遊戯王5D's 異星人協奏曲 (シャインロード)
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プロローグ  到着、5秒前!

あの星人3人組が遊戯王の世界へ!?



真っ暗な空間。

そこは完全な無。

周囲を見渡しても何も見えない。

 

 

???1「はぁ~ここは一体どこなんだよ」

???2「ホント嫌になっちゃうわ~」

???3「どうしてこうなった・・・」

 

 

自分たちを除いて。

 

 

???1「えー、ある事情で“暗黒星団”なる犯罪ネットワーク集団とラグビー勝負をすることになったミー達3人アーンド、寮から脱走してきた地球人の青年風間イサム。ミー達はチーム星雲を結成して立ち向かったが、相手のアンフェアな手口や明らかな反則に劣勢を強いられちまった。だがイサムの怒りのパワーで見事大逆転勝利したんだ」

???2「だけど暗黒星団は強硬手段に出てきたの。巨大化して襲い来る暗黒星団の面々。そこへその世界のウルトラマン“ウルトラマンエックス”がやって来て、暗黒星団の連中を空の彼方に飛ばしてくれたのよね」

???3「全てが終わってイサムは寮に戻り、吾輩たちはそっとその場から立ち去って、とりあえず“イカ”保温泉に向かったのだ。・・・そこまでは良かったんじゃなイカ」

???1「それがどうして・・・アンビリーバブルな事になっているんだーーーーーーーーー?!」

???2「少し落ち着いたら?」

???3「叫んでも誰も助けに来なイカも」

 

 

彼らはバルキー星人ハルキ、ナックル星人ナクリ、イカルス星人イカリ。

現在、異空間を漂流中。

 

どうしてこうなったのかというと・・・

 

 

ナクリ「星雲荘の床に開いた穴を塞いで、いざ温泉へという時に別の穴に落ちるなんてね」

イカリ「しかもただの穴じゃなくてワームホール」

ハルキ「落ちた拍子にジョリーと逸れちまったぜ」

ナクリ「そうだわ!ねぇイカリちゃん。あなたの四次元空間を使えば元の場所に戻れるんじゃない?」

イカリ「そうしたいのは山々だけど、どういう訳か穴に落ちてから四次元空間を作れないのだ」

ハルキ「オップス・・・」

 

 

ハルキはせっかく再開したペットのジョリーと逸れたことに落ち込み、ナクリもイカリの力で脱出を提案するも「不可能」という答えに途方に暮れてしまう。

その時、ナクリが異変に気付いた。

 

 

ナクリ「あら?あらら?ちょっと、私たち段々落ちてきてない?」

ハルキ「なんだって!?おい!誰か何とかしろ!」

イカリ「あ、なんかヤバイカも」

 

 

下を見るとワームホールがどんどん近づいてくる。

必死に足掻くが、落下は止まらない。

 

 

ハルキ「No~~~~~~~~~~~!」

ナクリ「あ~~~~~れ~~~~~!」

イカリ「吾輩たちの運命やイカに~~~~~?」

 

 

 

ルー語を話す宇宙海人、オネエ系の暗殺宇宙人、少し抜けた異次元宇宙人。

この先で彼らを待ち受けているものとは・・・?

 

彼らが異空間を抜けて異世界に到着するまで、あと5秒。

 

 

 

 

 

 



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第1話  THE FIRST CONTACT

お待たです。

3人の飛ばされた場所が明らかになります。


ハルキ「アウチッ!」

ナクリ「ぷぎゃ!」

イカリ「イカいっ!あ、違った痛い!」

 

 

異空間を抜けた3人は、瓦礫の山のてっぺんに落ちた。

そのまま下まで転がっていった。

 

 

ナクリ「痛たた・・・二人共大丈夫?」

ハルキ「ガッデム!ヒップを打っちまったぜ・・・!」

イカリ「皆大丈夫そうじゃなイカ」

 

 

3人は落ちた時に打った所を押さえながら立ち上がった。

瓦礫の中には尖った鉄くずなどが所々飛び出していたが、そこは燃えるラグビーボールや光線を受けても耐えきった宇宙人の体、目に見えるような大きな傷は無さそうだった。

 

 

ナクリ「それにしても、ここは一体何処なのかしら?」

イカリ「よく見たら、辺りは廃墟だらけじゃなイカ」

ハルキ「一体、何があったんだ?」

 

 

辺りのビルは窓ガラスが割れ、壁面がボロボロ。

地面のコンクリはひび割れており、大破した車や壊れた看板が転がっている。

 

 

イカリ「ムムム!?誰かこっちに近づいている気配が!」

ハルキ「何!?」

ナクリ「とりあえず建物の中に隠れるのよ!」

 

 

誰かが近づいてくる気配を感じ、急いで建物の中に隠れる。

最後尾のイカリが中に入るのと同時に、路地裏から3人の人間、青い髪の男を先頭に逆三角のグラサンをかけた男と背の低い男が現れた。

 

 

青髪「ん~?確かこっちの方で物音がしたと思ったんだがな~」

グラサン「ホントにこっちっすか~?」

青髪「間違いねーよ。あそこを見ろ。あそこだけ瓦礫が崩れてやがる。誰かがあそこにいたんだ」

チビ「ししっ!」

 

ナクリ「あれは人間みたいね」

ハルキ「どうやら、ここは地球らしいな」

イカリ「でもでも、吾輩たちがいた地球とは違うみたいじゃなイカ」

 

 

3人(宇宙人)は割れた窓ガラスの間からそーっと様子を窺いながら、外の3人(人間)に聞こえないようにヒソヒソと、話しあう。

 

 

青髪「まだ遠くまで行ってねえ。どっかその辺に隠れてる筈だ」

ハ・ナ・イ「「「ドキッ!」」」

 

 

青髪の男が辺りを見回したので咄嗟に頭を引っ込めた。

3人の宇宙人たちの間に緊張が走る。

 

 

グラサン「探しやすか?瓜生さん」

青髪「いやいい。別に誰が何をしてようが俺の知ったこっちゃねぇ。いくぞ」

グラサン「へい!」

チビ「ししっ!」

 

 

そう言って、3人組は来た道とは別の道を通って去っていった。

完全に姿が見えなくなるのを待ってから3人は出てきた。

 

 

イカリ「・・・行ったみたいじゃなイカ」

ナクリ「ねぇ、とりあえず人間の姿に変身しない?いつまでもこの姿じゃ、拙いと思うわ」

ハルキ「そうだな」

 

 

ボンッ!

 

煙と音をたてて人間の姿に変身した。(ウルトラマンX9話に登場した人間態の姿)

 

 

ハルキ「よーし、これでオッケーだな!」

ナクリ「これからどうする?」

???「ん?お前ら、そこで何してんだ?」

 

 

これからの事を考えていると、背後から声をかけられた。

振り向くと黒いバイクに乗った男がいた。

彼はたった今ここに来たらしく、変身の瞬間は見られていない様子。

自分たちの正体がバレてない事にそっと胸をなでおろす。

 

 

???「この辺は治安が悪いからさっさと移動したほうがいいぞ」

ナクリ「!(そうだわ!)それが私たち、記憶喪失らしくて何も分からないの」

???「記憶喪失だぁ?」

ハルキ「え?記憶喪失って・・・?」

ナクリ「(そういう事にしておけば)(何かと都合がいいでしょ?)

イカリ「(なるほど!)

ハルキ「(そいつはグッドなアイディアだぜ!)

 

 

ナクリの言葉に驚いた2人だったが、ナクリの考えを聞き納得した。

 

 

???「う~ん・・・放っとくわけにもいかねぇしな・・・マーサの所に連れてくか。お前ら行く当てが無いんなら、面倒見てくれる人を紹介するけど、来るか?」

ナクリ「・・・どうする?」

イカリ「これって、この世界の情報を得られるチャンスじゃなイカ?」

ハルキ「おお、確かに!」

イカリ「それに、あわよくばご飯も貰えるし、更にベッドもあるかも」

 

 

ご飯を食べ、ふかふかのベッドで寝る想像・・・否、妄想が頭の中でいっぱいになる。

ここにいても、上記の妄想は叶わない。

だが、男について行けば・・・

3人の心は一つになった。

 

 

ナクリ「じゃあ、お願いしようかしら」

イカリ「この通りじゃなイカ」

ハルキ「プリーズ!」

 

 

異世界に来たばかりの3人は、男の提案に乗ることにした。

 

 

???「決まりだな!ついて来な」

ナクリ「その前にあなた、名前はなんていうの?」

???「あ?ああ、そういや言ってなかったな」

 

 

男は被っていたヘルメットを脱いで答えた。

 

 

???「俺の名はクロウ。クロウ・ホーガンだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




青髪「お楽しみはこれからよォ!」
グラサン「よっ!瓜生さん最高!」
チビ「しししっ!」
トマト「ちょっ!?それ俺の決め台詞ーーーーー!?」


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第2話  驚き!遊戯王の世界

遊戯王新シリーズの放送が発表された!
「主人公は藤木遊作」
「新作のメインテーマは、「一歩を踏み出し、トライしよう!」。」
「VRの世界でスケボーのような物に乗ってデュエル」


・・・・・・あれ?スケボーに乗って?
どっかで見たような・・・







???「キヒャッヒャッヒャ!!」


 

異世界に来てしまった3人の宇宙人、ハルキ、ナクリ、イカリ。

そこで出会った青年、クロウの案内で面倒を見てくれる人の所へ向かっている途中である。

 

 

ハルキ「悪いな、ミーたちの為に歩かせちまって」

クロウ「気にすんな。これが一番ベストなんだからよ」

 

 

徒歩以外の移動手段を持たない3人のために、クロウはバイク(Dホイールというらしい)から降り、押して歩いている。

何度も往復して一人ずつ乗せるよりも、全員で歩いて行った方がいいと考えたからだ。

 

他愛のない話をしながら歩いていると・・・

 

 

???「待ちな」

 

 

チンピラが4人現れた。

ボスらしき男が前に出てくる。

 

 

ボス「この辺は俺の縄張りだ。通りたかったら所持品全部置いてきな」

イカリ「所持品といっても吾輩達は何も持ってなイカら」

ハルキ「ノーマネーだぜ」

 

 

ポケットを引っ張って手ぶらをアピールする。

しかし、相手は納得しなかった。

 

 

ボス「痛い目をみたいようだな。お前らやっちまえ」

チンピラA「ヒャッハー!痛めつけてやるぜ!」

チンピラB「くたばっちまいな!」

チンピラC「うりゃぁぁぁ!」

 

 

鉄パイプを持ったチンピラ3人がナクリ・イカリ・ハルキを取り囲んだ。

クロウはDホイールのハンドルを握っていたため反応が遅れてしまい、一気に襲い掛かる。

・・・が、

 

 

ナクリ「きゃ!」

チンピラA「え!?」

イカリ「おっと!」

チンピラB「な!?」

ハルキ「危な!」

チンピラC「うお!?」

 

 

チンピラ達の攻撃は簡単に避けられしまい、パイプは大きく空振り、その反動で前に倒れこむ。

そしてコントのように3人のチンピラは互いに頭をぶつけ合って気絶した。

 

 

ボス「な・・・お前ら!?」

クロウ「やるじゃねぇか」

ハルキ「え?・・・け、計算通りだな!」

 

 

全てが偶然なのだが、とりあえず見栄を張ってみた。

 

 

ボス「くっそぉ・・・こうなったらデュエルだぁ!」

クロウ「そう来るってか・・・いいぜ、かかって来な!」

 

 

チンピラのボスは腕に何かの機会を装着した。

クロウもDホイールから何かを外し、同じように装着して構えた。

 

 

ナクリ「何々?」

ハルキ「何が始まるんだぁ?」

 

クロウ・ボス「「デュエル!」」

 

 

クロウ  LP4000

ボス  LP4000

 

 

ボス「先攻は俺だ!ドロー!」

 

 

 

ターン1

 

 

 

ボス「【俊足のギラザウルス】を特殊召喚!」

 

 

ボスの前に小型の肉食恐竜が現れる。

 

 

イカリ「ええーー!!?何も無いところから恐竜が現れたじゃなイカ!?」

ナクリ「どういうことなの!?」

ハルキ「アンビリバボーだぜ!」

 

 

デュエルモンスターズの立体映像に驚く3人。

そんな外野をよそにクロウとボスのデュエルは進む。

 

 

ボス「【俊足のギラザウルス】が自身の効果で特殊召喚した時、相手は墓地のモンスターを特殊召喚できるが、先攻で使っちまえば関係ねぇ!」

クロウ「へぇ、デメリットをうまく躱したか」

ボス「そして俺は【ギラザウルス】をリリースして【大進化薬】を発動だぜ!3ターンの間、上級恐竜族をリリースなしで召喚できる!俺は【暗黒恐獣】を召喚!」

 

 

大型恐竜の咆哮が轟き、3人は少しビビった。

 

 

ハルキ「恐竜が消えたと思ったらビッグな恐竜になっただとぉ!?」

ボス「このまま攻撃!といきたい所だが、先攻は攻撃できねぇ。カードを2枚伏せて、ターン終了だ!」

 

 

ボス LP4000 手札1枚

 

モンスター 【暗黒恐獣】(攻2600)

魔法・罠  伏せ2枚

 

 

ボス「(俺の伏せカードは【ディストラクション・ジャマー】と【砂塵のバリア ―ダスト・フォース―】。そして手札には【暗黒ドリケラトプス】!完璧な布陣だぜ!)」

 

 

ボスは笑う。

どんなモンスターが来ようが自分の勝利を確信しているから。

性格のせいもあるが、今までこのデッキを使って負けたことはなかった事も要因の一つ。

 

 

 

ターン2

 

 

 

クロウ「俺のターン!」

 

 

クロウ LP4000 手札6枚

 

 

だが、今回ばかりは相手が悪かった。

ボスは気付かない。

自分の目の前の人物が何者なのか。

 

 

クロウ「俺は【逆風のガスト】を特殊召喚!」

 

 

クロウの場に黒い翼の鳥人が降り立つ。

 

 

クロウ「【逆風のガスト】は俺の場にカードがない時、特殊召喚できる!更に【疾風のゲイル】は俺のフィールドにこいつ以外の【BF】がいる時、手札から特殊召喚ができる!そして【BF-精鋭のゼピュロス】を通常召喚!」

 

 

あっという間にクロウの場に3体の鳥人が並び立った。

まだ、ボスは余裕の表情を崩さない。

 

 

ボス「(いくらモンスターを出そうと、こっちにはリバースカードが・・・)」

クロウ「そして手札から罠カード【デルタクロウ-アンチリバース】を発動!」

ボス「何!?手札から罠だとォ!?」

 

 

クロウの行動にボスが驚愕する。

デュエルモンスターズを知らない3人は首を傾げる。

 

 

ナクリ「あの人、一体何を驚いているのかしら」

チンピラA「嘘だろ!?」

チンピラB「普通罠カードは伏せてからじゃないと発動できない筈じゃ・・・?」

 

 

いつの間にかチンピラ達が起き上がってクロウとボスのデュエルを見物していた。

 

 

クロウ「俺のフィールドに【BF】が3体以上いる時、手札から発動でき、相手のセットされた魔法・罠を全て破壊する!」

ボス「ぐ!?」

クロウ「更に【疾風のゲイル】の効果!1ターンに1度、相手モンスター1体の攻撃力を半分にする!」

 

 

【暗黒恐獣】  攻2600⇒1300

 

 

ボス「俺の【暗黒恐獣】が・・・!」

クロウ「バトルだ!【精鋭のゼピュロス】で【暗黒恐獣】を攻撃!」

ボス「ぐぅぅ!」

 

 

ボス LP4000⇒3700

 

 

イカリ「鳥が恐竜を倒した!」

ハルキ「ワンダフルだぜ!」

クロウ「続けて【疾風のゲイル】、【逆風のガスト】でダイレクトアタック!」

ボス「ぐあああ!」

 

 

ボス LP3700⇒2400⇒1500

 

 

2体の鳥人の攻撃が、ボスを襲う。

ボスは連続攻撃に吹き飛ばされそうになるが、なんとか踏みとどまった。

 

 

ボス「ち・・・まさか【暗黒恐獣】が倒されるとはな・・・だが次のターンで巻き返して・・・」

クロウ「残念だが、てめぇに次のターンは来ねぇ!」

ボス「何!?」

クロウ「速攻魔法【スワローズ・ネスト】!このカードは俺の場の表側表示の鳥獣族モンスターをリリースして発動できる!俺は【精鋭のゼピュロス】をリリース!そしてリリースしたモンスターと同じレベルの鳥獣族モンスターをデッキから特殊召喚する!来い!【BF-黒槍のブラスト】!」

 

 

【精鋭のゼピュロス】が消え、槍を持った鳥人がクロウのデッキから現れた。

 

 

クロウ「こいつはバトルフェイズ中の特殊召喚だから【黒槍のブラスト】は攻撃可能だ!」

ボス「ば、バカな・・・!」

クロウ「【黒槍のブラスト】でダイレクトアタック!“デス・スパイラル”!!」

ボス「ぐ、ぐあああああああああ!」

 

 

【ブラスト】の槍がボスの体を貫き、ライフを0にする。

その攻撃の余波でボスは吹き飛ばされ気絶した。

見物していたチンピラ達の間に動揺が走る。

 

 

チンピラC「ボスが負けた!?」

チンピラB「まさかアイツ・・・伝説のチームの・・・!?」

クロウ「お前ら!さっさとそいつを連れてここから消えな!」

チンピラ’s「「「し、失礼しましたーーーーー!」」」

 

 

チンピラ達は気絶したボスを担いで風のように走り去っていった。

 

 

クロウ「口ほどにもねぇぜ」

ナクリ「ちょっと何今の?!」

ハルキ「何もない所から恐竜や鳥人が現れるなんて、ミステリアスだぜ!」

イカリ「どんな仕組みなのか気になるじゃなイカ」

 

 

3人はクロウに詰め寄り、質問攻めにした。

元の世界では見なかった技術を目の当たりにし、好奇心旺盛な少年のような眼差しをしている。

その様子に少し引きかけるクロウ。

 

 

クロウ「何って・・・そういや記憶喪失だったな。じゃあデュエルモンスターズの事も分からないか・・・」

ハルキ・ナクリ・イカリ「「「デュエルモンスターズ??」」」

クロウ「最初から説明してやるよ。デュエルモンスターズってのはな・・・」

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

ハルキ「なるほど・・・要は立体映像を使ったカードゲームってことだな」

ナクリ「何だか面白そうね」

イカリ「でも、吾輩達は一文無しだから買えないじゃなイカ」

クロウ「なら・・・このカード達いるか?」

 

 

クロウが鞄から取り出したのはデュエルモンスターズのカードだった。

 

 

ハルキ「!そ、そいつはデュエルモンスターズのカード・・・!」

ナクリ「いいの!?こんなに貰っても!?」

クロウ「ああ、このカード達もお前らのような奴が持ってる方が幸せだろうしな」

イカリ「そういう事ならありがたく頂こうじゃなイカ」

 

 

3人はクロウからカードを受け取った。

 

 

クロウ「そろそろ行くか。またさっきのような連中が来るかもしれねぇしな」

 

 

そう言って再びDホイールを押して歩き始めた。

3人も後に続いた。

 

 

イカリ「なかなかイカす青年じゃなイカ」

ナクリ「ホントね~。私、惚れちゃいそう」

ハルキ「へぇ、中々面白そうな・・・・・・!?こ、こいつは!!」

 

 

その時、カードを見ていたハルキだったが、突然驚きの表情を浮かべた。

不思議に思ったイカリとナクリはハルキの手元を覗き込む。

1枚のカードに目が留まり、2人も驚愕した。

何故なら・・・

 

イカリ「ムムム!?」

ナクリ「どういう事なの?!」

ハルキ「何故、怪獣がカードになってるんだ!?」

 

 

その手に握られたカードには、どくろのような顔の怪獣が描かれていたのだから。

 

 

 



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