幻想天霊伝説〜都会の悟空が幻想入り〜 (サウザンド・J)
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シナリオ決定版
第1章➖伝説の始まり➖


この小説は、東方Projectとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・シナリオ決定版
・勝手な年齢設定
・大して変わってない
等が含まれております。

それでも構わないという方は、どうぞお読みください!


地球は、悟空が神龍と共に飛び立ってから1年が過ぎていた。

 

邪悪龍によりメチャクチャにされた地球を元に戻すため、孫悟天は地球復興の手伝いをしていた。

 

 

天「よし、西の都の復興もだいぶ終わったな。そろそろ日も暮れる頃だし帰るか。」

 

 

一仕事を終え家に帰ろうと飛ぼうとした時、何かを見つけた。

 

 

天「ん?これなんだろう?」

 

 

それは円盤のような怪しげな物体。悟天がいる世界でも見たことがないものだった。

 

思わず悟天はそれを手に取ってしまった。

 

ーその時だった!ー

 

 

ピカッ!!ビリビリッ!!

 

天「な、なんだ!う、うわぁぁぁ!!」

 

 

なんと!円盤が急に動きだし、時空の彼方へ飛ばされてしまったのであった!

 

これは、悟空が神龍と飛び立ってから1年が過ぎ、1人の青年が幻想入りした物語である。

 

第1章➖伝説の始まり➖

 

 

 

 

天「・・う・・ん・・あ、れ・・ここ・・は…?」

 

 

気がついた時は湖の側にいた。空を見上げてみると、どうやら昼らしい。

 

 

天「? もしかして、寝すぎちゃったかなぁ?」

 

 

こういったところは父親にそっくりである。

 

 

天「とにかくここがどこか誰かに聞いてみよっと。」

 

 

あまり動揺していない。

 

 

天「あっ、あそこに誰かいるっ。おーい!」

 

???「ん?あたい?」

 

 

そこには1人の少女がいた。 見かけない格好をしている。

 

あんなに小さいのに髪が水色であった。その歳でグレたのだろうか。

 

 

天「うん、急だけど、ここがどこか知らない?」

 

チルノ「う〜ん、あたいチルノ!」

 

天「え?う、うん。俺は悟天。ここがどこか知らない?」

 

チ「えーっと、わかんない。」

 

天「えぇ…、それじゃあ、なんか知ってそうな人知らない?」

 

チ「いいよ!・・あっ、この最強のあたいに勝ったら教えてやってもいいぞ!」

 

天「え?君に?」

 

チ「そーだ!あたいは最強なんだぞー!」

 

天「しょうがないなぁ、よ〜し、絶対に勝ってやるぞ〜。」

 

 

勿論本気で闘うつもりはない。

 

 

天「よ〜し、かかってこ〜い。」

 

チ「くらええ!」

 

チ;氷符「アイシクルフォール」

 

チ「アイシクル〜、フォール!」

 

天「・・・(全然効かない)。」

 

チ「どーだ!まいったか!」

 

天「(しょうがない、気合砲で吹っ飛ばそ)はっ!」

 

ドッ!

 

 

気合砲でチルノを吹っ飛ばした。

 

 

チ「あぁぁ…」

 

 

ここまではみな予想通りであろう。

 

しかし!気合砲が突然、チルノに吸い込まれる様に消え、

 

 

チ「はぁぁぁ!!」

 

ボゥッ!!

 

 

チルノが大幅にパワーアップしたのだ!

 

 

天「な、なんだ!?急にチルノの気が上がった?」

 

 

いったいチルノの身に何が起こったのか?

 

 

天「いったい、何が起きてるんだ!?気を抑えていたとは思えないし、どこからこんな力が…。」

 

チ;氷符「アイシクルフォール」

 

チ「もーいっかい!アイシクル〜、フォール!!」

 

天「!!」

 

 

先程と同じ技であるが、威力は全く違う。

 

 

チ「このままこおりづけにしてやる!おりゃぁぁぁ!」

 

天「・・、それならっ!」

 

 

瞬時にチルノの背後に回り込み、

 

 

ゴンッ!

 

チ「えっ?」

 

 

後頚部を叩き、気絶させた。

 

驚いたものの、殆どダメージは無かった。

 

 

天「ふぅ、ビックリしたぁ。」

 

「・・あれ?あの変な機械が無くなってる。手がかりも無くなっちゃった…。しかも、結局ここがどこなのか聞けなかったなぁ。」

 

 

幸い、空を見るとまだ昼ぐらいなので、時間はある。

 

この世界を知る者がいないか探すために、湖を後にした。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[上空]

 

気を探ってみると、人の気が沢山ある場所を見つけた。

 

 

天「ん?あれは村かなぁ?行ってみるか。」

 

 

その集落へ向かおうとした時、

 

 

?「ちょっと待ってくださーい!」

 

 

何かがもの凄いスピードで飛んできた!

 

 

天「な、なに!?」

 

文「先ほどのもの凄い気を察知してやってきました〜。間に合ってよかったです!」

 

「あ、私は文々。新聞の記者、射命丸文と申します!」

 

天「あ、うん。俺は悟天。」

 

文「悟天さんですね!早速ですが…」

 

天「(もしかしてまた勝負?そんな暇ないんだけどなぁ。ここは逃げよっと)」

 

 

逃げようとしたが、

 

 

文「待ってください!何処へ行くって言うんですか?」

 

 

肩に触れようとした手を、彼女を上回るスピードで掴んだ。

 

 

文「な、なかなか早いですね〜。これでも一応幻想郷最速を誇っているんですが…。」

 

天「そんなことより、俺早く帰らないと。」

 

文「逃がしはしませんよ!力ずくでも止めます!」

 

 

ジャーナリズムの欠片も無い。

 

 

天「う〜ん(そういえばこの子羽が生えてるね。気合砲を使えば怪我もしないし今度こそすぐに)。」

 

文「何を考えているのですか?」

 

天「う〜んとね、こういうこと!はっ!」

 

ドッ!

 

文「しまっ!あーれ〜。」

 

 

いとも簡単に吹き飛ばされた。

 

 

天「よし!今のうちn」

 

 

と、その時だった!またしても気合砲は突然消えて、

 

 

文「はぁぁぁ!」

 

ボゥッ!!

 

天「そんな、またか!」

 

 

またしてもパワーアップしてしまった!

 

 

文「おぉ、何ですかこれ?全身からパワーが溢れてきます!」

 

 

戦闘力は先ほどのチルノより遥かに上回っている。最悪の誤算である。

 

 

天「どうしてこうなっちゃうの〜。」

 

文「それではこちらから行きますよ!」

 

 

さっきとは桁違いのスピードで悟天に攻撃してきた!油断もありその一撃を捕らえられなかった。

 

 

天「なっ!」

 

文「どんどん行きますよ!」

 

 

悟天は文の動きを全く捕らえられずにいた。どうやらスピードは悟天を超えたらしい。

 

 

ドゴッ!ドガッ!

 

天「ぐっ、うわっ!」

 

 

文はそのスピードで悟天を四方八方から攻撃し、蜂の巣状態にした。

 

 

天「(まずい、このままじゃやられるかも。使いたくなかったけど使うしかないか)」

 

 

悟天は切り札を使うことにした。

 

 

天「だぁぁぁ!!」

 

ヴンッ!!

 

文「な、なんですかっ!?」

 

 

そう、〈超サイヤ人〉である。

 

 

天「さぁ、今度は負けないぞ。」

 

 

余裕の表情を浮かべている。

 

 

文「(これはまずいですね〜。とても勝てる気が・・)」

 

天「どうしたの?早く始めようよ。」

 

文「すみません、諦めます…。」

 

天「え?・・そっか、わかった。」

 

ス・・

 

 

一安心して、超サイヤ人を解いた。

 

文も気を抑えたが、最初に会った時と戦闘力は桁違いだ。どうやら、通常の戦闘力になったということなのだろう。

 

 

文「あぁ・・又しても取材ができませんでした…。どうしましょう…。」

 

天「えっ!取材!?」

 

文「なんだと思っていたのですか?」

 

天「てっきり勝負かなって。俺急いでるし。」

 

文「ゑゑゑ!ま、結局勝負しましたけどね。ということは、取材しても構いませんか?」

 

天「別にいいけど。」

 

文「うおぉぉ!、ありがとうございます!それでは早速なんですけど、あなたは・・」

 

 

なんと!取材は100分程かかってしまった。こんな調子で大丈夫なのか?悟天!

 

 

 

 

•••••

 

 

 

 

天「やっと・・終わった…。」

 

文「ありがとうございまーす!」

 

 

ようやく取材は終わったらしい。

 

 

天「あっ、ちょっと待って!」

 

 

危うく大事なことを忘れるところだった。

 

 

文「何でしょう?」

 

天「俺、ここがどこかわからないんだ。これからどうしたらいいか教えてくれないかなぁ?」

 

文「やっぱりそうでしたか〜。でしたら博麗神社に行くといいですよ〜。」

 

天「そこに行けば何かわかるの?」

 

文「はい!ここがどこなのかも、あなたがこの世界にとって何なのかも。」

 

天「ありがとう!それで、博麗神社ってのはどこなの?」

 

文「あの山の頂上へ行けばいいですよ〜。」

 

天「わかった、ありがとう!それじゃあ。」

 

 

少し急ぎめに飛んでいった。

 

 

文「まぁ、そっちは神社は神社でも博麗神社ではないんですけどね〜。ふぁ〜はははは。」

 

 

 

 

•••••

 

 

 

 

[妖怪の山の麓]

 

暫く飛んでいると、目的地の山に着いた。

 

飛んで行こうとしたが、麓から声が聞こえる。

 

 

?「待ちなさい!あなたは何者ですか!」

 

 

この高さだと会話にならないので降りた。

 

 

天「えっと、何?」

 

?「その服装といい、普通の人間が空を飛んでいるといい、あの神社を目指しているといい、明らかに怪しいです!この山に入ることは許しませ」

 

天「うわぁ!マンガに出てきそうなキャラクターみたい!ほんとにいたんだぁ。」

 

ナデナデ

 

?「わふっ♡・・じゃありません!いいかげんにしてくd」

 

天「君なんていうの?」

 

ナデナデ

 

椛「くぅ〜ん♡・・や、やめてください!私は犬走椛といいます!」

 

 

悟天の手を払いのけながら自己紹介をした。赤面している。

 

 

天「椛かぁ。俺は悟天!ここを通してくれないかなぁ?」

 

椛「駄目です!こんな怪しい人を通すわけにはいきません!」

 

天「俺、文って人にここへ行けって言われたんだけど。」

 

椛「えっ!そうだったんですか!?そうなら早く言ってくださいよ。」

 

天「信じてくれるの?」

 

椛「今回は特別です。」

 

天「ありがとう!それじゃあまたね。」

 

 

勿論歩かず飛んでいった。

 

 

椛「はぁ、男の人に撫でられたのは初めてだったからビックリしたなぁ。」

 

 

満更でもない椛であった。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[守矢神社]

 

あまりかからないうちに、神社に着いた。やっと、この世界が何なのかを知ることができるのである。

 

 

天「ふぅ、やっと着いたぁ。誰か呼ぼっと。あの〜、誰かいませんか〜?」

 

 

この程度の敬語はチチに教育されている。

 

 

???「お?参拝者かな?」

 

天「あっ、誰か来たみたいだ。」

 

神「おぉ、外来人かい?私は八坂神奈子だ。」

 

天「俺は悟天。この世界に来たばかりで、いろいろわからないんです。ここがどこか知りませんか?」

 

神「簡単に言うと、ここは幻想郷という所だ。そして君のようにこの世界に紛れ込んだ人間を、外来人と呼んでいる。」

 

天「(幻想郷?父さんからも聞いたことがない所だな。)」

 

神「ところで、君は人間ではないね?」

 

天「・・それは俺の台詞だよ。」

 

 

だが、早くも敬語ではなくなってきている。

 

 

神「ほぅ、よくわかったね。私は人間で言うところの神だ。君は何者だ?」

 

天「俺は見ての通り普通の人間だけど。」

 

 

サイヤ人と人間のハーフと言ってもわかってくれないと思い、普通の人間と答えた。

 

 

神「他に用はあるかい?」

 

天「文が博麗神社に行けばいいって言ってたから来たんだけど。」

 

神「生憎だが、ここは守矢神社だ。」

 

天「えぇ!嘘つかれたってこと?」

 

神「そのようだな。」

 

 

ーその時ー

 

 

??「おーーい!神奈子様ーー!」

 

 

遠くの方から誰かが飛んで来る。

 

 

【挿絵表示】

 

 

??「嘘でぇす!」

 

天「えっ!何!?」

 

??「神奈子様!この人が騙されてここへ来たなんて全て嘘です!本当はこの守矢神社を潰しに来たんです!」

 

神「何を言ってるんだ早苗。私はこの青年はいいやつだと思うけどな。」

 

早「そんなことありません!神奈子さm」

 

神「博麗神社はあっちの方向へ行けば着くよ。」

 

「それと、誰も出てこない場合は硬貨が必要だから準備しておくといい。私ができるのはここまでだ。」

 

天「ありがとう!それじゃあまた。」

 

 

早苗のことは気にも留めずに飛んでいった。

 

 

早「ハァッ☆」

 

神「どうした早苗…。」

 

早「言いたくなっただけです!」

 

「すいません、早とちりしてしまいました。」

 

神「いいんだ。」

 

 

神奈子は考えた。あの気の質は知らないものではなかったからだ。

 

 

神「あの気の質、霊夢や魔理沙と似ている。いや、あの2人よりも何かが濃かった。・・まさかっ!」

 

早「どうしました?神奈子様。」

 

神「明日、あの青年のところへ行くんだ!もしかしたらお前も霊夢や魔理沙のように強くなれるかもしれない!」

 

早「あの人が元の世界に帰ってしまったらどうしますか?」

 

神「その点は大丈夫だ。彼には帰れない理由がある。」

 

早「わかりました!それでは準備しますね!」

 

諏「あの〜、私もいるんだけど。」

 

 

本当に無視されているのは、この場では諏訪子だった。

 

 

 

 

•••••

 

 

 

 

[博麗神社]

 

気づいた時には辺りが暗くなってきていた。このままだとチチの夕飯が食べられなくなってしまう。

 

 

天「遠いなぁ。・・あ!あれかな?」

 

 

先ほどの建物と同じような建物が見えてきた。どうやらここが博麗神社のようだ。

 

守矢神社とは違い、さらに人の気配がしない。

 

 

天「えっとこれかな?ここに硬貨を入れるとここの人が現れるって。」

 

「一応呼んでみるか。あの〜、誰かいませんか〜?」

 

??「・・!!(この声は)」

 

天「・・・、やっぱ出てこないか。仕方ない。昔ピッコロさんがくれた10円っていうお金を入れてみよっと。」

 

 

生前のピッコロから貰ったらしい。今まで、お守りとして持っていたが、この場合は仕方ない。

 

 

天「それっ。」

 

チャリーン

 

??「お賽銭お賽銭お賽銭お賽銭!」

 

天「わっ!変な人来た。」

 

??「(なんだ、別人か…)誰が変な人よ!お賽銭なんてひっさしぶりなんだから!」

 

 

神奈子が言っていた意味がよくわかる。

 

 

天「えっと、君は?」

 

霊「博麗霊夢よ。博麗の巫女。声を聞いて師匠かなって思ったけど人違いみたいね。がっかりだわ。」

 

天「わ、悪かったね!」

 

霊「あんたは?」

 

天「え?俺は・・」

 

「孫悟天!」

 

 

この出逢いが奇跡となることは、この時はまだ、誰も知らない。

 

さて、霊夢によると、悟天がいた世界は一晩では見つけられないらしいので、悟天は自分の世界が見つかるまで、霊夢と同居することにしたのだった。

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

霊「うぅぅ、もう無理だよぉ。」

 

??「まだだ!おめえならもっとできる!」

 

霊「痛いよぉ。もう動けない…。」

 

??「諦めるんじゃねえ!もっと強くなりてえんだろ!チルノを倒すんだろっ!」

 

霊「グスッ、うおぉぉ!」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

朝が来た。

 

 

霊「んん、また師匠の夢ね。孫悟天はもう起きてるかしら?」

 

 

着替えをすまして、悟天の部屋に行ってみると、

 

 

天「くかぁぁ、くかぁぁ…」

 

霊「なっ!」

 

 

ぐっすり眠っていた。

 

霊夢は 深く息を吸い、

 

 

「起きなさーーーーーい!!」

 

天「うわぁ!」

 

 

大声を出し、無理やり起こした。

 

 

霊「あんたねぇ、今のところ居候でしょ?礼儀くらいちゃんとしてくれないかしら?」

 

天「ごめんなさーーい!」

 

 

だいぶ怒っている。すぐに布団を片付けた。

 

 

霊「ったく、そういうところまで師匠そっくりなんだから。あんたほんとに何者?」

 

天「え?只の人間だけど。」

 

霊「あっそ。」

 

天「(なんか母さんにそっくりだなぁ。それにサイヤ人であることはまだ隠しておこう)」

 

霊「朝ごはんだけは作るから待ってなさい。」

 

天「へえ、楽しみだなぁ。」

 

霊「なにはしゃいでんのよ。」

 

天「だって母さん以外の料理食べるの久しぶりなんだもん。」

 

霊「はいはい(なんだか子供みたい)。」

 

 

とは言いながらも、師匠との生活はこんな感じだったのが懐かしい。

 

 

天「いっただっきまーす!」

 

霊「はいはい。」

 

 

食事を取り始めた。

 

 

天「おっ!うんまーい!」

 

霊「・・そう?」

 

天「母さんに負けないくらい美味しいよ!」

 

霊「小さい頃から作り方を教わってたからよ。」

 

天「霊夢の師匠ってすごいんだね。」

 

霊「・・そうね。まったく何処行ったのかしら。」

 

天「居ないの?」

 

霊「2年前よ。私が15の時。巫女になってちょっとしてからずっと一緒だったのに・・ま、自業自得なんだけどね。あんなこと言っちゃったから。」

 

天「なるほど、霊夢は17歳か。」

 

霊「話聞いてた?」

 

天「え?う、うん。」

 

霊「ソーンーゴーテーンー!!」

 

天「わわわかった!次からはちゃんと聞くから!」

 

霊「・・ふんっ!」

 

 

いつの間にか食べ終わっていた。その瞬間、霊夢は悟天を追い出そうとした。

 

 

天「ごちそうさm え!ちょっと待っt」

 

霊「あ、今日は夜になるまで戻って来ないでね。あんたが居た世界を探すのは、紫にも手伝ってもらわなきゃいけないぐらい大変だから、そこらへんぶらぶらしといて。」

 

「それと皿洗いはしとくから。」

 

天「紫って?」

 

霊「幻想郷の賢者よ。あんたのことはとっくに見つけてると思うわ。」

 

天「へぇ、なんかいやだね。」

 

霊「いいから、早く、出て行きなさーい!」

 

天「わ、わかりました今すぐー!」

 

 

慌てて飛び出した。

 

さて、今日一日何をしようか。そんなことを考えながら神社の階段をゆっくり降りていった。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

階段を降り切ると、そこにはある人物が待ち構えていた。

 

 

早「悟天さん!大人しく私にもパワーを」

 

チ「あたいを弟子にして!兄貴!」

 

天「おぉ、チルノ!頭は痛くないかい?」

 

早「ハァッ☆ちょっと」

 

チ「あれぐらい妖精ならへっちゃらへっちゃら!とにかく、あたいを兄貴の弟子にして!」

 

天「えっと、なんで俺?」

 

チ「最強のあたいを倒したのは兄貴が初めてなんだ。弟子入りするしかないでしょ!」

 

天「う〜ん。」

 

早「ハァッ☆」

 

天「(ちょうど暇だしいっか。それになんでだろう。この子には可能性を感じる)」

 

チ「お願いだよ兄貴〜。」

 

 

足にしがみついてきた。普通に可愛い。

 

悟天はロリコンではない(筈)。

 

 

天「よし!俺の修行は厳しいぞ〜。それでもいいのかなぁ?」

 

チ「もちろん!どんな修行だって乗り越えてやるぞー!」

 

早「あ・・あの・・」

 

天「じょ、冗談だよ冗談。」

 

早「え?今、私に話かけました?」

 

天「?そうだけど。」

 

早「真面目な話をしてるわけじゃないのに構ってくれた!やったー!」

 

天「・・・。」

 

早「いつもなんですよ。真面目な話以外はスルーされるんですよ。」

 

天「へぇ。なんか、大変だね。」

 

チ「兄貴〜、まだ〜?」

 

天「あっ、そうだった。それじゃああの湖に行くか!」

 

早「ちょっと待ってくださいよ〜。」

 

天「それは修行の後でね。早苗も来ない?」

 

早「わかりました!」

 

チ「おーい、置いてくぞ〜。」

 

天「あっ、待ってくれー!」

 

 

ちょっと遅れながら早苗は言った。

 

 

早「・・名前、覚えてくれていたんですね。ふふ…、はぁっ♪」

 

 

 

 

•••••

 

 

 

 

[霧の湖のほとり]

 

そんなわけで、チルノと悟天の修行が始まった。なお、早苗は修行がひと段落するまで傍観しておくとのことだ。

 

 

天「いいかい、気はこうやって使うんだよ。」

 

 

気弾の手本を見せていた。パワーアップしたおかげか、チルノは気そのものは出せている。

 

 

チ「難しいなぁ。」

 

天「頑張れ頑張れ。俺だってチルノと同じくらいの時は苦労したよ。」

 

チ「そーなんだ。よーし、頑張るぞー!」

 

 

それから3時間修行を続け、ようやくひと段落ついた。

 

 

天「そういえば早苗は気を使えるんだっけ?」

 

早「はい、魔理沙さんに教えてもらいました!」

 

天「魔理沙?」

 

早「お友達です。霊夢さんの親友ですよ。」

 

天「へぇ、気を使える地球人なんて珍しいなぁ。魔理沙って強いの?」

 

早「とんでもなく強いですよ!霊夢さんに引けを取らないぐらいです!」

 

「霊夢さんのお師匠さんの修行を受けた途端に、ものすごく強くなったらしいですよ!私も修行受けたかったですね。」

 

天「その修行を受けたのは、霊夢とその魔理沙って人だけ?」

 

早「その筈ですよ。幻想郷でずば抜けて強いお2人ですからね。」

 

天「そうなんだ。それで、私にもパワーをとか言いかけてたけどどういうこと?」

 

早「それはですね、これです!」

 

 

今朝の新聞を見せてきた。〈文々。新聞〉と書いてある。

 

 

天「あっ、昨日の。」

 

早「これによると、どうやらチルノちゃんだけじゃなく文さんもパワーアップしたらしいですね。それも悟天さん絡みだとか。」

 

天「えっ、チルノと会ってたことをなんで文が知ってるんだろう?」

 

 

噂をそのまま記事にしたらしい。新聞がやることではない。

 

 

早「神奈子様に指示されたのもありますが、私は確信しました!魔理沙さんの急なパワーアップ、そしてチルノちゃんと文さんのパワーアップ、これらは同じものだと!」

 

天「そうだとしたら、ますますそのお師匠さんが誰か気になるなぁ。名前とか知らないの?」

 

早「実は知らないんです。魔理沙さんどころか霊夢さんですら名前を教えてくれなかったみたいで。」

 

天「えぇ…、まぁいいか。それで、どうやったらパワーアップするの?」

 

早「え?自分でパワーアップさせたのにわからないんですか?」

 

天「俺の気を奪ってうまく使っていたのかなって思ってたけど、チルノからも文からも俺の気を感じなかった。なんでだろう?」

 

早「不思議ですね。そうだ!試しに私を攻撃してみてください。」

 

天「えっ、俺女の子には攻撃したくないんだけど。」

 

早「そんなこと言って、お2人を吹っ飛ばしたじゃないですか。」

 

 

本人は攻撃のつもりではないらしい。

 

 

天「ち、違うよあれは。逃げるためにやっただけで。」

 

早「(こうなったら)悟天さん、覚悟!」

 

天「えっ、なに!?」

 

早;秘術「グレイソーマタージ」

 

ドドドッ

 

チ「なに?楽しそう!あたいも!」

 

チ;氷符「アイシクルフォール」

 

ドドドッ

 

天「ちょ、おまっ」

 

 

ほぼ全部直撃した。が、

 

 

天「ふぅ、びっくりしたぁ。」

 

 

まるで効いていない。

 

 

早「まだまだ!」

 

早;秘術「グレイソーマタージ」

 

 

あえて同じ技を使った。悟天の攻撃を誘うためである。

 

 

天「このままじゃ服がボロボロになっちゃうなぁ。仕方ないか。はっ!」

 

 

衝撃波を放った。早苗の攻撃はかき消され、そのまま早苗に当たった。

 

 

早「うわっ!」

 

 

いとも簡単に飛ばされた。が、

 

 

早「・・はぁぁ!!」

 

ボゥッ!!

 

天「なっ、やっぱりか!」

 

 

もはやデジャブである。

 

 

早「さぁ、いきますよ!」

 

早;秘術「グレイソーマタージ」

 

天「なっ!」

 

 

ガードはしたものの、文の時同様攻撃は効いた。

 

 

早「まだです!」

 

天「くっ!」

 

ガシッ!

 

 

ここで初めての取っ組み合いである。一見互角のようだったが、

 

 

天「スキありっ!」

 

早「うわ!」

 

 

手を払い、早苗の後ろに回り、背中を押して吹っ飛ばした。

 

 

早「やっぱり強いですね。ここは降参します。」

 

天「でも、急になんで攻撃してきたの?」

 

早「それはですね、パワーアップするためです!目標達成です!」

 

天「あっ、そうだったね。でもそれだけの為にわざわz」

 

早「それではまた会いましょう!」

 

天「えっ、ほんとにそれだけ?」

 

 

スルーされ返された。

 

 

チ「兄貴!続きしようよ!」

 

天「あ、うん。そうだね。」

 

 

それから夕方までずっと修行した。もちろん悟天には殆ど効果は無かったが、チルノには有意義な時間であった。

 

 

チ「それじゃあまた明日ね!兄貴!」

 

天「うん、気をつけてね。」

 

 

まだ夜ではないどころか霊夢の気が落ち着いていない。もう少し幻想郷を見て回ることにした。

 

 

 

 

•••••

 

 

 

 

[紅魔館]

 

見て回るほどもない距離に、一つの建物が見えてきた。

 

 

天「ん?なんだあの真っ赤な建物。」

 

 

洋館のようだが真っ赤だ。

 

降りてみると、門の前に人が倒れている。門番だろうか?頭にナイフが刺さった状態で横倒しになっている。

 

 

天「・・ムチャしやがって。」

 

 

そう吐き捨て門の中へ入っていった。

 

ドアの前まで来てノックをしてみたが、なんの反応もない。ドアは勝手に開いた。

 

 

???「これはこれは、また、わざわざこの私に殺されに来たようね。」

 

 

奥の方から少女が近づいてくる。

 

 

天「えっと、君は?」

 

レ「私はレミリア・スカーレット。この館の主にして誇り高き吸血鬼よ。」

 

天「俺は悟天。何か面白そうなことないかな?」

 

レ「あら?あなた、自分の立場をわかっているのかしら?」

 

天「立場?」

 

レ「あなたは今から私のディナーになるのよ。」

 

天「よくわかんないなぁ。」

 

レ「あぁ!もういい!覚悟しなさいっ!」

 

 

レ;紅符「スカーレットマイスタ」

 

ドドドッ

 

 

勿論効いていない。なんなんだぁ今のはぁ?と言わんばかりである。

 

辺りは煙に包まれた。

 

 

天「ほんとここの世界の人達って戦うの好きだなぁ。」

 

 

しかしレミリアは、煙の中から悟天目掛けて一直線に飛んでいった!

 

 

レ「かかったなアホが!」

 

 

フラグは立った。

 

 

天「!」

 

バシッ!!

 

レ「え?」

 

ガシャーンッ!!

 

 

ビックリしたせいで加減を間違えてしまい、払った手に力が入ってしまった。

 

レミリアは飛んでいった。物凄い音が聞こえたので心配になった。

 

 

天「ごめん!大丈夫?」

 

 

と、次の瞬間!

 

 

レ「う・・がぁぁぁ!!」

 

ボゥッ!!

 

天「えぇ!払っただけで!」

 

 

確かにパワーアップした。だが、

 

 

レ「・・がはっ。」

 

 

その場に倒れ伏せてしまった。

 

 

天「一体、何が。ま、このままここにいたらまずいかもしれないし、神社に戻ろっと。」

 

 

逃げた。時間もちょうどよかったので、神社に戻ることにした。

 

門番は相変わらず倒れている。

 

 

 

 

•••••

 

 

 

 

 

 

[博麗神社]

 

博麗神社に戻ってみると、待っていたかのように霊夢は立っていた。険しい表情をしている。

 

 

天「もしかして、遅かった?」

 

霊「いや、ちょうどいいわ。」

 

天「で、どう?俺がいた世界ってのは見つかった?」

 

霊「紫が見つけたわ。だけどね、私たちでいう外の世界じゃないのよ。」

 

「だからあんたは帰れないわ。」

 

天「・・は?」

 

霊「逆に不思議よ。それならどうやって完全な異世界から来たのか。」

 

「あと、あんたの世界はあんたが居た時から既に100年経っていたわ。」

 

天「ちょっと待って!100年?じゃあ戻れたとしても俺がいた頃から100年後なの?」

 

霊「そうよ。それに離れすぎてて戻せないらしいのよ。」

 

天「(パリーン)」

 

 

心の中の何かが割れた。

 

 

霊「それと、一つ訊きたいことがあるわ。」

 

天「え、なに?」

 

 

絶望に打ちひしがれている悟天に訊いた。

 

 

霊「あんた、サイヤ人でしょ。」

 

天「!!!」

 

 

今度は悟天の顔が険しくなった。なんの前触れも無く〈サイヤ人〉という言葉が出てきたからだ。

 

 

天「どうしてそれを。」

 

霊「師匠もサイヤ人だったのよ。それにあんたは、師匠が私と魔理沙にやったことと同じことをした。パワーアップよ。」

 

天「あのパワーアップって前例があったの?」

 

霊「そう。気を与えたわけでも修行の成果でもないパワーアップ。師匠と同じであんたは―」

 

「サイヤパワーを宿させたのよ」

 

 

なんと、パワーアップの原因はサイヤパワーであった!

 

「サイヤパワーを宿させる」とはいったい…。

 

 

天「なっ、サイヤパワーだって!?」

 

霊「そ。それであんたは、幻想郷のバランスを壊してしまったのよ。」

 

 

まるで、世界を変えてしまった悪魔みたいな言い方である。

 

 

天「で、でも、そんな簡単に宿るものなの?みんな普通の人間だと思うけど。あっ、人間じゃないのもいたかな?」

 

霊「そこは私も不思議よ。私だってサイヤパワーを宿したのは、師匠と修行の生活を始めてから2年経ってからだもの。魔理沙は少し早かったけど。」

 

天「2年も掛かるなら、俺は関係ないね。」

 

霊「とぼけんじゃないわよ。あんた、文たちに何をしたの?」

 

天「・・、気で吹っ飛ばしました…。」

 

霊「・・それだけ?」

 

天「うん。」

 

 

若干1人は違うがまあいいだろう。

 

 

霊「あんた、能力とか持ってる?」

 

天「能力?気が関係ないならわかんないなぁ。」

 

霊「そう。また調べなきゃ駄目みたいね。」

 

天「あの、俺はこれからどうすれば?」

 

霊「幻想郷に永住するしかないわよ。」

 

天「ま、そうなるよね。どうしよっかなぁ。」

 

 

途方にくれていると、

 

 

霊「よ、よかったら、その、」

 

天「え?」

 

霊「どうしてもって言うなら、博麗神社に住んでも、いいのよ?」

 

天「早苗に頼むから大丈夫だけど。」

 

霊「あ、あそこは男が泊まるの禁止なのよ!」

 

天「えぇ!そうなの?」

 

 

全て嘘です。

 

 

霊「そ、そうよ。あんたはここに泊まるしかないのよ。孫悟天。」

 

天「そうかぁ。じゃ、お世話になりまぁす。」

 

 

悟天のノリは軽い。

 

 

霊「ちょ、少しは感謝してる?」

 

天「してるってぇ。」

 

霊「はぁ、了解しない方がよかったかしら。」

 

 

こうして2人の生活は始まったのであった。

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

師匠「今度は瞬間移動の修行だ。移動自体も大事だけど、物も一緒に移動できるようになるのも大事だぞ。」

 

霊「物って道具とか?」

 

師「そうだ。それができれば守れるものが増えるぞ。オラは一回それで地球を守ったことがあるしな。」

 

霊「へ〜、師匠ってすごいなぁ。」

 

師「どうだ?やってみっか?」

 

霊「うん!頑張る!」

 

師「よっしゃ!そんじゃまずは神社の門から、オラがいる玄関までやってみろ。やり方は一通り教えたからできるよな?」

 

霊「うん、行くよ〜。」

 

師「・・・。」

 

霊「ん!」

 

ヒュンッ!!

 

師「お!できt ・・って霊夢!?」

 

霊「やった!できたよ師匠!」

 

師「いやいや霊夢!服が付いてきてねえぞお。」

 

霊「え?・・きゃあ!師匠見ないで!」

 

師「そんなこと言ったって〜。一緒に風呂入ってるじゃねえか。」

 

霊「外は嫌なの!」

 

 

両手を胸に当て、一目散に服の元へ走って行った。

 

 

師「ハハハ、可愛いもんだな。」

 

「頑張れよ、霊夢」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

目が覚めた。またしても昔の夢である。

 

 

霊「ん・・またか…。」

 

 

博麗の巫女は、日が昇り次第起床しなければならない。代々から継がれる掟だ。

 

 

霊「はぁ…、師匠は今何処にいるのかしら。異変が始まるかもしれないのに。」

 

 

異変の心配をする理由は、悟天が現れたからである。当の本人はまだ寝ている。

 

 

天「くかぁぁ。」

 

霊「なっ、また寝てる。すぅぅ・・」

 

「起きなさーーい!!」

 

 

天「うわぁ!」

 

霊「いつまで寝てんのよ!」

 

天「え?まだ6時くらいだよ。」

 

 

この部屋には時計があるので、時間は容易にわかる。博麗神社にも時計ぐらいはある。

 

 

霊「はぁ?知らないわよ。ここに住むなら言うこと聞きなさい!」

 

天「そんなぁ。」

 

霊「あ、日中はあんたにも働いてもらうわよ。主に家事ね。」

 

天「おっ、それなら俺得意な方だよ。」

 

霊「あら、頼もしいじゃないの孫悟天。」

 

天「そろそろ悟天って呼んでくれても。」

 

霊「なんでよ。」

 

天「なんでもありません…。」

 

 

それから朝食を済ませ、洗濯物一式は悟天がやった。不思議なことに、神社に自分の服が揃ってある。

 

 

天「なんでだろう?まあいいや。」

 

 

師「服はサービスしといてやったぞ。おめえも頑張れよ。悟天。」

 

 

 

 

•••••

 

 

 

 

一式終わらせた後、悟天は縁側で寝てしまった。昨日の疲れと短い睡眠時間のせいである。

 

 

霊「孫悟天、今からお使い行ってきて。って、あれ?」

 

天「すぅぅ。」

 

 

叩き起こそうとしたが、その寝顔を見ていると、できなくなった。師匠の寝顔にそっくりだからである。

 

10年以上も共に過ごした師匠の寝顔に。

 

 

霊「・・しょうがないわね。」

 

 

そのまま寝かせることにした。

 

しかし、優しかったのもここまで。

 

 

天「ふぁ〜、よく寝た。さて、何をしようk」

 

霊「こらぁ!なに寝てんのよ!」

 

天「え?」

 

霊「ほら早く、お使い行ってきなさい!」

 

天「でも、今まで寝てたってことは、寝かしてくれたんじゃないの?」

 

霊「う、うるさいっ!早く行きなさい!」

 

天「なんだぁ、可愛いとこあるじゃん。」

 

霊;霊符「夢想封印」

 

天「うわぁぁ!今すぐ行ってきまーす!」

 

 

一目散に逃げていった。

 

いつ忍び込ませたのかは知らないが、買う物が書いてある紙とお金はポケットに入っていた。お金は見たこともない物であった。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[人里]

 

人里に着いた。人々は悟天に注目している。

 

 

人A「あれが噂の外来人?イケメンだわぁ。」

 

人B「見たこともない服を着ているなぁ。」

 

人C「何処に住んでるんだろう。」

 

天「みんな俺のこと知ってるんだね。」

 

 

ここまで広まった理由は、勿論文々。新聞の影響である。

 

まずは魚を買いに行った。

 

 

天「これ1匹お願い。」

 

店員「まいど〜。」

 

 

次は揚げ物だ。

 

 

天「これお願い。」

 

店員「は〜い。」

 

 

みんな外来人に対してフレンドリーである。残金を見てみると余裕がありそうだったので、近くで何か食べることにした。

 

 

天「ん?あれは団子屋かな?」

 

 

甘い香りがした。屋台のようで、1人の少女が団子を売っている。

 

うさ耳の飾りのような物を頭に着けている。

 

 

少女「おいでませ〜。」

 

天「おっ、やってるやってる。 」

 

少女「あなたが噂の外来人さんですね?」

 

天「うん、それじゃあ団子2本ちょうだい。」

 

少女「かしこまり〜。」

 

天「うん、まだお金あるな。」

 

少女「あとは何を買うんですか?」

 

天「野菜とかだよ。人参って書いてるし。」

 

少女「それなら、あっちのお店がそうだよ〜。」

 

「でもね、人参は今品切れなんだって。もう少ししたら、入荷されると思うんだけど。」

 

天「そっか、じゃあいったん帰ろっと。それじゃあまたね。」

 

少女「ありがとうございました〜。」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[博麗神社]

 

買い物袋を抱えて博麗神社に戻った。

 

 

霊「あら、早いじゃない。てっきりチャラ男には到底できない事かと思ってたけど。」

 

天「俺チャラ男じゃないんだけど。」

 

霊「まいいわ。どれどれ・・野菜が無いじゃないの。」

 

天「それが売り切れでさ。夕方もう一回行くよ。」

 

霊「は?あそこの野菜が無くなる訳ないでしょ。しかも余分にお金が減ってるし。」

 

天「あ、それはね、えっと、」

 

 

袋から団子を出した。

 

 

天「はい。2人で食べようよ。」

 

霊「な、なんで私があんたと団子食べなきゃいけないのよ。」

 

天「いいじゃん別に。」

 

霊「しょ、しょうがないわね。どうしてもって言うなら一緒に食べてあげてもいいわ。」

 

天「(わかりやすいなぁ)」

 

 

一緒に食べたものの、あまり会話は無く、さっさと終わってしまった。

 

そして、夕方になった。

 

 

天「夕方だしもう一回見てくるよ。」

 

霊「早く帰ってきなさいよ。ご飯作れないからね。」

 

天「は〜い。」

 

 

出掛けて行った。

 

 

霊「・・・。」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[人里]

 

人里の八百屋に行ってみると、野菜は揃えてあった。その店の前で、2人の銀髪の少女が何やらもめている。

 

 

妖夢「ちょっと、なんでこんなにある人参を全部買う必要があるんですか!」

 

咲夜「仕方ないでしょう。お嬢様が昨日何者かに襲われて寝込んでいるのですから。」

 

妖「そんなの知りませんよ。どうせレミリアさんが喧嘩売って負けただけなんじゃないですか?」

 

咲「そんな訳ありません。お嬢様は誇り高き吸血鬼。そんな物騒なやからに喧嘩など売るはずがありません。」

 

妖「へ〜、まだレミリアさんがカリスマだと思ってるんですか?」

 

咲「なんですってぇ?」

 

 

一向に買う気配はない。

 

 

天「(え?寝込んでるって?)」

 

 

心当たりはある。

 

 

妖「知らないんですか?レミリアさんなんて他の場所ではかりちゅまとかおぜうさまとか言われてるんですよ。」

 

咲「誰かしら?そんな無礼なことを言うのは。」

 

妖「あなたが絶対に攻撃できない相手ですよ。と言うか攻撃が届きません。画面の向こうなので。」

 

 

メタい。

 

 

咲「何言ってるかさっぱりわからないわ。」

 

妖「にしても、こんなの有り得ません!」

 

咲「急に何よ。」

 

妖「これだけレミリアさんの話をしているのに咲夜さんが鼻血を出さないだなんて!」

 

咲「何処の変態よ!」

 

妖「誰でしょうね〜。」

 

咲「あら?そんなこと言っていいのかしら。」

 

妖「なんです?」

 

咲「人里の住人にバラしますよ。」

 

妖「何かありましたっけ?」

 

咲「あなたがむっつりだっていうこと。

 

妖「な!何故それを!」

 

咲「当然ですよ。」

 

 

妖夢はかなり焦っている。

 

あまりにも長いので、悟天は待つのをやめた。人参を26本のうち3本取って行った。

 

 

天「おっちゃん、これお願い。」

 

おっちゃん「あいよ!」

 

天「ありがとう。」

 

 

速やかに帰ろうとした。

 

 

咲「ちょっと待ちなさい。」

 

天「え?俺?」

 

咲「なに抜け駆けして、勝手に人参買ってるのですか?」

 

天「俺ちゃんと払ったよ。」

 

妖「ずっと見てましたね。気ですぐわかりましたよ。」

 

天「気を知ってるの?」

 

妖「当たり前です。皆霊夢さんに教えてもらったので、知らない人は普通の人間です。」

 

天「なにしてんの霊夢…。」

 

咲「こうなったら決闘ですね。」

 

天「みんな戦い好きだなぁ。」

 

妖「ロイヤルでいきましょう。」

 

天「(やった、ロイヤルだ!2対1とかめんどくさいし)おっちゃん、これ持ってて。」

 

お「あいよ。」

 

咲「いざ、尋常にー」

 

妖「勝負!」

 

 

妖夢は悟天に斬りかかった!しかし、

 

 

カンッ!

 

 

指2本で受け止めた。

 

 

妖「なっ!」

 

天「それっ。」

 

 

妖夢ごと横に放った。

 

 

咲「情けないですね。これならどうですか?」

 

咲;幻世「ザ・ワールド」

 

チチチチ…

 

咲「あなたは何も理解できないまま、死ぬ。」

 

 

時を止めた。悟天は止まった、かのように見えた。

 

 

天「ねえ、何してんの?」

 

咲「な、なんですってっ!」

 

 

止まった時の中を動いている。

 

 

天「みんな止まってるけど、もしかして時間止めちゃったの?」

 

咲「馬鹿な、そんな筈は!霊夢にも効いたのに・・っ!」

 

 

ここで初めて、霊夢があの時手加減してくれたと気付いた。

 

 

咲「(このまま私1人では不利。仕方ない。)解除!」

 

 

妖夢が動けるようになった。そして、2人揃って悟天を挟み撃ちにしようとした。

 

 

咲&妖「斬る!」

 

天「そんなものっ!はぁっ!」

 

 

気で弾き返した!2人共遠くへ吹っ飛んでいく。

 

 

咲「ぐっ!」

 

妖「がはっ!」

 

天「気絶させればパワーアップしても今日はこの辺で終われるだろう。」

 

 

しかし、誤算であった。2人共タフであったということ、負けず嫌いだということだ。

 

揃って立ち上がり、

 

 

咲「こんなところで、」

 

妖「咲夜さん以外に、」

 

咲&妖「負けるわけには、いかないんだぁぁ!!」

 

ボゥッ!!

 

 

2人の気が迸った!戦闘力は一気に、悟天ぐらいまで追いついた。

 

 

天「し、しまったー!」

 

 

同時に2人もパワーアップさせてしまい、尚且つ片方は時を止める能力を持っている。

 

どうなる悟天!

 

 

咲「さて、どうやってお料理してあげようかしら?」

 

妖「何言ってるんですか?この男を斬るのは私です。そして、あなたもここで斬ります。」

 

天「なんでそこまで殺したいの?」

 

妖「いいえ、斬るだけです!」

 

 

それを殺すと言います。

 

途端に妖夢は飛び出した。今度ばかりは指2本だとまずい。

 

 

天「くっ!」

 

 

悟天も後方へ飛び出した。妖夢は追いながら何度も刀を振った。それを全て避けきっている。

 

 

妖「中々やりますね、外来人さん。でも、もう1人お忘れではないですか?」

 

 

後方の先には咲夜が待ち構えていた。咄嗟に悟天は飛び上がった!そして、

 

 

天;「かめはめ波」

 

天「かーめーはーめー…」

 

妖「?いったい何を?」

 

天「波ぁぁぁ!!」

 

ドンッ!!

 

妖「なっ!!」

 

 

妖夢は驚いてしまい、直撃した。しかし一方で、

 

 

咲;幻世「ザ・ワールド」

 

チチチチ…

 

咲「今度は、止まったようね。」

 

 

動きを止められてしまった!

 

 

咲「さて、さっきの分をたっぷりと仕込んであげるわ。」

 

 

悟天の周りに大量のナイフを仕掛けた。そして、

 

 

咲「終わりよ。解除!」

 

 

周りのナイフは一斉に悟天の方へ向かって行った!

 

 

天「なっ!」

 

 

それでも高速移動でことごとく避けたが、

 

 

ザクッ!

 

天「うっ!だぁぁぁ!」

 

 

一本のナイフが右太ももに刺さった!その瞬間、悟天は危機を感じ気で全てのナイフを吹き飛ばした。

 

悟天の右足からは鮮血が滴っている。

 

 

天「・・、くそぉ。」

 

咲「よく一本ですみましたね。」

 

 

気味の悪い笑顔で言った。気がつけば後ろに妖夢も居た。

 

 

天「はは、まいったなぁ。」

 

咲「終わりです。」

 

妖「覚悟!」

 

 

その時!

 

 

霊「ちょっとあんた達、何してんの?」

 

咲「霊夢!」

 

妖「霊夢さん!」

 

 

急に2人は気を沈めた。何しろ、霊夢が不機嫌そうだからだ。

 

 

霊「そいつに何かあったら私が困るんだけど。」

 

咲「まさか、この外来人は永住することになったの?」

 

霊「そういうこと。ここで引き下がってもらえるかしら?」

 

妖「・・、仕方ありませんね。」

 

咲「霊夢がそう言うなら引き下がります。では。」

 

 

2人とも素直に引き下がった。

 

 

霊「さ、帰るわよ。」

 

天「あ、ありがとう。ちょっと待ってて。」

 

 

八百屋の方へ飛んでいき、人参を受け取った。気がつけば残りの人参はあの2人が買っていったらしく、一本も残っていない。

 

なんだよ。結局分けあえるじゃないか。

 

 

天「お待たせ。機嫌悪そうだけどどうしたの?」

 

霊「早苗が勝負を申し込んで来たのよ。 」

 

「ー今の私なら霊夢さんにだって勝てます!ー」

 

「とか言ってたわ。正直あのパワーアップには驚いたけど。」

 

天「(ギクッ)」

 

霊「ああいう面倒ごとは嫌いなのよ。もっと腕を上げてから来なさいっての。」

 

 

愚痴を聞いているうちに神社に着いた。玄関あたりに来た時、

 

 

霊「そこで待ってて。」

 

 

と言って、人参の袋を持って、入っていった。暫くしてから包帯を持ってきた。

 

 

天「あっ、大丈夫だよこのくらい。」

 

霊「バカッ!大丈夫なもんですか!」

 

 

そう言って無理やり包帯をあてた。

 

 

天「痛い痛い!」

 

霊「にしても、なんで本気で戦わなかったのよ。本気だったらこんな怪我しなかったでしょうに。」

 

天「それは、流石にかわいそうかなって。」

 

霊「はぁ。とんだお人好しね。」

 

 

そんなことを言いながらもちゃんと包帯を巻いている。

 

 

天「・・、ありがとう。」

 

霊「感謝しなさい、その・・、悟天。」

 

 

どうしたわけか赤面している。

 

 

天「えっ?今」

 

霊「さっ!ご飯の支度しよっと。」

 

天「・・・。ははっ。」

 

 

また、2人の距離は縮まった。 のか?

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

師「おお、随分と腕を上げたな霊夢。」

 

霊「えへへっ、やったぁ!」

 

師「それに随分女らしくなってきたなあ。パンにも似てるかもな。」

 

霊「ん?パン?」

 

師「オラの孫さ。霊夢は今いくつだっけ?」

 

霊「12よ。」

 

師「そっか(確かあの時のパンもそれぐらいだったっけな)。」

 

???「あの…」

 

師「ん?誰だ?」

 

霊「あなたは?」

 

???「私、魔法使いをやってて、その、名前はー」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

霊「・・もう朝か。」

 

 

そして新しい1日が始まる。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

天「霊夢〜、やっぱり朝早いよお。」

 

霊「うるさいわね。いい加減慣れなさい。」

 

天「まだ2日目なんだけど。」

 

霊「は?」

 

天「いえ、なんでもありません。」

 

 

こんな話をしながら朝食を食べている。

 

丁度食べ終わる頃、

 

 

チ「おーい、兄貴ぃ〜。」

 

天「ん、早いな。学校とか行ってないの?」

 

チ「学校?何それ?」

 

天「勉強する所だけど。」

 

チ「それって寺小屋のことじゃないの?」

 

天「(昔のスクールみたいなところか)あ、そうだった。今日は行かないの?」

 

チ「今日は休みだよ!だから修行しよ!」

 

霊「へ〜、あんたチルノに稽古つけてたんだ。」

 

天「まぁね。」

 

霊「このロリコン。」

 

天「なんで!?」

 

チ「早く行こうよ兄貴ぃ〜。」

 

天「あ、うん。ちょっと待ってね。」

 

 

少し支度をしてから2人で修行しに出かけた。

 

 

霊「昼には帰って来なさいよー!」

 

天「はいはーい。」

 

 

 

 

•••••

 

 

 

 

修行を終え、神社に帰って来た。

 

 

天「ふぅ、いい汗かいた。あっ!洗濯物やんなきゃ!」

 

霊「それはやらなくていいわ。昨日のうちに殆ど片付いたし。それより、あんたにオススメの場所があるんだけど。」

 

天「えっ!なになに?」

 

 

霊夢は幻想郷の地図を出した。

 

 

霊「ここら辺に研究所みたいなところがあるから。ここに行ったらあんたの好きなものがあるだろうし。」

 

天「好きなものって?」

 

霊「修行するための装置とか。」

 

天「あ、そうなんだ。」

 

 

ここ数年、まともに修行していない。そのせいか、あまり乗り気ではなかった。

 

 

天「それじゃあ、ご飯食べた後に行くよ。」

 

霊「え?作ってないけど。」

 

天「いぃぃっ!」

 

霊「嘘よバカ。」

 

 

クスッと笑った。

 

 

天「ははっ、良かった。」

 

 

そして食べた後、すぐに出発した。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[???の研究所]

 

地図に書いてある通りに飛んで行くと、それらしい研究所が見えてきた。そこへ降りた。

 

 

天「ここかな。」

 

 

すると、研究所から人が現れた。正確に言うと人ではないが。

 

 

???「やあ、君が悟天君だね?」

 

天「えっ、どうして知ってるの?」

 

???「そりゃ情報が回ってきたからさ。まあ入ってよ。」

 

天「君は?」

 

にとり「河城にとり。河童さ!」

 

 

こうして研究所の中へ入って行った。そこには異様な光景が広がっていた。

 

 

天「なに、これ…?」

 

に「外の世界のヒーローってやつさ。外来人なのに知らないのかい?」

 

天「知らないなぁ。それに俺は普通の外来人とは違うみたいだし。」

 

に「そうなんだ。ま、このヒーローってのは幻想郷にはいないわけだけど。」

 

「そこで、どうにか再現できないか研究してるわけだよ。」

 

天「俺の知ってるヒーローとはだいぶ違うなぁ。」

 

 

そんなことより研究の器具よりグッズらしき物の方が目立つ。ハマっているのだろうか。

 

 

天「あぁ俺もう帰らなきゃ。」

 

に「それと!」

 

天「?」

 

に「これを応用して修行するための装置も作ってるんだよ。まだ完全にはできてないけど。」

 

天「それってどんな?」

 

に「これさっ!」

 

 

そこには何かの扉があった。

 

 

に「ここに入ってコンピュータと一体化することで、データにしかない相手と戦うことができるんだ。 」

 

「勿論、この中で死んだら現実でも死んだことになるけど。ま、死にそうになったら外にいる私が敵を消せばいいだけだから安心して。」

 

 

安心できない。にとりだからではなく、その装置そのものが。

 

 

プシュー

 

???「ふぅ、終わったぜ。」

 

 

装置の扉が開いた。

 

 

天「誰か出てきた。」

 

に「あ、おかえり〜、魔理沙。」

 

魔理沙「ここの修行はほんとにいいな!いつもありがとうなにとり!」

 

に「お安い御用だよ。」

 

魔「ん?お前はもしかして。」

 

天「やあ、俺は悟天。」

 

魔「うぉぉ!会いたかったぜ!」

 

天「え?・・そっか、新聞で。」

 

魔「私は霧雨魔理沙!お前とずっと戦いたかったんだぜ!というわけだ。勝負しろ!」

 

天「ほんとみんな戦い好きだなぁ。」

 

 

今さらだがサイヤ人の台詞ではない。

 

 

魔「場所を変えるから、じゃあなにとり!」

 

に「じゃあね〜。」

 

天「ま、いっか。」

 

 

2人は近くの平地まで移動した。いや、3人である。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[妖怪の山の平地]

 

に「こんな機会を見逃すもんか!悟天君のデータを取って、あの装置に組み込まないと。」

 

 

本人は結構真剣である。

 

 

魔「見せてやるぜ。幻想郷No.2の力を!」

 

天「あ、霊夢の次なんだね。」

 

魔「うるさーーい!悟天、後悔することになるぜ!」

 

天「う、うん。」

 

 

正直本気でやるつもりはない。

しかし!

 

 

魔「はぁぁ!」

 

天「!!」

 

魔「はぁぁぁ!」

 

 

気が迸っている。髪が光り始めた。

 

 

天「!まさか!いや、でも!」

 

魔「はぁぁぁぁぁ!!」

 

ヴンッ!!

 

 

魔理沙の戦闘力は一気に上がり、目は先ほどより光り、髪も光っていた。髪型はそれほど変わっていない。髪型や目の色以外は超サイヤ人そのものだった。

 

 

魔「驚いたか!私が、超魔理沙だっ!」

 

 

どこかで見たドヤ顔である。

 

 

天「もしかして、本気でやらなきゃダメ?」

 

 

果たして、幻想郷No.2の実力とは如何なるものなのか!?

 

そして、右足を負傷している状態で大丈夫なのだろうか?

 

 

魔「どうだ悟天!驚いたか!」

 

天「な、なにが、どうなって…。」

 

魔「? その様子だと、初めて見た顔じゃないな。知ってるのぜ?」

 

天「いや、俺の世界だけだと思ってたし、それに俺も。」

 

魔「私が初めて見たときは霊夢だったな。霊夢も師匠から教わったらしいし。」

 

天「超サイヤ人をかい?」

 

魔「超サイヤ人?なんだそれ?私はただの人間だぜ。」

 

天「(謎が深まるばかりだ)」

 

魔「もう話は終わりだ。こっちから行くぜっ!」

 

 

一目散に飛んできた!避けようとするも、

 

 

天「いっ!」

 

 

足の傷が響いてしまい避けられなかった。

 

 

魔「たぁっ!」

 

ドゴッ!!

 

天「うわっ!」

 

 

攻撃により飛ばされたと思ったのもつかの間、とんでもないスピードで後ろに周り、上へ蹴り上げた!

 

 

魔「はっ!」

 

ゲシッ!!

 

天「ぐあっ!」

 

 

そしてまた物凄いスピードで先まわりし、上から下へ叩き飛ばした!

 

 

魔「そーれっ!」

 

ドガッ!!

 

天「がぁっ!」

 

 

そのまま地面へ叩きつけられた!そして、

 

 

魔;魔符「スターダストレヴァリエ」

 

魔「くらえっ!」

 

ドドドドッ!!

 

 

さらに追撃をキメた!

 

静かになり、倒れた悟天の前に立った。

 

 

魔「ハッハッハ!この程度で手も足も出ないとはな!」

 

天「くっ・・ははは。」

 

魔「ん?遂にいかれたか?」

 

天「いやぁ、やっぱりすごいなって思ってさ。こんなに強い地球人が居たなんて。」

 

魔「褒め言葉として受け取っておくのぜ。それで?降参か?」

 

天「まさかまさか。これからが本番だろ?」

 

魔「ふん、そんな強がりなんていらないぜ。」

 

天「さぁ?どうかな?」

 

 

ゆっくりと立ち上がり、気を高めた。戦闘力はどんどん上がっていく。

 

 

魔「この感じ、師匠に似ている!」

 

天「だぁぁぁぁ!!」

 

ヴンッ!!

 

 

髪は金髪になり、超サイヤ人に変身した!

 

 

天「そういえば言い忘れてたね。俺はなれるんだよ。超サイヤ人に!」

 

魔「そ、そう来なくちゃ面白くないのぜ。」

 

天「さあ・・」

 

 

「第2ラウンド始めよう!!」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

に「おっ!あれが悟天君の本気だね!しっかりデータを取らなくっちゃ!」

 

 

どうやら、悟天が超サイヤ人になったことに喜んだのは、魔理沙だけではないらしい。

 

 

に「戦闘力を計測しないと!・・って。」

 

 

もう始まっていた。始まる瞬間を見逃したのである。

 

 

に「あー!もう!戦闘力だけでもいいや!どれほど悟天君が強くても、魔理沙が簡単にやられるわけないし。」

 

 

と言ってる間も両者は激しく闘っている。

 

そして、戦闘力の計測が終わり、数値を見た。

 

 

に「!!? う、嘘だろ。」

 

 

数値を見たにとりは驚いた。あの魔理沙よりも悟天は上だったのだ!

 

 

に「まずい!魔理沙が大変だ!」

 

 

魔理沙の方へ飛んで行った。にとりも誰かから舞空術を教わったらしい。

 

 

???「やっと見つけたわ。魔理沙♡」

 

 

どうやら闘っている悟天と魔理沙に向かっている者は、にとりだけではないようだ。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

激しい闘いが続き、両者は睨み合っていた。もう夕暮れである。

 

 

天「どうした魔理沙。体力が落ちてるよ。」

 

魔「はぁ、はぁ、そんな、負け惜しみは、いらないぜ。」

 

天「負け惜しみ?」

 

魔「さっきから、お前の攻撃は、全然、効いてないぜ。お前も疲れただろ?」

 

天「・・・。」

 

 

実は相手が女の子ということもあり、手加減をしている。そのせいで、なかなか決着をつけられないでいるのだ。

 

とは言え、魔理沙は痩せ我慢をしている。

 

 

魔「どっちにしろ、これで終わりだぜ!」

 

 

至近距離で構えた。

 

 

魔「はぁぁぁ!」

 

天「なっ!気がどんどん上がってる!ならこっちも!」

 

 

魔;魔砲「ファイナルスパーク」

 

天;「かめはめ波」

 

魔「ファイナルスパーーーク!!」

 

ドオォォッ!!

 

天「波ぁぁぁ!!」

 

ドンッ!!

 

 

2つのエネルギーはとてつもない勢いでぶつかった!やや魔理沙がおしている。

 

 

天「なっ!おされてる?」

 

魔「いっけぇぇぇ!」

 

天「くっ、負けて、たまるかぁぁぁ!」

 

 

そんな中、にとりが到着した。

 

 

に「魔理沙!すぐに降参して!」

 

魔「は!?なんで!?今勝ってるだろ?」

 

に「説明は後!とにかく今は降s」

 

???「魔ーー理ーー沙ーーーーーッ!!」

 

 

奇声にも似た声で、何者かが飛んできた!

 

 

魔「げっ!アリス!」

 

ア「もう逃がさないわーー!」

 

魔「すまんな悟天!勝負はまた今度な!」

 

天「えっ?」

 

 

魔理沙が急に攻撃をやめたためにかめはめ波はそのまま直進し、魔理沙を追いかけるアリスに直撃した。

 

 

ア「あっはぁぁぁん!」

 

天「あっ!」

 

 

アリスは倒れた。

 

 

に「大丈夫かな?」

 

天「ごめんっ!君大丈夫?」

 

 

大丈夫なわけがない。と思っていたが、

 

 

ア「ほぉぉあぁぁぁ!!」

 

ボゥッ!!

 

天「えっ?」

 

に「!!」

 

 

こんな状況で、アリスもサイヤパワーによるパワーアップを成し遂げたのであった!

 

 

ア「なァにこれェ?身体の底から力が湧き上がってくるゥ!」

 

天「なんか、怖いなぁ、いろんな意味で。」

 

 

急にアリスは悟天の方を見た。ニヤァっと笑い、

 

 

ア「あなたが、美味しそうな外来人さんね。」

 

天「・・・。」

 

ア「次はあなただからね♡ あ〜ムラムラする!待ちなさい!魔ー理ー沙ーーー!!」

 

 

そう言って、魔理沙を追いかけていった。

 

 

天「・・、変態だ。でも、あの目は…。」

 

 

何かに気づいたが、今は止めなかった。

 

アリスの一連の流れをスルーしたにとりは、計測機に夢中になっている。

 

 

天「にしても、どうして魔理沙を助けに来たの?」

 

に「魔理沙が死んじゃうと思ったからね。」

 

天「酷いなぁ。俺は女の子を殺したりしないよ。」

 

に「・・やっぱりそうなんだ。」

 

天「え?」

 

に「新聞見たときから、いい人だって思ったんだよ。信じてよかった!」

 

天「(助けに来たあたり信用してないんじゃ…)」

 

に「それにね、みんなのパワーアップの秘密がわかったよ!」

 

天「なんだって!」

 

に「どうやら、悟天君のサイヤパワーが対象者の中に入り込んで、サイヤパワーを維持しつつ、対象者の色に染まるみたいだね。」

 

天「・・つまり?」

 

に「本人がサイヤ人みたいになるってことだよ。」

 

天「そうだったのか!でもなんで俺じゃないとパワーアップできないの?」

 

に「本物のサイヤ人じゃないと、移すことができないみたい。」

 

天「? どうしてにとりはサイヤ人を知ってるの?」

 

に「魔理沙からいろいろ聞いてるからね。」

 

「霊夢と魔理沙のお師匠さんはサイヤ人だったらしいよ。だから修行を受けたあの2人だけが、とんでもなく強かったんだろうね。」

 

天「俺より先にサイヤ人が来てたのか。」

 

「あっ、そういえば魔理沙の姿が変わったあのパワーアップはなんなの?」

 

に「あれも君と殆ど同じさ。」

 

「サイヤパワーを宿した者は、サイヤ人と形質が同じになるんだよ。だから、あれは超サイヤ人と同じパワーアップをしてるのさ。」

 

天「超サイヤ人じゃないのに超サイヤ人と同じパワーアップか。じゃあ、なんて言うの?」

 

に「う〜ん、超魔理沙でいいんじゃない?」

 

天「(にとりがつけた名前だったんだ…)」

 

に「もう暗くなってきたね。悟天君も帰りなよ。私は今日のデータをあの装置に組み込むから帰るよ。」

 

天「そっか、それじゃあ。」

 

 

2人はそれぞれ帰るべき場所へ帰っていった。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[博麗神社]

 

帰ってみると、ボロボロな悟天の姿を見た霊夢はかんかんになって怒っていた。

 

 

霊「ちょっとなによその格好!」

 

天「魔理沙と手合わせして、それで。」

 

霊「誰が縫わなきゃいけないと思ってるのよ!」

 

天「え?自分で縫うけど。」

 

霊「口答えしない!貸しなさい!」

 

天「・・自分でやるのに。」

 

 

この日も、何事もなく終わったのであった。

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

師「おぉ!魔理沙、おめえすげえな!」

 

魔「へへっ、私は最強の魔法使いを目指してるからな!」

 

霊「・・・。」

 

師「でもよお、弾幕ばっかりじゃなくて、ちゃんと組み手の修行もしなきゃダメだぞお。」

 

魔「勝てればいいのぜ!弾幕はパワーだぜ!」

 

師「霊夢も教えてやってくれよお。」

 

霊「私休憩する。」

 

師「? どうした霊夢?」

 

霊「・・なんでもない。」

 

師「・・・。」

 

魔「師匠!弾幕撃ってくれよ!」

 

 

気弾のことだ。

 

 

師「お、おう。」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

霊「・・・朝ね。」

 

 

 

 

それから悟天は、チルノの稽古をつけながら、幻想郷のいろんなところへ足を運んだ。

 

もう一度紅魔館へ行ったり、迷いの竹林へ行ったり、地霊殿へ行ったり、たまににとりの研究所へ行ったりし、時には手合わせしたりして、いろんな者と知り合いになった。

 

そして、寝込んでいたレミリアは元気になり、悟天に再度勝負を申し込んでもいた。

 

にとりの装置はそれから忙しくなった。

 

装置のことを聞いた、チルノとアリスを除くサイヤパワーを手に入れた複数の少女達が、頻繁に使うようになったのである。

 

それがきっかけで、少女達の間でも交流が深まり、仲間意識が芽生えていたのであった。

 

時の流れというのは早いもので、半年という月日はあっという間に流れていった。

 

第1章

➖伝説の始まり➖

〈完〉




というわけで、決定版第1章でした!

第1章は修正がメインとなりました。改変はなかったと思います。

何度も申し上げますが、ストーリーはこちらが優先となります。古い方は今後修正・改変はしません。

それでもやはり、思い出として古い方は残したいものです。故に、そのままにしています。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第2章➖時空を超えた過去の強敵達➖

この小説は、東方Projectとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・シナリオ決定版
・勝手な年齢設定
・改変あり
等が含まれております。

それでも構わないという方は、どうぞお読みください!


?「ドクター、あれの完成はいつになりますか?」

 

ドクター?「あと半年といったところか。」

 

?「にしてもドクターはすごいですねェ。あれの細胞の中に、さらにバーダックとトランクスの細胞まで混ぜてしまうなんて。」

 

ド「元のデータがあったからな。これくらい容易い。」

 

?「にしてもあの転送機は、孫悟天を連れてきてしまったようですが大丈夫なのでしょうか。」

 

ド「なに、心配はいらん。たかが孫悟天だ。それに、もうじきか。4つの転送機が到着する筈だ。」

 

?「あんなのが〈この幻想郷〉に来て大丈夫なのでしょうか?」

 

ド「問題ない。孫悟天が来る以前の幻想郷よりも遥かに強くなっているようだ。簡単には滅ばん。あの4人程度で滅んでもらっては困る。」

 

?「ドクターがそう仰るなら。」

 

ド「ククク、楽しみだ。全ては、大いなる計画のためだからな。」

 

 

遂に動き出した謎の影。

 

果たして、大いなる計画とは? あれとは何なのか?

 

第2章

➖時空を超えた過去の強敵達➖

 

 

 

 

[博麗神社]

 

天「それじゃ、行ってくる。」

 

霊「はいはい。」

 

 

この日も弟子達に稽古をつけるために、早々と出掛けた。すでに1番弟子のチルノが待っていた。

 

 

チ「遅いよ兄貴ぃ〜。」

 

天「いやいや、早すぎだよ!」

 

 

時刻は午前7時半である。早起きは霊夢との生活によりできるようになっていた。

 

しかし、彼にはまだ荷が重い様子。

 

 

チ「みんな待ってるよ!早くいこ!」

 

天「わかったわかった。」

 

 

いつも通り、湖の近くへ向けて飛んでいった。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[霧の湖のほとり]

 

ルーミア「あっ!にいちゃんやっと来たのだ!」

 

リグル「も〜遅いよあんちゃん。」

 

 

2人の弟子が待っていた。他はまだ来ていない。

 

この半年の間で、チルノが悟天に弟子入りしたという噂は広がり、彼に弟子入りする幻想少女が相次いだのだ。今では5人も弟子がいる。

 

 

天「いやぁ、相変わらず早いなぁ。」

 

ル「まだ明けてすぐだから眠くないのだ。」

 

天「え?」

 

リ「私はたまたま早く起きれたんだよな。」

 

チ「よーっし、始めるぞー!」

 

天「元気いっぱいだな。」

 

 

それから1時間経ったあたりで他2人も到着した。

 

 

ミスティア「おはようございます〜兄さん。」

 

大妖精「おはようございます、お兄様。」

 

天「あっ、来た来た。」

 

 

これでみな揃ったので、修行を再開した。

 

努力に励んでいると、2時間ほどの時間はすぐに去ってしまった。

 

 

天「にしてもみんな強くなったなぁ。」

 

 

弟子たちは強くなったのだが、未だにサイヤパワーを手に入れたのはチルノだけである。

 

にとりによると、各々の素質が関係しているらしい。

 

 

リ「いくぞあんちゃん!」

 

天「あ、うん。」

 

5人;「合体かめはめ波」

 

ミ「吹っ飛べー!」

 

 

ミスティアはたまに口が悪くなる。いや、元々こうなのかもしれない。

 

 

5人「波ぁぁぁ!!」

 

ドンッ!!

 

天「んっ!」

 

 

片手で止めにかかった。そして、

 

 

天「はぁっ!」

 

 

かき消した。

 

 

大「お兄様はやっぱり強いなぁ。」

 

ル「でも前より、にいちゃんがかめはめ波を止める時間が長くなってるのだー。」

 

リ「おっ、それは成長だな。」

 

ミ「もうすぐで勝てるかもね!」

 

チ「一旦終わろう!夕方にまた修行しようね兄貴!」

 

天「うん!それじゃあまた。」

 

 

一旦湖から離れた。5人はまだ話している。

 

 

天「さて、人里に行って団子でも食べるか。」

 

 

ゆっくり飛んで行った。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[にとりの研究所]

 

悟天達が修行をしていたその頃、にとりの研究所には妖夢とアリスがいた。

 

勿論修行のためであるが、アリスがいるとどうしてもいかがわしい話にずれてしまう。

 

 

ア「それでねェ、男の人のアレを咥えるとォ、頭がボーッとしてきてねェ、」

 

妖「(ゴクッ)」

 

に「ちょっと、修行しない上に変な話するなら帰ってくれない?」

 

ア「ちゃんと修行しますよォ。魔理沙を捕まえるためにもォ。」

 

に「・・・。」

 

 

アリスには性格を変えてしまう何かがあると、悟天から聞いていた。それも研究中である。

 

 

に「それならほら、早くバトルシミュレーターに入って。」

 

 

この修行装置の名前である。この半年の間で決めたそうだ。

 

 

ア「私が先ねェ。」

 

妖「早く終わらしてくださいね。」

 

に「相手は誰にするの?」

 

ア「魔ーー理ーー沙ーーーー!」

 

に「はい。」

 

 

実はこの時、他の部屋には霊夢も入っていた。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[魔法の森上空]

 

人里へ向けて飛んでいた悟天は、同じく飛んでいる妹紅とすれ違った。

 

 

天「あ、妹紅。」

 

妹紅「あ、女たらし。」

 

天「まだその呼び方なの?」

 

妹「う、うるさい!この女たらし!」

 

 

こう呼ばれるようになったのも訳があるが、それは後述する。

 

妹紅にとって彼は、女に対してデレデレしてるダメ男だそうだ。

 

 

天「それじゃあね。」

 

妹「ふんっ!」

 

 

そして妹紅は、にとりの研究所の方へ飛んで行った。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[紅魔館]

 

一方、紅魔館では優雅な時間が流れていた。

 

レミリアの妹フランドールは屋内で遊んでおり、

 

門番の紅美鈴はスヤスヤ寝ており、

 

レミリアの親友のパチュリーとその助手の小悪魔は本を読んでおり、

メイド長の咲夜は紅茶を淹れていた。

 

主人であるレミリアは、屋上で紅茶を飲みながら景色を眺めていた。 勿論、パラソルの陰に入っている。

 

 

咲「今日は天気がいいですね、お嬢様。」

 

レ「そうね。気持ち良い風だわ。」

 

 

湖の近くでは、悟天の弟子と思しき5人の姿も見える。遊んでいるのだろう。

 

そんなのどかな風景を壊すかのように、突然風が止んだ!

 

 

レ「!」

 

咲「あっ!」

 

 

ーと、次の瞬間!!

 

 

ピカッ!!ビリビリッ!!

 

 

湖の近くの林の中で、眩しい光が放たれた。

 

 

咲「お嬢様、今のは!」

 

レ「間違いないわ。孫悟天が初めて幻想郷に来た時と同じ光よ。」

 

咲「それに、にとりの研究所と守矢神社付近に、それぞれ1つずつ同じ光が放たれました。」

 

レ「残念だけど、孫悟天とは違って物騒な輩が来たみたいよ。」

 

咲「能力で見たんですね。」

 

レ「そう。あの林に美鈴を向かわせなさい。もし美鈴がやられることがあれば咲夜、あなたに行かせるわ。」

 

咲「かしこまりました。」

 

 

この後、美鈴は叩き起こされ、渋々林の方へ向かったという。

 

 

レ「面白いことが、起きそうね。」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[紫の住処]

 

?「紫様ー!」

 

紫「なにようるさいわね〜。」

 

?「それが大変なんですってー!」

 

紫「藍、今昼寝中なの。邪魔しないでくれる?それに霊夢がなんとかしてくれるでしょ。」

 

藍「その霊夢がまだ気づいてないんです!しかも3箇所に現れたんですよ!」

 

紫「他の妖怪や魔理沙に任せなさないな。」

 

藍「あっ!もう1人現れました!4人とも霊夢や魔理沙でないと勝てないんですよ!孫悟天でも流石にこの数やっぱりむ」

 

紫「それを早く言いなさいよ!」

 

藍「えぇ!」

 

 

藍は逆に吃驚(びっくり)してしまった。

 

 

紫「う〜ん、悟天君が来てから周辺の妖怪や人間は強くなったものの、こんなに早く来られては…。」

 

藍「どうしますか?」

 

紫「あの4体は私が見張るわ。もし被害が大きくなるようなら、スキマで幻想郷から追放するから。」

 

藍「(珍しく紫様がやる気だ。)」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[霧の湖のほとり]

 

リ「今の、なに?」

 

大「なんだか恐い。」

 

チ「兄貴と初めて会った時と同じだ!」

 

ミ「でも、こんなに胸騒ぎがするものなの?」

 

ル「ちょっと見てくるのだ。」

 

大「気をつけてね!」

 

 

 

 

ルーミアはただ1人、光った方へ歩いて行った。

 

2分ほど歩くと、人のようなものが倒れていた。その横にはあの円盤もあった。

 

 

ル「あれ?気を感じないのだ。ロボットなのかー?それにこの丸いのは何なのだ?」

 

 

顔が紫色なのでそうだと思った。

 

つついたりしてみたが起きる様子はない。

 

 

 

 

ミ「ルーミア遅いね。」

 

リ「やばいんじゃないのか?」

 

大「チルノちゃん、私たちも行こうよ。」

 

チ「そうだね。行こっか。」

 

 

4人が歩こうとした横を誰かが走り去った。

 

 

大「今のって。」

 

リ「あぁ、あの居眠り門番だ。」

 

チ「早く行こ!」

 

 

4人も走っていった。

 

 

 

 

一方ルーミアは、

 

 

ル「あっ、やっと起きたのだ。」

 

??「・・・。」

 

 

やっとそれは起き上がった。今さらだが、異様な格好をしている。

 

 

ル「名前はなんていうのだ?」

 

人造人間15号「15号。」

 

ル「やっぱりロボットなのだー!ねぇ、にいちゃんみたいに強いの?」

 

15「ソンゴクウ…。」

 

ル「孫悟空?誰なのだ?」

 

 

次の瞬間、何も言わずにルーミアを蹴った。

 

 

ゲシッ!

 

ル「あがっ!」

 

 

木に激突し止まった。見上げると、15号は手のひらをこちらに向けている。

 

 

ル「え?ま、待つのだ…。」

 

 

有無を問わずにエネルギー弾を発射した!

 

 

?「危ないっ!」

 

ボッ!

 

 

 

 

リ「また光った!」

 

ミ「あっ!」

 

 

駆けつけたそこには、異様な格好をした男と、ボロボロになって倒れている美鈴と、その隣で泣いているルーミアがいた。

 

 

大「ルーミアちゃん!」

 

ミ「なんてことを…。」

 

リ「ルーミア、立てるか?」

 

ル「グスッ、うん…。」

 

チ「許せない!」

 

大「チルノちゃん、どうやらあの男の人はロボットみたいだよ。」

 

チ「それなら決まりだね!」

 

リ「もしかして・・」

 

チ「え?」

 

リ「ん?壊すんじゃないの?」

 

チ「あ、そうそう!」

 

 

このように、たまにチルノと会話が通じないことがある。

 

 

チ「あたいら5人組で、こんなやつ木っ端微塵にしようよ!」

 

大「チルノちゃん、木っ端微塵の意味わかってる?」

 

チ「わかんない!でも戦おうよ!」

 

大「チルノちゃんがそう言うなら。」

 

リ「おうよ!」

 

ル「門番の仇を取るのだ!」

 

ミ「修行の成果、見せてやろうよ!」

 

チ「みんな!行くぞ!」

 

15「ククク…。」

 

 

ルーミアを除く4人は、円盤に気づけなかった。

 

 

大「チルノちゃん、まずどうしたらいいの?」

 

チ「うーんとね、そうだ!」

 

「みんな!散らばって!作戦通りに!」

 

4人「わかった!」

 

 

言われた通りにみんな散らばった。

 

チルノは、正面から攻撃した。

 

 

チ「くらえぇ!」

 

チ;氷符「アイシクルフォール」

 

チ「アイシクルぅ、フォール!」

 

15 「フン。」

 

 

15号はガードした。全く効いている様子はないが、チルノはやめなかった。

 

 

チ「負けないぞ!はぁぁぁ!」

 

15「ククク」

 

チ「はぁぁぁ!」

 

15「フン、ハァッ!」

 

 

腕を勢いよく広げ、アイシクルフォールをかき消した。

 

その時!

 

 

リ「だぁっ!」

 

ル「やぁっ!」

 

 

リグルは後ろから15号の足を回し蹴りし、バランスが崩れたところにルーミアが目に暗闇を擦りつけた。

 

そこへ、木陰に隠れ、気を溜めていた大妖精とミスティアが、

 

 

大&ミ「合体かめはめ波」

 

大&ミ「波ぁぁぁぁ!」

 

ドンッ!

 

 

枝の上から、暗闇で視界を奪われた目に向けてかめはめ波を発射した!

 

 

15「グァァッ!」

 

 

命中した。4人はチルノの近くへ集まった。

 

 

大「やったね!チルノちゃん!」

 

リ「作戦成功だな!」

 

ミ「ドキドキした〜。」

 

ル「門番の仇をとったのだ!」

 

チ「はぁ、はぁ、へへっ、どんなもんだい!」

 

 

煙が晴れると、15号はまだ壊れていなかった。

 

だが、一部が損傷していた。具体的には、サングラスの右レンズ中の機械がむき出しになり、帽子は殆ど壊れた、と言ったところだ。

 

 

リ「お、おい、嘘だろ。」

 

ミ「まだ、倒れてないの?」

 

ル「あ、あ…。」

 

大「チルノちゃん!この次の作戦は?」

 

チ「・・、ない。あれで倒せると思ってたから。」

 

大「そんな…。」

 

15「ククク。」

 

 

不気味に笑うと、ボロボロの帽子を投げ捨てた。

 

まだ普通に動けるということが、最大の誤算である。

 

 

ミ「どうしよう!どうしよう!」

 

リ「どうしようって言われても。」

 

ル「!来るのだ!」

 

15;「F•Fスパークキャノン」

 

ボボボボボッ!

 

 

連続エネルギー弾が飛んできた!

 

 

大「うわっ!(ピチューン)」

 

ミ「あぁっ!」

 

リ「いっ!」

 

チ「ぐっ!ぐっ!」

 

 

大妖精は、攻撃に耐えきれず消えてしまった。

 

ミスティアとリグルは、1発でノックアウトしてしまった。

 

ルーミアは、暗闇に隠れやり過ごした。

 

チルノは、耐えきったが今にも泣きそうである。

 

 

ル「もう、終わりなのだ…。」

 

チ「ぐすっ、まだ負けてないぞ!」

 

「兄貴が言ってたんだ。最後まで諦めちゃいけないって!そして、泣いちゃ、いけないって!」

 

15「ククク」

 

 

ゆっくりと残った2人に近づいてきた。

 

ルーミアは既に放心状態、チルノは震えながらも構えている。

 

目の前まで迫ってきた。

 

 

15「ヘッ!」

 

ゲシッ!

 

チ「あがっ!」

 

 

蹴り飛ばされ、木にぶつかった。それでも、

 

 

チ「か、かかってこい!」

 

15「ククク」

 

 

小さな少女は諦めなかった。

 

その勇気は、無駄ではなかった!

 

 

?「よく頑張りましたね、あなた達。」

 

?;幻世「ザ・ワールド」

 

チチチチ…

 

 

その声が聞こえた途端、15号が止まった。

 

 

チ「ぇ?ぇ?」

 

咲「ただのアホの子かと思ってたけど、よく頑張ったわね。悟天さんの修行が身にしみてる感じがするわ。」

 

チ「あっ!メイド長!」

 

咲「今は敵の時間だけが止まってます。さあ、お友達を紅魔館へ運んで。」

 

ル「え?助かったのかー?」

 

チ「ルーミア、早く運ぶよ!」

 

ル「?わかったのだ。」

 

 

ルーミアは状況がわかっていない様子であったが、すぐに動いてくれた。

 

 

チ「門番は?」

 

咲「もう運びました。」

 

チ「1人で大丈夫?」

 

咲「大丈夫よ。あなた達のおかげで1人で勝てるわ。」

 

チ「お願い!」

 

 

咲夜はニッコリと笑った。

 

チルノとルーミアは、颯爽と運んでいった。

 

 

咲「もういいかしら。解除!」

 

15「アッ?」

 

咲「今度の相手は私です!かかってきなさい!」

 

15「ククク」

 

咲;奇術「幻惑ミスディレクション」

 

ドドドッ!

 

 

複数の弾幕を放った。

 

 

15「ククク!」

 

 

それを躱し、咲夜に迫ったが、

 

 

咲「はっ!」

 

ドドドッ!

 

15「グッ!」

 

 

さらに距離を取られ、別の弾幕をぶつけられた。

 

この技は、2段階攻撃だったのだ。

 

 

咲「? 思ったよりは効いてないわね。」

 

 

確実に命中はした。

 

今の攻撃で致命傷を与える予定だったが、そこまでには至らなかった。

 

 

15「ククク」

 

 

周囲を気にかけてみると、遠くで物凄い気を察知した。

 

 

咲「こ、これは、まさか文さんの。」

 

15「ギィッ!」

 

咲「っ!」

 

 

15号は傷だらけであるのに対し、咲夜は至って冷静であった。

 

激しい攻防の末、距離を取り見合った。

 

 

咲「はぁっ!」

 

15「ハアッ!」

 

 

お互いぶつかり、突き抜けた!

 

咲夜は突き抜けたまま構えている。

 

15号は振り返り、不気味な笑みを浮かべながら歩いてきた。

 

 

15「ククク」

 

咲「・・・。」

 

15「ククク、ク、ク…ク…」

 

 

歩いて来る途中、15号の頭は綺麗に斬り落とされ、自身の手の上に落ち、

 

 

ドカーンッ!!

 

 

そして、爆破した。

 

咲夜、美鈴、リグル、ミスティア、ルーミア、大妖精、そしてチルノの7人が手にした見事な勝利である。

 

空は紅に染まろうとしていた。

 

 

咲「ふぅ、後日あの5人にはお礼をしましょうか。」

 

「文さんが気になりますが、もう疲れましたし、お嬢様のディナーの準備でもしましょうか。」

 

 

こうしてメイド長は、自分の帰る場所へ帰って行った。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[にとりの研究所]

 

光が放たれた頃、にとりの研究所前では。

 

 

妖「何ですか今のは。」

 

に「行ってみよう!」

 

ア「あはん♡待ってェ。」

 

 

修行を終えたアリス・にとり・妖夢は、光った方へ向かった。

 

途中で妹紅に会った。

 

 

妹「さっきのって?」

 

に「今行くところ。」

 

妹「そんじゃ私も。」

 

ア「妹紅もそういうことに興味あるのォ?」

 

妹「燃やすぞ。」

 

ア「あん♡」

 

 

4人は森の中へ入っていった。

 

そこには、肌の白い大きな男が横たわっていた。勿論、その横にはあの円盤もあった。

 

 

妹「なんだこいつ。」

 

妖「気を感じませんね。」

 

ア「人造人間ってところかしら。これってもしかしてオナ」

 

に「この円盤ってもしかして!」

 

 

にとりは急いでその円盤を手に取った。

 

 

に「ちょっとこれ持って帰って研究してくる!悟天君がどうしてこの世界に来たのかわかるかもしれない!」

 

 

全速力で帰っていった。

 

 

妖「さて、これどうしますか?」

 

妹「この変態に玩具にされる前にとっとと壊そうぜ。」

 

ア「エ〜。」

 

妹「残念そうな顔するなよ。」

 

妖「! 離れてください!」

 

ボッ!ボッ!ボッ!

 

 

そう言った直後、その大きな男は起き上がり、エネルギー弾を3人に向けて発射した。

 

 

妖「くっ!」

 

妹「おっと!」

 

ドカーンッ!

 

ア「あっはーん!」

 

 

妖夢は剣で払い、妹紅は手で払い、アリスは直撃した。アリスは静かになった。

 

 

妹「あの変態を1発で黙らせるとは…。」

 

妖「いつもやってるじゃないですか。」

 

??「ソン、ゴクウ…。」

 

妹「暗号か?」

 

妖「人の名前のようにも聞こえました。」

 

妹「だとしたらそいつを守るためにもここで壊さなきゃな!」

 

??「・・・。」

 

妖「14号?」

 

妹「あれの名前か?」

 

妖「はい、あれを見てたら頭に浮かんできました。よくわかりませんが、そういうことにしますか。」

 

妹「そうだな。あっ、にとりのやつ、結局スパイカメラを置いてきてるじゃねえか。」

 

 

気がつくと浮いているカメラがこちらを見ている。

 

 

妖「にとりさん、執念深いですね。」

 

14号「・・、殺す。」

 

妖「それでは、魂魄妖夢ー」

 

妹「藤原妹紅ー」

 

妖&妹「参るっ!!」

 

 

2人は一斉に、14号目掛けて飛んでいった。

 

しかしぶつかる寸前で、

 

 

14「フンッ!」

 

ドゴッ!!

 

妖「うっ!」

 

妹「あっ!」

 

 

妖夢は殴り飛ばされてしまった。

 

 

妖「(これほどパワーがあるとは…、油断した…!)」

 

 

少しくらいは我慢できると思ったのである。

 

 

妹「てめぇ!」

 

妹;蓬莱「凱風快晴 ーフジヤマヴォルケイノー」

 

ドドドッ!

 

 

至近距離でスペルを使った。

 

 

14「グッ!」

 

妹「よっしゃいくぜっ!」

 

ドゴッ!バシッ!ゲシッ!

 

 

怯んだ隙を突き、ラッシュした。最後に、

 

 

妹「はっ!」

 

ゲシッ!!

 

 

蹴り飛ばした。が、思うようには行かず、5メートル程度しか飛ばせなかった。

 

 

妹「へっ、随分タフじゃねえか、お前。」

 

14「・・・。」

 

 

妖夢はこの黙った一瞬で斬りかかった!

 

 

妖「はぁっ!」

 

キンッ!!

 

 

しかし、妖夢の一太刀を手の甲で止めた!

 

 

妹「な、なんてこった。妖夢の一太刀を、手の甲で止めちまうなんて。」

 

妖「くっ、まだまだ!」

 

キンッ!キンッ!

 

 

さらに斬りかかったが、全て止められてしまい、

 

 

14「フッ!」

 

ドゴッ!!

 

妖「がっ!」

 

 

またしても殴り飛ばされてしまった。

 

隙をつき、後ろに周った妹紅は頭部に蹴りをいれようとしたが、

 

 

ガシッ!

 

妹「なっ!」

 

 

足を掴まれ投げられた。

 

 

バキッ!バキッ!

 

妹「ぐえっ」

 

 

何本もの木にぶつかり、木々を何本か折ってやっと止まった。

 

 

妹「げほっ」

 

妖「どうすれば…。」

 

妹「ダメだ。正面からじゃ攻撃が効かねえ。しかも不意打ちも効かねえ。どうすりゃいいんだ。」

 

 

両者は長く見合ったまま、殆ど動かなかった。

 

痺れを切らし、妖夢は正面から突っ込んだ!

 

 

妖「だぁっ!」

 

 

左腕で斬りかかった!が、

 

 

ガシッ!

 

 

右腕でしっかりと掴まれてしまった!

 

 

妖「くっ、くそお!」

 

14「フン…。」

 

 

睨み合ったまま止まっている。しかし力はお互い抜いていない。

 

 

妖「ぐぐぐ。」

 

14「クゥ…」

 

妖「負けて、たまるかぁっ!」

 

14「!」

 

ザッ!!

 

 

残っていた右腕の楼観剣で一気に14号の右手を斬った!

 

 

14「ガアッ!エ゛ィッ!」

 

ドゴッ!!

 

妖「ぐあっ!」

 

 

14号も負けじと左の拳で殴り飛ばした。妖夢は岩場にぶつけられた。岩も大破した。

 

 

妹「大丈夫か妖夢!」

 

妖「はは、3発でノックアウトとは…、防御の修行をサボってしまったせいですね…。」

 

妹「その分、攻撃で成果が出てるじゃないか。あんな堅いやつの右手を斬っちまうなんてよ。」

 

妖「えへへ。」

 

 

ふと見上げると、空は曇っていたことに気づいた。

 

それだけでなく、離れた場所から強い気を感じ取った。

 

 

妹「ん?なんだ?」

 

妖「これは、文さんの気?」

 

14「グゥゥゥ…」

 

妹「喋ってる暇はなさそうだな。」

 

「仕方ない、こんな所でお披露目することになるとはな!」

 

妖「妹紅さん、いったい何を。」

 

 

妹紅は腕を交差し、自身を灼熱の炎に包んだ!

 

そして、肘を曲げ、両腕を左右に広げ、構えた!

 

 

妹「うおぉぉぉ!!」

 

妖「妹紅さんの気が、上がっていく!」

 

妹;「フェニックスダイナマイト」

 

 

【挿絵表示】

 

 

妹「フェニックス、ダイナマイト!!」

 

ボウッ!!

 

 

炎を纏ったまま、14号に突撃した。

 

 

14「ガッ!」

 

 

右腕で殴ろうとしたが、その腕の先には手がない。

 

 

妹「もらったぁ!」

 

 

14号にしっかりとしがみつき、あっという間に、

 

 

ドッカーン!!!

 

 

14号諸共粉々に吹き飛んだ!

 

 

妖「妹紅さん!そんな、自爆だなんて…。」

 

 

泣きそうになっていた。

 

すると、破片と肉片の集まりから、肉片だけが光り集まった。

 

 

妹;「リザレクション」

 

 

そして、光の中から先ほどと同じ構えの状態で、生きている妹紅が現れた。

 

 

妹「くぅ…、効いたぜ。」

 

妖「妹紅さん!ど、どうして?」

 

妹「あれ?知らなかったか?私は不老不死だ。だから捨て身にしてもこの通り。体力は減るけどな。」

 

妖「よ、よかった…。死んだままだったらどうしようかと。」

 

妹「おいおい、泣きそうになるなよ。文の方が気になるが、もう私は疲れた。今夜はにとりに泊めてもらおうぜ。」

 

妖「そうですね!・・あれ?アリスさんは?」

 

妹「えっと…、あ、いた。」

 

妖「運びましょうか。」

 

妹「そんじゃ、にとりの所に帰るぞ。」

 

妖「はいっ!」

 

 

かくして、14号を相手に勝利を収めることができた妹紅と妖夢。

 

不死鳥の戦士と、銀の武士は、肩を並べ、林の中を歩いていった。

 

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[妖怪の山の麓]

 

光が放たれた同じ時、守矢神社付近の妖怪の山の麓では、

 

 

椛「あわわ、何ですかこれ?」

 

 

椛の目の前に、1人の男と、あの円盤が光を放ち、急に現れた。

 

 

椛「この男の人、結構カッコいいかも。」

 

 

じーっと見つめているが、起きる様子はない。

 

 

 

 

この光は、文々。新聞社に居た文も気づいた。

 

 

文「あやや、今の光は麓の近くですね。これはスクープかも!」

 

上司「その前に、はい、この書類片付けて。」

 

文「ゑゑゑ!それどころじゃないのに〜。」

 

 

取材より先に、書類に追われた。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[守矢神社]

 

神「今の、気づいたか?」

 

諏「うん、良くないことが起きたね。」

 

早「どうしました?」

 

神「良くないものが入ってきた。それも3体。1体は妖怪の山の麓にいる。」

 

早「え!でしたら。」

 

諏「うん、早苗、行ってくれるかい?」

 

早「勿論です!」

 

神「気をつけるんだぞ。今回はただの妖怪じゃないからな。」

 

早「わかってますって!行ってきまーす!」

 

諏「怪我しないようにね。」

 

神「・・・(今の早苗なら大丈夫か)。」

 

 

子を心配する親の気持ちである。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[麓]

 

じーっと見つめていること3分、遂に起き上がった。

 

 

椛「うわっ、起き上がった。」

 

??「・・お前は誰だ。」

 

椛「私は犬走椛。この山の警備をしています。」

 

13号「俺は13号。孫悟空を知らないか?」

 

椛「孫悟空?わかりません。文々。新聞社に行けばわかるかもしれませんけど。」

 

13「そうか。では早速。」

 

椛「ちょっと待ってください!勝手に入るのはダメです!」

 

13「・・そうか、残念だ。」

 

 

右の手のひらを椛に向け、エネルギーを集中させた。右手が赤く光った!

 

 

椛「なっ!」

 

 

 

 

早「あっ、あれですね!」

 

 

麓に到着した。そこには、ボロボロになって倒れている椛がいた。

 

 

早「椛さん!あなたがやったのですか?」

 

13「どうやらお前も邪魔者らしいな。」

 

早「何が目的ですか!」

 

13「孫悟空を殺すことだ。」

 

早「そんな人は知りません。ですが、人を殺すのであれば私が相手になります!」

 

13「小娘が。」

 

早「はぁぁ!」

 

ボゥッ!!

 

 

気を高めた。

 

 

13「ほう。お前はまだやれるらしいな。」

 

早「あなた、見たところ人間ではありませんね。」

 

「アンドロイド、でしょうか。それなら心置き無く闘えます!」

 

13「ほざけ。」

 

早「覚悟!」

 

早;秘術「グレイソーマタージ」

 

早「はぁっ!」

 

ドドドッ!

 

 

弾幕を連続で浴びせた!が、

 

13;「アンドロイドバリアー」

 

 

全て防がれた。

 

 

早「なかなかやりますね。ならこれはどうですか!」

 

早;奇跡「客星の明るい夜」

 

早「くらいなさい!」

 

13「何度やっても同じだ。」

 

13;「アンドロイドバリアー」

 

 

再度バリアを張り、全ての攻撃を防いだ。

 

バリアをといて正面を見てみたが、

 

 

13「ん?何処へ行った。」

 

早「ここですよ!」

 

ゴツッ!

 

 

後ろから奇襲をかけた!

 

 

13「なにっ!」

 

早「だだだだ!」

 

 

連続攻撃を決め、

 

 

早「はぁっ!」

 

 

吹っ飛ばした。そして、

 

 

早「トドメです!」

 

早;大奇跡「八坂の神風」

 

早「はぁぁぁ!」

 

 

最後に一撃をくらわした。

 

 

早「ふふっ、どんなもんですか。にしても壊れてないとはやりますね。」

 

13「ククク。」

 

早「?何がおかしいんですか?」

 

13「いやいや、孫悟空やその仲間達以外にも、こんなに手応えのある奴がいると思うと楽しみでな。」

 

早「・・、何を企んでいるんですか。」

 

13「さあな。だがこんなもので終わっても面白くないからな。」

 

バシュッ!ボッ!ボッ!ボッ!

 

 

途端に高く飛び、早苗に向けてエネルギー弾を連射した。

 

 

早「はっ!はっ!、そんなもの、当たりませんよ!」

 

13「それはよかったな。」

 

早「?」

 

 

下を見てやっと気づいた。

 

避けたエネルギー弾は、倒れている椛に何発も当たっていたのだ。

 

 

椛「あっ、がはっ…。」

 

早「!椛さん!」

 

 

慌てて椛に元へ降りた。

 

その瞬間を13号は見逃さなかった。

 

 

13「ハハハ!バカめ!」

 

13;「S•Sデッドリィボンバー」

 

早「しまった!」

 

 

まだ避けることはできた。しかし椛を抱えたまま避けきるのは不可能だった。

 

椛を守るため、13号の攻撃を背中で止めようとした!

 

 

早「うわぁぁぁ!」

 

 

体を張って、なんとか止めることができた。その見返りは大きなものになってしまったが。

 

 

13「貴様も、孫悟空のように甘いな。そんな死にかけの命を助けて何になる。」

 

早「大切な、お友達です!私の数少ない、大事なお友達です!」

 

13「ふん、くだらん。そのせいで2人揃ってあの世へ行くことになるんだぞ。」

 

早「そうは、させません。あなたなんかに、誰も、殺させません!」

 

13「ふん、じゃあな。」

 

 

2人に向けてエネルギー波を発射しようとした

 

その時!

 

 

?;岐符「天の八衢」

 

ドドドッ!

 

 

ものすごいスピードで弾幕が飛んできた!

 

 

13「ぐぅっ!今度はなんだ。」

 

 

この隙に早苗は椛を抱え、距離をとった。

 

 

早「あ、文さん!」

 

文「ふぅ、どうやら早苗さんは無事のようですね〜。」

 

早「・・、でも、椛さんが…。」

 

文「え?」

 

 

ぐったりと倒れ伏した椛を見て、一瞬絶句した。

 

 

文「・・椛?」

 

椛「文さん。すみません、麓を、守れま、せんでした…。」

 

文「いいえ、あなたは充分守ってくましたよ…。」

 

椛「へへ、文さんに、褒められ、ると、がはっ、嬉しい、です。」

 

文「もう喋らなくていいです!」

 

 

椛は目から滴をこぼしていた。

 

 

椛「文さん、あとは、お願い、しますね。」

 

文「椛!!」

 

 

椛は目を閉ざしてしまった。気は無いくらい小さくなっている。

 

 

文「・・・。」

 

13「お別れの挨拶は済んだか?貴様も邪魔をするなら容赦は」

 

文「許しません、よくも、よくも…!」

 

13「?なんだ」

 

 

空は曇っていないのに雷が落ちた!

 

 

早「え?私、曇らせてないですよ?」

 

文「よくも、よくも!!」

 

 

森がざわついた。気候が明らかに変化している。

 

 

早「文さんの気が、どんどん…。」

 

文「よくも椛をっ!」

 

13「なんだ、なんだというんだ。小娘風情が。」

 

文「う゛ぅ゛ぅ゛!!」

 

早「あ、文さん!」

 

文「があぁぁっ!!!」

 

ヴンッ!!

 

 

猛獣の様な叫びを上げた直後、気は迸り、髪が少し逆立ち、虹彩は真っ赤に染まった!

 

 

文「早苗さん、椛を早く、永遠亭へ。」

 

早「文さんは、1人で大丈夫なんですか?」

 

文「私の理性が残ってるうちに、とっととつれていけっ!」

 

早「は、はい!」

 

 

文は今まで殆ど敬語で喋っていたが、その敬語はなくなっていた。

 

 

文「お前…、覚悟、できてんだろうなぁっ!!」

 

13「な・・、あ・・。」

 

 

13号は、あまりにもの気迫で、震えてしまった。

 

だが、慌てていたのもここまで。急にくるりと方向を変え、椛を抱える早苗に向かってエネルギー波を発射しようとした。

 

一瞬だったにも関わらず、気がついた時には既に文は目の前に来ていた!

 

 

13「なn」

 

ドゴッ!!

 

13「うごっ!がぁぁ…」

 

 

文の腕は、13号の腹を貫いていた!

 

 

文「いいかげんにしろ…、このクズやろう…。」

 

13「あ゛っ、がっ」

 

文「弱き者を散々痛ぶりやがって…、動けない相手を…。」

 

 

ここでやっと腕を引き抜いた。風穴が開いている。

 

しかし文の気は収まっていない。

 

 

文「お前、人造人間か。」

 

13「あぁぁ、うっ」

 

文「まだ壊れないか。無駄にしぶといな。」

 

13「ち、調子に乗るなよ。」

 

文「・・いて。」

 

 

すると、何処からともなくガラクタが飛んできた。その一部が文の頰に当たったのである。

 

そのガラクタは全て、13号に集まっているではないか。

 

 

13「この程度で終わったと思うな。これぐらいは計算済みだ。」

 

「そして、お前がいい気になっていられるのも今のうちだ!」

 

 

見る見るうちに、破片は13号の身体に溶け込んでいった。

 

文は、黙って見ていた。これから13号がパワーアップすることは推測できていたが、このまま壊しては椛の仇は取れない。

 

 

13「ハハハ!その判断が命取りになるんだぞ!」

 

文「・・・。」

 

 

そして最後の破片、いや、最後だけはパーツに見える。それが溶け込んだ瞬間!

 

 

13「うおぉぉぉ!」

 

文「・・・。」

 

 

上半身の服は消し飛び、髪が橙色へ、肌が青色へ変色した。そして、身長も3メートル程にまで大きくなり、体格もそれに合わせてでかくなった。

 

それだけではない。先ほど開けた穴が塞がってしまったではないか。

 

合体13号の完成である。

 

 

13「待たせたな。これが俺の本気だ。」

 

文「待たせやがって。私の怒りはまだ収まってないんだ…。」

 

13「ほう。」

 

文「壊れても知らないぞ!!」

 

 

既に夕方であった。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[人里]

 

天「今の、ものすごい光だったな。何だったんだろう。はむっ。」

 

 

光が放たれて少し経った頃、我らの主人公は悠長に団子を食べていた。

 

 

天「んっ!3箇所でみんなの気が高まった。」

 

「しかも1箇所はチルノ達だ。まずい、助けに行かないと。妖夢や妹紅や早苗が本気で闘ってるなら、チルノ達に勝ち目はない!」

 

 

弟子達が心配になり助けに行こうとした、次の瞬間!

 

 

ピカッ!!ビリビリッ!!

 

天「なっ、なんだ!?」

 

 

今度は人里の商店の方で眩い光が放たれた。

 

このままでは、一般人のみんなが危ない。

 

 

天「くそお。・・チルノ達を信じるしかないか。」

 

 

チルノ達が勝てることを信じ、光が見えた方へ飛んでいった。

 

勘定はちゃんと置いて行った。

 

 

光が放たれた場所に到着してみると、多くの野次馬が囲んでいる。

 

そこには円盤と、頭が異様な形をした謎の宇宙人が横たわっていた。

 

 

村人A「こりゃなんでい?外来人か?」

 

村人B「見たことねえ円盤だなぁ。」

 

村人T「うわすげw」

 

 

この時、光が放たれたから既に2分経っていた。

 

 

天「みんな、どいてどいて。」

 

村人C「あっ、悟天さんだ!」

 

女A「きゃー!悟天さんよー!」

 

 

悟天ファンを名乗る4,5人の女たちが集まった。

 

 

天「いや〜ははは、今それどころじゃないんだよ〜。」

 

 

流石都会育ちである。これだけの女性に囲まれても動じない。

 

 

女B「悟天様!サインしてください!」

 

天「わかったわかった。ちょっと待ってね。」

 

 

サインをしようとした瞬間、宇宙人が起き上がった!

 

 

???;「デスビーム」

 

天「! 危ないっ!」

 

女B「きゃっ!」

 

 

女Bを抱き抱え、避けた。が、

 

 

村人T「ぐへっ!」

 

 

別の村人に命中した。

 

 

天「大丈夫かい?」

 

女B「はい、なんとか…。」

 

 

女は赤面している。他の村人は、撃たれた村人に集まって騒いでいた。

 

 

村人D「うわぁ!血だ!」

 

 

どうやら血を見ることは珍しいようだ。いかにこの人里が平和かが窺える。

 

 

???「よく避けたな。」

 

天「お前は誰だ!」

 

クウラ「俺はクウラ。地上にいる孫悟空を殺しにきたんだが、何処だ?」

 

天「何の話をしている!父さんはここにはいないぞ!」

 

ク「?どういうことだ?それに他の奴らも見当たらないな。」

 

天「他の奴ら?」

 

ク「地獄に穴が開いたからな。地獄にいる奴ら全員で孫悟空を殺しにかかった。」

 

「フリーザとセルだけ何故か残ったがな。」

 

天「地獄に穴?まさかあの時の!」

 

 

超17号と闘った、一連の出来事のことである。

 

 

ク「あの時?どうやらあれからだいぶ時間が経ったようだな。俺からしたら一瞬だったが。」

 

天「思い出した。いろんな奴がやってきてたけど、幾つかの気が突然消えていた。」

 

「ウーブ君とかにやられたのかと思ってたけど、俺と同じように別次元に飛ばされていたのか!」

 

ク「よくはわからんが、お前は孫悟空の息子だな。」

 

天「その通り、俺は孫悟天。お前を倒してやる!」

 

ク「ククク、見くびってもらっては困るな。死んでから少しは上達したんだ。先に死ぬのはどっちかな?」

 

天「言ってろ。だぁぁぁ!」

 

ヴンッ!!

 

 

超サイヤ人に変身した。

 

 

ク「ほう、流石は孫悟空の息子だ。そうこなくてはな。」

 

天「悪いがここで闘うには分が悪い。付いて来い!」

 

ク「・・、いいだろう。」

 

 

かくして2人は人里を離れ飛んでいった。

 

 

村人A「頑張ってくれよー!悟天さーん!」

 

村人B「本気出すと金髪になるって本当だったんだ。」

 

村人C「あの新聞も捨てたもんじゃねえな。」

 

村人T「げふっ!グッドラック…。」

 

 

幻想郷に一切の被害を出さないため、地球の反対側まで飛んでいった。

 

不思議なことに、クウラは大人しく付いてきていた。

 

 

天「ここら辺でいいだろう。始めようぜ。」

 

ク「超サイヤ人、今度は負けないぞ!」

 

天「だぁっ!」

 

ク「かぁっ!」

 

ドゴンッ!!

 

 

両者は激しくぶつかった!

 

その闘いは地球を震わせていた。

 

 

天「はっ!どりゃあっ!」

 

ドガッ!!

 

ク「ぐあぁっ!」

 

天「せいっ!」

 

グリッ!!

 

ク「ごはっ…」

 

 

明らかに悟天が優勢だった。

 

それもそのはず、彼は既に幼少の頃から超サイヤ人に変身できている。それからの成長も合わせると、クウラに勝ち目はなかったのだ。

 

 

ク「な、何故だ。何故、これほどの差が。」

 

天「もう終わり?それならもう地球から出てってほしいなぁ。ここに父さんはいないし。」

 

ク「この俺に、ぬけぬけと出ていけと?」

 

ク「ふざけるなぁっ!」

 

天「うるさいなぁ。」

 

ク「こうなったら!」

 

 

そう言うと、更に高く飛び、右腕を上げ、人差し指をつきあげた。

 

 

天「何をする気だ?」

 

ク「ハッハッハ!これでこの星もお終いだっ!」

 

ク;「スーパーノヴァ」

 

 

その指から、凄まじいエネルギーが溢れ出した!

 

 

天「!」

 

ク「この星諸共、消えてなくなれっ!」

 

 

それを悟天目掛けて投げた!

 

悟天は両手で受け止めた。

 

 

天「くっ!何をしている!こんなもの、はね返すのにそんな時間はかからないぞ!」

 

ク「ククク…」

 

天「なんで、笑っている…?」

 

ク「貴様は知らんだろう!この俺が瞬間移動を使えるということを!」

 

天「!!まさかっ!」

 

 

クウラは、村人の気を探し、見つけ出した。

 

 

ク「ハッハッハ!!さらばだっ!」

 

天「考えたなっ!ちくしょおぉぉ!!」

 

ヒュンッ!!

 

 

クウラは一瞬で消えた。

 

 

天「うっ、くっ!はぁっ!」

 

 

一気にはね返し、幻想郷まで急いで飛んだ。

 

 

天「人里のみんなが危ない!間に合ってくれぇ!」

 

バシュッ!!

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[人里]

 

村人A「うわあ!さっきの怪人だ!」

 

村人B「なんだって!」

 

村人達「わあああっ!」

 

 

人里は、大混乱に陥った。

 

 

ク「ハッハッハ!手始めにお前達を皆殺しにしてやる!」

 

?「よう!お前、強そうな害来人だな!」

 

 

誤字ではない。

 

 

ク「!お前は誰だ?」

 

魔「私は霧雨魔理沙!普通の魔法使いだ!」

 

ク「魔法使いだと。」

 

魔「?なんで驚いてるか知らねえが、時間も遅いんだ。霊夢に手柄を取られる前に倒させてもらうぜ!」

 

ク「ま、待て!俺はただの外来人だ!」

 

 

これを言えば、危害は加えられないと思ったのである。助かったところで感謝はしないが。

 

 

魔「知ってるぜ。人里を襲おうとしたんだってな。気でわかったからな。」

 

ク「気だと?お前、孫悟空を知らないか?」

 

魔「うるせえ!知るかそんなやつ!」

 

ク「待て!」

 

魔「はぁぁぁ!」

 

ヴンッ!!

 

 

彼女らの間でも正式には決まってないが、今は「超化」としておこう。

 

瞬間で超化し、

 

 

魔;恋符「マスタースパーク」

 

魔「マスタースパーークッ!」

 

ドオォォッ!!

 

ク「ぐあぁぁぁ!!」

 

 

一瞬で決着をつけた。クウラの破片が魔法の森へ落ちていく。そんなことは気にする筈がない。

 

しかし、これがさらなる恐怖を生むとは知らない魔理沙であった。

 

 

魔「ふん、ちょろいもんだぜ。・・うおっと!」

 

 

急に雷が落ちてきた。考え事の片手間で避けてしまうとは、流石幻想郷No.2である。

 

 

魔「雷?そういや文の気がすごいことになってから、天気が不安定だったな。ちょっと参加するか!」

 

 

箒に乗り、妖怪の山の麓へ飛んでいったのであった。

 

 

 

 

•••••

 

 

 

 

[???]

 

?「ドクター、どうやら無事、3つの転送機がこちらに戻ってきました。」

 

ドクター?「ようやくか。1つはどうした?」

 

?「河城にとりに取られました。」

 

ド「ふむ、まあよい。プレゼントしてやろう。」

 

?「それと、」

 

ド「どうした。」

 

?「ドクターゲロの人造人間14号、15号はもう倒されてしまいました。クウラもやられましたね。」

 

ド「たった数時間でか。やはり孫悟天に倒されたのか?」

 

?「いえ、いずれにしても、幻想郷の小娘どもに倒された模様です。」

 

ド「小娘、か。やるではないか。13号はどうした?」

 

?「先ほど合体に成功し、今は天狗の射命丸文と戦闘中です。」

 

ド「あの天狗の小娘が1人で闘っているのか?」

 

?「はい。どうやらドクターが望んだパワーアップを成し遂げたようですよォ。」

 

ド「素晴らしいじゃないか!孫悟天のサイヤパワーはこれほど強大なものであったか。」

 

「ここに来たのが奴でよかったな。」

 

ド「そうか。それにしてもこのまま13号が倒されてしまうのは面白くない。一応訊くが、持ってきたか?」

 

?「勿論ですとも。クウラの破片でございましょう?」

 

ド「ククク、流石だ。この破片の一部を少しばかりいじるとしよう。」

 

「ドクターゲロの人造人間に合うように、な。」

 

 

 

 

•••••

 

 

 

 

[麓]

 

激戦区では、なかなか決着をつけられないでいた。

 

 

13「はぁ、はぁ、その程度のパワーでは、この俺を壊すことはできないぞ。」

 

文「はぁ・・、はぁ・・。」

 

 

とは言うものの、散々痛めつけられている。何枚もスペルカードを使われた結果だ。

 

文にもう少し体力があれば、決着がついていた。

 

無理もない。これほどのパワーアップを制御しただけでも評価できるのに、ここまで持ちこたえたのだ。

 

 

文「・・やめだ。」

 

13「なんだと。」

 

文「もう私の気はすみました。ここで引き下がるとします。」

 

13「俺から逃げると言うのか?」

 

文「まさかまさか、まだ気づきませんか?」

 

13「なに?」

 

文「もうじき到着します。幻想郷No.2が。」

 

 

横を見ると、それが見えてきた。箒に乗った、気の迸る金髪の少女である。

 

 

魔「あっ!あの2人か!」

 

文「やっと来ましたか。」

 

魔「やっと着いたぜ。って文、お前もなれたんだな!」

 

文「これで、少しは魔理沙さんに追いつきましたかね。」

 

 

文はニヤリと笑った。

 

 

魔「ありがとな文!私が来たからにはもう安心だぜ。」

 

「あとは私が壊しておいてやるからな!」

 

文「魔理沙さんならできそうですね。改めて、霊夢さんや魔理沙さんの強さがわかります。」

 

魔「そんなに褒めても何も出ないぜ。」

 

「事情は気でわかってるのぜ。早く永遠亭に急いだらどうだ?」

 

文「!・・感謝します!」

 

 

そうと決まったので、物凄いスピードで永遠亭へ飛んでいった。

 

 

魔「さーて、次は私の番だぜ!ま、お前に勝ち目はないけどな!」

 

13「ほざけ!」

 

 

勢いよくぶつかりに行くも、

 

 

魔;星符「メテオニックシャワー」

 

魔「メテオニック、シャワーー!」

 

ドドドッ!

 

13「ぐおぉ!」

 

 

簡単に弾かれてしまった。

 

 

魔「どんなもんだぜ!」

 

 

実を言うと13号は、腹に命中し大ダメージを受けただけである。

 

腹は修復されたものの、文のパンチはよく効いたようでよく響く。

 

 

魔「はっ!」

 

バシッ!

 

13「ぐっ!」

 

 

何度かかっても、変身している魔理沙には通用しなかった。

 

 

13「ちくしょう、ちくしょおぉぉぉ!」

 

魔「そろそろ壊していいか?お前、見た所人造人間みたいだしな。幻想郷に害をなす装置を壊すのはいいことになってるんだ。」

 

13「ぐぐぐ…」

 

 

その時!!

 

 

ピリリリッ!!

 

?「お待ちくださァい。」

 

魔「な、なんだ!?」

 

?「初めまして、霧雨魔理沙さァん。」

 

魔「誰だお前は!」

 

?「わたくしですかぁ?グヒャッ、今は内緒でェす。そのうち教えますよォ。」

 

 

身体が組み立てられるようなジャネンバのような現れ方をし、異様な姿をした男が13号の後ろに現れた。

 

 

魔「誰だか知らないが、こいつの味方するならお前も容赦しないぜ!」

 

?「おやおや怖いですねェ。」

 

「ふむ、確かに、わたくしは味方ではないですねェ。勿論、あなたのような小娘の味方でもありませェん。」

 

魔「ちっ!ウザい喋り方だな!」

 

?「ありがとうございまァす。」

 

魔「ウゼェェ!」

 

?「さて本題を始めましょうかねェ。」

 

「13号さァん、あなた、この小娘に勝ちたいですよねェ?痛ぶりたいですよねェ?」

 

13「・・・。」

 

?「勝ちたいですよねェ!!」

 

13「!あ、あぁ。」

 

 

威圧をかけた。

 

 

魔「おっと、簡単にはさせないぜ!」

 

魔;恋符「マスタースパーク」

 

魔「マスタースパーークッ!」

 

 

謎の男だけに命中した。が、

 

 

?「おやおや、何かしましたかァ?」

 

魔「・・えっ?」

 

 

全く効いていない様子であった。

 

 

魔「そんな、どうなって…。」

 

?「13号さァん、これを取り込んでくださァい。大丈夫ですよ、取り込めるようになってますのでェ。」

 

13「わ、わかった。」

 

 

謎の男が渡した破片は、13号の体内に吸い込まれていった。

 

途端に!

 

 

13「オォォォォ!!」

 

 

気が溢れ出した!

 

 

魔「な、なんで人造人間から気を感じるんだ!?それに、これは!?」

 

 

帽子を必死に抑えている。

 

 

?「グヒャーヒャッヒャッヒャッ!流石はドクター!大成功でェす!」

 

 

どんどん13号の戦闘力が上がっていく。そして、近くの雲は全て消し飛んだ。

 

 

?「それじゃ、頑張ってくださァい。」

 

魔「あっ、待て!」

 

ピリリリッ!!

 

 

言った時には遅かった。空間移動で消えてしまったのだ。

 

 

13「さぁ、始めようか!!」

 

 

ここに、究極合体人造人間13号が完成してしまったのである。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[にとりの研究所]

 

に「す、すごい。わからないことだらけだ。」

 

 

あれからずっと、円盤の分析をしていた。

 

わからないことだらけだということに、気づいた彼女もなかなかだが。

 

 

妹「お〜い、にとり〜。」

 

に「あっ、妹紅と妖夢。」

 

妹「今回は泊めてもらうぜ〜。」

 

に「いや〜随分とやられたね。3人とも服がボロボロじゃん。」

 

妖「(3発でやられたなんて言えない)」

 

妹「まぁな。でもにとりが見せてくれたデーブイデーってやつだっけ?あれに映されてた技を使ったら勝てたぞ。」

 

に「おぉ!!でしょでしょ!」

 

 

大喜びしている。実際そうなのでこれ以上はつっこまない妹紅であった。

 

 

妖「!!何ですかこの気は!」

 

妹「おいおい、もう私は疲れたぞ…。」

 

 

急にとてつもない気を感じ取った。13号のものだ。

 

 

に「直感だと、魔理沙と同じくらいか。魔理沙が馬鹿やらなきゃいいけど…。」

 

プシュー

 

 

その時、バトルシミュレーターの扉が開いた。

 

中から強者の風格を持った1人の少女、博麗霊夢が出てきたのだ。

 

 

霊「ふぅ、今日はこれで終わりにするわ。」

 

に「あっ、霊夢さん!ちょうどいいところに。」

 

霊「どうしたの?」

 

 

霊夢が知らないこれまでの経緯をざっくり説明した。

 

 

 

 

•••••

 

 

 

 

[麓]

 

魔「はぁっ!」

 

ゲシッ!

 

 

物凄いスピードで背後に回り、頸にキックをかました。

 

 

13「何かしたか?」

 

魔「!くそっ!」

 

魔;魔符「スターダストレヴァリエ」

 

魔「こいつでどうだ!」

 

ドドドッ!

 

 

全て命中したのだが、

 

 

13「もう星の出る時間かな?もう暗いからな。」

 

魔「馬鹿にしやがってぇぇ!」

 

 

全く効かなかった。

 

怒った魔理沙は正面から殴りにかかった。ラッシュを続ける彼女に対して、全て太い腕で受け止めただ笑って見ているのであった。

 

 

魔「はぁ、はぁ、なんで、効かないんだ。」

 

13「俺もよくわからんが、防御力が格段に上がったようだ。お前の攻撃がちっとも効かないぞ。」

 

魔「くそぉ!どうなってんだよ!」

 

13「ふんっ!」

 

ドゴッ!

 

魔「ぐっ!」

 

 

突然パンチしてきたので、ガードした。

 

 

魔「いってぇ!・・なっ!」

 

13「くらえぇ!」

 

13;「フルチャージデッドリィボンバー」

 

 

早苗に放った時よりも数十倍のパワーだ!

 

 

魔「けっ!」

 

魔;恋符「マスタースパーク」

 

魔「マスタースパーークッ!」

 

ドオォォッ!!

 

 

2つの攻撃がぶつかった。てっきり魔理沙が押されるものと思われたが、お互い一歩も引けを取らなかった!

 

 

魔「あれ?意外といけるぞ!このまま、はぁぁっ!」

 

13「ククク」

 

魔「いっけぇぇ!」

 

 

なんとか気合で押し出した!が、そこに13号はいなかった…。

 

 

13「かかったな。」

 

魔「えっ!」

 

ドゴッ!!

 

 

腰に強烈なパンチをかました。

 

 

魔「がっ!」

 

ガシッ

 

 

落ちないよう髪を掴んだ。そして、何度も右フックをかました。

 

 

13「おいおいどうした!さっきまでの威勢はどこにいった!」

 

ドゴッ!ドゴッ!ドゴッ!

 

魔「がっ!ぐっ!いっ!」

 

 

口からも、鼻からも血を流した。

 

 

魔「あ・・ぐ…。」

 

13「へっ!」

 

魔「ぐぇ」

 

ス・・

 

 

髪を手から離し、そのまま地面へ落ちていった。魔理沙の超化は解けてしまった。13号も降りた。

 

 

13「ハハハ!随分か弱い乙女のようになってしまったな!」

 

魔「う・・ぐ…。」

 

 

今にも泣きそうになっている。

 

 

13「まだだ。もう少し痛めつけてから殺してやる。」

 

魔「ぐす・・、れい・・む・・。」

 

 

絶体絶命のピンチ!!

 

 

13「ヘッヘッヘ、おらっ!」

 

ギィィ

 

魔「ぁぁ、あがっ」

 

 

首を絞め始めた。勿論ここでは殺さないつもりでいる。

 

 

13「おっと、まだ死ぬなよ。」

 

魔「ゲホッ」

 

 

泡を吹き、既に意識すらなくなりかけている。

 

 

13「遺言を聞いてやる。言え。」

 

魔「れい・・む・・にぃ・・ちゃん・・助け・・て…」

 

13「ハッハッハッ!もう遅い!誰も向かって来ないぞ!」

 

「さて、そろそろトドメだ。どうやって殺されたいんだ?」

 

魔「…。」

 

13「俺は優しいんだ。首を引っ張ってもいでやる。」

 

 

魔理沙に手を伸ばした、その時!!

 

 

13「なにっ!」

 

ゲシッ!!

 

13「ぐおっ!」

 

 

突如目の前に現れた少女によって、顔面を蹴られ飛ばされた。

 

 

霊「生きてる?」

 

魔「…!!」

 

13「貴様、誰だ!」

 

霊「私は博麗霊夢。博麗の巫女よ。にしても、随分とやってくれたわね。」

 

13「ふん、貴様もすぐ同じ目に合わせてやる。」

 

霊「どうかしら?」

 

13「今なら逃してやっても」

 

霊「はぁぁ!!」

 

13「!!」

 

ヴンッ!!

 

 

霊夢はすぐに超化した。髪は少し赤っぽくなり、少し逆立ち、赤いオーラを放った。

 

 

霊「魔理沙、これ食べて。」

 

魔「・・ぇ…?」

 

霊「それを食べれば元気になるわ。傷も癒えるわよ。」

 

 

倒れている魔理沙の横にある豆を投げた。しかし、腕が動く筈もなかった。投げた豆すら掴めていない。

 

 

霊「まったく、しょうがないわね。」

 

 

魔理沙に食べさせようとした。13号はこの機を逃さなかった。

 

 

13「そんな小娘に構ってる場合かっ!」

 

 

背後からフックをしたが、

 

 

ヒュンッ!

 

 

寸前で躱された。

 

それだけでなく、

 

 

ゲシッ!!

 

13「ぐおっ!」

 

 

横からキックされ、10mほど飛ばされた。

 

 

霊「ほら、早く。」

 

魔「ぁ…。」

 

 

霊夢は無理やり魔理沙の口の中に押し込んだ。

 

 

霊「ほら、ちゃんと噛んで。」

 

カリカリ、ゴクッ

 

魔「えっ?えっ?」

 

13「!!」

 

 

体中の痛みが、一瞬にして消えた!

 

 

魔「ど、どうなってんだこれ!?」

 

 

先ほどとは打って変わって、ぴょんぴょん跳ねている。

 

 

霊「仙豆っていうの。師匠が作り方教えてくれてね。」

 

「作るには何年も時間がかかるから、今までの異変の時はなかったの。」

 

魔「そうだったのか!やっぱ師匠はすげえぜ!」

 

13「・・・。」

 

 

こうして、魔理沙は復活した。

 

 

魔「私たち2人が揃えば、怖いもんなしだぜ!」

 

霊「魔理沙は下がってて。」

 

魔「ちょっ!またいいとこ取りか?」

 

霊「死にかけたくせによく言うわ。」

 

魔「うっ…。」

 

 

霊夢は1人、前へ出た。

 

 

13「お前1人で、だと?」

 

霊「そうよ。小手調べにね。何か不満かしら?」

 

13「小娘が1発や2発でいい気になりやがって。」

 

霊「さ、始めましょ。」

 

13「ちっ」

 

 

霊夢は、至って冷静であった。

 

 

13「かっ!はっ!だっ!」

 

霊「!」

 

 

13号は霊夢に向かってラッシュを続けている。しかし、未だに1発も当たらない。それどころか、

 

 

ヒュンッ!!

 

霊「っ!」

 

ドゴッ!!

 

13「ぎぃっ!」

 

 

躱され反撃を喰らっている。

 

 

霊「・・、あんたまさか。」

 

13「?」

 

 

お互い止まった。霊夢は続ける。

 

 

霊「あんた、私に1回パンチしてみて。」

 

13「は?」

 

霊「早くしなさい。じゃないとこっちから行くわよ。」

 

13「・・ほざけっ!」

 

ゴッ!!

 

 

13号は右腕に力を入れ、全力でパンチした!が、

 

 

霊「やっぱり。あんたって防御力だけなのね。」

 

13「なん、だと?」

 

 

手で受け止めた。

 

 

霊「おかしいと思ったのよ。大して強くないのにどうして魔理沙が負けたんだろうってね。」

 

「でもあんた、防御力だけは一流よ。」

 

13「・・・。」

 

霊「そんなに堅くてもね、決着を付けることはできるわ。私が全力の攻撃をすればあんたは消える。覚悟なさい。」

 

13「・・ハハハハ!」

 

霊「何が面白いの?」

 

13「貴様は誤解している。例えお前に効かなくても、お前を倒すことはできると言うことをわかっていない。」

 

霊「は?」

 

13「例えば、この星を爆破させる、とかだな。」

 

霊「!まさか!」

 

13「その通り!俺はこの星を消し飛ばす技を持っている。」

 

「しかも連続で何発でも出せるのだ!」

 

霊「そんなこと、させるわけ」

 

13;「アルティメットデッドリィノヴァ」

 

ギュイィィン・・

 

 

わずか数秒で作りあげてしまった。

 

 

13「さあどうする。こいつを放った後に俺を攻撃するのもいいが、この星はどうなる?」

 

霊「あんたなんて私1人でどうにでもなるわ。それは魔理沙に任せるし。」

 

13「この俺が、それを待っていると思うか?」

 

霊「ちっ!どうすれば…。」

 

魔「霊夢!私も一緒に攻撃するぜ!」

 

霊「何言ってるの!あれはどうするのよ。」

 

魔「それは…。」

 

 

ちょうどこのタイミングで、文が到着した。近づいた時に超化をといたらしいく、普通の姿だ。

 

 

文「ふぅ、間に合いましたね〜。」

 

霊「文!どうしてここに?」

 

文「話は聞こえてました。私があれを止めますから、お2人はあの人造人間を壊してください!」

 

霊「あんたに任せられるわけないでしょ。」

 

文「はぁぁっ!!」

 

ヴンッ!

 

 

即座に超化した。

 

 

霊「文、その気は…。」

 

文「説明は後です!さあ、ぶっ壊しちゃってください!」

 

霊「・・、わかった。」

 

13「お前はさっきの。最早貴様ではこれを止めることはできんぞ!」

 

文「そうですか〜?やってみなくちゃわかりません!」

 

 

4人は一気に戦闘力を上げた!

 

 

霊「行くわよ魔理沙!」

 

魔「おう!霊夢!」

 

霊;霊気「博麗かめはめ波」

 

魔;魔砲「ファイナルスパーク」

 

霊「かーめーはーめー…」

 

魔「ファイナル…」

 

13「消し飛べ!!」

 

 

13号は、妖怪の山へ向けて投げた。そして、

 

 

霊「波ぁぁぁぁぁぁ!!」

 

魔「スパーーーーク!!」

 

ドオォォッ!!

 

 

2人の攻撃は13号へ直撃した。13号は太い腕でガードしている。

 

 

文「はぁぁぁぁ!!」

 

ゴォッ!!

 

 

文は13号の攻撃を受け止めた!

 

 

文「ぎぎぎ。」

 

13「ぐぅぅぅ!!」

 

霊「きぃっ!」

 

魔「ぐぬぬ!」

 

 

互いに一歩も譲らなかった。

 

 

霊「くっ!」

 

魔「し、しぶといな!」

 

13「その言葉、そっくりそのまま返すぞ。」

 

 

霊夢は本当の全力を出せていない。13号が待ってくれなかったからだ。

 

3人はまだ競り合っている。しかし、1人は違った。

 

 

文「うっ、あぁ!」

 

霊「文!」

 

13「どうやら、ここまでのようだな。」

 

 

勝利の笑みを浮かべた。

 

 

魔「くそっ!ここまでかよっ!」

 

霊「魔理沙!集中して!」

 

文「うっ!すみま、せん…」

 

バチンッ!

 

 

ノヴァに弾かれ、山の斜面へ飛ばされた。

 

 

魔「ち、ちくしょぉぉぉ!」

 

13「ハハハハ!!さらばぁ!」

 

 

万事休すと思われた。霊夢ですらそう思った。

 

しかし!

 

 

ドンッ!!

 

 

ノヴァは止まった!

 

 

霊「!!」

 

魔「なんだ!」

 

?「はぁ、はぁ、どうやら間に合ったみたいだね。」

 

 

止めていたのは我らの主人公、孫悟天であった!

 

 

13「き、貴様は!!」

 

天「みんな、待たせちゃったね。」

 

霊「悟天!」

 

魔「に…、悟天!」

 

天「2人とも!これは俺に任せてくれ!」

 

霊「わかった!」

 

魔「よっしゃあ!」

 

 

この時、13号はわずかに腕の構えが緩んだ。

 

そこへ!!

 

 

レ;神槍「スピア・ザ・グングニル」

 

 

一本の槍が、13号の腹目掛けて飛んでいった!

 

 

13「ぐおぉ!」

 

 

穴を空けた!

 

 

レ「やっと腹を見せてくれた。これであんたは終わりよ。」

 

魔「レミリア!」

 

霊「味な真似してくれるじゃないの。」

 

レ「さぁ、トドメをさしなさい!」

 

13「ば、馬鹿な…。」

 

 

構えている腕すら剥がれてきた。

 

 

天「よぉし!できるかわからないけど俺だって!(トランクス君と編み出した、あの技で!)」

 

天;「ビクトリーキャノン」

 

天「だぁぁぁぁっ!!」

 

霊「波ぁぁぁぁっ!!」

 

魔「いっけぇぇぇっ!!」

 

13「そん・・ご・・・く・・ぅ…。」

 

ゴオォッ!!

 

 

13号は、跡形もなく消し飛んだ。

 

ノヴァは、星の外へ押し出された。

 

 

天「ふぅ、疲れたぁ。」

 

霊「・・・。」

 

魔「やったのぜぇ!!」

 

レ「ふふ。」

 

 

この時、この闘いを知っている誰もが、歓声を上げた。

 

 

霊「あんた、いいタイミングで来てくれたわね。」

 

天「たまたまさ。」

 

魔「さっ!帰ろうぜ!今夜は無理そうだから明日宴会しようぜ!」

 

天「おっ、いいねえそれ!」

 

霊「ちょっと、私嫌なんだけど。」

 

魔「霊夢は片付けが嫌なだけだろ?」

 

霊「そうだけど。」

 

天「まあいいじゃないか。」

 

霊「ふんっ。」

 

 

見事、過去の強敵達を相手に、大勝利を収めたのであった。

 

空は、満天の星空であった。

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

霊「うぇ〜〜ん!」

 

チ「こんな弱い博麗の巫女なんて初めてだな!」

 

霊「ごめんなさい!ごめんなさい!もう痛いことしないでぇ。」

 

チ「やっぱ人間なんてこんなもんか。あたいの相手なんて務まる訳ないね!あたいったら最強ね!」

 

妖精A「巫女いじめるの楽しいな。」

 

妖精B「いいぞもっとやれ。」

 

妖精C「自分から喧嘩売っといて、これだもんなぁ。」

 

 

妖精達は、胸を張ったり、楽しんだり、呆れたりしていた。

 

そんな中、1人の男が現れた。

 

 

??「おめえたち、弱い者いじめは良くねえぞ。」

 

チ「ん?おじさん誰?」

 

妖精A「何だろう、この不思議な感じ。」

 

妖精C「人間、じゃないよね。」

 

 

人間の姿はしているのだが。

 

 

??「オラのことはともかく、もうその辺にしてくれねえか?」

 

妖精B「いやだもっとやりたい。」

 

チ「えーっと、この最強のあたいに勝ったらやめてもいいぞ!」

 

??「・・・。」

 

ナデナデ

 

 

その男は、無言でチルノの頭を撫でた。すると、

 

 

チ「あれ?なんだろ、この気持ち。」

 

 

チルノの表情が、先ほどよりも優しくなった。

 

 

??「もうこんな悪いことしたら駄目だぞ。」

 

チ「うん!ごめんね、小さな巫女さん。」

 

霊「ぐすっ。」

 

チ「帰ろっ、3人とも。」

 

 

4体の妖精は帰っていった。

 

 

??「おめえ、大丈夫か?」

 

霊「うわ〜〜〜ん。」

 

??「泣いてたらわかんねえぞ。」

 

霊「痛いもん!痛いもん!」

 

??「ははっ、そんなに元気なら大丈夫そうだな。」

 

霊「えぐっ…。」

 

??「それはそうと、おめえは悔しくねえか?」

 

霊「え?」

 

??「負けっぱなしは嫌じゃねえか?」

 

霊「・・嫌だけど…。」

 

??「そんじゃ、オラと修行しねえか?」

 

霊「修行?」

 

??「強くなるための特訓さ。どうだ?」

 

霊「・・うん、する!」

 

??「よし、そんじゃ決まりだな。そういやおめえの名前は?」

 

霊「博麗、霊夢。おじさんは?」

 

??「オラか?オラは……」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

目が覚めた。

 

 

霊「・・・、そうだったわね。師匠と初めて会ったのは。」

 

 

どうやら疲れた様子だ。

 

 

霊「あ、悟天起こさないと。」

 

 

 

 

•••••

 

 

 

 

[博麗神社]

 

昼頃、霊夢、魔理沙、文、レミリア、それから紫が博麗神社に集まり、宴会の会場を何処にするか話し合った。

 

何故紫が混ざっているのかはわからないが。

 

 

霊「さて、何処がいい?」

 

魔「そりゃあ勿論博麗神」

 

霊「嫌よ。」

 

紫「博麗神社は飽きたから私は霊夢に賛成。」

 

霊「うっさい。」

 

魔「じゃあどうするんだ?にとりの研究所は狭いから嫌だぜ。」

 

レ「紅魔館もやめてほしいわ。美鈴が怪我してるし、咲夜も疲れてるから。」

 

文「文々。新聞本社も今、記事で忙しいのでやめていただき」

 

霊「あんたの所は、緊急事態でもない限り行かないわ。」

 

文「なんか貶されたような…。」

 

紫「となるとやっぱり…。」

 

魔「守矢神社だな!」

 

早「おーーい!」

 

霊「・・・。」

 

 

【挿絵表示】

 

 

早「嫌でぇす!」

 

文「守矢神社にしましょうか。」

 

レ「異議はないわ。」

 

早「ハァッ☆」

 

紫「決まりね。」

 

早「待ってください!今回あの人造人間にトドメを刺したのは誰か思い出してください!」

 

霊「ちょっと早苗!」

 

魔「そういえばそうだな。私はトドメを刺したことになってないんだろ?霊夢。」

 

文「(ニヤニヤ)」

 

霊「ぐぬぬ。」

 

レ「まあ私は紅魔館じゃなければ何処でもいいんだけど。」

 

早「決まりですね。」

 

 

ウザい笑顔を見せつけた。

 

そんなわけで、宴会会場は博麗神社になった。

 

 

 

 

•••••

 

 

 

 

夜になった。宴会の準備は3割が悟天、7割は霊夢がした。

 

3割しかできなかった理由はというと…、

 

 

 

 

〜〜

 

[霧の湖のほとり]

 

天「よし、みんな休憩しよう。」

 

大&ミ「はーい。」

 

リ「う〜ん。上手くいかないなぁ。」

 

ル「・・・。」

 

チ「もう?」

 

 

相変わらず、チルノは元気はつらつだ。

 

ルーミアは昨日の戦闘のショックで、修行をできないでいた。

 

 

天「ははっ、チルノは元気だなぁ。」

 

チ「うん!もっと強くなりたいもん!」

 

大「チルノちゃんには敵わないよ。」

 

天「ごめんね、みんなを助けられなくて。」

 

リ「まぁ、勝てたから大丈夫だよ。」

 

天「妖精以外の3人は、怪我とか大丈夫なの?」

 

ミ「いったいよ。」

 

大「私は妖精なので大丈夫です。」

 

リ「もう大丈夫、いてて。」

 

ル「・・・。」

 

天「ルーミアは、暫く休んでて。」

 

ナデナデ

 

 

そう言い、頭を撫でた。

 

 

チ「今日は暑いし、紅魔館で休憩しようよ。」

 

天「今入って大丈夫かなぁ?」

 

咲「お嬢様から許可が下りましたよ。」

 

天「うわ、時間停止で聞いてたのか。」

 

 

[紅魔館]

 

大「じゃあお邪魔します。」

 

ミ「邪魔するぞ。」

 

リ「うぃーす。」

 

 

一行はそれぞれ休憩した。

 

するとレミリアは、

 

 

レ「悟天、ちょっといいかしら?」

 

天「ん?なんだい?」

 

レ「あなたに会わせたい子がいてね。」

 

 

と言い、地下に案内した。扉がある。

 

 

天「ここに誰かいるの?」

 

レ「ええ。」

 

天「随分と隔離されてる気がするけど。」

 

レ「前までは隔離してたわ。守るためにね。」

 

天「へぇ。」

 

 

自分が来る前の紅魔館で何があったか、なんとなく察した。

 

 

レ「ほら、連れてきたわよ。」

 

???「・・・。」

 

天「君かい?俺に用があるってのは。」

 

 

その少女はもじもじしている。

 

 

レ「自分で言いなさい。私は何も言ってないわよ。」

 

???「・・・。」

 

 

赤面している。恥ずかしいのだろうか。

 

 

チ「兄貴ぃ、もう始めようよ〜。」

 

 

遠くから聞こえた。

 

 

天「ちょっと待っててー!すぐ行くからー!」

 

 

行こうとした時、少女は悟天の袖を掴んだ。

 

 

???「わ・・わ・・。」

 

レ「・・・。」

 

フラン「私、フラン!そ、その、私も、修行したいの。いい?」

 

天「・・うん!ほら、一緒に行こう!」

 

 

フランの手を握り、走っていった。

 

 

レ「フラン、ようやく自分から声をかけられるようになったのね。」

 

 

姉は薄ら笑いを浮かべた。

 

〜〜

 

 

 

 

と、しっかりとした闘い方を教えるのに時間がかかったわけだ。

 

 

天「いやぁ、ごめんね霊夢。」

 

霊「ふんっ!」

 

 

御機嫌斜めのようだ。会場がここと決まった時からだが。

 

だいたいのメンバーが集まった。

 

 

魔「よぉーし、それじゃあ始めようぜ!」

 

紫「せーのっ、」

 

「カンパーイ!!!」

 

 

宴会が始まった。紅魔メンバーと地霊殿メンバーはまだ来ていない。神社だけだと狭いので、野外も使っている。

 

 

魔「うめえな!この肉!」

 

霊「食べ過ぎると太るわよ。」

 

早「霊夢さん、既に魔理沙さんは」

 

魔「早苗ぇ、ちょっと話があるんだけどぉ。」

 

早「すいませんすいません!」

 

 

メインは焼肉のようだ。

 

 

妖「私は肉など食べません。武人の心に反します。」

 

妹「そう言うなって。ほら、たん塩食ってみろ。」

 

妖「いいえ食べません。」

 

妹「ほいっ」

 

妖「むぐっ」

 

 

無理やり押し込んだ。

 

 

妖「んんん!」

 

 

みるみるうちに笑顔になっていく。

 

 

幽々子「あらあら、気に入ったようね。」

 

妖「そ、そんなこと、ありません!」

 

 

この人物は妖夢の主人の西園寺幽々子。このように、異変に関係ない人物でも参加していいのだ。

 

 

チ「うわあ、これうんまいねぇ…。」

 

大「わわわ、溶けてるよチルノちゃん!」

 

ル「肉は最高なのだ。」

 

ミ「食べる側も悪くないですね。」

 

リ「なんか、複雑になるな。」

 

ル「なんでなのだ?」

 

リ「これ基本牛の肉だろ?お前ならいいかもしれんが、私やみすちーはあれだから。」

 

ル「細かいことは気にしちゃダメなのだ。」

 

リ「・・そうだな。」

 

 

 

文「あやや、肉は最高ですね〜。」

 

霊「あんた烏でしょ。」

 

文「天狗なので問題はな」

 

萃香「おーい天狗ぅ、こっち来いよ〜。」

 

文「ゑゑゑ!」

 

霊「地霊殿メンバーも来たみたいだから頑張ってね。」

 

 

文を連れていった人物は、鬼の四天王の1人伊吹萃香。

 

彼女はサイヤパワーは宿していないので、今では文より力は劣るのだが、文はこのやり取りを大事にしてるらしく、大人しく連れていかれるのだった。

 

 

さとり「すみません、また呼んでくださって。」

 

霊「いいのよ。いつも言ってるでしょ。こういうのは数が多い方がいいんだから。」

 

 

この人物は古明地さとり。地下にある地霊殿の主人だ。

 

他にも妹のこいし、鬼の四天王の1人星熊勇儀、ペットの火焔猫燐と霊烏路空が来ている。

 

 

こいし「・・・。」

 

天「ん?」

 

 

じーっと悟天を見つめている。

 

 

こ「私こいし。お兄ちゃん酒に強そう。」

 

天「はは、そうかなぁ。」

 

 

悟天は酒に強い方だ。すぐに見抜くとは只者ではない。

 

 

こ「お兄ちゃん、前に博麗神社にいたおじさんに似てる。」

 

天「へぇ。名前は知ってる?」

 

こ「それは知らない。話したことないから。」

 

天「そうなんだ。前から思ってたけど、その人が誰か気になるなぁ。」

 

「霊夢は覚えてないんだっけ?」

 

霊「うん…。」

 

天「でも、そんなことあるかなぁ。」

 

霊「私にもわからない。ずっと暮らしてきたのに顔と名前がどうしても思い出せない。」

 

天「変だなぁ。」

 

こ「にしてもお兄ちゃん、私が能力を使ってるのにどうして私と話せるの?」

 

天「能力?」

 

こ「〈無意識を操る程度の能力〉を持ってるの。だから、使ったら誰も私に気づかないの。」

 

天「その能力ってやつはみんな持ってるの?」

 

こ「たぶん。」

 

天「面白そう。霊夢は?」

 

霊「〈主に空を飛ぶ程度の能力〉よ。」

 

天「魔理沙は?」

 

魔「ん?〈魔法を使う程度の能力〉だぜ。」

 

天「確か咲夜は」

 

咲「〈時を操る程度の能力〉です。」

 

天「うわっ、びっくりしたぁ。」

 

霊「あ、来たのね。」

 

レ「お邪魔させてもらうわ。」

 

魔「あれ?フランは?」

 

咲「修行でお疲れになったのでお休みになっています。」

 

魔「何したんだ?に…、悟天。」

 

天「サイヤパワーが宿ったらしくて…。」

 

咲「お嬢様もそうでしたから仕方ありません。」

 

魔「咲夜ってに…、悟天に対して敬語なんだな。」

 

咲「歳上だからね。」

 

天「咲夜って…。」

 

咲「19です。お嬢様から悟天さんは23と聞いています。」

 

天「なんで知ってるんだろう。」

 

レ「〈運命を操る程度の能力〉、よ。あなたの過去を見たの。」

 

天「俺のプライバシーは…。」

 

レ「うふふ。私次第よ。」

 

 

悪びれる様子はない。

 

 

天「チルノは?」

 

チ「〈冷気を操る程度の能力〉だよ!」

 

天「そのまんまなんだね。」

 

チ「どうだ兄貴!すごいだろ!」

 

天「うん、そうだね。」

 

早「私は〈奇跡を起こす程度の能力〉を持ってますよ!霊夢さんとは質がちが」

 

霊「悟天はなんか能力はあるの?」

 

天「ん〜、なんだろうね。気を操る程度の能力かな?」

 

早「ハァッ☆」

 

魔「それならみんな使えてるぜ。」

 

天「だよなぁ。」

 

に「もしかしたら、みんなのパワーアップに答えがあるかも。」

 

天「また急だなぁ。」

 

に「やっと私の番が回ってきたよ。霊夢さんもそう思うでしょ?」

 

霊「確かにね。私や魔理沙がサイヤパワーを宿した時よりも、みんな遥かに強いわ。」

 

魔「私も文があれに変身できた時のパワーは驚いたぜ。」

 

に「何か心当たりはない?」

 

天「う〜ん。」

 

に「それはそうと、魔理沙はなんで悟天君を呼び捨てなの?」

 

魔「へ、変か?」

 

に「だって悟天君のことを話す時ってにぃちゃんって呼んでて」

 

魔「わぁぁぁ!!」

 

 

顔を真っ赤にして叫んだ。

 

 

天「そうなの?」

 

霊「へぇ〜。」

 

 

霊夢はニヤニヤしている。

 

 

に「え?そんなに知られたくなかったの?」

 

魔「ちきしょお、言っておけばよかったぜ…。」

 

天「俺は別に構わないけど。」

 

魔「え?」

 

天「だから、にぃちゃんって呼んでもいいよってこと。」

 

魔「・・ほんとか?」

 

天「そりゃ6つも離れてるし、変じゃないよね。」

 

早「魔理沙さんも可愛いですね〜。」

 

魔「ちょっと待て、なんで歳のこと知ってるんだ?」

 

早「ハァッ☆」

 

天「霊夢が教えてくれて。」

 

魔「なんで言ったんだ!」

 

霊「魔理沙、後ろ。」

 

魔「は?」

 

ア「魔ーー理ーー沙ーーーー!」

 

魔「うわっ!出やがった!」

 

ア「今日こそあなたの初めてを奪うわァ!」

 

魔「キモイキモイ!」

 

ア「アァァァ!」

 

魔「すまん、ちょっと席を外すぜ!あと早苗、覚えてろよ。」

 

早「ええ!無☆視されてると思ったのに〜。」

 

 

魔理沙は外へ逃げていった。

 

 

天「そっかぁ、妹分か。」

 

霊「忙しいやつね。」

 

天「・・・。」

 

霊「どうしたの?」

 

天「いや、あのアリスの目、あの時に見たのと同じだなって。」

 

霊「あの時?」

 

天「人に寄生することでその人を操る敵と闘ったことがあってさ。それと同じなんだ。」

 

霊「誰かに操られてるってこと?」

 

天「たぶん。」

 

に「それも調べてるよ。」

 

天「ありがとう。」

 

紫「あ〜あ、私の幻想郷がどんどん戦闘民族の国みたいになっていくわ〜。」

 

霊「あんたの幻想郷じゃないでしょ。」

 

紫「やかましい。」

 

天「あはは、仲良いね。」

 

紫「そりゃ、霊夢が6歳になるまでは私が世話してたし。」

 

天「そうなんだ。親は?」

 

紫「・・複雑なのよ。」

 

天「ごめん。」

 

霊「はい、暗い顔しない。じゃんじゃん飲んじゃって!」

 

 

それから数時間、楽しい時間が流れた。

 

悟天は、勇儀や萃香と飲み比べをしたり、幽々子と大食い対決をしたのであった。

 

楽しい時間というのは流れるのが早いもので、殆どの幻想少女達は酔って寝てしまった。飲み比べが祟ったのか、悟天も寝てしまっていた。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

悟天が目を覚ますと、みんな気持ち良さそうに眠っている。

 

 

天「あれ、霊夢と魔理沙がいないな。」

 

 

気を探ってみたところ、どうやら神社の屋根の上にいるらしい。

 

行こうとしたら、話声が聞こえた。

 

 

魔「その、ありがとうな、霊夢。」

 

霊「あんたがいなかったら、異変解決が面倒になるから助けただけよ。」

 

魔「はは、霊夢らしいぜ。」

 

霊「今度油断したら助けないからね。」

 

魔「もう油断はしないぜ。痛かったからな。」

 

霊「ならいいわ。」

 

魔「それに、霊夢を殺せるのは、私だけだからな。」

 

霊「あんたを殺せるのも私だけよ。」

 

 

お互いの拳を軽くぶつけた。

 

 

魔「にしても霊夢、にとりに聞いたけど、その時の私は相当惨い姿だったらしいけど、なんで動じなかったんだ?」

 

霊「慣れ、かしらね。」

 

魔「そんな惨い異変あったか?」

 

霊「紫と幻想郷の外側の土地に行ったことがあったのよ。それはそれはひどい有様だったわ。」

 

魔「へえ。地名とかわかるか?」

 

霊「えっと、リューシェンってところだったと思うわ。その国が幻想郷を侵略しようとしてたから、私と紫で軍隊を壊滅させたの。」

 

魔「普通に言ってくれるな。」

 

霊「力はなかったから。」

 

魔「そうだ、霊夢はにぃちゃんのことどう思ってるんだ?」

 

霊「き、急に何よ。」

 

魔「半年ぐらいずっと一緒なんだろ?そりゃ恋仲にもなるかなって思ってさ。」

 

 

魔理沙は楽しそうだ。

 

 

霊「別になんでもないわ。ただの同居人ってところね。」

 

魔「ちぇっ!つまんねえの〜。」

 

霊「そういうあんたは悟天のことどう思ってるのよ。」

 

魔「にぃちゃん、かな。私は独り身だし。」

 

霊「魔理沙の親もなかなかひどいわよね。」

 

魔「子どもを捨てるような親は親じゃないぜ。」

 

霊「ま、そうね。」

 

魔「だから私は、本当の兄貴として見てるぜ。」

 

霊「そう。」

 

魔「にぃちゃんとの進展、楽しみにしてるぜ。」

 

霊「あれと恋仲とか絶対ありえないから。」

 

天「(傷つくなぁ。)」

 

 

物陰に隠れ、話を聞いていたのだった。

 

こうして、宴会は無事終了した。

 

片付けは、霊夢が6割、悟天が4割であった。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[???]

 

?「ドクター、この度はお疲れ様でした。」

 

ド「ああ。」

 

?「13号のデータは如何致しましょうか?」

 

ド「一応保存しておけ。クウラの細胞はまた使うぞ。」

 

「そうだ、次はアレを使うとしよう。」

 

?「しかし、アレはあと数年かかるのでは?」

 

ド「問題ない。闘ってるうちに勝手にパワーアップするだろう。」

 

?「そうですね。力が少し足りないだけで形は出来上がってますからね。」

 

ド「忘れるところだった。核にプロテクターは張ったか?」

 

?「勿論です。丈夫にできてますよ。」

 

ド「これが肝心だからな。さて、半年後に解き放つか。」

 

「セルよ。」

 

第2章

➖時空を超えた過去の強敵達➖

〈完〉




というわけで、決定版第2章でした!

第2章は、アリスの部分を改変しました。知らないうちに超化した、ということはなかったことになってます。

それだけでなく、咲夜vs15号を最初から最後まで執筆しました。

これまで、「チャイン」という幻想郷外の敵名にしていましたが、「リューシェン」に改変しました。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第3章➖幻想少女強化計画➖

この小説は、東方Projectとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・シナリオ決定版
・勝手な年齢設定
・改変あり
等が含まれております。

それでも構わないという方は、どうぞお読みください!


に「皆さん、こんにちは。ご存知河城にとりです。」

 

「さて、どうして私から始まったか、気になるでしょう?それは他でもない。この章は…、私が主役だからさ!」

 

デデーン!!

 

「勿論、私がサイヤパワーを手に入れて霊夢達と一緒に闘うわけじゃないさ。頭脳派だからね。」

 

「私は闘う人材を育てるのが好きなんですよ。」

 

「というわけで、私が幻想郷の少女達を強くするから、主役になったってわけさ!よろしくね!」

 

第3章

➖幻想少女強化計画➖

 

 

 

 

妖「にとりさん、カメラに向かって1人で何してるんですか?」

 

 

呆れた顔で見ている。

 

 

に「それは言っちゃダメだよ。って妖夢じゃん!いいところに来てくれた!ほら、一緒に喋って!」

 

妖「ちょ、なんで私が。」

 

に「だって妖夢ってメタいじゃない?こういうトークは全部妖夢に任せたいくらいなんだよ。」

 

妖「メタい?私がですか?」

 

に「誰よりもメタいよ。」

 

 

自覚がなかったらしい。

 

 

妖「そうですか…。私はただ作者の」

 

に「そこらへんだよそこらへん!」

 

妖「もうわかりません。」

 

に「あぁ、もういいや。」

 

妖「ところで、強くするとは具体的にどんなことをするんですか?」

 

に「それはまだ妖夢にも言えないなぁ。強化対象だし。」

 

妖「強くなる方法を教えないのに強くなれるんですか?」

 

に「そうさ。」

 

妖「嫌な予感がします。」

 

に「それはそうと、あの異変からどれくらい経ったっけ?」

 

妖「1ヶ月くらいですかね。だんだん暑くなってきました。」

 

に「そうか、もう1ヶ月か。早いもんだね。」

 

妖「にとりさんが思い浮かべてるのはにとりさんが作ったゲームのことですよね?」

 

に「あ、バレた?宴会の2日後にリリースしたからね。」

 

妖「テレビゲーム、でしたよね。テレビすら幻想郷には画期的なものだったのにゲームまで作ってしまうとは。」

 

に「それに格闘系にしてよかったよ。ちょうど異変の後だったから、人里のたくさんの人が見にきたんだよね。」

 

妖「あんまりゲームの話ばかりしてもダメですよ。」

 

に「あ、そうだった。」

 

「超化、だっけ。文さんがなれるようになったからみんな追い付こうと必死なんだよね。これの名前は考えておかないといけないね。」

 

妖「そうですね。1ヶ月だけで超化を成し遂げた方もいますし。」

 

に「レミリアさんのことだね。流石はカリスマって感じ。」

 

「満月の日を計算して、自分を人間の血の中に閉じ込めて、満月の夜で一気に気を解放したらなったもんね。」

 

 

文の次に超化を成し遂げたのはレミリアだった。

 

 

妖「吸血鬼ならではの発想ですよね。」

 

に「そうだよね。じゃあ半人半霊には何か特別な」

 

妖「ありません。」

 

に「だよね〜。ははは。」

 

妖「にしてもその人間の血って…。」

 

に「そこには触れないで行こう。」

 

妖「デスヨネ。」

 

に「あと、サイヤパワーを宿した人もいるよね。」

 

妖「フランさんとこいしさん、ですね。」

 

に「そうそう、悟天君と修行したからだね。こいしちゃんは最近見かけないけど。」

 

妖「今となっては他の弟子たちにも見えてないでしょう。」

 

に「だろうね。」

 

 

力をつけたことで、能力が通用するようになったからだ。

 

 

妖「私も早く、超化できるようになりたいです。」

 

に「その為にも、だよ。ちょっと出てってくれる?」

 

妖「な、なんですか急に。」

 

に「もう始めるの。」

 

妖「始めるって何をですか?」

 

に「あ、アリスだ。」

 

妖「えっ!?」

 

 

反射でドアを見たが、

 

 

ゴツッ!

 

妖「あっ…。」

 

 

そこにアリスの姿はなく、何者かに気絶させられてしまった。

 

 

に「ごめんね、こんなことさせちゃって。」

 

霊「いいわよ別に。これでみんな強くなれるわけでしょ?」

 

に「勿論さ。」

 

霊「頑張りなさいよ。準備は整ったみたいだし、私は帰るわ。」

 

に「ありがとね。」

 

 

研究所から出ていった。

 

 

に「さてと、やっと本題に入れそうだね。」

 

「それじゃあまず1人目、始めようか。」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[運命の丘?]

 

妹「・・あれ?私は、何処にいるんだ?」

 

 

起きてみると、まだ夜であった。夜空を見上げている筈だが、自分の身体が見当たらない。

 

 

妹「もしかして私、ようやく死ねたのか?」

 

 

しかしこの風景に見覚えがあった。

 

いつだろう?

 

 

妹「この月、そしてこの丘。まさか!」

 

 

タイミングを見計らったかのように、1人の少女が丘へ歩いてきた。

 

その少女は紛れもなく、自分自身であった。

 

 

妹「やめろっ!その丘を掘り起こしたら駄目だ!」

 

 

声が聞こえてないのか、全く手を止めようとしない。

 

そして、例の薬を掘り出してしまった!

 

 

妹「やめろっ!やめてくれ!それを飲んじゃいけないんだ!!」

 

 

少女は不思議そうに眺めた後、蓋を回した。

 

 

「やめてくれぇっ!!!」

 

 

意識は少女に接近しているが、触れることができない。同様に声も届かない。

 

 

妹「くそっ!」

 

 

少女を何度も殴っているつもりだが、その腕すら見えない。

 

少女は薬を飲み干してしまった…。

 

 

妹「・・・。」

 

 

少女は去っていった。

 

彼女は泣いていた。

 

 

妹「・・なんで、ムキになってんだろうな、私。過去はもう変えられないって、わかってる筈なのに…。」

 

 

その薬こそ、〈蓬莱の薬〉であり、妹紅はこうして不老不死になり、〈老いることも死ぬこともない程度の能力〉を手に入れたのだ。

 

 

妹「あれ、意識が。」

 

 

景色がどんどん移り変わった。まるで早送りのようだ。

 

 

妹「この時何してたっけな。」

 

 

流れる情景を見ても思い出せない。特に何もしていなかったのだろう。

 

すると、急に流れが止まった。

 

 

妹「ん、そういえばそうだったな。」

 

 

それは、自分が妖怪退治をしている様子だった。

 

能力故に無敵だったため、負けはしなかった。

 

それだけでなく、元々呪われたような存在だったので、呪術も彼女には効かなかったのだ。

 

 

妹「はは、懐かしいな。まだあの時は妖怪退治してれば報われて死ねる、とか思ってたっけな。」

 

 

それを信じて300年程妖怪退治を続けてきたのだがこの通り死ななかった。なので、退屈な300年であった。

 

退屈だった歴史も早く流れ、更に300年が過ぎた辺りで、

 

 

妹「!!」

 

 

自分をこんな身体にした原因の人物、蓬莱山輝夜との再会だった。

 

輝夜は本来月人であり、同じように薬を飲んでいたので不老不死だった。

 

 

妹「あの顔見ると虫唾が走るな。」

 

 

2人は殺し合っていた。

 

とは言え双方共に死ねないので、殺しては生き返り、死んでは蘇っての繰り返しであることは本人らもわかっていた筈だったが、お互いに許せない何かがあったのだ。

 

 

妹「・・けっ!」

 

 

そこからまた、景色が流れていった。

 

 

妹「そういや何かした記憶はねえな。ここ最近になるまで。」

 

 

と言った途端、親友の上白沢慧音との出会いが映った。

 

 

妹「あっ。」

 

 

表情が明るくなった。それは、次の光景を見ても変わらなかった。

 

 

妹「こ、これは。」

 

 

博麗霊夢との出会いだ。自分を苦しめたのは輝夜に続いて2人目だったのだ。

 

最後まで立っていたのは妹紅だった。

 

 

妹「そっか。ギリギリ勝ったんだっけ。白黒魔法使いもなかなかだったな。あの時は。」

 

 

さらに時は流れ、『第二次月面戦争』が浮かんだ。

 

 

妹「あの時、はっきりした。もう私じゃ、あの博麗の巫女には勝てねえって。」

 

「月軍の隊長と互角に渡り合えるなんてな。」

 

 

嬉しいような悲しいような…。

 

次のシーンで、思わず頬を赤らめた。

 

 

妹「あ…。女たらし。」

 

 

孫悟天との出会いだ。

 

 

 

 

天「いやぁ、参ったなぁ。」

 

妹「おい、あんた大丈夫か?」

 

天「大丈夫なんだけど、道に迷っちゃって。」

 

妹「それなら私が案内してやる。」

 

天「おっ!ありがとう。」

 

「俺は悟天。君は?」

 

妹「藤原妹紅だ。話は変わるが、さっき竹林が吹き飛ばされてるのを見たんだが、知らないか?それで心配になってさ。」

 

天「あ、それは俺だよ。これで道が見えるかなって。」

 

妹「なんだと…?」

 

 

怒りの表情を露わにし、振り返った。

 

 

天「えっ、なんで怒ってるの?」

 

妹「当たり前だろ。竹林を荒らしやがって。」

 

「さては妖怪だな?」

 

天「妖怪じゃないって!もうちょっと俺の話を」

 

妹「妖怪退治は久しぶりだが、ここで倒させてもらうぞ!」

 

天「はは、やっぱ幻想郷の人たちって好戦的だな。」

 

妹「笑ってんじゃねえ!」

 

天「うわっ!」

 

 

殴りかかってきた。驚いたのはそれだけではない。その動きにはしっかりした骨格が出来ていたのだ。

 

 

天「へえ、やるじゃん。」

 

妹「喋ってる場合か!」

 

ドゴッ

 

天「ぐあっ」

 

 

腹に一発入った。が、

 

 

天「なんちゃって。」

 

妹「なにっ!」

 

 

妹紅の腕を掴み、気合いを込め投げ飛ばした。

 

 

妹「うわあ!」

 

天「これなら怪我もしないかな。」

 

 

しかし、妹紅は空中で止まった。さらに、

 

 

妹「はぁぁぁ!!」

 

ボゥッ!!

 

天「ええ!」

 

 

サイヤパワーを吸収した。

 

 

妹「なんだこれ?パワーが、溢れて。」

 

天「またか!」

 

妹「よっしゃやんぜ!」

 

 

一気に気を高めた。

 

 

天「な、なんて子だ。文よりも強いぞ。」

 

妹「くらえっ!」

 

ドゴッ!

 

 

突撃してきた。油断したせいで、彼女の拳は彼の頬にめり込んだ。

 

 

天「ゔわっ!」

 

妹「はっ!」

 

ゲシッ!

 

 

左脚で腹を蹴った。

 

 

天「ぐあっ!」

 

 

さらに左フックをかまそうとしたが、

 

 

妹「ほらっ!」

 

天「おっと」

 

ガシッ!

 

 

右手で止められた。

 

 

天「強くなったね。」

 

妹「そりゃどうも。」

 

 

お互いニヤリと笑い、距離をとった。

 

 

天「それじゃ、俺もちょっと本気を出そうかな。」

 

妹「本気?」

 

天「はぁぁっ!」

 

ヴンッ!!

 

 

超サイヤ人へ変身した。

 

 

妹「!! その姿は!」

 

天「あ、魔理沙と似てるけど違うよ。」

 

妹「いや、博麗の巫女にも似てるんだ。」

 

天「やっぱ霊夢もなれるんだね。」

 

妹「だけど、私は負けないぜ。はぁぁぁ!!」

 

 

勝つために気をさらに上げた。

 

 

天「! やめろっ!人間以外がサイヤパワーを宿した後に使いすぎると壊れる!」

 

 

レミリアの一件のことだ。

 

 

妹「私は不老不死の人間なんだよ。」

 

天「なんだって!でも…」

 

妹「今はなんとしてでもお前を倒す!」

 

天「・・・。」

 

妹「行くぞっ!覚悟しろっ!」

 

 

悟天はわかっていた。いくら妹紅でも自分を倒すことはできないということ、既に体力の消耗が始まっているということ。

 

 

妹「あれ?力が入んねえ。」

 

天「やめといた方がいいよ。」

 

妹「うるせえ!」

 

天「・・・。」

 

妹「ぜったい、おまえを・・たお・・す…。」

 

 

気が小さくなり、落下した。

 

 

天「あっ、危ない。」

 

ス・・

 

 

超サイヤ人を解き、妹紅をキャッチした。

 

人がいないか周りを見渡した。

 

 

天「そっか、飛べばよかったんだ。」

 

 

地球では平和な時間が長かったため、飛ぶことをたまに忘れてしまう。

 

今なら人里が何処にあるかが見える。

 

 

天「・・送っていくか。」

 

 

妹紅をお姫様抱っこした。

 

実はこの時、早い段階で目を覚ましていた。

 

 

 

 

妹「・・ちぇっ。」

 

 

赤面し、そっぽを向いた。

 

これを観なくても覚えている。彼の腕は、温かかったのだ。

 

彼女は永い人生で、初めて恋をしたのだ。

 

 

妹「この、女たらしめ。」

 

 

微笑みながら言った。今、全てにおいて人生が楽しいのだ。

 

 

妹「そういえば女たらしは、博麗神社で住んでるんだっけ。」

 

 

2人で行動しているところをよく見かける。ただ、あまり仲が良さそうには見えない。

 

 

妹「ムカつく…」

 

 

自分は一緒にいれないのに、一緒にいられる霊夢の態度に腹を立てていた。

 

 

妹「女たらしだけど、いいやつだ。それも大事にしないなんて…」

 

 

気が一気に上昇した!

 

 

ヴンッ!!

 

妹「ムカつくぜっ!!!」

 

 

瞳の色が明るくなり、橙のオーラを放った。

 

 

妹「超えてやる。博麗の巫女を超えてー」

 

「あいつを奪ってやる!!」

 

 

決意した。強くなるための目標が決まったのだ。

 

この雰囲気をぶち壊すかの如く、あの声が聞こえた。

 

 

?「はーい、目標達成!お疲れ様〜。」

 

妹「こ、この声は。」

 

 

知っている声のようだ。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[紅魔館?]

 

咲「・・あれ?私は…。」

 

 

目を覚ますと、いつものように自分のベッドの上にいた。

 

 

咲「確か、お嬢様と一緒にティータイムを楽しみながら、面接しにくる人を待っていた筈ですが。」

 

 

他にも不審な点がある。メイド服のまま寝ていたということだ。

 

 

咲「近頃は芯のある人間が来なくなったとお嬢様が仰ってたけど、何故だろう。大丈夫な気がする。」

 

 

根拠はないが、今日面接に来る人間に少し期待していた。

 

 

咲「! 気が乱れてる。ホールだ!」

 

 

能力を使ってすぐに駆けつけた。

 

来てみると、館内はボロボロになっていた。遅かったのだ。

 

 

咲「これは…。」

 

 

一瞬、目の前の光景を疑った。

 

すぐそばに、美鈴が倒れている。

 

 

美「咲夜、さん。逃げて…」

 

ボッ!ドカーンッ!!

 

 

と言いかけたところに、エネルギー弾が飛んでき、美鈴に直撃した。

 

 

咲「美鈴!」

 

 

既に息はなかった。

 

前方を見ると、見覚えのある影が見えた。

 

 

咲「あんたは!」

 

 

15号であった。

 

 

咲「どうして、あの時、壊したのに!」

 

15「ククク」

 

咲「!!」

 

 

咄嗟にナイフを投げたが避けられた。いや、15号が何かに吸い込まれたせいで当たらなかった。

 

 

咲「まさか!」

 

 

吸い込まれた先へ走った。

 

そこには、にとりのスパイカメラが撮った映像で見た、合体13号がいた。

 

 

咲「な、なんで…。だって、あんたは霊夢や魔理沙が。」

 

13「ガァ!」

 

 

容赦無く襲ってきた!

 

 

咲「くっ!」

 

 

右手に握っていたナイフで首を飛ばそうとしたが、

 

 

カンッ!

 

咲「なっ!」

 

13「ククク」

 

 

ナイフの刃が折れた。

 

 

13「ガァ!」

 

ドゴッ!!

 

咲「ゔっ!」

 

 

腹に強烈なパンチをうけた!その激痛で、縮こまってしまった。

 

 

咲「う、こんな、ところで…。」

 

 

改めて気を探ったところ、誰の気も感じ取れなかった。もう生きているのは、自分だけなのかもしれない。

 

 

13「ククク」

 

咲「お嬢、様。」

 

レ;神槍「スピア・ザ・グングニル」

 

ドッ!

 

 

レミリアが不意打ちをかまし、煙が上がった隙に咲夜を助け出した。

 

 

レ「大丈夫?咲夜。」

 

咲「お嬢様!うっ」

 

レ「ここで休んでなさい。」

 

咲「でも。」

 

 

13号は待たなかった。問答無用でレミリアに襲いかかった!

 

 

レ「ふん、はぁっ!」

 

ゴンッ!

 

 

攻撃を躱し、顔面に一撃を食らわしたが、全く効いていなかった。

 

13号はニタニタ笑っている。

 

 

咲「(何故、お嬢様は変身しないのかしら)」

 

13「ガァ!」

 

ドゴッ!!

 

レ「ぐあっ!」

 

 

上から地面へ叩きつけた!そして、

 

 

13「死ねぇ!!」

 

ボォッ!!

 

 

右手から勢いよくエネルギー波を発射した。爆風で咲夜も吹き飛ばされた。

 

 

咲「うわぁっ!」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

気絶してたらしく、目が覚めると13号はいなくなっていた。

 

だが、見たくないものは見えてしまった。

 

 

咲「お嬢、様?」

 

 

先の方に、動かなくなったレミリアが倒れていた。

 

ゆっくりと近づいた。

 

 

咲「お嬢、様…」

 

 

目の前まで来た。耐えきれず、目からは涙が溢れ出してしまった。

 

それでも呼びかける。

 

 

咲「お嬢、様…」

 

 

抱き寄せたが、やはり動かない。レミリアは白目をむいている。

 

 

咲「お嬢様、お嬢様」

 

 

温もりが消えた体を強く抱きしめても、何も変わらなかった。

 

 

咲「お嬢様、お嬢様ぁぁぁ!!」

 

「うわぁぁぁ!!」

 

 

大声を出して泣いてしまった。

 

その声に気付いたのか、天井を壊し、13号が現れた。

 

 

13「ククク」

 

咲「ぁぁあああ!!」

 

 

咲夜の気が、どんどん膨れ上がってきた!

 

 

13「ナニッ!」

 

ピコンッ、ヴンッ!!

 

「うわぁぁぁぁ!!!」

 

 

次の瞬間、瞳の色は明るくなり、髪も少し逆立ち、迸る衝撃波を放った!

 

 

13「ア…。」

 

咲「ッ!!」

 

13「ウッ」

 

 

ギロっと睨んだのも束の間、折れてない残りのナイフで逆襲を始めた!

 

 

咲「グッ!」

 

ザクッ!!

 

13「ガァ!」

 

 

胸部に斬りつけた。

 

 

咲「ア゛ァ!」

 

ザクッ!!

 

13「ウァ!」

 

 

怒り狂ってしまった。もはや誰にも止められない!

 

 

咲「ウッ!アァ!ハッ!ハッ!ハァ゛ッ!」

 

 

13号がどんどん斬られていく。

 

 

咲「ギッ!ガァ!アァ゛!ハッ!」

 

 

もう、出した声と斬りつけた回数が合ってない。口以上に腕が速いのだ。

 

既に、13号の腕と首は無くなっている。

 

 

咲「ハ ァ゛ッ!ア゛ッ!ガ ァ゛!」

 

「ウ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛!!」

 

ザッ!!

 

 

最後に、13号の巨体を半分に斬った。

 

 

咲「はぁ・・はぁ・・・。」

 

 

文が倒せなかった敵を、一人で一方的に倒してしまった!

 

 

咲「・・うぅ、お嬢、様…、みんな…」

 

 

落ち着き、再び泣いてしまった。無理もない。一瞬にして家族を失ったのだから。

 

穴が開いた天井から、冷たい雨が降り注いだ。慰める者は、もういない。

 

 

咲「う・・ぐ…。」

 

 

泣いているが、超化は暫く解けなかった。

 

 

?「はーい、これにて終了!お疲れ様〜!」

 

 

咲「・・・??」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[???]

 

妖「・・ん?ここは…。」

 

 

気が付くと、見知らぬ荒野の真ん中で倒れていた。服も少々痛んでいる。

 

 

妖「思い出せない。私は、闘っていた?」

 

 

ここは明らかに戦場だ。壊れた旗や武器がある。

 

 

妖「! 何か来る!」

 

 

遠くから無数の気を感じた。

 

それは、妖精軍団であった。それだけではない。一体一体が今のチルノくらいの強い気を持っている。

 

 

妖「こんなに強い妖精が、この数ですか。」

 

 

次の瞬間、妖精軍団は妖夢目掛けて一斉に掛かった。

 

 

妖「これでも、あれからずっと修行してきたんです。」

 

 

ゆっくりと2本の刀を抜いた。

 

 

妖「倒せるものならー」

 

「倒してみなさい!」

 

ボゥッ!!

 

 

気を高め、妖夢も駆け出した!

 

 

妖「はっ!たぁっ!」

 

ザッ!ザッ!ザッ!

 

 

大量の妖精を一太刀ずつ斬っていった。

 

妖精達は妖夢のスピードについて行けず、反撃すらままならない。

 

 

妖「やっ!せいっ!」

 

 

みるみるうちに減っていく。

 

見上げると、離れて気を溜めていた10人の妖精が一気にエネルギー波を発射した。

 

しかし、避けようとしなかった。

 

 

妖「それくらいなら!」

 

妖;断命剣「瞑想斬」

 

妖「はぁぁっ!」

 

 

エネルギー波を両断した!

 

二手に分かれたエネルギー波は地面に当たり、爆発し埃が舞った。

 

怯んだ隙に一気に飛び出し、残り十数人の妖精達に斬りかかった。

 

 

妖;人鬼「未来永劫斬」

 

ザッ!ザッ!ザッ!ザキッ!!

 

 

1人残らず斬り裂いた。

 

 

妖「こんなものですね。でも、こんな状況前にもあったような。」

 

 

ぼやいていると、遠くから何か歩いてくる。大柄な男だ。

 

 

妖「!!」

 

 

忘れもしない。自分を3発で倒した14号だったのだ。

 

 

妖「こんなことがありますか?」

 

 

状況もわからない上、因縁の相手と出くわすとは、流石の妖夢でも予測不可能であった。

 

 

妖「も、もうあなたなんかには負けませんよ!」

 

 

腕が震えていた。あれから1ヶ月修行したとは言え、あの敗北の恐怖は勝たねば消えない。

 

 

妖「た、たぁっ!」

 

14「ンッ!」

 

 

勢いだけで斬りかかった。パンチを3回避け背中を斬りつけようとしたが、

 

 

キンッ!

 

妖「うっ」

 

 

力が入らず斬れなかった。その隙を突かれ、

 

 

14「ガァッ!」

 

ドゴッ!!

 

妖「うぁ゛っ!」

 

 

またしても殴り飛ばされてしまった。

 

 

妖「・・もうっ!なんで…」

 

 

肉体への痛みはあの時ほどはないが、精神への痛みは大きかった。

 

 

妖「どうして…、どうして…。」

 

 

悔し涙を流した。敵はすぐそこまで迫ってきている。

 

その時、師の言葉を思い出した。

 

 

妖忌「いついかなる時においても、怖れたり迷ってはいけない。」

 

「お前には白楼剣がある。もし、自分を見失い取り乱してしまった場合はー」

 

「その刃で迷いを断ち切れ」

 

妖夢「迷いを、断ち切る…」

 

 

自分の中で、震えている己を白楼剣で斬った!

 

 

妖夢?「あなたは、もう大丈夫よ。自信を持って。」

 

妖夢「・・・。」

 

 

臆病者は、溶けるように消えた。

 

その瞬間、体の震えが止まった。

 

 

14「ガァッ!」

 

 

構わず殴りかかってきた。

 

が、その大きな拳を小さな手のひらが防いだ!!

 

 

妖「もう、あなたは怖くありません。」

 

ヴンッ!

 

 

ゆっくりと顔を上げながら、気が一気に上がった!

 

髪に変化はなく、瞳の色が明るくなり、銀のオーラを解き放った!

 

 

妖「!!!」

 

14「アッ」

 

ザッ!!ドカーンッ!!

 

 

一瞬だった。14号が声を出した時は既に、上半身と下半身は分かれてしまったのだ。

 

 

ス・・

 

 

超化を解いた。いや、解けた。

 

 

妖「・・おかしい。やっぱり何かおかしい。」

 

 

少し考え込んでいた矢先、

 

 

?「はーい、ノルマ達成!もういいよ〜。」

 

妖「・・クスっ、そんな気がしてました。」

 

 

銀の勇者は、満足げに笑った。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[にとりの研究所]

 

妖「やはり、あなたでしたか。」

 

に「あ、バレてた?」

 

妖「あなたの好きなシチュエーションですからね。」

 

に「確かに妖夢には、バトルシミュレーターで100人斬りとかやらせたもんね。また腕上げたんじゃない?」

 

妖「それは恐縮なんですけど、なんで妹紅さんと咲夜がいるんですか?2人とも寝てるようですけど。」

 

に「妖夢と同じことをしたのさ。ジャンルは違うけどね。」

 

「妹紅は〈決意〉がテーマで、咲夜は〈怒り〉、妖夢は〈迷いの根絶〉だよ。」

 

「それで2人とも疲れて寝てるの。」

 

妖「よく考えますね。」

 

に「霊夢さんから聴いたけど、あの姿へ変身させるには感情の爆発が鍵になるらしいから、どうやったら効果的か考えたんだよね。」

 

妹「・・ん〜。身体が石のようだ。」

 

咲「ここは、現実ですか?」

 

に「覚えてないの?もう戻ってきてるよ。」

 

妹「そうだったな。」

 

咲「お嬢様は、死んでないんですね?」

 

に「勿論さ〜。」

 

咲「・・・。」

 

妖「ぷぷっ、それにしてもメイド長でも泣くんですね。」

 

 

軽く笑っている。

 

 

咲「う、うるさい。」

 

妖「あれ?らしくないですね。」

 

に「そりゃそうさ。」

 

妹「いったい何したんだよ。」

 

に「後ほどね。」

 

妖「この度はお世話になりました。ありがとうございます。」

 

に「礼には及ばないよ。」

 

妖「それでは私はこれで失礼します。」

 

に「ばいばーい。もう夕方だから早く、いや、速く帰った方がいいよ。」

 

妖「うわあっ!幽々子様ーー!」

 

バシュッ!

 

 

18時までに御飯を作らないと、お仕置きされるのだ。

 

 

に「間に合うといいね。」

 

妹「そんじゃ私も帰るぞ。」

 

に「じゃあね〜。」

 

咲「・・・。」

 

に「?帰らないの?」

 

咲「コンピュータの中とは言え、お嬢様を殺す演出はどうかと思いますよ。」

 

 

口は笑っているが目が笑っていない。

 

 

に「ちょ、ちょっと待ってよ。こうでもしないと強くなれなかったかもしれないんだよ!?」

 

咲「それで?」

 

に「実際大成功だったじゃん!もう少し気分を落ち着けt」

 

咲;メイド秘技「殺人ドール」

 

に「ぎゃあぁぁぁぁ!!」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[妖怪の山]

 

文「う〜ん、上手くいきませんね〜。」

 

椛「文さん、また例の変身の特訓ですか?」

 

文「はい、あの力を自在に操りたいので。」

 

 

文はいつでも超化することができなかった。

 

無理もない。あの孫悟空ですら、自在に操るために別の星で修行していたのだから。

 

 

椛「それにしても、どうしてそんなに頑張るんですか?」

 

文「今まで届く筈もなかった霊夢さんに、追いつくことができる千載一遇のチャンスですから。」

 

椛「別に追いつかなくても。強い方増えましたし。」

 

 

椛は他力本願だ。

 

 

文「それじゃ駄目なんです。」

 

椛「なんでですか?」

 

文「それはやっぱり…」

 

 

空を見上げてこう言った。

 

 

文「見守りたいからですよ、あの人を。一番近くで。」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[にとりの研究所]

 

ビー、ビー

 

に「ん?誰だろ。」

 

 

電話らしきものをとった。

 

 

??「もしもし、にとり様でしょうか?」

 

に「そうだよ。そんなにかしこまらなくていいのに。」

 

??「いえ、世話になっている身でもあるので。」

 

に「私と君たち月人の仲でしょ?気にしなくていいって。」

 

??「有難う御座います。」

 

「早速ですが、例の兵器はできたでしょうか?」

 

に「うん、もう直ぐできるよ。」

 

??「本当ですか!」

 

に「もうちょっとみんなの様子を見たかったところだけど、急いでいるんならしょうがないよね。」

 

??「思ったのですが、どうして我々に協力してくださるのですか?」

 

に「戦争ではこちらも迷惑かけたからだね。」

 

「私1人でも、月の都と仲良くできるきっかけになればと思って。」

 

??「恩にきます。私も彼女らを傷付けてしまい申し訳ありません。」

 

に「戦争だから仕方ないよ。」

 

??「それでは、次は取引の際に会いましょう。」

 

に「それじゃあね。依姫。」

 

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[紅魔館]

 

一方紅魔館では、ある人物の面接をしていた。

 

 

レ「それじゃあ、入っていいわよ。」

 

??「失礼します!」

 

 

ノックをし、入室した。ドアもしっかり閉め、椅子の横まで歩き立ち止まった。

 

 

レ「いいわよ。座って。」

 

??「はい、失礼します。」

 

レ「ふふ、それじゃあ改めて訊くわ。お名前は?」

 

??「えーと…」

 

レイ「レイです!」

 

レミ「それじゃあまず、なんでここで働きたいと思ったの?」

 

レイ「レミリアお嬢様の為に何かできたらなと思ったからです!」

 

レミ「ふ〜ん。ご趣味は?」

 

レイ「絵を描いてます。」

 

レミ「へえ。仕事の希望はあるかしら?」

 

レイ「門番の仕事を希望したいです。」

 

レミ「そう。ここはあまり人間はいないけど、仲良くできるかしら?」

 

レイ「はい!勿論です!」

 

レミ「ふふ。じゃあ、最後に質問よ。」

 

 

レミリアは急に血相を変えた。吸血鬼の目だ。

 

 

レイ「(ゴクリ)」

 

レミ「あなたは、紅魔館のために死ねと言われたら、死ねる?」

 

レイ「…それがお嬢様の為になるなら喜んで。」

 

レミ「・・結果は出たわ。」

 

レイ「(ドキドキ)」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

結果、レイは採用された。

 

 

レミ「ほう、あなたの紅茶、なかなか美味しいじゃないの。」

 

レイ「ありがとうございます!」

 

レミ「流石に咲夜には勝てないけど。あ、帰ってきたみたい。」

 

 

ドアの前にいるようだ。

 

 

レミ「もう終わったから入っていいわよ。」

 

咲「失礼します。」

 

レミ「お疲れ様。どうだった?」

 

レイ「(ほんとに殺されるかと思った)」

 

咲「お嬢様、ですよね?」

 

レミ「そうよ。どうかしたの?」

 

咲「・・その…。」

 

「抱いて、くれませんか?」

 

レミ「あら、珍しいこと言うじゃない。咲夜がそう言うの何年ぶりかしら。」

 

咲「・・・。」

 

レミ「ほら、おいで。」

 

 

咲夜の方が身体は大きいが、その時のレミリアは咲夜よりも大きくみえる。

 

 

ギュッ

 

咲「お嬢様、お嬢、様…。」

 

 

声が震えている。

 

 

レミ「よしよし、よく頑張ったわね。」

 

「うわぁぁぁぁん!!」

 

 

堪えられず泣いてしまった。

 

 

レミ「おやまあ、なんで泣いてるの?」

 

咲「だって、だって…!」

 

 

訳を聴いたレミリアは後日、にとりを襲撃したそうな。

 

同じ頃、門前には悟天が来ていた。

 

 

美「あっ!悟天さん!」

 

天「やあ美鈴。」

 

美「お待ちしてましたよ。どうぞ!」

 

天「うん。」

 

 

辺りは暗くなってきていた。

 

ホールに入るとフランが待ち構えていた。

 

 

フ「悟天お兄様いらっしゃい!」

 

天「フランちゃん!あれからすっかり大丈夫かな?」

 

フ「うん!もう元気!早く修行しようよー。」

 

天「これだけ暗かったら大丈夫かな。」

 

 

フランと一緒に外へ出た。そこには庭の手入れをしているレイがいた。

 

 

天「あれ?君は?」

 

レイ「新入りのレイって言います!どうぞ、よろしくお願いします!」

 

天「おっ!随分と元気だね。君は人間だっけ?」

 

レイ「はい、人間です。悟天さんはサイヤ人との混血なんですよね?」

 

天「! どうしてそれを?」

 

レイ「あなた達の世界を本で覗いたことがあるんですよ。この幻想郷に来る前の話ですがね。」

 

天「ま、待って!本?来る前ってどこまで?」

 

レイ「あなたのお父さんが神龍と共に何処かへ行ってしまったところまで知っています。」

 

「勿論、悟天さんが生まれる前の事も。」

 

天「・・本物だ。」

 

 

レミリアでもない限り、父が飛び立ったことなど知るはずがない。

 

それに、レミリアが新人にこんなことを言うだろうか。

 

 

天「世界って、広いね。」

 

レイ「そうですね。ですが、そこが面白いんです!」

 

天「そうだね。お父さんは何処に行ったんだろうなぁ。」

 

フ「お兄様ー、早くしようよ。」

 

天「あ、ごめんごめん。」

 

 

軽い運動程度の修行をした。

 

少しした後、レミリアの声が聞こえた。

 

 

レミ「みんなホールに集合しなさい!歓迎会を始めるわよ!」

 

天「そっか。今日は歓迎会だったんだ。咲夜が疲れてるみたいだったけどよく作れたなぁ。」

 

フ「みすちーも来てくれたんだよ。」

 

 

悟天の弟子たちとフランは既に仲間だ。

 

 

天「へえ、みすちーも来てくれたんだ。楽しみだなぁ。」

 

 

ホールにはみんな集合しており、レミリアが案内した。

 

 

レミ「それじゃあみんな玉座の間に来て。」

 

天「え?何するの?」

 

レミ「秘密よ。」

 

 

皆玉座の間へ入った。玉座にはレミリアが座っている。

 

 

レミ「レイ、こっちに来なさい。」

 

レイ「はい。」

 

 

5段程度の階段を上がり、玉座の前で跪いた。

 

 

レミ「これからあなたは、紅魔の一員よ。忠誠を誓いなさい。」

 

レイ「はい、これからは紅魔館の為にこの身を捧げます。」

 

天「(こんなしきたりあったんだ)」

 

レミ「わかるわ。あなた、素晴らしい能力をもってるわね。」

 

レイ「・・・。」

 

レミ「私から名を授けるわ。あなたの名はー」

 

「レイ・ブラッド、よ。」

 

 

こうして、レイは紅魔館の一員となり、苦楽を共にすることになった。

 

さあここからは楽しい食事の時間だ。お馴染みの紅魔メンバー以外に数名の妖精メイドの姿も見受けられる。

 

 

天「やっぱりみすちーの料理は美味しいね!」

 

ミ「いやぁ、そうでもないですよ。」

 

咲「いえ、なかなか美味しいですよ。」

 

ミ「ありがとうございます!」

 

 

実に嬉しそうだ。

 

 

美「いや〜久しぶりですね〜。こんな豪華な食事は。」

 

咲「その代わり明日からみっちり働いてもらうわよ。レイくんと一緒に。」

 

美「え!あの子門番やるんですか?」

 

咲「そう希望してたらしいわ。」

 

美「そうですかそうですか!なら早速レイくんに昼寝の極意を」

 

グサッ!

 

 

頭にナイフが刺さった美鈴は倒れた。

 

 

天「はは、相変わらずだな。」

 

咲「いつまで経ってもこうなんですから。」

 

天「あれ?咲夜疲れてる?」

 

咲「あら、よくわかりましたね。」

 

天「そりゃあね。あまり無理しちゃダメだよ。」

 

咲「ありがとうございます。」

 

 

レミ「ちょっといいかしら。」

 

天「ん?いいけど。」

 

レミ「あなた、見た目によらず食べ方が綺麗ね。」

 

天「ははっ、まあね。」

 

 

都会育ちだから当然だ。

 

 

レミ「あと、さっきのレイとのやりとりを見させてもらったわ。」

 

天「あっ…。」

 

レミ「レイはあなたの過去やあなたが生まれる前のことを知っているそうね。」

 

天「(まずい)」

 

レミ「どんな脅しに使おうかしら。」

 

天「まぁ、ほどほどにね。」

 

レミ「ふふ。」

 

 

弱みを握られてしまった、のだろうか。

 

 

天「レイくんと似てるね。」

 

レミ「そうかしら?」

 

天「ま、いいけど。」

 

レミ「何にせよ、また紅魔館が賑やかになるわ。」

 

天「俺もその方がいいと思う。あと、なんで俺だけ招待したの?」

 

レミ「あなたを招待すれば、レイにもあなたにもいい刺激になるとわかっていたからよ。」

 

天「その辺はお見通しってことか。」

 

 

彼女には頭が上がらない理由である。

 

 

パチュリー「う、胃がもたれた…。」

 

小悪魔「え!大丈夫ですか!?」

 

 

この魔法使いはパチュリー・ノーレッジ。隣にいるのは助手の小悪魔。

 

 

パ「食べ過ぎ、かしらね。」

 

小「今日はそんなに沢山作られてないですよ。」

 

パ「グラタンがダメだったかしら。」

 

小「え…、それ私も食べましたよ。」

 

パ「え…」

 

 

この後、他数名もトイレへ駆け込んだという。

 

こうして、無事?歓迎会は終了した。

 

悟天やミスティアは帰っていった。

 

 

レミ「レイ、あなたの部屋は二階の咲夜の隣の部屋ね。」

 

レイ「わかりました!」

 

 

レイは二階へ上がっていった。すれ違いで咲夜が降りてきた。

 

 

咲「お嬢様。」

 

レミ「? どうしたの?」

 

咲「差し出がましいのですが、一緒に、寝てはくださりませんか?」

 

レミ「そう言うと思って、枕は2つ用意したわ。」

 

咲「流石はお嬢様です。」

 

 

とても嬉しそうだ。

 

かくして、紅魔館のちょっと特別な1日は終わった。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

 

[霧の湖のほとり]

 

ガシッ!バシッ!ドンッ!

 

 

紅葉が始まった頃もなお、悟天は弟子たちと修行していた。

 

弟子は7人もいる。ただ、年齢はさておき見た目はみんな幼い。

 

偶然だろうか??

 

 

天「いやぁ、流石だなぁこいしちゃん。もうこんなに上達しちゃうなんて。」

 

こ「えへへ、お兄ちゃんに褒められちゃった!」

 

チ「ぐぬぬ。」

 

 

その笑顔を見て悔しがっている。

 

 

大「仕方ないよチルノちゃん。私たち妖精だから。」

 

チ「妖精だって、強くなれるもん…。」

 

大「チルノちゃん…。」

 

チ「大ちゃんは悔しくないの?さいやぱわーを持ってないの大ちゃんだけだよ。」

 

大「私は、妖精だから仕方ないかなって。チルノちゃんみたいに強くないし。」

 

 

そう、ルーミアもミスティアもリグルも既にサイヤパワーを宿している。チルノもあっという間に追いつかれてしまったのだ。

 

 

チ「・・見ててね大ちゃん。」

 

大「え?」

 

チ「あたい、いつか必ず、この中で一番になってみせるから!」

 

大「チルノちゃん…。」

 

 

彼女は本気だ。

 

 

天「それじゃあ、俺以外のみんなで組手してみて。」

 

こ「いいよ〜。」

 

ル「やるのだ!」

 

ミ「うん!」

 

リ「やるやる!」

 

チ「や、やるぞ!」

 

大「私はちょっと…。」

 

天「わかったよ大ちゃん。フランちゃんがいればちょうどよかったんだけど仕方ないか。」

 

 

今は昼だ。吸血鬼にとっては修行など無理だ。

 

 

チ「あたい、こいしとする!」

 

こ「え〜、余りってことでお兄ちゃんとしたいんだけど。」

 

チ「まずこの最強のあたいに勝ってからだ!」

 

こ「ま〜、いいけどね〜。」

 

 

こいしは余裕の表情だ。

 

 

ル「チルノ大丈夫なのかー?」

 

リ「流石に分が悪いんじゃ…。」

 

天「ま、見てみようよ。」

 

ミ「じゃあ私はルーミアと。」

 

ル「やるのだ。」

 

リ「私あんちゃんとかよ…。」

 

天「大丈夫だって、本気は出さないから。」

 

 

というわけで、1組ずつ始めることになった。

 

まずはチルノとこいしだ。

 

 

チ「だぁっ!」

 

シュッ!シュッ!シュッ!シュッ!

 

 

悉(ことごと)く躱されてしまっている。

 

 

こ「それ本気?」

 

チ「はぁ・・はぁ・・まだま」

 

こ「それっ」

 

ドンッ!

 

チ「あ゛っ!」

 

 

張手で飛ばされた。

 

それでも転ばないように立った。

 

 

チ「いって〜!」

 

こ「ほらほら、早くかかってきてよ〜。」

 

チ「うっ、うわぁっ!」

 

 

こいしへ飛んでいき再びラッシュした。

 

 

シュッ!シュッ!シュッ!

 

こ「遅い遅い。」

 

 

躱される中、

 

 

チ「はっ!」

 

ドゴッ!

 

こ「うっ!」

 

天「!」

 

 

こいしの腹に一撃をかました!

 

 

こ「このっ!」

 

ゲシッ!

 

チ「うわっ!」

 

 

チルノに回し蹴りを決め、勝負がついた。

 

 

チ「いてて。」

 

リ「すげえ、こいしに一発喰らわした。」

 

大「すごいよチルノちゃん!」

 

こ「・・・。」

 

天「一瞬だったけど、いい試合だったね。」

 

「チルノ、君はやっぱりすごいよ!」

 

チ「え、ほんとに?」

 

天「うん、力の差を感じさせないいい動きだったよ。」

 

チ「! やったー!」

 

 

嬉しさのあまり飛び上がった。

 

 

天「こいしちゃんもすごいよ。3ヶ月くらいでこんなに強くなるなんて。大したもんだよ。」

 

ナデナデ

 

 

そう言い頭を撫でた。彼女は満足気な笑顔を見せる。

 

 

チ「あ!ずるいぞ!」

 

こ「ま〜、勝ったの私だし。」

 

チ「うぅ。」

 

天「まあまあ喧嘩しないで。」

 

 

この後、ルーミアはミスティアに勝利し、リグルもなかなかの上達ぶりを見せつけた。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[博麗神社]

 

昼下がり。

 

 

霊「魔理沙遅いわね。」

 

咲「休暇を貰った私より遅いのは問題ね。」

 

妖「まだ寝てるんじゃないですか?」

 

早「もう魔理沙さんほっといて始めま」

 

魔「よう!遅れてごめんだぜ!」

 

霊「遅かったじゃないの。」

 

咲「もう1時よ。」

 

妖「髪ボサボサですし。」

 

早「ハァッ☆」

 

魔「さっき起きたんだぜ。髪を直す時間はなかったぜ。」

 

霊「あんたほんとに女?」

 

咲「気品が足りないわね。」

 

妖「女子力は大事ですよ。」

 

早「そんなんじゃモテませんよ〜。」

 

魔「早苗ちょっと面出ろ。」

 

早「なんで私だけ!」

 

妖「ははは。」

 

霊「さ、全員揃ったしお茶会始めるわよ。」

 

咲「やっとね。」

 

妖「このメンバーが集まるってそうそうないですよね。」

 

魔「貴重だな。」

 

早「それじゃあガールズトークっぽく私から1つ質問を」

 

霊「みんな最近どう?」

 

早「ハァッ☆」

 

魔「ん〜、私はあまりうまくいってないな。」

 

霊「あら、珍しいじゃない。」

 

咲「修行のことでしょ?」

 

魔「まあそうなんだが。」

 

霊「咲夜はどうよ。」

 

咲「順調よ。今なら魔理沙と互角に渡り合えるんじゃないかしら。」

 

妖「などと、その気になっていた893の姿はお笑いですね。」

 

魔「流石にそれはないな。」

 

咲「そんなに言うなら手合わせしてみる?」

 

魔「今はやめとこうぜ。」

 

咲「いえ、まずはそこの半死体と。」

 

妖「上等ですよ。やれるものならやってごらんなさい。」

 

 

睨み合っている。

 

 

早「ちょ、ちょっと!落ち着いてくださいよ!」

 

霊「あんたら2人はそこまでにして。」

 

咲「ごめんなさい霊夢。」

 

妖「申し訳ありません。」

 

早「じゃあ次は私が」

 

魔「紅魔館のレイってやつは元気か?」

 

咲「元気よ。美鈴の悪い癖が染み着き始めてるけど。」

 

早「ハァッ☆」

 

霊「見た目は好青年って感じよね。」

 

妖「これの指揮下なんて勿体無いくらいです。」

 

咲「あら、あなたの所の大食い幽霊のお世話よりはマシだと思うけれど?」

 

妖「幽々子様へのそんな言い方は許しませんよ。」

 

咲「あら、何か間違ったこと言ったかしら。」

 

妖「なんですって。」

 

咲「何かしらぁ?」

 

 

またしても睨み合う。

 

 

魔「どうしてこうなった。」

 

霊「はぁ…、それで、レイ君は紅魔館に馴染めてるの?」

 

咲「温厚な人だからだいぶ馴染めてるわよ。妹様ともすぐ仲良くなったし。」

 

魔「フランと?なかなかいいやつだな。」

 

妖「そういえば、フランさんは悟天さんと修行してますね。」

 

咲「そうなのよ。悟天さんのおかげで攻撃に骨格が出来上がっていて嬉しいわ。」

 

霊「悟天にとっては、全然修行になってないけどね。」

 

魔「最近にぃちゃんに対して当たりが強くないか?」

 

霊「まあね。ここ数ヶ月、家事をあまりしてくれないのよ。」

 

咲「それは大変ね。」

 

妖「そんな一面もあるんですね。」

 

早「あれ?出稼ぎとかしてませんでしたっけ?」

 

霊「そうなの?」

 

魔「そういえばそんなことしてたような。」

 

霊「私の暮らしがあまり変わってないからどうでもいいわ。」

 

妖「・・なるほどですね。でも気を付けてくださいね、霊夢。」

 

霊「?」

 

 

この時の霊夢には、妖夢が何を言っているのかわからなかった。

 

 

霊「そういえば最近の萃香知ってる?」

 

妖「いつの間にかサイヤパワーを宿してましたね。」

 

魔「飲み比べ以外でにぃちゃんと絡み有ったっけ?」

 

霊「それが実は…」

 

 

 

 

〜〜

 

天「それじゃあ今回はこれで終わりっ!」

 

弟子達「はーーい!」

 

 

弟子達が帰った後、

 

 

萃「お、おい悟天。」

 

天「あ、萃香ちゃん。」

 

萃「ちゃん付けで言うなー!」

 

天「ところでどうしたの?」

 

萃「・・ちょっと、用があってな。」

 

天「なに?」

 

萃「私に・・」

 

天「?」

 

萃「サイヤパワーをくれないか!?」

 

天「どうしたの急に。」

 

萃「みんなサイヤパワー持ってるだろ?私にはないからどうやっても追いつかないんだ。」

 

「このままじゃ、鬼の尊厳がなくなっちまうんだよ!」

 

 

涙ぐんでいる。

 

 

天「大変だね。」

 

萃「だから、サイヤパワーくれよ。」

 

天「あれって確か、妖怪が吸い込んだら数日倒れるそうだからやめた方が」

 

萃「頼むよ悟天!」

 

ギュッ

 

 

半泣きの状態で抱きついてきた。断る理由などあろうか。

 

 

天「わ、わかった。わかったから落ち着いて。」

 

萃「ぐすっ、あんがと。」

 

天「それじゃあじっとして。」

 

〜〜

 

 

 

 

霊「ってことがあったらしいわ。」

 

魔「だはははは!!」

 

咲「妖怪は苦労するんですね。」

 

妖「なんで私は…。」

 

早「元が人間だからじゃないですか?」

 

妖「なるほどですね。」

 

霊「そんなに笑っていいのかしら?」

 

魔「?なんだよ。」

 

霊「だってこの前、悟天にお使い頼んだ帰りに魔理沙が悟天に抱きついているのを私見たんだけd」

 

魔「わぁぁぁ!!」

 

咲「くすっ、可愛いじゃない。」

 

妖「乙女ですね。」

 

早「甘えん坊さんですね。」

 

魔「う、うるさい!早苗!後で奢りな。」

 

早「そんな〜。」

 

霊「話を戻すけど、妖夢は修行の方はどう?」

 

妖「私も調子いいですよ。超化維持もできるようになりましたし。」

 

咲「私は最初から維持できるけど。」

 

妖「いちいち口を挟まないでもらえますか?」

 

咲「そんなことで喜んでいては駄目ってことよ。」

 

妖「大きなお世話です。」

 

 

ギロリ。

 

 

早「お2人は仲悪いですよね。」

 

霊「そのうち仲良くなるわよ。」

 

魔「霊夢、みんな成長早くねえか?私たちなんて超化維持ですらもっと時間かかっただろ?」

 

霊「確かにそうね。なんでかしら。」

 

早「悟天さんに秘密があったりして。」

 

魔「まっさか〜。」

 

咲「・・・。」

 

霊「次の話いくわよ。」

 

早「・・・。」

 

霊「あれ?いいの?」

 

早「あ、別にいいですよ。私は魔理沙さんよりもうまくいってないので。」

 

霊「それは悪かったわね。」

 

魔「そ、そうだ。早苗さっき何言いかけたんだ?」

 

早「よくぞ訊いてくださいました!」

 

 

急に元気になった。

 

 

早「皆さん、恋をしてますか!?」

 

咲「してないわ。」

 

妖「いえ。」

 

魔「恋はしてないな。」

 

霊「何それ美味しいの?」

 

早「えぇ…。」

 

 

こんな女子会が他にあるだろうか。

 

 

魔「霊夢にはにぃちゃんがいるだろ。」

 

霊「あんなのに恋するわけないでしょ。」

 

咲「意外と悟天さんとは脈無しなのよね。」

 

妖「意外ですね。とっくに落ちたと思っていましたが。」

 

早「霊夢さん不器用ですから仕方ないですよね〜。」

 

霊「うっさい。」

 

魔「咲夜はいないのか?気になる人とか。」

 

咲「仕事で忙しいから考えてられないわ。」

 

妖「そりゃあなたみたいなヤクザメイドじゃ無理ですよ。レイ君も美鈴さんに取られて終わり。はい残念。」

 

咲「首を掻っ切って2度と喋れなくしてあげようかしら?」

 

妖「やれるものならやって」

 

ゴツッ!ゴツッ!

 

 

咲夜と妖夢は、座ったままちゃぶ台へ倒れた。

 

たんこぶができている。

 

 

早「霊夢さん怖い。」

 

魔「霊夢らしいやり方だな。」

 

早「痛そ〜。」

 

霊「まったく、いい加減にしなさいっての。」

 

早「なんでこんなに仲悪いんですかね。」

 

魔「文化の違いじゃねえか?」

 

霊「私はうるさいのが嫌なだけよ。」

 

魔「そういや早苗は恋してないのか?私はまだしてないけど。」

 

早「私もまだですね。今が満ち足りているので。」

 

魔「満ち足りてるっていうと?」

 

早「今こうして、大好きな先輩達とお話できるってことです!」

 

霊「ふ、ふん。可愛いこと言うじゃない。」

 

魔「うわ!霊夢がデレたぞ!」

 

霊「うるさい!」

 

早「これは文さんに報告ですね。」

 

霊「あんたもこぶ作ってほしいわけ?」

 

早「う、嘘ですって!そんなこと言うわけ」

 

文「写真もう撮りましたよ〜。」

 

 

窓の外に文がいた。

 

 

魔「あ、ドンマイ霊夢。」

 

文「それでは明日の朝刊で〜。」

 

霊「こらぁ!待ちなさい!」

 

バシュッ!!

 

 

文を追いかけるため、神社を出た。

 

 

早「あぁ、これはもうお開きっぽいですね。」

 

魔「だな。咲夜と妖夢も寝てるし、私らも寝るか。」

 

早「お2人は寝てるんじゃなくて気を失ってると思うんですけど。」

 

魔「細かいことはいいんだぜ。おやすみとっつぁん…。」

 

早「どっかで聞いたことあるセリフですね。じゃあ私も寝ますぅ…。」

 

 

こうして、ガールズトークはお開きとなった。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[にとりの研究所]

 

その晩のこと。

 

 

に「これで完成のはず。アリスさん、起きてる?」

 

ア「眠れるわけないでしょォ。ムラムラしてしょうがないんだからァ。アハハハ。」

 

に「薬できたから、ほら飲んで。」

 

ア「なァにこれェ、媚薬?」

 

に「もうそういうことでいいから早く飲んで。」

 

ア「アリス、イッきまァす!」

 

 

一気に飲んだ。すると!

 

 

ヴンッ!!

 

 

超化した!

 

 

ア「正気に戻れた!?」

 

に「大成功だね。」

 

ア「もしかして、にとりが元に戻してくれたの?」

 

に「そ。悟天君がヒントをくれてさ。」

 

ア「どんな?」

 

に「力をつければ治るかもって。ビンゴだね。」

 

ア「ありがとね。この呪いもどうにかしないと。」

 

に「治し方はパチュリーさんに訊いたりしてるけど、まだわからないんだってさ。」

 

ア「この呪いさえなければ、今すぐにでもあいつを撃てるのに。」

 

に「あいつ?」

 

ア「本当は呪いを防げたの。でも、あいつは呪いにかかるように仕向けた。」

 

に「誰なのか目星はついてるの?」

 

ア「こんなことができるのは、あいつしかいないわ。」

 

に「その話は、また今度聞くよ。」

 

ア「それもそうね。」

 

に「今度は咲夜も連れてくるよ。アリスの立体浮遊術を覚えたいって、昔言ってたから。」

 

ア「そうね。」

 

 

なんと、アリスの本性は淫乱魔法使いではなかったのだ!

 

呪いやあいつとは誰なのだろうか?

 

 

 

 

•••••

 

 

 

 

[???]

 

ド「いよいよ完成か。」

 

?「お疲れ様です。」

 

ド「アレは10年経っても完成していないがな。」

 

?「それも完成が近いのでしョう?刻一刻とドクターの夢が近づきますね。」

 

ド「その為にも、セルを使う。」

 

「私の夢への道は、ここからだ。」

 

第3章

➖幻想少女強化計画➖

〈完〉




というわけで、決定版第3章でした!

アリスとにとりの会話をかなり改変しました。口癖や行間なども修正しました。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第1章➖伝説の始まり➖
第1話「伝説の始まり」


この小説は、東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・あるかもしれないキャラ崩壊
・勝手な解釈
等が含まれております。

戦闘力解釈はもう決めてます。弱体化、及びDB無双ではありません。

それでも問題無い方は是非お読みください!


悟天「よし!西の都の復興もだいぶ終わったな。そろそろ日も暮れる頃だし帰るか!」

 

 

この青年の名は孫悟天。

彼が一仕事を終え家に帰ろうと飛ぼうとした時、何かを見つけた。

 

 

天「ん?これなんだろう?」

 

 

それは円盤のような怪しげな機械。悟天がいる世界でも見たことがないものだった。思わず悟天はそれを手に取ってしまった。

 

ーその時だった!ー

 

 

天「な、なんだ!う、うわぁぁぁぁ!!」

 

 

なななんと!円盤が急に動きだし、時空の彼方へ飛ばされてしまったのであった!

 

これは、悟空が神龍と飛び立ってから1年が過ぎ、1人の青年が幻想入りした物語である。

 

第1章➖伝説の始まり➖

 

天「・・・・・う・・・ん・・・あ、れ・・・ここ・・・は・・・?」

 

 

気がついた時は湖の側にいた。空を見上げてみると、どうやら昼らしい。

 

 

天「? もしかして、寝すぎちゃったかなぁ?」

 

 

こういったところは父親にそっくりである。

 

 

天「とにかくここがどこか誰かに聞いてみよっと♪」

 

 

動揺どころか楽しんでいる。

 

 

天「あっ、彼処に誰かいるっ。おーい!」

 

???「ん?あたい?」

 

 

そこには1人の少女がいた。 見かけない格好をしている。あんなに小さいのに髪が水色であった。いったい何があったのだろう。

 

 

天「うん、急だけどここがどこか知らない?」

 

チルノ「う〜ん、あたいチルノ!」

 

天「ゑ?う、うん(汗)俺は悟天。ここがどこか知らない?」

 

チ「えーっと、わかんない。」

 

天「えぇ、それじゃあなんか知ってそうな人知らない?」

 

チ「いいよ!・・あっ、この最強のあたいに勝ったら教えてやってもいいぞ!」

 

天「え?君に?」

 

チ「そーだ!あたいは最強なんだぞー!」

 

天「しょうがないな〜、よ〜し、絶対に勝ってやるぞ〜。」

 

 

勿論本気では言ってない。力の差はわかりきっていたからだ。

 

 

天「よ〜し、かかってこ〜い。」

 

チ「くらええ!」

 

チ;氷符「アイシクルフォール」

 

チ「アイシクル〜、フォール!!」

 

天「・・・(全然効かない)。」

 

チ「どーだ!まいったか!」

 

天「(しょうがない、気合砲で吹っ飛ばそ)はぁぁっ!」

 

 

悟天は気合砲でチルノを吹っ飛ばした。

 

 

チ「あぁぁぁ…」

 

 

ここまではみんな予想通りであろう。

 

しかし!悟天が放った気合砲が突然、吸い込まれる様に消え、

 

 

チ「はぁぁぁぁぁ!!」

 

 

チルノが大幅にパワーアップしたのだ!

 

 

天「な、なんだ!?急にチルノの気が上がった?」

 

 

いったいチルノの身に何が起こったのか?

 

 

第2話へ、続く!!



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第2話「現れたすごい奴!幻想郷最速の射命丸文」

この小説は、東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・あるかもしれないキャラ崩壊
・勝手な解釈
・今回から長くなったりする
等が含まれております。

それでも大丈夫だ。問題無い。という方は是非お読みください!


〜あらすじ〜

一星龍によりメチャクチャにされた地球を元に戻すため、孫悟天は今日も地球復興の手伝いをしていた。そんなある日、悟天は円盤のような機械を思わず手に取ってしまい、時空の彼方へ飛ばされてしまった。

 

気がついた時には、湖の側におり、ここが自分のいた世界ではないことに気づく。ここがどこなのか知るべく、そこにいたチルノという少女に話しかける。しかし、自分に勝たないと教えないと言い張り、仕方なく勝負することになる。とはいえ、勝敗はみんなご存知。悟天は気合砲で吹っ飛ばそうと試みたが、気合砲は消え、チルノは謎のパワーアップをしたのであった。いったい、何が起きているというのか?

 

 

 

 

チ「はぁぁぁぁ!」

 

天「いったい、何が起きてるんだ!?気を抑えていたとは思えないし、どこからこんな力が」

 

チ;氷符「アイシクルフォール」

 

チ「もーいっかい!アイシクル〜、フォール!」

 

天「!!」

 

 

先程と同じ技であるが、威力は全く違う。

 

 

チ「このままこおりづけにしてやる!おりゃぁぁぁ!」

 

天「・・・、それならっ!」

 

 

悟天は瞬時にチルノの背後に回り込み、後頚部を叩き、気絶させた。驚いたものの、悟天には殆どダメージは無かった。

 

 

天「ふぅ、ビックリした〜。・・・あれ?あの変な機械が無くなってる。手がかりも無くなっちゃった・・。しかも結局ここがどこなのか聞けなかったな〜」

 

 

幸い、その世界はまだ昼ぐらいなので、時間はある。悟天は誰かいないか探すために湖を後にした。

 

••••••••••

 

•••••

 

気を探ってみると、人の気が沢山あった。

 

 

天「ん?あれは村かなぁ?行ってみるか」

 

 

悟天が其処へ向かおうとした時、

 

 

?「ちょおぉぉぉっと待ってくださーい!!」

 

 

何かがもの凄いスピードで飛んできた!

 

 

天「な、なに!?」

 

文「先ほどのもの凄い気を察知してやってきました〜。間に合ってよかったです!あ、私は文々。新聞の記者、射命丸文と申します!」

 

天「あ、うん。俺は悟天。」

 

文「悟天さんですね!早速ですが・・」

 

天「(もしかしてまた勝負?そんな暇ないんだけどな〜。ここは逃げよっと)」

 

 

悟天は逃げようとしたが、

 

 

文「待ってください!何処へ行くんですかぁ?」

 

 

肩に触れようとした手を文を上回るスピードで掴んだ。

 

 

文「な、なかなか早いですね〜。これでも一応幻想郷最速を誇っているんですが・・。」

 

天「そんなことより、俺早く帰らないと〜。」

 

文「逃がしはしませんよ!力ずくでも止めます!」

 

 

ジャーナリズムの欠片も無い。

 

 

天「う〜ん(そういえばこの子羽が生えてるな。気合砲を使えば怪我もしないし今度こそすぐに)」

 

文「何を考えているのですか?」

 

天「う〜んとね、こういうこと!はあぁっ!」

 

文「しまっ!あーれ〜〜〜」

 

 

文はいとも簡単に吹き飛ばされた。

 

 

天「よし!今のうちn」

 

 

と、その時だった!またしても気合砲は突然消えて、

 

 

文「はぁぁぁぁ!」

 

天「そんな、またか!」

 

 

またしてもパワーアップしてしまった!

 

 

文「おぉぉぉぉ、何ですかこれ?全身からパワーが溢れてきます!」

 

 

戦闘力は先ほどのチルノより遥かに上回っている。最悪の誤算である。

 

 

天「どうしてこうなっちゃうの〜。」

 

文「それではこちらから行きますよ!」

 

 

さっきとは桁違いのスピードで悟天に攻撃してきた!油断もありその一撃を捕らえられなかった。

 

 

天「なにっ!」

 

文「どんどん行きますよ!」

 

 

悟天は文の動きを全く捕らえられずにいた。どうやらスピードは悟天を超えたらしい。

 

 

天「ぐっ、うわっ!」

 

 

文はそのスピードで悟天を四方八方から攻撃し、蜂の巣状態にした。

 

 

天「(まずい、このままじゃ、やられるかも。使いたくなかったけど使うしかないか)」

 

 

悟天は切り札を使うことにした。

そう、〈超サイヤ人〉である。

 

 

天「だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

文「な、なんですかっ!?」

 

 

変身した。

 

 

天「さぁ、今度は負けないぞ。」

 

 

余裕の表情を浮かべている。

 

 

文「(これはまずいですね〜。とても勝てる気が・・)」

 

天「どうしたの?早く始めようよ。」

 

文「すいません、諦めます・・。」

 

天「え?・・・そっか、わかった。」

 

 

悟天は一安心して超サイヤ人を解いた。文も気を抑えたが、最初に会った時より戦闘力は桁違いだ。どうやらあれが基礎戦闘力になったということなのだろう。

 

 

文「あぁ・・又しても取材ができませんでした・・。どうしましょう…。」

 

天「えっ!取材!?」

 

文「なんだと思っていたのですか?」

 

天「てっきり勝負かなって。俺急いでるし。」

 

文「ゑゑゑ!ま、結局勝負しましたけどね。ということは、取材しても構いませんか?」

 

天「別にいいけど。」

 

文「うおぉぉぉぉぉ!、ありがとうございます!それでは早速なんですけど、あなたは・・」

 

 

なんと!取材は⑨⑨分かかってしまった。こんな調子で大丈夫なのか?悟天!

 

第3話へ、続く!!



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第3話「着いたぜ博麗神社!明かされるこの世界」

クトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・さなンクス
・勝手な解釈
・また長くなる
等が含まれております。

それでも構わない方は全速前進DA!


〜あらすじ〜

謎の機械により時空の彼方へ飛ばされてしまった悟天。気がつくと湖の側におり、そこにいたチルノという少女にここがどこか聞こうとするも、何故か決闘を申し込まれ、さらには悟天の攻撃が逆効果となったりしたが、その場をおさめる。

 

人の気が沢山感じるところへ行こうとすると、今度は射命丸文という少女に見つかり、逃げようとするも、決闘を申し込まれる。さっさと逃げようとしたものの、チルノと同様のパワーアップをしてしまう。切り札の〈超サイヤ人〉に変身して反撃しようとしたが、その姿を見た文は降参する。目的は取材であるとわかった悟天はすんなりと受け入れてしまう。99分かかるとは知らずに。

 

こんな調子で大丈夫なのか?

 

 

幻想天霊伝説 第3話

 

天「やっと・・終わった・・。」

 

文「ありがとうございまーす!」

 

 

ようやく取材は終わったらしい。

 

 

天「あっ!ちょっと待って!」

 

 

危うく大事なことを忘れるところだった。

 

 

文「何でしょう?」

 

天「俺ここがどこかわからないんだ。これからどうしたらいいか教えてくれないかなぁ?」

 

文「やっぱりそうでしたか〜。でしたら博麗神社に行くといいですよ〜。」

 

天「其処に行けば何かわかるの?」

 

文「はい!ここがどこなのかも、あなたがこの世界にとって何なのかも。」

 

天「やったー!ありがとう!んで、博麗神社ってのはどう行けばいいの?」

 

文「あの山の頂上へ行けばいいですよ〜。」

 

天「おぉ!ありがとう!それじゃあ。」

 

 

少し急ぎめに飛んでいった。

 

 

文「まぁ、そっちは神社は神社でも博麗神社ではないんですけどね〜。ふぁ〜はははは。」

 

••••••••••

 

•••••

 

暫く飛んでいると、目的地の山に着いた。飛んで行こうとしたが、麓から声が聞こえる。

 

 

?「待ちなさい!あなたは何者ですか!」

 

 

この高さだと会話にならないので降りた。

 

 

天「えっと、何?」

 

?「服装といい、普通の人間が空を飛んでいるといい、あの神社を目指しているといい、明らかに怪しいです!この山に入ることは許しませ」

 

天「うわぁ!マンガに出てきそうなキャラクターみたい!ほんとにいたんだ〜(撫で撫で)。」

 

?「わふっ♡・・じゃありません!いいかげんにしてくd」

 

天「君なんていうの?(撫で撫で)」

 

椛「くぅ〜ん♡・・や、やめてください!私は犬走椛といいます!」

 

 

悟天の手を払いのけ自己紹介をした。赤面している。

 

 

天「椛か〜。俺は悟天!ここを通してくれないかなぁ?」

 

椛「駄目です!こんな怪しい人を通すわけにはいきません!」

 

天「俺、文にここへ行けって言われたんだけど。」

 

椛「えっ!そうだったんですか!?そうなら早く言ってくださいよ。」

 

天「信じてくれるの?」

 

椛「あなたの服に文さんの羽が付いてますので。」

 

 

戦闘の時に付いたのだろう

 

 

天「ありがとう!それじゃあまたね。」

 

 

勿論歩かず飛んでいった。

 

 

椛「あの感じだと、あの人文さんに勝ったんですね。・・・それにしても男の人に撫でられたのは初めてだったからビックリしたなぁ。」

 

 

満更でもない椛であった。

 

•••••

 

あまりかからないうちに、神社に着いた。やっと、この世界が何なのかを知ることができるのである。

 

 

天「ふぅ、やっと着いた〜。誰か呼ぼっと。あの〜、誰かいませんか〜?」

 

 

この程度の敬語はチチに教育されている。

 

 

???「お?参拝者かな?」

 

天「あっ、誰か来たみたいだ。」

 

神「おぉ、外来人かい?私は八坂神奈子だ。」

 

天「俺は悟天。俺この世界に来たばかりでよくわかんないんだ。ここがどこか知りませんか?」

 

神「簡単に言うとここは幻想郷という所だ。そして君のようにこの世界に紛れ込んだ人間を外来人と呼んでいる。」

 

天「(幻想郷?父さんからも聞いたことがない所だな〜。)」

 

神「ところで、君は人間ではないね?」

 

天「・・そりゃ俺の台詞だよ。」

 

神「ほぅ、よくわかったね。私は人間で言うところの神だ。君は何者だ?」

 

天「俺は見ての通り普通の人間だけど。」

 

 

サイヤ人と人間のハーフと言ってもわかってくれないと思い、普通の人間と答えた。

 

 

神「何しにここへ来たんだい?」

 

天「文が博麗神社に行けばいいって言ってたから来たんですけど。」

 

神「生憎だが、ここは守矢神社だ。」

 

天「えぇ!嘘つかれたってこと〜?」

 

神「そのようだな。」

 

 

ーその時ー

 

 

??「おーーい!神奈子様ーー!」

 

 

遠くの方から誰かが飛んで来る。

 

 

【挿絵表示】

 

 

??「嘘でぇす!」

 

天「えっ!何!?」

 

??「神奈子様!この人が騙されてここへ来たなんて全て嘘です!本当はこの守矢神社を潰しに来たんです!」

 

神「何を言ってるんだ早苗。私はこの青年はいい者だと思うけどな。」

 

早「そんなことありません!神奈子さm」

 

神「博麗神社はあっちの方向へ行けば着くよ。それと、誰も出てこない場合は硬貨が必要だから準備しておくといい。私ができるのはここまでだ。」

 

天「ありがとう!それじゃあまた。」

 

 

早苗のことは気にも留めずに飛んでいった。

 

 

早「ハァッ☆」

 

神「どうした早苗・・。」

 

早「したくなっただけです!すいません、早とちりしてしまいました。」

 

神「いいんだ。」

 

 

神奈子は考えた。あの気は知らないものではなかったからだ。

 

 

神「あの気、霊夢や魔理沙と似ている。いや、あの2人よりも何かが濃かった。・・・・・!まさかっ!」

 

早「どうしました?神奈子様。」

 

神「明日、あの青年のところへ行くんだ!もしかしたらお前も霊夢や魔理沙のように強くなれるかもしれない!」

 

早「あの人が元の世界に帰ってしまったらどうしますか?」

 

神「その点は大丈夫だ。彼には帰れない理由がある。」

 

早「わかりました!それでは準備しますね!」

 

諏「あの〜、私もいるんだけど。」

 

••••••••••••••

 

••••••

 

気づいた時には辺りが暗くなってきていた。このままだとチチの夕飯が食べられなくなってしまう。

 

 

天「遠いなぁ。・・あ!あれかな?」

 

 

先ほどの建物と同じような建物が見えてきた。どうやらここが博麗神社のようだ。守矢神社とは違い、さらに人の気配がしない。

 

 

天「えっとこれかな?ここに硬貨を入れるとここの人が現れるって。一応呼んでみるか。あの〜、誰かいませんか〜?」

 

??「・・!!!(この声は)」

 

天「・・・、やっぱ出てこないか。仕方ない。昔ピッコロさんがくれた10円っていうお金を入れてみよっと。」

 

 

どうやら生前のピッコロから貰ったらしい。お守りとして持っていた。しかし、この場合は仕方ない。

 

 

天「それっ。」

 

チャリーン

 

??「お賽銭お賽銭お賽銭お賽銭!」

 

天「わっ!変な人来た。」

 

??「(なんだ、別人か…)誰が変な人よ!お賽銭なんてひっさしぶりなんだから!」

 

 

神奈子が言っていた意味がよくわかる。

 

 

天「えっと、君は?」

 

霊「博麗霊夢よ。博麗の巫女。声を聞いて師匠かなって思ったけど人違いみたいね。がっかりだわぁ。」

 

天「わ、悪かったな!」

 

霊「あんたは?」

 

天「え?俺は・・・」

 

「孫悟天!」

 

 

この出逢いが奇跡となることは、この時はまだ、誰も知らない。

 

第4話へ、続く!!



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第4話「帰れない!?パワーアップの秘密とは」

この小説は東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・あるかもしれないキャラ崩壊
・勝手な年齢設定
・短文あらすじ
等が含まれております。

それでも構わない方々は、早速小説を読ませに出かける!後へ続け!


〜あらすじ〜

謎の機械により、幻想郷へと飛ばされてしまった悟天。其処でチルノや文、神奈子の協力によりやっとのことで博麗神社に到着した。

 

博麗の巫女である霊夢によると、悟天がいた世界は一晩では見つけられないらしい。悟天は自分の世界が見つかるまで同居することになったのだった。

 

 

   

幻想天霊伝説 第4話

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

霊「うぅぅ、もう無理だよぉ。」

 

??「まだだ!おめえならもっとできる!」

 

霊「痛いよぉ。もう動けない・・。」

 

??「諦めるんじゃねえ!もっと強くなりてえんだろ!チルノを倒すんだろっ!」

 

霊「グスッ、うおぉぉぉぉぉ!」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

朝が来た。

 

 

霊「んん、また師匠の夢か。孫悟天はもう起きてるかしら?」

 

 

着替えをすまして、悟天の部屋に行ってみると、

 

 

天「くかぁぁぁ、くかぁぁぁぁぁ…」

 

霊「なっ!」

 

 

ぐっすり眠っている。 深く息を吸い、

 

 

「起きなさーーーーーい!!」

 

 

 

天「へぁあ!」

 

 

悟天は飛び起きた。

 

 

霊「あんたねぇ、今のところ居候でしょ?礼儀くらいちゃんとしてくれないかしらぁ?」

 

天「うわぁ!ごめんなさーーーーーい!」

 

 

だいぶ怒っている。すぐに布団を片付けた。

 

 

霊「ったく、そういうところまで師匠そっくりなんだから。あんたほんとに何者?」

 

天「え?只の人間だけど。」

 

霊「・・・そう。」

 

天「(なんか母さんにそっくりだなぁ。それにサイヤ人であることはまだ隠しておこう)」

 

霊「朝ごはん〔だけ〕は作るから待ってなさい。」

 

天「うわぁ!楽しみだなぁ〜。」

 

霊「なにはしゃいでんのよ。」

 

天「だって母さん以外の料理食べるの久しぶりなんだもん。」

 

霊「はいはい(なんだか子供みたい)。」

 

 

とは言いながらも、師匠との生活はこんな感じだったのが懐かしい。

 

 

ー食事ー

 

天「いっただっきまーす!」

 

霊「はいはい。」

 

天「おぉっ!うんまーい!」

 

霊「・・・そう?」

 

天「母さんに負けないくらい美味しいよ!具材はパオズ山と違う筈なのにどうやって作ってるの?」

 

霊「師匠の影響かしらね。作り方も小さい頃から教わってたし。」

 

天「へぇ〜、霊夢の師匠ってすごいんだね。」

 

霊「・・・そうね。まったく何処行ったのかしら。」

 

天「居ないの?」

 

霊「2年前よ。私が15の時。巫女になってちょっとしてからずっと一緒だったのに・・ま、自業自得なんだけどね。あんなこと言っちゃったから。」

 

天「なるほど、霊夢は17歳か。」

 

霊「あっ!ていうか話聞いてた?」

 

天「え?う、うん。」

 

霊「ソーンーゴーテーンー!!」

 

天「わわわかった!次からはちゃんと聞くから!」

 

霊「・・・ふんっ!」

 

 

いつの間にか食べ終わっていた。その瞬間、霊夢は悟天を追い出そうとした。

 

 

天「ごちそうさm ゑ!ちょっと待っt」

 

霊「あ、今日は夜になるまで戻って来ないでね。あんたが居た世界を探すの大変みたいで、紫にも手伝ってもらわなきゃいけないぐらいだから。そこらへんぶらぶらしといて。それと皿洗いはしとくから。」

 

天「紫って?」

 

霊「幻想郷の賢者よ。あんたのことはとっくに見つけてると思うわ。」

 

天「へ〜、なんかやだね。」

 

霊「いいから、早く、出て行きなさーーい!」

 

天「わ、わかりました今すぐーー!」

 

 

慌てて飛び出した。さて、今日一日何をしようか。そんなことを考えながら神社の階段をゆっくり降りていった。

 

••••••

 

階段を降り切ると、そこにはある人物が待ち構えていた。

 

 

早「悟天さん!大人しく私にもパワーを」

 

チ「あたいを弟子にして!兄貴!」

 

天「おぉ、チルノ!頭は痛くないかい?」

 

早「あの、ちょっt」

 

チ「あれぐらい妖精ならへっちゃらへっちゃら!とにかく、あたいを兄貴の弟子にして!」

 

天「えっと、なんで俺?」

 

チ「最強のあたいを倒したのは兄貴が初めてなんだ。弟子入りするしかないでしょ!」

 

天「う〜ん。」

 

早「ハァッ☆」

 

天「(ちょうど暇だしいっか。それになんでだろう。この子には可能性を感じる)」

 

チ「お願いだよ兄貴〜。」

 

 

足にしがみついてきた。普通に可愛い(子供として)。悟天はロリコンではない(筈)。

 

 

天「よぉし!俺の修行は厳しいぞ〜。それでもいいのかなぁ?」

 

チ「もちろん!どんな修行だって乗り越えてやるぞー!」

 

早「あ・・あの・・」

 

天「じょ、冗談だよ冗談(汗)」

 

早「え?今、私に話かけました?」

 

天「?そうだけど。」

 

早「真面目な話をしてるわけじゃないのに構ってくれた!やったー!」

 

天「・・・。」

 

早「いつもなんですよ。真面目な話以外はスルーされるんですよ。」

 

天「へぇ。なんか、大変だね。」

 

チ「兄貴〜、まだ〜?」

 

天「あっ、そうだった。それじゃああの湖に行くか!」

 

早「ちょっと待ってくださいよ〜。」

 

天「それは修行の後でね。早苗も来ない?」

 

早「わかりました!」

 

チ「おーい、置いてくぞ〜。」

 

天「あっ、待ってくれー!」

 

 

ちょっと遅れながら早苗は言った。

 

 

早「・・・名前、覚えてくれていたんですね。ふふ・・・はぁっ♪」

 

••••••••••••

 

••••••

 

そんなわけで、チルノと悟天の修行が始まった。なお、早苗は修行がひと段落するまで傍観しておくとのことだ。

 

 

天「いいかい、気はこうやって使うんだよ。」

 

 

気弾の手本を見せていた。パワーアップしたせいか、チルノは気そのものは出せている。

 

 

チ「難しいなぁ。」

 

天「頑張れ頑張れ。俺だってチルノと同じくらいの時は苦労したよ。」

 

チ「そーなんだ。よーし、頑張るぞー!」

 

 

それから3時間修行を続け、ようやくひと段落ついた。

 

 

天「そういえば早苗は気を使えるんだっけ?」

 

早「はい!魔理沙さんに教えてもらいました!」

 

天「魔理沙?」

 

早「お友達です。霊夢さんの親友ですよ。」

 

天「へ〜、気を使える地球人なんて珍しいな〜。魔理沙って強いの?」

 

早「とんでもなく強いですよ!霊夢さんに引けを取らないぐらいです!霊夢さんのお師匠さんの修行を受けた途端にものすごく強くなったんですよ!私も修行受けたかったですね〜。」

 

天「その修行を受けたのは霊夢とその魔理沙って人だけ?」

 

早「その筈ですよ。幻想郷でずば抜けて強いお2人ですからね。」

 

天「そうなのか。それで、私にもパワーをとか言いかけてたけどどういうこと?」

 

早「それはですね〜、これです!」

 

 

今朝の新聞を見せてきた。「文々。新聞」と書いてある。

 

 

天「あっ、昨日の。」

 

早「これによると、どうやらチルノちゃんだけじゃなく文さんもパワーアップしたらしいですね。それも悟天さん絡みだとか。」

 

天「えっ、チルノと会ってたことをなんで文が知ってるんだろう?」

 

 

勿論適当に記事にし、たまたま当たっていただけである。

 

 

早「神奈子様に指示されたのもありますが、私は確信しました!魔理沙さんの急なパワーアップ、そしてチルノちゃんと文さんのパワーアップ、これは同じものだと!」

 

天「そうだとしたらますますそのお師匠さんが誰か気になるな〜。名前とか知らないの?」

 

早「実は知らないんです。魔理沙さんどころか霊夢さんですら名前を教えてくれなかったみたいで。」

 

天「え〜、まぁいいか。それで、どうやったらパワーアップするの?」

 

早「え?自分でパワーアップさせたのにわからないんですか?」

 

天「俺も少しは考えたんだよ。俺の気を奪ってうまく使っていたのかなって思ってたけど、チルノからも文からも俺の気どころかそれに近い気も感じなかった。なんでだろう?」

 

早「不思議ですね〜。試しに私を攻撃してみてください。」

 

天「えっ、俺女の子には攻撃したくないんだけど。」

 

早「そんなこと言って、お2人を吹っ飛ばしたじゃないですか。」

 

 

本人は攻撃のつもりではないらしい。

 

 

天「ち、違うよあれは。逃げるためにやっただけで。」

 

早「(こうなったら)悟天さん、覚悟!」

 

天「えっ、なに!?」

 

早;秘術「グレイソーマタージ」

 

チ「なに?楽しそう!あたいも!」

 

チ;氷符「アイシクルフォール」

 

天「ちょ、おまっ」

 

 

ほぼ全部直撃した。が、

 

 

天「ふぅ、びっくりした〜。」

 

 

まるで効いていない。

 

 

早「まだまだ!」

 

早;秘術「グレイソーマタージ」

 

 

あえて同じ技を使った。悟天の攻撃を誘うためである。

 

 

天「このままじゃ服がボロボロになっちゃうなぁ。仕方ないか。はぁぁ!」

 

 

衝撃波を放った。早苗の攻撃はかき消され、そのまま早苗に当たった。

 

 

早「う、うわぁ!」

 

 

いとも簡単に飛ばされた。が、

 

 

早「・・・はぁぁぁぁ!!」

 

天「なっ、やっぱりか!」

 

 

もはやデジャブである。

 

 

早「さぁ、いきますよ!」

 

早;秘術「グレイソーマタージ」

 

天「う、ぐわっ!」

 

 

ガードはしたものの、文の時同様攻撃は効いた。

 

 

早「まだです!」

 

天「くっ!」

 

 

ここで初めての取っ組み合いである。一見互角のようだったが、

 

 

天「スキありっ!」

 

早「うわぁ!」

 

 

早苗の後ろに回り、背中を押して吹っ飛ばした。技術は悟天の方が上である。

 

 

早「・・ふぅ、やっぱり強いですね。ここは降参します。」

 

天「でも、急になんで攻撃してきたの?」

 

早「それはですね、パワーアップするためです!目標達成です!」

 

天「あっ、そうだったね。でもそれだけの為にわざわz」

 

早「それではまた会いましょう!」

 

天「あっ、ほんとにそれだけ?」

 

 

スルーされ返された。

 

 

チ「兄貴!続きしようよ!」

 

天「あ、うん。そうだね。」

 

 

それから夕方までずっと修行した。もちろん悟天には殆ど効果は無かったが、チルノには有意義な時間であった。

 

 

チ「それじゃあまた明日ね!兄貴!」

 

天「うん、気をつけてね。」

 

 

まだ夜ではないどころか霊夢の気が落ち着いていない。もう少し幻想郷を見て回ることにした。

 

••••••

 

見て回るほどもなく、一つの建物が見えてきた。

 

 

天「ん?なんだあの真っ赤な建物。」

 

 

洋館のようだが真っ赤だ。門の前に人が倒れている。門番だろうか。頭にナイフが刺さった状態で横倒しになっている。

 

 

天「・・・ムチャしやがって。」

 

 

そう吐き捨て館の中へ入っていった。

 

••••

 

ドアの前まで来た。ノックをしてみたが、なんの反応もない。ドアは勝手に開いた。

 

 

???「これはこれは、また、わざわざこの私に殺されに来たようね。」

 

 

奥の方から少女が近づいてくる。

 

 

天「えっと、君は?」

 

レ「私はレミリア・スカーレット。この館の主にして誇り高き吸血鬼。」

 

天「俺は悟天。」

 

レ「あら?あなた、自分の立場をわかっているのかしら?」

 

天「立場?」

 

レ「あなたは今から私のディナーになるのよ。」

 

天「よくわかんないな〜。」

 

レ「あぁ!もういい!覚悟しなさいっ!」

 

 

レ;紅符「スカーレットマイスタ」

 

 

勿論効いていない。なんなんだぁ今のはぁ?と言わんばかりである。辺りは煙に包まれた。

 

 

天「ほんとここの世界の人達って戦うの好きだなぁ。」

 

 

しかしレミリアは煙の中から悟天目掛けて一直線に飛んでいった!

 

 

レ「かかったなアホが!」

 

天「!」

 

 

ビックリしたせいで加減を間違えてしまい、払った手に力が入ってしまった。

 

 

レ「え?」

 

 

レミリアは飛んでいった。物凄い音が聞こえたので心配になった。

 

 

天「大丈夫〜?」

 

 

ーと、次の瞬間!

 

 

レ「う・・がぁぁぁぁぁ!!」

 

天「えぇ!払っただけで!」

 

 

確かにパワーアップした。だが、

 

 

レ「がはっ。」

 

 

その場に倒れ伏せてしまった。

 

 

天「一体、何が。ま、このままここにいたらまずいかもしれないから神社に戻ろっと。」

 

 

逃げた。時間もちょうどよかったので戻ることにした。門番は相変わらず倒れている。

 

••••••••••

 

•••••

 

博麗神社に戻ってみると、待っていたかのように霊夢は立っていた。険しい表情をしている。

 

 

天「もしかして、遅かった?」

 

霊「いや、ちょうどいいわ。」

 

天「で、どう?俺がいた世界ってのは見つかった?」

 

霊「紫が見つけたわ。だけどね、私たちでいう外の世界じゃないのよ。だからあんたは帰れないわ。」

 

天「・・・HA?」

 

霊「逆に不思議よ。完全な異世界に来た上に、あんたの世界はあんたが居た時から既に100年経っているのよ。」

 

天「ちょちょちょっと待って。100年?じゃあ戻れたとしても俺がいた頃から100年後なの?」

 

霊「そうよ。それに離れすぎてて戻せないのよね〜。」

 

天「(パリーン)」

 

 

心の中の何かが割れた。

 

 

霊「それと、一つ訊きたいことがあるわ。」

 

天「え、なに?」

 

 

絶望に打ちひしがれている悟天に訊いた。

 

 

霊「あんた、サイヤ人でしょ。」

 

天「!!!」

 

 

急に悟天の顔が険しくなった。なんの前触れも無く〔サイヤ人〕という言葉が出てきたからだ。

 

 

天「どうしてそれを。」

 

霊「師匠もサイヤ人だったのよ。それにあんたは師匠が私と魔理沙にやったことと同じことをした。パワーアップよ。」

 

天「あのパワーアップって前例があったのか?」

 

霊「そう。気を与えたわけでも修行の成果でもないパワーアップ。師匠と同じであんたは―」

 

「サイヤパワーを宿させたのよ」

 

なんと!パワーアップの原因はサイヤパワーであった!「サイヤパワーを宿させる」とは一体・・。

 

第5話へ、続く!!




というわけで、第4話でした。

シナリオは殆ど仕上がってるのでどうか温かい目で見守ってください。

他に質問等がございましたらどうか感想欄にお願いします。

ご愛読ありがとうございます!


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第5話「命懸けのおつかい!2人の刃が悟天を襲う」

この小説は東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・ちょっぴりメタいむっつり妖夢
・勝手な年齢設定
・長〜いあらすじ
・今回は隠れキャラがいるよ!探してみよう!
等が含まれております。

それでも構わないなどと、その気になっていたお前の姿はお笑いだったぜと感じた方はブラウザバックの準備だぁ!



〜あらすじ〜

幻想郷にやってきた悟天は博麗神社で一夜を過ごし、その神社の巫女博麗霊夢は朝食までご馳走してくれた。しかし、悟天が元いた世界を特定するために一旦追い出されてしまう。

 

出てみるとそこにはチルノと早苗がおり、チルノは弟子入りを志願してきた。(子供として)可愛かったのでOKする。一方早苗はパワーアップ目的でやってきて、なんとかノルマを達成する。

 

時間も余ったので、近くにあった洋館に入ってみると、いきなり主人から攻撃されるもその場をおさめる。だが、今までとは違い苦しんでいるように見えた。

 

博麗神社に戻ってみると驚きの事実を告げられる。それは、サイヤ人であることを突き詰められたこと、元の世界へ帰れないこと、そして、

 

今までのパワーアップの正体がサイヤパワーであったことだ!

 

     

  

幻想天霊伝説 第5話

 

 

天「なっ、サイヤパワーだって!?」

 

霊「そ。あんたは幻想郷のバランスを壊してしまったのよ。」

 

 

まるで世界を終わりにした悪魔みたいな言い方である。

 

 

天「で、でも、そんな簡単に宿るものなの?みんな普通の人間だと思うけど。あっ、人間じゃないのもいたかな?」

 

霊「そこは私も不思議よ。私だってサイヤパワーを宿したのは師匠と修行の生活を始めてから2年経ってからだもの。魔理沙は少し早かったけど。」

 

天「2年も掛かるなら俺は関係ないね!」

 

霊「とぼけんじゃないわよ。あんた、文たちに何をしたの?」

 

天「・・・、気で吹っ飛ばしました。」

 

霊「・・それだけ?」

 

天「うん。」

 

 

若干1人は違うがまあいいだろう。

 

 

霊「あんた、能力とか持ってる?」

 

天「能力?気が違うならわかんないな〜。」

 

霊「そう。また調べなきゃ駄目みたいね。」

 

天「あの〜、俺はこれからどうすれば?」

 

霊「幻想郷に永住するしかないわよ。」

 

天「ま、そうなるよね〜。どうしよっかな〜。」

 

 

途方にくれていると、

 

 

霊「よ、よかったら、その、」

 

天「え?」

 

霊「どうしてもって言うなら、博麗神社でも、いい、のよ?」

 

天「早苗に頼むから大丈夫だけど。」

 

霊「あ、あそこは男が泊まるの禁止なのよ!」

 

天「えぇ!そうなの?」

 

 

嘘でぇす!

 

 

霊「そ、そうよ。あんたはここに泊まるしかないのよ。孫悟天。」

 

天「そうか〜。じゃ、お世話になりま〜っす。」

 

 

そう、悟天は軽いのである。

 

 

霊「ちょ、少しは感謝しなさいよ!」

 

天「してるって〜。」

 

霊「はぁ、なんで了解したのかしら。」

 

 

こうして2人の生活は始まったのであった。まさか何十年も共に暮らすとは知らずに。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

師匠「今度は瞬間移動の修行だ。移動自体も大事だけど、物も一緒に移動できるようになるのも大事だぞ。」

 

霊「物って道具とか?」

 

師匠「そうだ。それができれば守れるものが増えるぞ。オラは一回それで地球を守ったことがあるしな。」

 

霊「へ〜、師匠ってすごいなぁ。」

 

師匠「どうだ?やってみっか?」

 

霊「うん!頑張る!」

 

師匠「よっしゃ!そんじゃまずは神社の門から玄関までやってみろ。やり方は一通り教えたからできるよな?」

 

霊「うん、行くよ〜。」

 

師匠「・・・。」

 

霊「ん!(ヒュン)」

 

師匠「お!できt ・・って霊夢!?」

 

霊「やった!できたよ師匠!」

 

師匠「いやいや霊夢!服が付いてきてねえぞお。」

 

霊「え?・・きゃあ!師匠見ないで〜。」

 

師匠「そんなこと言ったって〜。一緒に風呂入ってるじゃねえか。」

 

霊「外は嫌なの!」

 

 

両手を股に当てて、一目散に服の元へ走って行った。

 

 

師匠「ハハハ、可愛いもんだな♪」

 

ー頑張れよ、霊夢ー

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

目が覚めた。またしても昔の夢である。

 

 

霊「ん・・またか・・。」

 

 

博麗の巫女は日が昇り次第起床しなければならない。代々から継がれる掟だ。

 

 

霊「はぁ・・師匠は今何処にいるのかしら。異変が始まるかもしれないのに。」

 

 

異変の心配をする理由は悟天の存在である。当の本人はまだ寝ている。

 

 

天「くかぁぁぁ。」

 

霊「なっ、また寝てる。すぅぅ・・」

 

「起きなさーーい!!」

 

 

天「へぁあ!」

 

霊「いつまで寝てんのよ!」

 

天「え?まだ6時くらいだよ。」

 

 

この部屋には時計があるので、時間は容易にわかる。博麗神社にも時計ぐらいある。

 

 

霊「はぁ?知らないわよ。ここに住むなら言うこと聞きなさい!」

 

天「そんなぁ〜。」

 

霊「あ、日中はあんたにも働いてもらうわよ。主に家事ね。」

 

天「おっ、それなら俺得意な方だよ。」

 

霊「あら、頼もしいじゃないの孫悟天。」

 

天「そろそろ悟天って呼んでくれても。」

 

霊「なんでよ。」

 

天「なんでもありません・・。」

 

 

それから朝食を済ませ、洗濯物一式は悟天がやった。不思議なことに神社に自分の服が揃ってある。

 

 

天「なんでだろう?まあいいや。」

 

師「服はサービスしといてやったぞ。おめえも頑張れよ。悟天。」

 

••••••••

 

••••

 

一式終わらせた後、悟天は縁側で寝てしまった。昨日の疲れと短い睡眠時間のせいである。

 

 

霊「孫悟天、今からお使い行ってきて。って、あれ?」

 

天「すぅぅぅ。」

 

 

叩き起こそうとしたが、その寝顔を見てしまい、できなかった。師匠の寝顔にそっくりなのである。10年以上も共に過ごした師匠の寝顔に。

 

 

霊「・・・しょうがないわね。」

 

 

そのまま寝かせることにした。

 

しかし、優しかったのもここまで。

 

 

天「ふぁ〜、よく寝た。さて、何をしようk」

 

霊「こらぁ!なに寝てんのよ!」

 

天「え?」

 

霊「ほら早く!お使い行ってきなさい!」

 

天「でも、今まで寝てたってことは寝かしてくれたんじゃないの?」

 

霊「う、うるさいっ!早く行きなさい!」

 

天「なんだ〜可愛いとこあるじゃん。」

 

霊;霊符「夢想封印」

 

天「うわぁぁぁ!!今すぐ行ってきまーす!」

 

 

一目散に逃げていった。不思議なことに買う物が書いてある紙とお金はポケットに入っていた。お金は見たこともない物であった。

 

•••••••

 

•••

 

人里に着いた。人々は悟天に注目している。

 

 

人A「あれが噂の外来人?イケメンだわぁ。」

 

人B「見たこともない服を着ているなぁ。」

 

人C「何処に住んでるんだろう。」

 

天「わぁ、みんな俺のこと知ってるんだな。まあいいけど。」

 

 

ここまで広まった理由は勿論文々。新聞の影響である。

まずは魚を買いに行った。

 

 

天「これ1匹お願い。」

 

店員「まいど〜。」

 

 

次は揚げ物だ。

 

 

天「これお願い。」

 

店員「は〜い。」

 

 

みんな外来人に対してフレンドリーである。残金を見てみると余裕がありそうだったので、近くで何か食べることにした。

 

 

天「ん?あれは団子屋かな?」

 

 

甘い香りがした。屋台のようで、1人の少女が団子を売っている。うさ耳の飾りのような物を頭に着けている。

 

少女「おいでませ〜。」

 

天「おっ、やってるやってる。

 

少女「あなたが噂の外来人さんですね?」

 

天「うん、それじゃあ団子2本ちょうだい。」

 

少女「かしこまり〜。」

 

天「うん、まだお金あるな。」

 

少女「あとは何を買うんですか?」

 

天「野菜とかだよ。人参って書いてるし。」

 

少女「それなんですけど、うちの子が全部食べちゃったんですよね。ごめんなさい〜。」

 

 

見てみると少女の後ろに大きなペットがいる。夢中になって人参を食べている。

 

 

天「そっか〜、じゃあいったん帰ろっと。それじゃあまたね。」

 

少女「ありがとうございました〜。」

 

•••••••

 

••••

 

買い物袋を抱えて博麗神社に戻った。

 

 

霊「あら、早いじゃない。てっきりお坊ちゃんには到底できない事かと思ってたけど。」

 

天「俺お坊ちゃんじゃないんだけど。」

 

霊「まいいわ。どれどれ・・野菜が無いじゃないの。」

 

天「それが売り切れでさ。夕方もう一回行くよ。」

 

霊「は?あそこの野菜が無くなる訳ないでしょ。しかも余分にお金が減ってるし。」

 

天「あ、それはね、えっと、」

 

 

袋から団子を出した。

 

 

天「はい。2人で食べようよ。」

 

霊「な、なんで私があんたと団子食べなきゃいけないのよ!」

 

天「いいじゃん別に。」

 

霊「しょ、しょうがないわね。どうしてもって言うなら一緒に食べてあげてもいいわ。」

 

天「(わかりやすいな〜)」

 

 

一緒に食べたものの、あまり会話は無く、さっさと終わってしまった。しかし霊夢にとっては、忘れられない記憶となり、霊夢の中で何かが変わった。

そして、夕方になった。

 

 

天「夕方だしもう一回見てくるよ。」

 

霊「早く帰ってきなさいよ。ご飯作れないからね。」

 

天「は〜い。」

 

 

出掛けて行った。

 

 

霊「・・・。」

 

•••••••••

 

•••••

 

人里の八百屋に行ってみると、野菜は揃えてあった。その店の前に、2人の銀髪の少女が何やらもめている。

 

 

妖夢「ちょっと、なんでこんなにある人参を全部買う必要があるんですか!」

 

咲夜「仕方ないでしょう。お嬢様が昨日何者かに襲われて寝込んでいるんですから。」

 

妖「そんなの知りませんよ。どうせレミリアさんが喧嘩売って負けたんじゃないですか?」

 

咲「そんな訳ありません。お嬢様は誇り高き吸血鬼。そんな物騒なやからに喧嘩すら売るはずがありません。」

 

妖「へ〜、まだレミリアさんがカリスマだと思ってるんですか?」

 

咲「なんですってぇ?」

 

 

喧嘩しているようだ。一向に買う気配はない。

 

 

天「え?寝込んでるって?」

 

 

独り言である。

 

 

妖「知らないんですか?レミリアさんなんて他の場所ではかりちゅまとかおぜうさまとか言われてるんですよ。」

 

咲「誰かしらそんな無礼なことを言うのは。」

 

妖「あなたが絶対に攻撃できない相手ですよ。と言うか攻撃が届きません。画面の向こうなので。」

 

 

メタい。

 

 

咲「何言ってるかさっぱりわからないわ。」

 

妖「にしても、こんなの有り得ません!」

 

咲「急に何よ。」

 

妖「これだけレミリアさんの話をしているのに咲夜さんが鼻血を出さないだなんて!」

 

咲「何処の変態よ!」

 

妖「誰でしょうね〜。」

 

咲「あら?そんなこと言っていいのかしら。」

 

妖「なんです?」

 

咲「バラしますよ。」

 

妖「何かありましたっけ?」

 

咲「あなたがむっつりだっていうこと(小声)。」

 

妖「な!何故それを!」

 

咲「当然ですよ。」

 

 

恐いぐらいの笑顔だ。妖夢はかなり焦っている。悟天は待つのをやめた。人参を26本のうち3本取って行った。

 

 

天「おっちゃん、これお願い。」

 

店員「あいよ!」

 

天「ありがとう。」

 

 

速やかに帰ろうとした。が、

 

 

咲「ちょっと待ちなさい。」

 

天「え?俺?」

 

咲「なに抜け駆けして勝手に人参買って行ってるんですか?」

 

天「俺ちゃんと払ったよ。」

 

妖「ずっと見てましたね。気ですぐわかりましたよ。」

 

天「気を知ってるなんて珍しいなぁ。」

 

妖「当たり前です。皆霊夢さんに教えてもらったので知らない人は普通の人間です。」

 

天「なにしてんの霊夢・・。」

 

咲「こうなったら決闘ですね。」

 

天「みんな戦い好きだなぁ。」

 

妖「ロイヤルでいきましょう。」

 

天「(やった、ロイヤルだ!2対1とかめんどくさいし)おっちゃん、これ持ってて。」

 

咲「いざ、尋常にー」

 

妖「勝負!」

 

 

妖夢は悟天に斬りかかった!しかし、

 

カンッ!

 

指2本で受け止めた。

 

 

妖「なっ!」

 

天「はいっ。」

 

 

そのまま妖夢ごと横に投げた。

 

 

咲「情けないですね。これはどうですか?」

 

咲;幻世「ザ・ワールド」

 

咲「あなたは何も理解できないまま、死ぬ。」

 

 

時を止めた。悟天は止まった。かのように見えた。

 

 

天「ねえ、何してんの?」

 

咲「な、なにっ!」

 

 

止まった時の中を動いている。いや、咲夜だけでなく、悟天の時間も止まっていない。

 

 

天「みんな止まってるけど、もしかして時間止めちゃったの?」

 

咲「馬鹿な、そんな筈は!霊夢にも効いたのに・・はっ!」

 

 

ここで初めて、霊夢があの時手加減してくれたと気付いた。

 

 

咲「(このまま私1人では不利。仕方ない。)解除!」

 

 

妖夢が動けるようになった。そして、2人揃って悟天を挟み撃ちにしようとした。

 

咲&妖「斬る!」

 

天「そんなものっ!だぁぁぁぁ!」

 

 

気で弾き返した!2人共遠くへ吹っ飛んでいく。

 

 

咲「ぐっ!」

 

妖「がはっ!」

 

天「気絶させればパワーアップしても今日はこの辺で終われるだろう。」

 

 

しかし、誤算であった。2人共タフなのと、負けず嫌いだということだ。揃って立ち上がり、

 

 

咲「こんなところで、」

 

妖「咲夜さん以外に、」

 

咲&妖「負けるわけには、いかないんだぁぁぁぁ!!」

 

 

2人の気が迸った!戦闘力は一気に悟天ぐらいまで追いついた。

 

 

天「し、しまったー!」

 

 

同時に2人もパワーアップさせてしまい、尚且つ片方は時を止める能力を持っている。

 

どうなる悟天!!

 

第6話へ・・・続く!!




というわけで第5話でした。

サイヤパワーについては、まだ明かしてない部分がありますが、それはまた後ほどわかります。

隠れキャラはわからない場合は無☆視してもなぁんの問題も無いのでご安心ください。

我こそは!と挿絵を描いてくださる伝説の超絵師様はいませんかー!(救助依頼)

ここまでご愛読、ありがとうございましたー!


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第6話「怪しい研究所?自称幻想郷No.2魔理沙!」

この小説は東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・ちょっぴりマリーサ
・勝手な年齢設定
・控えめなあらすじ
等が含まれております。

それでも構わん、早くしろ!という方は是非お読みくださいですじゃ☆


〜あらすじ〜

これまで相手をして来た少女達のパワーアップの原因はなんとサイヤパワーによるものであった!しかし、まだどうやってサイヤパワーだけでパワーアップしたかは謎である。

 

永住は確定してしまい、守矢神社に頼もうとした悟天であったが、霊夢がここで住めとのことなので博麗神社に住むことになった。

 

朝早くに起こされ、雑用を強いられる中、買い物を頼まれる。

 

一通り買って、お土産として団子を霊夢にあげたあと、買い損ねたキャロットを買いに再び人里へ。そこには喧嘩をしている2人の銀髪の少女が居た。無視して買うと、まだキャロットは残っているのに決闘を申し込まれてしまった。

 

一気にケリをつけようとしたが、裏目に出てしまい大ピンチ!どうなる悟天!?

 

幻想天霊伝説 第6話

 

咲「さて、どうやってお料理してあげようかしら?」

 

妖「何言ってるんですか?この男を斬るのは私です。そしてあなたもここで斬ります。」

 

天「なんでそこまで殺したいの?」

 

妖「いいえ、斬るだけです!」

 

 

途端に飛び出した。今度ばかりは指2本だとまずい。

 

 

天「くっ!」

 

 

悟天も後方へ飛び出した。妖夢は追いながら何度も刀を振った。それを全て避けきっている。

 

 

妖「中々やりますね、外来人さん。でも、もう1人お忘れではないですか?」

 

 

後方の先には咲夜が待ち構えていた。咄嗟に悟天は飛び上がった!そして、

 

 

天;「かめはめ波」

 

天「かーめーはーめー…」

 

妖「?いったい何を?」

 

天「波ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

妖「なっ!!」

 

 

妖夢は驚いてしまい、直撃した。しかし一方、

 

 

咲;幻世「ザ・ワールド」

 

咲「今度は、止まったようね。」

 

 

動きを止められてしまった!

 

 

咲「さて、さっきの分をたっぷりと仕込んであげるわ。」

 

 

悟天の周りに大量のナイフを仕掛けた。そして、

 

 

咲「終わりよ。解除!」

 

 

周りのナイフは一斉に悟天の方へ向かって行った!

 

 

天「なっ!」

 

 

それでも高速移動でことごとく避けたが、

 

 

天「うっ!」

 

 

一本のナイフが右太ももに刺さった!その瞬間、悟天は危機を感じ気で全てのナイフを吹き飛ばした。

 

 

天「だぁぁぁぁ!」

 

 

悟天の右足からは鮮血が滴っている。

 

 

天「・・、くそぉ。」

 

咲「よく一本ですみましたね。」

 

 

気味の悪い笑顔で言った。気がつけば後ろに妖夢も居た。

 

 

天「はは、まいったな〜。」

 

咲「終わりです。」

 

妖「覚悟!」

 

 

その時!

 

 

霊「ちょっとあんた達、何してんの?」

 

咲「霊夢!」

 

妖「霊夢さん!」

 

 

急に2人は気を沈めた。何しろ霊夢が不機嫌そうだからだ。

 

 

霊「そいつに何かあったら私が困るんだけど。」

 

咲「まさか、この外来人は永住することになったの?」

 

霊「そういうこと。ここで引き下がってもらえるかしら?」

 

妖「・・、仕方ありませんね。」

 

咲「霊夢が言うなら引き下がります。では。」

 

 

2人とも先程とは違い素直に引き下がった。

 

 

霊「さ、帰るわよ。」

 

天「あ、ありがとう。ちょっと待ってて。」

 

 

八百屋の方へ飛んでいき、人参を受け取った。気がつけば残りの人参はあの2人が買っていったらしく、一本も残っていない。

なんだよ。結局分けあえるじゃないか。

 

 

天「お待たせ。機嫌悪そうだけどどうしたの?」

 

霊「早苗が勝負を申し込んで来たのよ。

ー今の私なら霊夢さんにだって勝てます!ー

 とか言ってたわ。正直あのパワーアップには驚いたけど。」

 

天「(ギクッ)」

 

霊「ああいう面倒ごとは嫌いなのよ。もっと腕を上げてから来なさいっての。」

 

 

愚痴を聞いているうちに神社に着いた。玄関あたりに来た時、

 

 

霊「そこで待ってて。」

 

 

と言って、人参の袋を持って、入っていった。暫くしてから包帯を持ってきた。

 

 

天「あっ、大丈夫だよこのくらい。」

 

霊「バカッ!大丈夫なもんですか!」

 

 

そう言って無理やり包帯をあてた。

 

 

天「痛い痛い!」

 

霊「にしても、なんで本気で戦わなかったのよ。本気だったらこんな怪我しなかったでしょうに。」

 

天「それは流石にかわいそうかなって。」

 

霊「はぁ。とんだお人好しね。」

 

 

そんなことを言いながらもちゃんと包帯を巻いている。

 

 

天「・・、ありがとう。」

 

霊「感謝しなさい・・その・・、悟天。」

 

 

どうしたわけか赤面している。

 

 

天「えっ?今」

 

霊「さっ!ご飯の支度しよっと。」

 

天「・・・。ははっ。」

 

 

また、2人の距離は縮まった。 のか?

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

師「おお、随分と腕を上げたな霊夢。」

 

霊「えへへっ、やったぁ!」

 

師「それに随分女らしくなってきたなあ。パンにも似てるかもな。」

 

霊「ん?パン?」

 

師「オラの孫さ。霊夢は今いくつだっけ?」

 

霊「12よ。」

 

師「そっか(確かあの時のパンもそれぐらいだったかな)。」

 

???「あの・・」

 

師「ん?誰だ?」

 

霊「あなたは?」

 

???「魔法使いをやってて、その、名前はー」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

朝だ。

 

 

霊「・・もう朝か。」

 

 

そして新しい1日が始まる。

 

••••••

 

天「霊夢〜、やっぱり朝早いよお。」

 

霊「うるさいわね。いい加減慣れなさい。」

 

天「まだ2日目なんだけど。」

 

霊「は?」

 

天「いえ、なんでもありません。」

 

 

こんな話をしながら朝食を食べている。

 

丁度食べ終わる頃、

 

 

チ「おーい、兄貴ぃ〜。」

 

天「ん、早いな。学校とか行ってないの?」

 

チ「学校?何それ?」

 

天「勉強する所だけど。」

 

チ「それって寺小屋のことじゃないの?」

 

天「(昔のスクールみたいなところか)あ、そうだった。今日は行かないの?」

 

チ「今日は休みだよ!だから修行しよ!」

 

霊「へ〜、あんたチルノに稽古つけてたんだ。」

 

天「まぁね。」

 

チ「早く行こうよ兄貴ぃ〜。」

 

天「ちょっと待ってね。」

 

 

少し支度をしてから2人で修行しに出かけた。

 

 

霊「昼には帰って来なさいよー!」

 

天「はいはーい。」

 

••••••••••••••

 

•••••••••

 

•••••

 

修行を終え、神社に帰って来た。

 

 

天「ふぅ、いい汗かいた。あっ!洗濯物やんなきゃ!」

 

霊「それはやらなくていいわ。昨日のうちに殆ど片付いたし。それより、あんたにオススメの場所があるんだけど。」

 

天「えっ!なになに?」

 

 

霊夢は幻想郷の地図を出した。

 

 

霊「ここら辺に研究所みたいなところがあるから。ここに行ったらあんたの好きなものがあるだろうし。」

 

天「好きなものって?」

 

霊「修行するための装置とか。」

 

天「あ、そうなんだ。」

 

 

ここ数年、まともに修行していない。そのせいかあまり乗り気ではなかった。

 

 

天「それじゃご飯食べた後に行くよ。」

 

霊「え?作ってないけど。」

 

天「いぃぃっ!」

 

霊「嘘よバカ。」

 

 

クスッと笑った。

 

 

天「ははっ、良かった。」

 

 

そして食べた後、すぐに出発した。

 

•••••••••••

 

•••••••

 

地図に書いてある通りに飛んで行くと、それらしい研究所が見えてきた。そこへ降りた。

 

 

天「ここかな。」

 

 

すると、研究所から人が現れた。いや、正確に言うと人ではないが。

 

 

???「やあ、君が悟天君だね?」

 

天「えっ、どうして知ってるの?」

 

???「そりゃ情報が回ってきたからさ。まあ入ってよ。」

 

天「君は?」

 

にとり「河城にとり。河童さ!」

 

 

こうして研究所の中へ入って行った。そこには異様な光景が広がっていた。

 

 

天「なに、これ…?」

 

に「外の世界のヒーローってやつさ。外来人なのに知らないのかい?」

 

天「知らないなぁ。それに俺は普通の外来人とは違うみたいだし。」

 

に「そうなんだ。ま、このヒーローってやつも現実にはいないわけだけど。そこで、どうにか再現できないか研究してるわけだよ。」

 

天「俺の知ってるヒーローとはだいぶ違うなぁ。」

 

 

そんなことより研究の器具よりグッズらしき物の方が目立つ。ハマっているのだろうか。

 

 

天「あぁ俺もう帰らなきゃ。」

 

に「それと!」

 

天「?」

 

に「これを応用して修行するための装置も作ってるんだよ。まだ完全にはできてないけど。」

 

天「それってどんな?」

 

に「これさっ!」

 

 

そこには何かの扉があった。

 

 

に「ここに入ればコンピュータと一体化して、データにしかない相手と戦うことができるんだ。

 

勿論この中で死んだら現実でも死んだことになるけど。ま、死にそうになったらその敵を外にいる私が消せばいいだけだから安心して。」

 

 

安心できない。にとりだからではなく、その装置そのものが。

扉が開いた。

 

 

???「ふぅ、終わったぜ。」

 

天「誰か出てきた。」

 

に「あ、おかえり〜、魔理沙。」

 

魔理沙「ここの修行はほんとにいいな!いつもありがとうなにとり!」

 

に「お安い御用だよ。」

 

魔「ん?お前もしかして。」

 

天「やあ、俺は悟天。」

 

魔「うぉぉぉぉぉ!会いたかったぜ!」

 

天「え?・・そっか、新聞で。」

 

魔「私は霧雨魔理沙!お前とずっと戦いたかったんだぜ!というわけだ。勝負しろ!」

 

天「ほんとみんな戦い好きだなあ。」

 

 

今さらだがサイヤ人の台詞ではない。

 

 

魔「場所を変えるから、じゃあなにとり!」

 

に「じゃあね〜。」

 

天「ま、いっか。」

 

 

2人は近くの平地まで移動した。いや、3人である。

 

••••••••

 

に「こんな機会を見逃すもんですか!悟天君のデータを取ってあの装置に組み込まないと。」

 

 

本人は結構真剣である。

 

 

魔「見せてやるぜ。幻想郷No.2の力を!」

 

天「あ、霊夢の次なんだね。」

 

魔「うるさーーい!悟天、後悔することになるぜ!」

 

天「う、うん。」

 

 

正直本気でやるつもりはない。

しかし!

 

 

魔「はぁぁぁ!」

 

天「!!」

 

魔「はぁぁぁぁぁぁ!」

 

 

気が迸っている。髪が光り始めた。

 

 

天「!まさか!いや、でも!」

 

魔「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

魔理沙の戦闘力は一気に上がり、目は先ほどより光り、髪も光っていた。髪型はそれほど変わっていない。髪型や目の色以外は超サイヤ人そのものだった。

 

 

魔「驚いたか!私が、超魔理沙だっ!」

 

 

どこかで見たドヤ顔である。

 

 

天「もしかして、本気でやらなきゃダメ?」

 

 

果たして、幻想郷No.2の実力とは如何なるものなのか!?

そして、右足を負傷している状態で大丈夫なのだろうか?

 

 

第7話へ、続く!!




というわけで、第6話でした。

超魔理沙のイメージは出来上がっているんですけど、イメージを描く時間が無☆いのでございます。


ここまでのご愛読、ありがとうございました!


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第7話「幻想郷はやっぱりすげえ!裏で動き始めた謎の影」

この小説は東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・お馴染みの変態アリス
・勝手な年齢設定
・普通なあらすじ
・定番となった霊夢の夢
等が含まれております。

それでも問題無いという伝説の超地球人の方は是非お読みください!


〜あらすじ〜

咲夜と妖夢がパワーアップしてしまい、ピンチに陥ってしまった悟天。しかし、そこへ突如霊夢が現れその場を収めたおかげで助かった。

 

しかし、咲夜の攻撃により足を負傷してしまった。だが、霊夢が看病してくれたのだ。

 

次の日、霊夢の勧めで河童の河城にとりの研究所へ行った。そこには修行するための装置があったものの、研究所の雰囲気から悪寒を感じた悟天は帰ろうとする。

 

とその時、修行装置から1人の少女が現れた。自称幻想郷No.2を名乗る霧雨魔理沙だ。決闘を申し込まれ、あっさり承諾し、場所を変えすぐに始めた。

 

様子を見ていると、なななんと!

魔理沙はまるで超サイヤ人のようなパワーアップをしてきたのであった!

 

本気を出さなくてはいけないのではないか?悟天よ!

 

   

幻想天霊伝説 第7話

 

魔「どうだ悟天!驚いたか!」

 

天「な、なにが、どうなって・・。」

 

魔「? その様子だと初めて見た顔じゃないな。どこで見たんだ?」

 

天「どこもなにも、俺の世界だけだと思ってたし、それに俺も…。」

 

魔「私が初めて見たときは霊夢だったな。霊夢も師匠から教わったらしいし。」

 

天「超サイヤ人をかい?」

 

魔「超サイヤ人?なんだそれ?私はただの人間だぜ。」

 

天「(謎が深まるばかりだ)」

 

魔「もうこの話は終わりだ。こっちから行くぞっ!」

 

 

一目散に飛んできた!避けようとするも、

 

 

天「いっ!」

 

 

足の傷が響いてしまい避けられなかった。

 

 

魔「たぁっ!」

 

天「うわっ!」

 

 

攻撃により飛ばされたと思ったのもつかの間、とんでもないスピードで後ろに周り、上へ蹴り上げた!

 

 

魔「はっ!」

 

天「ぐわっ!」

 

 

そしてまた物凄いスピードで先まわりし、上から下へ叩き飛ばした!

 

 

魔「そーれっ!」

 

天「がぁっ!」

 

 

そのまま地面へ叩きつけられた!そして、

 

 

魔;魔符「スターダストレヴァリエ」

 

魔「くらえっ!」

 

 

さらに追撃をキメた!

静かになり、倒れた悟天のところへ立った。

 

 

魔「ハッハッハッハ!この程度で手も足も出ないとはな!」

 

天「くっ・・・・ははは。」

 

魔「ん?遂にいかれたか?」

 

天「いや〜、やっぱりすげぇな、って思ってさ。こんなに強い地球人が居たなんて。」

 

魔「褒め言葉として受け取っておくぜ。それで?降参か?」

 

天「まさかまさか。これからが本番だろ?」

 

魔「ふん、そんな強がりなんていらないぜ。」

 

天「さぁ?どうかな?」

 

 

ゆっくりと立ち上がり、一気に気を高めた。悟天の戦闘力はどんどん上がっていく。

 

 

魔「この感じ、師匠に似ている!」

 

天「だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

悟天の髪は金髪になり、一気に戦闘力を上げた!

 

 

天「そういえば言ってなかったね。俺はなれるんだよ。超サイヤ人に!」

 

魔「そ、そう来なくちゃ面白くない。」

 

天「さあ・・・」

 

 

「第2ラウンド始めよう!!」

 

••••••••••

 

••••

 

に「おっ!あれが悟天君の本気だね!しっかりデータを取らなくっちゃ!」

 

 

どうやら悟天が超サイヤ人になったことに喜んだのは魔理沙だけではないらしい。

 

 

に「戦闘力を計測しないと!・・って、あっ」

 

 

もう始まっていた。始まる瞬間を見逃したのである。

 

 

に「あー!もう!戦闘力だけでもいいや!いくら悟天君が強くても魔理沙が簡単にやられるわけないし。」

 

 

と言ってる間も両者は激しく闘っていた。そして、戦闘力の計測が終わり、数値を見てみる。

 

 

に「!!? う、嘘だろ。」

 

 

数値を見たにとりは驚いた!あの魔理沙よりも悟天は上だったのだ!

 

 

に「まずい!魔理沙が殺されちゃう!・・いや、ないかもしれないけど。まあとりあえず!」

 

 

魔理沙の方へ飛んで行った。にとりも誰かから舞空術を教わったらしい。

 

 

???「やっと見つけたわ。魔理沙♡」

 

 

どうやら闘っている悟天と魔理沙に向かっている者はにとりだけではないようだ。

 

••••••••••

 

•••••

 

激しい闘いが続き、両者は止まって睨み合っていた。もう夕暮れである。

 

 

天「どうした魔理沙。体力が落ちてるよ。」

 

魔「はぁ、はぁ、そんな、負け惜しみは、いらないぜ。」

 

天「負け惜しみ?」

 

魔「さっきから、お前の攻撃は、全然、効いてないぜ。お前も疲れただろ?」

 

天「・・・。」

 

 

実は相手が女の子ということもあり、手加減をしている。そのせいで、なかなか決着をつけられないでいる。とは言え魔理沙は痩せ我慢をしている。どうであれ手加減していると魔理沙は倒せないのだ。

 

 

魔「どっちにしろ、これで終わりだぜ!」

 

 

至近距離でありながら魔理沙は構えた。

 

 

魔「はぁぁぁぁ!」

 

天「なっ!気がどんどん上がってる!ならこっちも!」

 

 

魔;魔砲「ファイナルスパーク」

 

天;「かめはめ波」

 

魔「ファイナルスパーーーーーク!!」

 

天「波ぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

2つのエネルギーはとてつもない勢いでぶつかった!やや魔理沙がおしている。

 

 

天「なっ!おされてる?」

 

魔「いっけぇぇぇぇ!」

 

天「くっ、負けて、たまるかぁぁぁ!」

 

 

そんな中、にとりが到着した。

 

 

に「魔理沙!すぐに降参して!」

 

魔「は!?なんで!?今勝ってるだろ?」

 

に「説明は後!とにかく今は降s」

 

???「魔ーー理ーー沙ーーーーーッ!!」

 

 

奇声にも似た声で何者かが飛んできた!

 

 

魔「げっ!アリス!」

 

ア「もう逃がさないわーーーー!」

 

魔「すまんな悟天!勝負はまた今度な!」

 

天「えっ?」

 

 

魔理沙が急に攻撃をやめたためにかめはめ波はそのまま直進し、魔理沙を追いかけるアリスに直撃した。

 

 

ア「あっはぁぁぁぁぁぁん!」

 

天「あっ!」

 

 

アリスは倒れた。

 

 

に「大丈夫かな?」

 

天「ごめんっ!君大丈夫?」

 

 

大丈夫なわけがない。と思っていたが、

 

 

ア「ほぉぉぉあぁぁぁぁ!!」

 

天「えっ?」

 

に「!!」

 

 

こんな状況でアリスもサイヤパワーによるパワーアップを成し遂げたのであった!

 

 

ア「なぁにこれぇ?身体の底から力が湧き上がってくるぅ!」

 

天「なんか、怖いな〜、いろんな意味で。」

 

 

急にアリスは悟天の方を見た。ニヤァっと笑い、

 

 

ア「あなたが、美味しそうな外来人さんね。」

 

天「・・・。」

 

ア「次はあなただからね♡ あ〜ムラムラする!待ちなさい!魔ー理ー沙ーーー!!」

 

 

そう言って、魔理沙を追いかけていった。

 

 

天「・・・、変態だ。」

 

 

正論である。

 

 

天「でも、あの目は…。」

 

 

何かに気づいたが、今は止めなかった。

 

•••••

 

アリスの一連の流れをスルーしたにとりは、計測機に夢中になっている。

 

 

天「にしても、どうして魔理沙を助けに来たの?」

 

に「悟天君に殺されると思ったからね。」

 

天「酷いな〜。俺は女の子を殺したりしないよ〜。」

 

に「・・・やっぱりそうなんだ。」

 

天「え?」

 

に「新聞見たときからいいやつだって思ったんだよ。信じてよかった!」

 

天「(助けに来たあたり信用してないんじゃ・・)」

 

に「それにね!みんなのパワーアップの秘密がわかったよ!」

 

天「なんだって!」

 

に「どうやら、悟天君のサイヤパワーが対象者の中に入り込んで、サイヤパワーを維持しつつ対象者の色に染まるみたいだね。」

 

天「・・つまり?」

 

に「本人がサイヤ人みたいになるってことだよ。」

 

天「そうだったのか!でもなんで俺じゃないとパワーアップできないの?」

 

に「本物のサイヤ人じゃないと移すことができないみたい。」

 

天「? どうしてにとりはサイヤ人を知ってるの?」

 

に「魔理沙からいろいろ聞いてるからね。霊夢と魔理沙のお師匠さんはサイヤ人だったらしいし。だから修行を受けたあの2人だけがとんでもなく強かったんだろうね。」

 

天「俺より先にサイヤ人が来てたのか。あっ、そういえば魔理沙の姿が変わったあのパワーアップはなんなの?」

 

に「あれも君と殆ど同じさ。サイヤパワーを宿した者はサイヤ人と形質が同じになるんだよ。だから、あれは超サイヤ人と同じパワーアップをしてるのさ。」

 

天「超サイヤ人じゃないのに超サイヤ人と同じパワーアップか。じゃあ、なんて言うの?」

 

に「う〜ん、超魔理沙でいいんじゃない?」

 

天「(にとりがつけた名前だったんだ…)」

 

に「もう暗くなってきたね。悟天君も帰りなよ。私は今日のデータをあの装置に組み込むから帰るよ。」

 

天「そっか、それじゃあ。」

 

 

2人はそれぞれ帰るべき場所へ帰っていった。

 

••••••••

 

••••

 

帰ってみると、ボロボロな悟天の姿を見た霊夢はかんかんになって怒っていた。

 

 

霊「ちょっとなによその格好!」

 

天「魔理沙と手合わせして、それで。」

 

霊「誰が縫わなきゃいけないと思ってるのよ!」

 

天「え?自分で縫うけど。」

 

霊「口答えしない!貸しなさい!」

 

天「・・自分でやるのに。」

 

 

こんな感じで、この日も何事もなく終わったのであった。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

師「おぉ!魔理沙、おめえすげえな!」

 

魔「そうだろ?私は最強の魔法使いを目指してるからな!」

 

霊「・・・。」

 

師「でもよお、弾幕ばっかりじゃなくてちゃんと組み手の修行もしなきゃダメだぞ。」

 

魔「強けりゃいいんだよ!弾幕はパワーだぜ!」

 

師「霊夢も教えてやってくれよお。」

 

霊「私休憩する。」

 

師「? どうした霊夢?」

 

霊「・・なんでもない。」

 

師「・・・。」

 

魔「師匠!弾幕撃ってくれよ!」

 

師「お、おう。」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

霊「・・・朝ね。」

 

 

 

 

それから悟天は、チルノの稽古をつけながら、幻想郷のいろんなところへ飛びまわっていた。もう一度紅魔館へ行ったり、迷いの竹林へ行ったり、地霊殿へ行ったり、たまににとりの研究所へ行ったり、手合わせしたりしていき、いろんな者と知り合いになった。

 

その中で、竹林で出会った藤原妹紅もサイヤパワーを手に入れたりしたのであった。

 

そして、寝込んでいたレミリアは元気になり、悟天に勝負を申し込んでもいた。結果は予想通りではあるが…。

 

にとりの装置はそれから忙しくなった。悟天や魔理沙から装置のことを聞いたチルノとアリスを除くサイヤパワーを手に入れた少女達が、頻繁に使うようになったのである。そうしているうちに、少女達の間でも交流が深まり、仲間意識が芽生えていたのであった。

 

時の流れというのは早いもので、半年という月日はあっという間に流れていた。

 

第1章➖伝説の始まり➖

〈完〉

 

 

?「ドクター、あれの完成はいつになりますか?」

 

ドクター?「あと半年といったところか。」

 

?「にしてもドクターはすごいですね!あれの細胞の中にさらにバーダックとトランクスの細胞まで混ぜてしまうなんて。」

 

ドクター?「元のデータがあったからな。これくらい容易い。」

 

?「にしてもあの転送機は孫悟天を連れてきてしまったようですが大丈夫なのでしょうか。」

 

ドクター?「なに、心配はいらん。たかが孫悟天だ。それに、もうじきか。4つの転送機が到着する筈だ。」

 

?「あんなのが〈この幻想郷〉に来て大丈夫なのでしょうか?」

 

ドクター?「問題ない。孫悟天が来る以前の幻想郷よりも遥かに強くなっているようだ。簡単には滅ばん。あの4人程度で滅んでもらっては困る。」

 

?「ドクターがそう仰るなら。」

 

ドクター?「くくく、楽しみだ。全ては、大いなる計画のためだからな。」

 

 

遂に動き出した謎の影。

 

果たして、大いなる計画とは?

 

あれとは何なのか?

 

この幻想郷に何が起ころうとしているのか?

 

 

第8話へ・・続く!!!




というわけで、第7話でございました。

次の更新は遅くなります。ご了承ください。

次回からは、第2章➖時空を超えた過去の強敵達➖が始まります!

そして、ドラゴンボールから敵キャラが登場致します!

ここまでのご愛読、ありがとうございましたー!


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第2章➖時空を超えた過去の強敵達➖
第8話「あの日見た円盤!!覚悟を決めた幻想少女達」


この小説は東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・アリスの存在のみR-18
・勝手な年齢設定
・クソ長い回想
・青汁さん要素あり
等が含まれております。

それでも問題ないという方は俺について来い☆


〜あらすじ〜

魔理沙のまさかの変身を見て、驚いた悟天。それだけではない。戦闘力も確かなものであり、地球人最強と呼ばれたクリリンなど足元にも及ばないほどの実力であった。悟天は止むを得ず超サイヤ人へ変身し、再度決戦を挑んだ。

 

一方それを見ていたにとりは、悟天と魔理沙の力の差を理解し、やめさせようと戦場へ向かい、説得するも撃ち合いの途中でやめる気配はしなかった。

 

そんな所に、皆さんお馴染みの変態アリスが現れ、魔理沙は逃げ出し引き分けに終わった。

 

そんな中、にとりは幻想少女達のパワーアップの謎を少し解いたのだった。

 

それから事件もなく、サイヤパワーを手に入れた幻想少女達は修行に没頭し、悟天はチルノと他数名と修行しながらいろんな所へ行っているうちに、半年という月日はあっという間に過ぎていたのであった。

 

幻想天霊伝説

第2章

➖時空を超えた過去の強敵達➖

 

 

天「それじゃ、行ってくる。」

 

霊「はいはい。」

 

 

この日も弟子達に稽古をつけるために、早々と出掛けた。すでに1番弟子のチルノが待っていた。

 

 

チ「遅いよ兄貴ぃ〜。」

 

天「いやいや、早すぎでしょ!」

 

 

時刻は午前7時半である。早起きは霊夢との生活によりできるようになっていた。しかし彼にはまだ荷が重い様子。

 

 

チ「みんな待ってるよ!早くいこ!」

 

天「わかったわかった。」

 

 

いつも通り、湖の近くへ向けて飛んでいった。

 

•••••••••

 

ルーミア「あっ!にいちゃんやっと来た!」

 

 

リグル「も〜遅いよあんちゃん。」

 

 

2人の弟子が待っていた。他はまだ来ていない。そりゃそうだ。この日は寺小屋が休みだから。

言い忘れていたが、この半年の間で噂は広がり、悟天に弟子入りする幻想少女が相次いだのだ。今では5人も弟子がいる。

 

 

天「いや〜、相変わらず早いな〜。」

 

ル「まだ明けてすぐだから眠くないのだ。」

 

天「え?」

 

リ「私はたまたま早く起きれたんだよな。」

 

チ「よーっし、始めるぞー!」

 

天「元気いっぱいだな。」

 

 

それから1時間経ったあたりで他2人も到着した。

 

 

ミスティア「おはようございます〜兄さん。」

 

大妖精「おはようございます、お兄様。」

 

天「あっ、来た来た。」

 

 

これでみんな揃い、修行を再開した。

そして、2時間ほどはすぐに去ってしまった。

 

 

天「にしてもみんな強くなったな〜。」

 

 

強くなったのだが未だにサイヤパワーを手に入れたのはチルノだけである。何故なのかはにとりにもわからないままでいた。

 

 

リ「いくぞあんちゃん!」

 

天「あ、うん。」

 

5人;「合体かめはめ波」

 

ミ「吹っ飛べーー!」

 

 

ミスティアはたまに口が悪くなる。いや、元々こうなのかもしれない。

 

 

5人「波ぁぁぁぁぁ!!」

 

天「んっ!」

 

 

片手で止めにかかった。そして、

 

 

天「はぁっ!」

 

 

かき消した。

 

 

大「お兄様はやっぱり強いなぁ。」

 

ル「でも前より止める時間が長くなってるのだ〜。」

 

リ「おっ、それは成長だな。」

 

ミ「もうすぐで勝てるかもね!」

 

チ「一旦終わろう!夕方にまた修行しようね兄貴!」

 

天「おう!それじゃあまた。」

 

 

一旦湖から離れた。5人はまだ話している。

 

 

天「さて、人里に行って団子でも食べるか。」

 

 

ゆっくり飛んで行った。

 

••••••••••••

 

••••••

 

悟天達が修行をしていたその頃、にとりの研究所には妖夢とアリスがいた。勿論修行のためであるが、この2人が揃うとなるとどうしてもいかがわしい話にずれてしまう。

 

 

ア「それでねェ、男の人のアレを咥えると頭がボーッとしてきてねェ、」

 

妖「(ゴクッ)」

 

ア「アソコがきゅんきゅんしてェ、とぉってもHな気分になれるんですよォ♡」

 

妖「キャー!///」

 

 

2人共顔を真っ赤にしている。

 

 

に「ちょっと、修行しない上にHな話するなら帰ってくれない?」

 

ア「ちゃんと修行しますよ〜。魔理沙を捕まえるためにもォ。」

 

に「・・・。」

 

 

悟天から既に聞いていた。アリスには性格を変えてしまう何かがあると。それも研究中なのだ。

 

 

に「それならほら、早くバトルシミュレーターに入って。」

 

 

この修行装置の名前である。この半年の間で決めたそうだ。

 

 

ア「私が先ねェ。」

 

妖「早く終わらしてくださいね。」

 

に「相手は誰にするの?」

 

ア「魔ーー理ーー沙ーーーー!」

 

に「はい」

 

 

そう設定し、修行を始めるのであった。実はこの時、他の部屋には霊夢も入っていた。

 

••••••••

 

••••

 

人里へ向けて飛んでいた悟天は、同じく飛んでいる妹紅とすれ違った。

 

 

天「あ、妹紅。」

 

妹紅「あ、女たらし。」

 

天「まだその呼び方なの?」

 

妹「う、うるさい!この女たらし!」

 

 

こう呼ばれるようになったのも訳がある。今から4ヶ月程前に遡る。

 

この時、初めて妹紅は悟天と会い、サイヤパワーを手に入れた。どうやって手に入れたかは成り行きである。

 

この時、妹紅はパワーを使いすぎてしまい、空中から落下してしまった。ガス欠で体はピクりとも動かなかったその時、彼にお姫様抱っこで助けられ、慧音の元へ届けられたという。

 

会う前から、女に対してデレデレしてる奴だと思っていたのだが、そんな奴にこんな助けられ方をされてしまったのだ。

 

 

天「それじゃあね。」

 

妹「ふんっ!」

 

 

そして妹紅は、にとりの研究所の方へ飛んで行った。

 

•••••••••

 

••••

 

一方、紅魔館では優雅な時間が流れていた。日が出ているため、

レミリアの妹フランドールは屋内で遊んでおり、

門番の紅美鈴はスヤスヤ寝ており、

レミリアの親友のパチュリーとその助手の小悪魔は本を読んでおり、

メイド長の咲夜は紅茶を淹れていた。この日は修行を休んでいたからだ。

主人であるレミリアも、外を見て紅茶を飲みながらボーッとしていた。

 

 

咲「今日は天気がいいですね、お嬢様。」

 

レ「そうね。気持ち良い風だわ。」

 

 

湖の近くでは悟天の弟子と思しき5人の姿も見える。遊んでいるのだろう。

 

急に風が止んだ。

 

 

レ「!!」

 

咲「あっ!」

 

 

ーと、次の瞬間!!

 

 

ピカッ!!!ビリビリ!!

 

 

湖の近くの林の中で、眩しい光が放たれた。

 

 

咲「お嬢様、今のは!」

 

レ「間違いないわ。孫悟天が初めて幻想郷に来た時と同じ光よ。」

 

咲「それに、にとりの研究所と守矢神社付近にそれぞれ1つずつ同じ光を感じました。」

 

レ「どうやら、孫悟天とは違って物騒な輩が来たみたいよ。」

 

咲「能力で見たんですね。」

 

レ「そう。あの林に美鈴を向かわせなさい。もし美鈴がやられることがあれば咲夜、あなたに行かせるわ。」

 

咲「かしこまりました。」

 

 

この後、美鈴は叩き起こされ渋々林の方へ向かったという。

 

 

レ「面白いことが、起きそうね。」

 

•••••

 

リ「今の、なに?」

 

大「なんだか恐い。」

 

チ「兄貴と初めて会った時と同じだ!」

 

ミ「でも、こんなに胸騒ぎがするものなの?」

 

ル「ちょっと見てくるのだ。」

 

大「気をつけてね!」

 

•••••

 

ルーミアはただ1人、光った方へ歩いて行った。2分歩いたぐらいで、人のようなものが倒れていた。その横にはあの円盤もあった。

 

 

ル「あれ?気を感じないのだ。ロボットなのかー?それにこの丸いのは何なのだ?」

 

 

顔が紫色なのでそうだと思った。つついたりしてみたが起きる様子はない。

 

••••••

 

ミ「ルーミア遅いね。」

 

リ「やばいんじゃないのか?」

 

大「チルノちゃん、私たちも行こうよ。」

 

チ「そうだね。行こっか。」

 

 

4人が歩こうとした横を誰かが走り去った。

 

 

大「今のって。」

 

リ「あぁ、あの居眠り門番だ。」

 

チ「早く行こ!」

 

 

4人も走っていった。

 

••••

 

一方ルーミアは、

 

 

ル「あっ、やっと起きたのだ。」

 

??「・・・。」

 

 

やっとそれは起き上がった。今さらだが、異様な格好をしている。

 

 

ル「名前はなんていうのだ?」

 

人造人間15号「15号。」

 

ル「やっぱりロボットなのだー!ねぇ、にいちゃんみたいに強いの?」

 

15「孫悟空・・。」

 

ル「孫悟空?誰なのだ?」

 

 

次の瞬間、何も言わずにルーミアを蹴った。

 

 

ル「あがっ!」

 

 

木にぶつかり止まった。見上げると、15号は手のひらをこちらに向けている。

 

 

ル「え?ま、待つのだ・・。」

 

 

有無を問わずにエネルギー弾を発射した!

 

 

?「危ないっ!」

 

••••

 

リ「また光った!」

 

ミ「あっ!」

 

 

そこには異様な格好をした男と、ボロボロになって倒れている美鈴と、その隣で泣いているルーミアがいた。

 

 

大「ルーミアちゃん!」

 

ミ「なんてことを・・。」

 

リ「ルーミア、立てるか?」

 

ル「グスッ、うん…。」

 

チ「許せない!」

 

大「チルノちゃん、どうやらあの男の人はロボットみたいだよ。」

 

チ「それなら決まりだね!」

 

リ「もしかして・・」

 

チ「え?」

 

リ「ん?壊すんじゃないの?」

 

チ「あ、そうそう!あたいら5人組ならこんなやつ木っ端微塵にできるよ!」

 

大「チルノちゃん、木っ端微塵の意味わかってる?」

 

チ「わかんない!でも戦おうよ!」

 

大「チルノちゃんがそう言うなら。」

 

リ「おうよ!」

 

ル「門番の仇を取るのだ!」

 

ミ「修行の成果、見せてやろうよ!」

 

チ「みんな!行くぞ!」

 

15「ククク…。」

 

 

4人の中の誰1人として円盤には気づかなかった。

 

•••••••

 

••••

 

その頃、にとりの研究所前では、

 

 

妖「何ですか今のは。」

 

に「行ってみよう!」

 

ア「あはん♡待って〜。」

 

 

修行を終えたアリスとにとりと妖夢は光った方へ向かった。途中で妹紅に会った。

 

 

妹「さっきのって?」

 

に「今行くところ。」

 

妹「そんじゃ私も。」

 

ア「妹紅もそういうこと興味あるの〜?」

 

妹「燃やすぞ。」

 

ア「あん♡」

 

 

4人は森の中へ入っていった。そこには、肌の白い大きな男が横たわっていた。勿論、その横にはあの円盤もあった。

 

 

妹「なんだこいつ。」

 

妖「気を感じませんね。」

 

ア「人造人間ってところかしら。これってもしかしてオナh」

 

に「この円盤ってもしかして!」

 

 

にとりは急いでその円盤を手に取った。

 

 

に「ちょっとこれ持って帰って研究してくる!悟天君がどうしてこの世界に来たのかわかるかもしれない!」

 

 

一目散に帰っていった。

 

 

妖「さて、これどうしますか?」

 

妹「この変態に玩具にされる前にとっとと壊そうぜ。」

 

ア「エ〜。」

 

妹「残念そうな顔するなよ。」

 

妖「!!離れてください!」

 

 

そう言った直後、その大きな男は起き上がり、エネルギー弾を3人に向けて発射した。

 

 

妖「くっ!」

 

妹「おっと!」

 

ア「あっはーん!」

 

 

妖夢は剣で払い、妹紅は手で払い、アリスは直撃した。アリスは静かになった。

 

 

妹「あの変態を1発で黙らせるとは・・。」

 

妖「いつもやってるじゃないですか。」

 

??「孫悟空・・。」

 

妹「暗号か?」

 

妖「人の名前のようにも聞こえました。」

 

妹「だとしたらそいつを守るためにもここで壊さなきゃな!」

 

??「・・・。」

 

妖「14号?」

 

妹「あれの名前か?」

 

妖「はい、あれを見てたら頭に浮かんできました。よくわかりませんが、そういうことにしますか。」

 

妹「そうだな。あっ、にとりのやつ、結局スパイカメラを置いてきてるじゃねえか。」

 

 

気がつくと浮いているカメラがこちらを見ている。

 

 

妖「執念深いですね。」

 

14号「・・・、殺す。」

 

妖「それでは、魂魄妖夢ー」

 

妹「藤原妹紅ー」

 

妖&妹「参るっ!!」

 

••••••••••

 

•••••

 

一方、守矢神社付近の妖怪の山の麓では、

 

 

椛「あわわ、何ですかこれ?」

 

 

椛の目の前に、1人の男と、あの円盤が光を放ち、急に現れた。

 

 

椛「この男の人、結構カッコいいかも。」

 

 

じーっと見つめているが、起きる様子はない。

 

 

この光は、文も気づいた。

 

 

文「あやや、今の光は妖怪の山の近くですね。これはスクープかも!」

 

上司「その前に、はい、この書類片付けて。」

 

文「ゑゑゑ!それどころじゃないのに〜。」

 

 

書類に追われた。

 

••••

 

守矢神社では、

 

 

神「今の、気づいたか?」

 

諏「うん、良くないことが起きたね。」

 

早「どうしました?」

 

神「とんでもないものが入ってきた。それも3体。1体は妖怪の山の近くにいる。」

 

早「え!でしたら。」

 

諏「うん、早苗、行ってくれるかい?」

 

早「わぁっ!勿論です!」

 

神「気をつけるんだぞ。今回はただの妖怪じゃないからな。」

 

早「わかってますって!行ってきまーす!」

 

諏「怪我しないようにね。」

 

神「・・・(今の早苗なら大丈夫か)。」

 

 

子を心配する親の気持ちである。

 

••••••

 

じーっと見つめていること3分、遂に起き上がった。

 

 

椛「うわっ、起き上がった。」

 

??「・・お前は誰だ。」

 

椛「私は犬走椛。この山の警備をしています。」

 

13号「俺は13号。孫悟空を知らないか?」

 

椛「孫悟空?わかりません。文さんの新聞社に行けばわかるかもしれませんけど。」

 

13「そうか。では早速。」

 

椛「ちょっと待ってください!勝手に入るのはダメです!」

 

13「・・そうか、残念だ。」

 

 

右の手のひらを椛に向け、エネルギーを集中させた。右手が赤く光った!

 

 

椛「なっ!」

 

••••••

 

早「あっ、あれですね!」

 

 

麓に到着した。そこにはボロボロになって倒れている椛がいた。

 

 

早「椛さん!あなたがやったのですか?」

 

13「どうやらお前も邪魔者らしいな。」

 

早「何が目的ですか!」

 

13「孫悟空を殺すことだ。」

 

早「そんな人はここにいません!ですが、人を殺すのであれば私が相手になります!」

 

13「小娘が。」

 

早「はぁぁぁぁぁぁ!」

 

 

気を高めた。

 

 

13「ほう。お前はまだやれるらしいな。」

 

早「あなた、見たところ人間ではありませんね。アンドロイド、でしょうか。それなら心置き無く闘えます!」

 

13「ほざけ。」

 

早「たぁっ!!」

 

 

遂に、3箇所で大決戦が始まった!

 

果たして、幻想少女達は、かつて悟空達を苦しめたこの強敵に打ち勝つことができるだろうか?

 

悟天は今、人里で団子を食べているぞ!

 

 

第9話へ・・、続く!!!




というわけで、第8話でした。

いや〜、第2章やっと始まりましたね!

人造人間達がどうやってここへ来たかはちゃあんと考えてあるので、ご心配なく!

青汁さんに敬意を込めて、悟天の弟子のメンバーを決めました!(メンバー決定とは言ってない)


ここまでご愛読、有り難うございましたー!


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第⑨話「必殺!妹紅怒りの一撃!もう1人の侵略者」

この小説は東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・幻想郷No.6 モコウ
・文ブチギレ
・勝手な解釈
・作者が紛れてる
・今までで一番長い回
等が含まれております。

それでも構わないという方はご案な〜い致します。


〜あらすじ〜

悟天が幻想郷へやってきて半年程経った頃、「異変」と思しき事態が起きた。それは、悟天と同じであろう方法で外来人が3人もやってきたことである。しかし、悟天とは違い暴力的であった。

 

しかもその3人とは、かつて別次元で悟空達を苦しめた人造人間13号、14号、15号であった。

 

霧の湖付近の林で15号と闘うチルノ、大妖精、ルーミア、ミスティア、リグル

 

にとりの研究所付近で14号と闘う妖夢と妹紅

 

守矢神社付近の妖怪の山の麓で13号と闘う誰か

 

それぞれで闘いが始まったのであった!

 

一方主人公の悟天は人里で団子を食べているぞ!

 

幻想天霊伝説 第⑨話

 

?「紫様ー!」

 

紫「なにようるさいわね〜。」

 

?「それが大変なんですってー!」

 

紫「藍、今昼寝中なの。邪魔しないでくれる?それに霊夢がなんとかしてくれるでしょ。」

 

藍「その霊夢がまだ気づいてないんです!しかも3箇所に現れたんですよ!」

 

紫「他の妖怪や魔理沙に任せなさないな。」

 

藍「あっ!もう1人現れました!4人とも霊夢や魔理沙でないと勝てないんですよ!孫悟天でも流石にこの数やっぱりむ」

 

紫「それを早く言いなさいよ!」

 

藍「えぇ!」

 

 

藍は逆に吃驚(びっくり)してしまった。

 

 

紫「う〜ん、悟天君が来てから周辺の妖怪や人間は強くなったものの、こんなに早く来られては…。」

 

藍「どうしますか?」

 

紫「あの4体がいなくなるまで見張るわ。もし被害が大きくなるようなら、この私がスキマで幻想郷から追放するわ。」

 

藍「(珍しく紫様がやる気だ。)」

 

•••••

 

天「今の、ものすごい光だったな。何だったんだろう。はむっ」

 

 

我等の主人公は悠長に団子を食べていた。最後の団子を食べた頃に少し変化があった。

 

 

天「んっ!3箇所でみんなの気が高まった。しかも1箇所はチルノ達だ。まずい、助けに行かないと。妖夢や妹紅や…、とかが本気で闘ってるならチルノ達に勝ち目はない!」

 

 

弟子達が心配になり、助けに行こうとした、次の瞬間!

 

 

ピカッ!!!ビリビリ!!

 

 

天「なっ、なんだ!?」

 

 

今度は人里の寺小屋の方で眩い光が放たれた。このままでは一般人のみんなが危ない。

 

 

天「くそお。・・・チルノ達を信じるしかないか。」

 

 

チルノ達が勝てることを信じ、光が見えた方へ飛んでいった。勘定はちゃんと置いていった。

 

••••••

 

その頃湖の近くの林では、

 

 

大「チルノちゃん、まずどうしたらいいの?」

 

チ「う〜んとね、そうだ!みんな!散らばって!作戦通りに!」

 

4人「わかった!」

 

言われた通りにみんな散らばった。

 

 

チ「くらえぇ!」

 

チ;氷符「アイシクルフォール」

 

チ「アイシクルぅ、フォール!」

 

15 「フン。」

 

 

15号はガードした。全く効いている様子はないが、チルノはやめなかった。

 

 

チ「負けないぞ!はぁぁぁぁ!」

 

15「ククク」

 

チ「はぁぁぁぁ!」

 

15「フン、ハァッ!」

 

 

腕を勢いよく広げ、アイシクルフォールをかき消した。

 

その時!

 

 

リ「だぁっ!」

 

ル「やぁっ!」

 

 

リグルは後ろから15号の足を回し蹴りし、バランスが崩れたところにルーミアが目に暗闇を擦りつけ、木陰に隠れ気を溜めていた大妖精とミスティアが、

 

 

大&ミ「合体かめはめ波」

 

大&ミ「波ぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

 

枝の上から暗闇で視界を奪われた目に向けてかめはめ波を発射した!

 

 

15「グァァッ!」

 

 

命中した。4人はチルノの近くへ集まった。

 

 

大「やったね!チルノちゃん!」

 

リ「作戦成功だな!」

 

ミ「ドキドキした〜。」

 

ル「門番の仇をとったのだ!」

 

チ「はぁ、はぁ、へへっ、どんなもんだい!」

 

 

煙が晴れると、15号はまだ壊れていなかった。

しかし一部損傷しており、サングラスの右レンズは壊れ、中の機械がむき出しになり、帽子は殆ど壊れていた。

 

 

リ「お、おい、嘘だろ。」

 

ミ「まだ、倒れてないの?」

 

ル「あ、あ」

 

大「チルノちゃん!この次の作戦は?」

 

チ「・・、ない。あれで倒せると思ってたから。」

 

大「そんな…。」

 

15「ククク。」

 

 

不気味に笑うと、ボロボロの帽子を投げ捨てた。

まだ普通に動けるということが、最大の誤算である。

 

••••••

 

その時にとりの研究所付近では、

 

妖「たぁっ!」

 

妹「はぁっ!」

 

 

2人は一斉に14号目掛けて飛んでいった。

 

しかしぶつかる寸前で、

 

 

14「フンッ!」

 

妖「うっ!」

 

妹「あっ!」

 

妖夢は殴り飛ばされてしまった。

 

 

妖「(これほどパワーがあるとは…、油断した…!)」

 

 

少しくらいは我慢できると思ってしまったのである。

 

 

妹「てめぇ!」

 

妹;蓬莱「凱風快晴 ーフジヤマヴォルケイノー」

 

至近距離でスペルを使った。

 

14「グッ!」

 

妹「よっしゃいくぜっ!」

 

 

怯んだ隙を突き、ラッシュした。10何発攻撃して最後に、

 

 

妹「はっ!」

 

 

蹴り飛ばした。が、思うようには行かず、5M程度しか飛ばせなかった。

 

 

妹「へっ、随分タフじゃねえかお前。」

 

14「・・・。」

 

 

妖夢はこの黙った一瞬で斬りかかった!

 

 

妖「はぁっ!」

 

 

しかし妖夢の一太刀を手の甲で止めた!

 

 

妹「な、なんてこった。妖夢の一太刀を手の甲で止めちまうなんて。」

 

妖「くっ、まだまだ!」

 

 

何度も斬りかかったが全て止められてしまい、

 

 

14「フッ!」

 

妖「がっ!」

 

 

またしても殴り飛ばされてしまった。隙をつき、後ろに周った妹紅は頭部に蹴りをいれようとしたが、

 

 

妹「なっ!」

 

 

足を掴まれ投げられた。

 

 

妹「ぐえっ」

 

 

何本もの木にぶつかり折ってしまい、やっと止まった。

 

 

妹「げほっ、不意打ちは効かないか。」

 

妖「どうすれば…。」

 

••••••

 

各地で激戦を繰り広げる中、悟天は光が放たれた場所に到着した。多くの野次馬が囲んでいる。そこには円盤と頭が異様な形をした謎の宇宙人が横たわっていた。

 

 

村人A「こりゃなんでい?」

 

村人B「見たことねえ円盤だなぁ。」

 

村人T「うわすげw」

 

 

この時、光が放たれたから既に2分経っていた。

 

 

天「みんな、どいてどいて。」

 

村人C「あっ、悟天さんだ!」

 

女A「きゃー!悟天さんよー!」

 

 

悟天ファンを名乗る女達4,5人が集まった。

 

 

天「いや〜はははは、今それどころじゃないんだよ〜。」

 

 

流石都会育ちである。これだけの女性に囲まれても動じない。

 

 

女B「悟天様サインしてください!」

 

天「わかったわかった。ちょっと待ってね。」

 

 

サインをしようとした瞬間、宇宙人が起き上がった!

 

 

???;「デスビーム」

 

天「! 危ないっ!」

 

女B「きゃっ!」

 

 

女Bを抱き抱え、避けた。が、

 

 

村人T「ぐへっ!」

 

 

別の村人に命中した。

 

 

天「大丈夫かい?」

 

女B「はい、なんとか…。」

 

 

女は赤面している。他の村人は撃たれた村人に集まって騒いでいた。

 

 

村人D「うわぁ!血だ!」

 

 

どうやら血を見ることは珍しいようだ。いかにこの人里が平和かが窺える。

 

 

???「よく避けたな。」

 

天「・・、お前は誰だ!」

 

クウラ「俺はクウラ。地上にいる孫悟空を殺しにきたんだが、何処だ?」

 

天「何の話をしている!お父さんはここにはいないぞ!」

 

ク「?どういうことだ?それに他の奴らも見当たらないな。」

 

天「他の奴ら?」

 

ク「地獄に穴が開いたからな。地獄にいる奴ら全員で孫悟空を殺しにかかった。フリーザとセルだけ何故か残ったがな。」

 

天「地獄に穴?まさかあの時の!」

 

ク「あの時?どうやらあれからだいぶ時間が経ったようだな。俺からしたら一瞬だったが。」

 

天「思い出した。いろんな奴がやってきてたけど幾つかの気や気配が突然消えていた。ウーブ君とかにやられたのかと思ってたけど、俺と同じように別次元に飛ばされていたのか!」

 

ク「事情はよくはわからんが、お前は孫悟空の息子だな。」

 

天「その通り、俺は孫悟天。お前を倒してやる!」

 

ク「ククク、見くびってもらっては困るな。地獄とはいえ少しは上達したんだ。先に死ぬのはどっちかな?」

 

天「言ってろ。だぁぁぁぁ!」

 

 

超サイヤ人に変身した。

 

 

ク「ほう、流石は孫悟空の息子だ。そうこなくてはな。」

 

天「悪いがここで闘うには分が悪い。付いて来い!」

 

ク「・・、いいだろう。」

 

 

かくして2人は人里を離れ飛んでいった。

 

 

村人A「頑張ってくれよー!悟天さーん!」

 

村人B「本気出すと金髪になるって本当だったんだ。」

 

村人C「あの新聞も捨てたもんじゃねえな。」

 

村人T「げふっ!グッドラック…。」

 

•••••

 

ここは守矢神社付近の麓。両者は既に少しぶつかっている。

 

 

早「居ますからねっ!私やられてないですからねっ!」

 

13「何の話をしている…。」

 

早「あなたには関係ありません!覚悟!」

 

早;秘術「グレイソーマタージ」

 

早「はぁっ!」

 

 

弾幕を連続で浴びせた!が、

 

13;「アンドロイドバリアー」

 

全て防いだ。

 

 

早「なかなかやりますね。ならこれはどうですか!」

 

早;奇跡「客星の明るい夜」

 

早「くらいなさい!」

 

13「何度やっても同じだ。」

 

13;「アンドロイドバリアー」

 

またしてもバリアを張り、全ての攻撃を防いだ。バリアをといて正面を見てみたが、

 

 

13「ん?何処へ行った。」

 

早「ここですよ!」

 

 

後ろから奇襲をかけた!

 

 

13「なにっ!」

 

早「だだだだだだ!」

 

 

連続攻撃を決め、

 

 

早「はぁっ!」

 

 

吹っ飛ばした。そして、

 

 

早「トドメです!」

 

早;大奇跡「八坂の神風」

 

早「はぁぁぁぁぁ!」

 

 

最後に一撃をくらわした。

 

 

早「ふふっ、どんなもんですか。にしても壊れてないとはやりますね。」

 

13「ククク。」

 

早「?何がおかしいんですか?」

 

13「いやいや、孫悟空やその仲間達以外にもこんなに手応えのある奴がいると思うと楽しみでな。」

 

早「・・・。」

 

•••••

 

ミ「どうしよう!どうしよう!」

 

リ「どうしようって言われても。」

 

ル「!来るのだ!」

 

15;「F•Fスパークキャノン」

 

 

連続エネルギー弾が飛んできた!

 

 

大「うわっ!(ピチューン)」

 

ミ「あぁっ!」

 

リ「いっ!」

 

チ「ぐっ!ぐっ!」

 

 

大妖精は攻撃に耐えきれず消えてしまった。

ミスティアとリグルは1発でノックアウトしてしまった。

ルーミアは暗闇に隠れ、やり過ごした。

チルノは耐えきったが、今にも泣きそうである。

 

 

ル「もう、終わりなのだ…。」

 

チ「ぐすっ、まだ負けてないぞ!兄貴が言ってたんだ。最後まで諦めちゃいけないって!そして、泣いちゃ、いけないって!」

 

15「ククク」

 

 

ゆっくりと残った2人に近づいてきた。ルーミアは既に放心状態である。チルノは震えながらも構えている。

 

もう目の前まで迫ってきた。

 

 

15「ヘッ!」

 

チ「あがっ!」

 

 

蹴り飛ばされ、木にぶつかった。それでも、

 

 

チ「か、かかってこい!」

 

15「ククク」

 

 

小さな少女は諦めなかった。

 

ここで、奇跡が起きた!

 

 

?「よく頑張りましたね、あなた達。」

 

?;幻世「ザ・ワールド」

 

 

その声が聞こえた途端、15号が止まった。

 

 

チ「ぇ?ぇ?」

 

咲「ただのアホの子かと思ってたけど、よく頑張ったわね。悟天さんの修行が身にしみてる感じがするわ。」

 

チ「あっ!メイド長!」

 

咲「今は時間が止まってます。さあ、お友達を紅魔館へ運んで。」

 

ル「え?助かったのかー?」

 

チ「ルーミア、早く運ぶよ!」

 

ル「?わかったのだ。」

 

 

ルーミアは状況がわかっていない様子であったが、すぐに動いてくれた。

 

 

チ「門番は?」

 

咲「もう運びました。」

 

チ「1人で大丈夫?」

 

咲「大丈夫よ。あなた達のおかげで、もう1人で勝てるわ。」

 

チ「はぁ!お願いします!」

 

 

颯爽と運んでいった。

 

 

咲「もういいかしら。解除!」

 

15「アッ、?」

 

咲「今度の相手は私です!かかってきなさい!」

 

15「ククク」

 

•••••

 

早「・・、何を企んでいるんですか。」

 

13「さあな。だがこんなもので終わっても面白くないからな。」

 

 

途端に高く飛び、早苗に向けてエネルギー弾を連射した。

 

 

早「はっ!はっ!、そんなもの、当たりませんよ!」

 

13「それはよかったな。」

 

早「?」

 

 

下を見てやっと気づいた。倒れている椛に何発も当たっていたのだ。

 

 

椛「あっ、がはっ…。」

 

早「!椛さん!」

 

 

慌てて飛びより呼びかけた。その瞬間を13号は見逃さなかった。

 

 

13「ハハハ!バカめ!」

 

13;「S•Sデッドリィボンバー」

 

早「しまった!」

 

 

まだ避けることはできた。しかし椛を抱えたまま避けきるのは不可能だった。椛を守るため、13号の攻撃を背中で止めようとした!

 

 

早「あ゛っ、うわぁぁぁぁ!」

 

 

間一髪で止めることができた。その見返りは大きなものになってしまったが。

 

 

13「貴様も、孫悟空のように甘いな。そんな死にかけの命を助けて何になる。」

 

早「大切な、お友達です!私の数少ない、大事なお友達です!」

 

13「ふん、くだらん。そのせいで2人揃ってあの世へ行くことになるんだぞ。」

 

早「そうは、させません。あなたなんかに、誰も、殺させません!」

 

13「ふん、じゃあな。」

 

 

2人に向けてエネルギー波を発射しようとした

 

その時!

 

?;岐符「天の八衢」

 

 

ものすごいスピードで弾幕が飛んできた!

 

 

13「ぐぅっ!今度はなんだ。」

 

 

この隙に早苗は椛を抱き抱え、距離をとった。

 

 

早「あ、文さん!」

 

文「ふぅ、どうやら早苗さんは無事のようですねぇ。」

 

早「・・、でも、椛さんが…。」

 

文「え?」

 

 

ぐったりと倒れ伏した椛を見て、一瞬絶句した。

 

 

文「・・椛?」

 

椛「文さん。すみません、麓を、守れま、せんでした…。」

 

文「いいえ、あなたは充分守ってくましたよ…。」

 

椛「へへ、文さんに、褒められ、ると、がはっ、嬉しい、です。」

 

文「もう喋らなくていいです!」

 

 

椛は目から滴をこぼしていた。

 

 

椛「文さん、あとは、お願い、しますね。」

 

文「椛!!」

 

 

椛は目を閉ざしてしまった。気は無いくらい小さくなっている。

 

 

文「・・・。」

 

13「お別れの挨拶は済んだか?貴様も邪魔をするなら容赦は」

 

文「許しません、よくも、よくも…!」

 

13「?なんだ」

 

 

空は曇っていないのに雷が落ちた!

 

 

早「え?私、曇らせてないですよ?」

 

文「よくも、よくも!!」

 

 

森がざわついた。気候が明らかに変化している。

 

 

早「文さんの気が、どんどん…。」

 

文「よくも椛をっ!」

 

•••••

 

チ「あれ?ちょっと暗くなってきた。」

 

大「こんなこと、今まで一度もないのに。」

 

 

倒れた2人の前で2人は空を見上げていた。大妖精はまだ復活していない。

 

•••••

 

一方、みんなを逃し、1人で闘っていた咲夜もその変化に気づいた。

 

 

咲「こ、これは。まさか文さんの。」

 

15「キィッ!」

 

咲「くっ!」

 

 

両手にナイフを持って闘っているため、15号の手は傷だらけであった。咲夜は、至って冷静であった。

 

•••••

 

悟天は、幻想郷に一切の被害を出したくなかったので、地球の反対側まで飛んでいった。

 

不思議なことに、クウラは付いてきていた。

 

 

天「ここら辺でいいだろう。始めようぜ。」

 

ク「超サイヤ人、今度は負けないぞ!」

 

天「だぁっ!」

 

ク「かあっ!」

 

 

両者は激しくぶつかった!

 

その闘いは地球を震わせていた。

 

 

天「はっ!どりゃあっ!」

 

ク「ぐあぁっ!」

 

天「せいっ!」

 

ク「ごはっ…」

 

 

明らかに悟天が優勢だった。それもそのはず、彼は既に幼少の頃から超サイヤ人に変身できている。それからの成長も合わせると、クウラに勝ち目はなかったのだ。

 

 

ク「な、何故だ。何故、これほどの差が。」

 

天「もう終わり?それならもう地球から出てってほしいな。ここにお父さんはいないし。」

 

ク「この俺に、ぬけぬけと出ていけと?」

 

ク「ふざけるなぁっ!」

 

天「もう、うるさいなぁ。」

 

ク「こうなったら!」

 

 

そう言うと、更に高く飛び、右腕を上げ、人差し指をつきあげた。

 

 

天「何をする気だ?」

 

ク「ハッハッハ!これでこの星も終わりだっ!」

 

ク;「スーパーノヴァ」

 

 

その指から、凄まじいエネルギーが溢れ出した!

 

 

天「!」

 

ク「この星諸共、消えてなくなれっ!」

 

 

それを悟天目掛けて投げた!

 

 

天「くっ!何をしている!こんなもの、はね返すのにそんな時間はかからないぞ!」

 

ク「ククク…」

 

天「なんで、笑っている…?」

 

ク「貴様は知らんだろう!この俺が瞬間移動を使えるということを!」

 

天「!!まさかっ!」

 

 

クウラは、村人の気を探し、見つけ出した。

 

 

ク「ハッハッハ!!さらばだっ!」

 

天「考えたなっ!ちくしょおぉぉぉぉ!!」

 

 

クウラは一瞬で消えた。

 

 

天「うわっ、くっ!はぁっ!」

 

 

一気にはね返し、幻想郷まで急いで飛んだ。

 

 

天「人里のみんなが危ない!間に合ってくれぇ!」

 

•••••

 

妹「ダメだ。正面からじゃ攻撃が効かねえ。しかも不意打ちも効かねえ。どうすりゃいいんだ。」

 

 

ここでは、見合った時間が他より遥かに長かった。14号はそうでもないが、2人の集中力はきれかかっていた。

痺れを切らし、妖夢は正面から突っ込んだ!

 

 

妖「だぁっ!」

 

 

左腕で斬りかかった!が、

 

ガシッ!

 

右腕でしっかりと掴まれてしまった!

 

 

妖「くっ、くそお!」

 

14「フン…。」

 

 

睨み合ったまま止まっている。しかし力はお互い抜いていない。

 

 

妖「ぐぐぐ。」

 

14「クゥ…」

 

妖「負けて、たまるかぁっ!」

 

14「!」

 

 

残っていた右腕の楼観剣で一気に14号の右手を斬った!

 

 

14「ガアッ!エ゛ィッ!」

 

妖「ぐあっ!」

 

 

14号も負けじと左の拳で殴り飛ばした。妖夢は岩場にぶつけられた。岩も大破した。

 

 

妹「大丈夫か妖夢!」

 

妖「はは、3発でノックアウトとは…、防御の修行をサボってしまったせいですね…。」

 

妹「その分、攻撃で成果が出てるじゃないか。あんな堅いやつの右手を斬っちまうなんてよ。」

 

妖「えへへ。」

 

妹「ん?なんだ?」

 

妖「これは、文さんの気?」

 

14「グゥゥゥ…」

 

妹「喋ってる暇はなさそうだな。まさかこんな所でお披露目することになるとはな!」

 

妖「妹紅さん、いったい何を。」

 

•••

 

咲夜と15号は見合っていた。そして構え、

 

 

咲「はぁっ!」

 

15「ハアッ!」

 

 

お互いぶつかり、突き抜けた!

 

咲夜は突き抜けたまま構えている。

15号は振り返り、不気味な笑みを浮かべながら歩いてきた。

 

 

15「ククク」

 

咲「・・・。」

 

15「ククク、ク、ク…ク…」

 

 

歩いて来る途中、15号の頭は綺麗に斬り落とされ、自身の手の上に落ちた。

 

ドカーン!!

 

そして、爆破した。

咲夜、美鈴、リグル、ミスティア、ルーミア、大妖精、そしてチルノの7人が手にした見事な勝利である。

 

空の夕日は紅に染まろうとしていた。

 

 

咲「ふぅ、後日あの5人にはお礼をしましょうか。文さんが気になりますが、闘いはもう疲れましたし、お嬢様のディナーの準備でもしましょうか。」

 

 

こうして、超戦士は自分の帰る場所へ帰って行った。

 

•••

 

妹紅は腕を交差し、自身を灼熱の炎に包んだ!

そして、肘を曲げ、両腕を左右に広げ、構えた!

 

 

妹「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

妖「妹紅さんの気が、上がっていく!」

 

妹;「フェニックスダイナマイト」

 

 

【挿絵表示】

 

 

妹「フェニックス、ダイナマイト!!」

 

 

炎を纏ったまま、14号に突撃した。

 

 

14「ガッ!」

 

 

右腕で殴ろうとしたが、その腕の先には手がない。

 

 

妹「もらったぁ!」

 

 

14号にしっかりとしがみつき、あっという間に、

 

ドッカーン!!!

 

14号諸共粉々に吹き飛んだ!

 

 

妖「!!妹紅さん!そんな、自爆だなんて…。」

 

 

泣きそうになっていた。すると、破片と肉片の集まりから、肉片だけが光り集まった。

 

 

妹;「リザレクション」

 

 

そして、光の中から先ほどと同じ構えの状態で、生きている妹紅が現れた。

 

 

妹「くぅ…、効いたぜ。」

 

妖「妹紅さん!ど、どうして?」

 

妹「あれ?知らなかったっけ?私は不老不死なんだよな。だから捨て身にしてもこの通り。体力は減るけどな。」

 

妖「よ、よかった…。死んだままだったらどうしようかと。」

 

妹「おいおい、泣きそうになるなよ。文の方が気になるが、もう私は疲れた。今夜はにとりに泊めてもらおうぜ。」

 

妖「そうですね!・・あれ?アリスさんは?」

 

妹「ん?そういやいなくなったな。まあいっか。」

 

妖「あの人なら大丈夫ですね。」

 

妹「そんじゃ、帰るぞ。」

 

妖「はいっ!」

 

 

かくして、ここでも幻想少女は勝利を収めることができた。

 

不死鳥の勇者と、銀の勇者は、肩を並べ、林の中を歩いていった。

 

•••••

 

13「なんだ、なんだというんだ。小娘風情が。」

 

文「う゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛!!」

 

早「あ、文さん!」

 

《xbig》文「があぁぁっ!!!」

 

 

猛獣の様な叫びを上げた直後、気は迸り、髪が少し逆立ち、虹彩は真っ赤に染まった!

 

 

文「早苗さん、椛を早く、永遠亭へ。」

 

早「文さんは、1人で大丈夫なんですか?」

 

文「私の理性が残ってるうちに、とっととつれていけっ!」

 

早「は、はい。」

 

 

文は今まで、なんだかんだ敬語で喋っていたが、その敬語はなくなっていた。

 

 

文「お前・・、覚悟、できてんだろうなぁっ!!」

 

13「あ・・、あ・・。」

 

 

13号は、あまりにもの気迫で、震えてしまった。

 

 

果たして、文はこのまま勝ち抜くことができるのか?

 

悟天は間に合うのだろうか?

 

 

第10話へ・・・、続くっ!!!!




というわけで第⑨話でした!

やっと投稿できましたよはぁい。

戦闘描写って難しいですなw 時間がかかってしまいました。

タイトルでピンときた方とはゆっくり話がしたいですなw

今回の文の「よくも」でわかった方も流石です!

今のところ、少なくともクウラは超17号編の地球から時空を超えた設定にしています。

クウラは始めから最終形態です。

ここまでのご愛読、有難う御座いましタァ!


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第10話「圧倒的超魔理沙!謎のドクターの企み」

この小説は東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・文ロット
・勝手な解釈
・魔理沙大活躍
・ざっくりあらすじ
等が含まれております。

イヤァ!という方は、宮殿へお戻りを。


〜あらすじ〜

遂に、3箇所で幻想少女達の決闘、いや、死闘が始まった。

 

霧の湖付近の林では、悟天の小さな弟子達5人が見事な連携を決め15号に傷を作るも、あと一歩及ばなかった。しかし危機に駆けつけた咲夜により倒された。いや、仕上げをしたのである。

 

にとりの研究所付近では、妹紅と妖夢が防御に優れた14号に対して果敢に立ち向かった。妖夢が何度打ちのめされようとチャレンジしたため、14号の右腕を斬った。そして最後に妹紅が研究所で身につけた必殺技で大勝利を収めた。

 

一方人里でも同じ光が放たれ、悟天が駆けつけるとそこにはあのクウラがいた!それも地球をメチャクチャにした時にいたのである。地球の反対側まで移動して闘ったが、クウラは決着のことなど捨て、悟天を置き去りにして瞬間移動で人里へ戻ったのだった。

 

守矢神社付近の麓では、幻想少女達の中で1番修行をした早苗がたった1人で巨悪と闘っていた。修行の甲斐があり手堅く攻撃できたが、椛を庇い体力を失ってしまう。そんな中颯爽と文が現れ、加勢してくれると思っていたが、何やら様子がおかしい。それだけでなく、激しい怒りの末、姿が少し変化したではないか!

 

悟天よ、間に合うか!?

 

文、いったい、どうしたというんだ。

 

幻想天霊伝説 第10話

 

急いで幻想郷へ飛んでいる悟天が、5000キロの距離を通過した頃、ある変化に気づいた。

 

 

天「!この気は、文か?なんてパワーアップだ。天狗だったっけ、それのせいかわかんないけど、幻想郷に近づくにつれて曇ってきたな。雨が降ってないといいけど。」

 

 

彼の言う通り、どんどん天気が崩れてきている。しかし彼が感じ取った変化はそれだけではないようだ。

 

 

天「これは、クウラか?誰かと闘っている。相手は、誰だ?文に引けを取らないぐらい物凄いパワーだ。みんな気付かないのか?」

 

 

本当はみんな闘いにより疲弊し、普段の感覚がないだけである。

 

 

天「いったい、誰なんだ?」

 

 

淡々と独り言を並べながら、飛んでいった。

 

•••••

 

13号はただ立っていた。目の前の光景に整理がつかなかったからである。だが、慌てていたのもここまで。急にくるりと方向を変え、椛を抱える早苗に向かってエネルギー波を発射しようとした。

一瞬だったにも関わらず、気がついた時には既に文は目の前に来ていた!

 

 

13「なにっ!」

 

 

と言いかけたが、問答無用で腹にパンチされた。

 

 

13「うごっ!がぁぁ…」

 

 

文の腕は、13号の腹を貫いていた!

 

 

文「いいかげんにしろ・・、このクズやろう・・。」

 

13「あ゛っ、がっ」

 

文「弱き者を散々痛ぶりやがって・・、動けない相手を・・。」

 

 

ここでやっと腕を引き抜いた。風穴が開いている。文の気は収まっていない。

 

 

文「お前、人造人間か。」

 

13「あぁぁ、うっ」

 

文「まだ壊れないか。無駄にしぶといな。」

 

13「ち、調子に乗るなよ。」

 

文「・・いて。」

 

 

すると、何処からともなくガラクタが飛んできた。その一部が文の頰に当たったのである。

それだけではない。そのガラクタは全て13号に集まっているではないか。

 

 

13「この程度で終わったと思うな。これぐらいは計算済みだ。そして、お前がいい気になっていられるのも今のうちだ!」

 

 

見る見るうちに、破片は13号の身体に溶け込んでいった。文は、黙って見ていた。これから13号がパワーアップすることは推測できていたが、このまま壊しては椛の仇は取れない。一か八かである。

 

 

13「ハハハ!その判断が命取りになるんだぞ!」

 

文「・・・。」

 

 

そして最後の破片、いや、最後だけはパーツに見える。それが溶け込んだ瞬間!

 

 

13「うおぉぉぉぉぉ!」

 

文「・・・。」

 

 

上半身の服は消し飛び、髪が橙色へ、肌が青色へ変色した。そして、身長も3メートル程にまで大きくなり、体格もそれに合わせてでかくなった。それだけではない。先ほど開けた穴が塞がってしまったではないか。ここで、

 

合体13号の完成である。

 

 

13「待たせたな。これが俺の本気だ。」

 

文「待たせやがって。私の怒りはまだ収まってないんだ・・。」

 

13「ほう。」

 

文「壊れても知らないぞ!!」

 

 

既に夕日は紅に染まっていた。

 

•••••

 

一方、クウラは全く面識のない相手と闘い、倒した後であった。その相手に場所を移されたため、今魔法の森にいる。

 

 

ク「はぁ、はぁ、あいつは何だったんだ。人里を襲おうとした途端、急に現れやがって。あいつは、地球人か?しかしそうだとするとあの気迫、そして目はまるでサイヤ人。いや、孫悟空だった。」

 

 

かなり息が上がっていた。苦戦を強いられたようである。

 

 

?「よう!お前さっきまで人里にいなかったか?」

 

ク「!お前は誰だ?」

 

魔「私は霧雨魔理沙!普通の魔法使いだ!」

 

ク「魔法使い、だと。」

 

魔「?なんで驚いてるか知らねえが、時間も遅いんだ。霊夢に手柄を取られる前に倒させてもらうぜ!」

 

ク「ま、待て!俺はただの外来人だ!」

 

 

人里の人間が言っていたことをそのまま言った。これを言えば危害は加えられないと思ったのである。助かったところで感謝はしないが。

 

 

魔「知ってるぜ。人里を襲おうとしたんだって。気でわかったからな。」

 

ク「気だと?お前、孫悟空を知らないか?」

 

魔「うるせえ!知るかそんなやつ!」

 

ク「待て!」

 

魔「はぁぁぁぁ!」

 

 

彼らの間でも正式には決まってないが、今は「超化」としておこう。

瞬間で超化し、

 

 

魔;恋符「マスタースパーク」

 

魔「マスパ!」

 

ク「ぐあぁぁぁ!!」

 

 

一瞬で決着をつけた。台詞の通り、全然本気でやっていない。クウラの破片が魔法の森へ落ちていった。勿論破片なんか気にする筈がない。しかし、これがさらなる恐怖を生むとは知らない魔理沙であった。

 

 

魔「ふん、ちょろいもんだぜ。・・うおっと!」

 

 

急に雷が落ちてきた。紙一重で避けてしまうとは流石幻想郷No.2である。

 

 

魔「雷?そういや文の気がすごいことになってから天気が不安定だったな。ちょっと参加するか!」

 

 

こうして、超化をとかずに箒に乗り守矢神社付近の麓へ飛んでいったのであった。

 

•••••

 

?「ドクター、どうやら無事、3つの転送機がこちらに戻ってきました。」

 

ドクター?「ようやくか。1つはどうした?」

 

?「河童の河城にとりに取られました。」

 

ドクター?「ふむ、まあよい。プレゼントしてやろう。」

 

?「それと…」

 

ドクター?「どうした。」

 

?「ドクターゲロの人造人間14号、15号はもう倒されてしまいました。・・今情報が入りました。クウラもやられたとのことです。」

 

ドクター?「たった数時間でか。やはり孫悟天に倒されたのか?」

 

?「いえ、何れにしても幻想郷の小娘どもに倒された模様です。」

 

ドクター?「小娘、か。やるではないか。13号はどうした?」

 

?「先ほど合体に成功し、今は天狗の射命丸文と戦闘中です。」

 

ドクター?「あの天狗の小娘が1人で闘っているのか?」

 

?「はい。どうやらドクターが望んだパワーアップを成し遂げたようです。」

 

ドクター?「素晴らしいじゃないか!孫悟天のサイヤパワーはこれほど強大なものであったか。ここに来たのがやつでよかったな。そうだ、忘れるところであった。クウラは誰にやられた?」

 

?「・・トドメは霧雨魔理沙がさしました。」

 

ドクター?「孫悟天を置き去りにしてそれからはどうした?」

 

?「それが・・。」

 

ドクター?「どうした、言わんか。」

 

?「何者かがクウラを苦しめたようですが、それが誰か確認できませんでした…。」

 

ドクター?「確認できないだと?私が作ったカメラがか?」

 

?「どうやらカメラの存在がバレてしまったようで…。細工されました。勿論撤収しましたが。」

 

ドクター?「我々の存在は博麗霊夢にも気付かれていない筈。後に我々の脅威となるかもしれん。この異変が終われば詮索するぞ。」

 

?「了解いたしました。」

 

ドクター?「にしてもこのまま13号が倒されてしまうのは面白くない。一応訊くが、持ってきたか?」

 

?「勿論ですとも。クウラの破片でございましょう?」

 

ドクター?「ククク、流石だ。この破片の一部を少しばかりいじるとしよう。ドクターゲロの人造人間に合うように、な。」

 

•••••

 

その頃紅魔館では、

 

 

レ「もう少しで暗くなるわね。」

 

咲「ただいま戻りました。」

 

レ「とうに帰ってきてたでしょう?ご苦労だったわ咲夜。あなたも随分と腕を上げたわね。」

 

咲「入浴した後、新しい服に着替えてました。いえ、勝てたのは悟天さんの弟子達とそれを守った美鈴のおかげです。私は仕上げをしただけです。」

 

レ「そう。にしても妖怪の山はすごいことになってるわね。」

 

咲「はい。大気が揺れてます。人造人間の方も力をつけたようで。」

 

レ「面白くなってきたじゃないの。夜になってまだ終わってなかったら私も見にいこうかしら。」

 

咲「その時はどうかお気をつけて。」

 

レ「ふふ、ありがとう。」

 

 

至って穏やかであった。

 

•••••

 

激戦区では、なかなか決着をつけられないでいた。

 

 

13「はぁ、はぁ、その程度のパワーでは、この俺を壊すことはできないぞ。」

 

文「はぁ・・、はぁ・・。」

 

 

とは言うものの、散々痛めつけられている。何枚もスペルカードを使われた結果だ。

文にもう少し体力があれば決着がついていた。無理もない。これほどのパワーアップを制御しただけでも評価できるのに、ここまで持ちこたえたのだ。年の功であろう。

 

 

文「・・やめだ。」

 

13「なんだと。」

 

文「もう私の気はすみました。ここで引き下がるとします。」

 

13「俺から逃げると言うのか?」

 

文「まさかまさか、まだ気付きませんか?」

 

13「なに?」

 

文「もうじき到着します。幻想郷No.2が。」

 

 

横を見ると、それが見えてきた。箒に乗った、気の迸る金髪の少女だ。

 

 

魔「あっ!あの2人か!」

 

文「やっと来ましたか。」

 

魔「やっと着いたぜ。って文、お前もなれたんだな!」

 

文「これで、少しは魔理沙さんに追いつきましたかね。」

 

 

文はニヤリと笑った。

 

 

魔「ありがとな文!私が来たからにはもう安心だぜ。あとは私が壊しておいてやるからな!」

 

文「魔理沙さんならできそうですね。改めて霊夢さんや魔理沙さんの強さがわかります。」

 

魔「事情は気でわかってるぜ。早く永遠亭に急いだらどうだ?」

 

文「!・・感謝します!」

 

 

超化をとかない状態で初めて笑顔になった。そしてものすごいスピードで永遠亭へ飛んでいった。

 

 

魔「さーて、次は私の番だぜ!ま、お前に勝ち目はないけどな!」

 

13「ほざけ!」

 

 

勢いよくぶつかりに行くも、

 

魔;星符「メテオニックシャワー」

 

魔「メテオニック、シャワーー!」

 

13「ぐおぉ!」

 

 

簡単に弾かれてしまった。

 

 

魔「ま、こんなもんだよな。」

 

 

実は13号の腹に命中し、大ダメージを受けただけである。腹は修復されたものの、文のパンチはよく効いたようで、響くのである。

 

•••••

 

ドクター?「できたぞ。」

 

?「流石!早いですね!」

 

ドクター?「私にかかればこんなものだ。」

 

?「ドクターって本当は一人称は私ではないんでしょう?なんで変えたんですか?」

 

ドクター?「いつまでも儂と言っていてはジジくさいからな。喋り方も若い頃に変えたのだ。」

 

?「そうでございましたか!それで、この改造した破片はどうやって送りますか?」

 

ドクター?「お前が直接渡してこい。〈奴〉にもいい刺激になるだろうからな。」

 

?「かしこまりました。では」

 

 

破片を持った瞬間、その助手?の身体は砕けるかのようにバラバラになったかと思えば、消えてしまった。

 

読者の皆様なら知っている、ジャネンバのような移動である。

 

•••••

 

レ「・・そろそろ私も行こうかしら。」

 

咲「でしたら、ディナーは少し遅らせるとします。」

 

レ「別にいいわよ。今日中には決着が着くわ。」

 

???「お姉様!私も行きたい!」

 

 

そう言ったのは、レミリアの妹のフランドール・スカーレットだ。

 

 

レ「フランは残ってなさい。危険よ。」

 

フ「そんなことないもん!」

 

レ「残りなさいってば。」

 

フ「やだやだ!私だって力になれるもん!」

 

 

この時、少しレミリアの表情が引きつった。

 

 

レ「駄目と言っているでしょ。今となっては咲夜よりも弱いんだから話にならないわ。」

 

フ「うっ…。」

 

 

フランは黙ってしまった。

 

 

レ「それじゃあ行ってくるわ。あとあの子達を頼むわ。」

 

咲「行ってらっしゃいませ。お任せください。」

 

フ「・・・。」

 

 

ゆっくりと館内の階段を降りて行った。あの子達とは勿論、チルノ達である。

 

•••••

 

13「があぁ!」

 

魔「はっ!」

 

13「ぐっ!」

 

 

何度かかっても、変身している魔理沙には通用しないのだ。

 

 

13「ちくしょう、ちくしょおぉぉぉ!」

 

魔「そろそろ壊していいか?お前、見た所人造人間みたいだしな。幻想郷に害をなす装置を壊すのはいいことになってるんだ。」

 

13「ぐぐぐ…」

 

 

その時!!

 

 

?「お待ちくださァい。」

 

魔「な、なんだ!?」

 

?「初めまして、霧雨魔理沙さァん。」

 

魔「誰だお前は!」

 

?「わたくしですかぁ?フフッ、今は内緒でェす。そのうち教えますよォ。」

 

 

身体が組み立てられるような、ジャネンバのような現れ方をし、異様な姿をした男が13号の後ろに現れた。

 

果たしてこの男は何をしてくるのか?

 

油断しきった魔理沙は大丈夫なのか?

 

第11話へ続く…。




というわけで、第10話でした!

今回は投稿を早くできました!褒めて☆褒めて☆

超化の名称は考え中でございます。もう暫くお時間を。

13号が合体したあたりで、「Giri Giri ー世界極限ー」を脳内再生すると雰囲気が出るかもしれません。

ここまでの御愛読、有難う御座いました!!


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第11話「究極合体!やっと来た幻想郷No.1」

この小説は東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・キャラ崩壊
・勝手な解釈
・嬲られ魔理沙
等が含まれております。

無リーです・・という方は新惑星ベジータへGo!


〜あらすじ〜

闘いに勝利し、各々の帰る場所へ帰っていく中、守矢神社付近の麓ではまだ終わっていなかった。文を激怒させてしまった13号は、パワーアップした彼女には歯が立たず腹に風穴を開けられてしまった。

 

しかし13号にもまだ策があり、14号と15号の破片を取り込みパワーアップし追いついた。結果は互角で、決定的な瞬間は訪れなかった。

 

一方、人里を襲おうとしたクウラは謎の少女に苦戦を強いられ、突然現れた魔理沙によって木っ端微塵にされてしまう。

 

そこで決着をつけられなかった2人の中に魔理沙が混ざり、文は魔理沙に任せることにし、永遠亭へ飛んでいった。

 

13号は、かの師匠の元で何年も修行した魔理沙には勝てなかった。

 

トドメを刺されようとした時、謎の男が現れた!

 

いったい、この男は何者なのか?

何をしに来たのか?

 

幻想天霊伝説 第11話

 

魔「誰だか知らないけど、こいつの味方するならお前も容赦しないぜ!」

 

?「おやおや怖いですねェ。ふむ、わたくしは味方ではないですねェ。勿論、あなたのような小娘の味方でもありませェん。」

 

魔「ちっ!ウザい喋り方だな!」

 

?「ありがとうございまァす。」

 

魔「ウゼェェェ!!」

 

?「勿論、あなたをただ罵りに来たわけじゃありませんよぉ。だってぇ、胸なしの時点でグヒャヒャヒャッ!」

 

魔「う、うるせえ!!こ、これでも、Bぐらいはあるぞ!」

 

?「さて本題を始めましょうかねェ。」

 

魔「人の話を聞けってんだよ!」

 

?「13号さァん、あなた、この小娘に勝ちたいですよねェ?痛ぶりたいですよねェ?」

 

13「・・・。」

 

?「勝ちたいですよねェ!!」

 

13「!あ、あぁ。」

 

 

謎の男は威圧をかけた。13号はこの男の実力に直感で気づいたのだ。

 

 

魔「おっと、簡単にはさせないぜ!」

 

魔;恋符「マスタースパーク」

 

魔「マスタースパーーク!!」

 

 

謎の男だけに命中した。が、

 

 

?「おやおや、何かしましたかァ?」

 

魔「・・えっ?」

 

 

全く効いていない様子であった。

 

 

魔「そんな、どうなって…。」

 

?「13号さァん、これを取り込んでくださァい。大丈夫ですよ、取り込めるようになってますのでェ。」

 

13「わ、わかった。」

 

 

謎の男が渡した破片は13号の体内に吸い込まれていった。

 

途端に!!

 

 

13「ウオォォォォォォォォ!!」

 

 

気が溢れ出した!

 

 

魔「な、なんで人造人間から気を感じるんだ!?それに、これは!?」

 

 

帽子を必死に抑えている。

 

 

?「グヒャーヒャッヒャッヒャッ!流石はドクター!大成功でェす!」

 

 

どんどん13号の戦闘力が上がっていく。そして、近くの雲は全て消し飛んだ。

 

 

?「それじゃ、頑張ってくださァい。」

 

魔「あっ、待て!」

 

 

言った時には遅かった。空間移動で消えてしまったのだ。

 

 

13「さぁ、始めようか!!」

 

 

ここに、究極合体人造人間13号が完成してしまったのである。

 

•••••

 

に「す、すごい。わからないことだらけだ。」

 

 

あれからずっと円盤の分析をしていた。わからないことだらけだということに気づいた彼女もなかなかだが。

 

 

妹「お〜い、にとり〜。」

 

に「あっ、妹紅と妖夢。」

 

妹「今回は泊めてもらうぜ〜。」

 

に「いや〜随分とやられたね。2人とも服がボロボロじゃん。」

 

妖「(3発でやられたなんて言えない)」

 

妹「まぁな。でもにとりが見せてくれたデーブイデーってやつだっけ?あれに映されてた技を使ったら勝てたぜ。」

 

に「おぉ!!でしょでしょ!」

 

 

大喜びしている。実際そうなのでこれ以上はつっこまない妹紅であった。

 

 

妖「!!何ですかこの気は!」

 

妹「おいおい、もう私は疲れたぞ…。」

 

 

急にとてつもない気を感じ取った。

 

 

に「直感だと、魔理沙と同じくらいか。魔理沙が馬鹿やらなきゃいいけど…。」

 

 

その時、プシューっと音を立て、バトルシュミレーターの扉が開いた。中から強者の風格を持った1人の少女、博麗霊夢が出てきたのだ。

 

 

霊「ふぅ、今日はこれで終わりにするわ。」

 

に「あっ、霊夢!ちょうどいいところに。」

 

霊「どうしたの?」

 

 

霊夢が知らないこれまでの経緯をざっくり説明した。

 

•••••

 

魔「はぁぁっ!」

 

 

物凄いスピードで背後に回り、頸にキックをかました。

 

 

13「何かしたか?」

 

魔「!くそっ!」

 

魔;星符「メテオニックシャワー」

 

魔「こいつでどうだ!」

 

 

13号はガードのポーズだけとった。全て命中したのだが、

 

 

13「もう星の出る時間かな?もう暗いからな。」

 

魔「馬鹿にしやがってぇぇぇぇぇ!」

 

 

怒った魔理沙は正面から殴りにかかった。ラッシュを続ける彼女に対して、全て太い腕で受け止め、ただ笑って見ているのであった。

 

 

魔「はぁ、はぁ、なんで、効かないんだ。」

 

13「俺もよくわからんが、防御力が格段に上がったようだ。お前の攻撃がちっとも痛くないぞ。」

 

魔「くそぉ!どうなってんだよ!」

 

13「ふんっ!」

 

魔「ぐっ!」

 

 

突然パンチしてきたので、ガードした。

 

 

魔「いってぇ!なっ!」

 

13「くらえぇ!」

 

13;「フルチャージデッドリィボンバー」

 

 

早苗に放った時よりも数10倍のパワーだ!

 

 

魔「けっ!」

 

魔;恋符「マスタースパーク」

 

魔「マスタースパーーーク!!」

 

 

2つの攻撃がぶつかった。てっきり魔理沙が押されるものと思われたが、お互い一歩も引けを取らなかった!

 

 

魔「あれ?意外といけるぞ!このまま、はぁぁっ!」

 

13「ククク」

 

魔「いっけぇぇ!」

 

 

なんとか気合で押し出した!が、そこに13号はいなかった…。

 

 

13「かかったな。」

 

魔「えっ!」

 

 

腰に強烈なパンチをかました。

 

 

魔「がっ!」

 

 

落ちないよう髪を掴んだ。そして、何度も右フックをかました。

 

 

13「おいおいどうした!さっきまでの威勢はどこにいった!」

 

魔「がっ!ぐっ!いっ!」

 

 

口からも、鼻からも血を流した。

 

 

魔「あ・・ぐ・・。」

 

13「へっ!」

 

魔「ぐぇ」

 

 

髪を手から離し、そのまま地面へ落ちていった。魔理沙の超化は解けてしまった。13号も降りた。

 

 

13「ハハハ!か弱い乙女のようになってしまったな!」

 

魔「う・・ぐ・・。」

 

 

今にも泣きそうになっている。

 

 

13「まだだ。もう少し痛めつけてから殺してやる。」

 

魔「ぐす・・、れい・・む・・。」

 

 

絶体絶命のピンチ!!

 

 

レ「・・・!!」

 

•••••

 

天「暗くなってきた!急がないと!」

 

 

まだ1万2000キロを通ったばかりであった。

 

 

天「にしても天気の変動がすごいなぁ。急に荒れたと思ったら今度は雲が1つも無くなった。幻想郷は大丈夫かな?」

 

 

その時、魔理沙の気が小さくなった。

 

 

天「!まずい!間に合ってくれ!」

 

 

引き続き、幻想郷へ急いだ。

 

•••••

 

に「ということなんだよ。」

 

霊「ふ〜ん。」

 

 

事情を聞き終えた。

 

 

霊「今回は結構ヤバい異変ってことはわかったわ。でもあとは魔理沙がやってくれる・・あっ!」

 

に「魔理沙の気が、小さくなってきた…。」

 

妹「おいおいヤバいんじゃないの?」

 

妖「魔理沙さんが!」

 

霊「・・しょうがないわね。」

 

 

そう言った瞬間、表情が一気に変わった。

 

 

に「行くんだね。」

 

霊「お風呂入りたかったけどね。」

 

に「アレは持ってる?」

 

霊「もちろん。じゃないと魔理沙が闘えなくなるかもしれないからね。そうなったら全部私が異変解決しなくちゃいけないじゃん?面倒なのよね。」

 

に「ははっ、霊夢らしいや。」

 

霊「それじゃあね。」

 

 

指を額に当て、一瞬で消えた。

 

 

に「頼んだよ、霊夢。」

 

•••••

 

その頃、永遠亭では、

 

 

椛「・・あ、文さん?」

 

文「椛!!」

 

 

横になっている椛に抱きついた。

 

 

椛「あ、私、生きてるんですね。」

 

早「いや〜よかったですよ。」

 

椛「文さん、あいつは。」

 

文「大丈夫ですよ。魔理沙さんが代わってくれましたから。」

 

椛「なら安心ですね。」

 

早「あの、ちょっと。」

 

椛「文さんがあんなに強くなってしまうなんて。どんどん遠くなっちゃうなぁ。」

 

文「そんなこと言わないでくださいよ。」

 

早「文さん。」

 

椛「雲1つない空ですね。」

 

文「あやや?さっきまであったのに。」

 

早「文さ」

 

文「うるさいですよ。」

 

早「だって魔理沙さんの気が小さくなってるんですもん!」

 

文「それを早く言いませんか!」

 

早「えぇ…。」

 

文「でも、椛が心配ですし。」

 

椛「文さん、私は大丈夫だから、魔理沙を助けてあげて。」

 

文「椛。」

 

椛「文さん、幻想郷を、頼みましたよ。」

 

早「それに私がいますから何もしんぱ」

 

文「わかりました。行ってきます。」

 

 

そう言って、もう1度超化し、一目散に飛んでいった。

 

 

早「ハァッ☆」

 

•••••

 

13「ヘッヘッヘ、おらっ!」

 

魔「あぁぁ、あがっ」

 

 

首を絞め始めた。勿論ここでは殺さないつもりでいる。

 

 

13「おっと、まだ死ぬなよ。」

 

魔「ゲホッ」

 

 

泡を吹き、既に意識すらなくなりかけている。

 

 

13「もう1度だ。おらっ!」

 

魔「ぁぁぁ…」

 

13「遺言を聞いてやる。言え。」

 

魔「れい・・む・・・にぃ・・ちゃん・・助け・・て・・」

 

13「ハッハッハッハ!もう遅い!誰も向かって来ないぞ!」

 

魔「……。」

 

13「さて、そろそろトドメだ。どうやって殺されたいんだ?」

 

魔「…。」

 

13「俺は優しいんだ。首を引っ張ってもいでやる。」

 

 

魔理沙に手を伸ばした、その時!!

 

 

13「なにっ!ぐおっ!」

 

 

突如目の前に現れた少女によって、顔面を蹴られ飛ばされた。

 

 

霊「生きてる?魔理沙。」

 

魔「…!!」

 

13「貴様、誰だ!」

 

霊「私は博麗霊夢。巫女よ。にしても随分とやってくれたわね。」

 

13「ふん、貴様もすぐ同じ目に合わせてやる。」

 

霊「どうかしら?」

 

13「今なら逃してやっても」

 

霊「はぁぁぁぁ!!」

 

13「!!」

 

霊「だぁぁぁっ!!」

 

 

霊夢はすぐに超化した。髪は少し赤っぽくなり、少し逆立ち、赤いオーラを放った。

 

 

霊「魔理沙、これ食べて。」

 

 

倒れている魔理沙の横にある豆を投げた。

 

 

霊「さ、始めましょ。」

 

 

この時、13号は思った。この少女こそ、幻想郷No.1だと!

 

夜になりかけている。

 

第12話へ続く…。

 




というわけで、第11話でした!

リアルにようやく慣れてきたので投稿できたので御座います。

究極13号のビジュアルは出来上がっているんですけど、描く時間がなかったので、先にシナリオだけでもと思った次第です。

第3話に挿絵を追加しました!一応報告しときます。

ここで、この小説のキャラクターの現段階の力関係を公開します。

悟天?霊夢

悟天≧魔理沙

悟天>天霊クウラ

霊夢>魔理沙

霊夢?究極13号

魔理沙=究極13号

魔理沙>天霊クウラ

合体13号=天霊クウラ

文=合体13号

早苗=13号

14号>妹紅、自爆時の妹紅>14号

咲夜=15号

15号>チルノや他の弟子たち

15号>美鈴

幻想郷にやって来たばかりの第1章の悟天と第2章の悟天は戦闘力が違うことにしてます。あれですよ、修行できず復興活動していた時とある程度修行して全盛期に戻った時って感じです。

その他の力関係は後ほどわかるようになってます。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第12話「決着!間一髪の大勝利」

この小説は東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・やっぱり文ロット
・勝手な解釈
・レミリアがカリスマ
・戦闘は一旦今回で終わり
等が含まれております。

構わない方々は夕食でもいかがかな?(大嘘)


〜あらすじ〜

男の目的は、13号のさらなるパワーアップであった。半ば強引にパーツを渡し、早々と立ち去ってしまった。

 

さらなるパワーアップを遂げた13号には、魔理沙の攻撃は何も効かなかった。パワーも上がったらしく、ガードした魔理沙にもダメージを与えた。万事休すかと思われたが、技の撃ち合いではなんとか魔理沙が押した。それが仇になった。

 

一方、椛が目を覚ました。13号の変化に気付いた文は、椛に説得され、戦場へ再び飛んでいった。

 

魔理沙は完膚なきまでに痛めつけられ、殺されようとしていた。

 

だが、突如目の前に現れた霊夢により、阻止された。

 

幻想郷No.1よ、幻想郷を救えるか!?

 

幻想天霊伝説 第12話

 

魔「・・・ぇ…?」

 

霊「それを食べれば元気になるわ。傷も癒える。」

 

 

しかし、腕が動く筈もなかった。投げた豆すら掴めていない。

 

 

霊「まったく、しょうがないわね。」

 

 

魔理沙に食べさせようとした。13号はこの機を逃さなかった。

 

 

13「そんな小娘に構ってる場合かっ!」

 

 

背後からフックをしたが、

 

ヒュンッ!

 

寸前で躱された。それだけでなく、横からキックされた!

 

 

13「ぐおっ!」

 

10mほど飛ばされた。

 

 

霊「ほら、早く。」

 

魔「ぁ…。」

 

 

霊夢は無理やり魔理沙の口の中に押し込んだ。

 

 

霊「ほら、ちゃんと噛んで。」

 

カリカリ、ゴクッ

 

魔「えっ?えっ?」

 

13「!!」

 

 

急に体中の痛みが消えた!

 

 

魔「ど、どうなってんだこれ!?」

 

 

先ほどとは打って変わってぴょんぴょん跳ねている。

 

 

霊「仙豆っていうの。師匠が作り方教えてくれてね。作るには何年も時間がかかるから、今までの異変の時はなかったの。」

 

魔「そうだったのか!やっぱ師匠はすげえぜ!」

 

13「・・・。」

 

 

こうして、魔理沙は復活した。

 

 

魔「私たち2人が揃えば、怖いもんなしだぜ!」

 

霊「魔理沙は下がってて。」

 

魔「ちょっ!またいいとこ取りか?」

 

霊「死にかけたくせによく言うわ。」

 

魔「うっ…。」

 

 

霊夢は1人、前へ出た。

 

 

13「お前1人で、だと?」

 

霊「そうよ。小手調べにね。何か不満かしら?」

 

13「小娘が1発や2発でいい気になりやがって!があっ!」

 

霊「!」

 

 

果たして、霊夢は1人で勝てるのか!?

 

•••••

 

?「ただいま戻りました。」

 

ドクター「ご苦労だった。成功したようだな。」

 

?「あなた様のことですから。失敗などないでしょう。」

 

ドクター「前から思ったのだが、」

 

?「何事でしょう?」

 

ドクター「私以外の者と話す時は、あんな喋り方なのだな。」

 

?「勿論で御座います。ドクター以外の者など、行き遅れた猿となんら変わりません。ですから、丁寧に話す必要などありません。」

 

ドクター「ククク、それは結構だ。私以外は猿、とな。」

 

?「1人で技術の融合に成功したのは、ドクターだけですから。」

 

ドクター「当たり前だ。よそ者を排除、或いは、そのよそ者に忠誠を誓い己を排除など、愚の骨頂だ。」

 

?「仰る通りで御座います。」

 

ドクター「そうだろう?さて、最後まで13号を観察するとしようか。」

 

?「わたくしはお茶を淹れてまいります。」

 

ドクター「おう、頼む。」

 

?「では。」

 

 

謎の男は退室した。

 

 

ドクター「楽しませてくれよ。私の13号よ。」

 

•••••

 

文「物凄い気ですね。私が介入していいんでしょうか…?」

 

 

先ほど出発した文は、激戦区へ向かっていた。永遠亭で休憩していたため、体力は全開であった。

 

 

文「この気は、私がさっき相手をした人造人間?なんてパワーアップをしてるんですか!」

 

 

ここで怒っても聞こえない。

 

 

文「あの時、あと少し体力が残っていれば、トドメをさしてこんなことにはならなかったのに…。」

 

 

少々罪悪感を覚えた天狗少女であった。

 

•••••

 

13「かっ!はっ!だっ!」

 

霊「!」

 

 

13号は霊夢に向かってラッシュを続けている。しかし、未だに1発も当たらない。それどころか、

 

ヒュンッ!

 

霊「はっ!」

 

13「ぎぃっ!」

 

 

躱され反撃を喰らっている。

 

 

霊「・・、あんたまさか。」

 

13「?」

 

 

お互い止まった。霊夢は続ける。

 

 

霊「あんた、私に1回パンチしてみて。」

 

13「は?」

 

霊「早くしなさい。じゃないとこっちから行くわよ。」

 

13「・・ほざけっ!」

 

霊「!!」

 

 

13号は右腕に力を入れ、全力でパンチした!が、

 

 

霊「やっぱり。あんたって防御力だけなのね。」

 

13「なん、だと?」

 

 

手で受け止めた。

 

 

霊「おかしいと思ったのよ。遅いのにどうして魔理沙が負けたんだろうってね。あんた、防御力だけは一流よ。」

 

13「・・・。」

 

霊「でもね、決着を付けることはできるわ。私が全力の攻撃をすればあんたは消える。覚悟なさい。」

 

13「・・ハハハハハ!」

 

霊「何が面白いの?」

 

13「貴様は誤解している。例えお前に効かなくても、他には効くということを忘れている。」

 

霊「は?」

 

13「例えば、この星とか、だな。」

 

霊「!まさか!」

 

13「その通り!俺はこの星を消し飛ばす技を連続で出せる。お前が止めている間にこの星は木っ端微塵だ!」

 

霊「そんなこと、させるわけ」

 

13;「アルティメットデッドリィノヴァ」

 

 

わずか数秒で作りあげてしまった。

 

 

13「さあどうする。こいつを放った後に俺を攻撃するのもいいが、この星はどうなる?」

 

霊「あんたなんて私1人でどうにでもなるわ。それは魔理沙に任せるし。」

 

13「この俺が、お前の最大パワーまで待っていると思うか?」

 

霊「ちっ!どうすれば…。」

 

魔「霊夢!私も一緒に攻撃するぜ!」

 

霊「何言ってるの!あれはどうするのよ。」

 

魔「それは…。」

 

 

ちょうどこのタイミングで、文が到着した。近づいた時に超化をといたらしいく、普通の姿だ。

 

 

文「ふぅ、間に合いましたね。」

 

霊「文!どうしてここに?」

 

文「話は聞こえてました。私があれを止めますからお2人はあの人造人間を壊してください!」

 

霊「あんたに任せられるわけないでしょ。」

 

文「だぁぁぁっ!!」

 

ヴンッ!

 

 

即座に超化した。

 

 

霊「文、その気は」

 

文「説明は後です!さあ、ぶっ壊しちゃってください!」

 

霊「・・、わかった。」

 

13「お前はさっきの。最早貴様ではこれを止めることはできんぞ!」

 

文「そうですか?やってみなくちゃわかりません!」

 

 

4人は一気に戦闘力を上げた!

 

 

霊「行くわよ魔理沙!」

 

魔「おう!霊夢!」

 

霊;霊気「博麗かめはめ波」

 

魔;魔砲「ファイナルスパーク」

 

霊「かーめーはーめー、」

 

魔「ファイナル、」

 

13「吹っ飛べ!!」

 

 

13号は、妖怪の山へ向けて投げた。そして、

 

 

霊「波ぁぁぁぁぁぁ!!」

 

魔「スパーーーーク!!」

 

 

2人の攻撃は13号へ直撃した。13号は太い腕でガードしている。

 

 

文「はぁぁぁぁ!!」

 

 

文は13号の攻撃を受け止めた!

 

 

文「ぎぎぎ。」

 

13「ぐぅぅぅ!!」

 

霊「きぃっ!」

 

魔「ぐぬぬ!」

 

 

互いに一歩も譲らなかった。

 

すっかり夜になっていた。

 

•••••

 

に「な、なんて闘いだ。今までの戦闘データを遥かに超えている!」

 

 

こんな状況だというのに、カメラを使って必死にデータをとっていた。この星の命運などどうでもいいといった感じだ。

 

 

妹「おいおい、やばいじゃん!なんでデータなんてとってんだ。」

 

に「そりゃあ、生きてる限りは必死になりたいでしょ。」

 

妹「は?」

 

に「もしこれで助からなかったら、今までの研究は全部消えるでしょ。そんなこと考えても仕方ないじゃん。だから、生きてるうちに沢山とるのさ。」

 

妹「・・そうか。すまん。」

 

 

妹紅は不老不死だ。それ故わからないのかもしれない。

 

 

に「・・あっ!この反応は!」

 

妹「今度はなんだ?・・あっ!」

 

 

妹紅も何かを感じとったようだ。

 

•••••

 

霊「くっ!」

 

魔「し、しぶといな!」

 

13「その言葉、そっくりそのまま返すぞ。」

 

 

霊夢は本当の全力を出せていない。13号が待ってくれなかったからだ。

3人はまだ競り合っている。しかし、1人は違った。

 

 

文「うっ、あぁ!」

 

霊「文!」

 

13「どうやら、ここまでのようだな。」

 

 

勝利の笑みを浮かべた。

 

 

魔「くそっ!ここまでかよっ!」

 

霊「魔理沙!集中して!」

 

文「うっ!すみま、せん」

 

 

ノヴァに弾かれ、山の斜面へ飛ばされた。

 

 

魔「ち、ちくしょぉぉぉぉぉ!」

 

13「ハハハハハハ!!さらばぁ!」

 

 

万事休すと思われた。霊夢ですらそう思った。

 

しかし!

 

ドンッ!!

 

 

ノヴァは止まった!

 

 

霊「!!!」

 

魔「なんだ!」

 

?「はぁ、はぁ、どうやら間に合ったみたいだね。」

 

 

止めていたのは、我らの主人公、孫悟天であった!

 

 

13「き、貴様は!!」

 

天「みんな、待たせちゃったね。」

 

霊「悟天!」

 

魔「に、悟天!」

 

天「2人とも!これは俺に任せて!」

 

霊「わかった!」

 

魔「よっしゃあ!」

 

 

この時、13号はわずかに腕の構えが緩んだ。

 

そこへ!!

 

 

レ;神槍「スピア・ザ・グングニル」

 

 

一本の槍が、13号の腹目掛けて飛んでいった!

 

 

13「ぐおぉ!」

 

 

いとも簡単に、穴が空いた。

 

 

レ「やっと腹を見せてくれた。これであんたは終わりよ。」

 

魔「レミリア!」

 

霊「味な真似してくれるじゃないの。」

 

レ「さぁ、トドメをさしなさい!」

 

13「ば、馬鹿な…。」

 

 

構えている腕すら剥がれてきた。

 

 

天「よぉし!できるかわからないけど俺だって!(トランクス君と編み出した、あの技で!)」

 

天;「ビクトリーキャノン」

 

天「だぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

霊「波ぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

魔「がぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

13「が・・そん・・ご・・・く・・ぅ・・・。」

 

 

13号は、跡形もなく消し飛んだ。

ノヴァは、星の外へ押し出された。

 

 

天「ふぅ、疲れたぁ。」

 

霊「・・・。」

 

魔「やったぜぇ!!」

 

レ「ふふ。」

 

•••••

 

に「やったぁ!」

 

妹「よっしゃあ!!」

 

妖「なんとか、勝てたみたいですね。」

 

•••••

 

咲「流石は、お嬢様です。」

 

美「あ、やったんですね。」

 

チ「わーーい!」

 

•••••

 

霊「あんた、いいタイミングで来てくれたわね。」

 

天「たまたまさ。」

 

魔「さっ!帰ろうぜ!今夜は無理そうだから明日宴会しようぜ!」

 

天「おっ、いいねえそれ!」

 

霊「ちょっと、私嫌なんだけど。」

 

魔「霊夢は片付けが嫌なだけだろ。」

 

霊「そうだけど。」

 

天「まあいいじゃないか。」

 

霊「ふんっ。」

 

 

見事、大勝利を収めた悟天たち!

 

空は、満天の星空であった。

 

第13話まで続く




というわけで、第12話でした!

やっと2章のメインが終わりましたよ〜。

11話で、技名でミスがあったので修正しました。申し訳ありません…。

究極13号のイメージは出来上がってるので、挿絵の方は気長に待ってくださると幸いです。

次回は宴会がメインになります。

何か質問があれば、ネタバレ以外なら基本お答えしますので、じゃんじゃんお願いします。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第13話「遅いぞ悟天!みんなで宴会」

この小説は東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・ウザさなンクス
・勝手な解釈
・久々の霊夢の夢
・1番製作時間がかかった回
等が含まれております。

イヤァ!という方は、給食でも如何かな?←大嘘


〜あらすじ〜

霊夢が到着し、一気に優勢に持ち込めた幻想少女達。しかし、13号のタフさは霊夢の予想以上であった。

 

ここで13号は、ある賭けを提案した。

 

星を見捨て自分を倒すことに集中するか、星を守ることに集中するか、である。

 

ちょうどいい時に文が到着したため、星は彼女に任せ、復活した魔理沙と共に13号を討つことに専念した。協力した訳は、霊夢のフルパワーを出させてはくれなかったからである。

 

ところが文は耐え切れず、星はおしまいかと思われたが、我らの主人公孫悟天が食い止めてくれたのだ!

 

それだけではない。隠れていたレミリアは、彼の登場で怖気付いた13号の一瞬の隙を突き、腹に穴を開けたのだった。

 

これにて、星は守られたのである。

 

さあ、異変も終わり平和が戻ったので、楽しい楽しい宴会だ!

 

幻想天霊伝説 第13話

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

霊「うぇ〜〜ん!」

 

チ「こんな弱い博麗の巫女なんて初めてだな!」

 

霊「ごめんなさい!ごめんなさい!もう痛いことしないでぇ。」

 

チ「やっぱ人間なんてこんなもんか。あたいの相手なんて務まる訳ないね!あたいったら最強ね!」

 

妖精A「巫女いじめるの楽しいな。」

 

妖精B「いいぞもっとやれ。」

 

妖精C「自分から喧嘩売っといて、これだもんなぁ。」

 

 

妖精達は、胸を張ったり、楽しんだり、呆れたりしていた。

 

そんな中、1人の男が現れた。

 

 

??「おめえたち、弱い者いじめは良くねえぞ。」

 

チ「ん?おじさん誰?」

 

妖精A「何だろう、この不思議な感じ。」

 

妖精C「人間、じゃないよね。」

 

 

人間の姿はしているのだが。

 

 

??「オラのことはともかく、もうその辺にしてくれねえか?」

 

妖精B「いやだもっとやりたい。」

 

チ「えーっと、この最強のあたいに勝ったらやめてもいいぞ!」

 

??「・・・。」

 

 

その男は、無言でチルノの頭を撫でた。すると、

 

 

チ「あれ?なんだろ、この気持ち。」

 

 

チルノの表情が、先ほどよりも明るくなった。眩しいぐらいだ。

 

 

??「もうこんな悪いことしたら駄目だぞ。」

 

チ「うん!ごめんね、小さな巫女さん。」

 

霊「ぐすっ。」

 

チ「帰ろっ、3人とも。」

 

 

4体の妖精は帰っていった。

 

 

??「おめえ、大丈夫か?」

 

霊「うわ〜〜〜ん。」

 

??「泣いてたらわかんねえぞ。」

 

霊「痛いもん!痛いもん!」

 

??「ははっ、そんなに元気なら大丈夫そうだな。」

 

霊「えぐっ・・・。」

 

??「それはそうと、おめえは悔しくねえか?」

 

霊「え?」

 

??「負けっぱなしは嫌じゃねえか?」

 

霊「・・嫌だけど…。」

 

??「そんじゃ、オラと修行しねえか?」

 

霊「修行?」

 

??「強くなるための特訓みてえなもんさ。どうだ?」

 

霊「・・うん、する!」

 

??「よし、そんじゃ決まりだな。そういやおめえの名前は?」

 

霊「博麗、霊夢。おじさんは?」

 

??「オラか?オラは……」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

目が覚めた。

 

 

霊「・・・、そうだったわね。師匠と初めて会ったのは。」

 

 

どうやら疲れた様子だ。

 

 

霊「あ、悟天起こさないと。」

 

•••••

 

昼頃、霊夢、魔理沙、文、レミリア、それから紫が博麗神社に集まり、宴会の会場を何処にするか話し合った。何故紫が混ざっているのかはわからないが。

 

 

霊「さて、何処がいい?」

 

魔「そりゃあ勿論博麗神」

 

霊「嫌よ。」

 

紫「博麗神社は飽きたから私は霊夢に賛成。」

 

霊「やかましい。」

 

魔「じゃあどうするんだ?にとりの研究所は狭いから嫌だぜ。」

 

レ「紅魔館もやめてほしいわ。美鈴が怪我してるし、咲夜も疲れてるから。」

 

文「文々。新聞も今、記事で忙しいのでやめていただき」

 

霊「あんたの所は緊急事態でもない限り行かないわ。」

 

文「なんか貶されたような…。」

 

紫「となるとやっぱり…。」

 

魔「守矢神社だな!」

 

早「おーーい!」

 

霊「・・・。」

 

 

【挿絵表示】

 

 

早「嫌でぇす!」

 

文「守矢神社にしましょうか。」

 

レ「異議はないわ。」

 

早「ハァッ☆」

 

紫「決まりね。」

 

早「待ってください!今回あの人造人間にトドメを刺したのは誰か思い出してください!」

 

霊「ちょっと早苗!」

 

魔「そういえばそうだな。私はトドメを刺したことになってないんだろ?霊夢。」

 

文「(ニヤニヤ)」

 

 

本当は、某新聞により霊夢が倒したことにされただけなのだ。勿論、霊夢はこれに対して文句を言わなかったのである。

 

 

霊「ぐぬぬ。」

 

レ「まあ私は紅魔館じゃなければ何処でもいいんだけど。」

 

早「決まりですね。」

 

 

ウザい笑顔を見せつけた。

 

そんなわけで、宴会会場は博麗神社になった。

 

••••••••

 

••••

 

夜になった。宴会の準備は3割が悟天、7割は霊夢がした。

 

3割しかできなかった理由はというと……、

 

〜6時間前〜

 

天「よし、みんな休憩しよう。」

 

大&ミ「はーい。」

 

リ「う〜ん。上手くいかないなぁ。」

 

ル「・・・。」

 

チ「もう?」

 

 

相変わらず、チルノは元気はつらつだ。

 

リグルは悩んでいるように見える。

 

ルーミアは昨日の戦闘のショックで、修行をできないでいた。

 

 

天「ははっ、チルノは元気だなぁ。」

 

チ「うん!もっと強くなりたいもん!」

 

大「チルノちゃんには敵わないよ。」

 

天「ごめんね、みんなを助けられなくて。」

 

リ「まぁ、勝てたから大丈夫っすよ。」

 

天「妖精以外の3人は、怪我とか大丈夫なの?」

 

ミ「いったいよ。」

 

大「私は妖精なので大丈夫です。」

 

リ「もう大丈夫、いてて。」

 

ル「・・・。」

 

天「ルーミアは、暫く休んでて。」

 

 

そう言い、頭を撫でた。

 

 

チ「今日は暑いし紅魔館で休憩しようよ。」

 

天「今入って大丈夫かな?」

 

咲「お嬢様から許可が下りましたよ。」

 

天「うわ、時間停止で聞いてたのか。」

 

大「じゃあお邪魔します。」

 

ミ「邪魔するぞ。」

 

リ「うぃーす。」

 

 

一行はそれぞれ休憩した。

 

そんな中、

 

 

レ「悟天、ちょっといいかしら?」

 

天「ん?なんだい?」

 

レ「あなたに会わせたい子がいてね。」

 

 

そう言い、地下に案内した。扉がある。

 

 

天「ここに誰かいるの?」

 

レ「ええ。」

 

天「随分と隔離されてる気がするけど。」

 

レ「前までは隔離してたわ。守るためにね。」

 

天「・・・。」

 

 

自分が来る前の紅魔館で何があったか、なんとなく察した。

 

 

レ「ほら、連れてきたわよ。」

 

???「・・・。」

 

天「君かい?俺に用があるってのは。」

 

 

その少女はもじもじしている。

 

 

レ「自分で言いなさい。私は何も言ってないわよ。」

 

???「・・・。」

 

 

赤面している。恥ずかしいのだろうか。

 

 

チ「兄貴ぃ、もう始めようよ〜。」

 

 

遠くから聞こえた。

 

 

天「ちょっと待っててー!すぐ行くからー!」

 

 

行こうとした時、少女は悟天の袖を掴んだ。

 

 

???「わ・・わ・・。」

 

レ「・・・。」

 

フラン「私、フラン!そ、その、私も、修行したいの。いい?」

 

天「・・うん!ほら、一緒に行こう!」

 

 

フランの手を握り、走っていった。

 

 

レ「フラン、ようやく喋れるようになったのね。」

 

 

姉は薄ら笑いを浮かべた。

 

〜〜

 

と、しっかりとした闘い方を教えるのに時間がかかったわけだ。

 

 

天「いや〜ごめんね霊夢。」

 

霊「フンっ!」

 

 

御機嫌斜めのようだ。会場がここと決まった時からだが。

 

だいたいのメンバーが集まった。

 

 

魔「よぉーし、それじゃあ始めようぜ!」

 

紫「せーのっ、」

 

 

「カンパーイ!!!」

 

 

宴会が始まった。紅魔メンバーと地霊殿メンバーはまだ来ていない。神社だけだと狭いので、野外も使っている。

 

 

魔「うめえな!この肉!」

 

霊「食べ過ぎると太るわよ。」

 

早「霊夢さん、既に魔理沙さんは」

 

魔「早苗ぇ、ちょっと話があるんだけどぉ。」

 

早「すいませんすいません!」

 

 

メインは焼肉のようだ。

 

 

妖「私は肉など食べません。武人の心に反します。」

 

妹「そう言うなって。ほら、たん塩食ってみろ。」

 

妖「いいえ食べません。」

 

妹「ほいっ」

 

妖「むぐっ」

 

 

無理やり押し込んだ。

 

 

妖「んんん!」

 

 

みるみるうちに笑顔になっていく。

 

 

幽「あらあら、気に入ったようね。」

 

妖「そ、そんなこと、ありません!」

 

 

この人物は妖夢の主人の西園寺幽々子。このように、異変に関係なくても参加していいのだ。

 

 

チ「うわあ、これうんまいねぇ…。」

 

大「わわわ、溶けてるよチルノちゃん!」

 

ル「肉は最高なのだ。」

 

ミ「食べる側も悪くないですね。」

 

リ「なんか、複雑になるな。」

 

ル「なんでなのだ?」

 

リ「これ基本牛の肉だろ?お前ならいいかもしれんが、私やみすちーは原型があれだから。」

 

ル「細かいことは気にしちゃダメなのだ。」

 

リ「・・そうだな。」

 

 

文「あやや、肉は最高ですね〜。」

 

霊「あんた烏でしょ。」

 

文「天狗なので問題はな」

 

??「おーい天狗ぅ、こっち来いよ〜。まさか今回は私らの酒が飲めないとは言わないよな?」

 

文「あーいやいや、言うわけないじゃないですか〜。」

 

霊「地霊殿メンバーも来たみたいだから頑張ってね〜。」

 

 

文を連れていった人物は、鬼の四天王の1人伊吹萃香。勿論彼女はサイヤパワーは宿していないので今では文より力は劣るのだが、文はこのやり取りを大事にしてるらしく大人しく連れていかれるのだった。

 

 

???「すみません、また呼んでもらって。」

 

霊「いいのよ。いつも言ってるでしょ。こういうのは人数が多い方がいいんだから。」

 

 

この人物は古明地さとり。地下にある地霊殿の主人だ。他にも妹のこいし、鬼の四天王の1人星熊勇儀、水橋パルスィ、ペットの火焔猫燐と霊烏路空が来ている。

 

 

こ「・・・。」

 

天「ん?」

 

 

じーっと悟天を見つめている。

 

 

こ「私こいし。お兄ちゃん酒に強そう。」

 

天「はは、そうかなぁ。」

 

 

悟天は酒に強い方だ。すぐに見抜くとは只者ではない。

 

 

こ「お兄ちゃん、前に博麗神社にいたおじさんに似てる。」

 

天「へぇ。名前は知ってる?」

 

こ「それは知らない。話したことないから。」

 

天「そうなんだ。前から思ってたけど、その人が誰か気になるなぁ。」

 

霊「・・・。」

 

天「霊夢は覚えてないんだっけ?」

 

霊「うん…。」

 

天「でも、そんなことあるかなぁ。」

 

霊「私にもわからない。ずっと暮らしてきたのに顔と名前がどうしても思い出せない。」

 

天「変だなぁ。」

 

こ「にしてもお兄ちゃん、私が能力を使ってるのにどうして私と話せるの?」

 

天「能力?」

 

こ「〈無意識を操る程度の能力〉を持ってるの。だから使ったら誰も私に気付かないの。」

 

天「その能力ってやつはみんな持ってるの?」

 

こ「たぶん。」

 

天「面白そう。霊夢は?」

 

霊「〈主に空を飛ぶ程度の能力〉よ。」

 

天「魔理沙は?」

 

魔「ん?〈魔法を使う程度の能力〉だぜ。」

 

天「確か咲夜は」

 

咲「〈時を操る程度の能力〉です。」

 

天「うわっ、びっくりした〜。」

 

霊「あ、来たのね。」

 

レ「お邪魔させてもらうわ。」

 

魔「あれ?フランは?」

 

咲「修行でお疲れになったのでお休みになっています。」

 

魔「何したんだ?に、悟天。」

 

天「サイヤパワーが宿ったらしくて…。」

 

咲「お嬢様もそうでしたから仕方ありません。」

 

魔「咲夜ってに、悟天に対して敬語なんだな。」

 

咲「歳上だからね。」

 

天「咲夜って…。」

 

咲「19です。お嬢様から悟天さんは23と聞いています。」

 

天「なんで知ってるんだろう。」

 

レ「〈運命を操る程度の能力〉、よ。あなたの過去を見たの。」

 

天「俺のプライバシーは…。」

 

レ「うふふ。私次第よ。」

 

 

悪びれる様子はない。

 

 

天「チルノは?」

 

チ「〈冷気を操る程度の能力〉だよ!」

 

天「そのまんまなんだね。」

 

チ「どうだ兄貴!すごいだろ!」

 

天「うん・・、そうだね。」

 

早「私は〈奇跡を起こす程度の能力〉を持ってますよ!霊夢さんとは質がちが」

 

霊「悟天はなんか能力はあるの?」

 

天「ん〜、なんだろうね。気を操る程度の能力かな?」

 

早「ハァッ☆」

 

魔「それならみんな使えてるぜ。」

 

天「だよなぁ。」

 

に「もしかしたらみんなのパワーアップに答えがあるかも。」

 

天「また急だなぁ。」

 

に「やっと私の番が回ってきたよ〜。霊夢もそう思うでしょ?」

 

霊「確かにね。私や魔理沙がサイヤパワーを宿した時よりみんな遥かに強いわ。」

 

魔「私も文があれに変身できた時のパワーは驚いたぜ。」

 

に「何か心当たりはない?」

 

天「う〜ん。」

 

に「それはそうと、魔理沙はなんで悟天君を呼び捨てなの?」

 

魔「?変か?」

 

に「だって悟天君のことを2人で話す時ってにぃちゃんって呼んでて」

 

魔「わぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

顔を真っ赤にして叫んだ。

 

 

天「そうなの?」

 

霊「へぇ〜。」

 

 

霊夢はニヤニヤしている。

 

 

に「え?そんなに知られたくなかったの?」

 

魔「ちきしょお、言っておけばよかったぜ…。」

 

天「俺は別に構わないけど。」

 

魔「え?」

 

天「だから、にぃちゃんって呼んでもいいよってこと。」

 

魔「・・ほんとか?」

 

天「そりゃ6つも離れてるし、変じゃないよね。」

 

早「魔理沙さんも可愛いですね〜。」

 

魔「ちょっと待て、なんで知ってるんだ?」

 

早「ハァッ☆」

 

天「霊夢が教えてくれて。」

 

魔「れーいーむーー?」

 

霊「魔理沙、後ろ。」

 

魔「は?」

 

ア「魔ーー理ーー沙ーーーー!」

 

魔「うわっ!出やがった!」

 

ア「今日こそあなたの初めてを奪うわァ!」

 

魔「かぁっ!気持ちわりぃ!やだお前!」

 

ア「アァァァァァ!」

 

魔「すまん、ちょっと席を外すぜ!あと早苗、覚えてろよ。」

 

早「ええ!無☆視されてると思ったのに〜。」

 

 

魔理沙は外へ逃げていった。

 

 

天「そっかぁ、妹分か。」

 

霊「忙しいやつね。」

 

天「・・・。」

 

霊「どうしたの?」

 

天「いや、あのアリスの目、あの時に見たのと同じだなって。」

 

霊「あの時?」

 

天「人に寄生することでその人を操る敵と闘ったことがあってさ。それと同じなんだ。」

 

霊「誰かに操られてるってこと?」

 

天「たぶん。」

 

に「あ、そうだ悟天君。」

 

天「なに?」

 

に「例のすごい戦士が誰かわかったよ。」

 

霊「例のすごい戦士?」

 

天「クウラが魔理沙と会う前に闘った相手のこと。で、誰だったの?」

 

に「やっぱり、アリスだった。」

 

霊「!!」

 

紫「!!」

 

天「気の質が変わってたけど、やっぱりか。」

 

に「それ以外にありえないんだよ。アリスだけ傷だらけだったし。」

 

天「俺たちが知らないうちにアリスもその超化ってやつになってたんだよね?」

 

に「そう。そこから何が起きたかわからないけど、しっかり闘えてたみたい。」

 

天「そうか。このことはまた今度ゆっくり話すか。」

 

に「そうだね。」

 

紫「あ〜あ、私の幻想郷がどんどん戦闘の国みたいになっていくわ〜。」

 

霊「あんたの幻想郷じゃないでしょ。」

 

紫「えへへ。」

 

霊「可愛くない。」

 

天「あはは、仲良いね。」

 

紫「そりゃ、霊夢が6歳になるまでは私が世話してたし。」

 

天「そうなんだ。親は?」

 

紫「・・複雑なのよ。」

 

天「ごめん。」

 

霊「はい、暗い顔しない。じゃんじゃん飲んじゃって!」

 

 

それから数時間、楽しい時間が流れた。

 

悟天はというと、勇儀や萃香と飲み比べをしたり、幽々子と大食い対決をしたのであった。

 

楽しい時間というのは流れるのが早いもので、殆どの幻想少女達は酔って寝てしまった。飲み比べが祟ったのか、悟天も寝てしまっていた。

 

悟天が目を覚ますと、みんな気持ち良さそうに眠っている。

 

 

天「あれ、霊夢と魔理沙がいないな。」

 

 

気を探ってみたところ、どうやら神社の屋根の上にいるらしい。

 

行こうとしたら、話声が聞こえた。

 

 

魔「その、ありがとうな、霊夢。」

 

霊「あんたがいなかったら異変解決が面倒になるから助けただけよ。」

 

魔「はは、霊夢らしいぜ。」

 

霊「今度油断したら助けないからね。」

 

魔「もう油断はしないぜ。痛かったからな。」

 

霊「ならいいわ。」

 

魔「それに、霊夢を殺せるのは、私だけだからな。」

 

霊「あんたを殺せるのも私だけよ。」

 

 

お互いの拳を軽くぶつけた。

 

 

魔「にしても霊夢、にとりに聞いたけど、その時の私は相当惨い姿だったらしいけど、なんで動じなかったんだ?」

 

霊「慣れ、かしらね。」

 

魔「そんな惨い異変たくさんあったか?」

 

霊「紫と幻想郷の外側の土地に行ったことがあったのよ。それはそれはひどい有様だったわ。」

 

魔「へえ。地名とかわかるか?」

 

霊「えっと、チャインってところだったと思うわ。その国が幻想郷を侵略しようとしてたから、私と紫で軍隊を壊滅させたの。」

 

魔「普通に言ってくれるな。」

 

霊「力はなかったから。」

 

魔「そうだ、霊夢はにぃちゃんのことどう思ってるんだ?」

 

霊「き、急に何よ。」

 

魔「半年ぐらいずっと一緒なんだろ?そりゃ恋仲にもなるかなって思ってさ。」

 

 

魔理沙は楽しそうだ。

 

 

霊「別になんでもないわ。ただの同居人ってところね。」

 

魔「ちぇっ!つまんねえの〜。」

 

霊「そういうあんたは悟天のことどう思ってるのよ。」

 

魔「にぃちゃん、かな。私は独り身だし。」

 

霊「魔理沙の親もなかなかひどいわよね。」

 

魔「子どもを捨てるような親は親じゃないぜ。」

 

霊「ま、そうね。」

 

魔「だから私は、本当の兄貴として見てるぜ。」

 

霊「そう。」

 

魔「にぃちゃんとの進展、楽しみにしてるぜ。」

 

霊「あれと恋仲とか絶対ありえないから。」

 

天「(傷つくな〜。)」

 

 

物陰に隠れ、話を聞いていたのだった。

 

こうして、宴会は無事終了した。

 

片付けは、霊夢が6割、悟天が4割であった。

 

••••••••

 

••••

 

?「ドクター、この度はお疲れ様でした。」

 

ド「ああ。」

 

?「13号のデータは如何致しましょうか?」

 

ド「一応保存しておけ。クウラの細胞はまた使うぞ。」

 

?「アレと何方を先に使いますか?」

 

ド「アレを先に使うとしよう。」

 

?「しかし、アレはあと数年かかるのでは?」

 

ド「問題ない。闘ってるうちに勝手にパワーアップするだろう。」

 

?「そうですね。力が少し足りないだけで形は出来上がってますからね。」

 

ド「忘れるところだった。核にプロテクターは張ったか?」

 

?「勿論です。丈夫にできてますよ。」

 

ド「これが肝心だからな。さて、半年後に解き放つか。」

 

ド「セルよ。」

 

第2章➖時空を超えた過去の強敵達➖

〈完〉

 

第14話へ、続く…。




というわけで、第13話でした!

遅くなり申し訳ありません。

2章はこれで終わりです。

ネタバレにならない限り、なんでも質問にお答えしますので、じゃんじゃん質問してください!


ここまでのご愛読、有難う御座いました!


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第3章➖幻想少女強化計画➖
第14話「プロジェクト 開幕」


この小説は東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・咲夜兵長
・勝手な解釈
・あらすじが無☆い
等が含まれております。

やっぱり、今回もダメだったよと思う方はPodで避難だぁ!


に「皆さん、こんにちは。ご存知河城にとりです。あらすじはどうしたって?宴会は直接読んだ方がいいと思いますよ(ドヤァ)。」

 

「それはさておき、どうして私から始まったか、気になるでしょう?それは他でもない。この章は…、私が主役だからさ!」

 

デデーン!!

 

「いやほんとだよ!誰?嘘でぇす!って言ったのは。」

 

「勿論、私がサイヤパワーを手に入れて霊夢達と一緒に闘うわけじゃないさ。頭脳派だからね。私は闘う人材を育てるのが好きなんですよ。」

 

「というわけで、私が幻想郷の少女達を強くするから、主役になったってわけさ!よろしくね!」

 

幻想天霊伝説 第14話

 

妖「にとりさん、カメラに向かって1人で何してるんですか?」

 

 

呆れた顔で見ている。

 

 

に「それは言っちゃダメだよ。って妖夢じゃん!いいところに来てくれた!ほら、一緒に喋って!」

 

妖「ちょ、なんで私が。」

 

に「だって妖夢ってメタいじゃない?こういうトークは全部妖夢に任せたいくらいなんだよ。」

 

妖「メタい?私がですか?」

 

に「誰よりもメタいよ。」

 

 

自覚がなかったらしい。

 

 

妖「そうですか…。私はただ作者の」

 

に「そこらへんだよそこらへん!」

 

妖「もうわかりません。」

 

に「あぁ、もういいや。」

 

妖「ところで、強くするとは具体的にどんなことをするんですか?」

 

に「それはまだ妖夢にも言えないなぁ。強化対象だし。」

 

妖「強くなる方法を教えないのに強くなれるんですか?」

 

に「それがなれるんだよなぁ。」

 

妖「嫌な予感がします。」

 

に「それはそうと、あの異変からどれくらい経ったっけ?」

 

妖「1ヶ月くらいですかね。だんだん暑くなってきましたね。」

 

に「そうか、もう1ヶ月か。早いもんだね。」

 

妖「にとりさんが思い浮かべてるのはにとりさんが作ったゲームのことですよね?」

 

に「あ、バレた?宴会の2日後にリリースしたからね。」

 

妖「テレビゲーム、でしたよね。テレビすら幻想郷には画期的なものだったのにゲームまで作ってしまうとは。」

 

に「それに格闘系にしてよかったよ。ちょうど異変の後だったから人里のたくさんの人が見にきたんだよねぇ。」

 

妖「あんまりゲームの話ばかりしてもダメですよ。」

 

に「あ、そうだった。」

 

「超化、だっけ。文がなれるようになったからみんな追い付こうと必死なんだよね。これの名前は考えておかないといけないね。」

 

妖「そうですね。1ヶ月だけで超化を成し遂げた方もいますし。」

 

に「レミリアのことだね。流石はカリスマって感じ。」

 

「13日目に満月になるように計算して、自分を人間の血の中に閉じ込めて、13日目の夜で一気に気を解放したらなったもんね。」

 

 

そう、文の次に超化を成し遂げたのである。

 

 

妖「吸血鬼ならではの発想ですよね。」

 

に「そうだよね。じゃあ半人半霊は」

 

妖「ありません。」

 

に「だよね〜。ははは。」

 

妖「にしてもその人間の血って…。」

 

に「そこには触れないで行こう。」

 

妖「デスヨネ。」

 

に「あと、サイヤパワーを宿した人もいるよね。」

 

妖「フランさんとこいしさん、ですね。」

 

に「そうそう、悟天君と修行したからだね。こいしちゃんは最近見かけないけど。」

 

妖「おそらく能力を使ってるからですね。」

 

に「あ、だから見えなくなったんだ。」

 

妖「今となっては他の弟子たちにも見えてないでしょう。」

 

に「だろうね。」

 

妖「私も早く、超化できるようになりたいです。」

 

に「その為にも、だよ。ちょっと出てってくれる?」

 

妖「な、なんですか急に。」

 

に「もう始めるの。」

 

妖「始めるって何をですか?」

 

に「あ、アリスだ。」

 

妖「えっ!?」

 

 

反射でドアを見たが、

 

 

ガンッ!

 

妖「あっ…。」

 

 

気絶させられてしまった。

 

 

に「ごめんね、こんなことさせちゃって。」

 

霊「いいわよ別に。これでみんな強くなれるわけでしょ?」

 

に「勿論さ。」

 

霊「ふふ、頑張りなさいよ。準備は整ったみたいだし、私は帰るわ。」

 

に「ありがとね。」

 

 

研究所から出ていった。

 

 

に「さてと、やっと本題に入れそうだね。」

 

「それじゃあまず1人目、始めようか。」

 

••••••••

 

•••••

 

咲「・・・あれ?私は…。」

 

 

目を覚ますと、いつものように自分のベッドの上にいた。

 

 

咲「確か、お嬢様と一緒にティータイムを楽しみながら、面接しにくる人を待っていた筈ですが。」

 

 

他にも不審な点がある。メイド服のまま寝ていたということだ。

 

 

咲「近頃は芯のある人間が来なくなったとお嬢様が仰ってたけど、何故だろう。大丈夫な気がする。」

 

 

根拠はないが、今日面接に来る人間に少し期待していた。

 

 

咲「! 気が乱れてる。ホールだ!」

 

 

能力を使ってすぐに駆けつけた。少々遅かったのだが。

 

来てみると、館内はボロボロになっていた。

 

 

咲「これは…。」

 

美「咲夜、さん。逃げて…」

 

 

と言いかけたところに、エネルギー弾が飛んでき、美鈴に直撃した。

 

ドーンッ!

 

咲「美鈴!」

 

 

既に、息はなかった。

 

前方を見ると、見覚えのある影があった。

 

 

咲「あんたは!」

 

 

15号であった。

 

 

咲「どうして、あの時、壊したのに!」

 

15「ククク」

 

咲「!!」

 

 

咄嗟にナイフを投げたが避けられた。いや、15号が何かに吸い込まれた。

 

 

咲「まさか!」

 

 

吸い込まれた先へ走った。

 

そこには、にとりの撮影映像で見た合体13号がいた。

 

 

咲「な、なんで…。だって、あんたは霊夢や魔理沙が。」

 

13「ガァ!」

 

 

容赦無く襲ってきた!

 

 

咲「くっ!」

 

 

右手に握っていたナイフで首を飛ばそうとしたが、

 

カンッ!

 

咲「なっ!」

 

13「ククク」

 

 

ナイフの刃が折れた。

 

 

13「ガァ!」

 

咲「ゔっ!」

 

 

腹に強烈なパンチをうけた!そのまま縮こまってしまった。

 

 

咲「う、こんなところで…。」

 

 

改めて気を探ったところ、誰の気も感じ取れなかった。もう生きているのは、自分だけなのかもしれない。

 

 

13「ククク」

 

咲「お嬢、様。」

 

レ;神槍「スピア・ザ・グングニル」

 

 

レミリアが不意打ちをかまし、煙が上がった隙に咲夜を助け出した。

 

 

レ「大丈夫?咲夜。」

 

咲「お嬢様!うっ」

 

レ「咲夜はここで休んでなさい。」

 

咲「でも。」

 

 

13号は待たなかった。問答無用でレミリアに襲いかかった!

 

 

レ「ふん、はぁっ!」

 

 

攻撃を躱し、顔面に一撃を食らわしたが、全く効いていなかった。

 

13号はニタニタ笑っている。

 

 

咲「(何故、お嬢様は変身しないのかしら)」

 

13「ガァ!」

 

レ「ぐあっ!」

 

 

上から地面へ叩きつけた!そして、

 

 

13「死ねぇ!!」

 

 

右手から勢いよくエネルギー波を発射した。爆風で咲夜も吹き飛ばされた。

 

 

咲「うわぁっ!」

 

•••••

 

気絶してたらしく、目が覚めると13号はいなくなっていた。

 

だが、見たくないものは見えてしまった。

 

 

咲「お嬢、様?」

 

 

先の方に、動かなくなったレミリアが倒れていた。

 

ゆっくりと近づいた。

 

 

咲「お嬢、様…」

 

 

目の前まで来た。耐えきれず、目からは涙が溢れ出してしまった。

 

それでも呼びかける。

 

 

咲「お嬢、様…」

 

 

抱き寄せたが、やはり動かない。レミリアは白目をむいている。

 

 

咲「お嬢様、お嬢様」

 

 

強く抱きしめても、何も変わらなかった。

 

 

咲「お嬢様、お嬢様ぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「うわぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

大声を出して泣いてしまった。

 

 

その声に気付いたのか、天井を壊し、13号が現れた。

 

 

13「ククク」

 

咲「ぁぁぁぁあああ!!」

 

 

咲夜の気が、どんどん膨れ上がってきた!

 

 

13「ナニッ!」

 

ピコンッ、ヴンッ!!

 

「うわぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

次の瞬間、瞳の色は明るくなり、髪も少し逆立ち、迸る衝撃波を放った!

 

 

13「ア…。」

 

咲「!!!」

 

13「ウッ」

 

 

ギロっと睨んだのも束の間、折れてない残りのナイフで逆襲を始めた!

 

 

咲「グッ!」

 

13「ガァ!」

 

 

胸部に斬りつけた。

 

 

咲「ア゛ァ!」

 

13「ウァ!」

 

 

怒り狂ってしまった。もはや誰にも止められない!

 

 

咲「ウッ!アァ!ダッ!ハッ!ハッ!ハァ゛ッ!」

 

 

13号がどんどん斬られていく。

 

 

咲「ギッ!ガァ!アァ゛!ハッ!」

 

 

もう、出した声と斬りつけた回数が合ってない。口以上に腕が速く動いている。

 

既に、13号の腕と首は無くなっている。

 

 

咲「ハァ゛ッ!ア゛ッ!ガァ゛!」

 

「ウ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛!!」

 

 

最後に、13号の巨体を半分に斬った。

 

 

咲「はぁ・・・はぁ・・・。」

 

 

文が倒せなかった敵を、一方的に倒してしまった。

 

 

咲「・・・うぅ、お嬢、様…、みんな…」

 

 

また泣いてしまった。無理もない。一瞬にして家族を失ったのだから。

 

穴が開いた天井から、冷たい雨が降り注いだ。慰める者は、もういない。

 

 

咲「う・・ぐ・・。」

 

 

泣いているが、超化は暫く解けなかった。

 

 

?「はーい、これにて終了!お疲れ様〜!」

 

 

咲「・・・??」

 

 

第15話へ、続く…。




というわけで、第14話でした!

第3章が始まりましたが、そんなに長くはないです。

各話修正いたしました。読者の皆様にとっては、大きな変化があるかもしれないので、お時間があればどうか読んでくださると幸いです。

妖夢のメタさは、いつかなくなるので嫌いだった方はご安心ください。

もうお分かりかと思いますが、咲夜の変身シーンは「絶望への反抗」をイメージして書きました。

怒り狂うシーンは、また別キャラをイメージしてます(わかった方はすごい)。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!


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第15話「因縁を断ち切れ!」

この小説は東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・ヨウム・アッカーマッ
・勝手な設定
・今回は少し短め
・あらすじは無し
等が含まれております。

およ?大丈夫ですかい?それならこちらですじゃ。


幻想天霊伝説 第15話

 

妖「・・ん?ここは…。」

 

 

気が付くと、見知らぬ荒野の真ん中で倒れていた。服も少々痛んでいる。

 

 

妖「思い出せない。私は、闘っていたのか?」

 

 

ここは明らかに戦場だ。壊れた旗や武器がある。

 

 

妖「! 何か来る!」

 

 

遠くから無数の気を感じた。

 

それは、妖精軍団であった。それだけではない。一体一体が今のチルノくらいの気を持っている。

 

 

妖「こんなに強い妖精がこの数ですか。」

 

 

次の瞬間、妖精軍団は妖夢目掛けて一斉に掛かった。

 

 

妖「これでも、あれからずっと修行してきたんです。」

 

 

ゆっくりと2本の刀を抜いた。

 

 

妖「倒せるものならー」

 

「倒してみなさい!」

 

 

気を高め、妖夢も駆け出した!

 

 

妖「はっ!たぁっ!」

 

 

大量の妖精を一太刀ずつ斬っていった。妖精達は妖夢のスピードについて行けず、反撃すらままならない。

 

 

妖「やっ!せいっ!」

 

 

みるみるうちに減っていく。

 

見上げると、離れて気を溜めていた10人の妖精が一気にエネルギー波を発射した。

 

しかし、避けようとしなかった。

 

 

妖「それくらいなら!」

 

妖;断命剣「瞑想斬」

 

妖「はぁぁっ!」

 

 

エネルギー波を両断した!

 

二手に分かれたエネルギー波は地面に当たり、爆発し埃が舞った。

 

煙となった埃から一気に飛び出し、残り十数人の妖精達に斬りかかった。

 

 

妖;人鬼「未来永劫斬」

 

 

1人残らず斬り裂いた。

 

 

妖「こんなものですかね。でも、こんな状況前にもあったような。」

 

 

ぼやいていると、遠くから何か歩いてくる。大柄な男だ。

 

 

妖「!!」

 

 

忘れもしない。それは彼女を3発で倒した14号だったのだ。

 

•••••

 

天「いや〜今日も人里は賑やかだなぁ。」

 

霊「感心してないで荷物持ちなさいよ。」

 

天「え〜、霊夢もなんか持ったら?」

 

霊「私はか弱い乙女よ。あんたが全部持ちなさい。」

 

天「そんなぁ。」

 

 

悟天と霊夢は買い出しに行っていた。

 

 

天「にしてもさっきは何処行ってたの?」

 

霊「にとりの手伝いよ。」

 

天「どんな?」

 

霊「悟天には言わないように言われたわ。」

 

天「えぇ!なんで?」

 

霊「口が軽そうだからって言ってたわよ。」

 

天「そんなに隠す事なのかなぁ。」

 

霊「知らないわ。」

 

 

そんなことを話しながら歩いていると、あることに気付いた。

 

 

天「そういやここの世界に老人の方はいないの?」

 

霊「いるわよ。そこにいるじゃない。」

 

 

目の先には、白髪で垂れ目の男性がいる。しかしシワがない。

 

 

天「あのお兄さんのこと?」

 

霊「そ。」

 

天「髪が白いだけじゃん。」

 

霊「あれがここの御老人。外の世界とかはもっと弱々しくなるらしいわね。そこらへんはほんとここの住人でよかったわ。」

 

天「老けたら嫌だもんね。サイヤ人は老けにくいけど。」

 

霊「はぁ?それどういうことよ!?」

 

天「いや〜へへ。」

 

霊「はいあれも買うわよ。」

 

天「ごめんって〜。」

 

紫「2人ともラブラブじゃないの〜。」

 

天「うわ!吃驚したぁ。」

 

 

突然、2人の間にスキマを作って現れた。

 

 

霊「は?誰がこんな奴とラブラブしなきゃいけないのよ。」

 

天「相変わらず辛辣だなぁ。」

 

霊「思ったことをそのまま言っただけよ。」

 

紫「・・それでいいのかしら。」

 

霊「ふんっ。」

 

天「ま、まあ次行こうよ。」

 

霊「それじゃああれね。」

 

天「へいへい。」

 

紫「・・・(このままだと、また失うわよ、霊夢)。」

 

 

こうして、1人の男は1人の女に振り回されるのであった。

 

•••••

 

文「う〜ん、上手くいきませんね〜。」

 

椛「文さん、また例の変身の特訓ですか?」

 

文「はい、あの力を自在に操りたいので。」

 

 

文はいつでも超化することができなかった。

無理もない。あの孫悟空ですら自在に操るために別の星で修行していたのだから。

 

 

椛「それにしても、どうしてそんなに頑張るんですか?」

 

文「今まで届く筈もなかった霊夢さんに追いつく千載一遇のチャンスですから。」

 

椛「別に追いつかなくても。強い方増えましたし。」

 

文「それじゃ駄目なんです。」

 

椛「なんでですか?」

 

文「それはやっぱり…」

 

 

空を見上げてこう言った。

 

 

文「見守りたいからですよ。一番近くで。」

 

•••••

 

に「いや〜順調順調。」

 

 

なにやらモニターを見ている。

 

ビー、ビー

 

に「ん?誰だろ。」

 

 

電話らしきものをとった。

 

 

??「もしもし、にとり様でしょうか?」

 

に「そうだよ〜。そんなにかしこまらなくていいのに。」

 

??「いえ、世話になっている身でもあるので。」

 

に「私と君たち月人の仲でしょ?気にしなくていいって。」

 

??「有難う御座います。」

 

「早速ですが、例の兵器はできたでしょうか?」

 

に「うん、もう直ぐできるよ。」

 

??「本当ですか!」

 

に「もうちょっとみんなの様子を見たかったところだけど、急いでいるんならしょうがないよね。」

 

??「思ったのですが、どうして我々に協力してくださるのですか?」

 

に「戦争ではこちらも迷惑かけたからだね。」

 

「私1人でも、月の都と仲良くできるきっかけになればと思って。」

 

??「恩にきます。私も彼女らを傷付けてしまい申し訳ありません。」

 

に「戦争だから仕方ないよ。」

 

??「それでは、次は取引の際に会いましょう。」

 

に「それじゃあね。依姫。」

 

•••••

 

妖「こんなことがありますか?」

 

 

状況もわからない上因縁の相手と出くわすとは、流石の妖夢でも予測不可能であった。

 

 

妖「も、もうあなたなんかには負けませんよ!」

 

 

腕が震えていた。あれから1ヶ月修行したとは言え、あの敗北の恐怖は勝たねば消えない。

 

 

妖「た、たぁっ!」

 

14「ンッ!」

 

 

勢いだけで斬りかかった。パンチを3回避け背中を斬りつけようとしたが、

 

カンッ!

 

妖「うっ」

 

 

力が入らず斬れなかった。その隙を突かれ、

 

 

14「ガァッ!」

 

妖「うぁ゛っ!」

 

 

またしても殴り飛ばされてしまった。

 

 

妖「・・もうっ!なんで…」

 

 

肉体への痛みはあの時ほどはないが、精神への痛みは大きかった。

 

 

妖「どうして…、どうして…。」

 

 

悔し涙を流した。敵はすぐそこまで迫ってきている。

 

その時、師の言葉を思い出した。

 

 

妖忌「いついかなる時においても、迷ってはいけない。」

 

「お前には白楼剣がある。もし、自分を見失い取り乱してしまった場合はー」

 

「その刃で迷いを断ち切れ」

 

妖夢「迷いを、断ち切る…」

 

 

自分の中で、震えている己を白楼剣で斬った!

 

 

妖夢?「あなたは、もう大丈夫よ。自信を持って。」

 

妖夢「・・・。」

 

 

臆病な人物が溶けるように消えた。

 

その瞬間、体の震えが止まった。

 

 

14「ガァッ!」

 

 

構わず殴りかかってきた。

が、その大きな拳を小さな手のひらが防いだ!!

 

 

妖「もう、あなたは怖くありません。」

 

 

ヴンッ!

 

ゆっくりと顔を上げながら、気が一気に上がった!

 

髪に変化はなく、瞳の色が明るくなり、銀のオーラを解き放ったのだ!

 

 

妖「!!!」

 

14「アッ」

 

シャッ!!

 

 

一瞬だった。14号が声を出した時は既に、上半身と下半身は分かれてしまったのだ。

 

 

ス・・

 

超化を解いた。いや、解けた。

 

 

妖「・・おかしい。やっぱり何かおかしい。」

 

 

少し考え込んでいた矢先、

 

 

?「はーい、ノルマ達成!もういいよ〜。」

 

妖「・・クスっ、そんな気がしてました。」

 

 

銀の勇者はニヤリと笑った。

 

•••••

 

一方紅魔館では、ある人物の面接をしていた。

 

 

レ「それじゃあ、入っていいわよ。」

 

??「失礼します!」

 

 

ノックをし、入室した。ドアもしっかり閉め、椅子の横まで歩き立ち止まった。

 

 

レ「いいわよ。座って。」

 

??「はい、失礼します。」

 

レ「ふふ、それじゃあ改めて訊くわ。お名前は?」

 

??「えーと…」

 

レイ「レイです!」

 

 

第16話まで、続く!!!




というわけで、第15話でした!

いつも通りかと思ったら少し短くなってしまいました。

レイはオリキャラです。性別は男です。

え?紅魔館?咲夜は?と思ったそこのあなた!お願いですもう少し待ってください。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第16話「再び燃え上がった炎」

この小説は東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・比較的にみんな真面目
・勝手な解釈
・3章ラスト?
等が含まれております。

闇雲に読むのは危険です!もっと気を付けてからでハァッ☆


妹「・・あれ?私は、何処にいるんだ?」

 

 

夜寝て起きてみると、まだ夜であった。夜空を見上げている筈だが、自分の身体が見当たらない。

 

 

妹「もしかして私、ようやく死ねたのか?」

 

 

しかしこの風景に見覚えがあった。

 

いつだろう?

 

 

妹「この月、そしてこの丘。まさか!」

 

 

タイミングを見計らったかのように、1人の少女が丘へ歩いてきた。

 

その少女は紛れもなく自分自身であった。

 

 

妹「あっ!やめろっ!その丘を掘り起こしたら駄目だ!」

 

 

声が聞こえてないのか全く手を止めようとしない。

 

そして、例の薬を掘り出してしまった!

 

 

妹「やめろっ!やめてくれ!それを飲んじゃいけないんだ!!」

 

 

少女は不思議そうに眺めた後、蓋を回した。

 

 

「やめてくれぇっ!!!」

 

 

意識は少女に接近しているが、触れることができない。同様に声も届かない。

 

 

妹「くそっ!」

 

 

少女を何度も殴っているつもりだが、その腕すら見えない。

 

少女は薬を飲み干してしまった…。

 

 

妹「・・・。」

 

 

少女は去っていった。彼女は泣いていた。

 

 

妹「・・なんで、ムキになってんだろうな、私。過去はもう変えられないって、わかってる筈なのに…。」

 

そう。妹紅はこうして不老不死になり、〈老いることも死ぬこともない程度の能力〉を手に入れたのだ。

 

幻想天霊伝説 第16話

 

妹「あれ、意識が。」

 

 

景色がどんどん移り変わった。まるで早送りのようだ。

 

 

妹「この時何してたっけな。」

 

 

流れる情景を見ても思い出せない。特に何もしていなかったのだろう。

 

すると、急に流れが止まった。

 

 

妹「ん、そういえばそうだったな。」

 

 

それは、自分が妖怪退治をしている様子だった。能力故に無敵だったのだ。それだけでなく、元々呪われたような存在だったので呪術も彼女には効かなかったのだ。

 

 

妹「はは、懐かしいな。まだあの時は妖怪退治してれば報われて死ねるとか思ってたっけな。」

 

 

彼女の言う通り、それを信じて300年程妖怪退治を続けてきたのだがこの通り死ななかった。なのでまた約300年間、退屈な時を過ごしたのだった。

 

退屈だった歴史も早く流れ更に300年が過ぎた辺りで、

 

 

妹「!!」

 

 

自分をこんな身体にした原因の人物、蓬莱山輝夜との再会だった。輝夜は本来月人であり、同じように薬を飲んでいたので不老不死だった。

 

 

妹「あの顔見ると虫唾が走るな。」

 

 

2人は殺し合っていた。

とは言え双方共に死ねないので、殺しては生き返り、死んでは蘇っての繰り返しであることは本人らもわかっていた筈だったが、お互いに許せない何かがあったのだ。

 

 

妹「・・っけ!」

 

 

気を損ねてしまった。

 

そこからまた、景色が流れていった。

 

 

妹「そういや何かした記憶はねえな。ここ最近になるまで。」

 

 

と言った途端、親友の上白沢慧音との出会いが映った。

 

 

妹「あっ。」

 

 

表情が明るくなった。それは、次の光景を見ても変わらなかった。

 

 

妹「こ、これは。」

 

 

博麗霊夢との出会いだ。自分を苦しめたのは輝夜に続いて2人目だったのだ。

 

立っていたのは妹紅であったが。

 

 

妹「そっか。ギリギリ勝ったんだっけ。白黒魔法使いもなかなかだったなぁ。あの時は。」

 

 

頭に『第二次月面戦争』を思い浮かべた。

 

 

妹「あの時、はっきりした。もう私じゃ白黒魔法使いはさておきあの博麗の巫女には勝てねえって。」

 

「月の軍の隊長と互角に渡り合えるなんてな。」

 

 

嬉しいような悲しいような…。

 

次のシーンで思わず頬を赤らめた。

 

 

妹「あ…。女たらし。」

 

 

孫悟天との出会いだ。

 

〜6ヶ月前〜

 

天「いや〜参ったなぁ。」

 

妹「おい!あんた大丈夫か?」

 

天「大丈夫なことは大丈夫なんだけど、道に迷っちゃって。」

 

妹「それなら私が案内してやる。」

 

天「おっ!サンキュー。」

 

「俺は悟天。君は?」

 

妹「藤原妹紅だ。話は変わるが、さっき竹林が吹き飛ばされてるのを見たんだが、知らないか?それで心配になってさ。」

 

天「あ、それは俺だよ。これで道が見えるかなって。」

 

妹「なんだと…?」

 

天「えっ、なんで怒ってるの?」

 

妹「当たり前だろ。竹林荒らしやがって。」

 

「さては妖怪だな?」

 

天「妖怪じゃないって!もうちょっと俺の話を」

 

妹「妖怪退治は久しぶりだが、ここで倒させてもらうぞ!」

 

天「はは、やっぱ幻想郷って好戦的だな。」

 

妹「笑ってんじゃねえ!」

 

天「うわっ!」

 

 

殴りかかってきた。驚いたのはそれだけではない。その動きにはしっかりした骨格が出来上がっていたのだ。

 

 

天「へえ、やるじゃん。」

 

妹「喋ってる場合か!」

 

天「ぐあっ」

 

 

腹に一発入った。が、

 

 

天「なんちゃって。」

 

妹「なにっ!」

 

 

妹紅の腕を掴み、気合いを込め投げ飛ばした。

 

 

妹「うわあぁぁ!」

 

天「これなら怪我もしないだろ。」

 

 

しかし、妹紅は空中で止まった。さらに、

 

 

妹「はぁぁぁぁ!!」

 

天「えええ!」

 

 

サイヤパワーを吸収したのだ。

 

 

妹「なんだこれ?パワーが、溢れて。」

 

天「またか!」

 

妹「よっしゃやんぜ!」

 

 

一気に気を高めた。

 

 

妹「はぁぁぁぁぁぁ!!」

 

天「な、なんて子だ。文よりも強いぞ。」

 

妹「くらえっ!」

 

 

突撃してきた。油断したせいで、彼女の拳は彼の頬にめり込んだ。

 

 

天「ゔわっ!」

 

妹「はっ!」

 

 

左脚で腹を蹴った。

 

 

天「ぐあっ!」

 

 

さらに左フックをかまそうとしたが、

 

 

妹「ほらっ!」

 

天「おっと」

 

 

右手で止められた。

 

 

天「ふっ、やるじゃん。」

 

妹「そりゃどうも。」

 

 

お互い距離をとった。

 

 

天「それじゃ、俺もちょっと本気を出そうかな。」

 

妹「本気?」

 

天「はぁぁっ!」

 

ヴンッ!!

 

 

超サイヤ人へ変身した。

 

 

妹「!! その姿は!」

 

天「あ、魔理沙と似てるけど違うぞ。」

 

妹「いや、博麗の巫女にも似てるんだ。」

 

天「やっぱ霊夢もなれるんだね。」

 

妹「だけど、私は負けないぜ。はぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

勝つために気をさらに上げた。

 

 

天「! やめろっ!人間じゃないやつがサイヤパワーを宿した後に使いすぎると壊れる!」

 

妹「言ってなかったっけか。私は不老不死なんだよ。」

 

天「なんだって!でも、」

 

妹「今はなんとしてでもお前を倒す!」

 

天「・・・。」

 

妹「行くぞっ!覚悟しろっ!」

 

 

悟天はわかっていた。いくら妹紅でも自分を倒すことはできないということ。既に体力の消耗が始まっているということ。

 

 

妹「あれ?力が入んねえ。」

 

天「やめといた方がいいよ。」

 

妹「うるせえ!」

 

天「・・・。」

 

妹「ぜったい、おまえを・・たお・・す…。」

 

 

気が小さくなり、落下した。

 

 

天「あっ、危ない。」

 

ス・・

 

 

超サイヤ人を解き、妹紅をキャッチした。

 

人がいないか周りを見渡した。

 

 

天「そっか、飛べばよかったんだ。」

 

 

今なら人里が何処にあるかが見える。

 

 

天「・・送っていくか。」

 

 

妹紅をお姫様抱っこした。

 

実はこの時、早い段階で目を覚ましていた。

 

〜〜

 

妹「・・ちぇっ。」

 

 

赤面しそっぽを向いた。

 

これを観なくても覚えている。彼の腕は、温かかったのだ。

 

そう、彼女は永い人生で初めて恋をしたのだ。

 

 

妹「この、女たらしめ。」

 

 

微笑みながら言った。今、全てにおいて人生が楽しいのだ。

 

 

妹「そういえば女たらしは博麗神社で住んでるんだっけ。」

 

 

2人で行動しているところをよく見かける。ただ、あまり仲が良さそうには見えない。

 

 

妹「ムカつくぜ…」

 

 

自分は一緒にいれないのに、一緒にいる霊夢の態度に腹を立てていた。

 

 

妹「女たらしだけど、あんないいやつも大事にしないなんて…」

 

 

気が一気に上昇した!

 

ヴゥゥンッ!!

 

 

妹「ムカつくぜっ!!!」

 

 

瞳の色が明るくなり、橙のオーラを放った。

 

 

妹「超えてやる。博麗の巫女を超えてー」

 

「あいつを奪ってやる!!」

 

 

決意した。強くなるための目標が決まったのだ。

 

この雰囲気をぶち壊すかの如く、あの声が聞こえた。

 

 

?「はーい、目標達成!お疲れ様〜。」

 

妹「こ、この声は。」

 

 

知っている声のようだ。

 

•••••

 

レミ「それじゃあまず、なんでここで働きたいと思ったの?」

 

レイ「レミリアお嬢様の為に何かできたらなと思ったからです!」

 

レミ「ふ〜ん。ご趣味は?」

 

レイ「絵を描いてます。」

 

レミ「へえ。仕事の希望はあるかしら?」

 

レイ「門番の仕事を希望したいです。」

 

レミ「そう。ここはあまり人間はいないけど、仲良くできるかしら?」

 

レイ「はい!勿論です!」

 

レミ「ふふ。じゃあ、最後に質問よ。」

 

 

レミリアは急に血相を変えた。吸血鬼の目だ。

 

 

レイ「(ゴクリ)」

 

レミ「あなたは、紅魔館のために死ねと言われたら、死ねる?」

 

レイ「…それがお嬢様の為になるなら喜んで。」

 

レミ「・・結果は出たわ。」

 

レイ「(ドキドキ)」

 

•••••

 

妖「やはり、あなたでしたか。」

 

に「あ、バレてた?」

 

妖「あなたの好きなシチュエーションですからね。」

 

に「確かに妖夢にはバトルシミュレーターで100人斬りとかやらせたもんね。また腕上げたんじゃない?」

 

妖「それは恐縮なんですけど、なんで妹紅さんと咲夜がいるんですか?2人とも寝てるようですけど。」

 

に「妖夢と同じことをしたのさ。ジャンルは違うけどね。」

 

「妖夢は〈迷いの根絶〉がテーマで、咲夜は〈怒り〉、妹紅は〈決意〉だよ。」

 

「あと2人とも疲れて寝てるの。」

 

妖「よく考えてますね。」

 

に「霊夢さんから聴いたけど、あの姿へ変身させるには感情の爆発らしいから、どうやったら効果的か考えたんだよね。」

 

妖「私が最後みたいですけど、順番はどうなっているんですか?」

 

に「まずは妹紅、その次咲夜、最後が妖夢だよ。」

 

妖「読者が困惑しますよ。」

 

に「はいそういうメッタイこと言わない。」

 

妹「・・・ん〜。身体が石のようだ。」

 

咲「ここは、現実ですか?」

 

に「覚えてないの?もう戻ってきてるよ。」

 

妹「そうだったな。」

 

咲「お嬢様は、死んでないんですね?」

 

に「勿論さ〜。」

 

咲「・・・。」

 

妖「ぷぷっ、それにしても咲夜さんとあろう者でも泣くんですねぇ。」

 

 

軽く笑っている。

 

 

咲「う、うるさい。」

 

妖「あれ?らしくないですね。」

 

に「そりゃそうさ。」

 

妹「いったい何したんだよ。」

 

に「後ほどね。」

 

妖「この度はお世話になりました。ありがとうございます。」

 

に「礼には及ばないよ。」

 

妖「それでは私はこれで失礼します。」

 

に「ばいばーい。もう夕方だから早く、いや、速く帰った方がいいよ。」

 

妖「うわあっ!幽々子様ーー!」

 

 

彼女は18時までに御飯を作らないとお仕置きされるのだ。

 

 

に「間に合うといいね。」

 

妹「そんじゃ私も帰るぞ。」

 

に「じゃあね〜。」

 

咲「・・・。」

 

に「?帰らないの?」

 

咲「お嬢様を殺す演出はどうかと思いますよ。」

 

 

口は笑っているが目が笑っていない。

 

 

に「ちょ、ちょっと待ってよ。こうでもしないと変わらなかったんだよ。」

 

咲「それで?」

 

に「実際大成功だったじゃん!もう少し考え直した方が」

 

咲;メイド秘技「殺人ドール」

 

に「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

•••••

 

その頃悟天は神社に戻っていた。が、それも束の間、フランとの修行序でとしてレミリアに食事の招待券を貰っていたのだ。

 

 

天「それじゃあ紅魔館に行ってくる。」

 

霊「行ってらっしゃい。」

 

天「霊夢は行かなくていいの?」

 

霊「私は招待されてないわ。魔理沙も同じみたいだし、あんたじゃなきゃいけないんじゃない?」

 

天「確かにそうかも。留守番よろしくね。」

 

霊「はいはい。」

 

 

夕焼けの中、紅魔館へ向けて飛んで行った。

 

•••••

 

美「あ!咲夜さん!お帰りなさい!」

 

 

美鈴は元気だが、咲夜は元気そうではなかった。

 

 

美「面接は終わったそうですよ。」

 

咲「そう。」

 

 

ゆっくり館へ入って行った。

 

•••

 

レミ「ほう、あなたの紅茶、なかなか美味しいじゃないの。」

 

レイ「ありがとうございます!」

 

レミ「流石に咲夜には勝てないけど。あ、帰ってきたみたい。」

 

 

ドアの前にいるようだ。

 

 

レミ「もう終わったから入っていいわよ。」

 

咲「失礼します。」

 

レミ「お疲れ様。どうだった?」

 

レイ「(ほんとに殺されるかと思った)」

 

咲「お嬢様、ですよね?」

 

レミ「そうよ。どうかしたの?」

 

咲「・・その…。」

 

「抱いて、くれませんか?」

 

レミ「あら、珍しいこと言うじゃない。咲夜がそう言うの何年ぶりかしら。」

 

咲「・・・。」

 

レミ「ほら、おいで。」

 

 

咲夜の方が身体は大きいが、その時のレミリアは咲夜よりも大きくみえる。

 

 

ギュッ

 

咲「お嬢様、お嬢、様…。」

 

 

声が震えている。

 

 

レミ「よしよし、よく頑張ったわね。」

 

「うわぁぁぁぁぁぁん!!」

 

 

堪えられず泣いてしまった。

 

 

レミ「おやまあ、なんで泣いてるの?」

 

咲「だって、だって…!」

 

 

訳を聴いたレミリアは後日、にとりを襲撃したそうな。

 

•••••

 

美「あっ!悟天さん!」

 

天「やあ美鈴。」

 

美「お待ちしてましたよ。どうぞ!」

 

天「うん。」

 

 

辺りは暗くなってきていた。

 

ホールに入るとフランが待ち構えていた。

 

 

フ「悟天お兄様いらっしゃい!」

 

天「フランちゃん!あれからすっかり大丈夫かな?」

 

フ「うん!もう元気!早く修行しようよ〜。」

 

天「これだけ暗かったら大丈夫かな。」

 

 

フランと一緒に外へ出た。そこには庭の手入れをしているレイがいた。

 

 

天「あれ?君は?」

 

レイ「新入りのレイって言います!どうぞ、よろしくお願いします!」

 

天「おっ!随分と元気だね。君は人間だっけ?」

 

レイ「はい、人間です。悟天さんはサイヤ人との混血なんですよね?」

 

天「!! どうしてそれを?」

 

レイ「あなた達の世界を本で覗いたことがあるんですよ。この幻想郷に来る前の話ですがね。」

 

天「ま、待って!本?来る前ってどこまで?」

 

レイ「あなたのお父さんが神龍と共に何処かへ行ってしまったところまで知っています。勿論、悟天さんが生まれる前の事も。」

 

天「・・本物だ。」

 

 

レミリアでもない限り、父が飛び立ったことなど知るはずがない。

 

それに、新人にこんなことを彼女が言うだろうか。

 

 

天「世界って、広いね。」

 

レイ「そうですね。ですが、そこが面白いんです!」

 

天「そうだね。お父さんは何処に行ったんだろうなぁ。」

 

フ「お兄様〜、早くしようよ。」

 

天「あ、ごめんごめん。」

 

 

軽い運動程度の修行をした。

 

少しした後、レミリアの声が聞こえた。

 

 

レミ「みんなホールに集合しなさい!歓迎会を始めるわよ!」

 

天「そっか。今日は歓迎会だったんだ。咲夜が疲れてるみたいだったけどよく作れたなぁ。」

 

フ「みすちーも来てくれたんだよ。」

 

 

悟天の弟子たちとフランは既に仲間だ。

 

 

天「へえ、ミスティアも来てくれたんだ。楽しみだな〜。」

 

 

ホールにはみんな集合しており、レミリアが案内した。

 

 

レミ「それじゃあみんな玉座の間に来て。」

 

天「え?何するの?」

 

レミ「秘密よ。」

 

 

皆玉座の間へ入った。玉座にはレミリアが座っている。

 

 

レミ「レイ、こっちに来なさい。」

 

レイ「はい。」

 

 

5段程度の階段を上がり、玉座の前で跪いた。

 

 

レミ「これからあなたは、紅魔の一員よ。忠誠を誓いなさい。」

 

レイ「はい、これからは紅魔館の為にこの身を捧げます。」

 

天「(こんなしきたりあったんだ)」

 

レミ「わかるわ。あなた、素晴らしい能力をもってるわね。」

 

レイ「・・・。」

 

レミ「私から名を授けるわ。あなたの名はー」

 

「レイ・ブラッド、よ。」

 

レイ「…闇の力使えそうですね。」

 

レミ「?」

 

 

こうして、レイは紅魔館の一員となり、苦楽を共にすることになった。

 

さあここからは楽しい食事の時間だ。お馴染みの紅魔メンバー以外に数名の妖精メイドの姿も見受けられる。

 

 

天「やっぱりミスティアの料理は美味しいね!」

 

ミ「いや〜、そんなことないですよ〜。」

 

咲「いえ、なかなか美味しいですよ。」

 

ミ「咲夜さんありがとうございます!」

 

 

実に嬉しそうだ。

 

 

美「いや〜久しぶりですね〜。こんな豪華な食事は。」

 

咲「その代わり明日からみっちり働いてもらうわよ。レイくんと一緒に。」

 

美「え!あの子門番やるんですか?」

 

咲「そう希望してたらしいわ。」

 

美「そうですかそうですか!なら早速レイくんに昼寝の極意を」

 

グサッ!

 

 

頭にナイフが刺さった美鈴は倒れた。

 

 

天「はは、相変わらずだな。」

 

咲「いつまで経ってもこうなんですから。」

 

天「あれ?咲夜疲れてる?」

 

咲「あら、よくわかりましたね。」

 

天「そりゃあね。あまり無理しちゃダメだよ。」

 

咲「ありがとうございます。」

 

 

レミ「ちょっといいかしら。」

 

天「ん?いいけど。」

 

レミ「あなた、見た目によらず食べ方が綺麗ね。」

 

天「ははっ、まあね。」

 

 

都会育ちだから当然だ。

 

 

レミ「あと、さっきのレイとのやりとりを見させてもらったわ。」

 

天「あっ…。」

 

レミ「レイはあなたの過去やあなたが生まれる前のことを知っているそうね。」

 

天「(まずい)」

 

レミ「どんな脅しに使おうかしら。」

 

天「まぁ、ほどほどにね。」

 

レミ「ふふ。」

 

 

弱みを握られてしまった、のだろうか。

 

 

天「レイくんと似てるね。」

 

レミ「そうかしら?」

 

天「ま、いいけど。」

 

レミ「何にせよ、また紅魔館が賑やかになるわ。」

 

天「俺もその方がいいと思う。あと、なんで俺だけ招待したの?」

 

レミ「あなたを招待すれば、レイにもあなたにもいい刺激になるとわかっていたからよ。」

 

天「その辺はお見通しってことか。」

 

 

彼女には頭が上がらない理由である。

 

 

パチュリー「う、胃がもたれた…。」

 

小悪魔「え!大丈夫ですか!?」

 

 

この魔法使いはパチュリー・ノーレッジ。隣にいるのは助手の小悪魔。

 

 

パ「食べ過ぎ、かしらね。」

 

小「今日はそんなに沢山作られてないですよ。」

 

パ「グラタンがダメだったかしら。」

 

小「え…、それ私も食べましたよ。」

 

パ「え…」

 

 

この後、他数名もトイレへ駆け込んだという。

 

こうして、無事?歓迎会は終了した。

 

悟天やミスティアは帰っていった。

 

 

レミ「レイ、あなたの部屋は二階の咲夜の隣の部屋ね。」

 

レイ「わかりました!」

 

 

レイは二階へ上がっていった。すれ違いで咲夜が降りてきた。

 

 

咲「お嬢様。」

 

レミ「? どうしたの?」

 

咲「差し出がましいのですが、一緒に、寝てはくれませんか?」

 

レミ「そう言うと思って枕は2つ用意したわ。」

 

咲「流石はお嬢様です。」

 

 

とても嬉しそうだ。

 

かくして、紅魔館のちょっと特別な1日は終わった。

 

•••••

 

に「いいデータが沢山取れて嬉しいばかりだよ。うへへ。」

 

「あ、まだ3章は終わらないよ。次はあの人かな。」

 

 

第17話まで続くよ!




というわけで、第16話でした!

まだ3章は終わりません。あと1話か2話程続きます。

また長ぁくなってしまいましたが如何でしょうか?

レイのフルネームがああなったのは偶然です。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第17話「だいたい人間な5人のガールズトーク」

この小説は東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・ロリゴテン疑惑
・勝手な年齢設定
・仲が悪すぎる咲夜と妖夢
・復活のA(あらすじ)
等が含まれております。

あ、もうよろしいですじゃ(呆れ)の方はブラウザバック推奨です泣


〜あらすじ〜

究極13号との闘いからはや1ヶ月、にとりは幻想少女のパワーアップを目標に、霊夢やレミリアの協力の下ある計画を進めた。

 

霊夢からパワーアップの条件は感情の爆発と聴いたため、各少女の不意を突き気絶させ、バトルシュミレーターにぶち込み現実かのように思わせ、感情を爆発させるという計画だ。

 

にとりは対象者それぞれの性格を把握していたため、何をすればそうなるかわかっていた。

 

彼女の思惑通り、妹紅、咲夜、妖夢は見事超化という形でパワーアップを成し遂げたのであった!

 

妹紅は生きる目標が決まり、妖夢には感謝され、咲夜からは襲撃された。

 

話は変わってその後、レミリアに気に入られたレイが紅魔館の一員となったため、歓迎会を開くことになった。

 

ミスティアは料理担当で、悟天だけが招待された。

 

こうして1日が終わり、さらに3ヶ月の時が流れたわけだが、まだこのプロジェクトは終わっていないようだ。

 

次は誰だろうか。

 

幻想天霊伝説 第17話

 

ガシッ!バシッ!ドンッ!

 

紅葉が始まった頃もなお、悟天は弟子たちと修行していた。

 

今では7人もいる。ただ、年齢はさておき見た目はみんな幼い。

 

何故だろう??

 

 

天「いや〜、流石だなぁこいしちゃん。もうこんなに上達しちゃうなんて。」

 

こ「えへへ、悟天お兄ちゃんに褒められちゃった!」

 

チ「ぐぬぬ。」

 

 

その笑顔を見て悔しがっている。

 

 

大「仕方ないよチルノちゃん。私たち妖精だから。」

 

チ「妖精だって、強くなれるもん…。」

 

大「チルノちゃん…。」

 

チ「大ちゃんは悔しくないの?さいやぱわーを持ってないの大ちゃんだけだよ。」

 

大「私は、妖精だから仕方ないかなって。チルノちゃんみたいに強くないし。」

 

 

そう、ルーミアもミスティアもリグルも既にサイヤパワーを宿している。チルノもあっという間に追いつかれてしまったのだ。

 

 

チ「・・見ててね大ちゃん。」

 

大「え?」

 

チ「あたい、いつか必ず、兄貴の一番弟子になってみせるから!」

 

大「チルノちゃん…。」

 

 

彼女は本気だ。

 

 

天「それじゃあ、俺以外のみんなで組手してみて。」

 

こ「いいよ〜。」

 

ル「やるのだ!」

 

ミ「うん!」

 

リ「やるやる!」

 

チ「や、やるぞ!」

 

大「私はちょっと…。」

 

天「わかったよ大ちゃん。フランちゃんがいればちょうどよかったんだけど仕方ないか。」

 

 

今は昼だ。吸血鬼にとっては修行どころではない。

 

 

チ「あたい、こいしとする!」

 

こ「え〜、余りってことで悟天お兄ちゃんとしたいんだけど。」

 

チ「まずこの最強のあたいに勝ってからだ!」

 

こ「ま〜いいけどね〜。」

 

 

こいしは余裕の表情だ。

 

 

ル「チルノ大丈夫なのかー?」

 

リ「流石に分が悪いんじゃ…。」

 

天「ま、見てみようよ。」

 

ミ「じゃあ私はルーミアと。」

 

ル「やるのだ。」

 

リ「私あんちゃんとかよ…。」

 

天「大丈夫だって、本気は出さないから。」

 

 

というわけで、1組ずつ始めることになった。

 

まずはチルノとこいしだ。

 

 

チ「だぁっ!」

 

シュッ!シュッ!シュッ!シュッ!

 

悉(ことごと)く躱されてしまっている。

 

 

こ「それ本気?」

 

チ「はぁ・・はぁ・・まだま」

 

こ「それっ」

 

ドンッ!

 

チ「あ゛っ!」

 

 

張手で飛ばされた。

 

それでも転ばないように立った。

 

 

チ「いって〜!」

 

こ「ほらほら、早くかかってきてよ〜。」

 

チ「うっ、うわぁっ!」

 

 

こいしへ飛んでいき再びラッシュした。

 

シュッ!シュッ!シュッ!

 

こ「遅い遅い。」

 

 

躱される中、

 

 

チ「はっ!」

 

ドゴッ!

 

こ「うっ!」

 

天「!」

 

 

こいしの腹に一撃をかました!

 

 

こ「このっ!」

 

チ「うわっ!」

 

 

チルノに回し蹴りを決め、勝負がついた。

 

 

チ「いてて。」

 

リ「すげえ、こいしに一発喰らわした。」

 

大「すごいよチルノちゃん!」

 

こ「・・・。」

 

天「一瞬だったけど、いい試合だったね。」

 

「チルノ、君やっぱすごいよ!」

 

チ「え、ほんとに?」

 

天「うん、力の差を縮めるいい動きだったよ。」

 

チ「! やったー!」

 

 

嬉しさのあまり飛び上がった。

 

 

天「こいしちゃんもすごいよ。3ヶ月くらいでこんなに強くなるなんて。大したもんだよ。」

 

 

そう言い頭を撫でた。彼女は満足気な笑顔を見せる。

 

 

チ「あ!ずるいぞ!」

 

こ「ま〜勝ったの私だし。」

 

チ「うぅ。」

 

天「まあまあ喧嘩しないで。」

 

 

この後、ルーミアはミスティアに勝利し、リグルもなかなかの上達ぶりを見せつけた。

 

•••••

 

ここは昼の博麗神社。

 

 

霊「魔理沙遅いわね。」

 

咲「休暇を貰った私より遅いのは問題ね。」

 

妖「まだ寝てるんじゃないですか?」

 

早「もう魔理沙さんほっといて始めま」

 

魔「よう!遅れてごめんだぜ!」

 

霊「遅かったじゃないの。」

 

咲「もう1時よ。」

 

妖「髪ボサボサですし。」

 

早「ハァッ☆」

 

魔「さっき起きたんだぜ。髪を直す時間はなかったぜ。」

 

霊「あんたほんとに女?」

 

咲「気品が足りないわね。」

 

妖「女子力は大事ですよ。」

 

早「そんなんじゃモテませんよ〜。」

 

魔「早苗ちょっと面出ろ。」

 

早「なんで私だけ〜。」

 

妖「ははは。」

 

霊「さ、全員揃ったしお茶会始めるわよ。」

 

咲「やっとね。」

 

妖「このメンバーが集まるってそうそうないですよね。」

 

魔「貴重だな。」

 

早「それじゃあガールズトークっぽく私から1つ質問を」

 

霊「みんな最近どう?」

 

早「ハァッ☆」

 

魔「ん〜、私はあまりうまくいってないな。」

 

霊「あら、珍しいじゃない。」

 

咲「修行のことでしょ?」

 

魔「まあそうなんだが。」

 

霊「咲夜はどうよ。」

 

咲「順調よ。今なら魔理沙と互角に渡り合えるんじゃないかしら。」

 

妖「などと、その気になっていた咲夜さんの姿はお笑いですね。」

 

魔「流石にそれはないな。」

 

咲「そんなに言うなら手合わせしてみる?」

 

魔「今はやめとこうぜ。」

 

咲「いや、魔理沙じゃなくて妖夢。」

 

妖「上等ですよ。やれるものならやってごらんなさい。」

 

 

睨み合っている。

 

 

早「ちょ、ちょっと!落ち着いてくださいよ〜。」

 

霊「あんたら2人はそこまでにして。」

 

咲「ごめんなさい霊夢。」

 

妖「申し訳ありません。」

 

早「じゃあ次は私が」

 

魔「紅魔館のレイってやつは元気か?」

 

咲「元気よ。美鈴の悪い癖が染み着き始めてるけど。」

 

早「ハァッ☆」

 

霊「見た目は好青年って感じよね。」

 

妖「咲夜さんの指揮下なんて勿体無いくらいです。」

 

咲「あら、あなたの所の大食い幽霊のお世話よりはマシだと思うけど?」

 

妖「幽々子様にそんな言い方は良くないと思いますよ。」

 

咲「あら、何か間違ったこと言ったかしら。」

 

妖「なんですって。」

 

咲「何かしらぁ?」

 

 

またしても睨み合う。

 

 

魔「どうしてこうなった。」

 

霊「はぁ…、それで、レイ君は紅魔館に馴染めてるの?」

 

咲「温厚な人だからだいぶ馴染めてるわよ。妹様ともすぐ仲良くなったし。」

 

魔「フランと?なかなかいいやつだな。」

 

妖「そういえばフランさんは悟天さんと修行してますね。」

 

咲「そうなのよ。悟天さんのおかげで攻撃に骨格が出来上がっていて嬉しいわ。」

 

霊「悟天にとっては全然修行になってないけどね。」

 

魔「最近にぃちゃんに対して当たりが強くないか?」

 

霊「まあね。ここ数ヶ月家事をあまりしないのよ。」

 

咲「それは大変ね。」

 

妖「そんな一面もあるんですね。」

 

早「あれ?出稼ぎとかしてませんでしたっけ?」

 

霊「そうなの?」

 

魔「そういえばそんなことしてたような。」

 

霊「私の暮らしがあまり変わってないからどうでもいいわ。」

 

妖「・・なるほどですね。でも気を付けてくださいね、霊夢。」

 

霊「?」

 

 

この時の霊夢には、妖夢が何を言っているのかわからなかった。

 

 

霊「そういえば最近の萃香知ってる?」

 

妖「いつの間にかサイヤパワーを宿してましたね。」

 

魔「飲み比べ以外でにぃちゃんと絡み有ったっけ?」

 

霊「それが実は…」

 

〜〜

 

天「それじゃあ今回はこれで終わりっ!」

 

弟子達「はーーい!」

 

 

弟子達が帰った後、

 

 

萃「お、おい悟天。」

 

天「あ、萃香ちゃん。」

 

萃「ちゃん付けで言うなー!」

 

天「ところでどうしたの?」

 

萃「・・ちょっと、用があってな。」

 

天「なに?」

 

萃「私に・・」

 

天「?」

 

萃「サイヤパワーをくれないか!?」

 

天「どうしたの急に。」

 

萃「みんなサイヤパワー持ってるだろ?私にはないからどうやっても追いつかないんだ。」

 

 

涙ぐんでいる。

 

 

萃「このままじゃ、鬼の尊厳がなくなっちまうんだよ!」

 

天「大変だね。」

 

萃「だから、サイヤパワーくれよ。」

 

天「あれ妖怪が吸い込んだら数日倒れるそうだからやめた方が」

 

萃「頼むよ悟天!」

 

 

半泣きの状態で抱きついてきた。断る理由などあろうか。

 

 

天「わ、わかった。わかったから落ち着いて。」

 

萃「ぐすっ、あんがと。」

 

天「それじゃあじっとして。」

 

〜〜

 

霊「ってことがあったらしいわ。」

 

魔「だはははは!!」

 

 

大笑いしている。

 

 

咲「妖怪は苦労するんですね。」

 

妖「なんで私は…。」

 

早「元が人間だからじゃ。」

 

妖「なるほどですね。」

 

霊「そんなに笑っていいのかしら?」

 

魔「?なんだよ。」

 

霊「だってこの前悟天にお使い頼んだ時帰りに魔理沙が悟天に抱きついているのを私見たんだけd」

 

魔「わぁぁぁぁぁぁ!!」

 

咲「くすっ、可愛いじゃない。」

 

妖「乙女ですねぇ。」

 

早「甘えん坊さんですね。」

 

魔「う、うるさい!早苗後で奢りな。」

 

早「そんな〜。」

 

霊「話を戻すけど、妖夢は修行の方はどう?」

 

妖「私も調子いいですよ。超化維持もできるようになりましたし。」

 

咲「私は最初から維持できるけど。」

 

妖「いちいち口を出すのどうかと思いますよ。」

 

咲「そんなことで喜んでいては駄目ってことよ。」

 

妖「大きなお世話です。」

 

 

ギロリ。

 

 

早「お2人は仲悪いですよね。」

 

霊「そのうち仲良くなるわよ。」

 

魔「霊夢、みんな成長早くねえか?私たちなんて超化維持ですらもっと時間かかっただろ?」

 

霊「確かにそうね。なんでかしら。」

 

早「悟天さんに秘密があったりして。」

 

魔「まっさか〜。」

 

咲「・・・。」

 

霊「次の話いくわよ。」

 

早「・・・。」

 

霊「あれ?いいの?」

 

早「あ、別にいいですよ。私は魔理沙さんよりもうまくいってないので。」

 

霊「それは悪かったわね。」

 

魔「そ、そうだ。早苗さっき何言いかけたんだ?」

 

早「よくぞ訊いてくださいました!」

 

 

急に元気になった。

 

 

早「皆さん、恋をしてますか!?」

 

咲「してないわ。」

 

妖「いえ。」

 

魔「恋はしてないな。」

 

霊「何それ美味しいの?」

 

早「えぇ…。」

 

 

こんな女子会があるだろうか。

 

 

魔「霊夢にはにぃちゃんがいるだろ。」

 

霊「あんなのに恋するわけないでしょ。」

 

咲「意外と悟天さんとは脈無しなのよね。」

 

妖「意外ですね。とっくに恋に落ちたと思っていましたが。」

 

早「霊夢さん不器用ですから仕方ないですよね〜。」

 

霊「早苗、今ならぶっ飛ばしてあげるけどどうする?」

 

早「それは勘弁してください!」

 

魔「咲夜はいねえの?気になる人とか。」

 

咲「仕事で忙しいから考えてられないわ。」

 

妖「そりゃあなたみたいなヤクザメイドじゃ無理ですよ。レイ君も美鈴さんに取られて終わり。はい残念。」

 

咲「首を掻っ切って2度と喋れなくしてあげようかしら?」

 

妖「やれるものならやって」

 

ゴツッ!ゴツッ!

 

咲夜と妖夢は座ったままちゃぶ台へ倒れた。

 

たんこぶができている。

 

 

早「霊夢さん怖い。」

 

魔「霊夢らしいやり方だな。」

 

霊「うっさい。」

 

早「痛そ〜。」

 

霊「まったく、いい加減にしなさいっての。」

 

早「なんでこんなに仲悪いんですかね。」

 

魔「文化の違いじゃねえか?」

 

霊「私はうるさいのが嫌なだけよ。」

 

魔「そういや早苗は恋してないのか?私はまだしてないけど。」

 

早「私もまだですね。今が満ち足りているので。」

 

魔「満ち足りてるっていうと?」

 

早「今こうして大好きな先輩達とお話できるってことです!」

 

霊「ふ、ふん。可愛いこと言うじゃない。」

 

魔「うわ!霊夢がデレたぞ!」

 

霊「うるさい!」

 

早「これは文さんに報告ですね。」

 

霊「あんたもこぶ作ってほしいわけ?」

 

早「う、嘘ですって!そんなこと言うわけ」

 

文「写真もう撮りましたよ〜。」

 

 

窓の外に文がいた。

 

 

魔「あ、ドンマイ霊夢。」

 

文「それでは明日の朝刊で〜。」

 

霊「こらぁ!待ちなさい!」

 

 

文を追いかけるため神社を出た。

 

 

早「あぁ、これはもうお開きっぽいですね。」

 

魔「だな。咲夜と妖夢も寝てるし私らも寝るか。」

 

早「お2人は寝てるんじゃなくて気を失ってると思うんですけど。」

 

魔「細かいことはいいんだぜ。おやすみとっつぁん…。」

 

早「どっかで聞いたことあるセリフですね。じゃあ私も寝ますぅ…。」

 

 

こうして、ガールズトークはお開きとなった。

 

••••••••

 

••••

 

その晩のこと。

 

 

に「これで完成のはず。アリスー、起きてる?」

 

ア「眠れるわけないでしょォ。ムラムラしてしょうがないんだからァ。アハハハ。」

 

に「薬できたから、ほら飲んで。」

 

ア「なァにこれェ、媚薬?」

 

に「記憶も飛んでるんだな。もうそういうことでいいから早く飲んで。」

 

ア「アリス、イッきまァす!」

 

 

一気に飲んだ。すると!

 

ヴンッ!!

 

超化した!

 

 

ア「ふぅ、やっと正気に戻れた。ありがとね、にとり。」

 

に「記憶も飛んじゃうんだから疲れたよ。」

 

ア「ごめんね。この呪いもどうにかしないとね。」

 

に「治し方はパチュリーに訊いたりしてるけどまだわからないんだってさ。」

 

ア「この呪いさえなければ、今すぐにでもあいつを撃てるのに。」

 

に「あまり喋らない方がいいよ。何処で聞かれてるかわからないし。」

 

ア「それもそうね。こんなに月が綺麗なんだし、修行が上手くいく気がするわ。」

 

に「レミリアみたいなこと言うね。確か今は中秋の名月だったと思うよ。」

 

ア「まあ、どうりで。」

 

に「今度は咲夜も連れてくるよ。アリスの立体浮遊術を覚えたいって昔言ってたから。」

 

ア「そうね。」

 

 

なんと、アリスの本性は淫乱魔法使いではなかったのだ!

 

アリスが言うあいつとは?

 

•••••

 

ド「いよいよ完成か。」

 

?「ここまで長かったですね。お疲れ様です。」

 

ド「本命はこれではない。あちらの方は既に10年経っている。」

 

?「それも完成が近いのでしョう?刻一刻とドクターの夢が近づきますね。」

 

ド「その為にも、セルを使う。」

 

「私の夢への道は、ここからだ。」

 

第3章➖幻想少女強化計画➖

〈完〉




というわけで、第17話でした!

ルーミアvsミスティアやリグルvs悟天の戦闘を書いて欲しい方はコメントをください。その時がきたら追加で書きますので。

3章も終わりなので、ここでサイヤパワーの有無と一部のキャラの(悟天が幻想郷に来てから1年後の)年齢を公開します。多いので出演しているキャラだけしか書きませんが。

サイヤパワー無し
・大妖精
・美鈴
・パチュリー
・小悪魔
・幽々子
・八雲紫
・八雲藍
・永琳
・輝夜
・椛
・にとり
・神奈子
・諏訪子
・勇儀
・さとり
・お燐
・お空
・依姫

サイヤパワー有り
・ルーミア
・チルノ
・フラン(503)公式年表と自作設定より
・萃香
・リグル
・ミスティア
・早苗(17)
・こいし

超化可能
・霊夢(18)
・魔理沙(18)
・咲夜(20)
・レミリア(508)公式年表と自作設定より
・アリス
・妖夢(14)見た目年齢
・妹紅
・文

悟天(24)公式年表と自作設定より

霊夢、魔理沙、咲夜、早苗は本小説オリジナルの年齢設定です。

第4章は、➖冬の大侵略➖です。

内容は中間が決まってないので時間がかかってしまいます。ご了承ください。

ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第4章➖冬の大侵略➖
第18話「大喧嘩!?離れた2人」


この小説は東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・悪魔っぽい小悪魔
・勝手な解釈
・ヤンデレになりかけのこいし
等が含まれております。

作者の死に損ないメェ!という方はブラウザバックの準備だぁ!


〜あらすじ〜

究極13号を倒してからの7ヶ月間、幻想少女達は各々の鍛え方で修行を続けた。

 

その期間にしては成長が早い気がするが、それはまだ解明されていない。

 

それにしても、ガールズトークができる程の平和だったのだ。そろそろとんでもない何かが起きてもおかしくない。

 

と思った矢先、例のドクターが動きだしたぞ!

 

今回も太刀打ちできるか幻想少女達!?そして、孫悟天!

 

幻想天霊伝説 第18話

 

季節は冬、まだ真冬ほど厚くはないが幻想郷には雪が積もっていた。氷の妖精や妖怪は大喜び。

 

そんなある日のこと。

 

 

霊「悟天、洗濯物干して。」

 

天「まだ雪降ってるし寒いよ〜。」

 

 

悟天はこたつで丸くなる。

 

 

霊「もう止んでるわよバカ。」

 

天「そんな言い方ないだろ〜。」

 

 

ムクリと立ち上がり洗濯物を干した。

 

 

霊「次はお皿ね。」

 

天「あ、俺人里に用があるから行ってくる。」

 

 

彼の口からは一言も出したことがない出稼ぎのことだ。

 

しかし、

 

 

霊「また遊びに行くんでしょ。知ってるんだから。」

 

天「・・遊びには行かないよ。」

 

 

確かに遊びに行く時はある。ただ、弟子達との修行以外で外出した時に遊んでいる割合は4割であることを彼女は知らない。

 

 

霊「嘘はいいの。早くして。」

 

天「・・・。」

 

 

悟天はこの時、怒りを抑えられなかった。日頃の霊夢の態度、寒さ、疲労のせいでコントロールが効かなくなってしまったのだ。

 

 

「いい加減にしろっ!!」

 

霊「!!」

 

 

怒鳴り付けた。それでも収まらなかったが、同時に彼女をも怒らせてしまった。

 

 

霊「なんですって…!」

 

天「もう我慢できない!霊夢にはうんざ」

 

ドンッ!

 

天「ゔっ!」

 

 

悟天は外へ殴り飛ばされ木にぶつけられた!

 

 

天「がはっ!」

 

ドドド

 

木に積もっていた雪が彼を覆った。

 

ヴンッ!!

 

霊夢は即座に超化した。

 

 

霊「上等じゃないの。あんたのイカれた根性叩き直してあげるわ!」

 

ヴンッ!!

 

天「だぁぁぁっ!!」

 

 

彼も超サイヤ人に変身し、雪を吹き飛ばした。

 

 

天「腐れゲス巫女が調子に乗るなよ!」

 

霊「!・・もう一回言ってみなさい!!」

 

 

世紀の大喧嘩が、始まる!!

 

•••••

 

ド「気分はどうだ?」

 

??「・・いい気分だ。」

 

ド「セルよ、お前の使命はなんだ?」

 

セ「幻想郷を占領すること。邪魔をする者は、全て殺す。」

 

ド「完璧だ。完全体の状態を目標に作ってしまって戦闘力はオリジナルより劣ってしまったが、上出来だ。」

 

?「ドクター、設定した転送機がもうじきこの時間に到着しますが、如何致しましョう?」

 

ド「そうだった、忘れていた。アレの製作に夢中になっていたのでな。」

 

?「アレとは、アレですか?」

 

ド「勿論だ。セルではない。」

 

セ「・・・。」

 

ド「その転送機には、何が乗っている?」

 

?「別の次元から捕らえた実力者です。ドクターのデータにもある人物ですよ。」

 

ド「ほう、と言うと。」

 

?「銀河の暴れん坊と言われた連中です。1人不在ですが。」

 

ド「まあよい。話は戻るが、その連中が少し暴れた後にセルを放つ。その後、〈簡易版〉を放つ。」

 

?「そんなことしてしまわれては、誰か死ぬんじゃないですか?」

 

ド「クク、いいのだよ。ここで死ぬのならそいつはそこまでだ。」

 

?「・・ん?幻想郷で何か起きてますね。」

 

ド「何ようだ?」

 

?「おやおやおや、博麗霊夢と孫悟天が喧嘩してますね。」

 

ド「・・・、何だと?」

 

?「激しくぶつかり合ってますよ。博麗霊夢は殆ど本気ですね。孫悟天は少々遠慮してる様にも見えますが。」

 

ド「トップ2がまさかの喧嘩とはな。幻想郷侵略も近いな。」

 

?「いやはや、この程度でしたか。作戦変更しますか?」

 

ド「いや、このままでいいだろう。」

 

?「かしこまりました。」

 

ド「転送機が到着したら作戦開始だ。いいな?」

 

セ「了解だ。」

 

ド「さあ、私に底力を見せてみろ、幻想郷よ。」

 

•••••

 

バシッ!ガツッ!ガンッ!グリッ!

 

博麗神社の上空で闘っていた。何のためだろうか。

 

 

霊「ふんっ!」

 

天「くっ!」

 

ガシッ!

 

蹴ってきた足を手で捕まえた。

 

 

天「おりゃあっ!」

 

霊「うわっ!」

 

 

一回転して投げ飛ばした!が、

 

ヒュンッ!

 

瞬間移動で悟天の後ろをとった!

 

 

天「なにっ!」

 

霊「はっ!」

 

ドガンッ!

 

地面へ叩き落とした。

 

 

天「がぁっ!」

 

バキバキ!

 

鳥居付近の参道に衝突した。爆弾でも落とされたかのように亀裂が入りぐしゃぐしゃになった。

 

 

天「!! いってえ!」

 

 

左の頬に傷を負った。鮮血が滴り雪が赤く染まる。

 

 

霊;霊気「博麗かめはめ波」

 

天「おいおい容赦なしかよ。それなら俺だって!」

 

天;「ビクトリーキャノン」

 

霊「はぁぁぁぁ!!」

 

天「だぁぁぁぁ!!」

 

ドンッ!

 

 

最初は互角に見えたが、徐々に悟天が押した。

 

霊夢はここ数ヶ月、気を使った修行を全くと言っていいほどしなかったから当たり前だ。

 

 

天「はぁぁぁぁ!!」

 

霊「うっ!」

 

 

押し負け、ビクトリーキャノンをもろに受けた。

 

•••••

 

文「あやや、この気は!」

 

 

察知した。この距離なのに流石だ。

 

 

文「もしかしてお2人が?急がないと!」

 

ヴンッ!!

 

 

上司には取材ということにして、全速力で博麗神社へ飛んでいった。

 

•••••

 

天「・・・。」

 

霊「・・・。」

 

 

神社の前で睨み合っていた。お互いボロボロだ。

 

ス・・

 

天「・・じゃあね。」

 

霊「・・・。」

 

 

この時、2人とも言わなければいけないことを言えなかった。

 

悟天は神社に入り支度をし、左の頬をおさえ飛んでいってしまった。

 

序でに着替えもした。

 

 

霊「いいわよ。あんなのいなくたって。」

 

 

そう言いこたつに入るのだった。

 

•••••

 

レミ「・・・!」

 

 

レミリアは自分の能力で、少し先の未来を見ていた。

 

怖ろしい光景だった。

 

咲夜や他数人が、瓦礫の中無造作に死んでいる未来が見えたのだ。不思議なことに霊夢の姿はなかった。

 

悟天が立っているのが見えたあたりでビジョンがプツリと切れてしまった。

 

 

レミ「そ、そんな…。」

 

 

今まで、ビジョンが途中で切れたことがない。身体の調子が悪いわけでもない。いや、これを見たせいで体調は悪くなった。

 

 

咲「お嬢様、大丈夫ですか?」

 

レミ「・・ええ、大丈夫よ。」

 

咲「顔色は悪く見えますけど。」

 

レミ「ちょっと、変なのが見えてね。紅茶を淹れてくれるかしら?」

 

咲「かしこまりました。」

 

 

秒で持ってきた。

 

 

咲「お待たせしました。」

 

レミ「ありがと。・・咲夜。」

 

咲「何でしょう?」

 

レミ「貴女は私の命令を聞けるかしら。」

 

咲「何なりと。」

 

レミ「死ねと言っても?」

 

咲「勿論です。」

 

レミ「ふふ、私がそんな命令する筈ないってわかってるんでしょ?」

 

咲「まあ、はい。」

 

レミ「流石咲夜だわ。そこで1つ命令なんだけど。」

 

咲「はい。」

 

レミ「好きなら誰でも構わないわ。貴女は人を愛しなさい。」

 

咲「人を、ですか?私は既に霊夢や魔理沙を愛してますよ。」

 

レミ「そうじゃなくて、所帯を持ちなさいということよ。」

 

咲「結婚しろということですか?」

 

レミ「そう。その人を私よりも愛しなさい。」

 

咲「お嬢様よりも愛せる人物などいないと思います。」

 

レミ「案外そうでもないわよ。近くにいるでしょ?」

 

咲「それは…。」

 

 

頭にレイが浮かんだ。しかし、咲夜にとってレイは全く恋愛対象ではなかったのだ。

 

 

レミ「私の命令、聞けるわね?」

 

咲「・・了解しました。」

 

 

浮かない表情で頷いた。

 

一方大図書館では、レイが何やら絵を描いている。

 

 

フ「ねえレイ、何描いてるの?」

 

レイ「僕の憧れの人です。と言っても会ったことは無いんですけどね。」

 

フ「へ〜、なんで憧れなの?」

 

レイ「生き様に惚れたんです。この人みたいになりたいなぁって。」

 

フ「そうなんだ。腕が無いけど痛くないのかなぁ。」

 

 

子どもらしい意見だ。腕が無いことはショッキングだったのだろう。

 

 

レイ「痛かったと思います。でもヘッチャラな顔するんですよ。」

 

「僕はこの人のそういうところに憧れたんです!」

 

フ「ふ〜ん。一回でいいから会ってみたいね。」

 

 

笑顔でそう言った。

 

 

レイ「はい!その時は妹様も是非ご一緒に!」

 

小「おいうるせぇぞ人間!」

 

 

急に胸ぐらを掴んできた。

 

 

レイ「は、はい!すいません!」

 

フ「やめてこあ!ただでさえ頭にナイフ刺さってるのに。」

 

 

ということは進行形で美鈴にも刺さっている。

 

 

パ「小悪魔もそろそろ名前で呼んであげたら?」

 

小「私も名前ないんですけど…。」

 

パ「ああ、それで。」

 

 

名前をもらったレイに嫉妬しているようだ。

 

•••••

 

文「霊夢さん!何かあったんです、か?」

 

 

神社に入ると、こたつに入りながら横になっている霊夢がいた。

 

 

文「あやや?何事もなかったっぽいですね。」

 

「ここら辺で何かありませんでしたか?よければそれの取材を…」

 

霊「ゲホッ、ゲホッ」

 

 

霊夢の顔は真っ赤だ。

 

 

文「風邪ひいてるじゃないですか!布団まで運びますよ。」

 

 

霊夢を抱えて寝室に連れて行き、おしぼりを持ってきた。

 

 

文「まったく、霊夢さんが風邪だなんて2年前のあの日以来ですね。そんな寒い格好で外を歩くからですよ〜。」

 

「それに体力が落ちてますよ。やっぱり何かあったんですね。」

 

霊「・・うぅ。」

 

文「あやや?」

 

 

霊夢は泣いていた。

 

 

霊「文、どうしよう。私、またやっちゃった。」

 

文「・・・。」

 

霊「私、また1人になるのかな…。」

 

文「・・大丈夫ですよ。元気になったら悟天さんに謝りに行きましょ。」

 

霊「ぐす…、それは、やだ。」

 

文「ゑゑゑ!なんでですか?」

 

霊「だって、悟天が悪いの。私の苦労も知らないで。」

 

文「それはお互い様ですよ。」

 

霊「え?」

 

文「悟天さん、夏の終わり頃は月に招待されていたのでよく遊びに行ってましたけど、ここ数ヶ月はよく出稼ぎに行ってましたよ。」

 

霊「・・それほんと?悟天から聞いたことないけど。」

 

文「霊夢さんが苦労していることを知ってたんだと思いますよ。」

 

「お2人とも不器用さんですね〜。」

 

霊「・・悟天が謝るまで謝らないから。」

 

文「まあ、今はゆっくり休んでくださいね。」

 

霊「うん…。」

 

 

巫女は目を閉じた。

 

•••••

 

その頃悟天は、地霊殿の前にいた。

 

 

天「来たのはいいけど、さとりちゃんOKしてくれるかな?」

 

 

門の前で迷っていると、

 

 

こ「あ!お兄ちゃん!」

 

 

後ろから抱きつかれた。

 

 

天「うわっ、ビックリした〜。」

 

こ「修行は冬休みなのに来てくれて嬉しい!」

 

天「まあ、いろいろあってね。泊めてくれたりしないかな?」

 

こ「いいと思うよ〜。お姉ちゃんには後で言っとくから入って!」

 

天「いや〜悪いね。」

 

こ「ん?ほっぺたどうしたの?」

 

 

手を抑えている頰を見て言った。

 

 

天「あ〜、転んだだけだよ。」

 

こ「あー、嘘だぁ。」

 

天「はは、よくわかったね。」

 

こ「こっち来て。手当してあげる。」

 

 

手を引っ張って部屋へ走った。

 

 

燐「あれ?こいし様?」

 

こ「ちょっとそこの空き部屋使うよ〜。」

 

燐「え!さとり様には通してますか?」

 

こ「後で〜。」

 

燐「はぁ…。」

 

 

ところが空き部屋には行かず、別の部屋へ入った。

 

 

天「あれ?空き部屋そっちだよ。」

 

こ「まずこっち。」

 

 

そこは何やらお洒落な部屋だ。

 

椅子に座らされ、救急箱を持ってきた。

 

 

天「ここは?」

 

こ「私のお部屋。」

 

天「へ〜、いて!」

 

 

濡れたティッシュで頰に付いた血や埃を拭いてきた。

 

 

こ「我慢してね〜。ここからが本番なんだから。」

 

天「う、うん。」

 

こ「消毒液塗るよ〜。」

 

天「いたた!」

 

こ「この傷結構深いね〜。元どおりにならないかも。」

 

天「ま、いいや。」

 

こ「あ、消毒液なくなっちゃった。」

 

天「もう要らないんじゃない?」

 

こ「じゃあ私がぺろぺろしてあげる。」

 

天「無視された…。ぺろぺろ?」

 

こ「お姉ちゃんが言ってたの。血が出たら唾を付けたらいいって。」

 

天「それ自分にやるやつじゃ…。」

 

こ「お兄ちゃん、じっとしててね。」

 

天「わっ!待って待って。」

 

こ「早く治さないと。」

 

天「俺はもう大丈夫だから。」

 

こ「だ〜め。早く治ってほしいもん。」

 

さ「こいし、悟天さんの容態はどう?」

 

こ「あっ」

 

さ「あっ」

 

天「(ナイスさとりちゃん!)」

 

さ「何してるのこいし!」

 

こ「ぺろぺろして治してあげようとしてるの。」

 

さ「は?」

 

こ「前にお姉ちゃん言ってたじゃん。唾を付けたら治るって。」

 

さ「それ自分にやる時よ!悟天さんに迷惑かけたらだめ!」

 

天「(迷惑って言うほどじゃないけど)」

 

こ「そんな嫌そうな顔してないけど?」

 

さ「・・・、とにかくもうやめなさい。あとは私がやるわ。」

 

こ「え〜、ガーゼ貼るだけだよ〜。」

 

さ「空き部屋へ連れて行く序でよ。」

 

こ「むー。」

 

 

ようやく部屋に入ることができた。

 

 

さ「まったくこいしときたら。」

 

天「泊めてくれるの?」

 

さ「ここまで来て帰れなんて言えないでしょ。」

 

天「さっすがさとりちゃん!」

 

さ「ちゃん付けで言わないでください!」

 

天「?なんで?」

 

さ「その、恥ずかしいですから。」

 

天「そっか、悪い悪い。」

 

さ「はい、ガーゼ貼りますよ。」

 

天「うん。」

 

さ「・・霊夢さんと喧嘩したそうですね。」

 

天「心読まないでよ〜。」

 

さ「いいえ、貴方が身体に力を込めていたら心は読めませんでしたよ。本当は読んで欲しかったのでしょう?」

 

天「・・・。」

 

さ「落ち着くまでここに居ていいですからね。」

 

天「ありがとう。」

 

さ「こいしが世話になってますから。」

 

天「大したことしてないよ。」

 

さ「いえいえ、あの子が他人にぺろぺろしたいだなんて大胆なことを言ったのは初めてですよ。」

 

天「そうなんだ。」

 

さ「貴方がよければ、これからもこいしと仲良くしてくださいね。」

 

天「勿論だよ。」

 

 

というわけで、暫く泊めてくれることになった。

 

 

こ「そっか、お兄ちゃんを傷付けたのは霊夢か。」

 

「絶対許さない。」

 

 

盗み聞きをしてしまった。

 

•••••

 

に「悟天君の能力、わかったかもしれない!」

 

紫「ほんとに!?」

 

に「うわっ、ビックリした。」

 

紫「もうすぐ冬眠するんだから早く教えてくれないかしら?」

 

に「わかったわかった。それでね…」

 

••••••••

 

••••

 

その晩のこと。

 

 

天「いや〜夕食までご馳走になって申し訳ないな〜。」

 

 

1人で部屋に居ると突然、謎の空間が現れ、

 

 

紫「やっほー。」

 

天「うわぁ!」

 

紫「そんなに驚かなくてもいいじゃない。」

 

天「紫さんもうちょっと普通に現れても…。」

 

紫「これが私の現れ方よ。」

 

天「お願いした俺が間違いだった。」

 

紫「悟天くん、霊夢と喧嘩してたわよね?」

 

天「やっぱり知ってたんだね。」

 

紫「仲裁するつもりはないけど、少し話を聞いてくれないかしら。」

 

天「お説教はちょっと…。」

 

紫「違うわ。霊夢の過去よ。聞いてくれるかしら?」

 

天「明日でいい?もう眠いから。」

 

紫「くす、こんな時もマイペースなのね。眠いのは私もなんだけど。」

 

天「褒め言葉として受け取るよ。」

 

 

こうして、いつもより長い一日は終わった。

 

このまま2人は離れたままになってしまうのだろうか?

 

第19話へ続く…。




というわけで、第18話でした!

今更言うのもあれですが、レイの台詞を考えているのは私ではありません。なので、私が思いつかない台詞でできているのです!

ここまでのご愛読、有難う御座いました!!





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第19話「危ない悟天!紅魔の危機」

この小説は東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・ヤンデレこいし
・勝手な解釈
・特撮大好き妹紅
等が含まれております。

そこまで性根が腐っていたとは…、と感じた方はブラウザバックでも如何かな?


〜あらすじ〜

冬のある日、悟天と霊夢は大喧嘩をしてしまった。

 

きっかけは、お互いの認識の違いである。

 

左の頬に傷を負った悟天は、博麗神社から出ていってしまった。行くあては幾つかあったのだ。彼の人脈の広さには驚かされる。

 

向かった先は地霊殿。主人からの許可ももらい、暫く住ませてくれることになった。

 

一方霊夢は、出て行かれたショックで風邪をこじらせてしまった。文が駆けつけてくれたため、大事には至らなかった。

 

このまま、離れ離れになってしまうのか?

 

幻想天霊伝説 第19話

 

霊「・・・うーん。」

 

 

巫女は目を覚ました。身体はまだ重かった。熱は下がっていないようだ。

 

 

文「あ、起きましたか。」

 

霊「え?文?」

 

文「そうですよ。」

 

霊「仕事は?」

 

文「有給もらったんですよ。」

 

霊「で、でも。」

 

文「霊夢さんのことですから。お気になさらず。」

 

霊「・・そう。」

 

文「その代わり、元気になったら仲直りしてくださいね。」

 

霊「そ、それは…。」

 

文「今となっては悟天さんと霊夢さんの2人が揃ってないと博麗神社ではありませんから。」

 

「人里の皆さんもそう思ってますよ。」

 

霊「・・・。」

 

 

ここまで看病してくれた文に、仲直りはしないとは言えなかった。

 

•••

 

天「・・・ん、朝か。」

 

 

ぐっすり眠ったようで、目覚めは良かった。

 

寝る時は少々寒かったのだが、何故だか暖かい。横を見てみるとその理由がわかった。

 

 

天「! こいしちゃん!?」

 

こ「むにゃむにゃ。」

 

 

悟天の腕にしがみつきながら此方もぐっすり眠っている。

 

 

天「起こしちゃ悪いし仕方ない、か。」

 

 

再び横になった。

 

今気付いたのだが、頬のガーゼが取れている。

 

 

天「寝相悪かったかなぁ。」

 

 

それだけでなく、何やら頬が湿っている。

 

いやいやまさか。

 

 

こ「お兄ちゃん何もしないんだね。」

 

天「あ、起きてたんだ。寝てると思ってたからね。」

 

こ「そうじゃなくて〜、私をめちゃくちゃにしないんだねって。」

 

天「こんな小さい子にはしないよ。」

 

こ「そうなの?お姉ちゃんは、男はそんなことばかり考えてるって言ってたけど。」

 

天「何教えてんのさとりちゃん…。」

 

こ「お兄ちゃんと会ってもお姉ちゃんは警戒しなかったから、何もしないかな〜って思ってたけど。」

 

「私はされてもいいよ、お兄ちゃん。」

 

 

くっついているので、こいしの鼓動が早くなっていることがよくわかる。

 

 

天「も、もうご飯食べようよ!」

 

こ「あっ。」

 

 

腕を振りほどき、さっさと着替えて部屋を出てしまった。

 

 

こ「やっぱり、霊夢のことを忘れられないのかな〜。」

 

「でも大丈夫だよ。そのうち、忘れさせてあげるから。」

 

 

悟天が手を出さなかった理由をわかっていない様子だ。

 

•••

 

朝食の時間だ。

 

 

天「地底の料理は地上に負けないくらい美味しいね!」

 

さ「そう?ありがとうございます!」

 

天「さとりちゃんが作ったの?」

 

さ「そうですよ。頑張った甲斐があったわ。」

 

天「ほんとに美味しいよ!」

 

さ「でも、霊夢さんには敵いませんよ。」

 

天「・・・そうだとしても、たぶん戻らないよ。」

 

さ「駄目ですよ。喧嘩の後は仲直りしませんと。」

 

天「いいよ、あんな分からず屋。俺の気持ちも知らないで。」

 

さ「・・ごめんなさいね、こんな話をしてしまって。」

 

天「いやいや。」

 

こ「私もお料理しようかな〜。」

 

天「ほんとに!楽しみだなぁ。」

 

こ「私頑張るから!(お兄ちゃんのためにも)」

 

さ「(こいしの方が心配だわ。)」

 

 

悟天への異常な愛情には気付いていた。

 

 

さ「あれ?悟天さん頰の傷が癒えてますね。」

 

天「あっ、そう言えば痛くないな。」

 

さ「傷跡は残ってますけど。何かしましたか?」

 

天「俺は何も…。」

 

こ「うふふ。」

 

さ「まさか、こいし?」

 

こ「お兄ちゃんが寝てる間にぺろぺろしたら治ったよ〜。」

 

天「ええ!」

 

さ「・・妖怪だからかしら。」

 

 

姉でも知らないようだ。妖怪とは不思議なものだ。

 

 

天「それじゃあ紅魔館に行ってくる。」

 

さ「行ってらっしゃい。」

 

こ「何しに行くの〜?」

 

天「ちょっと遊びに。」

 

こ「霊夢は居るの?」

 

 

急に笑顔が消える。

 

 

天「居ないんじゃない?居たら帰るし。」

 

こ「ならいいよ!」

 

 

パァッと笑顔になる。

 

このように表情がころころ変わっている。

 

 

さ「(悟天さんなら大丈夫よ。うん、きっと大丈夫。)」

 

 

何故紅魔館へ行くのかは、心を読んだのでわかっていた。いや、悟天が読ませたのだろう。

 

•••••

 

早「はぁぁぁぁ!」

 

神奈子「もう少しだ早苗!」

 

諏「もうちょっと!」

 

早「はぁぁぁぁ……。」

 

神「また駄目か。」

 

諏「いいとこまでいってるのに。」

 

早「はぁ…はぁ…。」

 

 

今日も超化の特訓をしていた。彼女はまだ変身できないのだ。

 

 

諏「にとりの装置でも超化できなかったよね。何でだろう。」

 

神「うーん。」

 

早「私には、才能がないのかもしれないですね…。」

 

神「そんなことはない!お前は立派な現人神だ!」

 

諏「そうだよ。元気出して!」

 

早「・・はい。」

 

 

苦笑いを浮かべた。

 

•••••

 

美「さっむー!まだ慣れませんね〜。慣れたら居眠りでき」

 

咲「何か言ったかしら?」

 

 

また突然現れた。

 

 

美「うわっ!いーーや!何も言ってません!」

 

咲「そう?もし、慣れたら居眠りできる、とか言ってたのならまた何かしないといけないのだけど。」

 

 

そう言い笑顔でナイフを突き付ける。

 

 

美「そんなこと言うわけないじゃないですかー!」

 

天「はは、2人とも相変わらずだなぁ。」

 

美「悟天さんだ!」

 

咲「あら悟天さん。今日はどういったご用件で?」

 

天「ちょっと咲夜に用があってね。今話せる?」

 

咲「あと少しだけお仕事が終わればできますよ。少々待ってもらうことになりますけど。」

 

天「いいよいいよ。館に入ってもいい?」

 

咲「構いませんよ。どうぞ此方へ。」

 

天「ありがとう。」

 

 

悟天と咲夜は館に入った。

 

それから暫くして、

 

 

美「早く交代時間にならないかな〜。」

 

 

レイとの交代時間はもう少しだ。

 

その時!!

 

ピカッ!!!ビリビリ!!

 

またしても湖付近の林で光が放たれた。

 

 

美「!!」

 

 

美鈴は構えた。

 

•••

 

咲夜は仕事を終えた。2人は咲夜の部屋に移動した。

 

 

天「ここでいいの?」

 

咲「いいわ。話、してちょうだい。」

 

天「それじゃあ。咲夜は妖夢と仲悪いのになんで一緒にいれるの?」

 

咲「確かに仲悪いわよ。だけど、喧嘩するほどってやつかしら。嫌い合ってるけど、認め合ってるのよ。」

 

天「嫌い合いながら、認め合いながら、か。」

 

咲「霊夢と喧嘩したのでしょう?」

 

天「レミリアから聞いたんだね。」

 

咲「あら、察しがいいこと。」

 

天「プライバシーの欠片もないなぁ。」

 

 

はははと2人は笑う。

 

 

咲「霊夢はああ見えて不器用だから、あなたから謝ってあげて。」

 

天「・・考えておくよ。」

 

咲「霊夢は、泣いていたらしいわよ。」

 

天「え?」

 

ピカッ!!!ビリビリ!!

 

天「あ!」

 

咲「!!」

 

天「ちょっと見てくる!」

 

 

咲夜はもういなかった。

 

 

天「能力とかずるいよ〜。」

 

•••

 

遅れて到着した。美鈴は無事のようだ。

 

 

天「何もないの?」

 

美「それが…、襲ってこないんですよ。」

 

「あの林辺りに4人の気があったんですけど、1人は妖怪の山の方へ行きました。気の大きさがわかりませんけど。」

 

 

どうやら相手はある程度気のコントロールができるようだ。

 

 

美「3人は残ってるんですけど、一向に動こうとしないんですよ。」

 

天「うーん、なんでだろ?」

 

美「きっとあれですよ。咲夜さんの怖ろしさに勘付いて動けないんですよ。」

 

咲「何か言いました?」

 

 

ナイフを突き付ける。

 

 

美「ひー!なんでもありません!」

 

天「悪い奴じゃないかもしれないよ。俺みたいに。」

 

咲「それも一理ありますね。」

 

 

レミリアはこの時、レイを使ってパチュリーを呼び出したという。

 

 

天「咲夜がいれば大丈夫だろうし、俺もう行くよ。」

 

美「あ、お疲れ様です〜。」

 

咲「それでは。」

 

天「ありがとうね。」

 

咲「礼には及びません。」

 

 

地霊殿へ飛んでいった。

 

 

咲「私は館に戻ります。何かあったら、ね。」

 

美「了解です!」

 

 

咲夜は戻った。

 

•••

 

文「霊夢さん、これ食べてください。」

 

 

おかゆを持ってきた。

 

 

霊「ありがと。」

 

文「人参のおかゆですよ。」

 

霊「! いらない。」

 

文「あれ〜?人参と知った瞬間どうしたんですか〜?」

 

 

人参が嫌いなのではない。文は勿論わかって言っている。

 

悟天が幻想郷で初めて買ってきたものだ。

 

 

霊「お腹空いてないからいい。」

 

ぐー

 

腹は正直だ。

 

 

文「ほらほら、食べて早く治しませんと。」

 

「それに、また何かが幻想郷に入り込んだみたいですよ。」

 

霊「え!」

 

文「霊夢さんが寝てる間に何か来ましたよ。異変解決しませんと。」

 

霊「寒いからどっちにしろ出たくないんだけど。」

 

文「ゑゑゑ!」

 

•••••

 

〜昼過ぎ〜

 

に「うんうん、順調順調!」

 

 

にとりはモニターで植物らしきものを見ている。

 

 

妹「そこだ!よし!よっしゃぁぁ!」

 

 

妹紅はテレビを見ている。にとりによると、30分の特撮映画というものらしい。

 

 

に「面白いでしょ?紫さんには感謝だよ。」

 

妹「それに、これのおかげであの技をあみ出せたしな。」

 

に「妹紅さんの才能でもあるよ。」

 

妹「そりゃどーも。」

 

に「それに、また新しい技を習得したんだって?」

 

妹「おうよ。しかも運のいいことに、それをご披露することができるかもな。」

 

に「え?・・あ。」

 

 

探知機を見てみると、外来人の反応があった。

 

 

に「行くの?」

 

妹「場合によってはな。」

 

•••••

 

天「やっぱり地霊殿の料理は美味いや!」

 

さ「今回は勇儀さんが作ってくれたんですよ。」

 

天「え!勇儀って料理できるの?」

 

勇「失礼だな!私だって料理くらいできるぞ!」

 

天「へえ、人は見かけによらないもんだね。」

 

こ「早く料理できるようにならないと…。」

 

さ「そんなに急がなくていいわよ。」

 

 

この時、地霊殿の前に何者かが現れた。悟天はその気を察知した途端、嬉しさに飛び上がりそうになった。

 

 

天「この気は!」

 

さ「知り合いですか?」

 

天「知り合いなんてもんじゃないよ。これは、父さんの気だ!」

 

 

瞬間で食べ終え、ダイニングから飛び出した。

 

 

勇「なんか妙じゃねえか?」

 

さ「はい。今門の前にいる人物は確かに悟天さんの気に似ています。」

 

「ですが、それにしては嫌な予感がします。」

 

勇「・・ちょっと行ってくる。」

 

さ「どうかお気を付けて。」

 

こ「私も行こっと。」

 

 

こいしは今能力を使っている。

 

•••

 

天「父さん!」

 

 

門まで来たが、父の姿はない。

 

 

天「変だなぁ。さっきまで居たのに急に消えちゃった。」

 

「気のせいだったのかなぁ。戻ろっと。」

 

 

戻ろうと地霊殿の方へ向いたまさにその瞬間、背後に父の気を感じた。

 

今度こそは間違いない。

 

 

天「父さ」

 

??;「デスビーム」

 

ビッ!!

 

天「ゔっ!」

 

 

振り返った瞬間、右胸を貫かれた。

 

撃たれた悟天はそのまま倒れ伏した。

 

 

天「がっ・・お前は・・何者だ・・。」

 

??「私か?私の名はー」

 

セ「セルだ。」

 

天「・・?セル?」

 

セ「そうか。孫悟天は知らなかったな。」

 

「私は、お前が生まれる前に孫悟空達を苦しめたセルの、バージョンアップだ。」

 

天「まさか・・兄ちゃんが、倒した、人造人間って…。」

 

セ「その通りだ。しかし、この世界には当の本人はおろかサイヤ人はお前しか居ない。」

 

「だがそのお前すらこのザマだ。」

 

天「く、くそお…。」

 

 

口からも血を流している。

 

 

セ「あまり喋らない方がいいぞ。死が早まるからな。」

 

天「はぁ・・はぁ・・。」

 

 

虫の息だ。

 

 

セ「呆気なかったが、侵略のためにもトドメを刺すぞ。」

 

勇「待ちな!」

 

 

勇儀が到着した。

 

 

セ「これはこれは、鬼の四天王の一人が何用かな?」

 

勇「そいつは殺させねえぜ。どうしても殺したかったら、私を倒してからにしろ!」

 

セ「クク、貴様ごときがこの私を倒そうと?」

 

「できるものならやってみるがいい。」

 

勇「こいし、居るんだろ?悟天を連れて行きな。」

 

こ「わかってたんだ。」

 

勇「伊達に鬼はやってねえよ。早く行け。」

 

こ「う、うん。」

 

天「無理、だ。に、逃げ、るんだ…。」

 

勇「私を、なめんじゃないよ。」

 

セ「ククク、少しは楽しませてくれよ。」

 

•••

 

時同じくして、レイは紅魔館の門に来た。

 

レイ「美鈴さん、交代ですよ〜」

 

美「レイ危ない!」

 

レイ「え⁈」

 

ドカーン!!

 

突如複数のエネルギー弾が飛んできた!

 

美鈴はレイを庇ったせいで一瞬で傷だらけになった。

 

 

レイ「メ、美鈴さんッ!!」

 

???「やっと居なくなったな。」

 

???「これで占領できそうだ。」

 

????「始めましょうか。」

 

レイ「お前たちは!」

 

「ビドーにゴクア、ブージン!お前達が何故この世界にいるんだ⁈」

 

ビ「そうか、お前もこことは違う俺たちと同じ地球から来たんだな?」

 

レイ「いや、僕はお前たちの住む世界とは別の世界から来た。なぜ美鈴さんを攻撃したんだ!」

 

ゴ「占領するからに決まってるだろ。まさか、お前1人で俺たちと闘うとは言うまいな。」

 

ブ「(また別の世界?何故この坊主は俺たちのことを知っている?)」

 

レイ「もしそう言うつもりならどうする?」

 

ビ「面白い。あのデブは一瞬だったが貴様はどこまでやれるか確かめ」

 

咲;紅符「殺人ドール」

 

ブ「ふんっ!!」

 

 

複数のナイフをブージンは指から出した糸で全て止めた。

 

 

咲「やるじゃないですか。」

 

ゴ「抵抗する者がいたか。そう来なくてはな。」

 

咲「はぁぁっ!」

 

ヴンッ!!

 

咲「レイ、あなたは館へ逃げなさい。パチュリー様が霧の準備をなさってます。私が時間を稼ぎますから早く!」

 

レイ「僕も戦います!咲夜さんを置いて逃げるなんてできません!」

 

咲「あなた、闘えるの?里の人間とあまり変わらないようだけど。」

 

レイ「僕は奴らの技を知っています。少しくらいなら力になれるはずです。」

 

咲「・・あなたを助ける余裕はないと思うけれど、いいわね?」

 

レイ「はい。僕にかまわず戦ってください。」

 

咲「わかったわ。それじゃあまず、美鈴を中へ連れて行ってくれるかしら?」

 

レイ「了解です!」

 

 

美鈴を抱え連れて行った。

 

 

ブ「結局お前1人というわけか。」

 

咲「そうですね。」

 

ビ「・・殺るぞ。」

 

 

まさかの展開、悟天が不意打ちに倒れてしまった!

 

勇儀は太刀打ちできるのだろうか?

 

咲夜の運命は?

 

第2の侵略が、始まるっ!!

 

 

第20話へ続く…。




というわけで、第19話でした!

遅くなり申し訳ありません。

次回で20話ですなぁ。早いもんですな。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第20話「鬼と人間 それぞれの隠された力」

この小説は東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・勝手な解釈
・東方儚月抄っぽいけど内容は全然違う
・長い紫の話
等が含まれております。

ハハッワロスと思った貴方!ブラウザバックDA☆


〜あらすじ〜

大喧嘩から1日が経ち、霊夢は風邪のため文と神社に籠っており、悟天は一時地霊殿に泊まっていた。

 

比較的元気だった悟天は紅魔館へ行き、咲夜にアドバイスを求めた。

 

そんな中、何者かが転送され緊張が走ったものの、何も起きなかったため悟天は地霊殿へ戻った。

 

この選択が紅魔をピンチにする。

 

やって来たのは、ビドー、ゴクア、そしてブージンであった。対応できるのは超咲夜1人といった状況だ。

 

戻った悟天の方へも誰かが来た。悟天は父だと思って出迎えたが、その人物はセルであった。セルを知らない悟天は、父の気を感じて騙されたのだ。

 

幸い、すぐに勇儀とこいしが駆け付けてくれたのでトドメは刺されずにすんだ。しかし、闘えるのは勇儀だけだ。

 

勝てるか咲夜!勇儀!

 

大丈夫か悟天!霊夢!

 

幻想天霊伝説 第20話

 

チ「大ちゃん大丈夫?」

 

大「復活したから大丈夫だよ。」

 

チ「さっきの3人、強かったね。兄貴から教わったあたいのビクトリーキャノンが効かなかったよ。」

 

大「紅魔館、大丈夫かな…。」

 

 

悟天が館から離れても襲撃が遅かった理由だ。

 

•••

 

セ「それで、その程度の実力で私にどう張り合おうと言うのかね。」

 

勇「やっぱり、普通に殴っても勝てる相手じゃないか。」

 

セ「あと3分だけなら待てるが、打つ手がないのならさっさとどきたまえ。」

 

勇「へへ、3分もいらないよ。」

 

セ「なんのハッタリだ?」

 

勇「私の能力にかかれば、お前を吹っ飛ばすくらい一瞬だ。」

 

セ「ククク、遂には鬼すら嘘をつくようになったか。哀れだな。」

 

勇「ふん、はぁぁっ!」

 

ボゥ!!

 

勇儀は〈怪力乱心を持つ程度の能力〉を使い、パワーアップした!

 

 

セ「ふははは!パワーに頼った変身か!サイヤパワーすらない貴様がそれを使ったところで私には勝てんぞ!」

 

勇「・・・。」

 

 

勇儀は真顔になった。

 

 

セ「終わりだ、星熊勇儀ッ!」

 

 

物凄いスピードで右ストレートを当てようとしたが、

 

 

セ「なにっ!」

 

 

避けられた!それだけでなく、

 

 

勇「オラァッ!!」

 

ドゴッ!!

 

セ「ぬあぁぁぁぁ!!」

 

 

セルを殴り飛ばし、地底の天井を突き破った!

 

 

勇「はぁ・・はぁ・・。」

 

シュウ・・

 

勇「能ある鷹は爪を隠すって、言うだろ?もう居ねえけど。」

 

 

そう、勇儀はここ最近で悟天からサイヤパワーを貰っていたのだ。

 

パンチを避けたのは、鬼が長年培った戦闘技術だ。

 

 

勇「戻るか。悟天が心配だからな。」

 

•••

 

ビ;「ブレイブガトリング」

 

咲「無駄よ!」

 

 

時間を止め攻撃を全て避けた!

 

 

ビ「なにっ!」

 

 

斬りかかったが、

 

 

ゴ「おっと!」

 

ガキンッ!!

 

咲「くっ!」

 

 

ナイフよりも大きい剣で止められた!

 

ビドーはこの隙に、

 

 

ビ「はぁっ!」

 

咲「ぐっ!」

 

 

咲夜の横腹を蹴った。

 

 

咲「小癪な!」

 

ブ;「サイキックブレス」

 

エネルギーで作った2本の剣が飛んできた!

 

 

咲「なっ!・・はぁっ!」

 

ギンッ!!

 

両手で持った2本のナイフで弾いた!

 

 

ブ「ほっほっほ。」

 

咲「はぁ・・はぁ…。」

 

ビ;「ブレイブガトリング」

 

咲「うっ!」

 

 

避ける余裕がなくガードした。

 

 

ゴ「さっきまでの威勢は何処へ行ったのだ?」

 

ビ「ククク」

 

咲「(霧はまだですね。お嬢様、早く!)」

 

 

苦戦を強いられている。

 

•••••

 

天「はっ…はっ…。」

 

さ「悟天さんしっかりして!」

 

こ「・・・。」

 

勇「おいおいヤバいじゃねえか。」

 

 

右胸をやられたため、呼吸がままならない。

 

 

こ「ユルサナイ。あいつ殺す。」

 

勇「・・(さとりからは聞いてはいたが、こいしは重症だな。お前が悪いんだぞ悟天。そんなに強いのに真っ直ぐすぎるんだ)。」

 

「心配しなくても、地上の連中が勝てなかったら闘うことになるぞ。」

 

こ「こっちに来るの?」

 

勇「場合によっちゃな。次は私じゃ守りきれないぞ。」

 

こ「大丈夫だよ。」

 

 

ここまでは笑顔だったが、

 

 

「私が殺すから。」

 

 

急に真顔で言った。

 

 

さ「・・無理はしないでね。悟天さんを簡単に倒してしまった敵だから。」

 

こ「大丈夫だよお姉ちゃん。」

 

勇「(正直、地霊殿はこいしにかかってる。次は私じゃ無理だ。)」

 

天「・・・。」

 

さ「あら、寝てしまったようね。」

 

こ「寝顔可愛い♡」

 

勇「部屋から出るか。外も心配だしな。」

 

こ「気は消してね。察知しちゃうから。」

 

勇「よく知ってるな。」

 

こ「お兄ちゃんが教えてくれたの。身を隠したい時は気を消してって。」

 

さ「ほんとにお兄ちゃんっ子ね。」

 

こ「えへへ〜。」

 

 

3人は部屋から出て行った。

 

 

天「・・居るんでしょ?」

 

紫「あらまぁ、よくわかったわね。」

 

天「そんな気がしただけ。なんか用?」

 

紫「今こそ霊夢の過去を話そうと思って。」

 

天「このタイミングで?」

 

紫「今だからでしょ?」

 

天「わ、わかった。」

 

•••••

 

セ「小賢しい。奴もサイヤパワーを宿していたとは…。」

 

 

吹っ飛ばされたセルは、地上にいた。少し考えた後、

 

 

セ「丁度いい。今のうちにセルジュニアを量産して侵略を進めてやる。」

 

グッ、ググ・・

 

セ「ふんっ!!」

 

ボッ

 

ボボボッ

 

ボボボッ

 

ボボボッ

 

ボボッ

 

なんと、自分の分身であるセルジュニアを12体も生み出したのだ!

 

 

セ「さあ、散らばれ!」

 

セJr.「ギギッ!」

 

 

各地に散らばった。

 

 

セ「さて、私はドクターの命令通り河城にとりの研究所を破壊するとするか。」

 

「まあ、孫悟天の抹殺を先にしろと言われていたがいいだろう。私は娯楽が好きだからな。」

 

 

独り言を淡々と並べている。

 

 

セ「それに、研究所には強い気が1つあるな。楽しみだ。」

 

 

全速力で飛んで行った。

 

•••

 

文「・・騒がしくなりましたね。」

 

霊「始まったわね。」

 

 

具合が悪いながらもそれくらいはわかった。

 

 

文「私、行ってきますね。妖怪の山にも何やらとんでもない輩が入り込んだみたいなので。」

 

霊「もう行くの?」

 

文「本当は霊夢さんが動けた方がいいんですけどね。」

 

霊「寒い。」

 

文「それじゃあ行ってきます!」

 

ビュンッ!!

 

また一人になった。

 

 

霊「・・大丈夫よ。私が行かなくても。」

 

•••

 

小「やめな!あんたじゃ咲夜さんの足手まといだ!」

 

 

小悪魔はレイを掴んで離さない。

 

 

レイ「嫌です!離してください!」

 

美「そうです!霧が完成するまで待つしかありません!」

 

レイ「それまで待ってられません!」

 

妖精メイドA「もし霧が完成する前に咲夜さんがやられたら…。」

 

妖精メイドB「それならお嬢様や妹様が闘えるようになるね!」

 

妖精メイドC「だけど屋根を破壊されたら?」

 

妖B「・・・。」

 

妖A「それ以前に咲夜さんが殺されちゃうなんてやだ!」

 

妖C「どうすりゃいいんだよ…。」

 

レイ「くそっ!」

 

 

そんなパニックの中、レミリアがやってきた。

 

 

小「え?お嬢様?」

 

美「霧は?」

 

レミ「パチェが頑張ってるからもう少しよ。」

 

「・・レイ。」

 

レイ「お嬢様…?」

 

レミ「貴方が咲夜を助けに行きなさい。」

 

妖A「ええ!」

 

妖B「人間には無茶ですよ!」

 

妖C「下っ端の定めか…。」

 

 

名前がある時点でレイと妖精メイドは同格ではない。

 

 

レミ「今こそ貴方の能力を試す時よ。・・できるわね?」

 

レイ「…やってみせます。」

 

レミ「今こそ、紅魔に命を捧げなさい!」

 

レイ「はいっ!!」

 

 

レイは玄関を出た。

 

 

美「どうか、死なないで…!」

 

•••

 

紫「霊夢はね、最初はどこの子かもわからない孤児だったのよ。」

 

天「!!」

 

紫「勿論外の世界の話だけど。私は可哀想だったから引き取ったの。その頃はまだ5歳だったわね。」

 

「そして、名前も私が付けたの。」

 

天「紫さんが付けたんだ。」

 

紫「そして同じ頃、先代博麗の巫女がチャインに挑んで戦死したの。」

 

天「チャインって?」

 

紫「この星の幻想郷ではない部分の帝国の名前よ。」

 

天「初めて聞いたよ。」

 

紫「やっぱり霊夢は言わなかったのね。」

 

「そこで私は、霊夢を博麗の巫女に就かせたの。」

 

「最初は面倒みたりしたけど、いつまでもそうしてたら幻想郷は守れない。だから一年経った頃私は姿を消したの。」

 

「でも所詮は一年しか修行を積んでいない人間。妖精にも勝てなかったわ。」

 

「そんな時、異世界からある男が現れたの。その方が、霊夢のお師匠さんよ。霊夢が6歳の時ね。」

 

天「・・・。」

 

紫「それからはお師匠さんがずっと修行をなさってくれたの。霊夢は凄く嫌がったのよね。あの子修行嫌いだから。反対にお師匠さんは修行大好きだったからよく付き合わせたの。」

 

「霊夢は嫌々修行してたけどどんどん強くなったわ。」

 

「私は嬉しかった。修行のおかげで今まで手も足も出なかった妖精や妖怪に難なく勝てるようになったの。霊夢に解決できない異変はなかったわね。」

 

「それに8歳になる頃にまた変革が起きたの。霊夢がお師匠さんのサイヤパワーを吸収して自分のものにしたの。ここで人間のレベルは遥かに超えてしまったの。さらにサボり癖が付いたけど。」

 

天「じゃあ紫さんは知ってたんだ。」

 

紫「そうよ。」

 

「それから半年経ったある日、魔理沙が弟子入りを志願したの。お師匠さんは勿論許可して、2人で修行することになったの。」

 

天「だからあんなに仲良いんだ。」

 

紫「その通り。」

 

「10歳になった時には鉄人になってたのよ。だから、〈ありとあらゆるものを破壊する程度の能力〉を前にしても効かなかった。」

 

「次の年の冬はもっと驚いたわ。霊夢が、変身できるようになったの。お師匠さんによると通常の50倍のパワーアップですって。」

 

「だから次に起きた異変で〈死を操る程度の能力〉を持った幽々子の力も通用しなかったの。第一次月面戦争で片腕となるほどの戦力だった幽々子が負けたのよ。」

 

「それからちょっとして魔理沙も変身できるようになったわね。」

 

「それから6年間いろんな異変があったけど霊夢は軽々と解決していったわ。」

 

「だから6年目で霊夢や魔理沙や他数人を呼んだの。霊夢には私から1つ技を伝授したわ。それが、神降ろしよ。」

 

天「神降ろし?」

 

紫「八百万いると言われる神々の中から一時的に1人降ろして自分に宿すということ。そうして清めないと月に侵攻できないから。」

 

「それを教えた上でもう一度月に挑ませたの。まあ、闘って勝つことが目的じゃなかったのよね。」

 

天「そういやどうやって月に行ったの?」

 

紫「私が境界を操って月の裏側まで送ったの。」

 

「闘った理由は、幻想郷の成長を見せつけるためだったのよ。結果は私の予想の斜め上をいったわ。」

 

「魔理沙はやられたけど、霊夢はあの綿月依姫と互角に渡り合ったの。もしかして月の侵略が上手く行くんじゃないかと思ったわ。」

 

「だけど私の読みは甘かった。技量は天と地ほどの差があったことを忘れていたの。霊夢も依姫も体力はギリギリだったけど依姫は技に余裕があったの。」

 

「そんな時、お師匠さんが月に交渉してくれたの。見逃してくれないかって。どうやって月の都に入ったのかはわからないわ。人間は入れない筈だから尚更わからなかった。」

 

「ここで戦争は終わったの。立っていたのは霊夢だけだったわ。それでも霊夢は悔しかったんだと思うの。」

 

天「そうだね。頑固なところあるし。」

 

紫「その年にね、突然お師匠さんが居なくなったの。」

 

天「え!なんで!?」

 

紫「私にはわからない。とにかく霊夢はショックだったみたいで、珍しく熱を出したの。今と同じ熱よ。」

 

天「・・・。」

 

紫「あの子、強いけど寂しがりなの、わかるでしょ?貴方が出て行った後、泣いてたのよ。」

 

天「!!」

 

紫「霊夢が何を言ったか知らないけど、悟天くんの存在は大きいのよ。だから仲直りを」

 

天「ぐー」

 

紫「え?寝たの?いや、聞いてたわよねうん。」

 

「眠いし、早く帰ろうっと。」

 

 

悟天は傷のこともあり、深い眠りについた。

 

•••

 

咲「はぁ・・・、はぁ・・・。」

 

ビ「おやおや、もう終わりか?」

 

ゴ「ハッハッハ、まだ俺は本気を出してないぞ。」

 

ブ「もう殺しましょうか。」

 

咲「お嬢様、申し訳ありません。」

 

ビ;「ブレイブガトリング」

 

ゴ;「フルパワーエネルギー波」

 

ブ;「サイキックブレス」

 

 

絶体絶命のピンチ!しかし!

 

 

??;「爆魔障壁」

 

ドカーンッ!!

 

ゴ「呆気なかったな。」

 

ビ「フン・・なにっ!」

 

 

膝をついていた咲夜は無事だった!

 

咲夜の前には、バリアーを張ったレイが立っていた。

 

 

レイ「間に合った…。」

 

咲「レイ!」

 

レイ「大丈夫ですか?」

 

咲「その気は?」

 

 

今のレイの戦闘力は、闘う前の咲夜と同じであった。

 

 

レイ「この能力のは後で詳しく話します。」

 

咲「そう、ですね。そ、その、助かりました。」

 

レイ「いえ、こちらこそ一人にさせてすみませんでした。」

 

ブ「なんだこれは!」

 

ビ「本当にさっきの坊主なのか?」

 

ゴ「この際どうでもいい。2人まとめて殺してしまえ。」

 

咲「・・レイはちょび髭をお願い。」

 

レイ「わかりました。任せてください。」

 

 

パ「レミィ、あと5分で霧を出せるわ。」

 

レミ「わかったわ。」

 

 

幻想郷各地に散らばったセルJr.

 

にとりの研究所を目指すセル

 

紅魔館前での激闘

 

果たして、トップ2が動けない状態で幻想郷はこれらを制覇できるのか?

 

 

第21話へ・・・続く!!!




というわけで、第20話でした!

随分と遅くなってしまいました…。

映姫「ちょっと貴方、だらしなすぎるんじゃないですか?」

そのようなことがあろう筈が御座いません。

映「嘘つきは地獄行きですね。」

お助けください!嘘などついておりません!

映「仕方ないですね。」

わっほい。

映「・・・。」

と、特に言うことがない時は閻魔様を呼んでます。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!



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第21話「幻想郷大混乱」

この小説は東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・文ロット
・勝手な解釈
・作者登場
・あらすじがまるで説明欄
等が含まれております。

無駄だ。諦めろ。と思った方はブラウザバックダァ!



〜あらすじ〜

悟天が倒されセルと闘うことになった勇儀。己の能力を使いパワーだけを大幅にアップさせ、見事セルを地上へ吹っ飛ばし其の場凌ぎを成功させた。

 

地霊殿へ戻ると、悟天は重症であった。さとりの治療を受けなんとか意識は保てているが、闘える様子ではない。

 

地霊殿のメンバーが部屋を出てすぐ紫が現れ、霊夢の過去を聞かされた後、悟天は深い眠りについた。

 

一方、紅魔館前では3対1という不利な状況で咲夜は懸命に闘っていた。

 

パチュリーは霧を作り出すのに必死。他の者は強大な敵を前に身動きが取れない状況だ。

 

そんな中、レミリアに許可をもらったレイはたった一人で咲夜の応援へ駆け付けた!彼には秘策があるらしいが果たして。

 

その頃、吹っ飛ばされたセルは、12体のセルJr.を生み出し、本格的に侵略を開始した。

 

地霊殿へ3体

永遠亭へ2体

魔法の森へ2体

白玉楼へ2体

紅魔館へ1体

妖怪の山へ1体

人里へ1体

本人はにとりの研究所へ

それぞれ散らばった。

 

この危機に対し文は動いた。行き先は勿論妖怪の山だ。霊夢は熱が下がらないのでまだ動けない。

 

しかし、このタイミングで〈簡易版〉も動き出した!

 

頑張れみんな!

 

早く動いてくれ悟天!霊夢!

 

幻想天霊伝説 第21話

 

幽「妖夢〜!」

 

妖「・・・。」

 

幽「もう!座禅なんてしてないで助けてよ〜。」

 

妖「・・・。」

 

幽「ここ数ヶ月座禅しっぱなしじゃないの。もういいでしょ?」

 

妖「・・・。」

 

幽「今とんでもない敵が来てるんだって〜。」

 

妖「なんでそれを早く言わないんですか!」

 

幽「わっ!」

 

妖「幽々子様のことですからまたお腹すいた〜とかだと思ってたんですけど、」

 

「! 強い気が2つも。」

 

幽「私じゃ倒せないのよ〜。」

 

妖「そのようですね。幽々子様、1つお願いがあるんですけど。」

 

幽「あら?何かしら?」

 

妖「食べる物を、くだ、さい…。」

 

 

倒れた。

 

 

幽「いくら半人半霊だからって何も食べなかったらそうなるわよ。しょうがないわね〜、って言ってる場合じゃないわ!」

 

 

庭に成っている桃を妖夢の口へ放り込んだ!序でに自分も食べた。

 

 

妖「んん!復活しました。」

 

幽「それじゃあ頼んだわよ〜。」

 

妖「はい、修行の成果、お見せします。」

 

 

妖夢はただ一人、セルJr.2体に立ち向かった。

 

•••

 

鈴「お師匠様!なんかヤバそうなのが向かって来ます!」

 

永「そのようね。今こそウドンゲの力を試す時ね。」

 

鈴「私の力って言うよりお師匠様の薬の効果ですね。」

 

 

永遠亭の院長の八意永琳とその弟子の鈴仙・優曇華院・イナバだ。

 

薬とはなんだろうか?

 

 

永「敵側が2人も来てくれるなんて素晴らしいお客様ね。」

 

鈴「私に任せっきりで大丈夫ですか?」

 

永「大丈夫よ。問題ないわ。」

 

鈴「(あ、まずい。)」

 

 

嫌な予感がするウドンゲであった。

 

•••

 

魔「ん?何か来るな。」

 

 

寝巻きのまま家の中をうろついている。

 

気だけでそれが良くないものであることは察した。

 

 

魔「これから朝飯食おうと思ったのに邪魔しに来るとは。早く食わなきゃいけないじゃないか。ま、もう昼なんだがな。ハハッ」

 

 

1人で喋っている。

 

•••

 

ボ「クク、まずはこの山を我が手に入れようか。」

 

 

ビドー、ゴクア、ブージンとは別行動をしたボージャックだ。

 

飛ぶのをやめ、最初は歩くことにした。

 

 

椛「な、何ですかあなたは!」

 

ボ「ほう、随分と気持ちの悪い挨拶だな。」

 

椛「見ればわかります。あなたは悪者です!」

 

 

本当は大抵の人物に同じことを言ってる。

 

 

ボ「単刀直入に言う。今からこの山はこの俺がいただくぞ。」

 

椛「なんてことを!そんなことはさせませんよ!」

 

椛;狗符「レイビーズバイト」

 

 

全て当たったが、

 

 

ボ「効かんな。占領は簡単そうだ。」

 

椛「くっ、どうすれば。」

 

 

効かなかった。

 

 

ボ「取り敢えずお前は邪魔だ。消えろ。」

 

 

右手に気を集中させたその時!

 

ドゴッ!!

 

ボ「ぐおっ!」

 

 

突然左の頰を殴られた!

 

 

椛「文さん!」

 

文「ふう、どうやら間に合ったみたいですね。」

 

 

超化している。

 

 

ボ「・・貴様はまだやれるらしいな。」

 

文「殴られた人が言える言葉じゃありませんね。」

 

ボ「ふん、すぐに力の差をわからせてやる。」

 

文「椛、山の妖怪達を避難させて。」

 

椛「わかりました。」

 

ボ「掛かってこいよ。」

 

文「それじゃあ、遠慮なく!」

 

 

セルJr.が向かって来ていることに文は気付かなかった。

 

•••

 

神「早苗、行かなくていいのか?」

 

早「いいです。私が行っても足手まといなので。」

 

諏「・・・。」

 

 

そうなのだ。早苗はまだ超化できないのだ。それだけでなく、今では超化はできないものの萃香よりも弱い。

 

 

諏「文だけでは今来てる奴には勝てないよ。それにもう1人向かって来てる。」

 

神「お前も行かないと駄目だ。」

 

早「恥ずかしいです。行きたくありません。」

 

 

ここ数ヶ月、彼女はこのコンプレックスに悩まされている。

 

•••

 

ゴ「また貴様と相手をしなければならないのか。」

 

ブ「さっさと殺しましょうか。」

 

咲「できるものなら、やってごらんなさい。」

 

咲;幻世「ザ・ワールド」

 

 

時を止め、

 

 

咲;符の壱「連続殺人ドール」

 

 

先ほどよりもナイフの数を増やした。

 

 

咲「・・解除!」

 

ブ「ふんっ!」

 

 

またしても超能力で殆どのナイフを止めた。

 

 

ゴ「はっ!はっ!」

 

カンッ!!キンッ!!

 

残ったナイフを弾いた。

 

 

咲「やっぱりあんた、見えているわね。」

 

ブ「さあ?何のことでしょうね。」

 

ゴ「随分と息が上がっているな。逃げることを考えた方がいいんじゃないのか?」

 

咲「いいえ、これで十分です。」

 

ゴ「何だと?」

 

•••

 

ビ「この俺がこんなガキと遊ばなければいけないとはな。」

 

レイ「見た目で判断するのは良くないぞ。」

 

 

確かにレイはどちらかと言えば小柄な方だ。対するビドーは大柄と言える。

 

 

レイ「一撃だ。一撃で終わらせる。」

 

ビ「何だと…?」

 

「調子に乗るなぁっ!!」

 

 

全力で飛んで来た!しかしレイは、動じなかった。

 

片手を前に出し、

 

 

レイ;「ビッグ・バン・アタック」

 

レイ「ビッグ・バン・アタック!!!」

 

ビ「な」

 

ドッカーン!!

 

 

言う間も無く倒された!

 

 

レイ「ガキだから弱いなんて決まりは無いんだぜ。」

 

 

そしてすぐに咲夜の横へ来た。

 

 

咲「こういうことよ。」

 

ゴ「まさか、ビドーがガキに一瞬で…。」

 

ブ「もう手加減はしませんよ。」

 

レイ「咲夜さん、セルJr.がこっちに来ています。僕の力もあと8分しか保たないので早いところ倒してしまいましょう。」

 

咲「セルJr.?よくわかりませんが新手ということですね。」

 

「慎重に行きましょう。私はあまり体力が残ってません。」

 

 

霧完成まで、あと3分。

 

•••

 

勇「何か、来るな。」

 

こ「3体来る。」

 

勇「悟天はどうだ?」

 

さ「今は眠ってます。」

 

勇「くそ、こんな時に。」

 

さ「おそらく悟天さんを狙っているものだと思います。」

 

勇「だろうな。」

 

空「私も闘うよ!」

 

燐「あたいらだって闘える。」

 

勇「駄目だ。空はここ(門前)で核エネルギーを使うと危険だし、燐にはあまりにも危険だ。」

 

空「で、でも!」

 

さ「お願い、悟天さんの看病にあたって。」

 

燐「・・わかりました。行くよ、お空。」

 

空「・・うん…。」

 

さ「いい子ね。」

 

 

さとり、空、燐は地霊殿へ戻った。

 

 

勇「よぉし、私ら2人で頑張るか!」

 

こ「うん!」

 

 

セルJr.到着まで、そう時間はない。

 

•••

 

セ「さて、ここが河城にとりの研究所か。」

 

 

入り口まで到着した。

 

この時、妹紅が木に隠れていたことを察知していたが、気付かないふりをして中へ入っていった。

 

 

セ「邪魔するぞ。河城にとりはいるか?」

 

に「ん?」

 

セ「単刀直入に言おう。この研究所を破壊させてもら」

 

に「わぁ!君バイオ型人造人間?すごーい!」

 

セ「・・は?」

 

に「ちゃんと動くバイオ型人造人間初めて見たよ〜。ねえ、触ってもいい?」

 

セ「き、貴様何を」

 

に「それじゃあ遠慮なく。」

 

 

誰もいいとは言ってない。

 

 

セ「・・あの…。」

 

に「へえ、ちゃんと生きてる感じがする。誰が君を作ったの?」

 

セ「いい加減にしろっ!」

 

に「え?何で怒ってるの?」

 

セ「いいか、私はこの研究所を破壊しに来たんだぞ。もう少し緊張感を持ったらどうだ!」

 

に「え〜、それはやだね。まあ破壊されても、また作ればいいし。」

 

セ「勿論また破壊するぞ。」

 

に「それならまた作るだけ。そうでしょ?」

 

セ「・・・。」

 

 

呆気にとられてしまった。

 

 

セ「調子が狂った。もういい。」

 

 

研究所を出てしまった。

 

 

セ「いったい、何なのだ。まあよい。予定通りに」

 

妹「おい、何処行くんだ?」

 

セ「おっと、気付かなかったなぁ。」

 

妹「嘘つけ。気付いてただろ。」

 

セ「長年培った知恵というやつか。面白い。」

 

妹「質問を無視すんじゃねえよ。博麗神社に行くのか?」

 

セ「これは失敬。それはまた後だ。」

 

妹「神社なら別にいいが。」

 

セ「クク、次は地霊殿だ。そこには孫悟天がいる。勿論、殺しに行く。」

 

妹「!!」

 

セ「どうした?急に顔が怖くなったぞ。」

 

妹「行かせねえよ。・・お前が死ね!!」

 

ヴンッ!!

 

変身した。

 

 

セ「ほう、今の弱い身体の私のパワーなら、互角に闘えそうだな。」

 

妹「言ってろ。」

 

 

ここでも、死闘が始まった。

 

•••

 

霊「一気に、敵が増えた。」

 

 

横になっている霊夢はやっと危機感を覚えた。

 

 

霊「にしても寒いわ。何か暖かいものは…。」

 

 

押入れを漁っていると、あるものが出てきた。

 

 

霊「あっ、これ…。」

 

 

紫色のマフラーだ。これには思い出がある。

 

〜〜

 

霊「さ、帰るわよ。」

 

天「あ、ちょっと待って。」

 

霊「なによ、早く帰りたいんだけど。」

 

 

呉服屋に立ち寄った。悟天は何かを探してる。

 

 

天「えっと、あった。」

 

 

何か買ってきた。勿論自分のお金でだ。

 

 

天「はい、これ。」

 

霊「なによこれ。」

 

 

袋に入ったまま渡した。

 

 

天「開けてみて、ほらほら。」

 

霊「マフラー?」

 

天「そろそろ寒くなるからね。受け取ってくれるかな?」

 

霊「・・ま、貰える物は貰っとくわ。」

 

〜〜

 

しかし、今まで一度も巻いたことがなかった。

 

 

霊「紫色って絶対狙ってるわよね。いっつも紫色のズボン履いてるし。」

 

 

とは言うものの首に巻く。

 

 

霊「あったかい…。」

 

「そういえば、悟天は何処かしら?」

 

 

先ほどパッと探したが見つからなかった。今度は念入りに気を探す。

 

 

霊「!!」

 

 

ここで漸く悟天がピンチであることに気付いた。

 

 

霊「行かなきゃ…!」

 

 

ふらふらしながらあるものを探す。

 

•••

 

ここは人里。少数の人間は何か始まったことに気付いているが、里は至って平和だ。

 

 

村人T「のどかだなぁ。」

 

 

平凡な格好、猫背、そしてポケットに手を突っ込みながら歩いているのが特徴な村人だ。

 

 

村人a「おい!なんだあれ!?」

 

T「んん?」

 

 

人の形をした何かが飛んでくる。

 

次の瞬間、

 

ドォーンッ!!

 

物凄い勢いで着地した!

 

 

村人b「うわっ!なんだ!?」

 

セルJr.「ギギッ」

 

T「セ、セルJr.…。まずい、今は闘える人材が人里にいない!」

 

セルJr.「ギギッ!」

 

ズッ!!

 

気弾で建物を1棟破壊した。

 

 

村人c「逃げろー!」

 

T「・・大変だ。」

 

 

村人達は逃げ惑う。

 

 

??「やめなさい!」

 

セルJr.「?」

 

生徒「先生逃げようよぉ。」

 

??「大丈夫よ。先生は負けないから、みんなは早く逃げなさい。」

 

生徒「でも…。」

 

??「早く!」

 

生徒「・・うん。」

 

 

生徒達は逃げた。

 

 

T「あれは慧音か。駄目だ。サイヤパワーがない慧音じゃ勝てない。」

 

慧「そこまでよ。」

 

セルJr.「(ニヤァ)」

 

 

Tは隠れて見ていた。闘えないのもそうだが、ある存在を待ちわびているからだ。

 

•••••

 

妖「なかなか、やるじゃないですか。」

 

セルJr.1「ギギッ」

 

セルJr.2「ギッギッギ」

 

 

再生できるセルJr.は斬っても斬ってもキリがなかった。

 

体力減少とダメージがのしかかる。

 

 

妖「今の幻想郷の状況を見るに、誰も助けにはこれなさそうですね。私一人でなんとかしなければ…。」

 

•••

 

鈴「いてて…。」

 

セルJr.1「ギャァッ!」

 

セルJr.2「ギィィッ!」

 

 

セルJr.2体は荒れ狂っている。ウドンゲの能力だ。セルJr.2体を狂気状態にしたのだ。

 

 

鈴「やっぱりお師匠様はすごい。あの薬のおかげでこんなにパワーが上がった。」

 

「今ならもしかして霊夢さんにも…、うひひ。」

 

 

なんと!薬の効果で超化を成し遂げたのであった!

 

 

鈴「狂ったからわかった。あんたらの弱点は…」

 

「頭の中の核だっ!!」

 

鈴;「真・幻朧月睨(ルナティックレッドアイズ)」

 

セルJr.1「ギァッ!」

 

 

核ごと頭を砕き、セルJr.1体を倒した!

 

 

鈴「にしても暴れすぎ。玄関、めちゃくちゃじゃないか。お師匠様に、叱られないと、いい、な…。」

 

 

疲労でウドンゲも倒れた。

 

 

セルJr.2「ギッ?」

 

 

ウドンゲが倒れたことで目を覚ましてしまった。

 

ウドンゲピンチ!

 

•••

 

文「・・やりますね。」

 

ボ「フン。」

 

文「互角ってところですね。早くケリをつけないとまた…。」

 

ボ「互角?違うな。俺はまだまだ余裕だぞ。俺はあと1回へんし」

 

セルJr.「ギギッ」

 

セルJr.;「魔貫光殺砲」

 

文「うわっと!」

 

 

紙一重で避けた。

 

 

セルJr.「キッ」

 

ボ「なんだ貴様は。」

 

セルJr.「ギギッ」

 

ボ「ほう、そうか。余裕があるのに味方とな。」

 

文「えぇ…。」

 

 

セルJr.はボージャックに敵意を見せなかった。今の一瞬でそれを伝えたのだから知能指数は高い。

 

 

文「流石にまずいですね。」

 

•••

 

レイ「咲夜さん!」

 

咲「・・・。」

 

 

目から血を流している。

 

 

レイ「……‼︎」

 

咲「大丈夫よ。心配しないで。」

 

レイ「大丈夫じゃないですよ!何とかして早く手当てしないと…!」

 

ブ「何処を見ている!」

 

 

急に襲い掛かって来た!

 

 

レイ「ッ‼︎ まずい!」

 

咲;幻世「ザ・ワールド」

 

咲「ザ・ワールドォ!」

 

 

時は止まった。

 

 

咲;メイド秘技「殺人ドール」

 

 

止まったブージンの周りに又しても大量のナイフを仕掛けた。

 

しかし、ブージンには見えている。

 

 

咲「解除ォ!」

 

ブ「クッ!」

 

ザクッ!!ザクッ!!

 

至近距離だが超能力でナイフを殆ど止めた。仕掛けるスピードもかなりのものだった故、腕や脚に何本か刺さった。

 

 

レイ「助かりました。無理させてしまってすみません…。」

 

咲「あら、レイにも見えてるのね。」

 

ゴ「・・・。」

 

 

ゴクアだけは付いていけていない。それもそうだ。

 

 

ブ「ホォア!」

 

 

やられたフリをし、右手を光らせ再び咲夜に襲い掛かる。

 

真横にいるのだがレイでも間に合わない!

 

 

レイ「さ、咲夜さんッ!!」

 

ブ「・・・ァ…。」

 

 

驚いたことに、既に咲夜の左手に握られたナイフがブージンの左胸を貫いているではないか!

 

 

咲「周りのナイフに気を取られすぎよ。哀れね。」

 

ブ「…。」

 

 

ブージンはその場に倒れ伏せ白目をむいた。

 

息がないことは言うまでもない。

 

 

レイ「や、やった!やりましたね!」

 

咲「そう、ね。ありが、とう…。」

 

ス・・

 

咲夜も倒れた。

 

血の気がなくなっていることは見ればわかる。

 

 

レイ「さ、咲夜さーーーーーんッ‼︎‼︎」

 

 

それだけではない。向かって来たセルJr.も到着してしまった。

 

 

ゴ「何者だ。」

 

セルJr.「ギギッ」

 

ゴ「ふむ、敵意はないとな。残念だったな小僧。」

 

レイ「くそっ、万事休すか…。」

 

 

現実は非情なもので、あれからまだ1分しか経っていない。

 

霧完成まで、あと2分…。

 

 

各々ピンチに陥る幻想郷。

 

しかし、それと力の数が合わない。

 

彼らは無事、生き延びることができるのだろうか?

 

悟天はまだ起きない。

 

 

第22話へ、続く…。




というわけで、第21話でした!

更新が遅くなり申し訳ありません。

次回はもう少し早く投稿できるよう努力致します。

現段階では、わからないことだらけだと思いますが、章の終わりに殆ど説明されるのでお待ちください!


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第22話「未来から来た魔法使い」

この小説は東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・機械類に鋭い咲夜と妖夢
・勝手な解釈
・スパメテネタ
・レミータ
・ゼノバースは関係ない
等が含まれております。

構うものかぁ!という方は是非お読みください!


〜あらすじ〜

セルJr.が各地に散らばり、幻想郷は大混乱。何も心配することなく過ごしている者など誰一人いなくなってしまった。

 

妖夢は体力だけをどんどん蝕まれ、

 

ウドンゲは1体倒すももう1体を前に戦闘不能、

 

桁違いな相手と交戦する慧音、

 

歯が立たない敵に味方が増え絶体絶命の文、

 

何やらまだまだ余裕が残っているセルに立ち向かう妹紅、

 

霧が未完成なのに咲夜が倒れ2対1に追い込まれたレイ、

 

明らかに手数が足りていなかった。

 

悟天よ、霊夢よ、早く来てくれ!

 

幻想天霊伝説 第22話

 

妹「おらぁっ!」

 

セ「ふん。」

 

パシッ

 

いとも簡単に払われてしまう。

 

そう、先ほどから一度も攻撃が通っていないのだ。

 

 

妹「くそっ!なんでだ!?お前と私じゃあまり戦闘力は変わらない筈なのに…!」

 

セ「経験の差だ。私には数多くのサイヤ人の細胞が組み込まれている。オリジナルよりも多くの種類をな。」

 

妹「なに?」

 

セ「私は人造人間だ。お前たちとは細胞からまるで違う。そこをどきたまえ。私は孫悟天を殺さなければならない。」

 

妹「通すかよ。お前みたいな奴には絶対させねえよ。」

 

セ「ならば気絶させるしかあるまい。」

 

妹「殺さねえのかよ。」

 

セ「意味がないからな。」

 

妹「なんだよ知ってんのかよ。」

 

セ「さあ、お遊びはもう終わりだ。」

 

妹「・・まだだ。」

 

セ「?」

 

妹「まだだぁっ!!」

 

妹;「フェニックスダイナマイト」

 

ボウッ!!

 

セ「自爆か、くだらん。」

 

 

しかし、一向に突撃してこない。それどころか、自爆の炎を制御している。

 

 

セ「貴様まさか。」

 

妹「その通り。この力ならお前を倒せる!」

 

セ「少しパワーが上がった程度で、この私を倒せると思うかね?」

 

妹「燃えろ、虫けら。」

 

セ「分かってはいるぞ。強い衝撃を与えたら爆発するのだろう?」

 

妹「へえ、分かってるじょねえか。じゃあ、どうやって闘う?」

 

セ「ふん、すぐにわかることだ。」

 

妹「それじゃあ・・、覚悟しやがれっ!」

 

魔;魔符「ミルキーウェイ」

 

セ「うっ!」

 

 

突然の弾幕をガードした。

 

 

魔「よう!待たせたな!」

 

妹「待ってねえよ!ここからだったのに!」

 

セ「霧雨魔理沙、か。セルJr.はどうした?」

 

魔「よくわかんなかったけど、変な青い奴ならさっき喧嘩売ってきたからパッと終わらしたぜ☆」

 

 

既に魔理沙は超化している。

 

 

セ「ぐ、ドクターから聞いていたが流石だ。もう1体はどうした?」

 

魔「もう1体?知らないぜ。」

 

セ「(何故だ。何故既にもう1体も倒されているのだ。誰がやった?)まあいい、この私を倒せるかな?」

 

妹「お前本気で言ってんのか?魔理沙の力を知らないからだと思うが、この状況でお前に勝ち目はないぞ。」

 

セ「ククク、それはどうかな?」

 

妹「というわけだ。気が変わったんでな!」

 

 

全身の火を紅蓮の炎に変えた!

 

セルはぐっと構えるが、

 

 

魔;魔符「スターダストレヴァリエ」

 

セ「ぎぃっ!」

 

 

なんと、横から弾幕が飛んできたのだ。

 

気がついた時には、妹紅ががっしりしがみついている。

 

 

妹「あばよっ!」

 

セ「し、しまっ」

 

ドッカーン!!!

 

妹紅は粉々になり、セルは辛うじて足や頭は無事だが、胴体は殆ど吹き飛んだ。

 

 

セ「残念だな。私は再生できる。少しだけ時間を使えば元通りに」

 

魔;魔砲「ファイナルスパーク」

 

魔「ファイナルスパーク!!」

 

セ「なっ!ぎえぇ!」

 

 

セルは、完全に吹き飛んだ。

 

 

魔「装填が早いのが私の自慢だぜ!」

 

妹;「リザレクション」

 

妹「やったか?」

 

魔「まあな。緑色に光るなんかが飛んでいった気がするけど気のせいだな。」

 

 

残念なことに、2人でフラグを連立させてしまった…。

 

この後どうなるかは読者の皆様なら予測が容易であろう。

 

•••

 

霊「・・、あった。」

 

 

袋を取り出した。中身は勿論、

 

 

霊「あまり多くないから使いたくなかったけど…。」

 

カリカリ、ゴクッ

 

仙豆だ。

 

 

霊「さて、行こっか。」

 

 

額に指を当て、瞬間移動した。

 

やっと、霊夢が動き出したのだ!!

 

•••

 

妖「・・どうすれば…。」

 

セルJr.1「ギギッ」

 

セルJr.2「ギッギッギ」

 

妖「こうなったら、一か八か。はあっ!!」

 

ドンッ!!

 

剣を勢いよく地面に突き刺し、一瞬だけ地面を揺らした。

 

 

セルJr.1「ギッ!」

 

セルJr.2「ギギッ!」

 

 

その隙を突き、片方のセルJr.へ飛び掛った!

 

妖「たぁっ!」

 

妖;人鬼「未来永劫斬」

 

ザッザッザッザッザクッ!!

 

妖「!!」

 

 

明らかに最後だけ手応えが違った。途端、セルJr.の気が完全に消えた。

 

 

妖「そうか!頭の核が弱点だったんですか!頭に何かあるとは思ってましたがそれだったとは。」

 

 

分かってたのなら最初からそうしてほしい。

 

 

妖「じゃあもう一体も核を斬ってしまえば」

 

セルJr.1;「かめはめ波」

 

セルJr.1「ギィ!」

 

妖「うがっ!」

 

ドゴォ!!

 

白玉楼の塀に叩きつけられた!

 

 

妖「未熟、ですね。油断を…。」

 

セルJr.1「ギッギッギ!」

 

ギュンッ!!

 

セルJr.1「ギィ?」

 

幽「ぐぅ!やっぱり効かない。」

 

 

幽々子は〈死を操る程度の能力〉を使いセルJr.を死なそうとするも、力の差がありすぎた…。

 

 

セルJr.1「ギッギッギ」

 

 

ニヤリと笑い、幽々子へ襲い掛った!

 

 

妖「幽々子様ーー!!」

 

•••

 

ゴリッ!!

 

文「があぁぁっ!」

 

 

文は、岩壁にめり込んだ状態で嬲られている。超化はとうに解けている。

 

 

ボ「おやおや、もう動けんか。」

 

セルJr.「ギギギ」

 

文「・・ゲホッ」

 

??「おいあんたら。」

 

ボ「?」

 

萃「私は伊吹萃香。山を荒らす奴は私が許さないよ。」

 

セルJr.「ギッギッギ」

 

文「なんで、避難を…。」

 

萃「頑張ってるあんたを置いて行けるわけないだろ?」

 

「はぁっ!」

 

 

最初から本気を出した。サイヤパワーは持っているものの、力の差は見切っているからだ。

 

そして、勝てないことも。

 

 

ボ「何かと思えば雑魚か。おい、相手をしてやれ。俺はこいつが喋らなくなるまでいたぶってやる。」

 

セルJr.「ギッ!」

 

文「はぁぁっ!」

 

ヴンッ!!

 

ボ「うおっ」

 

文「まだ、くたばりませんよ。」

 

ボ「そうか、では俺も、はぁっ!」

 

ゴオォッ!!

 

ボージャックも変身した!

 

文「!!」

 

ボ「いいぞ、その絶望に満ちた顔。では、始めようか。」

 

セルJr.「ギッギッギ」

 

萃「さて、どうしようかね。」

 

 

萃香の頭の中に、解決策はない。

 

•••

 

一方、紅魔館がピンチであることは言うまでもない。

 

 

レイ「霧が完成するまであと2分…時間を稼ぐしかない。」

 

 

咲夜を抱え、付近の林へ飛び出した!

 

 

レイ「ついてこい!」

 

セルJr.「ギギッ!」

 

ゴ「逃がすか!」

 

 

舞空術は霊夢から教わった美鈴から教えてもらった。

 

能力を発動しているレイのスピードはセルJr.以上だ。容易に距離を置くことができる。

 

 

レイ「ここなら大丈夫だろう。」

 

 

一旦咲夜を木のそばに寝かせた。

 

少し経つと、セルJr.が見えた。ゴクアは何故か遅れている。それだけでなく剣もなくなっている。

 

 

セルJr.「ギギッ!」

 

レイ「今だ!」

 

レイ;「魔貫光殺砲」

 

レイ「一本道なら避けられないだろ!まとめて消えろーーーっ!!」

 

セルJr.「ギッ!」

 

ゴ「ぬぅ!」

 

 

見事セルJr.の核を貫いた!レイは勿論、セル及びセルJr.の弱点を知っているから当然だ。

 

しかし、ゴクアは両手で止めた。

 

 

レイ「ぐ……ぐぐぐ……‼︎」

 

ゴ「ぐぅ!・・はぁぁっっ!!」

 

ゴオォッ!!

 

変身して身体が膨張し、レイの攻撃をかき消した!

 

そして、周りの木々も消し飛んだ!

 

 

ゴ「どうだ。剣がなくてもこの差はどう埋める?」

 

レイ「くそっ!今の僕では歯がたたない…」

 

ゴ「はぁっ!」

 

ドゴォ!!

 

レイ「ぐっ!」

 

 

レイを遥かに上回るスピードで殴打した!たちまちレイは吹っ飛び木を2本折って漸く止まった。

 

 

レイ「力が違いすぎる…どうすれば…。」

 

 

能力で戦闘レベルが上がったとは言え、体力は減る。それがあればもっと違った結果になったのだが。

 

 

ゴ「そこではよく見えんだろう。」

 

 

レイに近寄り、首根っこを掴み、咲夜の近くへ放った。

 

 

ゴ「よく見ておけ。お前が守ろうとした女が砕ける姿をなぁ!」

 

 

目から血を流した少女に対し、拳を大きく振りかぶった!

 

 

レイ「や、やめろーーっ!!」

 

 

この声を聞いた後に殺そうとしたことが仇となった。

 

 

レミ;紅符「スカーレットシュート」

 

ゴ「うぐっ!」

 

 

隙だらけであったため、後方へ少し吹っ飛んだ。

 

間一髪で咲夜は助かったが、レミリアの身体の所々が焦げている。霧が完成するまであとどれくらいであろうか。彼女にとっては残念なことに、空は快晴だ。

 

 

レイ「お、お嬢様!」

 

レミ「はぁ・・はぁ・・、レイだけでも、無事でよかったわ。」

 

 

超化しているが、あまり長期戦には期待できない。

 

彼女を見れば一目瞭然だ。

 

 

レイ「僕も手伝います。一気にカタをつけてしまいましょう。」

 

レミ「ふふ、戦闘力が私と同じになったわね。本当に不思議だわ。」

 

 

レイの戦闘力は、彼自身の能力により超レミリアと同じになった。謎が深まる一方だ。

 

と、考えてもいられない。こうしている間にもレミリアの肌は焦げていく。

 

 

レミ「ちょっといいかしら?」

 

レイ「はい。何でしょうか。」

 

カプッ

 

レイ「え?」

 

 

急に腕を噛まれ、血を吸われた。

 

 

レミ「ご馳走さま♡」

 

レイ「な、何をするんですか!」

 

レミ「ちょっとした、下準備よ。」

 

ゴ「何をごちゃごちゃと。こちらから行かせてもらうぞ。だぁっ!」

 

レミ「ふん、」

 

レミ;神槍「スピア・ザ・グングニル」

 

レミ「覚悟なさい!」

 

 

右手に自慢の槍を掴んだ。こう見えて、最後の力だ。これで倒さなければ本当に終わる。

 

しかし!

 

 

ゴ「!!」

 

レミ「?」

 

 

殺気を感じ取り、ゴクアは止まった。

 

その次は一瞬であった。

 

 

??;「フルパワーデスビーム」

 

ビッ!!

 

レミ「あがっ!」

 

レイ「何っ⁈」

 

 

レミリアは謎の一撃により、右腕を貫かれ、その腕は地面に落ちた。

 

 

レミ「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」

 

レイ「お嬢様‼︎」

 

??「ククク、自分で言うのもなんだがいい狙いだ。」

 

 

そいつは、ゴクアの横に舞い降りた。

 

 

ゴ「何者だ。」

 

??「安心しろ。私はお前の味方だ。それ以上でもそれ以下でもない。」

 

 

その姿、レイが元いた世界では知らぬ者などいない、恐怖そのものである。

 

 

レイ「お前は…セル!」

 

簡易版セル「ほう、私を知っているとはな。光栄だ。」

 

「レミリアのためにも言っておこう。私は、ドクターによって作られたオリジナルのセルのコピーだ。簡易版、とドクターは言っていたが、オリジナルのセル完全体と同程度の戦闘力を持っている。」

 

「その圧倒的パワーで、数々の幻想郷を一人で滅ぼしてきた。もうドクターにも簡易版とは言わせんぞ。」

 

レイ「数々の…?まさかお前‼︎」

 

簡セ「お察しの通りだ。何処に何があり誰がいるかも熟知している。」

 

「そして、何人ものレミリア・スカーレットや十六夜咲夜を殺してきた。お前の知っている大事なお仲間も何回殺したか私も覚えていない。ハッハッハッハ!」

 

レイ「き、貴様ァーーー‼︎」

 

レミ「!!」

 

 

レミリアは、久々に腕がないという感覚が蘇り、痛みもがきながらもセルの話を聞いている。

 

霧完成まで、あと…。

 

•••

 

勇「!来たぞ!」

 

こ「・・・。」

 

 

地底にはなんと、3体ものセルJr.が向かって来た。

 

悟天を本気で殺したいらしい。

 

 

勇「おいおい、あのちっせえのもなかなか手強そうだな。これはまいったなあ。」

 

こ「ユルサナイ。」

 

「絶対殺してやるーーっ!!」

 

ヴンッ!!

 

激しい怒りにより、こいしは超化した!

 

帽子は飛んでいき、瞳が明るくなり、髪は他の人物よりも逆立っている。

 

 

勇「こいし、お前。」

 

こ「!!」

 

ドッ!!

 

急にセルJr.達へ飛びかかった!

 

 

勇「お、おい!」

 

セルJr.1「ギィッ!」

 

 

腹に拳を入れられ吹っ飛び、地底の壁に叩きつけられた!

 

 

セルJr.2「ギッ!」

 

セルJr.3「ギギッ!」

 

こ「貴方達、一人も生かして返さないわ。ここで死んで。」

 

 

暴走に近いが、大丈夫なのだろうか?

 

•••

 

神「早苗。」

 

早「・・はい。」

 

神「今、文と萃香が命をかけて闘っている。お前はそれでいいのか?」

 

早「行っても無駄です。見守ることしかでき」

 

神「馬鹿者!!!」

 

早「!!」

 

神「あの2人が何のために闘っているかわかるか?この妖怪の山、そしてそこに住む愛する者たちを守るためだ!」

 

「お前はただ見ているだけか!」

 

早「闘いたいですよ!!!」

 

神「!」

 

早「私だって、力さえあれば今すぐにでも向かいます。でもその力がなければどうしようもないじゃないですか!」

 

 

早苗は泣いてしまった。

 

 

諏「力、か。それなら、やるしかないね、神奈子。」

 

神「・・そうだな。早苗にここまで覚悟があるなら、やろう。」

 

早「?」

 

 

そう言うと、神奈子と諏訪子は早苗の背に手を当てた。

 

するとなんという事だ!2人は光だし、その光はどんどん早苗の体内へ流れ込んでいくではないか!

 

 

早「神奈子様!諏訪子様!いったい何を!?」

 

諏「守矢の切り札さ。私たちは早苗に溶け込む。つまり、私たちの力の全部を早苗に託すってことだよ。」

 

「これで力は手に入る。」

 

早「!そんなことしたら!」

 

神「しのごの言うな。黙って従いな。」

 

「ただ、約束してくれ。」

 

早「何をですか?」

 

 

「必ず勝て。それだけだ。」

 

 

早「神奈子様ーー!諏訪子様ーー!」

 

 

完全に光となり、その全てが早苗に溶け込んだ。

 

そして…、

 

 

早「うわぁぁぁぁ!!」

 

ヴンッ!!

 

遂に、超化を成し遂げた!

 

 

早「・・行ってきます!」

 

 

涙を拭き、全速力で仲間の元へ飛んだ!

 

•••••

 

T「やっぱりダメだ。傷すら付いてない…。」

 

 

ずっと隠れて見ているこの男は、分析だけして加担はしなかった。力がなさすぎる。

 

 

慧「く、くそぉ…。」

 

セルJr.「ギッギッギ」

 

 

慧音は膝をついている。スペルカードは使い果たし、体力も限界。身動きすらままならない。

 

 

生徒A「先生ーー!!」

 

生徒B「あたしらも闘うよー!」

 

T「!!」

 

 

口元が震えながらも、2人の勇敢な生徒が立ち向かった!

 

 

セルJr.「ギィ」

 

 

ニヤリと笑う。両手に気を溜め、生徒を殺そうとした。

 

 

T「やめろお前ら!逃げろっ!」

 

 

この腰抜けも遂に動き出した。

 

その時!!

 

ヒュンッ!!ドグリッ!!

 

この場にいる誰もが、一瞬何が起きたかわからなかった。気が付いた時には、破壊された家屋へセルJr.が吹っ飛ばされていた。

 

そして、慧音の目の前には、紫色のマフラーを巻いた一人の気高き少女が立っていた。

 

 

霊「慧音、生きてる?」

 

慧「まあ、なんとかな。」

 

「すまない、足止めもできなかった。」

 

霊「いいのよ。このレベルの異変は今までで一度もなかったわ。」

 

 

霊夢の体調不良も含めて、である。

 

 

慧「それにしても、今何をした?」

 

霊「わからなかった?瞬間移動でここへ来て蹴り飛ばしただけよ。」

 

T「流石の化けもんだな。」

 

生徒A「先生大丈夫!?」

 

生徒B「うわーんよかったよー!」

 

 

2人の生徒は泣いて慧音に抱きついた。

 

 

霊「さてと。」

 

セルJr.「ギ…ギ…」

 

霊「一蹴りでこれかしら?大したことないわね。」

 

「でもね、私忙しいの。」

 

ヴンッ!!

 

霊「ほっといたら何するかわかったもんじゃないわ。ここで消えなさい。」

 

セルJr.「ギィ…」

 

 

冷徹な面構えをした少女に対して震えている。

 

 

慧「待ってくれ!」

 

霊「なに?」

 

慧「このまま殺すのもお前らしくないだろ?あとは私に任せてくれないか?」

 

霊「殺されても知らないわよ。」

 

 

と言いながらも、見守っている。

 

慧音は立ち上がり、ゆっくりとセルJr.へ歩み寄った。2人の生徒の肩を借りながら。

 

 

慧「なあ。」

 

セルJr.「?」

 

慧「見たところ、お前は悪い奴ではない。少なくとも私の見解ではな。どうだ?」

 

「私の生徒にならないか?」

 

セルJr.「・・・。」

 

 

慧音は手を差し伸べた。セルJr.は不思議そうな表情を浮かべている。

 

そっと手を伸ばし、彼女の温かい手を握った時、表情は変わっていないが涙を流していた。

 

ス・・

 

霊夢は超化をといた。

 

 

慧「さあ、行こうか。他のみんなが待ってる。」

 

生徒A「はい!」

 

先生B「うん!」

 

セルJr.「・・ギ。」

 

霊「こんなこともあるのね。」

 

「(産み出された分身のような奴でこうなるなら、もしかしたら。いや、そう上手くは…。)」

 

慧「他は行かなくていいのか?」

 

霊「そうだったわ。そうね。親玉のところへ行くわ。」

 

慧「気を付けてな。」

 

 

しかし、霊夢は指を額に当てない。

 

 

慧「?どうした?」

 

霊「瞬間移動はしなくていいわ。それにこれするとお腹空くの。」

 

慧「おう、そうか。」

 

霊「あとは頼んだわよ。」

 

慧「ああ。」

 

ドッ!!

 

勢いよく飛んで行った。

 

•••

 

鈴「・・・ここ、は?」

 

永「気がついたかしら?」

 

鈴「あれ?私、生きてるんですか?」

 

永「ええ。」

 

鈴「じゃあ、あと1体は!?」

 

永「私が倒したわ。ウドンゲのおかげよ。」

 

鈴「私、1体倒してぶっ倒れただけなんですけど…。」

 

永「いいえ、あなたは敵の弱点を見つけてくれたわ。だから私はそこを射抜いただけ。」

 

鈴「射抜くって…。お師匠様はやっぱり強いですね。」

 

永「ふふ、褒めても何もあげないわよ。」

 

てゐ「鈴仙は死んでもよかったけどね。」

 

 

この少女は因幡てゐ。永遠亭に住む妖怪兎だ。

 

 

永「あとでお仕置きね。」

 

て「イヤァ!」

 

 

かくして、永遠亭には平和が戻ったのであった。

 

•••

 

妹「にしても疲れたな。帰るか。」

 

魔「私はどっかへ加勢しに行くぜ。」

 

妹「そうか。じゃあまたあと」

 

ビッ!!

 

魔「なっ!」

 

妹「・・がはっ…。」

 

 

心臓を貫かれ、妹紅は倒れた。

 

 

魔「誰だ!」

 

セ「久しぶりだな、霧雨魔理沙。」

 

魔「う、嘘だろ?だって、完全に消した筈じゃ。」

 

セ「私の核には、プロテクターが張ってある。核に傷など入るわけがないのだよ。」

 

「プロテクターに傷を入れたことは褒めてやるぞ。」

 

魔「ふざけんな!もう一回消し飛ばしてやる!」

 

セ「残念だったな。今の復活で、オリジナルのセルの完全体と同程度の戦闘力まで上昇した。サイヤ人の細胞のおかげでな。」

 

「貴様に勝ち目はない。」

 

魔「うるせえ!わかんねえことごちゃごちゃ言いやがって!またここに来たことを後悔させてやる!」

 

 

果たして、魔理沙に勝ち目はあるのか?

 

•••

 

レミリアは右腕の断面をおさえながら、空をちらりと見てこう呟いた。

 

 

レミ「私は、外の世界から忌み嫌われ迫害を受けた。それから追われて幻想郷に辿り着いた。」

 

「そして今度は幻想郷か?・・ふざけるなぁ…。」

 

ヴンッ!!

 

レイ「このままだと全滅だ…霧は…」

 

 

空を見上げると、霧が完成していた!

 

 

「ふざけるなぁっ!!!」

 

カッ!!

 

紅く激しいオーラを放ち、髪も紅く染まった!

 

 

ゴ「な、なにぃ!」

 

簡セ「うおっ!なんだ!」

 

レミ「覚悟しろ、お前ら。」

 

レイ「凄いパワーだ…!これならもしかしたら…」

 

 

右腕はとうに止血し、火傷も消えていた。

 

•••

 

萃「はは、超化ってやつも、訊いておけば、よかった、な…。」

 

バタッ

 

セルJr.「ギッギッギ」

 

 

萃香は倒されてしまった…。

 

 

文「・・・。」

 

 

そして、文も。

 

 

ボ「ふん、もっと叫び声を聞かせろ。」

 

 

蹴り上げたが、何も言わない。

 

 

ボ「ただ殺すのも飽きた。人質として、いや、欲を満たすための奴隷にするのもいいな。ハハハ!」

 

 

ーその時!ー

 

 

ボ「なっ!」

 

セルJr.「ギィッ!」

 

 

急な突風に吹き飛ばされた!

 

 

ボ「誰だ!」

 

 

其処には、風を司る神、いや、現人神がいた。

 

•••

 

???;恋符「マスタースパーク」

 

セルJr.1「ギッ!」

 

 

突然何処からか放たれたマスタースパークをセルJr.1は咄嗟に避けた。

 

 

幽「!よくわかんないけど助かったわ。」

 

妖「?魔理沙?いや、何か違う。」

 

???「時間がないんすよ。ちゃっちゃと終わりにしましょか。」

 

セルJr.1「ギギッ!」

 

???;「マスターキャノン」

 

 

八卦炉から、とてつもない威力のエネルギー弾を発射した!

 

 

セルJr.1「ギ」

 

ドッカーン!!

 

一瞬にして粉砕された。

 

 

???「それじゃ、まだやることあるんでまた後で。」

 

 

魔理沙に似た服装をした金髪の少女は、魔法陣を出してテレポートした。

 

 

妖「魔理沙じゃない。けど、気はそっくりだった。」

 

「それに、あれは私たちのような超化じゃない。」

 

「あれは多分、超サイヤ人だ。」

 

 

謎の金髪少女の登場により、白玉楼は救われた。

 

 

魔理沙は大丈夫なのか?

 

こいしの暴走は吉と出るか凶と出るか?

 

レミリアの身にいったい何が起こったのか?

 

早苗が手に入れた「力」はどれほどなのか?

 

謎の金髪少女は誰なのか?

 

 

第23話へ、続く!!




というわけで、第22話でした!

何とか1ヶ月は過ぎずに済みました!

注意書きの通り、ゼノバースは全く関係ありませんのでご注意を。

気が付いたら8700文字を突破してたので自分でも驚きました。

さて次回は、「セル激怒!こいしの仲間割れ」です!


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第23話「セル激怒!こいしの仲間割れ」

この小説は東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・ガチセル
・勝手な解釈
・ぶるぁぁぁぁ!
・今回はあらすじ無し
等が含まれております。

面白い訳がないYOという方は、何を寝言言ってる!ちゃんと読めよ…。


簡セ「私はセル。名も知らないドクターによって造られたコピーらしい。事実、私には孫悟空とピッコロとフリーザの細胞しか混ぜられていない。オリジナルはもっと混ぜられているという。」

 

「だが、そんなことは知ったことではない。私はドクターの指示通りに動き、全て精密にこなしてきた。例え、どんなことであろうと。」

 

「だから、私の手は血で染まっている。何人同じ人物を殺し、大地を火の海に変え、滅ぼしてきたかは定かではない。なのに、滅ぼして帰ってきてもドクターは喜ばなかった。」

 

「ここもこの程度の力か、と肩を落としてドクターは言う。」

 

「私にはどういう意味かなど興味がない。自分の手の色も、ましてや命も空間もどうでもよい。」

 

「ただ、ドクターに認めてもらえれば、私はそれだけでいい。そう、それだけなのだ。」

 

 

 

セ「私はセル。名も知らないドクターによって造られたバージョンアップだ。オリジナルに混ぜられていた細胞に加え、トランクスとバーダックの細胞も混ぜられている。核にはプロテクターが張ってあり、少々のことでは壊れない。要するにプロテクターがなくならない限り私は不死身だ。」

 

「だが、私が今生きている意味がわからない。生まれて一週間すら経っていないから仕方ないのかもしれんが、私は〈オリジナルのバージョンアップ〉であって〈私〉ではなかった。」

 

「頭の中へドクターが語りかける。何故一人も殺していないのだ?、と。」

 

「ある細胞は言う。闘うのはワクワクするだろ?、と。」

 

「沢山の細胞の中のいくつかが私に言う。殺すのはいけないことだ、と。」

 

「別の細胞は言う。さっさとゴミは殺してしまいなさい、と。」

 

「頼む、誰でもいい。私を、見つけてくれ。」

 

幻想天霊伝説 第23話

 

 

勇「まさか、超化ってやつに成れただけであそこまで強くなるなんてな。鬼の私も吃驚だ。」

 

「あとは、どれほど耐えられるかだな。あれは殆ど暴走だから体力がいつまで持つか…。」

 

 

こいしは、見事な闘いぶりでセルJr.3体を圧倒していた。

 

 

こ「はぁ゛っ!」

 

セルJr.2「ギィッ!」

 

 

最後の1体が倒れたと思った矢先、3体とも立ち上がったではないか!

 

 

勇「倒れては立ち上がって、の連続だ。どうなってる?既に腕や脚は何本も折れている筈だ。」

 

 

地霊殿チームの一番の弱点は、セルJr.に対して何の知識も持っていないことだ。さらに、咲夜や妖夢のように勘が鋭い人材もいない。

 

 

勇「とにかく、今は全てこいしにかかっている。さっきの奴、セルって言ってたな。そいつが来るまで体力を温存させないと。」

 

「今のこいしならセルに勝てるかもしれない。」

 

 

勇儀はセルのパワーアップを知らない。

 

•••

 

魔;星符「メテオニックシャワー」

 

魔「くらえっ!」

 

セ「ふん。」

 

 

華麗に躱されてしまう。

 

 

魔「ちっ!ならこれはどうだ!」

 

魔;魔符「スターダストレヴァリエ」

 

魔符「ミルキーウェイ」

 

星符「ドラゴンメテオ」

 

魔「とっておきの三段弾幕をくらえぇ!」

 

 

弾幕が多すぎるため、目を開けられないほどに眩しい。

 

 

セ「!!」

 

ドドドドドドッ!!

 

 

避けようとするも、その殆どが命中した!

 

 

魔「おらおらおらおらっ!」

 

セ「ぎっ!ぐっ…」

 

セ;「パーフェクトバリアー」

 

セ「ぶるぁぁぁぁ!!」

 

魔「なっ!」

 

 

バリアーの威力は凄まじく、全ての弾幕がかき消されてしまう。

 

 

魔「やばっ!」

 

 

バリアーはどんどん広がり、魔理沙に命中した。咄嗟にガードしていなかったらどうなっていただろうか。

 

 

セ「・・・。」

 

魔「はぁ・・はぁ・・、どうだ、今のは効いただろ?」

 

セ「・・・、」

 

「ふざけるのも大概にしろっ!!」

 

魔「!!?」

 

 

まさかの台詞で怒鳴った!

 

 

魔「は?私は本気だぞ!」

 

セ「何が本気だ。あんな玩具を次から次へと使いやがって。」

 

「この私を誰だと思っている!セルだ!オリジナルを超える究極人造人間セルだ!」

 

魔「お、玩具?」

 

セ「私には大して効いていないのだ!」

 

「その証拠に、マスタースパーク以外の弾幕をいくら使っても疲れんだろう!」

 

魔「そ、それがなんだってんだよ。」

 

セ「まだわからないか。ならば教えてやろう。」

 

「これが、本気というものだ!」

 

セ;「連続ライオットジャベリン」

 

 

両の手で気をため、エネルギー弾を6連続放った!

 

 

セ「そらそらそらそらそらそら!」

 

魔「うわっ!」

 

 

3発は避けたが、残りは当たってしまった。

 

 

魔「ぐっ…ぁ…。」

 

ス・・

 

セ「立て、まだ動ける筈だ。」

 

魔「(く、くそお・・今の、速くて避けきれなかった…。)」

 

セ「まあ、私に一瞬でも本気を出させただけでも十分だ。」

 

「消えておけ。魔理沙。」

 

 

右の手のひらを魔理沙へ向け、気を集中した。

 

その時!

 

 

セ「! くっ!」

 

ドーンッ!!

 

 

セルは何かを察知し、後ろへ下がって避けた。

 

地面にめり込んでいたのは、直径50㎝ほどの陰陽玉であった。

 

 

霊「何してんのよ魔理沙。」

 

魔「す、すまねえ。」

 

霊「ま、いつものことだからいいわ。」

 

「あんたが、今回の異変の主犯かしら。」

 

セ「博麗霊夢、待っていたぞ。あとは貴様を殺せば任務完了だ。」

 

霊「質問に答えてくれないかしら。」

 

セ「これは失礼。如何にも、私がこの異変の主犯のセルだ。さあ、どうする?」

 

霊「決まってるでしょ。退治させてもらうわ。」

 

セ「殺すか?」

 

霊「・・・。」

 

セ「どうした?ドクターの話によるとこんな質問は即答だということだが。」

 

霊「あんたには関係ないわ。」

 

セ「まあよい。お前なら私を楽しませてくれるのだろう?」

 

霊「完膚なきまでに叩きのめしてやるわ。」

 

「2年ぶりに、本気を出してあげるから。」

 

魔「(霊夢が、久々に本気を…?)」

 

セ「それは頼もしい。見せておくれ、貴様の本気を。」

 

霊「・・・。」

 

ヴンッ!!

 

 

微動だにせず超化した!

 

 

霊「はぁぁぁ!」

 

セ「・・・。」

 

霊「はぁぁぁぁぁっ!!」

 

セ「ふん。やはりさっき感じた気よりはさほど大きくはならないようだな。」

 

 

気は最大まで高まった。しかし、まだ準備完了ではないようだ。

 

 

霊「はっ!!」

 

セ「?」

 

 

先程の陰陽玉に加え、もう1つの玉が現れ霊夢の周りをぐるぐる回りだした!

 

 

セ「・・これが、貴様の本気か。」

 

霊「せいぜい足掻きなさい。」

 

セ「いいだろう。ならば此方も最初から本気で行かせてもらおう。」

 

「はぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 

いよいよセルも羽を開き本気を出した!

 

 

魔「い、今のうちに、妹紅を連れて離れねえと。」

 

 

蹌踉(よろ)めきながら妹紅に近寄り、彼女を抱え立ち去った。

 

 

霊「あら、逃してくれるのね。」

 

セ「お前を倒した後でも十分だ。」

 

霊「私を、超えられるかしら?」

 

セ「超えてやるとも。」

 

「ショーの、始まりだ。」

 

•••

 

今度は打って変わって紅く激しいオーラを放ち続けている。

 

 

レミ「・・成功ね。」

 

咲「(・・ピクッ)」

 

レイ「お嬢様、その姿は一体…?」

 

レミ「貴方の血のおかげよ。でも、あまり吸わなかったからこの状態でいられるのもほんの少しだけでしょうけど。」

 

レイ「その姿なら勝てるんですか⁈」

 

レミ「ふふ。ええ、あっさりとね。」

 

簡セ「何をごちゃごちゃと。どらぁっ!」

 

 

寸前で躱した!

 

 

レミ「邪魔よ。」

 

簡セ「な」

 

ザクッ!!

 

 

千切れた自分の右手が持っていたグングニルを左手にとり、セルの上下半身を分断した!

 

 

レイ「すごい…これなら勝てる!」

 

ゴ「調子に乗るなよ!」

 

レミ「あっそ。」

 

 

紅い閃光が走ったかと思えば、レミリアを確認した時は既に目の前だった!

 

 

ゴ「は、はや」

 

レミ;夜符「クイーン・オブ・ミッドナイト」

 

レミ「眠りなさい。」

 

ゴ「ぐあぁぁぁぁぁぁぁ……」

 

 

林の奥へと吹っ飛ばした!

 

 

レイ「や、やった!」

 

レミ「! レイ!ぼーっとするな!」

 

レイ「え⁈」

 

 

レイの背後には、先程真っ二つにされた筈のセルが立っていた。

 

 

レイ「そうか、セルは再生できるんだった。」

 

簡セ「死ねぃ!」

 

レイ「しまっ…」

 

レミ「レイ!」

 

咲;傷符「インスクライブレッドソウル」

 

 

急に目の前へ現れた咲夜が、目を真っ赤にしナイフで連続斬撃をくらわせた!

 

 

簡セ「なにぃっ!」

 

ザザザザザザザザザッ!!

 

簡セ「く゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!」

 

 

簡易版セルが振りかざした右の拳は細切れになり、胸部も無数の切り傷を負った。

 

だが、咲夜が動けたのもそこまで。

 

 

バタッ

 

 

咲夜は何も喋らず倒れ伏した。

 

 

シュゥゥ・・

 

 

レミリアも時間切れのようだ。

 

 

レミ「変身が解けた!レイ!貴方がやりなさい!」

 

「咲夜は私が退けるわ!」

 

レイ「ぼ、僕がですか⁈」

 

レミ「そうよ!咲夜の努力を無駄にする気!?」

 

レイ「わかりました。やってみます!」

 

 

レイはバク転で距離をとり、レミリアはセルが再生している隙に咲夜を抱え離れた。

 

 

レイ「これで終わらせる…。」

 

レイ;「超かめはめ波」

 

レイ「跡形もなく消え去れーーッ‼︎」

 

 

右腕だけで、特大のかめはめ波を打ち放った!

 

 

簡セ「ぐぬぬ…!」

 

「何故だ、脚は大して損傷していない筈なのに、何故動かん…!)」

 

 

かめはめ波はどんどん近づく。

 

 

簡セ「(まさか、17号と18号か!?)」

 

 

もう目の前だ。

 

セルは2人の人造人間の意思を感じ取り、絶望した。

 

 

簡セ「(震えて、いるな…。17号18と号にはあの少年が、あの技がどう見えるのかはわからんが。)」

 

「(最後はお前達に、邪魔されるとはな。)」

 

 

かめはめ波に飲み込まれた!

 

 

簡セ「ちくしょおおおお…………!!!!」

 

 

完全に消えた。核も何も残さず。

 

 

レイ「ふぅ…終わった…。」

 

ピリッ

 

 

レイの能力も、ここで時間切れとなった。

 

 

レミ「咲夜!起きなさい!咲夜!」

 

レイ「咲夜さん!しっかりしてください!」

 

 

咲夜からは気も血の気も感じない…。

 

•••

 

ボ「ふん、あのチビを吹っ飛ばしたくらいでいい気になるなよ。」

 

 

早苗は、ボロボロになった文を見つめて言った。

 

 

早「・・これはあなたがやったんですか?」

 

ボ「だとしたらなんだ?」

 

早「そうですね。」

 

「ここで退治させていただきます。」

 

 

そう言い放ち、一瞬にしてボージャックの目の前へ接近した!

 

 

ボ「なにっ!」

 

ドガッ!!

 

ボ「ぐあぁっ!」

 

 

彼は一瞬何をされたかわからなかった。自分の顎を摩り、空中にいることがわかり、蹴り上げられたのだと理解した。

 

 

ボ「小癪な。」

 

早「残念ですけど、容赦はしませんよ。」

 

ボ「なんだと!うおぉぉぉっ!」

 

 

気を最大まで解放した。

 

 

ボ「2度もガキにやられてたまるか!」

 

「どんな手を使ってでもお前を殺してやる!」

 

早「あぁそうですか。」

 

ボ「どこまでも、ムカつくガキだ!」

 

 

ボージャックは完全にキレた。

 

 

ボ「だぁっ!」

 

早「はっ!」

 

 

撃ち合いを始めた!

 

ガシッ!バシッ!ドゴッ!バキッ!

 

ボ「オラオラどうした!さっきの威勢はどこ行った!」

 

ビシッ!ガキッ!ゴリッ!

 

早「くっ!(やっぱりパワーは向こうが上。勝てる、かな。)」

 

「(いや)・・勝つんだ!!」

 

ビュウウッ!!

 

ボ「ぬぅっ!」

 

 

突風を放った!だが、敵は吹っ飛ばない。距離だけは取れた。

 

 

ボ「貴様、なかなかやるな。」

 

早「・・・。」

 

ボ「ここまで互角の勝負をしたのは久しぶりだ。」

 

「こんな闘いを、邪魔されたくはないよ、な!!」

 

ボッ!!

 

早「?」

 

 

いきなり、エネルギー弾を地面に落とした。

 

しかしエネルギー弾が飛んで行った先をよく見ると、倒れた文の横にアリスがいるではないか!

 

 

早「え!アリスさん!!」

 

ア「!しま」

 

ドカーンッ!!

 

•••••

 

魔「な・・あ・・。」

 

 

魔理沙は妹紅をにとりの研究所へ運び、にとりが飛ばした複数のカメラの映像を観ていた。

 

そこに映っていたのは、ブレてよく見えない霊夢とセルの戦闘であった。

 

 

魔「・・見えねえ…、私ですら。」

 

「どっちが優勢なんだ?」

 

に「あ、それはそのうちわかるよ。」

 

魔「なんでわかるんだよ。」

 

に「戦闘ステータスは随時取っているからね。」

 

魔「いつの間にそんな装置を。」

 

に「前からあったさ。最近使う機会が増えただけだよ。」

 

魔「そうか。そういえばなんで萃香がいるんだ?」

 

に「たぶんアリスが魔法で転送したんだと思う。」

 

魔「え!じゃあ萃香は既に汚されて…。」

 

に「あ、魔理沙にはまだ言ってなかったね、アリスのこと。」

 

魔「え?」

 

妹「・・また死ねなかった…。」

 

 

研究所は比較的平和なようだ。

 

•••

 

バシッ!!ヒュンッ・・

 

バキッ!!ヒュンッ

 

ゲシッ!!

 

セ「ぎぃっ!」

 

ザーッ

 

霊「・・・。」

 

コトッ

 

 

2人とも地に足をつけた。

 

 

セ「はぁ・・はぁ・・(陰陽玉が邪魔だ。あれのせいで気弾も拳もなかなか通らん)。」

 

霊「どうしたの?まさか終わりじゃないでしょうね。」

 

セ「まさかまさか、私はまだまだ余裕だとも(あれを無くさせるか、私にもっとパワーが必要だ。どうしたものか、?)。」

 

霊「なに余所見して」

 

ドォーンッ!!

 

霊「な!なにっ!?」

 

 

霊夢の目の前に何かが風とともに落下してきた!

 

 

セ「! 今だ!」

 

セ;「太陽拳」

 

セ「太陽拳!!」

 

霊「しまった!」

 

 

目をつぶっておらず、セルの不意打ちは成功した。

 

 

セ「来いっ!」

 

セ;「瞬間移動」

 

霊「くっ!」

 

 

飛んできた何かを抱え、セルは何処かへ消えてしまった。

 

そうとは気付かず、目を瞑ったまま霊夢は構えた。

 

 

霊「(さっきのは、あいつの分身ね。なんでこんな所に?)」

 

 

気でそれがセルJr.だとわかった。

 

目が見えるようになった時には、何も残っていなかった。

 

 

霊「ま、まずい!いったい何処へ…!」

 

 

額に指を当て、必死に探した。

 

 

霊「! 其処は駄目っ!!」

 

ヒュンッ!!

 

 

果たして、セルが向かった先とは…。

 

•••

 

ア「・・・あれ?私、無事なの?」

 

 

目を開けてみると、身の周りにはバリアーが張っていた。

 

 

???「間一髪っすね。間に合ってよかったっすよ先生。」

 

ア「・・え?」

 

 

そして目の前には、魔理沙にそっくりな少女が立っていた。

 

 

ボ「な、なんだと!」

 

早「魔理沙、さん?」

 

ア「先生って?」

 

???「あ、時間ないんでまた後で。先生は今のうちに文さんを助けてください。」

 

 

魔方陣を出し、再びテレポートした。

 

 

ア「そうだ、私も魔方陣を出さないと。」

 

ボ「させるか!」

 

ドゴッ!!

 

ボ「ぐおっ!」

 

早「どこ見てるんですか?あなたの相手は私です!」

 

 

腹にパンチを入れた!

 

アリスは文を連れ脱出した。

 

 

ボ「くっ・・もういい!この山ごと吹き飛ばしてやる!」

 

ボ;「ギャラクティックバスター」

 

 

持っているエネルギーを全て両手に集めた!

 

 

早「負けませんよ!」

 

早;大奇跡「真・八坂の神風」

 

 

目を閉じて、風を纏い、右手に意識を向けた!

 

今、決着がつこうとしている!

 

•••

 

こ「かぁ・・はぁ・・。」

 

セルJr.1「ギギ」

 

 

立っているセルJr.はもう1体だけだ。2体は死んでないが倒れたまま動かない。

 

 

勇「気が小さくなったと思ったら起き上がらなくなったな。」

 

「おそらく、残った気で折れた骨を治していたんだろう。」

 

 

うん、いい推理だ。

 

 

勇「とは言えこいしも随分疲れている。ここは私が相手しようか。」

 

「こいし!」

 

こ「まだだよ。1匹残ってる。」

 

勇「こいしには休憩してほしい。まだセルが残ってるだろ?そっちの相手を頼む。」

 

こ「・・わかった。」

 

勇「いい子だ。これを飲んでくれ。」

 

 

瓶を渡した。

 

 

勇「さとりがくれた元気が出る代物だ。少しは回復するだろうね。」

 

こ「お姉ちゃんが。」

 

勇「そうさ。」

 

ゴクッ

 

 

こいしの体力が少し回復した。

 

 

勇「さてと!」

 

ボゥッ!!

 

勇「さぁ、かかってきな!」

 

セルJr.1「ギギッ!」

 

 

物凄いスピードでパンチをしてきたが、ひらりと身を躱した!

 

 

セルJr.1「ギッ!」

 

勇「私は何年生きてると思ってんだい!あんたの攻撃なんて簡単に避けられるぞ!」

 

 

腹に蹴りを入れて終わらせようとした、が!!

 

 

ヒュンッ

 

勇「なにっ!」

 

 

死角に突如セルが現れた!

 

 

セ「どらぁっ!」

 

ドゴッ!ドォーンッ!!

 

「ごあっ!!」

 

 

右肘を振り降ろし、地面へ叩きつけた!

 

 

シュウ・・

 

 

一発でノックアウトした。

 

 

こ「! 勇儀お姉ちゃん!」

 

セ「先程のお返しだ。」

 

「・・この倒れたセルJr.は、お前がやったのか?」

 

こ「う゛う゛う゛う゛う゛!」

 

セ「おやおや、私の話は聞こえているかね?」

 

こ「お兄ちゃんをよくもォ!」

 

セ「お兄ちゃん?」

 

「う゛わ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛! !」

 

ヴンッ!!

 

セ「なるほどなるほど。貴様で間違いないようだな。」

 

こ「コロスコロスコロス!」

 

セ「これから博麗霊夢も来るだろう。こいつには気を少し分けて、」

 

 

左腕で抱えていたセルJr.に気を分けた。

 

 

セ「残り2体に分ける余裕はない。はっ!」

 

ボッ!!・・ドカーンッ!!

 

 

粉々になるよう破壊した。

 

 

セ「これで、なにっ!」

 

 

振り向くとこいしの右手は目の前まで迫っていた!

 

 

ドゴッ!!

 

セルJr.1「ギギィッ!」

 

ドシャッ!!

 

 

さっきまでこいしと闘っていたセルJr.が庇った。そのまま飛ばされ地底の壁に激突した。

 

 

セ「あれもここまでか…。」

 

ボッ!!ドカーンッ!!

 

 

またしても分身を破壊した。

 

 

セ「お前は下がっておけ。私がさっさと終わらしてやる。」

 

セルJr.「ギギッ」

 

こ「は゛ぁ゛っ!」

 

ガシッ!!

 

こ「!!」

 

セ「ほう、なかなかのパワーだ。」

 

 

こいしのパンチを片手で受け止めた。

 

 

セ「忘れていた。今私は本気を出していたのだったな。」

 

勇「お前、どこで、そんな強く…。」

 

セ「なに、ちょっとしたパワーアップだ。どりゃっ!」

 

ドッ!

 

こ「うがっ!」

 

 

左の拳でまともにくらった。

 

 

セ「すまないな、手加減はしたのだが。」

 

こ「うぅ…。」

 

セ「私は其処の館にいる孫悟天に用がある。どけてもらえれば命だけは助けてやるぞ。私の最終目標は侵略なのだからな。」

 

こ「それは、させない…!」

 

セ「そうか、では」

 

ヒュンッ

 

セ「なっ!」

 

ドゴォ!!

 

 

セルは咄嗟にガードした!

 

 

セ「貴様もその技を使えたのか。」

 

霊「だからなによ。」

 

勇「・・霊夢!」

 

霊「あら、無様な格好ね。」

 

勇「うるせえ。」

 

こ「・・!!」

 

霊「さて、やられる準備はいいかしら?」

 

セ「ただではくたばらんぞ。」

 

「レイムーーッ!!」

 

霊「え?・・!」

 

 

セルではなく霊夢に向かって飛んできた!

 

こいしは敵ではないので慌てて陰陽玉を消した。

 

 

ゲシッ!!

 

こ「ぐっ!」

 

 

足ではらうも敵は1人ではない。

 

 

セ「どらぁっ!」

 

ドンッ!!

 

霊「うわっ!」

 

セ「待っていたぞ!陰陽玉を消す時をなぁ!」

 

バシッ!!ゴキッ!!ゲシッ!!ドゴッ!!

 

すかさずラッシュされるも霊夢はガードできない!

 

 

霊「くっ!だぁっ!!」

 

ビュウッ!!

 

セ「ぬぅ!」

 

 

気を放出しセルを吹っ飛ばした。

 

 

霊「はぁ・・はぁ・・。」

 

セ「陰陽玉がなければ大して差はないな。そこをどけ。私はお前より先に孫悟天を殺さなくてはいけない。」

 

こ「ハ゛ァ゛ッ!!」

 

ドゴッ!

 

セ「ぐっ!どりゃっ!」

 

バシッ!!

 

こ「うわっ!」

 

セ「ふん、そこをどけば今は楽だぞ。寧ろ行かせたら後で私を倒せるかもしれないのだが、どうだ?」

 

霊「駄目に決まってんでしょ。」

 

「まだ悟天に、謝ってないんだから。」

 

セ「喧嘩のことか。何故謝る。貴様は自分が悪いとは思っていないのだろう?」

 

霊「あんたには関係ないわ。」

 

セ「またそれか。」

 

霊「とにかく何としてでも、」

 

「ここは通さないわよ。」

 

 

簡易版セルを倒した紅魔一行。しかし、咲夜は無事なのか?

 

いよいよ覚醒した早苗とフルパワーボージャックの決着はつくのか?

 

謎の魔法少女は何者なのか?

 

霊夢は地霊殿を、悟天を守り抜けるのか?

 

 

第24話へ、続く…。

 

•••

 

天「・・・、ここは?パオズ山の家?」

 

チチ「あ、起きただか?」

 

 

起きてみると、実家のソファで横になっていた。




というわけで、第23話でした!

投稿が非常に遅くなり申し訳ございません。資格試験などがあったのでなかなか進まなかったのです!←言い訳

ここまででわからないことがありましたら、コメントで何でも訊いてください。これからわかること以外ならお答えいたします。

次回第24話は、「2nd STAGE」です!


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!



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第24話「2nd STAGE」

この小説は東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・超サイヤ人2
・勝手な解釈
・自由を極めた文構造
・あらすじで過去の一部の謎解明
・雑なあらすじ

等が含まれております。

気に食わんっ!という方はブラウザバックの準備でございます。


〜第4章のこれまでのあらすじ〜

悟天と霊夢が大喧嘩する。

霊夢が風邪をひき、文がつきっきりで看病する。

悟天、地霊殿で一泊する。

悟天、紅魔館へ行く。

ザンギャ以外のボージャック一味が転送される。

ボージャックだけ妖怪の山へ行き、残りは紅魔館へ。

異常無しということで悟天は地霊殿へ戻る。

セルが放たれる。

チルノと大妖精がやられる。

悟天、セルに敗れる。

ビドー、ゴクア、ブージンが紅魔館を襲撃。

レミリアがパチュリーに霧を発生させるよう頼む。

咲夜、レイを避難させ、一人で闘う。

勇儀、セルを地上まで殴り飛ばす。

咲夜、苦戦する。

セル、12体のセルJr.を幻想郷その他に放ち、本人はにとりの研究所へ。

文、妖怪の山へ。

レイ、レミリアに許可をもらい咲夜の所へ加勢する。

悟天、紫から霊夢の過去を聞かされる。そして寝る。

幽々子、白玉楼で2体のセルJr.と抗戦するも勝てず終い。

レイ、能力を発動し咲夜を援護。

ドクター、簡易版セルを放出。

妖夢、座禅を中断させられ2体のセルJr.と闘う。

ウドンゲ、永遠亭へ向かってくるセルJr.2体を事前に察知する。

魔理沙、起きる(昼)。

妖怪の山麓に着いたボージャックは椛と交戦。

文、応援に駆けつけ椛を逃がす。

アリス、セルJr.1体を倒す。(残り11体)

早苗、闘いを躊躇する。

魔理沙、セルJr.1体を倒す。(残り10体)

咲夜の時間稼ぎのもと、レイはビドーを倒す。

悟天、眠る。こいしと勇儀は外で待機。

セル、にとりの研究所に到着。

にとりを殺せず研究所を後にする。

セル、妹紅と死闘。

霊夢、悟天から貰った紫マフラーを着用。

人里に居るTの近くにセルJr.が現れ、慧音が抗戦。

ウドンゲ、セルJr.1体を倒すも体力の限界。残り1体は永琳が倒す。(残り8体)

妖怪の山麓にセルJr.1体が到着。文ピンチ。

咲夜、力を振り絞りブージンを倒すもダウン。

さらにセルJr.1体も到着。

妹紅の元へ魔理沙が来る。

魔理沙、妹紅、一度はセルを倒す。

霊夢、仙豆を食べ風邪を治し、人里へ。

謎の魔法少女、冥界付近に現れる。

妖夢、まぐれでセルJr.1体倒すも、もう1体に倒される。(残り7体)

謎の魔法少女、幽々子を助けセルJr.を撃破。(残り6体)

そのままワープ。

文のピンチに萃香が駆け付ける。

ボージャックが本気を出す。

レイ、咲夜を庇いながらセルJr.とゴクアを林へ誘導。

ルーミア、ミスティア、リグル、ゴクアの剣を奪う。

レイ、セルJr.を貫通。(残り5体)

ゴクアが本気を出しレイピンチ。

レミリアが焦げながらも助けに来る。

レイの血を吸う。

簡易版セルにより、レミリアの右腕は胴体と泣き別れとなる。

地霊殿へ3体のセルJr.が来襲する。

こいし、初の超化。

早苗、神奈子と諏訪子に力を託され初の超化。麓へ。

慧音、セルJr.に倒されかけるも霊夢の到着により間一髪で助かる。

慧音の説得で、セルJr.は生徒に。(残り4体)

霊夢、セルの元へ。

セル、パワーアップし復活。

紅い霧完成。

レミリア、独自の進化!

文、萃香、敗北。

早苗、到着。セルJr.は突風で飛ばされる。

こいし、セルJr.3体を相手に好戦。

魔理沙、少しは追い詰めたものの敗れる。

霊夢爆誕!

魔理沙、妹紅を抱え研究所へ避難。

レミリア、簡易版セルを切り裂き、ゴクアを撃破。

レイのピンチに咲夜が最期の力を使う。

レイが簡易版セルにトドメを刺す。

アリス、魔法で萃香を研究所へ転送。

早苗、ボージャック、奮戦。

ボージャック、アリスに気付き攻撃。

謎の魔法少女がアリスを守る。

霊夢、セルに圧倒するも飛ばされたセルJr.のせいでセル諸共地霊殿へ逃げられる。

瞬間移動で追い掛ける。

こいし、事実上セルJr.2体を倒す。

残り1体を勇儀が相手しようとした矢先、瞬間移動で現れたセルに一撃で倒される。

セル、動けなくなったセルJr.3体を消し飛ばす。(残り1体)

霊夢、セルと対峙するつもりがこいしとも交戦。

悟天、パオズ山に?

現在。

 

幻想天霊伝説 第24話

 

とんでもない敵を倒したレミリア、レイ、咲夜。

 

しかし、その代償なのか咲夜の命は今、消えようとしている。

 

 

レミ「生きなさい!生きるのよ!」

 

咲「」

 

レイ「・・・。」

 

 

咲夜は息をしていない。

 

 

レミ「レイ!なんとかしなさい!」

 

レイ「…なんとかするにも、もう咲夜さんは…。」

 

レミ「・・・、咲夜ァ!」

 

 

声が霞んできている。体力が残ってないのはレミリアも同じだ。

 

 

レイ「・・・・・。」

 

 

油断した自分を守って死ぬとすると、複雑な気持ちになった。

 

それをぶち壊すような声が飛んできた!

 

 

???「生きてるっすかー!?」

 

レミ「!?」

 

レイ「誰だ!?」

 

 

魔理沙に似た魔法少女が飛んで来るではないか!

 

 

???「うわ、ギリギリっすね。ちょっと待ってくださいね。」

 

 

何やら呪文を唱えている。唱え終わると、咲夜に手をかざした。

 

 

???「ほいっ。」

 

 

一瞬、咲夜が赤く光ったかと思うと、彼女に血の気が戻った!

 

 

レミ「えっ?」

 

???「これでもう大丈夫っすよ。」

 

レイ「い、一体何をしたんですか?」

 

???「輸血魔法をかけただけっす。血は戻ったんで後の治療は頑張ってほしいっす。」

 

レミ「!」

 

「レイ、速く運びなさい。私は片腕しかないわ。それに、まだやることがあるから。」

 

レイ「分かりました!」

 

???「できれば私も運んでほしいっすね。もう、眠くて、どうにも、ならな…。」

 

バタッ

 

 

急に眠った。

 

 

レミ「・・任せたわよ。」

 

 

さっさと飛んで行ってしまった。

 

 

レイ「仕方ない、一緒に連れて行くか。訊きたい事もあるし。」

 

 

2人を抱え紅魔館へ歩いた。

 

そう、女の子2人を抱えているのだ。

 

 

レイ「・・・何だか誘拐犯みたいだな…ハハッ。」

 

•••

 

魔「ちょっ、こいしのやつ何してんだよ!」

 

に「原因はよくわからないけどまずいね。」

 

魔「くそっ、体力が残っていれば助けに行けるのに…!」

 

に「悟天君が起きてさえくれたらなぁ。」

 

「ちょっと地霊殿に電話しよっと。」

 

 

何もできない自分を恨んだ魔理沙であった。

 

•••

 

さ「霊夢さんが危ない。悟天さん、早く起きて!」

 

 

これまで起きることを祈っていただけのさとりであったが、ある異変に気付いた。

 

 

さ「・・心が閉ざされてる?だとしたら大変!寝たきりになったまま戻らなくなってしまう!」

 

 

何ということだ。

 

•••

 

その頃霊夢は、徐々に押されていた。

 

 

セ「さぞかし辛かろう。」

 

「弱くはないが手加減しなければならない相手、そして全力で闘わないと勝てない相手、同情するぞ。」

 

霊「うるさいわね。あんたもあんまり変わらないでしょ。」

 

セ「いいや違うとも。」

 

 

横からこいしが襲いかかったが、

 

 

セ「ふんっ!」

 

バシッ!!

 

こ「ぐっ!」

 

セ「私はどちらに対しても手加減する必要がない。」

 

「さあどうする?ここを通してくれたら、お前や他の者は私がドクターに頼めば命だけは助けてもらえるぞ。」

 

霊「許しなんていらないわ。はぁっ」

 

 

右手にエネルギーを溜め、

 

 

霊「あげるわ。」

 

ビュンッ!!

 

 

セルに向かって投げた!

 

 

セ「ふん。」

 

パシッ

 

 

造作もなく弾いた。

 

弾かれた気弾は地底の天井を突き破り、はるか空の彼方へ飛んで行った。

 

 

セ「・・何をした?」

 

霊「さあね。」

 

ドゴッ!

 

霊「う゛っ !」

 

 

こいしの一撃が腹に入った!

 

 

霊「(能力ね。全然気付かなかったわ。でも、これで…!)」

 

バッ!!

 

こ「あがっ!」

 

 

こいしの腹に張り手した。

 

そして、

 

 

霊;宝具「陰陽鬼人玉」

 

こ「うわぁぁぁっ!!」

 

バタッ

 

ス・・

 

 

こいしは倒され、超化も解けた。

 

 

霊「勇儀、こいしを頼んだわよ。」

 

勇「普通怪我人に任せるかよ。こう見えて肋骨何本かやられたんだぞ。」

 

霊「早く。」

 

勇「つけといてやる。」

 

 

蹌踉(よろ)めきながら運んだ。

 

 

セ「ほう、優しいではないか。スペルカードだけで倒すとは。」

 

霊「あんたも知ってる方(くち)ね。」

 

セ「当たり前だとも。幻想郷は戦闘ルールをスペルカードにしたから、今まで死者は殆ど出なかったのだろう?」

 

霊「・・・。」

 

セ「わかっているお前はスペルカードに気を応用することでしっかりと私にダメージを与えている。こんなところか。」

 

霊「こいしも居ないことだし、今度こそ終わりよ。」

 

 

陰陽玉を装填しようとしたが、出てこない。

 

 

セ「スタミナ切れだ。仕方あるまい。私の攻撃をあれほど受けて体力が残っている筈がない。」

 

霊「うるさい。」

 

セ「セルJr.、出番だぞ。」

 

セルJr.「ギギッ」

 

セ「2対1だ。さあどうする?」

 

霊「・・・。」

 

 

霊夢はもう持たない。急げ悟天!

 

•••

 

ボ「終わりだっ!!」

 

早「いっけぇぇぇぇっ!!」

 

ドオォォッ!!

 

 

両者の攻撃が激しくぶつかった!

 

 

早「ぎ…ぎ…!」

 

ボ「くっ、ふん、ここまでだな!」

 

 

若干ボージャックが押している。

 

 

早「そ、そんな…。」

 

ボ「諦めろっ!」

 

 

その時!

 

 

神奈子「負けるな早苗!妖怪の山は、幻想郷はお前が護るんだろ!」

 

諏訪子「大丈夫!私たちも一緒だから!」

 

早「な、なんで?」

 

 

力が加わった訳ではないが、無性に力が湧いてくる。

 

 

早「はぁぁっ!!」

 

ドオォォッ!!

 

ボ「んん!まだそんな力が残っていたか。だが同じだ!」

 

「うおぉぉぉ!」

 

 

ボージャックはまだやれそうだ。

 

•••••

 

天「・・母さん?」

 

チチ「どうしただ、えらく疲れたみてえだけんど。」

 

天「・・いや、何でもない。ちょっと長い夢見てた。」

 

「お腹空いたから何か作ってくれない?」

 

チ「そうだなぁ。それじゃあパオズイモリの姿焼きはどうだか?」

 

天「うわぁ!それ大好物!」

 

 

チチは早速作り始めた。

 

待っていると、上の方から声が聞こえる。

 

 

さ「悟天さん!早く起きてください!」

 

天「この声はさとりちゃん?俺まだ寝てるのかな?」

 

さ「何言ってるんですか。そここそ夢の世界ですよ!」

 

天「え?だって、母さんはそこにいるじゃないか。」

 

さ「とにかく、今地霊殿前は大変なんですよ!」

 

天「・・もうちょっと寝ようかな。」

 

さ「霊夢さんがあなたの為に闘っているんです!」

 

天「霊夢?」

 

さ「悟天さんの為に必死なんですよ。早くこっちへ!」

 

天「なんで、俺なんかを。」

 

チ「どうしただか悟天。できたべよ。」

 

天「やったぁ!」

 

さ「ちょっと…。」

 

•••

 

レミ「・・あら?」

 

 

目的の場所へ行くと、ルーミア、ミスティア、リグルがいた。

 

 

ル「あ、紅魔館の主人なのだ。」

 

ミ「た、助けたりしてませんよ!」

 

リ「え、右腕ないじゃん!」

 

レミ「退きなさい。こいつの命運は私が決めるわ。」

 

 

其処には、木にもたれかかったゴクアがいた。

 

闘う力は彼に残っていない。

 

 

ゴ「俺は貴様に負けた。だが、ボージャック様がいる。ボージャック様にかかれば貴様など。」

 

レミ「それって妖怪の山の方にいる奴かしら。守矢の巫女と接戦になってるみたいだけど。」

 

ゴ「ボージャック様が、接戦だと…!」

 

 

ゴクアは、前世でトランクスに倒されているため孫悟飯を知らない。

 

 

レミ「地底には霊夢もいるし、あんたのボスじゃ大したことはできないわ。」

 

ゴ「・・殺せ。」

 

レミ「・・・。」

 

大「こ、殺すとか駄目ですよ!」

 

リ「そうだよ。もうちょっと考えてあげても。」

 

ル「・・・。」

 

 

ルーミアは人のことを言えない。

 

 

レミ「残念だけど、トドメを刺すわ。こいつは咲夜を殺しかけたのだから。」

 

「放っておいていたら、咲夜は殺されていたわ。」

 

大「で、でも…。」

 

リ「・・行こうぜ。」

 

ル「(コクッ)」

 

 

3人は去って行った。

 

 

レミ「せめて、次はもっとマシな人生を歩みなさい。」

 

ゴ「ボージャック様、どうかご武運を…。」

 

ザクッ!!

 

 

首を引っ掻き、楽にさせた。

 

 

レミ「私も甘くなったものね。霊夢のせい、ね。」

 

 

霧も晴れてきたので速やかに帰った。

 

•••

 

早「くっ!んん!」

 

神「諦めるな!」

 

諏「もう少しだよ!」

 

ボ「無駄だ!」

 

 

あと一息押せばボージャックの勝ちだ。

 

しかし!

 

 

ア;魔符「アーティフルサクリファイス」

 

ボ「ぐおぉっ!」

 

 

ボージャックの背後からアリスが奇襲をかけた!

 

 

ア「はぁ、はぁ、やられたままでは、帰らないわ。」

 

ボ「貴様ぁ!」

 

神&諏「今だ!」

 

早「はぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

ズオォォォォッ!!

 

 

一瞬の隙を突き、神風は一気に押し返した!

 

 

ボ「なにぃ!」

 

 

突風に呑まれ、完全に身動きが取れなくなった!

 

現人神は突風と共にボージャックへ突っ込む。

 

 

早「終わりだぁぁぁぁっ!!」

 

ドォッ!!

 

 

早苗の拳が彼を貫いた!

 

 

ブオォォォォッ!!

 

 

激しい嵐は彼を完全に消した!

 

消えかかっていた紅い霧は風により完全に消えた。

 

 

早「勝っ…た…。」

 

ス・・

 

ア「おっと。」

 

 

落ちていった早苗をアリスがキャッチした。

 

 

ア「超化の薬が切れる前に連れて行きましょうか。」

 

「にしても超化って名前、なんか嫌ね。」

 

 

にとりと作者が傷つく言葉を最後にかまして飛んで行った。

 

•••

 

レミリアが紅魔館へ帰ってきた。

 

 

レイ「お嬢様、おかえりなさいませ!」

 

レミ「ご苦労様。今日は随分と身体が汚れたわ。」

 

レイ「では、お風呂になさいますか?」

 

レミ「そうね。貴方も来れるかしら?」

 

 

お?

 

 

レイ「えっ、はい。」

 

レミ「私は今片腕しかないから不自由なの。」

 

「一緒に入れとは言わないわ。私の身体を洗いなさい。」

 

 

おお?

 

 

レイ「は、はい!!」

 

レミ「(くすっ)」

 

 

そんなわけで、脱衣所に着いたわけだ。

 

 

レミ「服は自分で脱ぐわ。」

 

レイ「ぼ、僕は後ろ向いておきますね。」

 

 

くそっ!

 

 

レミ「いつもは咲夜にやってもらっているのだけれど、やっぱり恥ずかしいわね。」

 

「さぁ、入るわよ。」

 

 

勿論全裸だ。

 

 

レイ「タオルとか巻いちゃダメですか…?」

 

レミ「邪魔になるから駄目よ。」

 

「それとも、小さい女の子の裸を見て興奮したりするの?」

 

 

意地悪だ。

 

 

レイ「そ、そんなわけないじゃないですか!」

 

レミ「ふふ、冗談よ。」

 

 

悟天が苦手な理由だ。

 

まずはシャンプーで小さい頭を洗う。

 

 

レミ「ん♡上手ね。」

 

レイ「ありがとうございます!かゆい所があれば言ってくださいね。」

 

 

湯けむりのおかげでレミリアの身体は殆ど見えない。頭は難なく洗い終えた。

 

ここで緊急事態だ。洋館なだけあって垢こすりがない!

 

 

レイ「あの、垢こすりがないんですが、どうすれば…」

 

レミ「勿論手で洗ってもらうに決まってるじゃないの。」

 

 

50mの壁より高いハードルだ。

 

 

レイ「て、手ですか⁈かなり道徳的に問題ありそうな感じですけど…」

 

レミ「主人の命令は絶対よ。それに、誰かさんが幻想郷では常識に囚われてはいけませんとか言ってたから問題ないわ。」

 

レイ「そそ、そうでしたね!では失礼します!」

 

 

これは幻想郷だから許されることだ。外の世界のレミリアファンが見たら何と言うだろう…など気にしなくていいのだ。

 

それはそうと、やはり胸部などは避けて洗っている。

 

 

レミ「・・ちゃんと洗ってほしいのだけれど?」

 

レイ「やっぱり胸とかはまずいかなぁって…そこは片手でも洗えますし。」

 

レミ「ふふっ、それもそうね。からかいすぎたわ。」

 

レイ「(ふぅ、危ない危ない…)」

 

 

改めて腕の断面を見ると、痛々しい。本人はもう痛くないようだが、泡とともに血も流れている。

 

 

レイ「…手、大丈夫なんですか?」

 

レミ「今は完全に神経を切ってるから何ともないわ。ありがと。」

 

 

その後、湯船に浸かり上がってきた。身体を拭かなければならないので、レイは洗面所で待っていた。

 

 

レイ「手を治す方法は無いんですか…?」

 

レミ「あるわよ。私は再生できるから。体力がないとうまくできないの。」

 

レイ「再生できるんですね!よかった…!」

 

レミ「そこまで喜ばなくても。」

 

レイ「そりゃあ喜びますよ!治るかどうか心配だったんですから!」

 

レミ「ふふ、ありがと。」

 

 

こうして、レミリアの入浴は終わった。

 

•••

 

霊「はぁ・・はぁ・・、考えたわね。」

 

 

なんとセルJr.すら倒せていなかった。

 

そのはず、接近戦はセル、遠隔攻撃をセルJr.と上手いこと分けられていたのだ。

 

 

セ「体力温存はさせんぞ。そろそろ全エネルギーを使え。」

 

霊「なんであんたなんかに。」

 

セ「それならそれでいいんだ。私は孫悟天を殺すことに集中するとしよう。」

 

霊「!!」

 

 

セルは、本気で殺したいとは思っていない。自分を見つける為に必死なだけなのだ。

 

 

霊「はぁぁぁぁっ!」

 

ヴンッ

 

セ「そう来なくてはな。」

 

 

悟天よ、速く戻ってきてくれ!

 

もうお前しか頼れないのだぞ!

 

•••

 

天「やっぱり美味しいな!」

 

さ「・・・。」

 

「いい加減にしたくださいっ!!」

 

天「!」

 

 

今まで聞いたことのないさとりの大声を聞いた。

 

 

さ「霊夢さんは貴方だけの為に命をかけているんですよ!」

 

天「いや、あんなことあったし…。」

 

さ「後で怒られるかもしれないですけど、遠くから霊夢さんの心を読みました。」

 

「霊夢さんは、悟天さんに謝ろうとしているんです。」

 

天「な!」

 

さ「もう苦しむ霊夢さんを見たくありません。」

 

「地上も大変だとにとりさんから聞きました。貴方しか闘えないんです。お願いです!」

 

天「・・・。」

 

 

悟天は怒った。いつまでも強がった愚かな自分を。

 

 

天「母さん。」

 

チ「どうしただか?」

 

 

つっていた目を柔らかくし、

 

 

天「ちょっと、行ってくる。」

 

さ「悟天さん…!」

 

チ「・・行ってこい。好きなようにやるのが一番だべ!」

 

天「ありがとう。」

 

 

家を出て、

 

 

バシュッ!!

 

 

青空高く飛び上がった。

 

空を見ると、父の言葉を思い出す。

 

〜〜

 

悟空「悟天、おめえの名前はどうして悟天か知ってっか?」

 

天「なんでだっけ?」

 

悟「それはな、オラよりも高く、強くなって欲しいって思ったからだ。」

 

「て言っても最後に名前を考えたのはチチだけどな。」

 

天「ははは。」

 

悟「だからよ、おめえには〈空〉よりも高い〈天〉を目指して欲しいんだ。」

 

「オラが居なくても、地球は大丈夫なくらいにな!」

 

〜〜

 

さ「悟天さん、こっちですよ!」

 

天「・・わかった!」

 

 

声のする高い空へ一目散に飛んだ!

 

 

天「霊夢!今行くぞ!」

 

「だぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 

右手を上げ、暗くなった空に届こうとした瞬間!

 

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

 

 

気が付くと、ベッドの上にいた。

 

寝室は酷く荒らされている。

 

 

天「これはいったい…。」

 

さ「悟天さんの、気ですよ…。」

 

天「あ、やっぱり。」

 

 

さとりも吹っ飛ばされている。

 

 

天「にしても、今までにないこのパワーは…?」

 

さ「知らない、ですよ。」

 

天「もしかして、これは兄ちゃんが成れた…。」

 

 

そう、超サイヤ人2だ!

 

 

天「さとりちゃんありがとう、俺を戻してくれて。」

 

さ「いえいえ、嫌われ者のせめてもの情けですから。」

 

天「そんなことないよ。」

 

 

笑顔のまま、さとりは眠った。

 

 

天「さて、行くか。」

 

•••

 

霊「!」

 

セ「! これは、孫悟天の気か?信じられん。」

 

 

門前でも気付く程のとてつもない気だ!

 

 

霊「無事でよかった。」

 

セ「隙ありっ!」

 

 

油断した霊夢に襲いかかった。が!

 

 

ドゴッ!!

 

セ「ぎぃっ!」

 

 

それを上回るスピードで悟天が殴り飛ばした!

 

あまりにもの威力で、一瞬立てなかった。

 

 

バチッ!バチッ!

 

天「間に合ってよかった。」

 

霊「・・・。」

 

 

いざとなって何も言えなくなってしまった。

 

 

セルJr.「ギィッ!」

 

セルJr.;「かめはめ波」

 

 

かめはめ波を溜めながら飛んできたが、

 

 

天「はっ!」

 

ドオォッ!

 

セルJr.「ギ」

 

ドカーンッ!

 

セ「くそぉ。」

 

 

右手から出したエネルギー波で容易く倒した。

 

そしてセルはすぐに理解した。今の悟天には敵わないということを。

 

 

ドクター「セル、聞こえるか?」

 

セ「ドクターか。どうやって話しかけている?」

 

ド「お前の核のプロテクターには通信機能も搭載しておいた。傷を入れられたみたいだな。音質が悪い。」

 

セ「すまない。」

 

天「誰と話してるんだ?」

 

セ「貴様には関係ない。」

 

「それで、何の用件だ。」

 

ド「今から自爆しろ。」

 

セ「なんだと?」

 

ド「心配しなくてもよい。爆発しても核はプロテクターに守られる。」

 

「核にインプットされていると思うが、そうして復活すれば更にお前は強くなる。それでいて自爆の威力は星が消えないように抑えている。オリジナルは星を消す威力を持っていたからな。」

 

セ「・・了解した。」

 

 

途端にセルは膨らみだした!

 

 

天「! なんだ?」

 

セ「貴様に勝てないことはよくわかった。だから私は自爆することにした。お前らまとめて吹き飛ばしてやる!」

 

天「なんだと!」

 

セ「ハッハッハ!」

 

霊「・・まさかこんな形ですることになるなんてね。」

 

 

霊夢はぱんぱんに膨れ上がったセルに近付いた。

 

 

天「何をするんだ?」

 

霊「瞬間移動でこいつごと宇宙へ行く。それなら自爆の影響は受けないでしょ。」

 

「さっき見つけやすい気弾を放ったから星に危害は加えなくて済むし。」

 

天「でも、霊夢は?」

 

霊「大丈夫よ。」

 

 

セルの体に手を当てた。

 

 

セ「なに!やめろ!」

 

天「やめるんだ!」

 

霊「また後でね。」

 

ヒュンッ!!

 

 

意識を宇宙へ向け、霊夢を探した。見つけたと思った矢先、セルも霊夢も気が途絶えてしまった…。

 

 

「霊夢ーーー!!」

 

 

その咆哮は地底全体を揺らした。

 

•••

 

に「嘘!霊夢がいない!」

 

魔「気を感じない。まさか…!」

 

妹「・・・。」

 

•••

 

多大な犠牲を払い、闘いは終わったと思われた。しかし!

 

 

ヒュンッ!!

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

天「なっ!」

 

セ「お待たせしたな。」

 

 

読書の皆様ならお察しであろう。セルはパーフェクトとなって戻ってきてしまった。

 

 

セ「終わりだ孫悟天。貴様では私に勝てん。」

 

天「それはどうかな?」

 

 

何やら自信がありそうだ。

 

 

遂に、悟天は帰ってきた。

 

果たして、超サイヤ人2となった悟天はパーフェクトセルに対抗できるのか?

 

いよいよ第4章最終決戦だ!




というわけで、第24話でした!

ここで、戦士達の力関係をおさらいします。

超サイヤ人2悟天?パーフェクトセル

超サイヤ人2悟天>セル

超霊夢(陰陽玉装填)≧セル

超霊夢=セル

セル>超魔理沙

セル>超こいし

超魔理沙>初期セル

初期セル≧超妹紅

超こいし>セルJr.


超レミリア?>簡易版セル

レイ(超レミリア?依存)>簡易版セル

簡易版セル>超レミリア

フルパワーゴクア=超レミリア

フルパワーゴクア=レイ(超レミリア依存)

フルパワーゴクア>レイ(超咲夜依存)

ゴクア≧超咲夜

ゴクア≧レイ(超咲夜依存)

超咲夜≧ブージン

超咲夜≧ビドー

レイ(超咲夜依存)≧ビドー

レイ(超咲夜依存)>セルJr.


超早苗>フルパワーボージャック(怯み)

フルパワーボージャック≧超早苗

フルパワーボージャック>超アリス

ボージャック>超文

セルJr.>萃香


謎の魔法少女>セルJr.

超妖夢≧セルJr.

超ウドンゲ=セルJr.

セル>勇儀(能力発動時)

勇儀(能力発動時)>初期セル

初期セル>勇儀


次回第25話は、「セルの嘆き」です!


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第25話「セルの嘆き」

この小説は東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・文ガス
・勝手な解釈
・殆ど悟天視点
・ベビーみたいなことをするセル
等が含まれております。

いつも読んでくださり有難う御座います!


〜あらすじ〜

謎の魔法少女の輸血魔法のおかげで、咲夜は一命を取りとめた。

レミリアはゴクアにトドメを刺した。

 

その頃早苗は、アリスの一撃もあり、己の力でボージャックを倒したのであった。

 

一方霊夢は、セルを相手に苦戦を強いられ、体力が落ち窮地に追いやられる。

そんな中、さとりの援護により夢から脱出した我らの主人公は、超サイヤ人2へ進化し霊夢の元へ駆けつけた。

 

セルはドクターの指示により自爆を決意。

 

しかし、自分が霊夢に投げられたあの気弾を弾いたことにより、霊夢がセルごと瞬間移動で宇宙空間にあるその気弾へ連れて行ったため、幻想郷を吹き飛ばせなかった。

 

だが、ドクターの計画通りセルはパーフェクトとなって悟天の前に現れる。

 

かつて悟飯が1人で倒せなかった強敵のバージョンアップに、勝てるのか?悟天!

 

幻想天霊伝説 第25話

 

バチッ!バチッ!

 

セ「大幅にパワーアップして自信満々なのはわかるが、こうなってしまった私には敵わんぞ。」

 

「なにせ、パーフェクトとなった私のオリジナルは、お前が今成し遂げた超サイヤ人2の孫悟飯を超えたのだからな。」

 

バチッ!バチッ!

 

天「それは闘ってみてから言った方がいいんじゃない?」

 

セ「ほう、あくまで私に刃向かうか。」

 

「後悔するなよ!」

 

バキッ!!

 

ガツッ!!

 

バシッ!!

 

 

3連続で両者の攻撃がぶつかり、地底全体に爆音が響いた。

 

 

セ「ほう、口だけではないらしい。」

 

「私のスピードについてこれるとはな。」

 

天「ここじゃ存分には闘えないね。場所を変えない?」

 

セ「・・いいだろう。」

 

 

話の口調ではわかりにくいが、悟天は必死に怒りを抑えている。

 

 

天「付いて来い!」

 

バシュッ!!

 

セ「ふん。」

 

バシュッ!!

 

 

2人はあっという間に地底から外へ出た。

 

空は紅に染まっている。

 

 

天「もっと先だよ。なんで止まってるんだ?」

 

セ「貴様のやりたい事などお見通しだ。」

 

「幻想郷で闘いたくないのだろう?被害を出さない為にな。」

 

天「!」

 

セ「図星か。クウラの時もそうだったな。」

 

「この星の幻想郷ではない場所で闘えば、星が壊れない限り幻想郷は無事だからな。」

 

「クウラと同じように瞬間移動でお前を置いていくのもありだが、時間稼ぎをされ他の者に何かされるのは困る。」

 

天「・・・。」

 

セ「そう好きにはさせんぞ。覚悟するがい」

 

ヒュンッ!!

 

セ「なにっ!」

 

ドゴッ!!

 

セ「ぎぃっ!!」

 

 

瞬時にセルの背後に回り、殴り飛ばした!

 

 

天「だあっ!!」

 

ドゴッ!!

 

セ「ごぉあっ!!」

 

天「せいっ!!」

 

ドガッ!!

 

セ「ぐがっ!!」

 

 

連続攻撃をかまし、そのまま幻想郷外へ行った。

 

 

 

•••

 

 

 

霊「・・間一髪だったわ。」

 

 

なんと!霊夢は生きていた!

 

全身が少々透けている。

 

 

霊「これって、宇宙空間でも死なないみたいね。」

 

 

彼女が使った術、それは、「夢想天生」である。

 

これによりセルの自爆を回避したのだ。

 

 

霊「爆発で気を失ったけど、あいつは死んだかしら?」

 

 

どうやら宇宙空間には居ないようだ。

 

地球へ戻る為に気を集中させた。驚いた。悟天も居ないではないか!

 

 

霊「! 何処にいるの?」

 

 

まさかとは思ったが、幻想郷外を探ると見つかった。さらにセルも居たからなお驚いた。

 

それだけでなく、セルは自分では勝てないくらい強くなっていたのだ。

 

 

霊「悟天が一人で闘っている。でも、私じゃ足手まとい。」

 

「・・戻れない…。」

 

 

足手まといと言った理由はある。

 

 

 

•••••

 

 

 

ドッ!!ヒュンッ・・

 

ダッ!!ヒュンッ・・

 

ガッ!!ヒュンッ・・

 

バキッガリッドゴッグリッ!!

 

ドッゴォォォンッ!!

 

セ「はぁ・・はぁ・・。」

 

天「はぁ…はぁ…。」

 

 

そう、互角だったのだ!

 

 

セ「何故だ。互角なわけが…。」

 

天「へっ、今ので息切れ?拍子抜けだなぁ。」

 

セ「ふん、そう言う貴様も胸に手を当てているが、具合でも悪いのか?」

 

天「君がやったんだろ。」

 

「霊夢は死んだのか?」

 

セ「おそらくな。体力が落ちた状態であの爆発を喰らえば無事ではすまない。」

 

天「・・俺はまだ、霊夢に…」

 

「謝ってないんだぞ!!よくもぉ!」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

 

抑えていた怒りを放出した!

 

セルにはその感情がわからなかった。

 

 

セ「何故怒っているのか、私にはわからない。」

 

天「なんだと…!」

 

セ「本気だ。」

 

「それはさておき、私は今どんな気持ちで闘っていると思う?」

 

天「知らないよ。」

 

セ「貴様は私を許せないから闘っているだろうが、私は遂に闘う意味を失ってしまった。」

 

天「?」

 

セ「私は核にあるプロテクターでドクターと通信していたのだが、ドクターに自爆しろと言われた。」

 

「それはどう言うことかわかるか?」

 

天「捨てられたのか?」

 

セ「その通りだ。戻ろうにも戻れない。やりたくなかった侵略も必要無くなった。」

 

「生きる意味が無くなったのだ!」

 

天「・・・。」

 

セ「わかるか!この苦しみが!」

 

「だからせめて、貴様だけでも倒す!」

 

セ;「龍翔拳」

 

セ「ずあぁっ!」

 

 

突撃してきた!が、悟天は動じず、

 

 

天「それなら、受けて立つ!」

 

天;「セカンドストライク」

 

 

セルの1発目の攻撃を躱し、

 

 

ドゴォッ!!

 

セ「がぁっ!」

 

 

1撃を与え、

 

 

ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドゴッ!

 

5連撃し、蹴り上げ、

 

 

天「波ぁぁっ!!」

 

 

蹴り上げたセルへかめはめ波を放った!

 

ここまでが、悟天の新たな必殺技だ!

 

 

セ「ぐ、まだだ!」

 

セ;「フィニッシュバスター」

 

セ「フィニッシュバスター!!」

 

ドオォォッ!!

 

 

激しくぶつかったが、決着に時間はかからなかった。

 

 

天「だぁぁぁ!!」

 

セ「ぬぁぁぁ!!」

 

 

「怒り」は「嘆き」に勝った。

 

 

 

•••

 

 

 

霊夢は浮かんだまま暫く考えたいた。

 

悟天にはまた後でと言ったが、もう瞬間移動で地球へ戻る体力がない。

 

夢想天生をとけば、たちまち真空空間へ放たれる。このまま死んでもいいとすら考えていた。

 

しかし、

 

 

霊「(未練を残したまま死ぬのは嫌。)」

 

「(まだ、謝ってないんだから。)」

 

「(それに、あいつは、もう失くしたくないー)」

 

「大事な、人…!!」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

「うわぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

なんと!霊夢はまるで、超サイヤ人2のような進化を遂げたのだ!

 

体力も一気に回復した。

 

 

霊「・・そこね!」

 

ヒュンッ!!

 

 

 

•••••

 

 

 

セ「ぐ・・あ・・。」

 

 

セルはボロボロになった。

 

 

天「・・やめよう。」

 

セ「なに?」

 

天「もう俺の気は済んだ。これ以上やりたくない。」

 

セ「ククク、ここが何処だと思う?」

 

天「さあ?」

 

セ「私も今気付いたが、ここは妖怪の山だ。」

 

天「!」

 

セ「どうやら、闘っているうちに戻ってきてしまったらしい。」

 

「とは言えこの妖怪の山は幻想郷の外側だ。ここからでは誰も見えない。」

 

天「何をするつもりだ?」

 

セ「侵略は諦めよう。だが、破壊させてもらう。」

 

セ;「ファイナルフラッシュ」

 

 

悟天へ手を向けた。

 

 

セ「どうする?避けてもいいが、その後ろには何がある?」

 

 

背後へ気を集中させると、人里があった!

 

 

天「ちっ!させないぞ!」

 

 

かめはめ波で対抗しようとしたが、上手く気が溜まらなかった。

 

 

天「(まさか、余裕だって思ってたけど本当は体力が残ってなかったか!)」

 

 

しかし、それはセルも同じであった。

 

 

セ「これが(私の攻撃の)最後だ。」

 

「ファイナルフラーーッシュッ!!」

 

ウオッ!!

 

天「こうなったら、俺の命に代えてでも!」

 

 

全身で受け止めようとした、その時!

 

 

ヒュンッ!!

 

霊;夢境「二重大結界」

 

カッ!!

 

天「うっ!なんだ!?」

 

 

セルのファイナルフラッシュは、突如現れた結界により完全に止められた!

 

 

セ「な、なに…!」

 

天「え…?」

 

バチッ!バチッ!

 

 

セルまでもが目を疑った。

 

其処には、死んだ筈の巫女がパワーアップして帰ってきたのだから。

 

 

霊「あら、2人ともヘトヘトね。」

 

天「・・本当に、霊夢なのか?」

 

霊「そうよ。」

 

セ「信じられん。あの爆発だぞ!」

 

霊「避けただけよ。」

 

 

セルは絶句した。今の一撃で少なくとも悟天は倒すつもりだったが、止められた上超サイヤ人2に匹敵する力を持った者がもう1人現れては流石に勝ち目はない。

 

 

霊「さてと、あんたはどうやって退治されるのがお望みかしら?」

 

セ「・・・。」

 

天「待ってくれ霊夢。」

 

霊「何よ。」

 

天「ここは俺に任せてくれないか?」

 

霊「なんでよ?」

 

天「大丈夫だから。」

 

霊「好きにすれば。」

 

天「ありがとう。」

 

ス・・

 

 

超サイヤ人2をとき、セルの前へ出た。

 

 

天「セル。」

 

セ「なんだ、自分でトドメを刺したいか?」

 

天「違うよ。訊きたいことがあるんだけど。」

 

セ「今なら何でも答えてやる。」

 

天「そのドクターとはもう連絡取れないの?」

 

セ「無理だ。自爆で完全にプロテクターが壊れてしまったからな。」

 

天「そうか。だったらさ、君も幻想郷の一員にならないか?」

 

霊「は?」

 

セ「なんだと?」

 

天「俺だって最初からここに居たわけじゃないし、それにセルはもう敵じゃないだろ?」

 

セ「それはどうかな?」

 

天「俺にはわかる。」

 

「幻想郷の一員になってさ、自分を探すのもありじゃないかな?」

 

霊「(何の話?)」

 

 

悟天はセルへ手を差し伸べた。

 

 

セ「・・・。」

 

「・・本当に、いいのか?」

 

天「少なくとも俺はね。他にもいいって言う人いるんじゃないかな?」

 

 

セルの頭にはにとりが浮かんだ。

 

 

セ「・・・。」

 

グッ

 

 

セルは受け入れ、握手した。

 

 

天「よろしくね。」

 

セ「此方こそ、宜しく頼む。」

 

 

こうして、先程までは脅威であった人造人間は、悟天の、いや、幻想郷の仲間へとなっていく決意を固めた。

 

気がつくと、後ろに霊夢は居なかった。

 

 

 

•••••

 

 

 

セルは悟天と共に、にとりの研究所へ向かった。もう夜だ。

 

 

天「にとりー、いる?」

 

に「やあ悟天君。あっ!横に居るのってもしかして!」

 

セ「・・セルだ。」

 

に「うおー!入って入って!」

 

天「よく敵視しなかったね。」

 

に「そりゃモニターで握手するところを見てたからね。」

 

天「? なんで其処に妹紅が隠れてるの?」

 

妹「言うなよ女たらし!」

 

 

出てきた。

 

 

に「私がやられそうになったら攻撃するから、だって。」

 

セ「ほう、疲れているとは言え、貴様に負ける私ではないぞ。」

 

妹「言ってろ。」

 

天「落ち着いてよ。もう敵じゃないんだから。」

 

妹「あれで信じると思うか?これだから男は。」

 

セ「私は男でも女でもないぞ。」

 

妹「うるせえ!」

 

に「仲良いね。」

 

セ&妹「絶対ない。」

 

 

だから言われるのに。

 

 

天「早苗はどうしたの?」

 

 

ベッドで横になっている。

 

 

に「地上でもなかなか大変だったんだよ。そのことはまた後ほど。」

 

天「わかった。」

 

「アリスはなんで檻に入れられてるの?」

 

に「超化維持の薬の効果が切れたから。」

 

ア「悟天さァん!一緒に遊びましょうよォ!」

 

天「俺帰るね。」

 

に「じゃあね。また明日。」

 

ア「無視とかキッツーい♡」

 

 

地霊殿へ飛んで行った。

 

 

 

•••••

 

 

 

地霊殿にて。

 

 

天「勇儀、今回はありがとね。」

 

勇「そのせいで肋骨をやられたけどな。」

 

天「大丈夫なの?」

 

勇「痛まない程度に治すなら1日で治る。」

 

天「鬼の生命力ってすごいなぁ。」

 

 

その横にはこいしが眠っている。

 

 

天「大丈夫かなぁ。」

 

さ「2日もあれば大丈夫です。」

 

天「そっか。さとりちゃんは?」

 

さ「このくらい平気ですよ。」

 

 

所々絆創膏(ばんそうこう)を貼っている。

 

 

さ「だいぶお疲れだと思います。温泉でも如何でしょうか?」

 

天「あ、そういえばあるんだっけ?」

 

さ「はい、すぐ近くですので。」

 

天「それじゃあ行ってくる。」

 

さ「行ってらっしゃいませ。」

 

 

 

•••••

 

 

 

温泉の看板を見てみると、混浴と書いている。

 

 

天「まあ誰も居ないと思うけど。でっかい音立てたし。」

 

 

一応探ったが、やはり誰の気も感じない。

 

中へ入り、服を脱いだ。服は棚にしまった。

 

一応手拭いは持って行った。

 

 

天「うわー広いなぁ。」

 

 

客が居ないからなおそう感じただろう。

 

かけ湯して、湯船に浸かった。

 

 

天「はー、いい湯だなぁ…。」

 

ザパッ

 

天「?」

 

 

湯けむりでよく見えないが、奥で音がした。

 

 

天「誰?」

 

 

気は感じない。いや、気を消しているのだろう。

 

音がした方へ近づくとそこには、

 

 

霊「なんでこっちへ来たのよ!」

 

天「え!霊夢!?」

 

 

霊夢が居た。

 

 

霊「気まで消したのに最悪!」

 

天「消すから気付けないんだろ!」

 

 

小さい口喧嘩をして、2人とも距離を取り、湯船に浸かり岩に背中を付けた。

 

 

天「・・・。」

 

霊「・・・。」

 

天「霊夢、その・・。」

 

霊「・・・。」

 

「ごめんっ!!・・!」

 

 

お互い同時に謝った。

 

 

霊「なんで同時なのよ。」

 

天「言おうとしたじゃないか。」

 

霊「はぁ・・頰の傷は大丈夫なの?」

 

天「問題ないよ。俺こそ、いろいろごめん。」

 

霊「謝るべきなのは私よ。あのマフラー、出稼ぎのお金で買ってくれたんでしょ?」

 

天「なんで知ってるの?」

 

霊「文から聞いたの。」

 

天「やっぱりバラしたかぁ。」

 

「でも付けてくれてて、嬉しかったよ。」

 

霊「・・そう。」

 

 

実は照れている。

 

 

天「博麗神社に帰っていい?」

 

霊「いいというか、帰ってきなさい。」

 

「あんたが居なかったら、誰がコタツに入ってる私にお茶を淹れてくれるのよ。」

 

天「それぐらい自分でしてよね。」

 

霊「ふふ。」

 

天「ははは。」

 

 

和やかになったのもつかの間であった。

 

 

パシャッ

 

天「ん?」

 

霊「まさか!」

 

文「あやや、これは奇遇ですね〜。まさかお2人が混浴に入っているとは!」

 

「思わず写真撮っちゃいましたあややややや。」

 

 

気がついたら、悟天の前の岩にカメラを構えた文が居た。

 

にしても気を消して音も立てないように忍び寄ってきた癖によく言う。体中傷だらけなのによくできたものだ。

 

それに高笑いしている。ウザい。

 

 

霊「焼き鳥にされる準備はできたかしら。」

 

文「ゑゑゑ!避難だぁっ!」

 

霊「待ちなさい!」

 

文「お助けください!」

 

天「文、俺は助けないよ。」

 

文「と見せかけほいっ。」

 

霊「きゃっ」

 

 

扇子で少し風を起こし、霊夢を後ろへ倒した。

 

勿論その後ろには、

 

 

天「え」

 

ザパァッ!

 

 

悟天がいる。

 

 

文「あっ…。」

 

霊「・・(カーッ!)」

 

天「ちょ・・。」

 

 

2人とも顔が真っ赤だ。

 

まるで霊夢が悟天の上に乗っているかのようになっているのだ。

 

悟天も突然すぎた為、平常心を保てない。

 

 

パシャッ

 

文「で、では私はこの辺でさような」

 

霊「何処へ行くの?話をしましょうよ。」

 

 

首根っこを掴み、不気味な笑顔で言った。

 

 

文「あやややや!首が!文屋の首が!」

 

霊「悟天、後でね。」

 

天「う、うん。」

 

 

そのまま脱衣所へ行った。

 

 

天「・・柔らかかったなぁ。」

 

「そうだ、さとりちゃんに神社へ帰ること言わないと。」

 

 

時間を置いてから悟天も上がった。

 

 

こうして、長い一日は終わった。

 

次回は宴会だ!




というわけで、第25話でした!

いや〜、仲直りできてよかったですね!

ファイナルフラッシュの効果音は、漫画では「ウオッ」でした。


【挿絵表示】

↑超サイヤ人2段階の霊夢の設定画です。形態の名前は後ほど明らかになります。

次回、第26話は「バトルと鍋パーティ」です。

ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第26話「バトルと鍋パーティー 前編」

この小説は東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・「Don’t you see!」
・勝手な解釈
・独自設定のアリスの過去
・ジョジョにハマった作者
等が含まれております。

こいつはくせえッー!と思った方は逃げるんだよォ!


〜あらすじ〜

激戦の末、悟天はセルを追い詰めた。しかし、セルが最後のエネルギーを使い人里ごと悟天を消そうとした。

 

その時、パワーアップし生きていた霊夢が結界で悟天を護ったのだ!

 

勝負はついたが、悟天はここでセルに幻想郷の一員になることを提案する。にとりのおかげもあって、セルは幻想郷の一員となった。

 

そして、悟天と霊夢は仲直りをしたのであった。

 

幻想天霊伝説 第26話

 

朝がきた。

 

朝日が紅魔館を優しく照らす。

 

 

レイ「いい朝だ。」

 

 

座って寝ていたレイは目を覚ました。咲夜はまだ起きない。

 

前述しているが、レイの部屋は咲夜の部屋の隣だ。

毎晩、無駄無駄無駄と隣から声が聞こえていたが、前夜は聞こえなかったので心配になり、こうして付きっきりで看病をしている。

 

 

レイ「咲夜さん大丈夫かな…。」

 

グッ

 

 

咲夜の右手を握った。

 

 

レイ「ゆっくり休んで、また皆さんに元気な顔見せてくださいね。」

 

 

聞こえたのかはわからないが、

 

 

咲「・・んん…。」

 

レイ「…‼︎」

 

 

咲夜は目を覚ました。

 

 

レイ「咲夜さん!」

 

咲「・・?レイ?」

 

レイ「よかった!具合はどうですか?」

 

咲「まだ頭が痛いわ。酸欠かしら。」

 

レイ「一度外の空気を吸うといいかもしれませんね。僕も起きたばかりですし、一緒にどうですか?」

 

咲「そうね。そうするわ。」

 

「ところでレイ、なんで、ずっと私の手を握っているのかしら?」

 

レイ「あっ、すいません!心配で仕方なくてつい…。」

 

咲「いえ、いいのよ。」

 

「もう少し、このままでいて…。」

 

レイ「…はい!」

 

 

寒い朝だが、暖かかった。

 

が、

 

 

フ「咲夜ー、調子はどう?」

 

 

フランが急に入ってきた。

 

 

レイ「い、妹様!」

 

咲「妹様ですか。調子はそこそこいいですよ。」

 

フ「無事でよかった〜。」

 

「ねえねえ、レイはなんで咲夜の手を握ってるの?」

 

レイ「これはその、指相撲です!指相撲をしてたんですよ!」

 

 

察してくれたのか咲夜もそれらしい様に指を動かした。

 

 

フ「咲夜と指相撲?レイって意外と強いんだね。」

 

「私とも指相撲やろうよ〜。」

 

レイ「(ヤバイぞ、妹様と指相撲なんかしたら指が木っ端微塵になってしまう…‼︎)」

 

フ「ほらほら。」

 

 

今まさにレイの手を掴もうとしている。

 

 

レイ「あっ!そういえば庭の手入れを任されていたんでした!ね、咲夜さん?」

 

咲「そ、そうね。そろそろ行きましょうか。」

 

「妹様、私は今身体が不自由ですのでレイも同行させます。ご了承くださいませ。」

 

フ「ぶー。」

 

レイ「すみません妹様、またの機会に。」

 

フ「今度絶対だからね。」

 

 

これは助かったのか?

 

 

 

•••

 

 

 

咲夜に肩を貸しながら、寒い庭を2人で歩いた。

 

 

咲「はぁ、はぁ、ごめんなさいね、まともに歩けなくて。」

 

レイ「病み上がりなんだから仕方ないですよ、気にしないでください。」

 

咲「ふふ、ありがとう。」

 

 

一度止まり、花壇を眺めた。冬の花が咲いている。

 

 

レイ「綺麗な花ですね、心が安らぐ。」

 

咲「あれはノースポールね。綺麗に咲いてるわ。」

 

 

ノースポールとは、12月から咲き始める白い花のことだ。

 

 

レイ「ノースポールっていうんですね、優しそうな名前だなぁ。」

 

 

優しく風が吹いた。

 

穏やかな時間が流れていた、のに…

 

 

魔法少女「いや〜これが本物っすね〜。」

 

 

昨日助けた謎の魔法少女が空気を壊した。

 

 

レイ「うわっ!なんだいきなり!」

 

魔法少女「あ、昨日はありがとうございました、レイおじさん!」

 

レイ「いえいえ…って誰がおじさんだ!」

 

咲「くすっ」

 

魔法少女「あ、まだお若い時代でしたね。」

 

「咲夜さんが助かってなりよりっす。」

 

 

何故咲夜だけさんづけなのだろうか。

 

 

レイ「ありがとう、あなたが居なかったらどうなっていたか。」

 

咲「・・お若い時代、とは?」

 

魔法少女「あ、言い忘れてたっすね。」

 

「どうゆう訳かわかんないっすけど、私は未来から来たみたいっす。」

 

レイ「未来⁈じゃあ、あなたは未来の僕を知っているのですか⁈」

 

魔法少女「幾らか知ってるっす。咲夜さんのことはあんまりわかんないっすけど、レイおじさんには世話になったっす!」

 

「他に何か知りたいことってあるっすか?」

 

レイ「今、幻想郷で何が起きてるのか教えてほしい。」

 

魔法少女「おお、核心的なことを訊くっすね。」

 

「ズバリ言いますと、ある科学者が幻想郷を侵略しようとしてるっす。」

 

レイ「科学者…?僕らが戦ったボージャック一味やセルも、そいつと何か関係が?」

 

魔法少女「やっぱレイおじさんは勘が鋭いっすね。」

 

「その通りっす。殆どはその科学者が関係してるっす。」

 

レイ「奴らが現れたのはそいつのせいだったのか…その科学者の居場所はわかりますか?」

 

魔法少女「いーや、私は教えられなかったっす。」

 

「あ、あと敬語じゃなくていいっすよ。私らの仲じゃないっすか。」

 

 

知らんがな。

 

 

レイ「僕はまだ、あなたの事全然知らないんだけどなぁ…まあ、いいや。」

 

魔法少女「私の身元とかは今夜の宴会まで内緒っす!」

 

「それじゃあ私は会いたい人がいるのでここら辺で。お2人のラv げふんげふん、穏やかな時間の邪魔しちゃ悪いんで。」

 

咲「レイ、今だけあの子への攻撃を許可します。」

 

レイ「了解です!よーし、おじさん遠慮しないぞ〜!」

 

魔法少女「うわ!懐かしのノリっす!逃げ」

 

ボゥッ!!

 

 

能力を発動した!

 

 

魔法少女「え!ガチっすか!?」

 

レイ;「スーパーゴーストカミカゼアタック」

 

レイ「スーパーゴーストカミカゼアタック。」

 

魔法少女「イヤァァァァァァァ!」

 

 

箒に乗って一目散に飛んで行った。

 

 

咲「やっと静かになったわね。」

 

レイ「朝からこの調子だと、騒がしい一日になりそうですね。」

 

咲「そうね。たまにはそういうのもいいけれど今は、ね。」

 

レイ「せっかくいい雰囲気だったのに…なんちゃって。」

 

咲「あら奇遇ね。私もよ。」

 

レイ「えっ、な、なんだか照れちゃうなぁ。」

 

咲「な、なに照れて」

 

ドカーンッ!!

 

 

遠くで爆発音がした。おそらく先ほどの攻撃が炸裂した音だ。

 

 

レイ「あーっ!しまった!」

 

咲「・・許可したのは私よ。気にしないで。」

 

「それに、どことなく魔理沙に似てたから大丈夫よ。」

 

レイ「で、ですよね!大丈夫ですよね!うん!」

 

 

無事だったからよかったものの。

 

 

小悪魔「咲夜さーん、食事の用意が整いましたよ〜。」

 

咲「行きましょうか。」

 

小悪魔「おいレイ早く帰ってこい!」

 

レイ「はい!すぐ行きます!」

 

 

紅魔館の朝でした。

 

 

 

•••

 

 

 

場所は変わって守矢神社。

 

 

早「ん・・んん…。」

 

「朝、ですね。」

 

 

にとりの研究所で治療を受け、終わった時は真夜中であったが守矢神社へ帰っていた。

 

 

早「起きてくださ・・、もう一人でしたね。」

 

「よぉし、神奈子様と諏訪子様の分も頑張っていかないと!」

 

神「誰の分だって?」

 

早「・・・え?」

 

諏「今日もいい朝だね、早苗。」

 

 

障子の前には、

 

2人の神が出迎えていた。

 

 

早「あ・・ぁ・・。」

 

神「誰が死ぬって言ったんだ?私たちはきっかけを与えただけだぞ。」

 

諏「うわぁ、神奈子それはないわ。居なくなる感じ出しといて。」

 

「まあ、私ものったんだけど。」

 

早「なぁんだ、やっぱり居たんですね!今のはお2人を騙すための嘘なんですから!」

 

神「あれ?」

 

諏「元気そうで良かったよ。」

 

早「それじゃあご飯支度しますので待っててくださいね。」

 

 

早苗は一人、台所へ向かった。

 

 

早「はぁ、まったくお2人ときたら。」

 

「生きてて、良かった…。」

 

 

笑顔ではいたが、目からは耐えきれず涙が溢れていた。

 

 

 

•••

 

 

 

チ「兄貴ー!修行しよーよー。」

 

天「ちょっと待ってね。」

 

 

チルノは早起きなもので、全ての支度を済ませて博麗神社へ来ていた。

 

 

霊「昼には帰って来なさいよ。」

 

天「わかったわかった。」

 

霊「一回でよろしい。」

 

天「いちいち言わなくてもいいじゃないか。」

 

チ「喧嘩は良くないよ!兄貴が言ってたもん。」

 

天「うっ。」

 

霊「まぁ、行ってきなさい。」

 

天「あ、うん。」

 

 

こうして修行へ出かけた。

 

 

文「あやや、また勃発するかと思いましたよ〜。」

 

霊「居るのはわかってたわ。」

 

文「小さな喧嘩なのに負けず嫌いなお2人ですね〜。」

 

霊「うっさい。」

 

文「でも、そんなお2人だからホッとしました。」

 

霊「何よそれ。」

 

文「貴方達らしいということですよ。」

 

霊「・・あっそ。」

 

文「それでは私は用事がありますのでおさらば!」

 

霊「はいはい。」

 

 

どうやら悟天と霊夢への心配は無用のようだ。

 

 

 

•••••

 

 

 

セ「もう10時だぞ。そろそろ起きろ。」

 

に「もう少し…。」

 

セ「まったく。」

 

魔「ようにとり!起きてるか?」

 

「あ!」

 

セ「おっと、霧雨魔理沙は知らなかったな。」

 

魔「お前、まだ生きてたのか!」

 

ヴンッ!!

 

セ「話は聞かぬか。それもいいだろう。」

 

魔「にとりに手は出させないぜ!」

 

に「もううるさいなぁ〜。」

 

魔「離れろにとり!」

 

に「何が?」

 

「あ、セルおはよう。」

 

セ「もう遅いのだが…。」

 

魔「は?どういうことだぜ?」

 

ス・・

 

に「魔理沙は帰ったから知らなかったね。実はね…」

 

 

一連の流れを伝えた。(少女説明中)

 

 

魔「私は信用できないな、こんな奴。」

 

セ「私はそれでも構わんがな、貴様の信用など要らん。」

 

魔「何を!」

 

に「魔理沙落ち着いて。セルも憎まれ口叩かないの。」

 

魔「ちっ。」

 

セ「ふん。」

 

 

文「こんにちは!ちょっと用事があるんですけど…」

 

「あやや?魔理沙さんがこんな時間に起きてるなんて珍しいですね〜。」

 

魔「うるさいぜ。」

 

セ「用とはなんだ、射命丸文。」

 

文「あ、そうでしたね。」

 

「セルさんの力を取材したいと思いまして。」

 

セ「要するに手合わせということか。」

 

文「その通りです!(一番の理由は宴会まで暇だっただけなんですけどね。それは伏せておきましょうか)」

 

セ「しかし、はっきり言うと貴様では全く相手にならん。」

 

文「グサッと言いますね…。」

 

セ「とは言え、私もサイヤ人の細胞を持つ人造人間だ。戦闘に興味はある。」

 

「もっと仲間を呼んでこい。そうでなくてはな。」

 

魔「何言ってんだ、私と文でかかればお前なんて」

 

セ「言わなくてはいけないか?」

 

魔「くそっ。」

 

文「でしたら私は1人呼んできますね。」

 

 

文は守矢神社へ向かった。

 

 

セ「魔理沙は何もしなくていいのか?」

 

魔「1人は向こうから来るぜ。」

 

 

と言って少し経つと、

 

 

妹「よっ、にとり。ってお前まだ居たのか!」

 

セ「私は今のところはここに住んでいる。貴様には関係ない。」

 

妹「お前が居たら邪魔なんだよ。」

 

セ「どう邪魔だと言うのだ?」

 

妹「それは…。」

 

 

特撮番組のことだ。観ているところを人に見られるのは恥ずかしいらしい。

 

 

妹「とにかく邪魔なんだ。」

 

セ「わからぬ。」

 

魔「ちょうどいいところに来てくれたぜ。」

 

妹「なに?」

 

魔「複数の連中と手を組んでセルを倒そうってわけだぜ。」

 

妹「お!そいつはいい。乗った!」

 

セ「ふん。」

 

「そこの檻に入っている魔法使いは仲間に入れないのか?」

 

魔「アリスか…。にとり、薬あるか?」

 

ア「お゛ぉ゛ぉ゛ん゛」

 

に「えっと、まだあるね。使いなよ。」

 

魔「サンキュー。アリス、これ飲め。」

 

ア「睡眠薬かしら〜?」

 

魔「黙って飲め。」

 

ア「魔理沙ってば積極的♡」

 

ゴクッ

 

ヴンッ!!

 

ア「あれ?魔理沙じゃないの。」

 

魔「戻ったぜ。」

 

セ「どうなっているのだ…。」

 

に「アリスはね、呪いがかかっているの。」

 

「ある技を編み出した副作用らしいよ。本当はこの副作用を止められた筈だったんだけどね。」

 

セ「止められただと?」

 

ア「そうよ。技を編み出してから誰にも会わなければその呪いは発動されずに済んだ。だから私はずっと家にこもっていたの。」

 

「でも4年前のある時、お使いを頼んだ上海人形が戻って来たからドアを開けて籠を手に取った瞬間だったのよ。」

 

「何が起きたかわからなかったわ。急に暗くなったと思ったら私は空中に居て、飛んでいた魔理沙とぶつかったの。」

 

セ「なんだと。」

 

ア「そのせいで呪いがかかって、記憶も通じていない汚れた私が生まれてしまったの。」

 

魔「汚れてるのレベルじゃないぜ。」

 

に「これもセルのドクターの仕業と予測してるけどね。」

 

セ「いや、それは有り得ない。」

 

に「え?なんで?」

 

セ「4年前といえば私はまだまだ身体は作られていなかったが、そんな状態でもドクターの研究内容くらいは少し見聞きしていた。」

 

「だが当時、アリスのことなど一切触れていなかった。寧ろマークしていたのは博麗霊夢と霧雨魔理沙だけだ。アリスをマークし始めたのはクウラとの戦闘からだ。」

 

「ドクターの隣に居た奴もドクターの指示がない限りそんな勝手な真似はしない。」

 

に「! てっきりセルのドクターかと思ってた。」

 

ア「その科学者はどこで聞いてるかわからなかったから今まで伏せていたけど、そうじゃないとなると隠す必要もないわね。」

 

魔「じゃあ、一体誰が?」

 

妹「うーん。」

 

に「どうやらこれも調べないとね。」

 

魔「ああ。霊夢にも相談してみる。」

 

 

文「皆さーん、連れてきましたよ〜。」

 

早「こんにちは〜。」

 

一同「・・・。」

 

早「ハァッ☆」

 

セ「・・お前はそういう人物らしいな。」

 

早「違いますからね!」

 

魔「とにかく、役者は揃ったな。」

 

に「確認するね。」

 

「魔理沙、さな…、妹紅、文さん、アリス、が参加だね。」

 

早「ハァッ☆」

 

ア「え?私も?」

 

魔「当たり前だぜ!」

 

セ「ほう、随分と面白いメンバーが揃ったな。」

 

魔「覚悟しろよ、セル!」

 

に「それじゃあみんなバトルシミュレーターに入って。他所でやると被害が出るから。」

 

 

こうして、5対1の勝負が始まろうとしていた。

 

 

 

•••

 

 

 

人里では、一つの店が宴会の準備をしていた。

 

今回も大人数になると予想し、早めに始めている。

 

 

村人A「ミスティアさんまだ来ねえのかなぁ。」

 

村人B「悟天さんの稽古だとよ。」

 

村人C「ミスティアさんにはムキムキになって欲しくないなぁ…。」

 

T「・・・。」

 

 

Tは黙って物資を運んでいる。喋ることが面倒なのだろうか。

 

 

A「Tはどう思う?」

 

T「本人がいいならいいんじゃない?」

 

B「そういえばさ、俺昨日間近で霊夢さんのキック見ちゃったんだよ!」

 

C「マジか!俺も見たかっtあれ?なんで見てたんだ?みんな避難してただろ?」

 

B「あっ…。」

 

A「まったく、慧音先生助けるとかしろよな。」

 

 

この中に傍観者はもう1人いる。

 

 

C「T、お前の顔を見て思ったんだが、お前って老けないな。」

 

A「それな。」

 

T「いいだろ〜(ドヤァ)。」

 

B「ま、お前が綺麗でも意味ないよな。だって結婚とか考えてないんだろ?」

 

T「俺は結婚なんてできないよ。」

 

C「そうかなぁ、そうかもな!」

 

 

老けない理由はあるが、伏せた。

 

以上が人里男衆の雑談だ。

 

 

 

•••

 

 

 

チ「はっ!とりゃっ!」

 

大「えいっ!」

 

天「んっ!ほっ!おっと!」

 

ミ;声符「真・梟の夜鳴声」

 

リ;蛍符「真・地上の流星」

 

ル;月符「真・ムーンライトレイ」

 

 

3人が一斉にスペルカードを使った。

 

 

天「はぁっ!」

 

ヴンッ!!

 

 

超サイヤ人に変身したと同時にスペルカードを吹き飛ばした。

 

 

天「うん、バッチリ!ちゃんとスペルカードに気を混ぜられているね。」

 

ミ「どんなもんだい!」

 

リ「やった!」

 

ル「でも弾かれてるのだ。」

 

大「仕方ないよ、昨日の闘いでお兄様はさらに強くなったんだから。」

 

チ「見たい!」

 

天「しょうがないな。」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

5人「おおお!」

 

天「霊夢とさとりちゃんのおかげでやっと成れたんだ。父さんや兄ちゃんは超サイヤ人2って言ってたっけ。」

 

チ「カッコいい!」

 

リ「すげえ。」

 

ル「すごいのだ!」

 

天「そういえばみんなはなんで俺の修行を嫌がりもしないで受けてるの?」

 

チ「さいきょーになりたいから!」

 

大「チルノちゃんに少しでも追いつきたいからです。」

 

ミ「お客さんを守れる力を付けるためです。」

 

リ「なめられないためかな。」

 

ル「食べたいものを食べるためなのだ。」

 

天「へ〜、みんないい志だね。ん?ルーミアはなんて言った?」

 

ミ「そろそろ宴会の準備をしなきゃいけないので今日はこの辺で切り上げますね。」

 

天「うん、お疲れ。」

 

大「チルノちゃん、私たちも宿題やらないと。」

 

チ「えーやだー。」

 

ル「私も一緒にやるのだ。」

 

リ「じゃ、便乗で。」

 

天「みんな今日もありがとう。」

 

 

皆それぞれやることをしに行った。

 

 

天「こいしちゃん、何でずっと隠れてたの?」

 

こ「一人がいいから。いや、悟天お兄ちゃんと2人きりがよかったから。」

 

天「う〜ん。」

 

 

霊夢からはこいしの教育をしっかりするよう言われた。それはさとりも同じことを頼んでいる。

 

 

天「こいしちゃん、いいかい?」

 

こ「なに?」

 

天「チルノ達はみんなこいしちゃんの友達、いや、仲間だ。時にはみんなで力を合わせなきゃいけないんだ。」

 

「だからさ、みんなで修行しようよ。」

 

 

屈(かが)んで頭を撫でた。

 

 

こ「むー。」

 

天「さて、もう霊夢も怒る頃だし帰るか。」

 

こ「なんで、あんな神社に戻っちゃうの?」

 

天「え?俺の帰る場所だからさ。」

 

こ「地霊殿で一緒に暮らそうよ!」

 

天「(まいったなぁ。ここでただ突き放すとかえって悪い結果になっちゃうからなぁ。よし。)」

 

「こいしちゃん、俺たちはあまり一緒に居ないからこそ会った時の喜びがあるんだ。」

 

「一緒に暮らしちゃったらその喜びもなくなる。修行に行きたいと思わなくなってしまうよ。」

 

こ「そんなのやだ。」

 

天「でしょ?だから俺は地霊殿には住まない。いいね。」

 

こ「・・うん、わかった。じゃあね、お兄ちゃん。」

 

 

飛んで行った。

 

 

天「あっ、早く帰らないと。」

 

バシュッ!!

 

 

後編へ続く。




というわけで、第26話でした!

あまりにも長くなってしまう(1万字超えは確実)ので、前編と後編に分けることにしました。

もし後編が長くなってしまっても中編などにはしないのでご安心ください。

この2ヶ月で沢山の好評価をいただき感無量です。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第27話「バトルと鍋パーティー 後編」

この小説は東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・一級フラグ建築士妹紅
・勝手な苗字設定
・あらすじはスキップ
・悟天とレイの能力判明
・長すぎた回
等が含まれております。

読めればよかろうなのだァァァァッ‼︎という方はそのまま下へスライドしてください。


昼過ぎ。

 

 

霊「また遅かったじゃないの!何してんのよ!」

 

天「ごめんごめん、こいしちゃんを説得してて。」

 

霊「あぁ、それならいいわ。」

 

天「あれ?それはいいんだね。」

 

霊「まあ、ね。」

 

「人里へ行って壊された家屋の修理しに行くわよ。」

 

天「昨日被害が出たんだね。」

 

霊「そ、そうよ。」

 

 

確かにセルJr.に破壊された家屋があるが、セルJr.本体を蹴り飛ばして壊した物件については言えなかった。

 

 

霊「さ、行くわよ。」

 

天「うん。」

 

 

 

•••

 

 

 

此方は昼の紅魔館。

 

 

美「レイー、昼食の時間だよ。」

 

レイ「やった!すぐ行きます!」

 

 

美鈴が門番をしていたレイに呼びかけた。

 

ダイニングへ移動すると、みんな集まっていた。

 

 

レミ「お勤めご苦労様。」

 

 

右腕が元通りになっている。

 

 

レイ「あ!お嬢様、治ったんですね!」

 

レミ「ええ。美鈴とレイが門番をしてくれたおかげよ。」

 

レイ「いやぁそんな、元に戻ってよかったです!」

 

レミ「ふふ。」

 

小「おらぁ!さっさと座れぇ!」

 

レイ「は、はい!すいません!」

 

 

大きなテーブルには主に洋食が並べられている。妖精メイドが作ったものだ。

 

レミリアの席には納豆ご飯が置いてある。

 

 

レイ「お嬢様は納豆好きなのかぁ。」

 

咲「そうよ。日本という国の食べ物らしいわ。」

 

 

レイの隣の席に咲夜がいる。

 

 

レイ「咲夜さん、お嬢様元気になってよかったですね。」

 

咲「ええ。私も早く元気にならないと。」

 

 

食事を始めた。

 

 

咲「レイ、そこにあるベーコンを取ってくれるかしら?」

 

レイ「いいですよ〜。」

 

 

まだフォークを自由に使えないようだ。

 

 

レイ「大丈夫ですか?僕が口に運びましょうか?」

 

咲「あら、大胆ね。でも今はありがたいわ。」

 

 

口を開けて待っている。

 

 

レイ「大胆だなんてそんな、セル達と戦った時に助けていただいたお礼ですよ。」

 

 

食べ物を口へ運んだ。

 

妖精メイドたちはヒソヒソ話をしている。

 

レミリアはご機嫌そうだ。

 

 

美「あんなに怖い咲夜さんでもこんな一面があるんですね。」

 

咲「中国、治った後私に殺られるか、食後レイにやられるか、選びなさい。」

 

美「ええ!」

 

 

笑顔のまま言った。

 

 

レイ「アハハッ、それだけ元気ならあまり心配はいらないみたいですね!」

 

咲「ふふ。」

 

 

賑やかな食事で御座いました。

 

 

 

•••

 

 

 

セ「・・これは…。」

 

 

シミュレーターで再現された場所、それはセルゲーム会場であった。オリジナルはここで孫悟飯に倒されたのだ。

 

 

魔「何ぼーっとしてるんだ?」

 

セ「・・・。」

 

魔「ちっ、シカトかよ。シカトは早苗だけで充分だぜ。」

 

早「全然よくないですよ!」

 

妹「ま、4人で頑張るか。」

 

早「ちょ」

 

文「少し傷が残ってますが、足手まといにはなりません!」

 

早「ハァッ☆」

 

ア「みんなふざけないで。時間切れになったら私のこの形態は解けちゃうのよ。」

 

魔「そうだったぜ。」

 

早「(もしかして常識人は、アリスさんしかいないの?)」

 

 

早苗も常識にとらわれていない。

 

 

魔「行くぜ!」

 

4人「はぁぁっ!!」

 

ヴンッ!!

 

 

4人は一斉に変身した。

 

 

早「あっ、できた!」

 

セ「悪いがにとりが心配なのでな。最初から本気でいかせてもらうぞ、はぁぁっ!!」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

ア「! 何よこれ!」

 

文「ボージャックなんかとは、桁が違う!」

 

早「悟天さん、霊夢さん、魔理沙さんは、こんなとんでもない敵と闘ってたんですか…!」

 

妹「私が1回休みになった時より強くなってやがる!」

 

魔「今度は負けないぜ!」

 

セ「・・来い!」

 

バシュッ!!!

 

 

5人一斉にかかった!と思われたが、アリスはその場で何やら呪文を唱え、妹紅は構え、

 

 

妹「おらぁぁぁっ!!」

 

ボォォッ!!

 

 

セルと闘った時一瞬変身した自爆エネルギーを制御した形態へ変身した!

 

一方、向かった3人の内最初にセルへ向かったのは、5人の中でスピード1番の文だ!

 

 

文「はっ!」

 

セ「どりゃあ!」

 

 

セルはカウンターを狙ったが、

 

 

ヒュンッ!

 

セ「なにっ!」

 

文「たぁっ!」

 

ドゴッ!

 

 

文の攻撃は来ず、もの凄いスピードで背後へ回られキックされた!それだけでなく、キックした文は持ち前のスピードですぐセルから距離をとった。

 

攻撃は終わらない。

 

 

魔;彗星「ブレイジングスター」

 

魔「後ろ見てるんじゃねえ!」

 

ドオッ!!

 

セ「ぐっ!」

 

 

決まった!相手へ突進し、突き抜ける技だ。

 

 

早;奇跡「客星の明るい夜」

 

早「あと1人誰か忘れちゃいませんかってんですよ!」

 

ドドドドッ!

 

セ「・・・。」

 

早「あれ?」

 

 

当たってはいるのだが、どうやら効いていない。

 

 

セ「昨夜、にとりが撮影した映像でお前の闘いを観た。映像のお前は真の闘いをしていたが、今はまるで違う。」

 

「どういうことかわからんが、期待外れだな。」

 

早「な、何をー!」

 

セ;「バーニングアタック」

 

セ「バーニングアタック!!」

 

早「は、はや」

 

ドゴォン!!

 

魔「早苗ー!」

 

文「早苗さん!」

 

 

煙が舞い視界が悪くなった。この状況でいち早く動いたのは、

 

 

妹「くたばれぇ!」

 

ドゴッ!!

 

セ「お゛っ!」

 

 

妹紅だ。

 

セルの腹に拳を埋め込んだ!

 

 

セ「今までで一番ダメージがあったが、所詮その程度だな。」

 

妹「何言ってんだ、ここからがメインだ。」

 

ボォォォッ!!

 

 

拳を腹に埋め込んだまま、全身を炎で包んだ!

 

 

セ「なにっ!こんな早くに自爆だと!」

 

妹「普通に戦略練っても勝つのは難しいことくらい、今の見てりゃ誰でもわかるだろ?」

 

 

流石妹紅。永い時の中を過ごして得た戦闘センスだ。

 

 

妹「いくぞ!」

 

セ「ふん!ここから脱出するくらいなんともな」

 

ア;「真・抜け殻五重奏」

 

 

地面の下から、気の込められた無数の弾幕が放たれた!

 

 

セ「ぐおぉ!地面の下に魔方陣だとぉ!」

 

ア「そうよ!文さんが攻撃すると同時に見えないよう仕掛けたのよ!」

 

妹「いって!私にもダメージあるじゃねえか!」

 

「まあ、あばよ。」

 

セ「ちくしょ」

 

ドッカーンッ!!

 

 

妹紅は跡形もなく吹き飛んだ。しかしセルは、

 

 

セ「ぐ・・ここからの再生など…!」

 

 

身体の表面は灼け爛(ただ)れ、普通なら生きているとは言えない。が、再生しようとしている。

 

 

魔「待つと思ったか!」

 

魔;魔砲「ファイナルスパーク」

 

セ「ま、待て!」

 

魔「とっくに溜まってたぜ!消えろーーっ!」

 

ゴォォ!

 

セ「なんちゃって!」

 

魔「えっ?」

 

グバッ!!

 

ヒュンッ!!

 

魔「なっ!後ろ!?」

 

ドゴッ!!

 

魔「がはっ!」

 

ス・・バタッ

 

 

なんと!爛れた身体を一瞬で再生し、それで終わらず瞬間移動で魔理沙の背後へ回り、一撃で再起不能にしたのだ!

 

 

セ「残念だったな。私はオリジナルとは何もかも違うのだ。」

 

妹「リザレクション」

 

妹「やったか?」

 

文「それフラグってやつですよー!」

 

セ「いや、お前との勝敗はもうついている。」

 

セ;「魔空包囲弾」

 

セ「これが、スピードの封じ方だ。」

 

 

気がつくと、文の周りには無数の気弾が浮いていた!

 

 

妹「おい!ぼーっと見てないでお前もなんとかしろよ!」

 

ア「ごめん、さっきの攻撃で体力全部使っちゃったわ…。」

 

 

超化維持でやっとらしい。

 

 

セ「終わりだ!」

 

ドドドド!!

 

文「うわ!!」

 

ス・・

 

妹「文ーー!!」

 

 

文は倒された。

 

 

セ「まだやると言うのかね?」

 

妹「く、くそぉ…。」

 

ア「これまでね。」

 

ス・・

 

 

妹紅だけが超化を解いた。アリスは解いたら一大事だ。

 

 

セ「ほう、潔いな。」

 

妹「私は勝てる闘いにしか全部は使わねえよ。」

 

セ「それも悪くない考えだ。」

 

妹「お前に褒められても嬉しくねえよ。」

 

ア「にしても、殺さないのね。」

 

セ「にとりが悲しむからな。」

 

妹「(にとりの奴、1日でどうやってセルを手懐けたんだ?)」

 

セ「お喋りはこのくらいでいいだろう。この空間から出るぞ。」

 

 

妹紅は文を、アリスは魔理沙を抱えた。

 

 

妹「おい、手が足りねえんだ。早苗を抱えてやれよ。」

 

セ「何故私が。」

 

に「セルー、運んであげてー。」

 

 

アナウンスが入った。

 

 

セ「・・仕方あるまい。」

 

ア「ほんとになんでも言うこと聞くのね。」

 

セ「私はにとりの言うことしか聞かんぞ。」

 

妹「まるで召使いだな!ハハハ。」

 

セ「覚えていろ藤原妹紅。」

 

妹「すまないが私はすぐ忘れるぞ残念だったな。」

 

セ「ちっ」

 

ア「ほんとに仲が良いのね。」

 

セ&妹「黙れ。」

 

妹「なっ、台詞被せてくるんじゃねえ!」

 

セ「それはお前の方だ。私は言葉を変えたぞ。」

 

 

仲が良いようで。

 

 

 

•••

 

 

 

人里で家屋の修理をしていた悟天と霊夢。2人は驚きのスピードで取り込んでいた!

 

既に一つの家屋が修理完了なのである。

 

 

天「ねえ、ペース早くない?」

 

カンッ!

 

霊「こうでもしないと今夜までに間に合わないわよ。」

 

カンッ!

 

 

2人とも金づちを一回叩くだけで釘を刺している。

 

ペースも人間の大工のレベルではない。

 

 

大工A「いや〜助かりましたよお2人さん。」

 

大工B「あとは儂等(わしら)に任せてくだせえ。」

 

霊「そう?まだ骨組みしかできてないんだけど。」

 

 

数時間で2件の骨組みを作り上げただけでもすごい。

 

 

天「まあこう言ってるんだし、お言葉に甘えようよ。」

 

大工C「旦那の言う通りですぜ。昨日は幻想郷のために闘ってくれたんですしゆっくり休んでくださいや。」

 

霊「そ、ありがと。ってこんなの私の旦那じゃないわ。」

 

天「ははは。」

 

大工C「そうですかい?お似合いだと思いますぜ。」

 

霊「どうだか。」

 

天「俺フランちゃんと約束があるから行くよ。」

 

霊「あんたあまり修行は好きじゃないのによく付き合えるわね。」

 

天「修行したいって言ってくれるからね。それじゃあ。」

 

バシュッ!

 

霊「ま、私も行くんだけどね。咲夜に用があるし。」

 

ヒュンッ!!

 

 

瞬間移動で悟天より一足早く紅魔館へ向かった。

 

 

 

•••

 

 

 

セルや魔理沙たちはバトルシミュレーターから出た。

 

 

に「みんなお疲れー。セル強いでしょ〜。」

 

魔「お前が作ったものじゃないのぜ。」

 

妹「惨敗は確かだな。こいつはあまりダメージを負ってないみてえだし。」

 

早「悟天さんはこんな凄い敵と闘ってたんですね。」

 

文「あの時の早苗さんでもの凄いパワーアップだと思ってましたのに…。上には上があるものですね〜。」

 

セ「お前たちは、上を目指したいか?」

 

妹「少なくともお前よりはな。」

 

魔「当たり前だぜ!」

 

ア「そうよ。」

 

文「霊夢さんに置いてかれたくないですからね〜。」

 

早「勿論私だって強くなりた」

 

セ「では先ず、本気で闘う時は弾幕を基本使うな。」

 

早「ハァッ☆」

 

セ「弾幕を意味あるものにしたければ、弾幕一つ一つに気を込めるのだ。だから博麗霊夢は本気で闘う時、弾幕を使わない。」

 

「それと刃物を使う者は別だ。本人の意思次第で気とは関係なく殺すことができる。」

 

魔「一つ一つに?体力が持たないぜ。」

 

セ「だからやめろと言っているのだ。おっと、霧雨魔理沙から弾幕を取り上げたら何も残らないな。」

 

魔「なんだとぉ!!」

 

 

殴りにかかったが妹紅が止めた。

 

 

魔「この野郎!妹紅離せよ!」

 

妹「落ち着け。無駄に痛い思いをするだけだ。」

 

魔「ちっ!」

 

セ「ただ霧雨魔理沙、お前はマスタースパークの類の弾幕にはしっかり気を込めているみたいだな。あの時の私の言葉はそういう意味だ。」

 

魔「・・・。」

 

早「(神奈子様と諏訪子様と合体してた時の私は、無意識で気を込めてたんだ。やっぱりお2人は凄いなぁ。)」

 

セ「藤原妹紅は分かっていたようだな。」

 

妹「望んでないのに長生きしたからな。年の功ってやつだ。」

 

セ「そこでだ。お前たちがその気なら、私が幾つか技を教えてやろうと思うのだが、どうだ?」

 

5人「!!」

 

 

 

 

•••••

 

 

 

 

霊「相変わらず寝てるわね。」

 

 

レイと交代した門番を見ての感想だ。

 

 

霊「・・邪魔するわよ。」

 

 

門を素通りして館内へ入った。

 

 

小「あ、霊夢さん。」

 

霊「咲夜はどこ?」

 

小「自室で安静にしてます。」

 

霊「そう。ありがと。」

 

 

廊下の奥から誰かが走ってくる。

 

 

フ「お兄様ー!」

 

霊「あら、フランじゃないの。」

 

フ「なぁんだ、霊夢さんか。」

 

霊「悟天ならもうすぐ来るわよ。」

 

フ「ほんとに!?」

 

バタンッ

 

 

紅魔館の扉が開いた。

 

 

天「フランちゃん、いる?」

 

フ「お兄様!」

 

霊「遅かったわね。」

 

天「やっぱり瞬間移動使ったんだね。全速力で飛んだのに追い越されるわけだよ。」

 

フ「お喋りしてないで修行付き合ってよー。」

 

天「わかったわかった。」

 

霊「私は咲夜の様子を見に行くわ。」

 

天「うん。」

 

 

 

•••

 

 

 

コンコン

 

霊「咲夜、入っていいかしら?」

 

咲「霊夢?いいわよ。」

 

ガチャッ

 

 

入るとベッドで横になっている咲夜の隣にレイが座っている。

 

 

霊「あ、あんたもしかして。」

 

レイ「ん?どなたですか?」

 

霊「会うのは初めてね。私は博麗霊夢。博麗の巫女よ。」

 

レイ「霊夢さんですね!僕はレイです。紅魔館で働かせていただいてます。」

 

霊「噂には聞いてたわ。」

 

「ところで、咲夜はどうしたの?」

 

レイ「この前、とんでもない奴らが紅魔館を襲ってきて…その時に大怪我を…。」

 

霊「紅魔館も襲撃されたって聞いてたけど、まさか咲夜が倒れるとはね。」

 

咲「不覚だわ。情けないことにレイがいなかったら犬死するところだったのよ。」

 

霊「あんたが犬死?それにレイ君が助けたって?」

 

レイ「殆どお嬢様のおかげですよ。僕は少しお手伝いをしただけです。」

 

霊「見た感じ普通の人間だものね。生きてただけですごいわ。」

 

咲「いえ、半分はレイが倒したわ。自分の力で。」

 

レイ「勝てたのは能力のおかげですよ。普通に戦えばすぐに殺されてました。」

 

霊「そう言えばレイ君の能力は誰からも聞いてなかったわね。教えてくれるかしら?」

 

レイ「僕は頭に描いたものを実現させることができるんです。結構便利な分、条件もありますがね。」

 

霊「〈描いたものを実現させる程度の能力〉ってところかしら。力まで実現できるの?」

 

レイ「はい、できますよ。ただし直接見た戦闘力しか実現できません。」

 

霊「なるほど、力負けはしない訳ね。・・強くない?」

 

レイ「その代わり制限があって、実現できるのは10分だけで1日3回しか使えないんです。」

 

霊「そう、なのね。」

 

咲「難しい能力ね。」

 

レイ「まあ、便利な能力に制限があるのはよくある話です。」

 

霊「ま、期待してるわよ、レイ君。咲夜をよろしく。」

 

咲「・・・。」

 

レイ「はい!お任せください!」

 

コンコン

 

レミ「失礼するわ。」

 

レイ「お嬢様、どうかなさいましたか?」

 

レミ「咲夜の様子を見にね。調子はどうかしら?」

 

咲「良好です。明日には復帰できます。」

 

レミ「それは許さないわ。明後日まで休みなさい。」

 

咲「わ、わかりました。」

 

レイ「特別休暇だと思えばいいんですよ。ゆっくり休んでください。」

 

レミ「そういうことよ。・・あら、霊夢も来てたのね。」

 

霊「遅いわよ。」

 

レミ「ちょうどよかったわ。後でいいかしら?」

 

霊「いいけど、宴会に間に合うようにしなさいよ。」

 

レミ「勿論よ。」

 

「レイ、貴方も宴会についてきなさい。」

 

レイ「はい!喜んで!」

 

レミ「勿論、咲夜は置いていくわ。」

 

霊「ちょっと寂しいわね。」

 

咲「仕方ないわよ。」

 

レイ「あの…お嬢様、咲夜さんも連れて行ってあげてもいいですか?僕が肩を貸すので。」

 

レミ「あらまあ、咲夜は問題ないかしら?」

 

咲「レイならそう言うんじゃないかと思ってました。同行してもよろしいでしょうか?」

 

レミ「質問に答えてないけど…、貴方がいいなら構わないわ。」

 

レイ「ありがとうございます!」

 

霊「・・いいパートナーができたじゃないの。」

 

咲「ちょっ、何よその言い方!」

 

 

赤面した。

 

 

レイ「アハハッ、何か照れるなぁ。」

 

レミ「そろそろいいかしら?」

 

霊「わかったわ。」

 

レミ「もうすぐ夜よ。」

 

霊「(あっ、わかった。)」

 

レイ「ん?何ですか?」

 

レミ「力試しよ、フフフ。」

 

レイ「力試し…?」

 

レミ「貴方も見ていきなさい。」

 

 

波乱の予感…!

 

 

 

•••

 

 

 

ここは人里。宴会は始まろうとしていた。

 

 

村人A「なんとか間に合ったなあ。」

 

村人B「はぁ・・疲れて歩けん。」

 

村人C「酒や具材は女将さんたちが運んでくれるそうだが、人が足らんらしいな。」

 

T「俺が行く。まだ動けるからな。」

 

村人A「嘘だろT!」

 

村人B「まじかT、まじで行けるの?」

 

T「問題ないよ。」

 

 

今回も例外なく異変に関係ない人物も来ている。

 

 

ミ「もうすぐできますよ。」

 

ル「グツグツなのだ。」

 

リ「野菜多いな…。」

 

チ「美味しそ〜。」

 

大「チルノちゃん、懲りないなぁ。」

 

 

萃「悟天が居ないね。」

 

勇「まだみたいだな。ていうか萃香、お前傷だらけだな、ははは。」

 

萃「そういう勇儀こそ。肋をおさえてどうしたのさ。」

 

勇「うっせえ。」

 

文「まあまあ喧嘩なさらずに。」

 

萃「あ、天狗、今日も悟天と酒比べするから付き合えよ。」

 

文「ゑゑゑ!」

 

椛「大変ですね。」

 

文「お助けください!」

 

椛「できません。」

 

文「しょぼん。」

 

 

ミ「できました!」

 

 

いくつかある鍋の蓋を一気に開けた。

 

 

「いただきまーす!!」

 

 

その瞬間、1人の金髪少女が物凄い勢いで食べ始めた!

 

 

早「魔理沙さん!どうしちゃったんですか!?」

 

魔「やへふいひひまっへるらろ(やけ食いに決まってるだろ)!」

 

妹「イライラしてんな。これもセルのせいだな。」

 

ア「今晩は私が正気だから倒れてもなんとかするわ。」

 

妖「太っちゃいますよ。」

 

早「太りますね。」

 

魔「あほへむっほろす(あとでぶっ殺す)。」

 

早「なんて言ってるかわからないですよぉ。」

 

 

早苗は困った。

 

 

ア「妖夢さん、隣にいる天使の輪が付いてる男の人は誰?」

 

妖「ゴクア、というらしいです。」

 

ゴ「らしいとはなんだ!」

 

妖「今日会ったばかりでしょう。」

 

妹「見かけない顔だな。」

 

ア「悪そうな顔。」

 

ゴ「言いたい放題しやがって。」

 

早「ボージャックに似てますね。私はあまり」

 

ゴ「その名を出すな!」

 

早「ハァッ☆」

 

妹「妖夢、訳を説明してくれるか?」

 

妖「わかりました。」

 

〜〜

 

 

 

ゴ「・・此処は…。」

 

幽々子「此処は白玉楼。死者が来る場所よ、基本は。」

 

ゴ「俺は死んだのか?」

 

幽「そうよ。」

 

ゴ「ボージャック様は無事か!?」

 

幽「いいえ、倒されました。」

 

ゴ「く、くそっ。」

 

「俺もボージャック様の所へ行かせてくれ!」

 

幽「地獄だけど、いいかしら?」

 

ゴ「構わん!」

 

幽「堅い忠誠心だこと。でもね、その男は部下のことなど何とも思ってないわよ。」

 

ゴ「! ど、どうでもいい!」

 

幽「それどころか、部下を地獄へ落とせば貴方は助かる、と言えば部下を地獄へ落とせと即答したわ。」

 

ゴ「嘘だ。」

 

幽「ほんとよ。」

 

ゴ「くっ!うう…。」

 

幽「そこで一つ、提案があるわ。」

 

〜〜

 

 

 

妖「ということで、幽々子様の提案により同居ということになったんです。」

 

妹「へぇ。ゴクアは強いのか?」

 

妖「力は強いですよ。だけど剣術はまだまだですね。」

 

ゴ「こんなガキに負けるとはな。」

 

妖「なっ!ガキとはなんですかガキとは!」

 

 

自身の身体を見て言った。

 

 

妹「そりゃ〈剣術を扱う程度の能力〉があるからだろ。」

 

妖「そうなんですけどね。」

 

「・・咲夜は?」

 

早「まだ来て」

 

妖「まだみたいですね。」

 

早「ハァッ☆」

 

ア「ちょっと魔理沙、今の話聞いてた?」

 

魔「ふるへえ!ははひはへんは!(うるせえ!話かけんな!)」

 

ア「ダメだこりゃ。」

 

 

さ「悟天さんも霊夢さんも居ないのに来てよかったのかしら…。」

 

こ「お兄ちゃんならいいって言うよ、お姉ちゃん。」

 

さ「そうだといいんだけれど。」

 

空「さとり様ー、鶏肉美味しいですよー!」

 

さ「・・え?」

 

燐「暖まりますね〜。」

 

さ「こたつで丸くなってる!鍋は?」

 

こ「お兄ちゃんまだ〜?」

 

さ「(自由すぎるわ…)」

 

 

みんな心から楽しんでいるようだ。

 

 

魔法少女「じゃ、邪魔するっすよ〜。」

 

文「あやや?これまた見かけない顔ですね〜。」

 

 

ボージャックとの闘いの時、気を失ってただけで隣に居たのだが…。

 

 

魔法少女「文さん!」

 

文「なんで私の名前を?」

 

「服装も何処と無く魔理沙さんっぽいですし。」

 

魔法少女「その、魔理沙・・さんは何処に居るっすか?」

 

文「それならあっちの席に」

 

勇「おい天狗逃げるなよ。まだ飲めるだろ?悟天が来るまで付き合えよ、な?」

 

文「あーう。」

 

 

魔法少女は魔理沙たちがいる席へ歩いた。

 

 

妹「お、また見かけない顔の奴が来たな。」

 

魔法少女「妹紅さん!」

 

妹「え?私お前と会ったことあるか?」

 

ア「貴方は!」

 

魔法少女「また会いましたね、先生。」

 

「それに妖夢さんに早苗おばさんも!」

 

妖「貴方はあの時助けてくれた…!」

 

早「おばさん!?」

 

魔法少女「あっ……。」

 

 

バクバク食べてる金髪少女を見て表情が変わった。

 

それどころか、泣きそうになっている。

 

 

魔「ゴクッ、ん?なんだお前?」

 

魔法少女「う・・う・・。」

 

「ママーーー!!!」

 

 

泣いて抱きついてきた!

 

 

魔「え?は?」

 

 

 

•••

 

 

 

紅魔館前の空中に霊夢とレミリアが見合っていた。

 

 

霊「もう真っ暗、宴会はたぶん始まってるわね。」

 

レミ「それじゃあ、早く始めましょうか。」

 

ヴンッ!!

 

霊「やっぱりね。はっ!!」

 

ヴンッ!!

 

レイ「‼︎」

 

 

戦闘が、始まった!

 

 

レミ「はっ!」

 

ガシッ!!

 

霊「スピードは速くていいわね。でもパワーがまだまだよ。」

 

 

拳を掴まれた!すぐに振り払い、

 

 

レミ「やっぱり霊夢相手にこれじゃ駄目ね。レイ!」

 

 

地上で咲夜に肩を貸していたレイに近寄ってきた。

 

 

レイ「まさか、またガブっとする訳じゃ…。」

 

レミ「正解♡」

 

カプッ

 

レイ「ですよね〜〜。」

 

 

また腕から血を吸った。

 

そして、

 

 

カッ!!

 

霊「えっ!?」

 

咲「お嬢様、その姿は…!」

 

レミ「ふっふっふ、お待たせ♡」

 

 

その容姿はまさしく、ヴァンパイアそのものだ!

 

 

レイ「お嬢様の勝ちですね。」

 

咲「すごい!お嬢様がこんなに強くなっていたなんて…!」

 

霊「どういうこと?」

 

レミ「昨日は夕方だったけど、今は完全な夜よ。」

 

「霊夢、貴方の血はどんな味?」

 

ビュンッ!!

 

霊「!」

 

ドゴッ!!

 

霊「ぐあっ!」

 

 

目にも留まらぬ速さで腹部に一撃をまともにくらった!

 

 

レミ「まだよ!」

 

ビュンッ!!ドッゴォンッ!!

 

 

吹っ飛んだ霊夢に追い打ちをかけるように、自身のスピードで追いつき下へ叩き落とした!

 

 

レミ;紅符「スカーレットマイスタ」

 

レミ「さようなら♡」

 

ドドドドドッ!!

 

 

殆ど命中し、煙が舞った。

 

 

レイ「す、凄い!セル達と戦った時とは比べ物にならないですよ…!」

 

咲「霊夢は、負けるの?」

 

 

複雑な気持ちになった。

 

しかし!

 

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

霊「いい攻撃よ。トドメ以外はね。」

 

レミ「な、何ですってっ!」

 

 

霊夢は更に変身した!

 

 

レイ「た…大して効いてない⁈」

 

咲「いえ、効いてるわ。霊夢が傷を負うなんて見たことないから。」

 

 

所々擦り傷ができている。

 

 

レイ「見たことないって…霊夢さんってどれだけ強いんですか⁈」

 

咲「あ、一度あったわ、あはは。」

 

 

このように咲夜はちょっと抜けてるところがあったりする。

 

 

レイ「えっ?いつですか?」

 

咲「第2次月面戦争の時ね。私は全く歯が立たなかったわ。」

 

レイ「そ、そんな事があったんですか…。」

 

 

霊「レミリア、後で弾幕の本当の使い方教えてあげる。」

 

「かかって来なさい。」

 

レミ「弾幕に頼らなくてもー」

 

「力で霊夢を倒すわ!!」

 

ビュンッ!!

 

ドゴォンッ!!

 

 

お互いの腕がぶつかり合った!

 

 

レミ「やるじゃない。」

 

霊「そうね。」

 

レミ「はっ!」

 

 

爪を入れようとしたが、

 

 

霊「そこよ!」

 

 

ゲシッ!!

 

レミ「うがっ!!」

 

 

避けられ腹に蹴りを入れられた!

 

 

霊「あと防御力もまだまだね。」

 

レミ「がはっ、くっ、まだよ!」

 

シュゥゥ・・

 

レイ「お嬢様が元に戻ってしまった…!」

 

咲「やっぱり霊夢は強かった…。」

 

レミ「こうなったら。」

 

 

レイの方を見た。

 

 

レイ「ま、まさかまた…。」

 

レミ「嘘よ、ふふふ。」

 

 

からかった。

 

 

レイ「一瞬焦ったじゃないですか…。」

 

ス・・

 

霊「気は済んだかしら?」

 

レミ「ええ。」

 

天「あれ?何してたの?」

 

 

フランとの修行を終えた悟天が館から出てきた。

 

 

レミ「手合わせよ。霊夢はやっぱり強いわ。」

 

「遅くなったわね。ちょうど孫悟天も戻ってきたところだし、宴会へ行きましょうか。」

 

レイ「やった!僕もう腹ペコです!」

 

レミ「フランはどうしたの?」

 

天「シャワー浴びるって言ってたよ。」

 

レミ「それなら後から来るわね。」

 

「霊夢、瞬間移動をお願いできるかしら?」

 

霊「はいはい。みんな手を繋いで。」

 

ヒュンッ!!

 

 

 

•••

 

 

 

ヒュンッ!!

 

天「みんなやってるね。」

 

レミ「お腹が空いたわ。」

 

霊「今日も飲むわよ!」

 

天「テンション高いなぁ。お腹空いたんだね。」

 

霊「当たり前じゃない。」

 

に「あ、やっほー。」

 

天「にとりだ、今来たの?」

 

に「そうそう、いろいろ発表内容をまとめてたからね。」

 

天「研究熱心だなぁ。」

 

に「あ、君がレイ君だね?」

 

レイ「はい!あなたは?」

 

に「私は河城にとり、河童さ。」

 

「君のことはいろいろデータにとってから知ってるよ。」

 

レイ「データ…?そんなもの、いつ?」

 

に「勿論スパイカメラだよ。」

 

 

普通に言うことではない。

 

 

レイ「えぇ…スパイカメラって…。」

 

に「気にしない気にしない。プライベートまでは撮ってないからさ。」

 

レイ「ならいいですけど…。」

 

 

会場へ入ると、何やら盛り上がっている。

 

みんなの目線の先には、大食いの金髪少女がいた。

 

 

レイ「あれ?何であの子がここに…?」

 

咲「無事だったのね。」

 

霊「魔理沙、じゃないわね。」

 

に「あっ、やっと会えた!」

 

魔法少女「ん?ひほいはんひゃはいっふか(にとりさんじゃないっすか)。」

 

に「君に会いたかったよ!」

 

 

魔法少女の隣に魔理沙がいる。見た目は瓜二つだ。

 

 

レイ「ほんとにソックリですね…姉妹じゃないんですか?」

 

 

再び食べ始めたので魔法少女は聞いてないが、魔理沙は答えた。

 

 

魔「よくわかんないけど、こいつが私のことをママとか言って泣いて抱きついてきたぜ。」

 

レイ「ママ⁈謎が深まるばかりですね…。」

 

霊「・・・。」

 

天「魔理沙って結婚してたのか!」

 

魔「ま、まだ結婚してないのぜ!」

 

咲「結婚、かぁ。」

 

魔「こいつが食べ終わるまで待つしかないのぜ。」

 

 

その席には2人しか居なかった。他はドン引きして離れたらしい。

 

見渡すとなんと、妖夢の隣に天使の輪が付いたゴクアが居るではないか!

 

 

レイ「ゴクア⁈何でお前がここにいるんだ!」

 

ゴ「き、貴様は!」

 

レイ「ここにいる目的は何だ!」

 

ゴ「・・このガキの付き添いだ。」

 

レイ「…え?」

 

妖「またガキって言いましたね?細切れにしますよ?」

 

ゴ「やれるものならやってみろ。」

 

妖「何をぉ!」

 

 

おや?仲よさそうだぞ?

 

 

レイ「どういうことだ?まるで訳がわからない…。」

 

妖「実はですねー」

 

 

少女説明中。

 

 

レイ「なるほど、そういう事だったんですね。」

 

妖「幽々子様が何を考えてるかわかりません。」

 

レイ「僕もわかりません。でもきっと、幽々子さんなりの考えがあるんですよ。」

 

幽「聞こえてるわよ。2人とも後でお仕置きね。」

 

妖「地獄耳!」

 

レイ「えっ、僕もですか⁈」

 

幽「序でよ序で。」

 

ゴ「ざまあねえな。」

 

レイ「ひぇぇ…。」

 

 

妹「よお。」

 

霊「何よ。」

 

妹「女たらしによくもやってくれたな。」

 

霊「女たらし?」

 

妹「ご、悟天だ。」

 

霊「あんたには関係ないわ。」

 

天「ちょ、喧嘩しないでよ。」

 

妹「私は許さないからな。」

 

「女たらし、一緒に飲もうぜ。」

 

天「うん、後でね。あの子に聞くことがあるから。」

 

妹「ちぇ。」

 

 

魔法少女「ゴクッ、ゴクッ、かぁ!ひとまず食べるのはこのくらいにするっす。」

 

魔「あ、終わったぜ。」

 

咲「今朝の話の続き、教えてもらいましょうか。」

 

魔法少女「あ、そうっすね。」

 

 

少し酔いが回ってるが大丈夫だろうか。

 

 

魔法少女「まず自己紹介からっすね。」

 

「私の名前は、霧雨魔理亜っす!」

 

霊「苗字一緒なのね。」

 

レイ「下の名前も似てますね。」

 

魔「そうだぜ、パクりだぜ!」

 

 

違うそうじゃない。

 

 

天「女の子なのになんで苗字は魔理沙と同じなんだ?」

 

霊「幻想郷では、男の子は父の、女の子は母の苗字を受け継ぐのよ。不思議じゃないわ。」

 

天「そうなんだ。」

 

亜「そして、私はどうやら未来から来たみたいっす。」

 

に「なんだって!」

 

レミ「それは嘘じゃないかしら?」

 

亜「え?」

 

レイ「僕もその話を信じるのはちょっと難しいですね…。」

 

レミ「私はね、能力で未来を見ることができるの。そこで、私が見たものを当ててもらうわ。」

 

亜「細かいことはわかんないっすよ。」

 

レミ「問題ないわ。」

 

「この先、ここに居るメンバーが全滅することがあるかしら?」

 

咲「(あの時に見たビジョンね。)」

 

亜「・・全滅します。」

 

一同「!!」

 

レミ「それはいつかしら?」

 

亜「9年後っす。」

 

レミ「この際だから言うわ。その全滅は、来年よ。」

 

 

ええ!!

 

 

レイ「ら、来年だなんて唐突すぎますよ‼︎」

 

亜「来年!んなアホな!」

 

レミ「よって、貴方は黒よ。」

 

に「ちょっと待って。」

 

レミ「何かしら。」

 

に「今この子の髪の毛から遺伝子を読み取ったんだけど、」

 

「魔理沙と一致した。親子で間違いない。」

 

一同「えええ!」

 

 

というか鑑定早すぎだ。

 

 

ゴ「さっきから状況がわからないのだが…。」

 

妖「黙って。」

 

亜「さっすがにとりさんっす!」

 

霊「まさかそんなことが。」

 

早「隠し子ですね。うちの子はそんなんじゃないと思ってたのに…。」

 

魔「さぁなぁえぇぇ?」

 

早「全て嘘です!」

 

レイ「でもどうやって過去に来たんでしょうか…?」

 

亜「それがわかんないんすよ。私は殺される筈だった、そこまでは覚えてるっす。」

 

魔「殺される?」

 

亜「そのことは詳しく話せないっす。聞かれてるかもしれないっすから。」

 

霊「(聞かれてるかも、しれない?)」

 

レミ「ここへ来た理由も能力かしらね。」

 

に「能力鑑定?腕がなるね!」

 

レミ「頼んでないのだけど…。」

 

妖「他にも信じれる理由があります。危険だった仲間たちを的確に助けてくれた、というところです。」

 

「実際、幽々子様を助けてくださりました。」

 

ア「そういえば私も。」

 

レイ「確かに、セルと戦った後に咲夜さんを助けてくれました。」

 

咲「ええ。」

 

亜「そりゃ勿論、最悪の結末を迎えることを知ってたからっすよ。」

 

早「それじゃあなんでレミリアさんの予知と一致しないんでしょう?」

 

に「おそらく魔理亜ちゃんが来たことで未来が変わったんだと思うよ。」

 

レミ「それなら納得ね。」

 

霊「(私や悟天の前に現れなかった理由は、助けなくても結果は同じだったからということね。)」

 

レイ「魔理亜さんの言う事が本当なのはわかりましたけど、これからどうするんですか?」

 

亜「そうっすね〜、戻り方もわかんないすから暫くはこっちでお世話になるっすね。よろしくっす!」

 

 

かくして、新たに霧雨魔理亜が仲間となったのだ。

 

 

霊「にしてもあんた、その気はサイヤ人よね?母親が魔理沙なら父親は誰なのよ。」

 

早「あっ!それめちゃくちゃ気になります!」

 

亜「それは言えないっすよ〜。これからのお楽しみっす!」

 

魔「(まさか、にぃちゃんと、じゃないよな?)」

 

レイ「もしかすると悟天さんかもしれませんね。」

 

魔「そ、そんな訳ないぜ!」

 

霊「あら可愛い。」

 

魔「うるさいうるさい!」

 

 

顔が真っ赤だ。

 

 

に「忘れるところだった。悟天君の能力がわかったよ。」

 

天「発表ってそれか。」

 

に「それは」

 

亜「〈従来の力の常識を変える程度の能力〉っすね!」

 

に「いいとこ取りされたぁ…。」

 

亜「私は未来から来たことを証明するためっすよ。ハハハ。」

 

妹「(疑ってることがバレたか?)」

 

に「ま、そういうこと。悟天君、何か心当たりない?」

 

天「心当たりかぁ、う〜ん、」

 

「あっ、昔ベジータさんが超サイヤ人のバーゲンセールだなって言ってるのをトランクス君が聞いたって言ってたなぁ。」

 

に「バーゲンセール?」

 

天「超サイヤ人が増えすぎたって意味らしいよ。俺やトランクス君は小さい頃から成れたけどお父さんやベジータさんやお兄ちゃんは苦労したらしい。」

 

に「それだよそれ!」

 

魔「霊夢、それなら、」

 

霊「理解できるわね、文たちがすぐ超化できたのも。悟天が来てからだから。」

 

に「あ、それなんだけど、」

 

霊「何よ。」

 

に「名前を考え直したんだ。霊夢さんが次の段階に入ったし。」

 

魔「おお!どんな名前だ?」

 

に「ふっふっふ、幻想郷の超サイヤ人、名付けてー」

 

「超サイヤ人G(幻想郷)さ!!」

 

魔「かっけえ!」

 

咲「前よりはマシね。」

 

妹「・・・(カッコいい)。」

 

霊「じゃあ私は…」

 

に「超サイヤ人G2だね。」

 

霊「そういうことにしてあげるわ。」

 

レミ「私は?」

 

に「勿論考えてますとも。超サイヤ人GV(ヴァンパイア)だよ。」

 

レミ「ふん、まあまあね。」

 

 

顔を見たらわかるが、とても気に入っている。

 

 

レイ「悟天さんの能力があれば、未来を変えるのもそう難しくはなさそうですね。」

 

咲「そうでありたいわ。みんな居なくなるなんて嫌だもの。」

 

天「あぁ、全滅なんてさせない。絶対俺がなんとかしてみせるよ。」

 

 

拳を強く握った。

 

 

天「あれ?その能力だと頑張るのって俺だけじゃなくない?」

 

霊「細かいことはいいのよ。もしあんたが死んでみんな弱くなったらどうするのよ。」

 

天「そっかぁ。」

 

 

魔人ブウと闘ったあの時、悟空が気づかないほど超サイヤ人3の消耗が早かった理由は、もしかしたら悟天が死んでいたからかもしれない。

 

 

霊「難しい話は終わりよ。飲むわよ!」

 

天「よぉし!」

 

レイ「食うぞ食うぞ〜!」

 

咲「介護、お願いね。」

 

レイ「あ、すっかり忘れてました!」

 

ゴ「やっと食えるのか。」

 

妖「黙って。」

 

大「チルノちゃん起きて、再開したから。」

 

チ「う〜ん。」

 

ル「美味いのだ!」

 

リ「あ、これ返すよ。」

 

ゴ「俺の剣!貴様らが持っていたのか!」

 

ミ「皆さんたんと食べてくださいね。」

 

亜「ママ、はいこれ椎茸(しいたけ)。」

 

魔「お!わかってるじゃねえか!」

 

妹「おい一緒に飲むぞ女たらし。」

 

霊「は?邪魔よ。」

 

天「まあまあ、3人一緒に飲めばいいじゃん。」

 

早「妹紅さん、一緒に飲みませ」

 

ア「早苗、飲みましょ?」

 

早「あっはい。」

 

に「たまには沢山食べようかな。」

 

萃「おーい悟天。」

 

勇「今回も飲み比べするぞ。」

 

霊「ちょっと、今私と飲んでんだけど!」

 

萃「霊夢も参加しろよ。」

 

勇「私らに負けるのが怖いのか?」

 

霊「上等じゃないの!」

 

妹「だったら私だって!」

 

天「潰れない程度にね。」

 

椛「文さんが倒れてるぅ!」

 

さ「こいしが居ないわ。」

 

空「鶏肉おいしい!」

 

燐「むにゃむにゃ。」

 

咲「レイ。」

 

レイ「どうしました?咲夜さん。」

 

咲「もう敬語じゃなくていいし呼び捨てでいいわよ。それと、」

 

「その、ありがとう…。」

 

レイ「そんな、先輩である咲夜さんを呼び捨てなんてできませんよ!」

 

「それに、僕は当たり前の事をしただけですし…。」

 

咲「ふふ、レイらしい答えが返ってきて安心したわ。」

 

「これからもよろしく頼むわね。」

 

レイ「はい!こちらこそ!」

 

 

こうして、大盛り上がりの宴会は幕を閉じたのであった。

 

 

 

•••

 

 

 

亜「あー、楽しかったぁ。・・そういえば、心の底から楽しいと思えたのはいつ以来だったかなぁ。」

 

「あ、そうだ。明日にでも本当は今どうなってるか、伝えよっと。」

 

「誰がいいかなぁ。やっぱり、あの3人には直接言う方がいいっすよね。」

 

 

この内容は、また別の機会で記すとしよう。

 

 

次の話へ続く。




というわけで、第27話でした!

中編はやらないと言ったのが仇になってしまいました…。かなりの文章量になって申し訳ありません。

あまりにも日にちが経つてしまったので、いつもは日曜の朝に投稿しているのですが、今回は例外としました。

レミリアは納豆が好き、というのは原作設定です。

幻想郷を英語にするとIllusion villageらしいですが、超サイヤ人Iや超サイヤ人IVはパッとしなかったので超サイヤ人Gにしました。この件はにとりやれいも協力してくださりました!


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第28話「本当の第4章」

この小説は、東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・ゲーム苦手なレミリア
・勝手な解釈
・今回は短め
・魔理亜はプリンが好き
等が含まれております。

我がサウザンド(謎)の小説は世界一ィィィ!という方はどうぞ先へお進みください。


これは、霧雨魔理亜が魂魄妖夢、アリス・マーガトロイド、レイ・ブラッドに語った、魔理亜が来なかった本当の第4章である。

 

幻想天霊伝説 第28話

 

亜「あっ、ちょっといいっすか〜?」

 

妖「?何ですか?」

 

スチャッ

 

 

刀を鞘に納めた。

 

 

ゴ「昨日の大食い女か。」

 

亜「そんな目で見られてたんすか!?」

 

 

当たり前だろ。

 

 

亜「稽古中で悪いんすけど、ちょっとお話があるんすよ。」

 

妖「お話?なんで昨日しなかったんですか?」

 

亜「暗い話っすから。それに妖夢さんだけに聞いてほしいっす。」

 

妖「・・上がって。ゴクアはそのまま稽古を続けて。」

 

ゴ「まったく。」

 

 

白玉楼の和室へ入った。

 

 

妖「その暗い話ってなんですか?」

 

亜「私が助けに来なかった、本当の歴史っす。」

 

妖「・・・、いいですよ。続けてください。」

 

 

〜〜

 

 

 

妖「たぁっ!」

 

妖;人鬼「未来永劫斬」

 

ザッザッザッザッザクッ!!

 

妖「!!」

 

「そうか!頭の核が弱点だったんですか!頭に何かあるとは思ってましたがそれだったとは。」

 

「じゃあもう一体も核を斬ってしまえば」

 

セルJr.1;「かめはめ波」

 

セルJr.1「ギィ!」

 

妖「うがっ!」

 

ドゴォ!!

 

妖「未熟、ですね。油断を…。」

 

セルJr.1「ギッギッギ!」

 

ギュンッ!!

 

セルJr.1「ギィ?」

 

幽「ぐぅ!やっぱり効かない。」

 

妖「幽々子様の能力でもダメなの!?」

 

セルJr.1「ギッギッギ」

 

妖「幽々子様ーー!!」

 

グシャッ!!

 

妖「ぁ・・ぁ・・。」

 

 

私が来なかった時代では、幽々子さんは完全に殺されて消えるっす。

 

 

妖「ウァァァァァァッ!!」

 

 

その光景を見ていた人はいないっすからどんな惨劇だったか詳細には誰も知らないっす。

 

ただ、後から駆けつけた人の話だと、身体の数カ所と核を斬られたセルJr.の遺体の近くには、原形がわからないほど粉微塵にされた何かがあったらしいっす。

 

そして、切腹した妖夢さんの遺体も…。

 

ゴクア、さん?の魂は普通に地獄へ落ちたっす。

 

というわけで白玉楼は潰れたっす…。

 

〜〜

 

 

 

亜「咄嗟に助けたんすけどまさか文々。新聞の写真だけで見た妖夢さんとは思わなかったっす。」

 

「そのおかげで私がいつの時代にいるかわかったっすし、もう2人を助けるために迅速に行動できたっす。妖夢さんには感謝を…。」

 

 

喋っているせいで気づかなかったが、妖夢は土下座している。

 

 

亜「ありゃ?どうしたんすか?」

 

妖「ありがとうございました!!」

 

亜「・・・。」

 

妖「貴方が居なければゴクアや幽々子様が救われることはありませんでした。感謝を…!」

 

亜「いやいや、顔を上げてくださいっす。悪い歴史を良くしただけっすから。」

 

妖「この恩は一生忘れません。」

 

 

流石は侍。自分ではなく他者が救われたことを感謝している。

 

 

亜「それじゃまだやることあるんでこの辺で失礼するっす。」

 

妖「はい、困ったことがあればいつでも言ってください。必ず助けます。」

 

 

魔理亜は箒に乗って飛んでいった。

 

 

 

•••

 

 

 

次に向かったのは、アリス邸だ。

 

 

亜「先生ー、居るっすかー?」

 

ア「アラアラ、魔理沙そっくりのカワイイ女の子が入ってきたわァ!」

 

亜「げっ!」

 

 

ダメモードだ。

 

 

亜「ちょっと話したいことがあるんすよ。これ飲んでほしいっす。」

 

ア「媚薬プレイ?マニアック〜♡」

 

亜「キモいっす。」

 

 

強引に飲ませた。

 

 

ヴンッ!!

 

 

気が溢れたのは一瞬だった。かなりコントロールできるようになっている。

 

 

ア「あら、魔理亜ちゃんじゃない。どうしたのかしら。」

 

亜「戻った。ちょっとお話があるんすよ。」

 

ア「どんな話かしら?」

 

 

テーブルの椅子に腰かけた。

 

 

亜「私との関係や、私が来ない本当の歴史っす。」

 

ア「興味深いわね。そう言えばなんで私のことを先生って呼ぶの?」

 

亜「そりゃこっちの時代では大変お世話になったからっすよ!」

 

「いろんな魔法を教えてくれたっすから。」

 

ア「へえ。魔理沙は教えてくれなかったのかしら?」

 

亜「ママはあまり教えてくれなかったっす。ていうか魔法自体あまり知らないって言ってたっす。」

 

ア「魔理沙…。」

 

 

パチュリーの本を何本も盗んで借りているのに何故なのか…。

 

 

ア「話は戻るけれど、あの時私を助けてくれていなかったらどうなっていたかしら?」

 

亜「先生は右腕を失くすっす。それがこの後影響してくるっす。」

 

ア「そう、だったのね。」

 

 

アリスは今在る自分の健康な右腕を見つめた。

 

 

ア「この後って?」

 

亜「それは言えないっす。聞かれるっすから。」

 

ア「聞かれる?」

 

亜「その時が来たら全部話すっす。今はあまり訊かないでほしいっす。すんません。」

 

 

真剣な表情だ。

 

 

ア「あ、いいのよ。」

 

亜「先生、これあげるっす。」

 

 

呪文を唱えると、テーブルの上に小さい魔方陣が現れ、そこからマカロンが飛び出した!

 

 

亜「先生の好物っす。」

 

ア「まあ!わかってるじゃない!」

 

 

嬉しそうです。

 

 

亜「一緒に食べるっす!」

 

ア「ありがとね。お茶を淹れてくるわ。」

 

 

それから時間が経った。

 

 

亜「それじゃあまだ行くところあるんで私はこれで失礼するっす。」

 

ア「ご馳走さま。またいらっしゃい。」

 

亜「勿論っす!」

 

 

再び箒に乗り、次の場所へ向かった。

 

 

 

•••

 

 

 

フ「勝った!」

 

レミ「ぐぬぬ。」

 

 

何やらテレビ画面で格闘ゲームをしている。しかも3D格闘ゲームだ。

 

2人に紅茶を頼まれたレイが部屋に入ってきた。

 

 

レイ「失礼します。紅茶をお持ちしました。」

 

レミ「ありがと。そこに置いといて。」

 

フ「お姉様、お姉様使うのやめたら?」

 

レミ「いいえ、孫悟天だけには負けるわけにはいかないわ。」

 

 

ゲームキャラの話だ。

 

 

レイ「何のゲームをなさっているんですか?」

 

フ「NITORIファイターズっていうゲームよ。河童が作ったんだって。」

 

「操作するキャラクターは、幻想郷のみんなになってるの!」

 

レイ「それは面白そうですね!ちょっと見せてもらってもよろしいですか?」

 

フ「いいよ、はい。」

 

 

キャラクター欄を見てみると、霊夢や魔理沙などサイヤパワーを宿した者は全員おり、加えて幻想郷の実力者として有名な妖怪や神、勿論悟天もいた。

 

そして、レイも載っているではないか!

 

 

レイ「僕もいるじゃないですか!何か嬉しいな〜。」

 

レミ「でも、5分経つと強制敗北になるわよ。」

 

フ「スピード勝負よね。」

 

レイ「本人と一緒でリスク高いんですね…。」

 

レミ「ふふふ。」

 

フ「レイ、私と戦おうよ〜。」

 

レイ「わかりました!手加減はしませんよ〜!」

 

 

やり方を一通り教えてもらい、フランは悟天を選び、レイは自分を選んだ。

 

 

レイ「自分を1番知ってるのは自分だから、多分上手く動かせるはず!」

 

レミ「気をつけなさい。フランが使う孫悟天はかなり強いわよ。」

 

レイ「が、頑張ります!」

 

フ「コテンパンにしちゃうもんね!」

 

レミ「レイ、プリンをちょうだいな。」

 

レイ「え、今ですか?」

 

レミ「そうよ。貴方なら今すぐ出せるでしょう?」

 

レイ「はい、ただ今!」

 

ボウッ!

 

 

頭の中でプリンを描き、実体化させた!

 

 

レミ「流石ね。」

 

フ「お姉様ずるい!私にも出してよー!」

 

レイ「承知しました!」

 

ボウッ!

 

フ「わーい!」

 

レミ「フランが食べてる間に操作でも覚えなさい。」

 

レイ「助かります。」

 

 

一通りやり方を覚えた。スパーキ◯グメテ◯にそっくりだから早くできたのだ。

 

 

フ「よーし、行くよー!」

 

 

いきなり超サイヤ人2の悟天を選択した。こらあ!少しは手加減しろお!

 

 

レイ「僕の能力って超サイヤ人も真似できたっけ。」

 

 

どうやら選べるようである。テスト操作の時、A連打したせいでスキップしたようである。

 

段階としては、通常、超サイヤ人G依存、超サイヤ人GV依存が表示された。

 

 

レイ「とりあえず超サイヤ人Gになってみよう。」

 

 

さあ、始まるドンぞ!

 

 

フ「絶対勝つもんね。」

 

レイ「負けませんよ!」

 

 

・・・。

 

結果。

 

 

フ「えー!なんで!?」

 

 

フランがボロ負けしているのだった!

 

 

レイ「いやー、やっぱりゲームは楽しいですね!」

 

フ「絶対河童から先に貰ってたでしょ!」

 

レイ「そんな事しないですよ!」

 

レミ「それにしても上手だわ。」

 

「今度は私よ。」

 

レイ「よし、手加減はしませんよ!」

 

フ「お姉様じゃ無理よ。」

 

レミ「ふっふっふ、レイに勝てる秘策はあるわよ。」

 

「霊夢を使うから。」

 

レイ「なるほど…では、キャラの強さが全てじゃない事を理解していただきましょう!」

 

レミ「そう思うかしら?」

 

 

バトルが始まった途端、レミリアが使ったのは夢想天生だった!

 

 

レミ「これを上手く使って5分逃げ切れば勝ちよ!」

 

フ「ずるっ!」

 

レイ「えぇ…。」

 

 

がしかし…。

 

・・・。

 

 

レミ「なんでなのよー!」

 

レイ「あはは!ゲームはキャラの強さだけじゃ勝てないんですよ。」

 

フ「だははは!」

 

レミ「なんで夢想天生が解けるタイミングがわかるのよぉ!」

 

レイ「1度見て発動時間さえ分かれば簡単ですよ。」

 

フ「レイってゲームの天才だね!」

 

レイ「ありがとうございます!いやぁ、照れるなぁ〜。」

 

レミ「ぐぬぬぬ。」

 

コンコン

 

美「失礼します、レイはいる?」

 

レイ「はい、どうかされましたか?」

 

美「お客さんだよ。2人きりで話したいんだってさ。」

 

レイ「わかりました。すぐ行きます!」

 

 

美鈴に客室へ行くよう指示され移動すると、

 

 

亜「こんちゃっす、レイおじさん。」

 

レイ「こんにちは、魔理亜さん。何かあったんですか?」

 

亜「はいっす、宴会じゃ話せなかったことを伝えに来たっす。」

 

レイ「…重大な話みたいですね。聞かせてください。」

 

亜「察しが良くて助かるっす。」

 

「今から話すのは、私が助けに来ない本来の歴史っす。」

 

 

〜〜

 

 

 

レイ「ふぅ…終わった…。」

 

ピリッ

 

レミ「咲夜!起きなさい!咲夜!」

 

レイ「咲夜さん!しっかりしてください!」

 

レミ「生きなさい!生きるのよ!」

 

咲「」

 

レイ「・・・。」

 

レミ「レイ!なんとかしなさい!」

 

レイ「…なんとかするにも、もう咲夜さんは…。」

 

レミ「・・・、咲夜ァ!」

 

レイ「・・・・・。」

 

 

パチュリーさんは短時間で霧を作ったことで動けなくなってたっす。

 

残念っすけど、咲夜さんは助からなかったっす。

 

 

 

その後、レミリアさんは咲夜さんを死なせてしまったショックで自分自身を棺に封印して地に埋めたっす。

 

そして紅魔館の当主は必然的にフランねぇちゃんになったっす。

 

他のメンバーは何とか立ち直ったんすけど、レイおじさんだけは私が知ってる限りでは立ち直れていなかったっす。いつも「僕のせいで」と言ってたのは今でも忘れられないっす。

 

〜〜

 

 

 

亜「だから私は咲夜さんに会ったことはないっす。」

 

レイ「そうだったんですか…本来の歴史ではそんな事に…。」

 

亜「正直レイおじさんは病んでたっす。なのに私が紅魔館へ遊びに行ったらよく相手をしてくれたっす。」

 

「恩返しのためにも助けることができて何よりっすよ。」

 

レイ「いやいや。僕の方こそ、何とお礼を言えばいいやら。」

 

亜「へへっ。」

 

「あ、レイおじさん、プリンくれないすか?」

 

レイ「いいですよ。」

 

ボウッ!

 

亜「これっすよこれ!」

 

 

早速食べ始めた。

 

 

レイ「プリンが好きなんですか?」

 

亜「そうっす!レイおじさんが頭で描いたプリンが一番好きっす!」

 

「フランねぇちゃんと一緒によく食べたものっすよ。」

 

 

言葉とは裏腹に、涙が溢れている。

 

 

レイ「ど、どうして泣くんですか?不味かったですか?」

 

亜「いや、美味しいっすよ。それに久しぶりに食べたんす。」

 

「嬉しい筈なのに、涙が、止まらな…。」

 

 

涙は止まらない。

 

 

レイ「泣いていいんですよ。涙は流す為にあるんです。」

 

亜「ぐすっ…、おじさーーん!!」

 

 

抱きついてきた。レイからすれば年はあまり変わらないので複雑になるが、魔理亜にとっては違うのだろう。

 

 

亜「うわーーん!!」

 

レイ「…プリンもっと食べます?元気出ますよ。」

 

亜「うぐっ・・うん、食べるっす…!」

 

 

それから暫くして、魔理亜は帰った。今は魔理沙と同居しているらしい。

 

レイはレミリアの部屋へ戻った。

 

 

コンコン

 

レイ「ただ今戻りました。」

 

フ「あ、レイ!遅かったわね。」

 

レイ「すみません、ちょっと長話になってしまいまして…。」

 

 

見るとフランは1人でゲームをしていたようだ。レミリアは口を開けて止まっている。

 

 

レイ「お、お嬢様、どうかなされましたか?」

 

フ「お姉様は私にゲームで負けすぎておかしくなったのよ。」

 

「それよりレイ、今度こそ負けないからね。私が使うお兄様のセカンドストライクで絶対倒すわ!」

 

レイ「いいのかなぁ…まあ、大丈夫か!」

 

 

紅魔館はいたって平和であった。

 

 

 

•••

 

 

 

ここは永遠亭。

 

 

鈴「お師匠様、前私に使った薬って結局どんな薬なんですか?」

 

永「一時的にサイヤパワーを宿す薬よ。」

 

「本当は一時的にしたくなかったのだけれど。」

 

鈴「いや、私しか被害を受けてませんから…。」

 

永「本人が疲れると薬の効果は切れるみたいね。」

 

鈴「聞いてませんし。」

 

輝夜「永琳、その薬貸して。」

 

 

この人物は永遠亭に住む少女、蓬莱山輝夜だ。

 

 

永「姫、いったい何に使うのですか?」

 

輝「勿論、あいつを殺すためよ。この前は歯が立たなかったから。」

 

 

サイヤパワー無しでは妹紅には勝てない。

 

 

永「(輝夜がやる気になるなんて!)」

 

「いいですよ。」

 

輝「やった。」

 

 

どうなったのだろうか。

 

 

 

•••••

 

 

 

??「四季様ー。」

 

映姫「・・何か用?小町。」

 

 

この赤髪の少女は小野塚小町。死神である。

 

四季様と呼ばれるこの少女は四季映姫・ヤマザナドゥ。あの閻魔だ。

 

 

小町「わかってますよね。修行、しなくちゃですよ。」

 

「下界がこれだと。」

 

映「閻魔が修行しなくてはならないとは、哀しいものですね。」

 

小「そんなこと言われても…。下界の生き物が閻魔を超えたんですから仕方ないですよ。」

 

映「そうね。」

 

「厳正なる裁きのためにも、やるしかない…!」

 

 

 

•••

 

 

 

?「ドクター、セルが寝返りましたが如何なさいましョうか。」

 

ド「放っておけ。これも計算のうちだ。」

 

?「底しれませんねェ。」

 

ド「以前にも言ったが、次はお前には大いに働いてもらうぞ。」

 

?「お任せあれ。」

 

ド「期待しているぞ。」

 

オンリョウキよ。」

 

 

 

•••

 

 

 

早「お使い行ってきますね〜。」

 

神「あぁ、頼んだぞ。」

 

諏「早く帰ってきてね。」

 

 

もうすぐ夕暮れだ。

 

そんな時間だが、守矢神社の階段を登ってくる音が聞こえる。

 

 

神「?誰だい?」

 

T「あ、こんにちは。八坂様ですよね?」

 

神「あぁ、そうだが。」

 

T「貴方にお尋ねしたいことがありまして。」

 

神「・・なんだ?」

 

諏「(なんだろう、この人間は普通じゃない。何かがおかしい。)」

 

T「そんな警戒しないでくださいよ。知りたいことがあるだけです。」

 

神「つべこべ言わないで早く言え。」

 

T「扱い雑いなぁ。それじゃあ質問します。」

 

真の神を、ご存知ですか?」

 

 

第4章➖冬の大侵略➖

〈完〉




というわけで、第28話でした!

今回、読者の皆様は読んでいて疑問に思った部分があると思います。なので、前話を少し訂正致しました。

次回からは第5章➖真の神➖を連載致します!


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第5章➖真の神➖
第29話「夏祭り!はしゃぐなはしゃぐな」


この小説は、東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・浮か霊夢
・勝手な解釈
・卒業
・ネクサスを懐かしんでいる作者
等が含まれております。

遅いわボケェ!と思った方々、本当に申し訳ないです…。



〜あらすじ〜

2体のセルやボージャック一味(1人不在)の襲撃を乗り越えた幻想少女達と孫悟天。

 

にとりの努力や魔理亜の証言により次々と謎が解明される中、ドクターは一向に動きを見せないまま7ヶ月が経過した。

 

しかし、レミリアが見た運命が真実であれば「全滅」はこの一年以内に起きる。半年は超えてしまったが大丈夫なのだろうか。

 

そんなことはさておき、夏祭りが始まるぞ!

 

幻想天霊伝説 第29話

 

[博麗神社]

 

天「う〜ん。」

 

霊「どうしたのよ、浮かない顔して。」

 

 

朝ごはんを食べながら呟いた。

 

 

天「チルノたち5人がさ、かなり上達したしもう俺が教えられることもなくなったから卒業ってことにしようかなって思ってるんだけど。」

 

霊「あら、いいじゃないの。」

 

天「なんか変なんだよ。2週間くらい前からルーミアとみすちーとリグルからサイヤパワーを感じなくなってるんだよね。」

 

「チルノは変わってないけど。」

 

霊「体内から消えたのかしら。」

 

天「それなら弱くなると思うんだ。だけど、それどころかサイヤパワーがあった頃より強くなってるんだよ。」

 

霊「何それ、そんなわけないわ。」

 

天「俺だってわかんないよ。」

 

霊「またにとりに訊いてみたら?些細なことでもにとりならわかっちゃうんじゃない?」

 

天「そうだね。5人の最後の修行が終わったら訊きに行くよ。」

 

霊「夕方までには必ず帰って来なさいよ。」

 

天「なんで?」

 

霊「今日は夏祭りなの。」

 

天「あぁ、だから浴衣を用意してたんだね。」

 

霊「ち、違うわ。その、見回りよ見回り!」

 

 

浴衣だと動きにくいのだが。

 

 

天「ふ〜ん。」

 

霊「なによその顔。」

 

天「霊夢も祭りとか好きなんだな〜って。」

 

霊「だーかーら、見回りって言ってるでしょ!」

 

天「それじゃ行ってくる。」

 

霊「あっ、こら待ちなさい!」

 

 

神社を出るとチルノと大妖精が待っていた。

 

 

チ「兄貴!今日も行こうよ。」

 

天「うん、ちょうどいいね。」

 

霊「もういいわ、行ってきなさい。」

 

大「なんか、お兄様と霊夢さんが前より仲良くなってる気がします。」

 

霊「なっ!そんなわけ」

 

天「そうなんだよね。喧嘩してから仲良くなったんだよ。」

 

霊「何言ってるのよ!」

 

 

慌てている。

 

 

チ「どういうこと?」

 

天「よし、行こうか。」

 

大「はい!」

 

バシュッ

 

霊「・・まったく…。」

 

 

 

•••

 

 

 

[守矢神社]

 

早「くーっ!いい朝ですね!」

 

諏「今日も暑いね。あんなに太陽が照ってるし。」

 

神「ああ。」

 

早「・・神奈子様。」

 

神「どうした早苗。」

 

早「神奈子様、あの宴会の次の日あたりから様子が変です。」

 

「何かあったんですか?」

 

神「なに、大したことじゃない。」

 

諏「もしかしてあの人間みたいな何かのこと?」

 

神「まあそうだ。」

 

諏「〈真の神〉とか言ってたね。」

 

早「?真の神ってなんですk」

 

神「ああ。もしそれが本当だとすると、私たちは何なのだろうと思ってな。あれからずっと頭から離れないんだ。」

 

早「ハァッ☆」

 

諏「あんまり考えても仕方ないんじゃない?」

 

「私たちは私たちでしょ?」

 

神「それもそうだな。」

 

早「(え?もしかして私たちは神様なんかじゃないってこと?)」

 

神「そういえば早苗。」

 

早「なんですか?」

 

神「お前、サイヤパワーが薄れてきてないか?」

 

早「そうですか?」

 

神「ああ。あの異質なパワーをこの頃感じなくなってきている。」

 

早「そ、そんなー!ずっと修行してきたのに〜。」

 

諏「早苗…。」

 

 

泣きそうになっている。

 

 

神「なのにお前の実力はサイヤパワーが薄れるほど上がっている。」

 

「これがどういうことかわかるか?」

 

早「ま、まさか!」

 

神「私たちと一つになった時もサイヤパワーが薄れた。」

 

「つまりそういうことだ。」

 

早「!! そうだとしたら大発見じゃないですか!」

 

神「そうだ。河童の所へ行くといい、喜ぶぞ。」

 

早「はい!」

 

 

何かがわかりそうな予感!

 

 

 

•••

 

 

 

[紅魔館]

 

昼下がり。

 

 

フ「あ〜〜、暑いわ。」

 

 

とても少女とは思えないような声を出した。

 

 

レイ「とんでもない暑さですね…アイスでも出しましょうか?」

 

フ「やったぁ!いつものプリンアイスお願いねー。」

 

 

あいにくプリンアイスは先にお姉様が食べた。

 

 

レイ「すみません妹様、プリンアイスは先程お嬢様が…。」

 

フ「・・いいわ、ならば戦争よ。」

 

ゴゴゴ

 

レイ「あっ…これ死んだな。」

 

 

フランは部屋を後にした。

 

 

美「レイ、交代だよ。」

 

 

残念なことに、今日のレイは暑い午後の担当だ。

 

 

レイ「わかりました。美鈴さんお疲れ様です。」

 

 

門に着いた時、館内から爆音が聞こえたが問題ないだろう。

 

 

 

•••

 

 

 

[湖付近]

 

この日も無事、修行を終えた。そして、

 

 

天「みんなお疲れ!今日はちょっと発表があるよ。」

 

チ「え!なになに!?」

 

天「チルノとフランちゃんとこいしちゃん以外は今日で卒業だよ。今までよく頑張ったね。」

 

リ「そ、卒業?」

 

ミ「卒業かぁ。」

 

ル「終わったのかー?」

 

チ「ええ!あたいは?」

 

大「どうしてですか?」

 

天「4人とも十分強くなったし、俺からはもう教えられることがないからね。」

 

「チルノはまだできそうだからだね。」

 

チ「最強だからね!」

 

天「自分からサイヤパワーが消えてるのは知ってるかな?」

 

チ「ほんとだ!大ちゃんからサイヤパワーが消えてる!」

 

 

大ちゃんは元々ない。

 

 

大「チルノちゃん…。」

 

リ「確かにこの頃は感じないな。」

 

ル「気づかなかったのだ。」

 

ミ「消えてきたと思った時は焦ったけど、いいことなの?」

 

天「うん。よくわかんないけどサイヤパワーがあった時より強くなってるよ。」

 

リ「確かにルーミアは前より牙が鋭くなったな。」

 

ミ「そういうリグルは前より夜での視力が上がったね。」

 

ル「みすちーはお店での動きが早くなったのだ。」

 

大「お兄様、私は…。」

 

天「サイヤパワーは妖精には扱えないんじゃないかな。」

 

「チルノだけは特別でさ。大ちゃんも強くなったよ。」

 

大「よかったぁ。」

 

天「だからさ、俺から勲章を授けたいと思うんだ。」

 

 

悟天がポケットから取り出したのは、「天」の文字が入った星型のバッジだ。

 

事前ににとりに頼んでおいたのだ。

 

 

天「えーっと…」

 

大「む、胸に付けてほしいです!」

 

ル「じゃあ私もそうするのだ。」

 

天「うん、わかった。」

 

「大ちゃん、君はサイヤパワーがないのによく付いてきたね。」

 

「卒業おめでとう!」

 

パチッ

 

大「あ、ありがとうございます!」

 

 

大妖精の顔は真っ赤だ。その理由を悟天は察していたが、平常心を装った。

 

 

天「次はルーミアだね。」

 

ル「はいなのだ。」

 

天「君は俺が主食を制限したのによく耐えたね。」

 

「それでいて修行にはしっかり来ていたから尚更よかったよ。」

 

ル「卒業したら沢山食べてもいいのだ?」

 

天「なるべく控えてほしいな…。」

 

「卒業おめでとう!」

 

パチッ

 

ル「ありがとうなのだ!」

 

 

天「次はみすちー。」

 

ミ「はい!」

 

天「君は自分の店を経営しながら、それでも修行にはなんとか行こうとしてたね。しかもかめはめ波を最初に習得したのは驚いたよ。」

 

「卒業おめでとう!」

 

パチッ

 

ミ「兄さんありがとう!」

 

 

天「最後はリグルだね。」

 

リ「はい!」

 

天「君のキックには俺も驚いたよ。修行でさらに磨いたリグルのキックは俺もお手本にしないとなぁって思ったよ。」

 

「卒業おめでとう!」

 

パチッ

 

リ「やった!ありがとう!」

 

 

こうして、5人は解散した。

 

 

大「また5人とお兄様とで集まれたらいいなぁ。」

 

チ「できるんじゃないの?」

 

大「なんだかね、嫌な予感がするの。」

 

チ「?」

 

 

天「こいしちゃん、そろそろ離れてくれないかな?」

 

こ「え〜、気持ちいいのに〜。」

 

 

先程のやり取りの間、こいしは能力で身を隠し悟天の背中に抱きついていたのだ。

 

 

こ「私まで卒業させられたら泣いちゃうところだったよ。」

 

天「こいしちゃんはまだまだ強くなれるからね。」

 

こ「わーい!」

 

天「チルノやフランちゃんと仲良くしてほしいなぁ。」

 

こ「え〜。」

 

天「チームワークは大事だからね。いいね?」

 

こ「・・は〜い。」

 

 

 

•••••

 

 

 

[博麗神社]

 

夕暮れになり、人里で夏祭りが始まった。人妖問わずはしゃいでいる。

 

博麗神社では、

 

 

天「霊夢ー、まだ?」

 

霊「急かさないでよバカ。」

 

 

支度をしていた。

 

 

霊「できたわ。」

 

天「ふう、やっと、か…。」

 

 

花柄の紅い浴衣姿の霊夢を見て、思わず絶句した。

 

 

霊「何よ、じーっと見て。こっちまで恥ずかしくなるじゃない。」

 

天「綺麗だなぁって思ってね。」

 

霊「な、何言ってんのよバカ!」

 

 

照れんなって。

 

 

霊「い、行くわよ!」

 

天「うん。」

 

 

一応この2人は警備という名目で祭りに参加する。

 

悟天はいつもの服装だからまだいいが、霊夢は遊びに行く気満々である。

 

 

 

•••

 

 

 

[人里]

 

ミ「いらっしゃいませ〜。」

 

村人A「女将さん、焼酎の水割りくれい!」

 

ミ「まいどあり〜。」

 

団子屋「お団子いかがですか〜?」

 

村人B「3本頼んます!」

 

団子屋「かしこまり〜。」

 

 

チ「うわぁ、できたての焼きそばって美味しいねぇ…。」

 

大「溶けてるよチルノちゃん!」

 

ミ「串焼き美味しいのだ。」

 

リ「スーパーボールすくいやろっと。」

 

チ「なにそれ?」

 

大「去年もあったよチルノちゃん…。」

 

「ていうか復活早い!」

 

 

さ「私が来て大丈夫かしら…。」

 

空「大丈夫ですよさとり様。」

 

燐「そうですよ、楽しんじゃいましょう!」

 

さ「そ、そうね。」

 

空「わあ、何あれー?」

 

さ「ちょ、勝手に離れたら」

 

燐「わーい、猫じゃらしだー!」

 

さ「不安しかないわ。」

 

 

神「いいか、私たちが守矢神社の神であることはバレてはならないぞ。」

 

諏「ガッテンだよ。」

 

 

普通の人間に化けている。

 

 

早「私は見回りしますね。」

 

神「何言ってるんだ早苗。お前も祭りを楽しむんだ。」

 

早「霊夢さんは見回りしてるらしいですから私もしな」

 

諏「御託はいいからさあ行くよ。」

 

早「ハァッ☆」

 

 

幽「祭りに参加するなんて久しぶりね。」

 

妖「そうですね。何度も言いますけど、バレたら駄目ですよ。」

 

「幽々子様がいるなんて知ったら人里は大騒ぎですから。」

 

幽「大丈夫よ。」

 

妖「心配です…。ゴクアに留守番させて大丈夫なんですか?」

 

幽「心配ご無用よ。もうあの子は悪いことはしないだろうし、万が一のため幽霊に見張りを任せたから。」

 

妖「幽々子様にしては準備がいいですね。」

 

幽「妖夢〜、お仕置きしようかしら?」

 

妖「す、すみません!」

 

鈴「あ、妖夢!」

 

妖「鈴仙!」

 

 

当小説では触れてこなかったが、立場が同じであることもありこの2人は友人関係にある。

 

 

鈴「来てたんだね!半分お仕事っぽいけど。」

 

 

幽々子を見て言った。

 

 

幽「あら、私は1人で平気よ。2人で回りなさいな。」

 

妖「え?いいんですか?」

 

幽「こんな時くらいいいわよ。行ってらっしゃい。」

 

妖「ありがとうございます!」

 

鈴「私からもありがとうございます!」

 

妖「鈴仙、お仕事は?」

 

鈴「お師匠様から休暇をいただいたの。今日くらい遊んできなさいってさ。」

 

妖「よかったね。それじゃあ行こうか。」

 

 

魔「霊夢が見当たらないのぜ。」

 

亜「ママ!綿飴買ってほしいっす!」

 

魔「魔理亜!人前でその呼び方はやめてほしいのぜ!」

 

亜「なんで?」

 

魔「ご、誤解されるだろ。まだ私は19歳なのぜ。」

 

亜「でも本当に私のママっすよ。」

 

魔「そうじゃなくて!」

 

女A「ええ、あんなに若いのにあんな大きな子供いるの?」

 

女B「信じらんない。」

 

ザワザワ

 

亜「あの人たち何言ってるんすか?」

 

魔「言わんこっちゃないのぜ!」

 

「み、みんなー、私はそういうヤバいやつじゃないのぜー!」

 

 

霊「さ、見回り始めるわよ!」

 

天「早速右手にりんご飴持ってるけど…。しかも俺のお金。」

 

霊「栄養補給よ。終わるまでするから当然よね。」

 

天「わかった。」

 

 

 

•••••

 

 

 

それから特に異常もなく、20時を過ぎた。

 

 

レミ「レイ、あのプリンメーカーってやつ絶対に取りなさいよ!」

 

フ「もしダメなら壊そうかな〜。」

 

レイ「が、頑張ります!」

 

 

射的である。姉妹喧嘩の末、家でいつでも作れる装置を手に入れることを条件にし和解したのだ。

 

要するにレイはとばっちりだ。

 

 

パンッ!

 

射的屋「おっしーな。」

 

レイ「くそっ!もう一回!」

 

咲「・・・。」

 

 

レイの背後では、グングニルとレーヴァテインが用意されている。外すわけにはいかない。

 

 

射的屋「あと一発ですぞ!」

 

レイ「た、頼む!当たってくれ〜!」

 

パンッ!・・ボトッ

 

レミ「やったわ!」

 

フ「わぁい!」

 

 

何やら違和感があるが、見事に倒れた!

 

 

射的屋「やるじゃねえかい。ほれ、景品ですぞ!」

 

レイ「(あれ?外れた気がしたけど…まぁいいか!)」

 

咲「くすっ」

 

レイ「…もしかして咲夜さんが?」

 

咲「見えなかったのね。」

 

レイ「射的に夢中で気づかなかったです。助かりました…。」

 

 

実はというと、レイは能力を使っていないと普通の人間なので止まった時の世界は見えないのだ。

 

今は、だが。

 

 

フ「ん?2人とも何か言った?」

 

レイ「いえ、何でもないです!」

 

咲「さっ妹様、次はヨーヨーすくいでも行きましょう。」

 

フ「変なの〜。」

 

レミ「どうしたの?2人ともそんなに汗かいて。」

 

レイ「た、多分厚着で来てしまったからだと思います!」

 

咲「いや〜、本日は暑いですから〜。」

 

 

いや〜っておい。

 

 

レミ「ふふ、まるで夫婦ね。」

 

レイ「そ、そうですか?」

 

咲「そ、そんなわけ…。」

 

レミ「そんな仲良し夫婦には後でお仕置きよ。」

 

咲「な、何のことでしょうか?」

 

レミ「他所で能力を使うのは禁止のはずよ。」

 

レイ「ゲッ、バレてる…。」

 

咲「な、何なりと。」

 

 

チャンチャン。

 

 

 

諏「お好み焼き美味しいね!」

 

神「おいおい食べすぎだぞ。少しは控えたらどうだ。」

 

早「そう言う神奈子様は既に3つ食べてるじゃないですか。」

 

神「お前もフランクフルト2本食べてるじゃないか。その前はいちご飴2つ食べてるしな。」

 

早「まあいいじゃないですか。」

 

 

ニコニコしている。

 

 

神「あんまり食べると太るぞ。」

 

早「ふ、ふと…。」

 

 

女性は大変ですね。

 

 

 

•••••

 

 

 

21時過ぎ。

 

[人里中心]

 

 

司会者「さあ始まりました!幻想郷大食い選手権決勝戦!!」

 

「東、ゆゆさん!」

 

 

人間に化けた時の名前だ。

 

 

妖「頑張ってくださーい!」

 

幽「任せなさいな。」

 

司「西、孫悟天さん!」

 

霊「ぜぇったいに勝ちなさいよ!賞品は私のものよ!」

 

天「さっき幽々子さんに負けたじゃん。」

 

霊「悟天のものは私のものよ。」

 

天「あ、うん。」

 

チ「兄貴ってあんなに大食いだったんだ。」

 

ミ「兄さん、いつも私の屋台の時我慢してくれてたんだ…。」

 

司「それではー」

 

「始め!!」

 

 

 

•••

 

 

 

妹「へへ、今年も賑やかだな。」

 

 

妹紅は、町外れの小さな崖から人里を眺めていた。

 

 

妹「あの女たらし、今年も楽しそうにやってんな。それなら私は参加しなくても十分だ。」

 

 

独り言を呟いていると、何かを見つけた。

 

 

妹「ん?大食い選手権の方へ歩いてるあのロボットみたいなの、なんだ?にとりが作ったものか?」

 

 

それは尻尾が生えた、全身ピカピカの人型ロボット。

 

にとりが用意したとすれば演出が足りない、妹紅はそう感じた。

 

 

妹「おい、これは誰かに言った方が…」

 

ザザッ!

 

 

背後から草が揺れる音が聞こえた!

 

 

妹「誰だ!」

 

ビッ!!

 

 

 

•••

 

 

 

慧「今年も大賑わいだな。妹紅も来れば良かったのに。」

 

 

慧音はひとり、人里を歩いていた。祭りを楽しむ生徒を見ることが楽しいらしい。

 

 

慧「?なんだ、あれ。」

 

 

何かがこちらに歩いてくる。尻尾が生えた全身ピカピカの人型ロボットだ。

 

 

慧「ちょっと、君はいったい」

 

 

立ち止まりもせず歩き続けた。

 

 

慧「おい、人の話を…。」

 

 

まったく御構い無しだ。

 

そのまま人里の中心まで歩いていった。

 

 

慧「・・なんだったんだ?」

 

 

 

•••

 

 

 

亜「焼きそば美味しいっすね!」

 

魔「な!ここの焼きそばは毎年美味いのぜ!」

 

 

魔理沙と魔理亜は大食い選手権を見ていなかった。

 

魔理亜は参加したかったそうだが、魔理沙が付き合えと言って連れて行ったため参加できなかった。

 

 

魔「ん?なんだぜあれ。」

 

亜「なんほほほっふは?(何のことっすか?)」

 

 

魔理亜は焼きそばに夢中で見てない。

 

魔理沙が見たものは、全身ピカピカの人型ロボットだ。こちらへ近づいてくる。

 

 

魔「こっちに歩いてくるのぜ。」

 

「私は視力悪いからな…。何かわかんないのぜ。」

 

 

と、次の瞬間!スピードを上げ急接近してきた!

 

 

魔「わっ!なんだ!?」

 

亜「ママ!伏せるっす!」

 

亜;「マスターキャノン」

 

亜「ほぉあちゃあっ!」

 

?「グオッ!」

 

 

そのロボットは跡形もなく消えた。

 

 

魔「助かったぜ魔理亜!」

 

亜「お安い御用っす!」

 

「それと思い出したっす。こいつらが来るのは今日ってこと。」

 

魔「え!じゃあ他にもいるのか?」

 

亜「そういうことっす。急ぐっすよ!」

 

魔「腕がなるぜ!」

 

 

 

•••

 

 

 

その魔の手は、紅魔御一行にも迫っていた。

 

 

咲「お嬢様、大食い選手権を見ていかなくてよろしいのですか?」

 

レミ「いいわよ。結果は知っているもの。」

 

レイ「誰が勝つかわかるんですか?」

 

レミ「能力で見たの。」

 

レイ「なるほど。勝ったのは誰なんですか?」

 

レミ「ふふ、それはね」

 

ビッ!!

 

レミ「いっ!!」

 

咲夜「!」

 

 

突如飛んできたビームがレミリアの目に当たった!

 

 

レイ「お嬢様!!」

 

フ「な、なに!?」

 

 

振り返ると、レイが知っている人物がいた。

 

 

レイ「メタルクウラ…⁉︎」

 

 

どこに潜んでいたのか、もう3体のメタルクウラが飛び出し襲いかかってきた!

 

 

咲「レイ!構えなさい!」

 

レイ「はい!」

 

フ「きゅっ!」

 

ドカーンッ!!

 

咲「はぁっ!」

 

咲;「マジックスターソード」

 

ザクッ!!

 

レイ「くたばれ!」

 

ボウッ!!

 

レイ;「爆力魔閃」

 

ドカーンッ!!

 

レミ「よくも、私の顔に傷をつけたわねぇ!」

 

レミ;「ヴァンパイアクロウ」

 

ザクザクザクッ!!

 

 

フラン、レイは完全に消しとばし、咲夜は確実にチップを切り裂き、レミリアは運でチップを破壊した。

 

 

咲「妹様、大丈夫ですか?」

 

フ「へーきへーき。」

 

レイ「お嬢様、顔の怪我は…」

 

レミ「あー、ムカつく!」

 

 

顔を攻撃されたことがよほど気に入らなかったらしい。

 

 

レイ「しかし、こんな急に襲ってくるとは…」

 

フ「せっかくのお祭りなのに。」

 

咲「レイ、さっきあれの名前を言ったわね。何か知らないかしら?」

 

レイ「ヤツはビックゲテスターという機械惑星が生んだ、量産型アンドロイドです。」

 

「悟天さんやセル達と同じ世界の住人でもあります。」

 

咲「なるほど。じゃあまた、魔理亜ちゃんが言ってた科学者の刺客の可能性が高いわね。」

 

レイ「今回の敵は一筋縄ではいきそうにありませんね…」

 

レミ「レイ!あの抹茶かき氷買いなさい!」

 

 

聞けよ。

 

 

レイ「は、はい!ただ今!」

 

フ「お姉様ってば子どもなんだから。」

 

レミ「お黙り。」

 

フ「それにしてもあっけなかったわぁ。」

 

咲「そう、ですね。」

 

 

御一行は家路に着いた。

 

 

 

•••

 

 

 

天「う、うぐ…。」

 

幽「げっぷ。」

 

司「おーっと!両者手が止まったーっ!」

 

天「(大食い対決でここまで追い詰められたのは、初めてだっ)」

 

幽「(楽しいわ。霊夢で楽しみは終わりと思ったけれど、こんなにすごい人が居たなんて…!)」

 

「(私と互角なんて…、楽しすぎるわ!)」

 

 

2人とも一言も喋らない。

 

 

霊「ちょっと!なに手を止めてんのよ!」

 

天「むぐっ」

 

妖「ラストスパートですよ!」

 

幽「う゛ぅ゛ん゛!」

 

司「残り1分です!」

 

大「2人とも苦しそう…。」

 

チ「兄貴が負けるわけないよ!」

 

リ「ある意味あんちゃんが追い詰められてるの初めて見た。」

 

ミ「頑張って!」

 

ル「勝つのだー。」

 

大「復活してる。」

 

ル「消化できたのだ。」

 

 

実はルーミアも大食い選手権に出場していた。

 

1回戦で霊夢と対決し、敗北したのだ。

 

 

ミ「ん?」

 

チ「どうしたの?」

 

ミ「今遠くで音がしたような。」

 

 

一瞬だった。

 

 

ゴトッ!!

 

 

屋根の瓦を蹴る音が聞こえ、見上げると6体のメタルクウラが襲いかかってきた!

 

 

村人達「なんだあれは!」

 

天「!!」

 

幽「!!」

 

 

悟天と幽々子は満腹なので瞬時に動けない。

 

 

大「皆さん!逃げてください!」

 

チ「行くよみんな!」

 

ル&リ&ミ「うん!!」

 

 

予想だにしなかった奇襲。

 

悟天が腹パンパンの状態で、この窮地を脱出できるのだろうか?

 

 

第30話へ、続く!!




というわけで、第29話でした!

今回から、新章がスタートします。

1ヶ月以上ぶりの更新で御座います。

必ず、完結だけはするので温かく見守ってくださると嬉しい限りです。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第30話「謎の新惑星」

この小説は東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・久々の文ガス
・勝手な解釈
・前話より短め
・ビッグゲテスターは出ない
・新惑星ベジータも出ない
・グモリー彗星も出な☆い
等が含まれております。

タイトルでパラガスを期待した方々、宮殿へお戻りを。


〜あらすじ〜

季節は夏、闘いは一度忘れ、それぞれの思うように過ごしていた。

 

そしてこの時期と言えば夏祭り!人妖問わず楽しんでいた。

 

しかし、悪いことというのは唐突に起こるもの。

 

21時を過ぎた頃だろう。人里の各地であのメタルクウラが複数現れたのだ。

 

彼らの目的とは、いったい何なのだろうか?

 

幻想天霊伝説 第30話

 

[人里中心]

 

ル「やー!」

 

 

ルーミアは1体のメタルクウラの頭部に暗闇を投げ、目をくらました!

 

 

リ「止まれ!」

 

ゲシッ!!

 

ミ「こっち来んな!」

 

ドゴッ!!

 

チ「やーっ!」

 

ガシッ!!

 

 

リグルはキックで、ミスティアはパンチでそれぞれ1体のメタルクウラの足止めした!

 

チルノは1体のメタルクウラと取っ組み合っている。

 

 

チ「ににに!」

 

大「あっ!」

 

リ「まずい!」

 

 

応戦しきれなかった2体のメタルクウラがチルノ達を横切り、霊夢、妖夢にそれぞれ襲いかかった!

 

 

妖「!」

 

霊「かかってきなさいよ。」

 

 

妖夢はしっかり構え、霊夢は余裕を見せつけた。

 

 

ヒュンッ!!

 

霊「え!?」

 

妖「・・・。」

 

 

消えた。一瞬で、だ。

 

気がつくと、2体はそれぞれの背後にいた!

 

 

シャルルッ!!

 

霊「うぐっ!わぶっ」

 

 

霊夢は油断してしまい、尻尾で首を巻きつかれ、先端は口の中に入れられた!これでは完全に呼吸ができない!

 

しかし妖夢は、

 

 

ザッ!!ボンッ!!

 

 

背後をつかれようが何も問題はなかった。それだけでなく、一太刀でチップを斬ったのだ。そして、爆発した。

 

 

天「霊夢!」

 

霊「がぶっ!」

 

 

口に入っている尻尾の先端に噛みつき、手で尻尾を掴み、

 

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

メ「グアッ!」

 

 

気を一気に解放した!

 

尻尾は千切れ、体の至る所が損傷した。

 

 

霊「ぺっ。」

 

早;奇跡「神の風」

 

早「あと1人誰か忘れちゃいませんかってんですよ!」

 

ドオォォッ!!

 

 

嵐でメタルクウラの身体をだいたいバラバラにし、その残骸を空中にまとめた!

 

 

霊;霊気「博麗かめはめ波」

 

霊「波ぁっ!」

 

 

まとまった場所を一気に消しとばした!

 

 

霊「いいタイミングよ早苗。」

 

早「遅くなっちゃいました!」

 

霊「敵は瞬間移動を使えるみたいよ。気をつけなさい。」

 

早「はい!」

 

ミ「おらっ!」

 

ドゴッ!

 

リ「そらっ!」

 

ゲシッ!

 

ル「意外と勝てそうなのだ!」

 

 

弟子達は優勢であった。

 

 

チ「トドメだぁ!」

 

チ;雪符「真・ダイアモンドブリザード」

 

ヒュオォォッ!!

 

 

メタルクウラは氷漬けにされた!

 

 

チ「やったー!」

 

リ「そんじゃ私も!」

 

リ;蠢符「真・ナイトバグトルネード」

 

リ「いっけえ!」

 

メ「グアッ!」

 

 

地表に倒れ伏した。

 

 

リ「どんなもんだ!」

 

 

この調子でいける、筈だったが、

 

 

ル「くっ!さっきより堅い気がするのだ。」

 

ミ「ほんとだ。さっきより、手応えが!」

 

バシッ!!

 

 

ルーミアとミスティアが同時に尻尾で払われた!反撃するのかと2人は思ったが、2体のメタルクウラは悟天に襲いかかった!

 

 

ル「しまったのだ!」

 

ミ「やばい!」

 

天「くっ、この状態でも負けないぞ!」

 

霊「私たちもいるんだけど。」

 

早「あと1人誰か忘れちゃ」

 

妖「この程度の敵など朝飯前です。」

 

早「ハァッ☆」

 

 

しかし、舞台裏からもう3体のメタルクウラが飛び出してきた!機械の身体なので気を探れなかったのだ。

 

悟天だけでなく、幽々子にも指を突き立てている。

 

 

妖「幽々子様!」

 

 

妖夢が悟天の守りから外れた。

 

 

早「わわわ!」

 

妖「えいっ!」

 

ザッ!!ボンッ!!

 

霊「んんっ!」

 

ボッ!ボッ!ドンッ!!

 

 

妖夢は1体を倒し、霊夢が気弾を2発発射し2体の動きを止めたが、

 

 

メ×2;「デスビーム」

 

ビッ!!

 

 

既にもう2体が攻撃を開始していた!

 

 

早「悟天さん!」

 

霊「悟天!」

 

天「ふんっ!」

 

ジュッ!!

 

霊「!」

 

早「あれは!」

 

 

正面から来たデスビームは自分で止め、背後からの攻撃は受ける気でいた。が、背でこいしがそれを止めていた!

 

 

天「こいしちゃん!」

 

こ「お兄ちゃんを傷つけるなんて私が許さない!」

 

こ;「嫌われ者のフィロソフィ」

 

こ「死ね!」

 

ドガッ!!

 

 

能力を解除して現れたため、その場の誰もが驚いた。

 

メタルクウラはあっさり木っ端微塵になった。

 

 

魔;恋符「マスタースパーク」

 

魔「マスタースパーーク!!」

 

ドオォォッ!!

 

 

さらに、隙をつき駆けつけた魔理沙が1体を消し炭にした!

 

 

霊「魔理沙!」

 

魔「遅くなったぜ!」

 

亜「すごいことになってるっすね〜。」

 

ザッ!!ボンッ!!

 

妖「お喋りは後ですよ!」

 

ル「今度こそ!」

 

ミ「おう!」

 

ル;「真・インサニティムーン」

 

ミ;「真・煌めく冥闇の歌姫」

 

ル&ミ「それぇぇっ!!」

 

メ「グオォッ!」

 

 

合体真スペルだ!跡形もなく壊した!

 

メタルクウラは、ここでやっと全部倒した…?

 

 

チ「やったぁ!」

 

大「勝ったぁ!」

 

天「ふう、どうなるかと思ったよ。」

 

「みんな、ありがとう!」

 

チ「あたいったら最強ね!」

 

ル「修行の成果なのだ!」

 

魔「にぃちゃんの弟子達すごいのぜ!」

 

 

少し経つと、セルの瞬間移動でにとりがやってきた。

 

 

に「収まったみたいだね。」

 

天「あっ、にとりだ。」

 

セ「大変だったらしいな。」

 

天「変なのに襲撃されてね。」

 

セ「私の元へも来たぞ。」

 

霊「じゃああんたは完全に裏切り者扱いってわけ?」

 

セ「そうだろうな。」

 

に「壊さないでって言ったのになぁ。」

 

セ「仕方あるまい。」

 

に「というわけで、状況を確認しに来たのもそうだけど残骸でもないかなぁってね。」

 

チ「じゃああれは?」

 

 

氷漬けにしたメタルクウラを指差した。

 

 

に「あっ!いいのあるじゃん!」

 

「これもらうね。いいよね?」

 

天「別にいいけど。」

 

に「ありがとう!じゃあね!行くよセル。」

 

セ「ふん。」

 

ヒュンッ!!

 

霊「ほんとにそれだけなのね。」

 

天「にとりらしいや。」

 

 

 

•••

 

 

 

妹「弱かったけど、何だったんだ?」

 

 

妹紅は難なく倒していた。

 

襲撃されたのは妹紅だけではない。各地でそれは起きていた。

 

 

文「まさか事務所且つ私単体を狙ってくるとは…。」

 

「こんなことになるなら仕事サボってお祭りに参加すればよかったですね〜。」

 

 

永「このガラクタ、他の兎を無視して私だけを狙うなんて。」

 

「身の程知らずにも程があるわ。」

 

 

ア「びっくりしたわ。薬が効いてる時間帯でよかった。」

 

 

勇「ちょろいな。」

 

萃「だね。」

 

勇「さて、続き(飲み比べ)するか!」

 

萃「おー!」

 

 

こうして、メタルクウラたちの襲撃を鎮圧し、残り時間は少ししかなかったが祭りを再開した。大食い選手権は、延期となった。

 

各地で襲撃があったようだが、それほど大ごとでもないようだ。

 

 

 

•••••

 

 

 

[博麗神社]

 

その騒動から、3日が過ぎた。

 

この3日間、主に霊夢がメタルクウラの発生源を調べていた。その努力は無駄になってしまったが…。

 

 

霊「今日こそは見つけるわよ。」

 

天「もうそのことはいいんじゃない?」

 

霊「いいわけないでしょ。また来たら今度の狙いは私たちじゃないかもしれないのよ。」

 

天「それはそうだけど…。」

 

セ「お話の途中で悪いが邪魔するぞ。」

 

霊「ちょっと、勝手に入んないでよ。」

 

セ「足は掃除してある。気にするな。」

 

霊「そうじゃなくて。」

 

天「どうしたの?」

 

セ「にとりが来いと言っている。」

 

霊「・・・。」

 

天「何かわかったんだね。」

 

セ「そういうことだ。急ぎだ。早くしろ。」

 

霊「あんたの瞬間移動なんていらないわ。行くわよ悟天。」

 

天「あ、うん。」

 

 

 

•••

 

 

 

[にとりの研究所]

 

研究所に着くと、魔理沙、咲夜、レミリア、アリス、妖夢、妹紅、文、さn魔理亜、レイが待っていた。

 

 

早「ナレーター酷くないですか!?」

 

咲「何を言ってるのかしら?」

 

妖「咲夜には一生わかりませんよ。」

 

咲「あらあら、ここを墓場に選んだのね。」

 

レイ「まあまあ、2人とも…」

 

咲&妖「レイ(貴方)には関係ないわ(ありません)。」

 

レイ「はい…」

 

早「あ、レイ君久しぶり!」

 

レイ「早苗さん、お久しぶりです!」

 

 

今まで会話シーンがなかっただけで、レイはこの場のメンバーとなら全員と接点がある。

 

 

ア「魔理亜ちゃん、元気?」

 

亜「元気元気っす先生!」

 

魔「今回は最初から大丈夫みたいだな。」

 

ア「最初に来たもの。」

 

文「いや〜楽しいですね〜。」

 

妹「何がだよ。」

 

文「理由は何であれ、こうしてまたみんな集まれたんですから。」

 

妹「ジジィみたいなこと言うんだな。」

 

文「千年は生きてますから(ドヤァ)。」

 

 

ウゼェ。

 

 

に「もう進めていい?軽く緊急事態なんだけど。」

 

レミ「進めてちょうだい。」

 

に「レミリアさんはことの重要性を理解しているみたいだね。」

 

「メタルクウラの発生源がわかったよ。」

 

霊「え!」

 

咲「わかったんですね。」

 

亜「・・・。」

 

文「すぐに新聞に書きませんと!」

 

 

いやまだ言ってないから。

 

 

に「いつも星を見てる魔理沙さんなら、もしかしたら知ってるかもしれないね。」

 

魔「ぜ?」

 

に「1ヶ月前にね、太陽系の惑星が1つ増えたの。外部から入ったものなんだけど、この星と火星の間の軸にすっぽり入ったの。」

 

レイ「その星が発生源ってことですか?」

 

に「おそらく!いつもカメラ回してるわけじゃないし、ましてや宇宙なんて監視してないから夜のうちにこの星に入ったんじゃないかな。」

 

「霊夢さんが見つけられないわけだよ。」

 

魔「間違いないぜ。冥王星だって太陽系に完全に適応できなかったのにすっぽり入るなんておかしいのぜ。」

 

に「というわけで、この星を調査しなくちゃいけないんだけど…。」

 

レミ「リスクがあるわね。」

 

霊「なら私と悟天が行くわ。」

 

セ「!」

 

妹「!」

 

文「!」

 

亜「・・・。」

 

天「2人だけ!?」

 

霊「そうよ。異論はあるかしら。」

 

レイ「いくらお二人が強くても、流石に危険すぎます!」

 

霊「あの雑魚が沢山いるだけでしょ。悟天も動けるし問題ないわ。」

 

レイ「敵の本拠地なんですから、メタルクウラがいるだけとは限りません。」

 

「もしかしたらもっと強い敵がいるかもしれませんし…」

 

魔「そうだぜ!私のマスパなんてへじゃない奴もいたのぜ!」

 

霊「それはあんたの攻撃だからでしょ。」

 

魔「なんだとぉ!」

 

天「2人とも落ち着いて、仲間同志で揉めてる場合じゃないよ。」

 

咲「力ならレイに行かせるといいわ。」

 

レイ「任せてください!言い出しっぺでもありますしね。」

 

霊「それは駄目よ。」

 

咲「何故かしら?」

 

霊「リスクが高いからよ。」

 

レイ「そんなぁ、いっぱいお賽銭入れるんで連れてってくださいよ〜」

 

霊「え?え?ほんと?」

 

天「ちょろいなぁ。」

 

霊「うっさい。」

 

「ま、まあ、そんなに行きたいなら、連れて行ってあげてもいいわよ?」

 

咲「・・・(唖然)。」

 

レイ「ありがとうございます!」

 

亜「!」

 

霊「セルは残ってちょうだい。にとりの護衛よ。」

 

セ「最初からそのつもりだ。」

 

霊「魔理亜も残って。あんたの情報は重要よ。」

 

亜「はいっす。」

 

霊「他はそうね…」

 

「強い奴だけついてきなさい。」

 

 

強烈な言葉であった。残りのメンバーの誰もが凍りついた。

 

魔理沙は違った。

 

 

魔「じゃあ!」

 

ヴンッ!!

 

魔「強いことを証明してやるぜ!!」

 

 

魔理沙は、霊夢の顔面目掛けてパンチしたが、

 

 

ドゴォッ!!

 

魔「がはっ!!」

 

ス・・

 

 

躱され腹に重い一撃をくらった。

 

 

霊「今のあんたじゃ、尚更無理よ。」

 

魔「うっ、ち、ちきしょお…。」

 

亜「ママ!」

 

ア「何をするのよ!」

 

霊「にとり、ここに呼んだってことはその惑星へ行く方法はあるんでしょ?」

 

に「あるよ。」

 

霊「3人分準備お願い。行くわよ悟天、レイ君。」

 

に「了解。」

 

天「う、うん。」

 

レイ「魔理沙さん…」

 

 

にとりが準備したのは、あの謎の円盤を元に作ったブレスレットだ。

 

出来たばかりの代物であり、往復転送するのがやっと。場所も限られている。

 

3人はブレスレットを左腕につけた。

 

 

咲「レイ!」

 

レイ「何ですか?咲夜さん。」

 

咲「これを…。」

 

 

レイに手渡したのは、咲夜が特に大事にしている3本のナイフのうちの1本であった。

 

 

咲「護身用。もしものために。」

 

レイ「これは咲夜さんの…ありがとうございます。」

 

ギュッ

 

 

咲夜はナイフを渡すと同時に、レイの手を握った。

 

 

咲「必ず戻ってきなさい。」

 

レイ「はい!パパッと終わらせて、すぐに帰ってきますよ!」

 

咲「・・ふふ。」

 

 

どこか安心した表情だ。

 

 

天「それじゃあ、行ってくる。」

 

妹「気をつけろよ女たらし。」

 

天「うん。」

 

妹「ツッコメよバカ!」

 

天「え?」

 

霊「・・・。」

 

早「霊夢さん、どうかご無事で…。」

 

ビリリッ!!

 

 

転送された。

 

 

セ「修行の成果を試せなかったな。」

 

早「・・・。」

 

咲「ごめんなさい、アリス。」

 

ア「咲夜は悪くないわ。」

 

 

修行の成果とは?

 

 

に「さて、こうなることは予想通りとして、みんなには見せたいものがあるんだ。」

 

亜「!」

 

魔「なんなのぜ?」

 

に「う〜ん、農園ってところかな?」

 

妹「まさか、順調って言ってたあれか?」

 

に「それそれ!」

 

 

 

•••••

 

 

 

[惑星???]

 

無事に着いた。

 

見たところ、白い岩しかない惑星らしい惑星だ。

 

 

レイ「うわ〜、殺風景なところですね。」

 

天「空気はあるみたいだね。」

 

霊「なに惚けてんのよ。さっさとあのでく人形探すわよ。」

 

天「あ、うん。」

 

レイ「ドンと敵の城みたいなのがあるといいんですけどねぇ。」

 

天「見当たらないね。」

 

霊「レイ君、聞き忘れてたけど、あのでく人形は何なの?」

 

レイ「悟天さん達の世界に存在した、ビッグゲテスターという機械惑星から生まれた量産アンドロイドです。」

 

霊「なるほどね。なんでこのバカがそれを知らないのかは置いといて、量産型なら幻想郷で闘わなくてよかったのは間違いないわね。」

 

天「お父さんから聞いたことないけどなぁ。」

 

レイ「恐らく、悟天さんとメタルクウラの住む世界が少し違うからでしょうね。」

 

「並行世界とかいうやつです。」

 

天「お兄ちゃんならわかる話だね。」

 

レイ「お兄さんは確か学者でしたっけ。」

 

天「そうそう。自分の研究スペースまであるぐらい立派な学者だよ。」

 

「言わなくてもレイくんは知ってると思うけどね。」

 

レイ「勿論です。とても強く、優しい方である事も知っていますよ。」

 

霊「優しい方、ね。」

 

天「霊夢もだね。」

 

レイ「そ、そうですね。」

 

霊「何言ってんのよバカなの?」

 

天「魔理沙たちには危ない目にあって欲しくなかったんでしょ?」

 

「レイくんは騙せても俺は騙せないね。」

 

霊「は、はぁ!?」

 

 

照れた。

 

 

レイ「僕はてっきり、ただ怖い人かと思ってました。」

 

「優しいんですね。」

 

霊「2人ともバッカじゃないの!?」

 

「まったくもう!」

 

天「ははは。」

 

レイ「あははは!」

 

霊「あーっ、レイ君まで!」

 

「!!」

 

 

突然、霊夢はレイに殴り掛かった!

 

 

レイ「うわっ!何するんですか!」

 

ドゴォッ!!

 

 

霊夢の拳は、レイの顔の横を通り抜け、背後まで迫っていたメタルクウラに直撃!吹っ飛ばした!

 

 

レイ「い、いつの間に!?」

 

天「! それだけじゃないみたいだね。」

 

 

メタルクウラが吹っ飛ばされた先の岩場、そこには無数のメタルクウラが立っていた。

 

 

レイ「戦うしかなさそうですね…」

 

霊「探す手間が省けたわ。」

 

天「よし、行くか!」

 

「だぁぁぁっ!!」

 

ヴンッ!!

 

霊「はぁぁぁっ!!」

 

ヴンッ!!

 

レイ「はあっ!!」

 

ボゥッ!!

 

 

悟天は超サイヤ人、霊夢は超サイヤ人G、レイは能力で超サイヤ人G2霊夢と同じ戦闘力になった!

 

ここで補足だが、レイの能力は、肉眼で見たものの中で一番戦闘力の高いものに強制的に合わせられる。

 

 

天「超サイヤ人で充分だね。」

 

霊「当たり前でしょ。」

 

レイ「パパっとやっつけちゃいましょう!」

 

 

闘いが、始まった!

 

 

第31話へ、続く!!




というわけで、第30話でした!

今回は投稿早めでしたよね!?褒めて☆褒め

映姫「なぁにが褒めてですか。」

あ、久々のシャバダバドゥ。

シャ「誰がシャバダバドゥですか!」

昔聞いたことがあって。

シャ「ていうか左の名前戻しなさい!」

ちっ!

映姫「まったく。前話の投稿があんなに遅れたのに、あたかもなかったかのような振る舞いですね。」

遅れたのは本当に申し訳ないです。でもさ、過去を引きずったら駄目ですぜ。

映姫「反省はしてない、と。」

ちょっ、おまっ。

シャ「ですが、事情はあったのでしょう。今回は…」

あざます!

シャ「許そうと思いましたが、名前の表記が悪いので百往復ビンタの刑にします。」

あーう(^qメ)


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第31話「SOS!もうダメだ!」

この小説は、東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・安定したさなンクス
・勝手な解釈
・にとりの植物論
等が含まれております。

投稿早かったなという方は、もっと褒めて☆褒めて☆


〜あらすじ〜

夏祭りの最中に起きたメタルクウラの奇襲攻撃。それを難なく乗り越えた孫悟天と幻想少女達。

 

何の手がかりもなく3日が過ぎた頃、太陽系に1つ謎の惑星が紛れ込んでいたことが発覚したことを、にとりから伝えられた。

 

それだけでなく、その星にメタルクウラの発生源があることも確実となった。

 

にとりは悟天、霊夢、魔理沙、咲夜、レミリア、アリス、妖夢、妹紅、文、早苗、魔理亜、レイをセルの協力の下招集し、調査の計画を立てようとした。

 

だが、霊夢は悟天とレイだけで充分だと言い放ち、力で反対した魔理沙をそれを超える力で押し切り、惑星へ出発してしまった。

 

3人が出発したあと、にとりは見せたいものがあると、残りのメンバーを地下へ案内した。

 

その見せたいものとは何なのか?

 

異星での戦闘も始まったが、問題ないだろうか?

 

幻想天霊伝説 第31話

 

[にとりの研究所]

 

ア「魔理沙、大丈夫?」

 

魔「この程度、なんでもないぜ。」

 

妹「地下にこんな場所があったなんてな。」

 

に「地下じゃないと危険だからね。」

 

セ「私というものがありながらそれを言うか。」

 

に「万が一だよ。どうやら向こうの科学者は私を狙ってるみたいだし。」

 

妖「なんでわかるんですか?」

 

に「みんなメタルクウラは1体ずつだったよね?」

 

妖「私のところは複数でした。」

 

亜「1体っす。」

 

文「1体です。」

 

早「1体でした。」

 

に「私のところには3体来たんだよね。」

 

文「ゑゑゑ!」

 

セ「しかも計画的にだ。私があと一歩遅ければ、にとりは帰らぬ者となるところだったぞ。」

 

に「ほんとに助かったよ。ありがとうね!」

 

セ「ふん。」

 

妹「今デレたか?キモいな。」

 

セ「貴様は孫悟天の前ではいつもデレデレだろう。」

 

妹「はぁ!?デレてねえし!」

 

亜「なんでこんなにわかりやすいんすかねぇ。」

 

に「本題に入るよ。」

 

「この木が、〈限界突破の木〉だよ。」

 

 

目の前には、蒼く光り輝く大木があった。

 

 

魔「限界突破の、木?」

 

に「そ!個人の潜在能力を引き出す実がなる木だよ。」

 

早「でも、こんなのどうやって作ったんですか?」

 

に「果実って本来、種を残すために実を作るでしょ?」

 

「なのに余計に果肉ができる。防御の範囲を超えてね。」

 

「そして果肉には種子以上に栄養がある。そこに注目したんだよ。」

 

文「なるほど、つまりどういうことですか?」

 

ドテッ

 

に「つまり、だよ。果肉は他の生物に力を与えるためにあるってことになるんだよ。」

 

「そこで果肉を科学の力でもっと強くしようって思って、」

 

「適度な酸味や組み合わせがいい栄養素、体積を見つけて、室温調整を徹底的にしたら、ようやくできたってわけだよ。」

 

咲「この実を摂取すれば、更なる力を手に入れることができるということね。」

 

に「そそ!殆ど果物じゃなくなってるから脆い部分もあってさ、上手くいったのはたったの10個。」

 

「大事に使ってね。」

 

魔「私はドーピングみたいなことはしないぜ。」

 

早「私もです。努力してこそ本当の力なんでs」

 

セ「相変わらず馬鹿だな、霧雨魔理沙は。」

 

早「ハァッ☆」

 

セ「博麗霊夢は、本当にお前たちが邪魔だから置いて行ったと思うか?」

 

魔「お前に何がわかるんだ!霊夢はいつもそうだぜ。ちょっと強い相手が現れたらすぐ除け者にしやがって。」

 

セ「それは貴様が優勢の時か?」

 

魔「・・いや。で、でも、きっと私なんか邪魔だと思って」

 

「まだわからんか!!」

 

魔「!!」

 

セ「博麗霊夢は口では雑魚が沢山いるだけと言ったが、密かに危険性を察知している。孫悟天と一緒でもだ。」

 

「答えは単純だ。お前たちを守りきる余裕がない、そういうことだ。」

 

魔「・・なんだよ。私たちは守られる側かよ…。」

 

セ「何か違うか?」

 

魔「・・・。」

 

早「・・じゃあ、レイ君はなんでですか?」

 

咲「敵の情報を持ってるからよ。」

 

セ「ほう、十六夜咲夜はわかっていたらしいな。」

 

咲「霊夢は不器用ですから。」

 

セ「まさか、霧雨魔理亜はさておき、わかっていたのは十六夜咲夜だけではあるまいな?」

 

レミ「ま、霊夢らしいやり方よね。」

 

に「私は何となくわかってたよ。霊夢さんのことだからね。」

 

文「まさかまさか、霊夢さんはお優しい方ですから。」

 

ア&妖&妹&早「・・・。」

 

セ「まったく…。いいか、今お前たちに必要なのは力だ。プライドではない。」

 

 

一瞬静寂が訪れたが、その時は来た。

 

 

ジリリリッ!!

 

一同「!!」

 

 

警報音だ。

 

 

 

•••

 

 

 

[惑星???]

 

天「どうなってるんだ!?」

 

霊「さっきより戦闘力が上がってるじゃないの!」

 

ゲシッ!!

 

レイ「明らかに僕の知っているメタルクウラとは違う…!」

 

 

セルの予想通り、3人は優勢ではなかった。レイが知っているメタルクウラとは、戦闘力が全く違う。

 

 

ピリッ

 

レイ「まずいな…時間切れか。」

 

 

1度目の能力の時間切れだ。

 

 

天「なかなか見つからないね、発生源。」

 

霊「うじゃうじゃしてて見えないわね。」

 

天「レイくん、まだいけるね?」

 

レイ「勿論です。」

 

天「そうこなくちゃね!」

 

「だぁぁぁっ!!」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

霊「第2ラウンド始めるわよ!」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

レイ「よし‼︎」

 

ボゥッ!!

 

 

それぞれ超サイヤ人2、超サイヤ人G2へ変身し、もう一度能力を発動した!

 

 

霊「(嫌な予感がするわ…。一応押しておこうかしら。)」

 

 

 

•••

 

 

 

[にとりの研究所]

 

に「霊夢さんからの緊急信号だ!」

 

魔「そんなわけないのぜ!」

 

に「ブレスレットの情報だと、悟天君も霊夢さんも本気で闘ってる。」

 

妖「・・まさか!」

 

妹「何かわかったのか?」

 

妖「夏祭りで闘ったあの日、最初に斬った時と後で斬った時の手応えが違った。」

 

「あの機械は、どんどん強くなるのかもしれません!」

 

ア「!」

 

妹「だとしたらやべえじゃんか!」

 

咲「・・レイ!」

 

に「ゆっくりする時間はなくなったね。」

 

「さ、助けに行きたいなら早くこの実を食べて!」

 

レミ「じゃあ私が先にいただくわ。」

 

シャクッ・・ズキズキッ!!

 

レミ「はうっ!」

 

 

全身の激痛のあまり、レミリアは倒れた。

 

 

咲「お嬢様!」

 

に「言い忘れたけど副作用がある時はあるよ。」

 

妹「えぇ…。」

 

咲「そんなこと気にしてられません!」

 

ア「ちょっと!」

 

シャクッ

 

咲「・・痛くならない・・の…?」

 

 

黙り込んだ。

 

 

早「さ、咲夜さん!」

 

に「・・・。」

 

 

次の瞬間!

 

 

「うわぁぁっ!!」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

 

なんと!咲夜は超サイヤ人G2に変身したのだ!

 

 

亜「成功っすね。ヒヤッとしたっすよ。」

 

に「どうやら人間は相性バッチリみたいだね。」

 

ア「私は元人間だから問題ないわね。」

 

シャクッ・・ズキズキッ!!

 

ア「あはん♡」

 

 

激痛と共に薬の効果が消された。

 

 

に「魔女だからだね。」

 

妖「ひっ・・でも、ここで退いては武士の名折れです。いただきます!」

 

シャクッ

 

妖「・・、はぁぁぁっ!!」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

 

一瞬反応がなかったが、成功だ。

 

 

妹「そんじゃ私も。」

 

シャクッ・・ズキッ!!

 

妹「いっ!!」

 

 

妹紅も倒れた。

 

 

に「蓬莱人だからだね。」

 

文「いっきまーす!」

 

シャクッ・・ズキズキッ!!

 

文「知って、ました…。」

 

早「食べます!」

 

魔「おい早苗!」

 

早「いいんですか?このままだと3人は、帰ってこないかもしれないんですよ!」

 

魔「・・・。」

 

早「魔理沙さん!」

 

魔「・・ちっ、後で奢ってもらうのぜ!」

 

シャクシャクッ

 

魔&早「はぁぁぁっ!!」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

早「信じてましたよ、魔理沙さん…!」

 

魔「へっ、これであの貧乏巫女を驚かせてやるぜ!」

 

 

これで、魔理沙、咲夜、妖夢、早苗が超サイヤ人G2に成れた!

 

 

魔「にとり、転送頼むぜ!」

 

に「ガッテンだよ!」

 

亜「わあ…。」

 

 

果たして魔理亜にはどう映ったのだろうか。

 

 

咲「アリス、貴女との修行の成果、試してきます。」

 

ア「お゛ん♡あん♡」

 

咲「聞いてないか。」

 

 

 

•••

 

 

 

[惑星???]

 

天;「セカンドストライク」

 

天「どりゃっ!波ぁっ!」

 

ドカーンッ!!

 

天「はぁ・・はぁ・・。」

 

霊「・・なかなか、見つからない、わね。」

 

 

手応えのある敵との長期戦により、悟天と霊夢は体力的に追い詰められていた。既に、100体近くのメタルクウラを撃破している。

 

レイは、能力を発動している間疲れない。疲労を描かないからだ。

 

 

レイ「ここは一旦退いた方がいいかもしれません。」

 

霊「そんなこと絶対しないわ。」

 

レイ「このまま戦い続けると全滅してしまいます!」

 

霊「私たちよ?全滅なんて有り得ないわ。」

 

レイ「現に少しずつ押されてきています。悔しいですが、今は逃げるべきです。」

 

霊「魔理沙に合わせる顔がないわ。」

 

レイ「死んでしまったら魔理沙さんとも二度と会えないかも知れない!それでも意地を張るつもりですか!」

 

霊「調子に乗るのもいい加減にしなさい!あんたに何がわかるの!」

 

 

初めてレイを怒鳴りつけた。

 

 

レイ「そんな事知るもんか!死んだら全て終わりなんですよ‼︎」

 

天「落ち着いて!撤退しないならしないで何か考えないと。」

 

 

3人は空中の高い場所で闘っていた。どうしたことか、メタルクウラは少しずつしか襲ってこない。

 

 

レイ「数体ごとにしか攻撃してこないのには、何か理由があるんでしょうか?」

 

天「・・わからない。ある程度疲弊した俺たちを一気に攻撃すればいいのになんでだ?」

 

「霊夢はどう思う?」

 

霊「ふん。」

 

天「あ、拗ねちゃった。」

 

レイ「…ここで機嫌直してくれたら毎日お賽銭入れに行くのになぁ。」

 

霊「・・・。」

 

 

一瞬反応したが、これはダメそうだ。

 

 

天「じゃあ一か八か、星に向かって合体かめはめ波だ。」

 

レイ「わかりました。やってみましょう。」

 

霊「しょうがないわね、乗ってあげる。」

 

天「よし!行くぞ!」

 

天;「超かめはめ波」

 

霊;霊気「超博麗かめはめ波」

 

レイ;「超かめはめ波」

 

天「かー…」

 

霊「めー…」

 

レイ「はー…」

 

天「めー…」

 

バチッ!バチッ!

 

「波ーーーーっ!!」

 

ドオォォッ!!

 

 

空から放たれた3本のかめはめ波は一つに重なり、地表にいたメタルクウラごと吹き飛ばした!

 

 

バチッ!バチッ!

 

霊「流石の威力ね。」

 

天「(おかしい。かめはめ波を溜めておびき寄せるつもりでもあったのに、1体も来なかった。)」

 

 

合体かめはめ波によりヒビが入った地盤から、青い光が漏れた。

 

 

レイ「何だこれは⁉︎」

 

天「この星の光じゃないね。機械だと思う。」

 

霊「1回だけ攻撃を防ぐバリアを張ってたみたいね。無傷なわけがないもの。」

 

 

そう、無傷なのだ。あれほどの攻撃を受けたにもかかわらず。

 

しかし、この機械の本領発揮はここからであった。

 

 

ピカッ!!

 

天「! なんだ!?」

 

レイ「うぉっ!」

 

霊「くっ・・あっ!」

 

 

下にいるメタルクウラが、変わっていく!

 

 

レイ「どういうことだ⁉︎メタルクウラは変身しないはずだぞ!」

 

霊「大きくなってく…!」

 

天「あの形は!」

 

 

悟天が以前闘った、最終形態に変形した!

 

 

レイ「非常にまずい状況ですよ…!」

 

天「気がないからよくわからないけど、たぶんすごくまずい…!」

 

霊「! 来るわよ!」

 

 

あんなに大人しかったメタルクウラ達が、一斉に襲い掛かってきた!

 

 

天「おりゃっ!はっ!」

 

ドゴッ!!

 

天「ごはっ!」

 

霊「悟天!」

 

バシッ!!

 

霊「痛っ!」

 

レイ「霊夢さん!くそっ!」

 

ドォッ!!

 

 

レイは近づいてきたメタルクウラを、気合砲で吹っ飛ばした。

 

 

レイ「2人とも、大丈夫ですか⁈」

 

天「はぁ・・はぁ・・なんとかね。」

 

霊「はぁ・・はぁ・・…。」

 

レイ「正面から向かっても、とても敵いそうにない…どうすれば…」

 

 

こちらのことは気にも留めず、メタルクウラたちは遠くからこちらへ向かって来る。

 

悟天と霊夢は、もう勝てないことなどとうにわかっていた。一対一なら充分勝てる相手だが、相手は1体どころか何体いるかわからない。それだけでなく、前述したが体力もない。

 

しかし霊夢は逃げない。理由はあるが話さない。万事休すとはこのことである。

 

 

ヒュンッ!!

 

霊「あ!」

 

天「しまった!」

 

レイ「!!」

 

ドゴォッ!!ドーンッ!!

 

 

3体のメタルクウラが瞬間移動で背後に回り、3人を叩き落とした!それだけではない。

 

 

メ×10;「スーパーノヴァ」

 

 

見上げると、10体のメタルクウラが攻撃の準備をしていた。これが数の力である。

 

 

レイ「あんなの食らったらひとたまりもないですよ!」

 

霊;夢境「二重大結界」

 

霊「咲夜からあんたも結界を張れるって聞いたわ。あんたも張りなさい!」

 

レイ「わかりました!」

 

レイ;「爆魔障壁」

 

天「助かるよ2人とも。」

 

ドオォォッ!!

 

 

飛んできた10発のスーパーノヴァを受け止めた!

 

 

霊「ぐっ!うっ!」

 

レイ「ぐっぐぐぐ…‼︎」

 

ピリッ

 

レイ「くそ!時間切れか!」

 

霊「そんな、こんな時に!」

 

 

最悪のタイミングで時間切れだ…。

 

爆魔障壁は消えてしまった。

 

 

ビキビキッ!!

 

霊「ゔっ・・もう、ダメ…!」

 

天「危ない!!」

 

バリンッ!!

 

レイ「しまっ…!」

 

 

結界が破れる寸前、悟天が2人を無理やり伏せさせ、両腕を広げ庇った!

 

 

天「うわぁぁぁっ!!」

 

霊「悟てーーーん!!」

 

レイ「ご、悟天さん!!」

 

ス・・

 

 

悟天が、倒されてしまった!

 

 

霊「ちょっと、しっかりしなさいよ!」

 

 

悟天は動かない。

 

どうしたことか、無数のメタルクウラは黙って見ている。

 

 

レイ「早く悟天さんを安全な場所に連れて行かないと!」

 

霊「・・無理よ。」

 

レイ「僕が奴らの足止めをします。その隙に悟天さんを!」

 

霊「後ろを見てみなさい。」

 

 

囲まれている。

 

 

霊「それだけじゃないわ。悟天のブレスレットは壊れたし、それに…」

 

ス・・

 

 

霊夢も超サイヤ人G2が解けてしまった…。

 

 

レイ「…絶体絶命という事ですか。」

 

霊「・・レイ、あんたも殴って止めるべきだったわ。」

 

 

いつの間にか呼び捨てだ。

 

霊夢は、悔しそうでもあり、絶望しているようでもある表情を浮かべ膝をついた。

 

 

レイ「ここで諦めるなんて、らしくないですよ!何とか方法を考えましょう!」

 

 

メタルクウラは笑っている。

 

 

霊「そうね。それなら私のブレスレットを悟天に渡して、あんたも逃げる。これなら完璧ね。」

 

レイ「…少し違いますね。悟天さんと帰るのは貴女です。」

 

霊「あんたまさか!」

 

レイ「そんな顔しないでくださいよ。死ぬと決まった訳じゃないんですよ?」

 

霊「ダメ!咲夜が悲しむわよ!」

 

レイ「霊夢さんを置いていったら、それこそ咲夜さんに怒られちゃいますよ。」

 

霊「・・・。」

 

 

言い返せなかった。

 

 

レイ「僕のブレスレットです。さあ、これで早く!」

 

霊「・・・、あっ!」

 

 

ブレスレットを差し伸べたレイの背後に、メタルクウラが迫ってきていた!

 

 

レイ「いいから受け取ってください!」

 

 

その時だった!

 

 

魔;恋符「マスタースパーク」

 

「マスタースパーーク!!」

 

レイ「この技は…!」

 

 

レイに迫っていたメタルクウラたちは消された!霊夢の後方で囲んでいたメタルクウラも気がつくといない。

 

 

魔「なんてザマだ霊夢!お前を殺すのは私だけだって約束したじゃないか!」

 

咲「間に合って良かった。と言っても、魔理沙が少し見物しようとか言ったから余裕はあったけれど。」

 

魔「それは言っちゃダメなのぜ!」

 

妖「悟天さん…。敵はかなり強力なようですね。」

 

早「霊夢さん、もう大丈夫ですよ。」

 

霊「・・あんた達!」

 

 

膝をつく霊夢の前に、強くなった親友達が背を向けて立った。

 

 

咲「レイ、無事でよかった。本当に…!」

 

レイ「いやぁ、すみません。もう少しであの世行きになるところでした。」

 

咲「お説教は後でするわ。レイ、まだ闘えるかしら?」

 

レイ「はい!まだまだいけます!」

 

咲「よろしい。」

 

魔「4人だとちょびっとだけ不安だったのぜ。」

 

妖「相手がこの数なので助かります。」

 

早「これで私たち負けな」

 

レイ「これなら楽勝ですね!」

 

早「ハァッ☆」

 

霊「情けないけど、私はもう動けないわ。瞬間移動を使う体力もないの。」

 

咲「手を貸して。」

 

ギュゥンッ

 

 

咲夜の手を取ると、少しだけ気が流れてきた。

 

 

咲「これで悟天さんも一緒に瞬間移動できるわ。」

 

「あとは敵の弱点とか教えてくれると嬉しいんだけど。」

 

霊「地下よ。光ってる所。半径200m全部よ。」

 

咲「助かったわ。」

 

「さあ、早く行きなさい。ここは私たちで何とかするから。」

 

霊「・・ありがとう。」

 

ヒュンッ!!

 

魔「みんな早く変身するのぜ。」

 

咲「言われなくても。」

 

妖「全て斬ります!」

 

早「行きますよ!」

 

レイ「たっぷりと仕返ししてやる!」

 

咲&妖&早「はぁぁぁっ!!」

 

レイ「はぁっ!!!」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

ボゥッ!!

 

 

強くなって帰ってきた魔理沙、咲夜、妖夢、早苗。

 

果たして、悟天と霊夢を破ったメタルクウラ軍団を倒すことができるのだろうか?

 

 

第32話へ、続く!!




というわけで、第31話でした!

レイの協力の下、2回連続で1週間以内の投稿に成功しました!

わからないことがあれば何でも聞いてください。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第32話「幻想少女vsメタルクウラ軍団」

この小説は、東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・早苗大変身!
・勝手な解釈
・どっかで見たタイトル
等が含まれております。

待ち侘びたぞ、という方はそのままお進みください。


〜あらすじ〜

突如太陽系に紛れ込んだ惑星は、メタルクウラの発生源であることがにとりのおかげでわかった。

 

魔理沙をおさえて、悟天、霊夢、レイの3人で惑星へ出発して暫くすると、メタルクウラたちが襲い掛かってきた。

 

序盤は問題なかったものの、戦闘力が上がっていくメタルクウラを前に3人は押されていった。

 

悟天の提案で、合体かめはめ波を惑星へぶつけたところ、青い光が漏れた。これがメタルクウラを作っていることがわかったのだが、同時にメタルクウラは悟天が以前闘った最終形態になってしまった!

 

圧倒的数と力により、悟天は倒れ、霊夢は変身が解け、事実上敗北してしまった。

 

そんな絶体絶命のピンチに、にとりが開発した〈限界突破の木〉の実を食べ大幅に強くなった魔理沙、咲夜、妖夢、早苗が駆けつけてくれた!

 

咲夜に気を分けてもらい、悟天と霊夢は脱出も成功。

 

果たして、4人は悟天、霊夢、レイを破ったメタルクウラ軍団に勝てるのだろうか?

 

幻想天霊伝説 第32話

 

[惑星???]

 

魔「よし!咲夜、妖夢、早苗はガラクタの相手を頼むぜ!」

 

早「ハイッ!」

 

妖「なんで命令口調なんですか。」

 

咲「じゃあ半死体がリーダーをやるのかしら?」

 

妖「次半死体って言ったら斬りますよ。」

 

早「こんな時くらい頼みますよ2人とも!」

 

魔「レイは疲れてるだろうし私の護衛を頼むぜ!」

 

 

魔理沙は、レイが疲れないことを知らないだろうから仕方ない。

 

 

レイ「僕は大丈夫ですけど、わかりました!」

 

 

魔理沙は高く飛び、八卦炉を下に向け気を溜め始めた。

 

一方。

 

 

咲「アリスに教えてくださったこの技、今ここで!」

 

 

 

 

〜〜

 

ア「いい?咲夜のナイフは真っ直ぐすぎるの。」

 

咲「と言いますと?」

 

ア「霊夢や悟天さんみたいに、避けられたり弾かれたりしても不思議じゃないってこと。」

 

「気がこもっていても同じよ。」

 

咲「でも、どうすれば…。」

 

ア「だから、私が簡易魔法を教えてあげる。」

 

咲「私、魔法は使えないんですけど。」

 

ア「だから簡易魔法なの。ナイフを宙に浮かせている時点で素質はあるわよ。」

 

咲「わかりました、やってみます。」

 

〜〜

 

 

 

 

2本のナイフを手から離し、宙に浮かせ自在に操った。それだけでなく、くるくる回転し、

 

 

咲「はっ!」

 

ギュンッ!!

 

 

メタルクウラ軍団へ突撃した!

 

 

メ「ナッ!」

 

スパッスパッスパッスパッ!・・ボンッ!!

 

 

確実にチップを斬り、あっという間に4体のメタルクウラを倒した!

 

 

咲「〈立体浮遊術〉、成功ね・・ん?」

 

咲;幻世「ザ・ワールド」

 

チチチチ…

 

 

背後に迫っていた2体のそれを察知し、時を止めた。

 

 

咲「遅いわ。」

 

 

それぞれに一振りし、距離を置き、

 

 

咲「解除。」

 

スパッスパッ!・・ボンッ!!

 

 

難なく倒した。

 

 

妖「悟天さんと霊夢さんを倒した実力、試させてもらいます。」

 

ダッ!!

 

 

メタルクウラの大群へ駆け出した!

 

 

妖「はっ!」

 

ザッ!!ザッ!!ザッ!!ザッ!!ザッ!!ザッ!!ザッ!!

 

妖「?」

 

ボンッ!!

 

 

機械類に勘の鋭い妖夢は、一太刀ずつでも確実にチップを斬り裂いている。

 

 

妖「(斬った音がおかしい。それに、2人を倒したにしては手応えが…。)」

 

「数だけですね。」

 

早「え?どういうことですか?」

 

妖「今の私たちなら、怖れることは数だけです。」

 

「1体なら悟天さんや霊夢さんみたいに強くはありません!」

 

早「! それなら修行の成果をここで試せそうですね!」

 

スパッスパッ・・ボンッ!!

 

咲「油断だけは許しませんよ。」

 

 

 

 

〜〜

 

セ「東風谷早苗に教える技はそうだな、トランクスの技ならどうだ?」

 

早「トランクス??」

 

セ「下着じゃない、人物だ。貴様は何処と無くやつに似ている。」

 

「新しい世界に踏み込み、活躍する姿がな。」

 

「もっとも、トランクスはもっと過酷な人生だったが。」

 

早「わかりました!お願いします!」

 

〜〜

 

 

 

 

早「よぉし、いきます!」

 

早;「バーニングアタック」

 

 

両腕をバタバタ動かし、最後に構え、

 

 

早「バーニングアタックッ!」

 

ドォッ!!

 

 

エネルギー弾を放った!

 

 

メ「グオッ!」

 

ドカーンッ!!

 

 

1体倒した!

 

 

早「やりました!」

 

 

 

•••

 

 

 

[にとりの研究所]

 

ヒュンッ!!

 

霊「はぁ・・はぁ・・。」

 

セ「やはりやられていたか。」

 

に「霊夢さん!ひどい傷だ…。」

 

霊「神社に、戻ら、ないと。」

 

セ「そんな傷だらけの状態で戻れるのか?」

 

霊「うっさい。」

 

 

身体を重そうにしながら歩いていった。

 

 

に「道わかるのかなぁ。」

 

「ま、いっか。部下の河童に任せよう。」

 

ア「あん♡あん♡あ…」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

セ「漸くか。」

 

ア「すごい!力が漲るわ!」

 

に「時間差だね。」

 

妹「・・あれ?痛くなくなった?」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

妹「おぉぉぉっ!」

 

セ「あとは妖怪2人か。」

 

に「それぐらいなら待とっか。向こうは調子いいみたいだし。」

 

「それまで悟天君の治療をお願いしていいかな?」

 

ア「構いません。」

 

妹「しょうがない女たらしだな。」

 

ア「顔赤いわよ。」

 

妹「まさかお前に言われるとは…。」

 

ア「は?」

 

 

 

•••

 

 

 

[惑星???]

 

魔理沙はまだ溜めている。

 

 

レイ「凄いエネルギーだ…!メタルクウラをまとめて消し飛ばすつもりなのか…?」

 

魔「さっき霊夢が言ってた弱点を盗み聞きしたぜ。」

 

「この地中ほぼ全部ってな!」

 

 

聞けてるのやら聞けてないのやら。

 

 

レイ「…メタルクウラどころか、星ごと吹き飛ばすつもりみたいですね。」

 

魔「勿論、そのつもりだぜ。」

 

咲「そちらに行きました!」

 

 

メタルクウラ2体が襲い掛かってきた!

 

 

レイ「任せてください!」

 

レイ;「ダブルサンデー」

 

レイ「くらえ‼︎」

 

ドカーンッ!!

 

 

迫り来るメタルクウラを撃ち落とした!

 

不思議なことに、レイは悟天や霊夢と闘った時よりパワーアップしている。

 

 

レイ「何だかよくわからないけど、すこぶる調子がいいぞ!」

 

スパッスパッ!・・ボンッ!!

 

 

レイの真後ろでメタルクウラ2体が斬られた。

 

 

咲「余所見してはいけません。」

 

レイ「あはは…すいません。」

 

魔「できたぜ!」

 

魔;魔砲「ファイナルマスタースパーク」

 

魔「ファイナルマスター…」

 

「スパーーークッ!!」

 

ドオォォォッ!!

 

レイ「うおぉっ⁉︎」

 

 

あまりにも強い光を前に、そこに居た誰もが目を開けられなかった!

 

光が消えると、惑星の地表には見るからにデカい機械らしきものがあった。

 

 

早「掛け声とかしてくださいよー!」

 

魔「したぜ?マスタースパークって。」

 

妖「間一髪でしたね。」

 

 

どうやら3人は避けたようだ。

 

 

咲「それにしても、この大きな機械はいったい…。」

 

レイ「前に話したビッグゲテスターと似てますね。」

 

グググ

 

 

その機械はうねうねと動いている。そして一気に変形し、高さ15mの巨人の姿となった!

 

 

魔「デ、デカいのぜ!」

 

妖「こ、これは!」

 

早「勝てるかどうかふあ」

 

レイ「かなり手強そうですね…!」

 

早「ハァッ☆」

 

???「よく聞け。」

 

 

機械巨人が喋った。

 

 

ド「私はこの作品を作った科学者だ。今までお前たちに刺客を送り込んだのもこの私だ。」

 

魔「お前か!魔理亜の世界をめちゃくちゃにしたのは!」

 

ド「何を言っている?」

 

妖「未来の話ですからわかりませんって。」

 

ド「早速だが、私の改造作品であるこのファイナルクウラを、倒してみせろ!!」

 

 

その瞬間、ファイナルクウラの口からまたしても大量のメタルクウラが放出された!

 

 

レイ「…ここからが本番みたいですね。」

 

妖「好き放題言ってますね。」

 

咲「あれだけならいいのだけど、デカブツもいるわ。」

 

早「ど、どうすれば…。」

 

魔「取り敢えず私とレイはデカいのを相手するぜ。うじゃうじゃいる方を他に頼むぜ。」

 

レイ「よし、やるぞ!」

 

 

神「(早苗、聞こえるか?)」

 

早「え?」

 

妖「どうしましたか?」

 

早「あ、いえ。」

 

神「(今お前の脳内に話しかけている。ボージャックと闘った時と同じように、私たちの力も使え。)」

 

早「(急にどうしたんですか?)」

 

神「(今のお前が私たちの力を取り入れれば、凄いことになるぞ!)」

 

早「(凄いこと?)」

 

諏「(それはやってからのお楽しみだけどね。)」

 

早「(わかりました、やってみます!)」

 

神「(それじゃあー)」

 

神&諏「(受け取れ!)」

 

 

神奈子と諏訪子は神社から、己を光に変え力を送った。その力は黄金の光となって星を離れ、早苗がいる惑星へ飛んでいった。

 

 

早「皆さん、あのロボット達は私に任せてください!神奈子様と諏訪子様の力が届けばあんなの敵では」

 

ボオォッ!!ドカーンッ!!

 

 

魔理沙達の後方から、グングニル、火炎弾、大きな光弾、エネルギー弾がメタルクウラの大群へ飛んでいった!

 

 

早「ハァッ☆」

 

ジリジリッ!!

 

レミ「待たせたわね。」

 

レイ「お嬢様‼︎」

 

 

さらにパワーアップした超サイヤ人GVだ!

 

 

バチッ!バチッ!

 

ア「間に合ったわ。」

 

咲「アリスさん!」

 

バチッ!バチッ!

 

文「皆さん大丈夫ですか〜?」

 

早「文さん!」

 

バチッ!バチッ!

 

妹「獲物はまだまだ残ってるみたいだな。」

 

魔「妹紅!」

 

 

アリス、文、妹紅は超サイヤ人G2へ進化していた!

 

 

レミ「話は聞いてたわ。レイ、しくじるんじゃないわよ。」

 

レイ「はい!」

 

魔「もう一回言うのぜ。私とレイと」

 

早「私も大きい方と闘います!」

 

魔「なんか秘策があるんだな。わかったのぜ。」

 

「他はメタルクウラを頼むぜ!」

 

咲&レミ&ア&妖&妹&文「おう(はい)!!」

 

バシュッ!!

 

 

6人はメタルクウラの大群へ突撃した!

 

 

ア「行くわよ!」

 

 

 

 

〜〜

 

セ「貴様は人形を操ることができるのだったな。」

 

ア「そうよ。」

 

セ「その人形それぞれ別行動はできるのか?」

 

ア「できるけど、それは体力を使うわ。」

 

セ「別行動をしなければいいのだな。」

 

「ならばベジータの技はどうだろう?」

 

ア「ベジータ?」

 

セ「気の扱いに長けた人物だ。これで決まりだ。」

 

ア「なに勝手に決めてんのよ。」

 

〜〜

 

 

 

 

ア;「クワトロビッグバンアタック」

 

ア「はぁっ!」

 

 

人形3体と連携し、一気に4発のビッグバンアタックを放った!

 

 

メ「ナニッ!」

 

ドッカーンッ!!

 

 

5体のメタルクウラを消し飛ばした。

 

 

ア「こんなものね。」

 

妹「よっしゃやんぜ!」

 

 

 

 

〜〜

 

セ「まさか貴様も私に教えを乞うとはな。」

 

妹「さっさと教えろ。」

 

セ「それほど孫悟天が欲しいらしいな。」

 

妹「お、お前には関係ねえ!」

 

セ「それはさておき、貴様にはバーダックの技がいいだろう。」

 

妹「そいつはどんな技を使うんだ?」

 

セ「燃えたぎる闘志を力に変えて戦った人物だ。」

 

「まさに今の貴様に丁度いい。」

 

妹「わかった。」

 

〜〜

 

 

 

 

妹;「ライオットジャベリン」

 

妹「くたばれ!」

 

ボッ!!

 

メ「!!」

 

 

メタルクウラの頭を消し飛ばした!

 

 

妹「にとりから弱点は基本頭って聞いたからな。」

 

「あの女たらしめ、へへっ。」

 

 

悟天達の戦闘を観察したため見つけることができたらしい。

 

 

レミ「今の私からすれば、小粒ばかりね。」

 

レミ;神槍「スピア・ザ・グングニル」

 

レミ「ほら、かかってきなさい。」

 

 

神槍を右手に握りしめ、挑発した。

 

 

メ「オォッ!」

 

レミ「ふん。」

 

ザグッ!ザグッ!ザグッ!ザグッ!・・ボンッ!!

 

 

複数のメタルクウラを相手にしたが、難なく倒した!

 

 

レミ「もっとかかってきてもいいわよ。」

 

 

チップを破壊できていないのだから本当に惜しい。

 

 

文「取り敢えずもう一発いきます!」

 

 

 

 

〜〜

 

セ「貴様は本当にスピードだけは長けている。」

 

文「スピードだけとはなんですかだけとは!」

 

セ「褒めたつもりだったのだがな。」

 

文「それで、何を教えるんですか?」

 

セ「そんな貴様にはピッコロの技がいいだろう。」

 

文「ぴ、ぴっころ?」

 

セ「やつはスピードが自慢だった。フリーザと闘った時も、パワーで勝てないとわかった時スピードに頼った程だからな。」

 

文「よくわかんないですけどやってみます。」

 

〜〜

 

 

 

 

文;「激烈光弾」

 

文「それっ!!」

 

ボォッ!!

 

メ「グォッ!」

 

ドカーンッ!!

 

文「弾幕より楽ですね〜。なのにこのパワー、セルさんの修行は効果ありのようです!」

 

 

一方、魔理沙達は。

 

 

早「レイ君、見ててください。私があの大きいロボットを殲め」

 

レイ「いくぞ!ファイナルだか何だか知らないが倒してやる!」

 

早「ハァッ☆」

 

 

その時だった。何処から来たのか黄金の光が早苗に直撃したのだ!

 

 

早「ッ!!」

 

ビュオォォォッ!!

 

魔「なんだ!?うわっ!」

 

レイ「うぉっ!」

 

 

光が収まると同時に、早苗から放たれた突風に吹き飛ばされた!

 

 

早「・・・。」

 

 

早苗から、何かが消えた。

 

 

魔「早苗、お前…。」

 

レイ「さ、早苗さん…!」

 

早「ほうけてないで行きますよ。」

 

バシュッ!!

 

 

ファイナルクウラへ向かって飛んでいった。

 

 

フ「グオォッ!」

 

早「はっ!」

 

ドッゴォォンッ!!

 

 

ファイナルクウラの人より何倍も大きな拳と、早苗の小さな拳が勢いよくぶつかった!

 

 

フ「グォッ!」

 

早「・・・。」

 

 

しかもファイナルクウラが押し負けたのだ!

 

 

魔「早苗、どうしたんだ…。」

 

レイ「さっきの光と何か関係が…?」

 

早「レイ君、早く攻撃を。」

 

レイ「は、はい!」

 

 

無視し返された。

 

 

レイ;「バーニングアタック」

 

魔;星符「真・ドラゴンメテオ」

 

レイ「はぁっ‼︎」

 

魔「ドラゴンメテオッ!」

 

ドォッ!!ドオォォッ!!

 

フ「グァッ!」

 

 

後ろへ大きく転倒した。だが、ファイナルクウラの全身と比べると大して破損はしていない。

 

 

魔「あれでも壊れないのぜ!」

 

レイ「なんて硬さだ!」

 

ア;闇符「真・霧の倫敦人形」

 

ドドドドッ!!

 

ア「多い方は私が相手をするわ!他は大きい方をお願い!」

 

妹「でもお前!」

 

文「わかりました。死んじゃダメですよ!」

 

レミ「ふん。」

 

咲「いえ、私も闘います。」

 

妖「デカい相手は不利ですし。」

 

ア「・・ならお願い。」

 

 

咲夜、アリス、妖夢は引き続きメタルクウラ軍団の相手をすることになった。

 

 

レミ「レイ、何か策はないの?」

 

レイ「一点に集中して攻撃し続けるのはどうでしょうか。」

 

文「どこがいいでしょうか?」

 

妹「そりゃ勿論頭だ。こいつらがそうならあれもそうだろ。」

 

 

しかし、人間でいう心臓の位置が赤く光っている。

 

 

レイ「あの赤く光っている所を攻撃してみましょう。もしかしたら弱点かもしれません。」

 

魔「決まりだぜ!」

 

 

決めたのはいいが、ファイナルクウラは攻撃態勢をとっていた。

 

 

フ;「ウルトラノヴァ」

 

フ「グオォッ!!」

 

レミ「避ける方がいいわ。」

 

文「急ぎませんと!」

 

 

みんな(早苗は動ぜず)が避けようとしたその時!

 

 

亜;「ドラゴンブラスター」

 

 

斜め上から何かが飛んでき、それだけでなく、

 

 

レイ;「ファイナルフラッシュ」

 

レイ「だぁーっ‼︎‼︎」

 

 

レイの加勢もあり、ファイナルクウラの攻撃はそれ、宇宙の彼方へ飛んでいった。

 

 

魔「魔理亜!」

 

亜「来ちゃったっす!」

 

バチッ!バチッ!

 

 

なんと、魔理亜は超サイヤ人2だ!

 

 

レミ「レイ、なんで言うこと聞かなかったの?」

 

レイ「申し訳ありません。もしお嬢様に何あったらと思うと、つい…」

 

亜「ママは下がった方がいいっす。」

 

魔「なんでなのぜ?」

 

亜「その八卦炉はもう動かないっす。」

 

 

見てみると本当に壊れている。

 

 

魔「なんで知ってるのぜ?」

 

亜「未来からのお告げっす!(ドヤァ)」

 

魔「そ、そうか…。って早苗はどこだ?」

 

 

いつの間にか早苗は一人、ファイナルクウラへ向かっていた!

 

 

早;秘法「真・九字刺し」

 

フ「グァッ!」

 

 

体長60m近くある巨体を、目にも留まらぬ速さで縛った!

 

それでは終わらず、

 

 

早;「乾神招来 嵐」

 

早「そこです!」

 

 

いつもと違う低い声で叫び、右手から竜巻を放った!従来よりもパワーアップしている。

 

その神風は、心臓部をそのまま抜き取り貫いた。それは、早苗の意思に従い天高く飛び上がり、その場で止めた。

 

 

早「皆さん、今です!あれを狙ってください!」

 

レミ;「スカーレットアタック」

 

妹;「リベリオントリガー」

 

文;「爆力魔波」

 

レイ;「アトミックブラスト」

 

4人「はぁぁぁっ!!」

 

ドオォォッ!!

 

 

赤く光る心臓部へ見事命中した!

 

それとともに、早苗が作った竜巻も消えた。

 

 

妹「やったぜ!」

 

文「やりましたね!」

 

早「・・・。」

 

レイ「咲夜さん達は?」

 

亜「おじさんの言う通りっす!まだ休んじゃダメっすよ!」

 

 

攻撃に参加してないと思ったら、魔理亜はメタルクウラ軍団の相手をしている3人を手伝っていた。

 

 

文「急ぎましょう!」

 

魔「取っ組み合いくらいできるぜ!」

 

 

しかし、加勢しようとした瞬間メタルクウラ軍団は急に退却を開始した。

 

 

ア「なに!?」

 

咲「え?」

 

妖「よくわかりませんが、助かりました。・・・。」

 

 

妖夢の刀剣は、所々にヒビが入っていた。

 

 

レイ「どういうことだ…?」

 

ド「見事だ。」

 

 

ドクターの声が聞こえる。その声はこの星全域に響いている。

 

 

ド「よくぞ乗り越えた。やはり、お前たちでなければ私の研究は完成しないな。」

 

魔「何処にいるんだ!姿を見せろ!」

 

ド「近いうちに会える。」

 

ア「勿体ぶるわね。」

 

ド「霧雨魔理沙なら知っているだろう、私のとっておきを。」

 

魔「あいつのことか。」

 

ド「それを考えたら、どうだ?今のままで勝てるか?」

 

魔「・・・。」

 

ド「という訳だ。」

 

「お前たちに、6日間の猶予を与える。その間、私は最後の仕上げをするからな。」

 

妖「仕上げ?」

 

文「これは一大スクープですね!」

 

妹「6日も要らねえ。」

 

ド「それでは、また会おう。」

 

 

聞こえなくなった。

 

 

早「やはり、そうでしたか。」

 

レイ「何か知っているんですか?」

 

早「仕留め損ないました。あの機械はまだ死んでません。」

 

レイ「ということは、そいつが6日後にやってくると…」

 

早「あのドクターがどうしてくるかはわかりません。」

 

妹「出来ることなら、ここの星で今度こそ燃やさねえとな。」

 

「じゃないと幻想郷の被害はでかくなる。」

 

ア「6日もくれるなんて、ナメてるのかしら。」

 

妖「取り敢えず戻りましょう。作戦会議はその後です。」

 

魔「・・・。」

 

咲「魔理沙?」

 

魔「みんな、次の闘いは、今までで一番気を入れて欲しいのぜ。」

 

文「魔理沙さんがそこまで言うなんて珍しいですね〜。」

 

レミ「・・・。」

 

レイ「まあ、6日も鍛えればきっと大丈夫ですよ。ね?」

 

早「それフラグってやつですよー!」

 

 

神々しい雰囲気がしなくなったと思えば、早苗はいつも通りに戻っていた。

 

 

レイ「そういえば早苗さん、さっきの光は何だったんですか?」

 

早「あの光は神奈子様と諏訪子様の…、? 何でしょう?」

 

レイ「神様パワーみたいな感じですかね?」

 

早「そんなところでしょうか。」

 

魔「取り敢えず戻ろうぜ。にぃちゃんや霊夢も心配だし。」

 

妖「そうですね。」

 

妹「早く戻ろう!」

 

ア「悟天さんと聞いて張り切ってるわね。」

 

妹「うるせえ!」

 

文「これはまた記事にする必要がありそうですね〜。」

 

妹「焼いて食うぞ。」

 

文「避難だぁっ!」

 

咲「レイ、貴方は帰ってからお説教です。」

 

レイ「お、お手柔らかにお願いします…」

 

レミ「私も参加しようかしら。」

 

咲「お言葉ですがお嬢様、こればかりは私一人でしなくてはいけないので、どうかお譲りください。」

 

レミ「あらあら、仲のいいこと。」

 

 

雑談の後、ブレスレットでにとりの研究所へ戻った。

 

 

 

•••••

 

 

 

[にとりの研究所]

 

魔「にとり、戻ったのぜ!」

 

に「あ、みんなお帰り〜。」

 

咲「あの果実には驚きました。」

 

に「でしょ〜。」

 

妹「今ならお前なんか今すぐにでも燃やせるな。」

 

セ「努力ではない力で威張るのか。何とも哀れだな。」

 

妹「なんだとぉ!」

 

魔「あれ?魔理亜は何処なのぜ?」

 

 

セルの後方には、霊夢がいた。

 

 

魔「・・霊夢。」

 

霊「・・・。」

 

魔「その、怪我は大丈夫なのか?」

 

霊「仙豆食べたから。」

 

魔「そうか。にぃちゃんは?」

 

霊「・・・。」

 

 

悟天は、所々包帯を巻きベッドで横になっていた。

 

 

魔「な、なんで仙豆あげないんだ!」

 

に「それは私がストップかけたんだよね。」

 

魔「なんでお前が。」

 

に「ちょっとアクシデントが起きてさ。」

 

「覚醒の実が、誰かに奪われたんだよね。」

 

魔「なんだって!」

 

妹「マジかよ!おいセル、どういうことだ?」

 

セ「こればかりは私にもわからん。気がつくとなくなっていた。」

 

「残り2つの内1つがな。」

 

妖「敵に盗られた可能性が高いですね。」

 

レイ「敵の手に渡ったとなると、かなりマズイんじゃないですか?」

 

早「そんなあ!今すぐ取り返しに行きま」

 

文「あと1つはどうなったんですか?」

 

早「ハァッ☆」

 

に「霊夢さんにあげたよ。」

 

ア「じゃあ悟天さんにあげさせなかったのって。」

 

に「そう。聞いてたけど6日しか猶予をくれないらしいよね?その期間で悟天君を完治させることはできないの。」

 

「そして仙豆も8つしかないって霊夢さんが言ってたから、レイ君を除いて惑星に向かった8人でちょうどなんだよね。」

 

咲「霊夢の分が足りないわ。」

 

霊「それはいいの。私の責任だから。」

 

文「でも霊夢さん、もし力がなくなったら」

 

霊「私もあの果実を食べたのよ。簡単には負けないわ。」

 

魔「あの実を食べたんならまだ安心だぜ。」

 

レミ「・・・。」

 

セ「(敵が来たならわかる。なのに私ですら気づかなかった。)」

 

「(奴しか考えられないな。しかし、今は言わない方がいい。)」

 

に「そういう訳だからさ、各々味のある6日間を過ごしてね。」

 

魔「わかったのぜ!」

 

咲「承知しました。」

 

レミ「そうね。」

 

ア「勿論よ。」

 

妖「わかりました。」

 

妹「おうよ。」

 

早「わか」

 

文「わかりました〜。」

 

早「ハァッ☆」

 

レイ「承知しました!」

 

 

ベッドで寝ている悟天と見守る霊夢を残し、帰っていった。

 

その帰り道、咲夜とレイが2人きりになった時だった。

 

 

バチンッ!!

 

レイ「いてっ!」

 

 

突然ビンタされた!

 

 

咲「なんであんな危険なことをしたの?」

 

レイ「すみません…気づいたら体が動いてたんです。」

 

咲「情報通とは言え、悟天さんと霊夢に着いていくこと自体反対だったのよ!」

 

レイ「い、以後気をつけます…」

 

咲「全く…、貴方が居なくなったら悲しむがいることを忘れないことね。」

 

レイ「は、はい!」

 

 

 

•••

 

 

 

オ「ドクターはお優しいですねェ。」

 

ド「何がだ?」

 

オ「人生最期の時間を6日もお与えになるなんて。」

 

ド「戯れ、だ。」

 

「アレももうすぐ完成する頃だ。序でにプレゼントも作るとしようか。」

 

「オンリョウキよ、次は殺して構わないぞ。」

 

オ「腕がなりますねェ!」

 

 

第33話へ、続く…。




というわけで、第32話でした!

時間がかかりすぎてしまいました。深くお詫び申し上げます。

その分、9千文字超えしたのでじっくりお読みくださいませ。

レミリアの「スカーレットアタック」は、レイのビッグバンアタックを見て編み出したそうです。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第33話「最期の6日間」

この小説は、東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・初めて丁寧になるにとり
・勝手な解釈
・ほぼガールズトーク
等が含まれております。

どれほど遅くても読んでくださる方々は、どうぞ下へスクロールしてくださいませ。


〜あらすじ〜

力の膨張を続けるメタルクウラ軍団を前に敗れた悟天、霊夢、レイ。そこへ、覚醒の実でパワーアップした魔理沙、咲夜、妖夢、早苗が駆けつけた。

 

悟天と霊夢を逃がし、メタルクウラ軍団との闘いの最中、例のドクターが自身の作品「ファイナルクウラ」を起動させ、さらにメタルクウラを放出した。

 

魔理沙やレイの攻撃も大して効かないファイナルクウラ。だが、神奈子と諏訪子の光を完全制御した早苗は、それを圧倒したのだった!

 

レミリア、アリス、妹紅、文、魔理亜も参戦し、ファイナルクウラとメタルクウラ軍団をなんとか退けることに成功した幻想少女達。そんな彼女らに、ドクターは6日間の猶予を与えると言い放った。

 

ドクターには、どんな意図があるのだろうか。

 

幻想天霊伝説 第33話

 

ー1日目ー

 

[にとりの研究所]

 

セ「朝早くから熱心だな。」

 

に「まあね。」

 

セ「それは魂魄妖夢の刀剣か。」

 

に「そ。硬度を上げてくれって頼まれてさ。」

 

セ「鍛冶屋に頼めばいいものを。」

 

コンコン

 

に「誰?」

 

霊「私よ。」

 

に「開いてるよ。」

 

ガチャッ

 

霊「悟天はどこかしら?」

 

に「永遠亭だけど?」

 

霊「なっ!なんで言ってくれなかったのよ!」

 

に「来るかなぁと思ってさ。」

 

霊「っ、とんだ無駄足だったわ。」

 

バシュッ!!

 

セ「まさかお前が試すとはな。」

 

に「セルのがうつったせいだね。」

 

セ「ふん。」

 

魔「よおにとり!ドア開いてたから入ったぜ!」

 

に「あ、おはよう。修行しに来たんだよね?」

 

魔「勿論だぜ!あのドクターをギャフンと言わせてやるぜ!」

 

に「シミュレーターはもう動くようにしてあるよ。」

 

魔「ありがとうなのぜ!」

 

に「・・月の人たちが来るのは明日かなぁ。」

 

 

刀剣を見ながら言った。

 

 

 

•••

 

 

 

[守矢神社]

 

早「神奈子様、諏訪子様、起きてください。」

 

神「う〜ん。」

 

諏「もう少し寝かせてよ。」

 

早「もう9時ですよ!」

 

神「あの変身は私たちにも負担が掛かるんだぞ。」

 

諏「そうそう。昨日は特に疲れたよ。」

 

早「ですけど…。」

 

神「ただ、早苗が遂にあの境地に達したわけだ。」

 

早「え?」

 

諏「早苗はたぶん幻想郷で一番強いよ。博麗の巫女は今どれくらいかわかんないけど。」

 

早「私が、霊夢さんを…!」

 

諏「たぶんだけどね。」

 

早「・・・。」

 

「やったーーー!!」

 

 

妖怪の山からとんでもなく大きな声が響き渡った。

 

 

 

•••

 

 

 

[永遠亭]

 

霊「悟天!」

 

永「あら、霊夢じゃない。来るとは思ってたけど。」

 

 

悟天は身体の所々に包帯を巻いて、横になっている。目は覚まさない。

 

 

霊「1回でも起きた?」

 

永「いいえ。」

 

霊「治るの?」

 

永「治るわ、1ヶ月もすればね。」

 

霊「やっぱり…。」

 

 

悟天の手を握り、話しかける。

 

 

霊「ほんとにごめんね。私が、焦ったせいで。」

 

永「・・・。」

 

霊「ゆっくりしていってね。今度は私、いや、悟天以外のみんなで必ず勝つから。」

 

「それに、あんたには、言わなきゃいけないことがあるから。」

 

 

 

•••••

 

 

 

ー2日目ー

 

[にとりの研究所]

 

に「あ、ほんとに研究所の中にホールが出てきた。」

 

 

ホールとは、ワープするための入り口のようなものだ。

 

向こうに何があるかは見えず、代わりに異次元空間のような模様が見える。

 

 

依「お久しぶりです、にとり様。」

 

に「こちらこそ、わざわざありがとうございます。」

 

 

にとりがらしくない敬語を使っている。

 

 

依「手早く済ませましょう、殺気を感じますから。」

 

に「セル。」

 

セ「・・・。」

 

に「依姫様が迷惑してるでしょ。」

 

依「そんなに畏まらなくても。」

 

に「いやいや、大事な取引ですから。」

 

依「本題に入ります。私たちが用意する品はこれでよろしいですね?」

 

 

依姫の部下がケースを持ってき蓋を開けると、何やらキラキラした鉱物のようなものが詰め込まれているのがわかった。

 

 

に「間違いありません。えっと、こちらからは…」

 

 

にとりが出したものは、いつも悟天たちの戦闘を撮影するために使っている無人カメラだ。

 

 

依「確認しました。しかし、何故私たちの星のムーンクリスタルなど交換条件にしたのですか?」

 

に「ちょっと頼まれてまして。新しく刀剣を作るんです。」

 

依「この鉱石で剣を作っても、重いと思いますが…。」

 

に「そこは私がなんとかしますよ。」

 

依「貴方らしいですね。」

 

「では、私たちはこの辺で失礼します。」

 

 

依姫とその部下たちは、ホールの中へ消えていった。

 

 

に「へぇ、これがムーンクリスタルかぁ。」

 

セ「ああは言っていたが、高価なものなのだろう?」

 

に「そうそう。これを使って新しい白楼剣と楼観剣を作るんだよ。」

 

セ「私は引き続き見張りをするとしよう。」

 

に「ありがとうね。」

 

セ「ふん。」

 

 

 

•••

 

 

 

[文々。新聞本社]

 

文「あやや、霊夢さんがここに来るなんて珍しいですね〜。」

 

霊「あんたに頼みがあったの。いいかしら?」

 

文「おかずになれとかは無理ですけど。」

 

霊「ほんとにそうするわよ。」

 

文「冗談ですって!」

 

霊「この手紙を送ってほしいの、今日中に。」

 

文「お安い御用です!」

 

バシュッ!!

 

 

すぐ出掛けた。

 

 

霊「さて、悟天の看病でもしようかしら。」

 

 

 

•••••

 

 

 

ー3日目ー

 

[バトルシミュレーター]

 

妹「おらぁっ!」

 

ドゴォッ!!

 

霊「!!」

 

バタッ

 

妹「ふん。」

 

ス・・

 

 

バトルシミュレーターの仮想世界の霊夢を倒した!

 

 

に「おつかれー!今出すね。」

 

 

[にとりの研究所]

 

に「妹紅もすっごく強くなったんじゃない?」

 

妹「まあな。あの実を食う前の霊夢なんてもう敵じゃねえな。」

 

「今の霊夢とも闘いところだが、データがないんだっけ?」

 

に「霊夢さんは実を食べてからまだ1回も闘ってないからね。」

 

妹「なら仕方ないんだけどな。」

 

「それに、そんなことはしてられないしな。」

 

に「? 他にも理由があるの?」

 

妹「あぁ・・嫌な予感がするんだ。みんなこんなに強くなったのに、な。」

 

に「その予感、外れるといいね。」

 

妹「そうだな。」

 

 

 

•••••

 

 

 

ー4日目ー

 

[博麗神社]

 

霊「みんな来てくれてありがと。手紙は届いたみたいね。」

 

魔「お安い御用だぜ!」

 

咲「霊夢が私たちを呼ぶということは、重要な話なのでしょう?」

 

霊「そうよ。」

 

妖「私とこのヤクザを一緒にした訳は理解できませんけど。」

 

咲「あらあら、半死体のくせによく喋るわね。」

 

早「ちょ、やめてくださいよ!」

 

霊「今はやめてほしいの。いい?」

 

咲「わかったわ。」

 

妖「わかりました…。」

 

霊「本題に入るわよ。」

 

「2日後の突入のことなんだけど、咲夜、妖夢、あんたらは残ってもらうわよ。」

 

妖「ど、どうしてですか!?」

 

咲「貴方のせいでしょう?」

 

妖「うっ。」

 

霊「その通りよ。白楼剣と楼観剣がまだできてないんでしょ?」

 

妖「にとりさんから連絡はまだありません。」

 

魔「それは私のせいでもあるぜ。私もにとりに八卦炉の修理を頼んでるからな。」

 

霊「そういうことよ。咲夜は序でよ。」

 

妖「何故ですか?」

 

霊「あんたらは何だかんだ言って息ぴったりだからよ。」

 

咲&妖「・・・。」

 

霊「そこで、よ。2人には私と魔理沙でできなかったアレを覚えてもらうわよ。」

 

魔「アレって、まさかアレか?」

 

妖「嫌な予感がします。」

 

霊「師匠から教わった、フュージョンよ。」

 

咲「ネーミングからして…。」

 

妖「合体ですか?」

 

魔「融合だぜ!」

 

咲「不安しかないわ。」

 

妖「どうやって融合するんですか?」

 

霊「それはね…」

 

 

フュージョンのやり方を教えた。

 

 

咲「無謀ね。霊夢や魔理沙でできないのに…。」

 

妖「あなただから無理なんですよ。」

 

咲「剣ができる前に腕を切り落とそうかしら?」

 

妖「素手の相手にナイフを使いますか。卑怯者ですね。」

 

霊「あんたら2人とも悟天相手に武器使ったでしょ。」

 

咲&妖「あっ。」

 

早「ぷぷぷ。」

 

魔「そんなに気が合うのに、なんで仲悪いのぜ?」

 

咲&妖「・・・。」

 

霊「おさらいするわよ。6日目に出発するのは、」

 

「私、魔理沙、レミリア、アリス、妹紅、文、早苗、レイよ。」

 

魔「魔理亜はどうするのぜ?」

 

霊「行方不明だからカウントしないわ。現れたら行かせればいいし。」

 

魔「わかったのぜ。」

 

早「それでは、ドクターとかを倒して帰ってきたら何をするのかここで宣言しちゃいましょう!」

 

霊「何よ急に。」

 

魔「やるのぜ!」

 

霊「ちょっと魔理沙!」

 

文「あやや、面白そうですね〜。」

 

 

縁側の方から急に現れた。

 

 

霊「いつからいたのよ。」

 

文「最初からですね。私だけじゃないですよ。」

 

霊「は?」

 

ア「作戦会議ですって?水くさいじゃない。なんで呼ばないのかしら?」

 

レミ「咲夜が博麗神社に行くのはわかってたわ。」

 

妹「そういうわけだ。面白そうだし参加するぞ。」

 

咲「お嬢様、レイは居ないのですか?」

 

レミ「置いてきたわ。こういうのって、男は呼ばない方がいいのでしょう?」

 

咲「まあ、そうですね。」

 

早「それじゃあ言い出しっぺの私から」

 

魔「私は、いい男でも見つけてやるのぜ!」

 

早「ハァッ☆」

 

霊「流石乙女ね。」

 

魔「うるさーい!」

 

 

魔理沙は赤面した。

 

 

ア「私は幻想郷が平和ならそれでいいわ。」

 

「妹紅もそうでしょ?」

 

妹「え?・・実は…」

 

文「あやや?顔が赤いですよ〜。」

 

妹「焦がすぞ。」

 

文「あーう。」

 

妹「私は、そ、その、あの女たらしと、付き合う!!」

 

一同「!!」

 

文「こ、これは記事にしませんと!」

 

ボッ!!

 

文「あちゃちゃちゃっ!」

 

 

妹紅は文に火を放った。

 

 

妹「そういうわけだ。霊夢、覚悟しやがれ。」

 

霊「何言ってんのよ。私が悟天に気があるわけないじゃない。」

 

妹「そうか。毎日介護お疲れ様だな。」

 

霊「な、なんで知ってんのよ!」

 

妹「聞いたからな。」

 

霊「誰からよ?」

 

文「(ニヤニヤ)」

 

早「次は私です!私は」

 

レミ「私はスカーレット家の領地を増やすことね。」

 

早「ハァッ☆」

 

霊「あんたも何言ってんのよ。」

 

レミ「此方だって主人である私を含めて、3人も協力するのよ。」

 

「それなりの対価は支払われて当然よね?」

 

霊「・・考えとくわ。」

 

早「そろそろいいですか?」

 

霊「いいわよ。」

 

早「私はですね、またこうしてみんなで集まることです!」

 

「一人も欠けずに、です…!」

 

魔「早苗はやっぱり可愛いやつだな!」

 

ギュッ!

 

早「ぐ!ぐるじいでずっ!」

 

 

魔理沙は早苗にヘッドロックした。

 

 

妖「確かにそうですね。」

 

妹「? 他にあったのか?」

 

妖「〈剣術を極める〉が最初に出てきましたが、皆さんの宣言を聞いていたらどうでもよくなってしまいますね。」

 

妹「どうしようもないくらいのお人好しの集まりだからな。」

 

霊「次は咲夜よ。」

 

咲「私は別に…。」

 

レミ「言いなさい。命令よ。」

 

咲「承知しました。」

 

「お嬢様以外に、命をかけてでも愛する者を、見つけることです。」

 

一同「おお!」

 

咲「勿論紅魔館のみんなを愛してますけど、こう、なんて言えばいいのでしょうか…。」

 

魔「わかるぜ、恋したいんだろ?」

 

咲「こ、恋?」

 

魔「そうだぜ!恋はするべきだぜ!」

 

咲「うぅ…。」

 

 

咲夜は赤面した。

 

 

文「私は特にないですね〜。」

 

霊「駄目よ。」

 

文「は、はい。」

 

「今まで通り〈博麗の巫女を見守り続けること〉ですね。」

 

妹「ババアだな。」

 

ア「BBAね。」

 

文「あーう。」

 

霊「今日はこれでお開きよ。」

 

魔「待つのぜ!霊夢はまだ言ってないのぜ!」

 

咲「それこそ駄目よ。」

 

早「さては恥ずかしいんですね?」

 

霊「早苗、後で奢りなさいよ。」

 

早「なんでですかー!」

 

霊「そうね、私は、」

 

「今度こそ、誰かと一緒にいることかしらね。」

 

魔&文「・・・。」

 

 

こうして、作戦会議は終了した。

 

 

 

•••••

 

 

 

ー5日目ー

 

[紅魔館]

 

その晩、紅魔館では豪勢なディナータイムが始まろうとしていた。

 

たくさんの西洋料理が、長いテーブルを埋め尽くしている。

 

 

レミ「レイ、準備は終わったかしら?」

 

レイ「はい、バッチリです!」

 

美「わ、私も食べていいんですね!?」

 

レミ「今日は特別よ。前祝いってところかしら。」

 

美「やったー!」

 

小「すごく豪華なディナーですね、パチュリー様!」

 

パ「そうね。」

 

小「あれ?嬉しくないんですか?」

 

パ「なんでもないわ。」

 

レイ「さあ、パーっとやりましょうよ!パーっと!」

 

フ「いただきまーす!」

 

 

フランは行儀悪く料理にがっついた。

 

 

美「あ!ずるいですよ!」

 

 

美鈴も行儀悪い。

 

 

レイ「ははっ、そんなに急がなくても料理は逃げませんよ。」

 

美「だってこんな豪華なディナーは初めてですよ!今にも逃げてしまいそうです…!」

 

レイ「確かに言われてみればそんな気も…」

 

レミ「ほら、男ならもっと食べなさい。口に合わないなんて許さないわよ。」

 

レイ「ではお言葉に甘えて!いただきます!」

 

レミ「ふふふ。」

 

 

レミリアはワインを片手に歩き回っている。あまり料理を口にしていないようだが。

 

 

咲「あら、美鈴よりマナーがなってるわね。今更だけど。」

 

レイ「そ、そうですか?えへへ。」

 

フ「あっ!あっちにチーズケーキがある!」

 

美「なぬっ!妹様、デザートは早いですよ!」

 

フ「先に食べちゃおっと。」

 

美「いけません!」

 

レイ「あ、僕も食べたいです!」

 

美「・・じゃあ私も」

 

咲「食べかけで別の席へ行くなんて、紅魔館の住人として再教育が必要かしら?」

 

美「ひぃ!」

 

 

美鈴の喉元にナイフを突きつけた。

 

 

美「レイはいいとして妹様は食べかけですよ!」

 

咲「妹様はいいの。わかるでしょう?」

 

美「しょぼん。」

 

 

パ「レミィ。」

 

レミ「何かしら?」

 

パ「こんなに料理を出させるなんて、前祝いにしては多すぎるわ。」

 

レミ「ただの好奇心よ。」

 

パ「明日か明後日、よくないことが起きるわね?」

 

レミ「・・考えすぎよ。」

 

パ「嘘よ。だってレミィ、喋ってない時の顔が寂しそうだもの。」

 

レミ「・・・。」

 

パ「わかってはいたけども。」

 

レミ「・・食べましょう。」

 

パ「・・・。」

 

レミ「あーっ!」

 

 

フランがデザートの、あるものを平らげた。何かはお察しだ。

 

 

フ「こういうのは早い者勝ちよ、お姉様。」

 

 

勝ち誇った表情を浮かべている。

 

 

レミ「もう許さないわ。」

 

レイ「お、お嬢様、おお落ち着いてください…」

 

レミ「止めないで。プリンは永遠に私のものよ!」

 

ドオォォッ!!

 

レミ&フ「!!」

 

パ「せっかくの料理が台無しよ。大人しくして。」

 

 

魔法で球体に変化させた水流を、2人に放った。

 

 

レミ「こんなもの、吹き飛ばせば終わりよ。」

 

パ「そうしたら水浸しになるわ、料理が。」

 

レミ「ぐぬぬ…。」

 

フ「ちっ!」

 

レイ「流石パチュリー様、明敏だなぁ。」

 

小「お前がパチュリー様を褒めてんじゃねえ!」

 

 

うるさいし訳がわからない。

 

 

レイ「何かすみません…」

 

パ「さ、気をとりなおして食べるわよ。」

 

一同「はーい!」

 

 

この後、パチュリーは盛大に腹を壊した。

 

 

 

•••••

 

 

 

ー6日目ー

 

[博麗神社]

 

7時頃、メンバーは集まった。

 

 

霊「みんなよく起きれたわね。」

 

魔「眠いのぜ…。」

 

ア「準備万端よ。」

 

妹「・・あぁ。」

 

文「この時間に起きるなんて日常茶飯事ですからね〜。」

 

早「大丈夫です!」

 

レミ「ほら、しっかりしなさい。」

 

レイ「こんな朝早くから何をするんですか?」

 

レミ「咲夜は本当に黙ってくれていたのね。」

 

「今日は、このメンバーであの惑星へ出発するのよ。」

 

レイ「今からですか⁈」

 

レミ「そうよ。7日経ってしまうと相手は何をするかわからないから、先手を打つのよ。」

 

レイ「なるほど!そういう事ですか!」

 

霊「ブレスレットも持ってるみたいね。」

 

「あんた達に配るものがあるわよ。」

 

 

袋から例のアイテムを取り出した。

 

 

レミ「私はお豆好きじゃないのだけれど。」

 

レイ「これは…仙豆ですか。」

 

霊「そうよ。体力がなくなったり、大怪我した時に食べてちょうだい。」

 

「妖夢が来てないからその分は私が貰うわ。」

 

 

結局霊夢も仙豆を持つことになった。

 

 

魔「使い方はよーくわかってるのぜ。」

 

霊「ただし、能力の方は回復しないわ。レイ、覚えておきなさい。」

 

レイ「わかりました。」

 

霊「あと、その、前は、ごめん。」

 

レイ「いえ、こちらこそすみませんでした…。」

 

ア「すっきりしたところだし、行きましょうか。」

 

霊「そうね。」

 

???「待ってー!!」

 

魔「? お前は。」

 

チ「あたいも行くっ!兄貴の仇を討つんだ!」

 

文「流石に難しいのでは?」

 

魔「同感だぜ。」

 

霊「別にいいわよ、ブレスレットもあるみたいだし。」

 

レミ「本気?」

 

霊「妖精なら無理して守らなくても死なないわよ。」

 

レミ「そういうことね。」

 

チ「あたい、頑張るから!」

 

霊「ふん。」

 

「みんな、行くわよ!」

 

一同「おう!」

 

 

ブレスレットのスイッチを押し、転送された。

 

 

 

•••

 

 

 

[惑星???」

 

霊「着いたわね。・・あれ?」

 

 

仲間が見当たらない。

 

気を探ってみたところ、散らばっているようだ。

 

 

ド「ようこそ。」

 

 

その声は星中に響き渡った。

 

 

ド「来ることはわかっていた。持て成すのが科学者であろう?」

 

「故に、5日間で作品を用意した。存分に堪能するがいい。」

 

 

声は止んだ。

 

 

ゴオォッ!!

 

霊「早速ね。・・え?」

 

 

惑星の地中から飛び出した、ドクターの作品を見て絶句した。

 

 

 

•••

 

 

 

魔「みんな、どこ行ったんだ?」

 

「それに作品っt」

 

???;恋符「マスタースパーク」

 

ドオォッ!!

 

魔「うわっ!」

 

 

間一髪で躱した。

 

 

魔「お、お前は…!」

 

 

 

•••

 

 

 

早「そんな、どうやって…。」

 

 

 

•••

 

 

 

ア「・・悪趣味ね。」

 

文「あややや、これはなんとも…。」

 

 

現れたそれに言った。

 

 

 

•••

 

 

 

妹「あのドクター、絶対変態だな。」

 

チ「変態ってなに?」

 

妹「こんなのを作るやつのことだ。」

 

 

 

•••

 

 

 

レミ「ちっ!」

 

 

 

•••

 

 

 

レイ「お、お嬢様⁈」

 

 

そう、霊夢、魔理沙、レミリア、アリス、妹紅、文、早苗、レイと姿そっくりの人造人間が現れたのだ!

 

それぞれ、本人の前に立ちはだかったが、レミリアの相手はレイ、レイの相手はレミリアだ。

 

チルノの人造人間はないようだ。

 

 

ド「さあ、楽しませてくれ。霊夢キラーたちよ!」

 

 

第34話へ、続く!!




というわけで、第33話でした!

遅すぎました、申し訳ありません(何度目になるやら)。

次回も読んでくださると幸いです。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第34話「vs自分」

この小説は、東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・モコーザ
・勝手な解釈
・またしても長文
等が含まれております。

それでも読んでくださる方々、最高☆


〜あらすじ〜

ドクターから6日間の猶予を与えられ、それぞれの日々を過ごし、遂にその時が来た。

 

最初に向かったメンバーは、霊夢、魔理沙、チルノ、レミリア、アリス、妹紅、文、早苗、レイだ。

 

皆ブレスレットで転送されたのだが、何故かメンバーは散らばってしまった。

 

仕組んでいたかのように、転送された場所からドクターの作品が現れた。なんとそれは、霊夢達にそっくりな人造人間ではないか!

 

勝てるか霊夢達!?

 

幻想天霊伝説 第34話

 

[惑星??? 霊夢転送地]

 

霊「何よあんた。」

 

霊夢キラー「・・・。」

 

霊キ;霊気「博麗かめはめ波」

 

霊「なっ、いきなり!」

 

ドンッ!!

 

霊「っ!はぁぁぁっ!!」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

 

突然放たれたかめはめ波を躱し、超サイヤ人G2に変身した!

 

 

霊「いいわ、あんたで試すわ。今の私の力を。」

 

 

 

•••

 

 

 

[にとりの研究所]

 

に「あれ?どうなってるの?」

 

セ「どうした。」

 

に「ブレスレットにはみんな同じ場所に転送されるようにプログラミングしたはずなのに、みんな散らばってる。」

 

セ「ほぼ間違いなく、ドクターの仕業だろう。」

 

に「なんで?」

 

セ「惑星に入る直前、周波数をいじったのだろう。ホームでもあるからな。」

 

に「なんで、こっちの動きがバレたのかな?」

 

セ「何者かが聞いていた可能性がある。そういう意味でも、博麗霊夢は総戦力を惑星へ連れて行かなかったのだろうな。」

 

に「流石は霊夢さんだ。」

 

「あ、カメラも転送しよっと。」

 

 

スパイカメラを15台転送した。

 

 

 

•••

 

 

 

[惑星??? 魔理沙転送地]

 

魔「私の偽物か。上等だぜ!」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

魔「ふんっ!」

 

魔理沙キラー「フンッ!」

 

魔;恋符「マスタースパーク」

 

魔キ;恋符「マスタースパーク」

 

魔「マスタースパークっ!」

 

魔キ「マスタースパーク。」

 

ドオォォッ!!ゴオッ!!

 

 

両者のマスタースパークは激しくぶつかり合った!

 

 

魔「ちっ!やるな!」

 

魔キ「グッ!」

 

魔「それなら!」

 

 

打ち合いを放棄し、気弾幕(気を込めた弾幕)を放とうとすると、

 

 

魔;魔符「真・スターダストレヴァリエ」

 

魔キ;魔符「真・スターダストレヴァリエ」

 

魔「なにっ!」

 

 

なんと、同じタイミングで打ち合いを放棄し、同じ気弾幕を放ったのだ!

 

 

ドドドドッ!!

 

魔「うわっ!」

 

魔キ「ウワッ!」

 

 

いくつかの気弾幕がお互いに命中した。

 

 

魔「どうすれば…。あんまり、仙豆は使いたくないのぜ。」

 

魔キ「・・・。」

 

 

 

•••

 

 

 

[惑星??? 早苗転送地]

 

早「はぁぁぁっ!」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

早苗キラー「ハッ!」

 

早「はっ!」

 

ドゴッ!!・・ゴォオッ!!

 

早「うわぁっ!」

 

 

両者の拳がぶつかったが、早苗キラーの圧倒的なパワーに押し負けてしまった!

 

 

早「いったぁい…。これならどうですか!」

 

早;「バスターキャノン」

 

早キ;「バスターキャノン」

 

早「えっ!同じ技ですか!?」

 

ドォッ!!ゴオッ!!

 

 

一瞬、互角に見えたのだが、

 

 

バチンッ!!ドカーンッ!!

 

早「きゃあっ!」

 

 

早苗の攻撃は掻き消され、そのまま早苗に直撃した!

 

 

早キ「ソノテイドデスカ。」

 

早「なんで、こんなに力の差が…。」

 

ド「答えてほしいか?」

 

早「ど、どこから言ってるんですか!」

 

ド「それはな、この人造人間達はお前たちが今までで一番パワーが強い状態で作られているからだ。」

 

早「ハァッ☆」

 

ド「どうやらこの前の力は出せんようだな。」

 

「ここで散れ。」

 

早「(神奈子様と諏訪子様と連絡さえ取れたら、なんとかなるのに…)」

 

 

 

•••

 

 

 

[惑星??? アリス&文転送地]

 

ア「変な気分ね。まるで鏡を見ながら闘っているみたい。」

 

文「言ってる場合じゃないですよー!」

 

アリスキラー;「ギャリック砲」

 

文キラー;「魔光砲」

 

ヴォッ!!ボォッ!!

 

ア「くっ!」

 

文「うわっと!」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

 

避けたと同時に変身した。

 

 

文「それっ!」

 

文キ「アヤヤヤ。」

 

文「! そんなっ!」

 

 

文の高速突撃が、躱されてしまった!

 

 

文キ「エイッ!」

 

ドゴッ!!

 

文「いだっ!」

 

キーンッ!!

 

 

カウンターを食らった文が飛ばされた。

 

 

文キ「アヤヤヤ!」

 

バシュッ!!

 

 

殴り飛ばした文を文キラーが物凄いスピードで追いかける!

 

 

ア「文さん!」

 

アキ「ドコヲミテイルノ?」

 

アキ;蒼符「真・博愛の仏蘭西人形」

 

ア「そっちがその気なら!」

 

ア;紅符「真・紅毛の和蘭人形」

 

 

アリスキラーは6体の人形を呼び出したが、アリスは7体の人形を呼び出した。

 

 

ア「私相手に先手打ちとはナメられたものね!」

 

アキ「ソレガドウシタノカシラ?」

 

アキ;蒼符「真・博愛の仏蘭西人形」

 

 

なんとさらに6体の人形を呼び出した!

 

 

ア「そんな!逃げる時にしかしない連続弾幕をこんなところで!」

 

ドドドドッ!!

 

 

数で押し負けダメージを受けた。

 

 

 

•••

 

 

 

[惑星??? 妹紅&チルノ転送地]

 

妹「よっしゃ行くか!」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

チ「おお!カッコいい!」

 

妹紅キラー「シネ。」

 

妹キ;「フェニックスダイナマイト」

 

ボウッ!!

 

妹「なにっ!」

 

チ「あの技って!」

 

妹「チルノ!これを持って私から離れろ!」

 

チ「う、うん!」

 

 

チルノは仙豆を受け取った。

 

 

妹「わかってるぞ。その技は、強い衝撃を与えれば爆発する!」

 

妹キ「ウォォォッ!」

 

妹「そこだっ!」

 

ゲシッ!!ドカーンッ!!

 

 

獄炎を纏い突撃してきた妹紅キラーに、ローキックをかまし爆発させた!

 

妹紅キラーは粉々に砕け散り、妹紅は上半身を残し他は消し飛んだ。

 

 

妹「へへ、やったぞ…。」

 

チ「姉貴!大丈夫?」

 

妹「なになに、すぐ、再生させるさ。」

 

 

妹紅キラーは呆気なく死んだ。そう思われていたが…

 

 

チ「あっ、あれ!」

 

妹「な、まさか…!」

 

 

爆発した時の煙の中から、妹紅キラーが歩いてきたではないか!

 

 

妹「不老不死か?じゃあ他のやつもそれぞれの能力を持っていることになる…!」

 

「チルノ!仙豆持って逃げろ!」

 

チ「で、でも。」

 

妹キ「モエロ。」

 

妹「早く行けっ!」

 

チ「ひっ!」

 

 

チルノはすぐに離れた。

 

 

妹「へっ、上半身だけだからって闘えないと思ったか?偽物のくせにそんなことも」

 

ドゴッ!!

 

妹「いって!人の話は最後まで聞け!」

 

 

妹紅と妹紅キラーの本格的な戦闘が始まった。上半身だけでも舞空術で浮かして闘っている。

 

が、脚が無い妹紅が不利であることは誰でもわかることであった。

 

 

チ「ど、どうしよう…。」

 

 

 

•••

 

 

 

[惑星??? レミリア転送地]

 

レミ「レイの偽物を出したところで、私に勝てると思っているのかしら、あの科学者。」

 

レイキラー「オジョウサマ、オシニクダサイ。」

 

レイキ;「魔貫光殺砲」

 

レミ「ふん。」

 

ヴンッ!!ジリジリッ!!

 

ヒュンッ!!

 

 

超サイヤ人GVに変身し、物凄いスピードで回避し、鋭利な爪をレイキラーの首に突きつけた!

 

 

レミ「こんなものね。・・?」

 

 

ふと下へ目をやると、気を込めたレイキラーの左手がこちらに向いていた。

 

 

レミ「なるほど、なんとなくわかるのね。」

 

バッ!!

 

 

両者は距離をとった。

 

しかし、レイキラーは動きを止めない。

 

 

レイキ;「ビッグ・バン・アタック」

 

レミ「そちらがその気なら!」

 

レミ;「スカーレットアタック」

 

レイキ「ビッグ・バン・アタックッ!」

 

レミ「スカーレットアタックっ!」

 

ドォッ!!ゴオッ!!

 

レイキ「グッ!」

 

レミ「くっ!互角ね…!」

 

 

 

•••

 

 

 

[惑星??? レイ転送地]

 

レミリアキラー「ッ!!」

 

レイ「うわっ!」

 

 

何も言わずに襲いかかってきた!最初から高い戦闘力で掛かってくる。

 

 

レイ「お前、お嬢様じゃないな!」

 

レミキ「フフ、ソレガドウカシタカシラ?」

 

 

爪を突き立てる!

 

 

レイ「じゃあ倒すまでだ!」

 

ボゥッ!!

 

レイ;「残像拳」

 

レミキ「!!」

 

 

能力を発動し、持ち前の技で躱した。

 

しかし妙だ。レミリアの能力があれば残像拳など意味がなくなるはずだ。

 

 

レイ「どうやら本物と全て同じという訳ではなさそうだな。」

 

ボッ!!

 

レミキ「フフ。」

 

 

レイは気功波で攻撃した。某漫画を熟読したレイの気功波、初めて闘うなら避けることは不可能である筈のレイの気功波が、わかっていたかのように躱されてしまったのだ!

 

 

レイ「なにっ⁈」

 

レミキ「コンドハコッチノバンヨ。」

 

レミキ;紅符「真・スカーレットシュート」

 

ドォッ!!

 

 

至近距離だ!

 

 

レイ「ッ!!」

 

レイ;「爆魔障壁」

 

 

瞬時に防御した。が!

 

 

ガシッ!!

 

レイ「うぐ…!」

 

レミ「アナタノヤルコトナンテ、テニトルヨウニワカルワ。」

 

 

解いた瞬間を狙われ首を掴まれてしまった!

 

 

ド「よくやったぞ、レミリアキラーよ。」

 

 

どうなっているのかわからないが、声が星から聞こえる。

 

 

レイ「卑怯だぞ…自分で戦え…!」

 

ド「そうだな。そのうち、な。」

 

「さあレミリアキラー、レイ・ブラッドを殺せ!」

 

 

レイ絶体絶命のピンチ!

 

 

 

•••

 

 

 

[惑星??? 霊夢転送地]

 

霊キ「ナゼ・・コレホドノサガ…」

 

霊「・・あんたが弱いだけよ。」

 

 

霊夢は圧倒していた。

 

 

ド「ほう、博麗霊夢、この6日間で何かしらの方法で力をつけたな?」

 

霊「そんなことより、あんたどこにいるのよ。さっさとあんたを倒して帰りたいんだけど。」

 

ド「そう慌てるな。そんなにあの男が気に入ったか?」

 

霊「あの男?」

 

ド「あいつだ。・・オンリョウキよ、作品を見せてくれ。」

 

「そ、そうだ、孫悟天だ。」

 

霊「・・!」

 

ド「おやおや?焦りの表情が伺えるが、どうかしたのかね?」

 

霊「何もないわ。」

 

ド「まさか、孫悟天を忘れていたわけではないな?」

 

霊「そんなわけないじゃない!」

 

ド「そう邪険にするな。私も一瞬忘れてしまって驚いている。」

 

霊「(私が悟天を忘れる?そんなわけないじゃない!どうなってるのよ…!)」

 

ド「というわけで、貴様には私の作品をもう一体プレゼントだ!」

 

ドカーンッ!!

 

 

地面から何かが現れた。

 

 

霊「…、卑怯者。」

 

ド「霊夢キラーよ、一度私の元へ戻れ。改良してやる。」

 

「その間は頼むぞ、悟天キラーよ。」

 

悟天キラー「ワカッタヨ。」

 

霊「ふん、かかって来なさいよ!」

 

 

 

•••

 

 

 

[惑星??? 魔理沙転送地]

 

魔「あいつは私の真似をしてきやがる。」

 

「じゃあ、私がいつもならしないことをすれば、或いは…。」

 

「一か八かだぜ…。」

 

魔;光符「真・アースライトレイ」

 

ドォッ!!ドォッ!!

 

魔キ;光符「真・アースライトレイ」

 

ドォッ!!ドォッ!!

 

魔「やっぱり真似するか。おっと!」

 

ビッ!!

 

 

真・アースライトレイ、それは複数の気弾幕を払うように2回繰り出し更に相手の背後からも光線を放ち攻撃する技だ。

 

 

魔「危ねえ!忘れてたぜ。向こうも避けるのに必死だろうし、こいつもくれてやるぜ!」

 

魔;恋符「真・ノンディレクショナルレーザー」

 

魔キ;恋符「真・ノンディレクショナルレーザー」

 

ビビッ!!ビビッ!!

 

ドカーンッ!!

 

魔「ぐっ!」

 

 

魔理沙はあえてガードした。

 

しかし、これは狙い通りであった!

 

 

魔「今だぜ!!」

 

魔;「サングレイザー」

 

魔「うおぉぉぉ!!」

 

魔キ「ナニ!!」

 

ズガガガガドカーンッ!!

 

 

レーザーを避け隙を作ってしまった魔理沙キラーへ突撃し、一気に決着をつけた!

 

 

魔「や、やったぜ。私はケチだからな。避けると思ったぜ。」

 

ス・・

 

魔「ふぁ〜、早起きしたし、かなりエネルギー使ったし、もうクタクタだぜ…。」

 

「でも仙豆を食うわけにもいかないし、ちょっと寝るか。」

 

 

惑星の岩陰に隠れ、周りに魔法陣のトラップを仕掛けて横になった。

 

 

魔「これで誰かが近づけば、すぐ起きれるぜ。」

 

「ふぁ〜、おやすみだぜ…。」

 

 

勝ったからって寝るなよ。

 

 

 

•••

 

 

 

[惑星??? 早苗転送地]

 

早「うわっ!」

 

ドーンッ!!

 

 

早苗キラーに吹っ飛ばされ、岩山に激突した。

 

 

早キ「モウコロシテイイワヨネ?」

 

早「はは、みんなで集まるって言い出した私が、一番最初にやられるなんて…。」

 

早キ「フッフッフ。」

 

 

右手に風を纏い、早苗に向けて振り上げた。

 

 

早「・・でも、やっぱり、嫌だ。」

 

早キ「? フン。」

 

ドゴッ!!

 

 

早苗キラーは拳を振り下ろした!しかし、その拳は、早苗の右手で受け止められてしまった!

 

 

早キ「ソンナ!」

 

早「生きて、みんなで集まるって…」

 

「誓ったんです!」

 

カッ!!ビュオォォォォッ!!

 

早キ「グアッ!」

 

 

瞬き、突風を起こし、早苗キラーを吹き飛ばした!

 

 

神「早苗、随分探したぞ!」

 

諏「やっと見つけた。ほら、今から私たちが乗り移るから、ってあれ?」

 

早「神奈子様、諏訪子様、いらしてたんですね。」

 

神「お前、その姿は…!」

 

早「お2人のお力は、消えてなかったんです。私が上手く扱えていなかっただけでした。」

 

諏「ふふ、流石私のしそ…、自慢の巫女だよ。」

 

早「ありがとうございます。ここは危険ですので、お2人は逃げてください。」

 

神「一人でいけるか?」

 

早「はい、もう大丈夫です。」

 

神「・・成長したな。」

 

 

光のような姿をした神奈子と諏訪子は、幻想郷へ向けて飛んで行った。

 

 

早キ「ナニヨ、ソレ!」

 

早「ただの現人神です。」

 

早キ「ハッ!」

 

早「!」

 

バシッ!!ガツンッ!!

 

バキッ!ゴリッ!グリッ!!ドゴッ!

 

 

腕を払い即座にアッパーをかました!

 

それでも余韻に浸ることなくラッシュした。

 

 

ドゴォッ!!

 

早;「神縛り」

 

ググッ!!

 

早キ「ウウッ!」

 

 

諏訪子が使うリングを操り、早苗キラーを縛った!

 

 

早「とどめです!」

 

早;「ゴッドバスター」

 

 

低い声で言い、目を閉じて、自分の目の前に気を集中させた。

 

 

早キ「マケマセン!」

 

早キ;「フィニッシュバスター」

 

早「はっ!!」

 

早キ「ハァッ!!」

 

 

ドォッ!!ドォッ!!

 

バチンッ!!

 

早「!」

 

ドカーンッ!!

 

 

決着がついた。

 

 

 

•••

 

 

 

[にとりの研究所]

 

に「すごいよ早苗!」

 

セ「これが、ボージャックを倒した時の東風谷早苗の姿か。」

 

に「いいや、あの時よりももっと強くなってる!」

 

セ「なんだと?」

 

に「覚醒の実のおかげでもあるけど、すっごく強くなってるよ。」

 

「これで、早苗から依頼されてたサイヤパワーの謎が解明されたよ。」

 

セ「ほう。」

 

に「サイヤパワーは強くなるための手段だったんだよ。宿すこと自体は進化じゃなかったんだ。」

 

「サイヤパワーを宿し、それを完全に取り込み自分のものにする。それができて初めて真の力を手に入れることができるんだよ。」

 

「あの人の弟子達もそういうことだけど、早苗は何か違うんだよ。」

 

セ「あの人とは誰だ?」

 

に「え?ほら・・あの人だよ。えっと…」

 

セ「・・悪い、孫悟天のことだな?」

 

に「そうそう悟天君!なんで出てこなかったんだろう?」

 

セ「(何かがおかしい。にとりはともかく私まで忘れるとは…)」

 

に「戻すけど、早苗みたいな桁外れのパワーアップはなんて名前にしようかなぁ。」

 

セ「また名前をつけるのか。」

 

に「当然だよ!いい名前思いついたらつけよっと。」

 

 

 

•••

 

 

 

[惑星??? 文&アリス転送地]

 

ドゴォッ!!キーンッ!!

 

文「うぐっ!」

 

 

文キラーは、1人で鳥籠をするかのように文を飛ばしながら攻撃し、追い詰めていた。

 

 

文「(やばっ、意識が…。)」

 

「(でも、悪い癖が出ましたね!)」

 

文;「太陽拳」

 

文「太陽拳!!」

 

ピカァッ!!

 

文キ「ナニッ!」

 

 

攻撃しか考えてなかった文キラーの目を眩ませ、その隙で岩陰に隠れた。

 

 

文「はぁ・・はぁ・・(セルさんにこの技を教えてもらってよかったですね…)。」

 

文キ「ドコヘイッタンデスカ?アナタノマケハキマッタンデスヨ。」

 

文「(もう少し、こっちに。)」

 

 

超サイヤ人G2をギリギリ維持したまま、物音を立てず、気づかれないように身を潜めた。

 

 

文キ「コノヘンデショウカネ。」

 

 

急に近づいてきた!

 

 

文「(今です!)」

 

バババッ!!

 

文キ「!!」

 

 

岩陰を壊しながら、文キラーへ向かって気弾を連射した。

 

文キラーは思わず避けた。

 

 

文キ「アッ!シマッタ!」

 

文;「魔空包囲弾」

 

ブーーーン

 

文「そういうことです。」

 

文「はぁっ!!」

 

バッ!!

 

ドカーンッ!!

 

 

文キラーは敗れ、地に落ちた。

 

 

文「私の勝ち、ですね。」

 

「アリスさんは大丈夫でしょうか?」

 

 

一方アリスは、

 

 

ア「はぁ・・はぁ・・。なんで、ダメージを与える攻撃をあまりしてこないのかしら…?」

 

アキ「・・・。」

 

 

泥沼化していた。

 

 

ア「答えなさい。もう私だけであんたに勝とうとは思わないわ。」

 

アキ「ワタシニハ、カクゴガアル。」

 

ア「覚悟?」

 

アキ「ジブンヲギセイニシテデモ、オマエヲコロストイウカクゴヨ。」

 

ア「何を言ってるのかしら。この状況だとお互い決定打はないわ。それとも、元気な仲間でも呼ぶのかしら?」

 

アキ「コウスルダケダ。」

 

アキ;「ファイナルエクスプロージョン」

 

バチッ!バチッ!

 

ア「何ですって!」

 

アキ「ナントシテデモ、オマエヲコロス。」

 

ア「逃げなくちゃ!」

 

バシュッ!

 

アキ「ハァァァァァッ!!」

 

カアッ!!

 

ゴォォォォォッ!!

 

ア「駄目っ!逃げ切れない!」

 

「(私の体力を削った理由は、これだったのね。)」

 

 

疲弊していたアリスは、スピードを出せなかった。

 

 

文「アリスさん!掴まってください!」

 

ア「文さん!」

 

 

文に掴まったが、文も多大なダメージのため最高速度は出せない。

 

 

文「仕方ないですね。」

 

カリカリ、ゴクッ

 

文「全速力です!!」

 

キーンッ!!

 

 

自分の仙豆を食べ、最高速度で飛んだ!

 

逃げ切れるか!?

 

 

 

•••

 

 

 

[惑星??? 妹紅&チルノ転送地]

 

チ「・・・。」

 

 

チルノは離れなかった。逃げろと指示されたが、どうしてもできなかった。

 

 

グリッ!!

 

妹「がはっ!」

 

 

妹紅は劣勢だ。

 

 

チ「姉貴を…」

 

「いじめるなーーっ!!」

 

チ;「アイスキック」

 

 

脚に氷を纏い、妹紅キラーへ飛んで行った。

 

 

妹キ「フン。」

 

ガリッ!!

 

チ「うわあっ!」

 

 

妹紅キラーの右腕に吹っ飛ばされ、凍らせていたチルノの脚が薄氷のように砕けた。

 

 

妹キ「コ、コレハ。」

 

 

妹紅キラーの右腕が凍った!腕に火を通さなかったのだ。

 

 

妹「ふんっ!おらっ!」

 

バリッ!!

 

妹キ「グアッ!」

 

 

妹紅は、左腕で相手の右腕を脇に挟み、右肘で殴り飛ばし、凍った右腕を砕いた!

 

 

妹「おい、脚大丈夫か?」

 

チ「へへ、すぐ元通りになるから大丈夫!」

 

妹「さて、再生する前に攻撃しないと…、?」

 

妹キ「オノレ…!」

 

 

なんと!妹紅キラーの腕が再生しないではないか!

 

 

妹「そうか!フェニックスダイナマイトの後再生したと思っていたあれは、粉々のままだったんだ!」

 

「その後出てきたこいつは、再生したと見せかけるために出したもう一体の人造人間だったんだ!」

 

チ「おお!すごい!」

 

妹「それなら簡単だ。」

 

妹;「フェニックスダイナマイト」

 

ボウッ!!

 

妹「うおぉぉぉ!!」

 

妹キ「クッ!」

 

 

妹紅キラーは避けた。下半身のない妹紅は上手く駆け出せないため、捕まえられないのだ。

 

 

チ「脚がなくたって!」

 

チ;「ビクトリーキャノン」

 

チ「おりゃあ!」

 

ビィッ!!

 

妹キ「!」

 

 

うつ伏せで放った。

 

偶然、ビクトリーキャノンは砕けた右腕の断面に直撃し、妹紅キラーは怯んだ!

 

 

妹「チャンスだ!」

 

ギュッ!!

 

妹キ「シマッタ!」

 

ドカーンッ!!

 

 

妹紅と妹紅キラーは大破した。

 

そして、煙の中から完全に再生した妹紅が現れた。

 

チルノの脚も治った。

 

 

チ「姉貴!」

 

妹「やっぱり足があるっていいな。体力は削ったけど。」

 

チ「勝ったね!」

 

妹「あぁ、お前のおかげでな。」

 

チ「え?あたい?」

 

妹「そうだ。チルノがいなけりゃ、あいつが再生できない身体って気づけなかった。」

 

「最悪、あのままやられてたかもな。私もまだまだってことだ。ははっ。」

 

チ「ありがとう!でも姉貴は強いよ!」

 

妹「はいはい。それじゃ、他のやつ助けに行こうか。」

 

チ「うん!」

 

 

 

•••

 

 

 

[惑星??? レミリア転送地]

 

レミ;紅符「スカーレットマイスタ」

 

ドドドドッ

 

レイキ「クッ」

 

 

レミリアは先程から、体力を使わない普通の弾幕で対処していた。

 

 

レミ「(できれば誰かに相手してほしいのだけど…)」

 

「(私がやるしかないのかしら?)」

 

 

レミリアは迷っていた。偽物とはいえ部下を攻撃などできなかったのだ。

 

 

 

•••

 

 

 

[惑星??? レイ転送地]

 

レミキ「・・・。」

 

レイ「ぐ…くそっ…」

 

ド「ん?どうした、早急にとどめを刺せ。」

 

 

レミリアキラーは、レイの首を掴んだまま止まっている。

 

 

レミキ「デキ、ナイ。」

 

ド「なに?」

 

レミキ「デキ、ない。レイハ、コロせない…!」

 

パッ

 

 

首を掴む手を離した…!

 

 

レイ「ど、どうなってるんだ…?」

 

ド「おぉ…、おお!」

 

「素晴らしい!!成功だ!!」

 

レイ「成功だと?」

 

ド「生きて私の元へ来れたら答えよう。」

 

「レミリアキラーよ、作戦変更だ。レミリアを殺せ!」

 

レミキ「了カイ。」

 

バシュッ!!

 

レイ「ま、待て‼︎」

 

バシュッ!!

 

 

すぐ追いかけようとしたが、

 

 

レミキ;紅符「真・スカーレットマイスタ」

 

 

複数の気弾幕が飛んできた!

 

 

レイ「ぐっ‼︎」

 

 

ダメージはそこそこだが、気がつくとレミリアキラーは遥か遠くへ行ってしまった。足止めされた時間は一瞬だったのだが…。

 

 

レイ「くそ…なんてスピードだ…!」

 

 

全速力で追いかけた。

 

 

 

•••

 

 

 

[???]

 

霊夢達がそれぞれの人造人間と闘い始めた頃、

 

 

天「・・あれ?俺は・・霊夢とレイくんを庇って…」

 

「それから・・どうなったんだ?」

 

 

悟天は、白い霧の中に一人佇んでいた。

 

 

天「ん?崖?」

 

 

足場は全くと言っていいほど見えないが、一歩前に進むと落ちるということはわかった。

 

 

天「! 誰だ!?」

 

 

何か、とてつもなく大きなものが近づいてくる…!

 

 

第35話へ続く…。




というわけで、第34話でした!

更新遅すぎますね(確信)。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第35話「幻想の魔神」

この小説は、東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・ヤンデレこいし
・勝手な解釈
・長文
・ゴクアはいい子
等が含まれております。

それでも問題なry


〜あらすじ〜

惑星に着いたのはいいが、バラバラに転送されてしまった霊夢達。

 

そこで待ち構えていたのは霊夢達にそっくりな人造人間であった。

 

魔理沙、早苗、文は見事一人で打ち勝ち、妹紅はチルノのおかげで勝利した。

 

霊夢、レミリア、レイは今なお闘い続けている。

 

だが、大変なことにアリスキラーは、かつてベジータが魔人ブウを倒すために使った切り札「ファイナルエクスプロージョン」を繰り出したのだ!

 

アリスと文は逃げ切れるか!?

 

悟天はいったい、どうなってしまうのか!?

 

幻想天霊伝説 第35話

 

[???]

 

その巨人は大きかった。50mはあるだろう。

 

 

天「お前は…。」

 

???「安心したまえ、敵意などない。」

 

天「なんで俺をこんな所へ連れて来たんだ!?」

 

???「おっと、君の方は敵意丸出しではないか。なになに、其方(そなた)を助けに来たのだぞ。」

 

天「助けに?」

 

???「そうだ。其方は今、倒れている。これは事実だ。」

 

「それも重傷だ。神経の幾らかを焼かれ、食事もままならない。故に仙豆も口にできない。」

 

天「そんなに酷かったんだ…。」

 

???「そんな其方の身体を治してやる。ただではないがな。」

 

天「治せるの?」

 

???「簡単だぞ。」

 

天「いや待って、俺が霊夢達の敵になったりはしないの?」

 

???「そういうものではない。だが、もたもたしていると、誰かが死ぬかもしれないぞ。」

 

天「…!」

 

???「さあ、どうする?」

 

天「・・・。」

 

「わかった。俺を治してくれ。」

 

???「クク、承知したぞ。」

 

 

次の瞬間、霧が晴れるとともに眩い光で視界がなくなった!

 

 

 

気がつくと、永遠亭のベッドに横たわっていた。

 

 

天「ん・・、身体が、動くぞ。」

 

 

すんなりと起き上がれた。

 

 

天「誰もいないな。永琳さんにお礼したいけど急いでるからなぁ。」

 

永「! あなた誰!」

 

天「え?急に怒鳴ってどうしたんだよ。」

 

永「黙りなさい!どうやってここに入ったかわからないけど、覚悟なさい!」

 

天「待って待って!悟天だ!俺は孫悟天だよ!」

 

永「・・あ、あぁ、悟天さんね。ごめんなさい…。」

 

天「いや…。」

 

永「(悟天さんがわからなかった?まだそんな歳じゃないわ。)」

 

「(まさか…、いや、でも)」

 

「悟天さん、髪の毛を1本くれないかしら?」

 

天「え?いいけど。」

 

永「ありがとう。」

 

 

髪の毛を1本抜き、永琳に渡した。

 

 

天「俺急いでるから、ありがと!」

 

永「身体は大丈夫なの?」

 

天「元気元気!それじゃあね!」

 

バシュッ!!

 

 

にとりの研究所へ向けて飛んだ。

 

 

永「あの文献が本当なら、これだけでもあれば忘れることはないはず。」

 

幻想の魔神ね。本当にいるのかしら…。」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[紅魔館]

 

フ「もうすぐお昼ね。」

 

小「お嬢様、大丈夫でしょうか…。」

 

フ「レイの心配もしなさいよ。」

 

小「そ、そうですね。」

 

パ「・・・。」

 

 

おそらく、ことの重大性を認識していたのは、紅魔館ではパチュリーだけであろう。

 

察知できた理由は、出発する前のレミリアの言葉である。

 

〜〜

 

 

 

レミ「よく起きれたわね、パチェ。」

 

パ「眠れなかったの。」

 

レミ「そう。何故かしら?」

 

パ「・・お願いがあるんだけど。」

 

レミ「何かしら?」

 

パ「この闘いに参加しないでほしいの。レミィ、お願い。」

 

レミ「それは駄目よ。」

 

パ「なんで?」

 

レミ「もしここで闘わなかったとしても、いずれ闘うことになるわ。あの科学者と。」

 

「それなら、霊夢達がいる方が勝利する確率が高い。それなら今闘うわ。」

 

パ「私はただ死んで欲しくないだけよ。」

 

レミ「運命は見えているの。ここでパチェが行かせてくれることも。」

 

パ「・・・。」

 

レミ「だからふたつだけ言葉を残すわ。」

 

「もし私が生きて帰らなかったら、次の紅魔館当主はフランよ。」

 

パ「やっぱり、連れて行かない理由はそれだったのね。」

 

レミ「そしてもう一つ、」

 

「ありがとう。そうみんなに伝えておいてちょうだい。」

 

〜〜

 

 

 

咲「パチュリー様、顔色が悪いように見えますが、お体の具合はよろしいでしょうか?」

 

パ「大丈夫よ。ちょっと、考え事してただけ。」

 

ピピピ

 

咲「半死体の刀剣が完成したようです。私も行きます。」

 

フ「そっか。ダメダメお姉様のサポートお願いね!」

 

咲「お嬢様は立派なお嬢様ですよ。」

 

 

笑顔でそう言った。

 

 

パ「行かないで、と言っても行くのよね?」

 

咲「はい、お嬢様が待ってますから。」

 

パ「必ず帰って来なさい。」

 

咲「勿論です。それでは。」

 

 

咲夜は笑顔で紅魔館を後にし、研究所を目指した。

 

 

パ「・・はぁ。」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[白玉楼]

 

ピピピ

 

妖「できたようですね。」

 

 

妖夢のブレスレットに通信が入った。

 

 

幽「行くのね。」

 

妖「はい、刀剣は完成したようです。私も行きます。」

 

「あのヤクザメイドも待ってるでしょうし。」

 

ゴ「幽々子は任せろ。俺がなんとしてでも守ってやる。」

 

妖「ゴクア、呼び捨てを直さないと斬りますよ。」

 

幽「喧嘩しないの。」

 

妖「それでは、行って参ります。」

 

幽「行ってらっしゃい!」

 

 

白玉楼を後にし、飛び立った。

 

 

幽「・・・。」

 

ゴ「どうした?」

 

 

幽々子は哀しそうな表情を浮かべている。

 

 

幽「なんだか、帰ってこない気がするの。」

 

ゴ「奴は一人ではない。心配などいらんだろう。」

 

 

勿論、根拠はない。

 

 

幽「ありがとう。ナデナデしてあげるわ。」

 

ゴ「いらん!」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[にとりの研究所]

 

セ「来たか。」

 

咲「お邪魔させてもらうわ。」

 

に「やっと完成したよ。眠い…。」

 

セ「休憩しろ。働きすぎだ。」

 

に「そういう訳にもいかないよ。みんな頑張ってるんだし。」

 

セ「全くお前という奴は。」

 

妖「お待たせしました。」

 

に「おっ、いいタイミング!」

 

「はい、これ。」

 

 

改良された白楼剣、楼観剣を受け取った。

 

 

妖「これは…!」

 

 

鞘から抜くと、刀剣は光り輝いた。そして実感した。簡単には折れないということを。

 

 

妖「ありがとうございます。行って参ります。」

 

咲「あら無視かしら?気分悪いわね。」

 

妖「待ってくださりご苦労。行きますよ。」

 

咲「星に着いたら始末しようかしら?」

 

セ「やめんか2人とも。」

 

に「それじゃあ頑張ってね。私は少し寝るよ。」

 

咲「ごゆっくりどうぞ。」

 

セ「頼んだぞ。」

 

妖「勿論です。」

 

咲「必ず戻ります。」

 

 

2人はブレスレットのスイッチを押し、ドクターがいる惑星へと向かった。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[惑星??? アリス&文付近]

 

ア「逃げ切れそう!?」

 

文「任せてください!逃げ切ります!」

 

 

爆風から一目散に逃げていた。

 

 

ア「! 何か来るわ!」

 

 

アリスは爆風以外にも何かが近づいていることを察知した。

 

それは、倒し損ねてしまった文キラーである。

 

 

文「やり損ねましたか…!」

 

文キ;「魔貫光殺砲」

 

ズォビッ!!

 

文「うわっと!」

 

 

なんとか避けた。

 

 

ア「あれの相手は私がするわ!逃げることに集中して!」

 

文「わかりました!」

 

ア;「連続エネルギー弾×5」

 

 

アリスと上海人形その他の4体で連続エネルギー弾を放った。

 

 

文キ「クッ!」

 

ヒュンッ!ヒュンッ!

 

 

暫く放ち続けているのだが、なかなか命中しない。

 

 

ア「しぶといわね…!」

 

「? あれは…。」

 

 

前を見て、何かに気づいたようだ。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[惑星??? 霊夢転送地]

 

天キ「チャントタタカッテヨ。」

 

霊「うるさいわね!」

 

 

悟天キラーに若干押されている。悟天と瓜二つの敵に対して、本気で攻撃することができないからだ。

 

やりづらさは他にもある。

 

 

霊;霊気「博麗かめはめ波」

 

霊「かーめー、はーめー…!」

 

天キ「エイッ!」

 

霊「ぐっ!」

 

 

このように、手を読まれてしまうのだ。

 

 

霊「私の動きはわかるみたいね。悟天の感覚があるのは本当だわ。」

 

「(わかってくれてるのは、ちょっと嬉しいかも…。)」

 

ド「お待たせしたな。」

 

 

改良された霊夢キラーが姿を現した。

 

 

霊「早いわね。」

 

ド「データを読み込ませただけだからな。」

 

霊「そんなので改良できるのね。」

 

ド「さあ、博麗霊夢を倒せ!」

 

霊キ「ウン。」

 

天キ「ワカッタ。」

 

霊「かかって来なさい!」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[惑星??? 妹紅&チルノ地点]

 

暫く歩くと、殺風景な大地とは裏腹に大きな建物がいくつもある場所に着いた。

 

 

チ「何これ?」

 

妹「急に機械っぽくなったな。」

 

チ「建物?」

 

妹「いや、建物よりはそうだな、大砲に見えるな。」

 

ヴィィン

 

妹「なんだ?」

 

チ「スイッチが入ったのかな?」

 

妹「あぁ、全部に入ったみたいだな。」

 

チ「でも何のスイッチだろ?」

 

妹「よくはないことだろうな。気をつけろ。」

 

チ「うん!」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[惑星??? レミリア転送地]

 

レミ「・・遠くで大きな爆発があったみたいね。」

 

レイキ;「連続エネルギー弾」

 

ボボボボッ!!

 

レミ「しつこい!」

 

 

超スピードで全て躱した。

 

 

レミ「! 何か来る!」

 

レミキ;神槍「スピア・ザ・グングニル」

 

 

神槍が先に飛んできた!

 

 

レミ「っ!」

 

ボフッ!

 

 

片手で防いだ。

 

 

レミ「気が込められていないグングニルなんて大したことはないわ。」

 

「でも、これは厄介ね。」

 

 

レミリアの前に立ちはだかったのは、自分と部下の分身のような敵であった。

 

 

レミ「レイも向かって来てるわね。それなら…!」

 

バシュッ!!

 

 

ある場所へ向けて全速力で飛んだ!

 

 

レミキ「!!」

 

レイキ「マテ!」

 

 

2体の人造人間は、レミリアを追いかけた。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

一方、レイは。

 

 

レイ「早くしなければお嬢様が危ない!」

 

 

ふと気がつくと、見えはしないがレミリアがどんどん離れていくではないか。

 

 

レイ「お嬢様が急に動き始めた…偽物が追いついたか!」

 

 

レミリアに追いつこうとすればするほど、とてつもない何かがわかってくる。

 

 

レイ「何か強い衝撃を感じる…お嬢様より先からだ…!」

 

 

それは爆風のような何か。

 

ふと、元いた世界で愛読していた漫画のワンシーンが頭をよぎった。初めて誰かのために命を使い果たした、彼の姿だ!

 

 

レイ「…ベジータ⁉︎」

 

 

その予想が正しければ、レミリアはそれへ突っ込もうとしている。今わかったが、レミリアの先からアリスと文の気も感じる。

 

 

レイ「お嬢様は偽物を道連れにする気だ‼︎」

 

 

急いだ。とにかく急いだ…!

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[惑星??? 魔理沙転送地]

 

ドカーンッ!!

 

魔「ふあっ!?」

 

 

爆音で魔理沙は飛び起きた。

 

 

魔「誰だ!」

 

 

仕掛けたトラップに何者かが引っ掛かったようだ。

 

 

早「ゲホっ、私ですよぉ。」

 

魔「早苗かよ!驚かさないでほしいぜ。」

 

「(でも、強めのトラップにしたはずだぜ。それくらいのダメージで済むなんて、早苗のやつ、何があったんだ?)」

 

早「それより心配したんですよ!魔理沙さんが倒れてたんですから。」

 

魔「すまねえ、ちょっと眠ってたぜ。」

 

早「こんな所でですか!?」

 

魔「変か?」

 

早「いえ…。」

 

「とにかく、誰かと合流しましょう。一人だといつやられてもおかしくありません。」

 

魔「それもそうだな。霊夢とかと合流したいところなんだが…。」

 

早「少なくともすぐに行ける距離ではありませんね。どこにいるのか見当もつきません。」

 

魔「仕方ないな。近くのやつと合流するのぜ。」

 

早「わかりました!」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[惑星??? レミリア付近]

 

レミ「! 見えた!」

 

 

まだ遠いがアリスと文を見つけた。ここで止まった。

 

 

レミ「あっちも何かと闘ってるみたいね。」

 

「ここから、全てが賭けになるわ。」

 

レミ;神槍「真・スピア・ザ・グングニル」×2

 

レミ「飛んでいきなさい!」

 

ビリッ!ブンッ!!

 

 

意図はわからないが、投げたグングニルに静電気を流し込んだ。

 

レイの元へ飛んでいく。

 

 

レミキ「ガッ!」

 

レイキ「グッ!」

 

 

途中でレミリアキラーとレイキラーをかすった!

 

静電気のせいで一瞬痺れた。しかし、これは狙い通りのようだ。

 

 

レミ「行くわよレイ!」

 

 

もう一本のグングニルを持ち、飛んで行った!

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

ブンッ!!

 

レイ「うわっ!」

 

 

前方から、レミリアのグングニルが飛んできた!

 

が、速いがレイの手元に飛んでくる。

 

 

レイ「お嬢様の槍が何で僕のところに?」

 

 

間一髪でキャッチした。

 

同時にレミリアが此方へ飛んでくる!それと、気がないせいでわかりにくいが、レミリアキラーと何かの動きが一時的に鈍くなっている。

 

 

レイ「そうか!これであの偽物を!」

 

 

レイも2体へ飛んで行った。

 

そして…!

 

 

レミ「はぁっ!!」

 

レイ「くらえーーっ‼︎」

 

ザクッ!!・・ドカーンッ!!

 

 

それぞれの偽物を突き抜けた!

 

 

レイ「手応えありだ!」

 

 

もう1体は自分の偽物だったということに、この時気づいた。

 

 

レイ「僕の偽物もいたのか…後味悪いなぁ。」

 

ピリッ

 

レミ「そんな!」

 

レイ「しまった!」

 

ピューッ!

 

 

このタイミングで能力が切れてしまった…!

 

飛んでいた勢いのままぶっ飛んでいく。

 

 

レイ「まさかこんな時に時間切れだなんて!」

 

 

グングニルも手から離れてしまった。が、

 

 

ガシッ!

 

ア「私たちがいてよかったわね。」

 

レイ「助かりました…」

 

 

全速力で飛ぶ文に掴まっているアリスがレイをキャッチした。

 

それだけでなく、

 

 

文キ「!!」

 

グサッ!!

 

 

手放したグングニルが文キラーに命中し、文キラー諸共爆風に巻き込まれ大破した!

 

 

ア「結果オーライね。」

 

レイ「これで全て倒せたんでしょうか?」

 

ア「近くには居ないわね。」

 

文「重いんですけど…。」

 

レイ「もう少し頑張ってください!」

 

 

まだ爆風から逃げている途中である。

 

 

レミ「速く!」

 

文「はぁぁぁっ!」

 

 

数分後、4人はなんとか逃げ切り惑星の地表に降りた。

 

 

レミ「よく私の意図がわかったわね。」

 

レイ「これ位できなければお嬢様の部下は務まりませんから。」

 

ス・・

 

ア「レェイくぅん♡」

 

レイ「な、何でしょうか!」

 

 

アリスの超サイヤ人G2が解けた!

 

 

文「あ、頑張ってくださいね〜。」

 

レイ「お嬢様!助けてください!」

 

レミ「私もあれには触りたくないわ。」

 

ア「ネェネェ、さっきみたいに抱きついてェ♡」

 

レイ「しません!ここは敵陣なんですよ!」

 

文「レイさんには咲夜さんがいますもんね〜。」

 

レイ「文さんも冷やかしてないで助けてくださいよ!」

 

文「私もいささか気が引けましてね。」

 

「あ、アリスさんのポケットに入ってる仙豆を食べさせたら元に戻りますよ〜。」

 

 

しかしアリスはガニ股で性犯罪者の構えを取っている。

 

 

レイ「あれでどうやって食べさせるんですか!」

 

レミ「無理やり口に放り込むしかないわね。通常なのだから不可能ではないわ。」

 

文「私はさっき仙豆を使ったので持ってませんし、頑張ってくださいね〜(ニヤニヤ)。」

 

レイ「やるしかないかぁ…」

 

 

仙豆は敵地において重要だ。無駄遣いはできない。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[幻想郷]

 

天「どうなってるんだ?みんな、俺が名前を言うまで忘れてるみたいだったなぁ。」

 

「もしかして、あいつが言ってた副作用なのか?」

 

 

永遠亭を出た後もいろんな人物に声をかけてみたのだが、やはり初対面かのような反応をされてしまう。

 

 

天「これだとたぶん、にとりの所に行ったらセルと闘うことになっちゃうなぁ。」

 

「早くあの星に行かなくちゃいけないのに…。」

 

こ「あ!お兄ちゃんやっと見つけた!」

 

天「こいしちゃん?」

 

 

途方にくれていた悟天の元へ、愛弟子が現れた。

 

 

天「俺がわかるの?」

 

こ「? 何言ってるの?」

 

天「いや、わかるならいいんだけど。」

 

こ「変なの〜。でも可愛い♡」

 

天「そ、そうかな…。」

 

こ「そうだ、そんな可愛いお兄ちゃんにお届け物があるよ。これ!」

 

 

修理された転送ブレスレットを渡された。

 

 

天「こ、これって。」

 

こ「河童の人が寝ちゃったから届けに来たの。」

 

天「ありがとう!助かるよ!」

 

こ「じゃあ、お礼にチューして。」

 

天「え?」

 

 

会った時から予感していた悪い想像は的中してしまった。

 

 

天「待って、今はそれどころじゃないんだよ。」

 

「霊夢が、皆んなが心配なんだよ。」

 

こ「また霊夢なの?」

 

天「うっ。」

 

 

こいしは怖い顔になった。

 

 

天「行かなくちゃ。」

 

こ「チューしてくれないなら、ここで叫ぶよ?」

 

天「えっ!それは困るなぁ。」

 

こ「さーん、にー、いーち。」

 

天「わかった!この闘いが終わったら必ずするよ!」

 

こ「ほんとに?」

 

天「ほんとほんと!約束するから。」

 

こ「・・わかった。お兄ちゃんを信じる。」

 

天「助かるよ。」

 

 

悟天は急いで転送を開始し、惑星へワープした。

 

 

こ「お兄ちゃん…。」

 

「ん?人里がうるさい。なにかあったのかな?」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[惑星??? 咲夜&妖夢転送地]

 

咲「着いたわね。」

 

妖「この場所、見覚えがあります。あのガラクタを相手にした時と同じ場所です。」

 

ド「よく覚えていたな、魂魄妖夢。」

 

妖「! あなたは!」

 

ド「その通り。こんな何もない星にわざわざ来てくれて、感謝するぞ。ククク。」

 

咲「御託はいいわ。早く姿を現しなさい。」

 

ド「そう慌てるな。お前たちにもプレゼントを用意したんだが、入れ違いになってしまってな。」

 

咲「入れ違い?」

 

ド「お前たちのコピーのような私の作品だ。正直、お前たちはここへ来ないとばかり思っていたからな。」

 

妖「コピーとは、まさか!」

 

ド「お前たちと実力も同じだ。しかし、入れ違いになってしまっては仕方がないな。」

 

「そうそう、覚醒の実の力を持った人造人間が2人もやってきて、幻想郷は太刀打ちできるのかね?」

 

咲「しまった!!」

 

妖「落ち着いて!ここで戻れば、数日はこの星へ行けなくなってしまいます!」

 

咲「でも…!」

 

ド「そんなお前たちにはお詫びをくれてやる。」

 

ドカーンッ!

 

咲「こいつらは…!」

 

妖「小賢しいですね。」

 

 

以前取り逃がしたメタルクウラ達だ!

 

 

ド「ここで逃げても構わんが、このメタルクウラ達が散らばれば、この星にいる仲間はどうなるかな?」

 

妖「やるしかないようですね。」

 

咲「幻想郷は、きっと大丈夫。きっと…。」

 

妖「はぁぁぁっ!!」

 

咲「んんっ!!」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

妖「行きますよ!」

 

咲「私に命令しないで!」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[惑星??? 霊夢転送地]

 

ド「やるではないか博麗霊夢!」

 

霊「はぁ…。」

 

 

悟天キラーとパワーアップした霊夢キラーを相手に互角だった。

 

 

霊「こんなガラクタじゃ私を倒すことはできないわ。退くことを提案するわ。」

 

ド「ほう、それはどういうことかな?」

 

霊「私にはまだ余裕があるの。」

 

 

霊夢は交渉を行った。闘い慣れしてるだけある。

 

 

ド「と、言うと?」

 

霊「私には仙豆もあるのよ。」

 

?「それってもしかしてこれのことですかァ?」

 

霊「! 誰!?」

 

 

突如、悟天キラーと霊夢キラーの前にオンリョウキが現れた。

 

その手には、霊夢の仙豆があるではないか!

 

 

霊「そんな!」

 

オ「こんなアイテムはこうデス。」

 

メキッ

 

 

仙豆を握り潰してしまった。

 

 

霊「っ!」

 

オ「これで余裕はなくなりましたねェ。さァ、どうしますゥ?」

 

ヒュンッ!!ドゴッ!!

 

霊キ「ガハッ!」

 

 

瞬間移動して霊夢キラーの背後に廻り蹴飛ばした!

 

続いて右の拳に気を溜めたが、

 

 

オ「そォれ!」

 

ドゴッ!!

 

霊「う゛っ !」

 

 

殴り飛ばされた。

 

 

オ「なるホドなるホド、闘う相手はちゃァんと選ぶみたいですねェ。感心感心。」

 

霊「ふざけるのも、いい加減にしなさい…!」

 

オ「グヒャヒャ!いい顔してますよォ!」

 

 

霊夢は有無を問わず攻撃を仕掛けたが、

 

 

ピリリリッ!!

 

霊「なんですって…!」

 

 

当たった筈だった。しかし、オンリョウキは身体を分解させ、姿を消してしまったのだ!

 

まるでジャネンバのような戦術だ。

 

 

霊「ど、どこよ…!」

 

ピリリリッ!!

 

シュルルルッ!!

 

霊「な!うぅっ!」

 

 

突如背後に現れ、尻尾で首を巻きつかれ宙吊りにされた…!

 

 

オ「ここデスが?」

 

霊「あ・・が・・。」

 

オ「アナタに生きていられると面倒だとドクターは仰いました。」

 

「なのでェ、ここで仕留めまァす。」

 

オ;「ドレインテール」

 

 

巻きついた尻尾から、霊夢の気を吸い取り始めた。

 

 

霊「ぁ・・ぁ・・…。」

 

ス・・

 

オ「勝負アリですねェ。グヒャヒャヒャッ!」

 

 

超サイヤ人G2が解けた…。

 

オンリョウキは尻尾を離したが、霊夢は立てず横たわった。

 

 

オ「さァお2人さん、あとは、任せましたよォ。」

 

「グヒャヒャヒャッ!」

 

 

先程と同じように消えた。

 

 

天キ「ククク。」

 

霊キ「フフフ。」

 

霊「・・・。」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[惑星??? 悟天転送地]

 

天「へぇ、驚いたなぁ。こんな街があったのか。」

 

 

悟天が転送された場所は、街のような場所の中だった。人の気配は全くしないが。

 

 

ヴィィン

 

天「?」

 

 

建物から音がした次の瞬間!

 

 

ドォンッ!!

 

天「なんだ!?」

 

 

砲弾が発射された!続いて、

 

 

ドォンッ!!ドォンッ!!

 

 

周りの建物からも発射された。いや、これは建物ではなく兵器だ。

 

 

天「い、いきなりか…!砲台の先にあるのは…、月?」

 

 

悟天が見たものは明らかに月だ。幻想郷に向けてはいない。

 

 

天「ん!霊夢はあっちだ!気が小さくなってる。」

 

「間に合ってくれ!」

 

バシュッ!!

 

 

兵器を潜り抜け、飛んで行った。

 

 

惑星が動き出したが、何が目的なのか?

 

霊夢の運命は?

 

悟天は間に合うか?

 

他のメンバーは大丈夫なのか?

 

幻想郷はどうなるのか?

 

第36話へ、続く!!




というわけで、第35話でした!

漸くできました。お待たせしました。

何か質問等があれば気軽にご連絡ください。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第36話「声にならぬ咆哮」

この小説は、東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・咲夜&妖夢編あり
・勝手な解釈
・安定のさなンクス
等が含まれております。

やっときたか、と待ってくださった方々、すみませんでした。


〜あらすじ〜

重症を負い倒れていた悟天の意識に、幻想の魔神が入り込み提案をしてきた。それはなんと、全身まるごと治療するというものであった。ただではないという条件も飲み、復活した。

 

しかし、その代償は奇妙なものであった。幻想郷の住民が、悟天に会うまで悟天の存在を忘れるというものだったのだ。

 

迂闊ににとりの研究所にも行けない中、たった一人、悟天を認知できる者が現れた。愛弟子のこいしである。

 

どうやら研究所から転送ブレスレットを持ち出したらしく、ある条件の下で悟天に手渡した。

 

早速惑星に着いたのはいいものの、霊夢は既に虫の息であった。

 

間に合うか悟天!?

 

そして、起動した惑星の砲台は何を意味するのか?

 

幻想天霊伝説 第36話

 

[惑星??? 悟天転送地付近]

 

天「(くそっ!砲台が邪魔で真っ直ぐ進めない…!)」

 

「でも上から行けば狙われるかもしれないし…。」

 

 

そこら中にある砲台が一斉発射している。

 

上と下、どちらを飛んでも速く進めないのだ。

 

 

天「(温存してる暇はない!)はぁっ!!」

 

ヴンッ!!

 

 

超サイヤ人に変身し、意識を集中させた。

 

 

天「(やっぱり、前よりパワーアップしてるな。父さんやベジータさんが言ってたことは本当だったのか。)」

 

 

死の淵まで追い詰められ、復活することでパワーアップするという話を思い出した。

 

 

天「(抜けた!)はぁぁぁっ!!」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

「間に合ってくれぇぇっ!」

 

キーンッ!!

 

 

超サイヤ人2に変身し、全速力で飛んだ。

 

 

チ「ん?あれ兄貴じゃない?」

 

妹「本当だ!建物が砲台になったかと思えば女たらしまで…!」

 

チ「追いかけよう!」

 

妹「おう!」

 

バシュッ!!

 

チ「あぁ、待ってよ姉貴ー!」

 

 

勿論チルノでは悟天にも妹紅にも追いつけない。

 

このまま合流できればいいのだが…。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[レミ&レイ&アリ&文合流地点]

 

一方、レイはなんとかアリスのポケットから仙豆を取り出し、食べさせることができたのであった。

 

 

レイ「この星に来て1番の強敵だったかもしれない…」

 

ア「ごめんなさいね…。」

 

 

絶望した表情で謝罪された。

 

 

レイ「いいんですよ、困った時はお互い様です。」

 

文「これはスクープですね(ドヤァ)。」

 

レイ「記事にしようとしないでください!」

 

文「では咲夜さんだけに報告というのは如何でしょうか?」

 

レイ「恐ろしい事になるからやめましょう!」

 

レミ「貴方達はこんな状況でも楽しそうね。」

 

レイ「僕は楽しんでませんよ⁈」

 

文「私は楽しんでますよ〜。」

 

 

ケラケラ笑っている。

 

 

レイ「まったく…遊んでないで先に進みましょうよ。」

 

文「それもそうですね。それじゃあ誰かと合流しましょう!」

 

ア「っ、あっちから魔理沙の気を感じるわ。」

 

レミ「ほんとね。一番近いわ。」

 

レイ「じゃあ、そこへ向かいましょう!」

 

 

みんな、早苗も一緒だということには気づいている。

 

 

文「(今さら早苗さんに触れられないですね〜。まあ、いいでしょう。)」

 

 

一行はのんびりと魔理沙の元へ向かった。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[咲夜&妖夢転送地]

 

メタルクウラ達は地表を歩き、迫ってくる。

 

 

咲「はっ!」

 

 

2本のナイフが立体浮遊術で宙を舞った。

 

 

妖「それはまだいりません。」

 

咲「余計なお世話よ。」

 

妖「私だって、ただ刀剣の完成を待っていたわけではありませんから。」

 

 

楼観剣を抜き、構えた。

 

 

妖「後ろにいた方がいいですよ。」

 

咲「あらそう。」

 

 

悪態をつくが後ろに廻った。

 

 

妖「この技は、今しか効果がありません。」

 

「そのまま、歩いてくださいね。」

 

 

どんどん近づいてくる敵を前にしても、微動だにしない。

 

・・やがて、その時が来た…!

 

妖夢は気を一気に上昇させ、

 

 

妖;輝剣「水平閃」

 

妖「水平閃っ!!」

 

ピッ!!

 

咲「うっ!」

 

 

剣を振った一瞬、あまりにもの眩しさにその場にいた誰もが視界を奪われた。

 

背後にいた咲夜が見たものは、大群のメタルクウラの脚と腹が泣き別れになった光景だった。

 

メタルクウラ達はバタりと倒れ、動かなくなった。

 

 

咲「なんて威力なの…!」

 

妖「ぼやっとしてないで早くチップを斬ってください!」

 

咲「あなたこそ何してるのよ。」

 

妖「気を使いきりました。ろくに動けません。」

 

 

妖夢の超サイヤ人G2は解けていた。メタルクウラの再生は始まっている。

 

 

咲「・・仕方ないわね。」

 

「はっ!」

 

ギュンッ!!

 

 

両手にナイフを握り、更に2本のナイフを立体浮遊術で攻撃しにかかった。

 

スパッスパッスパッスパッ!・・ボンッ!!

 

ザッザッザッザッ!・・ボンッ!!

 

 

次々と銀髪のメイドに仕留められていく。

 

一方で銀髪の武士は息絶え絶えだ。

 

 

妖「はぁ・・はぁ・・、体力が、回復、しない…。」

 

咲「…。」

 

 

咲夜は妖夢に仙豆を投げた。

 

 

咲「私の分だけど食べなさい。1人だと数が多いから。」

 

妖「・・かたじけないです。」

 

カリカリ、ゴクッ

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

妖「行きます!!」

 

 

2人で再生途中の敵にトドメを刺していった。

 

しかし、幾らかは間に合わなかった。

 

 

咲「残りはせいぜい20体ほど、と言ったところかしら。」

 

妖「問題ない!」

 

 

少しも怯む様子はない。

 

 

メ×5;「連続フィンガーブリッジ」

 

ババババッ!!

 

 

無数の小さなエネルギー弾が2人を襲う!

 

 

咲「ふん。」

 

妖「その程度!」

 

 

咲夜は能力で完全回避した。

 

対する妖夢は真っ直ぐ突っ込んだ。

 

 

妖「はぁぁぁっ!」

 

キキキキッ!!

 

 

もちろんただで突っ込んだ訳ではない。

 

迫り来る光の礫を双刃で弾き飛ばしていたのだ!

 

 

妖「終わりです!」

 

ザザッ!!ザザッ!!ザッ!!

 

咲「解除っ!」

 

ボンッ!!

 

 

妖夢が一瞬で5体を斬り捨てた反面、咲夜は能力で一瞬のうちにチップを斬った。

 

一太刀の無駄もなく大量の敵を斬り裂くその姿は正しく、銀の超戦士であった。

 

 

咲「残りは10体ほどね。」

 

妖「さっさと終わらせましょう。」

 

 

雑兵を終わらせようとしたその時!

 

 

オ「お待ちくださァい!」

 

オ;「超魔口砲」

 

ボオッ!!

 

 

2人の足元に強力なエネルギー波が飛んできた!

 

 

妖「誰だ!」

 

咲「・・そこね!」

 

ヒュンッ!!キンッ!!

 

 

気を感じる場所にナイフを投げたが、弾かれてしまった。

 

 

オ「マァマァまずは落ち着いてくださいよォ。」

 

妖「新手…!」

 

オ「なァに言ってるんデスか?13号の時には既にいましたよ?」

 

咲「魔理沙が言ってた不気味なやつね。」

 

オ「流石完璧で瀟洒なメイド咲夜さァん、デスね。お友達のお話はしっかり覚えてる、グヒャッ」

 

「それはいいとして、大事なお知らせがあるんデスよォ。」

 

妖「何よ。」

 

 

咲夜は嫌な予感がした。

 

 

オ「アナタ方の大事なお友達、霊夢ちゃんは間もなく死にまァす☆」

 

2人「!!」

 

オ「わたくしがァ、極限まで追い詰めてきたからデぇス!グヒャーヒャヒャヒャ!」

 

 

静かに激怒した咲夜は、1秒足らずでオンリョウキの首筋に迫り、かっ斬ろうとしたが、

 

 

ピリリリッ!!

 

咲「!?」

 

 

寸前で躱された!

 

後ろに現れることを察しナイフを投げたが、片手間で跳ね返され、

 

 

ゲシッ!!

 

咲「がっ!!」

 

 

避けた隙を突かれさらに背後から蹴られた。

 

 

妖「はぁっ!」

 

サッ!サッ!サッ!サッ!

 

 

妖夢もなかなかの読みで刀剣を振るうが、当たらない。

 

 

オ「それ。」

 

妖「しまっ!」

 

ドゴォッ!!

 

妖「ぐはっ!!」

 

 

足元を払われ体勢を崩した直後、桁違いの力で頭を踏みつけられた!

 

 

オ「霊夢で敵わなかったんデスよ?アナタ方で勝てるわけがないでしょうよォ。」

 

咲「くっ」

 

妖「(考えろ、考えるんだ。こいつを倒す方法を。)」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[霊夢地点]

 

霊「(私、死ぬのかな。こんな奴らに殺られて。)」

 

 

意識だけを残された霊夢に、悟天キラーと霊夢キラーが迫り来る。

 

 

霊「(ただいまって、言いたかったな…。いつもと変わらない生活に、戻りたいな。)」

 

「(・・! この気は…。)」

 

 

物凄いスピードで何者かが此方へ迫って来る。

 

 

霊「(嘘! どうして悟天が!)」

 

 

絶望の闇へ堕ちていった霊夢に、希望の光が差し込んだ。

 

こんな所では、死ねない!!

 

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

天キ&霊キ「!」

 

霊「ー!」

 

 

声にならない叫びを上げ、悟天キラーと霊夢キラーに立ち向かった!

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[魔&早合流地点付近]

 

魔「おっ、誰か歩いてくるぜ。」

 

早「おーい!」

 

 

暫く歩いていると、4人の人影が見えてきた。

 

 

ア「魔理沙ー!」

 

文「魔理沙さんじゃないですか〜。」

 

魔「みんな無事だったんだな。よかったぜ!」

 

レミ「なかなか危ない所だったわ。」

 

レイ「まさか自分達の偽物が襲ってくるなんて思いませんでしたよ。」

 

早「ハァッ☆」

 

 

ノルマ達成。

 

 

魔「やっぱりそっちも自分と瓜二つの敵が出てきたのか。」

 

ア「そのせいでもう仙豆を使う羽目になったわ。」

 

早「私はまだありますよ!」

 

レイ「慎重に行かなければなりませんね。」

 

早「そ、そうですね…!」

 

 

唐突に反応があったので少し戸惑った。

 

 

ド「見事だ。」

 

一同「!」

 

 

ドクターの声が響いた。

 

 

ド「よくぞ自分の分身に打ち勝った。感激だ。」

 

レミ「いい加減姿を見せなさい!」

 

ド「いいだろう。」

 

レミ「え?」

 

 

あっさりと承諾した。

 

 

レイ「随分と余裕だな…」

 

ア「やっと観念したのかしら?」

 

ド「ちょうどお前たちがいる場所は、私の研究所の入り口になっている。」

 

ヴィィン

 

 

音と共に地表が扉のように開き、地下への入口が現れた。

 

 

ド「さあ、入りたまえ。」

 

文「嫌な予感がしますね。」

 

魔「でも、行くしかないのぜ。」

 

「それにいざとなればレイがいるから安心なのぜ!」

 

レイ「…プレッシャーが凄いッ!!」

 

 

かくして、魔理沙・レミリア・アリス・文・早苗・レイは地下へ突入することで、ドクターへ近づくこととなった。

 

 

果たして、悟天は間に合うのか?

 

再び立ち上がることができたが、霊夢は勝てるのか?

 

咲夜と妖夢の運命は?

 

魔理沙たちを待ち受けるものは何なのか?

 

第37話へ、続く!!




というわけで、第36話でした!

数ヶ月空いてしまったことを、心からお詫び申し上げます。

次回は、幻想郷サイドを書きます。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第37話「あいつの代わりに」

この小説は、東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・更新が遅い
・勝手な解釈
・ゴクアはもう良い奴
等が含まれております。

それでも構わない方は、どうぞお読みください!


〜あらすじ〜

幻想少女達が新惑星で激戦を繰り広げる中、星のもう半面では、月の都と新惑星との戦争が勃発していた。

 

魔理沙・レミリア・アリス・文・早苗・レイは合流し、ドクターの招待の元地下へ突入した。

 

しかし、霊夢は瀕死状態、悟天は未だ霊夢の場所には着かず、咲夜と妖夢は霊夢を倒した敵を前に大ピンチ、と言った状況だ。

 

その頃、幻想郷では何が起きていたのか?

 

幻想天霊伝説 第37話

 

[白玉楼]

 

幽「はぁ、妖夢が心配だわ。」

 

ゴ「17回目だぞ。」

 

 

幽々子は妖夢が心配で仕方がない。

 

 

ゴ「まだ1時間も経っていない。心配性にも程があるな。」

 

幽「だって、今回はものすごく嫌な予感がするんだもん。」

 

ゴ「なんだその喋り方は。」

 

 

ゴクアはすっかり、心を許していた。

 

 

ゴ「? 何かが飛んでくるな。」

 

幽「誰かしら?」

 

 

ゴクアと幽々子は、何かの接近に素早く察知した。ゴクアは元から索敵能力が高い。

 

 

ゴ「見てくる。」

 

幽「幽霊だったらお通ししてね〜。」

 

 

幽々子は居間に残り、テレビを見ていた。今はにとりが、スパイカメラの映像を流しっぱなしにしている。

 

編集はされておらず、時折カメラが切り替わったりする。

 

特に実況もされていないので、そういう意味では真のニュースだ。

 

 

幽「おや、霊夢たちが自分の偽物と闘ってるわね。」

 

「あっ!妖夢が映った!・・あれ?妖夢の相手は妖夢の偽物じゃないのね。ってまさか!」

 

 

その頃ゴクアは、門でそれを待ち構えていた。

 

 

ゴ「あの服装は魂魄か?忘れ物でもしたのか?」

 

 

階段に足をつけずに上がってくるその人影は、正しく妖夢だ。

 

が、突然速度を上げ、一直線に飛んできた!

 

 

ゴ「なにっ!」

 

 

紙一重で相手の一太刀を躱した。

 

 

ゴ「くっ!」

 

ゲシッ!!

 

 

一瞬の隙を逃さず、蹴りを入れた。

 

 

ゴ「貴様は、魂魄ではないな!」

 

 

ゴクアの言う通り、現れたのは妖夢ではなく妖夢キラーであった。

 

 

妖キ「ヨクワカリマシタネ。」

 

ゴ「蹴った時の感触が違ったからな。」

 

「丁度いい機会だ。思う存分力を出して、お前を倒す!」

 

ゴオォッ!!

 

 

フルパワーゴクアへ変身した!

 

 

ゴ「来い!」

 

妖キ;断命剣「冥想斬」

 

 

空中にいた妖夢キラーは、大きく振りかぶり、ゴクアへ襲いかかった。

 

剣を構えたゴクアは、剣を交えるのかと思われたが、

 

 

ドゴンッ!!

 

妖キ「ナニッ!」

 

 

妖夢キラーの一撃は、敵ではなく地盤に決まった。これを決まったとは言わないが。

 

 

ゴ「おぉっ!」

 

 

ひらりと身を躱したゴクアは、両手に握りしめた剣を力一杯振り下ろした!

 

 

ガキンッ!!

 

ゴ「くっ!」

 

 

冥想斬を外したがすぐに体勢を立て直し、ゴクアの一太刀をコピーの楼観剣で受け止めた。

 

 

ゴ「(パワーはこいつの方が上か!)」

 

 

刀剣で防がれようが、力任せに叩き斬るつもりでいた。しかし、戦闘力は相手の方が上であったということが誤算だった。

 

 

妖キ「ソノテイドデスカ。」

 

ゴ「ぐぅぅっ!」

 

 

全力のゴクアに対し、妖夢キラーは全力ではない。

 

 

妖キ「ハッ!」

 

ドォッ!!

 

ゴ「ぐぁっ!」

 

 

コピー楼観剣から衝撃波を放ち、ゴクアを吹っ飛ばした!

 

その攻撃により、剣を手から離してしまった。

 

 

妖キ「オワリデス!」

 

妖キ;人鬼「未来永劫斬」

 

 

頭から地面に落ちていくゴクアを確認し、タイミングを見計らって駆け出した。

 

ゴクアは、これを見通していた!

 

 

ゴ「やはりな!」

 

ゴ;「ギャラクティックバスター」

 

ゴ「ギャラクティックバスター!」

 

ドオォッ!!

 

妖キ「ナニッ!」

 

ドカーンッ!!

 

 

隙だらけになっていた妖夢キラーに、渾身のギャラクティックバスターが直撃した!

 

 

ゴ「どうやら魂魄の分身のようだな。」

 

「これまでの稽古を見て、貴様は攻撃に集中した時のみ隙を見せることがわかった。」

 

 

カウンターを仕掛けた、ということだ。

 

 

妖キ「ヨクモヤッテクレマシタネ。」

 

ゴ「まだ動けるのか。」

 

 

見た目はボロボロだが、まだまだ闘える状態のようだ。

 

どうするゴクア。

 

 

ゴ「(幽々子だけには手を出させん…!)」

 

妖キ「? …。」

 

 

妖夢キラーは右耳に手を当て、何かを聞き取っていた。

 

 

バシュッ

 

 

聞き終わると、ゴクアに背を向け下界へ飛んで行った。

 

 

ゴ「なんだ?」

 

 

死を覚悟していたが、敵の方からいなくなったので安堵し、変身を解いた。

 

 

ゴ「・・・。」

 

 

 

 

〜〜

 

妖「はっ!」

 

ゴ「ふん!」

 

ゴンッ!

 

 

これは、木刀で稽古していた時のこと。

 

 

ゴ「おらっ!」

 

妖「…。」

 

 

一太刀加えようとした妖夢の剣を、払って弾こうとした。

 

 

ゴ「なにっ!」

 

ゴッゴッゴッ!

 

ゴ「ぐあっ!」

 

 

しかし妖夢は、ゴクアの払いの力を受け流し、即座に三連撃を与えた。

 

 

妖「一撃に力を入れすぎです。実戦では、さっきのように受け流されたら終わりですよ。」

 

ゴ「これが俺のやり方だ。」

 

妖「幾ら力に自信があったとしても、受け止めるのではなく受け流すことも考えるべきです。」

 

ゴ「何を偉そうに。貴様も攻撃の際に隙を見せるではないか。」

 

妖「余計なお世話です。」

 

〜〜

 

 

 

 

ゴ「まさか、貴様に助けられるとはな。」

 

幽「ゴクアちゃーん、大丈夫ー?」

 

ゴ「その呼び方をやめろ。」

 

幽「今来たのって、妖夢の偽物でしょ?」

 

ゴ「見てたのか。」

 

幽「いえ、テレビを観てわかったの。」

 

ゴ「テレビだと?」

 

幽「霊夢の友達が作ったスパイカメラが撮った映像よ。」

 

「みんな自分の偽物と闘ってたんだけど、妖夢と紅魔のメイドだけ違ったの。だからもしかしてって思って。」

 

ゴ「敵は相当できるらしいな。」

 

幽「それはいいとして、ありがとうねゴクアちゃん!」

 

ゴ「だからやめろ!」

 

 

ゴクアは見事、自分よりも格上の存在を倒すことができた。

 

さて、妖夢キラーは何処へ向かったのだろうか?

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[紅魔館]

 

美「っ! 何か来る!」

 

 

何かがこちらへ飛んでくる。肉眼で見える距離だ。

 

 

美「あれ?咲夜さん?」

 

 

惑星へ向かったはずの咲夜の影が見える。

 

何故戻ってきたのかを考えていると、突然ナイフが飛んできた!

 

 

美「うわっ!」

 

ドゴッ!ドゴッ!ドゴッ!

 

 

紙一重で避けた。いつもナイフを投げられていた経験が、功を奏したのだ。

 

 

美「投げたの本当にナイフですか!?地面の形が変わってますけど!」

 

美;「太陽拳」

 

カッ!

 

咲夜キラー「!」

 

 

咲夜キラーの目が眩んだ。

 

 

美「早くパチュリー様に伝えないと!」

 

 

一目散に駆け館内に入ると、既にパチュリーは詠唱していた。

 

 

小「相手は何者ですか?」

 

美「咲夜さんの偽物です!かなりの実力を持っています!」

 

妖精メイド「そんなあ!お嬢様も咲夜さんもいないのに!」

 

フ「レイがいないことが一番の問題よ。」

 

 

屋敷の奥から、フランが歩いてきた。

 

 

小「妹様?」

 

フ「私が行くわ。みんなは地下に避難して。」

 

美「し、しかし…。」

 

パ「わかったわ。行ってきなさい。」

 

美「パチュリー様!?」

 

フ「ありがと。あれちょうだい。」

 

 

パチュリーはフランに、手のひらサイズの血の色の球を渡した。

 

 

パ「死ぬことは許さないわよ。」

 

フ「わかってるわよ。」

 

 

小さな少女は扉を開け、戦いに行った。

 

 

小「妹様一人で大丈夫でしょうか?」

 

パ「問題ないわ。いざとなれば、私が命を懸けてでも守るから。」

 

小「それなら私もおともします!」

 

パ「・・・。」

 

「大きくなったわね、フラン。」

 

 

 

外に出ると、空は紅い霧に覆われており、日光を遮断していた。

 

 

咲キ「イモウトサマ、アヤメテサシアゲマス。」

 

 

忠誠心など微塵も感じない。明らかに偽物である。

 

 

フ「咲夜の偽物って聞いたからどんなのかなぁって思ったけど、全然似てないわね。」

 

 

先程の球を、林檎を食べるかのように一口かじった。

 

 

ガリッ

 

フ「!!」

 

ヴンッ!!

 

 

食べ残しは手に溶け、超サイヤ人Gに変身した!

 

この球は、レミリアが超サイヤ人Gに進化するために作った、あの血塊を凝縮させたものだったのだ。

 

 

フ「掛かってきなさい!」

 

咲キ「!」

 

 

お言葉に甘えてと言わんばかりに、襲いかかってきた。

 

 

フ;禁忌「クランベリートラップ」

 

 

身の回りに、複数の大きなエネルギー弾を仕掛けた。わざと間隔を空けている。

 

 

咲キ「ハッ!」

 

ドッ!ドッ!ドッ!

 

 

跳び上がってナイフを投げ、トラップを破壊した。

 

 

フ「やっぱりね!きゅっ!」

 

ドカーンッ!

 

 

敵を捉え、〈破壊〉の能力を使った。

 

しかし、敵は破損しなかった。

 

 

フ「バラバラにするつもりだったのに、服が傷むだけなのね。」

 

「(この咲夜は能力を使えないみたいね。使えたなら、とっくにやられてるもの。)」

 

咲キ「クシザシニナリナサイ。」

 

咲キ;メイド秘技「真・殺人ドール」

 

 

無数の気弾幕が襲いかかる!

 

 

フ「っ!」

 

 

懸命に避けるが、

 

 

ザクッ!

 

フ「痛っ!」

 

 

左肩に刺さってしまった。

 

だが、動きが鈍くなったフランに、両手にナイフを持って容赦なく襲いかかる。

 

 

咲キ「コンドハチョクセツキリサキマス。」

 

フ「そこ!」

 

フ;「ビクトリーキャノン」

 

ビィッ!!ドカーンッ!!

 

 

至近距離まで迫った所で、師から伝授した技を使った!

 

 

フ「きゃっ」

 

 

反動で後方へ吹き飛んだ。

 

 

フ「こ、これで少しは…。」

 

 

そう、少しはダメージを与えたのである。

 

 

咲キ「ゴカクゴヲ。」

 

フ「・・・。」

 

 

その時、咲夜キラーは右耳に手を当てた。何かを聞いている様子だ。

 

 

咲キ「・・・。」

 

バシュッ

 

 

聞き終わったかと思うと、フランを無視して何処かへ飛んで行った。

 

 

フ「助かった、の?」

 

ス・・

 

美「妹様!」

 

 

超サイヤ人Gが解け、倒れたフランに駆け寄った。

 

 

フ「ゲホッ!」

 

美「しっかり!」

 

フ「お姉様も、こんなに苦しい思いをしたのね。」

 

 

超サイヤ人Gは、楽ではなかったことを思い知らされた。

 

 

パ「大丈夫?立てるかしら?」

 

フ「ちょっと無理っぽい。」

 

パ「わかったわ。美鈴、館内へ運んであげて。」

 

美「はい!」

 

 

小さな女戦士は、家族を守ることができたのであった。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[にとりの研究所]

 

セ「ぐっすり寝ているな。」

 

 

咲夜と妖夢を送り出して数分、にとりを見守っていた。

 

 

セ「む、これは。」

 

 

数面のモニターによるスパイカメラの映像を観た。そこには、霊夢達がそれぞれ自分の分身のような敵と闘っている光景が映し出されていた。

 

 

セ「なるほどな。ドクターがしかねない手だ。」

 

 

同時に、幻想郷を映し出した映像も観ていると、人里が動乱しているではないか。

 

 

セ「ちっ、十六夜咲夜と魂魄妖夢を送り出したタイミングで何かを送ってきたな。」

 

「にとりが心配だが、行くしかあるまい。」

 

 

いざとなれば瞬間移動もある。無事でいてくれ。

 

セルは、人里へ向け飛んで行った。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[人里]

 

セ「! これは…!」

 

 

上空から確認すると、何かが暴れていることがわかった。

 

そして、ルーミア・リグル・ミスティアがそれと闘っているということも。

 

 

セ「まさかあれは、メタルクウラ?何故奴が。」

 

「侵入したのなら、観測機に反応がある筈だが。」

 

 

加勢するため、降りていった。

 

 

リ「まだ闘えるか?2人とも。」

 

ル「何とか…。」

 

ミ「くそっ!なんて強いんだ!」

 

リ「前はこんなに強くなかったのにな。」

 

 

一体のメタルクウラに圧倒されていた。

 

 

セ「おい、お前たち。これはどういうことだ?」

 

リ「! セルさん!」

 

ル「森から突然現れたのだ。」

 

セ「住民は避難したか?」

 

ミ「慧音先生とセルJr.が誘導してくれたよ。死者は出てない筈。」

 

セ「そうか、よくやった。」

 

「後は私に任せろ。お前たちも避難誘導を手伝え。」

 

リ「ありがとう!」

 

ル「助かるのだ。」

 

ミ「頼みます。」

 

 

3人は、その場を離れた。大妖精は、既に避難しているらしい。

 

 

セ「さて、今度は私が相手だ。」

 

メ「・・・。」

 

セ「(夏祭りの時より、数段パワーアップしているようだ。)」

 

「(この頭の形を見るに、孫悟天と博麗霊夢、レイ・ブラッドを倒した個体と同じものだ。油断はできん。)」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

 

気を高めた!

 

 

セ「行くぞっ!」

 

 

果たして、一体とはいえ最大パワーのメタルクウラに、セルは打ち勝つことができるのだろうか?

 

 

第38話へ、続く!!




というわけで、第37話でした!

現在、当小説の短編版を投稿する所存です。上・下で分けますので、まずは上巻を執筆してます。

内容としては、今までの話を大幅にリメイクし、所々に追加シーンやカットシーンがある、いわゆる決定版です。

既に、別作品ではないかと疑われるくらい修正しました。昔の自分は、今より文才がなかったことがうかがえます。

故に、内容が変わるほどのミスがない限りは、過去話を修正したりはしません。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第38話「忘れた頃に」

この小説は、東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・更新が遅い
・勝手な解釈
・ドクターの名前発覚
等が含まれております。

逆に考えるんだ。「読んじゃってもいいさ」と考えた方は読んじゃいましょう!


〜あらすじ〜

霊夢たちが謎の新惑星で激闘を繰り広げていた時、幻想郷も平和ではなかった。

 

入れ違いになった妖夢キラーと咲夜キラーはそれぞれ、白玉楼と紅魔館を攻撃していたのだ。

 

人里も例外ではなく、かつて霊夢たちを襲撃したメタルクウラの生き残りが暴れていた。劣勢の中交戦していた悟天の弟子たちだったが、そこへセルが駆けつけた。

 

妖夢キラーと咲夜キラーは、あと一歩の所で何者かの通信を受信しその場を離れた。

 

最大パワーのメタルクウラに、セルは打ち勝つことができるのだろうか?

 

妖夢キラーと咲夜キラーは何処へ向かったのか?

 

幻想天霊伝説 第38話

 

 

 

 

[人里]

 

セ「どりゃあっ!」

 

メ「ッ!」

 

ドゴッ!!

 

 

両者は激しくぶつかった!その衝撃で、数々の人里の家屋にヒビが入った。

 

 

ゴッ!ガッ!ドッ!グリッ!

 

セ「はっ!」

 

ドッゴォォンッ!!

 

メ「グアッ!」

 

 

強烈な一撃を与えた。が、大してダメージにはなっていないようだ。

 

 

セ「自己修復プログラムか。やはりチップの破壊が一番の近道のようだな。」

 

セ;「三連デスビーム」

 

セ「どらっ!」

 

ビッ!ビッ!ビッ!

 

 

瞬時に三本のデスビームを放ったが、

 

 

メ「ッ!」

 

ヒュンッ!!

 

セ「なにっ!」

 

 

瞬間移動で躱され背後に回られた!

 

 

セ「ちっ!」

 

ヒュンッ!!

 

 

負けじと瞬間移動し敵の背後へ回ったが、

 

 

ヒュンッ!!

 

 

さらに敵も同じ手を使った。

 

これを繰り返すこと十数回。

 

 

セ「どりゃっ!」

 

ゲシッ!!

 

 

タイミングを少しずらし、ハイキックした。

 

 

セ;「デススライサー」

 

セ「そこだ!」

 

ギャンッ!!スパッ!!

 

 

メタルクウラの首を切り飛ばした!

 

 

セ「はっ!」

 

ボッ!!ドカーンッ!!

 

 

すかさず残った胴体をエネルギー弾で破壊した。

 

再生を始める首へ近づき、それを片手にとり、

 

 

セ「消えておけ。」

 

ボォッ!!

 

 

持った手からエネルギー波を放ち、完膚なきまでに消しとばした。

 

 

セ「ひとまず人里はこれでいい。・・?」

 

 

紅魔館の方から気配を察知した。

 

おそらくドクターが送り込んだ新手だな。紅魔館から離れたが、何処へ向かっている?別の知らない気も同じ方を向いて動いている。この方角は、まさか!

 

 

セ「ちっ!」

 

ヒュンッ!!

 

 

瞬間移動を使った。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[にとりの研究所]

 

に「zzz…」

 

 

にとりはまだ寝ていた。間に合ったようだ。

 

 

セ「地下に隠すか。」

 

 

にとりを抱え、〈限界突破の木〉がある地下へ向かい、にとりをそこに寝かせた。

 

 

セ「お前は、お前だけは私が必ず守る。」

 

 

地下への扉を閉め、研究所から飛び立った。

 

その時、バトルシミュレーターの扉が開いた。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[研究所上空]

 

それから間もなく、2つの方向からそれがやってきた。

 

 

セ「十六夜咲夜と魂魄妖夢の複製か。」

 

「一応問う。お前たちの目的は何だ?」

 

咲キ「カワシロニトリノ…」

 

妖キ「マッサツ。」

 

セ「やはりな。」

 

「調子に乗るなよ!中身のないガラクタがっ!!」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

 

セルは悟った。最初から全力で闘わなければ勝てないということ。

 

そして、自分が負けてしまうかもしれないということ。

 

 

咲キ「マズハオマエカラ…」

 

妖キ「マッサツ。」

 

バシュッ!!

 

 

左右から襲いかかる!

 

 

セ;「フルパワーデスビーム」

 

セ「はっ!」

 

ビッ!!

 

 

両の人差し指から繰り出したが、寸前で躱された。

 

 

セ「何処へ行った?・・上か!」

 

 

見上げると、咲夜キラーが構えていた。が、それは囮だった。

 

 

妖キ「ハッ!」

 

セ「なに!」

 

ザッ!!

 

セ「ぎぃっ!」

 

 

妖夢キラーは、セルの下から急上昇してきた。

 

直前で気づいたが、右腕を斬られてしまった!

 

 

セ「おのれ!」

 

ボッ!ボッ!ボッ!

 

 

左手から気弾を放つが、妖夢キラーを捕えられない。

 

 

ギュンッ!!

 

セ「今度はナイフか。」

 

 

2本の回転するナイフがセルを襲う。

 

 

セ「どりゃっ!」

 

カンッ!

 

セ;「魔貫光殺砲」

 

ズォビッ!!

 

 

1本はキックで弾き、もう1本は技でナイフを折った。

 

 

セ「はぁ…、はぁ…。」

 

咲キ「・・・。」

 

妖キ「・・・。」

 

セ「(先程のナイフ、中々の威力だった。戦闘力は互角かそれ以上ということか。)」

 

「(今の幻想郷の戦力なら敵とも渡り合えると思ったのだが、ドクターがこれほど用意していたとはな。私の計算が甘かった。)」

 

 

虚しくなった。自分は幻想郷では圧倒的に強い存在であり、今は守る存在であることを自負していたのだが、にとりを守れないとわかってしまったからだ。

 

 

セ「お前たちの勝ちだ、降参する。」

 

妖キ「デハ、カクゴ。」

 

セ「だが、タダでは死なん。」

 

セ;「フェニックスダイナマイト」

 

ボウッ!!

 

セ「これが私の能力、〈誰の技でも習得する程度の能力〉だ。」

 

 

妹紅の技を使うことにした。

 

 

セ「私が使えば核は吹き飛ぶだろう。しかし、にとりを守るためなら惜しくはない。」

 

「さあ、勇気のある者だけかかってこい!」

 

 

最後に一目にとりを拝みたかったが、叶いそうもない。

 

セルは覚悟した。

 

 

セ「っ!誰だ!」

 

 

しかし、まさかの助っ人が現れた!

 

 

?;「トラップシューター」

 

ボボボボッ!!

 

妖キ「グッ!」

 

咲キ「ナニッ!」

 

 

いくつか被弾した。

 

セルは身体の火を消した。

 

 

亜「セルさん、私も一緒に闘うっす。」

 

 

なんと、今まで行方不明だった霧雨魔理亜ではないか!

 

 

セ「霧雨魔理亜、今までどこに…。」

 

亜「バトルシミュレーターで修行しながら身を隠してたっす。勿論にとりさんに協力してもらってたっす。」

 

「でも私は決めたっす。にとりさんを守るって…!」

 

セ「何を考えているかは知らんが、背中は任せたぞ。」

 

亜「承知っす!私は咲夜さんの偽物を相手するっす!」

 

セ「なら一つ助言する。その十六夜咲夜は時を止める能力を持っていないぞ。」

 

亜「それは有難いっす。」

 

咲キ「ヒトリフエタトコロデ、」

 

妖キ「オナジデス。」

 

セ「ふん!」

 

ズッ

 

 

斬られた右腕を再生させた。

 

 

セ「はぁっ!」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

亜「おぉっ!!」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

 

セルはフルパワーを出し、魔理亜は超サイヤ人2に変身した!

 

 

亜「先生、すいません…。」

 

セ「?」

 

妖キ;断迷剣「迷津慈航斬」

 

 

刀剣を一瞬伸ばし振り下ろした!

 

 

セ「ナメるな!」

 

セ;「セルブレード」

 

ギンッ!!

 

 

気を込めた両腕で斬撃を食い止めた!

 

 

妖キ「ナゼ、ワタシノヒトタチガウデナンカデ。」

 

セ「クウラの部下の技だ。そいつは片手だったがな。」

 

妖キ「チッ!」

 

 

妖夢キラーの刀剣が縮んだ。

 

 

妖キ「ハッ!」

 

セ「ずあっ!」

 

カンッ!カンッ!カンッ!

 

 

刃物と化したセルの両腕と、妖夢キラーの双剣が何度も交えた。

 

 

妖キ「クッ!」

 

カンッ!!

 

セ「ぬぅっ!」

 

 

セルが弾かれた!

 

 

妖キ「ソコデス!」

 

妖キ;剣伎「桜花閃々」

 

 

高速移動でセルに斬りかかった!

 

 

セ「っ!」

 

妖キ「ッ!」

 

ゲシッ!!

 

妖キ「ガッ!」

 

ザザザッ!!

 

セ「ぐっ!」

 

 

寸前で躱し、妖夢キラーの背後から蹴っ飛ばしたが、セルもダメージを受けた。

 

斬り抜けた後に時間差でダメージを与える。それが剣伎「桜花閃々」である。

 

 

セ「一対一なら負けんぞ!」

 

セ;「連続エネルギー弾」

 

セ「そらそらそらそらっ!」

 

ボボボボッ!!

 

妖キ「ッ!」

 

キンッ!キンッ!

 

 

妖夢キラーは振り返り、上へ飛んで避けながらエネルギー弾を弾いた。

 

その隙に、

 

 

セ;「太陽系破壊かめはめ波」

 

ゴゴゴゴゴ・・

 

セ「かー、めー、はー、めー…」

 

妖キ「フン」

 

 

セルから目を離さなかった。しかし!

 

 

ヒュンッ!!

 

妖キ「ナッ!!」

 

「波ぁぁぁぁっ!!」

 

ズアッ!!

 

 

瞬間移動で目の前に来るとは予想外だった。

 

上に向けて放ったかめはめ波は、妖夢キラーを消滅し宇宙の彼方へ飛んでいった。

 

 

セ「技量の差、だ。私に技量で勝る者は居ないと思うがな。」

 

 

 

 

一方。

 

 

咲キ;傷符「インスクライブレッドソウル」

 

咲キ「ハッ!」

 

 

瞳を紅く染め襲いかかった。

 

 

亜「当たらなければ問題ないっす!」

 

亜;「マスターストーム」

 

ブオォォッ!!

 

咲キ「グッ!」

 

 

八卦炉を手に全力で腕を振るい、風圧を発生させた!

 

咲夜キラーは耐えられず、体勢を崩した。

 

 

亜「今回ばかりは本気で行くっすよ!」

 

亜;「マスターキャノン」

 

亜「やあっ!」

 

ゴォッ!!

 

咲キ「アガッ!」

 

 

腹に命中し、マスターキャノンごと付近の山にぶつけられた!

 

 

亜「まだっす!」

 

バシュッ!!

 

 

咲夜キラーへ迫った。すると、

 

 

咲キ;奇術「真・幻惑ミスディレクション」

 

ドドドドッ!

 

 

ナイフ型の弾幕を飛ばしてきた。

 

 

亜「それも予測済みっす!」

 

亜;魔符「真・スターダストレヴァリエ」

 

ドドドドッ!

 

 

殆どが相打ちに終わった。

 

咲夜キラーの元へたどり着き、胸ぐらを掴んだ。右の拳に気を込め、

 

 

亜「これで終わりっす。」

 

咲キ「・・・。」

 

 

トドメを刺そうとした。だが!

 

 

咲キ;「スカーレット・アタック」

 

 

左の掌を魔理亜に向け、

 

 

ドォッ!!

 

 

不意打ちした。

 

 

亜「言った筈っす。これで終わりって。」

 

咲キ「!!」

 

 

ボロボロになりながらも、左手はしっかり胸ぐらを掴んでおり、右手には気が込められたままであった!

 

 

亜;「ギガンティックスパーク」

 

亜「やっ!」

 

ゴオォォォッ!!

 

 

咲夜キラーは、山と共に跡形もなく消滅した。

 

 

亜「この力はパパ譲りっす。人形にどうにかできるものじゃないっすよ。」

 

 

魔理亜は完勝した。

 

 

セ「終わったか?」

 

亜「終わらせたっす。」

 

セ「私はにとりの所へ行く。」

 

亜「私も行くっす!」

 

セ「そうか。・・霧雨魔理亜。」

 

亜「なんすか?」

 

セ「感謝する。」

 

亜「ヘッヘッヘ。」

 

 

劣勢からの大逆転を果たした2人は、研究所へ帰っていった。

 

 

 

 

•••••

 

 

 

 

[惑星??? 霊夢転送地付近]

 

天「霊夢ー!」

 

 

漸く、霊夢の気が残る場所に到着した。超サイヤ人2は解けていない。

 

しかし、彼女の姿が見当たらない。辺りを見渡すと、大きな湖のような場所に霊夢と思しき影が見えた。

 

 

天「霊夢ー、無事だったんだね!」

 

 

顔がよく見える程近くまで行くと、それが霊夢ではないことがわかった。所々肌がめくれているが、そこは赤色ではなく灰色だったからだ。

 

同時に湖から何者かが現れた。

 

 

天「! 俺?」

 

ド「その通りだ。」

 

天「お前は誰だ!」

 

ド「お前と話すのは初めてだったな。」

 

「私はDr.ギーク。お前を転送した円盤やメタルクウラを作った者だ。」

 

天「お前だったのか。どこにいる!」

 

ギ「その2体を倒したら教えてやろう。」

 

天「こいつらは…。」

 

ギ「お前たちのデータを基に作った人造人間だ。悟天キラーと霊夢キラーと名付けてある。」

 

天「こいつが偽物なら、霊夢h」

 

ギ「沈めた。」

 

 

悟天は絶句した。

 

 

ギ「私の作品によって博麗霊夢はこの湖に沈んだ。」

 

天「・・・。」

 

ギ「さあ、この2体の人造人間と闘え。仇は取りたいだろう?」

 

天「霊夢…。」

 

 

目の前が真っ暗になり、下を向いた。

 

 

ギ「お前たち、もう殺しにかかっていいぞ。」

 

霊キ「リョウカイ。」

 

天キ「マカセテ。」

 

天「霊夢…。」

 

ギ「?」

 

 

空気が揺らぎ始めた。湖の水面が徐々に強く揺れていく。

 

 

ギ「お前、まさか…。」

 

 

下を向いたまま、髪がどんどん伸びていく。

 

 

天キ「サセナイ!」

 

ギ「待て!近づくな!」

 

天キ「エ?」

 

天「ゥゥウウウ…」

 

「霊夢ゥゥゥゥッ!!」

 

ヴンッ!!バチバチバチッ!!

 

天キ「ウワァ!」

 

キーン・・ドゴッ!

 

 

悟天から放たれた爆風で、悟天キラーは吹き飛ばされ岩盤に叩きつけられた。

 

 

霊キ「ナニヨコレ!」

 

 

髪は腰まで伸びきり、眉毛が消え、戦闘力が格段に向上した!

 

 

ギ「データと見比べるとどこか違うが、こいつはもしや…。」

 

「ウガァァァッ!!」

 

 

白目を剥いたまま、再び雄叫びを上げた。

 

悟天はどうなってしまったのか!?

 

 

第39話へ、続く!!




というわけで、第38話でした!

今回で一番時間がかかった箇所は、やはり咲夜と妖夢のスペル検索でした。

私は魔理亜を忘れてませんが、読者の皆様の中には忘れた方がいるのではないか?と思い、このタイトルにしました(更新が遅いせい)。

ギークは、コンピュータやインターネットに詳しい人という意味だと本で知り、採用させていただきました。

シナリオ決定版はお読みくださりましたでしょうか?書き方を大幅に変更しましたので、古い方は読んだという方々は是非ともお読みくださいませ。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第39話「お前が大事だから」

この小説は、東方Projectとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・更新が遅い
・勝手な解釈
・ごてもこ?
等が含まれております。

遅い!遅すぎる!と思った方、誠に申し訳ありませんでした。


〜あらすじ〜

メタルクウラを討ち、咲夜キラー、妖夢キラーと相手をし、窮地に追い詰められるセル。そこへ、ずっと隠れていた魔理亜が助けに来てくれた。そのおかげで何とか撃破した。

 

一方悟天は、霊夢が元いた場所に到着した。しかし間に合わなかった。オンリョウキに力を奪われた霊夢は、悟天キラーと霊夢キラーに敗れ湖に沈められていたのだ。

 

その時、激怒した悟天は更なる変身を遂げた!

 

どうなってしまうのか!?

 

幻想天霊伝説 第39話

 

 

 

 

[湖]

 

天「ガァァァッ!」

 

霊キ「フン!」

 

霊キ;霊気「博麗かめはめ波」

 

「カーメー、ハーメー…」

 

 

霊夢キラーは至近距離で攻撃を当てようとしたが、

 

 

天;「超爆発波」

 

「ガァァァッ!!」

 

霊キ「ナッ!」

 

ゴォォッ!!

 

 

怒り狂った悟天は突然、超爆発波を放ち霊夢キラーをあっという間に消しとばしてしまった!

 

 

ギ「これは、想像以上だ。素晴らしい。」

 

「私が欲しいデータは取れた。此方はもういいだろう。」

 

 

Dr.ギークは通信を切った。

 

狂える戦士の次なる目標は、悟天キラーだ。

 

 

天「ッ!」

 

バシュッ!!

 

天キ「クソッ!」

 

ドゴッ!!

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[惑星ギーク 地下施設]

 

魔「お腹いっぱいなのぜぇ。」

 

レイ「魔理沙さん食べ過ぎですよ…。」

 

 

地下に誘導された魔理沙・レミリア・アリス・文・早苗・レイは、沢山の食べ物にありついていた。

 

地下に案内されていた一行が最初に入った部屋は、大量の料理が用意されていたのだったからだ。

 

あれほど警戒していただけに、拍子抜けである。

 

 

早「美味しかったですね。」

 

ア「毒とか入ってないかしら。」

 

レミ「それは大丈夫よ。毒があれば私ならわかるから。」

 

レイ「向こうの意図が全く読めませんね。」

 

文「食料を提供してくださったのは有難いですけどね〜。」

 

早「もしかして、私たちと仲良くしたいのでは」

 

ギ「夕食は満足していただけたかな?」

 

早「ハァッ☆」

 

 

早苗の発言を遮り、声が響いた。

 

 

魔「お前、何のつもりだぜ!」

 

ギ「申し遅れた。私の名はDr.ギーク。天才科学者だ。此度は惑星ギークへようこそ。」

 

魔「人の話を聞けってんだ。」

 

早「えぇ…。」

 

 

早苗は困った。

 

 

レイ「聞く耳持たずってやつですかね。」

 

早「私に対してはみんなそうじゃ」

 

ア「自分で天才って…。」

 

ギ「事実だ。もっと褒めろ。」

 

早「ハァッ☆」

 

文「これはとんだ天狗野郎ですね〜。」

 

レイ「…文さんも天狗ですよ。」

 

文「あーう。」

 

レミ「もう言ってくれないかしら。」

 

ギ「そうだったな。私がお前たちに食事を提供したのは他でもない。万全の状態で闘ってほしいからだ。」

 

魔「随分と余裕なところが腹立つのぜ。」

 

早「そんなこと言ってたら後悔しますよ。」

 

 

早苗にはその根拠がある。

 

 

レイ「よほどの自信があるようだな。」

 

ギ「まあ聞け。オンリョウキを除けば、お前たちに闘ってもらう私の作品はあと2つだ。」

 

ア「オンリョウキ?」

 

魔「たぶんあの憎たらしい青い奴だぜ。」

 

ギ「話は長くしたくない。さあ、そこにある扉を開け進みたまえ。」

 

 

声は聞こえなくなった。

 

 

レミ「ちっ、あと数時間あれば、レイの能力は回復したのに。」

 

レイ「あと2回…慎重に使わなければいけませんね。」

 

文「あと2作品って言ってたので1回ずつで終いですね〜。」

 

レイ「それぞれ一回で敵を倒せればいいのですが…。」

 

魔「不安を口にしたらダメだぜ。」

 

 

魔理沙はレイの肩をポンと叩き、ニッと笑った。

 

 

レイ「そうですね!全力を尽くします!」

 

レミ「(大丈夫。未来を見なくてもきっと。)」

 

 

一行は扉を開けて進んだ。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[にとりの研究所]

 

に「ふあ〜。」

 

セ「起きたか。」

 

に「あ、セル。」

 

亜「にとりさん、おはようございますっす。」

 

に「魔理亜ちゃんも。ここにいるってことは、闘う時が来たんだね。」

 

亜「そうっす!もう終わったっすけど。」

 

に「えっ!そうなの?」

 

セ「霧雨魔理亜に助けられた。」

 

に「だから傷だらけなんだね。」

 

「あ〜、寝てないで撮影すればよかった。」

 

セ「またそれか。」

 

亜「にとりさんらしいっすね。」

 

に「それよりも2人とも、ありがとう。」

 

亜「にとりさんが生きてるだけで十分っすよ。」

 

セ「感謝するがいい。」

 

 

魔理亜もセルも満足気だ。

 

 

に「魔理沙たちは地下に行ったみたい。他のみんなも纏まってきたね。」

 

セ「それは良かったな。」

 

に「! 大変だ!霊夢さんをつけていたカメラが破壊されてる!」

 

セ「なに?」

 

に「これじゃデータはおろか生存すら確認できない。」

 

亜「・・・。」

 

に「これは、悟天君?髪が物凄く長くなってて、狂ってるみたいだけど。」

 

セ「そいつはまさか、超サイヤ人3!」

 

に「知ってるの?」

 

セ「少し形が違う気がするが、おそらくそうだろう。」

 

に「纏まってきたのに、ややこしくなってきた…。」

 

亜「にとりさん、私はまたバトルシミュレーターに籠るっす。」

 

に「わかったよ。」

 

セ「私も暫く休憩するぞ。流石に今回は応えた。」

 

に「お疲れ様。」

 

 

セルは椅子に凭(もた)れた。

 

 

に「霊夢さん、無事でいて…。」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[湖]

 

妹「やっと追い着いた。・・あれは…。」

 

 

妹紅はやっと湖に到着した。しかしそこにいたのは、自分が追いかけていた悟天ではなかった。

 

 

妹「あのロン毛が、あいつか?もう1人もあいつに見えるけど。」

 

 

髪の長くない方は長い方に一方的にやられていた。

 

 

妹「! こっちに飛んでくる!」

 

ドガッ!!

 

 

悟天キラーが此方へ殴り飛ばされ、地面に激突した。

 

妹紅は、それは悟天ではないとわかった。千切れた腕の断面が生き物ではなかったからだ。

 

 

妹「こっちが偽物か!?」

 

天「ウガァァァッ!」

 

妹「うわっ!」

 

 

咄嗟に距離を取った。

 

 

ドゴドゴドゴドゴッ!!

 

妹「ぐっ!」

 

 

悟天は倒れている悟天キラーにラッシュしていた。妹紅が見ても何回殴ったかわからないくらいのスピードだった。その衝撃波は距離を取った妹紅にまで届いた。

 

 

妹「粉々になった…。本当に、あの女たらしなのか?」

 

天「ガァァァッ!」

 

 

悟天の胸が光った。これは、自爆する時の光だ!

 

 

妹「やめろ!!」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!バシュッ!!

 

 

恐れず悟天に近づき、必死に呼びかけた。

 

 

妹「お前がそれを使ったら死んじまう!それだけじゃない。この星も無事かわからない。」

 

天「ガァァァッ!」

 

妹「この星まで吹き飛んだら、みんな死んじまう!目を覚ましてくれ!」

 

 

しがみついて呼びかけても、反応はない。

 

 

天「ウガァァァッ!」

 

妹「悟天!!」

 

天「ガァァァッ!」

 

バチンッ!!

 

天「アアッ」

 

 

狂戦士に、想いを込めたビンタをした。

 

 

妹「馬鹿野郎。お前を失ったら悲しむ奴がいるってことが、なんでわからないんだ!」

 

 

妹紅は泣いていた。誰かの為に泣いたことなどいつ以来だろう。いや、あっただろうか。

 

 

天「ア・・。」

 

スゥ・・

 

 

その想いに応えるかのように、悟天の髪は短くなり、眉毛も戻り、目も戻った。

 

 

天「俺は…。」

 

妹「・・・。」

 

ス・・

 

 

妹紅も変身を解いた。

 

 

天「妹紅か、元に戻してくれてありがとう。」

 

妹「全く、世話の焼ける奴だな。」

 

 

泣きながら笑顔を作った。

 

 

天「なんで泣いてるの?」

 

妹「う、うるさい!」

 

「それより、何があったんだ?」

 

天「・・霊夢が、死んだ。」

 

妹「なんだって…!」

 

 

少しの間、沈黙が続いた。

 

それを破ったのは、

 

 

チ「お〜い、姉貴〜。」

 

妹「チルノ、追いついたか。」

 

 

チルノだった。

 

 

チ「あ、兄貴もいる!どうしたの?」

 

天「霊夢がやられちゃってね。」

 

チ「そんな…。」

 

天「俺は見てないんだけど、あのドクターが言っててね。湖に沈めたって。」

 

チ「あたい、探してくる!」

 

バシュッ

 

天「・・・。」

 

 

悟天はわかっていた。霊夢はもういないということを。

 

 

妹「・・!」

 

ギュッ

 

天「!?」

 

 

妹紅は悟天の背後から抱きついた。

 

 

妹「私が、側にいるから…。」

 

「お前だけは、死なせない。」

 

天「妹紅…。」

 

 

チルノが戻って来た。

 

 

チ「やっぱり、居なかった。」

 

天「そうか…。ありがとう。」

 

チ「うん。」

 

「? 姉貴、何してるの?」

 

妹「! いや!何でもない!」

 

 

顔を真っ赤にし、慌てて腕を離した。

 

 

チ「顔赤いよ?でも、それもそうだよね。霊夢が死んじゃったんだから悲しいよね。」

 

妹「そ、そういうことだぞ。」

 

 

チルノは純真無垢だ。

 

 

天「先を急ごう。」

 

妹「ああ。」

 

チ「うん!」

 

 

3人は歩いて行った。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[地下施設第2ホール]

 

扉を開けると、5mの細い道があり、その先に大きなホールが広がっていた。

 

 

早「大っきい場所ですね。」

 

レミ「闘いやすいところね。」

 

魔「万全の状態で闘ってほしいってのは本当みたいだぜ。そこもまた腹立つのぜ。」

 

レイ「ぎゃふんと言わせてやりましょう。」

 

文「・・あ、何ですかあれ。」

 

ア「大きい何かが、降ってくるわ!」

 

ドォォンッ!!

 

 

天井から全長10mの何かが降ってきた。100m程距離を置いているが、ここまで衝撃波が伝わった。

 

それは、一言で表すなら「塊」であった。イノシシのような図体、4本の脚、鬼のような人寄りの顔、そして体中から無造作に生えている顔や腕や脚、それらが1つで1体の生物なのだ。

 

無造作に生えているそれは、かつて悟空達が倒してきた敵戦士である。まさしく、絵に描いたような化け物だ。

 

 

レミ「何よあれ…。」

 

レイ「まさに化け物って感じですね。」

 

 

その時!

 

 

パカッ

 

レイ「!」

 

魔「あっ!」

 

 

突然レイが立っていた床が開き、真っ逆さまに落ちていった!

 

 

レイ「しまったーっ!!」

 

レミ「レイっ!」

 

 

レイを掴もうとしたが、開いた床が閉じた。

 

 

ア「こんな原始的な罠があったなんて。」

 

文「だから能力を使ってないレイさんを狙ったんですね。」

 

早「! こっちに来ます!」

 

 

巨大な怪物が此方へ走ってきた!

 

 

魔「行くぜ!」

 

魔&ア&文「はぁぁっ!!」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

レミ「はぁぁっ!!」

 

ヴンッ!!ジリジリッ!!

 

早「行きますっ!!」

 

カッ!!ビュオォォッ!!

 

 

戦いの火蓋が、切って落とされた!

 

 

ギ「あれは元々、合成生物を作ろうとして調和できなかった試作品だ。だが失敗後、ある指示だけを仕込みこうして兵器にできた。」

 

「名は、オオコロウリ。」

 

 

第40話へ、続く!




というわけで、第39話でした!

シナリオ決定版はお読みくださりましたでしょうか?書き方を大幅に変更しましたので、古い方は読んだという方々は是非ともお読みくださいませ(定期)。

何とか更新できました。遅くなり申し訳ありません。

ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第40話「唐突に」

この小説は、東方Projectとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・更新が遅い
・勝手な解釈
・魔理沙メンバー編
等が含まれております。

もうどん速(更新が)でもいいやと許してくださる方々、お待たせしました!


〜あらすじ〜

怒りで我を忘れた悟天は、悟天キラー・霊夢キラーをあっという間に倒してしまった。

 

そこへ、悟天を追いかけていた妹紅が到着した。無意識に自爆しようとしていた彼に対し、彼女が必死に呼びかけても馬耳東風であった。

 

それでも止めたかった妹紅は、涙ながらに平手打ちした。その甲斐があって、悟天は正気を取り戻すことができた。

 

チルノとも合流し、3人は次の戦場へ向かった。

 

一方、魔理沙たち6人は、十分な食事をDr.ギークからご馳走になっていた。それも良質な食物であったのだから尚更だ。

 

食事を終えた6人にギークが呼びかけ、次の部屋に案内した。そこは大きなホールとなっており、いかにも戦闘実験というに相応しい部屋であった。

 

そんな折、突如天井から謎の生物が落下した。それは、様々な生物が無造作に混ぜられた怪物であった。名は、オオコロウリ

 

怪物の登場と同時に、レイ・ブラッドは落とし穴にはまってしまった。

 

どうなる魔理沙たち!

 

幻想天霊伝説 第40話

 

 

 

 

[地下施設第2ホール]

 

レイ「くそ!油断した!」

 

 

レイは真っ逆さまに落ちていた。幸い穴は深く、まだ地面と激突はしない。

 

 

レイ「残り2回だが使うしかない!」

 

ボゥッ!!

 

 

能力を発動し、戦闘力はレミリアの最大戦闘力まで上昇した!

 

これで飛べるようになったので、ホールまで急上昇した。

 

 

レイ「早く戻らなければ…!」

 

ギ「少し待ってもらおうか。」

 

 

穴の中だがギークの声が聞こえる。

 

 

レイ「何だ!」

 

ギ「これは実験だ。主に私の作品のな。」

 

「お前がすぐに戻り、私の作品があっけなく倒されてしまうとデータが取れない。暫くその穴の中で大人しくしてもらおう。」

 

レイ「そんな話、聞く訳が無いだろう!」

 

 

ギークの要求を断り、蓋まで飛んだ。

 

飛んだ勢いで破ろうとしたが、

 

 

ゴンッ!

 

レイ「うぐっ!」

 

 

ビクともしなかった!

 

 

レイ「そう簡単には破れないか…」

 

ギ「当たり前だ。オンリョウキですら本気を出さなければ破れない穴だ。」

 

レイ「つまり何をしても無駄ということか。」

 

ギ「そういうことだ。」

 

「・・いや、それはお前次第だな。確かに待てとは言ったが、ただ待っているだけでは取り返しのつかないことになる。」

 

レイ「どういうことだ。」

 

ギ「オオコロウリは残念な作品でな。フリーザなども混ぜたが、知能は悲しいほど低かった。所詮は四足歩行の劣等種。」

 

「だが私は、2ヶ月前にある指示だけを仕込むことに成功した。今回はその本番ということになる。」

 

レイ「ある指示?」

 

ギ「この中の誰かを集中して殺しにかかるように、という指示だ。その誰かまでは教えられない。」

 

レイ「何だと!今すぐやめさせろ!」」

 

ギ「実験結果が出れば、そこから出してやる。ではな。」

 

 

通信が切れた。

 

 

レイ「くそ…。お嬢様、皆さん、どうかご無事で…!」

 

ゴッ!!ゴッ!!

 

 

いち早く知らせるため、何度も蓋を攻撃した。

 

 

一方。

 

 

魔「危なかったぜ!」

 

文「いきなり突撃して来るとはやる気満々ですね〜。」

 

早「アリスさんは?」

 

ア「ここよー!」

 

 

オオコロウリの突撃を躱し、アリスは扉からホールまでの細い道に投げ込んでいた。それ以外は上を飛んだ。

 

 

レミ「あの化け物、マヌケね。まだアリスを捕らえようとしてるわ。」

 

 

オオコロウリは大きすぎる故に、逃げ込んだアリスに牙が届かなかった。

 

 

魔「ていうか早苗、なんだその姿は!?」

 

早「説明は後です。」

 

ア「今のうちに攻撃して!」

 

魔「わかったぜ!」

 

魔;魔空「真・アステロイドベルト」

 

文;塞符「山神渡御」

 

レミ;「デモンズディナーフォーク」

 

ドドドドッ!!

 

 

3人同時に攻撃を行った。

 

 

ドカーンッ!

 

レミ「? 当たった。」

 

文「簡単に当たりましたね〜。」

 

魔「え?狙ってなかったのか?」

 

レミ「避けられるつもりでやったのよ。魔理沙、まさか本気で…。」

 

文「魔理沙さんったら素直ですね〜。」

 

魔「う、うるさい!」

 

 

レミリアと文は、避けられた後に強い一撃を当てるつもりだった。

 

 

文「こっちに気づきましたよ。」

 

オコ「グォォォッ!」

 

バッ!!

 

 

羽を羽ばたかせ、4人へ飛び上がった、いや、跳び上がった。しかし、簡単に躱された。

 

 

レミ「遅いわね。」

 

文「あれ?羽を動かしてるのに落ちていきますよ。」

 

 

オオコロウリは、遅くないスピードで落ちていった。

 

 

早「おそらく、身体が重すぎるせいでしょう。」

 

魔「頭悪いのか?」

 

レミ「でしょうね。でも、気を探すことはできるみたいね。」

 

文「それなら皆さん散らかりましょう!」

 

 

広いホールの中を、高度も分けて散らばった。

 

 

魔「それじゃあ頼んだぜ!」

 

レミ「では私から、はぁぁっ!」

 

ジリジリッ!!

 

オ「グルルッ!」

 

 

気を解放したレミリアへ向かって駆け出した。

 

 

早「させません!」

 

早;「ゴッドブレイカー」

 

ボォッ!!

 

オ「グオッ!」

 

 

オオコロウリの身体に穴が空いた!

 

 

早「今です!」

 

魔;恋心「ダブルスパーク」

 

魔「ダブルスパーークっ!」

 

ドオォォッ!!

 

オ「グガァァッ!」

 

 

オオコロウリは倒された。

 

 

魔「やったぜ!」

 

ア「やったわね。」

 

 

隠れていたアリスもホッと一息をついた。

 

しかし。

 

 

レミ「? 何あれ。」

 

文「床に付着した化け物の体液が、集まっている?」

 

 

見入っている内に体液は細胞分裂を繰り返し、1分程度で元に戻ってしまった!

 

 

オ「グオオッ!!」

 

早「厄介ですね。空中で完全に消さなければならないということですか。」

 

レミ「相手はあまり強くないわ。ゆっくりと確実に倒す方法を見つけましょう。」

 

魔「ちっ!しぶといやつだぜ。」

 

ア「(いえ、戦闘力が上がったわ。あの再生を繰り返されたらいずれ負けてしまう。)」

 

「(あの技を使うしかないわね。)」

 

 

詠唱を唱え、右手に光を集めた。

 

 

〜〜

 

私の名前はアリス・マーガトロイド。魔女よ。

 

私は、究極魔法の研究をしていた。立て続けに起こる異変に、霊夢だけで対応しきれるかしら。そう思って立ち上がったの。

 

そのためには力が必要だった。生物や機械、さらには霊体すら関係なく確実に消し去る絶対的な力。

 

これは魔導書で見つけたんだけど、習得するためにはあまりにも大きい副作用を伴うものだった。知人と会うと、当人にとって一番なりたくない姿になる、というものよ。

 

だから私は誰にも何も告げず、この魔法を完成させた。独りぼっちでも構わない。これを使う時が来てしまったら、私はどうなっても甘んじて受け入れる。その筈だった。

 

そして、遂に完成したわ。

 

それから誰とも会わずに数日経ったある日、誰も居ないことを確認して家を出た。でも次の瞬間、私は空中に居て、目の前には箒に乗った魔理沙が居た。

 

魔理沙と激突して一緒に落ちていったんだけど、お互い怪我はあまりしなかった。だけど私はそこで意識を失ったの。

 

後から魔理沙が言ってたけど、そこから私はとんでもない変態になったそうよ。

 

いろんなことがあったけど、幸運にも意識はこの通り戻って、みんなと一緒に闘うことができている。

 

この力は、幻想郷のみんな、そして愛弟子の魔理沙のために使う。

 

言い忘れたわね。この技の名は、究極魔法「スターダストブレイカー」

 

〜〜

 

 

 

 

レミ「しつこいわね!」

 

レミ;冥符「真・紅色の冥界」

 

ドドドドッ!!

 

オ「グゥ…、グオォッ!」

 

レミ「こっちへ来たわ。今よ!」

 

早;「バーニングストーム」

 

早「そこです!」

 

ドォッ!!

 

 

ダメージを与えたが、

 

 

オ「グルル…」

 

文「さっきより強くなってませんか?」

 

魔「まるでサイヤ人なのぜ。」

 

オ「ッ!!」

 

オ;「拡散エネルギー波」

 

ドッ!!

 

 

突然、身体のあちこちからエネルギー波を放出した!

 

 

レミ「なっ!」

 

魔「しまった!」

 

文「うわっと!・・うわっ!」

 

早「っ!」

 

ドカーンッ!!

 

シュゥゥ・・

 

 

4人ともオオコロウリとの闘いに慣れてしまったせいで、至近距離で闘っていた。

 

それが災いし、魔理沙は避けられず大ダメージを受け、レミリアはショックで変身が解けるとともに気絶し、文は2度しか回避出来ずに大ダメージを受けた。早苗は、当たりはしたが殆どダメージを受けなかった。

 

 

早「皆さん!」

 

オ「グルル」

 

 

大口を開け気絶したレミリアを喰おうとした。

 

 

早「こっちです!貴方の相手は私です!」

 

ビュオォォッ!!

 

オ「ッ!グォォォッ!」

 

バシュッ!!バッ!!

 

 

レミリアを無視し、後方へ飛ぶ早苗を追いかけた。

 

 

早「アリスさん、今が好機です!」

 

ア「わかったわ。ありがとう。」

 

 

早苗は、アリスが攻撃の準備をしていたということをわかっていた。

 

 

早「遅い!私はここです!」

 

オ「グォォォッ!」

 

ア「・・できた!」

 

ア;究極魔法「スターダストブレイカー」

 

 

右手の光は、7色に輝いた!

 

 

ア「(あの化け物は強い気に反応してる。早苗の凄まじい気に誘われている今なら、私が気を解放しても気づかれない。)」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

 

超サイヤ人G2に再度変身し、細い道からゆっくりと出た。

 

 

ア「これで、終わり!」

 

 

もう一度右手を見てから前を向いた。

 

 

ア「え」

 

ガツッ!!!

 

早「アリスさん!!」

 

魔「?」

 

文「!」

 

 

アリスは、オオコロウリに右腕以外を一瞬にして喰われた。

 

なんと、早苗を追いかけていたオオコロウリが急に方向転換し、今までにないスピードで咆哮もなしにアリスへ喰らい付いたのだ!

 

早苗は喰われる前に叫んだのだが、声が届いたのは喰われた後だった。

 

 

オ「ガウ」

 

ガチッ、グチッ

 

 

さも美味しそうに噛んでいる。

 

 

「お前ぇぇぇぇっ!!」

 

魔;彗星「真・ブレイジングスター」

 

 

魔理沙は一瞬、何が起きたかわからなかった。状況を把握できた途端箒に乗り、突撃した!

 

 

早「待ってください!そのままでは」

 

「うるせぇぇぇぇっ!!」

 

 

食事中のオオコロウリは見向きもしない。

 

 

レイ;「ビッグ・バン・アタック」

 

レイ「これならどうだーッ!!」

 

ドォッ!!バキッ!!

 

 

様々な攻撃を使い続け、漸く蓋を破ることができた。

 

 

レイ「…⁉︎」

 

 

出てみると、最初に見た化け物が目の前で伏せをしている。

 

 

「どけぇぇぇぇっ!!」

 

レイ「うわっ!」

 

 

レイをも巻き込む勢いで突撃したが、

 

 

バシッ!!

 

魔「がはっ!」

 

 

異形の尻尾で払われた。

 

 

早「レイ君、話は後です。攻撃してください!」

 

レイ「は、はい!」

 

レイ;「魔閃光」

 

レイ「くらえ!」

 

ズオッ!!ドカーンッ!!

 

オ「グオォッ!」

 

 

自動的に早苗と同等まで戦闘力を上げたレイの攻撃は、よく効き軽く吹っ飛んだ。

 

 

レイ「よし!」

 

 

ふと目を右に向けると、手のひらが光っている右腕が落ちていた。

 

 

早「その腕を魔理沙さんに渡してください!」

 

レイ「わかりました!」

 

 

倒れている魔理沙に駆け寄った。

 

 

レイ「魔理沙さん、大丈夫ですか?」

 

魔「大丈夫じゃなくても、あいつは私が倒す!」

 

バシュッ!!

 

 

険しい表情だった。光る腕を持ち、オオコロウリへ飛んでいった。

 

 

「うおぉぉぉっ!!」

 

「グォォォッ!!」

 

 

一直線にオオコロウリの口内へ入っていった。

 

 

レイ「ま、魔理沙さんっ‼︎」

 

文「そんな!」

 

早「・・・。」

 

カッ!!

 

オ「グァァァッ!!」

 

 

オオコロウリの身体が光り始めたかと思うと、全身からさらに強い光が漏れた。

 

そして、光と共に跡形もなく消え去った!

 

 

レイ「やった‼︎」

 

 

この光景を見て気づいた。この技は、ジャネンバを一撃で葬ったあの技と同じである。

 

オオコロウリが消え去った場所から俯(うつむ)いた魔理沙が現れた。

 

 

ヒュゥゥ・・

 

ス・・

 

早「魔理沙さん。」

 

文「魔理沙さん…。」

 

 

変身を解き、魔理沙へ近寄った。

 

 

魔「・・・。」

 

レイ「…どうしたんですか?」

 

 

今まで穴に居たレイはイマイチ状況をのみ込めない。

 

 

文「レイさん、その、周りを見渡せばわかるかと…。」

 

レイ「え…?」

 

 

見渡すと、早苗の他には倒れているレミリアだけを確認できた。

 

 

レイ「お…お嬢様っ!!」

 

 

気を失っているレミリアへ駆け寄った。

 

 

早「大丈夫です。死んではいません。」

 

レイ「僕が不甲斐ないばかりに…」

 

魔「よかったじゃねえか。」

 

文「魔理沙さん。」

 

「大事な奴が生きてて、よかったじゃねえか!」

 

 

腕を握りしめ、泣きながら怒鳴った。

 

レイは、レミリアの腕は無事であることを確認した。

 

 

レイ「…その腕はアリスさんの…?」

 

早「・・はい。アリスさんのおかげで勝てました。」

 

魔「う・・うぐ…。」

 

 

本作ではあまり触れていないが、魔理沙とアリスは切っても切れない縁があった。

 

そんな仲間を突如として失ったのだ。

 

 

ギ「実験成功だ。」

 

魔「! お前ぇ!」

 

 

ギークは満足げにそう言った。

 

 

文「許せません…!」

 

レイ「何の為にこんな事をするんだ!」

 

ギ「全ては実験のためだ。レイ・ブラッド、ここで答え合わせだ。ある指示とは何か?もうわかったな?」

 

レイ「…アリスさんを殺すことか。」

 

ギ「ご名答。あんな厄介な技を最高傑作に使われては困るからな。」

 

早「最高傑作?」

 

ギ「ここまで来たお前たちには、その最高傑作と闘ってもらう。」

 

「勿論、私とも対面できるというわけだ。」

 

魔「お前は絶対殺すからな!」

 

レイ「その最高傑作もろとも叩き潰してやる!」

 

文「アリスさんとは共に爆風から逃げた仲です。仇は討ちます!」

 

早「貴方の野望もここまでで」

 

レミ「たっぷり仕返ししてあげるわ。」

 

早「ハァッ☆」

 

 

いつのまにかレミリアが目を覚ましていた。

 

 

レイ「さあ、行きましょう!」

 

一同「おう!(はい!)」

 

 

ギークが出した地下への階段を、5人は駆け下りた。

 

 

第41話へ続く…。




というわけで、第40話でした!

シナリオ決定版はお読みくださりましたでしょうか?書き方を大幅に変更しましたので、古い方は読んだという方々は是非ともお読みくださいませ(定期)。

ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第41話「フュージョン!白銀の剣士 桜薇」

この小説は、東方Projectとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・フュージョン
・勝手な解釈
・主に咲夜&妖夢編
等が含まれております。

今回は更新が早いなと思った方々、褒めて⭐︎褒めて⭐︎


〜あらすじ〜

レイが落とし穴に落とされ残された5人は、ギーク曰く失敗作のオオコロウリに対し優勢であった。

 

しかしオオコロウリは、倒しても倒しても蘇り、その度に力を増す厄介な体質だった。

 

そこで、身を潜めていたアリスは究極魔法を使うことを決意する。彼女が大変態になったきっかけである。

 

早苗が隙を作り究極魔法を繰り出そうとした矢先、突然標的をアリスに切り替えたオオコロウリは、アリスを、右腕を残し一呑みしてしまった!

 

このタイミングでレイは穴から脱出し、オオコロウリに強撃したことで、魔理沙に、力が込められた右腕を手にする時間を与えた。

 

右腕を持った魔理沙はオオコロウリの体内に入り、見事消し去ることができた。

 

アリスを失った5人は、ギークに言われるがままさらに奥へ進んだ。

 

魔理沙たちが激闘を繰り広げていたその頃、咲夜と妖夢は?

 

幻想天霊伝説 第41話

 

 

 

 

[咲夜&妖夢転送地]

 

依然として、妖夢はオンリョウキに頭を踏まれ、咲夜はその状況下で攻撃出来ず睨みつけているだけであった。

 

 

オ「どうしますかァ?ドクターの奴隷になってくださるなら、命は保障しますよォ。」

 

咲「くだらない。私の主人はお嬢様ただ一人です。」

 

妖「(それは私も同じです。私には幽々子様がいる!)」

 

オ「そういうでしょうねェ。他の世界のアナタ達もそうでしたから。」

 

咲「他の世界?」

 

オ「アナタにはわからない話ですよォ。グヒャヒャヒャッ!」

 

 

その時、妖夢が押さえつけられていた地面が崩れ落ちた!

 

 

オ「オヤ?」

 

咲「!」

 

 

妖夢は崩れる地面と一緒に落ちた。

 

そして、別の地面から半霊と共に現れた。

 

 

オ「なるほどそう来ましたかァ。」

 

妖「貴方が喋ってくれたおかげで、半霊でも間に合いました。」

 

咲「やるじゃないの。」

 

妖「当然です。」

 

オ「それでェ、どうしますゥ?わたくしに加えメタルクウラも10体いますが。」

 

咲「勿論、纏めて相手を致します。」

 

妖「私に斬れぬものなどあんまりないですから、貴方だって斬れます。」

 

オ「グヒャッ、それじゃあ頑張ってくださァい!」

 

バシュッ!!

 

 

10体のメタルクウラたちが一斉にかかってきた。

 

 

オ「(モシ、10体を一気に斬り伏せればその隙にわたくしが殺ス。回避すれば片方を殺ス。メタルクウラに勝てなければそれ以前の問題。勝負アリですねェ。)」

 

 

実はしっかり考えていた。

 

 

妖「っ、どうすれば。」

 

咲「・・これしかないわね。」

 

「私に従って!」

 

妖「・・わかった。」

 

 

次の瞬間、2人を囲んで団子になったメタルクウラたちが止まった!

 

 

オ「ホゥ、自力で止めて盾にする作戦デスか。なるほど、それなら直接身体を裂かれることはありませんねェ。」

 

「デスが、いつまで持ちますか?」

 

 

ニヤニヤしながら眺めていた。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[妖怪の山麓]

 

椛「もうすぐで見張り交代の時間です。早く戻って文さんの状況を確認しませんと…!」

 

 

今は幻想郷中で、彼女らの戦闘がにとりによってオンエアされている。

 

麓の上空を何かが飛んで通り過ぎた。

 

 

椛「飛妖隊の皆さん、今日も訓練してるんですね。でも、サイヤパワーがなければ意味ないですよ…。」

 

 

飛妖隊とは、烏天狗やその他空を飛べる妖怪たちの言わば軍隊である。正式名称は飛行妖怪戦闘部隊

 

意味がないというのは自分も同じなので、半ば自虐である。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[地底]

地底には、人間や妖怪が人里から避難してきていた。

 

 

リ「チルノ、大丈夫かな。」

 

ル「大丈夫じゃないのかー?」

 

ミ「兄さん、どこにいるんだろう。」

 

リ「兄さんって誰だ?」

 

ミ「何言ってるの?兄さんは…兄さんだよ。」

 

ル「美味いのかー?」

 

 

この3妖も思い出せないでいた。

 

 

こ「お兄ちゃんはお兄ちゃんだよ。悟天お兄ちゃん。」

 

ミ「それそれ!」

 

ル「にいちゃんのことだったのかー。」

 

リ「なんで忘れてたんだろ?」

 

こ「みんな変だね。誰も覚えてないんだから。」

 

 

やはりこいしだけは覚えている。

 

 

妖怪b「おい、これ見ろよ。守矢の早苗さんがめちゃくちゃ強いぞ!」

 

人b「ほんとだ!巫女っていうか神様みたい!」

 

人c「頑張れー!早苗さーん!」

 

 

この時はまだ、オオコロウリとの戦闘は映し出されていない。

 

 

こ「私はお兄ちゃんさえ死んでなければいいんだけどなぁ。」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[咲夜&妖夢転送地]

 

オ「・・可笑しいですねェ。」

 

 

オンリョウキは異変に気づいた。

 

 

オ「! シャアッ!」

 

ザッ!!

 

 

何もないところから剣を作り出し、群がっている10体のメタルクウラを一太刀で斬り飛ばした。

 

そこに咲夜と妖夢の姿はなかった!

 

 

オ「やってくれましたねェ…。」

 

 

2人がいるはずの場所には、穴が開いていた。その穴はただ開いているのではなく、何処かへ繋がっている。

 

 

オ「キェェェッ!」

 

バシュッ!!

 

 

穴へ入り、空洞を飛んで行った。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

咲「撒けたわね。」

 

妖「どうして気づかなかったのですか?」

 

咲「それはあいつの戦闘力のおかげよ。」

 

「私が時を止めて止まったのはメタルクウラだけ。それに気づけず、私たちがメタルクウラと取っくみ合っているように見えた。」

 

「あとは気を消して穴を通るだけ。」

 

 

変身も解いている。

 

 

妖「やるじゃないですか。」

 

咲「穴を掘ったのはあんたの半霊よ。」

 

妖「・・らしくないじゃないですか。」

 

 

照れた。

 

 

妖「とは言え、このままでは勝てません。穴から離れたので時間はありますが。」

 

咲「・・あれを試すしかないわ。」

 

妖「あれ?」

 

咲「霊夢が教えてくれた、フュージョンよ。」

 

 

霊夢は第33話で2人に教えていた。

 

 

妖「あれをやるんですか?」

 

咲「私の能力が効かない以上、これしかないわ。」

 

妖「すっごく恥ずかしいんですけど。」

 

咲「そうも言ってられないわ。」

 

 

遠くから2人が出てきた穴を見ていると、

 

 

ドカーンッ!!

 

オ「ドコダァァァッ!」

 

 

穴を破壊し、オンリョウキが出てきた。

 

 

咲&妖「・・・。」

 

オ「ナメヤガッテェェェェッ!」

 

 

じっと息を殺していると、再生したメタルクウラ達がオンリョウキの元へやってきた。

 

 

オ;「フルパワーエネルギー波」

 

オ「ジャマァァァッ!」

 

ズオッ!!・・ゴォォォ…

 

咲&妖「!!」

 

 

たった1発でメタルクウラ達を消しただけでなく、ここからは遥か遠い1つの星が一瞬で破壊された!

 

 

咲「早くフュージョンするわよ!」

 

妖「くっ、わかりました!」

 

 

2人は距離を取った。

 

そして、

 

 

咲&妖「フュー、ジョン!」

 

妖「はっ!!」

 

咲「!」

 

チチチチ…

 

 

フュージョン成功、かと思われたが指が重なる直前、失敗を察知した咲夜は時を止めた。

 

 

咲「早く直さなければ。」

 

オ「! 見つけましたよォ。」

 

 

咲夜は視線を感じ取った。

 

 

咲「よし、これで…!」

 

オ「キェェェッ!!」

 

 

妖夢の体型を直し、自分も同じ体型になり、

 

 

咲「解除!」

 

ピコンッ、ヴゥゥゥン

 

 

2人は光に包まれた!

 

 

オ「あれはまさか…。ア゛ァ゛ァ゛ッ !」

 

 

オンリョウキは迷わず光に突っ込んだが、

 

 

ドゴッ!!

 

オ「グァァッ!」

 

 

簡単に弾かれた!

 

光が放たれた場所には、メタモル星人の民族衣装を身につけ、腰に2本の剣を刺し、勇ましく立っている銀色の髪をした女戦士がいた。

 

 

オ「まさか、その姿は…!」

 

??「・・私は、お前を斬るために生まれた、」

 

「幻想郷の剣(つるぎ)です!」

 

ヴンッ!!

 

 

その名は、桜薇(おうび)…!

 

 

第42話へ、続く!!




というわけで、第41話でした!

シナリオ決定版はお読みくださりましたでしょうか?書き方を大幅に変更しましたので、古い方は読んだという方々は是非ともお読みくださいませ(デジャブ)。

今回はいつもより短めにしました。

桜薇のイメージは出来上がっているのですが、イラストを描く時間がないです。ご了承ください。

イメージとしては、妖夢の黒いリボンをつけ、髪については前髪が妖夢、他全体が咲夜となっています。

瞳は妖夢の青色です。

身長は咲夜に合わせています。

メタモル星人の衣装でインナーは着てません。

2本の剣は、西洋剣(ソード)がメインの型となっています。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第42話「悪を斬り裂け!スターダストスラッシャー!」

この小説は、東方Projectとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・フュージョン
・勝手な解釈
・主に咲夜&妖夢編
等が含まれております。

待ってくださった方々、いつもありがとうございます(おふざけなし)。


〜あらすじ〜

一時は劣勢に追い込まれていた咲夜と妖夢。しかし咲夜の奇策により、窮地を脱出することに成功した。

 

怒ったオンリョウキが血眼になって見失った2人を探す中、2人はフュージョンすることを決意する。

 

フュージョンしようとしたその時、失敗を悟った咲夜は時を止め、妖夢の身体の形を修正した。そして、フュージョンは見事に成功した!

 

咲夜と妖夢が融合して生まれた桜薇は、オンリョウキを倒すことができるだろうか?

 

幻想天霊伝説 第42話

 

 

 

 

[咲夜&妖夢転送地]

 

オ「なるほど、テッキリお2人は水と油の関係だと思っていましたが、息は合うようですねェ。」

 

桜薇「・・・。」

 

オ「ですが…。」

 

ピリリリッ!!

 

桜薇「・・・。」

 

 

オンリョウキが消えた。

 

 

ピリリリッ!!

 

オ「シャアッ!」

 

 

ジャネンバの空間移動で瞬時に背後をとり、剣を振った!

 

 

オ「・・ナニッ!」

 

 

しかし、桜薇は斬られていなかっただけでなく、振り向いてもいなかった。ただ、2本の剣のうち1本を抜き、それを持った右手を上げていただけであった。

 

 

オ「ア、アレ…?」

 

ボトッ、ボトッ

 

 

気がついた時は、剣を持っていた自身の腕が地面に落ち、同時に視界が奪われた。

 

実は、頭部が目を境にして横に綺麗に斬られ、その上半分が落ちたのであった!

 

 

桜薇「それで不意打ちのつもりですか?」

 

オ「…」

 

桜薇「反応はないでしょうけどね。」

 

「拍子抜けですが、みんなとの合流を急ぐとしましょうか。」

 

 

剣を収め、その場を去ろうとしたが、

 

 

桜薇「・・気が消えていない。」

 

 

振り向き頭と腕がない身体を睨んだ。まだ生きているのだ。

 

 

オ「流石に気づかれますカ。」

 

 

そう言うと、落ちた頭部を左手で持ち上げ元の場所に戻した。

 

驚いたことに、たったそれだけで元に戻ったではないか!

 

 

桜薇「普通の生き物ではありませんね。」

 

オ「勿論でェす。わたくしはドクターの最高傑作ですから。」

 

 

さらに右腕も同様に元通りになった。

 

 

オ「これは思ったよりも厄介ですねェ。このままではちょっとォ…。」

 

桜薇「今度は必ず殺して差し上げます。」

 

オ「・・では、アナタ方に敬意を持って闘いましょうか。」

 

「ヒャーーーッ!」

 

ゴキゴキゴキッ!!

 

桜薇「・・・。」

 

 

オンリョウキは変化を始めた。

 

肩、膝、背中からトゲが生え、額から角が生え、尻尾は硬質化し骨っぽくなり、左腕も硬質化し鎌になった!

 

 

「グヒャーーーッ!」

 

 

オンリョウキはパワーアップし、超オンリョウキへと変身した!

 

 

桜薇「でしたら…」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

桜薇「こちらも本気で闘いましょう。」

 

 

超サイヤ人G2へ変身し、2本の剣を鞘から抜いた!

 

勝つのはどっちだ?

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[湖から離れた平地]

 

天「みんな、どこに行ったんだろう。」

 

チ「どこにもいないね。」

 

妹「・・・。」

 

 

妹紅に落ち着きはなかった。霊夢が居なくなった今、悟天への思いが爆発してしまいそうなのだ。

 

無論、そんな抜け駆けのようなことはしたくない彼女である。

 

 

天「妹紅、どうしたの?」

 

妹「いや、何でもない。ちょっと熱いだけだ。」

 

チ「全然暑くないよ?姉貴大丈夫?」

 

妹「ああ、大丈夫だ。」

 

天「! なんだ!?この物凄い気は…!」

 

妹「! でも、ここからはだいぶ遠いな。」

 

チ「こ、怖くなんかないぞ!」

 

 

桜薇とオンリョウキの気を察知した。

 

 

天「妹紅、なんで俺にしがみついてるの?」

 

妹「え?・・うわぁ!」

 

 

気がつかないうちに悟天に抱きついていた。

 

 

天「すごく熱かったけど、ほんとに大丈夫?」

 

妹「ももも問題ない!て言うか、女たらしこそなんでちょっと嬉しそうなんだよ!」

 

天「いや、びっくりしただけだよ。」

 

 

悟天は、妹紅が自分をどう思っているかを察していた。

 

 

チ「姉貴ってもしかして、兄貴のことがす」

 

妹「それ以上は言うなぁ!!」

 

ジュゥゥッ!

 

 

即座にチルノの口を塞いだ。

 

 

チ「あねひっ!ほけひゃう!ひえひゃう!(姉貴っ!溶けちゃう!消えちゃう!)」

 

天「妹紅落ち着いて!」

 

ギ「お熱いところ失礼する。」

 

 

ギークの声が響いた。

 

 

天「お前はギーク!」

 

ギ「ほう。私の記憶が残っていたか。」

 

チ「だれ?」

 

天「今まで俺達に敵を送ってきた黒幕だよ。」

 

「そして、霊夢を殺した…!」

 

チ「そんな!」

 

妹「・・・。」

 

 

妹紅は複雑だった。

 

 

ギ「ここまでよく頑張ってくれた。次が最後だ。」

 

「ちょうどお前たちがいるそこは、一気に第1ホールへ行ける特別出入口だ。」

 

天「第1ホール?」

 

ギ「そこには霧雨魔理沙たちも来ている。来ないという選択はしないな?」

 

チ「魔理沙も!?」

 

天「・・行こう。」

 

妹「ああ。」

 

チ「うん!」

 

ギ「決まりだな。」

 

ヴィィィィン

 

 

地面が開き、大きな穴が現れた。

 

魔理沙一行の時とは違い、道ではなく、作られた穴だった。

 

 

天「ゆっくり降りるよ。」

 

妹「チルノ、しっかり掴まってろよ。」

 

チ「うん!」

 

 

3人はゆっくりと降りていった。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[咲夜&妖夢転送地]

 

オ「グヒャヒャヒャッ!」

 

桜薇「!」

 

 

右手で剣を持って襲いかかってきた!

 

 

ザキッ!!

 

桜薇「・・・。」

 

 

オンリョウキの一太刀を2本の剣で受け止めた。

 

互いの剣が離れたかと思うと、

 

 

キキキキッ!!

 

 

幾度となく互いの剣と鎌がぶつかった!

 

 

桜薇「それなら!」

 

桜薇;傷符「インスクライブレッドソウル」

 

キキキキッ!!

 

 

オンリョウキは負けじと斬撃についていくが、

 

 

ピリリリッ!!

 

 

途中でやめた。

 

 

桜薇「くどいです。」

 

 

桜薇はピタリと止まった。

 

そして、

 

 

ピリリリッ!!

 

オ「グヒャーッ!」

 

 

趣向を変え、桜薇の左後ろに現れた!

 

 

桜薇「!」

 

サッ!

 

オ「!?」

 

 

桜薇に反撃の余地はなかった。しかし、オンリョウキが剣を振ったそこに彼女はいなかった。

 

 

桜薇「ここです!」

 

桜薇;「待宵反射衛星斬」

 

桜薇「待宵反射、衛星斬っ!!」

 

ザッ!ザッ!ザッ!ザッ!ザッ!

 

オ「グヒャァァッ!」

 

 

桜薇はいつの間にかオンリョウキの背後を取り、滅多斬りにした!

 

 

桜薇「はっ!」

 

ザクッ!!

 

 

オンリョウキを斬り飛ばしたが、まだ終わらない。

 

 

桜薇;幻葬「夜霧の幻影殺人鬼」

 

オ「!」

 

桜薇「遊んでいる暇はありません。」

 

 

桜薇の周りに大きなナイフが4本現れ、オンリョウキへ向かって飛んでいった!

 

 

オ「ッ!グヒャァ!」

 

ガキッ!ガキッ!ガキッ!ガキッ!

 

 

何とか剣と鎌で弾いた。

 

 

桜薇「やるじゃないですか。」

 

オ「グギギッ!グヒャァァァッ!」

 

桜薇「?」

 

 

オンリョウキの気が高まる…!

 

 

オ;「地獄羅刹砲」

 

オ「シネェェェェッ!!」

 

ズオォォォッ!!

 

 

全身全霊をかけて、気を解放した!

 

これまでは言語ではなかったが、今ははっきりと死ねと叫んだ。

 

 

桜薇「無駄ですが、最期くらいは敬意を表するとしましょう。」

 

桜薇;時空剣「スターダストスラッシャー」

 

桜薇「・・・!」

 

 

地獄羅刹砲が自分に当たる寸前まで待ち、

 

 

桜薇「はぁっ!!!」

 

ピッ!!

 

オ「ッ!」

 

 

剣を下から振り上げた!

 

時が一瞬止まったかと思うと、地獄羅刹砲は両断され、オンリョウキをも両断した!

 

 

オ「グ、グ、グヒャァァァ!!」

 

桜薇「・・・。」

 

 

再生する筈のオンリョウキの身体は再生されず、眩く光り、消滅を始めた。

 

 

オ「ァァァ…」

 

 

そして、跡形もなく消えた。

 

 

桜薇「これが、フュージョンの力のようですね。」

 

 

霊夢の仇を打った。

 

 

桜薇「どうやら、お互いの能力も自由に使えるようです。」

 

 

そう、オンリョウキの不意を突いた場面は、全て時を止めていたのだ。

 

 

桜薇「まだとけませんね。みんなを探しませんと。」

 

 

白銀の剣士はその場を後にし、愛する仲間を探し始めた。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[地下施設第1ホール]

 

魔理沙一行は、第1ホールに着いていた。

 

そこは第2ホールよりも広いが暗く、ホールの中心には一際目立つ円柱のガラスケースがあった。

 

 

魔「あれはなんだ?」

 

文「もしかすると、あれが最高傑作というものかもしれませんね〜。」

 

レミ「レイ、ちょっといいかしら?」

 

レイ「何でしょうか?お嬢様。」

 

カプッ

 

レイ「いたっ!」

 

 

血を吸われた。

 

 

レミ「ご馳走様♡」

 

レイ「噛むなら先に言ってくださいよ…」

 

早「あっ、あそこから誰かが降りてきますよ。」

 

 

天井の大きな筒から誰かがゆっくり降りてきた。

 

一行は一瞬構えたが、その人物がわかるとすぐに肩の力を抜いた。

 

 

魔「にぃちゃん!」

 

天「魔理沙じゃないか。」

 

文「妹紅さんも一緒だったんですね〜。」

 

妹「ああ。」

 

チ「紅魔のおっさんもいる!」

 

レイ「おっさんじゃない!」

 

 

レイは若い。チルノの偏見だ。

 

 

早「悟天さん、霊夢さんを知りませんか?」

 

天「・・・。」

 

 

俯(うつむ)いた。

 

 

妹「死んだらしい。」

 

文「! 霊夢さんまで…!」

 

レイ「まさかそんな…」

 

 

文は膝をついた。

 

 

「うわぁぁぁぁっ!!」

 

 

魔理沙は咆哮した。

 

 

早「魔理沙さん、落ち着いてください!」

 

魔「うう、霊夢まで…。ちくしょう…!」

 

 

魔理沙は泣き崩れた。

 

 

天「霊夢までって、じゃあ、そっちも誰かやられたの?」

 

魔「・・・。」

 

 

黙ったまま、持っていた腕を見せた。

 

 

天「この気は、アリスか…。」

 

妹「あの変態が…。」

 

文「すみません、油断した隙に。」

 

レミ「私のせいでもあるわ。あの時倒れていなければこうはならなかったわ。」

 

レイ「何もできませんでした。あんな罠に嵌ってしまったばかりに…!」

 

 

重苦しい空気の中、

 

 

ギ「ようこそ!私の根城へ!」

 

 

ホール中心のガラスケースの方から主犯の声が響いた。

 

 

魔「そこかぁ!!」

 

魔;恋符「マスタースパーク」

 

魔「マスタースパーークっ!」

 

ドオォォッ!!

 

 

ギーク目掛けて放たれた。が!

 

 

バチィッ!!

 

天「!」

 

魔「なっ!」

 

 

見えないバリアで塞がれた。

 

 

ギ「闘うのはまだだ。お前たち、もう少し此方へ近づきたまえ。」

 

早「どうしましょうか?」

 

天「・・行こう。」

 

 

一同は警戒しながら歩き、ギークの目の前と言えるほど近づいた。

 

ギークの次に目に入ったのは、ガラスケースの中にいる人間だった。

 

 

妹「これは?」

 

文「!! この子は!」

 

レイ「文さんの知り合いですか⁈」

 

文「数年前から行方不明になっていた女の子です!」

 

レイ「ギーク!お前の仕業か!」

 

ギ「その通り。実行犯はオンリョウキだがな。」

 

早「なんてことを…!」

 

レミ「目的がわからないわ。どうして人里の子供を拐う必要があるのかしら。」

 

ギ「・・ここで説明してやろう。」

 

「私の全てもな。」

 

 

第43話へ、続く!




というわけで、第42話でした!

桜薇vs超オンリョウキで一番詰みました。

次回はギークの過去が明らかになると思います。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第43話「Dr.ギーク」

この小説は、東方Projectとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・長文
・勝手な解釈
・安定のさなンクス
等が含まれております。

今回は数少ない真面目回です。楽しんでくださいね。


幻想天霊伝説 第43話

 

 

 

 

改めて自己紹介をしよう。私の名はDr.ギーク。この世界とは違う世界の人間だ。

 

勿論、幻想郷のような裏の世界ではない。人間が生物の頂点に立ち、妖怪などというものは迷信とすることが当たり前の世の中だった。

 

この時から私は科学者だ。幸い経済的に余裕があり、毎日研究に明け暮れていた。

 

そんな中、あることに気づいた。今まで存在が否定されていた、世界中の昔話に登場する怪物、幽霊、神々は実在しており、それを立証するのは案外簡単なのではないかと。

 

そこから時間はさほど経過しなかった。高い金を払って古い文献を購入し、過去の科学者の論文も用意し、実験器具を揃え、学会に報告しに行ったのだ。

 

発表は大成功だった。その場で見せた実験も成功し、最初から最後まで何も見ず詰まることもなく演説することもできた。

 

どんな質問であろうが答えられる自信すらあったのだが、質疑応答になっても手を挙げる者はいなかった。完璧だったからだ。

 

これで私は、世界を変える科学者に成れたと確信した。しかし、学会の連中は何の根拠もなしに、私の発表は出鱈目(でたらめ)であるとマスメディアに伝えた。

 

マスメディアは私の意見など耳に入れなかった。御用学者とマスメディアは繋がっていると知ってはいたが、ここまでとは予想外だ。

 

やがて私の研究所は、あらゆる人間によって潰された。自宅に張り紙を貼る一般市民、メディア、販売店の店員といった第三者、学会の碌(ろく)でなし、果てには親にまで攻撃の対象とされた。

 

タワーマンションの屋上で途方に暮れていると、何かを感じ取った。柵から下を見下ろすと、黒い何かが浮遊していた。それが異界への入口だと直感で認識した私は、何の躊躇もなくそれに向かって飛び込んだ!

 

 

 

 

気がつくと、何処だか見当の付かない森に居た。周りの植物を観察してみたところ、絶滅したものまで自生していることがわかり、先程まで滞在していた世界とは異なっていると理解した。

 

森を調べながら歩いていると、一人の少女に遭遇した。何故かはわからなかったが、満面の笑みを浮かべていた。

 

一番の衝撃は、私を知っていたということだ。私の名前を呼ぶなり、ついてこいと私の手を引いた。

 

連れてこられた場所は、神社だった。到着すると巫女が現れ、事情を説明された。

 

異界への入口を開いたのは「その幻想郷」の八雲紫であること。この世界は私がいた世界とは別物であること。この世界の住人の殆どは私を知っているということ。彼らに歓迎されているということだ。

 

歓迎されている訳は、世界中で迷信とされてきたことを、人生をかけて解明しようとした私に感謝しているからだそうだ。その迷信とされてきたものこそが彼らなのだからな。

 

その巫女は、その神社に住むことを承諾してくれた。言い忘れていたな。その世界の名はここと同様に幻想郷。神社の名前は字が異なり白零神社。巫女の名は、白零 霊希(はくれい れいき)。

 

その晩は盛大な歓迎会を開いてくれた。それからの生活は、元いた世界で精神的に孤独であった私には信じられないものだった。皆が私を尊敬してくれる。気遣ってくれる。認めてくれる。笑顔を向けてくれる。

 

私は初めて、人間は、いや、妖怪などを含め知的生物は美しいと理解した。

 

 

 

 

それから一年が過ぎ、ある異変が勃発した。霊希は私に、絶対に神社から出るなと言われたが、ここで何もできなければ、私の存在意義がなくなる。そして、ここで施し返さなければならないと、自室に篭り、あるものを作り始めた。

 

それは、生物強化栄養剤だ。生物の改造は禁じられていたから、摂取した者へ一時的に力を与える代物だ。

 

無論、毒味は私で行った。結果、実験は成功したため、一時的に運動能力が上がった私は全速力で霊希たちの元へ走った。

 

着いてみると、危機的状況に陥っていた。だが、強化栄養剤を摂取した霊希たちは、先程までの苦戦が嘘かのように完勝した。

 

私は恩を返せた。それで十分だったが、霊希たちは私に駆け寄り大声でありがとうと言った。

 

そうか。これが仲間なのか。仲間とは素晴らしいと思った。

 

それからの十数年、仲間と共に異変を解決しながら満たされた毎日を過ごした。

 

 

 

 

 

 

早「すごく良い人じゃないですか!」

 

妹「嘘かもしれないぞ。」

 

魔「そうだぜ。本当にそうなら霊夢やアリスを殺したりしないぜ!」

 

レイ「何か奴の心を悪に染める出来事があったのかも知れません。」

 

レミ「・・そのようね。」

 

 

能力で過去を見た。

 

 

天「いったい何が…。」

 

ギ「休憩はこのくらいでいいだろう。」

 

 

 

 

 

 

「それ」は人里に突然現れた。

 

「それ」は姿を現すなり、「6日後にこの世界を滅ぼす」とだけ言い放ち、姿を消した。

 

幸い、その場には霊希が居たため、事の重大さはすぐに幻想郷中に知らされることとなった。

 

この時はよく理解出来なかったが、霊希に今までにない真剣な眼差しで「幻想郷が、滅ぶかもしれない」と言われ、身の危険を察知した。

 

それからの6日間、霊希は修行をさらに厳しくし、力をつけていった。私は幻想郷、冥界、月を周り協力を仰いだ。皆、快く了承いただいたおかげで、総力に不足はなかった。

 

決戦の場所は月と決定した。仲間は月で待ち構え、霊希は幻想郷で待ち構えた。

 

運命の日、姿を現した「それ」に霊希が月へ来るよう交渉した。月で一斉攻撃をする計画だったが、交渉失敗の確率は非常に高いため、失敗した場合は八雲紫のスキマで全員幻想郷へ戻る作戦も考えていた。

 

どちらにせよ、戦闘を開始する寸前で生物強化栄養剤を服用するという作戦に変わりはなかった。今度の薬は、私が改造を重ねた代物で、しかも戦闘員全員に配れるよう量産した。効果は、元の戦闘力の100倍程だ。

 

月で八雲紫はスキマを作る用意をしていたが、なんと交渉は成功した。闘えない私は幻想郷でその現場を見ていたのだが、「それ」は少しも不快な表情を浮かべなかった。

 

霊希は「それ」を連れてスキマに入った。私は祈ることしかできなかった。

 

1時間程経過した頃だった。あまりに帰還が遅れていると思い、八雲紫が予(あらかじ)め開けておいたスキマを通り、月の戦場へ向かった。

 

・・唖然とした。あれほど活発であった妖怪、月人、人間たちが無造作に倒れていたのだ。そしてどれも、私の声に応えなかった。

 

栄養剤を摂取し、応援を求めるため全速力で月の都へ走ったが、そこにかつての都はなかった。あるのは廃墟だけであった。

 

生存者の探索を続け、漸く一人を見つけた。傷だらけで虫の息になった霊希だった。

 

命の安全を確かめたが、間もなく死ぬと返された。そうか、悲しいとは、このことだったのか。私は霊希の手を強く握り、諦めるな!まだ終わってない!私がいる!と声を張り上げた。

 

通常通りであれば、うるさいともっと大きな声で言い返されるのだが、小さな声でありがとう、とだけ言われた。

 

・・そして、霊希は私の腕の中で、息絶えた。最愛の妻を、亡くした。・・ズズッ、すまない。

 

霊希を抱え、スキマを通った。せめて墓くらいは神社で作ろうと思った。

 

戻ってみたが、美しかった幻想郷はなかった。どうやら私と入れ違いだったらしい。無論、神社も破壊されていた。

 

神社についてはあまり悲しいと思わなかった。霊希を失ったことに比べればな。

 

墓を作り、研究所に籠もった。神社の地下に作っていたため、襲撃は受けなかったらしい。

 

そして決心した。私が「それ」を倒すと。

 

 

 

 

始めに「それ」は何なのかを考え直した。間違いなく、この世界の生物ではない。

 

「それ」を倒すためには、小細工では駄目だ。完全なる生物が必要である。

 

であれば、この世界に居ては作れない。故に、時空を越える装置が必要となった。

 

そうと決まれば、数年前に作った不老薬を使わなければならない。霊希と共に生き、死ぬつもりだったから飲まないでいたのだが、摂取した。

 

20年程掛かったが、装置は完成。しかしすぐには使わなかった。それ以外の準備が整っていないからだ。

 

最初に、移動する上で拠点が必要だった。もし別世界に辿り着いても、襲撃に遭って死んでは意味がない。

 

そこで太陽系のある惑星に目をつけた。この世界には存在しないそれに研究所ごと移った。

 

惑星の軌道を操るためさらに10年程掛かった後、遂に時空を越えた。

 

それからは長い旅だった。幻想郷などいくつ見たかわからない。幻想郷だけではない。孫悟天、お前のようなサイヤ人が存在する世界も複数周った。

 

そこで出会った科学者たちの作品は本当に参考になった。人造人間技術、マシンミュータント、「不世出の天才」による洗脳技術、怨念増幅装置、どれも私の研究には欠かせなかった。

 

複数の失敗作が続く中、傑作が完成した。オンリョウキだ。ある幻想郷の鬼を洗脳技術で操り完成させたものだ。

 

後でわかったことだが、地獄で生まれたジャネンバとよく似ていた。それなら空間移動もできるだろうと、オンリョウキに教え込んだ。その頃には既に、洗脳など必要なくなったから装置を外した。

 

同時に、孫悟空とベジータのフュージョンによるあの技を知った。だからこそ、アリスは最初に始末した。

 

オンリョウキが完成してからは、殆ど見るだけだった複数の幻想郷を実験場にした。だが、オンリョウキは強すぎた。ろくにデータが取れないまま多数の幻想郷が滅んだ。サイヤ人が紛れ込んだ幻想郷もあったが、オンリョウキの敵ではなかった。

 

これでは駄目だ。そこで簡単なセルを造った。戦況は程よく不利になり、成功した。

 

与えた指示は「皆殺しにしてこい」だけだったが、ボロボロになりながら何度も任務を遂行して帰ってきた。

 

もうご存知だと思うが、最後に辿り着いた幻想郷がここだ。

 

孫悟天にはもう話したが、孫悟天や他の刺客を円盤で転送させたのは私だ。全ては実験のためだ。

 

しかし、しっかり造ったセルまで破れた。「それ」を倒すための生物は、ここでしか造れないと確信した。

 

 

 

 

 

 

天「・・・。」

 

妹「チルノ起きろ。終わったぞ。」

 

チ「ふぁ?」

 

レミ「誰かのために尽くした男は、そのために他の誰かを地獄へ落とす悪魔になった。笑えないわね。」

 

レイ「お前のいた幻想郷の人達が、本当にこんな事を望んでいたと思うのか?」

 

ギ「・・勿論だ。あの時間を、霊希との生活を取り戻すためなら、何人だって殺せる。」

 

早「そんなのダメです!」

 

魔「無駄だぜ。こいつは自分が同じ目にあわないと分からないクソ野郎だぜ。」

 

レイ「…そのようですね。過去がどうであれ、こんな事は許されない!」

 

レミ「(何かしら。何かが引っかかるわ)」

 

天「満場一致みたいだね。ギーク、お前は俺たちが倒す!」

 

ギ「よくぞ言ってくれた。では、始まるとしよう。」

 

 

スイッチを押した。

 

すると、少女が入っているガラスケースが光り始めた。

 

 

ギ「最終検査だ。お前たちを皆殺しにできれば実験は成功。そしてこの少女は、人間も妖怪も神をも超える!」

 

「出でよ!ユニバースキング!!」

 

カッ!!

 

 

ガラスケースを、割らずに消し飛ばして現れた。

 

少女の面影は全くなかった。全身が機械かのような黒のメタリックボディ、230cmを超える高身長、2本の角、白く光る目。人造人間でもなければロボットでもなかった。

 

 

早「私が闘いま」

 

レイ「僕が行きます!」

 

早「ハァッ☆」

 

天「2人とも待ってくれ!」

 

 

変身しようとする2人を止めた。

 

 

早「私は変身する流れじゃなかったんですけど…。」

 

レイ「何故止めるんです!」

 

天「たぶんギークは何か企んでる。ここでレイくんが闘うのは危ないよ。」

 

レイ「しかし…」

 

天「早苗もね。今の一瞬でも物凄い気だってわかったよ。」

 

早「そ、それほどでもありませんよ〜。」

 

魔「そうだぜ。みんなで闘うんだぜ!」

 

文「霊夢さんの仇を討ちましょう!」

 

妹「あぁ。ここで終わらせるぞ。」

 

チ「おー!」

 

天「いや、そうじゃなくて。」

 

レミ「貴方一人で、ということね。」

 

天「そういうこと。」

 

レイ「何か策があるんですか?」

 

天「うん。」

 

ギ「孫悟天一人か。実験は段階ごとにするのが重要だからいいだろう。」

 

文「ここまで実験実験言われると執念深さを感じますね〜。」

 

天「行くぞ!ギーク!」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

 

超サイヤ人2に変身した。

 

 

早「悟天さん!その姿では勝てません!」

 

天「・・・。」

 

早「ハァッ☆」

 

 

変身は終わり、気は落ち着いた。しかし、音もなくスーッと髪が伸びていくではないか!

 

 

レイ「あ、あれは!」

 

天「・・・・・!!」

 

ゴゴゴゴ

 

「がぁぁぁぁっ!!」

 

ヴンッ!!!バチバチバチッ!!

 

 

一気に気を解放し、悟空でも到達するまで苦戦した〈超サイヤ人3〉に変身した!

 

 

魔「うわっ!なんだ!?この凄い気は!」

 

チ「やっぱり兄貴はすごーい!」

 

ギ「馬鹿な!こんな短期間で超サイヤ人3に成れる訳がない!」

 

天「霊夢のおかげだよ。霊夢が俺をここまで怒らせたんだ!」

 

「(ほぼ死んだ状態で幻想の魔神に助けられた影響もあるかもしれないけど)」

 

ギ「ま、まあいい。最高傑作ユニバースキングと孫悟天、どちらが強いかはっきりしようじゃないか!」

 

天「レイくんはやっぱり知ってるんだね。」

 

レイ「はい…そしてその強さも。」

 

天「みんな、俺に任せてくれるよね?」

 

魔「わかったぜ。」

 

チ「うん!」

 

レミ「いいわ。」

 

レイ「はい!」

 

妹「あぁ。」

 

文「はい〜。」

 

早「ハイッ!」

 

 

ユニバースキングと睨み合った。

 

 

天「霊夢、俺は君の分まで、闘うよ…!」

 

 

パァっ!と瞳から滴が飛び散った。

 

 

第44話へ、続く!!




というわけで、第43話でした!

明けましておめでとうございます(激遅)。今年も「幻想天霊伝説」をよろしくお願い致します。

超サイヤ人3への変身は、敢えて静か目に書きました。

ユニバースキングはイメージできましたでしょうか?難しい場合は、簡単なイメージイラストを描こうと思います。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第44話「悲しき超サイヤ人3」

この小説は、東方Projectとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・長文
・勝手な解釈
・安定の文ガス
等が含まれております。

Pixivからいらっしゃった方々、ありがとうございます。


幻想天霊伝説 第44話

 

 

 

 

[地底の避難所]

 

男a「すげえぞ!悟天さんがロン毛になった!」

 

男の子a「かっけえ!」

 

女a「そう?まるでヤクザじゃないの。」

 

 

女性には不評のようだ。

 

 

ミ「兄さん、いつの間にこんな力を付けてたんだろう。」

 

リ「流石あんちゃんだね。」

 

セルJr.「ヒナンカンリョウシタゾ。」

 

ル「わかったのだ。」

 

リ「あれ?喋れたっけ?」

 

ミ「慧音先生が教えてたでしょ。」

 

リ「そっか。」

 

こ「お兄ちゃん、カッコいいよお兄ちゃん!」

 

ル「こいしは相変わらずなのだ。」

 

さ「こいし!どこに行ってたの!」

 

 

避難所にさとりが現れた。

 

 

こ「え?ずっとここに居たけど?」

 

さ「そ、そうなの?」

 

 

嘘である。しかしさとりはこいしを認知できないので、疑っても仕方がない。

 

 

さ「もう、心配したんだから。」

 

こ「ごめんなさーい。」

 

 

妖怪たちは若干緊張感が足りないようだ。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[地下施設第1ホール]

 

両者はゆっくりと飛び上がった。

 

少し睨み合ったかと思うと、

 

 

天「!!」

 

ドゴッ!!

 

 

目にも留まらぬ速さでユニバースキングの頬を殴った!

 

 

天「?」

 

ユ「…」

 

 

ユニバースキングの手が悟天を捕まえようとしたが、

 

 

パシッ!

 

天「はっ!」

 

ドゴッ!!

 

 

払って後頭部に重い一撃を与えた!

 

 

天「だだだだっ!!」

 

ドゴッ!バシッ!ゴリッ!ゴキッ!

 

 

背後を取った悟天はラッシュし、

 

 

天「だぁっ!」

 

ドゴンッ!!

 

 

最後の一撃で地面に叩き落とした。が、地面に激突する寸前で止まった。

 

 

天「まだだ!」

 

天;「ビクトリースマッシュ」

 

キーンッ!!

 

 

幼少期に参加した天下一武道会で、トランクスを相手に使った技である。

 

ユニバースキングの動きを見ながら一気に急降下した!

 

 

ユ「…」

 

天「・・、!」

 

サッ!!

 

 

悟天の動きを見切ったユニバースキングは、見事に身を躱した。

 

勿論、悟天にとっては計算通りだった!

 

 

ボッ!!

 

ユ「!」

 

天「だぁっ!!」

 

ドッゴォォンッ!!

 

ユ「…」

 

天「…! はっ!!」

 

ズオッ!!・・ドカーンッ!!

 

 

急降下の勢いを、左手から気弾を発射することで消し、右手で腹に一撃をかまし、右手に込めたエネルギー波で吹っ飛ばした!

 

ユニバースキングは第1ホールの壁に叩きつけられた。

 

 

天「はぁ…、はぁ…。」

 

ユ「…」

 

天「(おかしい。最初の一撃はまるで手応えがなかった。まるで気が無いみたいに。)」

 

「(なのに、効いていないように見える。何なんだこいつは。)」

 

 

ユニバースキングには秘密がありそうだ。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

魔「にぃちゃんすごいぜ!あんな化け物をボコボコにしてる!」

 

早「これなら問題ありませ」

 

妹「何か変だ。」

 

早「ハァッ☆」

 

レミ「・・レイはどう思うかしら?」

 

レイ「妹紅さんと同じ意見です。上手く行き過ぎてるような…」

 

レミ「よくわかったわね。」

 

文「なんか軽すぎる気がするんですよね〜。」

 

魔「軽すぎるって、どういうことだよ。」

 

妹「あれほどのオーラを放ってるのに、肝心なものがないように見える。」

 

レイ「肝心なもの?」

 

レミ「気、よ。」

 

ギ「その通り。良い推理だ。」

 

 

得意げに笑った。

 

 

ギ「答えを聞けば、ピンと来るのではないか?レイ・ブラッド。」

 

レイ「まさかワザと攻撃を…⁈」

 

ギ「そうだ。これが私の衝撃変換プログラムだ。」

 

「だから倒したければ、打撃を与えないようにするしかない。」

 

「とは言え、戦闘においては取らざるを得ない手段であるがな。」

 

早「どういうことか教えてくださーい!」

 

レイ「恐らく敵は、受けたダメージを自分の気に出来るんです!」

 

魔「えぇ!」

 

文「ゑゑゑ!」

 

レミ「わかってなかったの?」

 

文「いや、そこまでは…。」

 

ギ「見込み通りだ。此方に来い、レイ・ブラッド。」

 

レイ「また罠があるんじゃないだろうな。」

 

ギ「まさか。少し話をしたくてな。」

 

 

ギークは一行の背後に向かって歩き出した。

 

 

魔「待て!」

 

 

八卦炉を構えた瞬間!

 

 

ビリリッ!!

 

魔「うっ!」

 

妹「! これは!」

 

チ「ビリビリするー!」

 

 

ギークとレイ以外のメンバーの脚が電流で出来たネットに縛られた。

 

 

ギ「抵抗はしない方がいい。脚が千切れてしまうからな。」

 

妹「だったら私には関係ないな!」

 

ギ「心配することはない。本当に話をするだけだ。」

 

レイ「…どうやら嘘は言っていないみたいです。」

 

妹「・・そうかよ。」

 

 

正直なところ、もし何かあってもレイなら大丈夫だろうと一行は考えていた。

 

ギークの隣に立つと、床がリフトのように下がっていった。

 

 

レミ「・・・。」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

ギークに連れられ着いた場所には、椅子が2脚とモニターがあった。

 

 

ギ「先程は話と言ったが、少し違う。提案だ。」

 

レイ「提案だと?」

 

ギ「そうだ。君の能力は大変素晴らしい。」

 

 

急に二人称が「君」になっている。

 

 

ギ「そこでだ。私と共に進む気はないか?」

 

「私の科学力と君の能力を持ってすれば、必ず奴を倒せる。」

 

 

雰囲気が一気に変わった。奴とは無論、ギークのいた幻想郷を滅ぼした謎の存在のことである。

 

 

レイ「お前はアリスさんを殺した事に何も思わないのか?」

 

ギ「何も思わないどころか、安心した。一番の脅威が去ったのだからな。」

 

 

特に究極魔法「スターダストブレイカー」のことである。

 

 

レイ「そうか…ならば話は終わりだ。」

 

「ここでお前を殺す!!」

 

ギ「待ちたまえ。あれを見てみろ。」

 

 

気味が悪いほど落ち着いている。

 

ギークはモニターを指差した。そこには悟天とユニバースキングが映っている。

 

 

レイ「あれが何だって言うんだ。」

 

ギ「よく観るがいい。」

 

 

先程までは圧倒的だった少しずつ悟天が押されている。

 

 

レイ「ご、悟天さん!」

 

ギ「超サイヤ人3の特徴くらいは当然知っている。」

 

「生身とは不便なものだな。」

 

レイ「このままだとマズい!」

 

 

超サイヤ人3はその強大な力故に、消耗が激しい。

 

 

ギ「加速するユニバースキングと減速する孫悟天。最初から勝負は決まっていたのだ。それにしても早い減速だったな。初めてだったから仕方ないがな。」

 

「いいのかレイ・ブラッド。勝ち目のない闘いを挑むより、私と共に進む方が合理的だと思うが。」

 

 

少しだけ考えた。

 

 

レイ「確かに勝てる望みは薄い。だが、だからと言ってお前を許す事はできない!」

 

ギ「・・そうか。君とはいいコンビになれると思ったのだがな。」

 

 

その時。

 

 

ゴォォ・・

 

レイ「うわっ!」

 

 

部屋が鈍い音と共に揺れた。

 

モニターを観てみると、ユニバースキングが第1ホールの天井に叩きつけられていた。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

天「はぁぁぁっ!」

 

バチバチバチッ!!

 

ユ「…」

 

 

先程、ユニバースキングを蹴り上げ天井にめり込ませた悟天は、気を高めていた。

 

対するユニバースキングはと言うと、襲ってこない悟天をじっと見ている。

 

 

天;「超ビクトリーキャノン」

 

天「だぁぁっ!!」

 

ビィィィッ!!

 

ユ「…!」

 

 

全身から放った!

 

ユニバースキングは避けることなく、受け止めた。が、

 

 

ユ「…!」

 

メキッ!!バキバキバキッ!!

 

 

あまりにものエネルギーに耐えきれず、天井を突き破り押し上げられた!

 

そこから止められることなく、地下施設を破壊し、惑星ギークの地上まで押し上げられた。

 

地上から100m離れたところで、

 

 

ユ「!」

 

バチィッ!!

 

 

ビクトリーキャノンを弾いた。

 

この時、誰にも聞こえなかったが、ユニバースキングの体内でガチャっという音が響いていた。

 

 

天「っ!」

 

バシュッ!!

 

 

自分で開けた穴を通って、地上に出た。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

魔「押された時はドキッとしたけど、これなら勝てそうだな。」

 

チ「やっぱり兄貴は無敵だー!」

 

妹「・・今の攻撃、効いてればいいんだけどな。」

 

レミ「レイの帰りが遅いわね。」

 

文「心配しすぎですって〜。」

 

レミ「話が長い気がするわ。」

 

魔「何だ何だ?部下が心配か?」

 

レミ「私たちのこの状況もまずいと思うのだけれど。」

 

 

電気のネットは未だ健在であったが、

 

 

チ「あっ、消えた。」

 

文「悟天さんを追いかけましょう!」

 

バシュッ!!

 

 

突然消えたため、他のメンバーも悟天が開けた穴を通って地上へ向かった。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

天「はぁ・・、はぁ・・。」

 

ユ「…」

 

ギ「息が上がっているな、孫悟天。」

 

 

レイが隣に居るが、構わず声をかけた。ギークとレイはまだ個室に居る。

 

 

天「まだ、まだ、これからだ。」

 

ギ「そうとも。ユニバースキングはこれからなのだからな。」

 

天「なん、だって…!」

 

レイ「悟天さん気をつけて!」

 

 

すると、ユニバースキングはゆっくりと顔を上げた。

 

 

ギ「さあユニバースキング、思い出せ。お前が寺子屋に通っていた時のことを。」

 

ユ「…」

 

ギ「可哀想に。周りより勉強ができただけで仲間外れにされ、いつも独りだった。」

 

「教師に相談しても、具体的には何もしてくれなかった。最も信頼していた両親でさえ、手を差し伸べず負けるなと一喝。」

 

ユ「…ウ、ウ」

 

ギ「だが、そんな悲しみはもう要らない。お前には、その憎い相手に復讐する力が眠っている。」

 

ユ「…ウウ…!」

 

ゴロゴロ

 

レイ「あ、あれは…!」

 

 

雷の音が響いた。レイはこの光景を知っている。

 

ギークは止めずに語りかけ続ける。

 

 

ギ「そうだ。彼らへの憎しみを全て解き放て。今目の前にいる男も彼らと変わらない。そいつを憎め…!」

 

ユ「…!!」

 

レイ「超サイヤ人…⁈」

 

「ーーーーッ!!」

 

ヴンッ!!

 

天「なにっ!!」

 

 

ユニバースキングの気が大幅に上がり、身体に碧のラインが入った!

 

 

ギ「素晴らしい!〈サイヤ人の成長プログラム〉は大成功だ!」

 

レイ「どういう事だ!」

 

ギ「ご覧の通り、ユニバースキングにはサイヤ人の底知れない成長のプロセスが組み込まれている。」

 

「とは言え、施したプログラムの中で最後に組み込んだプログラムだ。その理由は勿論、サイヤパワーの併用に確信を持てたのがこの幻想郷に来てからだったから。そう、孫悟天のおかげだ。感謝しかあるまい!」

 

天「そ、そんな…!」

 

レイ「お前…自分がどんな恐ろしいモノを造ったのかわかっているのか!」

 

ギ「それほど恐ろしいものでも造らんと、奴には勝てない。」

 

 

歓喜に溢れた表情が一変、憎しみに満ちた表情になった。

 

 

ギ「これを造るために、いったい何百年かかったことか…。お前たちにはわかる筈もない。」

 

「だが遂に、遂に完成したのだ!まだ実験中だがここまで来ただけでも十分にな!」

 

 

静かになったり大声を上げたりと感情の起伏が激しい。

 

 

レイ「奴を止めなければ!」

 

ギ「もうやっていいぞ、ユニバースキング。」

 

ユ「ウン」

 

ヒュンッ!!

 

天「なっ!」

 

ドゴンッ!!

 

天「がっ!」

 

 

超スピードで背後から攻撃したのだが、悟天には見えなかった。

 

 

天「くっ!」

 

 

体勢を立て直し、前を向いたが、

 

 

天「え」

 

ユ;「連続エネルギー弾」

 

ズドドドッ!!

 

天「うわあっ!!」

 

ドゴォッ!!

 

 

既にエネルギー弾は目の前まで来ていた。

 

一つも避けられなかった悟天は、エネルギー弾と共に岩場へ叩きつけられた。

 

 

レイ「ご、悟天さん!!」

 

 

岩場の煙が晴れるとそこには、

 

 

天「ぁ……。」

 

 

超サイヤ人3がとけ、ぐったりと倒れた悟天が居た。

 

 

ギ「勝負ありだ。」

 

レイ「悟天さん逃げて!!」

 

 

すると、悟天が開けた穴から他のメンバーが現れた。

 

メンバーから見て前方20m先にユニバースキングがおり、さらに斜め左に20m離れた所に悟天が居た。

 

 

魔「な、何だ、あれ…。」

 

早「まさか、これがさっきのやつなんですか!?」

 

チ「こ、怖くなんかないぞ!」

 

妹「! 女たらし!」

 

レミ「・・認めない。」

 

「こんな運命は、認めない!!」

 

ヴンッ!!ジリジリッ!!バシュッ!!

 

 

超サイヤ人GVに変身し、ユニバースキングに飛びかかった。

 

 

レイ「お嬢様!」

 

レミ;「デーモンロードアロー」

 

キーンッ!!

 

 

全身にエネルギーを込め、突進した。

 

 

ユ「…、ハッ!」

 

ヴンッ!!

 

レミ「あがっ!!」

 

魔「うっ!」

 

早「なんてすごい気なんですか!」

 

チ「うわー!」

 

妹「チルノ!」

 

文「レミリアさんが危ない!」

 

 

ユニバースキングが気を解放しただけで、レミリアは簡単に吹っ飛ばされた!

 

吹っ飛ばされたレミリアを、文が素早くキャッチした。それも凄い衝撃だった。

 

 

文「痛っ!」

 

ギ「わかってはいた。」

 

レイ「何がだ!」

 

ギ「数少ないサイヤパワーを宿した戦士の中でも上位にいるレミリア・スカーレットでもこうなるという結果を、だ。」

 

「気を解放しただけでこうなるのなら、君か東風谷早苗以外は期待できないな。私がしようとしていることは、わかるな?」

 

レイ「ぐ…!お嬢様今行きます!」

 

ギ「待て。必ずここから出してやるからもう少しな。」

 

「現在進行形で君を実験しているところだからな。」

 

レイ「実験だと?」

 

ギ「被験体に話すことはできない。ユニバースキングよ、気を鎮めていいぞ。」

 

ユ「ウン」

 

ス・・

 

 

身体の碧い光が消えた。

 

 

妹「悟天!!」

 

チ「あっ!待ってよー!」

 

 

安全に駆け寄れると思えると、いつもの呼び方ではなくなった。

 

 

妹「しっかりしろ!」

 

天「はは、流石にまいったよ。」

 

妹「心配かけさせやがって…。うう…。」

 

天「別に泣かなくてもいいじゃないか。」

 

「まだ、死ねないからね。」

 

チ「流石兄貴だね!」

 

文「レミリアさん!大丈夫ですか!?」

 

 

レミリアは目を開けているが、動かない。

 

 

ギ「主人が心配か?」

 

レイ「当たり前だ…!」

 

ギ「では、行くといい。」

 

ヴィィン

 

 

モニターの横の壁が開き、上り階段が現れた。やけに素直である。

 

 

ギ「この間に部屋は移動させていてな。上がればすぐに会えるぞ。」

 

レイ「お嬢様!!」

 

 

急いで上がった。

 

 

ギ「・・・。」

 

 

ギークも黙って階段を上がった。

 

駆け上がると、目の前に魔理沙達が居た。

 

 

魔「レイ!無事だったんだな!」

 

早「心配したんですからn」

 

レイ「はい…それよりお嬢様が!」

 

早「ハァッ☆」

 

文「大丈夫です。死んではいません。」

 

 

レミリアを文から抱きとった。どうやら首の骨が折れている。

 

 

レイ「お嬢様、仙豆です。食べてください!」

 

ゴクッ

 

 

仙豆を食べさせた。

 

 

レミ「た、助かったわ。」

 

レイ「間に合ってよかったです…。」

 

レミ「ありがと。・・あの化け物、こっちに見向きもしなかったわ。」

 

 

悔しそうだ。

 

 

魔「無事でよかったぜ。でもまさか気だけで首が折れるなんてな…。」

 

レミ「? 違うわよ。よくわからなかったけれど、硬い何かに当たってから意識がなくなったわ。」

 

早「え?じゃあ…。」

 

 

みんなの視線が文に集まった。

 

 

レイ「文さん…。」

 

文「そそそそのようなことがあろう筈が御座いません。」

 

 

呂律が回っていない。

 

 

文「て、て言うか!今は敵に集中しませんと!」

 

魔「露骨に逸らしてきたぜ。」

 

早「レイ君、こうなったら私と闘いましょう!」

 

レイ「わかりました!」

 

ユ「・・アナタモテキ?」

 

ギ「そうだ。だがまだ本気で闘う必要はない。そのまま闘え。」

 

ユ「ワカッタ。」

 

?「2人ともじっとしてて。」

 

 

早苗とレイが構えた時、どこからか声が聞こえた。

 

 

早「え?」

 

レイ「今の声は?」

 

魔「(この声は!)」

 

ユ「!」

 

バシュッ!!

 

 

レイが迷っていると、ユニバースキングが此方へ飛んできた!

 

しかし!

 

 

早「消えた!」

 

文「!」

 

ギ「なっ!」

 

魔「やっぱりな。」

 

天「あれは…。」

 

妹「今更来やがったか。」

 

レイ「…⁈」

 

 

飛んできた筈のユニバースキングが忽然と姿を消した!

 

そしてその人物が姿を現した。

 

 

紫「いっちょ上がりね。」

 

魔「紫!」

 

早「紫さん!」

 

レミ「ちっ、出た。」

 

レイ「す、凄い…!」

 

ギ「な、何をした!」

 

紫「簡単よ。貴方の僕(しもべ)が向かってきた先にスキマを開けただけ。」

 

「く、くそぉぉぉぉ!!」

 

 

叫び声が響き渡った。

 

 

魔「よぉし、お前は私がトドメを刺すぜ!」

 

早「いいえ私が」

 

レイ「僕にやらせてください。」

 

早「ハァッ☆」

 

魔「おっ、やけに乗り気だな。だけどこいつは霊夢とアリスの仇だ。譲れないぜ。」

 

レイ「ギークの居た世界の話を聞いた時、もっと早く出会っていたらと思ってしまったんです。」

 

「だから自分の手で答えを出さないと後悔してしまいそうで…。」

 

魔「・・でも…!」

 

レミ「あいつと早く出会っていたら、か。」

 

ギ「熱くなっているところ申し訳ないが、まだ終わったわけではない。」

 

 

急に冷静である。

 

 

文「あやや、まだ何かあるんですかね〜。」

 

妹「っ!」

 

天「んぐっ」

 

 

妹紅は悟天の顔を身体に抱き寄せ、ギークを睨みつけた。

 

 

チ「もうお前なんか怖くないもんね!」

 

早「根拠のない強がりを」

 

紫「貴方にはもう何も残っていない筈よ。」

 

早「ハァッ☆」

 

ギ「確かにユニバースキングが事実上敗れてしまったのはショックだった。」

 

「しかし、私は一流の科学者だ。どんなアクシデントにも対応できる力がある。」

 

天「(ま、まさか。)」

 

 

魔人ブウが、精神と時の部屋に穴を開けたことを思い出した。

 

 

魔「もしかして、あいつ(オンリョウキ)を呼ぶ気か?」

 

ギ「その必要はない。」

 

紫「わからないわね。ハッタリかしら?」

 

ギ「完成したらすぐに使う、そんなものは三流の科学者だ。」

 

「一流なら消えてしまった時のためにやっておくことがある。バックアップだ。」

 

レイ「何⁉︎」

 

レミ「…!」

 

 

レミリアは能力でこの先が見えていた。

 

 

ギ「こういうことだ。」

 

ドカーンッ!!

 

 

魔理沙達の前方10m先の地面が爆発した。そこから現れたのは、

 

 

紫「う、うそ…!」

 

妹「こんなのありか!」

 

天「ユ、ユニバース、キング…!」

 

 

もう一体のユニバースキングだった!!

 

 

ギ「安心したまえ。これ以外にはもういない。素材が足りなかったからな。」

 

早「こんなことって…。」

 

 

一同は驚愕した。

 

 

レイ「紫さん!さっきのはできないんですか!」

 

紫「また上手いことスキマに入ってくれたらいいんだけど…。」

 

ギ「ユニバースキング、まず奴(紫)から殺せ。」

 

紫「え!怖いー!」

 

 

スキマに入って逃げ出した。

 

 

レイ「ちょっ、さっきとキャラ違うじゃないですか!」

 

紫「だってさっきは勝ったと思ったんだもん!」

 

 

スキマから声だけ出している。

 

 

魔「サイヤパワーがない紫が怖がるのも無理ないけど…。」

 

早「(やっぱり、闘うしか…!)」

 

文「勝ったなどと、その気になっていた紫さんの姿はお笑いでしたね。」

 

レイ「そんな親父クサいセリフ言ってる場合ですか!」

 

文「あーう。」

 

 

この期に及んで文はふざけている。

 

 

ギ「では、実験の続きと行こう。」

 

魔「ギーク、お前のトドメはお預けにしといてやるぜ。」

 

「私には、とっておきがあるんだからな!」

 

ギ「ほう。」

 

 

ユニバースキングのとてつもないパワーアップにより、敗れてしまった悟天。

 

紫の活躍によりユニバースキングは事実上倒せたが、幻想戦士達はもう一体のユニバースキングとどう闘うのか?

 

 

第45話へ、続く!!




というわけで、第44話でした!

「ビクトリースマッシュ」は、よくゲームなどで「突撃」と表記される悟天の技に、ゴテンクスの「ビクトリーキャノン」の「ビクトリー」の基になったということにして作った技です。

ユニバースキングやその他のオリキャラのイメージ図は、ただ今全力で描いているところです。もう暫くお時間を。

他の作家さんの小説の感想を読んでみて、あらすじは字数稼ぎと思われるということを知ったので、あらすじは今回からやめることにしました。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第45話「大胆不敵な信仰集め」

この小説は、東方Projectとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・長文
・勝手な解釈
・シュール
等が含まれております。

7,000字近く書き上げたので、お時間がある時にお読みになることをお勧めします。


幻想天霊伝説 第45話

 

 

 

 

[惑星ギーク]

 

天「妹紅、仙豆持ってる?」

 

妹「持ってるけど、駄目だ。」

 

天「なんで?」

 

チ「兄貴も一緒に闘えば勝てるよ!」

 

妹「ああ、仙豆をやれば一緒に闘うことができる。」

 

「でも闘えば、今度は無事じゃないかもしれない。そんなの、私は嫌だ。」

 

天「俺も闘わなきゃ」

 

「幻想郷をナメんな!」

 

天「!」

 

妹「いつまでも私たちは守られる側じゃねえ!」

 

「幻想郷はお前のおかげで強くなった。ギークの世界みたいにはきっとならない。だから、見守ってくれよ。」

 

天「・・・。」

 

 

言い返せなかった。

 

 

チ「もし負けそうでも、あたいがいるから大丈夫だよ!」

 

妹「あぁ、頼りにしてるぞ。」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

レミ「魔理沙、とっておきって何かしら?」

 

魔「あいつは殴ったら強くなるんだろ?それなら、私の新技で消し飛ばしてやるぜ!」

 

早「新技ですか?」

 

魔「そのためには時間がかかっちまうから、時間稼ぎを頼むぜ。」

 

文「わかりました〜。」

 

 

魔理沙は一行とユニバースキングから距離を取るため崖の上まで移動し、八卦炉を上へ向けた。

 

 

魔「銀河の光よ、ここに集え!」

 

 

すると、少しずつ星々の光が八卦炉に集まってきた。

 

 

魔「見てろよギーク。この光が私の限界まで溜まった時が、お前たちの最期だぜ!」

 

ギ「・・・。」

 

レイ「(妙だ…ギーグが冷静すぎる。)」

 

ギ「まずはそいつらから殺れ。」

 

ユ「…」

 

 

早苗たちがいる方へ走ってきた。人間のランニングくらいのスピードである。

 

 

文「遅っ!」

 

レミ「殴りたいわね。」

 

レイ「お気持ちは分かりますが我慢です。」

 

早「とにかく避けましょう!」

 

 

4人は素早く距離を取った。

 

 

ギ「今はそれでいい。」

 

文「魔理沙さんの新技とやらが完成するまで時間稼ぎってところですね〜。」

 

早「(でももし、魔理沙さんの新技が通用しなかったら…。そうだ!)」

 

「にとりさん、聞こえますか?」

 

 

近くを飛んでいるスパイカメラに近づき話しかけた。すると、ブレスレットから声が聞こえた。

 

 

に「どうしたの?」

 

早「このカメラって、幻想郷の皆さんにも観てもらえるようになってるんですよね?」

 

に「うん。」

 

早「ありがとうございます!」

 

 

早苗はカメラから程よく離れて、

 

 

早「皆さん!聞いてください!」

 

 

元気よく話し始めた。

 

 

早「観ての通り、私たちはとんでもない敵と闘っています。悟天さんですら負けてしまった今、勝てるかどうかわかりません。」

 

「ですから皆さん、私に力を貸してはくださいませんか!?」

 

文「信仰集めの演説が役に立ってますね〜。」

 

レイ「流石の一言に尽きますね。」

 

早「異星にいる私たちにどうやって力を貸せばいいか。それは…」

 

「今回だけでも構いません。皆さんの信仰を私に向けてくださいませんか?」

 

魔「はっ?それってまさか…。」

 

文「ゑゑゑ!」

 

レイ「何と大規模な信仰集め…。」

 

早「信仰の向け方は、神奈子様と諏訪子様が教えてくださります。」

 

「皆さん、どうかお願いします!」

 

 

深々と頭を下げた。

 

 

文「それって1度じゃなくなるのでは?」

 

レミ「言ってはダメよ。こうするしかないのだから。」

 

レイ「こうして宗教は広まっていくんですね。」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[地底の避難所]

 

男a「おい!早苗さんが信仰を向けてくれって言ってるぞ!」

 

女a「どうやればいいの?」

 

男a「さ、さぁ?」

 

神「それは私たちが説明する。」

 

 

避難所に神奈子と諏訪子が現れた。

 

 

男の子a「守矢神社の神様だ!」

 

男b「お前詳しいな。」

 

神「何も難しいことではない。自分たちも戦うという意志を持ち、早苗の勝利を信じるだけでいいんだ。」

 

女b「そんなことで協力できるの?」

 

諏「うん!その心さえあれば誰だってできるよ!」

 

男の子a「やってみる!」

 

 

目を瞑り手を合わせ「早苗様!」と祈ると、

 

 

パァッ!

 

人々「!!」

 

 

その子は黄金の光となり、壁をすり抜け飛んで行った!

 

 

男c「なんだぁ今のは!」

 

神「あの惑星へ向かったんだ。みんなも続いて欲しい。」

 

子供たち「早苗様ー!」

 

パァッ!

 

男「俺も!」

 

女a「私も!」

 

パァッ!

 

 

避難所に居る人間は、次々と黄金の光となり飛んでいった。

 

 

ル「私たちはどうするのだ?」

 

ミ「やるしかないよ。」

 

リ「あんちゃんを助けるためにもやろう!」

 

ル「わかったのだ。」

 

パァッ!

 

 

妖怪たちも従った。

 

 

神「ここはもういいだろう。まだ教えてない場所に行くぞ。」

 

諏「わかった!」

 

 

神奈子と諏訪子は移動した。

 

 

さ「こいしは行かないの?」

 

こ「私はお兄ちゃんにならそうしたいけど、なんか胡散臭いだもん。」

 

勇「同感だな。非常事態に乗じて信仰集めって魂胆だろう。私も遠慮する。」

 

さ「そんなこと言ってられない気がするけれど…。」

 

燐「さとり様は行かないんですか?」

 

さ「貴女たちが心配だもの。」

 

空「じゃあ私も残るー!」

 

 

従わない者もいるようだ。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[惑星ギーク]

 

文「! レイさん、ユニバースキングがそっちに行きましたよ!」

 

レイ「え?」

 

 

レイに向かって走ってきた。一番追いつける相手だからだ。

 

 

レイ「殴れないのをいい事に好き放題だな!」

 

ギ「・・・。」

 

 

レイはそのまま走って逃げた。

 

 

ギ「(このまま動き回って、八雲紫にまたやられては台無しだ。少しズルいが仕方あるまい。)」

 

コリッ

 

 

ギークは錠剤をかじった。

 

 

レミ「今食べたのって、まさか…!」

 

ギ「!」

 

ダッ!!

 

 

人間離れしたスピードでレイに迫った!

 

 

レイ「なっ⁈」

 

ドゴッ!

 

レイ「うぐっ!」

 

 

突然の攻撃を避けられず、腹に重い一撃を喰らった。

 

続いて、

 

 

ドゴッ!

 

ユ「…」

 

 

ユニバースキングにも一撃を与えた。

 

 

レミ「さっきのはやはり、生物強化栄養剤…!」

 

ギ「これで十分動ける筈だ。さあ、始めろ。」

 

バシュッ!!

 

 

普通の戦士並のスピードで再びレイに襲いかかり、痛みで腹を抱えたレイを問答無用で首を絞め持ち上げた!

 

 

レイ「う…がっ…!」

 

レミ「レイ!」

 

文「レイさん!」

 

 

万事休すかと思われた。しかし、

 

 

ザッ!!ゲシッ!!

 

 

レイを掴んでいたユニバースキングの腕は突如斬られ、胴体は何者かに蹴り飛ばされた!

 

 

魔「あ、あれは…!」

 

レミ「咲夜、ではないわね。」

 

早「すごい気です!」

 

桜薇「レイ、大丈夫ですか?」

 

レイ「あ、あなたは…?」

 

桜薇「半分が咲夜でもう半分が妖夢です。フュージョンが成功しました。」

 

レイ「2人がフュージョンを…!これなら勝てますよ!」

 

桜薇「はい、負けるつもりはありません。」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

 

気を高めた。

 

 

桜薇「あと、あまり此方を見ないでください…。」

 

レイ「あっ…す、すみません!」

 

 

女同士のフュージョンだが、服装は男同士のフュージョンと変わっていない。

 

 

ユ「…!」

 

ボウッ!!

 

 

先程の攻撃で、気が上がってしまった…!しかも、

 

 

ボッ

 

咲「えっ。」

 

妖「そんなっ。」

 

 

フュージョンがとけてしまった!

 

 

ユ「!」

 

ドガッ!!

 

咲「がっ!」

 

妖「うぐっ!」

 

レイ「咲夜さん!妖夢さん!」

 

ユ「…ンッ」

 

 

片手で咲夜と妖夢を殴り飛ばした。

 

それだけでなく、瞬時に斬られた片腕が再生したではないか!

 

 

レイ「こいつ…再生できるのか⁈」

 

ギ「…、効果は出ているようだな。」

 

 

ユニバースキングがレイを両手で捕まえようとした。

 

 

カッ!!ビュオォォッ!!

 

ガシッ!!

 

 

しかしその両の手のひらを変身した早苗が掴んだ!

 

 

早「レイ君!今のうちに能力を!」

 

レイ「は、はい!」

 

ボゥッ!!

 

 

最後の一回だ!

 

 

早「はっ!」

 

ドゴッ!!

 

 

ユニバースキングの腹を蹴り、飛び上がった。

 

 

レイ;「ファイナルシャインアタック」

 

レイ「出し惜しみは無しだ!!」

 

ギュオッ!!

 

ユ「!!」

 

 

ユニバースキングを飲み込み、魔理沙が立っている崖がある岩場に叩きつけた!

 

 

魔「おっとと!」

 

文「! 触れなければ効果有りなんですね!それなら…」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

文;「激烈光弾」

 

文「はぁっ!」

 

ボォッ!!

 

レミ「レイ、でかしたわ!」

 

ヴンッ!!ジリジリッ!!

 

レミ;紅符「真・スカーレットシュート」

 

ドォッ!!ドカーンッ!!

 

 

3人の攻撃は見事命中し、魔理沙が立っている崖は崩れた。

 

勿論、誰もユニバースキングの体内でガチャっという音が響いていたことには気づかなかった。

 

 

魔「お、お前ら!わざわざこっちを狙わなくたっていいだろ!」

 

レイ「わ、わざとじゃないですよ!」

 

文「ノリですよ魔理沙さん!」

 

レミ「あれの気は上がってないわね。咲夜のせいで気が上がった以上はこうするしかないわね。」

 

咲「申し訳ありません…。」

 

ギ「・・オンリョウキはどうした?」

 

咲「倒しました。」

 

妖「主に私のおかげです。」

 

咲「殺すわよ?」

 

妖「望むところです。」

 

レイ「まあまあ、2人のおかげという事で…」

 

咲&妖「ふん。」

 

ギ「そうか…、オンリョウキは敗れたか。長い付き合いだったのだがな…。」

 

 

気を落とし俯(うつむ)いた。

 

 

レミ「急に落ち込んだわね。」

 

レイ「仲良しだったんですかね。」

 

早「・・!溜まってきました!」

 

 

一同が見上げると、大きな黄金の光が浮いていた。

 

 

早「うわっと!ここまで大きくなったら私がこの光をコントロールしないといけないみたいですね。」

 

「幻想郷の皆さぁん!もっと信仰をくださーい!」

 

 

カメラに向かって呼びかけた。

 

 

早「私はろくに動けないので、ここの皆さんももう少しだけ時間稼ぎをお願いします!」

 

魔「私からも頼むぜ!早苗よりは時間かからないからな!」

 

レミ「レイがいるから大丈夫よ。」

 

文「レイさんがいらっしゃるので問題ありません!」

 

妹「まあ、あいつがいるから大丈夫だろ。」

 

レイ「…半端ないプレッシャーを感じる!!」

 

 

能力を発動したレイを含めた、いわゆる砲撃戦が始まった。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[文々。新聞本部]

 

天狗a「文さん、大丈夫かな…。」

 

天狗b「文さんなら大丈夫でしょ。」

 

天狗c「守矢の巫女が信仰をくれって言ってたけどどうする?」

 

天狗a「あ、噂をすれば。」

 

神「妖怪の山の妖怪は殆どここにいるようだな。」

 

諏「それじゃあ説明するね。」

 

 

信仰の向け方を教えた。

 

 

神「次に行くぞ。」

 

諏「うん!」

 

 

2人は移動した。

 

 

天狗b「1度じゃないね。」

 

天狗a「あんなので騙される訳ないのに。」

 

椛「文さん、どうかご無事で。」

 

 

信仰は集まらなかった。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

神「これで全部だな。」

 

諏「疲れたね。」

 

 

幻想郷中を回り終えた。

 

 

諏「それにしても、早苗も大胆なことするよね。」

 

神「流石は私たちの早苗だな。これでこの闘いが終われば幻想郷は事実上私たちのものになる。」

 

諏「河童には感謝しないとね。」

 

神「よし、私たちも行くぞ。」

 

パァッ!

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[惑星ギーク]

 

文;風符「真・天狗道の開風」

 

ビュオッ!!

 

レミ;運命「真・ミゼラブルフェイト」

 

ビッ!!ビッ!!ビッ!!

 

咲;奇術「真・エターナルミーク」

 

ドドドドッ!!

 

妖;「フルパワーエネルギー波」

 

ズオッ!!

 

レイ;「ビッグ・バン・アタック」

 

レイ「ビッグ・バン・アタック!」

 

ズァオッ!!

 

妹「チルノ、女たらしを押さえておけ。私もやる。」

 

妹;不死「真・徐福時空」

 

妹「徐福時空!」

 

ボォッ!!

 

ドカーンッ!!

 

 

6人の渾身の一撃は全て当たった。ユニバースキングの周りは黒煙に包まれた。

 

 

妹「あっ!女たらし!」

 

チ「じっとしててよ兄貴ぃ…。」

 

天「俺だって、もう、動けるぞ…!」

 

妹「ダメだ!」

 

ムギュッ

 

天「むぐっ」

 

 

再び抱き締めた。勿論、普通の人間だと死んでしまう程の力でだ。

 

 

妹「抵抗したら窒息させるからな。」

 

 

大人しくなった。

 

 

文「手応えありですね〜。」

 

レミ「その場から動かないのは妙だけど、気が上がる様子もないわね。」

 

レイ「深傷を負わせた…って感じならいいのですが。」

 

咲「何よ今の。」

 

妖「斬りたくてもみんなが砲撃したら近寄れないじゃないですか。」

 

咲「そこじゃないわ。ただの気砲じゃないのって話よ。」

 

妖「私は斬ることが専門ですから、そういうのは得意じゃありません。」

 

咲「使えないわね。だから半死体なんじゃないかしら。」

 

妖「もう一度言ったらあれより先に斬りますよ。」

 

文「ゑゑゑ!この状況で喧嘩ですか!?」

 

レイ「さっき喧嘩したばかりなのに…」

 

シュゥゥ・・

 

レミ「レイ、血がきれたわ。」

 

レイ「…やっぱりあれですよね。」

 

カプッ

 

レミ「正解♡」

 

 

血を吸われた。

 

 

レイ「や、やっぱり…痛い。」

 

ヴンッ!!ジリジリッ!!

 

レミ「あれが動かないうちは撃ち続けるわよ。」

 

レイ「はい!」

 

早「・・おかしい。これで全員じゃない筈なのに…!」

 

 

光が十分集まっていないようだ。

 

 

文「煙が邪魔ですね〜。それっ。」

 

 

風を起こし、黒煙を払った。

 

 

妖「! あれは!」

 

 

動かないユニバースキングの側にギークが居た。ユニバースキングに触れ、様子を見ている。

 

 

咲「何をするかわかりません。お嬢様、近づきましょう。」

 

レミ「ええ。」

 

レイ「まだ何か策があるんでしょうか。」

 

レミ「かもしれないわね。とにかく行くわよ。」

 

バシュッ

 

 

咲夜、レミリア、レイ、妖夢、文はユニバースキングに近づいた。

 

 

妖「今度は何を企んでいるんですか?」

 

ギ「私のユニバースキングはやはり素晴らしいな。」

 

妖「き、聞いてない…。」

 

 

傷をさすっていた。

 

 

レイ「いい加減諦めたらどうだ。」

 

ギ「まさか、私の星がこれほど削れてしまう攻撃を受けてもこの程度の傷で済むとは。」

 

 

気がつくと、ユニバースキングが立っている場所が大きく凹んでいた。

 

 

ギ「これも〈エネルギー順応プログラム〉がしっかり行き届いている証拠だ。」

 

文「どういうことですか!」

 

ギ「文字通り、エネルギー弾やエネルギー波に順応するために施したプログラムだ。現在のところ、お前たちの攻撃は簡単に弾けるようになったようだ。」

 

咲「何ですって!」

 

ギ「レイ・ブラッドの最初の攻撃は効いていたな。しかしその後は身体が勝手に弾き、さらに慣れ始めてくると手で弾いていた。」

 

「お前たちは煙で見えなかったかもしれんがな。」

 

レイ「そ、そんな事が…!」

 

ギ「そして今、ユニバースキングは完成する。かつてDr.ウィローが計画していた、孫悟空の肉体を乗っ取るために開発された技術。それを完成させた〈肉体一体化プログラム〉をもって、完全なるユニバースキングを…」

 

「見せてやる!」

 

 

ギークはユニバースキングの背に手を当てた。

 

 

ジジジッ・・グオォッ!!

 

咲「な、なんて気の強さ…!」

 

 

ユニバースキングの背から気が放たれたかと思うと、

 

 

ギャウッ!!

 

 

ギークが一瞬にして消えた…!

 

 

文「あやや?消えてしまいましたね〜。」

 

レミ「レイ、何が起きたの?」

 

レイ「恐らく奴は同化したのです。ユニバースキングと…!」

 

ギ「その通りだ、レイ・ブラッド。」

 

 

ユニバースキングがギークの声で喋った。

 

 

ギ「素晴らしい。これが私の最高傑作であり、私の身体ということか。」

 

妖「そ、そんな…!」

 

ギ「私のものになった以上、全てのプログラムを自分で操作できるのだ。例えば…」

 

 

ギークは、自分が元いた幻想郷及び最愛の妻を奪った憎い相手への恨みをこみ上げた。

 

 

「うおぉぉぉぉっ!!」

 

ヴンッ!!

 

ギ「こんなことだってできるのだ!」

 

 

超サイヤ人と同じパワーアップを成し遂げた!

 

 

レミ「な、なんてこと…。」

 

文「か、勝てるんですか?」

 

レイ「かなり厳しそうですね…。」

 

ギ「厳しいだろうな、なぁレイ・ブラッド。」

 

レイ「だからと言って諦める訳にはいかない!」

 

ピリッ

 

一同「!!」

 

 

3回目のレイの能力が切れてしまった!

 

 

レイ「しまった…こんな時に!」

 

ギ「私は頭の中で測っていたから知っていたのだ。」

 

咲「フュージョンするわよ!」

 

妖「はい!」

 

レイ「ムリです!そんなにすぐ合体はできません…。」

 

咲「そうなの?」

 

レイ「さっきの合体と攻撃でエネルギーを使いすぎたんです。合体するにはしばらく休まないと…。」

 

咲「そんな…。」

 

妖「だったらこのまま斬るだけです!はぁぁっ!」

 

ヴンッ!!・・ス・・

 

 

妖夢は超サイヤ人G2に変身しようとしたが、一瞬だけ変身しとけてしまった。

 

 

レイ「…どうやら絶望的な状況みたいですね。」

 

文「あややや…。」

 

「みんなどけぇぇぇっ!」

 

バチバチバチッ!!

 

 

振り返ると、八卦炉を両手に持った魔理沙が構えていた。

 

 

ギ「遅かったな。」

 

魔「ギーク、待たせたな。これが私のとっておきだぜ!」

 

魔;超魔砲「ギャラクシースパーク」

 

魔「ギャラクシー…、スパーークっ!!

 

ドオオオオッ!!

 

レミ「避けなさい!」

 

咲「っ!」

 

レイ「うわっ‼︎」

 

 

メンバーは咄嗟に、咲夜はレイを抱えて避けた。

 

 

ギ「こ、これは…。」

 

ゴオオオッ!!

 

 

ギークはギャラクシースパークに呑みこまれた!

 

 

魔「はぁ・・はぁ・・、どんなもんだぜ!」

 

早「なんて威力…。魔理沙さん、流石です!」

 

 

見ていた早苗も驚いていた。

 

 

文「また煙が上がったのでよく見えませんね〜。」

 

妖「でも、これならただでは済みません。」

 

レイ「無事でいられる方がおかしいですよ。」

 

レミ「・・・。」

 

 

ユニバースキングと一体化したDr.ギーク。さらに超ユニバースキングへと変身してしまい万事休すかと思われたが、魔理沙のとっておきが炸裂した。

 

これで、超ユニバースキングは倒せたのだろうか?

 

 

第46話へ、続く…!




というわけで、第45話でした!

フュージョンがとける時の効果音は、原作で「ボッ」だったので、そちらを採用させていただきました。

ギークとユニバースキングが一体化したシーンの効果音は、原作のネイルとピッコロの同化から採用させていただきました。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第46話「絶望の夜明け」

この小説は、東方Projectとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・遅すぎた更新
・勝手な解釈
・トラウマ回
等が含まれております。

半年以上更新出来ず、申し訳ありませんでした。


幻想天霊伝説 第46話

 

 

 

 

[惑星ギーク]

 

魔「だ、誰か、おぶってほしいのぜ。」

 

 

気を使い果たしたらしく、一歩も動けなかった。

 

 

文「今行きます〜。」

 

 

特に急がず魔理沙へ向かった。

 

 

早「今の攻撃、私でも無事では済みません。もし生きていたとしても重傷の筈です。」

 

「・・!そんな!」

 

 

ユニバースキングことギークは無傷だった!

 

咲夜、レミリア、レイ、妖夢からは煙で見えなかったが、早苗からはユニバースキングの姿がはっきり見えていた!

 

 

早「皆さん!まだです!」

 

ギ;「カオス・シュート」

 

ビィッ!!

 

 

直径1mのエネルギー波だ!

 

 

妖「!」

 

咲「!」

 

レイ「!」

 

レミ「! 避けなさい!」

 

文「あや?」

 

 

ギャラクシースパークを避けた4人は、止まっていても当たらなかった。しかし、

 

 

文「うっ!」

 

魔「おいおい・・、冗談キツいぜ…。」

 

「ごめんな、アリス…」

 

ゴォォッ!!

 

 

文は左の羽と腕を擦ってしまい、魔理沙は直撃した!

 

 

「魔理沙さーーん!!」

 

咲「そんな…。」

 

 

ギークの攻撃は終わった。魔理沙は・・立ったまま、死んでいた。

 

 

文「魔理沙、さん…。」

 

ギ「驚いた。少しでも今の私の力に届くとはな。」

 

レイ「…まだそんな事を言っているのか。」

 

ギ「? まだ殺しは悪だと言うのか?」

 

「私は愛する者たちを殺された。〈それ〉を倒すために仕方なく殺しているだけだ。お前も愛する者のために殺しをしているではないか。違うか?」

 

 

レイが倒した人造人間やビドーのことだ。

 

 

レイ「違う。守る為に戦う事と復讐を盾にした虐殺は別物だ!」

 

ギ「現実はそう甘くはない、いや、甘くなかった。〈それ〉を倒すためにはより強い生物を作り出すしか方法はない。しかし、どの世界へ渡っても理解されなかった。」

 

「交渉決裂による戦闘、つまり人類の戦争と同義だ。どの世界も戦争はなくならない。私がやっていることは間違いではない。」

 

レイ「それは自分の行為を正当化する為の言い訳にすぎない。」

 

「お前のしている事は、『それ』とやらと何ら変わらないぞ!」

 

レミ「そうよ。戦争を理解しているなら、正しくないことも理解している筈よ。」

 

ギ「レミリア・スカーレットごときが調子に乗りおって。」

 

「まあいい。私はこれほど交渉の余地を与えた。もう十分だ。」

 

「レイ・ブラッド、お前から殺す。」

 

バシュッ!!

 

レイ「ッ‼︎」

 

 

レイに襲い掛かった。しかし、

 

 

カチッ

 

レイ「え!?」

 

 

気づくとレイのブレスレットの転送のスイッチが押されていた!

 

そして微かに咲夜の声で「生きて」と聞こえた。

 

 

レイ「さ…咲夜さん⁉︎」

 

 

レイは、幻想郷へ転送された。

 

 

ギ「馬鹿め!」

 

カタカタカタ、ジャキッ!

 

 

左腕が変形し、肘から先が黒い刃物になった。まるで豪剣である。

 

 

咲「くっ!」

 

キキキキッ!!

 

 

咲夜は両手にナイフを握り応戦した。しかし、片腕を振るうギークにやっと追いつく程度だった。

 

 

ギ「どうした?遅いぞ。」

 

咲「(は、速い!このままじゃ…!)」

 

妖「どこを見てるんですか!」

 

ザッ!!バキィッ!!

 

 

咲夜に気を取られていたギークの背後に迫った妖夢が、両の剣を全力で水平に振った!ギークのうなじに切目を入れたと同時に、白楼剣と楼観剣はギークの硬さに耐えられず折れてしまった。

 

 

ギ「なに?」

 

咲「っ!」

 

ザッ!!バキッ!!

 

 

このチャンスを逃さなかった咲夜は、斬りきれなかった首を斬り裂くためナイフを握った手を振った!見事、ギークの首を跳ねることに成功した。

 

 

レミ「トドメよ!」

 

レミ;神槍「真・スピア・ザ・グングニル」

 

 

気を全開にし、グングニルを持ったままギークの首に迫り、

 

 

ドカーンッ!!

 

 

完全に消した。

 

 

シュゥゥ・・

 

レミ「もう、変身できないわね。」

 

妖「や、やりましたね。」

 

咲「…。」

 

ス・・バタッ

 

 

咲夜は首のないギークを前に、疲労で仰向けに倒れた。

 

 

妖「はぁ、はぁ、なんでこの程度で倒れてるんですか。」

 

咲「うるさい、わね。」

 

 

妖夢は動かなくなったギークの前に立ち、咲夜を見下ろしながらそう言った。

 

 

文「魔理沙さん!魔理沙さん!」

 

 

揺さぶっても魔理沙はピクリとも動かない。文は、耐え切れず泣いていた。

 

 

早「頭を吹っ飛ばした。これでセルのように再生はできないはず。」

 

「でも、残った胴体が何をするかわかりません。皆さん、早く信仰を!」

 

 

用意周到である。

 

 

妖「実感が湧きません。まさか魔理沙さんが…。」

 

咲「・・・。」

 

レミ「間違いなくこの手で消した。これで運命は変わった。」

 

「・・! あれは!!」

 

 

レミリアが見たものとは?

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[紅魔館 レイの自室]

 

レイ「ここは!?」

 

 

気がつくと、紅魔館にある自室の真ん中に立っていた。

 

もう一度惑星ギークへ戻ろうとしたが、ブレスレットは作動しなかった。

 

 

レイ「そうだ、みんなは…?」

 

 

紅魔館のメンバーは、大図書館に集まっているようだ。

 

 

レイ「良かった…僕も合流しないと。」

 

 

走って向かった。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[惑星ギーク]

 

レミ「咲夜ーーーっ!!」

 

ヴンッ!!

 

 

残り少ない力を振り絞り、超サイヤ人Gへ変身し、飛んでいった!

 

 

咲「そんな、馬鹿な…。」

 

妖「(ゾクッ!)」

 

 

妖夢は咲夜の方を向いたままだったが、直感で背後の存在に気づいた。

 

そこにいたのは、

 

 

ギ「まさか、隠し味をここで披露することになるとはな。」

 

 

首が元通りになっているギークだった!

 

妖夢はゆっくり振り返り、絶望の表情を浮かべた。

 

 

ギ「邪魔だ。」

 

ザクッ!!

 

妖「ーっ!」

 

 

左腕の豪剣で、背後から左胸を刺された。

 

 

妖「む、無念…」

 

ザッ!!・・バタッ

 

 

豪剣を勢いよく振り上げ、斬り裂いた。

 

絶命した妖夢は、咲夜に倒れかかった。

 

 

咲「嘘、そんな…」

 

 

反応がない妖夢を抱いた。もう咲夜には、闘うエネルギーが残っていないのだ。

 

 

ギ「滅べ、十六夜咲夜。」

 

カタカタカタ

 

 

豪剣から普通の腕に戻し、左の手のひらを咲夜に向け気を込めた。

 

 

レミ「やめろぉぉぉ!」

 

 

爪を突き立てたが、

 

 

ゴツッ!!

 

 

気を込めていた左の裏拳で殴り飛ばされてしまった。

 

 

ギ「?」

 

 

見下ろすと、妖夢の亡骸があるだけで咲夜はいなかった。

 

 

文「大丈夫ですか?」

 

咲「私はもう助からない。早く逃げて。」

 

文「い、いや〜、霊夢さんから舞空術を教わっといてよかったですよ〜。羽が動かなくても飛べるんですから。」

 

 

レミリアが攻撃された隙に、咲夜を物陰に避難させたようだ。

 

 

咲「お嬢様、今行きます。」

 

文「本当は隠れて欲しいですが、仕方ありませんね。」

 

「霊夢さん、魔理沙さん、今いきます。」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

 

気を込め、物陰から飛び出した!

 

 

ガシッ!!

 

文「あっ!がっ!」

 

ギ「自分から出てきてくれて助かるぞ。」

 

 

現実は残酷なもので、飛び出した瞬間鼻から上を大きな右手で掴まれてしまった。

 

文はギークの右手を引き剥がそうともがくが、

 

 

ギ「ふん。」

 

ギ;「カオス・サンダー」

 

ピカッ!!ゴォォォッ!!

 

 

右手から高圧電流を流す技だ。

 

文は黒く焦げ、ギークが手を離しても動かなかった。

 

 

咲「お嬢様!起きてください!」

 

レミ「さく、や?早く逃げなさい。」

 

咲「お嬢様を見捨てて逃げられるわけがありません!」

 

レミ「みんなが死ぬ運命は変えられなかった。貴女だけでも生き残って…!」

 

咲「ブレスレットを使って逃げましょう!」

 

レミ「駄目よ。みんなが逃げたら、あいつは幻想郷にやってくる。そうなったら幻想郷は終わりよ。」

 

「でも、貴女一人なら許してくれるかもしれない。だから早」

 

ギ「レミリア・スカーレット、お前は私が何もせずとも間も無く死ぬ。」

 

咲「うっ。」

 

 

咲夜は恐怖した。

 

 

ギ「あれを見ろ。」

 

レミ「! しまった!」

 

 

幻想郷は夜であるということに惑わされ、惑星ギークはこれから日が昇るということに気づかなかった。

 

 

咲「お嬢様!」

 

ギ「邪魔だ。」

 

ゲシッ!!

 

咲「あがっ!」

 

 

咲夜はあっけなく蹴り飛ばされた。

 

 

ギ「トドメは刺さない。そこで主人がゆっくり焦げるサマを見ているがいい。」

 

レミ「き、貴様…!」

 

ギ「次は東風谷早苗か。」

 

バシュッ!!

 

 

早苗に危機が迫る!

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[紅魔館 大図書館]

 

レイが入ると、にとりが放送している惑星ギークの映像を凝視している紅魔館のメンバーがいた。

 

 

パ「レミィ!」

 

妖精メイドA「お嬢様!」

 

レイ「向こうはどうなってますか!」

 

美「レイくん!無事でよかった。」

 

フ「レイー!生きててよかったよー!」

 

 

泣いて抱きついてきた。

 

 

レイ「ご心配をおかけしました…。」

 

「それよりお嬢様は⁉︎」

 

パ「・・・。」

 

 

途端に場が凍りついた。

 

 

小「・・あれを観てみろ。」

 

レイ「…!」

 

 

映像には惑星ギークが映っているのだが、レイが闘っている時はなかった太陽が見えているではないか。

 

 

レイ「そ、そんなまさか…。」

 

パ「私のせいよ。星の向きを調べ忘れたから…。」

 

レイ「パチュリー様は悪くありません…不甲斐ない僕のせいです…!」

 

美「そんなことはない。その様子だと知らないと思うけど、妖夢さんと文さんはあいつに…。」

 

 

別の映像では、血だらけの妖夢がうつ伏せで、全身が黒くなった文が離れた場所で倒れていた。

 

 

レイ「そんな…二人とも…。」

 

フ「レイは死なないよね?」

 

 

顔を埋めながら言った。

 

 

レイ「………」

 

「勿論です。僕は死にません。」

 

 

決死の覚悟を交えた約束であった。惑星ギークのメンバーが全滅すれば、幻想郷が安全である保証はなくなるからだ。

 

依然、紅魔館に不穏な空気が漂っている…。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[文々。新聞本部]

 

椛「文さぁぁぁん!!」

 

天狗a「うわぁぁぁん!」

 

 

文々。新聞本部は悲しみに包まれていた。

 

 

天狗c「・・私たちも行こう。」

 

天狗a「?行くって?」

 

天狗c「信仰を与えよう。文さんの仇を私たちが討つんだよ。」

 

天狗b「うん、どうやらあの光は信仰を与えた本人たちみたいだし。」

 

椛「信仰の方は後で上手くスルーすればいいと思います。皆さん、行きましょう!」

 

一同「うん!(はい!)」

 

パァッ

 

 

文々。新聞にいる妖怪たち全員の信仰が、一気に集まった。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[惑星ギーク]

 

早「(こっちへ来た!でも離れたら、みんなが…!)」

 

神「早苗!ここは私たちに任せろ!お前は存分に闘え!」

 

早「でも、神奈子様!」

 

諏「大事な私たちの子を危険に晒すほど落ちぶれてないよ!」

 

早「諏訪子様…。ありがとうございます!」

 

ギ「ふんっ!」

 

 

右の拳を早苗の鼻に当てたつもりだったが、

 

 

早「はっ!」

 

ドゴッ!!

 

ギ「ぐっ!」

 

 

光をすり抜けた先で、逆に頭上から強烈なキックをくらった。

 

 

ギ「ちっ、八坂神奈子と洩矢諏訪子なら、信仰と東風谷早苗を天秤にかけ優柔不断になると考えていたが、そうはいかんらしいな。」

 

「しかし、あの光は何だ?感触がまるでなかった。あれが完成する前に皆殺しにしなければな。」

 

 

両者は地面に降り立った。

 

 

早「妖夢さん、文さん…、あなたは、絶対に許しません!!」

 

カッ!!ビュオォォッ!!

 

ギ「いいぞ。それでいい。お前が抗えば抗えるほど、私はより強化される。」

 

早「はっ!」

 

ビュオォォッ!!

 

 

片手で突風を巻き起こした!

 

 

ギ「・・・。」

 

早「え?」

 

 

しかし、ギークには全く効果がなかった。

 

 

ギ「私が発明した〈エネルギー順応プログラム〉はな、この肉体がエネルギーに慣れていくほど肉体が勝手にエネルギーを弾くようになっている。磁石と同じと考えてもらって構わない。」

 

「つまりだ。その程度のエネルギー攻撃はもう私には通用しないということだ。さあ、どうする?」

 

早「っ、まだです!まだ本気は出していません!」

 

ギ「あれを見てみろ。」

 

早「?」

 

 

見るとそこには、全身がほとんど焦げてしまったレミリアがいた。

 

 

咲「おじょ、さま…。」

 

 

ほぼ匍匐前進(ほふくぜんしん)でレミリアのもとへ向かっていたが、間に合わなかったようだ…。

 

 

レミ「さ・・・・ゃ」

 

咲「う、ぅぅ。」

 

レミ「逃げ、なさい…

 

 

レミリアは、灰となって消えた…。

 

 

「レミリアさーーーん!!」

 

咲「あ…」

 

早「咲夜さん!今そちらに!」

 

ギ「見るだけだ!」

 

ドゴッ!!

 

早「うぐっ!」

 

咲「…」

 

 

主人の最期の命令を遂行するため、ブレスレットを起動させたが、

 

 

咲「! そ…ん…」

 

 

攻撃による故障のせいか、上手く作動しなかった。

 

 

咲「」

 

 

そして、咲夜までもが、力尽きた…。

 

 

早「そんな、咲夜さんまで…。」

 

 

天「よし、少しは闘える。妹紅、もう黙って見てられないよ。」

 

 

よろめきながら立ち上がった。

 

 

妹「待て、少なくとも早苗がヤバくなってからだ。」

 

「それに、その身体で闘えるとか嘘つくな女たらし。」

 

天「そうも、言ってられないよ。」

 

妹「(こんなに仲間が死んでいるのに、何で平然としていられるんだ?この女たらし、いったいどんな人生を歩んだんだ?)」

 

 

早「うわぁぁぁ!!」

 

ビュオォォッ!!

 

ギ「ククク、来い。」

 

 

超ユニバースキングにより、魔理沙、妖夢、文、レミリア、咲夜が戦死した。

 

悲しみのどん底で、早苗は、妹紅はどう闘うのか?悟天は闘えるのか?レイは戦場へ戻れるのか?

 

 

第47話へ続く…。




というわけで、第46話でした!

立ったまま死んだシーンに、魔理沙の逞しさを描いたつもりでしたが、伝わっていれば幸いです。

年内になんとか投稿できました。そのため、従来とは違う時間帯での投稿となります。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第47話「凍てつく未来」

この小説は、東方Projectとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・遅すぎた更新
・勝手な解釈
・ネタ詰まり回
等が含まれております。

読者の方々のおかげで何とか続けられています。いつも本当にありがとうございます。


幻想天霊伝説 第47話

 

 

 

 

[惑星ギーク]

 

神「っ、任せろとは言ったものの、やはり気合だけではどうにもならないな。」

 

諏「まったくだね。」

 

 

集まった光をコントロールしようとしたが、2人には早苗のように上手く出来なかった。そのため、光は散らばり始めている。

 

 

神「こんな時に、霊夢がいてくれたらな。」

 

諏「確かに、霊夢なら出来そうだけどね。これはまいったね。」

 

 

光を見上げた悟天は、父の面影を思い出し思いついた。

 

 

天「神奈子さん!諏訪子さん!俺にその光をぶつけてみて!」

 

妹「何を言ってるんだ?」

 

諏「まさか、悟天君が信仰の力を使うって言うのかい?」

 

神「無理だ。巫女でもない者がこれを使えるわけがない。」

 

天「今はそんなこと言ってられないよ。とにかく頼む!」

 

諏「どうする?神奈子。」

 

神「…。」

 

 

考えている間にも、光は散らばり早苗も消耗していく。

 

 

神「…一か八かやろう。」

 

諏「わかった。」

 

 

まだ散らばっていない光を悟天に届けた!

 

 

天「ぐっ!くっ!」

 

妹「おい、大丈夫かよ。」

 

天「こ、このくらい…!」

 

 

とてつもないエネルギーだ。しかし、ユニバースキングのように通過することなく、悟天の身体に留まっている。

 

 

神「みんなの信仰が、悟天君に向いたみたいだ。顔の広さが幸いしたな。」

 

諏「あとはあの力を制御するだけだね。私たちは散らばった光を集めよっか。」

 

神「あぁ。早苗、もう少し堪えてくれ。」

 

 

一方、早苗は。

 

 

早「はっ!」

 

ビュオォォッ!!

 

ギ「その手はもう通用しないぞ。」

 

 

早苗が起こした突風はギークに当たることなく、ギークの周りを包囲し竜巻となった。

 

 

ギ「小細工をするな!」

 

バチッ!!

 

 

竜巻を一撃でかき消した!しかし、ギークが見上げると、

 

 

ギ「これは…。気を抜きすぎたか。」

 

 

早苗は気を集中させ切っていた。

 

 

早「避けても構いません。ですがその代わり、この星は消させてもらいます!」

 

ギ「私は死なないが、お前たちは確実に死ぬぞ。それでもいいのか?」

 

早「覚悟の上です!」

 

ギ「大事にしてきたこの星をお前に奪われるのは癪だ。いいだろう。そんな攻撃など跳ね返してやる。」

 

早;「ゴッドバスター」

 

早「これで最後です!」

 

ドォッ!!

 

 

渾身のゴッドバスターだ!

 

ギークは両腕を前に突き出し、その攻撃を受け止めた。

 

 

ギ「っ、簡単には弾けないか。だが面白い。」

 

早「はぁぁぁっ!!」

 

 

早苗は本気だ!

 

 

ギ「諦めろ、東風谷早苗。」

 

早「黙りなさい!」

 

ギ「あの信仰とやらをお前に集められなかった時点で、既に勝機は失われていたのだ。」

 

早「っ!!」

 

 

無視して攻撃に集中している。

 

 

ギ「孫悟天ではあれをコントロールできない。コントロールさせる人物も最早なし。私の勝利は揺るがん!」

 

バチィッ!!

 

早「そんな!」

 

 

ゴッドバスターは弾かれてしまった。

 

 

ギ「風起こしというのはこうやるんだ。」

 

ギ;「カオス・ハリケーン」

 

早「あがっ!」

 

 

ギークが右腕を振り上げると、突風が発生された。そしてそれは動く体力を失った早苗を襲った。

 

 

早「う…ぐ…。」

 

ヒュゥゥ・・

 

 

早苗の変身が解けてしまった…。

 

 

ギ「滅べ、東風谷早苗。」

 

諏「早苗ー!」

 

 

諏訪子は思わず飛び出した。

 

 

神「待て諏訪子!」

 

ギ「邪魔だ。」

 

ボッ!!

 

 

諏訪子へ気弾を放ったが、

 

 

諏「おっと!」

 

ギ「なにっ?」

 

神「機転を効かしたか!」

 

 

当たる直前に光の姿になり、やり過ごしたのだった。

 

距離を取ったままだったギークは、早苗の救出を許した。

 

 

諏「もう大丈夫だよ。」

 

早「諏訪子、様。」

 

 

早苗を抱え、今度は地表を走った。

 

 

ギ「馬鹿め。星に足をつければ攻撃しないと思ったか!」

 

ギ;「カオス・ブリザード」

 

ヒュオォォッ!!

 

諏「あうっ!」

 

 

ギークの攻撃は地面に当たり、氷の礫が散らばった。その一つが諏訪子の脚に命中し、転んでしまった。早苗はフラつきながら諏訪子に近づいた。

 

 

早「う、諏訪子様!」

 

諏「あ、脚が…。」

 

 

攻撃のほんの一部だったのにも関わらず、諏訪子の左脚は氷漬けになっていた!

 

 

神「諏訪子!…くそ!この光さえどうにかなれば。」

 

天「ご、ごめん。」

 

神「いや、いいんだ。」

 

妹「こうなったら私も!」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!バシュッ!!

 

チ「あ、待ってよ姉貴!」

 

 

チルノも遅れて飛び出した。

 

 

ギ「洩矢諏訪子、お前の命運は尽きた。」

 

諏「祟り神をナメてもらっちゃ困るよ。」

 

ギ「見ていろ。時間経過とともにお前の身体は凍っていくぞ。」

 

早「あっ!諏訪子様!」

 

 

左脚から徐々に凍り始めた。

 

 

ギ「お前たちにとって星から星までの移動は凄まじい疲労だ。それにも関わらず私に挑んだ。」

 

「その結果、自分の脚を捥(も)ぐ力すら残せず、ここで凍りつく。」

 

諏「う…。」

 

早「あなたは、絶対に許さな」

 

ギ「黙れ。」

 

ドゴッ!!

 

早「ぐあっ!」

 

 

殴り飛ばされ、早苗は遂に倒れてしまった。

 

 

早「皆さん、どうか、悟天さんに、信仰を…。」

 

 

近くにスパイカメラが飛んでいたため、その声は奇跡的に幻想郷に繋がった。

 

 

妹「化け物めぇ!」

 

妹;「ヒートファランクス」

 

 

右の拳を炎で包み、殴りかかったが、

 

 

ゴッ!!

 

妹「くそっ!」

 

 

手のひらで簡単に止められてしまった。

 

 

ギ「不老不死のお前は目障りだ。」

 

ガシッ、ブンッ!!

 

妹「うわっ!」

 

 

右の拳を掴まれ放り投げられた。岩場にぶつかり見上げると、

 

 

ギ;「カオス・ブリザード」

 

ギ「そこで止まっておけ。」

 

ヒュオォォッ!!

 

妹「!」

 

 

目の前まで猛吹雪が迫っていた。

 

 

チ「姉貴危ない!」

 

妹「おま!」

 

チ「うわぁぁぁ!!」

 

 

たまたま近かったチルノが、妹紅の前に立ち猛吹雪をモロに受けてしまった。

 

 

チ「…ぁっ!」

 

妹「チルノぉぉぉ!!」

 

ギ「?なんだ?」

 

 

しかし、チルノは消滅しなかった。しかしギークにとっては、至近距離まで冷気が迫っている妹紅に何の影響もないことが不可思議であった。

 

 

ギ「出力を上げるぞ。はぁっ!!」

 

ヒュオ゛ォ゛ォ゛ッ!!

 

妹「なんて力だ!」

 

 

その時!

 

 

カッ!!

 

妹「う!」

 

ギ「なにっ!?」

 

 

チルノは眩く光った!

 

 

妹「お、お前、チルノなのか?」

 

チ「…、うん。」

 

 

光が収まったそこには、大人の体型になり、衣装も神々しくなったチルノがいた…!

 

 

ギ「馬鹿な。私の技を自分のモノに変換しただと!」

 

チ「みんなを殺して、兄貴を傷つけて…。お前は、あたいが倒す!」

 

ヒュオォォッ!!

 

ギ「所詮はチルノ。私に敵う筈など」

 

ドゴンッ!!

 

ギ「がはっ!!」

 

 

聞く間も無く腹にパンチした!

 

 

チ「はっ!」

 

ドゴッ!!

 

ギ「ぐっ!」

 

 

一回転し、殴り飛ばした。

 

 

チ「っ!!」

 

 

それからも絶え間なく攻撃した。その戦術は正しく、孫悟天そのものだった。

 

 

妹「(なんてスピードだ。私じゃ到底追いつかない。そしてギークは、そのスピードについて行き始めている!)」

 

「チルノ!あんまり殴るな!ギークの思う壺だ!」

 

チ「…わかった。」

 

チ;氷符「真・アイシクルフォール」

 

ヒュオ゛ォ゛ォ゛ッ!!

 

ギ「ぐおっ!」

 

 

ゴッドバスターのように両手で弾こうとしたが、

 

 

ギ「くっ!」

 

 

全身が凍ってしまうことを察知し、身を躱した。しかし両手は完全に凍ってしまったので、

 

 

ギ「ふんっ!」

 

ゴリッ、カタカタカタ

 

 

両手を捥いで再生させた。

 

 

妹「そうか、そういうことだったのか。」

 

諏「何がわかったの?」

 

 

諏訪子の脚の氷を溶かしながら言った。

 

 

妹「頭を消したのに死ななかった。そしてあの再生。どこで手に入れたか知らないけど、ギークは蓬莱の薬を飲んだんだ。」

 

諏「え!それじゃあ。」

 

妹「ギークは殆ど無敵だ。」

 

諏「そんな…。」

 

妹「だが、チルノのおかげで何とかなるかもしれない。チルノ!」

 

チ「なに?」

 

妹「目一杯ギークを凍らせろ!それしかない!」

 

チ「わかった。」

 

ギ「! させるか!」

 

ガシッ!!ガシッ!!

 

 

ギークが襲いかかって来たので、両手を掴んだ。

 

 

ギ「なっ!離せ!」

 

チ「本当は、本気を出せばお前なんかすぐに倒せる。だけど、それをしたらみんな凍っちゃう。」

 

ギ「ククク、残念だったな。」

 

チ「だから、あたいとお前だけ、終わらせる…!」

 

ギ「何だと?」

 

ヒュオォォッ!!

 

 

チルノは気を高めた。

 

 

チ;「ウルティメイト・フリーザー」

 

ゴォォォッ!!カチカチカチッ!!

 

ギ「やめろぉぉぉ!!」

 

 

ドーム状に冷気が広がったかと思えば、次の瞬間、ドーム状のまま一瞬で凍てつき固まった!

 

 

妹「気が消えた。チルノ…。」

 

諏「まさか、自分と引き換えにだなんて…。」

 

 

しかし、

 

 

パッ

 

チ「ふっかーつ!」

 

妹「な!チルノ!?」

 

チ「ねえ、あたいカッコよかった?あたいったら最強ね!」

 

 

えらく雰囲気が違うため、2人とも困惑している。

 

 

諏「妖精の復活力ってすごいね。」

 

妹「これは驚きだ。だが、よくやったな!」

 

チ「えっへん!」

 

 

天「す、すごい。チルノが本当に倒しちゃった。」

 

神「連れてきた甲斐があったな。」

 

天「みんなの光はどうしよっか。」

 

神「なに、放っておけば元に戻るさ。」

 

 

幻想郷の信仰は、95%集まっていた。

 

 

天「だけど、あんまり変わらなかったね。」

 

神「それは悟天君だからだ。巫女の早苗がその光を取り込めば、もっとすごいことになっていたんだがな。」

 

天「必要無くなって何よりだね。」

 

 

安堵したメンバーに、水を差す者が現れた。

 

 

ガリッ!!ゴリッ!!ゴォォンッ!!

 

妹「なんだ!」

 

諏「あっつ!」

 

チ「こ、氷が…!」

 

神「まさか!」

 

天「ユニバース、キング…!」

 

 

今度は灼熱の炎を放ち、Dr.ギークことユニバースキングが爆誕した!

 

 

ギ「流石に終わったかと思ったぞ。」

 

チ「それならもう一回!」

 

ギ「させん。」

 

ギ;「カオス・フレイム」

 

ボォ゛ォ゛ォ゛ッ!!

 

チ「うわ!」

 

ピチューン

 

妹「チルノ!」

 

諏「もう、限界…。」

 

バタッ

 

 

諏訪子はその場で倒れてしまった。

 

 

ギ「お前もだ。」

 

ギ;「フィンガーブリッジ」

 

バッ!!

 

 

ギークの指一本から放たれた一発のエネルギー弾は、

 

 

早「がっ!!」

 

 

倒れていた早苗を貫いた。

 

 

神「早苗ぇぇぇ!!」

 

天「ギーク…!」

 

妹「…。」

 

 

悟天と神奈子は、怒りに震えた。妹紅は、絶望のあまり何も考えられなくなった。

 

 

ギ「さあ、チェックメイトだ。」

 

 

アナザーストーリー1話へ、続く…。




というわけで、第47話でした!

ネタ詰まりを何とか気合いで振り切りました。

続きが欲しいと感想をくださった方、本当にありがとうございました。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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アナザーストーリー第1話「月の開戦」

この小説は、東方Projectとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・再編集
・勝手な解釈
・穢れ
等が含まれております。

よっちゃんウザいという方は、ブラウザバック推奨です(ウザくないようにしてます)。


これは、悟天たちが惑星ギークで闘っている時の、月を舞台にしたもう一つの物語である。

 

アナザーストーリー 第1話

 

 

 

 

[月の都]

 

依「お姉様、あの不審な惑星について何かわかりましたか?」

 

豊姫「うーん、全貌は全く見えないけど、かなり改造された星であることはわかったわ。」

 

 

依姫がお姉様と呼ぶこの少女は綿月 豊姫。依姫と同じく月の使者の一人だ。

 

 

依「改造と言いますと?」

 

豊「そう。星の動きにしては正確で速い。さらには太陽系にこうも早く馴染めてしまうなんて、いったいどんな技術が…。」

 

依「確かに表面はただの星ですが、起きたことは普通じゃありませんね。」

 

「調査隊を向かわせた方がいいと思います。」

 

豊「まだ早いわ。今見える部分にはいないけど、幻想郷の数人がこの星に向かったみたいよ。」

 

「もしここで調査隊を向かわせて彼女達と接触すれば、彼女たちは誤解して無駄に闘うことになるかもしれないわ。」

 

依「なるほど。」

 

 

その矢先であった。

 

 

ドーンッ!!

 

豊「!」

 

依「なに!?」

 

 

月の都に何かが落ちた。しかしこの姉妹には、その何かを見ずとも砲弾であることがわかった。

 

 

豊「依姫!すぐに軍を招集しなさい!自衛戦争に突入するわ!」

 

「私は結界を張る。すぐにでも攻撃して構わないわ!」

 

依「わかりました!」

 

 

この2人が理解したのは、砲弾が飛んできたことだけではない。

 

この戦争を持ち込んだ存在がこの星であること、そしてそれは月に匹敵するほど強いということだ。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[基地]

 

依「兵は全員集まりましたか!」

 

レイセン「はい!集まりました!」

 

 

この少女はレイセン。綿月邸で働く玉兎だ。

 

集まった兵の7割が玉兎で、残りの3割が月人である。その数は二個師団に及んだ(本作では2万人ということにする)。

 

 

依「諸君も既に耳にしていると思う。警戒し続けていた新惑星は遂に、我々の星である月に刃を向けました。」

 

「これは聖戦です!祖星を守るため、我々は聖剣を抜き闘わなくてはなりません!」

 

兵達「おぉぉぉ!!」

 

 

兵の士気は上がった。

 

 

レ「私も頑張ります!」

 

依「いや、レイセンは残ってください。」

 

レ「何故ですか!」

 

依「今回ばかりは荷が重い。一つの星を相手にするのですよ。」

 

レ「ですが…。」

 

依「私よりもお姉様をお願いします。心配は要りません。私が負けるものですか。」

 

レ「・・わかりました。」

 

 

レイセンは豊姫がいる宮殿へ戻った。

 

 

依「それでは諸君…」

 

「出撃です!私に続け!!」

 

バシュッ!!

 

 

依姫が飛び上がり、それに続いて兵達も飛び立った。

 

月人も玉兎も、真空状態でも生きられるよう鍛えられているため、平然と飛べる。それだけでなく、移動においても我々が知っているスペースシャトルよりも遥かに速い。

 

 

玉兎兵「っ!敵星から砲撃です!」

 

 

まだまだ距離はあるのだが、砲弾が飛んできた。

 

これほどの数の兵が飛んでいれば、被害は無いとは限らない。しかし、そんな心配はいらなかった。

 

 

依「諸君はステルスを使いなさい!」

 

 

依姫がそう叫ぶと、

 

 

依;神降ろし「金山彦命」

 

 

能力である〈神霊の依代となる程度の能力〉を使い、神降ろしをした。

 

その効果により、月兵に近づいた砲弾が砂塵となった!

 

 

依「お返しします。」

 

 

砂塵となった砲弾を再構築し、惑星ギーク目掛けて放った。

 

 

玉兎兵「流石隊長です!」

 

依「(ステルスが効いている限り、敵の狙いは私になる。ですが、何か悪い予感がしますね。)」

 

 

前進を続けた。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[月の都]

 

豊「・・なんで応答がないのかしら。」

 

レ「どうかしましたか?」

 

豊「河童に援助を頼もうとしたけれど、何故か反応してくれないの。」

 

レ「そんな!こんな時に…!」

 

 

この時にとりは、タイミングの悪いことに仮眠をとっていた。

 

 

レ「まあいいじゃないですか。あれほどの兵が向かえば敵なしですよぉ。」

 

豊「それがね。」

 

「あの惑星、半分が砲台で出来てるの。」

 

レ「・・は?」

 

ドオォンッ!!

 

 

轟音が鳴った。

 

 

レ「い、今のは?」

 

豊「敵の砲弾を迎撃した音ね。依姫でも返しきれないなんて、いったいどれほどの砲弾が…。」

 

レ「だだ、大丈夫ですよ!」

 

 

不穏な空気が漂った。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[???]

 

ギ「これで、月は此方の邪魔などできない。」

 

 

悟天たちだけでなく、同時に月も相手にしていた。

 

 

ギ「それにしても不可解だ。孫悟天は何故動ける。」

 

 

モニターに映る悟天を観ながら呟いた。この時の悟天は、惑星ギークに着いたばかりである。

 

 

ギ「もうじき着くか。そちらの相手をするとしよう。…?」

 

 

月兵を映すモニターを観ると、大軍が迫ってきているのに砲弾がたった1人を狙っている光景が映った。

 

 

ギ「ステルスか。それなら…」

 

 

スイッチを押した。

 

 

ギ「あの依姫でも、私が作ったこの砲弾を受ければひとたまりもない。」

 

「依姫には当たらないだろうが、陣形は崩せる。待っていろ。私の傑作が完成すれば、すぐにでも殺してやる。」

 

 

別の部屋に移った。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[宇宙空間]

 

月兵は進軍を続け、月と惑星ギークの中間地点まで着いた。

 

 

依「(砲弾はワンパターン。これなら心配など何もない。しかし、油断は禁物です。)」

 

「砲弾は止みました。各自で補給は取るようにしてください。」

 

 

最初に飛んだ勢いは簡単には消えない。真空のため、空気抵抗がないからだ。つまり、勢いに身を任せて飛びながら、補給することができる。

 

 

月兵a「今回も楽勝だな。」

 

月兵b「依姫様が居るんだし、問題ないか。」

 

月兵c「依姫様を含めた俺たちが全滅するなんてことが起きたら、それこそ月は終わりだからな。」

 

依「(滅びる、か。そんなことにはなって欲しくないですね。)」

 

「? もう当たっていい筈ですが…。」

 

 

返した砲弾は、一向に命中した気配がなかった。

 

 

依「(敵にも迎撃の技術があるのでしょうか。だとしても大した問題ではないですが。)」

 

「! 諸君、補給をやめ迎撃に移ってください!」

 

 

砲弾が、依姫でなく無作法に飛んできた。

 

 

依「命中を避けるため散開してください!私が先頭を飛びます!」

 

バシュッ!!

 

月兵たち「はい!!」

 

 

一斉に散らばり、各々で迎撃態勢を取った。

 

 

月兵d「はっ!」

 

ボッ!

 

ドカーンッ!!

 

 

1人の月兵が、迫る砲弾をエネルギー弾で撃ち落とした。

 

しかし!

 

 

月兵d「な!これは…!」

 

依「! まさか!」

 

月兵d「がぁぁ!!」

 

 

月兵dは、黒く染まって絶命した。勢いは無くなり、宇宙空間で浮かぶ死体となってしまった。

 

 

依「迎撃をやめてください!この砲弾には穢れが搭載されています!」

 

月兵「!!」

 

 

穢れとは、月に住む者全ての弱点となる物質のことである。

 

永琳など幻想郷で長く滞在した者は、幾分の耐性を獲得することができているが、それとは無縁の月の住人にそれはない。

 

 

依「回避に徹底してください!砲弾を避けるだけなら出来る筈です!」

 

「(何故、私を狙わない!)」

 

 

気づけば、依姫目掛けて飛んでくる砲弾はピタリと止んでいた。

 

 

依「(あの惑星を動かす者たちは、何故月の住人の弱点を知っているのですか…!)」

 

 

これがたった1人の所業であるということを、この時はまだ知らない。

 

 

アナザーストーリー第2話へ、続く!!




というわけで、アナザーストーリー第1話でした!

月編が分かりづらいと思ったので、こうしてアナザーストーリーとして分けました。

読者の方々の一部はもうお気づきかもしれませんが、前半は第36話などから引用した部分です(現在は削除しているので書いてません)。

たまたま悟天の日と被りました!(それだけ)


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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アナザーストーリー第2話「命を司る者」

この小説は、東方Projectとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・遅すぎた更新
・勝手な解釈
・アナザーストーリー最終話
等が含まれております。

よっちゃん好きだよという方は、是非ともお読みください。


アナザーストーリー 第2話

 

 

 

 

[宇宙空間]

 

依「こうなれば、庇ってでも…!」

 

 

スピードを上げ、右方向へ飛んだ。これにより、ステルスを使っていた月兵の右翼部隊の先頭を飛ぶこととなった。

 

 

依「さあ、何発でも来なさい!」

 

 

しかし、その途端に砲弾が右翼部隊の方へ飛んで来なくなった。その代わり、他の方角への砲撃が激しくなった。

 

 

依「(た、対応が早い!ならば。)」

 

「左翼部隊!貴方たちは撤退してください!」

 

左翼部隊「はっ!」

 

 

惑星到達までに甚大な損害が出ると判断した依姫は、守りきれない左翼部隊を撤退させた。

 

 

月兵a「依姫様、あれは何でしょうか?」

 

依「…、あれは?」

 

 

惑星の一点が光っている。

 

 

月兵a「! エネルギー砲です!」

 

 

突然、直径数100mの大きさのエネルギー砲が飛んできた!

 

 

依「それなら!」

 

依;神降ろし「石凝姥命」

 

ゴオッ!!

 

 

この技はかつて、魔理沙の攻撃を簡単に跳ね返した技である。

 

しかし、

 

 

依「うっ!なんて威力ですか!」

 

月兵b「依姫様!」

 

 

瞬時に反射できなかった。

 

 

依「このくらい、本気を出せば簡単に…!」

 

月兵c「あっ!左翼部隊が!」

 

依「!?」

 

 

左翼部隊が撤退した方角に、もう一つのエネルギー砲が撃ち込まれていた!

 

 

依「しまった!これが狙いか!」

 

 

左翼部隊にエネルギー砲が命中し、壊滅してしまった。回避することができた月兵もいたようだが、その数は僅かである。

 

 

依「くっ!はっ!!」

 

バチィッ!!

 

 

本気を出したことで、エネルギー砲を跳ね返した。

 

 

月兵a「再びエネルギー砲です!」

 

依「またか!」

 

ゴオッ!!

 

依「くっ!右翼部隊、私の背後から離れないでください!」

 

月兵b「しかし、これではジリ貧です!私たちも戦います!」

 

依「駄目です!こんな状況では、生還する確率が下がってしまいます!」

 

月兵c「承知してます!指示をください!」

 

依「…。」

 

 

ほんの少し考えた。

 

 

依「指示します。右翼部隊、各々散開し惑星へ向けて前進してください!」

 

右翼部隊「はっ!」

 

 

右翼部隊は散開し、惑星を目指した。同時に、穢れの砲弾が一斉に飛んできた。

 

 

依「はっ!!」

 

バチィッ!!

 

 

もう一度エネルギー砲を跳ね返した。すると、

 

 

ボンッ!!

 

依「なにっ!」

 

 

エネルギー砲は惑星へ帰らず、途中で拡散した!

 

 

月兵b「ぐあぁっ!」

 

月兵c「ぎゃあっ!」

 

 

突然の拡散エネルギー砲を避け切ることができず、一挙に数十人が戦死した。

 

 

依「そんな…。」

 

 

惑星に辿り着けた者は、未だに1人も居ない。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[月の都]

 

豊「? あれは月の兵?」

 

 

あまりにも早い撤退に驚いていた。

 

 

豊「! その腕は!今祓うわ!」

 

 

撤退した月兵の一部は、穢れを付けられていた。豊姫はその穢れを祓った。

 

 

月兵d「あ、ありがとうございます。」

 

豊「いいですよ。それにしてもどうしてこんなに早く撤退したのですか?」

 

月兵d「依姫様が指示なさいました。」

 

豊「依姫が?とんでもない相手ですね。」

 

「他の兵たちはどうしたのですか?」

 

月兵d「右翼部隊は依姫様とお供しています。他は…、未帰還の兵はおそらく…。」

 

豊「そんな…。」

 

 

宇宙空間から1人、帰還しようとした玉兎の月兵が向かって来ていた。しかし、

 

 

豊「あっ!」

 

月兵d「間に合わなかったか!」

 

 

あと一歩のところで、全身が穢れきり絶命した。

 

実は、月兵dは月人である。玉兎とはポテンシャルが違うのである。

 

 

月兵d「増援なさいますか?」

 

豊「…、いいえ、あの惑星から月ごと逃げる準備をしてください。」

 

月兵d「し、しかし、それをすれば幻想郷があるあの星にも被害が。」

 

豊「私たちが最優先です。依姫には私から指示を出します。」

 

月兵d「…承知しました。」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[宇宙空間]

 

依「何故だ。何故なんだ。」

 

 

確かに依姫の神降ろしは、悉く成功していた。実際、自分の身は守れている。しかしその度に、仲間が戦死しているのだった。

 

まるで、依姫の技を全て知っているかのような攻撃をする惑星である。

 

 

依「八百万の神のほんの一部の力を使って闘っているのに、何故敵は私の動きがわかる。」

 

「こうなれば、いっそ能力を使わずに…!」

 

バシュッ!!

 

 

既に単身となっていた依姫は、惑星目掛けて全力で飛んだ。

 

無論、砲弾は飛んでくるのだが、

 

 

依「はっ!!はっ!!」

 

 

全て斬り払っていた。しかし、

 

 

依「うぐっ」

 

 

砲弾を斬る度に穢れが徐々に染み付いていった。

 

 

依「もう少し、もう少しで到達できる!」

 

 

そんな時、

 

 

豊「依姫、今すぐ撤退して。」

 

依「お姉様?」

 

 

このタイミングで豊姫から連絡が入った。

 

その瞬間、

 

 

依「うっ!」

 

 

細いレーザーが依姫の右肩を貫いた。その右肩から、穢れが染み出していく。

 

 

依「しまった!まさかここまで来てこんな小賢しい攻撃をしてくるとは!」

 

 

そう、集中してさえいればそんな攻撃は払えたのである。だが、急な通信と穢れが溜まっていた依姫の身体ではそれが出来なかったのだ。

 

 

依「早く、戻らなければ…。くっ!」

 

 

砲弾が見えたので、咄嗟に避けた。しかし!

 

 

ボンッ!!

 

依「なっ!」

 

 

避けた筈が、依姫の側を通り過ぎる瞬間炸裂した!

 

 

依「近接信管!?この状況で…!」

 

 

依姫は、もう避けきることができないと、死を覚悟した。

 

 

月兵a「依姫様!」

 

ドンッ!

 

依「あっ!」

 

 

飛び散った穢れが当たる直前、月兵aが依姫を突き飛ばした。

 

 

月兵a「あがっ!」

 

依「そんな!」

 

 

依姫は助かったが、月兵aは、絶命した。

 

 

依「(あぁ、私は、敵をみくびりすぎていたようだ。まさか、二個師団が壊滅するなんて、私が負けるなんて。)」

 

「(もう駄目だ。闘えないどころか、帰還すらできない。お姉様、申し訳ありません…。)」

 

 

穢れきろうとした身体を見つめ、そっと目を閉じようとした。

 

その時だった!

 

 

?「諦めんじゃねえ!月の都は、おめえが守るんだ!」

 

依「? この声は、いったい。」

 

 

気がつくと、周りの景色は止まっていた。勿論自分も動かない。

 

 

依「どなたか存じませんが、私はもう闘えません。」

 

?「いや、おめえならまだ闘えるぞお。」

 

依「いえ、もう身体が動きませんし、何の神の力を使えばいいかもわかりません。」

 

?「あ!そっかあ!おめえは霊夢と同じで憑依させることが出来るんだったなあ。」

 

依「私はあいつより格上です。」

 

 

こんな状況なのに張り合ってしまった。

 

 

依「と言うか、何故それをご存知なのですか?」

 

?「ま、そんなことはいいさ。そんじゃ、オラを降ろしてくれ。」

 

依「ま、待ってください。貴方はいったい何者なのですか?」

 

?「オラか?オラはそ、いや…」

 

「命(みこと)の神、さ。」

 

 

そんな神を、依姫は聞いたことがなかった。

 

 

依「で、ですが、そんな神は聞いたことが…」

 

命「今は時間がねえ。行くぞ!依姫!」

 

依「は、はい!」

 

 

すると、その神は依姫にすんなり憑依し、依姫から穢れが一気に消えた!

 

 

「はぁぁぁっ!!」

 

ヴンッ!!!!

 

 

命の神の力を解放した依姫は、超サイヤ人4のようなオーラをまとい、瞳は金眼に変化した。

 

 

依「け、穢れが…!それに、今までに感じたことのないこの力は…!」

 

命「闘え方はもう伝わったな?」

 

依「はい、頭に流れ込んできました。」

 

命「よっしゃ!そんじゃあの星の半分を倒すぞお!」

 

依「はいっ!!」

 

 

自信満々に答えた。

 

 

バシュッ!!

 

依「!」

 

 

飛び出して驚いた。異様に身体が軽かったからだ。その証拠に、

 

 

ボンッ!!

 

依「!」

 

ヒュンッ!!

 

 

先程は苦戦させられた砲弾もレーザーも軽々と避けることが出来るようになったのだ!

 

 

依「(あんなに遠いと思っていたのに、あっという間に惑星に着いてしまった。)」

 

「これが、砲台だったようですね。」

 

 

降りてみると、惑星の見渡す限りに巨大な砲台が設置されていた。一部破壊されているものがあったが、あれは依姫が跳ね返したことで破壊されたものであろう。

 

依姫が惑星に到達してもなお、砲台は鳴り止まない。

 

 

依「(これほどの装備なのに生き物の気配がない。どうなっているんだ?)」

 

命「依姫!来るぞ!」

 

 

周りを見ると、レーザーの銃口が曲がり此方を向いていた。

 

 

依「それなら!」

 

依;「超爆発波」

 

依「はぁぁぁっ!」

 

ゴォォッ!!

 

 

レーザーは発射されていたが、それごと消し飛ばした!

 

惑星に大きなクレーターが出来てしまったが、不思議なことに体力が減っていない。

 

 

依「神特有の能力を使っていないのに、なんて強さですか…!」

 

命「危ねえ!」

 

依「おっと!」

 

ドドドドドッ!!

 

 

破壊されていない砲台が、此方へ一斉発射した。それにとどまらず、飛び上がった依姫に対して執拗に発射し続けている。

 

 

依;「連続エネルギー弾」

 

依「だだだだっ!!」

 

ズドドドッ!!

 

 

両手から気弾を連続で放ち、全ての砲弾を相殺させた。それどころか、無数のエネルギー弾は、砲台すら破壊した。

 

 

命「よっしゃ!一気にいくぞお!」

 

依「かしこまりました!」

 

ヴンッ!!!!

 

 

気を最大まで解放し、構えた。

 

 

依;「10倍かめはめ波」

 

依「(信じられない。これを、私が作っているのか?)」

 

「かぁ、めぇ、」

 

命「はぁぁ、めぇぇ…」

 

依&命「波ぁぁぁぁぁあっ!!」

 

ドォンッ!!

 

 

惑星の抵抗も虚しく、

 

 

ドッガーンッ!!

 

 

全兵装が壊滅した!見事、勝利を収めたのである。

 

 

依「や、やりました…。」

 

命「おう!よく頑張ったなあ、依姫!」

 

依「先程からお伺いしてますが、貴方はいったい何者なのですか?」

 

命「そうだなあ。おめえが知ってる神とは違った神ってやつかなあ。」

 

「ま、オラもなりたくなかったんだけどな。あの時は地球のためにやるしかなかったんだ。」

 

依「そうなのですね。通りで私が知らないわけでした。」

 

「もしかして、この世界の者ではないのですか?」

 

命「ああ。よくわかったなあ。」

 

依「…何故、わざわざ私を助けに?」

 

命「実はオラの弟子がピンチってわかってよお。助けに来たんだ。」

 

依「この惑星の反対側のことですか?」

 

命「ああ。もうそっちは大丈夫だと思うぞ。」

 

依「あの反対側では、いったい何が…。」

 

 

すると、周りの宇宙空間から光が現れ、惑星目掛けて飛んでいった。

 

 

依「これは…?」

 

命「よし、もう大丈夫だ。」

 

依「ま、待ってください。まだ貴方の能力は発揮されては…。」

 

命「もう使ったぞお。死にかけのおめえを助けたじゃねえか。」

 

依「あ、やはり私は死ぬ運命だったのですね。」

 

命「間に合ってよかったぞ。そんじゃ、またな!」

 

依「あっ!」

 

 

彼は、一瞬にして消えてしまった。

 

 

依「…帰還しないと。」

 

 

依姫はただ1人、月の都へ帰還した。

 

未帰還者は、月人で約4,500人、玉兎はなんと約10,500人だった。右翼部隊の全滅が大きかったのだ。

 

帰還後、依姫は月の都で讃えられたのだが、自分の判断が兵を死なせたという自責の念から、暫く休暇を取ったという。

 

しかし、月人にとっての「暫く」、である。

 

 

第48話へ、続く…。




というわけで、アナザーストーリー第2話でした!

リアルが多忙だったので、遅くなってしまいました(言い訳)。お許しください。

今回は真の神のうち、命の神が登場しました。これが誰であるかは、勘のいい読者の皆様ならお分かりですね?

さて次回第48話は、「さらば、孫悟天」です。超ユニバースキングことDr.ギークとの決着となるのか?


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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第48話「さらば、孫悟天」

この小説は、東方Projectとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・遅すぎた更新
・勝手な解釈
・見切り発車
等が含まれております。

読者の方々のおかげで何とか続けられています。いつも本当にありがとうございます。


幻想天霊伝説 第48話

 

 

 

 

[紅魔館]

 

パ「…、私たちも行きましょう。」

 

妖精メイドA「本気ですかパチュリー様!」

 

妖精メイドB「これでは守矢の連中の思う壺です!」

 

美「う〜ん。」

 

レイ「もう一度僕に行かせてください。」

 

フ「ダメ!絶対ダメ!」

 

レイ「このまま僕だけ逃げ帰って終わりだなんて、虫が良すぎます!」

 

「それに、みんなのあんな姿を見せられて黙って見ている訳にはいきません…!」

 

フ「あんなのいくらレイでも勝てないよ!お姉様も、咲夜も、魔理沙も、みんなみんな、あいつに…。うぅ…。」

 

パ「じゃあレイ、貴方の能力は発動出来るのかしら?」

 

レイ「そ、それは…。」

 

 

1回目を使ってから、まだ24時間経過していない。

 

 

パ「打撃を加えれば戦闘力が上がって、エネルギー波もほぼ受け流し、その上不死身の肉体を持つ相手に、強力とは言え時間と回数に制限のある貴方の能力だけで対処出来るかしら?」

 

レイ「………。」

 

美「(パチュリー様厳しいなぁ。)」

 

フ「じゃあ、やっぱり。」

 

パ「ええ、あの光というものがどう作用するかわからないけど、私たちも協力する方がいいわ。」

 

美「守矢はどうしますか?」

 

パ「私がどうとでもするわ。レミィが居ない今は私が責任を持つから安心しなさい。」

 

美「わかりました!」

 

レイ「はい!」

 

フ「うん…。」

 

パァッ

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[地底の避難所]

 

勇「守矢の巫女が、自ら信仰の対象を移したか!」

 

 

早苗の、信仰を悟天に向けることを訴えた言葉を聞きそう言った。

 

 

燐「さとり様、私たちも行きましょう。」

 

空「いこーよー。」

 

さ「そうね。…こいしはどうするの?」

 

こ「勿論!お兄ちゃんの為なら何でもするよ!」

 

さ「わかったわ。」

 

勇「今回ばかりは協力しないとな。」

 

パァッ

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[にとりの研究所]

 

に「私たちも行こう。」

 

亜「もちっす!」

 

セ「いや、私は…。」

 

に「なんで断るの?」

 

セ「私は本来敵だ。協力はしたいがおそらくできない。」

 

亜「いやいや、私と一緒に闘ったじゃないっすか。」

 

に「そうだよ。セルはもう幻想郷の一員だよ。」

 

セ「…私も、光になれるだろうか。」

 

に「なれるよ!」

 

亜「当たり前っすよ!」

 

パァッ

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[惑星ギーク]

 

神「(どうする。早苗は死にかけ。妹紅は戦意喪失。悟天君は満身創痍。他の助け舟はなし。…打つ手はなしか。)」

 

ギ「先に死にたい者は申告しろ。楽に死なせてやるぞ。」

 

神「何をバカなことを!」

 

ギ「お前か?」

 

神「うっ」

 

 

神であってもやはり、死は怖い。

 

 

ギ「では気絶した洩矢諏訪子が最初だな。」

 

神「やめ」

 

「やめろっ!!」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

 

神奈子が言う前に悟天か叫んだ。

 

 

ギ「? 孫悟天、お前…。」

 

神「これは…!」

 

 

悟天の気が上がっていた。光をモノにしたのだろうか。

 

 

天「お前は、俺が倒す!」

 

ギ「無理はするな。」

 

 

およそ敵とは思えないほどの情けの言葉である。どれほど余裕なのだろうか。

 

 

神「…私の全てを、君に託す。諏訪子も連れて行くよ。」

 

 

そう言うと、神奈子と諏訪子は光となり、悟天の身体へ溶け込んだ。

 

 

ギ「…、いつの間に。」

 

 

ギークが気がついた時、既に早苗も光となって溶け込んでいた。

 

 

妹「! 女たらし!」

 

 

正気に戻った妹紅が、悟天へ駆け寄った。

 

 

妹「お前、本当に大丈夫なのか?」

 

天「うん、大丈夫だよ。俺が必ず倒す。だからさ、妹紅も力を貸してくれないかな?」

 

妹「勿論だ。今の女たらし、いや、悟天なら絶対勝てる。」

 

天「任せてよね。」

 

 

そして妹紅も光となり、悟天に溶け込んだ。そして、

 

 

ギ「…。」

 

天「はぁぁぁっ!!」

 

ヴンッ!!バチバチバチッ!!

 

 

再び超サイヤ人3へ変身した!最初とは違い、オーラとは別に全身が少し金色に輝いている。

 

 

ギ「幻想郷に反応はなくなった。つまりそれが、この幻想郷を一つにした姿ということか。」

 

天「そういうことだよ、ギーク!」

 

ギ「…。」

 

 

両者は構えた。悟天はかめはめ波の構え、ギークは両手を前に突き出した。

 

 

天「(大丈夫、みんなついてる。死んじゃった霊夢や魔理沙たちの分も、俺は負けない!)」

 

 

2つの大きなエネルギーが、宇宙で瞬いた!

 

 

天;「超光(ひかり)かめはめ波」

 

ギ;「カオス・ブラスター」

 

天「かー…、めー…、」

 

ギ「ンンン」

 

天「はー…、めー…、」

 

ギ「…」

 

「波ぁぁぁぁぁっ!!!」

 

「ッ!!」

 

ドンッ!!ゴオッ!!

 

 

両者の膨大なエネルギーがぶつかり合った。

 

 

天「っ!」

 

ギ「…。」

 

 

撃ち合いは互角に見えたが、

 

 

天「く、くそっ!」

 

ギ「はっ!」

 

ゴォォッ!!

 

天「ぎぎ、ぎ…」

 

バチンッ!!

 

天「うわぁっ!!」

 

 

悟天が敗れ、攻撃をモロに受けた!

 

後方に大きく吹き飛んだ悟天は、吹っ飛ばされながら超サイヤ人3がとけ、地面に叩きつけられ、仰向けに倒れ白目をむいた…。

 

その光景をにとりのスパイカメラは悲しく捉えていたが、それを観る者はもういない。

 

 

ギ「奇跡など起きない。私がそうであったようにな。」

 

 

生死を確認する為、悟天に近づいた。

 

 

ギ「完全に死んだ。だがやはり、光とやらは消せなかったようだな。」

 

 

気を失った悟天の身体には、まだ光が残っていた。しかし、宿主はピクリとも動かない。

 

 

ギ「可愛そうだな。この光は、死体の中で輝く他ない。消えるまでな。」

 

 

動かぬ悟天に背を向け、歩いてその場を去った。

 

 

ギ「それにしても、月の方で感知したとてつもない気は何だったんだ?少々焦ったが、もう居ないのなら問題ない。」

 

 

独り言を呟き歩いていると、

 

 

ギ「…これはどういうことだ。」

 

 

自分の側を横切る光に気づいた。その光はなんと、戦死した魔理沙たちから放たれていたのだった!

 

振り返るとそこには、

 

 

ギ「お前は…。」

 

 

両手を上げ、悟天の真上に光を集めた霊夢がいるではないか!

 

 

ギ「あり得ん!お前は死んだ筈だ!」

 

霊「今回ばかりは私もダメかと思ったわ。」

 

 

霊夢が無事だった理由は次の通りである。

 

 

 

 

〜〜

 

霊「もう、ダメ。身体がピクリとも動かない…。」

 

 

霊夢は夢想天生を発動させたまま、湖の底へ沈んでいた。

 

無論、夢想天生を解除すれば死ぬ。

 

 

霊「ごめん、悟天。せっかく来てくれたのに…。」

 

「もう一回、会いたかったな…。」

 

 

意を決して夢想天生を解除しようとした。

 

その時!

 

 

??「諦めんじゃねえ!悟天に会いたくねえんか!」

 

霊「!?」

 

 

その声が聞こえた瞬間、技を発動させているにも関わらず、霊夢は抱えられ異空間へ連れて行かれた。

 

その声、その手の感触は間違いなく霊夢の師匠であった。

 

 

霊「し、師匠!?」

 

師「遅くなってすまねえな霊夢。今回ばかりは助けに来たぞ。」

 

 

夢想天生をといた。

 

 

霊「え、えっと…。」

 

 

少し黙り、

 

 

霊「ごめんなさい師匠!」

 

師「? なんで謝るんだ?」

 

 

謝った。

 

 

霊「私があんな事言ったから、師匠は愛想が尽きて出ていったんでしょ?」

 

師「それは誤解だぞお。あん時偶然他の世界に行くことになっただけだ。」

 

霊「ほ、ほんと?」

 

師「ああ。にしても霊夢、暫く見ねえうちに大きくなったなあ。」

 

霊「…。その、師匠。」

 

師「なんだ?」

 

霊「流石にこのままなのは、恥ずかしいんだけど。」

 

師「お、悪りい悪りい。」

 

 

霊夢は師匠から離れ、異空間に浮いた。そして、照れ臭そうに黙った。

 

 

師「あ、そういやピンチだったな。気を分けてやるぞ。はっ!」

 

霊「!」

 

 

霊夢は全回復した。

 

 

霊「すごい。こんなの、全回復なんてレベルじゃ。」

 

師「霊夢、あれを見てくれ。」

 

 

目線の先には、ユニバースキングと闘う悟天たちがいた。

 

 

霊「なに。あの化け物…。」

 

師「あれはDr.ギークっちゅう奴が創り出したすげえ奴だ。」

 

「あれを倒すには霊夢、おめえの力が必要だ。」

 

霊「…無理よ。さっきの奴でさえ歯が立たなかったのよ。」

 

師「大丈夫。あの光が見えるよな?」

 

霊「うん。」

 

師「あれをおめえが完成させるんだ。」

 

霊「たぶん早苗が作ったモノ。確かに私ならできるわ。」

 

師「それをどうするかはおめえに任せる。さあ、行くんだ。」

 

霊「待ってよ師匠!まだ、話したいことが沢山あるのに…。」

 

師「それは、また今度な。」

 

霊「うぅ…。」

 

 

俯いていると、

 

 

ポンッ

 

霊「っ!」

 

 

頭を撫でられた。

 

 

師「大丈夫だ。おめえはもう立派に育った。胸張って闘ってこい!」

 

霊「…。」

 

 

すると霊夢は笑顔を取り戻し、

 

 

霊「わかったわ。行ってきます!」

 

 

勢いよく飛び出した。

 

〜〜

 

 

 

 

霊「悟天、あんたはまだ死んじゃダメよ。」

 

ギ「させん!」

 

ボッ!!

 

 

気弾を放ったが、霊夢には命中せずすり抜けた。

 

 

ギ「まさか、お前まで…。」

 

「だが、今更光とやらが増えたところで変わらんぞ!」

 

霊「お願い、貴方たちの力も貸して!」

 

ギ「貴方たち?」

 

 

すると、惑星ギークの至る所から光が現れ、霊夢の元へ集結した!

 

 

ギ「馬鹿な。何故お前たちまで…!」

 

 

その光は、これまで惑星ギークで、ギークの手によって葬られた別の世界の幻想少女や彼女らと親しかった者たち、加えてこの世界で戦死した月兵たちのものである。

 

月兵については、アナザーストーリーでご確認いただきたい。

 

 

霊「あとは頼んだわよ、悟天!」

 

カッ!!!

 

 

霊夢は両手を振り下ろし、光を悟天へぶつけた。そして、自らも悟天へ溶け込んだ。

 

 

ギ「み、見えん!」

 

 

そこから放たれた光は強すぎて、ギークは目を開けられなかった。

 

光が収まると、そこには…

 

 

ギ「だ、誰だ、お前は。」

 

?「…」

 

 

うっすら輝く一人の男が立っていた。

 

 

?「…っ!」

 

 

【挿絵表示】

 

 

ヴゥン…

 

 

男が構えを取るとエメラルド色に光が増し、男の姿が半透明になった。

 

 

ギ「小癪な!」

 

バシュッ!!

 

 

後方へ飛び上がり、

 

 

ギ;「カオス・シャワーレイン」

 

ボボボボッ!!

 

 

10本の指先からエネルギー弾を連続で発射した!しかし、

 

 

?「っ!!」

 

ドンッ!!

 

 

真っ直ぐ走り出した男に、何故か一発も当てられないではないか!

 

 

ギ「何故だ!確実に命中してる筈だ!」

 

?「…」

 

 

ギークは、恐れた。まるで、自分の幻想郷を滅ぼした「それ」に出会ってしまったような感覚だ。

 

 

ギ「奴は、必ず倒す!!」

 

ギ;「カオス・ザ・ファイナル」

 

ギ「はぁぁっ!!」

 

ゴオオオッ!!!

 

 

指先からの攻撃を続けた上で、ユニバースキングの切り札を繰り出した!

 

それは、胸部から放たれた凄まじいエネルギー砲である。ギークも男も気づいていないが、今いる空間が歪む程の一撃である。

 

 

?「っ!!」

 

ドゴンッ!!!

 

 

男は大地を、いや、星を蹴り上げ飛び上がった!

 

 

?;「幻想・ミラクル・スマッシュ」

 

?「ーーーっ!!」

 

 

右の拳を突き上げ、エネルギー砲へ突撃した!

 

 

ギ「ば、馬鹿な!クソ!クソ!」

 

 

男は一瞬止められたかと思われたが、

 

 

ブアアアアッ!!!

 

 

一瞬にしてエネルギー砲を正面から破り、

 

 

ズンッ!!!

 

ギ「っ!!」

 

 

ギークは、胸部を貫かれた。

 

 

ギ「ソ、」

 

「ソンゴテンーーーッ!!」

 

 

ギークの、ユニバースキングの身体は溶けるように、消えていった…。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[???]

 

幻想の魔神「まさか、私の呪いを克服するとは。こいしよりも重度なものの筈だが。」

 

 

幻想の魔神は、自分の空間から一部始終を見届けていた。

 

 

幻「こいしは我の呪いを破れずにいる。しかし彼は、克服どころかモノにした。」

 

T「そうですね。」

 

幻「?其方は?」

 

T「まあ貴方になら言ってもいいでしょうね。」

 

「私は、〈記す者〉です。」

 

幻「何を記しておられるのですか?」

 

T「真の神です。」

 

幻「真の神とは?」

 

T「多元宇宙において唯一無二の存在のことです。」

 

幻「まさか、そんなものが存在するのですか?」

 

T「はい。未確認が多数あり、全貌はまだまだ掴めておりませんが。」

 

幻「今まで確認出来た人物をお聞きしても?」

 

T「はい。」

 

「此度2度目の確認となった、宇宙の人々の意志を統一なされた命の神、」

 

「全く別の次元で奇跡的にお目にかかれた、多元宇宙の過去と未来全てを司る救(すくい)の神、」

 

「そして初の確認となる、彼ということです。」

 

幻「お名前は?」

 

T「そうですね。」

 

「幻想の魔神である貴方の、人物の存在を幻に変えてしまう呪いのお力、そして数多の幻想郷の思いを一つにした存在、幻の神と名付けさせていただきましょう。」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[惑星ギーク]

 

幻「…。」

 

 

男は、少しホッとした表情を浮かべた。

 

しかし、

 

 

ゴゴゴゴ

 

幻「!」

 

 

まだやるべきことが、残っているようだ。

 

 

第49話へ続く。




というわけで、第48話でした!

唐突に終わったと感じた方もいらっしゃるかもしれませんが、長かった第5章はこう締め括るというのは実は連載前から決まっていました(それまでのストーリーは大幅に変わりましたが)。

幻想の魔神パートは次回の予定でしたが、読書の皆様をお待たせしすぎたので、当回に執筆させていただきました。

幻の神のイメージは既に出来上がっています。完成図は盟友が全力で書き上げておりますので、仕上がれば当回に投稿致します。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!

追記

盟友(@rei_z0701)が挿絵を描いてくださりました。いろいろ許可をいただいたので添付します。(2023/8/14)


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第49話「本当の第5章」

この小説は、東方Projectとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・遅すぎた更新
・勝手な解釈
・本当の未来的なあれ
等が含まれております。

待ってました!という方、本当にお待たせしました。


幻想天霊伝説 第49話

 

 

 

 

[惑星ギーク]

 

その音は、星の崩れる音であった。

 

ギークによる無数のエネルギー弾と桁外れのエネルギー砲、そして自分自身が星を蹴り上げたことにより、地表や地下の研究施設が形を保てなくなったのだ。

 

惑星ギークには何の愛着もないが、そこには仲間たちの亡骸がある。

 

 

幻「っ!!」

 

幻;「ウルティメイト・フリーザー」

 

ゴォォォッ!!カチカチカチッ!!

 

 

幻の神は、自身に宿ったチルノの能力を使い、一瞬にして星を氷漬けにした。それにより、地表の崩落は止まった。

 

 

幻「…。」

 

バシュッ!!

 

 

少し浮かない表情を浮かべたが、幻想郷へ向けて飛んだ。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[博麗神社]

 

幻「…。」

 

 

故郷、特に博麗神社へと帰った神は、右手を空へかざした。

 

 

パァッ!!

 

 

すると、黄金の光が幻想郷の至る所に放たれた。

 

その光とは、幻の神と一つとなり闘った幻想郷の者たちである。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[人里]

 

元の場所へ帰った者たちは始め、自分の身に何が起きたか理解出来なかったが、お互いの顔を見合わせたことにより状況を把握できた。

 

 

男a「俺たち、勝ったんだ!」

 

人々「やったーーっ!!」

 

 

人々は歓喜した。

 

 

ル「人里に戻ってるのかー?」

 

ミ「帰る手間が省けたね。」

 

リ「私たち、あんちゃんと一つになったんだよね?」

 

大「不思議な感覚だった。」

 

 

地底に避難していた者たちは、元の場所に戻されていた。

 

 

チ「…兄貴はどこ?」

 

ル「神社じゃないのかー?」

 

ミ「私屋台見てくるね。」

 

リ「どうかしたのか?」

 

チ「兄貴が、いなくなった気がする。」

 

「あたい博麗神社に行ってくる。」

 

バシュッ

 

大「待ってよチルノちゃん!」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[地底の避難所]

 

さ「私たち、勝利したのね。」

 

勇「みたいだな。」

 

燐「やったあ!」

 

 

ペットたちは喜んだ。

 

 

こ「…!お兄ちゃん!」

 

バシュッ!!

 

さ「ちょっと、こいし!」

 

 

こいしは慌てて飛び出した。何かを察知したのだろうか。

 

 

空「あれ?何してたっけ?」

 

燐「一緒に闘ってたの。」

 

空「そっか。私の勝ちだー!」

 

さ「何か違うけどまあいいわ。」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[紅魔館]

 

パ「戻ってきたのね。」

 

小「パチュリー様の活躍で勝利しましたね!」

 

パ「いや、それは言い過ぎ。」

 

「レイはどこかしら?」

 

小「そういえば…。」

 

妖精メイドa「レイさんはお庭にいました。」

 

パ「そう。」

 

フ「パチュリー!」

 

パ「どうしたの?」

 

フ「お姉様と咲夜がどこにもいないの!」

 

パ「…もしかして。」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[文々。新聞本部]

 

ここでも、妖怪たちはお祭り騒ぎだった。

 

 

天狗a「今宵は宴ぞ!」

 

天狗b「いや記事書かないと。」

 

天狗c「言ってる場合か!」

 

 

ただ一人、空気が違う者がいた。

 

 

椛「文さん、どこ?」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[白玉楼]

 

幽「やったわね!」

 

ゴ「まさか、俺もそこへ行けるとは。」

 

幽「ゴクアちゃんも幻想郷を大事に思ってるってことね。」

 

ゴ「うるせえ!」

 

「それより、魂魄はどこだ?」

 

幽「あれえ?見当たらないわね。」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[博麗神社]

 

霊「みんな、帰っていったわね。」

 

 

満足げに微笑んだ。

 

 

霊「さ、終わったことだし買い物行くわよ悟て、ん?」

 

幻「…。」

 

 

幻の神は、霊夢をじっと見つめていた。その表情は悲しげだった。

 

 

霊「あんたまさか!」

 

 

幻の神は彼女に背を向け、飛び立とうとした。

 

その時だった。

 

 

映「待ちなさい。」

 

幻「…。」

 

 

行く手を阻んだのは、閻魔大王である四季映姫だった。その隣には死神の小野塚小町もいる。

 

 

霊「あんたたち何しにきたのよ。」

 

映「その男は罪人です。突然で申し訳ありませんが連行します。」

 

霊「は?意味わかんないんだけど。」

 

映「貴女には関係ありませんので。」

 

 

小町が神に手錠をかけた。

 

 

こ「お兄ちゃん!」

 

 

突如現れたこいしは、映姫へ襲いかかった!

 

 

映「突然なんですか?」

 

ガシッ!

 

 

こいしの拳は止められた。それよりも驚いたことに、こいしの能力が映姫に通用していないではないか。

 

 

こ「お兄ちゃんは、連れて行かせない!!」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

霊「!!」

 

 

なんと、こいしが超サイヤ人G2へ変身したではないか!最後の覚醒の実を食べたのはこいしであったのだ。

 

 

映「しかし、」

 

こ「ふにに!」

 

映「私の敵では、ありません!」

 

こ「うわぁぁっ!」

 

 

こいしは彼方へ放り投げられてしまった。超サイヤ人G2の力も通用しないようだ。

 

 

映「修行をした甲斐がありました。」

 

小町「いやーきつかったですよね。」

 

映「貴女にしては真面目に修行を受けてましたね。」

 

 

下界の者たちの力が自分たちを超えた時、閻魔や死神はそれを超えるため修行をしなければならないというルールがあるらしい。

 

そのため映姫と小町は修行をし、映姫においては超サイヤ人G2を軽く超えてしまったのだ。

 

 

霊「…連行してどうするつもり?」

 

映「裁判の後投獄になります。」

 

「異論はありませんね?」

 

チ「兄貴!」

 

小町「おっと、もう邪魔はさせないよ。」

 

チ「放して!」

 

映「それでは、失礼します。」

 

霊「…。」

 

 

やっと異変の元凶を絶てた今、漸く平穏が戻り、悟天との生活が帰ってくる。そう思っていたのに離れ離れ?ましてや投獄?

 

閻魔大王が相手であっても、彼女は何もせずにはいられなかった。

 

 

映「変な気は起こさないでください。」

 

 

伸ばした手を押さえたが、

 

 

霊「返してよ。」

 

映「落ち着いてください。」

 

霊「悟天を…、返してよ!!

 

ヴンッ!!バチバチバチッ!!

 

映「なっ!!」

 

小町「えっ?」

 

 

映姫は、突然新たな形態へ変身した霊夢の衝撃波で吹き飛ばされた!

 

勿論これで終わる霊夢ではなく、一瞬で映姫に迫り追撃を与えようとした。しかし、

 

 

霊「!」

 

 

その手は、幻の神に止められてしまった。悲しげな表情は変わらない。

 

 

幻「…大、丈夫。」

 

霊「悟天!」

 

幻「これ、頼んだ。」

 

霊「これは…!」

 

 

手のひらサイズの複数の光を受け取った。この光とは?

 

 

映「本来であれば、公務執行妨害として貴女も連行してもいいのですが、そのお方に免じて不問にします。」

 

「ですが、そのお方は連行します。いいですね?」

 

霊「…わかったわよ。」

 

スッ

 

 

変身を解いた。

 

 

映「ご協力感謝します。」

 

霊「(「その男」から「そのお方」に呼び方が変わった。今の悟天がどういう状態かはわかっているようね。)」

 

映「行きますよ。」

 

小町「やっぱ博麗の巫女は侮れませんね。」

 

映「困ったものです。」

 

 

幻の神は連行された。

 

 

チ「なんで行かせたの!さっきの霊夢なら勝てたじゃん!」

 

霊「さっきのはたまたまよ。それに、今の悟天は非常に危険な状態よ。」

 

チ「どういうこと?」

 

霊「あんたに言ってもわからないかもしれないけど、悟天は色んな者たちを取り込み過ぎたのよ。本来は、別の者をその身に宿せる身体じゃないとやってはいけないことなのよ。巫女とかね。それを承知の上で私は悟天に託した。」

 

チ「なんで兄貴に託したの?」

 

霊「そんな力があるはずないのに、みんなの光を少しでもものにしたからよ。だから大丈夫だと思った。」

 

「結果的に、完全にものにした。でもその代わり、一つ上の存在になったことによって孫悟天という存在が無くなりかけているの。」

 

チ「そんなあ!」

 

霊「(それもあるけど、本当はみんなの光を頼りにして悟天を生き返らせたかっただけ。全部私のせいよ。)」

 

「もし失敗してあの身体から悟天が消えてしまったら、同時にあの身体もエネルギーに耐えきれず消えるわ。」

 

チ「そんなの嫌だ!」

 

霊「本当にわかってる?」

 

チ「わかってる!」

 

霊「そう。」

 

 

その晩は、幻想郷の各地で宴会が開かれたそうだったが、霊夢はどの宴会にも参加しなかった。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[にとりの研究所]

 

数日後、霊夢、パチュリー、妹紅、早苗、さとりはにとりの研究所に集まった。

 

パチュリーは紅魔館の臨時代表として、さとりは地底の代表として集まったのだ。

 

 

霊「魔理沙たちはまだ見つからないの?」

 

に「全然見当たらないね。セルにも探してもらってるんだけどまだだよ。」

 

パ「こっちもレイに探してもらってるけど、痕跡すらないわ。」

 

妹「竹林にもいないぞ。」

 

霊「魔理亜は?」

 

に「またシミュレーターに籠ったよ。」

 

さ「…。」

 

霊「ならもう確定ね。魔理沙たちはあの星いるわ。」

 

さ「何ですって!」

 

霊「悟天からこれを預かってるわ。これは魔理沙たちで間違いないわ。」

 

 

複数の光を出した。

 

 

早「こ、これは…。」

 

霊「これは魔理沙たちの魂。この光を魔理沙たちの身体に戻せば、たぶん生き返るわ。」

 

パ「そんなこと、少なくとも幻想郷では不可能な芸当よ。悟天さんは何者になってしまったの?」

 

霊「後で話すわ。」

 

「あとこの光は、並の者には扱えないわ。妹紅、あんたなら扱えるわね?」

 

妹「まあ、そうだが。わかった、貸しにしといてやる。」

 

早「え、私は」

 

霊「護衛としてレイも行かせるわ。あの星にはまだ何かあるかもしれないし。あと氷河もあるからチルノも行かせるわ。」

 

妹「やけに気が利くな。」

 

早「ハァッ⭐︎」

 

霊「何としてでも魔理沙たちに帰ってきてほしいからよ。」

 

パ「それは同感。レミィと咲夜がいないと寂しいもの。」

 

に「それじゃあ妹紅さん、これどうぞ。あとレイ君とチルノの分も。」

 

 

修理したブレスレットを渡した。

 

 

妹「ありがと。レイとチルノを見つけ次第すぐ向かう。」

 

 

妹紅は研究所から出た。

 

入れ違いになったかのように、セルが帰ってきた。

 

 

セ「先程藤原妹紅が研究所を出たが、何かあったか?」

 

に「いや、任務を与えたところだよ。」

 

セ「そうか。」

 

霊「ここからが本題よ。」

 

さ「本題?」

 

パ「嫌な予感。」

 

霊「ちょっと前に、こんな紙が神社に届いたわ。」

 

に「なに、これ。」

 

 

その紙には、要するに宣戦布告の内容が書かれていた。知らない国々の名前が連なっている。

 

その字を見たセルは目を見開いた。

 

 

霊「あんたが知ってるってことは、やっぱりあいつなのね。」

 

セ「あぁ、ドクターで間違いない。」

 

一同「!!」

 

 

ありえない。Dr.ギークは倒されたはずである。

 

 

さ「そんな、いったいどこに。と言うか、この国々は?」

 

紫「おそらく、前の闘いで霊夢の力が弱まった時、結界が破られてしまったのよ。」

 

早「わっ!ビックリした!」

 

 

急に紫が現れた。

 

前の闘いとは、霊夢が悟天キラー、霊夢キラー、そしてオンリョウキに追い詰められた時のことである。

 

 

霊「結果が破れて、交わる筈のない国と繋がったってことね。」

 

「完全に私の責任だわ。」

 

早「そんな!霊夢さんは何も」

 

パ「いつ攻めてくるのかしら?」

 

早「ハァッ⭐︎」

 

霊「日時は、一週間後になってるわね。」

 

さ「早急に戦闘準備をしなくてはいけませんね。」

 

紫「相手がわからない以上、幻想郷の人間や妖怪たちにも、説明して協力してもらった方がいいわね。」

 

霊「妖怪たちは闘うことに躊躇がなくて助かるわ。」

 

 

妖怪は元々好戦的であるため、召集にも時間はかからないだろう。

 

 

霊「あとは人間たちね。」

 

早「そこは私も頑張ります!」

 

霊「頼りにしてるわよ。」

 

セ「それにしても、この国々とドクターとはどんな関係が?」

 

に「それは調べていかないとね。」

 

 

会議は、一旦お開きになった。

 

帰りに、霊夢はにとりから手紙を渡された。

 

 

に「霊夢さん。」

 

霊「手紙?誰から?」

 

に「魔理亜ちゃんからだよ。私は読んだけど、霊夢さんにも読んでほしいみたい。」

 

霊「ありがと。」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[博麗神社]

 

霊「直接言えばいいのに、何で手紙なのかしら。」

 

 

魔理亜からの手紙を開いてみた。中々の長文である。

 

〜〜

 

 

この度は、私を信じてくれてありがとうっす。この手紙はにとりさんに渡すっすけど、その後霊夢さんにも渡してほしいっす。

 

ここに書くのは、セルさんとの闘いの後の、私が来なかった本当の歴史っす。と言っても、聞いた話っすけど。

 

 

 

 

[vsメタルクウラ軍団]

 

ー第31話よりー

 

魔「なんてザマだ霊夢!お前を殺すのは私だけだって約束したじゃないか!」

 

早「霊夢さん、もう大丈夫ですよ。」

 

魔「レイ、まだ闘えるか?」

 

レイ「はい!まだまだいけます!」

 

魔「よし!2人だとちょびっとだけ不安だったのぜ。」

 

早「これで私たち負けな」

 

レイ「これなら楽勝ですね!」

 

早「ハァッ☆」

 

霊「情けないけど、私はもう動けないわ。瞬間移動を使う体力もないの。」

 

早「手を貸してください。」

 

ギュゥンッ

 

早「これで悟天さんも一緒に瞬間移動できます!」

 

「あとは敵の弱点とかわかりませんか?」

 

霊「地下よ。光ってる所。半径200m全部よ。」

 

早「助かります!」

 

「ここは私たちで何とかしますから、早く行ってください!」

 

霊「…ありがとう。」

 

ヒュンッ!!

 

魔「みんな早く変身するのぜ。」

 

早「行きますよ!」

 

レイ「たっぷりと仕返ししてやる!」

 

早「はぁぁぁっ!!」

 

レイ「はぁっ!!!」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

ボゥッ!!

 

 

この時はもう咲夜さんと妖夢さんは居なかったっすから、最初に到着したのはママと早苗おばさんだけっす。

 

後から文さんたちは到着するっすけど、本当の歴史では、随分苦労した闘いだったっす。

 

 

 

 

[vs咲夜キラー&妖夢キラー]

 

ー第38話よりー

 

幻想郷に攻めてきたのは、咲夜さんと妖夢さんを模した人造人間に違いはないっす。戦闘力は霊夢さんに合わせたらしく、Dr.ギークはオリジナルと違っていても特に気にしなかったと言うことになるっす。

 

セ「お前たちの勝ちだ、降参する。」

 

妖キ「デハ、カクゴ。」

 

セ「だが、タダでは死なん。」

 

セ;「フェニックスダイナマイト」

 

ボウッ!!

 

セ「これが私の能力、〈誰の技でも習得する程度の能力〉だ。」

 

「私が使えば核は吹き飛ぶだろう。しかし、にとりを守るためなら惜しくはない。」

 

「さあ、勇気のある者だけかかってこい!」

 

 

そしてセルさんは、何とか妖夢さんの偽物を捕まえて自爆したっす。ただ、残った咲夜さんの偽物は、にとりさんごと研究所を吹き飛ばしてしまったっす…。

 

この咲夜さんの偽物を倒したのが、

 

 

咲キ「アナタハ?」

 

こ「お兄ちゃんの好きな場所を壊すなんて、許さない。」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

 

こいしさんだったっす。

 

そしてこの辺りから、悟天さんの記録が無くなるっす。みんな、悟天さんの名前を出せば思い出してくれるっすけど、逆に名前を出さないと今まで居なかったかのように生活してるっす。この謎は是非とも解いてほしいっす。

 

 

 

 

[vsオオコロウリ]

 

ー第40話よりー

 

この闘いは、実はあまり変わっていないっす。

 

私がいた世界ではアリス先生の腕が一本だったっすから、究極魔法を作り出すのに時間がかかったそうっす。

 

ただ、オオコロウリに喰われてしまうこと、究極魔法をママが代わりに使って倒すことは変わらなかったっす。

 

 

 

 

[vsメタルクウラ軍団&オンリョウキ&ギーク]

 

ー第44、45話よりー

 

ギ「見込み通りだ。此方に来い、レイ・ブラッド。」

 

レイ「また罠があるんじゃないだろうな。」

 

ギ「まさか。少し話をしたくてな。」

 

 

ギークは一行の背後に向かって歩き出した。

 

 

魔「待て!」

 

 

八卦炉を構えた瞬間!

 

 

ドカーンッ!!

 

一行「!!」

 

妹「またこいつらか!」

 

メ「…」

 

 

轟音と一緒に現れたのは、メタルクウラ軍団の残党だったっす。

 

この世界では咲夜さんと妖夢さんが倒したっすけど、私がいた世界ではママ、チルねぇちゃん、もこねぇちゃん、早苗おばさん、文さんが倒したっす。

 

紫がユニバースキングをスキマに閉じ込めて、その後バックアップと闘うことになるんすけど、

 

 

ギ「悪いが、実験の成果がわかった以上、もう邪魔はさせん。」

 

「皆殺しにしろ、オンリョウキ。」

 

早「オンリョウキ?」

 

ピリリリッ!!

 

オ「これはこれはお久しぶりデェス!」

 

魔「お前!」

 

 

簡単には時間稼ぎをさせてもらえず、オンリョウキと闘うことになったっす。

 

けど、決死の覚悟で早苗おばさんは信仰を集めて、ママは魔力を溜めて、その他の皆さんがオンリョウキと闘ったっす。けど、オンリョウキとの闘いで、文さんは戦死したっす…。

 

レイおじさんがユニバースキングに捕まった時は、もこねぇちゃんが上手いこと助け出して、この世界のようなパワーアップは防げたっすね。

 

そして、

 

 

魔「オンリョウキ、待たせたな。これが私のとっておきだぜ!」

 

魔;超魔砲「ギャラクシースパーク」

 

魔「ギャラクシー…、スパーークっ!!

 

ドオオオオッ!!

 

オ「霧雨魔理沙の攻撃など。」

 

ガシッ!!

 

オ「!」

 

妹「避けさせは、しないぞ!」

 

オ「グヒャァァァ!!」

 

 

オンリョウキを倒したのは、最後まで足止めしたもこねぇちゃんとチルねぇちゃん、レイおじさん、そしてママだったっす。

 

 

妹;「リザレクション」

 

妹「やったな。」

 

チ「やったー!」

 

魔「はぁ…、もう、限界…。」

 

「文…。」

 

 

一方で、

 

 

早「信仰は6割程度ですが、仕方ありません。行きます!!」

 

カッ!!!

 

 

信仰は早い段階で妥協して、光を自分に当てたっす。そして、早苗おばさんはとんでもなく強くなったっす。

 

 

ギ「こうなったら!」

 

ギャウッ!!

 

 

ギークはユニバースキングと一体化して、超ユニバースキングになったっす。

 

ただ、段階は踏んでないっすから、この世界ほど恐ろしいものにはならなかったみたいっすね。

 

そして、早苗おばさんは激闘の末、

 

 

早;「ミラクル・ゴッドバスター」

 

ドオォッ!!

 

ギ「ぐっ!こんなもの!」

 

早「はぁぁぁっ!!」

 

ギ「馬鹿な!私の身体が、崩れていく…!」

 

魔「はぁ…はぁ…、アリスのスターダストブレイカーみたいなやつか…!」

 

ギ「コ、」

 

「コチヤサナエーーーッ!!」

 

 

ユニバースキングとDr.ギークは倒されたっす。

 

残った方々は、惑星ギークを後にして幻想郷へ帰って、あとは同じっす。惑星ギークは放ったらかしっす。

 

 

余談っすけど、この闘いの後、悟天さんともこねぇちゃんは結婚するっす。

 

それから1年後にママも結婚して、さらに1年後に私が生まれるっす。パパが誰かはまだ内緒っす。

 

 

ここからが本題っすから、今1人かどうか確認してから読んでほしいっす。

 

私の世界では、私が生まれてから4年後、いろんな国がユニバースキングを筆頭に幻想郷へ攻め込んで来たっす。幻想郷内は戦争状態になって、平和がここから崩れたっす。私はまだ4歳だったっすけど、パパとママからの修行漬けの毎日だったっす。

 

ユニバースキングは、この時はまだ幻想郷を乗っ取らず、戦争を長引かせていたっす。ここでもこねぇちゃんの子供、つまり悟天さんとの子供が行方不明になるっす。誘拐されたと見て間違いないっす。

 

私が7歳の頃、ユニバースキング本人が本格的に攻め込んできたっす。奴は、パパとママ、チルねぇちゃん達5人組、こいしさん、その他大勢をあっという間に殺したっす。記述は残ってないっすけど、悟天さんもこの時には既に殺されていると見て間違いないっす。そしてもこねぇちゃんは捕まって幽閉されたっす。その時、私は悲しみで初めて超サイヤ人になったっす。泣き叫んで変身したのを覚えてるっす。

 

そして、天涯孤独になった私の元に、幽霊のアリス先生が現れて、私に付き添うようになったっす。ママが知らない魔法を沢山教えてくれたうえ鍛えてくれたっす。

 

9歳の時、早苗おばさんが戦死したっす。

 

10歳の時、私の面倒を最後まで見てくれたレイおじさんとフランねぇちゃんが、私の目の前で殺されたっす。怒り狂ってパワーアップした私も闘おうとしたんすけど、先生が止めたので必死に堪えたっす。

 

それから私は敵の奴隷にされたっす。1年間耐えたっすけど、先生が時は来たと言って、ユニバースキングに挑むことを許してくれたっす。

 

けど、結果は惨敗っす。そりゃそうっす。みんなが勝てなかった相手に私が敵うはずがなかったんっす。

 

その時、私の全身が光った。敵は驚いてたっすけど、先生はわかっていたようで、倒れながら光ってる私を見て「頼んだわよ、魔理亜」と呟いたっす。

 

気がつくと、この世界の白玉楼に居た、というわけっす。

 

霊夢さん、ユニバースキングはまだ生きてるっす。どうか油断しないでほしいっす。

 

追記

 

ユニバースキングの動きが早くなったようっすから、最重要事項をここに記すっす。

 

敵は、私たちをよく知ってるっす。

 

どこに誰が居て、どれほどの実力を持っているか、そして関係性まで何もかも知ってるっす。

年齢、好みの食べ物、性格まで何もかも。それもそのはずこの戦争どころか一連のDr.ギークとの闘いの黒幕は

〜〜

霊「!!」

 

 

霊夢は視線を感じ取ったため、手紙を閉じた。

 

しかし、辺りを見回しても誰もいない。

 

 

霊「紫から聞いたけど、ユニバースキングは紫のスキマにいるのよね。…まさか!」

 

「紫!いる!?」

 

紫「わかってるわよ。スキマを破られたわ…。」

 

霊「やっぱり。どうにも出来ないの?」

 

紫「完全に利用されているわ。行き来も自由にしているみたい。」

 

霊「はぁ…紫のスキマを利用されているのは厄介ね。」

 

紫「私も全力で追うわ。自分の能力を好き勝手にされるなんて屈辱ですもの。」

 

霊「ありがと。」

 

 

こうして、Dr.ギークとは別の敵の存在を知った霊夢は、闘いながらその黒幕を追うこととなった。

 

悟天、戦死した仲間たち、妹紅、チルノ、レイ、そして命の神なき今、どう戦うのか。

 

 

第5章➖真の神➖

〈完〉




というわけで、第49話でした!

長い期間、更新できず申し訳ありませんでした。

魔理亜編は、別の機会に詳しく書くことになると思います。

次回からは最終章➖私たちの国➖を連載致します!


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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最終章➖私たちの幻想郷➖
第50話「飛妖隊、出撃!」


この小説は、東方Projectとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・唐突な更新
・勝手な解釈
・海
等が含まれております。

待ってました!という方、本当にお待たせしました。


幻想天霊伝説 第50話

 

 

 

 

[人里]

 

会議の次の日、霊夢は人里で人間たちに協力してもらえるよう説得していた。

 

 

霊「というわけよ。妖怪たちだけじゃ足りない。人間の貴方たちにも協力してほしいの。」

 

男a「そうは言ってもなぁ。」

 

男b「敵も妖怪かもしれないんだろ?そんなの俺たちじゃ戦えない。」

 

霊「…。」

 

 

やはりというか、人間たちからの協力は見込めなかった。中には、演説の後こっそり協力を申し出る者も現れたが、部隊を組むには人数が到底足りなかった。

 

妖怪たちには、文々。新聞の助力のおかげですぐに広がった。そしてそのほとんどが協力してくれることとなった。

 

中でも期待を集めたのが、飛行妖怪戦闘部隊、通称飛妖隊だった(初登場は第41話)。

 

サイヤパワーを宿していないが、高い機動力を誇る幻想郷ではトップクラスの戦闘能力を持っていたからだ。

 

 

霊「(取り敢えずここはよし。ちょっと戦線でも見に行こうかしら。)」

 

 

幻想郷と敵地の境界を見に行くことにした。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[守矢神社]

 

早「…というわけですので皆さん、力を貸してください!」

 

妖怪たち「オォー!!」

 

 

早苗は守矢神社にて、演説を行なっていた。新聞でも告知されていたので、妖怪の山の妖怪たちはすぐに協力してくれることとなった。

 

 

早「部隊の編成は後ほどお伝えしますので、よろしくお願いします!」

 

妖怪a「早苗様についていけば安全だ!」

 

妖怪b「ああ!この前の闘いを見れば敵の妖怪なんて屁でもない!」

 

早「(なんか、私ありきになってるような…)」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[地霊殿]

 

さ「ふぅ。」

 

燐「さとり様、お疲れ様です。」

 

さ「ありがとう。」

 

 

地霊殿のペット燐は、演説を終えたさとりに茶を淹れた。

 

 

燐「感触はどうでしょうか?」

 

さ「まずまずね。半分は協力してくれるといいけど。」

 

勇「まあ、私がいるから安心しろ。」

 

さ「それは心強いです。ありがとうございます。」

 

 

サイヤパワーを持った勇儀が部隊にいるだけでも心強い。

 

 

さ「こいしはまだ見つからない?」

 

勇「あぁ。全然見つからない。地上の連中にもきいたが成果なしだ。」

 

さ「そう。」

 

 

こいしはまた行方不明になっていた。超サイヤ人G2の力を持った人物がいないのは手痛い。

 

 

さ「こいし、いったいどこにいるの?」

 

空「よーし頑張るぞー!」

 

さ「期待してるわよ。私も闘うけど。」

 

空「大丈夫ですよさとり様!始まった瞬間に全力でドカーンですから!」

 

さ「いやそれだと私たちもタダじゃ済まないのだけれど…。」

 

空「うにゅ?そうなの?」

 

さ「前あんなに暴れたのに自覚ないの?」

 

燐「爪研ぎ爪研ぎ〜。」

 

空「あ!私も遊ぶー!」

 

さ「やっぱりここは不安しかないわ…。」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[紅魔館]

 

フ「あ〜、緊張した。」

 

パ「お疲れ。上手く出来てたわよ。」

 

フ「ありがとう!」

 

 

フランは、紅魔館の臨時当主として集会を開き、協力を呼びかけた。

 

勿論彼女一人では荷が重いので、パチュリーが補足した上でのことである。

 

この集会により次の戦いでは、美鈴、小悪魔だけでなく、妖精メイドも戦うこととなった。

 

 

フ「お姉様と咲夜が帰ってくるって言わなかったら危なかったわね。」

 

パ「ええ。レミィあっての紅魔館だもの。それに、妖精メイドたちが一番支持してるのは咲夜だし。」

 

フ「なんだかんだ尊敬されてるのね、お姉様って。」

 

パ「…ゲホッ!ゲホッ!」

 

フ「大丈夫?最近咳多いよ?」

 

パ「大丈夫よ。レイから教えてもらったアイテムを作るのにちょっと疲れてるだけ。」

 

 

レイは既に、妹紅とチルノと共に惑星ギークへ向かってしまった。どうやらその前に、パチュリーに何かを教えたようである。

 

 

フ「何それ!教えて教えて!」

 

パ「完成した時に教えるわ。」

 

フ「え〜、ケチ!」

 

パ「レイが言うには、切り札らしいわよ。」

 

フ「レイが切り札って言うなんて、どんなすごいアイテムなんだろう?楽しみ!」

 

パ「頑張るわ。」

 

 

咳でおさえた手には、べっとりと血がついていた。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[にとりの研究所]

 

に「遂に、遂に決まった。」

 

セ「な、何がだ。」

 

 

緊張した雰囲気だ。

 

 

に「早苗やあの時のチルノの本気モードの名前、決めた!」

 

セ「は?」

 

に「ほら、前言った桁外れのパワーアップの名前。」

 

セ「今必要か?」

 

に「当然だよ!」

 

セ「少しでも何かを期待した私が馬鹿だった。」

 

 

その「前」は、第34話にある。

 

 

に「一度の変身でフルパワーになれるあの状態は、〈ウルティメイトモード〉、に命名するよ!」

 

セ「チルノのあの技から取ったのか。」

 

に「いい名前だったからね。実はルーミア、ミスティア、リグルも、これに変身出来ていたんだ。超サイヤ人Gになれないから、誰も気づかなかったんだよ。」

 

 

その通りである。サイヤパワーが溶け込んだルーミア、ミスティア、リグルは、気を最大解放したその時、無自覚にウルティメイトモードになっていたのである。

 

 

に「そうだ。この3妖怪と区別するために、早苗やあの時のチルノ、フュージョンして生まれた桜薇は〈Lv.ウルティメイト〉っていう括りにしよう!」

 

セ「何を一人で熱くなっているんだ。」

 

 

後に、命の神を降ろした依姫も、にとりの独断でウルティメイトモードということになり、括りも〈Lv.ウルティメイト〉になった。

 

 

に「あ、悟天君はどうしようか。」

 

セ「ほう、今回は孫悟天を覚えているようだな。」

 

に「うん。そう言えばなんで忘れてたんだろう?」

 

セ「(まあ、私も一瞬記憶から抜け落ちていたがな。にとりだけでなく他の者も思い出したようだしな。)」

 

 

実はギークを倒した後、幻想郷の住民たちは全員、悟天を思い出したのである。一つになったからだろうか。

 

 

に「ただ、今の悟天君を〈Lv.ウルティメイト〉に留めるのはちょっと違うと思うんだよね。」

 

セ「確かに、あれは規格外だ。」

 

に「また考えておこっと。」

 

セ「そんなことより、幻想郷の状況はどうだ?」

 

に「それなんだけど、幻想郷の端から先が、全く別の空間になってるね。」

 

セ「なんだと。」

 

に「今のところ戦線ってことになるけど。もし敵がここを超えて幻想郷が戦場になったら、被害は物凄いことになる。」

 

セ「早急に手を打たねばな。」

 

に「うん。一週間は待ってられないよ。本当は今すぐ向こうに乗り込んで欲しいくらい。」

 

セ「私やその他力のある者だけでも乗り込むぞ。」

 

に「その方がいいね。」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[幻想郷東部境界線]

 

霊「…何よこれ。」

 

 

霊夢もその境界線を目の当たりにした。幻想郷から先は、全く違う景色が広がっている。

 

 

霊「もし幻想郷周りの全部がこうなってるとしたら、かなり厄介ね。」

 

「早く攻撃しないと。」

 

 

にとりの研究所へ向けて飛んで行った。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[にとの研究所]

 

霊「にとり、いる?」

 

に「いるよ。」

 

霊「境界線は見てきたわ。」

 

に「どうだった?」

 

霊「思ったより深刻よ。」

 

に「やっぱり。」

 

霊「すぐに攻撃できる妖怪たちはいるかしら?」

 

に「うーん、サイヤパワーを持ってる妖怪ならすぐに攻撃できるけど…。あ、飛妖隊ならすぐに行けるよ。」

 

霊「飛妖隊って確か、天狗たちの?」

 

に「そう。サイヤパワーはないけど強いって評判だよ。」

 

霊「じゃあ明日行かせるわ。」

 

に「は、早いね。まあ、声はかけてみるけど。」

 

霊「頼むわよ。明日の朝、博麗神社に集合と伝えておいてちょうだい。」

 

に「了解!」

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[幻想郷南部境界線]

 

翌朝、霊夢と飛妖隊は幻想郷南部の境界線に集合していた。

 

急に呼び出したにも関わらず、霊夢よりも早く集まっていたのである。

 

 

霊「随分早いわね。」

 

一「はいっ!出撃を心待ちにしておりましたから!」

 

 

この活発な女天狗は隼丸 一(はやぶさまる はじめ)。飛妖隊の中でも上位の実力者である。

 

 

霊「元気のいいこと。」

 

 

魔理沙を思い出した。

 

 

霊「全員で50人くらいはいるのね。」

 

一「はいっ!例え相手が100人だろうが全て叩き落としてみせます!」

 

二「一ちゃんちょっとうるさい。」

 

一「なっ!またうるさいって言ったぁ!」

 

 

この控えめな女天狗は二葉 鍾(ふたば しょう)。一の同期でこちらも実力者だ。

 

 

一「鍾ちゃんは静かすぎなの!霊夢さんに心配されるよ!」

 

二「うるさければいいってもんじゃない。」

 

一「なにい!」

 

霊「喧嘩しないの。」

 

一&二「す、すみません。」

 

 

喧嘩を止めながら、咲夜と妖夢を思い出した。

 

 

霊「(必ず、元の幻想郷を取り戻す!)」

 

椛「私も闘います。」

 

霊「あら、あんたは飛妖隊と闘うのね。」

 

椛「文さんの仇を撃ちます!」

 

霊「そう。最初だけは私も闘うわ。ついてきなさい。」

 

飛妖隊&椛「はいっ!!」

 

バシュッ!!

 

 

一斉に、境界線を超えた。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[南部戦線]

 

境界線を超えた世界は、幻想郷と見た目は変わらなかった。暫く飛んだが人の気配はなく、ただ山と森が続くだけである。しかし、幻想少女たちには特別な、あるものが見えてきた。

 

 

一「あっ!あれはなんだ!?」

 

霊「! これは…。」

 

 

目の前に広がっているのは、果てしなく大きな水溜りであった。霊夢を含め、ここにいる全員が見たことないものである。

 

誰かが指示したわけではないが、気がつくと皆降りていた。

 

 

一「うわ!この水しょっぱい!」

 

二「なんで、塩水が自然界に…。」

 

椛「本当に、異世界なんだ。」

 

霊「これってまさか…。」

 

紫「そうよ、海!」

 

二「ぴゃっ」

 

霊「ほんとあんたって唐突よね。」

 

 

スキマから紫が現れた。

 

 

紫「幻想郷にはないものね。遊んじゃってもいいのよ?」

 

霊「あんたね。」

 

一「(正直、遊びたい!)」

 

二「霊夢隊長、一ちゃんが遊びたいって言ってます。」

 

一「まだ言ってない!」

 

椛「言うつもりだったんだ。」

 

一「椛さんツッコミ鋭い…。」

 

霊「あんたたち、そういえば隊長はいないの?」

 

二「隊長は、事務手続きが残ってるとかでまだ本部にいます。」

 

霊「そう。」

 

椛「! 何か来ます!」

 

 

椛は自らの千里先まで見通す程度の能力を使い、海の果てから何かが飛んできていることに気づいた。

 

 

紫「あら?」

 

椛「妖怪です。武装してます!」

 

霊「いいわ。全員倒す。」

 

一「待ってください霊夢さん!」

 

霊「?」

 

一「ここは私たちだけで闘います!」

 

霊「あら、そう。」

 

二「椛さん、敵は何人くらい?」

 

椛「ざっと、100人くらいです。」

 

一「余裕だな!」

 

二「さっさと終わらせて遊ぶ。」

 

一「鍾ちゃんも遊びたいんじゃん!」

 

椛「行きますよ!」

 

 

かくして、敵と飛妖隊との戦いの火蓋が、切って落とされた!

 

 

第51話へ、続く!




というわけで、第50話でした!

〈ウルティメイトモード〉のウルティメイトは、単純にアルティメットと名付けると特別感がなかったので、あえてこの読み方にしました。

これを決めるために、にとりと長い間熟考したのは言うまでもありません。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!


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