デニス「…フッ、懐かしいな。」

沢渡「おら!早く言え!」

デニス「モンスターと共に地を蹴り宙を舞い、フィールド内を駆け巡る!」

沢渡「見よ、これぞデュエルの最強進化系!」

デニス「アクション…」

デニス・沢渡「「デュエル!」

 

-1ターン目-

デニス「先行は僕がもらうよ!僕はEmトリック・クラウンを召喚!」

 

 

Emトリック・クラウン

効果モンスター

星4/光属性/魔法使い族/攻1600/守1200

「Emトリック・クラウン」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが墓地へ送られた場合、自分の墓地の「Em」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを、攻撃力・守備力を0にして特殊召喚する。

その後、自分は1000ダメージを受ける。

 

 

道化師がデニスの場に姿を現しお辞儀をした。

 

デニス「さらに永続魔法 トリック・ミラーを発動!」

 

 

トリック・ミラー(オリジナルカード)

永続魔法

(1):自分フィールドに存在する「Em」モンスターが破壊された時に発動できる。

デッキから破壊されたモンスターと同じ同名カードを1体選択し特殊召喚する。

この効果で特殊召喚されたモンスターはエンドフェイズ時にデッキに戻る。

 

 

デニス「僕はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-2ターン目-

沢渡「俺のターン、ドロー!俺はスケール3の魔界劇団-エキストラとスケール8の

魔界劇団-ダンディ・バイプレイヤーでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

魔界劇団-エキストラ

ペンデュラム・効果モンスター

星1/闇属性/悪魔族/攻 100/守 100

【Pスケール:青3/赤3】

「魔界劇団-エキストラ」のP効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):相手フィールドにモンスターが存在する場合に発動できる。

Pゾーンのこのカードを特殊召喚する。

【モンスター効果】

「魔界劇団-エキストラ」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードをリリースして発動できる。

デッキから「魔界劇団」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。

この効果の発動後、ターン終了時まで

自分は「魔界劇団」モンスターしか特殊召喚できず、

「魔界劇団-エキストラ」のP効果を発動できない。

 

魔界劇団-ダンディ・バイプレイヤー

ペンデュラム・効果モンスター

星2/闇属性/悪魔族/攻 700/守 700

【Pスケール:青8/赤8】

(1):自分がP召喚に成功した時に発動できる。

自分のエクストラデッキから表側表示のレベル1またはレベル8の

「魔界劇団」Pモンスター1体を手札に加える。

【モンスター効果】

「魔界劇団-ダンディ・バイプレイヤー」のモンスター効果は

1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分のPゾーンに「魔界劇団」カードが2枚存在する場合、

このカードをリリースして発動できる。

手札及び自分のエクストラデッキの表側表示のモンスターの中から、

レベル1またはレベル8の「魔界劇団」Pモンスター1体を特殊召喚する。

 

 

沢渡「これでレベル4から7のモンスターが同時に召喚可能!ペンデュラム召喚!現れろ、俺のモンスター!手札から魔界劇団-ビッグ・スター!」

 

 

魔界劇団-ビッグ・スター

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/悪魔族/攻2500/守1800

【Pスケール:青3/赤3】

(1):1ターンに1度、自分フィールドの「魔界劇団」モンスター1体をリリースし、

自分の墓地の「魔界台本」魔法カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを手札に加える。

【モンスター効果】

(1):このカードの召喚・特殊召喚成功時には、相手は魔法・罠カードの効果を発動できない。

(2):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。

デッキから「魔界台本」魔法カード1枚を選んで自分フィールドにセットする。

この効果でセットしたカードはエンドフェイズに墓地へ送られる。

 

 

沢渡のペンデュラム召喚によってエースモンスター 魔界劇団-ビッグ・スターがフィールドに回転しながら着地し、深々と礼をして登場した。




光波案山子(オリジナルカード)
効果モンスター
星1/光属性/機械族/攻 400/守 100
(1):自分フィールドに存在する攻撃力1500以下の「サイファー」モンスターが攻撃対象に選択された時に発動できる。
このカードを特殊召喚し、バトルフェイズを終了させる。
(2):1ターンに1度、このカード以外の自分フィールドに存在する「サイファー」モンスターを選択し発動できる。このカードのレベルは選択したモンスターと同じ数値となる。

銀河眼の光波弾竜(オリジナルカード)
エクシーズ・効果モンスター
ランク9/光属性/ドラゴン族/攻3200/守2800
レベル9モンスター×3
このカードは自分フィールドのランク8の「ギャラクシーアイズ」Xモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。
このカードはX召喚の素材にできない。
(1):相手ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き
相手フィールド上のモンスター1体を対象として発動できる。
このモンスターの攻撃力分、対象のモンスターの攻撃力を下げる。
(2):X召喚したこのカードが相手モンスターの攻撃または相手の効果で破壊され墓地へ送られた場合、
自分の墓地の「銀河眼の光波竜」1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。

銀河眼の光波阿修羅
エクシーズ・効果モンスター
ランク0/光属性/戦士族/攻4000/守3000
カード名の異なる「サイファー」Xモンスター×3
ルール上、このカードのランクは1として扱う。このカードをX召喚する際、素材のランクは同じでなくてよい。
(1):このカードがX召喚されたターン、相手はカードの効果を発動することが出来ない。
(2):このモンスターと戦闘を行うモンスターの攻撃力は0となる。
(3):1ターンに1度、X素材を取り除く事で発動できる。
墓地に存在する「サイファー」Xモンスターを選択し、このモンスターに重ねてX召喚できる。

トリック・ミラー(オリジナルカード)
永続魔法
(1):自分フィールドに存在する「Em」モンスターが破壊された時に発動できる。
デッキから破壊されたモンスターと同じ同名カードを1体選択し特殊召喚する。
この効果で特殊召喚されたモンスターはエンドフェイズ時にデッキに戻る。


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第57話「エンタメデュエルのぶつかり合い」

-遺跡内部 2ターン目-

沢渡のフィールドには魔界劇団-ビッグ・スターが攻撃準備をしている。

 

 

魔界劇団-ビッグ・スター

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/悪魔族/攻2500/守1800

【Pスケール:青3/赤3】

(1):1ターンに1度、自分フィールドの「魔界劇団」モンスター1体をリリースし、

自分の墓地の「魔界台本」魔法カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを手札に加える。

【モンスター効果】

(1):このカードの召喚・特殊召喚成功時には、相手は魔法・罠カードの効果を発動できない。

(2):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。

デッキから「魔界台本」魔法カード1枚を選んで自分フィールドにセットする。

この効果でセットしたカードはエンドフェイズに墓地へ送られる。

 

 

沢渡「さらに魔界劇団-エキストラのペンデュラム効果発動!」

 

 

魔界劇団-エキストラ

ペンデュラム・効果モンスター

星1/闇属性/悪魔族/攻 100/守 100

【Pスケール:青3/赤3】

「魔界劇団-エキストラ」のP効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):相手フィールドにモンスターが存在する場合に発動できる。

Pゾーンのこのカードを特殊召喚する。

【モンスター効果】

「魔界劇団-エキストラ」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードをリリースして発動できる。

デッキから「魔界劇団」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。

この効果の発動後、ターン終了時まで

自分は「魔界劇団」モンスターしか特殊召喚できず、

「魔界劇団-エキストラ」のP効果を発動できない。

 

 

沢渡「このカードを特殊召喚!さぁ行くぜ、バトルだ!魔界劇団-ビッグ・スターでEmトリック・クラウンを攻撃!」

 

 

Emトリック・クラウン

効果モンスター

星4/光属性/魔法使い族/攻1600/守1200

「Emトリック・クラウン」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが墓地へ送られた場合、自分の墓地の「Em」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを、攻撃力・守備力を0にして特殊召喚する。

その後、自分は1000ダメージを受ける。

 

 

魔界劇団-ビッグ・スターの飛び蹴りがEmトリック・クラウンを襲う。

 

デニスLP4000→3100

 

デニス「くっ!トリック・クラウンとトリック・ミラーの効果を発動!」

 

 

トリック・ミラー(オリジナルカード)

永続魔法

(1):自分フィールドに存在する「Em」モンスターが破壊された時に発動できる。

デッキから破壊されたモンスターと同じ同名カードを1体選択し特殊召喚する。

この効果で特殊召喚されたモンスターはエンドフェイズ時にデッキに戻る。

 

 

デニス「1000ポイントのダメージを受けてトリック・クラウン2体が僕のフィールドに現れる!」

 

トリック・ミラーに映ったEmトリック・クラウンが2体に分裂し、飛び出てきた。

 

デニスLP3100→2100

 

デニス「そしてダメージを受けた場合に手札からEmダメージ・マジシャンを特殊召喚出来る!」

 

 

Emダメージ・マジシャン(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星4/光属性/魔法使い族/攻1500/守1100

【Pスケール:青4/赤4】

「Emダメージ・マジシャン」のP効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):相手フィールドにモンスターが特殊召喚された時に発動できる。

相手に500ポイントのダメージを与える。

【モンスター効果】

「Emダメージ・マジシャン」のモンスター効果は相手ターンにも発動できる。

(1):自分が効果ダメージを受けた場合に発動できる。

手札に存在するこのカードを特殊召喚する。

(2):自分フィールドに同じレベルのモンスターが3体以上存在する時に発動できる。

自分フィールドに存在するモンスターでX召喚を行う。

 

 

黒に赤の指し色のマントを羽織ったEmダメージ・マジシャンが姿を現し、その効果が発動する。

 

デニス「そして攻守0のトリック・クラウンとダメージ・マジシャンでエクシーズ召喚を行うよ!Show must go on!天空の奇術師よ 華やかに舞台を駆け巡れ!エクシーズ召喚!現れろ!ランク4!Emトラピーズ・マジシャン!」

 

 

Emトラピーズ・マジシャン

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/光属性/魔法使い族/攻2500/守2000

魔法使い族レベル4モンスター×2

(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

自分はこのカードの攻撃力以下の戦闘・効果ダメージを受けない。

(2):自分・相手のメインフェイズ1に1度、このカードのX素材を1つ取り除き、

このカード以外のフィールドの表側攻撃表示モンスター1体を対象として発動できる。

このターンそのモンスターは2回攻撃でき、バトルフェイズ終了時に破壊される。

(3):このカードが戦闘または相手の効果で破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。

デッキから「Em」モンスター1体を特殊召喚する。

 

 

デニス「さぁ僕の舞台の花形 トラピーズ・マジシャンの登場だよ!」

沢渡「へ、相変わらず俺様に劣らぬエンタメデュエルをしやがるぜ!エキストラの効果発動!このモンスターをリリースし、デッキから魔界劇団-デビル・ヒールをセッティング!」

 

 

魔界劇団-デビル・ヒール

ペンデュラム・効果モンスター

星8/闇属性/悪魔族/攻3000/守2000

【Pスケール:青1/赤1】

(1):1ターンに1度、自分フィールドの「魔界劇団」モンスター1体をリリースし、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで、

リリースしたモンスターの元々の攻撃力分ダウンする。

【モンスター効果】

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで、

自分フィールドの「魔界劇団」モンスターの数×1000ダウンする。

(2):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時、

自分の墓地の「魔界台本」魔法カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを自分フィールドにセットする。

 

 

沢渡のペンデュラムゾーンには白い仮面に巨大な口を持った悪役 魔界劇団-デビル・ヒールが出現し、沢渡はカードを魔法罠ゾーンに差し込む。

 

沢渡「さらにビッグ・スターの効果発動!デッキから魔法カード 魔界台本「天使と悪魔」を発動!」

 

 

魔界台本「天使と悪魔」(オリジナルカード)

通常魔法

「魔界台本「天使と悪魔」」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分がダメージを受ける場合、墓地に存在するこのカードを除外することで発動できる。

そのダメージを無効にする。

(2):自分のエクストラデッキに表側表示の「魔界劇団」Pモンスターが存在し、

セットされたこのカードが相手の効果によって破壊された場合に発動できる。

相手はカードを2枚ドローする。

 

 

デニス「俺はカードを2枚セットしターンエンド!そしてビッグ・スターの効果によってセットされた魔界台本「天使と悪魔」を墓地へ送る!」

 

-3ターン目-

デニス「僕のターン、ドロー!フィールドに2体以上モンスターが存在する時、Emハットトリッカーを特殊召喚!」

 

 

Emハットトリッカー

効果モンスター

星4/地属性/魔法使い族/攻1100/守1100

(1):フィールドにモンスターが2体以上存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。

(2):自分にダメージを与える魔法・罠・モンスターの効果が発動した時に発動できる。

このカードにEmカウンターを1つ置く(最大3つまで)。

その後、その効果で自分が受けるダメージを0にする。

(3):このカードにEmカウンターが3つ置かれた時にこのカードの攻撃力・守備力は3300になる。

 

 

3つに分かれたシルクハットを被ったEmハットトリッカーがデニスの場へ元気に現れる。

 

デニス「トラピーズ・マジシャンが僕のエースでありフェイバリットカード。その弟子を今露わにしよう。僕はスケール7のリトグラフ・マジシャン、僕自身でペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

リトグラフ・マジシャン(オリジナルカード)

ペンデュラム・通常モンスター

星8/地属性/魔法使い族/攻 500/守 700

【Pスケール:青7/赤7】

リトグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。

(1):自分のメインフェイズ、バトルフェイズに発動できる。

フィールドから、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

【モンスター情報】

謎の力を使う魔法使い。ただ触れるだけで触った物の情報を理解しコピーする能力を持つ。

 

 

デニスの体から幽体離脱するようにベレー帽を被りローブを羽織った魔法使いにも画家にも見えるリトグラフ・マジシャンの精霊がペンデュラムゾーンへ移動した。

 

沢渡「うおお!!!デニスの亡霊!?」

デニス「こらこら、あくまでソリットヴィジョンで見やすくしただけだから。僕自身のペンデュラム効果を発動!フィールドのトリック・クラウンとハットトリッカーで融合召喚を行う!」

 

リトグラフ・マジシャンの持つ筆によってEmトリック・クラウンとEmハットトリッカーが絵具とともに混ざり合っていく。

 

デニス「常識にとらわれぬ道化よ!あらゆるところから飛び出る魔術よ!神秘の渦によって今こそ1つとなれ!Show must go on!融合召喚!現れ出でよ、レベル7!Emトラピーズ・ピューピル!」

 

 

Emトラピーズ・ピューピル(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

レベル7/闇属性/魔法使い族/攻2100/守1600

「Em」モンスター×2

(1):このカードが攻撃宣言した時に自分フィールド上に存在するモンスター1体を選択して発動できる。

攻撃を無効にし、対象のモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。

(2):自分フィールドに存在する「Em」モンスターの攻撃力、守備力は200ポイント上がり、効果では破壊されない。

 

 

Emトラピーズ・マジシャンよりも小さく、半分の仮面の下には無邪気な笑顔を見せるEmトラピーズ・ピューピルが融合召喚された。

 

デニス「さぁ行くよ、トラピーズ・マジシャンの効果発動!オーバーレイユニットを1つ取り除き、トラピーズ・ピューピルは2回攻撃が可能になる!」

沢渡「ビッグ・スターとトラピーズ・マジシャンで相打ちにする気か?」

デニス「いいや、トラピーズ・ピューピルの効果によって攻撃力が200ポイント上がっているよ。」

沢渡「だったら攻撃してみな!」

 

沢渡はEmトラピーズ・マジシャンの攻撃力が2700になったのを見ても余裕の表情を浮かべる。

 

沢渡(俺の場に伏せてある魔界劇団の千秋楽はペンデュラムゾーンのカードを手札に戻し、フィールドの魔界劇団モンスターの攻撃力を上げる効果を持つ。)

 

 

魔界劇団の千秋楽(オリジナルカード)

通常罠

「魔界劇団の千秋楽」は1ターンに1枚しか発動できない。

(1):自分のPゾーンに「魔界劇団」カードが2枚存在する場合に発動できる。

Pゾーンに存在するカードを全て手札に戻し、手札に戻したカードの枚数×500ポイント、自分フィールドに存在する「魔界劇団」モンスターの攻撃力を上げる。

 

 

沢渡(さぁきやがれ!返り討ちにしてやる!)

 

デニス「バトル!トラピーズ・ピューピルでビッグ・スターを攻撃!」

沢渡「はぁ?トラピーズ・ピューピルの攻撃力は自身の効果で上がっても2300!ビッグ・スターには勝てねえぞ!」

 

デニスの指示通りEmトラピーズ・ピューピルは空中ブランコの棒を回してリアルソリッドビジョンのブランコに棒を取り付ける。それに捕まって攻撃を仕掛けようとしたEmトラピーズ・ピューピルだが、沢渡や魔界劇団-ビッグ・スターが想像している方向とは別のところへ空中ブランコを使って飛んでいく。

 

沢渡「なんだぁ?」

デニス「トラピーズ・ピューピルの効果発動!この攻撃を無効にしてトラピーズ・マジシャンの攻撃力分のダメージを相手に与えるよ!」

 

Emトラピーズ・ピューピルはEmトラピーズ・マジシャンの足に捕まり、その反動によってEmトラピーズ・ピューピルは別の空中ブランコに足を引っかける。Emトラピーズ・マジシャンが手を離し、勢いをつけてEmトラピーズ・ピューピルがEmトラピーズ・マジシャンを空中へ飛ばした。クルクルと回転しながら光を放ち、Emトラピーズ・マジシャンが手にしている杖からレーザーが放たれた。

 

沢渡「ぐあああ!」

 

沢渡LP4000→1500

 

沢渡の体にとてつもない痛みが走る。精霊のデュエルはリアルソリッドビジョンの影響をより大きくさせる力がある。この先に進むことでこの痛み以上の痛みを伴うデュエルが起こってしまうことをデニスは危惧していたのだ。

 

デニス「もうやめよう。いくら僕がエンタメデュエルをしたところで、今の僕のデュエルは結局人を傷つけてしまう。」

 

デニスは悲しそうな顔で倒れる沢渡を見た。体を震わせながら沢渡は何とか立ち上がる。

 

デニス「沢渡…!」

沢渡「おいおい…効かねえよ。これがエンタメだぁ?遊矢の方がもっとエンタメしてたぜ!」

デニス「無理するな!精霊の力が込められた攻撃に常人が耐えきれるわけが…。」

沢渡「お前のエンタメデュエルに応えてやるって言ってんだ!いいからデュエルを続けやがれ!次はトラピーズ・マジシャンの攻撃だろ!」

デニス「いいや、トラピーズ・マジシャンの効果によってトラピーズ・ピューピルは2回攻撃が可能になってる。再びトラピーズ・マジシャンの元々の攻撃力分のダメージを与えて君の負けだ!」

沢渡「へ…エンタメには…エンタメで応えなきゃなあ!」

 

ボロボロの体に鞭をいれるように立ち上がり、デュエルディスクを構える沢渡。

 

デニス「くそ…どうなっても知らないよ!トラピーズ・ピューピルで攻撃!そしてそれを無効にし、トラピーズ・マジシャンの元々の攻撃力分のダメージを沢渡に与える!終わりだ!」

 

Emトラピーズ・マジシャンから放たれたレーザーはまっすぐ沢渡の方へ向く。しかしそこで沢渡は墓地の魔界台本「天使と悪魔」を発動させた。

 

沢渡「墓地の魔界台本「天使と悪魔」の効果発動!自分がダメージを受ける時にこのカードを除外し、そのダメージを0にするぜ!」

 

魔界台本「天使と悪魔」を読んだ魔界劇団-ビッグ・スターがうんうんと頷くと姿を天使に変え、そのレーザーをかき消した。

 

デニス「何!?」

沢渡「だーから言ったろ、応えるってよ…。」

デニス「…バトル!トラピーズ・マジシャンで魔界劇団-ビッグ・スターを攻撃!」

沢渡「甘いぜ、罠発動!魔界劇団の千秋楽!ペンデュラムゾーンに存在するデビルヒール、ダンディ・バイプレイヤー、リトグラフ・マジシャンを手札に戻し、その枚数×500、つまり1500ポイントをビッグ・スターの攻撃力に加えるぜ!」

 

魔界劇団-ビッグ・スターの攻撃力が4000まで上昇し、攻撃を仕掛けたEmトラピーズ・マジシャンは返り討ちとなる。

 

デニスLP2100→600

 

デニス「く…僕がここまで追い込まれるなんてね!でもここで速攻魔法発動!RUM-フュージョン・フォースを発動!」

 

 

RUM-フュージョン・フォース(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):自分フィールド上にレベル6以上の融合モンスターが存在し、自分または相手のランク4以下のXモンスターが破壊された時に自分フィールドに存在する融合モンスターを対象に発動できる。

破壊されたXモンスターを自分のフィールドに特殊召喚し、そのモンスターのランクと選択したモンスターのレベルの間のランクを持つXモンスターを特殊召喚したモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

 

 

デニス「破壊されたトラピーズ・マジシャンのランクとフィールドに存在するトラピーズ・ピューピルのレベルの間、つまり5と6のいずれかのランクにトラピーズ・マジシャンをランクアップさせる!Show must go on!天空の奇術師よ より美しく、より派手に、より楽しく舞台を盛り上げろ!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!現れろ!ランク6!Emトラピーズ・スペリオル・マジシャン!!」

 

 

Emトラピーズ・スペリオル・マジシャン(オリジナルカード)

エクシーズ・効果モンスター

ランク6/光属性/魔法使い族/攻2900/守2400

魔法使い族レベル6モンスター×2

Emトラピーズ・スペリオル・マジシャンの(1)と(2)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

このターン、自分はこのカード以外のカード効果を受けない。

(2):1ターンに1度、XモンスターをX素材にしたこのカードがフィールドに存在する時、バトルフェイズ中に発動できる。

相手モンスターは攻撃力が半分となり、必ずこのカードと戦闘を行わなくてはならない。

 

 

デニスの真上に頭と腕に空中ブランコの棒を付けたEmトラピーズ・マジシャンの上級版 Emトラピーズ・スペリオル・マジシャンが現れ、笑顔で空中ブランコを渡っていった。




トリック・ミラー(オリジナルカード)
永続魔法
(1):自分フィールドに存在する「Em」モンスターが破壊された時に発動できる。
デッキから破壊されたモンスターと同じ同名カードを1体選択し特殊召喚する。
この効果で特殊召喚されたモンスターはエンドフェイズ時にデッキに戻る。

Emダメージ・マジシャン(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星4/光属性/魔法使い族/攻1500/守1100
【Pスケール:青4/赤4】
「Emダメージ・マジシャン」のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手フィールドにモンスターが特殊召喚された時に発動できる。
相手に500ポイントのダメージを与える。
【モンスター効果】
「Emダメージ・マジシャン」の(2)のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分が効果ダメージを受けた場合に発動できる。
手札に存在するこのカードを特殊召喚する。この効果は相手のターンにも発動できる。
(2):自分フィールドに同じレベルのモンスターが3体以上存在する時に発動できる。
自分フィールドに存在するモンスターでX召喚を行う。

魔界台本「天使と悪魔」(オリジナルカード)
通常魔法
「魔界台本「天使と悪魔」」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分がダメージを受ける場合、墓地に存在するこのカードを除外することで発動できる。
そのダメージを無効にする。
(2):自分のエクストラデッキに表側表示の「魔界劇団」Pモンスターが存在し、
セットされたこのカードが相手の効果によって破壊された場合に発動できる。
相手はカードを2枚ドローする。

リトグラフ・マジシャン(オリジナルカード)
ペンデュラム・通常モンスター
星8/地属性/魔法使い族/攻 500/守 700
【Pスケール:青7/赤7】
リトグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。
(1):自分のメインフェイズ、バトルフェイズに発動できる。
フィールドから、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、
その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
【モンスター情報】
謎の力を使う魔法使い。ただ触れるだけで触った物の情報を理解しコピーする能力を持つ。

Emトラピーズ・ピューピル(オリジナルカード)
融合・効果モンスター
レベル7/闇属性/魔法使い族/攻2100/守1600
「Em」モンスター×2
(1):このカードが攻撃宣言した時に自分フィールド上に存在するモンスター1体を選択して発動できる。
攻撃を無効にし、対象のモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。
(2):自分フィールドに存在する「Em」モンスターの攻撃力、守備力は200ポイント上がり、効果では破壊されない。

魔界劇団の千秋楽(オリジナルカード)
通常罠
「魔界劇団の千秋楽」は1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分のPゾーンに「魔界劇団」カードが2枚存在する場合に発動できる。
Pゾーンに存在するカードを全て手札に戻し、手札に戻したカードの枚数×500ポイント、自分フィールドに存在する「魔界劇団」モンスターの攻撃力を上げる。

Emトラピーズ・スペリオル・マジシャン(オリジナルカード)
エクシーズ・効果モンスター
ランク6/光属性/魔法使い族/攻2900/守2400
魔法使い族レベル6モンスター×2
Emトラピーズ・スペリオル・マジシャンの(1)と(2)の効果は相手ターンにも発動できる。
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
このターン、自分はこのカード以外のカード効果を受けない。
(2):1ターンに1度、XモンスターをX素材にしたこのカードがフィールドに存在する時、バトルフェイズ中に発動できる。
相手モンスターは攻撃力が半分となり、必ずこのカードと戦闘を行わなくてはならない。


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第58話「ランサーズとしてのプライド」

-遺跡内部 3ターン目-

沢渡はEmトラピーズ・マジシャンから放たれた効果ダメージに精霊の力が込められた衝撃によって未だにフラフラとしている。沢渡はダメージに耐えきるも、それを上回るデニスのエンタメデュエルによってEmトラピーズ・マジシャンからEmトラピーズ・スペリオル・マジシャンへとランクアップを遂げた。

 

 

Emトラピーズ・スペリオル・マジシャン(オリジナルカード)

エクシーズ・効果モンスター

ランク6/光属性/魔法使い族/攻2900/守2400

魔法使い族レベル6モンスター×2

Emトラピーズ・スペリオル・マジシャンの(1)と(2)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

このターン、自分はこのカード以外のカード効果を受けない。

(2):1ターンに1度、XモンスターをX素材にしたこのカードがフィールドに存在する時、バトルフェイズ中に発動できる。

相手モンスターは攻撃力が半分となり、必ずこのカードと戦闘を行わなくてはならない。

 

 

デニス「トラピーズ・スペリオル・マジシャンの効果発動!君の魔界劇団-ビッグ・スターは攻撃力が半分となる!」

 

 

魔界劇団-ビッグ・スター

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/悪魔族/攻2500/守1800

【Pスケール:青3/赤3】

(1):1ターンに1度、自分フィールドの「魔界劇団」モンスター1体をリリースし、

自分の墓地の「魔界台本」魔法カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを手札に加える。

【モンスター効果】

(1):このカードの召喚・特殊召喚成功時には、相手は魔法・罠カードの効果を発動できない。

(2):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。

デッキから「魔界台本」魔法カード1枚を選んで自分フィールドにセットする。

この効果でセットしたカードはエンドフェイズに墓地へ送られる。

 

 

沢渡「今ビッグ・スターは魔界劇団の千秋楽の効果で攻撃力が4000にまで上がっている。」

 

 

魔界劇団の千秋楽(オリジナルカード)

通常罠

「魔界劇団の千秋楽」は1ターンに1枚しか発動できない。

(1):自分のPゾーンに「魔界劇団」カードが2枚存在する場合に発動できる。

Pゾーンに存在するカードを全て手札に戻し、手札に戻したカードの枚数×500ポイント、自分フィールドに存在する「魔界劇団」モンスターの攻撃力を上げる。

 

 

Emトラピーズ・スペリオル・マジシャンの放つ電撃によって魔界劇団-ビッグ・スターは痺れ、攻撃力が半分の2000にまでダウンする。

 

デニス「バトルだ!Emトラピーズ・スペリオル・マジシャンで魔界劇団-ビッグ・スターを攻撃!」

 

Emトラピーズ・スペリオル・マジシャンの体についている空中ブランコの棒から攻撃が放たれ、魔界劇団-ビッグ・スターを破壊すると沢渡にまでダメージの衝撃によって風が襲う。

 

沢渡LP1500→600

 

沢渡「ぐあああ!!」

デニス「もうよせ。仲間同士で戦う必要なんてないんだ!」

沢渡「…なら俺を通せ!俺だって…俺だってランサーズの一員なんだ!」

 

デニスは漸く気が付いた。融合次元へ旅立つ前に修行をしていた時、沢渡は誰にも教えを請うことなく一人でペンデュラム召喚の修行をしていた。いつもはふざけているが影で努力し表舞台に立てば人々をあっと言わせる。まさにエンタメデュエリストの鏡ともいえる存在であったのだ。

 

デニス(なら同じエンタメデュエリストとして、きちんと応えなきゃな。)

 

ニヤリとデニスはすると自分のターンのエンドを宣言した。

 

デニス「ターンエンド!」

 

-4ターン目-

沢渡「俺のターン…ドロー!」

 

ボロボロの体には似合わない笑顔でカードをドローする沢渡。遊矢の模倣ではない、もはや自分の物にしたと言っても過言ではないペンデュラムカードを2枚相手に見せ、ペンデュラムゾーンに置く仕草をデニスに見せる。

 

沢渡「俺は…スケール1の魔界劇団-デビル・ヒールと…スケール9の魔界劇団-ティンクル・リトルスターでペンデュラムスケールを…セッティング!」

 

 

魔界劇団-デビル・ヒール

ペンデュラム・効果モンスター

星8/闇属性/悪魔族/攻3000/守2000

【Pスケール:青1/赤1】

(1):1ターンに1度、自分フィールドの「魔界劇団」モンスター1体をリリースし、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで、

リリースしたモンスターの元々の攻撃力分ダウンする。

【モンスター効果】

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで、

自分フィールドの「魔界劇団」モンスターの数×1000ダウンする。

(2):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時、

自分の墓地の「魔界台本」魔法カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを自分フィールドにセットする。

 

魔界劇団-ティンクル・リトルスター

ペンデュラム・効果モンスター

星4/闇属性/悪魔族/攻1000/守1000

【Pスケール:青9/赤9】

(1):自分は「魔界劇団」モンスターしかP召喚できない。

この効果は無効化されない。

(2):1ターンに1度、自分フィールドの「魔界劇団」モンスター1体を対象として発動できる。

このターン、そのモンスターは1度のバトルフェイズ中に3回までモンスターに攻撃でき、

対象のモンスター以外の自分のモンスターは攻撃できない。

【モンスター効果】

(1):このカードは自分のターンには戦闘では破壊されず、

1度のバトルフェイズ中に3回までモンスターに攻撃できる。

 

 

 

沢渡「これでレベル2から8のモンスターが…同時に召喚!!…っとその前に罠発動!魔界劇団の楽屋入り!」

 

 

魔界劇団の楽屋入り

通常罠

「魔界劇団の楽屋入り」は1ターンに1枚しか発動できない。

(1):自分のPゾーンに「魔界劇団」カードが2枚存在する場合に発動できる。

デッキから「魔界劇団」Pモンスター2体を選び、

自分のエクストラデッキに表側表示で加える(同名カードは1枚まで)。

 

 

沢渡「これで魔界劇団-エクストリーム・スタントとファンキー・コメディアンを…エクストラデッキに加える!」

 

 

魔界劇団-エクストリーム・スタント(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星3/闇属性/悪魔族/攻1100/守 900

【Pスケール:青6/赤6】

(1):自分フィールドに存在する「魔界劇団」モンスターが戦闘・効果で破壊される場合、代わりにPゾーンに置かれたこのカードを破壊することが出来る。

【モンスター効果】

(1):このカードが特殊召喚に成功した時に発動できる。

フィールドに存在するモンスター1体を対象に選んでこのターンのエンドフェイズ時まで効果を無効にする。

(2):1ターンに1度、自分フィールド上に存在する「魔界劇団」モンスターの攻撃宣言時に宣言したモンスターを選択し発動できる。

攻撃対象となったモンスターは戦闘で破壊されず、対象のモンスターはもう1度モンスターに攻撃できる。

 

魔界劇団-ファンキー・コメディアン

ペンデュラム・効果モンスター

星1/闇属性/悪魔族/攻 300/守 200

【Pスケール:青8/赤8】

(1):1ターンに1度、自分フィールドの「魔界劇団」モンスター1体をリリースし、

自分フィールドの「魔界劇団」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで、

リリースしたモンスターの元々の攻撃力分アップする。

【モンスター効果】

「魔界劇団-ファンキー・コメディアン」の(2)のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できず、

この効果を発動するターン、このカードは攻撃できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

自分フィールドの「魔界劇団」モンスターの数×300アップする。

(2):このカード以外の自分フィールドの「魔界劇団」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで、このカードの攻撃力分アップする。

 

 

沢渡「ペンデュラム召喚!現れろ…俺のモンスターたち!手札から魔界劇団-ダンディ・バイプレイヤー、ワイルド・ホープ、エクストリーム・スタント!」

 

 

魔界劇団-ダンディ・バイプレイヤー

ペンデュラム・効果モンスター

星2/闇属性/悪魔族/攻 700/守 700

【Pスケール:青8/赤8】

(1):自分がP召喚に成功した時に発動できる。

自分のエクストラデッキから表側表示のレベル1またはレベル8の

「魔界劇団」Pモンスター1体を手札に加える。

【モンスター効果】

「魔界劇団-ダンディ・バイプレイヤー」のモンスター効果は

1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分のPゾーンに「魔界劇団」カードが2枚存在する場合、

このカードをリリースして発動できる。

手札及び自分のエクストラデッキの表側表示のモンスターの中から、

レベル1またはレベル8の「魔界劇団」Pモンスター1体を特殊召喚する。

 

魔界劇団-ワイルド・ホープ

ペンデュラム・効果モンスター

星4/闇属性/悪魔族/攻1600/守1200

【Pスケール:青2/赤2】

(1):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンの「魔界劇団」カード1枚を対象として発動できる。

そのカードのPスケールはターン終了時まで9になる。

この効果の発動後、ターン終了時まで自分は「魔界劇団」モンスターしか特殊召喚できない。

【モンスター効果】

「魔界劇団-ワイルド・ホープ」の(2)のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

自分フィールドの「魔界劇団」モンスターの種類×100アップする。

(2):このカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

デッキから「魔界劇団-ワイルド・ホープ」以外の「魔界劇団」カード1枚を手札に加える。

 

 

沢渡「そして…エクストラデッキから俺のエースモンスター…魔界劇団-ビッグ・スター!!」

 

沢渡のフィールドにペンデュラムゾーンのカードたちによって作られた空中の穴から魔界劇団-ダンディ・バイプレイヤー。ワイルド・ホープ、エクストリーム・スタント、ビッグ・スターの4体のモンスターがペンデュラム召喚された。

 

沢渡「エクストリーム・スタントの効果によってトラピーズ・ピューピルの効果を無効!」

 

 

Emトラピーズ・ピューピル(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

レベル7/闇属性/魔法使い族/攻2100/守1600

「Em」モンスター×2

(1):このカードが攻撃宣言した時に自分フィールド上に存在するモンスター1体を選択して発動できる。

攻撃を無効にし、対象のモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。

(2):自分フィールドに存在する「Em」モンスターの攻撃力、守備力は200ポイント上がり、効果では破壊されない。

 

 

沢渡「さらにデビル・ヒールのペンデュラム効果を発動!く…ワイルド・ホープをリリースし、その攻撃力である1600分、トラピーズ・スペリオル・マジシャンの攻撃力を下げる!」

 

デニス(トラピーズ・スペリオル・マジシャンにはカードの効果を受けなくする効果がある。しかしそれを使えばトラピーズ・スペリオル・マジシャンの第2効果が使えなくなってしまうからここは様子見かな。)

 

魔界劇団-ワイルド・ホープが消え、ペンデュラムゾーンにいる魔界劇団-デビル・ヒールによってEmトラピーズ・スペリオル・マジシャンの魔力が低下していき、攻撃力が1300までダウンした。

 

デニス「やるねえ!でもEmトラピーズ・スペリオル・マジシャンの特殊能力によって君のモンスターの攻撃力は半分になってしまうんだよ!君の場の最大攻撃力を持つビッグ・スターですら1250にね!それにEmトラピーズ・スペリオル・マジシャンは強制的にバトルをさせる効果も持つ。これで終わりだよ!」

沢渡「だから…俺様を…舐めんなって言っただろ…!ダンディ・バイプレイヤーの効果発動!自身をリリースし、エクストラデッキのファンキー・コメディアンを特殊召喚する!」

 

トランペットを吹きながら魔界劇団-ダンディ・バイプレイヤーは消え、その光が魔界劇団-ファンキー・コメディアンへと再構築される。

 

沢渡「ファンキー・コメディアンの効果!このカードの攻撃力はターン終了時まで、自分フィールドの魔界劇団の数×300アップする。よって攻撃力は1200!さらに魔界劇団-ビッグ・スターの攻撃力をターン終了時まで、このカードの攻撃力分アップする!これでビッグ・スターの攻撃力は3700だ!」

デニス「確かにこれでEmトラピーズ・スペリオル・マジシャンの効果で半分になっても1850。攻撃力1300となったEmスペリオル・マジシャンを倒すことは出来るね。でも僕の残りライフは600!ビッグ・スターで攻撃を受けてもライフは50残る!」

沢渡「そいつぁどうかな…!バトル!ビッグ・スターでトラピーズ・スペリオル・マジシャンを攻撃!」

デニス「トラピーズ・スペリオル・マジシャン!ビッグ・スターの攻撃力を半分にしろ!」

 

指示通り、Emトラピーズ・スペリオル・マジシャンは魔界劇団-ビッグ・スターに魔法をかけ、半分にする。しかし半分にしてもなお魔界劇団-ビッグ・スターの方が攻撃力が上回るため、デニスにダメージが発生する。

 

デニスLP600→50

 

デニス「残念だったね!まだライフは残ってるよ!次のターン、僕のトラピーズ・ピューピルで攻撃すれば…ん?」

 

デニスは自分のフィールドのEmトラピーズ・スペリオル・マジシャンが破壊されていないことに気が付く。

 

デニス「どういうことだ?」

沢渡「エクストリーム・スタントの効果…トラピーズ・スペリオル・マジシャンの破壊を無効にし…ビッグ・スターでもう1度攻撃できるようにする…!」

 

よく見ると魔界劇団-ビッグ・スターの蹴りはEmトラピーズ・スペリオル・マジシャンに命中しているように見せかけて魔界劇団-エクストリーム・スタントがEmトラピーズ・スペリオル・マジシャンを守っている。

 

デニス「なるほど、破壊を守ってくれるスタントマンってわけだ。」

 

デニスは敗北を認め、ニヤリと沢渡を見た。

 

デニス「認めるよ、君はアークではないけれどそれを上回る才能の持ち主なんだって。」

沢渡「け…やっと…わ…か…」

 

沢渡は気を失い、その場に倒れこんだ。地面に頭をぶつける直前にデニスは彼を受け止める。

 

デニス「でも無理は禁物だよ。何せこの先は…神のカードの奪い合いだからね。」

 

-遺跡深部-

遊矢とフェザーは奥へ奥へと歩いて行く。その中で二人に会話はない。

 

ユート(遊矢。わかっているな?)

遊矢(わかってる。でも…。)

ユート(彼女のためにも言うべきだ。私に代わってくれ。)

遊矢(…うん。)

 

遊矢からユートへと代わり、後ろを歩くフェザーへ体を向けた。

 

フェザー「えっと…ユート…さん?」

ユート「デニスはアークの力を持つものだけ、この先に進んでいいと言った。つまり君にはアークの力が秘められているということだ。」

フェザー「確かに…そうなりますね!」

ユート「これまでに精霊の声が聞こえたことなどはないか?」

フェザー「声はないですけど…。」

ユート「ならば知らぬ間にここへ導かれているんだろう。正直に言う。君はもう…」

 

遊矢(ユート!)

 

止めようとする遊矢の精神を振り切ってユートはフェザーに事実を伝えた。

 

ユート「君はもう死んでいる!」

フェザー「!?」

ユート「君はかつてアーク次元と呼ばれた1つの世界でズァーク封印時に死んでいるんだ。そして今の君は手にしていたあるカードの精霊によって再構築された肉体にすぎない。」

 

ユートの言葉を信じられないフェザー。しかしその言葉に突き動かされるように記憶が蘇ってくる。

 

-フェザーの回想 アーク次元-

ズァークの封印のためにレイが戦っているのが見える。そこから見ているフェザーの体は…。

 

フェザー(私はフェザー・グラジュエート…いや違う。私は…ミドリ…!)

 

やがてズァーク封印の衝撃が町全体を襲う。それに飲み込まれるミドリの肉体は消滅していく。

 

ミドリ「嫌だ…私は…死にたくない…!」

 

??(安心しろ、私がお前となって生きてやる。)

ミドリ(誰!?)

??(ヴィエイの意思を持った秤の魔術師 オートグラフ・マジシャン。さようなら、ミドリ。)

 

ミドリとしての意識が遠のいていく。しばらくして目が覚めた時はオートグラフ・マジシャンとして蘇っていた。

 

-現在 遺跡深部-

ミドリ「私は…オートグラフ・マジシャン…!」

 

??(そう。そしてオートグラフ・マジシャンを洗脳している僕でもある。)

ミドリ(誰!?)

??(今こそ僕が蘇るとき!)

 

フェザー改めミドリの肉体からオーラが放出される。その噴き出す力に思わずユートはデュエルディスクを構えた。

 

-遺跡 最深部-

遊勝の前にエクトライとサークルが対峙している。

 

遊勝「遺跡見物…というわけではなさそうだね。デニスが通したという事は君たちにもアークの力を持っている人間という事だしね。」

サークル「ふん、わかってるなら早く戦おうぜ!手は出すなよ、エクトライ。この俺が神のカードを手に入れる!」

エクトライ「分かっている。…!!」

遊勝・サークル「「!!」」

 

その場にいる3人は遺跡の手前の方で凄まじいアークの力の放出を感知した。

 

サークル「これはまさか!」

エクトライ「俺は戻る、榊遊勝…いやテレグラフ・マジシャンから必ず神のカードを奪え!」

サークル「あいよ!」

 

エクトライは遺跡を戻る方向へ駆けていく。3人が感じた力、それはサークルやエクトライのデュエルディスクに力を入れたヴィエイのものであったからである。




Emトラピーズ・スペリオル・マジシャン(オリジナルカード)
エクシーズ・効果モンスター
ランク6/光属性/魔法使い族/攻2900/守2400
魔法使い族レベル6モンスター×2
Emトラピーズ・スペリオル・マジシャンの(1)と(2)の効果は相手ターンにも発動できる。
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
このターン、自分はこのカード以外のカード効果を受けない。
(2):1ターンに1度、XモンスターをX素材にしたこのカードがフィールドに存在する時、バトルフェイズ中に発動できる。
相手モンスターは攻撃力が半分となり、必ずこのカードと戦闘を行わなくてはならない。

魔界劇団の千秋楽(オリジナルカード)
通常罠
「魔界劇団の千秋楽」は1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分のPゾーンに「魔界劇団」カードが2枚存在する場合に発動できる。
Pゾーンに存在するカードを全て手札に戻し、手札に戻したカードの枚数×500ポイント、自分フィールドに存在する「魔界劇団」モンスターの攻撃力を上げる。

魔界劇団-エクストリーム・スタント(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星3/闇属性/悪魔族/攻1100/守 900
【Pスケール:青6/赤6】
(1):このカードが特殊召喚に成功した時に発動できる。
フィールドに存在するモンスター1体を対象に選んでこのターンのエンドフェイズ時まで効果を無効にする。
(2):自分フィールドに存在する「魔界劇団」モンスターが戦闘・効果で破壊される場合、代わりにPゾーンに置かれたこのカードを破壊することが出来る。
【モンスター効果】
(1):1ターンに1度、自分フィールド上に存在する「魔界劇団」モンスターの攻撃宣言時に宣言したモンスターを選択し発動できる。
攻撃対象となったモンスターは戦闘で破壊されず、対象のモンスターはもう1度モンスターに攻撃できる。

Emトラピーズ・ピューピル(オリジナルカード)
融合・効果モンスター
レベル7/闇属性/魔法使い族/攻2100/守1600
「Em」モンスター×2
(1):このカードが攻撃宣言した時に自分フィールド上に存在するモンスター1体を選択して発動できる。
攻撃を無効にし、対象のモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。
(2):自分フィールドに存在する「Em」モンスターの攻撃力、守備力は200ポイント上がり、効果では破壊されない。


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第59話「ズァークを呼ぶ声」

-遺跡深部-

放出されている力の勢いが落ち着いてくるとその真ん中にいるのはミドリではなく、ユートたち4人の記憶にあるヴィエイであった。

 

ヴィエイ「久しぶりだね、レイの息子。」

ユート「お前はヴィエイ…。やはりフェザーはミドリの姿をコピーした秤の魔術師だったか。」

ヴィエイ「その秤の魔術師を媒体としてはるばる僕がここに具現化してみた…ってとこかな。オートグラフ・マジシャンの中にも僕の意識は封じ込めていたからね。」

ユート「お前のせいでズァークは闇に堕ちた。お前だけは許せん!」

ヴィエイ「許せる許せないの問題じゃないね。僕はただ精霊神に近づきたいだけさ。精霊神に近づくことが僕が僕として存在していい理由に近づくことなんだからね!」

ユート「?」

 

ユーリ(彼の言うことは無視していた方がいい。)

 

ヴィエイにかつて洗脳されていたユーリの言葉なら素直に聞く方がよいだろう。ユートはデュエルディスクを構えながらアークの力を開放した。

 

ユート「MODE CHANGE ARC!」

 

ユートの体から黒いオーラが放出される。ヴィエイから放出される緑色のオーラとぶつかり合い、お互いが相殺された。

 

ヴィエイ「その赤い瞳…。ククク、やはり僕の仮説通り。君の中にはまだズァークがいるんだね。」

ユート「…。」

ヴィエイ「って言っても出てくる様子は見られないから恐らく意識がないまま倒れてるってとこか。意識であるズァークが意識ないっていうのもおかしな表現だけどね。ククク。」

 

悉く正しいことをいうヴィエイ。旅に出てから数か月した頃、ユーゴが遊矢の精神空間でDホイールを走らせている中でズァークを見つけた。ヴィエイの影響で覇王龍となっていた時の面影はまるでない表情である。結局今の今までズァークは目覚めることはない。ただユートらがアークの力を解放しようとするとズァーク自身のアークの力も協調し、ユートたちに力を貸してくれる。意識はないが、ズァークは元の優しかったズァークに戻っているのではないかと遊矢は考えていた。

 

ユート「世間の人々はズァークを許すことはないだろう。だが私は…私たちはズァークが今は良い心を取り戻していると信じている!」

ヴィエイ「そうだろうね。奴は優しかった。人にも、精霊にもね。そういうところがムカつくんだ。だからズァークを今度こそ破壊する!器ごとな!!!」

 

ヴィエイはミドリが使っていたデュエルディスクを展開する。それに応じてユートもデュエルディスクを展開した。

 

ヴィエイ・ユート「「デュエル!」」

 

-1ターン目-

ヴィエイ「僕のターン!僕はスケール2のオートグラフ・マジシャンとスケール5の竜魔王レクター(ペンデュラム)でペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

オートグラフ・マジシャン(オリジナルカード)

ペンデュラム・通常モンスター

星3/風属性/魔法使い族/攻 500/守 700

【Pスケール:青2/赤2】

オートグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。

(1):相手がモンスターの召喚・特殊召喚あるいは攻撃宣言を行った時に発動できる。

自分はP召喚を行う。

【モンスター情報】

謎の力を使う魔法使い。数々の筆跡を見てきたその瞳には我々が見ているものとは別の文字となって映っている。

 

竜魔王レクターP

ペンデュラム・効果モンスター

星4/闇属性/ドラゴン族/攻1950/守 0

【Pスケール:青5/赤5】

(1):このカードがPゾーンに存在する限り、

相手フィールドの表側表示のPモンスターの効果は無効化される。

【モンスター効果】

(1):このカードがPモンスターと戦闘を行う

ダメージステップ開始時に発動する。

そのモンスターとこのカードを破壊する。

 

 

ヴィエイ「これでレベル3と4のモンスターが同時に召喚可能!ペンデュラム召喚!現れろ、僕の僕のモンスターたち!アモルファージ・キャヴム、アモルファージ・オルガ!」

 

 

アモルファージ・キャヴム

ペンデュラム・効果モンスター

星4/地属性/ドラゴン族/攻 0/守2050

【Pスケール:青5/赤5】

このカードのコントローラーは、

自分スタンバイフェイズ毎に自分フィールドのモンスター1体をリリースする。

またはリリースせずにこのカードを破壊する。

(1):自分フィールドに「アモルファージ」モンスターが存在する限り、

お互いに魔法・罠・モンスターの効果をチェーンして発動できない。

【モンスター効果】

(1):P召喚・リバースしたこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、

お互いに「アモルファージ」モンスターしかエクストラデッキから特殊召喚できない。

 

アモルファージ・オルガ

ペンデュラム・効果モンスター

星4/地属性/ドラゴン族/攻1650/守 0

【Pスケール:青3/赤3】

このカードのコントローラーは、

自分スタンバイフェイズ毎に自分フィールドのモンスター1体をリリースする。

またはリリースせずにこのカードを破壊する。

(1):自分フィールドに「アモルファージ」モンスターが存在する限り、

「アモルファージ」モンスター以外のモンスターをリリースできない。

【モンスター効果】

(1):P召喚・リバースしたこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、

お互いに「アモルファージ」モンスターしかエクストラデッキから特殊召喚できない。

 

 

イカと狼に竜の細胞が植え付けられたかのようなアモルファージモンスターがそれぞれ守備表示、攻撃表示で姿を現した。

 

ヴィエイ「さらにフィールド魔法 アモルファス(ペルソナ)を発動!」

 

 

アモルファスP

フィールド魔法

(1):フィールドの「アモルファージ」モンスターの攻撃力・守備力は300アップする。

(2):このカードがフィールドゾーンに存在する限り、

自分フィールドの「アモルファージ」モンスターがリリースされる度に自分はデッキから1枚ドローする。

この効果は1ターンに2度まで適用できる。

(3):墓地のこのカードを除外して発動できる。

自分の手札・フィールドから、レベルの合計が8になるようにPモンスターをリリースし、

手札から「虚竜魔王アモルファクターP」を儀式召喚する。

 

 

ヴィエイのアモルファスPの発動によって地面から神殿が生えてきて、T4ファージを思わせる杖が神殿に刺さった。

 

ヴィエイ「アモルファージモンスターがモンスターゾーンに存在する限り、お前はエクシーズ召喚どころかエクストラデッキからモンスターを出すことは出来ない。ククク、これで僕はターンエンド!」

 

-2ターン目-

ユート「私のターン、ドロー!私はスケール2の幻影騎士団バーンアウトファーとスケール8の幻影騎士団リメイニングストールでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

幻影騎士団バーンアウトファー(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/戦士族/攻2400/守1700

【Pスケール:青2/赤2】

(1):1ターンに1度、自分フィールド上のX素材が2つ以上あるXモンスター1体を対象にしてそのモンスターのX素材をすべて取り除いて発動できる。

このターンのエンドフェイズ時まで対象のモンスターにこのカードのレベルを与える。

【モンスター効果】

「幻影騎士団バーンアウトファー」の(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。

(1):ドローフェイズ時以外に自分のデッキからカードをドローし、そのカードが「幻影騎士団」カードだった場合に発動できる。

そのカードを相手に見せ、もう1枚自分のデッキからカードをドローする。

 

幻影騎士団リメイニングストール(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星3/闇属性/戦士族/攻1300/守 500

【Pスケール:青8/赤8】

(1):自分フィールドにX素材のないXモンスターが1体存在する場合、

相手フィールドに存在する特殊召喚されたモンスターの効果は自分のターン中、無効となる。

【モンスター効果】

「幻影騎士団リメイニングストール」の(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。

(1):このモンスターが別の「幻影騎士団」モンスターと共にP召喚に成功した時に発動できる。

カードを1枚ドローする。

 

 

ユートのペンデュラムゾーンに青白い炎に包まれた毛皮と古ぼけたストールを身につけた幻影騎士団モンスターが出現した。

 

ユート「これでレベル3から7のモンスターが同時に召喚可能!」

 

遊矢(ユート!行け!)

 

ユート「あぁ、わかってる!ペンデュラム召喚!現れろ、私のモンスター!手札より雄々しくも美しく輝く二色のまなこ!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!!」

 

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

【Pスケール:青4/赤4】

「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」の(1)(2)のP効果は

それぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分のPモンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージを0にできる。

(2):自分エンドフェイズに発動できる。

このカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のPモンスター1体を手札に加える。

【モンスター効果】

(1):このカードが相手モンスターと戦闘を行う場合、

このカードが相手に与える戦闘ダメージは倍になる。

 

 

ユートの場にかつては遊矢のエースモンスターであったオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンが堂々とペンデュラム召喚された。

 

ヴィエイ「ほう、遊矢のモンスターをお前が使うとは。」

ユート「私たちの絆はより強くなっている!オッドアイズは最早遊矢だけのモンスターではない!」

ヴィエイ「ペンデュラムが紡ぐ絆…とでもいうべきものかな?ハハハ!」

ユート「…バトル!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンでアモルファージ・オルガを攻撃!螺旋のストライクバースト!」

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの放つ虹色の攻撃が熊型のウイルス感染モンスター アモルファージ・オルガに命中した。

 

ヴィエイ「アモルファージ・オルガはアモルファスPの効果によって攻撃力が1950になっている!」

ユート「それでも攻撃力はオッドアイズが上回る!そしてオッドアイズがモンスターとバトルする時、攻撃力は2倍となる。リアクション・フォース!」

 

ヴィエイLP4000→2900

 

ヴィエイにダメージが行くもオーラによって守られた体には傷1つ付かない。

 

ユート「私はカードを3枚セットしターンエンド!」

 

-3ターン目-

ヴィエイ「僕のターン、ドロー!僕は永続魔法 アモルファージ・パニックを発動!」

 

 

アモルファージ・パニック(オリジナルカード)

永続魔法

「アモルファージ・パニック」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):フィールドの「アモルファージ」モンスターの攻撃力・守備力は、

フィールドの「アモルファージ」カードの数×100アップする。

(2):自分の手札・フィールドの「アモルファージ」モンスターをリリースし、フィールドに存在するカード1枚を選択して発動出来る。

選択したカードを破壊する。

 

 

ヴィエイ「アモルファージ・パニックの効果によってアモルファージ・キャヴムをリリースし、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンを破壊する!」

 

アモルファージ・キャヴムはオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンに張り付き、ウイルスを感染させる。ウイルスが感染し苦しむオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンはすぐに破壊された。

 

ヴィエイ「そしてキャヴムがリリースされたことでフィールド魔法 アモルファスPの効果によってカードドロー!」

ユート「ここでダブル罠!幻影騎士団ユーズドマフラー!ノスタルジックエプロン!」

 

 

幻影騎士団ユーズドマフラー(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分フィールドに存在するカードが破壊された時に発動できる。

相手フィールドに存在するカードを選択し破壊する。

その後、このカードは通常モンスター(戦士族・闇・星4・攻1300/守0)となり、

モンスターゾーンに守備表示で特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。

 

幻影騎士団ノスタルジックエプロン(オリジナルカード)

通常罠

(1):「幻影騎士団」罠カードが発動した場合に発動できる。

このカードを効果モンスター(戦士族・闇・星4・攻1500/守0)として、

モンスターゾーンに攻撃表示で特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。

この効果で特殊召喚されたこのカードは以下の効果を持つ。

●相手ターンに1度発動できる。「幻影騎士団」カードのみを素材にしてX召喚する。

 

 

ユート「効果によってお前のペンデュラムゾーンに存在する竜魔王レクターPを破壊!」

 

幻影騎士団ユーズドマフラーから放射された青白い炎が竜魔王レクターPを焼き払う。

 

ヴィエイ「ならばスケール5のアモルファージ・ルクスでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

アモルファージ・ルクス

ペンデュラム・効果モンスター

星2/地属性/ドラゴン族/攻1350/守 0

【Pスケール:青5/赤5】

このカードのコントローラーは、

自分スタンバイフェイズ毎に自分フィールドのモンスター1体をリリースする。

またはリリースせずにこのカードを破壊する。

(1):自分フィールドに「アモルファージ」モンスターが存在する限り、

お互いに「アモルファージ」カード以外の魔法カードの効果を発動できない。

【モンスター効果】

(1):P召喚・リバースしたこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、

お互いに「アモルファージ」モンスターしかエクストラデッキから特殊召喚できない。

 

 

黒牙の魔術師(ユート、今だ。拙者を呼べ!)

 

ユート「わかってる!ここでノスタルジックエプロンの効果発動!このカードとユーズドマフラーでエクシーズ召喚を行う!」

 

黒牙の魔術師がユートの横に出現して語り掛ける。

 

ヴィエイ「アモルファージがモンスターゾーンに存在しない隙を突いてエクシーズ召喚だとぉ!?」

ユート「レベル4の幻影騎士団ノスタルジックエプロンとユーズドマフラーでオーバーレイ!漆黒の闇より愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今、降臨せよ!エクシーズ召喚!現れろ!ランク4!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!」

 

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

レベル4モンスター×2

(1):このカードのX素材を2つ取り除き、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力を半分にし、

その数値分このカードの攻撃力をアップする。

 

 

ユートの場にエースモンスター ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンが待っていましたと言わんばかりに咆哮をあげてエクシーズ召喚された。

 

ヴィエイ「四天の龍ごときで怯む僕ではないわ!ペンデュラム召喚!エクストラデッキより竜魔王レクターP、アモルファージ・オルガ、キャヴム!」

 

ヴィエイのペンデュラム召喚によって魔王を囲む形でアモルファージたちが出現した。しかしアモルファスPやアモルファージ・パニックによって攻撃力が700上昇したところで現在の最高攻撃力を誇るアモルファージ・オルガですら2350。ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの2500には敵わない。よってヴィエイがペンデュラム召喚したモンスターは全て守備表示となって出された。

 

ヴィエイ「…ターンエンド!」

 

-4ターン目-

ユート「私のターン、ドロー!私はペンデュラムゾーンに存在する幻影騎士団バーンアウトファーのペンデュラム効果を発動!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンのオーバーレイユニットを全て取り除き、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンにレベル7を与える!」

ヴィエイ「エクシーズモンスターにレベルを与えるだと!?」

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンのオーバーレイユニットが幻影騎士団バーンアウトファーに吸収され、そこから放たれた光によってダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンにレベルが与えられる。

 

ユート「さらに素材のないダーク・リベリオンが場にいる時、幻影騎士団リメイニングストールのペンデュラム効果によってお前の場のアモルファージたちは効果が無効化される!」

ヴィエイ「ということはエクストラデッキからの召喚が可能に!?」

ユート「その通り!セッティング済みのスケールでペンデュラム召喚!エクストラデッキよりオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!」

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンがフィールドに揃い、覇王の力を秘めた竜の召喚条件が整う。

 

ユート「レベル7のオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンでオーバーレイ!二色の眼の龍よ!その黒き逆鱗を震わせ、覇王の名の元に輝かしき未来を!エクシーズ召喚!いでよ、ランク7!反逆の眼輝けし龍!覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴン!!」

 

 

覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴン(オリジナルカード)

エクシーズ・ペンデュラム・効果モンスター

ランク7/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

【Pスケール:青1/赤1】

(1):自分フィールドに存在するXモンスター1体を対象に発動できる。

選択した自分のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてPゾーンのこのカードを特殊召喚する。

(2):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに

カードが存在しない場合に発動できる。

デッキから「幻影騎士団」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。

【モンスター効果】

ドラゴン族レベル7モンスター×2

レベル7がP召喚可能な場合にエクストラデッキの表側表示のこのカードはP召喚できる。

(1):このカードがXモンスターを素材としてX召喚に成功した場合に発動する。

このターンの間、相手フィールドに存在する

特殊召喚されたすべてのモンスターの攻撃力分、

このモンスターの攻撃力を上げる。

このターンこのカードは1度のバトルフェイズ中に

このカードが持つX素材の数だけ攻撃が出来る。

(2):自分または相手のモンスターの攻撃宣言時、

このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

そのモンスターの攻撃を無効にする。

(3):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。

 

 

赤と青の球体と二色の眼を輝かせながら覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンが姿を現した。召喚と同時に誰かを呼ぶように覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンは鳴き声を響かせる。

 

-遊矢の精神空間-

遊矢とユーリ、ユーゴは円卓から立ち上がってユートの戦いを見ていた。覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンは鳴くのを止めない。

 

ユーゴ「ん?覇王白竜と紫竜以外にもあんなやついたのか。」

ユーリ「ズァークの力とユート、それにペンデュラムの力が合わさった混沌のモンスター。覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンさ。それにしても様子がおかしい。誰かを呼んでいるみたい。」

遊矢「…。」

ユーゴ「どうした?遊矢。」

遊矢「感じないか…この力…!」

 

遊矢は恐る恐る後ろを振り返る。一見すれば何も見えない。しかし精神空間の片隅には人影らしきものが見える。それもすごいスピードでこちらへ近づいてくるのだ。

 

ユーゴ「おい…あれって!」

ユーリ「まさか…覇王黒竜が目覚めさせたの?」

遊矢「間違いない…あれは…!」

 

オーラをブーストさせることで超スピードでこちらに近づく人間は体を見つけてから半年間目が覚めることがなかったあのズァークであった。




オートグラフ・マジシャン(オリジナルカード)
ペンデュラム・通常モンスター
星3/風属性/魔法使い族/攻 500/守 700
【Pスケール:青2/赤2】
オートグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。
(1):相手がモンスターの召喚・特殊召喚あるいは攻撃宣言を行った時に発動できる。
自分はP召喚を行う。
【モンスター情報】
謎の力を使う魔法使い。数々の筆跡を見てきたその瞳には我々が見ているものとは別の文字となって映っている。

幻影騎士団バーンアウトファー(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星7/闇属性/戦士族/攻2400/守1700
【Pスケール:青2/赤2】
(1):1ターンに1度、自分フィールド上のX素材が2つ以上あるXモンスター1体を対象にしてそのモンスターのX素材をすべて取り除いて発動できる。
このターンのエンドフェイズ時まで対象のモンスターにこのカードのレベルを与える。
【モンスター効果】
「幻影騎士団バーンアウトファー」の(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。
(1):ドローフェイズ時以外に自分のデッキからカードをドローし、そのカードが「幻影騎士団」カードだった場合に発動できる。
そのカードを相手に見せ、もう1枚自分のデッキからカードをドローする。

幻影騎士団リメイニングストール(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星3/闇属性/戦士族/攻1300/守 500
【Pスケール:青8/赤8】
(1):自分フィールドにX素材のないXモンスターが1体存在する場合、
相手フィールドに存在する特殊召喚されたモンスターの効果は自分のターン中、無効となる。
【モンスター効果】
「幻影騎士団リメイニングストール」の(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。
(1):このモンスターが別の「幻影騎士団」モンスターと共にP召喚に成功した時に発動できる。
カードを1枚ドローする。

アモルファージ・パニック(オリジナルカード)
永続魔法
「アモルファージ・パニック」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):フィールドの「アモルファージ」モンスターの攻撃力・守備力は、
フィールドの「アモルファージ」カードの数×100アップする。
(2):自分の手札・フィールドの「アモルファージ」モンスターをリリースし、フィールドに存在するカード1枚を選択して発動出来る。
選択したカードを破壊する。

幻影騎士団ユーズドマフラー(オリジナルカード)
通常罠
(1):自分フィールドに存在するカードが破壊された時に発動できる。
相手フィールドに存在するカードを選択し破壊する。
その後、このカードは通常モンスター(戦士族・闇・星4・攻1300/守0)となり、
モンスターゾーンに守備表示で特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。

幻影騎士団ノスタルジックエプロン(オリジナルカード)
通常罠
(1):「幻影騎士団」罠カードが発動した場合に発動できる。
このカードを効果モンスター(戦士族・闇・星4・攻1500/守0)として、
モンスターゾーンに攻撃表示で特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。
この効果で特殊召喚されたこのカードは以下の効果を持つ。
●相手ターンに1度発動できる。「幻影騎士団」カードのみを素材にしてX召喚する。



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第60話「結合霊神フュージョン・キング」

-遺跡深部 4ターン目-

ズァークを呼ぶ声を上げながら覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンは効果を発動した。

 

 

覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴン(オリジナルカード)

エクシーズ・ペンデュラム・効果モンスター

ランク7/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

【Pスケール:青1/赤1】

(1):自分フィールドに存在するXモンスター1体を対象に発動できる。

選択した自分のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてPゾーンのこのカードを特殊召喚する。

(2):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに

カードが存在しない場合に発動できる。

デッキから「幻影騎士団」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。

【モンスター効果】

ドラゴン族レベル7モンスター×2

レベル7がP召喚可能な場合にエクストラデッキの表側表示のこのカードはP召喚できる。

(1):このカードがXモンスターを素材としてX召喚に成功した場合に発動する。

このターンの間、相手フィールドに存在する

特殊召喚されたすべてのモンスターの攻撃力分、

このモンスターの攻撃力を上げる。

このターンこのカードは1度のバトルフェイズ中に

このカードが持つX素材の数だけ攻撃が出来る。

(2):自分または相手のモンスターの攻撃宣言時、

このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

そのモンスターの攻撃を無効にする。

(3):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。

 

 

ユート「覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンの効果発動!お前のフィールドに存在する特殊召喚されたすべてのモンスターの攻撃力分、このモンスターの攻撃力を上げる。オーバーロード・ディスチャージ!」

 

ヴィエイのフィールドに特殊召喚されたモンスターの攻撃力の合計は5200。よって覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンは8200まで攻撃力を上昇させる。

 

ユート「さらに覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンはオーバーレイユニットの数だけ攻撃が出来る!」

ヴィエイ「だが僕のモンスターは全て守備表示!ダメージを受けることはない。」

ユート「それはどうかな。手札から罠カード 幻影闇翼(ファントム・ダーク・ウィング)をセットしそのまま発動!このカードを覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンに装備!」

 

 

幻影闇翼(オリジナルカード)

通常罠

「幻影闇翼」はセットする際にフィールドにXモンスターが存在する場合、セットしたターンに発動できる。

(1):フィールドに存在するXモンスターを対象に発動できる。

発動後、このカードは対象モンスターの装備カードとなり

対象のモンスターは効果では破壊されない。

また装備モンスターが守備表示モンスターを攻撃した時、

その守備力を攻撃力が超えていれば、

その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。

(2):墓地に存在するこのカードを除外することで発動できる。

「幻影」魔法カードをデッキから1枚選択し手札に加える。

 

 

覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンに黒い闇のオーラで模られた翼がつけられた。

 

ユート「これで覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンは貫通効果を得る!バトルだ!アモルファージ・オルガを攻撃!」

 

 

アモルファージ・オルガ

ペンデュラム・効果モンスター

星4/地属性/ドラゴン族/攻1650/守 0

【Pスケール:青3/赤3】

このカードのコントローラーは、

自分スタンバイフェイズ毎に自分フィールドのモンスター1体をリリースする。

またはリリースせずにこのカードを破壊する。

(1):自分フィールドに「アモルファージ」モンスターが存在する限り、

「アモルファージ」モンスター以外のモンスターをリリースできない。

【モンスター効果】

(1):P召喚・リバースしたこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、

お互いに「アモルファージ」モンスターしかエクストラデッキから特殊召喚できない。

 

 

ユート「螺旋のディスオベイ・バースト!!」

 

覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンの翼のギミックの展開と共に幻影闇翼のオーラも格段に大きくなる。自慢の牙に雷を纏わせてアモルファージ・オルガへと攻撃を繰り出した。

 

ユート「守備力はアモルファスPとアモルファージ・パニックの効果で800になっているものの、攻撃力8200ではひとたまりもあるまい。」

 

 

アモルファスP

フィールド魔法

(1):フィールドの「アモルファージ」モンスターの攻撃力・守備力は300アップする。

(2):このカードがフィールドゾーンに存在する限り、

自分フィールドの「アモルファージ」モンスターがリリースされる度に自分はデッキから1枚ドローする。

この効果は1ターンに2度まで適用できる。

(3):墓地のこのカードを除外して発動できる。

自分の手札・フィールドから、レベルの合計が8になるようにPモンスターをリリースし、

手札から「虚竜魔王アモルファクターP」を儀式召喚する。

 

アモルファージ・パニック(オリジナルカード)

永続魔法

「アモルファージ・パニック」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):フィールドの「アモルファージ」モンスターの攻撃力・守備力は、

フィールドの「アモルファージ」カードの数×100アップする。

(2):自分の手札・フィールドの「アモルファージ」モンスターをリリースし、フィールドに存在するカード1枚を選択して発動出来る。

選択したカードを破壊する。

 

 

しかしその言葉に反して土埃が晴れたところにはヴィエイがピンピンとして立っている。

 

ユート「何!?」

ヴィエイ「アクション魔法 アモルファージ・エスケープ!バトルフェイズを終了させる。」

ユート「そんな!アクションフィールドなど展開されていなかったはず!」

ヴィエイ「アモルファスPは僕の力によってアクションフィールドへと変えられたのだ。これが僕のアークの力。フィールドを変えることが出来る能力!」

ユート「く…私はターンエンド!」

 

-5ターン目-

ヴィエイ「僕のターン、ドロー!このターンのスタンバイフェイズ時にペンデュラムゾーンに存在するルクスの効果発動!」

 

 

アモルファージ・ルクス

ペンデュラム・効果モンスター

星2/地属性/ドラゴン族/攻1350/守 0

【Pスケール:青5/赤5】

このカードのコントローラーは、

自分スタンバイフェイズ毎に自分フィールドのモンスター1体をリリースする。

またはリリースせずにこのカードを破壊する。

(1):自分フィールドに「アモルファージ」モンスターが存在する限り、

お互いに「アモルファージ」カード以外の魔法カードの効果を発動できない。

【モンスター効果】

(1):P召喚・リバースしたこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、

お互いに「アモルファージ」モンスターしかエクストラデッキから特殊召喚できない。

 

 

ヴィエイ「フィールドに存在するアモルファージ・オルガをリリースし、そしてアモルファスPの効果でカードドロー!さらに僕は手札から魔法カード アモルファージ・クライスを発動!」

 

 

アモルファージ・クライス(オリジナルカード)

通常魔法

(1)自分フィールドにカードが5枚以上存在する場合に自分フィールドに存在する全てのカードをリリースすることで発動できる。

デッキから「アモルファージ」モンスターを2体手札に加える。

 

 

ヴィエイ「自分のフィールドのすべてのカードを消し去る!」

 

アモルファージのウイルスがヴィエイのフィールドを侵食していき、モンスターやアモルファスPをはじめとするカードが闇の中へと引きずり込まれていく。

 

ヴィエイ「そしてデッキからアモルファージ・レヴィアとイリテュムを手札に加える。」

 

 

アモルファージ・レヴィア(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星8/地属性/ドラゴン族/攻 0/守2750

【Pスケール:青1/赤1】

このカードのコントローラーは、

自分スタンバイフェイズ毎に自分フィールドのモンスター1体をリリースする。

またはリリースせずにこのカードを破壊する。

(1):自分フィールドに「アモルファージ」モンスターが存在する限り、

お互いのフィールドに存在するモンスターは全て地属性となる。

【モンスター効果】

(1):P召喚・リバースしたこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、

お互いに「アモルファージ」モンスターしかエクストラデッキから特殊召喚できない。

 

アモルファージ・イリテュム

ペンデュラム・効果モンスター

星8/地属性/ドラゴン族/攻2750/守 0

【Pスケール:青5/赤5】

このカードのコントローラーは、

自分スタンバイフェイズ毎に自分フィールドのモンスター1体をリリースする。

またはリリースせずにこのカードを破壊する。

(1):自分フィールドに「アモルファージ」モンスターが存在する限り、

「アモルファージ」カード以外のお互いの

墓地へ送られるカードは墓地へは行かず除外される。

【モンスター効果】

(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

お互いに「アモルファージ」モンスターしかエクストラデッキから特殊召喚できない。

 

 

ヴィエイ「スケール1のアモルファージ・レヴィアとスケール5のアモルファージ・イリテュムでペンデュラムスケールをセッティング!これでレベル2から4のモンスターが同時に召喚可能!」

 

ヴィエイのがら空きとなったフィールドにカブトムシにアモルファージのウイルスが感染したモンスターとほぼ完全にドラゴンと化したアモルファージモンスターがペンデュラムゾーンに出現する。

 

ヴィエイ「ペンデュラム召喚!現れろ、アモルファージ・ルクス、オルガ、キャヴム!」

 

 

アモルファージ・キャヴム

ペンデュラム・効果モンスター

星4/地属性/ドラゴン族/攻 0/守2050

【Pスケール:青5/赤5】

このカードのコントローラーは、

自分スタンバイフェイズ毎に自分フィールドのモンスター1体をリリースする。

またはリリースせずにこのカードを破壊する。

(1):自分フィールドに「アモルファージ」モンスターが存在する限り、

お互いに魔法・罠・モンスターの効果をチェーンして発動できない。

【モンスター効果】

(1):P召喚・リバースしたこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、

お互いに「アモルファージ」モンスターしかエクストラデッキから特殊召喚できない。

 

 

ヴィエイ「そしてオートグラフ・マジシャン、竜魔王レクターP!」

 

 

オートグラフ・マジシャン(オリジナルカード)

ペンデュラム・通常モンスター

星3/風属性/魔法使い族/攻 500/守 700

【Pスケール:青2/赤2】

オートグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。

(1):相手がモンスターの召喚・特殊召喚あるいは攻撃宣言を行った時に発動できる。

自分はP召喚を行う。

【モンスター情報】

謎の力を使う魔法使い。数々の筆跡を見てきたその瞳には我々が見ているものとは別の文字となって映っている。

 

竜魔王レクターP

ペンデュラム・効果モンスター

星4/闇属性/ドラゴン族/攻1950/守 0

【Pスケール:青5/赤5】

(1):このカードがPゾーンに存在する限り、

相手フィールドの表側表示のPモンスターの効果は無効化される。

【モンスター効果】

(1):このカードがPモンスターと戦闘を行う

ダメージステップ開始時に発動する。

そのモンスターとこのカードを破壊する。

 

 

ユート「5体同時ペンデュラムだと…!」

 

ヴィエイの手によってアクションフィールドが作られ、崩壊し、また作られたペンデュラムスケールによって5体同時ペンデュラム召喚。その豪快さは敵ながら美しさすら感じるほどである。

 

ヴィエイ「さぁ僕のアークの力を最大限にまで引き出してくれるモンスターを見せてやろう。アモルファージ・レヴィアのペンデュラム効果によって僕のフィールドのモンスターは全て地属性となっている。」

ユート「属性を揃えることに何の意味があると言うんだ!」

ヴィエイ「今見せてやろう、神を!」

ユート「神…だと?」

 

ユートは額から一筋の汗を垂らす。

 

ヴィエイ「魔法カード 融合を発動!」

 

 

融合

通常魔法

(1):自分の手札・フィールドから、

融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

ヴィエイ「フィールドの5体の地属性モンスターを融合!」

 

ヴィエイの宣言に遺跡が応えるかのように地震が起こった。遺跡に亀裂が入り、小さな石が降り注ぐ。それらを避けながら遺跡最深部から戻ってきたエクトライがヴィエイの姿を捉えた。

 

エクトライ「ヴィエイ様!?なぜここに…!」

ヴィエイ「お前も見ているがいい、最強の神の姿をな!すべてを束ねし霊神よ。今我の元にその一端を示し、圧倒的なる力で万物を打ち砕け!融合召喚!降誕せよ、レベル10!結合霊神フュージョン・キング!!」

 

混ざり合う5体のモンスターは紫色のオーラを放ち、光り輝きながら巨大な人型のモンスターが現れる。紫色の装束とマントをつけ、腰には剣が光っている。鋭い眼光に捉えられたものは心を見透かされるような恐怖を感じる。

 

ユート「なんだ…このモンスターは…!」

ヴィエイ「モンスターではない!神だ!!これこそ僕が…いや俺が”融合次元にあった”遺跡で手に入れた神のカード!このカードには守護する秤の魔術師が不在だったから簡単に手に入れることが出来た。とはいえ俺ほどのアークの力を持ち合わせてなければ使えないがなぁ!ククク…ハハハ!何でもできる!今は何でもできる気がするぞぉぉぉ!ヒャハハハ!」

 

ヴィエイの精神は高ぶっていき、髪も逆立っていく。黒い髪は金髪へと変化していき、落ち着きを保っていたヴィエイとは同一人物には思えない形相になった。

 

ヴィエイ「結合霊神フュージョン・キングの攻撃力は8200!!おぉわぁりぃだぁぁ!!!!!」

 

結合霊神フュージョン・キングが剣を抜き、その剣にエネルギーがため込まれていく。ユートの額には汗がびっしょりと浮き出て、自らの敗北を悟っていた。

 

ユート(敗北どころではない…私は…消える!)

 

ユートには自分の未来のヴィジョンが見えていた。結合霊神フュージョン・キングに覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンごと切り捨てられた自分の体が消滅していく姿…。

 

ユート「うわああああ!!!!!」

 

ユートが逃げようとしたその時、急に意識が遠のいていくのを感じた。

 

ユート(これは…。)

 

気がつけば遊矢の精神空間へと向かっている。その途中で誰かとすれ違った。

 

ユート「お前は…!」

??「…。」

 

ユートの体は光に包まれる。ユートの姿をしていながら声は別の人間の声へと変わっている。

 

??「MODE CHANGE Z-ARC…!」

 

ユートの体は白髪に緑のメッシュ、青と白の服の遊矢たちと同じ顔の男 ズァークへと変化した。

 

ヴィエイ「やはり遊矢の中にいたか!ズァーク!!」

ズァーク「…。」

 

ズァークは自らのアークの力を最大限にまで放出する。その力に包まれて結合霊神フュージョン・キングごとヴィエイとエクトライの姿はどこかへと消えていた。

 

-遊矢の精神空間-

遊矢たちがいた円卓に近づいてきたズァークは近くまで来た瞬間に遊矢たちの前から消え、代わりに恐怖に震えたユートが現れた。

 

遊矢「ユート!」

ユーゴ「大丈夫か!?」

ユート「あれは…あれはやばい!絶対に!」

ユーリ「まさかこの空間で僕たち4人が揃うとはね。」

 

ユートに寄り添う遊矢とユーゴに対し、ユーリは円卓の椅子に腰かけながら現状を分析していた。

 

ユーリ「単純に考えればズァークが遊矢の体の主導権を握った…ってとこかな?」

ユーゴ「おい、それってやばくねえか!?」

 

そんなことを言っている間に遊矢は精神空間から消え、代わりに意識を失い横たわったズァークが円卓のすぐ横に出現したのだった。

 

-遺跡深部-

気が付けば遊矢は遺跡深部に横たわっていた。辺りにはミドリが倒れており、結合霊神フュージョン・キングの召喚によって落ちた瓦礫が散乱しているだけである。

 

遊矢「一体何があったんだ…。」

 

立ち上がった瞬間、遺跡のさらに奥の方から精霊の力を感じる。それは結合霊神フュージョン・キングとほぼ同等の力。遊矢は倒れたミドリを背負って奥へ奥へ歩いていった。

 

-遺跡最深部-

遊勝とサークルのデュエルは終盤を迎えていた。デュエルの勝敗は火を見るよりも明らかであった。遊勝のフィールドにそびえたつという表現が正しい黒い装束を身に纏ったモンスター。その攻撃力は5000。いつもならば自信に満ちたサークルの顔も今はこの世の終わりを見たかのような表情を浮かべている。

 

遊勝「さぁ今ならまだ君たちの次元へ帰ることが出来るぞ。私は挑戦者をえり好みするつもりはない。だがヴィエイから”借り物のアークの力”でここまで来た君では私…いや神には勝てないよ。」

サークル「くそ…くそがぁ!!」

 

サークルはデュエルディスクのディメンションムーバーを起動させ、別次元へと逃げていった。遊勝は自分のデュエルディスクを下ろすとフィールドにいた巨大なモンスターは消えていった。

 

遊勝「さぁ次はお前が相手か?…遊矢。」

 

遺跡最深部に遊矢は到着した。久しぶりに会った父と話す息子の顔ではなく、すべてを知る者に対し全てを聞き出そうとする決闘者の顔になっていた。




覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴン(オリジナルカード)
エクシーズ・ペンデュラム・効果モンスター
ランク7/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500
【Pスケール:青1/赤1】
(1):自分フィールドに存在するXモンスター1体を対象に発動できる。
選択した自分のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてPゾーンのこのカードを特殊召喚する。
(2):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに
カードが存在しない場合に発動できる。
デッキから「幻影騎士団」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。
【モンスター効果】
ドラゴン族レベル7モンスター×2
レベル7がP召喚可能な場合にエクストラデッキの表側表示のこのカードはP召喚できる。
(1):このカードがXモンスターを素材としてX召喚に成功した場合に発動する。
このターンの間、相手フィールドに存在する
特殊召喚されたすべてのモンスターの攻撃力分、
このモンスターの攻撃力を上げる。
このターンこのカードは1度のバトルフェイズ中に
このカードが持つX素材の数だけ攻撃が出来る。
(2):自分または相手のモンスターの攻撃宣言時、
このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
そのモンスターの攻撃を無効にする。
(3):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。

幻影闇翼(オリジナルカード)
通常罠
「幻影闇翼」はセットする際にフィールドにXモンスターが存在する場合、セットしたターンに発動できる。
(1):フィールドに存在するXモンスターを対象に発動できる。
発動後、このカードは対象モンスターの装備カードとなり
対象のモンスターは効果では破壊されない。
また装備モンスターが守備表示モンスターを攻撃した時、
その守備力を攻撃力が超えていれば、
その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。
(2):墓地に存在するこのカードを除外することで発動できる。
「幻影」魔法カードをデッキから1枚選択し手札に加える。

アモルファージ・パニック(オリジナルカード)
永続魔法
「アモルファージ・パニック」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):フィールドの「アモルファージ」モンスターの攻撃力・守備力は、
フィールドの「アモルファージ」カードの数×100アップする。
(2):自分の手札・フィールドの「アモルファージ」モンスターをリリースし、フィールドに存在するカード1枚を選択して発動出来る。
選択したカードを破壊する。

アモルファージ・クライス(オリジナルカード)
通常魔法
(1)自分フィールドにカードが5枚以上存在する場合に自分フィールドに存在する全てのカードをリリースすることで発動できる。
デッキから「アモルファージ」モンスターを2体手札に加える。

アモルファージ・レヴィア(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星8/地属性/ドラゴン族/攻 0/守2750
【Pスケール:青1/赤1】
このカードのコントローラーは、
自分スタンバイフェイズ毎に自分フィールドのモンスター1体をリリースする。
またはリリースせずにこのカードを破壊する。
(1):自分フィールドに「アモルファージ」モンスターが存在する限り、
お互いのフィールドに存在するモンスターは全て地属性となる。
【モンスター効果】
(1):P召喚・リバースしたこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、
お互いに「アモルファージ」モンスターしかエクストラデッキから特殊召喚できない。

オートグラフ・マジシャン(オリジナルカード)
ペンデュラム・通常モンスター
星3/風属性/魔法使い族/攻 500/守 700
【Pスケール:青2/赤2】
オートグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。
(1):相手がモンスターの召喚・特殊召喚あるいは攻撃宣言を行った時に発動できる。
自分はP召喚を行う。
【モンスター情報】
謎の力を使う魔法使い。数々の筆跡を見てきたその瞳には我々が見ているものとは別の文字となって映っている。


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第61話「超越霊神エクシーズ・カイザー」

-遺跡最深部-

遊矢は背負っていたミドリを下ろした。正体がオートグラフ・マジシャンと精霊であることから傷の治りも早い。

 

遊矢「父さん、久しぶり。」

遊勝「まだ私のことを父と呼んでくれるんだな、ありがとう。」

遊矢「俺を育ててくれたのは紛れもなく母さんと父さんだからね。」

遊勝「私は幸せ者だな。死んでもなお人を笑顔にすることが出来たのだから。」

遊矢「…。」

遊勝「その様子ならデニスから話は聞いたみたいだな。私たち秤の魔術師はヴィエイの呪縛から解放されたことで元々いたこの遺跡に戻っていたんだ。」

遊矢「この遺跡って一体何なんだ!?もう何もかもがわからない!」

 

遊矢は自分の感情を爆発させながら言い放つ。そんな様子を見た遊勝はニコリとすると秤の魔術師としてこの遺跡の成り立ちを言い始めた。

 

-遊勝(テレグラフ・マジシャン)の記憶 アーク神殿-

アーク次元にかつて存在した精霊神を祭っていた神殿 アーク神殿。アークに目覚めたものにだけ入ることが許される聖域はヴィエイの研究対象となっていた。

 

ヴィエイ「精霊神の研究のために入りたいんです。」

神官「だめだだめだ!神官である私ですら入ることは許されていないんだ!帰った帰った……ングッ!!」

 

追い出そうとした神官をヴィエイは躊躇いもなくナイフで突き刺した。

 

ヴィエイ「大人しく従えばいいものを。」

 

アーク神殿の中に入ると中は迷路になっていた。アークに力を持つものでないとこの迷路を解き明かすことは出来ない。とはいえ強力なアークの力を持つヴィエイにとっては造作もないことであった。

 

??「珍しいお客様だな。」

ヴィエイ「お前は?」

波読みの魔術師「精霊神を守護する6人の魔術師。秤の魔術師の1人 波読みの魔術師だ。」

ヴィエイ「それは都合がいい。お前たち6人を僕の僕にすれば精霊神に近づける!」

 

ヴィエイはアークの力を使い、波読みの魔術師の意識を乗っ取る。

 

波読みの魔術師(なんだと!私の意識が…!)

 

波読みの魔術師の媒体となったカードはヴィエイの力によってテレグラフ・マジシャンへと変わった。それから立て続けにヴィエイは秤の魔術師に挑み続けた。版読みの魔術師はリトグラフ・マジシャンに、脈読みの魔術師はポリグラフ・マジシャンに、文読みの魔術師はモノグラフ・マジシャンに、像読みの魔術師はフォトグラフ・マジシャンに、筆読みの魔術師はオートグラフ・マジシャンへと変えられ、ヴィエイの洗脳下に置かれた。しかし秤の魔術師の力を手に入れ、いくらその迷路をさまよっても精霊神の待つ所には到達しない。ヴィエイは己のアークの力の不足と考え、それを上回るアークの力を持つ決闘者を探すことにした。それからヴィエイはズァークに出会い、彼のアークの力を暴走させることで強力な力を引き出そうとした。しかしズァークは予想以上の力の持ち主であり、ヴィエイの力ではコントロールできなかった。それが覇王龍ズァークによる暴走へと繋がるのだ。

 

-遊勝(テレグラフ・マジシャン)の記憶 アーク次元の街-

レイの活躍によって覇王龍ズァークは次元ごと4つに分離し、世界の滅亡は免れた。しかしその次元分裂によってアーク神殿ごと精霊神も4つに分裂する。4つのうちの3つは分裂した遺跡の中でカードとなった。それが三霊神、結合霊神フュージョン・キングはその内の1枚である。

 

-現在 遺跡最深部-

遊矢「4つに分かれたうちの残りの1つはどこに行ったの?」

遊勝「さぁな。スタンダード次元の遺跡にあるのかもしれない。ただ1つ言えることは融合、シンクロ、エクシーズ次元に今ある遺跡に三霊神のカードが存在していたという事だ。」

 

2人が話していると入口の方向から声が鳴り響いてきた。

 

遊矢「この声…柚子たちだ!」

遊勝「行こうか。久しぶりに柚子たちにも会いたいからね。」

 

遊勝はフェザーを背負って最深部を出るとデニスと沢渡が戦った場所まで二人で戻る事にした。その道中、遊矢は半年間の旅で訪れた場所やそこでの出来事を遊勝に話した。それはまるで普通の親子の会話のようであり、ユートたちも精神空間からそれを見守っていた。

 

-遺跡深部-

シンメトリィがエクシーズ次元から消えたことでクローバーズの洗脳も解け、ランサーズとの抗争は終わっていた。沢渡は倒れ、その近くには柚子、権現坂、デニスが立っていて、少し間隔を開けたところにカイトが立っている。

 

カイト「いいからここを通せ!この先に進んだサークルという男に用がある!俺や俺の仲間を洗脳した借りは返させてもらわなくてはならない!」

遊勝「残念だけどサークルはもういないよ。別次元に逃げたからね。」

カイト「別次元だと?」

デニス「じゃあ彼らでも神には…。」

遊勝「あぁ。勝てなかったよ。」

 

デニスはよかったと言いたげな顔を浮かべた。秤の魔術師という立場ではあるものの、ヴィエイの手下の者には自分たちが守っていたものを盗られるのは癪だったのだ。

 

遊矢「サークルやエクトライ、確かシンメリィとかいう組織名だったよね。あれはヴィエイが作った組織なの?」

遊勝「順を追って説明しよう。先ほどまででレイによって次元分裂が起き、それによって遺跡も分かれたということはわかったか?」

遊矢「あぁ。」

柚子「レイの次元分裂によって遺跡が分かれた?だからフェザーは遺跡に割れてる跡があるって言ってたのね。」

 

柚子は遊勝に背負われてるフェザーを見ながら理解した。

 

遊勝「それからはお前たちの知っている通りだ。零王によって次元統合がなされ、遺跡は再び1つになろうとしていた。そのような中、蘇ったズァークとの戦いで再度次元分裂がなされる。この時、逃亡していたヴィエイは己のアークの力を振り絞って暴挙に出た。」

遊矢「暴挙?」

遊勝「4つに分かれるはずの次元を5つに分けたのだ。」

権現坂「なんと!?」

遊勝「そしてその次元にカード化から戻る最中の人々を連れ去り、自分の部下とした。」

カイト「おい。つまり4つの次元で復活しなかった人は…。」

柚子「カード化から戻らなくて行方不明になったんじゃなくて、その第5の次元にヴィエイによって連れ去られたから帰ってこなかった…!」

権現坂「繋がったな。」

遊矢「…よかった。」

柚子「え?」

 

遊矢は足から崩れ落ちるようにその場に伏せた。己の中にいるズァークによって帰ってこなかった人がいたかもしれない。その罪に苛まれ続け半年間旅をしてきた。どこを探しても行方不明な人はいない。いくら強い精霊の力を使っても人は蘇らない。どのように責任を取れば良いのか考えているうちに遊矢は大人にはなったものの、何か大切なものを失ってしまったような感覚に襲われていたのだ。

 

遊矢「よかった。俺は人々から取り返しのつかないものを奪っていなかった…!人々をまた笑顔にするエンタメデュエルが…できるかもしれない!」

デニス「遊矢…。」

遊勝「そのためにはヴィエイが連れ去った人々を取り戻さなくてはな。」

柚子「先生!ヴィエイが作った次元って一体なんなの!」

遊勝「ヴィエイは半年で己の力を増幅させてきている。その力の一部を人に植え付けることで傀儡にしているのだ。」

カイト「つまり操り人形しかいない次元というわけか。地獄だな。」

遊勝「正確にはヴィエイとその意思に賛同した部下らによって作られたシンメリィに支配された洗脳世界。それが第5次元 ペンデュラム次元だ。」

 

ペンデュラム召喚を使う者が多いことから秤の魔術師によってつけられた名前とはいえ、自分が信じるペンデュラム召喚が個人の欲望のために悪用されている現状を許せる遊矢ではなかった。

 

遊矢「行こう!ペンデュラム次元に!そして取り返すんだ、4つの次元の仲間たちを!」

柚子「うん!」

権現坂「この漢 権現坂も力を貸すぞ!」

遊勝「その心意義は素晴らしいぞ、みんな。だが実際、ヴィエイに勝てるのか?」

遊矢「それは…。」

 

普段は落ち着いた態度をとるユートですら恐怖を感じた三霊神の力。それを攻略する方法は今の遊矢らにはない。

 

遊勝「三霊神に対抗するには同じ三霊神が必要だ。今私は三霊神の1枚をこの遺跡で守り続けている。」

遊矢「そのカードがあればヴィエイに対抗出来るんだな!」

遊勝「しかしタダで渡すわけにはいかない。三霊神を従うに相応しい決闘者なのか試させてもらう。」

遊矢「デュエルだね、父さん!」

遊勝「あぁ。だがただのデュエルではない。遺跡の力によって増幅された精霊の力を持つもの同士の闇のデュエル。その覚悟はあるか?」

遊矢「あぁ、みんなが失ったものを取り戻して、人々を笑顔にするデュエルが出来る世界を作る!エンタメデュエルが出来る世界を作るために俺は戦う!」

 

遊勝(いい顔だ。)

 

息子の成長を喜ぶ遊勝はデュエルディスクを起動させた。遊矢もアウターをはためかせてデュエルディスクを起動させる。向かい合う二人を見た仲間たちは遺跡の壁まで寄ってデュエルを見守ることにした。

 

遊矢・遊勝「「デュエル!!」」

 

-1ターン目-

遊勝「先行は譲ろう。」

遊矢「じゃあ行くよ!俺はスケール3のEMオッドアイズ・ライトフェニックスとスケール9のEMオッドアイズ・ピエロでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

EMオッドアイズ・ライトフェニックス

ペンデュラム・効果モンスター

星5/光属性/鳥獣族/攻2000/守1000

【Pスケール:青3/赤3】

(1):もう片方の自分のPゾーンにカードが存在する場合、

相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。

もう片方の自分のPゾーンのカードを破壊し、このカードを特殊召喚する。

【モンスター効果】

(1):このカードをリリースし、

自分フィールドの「EM」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで1000アップする。

この効果は相手ターンでも発動できる。

 

EMオッドアイズ・ピエロ(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星1/闇属性/魔法使い族/攻 800/守 300

【Pスケール:青9/赤9】

(1):自分がP召喚に成功した場合に発動する。

自分フィールド上のカードを1枚選択し破壊する。

【モンスター効果】

(1):このカードが特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「EM」魔法使い族モンスターを1枚選択し手札に加える。

 

 

不死鳥の姿をした赤と緑の目をしたモンスター EMオッドアイズ・ライトフェニックスと同じく赤と緑のオッドアイのピエロ EMオッドアイズ・ピエロがペンデュラムゾーンに浮かび上がる。

 

遊矢「これでレベル4から8のモンスターが同時に召喚可能!揺れろ魂のペンデュラム、天空に描け光のアーク!ペンデュラム召喚!現れろ、俺のモンスター!手札から虹彩の魔術師!」

 

 

虹彩の魔術師

ペンデュラム・効果モンスター

星4/闇属性/魔法使い族/攻1500/守1000

【Pスケール:青8/赤8】

(1):1ターンに1度、自分フィールドの魔法使い族・闇属性モンスター1体を対象として発動できる。

このターンそのモンスターが相手モンスターとの戦闘で相手に与える戦闘ダメージは倍になる。

その後、このカードを破壊する。

【モンスター効果】

このカードはルール上「ペンデュラム・ドラゴン」カードとしても扱う。

(1):このカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

デッキから「ペンデュラムグラフ」カード1枚を手札に加える。

 

 

遊矢「そしてすべてを無に帰す闇の竜 ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン!」

 

 

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)

効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000

(1):このカードがアドバンス召喚に成功した時に発動できる。

このモンスターを召喚するためにリリースしたモンスターの

攻撃力の合計以上の攻撃力を持つフィールド上に存在する

特殊召喚されたモンスターの攻撃力を0にし、その効果を無効にする。

(2):このカードは戦闘・効果で破壊されない。

(3):このカードが墓地に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。

このカードを手札に加える。

 

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの化身 虹彩の魔術師と赤い機械じみた体をした遊矢のエースモンスター ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンが体の歯車の回る音を響き渡らせてペンデュラム召喚される。

 

遊矢「そしてEMオッドアイズ・ピエロの効果によってジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンを対象に破壊する!でもジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンは効果で破壊されない!俺はこのままターンエンド!」

 

-2ターン目-

遊勝「私のターン、ドロー!私はEMジェミニ・エンジェルを召喚!」

 

 

EMジェミニ・エンジェル(オリジナルカード)

効果モンスター

星2/光属性/天使族/攻 500/守 200

(1):このモンスターが召喚に成功した時に発動できる。

手札から「EMジェミニ・デビル」を1体選択し特殊召喚する。

(2):このカードが「EM」カードの効果によって特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「EMジェミニ・デビル」1体選択し攻撃表示で特殊召喚する。

(3):「EMジェミニ・エンジェル」の(1)または(2)の効果を発動したターン、自分は「EM」モンスター以外特殊召喚することが出来ない。

 

 

EMとオッドアイズが合わさったカードを使うようになった遊矢に比べ、遊勝は従来通りペンデュラムモンスターではないEMモンスターで対抗する。遊勝が召喚したEMジェミニ・デビルは愛らしい天使の見た目をしており、召喚時の効果発動に伴って矢を空へ射った。

 

遊勝「EMジェミニ・エンジェルの効果でEMジェミニ・デビルを手札から特殊召喚!」

 

 

EMジェミニ・デビル(オリジナルカード)

効果モンスター

星2/闇属性/悪魔族/攻 600/守 100

(1):このモンスターが召喚に成功した時に発動できる。

手札から「EMジェミニ・エンジェル」を1体選択し特殊召喚する。

(2):このカードが「EM」カードの効果によって特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「EMジェミニ・エンジェル」1体選択し攻撃表示で特殊召喚する。

(3):「EMジェミニ・デビル」の(1)または(2)の効果を発動したターン、自分は「EM」モンスター以外特殊召喚することが出来ない。

 

 

今度はEMジェミニ・エンジェルと同じ顔の悪魔 EMジェミニ・デビルが特殊召喚され、その特殊召喚時の効果を発動するために今度は手にした矛からビームを繰り出す。するとそのビームを照射したところから別のEMジェミニ・エンジェルが飛び出す。

 

遊矢「これは!」

遊勝「これこそ天使と悪魔の連続特殊召喚!最初の余興にしては面白いだろう?ただしこのターンはEMモンスター以外特殊召喚できなくなってしまうがね。」

 

遊勝が説明している間にフィールドには3体のEMジェミニ・エンジェルと2体のEMジェミニ・デビルが現れる。最初に手札から特殊召喚したEMジェミニ・デビルのみ守備表示だがそれ以外は効果のせいで攻撃表示での特殊召喚となっている。

 

遊矢(EMモンスター以外出せないって言っていたな。どうするつもりなんだ?融合素材とするとか…?)

 

遊勝「私はカードを2枚セットしターンエンド!」

遊矢「なんだって!?」

 

-3ターン目-

遊勝は1000以下の攻撃力のモンスターを4体も並べてターン終了を宣言した。遊勝ならば初めのターンからエンタメデュエルをすると睨んでいた遊矢は驚いたまま自身のターンを迎える。

 

遊矢「俺のターン、ドロー!バトルだ!俺はジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンで攻撃表示のEMジェミニ・エンジェルを攻撃!多重のシャトル・シュート!」

 

幾何学模様の波紋を放出しながらジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンの口からビーム形状の攻撃は放たれた。

 

遊勝LP4000→1700

 

遊勝のライフが大きく削られるのを確認する遊矢。しかし砂埃が晴れると遊勝の場に表になった罠カードが発動していた。

 

 

EMリバイバル

通常罠

(1):自分フィールドのモンスターが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

自分の手札・墓地から「EM」モンスター1体を選んで特殊召喚する。

 

 

遊勝「罠発動、EMリバイバル!たった今破壊されたEMジェミニ・エンジェルを特殊召喚!そしてさらに罠発動!EMリターン・カーニバル!」

 

 

EMリターン・カーニバル(オリジナルカード)

永続罠

(1):墓地から特殊召喚された「EM」モンスターが自分フィールドに存在する場合に発動出来る。

自分フィールドに存在する「EM」モンスターのレベルはこのカードがフィールドに存在する限り、自分フィールドに存在する「EM」モンスターのレベルを合計した数値となる。

(2):自分または相手のバトルフェイズ中に発動できる。

自分フィールドに存在する全ての「EM」モンスターを使って融合・S・X召喚のいずれかを行う。その後、このカードを破壊する。

 

 

遊勝「この効果によって私の場のモンスターのレベルはEMたちのレベルの合計、つまり10になる!」

遊矢「レベル10を5体!?まさかエクシーズ召喚をする気なんじゃ…!なら1体でも減らしておく!虹彩の魔術師で攻撃表示のEMジェミニ・デビルを攻撃!」

 

虹彩の魔術師(いや待て遊矢、何か嫌な予感がする!)

遊矢(え?)

 

虹彩の魔術師の予想は命中し、遊勝はEMリターン・カーニバルの第2効果を発動させる。

 

遊勝「私はEMリターン・カーニバルの効果によってフィールドの全てのモンスターを使ってエクシーズ召喚を行う!」

遊矢「5体でエクシーズ!?」

遊勝「レベル10となったEMジェミニ・エンジェル3体とEMジェミニ・デビル2体でオーバーレイ!すべてを超える霊神よ。今我の元にその一端を示し、圧倒的なる力で立ち塞がる敵を殲滅せよ!エクシーズ召喚!降誕せよ、ランク10!超越霊神エクシーズ・カイザー!」

 

 

超越霊神エクシーズ・カイザー(オリジナルカード)

エクシーズ・ペンデュラム・効果モンスター

ランク10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?

【Pスケール:青0/赤13】

(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。

Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。

もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。

【モンスター効果】

レベル10モンスター×5

このカードはX召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。

レベル10がP召喚可能な場合にエクストラデッキの表側表示のこのカードはP召喚できる。

(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。

(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

(3):このカードの攻撃力・守備力はこのカードのX素材の数×1000アップする。

(4):相手モンスターが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動する。

X素材を1つ取り除き、そのモンスターを墓地へ送る。

(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。

このカードを自分のPゾーンに置く。

自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、

空いたPゾーンにこのカードを置く。

 

 

結合霊神フュージョン・キングの時と同様、地鳴りが響き渡る。サークルを撃退した黒い装束を纏った巨人が遊勝の場に姿を現す。

 

遊矢「な…これは…!」

 

遊矢はあまりの恐怖に自分の足で立てず、腰を抜かしてしまった。ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンは超越霊神エクシーズ・カイザーを見るや覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンが上げていたようなズァークを呼ぶ声をあげ始める。それに応じるように遊矢の体が光り輝き始めた。

 

遊勝「…!そのドラゴンの鳴き声…。そうか、思い出した。覇王龍ズァークを封印する時……精霊神の光に包まれたあの時、4竜の鳴き声が響き渡っていた!」

 

-遊勝の記憶 アーク次元の街-

精霊神の封印の光を浴びて肉体が消滅し始めた時、市街地の方からこちら側へと走る1台の車が遊勝の視線の先にはあった。車の中で体の消滅に悲鳴を上げる零王と彼の4人の孫が乗っていた。4人の孫たちも体の消滅に恐怖し泣いている。

 

遊勝「子供が…泣いている…!私が…エンタメで…!」

 

しかしそこまで行く足はもう消滅しており、徐々に体も薄くなっていく。

 

遊勝「くそ…!」

 

そんな時、覇王龍ズァークから分離した4体のドラゴンがこちら側へ飛んできた。悲しみの鳴き声を上げて車を囲うようにして飛翔している。

 

遊勝「あれはズァークの!」

零王「く…みんな…逃げろ!!」

 

4竜が襲い掛かってきたと勘違いした零王はその言葉を残して光となって消えた。祖父の消滅にますます子供たちは泣き叫ぶ。車の窓からダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンが4人をのぞき込むと精神に語り掛けるように話しかけた。

 

??「大丈夫、大丈夫だから。」

 

他の3竜も車をのぞき込むようにして声をかける。遊勝はその声に聞き覚えがあった。やがて4竜はカードとなり、車の中にいた子供たちの手に渡る。封印の光はより明るさを増していき、遊勝の肉体も消滅した。

 

-現在 遺跡深部-

遊勝「君はレイの魂が零王の用意した4枚のカードに入ったように、4竜のカードに自分の魂を分けて逃げ込んでいたんだね。そんな中、遊矢たちの泣き叫ぶ声が聞こえた。ヴィエイによって暴走していても4竜を介して子供たちの中へと入り、本能に近い感情で封印の光による破壊から遊矢たちを守ったんだ。そうだろ、ズァーク。」

 

遊矢の光は彼をズァークへと姿を変えさせた。三霊神の登場に恐怖したジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンによって召喚されたズァークは無表情でありながらとてつもないオーラを発していた。




EMオッドアイズ・ピエロ(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星1/闇属性/魔法使い族/攻 800/守 300
【Pスケール:青9/赤9】
(1):自分がP召喚に成功した場合に発動する。
自分フィールド上のカードを1枚選択し破壊する。
【モンスター効果】
(1):このカードが特殊召喚に成功した時に発動できる。
デッキから「EM」魔法使い族モンスターを1枚選択し手札に加える。

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)
効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000
(1):このカードがアドバンス召喚に成功した時に発動できる。
このモンスターを召喚するためにリリースしたモンスターの
攻撃力の合計以上の攻撃力を持つフィールド上に存在する
特殊召喚されたモンスターの攻撃力を0にし、その効果を無効にする。
(2):このカードは戦闘・効果で破壊されない。
(3):このカードが墓地に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。
このカードを手札に加える。

EMジェミニ・エンジェル(オリジナルカード)
効果モンスター
星2/光属性/天使族/攻 500/守 200
(1):このモンスターが召喚に成功した時に発動できる。
手札から「EMジェミニ・デビル」を1体選択し特殊召喚する。
(2):このカードが「EM」カードの効果によって特殊召喚に成功した時に発動できる。
デッキから「EMジェミニ・デビル」1体選択し攻撃表示で特殊召喚する。
(3):「EMジェミニ・エンジェル」の(1)または(2)の効果を発動したターン、自分は「EM」モンスター以外特殊召喚することが出来ない。

EMジェミニ・デビル(オリジナルカード)
効果モンスター
星2/闇属性/悪魔族/攻 600/守 100
(1):このモンスターが召喚に成功した時に発動できる。
手札から「EMジェミニ・エンジェル」を1体選択し特殊召喚する。
(2):このカードが「EM」カードの効果によって特殊召喚に成功した時に発動できる。
デッキから「EMジェミニ・エンジェル」1体選択し攻撃表示で特殊召喚する。
(3):「EMジェミニ・デビル」の(1)または(2)の効果を発動したターン、自分は「EM」モンスター以外特殊召喚することが出来ない。

EMリターン・カーニバル(オリジナルカード)
永続罠
(1):墓地から特殊召喚された「EM」モンスターが自分フィールドに存在する場合に発動出来る。
自分フィールドに存在する「EM」モンスターのレベルはこのカードがフィールドに存在する限り、自分フィールドに存在する「EM」モンスターのレベルを合計した数値となる。
(2):自分または相手のバトルフェイズ中に発動できる。
自分フィールドに存在する全ての「EM」モンスターを使って融合・S・X召喚のいずれかを行う。その後、このカードを破壊する。

超越霊神エクシーズ・カイザー(オリジナルカード)
エクシーズ・ペンデュラム・効果モンスター
ランク10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?
【Pスケール:青0/赤13】
(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。
Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。
もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。
【モンスター効果】
レベル10モンスター×5
このカードはX召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。
レベル10がP召喚可能な場合にエクストラデッキの表側表示のこのカードはP召喚できる。
(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。
(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。
(3):このカードの攻撃力・守備力はこのカードのX素材の数×1000アップする。
(4):相手モンスターが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動する。
X素材を1つ取り除き、そのモンスターを墓地へ送る。
(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。
このカードを自分のPゾーンに置く。
自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、
空いたPゾーンにこのカードを置く。


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第62話「呼応霊神シンクロ・エンペラー」

-シンクロ次元 アーク神殿遺跡最深部-

遊矢と遊勝がデュエルを始めた頃、シンクロ次元にあるアーク神殿の遺跡では零児と零王の姿を象ったモノグラフ・マジシャンのデュエルが繰り広げられていた。零王の場には白の装束を身に纏った巨人が覇気を放って立っている。

 

零児「やはりペンデュラム次元が存在していたんだな、父さん。」

零王「私はお前の父ではない。モノグラフ・マジシャン。お前の父の姿、記憶を全てコピーした姿だ。」

零児「…だがあなたは姉 レイを復活させるリバイバル・ゼロを起こそうとしていた。」

零王「私は自身を赤馬零王自身と思って生きてきた。だから次元統合を…」

零児「わかっている。とにかく居場所が分かってよかった。これで私の気持ちを伝えることが出来る。」

零王「お前が求めていたのは本物の父と弟だろう?私と零羅は偽物だ。」

 

零王は俯きながらつぶやく。そんな様子を見ながら零児は半年間言いたかったことを言うように止まらぬ言葉を吐き続ける。

 

零児「父さん、私はあなたを誤解していた。家族を捨てたわけではない、むしろ家族を取り戻すために世界を敵に回してもレイを取り返そうとしていたんだ。」

零王「何度も言わせないでくれ、私は偽物で…」

零児「こちらこそ何度も言わせるな!家族を取り戻そうとしていたのは紛れもなく”あなた”だ!そんなあなたに私はこの気持ちを伝えたかった!そのために行方不明になった人々をわが社をあげて探したんだ!」

 

零児は柄にもなく感情的な姿を見せる。それはレオコーポレーションの社長としてでもランサーズのリーダーとしてでもない、16歳のただの青年として高ぶった感情を父にそのままぶつける姿であった。

 

零王「零児…ありがとう…。」

零児「…これで終わりだ!アクションマジック 突破攻撃!相手フィールドに自分のモンスターの攻撃力より4000以上高いモンスターが存在する時、自分フィールドのモンスター1体はダイレクトアタック出来る!DDD死偉王ヘル・アーマゲドンで父さんにダイレクトアタック!」

 

零児のDDD死偉王ヘル・アーマゲドンは空中から攻撃を発射し、零王の場にいる巨大な巨人ではなく零王に向けて攻撃を放った。

 

零王LP3000→0

 

零王「神と直接戦わずに私を狙うとはお前らしい。」

零児「私は勝つためになら何でもする。」

零王「私に似ているな。さすが私の子だよ。」

零児「…私はペンデュラム次元へ行く。そしてヴィエイを倒し、連れ去られた人たちを取り戻す。その力が欲しい。」

零王「お前は私に勝った。この力を使うにふさわしい。」

 

零王のライフが尽き、零児が勝つと零王は零児にデュエルディスクに乗っていた神のカードを託す。とその時、最深部への入口からボロボロになったリン、零羅が噴煙と共に転がり落ちてきた。

 

零児「リン!零羅!」

リン「零児!スクエアが…!

??「そのカードを渡しなさい。」

 

スクエアがデュエルディスクを構えて最深部へ入ってきた。あたかもそれを予期していたかのように零児は表情を崩さない。

 

零児「君が最近各次元で動きを見せているシンメトリィとかいう組織の一員だったんだな。」

スクエア「まるで私の正体を知っていたみたいな言い方ね。」

零児「最近私に近づく者、すべてを警戒していたに過ぎない。」

スクエア「ふふ、まぁいいわ。その三霊神のカード、いただくわ!」

 

スクエア・零児「「デュエル!」」

 

-1ターン目-

スクエア「先攻はもらうわ!私はスケール2のマジェスペクター・キャットとスケール5のマジェスペクター・フロッグでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

マジェスペクター・キャット

ペンデュラム・効果モンスター

星3/風属性/魔法使い族/攻 100/守1800

【Pスケール:青2/赤2】

【モンスター効果】

「マジェスペクター・キャット」の(1)のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。

このターンのエンドフェイズに、

デッキから「マジェスペクター」カード1枚を手札に加える。

(2):このカードはモンスターゾーンに存在する限り、

相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。

 

マジェスペクター・フロッグ

ペンデュラム・効果モンスター

星4/風属性/魔法使い族/攻1300/守 500

【Pスケール:青5/赤5】

【モンスター効果】

「マジェスペクター・フロッグ」の(1)のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「マジェスペクター」魔法・罠カード1枚を選んで自分フィールドにセットする。

この効果でセットしたカードはこのターン発動できない。

(2):このカードはモンスターゾーンに存在する限り、

相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。

 

 

スクエアのペンデュラムゾーンに猫とカエル型のマジェスペクターが置かれ、ペンデュラム召喚の準備が整った。

 

スクエア「これでレベル3と4のモンスターが同時に召喚可能!ペンデュラム召喚!現れろ、私のモンスターたち!手札からマジェスペクター・クロウ、フォックス、ラクーン!」

 

 

マジェスペクター・クロウ

ペンデュラム・効果モンスター

星4/風属性/魔法使い族/攻1000/守1500

【Pスケール:青5/赤5】

【モンスター効果】

「マジェスペクター・クロウ」の(1)のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「マジェスペクター」魔法カード1枚を手札に加える。

(2):このカードはモンスターゾーンに存在する限り、

相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。

 

マジェスペクター・フォックス

ペンデュラム・効果モンスター

星4/風属性/魔法使い族/攻1500/守1000

【Pスケール:青2/赤2】

【モンスター効果】

「マジェスペクター・フォックス」の(1)のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「マジェスペクター」罠カード1枚を手札に加える。

(2):このカードはモンスターゾーンに存在する限り、

相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。

 

マジェスペクター・ラクーン

ペンデュラム・効果モンスター

星3/風属性/魔法使い族/攻1200/守 900

【Pスケール:青5/赤5】

【モンスター効果】

「マジェスペクター・ラクーン」の(1)のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「マジェスペクター」モンスター1体を手札に加える。

(2):このカードはモンスターゾーンに存在する限り、

相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。

 

 

体のあらゆる所に竜巻を巻きつけたマジェスペクターモンスターたちが召喚され、その効果が発動する。

 

スクエア「クロウの効果によりマジェスペクター・サイクロンを、フォックスの効果によりマジェスペクター・ガストを、ラクーンの効果により2枚目のラクーンをデッキから手札に加える!」

 

 

マジェスペクター・サイクロン

速攻魔法

(1):自分フィールドの魔法使い族・風属性モンスター1体をリリースし、

相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを破壊する。

 

マジェスペクター・ガスト

通常罠

(1):自分のPゾーンの「マジェスペクター」カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを特殊召喚する。

 

 

スクエア「私はレベル4のマジェスペクター・クロウとフォックスでオーバーレイ!エクシーズ召喚!ランク4 昇竜剣士マジェスター(パラディン)!」

 

 

昇竜剣士マジェスターP

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/風属性/ドラゴン族/攻1850/守2000

レベル4のPモンスター×2

(1):このカードがX召喚に成功した時に発動できる。

このターンのエンドフェイズに、デッキからPモンスター1体を手札に加える。

(2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

自分のエクストラデッキから表側表示の「竜剣士」Pモンスター1体を特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターはX召喚の素材にできない。

 

 

守備表示でマジェスペクターの力を取り込んだ竜剣士 昇竜剣士マジェスターPがエクシーズ召喚された。

 

スクエア「カードを2枚セットしエンドフェイズ!この時、マジェスターPの効果によって手札に竜剣士マスターPを手札に加える!」

 

 

竜剣士マスターP

ペンデュラム・通常モンスター

星4/光属性/ドラゴン族/攻1950/守 0

【Pスケール:青3/赤3】

(1):このカードがPゾーンに存在する限り1度だけ、

自分または相手のPゾーンのカード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

【モンスター情報】

同志たちの力を得て成長した「竜剣士ラスターP」の姿。

謎の呪いをかけられて竜魔族に似た竜の力を発現しているが、

それ以前の記憶が全て失われており、真相は定かではない。

"竜化の秘法"がその呪いと記憶を紐解く鍵だと信じて、

今日も悪の魔王を討つべく旅を続けている。

 

 

スクエア「ターンエンド!」

 

-2ターン目-

零児「私のターン、ドロー!私はスケール0のDDミラーとスケール4のDDD死偉王ヘル・アーマゲドンでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

DDミラー(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星2/闇属性/悪魔族/攻1100/守 400

【Pスケール:青0/赤0】

(1):1ターンに1度、自分が「DD」モンスターのP召喚に成功した時に発動できる。

P召喚されたモンスターの数だけ「DDミラートークン」

(悪魔族・闇・星?・攻/守0)を特殊召喚する。

このトークンのレベルはそれぞれP召喚されたモンスターと同じレベルとなる。

【モンスター効果】

(1):このモンスターが特殊召喚された時に発動できる。

自分フィールド上に「DDミラートークン」

(悪魔族・闇・星2・攻/守0)を1体特殊召喚する。

 

DDD死偉王ヘル・アーマゲドン

ペンデュラム・効果モンスター

星8/闇属性/悪魔族/攻3000/守1000

【Pスケール:青4/赤4】

(1):1ターンに1度、自分フィールドの

「DD」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで800アップする。

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、自分フィールドのモンスターが戦闘・効果で破壊された場合、

そのモンスター1体を対象として発動できる。

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

対象のモンスターの元々の攻撃力分アップする。

この効果を発動するターン、このカードは直接攻撃できない。

(2):このカードは、このカードを対象としない魔法・罠カードの効果では破壊されない。

 

 

零児のペンデュラムゾーンにも鏡型モンスター DDミラーと零児のエースモンスター DDD死偉王ヘル・アーマゲドンが出現し、ペンデュラム召喚の準備が整った。零児のペンデュラムゾーンのカードは通常の青い光ではなく、赤い光を放っている。

 

零児「これでレベル1から3のモンスターが同時に召喚可能!我が魂を揺らす大いなる力よ。この身に宿りて、闇を引き裂く新たな光となれ!オーバースケールペンデュラム!現れろ、私のモンスターたち!手札からDDラミア、DDスワラル・スライム!」

 

 

DDラミア

チューナー・効果モンスター

星1/闇属性/悪魔族/攻 100/守1900

「DDラミア」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが手札・墓地に存在する場合、

手札及び自分フィールドの表側表示のカードの中から、

「DDラミア」以外の「DD」カードまたは「契約書」カード1枚を墓地へ送って発動できる。

このカードを特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。

 

DDスワラル・スライム

効果モンスター(準制限カード)

星2/闇属性/悪魔族/攻 200/守 200

「DDスワラル・スライム」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが手札に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。

「DDD」融合モンスターカードによって決められた、

このカードを含む融合素材モンスターを手札から墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。

手札から「DD」モンスター1体を特殊召喚する。

 

 

零児のオーバースケールペンデュラムによってレベル1のペンデュラム召喚も可能となり、DDラミアとDDスワラル・スライムが手札から現れた。

 

スクエア(低レベルモンスターをペンデュラム召喚?…そうか、DDラミアはチューナーモンスター!DDDのシンクロモンスターで攻めるつもりね。なら出てきたシンクロモンスターをマジェスペクター・サイクロンで粉砕するまでよ。)

 

スクエアは笑みを隠しながら零児がDDミラーのペンデュラム効果を発動するところを見ている。

 

零児「DDミラーのペンデュラム効果発動!DDラミアとスワラル・スライムと同じレベルのDDミラートークンを2体特殊召喚する!」

 

DDミラーのモノクロ仕様であるDDミラートークンがそれぞれレベル1、レベル2となって特殊召喚された。

 

零児「さらにDD魔導賢者コペルニクスを召喚!」

 

 

DD魔導賢者コペルニクス

ペンデュラム・効果モンスター

星4/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0

【Pスケール:青1/赤1】

(1):自分は「DD」モンスターしかP召喚できない。

この効果は無効化されない。

(2):このカードがPゾーンに存在する限り1度だけ、

自分にダメージを与える魔法カードの効果が発動した場合、その効果を無効にできる。

その後、このカードを破壊する。

【モンスター効果】

「DD魔導賢者コペルニクス」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。

デッキから「DD魔導賢者コペルニクス」以外の

「DD」カードまたは「契約書」カード1枚を墓地へ送る。

 

 

零児「効果発動!デッキから2体目のDDD死偉王ヘル・アーマゲドンを墓地へ送る!」

 

零児のフィールドに5体のDDモンスターが揃った。

 

スクエア(さぁ何が来る?私のマジェスペクターたちがアンタの召喚したDDモンスターなんて吹き飛ばしてあげるわ!)

 

零児「私はレベル4のDD魔導賢者コペルニクス、レベル2のスワラル・スライム、同じくレベル2とレベル1のDDミラートークン2体にレベル1のDDラミアをチューニング!すべてを呼び覚ます霊神よ。今我の元にその一端を示し、圧倒的なる力で敵に慈悲無き制裁を!シンクロ召喚!降誕せよ、ランク10!呼応霊神シンクロ・エンペラー!」

 

 

呼応霊神シンクロ・エンペラー(オリジナルカード)

シンクロ・ペンデュラム・効果モンスター

星10/神属性/幻神獣族/攻4000/守4000

【Pスケール:青0/赤13】

(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。

Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。

もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。

【モンスター効果】

チューナー+チューナー以外のモンスター×4体

このカードはS召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。

「呼応霊神シンクロ・エンペラー」の(3)のモンスター効果を発動するターン、このカードは相手に直接攻撃できない。

(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。

(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

(3):1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に自分の墓地のモンスター2体を選択して発動できる。

相手フィールド上のモンスターを全て墓地へ送り、選択したカードを相手フィールド上に特殊召喚する。

次の相手ターンのエンドフェイズ時までこの効果によって相手フィールド上に特殊召喚されたカードの攻撃力分、このカードの攻撃力を上げる。

(4):このカードは「霊神」モンスター以外のカード効果を受けない。

(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。

このカードを自分のPゾーンに置く。

自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、

空いたPゾーンにこのカードを置く。

 

 

零児のフィールドに三体目の三霊神 呼応霊神シンクロ・エンペラーが姿を現した。白い装束を纏った中世的な顔立ちをした巨人はスクエアを見下ろし恐怖心を煽る。

 

スクエア「自分のターン1ターン目で神を呼んだ!?」

零児「私はすぐにペンデュラム次元へ向かい、攫われた人々を元の次元に帰さなくてはならない。君と遊んでいる余裕はないのだよ。呼応霊神シンクロ・エンペラーの効果発動!君のフィールドに存在するモンスターすべてを墓地へ送る!」

スクエア「ならば速攻魔法発動!マジェスペクター・サイクロン!マジェスペクター・ラクーンをリリースし、呼応霊神シンクロ・エンペラーを破壊する!」

 

マジェスペクター・ラクーンが放つ竜巻が呼応霊神シンクロ・エンペラーを包むもすぐに手で弾かれて吹き飛ばされる。

 

スクエア「な…!」

零児「呼応霊神シンクロ・エンペラーはカードの効果を受けない。昇竜剣士マジェスターPも墓地へ送られ、私の墓地からDDD死偉王ヘル・アーマゲドンとDDラミアを攻撃表示で特殊召喚!」

スクエア「私の場に特殊召喚!?」

 

零児の指示通り、スクエアの場にDDD死偉王ヘル・アーマゲドンとDDラミアが特殊召喚された。すると呼応霊神シンクロ・エンペラーは2体のモンスターの首を掴んで生気を吸い取り始める。

 

スクエア「何、何が起きているの?」

零児「この効果で特殊召喚されたモンスターの攻撃力を神は得る!ヘル・アーマゲドンとDDラミアの攻撃力の合計は3100。よって呼応霊神シンクロ・エンペラーの攻撃力は7100となる!スピリット・オブ・ゴッド!!」

スクエア「な…ななせん…」

零児「バトルだ!呼応霊神シンクロ・エンペラーでDDラミアを攻撃!ゴッド・サブリメーション!」

 

呼応霊神シンクロ・エンペラーの息吹がDDラミアとスクエアを襲う。あまりの精霊の力に体が消し飛んでしまいそうになる幻覚を見るスクエア。

 

スクエア(これは…まずい!)

 

ヴィエイから受け取ったアークの力を最大限に放出し、ペンデュラム次元へとディメンションムーバーを使って逃げようとする。その放出したエネルギーで出来たシールドを突破するために呼応霊神シンクロ・エンペラーはエネルギーを吸収するも攻撃が到達する前にスクエアは消えていた。

 

零児「逃がしたか。だがまぁいい。これが神の力…私の新たな力…!」

 

スクエアが放出したアークの力を取り込んだ呼応霊神シンクロ・エンペラーをディスクから取った。その絵柄に惚れ惚れする零児の体には少しずつ呼応霊神シンクロ・エンペラーからヴィエイのエネルギーが取り込まれていた。




DDミラー(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星2/闇属性/悪魔族/攻1100/守 400
【Pスケール:青0/赤0】
(1):1ターンに1度、自分が「DD」モンスターのP召喚に成功した時に発動できる。
P召喚されたモンスターの数だけ「DDミラートークン」
(悪魔族・闇・星?・攻/守0)を特殊召喚する。
このトークンのレベルはそれぞれP召喚されたモンスターと同じレベルとなる。
【モンスター効果】
(1):このモンスターが特殊召喚された時に発動できる。
自分フィールド上に「DDミラートークン」
(悪魔族・闇・星2・攻/守0)を1体特殊召喚する。

呼応霊神シンクロ・エンペラー(オリジナルカード)
シンクロ・ペンデュラム・効果モンスター
星10/神属性/幻神獣族/攻4000/守4000
【Pスケール:青0/赤13】
(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。
Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。
もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。
【モンスター効果】
チューナー+チューナー以外のモンスター×4体
このカードはS召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。
「呼応霊神シンクロ・エンペラー」の(3)のモンスター効果を発動するターン、このカードは相手に直接攻撃できない。
(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。
(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。
(3):1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に自分の墓地のモンスター2体を選択して発動できる。
選択したカードを除外し、相手フィールド上のモンスターを全て墓地へ送る。
次の相手ターンのエンドフェイズ時までこの効果を発動するために除外した自分のカードの攻撃力分、このカードの攻撃力を上げる。
(4):このカードは「霊神」モンスター以外のカード効果を受けない。
(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。
このカードを自分のPゾーンに置く。
自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、
空いたPゾーンにこのカードを置く。


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第63話「神を巡るループ」

-シンクロ次元遺跡深部-

零児はリンを背負いながら遺跡を出ようとしていた。そこに2人の決闘者が風の如き速さで現れる。

 

零児「風魔の者だな。到着が早いな。」

日影「風魔日影と申す。」

月影「同じく月影。レオコーポレーションから直々に我らが風魔デュエル塾に依頼を受け申した。何なりと。」

零児「すぐにこの手紙を遊矢に渡してくれ。私がこの遺跡で知り得たすべての事が書かれている。」

月影「ハッ!」

 

零児から手紙を受け取ると月影が零児の前から姿を消した。

 

零児「日影は私と共にペンデュラム次元へ来てもらう。ヴィエイを倒すのに手を貸してくれ。」

日影「承知、しかしどのようにペンデュラム次元へ?」

零児「それはエクシーズ次元にある…」

 

零児が何かを言いかけた時、呼応霊神シンクロ・エンペラーのカードから怪しいオーラが放出されていることに日影が気が付く。

 

日影「零児殿!それを離されよ!」

零児「だめだ、このカードで私は世界を…!」

 

零児が言葉を続けようとするもオーラはますます大きくなっていき、底なし沼のように零児、リン、日影を飲み込んでいく。

 

日影「これは…!」

零児「く…これは一体!?」

 

??「ククク、俺の元に来るがいい、それを望んでいるんだろ、レイの弟よ。」

 

零児「この声は…ヴィエイ!?」

 

その声を最後に零児は意識を失った。

 

-エクシーズ次元 遺跡最深部 3ターン目-

ズァークは無言のまま立っている。彼の登場によってカイトはデュエルディスクを構え、「いつでもかかって来い」とでも言いたげな表情を見せる。だが遊勝はズァークを見て笑みを浮かべていた。

 

遊勝(そして今回も三霊神の脅威から遊矢を守るために意識を取り戻していないにも拘らず”無意識に”現れたんだね。)

 

ズァーク「ターンエンド。」

 

-4ターン目-

遊勝「ズァーク、君とデュエルするのはエンターサーカス団での演目以来だね。楽しませてもらうよ、私のターン、ドロー!超越霊神エクシーズ・カイザーはオーバーレイユニットの数×1000ポイントの攻撃力を得る。」

 

 

超越霊神エクシーズ・カイザー(オリジナルカード)

エクシーズ・ペンデュラム・効果モンスター

ランク10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?

【Pスケール:青0/赤13】

(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。

Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。

もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。

【モンスター効果】

レベル10モンスター×5

このカードはX召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。

レベル10がP召喚可能な場合にエクストラデッキの表側表示のこのカードはP召喚できる。

(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。

(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

(3):このカードの攻撃力・守備力はこのカードのX素材の数×1000アップする。

(4):相手モンスターが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動する。

X素材を1つ取り除き、そのモンスターを墓地へ送る。

(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。

このカードを自分のPゾーンに置く。

自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、

空いたPゾーンにこのカードを置く。

 

 

遊勝「よって超越霊神エクシーズ・カイザーの攻撃力は5000!バトルだ!超越霊神エクシーズ・カイザーで虹彩の魔術師を攻撃!」

 

 

虹彩の魔術師

ペンデュラム・効果モンスター

星4/闇属性/魔法使い族/攻1500/守1000

【Pスケール:青8/赤8】

(1):1ターンに1度、自分フィールドの魔法使い族・闇属性モンスター1体を対象として発動できる。

このターンそのモンスターが相手モンスターとの戦闘で相手に与える戦闘ダメージは倍になる。

その後、このカードを破壊する。

【モンスター効果】

このカードはルール上「ペンデュラム・ドラゴン」カードとしても扱う。

(1):このカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

デッキから「ペンデュラムグラフ」カード1枚を手札に加える。

 

 

黒い装束を身に纏った神 超越霊神エクシーズ・カイザーの拳が光り始める。その輝いた一撃を虹彩の魔術師に叩き込んだ。

 

ズァークLP4000→500

 

3500ものダメージがズァークを襲うも、遊矢の体を守るかのようにアークの力を解放させている。

 

ズァーク「虹彩の魔術師の効果発動!デッキから永続魔法 幾何のペンデュラムグラフを手札に加える。」

 

 

幾何のペンデュラムグラフ(オリジナルカード)

永続魔法

「幾何のペンデュラムグラフ」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、

自分フィールドの魔法使い族モンスターを相手はモンスターカードの効果の対象にできない。

(2):相手がモンスターの効果を発動した時に発動できる。

自分フィールドに存在する永続魔法をリリースし、手札からモンスターをアドバンス召喚する。

 

 

遊勝「相手が君では私も本気で挑まなくてはならないね。私は装備魔法 リトル・オーバーレイ・ソウルを発動し、超越霊神エクシーズ・カイザーに装備する!」

 

 

リトル・オーバーレイ・ソウル(オリジナルカード)

装備魔法

(1):フィールド上に存在する元々の攻撃力が1500以下のXモンスターにのみ装備可能。

装備モンスターのX素材がなくなった時、自分のデッキの上から

裏側のまま3枚のカードを装備モンスターのX素材にする。

(2):装備モンスターが相手を戦闘によって破壊できなかった時に発動する。

戦闘を行なったモンスターを墓地へ送る。

 

 

超越霊神エクシーズ・カイザーのオーラが増し、ますます近づきにくい雰囲気を醸し出す。

 

遊勝「さらに永続魔法 チョイス・アンド・リカバリーを発動!」

 

 

チョイス・アンド・リカバリー(オリジナルカード)

永続魔法

(1):自分フィールド上のXモンスターが持つX素材の数の合計より小さい数字を宣言し発動する。

自分フィールド上に存在するXモンスターが持つX素材の数が宣言した数字と同じ数になった時、自分フィールド上のX素材を全て取り除き、その枚数×500ライフを回復する。

 

 

遊勝「チェイス・アンド・リカバリーの効果によって私は2を宣言し、ターンエンド!」

 

-遊矢の精神空間-

遊矢はユートたちがいる精神空間へ送られていた。

 

遊矢「ズァークが出てるのか。」

ユート「私たち4人がここにいるってことはそうだな。」

ユーゴ「おっさんが言ってたぜ、オレたちを神から守るために無意識に出ていったってな。」

ユーリ「余計なことを。」

遊矢「そういうなって。やっぱりズァークはもう悪の心に支配されていないんだ!みんなでズァークに語り掛けよう!」

ユーゴ「でもズァークは意識がねえ。神を倒す手段があるとは思えねえぜ。」

ユート「恐らく神の攻撃を受けるためだけに出ていったんだ。」

ユーリ「自己犠牲の精神ってやつだね。僕にはまるでわかんないけど。」

遊矢「俺たちは勝たなきゃいけないんだ。ズァークには悪いけど俺が出なくちゃいけない!」

ユート「遊矢、まさか!」

遊矢「あぁ、神を倒す手段はある!」

 

ユートたちは遊矢を見て、ズァークを目覚めさせる協力をすることを決めた。

 

ユーゴ「オレたちだって守られるだけじゃねえことを見せてやろうぜ!」

ユーリ「神を倒す手段、僕も見たいしね。」

ユート「みんな、ズァークを起こすぞ!」

 

遊矢たちはズァークの名を呼ぶもズァークはそれに応えようとしない。現実世界では5ターン目を迎えようとしていた。

 

-遺跡最深部 5ターン目-

ズァーク「俺のターン…ドロー。ペンデュラム召喚…エクストラデッキより虹彩の魔術師…。」

 

無意識にデュエルを進めるズァークのデュエルは魂がこもっていない。ペンデュラム召喚された虹彩の魔術師が現れると共に超越霊神エクシーズ・カイザーの効果が発動する。

 

遊勝「超越霊神エクシーズ・カイザーの効果発動!オーバーレイユニットを1つ取り除き、召喚・特殊召喚されたモンスターを墓地へ送る!」

 

エクシーズ素材の光が超越霊神エクシーズ・カイザーの手に吸収され、手刀によって斬撃が飛ばされる。その斬撃は虹彩の魔術師を切り裂き、エクストラデッキへと戻された。

 

権現坂「なんと…召喚されたモンスターを問答無用で消し去る効果…!」

デニス「恐ろしい効果だよね。シンメトリィの奴もこの効果でモンスターを出せずに敗北を期したのさ。」

 

ズァークは何の表情も浮かべずにデュエルを進める。

 

ズァーク「ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンを守備表示に変更し、ターンエンド。」

 

 

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)

効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000

(1):このカードがアドバンス召喚に成功した時に発動できる。

このモンスターを召喚するためにリリースしたモンスターの

攻撃力の合計以上の攻撃力を持つフィールド上に存在する

特殊召喚されたモンスターの攻撃力を0にし、その効果を無効にする。

(2):このカードは戦闘・効果で破壊されない。

(3):このカードが墓地に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。

このカードを手札に加える。

 

 

-遊矢の精神空間-

遊矢「ズァーク!起きてくれ!」

ユーリ「駄目だ、まるで目覚めないよ。」

ユーゴ「オレたちの声だけじゃ小せえってことかよ!」

ユート「どうすれば…。」

 

そこでジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンの鳴き声が現実世界の方から聞こえることで遊矢にある考えが浮かんだ。

 

-6ターン目-

遊勝「遊矢、この危機をどう突破するんだ?私のターン、ドロー!オーバーレイユニットが1つ減ったことで超越霊神エクシーズ・カイザーの攻撃力は4000となっている。しかし4000もあればジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンの守備力は上回る!バトルだ!ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンを攻撃!」

 

超越霊神エクシーズ・カイザーの拳がジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンを打ち砕き、墓地へ送られた。

 

遊勝「リトル・オーバーレイ・ソウルを装備したモンスターが相手モンスターを破壊できなかった時、そのモンスターを墓地へ送る!これで破壊できないジェオメトリックも墓地送りだ。カードを1枚セットし私はターンエンド!」

 

-7ターン目-

ズァーク「俺のターン、ドロー。」

 

ズァークは先ほどと同じようにペンデュラム召喚を決めようとする。しかしズァークの耳に誰かの声が聞こえはじめる。

 

??(…ズァーク…!………とう…!)

ズァーク(?)

 

小さな声と共にドラゴンの声も聞こえはじめる。

 

-遊矢の精神空間-

遊矢「オッドアイズ!ズァークを呼ぶんだ!」

ユート「ダーク・リベリオン!お前もだ!」

ユーゴ「オレとクリアウィングが一番声がでけえぜ!」

ユーリ「スターヴ・ヴェノム、ユーゴだけには負けないでよ。」

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン、クリアウィング・シンクロ・ドラゴン、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンと4人はズァークを呼び続ける。

 

-遺跡最深部 7ターン目-

ズァーク(遊…矢?…みんな…!)

遊矢(ズァーク!俺たちを守ってくれてありがとう。でももう大丈夫だ!俺は俺の力で神を手に入れて見せる!)

ズァーク(遊矢…遊矢…!!遊矢!!)

 

ズァークの目に輝きが取り戻り、遊矢の名を叫ぶ。それと共にアークの力が放出され、凄まじい風が吹き渡る。

 

ズァーク「遊矢!」

遊勝「!! ズァーク、意識を取り戻したのか!?」

ズァーク「お久しぶりです、遊勝さん。でもあなたを超えたがっている彼に代わりたいと思います。彼なら神を超えられる!」

 

そういうとズァークの体は光に包まれ、その体は遊矢の姿へと戻った。

 

遊矢「行くぞ、父さん!」

遊勝「あぁ、かかってきなさい!」

遊矢「俺は永続魔法 幾何のペンデュラムグラフを発動!さらに墓地のジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンの効果によってジェオメトリックを手札に戻す!そしてセッティング済みのペンデュラムスケールでペンデュラム召喚、現れろ!俺のモンスターたち!エクストラデッキから虹彩の魔術師!そして幾何の魔術師!」

 

 

幾何の魔術師(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星4/闇属性/魔法使い族/攻1000/守1500

【Pスケール:青1/赤1】

(1):P召喚したモンスターが相手のカードの効果によってフィールドを離れた場合に発動できる。もう1度P召喚する。

【モンスター効果】

このカードはルール上「アドバンス・ドラゴン」カードとしても扱う。

(1):このカードがP召喚されたターンのメインフェイズ時にエクストラデッキに存在するこのカードをPゾーンに置くことで発動できる。

エクストラデッキに存在する「魔術師」モンスターをPゾーンに置く。

 

 

遊勝「意識の中で見ていなかったのか?超越霊神エクシーズ・カイザーの効果発動!オーバーレイユニットを1つ取り除き、ペンデュラム召喚されたモンスターを墓地へ送る!」

 

超越霊神エクシーズ・カイザーの手刀が虹彩の魔術師と幾何の魔術師を襲うとするも、発動していた幾何のペンデュラム・グラフの効果が発動する。

 

遊矢「幾何のペンデュラム・グラフの効果発動!相手が効果を発動した時、フィールドの永続魔法をリリースしてアドバンス召喚出来る!俺はペンデュラムゾーンに置かれたEMオッドアイズ・ライトフェニックスとEMオッドアイズ・ピエロをリリースし、ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンをアドバンス召喚!」

 

 

EMオッドアイズ・ライトフェニックス

ペンデュラム・効果モンスター

星5/光属性/鳥獣族/攻2000/守1000

【Pスケール:青3/赤3】

(1):もう片方の自分のPゾーンにカードが存在する場合、

相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。

もう片方の自分のPゾーンのカードを破壊し、このカードを特殊召喚する。

【モンスター効果】

(1):このカードをリリースし、

自分フィールドの「EM」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで1000アップする。

この効果は相手ターンでも発動できる。

 

EMオッドアイズ・ピエロ(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星1/闇属性/魔法使い族/攻 800/守 300

【Pスケール:青9/赤9】

(1):自分がP召喚に成功した場合に発動する。

自分フィールド上のカードを1枚選択し破壊する。

【モンスター効果】

(1):このカードが特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「EM」魔法使い族モンスターを1枚選択し手札に加える。

 

 

機械的な体をした遊矢のエース ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンが姿を現す。幾何のペンデュラムグラフのチェーンが終了すると超越霊神エクシーズ・カイザーの効果によって虹彩の魔術師と幾何の魔術師がエクストラデッキへ送られる。

 

遊勝「残念だが超越霊神エクシーズ・カイザーはタイミングを逃さない効果を持っている!オーバーレイユニットを1つ取り除き、ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンを墓地へ送る!」

 

再び超越霊神エクシーズ・カイザーの手刀によってジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンが砕かれた。

 

遊矢「でもこれで残りのオーバーレイユニットは2つ!攻撃力は2000まで下がった!」

遊勝「甘いぞ、遊矢!永続魔法 チョイス・アンド・リカバリーの効果!宣言した数である2つにフィールドのオーバーレイユニットがなった事でそれをすべて墓地に送り、その数×500ポイント、ライフを回復する!」

 

超越霊神エクシーズ・カイザーのエクシーズ素材が墓地へ送られ、遊勝のライフが回復する。

 

遊勝LP1700→2700

 

遊矢「でもこれで超越霊神エクシーズ・カイザーの攻撃力は0に…」

遊勝「心配ご無用!装備魔法 リトル・オーバーレイ・ソウルの効果によってオーバーレイユニットが0になった超越霊神エクシーズ・カイザーにデッキから3枚のカードをオーバーレイユニットにする!」

 

超越霊神エクシーズ・カイザーに3つのエクシーズ素材が補給され、攻撃力が3000まで上昇した。

 

遊矢「また何か俺がモンスターを出せば超越霊神エクシーズ・カイザーの効果で墓地へ送られる。超越霊神エクシーズ・カイザーのオーバーレイユニットが2つになったことでチョイス・アンド・リカバリーの効果が発動してオーバーレイユニットを使ってライフを回復する。オーバーレイユニットがなくなればリトル・オーバーレイ・ソウルの効果でオーバーレイユニットが補給される…。」

遊勝「そう、これはお前がモンスターを出すことで作動するループ戦術だ。このループをどう抜け出す?」

 

遊勝は難しい問題を子供に出す父親のような表情で笑顔をみせる。それに応えるように遊矢も笑顔を返した。

 

遊矢「幾何の魔術師の効果発動!エクストラデッキからスケール1の幾何の魔術師とスケール8の虹彩の魔術師でペンデュラムスケールをセッティング!」

 

遊矢のペンデュラムゾーンに幾何の魔術師と虹彩の魔術師が出現した。

 

遊勝「今ペンデュラムゾーンを?」

遊矢「墓地のジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンを再び手札に!そして永続魔法 エンタメ・リアライズを発動!」

 

 

エンタメ・リアライズ(オリジナルカード)

永続魔法

(1):「EM」モンスターがフィールドに存在しない自分メインフェイズに発動できる。

通常のP召喚に加えて1度だけ「EM」モンスターをP召喚出来る。

 

 

遊矢「もう1度ペンデュラム召喚を行える!揺れろ、魂のペンデュラム!天空に描け、光のアーク!ペンデュラム召喚!現れろ、エクストラデッキよりEMオッドアイズ・ライトフェニックス!」

遊勝「超越霊神エクシーズ・カイザーの効果!」

 

ペンデュラム召喚されたEMオッドアイズ・ライトフェニックスがエクストラデッキへと送られ、ループが始まる。

 

遊勝LP2700→3700

 

遊矢「幾何の魔術師の効果発動!ペンデュラム召喚されたモンスターがフィールドを離れた時、もう1度ペンデュラム召喚を行う!現れろ、俺のモンスターたち!」

 

そのペンデュラム召喚が決まると再び超越霊神エクシーズ・カイザーの効果が発動する。

 

遊勝LP3700→4700

 

遊勝「これはまさか!」

遊矢「そう!父さんのループに俺のループを組み込んだのさ!これで無限に父さんのデッキから超越霊神エクシーズ・カイザーにオーバーレイユニットが補給され、いつかはデッキが切れる!」

遊勝「なるほど、大したものだ。ならば罠発動!スカイ・マジック!」

 

 

スカイ・マジック(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分フィールドに存在するモンスターを1体リリースすることで発動できる。

手札から「EMスカイマジシャン」を特殊召喚する。

 

 

遊勝「超越霊神エクシーズ・カイザーをリリースし、EMスカイ・マジシャンを特殊召喚!」

 

 

EMスカイ・マジシャン

効果モンスター

星7/風属性/魔法使い族/攻2500/守2000

「EMスカイ・マジシャン」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):1ターンに1度、自分が魔法カードを発動した場合に発動する。

このカードの攻撃力は300アップする。

(2):自分フィールドの永続魔法カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを持ち主の手札に戻す。

その後、手札から「魔術師」永続魔法カード1枚を発動できる。

この効果は相手ターンでも発動できる。

(3):表側表示のこのカードがフィールドから離れた場合、

フィールドのカード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

 

 

遊勝のエースモンスター EMスカイ・マジシャンが姿を現した。遊勝はEMスカイ・マジシャンに捕まり空中ショーを披露する。

 

遊勝「やはり私はこの方が性に合っている。」

遊矢「あぁ、やっぱり父さんはそうじゃないと!でも俺だってエンタメデュエリストなんだ!カードを1枚セットしターンエンド!」

 

遊矢の顔はまだあきらめていない。それを確認した遊勝は笑顔を絶やすことなく空中を舞っていた。




超越霊神エクシーズ・カイザー(オリジナルカード)
エクシーズ・ペンデュラム・効果モンスター
ランク10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?
【Pスケール:青0/赤13】
(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。
Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。
もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。
【モンスター効果】
レベル10モンスター×5
このカードはX召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。
レベル10がP召喚可能な場合にエクストラデッキの表側表示のこのカードはP召喚できる。
(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。
(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。
(3):このカードの攻撃力・守備力はこのカードのX素材の数×1000アップする。
(4):相手モンスターが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動する。
X素材を1つ取り除き、そのモンスターを墓地へ送る。
(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。
このカードを自分のPゾーンに置く。
自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、
空いたPゾーンにこのカードを置く。

幾何のペンデュラムグラフ(オリジナルカード)
永続魔法
「幾何のペンデュラムグラフ」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、
自分フィールドの魔法使い族モンスターを相手はモンスターカードの効果の対象にできない。
(2):相手がモンスターの効果を発動した時に発動できる。
自分フィールドに存在する永続魔法をリリースし、手札からモンスターをアドバンス召喚する。

リトル・オーバーレイ・ソウル(オリジナルカード)
装備魔法
(1):フィールド上に存在する元々の攻撃力が1500以下のXモンスターにのみ装備可能。
装備モンスターのX素材がなくなった時、自分のデッキの上から
裏側のまま3枚のカードを装備モンスターのX素材にする。
(2):装備モンスターが相手を戦闘によって破壊できなかった時に発動する。
戦闘を行なったモンスターを墓地へ送る。


チョイス・アンド・リカバリー(オリジナルカード)
永続魔法
(1):自分フィールド上のXモンスターが持つX素材の数の合計より小さい数字を宣言し発動する。
自分フィールド上に存在するXモンスターが持つX素材の数が宣言した数字と同じ数になった時、自分フィールド上のX素材を全て取り除き、その枚数×500ライフを回復する。

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)
効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000
(1):このカードがアドバンス召喚に成功した時に発動できる。
このモンスターを召喚するためにリリースしたモンスターの
攻撃力の合計以上の攻撃力を持つフィールド上に存在する
特殊召喚されたモンスターの攻撃力を0にし、その効果を無効にする。
(2):このカードは戦闘・効果で破壊されない。
(3):このカードが墓地に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。
このカードを手札に加える。

幾何の魔術師(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星4/闇属性/魔法使い族/攻1000/守1500
【Pスケール:青1/赤1】
(1):P召喚したモンスターが相手のカードの効果によってフィールドを離れた場合に発動できる。もう1度P召喚する。
【モンスター効果】
このカードはルール上「アドバンス・ドラゴン」カードとしても扱う。
(1):このカードがP召喚されたターンのメインフェイズ時にエクストラデッキに存在するこのカードをPゾーンに置くことで発動できる。
エクストラデッキに存在する「魔術師」モンスターをPゾーンに置く。

EMオッドアイズ・ピエロ(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星1/闇属性/魔法使い族/攻 800/守 300
【Pスケール:青9/赤9】
(1):自分がP召喚に成功した場合に発動する。
自分フィールド上のカードを1枚選択し破壊する。
【モンスター効果】
(1):このカードが特殊召喚に成功した時に発動できる。
デッキから「EM」魔法使い族モンスターを1枚選択し手札に加える。

エンタメ・リアライズ(オリジナルカード)
永続魔法
(1):「EM」モンスターがフィールドに存在しない自分メインフェイズに発動できる。
通常のP召喚に加えて1度だけ「EM」モンスターをP召喚出来る。

スカイ・マジック(オリジナルカード)
通常罠
(1):自分フィールドに存在するモンスターを1体リリースすることで発動できる。
手札から「EMスカイマジシャン」を特殊召喚する。


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第64話「逆転の覇王赤竜」

-エクシーズ次元遺跡最深部 8ターン目-

遊勝はEMスカイ・マジシャンと共に空中を舞い、遊矢はそれを見上げている。

 

 

EMスカイ・マジシャン

効果モンスター

星7/風属性/魔法使い族/攻2500/守2000

「EMスカイ・マジシャン」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):1ターンに1度、自分が魔法カードを発動した場合に発動する。

このカードの攻撃力は300アップする。

(2):自分フィールドの永続魔法カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを持ち主の手札に戻す。

その後、手札から「魔術師」永続魔法カード1枚を発動できる。

この効果は相手ターンでも発動できる。

(3):表側表示のこのカードがフィールドから離れた場合、

フィールドのカード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

 

 

遊勝「私のターン、ドロー!これで終わりだ、スカイ・マジシャンで遊矢、お前にダイレクトアタック!」

 

EMスカイ・マジシャンが手にした輪を使って攻撃を仕掛けようとする。その宣言で遊矢のエンタメデュエルが幕を開ける。

 

遊矢「LADIES AND GENTLEMEN!お楽しみはこれからだ!」

 

遊矢の残りライフは500。この一撃を食らえばデュエルに敗北するという状況でも遊矢は笑顔を貫いていた。

 

カイト「この攻撃が通れば負けるんだぞ、なんで奴は笑っていられる?」

権現坂「それが遊矢の強さだ。」

カイト「どういうことだ?」

沢渡「エンタメデュエルだよ!」

 

沢渡がムクリと起き上がり立ち上がる。

 

デニス「沢渡!大丈夫なのかい?」

沢渡「心配ねえよ、そんなことよりカイト…だったよな。アイツのデュエルを見てな。俺様の次に人をワクワクさせるエンタメデュエリストなんだからな、アイツは。」

 

遊矢「俺は罠カード エンタメイト・リロードを発動!」

 

 

エンタメイト・リロード(オリジナルカード)

通常罠

(1):エクストラデッキに表側で存在する「EM」カードを全てデッキに加えてシャッフルする。

その後、デッキに加えた枚数分のカードをドローする。

 

 

遊矢「エクストラデッキのEMオッドアイズ・ライトフェニックスとEMオッドアイズ・ピエロをエクストラデッキに戻しシャッフル!」

 

 

EMオッドアイズ・ライトフェニックス

ペンデュラム・効果モンスター

星5/光属性/鳥獣族/攻2000/守1000

【Pスケール:青3/赤3】

(1):もう片方の自分のPゾーンにカードが存在する場合、

相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。

もう片方の自分のPゾーンのカードを破壊し、このカードを特殊召喚する。

【モンスター効果】

(1):このカードをリリースし、

自分フィールドの「EM」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで1000アップする。

この効果は相手ターンでも発動できる。

 

EMオッドアイズ・ピエロ(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星1/闇属性/魔法使い族/攻 800/守 300

【Pスケール:青9/赤9】

(1):自分がP召喚に成功した場合に発動する。

自分フィールド上のカードを1枚選択し破壊する。

【モンスター効果】

(1):このカードが特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「EM」魔法使い族モンスターを1枚選択し手札に加える。

 

 

遊矢(このドローにすべてを賭ける…!精霊たちよ、俺に力を貸してくれ!)

 

遊矢「MODE CHANGE ARC…!」

 

遊矢からオーラが放出し、瞳はオーラと同じ深紅の色へと変わる。

 

遊矢「ドロー!…よし、俺は手札からEMオッドアイズ・ゴーストの効果発動!」

 

 

EMオッドアイズ・ゴースト(オリジナルカード)

効果モンスター

星3/闇属性/悪魔族/攻1300/守1000

EMオッドアイズ・ゴーストの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):フィールド上にモンスターが存在しない場合に手札に存在するこのカードを墓地に送ることで発動できる。

自分フィールドに存在する魔法罠カードの数だけ「オッドアイトークン」

(悪魔族・闇・星1・攻/守0)を守備表示で特殊召喚する。

(2):このカードの効果で特殊召喚された「オッドアイトークン」を素材に

特殊召喚されたモンスター、あるいはリリースすることでアドバンス召喚されたモンスターは1ターンに1度、効果では破壊されない。

 

 

遊矢の手札から赤と緑の瞳が光るお化けが飛び出し、効果を発動する。

 

遊矢「自分フィールドにオッドアイトークンを特殊召喚する!この時、特殊召喚される数は俺の魔法罠の数となる!俺のペンデュラムゾーンには幾何の魔術師と虹彩の魔術師、魔法罠ゾーンには幾何のペンデュラムグラフが存在する。」

 

 

幾何の魔術師(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星4/闇属性/魔法使い族/攻1000/守1500

【Pスケール:青1/赤1】

(1):P召喚したモンスターが相手のカードの効果によってフィールドを離れた場合に発動できる。もう1度P召喚する。

【モンスター効果】

このカードはルール上「アドバンス・ドラゴン」カードとしても扱う。

(1):このカードがP召喚されたターンのメインフェイズ時にエクストラデッキに存在するこのカードをPゾーンに置くことで発動できる。

エクストラデッキに存在する「魔術師」モンスターをPゾーンに置く。

 

虹彩の魔術師

ペンデュラム・効果モンスター

星4/闇属性/魔法使い族/攻1500/守1000

【Pスケール:青8/赤8】

(1):1ターンに1度、自分フィールドの魔法使い族・闇属性モンスター1体を対象として発動できる。

このターンそのモンスターが相手モンスターとの戦闘で相手に与える戦闘ダメージは倍になる。

その後、このカードを破壊する。

【モンスター効果】

このカードはルール上「ペンデュラム・ドラゴン」カードとしても扱う。

(1):このカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

デッキから「ペンデュラムグラフ」カード1枚を手札に加える。

 

幾何のペンデュラムグラフ(オリジナルカード)

永続魔法

「幾何のペンデュラムグラフ」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、

自分フィールドの魔法使い族モンスターを相手はモンスターカードの効果の対象にできない。

(2):相手がモンスターの効果を発動した時に発動できる。

自分フィールドに存在する永続魔法をリリースし、手札からモンスターをアドバンス召喚する。

 

 

遊矢「よって3体のオッドアイトークンを特殊召喚!」

 

遊矢の場に眼球に手足が生えたトークンが小さな暗雲を纏って現れた。そのトークンたちには可愛らしさはあっても不気味さは感じない。

 

遊勝「ならその内の1体を倒すんだ、スカイ・マジシャン!」

 

EMスカイ・マジシャンが放った攻撃はオッドアイトークンの1体を破壊し、バトルフェイズが終了する。

 

遊勝「トークンを壁にして乗り切ったか、私はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-9ターン目-

遊矢(おそらくこれが最後のドロー、単純に考えれば俺の手札にいるジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンでEMスカイ・マジシャンの攻撃力を0にして倒すことが出来る。)

 

 

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)

効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000

(1):このカードがアドバンス召喚に成功した時に発動できる。

このモンスターを召喚するためにリリースしたモンスターの

攻撃力の合計以上の攻撃力を持つフィールド上に存在する

特殊召喚されたモンスターの攻撃力を0にし、その効果を無効にする。

(2):このカードは戦闘・効果で破壊されない。

(3):このカードが墓地に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。

このカードを手札に加える。

 

 

遊矢(でもきっと父さんはまだ何かをしてくる。それに備えるにはあのカードを引くしかない…頼む…!)

 

遊矢「俺のターン…ドロー!!」

 

遊矢は引いたカードを見ることなくニヤリとする。

 

遊矢「俺はセッティング済みのペンデュラムスケールでペンデュラム召喚!現れろ、俺のモンスター!手札より雄々しくも美しく輝く二色の眼、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!」

 

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

【Pスケール:青4/赤4】

「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」の(1)(2)のP効果は

それぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分のPモンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージを0にできる。

(2):自分エンドフェイズに発動できる。

このカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のPモンスター1体を手札に加える。

【モンスター効果】

(1):このカードが相手モンスターと戦闘を行う場合、

このカードが相手に与える戦闘ダメージは倍になる。

 

 

遊矢たちのエースモンスター、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンが姿を現したところで今度は遊矢自身のエースモンスターを繰り出す。

 

遊矢「さらにオッドアイトークン2体をリリースしアドバンス召喚!すべてを無に帰す闇の竜 ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン!!」

 

何度も甦る最強モンスター ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンがアドバンス召喚され、その効果を発動する。

 

遊矢「ジェオメトリックの効果発動!リリースしたモンスターの合計以上の攻撃力を持つ相手モンスターの攻撃力を0にし、効果を無効にする!スクラップ・デストラクション!」

遊勝「EMスカイ・マジシャンの効果発動!フィールドに存在するチョイス・アンド・リカバリーを手札に戻し、手札の魔術師の手腕を発動する!」

 

 

チョイス・アンド・リカバリー(オリジナルカード)

永続魔法

(1):自分フィールド上のXモンスターが持つX素材の数の合計より小さい数字を宣言し発動する。

自分フィールド上に存在するXモンスターが持つX素材の数が宣言した数字と同じ数になった時、自分フィールド上のX素材を全て取り除き、その枚数×500ライフを回復する。

 

魔術師の手腕(オリジナルカード)

永続魔法

(1):1ターンに1度、自分フィールドに魔法使い族モンスターが存在する場合、

相手が発動したフィールド上のモンスターカードの効果を無効にし破壊する。

 

 

遊勝「これによってジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンの効果発動は無効となり破壊される!」

遊矢「いいや、オッドアイゴーストをリリースすることでアドバンス召喚されたジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンは1ターンに1度だけ破壊を無効にできる!」

遊勝「しかし効果は無効、よってEMスカイ・マジシャンは無事だ!さらにEMスカイ・マジシャンの効果によって私が魔法カードを発動したことで攻撃力が300アップする!」

 

一連の処理が終わり、EMスカイ・マジシャンの攻撃力は2800。ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンと並んだ。魔術師の手腕によって効果が無効となったジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンとEMスカイ・マジシャンで相打ちにはなるものの、EMスカイ・マジシャンがフィールドから離れればオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンを破壊し、攻撃の機会を逃す。ライフが4700も残っている遊勝のライフを削り切れるチャンスが来るのはおそらくこのターンが最後と遊矢もわかっていた。

 

遊矢「行くぞ、オッドアイズ、ジェオメトリック!俺はオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンをリリース!」

遊勝「何!?もう既にジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンによって通常召喚権は残されていないはず!」

遊矢「このモンスターはアドバンス召喚されたモンスターを含めたリリースをする事で通常召喚とは別にアドバンス召喚出来るカード!二色の眼の龍よ!その機械仕掛けの体滾らせ、覇王の名の元に幻想を超えよ!アドバンス召喚!いでよ、レベル8!人為の眼輝けし龍!覇王赤竜(はおうせきりゅう)ジェオメトリック・ペンデュラム・ドラゴン!」

 

 

覇王赤竜ジェオメトリック・ペンデュラム・ドラゴン(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

【Pスケール:青1/赤1】

(1):自分フィールドに存在するアドバンス召喚されたモンスター1体を対象に発動できる。

選択した自分のモンスターをリリースしてPゾーンのこのカードをアドバンス召喚する。

(2):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに

カードが存在しない場合に発動できる。

デッキから「魔術師」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。

【モンスター効果】

アドバンス召喚されたドラゴン族モンスターをリリースに含めることで通常召喚とは別にこのカードをアドバンス召喚出来る。このカードは1度アドバンス召喚されなければP召喚出来ない。

(1):アドバンス召喚されたモンスターをリリースすることで召喚に成功した場合、このモンスターは以下の効果を得る。

●このカードがモンスターと戦闘を行う場合、相手モンスターの攻撃力は0になり、相手に与える戦闘ダメージは倍になる。

(2):自分の墓地あるいはエクストラデッキに表側で存在するドラゴン族モンスターを1枚除外することで発動できる。

相手フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する。

(3):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。

 

 

赤い体から蒸気が噴き出し、機械と生命体の間のような姿をしたドラゴンが召喚された。ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンがオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの要素を吸収したことでかつての姿 オッドアイズ・アドバンス・ドラゴンを思わせる、しかしその時よりも巨大な姿へと変貌を遂げた。

 

遊矢「バトルだ!覇王赤竜ジェオメトリック・ペンデュラム・ドラゴンでEMスカイ・マジシャンを攻撃!」

遊勝「罠発動!EMクライマックス!」

 

 

EMクライマックス(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分フィールド上に存在するレベル5以上の「EM」1体を対象に発動する。

対象のモンスターの攻撃力・守備力をエンドフェイズ時まで2倍にする。

 

 

遊勝「これでEMスカイ・マジシャンの攻撃力は5600だ。」

遊矢「覇王赤竜ジェオメトリック・ペンデュラム・ドラゴンの効果!このモンスターと戦闘を行うモンスターは攻撃力が0になる!」

遊勝「何!?」

遊矢「いけえ!螺旋のシュート・バースト!」

遊勝「く…だが覇王赤竜ジェオメトリック・ペンデュラム・ドラゴンの攻撃力は3000、私のライフはまだ…」

遊矢「覇王赤竜ジェオメトリック・ペンデュラム・ドラゴンの更なる効果!相手モンスターとバトルする時、戦闘ダメージは2倍になる!オーバーロード・デストラクション!」

 

覇王赤竜ジェオメトリック・ペンデュラム・ドラゴンはEMスカイ・マジシャンに掴みかかり、その攻撃力を下げていく。一方の覇王赤竜ジェオメトリック・ペンデュラム・ドラゴンはパワーを高めていき、口から放出した螺旋状の攻撃がゼロ距離でEMスカイ・マジシャンを破壊した。

 

遊勝「ぐあああ!!」

 

遊勝LP4700→0

 

6000ものダメージを受けた遊勝はその場に膝をつく。遊矢はすぐさま駆け寄って父の腕を自分の肩に回した。

 

遊矢「父さん!大丈夫!?」

遊勝「あぁ、しばらく休めばまた精霊の力が戻る。シンメトリィの奴らと連戦だったからな、少し疲れただけさ。それよりもこれを…。」

 

遊勝は墓地から超越霊神エクシーズ・カイザーのカードを取り、遊矢に渡した。

 

遊矢「これが…三霊神のカード!」

遊勝「遊矢、このカードで…」

遊矢「このカードでエンタメデュエルが出来る世界を作る!それが俺のやるべきことだ!」

 

遊勝は最早自分が話すことは何もないと告げ、デニスと共に遊矢たちを見送る。永遠の別れではない。いつでも父はここから見守っていると遊勝は遊矢、柚子、権現坂に伝えた。

 

-遺跡出口-

遊矢は柚子、権現坂、沢渡、カイトと共に遺跡から出ると思いっきり伸びをしていた。

 

遊矢「くー!なんだか不思議な気分だよ。いろいろあったからさ。」

柚子「そうね、遊勝先生にも会えたもんね。それよりミドリは置いて行って良かったの?」

権現坂「ミドリは秤の魔術師だ。この遺跡で精霊の力を回復させればいつかは目を覚ます。」

沢渡「そんなことよりカイト、お前これからどうするんだよ。」

カイト「俺はお前たちと共にペンデュラム次元へ行く。父や弟、仲間たちを救いにな。」

権現坂「ならばその前に遊矢に言うべきことがあるんじゃないのか?」

カイト「…!」

 

権現坂は険しい目でカイトを睨む。遊矢はそんなことする必要ないと言うも遊矢の中のユーゴやユーリは「謝れ謝れ」と謝罪を急き立てる。

 

遊矢「もういいんだって!ズァークのせいじゃないってわかってくれただけで…」

カイト「すまなかった。」

遊矢「…!」

カイト「俺は家族や仲間を奪われた憎しみに囚われていた。でもさっきのデュエルを見て思ったんだ。人をワクワクさせるデュエル…かつてハートランドにもあったそんなデュエルを俺はしたい。遊矢、俺もお前と同じ…エンタメデュエルが出来る世界を作りたい!」

遊矢「カイト…!うん、作ろう!そのために一緒に戦ってほしい!」

カイト「もちろんだ!」

 

遊矢とカイトは堅い握手を交わす。ボロボロになったクローバーズも遊矢たちの元へ駆け寄ってくる。カイトは現状をクローバーズに話すと彼らもペンデュラム次元への戦闘に協力すると言った。

 

カイト「みんな、感謝する。」

クローバーズ「当たり前じゃないすか、カイトさん!」

 

皆に笑顔がこぼれたその時、空に次元の歪みが走りそこから緑色のオーラを纏った決闘者たちがハートランドシティへ降り立っていくのが見えた。

 

遊矢「なんだ!?あいつらは!?」

??「ペンデュラム次元の決闘者たちでござる!」

 

声がした方向を向くとそこには忍者の装束を身に纏った決闘者が立っていた。

 

遊矢「君は?」

月影「拙者は月影。赤馬零児殿から書状を持って参った。」

遊矢「零児から!?」

月影「スタンダード次元でランサーズの面々がエクシーズ次元に向かわれたと聞き、駄目もとで参上した次第でござる。」

 

月影は零児から託された手紙を遊矢に渡す。そこには遊勝から聞いたペンデュラム次元の存在、そして今から零児もペンデュラム次元へ向かうという内容であった。

 

遊矢「零児もペンデュラム次元に向かったみたいだ。俺たちも行かなきゃ!」

 

ユート(だがハートランドが危機だ!それを放ってはいけない!)

 

遊矢「確かに…ハートランドはどうしよう…。」

 

??「それなら俺たちレジスタンスに任せておけ。」

 

反対側を向くとボロボロになった黒咲が立っている。

 

カイト「隼!俺は…」

黒咲「何も言うな、カイト。瑠璃にさっき連絡を取った。レジスタンスのメンバーがヴィエイに操られたペンデュラム次元の決闘者たちと交戦中らしい。クローバーズの奴らにも協力してもらうぞ。」

カイト「あぁ、存分に使ってくれ。」

黒咲「サヤカやお前の家族、俺たちの仲間を救ってきてくれ。」

カイト「任せろ!」

権現坂「よし、それでは行くぞ!」

月影「それが2つ気がかりなことがあるのでござる。」

沢渡「んだよ!今から行こうって時によ!」

 

月影の落ち着いた態度は士気が高まっているランサーズたちにとって気分を落とすものだったが、遊矢や柚子は月影の話を真面目に聞いていた。

 

月影「零児殿や我が兄者 日影から通信が途絶えているのでござる。特に兄者ならば必ず定期連絡は怠らぬはず。何かあったに違いない。」

柚子「まさかヴィエイに…」

遊矢「ならますます行かなきゃ!零児たちを助け出そう!」

権現坂「よーし!行くぞ!!」

月影「あと1つ!」

 

権現坂は肩を落としながらも月影の話を聞く。

 

月影「そもそもペンデュラム次元にどのように行くのか。」

沢渡「はぁ!?お前聞いてねえのかよ!」

月影「うむ。」

沢渡「『うむ。』じゃねえよ!行けねえなら意味がねえじゃんか!」

権現坂「お前こそLDSの生徒だろう!何か知っているのではないのか?」

沢渡「俺様は技術畑出身じゃねえことくらいわかんだろ!」

遊矢「あー!もうみんな落ち着いて!」

 

権現坂と沢渡が喧嘩を始め、柚子と月影、カイトはため息をつく。

 

ユーリ(遊矢、代わってよ。僕がペンデュラム次元に案内してあげる。)

遊矢(え!どうやって?)

ユーリ(いいからいいから。)

 

遊矢からユーリに代わるとランサーズのメンバーたちを置いてハートランドシティとは反対の方向へ歩き始めた。

 

権現坂「おい!遊矢、どこへ行く!」

ユーリ「僕はユーリ、それくらい友達ならちゃんと見分けてよ。」

権現坂「す…すまん。」

ユーリ「アカデミアのエクシーズ次元支部跡地へ行くよ。そこにペンデュラム次元へ行く鍵が置いてあるはずだからね。」

 

-アカデミア元エクシーズ次元支部-

デニスらによって崩壊したアカデミアの元エクシーズ次元支部はまさに廃墟のようになっていた。

 

沢渡「こんなところから本当にペンデュラム次元へ行けんのかよ。」

ユーリ「煩いよ。」

沢渡「んだと!?」

 

ユーリは沢渡を無視して開けにくくなった扉を引っ張る。後ろから権現坂がサポートし力ずくで扉を開けた。

 

ユーリ「はい、ありがと。ここにはね、強制次元侵入装置が置かれているんだ。」

柚子「それって他の次元に強制的に入り込む装置ってこと?」

ユーリ「そ。ディメンションムーバーや次元転送装置は他次元の地理とか環境をある程度プログラミングしないと使えないんだ。一方強制次元侵入装置はそういう情報いらずで無理やり侵入出来るようにするの。まぁある程度の座標的なのは入力しなくちゃいけないけどね~。エクシーズ侵攻の最初はこいつを使ってやったんだよ。」

 

ムッとするカイトを横目にユーリは別の扉を開ける。やがて巨大な機械のある部屋へとたどり着いた。

 

ユーリ「これだよ。さぁユーゴ、頼んだよ。」

 

ユーゴに代わると共にDホイールも出現する。やれやれと言わんばかりに機械をいじり出すユーゴ。物の数分で強制次元侵入装置が起動する。

 

ユーゴ「おーし!これで何とか行けるはずだ。」

 

ユーリ(はい、ごくろーさん。)

 

ユーゴ「あ、ちょ…」

 

ユーゴからユーリへとすぐに戻り、強制次元侵入装置のゲートを開いた。

 

ユーリ「さぁ行くけど準備はいい?」

 

遊矢(待ってくれ、ユーリ!俺も言いたいことが…)

ユーリ(だーめ、なんか死亡フラグみたいで気分悪いから。それに君が言いたいことなんてわかるし。)

 

心の中で遊矢と対話し終わるとゲートを通ろうとするランサーズのメンバーに声をかけるユーリ。

 

ユーリ「みんな、絶対に全員で帰るよ。僕らの次元に。」

 

ユーリの言葉に皆頷き、最後の戦いへ向けて覚悟が出来た1人1人がゲート入っていくのだった。




エンタメイト・リロード(オリジナルカード)
通常罠
(1):エクストラデッキに表側で存在する「EM」カードを全てデッキに加えてシャッフルする。
その後、デッキに加えた枚数分のカードをドローする。

EMオッドアイズ・ピエロ(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星1/闇属性/魔法使い族/攻 800/守 300
【Pスケール:青9/赤9】
(1):自分がP召喚に成功した場合に発動する。
自分フィールド上のカードを1枚選択し破壊する。
【モンスター効果】
(1):このカードが特殊召喚に成功した時に発動できる。
デッキから「EM」魔法使い族モンスターを1枚選択し手札に加える。

EMオッドアイズ・ゴースト(オリジナルカード)
効果モンスター
星3/闇属性/悪魔族/攻1300/守1000
EMオッドアイズ・ゴーストの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。
(1):フィールド上にモンスターが存在しない場合に手札に存在するこのカードを墓地に送ることで発動できる。
自分フィールドに存在する魔法罠カードの数だけ「オッドアイトークン」
(悪魔族・闇・星1・攻/守0)を守備表示で特殊召喚する。
(2):このカードの効果で特殊召喚された「オッドアイトークン」を素材に
特殊召喚されたモンスター、あるいはリリースすることでアドバンス召喚されたモンスターは1ターンに1度、効果では破壊されない。

幾何の魔術師(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星4/闇属性/魔法使い族/攻1000/守1500
【Pスケール:青1/赤1】
(1):P召喚したモンスターが相手のカードの効果によってフィールドを離れた場合に発動できる。もう1度P召喚する。
【モンスター効果】
このカードはルール上「アドバンス・ドラゴン」カードとしても扱う。
(1):このカードがP召喚されたターンのメインフェイズ時にエクストラデッキに存在するこのカードをPゾーンに置くことで発動できる。
エクストラデッキに存在する「魔術師」モンスターをPゾーンに置く。

幾何のペンデュラムグラフ(オリジナルカード)
永続魔法
「幾何のペンデュラムグラフ」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、
自分フィールドの魔法使い族モンスターを相手はモンスターカードの効果の対象にできない。
(2):相手がモンスターの効果を発動した時に発動できる。
自分フィールドに存在する永続魔法をリリースし、手札からモンスターをアドバンス召喚する。

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)
効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000
(1):このカードがアドバンス召喚に成功した時に発動できる。
このモンスターを召喚するためにリリースしたモンスターの
攻撃力の合計以上の攻撃力を持つフィールド上に存在する
特殊召喚されたモンスターの攻撃力を0にし、その効果を無効にする。
(2):このカードは戦闘・効果で破壊されない。
(3):このカードが墓地に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。
このカードを手札に加える。

チョイス・アンド・リカバリー(オリジナルカード)
永続魔法
(1):自分フィールド上のXモンスターが持つX素材の数の合計より小さい数字を宣言し発動する。
自分フィールド上に存在するXモンスターが持つX素材の数が宣言した数字と同じ数になった時、自分フィールド上のX素材を全て取り除き、その枚数×500ライフを回復する。

魔術師の手腕(オリジナルカード)
永続魔法
(1):1ターンに1度、自分フィールドに魔法使い族モンスターが存在する場合、
相手が発動したフィールド上のモンスターカードの効果を無効にし破壊する。

覇王赤竜ジェオメトリック・ペンデュラム・ドラゴン(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500
【Pスケール:青1/赤1】
(1):自分フィールドに存在するアドバンス召喚されたモンスター1体を対象に発動できる。
選択した自分のモンスターをリリースしてPゾーンのこのカードをアドバンス召喚する。
(2):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに
カードが存在しない場合に発動できる。
デッキから「魔術師」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。
【モンスター効果】
アドバンス召喚されたドラゴン族モンスターをリリースに含めることで通常召喚とは別にこのカードをアドバンス召喚出来る。このカードは1度アドバンス召喚されなければP召喚出来ない。
(1):アドバンス召喚されたモンスターをリリースすることで召喚に成功した場合、このモンスターは以下の効果を得る。
●このカードがモンスターと戦闘を行う場合、相手モンスターの攻撃力は0になり、相手に与える戦闘ダメージは倍になる。
(2):自分の墓地あるいはエクストラデッキに表側で存在するドラゴン族モンスターを1枚除外することで発動できる。
相手フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する。
(3):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。

EMクライマックス(オリジナルカード)
通常罠
(1):自分フィールド上に存在するレベル5以上の「EM」1体を対象に発動する。
対象のモンスターの攻撃力・守備力をエンドフェイズ時まで2倍にする。


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エクシーズ次元編解説フェイズ(第50~64話のネタバレあり)

いつもご愛読ありがとうございます。
第50話〜64話までのズァーク復活編の解説する回を設けました。
登場人物、各話のあらすじ、ストーリーの中にある謎などを解説、整理しますので読んでもらえたら嬉しいです。
またご希望の解説があれば感想にお願いします。書ける範囲で追記致します。
後書きも書きましたので見て頂けたら幸いです。


エクシーズ次元編から登場した主な人物

 

フェザー・グラジュエート

エクシーズ次元の考古学者。ランサーズらと覇王龍ズァークが戦う前と後でエクシーズ次元にあるアーク神殿遺跡の大きさが違う事に気が付き、遊矢を求めてスタンダード次元へ向かった。その正体は世界が4つに分かれる前のアーク次元にいたミドリの姿を象ったオートグラフ・マジシャン。他の秤の魔術師と同じようにヴィエイの闇の意思に知らぬ間に洗脳されていた。デッキはハーピィたちによってエクシーズ召喚を狙うもの。

 

スクエア・プゥル

レオコーポレーションに現れた行方不明の弟を持つ気が強い女性。その正体はヴェエイによって組織されたシンメトリィの一員。零児が手に入れる呼応霊神シンクロ・エンペラーを奪うために行動を共にしていたが、返り討ちにありペンデュラム次元へと帰還する。使用するデッキはマジェスペクター。

 

エクトライ

シンメトリィの一員。多くのペンデュラム次元の決闘者と違い洗脳は受けていない様子。常に冷静沈着であることから反対の性格のサークルとはいつも対立する。イグナイトによる大量ペンデュラム召喚とペンデュラムゾーンからのシンクロ召喚で相手を苦しめる。

 

サークル・パール

シンメトリィの一員。血の気が多くすぐに何でもヒートアップしてしまう。エクトライと同じく洗脳は受けていない。遊勝から超越霊神エクシーズ・カイザーを奪おうとするも返り討ちにあってしまうが、カイトを倒すほどの実力の持ち主ではある。ダイナミストによるペンデュラム召喚からの融合が得意。

 

天城カイト

エクシーズ次元の決闘者。元はデュエルスクールクローバー校の生徒で心優しい青年であったが、アカデミアとの戦いで家族や多くの仲間を失ったことからアカデミアを恨む者たちで組織されたクローバーズのリーダーとして復讐の鬼神を自称する残酷な決闘者になってしまう。行方不明になった人たちはズァークによって消されたのではないとわかり遊矢たちと和解。共にヴィエイを倒すため立ち上がった。光波でと名の付いたカードを使って自身の魂ともいえるモンスター 銀河眼の光波竜で敵を粉砕する。

 

アレン

エクシーズ次元の決闘者。クローバーズの一人で、仲の良かったサヤカを救えなかったことを悔いている。サークルに洗脳され己の憎しみの心に従うデュエルをするが瑠璃によって自分を取り戻す。大型モンスターによってエクシーズ召喚された列車モンスターを使って相手を倒す。

 

黒咲瑠璃

エクシーズ次元の決闘者。ユートの想い人であり黒咲隼の妹でレイの分身であることから柚子たちとそっくりの顔だちをしている。兄を慕うしっかり者でハートランドシティの復興を手伝っている。LLと呼ばれる小鳥たちをモチーフにしたデッキで弱い攻撃力を活かした戦法をとる。

 

リン

シンクロ次元の決闘者。ユーゴが好いている相手だがリンはユーゴのことを弟のようにしか思っていない。治安維持局によって作られた格差社会がなくなった今、他次元との交流による技術改革を推進するため、クロウたちと共にシティの発展に関わる仕事をレオコーポレーションの元でしている。零児と共にシンクロ次元のアーク神殿遺跡へ向かうもそこでヴィエイのエネルギーに飲み込まれペンデュラム次元へと送られてしまう。

 

 

各話のあらすじ

 

第50話「フェザーとスクエア」

ランサーズと覇王龍ズァークの戦いから半年後、4つの次元は次元回廊によって繋がれ、世界は平和へ向かおうとしていた。しかし覇王龍ズァークによって肉体を奪われた者の中には未だに行方不明の人もおり、弟を失ったというスクエア・プゥルは零児に弟を捜すように嘆願する。精霊神の力を得たアークならば魂をも探知出来ると考えた零児はシンクロ次元にあると言われる精霊神の遺跡へとスクエアと共に向かった。そんな中、エクシーズ次元の考古学者 フェザー・グラジュエートは遊矢を捜しにスタンダード次元へ訪れていた。しかし正体不明の決闘者 エクトライにデュエルを仕掛けられ、フェザーはハーピィデッキでエクトライのイグナイトデッキに対抗するも敗北を期す。エクトライはフェザーから精霊神の遺跡について聞きだそうとするが…。

 

第51話「復讐の銀河眼」

偶然現れた柚子と権現坂に助けられたフェザー。シンクロ次元だけでなくエクシーズ次元にもある精霊神の遺跡が小さくなったことを調べるために精霊神と関わりがありそうな遊矢を求めてきたが、彼は半年前に旅へ出ていた。落ち込むフェザーに柚子は自分たちランサーズがそれを調査すると豪語する。沢渡を巻き込んで柚子らはエクシーズ次元へと向かった。瑠璃と出会い再会を喜ぶ中、ハートランドシティでクローバーズと呼ばれる元レジスタンスのチームが暴れていることを知る。そこではクローバーズのリーダーである天城カイトとユートが対立していた。ユートからユーリへと代わりカイトとのデュエルが始まり、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンとカイトのエース 銀河眼の光波竜がぶつかり合う。

 

第52話「怒りの覇王紫竜」

カイトとのデュエルで本気を見せないユーリ。その心の内はアカデミアとしてエクシーズ次元の者を傷つけてしまったことへの償いを望んでいた。しかしそれが逆にカイトを怒らせ、自分が勝てば遊矢の体をカードにすると言い始める。遊矢の体を傷つけることを許さないユーリはMODE CHANGE ARCの掛け声と共にアークの力を解放。オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの融合体である融合ペンデュラムモンスター 覇王紫竜スターヴ・ヴェノム・ペンデュラムドラゴンを呼び出す。荒々しい攻撃でカイトを押すユーリであったが、最後の罠によって勝負は引き分け。カイトとクローバーズは本拠地であるギャラクシータウンへと戻るが、そこにいたのはエクトライと同じシンメトリィという組織の男 サークル・パール。カイトとサークルのデュエルが始まった。

 

第53話「フラッシュ・フュージョン」

サークルのデッキはダイナミスト。ペンデュラム召喚と融合召喚で挑むサークルに対しカイトは銀河眼エクシーズモンスターで対抗する。エクシーズモンスターをランクアップさせ反撃しようとするもサークルの戦法に敗北してしまう。一方遊矢からユートへ代わり、ユートとランサーズの面々はエクシーズ次元の精霊神の遺跡へ向かおうとする。しかしサークルに操られたクローバーズのメンバーの1人 アレンに足止めをされてしまう。瑠璃はアレンにデュエルを挑み、他のメンバーは遺跡へと向かうのだった。

 

第54話「進化する小鳥」

高ランクエクシーズモンスターで相手を倒すアレンと低ランクエクシーズモンスターで相手の隙をつく瑠璃。瑠璃は連続エクシーズ召喚からRUMによるランクアップでアレンの攻撃を制限する戦法をとる。アレンは瑠璃に敗北し、洗脳が解けたことで正気に戻るのだった。その頃、遺跡の中にいたサークルはスタンダード次元から移動したエクトライと合流する。その遺跡の中には遊勝とデニスが三霊神と呼ばれる神のカードの1枚を守っていた。

 

第55話「鬼神と化した好敵手」

遺跡へとたどり着いて入ろうとするランサーズをサークルに操られたクローバーズが妨害を図る。そこへ黒咲が助太刀に参戦。柚子、権現坂、黒咲はカイトとクローバーズを引き付け、ユートと沢渡、フェザーは遺跡の中へ入っていく。黒咲のRRにカイトは鬼のような迫力を放つ 銀河眼の光波竜で挑む。

 

第56話「仲間との戦い」

洗脳に合わせて家族をズァークに奪われた悲しみから憎しみに囚われるカイトを救うべく黒咲は戦う。カイトの洗脳は解けるが黒咲の思いもむなしくカイトの怒りの象徴 銀河眼の光波阿修羅によって黒咲は負けてしまった。遺跡内部では秤の魔術師として神のカードを守護する役割を果たすデニスと再会する遊矢と沢渡。遊矢とフェザーへ最深部への通行を許可するデニスだったが沢渡はアークの力を持たないことからそこに留まるよう指示する。プライドからそれを許さない沢渡はデニスにデュエルを仕掛け、魔界劇団とEmによるエンタメ対決が始まる。

 

第57話「エンタメデュエルのぶつかり合い」

カードの精霊であったデニスの力にリアルソリッドビジョンの肉体ダメージに合わせて精神ダメージまで負ってしまう沢渡。それを心配するデニスだったが、沢渡はやめようとしない。エンタメにはエンタメで返せと言われるデニスは容赦せずEmトラピーズ・マジシャンと共に沢渡を攻撃するも沢渡は間一髪のところでかわし、反撃に出る。デニスもそれに答えるようにRUMを使ってエクシーズモンスターをランクアップ。Emトラピーズ・スペリオル・マジシャンによって再び沢渡を窮地に立たせた。

 

第58話「ランサーズとしてのプライド」

Emたちによって沢渡のライフは風前の灯火となる。沢渡の生命の心配をするデニスだったがエンタメデュエリストとして命を懸けたデュエルをする沢渡に敬意を示して本気で挑むことを決める。魔界劇団たちの巧みなコンボによってデニスを追い詰めた沢渡だったが体力の限界を迎え、その場に倒れてしまった。そんな沢渡にデニスはエンタメデュエリストとしての才能を感じるのだった。一方ユートはフェザーの正体がかつてズァークと同じくエンターサーカス団に所属し、覇王龍封印の際に犠牲となったミドリをコピーした秤の魔術師であることを突き止める。ミドリ本人も驚きを隠せない中、ヴィエイの力が注ぎ込まれた秤の魔術師の力が覚醒。ミドリを媒体にヴィエイが姿を現す。

 

第59話「ズァークを呼ぶ声」

ユートとヴィエイの戦いが始まった。相手のエクストラデッキからの召喚を邪魔するアモルファージデッキを使ってユートのプレイングを妨害するヴィエイ。しかしアモルファージがフィールドから消える一瞬の隙をついてエクシーズ召喚を決め、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンとオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンを素材に覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンが姿を現す。ヴィエイを警戒する覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンに呼ばれるように遊矢の精神空間にいたズァークが目を覚まし…。

 

第60話「結合霊神フュージョン・キング」

ヴィエイは自分のモンスターを5体フィールドに揃えた上で融合を発動させる。フィールドの同属性モンスター5体による融合で三霊神の一角 結合霊神フュージョン・キングが覚醒する。融合次元の精霊神の遺跡でヴィエイが獲得したものであり、それは凄まじい覇気を放っていた。ユートが敗北する瞬間、体がズァークに代わってアークの力を解放したことでミドリを媒体とする事で不完全に現れていたヴィエイを消し去ることに成功。ズァークは何も言うことなく再び遊矢の精神空間の中へと姿を消した。三霊神の力を間近で感じた遊矢はその力を手にするため、遺跡の最深部へと向かう。

 

第61話「超越霊神エクシーズ・カイザー」

遺跡の最深部で遊勝との再会を喜ぶ遊矢だったが、遊勝は自分の正体が秤の魔術師と告げたうえで、三霊神とはなんであるのかを遊矢に話す。ヴィエイの洗脳によって暴走した覇王龍ズァークは精霊神の力を取り込んだレイによって分裂したが、精霊神の力の源であったアーク神殿も4つに分裂する。分裂した遺跡の中でカードとなった精霊神の力は三霊神のカードとなった。再び赤馬零王によって次元統合が成された後に再度次元が分裂した時、ヴィエイは己の力を振り絞って第5の次元を作り上げた。それがペンデュラム次元であり、行方不明になった人々はそこへ洗脳され連れ去られていたのだ。柚子らと合流した遊矢はペンデュラム次元にいる人々を救うための力 三霊神の力を得るために遊勝の試練を挑むことにした。ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンで防御を固める遊矢であったが、遊勝は自身の初ターンから三霊神の1体 超越霊神エクシーズ・カイザーをエクシーズ召喚。ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンの鳴き声によって遊矢の中のズァークが再び目覚め、遊矢の体に憑依した。

 

第62話「呼応霊神シンクロ・エンペラー」

遊矢と遊勝がデュエルをしているとき、零児も秤の魔術師である零王とデュエルをして勝利したことで三霊神のカードの1枚 呼応霊神シンクロ・エンペラーを手に入れていた。そのカードを奪うためにヴィエイによって作られた組織 シンメトリィとしての正体を現しデュエルを挑むスクエア。マジェスペクターを使って布陣を整えるも零児の召喚した呼応霊神シンクロ・エンペラーによって1ショットキルされた。ペンデュラム次元へ逃げる直前に呼応霊神シンクロ・エンペラーにヴィエイの力を注ぎこんで…。

 

第63話「神を巡るループ」

零児は風影と日影を呼び、遺跡からの脱出を試みるも月影を除いた零児、リン、日影は呼応霊神シンクロ・エンペラーに注がれたヴィエイのエネルギーに飲まれてペンデュラム次元へ送られてしまう。その頃遊矢の体は無意識に遊矢を守ろうとしたズァークに乗っ取られていた。精神空間から何とかズァークの意識を取り戻させようとする遊矢、ユート、ユーゴ、ユーリ。ドラゴンたちの共鳴もあってズァークが意識を取り戻し、デュエルは再び遊矢が引き継ぐ。遊勝は超越霊神エクシーズ・カイザーの相手がモンスターを出せばすぐに墓地へ送る効果 召黒斬を半永久的に使えるループによって遊矢を苦しめようとする。しかし遊矢は遊勝の作戦を利用して相手のデッキ切れを狙う更なるループを仕掛け、遊勝は超越霊神エクシーズ・カイザーをリリースせざるを得なくなる。

 

第64話「逆転の覇王赤竜」

遊勝はエースモンスター EMスカイ・マジシャンで遊矢を倒しにかかろうとする。アークの力を使ったドローで望んだカードを引いた遊矢はジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンとオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンをリリースし、2つの竜の力を重ねたペンデュラムモンスター 覇王赤竜ジェオメトリック・ペンデュラム・ドラゴンを呼び出す。覇王赤竜ジェオメトリック・ペンデュラム・ドラゴンの力によって遊勝を倒し、遊矢は見事超越霊神エクシーズ・カイザーを手に入れた。カイトとも和解したことで全員でペンデュラム次元へ向かおうとしたさなか、エクシーズ次元がペンデュラム次元の決闘者たちに襲われてしまう。黒咲と瑠璃はクローバーズと共にエクシーズ次元に残ることを決め、月影と合流したランサーズはペンデュラム次元へと向かうのだった。

 

 

用語確認

 

シンメトリィ

ヴィエイによって作られた組織。ペンデュラム次元の決闘者のほとんどが所属している。特にエクトライ、スクエア、サークルの3人はヴィエイから信頼がおかれており、他次元での活動をしている。主な目的はヴィエイの最終目標である精霊神との接触のために三霊神のカードを集めること、強いアークの力をデュエルディスクに取り入れて持ち帰ることなどがある。

 

ペンデュラム次元

アカデミアによる次元統合の後に再び次元分裂が成された時、ズァークに敗北したヴィエイが最後の力を振り絞って作り上げた次元。多くの人々が連れ去られ、ヴィエイの復活のために働かされている。ヴィエイによってアークの力を埋め込まれていることから全員がアークの力を扱える。

 

三霊神

最強の精霊 精霊神の力が次元分裂によって4つに分かれたうちの3つがカードになったもの。それぞれ融合、シンクロ、エクシーズによって出現し、強力な効果を持つ。現在確認されているのは

超越霊神エクシーズ・カイザー☞所有者:榊遊矢

呼応霊神シンクロ・エンペラー☞所有者:赤馬零児

結合霊神フュージョン・キング☞所有者:ヴィエイ

スタンダード次元にあると思われる精霊神の力はどこにあるのか不明。

 

 

エクシーズ次元編に登場したオリジナルカード

 

第50話初登場

 

イグナイト・ガバメント(オリジナルカード)

チューナー・ペンデュラム・通常モンスター

星2/炎属性/戦士族/攻1600/守 300

【Pスケール:青2/赤2】

(1):もう片方の自分のPゾーンに「イグナイト」カードが存在する場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、

自分のデッキ・墓地から戦士族・炎属性モンスター1体を選んで手札に加える。

【モンスター情報】

イグナイトの新参者。

銃を使わずに飛び道具を使う。変わっているせいか未だに友達はいない。

 

ペンデュラム・チューニング(オリジナルカード)

通常魔法

「ペンデュラム・フュージョン」は1ターンに1枚しか発動できない。

(1):Sモンスターカードによって決められたS素材モンスターを自分フィールドから墓地へ送り、

そのSモンスター1体をエクストラデッキからS召喚する。

自分のPゾーンにカードが2枚存在する場合、

自分のPゾーンに存在するS素材モンスターもS素材に使用できる。

 

 

第51話初登場

 

捕食植物マイアクロセプラム(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星2/闇属性/植物族/攻 500/守 700

【Pスケール:青1/赤1】

捕食植物マイアクロセプラムの(1)のP効果はデュエル中に1度しか発動できない。

(1):自分のメインフェイズ時に発動できる。

デッキから「融合」カードを1枚選択して手札に加える。

【モンスター効果】

(1):このカードをリリースすることで発動できる。

自分フィールドに存在する融合モンスターの攻撃力を400ポイント上げる。

 

捕食植物ショニセンゴケ(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星6/闇属性/植物族/攻2100/守1700

【Pスケール:青8/赤8】

(1):もう片方のPゾーンに「捕食植物」モンスターが存在しない場合

自分はP召喚出来ない。

【モンスター効果】

(1):このカードがリリースされた場合に発動できる。

相手に500ポイントのダメージを与える。

 

 

第52話初登場

 

覇王紫竜スターヴ・ヴェノム・ペンデュラム・ドラゴン(オリジナルカード)

融合・ペンデュラム・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

【Pスケール:青1/赤1】

(1):自分フィールドに存在する融合モンスター1体を対象に発動できる。

選択した自分のモンスターをリリースして融合召喚扱いとしてPゾーンのこのカードを特殊召喚する。

(2):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに

カードが存在しない場合に発動できる。

デッキから「捕食植物」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。

【モンスター効果】

ドラゴン族モンスター×2

(1):このカードが融合モンスターを素材として融合召喚に成功した場合に発動する。

相手フィールドに存在する特殊召喚されたモンスターすべてを墓地へ送る。

このターンこのカードが戦闘を行う場合、この効果で墓地へ送ったカードの数×1000ポイント、エンドフェイズ時まで攻撃力を上げる。

(2):自分フィールド上に表側表示で存在するこのカードをエクストラデッキに戻して発動できる。

フィールド上のカードを全て破壊する。

(3):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。

 

ダメージ・シェア(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分が直接攻撃を受ける時に発動できる。

この戦闘ダメージを半分にし、さらにその数の半分のダメージをお互いに受ける。

 

サイファー・ベール(オリジナルカード)

通常魔法

(1):自分の手札から光属性モンスター2体をデッキに戻し発動できる。

自分のデッキから「サイファー」モンスターを3体まで手札に加える。

2体以上手札に加える場合は、全て同名モンスターでなければならない。

 

 

第53話初登場

 

ダイナミスト・エクスプロージョン(オリジナルカード)

通常魔法

(1):自分フィールドに「ダイナミスト」モンスターが2体以上いる場合に1体の「ダイナミスト」モンスターを対象にして発動できる。

対象にしたモンスター以外の「ダイナミスト」モンスターの攻撃力を0にし、対象のモンスターに元々の攻撃力を加える。このターンのエンドフェイズ時、対象となったモンスターを破壊する。

 

銀河眼の(ギャラクシーアイズ・)光波弾竜(サイファー・バレット・ドラゴン)(オリジナルカード)

エクシーズ・効果モンスター

ランク9/光属性/ドラゴン族/攻3200/守2800

レベル9モンスター×3

このカードは自分フィールドのランク8の「ギャラクシーアイズ」Xモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。

このカードはX召喚の素材にできない。

(1):相手ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き

相手フィールド上のモンスター1体を対象として発動できる。

このモンスターの攻撃力分、対象のモンスターの攻撃力を下げる。

(2):X召喚したこのカードが相手モンスターの攻撃または相手の効果で破壊され墓地へ送られた場合、

自分のデッキから「RUM」カードを1枚手札に加える。

 

ペンデュラム・フラッシュ・フュージョン(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを自分フィールドから墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

自分のPゾーンにカードが2枚存在する場合、

自分のPゾーンに存在する融合素材モンスターも融合素材に使用できる。

この効果で融合召喚したモンスターはエンドフェイズに破壊される。

 

エクストラ・フラッシュ・フュージョン(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):自分の手札・フィールドから、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

自分フィールドにPカードが存在しない場合

自分のエクストラデッキに表側で置かれたモンスターも

2体まで融合素材とする事ができる。

この効果で融合召喚したモンスターはエンドフェイズに破壊される。

 

ダイナミスト・ジュラシックキメラ(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星6/水属性/機械族/攻2200/守1500

「ダイナミスト」モンスター×2体以上

ダイナミスト・ジュラシックキメラの(2)の効果はこのカードの融合素材にした数だけデュエル中に発動できる。

(1):このモンスターが融合召喚された時に相手フィールドに存在するモンスター1体を選択して発動できる。

選択したカードを破壊し、そのカードの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。

(2):相手が魔法・罠カードを発動した時に発動できる。

その効果を無効にして破壊する。

 

 

第54話初登場

 

LL-ネイビー・バルバル(オリジナルカード)

効果モンスター

星1/風属性/鳥獣族/攻 100/守 100

「LL-ネイビー・バルバル」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分フィールドに存在する「LL」モンスター1体を破壊することで発動できる。

手札に存在するこのカードを自分フィールドに特殊召喚する。

(2):フィールドのこのカードを素材としてX召喚した風属性モンスターは以下の効果を得る。

●自分フィールドに存在する「LL」モンスターが攻撃対象に選択された時に発動できる。デッキから「RUM」速攻魔法1枚をセットする。その後、X素材であるこのカードを墓地へ送る。この効果でセットされたカードはセットされたターンに発動出来る。

 

LL-スカイ・ハミングバード(オリジナルカード)

効果モンスター

星1/風属性/鳥獣族/攻 0/守 100

「LL-スカイ・ハミングバード」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。

墓地から「LL」モンスター1体を選択し特殊召喚する。

(2):フィールドのこのカードを素材としてX召喚した風属性モンスターは以下の効果を得る。

●このカードが攻撃対象になった時に発動できる。攻撃対象を自分フィールドに存在する別のモンスターに移し替える。

 

RUM-リリカル・フォース(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):自分フィールドのXモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターよりランクが1つ高い「LL」モンスター1体を、

対象の自分のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

(2):墓地に存在するするこのカードを除外することで発動出来る。

フィールドに存在するXモンスターからX素材を1つ取り除く。

 

LL-フリーダム・ナイチンゲール(オリジナルカード)

エクシーズ・効果モンスター

ランク2/風属性/鳥獣族/攻 200/守 200

レベル2モンスター×3体以上

(1):このカードの攻撃力は、このカードのX素材の数×300アップする。

(2):このカードが「LL」XモンスターをX素材にしている限り、相手はこのモンスター以外の自分フィールドに存在するモンスターを攻撃対象に出来ない。

(3):このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

このモンスターとの戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは代わりに相手が受ける。

また、このカードは戦闘では破壊されない。

 

連結破壊(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分または相手のメインフェイズ時に自分フィールドに存在するレベル10またはランク10の地属性・機械族モンスター1体を対象に発動できる。

対象のモンスターをリリースし、相手フィールドに存在するモンスターすべてを破壊する。

 

LL-アクア・チックス(オリジナルカード)

効果モンスター

星1/風属性/鳥獣族/攻 100/守 0

「LL-アクア・チックス」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚された時に墓地に存在する「LL」Xモンスターを選択して発動する。

このカードをX素材として選択したモンスターを重ねてX召喚する。

(1)の効果でX召喚されたモンスターはこのターンのエンドフェイズに破壊される。

(2):フィールドのこのカードを素材としてX召喚した風属性モンスターは以下の効果を得る。

●このカードが破壊される代わりにX素材を1つ取り除くことが出来る。

 

 

第55話初登場

 

リトル・サイファー・ドラゴン(オリジナルカード)

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/光属性/ドラゴン族/攻2000/守1500

光属性レベル4モンスター×2

(1):1ターンに1度、X素材を1つ取り除く事で発動できる。

相手フィールドに存在するモンスターの攻撃力・守備力を500ポイント下げる。

(2):このモンスターが破壊された時、墓地に存在する「光波」モンスター2体を選択し発動できる。

そのモンスターのレベルを倍にして特殊召喚する。

 

RUM-銀河昇華(ギャラクシーアセンション)(オリジナルカード)

速攻魔法

RUM-銀河昇華の(2)の効果は墓地に送られたターンには発動できない。

(1):自分フィールドのXモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターよりランクが1つ高い「ギャラクシーアイズ」モンスター1体を、

対象の自分のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

(2):自分フィールドに存在する「ギャラクシーアイズ」Xモンスターを対象に墓地のこのカードを除外して発動できる。

そのモンスターと同じランクの「ギャラクシーアイズ」モンスター1体を、

対象の自分のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

 

 

第56話初登場

 

光波案山子(サイファー・スケアクロー)(オリジナルカード)

効果モンスター

星1/光属性/機械族/攻 400/守 100

(1):自分フィールドに存在する攻撃力1500以下の「サイファー」モンスターが攻撃対象に選択された時に発動できる。

このカードを特殊召喚し、バトルフェイズを終了させる。

(2):1ターンに1度、このカード以外の自分フィールドに存在する「サイファー」モンスターを選択し発動できる。このカードのレベルは選択したモンスターと同じ数値となる。

 

銀河眼の(ギャラクシーアイズ・)光波阿修羅(サイファー・アシュラ)(オリジナルカード)

エクシーズ・効果モンスター

ランク0/光属性/戦士族/攻4000/守3000

カード名の異なる「サイファー」Xモンスター×3

ルール上、このカードのランクは1として扱う。このカードをX召喚する際、素材のランクは同じでなくてよい。

(1):このカードがX召喚されたターン、相手はカードの効果を発動することが出来ない。

(2):このモンスターと戦闘を行うモンスターの攻撃力は0となる。

(3):1ターンに1度、X素材を取り除く事で発動できる。

墓地に存在する「サイファー」Xモンスターを選択し、このモンスターに重ねてX召喚できる。

 

トリック・ミラー(オリジナルカード)

永続魔法

(1):自分フィールドに存在する「Em」モンスターが破壊された時に発動できる。

デッキから破壊されたモンスターと同じ同名カードを1体選択し特殊召喚する。

この効果で特殊召喚されたモンスターはエンドフェイズ時にデッキに戻る。

 

 

第57話初登場

 

Emダメージ・マジシャン(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星4/光属性/魔法使い族/攻1500/守1100

【Pスケール:青4/赤4】

「Emダメージ・マジシャン」のP効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):相手フィールドにモンスターが特殊召喚された時に発動できる。

相手に500ポイントのダメージを与える。

【モンスター効果】

「Emダメージ・マジシャン」の(2)のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分が効果ダメージを受けた場合に発動できる。

手札に存在するこのカードを特殊召喚する。この効果は相手のターンにも発動できる。

(2):自分フィールドに同じレベルのモンスターが3体以上存在する時に発動できる。

自分フィールドに存在するモンスターでX召喚を行う。

 

魔界台本「天使と悪魔」(オリジナルカード)

通常魔法

「魔界台本「天使と悪魔」」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分がダメージを受ける場合、墓地に存在するこのカードを除外することで発動できる。

そのダメージを無効にする。

(2):自分のエクストラデッキに表側表示の「魔界劇団」Pモンスターが存在し、

セットされたこのカードが相手の効果によって破壊された場合に発動できる。

相手はカードを2枚ドローする。

 

リトグラフ・マジシャン(オリジナルカード)

ペンデュラム・通常モンスター

星8/地属性/魔法使い族/攻 500/守 700

【Pスケール:青7/赤7】

リトグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。

(1):自分のメインフェイズ、バトルフェイズに発動できる。

フィールドから、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

【モンスター情報】

謎の力を使う魔法使い。ただ触れるだけで触った物の情報を理解しコピーする能力を持つ。

 

Emトラピーズ・ピューピル(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

レベル7/闇属性/魔法使い族/攻2100/守1600

「Em」モンスター×2

(1):このカードが攻撃宣言した時に自分フィールド上に存在するモンスター1体を選択して発動できる。

攻撃を無効にし、対象のモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。

(2):自分フィールドに存在する「Em」モンスターの攻撃力、守備力は200ポイント上がり、効果では破壊されない。

 

魔界劇団の千秋楽(オリジナルカード)

通常罠

「魔界劇団の千秋楽」は1ターンに1枚しか発動できない。

(1):自分のPゾーンに「魔界劇団」カードが2枚存在する場合に発動できる。

Pゾーンに存在するカードを全て手札に戻し、手札に戻したカードの枚数×500ポイント、自分フィールドに存在する「魔界劇団」モンスターの攻撃力を上げる。

 

Emトラピーズ・スペリオル・マジシャン(オリジナルカード)

エクシーズ・効果モンスター

ランク6/光属性/魔法使い族/攻2900/守2400

魔法使い族レベル6モンスター×2

Emトラピーズ・スペリオル・マジシャンの(1)と(2)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

このターン、自分はこのカード以外のカード効果を受けない。

(2):1ターンに1度、XモンスターをX素材にしたこのカードがフィールドに存在する時、バトルフェイズ中に発動できる。

相手モンスターは攻撃力が半分となり、必ずこのカードと戦闘を行わなくてはならない。

 

 

第58話初登場

 

魔界劇団-エクストリーム・スタント(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星3/闇属性/悪魔族/攻1100/守 900

【Pスケール:青6/赤6】

(1):このカードが特殊召喚に成功した時に発動できる。

フィールドに存在するモンスター1体を対象に選んでこのターンのエンドフェイズ時まで効果を無効にする。

(2):自分フィールドに存在する「魔界劇団」モンスターが戦闘・効果で破壊される場合、代わりにPゾーンに置かれたこのカードを破壊することが出来る。

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、自分フィールド上に存在する「魔界劇団」モンスターの攻撃宣言時に宣言したモンスターを選択し発動できる。

攻撃対象となったモンスターは戦闘で破壊されず、対象のモンスターはもう1度モンスターに攻撃できる。

 

Emトラピーズ・ピューピル(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

レベル7/闇属性/魔法使い族/攻2100/守1600

「Em」モンスター×2

(1):このカードが攻撃宣言した時に自分フィールド上に存在するモンスター1体を選択して発動できる。

攻撃を無効にし、対象のモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。

(2):自分フィールドに存在する「Em」モンスターの攻撃力、守備力は200ポイント上がり、効果では破壊されない。

 

 

第59話初登場

 

オートグラフ・マジシャン(オリジナルカード)

ペンデュラム・通常モンスター

星3/風属性/魔法使い族/攻 500/守 700

【Pスケール:青2/赤2】

オートグラフ・マジシャンのP効果は1ターンに1度しか使えない。

(1):相手がモンスターの召喚・特殊召喚あるいは攻撃宣言を行った時に発動できる。

自分はP召喚を行う。

【モンスター情報】

謎の力を使う魔法使い。数々の筆跡を見てきたその瞳には我々が見ているものとは別の文字となって映っている。

 

幻影騎士団バーンアウトファー(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/戦士族/攻2400/守1700

【Pスケール:青2/赤2】

(1):1ターンに1度、自分フィールド上のX素材が2つ以上あるXモンスター1体を対象にしてそのモンスターのX素材をすべて取り除いて発動できる。

このターンのエンドフェイズ時まで対象のモンスターにこのカードのレベルを与える。

【モンスター効果】

「幻影騎士団バーンアウトファー」の(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。

(1):ドローフェイズ時以外に自分のデッキからカードをドローし、そのカードが「幻影騎士団」カードだった場合に発動できる。

そのカードを相手に見せ、もう1枚自分のデッキからカードをドローする。

 

幻影騎士団リメイニングストール(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星3/闇属性/戦士族/攻1300/守 500

【Pスケール:青8/赤8】

(1):自分フィールドにX素材のないXモンスターが1体存在する場合、

相手フィールドに存在する特殊召喚されたモンスターの効果は自分のターン中、無効となる。

【モンスター効果】

「幻影騎士団リメイニングストール」の(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。

(1):このモンスターが別の「幻影騎士団」モンスターと共にP召喚に成功した時に発動できる。

カードを1枚ドローする。

 

アモルファージ・パニック(オリジナルカード)

永続魔法

「アモルファージ・パニック」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):フィールドの「アモルファージ」モンスターの攻撃力・守備力は、

フィールドの「アモルファージ」カードの数×100アップする。

(2):自分の手札・フィールドの「アモルファージ」モンスターをリリースし、フィールドに存在するカード1枚を選択して発動出来る。

選択したカードを破壊する。

 

幻影騎士団ユーズドマフラー(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分フィールドに存在するカードが破壊された時に発動できる。

相手フィールドに存在するカードを選択し破壊する。

その後、このカードは通常モンスター(戦士族・闇・星4・攻1300/守0)となり、

モンスターゾーンに守備表示で特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。

 

幻影騎士団ノスタルジックエプロン(オリジナルカード)

通常罠

(1):「幻影騎士団」罠カードが発動した場合に発動できる。

このカードを効果モンスター(戦士族・闇・星4・攻1500/守0)として、

モンスターゾーンに攻撃表示で特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。

この効果で特殊召喚されたこのカードは以下の効果を持つ。

●相手ターンに1度発動できる。「幻影騎士団」カードのみを素材にしてX召喚する。

 

 

第60話初登場

 

幻影闇翼(オリジナルカード)

通常罠

「幻影闇翼」はセットする際にフィールドにXモンスターが存在する場合、セットしたターンに発動できる。

(1):フィールドに存在するXモンスターを対象に発動できる。

発動後、このカードは対象モンスターの装備カードとなり

対象のモンスターは効果では破壊されない。

また装備モンスターが守備表示モンスターを攻撃した時、

その守備力を攻撃力が超えていれば、

その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。

(2):墓地に存在するこのカードを除外することで発動できる。

「幻影」魔法カードをデッキから1枚選択し手札に加える。

 

アモルファージ・クライス(オリジナルカード)

通常魔法

(1)自分フィールドにカードが5枚以上存在する場合に自分フィールドに存在する全てのカードをリリースすることで発動できる。

デッキから「アモルファージ」モンスターを2体手札に加える。

 

アモルファージ・レヴィア(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星8/地属性/ドラゴン族/攻 0/守2750

【Pスケール:青1/赤1】

このカードのコントローラーは、

自分スタンバイフェイズ毎に自分フィールドのモンスター1体をリリースする。

またはリリースせずにこのカードを破壊する。

(1):自分フィールドに「アモルファージ」モンスターが存在する限り、

お互いのフィールドに存在するモンスターは全て地属性となる。

【モンスター効果】

(1):P召喚・リバースしたこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、

お互いに「アモルファージ」モンスターしかエクストラデッキから特殊召喚できない。

 

 

第61話初登場

 

EMオッドアイズ・ピエロ(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星1/闇属性/魔法使い族/攻 800/守 300

【Pスケール:青9/赤9】

(1):自分がP召喚に成功した場合に発動する。

自分フィールド上のカードを1枚選択し破壊する。

【モンスター効果】

(1):このカードが特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「EM」魔法使い族モンスターを1枚選択し手札に加える。

 

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)

効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000

(1):このカードがアドバンス召喚に成功した時に発動できる。

このモンスターを召喚するためにリリースしたモンスターの

攻撃力の合計以上の攻撃力を持つフィールド上に存在する

特殊召喚されたモンスターの攻撃力を0にし、その効果を無効にする。

(2):このカードは戦闘・効果で破壊されない。

(3):このカードが墓地に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。

このカードを手札に加える。

 

EMジェミニ・エンジェル(オリジナルカード)

効果モンスター

星2/光属性/天使族/攻 500/守 200

(1):このモンスターが召喚に成功した時に発動できる。

手札から「EMジェミニ・デビル」を1体選択し特殊召喚する。

(2):このカードが「EM」カードの効果によって特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「EMジェミニ・デビル」1体選択し攻撃表示で特殊召喚する。

(3):「EMジェミニ・エンジェル」の(1)または(2)の効果を発動したターン、自分は「EM」モンスター以外特殊召喚することが出来ない。

 

EMジェミニ・デビル(オリジナルカード)

効果モンスター

星2/闇属性/悪魔族/攻 600/守 100

(1):このモンスターが召喚に成功した時に発動できる。

手札から「EMジェミニ・エンジェル」を1体選択し特殊召喚する。

(2):このカードが「EM」カードの効果によって特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「EMジェミニ・エンジェル」1体選択し攻撃表示で特殊召喚する。

(3):「EMジェミニ・デビル」の(1)または(2)の効果を発動したターン、自分は「EM」モンスター以外特殊召喚することが出来ない。

 

EMリターン・カーニバル(オリジナルカード)

永続罠

(1):墓地から特殊召喚された「EM」モンスターが自分フィールドに存在する場合に発動出来る。

自分フィールドに存在する「EM」モンスターのレベルはこのカードがフィールドに存在する限り、自分フィールドに存在する「EM」モンスターのレベルを合計した数値となる。

(2):自分または相手のバトルフェイズ中に発動できる。

自分フィールドに存在する全ての「EM」モンスターを使って融合・S・X召喚のいずれかを行う。その後、このカードを破壊する。

 

超越霊神(ちょうえつれいしん)エクシーズ・カイザー(オリジナルカード)

エクシーズ・ペンデュラム・効果モンスター

ランク10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?

【Pスケール:青0/赤13】

(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。

Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。

もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。

【モンスター効果】

レベル10モンスター×5

このカードはX召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。

レベル10がP召喚可能な場合にエクストラデッキの表側表示のこのカードはP召喚できる。

(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。

(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

(3):このカードの攻撃力・守備力はこのカードのX素材の数×1000アップする。

(4):相手モンスターが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動する。

X素材を1つ取り除き、そのモンスターを墓地へ送る。

(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。

このカードを自分のPゾーンに置く。

自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、

空いたPゾーンにこのカードを置く。

 

 

第62話初登場

 

DDミラー(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星2/闇属性/悪魔族/攻1100/守 400

【Pスケール:青0/赤0】

(1):1ターンに1度、自分が「DD」モンスターのP召喚に成功した時に発動できる。

P召喚されたモンスターの数だけ「DDミラートークン」

(悪魔族・闇・星?・攻/守0)を特殊召喚する。

このトークンのレベルはそれぞれP召喚されたモンスターと同じレベルとなる。

【モンスター効果】

(1):このモンスターが特殊召喚された時に発動できる。

自分フィールド上に「DDミラートークン」

(悪魔族・闇・星2・攻/守0)を1体特殊召喚する。

 

呼応霊神(こおうれいしん)シンクロ・エンペラー(オリジナルカード)

シンクロ・ペンデュラム・効果モンスター

星10/神属性/幻神獣族/攻4000/守4000

【Pスケール:青0/赤13】

(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。

Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。

もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。

【モンスター効果】

チューナー+チューナー以外のモンスター×4体

このカードはS召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。

「呼応霊神シンクロ・エンペラー」の(3)のモンスター効果を発動するターン、このカードは相手に直接攻撃できない。

(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。

(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

(3):1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に自分の墓地のモンスター2体を選択して発動できる。

選択したカードを除外し、相手フィールド上のモンスターを全て墓地へ送る。

次の相手ターンのエンドフェイズ時までこの効果を発動するために除外した自分のカードの攻撃力分、このカードの攻撃力を上げる。

(4):このカードは「霊神」モンスター以外のカード効果を受けない。

(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。

このカードを自分のPゾーンに置く。

自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、

空いたPゾーンにこのカードを置く。

 

 

第63話初登場

 

幾何のペンデュラムグラフ(オリジナルカード)

永続魔法

「幾何のペンデュラムグラフ」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、

自分フィールドの魔法使い族モンスターを相手はモンスターカードの効果の対象にできない。

(2):相手がモンスターの効果を発動した時に発動できる。

自分フィールドに存在する永続魔法をリリースし、手札からモンスターをアドバンス召喚する。

 

リトル・オーバーレイ・ソウル(オリジナルカード)

装備魔法

(1):フィールド上に存在する元々の攻撃力が1500以下のXモンスターにのみ装備可能。

装備モンスターのX素材がなくなった時、自分のデッキの上から

裏側のまま3枚のカードを装備モンスターのX素材にする。

(2):装備モンスターが相手を戦闘によって破壊できなかった時に発動する。

戦闘を行なったモンスターを墓地へ送る。

 

チョイス・アンド・リカバリー(オリジナルカード)

永続魔法

(1):自分フィールド上のXモンスターが持つX素材の数の合計より小さい数字を宣言し発動する。

自分フィールド上に存在するXモンスターが持つX素材の数が宣言した数字と同じ数になった時、自分フィールド上のX素材を全て取り除き、その枚数×500ライフを回復する。

 

幾何の魔術師(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星4/闇属性/魔法使い族/攻1000/守1500

【Pスケール:青1/赤1】

(1):P召喚したモンスターが相手のカードの効果によってフィールドを離れた場合に発動できる。もう1度P召喚する。

【モンスター効果】

このカードはルール上「アドバンス・ドラゴン」カードとしても扱う。

(1):このカードがP召喚されたターンのメインフェイズ時にエクストラデッキに存在するこのカードをPゾーンに置くことで発動できる。

エクストラデッキに存在する「魔術師」モンスターをPゾーンに置く。

 

エンタメ・リアライズ(オリジナルカード)

永続魔法

(1):「EM」モンスターがフィールドに存在しない自分メインフェイズに発動できる。

通常のP召喚に加えて1度だけ「EM」モンスターをP召喚出来る。

 

スカイ・マジック(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分フィールドに存在するモンスターを1体リリースすることで発動できる。

手札から「EMスカイマジシャン」を特殊召喚する。

 

 

第64話初登場

 

エンタメイト・リロード(オリジナルカード)

通常罠

(1):エクストラデッキに表側で存在する「EM」カードを全てデッキに加えてシャッフルする。

その後、デッキに加えた枚数分のカードをドローする。

 

EMオッドアイズ・ゴースト(オリジナルカード)

効果モンスター

星3/闇属性/悪魔族/攻1300/守1000

EMオッドアイズ・ゴーストの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):フィールド上にモンスターが存在しない場合に手札に存在するこのカードを墓地に送ることで発動できる。

自分フィールドに存在する魔法罠カードの数だけ「オッドアイトークン」

(悪魔族・闇・星1・攻/守0)を守備表示で特殊召喚する。

(2):このカードの効果で特殊召喚された「オッドアイトークン」を素材に

特殊召喚されたモンスター、あるいはリリースすることでアドバンス召喚されたモンスターは1ターンに1度、効果では破壊されない。

 

魔術師の手腕(オリジナルカード)

永続魔法

(1):1ターンに1度、自分フィールドに魔法使い族モンスターが存在する場合、

相手が発動したフィールド上のモンスターカードの効果を無効にし破壊する。

 

覇王赤竜ジェオメトリック・ペンデュラム・ドラゴン(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

【Pスケール:青1/赤1】

(1):自分フィールドに存在するアドバンス召喚されたモンスター1体を対象に発動できる。

選択した自分のモンスターをリリースしてPゾーンのこのカードをアドバンス召喚する。

(2):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに

カードが存在しない場合に発動できる。

デッキから「魔術師」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。

【モンスター効果】

アドバンス召喚されたドラゴン族モンスターをリリースに含めることで通常召喚とは別にこのカードをアドバンス召喚出来る。このカードは1度アドバンス召喚されなければP召喚出来ない。

(1):アドバンス召喚されたモンスターをリリースすることで召喚に成功した場合、このモンスターは以下の効果を得る。

●このカードがモンスターと戦闘を行う場合、相手モンスターの攻撃力は0になり、相手に与える戦闘ダメージは倍になる。

(2):自分の墓地あるいはエクストラデッキに表側で存在するドラゴン族モンスターを1枚除外することで発動できる。

相手フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する。

(3):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。

 

EMクライマックス(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分フィールド上に存在するレベル5以上の「EM」1体を対象に発動する。

対象のモンスターの攻撃力・守備力をエンドフェイズ時まで2倍にする。




エクシーズ次元編も終わりました…。
結局神を出したかったっていうことですw
強引なところもありましたがとりあえず最終決戦はペンデュラム次元で…ということで。
ARC-Vのアニメは終わってしまいましたし、この小説も佳境に向けて突っ走りたい……ところではあるのですが、最近忙しく中々更新できていないのが現状です。
懲りずに待っていただければ幸いです。評価、感想お待ちしています。


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ペンデュラム次元編
第65話「闇を照らす銀河眼」


二度目の次元分裂によって生まれたペンデュラム次元。
それは他次元とは異なりヴィエイの意思に支配された世界。
遊矢たちランサーズは全ての次元を救うために最後の戦いへ挑む。


-ペンデュラム次元 アークキャッスル 天守閣-

ペンデュラム次元にある城 アークキャッスルはヴィエイの居城となっている。ズァークとの戦いで傷ついたヴィエイはペンデュラム次元を作ってから初めにこの建物を創造した。ペンデュラム次元にいる人々に少しのアークを分け与え、それぞれの人の中でその力を強くさせる。その後、その人間から魂ごとアークの力を抜き取り、自らのエネルギーにしようとヴィエイは考えた。アークキャッスルはペンデュラム次元の中心に位置し、この次元全土からエネルギーを吸い取ることが出来る場所なのである。そのてっぺんに位置する天守閣でヴィエイは玉座に座り、シンメトリィのメンバーと話していた。

 

サークル「スクエア、なぜ零児たちを直接連れてきたんだ?」

スクエア「強いアークの力を持つ彼をこの次元に連れてくればすぐにヴィエイ様がエネルギーを吸って復活できるじゃない。」

ヴィエイ「それは違うぞ、スクエア。」

スクエア「?」

ヴィエイ「人が他人にアークの力を与えるにはそのアークの力の持ち主が他人に対し渡す意思と他人がアークの力を受け取る意思がなければ拒絶反応を起こしてしまう。」

エクトライ「つまり零児がヴィエイ様にアークの力を渡すという意思がなくては奪い取ることは出来ないのだ。」

スクエア「でもペンデュラム次元の民は意思がなくヴィエイ様に…」

エクトライ「スクエア!!」

 

ヴィエイのデュエルディスクからアークの力が放たれ、スクエアの腹部に命中する。

 

スクエア「きゃあ!!」

ヴィエイ「言葉に気を付けろ。ペンデュラム次元の民は”自らの意思で”俺に従っているんだ!」

 

-アークキャッスル 廊下-

自力で立ち上がれないスクエアに肩を貸すエクトライ。その横でサークルが面白がるように話しかける。

 

サークル「馬鹿だな、ヴィエイ様は民の意識を乗っ取っていることを嫌がっている。『洗脳してますよね』なんて言ったらブチ切れるに決まってんだろうが。」

スクエア「でもさっきはアークの力はお互いの意思が合わさらないと分け与えられないって言ってたじゃない!他人に力を植え付けて回収ってどういうことよ。」

エクトライ「”他人の”力を受け取る場合だ。ヴィエイ様は己の力を他人に貸し与え、それを徴収するに過ぎない。」

スクエア「でもそうなると民は意識がないんだからヴィエイ様のアークの力を受け取れないはずじゃない?」

サークル「本来はな。意識がつながってない相手からアークの力を受け取れば零児みたいにもがき苦しむっつーわけだ。民も意識がないから俺たちに表情を見せないだけで本当は苦しんでるかもな、ケヘヘ。」

 

そういうとサークルは左へ曲がろうとした。

 

エクトライ「そう言えば零児以外の奴はどうなっている?」

サークル「大人しく洗脳下にあるぜ。零児は無駄にアークが強いせいでヴィエイ様の洗脳が通用しないから力を拒絶しているせいで独房で発狂中。あんまり行かない方がいいぜ~、嫌な声聞くことになっからよ。じゃあな~。」

 

そういうとサークルはアークキャッスルの出口へと向かった。

 

-ペンデュラム次元 城下町近郊-

アークキャッスルの下には城下町が広がっている。かつてアーク次元にありズァーク封印時に消え去った町が再現されているのだ。さらにそこからしばらく遠ざかった砂漠のような場所をランサーズのメンバーたちは歩いていた。

 

沢渡「あー、この緑色の砂みてえのなんなんだよ。」

権現坂「この世界の砂漠はこのような景色なのだな。」

柚子「綺麗だからいいじゃない!普通の砂漠と違って気温もちょうどいいし!」

ユーリ「普通の砂漠と違って決闘者もちょいちょいいるけどね。」

 

ユーリの言葉に皆が辺りを見回す。後ろからまたペンデュラム次元の決闘者がつけてきている。これでもう3度目だ。

 

ユーリ「じゃあ行くよ!」

 

ランサーズの全員がデュエルディスクを構えるとペンデュラム次元の決闘者たちも一斉に飛び出し、デュエルが始まる。カイトはユーゴによってアクションデュエルのプログラムを取り込んでもらったデュエルディスクを腕にペンデュラム次元の決闘者のうちの1人を相手しようとした。

 

カイト「さぁ行くぞ!」

??「カイ…ト…。」

 

その相手の決闘者をよく見ると元々同じエクシーズ次元のデュエルスクール クローバー校に所属していた笹山サヤカであった。

 

カイト「サヤカ!?よかった、無事だったんだな!」

サヤカ「デュ…エル…!」

カイト「なに!?」

 

サヤカはカイトの声を聴こうとせずにデュエルを仕掛けようとしてくる。

 

カイト「くそ、デュエルで目を覚まさせるしかないか!アクションフィールド 起動!」

「アクションフィールド ギャラクシー・ユニバース」

 

銀河のような暗い空間に星々が輝くフィールド魔法が辺りを包み込む。

 

カイト・サヤカ「「デュエル!」」

 

-1ターン目-

カイト「先行はもらった!俺は光波双顎機を召喚!」

 

 

光波双顎機

効果モンスター

星4/光属性/機械族/攻1600/守 800

「光波双顎機」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):エクストラデッキから特殊召喚されたモンスターが相手フィールドに存在し、

自分フィールドにモンスターが存在しない場合、このカードは手札から特殊召喚できる。

(2):手札を1枚捨てて発動できる。

手札・デッキから「サイファー」モンスター1体を特殊召喚する。

この効果の発動後、ターン終了時まで自分は「サイファー」モンスターしか特殊召喚できない。

 

 

ヴェロキラプトルの力を秘めた光波双顎機が召喚され、その効果を発動する。

 

カイト「手札の光波異邦臣(サイファー・エトランゼ)を墓地へ送ることでデッキから光波双翼機(サイファー・ツイン・ウィング)を特殊召喚!」

 

 

光波異邦臣

効果モンスター

星1/光属性/魔法使い族/攻 0/守 0

「光波異邦臣」の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。

(1):このカードが手札・墓地に存在する場合、

自分フィールドの「サイファー」Xモンスター1体を対象として発動できる。

このカードをそのモンスターの下に重ねてX素材とする。

(2):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。

デッキから「サイファー」魔法・罠カード1枚を手札に加える。

 

光波双翼機(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/光属性/機械族/攻1500/守1300

(1):このカードが「サイファー」カードの効果によって特殊召喚された時に発動できる。

自分フィールドの全ての「サイファー」モンスターのレベルをターン終了時まで4つ上げる。

 

 

カイト「光波異邦臣の効果により光波防輪(サイファー・ビット)を手札に加える。」

 

 

光波防輪

通常罠

(1):自分フィールドの、「ギャラクシーアイズ」Xモンスターまたは

「サイファー」Xモンスター1体を対象として発動できる。

このカードをそのモンスターの下に重ねてX素材とし、

そのモンスターはこのターンに1度だけ戦闘・効果では破壊されない。

 

 

カイト「さらに光波双翼機の効果発動!フィールドの光波モンスターのレベルが2倍となる!」

サヤカ「レベル8が2体…。」

カイト「最初から全力で行かせてもらう!レベル8の光波双顎機と光波双翼機でオーバーレイ!闇に輝く銀河よ。復讐の鬼神に宿りて我がしもべとなれ!エクシーズ召喚!降臨せよ!ランク8!銀河眼の光波竜!!」

 

 

銀河眼の光波竜

エクシーズ・効果モンスター

ランク8/光属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

レベル8モンスター×2

(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターのコントロールをエンドフェイズまで得る。

この効果でコントロールを得たモンスターの効果は無効化され、

攻撃力は3000になり、カード名を「銀河眼の光波竜」として扱う。

この効果の発動後、ターン終了時までこのカード以外の自分のモンスターは直接攻撃できない。

 

 

カイトのエースモンスター 銀河眼の光波竜が姿を現す。今までとは異なりカイトの怒りの感情と共に出現していないせいかより生き生きと雄たけびを上げる。

 

カイト「俺はカードを2枚セットしターンエンド!」

 

-2ターン目-

サヤカ「私のターン、ドロー。私は永続魔法 神の居城-ヴァルハラを発動!」

 

 

神の居城-ヴァルハラ

永続魔法

(1):1ターンに1度、自分メインフェイズにこの効果を発動できる。

手札から天使族モンスター1体を特殊召喚する。

この効果は自分フィールドにモンスターが存在しない場合に発動と処理ができる。

 

 

ギャラクシー・ユニバースの中に神聖な神殿が出現する。

 

サヤカ「ヴァルハラの効果発動!手札からリトル・フェアリーを特殊召喚。」

 

 

リトル・フェアリー

効果モンスター

星3/光属性/天使族/攻 800/守 800

自分のメインフェイズ時に手札を1枚墓地へ送って発動できる。

このカードのレベルを1つ上げる。

この効果は1ターンに2度まで使用できる。

 

 

サヤカのフィールドにピンクの髪が目立つリトル・フェアリーが特殊召喚される。

 

サヤカ「さらに踊る妖精(ダンシングフェアリー)を召喚!」

 

 

踊る妖精

効果モンスター

星4/風属性/天使族/攻1700/守1000

このカードが自分フィールド上に表側守備表示で存在する限り、

自分のスタンバイフェイズ毎に自分は1000ライフポイント回復する。

 

 

続いて3人の愛らしい妖精がサヤカの周りに現れるも、サヤカは全く気にせずにデュエルを進める。カイトはかつてサヤカが妖精たちと戯れながら楽しそうにデュエルしている姿を思い出す。

 

カイト「サヤカ…。」

サヤカ「リトル・フェアリーの効果発動、施しの妖精(アルムス・フェアリー)を墓地へ送り、レベルを1つ上げる。」

 

 

施しの妖精(オリジナルカード)

効果モンスター

星2/光属性/天使族/攻1000/守1000

(1):ドローフェイズ時以外に自分または相手がデッキからドローした場合に

墓地に存在することのカードを除外することで発動できる。

自分はカードを1枚ドローする。

 

 

カイト「レベル4が2体…!」

サヤカ「レベル4のリトル・フェアリーと踊る妖精でオーバーレイ!戦い続ける勇者に天使のほほえみを!エクシーズ召喚!現れよ、ランク4、フェアリー・チア・ガール!」

 

 

フェアリー・チア・ガール

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/光属性/天使族/攻1900/守1500

天使族レベル4モンスター×2

このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。

デッキからカードを1枚ドローする。

「フェアリー・チア・ガール」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

 

 

リトル・フェアリーの髪色が青へと変わり、チアの服装へと姿を変える。しかしその顔に笑顔はない。

 

サヤカ「フェアリー・チア・ガールの効果発動!オーバーレイユニットを1つ取り除き、カードをドローする!そして墓地の施しの妖精の効果によってこのカードを除外し、もう1枚ドローする。」

 

 

サヤカ「さらに装備魔法 堕ちる翼をフェアリー・チア・ガールに装備。」

 

 

堕ちる翼(オリジナルカード)

装備魔法

天使族モンスターに装備可能。

(1):このカードが装備されたモンスターは

自分のターンの間は攻撃力が2倍になり、相手のターンの間は攻撃力が半分となる。

 

 

黒い翼がフェアリー・チア・ガールに装備され、フェアリー・チア・ガールの攻撃力は4000にまで上昇する。

 

カイト「何!?」

サヤカ「バトル、フェアリー・チア・ガールで銀河眼の光波竜を攻撃。」

 

フェアリー・チア・ガールが放った光の攻撃が銀河眼の光波竜を襲う。

 

カイト「罠発動!光波防輪を発動!このカードを銀河眼の光波竜のオーバーレイユニットにし、銀河眼の光波竜は1ターンに1度、破壊されない!」

 

銀河眼の光波竜にエクシーズ素材が加わって、フェアリー・チア・ガールから受けた攻撃によって破壊はされない。

 

サヤカ「でもダメージは受けてもらう。」

カイト「ぐああ!!」

 

カイトLP4000→3000

 

カイト(なんだ、このダメージは…!リアルソリッドビジョンよりより重いダメージだ…!)

 

サヤカの体から緑色のオーラが放出されていることにカイトは気が付いた。

 

カイト「あれがヴェエイのアークの力とやらか…。」

サヤカ「私はカードを1枚セットしターンエンド。」

 

-3ターン目-

カイト「俺のターン、ドロー!俺は銀河眼の光波竜の効果発動!オーバーレイユニットを1つ取り除く事で相手モンスタ―のコントロールを得る!サイファープロジェクション!」

 

銀河眼の光波竜の翼から光が放たれ、フェアリー・チア・ガールのコントロールが奪われようとする。その時、サヤカは伏せていたカードを発動し対抗する。

 

サヤカ「速攻魔法発動 RUM-フェアリー・フォース!」

 

 

RUM-フェアリー・フォース(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):自分フィールド上に存在するXモンスターを対象に発動できる。

対象のモンスターをよりランクが1つ高い天使族Xモンスター1体を、

対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚し、

このカードを下に重ねてX素材とする。

 

 

サヤカ「フェアリー・チア・ガールをランクアップさせる!」

カイト「エクシーズ次元の決闘者の中でも限られた者にしか扱えないランクアップをサヤカが!?」

サヤカ「今こそ現れろ!偉大なるヴィエイ様の力の象徴!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!ランク5 CX(カオスエクシーズ) ダーク・フェアリー・チア・ガール!」

 

 

CX ダーク・フェアリー・チア・ガール

エクシーズ・効果モンスター

ランク5/闇属性/天使族/攻2500/守1900

レベル5モンスター×3

このカードがフィールド上から墓地へ送られた時、

デッキからカードを1枚ドローする。

また、このカードは「フェアリー・チア・ガール」を

エクシーズ素材としている場合、以下の効果を得る。

●このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊した時、

このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。

自分の手札の数×400ポイントダメージを相手ライフに与える。

 

 

先ほどの堕ちる翼よりも暗黒の包まれた翼を付けたCX ダーク・フェアリー・チア・ガールが姿を現した。銀河眼の光波竜の効果によって対象となったフェアリー・チア・ガールはエクシーズ素材となったため、そのままサヤカのフィールドにCX ダーク・フェアリー・チア・ガールは残る。

 

カイト「だが攻撃力は銀河眼の方が上回る!バトルだ!銀河眼の光波竜でCX ダーク・フェアリー・チア・ガールを攻撃!殲滅のサイファーストリーム!!」

 

銀河眼の光波竜から攻撃が放たれようとした時、サヤカは手札からモンスターの効果を発動させる。

 

サヤカ「増幅の妖精(アムプリファー・フェアリー)の効果発動。」

 

 

増幅の妖精(オリジナルカード)

効果モンスター

星2/光属性/天使族/攻1000/守1000

(1):モンスターが攻撃宣言した時にフィールド上に存在する天使族モンスターを対象に発動できる。

攻撃力を1000上げる。

この効果は相手ターンにも発動できる。

 

 

黄色の髪を持つ妖精たちがCX ダーク・フェアリー・チア・ガールの周りを飛び回り、攻撃力が3500へと上がっていく。銀河眼の光波竜の攻撃力は3000、このままでは反撃されてしまう。

 

カイト「なるほどな。」

サヤカ「?」

カイト「今なら隼たちの気持ちがわかる。仲間が闇に落ちていく姿を見るのは心苦しい。」

サヤカ「…。」

カイト「だが今、その闇を照らす光を生み出す!手札から速攻魔法 RUM-光波昇華を発動!」

 

 

RUM-光波昇華

速攻魔法

(1):自分・相手のメインフェイズに、

自分フィールドの「サイファー」Xモンスター1体を対象として発動できる。

その自分のモンスターよりランクが1つ高い「サイファー」Xモンスター1体を、

対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターは以下の効果を得る。

●このカードの攻撃力は、自分フィールドのレベル4以上のモンスターの数×500アップする。

 

 

カイト「銀河眼の光波竜をランクアップさせる!闇に輝く銀河よ。とこしえに変わらぬ光放ち未来を照らす道しるべとなれ!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!降臨せよ、ランク9!超銀河眼の(ネオ・ギャラクシーアイズ・)光波龍(サイファー・ドラゴン)!」

 

 

超銀河眼の光波龍

エクシーズ・効果モンスター

ランク9/光属性/ドラゴン族/攻4500/守3000

レベル9モンスター×3

(1):このカードが「サイファー」カードをX素材としている場合、以下の効果を得る。

●1ターンに1度、このカードのX素材を3つまで取り除いて発動できる。

取り除いた数だけ相手フィールドの表側表示モンスターを選び、

そのコントロールをエンドフェイズまで得る。

この効果でコントロールを得たモンスターの効果は無効化され、

攻撃力は4500になり、カード名を「超銀河眼の光波龍」として扱う。

この効果の発動後、ターン終了時までこのカード以外の自分のモンスターは直接攻撃できない。

 

 

銀河眼の光波竜から3つ首のついた超銀河眼の光波龍がランクアップによって現れた。

 

カイト「行くぞ、これが仲間たちに救われた俺の光!バトル!超銀河眼の光波龍でCX ダーク・フェアリー・チア・ガールを攻撃!」

 

超銀河眼の光波龍から放たれた攻撃がCX ダーク・フェアリー・チア・ガールの破壊とともにサヤカにダメージを負わせる。

 

サヤカLP4000→3000

 

サヤカ「……CX ダーク・フェアリー・チア・ガールの効果発動!カードをドローする!」

カイト「まだだ!手札から光波双剣(サイファー・ダブル・ソード)を墓地に送ることで効果発動!」

 

 

光波双剣(オリジナルカード)

効果モンスター

星6/光属性/機械族/攻2200/守1900

(1):フィールドに「サイファー」モンスターが相手モンスターを戦闘で破壊した時にこのカードを墓地へ送ることで発動できる。

フィールドの「サイファー」モンスターは攻撃力を1000下げてもう1度攻撃できる。

 

カイト「攻撃力を3500にしてもう1度バトル出来る!行け、超銀河眼の光波龍!戦慄のサイファー・ストリーム!!」

 

カイトの想いを込めた一撃がまっすぐサヤカへ命中する。とてつもない衝撃によってアクションフィールドが壊れる音と共にデュエルが終わった。

 

サヤカLP3000→0

 

カイト「サヤカ!」

 

カイトは気を失ったサヤカを揺すって起こそうとした。

 

サヤカ「う…私は…?」

カイト「よかった…!」

サヤカ「カイ…ト?」

 

カイトは状況がわからないような顔をしたサヤカを黙って抱きしめるのだった。




光波双翼機(オリジナルカード)
効果モンスター
星4/光属性/機械族/攻1500/守1300
(1):このカードが「サイファー」カードの効果によって特殊召喚された時に発動できる。
自分フィールドの全ての「サイファー」モンスターのレベルをターン終了時まで4つ上げる。

施しの妖精(オリジナルカード)
効果モンスター
星2/光属性/天使族/攻1000/守1000
(1):ドローフェイズ時以外に自分または相手がデッキからドローした場合に
墓地に存在することのカードを除外することで発動できる。
自分はカードを1枚ドローする。

堕ちる翼(オリジナルカード)
装備魔法
天使族モンスターに装備可能。
(1):このカードが装備されたモンスターは
自分のターンの間は攻撃力が2倍になり、相手のターンの間は攻撃力が半分となる。

RUM-フェアリー・フォース(オリジナルカード)
速攻魔法
(1):自分フィールド上に存在するXモンスターを対象に発動できる。
対象のモンスターをよりランクが1つ高い天使族Xモンスター1体を、
対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚し、
このカードを下に重ねてX素材とする。

増幅の妖精(オリジナルカード)
効果モンスター
星2/光属性/天使族/攻1000/守1000
(1):モンスターが攻撃宣言した時にフィールド上に存在する天使族モンスターを対象に発動できる。
攻撃力を1000上げる。
この効果は相手ターンにも発動できる。

光波双剣(オリジナルカード)
効果モンスター
星6/光属性/機械族/攻2200/守1900
(1):フィールドに「サイファー」モンスターが相手モンスターを戦闘で破壊した時にこのカードを墓地へ送ることで発動できる。
フィールドの「サイファー」モンスターは攻撃力を1000下げてもう1度攻撃できる。


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第66話「ぶつかり合う寒風と音色」

-アークキャッスル 天守閣-

サークル、エクトライ、スクエアの3人はヴィエイに呼ばれ天守閣へ行った。ヴィエイはやたらと笑みを浮かべており、その顔を見せる時はだいたいが”良からぬこと”を考えているときである。

 

 

ヴィエイ「サヤカという女がランサーズと交戦した。」

エクトライ「となると既に奴らはこのペンデュラム次元に来ているのですね。」

サークル「腕が鳴るぜ!」

スクエア「私もです。是非三霊神を持つ榊遊矢とデュエルがしたいわ。」

サークル「三霊神を取るのは俺様だ!」

 

スクエアとサークルがいがみ合う中、ヴィエイは玉座から立ち上がりながら手元にあったボタンを押す。すると天守閣の右側にある扉が開き、中から日影とリンが出てきた。

 

エクトライ「こやつらは…。」

ヴィエイ「俺の力を入れてある。良い傀儡になってくれるだろうよ。それとエクトライ、お前にこれを渡しておく。」

 

ヴィエイから受け取ったカードを見て驚くエクトライ。ヴィエイはそんなエクトライを見ることなく再び玉座に座り寝息を立て始めた。

 

-城下町入口-

ペンデュラム次元の決闘者たちを撃退したランサーズらはサヤカの案内で城下町の入口まで来ていた。しかし其処かしこにヴィエイに洗脳された人々がまま事をするかのように意識なく生活を営んでいる。彼らの視野に入るという事はヴィエイの目に入ると同じことになってしまうため、フードで顔を隠して身を潜めつつ城下町を通ってアークキャッスルへ向かおうとしていた。

 

沢渡「本当に気持ちわりいな。意識ないまま買い物とかしてるのかよ。」

サヤカ「アークの力は人々の楽しむ心で強くなっていくそうです。だからヴィエイは自分のアークの力を植え付けた人間を生活”させて”無理やり楽しませることで少しでも力を高めようとしているんです。」

権現坂「なんて奴だ。人の楽しむ心を利用するとは…。」

柚子「特に遊矢は人の楽しむ心 エンタメを汚す奴なんて許せないでしょ!」

遊矢「……。」

柚子「遊矢?」

 

柚子が遊矢の顔をのぞき込むと遊矢は驚いて尻もちをついた。その衝撃でフードが取れる。

 

遊矢「え、あ、ごめん。」

沢渡「どうしたんだよ、遊矢。ぼーっとしやがって。」

遊矢「ごめん、ズァークと話してて…。」

柚子「ズァーク…。本当に目を覚ましたのね。」

遊矢「うん、みんなの前に出るよう言ったんだけどやっぱり出たがらないんだ。」

 

そう言いながら遊矢は立ち上がる。

 

-遊矢の精神空間-

ズァークは円卓の椅子に座ったままでユーゴが無理やり表へ出させようとして引っ張っても椅子にしがみ付いて精神空間から出ようとしない。

 

ユーゴ「ほらみんなに謝って来いよ!そもそもヴィエイのせいなんだからお前は悪くないだろうが!」

ズァーク「そういう問題じゃないんだよ!ほら、俺が出てきたらみんな怖がっちゃうし…。」

ユーリ「ユーゴ、君ってホント空気読めないよね。」

ユート「私でもわかったぞ、ズァークが出たがらない理由がな。」

ユーゴ「はぁ!?なんだよ!」

ユート「柚子がいるからだ。柚子はレイの分身だからな。恥ずかしがっているんだ。」

 

ユートの言葉を聞き、顔を赤らめるズァーク。ユーゴはニヤリとするとより強くズァークの服を引っ張る。

 

ユーゴ「おら!前世ぶりの再会だろ!行って来いよ!」

ズァーク「柚子はレイの記憶なんてないよ!我は出たくないんだから、服引っ張んないでよ!!」

ユーリ「たま~に”我”って出るよね。」

ユート「目を覚ましてからキャラがぶれ過ぎだな。」

 

ユーリとユートは円卓の席に座り、茶を飲み始めるのだった。

 

-城下町内-

月影「こちらでござる。」

 

月影が見つけた隠し通路へランサーズのメンバーらが入り、地下通路からアークキャッスルへ向かおうとしていた。全員が地下通路へ入り、マンホールのふたを閉める。とその時、突然どこからともなく手裏剣が飛んできた。すぐさま月影が手にしていたクナイでそれを弾き、ランサーズのメンバーを背に構える。

 

月影「この手裏剣は…まさか!」

日影「月影、拙者と共にヴィエイ殿の元に来い。」

月影「やはり恐れていた通りになっていたか…。」

沢渡「どういうことだよ!アイツぁ誰だ?」

月影「あれは拙者の兄者 日影。恐らくヴィエイに操られている。」

 

遊矢はすぐさまアークの力を解放しその赤い瞳で日影の体の中に巣くうヴィエイの力を見た。

 

遊矢「あぁ、確かに操られているみたいだ。たぶんアークの力を使ってくる。ここは俺が…」

月影「いや、拙者が兄者を止める。その間に皆は行かれよ。」

遊矢「アークの力は危険だ!常人じゃ…」

月影「あいにく我らはデュエルだけでなく身体能力を必要とする風魔忍術も心得ている。風魔忍者に対抗できるのは同じ風魔忍者のみ!」

カイト「遊矢、ここは月影に任せよう。俺たちはヴィエイたちを倒さなくてははならない!」

遊矢「…わかった。危ないことはしないでくれよ、月影。」

月影「承知!」

 

月影と日影は体術による格闘を始める。とてつもない速さで繰り出す攻撃を見切ることが出来るのは月影と日影の2人だけである。その横をランサーズたちは走っていき、アークキャッスルを目指す。

 

-アークキャッスル地下 遺跡-

遊矢たちが地下通路を走っていくと徐々に見慣れた雰囲気へと変わり始めた。

 

遊矢(これって…。)

ユート(間違いない、アーク神殿の遺跡の一部だ。)

遊矢(スタンダード次元にあった遺跡はペンデュラム次元にまで持ってかれていたのか。)

 

地下に埋まったアーク神殿遺跡の一部の上にアークキャッスルは作られたということであろうと遊矢は予想した。地下通路は徐々に幅が広がっていき、やがて広い空間へと行き着いた。

 

権現坂「ここはなんだ?」

??「ようこそ、アークキャッスルへ!」

 

空間の奥の方の暗闇からシンメトリィたちが出てくる。エクトライを中心にサークル、スクエア、そしてリンが現れる。

 

ユーゴ(リン!?何でここに!)

遊矢(零児たちと一緒に連れてこられたんだ。)

ユーゴ(遊矢!オレに代わってくれ!オレがリンを助ける!)

ユート(落ち着け、ユーゴ!私たちにはほかの役目がある!)

ユーゴ(あ!?ほかの役目!?)

ユーリ(君、ほんとにアークなの?鈍すぎるよ。)

 

ユーゴは意識体のまま己の感覚を研ぎ澄ませる。するとアークキャッスルの一部屋にとてつもないアークの力を秘めた決闘者がいることを探知できた。

 

ユーゴ(これは!)

ユート(私たちはそこにいるやつを相手しなくてはならない。」

遊矢(大丈夫、俺たちよりも適任なのがいるからさ。)

ユーゴ(適任?)

 

遊矢「任せていい?柚子!」

柚子「もちろん!」

 

遊矢はすぐにアクションフィールドを起動させ、それによって出現した足場を利用し遺跡からの脱出を試みる。それを妨害しようとするシンメトリィたちをランサーズがそれぞれマークする。

 

サヤカ「スクエア!」

スクエア「サヤカ、アンタヴィエイ様に逆らうなんていい度胸じゃない。」

サヤカ「スクエア、目を覚まして!ダイヤ君がいた頃は…」

スクエア「その話をするな!もういいわ、アンタは私が倒す!」

 

スクエア・サヤカ「「デュエル!」」

 

-遺跡 南側脇道-

脇道に入ったところで権現坂とエクトライはディスクを構え、その横では沢渡が腕組みをして立っている。

 

エクトライ「ランサーズの権現坂昇。不動のデュエルの体現者でその実力は赤馬零児も認めている。」

権現坂「お前はスタンダード次元でミドリを追っていた奴だな。」

エクトライ「あの女などもう今はどうでもいい。俺は榊遊矢が握る神のカードにしか興味がないからな。」

権現坂「遊矢には手出しさせん!」

沢渡「権現坂、手を貸すか?」

権現坂「手出し無用!」

 

エクトライ・権現坂「「デュエル!」」

 

-地下遺跡 空間-

サヤカとスクエアのデュエルが始まったところのすぐ横で柚子はリンをマークし、デュエルディスクをお互いに構えている。

 

リン「……。」

柚子「私はあなたを助けて見せるわ!だってあなたは私なんだから!」

 

柚子・リン「「デュエル!」」

 

-1ターン目-

柚子「先行は私よ!私は魔法カード オスティナートを発動!」

 

 

オスティナート

通常魔法

(1):自分フィールドにモンスターが存在しない場合に発動できる。

自分の手札・デッキから「幻奏」融合モンスターカードによって

決められた融合素材モンスター2体を墓地へ送り、

融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

このターンのエンドフェイズに、この効果で融合召喚したモンスターを破壊し、

その融合素材モンスター一組が自分の墓地に揃っていれば、その一組を特殊召喚できる。

 

 

柚子「デッキから幻奏の音女アリアとエレジーを墓地に送り融合させるわ!」

 

 

幻奏の音女アリア

効果モンスター

星4/光属性/天使族/攻1600/守1200

(1):特殊召喚したこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、

自分フィールドの「幻奏」モンスターは効果の対象にならず、

戦闘では破壊されない。

 

幻奏の音女エレジー

効果モンスター

星5/光属性/天使族/攻2000/守1200

(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

自分フィールドの特殊召喚された「幻奏」モンスターは効果では破壊されない。

(2):特殊召喚したこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、

自分フィールドの天使族モンスターの攻撃力は300アップする。

 

 

柚子のデッキからそれぞれ暖色と寒色の幻奏モンスターたちが墓地へ送られ融合の渦の中で混ざり合う。

 

柚子「響け歌声!流れよ旋律!タクトの導きにより力重ねよ!融合召喚!今こそ舞台へ!幻奏の音姫マイスタリン・シューベルト!」

 

 

幻奏の音姫マイスタリン・シューベルト

融合・効果モンスター

星6/光属性/天使族/攻2400/守2000

「幻奏」モンスター×2

(1):このカードがフィールドに表側表示で存在する限り1度だけ、

お互いの墓地のカードを合計3枚まで対象として発動できる。

そのカードを除外する。

このカードの攻撃力は、この効果で除外したカードの数×200アップする。

この効果は相手ターンでも発動できる。

 

 

オレンジ髪をなびかせて融合モンスター 幻奏の音姫マイスタリン・シューベルトが柚子のフィールドに現れた。

 

柚子「私はカードを2枚セットしターンエンド!そしてこの時、オスティナートの効果によってマイスタリン・シューベルトを破壊し、その素材となったモンスターを特殊召喚する!私はアリアとエレジーを守備表示で特殊召喚!」

 

幻奏の音女アリアの効果によって幻奏モンスターは戦闘で破壊されず、効果の対象にならない。そして幻奏の音女エレジーの効果で効果によっても破壊できない。まさに最強絶対防御ともいえる布陣を整える柚子。

 

-2ターン目-

リン「私のターン、ドロー。このカードは私のフィールドにモンスターがいない時に手札から特殊召喚出来る。WW(ウィンド・ウィッチ)-アイス・ベルを手札から特殊召喚!」

 

 

WW-アイス・ベル

効果モンスター

星3/風属性/魔法使い族/攻1000/守1000

「WW-アイス・ベル」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分フィールドにモンスターが存在しない場合に発動できる。

このカードを手札から特殊召喚する。

その後、デッキから「WW」モンスター1体を特殊召喚できる。

この効果で特殊召喚したモンスターはリリースできず、

この効果を発動するターン、自分はレベル5以上の風属性モンスターしか

エクストラデッキから特殊召喚できない。

(2):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。

相手に500ダメージを与える。

 

 

リン「アイス・ベルの効果発動!このモンスターが特殊召喚に成功した場合、あなたに500ダメージを与える。」

 

杖に乗ってどこからともなく現れた風を操る魔女は柚子に向けて烈風を放つ。

 

柚子LP4000→3500

 

柚子「きゃ!」

リン「そしてデッキからWW-グラス・ベルを特殊召喚!」

 

 

WW-グラス・ベル

チューナー・効果モンスター

星4/風属性/魔法使い族/攻1500/守1500

「WW-グラス・ベル」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。

デッキから「WW-グラス・ベル」以外の「WW」モンスター1体を手札に加える。

この効果の発動後、ターン終了時まで自分は風属性モンスターしか特殊召喚できない。

 

 

次はミントカラーの髪色をしたチューナーのWWが現れ、その効果が発動する。

 

リン「グラス・ベルの効果発動、デッキからWW-スノウ・ベルを手札に加え特殊召喚!」

 

 

WW-スノウ・ベル

チューナー・効果モンスター

星1/風属性/魔法使い族/攻 100/守 100

(1):自分フィールドに風属性モンスターが2体以上存在し、

風属性以外のモンスターが存在しない場合に発動できる。

このカードを手札から特殊召喚する。

(2):このカードをS素材として風属性SモンスターをS召喚した場合、

そのSモンスターは相手の効果では破壊されない。

 

 

柚子「チューナーモンスター…やっぱりシンクロ召喚ね!」

リン「レベル3のアイス・ベルにレベル4のグラス・ベルをチューニング!真冬の風よ。雪も氷も我が力として吹き抜けよ!シンクロ召喚!現れよ!レベル7!WW-ウィンター・ベル!」

 

 

WW-ウィンター・ベル

シンクロ・効果モンスター

星7/風属性/魔法使い族/攻2400/守2000

チューナー+チューナー以外の風属性モンスター1体以上

「WW-ウィンター・ベル」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分の墓地の「WW」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターのレベル×200ダメージを相手に与える。

(2):自分・相手のバトルフェイズに自分フィールドの「WW」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターのレベル以下のレベルを持つモンスター1体を手札から特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン攻撃できない。

 

 

今までのWWとは異なり無機質な姿をしたWW-ウィンター・ベルがシンクロ召喚され、その効果を発動させた。

 

リン「ウィンター・ベルの効果発動、墓地のグラス・ベルのレベル×200、つまり800ポイントのダメージを相手に与える!」

 

WW-ウィンター・ベルから放たれた冷たい風が柚子のライフをじわじわと削っていく。

 

柚子LP3500→2700

 

リン「さらにレベル7のウィンター・ベルにレベル1のスノウ・ベルをチューニング!」

柚子「まだシンクロ召喚を!?」

リン「吹き荒れる極寒の風よ。全ての冷気を我が力として吹き抜けよ!シンクロ召喚!現れよ!レベル8!WW-ブリザード・ベル!」

 

 

WW-ブリザード・ベル(オリジナルカード)

シンクロ・効果モンスター

星8/風属性/魔法使い族/攻2700/守2200

チューナー+チューナー以外の風属性モンスター1体以上

「WW-ブリザード・ベル」の(1)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分のメインフェイズ時に発動できる。

自分の墓地の「WW」モンスターの数×400ダメージを相手に与える。

(2):このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、

その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。

 

 

WW-ウィンター・ベルに黄色の指し色が加わり、魔女のマントが付いた姿をしたWW-ブリザード・ベルがシンクロ召喚され、リンはそれに飛び移った。

 

リン「ブリザード・ベルの効果発動、墓地のWW×400、1600ダメージを相手に与える!」

柚子「う…私に戦闘じゃなく効果ダメージを!」

 

柚子LP2700→1100

 

リン「バトル!WW-ブリザード・ベルで幻奏の音女エレジーを攻撃!」

柚子「幻奏はどんな手段でも破壊されないわ!」

リン「ブリザード・ベルが守備モンスターとバトルする時、貫通効果を得る。」

 

柚子の残りライフは1100。幻奏の音女エレジーの守備力は1200であることから受けるダメージは1500。攻撃を受ければ敗北となってしまう。

 

柚子「なら速攻魔法発動!クレッシェンド!」

 

 

クレッシェンド(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):フィールドに存在する「幻奏」モンスター1体を対象に発動できる。

対象のモンスターの表示変形によって以下の効果を得る。

●攻撃表示:対象モンスターの守備力の数値をエンドフェイズ時まで対象モンスターの攻撃力に加える。

●守備表示:対象モンスターの攻撃力の数値をエンドフェイズ時まで対象モンスターの守備力に加える。

 

 

柚子「攻撃力2000を守備力に加えてエレジーの守備力は3200!ダメージを受けるのはあなたよ!」

 

リンLP4000→3500

 

柚子のカウンターによってリンはダメージを負い、WW-ブリザード・ベルから飛び降りる。

 

柚子「舐めないでよね!私だってランサーズの一人なんだから!」




WW-ブリザード・ベル(オリジナルカード)
シンクロ・効果モンスター
星8/風属性/魔法使い族/攻2700/守2200
チューナー+チューナー以外の風属性モンスター1体以上
「WW-ブリザード・ベル」の(1)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分のメインフェイズ時に発動できる。
自分の墓地の「WW」モンスターの数×400ダメージを相手に与える。
(2):このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、
その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。

クレッシェンド(オリジナルカード)
速攻魔法
(1):フィールドに存在する「幻奏」モンスター1体を対象に発動できる。
対象のモンスターの表示変形によって以下の効果を得る。
●攻撃表示:対象モンスターの守備力の数値をエンドフェイズ時まで対象モンスターの攻撃力に加える。
●守備表示:対象モンスターの攻撃力の数値をエンドフェイズ時まで対象モンスターの守備力に加える。


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第67話「暴君の末路」

-遺跡 階段-

遊矢は遺跡の上のアークキャッスルに潜んでいる謎の力の正体を探りに階段を上っていた。1か所に少しのアークの力を持った群衆、おそらくはヴィエイから力を分け与えられた洗脳された人々と謎の力の持ち主がいる。しばらくすると群衆の数は減っていき、謎の力の持ち主はどんどん人々のアークの力を吸収していく。

 

ユーリ(このままだとヴィエイ以上に厄介になるかもね。)

ユーゴ(すぐに止めるぞ!)

ズァーク(走るよりユーゴのDホイールで行った方が早くないか?)

 

遊矢「あ!確かに!」

 

ユーゴに切り替わるために立ち止まった瞬間、今度は下層階からとてつもない力を感じる遊矢たち。

 

ユート(こ…これは!)

 

遊矢「近くに権現坂と沢渡がいる。ユーゴ!」

 

ユーゴ(わーってる!予定変更だ!権現坂たちんとこ行くぞ!)

 

遊矢からユーゴに代わると共にDホイールが飛び出す。すぐに跨りユーゴは権現坂たちのいる下層階へと向かった。

 

-遺跡 北側脇道-

カイトはサークルと北側の脇道に入り、デュエルディスクを構えていた。

 

カイト「お前はクローバーズのアジトを襲った奴だったな。」

サークル「あ?…あー…思い出した、お前あのドラゴン使いの雑魚か。なんだ?リベンジでもしにきたか?」

カイト「ふっ…雑魚か。確かに雑魚だったな。」

 

カイトはサークルの煽りにも苦笑いを浮かべる。

 

サークル「何笑ってやがる。」

カイト「確かにあの時の俺は弱かった。お前に操られて仲間を傷つけてしまうような俺は弱かったよ。だが今の俺は違う、憎しみだけで動いていたあの時の俺とはな。」

サークル「だったら試してやるよ。すぐにお前なんて消してやるぜ!」

 

サークル・カイト「「デュエル!」」

 

-1ターン目-

サークル「俺のターン!俺はスケール3の竜剣士マスターPとスケール6のダイナミスト・プレシオスでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

竜剣士マスターP

ペンデュラム・通常モンスター

星4/光属性/ドラゴン族/攻1950/守 0

【Pスケール:青3/赤3】

(1):このカードがPゾーンに存在する限り1度だけ、

自分または相手のPゾーンのカード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

【モンスター情報】

同志たちの力を得て成長した「竜剣士ラスターP」の姿。

謎の呪いをかけられて竜魔族に似た竜の力を発現しているが、

それ以前の記憶が全て失われており、真相は定かではない。

"竜化の秘法"がその呪いと記憶を紐解く鍵だと信じて、

今日も悪の魔王を討つべく旅を続けている。

 

ダイナミスト・プレシオス

ペンデュラム・効果モンスター

星4/水属性/機械族/攻1700/守1400

【Pスケール:青6/赤6】

(1):このカードがPゾーンに存在する限り1度だけ、

このカード以外の自分フィールドの「ダイナミスト」カードを

対象として発動した効果を無効にできる。

その後、このカードを破壊する。

【モンスター効果】

(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

相手フィールドのモンスターの攻撃力・守備力は、

自分フィールドの「ダイナミスト」カードの数×100ダウンする。

 

 

以前と同じように竜剣士マスターPとダイナミスト・プレシオスがサークルのペンデュラムゾーンに出現した。

 

サークル「これでレベル4から6のモンスターが同時に召喚可能!ペンデュラム召喚!手札よりダイナミスト・レックス、ケラトプス!」

 

 

ダイナミスト・レックス

ペンデュラム・効果モンスター

星5/水属性/機械族/攻2400/守2200

【Pスケール:青6/赤6】

(1):このカードがPゾーンに存在する限り1度だけ、

このカード以外の自分フィールドの「ダイナミスト」カードを

対象として発動した効果を無効にできる。

その後、このカードを破壊する。

【モンスター効果】

(1):このカードが攻撃を行ったダメージステップ終了時、

このカード以外の自分フィールドの「ダイナミスト」モンスター1体をリリースし、

以下の効果から1つを選択して発動できる。

●このカードは相手モンスターに続けて攻撃でき、

守備表示モンスターを攻撃した場合、

その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。

●相手の手札・フィールドのカード1枚を選んで持ち主のデッキに戻す

(手札から選ぶ場合はランダムに選ぶ)。

その後、このカードの攻撃力は100アップする。

 

ダイナミスト・ケラトプス

ペンデュラム・効果モンスター

星5/水属性/機械族/攻2100/守 400

【Pスケール:青3/赤3】

(1):このカード以外の自分フィールドの「ダイナミスト」カードが

戦闘または相手の効果で破壊される場合、

代わりにこのカードを破壊できる。

【モンスター効果】

(1):自分フィールドのモンスターが

「ダイナミスト・ケラトプス」以外の「ダイナミスト」モンスターのみの場合、

このカードは手札から特殊召喚できる。

 

 

2体のダイナミストが口から蒸気を発しながら手札からペンデュラム召喚された。

 

カイト「この布陣は俺と戦った時と同じ…!」

サークル「カードを1枚セットしターンエンド!」

 

-2ターン目-

サークル「さぁかかって来いよ、かつて”アカデミアの鬼神”と恐れられたこの俺がまたお前を踏み潰してやるぜ!」

カイト「鬼神…か…。行くぞ、俺のターン、ドロー!俺はスケール5のサイファー・リザードとスケール9のサイファー・スラッシャーでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

サイファー・リザード(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星3/光属性/戦士族/攻2100/守 0

【Pスケール:青5/赤5】

(1):このカードともう片方のPゾーンのカードを破壊することで発動できる。

デッキから「サイファー」魔法・罠カードを1枚手札に加える。

【モンスター効果】

(1):このカードをリリースして発動できる。

デッキからレベル4以下の

「サイファー」と名のついたモンスター1体を手札に加える。

 

サイファー・スラッシャー(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星4/光属性/戦士族/攻2100/守 0

【Pスケール:青9/赤9】

(1):自分は「サイファー」モンスターしかP召喚できない。

この効果は無効化されない。

【モンスター効果】

(1):このモンスターは自分フィールドに

他の「サイファー」モンスターが存在する場合、攻撃できない。

 

 

サークル「ペンデュラムカード!?」

カイト「ランサーズとして遊矢は俺を迎え入れてくれた!これでレベル6から8のモンスターが同時に召喚可能!ペンデュラム召喚!現れろ、俺のモンスター!光波翼竜(サイファー・ワイバーン)!」

 

 

光波翼竜(オリジナルカード)

特殊召喚・効果モンスター

星8/光属性/ドラゴン族/攻2700/守1600

このカードは通常召喚出来ない。

光波翼竜の(効果は1ターンに1度

(1):このカードが特殊召喚された時に発動できる。

デッキから「光波翼竜」を1体特殊召喚する。

(2):このカードは「サイファー」Xモンスター以外のXモンスターの素材に出来ない。

 

 

オレンジ、緑、様々な光り方をする翼を持った小さなドラゴンが現れた。現れた途端、翼をより輝かせ、2体に分裂した。

 

カイト「光波翼竜は特殊召喚された時、もう1体を特殊召喚出来る。」

サークル「レベル8が2体…!」

カイト「レベル8の光波翼竜2体でオーバーレイ!闇に輝く銀河よ。復讐の鬼神に宿りて我がしもべとなれ!エクシーズ召喚!降臨せよ!ランク8!銀河眼の光波竜!!」

 

 

銀河眼の光波竜

エクシーズ・効果モンスター

ランク8/光属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

レベル8モンスター×2

(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターのコントロールをエンドフェイズまで得る。

この効果でコントロールを得たモンスターの効果は無効化され、

攻撃力は3000になり、カード名を「銀河眼の光波竜」として扱う。

この効果の発動後、ターン終了時までこのカード以外の自分のモンスターは直接攻撃できない。

 

 

カイトのフィールドに銀河眼の光波竜が現れ、雄たけびをあげることでサークルのフィールドにいるダイナミストたちも警戒して威嚇する。

 

カイト「銀河眼の光波竜の効果発動!オーバーレイユニットを1つ使い、ダイナミスト・レックスのコントロールを得る!サイファープロジェクション!」

サークル「甘いぜ!速攻魔法発動 ペンデュラム・フラッシュ・フュージョン!」

 

 

ペンデュラム・フラッシュ・フュージョン(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを自分フィールドから墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

自分のPゾーンにカードが2枚存在する場合、

自分のPゾーンに存在する融合素材モンスターも融合素材に使用できる。

この効果で融合召喚したモンスターはエンドフェイズに破壊される。

 

 

サークル「モンスターゾーンのダイナミスト・レックスとペンデュラムゾーンの竜剣士マスターPを融合!呪われし竜の剣士よ!機械じかけの暴君よ!神秘の渦の中で1つとなりて新たな力とならん!融合召喚!現れ出でよ、レベル8!剛竜剣士ダイナスターP!」

 

 

剛竜剣士ダイナスターP

融合・効果モンスター

星8/水属性/ドラゴン族/攻2000/守2950

「竜剣士」Pモンスター+Pモンスター

自分フィールドの上記カードをリリースした場合のみ、

エクストラデッキから特殊召喚できる(「融合」は必要としない)。

(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

自分のモンスターゾーン・PゾーンのPモンスターカードは戦闘及び相手の効果では破壊されない。

(2):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。

自分の手札・墓地から「竜剣士」Pモンスター1体を選んで特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターは融合素材にできない。

 

 

竜剣士マスターPにダイナミストの力が合わさることで強化アーマーを纏った剛竜剣士ダイナスターPが守備表示で融合召喚された。

 

カイト「出たな、フラッシュ・フュージョンによるサクリファイスエスケープ。」

サークル「これでサイファープロジェクションの対象はいない、甘いんだよ!」

カイト「甘いのはどっちかな?」

サークル「何!?」

カイト「手札から速攻魔法 RUM-光波昇華を発動!」

 

 

RUM-光波昇華

速攻魔法

(1):自分・相手のメインフェイズに、

自分フィールドの「サイファー」Xモンスター1体を対象として発動できる。

その自分のモンスターよりランクが1つ高い「サイファー」Xモンスター1体を、

対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターは以下の効果を得る。

●このカードの攻撃力は、自分フィールドのレベル4以上のモンスターの数×500アップする。

 

 

カイト「銀河眼の光波竜をランクアップさせる!闇に輝く銀河よ。とこしえに変わらぬ光放ち未来を照らす道しるべとなれ!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!降臨せよ、ランク9!超銀河眼の光波龍!!」

 

 

超銀河眼の光波龍

エクシーズ・効果モンスター

ランク9/光属性/ドラゴン族/攻4500/守3000

レベル9モンスター×3

(1):このカードが「サイファー」カードをX素材としている場合、以下の効果を得る。

●1ターンに1度、このカードのX素材を3つまで取り除いて発動できる。

取り除いた数だけ相手フィールドの表側表示モンスターを選び、

そのコントロールをエンドフェイズまで得る。

この効果でコントロールを得たモンスターの効果は無効化され、

攻撃力は4500になり、カード名を「超銀河眼の光波龍」として扱う。

この効果の発動後、ターン終了時までこのカード以外の自分のモンスターは直接攻撃できない。

 

 

サヤカとのデュエルで久方ぶりに解放させた銀河眼の光波竜の最強形態 超銀河眼の光波龍はリベンジの時を待っていたと言わんばかりに鳴き声を上げながら堂々とカイトのフィールドにエクシーズ召喚された。

 

サークル「なんだこいつは!?」

カイト「このモンスターは希望の光!俺を闇から救ってくれたこの光で俺はお前を倒す!超銀河眼の光波龍の効果発動!オーバーレイユニットを2つ取り除く事で剛竜剣士ダイナスターPとダイナミスト・ケラトプスのコントロールを得る!サイファースーパープロジェクション!」

 

超銀河眼の光波龍の輝く翼はサークルのフィールドのモンスターたちを光子化し、一瞬のうちにカイトのフィールドへとコントロールが移る。そして2体のモンスターは超銀河眼の光波龍として形どられた。

 

サークル「馬鹿な…あんな雑魚かここまで…!」

カイト「終わりだ!超銀河眼の光波龍でサークル、貴様にダイレクトアタック!戦慄のサイファー・ストリーム!!!」

 

超銀河眼の光波龍の攻撃を浴びながらアカデミアで戦っていたころのことをサークルは思い出していた。

 

-サークルの回想 シンクロ次元-

サークルはアカデミア兵として融合次元からシンクロ次元の支部へと移り、デュエルチェイサーとして暴挙の限りを尽くしていた。

 

コモンズの人「ひぃい!俺が何やったってんだよ!」

サークル「ハイ逮捕だ。てめえのガキがトップス地域に入ったんだ。治安維持局でたっぷり可愛がってやるよ。」

コモンズの人「ふ…ふざけるな!ぐ…あああああああ!!!」

 

コモンズの人が言い訳をしようとした瞬間、サークルはモンスターによって物理的な攻撃を放ち気絶させた。

 

??「おい、貴様何をしている!」

サークル「ん?お前…フレンドシップカップのヒール セルゲイ・ヴァルコフか?」

セルゲイ「その人に何をした!決闘者として恥ずべき行為をするな!」

サークル「サーキットじゃデュエリストクラッシャーなんて呼ばれてるやつが言うことじゃねえな。しゃーねえ…やっちまうか!!」

 

この後、セルゲイは全治半年にもなる怪我を負い、ロジェによって改造人間となった。いくら強いとはいえその暴力的な思考を恐れたロジェはサークルを治安維持局の牢へ投獄させる。月日は流れ、遊矢たちが1つになった事で覇王龍ズァークは復活した。サークルは手足を拘束された状態でその襲撃にあい、己が望む暴力を振るうことを許されぬまま命を落とそうとしていた。

 

サークル「ふざけるな…俺は死なねえ!別の奴を傷つけて傷つけて…傷つけまくるまで俺は死なねえ!!」

 

??(その心、面白い。)

 

サークル「誰だ…!」

 

ヴィエイ(僕はヴィエイ。君、とても面白い思考をしている。人を傷つけることが楽しいのかい?)

 

サークル「悪いかよ?俺はそれをエンターテインメントとして楽しんでんだ!」

 

ヴィエイ(それは言いことだ。アークの力の源は”楽しむ心” エンターテインメントだからね。僕の力を君に注げば傷は回復するだろう。それも君が暴力を望めば望むほどアークの力は強くなる。)

 

サークル「どういうことだよ!」

 

ヴィエイ(君を救ってやるっていうんだ。僕ももうズァークにやられて意識が消えかかってる。最後の力で僕は新たな次元を作るつもりだ。その傷が治ったら僕の元に来るがいい。もっと楽しませてあげるから…。)

 

ヴィエイの声が消えるとサークルの傷は治り始めた。それどころか暴力を望めば望むほど力が出てくる。手足の枷を壊し覇王龍ズァークが破壊しつくした瓦礫の上でサークルは再び暴力が振るえる”エンタメ”に笑いが止まらなかった。

 

-現在 ペンデュラム次元 遺跡 北側脇道-

サークルLP4000→0

 

サークルの顔に笑みはない。それどころは敗北による絶望というエンタメとは真逆の感情が沸々と湧い出でてくる。

 

サークル「ふざ…けるな…!俺は負けてねえ!俺は全てを破か…グゥ…!!!!」

 

カイトに近づこうとしたサークルの体から緑色のオーラが放出され始める。放出されたところからヒビが入っていきサークルを苦しめる。

 

サークル「な…なんだよこれえ!!」

??「己のエンタメとは逆の感情を味わった時、ヴィエイ様の僕たる俺たちは消滅する。」

 

サークルが振り向くとそこにはエクトライが立っていた。

 

カイト「エクトライだと!?じゃあ権現坂と沢渡は…!」

 

-遺跡 南側脇道-

ユーゴが猛スピードで南側脇道に辿りついた時には既に権現坂と沢渡は倒れていた。

 

ユーゴ「おい!権現坂!沢渡!起きろ!起きろよ!」

 

しかし2人の顔に生気は見られない。まるで生命力を吸い取られてしまったかのようであった。

 

ユーゴ「ちくしょう!」

 

遊矢(権現坂!沢渡!)

ユーリ(遊矢、落ち着きなよ。)

遊矢(落ち着けって言われたって!!)

ズァーク(いや今は落ち着くんだ、遊矢。さっきの力は間違いなく三霊神。それを持ったやつが今度はカイトたちの所へ向かってる。急げ、遊矢!)

 

-遺跡 北側脇道-

消えゆくサークルはエクトライにしがみ付こうとするも手も消滅し始めたため握ることは出来ない。

 

サークル「俺は…俺はどうなるんだ!?」

エクトライ「ヴィエイ様のアークの力の一部となれるのだ、誇りに思うがいい。」

サークル「ふざけん…」

 

サークルはエクトライを殴りつけようとしながら最後の言葉を残すことなく消滅した。後に残った緑色のアークの力はまっすぐヴィエイの元へ送られる。エクトライはサークルの残したデュエルディスクを拾い、デッキから何枚かのカードを抜き取った。

 

エクトライ「この神のカードを使うにはこいつのデッキのカードが1番相性がいい。」

カイト「貴様…仲間のデッキを!」

エクトライ「仲間?笑止。サークルはあくまでヴィエイ様の力を強くするための増幅器に過ぎん。俺とは違う。奴と違って俺は強いしな。」

カイト「なら試してみるか?」

 

カイトがデュエルディスクを構えようとした時、後方からDホイールのモーター音を鳴り響かせながらユーゴが到着した。

 

ユーゴ「待て、カイト!そいつはオレらが相手するぜ!」

カイト「ユーゴ!」

ユーゴ「そいつ自身のアークの力は大したことねえが、奴は三霊神をもってやがる。三霊神には三霊神を持ってるオレらが相手をするぜ!」

エクトライ「ズァークか、来たな。」

カイト「わかった、権現坂たちなら俺に任せておけ。」

ユーゴ「頼む!」

 

カイトは南側へと走っていき、ユーゴはDホイールから降りてデュエルディスクを構えた。

 

ユーゴ「さぁ行くぜ、陰険野郎!」

エクトライ「フン、貴様に面白いものを見せてやろう。」

 

エクトライがデュエルディスクを操作する。するとそこに巨大なDホイールが現れた。

 

ユーゴ「Dホイールだと!?」

エクトライ「俺は元々シンクロ次元の決闘者だった。しかもコモンズのな。」

ユーゴ「んだと!?でもお前のことなんてオレは知らねえぞ!」

エクトライ「フン…ならたっぷり俺の名前をその体に刻んでやろう。」

 

構えていたデュエルディスクをDホイールにセットするユーゴ。2人はDホイールに跨り、スタートラインのような亀裂の前に並ぶ。

 

エクトライ「あの小石が見えるか?あれが落ちた瞬間にスタートだ。」

ユーゴ「いいぜ、オレにライディングデュエルを挑んだことを後悔させてやるぜ!ライディングデュエル…」

 

ユーゴがアクセルを回した瞬間、小石が地面に落ちようとし…。

 

ユーゴ「アクセラレーション!!」

 

2人が一斉にスタートラインを飛び出した。2台のDホイールは加速を続け、コーナーへと向かっていく。

 

エクトライ・ユーゴ「「デュエル!」」




サイファー・リザード(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星3/光属性/戦士族/攻2100/守 0
【Pスケール:青5/赤5】
(1):このカードともう片方のPゾーンのカードを破壊することで発動できる。
デッキから「サイファー」魔法・罠カードを1枚手札に加える。
【モンスター効果】
(1):このカードをリリースして発動できる。
デッキからレベル4以下の
「サイファー」と名のついたモンスター1体を手札に加える。

サイファー・スラッシャー(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星4/光属性/戦士族/攻2100/守 0
【Pスケール:青9/赤9】
(1):自分は「サイファー」モンスターしかP召喚できない。
この効果は無効化されない。
【モンスター効果】
(1):このモンスターは自分フィールドに
他の「サイファー」モンスターが存在する場合、攻撃できない。

光波翼竜(オリジナルカード)
特殊召喚・効果モンスター
星8/光属性/ドラゴン族/攻2700/守1600
このカードは通常召喚出来ない。
(1):このカードが特殊召喚された時に発動できる。
デッキから「光波翼竜」を1体特殊召喚する。
(2):このカードは「サイファー」Xモンスター以外のXモンスターの素材に出来ない。

ペンデュラム・フラッシュ・フュージョン(オリジナルカード)
速攻魔法
(1):融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを自分フィールドから墓地へ送り、
その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
自分のPゾーンにカードが2枚存在する場合、
自分のPゾーンに存在する融合素材モンスターも融合素材に使用できる。
この効果で融合召喚したモンスターはエンドフェイズに破壊される。


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第68話「月夜に舞う鳥獣」

-地下遺跡 空間 2ターン目-

柚子とリンのデュエルは柚子の鉄壁の防御を攻略すべくリンは連続シンクロ召喚を決めて効果ダメージと貫通ダメージで柚子のライフを削っていく。しかし柚子のカウンターによってリンはダメージを負っていた。

 

柚子(私のフィールドのアリアとエレジーによってどんな方法でも破壊されることはない。)

 

 

幻奏の音女アリア

効果モンスター

星4/光属性/天使族/攻1600/守1200

(1):特殊召喚したこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、

自分フィールドの「幻奏」モンスターは効果の対象にならず、

戦闘では破壊されない。

 

幻奏の音女エレジー

効果モンスター

星5/光属性/天使族/攻2000/守1200

(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

自分フィールドの特殊召喚された「幻奏」モンスターは効果では破壊されない。

(2):特殊召喚したこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、

自分フィールドの天使族モンスターの攻撃力は300アップする。

 

 

柚子(でもリンのモンスター WW-ブリザード・ベルは貫通効果を持ってる。)

 

 

WW-ブリザード・ベル(オリジナルカード)

シンクロ・効果モンスター

星8/風属性/魔法使い族/攻2700/守2200

チューナー+チューナー以外の風属性モンスター1体以上

「WW-ブリザード・ベル」の(1)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分のメインフェイズ時に発動できる。

自分の墓地の「WW」モンスターの数×400ダメージを相手に与える。

(2):このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、

その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。

 

 

柚子(このままじゃ負けちゃう。何とかしてあのモンスターを破壊しなくちゃ!)

 

リン「私はカードを2枚セットしターンエンド。」

 

-3ターン目-

柚子「私のターン、ドロー!私はフィールドのアリアとエレジーをリリース!天上に響く妙なる調べよ。眠れる天才を呼び覚ませ。アドバンス召喚!いでよ、レベル8の幻奏の音姫プロディジー・モーツァルト!」

 

 

幻奏の音姫プロディジー・モーツァルト

効果モンスター

星8/光属性/天使族/攻2600/守2000

このカードの効果を発動するターン、

自分は光属性以外のモンスターを特殊召喚できない。

(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。

手札から天使族・光属性モンスター1体を特殊召喚する。

 

 

柚子の初期のエースモンスターである幻奏の音姫プロディジー・モーツァルトが大きな背中の翼をひらめかせアドバンス召喚される。

 

柚子「プロディジー・モーツァルトの効果発動!手札から幻奏の音女タムタムを特殊召喚!」

 

 

幻奏の音女タムタム

効果モンスター

星4/光属性/天使族/攻1000/守2000

(1):自分フィールドに「幻奏」モンスターが存在し、

このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。

自分のデッキ・墓地から「融合」1枚を選んで手札に加える。

(2):このカードが融合召喚の素材となって墓地へ送られた場合、

自分フィールドの「幻奏」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力を500ダウンし、相手に500ダメージ与える。

 

 

今度は銅鐸を装備した幻奏モンスター 幻奏の音女タムタムが姿を現し、手にした撥で銅鐸を叩き効果を発動させた。

 

柚子「タムタムが特殊召喚された時、デッキから魔法カード 融合を手札に加え、発動!」

 

 

融合

通常魔法

(1):自分の手札・フィールドから、

融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

柚子「フィールドのプロディジー・モーツァルトとタムタムを融合!至高の天才よ!魂の響きよ!タクトの導きにより力重ねよ!融合召喚!今こそ舞台に勝利の歌を!レベル6 幻奏の華歌聖ブルーム・ディーヴァ!」

 

 

幻奏の華歌聖ブルーム・ディーヴァ

融合・効果モンスター

星6/光属性/天使族/攻1000/守2000

「幻奏の音姫」モンスター+「幻奏」モンスター

(1):このカードは戦闘・効果では破壊されず、

このカードの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは0になる。

(2):このカードが特殊召喚されたモンスターと戦闘を行ったダメージ計算後に発動できる。

その相手モンスターとこのカードの、元々の攻撃力の差分のダメージを相手に与え、

その相手モンスターを破壊する。

 

 

聖歌隊の服装を纏った幻奏の華歌聖ブルーム・ディーヴァが花開く舞台に融合召喚された。

 

柚子「幻奏の音女タムタムの効果発動!このカードが融合召喚の素材となって墓地へ送られた場合、ブルーム・ディーヴァの攻撃力を500ダウンし、リンに500ダメージ与えるわ!」

 

リンLP3500→3000

 

そして幻奏の華歌聖ブルーム・ディーヴァの攻撃力は500となる。

 

柚子「バトルよ!ブルーム・ディーヴァでWW-ブリザード・ベルを攻撃!そしてこの時、ブルーム・ディーヴァの効果発動!この戦闘でブルーム・ディーヴァは破壊されず、私はダメージも受けない!」

リン「…何の意味が?」

柚子「やっとしゃべってくれた!少しは楽しんでくれてるのかな?」

リン「……。」

 

幻奏の華歌聖ブルーム・ディーヴァの息吹による攻撃がWW-ブリザード・ベルを襲うも効いている様子はない。

 

柚子「ブルーム・ディーヴァの効果によってWW-ブリザード・ベルとブルーム・ディーヴァの攻撃力の差、つまり2200のダメージをリンに与え、WW-ブリザード・ベル!リフレクト・シャウト!」

 

幻奏の華歌聖ブルーム・ディーヴァの花びらの舞がリンとWW-ブリザード・ベルを襲う。

 

リンLP3000→800

 

柚子「やった!これでWW-ブリザード・ベルも破壊…」

 

しかしWW-ブリザード・ベルは破壊されることなく堂々とその無機質な顔をこちらへ向けている。

 

柚子「どうして…!」

リン「WW-スノウ・ベルを素材にシンクロ召喚されたWW-ブリザード・ベルは効果で破壊されない。」

 

 

WW-スノウ・ベル

チューナー・効果モンスター

星1/風属性/魔法使い族/攻 100/守 100

(1):自分フィールドに風属性モンスターが2体以上存在し、

風属性以外のモンスターが存在しない場合に発動できる。

このカードを手札から特殊召喚する。

(2):このカードをS素材として風属性SモンスターをS召喚した場合、

そのSモンスターは相手の効果では破壊されない。

 

 

柚子「そんな!…私はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-4ターン目-

リン「私のターン、ドロー!私はブリザード・ベルの効果発動。墓地のWWモンスターの数×400ポイントのダメージを相手に与える。墓地にいるのは4体、よって1600のダメージ!」

 

柚子の残りライフは1100。これで終わりかと思われた時、柚子は罠を発動させる。

 

柚子「罠発動!幻奏の癒し歌!」

 

 

幻想の癒し歌(オリジナルカード)

通常罠

(1):フィールドに存在する「幻奏」モンスターを1体リリースすることで発動する。

そのモンスターの元々の攻撃力分、ライフを回復する。

 

 

柚子「ブルーム・ディーヴァをリリースすることでその攻撃力である1000、ライフを回復する!」

 

柚子LP1100→2100→500

 

柚子「くぅ…!」

 

WW-ブリザード・ベルから放たれた氷が柚子の頭に命中してしまう。

 

柚子「私は…リンを助けなきゃ…いけないの!」

リン「バトル、WW-ブリザード・ベルでプレイヤーにダイレクトアタック!」

 

WW-ブリザード・ベルから再び氷の攻撃が放たれようとする時、柚子は最後の罠を発動させた。

 

柚子「罠発動!スタッカート!」

 

 

スタッカート(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分フィールド上にモンスターが存在しない場合に発動できる。

モンスターが出るまで自分のデッキからカードをめくる。

そのモンスターが通常召喚可能なモンスターだった時、そのモンスターを特殊召喚し、それ以外のめくったカードは全て墓地へ送る。

 

 

柚子はカードをめくっていく。そして出たモンスターは幻奏の歌姫ソプラノ。

 

 

幻奏の歌姫ソプラノ

効果モンスター

星4/光属性/天使族/攻1400/守1400

「幻奏の歌姫ソプラノ」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが特殊召喚に成功した時、「幻奏の歌姫ソプラノ」以外の

自分の墓地の「幻奏」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを手札に加える。

(2):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。

「幻奏」融合モンスターカードによって決められた、

このカードを含む融合素材モンスターを自分フィールドから墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

攻守ともに1400、WW-ブリザード・ベルは貫通効果を持つことから守備表示で出しても意味はない。

 

柚子「そん…な…!」

 

柚子は絶望しながらカードをフィールドに置く。それと共に向かい側でデュエルしていたサヤカもスクエアによって窮地に立たされているのが見えた。

 

柚子「遊矢…!」

 

希望もむなしくWW-ブリザード・ベルの攻撃が幻奏の歌姫ソプラノと柚子目掛けて発射される。

 

-遺跡 北側脇道-

ユーゴとエクトライはDホイールを走らせ、最初のカーブに差し掛かっていた。小回りの利くユーゴのDホイールがエクトライの巨大なDホイールを追い抜き先攻を取る。

 

ユーゴ「へ!オレが先行を貰うぜ!」

エクトライ「ふん、俺とデュエルしたことを後悔しても無駄だぞ。」

ユーゴ「後悔なんかすっかよ!オレたちが勝つんだからな!」

エクトライ「そういう問題ではない。お前の仲間たちは我が同胞たちに狩られていっている。柚子とかいう少女もな。」

ユーゴ「んだと!?くっそ、どーすりゃ…。」

 

遊矢(ユーゴ!落ち着いて!)

ユーゴ(落ち着くったって…なんでお前が一番落ち着いてんだよ!柚子が危ないんだぞ!?)

遊矢(よく研ぎ澄ませて!わかるだろ?)

ユーゴ(ん…?…!なるほどな!)

 

ユーゴは焦った顔から一転し、ニヤリと余裕そうな顔を見せる。

 

エクトライ「!?」

ユーゴ「オレたちは自分なりのデュエルをさせてもらうぜ。なんでかって?オレたちには頼れる仲間がいっからよ!」

 

-地下遺跡 空間 4ターン目-

「乱入ペナルティ 2000ポイント」

 

デュエルディスクの音声と共に柚子に攻撃が命中する。しかし思いのほか衝撃はない。思わず頭を覆い隠していた手を取り目の前を見るとそこには赤い服を着た紫髪の少女が立っていた。

 

セレナ「大丈夫か?柚子!」

柚子「セレナ!どうしてここに?」

セレナ「黒咲からアカデミア本部に連絡があったのだ。私と素良でペンデュラム次元(ここ)まできてやったぞ!」

 

セレナは得意げな顔で柚子が立ち上がるのを手伝う。

 

柚子「素良はどこに…?」

 

素良「ここだよ!」

 

倒れたサヤカを担ぐ素良の姿が見えると柚子も笑顔を見せる。

 

スクエア「あなた…ダイヤ!?」

素良「え?何の話?」

スクエア「……いや何でもない!私はその女とデュエルをしていた!邪魔だ!」

素良「彼女は気絶しちゃってるよ。彼女の代わりに僕が相手になってあげる!」

スクエア「く…。」

 

素良・スクエア「「デュエル!」」

 

向かい側では素良とスクエアのデュエルが始まった。一方でこちらは柚子のライフは尽きたもののセレナの乱入によってデュエルは続いている。

 

柚子LP500→0

 

セレナ「悪いがグズグズしている余裕はない。すぐに蹴りをつけさせてもらう!」

リン「私はモンスターを1枚セットしターンエンド。」

 

-5ターン目-

セレナ「私のターン、ドロー!私は月光彩雛(ムーンライト・カレイド・チック)を召喚!」

 

 

月光彩雛

効果モンスター

星4/闇属性/獣戦士族/攻1400/守 800

「月光彩雛」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):1ターンに1度、デッキ・エクストラデッキから

「ムーンライト」モンスター1体を墓地へ送って発動できる。

このターン、このカードを融合素材とする場合、

墓地へ送ったそのモンスターの同名カードとして融合素材にできる。

(2):このカードが効果で墓地へ送られた場合、

自分の墓地の「融合」1枚を対象として発動できる。

そのカードを手札に加える。

(3):このカードが除外された場合に発動できる。

このターン、相手はバトルフェイズ中に効果を発動できない。

 

 

雛鳥をモチーフにしたセレナの新たなモンスター 月光彩雛が召喚され効果を発動する。

 

柚子「セレナ、こんなモンスター持ってたの!?」

セレナ「アカデミアは常に進化し続ける崇高なる組織なのだ!瑠璃に協力を依頼し、新しいカードの製作に勤しむ毎日を過ごしている!」

柚子「そ…そうなんだ…。」

 

得意げにたどたどしく難しい言葉を使うセレナに苦笑いする柚子。

 

セレナ「月光彩雛の効果によりエクストラデッキから月光舞豹姫を墓地に送ることで同じ名前として扱う!」

 

 

月光舞豹姫

融合・効果モンスター

星8/闇属性/獣戦士族/攻2800/守2500

「月光舞猫姫」+「ムーンライト」モンスター

このカードは上記のカードを融合素材にした融合召喚でのみエクストラデッキから特殊召喚できる。

(1):このカードは相手の効果では破壊されない。

(2):1ターンに1度、自分メインフェイズ1に発動できる。

このターン、相手モンスターはそれぞれ1度だけ戦闘では破壊されず、

このカードは全ての相手モンスターに2回ずつ攻撃できる。

(3):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時に発動する。

このカードの攻撃力はバトルフェイズ終了時まで200アップする。

 

 

セレナ「私は魔法カード 融合を発動!フィールドの月光舞豹姫扱いの月光彩雛と手札の月光黒羊、月光橙鳥(ムーンライト・オレンジ・バード)で融合!」

 

 

月光黒羊

効果モンスター

星2/闇属性/獣戦士族/攻 100/守 600

(1):このカードを手札から捨て、以下の効果から1つを選択して発動できる。

●「月光黒羊」以外の自分の墓地の「ムーンライト」モンスター1体を選んで手札に加える。

●デッキから「融合」1枚を手札に加える。

(2):このカードが融合召喚の素材となって墓地へ送られた場合に発動できる。

「月光黒羊」以外の、自分のエクストラデッキの表側表示の「ムーンライト」Pモンスター

または自分の墓地の「ムーンライト」モンスター1体を選んで手札に加える。

 

月光橙鳥(オリジナルカード)

効果モンスター

星4/闇属性/獣戦士族/攻1400/守 800

「月光橙鳥」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードを融合素材として墓地に送られた場合に発動する。

墓地のこのカードと手札から「ムーンライト」モンスター1体を特殊召喚する。

この効果によって特殊召喚されたモンスターはこのターン融合素材に出来ない。

 

 

セレナ「月光の原野で舞い踊るしなやかなる野獣よ、漆黒の闇に潜む獣よ、鮮やかな翼で惑わす怪鳥よ!月の引力により渦巻きて新たなる力と生まれ変わらん!融合召喚!現れ出でよ!月光の原野の頂点に立って舞う百獣の王!レベル10 月光舞獅子姫!」

 

 

月光舞獅子姫

融合・効果モンスター

星10/闇属性/獣戦士族/攻3500/守3000

「月光舞豹姫」+「ムーンライト」モンスター×2

このカードは上記のカードを融合素材とした融合召喚でのみ特殊召喚できる。

(1):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。

(2):このカードは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。

(3):1ターンに1度、このカードがモンスターを攻撃したダメージステップ終了時に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊する。

 

 

セレナの最強モンスター 月光舞獅子姫がこうもたやすく融合召喚されたことに柚子は驚く。

 

セレナ「まだだ!月光黒羊の効果により墓地から月光彩雛を手札に戻し、月光橙鳥の効果によって手札から月光彩雛を、墓地から月光橙鳥を特殊召喚する!」

 

月光舞獅子姫を囲む形で2羽の鳥がセレナのフィールドを舞う。

 

セレナ「この効果で特殊召喚されたモンスターは融合素材には出来ない。」

柚子「でも月光舞獅子姫だけでリンのモンスターは十分倒すことが出来る!」

リン「速攻魔法発動 風舞う魔法(ウィンド・マジック)。」

 

 

風舞う魔法(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):相手がモンスターの特殊召喚に成功した時に発動できる。

このターンの間、相手フィールドに存在するモンスターは全て自身のレベル×200ポイント攻撃力がダウンする。

 

 

リンの発動した魔法カードによって月光舞獅子姫の攻撃力は1500まで低下してしまう。

 

柚子「あぁ!これじゃWW-ブリザード・ベルを倒せない…!」

セレナ「焦るな柚子、洗脳されたリンなどもはや私とは”ランク”が違う!」

柚子「え?」

セレナ「私はレベル4の月光橙鳥と月光彩雛でオーバーレイ!現れよ、全てを見下ろす孤高の鳥獣!ランク4 LL-ムーンライト・バード!」

 

 

LL-ムーンライト・バード(オリジナルカード)

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/闇属性/獣戦士族/攻2400/守2000

レベル1モンスター×2体以上

LL-ムーンライト・バードの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):1ターンに1度、X素材を1つ取り除き、フィールドに存在する元々の攻撃力と異なるモンスター1体を対象に発動できる。

対象のモンスターと元々の攻撃力の差を数値だけ対象のモンスターの攻撃力をこのターンのエンドフェイズ時まで上げる。

(2):このカードのX素材となっているモンスターは融合召喚する際、フィールドに存在するモンスターとして融合素材として扱うことが出来る。

 

 

瑠璃のモンスター LLの雰囲気を醸し出しながらセレナの月光に共通する仮面をつけたLL-ムーンライト・バードがエクシーズ召喚された。

 

セレナ「LL-ムーンライト・バードの効果発動!オーバーレイユニットを1つ取り除き、月光舞獅子姫の攻撃力を元に戻す!」

 

再び月光舞獅子姫の攻撃力が元に戻り、3500まで上がる。

 

セレナ「そもそもは攻撃力を上げた月光モンスターの攻撃力をさらに上昇させるための効果だがな。まぁいい、バトル!月光舞獅子姫でWW-ブリザード・ベルを攻撃!」

 

月光舞獅子姫の剣劇がWW-ブリザード・ベルを襲い、リンを洗脳から救う一閃が放たれた。

 

リンLP800→0

 

倒れるリンを抱える柚子はリンの顔を覗き込む。その顔は憑き物が落ちたかのようにすがすがしい寝顔だった。




WW-ブリザード・ベル(オリジナルカード)
シンクロ・効果モンスター
星8/風属性/魔法使い族/攻2700/守2200
チューナー+チューナー以外の風属性モンスター1体以上
「WW-ブリザード・ベル」の(1)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分のメインフェイズ時に発動できる。
自分の墓地の「WW」モンスターの数×400ダメージを相手に与える。
(2):このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、
その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。

幻想の癒し歌(オリジナルカード)
通常罠
(1):フィールドに存在する「幻奏」モンスターを1体リリースすることで発動する。
そのモンスターの元々の攻撃力分、ライフを回復する。

スタッカート(オリジナルカード)
通常罠
(1):自分フィールド上にモンスターが存在しない場合に発動できる。
モンスターが出るまで自分のデッキからカードをめくる。
そのモンスターが通常召喚可能なモンスターだった時、そのモンスターを特殊召喚し、それ以外のめくったカードは全て墓地へ送る。

月光橙鳥(ムーンライト・オレンジ・バード)(オリジナルカード)
効果モンスター
星4/闇属性/獣戦士族/攻1400/守 800
「月光橙鳥」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードを融合素材として墓地に送られた場合に発動する。
墓地のこのカードとデッキから「ムーンライト」モンスター1体を特殊召喚する。
この効果によって特殊召喚されたモンスターはこのターン融合素材に出来ない。

風舞う魔法(オリジナルカード)
速攻魔法
(1):相手がモンスターの特殊召喚に成功した時に発動できる。
このターンの間、相手フィールドに存在するモンスターは全て自身のレベル×200ポイント攻撃力がダウンする。

LL-ムーンライト・バード(オリジナルカード)
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/闇属性/獣戦士族/攻2400/守2000
レベル1モンスター×2体以上
LL-ムーンライト・バードの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。
(1):1ターンに1度、X素材を1つ取り除き、フィールドに存在する元々の攻撃力と異なるモンスター1体を対象に発動できる。
対象のモンスターと元々の攻撃力の差を数値だけ対象のモンスターの攻撃力をこのターンのエンドフェイズ時まで上げる。
(2):このカードのX素材となっているモンスターは融合召喚する際、フィールドに存在するモンスターとして融合素材として扱うことが出来る。


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第69話「慎重な性格」

-遺跡 北側脇道 1ターン目-

セレナと素良の到着をアークの力で感じたユーゴは安心しながら1ターン目を迎えた。

 

ユーゴ「オレのターン!俺は手札からSRバンブー・ホースを召喚!」

 

 

SRバンブー・ホース

効果モンスター

星4/風属性/機械族/攻1100/守1100

「SRバンブー・ホース」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。

手札からレベル4以下の「スピードロイド」モンスター1体を特殊召喚する。

(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。

デッキから風属性モンスター1体を墓地へ送る。

この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。

 

 

竹馬を模したSRバンブー・ホースが姿を現し、その効果を発動させるためにエネルギーを解放する。

 

ユーゴ「バンブー・ホースの効果発動!手札のSR三つ目のダイスを特殊召喚!」

 

 

SR三つ目のダイス

チューナー・効果モンスター

星3/風属性/機械族/攻 300/守1500

(1):相手ターンに墓地のこのカードを除外して発動できる。

このターン、相手モンスターの攻撃を1度だけ無効にする。

 

 

サイコロの形をしたSR三つ目のダイスからジェットが噴射され加速しつつ特殊召喚された。

 

ユーゴ「レベル4のバンブー・ホースにレベル3の三つ目のダイスをチューニング!その美しくも雄々しき翼翻し、光の速さで敵を討て!シンクロ召喚!現れろ、レベル7!クリアウィング・シンクロ・ドラゴン!」

 

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴン

シンクロ・効果モンスター

星7/風属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

(1):1ターンに1度、このカード以外のフィールドの

レベル5以上のモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

(2):1ターンに1度、フィールドのレベル5以上の

モンスター1体のみを対象とするモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

(3):このカードの効果でモンスターを破壊した場合、

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

このカードの効果で破壊したモンスターの元々の攻撃力分アップする。

 

 

ユーゴのエースモンスター クリアウィング・シンクロ・ドラゴンが姿を現し、ユーゴのDホイールと共に疾走する。

 

ユーゴ「オレはカードを2枚セットしターンエンド!」

 

-2ターン目-

エクトライ「俺のターン、ドロー!クリアウィング・シンクロ・ドラゴンか。俺は慎重な性格でな、どんな相手にも手は抜かない!俺はスケール2のイグナイト・イーグルとスケール7のイグナイト・ドラグノフでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

イグナイト・イーグル

ペンデュラム・通常モンスター

星3/炎属性/戦士族/攻1600/守 300

【Pスケール:青2/赤2】

(1):もう片方の自分のPゾーンに「イグナイト」カードが存在する場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、

自分のデッキ・墓地から戦士族・炎属性モンスター1体を選んで手札に加える。

【モンスター情報】

とても直情的で行動派なイグナイトの戦士。

仲間たちからは「鉄砲玉のイーグル」と呼ばれ、少し距離を置かれがちである。

 

イグナイト・ドラグノフ

ペンデュラム・通常モンスター

星4/炎属性/戦士族/攻1700/守1300

【Pスケール:青7/赤7】

(1):もう片方の自分のPゾーンに「イグナイト」カードが存在する場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、

自分のデッキ・墓地から戦士族・炎属性モンスター1体を選んで手札に加える。

【モンスター情報】

一本気で曲がったことが嫌いなイグナイトのベテラン戦士。

その性格のせいか、近頃は自分の持つ武器に疑問を抱いているようだ。

 

 

ユーゴ「これで3から7のモンスターを召喚か!」

エクトライ「イグナイト・イーグルのペンデュラム効果!2枚のペンデュラムゾーンのカードを破壊し、イグナイト・マグナムを手札に加える!」

 

 

イグナイト・マグナム

ペンデュラム・通常モンスター

星3/炎属性/戦士族/攻 0/守2000

【Pスケール:青7/赤7】

(1):もう片方の自分のPゾーンに「イグナイト」カードが存在する場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、

自分のデッキ・墓地から戦士族・炎属性モンスター1体を選んで手札に加える。

【モンスター情報】

剣銃を操る炎の戦士。

冷たい鋼鉄の鎧に身を包んでいるが、

その奥には激しく燃え上がるような熱い心が秘められている。

 

 

エクトライ「さらにスケール2のマスケットとスケール7のマグナムでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

イグナイト・マスケット

ペンデュラム・通常モンスター

星4/炎属性/戦士族/攻1400/守1900

【Pスケール:青2/赤2】

(1):もう片方の自分のPゾーンに「イグナイト」カードが存在する場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、

自分のデッキ・墓地から戦士族・炎属性モンスター1体を選んで手札に加える。

【モンスター情報】

冷静沈着で理知的と評判のイグナイトの参謀。

実は頭に血が上るのに時間がかかっているだけで、心の中ではいつもキレ気味らしい。

 

 

エクトライ「そして再びその2枚を破壊し、デッキからイグニッション・フュージョナーを手札に加える。」

 

 

イグニッション・フュージョナー(オリジナルカード)

効果モンスター

星5/炎属性/戦士族/攻2000/守2000

(1):融合モンスターカードによって決められた、

自分フィールドのこのカードと自分フィールド上のカードを融合素材として墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

エクトライ「俺はスケール2のキャリバーとスケール7のウージーでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

イグナイト・キャリバー

ペンデュラム・通常モンスター

星6/炎属性/戦士族/攻2100/守2200

【Pスケール:青2/赤2】

(1):もう片方の自分のPゾーンに「イグナイト」カードが存在する場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、

自分のデッキ・墓地から戦士族・炎属性モンスター1体を選んで手札に加える。

【モンスター情報】

威勢の良すぎるイグナイトたちをまとめる特攻隊長。

血気盛んですぐ頭に点火してしまう部下たちにいつも悩まされている。

 

イグナイト・ウージー

ペンデュラム・通常モンスター

星6/炎属性/戦士族/攻1300/守2700

【Pスケール:青7/赤7】

(1):もう片方の自分のPゾーンに「イグナイト」カードが存在する場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、

自分のデッキ・墓地から戦士族・炎属性モンスター1体を選んで手札に加える。

【モンスター情報】

「デリンジャー」のお目付け役であり親衛隊長。

無鉄砲な彼女に翻弄されてばかりで、

唯一の理解者である「キャリバー」にいつもぼやいている。

 

 

エクトライ「これでレベル3から6のモンスターが同時に召喚可能!ペンデュラム召喚、現れろ、俺のモンスターたち。エクストラデッキよりイグナイト・ドラグノフ、イーグル、マスケット、マグナム。そして手札からイグニッション・フュージョナー!」

 

炎属性の戦士たちが姿を現し、エクトライのフィールドを埋め尽くす。

 

ユーゴ「んだよ、この展開はよ!」

エクトライ「貴様に神をみせてやろう。イグニッション・フュージョナーを融合素材とする時、融合なしで融合召喚できる!」

 

ユーリ(融合モンスター…まずいよ、ユーゴ!)

 

ユーリが警告するももう手遅れ。エクトライのフィールドの5体のモンスターの融合が始まる。

 

エクトライ「フィールドに存在する炎属性のイグナイトモンスターたちとイグニッション・フュージョナーで融合!すべてを束ねし霊神よ。今我の元にその一端を示し、圧倒的なる力で万物を打ち砕け!融合召喚!降誕せよ、レベル10!結合霊神フュージョン・キング!!」

 

 

結合霊神フュージョン・キング(オリジナルカード)

融合・ペンデュラム・効果モンスター

星10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?

【Pスケール:青0/赤13】

(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。

Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。

もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。

【モンスター効果】

自分フィールド上の同じ属性のモンスター×5

このカードは融合召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。

(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。

(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

(3):このカードの攻撃力・守備力は融合素材となったモンスターの攻撃力と守備力を合計した数値となる。

(4):自分の攻撃力と守備力を1000ポイント減らすことで発動できる。

フィールドに存在するカードを1枚選んでデッキに戻す。

(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。

このカードを自分のPゾーンに置く。

自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、

空いたPゾーンにこのカードを置く。

 

 

エクトライによって融合召喚された神のカード 結合霊神フュージョン・キングが堂々と鋭い眼差しでユーゴを見下ろしながら現れる。身につけた紫色の装束とマントは風によって靡いている。

 

ユート(これだ…神の恐怖…!ユーゴ、大丈夫か!)

ユーゴ(あ…あぁ、大丈夫だぜ!)

 

エクトライ「結合霊神フュージョン・キングは融合素材としたモンスターの攻撃力、守備力を合計した数値となる。5体のモンスターの攻守の合計は14200!」

ユーゴ「こ…攻撃力14200!?」

エクトライ「バトルだ!結合霊神フュージョン・キングでクリアウィング・シンクロ・ドラゴンを攻撃!ゴッド・ブレイズ・スラッシュ!」

 

結合霊神フュージョン・キングは腰につけた剣を抜き取り、クリアウィング・シンクロ・ドラゴンを切り裂こうとする。

 

ユーゴ(な…なんだよ、この恐怖心…体が…動かねえ!)

遊矢(ユーゴ!)

 

遊矢が動けなくなったユーゴに代わり、デュエルを続ける。

 

遊矢「墓地のSR三つ目のダイスの効果発動!このカードを除外することで攻撃を無効にする!」

 

結合霊神フュージョン・キングの攻撃の前にSR三つ目のダイスが現れ、クリアウィング・シンクロ・ドラゴンを守る。

 

エクトライ「ふん…カードを1枚セットしターンエンド!」

 

-3ターン目-

遊矢「俺のターン、ドロー!」

 

ユーゴ(遊矢、すまねえ!)

遊矢(任せてくれ、神にだって弱点はあるはずだ!)

 

遊矢「俺は墓地のバンブー・ホースの効果発動!デッキからEMオッドアイズ・ウィンドを墓地へ送る!」

 

 

EMオッドアイズ・ウィンド(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星1/風属性/天使族/攻1500/守 700

【Pスケール:青5/赤5】

(1):Pゾーンに存在するこのカードをエクストラデッキに表側で置くことで発動できる。

デッキから「EMオッドアイズ」モンスター1体を墓地へ送る。

【モンスター効果】

(1):自分フィールドに存在するカードを選択し墓地に存在するこのカードを除外することで発動出来る。

選択したカードのレベルを任意の数値下げてデッキから「EMオッドアイズ・ウィンド」を1体特殊召喚する。この効果で特殊召喚された「EMオッドアイズ・ウィンド」のレベルは選択したモンスターの下がったレベル分上がる。

 

 

遊矢「EMオッドアイズ・ウィンドの効果発動!このカードを除外してクリアウィング・シンクロ・ドラゴンのレベルを4まで下げる!そしてデッキから2枚目のEMオッドアイズ・ウィンドを特殊召喚!この効果で特殊召喚されたEMオッドアイズ・ウィンドはレベルがクリアウィング・シンクロ・ドラゴンの下がった分の数値分レベルが上がる。よってレベル4となる!」

エクトライ「レベル4が2体…!」

遊矢「任せるよ、ユート!」

 

ユート(あぁ、今度は神に恐れたりはしない…!)

 

エクシーズの準備が整ったとこで遊矢からユートへと代わり、オーバーレイネットワークの構築が始まる。

 

ユート「レベル4となったクリアウィング・シンクロ・ドラゴンとEMオッドアイズ・ウィンドでオーバーレイ!漆黒の闇より愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今、降臨せよ!エクシーズ召喚!現れろ!ランク4!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!」

 

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

レベル4モンスター×2

(1):このカードのX素材を2つ取り除き、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力を半分にし、

その数値分このカードの攻撃力をアップする。

 

 

ユートのエースモンスター ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンが現れる。

 

ユート「さぁ行くぞ!」

エクトライ「させるか、結合霊神フュージョン・キングの効果発動!神の攻撃力を1000下げる事でダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンをデッキに戻す!ゴッド・ファンクション!」

 

結合霊神フュージョン・キングの攻撃力が14200から13200に下がると共に手方ら放たれた紫の炎にダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンは焼かれていく。

 

ユート「く…私のダーク・リベリオンが…!」

エクトライ「言っただろう、慎重な性格だとな。ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンは結合霊神フュージョン・キングの攻撃力を下げる効果を持つ。いくら結合霊神フュージョン・キングが14200の攻撃力を持つとはいえ発動回数は有限。使うところはきっちり見極めさせてもらう。」

 

次のカーブを曲がりながらエクトライは表情を崩すことなくデュエルを続ける。ユートもユーゴに精神空間で習ったようにDホイールごと左に傾けるイメージでエクトライの後を追いかける。

 

ユーゴ(ユート、オレが伏せたリバースカードだ!)

 

ユート「わかっている!私は罠カード エクストラ・エクスプロージョンを発動!」

 

 

エクストラ・エクスプロージョン(オリジナルカード)

通常罠

(1):効果を発動していないエクストラデッキから特殊召喚されたモンスターが相手モンスターの効果によってフィールドを離れた時に発動できる。

このターンに墓地に送られたモンスターを手札、エクストラデッキ、除外ゾーンからすべて特殊召喚する。この効果で特殊召喚されたモンスターは効果が無効となり攻撃力守備力はともに0となる。

 

 

ユート「出てこい!2体のEMオッドアイズ・ウィンド!そしてクリアウィング・シンクロ・ドラゴン!」

 

SRバンブー・ホースの効果で墓地に送られた1体目のEMオッドアイズ・ウィンドが除外ゾーンから、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの素材となった後に墓地へ送られた2体目のEMオッドアイズ・ウィンドとクリアウィング・シンクロ・ドラゴンが効果が無効化されて特殊召喚された。

 

ユート「複数のモンスターが特殊召喚されたターン中、私はこのカードをセットされたターンに発動できる!手札から幻影騎士団オッドアイズ・マスクをセットし発動!」

 

 

幻影騎士団オッドアイズ・マスク(オリジナルカード)

永続罠

複数のモンスターが同時に特殊召喚された自分のターン、

このカードはセットしたターンでも発動できる。

(1):このカードは発動後、効果モンスター(戦士族・闇・星?・攻0/守300)となり、

モンスターゾーンに守備表示で特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。モンスターゾーンのこのカードは以下の効果を得る。

●自分フィールドに存在するモンスターは元々のレベルを合計した数字のレベルとなる。

 

 

エクトライ「罠モンスターだと…!レベルも異なりチューナーもいない。融合素材になるとも思えぬモンスターを並べてどうなるというのだ。」

ユート「まだまだ!私は手札から幻影騎士団サッド・キャップを手札から特殊召喚!」

 

 

幻影騎士団サッド・キャップ(オリジナルカード)

効果モンスター

星1/闇属性/戦士族/攻 0/守 0

(1):このカードはフィールドに「幻影騎士団」カードが存在する場合、手札から特殊召喚出来る。

(2):このカードをX素材としたXモンスターは以下の効果を得る。

●このカードは相手のモンスターの対象にならない。

 

 

エクトライ「何を企んでいる?」

ユート「お前…慎重な性格って言ってたよな。お前はその慎重な性格ゆえ相手が結合霊神フュージョン・キングが危機に陥るような効果を発動しない限りゴッド・ファンクションは発動させない。そこがミソだ!私はレベル10となったクリアウィング・シンクロ・ドラゴン、2体のEMオッドアイズ・ウィンド、幻影騎士団オッドアイズ・マスク、幻影騎士団サッド・キャップでオーバーレイ!」

エクトライ「何!?すべてのレベルが10だと!?」

ユート「幻影騎士団オッドアイズ・マスクはフィールドのモンスターのレベルを合計した数のレベルとなり、それを私のフィールド全てのモンスターに適応させる。お前は結合霊神フュージョン・キングが危機にさらされる効果がいつ発動するのかを見計らい過ぎてこの効果を見落としていた!」

エクトライ「見落とし…だと…!」

 

いつもは冷静なエクトライが珍しく怒りの表情を見せる。

 

ユート「すべてを超える霊神よ。今我の元にその一端を示し、圧倒的なる力で立ち塞がる敵を殲滅せよ!エクシーズ召喚!降誕せよ、ランク10!超越霊神エクシーズ・カイザー!!」

 

 

超越霊神エクシーズ・カイザー(オリジナルカード)

エクシーズ・ペンデュラム・効果モンスター

ランク10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?

【Pスケール:青0/赤13】

(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。

Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。

もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。

【モンスター効果】

レベル10モンスター×5

このカードはX召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。

レベル10がP召喚可能な場合にエクストラデッキの表側表示のこのカードはP召喚できる。

(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。

(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

(3):このカードの攻撃力・守備力はこのカードのX素材の数×1000アップする。

(4):相手モンスターが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動する。

X素材を1つ取り除き、そのモンスターを墓地へ送る。

(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。

このカードを自分のPゾーンに置く。

自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、

空いたPゾーンにこのカードを置く。

 

 

ユートのフィールドに2体目の神 超越霊神エクシーズ・カイザーが姿を現した。2体

の神が並び立ち辺りの岩が崩れ落ちる中、上へ上へと走っていた2人のDホイールは地上へ飛び出す。その目の前にはアークキャッスルがそびえたっていた。




イグニッション・フュージョナー(オリジナルカード)
効果モンスター
星5/炎属性/戦士族/攻2000/守2000
(1):融合モンスターカードによって決められた、
自分フィールドのこのカードと自分フィールド上のカードを融合素材として墓地へ送り、
その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

結合霊神フュージョン・キング(オリジナルカード)
融合・ペンデュラム・効果モンスター
星10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?
【Pスケール:青0/赤13】
(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。
Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。
もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。
【モンスター効果】
自分フィールド上の同じ属性のモンスター×5
このカードは融合召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。
(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。
(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。
(3):このカードの攻撃力・守備力は融合素材となったモンスターの攻撃力と守備力を合計した数値となる。
(4):自分の攻撃力と守備力を1000ポイント減らすことで発動できる。
フィールドに存在するカードを1枚選んでデッキに戻す。
(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。
このカードを自分のPゾーンに置く。
自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、
空いたPゾーンにこのカードを置く。

EMオッドアイズ・ウィンド(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星1/風属性/天使族/攻1500/守 700
【Pスケール:青5/赤5】
(1):Pゾーンに存在するこのカードをエクストラデッキに表側で置くことで発動できる。
デッキから「EMオッドアイズ」モンスター1体を墓地へ送る。
【モンスター効果】
(1):自分フィールドに存在するカードを選択し墓地に存在するこのカードを除外することで発動出来る。
選択したカードのレベルを任意の数値下げてデッキから「EMオッドアイズ・ウィンド」を1体特殊召喚する。この効果で特殊召喚された「EMオッドアイズ・ウィンド」のレベルは選択したモンスターの下がったレベル分上がる。

エクストラ・エクスプロージョン(オリジナルカード)
通常罠
(1):効果を発動していないエクストラデッキから特殊召喚されたモンスターが相手モンスターの効果によってフィールドを離れた時に発動できる。
このターンに墓地に送られたモンスターを手札、エクストラデッキ、除外ゾーンからすべて特殊召喚する。この効果で特殊召喚されたモンスターは効果が無効となり攻撃力守備力はともに0となる。

幻影騎士団オッドアイズ・マスク(オリジナルカード)
永続罠
複数のモンスターが同時に特殊召喚された自分のターン、
このカードはセットしたターンでも発動できる。
(1):このカードは発動後、効果モンスター(戦士族・闇・星?・攻0/守300)となり、
モンスターゾーンに守備表示で特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。モンスターゾーンのこのカードは以下の効果を得る。
●自分フィールドに存在するモンスターは元々のレベルを合計した数字のレベルとなる。

幻影騎士団サッド・キャップ(オリジナルカード)
効果モンスター
星1/闇属性/戦士族/攻 0/守 0
(1):このカードはフィールドに「幻影騎士団」カードが存在する場合、手札から特殊召喚出来る。
(2):このカードをX素材としたXモンスターは以下の効果を得る。
●このカードは相手のモンスターの対象にならない。

超越霊神エクシーズ・カイザー(オリジナルカード)
エクシーズ・ペンデュラム・効果モンスター
ランク10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?
【Pスケール:青0/赤13】
(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。
Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。
もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。
【モンスター効果】
レベル10モンスター×5
このカードはX召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。
レベル10がP召喚可能な場合にエクストラデッキの表側表示のこのカードはP召喚できる。
(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。
(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。
(3):このカードの攻撃力・守備力はこのカードのX素材の数×1000アップする。
(4):相手モンスターが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動する。
X素材を1つ取り除き、そのモンスターを墓地へ送る。
(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。
このカードを自分のPゾーンに置く。
自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、
空いたPゾーンにこのカードを置く。


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第70話「神VS神」

-アークキャッスル通路 3ターン目-

地下に沈んでいた遺跡から飛び出した2台のDホイールはアークキャッスルの中を進んでいく。洗脳された人々を避けながら進むが共に前へ進む巨大な神の体が城の壁に当たり破壊していく。崩れ落ちる瓦礫を避けるテクニックを見せるもユートのDホイールは超越霊神エクシーズ・カイザーの出現によって失速していた。

 

 

超越霊神エクシーズ・カイザー(オリジナルカード)

エクシーズ・ペンデュラム・効果モンスター

ランク10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?

【Pスケール:青0/赤13】

(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。

Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。

もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。

【モンスター効果】

レベル10モンスター×5

このカードはX召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。

レベル10がP召喚可能な場合にエクストラデッキの表側表示のこのカードはP召喚できる。

(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。

(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

(3):このカードの攻撃力・守備力はこのカードのX素材の数×1000アップする。

(4):相手モンスターが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動する。

X素材を1つ取り除き、そのモンスターを墓地へ送る。

(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。

このカードを自分のPゾーンに置く。

自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、

空いたPゾーンにこのカードを置く。

 

 

ユート(く…神の力がここまでしんどいものだとは…私のアークの力では…おかしくなりそうだ!)

遊矢(ユート!俺に代わってくれ!)

ユーゴ(いいや、ここはオレが!)

ユーリ(みんなやったじゃん、ここは僕が…)

ズァーク(我だ!どけ!)

 

ズァークの強い意志によってユートは精神空間へ追いやられ、遊矢の肉体をベースにズァークの体が現れる。

 

エクトライ「出たな、ズァーク!ヴィエイ様と同じアークの力に選ばれし者…!」

ズァーク「奴と一緒にされるのは困るな。」

 

そうは言ってもさすがはズァーク。超越霊神エクシーズ・カイザーの精霊の力に耐えきれるアークの力を持っているだけはある。

 

エクトライ「だがせっかく出した超越霊神エクシーズ・カイザーも我が神 結合霊神フュージョン・キングの前では無意味!」

 

 

結合霊神フュージョン・キング(オリジナルカード)

融合・ペンデュラム・効果モンスター

星10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?

【Pスケール:青0/赤13】

(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。

Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。

もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。

【モンスター効果】

自分フィールド上の同じ属性のモンスター×5

このカードは融合召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。

(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。

(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

(3):このカードの攻撃力・守備力は融合素材となったモンスターの攻撃力と守備力を合計した数値となる。

(4):自分の攻撃力と守備力を1000ポイント減らすことで発動できる。

フィールドに存在するカードを1枚選んでデッキに戻す。

(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。

このカードを自分のPゾーンに置く。

自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、

空いたPゾーンにこのカードを置く。

 

 

結合霊神フュージョン・キングは手から波動を出すことで効果を発動させようとする。

 

エクトライ(神が自らの意思で!?なんというモンスターだ…!)

 

エクトライ「よし、結合霊神フュージョン・キング!効果を…」

ズァーク「やめておけ、超越霊神エクシーズ・カイザーのオーバーレイユニットとなっている幻影騎士団サッド・キャップの効果で超越霊神エクシーズ・カイザーは効果の対象にならない。」

 

 

幻影騎士団サッド・キャップ(オリジナルカード)

効果モンスター

星1/闇属性/戦士族/攻 0/守 0

(1):このカードはフィールドに「幻影騎士団」カードが存在する場合、手札から特殊召喚出来る。

(2):このカードをX素材としたXモンスターは以下の効果を得る。

●このカードは相手のモンスターの対象にならない。

 

 

エクトライ「…!よせ、フュージョン・キング!」

 

エクトライの命令に従って結合霊神フュージョン・キングは効果の発動を中断した。

 

ズァーク「エクシーズ・カイザーはオーバーレイユニットの数×1000ポイントの攻撃力、守備力を得る。エクシーズ・カイザーのオーバーレイユニットは5つ、よって攻守ともに5000となる。我はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-4ターン目-

エクトライ「俺のターン、ドロー!」

 

ズァークのDホイールがエクトライのDホイールを抜いていく。ユートが表に出ていた時は彼が顕著にスピードダウンしていたことでエクトライが先行していたが、エクトライもまた結合霊神フュージョン・キングの力で全身に痛みが走っていた。

 

エクトライ(すぐに終わらせなくては…!)

 

エクトライ「俺はセッティング済みのペンデュラムスケールでペンデュラム召喚!現れろ、俺のモンスターたち!エクストラデッキよりイグナイト・ドラグノフ、イーグル、マグナム、そしてイグニッション・フュージョナー!」

 

 

イグナイト・ドラグノフ

ペンデュラム・通常モンスター

星4/炎属性/戦士族/攻1700/守1300

【Pスケール:青7/赤7】

(1):もう片方の自分のPゾーンに「イグナイト」カードが存在する場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、

自分のデッキ・墓地から戦士族・炎属性モンスター1体を選んで手札に加える。

【モンスター情報】

一本気で曲がったことが嫌いなイグナイトのベテラン戦士。

その性格のせいか、近頃は自分の持つ武器に疑問を抱いているようだ。

 

イグナイト・イーグル

ペンデュラム・通常モンスター

星3/炎属性/戦士族/攻1600/守 300

【Pスケール:青2/赤2】

(1):もう片方の自分のPゾーンに「イグナイト」カードが存在する場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、

自分のデッキ・墓地から戦士族・炎属性モンスター1体を選んで手札に加える。

【モンスター情報】

とても直情的で行動派なイグナイトの戦士。

仲間たちからは「鉄砲玉のイーグル」と呼ばれ、少し距離を置かれがちである。

 

イグナイト・マグナム

ペンデュラム・通常モンスター

星3/炎属性/戦士族/攻 0/守2000

【Pスケール:青7/赤7】

(1):もう片方の自分のPゾーンに「イグナイト」カードが存在する場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、

自分のデッキ・墓地から戦士族・炎属性モンスター1体を選んで手札に加える。

【モンスター情報】

剣銃を操る炎の戦士。

冷たい鋼鉄の鎧に身を包んでいるが、

その奥には激しく燃え上がるような熱い心が秘められている。

 

イグニッション・フュージョナー(オリジナルカード)

効果モンスター

星5/炎属性/戦士族/攻2000/守2000

(1):融合モンスターカードによって決められた、

自分フィールドのこのカードと自分フィールド上のカードを融合素材として墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

エクトライのエクストラデッキからイグナイトモンスターたちが炎を上げてペンデュラム召喚される。しかしここでズァークの超越霊神エクシーズ・カイザーの効果が発動した。

 

ズァーク「超越霊神エクシーズ・カイザーの効果発動!召黒斬!」

 

超越霊神エクシーズ・カイザーの手刀から放たれた黒い斬撃がたったいまペンデュラム召喚されたモンスターを全て薙ぎ払う。

 

エクトライ「何!?」

ズァーク「エクシーズ・カイザーはオーバーレイユニットを1つ使うことで相手が召喚、特殊召喚されたモンスターを墓地へ送ることが出来る。そして罠発動!覇王贈与!」

 

 

覇王贈与(オリジナルカード)

永続罠

自分の攻撃力2000以上のモンスターが墓地へ送られた場合にこのカードを発動できる。

(1):墓地へ送られたモンスターを対象にしそのモンスターの攻撃力分、相手フィールドに存在するモンスター1体の攻撃力を下げる。その後、対象のモンスターを相手フィールドに特殊召喚する。

(2):覇王贈与の(1)の効果で特殊召喚された相手フィールド上のモンスターがフィールドを離れた場合に発動出来る。フィールドに存在するこのカードを破壊しお互いにカードを1枚ドローする。

 

 

ズァーク「今墓地へ送られたオーバーレイユニットはクリアウィング・シンクロ・ドラゴン、よって覇王贈与の効果によって結合霊神フュージョン・キングの攻撃力は2500ダウンする!」

 

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴン

シンクロ・効果モンスター

星7/風属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

(1):1ターンに1度、このカード以外のフィールドの

レベル5以上のモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

(2):1ターンに1度、フィールドのレベル5以上の

モンスター1体のみを対象とするモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

(3):このカードの効果でモンスターを破壊した場合、

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

このカードの効果で破壊したモンスターの元々の攻撃力分アップする。

 

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴンの咆哮によって結合霊神フュージョン・キングの攻撃力が13600から11100へとダウンする。

 

ズァーク「そして覇王贈与の効果でクリアウィングをエクトライ、お前の場に特殊召喚!」

 

ズァークの声と共にクリアウィング・シンクロ・ドラゴンがエクトライのフィールドに現れる。その姿は一瞬の煌めきで人を魅了する星屑のようであった。

 

エクトライ「星屑(スターダスト)…?」

ズァーク「? そしてエクシーズ・カイザーの効果発動!召雷斬!」

 

相手フィールドにモンスターが特殊召喚されたことでオーバーレイユニットを1つ取り除き、再び超越霊神エクシーズ・カイザーから斬撃が放たれる。

 

ズァーク「すまない、クリアウィング!」

 

任せておけとでも言わんばかりにクリアウィング・シンクロ・ドラゴンは鳴き声を上げる。懐かしいことを思い出したようなエクトライも一瞬で我に返り、結合霊神フュージョン・キングの効果を発動させる。

 

エクトライ「クリアウィング・シンクロ・ドラゴンを何度も蘇生させてフュージョン・キングの攻撃力を下げるつもりだな、させるか!フュージョン・キングの効果発動!ゴッド・ファンクション!」

 

結合霊神フュージョン・キングの攻撃力、守備力が1000減ったことでクリアウィング・シンクロ・ドラゴンを対象にデッキへ戻る効果が発動された。

 

エクトライ「これでフュージョン・キングの攻撃力は10100になってしまった。だが覇王贈与の効果による大幅な攻撃力ダウンは免れた。」

ズァーク「フン、はなからそうすることぐらいわかってたさ。」

エクトライ「何!?」

 

ズァークはエクトライとの距離をどんどん離していく。自分の先へ行く存在、それはかつてエクトライがシンクロ次元のシティで1度でデュエルした相手と重なる者があった。

 

エクトライ(こいつ…あの男に似ている。あの…煌めくカードを使っていたあの男と…!)

 

悔しげにアクセルを回し、痛みに耐えながらズァークについていくエクトライ。もう足の感覚はほぼなくなっていた。

 

ズァーク「覇王贈与の効果によってこのカードを破壊しお互いにドローする!ドロー!」

エクトライ「ドロー!」

 

エクトライの引いたカードはペンデュラム・フラッシュ・フュージョン。サークルのデッキから奪い取ったカードだ。だが今この状況では何の役にも立たないカード。まるでサークルが今の自分を邪魔しているようだった。

 

エクトライ(セルゲイごときを倒しただけで調子に乗りやがって…。)

 

使えないカードを引いたがエクトライは攻撃力10100の結合霊神フュージョン・キングの存在から動揺することはない。

 

エクトライ「これで終わりだ!結合霊神フュージョン・キングで攻撃力3000となった超越霊神エクシーズ・カイザーを攻撃!ゴッド・ブレイズ・スラッシュ!!」

 

エクトライの攻撃宣言によって結合霊神フュージョン・キングは腰から剣を抜き取り、超越霊神エクシーズ・カイザーへと斬りかかる。それを腕の小手で押さえる超越霊神エクシーズ・カイザー。

 

エクトライ「なんだ!?」

ズァーク「我が先ほど引いたカードは覇王眷竜ライトヴルム!」

 

 

覇王眷竜ライトヴルム(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星4/光属性/ドラゴン族/攻1800/守1200

【Pスケール:青5/赤5】

(1):1ターンに1度、自分フィールドにモンスターが存在しない場合に発動できる。

デッキから「覇王門」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。

この効果の発動後、ターン終了時まで自分はドラゴン族モンスターしかP召喚できない。

【モンスター効果】

「覇王眷竜ライトヴルム」の(1)(2)のモンスター効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが手札に存在し、自分フィールド上のモンスターが攻撃力3000以上高いモンスターの攻撃対象に選択された場合に発動できる。

このカードを手札から墓地へ送り、自分フィールドに存在するモンスター1体の攻撃力をエンドフェイズ時まで2倍にする。

(2):自分フィールド上のモンスターが攻撃力3000以上高いモンスターと戦闘を行うダメージ計算時に墓地のこのカードを除外することで発動できる。

自分フィールドに存在するモンスター1体の攻撃力をエンドフェイズ時まで2倍にする。

 

 

ズァーク「このカードを墓地へ送ることで超越霊神エクシーズ・カイザーの攻撃力はエンドフェイズ時まで倍となる!」

エクトライ「だが倍になっても攻撃力は6000!」

ズァーク「まだまだぁ!ライトヴルムの更なる効果!ライトヴルムを除外しさらに2倍!」

 

小手を使って剣を弾くと今度は超越霊神エクシーズ・カイザーのオーラが肥大化し、攻撃力が12000まで上昇していく。

 

エクトライ「ばか…な…!」

ズァーク「これが精霊との絆の力!超越波動スピリット・フォース!!!」

 

超越霊神エクシーズ・カイザーの激昂によって雷が結合霊神フュージョン・キングを襲う。

 

エクトライLP4000→3100

 

結合霊神フュージョン・キングはエクトライを睨みつけながら消滅していく。それはまるで「よくも私を破壊させたな。」と言わんばかりであった。手札にはもうペンデュラム・フラッシュ・フュージョンのみ。例え発動してもエンドフェイズには融合モンスターは消えてしまう。それどころか超越霊神エクシーズ・カイザーの効果によって消されてしまうだろう。

 

エクトライ(ここまでか…。)

 

エクトライがデッキに手を置いた瞬間、かつてシンクロ次元の決闘者として戦っていた時を走馬灯のように思い出していた。

 

-エクトライの回想 シンクロ次元 シティのサーキット-

エクトライは運よく1度だけフレンドシップカップに参加したことがあった。周りには鉄砲玉のクロウ、絶対王者 ジャック・アトラス、そして不動流を受け継ぐもの ユーゴの先生がいる。エクトライはこの面々とデュエルするためにここまで厳しい修行を乗り越えてきた。しかしその努力は報われることなく、ユーゴの先生が使うドラゴンの前に敗れ去った。Dホイールを止めてサーキットから去ろうとしたエクトライにユーゴの先生が話しかける。

 

ユーゴの先生「君!」

エクトライ「あなたは…!」

ユーゴの先生「なんでそのリバースカードを発動しなかったんだ?俺のドラゴンの攻撃が通る前にサレンダーなんて…。」

エクトライ「このカードは壁モンスターを出すぐらいにしか使えませんよ。あなたのドラゴンは攻撃力2500。ハンドゼロ、モンスターゼロの俺じゃ勝ち目はありません。いや、本当に強かった。治安維持局によってコモンズになっちまう俺の最後のチャンスだったフレンドシップカップに1度でも出れてよかったですよ。」

ユーゴの先生「…そうか。でも1つ言わせてもらっていいか?」

エクトライ「?」

ユーゴの先生「俺は君とのデュエル、最後の君の行動で全く楽しめなかった。」

エクトライ「…!」

 

普段は冷たいことを言わないユーゴの先生からそのようなことを言われたエクトライは傷ついていた。

 

ユーゴの先生「もし君がそのカードをあの場面でも発動できる決闘者になったらまた戦おう。その頃には同じ決闘者としてまたデュエルできるさ。」

 

-現在 アークキャッスル通路 4ターン目-

エクトライ(ふ…また俺はサレンダーしちまったのか…。俺はただ…あの人とまたデュエルが出来る世界を…)

 

エクトライは感覚のなくなっていた足が消滅していることに気が付く。セットしていたカードを見て苦笑いを浮かべながらエクトライはDホイールごと消滅し、その風に乗って結合霊神フュージョン・キングのカードがアークキャッスルの床へと落ちた。




超越霊神エクシーズ・カイザー(オリジナルカード)
エクシーズ・ペンデュラム・効果モンスター
ランク10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?
【Pスケール:青0/赤13】
(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。
Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。
もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。
【モンスター効果】
レベル10モンスター×5
このカードはX召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。
レベル10がP召喚可能な場合にエクストラデッキの表側表示のこのカードはP召喚できる。
(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。
(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。
(3):このカードの攻撃力・守備力はこのカードのX素材の数×1000アップする。
(4):相手モンスターが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動する。
X素材を1つ取り除き、そのモンスターを墓地へ送る。
(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。
このカードを自分のPゾーンに置く。
自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、
空いたPゾーンにこのカードを置く。

結合霊神フュージョン・キング(オリジナルカード)
融合・ペンデュラム・効果モンスター
星10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?
【Pスケール:青0/赤13】
(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。
Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。
もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。
【モンスター効果】
自分フィールド上の同じ属性のモンスター×5
このカードは融合召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。
(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。
(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。
(3):このカードの攻撃力・守備力は融合素材となったモンスターの攻撃力と守備力を合計した数値となる。
(4):自分の攻撃力と守備力を1000ポイント減らすことで発動できる。
フィールドに存在するカードを1枚選んでデッキに戻す。
(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。
このカードを自分のPゾーンに置く。
自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、
空いたPゾーンにこのカードを置く。

幻影騎士団サッド・キャップ
効果モンスター
星1/闇属性/戦士族/攻 0/守 0
(1):このカードはフィールドに「幻影騎士団」カードが存在する場合、手札から特殊召喚出来る。
(2):このカードをX素材としたXモンスターは以下の効果を得る。
●このカードは相手のモンスターの対象にならない。

イグニッション・フュージョナー(オリジナルカード)
効果モンスター
星5/炎属性/戦士族/攻2000/守2000
(1):融合モンスターカードによって決められた、
自分フィールドのこのカードと自分フィールド上のカードを融合素材として墓地へ送り、
その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

覇王贈与(オリジナルカード)
永続罠
自分の攻撃力2000以上のモンスターが墓地へ送られた場合にこのカードを発動できる。
(1):墓地へ送られたモンスターを対象にしそのモンスターの攻撃力分、相手フィールドに存在するモンスター1体の攻撃力を下げる。その後、対象のモンスターを相手フィールドに特殊召喚する。
(2):覇王贈与の(1)の効果で特殊召喚された相手フィールド上のモンスターがフィールドを離れた場合に発動出来る。フィールドに存在するこのカードを破壊しお互いにカードを1枚ドローする。

覇王眷竜ライトヴルム(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星4/光属性/ドラゴン族/攻1800/守1200
【Pスケール:青5/赤5】
(1):1ターンに1度、自分フィールドにモンスターが存在しない場合に発動できる。
デッキから「覇王門」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分はドラゴン族モンスターしかP召喚できない。
【モンスター効果】
「覇王眷竜ライトヴルム」の(1)(2)のモンスター効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが手札に存在し、自分フィールド上のモンスターが攻撃力3000以上高いモンスターの攻撃対象に選択された場合に発動できる。
このカードを手札から墓地へ送り、自分フィールドに存在するモンスター1体の攻撃力をエンドフェイズ時まで2倍にする。
(2):自分フィールド上のモンスターが攻撃力3000以上高いモンスターと戦闘を行うダメージ計算時に墓地のこのカードを除外することで発動できる。
自分フィールドに存在するモンスター1体の攻撃力をエンドフェイズ時まで2倍にする。


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第71話「消えぬ罪」

-アークキャッスル通路-

ズァークの姿から遊矢に代わると遊矢は結合霊神フュージョン・キングのカードを拾いに近づこうとした。

 

-遊矢の精神空間-

ユーゴ「おい、ズァーク!」

ズァーク「ん?どうした、ユーゴ。」

ユーゴ「お前ユートを引っこ抜いて自分が出ていったろ!」

ユート「おい、やめろ、ユーゴ!」

 

ユーゴはズァークの襟に掴みかかる。それを止めるユート。

 

ズァーク「だ…だって君たちのアークじゃ三霊神を抑えきることは…。」

ユーゴ「舐めんな!つかユート、お前が怒らなくてどうすんだよ!」

ユート「私は別に…。」

 

ユートは落ち着いた態度のままユーゴをズァークから離した。ずっと椅子に座っていたユーリが立ち上がってズァークの近くまで寄る。

 

ユーリ「ユートは大人だからね。でもユーゴの気持ちもわかるよ。ガキ扱いされるのは釈然としないな。」

ズァーク「じゃ…じゃあ君たちだけで神を抑えられたっていうのかい!?」

ユーゴ「んだとぉ!」

ユート「ユーゴ!落ち着け!」

 

ユートに叱咤され、ユーゴはズァークを突き飛ばすとDホイールに跨った。

 

ユーゴ「ちょっくら気分紛らわせに行ってくるわ。」

 

そういうとDホイールを走らせて白い空間の彼方へと消えていった。

 

-アークキャッスル通路-

遊矢(みんな…ちょっと落ち着いてよ。)

ユート(案ずるな。それよりも神のカードを…)

 

その時、アークキャッスルの鉄格子の扉がゆっくりと開き、中から人が出てきた。長くたなびくそのマフラーは間違いなく零児である。

 

遊矢「零児!無事だったのか!」

零児「……。」

遊矢「零児?」

零児「遊矢か…。」

遊矢「だ…大丈夫か?」

 

いつもの零児とは雰囲気が違う。そこまで口数の多い男ではないが、今の彼は何かの意思に取りつかれたような感じなのだ。

 

遊矢「みんな…!」

 

ユート(いやヴィエイに洗脳されているやつとは何か違う。)

ユーリ(僕もそう思うな。ヴィエイに操られてるやつはもう奴のオーラ一色だもん。彼の場合は…)

ズァーク(我と同じ…自分の力にヴィエイの力が混ぜられている。恐らく零児はヴィエイに洗脳を施されかけ、それに抵抗したんだろう。自分のアークの力とヴィエイのアークの力が混ざった状態になっている!)

ユーリ(それってアンタが覇王龍になった時と全く同じじゃん。下手したらアークの力が倍増して余計面倒になるやつ…。)

 

遊矢「そうなる前に止めるまで!」

 

ユート(止めねばならないのは確かだが、気が付かないか?)

遊矢(え?)

ユーリ(ここ…下の階で感じてたとんでもなく強いアークの力を感知した場所…ってことは力の発信源は零児だったってことか。)

ズァーク(あの時は周りにアーク使いが何人もいた。恐らくこの牢に閉じ込められていた奴を全員倒して出てきた…ということか。)

 

冷や汗を流しながらも遊矢はデュエルディスクを構える。それを見た零児は嬉しそうにニヤリとすると己のデュエルディスクも構えた。

 

零児「面白い、この私と戦うか。ならば勝った方がこの結合霊神フュージョン・キングのカードを手に入れるということでいいかな?」

遊矢「あぁ、お前を闇の中から救い出してみせる!」

 

遊矢・零児「「デュエル!」」

 

-地下遺跡 空間 1ターン目-

セレナとリンのデュエルが行われている間、スクエアに敗北したサヤカを守って素良もデュエルを始めていた。

 

素良「僕が先行を貰うよ!僕はファーニマル・ドッグを召喚!」

 

 

ファーニマル・ドッグ

効果モンスター

星4/地属性/天使族/攻1700/守1000

「ファーニマル・ドッグ」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが手札からの召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「エッジインプ・シザー」1体または

「ファーニマル・ドッグ」以外の「ファーニマル」モンスター1体を手札に加える。

 

 

素良のフィールドに愛らしい見た目をした犬のぬいぐるみを模したモンスターが召喚された。

 

素良「ファーニマル・ドッグの効果発動!デッキからファーニマル・オウルを手札に加えるよ!」

 

 

ファーニマル・オウル

効果モンスター

星2/地属性/天使族/攻1000/守1000

「ファーニマル・オウル」の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。

(1):このカードが手札からの召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「融合」1枚を手札に加える。

(2):500LPを払って発動できる。

自分の手札・フィールドから、

「デストーイ」融合モンスターによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

 

素良「カードを1枚セットしターンエンド!」

 

-2ターン目-

スクエアはやりにくそうな顔をしつつも覚悟を決め自らのターンを迎える。

 

スクエア「私のターン、ドロー!私はスケール2のマジェスペクター・キャットとスケール5のマジェスペクター・クロウでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

マジェスペクター・キャット

ペンデュラム・効果モンスター

星3/風属性/魔法使い族/攻 100/守1800

【Pスケール:青2/赤2】

【モンスター効果】

「マジェスペクター・キャット」の(1)のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。

このターンのエンドフェイズに、

デッキから「マジェスペクター」カード1枚を手札に加える。

(2):このカードはモンスターゾーンに存在する限り、

相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。

 

マジェスペクター・クロウ

ペンデュラム・効果モンスター

星4/風属性/魔法使い族/攻1000/守1500

【Pスケール:青5/赤5】

【モンスター効果】

「マジェスペクター・クロウ」の(1)のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「マジェスペクター」魔法カード1枚を手札に加える。

(2):このカードはモンスターゾーンに存在する限り、

相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。

 

 

スクエアのペンデュラムゾーンに猫とカラスのマジェスペクターモンスターが浮かび上がる。

 

素良「ペンデュラム次元なだけあってペンデュラム使いか。」

スクエア「これでれべる3と4のモンスターが同時に召喚可能!ペンデュラム召喚、現れろ、私のモンスターたち!マジェスペクター・フロッグ、マジェスペクター・フォックス!」

 

 

マジェスペクター・フロッグ

ペンデュラム・効果モンスター

星4/風属性/魔法使い族/攻1300/守 500

【Pスケール:青5/赤5】

【モンスター効果】

「マジェスペクター・フロッグ」の(1)のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「マジェスペクター」魔法・罠カード1枚を選んで自分フィールドにセットする。

この効果でセットしたカードはこのターン発動できない。

(2):このカードはモンスターゾーンに存在する限り、

相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない

 

マジェスペクター・フォックス

ペンデュラム・効果モンスター

星4/風属性/魔法使い族/攻1500/守1000

【Pスケール:青2/赤2】

【モンスター効果】

「マジェスペクター・フォックス」の(1)のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「マジェスペクター」罠カード1枚を手札に加える。

(2):このカードはモンスターゾーンに存在する限り、

相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。

 

 

スクエアのペンデュラム召喚によって風を巻き起こす2体のマジェスペクターが現れ、それぞれその効果を発動させる。

 

スクエア「フロッグの効果発動!マジェスペクター・サイクロンをセットする!」

 

 

マジェスペクター・サイクロン

速攻魔法

(1):自分フィールドの魔法使い族・風属性モンスター1体をリリースし、

相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを破壊する。

 

 

スクエア「そしてフォックスの効果でデッキからマジェスペクター・ガストを手札に加える!」

 

 

マジェスペクター・ガスト

通常罠

(1):自分のPゾーンの「マジェスペクター」カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを特殊召喚する。

 

 

素良「まさに万全ってわけか。でもファーニマル・ドッグに攻撃力はどっちも敵わないよね。」

スクエア「私はレベル4のマジェスペクター・フロッグとフォックスでオーバーレイ!」

素良「何!?」

スクエア「エクシーズ召喚!現れろ、ランク4!昇竜剣士マジェスターP!」

 

 

昇竜剣士マジェスターP

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/風属性/ドラゴン族/攻1850/守2000

レベル4のPモンスター×2

(1):このカードがX召喚に成功した時に発動できる。

このターンのエンドフェイズに、デッキからPモンスター1体を手札に加える。

(2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

自分のエクストラデッキから表側表示の「竜剣士」Pモンスター1体を特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターはX召喚の素材にできない。

 

 

ペンデュラム召喚からのエクシーズ召喚によって現れた昇竜剣士マジェスターPの攻撃力は1850。ファーニマル・ドッグを打ち砕くには十分な攻撃力である。

 

素良「そうか…思い出した!君はハートランドの…!」

スクエア「ハートランド…その街の名を口にするな!バトル!昇竜剣士マジェスターPでファーニマル・ドッグを攻撃!」

 

天馬に跨り風を纏った剣をファーニマル・ドッグに振り下ろす昇竜剣士マジェスターP。守ることもせずにファーニマル・ドッグは墓地へと送られる。

 

素良LP4000→3850

 

素良「君はエクシーズ次元出身だったんだね。」

スクエア「やめろ…。」

素良「どこかで見たことがあると思った。僕と同じ位の歳の男の子と一緒にいたから。」

スクエア「やめろ…!」

素良「次元戦争のハートランド戦で君たちを…」

スクエア「やめろと言っている!!お前のその制服…アカデミア生だな!まさかそんな奴と弟を見間違えるなんて…。」

素良「ダイヤ…って弟?」

 

素良は構えていたデュエルディスクを下げて話を聞こうとするも興奮しているスクエアは好戦的な態度を続ける。

 

スクエア「そう、ダイヤは私の弟!お前たちアカデミアがハートランドを壊して病気がちだった弟は行く病院もないまま命を落とした!カードにされた憎しみ?そんなのたかが知れているわ!私の弟はカードにされないで…純粋にアカデミアのせいで死んだ!アンタたちのせいでね!」

素良「…。」

スクエア「ズァークが倒されてカード化していた人たちはどんどん戻っていった。レジスタンスの人たちは仲間が戻っていくことを喜んでいたけど…私の弟は帰って来ない!死んじゃったんだもん!アカデミアのせいでね!赤馬零王は家族のために次元戦争を起こした?ふざけないでよ!私は次元戦争で家族を奪われた!!]

 

スクエアの鬼気迫る怒号に何も言えない素良。また何を言おうにもダイヤが返って来ないことからも返す言葉がなかった。

 

スクエア「そんな時、私はヴィエイ様のお声を聞いた。彼が精霊神とリンクすれば無くした物を取り戻せるって!サークルは永遠の戦いを、エクトライは憧れの人を倒す力を求めてヴィエイ様の元へ行ったみたいだけど…私の理由はもっと単純。弟を…ダイヤを蘇らせたい。その思いで精霊神へのリンクに必要な強いアークの力と三霊神のカードを追い求めてきた!こんなところで邪魔されるわけにはいかないのよ!」

素良「僕は…」

スクエア「黙れ!私はカードを1枚セットしターンエンド!そしてこの時、昇竜剣士マジェスターPの効果発動!デッキからお菓子箱を手札に加える!」

 

 

お菓子箱(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星1/光属性/機械族/攻 0/守 0

【Pスケール:青1/赤1】

【モンスター効果】

「お菓子箱」の(1)のモンスター効果は1ターンに1度しか発動できない。

(1):相手モンスターの直接攻撃を受けた時、手札に存在するこのカードをエクストラデッキに表側で置くことで発動できる。

デッキから攻撃力または守備力が0の、

カード名が異なるPモンスター2体を表側守備表示で特殊召喚できる。

この効果で特殊召喚したモンスターはX素材にできず、

次の自分のエンドフェイズ時に破壊される。

 

 

もはやスクエアの心を言葉によって動かすことは出来ない。自分のデュエルで心を動かして見せると決意した素良はデッキに指を置いた。

 

-3ターン目-

素良「僕のターン、ドロー!行くよ、僕だって今の仲間を守らなくちゃいけないんだから!僕はスケール2のキルト・ファーニマルとスケール5のソーイング・エッジインプでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

キルト・ファーニマル(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星1/地属性/天使族/攻 700/守1100

【Pスケール:青2/赤2】

キルト・ファーニマルの(1)のP効果は1ターンに1度しか発動できない。

(1):自分が融合召喚に成功した場合に発動できる。融合召喚に使用した融合素材のうちの1体を選択し自分フィールドに特殊召喚する。

【モンスター効果】

(1):エクストラデッキに表側で置かれたこのカードをデッキに戻すことで発動できる。

自分はデッキからカードを1枚ドローする。

 

ソーイング・エッジインプ(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星6/闇属性/悪魔族/攻2300/守1700

【Pスケール:青5/赤5】

(1):自分の墓地からレベル4以下のモンスターが特殊召喚された時に発動できる。墓地から「融合」カードと「エッジインプ」モンスターをそれぞれ1枚手札に加える。

【モンスター効果】

(1):フィールド上に存在するこのカードは「デストーイ」融合モンスターを融合する際、このカードを他の「エッジインプ」モンスターとして扱うことが出来る。

 

 

素良のペンデュラムスケールにはキルト生地で出来たような厚手のクマのぬいぐるみ型モンスター キルト・ファーニマルと裁ちバサミの形をしたソーイング・エッジインプが出現する。

 

スクエア「お前もペンデュラムを!?」

素良「僕だっていつまでもあの頃にしがみ付いているわけにはいかない。今守るべき仲間がいるんだ!!」

スクエア「ふざけるな!」

素良「これでレベル3と4のモンスターが同時に召喚可能!ペンデュラム召喚!現れろ、僕のモンスターたち!手札からファーニマル・オウル!そしてエッジインプ・シザー!」

 

 

エッジインプ・シザー

効果モンスター

星3/闇属性/悪魔族/攻1200/守 800

「エッジインプ・シザー」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが墓地に存在する場合、

手札を1枚デッキの一番上に戻して発動できる。

このカードを墓地から守備表示で特殊召喚する。

 

 

ペンデュラム召喚の輪から飛び出してきたのはファーニマル・オウルとエッジインプ・シザー。ファーニマル・オウルは手札から特殊召喚に成功した時の効果を発動させる。

 

素良「ファーニマル・オウルの効果発動!デッキから魔法カード 融合を加えて発動!」

 

 

融合

通常魔法

(1):自分の手札・フィールドから、

融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

素良「フィールドのエッジインプ・シザーとファーニマル・オウルを融合!悪魔の爪よ!煉獄の眼よ!神秘の渦で1つとなりて、新たな力と姿を見せよ!融合召喚!現れ出ちゃえ!すべてを引き裂く密林の魔獣!デストーイ・シザー・タイガー!」

 

 

デストーイ・シザー・タイガー

融合・効果モンスター

星6/闇属性/悪魔族/攻1900/守1200

「エッジインプ・シザー」+「ファーニマル」モンスター1体以上

(1):「デストーイ・シザー・タイガー」は自分フィールドに1体しか表側表示で存在できない。

(2):このカードが融合召喚に成功した時、

このカードの融合素材としたモンスターの数まで、

フィールドのカードを対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

(3):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

自分フィールドの「デストーイ」モンスターの攻撃力は、

自分フィールドの「ファーニマル」モンスター

及び「デストーイ」モンスターの数×300アップする。

 

 

素良「キルト・ファーニマルの効果発動!融合召喚に使用されたファーニマル・オウルを特殊召喚する!さらにデストーイ・シザー・タイガーの効果発動!君の場のペンデュラムゾーンの2枚を破壊だ!」

スクエア「ならばダブルリバースカード発動!速攻魔法 マジェスペクター・サイクロン!罠カード マジェスペクター・ガスト!これらの効果でペンデュラムゾーンのマジェスペクター・キャットを特殊召喚しリリース!そしてデストーイ・シザー・タイガーを破壊!」

 

一連の効果によってマジェスペクター・ガストによって特殊召喚されたマジェスペクター・キャットがマジェスペクター・サイクロンの効果によってリリースされ、デストーイ・シザー・タイガーが破壊される。そしてデストーイ・シザー・タイガーの効果でスクエアのペンデュラムゾーンにあるマジェスペクター・クロウが破壊された後に、キルト・ファーニマルのペンデュラム効果で素良の墓地からファーニマル・オウルが特殊召喚された。

 

素良「墓地からファーニマル・オウルが特殊召喚されたことでペンデュラムゾーンのソーイング・エッジインプのペンデュラム効果発動!墓地から融合とエッジインプ・シザーを手札に加え、再び融合を発動!融合召喚!現れ出ちゃえ!自由を奪い闇に引き込む海の悪魔!デストーイ・ハーケン・クラーケン!」

 

 

デストーイ・ハーケン・クラーケン

融合・効果モンスター

星8/水属性/悪魔族/攻2200/守3000

「エッジインプ」モンスター+「ファーニマル」モンスター

(1):1ターンに1度、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを墓地へ送る。

この効果を発動するターン、このカードは直接攻撃できない。

(2):このカードは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。

(3):このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時に発動できる。

このカードを守備表示にする。

 

 

巨大なイカの化け物を模したデストーイ・ハーケン・クラーケンが地響きを起こして現れる。

 

素良「バトル!デストーイ・ハーケン・クラーケンで昇竜剣士マジェスターPを攻撃!!」

 

デストーイ・ハーケン・クラーケンの足による攻撃が昇竜剣士マジェスターPに炸裂する。

 

スクエアLP4000→3650

 

スクエア「く…!」

素良「デストーイ・ハーケン・クラーケンの効果によってこのモンスターはもう1度攻撃できる!スクエアにダイレクトアタック!」

 

スクエアLP3650→1450

 

2度目の直接攻撃が決まるとスクエアは手札からモンスター効果を発動させる。

 

スクエア「手札からお菓子箱の効果発動!このカードをエクストラデッキに置き、デッキから竜剣士ラスターPと竜剣士マスターPを守備表示で特殊召喚!」

 

 

竜剣士ラスターP

ペンデュラム・チューナー・効果モンスター(制限カード)

星4/光属性/ドラゴン族/攻1850/守 0

【Pスケール:青5/赤5】

(1):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンにカードが存在する場合に発動できる。

そのカードを破壊し、そのカードの同名カード1枚をデッキから手札に加える。

【モンスター効果】

このカードを素材として、「竜剣士」モンスター以外の

融合・S・Xモンスターを特殊召喚する事はできない。

 

竜剣士マスターP

ペンデュラム・通常モンスター

星4/光属性/ドラゴン族/攻1950/守 0

【Pスケール:青3/赤3】

(1):このカードがPゾーンに存在する限り1度だけ、

自分または相手のPゾーンのカード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

【モンスター情報】

同志たちの力を得て成長した「竜剣士ラスターP」の姿。

謎の呪いをかけられて竜魔族に似た竜の力を発現しているが、

それ以前の記憶が全て失われており、真相は定かではない。

"竜化の秘法"がその呪いと記憶を紐解く鍵だと信じて、

今日も悪の魔王を討つべく旅を続けている。

 

 

スクエア「このお菓子箱は元々ダイヤの物だった。お菓子が大好きな子だったからこのカードがお気に入りだって。」

素良「…。」

スクエア「この次元に来てからペンデュラムカードになって、ヴィエイ様から頂いた竜剣士の力を引き出すキッカケになるカードとなったわ!次のターン、ヴィエイ様から授かったこの力であなたを地獄の底に叩きつけてやる!」

 

そう言い高笑いするスクエア。しかしその様子を悲しそうな目で素良は見る。

 

スクエア「何よ…その目!」

素良「悪いけど…たぶん弟さんは君がそうなっていくのを望んでいないよ。」

スクエア「ふん、ほざいてなさい。何を証拠に。」

素良「そのお菓子箱のカードが僕に勝利をもたらしたからさ。」

スクエア「!?」

素良「速攻魔法発動!魔玩具超融合(デストーイ・スーパー・フュージョン)!」

 

 

魔玩具超融合(オリジナルカード)

速攻魔法

「魔玩具超融合」は1ターンに1枚しか発動できない。

(1):自分または相手のフィールドから、

「デストーイ」融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

この時相手のモンスターのうち1体は「ファーニマル」モンスターとして融合素材に出来る。

 

 

素良「新たなモンスターの登場で更なる追撃の機会が生まれたんだ。僕はデストーイ・ハーケン・クラーケンと君のフィールドの竜剣士マスターPをファーニマルモンスター扱いで融合する。融合召喚!現れ出ちゃえ、全てに牙むく魔境の猛獣、デストーイ・サーベル・タイガー!」

 

 

デストーイ・サーベル・タイガー

融合・効果モンスター

星8/闇属性/悪魔族/攻2400/守2000

「デストーイ」融合モンスター+「ファーニマル」モンスターまたは「エッジインプ」モンスター1体以上

(1):このカードが融合召喚に成功した時、

自分の墓地の「デストーイ」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

自分フィールドの「デストーイ」モンスターの攻撃力は400アップする。

(3):モンスター3体以上を素材として融合召喚したこのカードは

戦闘・効果では破壊されない。

 

 

竜剣士マスターPをファーニマルモンスターとして扱ったことでデストーイ・サーベル・タイガーの融合条件を満たし、効果を発動させる。

 

素良「デストーイ・サーベル・タイガーの効果発動!デストーイ・ハーケン・クラーケンを墓地から特殊召喚!」

スクエア「あぁ…。」

素良「デストーイ・ハーケン・クラーケンで竜剣士ラスターPを、そしてデストーイ・サーベル・タイガーでスクエアにダイレクトアタック!」

 

スクエアLP1450→0

 

スクエアの敗北と共にリアルソリッドビジョンは消えていく。崩れ落ちるように膝をつくスクエアの近くに行く素良。

 

素良「たぶん…君の弟さんは君を止めたかったんじゃないかな。暴走する君を見ていられなくて…。」

スクエア「黙りなさい…アカデミアあなたに…失ったものもないあなたに何が分かるの!」

素良「わかるさ!!」

 

突然大きな声を上げる素良にびくりとするスクエア。

 

素良「アカデミアに入る前、融合次元の内戦で僕は両親と妹を失った。そうだよね…なんで僕はハートランド戦で気が付かなかったんだろう。君たちにだって失いたくない人がいたってことを…。僕はただ自分の守りたいものを守るために強くなることで頭がいっぱいだった。守る者が増えた今だからこそ失う怖さがよりわかるよ。本当に償いきれない罪を犯してしまった。」

スクエア「…私は謝罪なんか求めているんじゃない!でもそんなに謝るなら三霊神のカードを渡して榊遊矢のアークの力を寄越しなさい!」

素良「それは出来ない!」

 

可愛らしい顔立ちをしている素良でも鋭い目つきに代わり覇気を放つ。

 

素良「三霊神はペンデュラム次元に誘拐された人々を元に戻すのに必要なんだ。そして何よりも遊矢は僕の守るべき者の1人なんだ!君たちに渡すわけにはいかない!」

スクエア「自分だけ奪っていて…」

素良「僕はどうなってもいい!でも遊矢は…遊矢は何も関係ない!それに遊矢ならきっとみんなを救ってくれる…笑顔にしてくれる!僕も、君も、君の弟も!」

 

何を馬鹿なと笑おうとしたスクエアだったが真剣なまなざしでこちらを見る素良に弟の影が重なる。本当によく似ている。また会いたい。そう思いながらデュエルに敗北したスクエアの体は消滅していく。

 

スクエア「……わかった、信じているから。」

 

その一言を残して。




お菓子箱(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星1/光属性/機械族/攻 0/守 0
【Pスケール:青1/赤1】
【モンスター効果】
「お菓子箱」の(1)のモンスター効果は1ターンに1度しか発動できない。
(1):相手モンスターの直接攻撃を受けた時、手札に存在するこのカードをエクストラデッキに表側で置くことで発動できる。
デッキから攻撃力または守備力が0の、
カード名が異なるPモンスター2体を表側守備表示で特殊召喚できる。
この効果で特殊召喚したモンスターはX素材にできず、
次の自分のエンドフェイズ時に破壊される。

キルト・ファーニマル(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星1/地属性/天使族/攻 700/守1100
【Pスケール:青2/赤2】
キルト・ファーニマルの(1)のP効果は1ターンに1度しか発動できない。
(1):自分が融合召喚に成功した場合に発動できる。融合召喚に使用した融合素材のうちの1体を選択し自分フィールドに特殊召喚する。
【モンスター効果】
(1):エクストラデッキに表側で置かれたこのカードをデッキに戻すことで発動できる。
自分はデッキからカードを1枚ドローする。

ソーイング・エッジインプ(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星6/闇属性/悪魔族/攻2300/守1700
【Pスケール:青5/赤5】
(1):自分の墓地からレベル4以下のモンスターが特殊召喚された時に発動できる。墓地から「融合」カードと「エッジインプ」モンスターをそれぞれ1枚手札に加える。
【モンスター効果】
(1):フィールド上に存在するこのカードは「デストーイ」融合モンスターを融合する際、このカードを他の「エッジインプ」モンスターとして扱うことが出来る。

魔玩具超融合(オリジナルカード)
速攻魔法
「魔玩具超融合」は1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分または相手のフィールドから、
「デストーイ」融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、
その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
この時相手のモンスターのうち1体は「ファーニマル」モンスターとして融合素材に出来る。


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第72話「ズァークとの別れ」

-アークキャッスル通路 1ターン目-

遊矢と零児がデュエルを始めた。先攻を取ったのは遊矢だ。

 

遊矢「俺のターン!俺はスケール3のEMオッドアイズ・ライトフェニックスとスケール8のEMオッドアイズ・ユニコーンでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

EMオッドアイズ・ライトフェニックス

ペンデュラム・効果モンスター

星5/光属性/鳥獣族/攻2000/守1000

【Pスケール:青3/赤3】

(1):もう片方の自分のPゾーンにカードが存在する場合、

相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。

もう片方の自分のPゾーンのカードを破壊し、このカードを特殊召喚する。

【モンスター効果】

(1):このカードをリリースし、

自分フィールドの「EM」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで1000アップする。

この効果は相手ターンでも発動できる。

 

EMオッドアイズ・ユニコーン

ペンデュラム・効果モンスター

星1/光属性/獣族/攻 100/守 600

【Pスケール:青8/赤8】

(1):このカードがPゾーンに存在する限り1度だけ、

自分の「オッドアイズ」モンスターの攻撃宣言時、

そのモンスター以外の自分フィールドの「EM」モンスター1体を対象として発動できる。

その攻撃モンスターの攻撃力はバトルフェイズ終了時まで、

対象のモンスターの元々の攻撃力分アップする。

【モンスター効果】

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、

自分の墓地の「EM」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力分だけ自分はLPを回復する。

 

 

両目の色が異なるEMモンスターが遊矢のペンデュラムゾーンに現れる。

 

遊矢「これでレベル4から7のモンスターが同時に召喚可能!揺れろ魂のペンデュラム、天空に描け光のアーク!ペンデュラム召喚!現れろ、俺のモンスター!雄々しくも美しく輝く二色のまなこ!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!」

 

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

【Pスケール:青4/赤4】

「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」の(1)(2)のP効果は

それぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分のPモンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージを0にできる。

(2):自分エンドフェイズに発動できる。

このカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のPモンスター1体を手札に加える。

【モンスター効果】

(1):このカードが相手モンスターと戦闘を行う場合、

このカードが相手に与える戦闘ダメージは倍になる。

 

 

遊矢たちのエースモンスター オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンがペンデュラム召喚され、鳴き声をあげる。

 

遊矢「俺はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-2ターン目-

零児「私のターン、ドロー!私はスケール0のDDD赤馬王リョフとスケール5のDDD壊薙王アビス・ラグナロクでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

DDD赤馬王リョフ(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星12/闇属性/悪魔族/攻 0/守 200

【Pスケール:青0/赤0】

(1):もう片方のPゾーンに「DD」カードが存在する場合に発動できる。

もう片方のスケールはこのターンのエンドフェイズ時まで13となる。

(2):フィールドから離れる効果を含むカードの効果が発動した時に発動できる。

その効果を無効にして破壊する。

【モンスター効果】

(1):相手が魔法罠カードを発動した場合に自分フィールドに存在する「DD」カードを1枚破壊することで発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

 

DDD壊薙王アビス・ラグナロク

ペンデュラム・効果モンスター

星8/闇属性/悪魔族/攻2200/守3000

【Pスケール:青5/赤5】

「DDD壊薙王アビス・ラグナロク」のP効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分が「DD」モンスターを特殊召喚した場合、

自分の墓地の「DD」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚し、自分は1000ダメージを受ける。

このターン、相手が受ける戦闘ダメージは半分になる。

【モンスター効果】

「DDD壊薙王アビス・ラグナロク」の(1)のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、

自分の墓地の「DDD」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

(2):1ターンに1度、このカード以外の自分フィールドの「DD」モンスター1体をリリースし、

相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを除外する。

 

 

零児「そして赤馬王リョフのペンデュラム効果!DDD壊薙王アビス・ラグナロク

のペンデュラムスケールを13に変更する!」

遊矢「レベルを超えたスケールを…!」

零児「そう、これが私のアークの力。これでレベル1から12のモンスターが同時に召喚可能!我が魂を揺らす大いなる力よ。この身に宿りて、闇を引き裂く新たな光となれ!オーバースケールペンデュラム!現れろ、私のモンスター!手札よりDDD光浄薙王(こうじょうちおう)ノアズ・アーク!」

 

 

DDD光浄薙王ノアズ・アーク(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星10/闇属性/悪魔族/攻3000/守2500

【Pスケール:青5/赤5】

(1):このカードがPゾーンに存在する限り、相手は自分フィールドに存在する「DD」モンスターを効果対象に出来ない。

【モンスター効果】

「DDD光浄薙王ノアズ・アーク」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカード1枚のみで手札からのP召喚に成功した時にこのカードを除外して発動できる。

レベルの合計が10になるように

デッキからカード名の異なる「DD」モンスターを5体選び、自分フィールドに特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、

エンドフェイズ時に破壊される。

 

 

1人用サイズの舟に玉座が置かれ、それに座ってDDD光浄薙王ノアズ・アークが現れる。

 

零児「ノアズ・アークの効果発動!このカードを除外し、デッキからDDゴースト、DDスワラル・スライム、DDネクロ・スライム、DD魔導賢者ケプラー、DD魔導賢者コペルニクスを特殊召喚!」

 

 

DDゴースト

チューナー・効果モンスター

星2/闇属性/悪魔族/攻 600/守 300

(1):このカードが墓地へ送られた場合、自分の墓地の、

「DDゴースト」以外の「DD」モンスター1体または

「契約書」カード1枚を対象として発動できる。

その同名カード1枚をデッキから墓地へ送る。

(2):このカードが除外された場合、除外されている自分のカードの中から、

「DDゴースト」以外の「DD」モンスター1体または

「契約書」カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを墓地に戻す。

 

DDスワラル・スライム

効果モンスター(準制限カード)

星2/闇属性/悪魔族/攻 200/守 200

「DDスワラル・スライム」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが手札に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。

「DDD」融合モンスターカードによって決められた、

このカードを含む融合素材モンスターを手札から墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。

手札から「DD」モンスター1体を特殊召喚する。

 

DDネクロ・スライム

効果モンスター

星1/闇属性/悪魔族/攻 300/守 300

「DDネクロ・スライム」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが墓地に存在する場合に発動できる。

「DDD」融合モンスターカードによって決められた、

このカードを含む融合素材モンスターを自分の墓地から除外し、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

DD魔導賢者ケプラー

ペンデュラム・効果モンスター

星1/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0

【Pスケール:青10/赤10】

(1):自分は「DD」モンスターしかP召喚できない。

この効果は無効化されない。

(2):自分スタンバイフェイズに発動する。

このカードのPスケールを2つ下げる(最小1まで)。

その後、このカードのPスケール以上のレベルを持つ、

「DD」モンスター以外の自分フィールドのモンスターを全て破壊する。

【モンスター効果】

「DD魔導賢者ケプラー」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、

以下の効果から1つを選択して発動できる。

●このカード以外の自分フィールドの「DD」カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを持ち主の手札に戻す。

●デッキから「契約書」カード1枚を手札に加える。

 

DD魔導賢者コペルニクス

ペンデュラム・効果モンスター

星4/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0

【Pスケール:青1/赤1】

(1):自分は「DD」モンスターしかP召喚できない。

この効果は無効化されない。

(2):このカードがPゾーンに存在する限り1度だけ、

自分にダメージを与える魔法カードの効果が発動した場合、その効果を無効にできる。

その後、このカードを破壊する。

【モンスター効果】

「DD魔導賢者コペルニクス」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。

デッキから「DD魔導賢者コペルニクス」以外の

「DD」カードまたは「契約書」カード1枚を墓地へ送る。

 

 

DDD光浄薙王ノアズ・アークの乗る舟から闇の力が5つ放出される。DDD光浄薙王ノアズ・アークの消滅と共に5つの闇はDDモンスターとなって零児のフィールドに現れる。遊矢はその中でもDDゴーストがチューナーであることに目をつけていた。

 

遊矢「チューナーモンスター…ってことは!」

零児「レベル1のDDネクロ・スライム、DD魔導賢者ケプラー、レベル2のDDスワラル・スライム、レベル4のDD魔導賢者コペルニクスにレベル2のDDゴーストをチューニング!すべてを呼び覚ます霊神よ。今我の元にその一端を示し、圧倒的なる力で敵に慈悲無き制裁を!シンクロ召喚!降誕せよ、ランク10!呼応霊神シンクロ・エンペラー!!」

 

 

呼応霊神シンクロ・エンペラー(オリジナルカード)

シンクロ・ペンデュラム・効果モンスター

星10/神属性/幻神獣族/攻4000/守4000

【Pスケール:青0/赤13】

(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。

Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。

もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。

【モンスター効果】

チューナー+チューナー以外のモンスター×4体

このカードはS召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。

「呼応霊神シンクロ・エンペラー」の(3)のモンスター効果を発動するターン、このカードは相手に直接攻撃できない。

(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。

(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

(3):1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に自分の墓地のモンスター2体を選択して発動できる。

相手フィールド上のモンスターを全て墓地へ送り、選択したカードを相手フィールド上に特殊召喚する。

次の相手ターンのエンドフェイズ時までこの効果によって相手フィールド上に特殊召喚されたカードの攻撃力分、このカードの攻撃力を上げる。

(4):このカードは「霊神」モンスター以外のカード効果を受けない。

(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。

このカードを自分のPゾーンに置く。

自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、

空いたPゾーンにこのカードを置く。

 

 

白い装束を纏った中世的な顔立ちをした巨人が零児のフィールドに現れる。圧倒的な迫力、それはまさしく三霊神の1柱であった。

 

遊矢「もう出てくるとはね…。」

零児「私はアークキャッスルに捕らえられていた者たちをすべて倒し、そのアークを私の物にした。凄まじきアークの力を持つのは遊矢、君だけではない。」

遊矢「どうしてそんなことを!ヴィエイを倒すためにここへ来たんだろう!?」

零児「私はレオコーポレーションの社長として次元統合の影響で消えてしまった人を全て元に戻さなくてはならない。そのためには精霊神とリンクできるアークの力が必要なのだ!」

 

遊矢(零児も精霊神とのリンクを目論んでいたのか。)

ユート(みたいだな。考えていることは私たちと同じ…というわけか。)

ユーリ(だからって元に戻すべき人たちを狩ってアークの力を手に入れるって本末転倒でしょ。結局ヴィエイのせいで思考がおかしくなってるんだよ。遊矢!僕に代わってよ。)

 

遊矢からユーリに代わるとニヤリとしながら得意の煽りで零児の真意を探る。

 

ユーリ「へぇ~、偶然だなぁ。僕たちも精霊神とリンクして世界を元に戻そうって考えてるんだ。それは僕たちに任せて君のアーク、僕たちにくれない?」

零児「言ったはずだ。私は社長として…」

 

零児は何かを言っているがユーリは確信を得たように精神空間にいる遊矢とユートに話しかける。

 

ユーリ(結局自分がやりたいって結論でしょ。はい、これもうクロ。倒してヴィエイの影響を取り除かせるよ。)

ユート(あぁ、前のズァークのようになってしまう前にさっさと決めよう!)

 

零児「呼応霊神シンクロ・エンペラーの効果発動!スピリット・オブ・ゴッド!!」

 

呼応霊神シンクロ・エンペラーの息吹がユーリのフィールドを包み込む。

 

ユーリ「なんだ、これは!?」

零児「神による魂の息吹。この効果は君のフィールドのカードすべてを墓地へ送る。」

ユーリ「そんなバカげた能力を…なら僕は罠カード ブービートラップMを発動!」

 

 

ブービートラップM(オリジナルカード)

通常罠

(1):相手ターンのメインフェイズ時に発動できる。

このターン、自分は通常魔法カード1枚を相手ターンにも発動できる。

 

 

ユーリ「これにより僕は手札から魔法カードを発動できる!」

零児「無駄なことを…。」

 

呼応霊神シンクロ・エンペラーの息吹がユーリのフィールドのカードを全て薙ぎ払うと風が2体のモンスターを模っていく。

 

ユーリ「これはDDスワラル・スライムとDDゴースト!?」

零児「その後私の墓地から2体のモンスターを蘇らせる。そしてその2体の攻撃力を呼応霊神シンクロ・エンペラーの攻撃力に加える!」

 

この効果によって呼応霊神シンクロ・エンペラーの攻撃力は4800にまで上昇する。

 

遊矢(まずい!呼応霊神シンクロ・エンペラーで攻撃表示になってるDDモンスターを攻撃されたら終わりだ!ユーリ!)

 

ユーリ「わかってるよ、うるさいなあ。僕は手札からオッドアイズ・ペンデュラム・フュージョンを発動!」

 

 

オッドアイズ・ペンデュラム・フュージョン(オリジナルカード)

通常魔法

「オッドアイズ・ペンデュラム・フュージョン」は1ターンに1枚しか発動できない。

(1):自分のエクストラデッキから、

ドラゴン族の融合モンスターカードによって決められた表側の融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

ユーリ「エクストラデッキのEMオッドアイズ・ライトフェニックスとEMオッドアイズ・ユニコーンを融合!鋭き眼を持つ翼よ、美しき角ありし獣よ!神秘の渦で1つとなりて、新たな力と姿を見せよ!融合召喚!現れ出でよ、レベル7!オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン!」

 

 

オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン

融合・効果モンスター

星7/風属性/ドラゴン族/攻2500/守3000

「オッドアイズ」モンスター+Pモンスター

「オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが特殊召喚に成功した時、

相手フィールドの表側攻撃表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを持ち主の手札に戻す。

(2):このカード以外のモンスターの効果・魔法・罠カードが発動した時に発動できる。

自分のエクストラデッキから表側表示のPモンスター1体をデッキに戻し、

その発動を無効にし破壊する。

 

 

ユーリのフィールドに身に纏った雷を放電させてオッドアイズ・ボルテックス・ドラゴンが現れ、効果を発動させる。

 

ユーリ「オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴンの効果!呼応霊神シンクロ・エンペラーを手札に戻すよ!これで神にはご退場だ。」

零児「そうはいかない。呼応霊神シンクロ・エンペラーは三霊神以外の効果を受け付けない。」

ユーリ「何!?」

 

ユーリは珍しく驚いた表情を見せる。今までは遊矢、ユート、ユーゴ、ユーリ、ズァークの5人が協力し合っていたことで相手の手も読みやすかった。しかし今はユーゴがどこかへ行ってしまい、ズァークも眠りに入っている。

 

ユーリ「くそ…このままじゃ…!」

零児「終わりだ。呼応霊神シンクロ・エンペラーでDDスワラル・スライムを攻撃!」

 

再び呼応霊神シンクロ・エンペラーの息吹がモンスターとユーリを襲う。それはまさしく暴風雨のごとき風であった。

 

ユーリ「ぐあああ!!!」

 

ユーリLP4000→0

 

ユーリ「く…くそ!」

零児「さぁ私の勝ちだ。君の…いや君たちのアークの力を貰うぞ。」

 

今のユーリは精神体。アークの力と意識は同一の物となっている。ユーリのアークの力が奪われてしまう事はユーリが零児に吸収されてしまう事を意味する。

 

遊矢(駄目だ!ユーリ!俺と代わってくれ!体の持ち主である俺ならアークの力を取られるだけで…)

ユーリ(いいんだよ、負けたの僕だし。)

遊矢(ユーリ!)

 

ユーリは精神体でありながら遊矢に聞こえぬよう”心の中で”最後の言葉を告げていた。

 

ユーリ(アカデミアだった僕を攻めることなく受け入れてくれた。そんな君のために出来ることなんてこれくらいしかなかったからなあ。遊矢、君が何が何でもアークの力を手放さないでよ。モンスターと心を通じ合わせる君のエンタメデュエルは僕たちの希望なんだから。)

 

ユーリが目を瞑り、零児が手を伸ばしアークの力を得ようとした時、ユーリの体は突如ズァークへと代わる。

 

ユーリ(何!?)

ユート(ズァーク!眠っていたはずじゃ!)

 

ズァーク「ピンチを感じてね…出てきたんだけど遅かったみたいだ。」

零児「あぁ、遅いね。」

 

零児の手に吸収されていくズァーク。ズァークの姿は遊矢へと戻っていく。

 

遊矢「ズァーク!!!」

 

ズァーク(ユーゴには謝っていてくれ、子ども扱いして…悪かったってね。)

 

最期の言葉を言い残してズァークは消えていった。ズァークを吸収した零児は沸き起こる興奮を必死になって抑えようとしている。

 

零児「ズァークを…手に入れた!!あの覇王の力を!!!私が勝てなかったあの覇王をこの身に…フフフ…ハハハハ!!」

 

最早いつもの落ち着いた零児の姿はない。ヴィエイによって精神を汚染され、ズァークの強大なアークの力を手にした零児は覇王と呼ぶにふさわしい闇のオーラを放出していた。

 

零児「残りのお前のアークの力を奪うのも悪くはない…がそれよりもやることがある。ククク、せめて次に戦うまでにお前のそのアークの力、回復させておくがいい!」

 

零児はそう言い捨てて姿を消した。ズァークという大きな存在を失い、大半のアークの力も奪われた遊矢はその場に倒れ込むしかなかった。




DDD赤馬王リョフ(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星12/闇属性/悪魔族/攻 0/守 200
【Pスケール:青0/赤0】
(1):もう片方のPゾーンに「DD」カードが存在する場合に発動できる。
もう片方のスケールはこのターンのエンドフェイズ時まで13となる。
(2):フィールドから離れる効果を含むカードの効果が発動した時に発動できる。
その効果を無効にして破壊する。
【モンスター効果】
(1):相手が魔法罠カードを発動した場合に自分フィールドに存在する「DD」カードを1枚破壊することで発動できる。
その発動を無効にし破壊する。

DDD光浄薙王ノアズ・アーク(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星10/闇属性/悪魔族/攻3000/守2500
【Pスケール:青5/赤5】
(1):このカードがPゾーンに存在する限り、相手は自分フィールドに存在する「DD」モンスターを効果対象に出来ない。
【モンスター効果】
「DDD光浄薙王ノアズ・アーク」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカード1枚のみで手札からのP召喚に成功した時にこのカードを除外して発動できる。
レベルの合計が10になるように
デッキからカード名の異なる「DD」モンスター5体を選び、自分フィールドに特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、
エンドフェイズ時に破壊される。

呼応霊神シンクロ・エンペラー(オリジナルカード)
シンクロ・ペンデュラム・効果モンスター
星10/神属性/幻神獣族/攻4000/守4000
【Pスケール:青0/赤13】
(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。
Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。
もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。
【モンスター効果】
チューナー+チューナー以外のモンスター×4体
このカードはS召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。
「呼応霊神シンクロ・エンペラー」の(3)のモンスター効果を発動するターン、このカードは相手に直接攻撃できない。
(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。
(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。
(3):1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に自分の墓地のモンスター2体を選択して発動できる。
相手フィールド上のモンスターを全て墓地へ送り、選択したカードを相手フィールド上に特殊召喚する。
次の相手ターンのエンドフェイズ時までこの効果によって相手フィールド上に特殊召喚されたカードの攻撃力分、このカードの攻撃力を上げる。
(4):このカードは「霊神」モンスター以外のカード効果を受けない。
(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。
このカードを自分のPゾーンに置く。
自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、
空いたPゾーンにこのカードを置く。

ブービートラップM(オリジナルカード)
通常罠
(1):相手ターンのメインフェイズ時に発動できる。
このターン、自分は通常魔法カード1枚を相手ターンにも発動できる。

オッドアイズ・ペンデュラム・フュージョン(オリジナルカード)
通常魔法
「オッドアイズ・ペンデュラム・フュージョン」は1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分のエクストラデッキから、
ドラゴン族の融合モンスターカードによって決められた表側の融合素材モンスターを墓地へ送り、
その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。


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第73話「狂気の始まり」

-アークキャッスル 天守閣-

ヴィエイは眠りから目を覚まし、玉座から立ち上がった。下の方から強大なアークの力を持った者がここに向かっていることが分かる。恐らくズァークの力を得た零児だろう。これほどの力の持ち主は今まであった中で2人。レイと自分の母であった。

 

-ヴィエイの回想 アーク次元-

幼い頃のヴィエイは友人といえる”人間”はいなかった。彼の周りにいた人間はただ1人、ヴィエイの母である。彼女は計り知れないアークの力の持ち主であった。しかしその力はヴィエイの母にとっては”余計な力”だったのだ。レイと同様に何もせずヴィエイを身ごもったヴィエイの母は社会的に軽蔑され続けたからだ。

 

-アーク次元 公園-

ヴィエイ「みんな!遊ぼうよ!」

子供A「うわ!化け物の子供がきた!逃げろ~!!」

子供B「俺知ってるぜ!こいつ、化け物との子なんだってよ!」

 

ヴィエイの母はヴィエイはデュエルモンスターズの精霊神との間に身籠った子だと主張したが、周りの目はタダのおかしい奴としか見ない。ヴィエイと同年代の子供たちも親たちの態度から察し、ヴィエイをいじめの対象としていた。

 

-アーク次元 ヴィエイの家-

ヴィエイ「お母さん、僕のお父さんは誰なの?」

ヴィエイの母「黙って!そのせいで私は…私は…。」

 

ヴィエイの母は手にしていたグラスをヴィエイの足元に叩きつけ、割れた破片がヴィエイの足を傷つける。それから間もなくしてヴィエイの母は自ら命を絶った。

 

-現在 ペンデュラム次元 アークキャッスル 天守閣-

ヴィエイ(俺は何が何でも精霊神と会い、自分の生まれた理由を知る。そのためにどれほど研究を重ねてきたか…。)

 

ヴィエイ「だがそれを邪魔するんだろう。零児。」

 

天守閣に零児が現れる。それを見てニヤリとしながら零児に近づくヴィエイ。

 

零児「お前の力を取り入れれば精霊神にリンクできる力に一歩近づくんだ。」

ヴィエイ「私は必ず精霊神にリンクして見せる。アーク次元でレイと共に研究を重ねてきたときからそれだけを追い求めてきたのだ!」

零児「そんなことは関係ない。私はレオコーポレーションの社長としてこのペンデュラム次元から人々を解放し、記憶も元に戻す!」

ヴィエイ「ククク、俺の力を取り込み自分の願望だけに囚われたか。まぁいい、ここでお前を完全に消し去り、この俺が精霊神にリンクする!そしてこの俺の存在理由を確かめるのだ!」

 

ヴィエイ・零児「「デュエル!」」

 

-1ターン目-

2人のデュエルディスクが同時に展開され、デュエルが始まった。先攻を取ったのはヴィエイだ。

 

ヴィエイ「俺のターン!俺はスケール3の竜魔王ベクター(ペンデュラム)とスケール5の竜魔王レクター(ペンデュラム)でペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

竜魔王ベクターP

ペンデュラム・通常モンスター

星4/闇属性/ドラゴン族/攻1850/守 0

【Pスケール:青3/赤3】

(1):このカードがPゾーンに存在する限り、

相手のPゾーンのカードの効果は無効化される。

【モンスター情報】

この世界に突如として現れ、瞬く間に世界を蹂躙し尽くした竜魔族の大群を率いる魔王。

"竜化の秘法"によって万物を悪しきドラゴンの姿に変えてしまうと言われているが、

その力の正体はよく分かっていない。

強大な魔力の源泉はこの次元のものではないとまで噂されている。

 

竜魔王レクターP

ペンデュラム・効果モンスター

星4/闇属性/ドラゴン族/攻1950/守 0

【Pスケール:青5/赤5】

(1):このカードがPゾーンに存在する限り、

相手フィールドの表側表示のPモンスターの効果は無効化される。

【モンスター効果】

(1):このカードがPモンスターと戦闘を行う

ダメージステップ開始時に発動する。

そのモンスターとこのカードを破壊する。

 

 

ヴィエイのペンデュラムスケールに2体の竜魔王が出現した。

 

ヴィエイ「これでレベル4のモンスターが同時に召喚可能!ペンデュラム召喚!現れろ、俺のモンスター!手札よりアモルファージ・マスケット、アモルファージ・フロッグ、アモルファージ・プテラン!」

 

 

アモルファージ・マスケット(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星4/地属性/ドラゴン族/攻1400/守1900

【Pスケール:青2/赤2】

(1):もう片方の自分のPゾーンに「アモルファージ」カードが存在する場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、

自分のデッキ・墓地から「アモルファージ」モンスター1体を選んで手札に加える。

【モンスター情報】

(1):P召喚したこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、

お互いにSモンスターをエクストラデッキから特殊召喚できない。

(2):このカードが攻撃または効果の対象になった時発動できる。

Pゾーンに存在するカードとこのカードを入れ替え、対象をこの効果で入れ替えたカードに移す。

 

アモルファージ・フロッグ(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星4/地属性/ドラゴン族/攻1300/守 500

【Pスケール:青5/赤5】

【モンスター効果】

(1):P召喚したこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、

お互いにXモンスターをエクストラデッキから特殊召喚できない。

(2):このカードが攻撃または効果の対象になった時発動できる。

Pゾーンに存在するカードとこのカードを入れ替え、対象をこの効果で入れ替えたカードに移す。

 

アモルファージ・プテラン(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星4/地属性/ドラゴン族/攻1800/守1200

【Pスケール:青3/赤3】

(1):このカード以外の自分フィールドの

「アモルファージ」カードが戦闘または相手の効果で破壊される場合、

代わりにこのカードを破壊できる。

【モンスター効果】

(1):P召喚したこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、

お互いに融合モンスターをエクストラデッキから特殊召喚できない。

(2):このカードが攻撃または効果の対象になった時発動できる。

Pゾーンに存在するカードとこのカードを入れ替え、対象をこの効果で入れ替えたカードに移す。

 

 

ヴィエイのフィールドにイグナイト、マジェスペクター、ダイナミストのモンスターが竜魔王の力によってドラゴンへと変えられた姿をしたモンスターが現れる。そのモンスターらの姿はヴィエイによって縛り続けられていたシンメトリィの3人のようであった。

 

ヴィエイ「ターンエンド!」

 

-2ターン目-

零児「私のターン、ドロー!」

ヴィエイ「俺のアモルファージモンスターたちの効果によってお前はエクストラデッキからあらゆるモンスターを出すことは出来ない!そしてペンデュラムゾーンにある竜魔王たちによってお前のペンデュラムカードたちは無力!」

零児「……私はスケール1のDD魔導賢者ガリレイとスケール10のDD魔導賢者ケプラーでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

DD魔導賢者ガリレイ

ペンデュラム・効果モンスター

星10/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0

【Pスケール:青1/赤1】

(1):自分は「DD」モンスターしかP召喚できない。

この効果は無効化されない。

(2):自分スタンバイフェイズに発動する。

このカードのPスケールを2つ上げる(最大10まで)。

その後、このカードのPスケール以下のレベルを持つ、

「DD」モンスター以外の自分フィールドのモンスターを全て破壊する。

【モンスター効果】

「DD魔導賢者ガリレイ」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードを手札から捨て、自分フィールドの、

「DD」カードまたは「契約書」カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを持ち主の手札に戻す。

この効果は相手ターンでも発動できる。

 

DD魔導賢者ケプラー

ペンデュラム・効果モンスター

星1/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0

【Pスケール:青10/赤10】

(1):自分は「DD」モンスターしかP召喚できない。

この効果は無効化されない。

(2):自分スタンバイフェイズに発動する。

このカードのPスケールを2つ下げる(最小1まで)。

その後、このカードのPスケール以上のレベルを持つ、

「DD」モンスター以外の自分フィールドのモンスターを全て破壊する。

【モンスター効果】

「DD魔導賢者ケプラー」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、

以下の効果から1つを選択して発動できる。

●このカード以外の自分フィールドの「DD」カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを持ち主の手札に戻す。

●デッキから「契約書」カード1枚を手札に加える。

 

 

零児「これでレベル2から9のモンスターが同時に召喚可能!」

 

科学者たちの名を持つ2体の無機質なDDモンスターが零児のペンデュラムゾーンに出現し、ペンデュラム召喚の準備を整える。

 

零児「ペンデュラム効果は失われてもスケールは残り続ける。よってペンデュラムスケールは崩れない!我が魂を揺らす大いなる力よ。この身に宿りて、闇を引き裂く新たな光となれ!ペンデュラム召喚!現れろ、私のモンスター!DDD死偉王ヘル・アーマゲドン!!」

 

 

DDD死偉王ヘル・アーマゲドン

ペンデュラム・効果モンスター

星8/闇属性/悪魔族/攻3000/守1000

【Pスケール:青4/赤4】

(1):1ターンに1度、自分フィールドの

「DD」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで800アップする。

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、自分フィールドのモンスターが戦闘・効果で破壊された場合、

そのモンスター1体を対象として発動できる。

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

対象のモンスターの元々の攻撃力分アップする。

この効果を発動するターン、このカードは直接攻撃できない。

(2):このカードは、このカードを対象としない魔法・罠カードの効果では破壊されない。

 

 

零児のエースモンスター DDD死偉王ヘル・アーマゲドンがペンデュラム召喚された。エクストラデッキからの特殊召喚を封じられた零児にとってペンデュラム召喚が唯一上級モンスターを呼び出す手立てであった。

 

零児「ヘル・アーマゲドン!アモルファージ・プテランを攻撃!」

ヴィエイ「ふん、アモルファージ・プテランの効果発動!このカードとペンデュラムゾーンに存在するレクターPを入れ替え、攻撃対象をレクターPに移す!」

 

DDD死偉王ヘル・アーマゲドンから放たれたビームはペンデュラムゾーンから飛び出した竜魔王レクターPへと軌道がずれる。そのビームを手にしていた杖で受け止めた竜魔王レクターPはDDD死偉王ヘル・アーマゲドンへと跳ね返す。

 

ヴィエイ「レクターPと戦闘を行ったモンスターは道連れとなる!」

 

竜魔王レクターPは黒いエネルギーとなって消え去り、DDD死偉王ヘル・アーマゲドンもその黒いエネルギーに感染すると破壊された。

 

零児「…カードを2枚セットしターンエンド!」

 

-3ターン目-

ヴィエイ「俺のターン、ドロー!…ククク、俺はフィールド魔法 アモルファス(テロリズム)を発動!!」

 

 

アモルファスT(オリジナルカード)

フィールド魔法

アモルファスTの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):1ターンに1度、デッキの1番上からカードを墓地へ送ってフィールド上のモンスターを対象に発動できる。

エンドフェイズ時まで対象のモンスターは「アモルファージ」モンスターとしても扱い、攻撃力が500上がり、守備力が500下がる。

(2)このカードを破壊することで発動できる。

デッキから「虚竜魔王アモルファクターP」を1枚手札に加える。

 

 

辺り一面が真っ黒のアモルファージウイルスに侵され始める。人間に害はないとはいえ見ているだけで気味が悪くなる。

 

零児「……。」

ヴィエイ「デッキからカードを1枚墓地へ送り、フィールドに存在するアモルファージ・フロッグを対象にアモルファスTの効果発動!そしてアモルファージ・フロッグの効果でペンデュラムゾーンのアモルファージ・プテランを入れ替える!」

 

ペンデュラムゾーンからウイルスの塊が流れ出し、アモルファージ・フロッグに到達するとそこの中で入れ替えがなされ、ペンデュラムゾーンにアモルファージ・フロッグが、モンスターゾーンには先ほどペンデュラムゾーンへ移ったアモルファージ・プテランが再構築された。

 

ヴィエイ「そしてプテランは攻撃力が2300となる!さらにセッティング済みのスケールでペンデュラム召喚!エクストラデッキより竜魔王レクターP!」

 

フィールドにいるアモルファージモンスターたちを導く存在であるかのようにウイルスの中から竜魔王レクターPが復活する。それに寄り添うように地べたを這いまわるアモルファージモンスターたち。

 

ヴィエイ「そうだ!俺の研究のために働け!!フハハハハ!!バトル!アモルファージ・フロッグでダイレクトアタック!!」

 

アモルファージ・フロッグの口からアモルファージウイルスが放たれた。それがまっすぐ零児に命中し、服が黒く汚れる。

 

零児LP4000→2700

 

ヴィエイ「続いてレクターPで攻撃力だ!」

 

竜魔王レクターPの持つ杖から同じアモルファージウイルスが放たれ、零児の髪に黒い細菌がこべりつく。

 

零児LP2700→750

 

ヴィエイ「これで終わりだ!アモルファージ・プテランでダイレクトアタック!!!」

 

アモルファージ・プテランから攻撃が放たれた瞬間、零児はリバースカードを発動させる。

 

零児「罠発動!治療神の契約書!」

 

 

治療神の契約書(オリジナルカード)

永続罠

(1):自分フィールド上に「DD」または「契約書」カードが存在する場合に発動できる。

自分フィールドに存在する「DD」または「契約書」カード×1000ポイントライフを回復する。

(2):自分スタンバイフェイズに発動する。

自分は1000ダメージを受ける。

 

 

零児の発動した罠の効果によってDD・契約書カードの枚数 つまり3枚分の3000ポイントを回復させる。

 

零児LP750→3750

 

ヴィエイ「だがプテランの攻撃力は2300!大ダメージに変わりはない!」

 

零児LP3750→1450

 

アモルファージ・プテランの放たれたウイルスは零児をさらに黒く汚していく。零児は俯いたままだ。

 

ヴィエイ「ターンエンド!」

 

-4ターン目-

零児「…私の…ターン、ドロー。このスタンバイフェイズ、私は治療神の契約書の契約により1000ポイントのライフを払う。

 

零児LP1450→450

 

ヴィエイ「ふん、風前の灯火だな。諦めたか?覇気がないぞ。」

 

ヴィエイは余裕の表情を浮かべながら零児を煽るも零児は全く反応を示さない。

 

ヴィエイ「つまらんな、もっと阿鼻叫喚したらどうだ。」

零児「…。」

ヴィエイ「?」

零児「私はセッティング済みのペンデュラムスケールでペンデュラム召喚!エクストラデッキから現れろ、ヘル・アーマゲドン!そして手札より2体のヘル・アーマゲドン!!」

 

これによって3体のDDD死偉王ヘル・アーマゲドンが姿を現した。この状況であれば攻撃力3000を誇るDDD死偉王ヘル・アーマゲドンを3体も従える零児の優勢に見えるがヴィエイの余裕そうな態度は崩れない。とその時、DDD死偉王ヘル・アーマゲドンが守備表示へと変更される。

 

零児「…!墓地か。」

ヴィエイ「フフフ、気が付いたようだな。そう、アモルファスTの効果によって墓地へ送られたアモルファージ・レクイエムの効果だ。」

 

 

アモルファージ・レクイエム(オリジナルカード)

通常魔法

アモルファージ・レクイエムの(2)の効果は相手ターンにも発動でき、墓地へ送られたターンには発動できない。

(1):デッキから「アモルファス」フィールド魔法を1枚手札に加える。

(2):相手がP召喚した場合に墓地に存在するこのカードを除外することで発動出来る。

自分フィールドのモンスターゾーンに存在する「アモルファージ」モンスターの数だけ相手フィールドに存在するモンスターを守備表示に変更する。

この効果で裏側守備表示になったモンスターは表示形式を変更できず、特殊召喚の素材に出来ない。

 

 

ヴィエイ「これによってヘル・アーマゲドンはただの木偶の棒と化したわけだ!ククク…さぁ諦めろ、赤馬零児!お前がアークの力を使って精霊神にリンクするなど不可能なのだ!」

零児「……。」

ヴィエイ「大人しく貴様とズァークのアークの力を貰おうか。」

零児「…準備は整った。」

ヴィエイ「!?」

 

零児が顔を上げるとその瞳はズァークのように赤く光っている。しかし何よりも零児が狂気に取りつかれたような笑顔を見せているのだ。

 

ヴィエイ(なんだ…こいつ!)

 

零児「ククク…アハハハハハハ!!!!お前は私の中の”狂気”を呼び覚ましてくれた!アモルファージウイルスは人間には効かない?だがアークは別だ!私は今モンスターと1つになろうとしているぅっ!!!」

 

手を大きく広げ、零児は辺りのアモルファージウイルスを吸い取っていく。零児の肌は黒くなっていき、ヒビが入りながら怪物じみた風貌へと変わる。

 

ヴィエイ「俺の力を吸収している!?貴様…何を…!」

零児「今ならわかる。私のアークの力はズァークを取り込み今ヴィエイ、貴様を取り込もうとしている!フハハハハハハ!!!!!私が精霊神とリンクし、全次元を統べる神となろう!そのついでにペンデュラム次元に送られた人間どもを救ってやる!!!」

 

零児の「ペンデュラム次元の人々を救う」という社長であるからこその責任はヴィエイの闇の力によって暴走していた。どこか心の中であった”支配欲”。力を持つ者ならば誰でも持つその欲望に零児は飲み込まれていくのだった。




アモルファージ・マスケット(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星4/地属性/ドラゴン族/攻1400/守1900
【Pスケール:青2/赤2】
(1):もう片方の自分のPゾーンに「アモルファージ」カードが存在する場合に発動できる。
自分のPゾーンのカードを全て破壊し、
自分のデッキ・墓地から「アモルファージ」モンスター1体を選んで手札に加える。
【モンスター情報】
(1):P召喚したこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、
お互いにSモンスターをエクストラデッキから特殊召喚できない。
(2):このカードが攻撃または効果の対象になった時発動できる。
Pゾーンに存在するカードとこのカードを入れ替え、対象をこの効果で入れ替えたカードに移す。

アモルファージ・フロッグ(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星4/地属性/ドラゴン族/攻1300/守 500
【Pスケール:青5/赤5】
【モンスター効果】
(1):P召喚したこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、
お互いにXモンスターをエクストラデッキから特殊召喚できない。
(2):このカードが攻撃または効果の対象になった時発動できる。
Pゾーンに存在するカードとこのカードを入れ替え、対象をこの効果で入れ替えたカードに移す。

アモルファージ・プテラン(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星4/地属性/ドラゴン族/攻1800/守1200
【Pスケール:青3/赤3】
(1):このカード以外の自分フィールドの
「アモルファージ」カードが戦闘または相手の効果で破壊される場合、
代わりにこのカードを破壊できる。
【モンスター効果】
(1):P召喚したこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、
お互いに融合モンスターをエクストラデッキから特殊召喚できない。
(2):このカードが攻撃または効果の対象になった時発動できる。
Pゾーンに存在するカードとこのカードを入れ替え、対象をこの効果で入れ替えたカードに移す。

アモルファスT(オリジナルカード)
フィールド魔法
アモルファスTの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。
(1):1ターンに1度、デッキの1番上からカードを1枚墓地へ送ってフィールド上のモンスターを対象に発動できる。
エンドフェイズ時まで対象のモンスターは「アモルファージ」モンスターとしても扱い、攻撃力が500上がり、守備力が500下がる。
(2)このカードを破壊することで発動できる。
デッキから「虚竜魔王アモルファクターP」を1枚手札に加える。

治療神の契約書(オリジナルカード)
永続罠
(1):自分フィールド上に「DD」または「契約書」カードが存在する場合に発動できる。
自分フィールドに存在する「DD」または「契約書」カード×1000ポイントライフを回復する。
(2):自分スタンバイフェイズに発動する。
自分は1000ダメージを受ける。

アモルファージ・レクイエム(オリジナルカード)
通常魔法
アモルファージ・レクイエムの(2)の効果は相手ターンにも発動でき、墓地へ送られたターンには発動できない。
(1):デッキから「アモルファス」フィールド魔法を1枚手札に加える。
(2):相手がP召喚した場合に墓地に存在するこのカードを除外することで発動出来る。
自分フィールドのモンスターゾーンに存在する「アモルファージ」モンスターの数だけ相手フィールドに存在するモンスターを守備表示に変更する。


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第74話「次元王君臨」

-アークキャッスル 天守閣 4ターン目-

零児のフィールドには守備表示になっているDDD死偉王ヘル・アーマゲドンが3体並んでいる。

 

 

DDD死偉王ヘル・アーマゲドン

ペンデュラム・効果モンスター

星8/闇属性/悪魔族/攻3000/守1000

【Pスケール:青4/赤4】

(1):1ターンに1度、自分フィールドの

「DD」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで800アップする。

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、自分フィールドのモンスターが戦闘・効果で破壊された場合、

そのモンスター1体を対象として発動できる。

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

対象のモンスターの元々の攻撃力分アップする。

この効果を発動するターン、このカードは直接攻撃できない。

(2):このカードは、このカードを対象としない魔法・罠カードの効果では破壊されない。

 

 

零児「私は罠カード 次元王の契約書を発動!」

 

 

次元王の契約書(オリジナルカード)

通常罠

自分フィールドに「DDD」モンスターが3体以上存在し自分のPゾーンに「DD」カードが2枚存在する場合にこのカードは発動できる。

(1):自分のPゾーンのPスケールはそれぞれこのターンのエンドフェイズ時まで0と13になる。

その後デッキから「DDD」モンスターカードを1枚手札に加える。

 

 

零児「私はDD魔導賢者ガリレイとDD魔導賢者ケプラーのスケールを0と13に変更!」

 

 

DD魔導賢者ガリレイ

ペンデュラム・効果モンスター

星10/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0

【Pスケール:青1/赤1】

(1):自分は「DD」モンスターしかP召喚できない。

この効果は無効化されない。

(2):自分スタンバイフェイズに発動する。

このカードのPスケールを2つ上げる(最大10まで)。

その後、このカードのPスケール以下のレベルを持つ、

「DD」モンスター以外の自分フィールドのモンスターを全て破壊する。

【モンスター効果】

「DD魔導賢者ガリレイ」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードを手札から捨て、自分フィールドの、

「DD」カードまたは「契約書」カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを持ち主の手札に戻す。

この効果は相手ターンでも発動できる。

 

DD魔導賢者ケプラー

ペンデュラム・効果モンスター

星1/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0

【Pスケール:青10/赤10】

(1):自分は「DD」モンスターしかP召喚できない。

この効果は無効化されない。

(2):自分スタンバイフェイズに発動する。

このカードのPスケールを2つ下げる(最小1まで)。

その後、このカードのPスケール以上のレベルを持つ、

「DD」モンスター以外の自分フィールドのモンスターを全て破壊する。

【モンスター効果】

「DD魔導賢者ケプラー」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、

以下の効果から1つを選択して発動できる。

●このカード以外の自分フィールドの「DD」カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを持ち主の手札に戻す。

●デッキから「契約書」カード1枚を手札に加える。

 

 

DD魔導賢者ガリレイとDD魔導賢者ケプラーのペンデュラムスケールが0と13に変更され、青い光を放っていたペンデュラムゾーンは赤い光を放ち始めた。そして零児はデッキからDDDカードを1枚手札に加える。

 

零児「そして私はズァークの力を得たことで新たなDDDを生み出す!セッティング済みのスケールは0と13。よってオーバースケールペンデュラムが完成する!このモンスターはレベル0!私に歯向かう者を零にする最強のモンスター!それは…私自身!!」

ヴィエイ「!?……!まさか!」

零児「我が魂を揺らす大いなる力よ。この身に宿りて、闇を引き裂く新たな光となれ!オーバースケールペンデュラム!手札より現れよ、全ての悪魔を統べ、第5の次元に君臨する次元王よ!今こそこの私と一つとなるのだ!出でよ、レベル0!DDD次元王レイジング・アーマゲドン!!」

 

 

DDD次元王レイジング・アーマゲドン(オリジナルカード)

特殊召喚・ペンデュラム・効果モンスター

星0/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0

【Pスケール:青0/赤0】

(1):このカードはこのカード自身の効果以外でPゾーンに置くことは出来ない。

この効果は無効化されない。

(2):Pゾーンに存在するこのカードを手札に戻し発動できる。

エクストラデッキから召喚条件を無視して「DDD」モンスターを3体守備表示で特殊召喚する。

この効果で特殊召喚されたモンスターは攻撃力、守備力が共に0となり、効果は無効となる。

【モンスター効果】

このカードは通常召喚出来ない。ルール上、このカードのレベルは12として扱う。

自分フィールドのPゾーンにスケールが0と13のカードが置かれ、自分フィールドに「DDD」モンスターが3体以上存在する場合のみP召喚できる。

「DDD次元王レイジング・アーマゲドン」の(2)のモンスター効果は相手ターンのバトルフェイズ中にも発動できる。

(1):自分のモンスターゾーン、Pゾーン、手札に存在する「DD」カードをリリースし、相手フィールドに存在するモンスターを選択して発動できる。このカードの攻撃力はリリースしたカードの攻撃力分上がり、選択したモンスターの種類によってこのターンのエンドフェイズ時まで以下の効果を得る。

●アドバンス召喚された効果モンスター:このカードとバトルするモンスターの攻撃力は0となる。

●融合モンスター:相手フィールドに存在するモンスター1体を選びその効果を得る。

●Sモンスター:相手フィールドに存在するモンスターの効果は無効となる。

●Xモンスター:このカードの攻撃力を倍にする。

●Pモンスター:このターン発生する相手へのダメージは倍になる。

(2):このカードは戦闘及びカードの効果では破壊されず、自分フィールドに存在する「DD」または「契約書」カードの数だけ攻撃できる。

(3):このカードがフィールドを離れる時に発動する。

このカードをPゾーンに置く。

 

 

ペンデュラム召喚によって生まれた天空の穴から一筋の赤い閃光が飛び出し、零児の体を包み込む。赤い光は巨大なモンスターを模り、DDD死偉王ヘル・アーマゲドンによく似た、しかし体は深紅に包まれ素のモンスターの頭部からはモンスターの力を見に秘めたことによって肌が黒くなった零児の上半身が飛び出す。

 

ヴィエイ「モンスターと1つになっただと!?」

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「これは人間とモンスターが1体となった姿!」

ヴィエイ「しかし攻撃力は0!俺のモンスターを倒すどころか返り討ちにしてくれる!」

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「それはどうかな。バトル!私自身で竜魔王レクターPを攻撃!」

 

 

竜魔王レクターP

ペンデュラム・効果モンスター

星4/闇属性/ドラゴン族/攻1950/守 0

【Pスケール:青5/赤5】

(1):このカードがPゾーンに存在する限り、

相手フィールドの表側表示のPモンスターの効果は無効化される。

【モンスター効果】

(1):このカードがPモンスターと戦闘を行う

ダメージステップ開始時に発動する。

そのモンスターとこのカードを破壊する

DDD次元王レイジング・アーマゲドンの体から赤いエネルギーが蓄えられ始める。

 

 

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「そして私自身の効果発動!ナイトメア・ジャッジメント!DDD死偉王ヘル・アーマゲドンをリリースし、その攻撃力である3000を得る!」

ヴィエイ「それが狙いか…!」

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「それだけではない。私はレクターPを対象に効果を発動させた!よって対象がペンデュラムモンスターである際の効果を発動!お前へのダメージはこのターン、全て倍となる!」

ヴィエイ「無駄だ!レクターPは戦闘を行ったペンデュラムモンスターを破壊する!」

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「それこそ無駄!私はいかなる破壊も受け付けない!」

 

竜魔王レクターPの杖から放たれたアモルファージウイルスはDDD次元王レイジング・アーマゲドンの体に入ることなく消滅する。

 

ヴィエイ「くそ!」

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「まだまだ!残り2体のDDD死偉王ヘル・アーマゲドンをリリース!レクターPを対象にする!」

 

DDD次元王レイジング・アーマゲドンの攻撃力が3体のDDD死偉王ヘル・アーマゲドンを吸収したことで9000へと上昇する。

 

ヴィエイ「そんな…馬鹿な!たかが普通のペンデュラムモンスターにこの俺が…!」

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「自らが生み出した召喚法 ペンデュラムによって滅びるがいい!!地獄悪魔波紋(ヘル・デビルウェーブ)!!」

 

攻撃力9000の赤い光がヴィエイを包み込む。かつて世界を滅ぼしかけた覇王龍ズァークを生み出すキッカケとなり、秤の魔術師を始めとする多くの精霊たちの運命を操った男 ヴィエイの最期はあっけないものとなった。

 

ヴィエイLP4000→0

 

DDD次元王レイジング・アーマゲドンは赤い光となり消えるも零児の顔は黒いままでアークの力を放出したままだ。ヴィエイは天守閣の床に倒れながらもがいている。

 

ヴィエイ(ふざけるな!俺はこんなところでは終わらない!母さん、絶対”僕”は父さんを見つけてみせる!)

 

かつてアカデミアでズァークと化した遊矢と戦った時に逃げだしたように今回も逃げる準備を整えようとする。しかしすぐ横に零児が立っていることに気が付いたヴィエイは彼の顔を見上げる。不気味な笑顔の零児がヴィエイに向けて手を出そうとしているところでヴィエイの意識は途切れた。

 

-アークキャッスル通路-

??「起きて!ねぇ遊矢!」

 

遊矢はアークキャッスルの通路で目を覚ます。目の前には心配そうな表情を浮かべている柚子がいた。

 

遊矢「柚子!零児は!?」

柚子「零児…?いないけど…。ねえ何があったの?」

遊矢「零児が…零児が悪の心に支配されてしまったんだ!すぐに助けなきゃ!それにズァークが…。」

柚子「え、ズァーク?」

 

柚子は思わず口を手で押さえる。無理もない、ズァークは未だに多くの人々のトラウマとなってしまっているのだから。ズァークの気持ちを真の意味で理解できるのは遊矢たちしかいないのだ。

 

遊矢「何でもない。そうだ、みんなは?」

柚子「素良たちが看てくれてる。権現坂や沢渡は未だに意識を取り戻さないの。」

遊矢「ヴィエイを倒して生命エネルギーを取り返すしかないか。上から感じるとてつもないアークの力…ヴィエイだろうね。」

 

ユート(そいつはどうかわからないぞ。)

ユーリ(たった今巨大な力が2つぶつかり合って1つになったからね。零児とヴィエイのどちらか…だね。)

 

遊矢「…とりあえずいかなきゃ!」

柚子「待って、遊矢!私も!」

遊矢「そんな、危ないよ。ここで…」

柚子「また離れ離れになっちゃう!」

遊矢「…!」

柚子「遊矢が融合次元に来てくれて、私たちを助けてくれた。でもすぐまた旅に出て離れ離れになっちゃって…。今の遊矢は頼りがいがあるよ。でも昔の遊矢みたいに…またエンタメデュエルをする遊矢の傍に私はいたい!だからもう離さない!また離れていっちゃうなら私が離れない!」

遊矢「柚子…。」

柚子「だから私も連れてって。最後の戦いに!」

遊矢「…わかった。」

 

実際遊矢も柚子についてほしかった。これまで柚子を追いかけるために戦いをしたり、柚子から離れて戦う時が多かった。危険な目にあわせたくないだとか自分のデュエルに巻き込ませないようにだとか理由はいろいろあった。しかし最後に遊矢の力の引き金になるのはいつでも柚子の存在だった。今回の戦いは一度敗れた相手に再び挑戦するものだ。柚子に傍にいてもらうことで今まで以上の力を発揮できるはずだ。それにもう柚子は守られるだけの存在ではなくなっていた。自分の母 レイの力を受け継ぐ柊柚子という決闘者なのだ。

 

-遊矢の精神空間-

精神空間の端へとツーリングへ行っていたユーゴはズァークが零児に吸収されたことに愕然としていた。

 

ユーゴ「オレが…あんなこと言わなきゃ…。」

ユート「それは関係ない。私たちでは歯が立たない相手だった。」

ユーリ「僕たちを守るためにズァークは犠牲になってくれたんだよ。」

ユーゴ「そんなこと言われてもよ…。」

 

落ち込むユーゴの肩に手を置くユート。

 

ユート「そんなに落ち込むのならば助け出そう、ズァークを。あれだけ強い意志をもったズァークだ。まだ零児の中できっと生きているはずだ。」

ユーリ「まぁ零児かヴィエイのどっちかだけどね。」

 

ユーリの毒舌を遊矢は現実世界から聞き怒ろうとするも、天守閣に付いたことでアークの力の放出に専念する。扉を開けた目の前には玉座があり、そこに黒い肌に亀裂の入った悪魔の如き姿をした零児が足を組んで座っていた。

 

零児「よく来たな、遊矢。」

遊矢「零児…お前その姿…。」

零児「覇王龍となったズァークに似ているだろう?私も神に近い力を手に入れたのだよ!!あのお前たちのアークの力を頂けば間違いなく精霊神とリンク出来る!そして世界は私の意のままとなる!」

遊矢「世界を意のまま?ペンデュラム次元に攫われた人々を元の次元に戻すために精霊神の力が欲しいんじゃ!?」

零児「それは最早次いでさ。この力をそれだけに使うってのが馬鹿らしいだろう!」

遊矢「零児…ヴィエイを取り込んでより闇に近づいてしまったのか…。」

柚子「遊矢、零児を助けてあげよう。零児だってこんなこと望んでないはずよ。」

遊矢「わかってる。柚子、そこで待ってて。俺たちが今度こそ勝ってみんなを救ってみせる!」

 

遊矢・零児「「デュエル!」」

 

-1ターン目-

零児「私のターン!私はスケール0のDDD赤馬王リョフとスケール4のDDD死偉王ヘル・アーマゲドンでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

DDD赤馬王リョフ(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星12/闇属性/悪魔族/攻 0/守 200

【Pスケール:青0/赤0】

(1):もう片方のPゾーンに「DD」カードが存在する場合に発動できる。

もう片方のスケールはこのターンのエンドフェイズ時まで13となる。

(2):フィールドから離れる効果を含むカードの効果が発動した時に発動できる。

その効果を無効にして破壊する。

【モンスター効果】

(1):相手が魔法罠カードを発動した場合に自分フィールドに存在する「DD」カードを1枚破壊することで発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

 

 

零児「そして赤馬王リョフのペンデュラム効果!DDD死偉王ヘル・アーマゲドンのペンデュラムスケールを13に変更する!」

遊矢「さっきと同じオーバースケールペンデュラム…!」

零児「ククク、これでレベル1から12のモンスターが同時に召喚可能!我が魂を揺らす大いなる力よ。この身に宿りて、闇を引き裂く新たな光となれ!オーバースケールペンデュラム!現れろ、私のモンスター!手札よりDDD光浄薙王ノアズ・アーク!」

 

 

DDD光浄薙王ノアズ・アーク(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星10/闇属性/悪魔族/攻3000/守2500

【Pスケール:青5/赤5】

(1):このカードがPゾーンに存在する限り、相手は自分フィールドに存在する「DD」モンスターを効果対象に出来ない。

【モンスター効果】

「DDD光浄薙王ノアズ・アーク」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカード1枚のみで手札からのP召喚に成功した時にこのカードを除外して発動できる。

レベルの合計が10になるように

デッキからカード名の異なる「DD」モンスターを5体選び、自分フィールドに特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、

エンドフェイズ時に破壊される。

 

 

ペンデュラム召喚されたDDD光浄薙王ノアズ・アークが現れ、その効果を発動させる。

 

零児「ノアズ・アークの効果発動!このカードを除外し、デッキからDDラミア、DDスワラル・スライム、DDバフォメット、DDネクロ・スライム、DDセクレタリーを特殊召喚!」

 

 

DDラミア

チューナー・効果モンスター

星1/闇属性/悪魔族/攻 100/守1900

「DDラミア」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが手札・墓地に存在する場合、

手札及び自分フィールドの表側表示のカードの中から、

「DDラミア」以外の「DD」カードまたは「契約書」カード1枚を墓地へ送って発動できる。

このカードを特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。

 

DDスワラル・スライム(準制限カード)

星2/闇属性/悪魔族/攻 200/守 200

「DDスワラル・スライム」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが手札に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。

「DDD」融合モンスターカードによって決められた、

このカードを含む融合素材モンスターを手札から墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。

手札から「DD」モンスター1体を特殊召喚する。

 

DDバフォメット

効果モンスター

星4/闇属性/悪魔族/攻1400/守1800

(1):1ターンに1度、「DDバフォメット」以外の

自分フィールドの「DD」モンスター1体を対象とし、

1~8までの任意のレベルを宣言して発動できる。

そのモンスターはターン終了時まで宣言したレベルになる。

この効果の発動後、ターン終了時まで

自分は「DD」モンスターしか特殊召喚できない。

 

DDネクロ・スライム

効果モンスター

星1/闇属性/悪魔族/攻 300/守 300

「DDネクロ・スライム」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが墓地に存在する場合に発動できる。

「DDD」融合モンスターカードによって決められた、

このカードを含む融合素材モンスターを自分の墓地から除外し、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

DDセクレタリー(オリジナルカード)

効果モンスター

星2/闇属性/悪魔族/攻 300/守 300

「DDセクレタリー」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):墓地に存在するこのカードを除外することで発動できる。

Pゾーンに存在する「DDD」モンスターカードを

自分フィールドに効果を無効にして特殊召喚する。

 

 

ユーゴ「ちょっと待った!手札からSRオッドアイズ・トイの効果発動!」

 

 

SRオッドアイズ・トイ(オリジナルカード)

効果モンスター

星5/風属性/機械族/攻1200/守 600

「SRオッドアイズ・トイ」の(1)の効果は相手ターンのメインフェイズ1でも発動できる。

(1):相手がモンスターの特殊召喚に成功した場合、このカードを手札から特殊召喚出来る。

(2):このカードが相手のターン中、特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「SR」1体を自分フィールドに特殊召喚する。

 

 

突然遊矢からユーゴに代わり、手札のSRベイゴマックスが特殊召喚され、その効果が発動される。

 

ユーゴ「オッドアイズ・トイの効果によってデッキからベイゴマックスを特殊召喚!」

 

 

SRベイゴマックス

効果モンスター(制限カード)

星3/風属性/機械族/攻1200/守 600

「SRベイゴマックス」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分フィールドにモンスターが存在しない場合、

このカードは手札から特殊召喚できる。

(2):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「SRベイゴマックス」以外の

「スピードロイド」モンスター1体を手札に加える。

 

 

ユーゴ「効果発動!手札にSRタケトンボーグを加える!」

 

 

SRタケトンボーグ

効果モンスター

星3/風属性/機械族/攻 600/守1200

自分は「SRタケトンボーグ」を1ターンに1度しか特殊召喚できない。

(1):自分フィールドに風属性モンスターが存在する場合、

このカードは手札から特殊召喚できる。

(2):このカードをリリースして発動できる。

デッキから「スピードロイド」チューナー1体を特殊召喚する。

この効果の発動後、ターン終了時まで

自分は風属性モンスターしか特殊召喚できない。

 

 

零児「私のターンにここまで動くとはやるではないか。だが遅かったな、神を呼ぶ準備は整った」!私はレベル1のDDネクロ・スライムとレベル2のDDスワラル・スライムとセクレタリー、レベル4のDDバフォメットにレベル1のDDラミアをチューニング!すべてを呼び覚ます霊神よ。今我の元にその一端を示し、圧倒的なる力で敵に慈悲無き制裁を!シンクロ召喚!降誕せよ、ランク10!呼応霊神シンクロ・エンペラー!」

 

 

呼応霊神シンクロ・エンペラー(オリジナルカード)

シンクロ・ペンデュラム・効果モンスター

星10/神属性/幻神獣族/攻4000/守4000

【Pスケール:青0/赤13】

(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。

Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。

もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。

【モンスター効果】

チューナー+チューナー以外のモンスター×4体

このカードはS召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。

「呼応霊神シンクロ・エンペラー」の(3)のモンスター効果を発動するターン、このカードは相手に直接攻撃できない。

(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。

(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

(3):1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に自分の墓地のモンスター2体を選択して発動できる。

相手フィールド上のモンスターを全て墓地へ送り、選択したカードを相手フィールド上に特殊召喚する。

次の相手ターンのエンドフェイズ時までこの効果によって相手フィールド上に特殊召喚されたカードの攻撃力分、このカードの攻撃力を上げる。

(4):このカードは「霊神」モンスター以外のカード効果を受けない。

(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。

このカードを自分のPゾーンに置く。

自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、

空いたPゾーンにこのカードを置く。

 

零児のフィールドに5体のDDモンスターから呼び出された神が現れた。ズァークのいない遊矢たちであるが以前までと心意義が違うせいか三霊神に慄く様子はない。

 

零児「私はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-2ターン目-

ユーゴ「オレのターン、ドロー!俺はタケトンボーグを特殊召喚!ここまではやっといた!任せたぜ!」

 

ユート(あぁ、任せ…)

ユーリ(その前に僕だよ。)

 

ユーゴからユートへ代わろうとした時、ユーリが横入りをしてしまう。

 

ユーリ「僕は手札の捕食植物オッドアイズ・スネークの効果発動!」

 

 

捕食植物オッドアイズ・スネーク(オリジナルカード)

効果モンスター

星1/闇属性/植物族/攻 100/守 0

捕食植物オッドアイズ・スネークの(1)の効果を発動したターン、自分は通常召喚を行うことが出来ない。

(1):自分フィールドに存在するモンスターを2体リリースすることでこのカードと手札に存在する名前の異なる「捕食植物」1体を手札から特殊召喚できる。

(2):このカードが自身の(1)の効果で特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキからカードを1枚ドローする。その後手札からカードを1枚墓地へ送る。

 

 

ユーリ「SRオッドアイズ・トイとベイゴマックスをリリースしてこのカードと捕食植物ダーリング・コブラを特殊召喚!」

 

 

捕食植物ダーリング・コブラ

効果モンスター

星3/闇属性/植物族/攻1000/守1500

「捕食植物ダーリング・コブラ」の効果はデュエル中に1度しか使用できない。

(1):このカードが「捕食植物」モンスターの効果で特殊召喚に成功した場合に発動できる。

デッキから「融合」魔法カードまたは「フュージョン」魔法カード1枚を手札に加える。

 

 

ユーリ「その後カードをドロー!そして手札からカードを1枚墓地へ送る。さらにダーリング・コブラの効果によって覇王融合を手札に加えるよ。」

 

 

覇王融合(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):自分フィールドにモンスターが存在せず、Pゾーンに融合、S、Xモンスターのいずれかが存在する場合に発動できる。

デッキ・エクストラデッキから「アドバンス・ドラゴン」「フュージョン・ドラゴン」「シンクロ・ドラゴン」「エクシーズ・ドラゴン」「ペンデュラム・ドラゴン」を2体まで特殊召喚する。その後、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターをフィールドから墓地へ送り、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

ユーリは自分の出来る範囲の動きをした後、大人しくユートへと代わった。

 

ユート「ふう、焦らせるものだ。私は幻影騎士団カードを1枚セットし発動!幻影騎士団オッドアイズ・マスク!」

 

 

幻影騎士団オッドアイズ・マスク(オリジナルカード)

永続罠

複数のモンスターが同時に特殊召喚された自分のターン、

このカードはセットしたターンでも発動できる。

(1):このカードは発動後、効果モンスター(戦士族・闇・星?・攻0/守300)となり、

モンスターゾーンに守備表示で特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。モンスターゾーンのこのカードは以下の効果を得る。

●自分フィールドに存在するモンスターは元々のレベルを合計した数字のレベルとなる。

 

 

ユート「このカードはセットしたターンに発動可能!そしてこのカードはモンスターとして特殊召喚される!そして幻影騎士団サイレントブーツを特殊召喚!」

 

 

幻影騎士団サイレントブーツ

効果モンスター

星3/闇属性/戦士族/攻 200/守1200

「幻影騎士団サイレントブーツ」の、(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、

(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分フィールドに「幻影騎士団」モンスターが存在する場合、

このカードは手札から特殊召喚できる。

(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。

デッキから「ファントム」魔法・罠カード1枚を手札に加える。

 

 

ユートのフィールドには竹とんぼの形をしたSRタケトンボーグ、コブラとダーリングトニアの融合体 捕食植物ダーリング・コブラ、両目の色が異なる蛇 捕食植物オッドアイズ・スネーク、同じく瞳の色が異なる仮面 幻影騎士団オッドアイズ・マスク、そして幻影騎士団サイレントブーツが並んだ。

 

ユート「私のモンスターたちは幻影騎士団オッドアイズ・マスクの効果によって合計のレベルとなる!」

零児「レベルの合計は…10!」

ユート「レベル10となったSRタケトンボーグ、捕食植物ダーリング・コブラ、オッドアイズ・スネーク、幻影騎士団オッドアイズ・マスク、サイレントブーツでオーバーレイ!すべてを超える霊神よ。今我の元にその一端を示し、圧倒的なる力で立ち塞がる敵を殲滅せよ!エクシーズ召喚!降誕せよ、ランク10!超越霊神エクシーズ・カイザー!!」

 

 

超越霊神エクシーズ・カイザー(オリジナルカード)

エクシーズ・ペンデュラム・効果モンスター

ランク10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?

【Pスケール:青0/赤13】

(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。

Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。

もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。

【モンスター効果】

レベル10モンスター×5

このカードはX召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。

レベル10がP召喚可能な場合にエクストラデッキの表側表示のこのカードはP召喚できる。

(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。

(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

(3):このカードの攻撃力・守備力はこのカードのX素材の数×1000アップする。

(4):相手モンスターが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動する。

X素材を1つ取り除き、そのモンスターを墓地へ送る。

(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。

このカードを自分のPゾーンに置く。

自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、

空いたPゾーンにこのカードを置く。

 

強烈な突風が舞い起こり、天守閣の窓は割れていく。アークキャッスルは暗雲に包み込まれ神の力を示すように雷が落ちる。ここに2体の神が揃った。




次元王の契約書(オリジナルカード)
通常罠
自分フィールドに「DDD」モンスターが3体以上存在し自分のPゾーンに「DD」カードが2枚存在する場合にこのカードは発動できる。
(1):自分のPゾーンのPスケールはそれぞれこのターンのエンドフェイズ時まで0と13になる。
その後デッキから「DDD」モンスターカードを1枚手札に加える。

DDD次元王レイジング・アーマゲドン(オリジナルカード)
特殊召喚・ペンデュラム・効果モンスター
星0/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0
【Pスケール:青0/赤0】
(1):このカードはこのカード自身の効果以外でPゾーンに置くことは出来ない。
この効果は無効化されない。
(2):Pゾーンに存在するこのカードを手札に戻し発動できる。
エクストラデッキから召喚条件を無視して「DDD」モンスターを3体守備表示で特殊召喚する。
この効果で特殊召喚されたモンスターは攻撃力、守備力が共に0となり、効果は無効となる。
【モンスター効果】
このカードは通常召喚出来ない。ルール上、このカードのレベルは12として扱う。
自分フィールドのPゾーンにスケールが0と13のカードが置かれ、自分フィールドに「DDD」モンスターが3体以上存在する場合のみP召喚できる。
「DDD次元王レイジング・アーマゲドン」の(2)のモンスター効果は相手ターンのバトルフェイズ中にも発動できる。
(1):自分のモンスターゾーン、Pゾーン、手札に存在する「DD」カードをリリースし、相手フィールドに存在するモンスターを選択して発動できる。このカードの攻撃力はリリースしたカードの攻撃力分上がり、選択したモンスターの種類によってこのターンのエンドフェイズ時まで以下の効果を得る。
●アドバンス召喚された効果モンスター:このカードとバトルするモンスターの攻撃力は0となる。
●融合モンスター:相手フィールドに存在するモンスター1体を選びその効果を得る。
●Sモンスター:相手フィールドに存在するモンスターの効果は無効となる。
●Xモンスター:このカードの攻撃力を倍にする。
●Pモンスター:このターン発生する相手へのダメージは倍になる。
(2):このカードは戦闘及びカードの効果では破壊されず、自分フィールドに存在する「DD」または「契約書」カードの数だけ攻撃できる。
(3):このカードがフィールドを離れる時に発動する。
このカードをPゾーンに置く。

DDD赤馬王リョフ(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星12/闇属性/悪魔族/攻 0/守 200
【Pスケール:青0/赤0】
(1):もう片方のPゾーンに「DD」カードが存在する場合に発動できる。
もう片方のスケールはこのターンのエンドフェイズ時まで13となる。
(2):フィールドから離れる効果を含むカードの効果が発動した時に発動できる。
その効果を無効にして破壊する。
【モンスター効果】
(1):相手が魔法罠カードを発動した場合に自分フィールドに存在する「DD」カードを1枚破壊することで発動できる。
その発動を無効にし破壊する。

DDD光浄薙王ノアズ・アーク(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星10/闇属性/悪魔族/攻3000/守2500
【Pスケール:青5/赤5】
(1):このカードがPゾーンに存在する限り、相手は自分フィールドに存在する「DD」モンスターを効果対象に出来ない。
【モンスター効果】
「DDD光浄薙王ノアズ・アーク」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカード1枚のみで手札からのP召喚に成功した時にこのカードを除外して発動できる。
レベルの合計が10になるように
デッキからカード名の異なる「DD」モンスターを5体選び、自分フィールドに特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、
エンドフェイズ時に破壊される。

DDセクレタリー(オリジナルカード)
効果モンスター
星2/闇属性/悪魔族/攻 300/守 300
「DDセクレタリー」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):墓地に存在するこのカードを除外することで発動できる。
Pゾーンに存在する「DDD」モンスターカードを
自分フィールドに効果を無効にして特殊召喚する。

SRオッドアイズ・トイ(オリジナルカード)
効果モンスター
星5/風属性/機械族/攻1200/守 600
「SRオッドアイズ・トイ」の(1)の効果は相手ターンのメインフェイズ1でも発動できる。
(1):相手がモンスターの特殊召喚に成功した場合、このカードを手札から特殊召喚出来る。
(2):このカードが相手のターン中、特殊召喚に成功した時に発動できる。
デッキから「SR」1体を自分フィールドに特殊召喚する。

呼応霊神シンクロ・エンペラー(オリジナルカード)
シンクロ・ペンデュラム・効果モンスター
星10/神属性/幻神獣族/攻4000/守4000
【Pスケール:青0/赤13】
(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。
Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。
もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。
【モンスター効果】
チューナー+チューナー以外のモンスター×4体
このカードはS召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。
「呼応霊神シンクロ・エンペラー」の(3)のモンスター効果を発動するターン、このカードは相手に直接攻撃できない。
(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。
(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。
(3):1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に自分の墓地のモンスター2体を選択して発動できる。
相手フィールド上のモンスターを全て墓地へ送り、選択したカードを相手フィールド上に特殊召喚する。
次の相手ターンのエンドフェイズ時までこの効果によって相手フィールド上に特殊召喚されたカードの攻撃力分、このカードの攻撃力を上げる。
(4):このカードは「霊神」モンスター以外のカード効果を受けない。
(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。
このカードを自分のPゾーンに置く。
自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、
空いたPゾーンにこのカードを置く。

捕食植物オッドアイズ・スネーク(オリジナルカード)
効果モンスター
星1/闇属性/植物族/攻 100/守 0
捕食植物オッドアイズ・スネークの(1)の効果を発動したターン、自分は通常召喚を行うことが出来ない。
(1):自分フィールドに存在するモンスターを2体リリースすることでこのカードと手札に存在する名前の異なる「捕食植物」1体を手札から特殊召喚できる。
(2):このカードが自身の(1)の効果で特殊召喚に成功した時に発動できる。
デッキからカードを1枚ドローする。その後手札からカードを1枚墓地へ送る。

覇王融合(オリジナルカード)
速攻魔法
(1):自分フィールドにモンスターが存在せず、Pゾーンに融合、S、Xモンスターのいずれかが存在する場合に発動できる。
デッキ・エクストラデッキから「アドバンス・ドラゴン」「フュージョン・ドラゴン」「シンクロ・ドラゴン」「エクシーズ・ドラゴン」「ペンデュラム・ドラゴン」を2体まで特殊召喚する。その後、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターをフィールドから墓地へ送り、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

幻影騎士団オッドアイズ・マスク(オリジナルカード)
永続罠
複数のモンスターが同時に特殊召喚された自分のターン、
このカードはセットしたターンでも発動できる。
(1):このカードは発動後、効果モンスター(戦士族・闇・星?・攻0/守300)となり、
モンスターゾーンに守備表示で特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。モンスターゾーンのこのカードは以下の効果を得る。
●自分フィールドに存在するモンスターは元々のレベルを合計した数字のレベルとなる。

超越霊神エクシーズ・カイザー(オリジナルカード)
エクシーズ・ペンデュラム・効果モンスター
ランク10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?
【Pスケール:青0/赤13】
(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。
Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。
もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。
【モンスター効果】
レベル10モンスター×5
このカードはX召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。
レベル10がP召喚可能な場合にエクストラデッキの表側表示のこのカードはP召喚できる。
(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。
(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。
(3):このカードの攻撃力・守備力はこのカードのX素材の数×1000アップする。
(4):相手モンスターが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動する。
X素材を1つ取り除き、そのモンスターを墓地へ送る。
(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。
このカードを自分のPゾーンに置く。
自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、
空いたPゾーンにこのカードを置く。


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第75話「遊矢VS零児」

-アークキャッスル天守閣 2ターン目-

アークキャッスルは暗雲の渦に包み込まれている。その天守閣に2体の神が現れ天井を突き破るとともに雷が落ちる。

 

ユート「く…これが三霊神の力…!意識が飛びそうだ…。」

 

遊矢(俺たちもここからサポートする!エクシーズモンスターはユート、お前が一番扱えるんだ!)

 

ユート「わかっている!私がやらなくてはズァークを救うことは出来ない!超越霊神エクシーズ・カイザーの攻撃力はオーバーレイユニットの数で決まる。」

 

 

超越霊神エクシーズ・カイザー(オリジナルカード)

エクシーズ・ペンデュラム・効果モンスター

ランク10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?

【Pスケール:青0/赤13】

(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。

Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。

もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。

【モンスター効果】

レベル10モンスター×5

このカードはX召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。

レベル10がP召喚可能な場合にエクストラデッキの表側表示のこのカードはP召喚できる。

(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。

(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

(3):このカードの攻撃力・守備力はこのカードのX素材の数×1000アップする。

(4):相手モンスターが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動する。

X素材を1つ取り除き、そのモンスターを墓地へ送る。

(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。

このカードを自分のPゾーンに置く。

自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、

空いたPゾーンにこのカードを置く。

 

 

超越霊神エクシーズ・カイザーのエクシーズ素材は5つ。よって攻撃力5000を得て呼応霊神シンクロ・エンペラーの攻撃力を越したことになる。

 

 

呼応霊神シンクロ・エンペラー(オリジナルカード)

シンクロ・ペンデュラム・効果モンスター

星10/神属性/幻神獣族/攻4000/守4000

【Pスケール:青0/赤13】

(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。

Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。

もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。

【モンスター効果】

チューナー+チューナー以外のモンスター×4体

このカードはS召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。

「呼応霊神シンクロ・エンペラー」の(3)のモンスター効果を発動するターン、このカードは相手に直接攻撃できない。

(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。

(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

(3):1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に自分の墓地のモンスター2体を選択して発動できる。

相手フィールド上のモンスターを全て墓地へ送り、選択したカードを相手フィールド上に特殊召喚する。

次の相手ターンのエンドフェイズ時までこの効果によって相手フィールド上に特殊召喚されたカードの攻撃力分、このカードの攻撃力を上げる。

(4):このカードは「霊神」モンスター以外のカード効果を受けない。

(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。

このカードを自分のPゾーンに置く。

自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、

空いたPゾーンにこのカードを置く。

 

 

ユート「バトル!エクシーズ・カイザーでシンクロ・エンペラーを攻撃!超越波動スピリット・フォース!!」

 

超越霊神エクシーズ・カイザーの攻撃が呼応霊神シンクロ・エンペラーを貫く。通常のモンスター相手では鬼の如き強さを誇る呼応霊神シンクロ・エンペラーであったが、同じ三霊神の前では無残にも破壊される。

 

零児LP4000→3000

 

零児「この時、シンクロ・エンペラーの効果!ペンデュラムゾーンに存在するDDD死偉王ヘル・アーマゲドンをエクストラデッキに送り、その場所にシンクロ・エンペラーを置く!」

 

 

DDD死偉王ヘル・アーマゲドン

ペンデュラム・効果モンスター

星8/闇属性/悪魔族/攻3000/守1000

【Pスケール:青4/赤4】

(1):1ターンに1度、自分フィールドの

「DD」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで800アップする。

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、自分フィールドのモンスターが戦闘・効果で破壊された場合、

そのモンスター1体を対象として発動できる。

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

対象のモンスターの元々の攻撃力分アップする。

この効果を発動するターン、このカードは直接攻撃できない。

(2):このカードは、このカードを対象としない魔法・罠カードの効果では破壊されない。

 

 

零児「そして罠発動!霊神起爆!」

 

 

霊神起爆(オリジナルカード)

通常罠

(1):「霊神」モンスターが「霊神」カードによってフィールドから離れた場合に発動できる。

破壊された「霊神」モンスターの素材となったモンスターの数だけデッキからカードをドローする。

 

 

ユート「霊神起爆だと!?」

零児「この効果によってシンクロ・エンペラーの素材となったモンスターの数 5枚のカードをドローする!」

ユート「…私はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-3ターン目-

零児「私のターン、ドロー!呼応霊神シンクロ・エンペラーはレフトとライト、どちらかのペンデュラムゾーンに置かれているかでペンデュラムスケールが異なる特殊なモンスター。今ライトペンデュラムゾーンにセッティングされている。よってスケールは13。もう片方のペンデュラムゾーンにはスケール0のDDD赤馬王リョフが置かれている。よって…」

ユート「オーバースケールペンデュラムは維持されている…。」

零児「その通り。我が魂を揺らす大いなる力よ。この身に宿りて、闇を引き裂く新たな光となれ!オーバースケールペンデュラム!現れろ、私のモンスターたち!エクストラデッキ、手札より3体のDDD死偉王ヘル・アーマゲドン!」

 

1体はエクストラデッキから、残りの2体は手札からペンデュラム召喚によって現れるDDD死偉王ヘル・アーマゲドン。零児のエースモンスターであるがゆえか、その威厳に包まれた無機質な表情からは何を考えているのは読み取れるのはパートナーである零児だけだ。零児が何をしてくるのかわからないユートは超越霊神エクシーズ・カイザーの攻撃力5000を上回ることないDDD死偉王ヘル・アーマゲドンの出現には何も効果を発動させない。

 

零児「墓地のDDラミアの効果発動!」

 

 

DDラミア

チューナー・効果モンスター

星1/闇属性/悪魔族/攻 100/守1900

「DDラミア」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが手札・墓地に存在する場合、

手札及び自分フィールドの表側表示のカードの中から、

「DDラミア」以外の「DD」カードまたは「契約書」カード1枚を墓地へ送って発動できる。

このカードを特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。

 

 

零児「手札のDDカードを墓地へ送り、特殊召喚!」

 

薔薇のような装飾を付けたDDラミアが零児のフィールドに現れる。

 

遊矢(チューナーを呼び出した。またシンクロ召喚を狙ってくる気か?)

ユーゴ(いやオレたちの場には三霊神がいるんだぞ。ただのシンクロモンスターじゃ敵いっこねえことはアイツだってわかってるはずだ!)

ユーリ(となると次に奴がしてくるのは…)

 

ユート「もう1体の神の召喚か!」

零児「ご名答!手札からDDリリスを召喚!」

 

 

DDリリス

効果モンスター

星4/闇属性/悪魔族/攻 100/守2100

「DDリリス」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、

以下の効果から1つを選択して発動できる。

●自分の墓地の「DD」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを手札に加える。

●自分のエクストラデッキから、

表側表示の「DD」Pモンスター1体を手札に加える。

 

 

零児「DDリリスの効果発動!墓地のスワラル・スライムを手札に加える!」

 

 

DDスワラル・スライム

効果モンスター(準制限カード)

星2/闇属性/悪魔族/攻 200/守 200

「DDスワラル・スライム」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが手札に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。

「DDD」融合モンスターカードによって決められた、

このカードを含む融合素材モンスターを手札から墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。

手札から「DD」モンスター1体を特殊召喚する。

 

 

ユート「ここでエクシーズ・カイザーの効果発動!オーバーレイユニットを1つ取り除き、リリスを墓地へ送る!」

零児「そうはさせない。私は墓地に存在するDDエスピーの効果発動!」

 

 

DDエスピー(オリジナルカード)

効果モンスター

星2/闇属性/悪魔族/攻 300/守1100

DDエスピーの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):墓地に存在するこのカードを除外し、自分フィールドに存在する「DD」カードを対象に発動できる。

エンドフェイズ時まで対象のカードは相手のカード効果を受けない。

 

ユート「そんなモンスター、いつの間に墓地に。…!」

 

ユートはDDラミアの効果によって手札からカードが送られていたことを思い出す。

 

零児「これによってDDリリスは守られる!さぁこれで闇属性のモンスターが5体揃ったぞ!私は手札から魔法カード 融合を発動!」

 

 

融合

通常魔法

(1):自分の手札・フィールドから、

融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

零児「すべてを束ねし霊神よ。今我の元にその一端を示し、圧倒的なる力で万物を打ち砕け!融合召喚!降誕せよ、レベル10!結合霊神フュージョン・キング!!」

 

 

結合霊神フュージョン・キング(オリジナルカード)

融合・ペンデュラム・効果モンスター

星10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?

【Pスケール:青0/赤13】

(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。

Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。

もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。

【モンスター効果】

自分フィールド上の同じ属性のモンスター×5

このカードは融合召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。

(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。

(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

(3):このカードの攻撃力・守備力は融合素材となったモンスターの攻撃力と守備力を合計した数値となる。

(4):自分の攻撃力と守備力を1000ポイント減らすことで発動できる。

フィールドに存在するカードを1枚選んでデッキに戻す。

(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。

このカードを自分のPゾーンに置く。

自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、

空いたPゾーンにこのカードを置く。

 

 

零児のフィールドに3体目の神 結合霊神フュージョン・キングが堂々とその姿をあらわにした。

 

零児「フュージョン・キングの攻撃力は素材の攻撃力の合計となる。DDD死偉王ヘル・アーマゲドン3体とDDリリス、ラミアの攻撃力の合計は9200!そしてフュージョン・キングの攻撃力を1000下げることで効果発動!エクシーズ・カイザーをデッキに戻す!ゴッド・ファンクション!」

 

結合霊神フュージョン・キングの攻撃力が9200から8200へとダウンし、超越霊神エクシーズ・カイザーに向けて効果攻撃が放たれる。なすすべなく超越霊神エクシーズ・カイザーはフィールドから消え去っていった。

 

ユート「く…ここで罠発動!ブービートラップC!」

 

 

ブービートラップC(オリジナルカード)

通常罠

(1):相手の墓地に存在する罠カードを1枚選択し発動する。

このカードの効果は選択したカードと同じ効果となる。

 

 

ユート「私は零児の墓地の霊神起爆の効果をコピーする!これにより私はカードを5枚ドローする!そしてエクシーズ・カイザーの効果発動!このカードをペンデュラムゾーンに置く!」

零児「意味のないことだ。これでお前の場にモンスターはいなくなった。バトル!フュージョン・キングでダイレクトアタック!攻撃力8200の衝撃を受けるがいい!ゴッド・サブリメーションッッ!!」

 

興奮気味の零児の攻撃命令に従い結合霊神フュージョン・キングがユートに向けて攻撃を放つ。

 

ユーゴ(オレに任せろ!)

 

ユート「頼む!」

 

ユーゴがユートから代わると手札からSRカードが効果発動される。

 

ユーゴ「オレは手札からSR四ツ目のダイスの効果発動!」

 

 

SR四ツ目のダイス(オリジナルカード)

チューナー・効果モンスター

星4/風属性/機械族/攻 300/守1500

(1):相手ターンに手札のこのカードを墓地へ送り発動できる。

このターン、相手モンスターの攻撃を1度だけ無効にする。

 

 

ユーゴ「フュージョン・キングの攻撃を無効にする!」

零児「生き延びたか。私はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-4ターン目-

ユーゴ「さぁ行くぜ!」

 

ユーリ(僕の番だよ、どいたどいた。)

 

ユーゴ「おい、ちょ…待…」

 

ユーリ「僕のターン、ドロー!僕は手札から魔法カード 覇王融合を発動!」

 

 

覇王融合(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):自分フィールドにモンスターが存在せず、Pゾーンに融合、S、Xモンスターのいずれかが存在する場合に発動できる。

デッキ・エクストラデッキから「アドバンス・ドラゴン」「フュージョン・ドラゴン」「シンクロ・ドラゴン」「エクシーズ・ドラゴン」「ペンデュラム・ドラゴン」を2体まで特殊召喚する。その後、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターをフィールドから墓地へ送り、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

ユーリ「僕はデッキからオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン、エクストラデッキからスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンを特殊召喚する!」

 

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

【Pスケール:青4/赤4】

「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」の(1)(2)のP効果は

それぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分のPモンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージを0にできる。

(2):自分エンドフェイズに発動できる。

このカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のPモンスター1体を手札に加える。

【モンスター効果】

(1):このカードが相手モンスターと戦闘を行う場合、

このカードが相手に与える戦闘ダメージは倍になる。

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン

融合・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000

トークン以外のフィールドの闇属性モンスター×2

(1):このカードが融合召喚に成功した場合に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を選び、

その攻撃力分だけこのカードの攻撃力をターン終了時までアップする。

(2):1ターンに1度、相手フィールドの

レベル5以上のモンスター1体を対象として発動できる。

ターン終了時まで、このカードはそのモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。

(3):融合召喚したこのカードが破壊された場合に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊する。

 

 

2体のドラゴンがユーリのフィールドに現れ咆哮をあげ、その2体が融合の渦に入っていく。

 

 

ユーリ「そしてこの2体を融合する!飢えた牙持つ毒龍よ。二色の眼輝く龍よ。その毒持つ牙を露わにし、覇王の名の元に伝説の一撃を撃ち放て!融合召喚!いでよ、レベル8!脅威の眼輝けし龍!覇王紫竜スターヴ・ヴェノム・ペンデュラム・ドラゴン!!」

 

 

覇王紫竜スターヴ・ヴェノム・ペンデュラム・ドラゴン(オリジナルカード)

融合・ペンデュラム・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

【Pスケール:青1/赤1】

(1):自分フィールドに存在する融合モンスター1体を対象に発動できる。

選択した自分のモンスターをリリースして融合召喚扱いとしてPゾーンのこのカードを特殊召喚する。

(2):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに

カードが存在しない場合に発動できる。

デッキから「捕食植物」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。

【モンスター効果】

ドラゴン族モンスター×2

(1):このカードが融合モンスターを素材として融合召喚に成功した場合に発動する。

相手フィールドに存在する特殊召喚されたモンスターすべてを墓地へ送る。

このターンこのカードが戦闘を行う場合、この効果で墓地へ送ったカードの数×1000ポイント、エンドフェイズ時まで攻撃力を上げる。

(2):自分フィールド上に表側表示で存在するこのカードをエクストラデッキに戻して発動できる。

フィールド上のカードを全て破壊する。

(3):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。

 

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンが混ざり合った覇王の力を具現化した姿 覇王紫竜スターヴ・ヴェノム・ペンデュラム・ドラゴンが姿を現し、紫色のオーラによって零児のフィールドを包み込む。

 

零児「覇王の力だと!?私の中にズァークは取り込まれた。お前たちに覇王の力はないはず!」

ユーリ「ズァークは僕たちとずっと共にいた。彼がいなくたって今は僕たちの中に覇王の力は残ってるのさ。」

零児「だが無駄だ!フュージョン・キングの効果発動!ゴッド・ファンクション!」

ユーリ「無駄はこっちの台詞さ。スターヴ・ヴェノム・ペンデュラム・ドラゴンの効果発動!フュージョン・キングを墓地へ送る!オーバーロード・エクスプロージョン!」

 

特殊召喚時の効果はいくら結合霊神フュージョン・キングでも無効にすることは出来ない。結合霊神フュージョン・キングは墓地へ送られる代わりにDDD赤馬王リョフが置かれていたペンデュラムゾーンに置かれる。一方の覇王紫竜スターヴ・ヴェノム・ペンデュラム・ドラゴンも結合霊神フュージョン・キングの効果によってエクストラデッキへ戻っていく。

 

ユーリ「さぁて、次は君の番だよ。」

 

遊矢(ありがとう、ユーリ!)

 

やることが終わったことで満足した顔をしたユーリから赤と緑の髪をたなびかせた遊矢へと姿が変わる。

 

遊矢「俺は既にセッティング済みの超越霊神エクシーズ・カイザーとスケール12のEMオッドアイズ魔術師でペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

EMオッドアイズ魔術師(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星4/光属性/魔法使い族/攻 0/守 0

【Pスケール:青12/赤12】

EMオッドアイズ魔術師の(2)のP効果は1ターンに1度発動できる。

(1):自分はEXデッキからしかP召喚できない。

この効果は無効化されない。

(2):もう片方のPゾーンに融合・S・Xモンスターが存在する場合に発動できる。

Pゾーンに存在するこのカードを特殊召喚する。

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、エクストラデッキからモンスターを墓地へ送ることで発動できる。

エンドフェイズまで、このカードは墓地へ送ったモンスターと同名カードとして扱う。

(2):このカードが融合・S召喚の素材としてエクストラデッキに送られる、またはXモンスターの効果発動のために墓地へ送られる代わりにPゾーンにこのカードを置くことが出来る。

 

 

遊矢「これでレベル1から11のモンスターが同時に召喚可能!揺れろ魂のペンデュラム!天空に描け光のアーク!ペンデュラム召喚!現れろ、俺のモンスター!雄々しくも美しく輝く二色のまなこ!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!」

 

遊矢たちのエース オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンがエクストラデッキから姿を現す。そのままバトルフェイズに突入し、モンスターの存在しないがら空きの零児へ攻撃を放つ。

 

遊矢「螺旋のストライクバースト!」

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンから放たれた螺旋の攻撃が零児の肉体にのめり込む。

 

零児「ぐおおおお!!!」

 

攻撃の衝撃派によって吹き飛ばされた零児は玉座に叩きつけられ、その椅子は粉砕する。

 

零児LP4000→1500

 

零児は口の中を切ったことで血を流す。だがそれに悦を感じているようであった。

 

零児「ククク…まだ私に赤い血が流れているとは…だがこれで私も神へと近づく!罠発動!次元王の禁断契約書!」

 

 

次元王の禁断契約書(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分のLPが半分以下になったターンに発動できる。

エクストラデッキに表側となっている「DDD」モンスターを3体まで特殊召喚する。

その後「DDD次元王レイジング・アーマゲドン」を1枚手札に加える。

この効果で特殊召喚されたモンスターは効果が無効となり攻撃宣言できず、モンスターを特殊召喚する際の素材に使えない。

 

 

零児「エクストラデッキからDDD死偉王ヘル・アーマゲドンを3体特殊召喚し、デッキからあるカードを手札に加える。」

遊矢「あるカード…!?」

零児「さぁまだ君のターンだぞ。ククク。」

遊矢「…俺はカードを3枚セットしターンエンド!」

 

-5ターン目-

零児「私のターン、ドロー!さぁ見せてやろう。私の神の力を!」

遊矢「零児…。」

零児「私のペンデュラムゾーンにはスケール0の結合霊神フュージョン・キングとスケール13の呼応霊神シンクロ・エンペラーが置かれている。そしてフィールドには3体のDDD死偉王ヘル・アーマゲドン!これで召喚条件は整った!我が魂を揺らす大いなる力よ。この身に宿りて、闇を引き裂く…いや光を砕く最深の闇へと誘え!!オーバースケールペンデュラム!手札より現れよ、全ての悪魔を統べ、第5の次元に君臨する次元王よ!今こそこの私と一つとなるのだ!出でよ、レベル0!DDD次元王レイジング・アーマゲドン!!」

 

 

DDD次元王レイジング・アーマゲドン(オリジナルカード)

特殊召喚・ペンデュラム・効果モンスター

星0/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0

【Pスケール:青0/赤0】

(1):このカードはこのカード自身の効果以外でPゾーンに置くことは出来ない。

この効果は無効化されない。

(2):Pゾーンに存在するこのカードを手札に戻し発動できる。

エクストラデッキから召喚条件を無視して「DDD」モンスターを3体守備表示で特殊召喚する。

この効果で特殊召喚されたモンスターは攻撃力、守備力が共に0となり、効果は無効となる。

【モンスター効果】

このカードは通常召喚出来ない。ルール上、このカードのレベルは12として扱う。

自分フィールドのPゾーンにスケールが0と13のカードが置かれ、自分フィールドに「DDD」モンスターが3体以上存在する場合のみP召喚できる。

「DDD次元王レイジング・アーマゲドン」の(2)のモンスター効果は相手ターンのバトルフェイズ中にも発動できる。

(1):自分のモンスターゾーン、Pゾーン、手札に存在する「DD」カードをリリースし、相手フィールドに存在するモンスターを選択して発動できる。このカードの攻撃力はリリースしたカードの攻撃力分上がり、選択したモンスターの種類によってこのターンのエンドフェイズ時まで以下の効果を得る。

●アドバンス召喚された効果モンスター:このカードとバトルするモンスターの攻撃力は0となる。

●融合モンスター:相手フィールドに存在するモンスター1体を選びその効果を得る。

●Sモンスター:相手フィールドに存在するモンスターの効果は無効となる。

●Xモンスター:このカードの攻撃力を倍にする。

●Pモンスター:このターン発生する相手へのダメージは倍になる。

(2):このカードは戦闘及びカードの効果では破壊されず、自分フィールドに存在する「DD」または「契約書」カードの数だけ攻撃できる。

(3):このカードがフィールドを離れる時に発動する。

このカードをPゾーンに置く。

 

 

全てを零へと誘う最強のモンスターが零児と結合することでペンデュラム召喚される。それはDDD次元王レイジング・アーマゲドン。次元を統べる王が今遊矢の前に姿を現した。




超越霊神エクシーズ・カイザー(オリジナルカード)
エクシーズ・ペンデュラム・効果モンスター
ランク10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?
【Pスケール:青0/赤13】
(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。
Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。
もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。
【モンスター効果】
レベル10モンスター×5
このカードはX召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。
レベル10がP召喚可能な場合にエクストラデッキの表側表示のこのカードはP召喚できる。
(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。
(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。
(3):このカードの攻撃力・守備力はこのカードのX素材の数×1000アップする。
(4):相手モンスターが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動する。
X素材を1つ取り除き、そのモンスターを墓地へ送る。
(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。
このカードを自分のPゾーンに置く。
自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、
空いたPゾーンにこのカードを置く。

呼応霊神シンクロ・エンペラー(オリジナルカード)
シンクロ・ペンデュラム・効果モンスター
星10/神属性/幻神獣族/攻4000/守4000
【Pスケール:青0/赤13】
(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。
Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。
もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。
【モンスター効果】
チューナー+チューナー以外のモンスター×4体
このカードはS召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。
「呼応霊神シンクロ・エンペラー」の(3)のモンスター効果を発動するターン、このカードは相手に直接攻撃できない。
(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。
(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。
(3):1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に自分の墓地のモンスター2体を選択して発動できる。
相手フィールド上のモンスターを全て墓地へ送り、選択したカードを相手フィールド上に特殊召喚する。
次の相手ターンのエンドフェイズ時までこの効果によって相手フィールド上に特殊召喚されたカードの攻撃力分、このカードの攻撃力を上げる。
(4):このカードは「霊神」モンスター以外のカード効果を受けない。
(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。
このカードを自分のPゾーンに置く。
自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、
空いたPゾーンにこのカードを置く。

霊神起爆(オリジナルカード)
通常罠
(1):「霊神」モンスターが「霊神」カードによってフィールドから離れた場合に発動できる。
破壊された「霊神」モンスターの素材となったモンスターの数だけデッキからカードをドローする。

DDD赤馬王リョフ(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星12/闇属性/悪魔族/攻 0/守 200
【Pスケール:青0/赤0】
(1):もう片方のPゾーンに「DD」カードが存在する場合に発動できる。
もう片方のスケールはこのターンのエンドフェイズ時まで13となる。
(2):フィールドから離れる効果を含むカードの効果が発動した時に発動できる。
その効果を無効にして破壊する。
【モンスター効果】
(1):相手が魔法罠カードを発動した場合に自分フィールドに存在する「DD」カードを1枚破壊することで発動できる。
その発動を無効にし破壊する。

DDエスピー(オリジナルカード)
効果モンスター
星2/闇属性/悪魔族/攻 300/守1100
DDエスピーの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。
(1):墓地に存在するこのカードを除外し、自分フィールドに存在する「DD」カードを対象に発動できる。
エンドフェイズ時まで対象のカードは相手のカード効果を受けない。

結合霊神フュージョン・キング(オリジナルカード)
融合・ペンデュラム・効果モンスター
星10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?
【Pスケール:青0/赤13】
(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。
Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。
もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。
【モンスター効果】
自分フィールド上の同じ属性のモンスター×5
このカードは融合召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。
(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。
(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。
(3):このカードの攻撃力・守備力は融合素材となったモンスターの攻撃力と守備力を合計した数値となる。
(4):自分の攻撃力と守備力を1000ポイント減らすことで発動できる。
フィールドに存在するカードを1枚選んでデッキに戻す。
(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。
このカードを自分のPゾーンに置く。
自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、
空いたPゾーンにこのカードを置く。

ブービートラップT(オリジナルカード)
通常罠
(1):相手の墓地に存在する罠カードを1枚選択し発動する。
このカードの効果は選択したカードと同じ効果となる。

SR四ツ目のダイス(オリジナルカード)
チューナー・効果モンスター
星4/風属性/機械族/攻 300/守1500
(1):相手ターンに手札のこのカードを墓地へ送り発動できる。
このターン、相手モンスターの攻撃を1度だけ無効にする。

覇王融合(オリジナルカード)
速攻魔法
(1):自分フィールドにモンスターが存在せず、Pゾーンに融合、S、Xモンスターのいずれかが存在する場合に発動できる。
デッキ・エクストラデッキから「アドバンス・ドラゴン」「フュージョン・ドラゴン」「シンクロ・ドラゴン」「エクシーズ・ドラゴン」「ペンデュラム・ドラゴン」を2体まで特殊召喚する。その後、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターをフィールドから墓地へ送り、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

EMオッドアイズ魔術師(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星4/光属性/魔法使い族/攻 0/守 0
【Pスケール:青12/赤12】
EMオッドアイズ魔術師の(2)のP効果は1ターンに1度発動できる。
(1):自分はEXデッキからしかP召喚できない。
この効果は無効化されない。
(2):もう片方のPゾーンに融合・S・Xモンスターが存在する場合に発動できる。
Pゾーンに存在するこのカードを特殊召喚する。
【モンスター効果】
(1):1ターンに1度、エクストラデッキからモンスターを墓地へ送ることで発動できる。
エンドフェイズまで、このカードは墓地へ送ったモンスターと同名カードとして扱う。
(2):このカードが融合・S召喚の素材としてエクストラデッキに送られる、またはXモンスターの効果発動のために墓地へ送られる代わりにPゾーンにこのカードを置くことが出来る。

次元王の禁断契約書(オリジナルカード)
通常罠
(1):自分のLPが半分以下になったターンに発動できる。
エクストラデッキに表側となっている「DDD」モンスターを3体まで特殊召喚する。
その後「DDD次元王レイジング・アーマゲドン」を1枚手札に加える。
この効果で特殊召喚されたモンスターは効果が無効となり攻撃宣言できず、モンスターを特殊召喚する際の素材に使えない。

DDD次元王レイジング・アーマゲドン(オリジナルカード)
特殊召喚・ペンデュラム・効果モンスター
星0/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0
【Pスケール:青0/赤0】
(1):このカードはこのカード自身の効果以外でPゾーンに置くことは出来ない。
この効果は無効化されない。
(2):Pゾーンに存在するこのカードを手札に戻し発動できる。
エクストラデッキから召喚条件を無視して「DDD」モンスターを3体守備表示で特殊召喚する。
この効果で特殊召喚されたモンスターは攻撃力、守備力が共に0となり、効果は無効となる。
【モンスター効果】
このカードは通常召喚出来ない。ルール上、このカードのレベルは12として扱う。
自分フィールドのPゾーンにスケールが0と13のカードが置かれ、自分フィールドに「DDD」モンスターが3体以上存在する場合のみP召喚できる。
「DDD次元王レイジング・アーマゲドン」の(2)のモンスター効果は相手ターンのバトルフェイズ中にも発動できる。
(1):自分のモンスターゾーン、Pゾーン、手札に存在する「DD」カードをリリースし、相手フィールドに存在するモンスターを選択して発動できる。このカードの攻撃力はリリースしたカードの攻撃力分上がり、選択したモンスターの種類によってこのターンのエンドフェイズ時まで以下の効果を得る。
●アドバンス召喚された効果モンスター:このカードとバトルするモンスターの攻撃力は0となる。
●融合モンスター:相手フィールドに存在するモンスター1体を選びその効果を得る。
●Sモンスター:相手フィールドに存在するモンスターの効果は無効となる。
●Xモンスター:このカードの攻撃力を倍にする。
●Pモンスター:このターン発生する相手へのダメージは倍になる。
(2):このカードは戦闘及びカードの効果では破壊されず、自分フィールドに存在する「DD」または「契約書」カードの数だけ攻撃できる。
(3):このカードがフィールドを離れる時に発動する。
このカードをPゾーンに置く。


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第76話「精霊神に選ばれし者」

-アークキャッスル天守閣 5ターン目-

禍々しい悪魔の姿へと変貌した零児はDDD次元王レイジング・アーマゲドンとなった。

 

 

DDD次元王レイジング・アーマゲドン(オリジナルカード)

特殊召喚・ペンデュラム・効果モンスター

星0/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0

【Pスケール:青0/赤0】

(1):このカードはこのカード自身の効果以外でPゾーンに置くことは出来ない。

この効果は無効化されない。

(2):Pゾーンに存在するこのカードを手札に戻し発動できる。

エクストラデッキから召喚条件を無視して「DDD」モンスターを3体守備表示で特殊召喚する。

この効果で特殊召喚されたモンスターは攻撃力、守備力が共に0となり、効果は無効となる。

【モンスター効果】

このカードは通常召喚出来ない。ルール上、このカードのレベルは12として扱う。

自分フィールドのPゾーンにスケールが0と13のカードが置かれ、自分フィールドに「DDD」モンスターが3体以上存在する場合のみP召喚できる。

「DDD次元王レイジング・アーマゲドン」の(2)のモンスター効果は相手ターンのバトルフェイズ中にも発動できる。

(1):自分のモンスターゾーン、Pゾーン、手札に存在する「DD」カードをリリースし、相手フィールドに存在するモンスターを選択して発動できる。このカードの攻撃力はリリースしたカードの攻撃力分上がり、選択したモンスターの種類によってこのターンのエンドフェイズ時まで以下の効果を得る。

●アドバンス召喚された効果モンスター:このカードとバトルするモンスターの攻撃力は0となる。

●融合モンスター:相手フィールドに存在するモンスター1体を選びその効果を得る。

●Sモンスター:相手フィールドに存在するモンスターの効果は無効となる。

●Xモンスター:このカードの攻撃力を倍にする。

●Pモンスター:このターン発生する相手へのダメージは倍になる。

(2):このカードは戦闘及びカードの効果では破壊されず、自分フィールドに存在する「DD」または「契約書」カードの数だけ攻撃できる。

(3):このカードがフィールドを離れる時に発動する。

このカードをPゾーンに置く。

 

 

ヴィエイとの戦いで崩壊した天井がないことでその巨大な体の大きさがわかる。空は曇りポツポツと小雨が降り始めた。

 

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「フィールドのDDD死偉王ヘル・アーマゲドン2体をリリースし、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンを対象に私自身の効果発動!ナイトメア・ジャッジメント!」

 

 

DDD死偉王ヘル・アーマゲドン

ペンデュラム・効果モンスター

星8/闇属性/悪魔族/攻3000/守1000

【Pスケール:青4/赤4】

(1):1ターンに1度、自分フィールドの

「DD」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで800アップする。

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、自分フィールドのモンスターが戦闘・効果で破壊された場合、

そのモンスター1体を対象として発動できる。

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

対象のモンスターの元々の攻撃力分アップする。

この効果を発動するターン、このカードは直接攻撃できない。

(2):このカードは、このカードを対象としない魔法・罠カードの効果では破壊されない。

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

【Pスケール:青4/赤4】

「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」の(1)(2)のP効果は

それぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分のPモンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージを0にできる。

(2):自分エンドフェイズに発動できる。

このカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のPモンスター1体を手札に加える。

【モンスター効果】

(1):このカードが相手モンスターと戦闘を行う場合、

このカードが相手に与える戦闘ダメージは倍になる。

 

 

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「私の攻撃力を2体のヘル・アーマゲドン分攻撃力を上昇させる、よって攻撃力は6000!そしてペンデュラムモンスターを対象にしたことでお前に与えるダメージは倍となる!」

遊矢「オッドアイズの攻撃力は2500…!」

 

通常の戦闘であれば攻撃力6000のモンスターによって2500のモンスターが敗北した際は3500のダメージとなる。しかしダメージが倍になるとなれば6000へと跳ね上がる。

 

ユート(このままではやられるぞ、遊矢!)

 

遊矢「わかってる!」

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「バトル!私自身でオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンを攻撃!地獄悪魔波紋!!!」

 

黒と紫、そして紺の色をした波紋型の攻撃がDDD次元王レイジング・アーマゲドンから放たれる。それに応じて遊矢は罠を発動させた。

 

遊矢「罠発動!竜の転生!」

 

 

竜の転生

通常罠

(1):自分フィールドのドラゴン族モンスター1体を対象として発動できる。

その自分のドラゴン族モンスターを除外し、

自分の手札・墓地からドラゴン族モンスター1体を選んで特殊召喚する。

 

 

遊矢「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンを除外し、手札からドラゴン族モンスターを特殊召喚する!現れろ、すべてを無に帰す闇の竜!ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン!」

 

 

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)

効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000

(1):このカードがアドバンス召喚に成功した時、発動できる。

このモンスターを召喚するためにリリースしたモンスターの

攻撃力の合計以上の攻撃力を持つフィールド上に存在する

特殊召喚されたモンスターの攻撃力を0にし、その効果を無効にする。

(2):このカードは戦闘・効果で破壊されない。

(3):このカードが墓地に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。

このカードを手札に加える。

 

 

遊矢の手札から機械仕掛けのエースモンスター ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンが守備表示で姿を現し、DDD次元王レイジング・アーマゲドンの攻撃から遊矢を守る。

 

遊矢「ありがとう、ジェオメトリック!」

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「ふん、私はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-6ターン目-

遊矢「ターンが終了してもレイジング・アーマゲドンの攻撃力は6000のまま…永続効果か。」

 

ユーゴ(ここはオレの出番なんじゃねえか?)

遊矢(あぁ、任せる!)

 

遊矢からユートに代わり、洋子に貰ったアウターをたなびかせて6ターン目を迎える。

 

ユート「オレのターン、ドロー!オレはEMオッドアイズ魔術師のペンデュラム効果を発動!」

 

 

EMオッドアイズ魔術師(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星4/光属性/魔法使い族/攻 0/守 0

【Pスケール:青12/赤12】

EMオッドアイズ魔術師の(2)のP効果は1ターンに1度発動できる。

(1):自分はEXデッキからしかP召喚できない。

この効果は無効化されない。

(2):もう片方のPゾーンに融合・S・Xモンスターが存在する場合に発動できる。

Pゾーンに存在するこのカードを特殊召喚する。

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、エクストラデッキからモンスターを墓地へ送ることで発動できる。

エンドフェイズまで、このカードは墓地へ送ったモンスターと同名カードとして扱う。

(2):このカードが融合・S召喚の素材としてエクストラデッキに送られる、またはXモンスターの効果発動のために墓地へ送られる代わりにPゾーンにこのカードを置くことが出来る。

 

 

ユーゴ「こいつを特殊召喚するぜ!」

 

赤と緑の目を持つ魔術師がペンデュラムゾーンからモンスターゾーンへと舞い降りる。

 

ユーゴ「さらにEMオッドアイズ魔術師の効果発動!エクストラデッキからカードを墓地へ送ってエンドフェイズ時までこのカードを墓地へ送ったカードとして扱うことが出来る!行くぜ、その美しくも雄々しき翼翻し、光の速さで敵を討て!現れろ、クリアウィング・シンクロ・ドラゴン!」

 

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴン

シンクロ・効果モンスター

星7/風属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

(1):1ターンに1度、このカード以外のフィールドの

レベル5以上のモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

(2):1ターンに1度、フィールドのレベル5以上の

モンスター1体のみを対象とするモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

(3):このカードの効果でモンスターを破壊した場合、

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

このカードの効果で破壊したモンスターの元々の攻撃力分アップする。

 

 

EMオッドアイズ魔術師の姿がクリアウィング・シンクロ・ドラゴンに変化し咆哮をあげる。

 

ユーゴ「まだまだ行くぜ!俺は罠発動 ディメンジョン・チューニング!」

 

 

ディメンジョン・チューニング(オリジナルカード)

通常罠

(1):除外されたモンスター1体を対象に発動できる。

そのモンスターを効果を無効にして特殊召喚する。

この効果で特殊召喚されたモンスターはレベルが1となりチューナーとして扱う。

このターン自分はS召喚以外の方法で特殊召喚することが出来ない。

 

 

ユーゴ「甦れ、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!」

 

ユーゴの声に応えるようにオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンが次元の裂け目から姿を現し、クリアウィング・シンクロ・ドラゴン、ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンと共鳴する。

 

ユーゴ「さぁ行くぜ!オレはレベル7のクリアウィング・シンクロ・ドラゴンにレベル1となったオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンをチューニング!二色の眼の龍よ!その美しき翼を翻し、覇王の名の元に眩しき星となれ!シンクロ召喚!いでよ、レベル8!光の眼輝けし龍!覇王白竜クリアウィング・ペンデュラム・ドラゴン!!」

 

 

覇王白竜クリアウィング・ペンデュラム・ドラゴン(オリジナルカード)

シンクロ・ペンデュラム・効果モンスター

星8/風属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

【Pスケール:青12/赤12】

(1):自分フィールドに存在するSモンスター1体を対象に発動できる。

選択した自分のモンスターをリリースしてS召喚扱いとしてPゾーンのこのカードを特殊召喚する。

(2):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに

カードが存在しない場合に発動できる。

デッキから「SR」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。

【モンスター効果】

ドラゴン族チューナー+ドラゴン族モンスター1体以上

(1):このカードがSモンスターを素材としてS召喚に成功した場合に発動する。

このターンの間、相手フィールドに存在する

特殊召喚されたすべてのモンスターは効果が無効になる。

このターンこのカードが戦闘を行う時に発動する。

その戦闘のダメージステップ中、相手モンスターの攻撃力の数値を

このカードの攻撃力に加える。

(2):フィールドのカードを破壊する魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、

このカードをリリースすることで発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

エンドフェイズ時、エクストラデッキに存在するこのカードを特殊召喚する。

(3):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。

 

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンが作り出した輪を潜りクリアウィング・シンクロ・ドラゴンは進化していく。やがて強化装甲を身に纏った覇王白竜クリアウィング・ペンデュラム・ドラゴンが美しいその姿を見せてユーゴの場に現れる。クリアウィング・シンクロ・ドラゴン扱いとなっていたEMオッドアイズ魔術師は自身の効果によってユーゴのペンデュラムゾーンへと戻っていく。

 

ユーゴ「覇王白竜クリアウィング・ペンデュラム・ドラゴンの効果発動!お前のモンスターの効果を全て奪う!オーバーロード・ミラー!」

 

シンクロモンスターであるクリアウィング・シンクロ・ドラゴンを素材としたことで相手の効果をすべて無効にする第一の効果が発動した。これによってDDD次元王レイジング・アーマゲドンの攻撃力は元の0へとダウンするかに見られた。

 

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「速攻魔法発動!禁じられた聖杯!」

 

 

禁じられた聖杯

速攻魔法

(1):フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

ターン終了時までそのモンスターは、攻撃力が400アップし、効果は無効化される。

 

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「これにより覇王白竜クリアウィング・ペンデュラム・ドラゴンの効果は無効となる!」

 

遊矢(禁じられた聖杯…。)

 

そのカードはかつて赤馬日美香との戦いで零児が遊矢に託したカードである。

 

遊矢(ユーゴ、ちょっと!)

ユーゴ(ん?)

 

ユーゴから遊矢へと代わり、DDD次元王レイジング・アーマゲドンとなった零児に語りかける。

 

遊矢「零児!思い出してくれ!お前のお陰でスタンダード次元を救うことが出来た!そのカードを見て思い出すんだ!」

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「思い出す…?」

 

DDD次元王レイジング・アーマゲドンの顔が一瞬思いつめた表情に変わるもそれはすぐに高笑いにと共になくなった。

 

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「私がスタンダード次元を救ったのは飽くまでレオコーポレーションの信用を取り戻すため!私は父が作った会社のために…私の会社のためにならば手段は選ばん!今重要なのは精霊神とリンクする存在になること。そのためにならどんな犠牲も厭わない!」

 

確かに零児は柚子を囮にアカデミアと戦おうとした時は遊矢と対立したときもあった。しかしそれは多くの仲間を守るためにしていたことだと信じてきた。

 

遊矢「俺は…俺の中の零児を信じる!カードを1枚セットしターンエンド!」

 

-7ターン目-

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「私を信じる?クク、心苦しい。さぁ行くぞ、私のターン、ドロー!私はセッティング済みのペンデュラムスケールでペンデュラム召喚!現れろ、エクストラデッキよりDDD死偉王ヘル・アーマゲドン2体、そしてDDD赤馬王リョフ!」

 

 

DDD赤馬王リョフ(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星12/闇属性/悪魔族/攻 0/守 200

【Pスケール:青0/赤0】

(1):もう片方のPゾーンに「DD」カードが存在する場合に発動できる。

もう片方のスケールはこのターンのエンドフェイズ時まで13となる。

(2):フィールドから離れる効果を含むカードの効果が発動した時に発動できる。

その効果を無効にして破壊する。

【モンスター効果】

(1):相手が魔法罠カードを発動した場合に自分フィールドに存在する「DD」カードを1枚破壊することで発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

 

 

オーバースケールペンデュラムによってレベル12モンスターもペンデュラム召喚が為され、DDD次元王レイジング・アーマゲドンを囲むようにして5体の悪魔がそびえたつ。

 

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「覇王白竜クリアウィング・ペンデュラム・ドラゴンを対象に私自身の効果発動!ヘル・アーマゲドン1体をリリースし、攻撃力を9000にアップ!ナイトメア・ジャッジメント!」

 

DDD次元王レイジング・アーマゲドンのオーラはさらに巨大になっていく。そればかりではなくシンクロモンスターを対象に取ったことで遊矢のフィールドのモンスター

全ての効果を無効化させた。

 

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「今度こそ終わりだ!精霊神とリンクするのはこの私 次元王レイジング・アーマゲドンなり!私自身で覇王白竜クリアウィング・ペンデュラム・ドラゴンを攻撃!」

遊矢「罠発動!鳳翼の爆風!」

 

 

鳳翼の爆風

通常罠

(1):手札を1枚捨て、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。

その相手のカードを持ち主のデッキの一番上に戻す。

 

 

遊矢は最後の手札を墓地へ送ることで罠を発動するもDDD赤馬王リョフの効果が発動する。

 

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「小賢しい真似を!赤馬王リョフの効果!もう1体のヘル・アーマゲドンを破壊し、鳳翼の爆風の効果を無効にする!さらにフィールドに存在するヘル・アーマゲドンの効果発動!リョフの効果で破壊されたヘル・アーマゲドンの攻撃力を加え、攻撃力6000となる!」

 

これによって遊矢の発動した鳳翼の爆風は無効となり、DDD次元王レイジング・アーマゲドンの攻撃は継続される。

 

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「残念だったな、榊遊矢!!」

 

ユート・ユーゴ・ユーリ(((遊矢!)))

 

3人が同時に遊矢の名を叫んだ時、遊矢はニヤリとして墓地のモンスター効果を発動させる。

 

遊矢「俺は墓地のEMオッドアイズ・ロイドの効果発動!」

 

 

EMオッドアイズ・ロイド(オリジナルカード)

効果モンスター

星7/風属性/機械族/攻2100/守 600

(1):墓地に存在するこのカードを除外することで相手フィールドに存在するモンスター1体を対象に発動できる。

選択したモンスターの表示を変更する。

(2):除外されているこのカードをデッキに戻すことで発動できる。墓地に存在する「SR」モンスターを1枚除外しカードを1枚ドローする。

 

 

遊矢「これによってDDD次元王レイジング・アーマゲドンの表示を変更する!」

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「何!?いつの間にそんなカードを!」

 

DDD次元王レイジング・アーマゲドンは鳳翼の爆風によって送られたカードがEMオッドアイズ・ロイドであることを察した。

 

遊矢「お前と同じ手を使わせてもらったよ、零児!」

 

DDラミアを特殊召喚した際にDDエスピーを墓地へ送っていたことに気が付かなかったユーゴは精神空間で思わずニヤリとする。

 

 

DDラミア

チューナー・効果モンスター

星1/闇属性/悪魔族/攻 100/守1900

「DDラミア」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが手札・墓地に存在する場合、

手札及び自分フィールドの表側表示のカードの中から、

「DDラミア」以外の「DD」カードまたは「契約書」カード1枚を墓地へ送って発動できる。

このカードを特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。

 

DDエスピー(オリジナルカード)

効果モンスター

星2/闇属性/悪魔族/攻 300/守1100

DDエスピーの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。

(1):墓地に存在するこのカードを除外し、自分フィールドに存在する「DD」カードを対象に発動できる。

エンドフェイズ時まで対象のカードは相手のカード効果を受けない。

 

 

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「ならば攻撃力6000のDDD死偉王ヘル・アーマゲドンで効果が無効となっている覇王白竜クリアウィング・ペンデュラム・ドラゴンを攻撃!地獄触手鞭!!」

 

DDD死偉王ヘル・アーマゲドンの攻撃が覇王白竜クリアウィング・ペンデュラム・ドラゴンを貫き破壊する。

 

遊矢LP4000→1000

 

遊矢「ぐああああ!!」

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「確かにお前は私にふさわしいアークの持ち主だ。だがデュエルタクティクスに関しては私の方が何枚も上手。私には敵わない!」

遊矢「…確かに…そうかもしれない。」

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「……。」

 

遊矢は吹き飛ばされてもゆっくりとしかしすぐに立ち上がり、闘志に燃えるその瞳でDDD次元王レイジング・アーマゲドンを見つめる。

 

遊矢「でもこっちにはユート、ユーゴ、ユーリがいる。俺一人じゃふがいなくてもみんながいれば俺は…俺たちはもっと強くなれる!」

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「他人に頼るしか術がないか!」

遊矢「誰も信用せずに1人で背負い込むよりよっぽどマシさ!覇王白竜クリアウィング・ペンデュラム・ドラゴンは自分のペンデュラムゾーンを破壊することでこのカードをペンデュラムゾーンに置くことが出来る!」

 

遊矢のペンデュラムゾーンに存在する超越霊神エクシーズ・カイザーとEMオッドアイズ魔術師が破壊され、その代わりに覇王白竜クリアウィング・ペンデュラム・ドラゴンがペンデュラムゾーンに出現した。

 

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「自ら神を破壊するだと…?訳の分からぬことを。私はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-8ターン目-

遊矢「これがきっと最後のターンになる。ここでお前を倒して俺が精霊神とリンクする!そしてみんなを救ってみせる!俺のターン、ドロー!!」

 

遊矢は光のアークを描きながらカードをドローした。

 

遊矢「俺は覇王白竜クリアウィング・ペンデュラム・ドラゴンのペンデュラム効果を発動!デッキからSRパッシングライダーをペンデュラムゾーンに置く!」

 

 

SRパッシングライダー

ペンデュラム・効果モンスター

星5/風属性/機械族/攻2200/守2000

【Pスケール:青3/赤3】

(1):1ターンに1度、手札及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、

「スピードロイド」チューナー1体を墓地へ送って発動できる。

ターン終了時まで、墓地へ送ったそのモンスターの元々のレベル分だけ

このカードのPスケールを上げる、または下げる(最小1まで)。

【モンスター効果】

「SRパッシングライダー」の(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできない。

(1):お互いのフィールドにモンスターが存在しない場合、

このカードは手札から特殊召喚できる。

(2):このカードがアドバンス召喚に成功した時、

自分の墓地のレベル4以下の「スピードロイド」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

(3):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

相手は他の「スピードロイド」モンスターを攻撃対象に選択できない。

 

 

遊矢「これでレベル4から11のモンスターが同時に召喚可能!揺れろ魂のペンデュラム、天空に描け光のアーク!ペンデュラム召喚!現れろ、俺のモンスターたち!エクストラデッキよりEMオッドアイズ魔術師、超越霊神エクシーズ・カイザー、そしてオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!!」

 

3体のモンスターが天空から出現し、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン、ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン、超越霊神エクシーズ・カイザーら3体のエースモンスターたちとEMオッドアイズ魔術師が遊矢を囲むように出現した。

 

遊矢「さらに除外されたEMオッドアイズ・ロイドの効果発動!このカードをデッキに戻し、墓地の四ツ目のダイスを除外することでデッキからカードを1枚ドローする!」

 

 

SR四ツ目のダイス(オリジナルカード)

チューナー・効果モンスター

星4/風属性/機械族/攻 300/守1500

(1):相手ターンに手札のこのカードを墓地へ送り発動できる。

このターン、相手モンスターの攻撃を1度だけ無効にする。

 

 

遊矢「さらに罠発動!EMオッドアイズ・幻影騎士団!」

 

 

EMオッドアイズ・幻影騎士団(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分フィールドに存在するモンスターを対象にしレベルを任意の数値下げる事で発動できる。

このカードは下げた数値分のレベルの通常モンスター(戦士族・闇・攻/守0)となり、

モンスターゾーンに特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。

(2):このカードを素材に召喚、特殊召喚されたモンスターは守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。

 

 

遊矢「ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンのレベルを4つ下げこのカードを特殊召喚する!」

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「レベル4のモンスターが並んだ…!」

遊矢「ユート!」

 

ユート(任せろ!)

 

ユートに代わるとオーバーレイネットワークの構築が始まった。

 

ユート「レベル4となったEMオッドアイズ魔術師とジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンでオーバーレイ!漆黒の闇より愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今、降臨せよ!エクシーズ召喚!現れろ!ランク4!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!!」

 

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

レベル4モンスター×2

(1):このカードのX素材を2つ取り除き、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力を半分にし、

その数値分このカードの攻撃力をアップする。

 

 

小雨は強い豪雨へと代わり雷が落ち始めた。大きな落雷と共に現れたダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンが効果を発動する。

 

ユート「トリーズン・ディスチャージ!DDD次元王レイジング・アーマゲドンの攻撃力を奪え!」

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「なるほど、私の攻撃力を奪い攻撃表示のDDD死偉王ヘル・アーマゲドンを攻撃する気だな。だが私の子の効果はお前のターンのバトルフェイズにも使える。サクリファイスエスケープしてしまえばその策は通じない。」

ユート「それぐらいわかっている。私は手札から装備魔法 覇王幻影をダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンに装備!」

 

 

覇王幻影(オリジナルカード)

装備魔法

このカードはXモンスターにのみ装備できる。

(1):このカードが装備されたモンスターはフィールドに存在する別のモンスターと同じレベルを得る。

(2):このカードが装備されたカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、

その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。

 

 

ユート「これによって貫通効果を得る!」

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「…!そうか、私に貫通ダメージを与えるつもりだな。罠発動!次元王の二重契約!」

 

 

次元王の二重契約(オリジナルカード)

通常罠

次元王の二重契約の(2)の効果は1ターンに1度しか使えない。

(1):フィールド上に2体以上「DDD」モンスターが存在する場合に発動できる。自分フィールド上の攻撃表示に変更し、自分フィールドに存在するモンスターの攻撃力をエンドフェイズ時まで2倍にする。

(2):相手がモンスターの召喚、特殊召喚に成功した時、墓地のこのカードを除外し、手札の「DD」カードを墓地へ送ることで発動できる。相手が召喚、特殊召喚したモンスターで攻撃宣言できない。

 

DDD次元王レイジング・アーマゲドンは攻撃表示となり攻撃力が18000にまで上昇する。

 

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「ククク、残念だったな。」

ユート「まだだ!覇王幻影の効果によってダーク・リベリオンはオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンと同じレベルを得る!二色の眼の龍よ!その黒き逆鱗を震わせ、覇王の名の元に輝かしき未来を!エクシーズ召喚!いでよ、ランク7!反逆の眼輝けし龍!覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴン!!」

 

 

覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴン(オリジナルカード)

エクシーズ・ペンデュラム・効果モンスター

ランク7/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

【Pスケール:青1/赤1】

(1):自分フィールドに存在するXモンスター1体を対象に発動できる。

選択した自分のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてPゾーンのこのカードを特殊召喚する。

(2):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに

カードが存在しない場合に発動できる。

デッキから「幻影騎士団」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。

【モンスター効果】

ドラゴン族レベル7モンスター×2

レベル7がP召喚可能な場合にエクストラデッキの表側表示のこのカードはP召喚できる。

(1):このカードがXモンスターを素材としてX召喚に成功した場合に発動する。

このターンの間、相手フィールドに存在する

特殊召喚されたすべてのモンスターの攻撃力分、

このモンスターの攻撃力を上げる。

このターンこのカードは1度のバトルフェイズ中に

このカードが持つX素材の数だけ攻撃が出来る。

(2):自分または相手のモンスターの攻撃宣言時、

このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

そのモンスターの攻撃を無効にする。

(3):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。

 

 

3体目の覇王のドラゴン 覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンが姿を現し、雨に濡れたその翼のギミックを展開することで効果を発動させる。

 

ユート「覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンの効果発動!オーバーロード・ディスチャージ!!」

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「無駄無駄ァ!次元王の二重契約の更なる効果!手札のDDスワラル・スライムを墓地へ送り、覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンは攻撃する権利を失う!」

 

 

DDスワラル・スライム

効果モンスター(準制限カード)

星2/闇属性/悪魔族/攻 200/守 200

「DDスワラル・スライム」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが手札に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。

「DDD」融合モンスターカードによって決められた、

このカードを含む融合素材モンスターを手札から墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。

手札から「DD」モンスター1体を特殊召喚する。

 

 

覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンは拘束具によって縛られ、戦闘出来なくさせられた。

 

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「いくらダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンで攻撃力を上げてももう意味はない。終わりだ!」

ユート「終わり…か…。フッ。」

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「何がおかしい?」

 

ユートから遊矢に代わり、その遊矢も笑みを浮かべている。

 

遊矢「終わりなんかじゃない。お楽しみはこれからだ!墓地のジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンの効果発動!このカードを手札に加え、フィールドの超越霊神エクシーズ・カイザーと覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴンをリリース!アドバンス召喚 ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン!!」

 

神と覇王をリリースすることで再びジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンが遊矢のフィールドに現れた。

 

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「神を素材に!?」

遊矢「ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンの効果発動!スクラップ・デストラクション!!」

 

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンの効果によって攻撃力が高いDDDモンスターたちは攻撃力と効果をを失っていく。

 

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「そんな…馬鹿な!この私が…!」

遊矢「バトル!ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンでDDD次元王レイジング・アーマゲドンを攻撃!多重のシャトル・シュートォォオオ!!!」

 

何重にもわたって攻撃が放たれ、DDD次元王レイジング・アーマゲドンを打ち砕く。

 

DDD次元王レイジング・アーマゲドンLP1500→0

 

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「私は…私はレオコーポレーションの社長として…!」

遊矢「そんな責任感なんていらない!そんな責任のせいで俺たちの元を離れることなんて絶対許さない!」

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「!?」

遊矢「俺たちと一緒にいてくれよ、零児!俺たちは…仲間じゃないか!」

DDD次元王レイジング・アーマゲドン「…!」

 

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンの攻撃によってDDD次元王レイジング・アーマゲドンの体は崩壊していき、最後に零児の体が残る。ソリッドヴィジョンが消えていき、遊矢は零児を抱きかかえた。

 

遊矢「零児!」

零児「遊…矢。私は一体…。」

遊矢「ヴィエイの影響なんだ。気にするな!」

零児「いいや…私は元々手段を選ばない性格…だった…。ランサーズのリーダーとしては…」

遊矢「零児はランサーズのリーダーだ!」

零児「…!」

遊矢「俺の…俺たちの大事な仲間だよ!」

 

遊矢の後ろにユート、ユーゴ、ユーリの影が姿を現す。それに続いて柚子、権現坂、零羅…多くの仲間たちの影が姿を現し、零児に笑顔を見せる。

 

零児「私は…」

 

零児は笑顔を見せると遊矢の腕の中で光となって消えていく。遊矢は涙をぐっと堪え、雨が上がった青空を見上げた。

 

??(聞こえますか?榊遊矢。)

 

遊矢「…精霊神か?」

 

精霊神(その通り。私が精霊神。)

 

中性的な声が光り輝く空から聞こえる。

 

精霊神「貴方は選ばれた。さぁ三霊神のカードを掲げてください、私の元に来るのです。」

 

遊矢は結合霊神フュージョン・キング、呼応霊神シンクロ・エンペラー、超越霊神エクシーズ・カイザーのカードを空へ掲げる。光は遊矢を包み込み、精霊の世界へと導いていった。




DDD次元王レイジング・アーマゲドン(オリジナルカード)
特殊召喚・ペンデュラム・効果モンスター
星0/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0
【Pスケール:青0/赤0】
(1):このカードはこのカード自身の効果以外でPゾーンに置くことは出来ない。
この効果は無効化されない。
(2):Pゾーンに存在するこのカードを手札に戻し発動できる。
エクストラデッキから召喚条件を無視して「DDD」モンスターを3体守備表示で特殊召喚する。
この効果で特殊召喚されたモンスターは攻撃力、守備力が共に0となり、効果は無効となる。
【モンスター効果】
このカードは通常召喚出来ない。ルール上、このカードのレベルは12として扱う。
自分フィールドのPゾーンにスケールが0と13のカードが置かれ、自分フィールドに「DDD」モンスターが3体以上存在する場合のみP召喚できる。
「DDD次元王レイジング・アーマゲドン」の(1)のモンスター効果は相手ターンのバトルフェイズ中にも発動できる。
(1):自分のモンスターゾーン、Pゾーン、手札に存在する「DD」カードをリリースし、相手フィールドに存在するモンスターを選択して発動できる。このカードの攻撃力はリリースしたカードの攻撃力分上がり、選択したモンスターの種類によってこのターンのエンドフェイズ時まで以下の効果を得る。
●アドバンス召喚された効果モンスター:このカードとバトルするモンスターの攻撃力は0となる。
●融合モンスター:相手フィールドに存在するモンスター1体を選びその効果を得る。
●Sモンスター:相手フィールドに存在するモンスターの効果は無効となる。
●Xモンスター:このカードの攻撃力を倍にする。
●Pモンスター:このターン発生する相手へのダメージは倍になる。
(2):このカードは戦闘及びカードの効果では破壊されず、自分フィールドに存在する「DD」または「契約書」カードの数だけ攻撃できる。
(3):このカードがフィールドを離れる時に発動する。
このカードをPゾーンに置く。

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)
効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000
(1):このカードがアドバンス召喚に成功した時、発動できる。
このモンスターを召喚するためにリリースしたモンスターの
攻撃力の合計以上の攻撃力を持つフィールド上に存在する
特殊召喚されたモンスターの攻撃力を0にし、その効果を無効にする。
(2):このカードは戦闘・効果で破壊されない。
(3):このカードが墓地に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。
このカードを手札に加える。

EMオッドアイズ魔術師(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星4/光属性/魔法使い族/攻 0/守 0
【Pスケール:青12/赤12】
EMオッドアイズ魔術師の(2)のP効果は1ターンに1度発動できる。
(1):自分はEXデッキからしかP召喚できない。
この効果は無効化されない。
(2):もう片方のPゾーンに融合・S・Xモンスターが存在する場合に発動できる。
Pゾーンに存在するこのカードを特殊召喚する。
【モンスター効果】
(1):1ターンに1度、エクストラデッキからモンスターを墓地へ送ることで発動できる。
エンドフェイズまで、このカードは墓地へ送ったモンスターと同名カードとして扱う。
(2):このカードが融合・S召喚の素材としてエクストラデッキに送られる、またはXモンスターの効果発動のために墓地へ送られる代わりにPゾーンにこのカードを置くことが出来る。

ディメンジョン・チューニング(オリジナルカード)
通常罠
(1):除外されたモンスター1体を対象に発動できる。
そのモンスターを効果を無効にして特殊召喚する。
この効果で特殊召喚されたモンスターはレベルが1となりチューナーとして扱う。
このターン自分はS召喚以外の方法で特殊召喚することが出来ない。

覇王白竜クリアウィング・ペンデュラム・ドラゴン(オリジナルカード)
シンクロ・ペンデュラム・効果モンスター
星8/風属性/ドラゴン族/攻3000/守2500
【Pスケール:青12/赤12】
(1):自分フィールドに存在するSモンスター1体を対象に発動できる。
選択した自分のモンスターをリリースしてS召喚扱いとしてPゾーンのこのカードを特殊召喚する。
(2):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに
カードが存在しない場合に発動できる。
デッキから「SR」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。
【モンスター効果】
ドラゴン族チューナー+ドラゴン族モンスター1体以上
(1):このカードがSモンスターを素材としてS召喚に成功した場合に発動する。
このターンの間、相手フィールドに存在する
特殊召喚されたすべてのモンスターは効果が無効になる。
このターンこのカードが戦闘を行う時に発動する。
その戦闘のダメージステップ中、相手モンスターの攻撃力の数値を
このカードの攻撃力に加える。
(2):フィールドのカードを破壊する魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、
このカードをリリースすることで発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
エンドフェイズ時、エクストラデッキに存在するこのカードを特殊召喚する。
(3):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。

DDD赤馬王リョフ(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星12/闇属性/悪魔族/攻 0/守 200
【Pスケール:青0/赤0】
(1):もう片方のPゾーンに「DD」カードが存在する場合に発動できる。
もう片方のスケールはこのターンのエンドフェイズ時まで13となる。
(2):フィールドから離れる効果を含むカードの効果が発動した時に発動できる。
その効果を無効にして破壊する。
【モンスター効果】
(1):相手が魔法罠カードを発動した場合に自分フィールドに存在する「DD」カードを1枚破壊することで発動できる。
その発動を無効にし破壊する。

EMオッドアイズ・ロイド(オリジナルカード)
効果モンスター
星7/風属性/機械族/攻2100/守 600
(1):墓地に存在するこのカードを除外することで相手フィールドに存在するモンスター1体を対象に発動できる。
選択したモンスターの表示を変更する。
(2):除外されているこのカードをデッキに戻すことで発動できる。墓地に存在する「SR」モンスターを1枚除外しカードを1枚ドローする。

DDエスピー(オリジナルカード)
効果モンスター
星2/闇属性/悪魔族/攻 300/守1100
DDエスピーの(1)の効果は相手ターンにも発動できる。
(1):墓地に存在するこのカードを除外し、自分フィールドに存在する「DD」カードを対象に発動できる。
エンドフェイズ時まで対象のカードは相手のカード効果を受けない。

SR四ツ目のダイス(オリジナルカード)
チューナー・効果モンスター
星4/風属性/機械族/攻 300/守1500
(1):相手ターンに手札のこのカードを墓地へ送り発動できる。
このターン、相手モンスターの攻撃を1度だけ無効にする。

EMオッドアイズ・幻影騎士団(オリジナルカード)
通常罠
(1):自分フィールドに存在するモンスターを対象にしレベルを任意の数値下げる事で発動できる。
このカードは下げた数値分のレベルの通常モンスター(戦士族・闇・攻/守0)となり、
モンスターゾーンに特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。
(2):このカードを素材に召喚、特殊召喚されたモンスターは守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。

覇王幻影(オリジナルカード)
装備魔法
このカードはXモンスターにのみ装備できる。
(1):このカードが装備されたモンスターはフィールドに存在する別のモンスターと同じレベルを得る。
(2):このカードが装備されたカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、
その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。

次元王の二重契約(オリジナルカード)
通常罠
次元王の二重契約の(2)の効果は1ターンに1度しか使えない。
(1):フィールド上に2体以上「DDD」モンスターが存在する場合に発動できる。自分フィールド上の攻撃表示に変更し、自分フィールドに存在するモンスターの攻撃力をエンドフェイズ時まで2倍にする。
(2):相手がモンスターの召喚、特殊召喚に成功した時、墓地のこのカードを除外し、手札の「DD」カードを墓地へ送ることで発動できる。相手が召喚、特殊召喚したモンスターで攻撃宣言できない。

覇王黒竜ダーク・リベリオン・ペンデュラム・ドラゴン(オリジナルカード)
エクシーズ・ペンデュラム・効果モンスター
ランク7/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500
【Pスケール:青1/赤1】
(1):自分フィールドに存在するXモンスター1体を対象に発動できる。
選択した自分のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてPゾーンのこのカードを特殊召喚する。
(2):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに
カードが存在しない場合に発動できる。
デッキから「幻影騎士団」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。
【モンスター効果】
ドラゴン族レベル7モンスター×2
レベル7がP召喚可能な場合にエクストラデッキの表側表示のこのカードはP召喚できる。
(1):このカードがXモンスターを素材としてX召喚に成功した場合に発動する。
このターンの間、相手フィールドに存在する
特殊召喚されたすべてのモンスターの攻撃力分、
このモンスターの攻撃力を上げる。
このターンこのカードは1度のバトルフェイズ中に
このカードが持つX素材の数だけ攻撃が出来る。
(2):自分または相手のモンスターの攻撃宣言時、
このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
そのモンスターの攻撃を無効にする。
(3):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。


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第77話「ARC-V」

-精霊界-

遊矢は光に包まれた空間で目を覚ました。立ち上がった遊矢は辺りを見回し、自分の精神空間とよく似たその世界に不思議と居心地の良さを感じていた。

 

遊矢「ここは…?」

ユート「私たちの精神空間ではないようだ。」

ユーゴ「なんか変な声聞こえてて…んでオレたちどっかに連れてこられたんだよな。」

ユーリ「三霊神が揃って零児からアークの力を手に出来た影響かな?」

遊矢「……ん!?」

 

全く気にせず話していたがユート、ユーゴ、ユーリが実体化している。

 

遊矢「なんでみんな出てこられてるんだ!?」

ユーゴ「あ、確かにそうじゃねえか。なんで出てこれてんだ?」

ユート「ここは遊矢の精神空間…ということなのか?」

ユーリ「考えるだけ無駄だよ、わかんないし。」

 

??「ここは精神空間じゃない。精霊界だよ。」

 

4人が声のした方を向くと、そこにはズァークが立っていた。

 

遊矢「ズァーク…!」

ズァーク「みんな、心配かけたね。」

ユーゴ「ズァーク…ごめん!オレ…ズァークにひどいことを…。」

ズァーク「いいんだよ、ユーゴ。俺の方こそ悪かった。」

ユーリ「ユーゴはズァークを救うためにすごい頑張ってたんだよ。」

ズァーク「そうみたいだね、本当にありがとう。」

ユート「とりあえずズァークを助けられてよかった。ところで精霊界ってどういうことだ?」

ズァーク「それは彼から話を聞くことが出来るはずだよ。」

 

5人が精霊界の空を見上げると、光を発しながら声が響き渡る。

 

精霊神「選ばれし決闘者 榊遊矢。よくぞ三霊神の力を集めてくれました。貴方の願いを貴方のアークにふさわしい規模で叶えて差し上げよう。」

遊矢「俺の願いは…」

ズァーク「その前に1つ聞きたいことがある、精霊神!」

精霊神「君には話を聞いていない、ズァーク。私は貴方にがっかりしているのですよ。」

ユート「どういうことだ?」

精霊神「精霊と人間を繋ぐアーク。その中でも強い力を持ったズァーク。リアルソリッドビジョンシステムによって人間の道具として扱われ始めたデュエルモンスターズの精霊たちを救ってくれる存在として私は貴方に期待を込めていました。しかし貴方は悪の力に支配され精霊どころか人間たちをも絶望させていった。」

ユーゴ「それはヴィエイのせいだろ!それにヴィエイがおかしくなったのはお前がヴィエイの母親に子供を産ませたせいだ!」

精霊神「勘違いしないで頂きたい。優れたアークの存在は精霊、人間双方を救うことが出来る。それを生み出すための犠牲に過ぎない。」

ユーリ「ずいぶん勝手なこと言ってくれるじゃん。まぁアンタのお陰で僕もこんないい性格になったよ。」

 

ニヤリとしながらユーリは空を見るも精霊神は自分の話を続ける。

 

精霊神「榊遊矢、貴方はズァーク、ヴィエイによって三霊神に分裂した私を復活させてくれた。貴方の願いは叶えましょう。しかしその後、私は人間を消し去ります。」

ユート「なんだと!?なぜだ!」

精霊神「私は人間と精霊の共存を望んでいました。しかし人間は常に私の期待を裏切ってきました。」

 

他次元へ侵攻するアカデミア、覇王龍となって暴走するズァーク、シンメトリィを従えるヴィエイ、全てを手にしようとする零児。遊矢たちが今まで止めてきた者たちの姿が空中に映し出される。

 

遊矢「そんなことはさせない。俺たちが止めてみせる!」

精霊神「私を蘇らせてくれた恩人にこのような言い方はしたくありませんが…貴方たちごときが私を止められると思っているのですか?」

ズァーク「遊矢が言ってるだろう、止めてみせると!」

精霊神「実体のない私を止めるには私にデュエルで勝つしかありませんよ。」

遊矢「ならばデュエルだ!」

精霊神「私とデュエルするには私と同じ土俵に立てるだけのアークの力を示してもらいましょうか。榊遊矢一人では到底私と勝負など出来ませんよ。」

 

確かに精霊神から発せられるアークは尋常ではない力であった。

 

ユート「く…私たち5人の中で最も強いアークを持っているのは…」

ユーリ「ズァークだね。」

ユーゴ「でもズァークだけでも精霊神にゃ太刀打ちできねえぞ!」

ズァーク「なら皆の力を合わせるまでだ。」

遊矢「力を合わせる…?」

ズァーク「意識を遊矢に集中させるんだ。ここは精霊界、意識の世界だ。5人の力を文字通り合わせる!」

 

ズァークは前に右手を突き出した。それに合わせてユート、ユーゴ、ユーリも同じように手を突き出す。

 

遊矢「戦おう、みんなで!」

 

遊矢もみんなが重ねた手に合わせて自分の手を突き出す。

 

遊矢、ユート、ユーゴ、ユーリ、ズァーク「MODE CHANGE……ARC-V!!」

 

5人が光り輝きその体が1つとなる。その体は普段の遊矢がズァークと同じ年齢になったほどの大人になっており、赤い髪はズァークと同じ銀髪へと変化した。普段のアークに覚醒した際の深紅の目ではなく、左が緑で右が赤のオッドアイへと変化した。その姿こそ5人のアークの力が合わさった姿 ARC-Vである。

 

ARC-V「さぁ、俺のアークの力をみせてやる!」

 

ARC-Vの声は5人の声が重なり合ったようなエフェクトになっている。ARC-Vから赤、黒、白、紫、緑のアークの力が放出されていく。

 

精霊神「ほう、やりますね。ならば私も解放しましょう。」

 

空から一筋の光が落ちたかと思うととてつもない衝撃が吹き荒れる。その衝撃が収まるとそこには遊矢と同じ顔をした青年が立っていた。

 

ARC-V「何!?」

精霊神「貴方の姿を模倣させてもらいました。お気になさらず。」

 

同じ顔をしていても精霊神から放たれるアークの力は桁違いだ。精霊神が左腕を前に出すと光によってデュエルディスクが構築される。ARC-Vも左腕を突き出すと遊矢が所持していたデュエルパットが腕に現れ、自動でディスクモードへと変形した。

 

精霊神「さぁ始めましょうか、貴方方にあった戦い方でデュエルしましょう。」

ARC-V「アクションデュエルのことか?」

精霊神「えぇ、貴方方はアクションカードがなければ私には到底太刀打ちできないでしょう。私はアクションカードを使いませんから。」

ARC-V「ならばここはガチのデュエルで行かせてもらう。俺はアクションデュエルが出来る世界を作るためにデュエルをするんだ!」

精霊神「その言葉に後悔しないことですね。まぁ私の勝利に変わりはありませんから。」

ARC-V「行くぞ!」

 

ARC-V、精霊神「「デュエル!!」」

 

-1ターン目-

精霊神「私のターン、私はコスモス・コアを召喚。」

 

 

コスモス・コア(オリジナルカード)

通常モンスター

星1/光属性/幻神獣族/攻 0/守 0

精霊神の源となる生命体。常にステータスと見た目が変化することから真の姿を見たものはいない。

 

 

精霊神のフィールドに丸い光り輝くモンスターが現れたと思うとその球体は星型、四角…様々な姿へと変わっていく。

 

精霊神「私はカードを4枚セットしターンエンド。」

 

-2ターン目-

ARC-V「俺のターン、ドロー!俺はスケール3のSRパッシングライダーとスケール8の幻影騎士団リメイニングストールでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

SRパッシングライダー

ペンデュラム・効果モンスター

星5/風属性/機械族/攻2200/守2000

【Pスケール:青3/赤3】

(1):1ターンに1度、手札及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、

「スピードロイド」チューナー1体を墓地へ送って発動できる。

ターン終了時まで、墓地へ送ったそのモンスターの元々のレベル分だけ

このカードのPスケールを上げる、または下げる(最小1まで)。

【モンスター効果】

「SRパッシングライダー」の(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできない。

(1):お互いのフィールドにモンスターが存在しない場合、

このカードは手札から特殊召喚できる。

(2):このカードがアドバンス召喚に成功した時、

自分の墓地のレベル4以下の「スピードロイド」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

(3):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

相手は他の「スピードロイド」モンスターを攻撃対象に選択できない。

 

幻影騎士団リメイニングストール(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星3/闇属性/戦士族/攻1300/守 500

【Pスケール:青8/赤8】

(1):自分フィールドにX素材のないXモンスターが1体存在する場合、

相手フィールドに存在する特殊召喚されたモンスターの効果は自分のターン中、無効となる。

【モンスター効果】

「幻影騎士団リメイニングストール」の(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。

(1):このモンスターが別の「幻影騎士団」モンスターと共にP召喚に成功した時に発動できる。

カードを1枚ドローする。

 

 

光を点滅させるグライダー型の玩具を模したSRパッシングライダーとボロボロのストール型のモンスター 幻影騎士団リメイニングストールがペンデュラムゾーンに現れる。

 

ARC-V「これでレベル4から7のモンスターが同時に召喚可能!揺れろ魂のペンデュラム、天空に描け光のアーク!ペンデュラム召喚!現れろ、俺のモンスター!雄々しくも美しく輝く二色のまなこ!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!」

 

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

【Pスケール:青4/赤4】

「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」の(1)(2)のP効果は

それぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分のPモンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージを0にできる。

(2):自分エンドフェイズに発動できる。

このカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のPモンスター1体を手札に加える。

【モンスター効果】

(1):このカードが相手モンスターと戦闘を行う場合、

このカードが相手に与える戦闘ダメージは倍になる。

 

 

ARC-Vになった5人のエースモンスター オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンが光のアークの間から出現した。いつも通り天空の穴から現れていないことに少し驚くARC-V。

 

ARC-V「…!」

精霊神「召喚法とは人間と精霊を繋ぐ絆。モンスターに見合った召喚法を人がすることによって人間界に精霊を呼ぶことが出来ます。光のアークによって出現する次元を繋ぐ穴はここ 精霊界で召喚する際には不必要です。多くの召喚法を習得しているということはそれだけ精霊たちと出会う機会が多くなるという事、アークの力に後天的に目覚めることもあります。赤馬零児のようにね。」

ARC-V「…バトル!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンでコスモス・コアを攻撃!螺旋のストライクバースト!」

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの効果によってモンスターとのバトルにおけるダメージは2倍になる。これが決まれば早くもARC-Vの勝利となるもそう簡単に決着はつかない。

 

精霊神「罠発動!コスモス・ペンデュラム!」

 

 

コスモス・ペンデュラム(オリジナルカード)

永続罠

(1):自分フィールドに「コスモス・コア」が存在し、相手フィールドにPモンスターが存在する場合に発動できる。

発動したこのカードを相手フィールドの魔法罠ゾーンに置く。

(2):このカードがフィールドに存在する限り、自分は相手フィールドに存在する「コスモス・コア」を効果の対象に出来ない。また自分はP召喚を行うことが出来ず、Pモンスターは攻撃宣言を行えない。

 

 

精霊神「コスモス・ペンデュラムの効果によってこのカードを貴方の魔法罠ゾーンに配置します。」

ARC-V「俺のフィールドに!?」

 

永続罠 コスモス・ペンデュラムは赤と緑に輝く結晶のようなデザインが施されている。それがARC-Vのフィールドに配置されるとオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンはその光に従うかのように大人しくなった。

 

ARC-V「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンは戦闘を行うことが出来ず、貴方はこれからペンデュラム召喚を行うことは出来ません。」

ARC-V「……カードを1枚セットしターンエンド!」

 

-3ターン目-

精霊神「私のターン、ドロー!コスモス・コアを守備表示に変更。私はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-4ターン目-

ARC-V「何を考えている…。魔法罠を伏せ、モンスターを守備表示に変更し終わりだと…?」

精霊神「さぁ貴方のターンですよ。」

ARC-V「俺のターン、ドロー!」

 

ARC-V(ペンデュラム召喚されたオッドアイズは攻撃を行えない。ならば…!)

 

ARC-V「俺は手札から捕食植物サンデウ・キンジーを召喚!」

 

 

捕食植物サンデウ・キンジー

効果モンスター

星2/闇属性/植物族/攻 600/守 200

「捕食植物サンデウ・キンジー」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

自分が融合素材とする捕食カウンターが置かれたモンスターの属性は闇属性として扱う。

(2):自分メインフェイズに発動できる。

闇属性の融合モンスターカードによって決められた、

フィールドのこのカードを含む融合素材モンスターを

自分の手札・フィールド及び相手フィールドの捕食カウンターが置かれたモンスターの中から選んで墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

エリマキトカゲを模した捕食植物サンデウ・キンジーが現れ、融合召喚の準備が整った。

 

ARC-V「サンデウ・キンジーは闇属性融合モンスターを融合する際、融合魔法カードを必要としない!俺はフィールドのオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとサンデウ・キンジーを融合!二色の眼の龍よ!魅惑の香りで虫を誘う二輪の美しき花よ!今ひとつとなりて、その花弁の奥の地獄から、新たな脅威を生み出せ!融合召喚!現れろ!飢えた牙持つ毒龍。レベル8!スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン!」

 

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン

融合・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000

トークン以外のフィールドの闇属性モンスター×2

(1):このカードが融合召喚に成功した場合に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を選び、

その攻撃力分だけこのカードの攻撃力をターン終了時までアップする。

(2):1ターンに1度、相手フィールドの

レベル5以上のモンスター1体を対象として発動できる。

ターン終了時まで、このカードはそのモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。

(3):融合召喚したこのカードが破壊された場合に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊する。

 

 

ユーリのエースモンスターであるスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンも今やARC-Vが共に戦う仲間のモンスターの1体だ。かつてのような禍々しさは不思議と感じられず、雄々しく雄たけびをあげる。

 

精霊神「ダブル罠オープン!コスモス・エクストラ・リソーナンス!そしてコスモス・フュージョン!」

 

 

コスモス・リソーナンス(オリジナルカード)

永続罠

(1):相手フィールドにEXデッキからモンスターが特殊召喚された場合に発動できる。

自分はカード名を宣言し、相手は召喚条件を無視してEXデッキから宣言したモンスターを特殊召喚しなくてはならない。宣言したカードが存在しない場合、自分は1000ポイントのダメージを受ける。

(2):自分のターン中、相手フィールドに存在する「コスモス」永続罠カードを選択し発動できる。

選択したカード目に記されたカードの種類(フュージョン・シンクロ・エクシーズ)の神属性・幻獣神族モンスターを召喚条件を無視して特殊召喚する。

 

コスモス・フュージョン(オリジナルカード)

永続罠

(1):自分フィールドに「コスモス・コア」が存在し、相手フィールドに融合モンスターが存在する場合に発動できる。

発動したこのカードを相手フィールドの魔法罠ゾーンに置く。

(2):このカードがフィールドに存在する限り、自分は相手フィールドに存在する「コスモス・コア」を効果の対象に出来ない。また自分は融合召喚を行うことが出来ず、融合モンスターは攻撃宣言を行えない。

 

 

精霊神「コスモス・フュージョンはコスモス・ペンデュラムと同様、貴方のフィールドに移動し、融合召喚・融合モンスターでの攻撃を封じます。さらにコスモス・リソーナンスの効果により私はダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを宣言。貴方はダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを特殊召喚しなくてはなりません。」

ARC-V「俺のモンスターを引っ張り出すだと…?ならば現れろ、ランク4!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!」

 

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

レベル4モンスター×2

(1):このカードのX素材を2つ取り除き、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力を半分にし、

その数値分このカードの攻撃力をアップする。

 

 

精霊神「さらにダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの特殊召喚に応じてコスモス・リソーナンスの効果をもう1度発動!クリアウィング・シンクロ・ドラゴンを宣言!」

ARC-V「何を考えている…?現れろ、レベル7!クリアウィング・シンクロ・ドラゴン!」

 

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴン

シンクロ・効果モンスター

星7/風属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

(1):1ターンに1度、このカード以外のフィールドの

レベル5以上のモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

(2):1ターンに1度、フィールドのレベル5以上の

モンスター1体のみを対象とするモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

(3):このカードの効果でモンスターを破壊した場合、

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

このカードの効果で破壊したモンスターの元々の攻撃力分アップする。

 

 

ARC-Vのフィールドにスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン、クリアウィング・シンクロ・ドラゴン、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンが並び立つ。デメリットが全くない状態での特殊召喚に精霊神の真意を探るARC-V。

 

精霊神「そしてダブル罠発動!コスモス・シンクロ!コスモス・エクシーズ!」

 

 

コスモス・シンクロ(オリジナルカード)

永続罠

(1):自分フィールドに「コスモス・コア」が存在し、相手フィールドにSモンスターが存在する場合に発動できる。

発動したこのカードを相手フィールドの魔法罠ゾーンに置く。

(2):自分のターン中、このカードがフィールドに存在する限り、自分は相手フィールドに存在する「コスモス・コア」を効果の対象に出来ない。また自分はS召喚を行うことが出来ず、Sモンスターは攻撃宣言を行えない。

 

コスモス・エクシーズ

永続罠

(1):自分フィールドに「コスモス・コア」が存在し、相手フィールドにXモンスターが存在する場合に発動できる。

発動したこのカードを相手フィールドの魔法罠ゾーンに置く。

(2):自分のターン中、このカードがフィールドに存在する限り、自分は相手フィールドに存在する「コスモス・コア」を効果の対象に出来ない。また自分はX召喚を行うことが出来ず、融合モンスターはX宣言を行えない。

 

 

精霊神「もうお判りでしょう。この2枚のカードも貴方のフィールドに移動します。そしてシンクロ、エクシーズ召喚を封じるのです。」

 

精霊神の狙いはARC-Vの魔法罠を封じつつ融合、シンクロ、エクシーズ、ペンデュラムのいずれをも封じることであった。

 

ARC-V「…俺はターンエンド!」

 

-5ターン目-

精霊神「私のターン、ドロー!私はエクストラ・リソーナンスの効果を発動します。貴方のフィールドに存在するコスモスカードに応じ、私の分身が姿を現します。」

ARC-V「お前の分身…だと?……まさか!」

精霊神「そのまさかです。現れなさい、我が分身 三霊神よ!」

 

エクストラ・リソーナンスから飛び出した光がARC-Vのフィールドに発動しているコスモス・フュージョン、シンクロ、エクシーズに反射し、それが再び精霊神のフィールドまで屈折する。その光が当たるところから地鳴りと共に神々が姿を現した。結合霊神フュージョン・キング、呼応霊神シンクロ・エンペラー、超越霊神エクシーズ・カイザー。3人の神がARC-Vを見下ろすように堂々と立ち上がる。

 

 

結合霊神フュージョン・キング(オリジナルカード)

融合・ペンデュラム・効果モンスター

星10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?

【Pスケール:青0/赤13】

(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。

Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。

もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。

【モンスター効果】

自分フィールド上の同じ属性のモンスター×5

このカードは融合召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。

(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。

(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

(3):このカードの攻撃力・守備力は融合素材となったモンスターの攻撃力と守備力を合計した数値となる。

(4):自分の攻撃力と守備力を1000ポイント減らすことで発動できる。

フィールドに存在するカードを1枚選んでデッキに戻す。

(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。

このカードを自分のPゾーンに置く。

自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、

空いたPゾーンにこのカードを置く。

 

呼応霊神シンクロ・エンペラー(オリジナルカード)

シンクロ・ペンデュラム・効果モンスター

星10/神属性/幻神獣族/攻4000/守4000

【Pスケール:青0/赤13】

(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。

Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。

もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。

【モンスター効果】

チューナー+チューナー以外のモンスター×4体

このカードはS召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。

「呼応霊神シンクロ・エンペラー」の(3)のモンスター効果を発動するターン、このカードは相手に直接攻撃できない。

(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。

(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

(3):1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に自分の墓地のモンスター2体を選択して発動できる。

選択したカードを除外し、相手フィールド上のモンスターを全て墓地へ送る。

次の相手ターンのエンドフェイズ時までこの効果を発動するために除外した自分のカードの攻撃力分、このカードの攻撃力を上げる。

(4):このカードは「霊神」モンスター以外のカード効果を受けない。

(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。

このカードを自分のPゾーンに置く。

自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、

空いたPゾーンにこのカードを置く。

 

超越霊神エクシーズ・カイザー(オリジナルカード)

エクシーズ・ペンデュラム・効果モンスター

ランク10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?

【Pスケール:青0/赤13】

(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。

Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。

もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。

【モンスター効果】

レベル10モンスター×5

このカードはX召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。

レベル10がP召喚可能な場合にエクストラデッキの表側表示のこのカードはP召喚できる。

(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。

(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

(3):このカードの攻撃力・守備力はこのカードのX素材の数×1000アップする。

(4):相手モンスターが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動する。

X素材を1つ取り除き、そのモンスターを墓地へ送る。

(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。

このカードを自分のPゾーンに置く。

自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、

空いたPゾーンにこのカードを置く。

 

 

圧倒的なオーラを発する三霊神であるがARC-Vは動じない。それどころか5人の心と力が合わさったARC-Vにもう恐れるものは何もないのだ。




コスモス・コア(オリジナルカード)
通常モンスター
星1/光属性/幻神獣族/攻 0/守 0
精霊神の源となる生命体。常にステータスと見た目が変化することから真の姿を見たものはいない。

幻影騎士団リメイニングストール(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星3/闇属性/戦士族/攻1300/守 500
【Pスケール:青8/赤8】
(1):自分フィールドにX素材のないXモンスターが1体存在する場合、
相手フィールドに存在する特殊召喚されたモンスターの効果は自分のターン中、無効となる。
【モンスター効果】
「幻影騎士団リメイニングストール」の(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。
(1):このモンスターが別の「幻影騎士団」モンスターと共にP召喚に成功した時に発動できる。
カードを1枚ドローする。

コスモス・ペンデュラム(オリジナルカード)
永続罠
(1):自分フィールドに「コスモス・コア」が存在し、相手フィールドにPモンスターが存在する場合に発動できる。
発動したこのカードを相手フィールドの魔法罠ゾーンに置く。
(2):このカードがフィールドに存在する限り、自分は相手フィールドに存在する「コスモス・コア」を効果の対象に出来ない。また自分はP召喚を行うことが出来ず、Pモンスターは攻撃宣言を行えない。

コスモス・リソーナンス(オリジナルカード)
永続罠
(1):相手フィールドにEXデッキからモンスターが特殊召喚された場合に発動できる。
自分はカード名を宣言し、相手は召喚条件を無視してEXデッキから宣言したモンスターを特殊召喚しなくてはならない。宣言したカードが存在しない場合、自分は1000ポイントのダメージを受ける。
(2):相手フィールドに存在する「コスモス」永続罠カードを選択し発動できる。
選択したカード目に記されたカードの種類(フュージョン・シンクロ・エクシーズ)の神属性・幻獣神族モンスターを召喚条件を無視して特殊召喚する。

コスモス・フュージョン(オリジナルカード)
永続罠
(1):自分フィールドに「コスモス・コア」が存在し、相手フィールドに融合モンスターが存在する場合に発動できる。
発動したこのカードを相手フィールドの魔法罠ゾーンに置く。
(2):自分のターン中、このカードがフィールドに存在する限り、自分は相手フィールドに存在する「コスモス・コア」を効果の対象に出来ない。また自分は融合召喚を行うことが出来ず、融合モンスターは攻撃宣言を行えない。

コスモス・シンクロ(オリジナルカード)
永続罠
(1):自分フィールドに「コスモス・コア」が存在し、相手フィールドにSモンスターが存在する場合に発動できる。
発動したこのカードを相手フィールドの魔法罠ゾーンに置く。
(2):自分のターン中、このカードがフィールドに存在する限り、自分は相手フィールドに存在する「コスモス・コア」を効果の対象に出来ない。また自分はS召喚を行うことが出来ず、Sモンスターは攻撃宣言を行えない。

コスモス・エクシーズ
永続罠
(1):自分フィールドに「コスモス・コア」が存在し、相手フィールドにXモンスターが存在する場合に発動できる。
発動したこのカードを相手フィールドの魔法罠ゾーンに置く。
(2):自分のターン中、このカードがフィールドに存在する限り、自分は相手フィールドに存在する「コスモス・コア」を効果の対象に出来ない。また自分はX召喚を行うことが出来ず、融合モンスターはX宣言を行えない。

結合霊神フュージョン・キング(オリジナルカード)
融合・ペンデュラム・効果モンスター
星10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?
【Pスケール:青0/赤13】
(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。
Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。
もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。
【モンスター効果】
自分フィールド上の同じ属性のモンスター×5
このカードは融合召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。
(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。
(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。
(3):このカードの攻撃力・守備力は融合素材となったモンスターの攻撃力と守備力を合計した数値となる。
(4):自分の攻撃力と守備力を1000ポイント減らすことで発動できる。
フィールドに存在するカードを1枚選んでデッキに戻す。
(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。
このカードを自分のPゾーンに置く。
自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、
空いたPゾーンにこのカードを置く。

呼応霊神シンクロ・エンペラー(オリジナルカード)
シンクロ・ペンデュラム・効果モンスター
星10/神属性/幻神獣族/攻4000/守4000
【Pスケール:青0/赤13】
(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。
Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。
もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。
【モンスター効果】
チューナー+チューナー以外のモンスター×4体
このカードはS召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。
「呼応霊神シンクロ・エンペラー」の(3)のモンスター効果を発動するターン、このカードは相手に直接攻撃できない。
(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。
(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。
(3):1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に自分の墓地のモンスター2体を選択して発動できる。
選択したカードを除外し、相手フィールド上のモンスターを全て墓地へ送る。
次の相手ターンのエンドフェイズ時までこの効果を発動するために除外した自分のカードの攻撃力分、このカードの攻撃力を上げる。
(4):このカードは「霊神」モンスター以外のカード効果を受けない。
(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。
このカードを自分のPゾーンに置く。
自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、
空いたPゾーンにこのカードを置く。

超越霊神エクシーズ・カイザー(オリジナルカード)
エクシーズ・ペンデュラム・効果モンスター
ランク10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?
【Pスケール:青0/赤13】
(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。
Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。
もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。
【モンスター効果】
レベル10モンスター×5
このカードはX召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。
レベル10がP召喚可能な場合にエクストラデッキの表側表示のこのカードはP召喚できる。
(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。
(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。
(3):このカードの攻撃力・守備力はこのカードのX素材の数×1000アップする。
(4):相手モンスターが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動する。
X素材を1つ取り除き、そのモンスターを墓地へ送る。
(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。
このカードを自分のPゾーンに置く。
自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、
空いたPゾーンにこのカードを置く。


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第78話「最高霊神ペンデュラム・デウス」

-精霊界 5ターン目-

精霊神のフィールドには三霊神が並び立っている。

 

 

結合霊神フュージョン・キング(オリジナルカード)

融合・ペンデュラム・効果モンスター

星10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?

【Pスケール:青0/赤13】

(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。

Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。

もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。

【モンスター効果】

自分フィールド上の同じ属性のモンスター×5

このカードは融合召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。

(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。

(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

(3):このカードの攻撃力・守備力は融合素材となったモンスターの攻撃力と守備力を合計した数値となる。

(4):自分の攻撃力と守備力を1000ポイント減らすことで発動できる。

フィールドに存在するカードを1枚選んでデッキに戻す。

(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。

このカードを自分のPゾーンに置く。

自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、

空いたPゾーンにこのカードを置く。

 

呼応霊神シンクロ・エンペラー(オリジナルカード)

シンクロ・ペンデュラム・効果モンスター

星10/神属性/幻神獣族/攻4000/守4000

【Pスケール:青0/赤13】

(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。

Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。

もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。

【モンスター効果】

チューナー+チューナー以外のモンスター×4体

このカードはS召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。

「呼応霊神シンクロ・エンペラー」の(3)のモンスター効果を発動するターン、このカードは相手に直接攻撃できない。

(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。

(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

(3):1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に自分の墓地のモンスター2体を選択して発動できる。

選択したカードを除外し、相手フィールド上のモンスターを全て墓地へ送る。

次の相手ターンのエンドフェイズ時までこの効果を発動するために除外した自分のカードの攻撃力分、このカードの攻撃力を上げる。

(4):このカードは「霊神」モンスター以外のカード効果を受けない。

(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。

このカードを自分のPゾーンに置く。

自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、

空いたPゾーンにこのカードを置く。

 

超越霊神エクシーズ・カイザー(オリジナルカード)

エクシーズ・ペンデュラム・効果モンスター

ランク10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?

【Pスケール:青0/赤13】

(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。

Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。

もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。

【モンスター効果】

レベル10モンスター×5

このカードはX召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。

レベル10がP召喚可能な場合にエクストラデッキの表側表示のこのカードはP召喚できる。

(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。

(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

(3):このカードの攻撃力・守備力はこのカードのX素材の数×1000アップする。

(4):相手モンスターが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動する。

X素材を1つ取り除き、そのモンスターを墓地へ送る。

(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。

このカードを自分のPゾーンに置く。

自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、

空いたPゾーンにこのカードを置く。

 

 

しかし正規の召喚ではなく呼び出された結合霊神フュージョン・キングと超越霊神エクシーズ・カイザーは攻守ともに0のステータスであるため、守備表示で守りを固める体制になっていた。ARC-Vも精霊神が何かを狙っていると睨み、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン、クリアウィング・シンクロ・ドラゴンが守備表示となっている。

 

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

レベル4モンスター×2

(1):このカードのX素材を2つ取り除き、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力を半分にし、

その数値分このカードの攻撃力をアップする。

 

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴン

シンクロ・効果モンスター

星7/風属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

(1):1ターンに1度、このカード以外のフィールドの

レベル5以上のモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

(2):1ターンに1度、フィールドのレベル5以上の

モンスター1体のみを対象とするモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

(3):このカードの効果でモンスターを破壊した場合、

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

このカードの効果で破壊したモンスターの元々の攻撃力分アップする。

 

 

精霊神「バトル、呼応霊神シンクロ・エンペラーでスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンを攻撃!ゴッド・サブリメーション!」

 

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン

融合・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000

トークン以外のフィールドの闇属性モンスター×2

(1):このカードが融合召喚に成功した場合に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を選び、

その攻撃力分だけこのカードの攻撃力をターン終了時までアップする。

(2):1ターンに1度、相手フィールドの

レベル5以上のモンスター1体を対象として発動できる。

ターン終了時まで、このカードはそのモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。

(3):融合召喚したこのカードが破壊された場合に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊する。

 

 

呼応霊神シンクロ・エンペラーから放たれた息吹がスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンを吹き飛ばした。咆哮と共にスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンは破壊され、その膨大なダメージがARC-Vに浴びせられる。

 

ARC-VLP4000→2800

 

ARC-V「ぐあああ!!だ…だがスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの効果発動!お前のフィールドに特殊召喚されたモンスターを全て破壊する!」

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンが破壊される寸前に起こした嵐によって三霊神たちが破壊されていく。しかし呼応霊神シンクロ・エンペラーは自身の効果によって破壊されることはない。

 

精霊神「フュージョン・キング、エクシーズ・カイザーはフィールドを離れる場合、ペンデュラムゾーンに置くことが出来ます。2体の神をペンデュラムゾーンに配置!」

 

精霊神の命令通り、結合霊神フュージョン・キングが左の、超越霊神エクシーズ・カイザーが右のペンデュラムゾーンに出現する。

 

精霊神「さぁ三霊神すべてを相手にすることは初めてでしょう、このプレッシャーに耐えられますか?」

 

確かに尋常ではないダメージだ。リアルソリッドビジョンシステムの影響の範疇ではない。

 

ARC-V「…だが負けられない。俺たちが生きている世界を守るために!」

精霊神「自らの利益のために精霊たちを危機にさらす人間など守る価値はない!」

ARC-V「ヴィエイがおかしくなったのはお前たちがアークを人間から生み出してきたからだ。でもそれを俺は人のせいだったり過去のせいにしようだなんて思わない。過去を変えられるのが人間だからだ!俺は過去に起こったいろいろな辛いことを塗り替えられる…エンタメデュエルが出来るような世界を作りたいんだ!そのために俺は世界を守る!」

精霊神「ならば私に勝ってその世界を作れるという証明を是非見せてもらいましょうか。ターンエンド!」

 

-6ターン目-

ARC-V(頼む、来てくれよ…!)

 

ARC-V「俺のターン…ドロー!」

 

ARC-Vがドローしたカードはジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン。

 

 

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)

効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000

(1):このカードがアドバンス召喚に成功した時、発動できる。

このモンスターを召喚するためにリリースしたモンスターの

攻撃力の合計以上の攻撃力を持つ特殊召喚されたモンスター

の攻撃力を0にし、その効果を無効にする。

(2):このカードは戦闘・効果で破壊されない。

(3):このカードが墓地に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。

このカードを手札に加える。

 

 

ARC-V「よし、俺はフィールドのクリアウィング・シンクロ・ドラゴン、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンをリリース!アドバンス召喚!現れろ、すべてを無に帰す闇の竜 ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン!!」

 

体についた歯車が火花を散らしながら回転している。機械と機械が擦り切れるような鳴き声を響かせてジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンがアドバンス召喚された。

 

精霊神「榊遊矢のエースモンスター ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンですか。しかしその効果でシンクロ・エンペラーは攻撃力と効果は無効化されませんよ。シンクロ・エンペラーは…」

ARC-V「霊神以外の効果を受けないだろ。それぐらい知っているさ。ここで永続罠カード発動!覇王創造!」

 

 

覇王創造(オリジナルカード)

通常罠

(1):デッキから「覇王」モンスターカードを1枚手札に加える。

(2):墓地に存在するこのカードを除外することで発動できる。「覇道トークン」(ドラゴン族・闇・星7・攻/守0)または「王道トークン」(ドラゴン族・闇・星1・チューナー・攻/守0)を自分のフィールドに守備表示で1体特殊召喚することが出来る。

 

 

ARC-V「この効果によってデッキから覇王カードを手札に加える!そしてこのカードを除外することでフィールドに覇道トークンを1体特殊召喚!そしてフィールドのジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンと覇道トークンをリリース!機械仕掛けの体滾らせ、覇王の名の元に幻想を超えよ!アドバンス召喚!いでよ、レベル8!人為の眼輝けし龍!覇王赤竜ジェオメトリック・ペンデュラム・ドラゴン!」

 

 

覇王赤竜ジェオメトリック・ペンデュラム・ドラゴン(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

【Pスケール:青1/赤1】

(1):自分フィールドに存在するアドバンス召喚されたモンスター1体を対象に発動できる。

選択した自分のモンスターをリリースしてPゾーンのこのカードをアドバンス召喚する。

(2):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに

カードが存在しない場合に発動できる。

デッキから「魔術師」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。

【モンスター効果】

アドバンス召喚されたドラゴン族モンスターをリリースに含めることで通常召喚とは別にこのカードをアドバンス召喚出来る。このカードは1度アドバンス召喚されなければP召喚出来ない。

(1):アドバンス召喚されたモンスターをリリースすることで召喚に成功した場合、このモンスターは以下の効果を得る。

●このカードがモンスターと戦闘を行う場合、相手モンスターの攻撃力は0になり、相手に与える戦闘ダメージは倍になる。

(2):自分の墓地あるいはエクストラデッキに表側で存在するドラゴン族モンスターを1枚除外することで発動できる。

相手フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する。

(3):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。

 

 

赤い体から蒸気が噴き出し、機械と生命体の中間のような姿をした覇王赤竜ジェオメトリック・ペンデュラム・ドラゴンがアドバンス召喚された。

 

ARC-V「さらに手札から装備魔法 覇王高揚を覇王赤竜ジェオメトリック・ペンデュラム・ドラゴンに装備!」

 

 

覇王高揚(オリジナルカード)

装備魔法

そのカードは「覇王」モンスターにのみ装備できる。

(1):このカードが装備されたモンスターは戦闘を行う場合、戦闘を行う相手モンスターと同じ攻撃力となる。

(2):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。

デッキからカードを1枚ドローする。

 

 

ARC-V「この効果によってジェオメトリック・ペンデュラム・ドラゴンがバトルをするとき、相手モンスターと同じ攻撃力を得る!バトル!覇王赤竜ジェオメトリック・ペンデュラム・ドラゴンで呼応霊神シンクロ・エンペラーを攻撃!螺旋のシュート・バースト!!」

 

ARC-Vの指示で覇王赤竜ジェオメトリック・ペンデュラム・ドラゴンが回転を加えた赤い波動を放つ。呼応霊神シンクロ・エンペラーも剣を抜き攻撃を防ごうとする。やがてその衝撃によってお互いのモンスターは破壊された。呼応霊神シンクロ・エンペラーはそのままエクストラデッキへ送られ、覇王赤竜ジェオメトリック・ペンデュラム・ドラゴンは自身の効果によってARC-Vのペンデュラムゾーンに置かれているSRパッシングライダーと幻影騎士団リメイニングストールが破壊され、代わりに置かれた。

 

 

SRパッシングライダー

ペンデュラム・効果モンスター

星5/風属性/機械族/攻2200/守2000

【Pスケール:青3/赤3】

(1):1ターンに1度、手札及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、

「スピードロイド」チューナー1体を墓地へ送って発動できる。

ターン終了時まで、墓地へ送ったそのモンスターの元々のレベル分だけ

このカードのPスケールを上げる、または下げる(最小1まで)。

【モンスター効果】

「SRパッシングライダー」の(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできない。

(1):お互いのフィールドにモンスターが存在しない場合、

このカードは手札から特殊召喚できる。

(2):このカードがアドバンス召喚に成功した時、

自分の墓地のレベル4以下の「スピードロイド」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

(3):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

相手は他の「スピードロイド」モンスターを攻撃対象に選択できない。

 

幻影騎士団リメイニングストール(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星3/闇属性/戦士族/攻1300/守 500

【Pスケール:青8/赤8】

(1):自分フィールドにX素材のないXモンスターが1体存在する場合、

相手フィールドに存在する特殊召喚されたモンスターの効果は自分のターン中、無効となる。

【モンスター効果】

「幻影騎士団リメイニングストール」の(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。

(1):このモンスターが別の「幻影騎士団」モンスターと共にP召喚に成功した時に発動できる。

カードを1枚ドローする。

 

 

ARC-V「覇王高揚の効果によってカードを1枚ドローする!さらにペンデュラムゾーンに置かれた覇王赤竜ジェオメトリック・ペンデュラム・ドラゴンのペンデュラム効果を発動!デッキから王道の魔術師をペンデュラムゾーンに置く!」

 

 

王道の魔術師(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星1/闇属性/魔法使い族/攻 0/守 0

【Pスケール:青13/赤13】

王道の魔術師の(2)のP効果は相手ターンにも発動できる。

(1):1ターンに1度、自分フィールドに存在する魔法罠カードと相手フィールドに存在する魔法罠カードを選択し発動する。

選択したカードを入れ替える。

(2):自分のモンスターゾーンまたはPゾーンに存在する「覇王」カードを破壊し、フィールドに存在するモンスターを対象に発動できる。

このターンのエンドフェイズ時まで対象のモンスターの攻撃力を破壊したカードの攻撃力分下げる。

【モンスター効果】

(1):このカードをリリースすることで発動できる。

エクストラデッキに存在する「オッドアイズ」Pモンスターを召喚条件を無視して特殊召喚する。

この効果で特殊召喚されたモンスターは攻撃力、守備力が0となり、効果は無効化される。

 

 

覇王龍ズァークを思わせる緑の蛍光色の模様のローブを纏った魔術師がARC-Vのペンデュラムゾーンに置かれる。

 

ARC-V「王道の魔術師のペンデュラム効果を発動!俺の場のコスモス・ペンデュラムとコスモス・リソーナンスを入れ替える!」

 

 

コスモス・ペンデュラム(オリジナルカード)

永続罠

(1):自分フィールドに「コスモス・コア」が存在し、相手フィールドにPモンスターが存在する場合に発動できる。

発動したこのカードを相手フィールドの魔法罠ゾーンに置く。

(2):このカードがフィールドに存在する限り、自分は相手フィールドに存在する「コスモス・コア」を効果の対象に出来ない。また自分はP召喚を行うことが出来ず、Pモンスターは攻撃宣言を行えない。

 

コスモス・リソーナンス(オリジナルカード)

永続罠

(1):相手フィールドにEXデッキからモンスターが特殊召喚された場合に発動できる。

自分はカード名を宣言し、相手は召喚条件を無視してEXデッキから宣言したモンスターを特殊召喚しなくてはならない。宣言したカードが存在しない場合、自分は1000ポイントのダメージを受ける。

(2):相手フィールドに存在する「コスモス」永続罠カードを選択し発動できる。

選択したカード目に記されたカードの種類(フュージョン・シンクロ・エクシーズ)の神属性・幻獣神族モンスターを召喚条件を無視して特殊召喚する。

 

 

王道の魔術師の持つ杖の力によって2枚のカードが入れ替わる。

ARC-V「これによって俺はペンデュラム召喚が可能となった!」

精霊神「これで私はペンデュラム召喚が不可能に…。」

 

次のターン復活するはずであった呼応霊神シンクロ・エンペラーの復活はコスモス・ペンデュラムが精霊神のフィールドに移動したことによって不可能となった。

 

ARC-V「俺はセッティング済みのペンデュラムスケールでペンデュラム召喚!現れろ、俺のモンスターたち!エクストラデッキよりSRパッシングライダー!幻影騎士団リメイニングストール!そして雄々しくも美しく輝く二色のまなこ!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!」

 

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

【Pスケール:青4/赤4】

「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」の(1)(2)のP効果は

それぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分のPモンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージを0にできる。

(2):自分エンドフェイズに発動できる。

このカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のPモンスター1体を手札に加える。

【モンスター効果】

(1):このカードが相手モンスターと戦闘を行う場合、

このカードが相手に与える戦闘ダメージは倍になる。

 

 

ARC-V「カードを1枚セットしターンエンド!」

 

-7ターン目-

精霊神「…なぜ今まで多くのアークたちが私にリンク出来なかったと思いますか?」

ARC-V「…?」

精霊神「精霊にはそれぞれ人間界に呼び出すためにふさわしい召喚法があると言いましたね。スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンならば融合、クリアウィング・シンクロ・ドラゴンならシンクロ、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンならばエクシーズ…というようにね。私を呼ぶ召喚方法はペンデュラム、しかしレイとヴィエイが完成させるまでペンデュラム召喚を習得できた者はいませんでした。」

ARC-V「だが今はお前自身、コスモス・ペンデュラムの効果でペンデュラム召喚は行えない。」

精霊神「私は”普通の”ペンデュラム召喚で呼び出されるような精霊ではない。オーバースケールペンデュラムのように特別なペンデュラムに目覚めた者でなくては私自身にリンク出来ない。」

ARC-V「特別な…ペンデュラム!」

精霊神「私のターン、ドロー!私は手札から魔法カード オーバースピリットペンデュラムを発動!」

 

 

オーバースピリットペンデュラム(オリジナルカード)

通常魔法

(1):自分のフィールド、エクストラデッキに表側の「コスモス・コア」「結合霊神フュージョン・キング」「呼応霊神シンクロ・エンペラー」「超越霊神エクシーズ・カイザー」が存在し、自分のPゾーンにスケール0と13のPカードが置かれている場合に発動できる。

自分フィールドに存在するカードを全て破壊し、手札から「最高霊神ペンデュラム・デウス」を特殊召喚する。

 

 

精霊神「私はスケール0の結合霊神フュージョン・キングとスケール13の超越霊神エクシーズ・カイザーでセッティングされたペンデュラムスケールでペンデュラム召喚!」

ARC-V「コスモス・ペンデュラムの効果でペンデュラム召喚は出来ないはずだろ!?」

精霊神「このペンデュラム召喚は特別なのだ!全てにおいて絶対なる力を発する霊神よ。今強靭にして無敵なる姿現し、王の名の元に神を束ねる!オーバースピリットペンデュラム!!レベル12!最高霊神ペンデュラム・デウス!!」

 

白い波動がARC-Vによく似た相貌の精霊神から猛烈な勢いで吹き荒れる。その衝撃によってペンデュラムゾーンに置かれた結合霊神フュージョン・キングと超越霊神エクシーズ・カイザー、魔法罠ゾーンに置かれたコスモス・ペンデュラムを破壊する。精霊神のエクストラデッキから呼応霊神シンクロ・エンペラーが飛び出すもすぐに破壊され、それらの破片はコスモス・コアを包み込む。やがて精霊神も肉体を破壊され、コスモス・コアに取り込まれるとより一層衝撃は強くなる。顔を腕で隠し風から自らを守っていたARC-Vが辛うじて前を向くとそこにはオッドアイの戦士 最高霊神ペンデュラム・デウスが堂々とフィールドを覆うようにして見下ろしていた。




結合霊神フュージョン・キング(オリジナルカード)
融合・ペンデュラム・効果モンスター
星10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?
【Pスケール:青0/赤13】
(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。
Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。
もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。
【モンスター効果】
自分フィールド上の同じ属性のモンスター×5
このカードは融合召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。
(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。
(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。
(3):このカードの攻撃力・守備力は融合素材となったモンスターの攻撃力と守備力を合計した数値となる。
(4):自分の攻撃力と守備力を1000ポイント減らすことで発動できる。
フィールドに存在するカードを1枚選んでデッキに戻す。
(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。
このカードを自分のPゾーンに置く。
自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、
空いたPゾーンにこのカードを置く。

呼応霊神シンクロ・エンペラー(オリジナルカード)
シンクロ・ペンデュラム・効果モンスター
星10/神属性/幻神獣族/攻4000/守4000
【Pスケール:青0/赤13】
(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。
Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。
もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。
【モンスター効果】
チューナー+チューナー以外のモンスター×4体
このカードはS召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。
「呼応霊神シンクロ・エンペラー」の(3)のモンスター効果を発動するターン、このカードは相手に直接攻撃できない。
(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。
(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。
(3):1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に自分の墓地のモンスター2体を選択して発動できる。
選択したカードを除外し、相手フィールド上のモンスターを全て墓地へ送る。
次の相手ターンのエンドフェイズ時までこの効果を発動するために除外した自分のカードの攻撃力分、このカードの攻撃力を上げる。
(4):このカードは「霊神」モンスター以外のカード効果を受けない。
(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。
このカードを自分のPゾーンに置く。
自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、
空いたPゾーンにこのカードを置く。

超越霊神エクシーズ・カイザー(オリジナルカード)
エクシーズ・ペンデュラム・効果モンスター
ランク10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?
【Pスケール:青0/赤13】
(1):自分または相手ターンに1度、発動できる。
Pゾーンに置かれたこのカードをもう片方のPゾーンに置きなおす。
もう片方のPゾーンにカードが存在する場合は入れ替える。
【モンスター効果】
レベル10モンスター×5
このカードはX召喚及びP召喚でしか特殊召喚できない。
レベル10がP召喚可能な場合にエクストラデッキの表側表示のこのカードはP召喚できる。
(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。
(2):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。
(3):このカードの攻撃力・守備力はこのカードのX素材の数×1000アップする。
(4):相手モンスターが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動する。
X素材を1つ取り除き、そのモンスターを墓地へ送る。
(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。
このカードを自分のPゾーンに置く。
自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、
空いたPゾーンにこのカードを置く。

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)
効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000
(1):このカードがアドバンス召喚に成功した時、発動できる。
このモンスターを召喚するためにリリースしたモンスターの
攻撃力の合計以上の攻撃力を持つ特殊召喚されたモンスター
の攻撃力を0にし、その効果を無効にする。
(2):このカードは戦闘・効果で破壊されない。
(3):このカードが墓地に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。
このカードを手札に加える。

覇王創造(オリジナルカード)
通常罠
(1):デッキから「覇王」モンスターカードを1枚手札に加える。
(2):墓地に存在するこのカードを除外することで発動できる。「覇道トークン」(ドラゴン族・闇・星7・攻/守0)または「王道トークン」(ドラゴン族・闇・星1・チューナー・攻/守0)を自分のフィールドに守備表示で1体特殊召喚することが出来る。

覇王赤竜ジェオメトリック・ペンデュラム・ドラゴン(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500
【Pスケール:青1/赤1】
(1):自分フィールドに存在するアドバンス召喚されたモンスター1体を対象に発動できる。
選択した自分のモンスターをリリースしてPゾーンのこのカードをアドバンス召喚する。
(2):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに
カードが存在しない場合に発動できる。
デッキから「魔術師」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。
【モンスター効果】
アドバンス召喚されたドラゴン族モンスターをリリースに含めることで通常召喚とは別にこのカードをアドバンス召喚出来る。このカードは1度アドバンス召喚されなければP召喚出来ない。
(1):アドバンス召喚されたモンスターをリリースすることで召喚に成功した場合、このモンスターは以下の効果を得る。
●このカードがモンスターと戦闘を行う場合、相手モンスターの攻撃力は0になり、相手に与える戦闘ダメージは倍になる。
(2):自分の墓地あるいはエクストラデッキに表側で存在するドラゴン族モンスターを1枚除外することで発動できる。
相手フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する。
(3):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。

覇王高揚(オリジナルカード)
装備魔法
そのカードは「覇王」モンスターにのみ装備できる。
(1):このカードが装備されたモンスターは戦闘を行う場合、戦闘を行う相手モンスターと同じ攻撃力となる。
(2):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキからカードを1枚ドローする。

王道の魔術師(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星1/闇属性/魔法使い族/攻 0/守 0
【Pスケール:青13/赤13】
王道の魔術師の(2)のP効果は相手ターンにも発動できる。
(1):1ターンに1度、自分フィールドに存在する魔法罠カードと相手フィールドに存在する魔法罠カードを選択し発動する。
選択したカードを入れ替える。
(2):自分のモンスターゾーンまたはPゾーンに存在する「覇王」カードを破壊し、フィールドに存在するモンスターを対象に発動できる。
このターンのエンドフェイズ時まで対象のモンスターの攻撃力を破壊したカードの攻撃力分下げる。
【モンスター効果】
(1):このカードをリリースすることで発動できる。
エクストラデッキに存在する「オッドアイズ」Pモンスターを召喚条件を無視して特殊召喚する。
この効果で特殊召喚されたモンスターは攻撃力、守備力が0となり、効果は無効化される。

コスモス・ペンデュラム(オリジナルカード)
永続罠
(1):自分フィールドに「コスモス・コア」が存在し、相手フィールドにPモンスターが存在する場合に発動できる。
発動したこのカードを相手フィールドの魔法罠ゾーンに置く。
(2):このカードがフィールドに存在する限り、自分は相手フィールドに存在する「コスモス・コア」を効果の対象に出来ない。また自分はP召喚を行うことが出来ず、Pモンスターは攻撃宣言を行えない。

コスモス・リソーナンス(オリジナルカード)
永続罠
(1):相手フィールドにEXデッキからモンスターが特殊召喚された場合に発動できる。
自分はカード名を宣言し、相手は召喚条件を無視してEXデッキから宣言したモンスターを特殊召喚しなくてはならない。宣言したカードが存在しない場合、自分は1000ポイントのダメージを受ける。
(2):相手フィールドに存在する「コスモス」永続罠カードを選択し発動できる。
選択したカード目に記されたカードの種類(フュージョン・シンクロ・エクシーズ)の神属性・幻獣神族モンスターを召喚条件を無視して特殊召喚する。

オーバースピリットペンデュラム(オリジナルカード)
通常魔法
(1):自分のフィールド、エクストラデッキに表側の「コスモス・コア」「結合霊神フュージョン・キング」「呼応霊神シンクロ・エンペラー」「超越霊神エクシーズ・カイザー」が存在し、自分のPゾーンにスケール0と13のPカードが置かれている場合に発動できる。
自分フィールドに存在するカードを全て破壊し、手札から「最高霊神ペンデュラム・デウス」を特殊召喚する。


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第79話「最後の決闘へ」

-精霊界 7ターン目-

最高霊神ペンデュラム・デウス 三霊神の力が合わさった精霊神の元々の姿である。

 

 

最高霊神ペンデュラム・デウス(オリジナルカード)

特殊召喚・ペンデュラム・効果モンスター

星12/神属性/創造神族/攻 0/守 0

【Pスケール:青0/赤13】

(1):このカードはこのカード自身の効果以外でPゾーンに置くことは出来ない。

この効果は無効化されない。

(2):このカードをPゾーンに置いたプレイヤーはデュエルに勝利する。

【モンスター効果】

このカードは「オーバースケールペンデュラム」の効果でしか特殊召喚できない。

(1):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

(2):このカードは戦闘・効果では破壊されず、

このカードの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは0になる。

(3):このカードは相手のカード効果を受けない。

(4):相手ターンのエンドフェイズ時に攻撃宣言していないモンスターが存在する場合に発動する。

このカードを手札に戻す。

(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。

このカードを自分のPゾーンに置く。

自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、

空いたPゾーンにこのカードを置く。

 

 

ARC-V「攻守0…何かあるな。」

 

精霊神は最高霊神ペンデュラム・デウスとなったため、最高霊神ペンデュラム・デウス自身がARC-Vに語り掛ける。

 

最高霊神ペンデュラム・デウス「最早抗うことは出来ぬ定め。教えて進ぜよう。私はいかなる方法でも破壊されることはなく、効果も受けぬ。そして私がフィールドを離れた時、ペンデュラムゾーンに置かれ勝敗が付く。」

ARC-V「何!?ペンデュラムゾーンに置かれるだけで…デュエルの決着がつくだと!?」

最高霊神ペンデュラム・デウス「そしてお前のターン、フィールドに攻撃宣言していないモンスターが存在するエンドフェイズ時、私はフィールドを離れることが出来る。」

ARC-V「モンスターを攻撃せずに残すのもアウトってわけか…。」

最高霊神ペンデュラム・デウス「これがお前に出す最後の難問。私はもう手札は0。エクストラデッキにも墓地にも効果を発動できるようなカードはない。これを突破できれば私は人間にはまだ希望があると認めて進ぜよう。」

ARC-V「く…!」

最高霊神ペンデュラム・デウス「すぐに終わるがな。バトル!私自身でオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンを攻撃!」

 

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

【Pスケール:青4/赤4】

「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」の(1)(2)のP効果は

それぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分のPモンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージを0にできる。

(2):自分エンドフェイズに発動できる。

このカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のPモンスター1体を手札に加える。

【モンスター効果】

(1):このカードが相手モンスターと戦闘を行う場合、

このカードが相手に与える戦闘ダメージは倍になる。

 

 

最高霊神ペンデュラム・デウス「アークレイ(霊創世)!」

 

攻撃名を発すると共に最高霊神ペンデュラム・デウスの後光によってオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンが攻撃される。このまま最高霊神ペンデュラム・デウスの攻撃が通ればオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンが最高霊神ペンデュラム・デウスを破壊し、最高霊神ペンデュラム・デウスはペンデュラムゾーンに置かれてしまう。

 

ARC-V「王道の魔術師の2つ目のペンデュラム効果を発動!」

 

 

王道の魔術師(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星1/闇属性/魔法使い族/攻 0/守 0

【Pスケール:青13/赤13】

王道の魔術師の(2)のP効果は相手ターンにも発動できる。

(1):1ターンに1度、自分フィールドに存在する魔法罠カードと相手フィールドに存在する魔法罠カードを選択し発動する。

選択したカードを入れ替える。

(2):自分のモンスターゾーンまたはPゾーンに存在する「覇王」カードを破壊し、フィールドに存在するモンスターを対象に発動できる。

このターンのエンドフェイズ時まで対象のモンスターの攻撃力を破壊したカードの攻撃力分下げる。

【モンスター効果】

(1):このカードをリリースすることで発動できる。

エクストラデッキに存在する「オッドアイズ」Pモンスターを召喚条件を無視して特殊召喚する。

この効果で特殊召喚されたモンスターは攻撃力、守備力が0となり、効果は無効化される。

 

 

ARC-V「もう片方のペンデュラムゾーンに存在する覇王赤竜ジェオメトリック・ペンデュラム・ドラゴンを破壊し、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの攻撃力をダウンさせる!」

 

 

覇王赤竜ジェオメトリック・ペンデュラム・ドラゴン(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

【Pスケール:青1/赤1】

(1):自分フィールドに存在するアドバンス召喚されたモンスター1体を対象に発動できる。

選択した自分のモンスターをリリースしてPゾーンのこのカードをアドバンス召喚する。

(2):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに

カードが存在しない場合に発動できる。

デッキから「魔術師」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。

【モンスター効果】

アドバンス召喚されたドラゴン族モンスターをリリースに含めることで通常召喚とは別にこのカードをアドバンス召喚出来る。このカードは1度アドバンス召喚されなければP召喚出来ない。

(1):アドバンス召喚されたモンスターをリリースすることで召喚に成功した場合、このモンスターは以下の効果を得る。

●このカードがモンスターと戦闘を行う場合、相手モンスターの攻撃力は0になり、相手に与える戦闘ダメージは倍になる。

(2):自分の墓地あるいはエクストラデッキに表側で存在するドラゴン族モンスターを1枚除外することで発動できる。

相手フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する。

(3):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。

 

 

覇王赤竜ジェオメトリック・ペンデュラム・ドラゴンの攻撃力は3000。この効果によってオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの攻撃力は0となる。攻撃力0同士のモンスターによって戦闘破壊はなされず、最高霊神ペンデュラム・デウスの攻撃は終了する。

 

最高霊神ペンデュラム・デウス「まさか自らのモンスターの攻撃力を下げるとは。私はターンエンド。」

 

-8ターン目-

ARC-V「お前も正直に言ったからな、俺も正直に言うとしよう。このターンのエンドフェイズを迎えれば恐らく俺は負ける。」

最高霊神ペンデュラム・デウス「諦めたか。」

ARC-V「いいや違う、このターンの間に蹴りをつけるってことだ!」

最高霊神ペンデュラム・デウス「戦闘を必ず行わなくてはならず、私の攻守は共に0。勝ち目はない。」

ARC-V「そんなことはない!俺は俺のカードを信じる!お楽しみはこれからだ!俺のターン…ドロォォ!!!」

 

ARC-Vのドローは弧を描くペンデュラムのように美しく、しかし豪快になされた。引いたカードは光り輝いたままだ。

 

ARC-V「よし、行くぞ!俺は墓地のジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンの効果発動!」

 

 

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)

効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000

(1):このカードがアドバンス召喚に成功した時、発動できる。

このモンスターを召喚するためにリリースしたモンスターの

攻撃力の合計以上の攻撃力を持つ特殊召喚されたモンスター

の攻撃力を0にし、その効果を無効にする。

(2):このカードは戦闘・効果で破壊されない。

(3):このカードが墓地に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。

このカードを手札に加える。

 

 

ARC-V「このカードを手札に戻す!そしてフィールドのSRパッシングライダーと幻影騎士団リメイニングストールをリリース!」

 

 

SRパッシングライダー

ペンデュラム・効果モンスター

星5/風属性/機械族/攻2200/守2000

【Pスケール:青3/赤3】

(1):1ターンに1度、手札及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、

「スピードロイド」チューナー1体を墓地へ送って発動できる。

ターン終了時まで、墓地へ送ったそのモンスターの元々のレベル分だけ

このカードのPスケールを上げる、または下げる(最小1まで)。

【モンスター効果】

「SRパッシングライダー」の(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできない。

(1):お互いのフィールドにモンスターが存在しない場合、

このカードは手札から特殊召喚できる。

(2):このカードがアドバンス召喚に成功した時、

自分の墓地のレベル4以下の「スピードロイド」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

(3):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

相手は他の「スピードロイド」モンスターを攻撃対象に選択できない。

 

幻影騎士団リメイニングストール(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星3/闇属性/戦士族/攻1300/守 500

【Pスケール:青8/赤8】

(1):自分フィールドにX素材のないXモンスターが1体存在する場合、

相手フィールドに存在する特殊召喚されたモンスターの効果は自分のターン中、無効となる。

【モンスター効果】

「幻影騎士団リメイニングストール」の(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。

(1):このモンスターが別の「幻影騎士団」モンスターと共にP召喚に成功した時に発動できる。

カードを1枚ドローする。

 

 

ARC-V「アドバンス召喚!現れろ、すべてを無に帰す闇の竜!ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン!」

 

再びジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンが煙を上げながらアドバンス召喚された。オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンと共に並び立ち、共鳴する。

 

ARC-V「本当なら四天の龍とオッドアイズを揃えなくてはいけない厳しい条件のモンスターだがお前のお陰で実現できそうだぜ。」

最高霊神ペンデュラム・デウス「何をする気だ?」

ARC-V「俺はスケール0の覇道の魔術師とセッティング済みの王道の魔術師でペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

覇道の魔術師(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星12/闇属性/魔法使い族/攻 0/守 0

【Pスケール:青0/赤0】

覇道の魔術師の(1)のP効果は相手ターンにも発動できる。

(1):自分のモンスターゾーンまたはPゾーンに存在する「覇王」モンスターを選択し発動できる。

対象のモンスターの攻撃力を半分にし、このターン選択したモンスターは直接攻撃することが出来る。

【モンスター効果】

(1):フィールドに存在する「覇王」モンスターを対象にこのカードをリリースすることで発動できる。

対象のモンスターの攻撃力を半分にし、このターン選択したモンスターは直接攻撃することが出来る。

 

 

覇王赤竜ジェオメトリック・ペンデュラム・ドラゴンが消えた側のペンデュラムゾーンに王道の魔術師と同じ緑色の蛍光色の指し色のついたマントをつけた覇道の魔術師が出現する。

 

最高霊神ペンデュラム・デウス「スケール0と13…オーバースケールペンデュラムか!」

ARC-V「零児のアークの力で俺も使えるようになったのさ!」

 

ARC-Vの横に零児の幻影が現れ、ARC-Vの横で腕組をしながら頷く。ARC-Vもそれを見て頷き返した。

 

ARC-V「このモンスターは各召喚法の名を持つカードを素材することで呼び出されるペンデュラムモンスター。様々な人々の力を借りてリンク出来るお前も知らないモンスターだ!」

 

ARC-Vの横にペンデュラムの生みの親 レイとヴィエイが現れるとランサーズの面々、アカデミア、レジスタンス、シンクロ次元の人々……次々にARC-Vの周りに仲間たちの幻影が現れていく。そして最後にARC-Vの前に現れるのは柚子だ。

 

柚子(遊矢…みんな!)

 

ARC-V「あぁ、みんな俺の力を貸してくれ!フィールドのオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン、ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン、コスモス・フュージョン、シンクロ、エクシーズをリリース!」

 

 

コスモス・フュージョン(オリジナルカード)

永続罠

(1):自分フィールドに「コスモス・コア」が存在し、相手フィールドに融合モンスターが存在する場合に発動できる。

発動したこのカードを相手フィールドの魔法罠ゾーンに置く。

(2):自分のターン中、このカードがフィールドに存在する限り、自分は相手フィールドに存在する「コスモス・コア」を効果の対象に出来ない。また自分は融合召喚を行うことが出来ず、融合モンスターは攻撃宣言を行えない。

 

コスモス・シンクロ(オリジナルカード)

永続罠

(1):自分フィールドに「コスモス・コア」が存在し、相手フィールドにSモンスターが存在する場合に発動できる。

発動したこのカードを相手フィールドの魔法罠ゾーンに置く。

(2):自分のターン中、このカードがフィールドに存在する限り、自分は相手フィールドに存在する「コスモス・コア」を効果の対象に出来ない。また自分はS召喚を行うことが出来ず、Sモンスターは攻撃宣言を行えない。

 

コスモス・エクシーズ

永続罠

(1):自分フィールドに「コスモス・コア」が存在し、相手フィールドにXモンスターが存在する場合に発動できる。

発動したこのカードを相手フィールドの魔法罠ゾーンに置く。

(2):自分のターン中、このカードがフィールドに存在する限り、自分は相手フィールドに存在する「コスモス・コア」を効果の対象に出来ない。また自分はX召喚を行うことが出来ず、融合モンスターはX宣言を行えない。

 

 

ARC-V「覇王の名の元に熾烈なる戦いを治め、神々しく光り輝く未来を掴め!オーバースケールスピリットペンデュラム!現れよ、レベル12!覇王烈竜オッドアイズ・アークレイジング・ドラゴン!!」

 

 

覇王烈竜オッドアイズ・アークレイジング・ドラゴン(オリジナルカード)

特殊召喚・ペンデュラム・効果モンスター

星12/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守4000

【Pスケール:青0/赤13】

(1):このカードはこのカード自身の効果以外でPゾーンに置くことは出来ない。

この効果は無効化されない。

(2):このカードがPゾーンに存在する限り、

相手フィールドの融合・S・Xモンスターは効果を発動できない。

(3):1ターンに1度、相手がドローフェイズ以外でデッキからカードを手札に加えた時に発動できる。

そのカードを破壊する。

【モンスター効果】

このカードは通常召喚出来ない。

自分フィールドのPゾーンにスケールが0と13のカードが置かれ、自分フィールドの「アドバンス」「フュージョン」「シンクロ」「エクシーズ」「ペンデュラム」と名のついたカードを墓地へ送ることでP召喚できる。

このカードをP召喚する場合、このカードしかP召喚出来ない。

(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動する。

相手フィールドのカードを全て破壊する。

(2):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。

(3):このカードが相手によってフィールドを離れた場合に発動できる。

デッキ・エクストラデッキから「オッドアイズ」モンスター1体を特殊召喚する。

(4):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

このカードを自分のPゾーンに置く。

 

 

覇王龍ズァークと同じぐらいの巨大さでありながらオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンと同じ赤い体をしたドラゴンがARC-Vの後ろに現れた。大きな翼はクリアウィング・シンクロ・ドラゴンのような透明感あふれる紅色をし、大きな牙はダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを思わせる。体のあちこちにある球体はスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの力を引き継ぐ証拠であり、胴体の部分の機械仕掛けに見えるデザインはジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンの意思を感じる。

 

最高霊神ペンデュラム・デウス「このようなモンスターは…見たことがない…!」

ARC-V「精霊の王であるお前でも知らないモンスターにリンク出来た!これこそ人間とアークの可能性だ!バトル!覇王烈竜オッドアイズ・アークレイジング・ドラゴンで最高霊神ペンデュラム・デウスを攻撃!」

最高霊神ペンデュラム・デウス「私へのダメージはないと分かってのことか?」

ARC-V「覇道の魔術師のペンデュラム効果発動!覇王烈竜オッドアイズ・アークレイジング・ドラゴンの攻撃力を半分にすることでダイレクトアタックする!」

最高霊神ペンデュラム・デウス「なるほど、プレイヤーとしての私をそのまま狙うか。」

ARC-V「その通り!行け、閃光のスプリームサブリメーションッッ!!」

 

覇王烈竜オッドアイズ・アークレイジング・ドラゴンの口に光り輝くエネルギーの球体がため込まれる。それを1度飲み込むと逃げ場を失った衝撃が覇王烈竜オッドアイズ・アークレイジング・ドラゴンの口から放たれる。その攻撃が最高霊神ペンデュラム・デウスを襲っていく。

 

最高霊神ペンデュラム・デウス「ククク…だが私が受けるダメージは2000!次のターン、私自身で覇王烈竜オッドアイズ・アークレイジング・ドラゴンに特攻すれば…」

ARC-V「リバースカードオープン!速攻魔法 リアクション・フォース!」

 

 

リアクション・フォース(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):以下の効果から1つを選択して発動できる。

●自分フィールドに存在する「オッドアイズ」モンスターを対象に発動できる。

対象のカードが相手に与える戦闘ダメージは倍になる。

●デッキのモンスター及び自分のエクストラデッキの表側表示のPモンスターの中から、

「ペンデュラム」モンスター1体を選んで手札に加える。

 

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの効果の名を持つリアクション・フォースの効果によって覇王烈竜オッドアイズ・アークレイジング・ドラゴンが相手に与えるダメージが倍になる。

 

最高霊神ペンデュラム・デウス「な…何!?」

ARC-V「いけえええ!!!」

 

覇王烈竜オッドアイズ・アークレイジング・ドラゴンの翼からもスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの攻撃に似た衝撃とダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンが放つ雷に似た攻撃が追加されていく。

 

最高霊神ペンデュラム・デウス「ぐああああ!!!!」

 

2000の倍 4000のダメージが最高霊神ペンデュラム・デウスに与えられていく。

 

最高霊神ペンデュラム・デウスLP4000→0

 

最高霊神ペンデュラム・デウス(まさか…本当に…!)

 

デュエルが終わると共に最高霊神ペンデュラム・デウスと覇王烈竜オッドアイズ・アークレイジング・ドラゴンが消えていく。最高霊神ペンデュラム・デウスの消えた跡にはデュエルを始めた際のARC-Vによく似た精霊神の姿が残された。

 

精霊神「まさか私ですら知らないモンスターと心を通じさせるとは…。」

 

ARC-Vもデュエルが終わったことで遊矢、ユート、ユーゴ、ユーリ、ズァークへと戻る。

 

ユート「これが私たちの力だ。」

ユーゴ「どんなもんだ!」

ユーリ「奇跡ってやつを起こしてやったよ。」

ズァーク「精霊神、約束通り人間を滅ぼすのはやめてくれるな?」

精霊神「…約束ですから。」

 

精霊神は悔しそうな表情を見せながら立ち上がる。しかし立ち上がってしばらくすると笑みがこぼれる。それが心の底では自分の知らない精霊を呼び覚まし、勝利したARC-Vのデュエルを楽しんでいたからだったのだ。

 

精霊神「く…くくく…ははは!」

 

精霊神の笑い声につられて遊矢たちも笑い始める。

 

遊矢(そうだ、こんな風にデュエルの後にみんなが笑えるような…そんなデュエルがしたかったんだ!もうこれで悔いはない。)

 

遊矢は精霊神に近づいていく。

 

遊矢「精霊神。」

精霊神「デウスでいい。私の真の名だ。」

遊矢「デウス、改めて君にリンクした決闘者として願いを叶えさせて欲しい。」

デウス「もちろんだ。君のアークの力に見合った願いを叶えよう。」

遊矢「秤の魔術師となった人、ヴィエイによってペンデュラム次元に連れてこられた人、ペンデュラム次元自体。それを全て元に戻してほしい。それと出来るだけ人が笑顔になれるような世界に変えたい。」

デウス「それはいささか求めすぎだ。君のアークの力の量ではとても…。」

遊矢「いや、アークの力だけでなく肉体自体も使ってくれて構わない。」

ユート「何!?」

 

遊矢の言葉に驚くユートたち。遊矢の目の前に3人が立ち説得を試みる。

 

ユーゴ「何言ってんだ!お前の体を使っちまったらお前消えちまうんだぞ!」

ユーリ「確かにレイも肉体を犠牲に世界を守った。でも遊矢がそんな目にあうこと、彼女は望んでないはずだよ。」

遊矢「肉体はアークの力を創り出すための膨大な原料になる。俺の体を素材にすればズァークたちもまた体を手に入れられるはずだ!」

ユート「ふざけるな!そんなことは認めんぞ。私たちが絶対にな!」

遊矢「…ズァークは分かってくれるよな?」

ズァーク「…。」

 

ズァークにとって遊矢、ユート、ユーゴ、ユーリは息子のようにかわいがってきた子供たちだ。遊矢1人の犠牲でユート、ユーゴ、ユーリの3人が普通の生活を送ることが出来る。しかし遊矢も大切な子供の1人、ズァークは迷っていた。

 

遊矢「わかった、ならここはデュエルで決着をつけよう。」

ユーゴ「いいぜ!もしオレたちが勝ったらオレとユーリ、ユートが魂を使って遊矢が望む願いを叶える!」

遊矢「そんなことしたら肉体も魂も消えてしまうじゃないか!」

ユーリ「遊矢だって同じ事しようとしてるんだよ。もし遊矢が勝てば僕らが消える、もし僕らが勝てば遊矢が消える。わかりやすくていいじゃん。」

遊矢「そんな…!」

ユート「怖気づいたか?お前は生半可な気持ちでエンタメデュエルが出来る世界を作るなんて言っていたわけじゃないはずだ。」

遊矢「……。」

 

俯きゴーゴルをつけようとする遊矢。それに3人は叱咤するように遊矢の名を呼ぶ。

 

ユート、ユーゴ、ユーリ「「「遊矢!」」」

遊矢「…!」

 

ゴーグルに添えていた手を下ろし、遊矢は自分のデュエルディスクを左腕に装着する。

 

遊矢「わかった!ここで俺たちの最後のデュエルをしよう!」

ユーゴ「最後のデュエルくらい楽しくいこうぜ。」

ユーリ「ってことは決まりだね。」

ユート「あぁ、さぁ行くぞ!」

遊矢、ユート、ユーゴ、ユーリ「「「「アクションフィールド起動!」」」」

 

「アクションフィールド エンタメコロッセオ」

 

ユート「戦いの殿堂に集いし決闘者たちが!」

ユーゴ「モンスターと共に地を蹴り宙を舞いフィールド内を駆け巡る!」

ユーリ「見よ!これぞデュエルの最終進化形!」

遊矢「アクション…」

遊矢、ユート、ユーゴ、ユーリ「「「「デュエル!!」」」」




最高霊神ペンデュラム・デウス(オリジナルカード)
特殊召喚・ペンデュラム・効果モンスター
星12/神属性/創造神族/攻 0/守 0
【Pスケール:青0/赤13】
(1):このカードはこのカード自身の効果以外でPゾーンに置くことは出来ない。
この効果は無効化されない。
(2):このカードをPゾーンに置いたプレイヤーはデュエルに勝利する。
【モンスター効果】
このカードは「オーバースケールペンデュラム」の効果でしか特殊召喚できない。
(1):このカードの特殊召喚に成功した場合、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。
(2):このカードは戦闘・効果では破壊されず、
このカードの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは0になる。
(3):このカードは相手のカード効果を受けない。
(4):相手ターンのエンドフェイズ時に攻撃宣言していないモンスターが存在する場合に発動する。
このカードを手札に戻す。
(5):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。
このカードを自分のPゾーンに置く。
自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、
空いたPゾーンにこのカードを置く。

王道の魔術師(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星1/闇属性/魔法使い族/攻 0/守 0
【Pスケール:青13/赤13】
王道の魔術師の(2)のP効果は相手ターンにも発動できる。
(1):1ターンに1度、自分フィールドに存在する魔法罠カードと相手フィールドに存在する魔法罠カードを選択し発動する。
選択したカードを入れ替える。
(2):自分のモンスターゾーンまたはPゾーンに存在する「覇王」カードを破壊し、フィールドに存在するモンスターを対象に発動できる。
このターンのエンドフェイズ時まで対象のモンスターの攻撃力を破壊したカードの攻撃力分下げる。
【モンスター効果】
(1):このカードをリリースすることで発動できる。
エクストラデッキに存在する「オッドアイズ」Pモンスターを召喚条件を無視して特殊召喚する。
この効果で特殊召喚されたモンスターは攻撃力、守備力が0となり、効果は無効化される。

覇王赤竜ジェオメトリック・ペンデュラム・ドラゴン(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500
【Pスケール:青1/赤1】
(1):自分フィールドに存在するアドバンス召喚されたモンスター1体を対象に発動できる。
選択した自分のモンスターをリリースしてPゾーンのこのカードをアドバンス召喚する。
(2):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに
カードが存在しない場合に発動できる。
デッキから「魔術師」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。
【モンスター効果】
アドバンス召喚されたドラゴン族モンスターをリリースに含めることで通常召喚とは別にこのカードをアドバンス召喚出来る。このカードは1度アドバンス召喚されなければP召喚出来ない。
(1):アドバンス召喚されたモンスターをリリースすることで召喚に成功した場合、このモンスターは以下の効果を得る。
●このカードがモンスターと戦闘を行う場合、相手モンスターの攻撃力は0になり、相手に与える戦闘ダメージは倍になる。
(2):自分の墓地あるいはエクストラデッキに表側で存在するドラゴン族モンスターを1枚除外することで発動できる。
相手フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する。
(3):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。

幻影騎士団リメイニングストール(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星3/闇属性/戦士族/攻1300/守 500
【Pスケール:青8/赤8】
(1):自分フィールドにX素材のないXモンスターが1体存在する場合、
相手フィールドに存在する特殊召喚されたモンスターの効果は自分のターン中、無効となる。
【モンスター効果】
「幻影騎士団リメイニングストール」の(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。
(1):このモンスターが別の「幻影騎士団」モンスターと共にP召喚に成功した時に発動できる。
カードを1枚ドローする。

覇道の魔術師(オリジナルカード)
ペンデュラム・効果モンスター
星12/闇属性/魔法使い族/攻 0/守 0
【Pスケール:青0/赤0】
覇道の魔術師の(1)のP効果は相手ターンにも発動できる。
(1):自分のモンスターゾーンまたはPゾーンに存在する「覇王」モンスターを選択し発動できる。
対象のモンスターの攻撃力を半分にし、このターン選択したモンスターは直接攻撃することが出来る。
【モンスター効果】
(1):フィールドに存在する「覇王」モンスターを対象にこのカードをリリースすることで発動できる。
対象のモンスターの攻撃力を半分にし、このターン選択したモンスターは直接攻撃することが出来る。

コスモス・フュージョン(オリジナルカード)
永続罠
(1):自分フィールドに「コスモス・コア」が存在し、相手フィールドに融合モンスターが存在する場合に発動できる。
発動したこのカードを相手フィールドの魔法罠ゾーンに置く。
(2):自分のターン中、このカードがフィールドに存在する限り、自分は相手フィールドに存在する「コスモス・コア」を効果の対象に出来ない。また自分は融合召喚を行うことが出来ず、融合モンスターは攻撃宣言を行えない。

コスモス・シンクロ(オリジナルカード)
永続罠
(1):自分フィールドに「コスモス・コア」が存在し、相手フィールドにSモンスターが存在する場合に発動できる。
発動したこのカードを相手フィールドの魔法罠ゾーンに置く。
(2):自分のターン中、このカードがフィールドに存在する限り、自分は相手フィールドに存在する「コスモス・コア」を効果の対象に出来ない。また自分はS召喚を行うことが出来ず、Sモンスターは攻撃宣言を行えない。

コスモス・エクシーズ
永続罠
(1):自分フィールドに「コスモス・コア」が存在し、相手フィールドにXモンスターが存在する場合に発動できる。
発動したこのカードを相手フィールドの魔法罠ゾーンに置く。
(2):自分のターン中、このカードがフィールドに存在する限り、自分は相手フィールドに存在する「コスモス・コア」を効果の対象に出来ない。また自分はX召喚を行うことが出来ず、融合モンスターはX宣言を行えない。

覇王烈竜オッドアイズ・アークレイジング・ドラゴン(オリジナルカード)
特殊召喚・ペンデュラム・効果モンスター
星12/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守4000
【Pスケール:青0/赤13】
(1):このカードはこのカード自身の効果以外でPゾーンに置くことは出来ない。
この効果は無効化されない。
(2):このカードがPゾーンに存在する限り、
相手フィールドの融合・S・Xモンスターは効果を発動できない。
(3):1ターンに1度、相手がドローフェイズ以外でデッキからカードを手札に加えた時に発動できる。
そのカードを破壊する。
【モンスター効果】
このカードは通常召喚出来ない。
自分フィールドのPゾーンにスケールが0と13のカードが置かれ、自分フィールドの「アドバンス」「フュージョン」「シンクロ」「エクシーズ」「ペンデュラム」と名のついたカードを墓地へ送ることでP召喚できる。
このカードをP召喚する場合、このカードしかP召喚出来ない。
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動する。
相手フィールドのカードを全て破壊する。
(2):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。
(3):このカードが相手によってフィールドを離れた場合に発動できる。
デッキ・エクストラデッキから「オッドアイズ」モンスター1体を特殊召喚する。
(4):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
このカードを自分のPゾーンに置く。

リアクション・フォース(オリジナルカード)
速攻魔法
(1):以下の効果から1つを選択して発動できる。
●自分フィールドに存在する「オッドアイズ」モンスターを対象に発動できる。
対象のカードが相手に与える戦闘ダメージは倍になる。
●デッキのモンスター及び自分のエクストラデッキの表側表示のPモンスターの中から、
「ペンデュラム」モンスター1体を選んで手札に加える。


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最終話「ペンデュラムが描く未来」

-精霊界 1ターン目-

一面光に溢れていた精霊界が闘技場にサーカスの装飾が施されたアクションフィールド エンタメコロッセオへ変わっていく中、遊矢の最後のデュエルが始まった。ユートとユーゴがユーリに意識を集中させると2人はユーリの中に取り込まれる。

 

ユーリ「僕のターンからだよ!僕は手札から捕食植物オフリス・スコーピオを召喚!」

 

 

捕食植物オフリス・スコーピオ

効果モンスター

星3/闇属性/植物族/攻1200/守 800

「捕食植物オフリス・スコーピオ」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、

手札からモンスター1体を墓地へ送って発動できる。

デッキから「捕食植物オフリス・スコーピオ」以外の

「捕食植物」モンスター1体を特殊召喚する。

 

 

ランを模した捕食植物オフリス・スコーピオが召喚され、その効果を発動させる。

 

ユーリ「効果によって手札から捕食植物ハイドランジアを墓地へ送り、デッキから捕食植物ダーリング・コブラを特殊召喚!」

 

 

捕食植物ハイドランジア(オリジナルカード)

効果モンスター

星1/闇属性/植物族/攻1000/守1500

「捕食植物ハイドランジア」の効果はデュエル中に1度しか使用できない。

(1):自分フィールドに「捕食植物」モンスターが特殊召喚された時に発動できる。

墓地に存在するこのカードを特殊召喚する。

(2):このカードが闇属性融合モンスターの融合素材として墓地へ送られた場合に発動できる。

カードを1枚ドローする。

 

捕食植物ダーリング・コブラ

効果モンスター

星3/闇属性/植物族/攻1000/守1500

「捕食植物ダーリング・コブラ」の効果はデュエル中に1度しか使用できない。

(1):このカードが「捕食植物」モンスターの効果で特殊召喚に成功した場合に発動できる。

デッキから「融合」魔法カードまたは「フュージョン」魔法カード1枚を手札に加える。

 

 

ユーリ「捕食植物の特殊召喚に成功した時、墓地の捕食植物ハイドランジアを特殊召喚!」

 

アジサイのような鮮やかさの中に不気味な爬虫類の要素を持つ捕食植物ハイドランジアとコブラによく似た捕食植物ダーリング・コブラが現れ、捕食植物ダーリング・コブラの効果によってデッキからカードを手札に加える。

 

ユーリ「僕は魔法カード 融合を手札に加えそのまま発動!」

 

 

融合

通常魔法

(1):自分の手札・フィールドから、

融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

ユーリ「フィールドのオフリス・スコーピオとハイドランジアを融合!魅惑の香りで虫を誘う二輪の美しき花よ!今ひとつとなりて、その花弁の奥の地獄から、新たな脅威を生み出せ!融合召喚!現れろ!飢えた牙持つ毒龍。レベル8!スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン!!」

 

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン

融合・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000

トークン以外のフィールドの闇属性モンスター×2

(1):このカードが融合召喚に成功した場合に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を選び、

その攻撃力分だけこのカードの攻撃力をターン終了時までアップする。

(2):1ターンに1度、相手フィールドの

レベル5以上のモンスター1体を対象として発動できる。

ターン終了時まで、このカードはそのモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。

(3):融合召喚したこのカードが破壊された場合に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊する。

 

 

ユーリのエースモンスター スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの登場と共に融合素材となって墓地へ送られた捕食植物ハイドランジアの効果が発動し、ユーリはカードを1枚ドローした。

 

ユーリ「僕はカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-2ターン目-

遊矢「俺のターン、ドロー!俺はスケール5のEMオッドアイズ・ヒッポとスケール8のEMオッドアイズ・ユニコーンでペンデュラムスケールをセッティング!

 

 

EMオッドアイズ・ヒッポ(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星3/光属性/獣族/攻1100/守 600

【Pスケール:青5/赤5】

EMオッドアイズ・ドッグのP効果は相手ターン中も発動できる。

(1):このカードともう片方のPゾーンに「EM」カードを破壊し発動できる。

デッキからカードを2枚ドローする。

【モンスター効果】

(1):自分フィールドに存在する「EM」または「オッドアイズ」モンスターを対象にこのカードをリリースすることで発動できる。

エンドフェイズ時まで選択したモンスターにこのカードの攻撃力を加える。

 

EMオッドアイズ・ユニコーン

ペンデュラム・効果モンスター

星1/光属性/獣族/攻 100/守 600

【Pスケール:青8/赤8】

(1):このカードがPゾーンに存在する限り1度だけ、

自分の「オッドアイズ」モンスターの攻撃宣言時、

そのモンスター以外の自分フィールドの「EM」モンスター1体を対象として発動できる。

その攻撃モンスターの攻撃力はバトルフェイズ終了時まで、

対象のモンスターの元々の攻撃力分アップする。

【モンスター効果】

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、

自分の墓地の「EM」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力分だけ自分はLPを回復する。

 

 

EMディスカバー・ヒッポの派生 EMオッドアイズ・ヒッポとEMオッドアイズ・ユニコーンがペンデュラムゾーンに置かれる。

 

遊矢「これでレベル6と7のモンスターが同時に召喚可能!揺れろ魂のペンデュラム!天空に描け光のアーク!ペンデュラム召喚!現れろ、俺のモンスター!すべてを無に帰す闇の竜!ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン!」

 

 

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン(オリジナルカード)

効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000

(1):このカードがアドバンス召喚に成功した時、発動できる。

このモンスターを召喚するためにリリースしたモンスターの

攻撃力の合計以上の攻撃力を持つ特殊召喚されたモンスター

の攻撃力を0にし、その効果を無効にする。

(2):このカードは戦闘・効果で破壊されない。

(3):このカードが墓地に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。

このカードを手札に加える。

 

 

遊矢のエースモンスター ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンがペンデュラム召喚される。スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンと同じ攻撃力を持つジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンは戦闘でも効果でも破壊されることはない。

 

ユーリ「そう来ると思ってたよ。」

遊矢「バトル!ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンでスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンを攻撃!多重のシャトル・シュート!」

 

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンから攻撃が放たれようとした時、ユーリがセットしていたカードを発動させる。

 

ユーリ「させないよ!速攻魔法発動!超融合!」

 

 

超融合

速攻魔法(制限カード)

このカードの発動に対して魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

(1):手札を1枚捨てて発動できる。

自分・相手フィールドから融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

 

ユーリ「僕は手札を1枚墓地へ送り、フィールドのスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンとダーリング・コブラ、ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンを融合!飢えた牙持つ毒龍よ。奈落へ誘う香しき花よ。機械仕掛けの竜よ。今一つとなりて、思いのままにすべてを貪れ!融合召喚!現れろレベル12 グラトニー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン!!!」

 

 

グラトニー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン(オリジナルカード)

融合・効果モンスター

星12/闇属性/ドラゴン族/攻3800/守3000

元々のレベルが8以上の闇属性モンスター+闇属性モンスター+相手フィールド上のモンスター

グラトニー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの(1)の効果は1ターンに1度しか使えない。

(1):このカードの融合素材となった相手モンスターを

相手のデッキに戻すことで発動できる。(エクストラデッキに表側で存在する場合は裏側にすることで発動できる。)

ターン終了時まで、このカードはそのモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。またそのモンスターの攻撃力・守備力をこのモンスターに加える。

(2):このカードがフィールドを離れた場合発動できる

相手フィールドに存在するモンスターをすべて破壊する。

その後、自分の墓地のレベル8以上の闇属性モンスターを墓地から特殊召喚できる。

 

 

ユーリのフィールドにスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの進化形 グラトニー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンが姿を現し圧倒的な攻撃力を示すように雄たけびをあげる。

 

遊矢「…俺はカードを2枚セットしターンエンド!」

 

-3ターン目-

ユーゴ(おっしゃ、次はオレだ!)

ユーリ(せっかく有利な状況なんだから変なことしないでよ。)

ユーゴ(任せとけ!)

 

ユーゴ「オレのターン、ドロー!」

遊矢「カウンター罠発動!強烈なかかと落とし!」

 

 

強烈なかかと落とし(オリジナルカード)

カウンター罠

(1):相手がデッキからカードを手札に加えた時にフィールドに存在するモンスターを対象に発動できる。

相手は手札に加えたそのカード公開し続け、そのカードをセット出来ない。この効果で公開し続けているカードが手札にある限り、選択したモンスターは攻撃宣言出来ない。

 

 

遊矢「今手札に加えたカードを公開しなくてはならない!」

ユーゴ「オレが今手札に加えたのはインスタント・クリアマインド!」

 

 

インスタント・クリアマインド(オリジナルカード)

通常魔法

(1):自分フィールドに存在するEXデッキから特殊召喚されたモンスターを選択し発動できる。

選択したモンスターをデッキに戻しレベルの合計が選択したモンスターのレベル以下となるSモンスターをS召喚扱いで2体エクストラデッキから守備表示で特殊召喚する。

この効果で特殊召喚されたモンスターは攻守ともに0となり、効果が無効化される。

 

 

遊矢「インスタント・クリアマインドを手札に公開し続けている限り、グラトニー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンは攻撃できない!」

 

ユーリ(ちょっと!開始早々何してるのさ。)

ユーゴ(オレのせいじゃねえだろ!でも安心しろ、今引いたカードはいいカードだからよ!)

 

ユーゴ「オレはたった今加えたインスタント・クリアマインドを発動!グラトニー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンをデッキに戻し、エクストラデッキから2体のシンクロモンスターを特殊召喚する!現れろ、HSR暴風クワライ!」

 

 

HSR暴風クワライ(オリジナルカード)

シンクロ・チューナー・効果モンスター

星3/光属性/機械族/攻1200/守1500

チューナー+チューナー以外のモンスター1体

(1):S召喚されたこのカードが破壊された場合に発動できる。

デッキから「SR」カードを2枚選択し手札に加える。

(2):相手メインフェイズに発動できる。

このカードを含む自分フィールドのモンスターをS素材としてS召喚する。

 

 

ユーゴ「美しくも雄々しき翼翻し、光の速さで敵を討て!現れろ、レベル7!クリアウィング・シンクロ・ドラゴン!!」

 

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴン

シンクロ・効果モンスター

星7/風属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

(1):1ターンに1度、このカード以外のフィールドの

レベル5以上のモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

(2):1ターンに1度、フィールドのレベル5以上の

モンスター1体のみを対象とするモンスターの効果が発動した時に発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

(3):このカードの効果でモンスターを破壊した場合、

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

このカードの効果で破壊したモンスターの元々の攻撃力分アップする。

 

 

風を纏った風神を模したHSR暴風クワライとユーゴのエースモンスター クリアウィング・シンクロ・ドラゴンが特殊召喚される。その後グラトニー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの効果が発動した。

 

ユーゴ「グラトニー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンがフィールドを離れた時、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンを墓地から特殊召喚するぜ!」

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンも墓地から復活し、クリアウィング・シンクロ・ドラゴンと共鳴する。

 

遊矢「暴風クワライ…シンクロチューナーか!」

ユーゴ「さすが遊矢だぜ!オレはレベル7のクリアウィング・シンクロ・ドラゴンにレベル3のシンクロチューナー HSR暴風クワライをチューニング!出てこい、Dホイール!!」

 

ユーゴのデュエルディスクからDホイールが出現し、それに跨って加速し始める。

 

ユーゴ「神々しく光る翼はためかせ、集いし願いと共に敵を討て!アクセルシンクロォォォォ!!」

 

エンタメコロッセオの障害物も物ともせずにユーゴのDホイールが加速と共に姿を消していく。やがて空中に吊るされているフラフープの真ん中からユーゴが再び現れる。

 

ユーゴ「生誕せよ!レベル10!クリスティウィング・シンクロ・ドラゴン!!」

 

 

クリスティウィング・シンクロ・ドラゴン(オリジナルカード)

シンクロ・効果モンスター

星10/風属性/ドラゴン族/攻3300/守2500

Sモンスターのチューナー1体+チューナー以外のドラゴン族Sモンスター1体以上

(1)の効果は自分のメインフェイズ時に1ターンに1度しか発動できない。

(1):自分のデッキの上からカードを5枚めくる。

このターンこのカードはその中のチューナーの数まで

相手が発動した効果を無効にできる。

その後めくったカードをデッキに戻してシャッフルする。

(2):このカードの効果でモンスター効果を無効にした場合、

このカードの攻撃力はターン終了時まで、

このカードの効果で無効にしたモンスターの元々の攻撃力分アップする。

(3):このカードが戦闘・効果で破壊された場合、

墓地からこのカード以外のSモンスターを

1体特殊召喚できる。

 

 

クリスティウィング・シンクロ・ドラゴンの金色の翼からは神々しき光が放たれている。

 

ユーゴ「どうだ!これが俺の最強モンスターだぜ!」

遊矢「わかってるよ、長い付き合いだからね!でもその厄介な効果を知ってるからこそ俺のこのタイミングでカードを発動させる!ペンデュラムゾーンに置かれたEMオッドアイズ・ヒッポのペンデュラム効果を発動!このカードともう片方のPゾーンのカードを破壊し、カードを2枚ドローする!」

ユーゴ「クリスティウィングはデッキから引いた5枚のカードのうち、チューナーの数だけ相手の効果を無効出来る!クリスティウィングの効果発動!」

遊矢「そうはさせない!手札から隠遁の魔術師の効果発動!」

 

 

隠遁の魔術師(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星1/光属性/魔法使い族/攻 0/守 0

【Pスケール:青2/赤2】

「隠遁の魔術師」の(2)のP効果は無効化されない。

(1):「隠遁の魔術師」のモンスター効果で対象となったモンスターは

このカードがPゾーンに存在する限り効果を発動できない。

(2):もう片方のPゾーンに「魔術師」カードが存在しない場合

自分はP召喚出来ない。

【モンスター効果】

(1):相手メインフェイズにこのカードを自分のPゾーンに置き、

相手フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。

その相手モンスターを守備表示に変更する。

 

 

遊矢「隠遁の魔術師をペンデュラムゾーンに置き、クリスティウィング・シンクロ・ドラゴンを守備表示に変更する!」

 

透明な布を何重にも纏った中性的な相貌をした魔術師がクリスティウィング・シンクロ・ドラゴンに魔法をかける事で守備表示となる。その後隠遁の魔術師は遊矢のペンデュラムゾーンに置かれ、手にした杖を前に掲げ呪文を唱え続ける。

 

遊矢「このカードがペンデュラムゾーンに存在する限り、クリスティウィングは効果を発動できない!」

ユーゴ「やるじゃねえか、ならバトルだ!スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンで遊矢にダイレクトアタック!」

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの翼から紫色のオーラが発せられ、遊矢を襲う。

 

遊矢「ぐああ!」

 

遊矢LP4000→1200

 

ユーゴ「なんでアクションカードを取りに行かねえんだ?」

 

ユーリ(君もまだまだだね、アークならアクションカードの位置と枚数くらい把握しときなよ。)

 

ユーゴ「はぁ?…ん?」

 

ユーゴが感覚を研ぎ澄ますとエンタメコロッセオの中にアクションカードが2枚しかないことに気が付く。

 

ユーゴ「はーん…こんだけしかないフィールドってわけか。オレはカードを1枚セットしターンエンド!」

 

-4ターン目-

遊矢「俺のターン、ドロー!俺は墓地のジェオメトリックの効果!このカードを手札に戻す!そしてセッティング済みの隠遁の魔術師とスケール9の陽遁の魔術師でペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

陽遁の魔術師(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星1/光属性/魔法使い族/攻 0/守 0

【Pスケール:青9/赤9】

「陽遁の魔術師」の(2)のP効果は無効化されない。

(1):1ターンに1度、フィールドに存在するモンスターの攻撃力が変化した場合に発動できる。

そのモンスターの攻撃力をこのターンのエンドフェイズ時まで0にする。その後自分のPゾーンのカードをすべて破壊する。

(2):もう片方のPゾーンに「魔術師」カードが存在しない場合

自分はP召喚出来ない。

【モンスター効果】

「陽遁の魔術師」の(1)のモンスター効果は相手ターンにも発動できる。

(1):EXデッキに表側で存在するこのカードを除外することで発動できる。

自分のEXデッキに表側となっているカードを全てデッキに戻しシャッフルする。

その後デッキに戻した枚数分、自分はデッキからカードをドローする。

 

 

遊矢「これでレベル3から8のモンスターが同時に召喚可能!今一度揺れろ、魂のペンデュラム!天空に描け光のアーク!ペンデュラム召喚!現れろ、俺のモンスターたち!エクストラデッキよりEMオッドアイズ・ヒッポ!手札からジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン、そして雄々しくも美しく輝く二色の眼 オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!」

 

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

【Pスケール:青4/赤4】

「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」の(1)(2)のP効果は

それぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分のPモンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージを0にできる。

(2):自分エンドフェイズに発動できる。

このカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のPモンスター1体を手札に加える。

【モンスター効果】

(1):このカードが相手モンスターと戦闘を行う場合、

このカードが相手に与える戦闘ダメージは倍になる。

 

 

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンに引き続きオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンがエンタメコロッセオ全体に鳴り響かせるように鳴き声を上げてペンデュラム召喚される。

 

ユーゴ「来たな、オッドアイズ!」

遊矢「俺はEMオッドアイズ・ヒッポの効果発動!このカードをリリースし、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの攻撃力をEMオッドアイズ・ヒッポの攻撃力分アップする!」

 

ユート(これでオッドアイズの攻撃力は3600!クリスティウィングの守備力を上回ったぞ。)

 

遊矢「バトルだ!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンでクリスティウィング・シンクロ・ドラゴンを攻撃!螺旋のストライクバースト!」

 

強化されたオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの攻撃が守備表示のクリスティウィング・シンクロ・ドラゴンを破壊する。

 

ユーゴ「ぐあ!!だがクリスティウィング・シンクロ・ドラゴンの効果発動!墓地からクリアウィング・シンクロ・ドラゴンを特殊召喚する!」

 

ユーゴのフィールドにシンクロ召喚扱いで特殊召喚されたクリアウィング・シンクロ・ドラゴンが墓地から復活した。

 

遊矢「ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンでクリアウィング・シンクロ・ドラゴンを攻撃!」

ユーゴ「くそ!」

 

ユート(ユーゴ!代われ!)

 

ユーゴからユートに変わると共に墓地に存在する幻影騎士団バインディングチョーカーの効果が発動する。

 

 

幻影騎士団バインディングチョーカー(オリジナルカード)

通常罠

(1):相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。

その攻撃を無効にする。

その後、このカードは以下の効果を持つ効果モンスター(戦士族・闇・星3・攻/守0)となり

モンスターゾーンに攻撃表示で特殊召喚される(罠カードとしては扱わない)。

(2):相手モンスターの攻撃宣言時に墓地に存在するこのカードを除外することで発動できる。

手札の「幻影騎士団」モンスターを1体特殊召喚し、その攻撃を無効にする。

 

 

ユート「バインディングチョーカーの効果によって手札から幻影騎士団サイレントブーツを特殊召喚し、攻撃を無効にする!」

 

 

幻影騎士団サイレントブーツ

効果モンスター

星3/闇属性/戦士族/攻 200/守1200

「幻影騎士団サイレントブーツ」の、(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、

(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分フィールドに「幻影騎士団」モンスターが存在する場合、

このカードは手札から特殊召喚できる。

(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。

デッキから「ファントム」魔法・罠カード1枚を手札に加える。

 

 

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンの攻撃が無効となり、このターンのバトルが終了した。

 

遊矢「いつの間に。……!!」

ユート「そう、ユーリが超融合を発動した時、このカードを墓地へ送っていてくれたんだ。」

 

得意げな顔をしたユーリがユートと横に幻影として一瞬現れる。

 

ユート「今度は私が相手だ、遊矢!」

遊矢「ユートは一番長い付き合いだからな、身が引き締まるよ。ターンエンド!」

 

-5ターン目-

ユート「私のターン、ドロー!私は幻影騎士団ラギットグローブを召喚!」

 

 

幻影騎士団ラギッドグローブ

効果モンスター

星3/闇属性/戦士族/攻1000/守 500

「幻影騎士団ラギッドグローブ」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):フィールドのこのカードを素材としてX召喚した闇属性モンスターは以下の効果を得る。

●このX召喚に成功した場合に発動する。

このカードの攻撃力は1000アップする。

(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。

デッキから「幻影騎士団」カードまたは「ファントム」魔法・罠カード1枚を墓地へ送る。

 

 

遊矢「レベル3のモンスターが2体…!」

ユート「レベル3の幻影騎士団サイレントブーツとラギットグローブでオーバーレイ!戦場に倒れし騎士たちの魂よ。今こそ蘇り、闇を切り裂く光となれ!エクシーズ召喚!現れろ!ランク3、幻影騎士団ブレイクソード!」

 

 

幻影騎士団ブレイクソード

エクシーズ・効果モンスター

ランク3/闇属性/戦士族/攻2000/守1000

レベル3モンスター×2

(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、

自分及び相手フィールドのカードを1枚ずつ対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

(2):X召喚されたこのカードが破壊された場合、

自分の墓地の同じレベルの「幻影騎士団」モンスター2体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターのレベルは1つ上がる。

この効果の発動後、ターン終了時まで自分は闇属性モンスターしか特殊召喚できない。

 

 

こわ得た剣を持つ騎士 幻影騎士団ブレイクソードがエクシーズ召喚され、エクシーズ素材となった幻影騎士団ラギットグローブの効果によって攻撃力が上昇する。

 

ユート「ラギットグローブをエクシーズ素材にしたことでブレイクソードの効果発動!攻撃力が3000となる!」

遊矢「これでオッドアイズとジェオメトリックの攻撃力を上回った…!」

ユート「しかしジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンはいかなる方法でも破壊されない無敵のモンスター。ならば攻撃力を上げて一気に蹴りをつけるまで!ブレイクソードの効果発動!このカードと遊矢の場のセットカードを破壊する!」

 

幻影騎士団ブレイクソードが振りかざした斬撃が遊矢のフィールドのリバースカードに向けてまっすぐと放たれ、カードが破壊される。

 

遊矢「かかったな!破壊されたEMトラップボックスの効果発動!」

 

 

EMトラップボックス(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分フィールドに存在する「EM」モンスターが効果によって破壊された場合に発動できる。

デッキからカードを1枚ドローする。

(2):セットされたこのカードが相手によって破壊された場合に発動できる。

デッキからカードを2枚ドローする。その後手札を1枚捨てる。

 

 

遊矢「カードを2枚ドローし、手札を1枚墓地へ送る!」

ユート「破壊されて発動する効果か。ならばこちらも同じ!ブレイクソードの効果発動!墓地からサイレントブーツとラギットグローブをレベル4にして特殊召喚!」

遊矢「今度はレベル4のモンスターが2体…!」

ユート「レベル4となった幻影騎士団サイレントブーツとラギットグローブでオーバーレイ!漆黒の闇より愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今、降臨せよ!エクシーズ召喚!現れろ!ランク4!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!!」

 

ユートのエースドラゴン ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンがエクシーズ召喚に成功したことによって四天の竜とオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンがフィールドに揃った。5体のドラゴンはそれぞれ鳴き声を上げるも徐々に共鳴していき、精霊界全体がそれに応えるように5体のドラゴンそれぞれへ力を与える。

 

遊矢「これは…!」

ユート「私たちのデュエルを楽しんでいるのか?」

 

ユーゴ(精霊たちも楽しんでくれるとはな!)

ユーリ(まぁ確かにこの5体が揃うのは僕としてもテンション上がるよ。)

 

四人は考えが違えども世界を改善するためにこのデュエルを始めた。しかしいつの間に長きにわたって一緒にいた相棒たちに自らの力を試したいという気持ちでデュエルをするようになっている。

 

遊矢「やっぱり…楽しい!デュエルはこうやって楽しむものなんだ!」

 

ユーゴ(あぁ、オレもそう思うぜ!こういう風に楽しくデュエルが出来る世界はもう目前に迫ってる!)

ユーリ(作ろう、どんな結末になっても。)

 

ユート「あぁ、そうだ!おれたち5人で作るんだ!」

 

ユートの決意に観客としてデウスと共にデュエルを見届けていたズァークも圧倒されている。

 

ズァーク「まさかあのドラゴンたちとこうも心を通じ合えるようになるなんて…。」

デウス「さすがは貴方と共にいただけありますね。」

ズァーク「…デウス、俺たちはお前に勝った。その報酬としてお前のアークの力の一部を貰えないか?」

デウス「それは構いませんが…何をする気です?」

ズァーク「俺は遊矢と他の3人を天秤にかけてた。でも俺は4人とも守りたい。これからエンタメデュエルが出来る世界に4人は必要な存在なんだ。」

 

一方のユートはダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの効果を発動させる。

 

ユート「ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの効果発動!ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンから攻撃力を奪い取れ!トリーズン・ディスチャージ!」

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの翼のギミックが展開され、ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンの攻撃力は半分の1400、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンは3900まで上昇する。

 

ユート「これでジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンに3体のドラゴンで総攻撃を仕掛ければ遊矢、お前の負けだ!」

遊矢「そう簡単に勝たせはしない!陽遁の魔術師のペンデュラム効果!相手フィールドのモンスターの攻撃力が変化した時、そのモンスターの攻撃力をエンドフェイズ時まで0にする!」

 

ペンデュラムゾーンにいる陽遁の魔術師が手にした棍棒を振り回し、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの攻撃力を0にする。そして自身の効果によって陽遁の魔術師と隠遁の魔術師は破壊された。

 

ユート「さすがだ遊矢…と言いたいがまだ甘い!墓地のサイレントブーツを除外し手札にRUM-幻影騎士団ラウンチを加え発動!」

 

 

RUM-幻影騎士団ラウンチ

速攻魔法

(1):自分・相手のメインフェイズに、

自分フィールドのX素材の無い闇属性Xモンスター1体を対象として発動できる。

その自分のモンスターよりランクが1つ高い闇属性Xモンスター1体を、

対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚し、

このカードを下に重ねてX素材とする。

(2):自分メインフェイズに墓地のこのカードを除外し、

自分フィールドの闇属性Xモンスター1体を対象として発動できる。

手札の「幻影騎士団」モンスター1体を、そのモンスターの下に重ねてX素材とする。

 

 

ユート「ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンをランクアップさせる!煉獄の底より、いまだ鎮まらぬ魂に捧げる反逆の歌!永久に響かせ現れよ!ランクアップ・エクシーズチェンジ!出でよ、ランク5!ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン!!」

 

 

ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン

エクシーズ・効果モンスター

ランク5/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

レベル5モンスター×3

(1):このカードが「ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン」をX素材としている場合、以下の効果を得る。

●1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力を0にし、その元々の攻撃力分このカードの攻撃力をアップする。

●相手がモンスターの効果を発動した時、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

その後、自分の墓地のXモンスター1体を選んで特殊召喚できる。

 

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの進化形 ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴンがユートのフィールドに現れ、その効果を発動させる。

 

ユート「ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴンの効果発動!オーバーレイユニットを1つ取り除き、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの攻撃力を奪い取る!レクイエム・サルベーション!」

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの攻撃力が0となり、ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴンの攻撃力は5500まで上昇していく。

 

ユート「今度こそ終わりだ!ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴンでオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンを攻撃!鎮魂のディザスター・ディスオベイッッ!!」

 

ユートの攻撃宣言と共にステンレスガラスのような翼を展開し、攻撃態勢にはいるダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン。それに対し遊矢はエクストラデッキにある陽遁の魔術師の効果を発動させた。

 

遊矢「陽遁の魔術師の効果!エクストラデッキに存在するこのカードを除外し、エクストラデッキに表側で置かれたカードを全てデッキに戻す!」

ユート「何!?」

遊矢「俺がデッキに戻すはEMオッドアイズ・ユニコーン、EMオッドアイズ・ヒッポ、隠遁の魔術師の3枚!そしてデッキからカードを3枚ドロー!」

 

ユーゴ(まずいぞ、遊矢がドローするってことは…。)

ユーリ(デッキのカードの精霊たちと心を合わせている!)

 

アークの力が最大にまで引きあがっている遊矢は今や望み通りのカードを引くことが出来る。

 

遊矢「俺は手札からEMオーバーレイヤーの効果発動!」

 

 

EMオーバーレイヤー(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星2/水属性/水族/攻1100/守 800

【Pスケール:青3/赤3】

(1):1ターンに1度、フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力・守備力をターン終了時まで入れ替える。

【モンスター効果】

EMオーバーレイヤーの(1)のモンスター効果は相手ターンにも発動できる。

(1):フィールドに存在するXモンスターのX素材を1つ取り除く事で、手札のこのカードを特殊召喚することが出来る。

(1)の効果で特殊召喚に成功した時、自分フィールドに存在するこのカードの攻撃力の合計分ダメージを受け、このカード以外の全てのモンスターを手札に戻す。

(2):このカードが攻撃対象に選択された時、発動できる。

エンドフェイズ時までこのカードと相手フィールドに存在するモンスター1体を選択しコントロールを入れ替える。

(2)の効果を発動したターンのエンドフェイズ時このカードを除外し、デッキから「EM」モンスターを1枚手札に加える。

 

 

オーバーオールを身につけたEMオーバーレイヤーが特殊召喚されたことでオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンは遊矢の手札に戻る。

 

 

ユート「ここでEMオーバーレイヤー…!」

遊矢「そしてオーバーレイヤーの攻撃力である1100のダメージを負う!」

 

遊矢LP1200→100

 

遊矢のライフは100、一方のユートたちは未だに4000。この状況であればユートたちの勝利はほぼ確実。しかしここにいるすべての者たちが思っていた。遊矢ならばまだ何かをしてくれると。

 

ユート「EMオーバーレイヤーに攻撃!」

遊矢「EMオーバーレイヤーの効果発動!ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴンのコントロールとエンドフェイズ時まで入れ替える!」

 

ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴンが遊矢の場に移ったことでダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴンの攻撃力を上回るモンスターはユートの場にはいない。

 

ユート「ターンエンド!」

 

ユートのターン終了宣言に対しEMオーバーレイヤーは除外され、ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴンはユートのフィールドに戻り、遊矢はEMカードを1枚手札に加えた。

-6ターン目-

遊矢(残りのライフは100…。ここであのカードを引く!頼む…来てくれよ…!)

 

遊矢「ここで必ず引いて見せる!俺のターン……ドロー!」

 

遊矢の引いたカードが光の反射で輝いている。

 

遊矢「よし!レディースアンドジェントルメン!お楽しみはこれからだ!」

ユート「フッ…来たか。」

遊矢「行くぞ!俺はスケール1の星読みの魔術師とスケール8の時読みの魔術師でペンデュラムスケールをセッティング!」

 

 

星読みの魔術師

ペンデュラム・効果モンスター

星5/闇属性/魔法使い族/攻1200/守2400

【Pスケール:青1/赤1】

(1):自分のPモンスターが戦闘を行う場合、

相手はダメージステップ終了時まで魔法カードを発動できない。

(2):もう片方の自分のPゾーンに「魔術師」カード

または「オッドアイズ」カードが存在しない場合、

このカードのPスケールは4になる。

【モンスター効果】

(1):1ターンに1度、自分フィールドのPモンスター1体のみが

相手の効果で自分の手札に戻った時に発動できる。

その同名モンスター1体を手札から特殊召喚する。

 

時読みの魔術師

ペンデュラム・効果モンスター

星3/闇属性/魔法使い族/攻1200/守 600

【Pスケール:青8/赤8】

自分フィールドにモンスターが存在しない場合にこのカードを発動できる。

(1):自分のPモンスターが戦闘を行う場合、

相手はダメージステップ終了時まで罠カードを発動できない。

(2):もう片方の自分のPゾーンに「魔術師」カード

または「オッドアイズ」カードが存在しない場合、

このカードのPスケールは4になる。

【モンスター効果】

(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

1ターンに1度、自分のPゾーンのカードは相手の効果では破壊されない。

 

 

遊矢のペンデュラムゾーンに初めてペンデュラム召喚をした際にいた魔術師たちが浮かび上がる。

 

遊矢「これでレベル2から7のモンスターが同時に召喚可能!もっと大きく…もっと大きく揺れろ、魂のペンデュラム!天空に描け光のアーク!ペンデュラム召喚ッッ!現れろ、俺のモンスターたち!!手札よりEMオッドアイズ・スペルマジシャン、EMオッドアイズ・トラップマジシャン、EMオッドアイズ・レフトアイリス、EMオッドアイズ・ライトアイリス、そして雄々しくも美しく輝く二色の眼 オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!!」

 

 

EMオッドアイズ・スペルマジシャン(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星4/光属性/魔法使い族/攻1000/守 800

【Pスケール:青2/赤2】

(1):自分フィールドに「EM」または「オッドアイズ」モンスターがP召喚された場合に発動する。

自分フィールドの「EMオッドアイズ」モンスターの攻撃力はターン終了時まで1000アップする。

【モンスター効果】。

(1):このカードが複数のモンスターと同時に特殊召喚に成功した場合に発動できる。

デッキから「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」のカード名が記された魔法カードを手札に加える。

 

EMオッドアイズ・トラップマジシャン(オリジナルカード)

ペンデュラム・効果モンスター

星4/闇属性/魔法使い族/攻1400/守 800

【Pスケール:青8/赤8】

(1):自分フィールドに「EM」または「オッドアイズ」モンスターがP召喚された場合に発動する。

自分フィールドの「EMオッドアイズ」モンスターの攻撃力はターン終了時まで1000アップする。

【モンスター効果】。

(1):このカードが複数のモンスターと同時に特殊召喚に成功した場合に発動できる。

デッキから「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」のカード名が記された罠カードを手札に加える。

 

EMオッドアイズ・レフトアイリス(オリジナルカード)

ペンデュラム・通常モンスター

星4/光属性/天使族/攻 0/守 0

【Pスケール:青5/赤5】

EMオッドアイズ・レフトアイリスの(1)のP効果は無効化されない。

(1):もう片方に「EMオッドアイズ」カードが存在しない限り、自分はP召喚出来ない。

【モンスター情報】

虹の世界を司る巫女の左目に宿る精霊。あらゆるものに恵みを与えるという。

 

EMオッドアイズ・ライトアイリス(オリジナルカード)

ペンデュラム・通常モンスター

星4/光属性/天使族/攻 0/守 0

【Pスケール:青5/赤5】

EMオッドアイズ・ライトアイリスの(1)のP効果は無効化されない。

(1):もう片方に「EMオッドアイズ」カードが存在しない限り、自分はP召喚出来ない。

【モンスター情報】

虹の世界を司る巫女の右目に宿る精霊。捉えた敵を破壊しつくすまで永遠に破壊し続ける。

 

 

遊矢の場にモンスターが5体ペンデュラム召喚された。

 

ズァーク「5体…同時召喚!」

デウス「まさかここまでするとは…それにあのアイリスモンスターたち…私も見たことがないモンスターです。何をしてくれるんでしょう。」

 

楽しそうなデウスに対し遊矢は真剣な顔をしつつもどこかデウスと同じようにこのデュエルを楽しんでいるようであった。

 

遊矢「スペルマジシャンとトラップマジシャンの効果によって手札に魔法カード スタータイムエンターテインメントと罠カード バーストラッシュを手札に加える!そしてフィールドのスペルマジシャンとトラップマジシャンをリリース!アドバンス召喚!再び現れろ、ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン!!」

 

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンが今度はアドバンス召喚で姿を現し、その効果を発動させる。

 

遊矢「ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンを召喚するためにリリースしたモンスターの攻撃力以上の相手モンスターの攻撃力を0にする!」

 

ユーゴ(よっしゃ、オレの出番だぜ!)

 

ユートからユーゴに代わるとクリアウィング・シンクロ・ドラゴンに指示を出す。

 

ユーゴ「クリアウィング・シンクロ・ドラゴンの効果発動!ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンの効果を無効にし破壊する!ダイクロイックミラー!」

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴンの効果によってジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンの攻撃力がクリアウィング・シンクロ・ドラゴンに吸収され効果も打ち消される。

 

遊矢「だがジェオメトリックは破壊されない!」

ユーゴ「んでもクリアウィング・シンクロ・ドラゴンは攻撃力5300にあがったぜ!ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴンも5500。ユーリのスターヴ・ヴェノムだけは2800のままだけどな!」

 

ユーリ(ムカつくこと随分言ってくれるじゃん。)

 

ユーゴ「わりわり。でもこの布陣を崩すのは無理なことだぜ!」

遊矢「それはどうかな?」

ユーゴ「…!」

遊矢「手札からカードを1枚捨てる事で魔法カード スタータイムエンターテイメントを発動!」

 

 

スタータイムエンターテイメント(オリジナルカード)

通常魔法

(1):自分のモンスターゾーンに存在する「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」とPゾーンに「EMオッドアイズ・レフトアイリス」「EMオッドアイズ・ライトアイリス」を選択して手札を1枚捨てることで発動できる。

デッキから「オッドイーリス・ペンデュラム・ドラゴン」を特殊召喚する。

その後、選択したモンスターをリリースする。

 

 

遊矢「星読みと時読みによって描かれた光のアーク!それを今未来に繋ぐ!現れろ、美しく輝く二色の眼持つ女神の竜 オッドイーリス・ペンデュラム・ドラゴン!!」

 

 

オッドイーリス・ペンデュラム・ドラゴン(オリジナルカード)

特殊召喚・ペンデュラム・効果モンスター

星7/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守3000

【Pスケール:青0/赤13】

「オッドイーリス・ペンデュラム・ドラゴン」は自身の効果でのみPゾーンんい置くことが出来る。

(1):自分フィールドにPモンスターが存在する場合、自分に発生するダメージは0になる。

(2):Pゾーンのこのカードが破壊された場合に発動できる。

エクストラデッキに表側で置かれている「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」を効果を無効にして自分フィールドに特殊召喚する。この効果で特殊召喚された「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」の攻撃力は倍になる。

【モンスター効果】

このカードは「スタータイムエンターテイメント」の効果またはエクストラデッキからのP召喚でのみ特殊召喚出来る。

(1):このカードが相手モンスターと戦闘を行う場合、戦闘する相手モンスターによって以下の効果を得る。

●効果モンスター:このカードが戦闘を行う場合、相手モンスターは守備表示となり、このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。

●融合モンスター:このカードが戦闘を行う場合、相手はダメージステップ終了時まで

魔法・罠・効果モンスターの効果を発動できない。

●Sモンスター:このカードが戦闘を行う間、相手モンスターの効果は無効となる。

●Xモンスター:このカードが戦闘を行う間、相手モンスターの攻撃力・守備力は0となる。

(2):このカードは効果の対象にならず、効果では破壊されない。

(3):このカードがフィールドを離れた場合に発動できる。

このカードを自分のPゾーンに置く。

自分のPゾーンが空いていない場合はいずれかのPゾーンのカードを選んでエクストラデッキに表側で置き、

空いたPゾーンにこのカードを置く。

 

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの体のあちこちに女神を思わせる彫刻のような装飾が為され、翼はオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとは異なり飛ぶことが可能な巨大なものに成っている。

 

遊矢「オッドイーリス・ペンデュラム・ドラゴンでダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴンを攻撃!」

ユーゴ「はぁ!?攻撃力5500に攻撃だと!?」

遊矢「オッドイーリス・ペンデュラム・ドラゴンの効果!エクシーズモンスターとバトルする時、相手モンスターの攻撃力は0になる!」

ユーゴ「なんだと!?」

 

ユート(ユーゴ、リバースカードだ!代われ!)

 

ユーゴ「ん?…ハハーン。たまにはオレにもやらせろよ!オレはリバースカード 速攻魔法 RDM-幻影騎士団フォールを発動!」

 

 

RDM-幻影騎士団フォール(オリジナルカード)

速攻魔法

(1):自分フィールドのX素材の無い闇属性Xモンスター1体を対象として発動できる。

その自分のモンスターよりランクが低い闇属性Xモンスター1体を、

対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキまたは墓地から特殊召喚し、

このカードを下に重ねてX素材とする。

(2):このカードをX素材にしているXモンスターは以下の効果を得る。

●相手モンスターはこのカード以外を攻撃対象にすることは出来ない。

このカードが破壊される場合、代わりにX素材を1つ墓地へ送ることが出来る。

 

 

ユーゴ「ランクダウン・エクシーズチェンジ!現れろ、ランク4!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!」

 

墓地からのランクダウンに成功したダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンが守備表示で特殊召喚される。

 

ユーゴ「RDM-幻影騎士団フォールの効果で特殊召喚されたダーク・リベリオンがいる限り、お前はダーク・リベリオン以外に攻撃できねえ!それにオーバーレイユニットを1つ取り除けば破壊はされないんだってよ!このターン、これで乗り切れば…」

遊矢「乗り切れるかな?オッドイーリス・ペンデュラム・ドラゴン、攻撃を続行!」

 

オッドイーリス・ペンデュラム・ドラゴンの8つの翼が展開し、そこから光のビームが放出される。赤と緑の攻撃が美しく絡み合いながらダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを襲う。

 

ユーゴ「オーバーレイユニットを1つ取り除き破壊はされねえ!」

遊矢「墓地のバーストラッシュの効果発動!」

 

 

バーストラッシュ(オリジナルカード)

通常罠

(1):自分フィールドに「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」が存在する場合に発動できる。デッキから「EMオッドアイズ・ライトアイリス」「EMオッドアイズ・レフトアイリス」を特殊召喚する。

(2):墓地に存在するこのカードを除外し、LPを半分にすることで自分フィールドに存在する「ペンデュラム・ドラゴン」モンスターを対象に発動出来る。このターンのエンドフェイズ時まで以下の効果を得る。

●選択したモンスターは相手フィールドに存在するEXデッキから特殊召喚されたモンスター全てにバトルすることが出来る。

●このカードが戦闘でモンスターを破壊した場合に発動する。

破壊した相手モンスター1体につき500ダメージを相手に与える。

●カードの攻撃によって相手モンスターが破壊されなかったダメージステップ終了時に発動できる。その相手モンスターを除外する。

 

遊矢LP100→50

 

遊矢「オッドイーリス・ペンデュラム・ドラゴンが破壊できなかったモンスターはダメージステップ終了時に除外される!」

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンに向けて炎の攻撃が放たれとともにユーゴからユートへと代わった。

 

遊矢「ユート、お前と初めて1つになった時は驚いたな。」

ユート「…あぁ。あれはスタンダード次元のアカデミアでだったな。」

遊矢「いろいろ不便なこともあったけど…楽しかったよ。」

ユート「私もだ。しかしアカデミアへの復讐に取りつかれていた私を救ってくれたのは紛れもなくお前とお前のデュエルのお陰だよ。本当に…ありがとう。」

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンが除外され次はクリアウィング・シンクロ・ドラゴンへの攻撃態勢が整い、ユートからユーゴへと代わる。

 

遊矢「クリアウィング・シンクロ・ドラゴンに攻撃!」

ユーゴ「へっ、やっぱりすげえな、遊矢。」

遊矢「やっぱりって?」

ユーゴ「初めて融合次元でお前と会った時、なんか似たものを感じたんだ。でもお前の方がよりデュエルを楽しみたいって感じる思いが強いのがわかったんだよ。」

遊矢「そんなことない、ユーゴだってそうだったじゃない。」

ユーゴ「さすがおっさんの息子ってかんじだったぜ。それにオレの先生にも似てた。」

遊矢「…先生、会えるといいな!」

ユーゴ「でも…お前がいなくなるのは…つれえよ…!」

遊矢「…ごめん。」

 

ユーゴが涙を流し始めると共にオッドイーリス・ペンデュラム・ドラゴンの攻撃がクリアウィング・シンクロ・ドラゴンに命中し破壊され、戦闘ダメージと共に破壊したことによる500ポイントのダメージが追加される。

 

ユーゴLP4000→2000

 

最後のモンスターはスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン。ワンワンとなくユーゴから冷めた顔のユーリへと代わる。

 

遊矢「なんだよ、その顔は。」

ユーリ「僕が負けるのが釈然としないんだよ。君とはズァーク、ヴィエイに乗っ取られる形じゃなくちゃんと真剣に勝負したかったからね。」

遊矢「そうだな、俺もユーリと戦ってみたかったよ。少し違ったけど俺たちの中である意味ユーリは一番自分のデュエルを楽しみエンタメデュエリストだったと思う。」

ユーリ「…やめてよ。もう君なんか知らないから。」

 

ユーリが顔をそらすと共にスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンも戦闘破壊される。

 

ユーリLP2000→300

 

ユーリの横にユーゴ、ユートの意識体が出現する。ユートは勝敗を認めたようにすがすがしい顔を、ユーゴは今も号泣し続けており、ユーリは拗ねたようにそっぽを向き続けている。

 

遊矢「みんな…ありがとう…。ジェオメトリック、頼んだよ。」

 

遊矢のフィールドにいるジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンの意識体である幾何の魔術師が遊矢の横に現れる。

 

幾何の魔術師「いいのか?本当にこれで。」

遊矢「あぁ、秤の魔術師になってしまった仲間たち、次元戦争で失われた命、ペンデュラム次元によって人生を狂わされた人たち、みんなを救うためだ。ただ…。」

幾何の魔術師「ただ…?」

遊矢「柚子に零児と戦う前に『そこで待ってて』って言っちゃったんだ。結局そのままここに来ちゃって…今も待ってると思うんだ。」

幾何の魔術師「女を待たせたままにするのは忍びないってか。」

遊矢「そんなんじゃないけどさ。なんて言うか…やり残したこともあるんだなって。」

幾何の魔術師「?」

遊矢「俺は覇王龍になったズァークを倒して、自分の中にいたズァークが人々を苦しめる記憶を引き継いだ。とてもじゃないけど償いきれるような罪じゃなかったよ。アーク次元を分けてしまった世界で果たして人々は本当に幸せに生きてるのか不安になった。」

幾何の魔術師「だから旅に出たのか。世界を見るために。」

遊矢「あぁ。でも俺の予想と違ってみんな生き生きと生活していた、デュエルをしていた!アーク次元での記憶がないから言えることなのかもしれないけど…それでも各次元に分かれてみんな楽しく生きていたんだ。」

幾何の魔術師「ならペンデュラム次元もそのままにすればいいんじゃないか?それならお前も肉体と魂両方を失わずに済むかもしれない。」

遊矢「いやペンデュラム次元はヴィエイに洗脳された人々に溢れている。他の次元と違って人々が楽しむことなんてできない世界だ。それだけは…世界を分離してしまった”俺”がなくしたいんだ!」

 

遊矢と幾何の魔術師の会話を聞くズァーク。その様子を見るデウスはズァークに語り掛ける。

 

デウス「先ほどの話、分かりました。しかし本当にいいのですね、もう貴方には肉体がないんですよ?」

ズァーク「勿論だ。俺自身の責任を子供たちに取らせるわけにはいかない。それより…決着だ。」

 

ズァークとデウスはジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンが攻撃態勢に入っているのがわかった。

 

遊矢「…ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴン!ユート、ユーゴ、ユーリにダイレクトアタック!多重の…シャトルシュートォォォ!!!」

 

ジェオメトリック・アドバンス・ドラゴンから放たれる波紋を描く攻撃 その攻撃は3つに分かれユート、ユーゴ、ユーリそれぞれに攻撃を与える。しかしそれはとてつもない衝撃の代わりに3人の心に直接遊矢の声を語り掛けるものに成った。

 

遊矢「ありがとう、みんな…!」

 

ユート、ユーゴ、ユーリLP300→0

 

精霊界から元の世界へと転送されていくユート、ユーゴ、ユーリ。デウスは人間の姿からコスモス・コアの状態にまで姿を戻している。

 

ユーゴ「遊矢…おい遊矢!くそ、オレは…!」

ユーリ「……。」

ユート「…遊矢、ありがとう。」

 

消えていく3人が遊矢に近づこうとするとその間にズァークが立つ。ズァークは3人に笑顔でサムズアップをすると遊矢へ近づいていく。ズァークが遊矢に何かを語り掛けているのを見た3人の記憶はそこで途切れた。

 

 

 

 

 

-半年後 スタンダード次元 舞網チャンピオンシップ スタジアム-

舞網チャンピオンシップ レオコーポレーション主催の大会でアカデミアとの戦いが原因で昨年は中止となっていたが今年度から再び開催されることになった。各デュエルスクールから優秀な生徒が出場するという形式であったが今年度からは別次元の決闘者も優秀であれば参加できるというルールに変更された。この日はいよいよ決勝戦、決勝に進む4人がスタジアム中央部に並んでいる。

 

ユーゴ「久しぶりじゃねえか、お前ら。」

ユーリ「偉そうな口たたいてくるね。ここでみんなコテンパンにしてあげるから覚悟しててよね。」

ユート「悪いが勝つのは私だ。優勝するためにわざわざスタンダード次元まで来たんだからな。」

 

そして最後の1人が眼鏡を上げながらデュエルディスクを起動させた。

 

零児「お喋りはそこまでだ、諸君。3人がかりでもいいから私を倒してみるがいい。」

 

零児の挑発にまんまと乗せられるユーゴはDホイールに跨りながらマフラーを吹かす。

 

ユーゴ「言うじゃねえか!そんなやられたいなら真っ先に倒してやるぜ!」

ユート「このバトルロイヤルルールという状況で良く挑発できたものだ。」

ユーリ「その度胸だけは褒めてあげるよ、行っとくけどこれでも僕たち3人のコンビネーション、最強だから。」

 

「それでは準備が整ったようです!アクションフィールド 起動!」

 

アフロのMCがマイクを通してスタジアム全体にデュエル開始の宣言をする。

 

ユーリ「戦いの殿堂に集いし決闘者たちが!」

ユーゴ「モンスターと共に地を蹴り宙を舞いフィールド内を駆け巡る!」

ユート「見よこれぞデュエルの最終進化形!」

零児「アクション…」

 

ユート、ユーゴ、ユーリ、零児「「「「デュエル!!」」」」

 

-シンクロ次元 ハイウェイサーキット-

「デュエルが始まります デュエルが始まります 一般車両は退避してください」

 

高速道路の放送が鳴り響き、2台のDホイールが走っていく。その様子を見るジャック、クロウ、リン。

 

ジャック「久しぶりに見たな、あの男。」

クロウ「エクトライだろ。ここ半年でまた腕を上げたらしいぜ。アイツと戦いたくてドライビングテクニックの上達っぷりは目を見張るものがあるぜ。」

リン「先生がデュエルするの久しぶりに見るなあ。見られるかな、アクセルシンクロ!おーい!」

 

リンが手を振ると赤いDホイールを操縦するユーゴの先生が手を振り返す。もう一人のDホイーラー エクトライはユーゴの先生にDホイールを並ばせ話しかける。

 

エクトライ「アンタとまた戦える日が来るなんてな!」

ユーゴの先生「俺も嬉しいよ。さぁ行くぜ、ライディングデュエルアクセラレーション!!」

 

-融合次元 アカデミア本部-

アカデミアの書庫でエドに指示された書類を持ってくるサークル。その顔は使われるストレスに耐えられないと言いたげな顔だ。

 

エド「おいおい、1部足りないぞ。そのプリンティングルームでもう1部刷ってきたまえ。」

サークル「あ~~!めんどくせえ!なんだよ、プリンティングルームって!印刷室って普通に言え!」

 

サークルがエドに怒鳴っているとセレナが書庫の棚から顔を出す。

 

セレナ「おい、やはりこいつ懲罰房にぶち込むか?」

零王「もう懲罰房はないぞ、セレナ。」

 

書庫に日美香と零羅を連れて入ってきた零王は研究者として白衣を身に纏っている。

 

セレナ「おぉ、そうだった。」

エド「これはこれはプロフェッサー。作業が遅れてしまい申し訳ありません。」

零王「そう謝らないでくれ。かつてのアカデミアはもうなくなった。今は全ての次元の人々の生活を豊かにする研究機関としてゆっくりやっていこうじゃないか。」

零羅「父様!母様!兄様のデュエルが始まるよ!」

日美香「そうね、そろそろ映像を見に行きましょう。みんなも良かったら見に行きません?ユーリも頑張っていますよ。」

セレナ「フン、アイツの吠え面でも見に行ってやるか!」

素良「みんな遅い遅い!もう始まってるよ!」

 

既に別室で待機していた素良の案内でサークルは渋々、しかしどこか楽しげな顔をしてセレナに首根っこを掴まれたまま液晶のある部屋へと向かった。

 

-エクシーズ次元 ハートランドシティ-

エクシーズ次元では少しずつ建物もたっていき、人々の暮らしが戻りつつあった。といえまだ瓦礫がそのままになっている地域もあり、デュエルスクールのメンバーたちが中心となってがれきの撤去作業に取り掛かっている。

 

黒咲「クソ!今頃本当は俺も舞網チャンピオンシップに出ていたはずだったのだ!」

瑠璃「なんか変なもの食べたっけなあ…。予選1回戦目でお腹痛くなって欠場って兄さんらしくないね。」

黒咲「まぁスペード校の代表としてユートがクローバー校のカイトを破ってくれたことは満足だが…。」

カイト「おっとまたその話をするか?隼。」

 

カイトがプロジェクターを抱えたサヤカ、アレン、スクエア、ダイヤを連れてがれきの撤去作業現場にやってきた。

 

黒咲「スマン、エクシーズ次元の代表であるユートを応援する。そういうことだったな。」

アレン「そうとなりゃみんなでユートを応援するぜ!」

 

黒咲と瑠璃も作業を一時中断し、ユートの試合を見るための機材の設置を始めた。

 

-スタンダード次元 舞網チャンピオンシップ スタジアム-

ユート、ユーゴ、ユーリ「「「ぐあああ!!」」」

 

ユートLP600→0

ユーゴLP700→0

ユーリLP100→0

 

3体のDDD死偉王ヘル・アーマゲドンの攻撃によって3人のライフが一気に尽きた。

 

「おぉっと!圧倒的な力とタクティクスで勝利を手にしたのはレオコーポレーション社長 我らが赤馬零児!」

 

MCの実況に湧き上がる観客たち。その中にはミドリとデニス、少し距離を置いたところには腕組をしているヴィエイが座っている。下の方の観客席にはレオコーポレーションの来賓席が置かれ洋子、権現坂、柚子、そして遊勝が座っている。

 

沢渡「さすがだな。」

権現坂「うむ、やはり零児は強いな。」

洋子「でもあなたの方が強いわよねー?」

遊勝「洋子、今はそれどころじゃないだろう。」

柚子「そう…遊矢…!」

 

スタジアムの中央部ではリアルソリッドビジョンシステムが消えていき、倒れた3人が起き上がる。

 

ユーゴ「くっそ、絶対やれると思ったのによ。」

ユート「また強くなったんじゃないか?」

ユーリ「悔しいけど勝ったやつしかエキシビションマッチは参戦できない、それがルールだったよね。」

零児「あぁ、だが君たちの決闘者としての魂はしかとこの私が受け取った。次のエキシビションマッチも私が勝つ。」

ユーゴ「そうは言っても…本当に来るのか?アイツ。」

ユーリ「もし無事なんだとしたら必ず来るさ。彼はそういう奴だからね。」

ユート「…。」

 

本物の肉体を手にし元の世界に戻った時、なぜかユート、ユーゴ、ユーリの3人しかおらずズァークの姿はなかった。精霊界で見たズァークのサムズアップの姿。その後姿が妙に印象に残っていた。消えゆく中で遊矢に何かを語り掛けているズァークが見えた気がする。そして涙を流す遊矢…。

 

ユーリ「ズァークはデウスのアークの力も受け取って自らを犠牲にこの世界を救った。遊矢を消滅から救って。そういう仮説で良かったよね。」

零児「あぁ、だが今の私たちはアークの力がほとんどない。遊矢かズァークか…いずれかが世界を救う時に私たちの力も使ったのだろう。今や遊矢とズァークがこの世界にいるのか探知出来る者はいない。」

ユーゴ「でもお前は遊矢が生きてるって信じて舞網チャンピオンシップのエキシビションマッチを大々的に宣伝したんだろ?」

零児「…。」

ユート「エンタメデュエリストの遊矢が『優勝者は榊遊矢とデュエルが出来る』なんて広告見たらこのスタジアムに来ないわけない。」

零児「あぁ、必ず来るはずだ。」

 

しかし一向に遊矢が現れる様子はない。MCも困惑した様子で尺を埋めようと必死にトークで盛り上げる。それも持たなくなってくると徐々に観客席からブーイングが飛び交うようになってしまった。

 

観客A「ふざけんなー!金返せ!」

観客B「俺は榊遊矢を見に来たんだよ!」

??「レディースアンドジェントルメン!お待たせいたしました!」

 

突然スタジアムの電気が消えたかと思うとどこからともなく聞きなれた声がする。やがてスポットライトがスタジアムの大液晶の真上に立つゴーグルをつけた少年を一点に照らす。その少年がゴーグルを外し液晶の上から飛び降りると共に喝さいが沸き起こる。落下していくその少年がデュエルディスクを使ってリアルソリッドビジョンの星読みの魔術師と時読みの魔術師を呼び出し、遊矢の腕を持つことで空中を飛び回る。

 

零児「やはり来たか、遊矢。」

 

遊矢がゆっくりと地面に足をつけるとモンスターたちは姿を消す。

 

遊矢「みんな、心配かけてごめん。」

ユート「信じていたぞ、遊矢。」

ユーゴ「フッ、4兄弟再集結だな。」

ユーリ「いろいろ謝ってほしいことはあるけど…まずはエンタメデュエルでしょ?」

 

そういうと3人はスタジアムから観客席へと移動する。遊矢も観客席をみるとそこには柚子が笑顔で立ち上がっていた。それに遊矢もサムズアップで答える。そして零児の方を再び向くとデュエルディスクを起動させた。

 

零児「さぁ遊矢。挑戦に受けてもらえるか?」

遊矢「勿論。俺はどんな相手ともエンタメデュエルをするさ!」

零児「私のDDDデッキの前にエンタメデュエルを続けられるかな?」

遊矢「人々を笑顔にするデュエル、それが俺のデュエルさ!お楽しみはこれからだ!」

 

 

                                       完




なんとか…書き終わりました。
今まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。
自己満足で始めた小説ではありましたが書き続けていくにつれいろいろな人にも読んでほしいと思いいろいろ工夫してみましたが、あまり伸びず結果モチベーションが下がってしまった時期もありましたw
特に後半はグダグダしてしまい、自分としても反省点です。
さてそもそもアニメARC-Vに思うところがあり書き始めたものだったのですが、新しいARC-Vを書いて思ったことがあります。それは…

・登場人物多すぎ
・過去キャラの使い方が難しい
・アクションカードはどういう形でもズルっぽくなってしまう

と言うものです。いや~~難しかった。正直「なんてアニメ作ってんだ!」と思っていたところもありましたが「いやあ…こんだけ規模がでかく、登場人物も増やしたらそら話作るの難しくなりますわ。」と考えが変わりました。アニメを作っていた方々、本当にお疲れさまでしたという気持ちでいっぱいです。
ちなみに私がこの小説でしたかったのは

・ズァークを後半は味方にする(GXのユベル的な)
・ゆゆゆゆたちは全員別人格として仲間に…そして最後は別人格とのデュエルで終わり(DMやZEXAL、漫画版ARC-Vっぽさがあるかもですね)
・ラスボスは規模がでかい奴で(これは遊戯王の作品どれもそうかもですね)
・アドバンス召喚もちゃんと優遇する。ペンデュラムはゆゆゆゆみんなの物!(ゆーてそこまでアドバンス召喚してなかったような…ジェオメトリックもペンデュラムバンバンしてたし…)
・零児もどこか非道さというか…どこか欠点があるように(海馬とかも人格は問題あるし…。アニメ零児はいいやつすぎるような。)
・三○神を出す(単に神ってかっけえ…!ってだけですw)

他にもいろいろあったかと思いますがそれは感想などで答えていけたらと思っています。是非感想、評価して頂けたらありがたいです。
改めまして本当に読んでいただきありがとうございました。


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