魔法少女リリカルなのは 〜プリティでキュアなお友達〜 (GO♪サマ)
しおりを挟む

プロローグ?

皆様初めまして、GO♪サマです。

楽しんで頂けたら幸いです。


ガラガラガラ…………

 

一人の少年が玄関を開ける。

外は「これでもか!!」というほどの雲一つない晴天。

4月の日差しはキツくなくて、むしろ心地いい。

風が吹き桜が舞い散る。

その景色はどこか神秘的に見えた。

 

「今日もいい天気だな〜」

 

どうも〜、初めまして僕は”小鳥遊 ユウ”

実は転生者でございます。

 

何でも間違えて殺しちゃったみたいな〜って言われたんだけど、一人暮らしだったし、親も居なかったから別にいいって言ったら、転生させてくれることに

 

なんか特典をくれるて言っていたけど、特に要らないから「その世界に適応出来ればいいや」ってお願いした。

その際にスマートフォン型の携帯電話を貰った。

………最初もらった時は、普通の二つ折りの携帯なんだったけど、なんかスマフォになった。

 

まぁ、『特殊な携帯』って聞いていたけど、ここまで特殊だとは思わなかった。他にも特殊な機能があるけど……

 

とと、話がそれちゃったね。

その神様が言うには、この世界はアニメの世界らしい。

 

………なんのアニメかは知らないけど………

 

 

まぁ、そんなこんなで転生してから

17年が経ちました。

初めて鏡を見た時はビックリしました。

見た目が「灼眼のシャナ」のシャナでした。

髪はショートだけど

 

そして今!! 17歳になった僕は何と!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

身長が164cm!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……170は欲しかった…

 

シャナの外見で低身長だから、よく女の子に間違われます。

ただ、声だけは「くぎみー」ではなかった!!

ちなみに声が「くぎみー」なってしまうと、『くぎみー病』にかかってしまうらしい…

なんとも恐ろしい病気だと聞いた。

…ブルブル、うがい手洗いをきちんとしよう。

 

ちなみに中学校卒業して、高校には行ってません。

仕事は現在、骨董屋の店主をしています。

 

僕の爺ちゃんが骨董屋の店主だったんだけど、4年前に死んじゃってから、僕が引継ぎました。

反対されるかなって思ったけど、両親は快くOKしてくれたし、爺ちゃんの遺言でも僕が引き継いていいって書いてあったから、僕が引き継ぎました。

小さい頃から、手伝っていたから要領はわかるしね〜。

 

………まぁ、引き継ぐのにはチョットした事があったけど、それは追い追い…………

 

ちなみに両親はトレジャーハンターとして、世界を回っています。

お婆ちゃんは居ないから、現在僕1人暮らしです。

 

さて、今日も仕事に行きますか〜

 

 

 

ー移動中ー

 

 

 

さて、お店の前に着きました。

 

ようこそ!「小鳥遊骨董屋」へ!

 

見た目はHOLiCの願いを叶える店だけどね〜。

 

………これ見た時、この世界HOLiCかと思ったよ。

 

さってと、まずは倉庫の片付けから始めますかね〜

………毎度思うけど、この仮面とか置物とか誰が買いに来るんだろ?

 

パタパタパタパタパタパタ…………………………

 

 

ーしばらくお待ちくださいー

 

 

 

「ふぅ、こんなとこかな〜?」

大体は綺麗になったかな〜

 

ふと時計をみると、針が真上を指していた。

 

あ、もうこんな時間か〜

お昼にしよ〜

 

今日は何にしようかな〜っと

 

ガラガラガラ……………

 

「「「「「「すみませ〜ん」」」」」」」

 

あれ?誰か来たのかな?

 

「は〜〜〜〜い」

 

僕は玄関にむかった。

そこには5人の女の子がいた。

 

「「「「「「こんにちわ〜」」」」」」

 

「あぁ、君たちか〜

いらっしゃ〜い、なのはちゃん、すずかちゃん、フェイトちゃん、アリシアちゃん、はやてちゃん。」

 

「ちょっと!!私もいるわよ!!」

 

気の強そうな金髪の子が叫ぶ。

1人忘れてた。

 

「あ〜〜…ハイハイ、こんにちはアサリちゃん」

 

「アリサよ!!ア・リ・サ!!

いい加減に私の名前ちゃんと言いなさいよ!!」

 

「……………え〜〜〜〜〜〜〜」

 

「なんでそんなに不満そうなのよ!!!!」

 

僕が不満だ!!と言わんばかりに返事をすると、先ほど叫んだ金髪の子が地団駄を踏みながら抗議してきた。

 

「こらこら、こんな所で暴れてはいけないよ。」

 

僕は年上なので、優しく注意をしてあげる。

年上だからしっかりダメなものはダメと教えないとね。

 

「誰のせいよ!!誰の!!」

 

注意したら怒られた。

むぅ、人がせっかく注意してあげたのに………

反抗期かな?

 

「ア、アリサちゃん…落ち着いて……」

 

おっとっと………僕としたことが……

危うく大事なことを忘れるところだった。

オッホン!!………それでは皆様に現在この店に来ている方をご紹介します。

 

「なのはちゃ〜ん! チョットおいで〜」

 

「…? は〜〜い。」

 

彼女は「高町なのは」

この町にある私立学校に通う小学6年生。

彼女との関係は、幼なじみと言ってもいいのかな?

何でも、お父さんとなのはちゃんのお父さんが知り合いみたいで、なのはちゃんが赤ちゃんの時からの付き合いだから、幼なじみというよりかは僕的には姪っ子って感じなんだよね。

なのはちゃんが小さい時、なのはちゃんのお父さんが入院していた時期があってその時僕の家に良く遊びに来ていたんだよ。

 

………ただ、残念ながらなのはちゃんのお父さんは亡くなってしまったけどね…………

 

その当時の、なのはちゃんの家族関係は最悪だった。

なのはちゃんのお兄さんは、仇を取ろうと家族をほっといて道場にこもり、

なのはちゃんのお姉さんは部屋から出なくなって、

なのはちゃんのお母さんは、当時開店したばっかのお店休みにしてずっと遺影の前で泣いていて、

なのはちゃんは、家族の前で泣かないようにガマンしていたからね。

流石に見ていられなくて、僕が一肌脱いだんだけど、そのかいあって今は大丈夫だし、なのはちゃんのお母さんが経営している「翠屋」は地元どころか全国に有名になったからね。

この間「ミシュラン」に載ったって言っていたから、下手したら世界的に有名かも。

 

ただ、なのはちゃんが小学校3年生になった頃からチョット様子が可笑しくなった。

連絡もなしに何処かに遊びに行くことが多くなったんだよね。

まぁ、なのはちゃんが元気なら良いんだけど。

 

「はい、ありがとうなのはちゃん。

次、フェイトちゃんとアリシアちゃん。」

 

「…ふえ?もういいの?」

 

「……? はい?」

 

「な〜に〜?」

 

次に紹介するのは、「フェイト・テスタロッサ」と「アリシア・テスタロッサ」

2人は双子で、金髪の外人さん。

ちなみにアリシアちゃんが長女で、2人の見分け方は「元気いっぱい!!」って感じの子がアリシアちゃん。

「あうあうあう……」って感じの子がフェイトちゃん。

出身国はミッドチルダって国らしい。

ミッドチルダがどこの国かは分からないけど。

 

実はアリシアちゃん、病気にかかっていたらしくて、小学校3年生になるまで、「ポット」と呼ばれる機械で治療していたとか。

そしてそんなお姉さんを助けようと「ジュエルシード」と呼ばれる薬を探して日本に来たらしい。

そこでなのはちゃんと知り合って、今では親友関係にあるっと。

 

ただ、やはり自分の娘が病気にかかってたせいで、フェイトちゃんのお母さんが、精神的に病んでしまったらしい。

そのせいで、フェイトちゃんが酷い目に会っていた。

背中とか傷があって、流石に見過ごせなかったから、この店にある良く効く傷薬を塗ってあげたら、すぐに傷跡がなくなってフェイトちゃんすごい喜んでいたな〜。

その後、親戚のお姉さんの「アルフさん」と一緒にお店に来てくれてお礼を言われたな〜

アルフさんのほうは泣いて喜んでいたけど…………

 

今は、フェイトちゃんのお母さんである「プレシアさん」と一緒に近くのマンションに暮らしている。

ただ噂では、何でもこの2人には『雷神様』が憑いているっていう噂がある。なんでも怪しいオジさんが2人に手を出そうとしたら、『紫の雷』が落ちてきたとか…

クラスメートがストーカーしようとしたら『紫の雷』が落ちてきたとか…

さすが外国人。雷様まで仲良く出来るとは。

異文化交流ってやつだね。

 

「はい、ありがとう2人とも。

次、はやてちゃん。」

 

「あ、はい。」

 

「ぶぅーーー!! もう終わりーー!?」

 

「なんや〜?」

 

この子は「八神 はやて」ちゃん。

実はこの子、ちょっと前まで足が不自由で車椅子で生活していたんだよね。

しかも、はやてちゃんの両親は小さい頃に亡くなったらしく、ずっと一人暮らしだった。

僕のところによく遊びにきていたな〜。

やっぱり1人は寂しいよね。

でも、小学校3年生になった頃、親戚がはやてちゃんの面倒を見るために一緒に暮らしてからは、はやてちゃんも明るくなったな〜。

 

まさか海外に親戚が居るとは思わなかったけど

 

いや〜、初めて外国の家族の方に会った時はビックリしたな〜。

玄関上がったら、いきなりピンクのポニテの女性に剣を突き付けられて、おさげの女の子にハンマーを振り下ろされて、金髪のショートボブの女性に手足を縛られて、大きなワンちゃんに吠えられるとは…

 

やっぱり、日本は『安全大国』なんて呼ばれているけど、他の国は日本みたいに治安がいいとは限らないからね。

おそらく彼女たちの国では知り合いが来ても、本人かどうかを調べるためこうやって身元確認をするのだろう。

うんうん、さすがは『犯罪大国』からきた人だ。

SPも真っ青なセキュリティー。

今まで1人だったのが一気に5人増えたってすごい喜んでいたしね。

いいこと尽くめだね。

 

「はい、ありがと〜 はやてちゃん。

すずかちゃんおいで〜」

 

「わかったで〜」

 

「? なんですか?」

 

彼女は「月村 すずか」ちゃん。

見た目は大和撫子なんだけど、運動が大の得意なんだよね〜。

『アウトドアで清楚な女の子』あらたなジャンルを確立させた。

しかも家はかなりの金持ち。さらにメイドまでいるし…

さすが「逆玉を狙うならどの人を狙う?」で殿堂入りしただけのことはある。

ちなみに好物は「血」

さすがお金持ち。一般人とは感性が違うというけどここまでとは…

なので暑中見舞いに輸血パックをあげるんだけど、なぜか苦笑いされる。

…おかしいな〜? 僕の血をあげた時はものすごく喜んでいたのに……

やっぱり「血」にもブランドがあるのかな?

今度調べて見よう。

 

「ありがとう〜、すずかちゃん。

アスナちゃん、カモ〜ン」

 

「あ、はい。わかりました。」

 

「ア・リ・サ・よ!!!!

いい加減にしなさい!!!!」

 

彼女は「アリサ・バニングス」

なぜか彼女の名前がちゃんと言えないのだ。

まるで神がそうしろと言わんばかりに…

金髪で気が強そうなのが特徴

なんでも「くぎみー病」というものに掛かっているらしい。

コレに掛かると主な症状に「ツンデレ」「貧乳」「金持ち」になってしまう。

…なんて恐ろしい病気なんだ。

この病気のおかげで、風呂上がりのパンツ一丁の姿を見られたり…

トイレ開けたら彼女が座っていたり…

石につまづいたら彼女のスカートの中にダイブしたり…

いつの間にか彼女のパンツを僕が持っていたり…

おかげで生傷が絶えません……

 

ちなみに彼女も大金持ち。

彼女のお父さんとはいい関係なんだけど、事あるごとに彼女とお見合いさせようとするのはやめて欲しい…

その度に殴られるんだから……

 

「はい、もういいよ〜」

 

「……名前」

 

「ん?」

 

「わたしの名前…言ってみなさい!!」

 

………さて、もうお昼か〜

今日はちょっと季節は早いけど、そ〜めんにしようかな〜。

 

「ちょっと待ちなさいっ!!

わたしの名前言いなさーーーーーーーーーーーーーーーい!!!!!」

 

さてさて、早速お昼の準備を…

 

「ご、ごめんなさいユウさん!!

ちょっと急用が…」

 

「ごめんね〜、ユウ〜」

 

おや? どうやらフェイトちゃんとアリシアちゃんに急用が出来たらしい。

 

「私もなの…」

 

なのはちゃんも急用が…

 

「……ウチもや」

 

はやてちゃんも出来たらしい。

最近よくこの4人に急用が出来るのだ。

 

すごい偶然だな〜。

 

「気をつけてね〜」

 

僕が玄関で見送ると4人とも、すごい早さでいなくなった。

すごいな〜、瞬きしてる間に居なくなっちゃったよ。

よっぽどの急用なのだろう。

 

『あなたのソレは、いつになったら治るのかしら?』

 

僕以外の声がした。今玄関には僕しか居ないんだけど

といっても声の主は分かっているんだけどね。

 

僕はポケットに入れていたスマフォを取り出した。

 

「哀ちゃん、僕ってもしかして何かの病気にかかってる?」

 

『そうね。 おそらく一生治らない病気にかかっているわ。』

 

スマフォの画面に、茶髪のショートでウェーブのかかった女の子が映っていた。

 

「というわけで、紹介します。」

 

『……誰によ?』

 

彼女はスマフォに内蔵されている僕の『サポートAI』!!

名前は「灰原 哀」

某国民的子ども探偵に出てくる人で、なぜかスマフォに内蔵されていた。

しかも哀ちゃん、自己進化機能まで付いているのだ。

 

僕が貰った時は、二つ折り携帯だったんだけど、3年前朝起きたらスマフォになっていた。

哀ちゃん曰く、『あら、女の子がオシャレしては、いけないのかしら?』とのこと。

どうせならロボットになってって頼んだら『……そのうちね。』って言ってくれたので、いつロボットになってくれるのか、すごく楽しみ。

 

『…それより、結界を感知したわ。場所はここから5km先。

おそらく、彼女達の急用っていうのはこのことみたいね。』

 

なるほど、訓練か。

 

実は彼女達、今年で小学6年生なのだがなんと、彼女達は自衛隊に入隊していたのだ!!

しかも、たしか空尉や陸尉という階級で普通の兵隊さんより偉いらしい。

 

ただ、なぜか僕にだけ教えてくれないのだ。

理由を聞いたら、何でも特殊な軍らしくて、一般人には秘密らしいのだ。

さすがに国家機密を好奇心で聞くわけにはいかず、彼女が話してくれるまで待つことにした。

 

ただ、すずかちゃんやアリサ?ちゃんには話しているみたいなのだが…

 

ちなみにどうやって理由を聞いたかは、あとで話すとして…

 

「いや〜、さすがなのはちゃん達だね。まさか最新鋭の『K-kai』を使っての訓練とは、彼女達も頑張っているんだね。」

 

『…………そうね。』

 

僕が、うんうんと頷きながら感心していると、哀ちゃんから呆れたような返事が返ってきた。

 

『…ところで、「アースラ」をハッキングして見たら、どうやら次元犯罪者がここに来ているみたいね。

彼女達も出動命令が下りたみたい。先ほどの結界場所におそらく犯罪者がいると思うわよ。』

 

なんと!! それは大変だ!! なのはちゃんたちを助けにいかないと!!

ちなみに、『次元犯罪者』とは地球を征服しようとする『悪の組織』の仲間なのだ!!

 

「おのれ〜、また地球を征服しようとするとは〜…

哀ちゃん今すぐ助けにいくよ!!」

 

『………そうね。征服されたら大変だものね。

(彼女が咄嗟についたウソを未だに信じてるなんて……

一体いつになったら気づくのやら…)』

 

哀ちゃんが可哀想な人を見るような目で見ているけど、今はそれどころじゃない!!すぐに現場へ急行だ!!…とその前に…

 

「すずかちゃ〜〜〜ん」

 

「なんですか〜?」

 

「ちょっと醤油が切れちゃって、買ってくるから待ってて〜」

 

「わかりました。」

 

「早くしなさいよーー!!」

 

そして、僕は玄関を出て倉庫に来た。

ここかなり広いんだよね。飛行機も入れるんじゃないかな?

 

「入ると思うよね?哀ちゃん?」

 

『…バカなこと言っていないで早くしなさい。」

 

怒られられた。

それよりも早く助けにいかないと!!

 

僕はスマフォのアプリから『チェンジ』というアプリを選択する。

 

「いくよ!! 哀ちゃん!!」

 

『ええ』

 

僕はスマフォを前に見せるように出す。

 

「変身」

 

『キュアチェンジ』

 

『キュウウゥゥゥゥウウアァァァァァァ・クラアアァァァァァァアアアアアウンン!!!!』

 

スマフォから光が出て僕の体に巻きつく。

光が収まると、僕の姿が変わっていた。

白と黒のアイドルが着そうな服に変わっている。所々にある赤・青・黄色のアクセントがポイントだ。

そして右の腰付近にスマフォをしまうポシェットみたいなのが付いている。

そして何より、髪が黒のロングになって、頭の左側に女性のような神秘的な仮面が付いている。

 

名を『プリキュア』の戦士『キュアクラウン』!!

 

「言っていて恥ずかしいんだけど…」

 

それに僕、男の子なんだけど……

 

『…何を言っているのか分からないけど、早く行くわよ。』

 

僕はスマフォを出して、アプリを操作する。

そして、ポシェットにしまう。

 

『サポートシステム・テレポート』

 

そして僕は倉庫から消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シュン!!

 

到着〜、ってここは近くの公園ではないか!!

そして僕は今、公園の茂みの中にいる。

 

『あそこにいるわね。』

 

公園の真ん中になのはちゃんたちと、『悪の組織』である男が相対していた。

 

「管理局です!!」

 

「そこの次元犯罪者!! ロストロギアをおとなしくウチらに渡すんや!!」

 

「ハッ誰が渡すかよっ!!」

 

おぉ〜、すごい迫力だ!!

まるで「警察24時」みたいだ。ちょっとドキドキしてきたぞ。

もう少し見てよう。

 

『クラウン、どうやら相手は「ロストロギア」を持っているみたいね。

油断しないようにしなさい。』

 

なんと!! 『悪の組織』は『ロストロギア』を持っているみたいだ。

『ロストロギア』とは、『悪の組織』が作り出したパワーアップパーツで、それを使われたら相手の欲望がパワーアップしてしまうの恐ろしいものなのだ。

 

「貴様ら管理局にこの『ロストロギア』は渡さんぞ!!

この『ロストロギア』があれば、夢のハーレム生活が待っているのだ!!

今まで俺のこと「恋人にしたくない男 1位」などと、ふざけたランキングともおさらばだ!!

デブがなんだ!! ブサイクがなんだ!! 今に見てろ!!

ハーレム王に俺はなる!!

このロストロギアは貴様ら管理局に絶対に渡さんぞぉ!!」

 

そうか…彼は女の子にモテたかったのか。

思春期に良くあるよね? 異性が気になるっていうの。

たしか「中2病」だっけ?

もしかして彼は高校デビューしたいのかな?

それとも新しい自分を発見したいのかもしれない。

たしか「若い時にヤンチャした方がいい」ってお父さんが言っていたし…

これも彼の青春なのかもしれない。

 

「青春なら仕方ないよね? 哀ちゃん。」

 

『…なにをどう見たらアレが青春に見えるのかしら。

それに彼はもう40歳を超えているわよ。」

 

なんと、彼はオジさんだった。

 

『「ロストロギア」で若返っているみたいだけど、容姿までは変えられなかったみたいね。』

 

「ゔぅん!? よく見ると今話題のエース達ではないか!?

フハハハ、しかもなかなか可愛いではないか!!

決めたぞ!! 喜べ!! お前たちを俺の初めての彼女にしてやるぞ!!」

 

「誰がアンタみたいなのと!!」

 

アリシアちゃんが怒っていた。

 

「それに、私たちにはもう心に決めた人がいます!!」

 

フェイトちゃんが言った。

 

「そうなの!! それに犯罪者が恋人は嫌なの!!」

 

なのはちゃんが杖を構えながら言った。

 

「そうやで!! やからウチらの事は諦めて、大人しくお縄につきぃ!!」

 

はやてちゃんが額をピクピクさせながら言った。

 

なるほどぉ〜

どうやらなのはちゃんたちは心に決めた好きな人がいるみたいだ。

うんうん、なのはちゃんたちもそういうのに興味が出るお年頃になったのか〜

「初恋は実らない」なんて言われているけど、これは是が非でも実って欲しい。

なのはちゃんたちは僕が見てもいい子だから、思われている子達は幸せな未来がまっているだろうな〜。

 

「哀ちゃん、なのはちゃんたちも成長しているんだね。」

 

『…そうね。

ところでユウ?彼女達が誰が好きなのか気になる?』

 

「気になるよ〜、なのはちゃんたちの恋が実って欲しいもん。」

 

『………………そう』

 

でも、相手がわからないな。

哀ちゃんは知っているのかな?

 

「ところで、哀ちゃんはなのはちゃんたちの好きな人は知っているの?」

 

『ええ、知っているわ。』

 

哀ちゃんは知っていた。

やっぱり女の子同士だからわかるのかな?

 

「哀ちゃん、教えて。」

 

『い・や・よ。

それに、この手の話は「女の子の秘密」らしいわ。

だからあなたには教えられないわね。』

 

それなら仕方が無い。

「女の子の秘密」を知ったら生きて帰れないってお母さんが言っていたし

 

「じゃあ、その好きな人とは上手くいっている?」

 

『……………全然ね。』

 

哀ちゃんがなぜか呆れながら言った。

そうか全然なのか。

よしここは、年上である僕が一肌脱ごう!!

 

 

などと考えていると上から男の子が2人降りてきた。

 

「ヒャッハーーーーーー!!

おいモブ!! 俺の嫁に手ェ出してんじゃねーぞ!!」

 

「その通りだ。彼女達はオリ主である僕の嫁だ。」

 

おや?彼らは「モブくん」と「オリ主くん」じゃないか。

一人は、金髪で世の中のイケメンって言われる顔をしており、目が左赤・右黄色の「オッドアイ」っていう目らしい。

ちなみに口癖が「モブ」

 

もう一人は、銀髪で同じくイケメンの顔。

「オッドアイ」で右青・左緑色で口癖が「オリ主」

 

まだまだかまって欲しい年頃らしく、僕がなのはちゃんたちと一緒にいるとちょっかいをかけて来る。なので僕はちゃんと2人も一緒に遊んであげるんだけど、途中で帰っちゃうんだよね。

 

そして、彼らも自衛隊の一員なのだ。

 

「なのは、フェイト、アリシア、はやて、俺が来たから大丈夫だ」ニコッ

 

「お前は黙っていろ王騎、なのは、アリシア、フェイト、はやて

私が来たからにはもう大丈夫だ。安心しろ。」ニコッ

 

「あ……うん」

 

「…何で来たの?」

 

「誰や!! コイツら呼んだの!!」

 

「あんた達の助けなんかいらないよ!!」

 

あれ? 気のせいかな?

2人が来た瞬間に能面の様な顔になったような?

 

「まったく、アリシアはツンデレだな!!」

 

「違うよ!!」

 

そういえば、みんなこの2人と仲がいいよね。

しかもたしか幼馴染だったはずだし

それに「ツンデレ」ってたしか…

 

ズガアァァァァァァァァァアアン!!!!

僕の頭の中にイナズマが走った。

 

ハッ!! わかったぞ!!

なのはちゃんたちの好きな人が!!

 

「哀ちゃん、わかったよ!!

僕の推理が正しければ、なのはちゃんたちの好きな人は…」

 

『あの2人では無いわよ?』

 

どうやらこの事件は迷宮入りのようだ。

 

う〜〜〜〜ん、困ったぞ。

相手が分からないと「恋のキューピット」になれない。

これでは、なのはちゃんたちの恋が実らないじゃないか。

 

『…それより、助けに行かなくていいの?』

 

「2人が来たなら大丈夫だと思うよ。」

 

『その2人なら、あなたがなにか悩んでいる間に、やられたわよ。』

 

…あれ? 本当だ。

あの2人がいない。 どこに行ってんだろう?

 

「哀ちゃん、2人はどこに行ったの?」

 

『2人なら、あっちの方に飛ばされたわね。』

 

あっちはたしか……海岸の方だった様な?

 

『海岸まで飛ばされたみたいね。

「アースラ」の人達も、彼らを無視してるみたい。

誰も助けに行かないみたいね。』

 

どうやら2人は、仕事をサボって海に遊びに行っているみたいだ。

まったく「アースラ」の人達も呆れてるよ。

 

「フハハハハ!! まったく口ほどにもない!!

待たせたね4人共、さぁハネムーンと行こうじゃないか!!」

 

「誰がアンタと!!」

 

むっ!! いけない!!

このままじゃ、なのはちゃんたちは「政略結婚」されてしまう!!

僕は茂みから飛び出して、そのまま男に飛び蹴りをした。

 

これぞ!! 「ラ○ダーキック」!!

 

「グベッ!!」

ドゴォン!!

 

男は高速回転しながら、飛んで行き電柱に頭から当たった。

 

「……大丈夫?」

 

ちなみに、この姿の時は話し方も変えている。

僕の正体は秘密なのだ!!

なぜなら、その方がカッコいいから!!

 

…けして「なのはちゃんたちが自衛隊に入隊しているのを、僕にだけ秘密にしているから」とかの理由じゃないよ。 本当だよ?

 

「「「「クラウンさん!!」」」」

 

「ここは、任せて」

 

「いたたた…誰だ!?

俺のハーレムを邪魔するやつは!!

…んぅん?」

 

…なんだろう?

彼の、僕を見る目が気持ち悪い。

 

「……可憐だ。」

 

はい?

 

「是非!! 私の妻に!!」

 

ヒイイイィィィィィイイ!!!!

気味が悪いので早く倒そう!!

 

僕はスマフォを操作して、ポシェットにしまう。

 

『キュアチェンジ』

 

『キュウゥゥゥゥウウアアァァァァアア・ブラァァァァァアアアック!!!!』

 

僕の服が変わる。

色が黒衣装になり、ハート形のバックルがポイント。

この姿の時は、格闘技術が大幅に上がる。

 

僕は彼の元に超ダッシュ!!

その勢いを乗せたまま、体のバネを使ってパンチをする。

名づけて「メガトンパンチ」!!

 

ドゴオオォォォォォォオオオン!!!!

 

彼が吹っ飛ばされた。 地面も抉れた。

 

…ちょっとやり過ぎたかな?

 

「…あとは任せる。」

 

僕はそう言って、スマフォを操作する。

 

『サポートシステム・テレポート』

 

「あっ、待って…」

 

シュン!!

 

公園から僕は消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズルズルズル…………

僕たちは今「そ〜めん」を食べている。

うん、やっぱり自分の作った「そ〜めん」は美味しいね〜。

 

あの後、醤油を買って料理してたら、なのはちゃんたちが戻ってきた。

なんでも、「急用」が終わったらしい。

お腹空いている? って聞いたら空いているとのことなので、なのはちゃんたちの分も作った。

 

「ところで急用って何だったの?」

 

「ふぇ!?」

 

「あ、あの…その…」

 

「き、今日も世界を守っていたんだよ!!」

 

「そ、そうやで!! 危うく地球征服されそうやったんやから!!」

 

(お、お姉ちゃん、さすがにそれは…)

 

(大丈夫大丈夫、前もこう言った時は大丈夫だったから)

 

(でも、さすがにこの理由もう効かないと思うの。)

 

(いくらユウくんでも気づかれると思うよ。)

 

(そうね、さすがにバレるわよね。

こんな子供みたいな理由を何回も…)

 

(…やっぱアカンかったかな〜)

 

 

 

「そうなんだ。大変だったね〜。」

 

 

((((((信じちゃった!!!!))))))

 

ふっふっふ、いくら僕でも分かるよ。

「一流の詐欺師はウソを言わない。」

彼女達は、子供がつきそうなウソをついている振りをしているけど、実はそれが真実なのだ。

普通の大人なら、「ウソを言わないの。」って言う所だろうけど、僕を騙すにはまだまだ未熟だよ。

 

『………バカね。』

 

僕が得意気に思っていたら、哀ちゃんから飽きれた様な声が聞こえた気がした。

 

 

 




主人公はこんな感じです。
修正しました。
なのはちゃんだけ中学2年生になるところだった(・・;)


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

パワーアップします!!

今回の話は、主人公の周りの人がどう思われているかを書きました。


 

「ヒーロー」が「パワーアップ」する時って、

だいたい何らかしらのギビシイ「修行」をするか、

ある人に「必殺技」を教わるか…

 

「ヒーロー」の数だけ「パワーアップ」する方法は沢山あるけど、

僕の場合は多分特殊だと思う。

 

なぜなら……

 

 

 

 

 

 

 

 

ピッピッピ…

 

「哀ちゃん、次なにを手に入れようかな?」

 

『…さぁ?』

 

スマフォを操作することで「パワーアップ」出来るんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうも皆様、「小鳥遊 ユウ」です。

今日はシトシトと小ぶりな雨が朝から降っていて、洗濯物が乾きません。

しかもお店の方は休みなので、この間「悪の組織」を倒した時に「ポイント」を貰ったので「パワーアップ」しようとしてます。

 

「う〜〜〜ん、『Yes!! プリキュア5』を取ろうかな〜

それとも、『スマイルプリキュア』にしようかな〜』

 

実は僕の「キュアクラウン」の力は、いろんな「プリキュア」に変身できるのだ。

哀ちゃん曰く『汎用性が高いわね。』って言っていた。

そして、「悪の組織」を倒すと「ポイント」が貰える。

その「ポイント」で他の「プリキュアシリーズ」を取得したり、Levelを上げたり出来るのだ。

 

ちなみに今、僕の「プリキュア」のステータスは

 

『キュア クラウン』 Level 4

格闘 A 防御 C 素早さ B 空中戦 D 特殊 SS

特典 「キュアチェンジ」

現在可能なフォームチェンジ

「ふたりはプリキュア Max Heart」

「サポートシステム」

現在のポイント :68pt

 

 

ってな感じ。

まだ1つしか「フォームチェンジ」習得してないから、2人しか変身できない。 本当は3人何だけど、『「シャイニールミナス」は特定条件を達成しないと使用できません。』って表示されるんだよね。

『特定条件』が、「プリキュア・マーブル・スクリュー」で敵を倒すことって書いてあるんだけど、どうやって出すんだろう?

 

ちなみに、他の「プリキュア」を習得するのに必要な「ポイント」は

 

『ふたりはプリキュア Splash Star』 20pt

『Yes! プリキュア5 』 60pt

『フレッシュプリキュア!』 40pt

『ハートキャッチプリキュア!』 40pt

『スイートプリキュア♪』 40pt

『スマイルプリキュア!』 50pt

『?????????』

 

こんな感じです。

なので、新しい「プリキュア」を習得したいのですが、実はどの「プリキュア」がどんな力はを持っているのかは、習得しないとわからないのです。

そう、今は名前のみ!!

どの「プリキュア」にしようか、今哀ちゃんと相談しています。

 

『人数で言ったら、おそらく「Yes! プリキュア5」が一番多いでしょうね。でも、それを習得すると「Level」は上げられないわね。

…でも、やっぱり面倒ね。ステータスがわからないなんて…』

 

「それはしょうがないよ哀ちゃん。

でも人数多い方がいいよね?」

 

『そうね。 あなたの力は「汎用性」が高いのが特徴だから、手札が多い方がかなり有利ね。』

 

うん。やっぱり多い方がいいよね。

スーパーのお肉だって、1パックより2パックが安いのが多いもん。

多い方がお買い得だよね。

てなわけで…

 

ピロリン♪

『「Yes!プリキュア5」を習得しました。

「キュアドリーム」に変身出来るようになりました。

「キュアルージュ」に変身出来るようになりました。

「キュアレモネード」に変身出来るようになりました。

「キュアミント」に変身出来るようになりました。

「キュアアクア」に変身出来るようになりました。

「ミルキィローズ」を習得するには、特定条件を満たしてください。

特定条件:『プリキュア・レインボー・ローズ・エクスプロージョン』で敵を倒すこと。

 

現在のポイント:6pt 』

 

 

おお、一気に6人増えた♪

でも、「ミルキィローズ」の習得に『プリキュア・レインボー・ローズ・エクスプロージョン』で敵を倒してくださいって書いてあるんだけど、これはどうやって出すんだろう?

もしかして、「かめ○め波」みたいな感じなのかな?

それだったら困ったぞ〜。

修行するのに時間はかかるだろうし…その間に「悪の組織」が大人しくしているとは限らない。

早く「か○はめ波」を習得しないと「悪の組織」に地球を征服されてしまうかもしれない。「亀○人」さんの元で修行しないと!!

 

「てなわけで哀ちゃん!! 『亀○人』さんの元で修行しに行くよ!!」

 

『…あなたはどこに向かおうとしているのかしら?

バカなこと言っていないで座りなさい!!」

 

なぜか怒られた。

僕は哀ちゃんに言われた通りにその場に座った。

…正座で…

 

『どうやら「プリキュア5」の力は5人それぞれに異なる「力」を持っているみたい。

大雑把にいうと「キュアドリーム」は中距離空中戦タイプで、「キュアルージュ」は近距離格闘タイプ、「キュアレモネード」は近〜中距離サポートタイプ、「キュアミント」は防御・防衛タイプ、「キュアアクア」は遠距離射撃タイプね。

基本戦闘はあまり変わらないけど、「特殊技」で分けるとこうなるわね。』

 

なるほど、種類がいっぱいなんだね。

 

『でもこれで「空中戦」が出来るわね。

今まではジャンプで倒していたけど、その必要はなくなったわ。

しかも、思った以上に使えるわね。

これで近・中・遠距離の攻撃手段にサポート・ディフェンス、なのはちゃんたちのサポートをより臨機応変に対応出来るわ。』

 

実は僕には、習得した「プリキュア」のステータスを見ることが出来ないのだ。なぜなら哀ちゃんが見せてくれないのだ。

でも僕だってやっぱり気になるし…

 

「哀ちゃん、『プリキュア5』のステータス見せて〜」

 

『嫌よ。』

 

即答された。

 

「でも僕だって気になるよ〜。

なんで哀ちゃんは僕に見せてくれないの?」

 

『……ニュースを見たらわかるわよ。』

 

哀ちゃんがニュースを見なさいって言われたので、TVをつけた。

TVにはニュースキャスターが、今日一番のニュースを報道していた。

 

『今日の14時ごろ、謎の生命体が海に現れましたが、伝説の戦士「プリキュア」の皆さんが、謎の生命体を倒しました。

目視で確認したところ、「プリキュア」は全部で27人ほどいると思われ……』

 

まさか…哀ちゃんはコレを僕に伝えたかったのか…

 

「哀ちゃん…」

 

『なにかしら?』

 

哀ちゃん、まさか本当にいるなんて僕思わなかったよ。

 

「『UMA』って本当にいたんだね!!」

 

『…そんなことだろうと思ったわ。』

 

ニュースを見たら、UMAが発見されたことを報道していた。

でも『プリキュア』に倒されたらしい…

残念だな〜、ぜひこの目でUMAを見たかったな〜。

 

『…ちなみに「プリキュア」のステータスには、その「プリキュア」の本名や住所、さらにはスリーサイズまで書いてあるわ。

この世界に他の「プリキュア」がいないなら見せても良かったんだけど、残念ながら「オリジナル」がいる以上、あなたに見せるわけにはいかないわね。

だから諦めなさい。』

 

なんと、『プリキュア』のステータスには「個人情報」が載っていた。

それはイケナイ。「個人情報」が流失したなんてバレたら、「黒服の人」が僕を捉えにくるかもしれない。

もしかしたら、「国家機密」を知られた可能性があるって言われて窓のない部屋に連れていかれるかも………

 

ブルブルブル……

ステータス見るのやめよう。

 

「哀ちゃん…ステータス見るのやめるよ。

でも僕は哀ちゃんの味方だからね!! 何があっても哀ちゃんの事を信じているから!!」

 

『…そう、ありがとう(どうやら何か勘違いしているみたいだけど…訂正するのも面倒だし、このままでいいかもね。

それよりこの「ステータス」…「本名」や「住所」、「スリーサイズ」までは100歩譲っていいとして、「恋愛フラグの立て方」まであるなんて………

あの神様は彼にどうして欲しいのかしら?

とにかく、彼がコレを利用しようとはしないと思うけど、用心した方がいいわね。)』

何やら哀ちゃんが深刻な顔で考え事をしている。

多分「個人情報」のことだと思う。

哀ちゃん頭がいいから、これからの事を計算しているのかもしれない。

哀ちゃん大丈夫だよ!!

僕が絶対「黒服の人」に連れて行かせないからね!!

 

『ところでユウ?

今日特売があるって言ってなかったかしら?』

 

そうだった!!

今日はお肉にトイレットペーパーにお魚が安売りしていたんだった!!

時間は……タイムセールにまだ間に合う。

 

「哀ちゃん!! スーパーに行ってくるね!!」

 

『待ちなさい!! 私を置いて行く気!?』

 

 

 

 

スーパーに着きました。いや〜、雨が上がってよかったよ〜。

少し歩いた所で哀ちゃんを忘れていることに気付き、慌てて取りに戻りました。あやうく哀ちゃんを忘れるところだったよ〜。

 

「哀ちゃん、今日の晩ごはん何がいいかな?」

 

『……さぁ。』

 

「たしか、豆腐があったはずだから、麻婆豆腐にしようかな〜?」

 

『あら、冷蔵庫にあるものは忘れないのね。

…私のことは忘れたのに。』

 

マズイ、哀ちゃんが不機嫌だ。

たしかに忘れて行った僕が悪いんだけど、ここまで機嫌が悪くなるとは思わなかった。目がかなりの三白眼になっている。

…どうしよう?

 

「…あの…哀ちゃん?」

 

『………………』ギロッ!!

 

「ハゥ!!」

 

しばらく、そっとしておこう。

 

 

そしてタイムセールが始まった。

始まった途端この場所は戦場と化す。

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!!

 

「どけぇ!! 有象無象共ぉ!!」

 

「ハッ!! この程度で私を止められると思うなよっ!!」

 

「邪魔だ!! 消えされぇーーーーーーーーーーー!!」

 

「貴様らとは頭の出来が違うのだよ!!」

 

う〜〜〜〜〜ん、何度来てもスゴイな〜〜〜〜。

まるでタイムセールという名の「関ヶ原の戦い」だ。

いつもは温厚な主婦が、一騎当千の強者に変貌する。

ここでは、油断したらすぐにヤられるぞ。

 

僕は慎重に前へと進んだ。

中心はここから見ても戦闘がスゴイ!!

でも中心にいかないと、僕の目当てのものが手に入らない!!

 

よし!! 覚悟は決めた!!

いざ行かん!! 戦場へ!!

 

僕が覚悟を決めて歩こうとしたら、何かが頭に当たった。

 

おや? これは僕が買おうとしたお肉じゃないか。

あれ? あそこに転がってるのはトイレットペーパー?

ここに引っかかっているのはお魚じゃないか。

 

僕は戦場の中心に行くことなく目当てのものをGETした。

 

ウィーーーーーーン

珍しいこともあるんだな〜。

僕がホクホク顔でスーパーを出ると前に銀髪の長い髪の女性がいた。

その女性は僕に気づくと声をかけてくれた。

 

「ユウも買い物か?」

 

「リインさんでしたか。」

 

彼女は「リインフォース」

はやてちゃんの家族である。

はやてちゃんが、小学校3年生のクリスマスに体を治しに日本に来たんだ。

たしか「ナハト」っていう寄生虫に体を寄生されてたらしく、その治療に必要なのが「アルカンシェル」っていう治療法らしくて、クリスマスの日に手術したんだ。

そして手術は成功したらしいんだけど、なぜかリインさん自殺しようとしたんだ。それを「モブくん」と「オリ主くん」が止めたんだって。

何でも「ヴォルケンリッター全員人間にした。」とか言っていたけど、「どういう意味?」って哀ちゃんに聞いたら『子供が産める体になったってこと』って言っていた。

おそらく「ナハト」に寄生されていた時に、子宮に何らかの病気になってしまったのだろう。

そして、それを聞いた「モブくん」と「オリ主くん」が良く効く薬をあげたんだろう。いい子達だよね〜。

 

「リインさんはどうしてここに?」

 

「主に醤油を買ってくるように頼まれたのだ。」

 

「お使いでしたか。」

 

リインさんも日本には慣れてきたみたいだね。

日本に来た当初、初めてはやてちゃんにお使いを頼まれた時なんか、何買っていいかわからなかったみたいで、あっちへフラフラ…こっちへフラフラしてたから、僕が助けたんだよね。

 

「ところでお店の方はいいのか?」

 

「今日は休みですから。」

 

「そうか…なら主の家に来ないか?」

 

はやてちゃんのお家ですか〜…

そうだな〜…暇だから遊びに行こうかな。

 

「いいですよ〜。ちょうど暇でしたから。」

 

「わかった。」

 

僕たちははやてちゃんの家に向かった。

 

しばらく歩いたけど、お互いに無言だった。

だけど気まずいとは感じない。

相手に気を使わず、話したくなったら話す。

これを友情というものかもしれない。

そんなことを考えていたら、リインから話しかけてくれた。

 

「ユウ、一つ聞いてもいいか?」

 

「何ですか?」

 

何を聞いてくるんだろう?と考えていたら予想外の質問がきた。

 

「『キュアクラウン』についてどう思う?」

 

ギクゥッ!!!

だ、大丈夫だ落ち着け!!

リインは世間話をしているだけだ!!

 

「ど、どうしたの? イキナリ?」

 

平常心平常心!!

 

「実は『キュアクラウン』には私だけでなく、主達も助けられた事があるんだ。それで私達はいつか『キュアクラウン』に恩返しをしたいと思っているんだ。」

 

…なんで僕に話すんだろう?

僕は『キュアクラウン』だけど皆知らないはずだし…

 

「多分、お礼が欲しくて助けた訳じゃないと思うけど」

 

「わかっている。あのバカはお礼なんて要らないって事ぐらい。

それでも、私達は恩返しがしたいのだ。私達だけではない。

なのはやフェイトやアリシアはもちろん、プレシアやリンディ…

他にもいろんな人が恩返しがしたいと考えている。」

 

…なんだろう? バカにされたような?

でも皆がそんな風に考えているなんて…

 

「だから私達は「ある誓い」をしたんだ。

もし世界中が『キュアクラウン』の敵になっても私達は味方になろう。

もし『キュアクラウン』が助けを求めたら、たとえどんな状況でも助けようと…」

 

そ、そこまで僕の事を考えてくれているなんて…

嬉しいような恥ずかしい様な…

 

ギュッ!!

てなことを考えていたら後ろから抱きしめられた。

 

「 …もし『キュアクラウン』が恋人が欲しいと思ったなら、いつでも恋人になろうとまで考えているのだ。

まぁ、本人は鈍感なのか天然なのか…好きな女性の好みさえ無いらしいからな。」

 

…あれ? なんか急におかしくなったような?

でもそこまで思ってくれているとは思わなかった。

なんか照れるな〜。

 

「ちなみに私の予想だと、『キュアクラウン』の正体は中学校卒業して高校には行ってなくて、お祖父さんの骨董屋を引きづいて、身長が165cmの女性のような顔をしている男性だと思うのだが、どう思う?」

 

ギクギクゥッ!!!

なんでバレて……い、いやリインはまだ予想しているだけ!!

ここで誤魔化せば大丈夫!!

 

「い、いや…以外と外国の人かもしれないよ?」

 

「フフフ…そうだな、外国人かもしれないな。」

 

よし!! 上手くごまかせた!!

リインが僕から離れた。

 

「フフ…ちなみに主やなのは、フェイトにアリシアはまだ『キュアクラウン』の正体に気付いていないみたいだが、その他は気づいているかもしれないぞ?

まぁ、『キュアクラウン』が正体を隠したがっているから、私達も正体を言いふらすことはするつもりもないから、安心してくれ。

どうやら着いたようだな。 上がってくれ。」

 

ふぅ、何とか誤魔化せた。

いや〜、危うくバレるとこだったよ〜。

 

 

『……本当にバカね。』

 

哀ちゃんからバカにされたような気がした。

 

 

 




実は大人組にはバレていた。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

八神家へいらっしゃ〜い♪

まさか感想を頂けるとは……
感無量でございます!!
お気に入り登録をしてくれた方ありがとうございます。

今回は『八神家』
リインフォースとリインフォースツヴァイの呼び方をどうしようか悩みました。
こんな呼び方でどうでしょうか?


 

 

「ユウくんが来るって知っとったらお菓子とか用意しておいたのにな〜。」

 

「いいよ、お構いなく。 はやてちゃん。」

 

スーパーで買い物した帰りに、リインに会って話の流れではやてちゃんの家に行くことになりました、小鳥遊 ユウです。

 

はやてちゃんの家は普通の一戸建て。

はやてちゃんしか暮らしてない時は広すぎると思っていたけど、今は丁度いい広さみたいだね。

でもこの家の作りには「職人魂」を感じるな〜。

 

「たしか設計は「セキ○イハイム」だったっけ?」

 

「何の話なん?」

 

「そんなことより、ユウは今日泊まって行くのか?」

 

おさげの小さい女の子が聞いてきた。

 

「誰が小さいだ!!!!」

 

「きゃっ!! いきなりどうしたん? ヴィータ?」

 

「い、いや…なんかバカにされたような気が…」

 

と、いう訳で紹介します。

おさげで見た目は小学生の女の子の名前は「八神 ヴィータ」

はやてちゃんの家族で5人姉妹の4女なのです。

大好物は「アイス」

好きなぬいぐるみは『のろいのウサちゃん』

趣味は「ゲートボール」

よく近くの公園とかでおじいちゃん達としているのをよく見かける。

僕も一緒にしたこともあるけど、「ゲートボール」って簡単そうだな〜って思っていたけど、意外と奥が深く難しかった。

凄腕のおばあちゃん「ウメさん」と一緒に「ゲートボール」をした時は今でも覚えてる。「ゲートボール」にも「必殺技」があるみたいで、「ウメさん」の必殺技が「砲口雷帝」

その技は打つと、周りのプレイヤーの玉を全て遠くへ弾き飛ばし、尚且つ自分の玉はゲートに入るっていう技だ。

 

ボール探すのに時間が掛かったんだよね。周りはおじいちゃん、おばあちゃんしかいないから、遠くに行ったボールは僕とヴィータちゃんがよく探しに行ったんだよ。

 

まさか海の方まで飛ばすことが出来るとは…

「ゲートボール」を侮っていたら痛い目に会いそうだね。

 

「ごめんねヴィータちゃん、すこしお邪魔したら帰るつもりだから。」

 

「そうやでヴィータ、泊まってくれへんのは寂しいかもしれへんけど

ユウくんにも仕事があるから」

 

「だ、誰が寂しいだ!! 誰も寂しくなんかないぞはやて!!」///

 

「はいはい、わかっとるわかっとる。」

 

やっぱり仲がいいな〜、2人共。

 

「そういえば他の家族は?」

 

「今日はウチとヴィータとリインとツヴァイ以外は皆仕事や。

と言っても、もうすぐ帰ってくると思うで。」

 

皆仕事なんだ。

頑張っているんだね。

でも、働きすぎて体調とか崩してないかな?

もしかしたら何か栄養のある食べ物を食べさせた方がいいかもしれない。

栄養のある食べ物って何がいいんだろう?

カレーライスかな? たしか栄養が豊富って聞いたことあるし…

でもカレーはライスの方がいいのかな?

もしかしたら本場の「ナン」の方がいいのかも…

でも「ナン」の作り方がわからないな〜。

 

「はやてちゃんは「ナン」の作り方わかる?」

 

「…なんや? いきなり」

 

「…何言ってんだ? お前?」

 

なんかハトが豆鉄砲食らったような顔をされた。

 

「ユウくんのそういうところは変わらないんやな〜。」

 

「いきなり訳がわからねー事を言い出すもんなユウは。」

 

おや? なんか呆れているような?

 

「まぁ、そこも含めてユウくんのいいところなんやけどな♪」

 

よく分からないけど僕はいいみたい。

 

「主、全て冷蔵庫に入れました。」

 

「ありがとな〜、リイン

ユウくんは晩ごはん食べていくんやろ?

ちょい待ってな〜、今から晩ごはんの支度をするから…」

 

「いやいや、そこまでお邪魔するつもりはないよ。

僕も買い物したから帰って冷蔵庫に入れないと。」

 

「何だよ? 別にいいじゃね〜か。

一緒にご飯食べようぜ!! ハヤテの作るご飯は激ウマだからよ!!」

 

「ごめんねヴィータちゃん。 宿題もしなきゃいけないから。」

 

新しく手に入れた「プリキュア」の力を使ってみたいしね。

 

「……お前学校に行ってないのに、宿題なんてあるのか?」

 

「大人には色々あるんだよ? ヴィータちゃん。」

 

「オメー、今あたしをバカにしただろっ!!」

 

なぜかヴィータちゃんが怒っていた。

 

そんなことしていたら、リビングのドアが開いた。

ガチャッ!!

「はやてちゃ〜ん、ただいま戻りました〜。」

 

「主、戻りました。」

 

金髪のショートの女性と赤い髪のポニーテールの女性が入ってきた。

 

「おかえり〜『シャマル』『シグナム』、疲れたやろ? 今ご飯作るから待っていてな。

あれ? 『ザフィーラ』は?」

 

「『ザフィーラ』なら、もうすぐ来ると思いますよ〜。」

 

またリビングのドアが開いた。

ガチャッ!!

「…主…今帰りました。」

 

青い髪のセミロングで褐色の女性が入ってきた。

 

「おかえり『ザフィーラ』、ご飯作っているから待っていてな。」

 

「わかりました…来ていたのかユウ。」

 

「お邪魔してま〜す。」

 

てな事で紹介します。

青い髪でセミロング、肌の色は褐色で鍛えているのか筋肉がスゴいこの女性は『八神 ザフィーラ』

結構寡黙って言うか、あまり喋らないんだよね。

でもすごく優しい人で、よく迷子になった子どもの世話をしたり、老人が困っていたらすぐに助けたりしているところを、何度も見たことがある。

そして僕と一緒にいる時、なぜか僕の横かナナメ後ろにいる。

本人に聞いても「…気にするな。」って言われるので未だに理由がわからない。はやてちゃんに聞いてもわからないらしい。

なので何でも知っていそうな哀ちゃんに聞いて見たところ『気にしなくていいわ。おそらくアナタから目を離したくないんでしょうね。』って言っていた。よく分からないけどほっとく事にした。

ちなみに好物は『はやてちゃんの手料理』か『僕の手料理』

 

「…ゆっくりしていくといい。」

 

ザフィーラさんはそう言って僕の隣に座った。

そして次は『ポニーテールの女性』が来た。

 

「珍しいな、ユウが遊びにくるなんて…」

 

彼女は『八神 シグナム』

身体的特徴はなんと言っても綺麗な『ポニーテール』

あそこまで綺麗な『ポニーテール』は僕は見たことない。

なのでよく『ポニーテール』を褒めるんだけど何故か怒られる。

なので褒めるのを止めたらやっぱり怒られる。

どうしたらいいのか哀ちゃんに相談したら『気にせず褒めなさい。』って言われたので褒めることにした。

さらに彼女は昔から剣道を習っていて、今は仕事の合間に近くの道場で子供達に剣道を教えている。

好物は『せんべい』や『お茶』

さすが『サムライ』だね。

 

「相変わらず、綺麗な『ポニーテール』ですね〜。」

 

「ッ!! またお前はそうやって調子のいい事を!!

お前に言われても嬉しくなんかない!!」///

 

やっぱり怒られた。

もはや恒例になっているような?

そんなことを考えていたら、金髪の女性がこっちに来た。

 

「ダメですよシグナム。 たまには正直にならないと…

また前みたいに褒めてもらえなくなるかもしれませんよ?」

 

この金髪のショートカットの女性は『八神 シャマル』

八神家の中では、お母さん的ポジションの人だ。

仕事で看護師さんの様な仕事をしているらしく、よく僕の体調を聞いてくる。ちょっとした傷でもすぐに病院に行かせようとするぐらいの心配性なのだ。そして料理は苦手らしい。でも何度もシャマルさんの料理を食べたことはあるけど、そんなにマズいとは思わなかったんだけどな〜?

好物は『翠屋のシュークリーム』

 

「ユウくん、気にしなくていいからね。

この前、ユウくんが気にしてシグナムを褒めなかった日なんかすごく落ち込んでいたんだから♪」

 

「シャ、シャマル!!」///

 

シグナムさんが落ち込むなんて珍しい。

その日に仕事場で嫌なことでもあったのかな?

もしかして表面上は大丈夫そうに見えて引きずっているのかも知れない。

よし!! ここはいつもお世話になっているシグナムさんのために、慰めてあげよう!!

 

「シグナムさん大丈夫ですよ。

シグナムさんならきっと乗り越えられます!!」

 

ピシッ!!!!

 

あれ? なんか空気が変な気が?

 

「「「「「………………………………………」」」」」

 

おや? なんで皆さん固まっているのでしょうか?

 

「………フフフ………そうだな…

あぁ、そうとも…私なら必ず乗り越えて見せるさ。

例え相手がどんなに鈍感な大馬鹿者でも、必ず乗り越えて見せるさ!!」

 

おぉ〜!! かなりのやる気がみなぎっているようだ。

これならもうシグナムさんは大丈夫だね。

 

(あの…はやてちゃん…ユウくんは本当にわざとじゃ無いんですか?)

 

(ワザとやったら思いっきりブン殴れるんやけどな〜。)

 

(…でもあのままじゃ、シグナムが可哀想だぜ。はやて…)

 

(…シグナムだけじゃなく…他の思い人も可哀想だ…)

 

(そやけど…なのはちゃんやフェイトちゃんにアリシアちゃん……

他にもいろんな人がいろんなアプローチしたみたいなんやけど…)

 

(効果はなかった…という事ですね。主…)

 

(…そういう事や…それにな? クロノくんからちょっと調査させたんやけどな?)

 

(調査って何をしたんですか? はやてちゃん?)

 

(あのな〜…私達をどう思っているのかを聞いて欲しいと、なのはちゃん達と一緒にちょっと『O☆NE☆GA☆I』したんやけど…)

 

(どう思っていたんだ? はやて?)

 

(…ウチら全員…王騎達と恋人だと思っていたらしいんや…)

 

((((………………………………………………))))

 

(…ハッ!!…あの…主…それは本当ですか?)

 

(……………残念ながら本当や………

証拠にその時の映像を撮ってくれてな……何度も調べたけど偽造はされてへんかった…)

 

(…主…もしかして今も?)

 

(それは大丈夫やと思う。すぐに「私達は王騎等何かと恋人やない!!」って説得したから…)

 

(…そ、そうなんですか…)

 

(((((……………………………………………………)))))

 

(…道は険しいですね、はやてちゃん…)

 

(…そうやな。)

 

なんかシグナム以外の皆が集まって何か話しているみたいだけど、何を話しているんだろう?

あれ? そういえば1人足りないな。

 

「はやてちゃん、ツヴァイちゃんは?」

 

「ツヴァイならお風呂の掃除をしていると思うで〜」

 

そうなんだ〜。ちゃんと家事の手伝いをしているんだ。

偉いな〜、ツヴァイちゃん。

 

「はやてちゃ〜ん、お風呂掃除終わりました〜♪

……ってユウさん来てたんですか!?」

 

「うん、お邪魔しているよツヴァイちゃん。」

 

まるでリインを小さくしたような女の子は『八神 リインフォースツヴァイ』

好奇心旺盛な女の子でよくヴィータちゃんと一緒に遊んでいる。

末っ子で『ムードメーカー』的存在だ。

まだまだ子供なのでよく僕に甘えてくる。

好物は『アイス』や『僕の手料理』

 

「ちゃんと家事のお手伝いをしたんだ〜。 えらいえらい」

 

僕は頑張ったご褒美として、ツヴァイちゃんの頭を撫でた。

 

ナデナデナデ……

 

「えへへへ………」///

 

ツヴァイちゃんも喜んでいるみたいだ。

可愛いな〜、妹がいたらこんな感じなのかな?

 

(はやてちゃん…もしかしたらツヴァイちゃんが一番の敵になりそうですね。)

 

(…そうやな。)

 

何か向こうではやてちゃん達が話していたけど、僕は気にせずに撫で続けた。

 

あの後、ツヴァイちゃんとヴィータちゃんと一緒に遊んだり、シグナムさんに怒られたり、ザフィーラさんが僕のそばに居たり、はやてちゃんとシャマルさんの目がちょっと怖かったりしたけど、時間になったので僕は自分の家に帰った。

 

家に帰った後、買い物をした物をしまって、ご飯を食べて、お風呂にも入った。

そして今僕は準備体操している。

準備体操していたら哀ちゃんが質問してきた。

 

『………アナタは何をしているのかしら?』

 

「せっかくだから、新しく入った『プリキュア』の力を試してみようかなって」

 

『ダメよ。

あなた…無闇やたらに「変身」して自分の正体をバラすつもり?』

 

しまった!! その可能性を考えていなかった!!

 

「そうだね哀ちゃん。気をつけないとバレちゃうもんね。」

 

『わかったらさっさと寝なさい。明日は仕事があるんでしょ?』

 

そうだった。明日の仕事は朝早いんだった。

 

「うん。 明日は『翠屋』での仕事だから早く起きないとね。」

 

『そういうことよ。 それじゃ、オヤスミ』

 

「おやすみ、哀ちゃん」

 

僕は電気を消して、布団に入った。

僕は直ぐに夢の中へと入った。

 

ちなみに時刻はまだ7時前である。

 

 

 

 

 

 

 

〜おまけ〜

 

その頃『翠屋』では、茶色の髪のツインテールの女の子が何やらソワソワしていた。

 

「あらあら♪ どうしたのなのは? そんなにソワソワしちゃって。」

 

そこには後ろ髪を縛った女性が入ってきた。

そし『なのは』と呼ばれた女の子は肩が「ビクッ!!」と反応した。

 

「お、お母さん!! ビックリさせないでよ〜。」

 

どうやら後ろ髪を縛った女性はこの子のお母さんみたいだ。

 

「明日はユウくんが来るものね〜♪」

 

「お、お母さん!!」///

 

「お母さんとしても、ユウくんなら『二代目』を引き継いで欲しいものね〜。…頑張りなさいねなのは♪」

 

「にゃ〜〜〜〜…」///

プシューーーーーーーーーーー…………

なのはの頭から煙が上がっているように見えた。

 

そんなやり取りをしていたとか、していなかったとか…………

 




リインフォースは『リイン』
リインフォースツヴァイは『ツヴァイ』
もし他の呼び方の候補があれば教えてくれるとありがたいです。

そして『ザフィーラ』は女の子♪


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

『翠屋』でバイトします。


コメントしてくれた方ありがとうございます。
やっぱり嬉しいですね。
なので今回はちょっと早めに投稿しました。
どうぞごゆっくりご覧ください。


 

 

チュンチュン……

小鳥がさえずる音を聞き、僕はまどろみの中から目が覚めた。

 

「ふああぁぁぁぁぁぁ…………ムニャムニャ…」

 

僕は伸びをしたがまだ眠気は覚めていなかった。

寝ぼけたままリビングに向かった。

 

トントントントン…………

 

台所から包丁の音が聞こえる。

無意識に僕は台所に行った。

台所に着くとそこにはエプロン姿で料理している『哀ちゃん』が朝ごはんの支度をしていた。

 

『あら、珍しいわね。 あなたが1人で起きるなんて…』

 

眠気がどこかに吹っ飛んだ。

 

「あ、哀ちゃん!?」

 

哀ちゃんが『人型』になっていた。

 

「あれ!? 哀ちゃん!! いつの間に人型になれたの!?

というよりスマフォはどうしたの!?」

 

『人型? 何を言っているのかしら?

それにあなた…携帯なんて持ってなかったでしょう。』

 

「いや、哀ちゃん!! 僕ちゃんとスマフォ持っていたよ!!

それがないと『プリキュア』に変身出来ないじゃないか!!」

 

『プリキュア? あなた何を言って……

あなた…まさかまだ寝ぼけているんじゃ…』

 

あれ? 僕寝ぼけている?

いやいや、意識はちゃんとしているから寝ぼけてなんか…

 

『まったく…ほら!!

ちゃんとご飯を食べて頭を働かせなさい!!』

 

そういって哀ちゃんは大量の『ピーマン』を僕の前に出した。

 

「あわわわわ……………………」

 

そう、僕はピーマンが大の苦手なのだ!!

 

「あ、哀ちゃん…僕目が覚めたから…ピーマンだけは…」

 

『ダメよ!! ほらちゃんと食べなさい!!』

ヒョイッ!

そう言って僕の口にピーマンを入れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「僕はピーマンだけはダメなんだぁーーーーーーー!!」

 

ガバァ!!

 

『きゃ!!』

 

ハァハァハァハァ………あれ?

ここは僕のベット?

あれ? 台所のいたのにいつの間に?

 

『ちょっと!! いきなり大声出してどうしたのよ!?』

 

ふと手元をみると哀ちゃんがいた。

…スマフォの中に

 

そっか…さっきのは夢か〜

よかった〜。 あんなにピーマン食べれないよ〜。

 

「ごめんね哀ちゃん。 ちょっとした悪夢を見ただけだから…」

 

『そう、それより少し早いけど準備したら?』

 

「そうだね哀ちゃん。なんだか汗かいちゃったよ。

お風呂入ろう…喉も乾いた。」

 

僕は麦茶を飲もうと思って台所に向かった。

台所について麦茶を飲もうと冷蔵庫を開けたら、夢に出てきた『ピーマン』が大量にあった。

 

…どうやら僕はまだ夢の中らしい……

 

 

 

 

 

 

 

 

皆さんこんにちは。 『小鳥遊 ユウ』です。

今日は風が心地いい、とてもいい天気です。

そして僕は気がついたら『翠屋』のお店の前にいました。

なんか家であったような気がしたんだけど、気にしないでおこう。

僕はお店のドアを開けた。

 

カランカラン…

 

「あら? ユウくん。 今日は早いわね〜。」

 

中に入ると後ろ髪を縛った女性がカウンターに座っていた。

僕に気づいて話しかけてくれた。

 

「なんだか早く起きちゃいまして」

 

「そうなの? 珍しいわね。」

 

彼女は『高町 桃子』

なのはちゃんを含めて3人の子供を持つの母親であり

現在このお店『翠屋』の「オーナー」であり「パティシエ」である。

しかも見た目は20代にしか見えないほど若く見える。

ちなみに桃子さんを怒らせると、とても怖いらしい。

大の大人が跪くほど怖いらしい…

 

「桃子さん、ちょっとお線香上げに行ってきますね。」

 

「ええ、わかったわ。 それが終わったら制服に着替えてね。」

 

僕は和室がある部屋に向かった。

そして部屋の中にある仏壇の前に座った。

仏壇の上に置いてある『遺影』には若い男性が写っていた。

彼は『高町 士郎』

桃子さんの旦那さんであり、なのはちゃんのお父さんである。

僕のお父さんとは幼馴染だったらしく、僕も小さい頃から遊びに行っていた。

士郎さんが亡くなったのは、なのはちゃんが3歳の時

仕事で負った怪我が原因で亡くなってしまった。

ただ…お医者さんの話だと、前日は回復の兆しを見せていたらしいのだが、翌朝急に容体が変わったらしい。

「なぜあんなに容体が急変したんだ…」と言っていたのを覚えている。

そしてその時期の高町家はとても大変だったんだけど、それはまたあとで話すとして…

士郎さんが亡くなってから、僕はとてもお世話になっていたので、なのはちゃんの家に行くたびにお線香を上げている。

 

チーーーーーーーーン

 

士郎さん…このお店はとても有名になりました。

桃子さんが作った『シュークリーム』が美味しいと、テレビや雑誌にも載りました。この間なんか『ミシュラン』に載ったって皆で喜びました。

高町家は今とても頑張っています。

士郎さんもどうか、皆の事を見守ってください。

 

「さて…今日も頑張りますか!!」

 

僕は部屋を出る時にもう一度『遺影』を見たら、士郎さんが笑っているような気がした。

 

 

 

 

 

「いらっしゃいませ〜!!」

 

今日はなのはちゃんがいるので、なのはちゃんにホールを任せて僕は厨房で料理をしている。

 

料理人に必要なのは、『お客様が満足していただける料理を出す事』

お客さんの要望に答えてあげるのが『一流の料理人』だっと聞いたことがある。なので僕は桃子さんが大切にしている『翠屋』のため、例えどんな注文がきてもお客様の要望を答えるため、全身全霊を込めて料理をしている。

 

「3番テーブルの『ナポリタン ピーマン抜き 大盛り』、『地中海風グラタン』、『ボンゴレっぽいナポリタン』出来たよ〜。」

 

「はい!! 今持って行きます!!」

 

「23番テーブルの『豚丼 特盛り』、『カルボナーラ アメリカン風』、『鰹の出汁で取れたうどん』出来たよ〜」

 

「は、はい!!」

 

「17番テーブルの『採れたて山菜天ぷら』、『フ○メタで出てきたボルシチ』、『350円の弁当 でも味噌汁付かない』出来たよ〜」

 

「ちょっと待ってなの〜!!」

 

「5番テーブル『満開全席』、『ローマ法王が食べたとされる精進料理』、『最後の晩餐に出てきた料理』出来たよ〜」

 

「待ってぇ〜〜〜〜〜〜〜!!」

 

「0番テーブルの『マタタビ』、『マタタビのお吸い物』、『マタタビの土瓶蒸し』、『マタタビアイス』出来たよ〜」

 

「お、お母さーーーーーーーーーーーーーーん!!」

 

「あらあら、どうしたのなのは?」

 

「私が知らないメニューばっかり注文が入るんだけど!?」

 

「お母さんも知らないわね〜。」

 

「なんでユウくん作れるの!?」

 

「わからないのよね〜。

それに、いつもユウくんが料理している時にしかこういう注文が来ないのよ。

まぁ、いつもより売り上げがいいから気にしないでおきましょう♪」

 

 

「8番テーブル『仙○』、『セ○チュリースープ』、『ドーピ○グコンソメスープ』出来たよ〜」

 

「にゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで今日の営業は終わりました。

 

「すごいわね〜。今日の売り上げだけで、いつもの売り上げの2ヶ月分よ♪

やっぱりユウくんが手伝ってくれると、かなり助かるわね〜♪」

 

「お母さん、なのはおかしいと思うの。

今日はウチにないメニューばっかりだったの。

材料もウチにない物ばっかりだったの。

料金も見たことない額だったの。

お客さんもポンッとアタッシュケースを置いて行ったの。

アタッシュケースの中に見たことのないお金が入っていたの。

見たことのない人? でいっぱいだったの。

ねぇ、お母さん。 おかしいと思わないの?」

 

「なのは…気にしたらダメよ♪」

 

「お母さ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん!?」

 

僕は厨房で今日使った食器の後片付けをしている。

ホールから何やらなのはちゃんが騒いでいるな〜。

売り上げがそんなにいいのかな?

そんなことを考えていたら桃子さんがこっちに来た。

 

「ユウくん、本気でここで働かない?

今ならかなりの優遇してあげるわよ♪」

 

「ごめんなさい。 僕はおじいちゃんの遺した骨董屋を守りたいんです。」

 

「ならシフト増やさない?」

 

「骨董屋があるのでそれ以上は増やせないですね〜。」

 

そんなことを話していたら、なのはちゃんもこっちに来た。

 

「お母さん、何してるの?」

 

なのはちゃんが来ると何かを思いついたような顔をした。

 

「そうだ♪ ねぇユウくん。

今ならなのはも『ユウくんのお嫁さん』としてプレゼントするわよ♪」

 

「お、お母さん!?」///

 

「ダメですよ桃子さん。

自分の娘を『プレゼント』扱いしちゃ。

ほら、なのはちゃんも怒って顔が赤くなっている。」

 

それになのはちゃんにはちゃんと好きな人が居るんだから、そんなこと言ったらなのはちゃんに嫌われちゃうよ。大丈夫、僕はわかっているからね!!

 

「あらあら………(これはどうしたものかしら?)」

 

「…………………(ユウくんのバカ…)」

 

おや? なんか桃子さんから困ったような表情を僕に向けているような?

それになのはちゃんはやっぱり怒っているのか、なのはちゃんの背後から黒い影が?

 

「ユウくんはなのはがお嫁さんに来るのが嫌なのかしら?」

 

「じぃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜………………」

 

そんなことを考えていたら、桃子さんから質問された。

なんだろう? なのはちゃんからの視線が痛いような?

多分気のせいだよね。

 

「なのはちゃんはとてもいい子ですから、お嫁さんに来てくれたらとても嬉しいですよ。」

 

なのはちゃんは頑張り屋さんだし、可愛いしね。

目にいれても怖くないよ。

あれ? なのはちゃんの背後が花びらが舞っている様な?

気のせいだね。

 

「あらあら、そうなの〜?」

 

「にゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」///

 

「はい、だからなのはちゃん。

ちゃんとなのはちゃんの恋が実るように応援しているからね!!」

 

ピシッ!!

エター○ルフリザード!!

その場は凍った!!

 

…あれ? なんかおかしなこと言ったかな?

 

桃子さんが恐る恐る僕に質問してきた。

 

「あの…ユウくん? なのはの恋を応援するって聞こえたんだけど?」

 

「…? はい、そう言いましたよ?

どうやらなのはちゃんにも『春』がきたみたいですよ。

なのはちゃんもちゃんと成長しているんですね〜。

どんな人なのかは分からないですけど、なのはちゃんの『お兄さん』としては是非初恋は実って欲しいですね〜。」

 

「…あら〜」

 

なぜか桃子さんが困ったような顔をしていた。

 

「だからなのはちゃん、頑張るんだよ?

僕も応援しているからね。 僕に何か手伝って欲しい事があったらなんでも言ってね。

なのはちゃんの恋が実るように応援しているからね!!」

 

「「………………………………………………………」」

 

なのはちゃんは「可愛い妹」みたいな関係だからね。

ちゃんと恋が成就するように神社でお百度参りした方がいいかな?

でもお百度参りってどうやってするんだろう?

桃子さんに聞いてみようかな?

 

「桃子さん、お百度参りって何か礼儀みたいなのあるのかな?」

 

「決まりみたいなのはあるけど、その質問は今はダメね〜。」

 

なぜかわからないけど今はダメらしい。

 

「ユ、ユウくんのばかーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」

 

なのはちゃんが家の奥へと走り去って行った。

しまった。思春期は敏感だから接し方には気をつけろってテレビで聞いたことがある。

僕はどうやら接し方を間違えたようだ。

 

「ごめんなさい、桃子さん。 思春期の子は敏感だから接し方を気をつけろって聞いていたんですけど、どうやら接し方を間違えたみたいです。

やっぱり自分の恋は自分で叶えたいですよね。」

 

「(ユウくんはまず、その勘違いをどうにかした方がいいかもしれないわね〜。)」ボソッ

 

桃子さんが何かつぶやいたのを僕は聞き取れなかった。

 

「ところでユウくん? たしか来年には18歳になるのよね?」

 

「はい、そうですけど…どうかしました?」

 

「いえ、なのはも弟か妹が欲しいんじゃないかと思ってね〜♪

ユウくんにそっくりな子供なら皆可愛がるんじゃないかなて思って♪」

 

どうやらなのはちゃんは弟か妹が欲しいらしい。

でも桃子さんから恋人の噂聞かないしな〜。

 

「なのはがあのままなら、頑張ろうかしら?」

 

「…? なにを頑張るんですか?」

 

「フフフ…内緒♪

来年の誕生日まで待っていてね。 もしかしたらスゴい誕生日プレゼントがもらえるかもしれないわよ♪」///

 

なんだか分からないけど、もしかしたらサプライズなのかもしれない。

楽しみにしておこう。

 

僕は私服に着替えて『翠屋』から出た。

出る時に桃子さんから「なのはのことは任せて」って言ってくれたので任せることにした。

やっぱり女の子同士が一番いいもんね。

 

そして僕の家についてすぐに布団に入った。

やっぱり疲れていたのかな?

すぐに夢の中へと入った。

 

 

 

 

 

〜おまけ〜

 

桃子はなのはの部屋の前にいた。

桃子がドアをノックしたが返事がないのでドアの前で話していた。

 

コンコンコン

 

「なのは、ユウくん帰ったわよ〜。」

 

「ユウくんなんか知らないっ!!」

 

部屋の中から返事が聞こえたけど、だいぶご立腹のようだ。

 

「ところでなのは? 弟か妹欲しくない?」

 

「ふぇ!! どういうこと!?」

 

いきなりの話に部屋から驚いた声が聞こえた。

 

「たしか『ミッドチルダ』は一夫多妻制だったわよね?」

 

「そうだけど…どうしたの? お母さん?」

 

「フフフ…内緒♪」

 

その時の桃子さんの表情は獲物を狩る表情だったとか…

 

というやり取りをしていたとかしていなかったとか…

 

 

 

 

〜おまけのおまけ〜

 

とあるオカルト雑誌に『翠屋』の事が特集されていた。

 

『どんな料理でも出るお店!?

海鳴市に店舗を構える「翠屋」

普段は「翠屋のシュークリーム」が有名なのだが、実はこのお店には裏の顔があったのだ。

月に2回程だが、とある凄腕の料理人が厨房に入る事がある。

この料理人にかかれば、例えどんな無茶苦茶な料理でも瞬時に出してくれるというものだ。現代では絶滅されたと言われている材料で作られた料理まで、どうやらこの料理人に不可能はないみたいだ。

しかも、味は絶品だとの事。

その料理人の作る料理が目当てで、全国はもちろん、全世界…果ては異世界からもお客がきていると噂されている。

ただ、この料理人がいつ来るのかは不明であり、我々取材班も何度も『翠屋』に言っているのだが、一度もその料理人の料理を食べたことがない。

我々は料理人の謎を解明するため、今後も調査をして行くことにした。』

 

その雑誌をユウは見ていた。

 

「すごいね哀ちゃん!! まさか『翠屋』にそんなスゴい料理人がいるなんて!! 僕も何回も働いているけどどんな人なのかな〜?」

 

すごいな〜、是非弟子入りしたいな〜。

 

『……バカね。』

 

そんなやり取りをしていたとか…

 




実は作者は桃子さんが大好きだったり。
そして士郎さんはお亡くなりに……………


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

テスタロッサ姉妹の検閲が始まります!!


どうも皆さん!! GO♪サマです。
いきなり仕事が忙しくなって投稿が少し遅れました。
次も遅れるかもしれませんのでご了承下さい。
しかし、お気に入りしてくださる方がうなぎ登りでかなり嬉しいですね。(≧∇≦)
コメントも楽しみです。
コメントしてくれた方、お気に入りにしてくれた方、そして読んでくださる方
本当にありがとうございます。
それではごゆっくりご覧ください。


 

 

カリカリカリカリ……………

 

う〜〜〜ん、この紋章は確か「ソレス○ルビーイング」の…

 

キュッキュ……

 

こっちの「鏡」は「ホグ○ーツ魔法・魔術学校」に置いてあった……

 

カッチコッチカッチコッチ………

 

これは確か「祭○の蛇」が使っていた宝具の……

 

きゅい?

 

この亀はたしか「温○カメ」だったような………

 

シャバドゥビダッチヘンシーン!! シャバドゥビダッチヘンシーン!!……

 

これは魔法使いが変身する時に使う「ベルト」と「指輪」っと………

 

ゴーーーン……ゴーーーン……ゴーーーン……

 

おっとっと、もうこんな時間か〜、ちょっと休憩しようかな〜。

あ、どうも〜皆さんこんにちは。 小鳥遊 ユウです。

今日も天気はいいですね〜。

僕が今何をしているかというと、実は朝早くに世界を回っている親からの贈り物が届いたんです。

中身は「トレジャーハント」してきたもので、何の品物かを調べている所です。

一気にまとめて送るから、場所や年代がバラバラで朝一からお店で調べていますが、今日中に終わりそうにありません。

まぁ、都合のいいことに今日はお客さんが来ないので、調べ物に没頭出来ました。

そして時計を見たら夕方になっていたので、今日はここまでにして残りは明日にしよう。

さて、今日の営業は終わり。お店を閉めて夕ご飯の支度でも…

 

「「こんにちわ〜」」

 

おや? 誰か来たみたいだ。 はいは〜〜〜い。

僕が玄関に行くと、2人の金髪のツインテールの女の子が居た。

 

「いらっしゃ〜い、アリシアちゃん、フェイトちゃん。」

 

「ユウ〜、遊びにきたよ〜!!」

 

「あ、あの…まだ仕事中だったかな?」

 

「ちょうどお店閉めるとこだったから大丈夫だよフェイトちゃん。

さぁ、中に入って入って。」

 

「おっじゃましましまーす!!」

 

「お、おじゃまします。」

 

2人が元気良く(どちらかというとアリシアちゃんだけど)家の中に入って行った。

 

「ここでちょっと待っていてね。 今お菓子持ってくるから」

 

「「は〜〜〜い」」

 

2人をリビングに案内して待つようにお願いした。

そして僕は台所に来て、2人に出すお茶の準備をしていた。

 

「哀ちゃん、2人に出すおやつはカステラの方がいいかな?

それともせんべいの方がいいかな?」

 

『そうね…アリシアちゃんは何でも食べると思けど、フェイトちゃんの事を考えるとカステラの方がいいかもね。』

 

「お茶は緑茶の方がいいかな?」

 

『あの2人は緑茶でも大丈夫よ。』

 

哀ちゃんと相談して2人に出すおやつを決めて、2人が待っているリビングへ向かいリビングのドアを開けて中に入った。

 

ガチャ

「2人とも〜、おやつ持ってきたよ〜…………ってあれ?」

 

中に入ると待っているはずの2人が居なかった。

 

「あれ? 2人ともどこに行ったんだろう?」

 

おかしいな〜、2人の荷物はあるんだけど。

その時、僕の頭にある考えが浮かんだ。

 

「あわ…あわわわわ……ま、まさか………」

 

ど、どどどどうしよぉ〜〜〜!!

これってあれかな!? アレだよね!!

も、もももも、もしかして………ゆ、誘拐!!?

誘拐されちゃったのかな!?

こういう時ってどうしたらいいんだろ!?

身代金!? 身代金かな!?

いくら出せばいいんだろう!? 僕のお小遣いで大丈夫かな!?

ハッ!? まさかテレビで良くある「身代金はスイス銀行に入れておけ!!」って言われるんじゃ!?

どうしよう!? スイス銀行の通帳なんて作ってないよ!!

でもアリシアちゃんやフェイトちゃんの為に…………

よしっ!!

 

「哀ちゃん、スイス銀行に行くよ!!

……パスポートはどこだっけ?」

 

『あなたは少し落ち着きなさい。

…あなたが何を考えているのかは大体わかるわ。

大方誘拐されたと思っているんでしょうけど、あの2人ならあなたの部屋にいるわよ。』

 

僕の考えていたことがわかるなんて、さすが哀ちゃんだね。

これがいわゆる『ツー・カーの仲』ってモノなのかな?

それより何で2人とも僕の部屋に?

もしかして……

 

「哀ちゃん。」

 

『なに?』

 

「あの2人迷ったのかな?」

 

『違うわよ。』

 

違うらしい。

おかしいな? ここ最近僕のカンが当たらない。

何でだろう?

……まぁいいか。

それより僕の部屋に行ってアリシアちゃん達を呼ばないと

 

僕はお菓子をテーブルの上に置いて僕の部屋へと向かった。

 

 

「(姉さん、やっぱりやめよう? ユウくんに怒られるよ〜。)」

 

「(何言っているのフェイト!? せっかくのチャンスなんだから今のうちに調べておかないと!!)」

 

何やら僕の部屋から声が聞こえる。

まぁ、アリシアちゃんとフェイトちゃんの声なんだけどね。

2人とも何をしているのかな〜? 気になるな〜。

…ちょっと覗いちゃおう。

 

僕は部屋のドアを少し開けて中を覗いた。

 

「でも、勝手に部屋を漁るのは…」

 

「フェイト…これは重要な任務なんだよ!! いくらユウが鈍感でも好きなタイプぐらいいるはずなんだよ!! 私たちはそれを調べて、みんなに報告しなきゃいけないんだよ!!」

 

なんと!! アリシアちゃん達は『重要な任務』の為に僕の部屋に来ていたみたいだ。ど、どうしよう〜、アリシアちゃんとフェイトちゃんは僕の大事なお友達だから、是非とも任務を完遂してもらいたい。しかも話を聞いていると僕に見つかったらダメみたいだ。どうしよう? 下に戻った方がいいのかな? でも下手に動いてバレたら任務失敗になるんじゃ…

…ここは下手に出ないで見守っていた方がいいのかも…

でも、僕の好みって何だろう? 好みのタイプって言っていたけど何のタイプなのかな? 食べ物なら「ざるそば」だし、犬なら「柴犬」が好きだし、猫なら「三毛猫」が好きだし………………

う〜〜〜〜〜〜〜〜ん……わからないな〜、あの2人は何のタイプを調べているんだろう〜?

聞いてくれれば教えたのに。

 

「姉さん、直接ユウくんに聞いたらどうかな?」

 

「ダメダメ!! ユウに直接聞いても的外れな答えしか返ってこなかったんだもん!! だからこうして調査しているんだよ!!」

 

どうやら僕に聞いたことがあるらしい。

そして僕が答えた回答は、聞きたかった質問の回答ではなかったらしい。

 

……うっうっう…ゴメンねアリシアちゃん、フェイトちゃん…

僕がちゃんと答えなかったせいで、任務を達成できなかったんだね。

今度の任務は達成できるように僕も応援してるから……

この前のお詫びに、好きなだけ僕の部屋を調べていいからね。

 

「まずはベットの下をチェック!!」

 

僕が見守っている中、アリシアちゃんがいきなりベットの下を調べ始めた。

あそこには本ぐらいしか置いてないんだけど。

 

「ね、姉さん…やっぱりやめ………」

 

「お、ベットの下に本がいっぱいあるよフェイト!!」

 

「姉さん、すぐにここに出して!!」

 

…あれ? 急にフェイトちゃんがやる気を出したような?

 

アリシアちゃんとフェイトちゃんがベットの下に置いてあった本を出している。全て出し終えた2人は調査を始めた。

 

アリシアちゃんが一冊の本を広げた。

あ、あの本は…

 

「フェイト見て!!『特集 モテ男の肉体の作り方だって!!」

 

「…やっぱりユウくんも興味があったんだ。」

 

そう、あの本は男らしい体の作り方が書かれた本なんだ。

僕はこの通り筋肉があんまり無くて、ひょろっとしていて女顔だから良く女の子に間違われるんだ。それが嫌な時期があって、男らしくなるには筋肉が必要と考えた僕はその本を買って、筋トレをしたんだ。

…見ての通り効果は無かったけど……

でも今では習慣みたいになっていて今でも筋トレをしている。

 

「こっちは『この夏、海でモテ男になろう!!』って特集してるよ姉さん!!」

 

あれは、僕の肌が白いから女の子に間違われるんだと思って買った日焼けのやり方が載っている本だ。 試したけど肌が赤くなるだけで全然焼けなかったんだよね。

 

「この本には『女性を落とすための100の話術』ってのが書いてあるよフェイト!!」

 

あの本は男らしい言葉使いしようと思って買った本だ。友達に試したけど似合わないって笑われたんだよね。

 

「姉さん!! この本『デート必勝術!!』だって!!」

 

あれは有名な遊園地の特集が書いてあった本だ。裏技が書いてあってスムーズに楽しめたんだよね〜。

そんな事を思っていたらちょっと今の姿勢が辛くなった。

ちょっと腰がきついな〜。

 

ドンッ!!

 

姿勢を変えようと動いたら、僕の足がドアにぶつかった。

ドアがゆっくりと開いた。

 

ギイィィィ……………

 

「「……………………………………」」

 

「…………………………………………」

 

アリシアちゃん達と目があった。

気まずい雰囲気が流れる。

こ、ここは僕が何とかしないと………

僕は意を決して…………

 

「お、おやつ持ってきたよ?」

 

この選択肢はどうだ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「きゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!!!」」

 

僕は選択肢を誤ったらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで現在リビングにいます。

アリシアちゃんとフェイトちゃんは、リビングに着いてからなぜか正座してます。しかも小刻みに震えています。

 

「「…………………………」」ブルブルブルブル…………

 

なんか怖がっているような? なんで?

 

「とりあえずアリシアちゃん、フェイトちゃん。

おやつ食べよ?」

 

そう言って僕はせんべいを手にとった。

このおせんべい近所にある駄菓子屋さんに売っているんだけど、固さといい味付けといい、かなり美味しいんだよね。

しかも固さが選べて、僕は一番硬いせんべいが好きでよく食べているんだ。お茶も近くのお茶屋で買ってきたお茶で、ちょっとお値段は高いけどその分なんていうんだろう? 苦味だけじゃなくてお茶の甘みっていうのかな? それが口いっぱいに広がるんだよね。しかもこのおせんべいと相性がバツグン!! だから「3時のオヤツ」によく出すんだよね。

 

そのおせんべいを食べようとしたら、アリシアちゃんが…

 

「あ、あの…………怒ってないの?」

 

って聞いてきた。

 

「怒る? 何に?」

 

とりあえず僕はお茶とおせんべいを元の場所においた。

……おせんべ〜…

 

「だって…あたしたち勝手にユウの部屋に入って……」

 

「私たち勝手に散らかしちゃったし…」

 

なるほど! だから僕に怒られると思って怖がっていたんだ。

 

「全然怒ってないよ。それにちゃんと後片付けしたでしょ?

だから怒ってないから、オヤツ一緒に食べよ? ね?」

 

むしろ調査の邪魔をしたのが申し訳なくて……

 

「で、でもユウも興味あったんだね! てっきりこういうのに興味がないって思っていたけど。」

 

アリシアちゃんが少し興奮気味に話を変えてきた。

こうゆうのってもしかして……

 

「それってさっき見てた雑誌のこと?」

 

「うん…やっぱりユウくんも興味あるの?」

 

「それはあるよ〜、僕男の子だしね。

ていうより男なら誰でも一度は憧れるよ?」

 

男なら逆三角形の肉体とか、ボディービルダーみたいな体になりたいって必ず思うはずだよ〜。

 

「そ、そうなんだ…ユウくんもあの本に書かれたこと、試したことがあるの?」

 

「うん。前に試したんだけど、全然効果が無くてね。」

 

男らしくならなかった…………グスン

 

「ほら!! やっぱりだよフェイト!! ユウも興味あるんだよ!!」

 

「そうみたいだね姉さん。

でも全然気付いてもらえないのは何でだろう?」

 

「きっと前に失敗したからじゃないかな?

それでニブチンになったとか」

 

「でもそれだと、どうやって治るんだろう?」

 

「「う〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん」」

 

何やら2人で話し合っているけど、何を話しているんだろう?

あれ? もうこんな時間か〜。 2人とも帰る時間じゃないのかな?

 

「ねえ2人とも、もう帰る時間じゃないのかな?」

 

「「…………えっ?」」

 

暗くなってきたし、門限過ぎるんじゃないかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゴメンねユウ、送ってってもらって…」

 

「…ごめんなさいユウくん。」

 

「全然気にしてないから大丈夫だよ。

それに暗くなってきたのに、2人っきりで返すわけにはいかないからね。」

 

2人とも変える時間を過ぎじゃったけど、周りが暗くなってきたので僕が2人を送ることにした。 徒歩で

さすがに2人だけで帰す訳にはいかないからね。

車があったら車で送れるんだけどな〜。

今度お父さんたちが帰ってきたら相談してみるかな?

 

「そうだ!! ねえユウ、実はもう少ししたら公園があるんだけど、そこに入った方が近道になるんだよ。 知ってた?」

 

「そうなんだ、全然知らなかったよ〜。

アリシアちゃんは何でも知っているんだね。」

 

「それに気付いたの私なのに…」

 

アリシアちゃんを褒めていたら、フェイトちゃんが若干拗ねていた。

…気のせいかな? フェイトちゃんの頭に犬耳が見えるんだけど…

しかも「ヘニャリ」してるような?

 

「そうか、フェイトちゃんが先に見つけてたんだすごいね。」

 

ナデナデナデナデ……………

 

「…はぅ!!………う、うん。頑張った。」///

 

何と無くフェイトちゃんの頭を撫でてみた。

おや? フェイトちゃんに尻尾が見えるような? しかも元気良くブンブン振っているような?

 

「むぅ〜〜〜〜、あたしだって見つけるお手伝いしたもん!!」

 

今度はアリシアちゃんがむくれ出した。

あれ? アリシアちゃんにも猫耳がついているような?

なんだか僕の耳にネコが威嚇しているような音が聞こえるんだけど?

こう…『シャーーーーーーーーー!!』っていう音が…

 

「そうかそうか、アリシアちゃんも頑張ったんだ。 えらいえらい。」

 

ナデナデナデナデ………

 

「……えへへへへ………」///

 

きっとフェイトちゃんだけかまっているのが嫌だったのかな?

そう思ってアリシアちゃんの頭も撫でてあげたら、喜んでくれた。

やっぱり片方だけっていうのは公平じゃないよね。

おや? 今度は日向ぼっこをするネコの鳴き声がするような?

こう…『にゃああぁぁぁ………』って感じの

 

そうこうしている内に公園にたどり着いた。

確かにここを突っ切ったらアリシアちゃんたちの家は目と鼻の先だ。

僕たちは公園の中に入った。

さすがにもう暗いから、子供達はいない。

街灯の明かりだけが頼りだ。

 

「ユウくん…ちょっと怖い。」

ギュウウウゥゥゥゥゥゥ……………………

左の方を見るとフェイトちゃんが僕の左腕にしがみついていた。

ちょっと力が強いんじゃないかな?

 

「ユ、ユウ!! 怖かったらあたしにしがみついていいからね!!」

ギュウウウゥゥゥゥゥゥ……………………

右を見るとアリシアちゃんが僕の右腕にしがみついていた。

アリシアちゃん? もう既にしがみついてますよ?

 

仕方がないのでそのまま公園の中を歩いていると、街灯の下に人が立っていた。 男の人かな?

 

「ブヒ…………ブヒヒヒヒ………見つけたよぉ〜、ぼ、僕のエンジェルちゃん達…」

 

少し近づいたらいきなりそんなことを言われた。

その男の人は太っていてメガネをかけていた。

なんか嫌な感じだな〜、それにエンジェルちゃん達って誰?

 

「ダ、ダメだよ? アリシアちゃん、フェイトちゃん。

そ、そんな男にくっついちゃ……い、いくら僕を嫉妬させるためだって、そ、そんな男といたら……け、穢れちゃうだろ〜?」

 

どうやらアリシアちゃん達の知り合い見たいだ。

もしかしてお兄さんなのかな?

 

「アリシアちゃん、フェイトちゃん。 あの人アリシアちゃん達のお兄さん ?」

 

「ち、違うよ!! あんな人あたし知らないもん!! フェイトは!?」

 

「わ、私も知らない!!」

 

どうやら2人は知らないらしい。

なら誰の知り合いなんだろう?

 

「な、何を言っているんだ2人とも………ぼ、僕はき、君たちのこ、婚約者なんだな!!」

 

なんと!! あの男の人はアリシアちゃん達の婚約者だった。

 

「そうでしたか〜。 あ、始めまして婚約者さん。

僕は小鳥遊 ユウと申します。」

 

「な、何だな?」

 

「すみません。 門限がすぎてしまって……

心配なされたでしょう?」

 

「そ、そうなんだな!! し、心配したんだな!!」

 

「本当にすいません。 次からは気をつけますので……」

 

「ちょっとユウ!! 何話してるの!?」

 

アリシアちゃんがなぜか怒っていた。

 

「えっ!? だってあの人アリシアちゃん達の婚約者なんでしょ?

知らなかったよ〜、アリシアちゃん達に婚約者がいるなんて。

あ、結婚式には呼んでね?」

 

まだまだ子供だと思ったら、もう婚約者がいるような年齢に成長していたんだね。やっぱり子供が育つのは早いな〜。 お父さんもこんな感じなのかな? 娘がお嫁に行く感じって。

今夜はお赤飯かな?

 

「ち、違うよユウ!! あたし達に婚約者なんていないよ!!」

 

「そうだよ!! ユウくん勘違いだよ!!」

 

あれ? あの人は婚約者じゃないみたいだ。 じゃあ誰?

 

「そ、そんな…僕たちは愛し合っていたじゃないか!!」

 

「知らないよ!! それに愛し合ってなんかない!!」

 

「あなたは誰なんですか!?」

 

これが噂の『修羅場』という奴じゃないだろうか。

なんだかスゴイな〜。

 

「ブヒ……そうか……君たちも僕を裏切るんだね?

……そんな子には……お仕置きしないといけないな〜〜」

 

男は何かをポケットから取り出した。

何だろう? 宝石?

 

「ね、姉さん!! あれは!!」

 

「ロストロギア!?」

 

ま、まさか彼は『悪の組織』の一員だったのか!?

 

「バルディッシュ!!」

 

「ジャービス!!」

 

「「セット………」」

 

「ふ、2人とも……僕のモノになれーーーーーーー!!」

 

彼が持ってる『ロストロギア』から光が出て、2人に当たった。

 

マズイ!! 2人はまだ装備を付けていない!!

 

「「きゃああぁぁぁぁぁぁぁぁ…………………!!!!」」

 

光が2人を包んだと思うと『ロストロギア』の方に光が戻った。

そこにアリシアちゃん達に姿はない。

 

「ふ、ふふふ……こ、これで2人はぼ、僕のモノだ……」

 

男が帰ろうとした。

 

「待て!! アリシアちゃん達を何処にやった!?」

 

「か、彼女たちはこ、この中なんだな……もうこれで僕たちを邪魔するものは居なくなったんだな。」

 

男はさっきの宝石のようなものを見せた。

どうやらあの中にアリシアちゃん達がいるみたいだ。

 

「それをおとなしくこっちに渡すんだ!!」

 

「い、嫌に決まっているんだな。

ぼ、僕の邪魔をするのなら…よ、容赦しないんだな!!」

 

今度は注射器のような物を出した。

 

「こ、これさえあれば…ぼ、僕は無敵なんだな!!」

 

男は注射器のようなものを首に刺した。

何かが注入されると男の体が変わっていく。

 

グルッ……ギチャッ………チャブ………ギュリョ……

 

「こ、これで……ぼ、僕は無敵なんだな!!」

 

何ということだ……まさか…こんな姿になるなんて……

男が変身し終わるとそこには…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ブヒィ!!」

 

二足歩行のブタさんがいました。

どうやらアレが無敵の状態らしい。

……油断できないな。

 

「ブヒィ!!…ブブヒブヒィ!!」

 

「何だって!? どうしてそこまで!?」

 

「ブブヒブヒィ!!…ブヒブヒブヒィ!!」

 

「違う!! アリシアちゃん達は、そんな人じゃない!!

あなたは間違っている!! やったからやり返して、やり返したからやり返されて……そんなことでは、幸せになんかなれないよ!!」

 

「ブヒブヒィ!! ブヒィ!!」

 

「そんな事……絶対にさせない!!

僕はあなたを………止めてみせる!! 行くよ哀ちゃん!!」

 

『……どうしてあなた達は会話が成立しているのかしら?

私にはわからないわね。』

 

哀ちゃんが何か言っていたけど、僕は気にせずスマフォを操作した。

 

「変身!!」

 

『キュア・チェンジ』

 

『キュアァァァァァァァアア・クラアァァァァァウン!!』

 

僕はプリキュアの戦士『キュアクラウン』に変身した。

 

「ブ、ブヒィ!?」

 

「哀ちゃん!! 新しいプリキュアの力を試してみるよ!!」

 

『わかったわ。』

 

僕はまたスマフォを操作した。

 

『キュア・チェンジ』

 

『キュアアァァァァァァァアア・ルウウゥゥゥゥゥゥウウジュッ!!』

 

僕の体が光に包まれる。

光が収まると、僕の服はオレンジと白色のフリルのついた服に変わっていた。 胸のところと手の甲の所についている『蝶』の飾りがポイントだ。

 

「ブ、ブヒィ!?」

 

「行くぞ!!」

 

僕はブタさんの所にダッシュした。

そしてその勢いのまま、豚さんの顔に飛び蹴りをした。

 

ドゴォッ!!

 

「ブヒィーーーー!!!」

 

ブタさんは10mぐらい飛んで行ったけど、僕は更に足に力を込めて豚さんのところに行く。

 

ググググ……………ドビュンッ!!

 

豚さんに追いついたらそのまま追い打ちラッシュ!!

 

「アァ〜タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ………!!!!」

 

ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴォ!!!

 

「ブブブブブブブブブブブブブブブブブブブブブブブブブブブブブブブブヒィーーーー!!!!」

 

気分は北斗百○拳!!!

 

ブタさんが宙に舞って…………………

 

落ちた。

 

ドゴンッ!!

 

「ブヒィ!?」

 

「哀ちゃん!! 必殺技を出すよ!!」

 

『わかったわ!!』

 

僕はスマフォから『必殺技』のアプリを選択してポシェットに戻した。

ポシェットから「Yes!! プリキュア5!!」のテーマ曲が流れる。

 

「純情乙女の炎の力………受けてみなさい!!」

 

『ルージュ!! ルージュ!! ファイナルアタック……プ・リ・キュ・ア!!』

 

僕の左手の甲の所についている『蝶』の飾りから、真っ赤な炎が灯る。

 

「ブ、ブヒィブヒィ!?」

 

「プリキュア!!………ルージュ・ファイヤー!!」

 

僕は殴る要領で左掌をブタさんに向ける。 僕の左掌から、真っ赤な炎の『蝶』がブタさんに向かって行き………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドゴオオォォォォォォォォォオオオオオオオオオオン!!!!!

 

「ブヒィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」

 

ブタさんに当たると大爆発した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ………まったく!! 君は少しやりすぎだ!!」

 

黒髪のロングヘアーの女性がため息を吐きつつ、僕を睨んでくる。

 

「ごめんなさい。」

 

僕は平謝りをするしかなかった。

 

あの後、アリシアちゃん達が所属している自衛隊の方がここに来た。

何でもこのブタさん…指名手配をされていたみたいなんだ。

僕がブタさんを倒したと聞いて、この女性が引き取りに来たってわけ。

ちなみにアリシアちゃん達は、ブタさんが『大爆発』した後ブタさんの上にうつ伏せで倒れていた。…目を回していたんだけど何でだろう?

 

「恐らく君の放った『必殺技』が『ロストロギア』の中にいた2人にも当たったのだろう。…君の力によく似たモノがこの2人にも検出したからな。しかも結界も張っていないのに……まぁ今回は周りの被害も少なかったし、君が闘っているのを確認した瞬間に結界を張ったから大丈夫だろう。」

 

「アッハッハッハッハッハッハ…………」

 

「笑えば済む問題じゃないだろう!! だいたい君は、自分の正体を隠す気があるのか!? いつまで『プリキュア』に変身しているつもりだ!?」

 

僕が笑って誤魔化そうとしたら怒られた。

 

「大丈夫だよ〜。 僕の正体を知っているのは君だけなんだし、ここには僕たちしかいないんだから〜。」

 

そう、実は僕が『プリキュア』だって知っているのは、哀ちゃんを除いたらこの女性だけなのだ。

僕が『プリキュア』だって何でバレたかは後で話すとして……

 

「じゃあ、君の後ろで寝ている2人は何なんだ!?

まさか寝ているから数を数えていないなんて言わないよな!?」

 

現在アリシアちゃん達は後ろのベンチに座らせています。

まだ意識は戻りません。

 

「大丈夫だって。 まだ目が覚めていないんだから。」

 

「はぁ〜、これより僕はこの2人を『アースラ』に連れていくからな。

…誰かさんのせいで体に異常がないか調べないといけないからな。」

 

そういうと女性はアリシアちゃん達を抱えて何か地面が光っている所まで歩いた。ちなみにブタさんはもう既に出荷されていた。

 

「うわ〜〜、地面が光っている!! これってもしかして最新の機材かなにかかな!? もしかして衛星から何かを指示したりとか!?」

 

「……まぁ、地球からみたら最新なのは間違いないのだが……時々君はわざとやっているんじゃないかと思うよ。」

 

地面の光が強くなっていく。

おっと、お礼ぐらいは言わないと……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いろいろとゴメンね。 2人のこと頼んだよ『クロノちゃん』」

 

 

 

 

 

 

 

 

「『ちゃん』付けはヤメろと言っているだろうユウ!! 『くん』付けか『さん』付けにしろって何回言えばわかるんだ!! 僕を女として見るな!!」

 

「え〜〜、クロノちゃん可愛いから『ちゃん付けの方がいいよ?」

 

「ッ!!…ふん!! 貴様の言う事なんか信用できない!!

………ばーーーーーか!!」///

 

クロノちゃんは『あっかんべー』しながら光と共に消えた。

 

「なんで『あっかんべー』されたんだろう?」

 

『………バカね。』

 

 

 

 

 

 

〜おまけ〜

 

とある小学校の教室の隅っこに6人の女の子が何やら会議をしていた。

 

「…それホンマの情報なん?」

 

「間違いないよ!! 実際にフェイトと一緒に見たんだもん!!

ね? フェイト?」

 

「うん、やぱりユウくんも彼女が欲しいみたいだよ。

そのためにいろいろと努力をしてたみたいだし」

 

「ふん!! なんだかんだ言ってやっぱりユウも彼女欲しいんじゃない!!」

 

「ユウくんも影で努力していたなんて……」

 

「私全然知らなかったの……」

 

「でもユウくんが彼女が欲しいってわかっただけでも十分過ぎる成果や!! 2人ともご苦労さん」

 

「エヘヘヘヘ…………」///

 

「あうぅぅ…………」///

 

「はやてちゃん、これからどうするの?」

 

「そやな〜……少なくとも今の私達じゃ相手してくれへんから……

ここは応援が必要やな。」

 

「応援って……誰がしてくれるのよ?」

 

「大丈夫や!! 既に同盟を申し出てる人達がいるんや!!」

 

「はやてちゃん、それって誰なの?」

 

「それはな? …………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの〜、そこの6人とも? もう授業が始まってますよ〜〜〜。」

 

 

 




実は『クロノちゃん』だったりして
クロノちゃんは女の子扱いが嫌い?


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

特典が貰える?

皆さんお元気ですか? GO♪サマです。
最近仕事が忙しく中々更新が進みません。
次の投稿も遅れるかもしれません。
それとコメントしてくれた方、本当にありがとうございます!!
それではごゆっくりご覧下さい。


 

???『目覚めよ………』

 

くぅ〜……くぅ〜……くぅ〜………

 

???『目覚めるのじゃ………』

 

くかぁ〜……くかぁ〜……くかぁ〜……

 

???『め、目覚めるのじゃ!!』

 

すぅ〜……すぅ〜……すぅ〜……

 

???『…ヒック…め、目覚めてたも〜……グスッ』

 

???『ほら美羽様。頑張って下さい♪

この人を起こさなかったら今日の蜂蜜水は無しですからね♪』

 

???『のわぁ〜〜〜〜〜!!

そ、それはあんまりなのじゃ!! ほ、ほれ!! 早く起きてたも!!

お主が起きなかったら妾の蜂蜜水が〜〜〜〜!!!!』

 

う〜〜〜〜ん? なんか女の子が泣いているような?

 

僕が目を覚めると何処かの屋敷の広間みたいな所にいた。

 

あれ? ここどこ?

 

キョロキョロしていると前のイスに金髪の縦ロールの女の子と、バスガイドみたいな格好したショートヘアの女性がいた。

あれ? 何で女の子の方涙目なんだろう?

取り敢えずここはどこか聞くべきかな?

 

「あの〜すみません。」

 

???『ぴぃ!!』

 

???『美羽様!! 大丈夫ですよ。 ただ動物が鳴いただけですから♪』

 

動物が居たのか。 どこなんだろう?

もしかしてこの部屋の外かな? 何を飼っているんだろう?

おっとっと…その前にここがどこか聞かないと。

 

「すみません、ここは何処ですか? どうやら寝ぼけて迷ったみたいで…」

 

僕って『夢遊病』に掛っていたのかな?

まさか寝ている間に、こんなところまで歩き回っていたとは思わなかった……

僕の家はどっちだろう?

そうだ! 哀ちゃんに聞いて…………

 

しまった!! スマフォが無い!!

おっかしいな〜、ポケットに入れていたはずなんだけど………?

あ………今の僕の姿『パジャマ』だ。

 

「ポケットがないから持てないよね?」

 

???『な、何の話じゃ!?』

 

???『頭大丈夫ですか〜?』

 

バスガイドさんが僕の体調を聞いてきた。

何でだろう?

………ま、まさか…………

 

「……ひょっとして僕、今何か頭の病気に掛かってますか!?」

 

???『あの〜、そういう事では無くてですね…』

 

???『なんと!? 七乃!! この者は病気なのか!?』

 

???『いえ〜、そういう事でも無くて〜……』

 

「ま、まさか……

『あなたの余命は……あと半年です。』っていうやつじゃ………」

 

???『そうなのか七乃!? この者はあと半年しか生きられないのか!?』

 

???『あの〜……』

 

「そ、そんな……まだ冷蔵庫に大事に食べようと思っていた『翠屋のシュークリーム プレミアム』や戸棚に隠してる『戸冨屋のカステラ』をまだ食べていないのに…………」

 

他にもいろいろとしたいことがあったのに……

僕はこんなに早く死んでしまうのか………

 

僕が絶望の淵に立っていると力強い、光の声が聞こえた。

 

???『だ、大丈夫じゃ!! 妾達が必ずお主を助けるから…そのような顔をするでない!!』

 

顔をあげると、そこにいた女の子の背後に後光が見えた。

 

「本当ですか?………こんな僕を…助けてくれるんですか?」

 

あぁ…光が……暖かい光が僕を包んでいく………

 

???『うむ!! 妾達を信じるのじゃ!!』

 

ぎゅっ!!

僕は思わず女の子に抱きついた。

女の子も僕の背中を優しく包んでくれた。

 

こんなに小さいのに……

 

僕は女の子がとても大きく見えた。

 

「ありがとう………ありがとう!!」

 

まるで………聖母様に抱かれているみたいだ…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???『え〜〜〜っと……これはどうしたらいいんでしょうか?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの後、バスガイドさんが僕達の勘違いだと教えてくれた。

……よかった〜

あ、そういえば………

 

「自己紹介がまだでしたね。

僕は小鳥遊 ユウと言います。 よろしくね。」

 

『そうじゃったの。 色々あったから忘れてしまったのじゃ!

妾は『袁術』じゃ!! 真名は『美羽』よろしくたのも!!』

 

『私は美羽様の側近で名前は『張勲』です。

真名は美羽様も教えられたので私も教えます。

真名は『七乃』って言います♪』

 

金髪の縦ロールが『袁術』ちゃん。

バスガイドさんが張勲さんっと………

 

「そうでしたか〜。

ちなみに『真名』って言うのは……確か親しい人以外が言ったら、その人自身を侮辱したのと同じで斬り殺されても文句が言えないという、現代では大問題になるあの『真名』ですか?」

 

『その『真名』ですね〜♪』

 

「じ、じゃあ…僕が『真名』を言ったら斬り殺されます?」

 

まさかね? だってここは日本だよ?

いきなり『切り捨て御免!!』はないと思うけど………

 

僕はそう思って張勲さんを見ると……………………………

 

『…………………………………』ニッコリ♪

 

満面の笑みを浮かべた張勲さんがいました。

 

「あわ…あわわわわ………」

 

ダメだ!! 間違って『真名』を言ったら……………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

切られる!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『なんてのは冗談ですよ♪』

 

冗談だったみたいだ。 ……よかった〜

 

『他の人なら切りますけど………ユウさんは特別なんです。

ちゃんと『真名』で呼んで下さね♪』

 

……僕以外って………これも冗談だよね?

 

冗談だと信じ張く………七乃さんの顔を見たら真剣な顔になっていた。

どうやら大事な話のようだ。

 

『まずはここの世界の話ですね。

今ユウさんがいるこの世界は………』

 

「この世界は?」

 

『…この世界は……………』

 

ゴクッ!!

 

誰かが息を飲む音がした。

ここの世界は何だろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『この世界はなんて言ったらいいかわかりません♪』

 

結論 この世界はわからないらしい。

……なんで?

 

「なんでわからないんですか?」

 

『そうですね〜、この世界は『パラレルワールド』であり、『nの狭間』でもあり、『迷い靈の終着』でもあり、『神々の世界』でもあり、『冥界の狭間』でもあり、『天国』でも『地獄』でもあり、そのすべてじゃない場所………とでも言ったらいいのでしょうか?

とても曖昧でハッキリした矛盾の世界ですから、答えが有って無いんです。なので『ここは何処か?』の質問の答えは………』

 

ゴクッ!!

また誰かが息を飲む音がした。

 

「答えは?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『答えは美羽様と私の家です♪』

 

ここは美羽ちゃん達の家だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『答えが有って無い所ですから、要は『言ったもん勝ち』って事です。』

 

「そうなんですか?

でもなんで僕は美羽ちゃん達の家に来たんでしょうか?」

 

『それは私達がここに呼んだからです。』

 

「呼んだ? 何か僕に用ですか?」

 

『ええ…実はこの世界の意識…神様とでも言えばいいのでしょうか?

その方にあなたに『ある事』を伝えて欲しいと頼まれまして……』

 

「『ある事』ですか? 何でしょう?」

 

ゴクッ!!

なんだかさっきから誰かが息を飲む音がするような?

 

『七乃〜、蜂蜜水がなくなったのじゃ〜。

お代わりをくれたも〜』

 

どうやらさっきからの息を飲む音は美雨ちゃんが『蜂蜜水』を飲んでいる音だったみたいだ。

 

『さすが美羽様♪ 大事な話をしているのに蜂蜜水で横槍を入れるなんて、今時の子供でもしませんよ♪ ヨッ!! 大統領!!』

 

『ぬぁ!? そうかの!?

わっはっはっはっは!! もっと褒めてたも!!』

 

美雨ちゃんがすごく喜んでいる。

そっか〜、美雨ちゃんはいいことをしたんだね。

うんうん、いい子だな〜。

 

『さて、話がそれましたが……』

 

七乃さんが急に話を変えてきた。

美雨ちゃんが褒められている途中で話を変えられたので、ポカンとしている。

 

『神様があなたの頑張りを称え、ユウさんになんと!!!……………

『ユニゾン・デバイス』が贈呈されます!!!!』

 

「……えっ?」

 

どうやら神様は僕に『ユニゾンデバイス』をプレゼントしてくれるみたいだ。

 

「…いいんですか? 僕なんかに……」

 

『はい!! あなたが頑張ったからですよ。

遠慮なくお受け取りください♪』

 

『そうじゃ!! お主には受け取る義務がある。ちゃんと受け取るのじゃ!!』

 

『おめでとうございます♪』

 

パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ…………

 

七乃さんと美羽ちゃんが拍手をしてくれた。

ありがとう…ありがとう…僕なんかがこんな素敵なプレゼントを受け取れるなんて……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『………ところで七乃?

『ユニゾンデバイス』ってなんじゃ?』

 

『………さぁ? 何なんでしょうね〜? ユウさんは知っていますか?』

 

「僕も知らないな〜」

 

何かを神様はプレゼントしてくれるみたいだけど、『ユニゾンデバイス』って何だろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「一体『ユニゾンデバイス』って何なんでしょうね〜?………ってあれ?」

 

僕が七乃さんに聞こうとしたらいつの間にか僕の部屋に帰ってきてた。

もしかしたら夢なのかなって思っていたら、どうやら現実らしい。

その証拠に僕のスマフォのメールにこんなものが送られていた。

 

『敵撃破数100回!! おめでとうございます。

神様より100回記念にプレゼントが送られました。

プレゼント内容は『ユニゾンデバイス』

詳しくは下記のアドレスをクリックして下さい。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「哀ちゃん『ユニゾンデバイス』ってなに?」

 

『そうね…大体は人の形をしていて、一種の融合かしら?

融合することで倍の力になるみたいね。

詳しいことは、はやてちゃんに聞くといいかもね。確か彼女は『ユニゾンデバイス』を持っていたはずだから。』

 

「そうなんだ、全然知らなかったよ〜。」

 

あの後哀ちゃんと会議の末、アドレスにアクセスをした。

中身はこんな感じだった。

 

『今話題の「ユニゾンデバイス」がなんと!!

タダで送られるキャンペーン実施中!!

条件は簡単!!

あなたの敵を100体倒すだけ!!

さぁ!! Let's Take out the enemy!!

 

 

小鳥遊 ユウ様限定「ユニゾンデバイス」!!

ユウ様の力は汎用性が高い!!

その力を、たった1人の「ユニゾンデバイス」で引き出すことは出来ません!!

しかしご安心ください!!

我が社が誇るサービスはそのような状況下でも問題ありません!!

小鳥遊 ユウ様にはなんと!!

一つ一つの力に合わせて調整した「ユニゾンデバイス」が用意されています!!

たった一体なんてサービスはしておりません!!

それぞれの「ユニゾンデバイス」がそれぞれの力を高める!!

このサービスは我が社オリジナルです!!

 

また「ユニゾンデバイス」は生活面でも大変優秀です。

一人暮らしのあなたに十分な性能満載!!

「ユニゾンデバイス」がいることで、まるで高級ホテルの様な生活が送れること間違いなし!!

さぁ!! 「ユニゾンデバイス」と共に最高な生活を送りましょう!!

 

神装備品連盟 GOOD MAIND KILL』

 

ということが書かれていた為、『ユニゾンデバイス』を貰おうとしたら…

 

『特定条件に達していないため「ユニゾンデバイス」を解除する事が出来ません。

特定条件:3作品以上のプリキュア全解放』

 

恐らく今僕の持っている『プリキュア Max Heart』、『Yes!! プリキュア5』とあと一つのプリキュアシリーズのキャラクターを、全て使えるようにしないと『ユニゾンデバイス』は使えないらしい。

 

う〜〜ん……道のりは長いな〜。

でも『ユニゾンデバイス』が何なのか気になるし……

はやてちゃんが知っていたってことは、はやてちゃんも神様にプレゼントされたのかな?

でも、確か『転生者』じゃないともらえないと思うんだけど………

 

ハッ!! まさかはやてちゃんも『転生者』なんじゃ………

 

道理で1人暮らしなのにしっかりしているし、新しい家族が来てもまるでお母さんみたいだし

もしかしてはやてちゃんの方が年上なんじゃ…………

 

「哀ちゃん……今度からはやてちゃんには、ちゃんと敬語を使うよ。」

 

『……あなたは何を考えているのかしら…』

 

 

 

 

 

〜おまけ〜

 

ある日、なのはちゃんたちがユウの家に遊びに来た時の話…

 

「「「「「「こんにちは〜」」」」」」

 

「こんにちは。なのはちゃん、フェイトちゃん、アリシアちゃん、すずかちゃん、アサリシアちゃん、八神さん。」

 

「「「「「「………へっ?」」」」」」

 

皆が鳩が豆鉄砲喰らったような顔をした。

 

「あ、あの〜…アリサちゃんは何時も通りなんやけど…

なんでウチは苗字で呼んだんや?」

 

「いえ、やはり礼儀はちゃんとしていないといけないと思いまして…

申し訳ありませんでした八神さん。今まで子供扱いしてしまい…

これからは気をつけますので、どうか…」

 

「待ち待ち待ちーーーーーー!!!!

なんや!? いきなりどうしたんや!?

ユウくん今日可笑しいで!? なんや!! ウチがなんかしたんか!?

お願いやユウくん!! ウチが悪かったんなら謝るから!!

お願いやからいつも通りに戻ってぇーーーーーーーーーーー!!」

 

はやてちゃんの目が涙目になった。

というより、かなり必死である。

 

『……バカね。』

 

 

 

 

 

〜おまけのおまけ〜

 

とあるカフェに3人の女性が座っていた。

見た目麗しい容姿を持つ3人がオープンカフェに座っていることで男性は勿論、女性の視線までが彼女たちに注がれていた。

 

「まさかはやてちゃんからこんな素敵な提案が来るなんてね。」

 

「そうね。 ウチのアリシアやフェイトが頑張っているみたいだけど、中々成果が無いのに困っていた所でしたから」

 

「ウチのクロノも中々素直にならないから困っていたのよ〜。

…誰に似たのかしら?」

 

「ウチのなのはも、余り進展がないみたいなのよね〜」

 

「てことは?」

 

「ええ、この提案……私達も参加しましょう♪」

 

「そうね。 ここは全員で闘わないと勝てない相手ですから」

 

「難攻不落………面白いわね…」

 

「では、これより私達は共に戦う仲間ということで。」

 

「ええ、わかったわ♪」

 

「楽しみね〜♪」

 

なんて会話があったとかなかったとか……………

 

 

 

 

 

 

 

〜おまけ・リターンズ〜

 

とある本に満ちたところに、1人の漢がいた。

髪は金髪のロング、顔はまるでアイドルのような顔であるが、何より体が凄い。 ボディービルダーも真っ青な筋肉である。

その男の手に手紙が握られていた。

どうやらこの男は手紙を読んでいるみたいだ。

 

「ブゥワハッハッハッハッハッハッハ!!!!!!

久々にはやて嬢から手紙がきたと思いきや、中々面白いことを考えおる!!

クックック!! このような面白いこと逃す手など無いわ!!!!!

久々になのは嬢にも会いに行くか!!

しかし我が友よ!! 相変わらず我輩を楽しませる!!

貴様は何処まで我輩を楽しませるのだ!!

あぁ!! 楽しみだ!! 実に…実に楽しみだ!!」

 

なんてことが起きていたり…………

 




調べるまで「ユニゾンデバイス」を「ユニゾンディバイス」だと思っていた作者(;^_^A


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

遊園地に行きます!!

皆さんこんにちは。 GO♪サマです。

お気に入りに登録して下さいまして、ありがとうございます。

着々と登録件数が増えて顔がニヤケてしまいました。

そしてコメントをしてくれた方もありがとうございます。

「面白いです!!」と感想をい書いてくれたり、「ここはこうした方が……」とアドバイスしてくれた方も居まして、かなり参考になりました。

さて、今回の話は少し雰囲気が違います。

オリジナルではありますが、新たな敵が現れます。

それに………

全話で出ていた漢の正体もわかります!!

…まぁ、皆さんの予想通りだとは思いますが…………

それでは!!『魔法少女リリカルなのは 〜プリティでキュアなお友だち〜』をごゆっくりご覧ください。


ガヤガヤガヤガヤガヤ………………

 

「お父さん待って〜〜!!」

 

「見てパパ〜。 あれすごいね〜。」

 

「きゃ〜〜〜〜〜〜!!」

 

皆さんこんにちは。 小鳥遊 ユウです。

今日もカラッとしたいい天気ですね〜。

季節は桜の季節から、若葉の生い茂る季節へと変わりました。

そのせいか、日差しが少しきついような気がします。

そして今日は世間で言う所の『大型連休』

別名『ゴールデンウィーク』の初日です。

 

さて…ここはどこかと言いますと、『某有名なネズミ〜ランド』に遊びにきています。もちろん僕1人ではありません。

 

「ふえぇぇぇぇ〜…人がいっぱいなの〜。」

 

「見て見てユウー!! あそこのジェットコースター『世界一 高い』らしいよー!! 最初はあそこに行こうよー!!」

 

「ね、姉さん…勝手に行ったらダメだよ?」

 

「フェイトにアリシア、あんまりあたし達から離れるんじゃないよ!!」

 

「ユウくん、11時から『世界の動物とふれあい』があのテントで始まるみたいです。あとで行きませんか?」

 

「『世界の料理フェア』なんてのもあるんやな〜。

ユウくん、お昼はそこで食べへん?」

 

「ユウ!! 3時に『マジックショー』をするみたいね!!

今のうちにチケットを取るわよ!!」

 

「お!? なぁユウ、この『世界のアイス展』ってどこでやるんだ!?」

 

「『世界の刀剣展』か……興味あるな。

ユウ、あとで行かないか?」

 

「私は『世界のお花展』に興味あるわね。」

 

「……『世界の武術の歴史』…………

…ユウ…ここに行ってもいいか?」

 

「本当に大人気なんですね〜。

みんな迷子にならないでね。」

 

「大丈夫ですよ桃子さん。ユウくんがいますから♪」

 

「そうね。アリシアにフェイト?

ユウくんから離れないようにしなさいね?」

 

「…どうして僕まで………」

 

「あら♪ たまには気分転換も必要よクロノ♪

そ・れ・に…なんだかんだ言って昨日夜遅くまで今日着る服を選んでたのは誰だったかしら〜♪」

 

「お、お母さん!!」///

 

「ブゥワッハッハッハッハッハ!!!!

流石は我が友よ!!!! 此処までの人間関係!!!!

人望が厚いではないか!!!! これが人を魅了する!!!! カリスマ性という奴か!!!!

ふむ…たまには我輩も息抜きといくか!!!!」

 

「お、お父さん!! お願いだからジッとしていて!!」

 

はい。

この通り僕たち以外に

なのはちゃん・アリシアちゃん・フェイトちゃん・アルフさん・すずかちゃん・はやてちゃん・アリサちゃん(擬)・ヴィータちゃん・シグナムさん・シャマルさん・ザフィーラさん・桃子さん・リンディさん・プレシアさん・クロノちゃん・ユーノパパ・ユーノちゃんと来ている。

総勢18名の大所帯だ。

団体割引が適応される人数だが、何でもここは『バニングス家』の名を名乗る人間が居れば無料で入れるみたいなのだ。

まるで『水◯黄門の印籠』みたいだった。

みんなしてアリーサちゃんを店員に見せて

「このお方をどなたと心得る!! バニングス家の長女!! アリーサ・バーニングであらせられるぞ!!」っと大見得を切ってしまった。

…これが噂の『認めたくないものだな…若さ故の過ちというものは…』状態なんだろう。その後、思いっきり殴られたけど………

 

さて……何故僕達……いや僕かな? がここに居るのか……

ことの始まりは昨日の出来事から語らなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「回想の始まり始まり〜〜。」

 

『……取り敢えず、周りに人がいることを忘れないで。』

 

何故かみんなしてこっちを見てる。

………僕何かしたかな?

 

 

 

 

 

〜回想 昨日のお昼頃〜

 

皆さん、改めてこんにちは。 昨日のユウです。

この日の天気は晴れてますが、夕方から雨が降るみたいです。

さて、今僕…じゃ無かった…『僕達』は今日はお店が定休日なので、いつも通り哀ちゃんと一緒に『パワーアップ』の相談をしています。

 

「哀ちゃん、あのブタさんスゴいポイントを持っていたんだね。」

 

あのブタさんを倒した時に貰ったポイントはなんと…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まさかの239pt!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ビックリな数字だった。

今までなら多くて10ptぐらいなんだけど、なぜか今回はこんなに貰えた。

ちなみに、残りの『プリキュアシリーズ』の合計は190ptが必要。

一気に手に入れるチャンス!!

 

…………何だけど

 

実は先ほど気になるメールが届いた。

『期間限定サポートガチャ開始!!

ガチャをすることで様々なレアサポートシステムが手に入るチャンス!!

しかも!! ゴールドガチャで引くと『レアサポートシステム』が手に入る確率がなんと5倍以上に!!

この機会に是非!! レアな『サポートシステム』を手に入れよう!!

 

ノーマルガチャ:一回25pt

レアガチャ:一回50pt

期間:◯月×日 23時59分まで開催』

 

何とも魅力なメールだった。

そう、このメールが来たから僕は今悩んでいる。

『サポートガチャ』は戦力としても欲しい。

でも何が当たるかわからないのがちょっとネックだ。

戦闘と関係ないモノだったらどうしよう?

でも、やって見ないとわからないし…………

やるなら『レアサポートシステム』が手に入りやすい『レアガチャ』の方がいいし………

でも『レアガチャ』をすると他の『プリキュアシリーズ』が手に入らないかもしれないし………

 

う〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん……………………

 

よし!! こんな時は………

 

「どうしたらいいと思う? 哀ちゃん?」

 

哀ちゃんに聞くのが1番!!

頭のいい哀ちゃんならどうすればいいのか分かるはず!!

 

『…あなたも少しは考えなさい。

まぁ、『サポートシステム』あった方がいいわね。

何が当たるかはわからないけど、少なくとも手札が増えるのは間違いないわ。…ここは『プリキュアシリーズ』をすべて取るのを諦めて、『サポートシステム』と『プリキュアシリーズ』のどれか…

それとLevelを上げた方がいいんじゃないかしら?』

 

なるほど!! さすが哀ちゃんだ!!

よし!! 哀ちゃんのいう通りにしよう。

 

『あなた…たまには私に頼らないで自分で考えてみたらどうかしら?』

 

哀ちゃんのが何か言ったような気がしたけど、僕はナニモキコエテイナイ。

 

僕はドキドキワクワクな気持ちで『レアガチャ』のボタンを押した。

 

ピッ!!

 

『ダララララララララララララララララララララ………………ジャン!!!!』

 

スマフォからドラムロールの音が鳴り………

 

『パッパラパッパーーーーーーーーー!!!!』

 

ファンファーレが鳴った。

そして出てきた『サポートシステム』は………

 

『おめでとございます!!

レアサポート・システム『イリュージョン・影分身』が手に入りました。』

 

おおっ!!

どうやら『レアサポート・システム』が手に入ったみたいだ。

どんな効果なんだろう?

僕は『詳細』のボタンをタップした。

 

『「サポートシステム イリュージョン・影分身」

最大10人まで自分を増やすことができる。

しかも分身した自分が経験した事は「サポートシステム」を解いた時、オリジナルの自分に経験値として反映される。

ただし、分身したら分身した数の疲労もフィードバックされるので注意。』

 

なるほど、分身の術か……………

何だか面白そうなのが当たったみたい。

これを使えば………お一人様一点限りの品が10個も手に入ることができるし、買い物が短時間で終わらせることができる。

なんて便利な『システム』なんだろう。

 

「哀ちゃん!! やったよ!!

すごい便利な『サポートシステム』だね!! これっ!!」

 

『…そうね。確かに便利ね。(彼の事だから「買い物に使えるかも!?」って思っていそうね…この様子だと。システムを使うのに「プリキュア」に変身しないといけないって事には…気付いていないわね。)』

 

よし!! この調子で次も良いの当てるぞ!!

 

ピッ!!

 

『ダララララララララララララララララララララ………………ジャン!!!!』

 

『パッパラパッパーーーーーーーーー!!!!』

 

出てきた『サポートシステム』は………

 

『おめでとございます!!

激レアサポート・システム『マスク・オブ・カーズ』が手に入りました。』

 

おおっ!!

今度は『激レアサポート』が当たった!!

ちょっと詳細を見ようかな?

 

僕は『詳細』のボタンをタップした。

そこにはこう書かれていた。

 

『汝、人の心を失いたくなければこの力使うべからず

この力は強大、故どのような敵が来ようとも相手にならないであろう

だが、大きな力には大きな代償が必要

故にこの力を使う時は覚悟せよ

この力を使いし時、其の者は人では無くなる

獣でもない

より強大な化け物と成り果てる

そして動く物全てに牙を立てるであろう

願わくばこの力が必要としないことを……

 

発動条件:頭に付いている仮面を被る』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……………………………………………………………………」

『……………………………………………………………………』

 

………えぇっと………

 

「…哀ちゃん………僕ひょっとしてかなりマズいシステムを手に入れちゃったのかな?」

 

『…………取り敢えず、このシステムは使わないことね。』

 

「………うん。」

 

僕はとんでもないものを手に入れてしまった…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、気を取り直して………

次は『プリキュアシリーズ』だね?」

 

『ええ、これに関してはユウが決めなさい。』

 

「うぅ…わかったよ哀ちゃん。」

 

哀ちゃんの援護は見込めないので、僕が考えて決めないと……

ええっと…残っているポイントは…残り139pt

ここはポイントの高い『スマイルプリキュア』を手に入れるべきかな?

 

そうすると残りのポイントが89pt

 

あともう一つプリキュアを手にいれられるけど、『サポートガチャ』もしたいし、レベルも上げたいし…………

様子見で『スマイルプリキュア』を手に入れて、30pt分レベル上げて残りは残しておこうかな?

 

「決めたよ哀ちゃん。

『スマイルプリキュア』を手に入れて、30pt分レベル上げ。

残りは貯めておくよ。」

 

『ええ、わかったわ。』

 

そうと決まれば早速………

 

ピロリン♪

『「スマイルプリキュア」を手にいれました。

「キュアハッピー」に変身出来るようになりました。

「キュアサニー」に変身出来るようになりました。

「キュアピース」に変身出来るようになりました。

「キュアマーチ」に変身出来るようになりました。

「キュアビューティー」に変身出来るようになりました。

 

残りのポイント 89pt

 

30pt分レベルを上げます。

残り67ptでレベルが上がります。

 

残りのポイント 59pt』

 

よし!! 後もうちょいでレベルが上がるぞ。

新しい『プリキュア』の力はどんな力なんだろう?

 

「哀ちゃん、新しい『プリキュア』の力ってどんなの?」

 

『そうね……『ステータス』で言えば今まで手に入れたプリキュアよりも若干高いわね。

…ただ『スマイルプリキュア』は一度しか必殺技が使えないのが難点ね。』

 

「え? 一度しか使えないの?」

 

『ええ、一度使うと体力がほとんど無くなるみたいね。』

 

そうなのか〜、てことは『必殺技』をちゃんと当てないとその後闘えないってことだね。

気をつけないといけないね。

 

ピンポーーーーーン!!

 

僕がそんなことを考えていると、チャイムが鳴った。

 

「は〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜い!!!!」

 

誰か来たみたいだ。

もしかしてなのはちゃん達かな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「「こんにちは〜〜〜〜!!!!!」」」」」」

 

やぱりなのはちゃん達だった。

 

「やぁ、いらっしゃい。

今日はどうしたの?」

 

僕がなのはちゃん達に聞いてみると、はやてちゃんが…

 

「あんな〜、今度のゴールデンウィークってユウくん何か予定ある〜?」

 

今度のゴールデンウィークか〜〜〜………

たしか予定があったな〜

 

「ごめんね〜、ゴールデンウィーク先約があるんだ。」

 

僕が答えると、心無しかなのはちゃん達がガッカリしたような?

 

「そ、そうなんや………」

 

「ちなみにユウくん………

予定って何か聞いてもいいかな?」

 

すずかちゃんがゴールデンウィークの予定を聞いてきたので僕は答えた。

 

「実はゴールデンウィークに『ペットショップ』を周ろうと思ってね。

ストレス社会の現代!! 僕も胃潰瘍にならないように、今の内からストレスを発散しようかと…………」

 

「そんな予定何かより私達の予定に付き合いなさい!!!!」

 

僕がゴールデンウィークの予定を答えたら、アリーサちゃんに怒られた………

ていうか……

 

「なのはちゃん達の予定って?」

 

「今度のゴールデンウィークに遊園地に遊びに行かないかなって思って……」

 

すずかちゃんが予定を教えてくれた。

なるほど……

 

「そういうことなら先にいえば良かったのに……」

 

「だって…もしかしたらユウくんに予定があるかもしれないし…」

 

フェイトちゃんが申し訳なさそうに教えてくれた。

 

「ありがとうみんな。

それじゃ今度のゴールデンウィークは『ブゥワッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ!!!!!!』……!!?」

 

何やら外から男の人の笑い声が聞こえた。

 

「な、なに!!? 今の笑い声!!?」

 

アリシアちゃんがいち早く気づいて…

 

「男の人の声だったよ!!」

 

フェイトちゃんが性別を特定し…

 

「た、たしか玄関の方から声が!?」

 

すずかちゃんが大まかな場所を特定し…

 

「と、取り敢えず外に行くわよ!!」

 

アリーサが先導した。

 

「「………………………………………………」」

 

なのはちゃんとはやてちゃんは苦笑いをしている。

…そういえばフェイトちゃん達は会った事無かったっけ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕達は玄関から外に出た。

 

「誰もいないよ!?」

 

「でも確かにここから声が…………」

 

「ブゥワッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ!!!!!!

どこを見ている小童共!!!!

俯くな!!!! 上を見ろ!!!!

泣くな!!!!! 吠えろぉ!!!!!」

 

「あ、電柱の上に誰かいる!!」

 

アリシアちゃんが電柱にいる人を見つけた。

電柱の上には、かなりマッチョでアイドルのような顔をした漢がいた。

 

「どうしたどうした!!?

揃いも揃って鳩が豆鉄砲食らったような顔をして!!?

それでも貴様ら戦士か!!?」

 

やっぱり驚くよね?

僕だって始めて見た時は驚いたもん。

 

「………お父さん?」

 

漢の立っている電柱の下にブロンドヘアーの女の子が居た。

……いつの間に

 

「うん?……おお!! ユーノじゃないか!!?

どうしたこんなところで!!?

まさかお父さんが恋しくてここまで………………」

 

「…落ちろぉ!!!!」

 

ドゴォン!!!!

 

ユーノと呼ばれた女の子は電柱を蹴り出した。

ていうか音が女の子が蹴ったような音じゃないんだけど………

 

「落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ!!!!」

 

ドゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴオオォォ!!!!

 

「ぬうぅぅぅ!!!?……………ヌワアァァ!!!!!」

 

ドゴオオオォォォォォオオオン!!!!!

 

蹴り出した振動に耐えきれず、漢は電柱から落ちた。

 

漢が落ちた所に煙が立つ。

 

「ね、ねえ? あの漢の人死んだんじゃないの?」

 

アリーサが心配している。

まぁ、普通なら大惨事だけどあの人なら多分………

 

そんなことを思っていたら、煙の中から人影が見えた。

 

「ぬううぅぅん…………

鍛えてなければ死んでいたぞ!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『鍛えていてもかなり危険だから良い子は真似しないように。

いいわね?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

哀ちゃんが何か注意している。

それよりこの人は………

 

「お久しぶりですね。ユーノパパさん、ユーノちゃん」

 

「ひさしぶりよのぉ!! ユウ!!」

 

「お久しぶりです。ユウさん」

 

紹介しよう。

この筋肉がすごい人は「ユーノパパ」さん。

かなりの実力者で、普段はかなりの数の本の整理をするという仕事をしているが、一度事件が起こると真っ先に駆けつけ、あっという間に解決する凄腕の自衛官なのだ。

 

ちなみに事件を起こした張本人は何故か皆『かなり良い子』になるみたいだ。前にどうやっているのか聞いたら…

「なぁに、漢は拳と拳を合わせるだけで、説得出来るのだ!!!!

故に我輩は拳にありったけの想いを乗せているだけに過ぎん!!!!」とのこと

スゴイな〜〜〜〜。

僕もいつかこの人のようになりたいな〜。

 

そしてもう1人の女の子は「ユーノ・スクライア」

ブロンドヘアーの可愛らしい女の子で、なのはちゃんたちと同じ年齢なのだ。

よく気が利くし、ケガをしてもすぐに直してくれる。

ユーノちゃん曰く「人のお手伝いが大好きなんです。」って言っていたな〜。

……ちなみに「オリ主」くんと「モブ」くんとは仲が悪い。

何でもその2人に「淫獣」って蔑まされ、時には暴力をふるわれたとか …

まぁ、それを聞き付けた「ユーノパパ」が2人の元に乗り込んで来たみたいなのだが……

そのせいで基本2人がいない時しか来なくなった。

って言ってもこのお店に2人が来たことは無いんだけどね。

………何でだろう?

 

「それよりどうしたんですか? 確かに海外に行っていたはずじゃ?」

 

「いやなに、久々に我が友の顔でも見に来ようかとな〜〜〜。

それに、はやて嬢から面白い手紙が届いてな!!!」

 

「…? 手紙ですか?」

 

「ちょっ!!? ユーノパパさん!!

いきなり何を言うんや!!?」

 

あれ? はやてちゃん何を焦っているのだろう?

 

「まぁ…要するに我が娘ユーノの為にもなるっという事だ!!」

 

「そうなんですか〜。」

 

ユーノちゃんの為になるのか〜………何を書かれていたんだろう?

気になるな〜………

 

「あ、あのユウ!!?」

 

今まで固まていたアリーサちゃんが復活した。

 

「こ、この人『ユーノパパ』って言っていたような気がしたんだけど!?」

 

「うん、そうだよ。

この人はユーノちゃんのお父さん。」

 

「うわっ!! 似てないね!!」

 

アリシアちゃん? それは失礼だよ?

 

「そ、そうなんだ。

は、初めまして…私は…」

 

「フェイト嬢であろう?

我輩に自己紹介なんぞ不要だ。」

 

フェイトちゃんが自己紹介をしようとしたら、ユーノパパはすでに知っていたみたいだ。

 

「さて…我が友よ!!

今回のゴールデンウィークは我輩の家族もこのイベントに参加させてもらうぞ!!!!」

 

「そうなんだ。

それじゃみんなで遊ぼうか!!」

 

ユーノパパ達も遊園地に一緒に遊びに行くのか〜。

楽しみだな〜〜。

 

「それでは我が友よ!!

我輩は色々準備しなければいけないから帰るぞ!!

…そうだった…なのは嬢!!」

 

「ふぇ!!? 何ですか!?」

 

ユーノパパが帰ろうとした時何かを思い出したようだ。

なのはちゃんはいきなり呼ばれてビックリしている。

 

「ゴールデンウィーク中は、ユーノをなのは嬢の所に泊まらせてもらいたい。もちろん桃子さんには連絡済みだ!!」

 

「う、うん!! いいよ!!

よろしくね、ユーノちゃん!!」

 

「うん!! なのは!!」

 

「ブワァッハッハッハッハッハッハッハッハ!!!!

仲が良きこと良きかな!!!!

この調子でユウとも仲良くしてもらいたいものだ!!!」

 

「ちょっ!!? お父さん!!!!!」

 

なのはちゃんとユーノちゃんは仲がいいよね。

まるで姉妹みたいだもん。

でも僕とユーノちゃんの仲も良いと思うんだけどな〜?

 

「我が友よ…ユーノと仲が良いのはわかっているが、兄妹みたいではなくその先の仲になって欲しいのだ。」

 

なるほど……その先の仲ってことは………………

そうかっ!!!!!

 

「つまり!! 強敵と書いて『強敵(とも)』って事だね!?」

 

「「「「「「「……………………………………………………」」」」」」」

 

みんなが固まった。

あ、あれ? 僕間違えたのかな?

でも、兄弟以上の仲って言ったら好敵手…つまりライバルに当たると思うんだけど……

 

 

「…ここまでとは…流石我が友だ……

済まぬユーノ……我輩でもかなり厳しい闘いになるぞ…」

 

『…………バカね。』

 

 

 

 

〜おまけ〜

 

薄暗い部屋の中に、銀髪で青のメッシュが特徴の女の子が居た。

そして部屋の真ん中に水晶のような物が置かれていた。

水晶から時折、淡い青い色の光を放っていた。

 

「……うん、わかっているよマスター……

この世界は『プリキュア』が一杯居る……

…うん…まずは力を蓄えながら探してみるよ……

 

…この『キュア・クラウン』を………」

 

水晶の中から『キュア・クラウン』の姿が見えた。

 

「…待っていてね…『キュア・クラウン』………

この世界のイレギュラー……私があなたを………」

 

最後の言葉はまるで呟くように言った。

そして女の子は外へと向かった。

 

「…まずは『キュア・クラウン』に似た女の子(・・・)を探さないと……………」

 

チョットした勘違いをしながら…

 

 

 

 

〜おまけのおまけ〜

 

さて、明日はゴールデンウィークということで、明日の準備をしている執務官が居た。

 

「ふん!! 僕は行きたくないけど…これも付き合いだから仕方なしに行くだけさ。」

 

そんなことを言いながら、もう何十着も等身大の鏡の前に立ち、明日着る服を選んでいた。

 

「僕は執務官だから…変な格好をする訳には……

しかし『ファッション』の事はよく分からないし……

確か前にユウが『ボーイッシュの格好』が似合いそうだと言っていたな……

ふん!! あいつの為じゃないが……今回は特別に意見を取り入れてやる。」

 

「……あらあら♪」

 

扉の隙間から母親らしき女性が覗いてた事に気付いていない執務官だった。

 

そして冒頭へ戻る。

 




実は前回出てきたのはユーノパパだったり…

そして!! 謎の女の子はなにが狙いなのか!?

次回!! その謎が明らかに!!

…なるかも


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

遊園地で遊びます!!

皆さんお久しぶりです。GO♪サマです。

1ヶ月以上も更新が遅れました………

ここ最近仕事が忙しく、ようやく休みに入ったので更新します。

それではごゆっくりご覧ください。



………カツーン…………カツーン…………カツーン………

 

僕達は薄暗い廊下を歩いている。

おそらくこの先に行かないとこの場所から出ることは出来ないんだろう。

 

「ユ、ユウ………怖かったらしがみ付いていいからね!?」

 

ぎゅうぅぅぅぅぅぅぅ!!

 

アリシアちゃんが僕の左腕にしがみついている。

アリシアちゃん? すでにしがみついていますよ?

 

「ユ、ユウくん……だ、大丈夫…怖くないからね!!」ブルブル

 

ぎゅうぅぅぅぅぅぅぅ!!

 

フェイトちゃんも僕の右腕にしがみついている。

フェイトちゃん? かなり震えていますけど?

それにそんなに強くしがみつかないで~~!!

う、腕が!! 僕の右腕が~~~~!!

 

なんか前にも、こんなことなかったっけ~~~~~~~!!?

 

そんな事を思っているとアリシアちゃんの横から………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「バアァァァ~~~~~~~……♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

頭に白い三角錦で死装束をきているお化けが現れた。

 

「「きゃああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああ!!!!!」」

 

「うわあああぁぁぁぁぁぁぁあああああああ!!!」

 

み、耳がっ!!? 僕の耳が~~~~~~~~~~~~!!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みなさん、こんにちは。 小鳥遊 ユウです。

さて今回の話は前回の続きです。

 

あの後、僕達は……てゆうか僕以外のみんなが何故かジャンケンを始めました。

そしてジャンケンに勝ったらしいアリシアちゃんとフェイトちゃんが、僕と一緒に遊園地を周る事になりました。

そして、アリシアちゃんのリクエストで『お化け屋敷』に入っていました。

 

そして現在は………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……よ、余裕だったね。」ブルブル…

 

アリシアちゃんが震えているのは気のせいにした方がいいのかな?

 

「……あうあうあうあう~~~。」

 

フェイトちゃんは目を回している。

………うん。 そっとしておこう

 

僕達は近くのベンチで休んでいます。

…やっぱり怖かったよね。だってココ『日本で一番怖いお化け屋敷』で有名な場所だし………

 

「…大丈夫? アリシアちゃん、フェイトちゃん?」

 

「…だ、大丈夫だよ!?」

 

「……な、何とか………」

 

どうやら2人も回復してきたみたいだ。

 

「それじゃあ、次はどこに行こうか?」

 

「ユウ~、喉乾いた~。」

 

アリシアちゃんは喉が乾いたみたいだ。

あれだけ叫んでいたら、飲み物欲しくなるよね。

 

「それじゃあ、飲み物買ってくるから2人はここで休んでて。

……えっと~、この近くに飲み物売っている所は…」

 

ギュッ!! ギュッ!!

 

僕が飲み物が売っている場所を確認していたら、両腕から重みを感じた。

 

「……2人ともどうしたの?」

 

僕が両腕を見るとアリシアちゃん達が引っ付いていた。

ハムスターみたいに頬をふくまらせながら……

…これは怒っているのかな?

 

「ユウ!! 可愛い女の子を置き去りにするなんてヒドい!!

私たちに何かあったらどうするの!? ねぇ、フェイト!!」

 

「う、うん!! そうだよ!!」

 

なるほど!! 確かに2人は僕から見ても可愛いし…

もし…しつこいナンパさんにでも会ったら………

 

~ユウのイメージ~

 

アリシアちゃんの場合

 

『はぁはぁはぁ………

お嬢ちゃん? 飴あげるからおじちゃんと遊ばないかい?』

 

『わ~~~~~~~~い!! 行く行く~~~!!』

 

フェイトちゃんの場合

 

ドドドドドドドドドドドドドドド!!!!

『うがああぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああ!!!!』

 

『きゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!!!』

 

ガシッ!!

 

『うがあぁぁぁぁぁぁあああああ………………』

 

『きゃあああぁぁぁぁあああああ………………』

 

ドドドドドドドドドドドドドドド………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………うん。

確かにアリシアちゃんは飴で知らないオジサンについて行きそうだし、

フェイトちゃんは…………

なんか叫んで混乱させているうちに、連れ去られそうだし……

 

「そうだね!! 2人とも危ないから、僕から離れないでね?」

 

2人が誘拐なんてされないようにしないと!!

 

「……嬉しいんだけど素直に喜べないのは何でだろう?」

 

「……ユウ? 変なこと考えてない?」

 

気のせいかな?

2人の視線が冷たいような気が…?

 

そんなことを考えていると近くの草むらから誰かが飛び出して来た。

 

ガササッ!!!

 

「アカン!! アカンで2人とも!!

腕組みまで許した覚えはないで!!」

 

「そうなの!! 2人とも早く離れるの!!」

 

「………ちょっと近すぎかな?」

 

「ユウ!! 早く離れなさい!!」

 

草むらから飛び出したのは、はやてちゃん・なのはちゃん・すずかちゃん・アリィサちゃん達だった。

…他の人はどこに行ってんだろう?

 

「むうううぅぅ…まだあたし達の時間だよ!!」

 

「そ、それに邪魔はなしって…なのはそう言ったよね?」

 

「だからって腕組むなんて……ズルいの!!」

 

「ユウが変な事しないか見張っていたのよ!!」

 

「…アリサちゃん…その言い訳はちょっと…」

 

それにしてもみんな仲がいいよね~。

 

『…あなた、本当にそう思って………いるわよね。』

 

哀ちゃんのため息が聞こえたような気がした。

 

 

~ ???サイド ~

 

丁度ユウ達が遊園地で騒いでた頃、1人の女の子も来ていた。

髪の色は銀髪だが、青のメッシュが入っている。

女の子は周りを見渡し…

 

「………プリキュアの力を感じる……

…もしかして近い?………」

 

無表情でありながらも、コテンっと首を傾げる彼女はどこか可愛らしい。

そうしながら自分のポケットからなにやらスマフォを取り出した。

その画面には髪の長い女性が映っていた。

しかし逆光の所為か、女性のシルエットしかわからない。

 

『…どうだ? 見つかったか『ローラ』…』

 

「…まだ…でも近くにいると思うよ『マスター』…」

 

『…そうか…なら早く確保しろ。

あの『プリキュア』の力は我々に必要だからな。』

 

「…分かっているよマスター…」

 

短いやり取りを終えたのか…スマフォの画面が変わった。

そこには銀髪パーマで何処か気怠そうな女性が映っていた。

 

『…あらら~? なに? もう報告終わったの?』

 

「…うん…これから『プリキュア』を探す…

……手伝って…」

 

『いやいやいや!! ここ何処かわかっているの!!?

『遊園地』だよ『遊園地』!! そこら辺の田舎の遊園地と違うからね!!?

かなり人がいっぱいだからね!! 人がゴミのようにいっぱいだからね!!?

この人数からたった1人の………なんだっけ? 『プラモデル』だっけ?

…を探すなんて、いくら銀さんでもムリだから!!?』

 

画面の中の銀子はかなり慌てていた。

…ちなみに、ここの遊園地は年間来場者人数1億8000万人を突破している、大人気の『遊園地』である。

しかも今日は『ゴールデンウイーク』

今は1万人以上の来場者がいるのだ。

銀子が慌てるのは無理はない。

 

「…『プラモデル』じゃない…『プリキュア』…

大丈夫…前に渡した『プリキュア』と同じ人を探せばいい……

…心配しなくても…銀子はできる子……」

 

しかしローラは人数なんて関係ないようだ。

 

『だから出来ないって言っているんでしょおぉぉぉぉぉがぁ!!!!

ねぇ!! 少しは私の話を聞いて!!? ほんの少しでいいからぁ!!?

私そこまでハイスペックじゃないから!!? 探索機能なんてないからぁ!!?

ここにいる人全部銀さん1人で確認しなきゃいけなくなるから!!?』

 

「…大丈夫…私も探す…」

 

それを聞いた銀子は『信じられない』という表情をしていた。

 

『…え? マジ? マジで探すの?

この人数の中から? 一人一人確認しながら?

…ねぇ…これ終わる? 陽が暮れる前に終わる?』

 

「……がんばる」

ローラがグッ!!っと拳を握りしめた。

やる気満々だ。

それを見た銀子はため息を出しつつ………

 

『ハアァ~~~………まぁ、やるってならやるがよ ~…

てか、『プリキュア』って変身したら姿変わるんだよな?

て事は『変身後』のそっくりさん探しても見つかりにくいと思うんだが…

どうやって探すんだ? まさか変身前の写真でもあるのか?』

 

「…………………………………まずは向こうから探す…」

 

『ねえ? 絶対考えてなかったよね? 今言われて気付いたよね?』

 

銀子の指摘を無視して行こうとしたら後ろから声をかけられた。

 

「コラーーーーーー!! そこで何しているの!!

危ないから降りなさーーーーーーーーーーーい!!」

 

係員の人が大声で注意していた。

どうやらローラの立っている場所が悪いみたいだ。

 

何故なら…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ジェットコースターのレールに登ったら危ないでしょーーーーーーーー!!!!」

 

『…いや、危ないで済まないと思うよ? 大変危険だよ?

良い子はマネしちゃダメなやつだよコレ。』

 

「……銀子……うるさい……」

 

どうやら銀子のツッコミはお気に召さないローラだった。

 

〜 ???サイド END 〜

 

 

…? あれ? 誰か僕を探しているような?

気のせいかな?

 

「どうしたのユウくん? もしかして疲れたの?」

 

僕が考え事をしていたら、すずかちゃんが心配そうに僕に聞いてきた。

 

「大丈夫だよすずかちゃん。 ちょっと考え事をしていただけだから。」

 

僕達はお昼になったので、遊園地内にあるレストランで食事をする事にした。てっきりみんなで食べるのかなって思っていたら、お昼はなのはちゃんたちと、夕食は桃子さんたちと食べることになっているらしい。

しかもここは、本来なら満席になっているほど有名なレストランなのだが、すずかちゃんのお姉さんの『忍さん』が貸し切りにしてくれたみたいだ。

 

……窓の外から恨めしそうに見る子供の視線を感じるんだけど……

 

…うん、早く食べて席を譲ろう。

 

あの後、なのはちゃん・はやてちゃん・すずかちゃん・アリィサちゃんの順番に一緒に遊園地を周ったんだ。

なのはちゃんとは一緒に二人乗りの『ゴーカート』に、はやてちゃんとは一緒に『世界の料理フェア 2人で食べる世界のデザート』を食べ、すずかちゃんとは『カップルで抱っこすると幸せになれる『フェアリー・ティンク』』を一緒に抱っこして、アリィサちゃんとは『マジックショー』を見ていた時に、お客さんを巻き込んでの『脱出マジックショー』をしたんだけど、牢屋に入っていたアリィサちゃんが僕の前に現れた時、なぜか服が無くなっていてそのままグーパンチされた。

 

そして気づいたらお昼になっていた。

だからかな? アリィサちゃんの方を見ると………

………チラッ

 

「……………ゔゔゔゔぅぅぅぅぅ……」///

 

顔を真っ赤にして僕を睨んでいた……

………かなり怒ってらっしゃる……

 

ど、どうしよ〜〜〜〜………

慰謝料かな? 確か『手切れ金』を渡したら丸く収まるって聞いた事あるし……いくらぐらいあれば良いんだろう?

でもアリィサちゃんお金持ちだし………

さりげなく聞いてみようかな?

 

「…あの〜、アリィサちゃん? ちょっと聞きたいんだけど……」

 

「………………なに?」

 

やっぱりまだ不機嫌だ………よ、よし!!

僕は気合を入れて……

 

「あの……手切れ金っていくらぐらいあればいいのかな?」

 

ピシッ!!!!

言った瞬間空気が凍った。

 

あ、あれ? 何でみんな動きが止まったの?

 

僕は何と無くアリィサちゃんの方を見ると………

 

「……………………………………………」ゴゴゴゴゴゴ……!!!!

 

な、なぜか火山が噴火寸前のように見えるんだけど………

 

「……ちょっといいかしら? ユウ?」

 

顔は俯いていて見えないけど…なにこの覇気!?

 

「な、何かな?」

 

あ、汗が止まらない!?

 

「手切れ金って…私たちの関係をなかったことにしたいのユウ?」

 

「い、いや………あの………」

 

僕が戸惑っていると、アリィサちゃんが『ユラリ』と起き上がってコッチに来る。

顔は俯いていてわからない。

 

「…フッフッフッフッフ………ちょっとこっちに来て?

話し合いましょう?」

 

「あわわわわ……………」

 

…僕はその後の記憶がなかった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それでユウくん? 次はどこに行くの?」

 

ふと気が付いたら、すずかちゃんから次の予定を聞いてきた。

何故か食事の記憶がほとんどないのは何でだろう?

まぁ、いいか!!

 

「次はね〜……ここに行こうって思っているよ!!」

 

僕はポッケに入っていたチラシをみんなに見せた。

 

 

同時刻 ロールたちもこれからどこに行くか話し合っていた。

 

『でもよ〜、コッチにいったいなにがあるってんだ?』

 

銀子が聞くと、ローラはポケットからチラシを取り出し銀子に見せた。

偶然か…そのチラシを見た、みんなの声が一つになった。

 

『「「「「「「プリキュアショー!!?」」」」」」』

 

「「うん」」

 

そのチラシには『みんな大好き!! プリキュアがやってくる!! 夢いっぱいプリキュアショー!!』と書かれていた。

 

 

 

 

 

〜おまけ〜

 

とある特設ステージに一人の男がいた。

その男の手にはチラシが握られていた。

 

「楽しみだなぁ〜〜〜〜…………プリキュア…………」

 

その男の目は何処か虚だった。

 

 

〜おまけ その2〜

 

行く場所が『プリキュアショー』と知った銀子は…

 

『いやいやいやいや!! 確かに『プリキュア』を探せって言われているけど、これ偽物だから!! この場所に本物はいないから!! アトラクションの一つだからぁ!!』

 

「……銀子…うるさい………

行ってみないと…わからない………」

 

『いやいや!! 行かなくても分かるからね!? 居るのは着ぐるみ着たおっさんだから!! 』

 

「………行く」

 

ローラの意思は変わらないみたいだ。

それがわかっている銀子は………

 

『ハアァァァァ………わかったよ…行けばいいんでしょ行けば…

ところで入場料がいるみたいなんだけど、お金持ってんの?』

 

チラシの下には確かに入場料が書かれていた。

銀子の指摘にローラは………

 

「………………………………」プイッ///

 

顔を背けた。

 

『えっ!!? 無いの!? お金無いの!?

どうすんのぉコレェーーーーー!!

どうやって中に入るのぉ!!?』

 

そんなやり取りをしていたとか…

 




劇場版銀魂を見ました。
終わる終わる詐欺であって欲しいですね〜(;^_^A


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

新たなプリキュア登場!?

更おおぉぉぉ新ぃぃぃぃぃん!!!!

てなわけで皆様お久しぶりです。GO♪サマです。

仕事仕事の毎日で、1ヶ月以上更新できませんでした。

本当に申し訳ありません。

しかし!! ようやく更新が出来ました。

この作品の続きを待っていてくれました読者の皆様お待たせしました。

どうぞごゆっくりご覧ください。


 

「エ~ビエビエビエビエビエビエビエビ!!

さぁ!! プリキュアちゃ~ん!! 私と一緒に脱皮しましょうね~!!」

 

「………? 私脱皮できない…」

 

「エビさんの脱皮ですか~。

そういえば見たことないな~。」

 

ここはとあるステージ上……

そこに、エビの様な怪人と銀髪の女の子とその怪人に人質にされている男の娘が居た。

 

 

 

皆さんこんにちは、小鳥遊ユウです。

何故かエビさんに人質にされました。

そして今は一触即発の状態です。

 

「哀ちゃん、なんでこうなったんだっけ?」

 

『…それは1時間前の出来事から話さないとわからないんじゃないかしら?』

 

というわけで 、回想の始まり!!

 

 

~1時間前~

 

僕達は『プリキュアショー』を見るために『チケット売り場』に並ぼうとしたら、またもやアリィサちゃんのお陰でタダで入る事が出来たんだ。

そしてステージに行こうとしたら、どこかオロオロしている銀髪の女の子を見かけた。

 

「ねぇ、あの子どうしたのかな?」

 

「…? どうしたん? ユウくん?」

 

はやてちゃんが首をかしげながら聞いてきた。

僕は女の子の方に指を刺し…

 

「あそこに女の子がいるでしょ?

その子何か困っているような感じがして…」

 

みんなが女の子に気づいたみたいだ。

 

「あれ? 本当だ。」

 

「どうしたのかな?」

 

「…ひょっとして迷子?」

 

「それなら係員の人に………」

 

…なんだろう? すごく気になるな~。

…うん!! 女の子のところに行ってみよう!!

 

僕は女の子の方に向かって歩いて行った。

 

 

なのはちゃん達はというと…………

 

「……でも係員の人ってどこに居るの?」

 

「さっきのチケット売り場が近いんじゃないかな?」

 

「そうね…ユウ、チケット売り場まで走って係員を呼んで………

ってユウは!!?」

 

「あ、女の子の所に行っているよ!!」

 

「ちょっ!! なに勝手に女の子の方に行っとんのや!!

一言ぐらいウチらに言いや!!」

 

 

 

 

 

そして、その女の子は………

 

『オイオイ、どぉ~すんだ?

もうすぐ始まっちゃうよ? どうやって中に入るつもりですかぁ~?』

 

画面の中の銀子はもはや諦めモードに突入していた。

それに対してローラは…

 

「……大丈夫……考えはある………」

 

やけに自信たっぷりだが、それを見た銀子は

 

『本当かよ……』

 

かなりの疑いの視線を投げかけていた。

まぁ、無理もない。今までなんだかんだ言ってローラとの付き合いは長い。そして銀子が思っているローラの印象は『感情表現下手くそで、どこか………いや、大分何かが大きくズレているド天然』という印象だ。

普段は無口でクールな印象を受けるが、お風呂に入れば『シャンプー』とボディーソープ』を間違え、自分の家の中を未だに迷子になり、『ケチャップ』と『タバスコ』を間違えてナポリタンを作り、しかもその感想が『………? いつもと…違う…?』てな具合だ。

なのでいっっっっっっっっっつも銀子がフォローしている。

 

『(かと思えば変なところで鋭いからな~、コイツは…)』

 

取り敢えず、ローラの考えを聞いてみる銀子

 

『それで? 考えってのは?』

 

「…前にテレビでやっていた………お金持ってそうなオジサンのところに行って、私とあそ『ストーーーーーーーップ!!!!』………まだ全部話していない………」

 

『アホかぁ!!!! 嫁入り前の娘がなにしよってんだ!!

それ違うから!!!! 確かにお金は貰えるけど『プリキュアショー』どころじゃないから!!!! 大人の汚い『プリキュアショー』になるから!!!!

てかどんなテレビ見てんだぁーーーー!!!!!』

 

「……昨日ホテルに泊まった時に、お金いれたらなんかテレホンカードみたいなのが出て来て、テレビに入れたら………」

 

『バッキャロオオォォォオ!!!! オメーには10年早いわぁ!!!!

いいですかこのヤロー!! そのテレホンカードには大人の汚い夢しか詰まってねぇーんだよ!!!! 子どもが見てはいけないものなんだよこのヤロー!!

わかったら忘れろ!! 昨日のことなんか忘れろぉ!!!!

ってかまさか……今日お金がないのって………』

 

銀子は『もしかして、そのカードを買いすぎたんじゃ……』と予想したが…

 

「……シュークリーム………食べ過ぎた…だけ……///」プイッ

 

結果は銀子の予想を遥かに上回った。

 

『何してんのぉーーーーーーーーーー!!!!

それ滞在費も入っているんだけどぉ!!!!

どぉすんの明日から!?

野宿!? ねぇ!? まさかのホームレスですかぁ!?

そんなの「人間掛けたグラサン」しか務まらないからぁ!!』

 

銀子はかなり疲れた様子だ。

しかし当の本人は何で怒られているのかがわかっていない様子だ。

 

『……あのね~、私達は……』

 

銀子が説教を続けようとすると後ろから声をかけられた。

 

「あの、どうかしたんですか?」

 

ローラが振り向くと男の娘が心配そうにこちらを見ていた。

 

『(やべっ!! 人がいたか!!)』

 

銀子は素早く自分自身を「ミュート」にした。

銀子の事は一応周りには秘密なのだ。

 

「………だれ?」

 

「あ、そうでした。自己紹介が先でしたね。

始めまして、小鳥遊 ユウです。」ペコリ

 

ユウがペコリとおじきをしながら、自己紹介をした。

 

「……ローラ…よろしく…」ペコリ

 

ローラもおじきをしながら、自己紹介をした。

 

「何か困っていたみたいですが、どうかしたんですか?」

 

「………これ」

 

ローラは持っていたチラシをユウに見せた。

 

「『プリキュアショー』ですか~。

いや~、僕もプリキュアが好きでこれから見に行くところなんですよ~

これがどうかしたんですか?」

 

「……お金がなくて見に行けない…」

 

それを聞いたユウは少し悩んだあと…

 

「それなら、僕たちと一緒に見に行きませんか?」

 

「…いいの?」

 

ローラは少し目を見開いた。

 

「いいですよ。

人数は多い方がいいですからね~

プリキュア好きなんですか?」

 

ローラはフルフルと首を振った。

 

「……違う…探していた」

 

「そうなんですか~

見つかって良かったですね~」

 

ユウは探し人が見つかって良かったと喜んでいるが…

 

『(…探していた?

興味本位では…なさそうね。

何のために探しているのかしら?…まさかとは思うけど…

…念のために用心していた方がいいわね。)』

 

哀ちゃんはローラの事を用心することにした。

 

「……会ってみないとわからないけど…

今日は本物のプリキュアがいる…………気がする。」

 

「本物の『プリキュア』ですか~。

いや~、僕一度でいいからお会いして見たかったんですよ~。」

 

『(あなたも本物の『プリキュア』でしょうが!!)』

 

哀ちゃんが三白眼になりながらツッコミを入れるが、悲しいかな

銀子と同じで『ミュート』にしているためユウには届かない。

 

(あれ?…なんか僕のポケットから険悪なオーラが……?)

 

ユウはポケットから何かを感じたが、気のせいだと思い彼女との会話に戻った。

 

「…そうなんだ…良かったね本物に会えるよ。」

 

『(いや、まだ本物が来るとは決まった訳じゃねーよ!!)』

 

銀子もツッコミを入れるが、『ミュート』もためローラには届かない。

 

(……?…ポケットから何か………?)

 

ローラもポケットから何かを感じたが、気のせいと思い会話を続けた。

 

「ところでお金がないって言っていた「やっと追いついたで!!」…?」

 

ふと後ろから聞き覚えのある声が聞こえたのでユウが振り向くと、

はやてちゃんたちがいた。

しかし彼女たちの表情が…………

 

「「「「「「………………………………………」」」」」」ニッコニッコ

 

笑ってはいるがその背後には…………

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ………………

 

何やら怪しいオーラが……………

 

(あわ…あわわわわわ……

…『般若』だ…………『般若』がいる!! なのはちゃんの後ろに!!

フェイトちゃんとアリシアちゃんの後ろには『風神雷神』がいるし!!

はやてちゃんの後ろには『鬼』がいて、すずかちゃんの後ろには『ヴァンパイア』が…………

……ってあの『ヴァンパイア』…確か『ロザリオ』を外すとあんな感じ時になるんじゃなかったっけ!?)

 

ユウは、なのはちゃんたちの圧倒的なオーラを前に……

刺激しないようにゆっくりと後ろに下がり始めた。

 

(アリィサちゃんの後ろには…………あれ?

なんか……いっぱい居ない?

あれ? あの子は三千院家のお嬢様じゃなかったっけ?

それに、赤いモビルスーツに乗っていた人や、武偵のホームズの子孫や

手乗りタイガーによろず屋に住んでいる人等…いっぱいなんだけど……

そしてその先頭にいるのは……………………炎髪灼眼?)

 

「………ユウ…この人たちは?」

 

ユウがこれからどうしようか考えていた時に、ローラが質問してきた。

ローラは初対面だが、このやり取りを見てユウの関係者だという事を察しての質問だった。

 

「…そうやった。

ユウその子の事紹介して。」

 

ローラの一言で冷静になったのか…それとも初対面なので変なとこを見せないようにしたのか…

なのはちゃんたちがさっきまで出していたオーラが消えた。

ユウは内心ホッとしながら、さっきまでのやり取りを話した。

 

…………………………………………

………………………………

…………………

…………

……

 

さて、そういうわけで僕たちはプリキュアショーの観客席に座っています。

アリィサちゃんにローラちゃんも一緒にいいかどうか聞いたら、二つ返事でOKしてくれた。

 

「フェイトちゃ~ん、飲み物取って~」

 

「はい、なのは

お姉ちゃんは飲み物いる?」

 

「大丈夫!! 私にはユウが作ってくれたお茶があるから!!」

 

「ちょい待ち!! なんでアリシアがユウくん手作りのお茶持ってんねん!!

ウチらにはないんか!!」

 

「お姉ちゃん!! それ半分こしよう!?」

 

「…………ちょっとすずか?

その水筒ユウが持っているのと同じじゃない?

……ていうか思いっきりユウの名前書いてあるんだけど

すずかも作ってもらっていたのね!! 半分よこしなさい!!」

 

「アリサちゃんごめんなさい。

この水筒だけはちょっと…………」

 

「何でよ!! いいじゃない!!」

 

「(この中身はユウくんが何処からか持ってきた『人の血』だから

…………なんて言えないよ~。)」

 

なのはちゃんたちはいつの間にか『ユウの手作り争奪戦』が開幕していた。ちなみにすずかの飲み物は正規のルートで手に入れた…ぶっちゃけ献血用の血ですのでご安心ください。

 

「いや~、やっぱり『プリキュア』は初代がいいと思うな~。

あの格闘技はスゴイよね~。特にカウンター技!!

初代プリキュアの力でほとんどの敵が倒せるんじゃないかな?」

 

「………でも多勢の敵相手だと不利。格闘技…近接攻撃のみだと囲まれやすい。…その点を考えると『プリキュア5』が一番バランスがいいと思う。…6人それぞれの力でそれぞれの間合いで闘える。…柔軟に対応できる。」

 

「それなら『スマイルプリキュア』はどう?

5人それぞれ違う力だからバランスがいいと思うけど?」

 

「……必殺技が外れると闘えなくなるのが欠点

……でも必殺技の強さは恐らく『プリキュア』の中で1番だと思う。」

 

「そうなんだ~」

 

ユウとローラは『プリキュア』談義で盛り上がっていた。

 

『(…なぜかしら?

彼女のポケットから、なにかあるような気がするわね。

…私の考えすぎかしら?)』

 

『(…? さっきからな~んかユウの懐からなにか感じんな~。

…なんか青い人造人間に乗っていて、初登場で包帯グルグル巻きで登場した女の子っぽい感じが……)』

 

『(……………なぜか今、馬鹿にされたような感じがするわね。)』

 

哀ちゃんと銀ちゃんはお互い無言ながら、なにかを感じていた。

 

 

ブーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!

 

そうこうしているうちに会場内にブザーが鳴った。

どうやら『プリキュアショー』が始まるみたいだ。

 

『これはこの街に伝わる伝説。

強大な悪が現れ地球に危機が来ると、可憐な少女たちが地球を守るために闘う。

その少女たちはこう呼ばれている。

………………『プリキュア』と………』

 

会場内にナレーションが響き渡る。

先ほどまで騒がしかった会場が静まり返った。

 

「(『プリキュア』って地球を守っていたんだ……

知らなかった………)」

 

「(『プリキュア』………地球を守る守護者………

……あとでマスターに報告………)」

 

ユウとローラは今更ながら『プリキュア』の使命らしきものを知ったようだ。

 

『…そしてここに!!

『プリキュア』の力を受け継いだ新たな『プリキュア』が現れる!!

……………その名は!!』

 

ブンッ!!

 

会場内の明かりが消えた。

そして次の瞬間、爆発音と共に明かりがついた。

 

ドオォオオン!!

 

ステージ中央に5人の人がいた。

 

『灼熱の炎!! キュアレッド!!』

 

『流水の冷!! キュアブルー!!』

 

『子供大好き甘口カレー!! キュアイエロー!!』

 

『大人大好き激辛カレー!! キュアイエロー!!』

 

『クラスに一人はいる地味なアイツ!!

キュア・マーブル・サンライト・レッド・加藤!!』

 

『5人揃って…………………!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『『『『『キュアレンジャーズ』』』』』

 

ドオオォォォォォォオオオオオオオオンッ!!!!!!

 

名乗りを終えた瞬間5人の後方が爆発した。

ヒーロー物のお約束である。

 

…さて、この光景見たなのはちゃんたちはというと………

 

「…なのは…私の耳がおかしいのかな?

…なんかカレーって聞こえたんだけど…」

 

「大丈夫なのフェイトちゃん。

私にも聞こえたから…」

 

「っていうかマトモなのはレッドとブルーだけやないか!!

何でイエローが2人いもいんねん!! しかも同じ色だから見分けがつかんわ!!」

 

「…一応額に『甘』と『激辛』って書いてあるから、見分けはつくと思うけど………」

 

「そんなんでわかるかぁ!!

子供は見た目で判断するんやで!!

紛らわしすぎるわ!!」

 

「しかも最後の『プリキュア』の名乗り、『クラスに1人はいる地味なアイツ』って誰のことよ!!

しかも名前長いわよ!!」

 

「ねぇフェイト?

あの『加藤』ってプリキュア…結局何色なの?

赤でいいのかな?」

 

「でもオレンジにも見えるよお姉ちゃん………」

 

「アリシアちゃんにフェイトちゃん………そんなこと考えてもおそらく無駄や………ほら見てみぃ、『加藤』が動くと色も変わるやろ?

あの服なんか細工してんねん。角度によって色が変わるようにしてんねん。」

 

「あ、本当だ~。

スゴイねあの服!! 私も欲しいな~。

ねえフェイト!! あとで一緒にあの服買おうよ!!」

 

「あ、あの私は…………」

 

「スゴイですね~。カレーですか~。

食糧危機に陥っても大丈夫そうですね~。」

 

「………確かに、街が破壊されても食べ物には困らない。

…しかも『甘口』と『激辛』………バリエーションもあって飽きない…』

 

「いやいやいや!!

飽きるやろ普通!! 毎日カレーになんで!! 絶対飽きるに決まるやろ!!」

 

「でもインド人は毎日カレーだけど飽きてないから大丈夫だよ、はやてちゃん。」

 

「ウチらは日本人や!!」

 

さてそんなこんなでいつの間にかショーはクライマックス。

 

『くらえ!! キュアレッド必殺技!!

バァアアニングッ!! デストロォォオイ!!』

 

キュアレッドの手に炎が灯る。

そして怪人に向けて思いっきり殴った。

 

ドガアアァァァァァアアアン!!

 

『キキィーーーーー!!』

 

殴られた怪人はすごい勢いでぶっ飛んだ。

 

「うわ〜〜〜〜〜!!

すごいねフェイト!! スゴくカッコいい!!

私も今度からあの技を使おうかな〜!!」

 

アリシアの目がキラキラと光っていた。

 

「確かにすごいけど…

(姉さん炎出せたかな?確か私たちは『雷』のレアスキルだから炎は出せないと思うけど…

でもそれを言っちゃうと姉さん拗ねるし………)」

 

フェイトはアリシア炎が出せない事を言おうか迷っているようだ。

 

『いくわよ!! キュアブルー必殺技!!

ホーリング・レイテ・コーキュス!!』

 

キュアブルーの足元が凍り始める。

その範囲はどんどん広がっていった。

 

ピキピキピキピイピキ…………………!!

 

『キキキ………………………』

 

氷に触れた怪人が次々と凍った。

 

「あの怪人さんの足元が凍るなんて…どうやっているのかな?」

 

すずかちゃんは演出の方法に興味があるみたいだ。

 

 

『キュアイエロー(甘口)必殺技!!

行列のできる甘口カレー!!』

 

キュアイエロー(甘口)は何処からか寸胴と釜を取り出し、皿にカレーを盛り付けた。そしてそのカレーを怪人に渡す。

 

『キキ!!…………モグモグモグ……』

 

怪人たちは美味しそうに食べている。いつの間にかキュアイエローの前に行列ができていた。

 

「なんでカレーやねん!!

てか本当にカレーを出してくるとは思わなかったわ!!

そして怪人も何でカレー食べんねん!!

敵が作ったカレーやで!! なんで安心して食べてんねん!!

おかわりまでいらんやろ!! 必殺技なんやからはよ敵を倒しぃ!!」

 

はやてちゃんは何かが気に入らないらしく、駄目出しをしていた。

 

 

『キュアイエロー(激辛)必殺技!!

地獄の激辛カレー!!』

 

先ほどの『キュアイエロー(甘口)』と同じく何処からか寸胴と釜を取り出した。しかしキュアイエロー(甘口)と違うのは、その寸胴の中身は『真っ赤』である。とてつもなく真っ赤である。

 

『キキキィ………………パクッ………ギギギィーーーーーーー!!!!』

 

ゴオオオォォォォォォォオオオオオ!!!!!!

 

激辛カレーを食べた怪人は口から火を吹いた。

表現の一部ではなく本当に火を吹いた。

だが、中には例外もいて………

 

『モグモグモグモグ………キキィ!!』

 

完食どころか………おかわりまで要求する猛者もいた。

 

「もうアレね………メチャクチャね…」

 

「アリサちゃん…私なんかもう疲れたの」

 

「奇遇ねなのは…私もよ…」

 

なのはとアリサはもはや疲れ切った顔をしていた。

 

 

『キュア・マーブル・サンライト・レッド・加藤!!!!……必っ殺!!!!

大・回・転・蹴・激!!!! BOOST!!!!』

 

加藤の足元に何かの丸い紋章みたいな物が浮かび上がった。

加藤の右足が光り始める。

その紋章に敵が引きずられて行く。

 

『キキキキィ!!!!?』

 

『ハアアアアァァァァアアア!!!! 』

 

ドガアアアァァァァァァアァアアアアン!!!!!!

 

敵が紋章に全員入った瞬間にその場で回し蹴りをした。

蹴りが当たった瞬間に怪人たちは爆発した。

 

「「「「「「なんで加藤はまともなの!!!!!(やねん!!!!!)」」」」」」

 

さて、『ショー』も最後の敵も倒し?決め台詞を決めるところで異変が起こった。

 

コツ………コツ………コツ………コツ………

 

観客席からスーツ姿の男がステージに上がったのだ。

 

「…………違う」

 

男は手で顔を覆いながら何かをつぶやいている。

 

「……違うんだよ〜………『プリキュア』は………

こんな茶番劇じゃないんだよ〜………」

 

係員の人も慌てて男にしがみつき男の進行を止めようとするが、男はまるでなんでもないかのように、歩いて行く。

 

ザワザワザワザワザワ……………

 

会場内もざわつき始める。

 

「なんやのあの男の人…『ショー』の続きやないの?」

 

「…ねえフェイト……あの人ちょっとおかしくない?」

 

「…うん…」

 

「違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………違うんだよぉおおおおおーーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

男はいきなり大声で叫んだ。

 

「きゃっ!!」

 

「にゃあ!?」

 

「い、いきなり叫んでなん…………」

 

はやての言葉は続かなかった。

なぜなら………その男の姿が変わり始めたからだ。

 

「クッ…………クックックック…………

見せてあげるよ………………本物の『プリキュア』の戦いを!!!!!」

 

男の姿が変わり終えた。

そして男の姿は…………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『エ〜ビエビエビエビエビ!!

さあ『プリキュア』ちゃん!! 出ておいで〜〜〜〜〜〜!!

私が相手してあげるよ〜〜〜〜〜〜!!』

 

冒頭に出てきたエビの怪人となった。それを見たお客さんたちは…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すげ〜な、今回の『ショー』…まるで本物の怪人見たいだ。」

 

「ママ〜、見て見て〜!! エビさんだ〜!!」

 

「本当ね〜。そうだ、今日の晩御飯は『エビフライにしましょう。」

 

「本当!! わ〜〜〜〜い!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ショー』の一部と勘違いしているみたいだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの…フェイトちゃん………これも『ショー』の一部なのかな?」

 

「………わからないけど…多分そうなんじゃないかな?

他の人も騒いでないみたいだし……」

 

「やっぱり『ショー』の続きみたいだよ!!

ほら、『キュアレンジャーズ』も『ショー』の続きを始めるみたいだし!!」

 

確かに『キュアレンジャーズ』はフォーメンションを組み始めているが、何処と無く戸惑っているようにも見える。

 

『(ちょっとキュアレッド、台本にこんなのあったっけ?)』

 

『(い、いや〜、あたしも知らないんだけど…)』

 

『(と、とりあえず戦えばよろしいんじゃないかしら?)』

 

『(…で、でもいきなりこんなアドリブみたいなの………)』

 

『(…………………不足の事態は………付き物………仕方ない……)』

 

 

上からブルー、レッド、甘口、激辛、加藤の順番である。

『キュアレンジャーズ』はかなり戸惑っていた。

 

『エ〜〜〜〜〜〜ビエビエビエビエビ!!!!

貴様らのような偽物に用はない!!

ブシャアアアアァァァァァァァアアアアアア!!!!』

 

エビの怪人の口から泡のような物を『キュアレンジャーズ』に向けて吹き出した。

 

「「「「「キャアアアァァァァァアアアア!!!!」」」」」

 

『キュアレンジャーズ』に当たると、その泡は急速に固まった。

『キュアレンジャーズ』は身動きが取れない。

 

『………さて、邪魔者を片付けたところで…………

…………………どうやったら本物のプリキュアが来るんだ?』

 

 

どうやら本物の『プリキュア』を呼びたいらしいが、その呼び方までは考えていなかったらしい。

 

『………やはりここは悪らしく…………』

 

何かを思いついたエビの怪人は突如観客に向けて糸のようなものを吐き出した。

その先にいたのは………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?……この糸みたいなの外れないんだけど、どうしたらいいのかな?」

 

ユウの服にくっついた。

そしてそのままエビの怪人が引っ張ると………………

 

グイッ!!

「あ〜れ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」

 

ユウが怪人の元へと引っ張られ………もとい飛んで行った。

 

『聞こえているか『プリキュア』よ!!!

早く現れないと…この人質をがどうなるか…………

エ〜〜〜ビエビエビエビエビ!!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっと!! ユウが人質にされたわよ!!」

 

「アリサちゃん落ち着き。

いくらユウのことが心配だからって、これは『ショー』なんやから。」

 

「だ、誰がユウの事なんか心配なんてするもんですか!!」///

 

「いいな〜ユウ〜、私もステージに上がりたかったな〜。」

 

「ど、どうしようなのは!! ユ、ユウが!! ユウがぁ!!」

 

「落ち着いてフェイトちゃん!! これは『ショー』だから!!」

 

「早く助けにいかないと…バルディッシュ!! SET……」

 

「にゃーーーーーーー!! 落ち着いてフェイトちゃん!!

すずかちゃん助けて〜!!」

 

「………フフフ………ユウくんを人質にするなんて………

……ドウシテクレヨウカシラ?」

 

「にゃあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!

私の周りに味方がいないのーーーーーーーーーー!!!!」

 

なのはたちが騒いでいる間、ローラは少し深刻な表情をしていた。

 

「(……ねえ銀子……あの怪人はもしかして………)」

 

『(あぁ、間違いね〜な。………どういうわけか、あの怪人はモノホンだ。

言っていることも本気だろうな。)』

 

「(……じゃあ……『プリキュア』が現れなかったらユウは……)」

 

『(まぁ…無事じゃ済まね〜な。)』

 

「……………………………………」スッ

 

ローラは少し考えたあと、観客席から出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『……おかしいエビね〜。

…これでも来ないとなると………』

 

エビの怪人が何やら悩み始めた。

 

「(ねえ哀ちゃん…なんか怪人さんが困っているみたいだし、僕が変身したほうがいいんじゃないかな?)」

 

『(ダメよ。 あなたここで変身したらなのはちゃんたちに正体がバレるわよ。…ここは大人しく人質になってなさい。)』

 

「(でもコッソリと人のいないところに行けば……)」

 

『(あなた、自分が人質だってことわかっている?

それに手足が縛られているのに、どうやって人のいないところに行くのかしら?)』

 

確かにユウの手足は縛られていた。

…ちなみにどうやって哀ちゃんと話しているかは、

皆様のご想像に任せます。

 

『……こうなったら実際に人質を殺して………』

 

なにやら怪人から物騒な言葉が聞こえたその時!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…悪さはそこまで……人質を解放しなさい。」

 

その声と同時に上空から何かが降りてきた。

 

その姿は赤と黒のアイドルが着そうな服で、悪魔のような羽が特徴。

腰には日本刀が差してあり、髪型は銀髪の少しパーマがかかっていた。

 

スタッ!!

 

『うわわああああぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああ!!!!』

 

着地した途端に会場から凄い歓声が湧いた。

 

「ママーーーー!! 『プリキュア』だぁーーーー!!

新しい『プリキュア』だーーーー!!

 

「あら、本当ね〜。可愛いわね〜。」

 

「…フッ、まさかこのショーに新たな『プリキュア』が出てくるとは…

運命だ…」

 

「………………ハァハァハァハァ………プリキュアたんカワユス…」

 

 

そして物語は冒頭へ戻る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『さぁ、プリキュアちゃん私と一緒に脱皮するエビーーーー!!』

 

エビの怪人が『プリキュア』に目掛けて突進した。

しかし、その突進を華麗にかわす。

 

『どうしたエビ?

さぁ、早く攻撃するエビ!! あなたの力を見せろエビィーーーーーー!!!!』

 

その言葉に『プリキュア』は僅かにため息を吐いた後、刀の柄を握った。

 

「………あなたは…………勘違いをしている……」

 

『……エビ?』

 

「……私は確かに『プリキュア』………だけど…」

 

キィン

 

『プリキュア』は静かに刀を抜いた。

そして切先をエビの怪人に向けた。

 

「……私は……他の『プリキュア』と違って……攻撃の種類が少ない……

…せいぜい……殴る、蹴る、切るの3つのみ…………単純な攻撃………」

 

その言葉にエビの怪人は驚愕した。

 

『何だそれは!! じゃあ君は全然強くないのかエビ!!

失望したエビ!! もうお前に用はないエビ!! 消えろエビィ!!』

 

エビの怪人は口から泡を『プリキュア』に向かって吐いた。

 

「……………でも…単純だからこそ…………」シュンッ!!

 

エビの怪人の攻撃が当たる瞬間に『プリキュア』の姿が消えた。

ドォン!!

『グエッ!!!!!』

 

そしていつの間にかエビの怪人の腹に刀を当てていた。

 

「……単純だからこそ……攻撃力は……『プリキュア』の中で1番……」

 

ズバァン!!

 

『グゥエエェェェェェエエエ!!!!』

 

『プリキュア』は話し終えると怪人の腹に当てた刀をそのまま切り捨てた。

 

「…………そういえば………名乗ってなかった………」

 

そういうと『プリキュア』はユウの方に向いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………私の名前は………『キュア・プロト』………

この『プリキュア』はまだ完成していないから…一応…仮の名前……」

 

『うわあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああっ!!!!』

 

そう言い終えた瞬間に会場から凄い歓声が湧いた。

 

 

 

〜おまけ〜

 

『プリキュアショー』がおわり、みんなでどこに行こうか相談していた時、突然ローラが…

 

「……ユウ……実は私お金がない…」

 

「そうなんですか〜、でも大丈夫。僕たちは友達ですから、困った時は助け合いですよ〜。」

 

「…………友だち」///

 

ローラの顔がほんのり赤くなっていた。どうやら嬉しいようだ。

 

『(お、こいつにもようやく友達ができたか〜。

いや〜、それどころか春まで来たのかな〜)』ニヤニヤ

 

ローラのポケットの中の銀子がなにを思っていたのか、ニヤニヤしていた。

 

「……でも生活費がないから………そこでユウにお願いがある……」

 

「いいですよ〜、僕にできることなら何でも。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………私を買って?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ローラは上目遣いでお願いしてきた。

 

『(…って何言ってんだこいつはぁーーーーーーー!!!!

それ違うからっ!! 意味が違っちゃうから!! ここは18禁じゃねーぞバカヤロォーーーーーーー!!!! 普通にバイト紹介してもらえばいいだけじゃねーか!!!! 何でこいつはいつもいつも………)』

 

「うん。いいですよ。」

 

ユウは即答した。

 

『(オイオイオイオイィーーーーー!!!! OKしちゃったよこの子!!!!

何この子!!!? 見た目と違って意外と肉食系!? やべーよ…何かいろいろやベーよ!!!! おいローラ!!!! まだ間に合う!! 取り消せ!! 先の言葉取り消せぇーー!! じゃねえとオオカミに喰われるぞぉ!!!!)』

 

銀子は必死にローラに警告をしているが悲しいかな…『ミュート』しているためローラには届かない。

ユウはどこからか紙を取り出し

「そうと決まったら詳しい内容を……『ガシッ』…?」

 

急に肩を掴まれたので、ユウが振り向くとそこには……

 

「…ユウ?…ちょっといいかな?」

 

「…ちょっとO☆HA☆NA☆SIしたいんやけど……」

 

「出会ったばっかりの女の子を買うのはいけないと思うの。」

 

「そうだね!! いくら私でも見逃せないな〜。」

 

「私もちょっと話を聞きたいな。」

 

「…取り敢えずユウ?………こっちに来なさい!!」

 

アリサがユウの首根っこを掴んでズルズルと奥の方へ引きずっていた。

 

「おたすけ〜〜〜〜〜〜〜〜」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみにユウのポケットにいる哀ちゃんは…

『(大方アルバイトの申し込みと思ったんでしょうね。

…しかしあの子天然なのかしら? ユウだったから良かったものの…

…なぜかしらね、ユウと一緒に働いているところを考えたら頭が痛くなるのは………)』

 

パサッ

 

ユウの手から先ほど出した紙が落ちた。

そこには『アルバイト契約書』と書かれていた。

 

『取り敢えず言っておこうかしら。

……バカね。』

 

 

 

 




まさかの同居生活が始まる……かも?

『キュア・プロト』は単純ゆえとても強力


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

番外編 〜時には昔話を〜

皆さんお久しぶりです。GO♪サマです。

こちらの小説は1ヶ月振りですね。

この小説のファンがいるということを信じて執筆しました。

いやはや、最初の頃に比べて感想が激減して軽く落ち込みました。

仕事が忙しく、それでも最低1ヶ月更新を目指しています。

読者からの感想をお待ちしていますのでどうぞよろしくお願いします。

それでは、ごゆっくりご覧ください。


あるお昼下がり

とある街中のオープンテラスに一人の女性が優雅にコーヒーを飲んでいた。

綺麗な長い黒髪で、足を組みながら飲むその光景は何処か神秘的で美しく映った。

その証拠に、向かいの道を歩いてる男性がほぼ100%2度見をするわ、鼻の下伸ばすわ、隣にいた彼女に頬をつねられたりと………

………まぁ色々あったが彼女にとってはどうでもいい事だ。

しかしその姿に見惚れるだけでほとんどの人はある事に気が付かなかった。

 

………彼女の額に血管が浮いていた…ということを…………

 

その時店の入り口からこちらの席に向かってくる女性が一人。

なにやら慌ててだがこちらに来た。

 

「ごめ〜んクロノ、ちょっと遅れちゃった〜。」

 

「……エイミィ?

今日は何時に集合だったかな?」

 

こちらに顔を向けることなく感情のない言葉で質問したクロノ

そしてその声を聞いたエイミィの額から徐々にだが汗が流れ始めた。

 

「…え、え〜〜〜〜〜っとぉ…………10時?」

 

「…そうだな。…それで今は何時だ?」

 

何やら周りの温度が下がってきたような気がするエイミィだったが答えない訳にはいかない。

…というか答えないとクロノのオーラがとんでもない事になるのは長い付き合いでわかっているので……………

 

「…………14時です…」

 

正直に答えるしかなかった。

 

「随分とここまで来るのに時間がかかったな?

おかげでコーヒーを一杯だけのつもりが昼食まで、ここで済ます事になってしまったな。

お昼は行きたい店があったのだが………」

 

何やらクロノの周りにどす黒いオーラが………

そしてエイミィの体がどんどん小さくなっていった。

 

…………このあとエイミィが待たせた罰として、クロノの食事代を奢ることで話し合いは終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う〜〜んっ!!

ここのパフェ美味しいねクロノ〜〜!!」

 

「わかったから………少しは落ち着いて食べてくれエイミィ…」

 

先ほどの雰囲気はどこへやら………

彼女たちは先ほどの喫茶店から出て、エイミィが雑誌に載っていたという別の喫茶店に行くことにした。

そして現在、その喫茶店で雑誌に載っていた『パフェ』を食べているのだが…

よほど美味しいのか……先ほどからエイミィがパフェをお代わりしているのだが………もう7杯目である。

それをクロノは呆れ顔でエイミィを見ていた。

 

「だってこんなに美味しいんだよ⁉︎

お代わりしなかったら失礼だとエイミィさんは思うのですよ‼︎」

 

「……もう好きにしてくれ…」

 

クロノはこめかみを抑えながらそう呟いた。

しかし、その反応はエイミィはお気に召さなかったらしく

 

「むぅ、さっきからクロノなんか反応薄くない?

…………あっ!! そうか!!」

 

エイミィから何やら気づいたらしく、ニコッと………いや…

…ニンマリと笑みを浮かべた。

それを見たクロノは何か嫌な予感をしながらも

 

「………なんだエイミィ? …気味の悪い笑みを浮かべて?」

 

「気味が悪いってヒドくない⁉︎」

 

「すまない………本心だ。」

 

「ストレートすぎない⁉︎ 少しはオブラートに包んでよ!!」

 

エイミィが若干涙目になっていた。

 

「それで、何を言おうとしたんだ?」

 

「…うっうっう…クロノが冷たい………」

 

エイミィがテーブルでうつ伏せに倒れたが、クロノは無視をした。

エイミィはかまってくれないと察して起き上がり…

 

「いや〜、クロノっちがこの『パフェ』に余り感動しないのは…

やっぱり愛しのユウ君に『愛情たっぷり手作りパフェ』を食べているからなのかな〜って♡」

 

それを聞いたクロノの顔は一瞬『キョトン』となったが、意味がわかるとだんだん顔が赤くなっていき

 

「(ボフンッ)…な、な、な…」///

 

「ふっふっふ…エイミィさんは知っているんだよ〜。

ユウ君が『アースラ』に遊びに来る時必ずクロノが迎えに行くんだよね〜。

しかもユウ君、律儀に毎回手作りお菓子の差し入れしてくるんだけど…

必ず一個なくなっているんだよね〜。

どうしてかな〜?」

 

エイミィが何処かの名探偵風に喋り出した。

気のせいか…クロノの額から汗が流れているような……

するとエイミィの懐から一枚の写真を取り出した。

 

「ちなみにユウ君のお菓子を盗った犯人の写真があるんだけど…」

 

「なぁっ!!」

 

その写真には、幸せそうに顔を赤らめ満面の笑みを浮かべながら、シュークリームを食べる『クロノ』の姿が写っていた。

 

「エ、エイミィ!!

いつの間にこんな写真をっ!!」

 

「いや〜、たまたま見かけて思わず写真を撮っちゃった。

でも…わざわざ隠れて食べなくても、ユウ君と一緒に食べれば良かったのに…」

 

「う、うるさいっ!!

どこで食べようと僕の勝手だろっ!!」///

 

誤魔化すためなのか…いきなりコーヒーを一気飲みするクロノ。

…コーヒーは一気飲みするもんじゃないよ。

 

「でも信じられないな〜。」

 

エイミィがふとそんなことを言い出した。

 

「な、なにがだ?」///

 

「クロノがそうやって表情豊かに笑ったり、顔を赤らめたりするの。

出会った当初からは想像もできなかったよ。

覚えてる? 私たちが始めて会った場所。」

 

「……士官学校だったな。

そこで初めてのパートナーが……エイミィ…君だったな。」

 

「そうだよ。

その時のクロノって言ったら、仏頂面だったんだから。

だからこんなに表情豊かになるなんて思わなかったよ〜。」

 

そうだな。

あの時の僕は、強くなるのに必死だったからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『番外編 〜時には昔話を〜 』

 

 

 

 

 

 

 

僕が小さい頃はとてもお父さんっ子だった。

お父さんが好きで、いつも悪い人を捕まえる『正義の味方』だった。

でも……お父さんは僕の小さい頃に亡くなってしまった。

当時『第一級危険物指定ロストロギア 「闇の書」』

その『闇の書』からみんなを守るため、自分の命を落としてまで守った英雄だと、お父さんの葬式にきたお父さんの同僚の人に聞いた。

 

お父さんは最後まで『正義の味方』だった。

 

でも僕は…

悲しくて…悔しくて…

そこで僕はお父さんのお墓の前で一つの誓いを立てた。

 

「(お父さん……私は……いや()は必ずお父さんの仇を取ります。

必ず…『闇の書』を…破壊して見せます。

だから…天国で見守っていてください。……お父さん…)」

 

そこからの僕の行動は早かった。

まずお母さんに『時空管理局』に入ることを伝えた。

 

母さんはあまりいい顔をしなかったが、それでも僕はお父さんの仇を取るため、引くわけにはいかなかった。

 

そして時空管理局に入った。

最初は『新隊員教育』がある。

 

だがそこでも僕を女と知ってなのか…

 

「女にゃ厳しいぜ〜、ここはよ〜。

大人しくオペレーターでもやっていた方がいいんじゃねーか?

まぁ、お金に困ってんなら、俺がなんとかしてやろうか〜。

ギャハハハハハ〜!!!!」

 

僕のことを下衆な目で見ていた野郎が言った言葉だ。

生憎、僕はお父さんの前で誓いを立ててから、女を捨てている。

…まぁ、その下衆野郎はボコボッコにしてやったがな。

猫姉妹との訓練が役に立ったな。

 

そこでの訓練が終わると『パートナー発表』がある。

この『新隊員教育』が終わるまで、2人一組のペアになる。

そこで会ったのが………

 

「やっほ〜、私『エイミィ・リミエッタ』

よろしくね〜。」

 

彼女…エイミィとの出会いだった。

この教育期間のみの付き合いだと思っていたんだが………

ここまでの付き合いになるとは………

 

「……クロノ・ハオランだ。 よろしく」

 

「もぉ〜〜〜、元気がないな〜。」

 

…………余計なお世話だ。

 

そうして、エイミィと共に『新隊員教育』を終えた後、何故か僕とエイミィは母さんが艦長を務める『アースラ』に派遣となった。

 

そこで、エイミィは『オペレーター』に

僕は執務官になった。

 

そして執務官になってすぐに、管理外世界から『次元震』の反応があった。

我々『管理局』としてはこのような自体を見過ごすわけにはいかない。

すぐさまに僕たちは管理外世界『地球』にむかった。

そして『次元震』の反応した町に『サーチャー』を放った。

そして数日後、『サーチャー』で監視をしていると、2人の女の子が戦っていた。

 

「……エイミィ、彼女たちは?」

 

「…う〜〜〜ん、わからないけど多分現地の人じゃないかな?

でもすごいよこの2人!! 白い魔導師の子はAAランクぐらいあるし、金髪の子も推定AAAランク。

雷のレアスキルもあるみたい。」

 

「…そうか。

むっ? 戦いが一段落したみたいだな。

エイミィ、介入してくる。 艦長にも連絡を。」

 

「OK!!

いってらっしゃい。」

 

そのままクロノは転送機にて彼女たちの元に転送した。

 

転送を終えると彼女たちの近くの茂みに転送した。

 

「私は…あなたとお話がしたいの!!」

 

「…あなたに話しても意味がない。

大人しく『ジュエルシード』を渡して。」

 

どうやら何か言い争っているみたいだが………

2人は『ロストロギア』を…目的はわからないが集めているみたいだな。

 

さて、2人は『味方』か『敵』か……

 

「あなたを倒して…『ジュエルシード』を頂きます。」

 

「この分からず屋〜!!」

 

…おっと、ここでの戦闘はこれ以上危険だな。

…仕方が無い。

 

僕は茂みから出た。

 

「そこまでだっ!!!!」

 

「「!?」」

 

2人の少女は僕の方を見て固まった。

 

「失礼、僕は『時空管理局』の『執務官』

『クロノ・ハオラン』だ。

先日、この街に『次元震』が発生したのを確認した。

もし何か知っているなら、話を聞きたいのだが……」

 

「っ⁉︎ 時空管理局!!」

 

黒の魔導師の子の表情が曇ったな。

…ということは彼女は『黒』か………

 

「ふぇっ? 時空……?」

 

白い魔導師は意味を理解していないな。

…ここは『管理外』だし、巻き込まれたのか?

 

「すまないが、2人共『アースラ』に来てもらおう。

特に『黒の魔導師の子』

あなたには色々と聞きたいことができた。

大人しく………」

 

僕がそう言い続けようとしたら、上から『獣耳の女性』が僕に攻撃してきた。

 

「フェイト!! 逃げるよっ!!」

 

どうやら彼女は『使い魔』のようだな。

僕は片手で彼女の拳を止めた。

 

ガシッ!!

 

「なっ!!」

 

彼女は驚いているようだが、この程度『猫姉妹』との訓練に比べたらどうってことはない。

 

「…管理局への暴力は『公務執行妨害罪』に当たる。

残念だが…『使い魔』の君と『黒い魔導師の子』は強制的に連れて行かなければならなくなった。」

 

僕はそう言うと2人に『バインド』を掛ける。

 

「なっ!! いつの間に!!」

 

「…くっ!!」

 

2人は『バインド』を外そうとしているが無駄だ。

それは簡単に外れない『僕のオリジナル』のバインドだからな。

 

「さて…2人とも大人しく『ヒャッハァーーーーーーー!!』…今度は何だ?」

 

「すまねぇ、なのは、フェイト!!

遅れちまった。

オイッ!! クロノ

俺の嫁たちになにしやがんだ!!」

 

「貴様のではないがな。

すまないなのは、フェイト。遅れてしまった。

怖かっただろう? 2人は私が守るから安心したまえ。

…クロノ、無抵抗な私の嫁に攻撃するとは貴様!! それでも男かっ!!」

 

金髪と銀髪がやってきた。

それより……

 

(この2人が来た瞬間に、女の子2人の表情が見事に無くなったな。

使い魔に至っては威嚇をしているし、そこのフィレットは何やら憎しみのこもった目をしている。

…少なくとも友好的ではなさそうだ。)

 

取り敢えず僕はこの2人に質問をした。

 

「お前たちは誰だ?」

 

「ハァッ⁉︎

…ってオイオイ あんたスゴイ綺麗だな。

よしっ!! お前も俺の嫁にしてやる!!

どうだ!! 嬉しいだろう!!」

 

(………私の言葉が通じないのか………

ただのアホなのか………後者だな。)

 

「何を言っている。彼女は私の嫁だ。

済まないな。この馬鹿のせいで不愉快になっただろう?

安心してくれ。私がちゃんと守ってあげよう。」

 

(バカがもう一人いたな。)

 

僕は覆わずこめかみを押さえた。

 

「ってそれより『クロノ』はどこ行きやがった!!

あの野郎!! 俺の嫁を傷つけて『アースラ』に帰りやがったなっ!!

とんでもねークズ野郎だっ!!!!」

 

「…全くだ。大方私が怖くて逃げ帰ったのだろう。

だが、私の嫁を傷つけた責任はとってもらうぞ。」

 

この勘違い2人は何やら怒り浸透だが………

 

(それに比例して、彼女たちのモチベーションは下がる一方だな。)

 

僕は2人の少女をチラッと見たが……お父さんの葬式で見たことある表情をしていた。

 

「…さて、君たちも『アースラ』に来てもらうぞ。

何やら事情を知っているみたいだしな。」

 

「ハンッ!! 『アースラ』に着いたら『クロノ』に合わせてくれっ!!

一発ぶん殴るからよっ!!」

 

「フンッ!! 『クロノ』に制裁をするのは私だ。

でないと私の嫁達が安心しない。」

 

「あんだとコラァ!!」

 

「なんだやるのか?」

 

2人が揉め出した。

このままでは埒が明かないな。

 

「先程から君たちは何を勘違いしている?

クロノは私のことだが」

 

「「…はっ?」」

 

2人は鳩が豆鉄砲食らったような顔をした。

 

「私は『時空管理局』の『執務官』

『クロノ・ハオラン』だ。

さて、先程から僕を殴ると言っていたが…

その行動を起こした瞬間に君たちを牢屋へ送るつもりだからそのつもりで」

 

「「はあぁぁぁぁぁぁああっ⁉︎」」

 

バカ2人の驚愕の声が聞こえたが、気にせず『アースラ』に転送した。

 

 

 

さて、『アースラ』に転送した僕達だが

 

「取り敢えず、君達はバリアジャケットを解除してもらおうか。

黒の魔導師の子と使い魔は申し訳ないが、そのままバインドを掛けたままにしておく。」

 

僕の指示に3人はバリアジャケットを解いた。

バインドをかけられた2人は不満そうだが……

 

「そこのフィレットも元の姿に戻ったらどうだ?」

 

「………はい。」

 

何やら不満そうだが、これから艦長に会うんだ。

不穏分子は取り除いた方がいいだろう。

 

パアァァァァ…………

 

フィレットから一瞬光が発するとそこには1人の少女が立っていた。

 

「にゃあああぁぁぁぁああああっ!!?」

 

「「はああぁぁぁぁあぁあああああああっ!!!!?」」

 

 

…この3人はフィレットの本来の姿を知らないのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、彼女たちの接触から2日が立った。

艦長との話し合いの後、彼女たちは僕たちの協力者となった。

子供が戦場に出るのは些か不満だが、現在の『アースラ』の戦力では恐らく危険であろうとの判断だ。

というかなのはとフェイトがすごい剣幕で『手伝いたい!!』とお願いされて渋々艦長が許可したんだが……

 

それと『フェイト・テスタロッサ』の事について…

彼女は姉にあたる『アリシア・テスタロッサ』の『クローン』であった事がわかった。しかし彼女はその事を知っていた。

何でも彼女の母『プレシア・テスタロッサ』から聞いたみたいだ。

その時『フェイト・テスタロッサ』も同じ我が子であるということも。

 

ちなみに『アリシア・テスタロッサ』は昔の事故で意識が戻らず『プレシア・テスタロッサ』が『アリシア・テスタロッサ』の体を当時のまま保存している。

そして、『アリシア・テスタロッサ』を蘇らせるための術式を開発したらしいのだが『大量の魔力』が必要みたいだ。

 

そこで『フェイト・テスタロッサ』がどこから聞きつけたのか、

『地球』に『大量の魔力』を保持しているジュエルシード』が落ちた事を知り、『ジュエルシード』を求め、『使い魔』の『アルフ』と共に『プレシア』に内緒で『地球』に来たみたいだ。

 

ただ最初の『ジュエルシード』を回収する時、手こずったらしく、背中に傷を負ったらしいが、『親切なお兄さん』から『不思議な傷薬』を貰ったらしくそれを塗ったら傷が治ったらしい。

 

…というかその話をした時になのはが反応したんだが……

ひょっとして知り合いか?

 

一応身元の確認として、『プレシア・テスタロッサ』に連絡をしたんだが…………

 

『フェイトッ⁉︎ フェイトなの⁉︎

あぁ…良かった…無事で…

もう心配したんだからね!!

どうして……私たちに黙って……うぅっ……ぐすっ…』

 

『プレシア、ほら涙を拭いて…』

 

『な、泣いてないわっ!! 泣いてないわよっ!! リニス!!

これは…アレよ……嬉し涙なんだから!!』

 

『…結局泣いているんじゃないですか……』

 

館長の話だと連絡をした時『まるで死人のようだったわ。…一瞬ゾンビかと思った…』と話していたな……

よほど大切に育てたのだな…

 

ちなみに彼女は一応『公務執行妨害罪』の罪なのだが…

まぁ、あの程度は公務執行妨害にはならないし、彼女も反省しているみたいだから今回は見逃すことする。…というのが艦長との僕の意見だ。

 

あの勘違い2人は、ほっとく事にしている。

艦長にいきなり口説き始めるとは……失礼極まりないな。

 

物思いにふけっていると、エイミィから緊急連絡がきた。

 

『クロノ!! 今すぐブリッジに来てっ!!』

 

「エイミィかっ!! どうしたっ!!」

 

『残りの『ジュエルシード』を発見したんだけど、暴走を始めているのっ!!』

 

「なにっ!!」

 

僕は急いでブリッジに向かった。

 

ブリッジに着いた時に僕と勘違い2人組以外は集まっていた。

僕はエイミィに『ジュエルシード」の様子をモニターに映させた。

そこには、残り6つの『ジュエルシード』が周りの海水を集め、まるで『龍』の様な姿をして暴れまわっていた。

 

「エイミィ、場所は?」

 

「海岸から3km地点

でも少しずつ街に向かっているみたい。」

 

「なにゃああぁああ!!

街なんかに来たら………」

 

「街が……破壊される…」

 

「艦長!!」

 

「そうね…緊急事態と判断!!

クロノとなのはちゃんとフェイトちゃん、アルフさんは今すぐに現地に向かって『ジュエルシード』を封印!!

エイミィはここからみんなにフォローして……

ユーノちゃんは………」

 

「私は大丈夫です。

魔力も回復しましたから。」

 

「そう…ならユーノちゃんもクロノと一緒に現地へ

あとは…『ヒャッハーーーーーーーーーー!!』………………」

 

なんか…聞き覚えのある声がモニターから聞こえたな。

 

「………あの…艦長………

あの2人がすでに現地で戦闘を始めました。」

 

僕は頭が痛くなった。

 

「……彼らは無視していいわ……

それではみんな!!

気をつけてね。」

 

「「「「「「はいっ!!」」」」」

 

 

僕たちは海岸に転送した。

しかしそこに先ほどの2人組はいなかった。

 

(先ほどの2人はどこに行ったんだ?)

 

「エイミィ…あの2人組は?」

 

「……えぇ〜っと…

クロノ達が転送する前に『ジュエルシード』にやられたみたい…』

 

「……なにしに来たんだあの2人組は…

まぁいい。元から戦力として考えてはいないからな。

皆、行くぞ!!」

 

「「「「はいっ!!」」」」

 

僕たちは散開して『ジュエルシード』に攻撃をする。

 

「ディバインバスター‼︎」

 

「フォトンランサー!!」

 

「「チェーンバインド!!」」

 

次々と攻撃をするが、相手は水

全てがすり抜ける。

 

「ダメだ!!

やはり『ジュエルシード』に直接当てないと!!」

 

「にゃああぁぁっ!! こっちの攻撃がまるで聞いてないのっ!!」

 

「私の『雷』のレアスキルも相手が水だから効かない。」

 

「チェーンバインドもダメだよ!!

全部すり抜けちゃう!!」

 

「クロノさん!! 『ジュエルシード』の場所はまだ特定出来ないんですか!!」

 

「エイミィ!!」

 

『ごめんクロノ

まだ解析に時間が掛かる。

もう少し耐えて!!』

 

その時『ジュエルシード』の動きが変わった。

龍の体から無数の『水の鞭』が出てきたのだ。

 

「っ!! マズイ!!

皆避けろっ!!」

 

「にゃああぁぁっ!! にゃああぁぁっ!!

にゃあああぁぁぁぁぁぁあああああっ‼︎‼︎」

 

「…ック!!」

 

「ちょっ!!

そんなのアリかい⁉︎」

 

「きゃあああぁぁぁぁああっ‼︎」

 

(みんながそれぞれ回避をしているが…数が多すぎる。

このままでは……)

 

そんなことを考えていたのが不味かったんだろう。

僕は背後に来た鞭の存在に気付くのが遅かった。

 

「っ⁉︎ しまっ!!」

 

不味い!! 避けられない!!

だがその鞭は僕に攻撃をしてこなかった。

なぜなら、1人の女の子がその鞭を蹴って鞭を霧散させたのだ。

 

ドパアァァンッ!!

 

「き、君は…」

 

僕が彼女のことを聞く前に、彼女はなのは達の所にに行き同じように鞭を霧散させた。

 

「えっ?」

 

「あのっ?」

 

「あれ?」

 

「あ、あなたは?」

 

やはり皆いきなり現れた女の子に唖然としていた。

まぁ僕もだけど……

 

彼女は僕たちを一度見ると、すぐに『龍』の元に向かった。

 

「無茶だ!! たった一人…で…」

 

僕は言葉が続かなかった。何故なら彼女は向かってくる鞭をパンチやキックで霧散し、飛べないのかその鞭を足場にしてジャンプし

最後には……

 

『ファイナルアタック…キックキック、キュアクラウン・キック!!』

 

彼女の足が光始め、そのまま『龍』に向かってキックをした。

一瞬光に包まれるが光が収まると6つの『ジュエルシード』が封印されていた。そこに彼女の姿はなかった。

 

こうして通称『J・S事件』は終わったんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの後、フェイトが『親切なお兄さん』からペンダントを貰ったみたいなのだが、そのペンダントには物凄い『魔力』が封じ込まれていたみたいだ。」

 

「そっか〜、それでアリシアちゃんが蘇ったんだ〜。

でもそのペンダントは大丈夫だったの?」

 

「…調べてみたが、そのペンダントは周りから『魔力』を少しずつ集める特性があるみたいだ。集めるだけだから害はないし、一度集めた魔力を解放するとただのペンダントになって、もう二度と『魔力』は集めないみたいだ。」

 

「へぇ〜、そうなんだ〜。

でもよく持っていたねそのペンダント。」

 

「…何気に謎が多いからな。…あの男は…」

 

「にゃるほど〜、そこに惚れたと」

 

「エ、エイミィ」///

 

「にゃははははっ!!」

 

 

 

 

 

 

〜おまけ〜

 

エイミィと別れた後僕は自宅に向かっていた。

 

(確かに、昔と比べると今の僕はだいぶ変わったのかもしれない。)

 

昔は周りとは最低限の付き合いだし、服にもこだわりがなかった。

ただ『闇の書』を破壊するために強くなった。

でも………

 

(彼と出会ってなかったら…僕は恐らく『八神 はやて』を……)

 

でも今ならわかる。

あの時の彼の言葉の意味を………

 

「…ユウ…僕は…ちゃんと変わったんだろうか?」

 

「? いえどこも変わっていませんが、美容室にでも行ったんですか?」

 

「のわあぁっ!!」

 

背後からいきなり声がした。

ってこの声は!?

 

「ユ、ユユユユ…ユウ!!」

 

「はい? そうですけど、どうしたんですか?

いきなり大声を出して?」

 

な、なんでユウがここに⁉︎

ていうか

 

「ユ、ユウ!!

ここは『ミッドチルダ』だぞ!!

どうやって来たんだ⁉︎」

 

「それがリンディさんに観光って事で一緒に来まして〜。

クロノちゃんを迎えに行くように言われまして。」

 

(な、何を考えているんだお母さんは…)

 

「それより早く帰りましょうか。ご飯が冷めますし。」

 

そう言うや否やユウは僕の手を握って歩き始めた。

 

「ち、ちょっとユウ⁉︎」///

 

 

 

 

 

 

僕は確かに昔と違って変わったのかもしれない。

昔の私ならこうして男と手なんて繋がっただろう。

こんな風にドキドキもしなかったはずだ。

…ねえお父さん。

僕はお父さんの前で約束したよね。

『闇の書』を破壊するって…

 

…ごめんね。『闇の書』は破壊できなかった。

 

でも、『闇の書』を変えることは出来たよ。

多分お父さんも『闇の書』を破壊するより、変えた方が良かったって思っているんじゃないかな?

 

だって……今の『夜天の書』の主である『八神 はやて』は幸せそうだから……

 

これで良かったんだよね?

 

 

それともう一ついいかな?

あの時、僕は『女』を捨てるって言ったんだけど、『闇の書』も変えたことだし『女』を取り戻してもいいかな?

僕ね…多分だけど…恐らくだけど……えっと…

あの…好きな人が…出来たと思う。

その人は何処か抜けていて、女装趣味がある大馬鹿だけど……

いざという時すごく頼りになるんだ。

僕…ちょっと頑張ってみようかなって

多分、この人以外に恋なんてしないと思うから…

応援していてね、お父さん。

 

 

 

 

「ユウ!! 歩くのが早い!!」///

 

「え? でも早く帰らないとご飯冷めますよ?」

 

「だからって…もう少しぐらいゆっくり歩いてくれ。」///

 

「は〜い。」

 

もう少し…このままで……///

 

 

 

 

 

〜おまけ その2〜

 

『むむっ!!

クロノに恋人⁉︎ 確かに『闇の書』の復讐に駆られていたから心配はしていたが…自分の幸せのために生きて欲しいと思っていたが…いきなり恋人とは……

い、いやもうクロノも大きくなったから恋人ぐらいは………

いや!! やはりクロノにはまだ早いんじゃ…しかし娘の恋の邪魔をするわけには……いやっ!!やはりここは……だがしかし………』

 

『は〜〜い、帰りますよ〜。』

 

『待ってくれ天使さん。

今娘の一大事なんだっ!!』

 

『はいはい、あなた方幽霊さんに出来ることは何もありませんよ〜。

それに、娘の恋路を邪魔する親は最低ですよ〜。』

 

『グハッパ!!』

 

『は〜い、あの世に帰りますよ〜。』

 




今回は箸休め
こんな感じでたまに各視点からの昔話がたまに出ます。
ちなみにクロノのイメージは黒髪クール&ツンデレ目指してます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

劇場版
予告編


更新が遅れてしまい大変申し訳ありません。
更新を楽しみにしていてくれた読者の皆様からの連絡本当に感謝です。
今回なぜこんなに遅れてしまったかと言いますと、
今回の新たな章のために改めて、アニメや原作を見て、
さらに構想を練りに練り、納得の行く作品を作ろうとこだわった結果遅くなってしまいました。次回の更新予定は大晦日を予定してます。
てか年末が忙しくなんとかその日までに仕上げようと考えています。
それでは皆様
今回は予告編ですが、どうぞごゆっくりご覧下さい。



 

これは少し未来の話

謎の人物による招待状を貰ったユウ達。

曽於内容は『夢の国』のお姫様を助けて欲しいとの内容だった。

その内容にユウ達はすぐに『夢の国』に向かった。

 

「ところで哀ちゃん?

『夢の国』ってどこ?」

 

『………さぁ?』

 

向かったのだ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『夢の国』に着いたユウ達。

そこはまるで中世のお城や猫耳が付いている人、鱗の尻尾が付いている人など

そこはまさしく小説に出てくるファンタジーの世界だった。

 

丁度凱旋パレードをやっていたらしく、ユウ達は見に行った。

その列の中心に、豪華なドレスを着ている長い金髪の女の子。

彼女がこの国のお姫様であり、今回の招待状に書いてあった人物である。

 

しかし、そんな彼らをあざ笑うかのようにお姫様を奪おうとする者達!!

 

「パピ!! ヨン!!」

 

「なんだあいつはっ⁉︎」

 

「へ、変態だっ⁉︎」

 

「その通り!!

私はこの日のために変体を成し遂げたのだっ!!」

 

蝶のマスクを被っている者………

 

「ヌルいっ!! ぬるいわっ!!

その程度の攻撃でっ!!

この夜王を倒せるものかアァァァァァッ!!」

 

「「「「グワアアァァァァァァ…………」」」」

 

「ひ、姫様を命に代えてもお守りしろおぉぉぉぉっ!!」

 

番傘を用いて戦う者…………

 

様々な敵が姫様の命を奪うために周りを破壊して行く。

 

「……スゥ…私はココですっ‼︎‼︎!!

私の命が欲しいなら!! この命!! あなた方に捧げましょう!!

その代わり!! もうこれ以上!! この国の者を傷つけてはなりません!!」

 

 

 

「「「「「「「「ひ、姫様あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎‼︎!!」」」」」」」」」

 

「ひっひっひ………

じゃあ遠慮なく!!」

 

誰もが諦めたその時!!

美少女戦士達が現れた!!

 

「な、何なんだな⁉︎

お前たちはっ⁉︎」

 

「光の使者!!

キュアブラック!!」

 

「光の使者!!

キュアホワイト!!」

 

「輝く命! シャイニールミナス!

 光の心と光の意志、すべてを一つにするために!」

 

「輝く金の花! キュアブルーム!」

 

「煌めく銀の翼! キュアイーグレット!」

 

「大いなる希望の力、キュアドリーム!」

 

「情熱の赤い炎、キュアルージュ!」

 

「はじけるレモンの香り、キュアレモネード!」

 

「安らぎの緑の大地、キュアミント!」

 

「知性の青き泉、キュアアクア!」

 

「希望の力と未来の光、

 華麗に羽ばたく5つの心、Yes! プリキュア5!」

 

「青いバラは秘密のしるし! ミルキィローズ!」

 

「ピンクのハートは愛あるしるし!

 もぎたてフレッシュ、キュアピーチ!」

 

「ブルーのハートは希望のしるし!

 つみたてフレッシュ、キュアベリー!」

 

「イエローハートは祈りのしるし!

 とれたてフレッシュ、キュアパイン!」

 

「真っ赤なハートは幸せの証!

 熟れたてフレッシュ、キュアパッション!」

 

「大地に咲く一輪の花! キュアブロッサム!」

 

「海風に揺れる一輪の花! キュアマリン!」

 

「陽の光浴びる一輪の花! キュアサンシャイン!」

 

「月光に冴える一輪の花! キュアムーンライト!」

 

「爪弾くは荒ぶる調べ! キュアメロディ!」

 

「爪弾くはたおやかな調べ! キュアリズム!」

 

「爪弾くは魂の調べ! キュアビート!」

 

「爪弾くは女神の調べ! キュアミューズ!」

 

「キラキラ輝く未来の光! キュアハッピー!」

 

「太陽サンサン熱血パワー! キュアサニー!」

 

「ピカピカピカリンジャンケンポン! キュアピース!」

 

「勇気リンリン直球勝負! キュアマーチ!」

 

「しんしんと降り積もる清き心! キュアビューティ!」

 

「みなぎる愛! キュアハート!」

 

「英知の光! キュアダイヤモンド!」

 

「ひだまりポカポカ! キュアロゼッタ!」

 

「勇気の刃! キュアソード!」

 

「セーラーマーズ!」

 

「セーラーマーキュリー!」

 

「セーラージュピター!」

 

「セーラーヴィーナス!」

 

「愛と正義のセーラー服美少女戦士セーラームーン」

 

「…と、ちびムーン!」

 

「「月にかわって、お仕置きよ!!」」

 

「「「「私達もお仕置きよ!!」」」」

 

「天空の星、天王星を守護に持つ、飛翔の戦士セーラーウラヌス」

 

「深海の星、海王星を守護に持つ、抱擁の戦士セーラーネプチューン」

 

「時空の星、冥王星を守護に持つ、変革の戦士セーラープルート」

 

「「「外部太陽系三戦士、新たな危険に誘われて、ここに参上!!」」」

 

「ピリカピリララ ポポリナペペルト

プリティーウィッチーどれみっちー」

 

「パイパイポンポイ プワプワプー

プリティーウィッチーはづきっちー」

 

 

「パメルクラルク ラリロリポップン

プリティーウィッチーあいこっちー」

 

「プルルンプルン ファミファミファーレ

プリティーウィッチーおんぷっちー」

 

「ペルタンペットン パラリラポン

ももこっちー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『私達!! 美少女戦士大集合!!』

 

 

今ここに!!

歴史に残るであろう戦いが始まる!!

 

 

 

『美少女戦士大集合!!

〜今度のプリキュアは男の娘⁉︎

セブンズレインボーと夢の王国を守れ!!〜』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…あれ? 僕は?」

 

『あなたの活躍は本編までのお楽しみ。

まぁ、ちょっとだけ教えるなら、今回初めて『バーサーカーシステム』を使うわね。』

 

「そうなんだ〜。

それでは読者の皆様!!

次回の更新をお楽しみに〜!!」

 




予告編ですので、細かく書いていませんので……
そして以外と忘れていたアニメだったので変にならないようにしないと


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

プロローグ

皆様、申し訳ありませんでした。
大晦日に書き上げて投稿したがったのですが、出来ませんでしたT^T
楽しみにしていました読者様に深くお詫びします。
さて、お待たせしました。
皆様どうぞ、ごゆっくりご覧下さい。


 

「う〜〜〜〜ん……

コレはマズイでござるな〜。」

 

とある世界を監視していた、チョンマゲで段ボールに入っている男が呟いた。

 

「…仕方ないでござるな〜。

ここは彼らに任せるしかないでござるな。」

 

その男は何処かに向かった。

段ボールには『GO♪サマ』と書かれていた。

 

 

 

 

 

 

 

これは少し未来の話。

事の始まりはある『招待状』を受け取ったことから始まった。

 

「哀ちゃん。

なんか招待券が来たんだけど?」

 

『あら? 差出人は誰かしら?』

 

「え〜っとぉ…『GO♪サマ』さんって人から何だけど…

哀ちゃん知ってる?」

 

『…知らないわね。取り敢えず中を開けて確認しましょう。』

 

その手紙には1枚の招待状と手紙が入っていた。

 

『初めまして、小鳥遊 ユウ様 灰原 哀様

いきなりの招待失礼します。

今回、あなた方『プリキュア』様に是非助けて貰いたく招待いたしました。

場所は『夢の王国』

そこにいますお姫様をどうかお守り下さい。

ささやかではありますが、今回のみ使用できるアプリを用意いたしました。

こちらのQRコードからインストールしてください。

あなた方が来てくれるのを心待ちにしています。

 

GO♪サマ』

 

 

何お前触れもなく届いた招待状。

この招待券がのちの大事件に巻き込まれることになるとは、彼らはまだ知らなかった。

 

 

「なんか大事件の予感がするね!! 哀ちゃん!!」

 

…知らなかったのだ。

 

『バカ言わないで早く準備しなさい。

この招待状によると、今日の深夜0時に迎えが来るみたいよ。

今から準備したら十分間に合うわ。』

 

「わかったよ哀ちゃん。

それじゃあ、今日はもうお店閉めて出発の準備しよう「……ユウ」かな…

ってどうしたの? ローラちゃん?」

 

店の奥からエプロンを付けたローラが出て来た。

手には先ほど届いた招待状と同じ手紙を持っていた。

 

「…………私にも……届いた…。」

 

『…っというわけだから、あたし達も一緒に行くわ。

しっかし『夢の国』ね〜。

聞いた事ね〜な。』

 

どうやらローラ達も招待をされているようだ。

 

「ローラちゃん達も招待されてたんだね。

なら今日はもうお店閉めるから、皆出発の準備しようね〜。」

 

「…………わかった…」

 

『あいよ。』

 

ユウ達が準備にそれぞれ部屋に向かったが、哀ちゃんはリビングに残った。

 

『…さて、皆が準備している間に、このQRコードを読み取ろうかしら。

『GO♪サマ』からの贈り物は何かしらね?……「ピロリン♪」

データ読み取り終わったようね。

…さて、中身は………

…⁉︎っ…

…これは……』

 

その頃ユウは…

 

「さてと……これでいいかな〜。

でも『夢の国』か〜………

どんなところなんだろ〜。楽しみだな〜。」

 

ユウが窓の外を見ると満開の星空が見えた。

 

 

 

 

 

 

 

不思議な縁で結ばれた戦士たち。

その者たちは……とある場所に集まることとなる。

その戦士の名は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『美少女戦士大集合!!

〜今度のプリキュアは男の娘⁉︎

セブンズレインボーと夢の王国を守れ!!〜』

 

 

 

 

 

 

 

「手紙によると、この場所で合っているはずなんだけど…」

 

現在時刻は23時55分

ユウ達は近くの公園に来ていた。

手紙の指定場所がココだったのだ。

しかしそこにはユウ達以外誰もいない。

 

『…おかしいわね?

ここを指定してきたのだから迎えが来ていると思っていたのだけれど…』

 

『……誰もいねえじゃねぇか。

なに? もしかして『夢の国』を探せってか?

なら夢がありそうなところを探せばいいんだな?

……よし今すぐにパチンコに行くぞ!!

あそこには夢が詰まっているからな。』

 

『…随分と汚い夢ね。

楽して儲けたいダメ人間しかいないじゃないの。

それは果たして夢なのかしらね?』

 

『何言ってんだ〜?

夢に決まっているだろう〜が!!

金持ちになりたいっていう純粋な夢に向かって努力してんじゃね〜か。

たくっ! これだからお子様は〜。』

 

「……二人とも……ケンカしない。」

 

キュイイイィィィィィイイイン………………!!

 

哀ちゃんと銀子が言い争っている時、何かの紋章がユウ達の足元に現れ光り出した。

 

『ちょっ⁉︎

なんだコレッ⁉︎』

 

「…足元から…光り?」

 

「うわ〜〜〜〜。

すごいね〜哀ちゃん!!

これどうやって光らしてるんだろ〜?

もしかして、蛍光塗料か何かかな〜?」

 

『バカなこと言ってないで早くここから逃げ………!!』

 

バシュンッ!!

 

光が消えると、そこにはユウ達はいなかった。

この日を境にユウ達はこの世界から消えたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ……………………!!

 

「さあ!! 安いよ安いよー!!

今日はお姫様の元服式!!

そのお祝いとして今日は大安売りだよーーーっ!!」

 

「あら。

じゃあコレ貰おうかしら?」

 

「毎度ありーーーーー!!」

 

「お父さ〜ん、これ買って〜。」

 

「ガハハハ、仕方ね〜な〜。

今日は特別だからな〜。」

 

「わ〜〜い。」

 

光が収まるとそこは見たことない町だった。

レンガの家や露店などが開いており、まるで中世ヨーロッパの町みたいな所だった。

その場所にユウ達は噴水の所にいた。

噴水の周りにも露店が立ち並んでおり、とても活気があった。

しかし、この場所の住人は少し違っていた。

 

『………あのよ〜?

あたしの気のせいじゃなかったら……………

ここにいる奴ら全員…………なんか………耳ついてね?』

 

『………大丈夫よ…気のせいなんかじゃないから…』

 

「………尻尾………生えている?」

 

「うわ〜〜!!

すごいな〜!! 僕初めてみたよ〜!!

やっぱりレンガの家はいいよね〜。

台風来ても丈夫そうだし。」

 

『本当お前ってブレないよなっ!!

なんかスゲーよお前っ!!

こんな状況になったら少しぐらいブレてもいいんじゃないのぉ!!』

 

『…まぁ、あなたの言う通りなんだけど、無駄だから諦めなさい。』

 

いつも通り過ぎるユウにツッコミを入れる銀子。

その銀子にアドバイスする哀ちゃんは何処か哀愁が漂っていた。

 

『……おめーも苦労してんだな…』

 

銀子はそんな哀ちゃんの姿を見て、何処かいたたまれなくなった。

 

『そんなことより…恐らくここが夢の国なんでしょうね。

少なくとも地球にはいない人達だし。』

 

『だよな〜…じゃなかったら天人ぐらいじゃないといね〜よな〜。』

 

「それじゃあ、僕がここはどこなのか聞いてくるよ。」

 

ユウは近くにいた兵士らしき人に聞きに行った。

 

『ちょっ⁉︎ 待ちなさい!!』

 

「あの〜、すいませ〜ん。」

 

「やあ! ようこそ『夢の街』へ!」

 

その兵士さんは甲冑を着ており、頭に犬の耳が付いていた。

そして元気良くハキハキと兵士らしい声で応えた。

 

「哀ちゃん!!

ここ夢の街であっているみたい。」

 

『…そうみたいね。

ちなみにお城へ行くのにはどうしたらいいのかしら?』

 

「やあ! ようこそ『夢の街』へ!」

 

「『……………………』」

 

なぜか兵士さんはさっきとおんなじ事を言った。

 

「…?

もしかして聞こえてないのかな?」

 

「やあ! ようこそ『夢の街』へ!」

 

ユウの独り言にも反応する兵士さん。

 

『…おいおい〜、どうした〜?

言葉が通じね〜のか〜?』

 

「……どうした?…ユウ?」

 

なかなか戻ってこないユウ達を心配してローラちゃん達もこっちに来た。

 

「いや〜、さっきから道を聞こうとしているんだけど、なかなか答えてくれなくて〜」

 

『あんだ〜?

そんなことか〜。

そんなもん普通に聞きゃいいじゃね〜か?

オイ、テメー!!

さっさと城への行き方を言いやがれっ!!』

 

「やあ! ようこそ『夢の街』へ!」

 

『いや、夢の街はわかったっつーのっ!!

んな事より城の…』

 

「やあ! ようこそ『夢の街』へ!」

 

『オイイィィィィッ!!

誰かこいつに言葉を教えてやってくれーーーーーーっ!!』

 

「やあ! ようこそ『夢の街』へ!」

 

……………………………………………

……………………………

……………

……

 

噴水から移動したユウ達は、取り敢えず遠くにお城が見えるのでそこに向かうことにした。

 

『…たくっ!!

何なんだ? さっきのヤローは?

こっちの質問に答えやしね〜。

同じ事しか言わね〜し。

なんだここ? RPGの世界か?

魔王でも倒しゃいいのかっ!! このヤロー!!』

 

「…銀子……落ち着いて…」

 

『あ”ぁーーーーーーっ!!

ムカつくーーーーーっ!! なんかムカつくッ!!

あの青い空もムカつくッ!! あんなに青いのにッ!!

オイッ!! ローラ!!

甘い物買いに行くぞッ!!

そこの店に行って甘い物買いに行くぞーーーーーッ!!』

 

「……わかった…。」

 

『ちょっとっ⁉︎ 勝手に入らな「カランカラ〜ン」い……ってもう遅かったわね。』

 

「哀ちゃん、僕たちも行こうか?」

 

『…そうね。入りましょう。」

 

ローラちゃんは目についたお菓子屋さんに入った。

そのお店は『MAHO堂』と書いてあった。

 




さて、ユウ達はこのお店で一体何がおきるのでしょうか?


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
一言
0文字 ~500文字
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10は一言の入力が必須です。また、それぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。