インフィニット・ストラトス ~青い流星の自由への翼~ (カズマ・アーリアン)
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第一章 -戦いという日常ー
IS発見!?


 俺は宮岡和真(みやおかかずま)。中三だ。

実は一回死んでる。

今はこっちでの友人と絶賛迷子中だ。

前を歩く友人を追いかけつつ、こっちに来たときのことを思い出し始めた。

・・もう十年前か・・

 

=回想=

 

「何だここ、なんもねえし。つか俺、家にいたよねぇ・・。」

「ええ。確かにいましたよ。でもすいません。私のミスで死んじゃったんです」

 

なんか女の人がいる。

・・まるでパルテナみたいな・・

 

「パルテナとは違いますよ」

「え?・・俺今声に出てた?」

「いえ?声には出てませんよ。私は相手の考えてることが分かるんです!」

 

は?なにこの人ガチの神?

 

「おっと、仕事を忘れてました。」

「おっちょこちょいなんすね?」

「まあ、神と言えども個性がありますからね。あなた方人のように」

 

まあ、そんなことは気にしないが・・。

 

「あっ、あったあった。えっとですね、別の世界に行ってもらいますね」

「は?別の世界ぃ?どこよ?」

「インフィニット・ストラトスです。あちらのリングですね」

「はぁ?あのハーレム地獄の?」

「ええ。そこしかあなたの適性にあった世界がないんです」

 

えぇ?マジかよ。しかたねえか・・

 

「分かった行くよ」

「転生特典はどうします?」

「いらん、そっちで勝手に決めろよ。じゃ。」

 

俺は光の輪をくぐった。

 

~女神サイド~

不思議な人です。特典を自分で決めないなんて・・。

でしたら、サービスしなければ。

 

「えーと、彼は頭脳は天才。体はそこまでじゃない・・。なら、[七つの大罪]の<メリオダス>ぐらいで・・」

 

後何か忘れてることはって、

 

「機体・・。・・・・そうだ、あの機体にあの機構を組み込めばっと。あとは、彼女たちに任せましょう」

 

これからの世界でかの者と出会う・・。彼はどうするでしょう?

 

・・さて、しばらく休みましょうか

 

~女神サイドエンド~

 

「なあ、ここどこだよ?一夏」

「それは俺が知りたいわ!」

 

こいつは親友、織斑一夏(おりむらいちか)

イケメン、さらに家庭的。ただし朴念仁、唐変木。

そして重度のシスコン。(本人は否定)

 

「なあ、一夏。もうすぐ始まるんじゃないか?」

「え!マジ!?くっそ次の扉見つけたら道聞くぞ!」

「分かった。次のがビンゴだと良いんだけど」

「それは俺も思う」

 

そして、

 

「すいません!藍越学園(あいえつがくえん)って・・」

「どうしたいちk・・・あれは・・・!?」

「「IS!?」」

 

そう。そこにはIS、《打鉄(うちがね)》があったのだ。

 

To be continued




どうでしたでしょうか?

では、また次回!


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初めて続きの大パニック!?

前回からずいぶん時間がたってしまいましたが、最新話を投稿します!

今回はふたりの戦闘シーンまで投稿します。
和真の無茶苦茶な戦闘はやりすぎた感じですが・・

ではどうぞ!


おいおい、マジかよ・・。

少しげんなりしてると一夏が話しかける。

 

「なあ、和真。これってISだよな?」

「どっからどうみてもそうだろ?」

「ちょっと触ってみない?」

「はぁ!?お前どうした?頭狂った?」

「いや、千冬姉が使ってたのとなんとなく同じ感じがしてさ?」

「・・やっぱ、シスコンだろ?」

「違う!断じて違う!・・あっ!?」

「おまっ・・!?・・?・・一夏がきえたぁ!?」

「いや人を幽霊みたいに言うなよ!」

 

見るとI()S()()()()()()()()()がいた

やっぱ乗れちまうんだな・・。

 

「なんか乗れたわ」

「いや俺の心読むな!」

「ははは、すまんすまん。しかしなぁ・・、やはり千冬さんか?そう考えると分かりやすいんだが・・」

「ったく・・。どういうことだ?」

「んー?まあ要するに、お前がISに乗れんのは千冬さんと同じ血が流れてるからかなぁって思ってな」

「じゃ、和真は?」

「乗れねえだろうに」

「いや、俺が乗れるならあるかもよ?」

 

ふむ、一夏のいいたいことも分かる。

だが早々簡単に乗れるもんじゃあないだろうし。

あの神様が一枚噛んでるなら別だが。

 

「まあ、逆サイドに《ラファール》あるしな。ちょっと試すか」

 

そう言ってIS《ラファール》の装甲に触れる。

すると・・

 

「なっ」

 

頭の中に現在の装備、活動可能時間など多数のデータが頭を駆け巡る。

気づいたら、《ラファール》を纏っていた。

 

「嘘・・?」

「和真もじゃん!」

 

俺が悲しみにくれてると

 

「何事だ!」

 

あ、この凛々しい声は。

 

「千冬姉!」

「なっ、一夏か?」

「俺もいます。すいません面倒をかけてしまって」

「・・和真もか」

 

俺らは千冬さんの指示でISを降り話すことに。

しかしそこには・・

 

「ちーちゃんやっほ~!」

 

なんであんたがいんだよ!?

頭痛くなってきた・・。

 

「た、束さん?」

「おっ、いっくんにかずくん。久しぶりだねぇ~」

「さっきから面倒な感じがしたと思ってたが、まさかこれとはな・・」

「お前もか・・なんで面倒に巻き込まれるのか・・。・・おい、そこをどけ束。話が聞けん」

「は~い」

 

凛々しいスーツの女性。

この人は一夏の姉、織斑千冬(おりむらちふゆ)

元日本国家代表で世界最強(ブリュンヒルデ)の異名を持つ(本人は嫌がっているが)。

そして隣のマシンウサミミをつけたアリス風の女性。

こっちは俺と一夏の幼馴染の姉、篠ノ之束(しのののたばね)

ISの開発者である。

 

だいぶ落ち着いたところで千冬さんが話し出す。

 

「IS委員会と話をつけてきた」

「それで結果は?」

「・・IS学園に行けと・・」

「・・一夏。俺ら精神的にやばいらしいぜ」

「・・知ってる。行きたくないけど」

 

束さんを除く三名が、ため息をついた頃、束さんが話し出す。

 

「ISはどうするの?」

「・・国の援助で作るらしい。それと操縦データもよこせと」

「あいつららしいやり口だね」

 

大人二人が難しい話をしていると、一夏がふと思い出したように語りだす。

 

「そういやなんでここにISがあるんだ??」

「ああ、それはここでこちらも試験をしていたからさ。それにおまえたちも実技試験をこれから受けてもらう。ISを使ってな」

 

~一夏サイド~

はぁ、何でこんな目にあわなくちゃいけないんだろ。

まあでも仕方ないか、和真も行くみたいだし、一人ってことはない。

 

『聞こえるか一夏』

「ああ、よく聞こえるよ」

『簡潔に説明する、よく聞いておけ。これは試験だ、一応相手のシールドエネルギーを0にする、またはどちらかが行動不能になったら試験終了だ』

「分かった」

 

そういったタイミングで相手が現れる。それはさっき和真がつけていたのと同系機。《ラファール》だった。

 

『それでは、始め!』

 

始まりの掛け声と共に相手が突っ込んでくる。・・アレ?アノキタイトマラナクナイ?

危ないと思い、避けた。

そして()()()()()()()()()()機体が突っ込んできて、壁に当たって止まった。

 

『・・一夏、お前の勝ちだ』

「いや、いいの!?」

『機体が動かない以上、試合はできん。それに言ったろう?どちらかが行動不能になったらそれで終わりだと』

「まぁ言ってたけどさ」

『早く戻って来い。もう一人もそこでやるんだ』

「分かったよ・・」

 

取り敢えず合格らしい。はぁ、千冬姉にまた面倒をかけることになるなんてな・・。

 

 

~和真サイド~

まさかの原作介入とは・・。

しゃーない。やるっきゃないか。

武装はっと、グレネードとナイフか・・。

くっそ!やってやるしかない!!

 

『かずくん聞こえる~?』

「ああ、よくな。それでルールは一夏と同じかい?」

『うん。でも、相手は女尊男卑の奴だけど・・。大丈夫?』

「問題ない。時間も押してるんだろうし、早くやろうか」

『りょうかーい』

 

すると、同じ機体を纏う女が現れた。

 

『じゃ、始め!』

 

「邪魔なのよ!男ごときがISなんて!落ちなさい!」

 

相手はアサルトライフルを撃ってくる。

だが・・。

 

「おいおい、冗談じゃねえっての!このナイフ若干でかくねぇか!振りにくい!」

 

と悪態をつきつつも自分に当たる銃弾は弾いている。

 

「ほかはグレネードしかないしなぁ・・」

 

何なんだよこれ!ムリゲーかよ!?

 

「くっそ、しかたねぇ。ならこれで!」

「何よ。男如きが!落ちなさい!」

「残念だけど、落ちる訳にはいかない!」

 

まずはナイフを投げる!

 

「小賢しい!」

「だが、注意はそらせた!」

 

あまり気が進まないけど、肉弾戦で!

 

「な!?」

「これでぇ!!」

「男ごときにやられる訳には!」

「残念だけど!終わりだ!」

 

相打ち覚悟で、残っていたグレネードを作動させる。

そして、爆発した。

 

~和真サイドエンド~

 

To be continued





よう!和真だ。
まあ、なんていうかやりすぎた感じではあるが。公開はしてない。

『肉弾戦からの近距離グレネードやったのに?』

うっさい。まあ、次回だがようやく学園編だ。
次は早くしろよ?

『はい・・。面目ないっす』

次回、「インフィニット・ストラトス ~青い自由の翼~」 
   「俺らと生徒と先生と」

未来のために打ち抜かせてもらう!


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俺らと生徒と先生と


第3話です!

今回は自己紹介のみとなります。
自己紹介のあたりはぐだぐだになってしまいました・・。

評価、感想お待ちしてます!


「全員揃ってますねー。それじゃあSHRはじめますよー」

 

そう黒板の前で話しているのは、このクラスの副担任、山田真耶(やまだまや)先生である。

身長は恐らく、このクラスの女子とほぼ同等。

若干大きめの服を着ているため、子供が背伸びした感がものすごい。

しかし、彼女は日本の代表候補生だったと学校案内の教師紹介欄で書かれており、相当な実力者であることが伺える。

 

「それでは皆さん、一年間よろしくお願いしますね」

「了解です」

「・・・・」

 

ちょ、みんな!?返事くらい・・って無理か。一夏いるし。

って先生が感謝のまなざしでこっち見てるんだけど!かわいそうになってきたなこれ。

 

「じゃあ、自己紹介をお願いします。出席番号順で」

 

そんな感じで始まった自己紹介なんだが・・。

こいつら始めて会う奴らだろうに統率が取れすぎてる!

俺と一夏(おそらくメインは一夏)の自己紹介を聞くだけのために、名前だけしか言ってねぇ。

 

「次は織斑くんですね!・・?織斑くん?織斑一夏くん!」

「うわっ、は、はいぃ!」

「落ち着けー、騒ぐなー。さっさと自己紹介しろー。みんな期待してるぞー」

「あ、ああ。えっと、織斑一夏です・・。よろしくお願いします」

「・・・・・・」

「・・えっと、・・以上です!」

 

ガタタッ

一夏の自己紹介があまりにも簡潔(ほかの奴らも同じ様なもんだったが)だったのでクラスの奴ほとんどがいすから落ちていた。

 

パァン バシッ

 

「満足に自己紹介もできん奴に育てた覚えはないぞ一夏」

「全く、自己紹介くらいちゃんとやれよ一夏」

「げぇ、関羽に呂布!?」

 

パアン! ズガシッ!

 

「誰が三国志の英雄だ馬鹿者」

「誰が三国志最強だって?この阿呆が」

「すみませんでした・・」

 

ったく、俺は人を超えた覚えはないってのによぉ(神のおかげで十分超えてます)

 

「あ、織斑先生。会議は終わられたんですか?」

「ああ、山田君。クラスへの挨拶、押し付けて悪かったな」

「い、いえっ。副担任ですから、これくらいはしないと・・」

 

あの感じ、山田先生と千冬さん・・もとい、織斑先生は旧知の知り合いか?

千冬さん、国家代表もやってたしそうかもな。

 

「諸君、私が担任の織斑千冬だ。私は君たち新人を一年間で使い物にすることが仕事だ。私の言うことはよく聞き、そして理解しろ。分からないものやできないものにはできるようになるまで指導してやる。私の仕事は弱冠十五歳を十六歳までに鍛えぬくことだ。逆らってもいいが私の言うことは聞け、いいな」

 

相変わらずの暴力宣言ですか・・。ま、いいですけどね。えっと、耳栓耳栓っと。

 

「きゃああああああ!!!千冬様、本物の千冬様よ!」

「ずっとファンでした!」

「私、お姉さまに会うためにこの学校に来たんです!」

 

すげえな、耳栓つけててもその上からダメージがっ!

こりゃまずい!

 

「・・毎年毎年よくこれだけ馬鹿者どもが集まるものだ。私のところにだけ馬鹿者を集中させているのか?」

(たぶんどこ行っても同じだと思います・・)

 

「まあ、いい。宮岡。次はお前がやってみろ」

「分かりましたっと。えー、宮岡和真です。偶然からISを起動させIS学園に来ることとなりました。男なので少々やりにくいところもあるとは思いますが、気軽に接してもらえればと思います。趣味は読書、機械いじり、サバゲー、音楽鑑賞です。休み時間はイヤホンをしてることも多いかもしれませんが、気にしないで大丈夫です。よろしくお願いします」

 

パチパチパチ

 

「織斑、これが理想的な自己紹介だ。見習うといい」

「・・はい」

 

キーンコーンカーンコーン

 

「うむ、時間だな。これでSHRを終わる!」

「次から授業です。準備は怠らないでくださいね」






よう!前回に引き続きまた俺、和真だ。
一夏の野郎、またやらかしやがったな。

『でも、いつもと同じでしょう?』

まあな。今度は何もやらかさなきゃいいが。

次回、「インフィニット・ストラトス ~青い自由の翼~」
   「授業、そしてクラス代表」

未来のため、撃たせてもらう!


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代表候補生とクラス代表

お久しぶりです!

しばらく投稿できずにすみませんでした!
今後はもっと早く投稿できるようがんばります!


二時間目が終わり休み時間。

 

和真サイド

 

ここまで一夏がひどかったなぁ・・・。

 

え?何でかって?

この学校は通常の学校とは違って、ISの授業があるため初日から授業があるんだけど、一夏のボロボロ具合が凄かったのさ。

一時間目、二時間目と割と深刻そうな顔して見回してたんだけど、そんなのを二時間も続けたら誰だって不審に思うよね?

それで見かねた織斑先生が聞いたんだよ。

 

「織斑、入学前に配布した参考書はどうした?必読と書いてあったはずだが?」

 

ってね。そしたらあいつ・・・

 

「古い電話帳と間違えて捨てました!」

 

って言いやがのさ!

 

そんな事言うもんだから出席簿アタック食らってたよ。

・・・あの出席簿完全に鈍器化してるよなぁ・・・。

それで、一応同じ男子だからって、織斑先生は俺にも確認したんだけど、

 

「戦闘用マニュアル以外は八割ほど暗記済みです。しかし、俺も一夏と同じ初心者ですから教えるのには流石に・・・」

 

って言ったら、先生を含め皆驚いてたよ。

普通は一ヵ月半で専門用語の塊の戦闘系以外のほとんどを暗記してるなんて思わないからね。

昔から暗記物は得意だったし、あまり気にはしないけど・・・。

 

 

それはさておき・・・取り敢えずこの状況を何とかして欲しいんだが。

 

目の前には一夏とそのファースト幼馴染?の篠ノ之箒さん。そしてイギリス代表候補生、セシリア・オルコット嬢が舌戦を続けている。

 

周りにはこの状況を止めようがなく見てるしかない人が大勢いる。

・・・皆のためにも止めるしかないよなぁ・・・。

 

「おい、そろそろいい加減に・・・「あなたねぇ!なぜ代表候補生を知らないのか不思議でなりませんわ!・・・これだから極東の猿は・・・」・・・おーい聞いて「じゃあその候補生ってのがどういうのかなのか教えてくれたっていいじゃないか!」・・・ちょっと流石にこれ以上h「何故あなたのような野蛮な方のために丁寧に教えなければならないのですか!?」「おい貴様!それは私達も侮辱してるのか!?」・・・ええい貴様らいい加減に黙れ!」

「「「なんだって!?(だとぉ!?)(ですって!?)」」」

「アホか貴様らは!公衆も考えず自らの主張の押し付け合いばかりしやがって!初日から全体の印象を悪くする気か!」

 

その言葉と共に三人に拳骨を叩き込む。

やられなれた一夏はすぐに持ち直し反論してくるが、俺はそこでは止まらない。

 

「いや、だけどよ・・・!」

「だけどもくそもないわアホウ!オルコット!貴様は自分の立場をしっかり考えてから話せ!日英関係を悪化させる気か!篠ノ之!自分の心境が悪くなったのは分かるが実力行使に入る構えをするな!他人を怖がらせる!そして一夏!貴様が今回に元凶だ!みっちり知識を叩き込んでやる!覚悟しろ!最後に自分たちのせいで恐怖感を与えたことを誤れ!」

「「「わ、分かった(よ)(りましたわ)・・・。すまなかった(皆ごめん!)(すみませんでしたわ)」」」

 

はっ!・・・またか・・・。

まぁ、万事解決・・・か?・・・いやそうでもないな。

 

和真サイドエンド

 

休み時間が終わり、教師陣が入ってくると妙な空気が流れていた。

 

「・・・何だこの空気は・・・」

 

そう、さっきの休み時間のせいで、まだ教室内には微妙な空気が流れていたのだ。

 

千冬はこの状況を知るために聞く、

 

「この状況を知っている者。説明してくれないか?」

 

すると和真が立ち上がって説明した。

 

「はい、先ほどの休憩時間において、私のところに来た友人の織斑一夏、一夏の幼馴染である篠ノ之箒。そして英国代表候補のセシリア・オルコットが織斑が代表候補を知らないことを理由に口論を続けていました。当初こそ単なる口論ではありましたが、そのうち国際問題に発展しかねない文言およびそれによって引き出されるであろう問題行動を阻止すべく私が穏便に対処しようと試みましたが、三人とも聞き入れるように思えなかったので、実力行使および叱責を用いて対処しました」

「・・・簡潔な説明ありがとう。そして国際問題に発展する可能性のある文言とはなんだったんだ?」

「はい。極東の猿、文化が後進的・・・。おおよそこんなところでしょうか。取り敢えず本人も反省しているようですからこれ以上の叱責は無用と判断します」

 

この話の間、話題に出た、一夏、箒、そしてオルコットはずっと顔を伏せていた。

 

「どうやらそのようだな。この件に関して懲罰は科さない。しかし、このようなことが次回あれば容赦なく懲罰を科すからそのつもりで。・・・それでは授業に入る。・・・と言いたいところだが、再来週行われるクラス対抗戦のクラス代表を決めねばならん。自推薦は問わない。どうだ?」

 

急にクラスが色めきだす。やはり高校生。お祭り騒ぎは好きらしい。

 

「はい!織斑くんがいいと思います!」

「あ、私は宮岡君で!」

「オルコットさんもいいんじゃない?」

 

どんどん上がっていく候補者。

しかし、ここで疑問が発生する。

 

「先生。我々男性のISはどうするのですか?私はともかく、一夏は操縦データが価値あるものになると思われますが・・・」

「ああ、その件か。織斑の機体は学園で専用機を用意する。宮岡。すまんがお前にはない」

「まぁ、そんな事だろうと思いましたから。大丈夫です。機体はこちらで選択できるんですか?」

「いや、お前が試験の際に使った<ラファール・リヴァイヴ>を使えとのことだ。武装は後で山田先生に言ってくれ」

「了解しました。・・・一夏、何で俺らに差ができてるのか教えてやる。お前は織斑先生の弟だ。遺伝子的に国家代表になれる可能性がある。一方俺は一般家庭育ちだ。お前ほど強くなれるという期待を抱いていないんさ。だから差がつく。ここまでは大丈夫?」

「あ、ああ何とか」

「そこまで分かれば上出来だ。お前は取り敢えず機体が来るまでは知識を増やすこと、体力をつけておくこと、それとイメージトレーニングもやっとけ。やるに越したことはないからな」

「しかし、この状態では、決めるものも決められない。そこで来週の放課後、候補者で決定戦を行う各自準備をしておくことだ」

 

ここで絶望的な差ができてしまった和真。

専用機持ちふたりに対してどう戦っていくのか・・・

 

次回に続く!





後日録!
《ラファールの武装》
「ほ、ほんとにこれでいいんですか!?」
「ええ、というかおそらくこれでも勝てそうにないですが・・・」
「・・・相手、専用機ですからね」
「ええ。精々足掻かせてもらいますよ」
「応援してますね!」

(山田先生ってなんか普段はほんわかしてるけど、昔は凄かったらしいな。『能ある鷹は爪を隠すってこういうことなのかもしれないな)

和真はひと足先に山田先生の凄さを見抜いていたのであった。

「じゃあ、申請してきま・・・きゃあ!」
「だ、大丈夫ですか!?(やっぱ、先生って天然!?)


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ルームメイトは寡黙な少女!?

はい、すいません!
だいぶ遅れてしまいました!

待っていてくださる方にはほんと申し訳ないです。

これからはタグに不定期とつけておきますが、懲りずに読んでいただけたら幸いです!

では、どうぞ!


和真サイド

 

よう!

 

前回の話でクラス代表を決めることになったんだけど、書類の関係上実際にラファールをつけられるのは三日待たなきゃいけないらしい。

そん時に部屋の説明されたから、寮に向かうことにした。

 

「今日はアニメ見るかな・・・」

 

山田先生情報だと同室の子もアニメ好きらしいしね。

どんなの見るんだろうなぁ・・・

 

ちなみに俺はロボット系な!

ガンダムとかパトレイバーとか。

あとは、頭文字Dとかも見るよ。

 

おお、もうついたか

えっと鍵の番号は・・・1083か

 

・・・一番最初が0だったら良かったのに。

 

ついたのはいいんだけどさぁ。

・・・ちょっとこれはまずいな。

 

・・・女子の皆さん。薄着やめてぇ~!

去年までだったらいいけどさぁ!

今年例外的に俺達いるんだよ!?

 

ここは一気に抜けるしか・・・トランザム(大嘘)

ま、そういうわけにもいかんから、見て見ぬ振りしたけどね。

 

部屋の前に着いたんで三回ノックする。

 

コンコンコン

 

「・・・はい、今空けます」

 

おとなしそうな女の子だな。

話し合うかなぁ・・・

 

カチャ

 

「はい、どちらさまでしょうか・・・?・・・あ、男」

「すいません、事前に何も言わず。今日からしばらくの間、この部屋に住むことになった宮岡和真です」

「あ、そうですか。・・・更識簪です。苗字で呼ばれたくないので名前で呼んでください」

「ああ、ならこちらも名前で大丈夫です」

「あ、すいません。ずっと扉の前にた立たしたままで」

「いえ、大丈夫です簪さん」

 

そう言って中に入った。

 

和真サイドエンド

 

 

簪サイド

 

初日から最悪だ。

男性操縦者のせいで、私の機体の開発が止まってしまった。

・・・織斑一夏・・・。

絶対に許さない。

 

クラスが離れていたのは幸運だった。

先生には悪いけど、授業時間は機体開発に勤しむことにする。

まぁ、代表候補生って言うだけでクラス代表になったけど。

 

授業が終わったから、寮で、機体開発を続けさせてもらう。

30分した位でノックの音がした。

・・・ルームメイトかな。

 

「・・・はい、今空けます」

 

カチャ

 

「はい、どちらさまでしょうか・・・?・・・あ、男」

 

そこにいたのはもう一人の男性操縦者である宮岡和真だった。

 

「すいません、事前に何も言わず。今日からしばらくの間、この部屋に住むことになった宮岡和真です」

 

もう一人と違って礼儀正しい人だな・・・。

 

「あ、そうですか。・・・更識簪です。苗字で呼ばれたくないので名前で呼んでください」

 

流石にこれだけは譲れない。

色々訳はあるけど、家に関わることだし、中々言い難い。

 

「ああ、ならこちらも名前で大丈夫です」

「あ、すいません。ずっと扉の前にた立たしたままで」

 

すっかり忘れていた。本当に申し訳ない。

 

「いえ、大丈夫です簪さん」

 

そういう彼の声は、私を気遣っているのが分かる。

多分、自分が男だから、女の私と暮らすことで、私に苦労をかける事があると分かっているからだろう。

彼の存在がゆっくりと私の心を溶かしていき、特別視するようになるのは、もう少し後のことだ。

 

 





後日録!

簪「え!グレンラガン見るの!?」
和真「え?うん見るけど・・・君も?」
簪「うん!」
和真「じゃ、一緒に見るか!」
簪「分かった」

翌日まで見耽っていたのは本人達だけの秘密である


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いざ戦場へ!~クラス代表決定戦 VS英国国家代表候補~

前の更新からもう二ヶ月以上が経ってしまいました。
皆さんいかがお過ごしでしょうか!?

・・・すいません二ヶ月も更新せずに・・・。
次回は年末までには最低一本投稿しますので・・・。


今回はちょっと長めです!

それではどうぞゆっくりと!


和真サイド

 

やっほ、おひっさー。

あれから数日が立ち、決定戦に突入ってわけなんだけど・・・。

 

・・・一夏の機体が来ません。

 

・・・どぉすんだよこれぇ!

オルコットさん待ちくたびれてるよ!?

しかもあれ、青筋立ってません?

 

・・・死んだな。

 

「これ以上は待たせられん。宮岡。行けるか?」

 

・・・千冬さん。そんな言い方しないでくれ。断れないでしょう?

 

「ええ、行きますよ。ほかならぬ千冬さんの頼みだ。精々一夏の時間稼ぎ・・・。いや、一夏が一次移行(ファーストシフト)するまで意地でも持たせます」

「織斑先生だといってるだろうが馬鹿者。・・・だが、頼む」

「了解。・・・おい一夏」

「え?何だよ?」

「行ってくるぜ、ダチ公!」

「・・・ああ!行ってきやがれ、ダチ公!!」

 

そういいカタパルトへ向かうと、山田先生の声がした。

 

『宮岡君。準備はいいですか?』

「ええ。いつでも」

『分かりました。・・・カタパルトオンライン。ラファールリヴァイヴのシグナルを確認しました』

「起動プログラムオンライン。・・・いつでも行けます」

『了解しました。全システムオールグリーン。ラファール発進どうぞ!』

「了解!ラファールリヴァイヴ、宮岡和真!行きます!」

 

そうして、和真のラファールは飛び立った。

 

和真サイドエンド

 

セシリアサイド

 

まったく!今時の男は時間さえも守れないというのですか!?

この、セシリア=オルコットを待たせるとはいい度胸ですわね。

頭部を打ち抜いて差し上げますわ!

 

「やぁ、オルコットさん。待たせて申し訳ない。織斑先生からの要請で、不肖宮岡和真。戦場に馳せ参じた」

「まったく!やはり男という存在は、女性には遠く及ばないようですわね!」

「まぁ、言いたい気持ちも分かるけどね。・・・さて、始めようか」

 

そう彼が言った瞬間、空気が変わった気が致しました。

・・・このとき気づくべきだったのです。

彼だけは敵に回してはいけないと。

 

セシリアサイドエンド

 

第三者サイド

 

「ッ!・・・お別れですわね!」

 

そういって銃口から放たれたレーザーは和真の操るラファールを打ち抜く・・・はずだった。

 

「遅いね」

「なっ!?」

 

そう彼はかわした。()()()()()()()()()

 

「スナイパー一本でやられると思った?残念だけど、そんなに甘い世界はないよ」

「な、何を!?」

「ん?何って戦いだよ。俺の良くやる戦いは如何に相手に悟られずに攻撃を当てるか、だからね」

「だからといって、何も持たずにやるなんて・・・」

「こうでもしないと、オルコットさんは俺の手の内分かって避けちゃうでしょ?ま、あとは機体に慣れるかどうかだからね」

「そんなこと・・・」

「やらせないって?でも残念。もう機体に慣れたから」

「な!?」

 

そう言って取り出し撃ったのはアサルトライフル《レッドパレット》。

旋回しつつ一瞬で照準を合わせた。

 

「ま、まさか、高速切替(ラピット・スイッチ)だとでも言うのですか!?」

 

第三者サイドエンド

 

一夏サイド

 

俺は箒と千冬姉と一緒に和真の戦いぶりを見ていた。

 

「す、すげぇ・・・」

「まさかこれほどとはな」

「え?千冬姉も想像してなかったのか!?」

「織斑先生だといっているだろう馬鹿者。・・・あいつの戦い方は私が相手にしたくない戦い方だ」

「ええ!?どういうことだよ!?」

「まさか、苦手なものがあったとは知りませんでした」

「ふん。私にも苦手なものくらいある。見ろ。奴はオルコットの得意な戦い方をさせないために、武器を持たず戦っている」

「・・・たしかにそうだ。でもそれと何の関係があるっていうんだ?」

「そのくらい気づけ。・・・これがオルコットの機体データだ。あ、織斑は来るな。戦いに有利になるからな」

 

そう言って箒は千冬姉のところに行ってデータを見たので、俺はオルコットさんの機体を良く見ることにした。

どうせ、和真は手の内晒しそうにないからね。

それに和真は【攻略法なんてそこらに転がり落ちてるもんだ。時間かけて探せば幾らでも出てくる】って言ってたし。

 

「こ、これは!?まさか、あいつそれを知っていたのですか!?」

「いや、知らなかったろうな。あいつのことだ、戦っている最中に気づいているんだろうが」

「・・・オルコットさんの機体は狙撃タイプ。あのブースターは分離できるのか?」

「・・・やれやれ、気づいたか。・・・奴も余計なことをしてくれる」

「分離できるなら、多方面から射撃ができる。・・・でも分離していない」

「戦いが一方的になってきましたね」

「ふっ、自分の手の内を晒さず、相手の手の内を晒させるとはな。嫌味な奴だ」

 

大体オルコットさんの機体特性に見当をつけ始めたところで試合はクライマックスを迎えた。

 

一夏サイドエンド

 

和真サイド

 

まあこんだけやりゃあ、時間稼ぎにもなったでしょ。

えーと、今回できたことはーっと

まずはPICのマニュアル化かな。

固定されたのって少し扱いにくいんだよねー。(←最初の射撃前に変更した)

後は、機体装着時の射撃と、行動スタイルかな。

なかなかエアガンとかと違うね。なれるのに時間がかかった、(←命中率65%)

後は彼女の意識を変えるくらいかな。

決定的なところは一夏に任せよっと。

 

「ねえオルコットさん?」

「な、なんですのいきなり!」

「日本とか男ってそんなに見下さなきゃいけないものなの?」

「え・・・?」

「今現在僕達が身に纏っているのはどこの国原産?・・・日本だよね」

「え、ええ」

「じゃあ、君の目の前に移る僕の性別は?」

「・・・だ、男性・・・ですわ」

「君って言われないと気づかないタイプ?・・・ま、女尊男卑についてはいろいろ言いたいこともあるけどさ。」

「実際、俺らっつー異端者が出た時点で女尊男卑って半ば崩壊してると思うんだよな」

「ど、どういうことですか?」

「分からねぇ?・・・そもそもISって女性だけが乗れたから女尊男卑なんてでたわけじゃんか」

「え、ええそうですわね」

「でも、俺らっていう男が乗れた。この時点で女だけが強いっつー原理は崩れた訳」

「は、はい・・・」

「なら、男を見下す必要は?」

「・・・ありませんわ」

「まあ、あんたに昔何があったのなんて知りたくもねーけど。勝手な理由で見下されんのはメーワクなんだよね」

「だからさ。俺は≪てめえの幻想をぶち殺す!≫」

 

そう言って飛び出す。

接近しつつ、近接ブレード《ブレッドスライサー》を呼び出し、頭の中でイメージするのはSAOの黒い二刀流。

左の剣を下から斬り上げ相手の体制を崩しつつ回転する。

時計回りに回転している体の慣性と重量を乗せた右の剣を左上から蒼き機体に叩きつけた。

 

<二刀流ソードスキル重突進技、ダブルサーキュラー>

 

その模倣技が最後の決め手となった。

 

機体が外され、落下するオルコットさんを急いで受け止め、ピットへと運ぶ。

彼女は憑き物が落ちた顔で言う。

 

「お強いですのね」

「俺なんかまだまだだ。この世にもっと強い奴はたくさんいる」

「そしてわたくしはそれを知らなかった。こういうのを日本では[井の中の蛙、大海を知らず]というんでしたっけ?」

「ああ。そのとおりだ。・・・日本のこと良く知ってるんじゃないか」

「あの時は焦っていただけですわ」

「そうかい」

「ええ。そうですわ」

 

そう笑う彼女は、ちょっぴり綺麗だと思った

 

 




反対側のピット

千「なんだあれ」
箒「あいつは絶対頭おかしい」
一「(あんなのやられたら、勝てるわけねぇ・・・)」

観客席
生「・・・アクション映画でも見てたのかな?」
簪「(アニメの技だっ!{目キラキラ})」

?「何あれ!?何あれ!?あれって人間!?」


※?の御方は某シスコン会長です。


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白き剣士の思い~クラス代表候補戦 一夏VSセシリア~

一ヶ月も投稿できずすみません!

有言実行なりませんでした・・・・。

今後はもう少し頑張りますのでこれからもよろしくお願いします!


一夏サイド

 

・・・まさかあんな戦い見せられるなんてなぁ。

おかげで一次移行(ファーストシフト)は終わったけど。

 

確か次はオルコットさんとの対決だったな。

ちょっと気を引き締めていかないと・・・。

 

「おい一夏。・・・一夏?緊張・・・してるのか?」

「・・・うん?箒か?・・・まあな。流石にあんな戦い見せられて、普通でいるのが無理だって」

「心配だから来てみれば、般若のような顔しおって」

「え!?そんな顔してた!?」

「ああ。・・・それでだな。・・・まあ、あれだ。先の戦いのことは一回片隅にでも置いておけ」

「んー。自分でもそうしようとしたけどちょっと難しいかな。・・・俺の想像してた戦いってのと違ったから」

「初めてやるのだから誰しもそんなものだ。剣道の試合だって己の習得している流派と違えば、戦い方だって変わるさ」

「・・・でも剣道とは条件が違う。一本取ったら勝ちなんてことはないし。・・・ましてや向こうは銃だ」

「・・・なら、こう言わせてもらおう。・・・【慌てるな。慌てると敵に隙を見せる。隙を見せたら負けだ。必ず平常心を保ち、己の出せる力を出し切れ】」

 

・・・なんか聞き覚えがあるな。

ああ、そうだ。

 

「柳韻師範が稽古の前によく言ってたな」

「ふふっ。思い出したか」

「ああ。・・・ありがとう。すっかり我を忘れて戦いに望んでしまうところだった」

「いい。来たときよりもいい表情をしているからな。・・・さぁ、そろそろ時間だ」

『織斑。準備は良いか?そろそろ始める』

「分かりました。・・・じゃあ、いってくる」

「気をつけてな」

「ああ」

 

力強く背中を押してくれた幼馴染()のためにも自分の出せる全力を尽くそう。

 

「行こう、白式(びゃくしき)。ここから俺は変わっていかなきゃいけない。お前はその力を、俺に貸してくれ」

『一夏』

「どうしたの?」

『勝ってこい』

「勝てるかどうかなんて分からない。・・・だけど、やれることはやってみるよ」

『ふっ。言うようになったな。・・・白式のシグナルを確認した。10秒後に射出する』

「了解!織斑一夏、白式。・・・行きます!」

 

一夏サイドエンド

 

セシリアサイド

 

先ほどの戦闘はいい意味でよく見えました。

自分自身の傲慢さと、男性の新たな一面が。

 

まあ、コテンパンにやられましたが。

次は和真さんの親友という織斑さんとの試合。

 

・・・さっきよりも緊張してきましたわね・・・。

 

「やあ、セシリアさん。調子は・・・良さそうじゃないね」

「な、何故そんなことを!?」

「だって、酷い顔してるもの。・・・こういうのもなんだけど、さっきの戦いより酷いんじゃない?」

 

彼は呆れ口調でそう言いました。

確かにそう言われても仕方ないかもしれません。

彼に良く見てもらおうと必ず圧勝しようって思っていなかったとはいえませんし・・・。

 

「まあ、向こうのスペックが分からないから、考えることも多いけど。一番は自分の戦いができるかどうかじゃない?」

「自分の戦いですか・・・?」

「そう。どんなときだって、自分の最善を尽くす。自分の苦手なレンジに相手を入れさせない。・・・簡単なことだよ?」

「あ・・・」

 

そう・・・ですわね。

わたくしはわたくしの戦いをするまで。

焦りは禁物。油断大敵。落ち着いていかなければいけませんね

 

「・・・ありがとうございます。自分を見失う前に気づかせていただいて」

「ううん。気にしないで。一夏に代表候補生の壁は厚いんだってこと、教えてあげてよ」

「そのプライドなどは誰かさんに壊されてしまいけれど」

「うっ。・・・ちょっとそれは痛いかなぁ・・・」

「ふふっ。冗談ですわ。・・・では、行って参ります」

「冗談きついなぁ・・・行ってらっしゃい」

 

『オルコットさん。準備は良いですか?』

「ええ、大丈夫ですわ」

『ブルー・ティアーズ、システム起動確認。いつでもどうぞ』

「了解しました。セシリア=オルコット、ブルー・ティアーズ。参ります!」

 

セシリアサイドエンド

 

一夏サイド

 

俺より遅れてオルコットさんがやってきた。

 

「お待たせして申し訳ありません」

「いや。全然待ってないよ。俺は機体が全快だったけど、オルコットさんはそうじゃなかったしね」

「・・・そう言っていただけると助かります」

 

なんだろう。前より落ち着いた感じがする。

・・・あ、もしかして

 

「・・・和真に惚れた?」

「な、ななな何を!?」

「あ、やっぱり正解なんだ。良かったね。あいつは今のところフリーだよ」

「でででですから!」

「正直になっといたほうがいいんじゃない?あいつもそのほうがいいだろうし」

「・・・ううっ・・・///」

 

あれ?このパターンってやった?

 

「ご、ごめん!オルコットさん!あいつに春が来たって思うと嬉しくて!」

「・・・流石に恥ずかしすぎますわ・・・///」

『おい、お前達。ここは茶番の劇場ではないぞ』

「ああ!すいません」

「も、申し訳ございません・・・」

『まあ、いい。あと10秒で始める』

「分かった。オルコットさん。全身全霊で行かせてもらうよ!」

「・・・ええ。こちらも手加減は致しません。・・・参ります!」

 

 

一夏サイドエンド

 

戦闘開始(バトルスタート)

 

セシリアサイド

 

やはり侮れませんね。

和真さんとは違いますが、意志のある瞳。

初対面の人にあのようなことを話してしまうのは自分の首を絞めていってしまうのですね・・・。

 

「くっ!近づけない!」

「近づけさせるわけにはいきません!このまま決めさせていただきます!」

「俺だって伊達に箒と特訓してたわけじゃないんだ!」

「クラスの皆さんに悪い印象を持たれているとはいえ、わたくしだって代表候補なのです。これ以上負け続ける訳にはいきませんの!」

 

国家代表になれずとも、わたくしがやるべきことはまだまだたくさんあるのです。

これまでの努力を無駄にするわけにはいきません!

一気に決めます!

 

「行きなさい!レーザーBIT(ビット)!」

「これが第三世代の兵装か!」

「わたくしの全力。受けていただきますわ!」

「させるかぁ!」

「オールレンジ攻撃を甘く見ないでいただきたいですわ!」

 

複数方向からバラバラに撃たれるレーザー。

それは確実に当たった・・・かのように思われた。

 

そこにいたのはビームソードらしき物を持っている白式。

 

「な!?」

「ふ、防げた・・・か?ん?零落白夜?これって・・・まさか」

「なんですって!?零落白夜!?」

「SEが減っていく・・・不味い」

「そんなの聞いてないですわ!・・・まずは距離を・・・」

「逃がすか!」

「この速度は・・・瞬時加速(イグニッション・ブースト)!?」

 

すぐそばまでに迫る白式。

自分が受けるダメージなんて気にしているわけには・・・。

 

「ミサイル!」

「!?」

 

腰に構えたもう二つのBIT。

その中身は光学兵器(レーザー)ではなく、実弾兵器(ミサイル)

接近しすぎた白式はまともにミサイルをくらい、着弾地点が近すぎるが故にブルー・ティアーズもダメージを受けた。

 

爆発による煙が晴れ、そこにいたのは、互いにSEを失った白式とブルー・ティアーズであった。

 

 

第二試合 織斑一夏VSセシリア・オルコット

 

両者SE0により引き分け




一夏側ピット

千「初心者にしては上出来か」
箒「面白い戦いだった」


セシリア側ピット

和「良かったけど・・・恥ずかしいなこれ」


観客席

生「白熱した戦いだった」

?「今年の一年はバトルジャンキーなの?」



?は某生徒会長です


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親友激突!! ~宮岡和真対織斑一夏~


お久しぶりです!

花粉が去年以上に多く、作者自身も大変つらいです


今回は最終戦です!
これでクラス代表決定戦は終わりになります!

次回も楽しみにして下さい!



 

 

 

 

「・・・一夏の奴通常回線のまま話しやがって・・・///」

 

セシリア側のピットでは和真が悶絶していた。

 

「・・・よし。あいつとの試合、自重なしだ。無傷(ノーダメ)で勝ってやる!」

 

 

 

-----

----------

 

 

 

戻ってきたセシリアと一言も会話できないまま一夏戦に望むこととなった和真は、羞恥と怒りの両方を顔に貼り付け、一夏と相対していた。

 

「お・・・おい、どうしたんだ?怖い顔して・・・」

「うっせ、元はといえばおめぇのせいだろうがアホ」

「え?なんで?」

 

ブチィ

 

「・・・なんでだってぇ?ンなもん決まってんだろうが!誰が望んで自分への公開告白なんぞ聞かなきゃいかんのだ!おかしいだろ!ええ!?」

「す、すまんつい・・・」

「お前が無自覚なのは昔から分かってたことだけど!何で又聞きで告白されないかんの!?」

「いや、開放回線(オープンチャネル)なの気付かなかったんだ!」

「・・・お前に悪気がないのは分かった。さっきの話ももうぶり返さない。けど俺は、絶対にお前に勝つ。八つ当たりだがな!」

「いや、この戦い、勝つのは俺だ!」

-----

 

戦闘開始(オープンコンバット)

 

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始まった戦闘は、射撃武器のある和真に有利だった。

 

「くっそ、近付けねぇ・・・!」

「当たり前だ!さっきの試合でその刀(雪片弐型)しかねぇのは知ってる!なら、そっちの間合いに持ち込ませなきゃいい話だ!」

「くぅ・・・避けても避けても当たる・・・!」

「このまま押し切る!」

「くそっ!(白式・・・!頼む、一度だけでも不意を突かせてくれ・・!)」

 

 

----------

管制室サイド

----------

 

管制室では、千冬、山田先生、箒の三人が試合の行く末を見守っていた。

 

「やはり宮岡が優勢か・・・」

「仕方がないですね。織斑くんのには射撃武装がないですから」

「一夏・・・」

「山田先生、宮岡の機体の武装は?」

「は、はい。アサルトライフル、サブマシンガン、ショットガン、ハンドガン、近接ブレードを各二つずつです」

「宮岡の弾切れが早いか、織斑のエネルギーが落ちるのが早いか・・・」

「いずれにせよ、見ているしかありませんね」

「ああ、そうだな」

 

----------

サイドエンド

----------

 

 

「俺は・・・負けられないんだ!」

「譲れないものはこっちにだってある!」

「うおおお!」

「何!?早い!」

 

一夏はギリギリのところで瞬時加速(イグニッションブースト)を発動。

和真の不意を突くことができた。

 

「これでも・・・くらえぇぇぇ!」

「ちぃぃぃぃ!」

 

雪片弐型を振りかざし、ラファール(和真)に向かう白式(一夏)

両手に持っていたアサルトライフル《ヴェント》を破壊し、ラファールにもダメージを与えた。

 

「ぐっ・・・!」

「よしもう一撃!」

「・・・これ以上はダメージは受けるわけには!」

 

近接ブレード《ブレッドスライサー》を両手に呼び出し、応戦する和真。

 

「く・・・防がれたか・・・」

「一度ならず二度までも食らうわけにはいかない・・・!(AR(アサルトライフル)は破壊されて使用不可。この状況ならSG(ショットガン)が有効だけど隙を見せるからアウト。離れるのもありだけどSMG(サブマシンガン)は弾切れ。HG(ハンドガン)は威力的にな・・・)」

「こう近づけばさっきまでの弾幕を張るのは無理だな、和真!」

「・・・そうかな?そうとも限らないぜ」

「!?」

 

和真は鍔迫り合いの状態から自由落下し、白式から強引に離れた。

 

「弾幕は張れなくても、こうして剣があるんだし使わない手はないよな」

 

右にあったブレッドスライサーを戻し、左手で平突きの構えをした。

 

「さぁ、点攻撃だ。避けれるもんなら避けてみな。ま、見よう見まねで会得したもんだが・・・」

 

 

----------

管制室サイド

----------

 

瞬時加速(イグニッションブースト)をあんな土壇場で出すとはな・・・」

「戦闘機動は今回で二回目なのに・・・」

「機体性能がラファールよりも高いことと、織斑と機体の戦術が合っているからこそでしょう」

「あ、宮岡君が何か構えてますね」

「ん・・・?あれは・・・どこかで・・・?」

「あ、あれは!?」

「なんだ篠ノ之。知ってるのか?」

「以前本で読んだことがあります。あれは片手一本突き・・。新撰組の斉藤一が得意とした技です」

「ということは、宮岡は無外流なのか?」

「分かりません・・・。ですが、戦いの流れはまた、奴に味方しているようです・・・」

 

----------

サイドエンド

----------

 

 

----------

観客席サイド

----------

 

観客席では、簪、簪のクラスメイトの九条茜、簪の幼馴染で、和真と一夏のクラスメイトの布仏本音が試合を見ていた。

 

「押されっぱなしだった織斑くんが加速したよ!?」

「あの速度は瞬時加速(イグニッションブースト)・・・!?」

「お~、おりむーすご~い~。あ~、剣ど~しがぶつかってる~」

「鍔迫り合いか・・・っ!落ちた!」

「でもすぐ立て直したよ!」

「みやみやがへんな構えしてる~」

「さっきから思ってたけど布仏さん。そのみやみやとおりむーってあの二人?」

「うん~、あだ名だよ~くーくー」

「く、くーくーって私?」

「九条さん。本音はいつもこんな感じだから。慣れて」

「そ、そうなの?・・・幼馴染の更識さんが言うならそうなのかな?」

「ひどいよ~かんちゃん~」

「ほらね」

「あはは・・・」

 

試合中なのに和気藹々としてました。

 

----------

サイドエンド

----------

 

観客席の一角を除く、大部分と管制室、そして今試合が行われているこのアリーナは異様な緊張に包まれていた。

 

「ならこの一撃同士で締めにしようぜ」

「同感だな。さぁ、いくぞ・・・!」

「うおおおお!」

「シッ・・・!」

 

まさしく一閃。

そして白は突きを避け、一撃を与えようとしたその瞬間だった。

()()()()()()()()白は落ち、濃紺が立っていた。

いったい何が起きたのか、()()()()には誰にも分からなかった。

 

 

 

-----

宮岡和真VS織斑一夏

 

勝者 宮岡和真

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戦いもののアニメやゲーム見すぎて、一夏達と和真に違いが・・・

今更変える気にもならないし・・・。
今後もこのスタンスで行こう。


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戦い、終幕 ~クラス代表決定~

お待たせしました!

まさか月二本出せるとは思ってなかったです・・・。
年度末ですが、この作品はまだまだ序盤です!
これからもお付き合いください!

ではどうぞ!


決定戦が終わって翌日、教室で一夏は驚きの顔に包まれていた。

 

「え!?・・・・・・すいませんもう一度いってもらっていいですか・・・?」

「ええ、もちろんです!・・・・・・一組のクラス代表は・・・織斑くんに決定しました!」

「ど、どうしてですか!俺、一度も勝ってないし!それに代表候補でも何でも・・・」

「それはですね、残りのお二人が辞退したからです」

 

衝撃だろう。セシリアに対しては無意識に発動した《単一使用能力(オンオフアビリティー)》“零落白夜(れいらくびゃくや)”のおかげで引き分けに持ち込めたものの、その次の和真戦では惨敗と言う結果。

普通ならなるわけがないのである。・・・・・・普通なら・・・ではあるが。

もちろん、一夏は納得がいかないわけで・・・。

 

「どうして俺に!?」

「昨晩のうちに和真さんと相談をしたのです。代表は一夏さんに任せるべきだと。今朝のうちに織斑先生たちに話をして承諾していただきましたわ」

「で、でもよ・・・」

「ま、納得がいかないのは分かるけどな。・・・・・・単純なことさ。まず、俺とお前じゃネームバリューが違いすぎる。()()()男性操縦者の俺と、()()()()()()である男性操縦者のお前じゃな。

加えてお前は代表候補生を苦戦させたっていう結果もあるのさ。しかも俺じゃあ戦いがなりたたねぇ。・・・んなわけでお前に任せるって結論になった訳だ」

「宮岡については学園上層部でも話題になり、このまま対抗戦を行うとトラウマになる生徒が出かねん。今朝、辞退すると言った時は正直助かったと思ったよ」

「そ、そんな・・・」

「宮岡君が出れないのは残念だけど・・・」

「折角男子が出るんだし、持ち上げないとね!」

「織斑くんは貴重な経験がつめる。私たちは情報が売れる。いいね!」

「クラス代表は織斑一夏で決定だ。異論はないな」

『はーい』

 

 

-----

----------

---------------

HRが終わり、実習のために移動している和真、一夏、箒、セシリア。

一夏は、クラス代表にさせられたことの文句を言っていた。

 

「少しは相談してくれたっていいじゃないかよ!」

「わりぃわりぃ、でも言ったらお前は絶対反対すると思ったからな」

「押し付けみたいになって申し訳ないですわ」

「そこは安心しな。対抗戦が始まるまで、俺らも教えてやるからよ」

「う・・・。まぁそのくらいなら・・・」

「ま、待て!生憎だが一夏の教官は私だけで・・・「足りてるって?」・・・な!」

「残念ですがそれは間違いですわ篠ノ之さん。・・・確かに近接戦闘の訓練は必要です。ですが、今の一夏さんではおそらく負けてしまうでしょう」

「な、何故だ!」

「いい的だからさ。確かにあんたとの訓練は有意義だ。だけどそれは同じ剣同士でないと一夏に勝ち目はねぇ。なんせ向こうは銃を使うからな。そうすっと近づこうにも近づけなくなっちまう。・・・・・・勝てると思うか?」

「た、確かに・・・」

「俺達は射撃が基本の戦い方だし、いい訓練になるだろ?」

「確かに箒とだと剣道しかしてなかったしな。今のままじゃ通用しないって分かったし」

「ま、剣道が無駄かって言うとそう言うわけじゃないんだけどな」

「そうなのか?」

「ええ。剣術などの心身を鍛えるものは、いざと言うときに動揺することはありませんから」

「体に刻み込む感じだからな。やっといて損はねぇ。朝晩に竹刀か木刀振っとけよ?」

「ああ、分かった」

「後は、千冬さんの試合動画でも見とけ。きっと役に立つはずさ」

「何でだ?」

「一夏さんと織斑先生の機体の特性はほぼ同じですから。役に立たないことはないと思います」

「それに、千冬さんは人気者だからお前にばっか構ってらんねぇだろうしな」

「なるほど、己でできることは己で・・・というわけか」

「そういうこった。・・・おっと、ついたな。じゃ、セシリアこの辺で」

「ええまた後ほど」

「箒もあとでな」

「ああ。遅刻するなよ」

「分かってる」




次は実習になりますね!

今度出すのは年度初めになります。
皆さんも花粉にお気をつけて!


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第二章 流星の目覚め
さあ、実習! ~変わった日常、なれた日々~


お待たせしました実習篇です!

和真のチート性能はどこまで行くのか!?
作者自身も分かりません・・・(笑)

ではどうぞ!


「全員整列!」

 

着替えが終わり、グラウンドに出てきた和真達を待っていたのは、ジャージ姿の織斑先生と山田先生。

生徒側では一夏と和真は最前列であり、その周りを囲うように女子達が並んでいた。

 

「これより、ISの基本的な空中機動を実践してもらう。・・・織斑、宮岡、オルコット!手本を頼む」

「分かりましたわ。・・・おいでなさい、ブルー・ティアーズ」

「了解です。・・・来い、疾風(はやて)

 

そう言った二人の体にはそれぞれのISが装着された。

 

「おい宮岡、今のはなんだ?」

「へ?機体呼んだだけですけど?」

「いや、そこではなく、機体の呼び名だ」

「ああ、それですか。同室の子()から愛称で呼んでみたらってアドバイスもらったんで、試しに」

「ふむ。ラファール(疾風)だから疾風(はやて)か。中々いいセンスじゃないか」

「ありがとうございます。なんか名前をつけたら調子がいいですし、これからもこれで行くことにします」

「ああ、そうしろ。・・・で、まだか織斑」

 

その目線の先には待機状態のまま悪戦苦闘している一夏の姿があった。

 

「ち、ちょっと待ってください!もう少し・・・。・・・・・・来てくれ白式!」

 

ようやく一夏の体にもISが装着された。

 

「遅いぞ。もっと早く展開できるようにしろ。・・・このようにお前達にも分かりやすく声に出しての展開だったが、織斑のように慣れていないと展開に時間がかかることがある。お前達も気をつけろ」

「「「「「はい!」」」」」

「よし、目標高度は300メートルだ。行け!」

 

そう言った途端にセシリア、和真は勢い良く飛び上がっていった。しかし一夏は出遅れ、先に行った二人が速度を落とすことでようやく追いついた。

 

『遅いぞ、何をやっている。スペック上ではお前の機体が一番早いんだぞ』

「そ、そんなこといわれてもなぁ・・・。飛ぶってイメージが湧かないんだからどうしようも・・・」

「一夏さん。イメージは所詮イメージですから、ご自分のやりやすい方法を見つけるほうが早いですわよ」

「ま、自転車も乗らない一夏爺に言ってもあまり効果ないと思うけどな」

「おい!爺って何だ爺って!」

「ん?中学ン時に男子連中がいってたお前の渾名。爺くさいからだってさ」

「そんなのあったのか・・・」

「ま、自分のこと言われているときは中々気づけないもんさ。・・・飛ぶときのイメージだが、鳥とかが飛ぶ姿をイメージするとかどうだ?」

「・・・難しいなぁ。今度訓練に付き合ってくれよ」

「ああ、いいぜ」

「お話もいいですが、お二人とも?目標高度に着きましたわよ」

「「了解」」

『着いたな?それでは急降下と完全停止をやってみろ。目標は・・・地表から20センチだ」

「分かりましたわ、ではお先に」

 

そう言ってセシリアは地上へと向かった。

止まったところで、織斑先生から指令が入る。

 

『次。宮岡』

「了解です。そんじゃ先にな」

「おう」

 

そう言って加速状態に入る和真。

地面に背中を向けて空に向けてスラスターを噴かす。

地面から1メートルを切ったところで足を後ろに振り上げて停止した。

 

「・・・中々アクロバティックだったが惜しかったな。18センチだ」

「ふう、あぶねぇあぶねぇ。下手したら地面に当たってたぜ」

「よく、後ろを見ずにあんなことをやれたな」

「いや、ちょっと憧れてたんで。AMBAC(アンバック)は」

「そうか。・・・織斑いいぞ」

 

そう言った途端、一夏が驚くべきスピードで降りてきた。

 

「なぁ、あれってやっぱり」

「・・・恐らくはそうですわね」

「・・・しゃーねぇ。皆の援護に回るぞ」

「了解ですわ」

 

止まることを知らぬかのように降りてくる一夏を見て、和真とセシリアは一般生徒を守るように前に立った。

 

ズドォォォォン!!!!

 

「あーあ。やっぱりか」

「流石にあのスピードから止まるのは無理がありますもの、仕方ないですわね」

「・・・織斑。地面に穴を開けてどうする。後で塞いでおけ」

「・・・はい。すみません」

「・・・・・・まあいい。織斑、武装の展開をしろ」

「は、はいっ!」

 

そう言って一夏は両手を前に構えた。

そしてそこには純白の剣、《雪片弐型(ゆきひらにがた)》が現れた。

 

「遅い、0.5秒で出せるようになれ」

「は、はい・・・」

「次、オルコット。射撃武装だ」

「はい」

 

兵士が銃を持ち待機しているような形をとり、爆発とも思えるような光が生み出され一気に収束し、そこには狙撃銃《スターライトMk.Ⅲ》が現れた。

 

「・・・速度は流石だが、形が駄目だな。正面に展開できるようにしろ。・・・続いて近接武装の展開だ」

「は、はい」

 

銃を収納し、右手を正面に構えた。

そして銃より遅く、ショートブレード《インターセプター》が展開された。

 

「遅いな。今後の課題は銃器の展開ポーズの改善と、近接武装の展開速度の向上だ」

「わ、分かりましたわ」

「最後に宮岡。お前だ。まず、近接武装の展開をしろ」

「了解です」

 

そう言って少し上昇し、腰の辺りから剣を抜き出すようにして近接ブレード《ブレッドスライサー》が両手に展開された。

 

「ほう。初心者にしては流石だ。続いて射撃武装の展開だ」

「分かりました」

 

ブレードを持ったまま背中に両腕を持っていき、ブレードを収納。

そのまま両腕を正面に持ってくると、アサルトライフル《ヴェント》が展開された。

 

「・・・とても初心者とは思えん。やるな」

「サバゲーで鍛えられましたから」

「それほど凄いのか?」

「ええ。大会とかになると稀に本職の自衛官とか出ますから。まぁ、本職でも退役した軍人さん達には手も足も出ませんでしたけどね」

「それは、凄いな。今度その話でも頼もうか・・・。ん、時間だな。これで授業は終わりだ。織斑、宮岡は穴を直しておけ。遅れたら織斑にはそれなりの罰を与える」

「ち、ちょっと待って!和真は!?」

「宮岡は何もやっとらんだろう?労働力がつくだけありがたいと思え。解散!」

 

結局、頑張ったものの次の授業には間に合わず、宣告どおり一夏のみ出席簿を喰らっていたそうな。

 

 

-----

----------

---------------

 

「へぇ、ここがそうなんだ」

 

その日の夜、一人の女子が学園の前に立っていた。

 

「待ってなさい。一夏、和真!」

 

 

 

続く!!

 

 

 

 

「・・・・・・総合受付ってどこ?」




相変わらずチートってる和真さんでした(笑)

さて、最後に出てきたのはいったい誰なのか?

次回をお楽しみに!


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中国からの転入生 ~鈴登場~

約3ヶ月間、更新しないでほんとすいませんでした!!

えー、ようやく鈴編にまでたどり着けました。
これからも一所懸命頑張りますんでよろしくお願いします!


四月下旬。

和真と一夏という異物(イレギュラー)と学校全体が受け入れ始めた頃、一年一組ではとある噂が話題になっていた。

それは、一年二組への転校生の噂である。

 

「ねね、聞いた!?二組に転校生が来るんだって!」

「ええ?この時期に?」

「うん!なんでも中国の代表候補生だって!」

「うそ!?そんな話聞いてない!」

 

それを遠くで聞いていた和真たちはこの時期に来る理由やクラス代表が入れ代わる可能性を考えざるを得なくなった。

 

「代表候補か・・・。セシリアどう思う?」

「確か二組のクラス代表は一般生徒の筈でしたから・・・。確かクラス担任とクラス代表の同意があって代われると聞きました」

「と言うことは代わる可能性は十分にある訳だな」

「ええ。恐らく代わるでしょう。勝利の確立が上がるわけですから」

「なら気をつけないとな。代表候補っていうくらいだから強いんだろうし」

「――悪いけど、そう簡単には勝たせないわ。このあたしがいる限りね」

「・・・鈴・・・?」

「・・・また懐かしい顔が見れたもんだな」

「ええ、久しぶりね。一夏、和真」

「ま、感動の再開はそこまでにして。そろそろクラス戻りな」

「そうだな、ここの担任は千ふ・・・ってしまった。織斑先生だからな」

「うぇ、マジで?さっさと戻んないと・・・」

 

そういって鈴が出て行った後少し経ったくらいで織斑先生が現れ、和真はさっさと追い出してよかったと思った。

 

 

――――

―――――

 

 

昼休み、箒とセシリアを伴って食堂に向かうと、途中で鈴と合流した。

 

「改めて久しぶりね一夏。和真も」

「ああ、久しぶりだな鈴。前にあったのはどんくらい前だ?」

「一年前じゃねーか?つか、俺は二の次かよ」

「あら、悪い?」

「ちょ、鈴。そんなこと言ったら・・・「おお、喧嘩売ってんのか?」・・・遅かった・・・」

「だったら何?」

「その喧嘩買った!よし、今日スーパーストⅡで決着な。2678勝目は俺がもらう!」

「いや、あたしがもらうわ!」

「い、一夏さん・・・。これは・・・?」

「てっきり、ISか生身の勝負かと思ってたのだが・・・」

「・・・和真と鈴はライバル同士でな。何かとゲームで勝敗をつけるんだけど・・・」

「なにやら聞いた事がないゲームが聞こえてきたんだが?」

「ああ、スーパーストリートファイターⅡの事だな。ずいぶん前のゲームなんだけど・・・。分かりやすく言えばゲーム上で殴りあう格闘ゲームの事なんだ」

「ず、随分多く戦ってらっしゃるのですね?」

「まあな・・・。小学校の時からだしなぁ・・・」

「小学校からだと?私がいたときにそんな者はいなかったはずだが・・・?」

 

小学校からという言葉に疑問に思ったのか箒は一夏に質問をしたが、その質問に答えたのは和真であった。

 

「―そらそうだわな。俺と鈴が一夏の学校に来たのは小4の時だからな」

「ま、会ってなきゃ知るわけも無いしね」

「・・・決着はついたのか?」

「ああ、ここに来たのが急だってことを忘れててな」

ゲーム機(リバインド)持ってこなかったんだってさ」

「それはどうしようもないな」

「か、和真さん!是非わたくしにもゲームのやり方をご教授頂きたいですわ!」

「お?セシリアも興味あるんか?・・・セシリアは初心者だからクラウドそれともROMか・・・?」

 

セシリアからの誘いに真剣に考え始める和真であったが、周りは

 

「「「「「(いや、一緒にやりたいだけだから!)」」」」」

 

とまぁ、オタク街道まっしぐらな和真に対して心の中でツッこむのであった。

すると和真は、食堂に並ぶ列の中に簪を発見し、意見を聞く事にした。

 

「お!簪さんだ。簪さん!」

「・・・?・・・和真くん?どうかした?」

「いやな、セシリアがゲームをやりたいって言うんだけどさ。どの世代のゲーム機がいいかなって思ってよ」

「オルコットさん?・・・・・・ならわたしは2次Zを推す。戦術ゲーだし、なにより時間制限とか無いから」

「いろんな条件あったりするけど、基本的に主目的だけクリアしてればいいしな。でもなんでZ?MXのほうがよくね?」

「確かにMXは簡単だけど、エヴァとラーゼのストーリーは初心者には鬱」

「ラーゼとエヴァは割とキツイもんもあるしな・・・。にしてもエヴァね・・・サルファのF型には驚いたなぁ」

「それには同感。・・・まあ、Zじゃなくてαシリーズでも全然わたしはかまわないけど、2次ZはC.C.がいるから。・・・・・・あ、かき揚げうどんで」

「C.C.?・・・ああ、似てるもんね。・・・・・・俺、から揚げ定食。からあげ6個、ご飯大盛りね」

「・・・?なんでしょうか?・・・・・・ミックスサンドと、ホットティーを」

「あたしが知るわけないじゃない!・・・・・・ラーメンと餃子!お願いね!」

「騒ぐなよ、鈴。・・・・・・日替わり一つ!・・・箒は?「うむ、私も日替わりにしよう」・・・分かった。すいません!日替わりもう一つ!」

「それじゃあ、Zにしとこうかな。一次のディスクあったはずだからそこからにしよう」

「そのほうがいいと思う。話が分かりやすいし」

「じゃあ、そうするか。・・・セシリア!」

「は、はい!」

「そんな緊張しなくてもいいって。お勧めのゲーム決まって今度持ってくるから一緒にやろうか」

「あ、ありがとうございます!」

「ま、準備が整ったらまた話すよ」

「はい!」

「和真くん。こんどガンダムVSやろう」

「お、いいよ。あれ、おもしろいし」

「最近新しいVSでてたし、面白いと思う」

 

顔なじみとの再開より、目先の面白いものにハマってしまうのはオタクの宿命なのか・・・?

まあ、そんな昼食前であった。




この世界のゲームについて

この世界はPSPや、DSといった所謂携帯機は発展しておらず、据え置き機が大きく発展しています。
ただし、据え置き機も我々の世界とは違い、四人対戦が基本だったり、体を動かすタイプの据え置き機は無かったりします。


任天堂 ニンテンドウROM(ROMカセット対応、四人対戦可能。64に酷似。現在過去のゲーム機で発売されたゲームをカセットに変換しており、マリオやドンキーコング、カービィなどの主要キャラのゲームは変換済)
SEGA セガリバインド(CD-ROM対応、四人対戦可能。セガサターンをモデルにして作られた。アーゲードゲーム(鉄拳やストリートファイター等)やソニックをやるならこれ)
SONY プレイステーションクラウド(CDおよびDVD対応、四人対戦可能、PS2の50000系をモデルとして製作された。スパロボやバイオなど幅広いゲームができる)

こんなところですかね?
感想等よろしくお願いします!
それでは!


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代表戦に向けて 〜闘う者達の思い〜

お久しぶりです!

最近涼しくなりましたが、いかがお過ごしですか?
私は、天候によって体調が変わってしまうので、この時期は少し辛いです。


大変申し訳ないんですが、PCが破損したのでしばらくの間はスマホからの投稿になります。
ご了承ください。

そして、前回の投稿から大分遅れてしまいましたが、最新話です。
まだまだ先は長いですが、どうぞよろしくお願いします。




放課後。

いつもの様にアリーナで訓練を()()()()やっていた。

 

 

「うぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」

「回避行動が甘いですわ!そこっ!」

「なっ!攻撃間隔が短く…!?うわっ!」

「足を止めてる暇がありまして?!」

「くっそ!」

 

 

原作よりも戦闘能力が上がっている二人。

その原因はここにはいない和真にあった。

 

 

「くっ!ブレオンがこんなに辛いなんて…!」

「アムロ・レイやシャア・アズナブル等には届かずとも!」

 

 

和真は2()()()()()()()()()()()()()()のだ。

自分では確実に届かない理想の強さを見せることで、努力がしやすくなった。

一夏にはガン×ソードやるろうに剣心などの刀を使うアニメを。

セシリアにはガンダムやドラグナーなど脳波で動かす兵器があるアニメを。

…と普通は追いつけるわけもない二次元の人物を目標とすることで、どう強くなりたいかを明確にするという、イメージが残りやすい方法を選んだのである。

そして、

 

 

「まだまだァ!」

「遅い!ですわ!」

 

 

()()()()()というある意味自己犠牲の様な目標を持っていた一夏。

しかし、緋村剣心の生き方に感化されこれまでの考え方を改めた。

それは、()()()()()()()()()()()()()()()()()というもの。

そのためにひたすら己を鍛え、攻撃を防御された時の対策を考えた。

そして、雪片を機体に固定(帯刀)し、打鉄の近接ブレード()を追加で装備。

また、同じ技能を必要とする暮桜に乗っていた姉に訓練プランの考案を要請し、そのプラン通り行動。

その結果、和真が自分以上に早くから訓練していることに驚き、対抗心を燃やし訓練量を追加。

武装を機体から出さなくなった分、エネルギーに余裕が持てるようになり、一夏本人も鍛えたことにより高性能な機体に振り回されなくなった。

 

セシリアはビットとの同時行動ができるよう訓練を始め、これまでは()()()()()()()()()()()()という考えでビットを動かしていたことを反省。

()()()()()()()()()という考え方に変更したことにより、現在では二つのビットと同時行動できるようになった。

また、手持ち実弾兵器の導入を要請。

ブルーティアーズに装備されるのは後になるが、早期に後継機に実弾兵器の装備がされるようになった。

 

 

 

-----

----------

 

 

 

「…うわー、完全に見くびってたわ」

 

 

観客席から見ていた鈴は、本国で見た映像より強くなっていることに驚き、クラス代表戦が一筋縄では行かないということを認識せざるを得なかった。

 

 

「…いや、さすがにここまでとは思わないわよ普通。一夏はほんとに素人だったとは思えない動きだし…、あのセシリアだったっけ?そっちも強い…。昼の時の人とは到底思えない程強いわね…」

 

 

鈴の戦術は相手の行動から自分が行う行動をその時その時で判断し、実行するというもの。

ACゲームや、そこからの派生作品であるならばファーストアタックを受けてから反撃を開始するタイプである。

軽量で、持ち技は少ないけれどもコンボを繋げやすいキャラを好んで使う。

そのゲームで鍛えられた観察眼はISの戦闘でも十分に発揮され、たった一年の訓練で専用機を貰えるほどの実力を持っている。

 

 

「これはもしかすると、厳しいかもしれないわね」

 

 

その鈴が、こういうことを言う理由は一夏にあった。

一夏は実戦から戦い方を吸収していくタイプである。

それ故に、せっかく組んだ戦術が実行できないこともしばしば。

ギリギリで勝つことも多かった。

 

つまり、一筋縄で行かない=勝てるか危ういという訳である。

鈴はこの結果をもたらしたであろう人物に恨みの念を込めてその場を去った。




読了お疲れ様です。

代表戦にはあと2話ほどで入る予定です。
また間が開いてしまうかもしれませんが、宜しくお願いします。


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出来ない専用機 〜新たな夢の剣〜

はいこんにちは!

今回は簪の専用機についてです。

…まさか9月中に投稿できるとは思いませんでした。

では、本編です!


一方、一夏とセシリアの大幅強化の原因となった和真はと言うと。

 

 

「この出力を出すにはここの出力を下げるしかなさそうだな」

「でも、そうしたら全体の攻撃力が落ちる」

「ていうかさ〜、そもそも機体が耐えられるのかな〜?」

「……確かに第2世代がモデルだと、予定している攻撃力にはならないかもしれんな。…どうする?」

「やっぱり、第2世代の機体がベースじゃ上手くいかない…?」

 

 

簪の機体である打鉄弐式の制作は捗っていなかった。

その理由は想定の出力に機体本体が耐えられないというのである。

 

荷電粒子砲と全身のミサイルポッドを装備し、しかも高機動型。そんな夢の機体は、第2世代の打鉄をカスタムして作り上げる計画だった。

しかし、一夏の白式制作により計画は凍結。

簪が機体を受け取り、制作しようとしていたが…。

 

 

「機体表面はまだしも、内部構造が駄目になりそうだな…」

「どっちかならまだ大丈夫だけど、2個同時は難しい…」

「しかも高機動になると装甲を外さないといけないね〜」

「装甲減少による防御力の低下…か」

「元から見直すしかないかもしれない…」

「こんな時にさ〜、別の機体があればそっちに変えるのにね〜」

「「ん?」」

「ちょっと本音。もう一度言って!」

「えー?だからさー、別の機体があれば変えるのにって言ったんだよー?」

「別の機体…?!」

「……そうか!作っちまえばいい!ここには作れる設備も、ある程度の物資もある!」

 

 

制作計画が頓挫しかけていたその時、本音の一言で新たな第3世代機の制作をすることになった。

【機甲戦記ドラグナー】のドラグナー1カスタムをベースとした高機動型IS。

仮称『炎影(ひえい)』。

 

 

「バリグナーをベースに高機動かつ高出力な機体を作る…!」

「ここから、私たちのD計画が始まる……!」

「おー!」

「こうしちゃいらんねぇ…!二人とも!設計だ!!」

「分かった!」

「かんちゃんかんちゃん。アニメの武器は全部乗っけるよね〜?」

「もちろん…!ていうか乗っけないとかそんな選択肢はそもそも存在しない!」

「せっかく夢の機体が作れんだ!出来ることは全部やるぞ!」

 

 

……オタクってこんなもんである。

自分の好きなものに全力で首を突っ込み、例えどんな困難があってもその場のノリで乗り切ってしまう。

作者自身もこんな場面に遭遇したら平然と見てるだけなんて出来ないだろう。

自分の手を油で汚し、好きなアニメの機体を作る。

これほど嬉しいことはないだろう。

 

 

 

仮称『炎影(ひえい)』スペックデータ

 

デザインモチーフ

ドラグナー1カスタム

生産形態

ワンオフ機

分類

試作第三世代機(第4世代構想機)

武装

レーザーブレード×2

ビームマシンガン

肩部ミサイルポッド×2

腰部ミサイルポッド×2

脚部ミサイルポッド×2

5連デュアルミサイルポッド×2

大型ビームランチャー

シールド




和「サイズは違うが、ドラグナーに変わりはねぇ…。申し訳ないけど弐式より楽しみだ…!」
簪「アニメの機体で楽しめないってそれはそれで辛いと思う…」
本「普通は作れないし〜。仕方ないんじゃない〜?」
簪「……それもそうだね…。私もそうだし」
一「ホントに作るのかよこれ…?!」
和「当たり前じゃ!やらなきゃおもしろくねーだろ!」





はい!
という訳で簪の機体はドラグナーになりました!
元々考えた案にはドラグナーという選択肢はなかったんですが…。
筆が進むままに書いていたらつい。
本格的な完成はもう少し先ではありますが、完成した暁には大暴れします。
なお、現在のスペックデータは後で変される場合があります。
ご了承ください。


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簪のこれから 〜クラス代表戦(裏)〜

大分遅くなってしまいましたが、クラス代表戦です!
今年一年ありがとうございました!
来年もよろしくお願いします!


どうぞ!


 クラス代表戦当日。

 和真は一夏がいるピットにはおらず、火影が構想しかできていない(前話参照)が構想しか完成いないため、代表戦を打鉄で出ることになった簪のために、本音と共に打鉄の整備をやっていた。

 

 

「バックパックの起動確認、終わったよ〜」

「分かった。……OS異常なし。エネルギー伝達確認……異常なし」

「機体バランス異常なし。関節の稼働も大丈夫だな」

 

 

 これは打鉄であっても普通の打鉄では無い。

 IS学園に配備されている中でも特に扱いが難しいと言われている、教員仕様をである。

 

 教員仕様とは何か?

 それは現在、IS学園に32機配備されている教員専用の機体である(内、2機は織斑千冬、山田真耶専用)。

 元代表候補生、元国家代表が教鞭を取っている関係上、防衛も任されることが多く、通常仕様の機体では反応が間に合わない。

 そこで、機体反応を良くし教員達にも使いやすいようにされたものである(例:機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争 RX-78NT1アレックス)。

 機体反応が良いので反応が過敏で、初心者が扱うと動きすぎて墜落するなんていうことが起きるという噂までもが流れている。

 簪は千冬達に協力してもらい、この機体を代表戦中に限るという条件の元、使用を許可された。

 教員達も専用機が使用出来ないということであれば、教員用の使用も仕方がないという。

 

 

「しっかしこいつはじゃじゃ馬だよなぁ…。見た目は訓練用の打鉄とさして変わらねぇのにラファールを上回る性能を持ってるんだろ?」

「……この機体はスラスターの大型化や、脚部やへのバーニア増加などで機体性能を上げて、機動力を確保してる」

「それだけじゃなくてね〜。非固定(アンロック)シールドを大型化したり〜、装甲を増やしたりしてね〜、防御力も上がってるんだよ〜。それに機体カラーも変えられるんだって〜」

「それ完全にジオンの伝統(パーソナルカラー)の話じゃんか…。……っと、そろそろ時間だな。簪、武装はどうする?」

「『クアッド・ファランクス』」

「返事はや!…本音、『クアッド・ファランクス』の準備お願い」

「おっけ〜。持ってくるよ〜」

 

 

 クアッド・ファランクス。それはIS界の重武装兵器である。

 4門のガトリングと、反動を抑えるために機体を固定するようの脚が4つある(イメージ:MA アグリッサ+GAU-8 アヴェンジャー)。

 機体を固定しなければならないうえ、飛行できないという欠点はあるものの、強力かつ制圧力が高い兵装である。

 また、機体を固定するための脚が蜘蛛に似ていることから、『蜘蛛アームズ』と呼ばれることもある。

 

 しかし、ISの醍醐味は空中戦であるため好んで使う人はほとんど居らず、拠点防衛において使われることが多い。

 では、なぜそんなものを簪は使うのか…?

 それは、

「だって、相手に屈辱を与えられるから」

 である。

 考えてみてほしい。

 基本的に空中にしかいない機体が、地上で空中の敵を落とす。それは、戦車が戦闘機を落とす様なものだ。

 しかも簪の第1戦(対3組代表)は終了している。

 つまり、第2戦は近接型の一夏または鈴なのだ。

 近接型の機体に対し有効な戦術は、先手を取り一撃必殺の技を入れるか、弾幕を張り近付けないようにするかどちらかしかない。

 しかし、簪には一撃必殺の技を持っていない。

 だからクアッド・ファランクスという選択肢を取ったのだ。

 

 しかも、簪は(割と重度の)オタクである。

 打鉄弐式の完成を急いでいたのは、開発が止まってしまったということもあるが、()()()()()()()()()という個人的な理由もある(こちらの方が強いが)。

 元々簪はスーパーロボットや仮面ライダーなどの勧善懲悪ものを好んでみている。

 では、なぜ機体モデルがドラグナーなのか?

 

 和真(より重篤なオタク)のせいである。

 和真もスーパーロボットや仮面ライダーは見るが、ガンダムなどのリアルロボットを特によく見ている(広く浅くではなく、広く深くより深くを地で行っている)。

 

 つまりどういうことか?

 和真(前世からオタク)(オタクプログラマー)本音(高レベルメカニック)完成度の高い(自重を知らない)機体

 

 どれほど危ないかお分かりいただけるだろう。

 そんな奴らがクアッド・ファランクスと聞いて驚かないわけがない。

 しかし、簪は人に()()()()()()()()ということに申し訳なさを感じている。

 

「持ってきたよ〜」

「よし、各部の接続を開始する。短時間で仕上げよう」

「……こんなことまで付き合ってもらってごめんね」

「ん?」

「ふぇ?」

「わたしがもっとしっかりしてたら2人に迷惑かけなかったのに…」

「かんちゃん…」

「……簪。俺らが迷惑してるとでも思ってるのか?」

「…え?」

「どんな事情があるかなんて知らないし、無理に聞きはしない。…だけど、俺らに迷惑かけてるなんて言うなよ」

「だ、だけど…!」

「…それに、俺は別にしっかりしてなくてもいいと思うぜ?」

「…え?」

「…かずかず〜?」

「確かに1人で出来るんなら大したもんだと思う。…けど俺は人に頼れる事の方がすごいと思ってる。きっと頼ろうとしても頼れないって人もいるだろうからな。……だけど簪は俺たちを頼ってくれた。それに少なくとも俺は簪のこと手伝えて良かったと思ってるさ」

「和真くん…」

「…かんちゃん。わたしも手伝えてうれしい。だってかんちゃんはわたしのことも避けてたから、またこうやっていっしょにいられることがとってもうれしいの」

「本音…。…2人ともありがとう。これからも、…よろしくお願いします」

「えへへ〜もちろんだよ〜、かんちゃん!よろしくね〜!」

「いい方向へいったんなら良かった。ま、これからもよろしくな2人共。…てか本音の伸ばさない話し方初めて見たわ」

「あはは〜、ついついでちゃったよ〜」

「それだけ真剣だったってことなんだろうね」

 

 整備室に柔らかな空気が流れていたのだが、突然終わってしまった。

 なぜなら――――――

 

 

 ドゴオオオオオォォォォォォン!!!!!!!!

 

 

「「「!!!?」」」

 

 

 異形の全身装甲(フルスキン)のISが代表戦の(一夏と鈴の戦っている)アリーナの立っていたのだから。




約2500文字…だと…?(驚愕)

さて、前書きでもお伝えしましたがこの作品は開始から1年経過しました!
これまで見てくださった方々、感想を書いてくださった方々。
本当にありがとうございました!

今年はもう終わりとなりますが、また来年もよろしくお願いします!


…一年経過しても1巻すら終わってねぇ…!?
………来年は臨海学校ぐらいまで行けるよう努力します…。


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幼馴染同士の激突 〜クラス代表対抗戦(表)〜

お久しぶりです
もう2月になりましたねー。
受験生の皆さん、頑張ってね!←ものすごく他人事(他人事だが)

さて、明日と明明後日は東京でも雪が積もるかもしれないようで…。
電車が止まらないといいんですが……。

さて、今回は一夏と鈴の、対決編です!



一夏達はこれから戦うアリーナのピットにおり、試合開始を今か今かと待っていた。

 

 

「鈴の機体は見た限りじゃ近接型ってことしか分からなかったな…」

「一応紹介はされていたが…、得物が剣なのか槍なのかということすら分からん。それに比べてこちらはできる事が限られる上、得物が分かりやすい。…これは不利と言わざるを得んな」

「それに1年という短期間で候補生となれたということですし、技量の差も大きいでしょうから…、圧倒的に不利ですわね。……ですが、全く勝てないという訳ではありません。…たったひとつだけ、ひっくり返せる可能性があります」

「『零落白夜(れいらくびゃくや)』…か?」

「ええ。公式戦で1度しか使っていない上、模擬戦でも使用を控えていますから。一体どれほどの威力なのか、というのが鈴さんに理解されていないという訳です。であれば、白式本体のエネルギー残量を含め、1回だけならば不意をつけるかも知れません」

「ということはそこまでエネルギーを温存しないといけないってことか…。…タイミングが難しいな」

 

 

確かに『零落白夜(れいらくびゃくや)』は強力である。しかし、その攻撃エネルギーを機体に依存しているので、強力な武器ではあるのだが自らの利点(高機動力)を消してしまっており、足枷となっているのだ。

 

 

「仕方ありませんわね。『零落白夜』はリスクが高すぎますから」

「それでもなんとかやってみるさ」

「ふっ。自信が無いのはつけ込まれるもとだぞ、一夏。…気楽に行けばいいさ」

「ああ、分かってる」

《………織斑、第1試合が終わった。準備をしろ》

「分かりました、織斑先生」

 

「……やはり簪さんの勝ちですわね」

「流石だな。相手も代表候補だったと思ったが、やはり簪の方が1枚上手だったか」

「鈴に勝てる気しないけど簪さんにはもっとしねぇ…」

「簪さんの技量がそもそも高いですからねえ…」

「それに和真のせいで近接戦闘までできるからな…」

「……うっしっ!とりあえず簪さんのことは後だ!まずは鈴との戦い方、そこを考える!」

「その意気だ一夏…!」

「ゲートはすでに空いております。いつでもいいですわ」

「よし!…織斑一夏!!白式改!!……行くぜ!!!」

 

 

純白の機体は飛び立った。

これまでやってきたものを、自身の姉に見せるため。

そして、待っている自分の幼馴染にどこまで通用するのか知るために。

 

 

 

----------

 

鈴は、自分のピットで己の意識を高めていた。

 

 

「(……一夏との戦い、いつもの模擬戦以上に緊張してる…。…一夏の機体のことはできる限り調べた。もし射撃武器を持ってても対応できるように訓練もした。…けど…、…この漠然とした嫌な感じはなに?)」

「(和真が何かしたってこともありえるのよね…。味方のときはすごく助かるんだけど、敵にまわるとほんと面倒になるわね。……まあ、そんな所もいいんだけど///)」

《………凰さん。第1試合が終わりました。勝者は4組の更識さんです。続けて第2試合を行います。準備をお願いします》

「分かりました、山田先生。(4組の更識…ね。代表候補で今回は訓練機って聞いてたけど、勝ったならより警戒するに越したことはないわね)」

 

 

鈴は、自分の機体《甲龍(シェンロン)》を纏って射出口へ向かった。

 

 

「一夏、悪いけど無傷で勝たせてもらうわ。……甲龍(シェンロン)!出るわよ!」

 

 

 

----------

 

一夏と鈴はお互いアリーナに現れ、これから戦うとは思えないような空気で話していた。

 

 

「鈴。待たせたな」

「そんな待ってないわよ。あたしもさっき来たところだしね」

「…相変わらず、男気があるな鈴」

「なに?ボコボコにされたいの?」

「だ、誰もそんなこと言ってないだろ!?」

「じゃあどういうことよ?」

「いや、そんな言葉がサラッと出てくるもんだから懐かしくてだな!」

「あー、そういえばそうだったわね。まったく、一夏と話してると中学の頃に戻ったみたいだわ」

「あー、確かにそうかもな。今度家に戻りついでに弾の家に顔出そうと思ってるけど、お前どうする?」

「そうねー、こっち来てからすぐここに来たからあのバカに顔見せてなかったわ。久々に蘭とも話したいし、いいわよ」

「分かった、弾たちには連絡は入れとくよ」

「お願いねー」

 

 

「……そろそろ始めるか、鈴?」

「そうしましょ。大分時間も経ってるみたいだし」

「分かった。それじゃ……」

 

《………これより第2試合を始める。…カウント、3…2…1……始め!》

 

「……行くぞッ!鈴ッッ!!!」

「…来なさいッ!一夏ッッ!!!」

 

 

2人は激突する。

先程まであった、和やかな空気を完全に消して。

己の敵を倒さんとただひたすらにぶつかり合って。

 

 

 

「……グッ、流石だな、鈴!」

「ま、これでも短期間で候補生になれたのは伊達じゃないってことよ!ほら、まだまだ行くわよ!」ガキン

「くっ!まだ…!」

「遅い!」

 

《甲龍》の非固定浮遊物体(アンロックユニット)が光り、なにかが《白式》に衝撃を与えた

 

「ガハッ!…な、なんだ?なんもなかったのに攻撃を受けた?!」

「それはこの機体の最大の武器…『衝撃砲』、よ。…今のはジャブだから多少威力は抑えたけど…次は本気で行くわよ?」

「…くそっ。まだまだぁ!」

「……対策無しで勝てると思わないでよ!!」

 

 

 

-----

----------

 

管制室では、現場監督の千冬、真耶とピットから一夏達の試合の状況を見ようと移動してきた箒とセシリアがいた。

 

 

「……押されてますわね」

「やはり、たった1年で代表候補になれたというのは伊達ではない、ということか」

「そのようですわね…。素の技量が高いみたいですし、わたくしでも対応できるかどうか…という感じですわ」

「…おい、それは…ん?なんだ?一夏が吹っ飛んだぞ?」

「あれは…確か『衝撃砲』…だったかと」

「……『衝撃砲』?」

非固定浮遊物体(アンロックユニット)の中で空気を圧縮し、銃身を作り、その際に出る余剰エネルギーを砲弾として発射する。中国の第三世代兵器ですわ」

「…つまり、弾はおろか発射される向きすら分からないというわけか…」

「射程距離は精々アサルトライフルと同等と聞きましたが、見えないというアドバンテージは大きいでしょうね…。見たところ対策は射程範囲から離れるか、発射される瞬間の殺気を感じて避けるかという2択ですが、慣れていない一夏さんでは難しいですし…」

「ちょっと待て、そもそもそんなの誰でも無理じゃないか?」

「あら、前者は山田先生が、後者は織斑先生ができますわよ?」

「それは時代的な問題なのか、それとも目指す人材の問題なのか…?」

「その両方でしょうね。山田先生が織斑先生の後進ですから」

「い、いえ私はそんな大層なことは…」

「…何を言う、私の補欠だった人間だろう君は」

「「え?」」

「…しまった…。…んんっ!…織斑は『瞬時加速(イグニッション・ブースト)』の訓練はしてたんだろう?」

「……はい、成功率は3割から4割程度ではありますが、和真さんの推測ではこの戦いで完全に会得できる可能性があると」

「フッ…あいつらしい。……では見せてもらおうか……、一夏、和真。お前達の可能性とやらをな」

 

 

-----

----------

 

戦いは鈴が一夏を圧倒する状態が続いていた。

 

「ほらほら、まだあたしに一太刀も浴びせられてないわよー?自慢の刀はそんなもんなの?」

「お前が当てさせてくれないんだろう…が!」

「遅い遅いっ、ちょっとペース落とす?」

「落とすわけないだろ!興ざめなこと言うなよ!」

「じゃ、当ててみなさいよ!当てられるもんならね!!…ッ!?(何か…くる?!)…一夏、下がりなさいッ!!」

「…?…ッ!!」

 

 

 ドゴオオオオオォォォォォォン!!!!!!!!

 

 

「「「「「!!!?」」」」」

 

 

 そこには異形の全身装甲(フルスキン)の機体がアリーナに立っていた。



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