Legend of Galaxy~表裏一体の光と影~ (takanist)
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第1話~なぜ光の巨人が現れたのか~

記念すべき第1話です
展開がかなり速いと思いますので、しっかりと着いて来ていただきたいです


あれから4年経った

あれからは、かなり平和な日常を送っていた

俺とヤナセは雫が丘大学に進学し、ミチルは高校卒業と同時に

「僕はもっと強くなりたい」

そう言って、修行の旅に出た

今は大学2年生、大学生活にも慣れた頃

俺はヤナセと構内を歩いていた

 

「ミチルから連絡は来たりしてるのか?」

「一月に一回は手紙が来るよ

 師匠たちにかなりしごかれてるんだって」

「あいつも頑張ってるんだなぁ」

あいつがこの町を出てから2年が経っている

いつも一緒にいた親友がこの町を離れて頑張っている

(俺も、頑張んなきゃな・・・)

「ねぇ、片野君」

「どした?」

「あれ・・・」

ヤナセが指さした先には、真っ赤な車とスーツに身を包んだ男

「なんだ、あれ・・・」

するとその男はこっちに近づいてくる

《桃耶、気を付けろ》

「分かってる」

 

「君は、片野桃耶だね」

よく見ると胸にバッジが付いている

(警察?)

「そうですけど・・・」

「じゃあ隣にいるのは、ヤナセ・レナだね」

「あなたは、誰ですか?」

「あぁごめんごめん」

そう言いながら、手帳を見せてきた

「警視庁の泊進ノ介だ」

「俺たちに何か用ですか?」

「君たちに聞きたいことがあってね

 実は・・・」

 

 

ドゴーーーーン!!

「なんだ!?」

爆発音のような音と共に地面から巨大な怪獣が現れた

「ヤナセ!お前は逃げなっ!」

「うん!!」

俺は怪獣の方に走っていく

「片野君!どこに行くんだ!?」

泊さんに呼び止められる

「泊さんも逃げなよ!」

俺は泊さんを無視して走っていく

 

 

怪獣を目の前にする

「さぁ行くぜ、エックス!」

(ミチルがいない今、俺がやるしかないんだ!)

《あぁ桃耶、ユナイトだ!》

俺はエクスデバイザーの上部を押し、パーツを展開する

出現したスパークドールズを、エクスデバイザーに当てる

 

ウルトラマンエックスとユナイトします

「エックスーーーーーー!」

エックス、ユナイテッド

 

「あれは、ガギだな」

《バリヤー怪獣、ガギか・・・》

「あの触手にさえ気を付ければ、難しい相手じゃねぇ!」

俺は一気にガギとの間合いを詰めて行く

そしてガギが腕を振るい触手が俺を捉える直前に、大きくジャンプして躱す

そして空中で身を翻してガギの後ろに着地する

俺はガギの両手の触手を持ち、背中に回し触手を結ぶ

「これで動けねぇだろ!」

そのまま結び目を掴みながらガギに蹴りを当てる

前のめりに倒れるガギ

《桃耶、今だ!》

「分かってるって!」

両腕を左後ろに持っていき、右足を軸にして左足を回す

ガギはなんとか立ち上がってこっちを向く

俺は胸の前でX字にクロスして

「《ザナディウム光線!》」

腕からX字の光線をガギに放ち、直撃する

「!!!」

ガギは鳴き声を上げながら後ろに倒れて爆発した

 

 

 

俺は元の大きさに戻り、エクスデバイザーをしまおうとすると

《桃耶!》

エックスの声が聞こえたと同時に足音が聞こえる

足音が聞こえた方向へと向くと

「泊さん・・・」

先程の警察官、泊さんがこっちに歩いてくる

「さっきの光の巨人、正体は君か」

「見てたんですか?」

「割りと近くでな・・・」

「逃げろって言ったじゃないですか」

「警察官が我先に逃げるわけにもいかなんでね」

「で、俺をどうするんですか?

 危険人物として捕まえておくんですか?」

「いや、俺は君から少し話を聞きたいだけだ

 この町で起こった、4年前のことを・・・」

(4年前といえばエクセラーの・・・)

「分かりました、お話ししますよ」

《桃耶、いいのか?》

「なんとなくこの人は信用できる気がする」

俺は頭の中でエックスと会話していた

 

「じゃぁこっちに来てくれ」

俺は泊さんの後を付いていく、そして赤い車の前で止まり

「さぁ、乗ってくれ」

(パトカーじゃないの?)

俺は少し戸惑いを感じながらも助手席に乗った

「ちゃんとシーベルトを付けてくれよ」

「分かってますよ、警察官の前でそんな違反を犯せるわけないじゃないですか」

「そうだよな」

泊さんとちょっとした談笑していた

「あっ」

俺はポケットから携帯を取り出し電話を掛けた

「ヤナセ、俺ちょっと警察のところに行ってるから

 ・・・いや、そんなんじゃねぇから安心しろ

 じゃぁな!」

俺は電話を切る

「ヤナセ・レナか?」

「えぇ、あいつに何も言わずに来ちゃったんで」

「付き合ってるのか?」

泊さんはニヤニヤしながら聞いてくる

「あいつにはちゃんと付き合ってる彼氏がいますよ」

「そうなのか」

「そういう泊さんは彼女はいるんですか?」

「奥さんと息子がいるよ」

「そうなんですか!?」

ちょっとビックリした

「結婚してどのくらいになるんですか?」

「もう5年になるかな、嫁には頭が上がらないけどね・・・」

そんな何気ない会話をしていると

「!!!」

車が急ブレーキをかけて止まる

「なに!?」

「あぁ悪い・・・」

泊さんは前方をじっと見ている

(なんだ?)

俺も前を見ると

 

 

人型の異形の姿をしたものが車の前に立っていた

「なんなんだ、あいつは?」

全体的にクモのような模様をしている、そして胸のプレートに数字が付いている

「097?」

「やっぱり復活してたんだな」

《以前から重加速反応はあったんだが、やっと姿を現したな》

「えっ!?

 泊さん、なんか今変な声が聞こえませんでした?」

《変な声とは失礼な!》

すると前に付いている機械がこっちを向いた

「なんだこれ!?」

「悪い、説明は後にするな!

 この車から出ないでくれよ」

泊さんはそう言うとその機械を取り外し、車から出た

そして怪物の前に飛び出した

俺は窓を開けて

「泊さん!危ないですよ!!」

「大丈夫!」

泊さんはこちらを見ずに答えた

 

泊さんは手に持っている機械を腰に巻いた

そして横についているキーを回した

 

Start your engine!

 

どこからか音声が聞こえてくる

すると泊さんは赤いミニカーを回転させてブレスレットに装着して

「変身!!!」

そう言いながらブレスレットに装着されている赤いミニカーを掴んで、起こして戻した

 

DRIVE! Type SPEED!!

 

すると泊さんの体に赤い装甲が付き、乗っている車からタイヤが飛んでいき胴体にたすき状に嵌る

「なんだ?」

その赤い戦士は腰を落とし、相手を見ながら

 

 

 

 

 

「ひとっ走り付き合えよ!!」

 

 

 

 




前作でも登場した泊進ノ介とベルトさんをしっかりと登場させました
ちゃんと泊感とクリム感が文字から伝わっていればいいなと思います


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第2話~なぜ彼は何も知らないのか~

DRIVE! Type SPEED!!

目の前には赤い装甲を身に着け、タイヤをたすき状に嵌めた泊さんの姿

『仮面ライダー・・・』

怪人がそう呟いた

「仮面ライダー?」

 

――――――――――――――

 

変身した泊進ノ介・仮面ライダードライブはロイミュード097を見る

「まぁ097ならそんなに強くないからな」

《だが油断は禁物だぞ進ノ介》

「分かってるって」

ドライブは走ってロイミュードに近付き、蹴りを喰らわせようとするが

『ふっ!』

バックステップで距離を取るロイミュード

今度はロイミュードの方が近付いてきて、真正面からパンチをきめる

「はっ!」

しかし、ドライブはそのパンチをいとも簡単に受け止める

相手の腕を捻るように動かし腕を引き、膝蹴りを喰らわせる

『はぁ、はぁ』

今の蹴りはかなり効いたようだ

「じゃぁさっさと片づけるか」

ドライブはベルトに付いているイグニッションキーを捻り、シフトブレスのボタンを押す

 

ヒッサーツ!

 

そして装着されているシフトスピードを一回倒す

 

Fullthrottle! SPEED!

 

その音声と共にトライドロンがドライブとロイミュードの周りを高速で旋回しだす

ロイミュードの傍にはタイヤ型のエネルギーが現れロイミュードを弾き飛ばした

「はっ!」

ドライブはジャンプしトライドロンを蹴り、反射してロイミュードも蹴る

またトライドロンを蹴り反射してロイミュードを蹴る、それを繰り返していく

「はっ!はっ!はっ!はっ!」

最後に、思いっきりトライドロンを蹴りロイミュードに飛び蹴りを喰らわす

「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

直撃したロイミュードは爆発した

『ぐわぁぁぁぁぁ!』

ドライブは火花を散らしながら、地面を滑りやがて止まる

 

後ろを向くとロイミュードの体からでてきた'097'のエネルギー体も爆発する

「よしっ!」

ドライブはシフトレバーからシフトスピードを抜き、ボタンを押す

Nice Drive

の音声と共に変身が解除され、泊進ノ介の姿に戻る

《やったな進ノ介!》

「変身したのはかなり久しぶりだったけど、まだまだ現役でイケるもんだな!」

《進ノ介、そう言えば・・・》

「どうした、ベルトさん?」

《トライドロンには、片野桃耶が乗っていたのではなかったか?》

「・・・」

ふとトライドロンをみると、すっかり伸びている桃耶の姿が

「すっかり忘れてた・・・」

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

目覚めるとそこは、知らない部屋だった

「・・・ここは?」

「起きたか」

声のする方を見ると、泊さんが椅子に座っていた

「俺、いつから・・・?」

「あぁぁ・・・俺の不注意でな」

《進ノ介、ちゃんと確認しないからこうなるんだぞ》

「また変な声が!」

《変な声とは、本当に失礼だな君は!》

ふと机の上を見るとミニカーの上に乗ったベルトの液晶に怒ったような顔が浮かび上がっている

「もしかして、このベルトが?」

《しかも、呼び捨てとはっ!》

「仕方ないだろ、初めて見た人はこんな感じになるだろ

 俺もそうだったし」

泊さんはこのベルトと普通に喋っている

(そういえば、気を失う直前に泊さんがこのベルトで何か変身したような・・・)

そんなことを思いながら、喋るベルトをまじまじと見つめる

「そのベルトには、クリム・スタインベルトという人の意識が記録されているんだ」

「クリム・スタインベルト?」

「生前は天才的な科学者だったんだ」

《しかしグローバルフリーズの際にロイミュードに襲われ、この世を去ってしまった》

俺は聞きなれない単語に引っ掛かった

「グローバルフリーズって何ですか?」

「《!!》」

(俺、変な質問したかな・・・)

《グローバルフリーズを知らないのかね!?》

「そんなに有名なことなんですか?」

「有名っていうか、世界規模で起こったことだぞ!」

「そう言われても・・・」

《進ノ介、もしかしたらあのバリヤーには外の出来事に干渉されない何かが施されていたのではないか?》

「だとしたら、知らないのも頷けるな・・・」

 

二人(?)は何か話している

(そんなに有名なことを何で知らないんだろう?)

俺はもう一つ引っ掛かることがあった

「それとロイミュードって何ですか?」

「ロイミュードっていうのは、重加速現象を引き起こす機械生命体の総称だ」

「機械生命体・・・」

《気を失う前に君も見ている筈だが》

俺は記憶を探ってみた

「あのクモみたいなやつの事ですか?」

「そうだ、俺が5年前に全滅させたはずの・・・」

《どういう訳か復活してしまったようだな》

「あいつらってどのくらいいるんですか?」

《全て復活したとなると108体だ》

「あんなのが108もいるんですか!?」

《その為の仮面ライダーだ!》

「仮面ライダー?」

「君も見なかったか?

 俺が赤い姿に変身したのを」

「あれが仮面ライダーっていうんですか?」

タイヤをはめ込んだような体をしていた戦士を仮面ライダーと言うらしい

 

 

「ところで、俺に何か聞きたいことがったんですよね?」

「あぁそうだそうだ!

 君に聞きたいのは4年前、雫が丘で何が起こっていたのかだ」

《もちろん、君が変身していた光の巨人も関係していると思うが・・・》

「ええ、話しますよ」

 

 

 

 

俺は知っていることを全て話した

 

 

 

 



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第3話~桃色の忍びはいつから好意を寄せていたのか~

ここはとある道場

そこには正座している少年と青年、傍らには木刀

「「!!」」

二人同時に立ち上がると、その勢いのまま木刀による打ち合いを始めた

「はっ!はっ!はっ!」

少年の方は精一杯木刀を振っているが青年の方は軽く流している程度だ

「ふっ!!」

少年の一瞬の隙をついて青年は木刀を少年の喉元に勢いよく添える

「そこまで!」

そんな声が聞こえると二人は木刀を下し一歩下がった

「やっぱりまだまだ敵いませんね」

少年の一言で張りつめてた空気が少し緩む

「まぁ、俺は強いからな!」

少年の相手をしていた青年が答える

「もう、タカちゃんはすぐ調子に乗るんだから」

「でも強いのは事実ですからね」

「確かに、僕ら6人の中で一番強いのはタカちゃんだしね」

少年は打ち合いを見ていた男と会話をしていた、すると

「稽古は終わりましたか?」

一人の女性が道場に入ってくる

「はい、今終わりました!」

少年は元気よく答える

「ではご飯にしましょうか、ミチル君」

「はい、霞さんの料理は美味しいので楽しみです!」

ミチルと呼ばれた少年は道場の出入り口まで行き、振り返り

「稽古、ありがとうございました!」

そういって道場を出て行った

 

「ミチル君は素直でかわいいですね」

「そういえばミチル君が家に来て、もう一年になるんだね」

「かなり頑張ってますよね」

「・・・」

「どうかしました、天晴君?」

「まだだ、あいつはまだまだ強くなる」

「タカちゃん・・・」

「あぁぁ、俺も腹減った!さあ飯だ飯!」

そう言いながら道場から出ていく

「そういえばミチル君はタカちゃんがスカウトしてきたんだよね?」

「今まで弟子の申し込みがあっても頑なに拒否してきた天晴君が、初めて弟子を迎え入れましたからね

 今だに迎えた理由を聞いても、'なんとなく'としか言わないんですよね・・・」

「まぁタカちゃんなりの理由がちゃんとあるんじゃない?」

「そうだといいんですけど・・・」

二人もそんな会話をしながら道場を出ていく

 

 

ここは伊ケ崎忍術道場

礼堂ミチルは6人のラストニンジャ候補を師匠にもつ生活を送っていた

 

 

 

その日の夕飯はカレーだった

「どうですか、ミチル君?」

「はい、すごく美味しいです!」

「それはよかったです!」

ミチルの感想に笑顔になる霞

その光景を傍から見ている男性陣(-天晴)と風花

 

「最近霞ちゃんがやけに料理の勉強してると思ったら、やっぱりそういうことだったんだね」

「風花ちゃん、まだそうと決まったわけじゃないよ」

「でも霞ちゃんのあの表情を見てよ!」

「・・・」

「キンさんはどう思う?」

「あっしには、親戚の子を可愛がっている感じにしか見えやせんが・・・

 八雲坊ちゃんはどう思いやすか?」

「っていうかそんなに気になるなら本人に直接聞けばいいだろ」

「そんな無神経なこと出来る訳ないでしょ!」

風花に怒られてしまう八雲

「なぁ霞」

「なんですか、天晴君?」

会話に参加せず黙々とカレーを食べていた天晴が霞に話しかける

「お前ってさ、ミチルのことs」

そこまで言ったところで、風花と凪に抑えられる

「お兄ちゃん、バカじゃないの!

 いくらお兄ちゃんでもそこまで無神経だとは思わなかったよ!」

「タカちゃん、聞くにしても時と場所を考えようよ!」

「ん~~~~~~~」

「ん?」

霞は一向に分からないといった様子で首を傾げていた

「あ、あぁ、気にしないでくださいやし!

 ささ、ミチルとの談笑を続けてくださいやし!!」

「はぁ・・・」

「本当にタカ兄は・・・」

 

 

 

 

「ではお先に失礼します、おやすみなさい」

「おやすみなさい」

戸を閉めて、ミチルの足音が聞こえなくなった

「で、なんなんですか?私に聞きたいことって」

風花たちは霞に'聞きたいことがある'といってこの部屋に残ってもらったのだ

ミチルがいない今でなければ聞けないことを聞くために

「風花ちゃん!」

「えっ私?凪が聞いてよ!」

「一番聞きたがってたのは風花ちゃんでしょ!」

「・・・」

霞は切り出すのをじっと待っている

「分かったよ・・・霞ちゃん!」

「はい?」

「霞ちゃんは!」

「・・・」

「ミチル君のこと・・・」

「はい」

「・・・好きなの?」

 

長い沈黙が流れる

 

「風ちゃん」

「霞ちゃん・・・」

「な、な、何を言っているんですか?

 わ、私がミチル君のことを好き?

 確かにミチル君は修行も弱音を吐かず頑張ってますし、その姿勢はとても偉いと思います

 それに顔だって悪くないし、性格もいい

 剣の腕だって申し分ないし、私の作った料理を美味しいと言って残さず食べてくれます

 けど、だからって私が弟子に好意を抱くとでも?

 弟子だし年下だし、いくら可愛げがあるといっても

 そんなことは万に一つもありませんよ」

 

「霞ちゃん、かなり動揺してるし

 途中途中に完全な惚気が入ってる気がするんだけど」

凪の言葉を聞いて

「ど、動揺なんてしてませんよ!」

(めちゃめちゃ動揺してる)

凪、風花、キンジは同じことを思っていた

「あんまりこういうことに使いたくないんだけど、霞姉のためだ」

「八雲坊ちゃん?」

「気持ちははっきりさせた方がいい!」

八雲は杖を霞に向け

「レーナニキジウヨシ!」

霞に魔法を掛けた

「霞姉、ミチルのことをどう思ってるんだ?」

「・・・」

みんなが固唾を飲んで見守る中

「私は・・・」

霞が口を開いた

「お慕いしています」

「・・・」

「はっ!今、私は何を・・・」

「霞ちゃん・・・」

「みなさん、どうしてそんな温かい目で私を見ているんですか!?」

「霞ちゃん、頑張れ!」

「とうとう言ってしまいましたか・・・」

 

 

 

「霞ちゃん、いつからなの?」

今部屋には霞と風花の女子二人だけだ

所謂、ガールズトークを繰り広げている

「いつからかは、分りません

 気付いたら目で追っていました」

「もしかして初恋?」

「恥ずかしながら・・・」

霞は23歳にして初恋を絶賛経験中なのだ

「料理を勉強しだしたのも、ミチル君のため?」

「はい、、」

(可愛い!!これが恋する乙女なの!?)

「でも不安もあるんです」

「不安?」

「初恋は叶わないと言いますし

 それに、ミチル君はカッコいいから他にも言い寄ってくる女性がいるのではないかとか」

「また惚気?」

「そんなつもりでは!」

でも確かにそれは気になってしまうんだろう

「でも今は基本的にこの家からは出てないから、言い寄ってくる云々はないだろうけどね」

「風ちゃん!」

「何?」

「私は、この気持ちをミチル君に伝えるべきでしょうか?」

「うーん・・・」

確かに師匠と弟子というしがらみがある分、そういう悩みがでてくるのはしょうがない

「それは霞ちゃんが自分で決めることだよ」

「・・・」

「でも、霞ちゃん自身が後悔しない選択をしなきゃダメだよ!」

「風ちゃん・・・ありがとうございます

 これじゃあ、どっちがお姉さんか分かりませんね」

「いいんじゃない?

 たまにはこういう事があっても」

「そうですね・・・

 風ちゃんは、好きな人とかいないんですか?」

「えっ、私!?」

 

 

 

 

ガールズトークは終わらない

 

 

 

 




ミチルの修行先というのは伊ケ崎忍術道場でございました!
そして、ミチルが全然出てこない!


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第4話~なぜ師匠は忍ばないのか、そして・・・~

一週間振りですね!
みなさんお久しぶりです



「ありがとうございました!」

元気のある声と素晴らしい営業スマイルの店員さんのいるスーパーを後にし、僕は道場への帰路に着いていた

今日のお使いは僕の番だった

なんでも前はキンジさんが家事をやってたそうだけど、今はローテーションで回している

「早く帰って、天晴さんに稽古つけてもらわなきゃ」

 

 

 

 

 

 

 

「あいつが礼堂ミチルか・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あと少しで道場に着くというところで僕は振り返り

「さっきから誰?僕を着けてるのは」

すると

「気付いていたのか」

という声と共に曲がり角から男の人が出てきた

「そりゃ気付くよ、気配バレバレだし

 で、僕に何の用?」

「お前に恨みはない、だが・・・」

そういうと男は体を機械のような体に変化させる

胸には'017'のナンバープレートが付いている

「!!!」

(なんだこいつ!)

「我が主の命だ、お前には死んでもらう!」

そういうとそれは僕に襲い掛かって来た

「うわっ!」

僕は相手の猛攻を避けるしか術がなかった

(僕に戦う力があれば!)

 

そんなことを考えていると

「ガラ空きだぞ!!」

僕の頬に相手のパンチがきれいにきまる

「ぐっ!」

後方に転がって行ってしまう

親指で唇をなぞると、血が付いていた

(くそっ!)

それでも相手はどんどん近づいてくる

「恨むんだったら、我が主を恨むんだな!」

そう言いながら拳を振り上げた

 

 

その時

 

「ぐふぁ!!」

相手は急に後ずさりをした

様子を見ると、何かが相手に当たったようだ

すると

「ミチル!」

後ろを見ると

「キンジさん!!」

僕の六人の師匠の内の一人、キンジ・タキガワさんがいた

「なんで・・・」

「ミチルの帰りがちょっと遅かったもんで

 様子を見に来たら・・・」

相手はキンジさんを見て

「貴様、誰だか知らんが邪魔をするな!」

相手は臨戦態勢をとる

「キンジさん、あいつは相当強いですよ」

「あっしなら大丈夫

 天晴坊ちゃんは'まだ'と言っていやしたが、致し方ありやせんね」

「キンジさん?」

「ミチル、今から目の前で起きることを

 しっかりと目に焼き付けてくださいやし!」

するとキンジさんは手裏剣を取り出した

「うちの可愛い弟子を傷つけた罪、その身で償ってもらいやすよ!!」

 

スターニンジャー手裏剣!

 

今度はハンバーガーを取り出した

「ハンバーガー?」

そのハンバーガーを開き、中に手裏剣をセットして横のボタンを押した

 

ザ・チェンジ!

 

そしてキンジさんはそれを顔の前に持ってきて手裏剣を回す

「シュリケンチェンジ!!」

するとキンジさんの体がどんどん変化していく

そして

 

スターニンジャー! WOW!

 

その音声と共に顔も変化して、金色の戦士に変身した

 

 

「彩の星、スターニンジャー!」

「忍者?」

「忍びなれどもパーリナイ!!」

(忍ぶ気、無いのかな・・・)

キンジさんはギター型の武器を持ち、相手に向かって走っていく

防戦一方だった僕とは違い、どんどん相手に攻撃を当てていく

けど切る度に

「ヒーハー!」「イヤッハー!」

と言いながら攻撃をしている

「キンジさんて普段大人しい人だと思ってたけど、そうでもないのかな・・・」

今度はギターに手裏剣を付けた

「手裏剣忍法、風の術」

 

風マジック!

 

そしてまた手裏剣を回し

 

ハリケーンじゃ!

 

風を起こし相手を空へと飛ばす

そして少し離れたところに落ちてくる

「さぁ、止めと行きやしょうか!!」

すると

「俺の邪魔をするなと言ったはずだ!!」

相手はまた体を変化させた

「なにっ!?」

胸のナンバープレートがなくなり、帽子を被り、手には銃が握られている

「まずはお前から殺してやる!」

襲い掛かってくる敵に対抗するキンジさん、けど

「うっ!」

キンジさんの攻撃が全く当たらない

「相手の動きが急に軽くなった!」

さっきまでとは真逆の構図、キンジさんが防戦一方になってしまっている

「はぁ!!」

相手の銃撃を受けたキンジさんは

「うわっ!」

僕の傍まで飛ばされてきた。僕は駆け寄り

「キンジさん、大丈夫ですか!?」

呼びかけると

「ははっ、弟子にかっこ悪いところ見せちまいやしたね」

「キンジさん・・・」

 

そうしている間にも相手は、銃を構えながらこっちに近づいてくる

「ニンジャだかなんだか知らねぇが、大したことねぇな!

 二人そろって、仲良く消えな!!」

僕はとっさに目を瞑った

 

 

 

 

けど、一向に体に痛みが走ることはなかった

目を開けると、空中を走る小さなバイクが敵を翻弄していた

「なんだ、あれ・・・」

すると後ろの方からバイクの音が近づいてきた

真っ白いバイクだった

そのバイクは、僕らの近くに止まり運転手が下りる

「まーたあいつか」

そう言いながら僕らの前に立つ

「貴方は?」

僕は、バイクに乗っていた男の人に問いかける

「自己紹介は、もうちょっと後ね」

そう言い、男はバックルのようなものを取り出し腰に当てた

そのバックルの右部分を上げた

すると敵を翻弄していた小さなバイクが男の手に飛んでくる

「お、お前は!」

敵は男を見るなりそんな声を上げる

「おっ!俺のこと覚えてるわけ?」

「あぁ、あの屈辱は忘れないさ!」

「ま、また俺に負けるんだけどね!!」

そしてバックルの上げた部分にバイクのミニカーを入れて下げる

 

シグナルバイク! ライダー!

 

「Let's 変身!!」

 

マッハ!!

 

男は白を基調とした姿に変身した

「ライダー?」

僕はその姿を見ていると

 

相手を指さして

「追跡!」

一回転して、拳を握り

「撲滅!」

腕を広げて

「いずれも、マッハ!」

腕を回してポーズを決めながら

「仮面ライダーマッハ!!」

 

 

 

僕は心の中で思ったことが言葉に出てしまった

 

 

 

「その(くだり)、いる?」




今日2016年も終わってしまいますが
みなさんは今年をどう過ごされ、そして来年をどう過ごすのでしょうか

僕は今年の反省をいかし、来年はこの作品の投稿を頻繁に行っていきたいと思います
一応、最終話までの構想を練ってから執筆していますが
具体的に何話くらいになるのか全く予想できないので
小まめに投稿をしていきたいと思います
来年中には最後まで行きたいなと思ってます


では、みなさんよいお年を!


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第5話~なぜ小さな怪獣が現れたのか~

明けましておめでとうございます!
ちょっと遅めですが

今年も本作をどうぞよろしくお願いいたします


「そうか、そんなことが・・・」

俺は、泊さんに全てを話した

四年前、雫が丘で何が起こったのかを

「あの町で起きたことを解決したのは俺じゃなくて、ミチルですよ」

「礼堂ミチルか・・・」

《礼堂・・・?》

「どうした、ベルトさん?」

《いや、なんでもない》

「で、その礼堂ミチルは今どこに?」

「二年前から修行に出ていて、どこにいるかはさっぱりですよ」

「そうなのか・・・」

 

その時部屋の扉が勢いよく開き、一人の男性が入って来る

「進ノ介、やっぱここにいたか!」

「どうしたんだ、現さん」

「またロイミュードが町で暴れてるらしい」

「ベルトさん!」

《いや、重加速反応は検知されていないが・・・》

「でも行くしかない!」

そう言いながら泊さんはベルトさんを持って部屋を出て行こうとする

「泊さん!」

「どうした、片野君」

「俺も連れてってください!」

《何を言ってるんだ、一般市民を巻き込むわけには》

「この力を持ってる時点で一般市民じゃないですよ

 それにちゃんと見ておきたいんです、今起こっていることを」

 

 

沈黙が流れる

 

《進ノ介、どうするんだ?》

「・・・分かった、着いてこい」

「はい!!」

俺は泊さんと共に赤い車(トライドロンというらしい)に乗り現場へ向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は泊さんと一緒にトライドロンから降りた

「あれはロイミュードか?」

泊さんの疑問は尤もだ

機械生命体とは程遠い体、ナンバープレートもない

《なんだこいつは!》

でも俺はその存在をよく知っている

長い尻尾、ゴツゴツとした黒い肌、頭に生えている一本角

「・・・アーストロン」

「えっ?」

「あれは、帰ってきたウルトラマンに出てくるアーストロンっていう怪獣ですよ!」

「怪獣、君がさっき戦った奴みたいなのか・・・」

《しかし、先程の怪獣に比べてサイズが随分と小さいな》

そう、目の前にいるアーストロンは人間とほぼ同じ大きさになっている

「けど、市民の脅威には違いない!」

そう言いながら泊さんはベルトさんを腰に巻き、キーを回す

 

Start your engine!

 

「泊さん、あいつはかなりの怪力です

 気を付けてください!」

「分かった、じゃあこれで行くか!」

泊さんは赤ではなく黒いミニカー(こちらはシフトカーというらしい)をシフトブレス

に装着する

「変身!!」

 

DRIVE! Type WILD!!

 

泊さんは仮面ライダードライブに変身した

今度は、全体的に黒色でかなりごつい見た目になり

赤色の時には襷のようにかけていたタイヤも右肩に縦に装着されている

「行くぞ!」

 

 

ドライブとアーストロンの力はかなり拮抗している

「なぁエックス」

《どうした、桃耶?》

「等身大にユナイトできないのか?」

《出来なくはないが、かなりのエネルギーを消耗してしまう

 ユナイトして仮面ライダーの助けに入っても、足手まといにしかならないだろうな》

「そっか・・・」

俺は黙って見てるしかないのか!

 

タイヤコウカーン! RumbleDump!

 

ドライブの肩のタイヤが黄色いタイヤに変わった

「一気に決めるぞ!」

 

ヒッサーツ! Fullthrottle! Dump!

 

黄色いタイヤに着いていたドリルを腕に装着する

アーストロンは口からマグマ光線をドライブに向けて吐く

「そんなの効くか!」

ドライブは肩のタイヤで防ぎながらアーストロンに向かって突進していく

「はぁぁぁぁぁぁぁ!」

腕のドリルでアーストロンを突く

「!!!!」

アーストロンは鳴き声を上げながら倒れた

 

「やったのか?」

《生命活動は停止したようだ》

「泊さん!」

俺はドライブに近づいていく

「やりましたね!」

「あぁ、しかし随分とあっけなかった気もするが・・・」

《二人とも、その怪獣から離れるんだ!!》

「どうした、ベルトさん?」

《その怪獣に膨大な量のエネルギー反応がある!》

「なんだって!」

すると倒れたアーストロンが黒い光に包まれた

黒い光は上空へ浮き、より強く光った

「まさか!」

 

 

光が収まるとそこには

「アーストロン!!」

元の巨大なサイズのアーストロンがいた

「なんでだ、さっき倒したろ!」

《理由は分からないが、ここから離れた方がいいのは確かなようだ》

ドライブは変身を解除してトライドロンに向かって走り出す

「片野君!!」

「あのサイズの怪獣なら俺の管轄ですよ!」

《そうか、あのウルトラマンの力で!》

俺はエクスデバイザーを取り出す

「さぁ、行こうぜエックス!

 今度は俺たちが守る番だぜ!!」

《さぁ桃耶、ユナイトだ!》

俺はエクスデバイザーを展開しようとした

 

 

 

 

その時

 

 

 

 

「デキサスビーム発射!」

「ラジャー!」

黄色いレーザービームがアーストロンに直撃した

「!!!!!」

アーストロンは倒れ爆散した

俺はレーザーが来た方向を見るとそこには

「ガッツウイング2号?」

黄色と黒の配色に、ザリガニのハサミをモチーフにしているといわれる

テレビの中でしか存在しない戦闘機、ガッツウイング2号機がそこにはあった

 

 

 




今かなり風呂敷を広げている状態ですが
ちゃんと回収しますので悪しからず


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第6話~白いライダーはなぜ余裕なのか~

「ガッツウイング2号?」

俺の目線の先にはGUTSの戦闘機・ガッツウイング2号が飛行している

「なんだあれは・・・」

《・・・》

「ベルトさん?」

《進ノ介、すまないがこの場所に行ってくれないか?》

ベルトさんは空間ディスプレイを出した

「どうしたんだ急に」

《ここに行けば分かる》

「相変わらずの秘密主義か・・・」

《片野桃耶、君もだ》

「俺も?」

急に話を振られてびっくりしてしまった

《君も知っておくべきだ》

「・・・分かった」

俺と泊さんはトライドロンに乗り、目的地に移動した

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

「その(くだり)、いる?」

思わず僕は口にしてしまった

「気分上げるために必要なの!」

白い戦士・仮面ライダーは僕に言う

そして敵に向き直り

「さて、始めようか!」

そう言って、仮面ライダーは車輪の着いた銃を取り出した

 

「お前、また俺の邪魔をぉぉぉ!」

「邪魔なのはそっち、一回全滅したんだからもう復活するなって!」

互いに銃を撃ち合いながら、時には格闘をしながらそんな会話をしている

けどどうみても仮面ライダーの動きに余裕がある

(あの人、強い!)

「復活するならお前じゃなくて、あいつにしとけっての」

今度は銃の車輪部分を回転させた

 

ゼンリン!

 

回転している車輪部分で相手に攻撃を与えていく

「うわぁぁぁ!」

敵が後方へ飛んでいく

「あいつ、かなりの強さでございやすね」

僕の隣にいるキンジさんが呟いた

「キンジさん、その・・ニンジャって」

「その話は天晴坊ちゃんにしてもらいやす、今は・・・」

目線を仮面ライダーに移す

「ほらほらぁ!」

余裕を通り越して、遊んでいるようにも見える

「そろそろ終わりにしようぜ!」

仮面ライダーはバックルの右部分を上げ、ボタンを押して再び下した

 

ヒッサツ! フルスロットル! マッハ!

 

「はっ!」

仮面ライダーは飛び上がり、空中で高速回転した

「はぁぁぁ!」

高速回転しながらキックを相手に決める

「うわぁぁ!!!」

相手は爆発した

すると'017'の数字が爆発の中から出てきた

「何だあれ!?」

驚いている僕をよそに仮面ライダーはその数字を掴み

「お前らを蘇らせたのは誰だ?」

するとその数字は

「ふっ、決まってるだろ

 蛮野天十郎だよ!」

それを聞いて仮面ライダーは

「情報をあんがと、じゃあね」

そう言いながら数字を握りつぶした

 

 

「大丈夫?ケガはなかった?」

仮面ライダーは変身を解除し、僕の方に近づいてきた

「ちょっと口の中が切れちゃいましたけど、それ以外は大丈夫です」

「よかった。そこのあんた」

男はキンジさんに声を掛ける

「ちゃんとこの子の手当をしてあげなよ」

「もちろんでございやすよ!」

「頼んだぜ、伊ケ崎道場のキンジ・タキガワさん」

すると男はバイクに跨った

「あの!」

僕は男を呼び止めた

「なんだい?」

「お名前は・・・?」

「そう言えば言ってなかったな

 俺の名前は詩島剛だ、お前は?」

「ミチル、礼堂ミチルです」

「ミチルか、いい名前だな

 お前とはまた会いそうな気がするぜ、じゃあな!」

そしてバイクで颯爽と走り去っていった

 

 

 

 

 



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第7話~海底基地はなぜ実在しているのか~

「大丈夫でしたか、ミチル君!」

道場に着いて最初に霞さんが声をかけてきた

「ちょっと口の中を切っただけなんで、大したことないですよ」

「ばい菌が入ったらどうするんですか!

 ちょっとこっち来てください、手当しますから」

「ちょ、霞さ~ん!」

僕は霞さんに拉致された

 

―――――――――――――――――――

 

「天晴坊ちゃん、実は・・・」

キンジは天晴に先程のことを話していた

弟子のミチルの前で、変化(へんげ)したことを

「そっか・・・」

「申し訳ありやせんでした!

 天晴坊ちゃんがミチルに敢えて教えていないのは知っておりやしたが

 あの場面では仕方なく・・・」

キンジは天晴に頭を下げる

「キンちゃん、頭を上げろよ」

「天晴坊ちゃん・・・」

「いつかはあいつに教えなきゃいけなかったんだ

 それが少し早くなっただけだ、気にすんな!」

天晴はキンジの肩に手を置く

「ありがとうございやす!」

 

「ということは、ミチルにも忍術の修行を?」

「いや、あいつから言い出さない限りは教えないつもりだ」

「それはなんで?」

「忍術と生半可な気持ちで向き合ってほしくねぇんだよ

 あいつが心の底から本当に力を求めた時に、教えるつもりだ」

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――

 

「ミチル君、これでどうですか?」

「ありがとうございます、霞さん

 だいぶ良くなりました」

「はぁぁ、よかったです」

こんなにも心配してくれるなんて、僕は素晴らしい師匠たちに恵まれたんだな

 

「で、どんな人だったんですかミチル君を傷つけたのは」

「人というより怪物でした」

「怪物ですか?」

「はい、機械のような体をしていて胸にナンバープレートのようなものが付いてました」

「!!それは本当ですか?」

「は、はい」

突然、霞さんが食いついてきた

「これはみんなにも伝える必要がありそうですね」

霞さんはそう呟くと

「ミチル君は安静にしていてください」

そう言い残し、部屋から出ていく

 

「急にどうしたんだろ?」

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

「で、ここでいいのかベルトさん?」

《あぁ、ここだ》

「でも、ここから先には進めないぞ」

俺たちはとある場所に来ていた

道路も途中までしか無く、通行止めの為の障害物が置いてあるのでここから先には行けそうにない

《心配ない》

すると障害物は地中に沈み、地面が割れて、その中に道路が現れた。どうやら地下に繋がってるみたいだ

《さぁ進ノ介、行くんだ》

「大丈夫なのか?この先って海なんだけど・・・」

《海底トンネルで繋がっているんだ》

「まぁ、行くしかないか」

そう言って泊さんはトライドロンを走らせる

 

(もしかして!)

 

 

しばらく走ると大きなシャッターの前に辿り着いた

《私だ、クリム・スタインベルトだ》

するとシャッターが開いた

「ベルトさん、あんた一体何者なんだよ」

泊さんが呆れたように問いかける

《私はただのベルトで、科学者だよ》

そうとしか答えないベルトさん

その答えを聞いた泊さんは再びトライドロンを走らせる

 

駐車場のようなところにトライドロンを止めると

一人の男が近づいてきた

(あのスーツは!)

黒とグレーを中心色としたツナギのようなスーツ

「スーパーガッツのスーツだ!!」

俺は大きな声を出してしまった

「おっ、さすが片野だな」

男は俺の名を呼んだ

「なんで俺の名前を?」

「俺のこと忘れたのか?

 まぁお前のクラスとはあまり関わりがなかったからな」

(クラス?)

俺はその男の顔をよくよく見てみた

 

 

 

 

「アスカ先生!?」

 

 

 

「よかったぁ、忘れられてなくて!」

「なんでアスカ先生が?」

「その説明は後でな」

そしてアスカ先生は泊さんの方を向き

「あなたが仮面ライダードライブの泊進ノ介さんですね?」

「俺の事も知ってるのか」

「5年前に重加速現象を引き起こしていたロイミュードを殲滅したヒーロー」

「そんな大層なもんじゃないですよ、ところであなたは?」

「そういえば自己紹介がまだでしたね

 俺は、TPC所属のスーパーガッツの隊長、アスカ・シンだ」

「隊長!?」

またも大声をだしてしまった

「隊長なのになんでうちの学校の先生を?」

「それも後で話すよ、さぁこっちに」

僕たちはアスカ先生の後を着いていく

ちなみにベルトさんは泊さんの腰に巻かれている状態だ

 

 

歩きながらアスカ先生は

「まさか、ミチルだけじゃなくて片野までウルトラマンになるとはな」

「そこまで知ってるんですか?」

「あぁ、そのためにあの町に潜入してたんだから」

(潜入?)

「っていうかここって・・・」

「そう旧ガッツ基地のダイブハンガーだ

 今じゃTPCの本部基地になってるけどな」

「じゃぁ俺は今、夢にまでみたTPCの建物の中に入ってるんだ!」

なんだか興奮してきた!

歩いている廊下にはやはり多くの監視カメラがある

(やるしかない!)

俺は一つの監視カメラに

「イェーイ!イェーイ!母さん見てる!?」

するとアスカ先生に耳をつままれた

「イテテテテ、ちょっとやってみたかっただけなんです!」

《なにをやっているんだ君は・・・》

 

 

アスカ先生に着いていくとドアの前で立ち止まり、ICカードのようなものを取り出してドア横の装置にスキャンさせる

するとドアが開いて僕たちは中に入っていく

中はかなり広い部屋になっていて、奥には一人の男が座っていた

その男の前には見知った顔があった

 

「ミチル!?」

「桃耶!?」

そして

「進ノ介!」

「天晴?」

 

 

どうやらこの四人は奇妙な再会を果たしたようだ

 

 

 



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第8話~何年経っても俺たちはニンジャだ!~

10日振りの投稿になってしまい申し訳ありません

お気づきかと思いますが、ニンニンジャー側の設定を少し変えているので
ドラマ本編とは違う部分がでてまいりますのでご了承ください



ミチルの看病をしていた霞が戻って来た

「霞、ミチルはどうだった?」

「すぐに手当てをしたので、大事には至らないと思います」

「そうか」

「天晴君、ミチル君を襲ったのって・・・」

「前に戦ったことあったよな」

「はい、私たちも妖怪と間違えてしまいましたけど・・・」

霞と天晴の会話を聞いていたキンジは

「そういえば、あれは一体なんでございやすか?

 妖怪とは違う機械的な体、あっしは初めて見やしたけど」

キンジは初めて見た機械生命体のことを二人に聞いた

「実は五年くらいまえに・・・」

すると

 

ゲロゲロゲロゲロゲロゲロ

 

ガマガマ銃が音を鳴らしながら動いている

「!!!」

驚く三人

「まさか妖怪!?」

「そんな筈はありません、妖怪はすべて倒したはずです」

すると八雲・風花・凪も集まって来た

「タカ兄、これは?」

八雲はガマガマ銃を見て、天晴に問いかける

「俺にも分かんねぇ、けどほっとけねぇだろ!」

「行こう、お兄ちゃん!」

 

天晴・八雲・凪・風花・霞・キンジの六人は忍装束姿になる

 

「行くぜ、みんな!」

天晴の一声にみんなが頷き、全員その場から消える

 

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

 

僕は部屋に一人、布団に横になっていた

さっき僕を襲ってきた機械生命体は一体なんなのかとか

キンジさんのあの姿、それに白い仮面ライダー

色んなことが一気に起こりすぎて頭が追い付いてこない

「なんで僕を狙ったんだろう」

そう気がかりなのは、あの機械生命体は僕を狙ってきたということだった

「'主の命令'って言ってたけど、主って一体誰なんだ・・・」

僕に恨みのあるやつの仕業だってことは分かる

 

今の僕には力がない

以前のような誰かを守れる力はもうないんだ

今の僕に身についているのは、師匠に稽古してもらっている剣道くらい

それに天晴さんはいつも手加減している気がするし

 

(ダメだ、一旦考え出すと良くない方向に思考がいってしまう)

そう思った僕は目を閉じて、眠りにつくことにした

 

 

 

 

 

「よう、久しぶりだなミチル」

 

 

 

「!!!」

僕はすぐに体を起こした

そして僕の目の前にいたのは

「M!」

桃耶との決着をつける前日に突如現れた、僕と同じ顔の男

「俺のこと覚えててくれたのか、嬉しいね」

「忘れるわけないでしょ、自分と同じ顔の人間なんて」

「ま、それもそうか」

「ていうか、何処からここに入って来たの!」

「感動の再会の前にはそんなことどうでもいいじゃねぇか」

 

「俺はお前に忠告しに来てやったんだぜ」

「忠告?」

「お前は前の戦い以上に命を狙われてるぜ

 だからしっかりと力をつけて、生き延びろよ」

「なんで敵の君がわざわざそんなことを言うの?」

「決まってるだろ、お前を殺すのは俺だ

 俺以外のやつに殺されるんじゃねぇぞ」

そう言うとMは消えた

(また父さんの死の真相を聞けなかったな)

 

「そういえば・・・」

Mの声が僕の頭に直接入ってくる

「お前の師匠たち、結構大変な目に遭うかもな」

(天晴さんたちが!?)

僕はすぐに飛び起きて居間に行くと誰もいなかった

その後家中を探したけど、どこにも誰もいなかった

ふとカエルの顔が付いた銃が目にとまった

すると

 

ゲロゲロゲロゲロゲロゲロ

 

音を立てて動きだした

僕はその一つを手に取る

(もしかしたらこれで居場所が分かるかも)

そう思った僕は道場を飛び出した

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

六人が辿り着いた先には、機械生命体と一体の怪物がいた

「なんだあいつは!?」

「来たな、忍びの者たち」

機械生命体・ロイミュードが語り掛ける

「お前たちの存在は、礼堂ミチル抹殺に邪魔なのでな、消させてもらうぞ!」

「抹殺!?」

八雲が驚く

「そんなこと、させません!!」

霞が構える

「僕たちの大事な弟子だからね」

凪が答える

「貴様らの相手はこいつだ!」

すると隣にいた怪物が前に出てくる

 

ハサミ状の腕、セミのような顔、頭に生えている角

その姿は・・・

「貴様らの相手はこの宇宙忍者バルタン星人だ!」

「宇宙忍者?」

風花が問う

「ニンジャのあっしらの相手には相応しいかもしれやせんね!」

キンジが鼓舞する

「どんな相手だろうと倒すだけだ!」

天晴の声と共にそれぞれ手裏剣を取り出す

 

 

アカニンジャー手裏剣!

アオニンジャー手裏剣!

キニンジャー手裏剣!

シロニンジャー手裏剣!

モモニンジャー手裏剣!

スターニンジャー手裏剣!

 

そして五人は刀・忍者一番刀に手裏剣をセットし、'変'のボタンを押す

 

ザ・変化(へんげ)

 

キンジは忍者スターバーガーに手裏剣をセットし、ボタンを押す

 

ザ・チェンジ!

 

ニンニンニン ニンニニンニン

軽快な音が流れる中、六人は構え手裏剣を回す

「「「「「シュリケン変化(へんげ)!」」」」」

「シュリケンチェンジ!」

 

アカジャー・アオジャー・キジャー・シロジャー・モモジャー・スターニンジャー!

 

六人が色とりどりの忍びの姿に変化する

 

「暴れてアッパレ! アカニンジャー!」

「轟け八雲! アオニンジャー!」

「きらめきの凪! キニンジャー!」

「ひとひら風花! シロニンジャー!」

「揺らめく霞! モモニンジャー!」

「彩の星! スターニンジャー!」

 

「忍びなれども忍ばない!」

「忍びなれどもパーリナイッ!」

 

「「「「「「手裏剣戦隊ニンニンジャー!!」」」」」」

 

 

「やれバルタン星人!」

バルタン星人がニンニンジャーに近づいていく

 

 

 

 

 

 

「忍ぶどころか、暴れるぜ!!」

 

 

 

 




今回のタイトルはニンニンジャー第1話をもじったものになります

これからタイトルをドライブ風、ニンニンジャー風を話のメイン側に寄せて行こうと思っています


ニンニンジャーの変身シーンを文字に起こすと、かなりの文字数になってしまいますね
これからはドラマ同様に、省略変身もしていかなきゃですね


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第9話~強敵、宇宙忍者あらわる~

少し間が空いてしまって申し訳ありません


「忍ぶどころか、暴れるぜ!!」

 

 

 

 

 

 

六人はバルタン星人に向かって一斉に走り出す

そして一斉に斬りかかる

「はぁぁっ!!」

しかしバルタン星人は両腕の大きなハサミで六人の斬撃をいなしていく

六人は一旦バルタン星人から距離をとる

「よくあんなデカい腕で、機敏に動けるもんだな」

八雲が呟く

「身体能力はかなり高いようですね」

「どうする、タカちゃん?」

「なんとかして隙を作るぞ

 そっからはゴリ押しでイケイケドンドンだ!」

「じゃあ、俺たちで奴の動きを封じる

 そしたらキンジが隙を作り、全員で攻撃する」

「よし!それでいきやしょう!」

 

五人はバルタン星人を取り囲み

「それではいきますよ!」

「「「「「シュリケン忍法 ツルツル蔦の術!」」」」」

 

もくもくじゃー!

 

五人は蔦をバルタン星人に巻き付け、身動きをとれなくした

「今だよ、キンジさん!」

風花の合図とともにスターソードガンに手裏剣をセットする

「シュリケン忍法 風の術」

 

ハリケーンじゃ!

 

竜巻を起こし、蔦ごとバルタン星人を空中に飛ばす

「さぁみんな、とどめだ!」

天晴は一番刀に手裏剣をセットし'技'ボタンを押した

 

ザ・技!

なんじゃなんじゃなんじゃなんじゃ?

 

「先輩の力を借りるぜ。超忍法・影の舞!」

そして手裏剣を回す

 

ハリケンジャー!

 

六人は飛び上がり、影となってバルタン星人を無数に斬る

「ふっ!」

「はぁぁっ!」

「はっ!」

「はぁっ!」

「イヤッハー!」

「うぉりゃ!」

 

六人は地面に着地し、バルタン星人も地面に墜ちた

「せい、バイバイ!」

天晴のセリフと共に、バルタン星人は爆破した

 

「よっしゃ!」

「どんなもんかと思ったが、意外にeasyだったな」

「私たちって、まだまだ強かったんだね!」

戦いが終わり、みんなで和気藹々としていると

 

 

 

「これで終わりではないぞ!」

ロイミュードのセリフと共に、爆破した時の炎が黒い光に収縮し空へと飛んでいく

「どういうことだ?」

すると光が輝き、その光が収まると巨大化したバルタン星人が現れた

「巨大化!?」

「驚いてる暇はなさそうだぞ!」

「みなさん、オトモ忍で応戦しましょう」

霞の一声で、みんなオトモ忍シュリケンを取り出し'呼'ボタンを押す

 

ザ・召喚!

 

「「「「「「シュリケン忍法 オトモ忍召喚の術!」」」」」」

それぞれ手裏剣を回転させる

 

だれじゃだれじゃ?だ~れだれじゃ?

Who are you?

 

そんな掛け声とともに六体のオトモ忍が集まってくる

 

シノビマル!

ドラゴマル!

ダンプマル!

ビュンマル!

ワンマル!

ロデオマル!

 

「よしみんな、合体だ!」

天晴は合体忍シュリケンを一番刀に装着し回転させる

「「「「「「キングシュリケン合体!」」」」」」

 

ワッショイ!イーハー!アッパレ!ニンジャー!

 

六体のオトモ忍が合体し、一体の巨大ロボになる

 

キングシュリケンジン!!

 

バルタン星人とキングシュリケンジンが対峙する

「こんな奴さっさと倒して、みんなでミチルの看病しようぜ!」

天晴の一言でみんなの心がより一つになった

近付いていくキングシュリケンジン、しかしバルタン星人は動かない

そしてバイソンドラゴソードを振りかざし、切りつける

しかし、バイソンドラゴソードは空を切っていた

「消えた?」

「どこに行ったんだ?」

辺りを見渡すキングシュリケンジン

すると突然、周りの地面から刃物のようなものが出現した

「なんだこりゃ!?」

驚く天晴をよそに、地面から生えた刃物がどんどん近づいてくる

「やばいよ、どうするタカちゃん!?」

「とにかく、全部斬るぞ!!」

近付いてくる刃物をバイソンドラゴソードで次々と斬っていくが

あまりにも多い刃物を捌ききれず、刃物はキングシュリケンジンに次々と当たっていく

「うわぁっ!」

「きゃぁっ!」

 

しかしなんとか踏みとどまり、転倒はしなかった

とその時、目の前に突然バルタン星人が現れた

「うわっ!」

バルタン星人はその巨大なハサミを振るい、キングシュリケンジンを地面に叩き付けた

「みんな諦めるな、また立ち上がるんだ!」

八雲の言葉を聞き、忍者一番刀を強く握り力を籠めようとしたその時

バルタン星人のハサミから光線が放たれた

するとキングシュリケンジンの両腕が凍り、地面と完全にくっついてしまい立てなくなってしまった

「どうしよう、お兄ちゃん!」

「くっそぉ!」

どんどん近づいてくるバルタン星人

「止めをさしてしまえ、バルタン星人!!」

ロイミュードの声を聴き、バルタン星人はハサミを振りかざす

するとバルタン星人の顔付近で小さな火花が散った

バルタンとニンニンジャーが地上を見ると、そこには

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ミチル!?」

 

 

 

 

ガマガマ銃を構えた礼堂ミチルの姿があった

 

 

「お前、何で来たんだよ!」

天晴が強く言う

「だって、師匠達が命懸けで戦っているのに黙って寝てられないですよ!」

「今のミチルにできることはありやせん!

 早く下がってくださいやし!」

キンジもミチルに強く言う

言葉こそ厳しいがこれは、弟子を心配しての言葉であることはミチルも分かっていた

しかし

「僕がこいつの注意を引きますから、みなさんは止めを刺してください」

ミチルの意思は固かった

そんな問答をしているさ中、ロイミュードは

 

「あれは、礼堂ミチルか・・・」

そして

「バルタン!目標変更だ

 先ずは、そこの男を殺せ!」

ロイミュードの言葉を聞いたバルタン星人はミチルを見据えている

ミチルはバルタン星人に向かってガマガマ銃を撃ちながら走っていく

「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

銃撃は当たっているが、バルタン星人はびくともしていない

バルタン星人はミチルの目の前にハサミを振り下ろす

地面にぶつかったことによって生じた突風によってミチルは少し飛ばされてしまう

「ミチル君!!」

心配する霞が見たものは、うつ伏せに倒れているミチルだった

 

しかし、ミチルは顔を上げバルタン星人を睨みつける

「僕は・・まだやれる!!」

しかし顔を上げたミチルの目の前には巨大な足だった

「えっ?」

 

 

 

 

 

 

バルタン星人はミチルのいた場所を、その巨大な足で踏みつぶした

 

 

 

 

 

 




今回はニンニンジャー第3話のタイトルをもじりました


次回はいよいよ・・・・


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第10話~復活の巨人~

なんかだいぶ駆け足になってしまいました
読みにくくかったらごめんなさい


懐かしい

そんな感覚が僕の中に溢れていた

目を開けるとそこは真っ白い、何もない空間

辺りを見渡し、再び目を閉じる

(感じる・・・)

僕は目を閉じながら、口を開く

 

「久しぶり・・・・ギンガ」

 

するとどこからか声が聞こえてくる

《君の勇気にはつくづく驚かされる》

さっきのことを見ていたのだろうか

《私は君の中に、力を残した

 しかし敵は私の想像以上の力をつけて襲ってきた

 だから、我々ウルトラ10勇士は再び君に力を貸すことを決めた》

「ありがとう、ギンガ」

《というより我々10勇士は、君に力を使って欲しいと思っているんだ》

「本当?」

《あぁ。ミチル、もう一度ウルトラマンの力で

 君の守りたいものを全力で守ってくれ!》

 

すると僕の手には、四年前に手にしていたあの銀の短剣・ギンガスパークが現れた

 

《最後に、ヒカルから伝言がある》

「父さんから?」

 

 

 

 

 

どんなことがあっても諦めるな

 

 

 

必ず前を見ろ

 

 

 

そして、お前の中の限界を超えろ!

 

 

 

 

 

 

僕を光が包んでいく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウルトライブ!

ウルトラマンギンガ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――

 

 

バルタン星人が踏みつけた地面が光りはじめ、何かに押し出されるように後ろに倒れる

 

「・・・・・・」

全員が言葉を失っていた

「なんだよ、これ・・・」

彼らの目の前には、光の巨人が立っていたのだから

 

その巨人は赤と銀の配色に加え、体の至る所にクリスタルが付いている

「もしかして、ミチル君ですか?」

霞の問いに光の巨人はバルタン星人を見据えながら

「僕があいつを倒しますから、そこで見ててください!」

すると巨人・ウルトラマンギンガはバルタン星人に向かって駆け出した

 

 

 

 

 

 

バルタン星人は両腕のハサミを地面に刺し込むと

ギンガの周りから刃物のようなものが出現した

「ミチル!!」

天晴の声が響く、しかしミチルは

「大丈夫!」

クリスタルを赤く発光させて右腕を上に揚げる

「ギンガファイヤーボール!!」

そう言いながら揚げていた腕を勢いよく下に下ろす

すると空から無数の火炎弾が降ってきて、刃物を次々と破壊していく

「すごい・・・」

凪が感動していると、バルタン星人に動きがあった

右腕のハサミの間から鋭い鎌が出現し、左腕もハサミが変形し

全身がまるで甲冑のように変化をしていき、目つきも先程よりかなり鋭くなっている

戦闘形態・ネオバルタンに変身したのだ

 

ネオバルタンは間髪入れず、肩の装甲を無数の棘にして飛ばしてきた

しかしギンガは避ける動作もせず、今度はクリスタルを黄色く発光させ

「ギンガサンダーボルト!」

ギンガは電撃を放ち、その全てを撃ち落としていく

「!!!」

肩の装甲がなくなったネオバルタンは高速移動をしてギンガを取り囲む

しかし、ミチルは怯むことなく姿を変える

 

ウルトライブ!

ウルトラマンマックス!

 

ギンガはその姿を最強・最速のウルトラ戦士、ウルトラマンマックスに変化させる

「姿が完全に変わっただと・・・」

八雲が驚く中、マックス(ギンガ)は頭部の角飾りに手を添え

「マクシウムソード!」

分離した角飾りを飛ばし、取り囲んでいる全てのネオバルタンにぶつける

するとマクシウムソードは本体に当たり、残像が消える

その隙をつきギンガは再び姿を変える

 

ウルトライブ!

ウルトラマンネクサス!

 

今度は姿を、銀色の甲冑のような意匠をした戦士・ウルトラマンネクサスに変化させる

「また姿が変わったよ!」

風花が少し興奮している中、ネクサス(ギンガ)は走り出しネオバルタンに飛び蹴りを喰らわす

着地してすぐにネクサスは両手の間にエネルギーを貯める

そして振り向きざまに腕を十字型にし

「クロスレイ・シュトローム!」

光線を放ち、ネオバルタンに直撃させる

しかし大したダメージにはならなかったようで、ネオバルタンは左腕から光の鞭を出しネクサスの首に巻き付ける

「う、ううう・・・」

ミチルの苦しそうな声が聞こえる

「天晴坊ちゃん、どうにかなりやせんか!」

キンジが聞くが

「くっそぅ、全っ然動かねぇ!!」

キングシュリケンジンはびくともしなかった

 

そんな中

「ならこれだ!!」

ミチルの声と共に

 

ウルトライブ!

ウルトラマンメビウス!

 

再び姿を変化させた

今度は。M78星雲の若き戦士・ウルトラマンメビウスへと変化する

すかさずメビウスは

「メビュームブレード!」

左腕のムビウスブレスから光の剣を出現させ、ネオバルタンから伸びる光の鞭を斬る

「はぁぁ!」

ネオバルタンがよろけている隙に、メビウスブレスに右手をかざし両腕を上に揚げる

そして勢いよく腕を十字型に組み

「メビュームシュート!」

腕から光線を放ち、ネオバルタンの左腕に直撃させる

直撃し損傷した腕は、鉤爪に変化した

 

 

今度は右腕の鎌から無数の光の剣を放つネオバルタン

「まだやるか!」

ミチルはその言葉と共に姿を変える

 

ウルトライブ!

ウルトラマンコスモス!

 

優しき慈愛の戦士・ウルトラマンコスモスに変化し光の剣を次々と防いでゆく

「はっ!はっ!」

光の剣を出し切った巨大な鎌は、左腕と同じように鉤爪に変化した

ネオバルタンはコスモスに向かって走ってくる

するとコスモスは右腕を上に揚げ、姿を赤く変化させコロナモードになる

「姿がどんどん変わっていく・・・」

 

 

「これで決める!」

コスモスは両腕を頭上に揚げ、回転させながら胸の前で両手を突き出し

「ブレージングウェーブ!!」

両手から超高熱の圧殺波動を撃ち出す

直撃したネオバルタンはどんどん後方に下がっていく

 

 

 

動きが止まったネオバルタンはそのまま爆散した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




なんとただのバルタン星人ではなく、ネオバルタンでした!!


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第11話~6人の正式な弟子になった日~

約20日振りですね

以前、いつも贔屓にしていただいている読者さんから「天晴は結婚しているか」という質問があったのでお答えすると
この作品の内容等はニンニンジャー放映中の頃から考えていたものなので
テレビ放送以降の設定は基本的に繁栄してません




そして、前回で一旦区切りがついたので
セリフのみではありますが、今後の展開を少し載せたいと思います
イメージとしては「結城友奈は勇者である」の次回予告みたいな感じです


ギンガは腕を下し、元の姿に戻る

そして振り返り、キングシュリケンジンを見て

「待っててくださいね」

そう言って、右手を前に出し

「コロナカレント」

大気中の物質を熱流として右手から放ち、キングシュリケンジンにまとわりついている氷を解かす

「おぉ、サンキュー!」

 

 

そして漸く立ち上がったキングシュリケンジンと元の姿に戻ったウルトラマンギンガが暫く無言で視線を交わす

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

僕たちは全員元の姿に戻り、1対6の状態で対峙している

「・・・・」

「・・・・」

まだ誰も口を開いていない

僕は思い切って言葉を紡いだ

 

「ごめんなさい!!」

 

僕は謝罪の言葉と共に深く頭を下げた

 

「ミチル君・・・」

霞さんの言葉が聞こえるが僕はまだ頭を上げられなかった

どんな顔をすればいいのか分からなかった

「顔を上げろよ、ミチル」

天晴さんの一言を聞いて、僕は頭を上げた

そこには笑顔の天晴さんがいた

「なんで謝ってんだよ」

「だってこんな力を持ってることを黙ってたから・・・」

「俺たちだって、ニンジャの力のことを隠してた、お互い様だ」

「・・・」

「それに俺は嬉しかったんだ」

「嬉しい?」

「あぁ、これからはお前と一緒に戦っていけるだろ

 それにもうお前に隠れてコソコソする必要もなくなったしな!」

「コソコソって・・・」

僕は苦笑いをしながら言った

「お前だって、意地悪で教えなかったわけじゃないんだろ?

 ならお前が謝る必要なんてないし、罪悪感を感じる必要もないぜ」

「ありがとうございます!!」

 

 

僕は再び師匠に言葉を紡いだ

「師匠、お願いがあります」

「なんだ?」

天晴さんは何かを悟ったような顔で聞いてくる

「僕に、忍術の修行をつけてください!」

「・・・本気なんだな?」

「はい!僕はもっと師匠たちの助けになりたいんです!」

 

「よし、よく言った!!」

「タカ兄、そんな簡単にOKしていいのか!?」

「だって、本人たっての希望だからな」

「またキンジさんの時みたいにお命頂戴とかするの、お兄ちゃん?」

「風花お嬢ちゃん、まだあの時のことを・・・」

「いや、ちゃんと真正面から修行をつけるさ」

「霞ちゃんは、心配でたまらないんじゃない?」

「凪君!!

 しかし、ミチル君が自ら決めたことですから」

「よし、じゃぁ決定だ!

 早速明日から修行を・・って思ったけど、ミチルが完治してからだな」

「そうですね、ではみなさんお家へ帰りましょうか」

霞さんの一言で僕たちは帰路へ着く

(早く、怪我を治さなきゃ)

 

 

これからが本当の修行の始まりだ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――予告編―――――――――

 

 

 

「久しぶりだな、剛」

「お前・・・」

 

「変身!!」

超デッドヒート!!

 

「獅子王のおじさん、いくよ!」

「おうよミチル!オトモなれども暴れるぜ!」

 

「泊さん・・・」

「礼堂ミチル、君を逮捕する」

 

「ザナディウム光線!」

「ネイバスター光線!」

 

「お前の父親を殺したのはな!!」

 

「お前、その力は・・・!」

 

「手を貸すぞ泊進ノ介、変身!!」

 

「ミチルの仇!!!!」

 

 

 

 




予告編がだいぶ短いですが、なんとなくこの先の展開が本当になんとなく分かったと思います


最近仕事が忙しくて更新できませんでしたが
仕事の方が少し落ち着いてきたので、もう少し間を明けずに更新できると思います
では次話でお会いしましょう
もしかしたら次は番外編をやるかもです






本編とは関係ありませんが一言
ドクター・ストレンジ面白かった!


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過去編~甘く甘い日常~

礼堂ミチル・高校三年生

 

 

あの戦いから2年が経った

あれから何事もなく時間が過ぎていき、僕たちはもう高校三年生になってしまった

「お前、これからどうするの?」

「やっぱ俺は進学かな?」

「俺は、親が就職しなさいって言うからさ・・・」

「俺は働きたくないな・・・」

周りはやはり進路のことで盛り上がっている

大学に進学しようとする人

会社や企業に就職しようとする人

はたまた、ニート宣言している人

人それぞれだ

 

「ミチルはこれからどうするんだ?」

前の席に座っている桃耶が振り返り、僕に問いかける

「どうしようかな、なんかピンとくるものがないんだよね

 桃耶はどうするの?」

「俺は無難に大学に行っておこうかなって思ってる

 Xのことも色々と調べなきゃならないからな」

「レナは?」

「私も進学かな、このご時世高卒だと就職も厳しいと思って・・・」

なんだかんだやっぱりみんなちゃんと考えてるんだな

 

そしてお察しの通り、三年生になって三人とも同じクラスになっていた

僕の前の席が桃耶、僕の右隣がレナとう配置になっている

誰の陰謀なんだろう

まぁ、レナが隣で嬉しいけど・・・

 

 

その日の夜

「ねぇ母さん、話があるんだけど」

「どうしたの?」

リビングのテーブルに向かい合って座る

「母さんって、父さんと幼馴染だったんだよね?」

「そうだよ」

「父さんって、高校卒業後の進路ってどうしてたの?」

母さんは少し遠い目をしながら

「ヒカル君はね・・・」

母さんは礼堂ヒカルの妻としてではなく、一人の幼馴染として語ってくれた

 

 

 

 

 

―――――――――卒業式――――――――――

 

 

「卒業生のみなさん、ご卒業おめでとうございます!」

 

 

式も終わり、僕らは三人で家路に着いていた

「ミチル、いつ出発するんだ?」

「明日にはもう立とうと思ってる」

「なんだか寂しくなるね」

「二人は大学を楽しんでよ!

 桃耶、レナに変な虫が付かないようにしてね」

「分かってるって」

何時もの分かれ道に来てしまった

「レナ」

「なに、ミチル君?」

「この後、ちょっといいかな」

僕は最後にレナに伝えたいことがあった

「じゃ俺は先に帰ってるよ、お邪魔みたいだからな」

そう言って桃耶は走って帰ってしまった

「ミチル君?」

「レナ、ちょっと家に来てくれるかな?」

 

 

 

 

今、僕の部屋に僕とレナと二人っきりだ

こんな状況は今までにも何度もあったけど、今日ばかりはなんだか違う空気が流れている

ふとレナが僕の机の上にある写真立てを手に取り

「一緒にプール行ったの楽しかったね」

「そうだね、流れるプールでレナの水着が流された時は大変だったけどね」

「もう!あんまり思い出させないで!」

そう言いながら、ベッドに寄りかかって座っている僕の隣にレナが座った

 

「・・・次はいつ会えるの?」

僕に寄りかかりながらレナは僕に問う

「分からない」

そう答えるしかない

「けど必ず君の許に帰ってくるから

 どんなに時間がかかっても、今以上に強くなって戻ってくるから」

「うん・・・待ってる」

 

僕が顔をレナの方に向けると、目が合った

「レナ・・・」

「ミチル君・・・」

僕はレナの唇に自分の唇を軽く当てた

レナとのキスはこれが初めてではないし、正直な話それ以上のこともしている

けれど今までのどんな行為より、お互いの気持ちが伝わった気がした

ゆっくりと離れると

「好きだよ」

「私も、好き」

自然と言葉が出てきた

そしてお互いを抱きしめた

「もう少し、このままでいてもいい?」

「僕が嫌って言うわけないだろ」

実際の時間にしたら短い時間だったかもしれないけど、僕らは延々と抱きしめあっていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

片野桃耶・大学二年生

 

ミチルからヤナセの護衛を頼まれて早二年

俺は気付いてしまった

ヤナセの護衛に従事しているあまり、自分のことが疎かになっていことに

つまりどういう事かというと

「彼女欲しい!!!」

「急にどうしたの、片野君!」

学食内だというのに叫んでしまった

そう俺は自分のラブロマンスが皆無であることに今更気付いてしまったのだ

「いいよなぁお前らは、いつまでもラブラブで」

「そうかなぁ、えへへ、、、」

クソっ!羨ましいぜ!

「でも片野君だって、慕ってくれてる後輩ちゃんがいるじゃない」

「アレは慕ってるんじゃなくて、付きまとってるだけだろ」

「そんなこと言っちゃ、かわいそうだよ」

ヤナセとそんな会話をしていると

 

「片野せんぱ~い!」

また来やがった

 

大きく手を振りながらこっちに近づいてくるストーカーが約一名

「ほら、噂をすれば」

そいつは俺の向かい、ヤナセの隣にドカっと座る

「もう先輩、なんで反応してくれないんですか!」

ほっぺを膨らませながら、俺に抗議してくる

「いちいち反応するのが面倒くさい」

「ひっどーい!自分の彼女に向かってその言い草はないんじゃないですか!」

「付き合ってねーし!それはお前の頭の中だけだろ!!」

「ヤナセ先輩、片野先輩はいじめるぅ~」

「はいはい、かわいそうにねぇ」

嘘泣きをしながらヤナセに縋りついているこいつはミドリカワ・マイ

とある出来事から俺に付きまとているストーカーだ

 

「今日は先輩のために、お弁当を作って来たんですよ!」

「見て分かんない?俺もうカレーを食い終わるとこなんだけど!?」

「男の子ならそのくらいじゃ足りないですよね?」

「大盛りにしたから充分なんだけど・・・」

「先輩はそんなに私のお弁当が食べたくないんですか?」

涙ぐみながら俺に問いかけるマイ

俺だって鬼じゃないからな

「事前に作ってくるのが分かってたら、学食食わなかったかもな」

すると急にニッコリ笑顔になりながら

「じゃあ明日また作ってきますね!

 このお弁当は私の夜ご飯にでもしますね・・・」

そう言ってお弁当を持って席を立とうとするマイ

 

(仕方ねぇな・・・)

 

「マイ」

急に呼び止められキョトンとしているマイに向かって

「誰が食べねぇって言ったよ

 まぁ育ち盛りだからな、カレーの大盛りだけじゃ足りないかもしれん

 一応その弁当もらっといてやるよ」

マイはさっきよりニッコリと、そして少し頬を赤く染めながら

「では、はいどうぞ!!」

俺にお弁当を差し出す

俺はそれを無言で受け取ると

「じゃあ明日、楽しみにしててくださいね!

 それと今日のお弁当の感想もお願いしますね!!」

そう言って駆け足で食堂を出ていく

 

「なんだよヤナセ」

正面に座っているヤナセが凄くニヤニヤした顔でこっちを見ている

「なんだかんだで、片野君優しいなって思って」

「そんなんじゃねぇよ・・・」

 

 

俺のラブロマンスはいつ訪れるのか

 

 

 

 

 




なんか桃耶編の方が内容が濃くなってしまった気がしますが


前話で書き忘れたんですが、「コロナカレント」という技は
コスモスの設定上にしかない技で本編では一度も使っていない技です
せっかくなので使用させていただきました





今日の一言
ベネディクト・カンバーバッチってカッコいいな!


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第12話~本当の修行~

とある森の中

「今日から本格的な修行に入るからな」

「はい!!」

僕と天晴さんの手にはいつもの竹刀ではなく、刀が握られている

天晴さん達が変身する時に使っていた、忍者一番刀と言うらしい

ちなみに八雲さんのを一時的に借りている

「どうだ、初めて一番刀を持った感触は?」

「当たり前ですけどずっしりと重たいですね

 単純な重さだけじゃない何かも感じます」

「そいつは八雲が戦って来た歴史だ」

「歴史・・・」

そうか、八雲さんはこれを使って戦い続けてきたんだ

僕は一番刀をしっかりと構える

「まずは剣術で俺に勝てたら、忍術を教えてやる」

「でも勝ちの基準はどうするんですか?」

剣道なら分かりやすいけど

「そうだな・・・」

天晴さんは少し考え

「じゃあ、俺に少しでも傷を付けられたらお前の勝ちだ」

「そんなんでいいんですか?」

「ま、できるもんならな!

 ちなみに、忍術は使わないから安心しろ」

「それじゃ、いきますよ!」

「あぁ、来い!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

修行開始十日目

 

「はぁはぁはぁはぁ」

「おいおいもう終わりか?」

「嘘だろ・・・」

修行をつけてもらってから十日が経ったけど、未だかすり傷一つ付けられないでいる

一番刀の扱いには少しずつ慣れてきたけど、それでも完璧に使いこなせていない

すると

「修行中すいません」

どこからともなく霞さんが現れた

「天晴君、また現れました」

「この間の奴か?」

霞さんは静かに頷いた

「ミチルは道場に戻ってろ」

「・・・はい」

そう言って、二人とも姿を消した

やはり今の実力じゃ、みんなの足手まといになるだけだ

 

 

 

 

 

「・・・でも!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――

 

今、ニンニンジャーの目の前には巨大化したロイミュード

「この間襲ってきた奴でございやすか」

「恐らくな、胸に付いている数字が同じだ」

八雲の観察眼通り、ロイミュードの胸には'082'のプレートが付いている

対するニンニンジャーは前回と同じくキングシュリケンジンで立ち向かう

「一気に押せ押せドンドンだ!」

ロイミュードに近づいていくニンニンジャー

バイソンドラゴソードを振りかぶり、切りつける

「はぁ!!」

しかし、ロイミュードは無傷のまま立っている

「効いてないの!?」

その隙に、ロイミュードの蹴りや連続パンチがニンニンジャーを襲う

「忍者も大したことないな!」

倒れてしまうキングシュリケンジン

「くそっ!」

「以前より強くなっていますね」

「誰が仕向けたのか分からんが、だいぶ性格の悪い奴だってことは分かるな」

「もう!私、その人嫌い!」

ロイミュードは指先をキングシュリケンジンに向け、エネルギーを圧縮していく

「タカちゃん、早く立たないと!」

「分かってっけどよ」

 

「喧嘩だったらあの世でしな!」

ロイミュードの指先からエネルギー弾が発射された

するとキングシュリケンジンの目の前に巨大な光が現れた

「なんだ!?」

「もしかして、ミチルか?」

光が収まるとそこには青い戦士が

「この姿って、ミチル君もなってましたよね?」

「でも、元の姿は赤だったような・・・」

目の前に現れたのは、青き慈愛の戦士・ウルトラマンコスモスだった

 

コスモスは一瞬でロイミュードの近くに移動した

「なんだ貴様は!?」

殴りかかって来た腕を華麗に躱し、蹴りを受け止め弾く

コスモスとロイミュードの立ち回りの間に、なんとか立ち上がったキングシュリケンジン

「よしみんな、極めるぞ!」

バイソンドラゴソードを構えるキングシュリケンジン

「すいません、そこの青い戦士さん!」

霞の声を聞いたコスモスはキングシュリケンジンとロイミュードの一直線上から離れた

「今だ!!」

 

「「「「「「キング破天荒斬り!!」」」」」」

十字に斬り、バイソンキングバギーとドラゴマルの幻がロイミュードに突進していく

斬られたロイミュードから火花が散っていく

「うぅぅ、貴様ら!

 もう計画は始まっている、もう誰にも止められんのだ!!!!!」

そう言いながらロイミュードは爆発した

 

「計画って・・・」

「一体なんなんでしょうか」

「もしかしたら、とんでもない敵に目をつけられたかもな」

「それより、あの青い巨人だよ」

コスモスは光に包まれ姿を消した

「ああああ!誰かいる!!」

風花は、先程までコスモスがいた場所に一人の男が立っているのを見つけた

「しかも、手を振ってるよ」

「タカ兄・・・」

「行くか」

ニンニンジャーは地面に降り立ち、変身を解除した

「君たちが、伊ケ崎道場の忍者たちだね?」

「そうだけど、お前誰だ?」

天晴が男に問うと

「そっか自己紹介がまだだったね」

男は一拍おいて

 

 

「僕は春野ムサシ。TEAM EYESの隊長です

 礼堂ミチル君を迎えに来ました」

 

 

 

 



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第13話~緑の忍者~

今僕は道場を出て、天晴さんたちを探している

まだ忍者としては足手まといかもしれないけど、ウルトラマンとしてなら役に立てるかもしてない

僕はひたすら走っていた

 

 

「やっと見つけましたよ」

 

背後から声がする

振り向くと、そこには機械生命体がいた

そして胸には'001'のナンバープレートが

「まさかゼロナンバーの私が出向くことになるとは・・・」

「ゼロナンバー?」

「我々ロイミュード108体の内、一桁のナンバーを持つものをそう呼称しているのですよ」

(こんなやつらが108体もいるのか!?)

「'001'ということは・・・」

「私は108の頂点に立つロイミュードです」

「そんな人が僕に一体なんの用ですか?」

「決まっているでしょう、殺しに来たんですよ」

すると目の前のロイミュードは姿を変え、白く氷のような体に変化した

「!!」

「他のロイミュードがかなり手こずっているようでしたので、私が直接来たのですが

 なんてことないただの小僧じゃないですか

 これでは私が直接手を下すまでもありませんかね」

そしてロイミュードが指をならすと

どこからともなく5体のロイミュード('014''031''037''038''049')が現れ、僕を取り囲んだ

 

「やりなさい」

白いロイミュードの指示がでると一斉に僕に襲い掛かってくる

「うっ!ふっ!」

間一髪で攻撃を避けていくが、これでは防戦一方になってしまう

けど今の僕にはまだ忍術は身についてない

「でもこれなら!」

僕はギンガスパークを取り出しブレードを開きギンガのスパークドールズを出現させる

「ほう」

そしてスパークドールズを掴み、ギンガスパークの先端に当てる

 

ウルトライブ!

ウルトラマンギンガ!!

 

僕は等身大のギンガへと変身する

「これなら戦える!」

そしてクリスタルを白く発光させ

「ギンガセイバー!」

右腕から光の剣を出現させる

襲い掛かってくるロイミュードたちを次々と斬りつけていく

「はっ!」

相手のロイミュードが怯んだ隙に、体のクリスタルを黄色く発光させる

「ギンガサンダーボルト!!」

右腕から電撃を放つ

「うわぁぁ!!」

5体のロイミュードは爆散する

(残るのはあいつだけ!)

 

僕は振り返ると、白いロイミュードに首を絞められた

「あっ、がっ!」

「まさかこれ程の力を持っていたとは、他の奴が手こずるのも分かる。しかし」

白いロイミュードはそのまま僕を持ち上げる

「ぅっっ!」

苦しくて声も出ない

「私の前では無力に等しい」

白いロイミュードは僕を後方へと投げ飛ばした

「がはっ!」

「まだまだですよ」

倒れた僕を無理矢理起こし、僕に拳を勢いよく当ててくる

「っっっ!」

リンチされている途中で、ライブが強制解除され元の礼堂ミチルの姿に戻ってしまう

「こんなにも脆い力だとは!」

そのまま僕は地面に叩き付けられる

「ぐぁっ!」

あまりの衝撃に吐血してしまう

白いロイミュードは僕の首を尚も絞める

もう言葉を発するどころか、呼吸も苦しくなってきた

「貴様の存在が、我らの主の邪魔になるのだ

 主の野望の為に死ね」

 

 

その時頭の中に、修行中に天晴さんが言っていたことがふとよぎる

『知ってるか、人間の感覚ってのは

 どこかが鈍くなればどこかが聡くなるらしいんだ』

『そうなんですか』

『だから敢えて五感を鈍らせて、第六感を鋭くして強くなる奴もいるらしい』

『そんなこと可能なんですか?』

『俺も噂程度にしか聞いたことないけどな。ま、俺やミチルにはまだ遠い話だな

 さぁ休憩はお終いだ、修行を再開するぞ!』

 

 

僕は体中の力を全て抜き、頭の中を空っぽにした

「死ぬ覚悟はできたようですね

 では、さようなら!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

視えた!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気付くと僕の顔の横にロイミュードの拳があった

「なんだと、その体で避けたのか!?」

僕の首を掴んでいる腕を掴み、僕の体から離していく

「どこにこんな力が!」

ロイミュードの体を蹴り、完全に僕から離す

僕はゆっくりと立ち上がる

(どう立ち回ればいいのか分かる・・・)

「貴様!!」

すると僕の手に、光が現れその光は一つの手裏剣に変化する

「あんた達の主が誰かなんて興味ないけど」

僕は手裏剣のブレードをずらす

 

ミドニンジャーシュリケン!!

 

空から忍者一番刀が降ってきて、地面に刺さる

刺さった忍者一番刀を抜きながら

「僕の大切な人たちを傷つけようとしてるなら」

手裏剣を忍者一番刀に装着し、'変'ボタンを押す

 

ザ・変化(へんげ)

ニンニンニン ニンニニンニン

 

忍者一番刀を構える

「どんな相手だろうと許さないから」

「なに!」

 

「シュリケン変化(へんげ)!!」

 

ミドジャー、ニンジャー!

 

僕の体は緑のニンジャの姿に変わる

「貴様、その姿は!」

 

 

 

 

「満ちてく光、ミドニンジャー!!」

 

 

 

 




やっとここまで来れました
ちなみに名乗りフレーズは「ミチル」と「ヒカル」という親子の名前をうまいこと入れられたかなと思います

余談ですが、前作からの主人公である礼堂ミチル君の名前は
この口上ありきの名前なんですよ
なので、前作を執筆中からニンニンジャーにすることは確定していました



今日の一言
最近、救急戦隊ゴーゴーファイブにハマっています
読者さんのお気に入りの戦隊はなんですかね


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第14話~緑の力~

一か月振りの更新になってしまい、申し訳ありませんでした!



「満ちてく光、ミドニンジャー!」

 

「貴様、その姿は!?」

気付くとミドニンジャーはフリーズロイミュードの後ろにいた

「なn」

言い終わる前に自分の体から火花が散る

「うふぁぁ!」

振り向きミドニンジャーを見る

「まさか、今の一瞬で・・・」

気付くと胸元に銃口が

「なにっ!?」

「ガマガマ銃!」

「ぐふぁぁ!」

フリーズは後方へ飛んでいく

「まさかここまでとは・・・」

 

ミドニンジャーは大型の手裏剣を取り出し、刀状に変化させる

「カラクリヘンゲン刀!」

ミドニンジャーは忍者一番刀とカラクリヘンゲンの二刀流で斬りつける

「はぁ!!!」

「う、う、ぐぁ!」

何度も斬りつける

「貴様!図に乗るな!」

フリーズは手から光弾を放つが、ミドニンジャーはバク宙で後方に下がる

そしてカラクリヘンゲンを弓型に変化させる

「カラクリヘンゲン弓!」

カラクリヘンゲンの'爪'と書いてある部分を引き、矢を放つ

「はっ!」

しかしフリーズは放たれた矢を叩き落としていく

「この程度か・・・」

「はっ!はっ!はっ!」

いくつも矢を放ち、その全てが叩き落とされ地面に刺さる

すると地面に刺さった矢が光り出し爆発する

 

 

砂埃が晴れると、苦しそうに立っているフリーズの姿が

「まさかこの私が・・・」

「これで決める!」

すると

「ミチル!!」

声のする方を見ると天晴達6人の師匠と、一人の男がいた

「あれって、ミチル君なの!?」

「truly? なんでミチルが・・・」

そんな声をよそに

「これを使え!!」

天晴が自分の忍者一番刀を投げた

それを受け取るミドニンジャー

「天晴さん・・・」

「イケイケドンドンだ!!」

「はい!!」

ミドニンジャーは2本の忍者一番刀同士で'技'ボタンを押す

 

ザ・技!

なんじゃなんじゃ、なんじゃなんじゃ?

 

待機音が流れる中、忍者一番刀を構える

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

そして忍シュリケンを回すと同時に走り出しフリーズの目の前に迫る

「っ!」

そして2本の忍者一番刀で横一文字に斬りつける

 

アカジャー!、ミドジャー!、ニンジャー!

 

そしてミドニンジャーは高く飛び上がり、しっかりとフリーズに狙いを定める

 

忍者一閃!

 

「銀河・忍烈斬!!」

そのまま落下し、フリーズをX字に斬る

 

 

 

斬られたフリーズは体から火花を散らしながら

「こんなに屈辱を味わったのは久しぶりだ」

そう言って、フリーズは爆発した

爆炎の中から'001'という数字が出現し

「ここで死ぬわけにはいかん

 礼堂ミチル、再び会いまみえよう

 その時が貴様の最期だ!」

そして'001'の数字はどこかへ飛んで行った

 

変化を解いたミチルは師匠たちに囲まれていた

「ミチル、これはどういうことだ?」

「いや、僕に聞かれても・・・」

「いつの間に変化できるようになったのですか?」

「それが僕にも分からなくて・・・」

そんな中、天晴はミチルの肩に手を置き

「よくやったな」

「はい!」

 

 

 

 

「そういえば、あの人は誰なんですか?」

ミチルは師匠たちと一緒にいる男の事を聞いた

「それが僕たちにもよく分からなくて」

凪がそう答えると男はミチルに近づき

「君が礼堂ミチル君だね?」

「そうですけど」

「僕は春野ムサシ、君を迎えに来たんだ」

「迎えに?」

すると轟音と共に一機の飛行機がやって来て、近くの広場に着地した

「君たちと話しをしたい人がいるんだよ」

「君たち?」

「そう、君と君の親友にね」

「!!」

「それで、どうする?

 一緒に来るかい?」

その質問にミチルは即答した

「行きます!」

その答えを聞いたムサシは、少し微笑み

「じゃあ行こうか」

「ちょっと待った!」

飛行機の方へ行こうとする二人を呼び止めたのは天晴だった

「俺も行く」

「タカ兄!」

「なにかあったら俺がミチルを守る、だからお前らは安心して待ってろ」

「分かった、ミチルのこと頼んだぞ」

「おう!」

 

 

 

飛行機に乗り込んだミチルと天晴は

「そこに座って」

とムサシに促され、席に着く

「自動操縦システム、解除」

ムサシは色々は装置をいじっている

「どこに行くんですか?」

ミチルが聞くと

「TPC本部のダイブハンガーだよ」

そう答え、レバーを握り

「テックスピナー4号、発進!」

 

 

 

 

 




やっと次の話で桃耶組と合流できそうです


次回作の構想が頭の中にどんどん出て来てしまって、こっちがおざなりになってしまいました
今書いている方を大事にしていかなきゃいけませんね


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第15話~交わる物語~

テックスピナーはどんどん進んでいく

「春野さん」

「気軽にムサシって呼んでよ、堅苦しいのは苦手なんだ」

「ムサシさん、今から行くのって」

「ダイブハンガー、聞いたことない?

 君の親友に」

そう言われてなんとなく思い出してきた

高校生の頃、それこそエクセラーと戦っていた頃に、桃耶に見せられた'ウルトラマンティガ'にそんなのがあったような

「まあ見たら思い出すんじゃないかな」

「なぁミチル、なんの話してんだ?」

「ちょっと昔の話を・・・」

 

 

「見えてきたよ」

ムサシさんに言われて外を見ると、海上に巨大な建造物が

「ダイブハンガー・・・」

ダイブハンガーの上部が左右に大きく展開した

「テックスピナー4号、収容します」

テックスピナーはその場で旋回し、車のバックの容量でダイブハンガーに入っていく

「テックスピナー4号、収容完了」

どうやら無事にダイブハンガーに着いたようだ

「さ、僕に着いてきて」

 

テックスピナーを降りた僕たちは、ムサシさんについて歩く

「なんかすげぇなここ!」

テンションが上がっている天晴さんに対して

「ちょっと落ち着いてくださいよ、子供じゃないんだから」

「お前が大人過ぎるんだよ」

「そうですかね・・・」

そんなやりとりをしていると、一つの扉の前に辿り着いた

そしてムサシさんはドア横にある装置にカードのようなものをスキャンさせ扉を開ける

「さあ入って」

僕たちはムサシさんに促され室内に入る

 

 

部屋の中には一人の男性が座っていた

「総監、礼堂ミチル・伊ケ崎天晴。以上2名を連れてきました」

「ありがとうムサシ、楽にしていいよ」

今目の前にいる人が、この組織のトップらしい

「まずは自己紹介をしようか、僕は・・・」

男の言葉を遮るように、再びドアが開く

僕はドアの方を見ると

「ミチル!?」

「桃耶!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「君たちは、礼堂ミチル・片野桃耶・伊ケ崎天晴・泊進ノ介で合ってるね?」

男の言葉に全員が頷く

「僕はTPCの総監、マドカ・ダイゴだ」

「ダイゴってあの!?」

桃耶が食いついた

「君の知っているマドカ・ダイゴとは違う存在だけど記憶はあるよ」

「どういうことですか?」

「12年前のとある出来事がきっかけで、別世界の自分と記憶が同期したんだ」

「ところで!」

ふと、泊さんが質問をぶつける

「TPCというのはどういう組織なんですか?」

「簡単に言えば怪現象や自然災害から人類を守るための組織かな

 TPCには主に3つの部隊がある

 怪獣殲滅部隊:(スーパー)-GUTS

 怪獣調査部隊:XIG(シグ)

 怪獣保護部隊:TEAM EYES

 彼らの活躍で今まで平和を保ってきたけど、最近僕らが感知できなかった怪現象が起きていた」

《それがロイミュードだ》

泊さんの腰のベルトが喋り出した

《そこでロイミュードや重加速現象は我々特状課で対処することにして、TPCは今までの仕事に集中してもらったんだ》

「ベルトさんがいつからTPCと繋がってたんだ?」

《グローバルフリーズが起こる前からだよ進ノ介

 以前からダイゴは私に協力を仰いできてね》

「クリムの協力なしではTPCは創設できなかっただろうね」

なんだか話が盛り上がっているけど、僕が聞きたいのは一つだ

 

「すいません、一つ聞いてもいいですか?」

「なんだい?」

「どうして僕と桃耶を呼んだんですか?」

少し間があった後

「一つは、単純に君たちと話をしてみたかったから

 もう一つは君たちのウルトラマンとしての力を、僕たちに貸してほしい」

 

 

 

 

 




少し超ウルトラ8兄弟も絡ませてみました


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第16話~過去を知るモノ~

「なんでそれを・・・」

「君たちのことはアスカから聞いているよ

 ウルトラマンギンガ、そしてウルトラマンエックス」

「アスカ先生!?」

「ミチル、今気づいたのかよ・・・」

アスカ先生がいたことに全く気付かなかった

「俺があの高校に潜入している間に色々調べさせてもらったよ」

「色々?」

「お前がギンガになった瞬間とか他のウルトラマンの力を使ってきたところとか、桃耶がエックスになった瞬間とかな」

「全部知ってたんですか?」

「そういうのを調べるための潜入だったからな」

「さっきから潜入潜入って言ってますけど、何のための潜入だったんですか?」

するとTPC側の人たちの空気が重くなったのを感じた

「実は・・・」

アスカ先生が口を開いた時

 

「ダイゴ、この間の調査の件だけど・・・」

一人の男性が部屋に入って来た

男性は部屋の空気が重いことを察したのか

「僕、邪魔だったかな・・・」

と言ったが、ダイゴさんが

「いや大丈夫だよ、我夢」

我夢と呼ばれた男はホッとした様子で、ふと僕と目が合った

「あれ、もしかしてミチル君!?」

「えっ?」

我夢さんは僕に近づいてきて、肩に手を置きながら

「いやぁ大きくなったね、僕のこと覚えてる?」

まるで甥っ子や姪っ子に接するように、僕に接してきた

「すいません、覚えてないです」

「まあ初めて会った時、君はかなり小さかったからな」

そして僕の顔を見て

「ヒカルにそっくりだ・・・」

ヒカルと我夢さんは口にした

(ヒカルってまさか!)

「ヒカルって、礼堂ヒカルのことですか!?」

「そう、君のお父さんの礼堂ヒカルだよ」

「父さんの事を知ってるんですか?」

「ヒカルはXIGの隊員だったんだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今僕は桃耶と一緒に、アスカ先生の運転する車(ゼレット)に乗っている

「悪いなミチル、まだお前には早いと思ってさ」

結局あの後、父さんの事を聞き出すことはできず強引な解散となってしまった

「でもいつかは、教えてくれるんですよね?」

「あぁ、今は色んなことが一気に起きて混乱してるだろうからな」

ちなみに天晴さんは泊さんの車に乗っている

「それにしても・・・」

隣に座っている桃耶に顔を向ける

「久しぶりだな、ミチル」

「久しぶり、桃耶」

「まさかお前が忍者になってるとはな」

「見習いだけどね、エックスは元気?」

《久しぶりだなミチル、私は元気だ

 桃耶はこう見えて面倒見のいい男でだな、私に無理をさせないように行動をしたりとか・・・》

「バッ!お前何言ってんだよ!!」

「桃耶が優しくて面倒見がいいことなんて前から知ってるよ」

「なんだよ、みんなして俺をからかってさ」

「みんなから愛されてる証拠じゃねぇか」

「アスカ先生まで・・・」

久しぶりに桃耶との何気ない会話をしていると

 

「「「!!!」」」

「ミチル、今感じたか?」

「うん、アスカ先生は?」

「俺も感じた、なんだこの感じ?」

なんとも言えない妙な違和感を感じた

「取り敢えず、出るか」

アスカ先生はゼレットを止めて外に出て辺りを見回した

「先生?」

「ん~、別に変なとこはないんだよな・・・」

「アスカ先生・・・」

「なんだ?」

「ここってこんなに静かなんですか?」

「静かって?」

「車も通行人もいないんですけど」

「そういえば」

街中を走っているのにこんなに人に遭わないなんておかしい

(もしかして!)

僕はあることを思い出し、桃耶の方を見た

「桃耶、これって」

「あぁ、怪獣魔境だ」

 

 

 

 

 



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第17話~モンスアーマーコンボ~

「怪獣魔境ってことは・・・」

すると突然車が揺れだした

「地震か!?」

違う、これは

僕と桃耶も車から出て辺りを見回した

「来たぜ、シルバゴン」

僕達の目線の先には、剛力怪獣シルバゴンの姿があった

「ここは僕が!」

「待てって」

ギンガスパークを取り出した僕を桃耶が止める

「ここは俺がやる」

「・・・じゃあ頼んだよ」

桃耶はエクスデバイザーを取り出す

「よし!行くぜエックス!」

《あぁ!桃耶、ユナイトだ!》

桃耶はエクスデバイザーを展開した

 

 

 

――――――――――――――――――

 

ウルトラマンエックスとユナイトします

「エックスーーーーー!」

エックス、ユナイテッド

 

今俺の目の前にはシルバゴンが立ち塞がっている

《桃耶、かなり強そうだが策はあるのか?》

「こいつの弱点はよく知ってる」

《弱点?》

「こいつは静止しているものが見えないんだ

 だから、だるまさんがころんだ戦法だ!」

俺はそのまま動かず、シルバゴンが自分の横を通り過ぎるのを待つことにした

シルバゴンは俺の前で立ち止まり腕を振り上げる

「えっ?」

そのまま腕を振り下ろす

「ぐはぁっ!」

予想だにしない攻撃に、数歩後ずさりしてしまう

《おい桃耶!今、完全にこちらを認識してなかったか?》

「そんなバカな、だってシルバゴンは・・・」

俺は目の前のシルバゴンをよくよく見た

(シルバゴンって皮膚の溝って青かったっけ?)

シルバゴンは尚も向かってくる

「もしかして」

俺は記憶を探る

《桃耶、何か分かったのか?》

「こいつ、クローンシルバゴンだ」

《クローンだと?》

「動いてるものも見えるように改良されたシルバゴンだ」

今、シルバゴンの猛攻をなんとか凌いでいる

《どうするんだ?》

「いや、弱点がないなら」

俺は一枚の掴み、エクスデバイザーに読み込ませる

 

サイバーゴモラ、ロードします

 

「力で圧倒するだけだ!」

 

サイバーゴモラアーマー、アクティブ

 

アーマーを装着し、シルバゴンと対峙する

両腕の爪でシルバゴンを斬りつける

「はぁ!」

シルバゴンはこちらに背を向け、尻尾を高く揚げる

俺は両腕の盾で尻尾攻撃を防ぐ

今度は、シルバゴンに爪を立て後方へ押し出す

「よし!」

両腕の爪を地面に刺し

「ゴモラ振動波!」

振動波でシルバゴンの足元の地面をへこまし、体勢を崩す

「今度はこれだ!」

俺は再び一枚のカードを取り出し、エクスデバイザーに読み込ませる

 

サイバーエレキング、ロードします

 

エックスの体に先程とは違った装甲が装着されていく

 

サイバーエレキングアーマー、アクティブ

 

右腕にエレキングの腕を模した砲身が付き、左の肩にはエレキングの顔を模したアーマーが装着されている

《桃耶、これは・・・》

「これでシルバゴンの動きを封じる!」

右腕の砲身から電撃を放ち、シルバゴンを絡め捕る

「うぉぉぉりゃぁぁぁ!!」

そのまま持ち上げ、シルバゴンの頭が下になるようにし

「はあぁぁぁぁぁ!!!」

一気に地面に落とす

「止めだ!」

エレキングアーマーを解除し、上空へ高くジャンプする

さかさまになっているシルバゴンに狙いを定めて

「《ザナディウム光線!》」

ザナディウム光線を放つ

光線が当たったシルバゴンは爆発し、消滅した

 

 

 

 




ウルトラファイトオーブを見てると、次回作に出す予定のオーブを早く出したくてしょうがなくなりますね


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第18話~大地の戦士~

「よし!」

勝利したエックスを見て、笑みが零れる

「さすがウルトラマンだな!」

アスカ先生も今の戦闘を見て多少なりとも興奮したようだ

「さ、帰るぞ!」

アスカ先生がゼレットに乗ろうとした瞬間

《うわぁぁぁ》

突如、エックスがうめき声のようなものをあげた

「どうした、エックス!」

《分からない》

僕はエックスを見上げると、その先に巨大な塊を見つけた

「なんだあれ?」

僕の声を聞いてエックスとアスカ先生も見上げる

「あれはガゾート!」

「ガゾート?」

アスカ先生はピンと来ていないようだった

「ガゾートはウルトラマンティガに出てくる怪獣で、電子機器をダメにしてしまうんですよ」

「電子機器を?」

アスカ先生はゼレットの運転席の方に行き

「ナカジマ!聞こえるか、ナカジマ!」

通信機を使おうとするが

「本当だ、クソ!」

やはりダメだったようだ

(なんでエックスが、苦しんでるんだ?)

僕の頭にはその疑問が浮かんでいた

(そっか!)

「桃耶、デバイザーだ!

 ガゾートの能力でデバイザーが狂ってるんだ!」

《桃耶、このままではユナイトが解除される!》

「桃耶!僕とバトンタッチだ!!」

僕はそう言いながらギンガスパークを取り出し、スパークドールズを読み込ませる

 

ウルトライブ!

ウルトラマンティガ!

 

 

ティガに一発変身してエックスとバトンタッチする

「頼んだぜ、ミチル」

「任せてよ!」

ガゾートが空から降りて地面に立つ

「ハンドスラッシュ」

両手から光弾を二発連続で発射するが

「ダメか・・・」

ガゾートは光弾を吸収してしまった

「なら!」

両腕を左右に広げ、簡略化ポーズで腕をL字に組み

「ゼペリオン光線!」

光線がガゾートに直撃するとガゾートはそのまま倒れてしまう

「こんなんでいいのか・・・」

僕は倒れたガゾートに近づき、倒したのかどうか確認をすることにした

「ミチル!気をつけろ!!ガゾートは・・・」

目の前のガゾートは突然立ち上がった

「ヤバっ!」

ガゾートは両手のヒレを使って僕の体を反転させ、背後をとる

そのまま

 

ガブッ!

 

僕の首元に噛みついてきた

「っっ!」

かなりの激痛が走る

「ミチル!今助ける!」

アスカ先生が腰から銃を取り出し、構えるが

「こいつもダメなのかよ!」

何度もトリガーを引くが弾が発射されることはなかった

「ミチル!!」

桃耶の声が聞こえる

「こんなところで負けるわけにはいかない!」

痛みに耐えながらも、一体のスパークドールズを呼び出す

「ショウさん、ショウさんの力借りますよ!」

手にしたスパークドールズをギンガスパークにリードさせる

 

 

 

ウルトライブ!

 

前を向きながらガゾートの頭を掴み、前へ投げ飛ばす

 

ウルトラマンビクトリー!

 

「一気に畳みかける」

頭部にあるV字型のクリスタルを光らせ

「ビクトリウムバーン!」

光線をガゾートの胸部に当て、エネルギーを吸収できなくする

「これで決める」

両腕で宙にVの字を描き、そのエネルギーを右腕に集め両腕をL字に組む

そして右腕の甲に付いているVクリスタルを相手に向け、光線を放つ

 

 

「ビクトリウムシュート!!」

 

 

 

 

 

 

 



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第19話~様々な思惑、様々な感情~

ミチル達が怪獣と戦っていた時

 

 

「片野君、大丈夫かな」

片野君から電話があってから数時間、片野君からの連絡は未だない

片野君もウルトラマンの力を持ってるから何かあっても大丈夫だと思うけど

 

「片野桃耶が心配か?」

 

私の背後から突如声がして

「ひゃっ!」

驚いて後ろを向くとそこには

「ミチル君?・・・違う」

顔はミチル君そのものだけど、髪の色やまとっている雰囲気が全然違う

「あなたは誰?」

「俺か?俺の名前はまだ教えるわけにはいかない

 まぁMとでも呼んでくれよ」

「M?」

なんか怖い

「お前はヤナセ・レナであってるな?」

「そうだけど・・・」

「先程の質問の答えは?」

「答え?」

「片野桃耶が心配か?」

「そりゃ心配よ」

私の答えを聞いて、Mが返した返答に私は驚いた

「片野桃耶は今、礼堂ミチルと一緒にいる」

「え、ミチル君t・・・」

私の意識はそこで途切れた

 

 

 

――――――――――――――――――――――

「ミチルの名を聞いた途端、油断したな」

Mは気絶したレナに向かって言葉を続けた

「お前にはエサになってもらうぞ

 お前がいればミチルは必ず来る」

そしてMはどこからともなく黒いシュリケンを取り出した

「ありがとうなミチル、これもお前のおかげだよ」

Mは黒いシュリケンを見ながら言った

 

クロニンジャーシュリケン

ザ・変化(へんげ)

クロジャー、ニンジャー

 

Mは黒いニンジャに変身し、気絶したレナを抱え消えた

 

 

「大変な場面を目撃してしまった!」

そんな瞬間を見ていた少女がいた

少女は自分のバッグから素早くW.I.T.を取り出した

「こちらミドリカワ・マイ、ヤズミ先輩聞こえますか?」

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

場所は変わり、エリアルベース司令室

一人の男が外を眺めていた

「ヒカル・・・」

ポツリと呟いた一言には、様々は感情が込められていた

すると扉が開き、一人の男が入ってくる

「藤宮」

「我夢か」

この場にいるのは司令官(コマンダー)の藤宮博也と行動隊長(チーフ)の高山我夢の二人だけである

「今日本部に行ったら、ミチル君に会ったよ」

「ミチルって、ヒカルの息子のか?」

「ああ、大きくなってたよ」

「俺も会ったのは、ミチルが生まれてすぐの頃だったからな」

「・・・」

「・・・」

二人の間に沈黙が流れる

「後悔してる?」

我夢が藤宮に問いかける

「ああ

 あの時ヒカルの意見を受け入れたばっかりにヒカルは・・・」

「藤宮、そうやって自分ばっかり責めるなよ

 僕もヒカルを止められなかったんだ」

「すまんな、我夢」

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「次はどんな展開が待っているのかな、エクセラー」

「既に、手は打ってあります

 あなたを退屈させるようなことはありませんよ、蛮野博士」

 




ミチルも桃耶も出てこない回になりました
こんな回は初めてじゃないかな?
とにかく珍しい回でした

もう少しスピードよく話を進めたいんですが、なかなか上手くいきませんね


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第20話~焦りと確信と・・・~

「ビクトリウムシュート!」

 

 

 

 

「やったなミチル!」

ライブを解除して元の姿に戻り、桃耶とハイタッチをする

「デバイザーはどう?」

桃耶はエクスデバイザーを見る、すると

《やっと復旧したか、ずっと暗かったぞ》

「もう大丈夫だぞ、エックス」

「アスカ先生、車は動きますか?」

アスカ先生が回すとエンジンがかかった

「もう大丈夫みたいだな、じゃ帰るか」

先生の一言で僕たちはゼレットに乗った

「そういえばアスカ先生」

「なんだ?」

桃耶は空に架かっている虹を指さしながら

「あの虹が消える前に虹の元に行かないと、この魔境から出られないんで」

「そういうことは早く言えよ!」

ゼレットは猛スピードで発進した

 

 

 

 

 

『・・ぃちょう、隊長!』

ゼレットの通信機から声が聞こえる

「ヤズミか、どうした?」

『やっと繋がった、さっきマイから通信が入りまして』

「マイから?」

『ヤナセ・レナが何者かに連れ去られたと』

レナ!?

僕は後部座席から身を乗り出した

「どういうことですか!?

 レナが連れ去られたって!」

「落ち着け、ミチル!」

桃耶に制される

「ヤズミ、ヤナセはどこに行ったか分かるか」

『雫が丘大学の敷地を離れたところで反応がロストしました』

「どういうことだ・・・」

僕は一つ心当たりがあった

 

「Mだ」

「M?」

「そう、今までも僕に何度か接触してきたけど

 今度はレナに・・・」

「そのMってのは何者なんだ?」

アスカ先生が僕に問いかける

「何者なのかはハッキリとは分かりません

 分かってることは、僕たちの敵だっていうことですよ」

「そいつはどんな見た目をしているんだ?」

「顔は僕と瓜二つですよ

 でもあいつは髪の色は白いし、目つきは鋭いし・・・」

「そんなやつがいるのか

 ヤズミ、今の聞いてたか?」

『はい、そのMという人物も調べておきます』

「頼む」

アスカ先生はそう言って、通信を切った

「ミチル、そのMってやつはいつ頃お前の前に現れたんだ?」

「桃耶と決闘した前日だよ、ここ数年は姿を見せなかったんだけど」

「そんな前に・・・

 これからどうするんだ?」

「レナを助け出したいけど、居場所が分からないんじゃ・・・」

「ミチル、S-GUTS(こっち)でも調べてみるから分かったら直ぐに連絡を入れるよ」

「分かりました・・・」

直ぐに連絡をくれるとは言ってくれたけど、そんなにうかうかしてられないのも事実

 

「レナ・・・」

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――

 

DRIVE ! Type TECHNIC!

 

「こいドア銃!」

黄緑色のタイプテクニックに変身したドライブは車のドアの形状をしたドア銃を呼び出し、目の前のロイミュードを的確に打ち抜いていく

「天晴!大丈夫か?」

「なんとか大丈夫だ」

天晴はアカニンジャーとなり、自らを囲んでいるロイミュードと応戦していた

「カラクリヘンゲン刀!」

アカニンジャーはカラクリヘンゲンと忍者一番刀での二刀流で

「ハンドル剣!」

ドライブはドア銃とハンドル剣の二つの武器で戦っている

 

「はっ!はっ!」

ドライブはハンドル剣で応戦しながら、背後にいる敵もドア銃で撃つ

《進ノ介、腕をあげているんじゃないか?》

「今、そんなこと言ってる場合かよベルトさん!」

そんな会話をしている内に、目の前に迫っていた敵に気づかず攻撃を受け

その反動でドア銃を落としてしまう

「あ!くそっ!」

ドライブは直ぐにドア銃を拾おうとするがロイミュードに阻まれてしまう

「天晴!」

ドライブはアカニンジャーを呼ぶ

「どうした、進ノ介!」

「お前の近くに銃が落ちてるだろ、それ拾ってくれ」

アカニンジャーはなんとかドア銃を拾い上げる

「これか!?」

そこでドライブに背後から近づいてくるロイミュードに気づいたアカニンジャーは、ドア銃をドライブの後方に向け撃つ

倒れたロイミュードを見て

「なんか一言言ってからにしろよ」

「そんな余裕なかったろ!」

アカニンジャーは自分が相手をしている敵に向かって、もう一度ドア銃のトリガーを引く

 

しかし弾は出ない

「え、弾切れ!?」

アカニンジャーが驚いていると

「ドアを開けてもう一度閉めろ、それで弾が補充される!」

ドライブの言葉を聞き、アカニンジャーはドア銃のドアを開け、閉める

「よし、これで!」

アカニンジャーはもう一度トリガーを引く

 

半ドア!

 

「おい、ちゃんとドアを閉めろよ!」

 

 

 

 

戦闘中の二人の漫才は続いた

 

 

 

 



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第21話~深まる謎と・・・~

DRIVE! TypeFORMULA!

 

ドライブは黄緑色を基調としたタイプテクニックから、青を基調とし

胸部にはF1の車がそのまま付いたかのような装甲が施してある、タイプフォーミュラに変身した

「天晴、こいつら一か所に集められるか?」

「やってみる!」

アカニンジャーは一つの手裏剣を取り出した

 

カクレンジャーシュリケン!

 

「分身の術!」

アカニンジャーは分身の術を使い4人に増える

4人のアカニンジャーは同じ手裏剣を忍者一番刀に装備する

 

火炎の術!

 

「「「「シュリケン忍法 大火炎の術!」」」」

 

めらめらじゃー

 

忍者一番刀を地面に刺すと、巨大な火柱がロイミュードを囲み身動きを取れなくする

「進ノ介、今だ!」

「よしっ!」

ドライブの手元に青いトレーラーのようなものが来た

ドライブはそれを手に取り、運転席部分をスライドさせバズーカ砲の形にする

砲身の上部にシフトフォーミュラをセットする

 

フォーミュラ砲!

 

そして、コンテナの内部にシフトスピードとシフトワイルドをセットする

 

ヒッサーツ! Fullthrottle!

 

火柱に囲まれているロイミュード達に向けてトレーラー砲を構える

「これで一網打尽だ!」

 

フルフルフォーミュラ大砲!

 

「はぁぁぁぁぁぁ!」

トレーラー砲から強力な砲撃が飛んでいった

直撃したロイミュードは爆発し、ナンバーも爆発した

 

 

 

 

 

 

 

「進ノ介、今の凄かったな!」

「まあな」

そう言いながら二人とも変身を解除する

 

NICE DRIVE

 

「どうした、進ノ介?」

天晴が進ノ介に問う

「えっ?」

「なんか難しそうな顔してたからさ」

「いや、少し疑問がな」

《なんだね?》

「ロイミュード達の標的はミチル君なんだろ?

 何故今回は、俺たちが狙われたんだ」

《恐らくミチルの周りにいる戦力を潰してから、当人を始末するつもりなんだろう》

「けど、なんでミチルが狙われるんだ?」

《確かに、光の巨人の力を恐れているのなら片野桃耶も狙われるはずだが・・・》

「敵はミチル君の何を恐れているんだ?」

 

「それにしても、敵って一体何者なんだ?」

《恐らく蛮野が関わっているのは間違いないだろう》

「誰なんだそいつは」

《蛮野はロイミュードを作り出した張本人だ

 ロイミュードが復活していることを考えると、やはり奴が関与しているとみるべきだな》

「ロイミュードの方はそれで結論付けるとしても

 怪獣の方はどうなんだ?」

《以前、片野桃耶が言っていたエクセラーという人物の可能性は?》

「でも桃耶が言うには、倒したって・・・」

《それが倒せていなかったり、蛮野のように復活したとなると・・・》

 

「待て待て!全然話が見えないんだけど・・・」

「そうか天晴は知らないことだらけだったか、じゃあしっかりと説明するぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――

 

 

その時、一人の男が目を覚ました

男は空を見上げて、一言呟いた

 

「再び会えるとはな、泊進ノ介

 待っていろ、俺の友よ!」

 

 

 

 

 



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第22話~絶え間ない修行~

「ここでいいのか、ミチル」

「はい、ちょっと一人で考えたいこともあるし」

「分かった、じゃあな」

アスカ先生はそう言って、桃耶を乗せゼレットを発進させた

 

 

「M!いるんでしょ?」

「よく分かったな」

僕が振り向くと、そこには木に寄りかかって立っているMの姿があった

「僕がここに来るっていう確証があって待ってたの?」

「あぁ、俺はお前のことならなんでも知ってる」

「なんでも?」

「あぁ、一日の修行時間とか高校時代のテストの点数とかな」

「・・・」

「そんな目で見んなよ、俺とお前の仲だろ」

「仲良くなった覚えはないけど」

「そんなことより、俺に聞きたいことがあるんじゃないのか?」

そう聞きたいことは一つだ

 

 

「レナはどこ?」

「おっ、単刀直入だな」

「お前だろ?」

口調が荒くなってしまう

「・・・気になるか?」

「気になるよ!」

僕はMの胸元を掴みかかる

「なんでレナを巻き込んだ!?

 僕とお前の喧嘩だろ、他の人は関係ないだろ!」

「こうでもしないと、お前は俺と向き合わないからな」

向き合う?

「お前は俺と向き合うことを恐れてる」

「そんなこと・・・」

「違うのか?俺と向き合って真実に目を向けるのが怖いんだろ!」

僕は強く否定することができなかった

 

「ヤナセ・レナは無事だ」

「・・・」

「お前に時間をやる、一週間だ

 その間に強くなれ。じゃないとつまんないからな」

そう言い残しMは消えた

僕は伊ケ崎道場に走って向かった

 

「強くならなくちゃ!」

 

 

 

 

 

 

それから一週間、僕は死に物狂いで修行をした

 

 

「シュリケン忍法、火炎の術!」

 

めらめらじゃー

 

アカニンジャーの忍者一番刀から炎が出る

「シュリケン忍法、水の術!」

 

じゃぶじゃぶじゃー

 

ミドニンジャーの忍者一番刀から水を出し、火炎の術に対抗しようとするが

「うわぁぁ!」

押し負けてしまう

「まだまだ忍タリティが足りないな」

「まだまだ!お願いします!」

 

その修行を傍から見ていた人物がいた

「ミチル君・・・」

「霞姉」

「八雲君」

「またミチルの修行を見てたのか?」

「はい、何だか心配で」

「心配?」

「力をつけるために焦っているような感じがして」

霞の心配をよそに修行は続く

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――

 

「ただいま」

「パパ!」

元気に玄関にやってくる男の子が

「おう英志、待ってたのか」

「パパ、おつかれ!」

「難しい言葉知ってるな」

「お帰りなさい、パパ」

「ただいま、霧子」

 

 

 

「最近どうなの?」

「ロイミュードが復活してな、今色々なことが謎な状態なんだ」

「私も捜査に参加できればいいんだけど・・・」

「今回の案件には蛮野が関わっている可能性がとても高い

 だからお前には・・・」

「分かってますよ、それに英志の面倒も見なきゃいけないし」

「悪いな、英志のこと任せちゃって」

「最近あの子、パパが警察官っていうのが分かってきたみたいで

 'パパはせいぎのみかた'って」

「そうか。今回のことが治まったら、みんなで旅行にでも行こうか」

「でも仕事は・・・」

「そのくらいの休みは取れるさ、どうだ?」

「じゃぁ、3人で行きましょうか!」

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

そして一週間後

 

 

 

 

 

 

 

 



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第23話~悪魔降臨~

今、僕の目の前にはロイミュードの大群がいる

僕は忍者一番刀を構えロイミュードたちを見据える

「こいつらを越えてこいってことか・・・」

ロイミュードは僕に狙いを定め、駆けてくる

「こい!」

しかし、僕の後ろから銃撃音がして目の前のロイミュードが怯む

僕は振り向くとそこには

「桃耶、泊さん、それに詩島さん!?」

拳銃を構えた泊さん、白い銃を構えた詩島さん、そしてその後ろに立っている桃耶がいた

「剛、お前ミチル君と知り合いだったのか?」

「少し前にね」

泊さんと詩島さんがそんな会話をしている中

「ミチル!格好つけるなよ!

 俺も一緒に戦わせてくれ!!」

「桃耶・・・」

桃耶の気持ちを聞き、嬉しくなった

「ミチル君!ここは俺たちに任せて、君はMのところへ!」

「でも・・・」

「俺たちを誰だと思ってんの?

 正義の味方、仮面ライダーだぜ。こんな奴等に負けないっての!」

「でも、どうしてここが?」

「S-GUTSの隊長さんから情報をもらってね、ヤナセ・レナの反応をキャッチしたって」

「アスカ先生が・・・」

「ミチル、行くぞ!」

桃耶が走って行く、僕も桃耶の後を追う

少し走って止まり、後ろを向き

「泊さん、詩島さん!」

泊さんはロイミュードを見据えながら

「また会おう」

そう言って僕を送り出してくれた

僕は泊さんと詩島さんに深くお辞儀してから再び桃耶を追った

 

 

――――――――――――――――――――

 

「進兄さん、今の変なフラグ立てたんじゃないの?」

「俺もそんな気がしてならないんだが」

「姉ちゃんと、なんか約束とかしてないよね?」

「・・・」

「・・・したの?」

「今回の事件が治まったら、家族みんなで旅行に行こうって・・・」

「進兄さん・・・」

《二人とも、今はそんなことより目の前のロイミュードをなんとかしなければ》

「そうだったな」

進ノ介と剛は戦闘態勢に入る

「行くぞ、ベルトさん」

進ノ介はベルトのイグニッションキーを回す

《OK!Start your engine! 》

剛はマッハドライバー炎を腰に装着する

進ノ介はシフトスピードを回転させ、シフトブレスに装着する

剛はマッハドライバーにシグナルマッハを装填する

 

シグナルバイク!

 

「Let's」

「「変身!!」」

変身の掛け声と共に進ノ介はシフトカーを一回倒す

 

DRIVE! Type SPEED!

 

進ノ介の体に赤い装甲が付いていき、胸にタイヤが嵌り

仮面ライダードライブ タイプスピードに変身する

 

ライダー! マッハ!!

 

剛の体に白い装甲が付いていき、背中のマフラーがなびき

仮面ライダーマッハへと変身する

ドライブは少し腰を落として

「お前たち!ひとっ走り付き合えよ!!」

そう言ってロイミュードたちに向かって走り出した

「追跡!・・以下略!!」

マッハはいつもの決め台詞を略し、ドライブに続いた

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

僕たちはある広場に辿り着いた

「ここなのか?」

「僕には分かる、Mはここにいる」

 

「ご名答」

 

僕と桃耶の前にMが現れる

「お前がMか・・・」

「片野桃耶か、会うのは初めてだな」

「M、レナはどこだ」

「心配すんな、ヤナセ・レナはあそこだ」

Mが指さした先のビルの屋上に、十字架に磔にされたレナがいた

「レナ!!」

するとMは少し口角を上げ

「愛しの彼女のもとに辿り着けたら、あの女は返してやる

 ただし、辿り着けたらな!」

そう言い残し、Mは姿を消した

レナの方を見るとMはレナの隣に移動していた

「さあ!ミチル、そして片野桃耶!!

 こいつを相手取ってもらおうか!」

Mは黒いギンガスパーク・ダークスパークを取り出した

「ダークスパーク!?

 ってことはやっぱり黒幕は・・・」

すかさずMは一体のスパークドールズを取り出し、ダークスパークに読み込ませた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダークライブ!

 

 

 

 

ゾグ!!

 

 

 

 

 



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第24話~命を懸けた戦い~

いつもよりは長くなってしまいました



ダークライブ!

ゾグ!!

 

僕らとMの間には、悪魔のような姿の天使が現れた

「根源的破滅天使・ゾグ、しかも第2形態!」

僕は隣の桃耶を見て

「桃耶、やれる?」

と問いかける

「やるしかねぇだろ!」

そう言ってエクスデバイザーを取り出す

僕も桃耶に続いてギンガスパークを取り出す

「行くぞ、エックス!」

《あぁ桃耶、ユナイトだ!》

「行くよ、ギンガ!」

 

 

「ギンガーーー!」

「エックスーーー!」

 

 

「こんなサイズの敵相手にしたことねぇな」

《桃耶、ミチル、どうやって戦うんだ?》

「まずは・・・」

僕は一体のスパークドールズを出現させ、ギンガスパークに読み込ませる

 

ウルトライブ!

ウルトラマンネクサス!

 

姿をウルトラマンネクサスへと変化させ、さらに姿をジュネッスへと変化させる

「まさか・・・」

「そう、そのまさか!」

腕を十字に交差させ、右腕にエネルギーを貯め

「フェーズシフトウエーブ!」

右腕を天高く突き上げる

右腕から光線が飛び出し、上空から金色の光が降り注ぎ辺り一面の風景を変えていく

 

 

―――――――――――――――――――――

 

「おい、ウルトラマンと怪獣が消えたぞ!」

「マジで!?」

《いやあそこに生体反応はある

 つまり、あの怪獣と戦うために特殊な空間を発生させたのだろう》

「そういうことか・・・」

ドライブは先程までウルトラマンがいた場所を見ながら

(頼んだぞミチル君、桃耶)

 

 

 

―――――――――――――――――――――

 

「メタフィールドか」

《メタ、フィールド?》

「説明は後でしてやるよ、今はこいつの相手が最優先だ」

僕らの前には変わらず、悪魔が立ちはだかっている

「戦術とかあるか?」

桃耶が僕に問いかける

「取り敢えず、ゾグの動きを封じてから体力の続く限り光線を打ち続ける」

「動きを封じるのって難しくないか?」

「この間シルバゴンにやった方法でできないかな?」

「あれか、まぁやってみる価値はあるか」

僕たちは再びゾグを見据える

「僕が奴の注意を引くから、その間に・・・」

「了解!」

 

僕らは一斉に違う方向へと走り出した

ゾグはエックスを目で追っていた

僕は腕を十字に構え

「クロスレイ・シュトローム!」

光線を放ちゾグの顔に中てる

ゾグには大したダメージがないようだが、注意を引ければそれでいい

「あんたの相手はこっちだ!」

ゾグは僕を掴もうと巨大な腕を伸ばしてくる

「はっ!」

その腕を飛んで避ける

 

ウルトライブ!

ウルトラマンダイナ!

 

今度はダイナにライブし、胸の前で腕をクロスさせミラクルタイプにタイプチェンジする

「ウルトラマジック!」

ミラクルタイプの能力で3人に分身する

「ビームスライサー!」

3人のダイナで光弾を放つ

しかし、ゾグには傷一つ付いていない

「桃耶!!」

「準備OKだ!」

エックスの方を見るとサイバーゴモラアーマーを身に着けていた

《やるぞ、桃耶!》

 

「ゴモラ振動波!!」

エックスは巨大な爪を地面に刺す

振動波は地面を這っていき、ゾグの右足の地面をへこませる

ゾグは突然のことに対応できず、バランスを崩してしまう

「今だ!」

僕は姿をフラッシュタイプに戻し、エックスはアーマーを解除する

僕は上空から狙いを定める

エックスは右腕を斜めに揚げ、そして両腕を左側へゆっくりと振りかぶる

僕は両腕を胸の前で一直線に合わせ、上下に広げる

そして

 

「《ザナディウム光線!!》」

「ソルジェント光線!!」

 

二人のウルトラマンが同時に光線を放つ

「《はぁぁぁぁぁぁぁぁ!》」

「はぁぁぁぁぁぁぁ!!」

光線を放ち続ける

二人同時にカラータイマーがなる

しかしそれでも、撃ち続ける

さすがのゾグもこれは堪えるようだ

 

しかしゾグは腕を振り、エックスを吹き飛ばす

「ぐはぁぁぁ!」

「桃耶!」

油断をしてしまった僕をゾグが掴む

「っっっぐ!」

そしてゾグは僕を掴んだまま、腕を大きく振りかぶり

地面に叩き付けた

「かはっ!!」

僕の姿はもとのギンガの姿に戻り、メタフィールドも消えていく

 

 

―――――――――――――――――――――

 

ギンガのカラータイマーの点滅はだんだん早くなっていく

ゾグは口に黒いエネルギーを貯めていく

「ここで終わるわけには・・・!」

ギンガは倒れた状態で、腕を胸の前方で交差させS字を描くように左右に大きく広げる

「!!!」

ゾグの口から禍々しい光線が放たれる

「ギンガクロスシュート!」

ギンガは腕をL字に組み、右腕から光線を放つ

二つの光線はぶつかり合う

 

しかし

ゾグの光線はどんどんとギンガに近づいてく

その様子を見ていたドライブは

「おい、マジかよ、やめろ!!!」

その言葉も空しく、ゾグの光線はギンガを覆っていく

「ミチル!!!」

マッハが叫んだと同時にギンガのカラータイマーが点滅をやめ、光を発しなくなった

カラータイマーだけではなく全身にあるクリスタル、ギンガの目までもが光を失った

 

 

 

 

 

 

《桃耶、ミチルが!》

エックスはようやく立ち上がると、親友の惨状を目の当たりにした

「嘘・・だろ」

桃耶はうつむいた

《桃耶、ゾグがこちらに来るぞ!》

ゾグは始末し終えたギンガから、始末し損ねたエックスへと標的を移す

 

「エックス、あれやるぞ」

桃耶は俯きながらエックスに語りかける

《あれって、まさか!》

「あぁ、あれなら今の状況を変えられるかもしれない」

《しかし、あれはまだ成功したことがないんだぞ!》

「それでも!!」

桃耶は叫んだ

「親友があんな目に遭ったのに、黙ってられっかよ!

 四の五の言ってられねぇんだ!!」

《・・・分かった、やろう!》

 

桃耶は右腕を伸ばす、すると一体のスパークドールズが現れる

そのスパークドールズを手に取り、エクスデバイザーに読み込ませる

 

ウルトラマンエックス、パワーアップ!

 

デバイザーの音声がなると、桃耶の目の前に一つの虹色の剣・エクスラッガーが出現する

桃耶はそれを手に取り、側面に付いているパネルをスライドタッチしトリガーを引く

「《行くぞ!》」

桃耶はエクスラッガーをX字に振り、その名を叫ぶ

 

 

 

 

「《エクシードエーックス!!》」

 

 

 

 

 




次話か次々話で、そろそろ今作も折り返し地点かなと思います
数少ない読者様、いつもありがとうございます!
アニメの小説ではないので閲覧数も他作品に比べて少ないですが
これにめげずに最後まで書き終えたいと思いますので
応援のほどをよろしくお願いします!


ちなみに次回作の構想はもうありまして
あのウルトラマンとあの仮面ライダーとあの戦隊と共演させようかと考えております
今作でもいろんな共演あるかも
ヒント・最近、平成ジェネレーションズを見ました


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第25話~復活の蛮野~

「《エクシードエーックス!!》」

桃耶がエクスラッガーをX字に振るうと

エックスの姿が赤と銀を基調としたカラーリングから、銀を主体とし虹色のラインが走っている姿に変わる

 

ウルトラマンエクシードX

ウルトラマンXの強化変身した姿だ

 

《おお!桃耶、初めて成功したぞ!》

「感心してる場合か!」

ゾグは依然としてエックスに狙いを定めている

エックスは右手を額に持っていき、額に装着されているエクスラッガーを取り外す

「《エクスラッガー!》」

エクスラッガーを構え、エックスは走り出す

「行くぜ、エックス!」

《ああ!!》

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

ヒッサーツ! Fullthrottle! SPEED!

ヒッサツ! フルスロットル! マッハ!

 

トライドロンがロイミュードたちの周りを高速で旋回する

「はっ!」

「はっ!」

ドライブとマッハが同時に蹴り始める

数回往復し、ドライブとマッハのダブルライダーキックが極まる

ロイミュードたちは爆発し、ナンバーも爆発した

「やったね、進兄さん」

「あぁ・・・」

ドライブの視線は倒れたウルトラマンギンガに向けられる

「ミチル君・・・」

 

 

「せっかく復活させてやったのに、この程度とは・・・」

 

ドライブとマッハは声が聞こえた方を見ると

「まさか!」

「お前は・・・」

一人の男性が立っていた

「久しぶりだなクリム。そして、剛」

《蛮野・・・!》

そこにいたのは5年前、剛がその手で倒したはずの男・蛮野天十郎だった

「蛮野、お前は俺が・・・」

「'倒したはず'とでも言いたいのか?

 私はデータだぞ?コピーを取っていたに決まっているだろ」

《しかし、その肉体は!》

「保存していた私の細胞を使い、クローンを生成し

 コピーしていたデータを脳に移植した」

《そんなことが!》

「私に不可能なことなんてないのだよ、クリム」

剛は蛮野に向かって叫ぶ

「ロイミュードを復活させて、何を企んでんだ!」

「決まっているだろう、グローバルフリーズだ」

「「《!!!》」」

「その為に私には強力な助っ人もいる」

「助っ人?」

すると蛮野は赤い短剣・チブルスパークを取り出した

「貴様らの相手はこいつらだ」

蛮野はチブルスパークにスパークドールズを読み込ませる

 

モンスライブ!

ムザン星人!

レイビーク星人!

バキシム!

 

ドライブとマッハの前にムザン星人とレイビーク星人、そして超獣バキシムが現れた

「なんだこいつら!」

「せいぜい、楽しめよ」

蛮野はそう言ってどこかへ消えて行った

「おい!待てよ!!」

追おうとするマッハの前に、レイビーク星人(部下)が立ちはだかる

「今度はこの人数相手にするのかよ」

「怖気づいた?進兄さん」

「いや、もうひとっ走りしてやるさ」

 

「ちょっと待った!」

その声と共にドライブとマッハの目の前に6人のニンジャが現れた

「天晴!」

「進ノ介、俺たちも加勢するぜ」

「師匠の私たちが頑張らなくては、弟子のミチル君に示しがつきませんから!」

6人は光を失ったウルトラマンギンガに視線を移し、決意を固め前を向く

「行くぞ!みんな!」

6人はそれぞれシュリケンを持つ

 

アカニンジャーシュリケン

アオニンジャーシュリケン

キニンジャーシュリケン

モモニンジャーシュリケン

シロニンジャーシュリケン

スターニンジャーシュリケン

 

5人は忍者一番刀へ、1人はニンジャスターバーガーへシュリケンをセットする

 

ザ・変化(へんげ)

ザ・チェンジ!

 

「「「「「シュリケン変化(へんげ)!!」」」」」

「シュリケンチェンジ!」

 

アカジャー

アオジャー

キジャー

モモジャー

シロジャー

スターニンジャー

 

6人がニンニンジャーへと姿を変える

今ここに、6人のニンジャと2人の仮面ライダーが揃う

 

 

「忍ぶどころか・・・暴れるぜ!!」

 

 

 

 



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第26話~伝説の魔法使い~

タイトルから何が起こるかわかりますよね?


「ミチル、お前の力はこんなもんだったのかよ」

光を失い、倒れているギンガに向かってMは呟く

「急につまんなくなったな」

Mは一体のスパークドールズを、ダークスパークにリードさせる

 

ダークライブ!

カイザードビシ!

 

上空にカイザードビシが出現し、その腹部から大量のドビシが放出された

「片野桃耶、お前のお手並み拝見だな」

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

《桃耶、空を見ろ!》

桃耶はエックスに言われて空を見た

「ドビシか!」

空は既に大量のドビシが覆っていた

「こんなんどうするんだよ!」

ドビシが群れをなして街に向かって行く

「マズイ!!」

その時、エクスデバイザーに通信が入った

「片野、あいつらの相手は俺らがやっとく」

ふとドビシの方を見ると

ドビシに向かって、ビームを放っている戦闘機が

「もしかして、アスカ先生?」

問いかけると

「俺だけじゃないぜ、S-GUTS総動員だ!」

見ると

ガッツウイング1号・2号・EX-J、ガッツイーグルの姿が

「お前はその怪獣に集中しな!」

「ありがとうございます!」

エックスは再び、エクスラッガーを構えゾグに向かって行く

 

「いいかみんな、今までの出撃とはわけが違うぞ

 あの怪獣を一匹たりとも地上に落とすな!」

「・・・!」

みんな息をのんでいた

「各機、弾と根性が続く限り撃ちまくれ!!」

『ラジャー!!』

「本機は分離して迎撃する」

『隊長』

「どうした、ナカジマ?」

『隊長はα号でいいんですか?』

「あぁ、この機体の方が落ち着くんだよ」

ガッツイーグルはα号・β号・γ号に分離し、ドビシ迎撃に向かった

 

 

――――――――――――――――――――

 

バキシムへと向かって行くスターニンジャーとマッハ

マッハはゼンリンシューターのタイヤ部分を回し

 

ゼンリン!

 

タイヤ部分で打撃攻撃を行うが

「あれ、硬すぎじゃね!」

まったく効いていない

「あっしに任してくださいやし!」

スターニンジャーはスターソードガンで何度も斬りつけるが、まるで効果なし

「ならこれで!」

マッハはシンゴウアックスを取り出す

「力を貸してくれ、チェイス!」

今度はシンゴウアックスを振るう

するとバキシムは怯んだ、多少のダメージは与えられているようだ

バキシムは両手を二人に向け、火炎を放つ

「うわぁ!」

「くっ!」

二人とも火炎を浴びて、倒れてしまう

マッハは一つのシフトカーを取り出し

「お前の炎より、こいつの方が断然熱いぜ!」

シフトカーをベルトに入れる

 

シグナルバイクシフトカー!

ライダー! デッドヒート!

 

マッハの姿がドライブとマッハを足したような、姿に変わる

「おお!なんか激熱な姿でございやすね!

 ならあっしも!」

スターニンジャーは忍者激熱刀を手にし、その姿をスーパースターニンジャーへと変える

「あんたの姿、まさにスーパースターだな」

「そっちにばっかり、見せ場は持っていかせやせんよ!」

二人はバキシムに目線を向ける

「こっからが本番だ!」

「こっからが本番でございやす!」

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

 

アオニンジャーとキニンジャー、モモニンジャー、シロニンジャーはレイビーク星人たちを少し離れた場所に誘導し相手にしていた

「ちょっと多くない?」

レイビーク星人のあまりの多さに風花が愚痴を漏らす

「しかも、一体一体が強いし」

風花の愚痴に凪も同調する

「二人とも、そんなことではミチル君に呆れられてしまいますよ」

「しかしこの数じゃ、さすがにeasyとは言えないな」

その時、一体のレイビーク星人がモモニンジャーに銃を向ける

「危ない霞ちゃん!!」

咄嗟にキニンジャーは射線軸上に入る

縮小光線を受けたキニンジャーはレイビーク星人の持つ銃の中に吸い込まれていく

「凪!」

「凪!」

「凪君!」

突然の出来事に動揺する3人

しかしレイビーク星人の攻撃が止むことはない

アオニンジャーは自分の魔法で状況を打開しようとするが、なかなかそんな隙を与えてくれない

「くそっ!身内一人守れなくて何が魔法だ!」

アオニンジャーは自分の非力を嘆いていた

「八雲君・・・」

「やっくん・・・」

 

 

テレポート プリーズ

 

突然目の前に魔法陣が現れ、一人の男が姿を現す

レイビーク星人たちも動揺している

「今度はなに!?」

動揺している風花と霞。そんな二人と全く違う反応を見せている八雲

「まさか!」

男は八雲の方を向き

「絶望するのはまだ早いぜ、後輩君」

そう言うと再び前を向く

男は右手に嵌めている指輪をバックルに当てる

 

ドライバーオン プリーズ

 

すると銀色のウィザードライバーが出現する

そしてハンドオーサーを操作する

 

シャバドゥビタッチヘーンシーン!

 

独特な変身待機音が鳴る

「八雲君、知ってる人ですか?」

「知ってるも何も・・・」

今度は左指に嵌めた指輪のカバーを下し、ハンドオーサーにタッチする

「変身!」

 

フレイム プリーズ

 

「この人は、伝説の魔法使い・・・」

 

ヒー・ヒー・ヒーヒーヒー!

 

「ウィザード」

「「ウィザード?」」

 

 

 

 

 

「さあ、ショータイムだ!」

 

 

 

 




この辺りはこの作品の前半のクライマックスだと思っているので、じっくりと進めたいと思います

いやぁ、ウィザード出しちゃいましたね
本来今作に登場させる予定はなかったんですが、物語進行に支障ないと判断し登場させました


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第27話~憧れを胸に~

フレイム プリーズ

ヒー・ヒー・ヒーヒーヒー!

 

3人の目の前には、黒い衣装を身にまとい赤い宝石のような顔をした

魔法使いが現れる

「伝説の魔法使い、ウィザード!」

「「ウィザード?」」

「俺のこと知ってんのか」

「知ってるも何も、魔法界ではもの凄い有名人ですよ!

 というより、俺のこと知ってるんですか?」

「知ってるよ、魔法使いのニンジャって君しかいないからね」

「なんかやっくん、キャラ崩壊してない?」

「それ程までに会えて嬉しい人ということでしょうか」

ウィザードは一体のレイビーク星人を指さし

「あいつがボスか?」

指をさしたレイビーク星人は他の個体より体が大きく、目の色が違っていた

「恐らく」

アオニンジャーはウィザードに答える

「ボスを倒せば指揮系統が鈍る

 八雲、手伝ってくれるか?」

「はい!」

「お嬢さん方、ザコの方を頼めるかな?」

「はい!任せてください!」

ウィザードはハンドオーサーを操作し、右手の指輪をタッチする

 

コネクト プリーズ

 

ウィザードの隣に小さな魔法陣が現れ、ウィザードはそこに手を入れ銀色の剣を取り出した

「凄い・・・」

アオニンジャーが小さく呟く

 

ウィザードとアオニンジャーが並びそれぞれ剣を構える

「・・・」

「・・・」

「おい」

「はい?」

「いつもの言わないのか?」

「いいんですか?」

「じゃあ一緒に言うか」

 

「魔法使いなれども」

「暴れるぞ!!」

 

 

 

 

 

 

忍者一番刀とウィザーソードガンによる攻撃でレイビーク星人(ボス)はかなり怯んでいた

そんな中、シロニンジャーとモモニンジャーは部下の方を相手していた

「あの魔法使いさんはすごいですね」

「なんかカッコいい!」

そこでふと気付く

「あれ、凪が吸い込まれた銃は?」

「この中の誰かが持ってると思いますけど・・・」

見渡してみても、銃を持っている個体はいなかった

「まさか!」

モモニンジャーがボスの方を見ると、いつの間にか銃はボスの手に渡っていた

「八雲君、魔法使いさん、ボスの持っている銃に気を付けてください!」

ボスはすぐさま銃口をウィザードへと向ける

「危ない!」

「大丈夫」

ウィザードはハンドオーサーを2回操作し、右手の指輪をタッチする

 

ディフェンド プリーズ

 

光線が発射されると同時に、ウィザードとアオニンジャーの前に炎の壁が出現した

「その銃、もらうよ」

 

コネクト プリーズ

 

魔法陣を通し、ボスから銃を奪うウィザード

そして再び魔法陣に手を入れる

戦っているシロニンジャーの側に魔法陣が現れ、銃を持ったウィザードの腕が伸びてくる

「きゃぁぁ!」

驚いているシロニンジャーをよそに

「ほら、早く」

急かすウィザード

「あ、ありがとうございます」

シロニンジャーが銃を受け取ると腕は引っ込み、魔法陣は消えた

「霞ちゃん、私これ持ってるから

 とどめお願いしてもいい?」

「分かりました。風ちゃん、その銃落とさないようにお願いしますよ?」

「大丈夫!」

モモニンジャーはカラクリヘンゲンを取り出し、弓状態にする

そしてカラクリヘンゲン弓に忍シュリケンをセットする

 

ザ・カラクリ!

 

モモニンジャーはカラクリヘンゲン弓を上に向ける

そして'爪'と書いてある部分を引き、そして放す

 

弓変幻、射!

 

「はっ!」

光の矢は高く上がり、そこで無数に拡散し部下たちに当たる

「!!!」

部下たちは全員爆発した

 

 

「こいつすばしっこいな・・・」

ボスはかなり機敏に動いて、自分の致命傷にならないようにしていた

「なら動きを止めるまでだ」

再びウィザードは指輪をタッチさせる

 

バインド プリーズ

 

ボスの周りに小さな魔法陣が現れ、そこから鎖が伸びていきボスを拘束する

「さ、止めだ!」

アオニンジャーは忍者一番刀の'技'のボタンを押す

 

ザ・技!

なんじゃなんじゃ、なんじゃなんじゃ?

 

ウィザードはウィザーソードガンに付いているハンドオーサーを起動させる

 

キャモナ・スラッシュ・シェイクハンズ!

 

それぞれの剣から待機音声が鳴る

そしてアオニンジャーはシュリケンを回転させ、ウィザードは左手の指輪をタッチさせる

 

アオジャー!、ニンジャー!

フレイム スラッシュストライク

ヒー・ヒー・ヒー

 

2人同時に走り出し同時に縦に斬る

「はぁ!」

「はっ!」

そして剣を横に構える

 

忍者一閃!

 

横一文字に回転斬りをする

「はぁぁ!!」

「はっ!!」

斬られたボスは鳴き声をあげながら爆発した

 

 

「ふぃ~」

 

 

 

 

 

ビッグ プリーズ

 

「やっと元に戻れたよ!

 魔法使いさん、ありがとうございました!」

元の大きさに戻れたキニンジャーはウィザードに深くお辞儀をしていた

「いや別にいいよ」

「けど、あんなテンション上がってる八雲君は初めて見た気がしますよ」

「そ、そうか?」

「そうだよやっくんいつも、クールぶってるからさ」

「'ぶってる'とはなんだ'ぶってる'とは!」

そんな会話を聞きながらウィザードはある場所を見ていた

 

「あんたも絶望するなよ、光の巨人」

 

 

 

 

 

 




随分長くミチルが出ていませんが、ミチルにはもう少し休んでもらう予定です(笑)
やっぱり口調を真似て書くのは難しいですね

最近、撮り溜めていたエグゼイドを一気に見ましたが
すごく驚きました
ま、何がとは言いませんが


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第28話~絶望を知らぬ者達~

ザ・激熱!

あっつあつあつ、あつあつじゃー!

 

スパースターニンジャーは忍者激熱刀にセットしているシュリケンを回転させる

 

サンダーじゃー!

激熱!

 

忍者激熱刀に雷を纏わせる

デッドヒートマッハはマッハドライバーのスイッチを連打する

 

バースト! キュウニ、デッドヒート!

 

デッドヒートマッハは更にパワーアップしたデッドヒートマッハバーストになる

マッハはバーストした状態でシンゴウアックスを振り

スーパースターニンジャーは忍者激熱刀を振る

「おりゃぁ!」

「イーハー!」

喰らったバキシムは後方へと下がる

バキシムは頭を下し、角を二人に向ける

「なんだ?」

すると角がミサイルのように飛んできた

「これくらい!」

マッハはシンゴウアックスを盾のように使い、ミサイルを防ぐ

するとバキシムは手を二人に向け、手先と嘴からロケット弾を発射する

「こんどはあっしが!」

スターニンジャーはシュリケンを風側に切り替え、回転させる

 

ハリケーンじゃー!

 

竜巻を起こし、ロケット弾を防ぐ

「!!」

バキシムはかなり動揺しているようだ

「さて、フィニッシュといきやしょう!」

「あぁ、いくぜ!」

スターニンジャーはシュリケンを再び、雷側に戻し'激'ボタンを押す

 

ザ・激熱!

 

マッハはシンゴウアックスに、マッハドライバーから抜いたシフトデッドヒートをセットする

 

ヒッサツ!

 

そしてシンゴウアックスのボタンを押す

 

マッテローヨ!

 

その音声と共に、赤信号が点灯する

走りだそうとしたスターニンジャーは立ち止まる

「待つんでございやすか?」

「ちょっとな」

 

イッテイーヨ!

 

そして青信号が点灯し

「行くぞ!」

「イエー!」

スターニンジャーはシュリケンを2回回転させ、マッハはシンゴウアックスのトリガーを引く

 

サンダーじゃー!

超!激熱!!

フルスロットル!!

 

バキシムの目の前まで来た2人は、それぞれの武器を高く振り上げ

「はぁぁぁぁ!!」

「イッヤハー!!」

一気に振り下ろす

「!!!」

斬られたバキシムは体から火花をあげ、鳴き声をあげながら爆発した

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

忍者一番刀とカラクリヘンゲン刀の二刀流でムザン星人に斬りかかっていくアカニンジャー

「俺も、もう一本剣が欲しいな」

《ピッタリのシフトカーがあるじゃないか!》

「そんなシフトカーあったっけ?」

《come on!!》

すると1台のシフトカーがドライブめがけて走って来た

「おっと」

ドライブはキャッチしてそのシフトカーを見る

「これは・・・!」

《またいつか使う日が来るのではないかと思って、保管しておいたんだよ》

「サンキュー、ベルトさん!」

ドライブはイグニッションキーを回し、シフトカーをシフトブレスに装着する

 

DRIVE! Type FRUIT!!

ON STAGE!

 

ドライブは赤が主体のタイプスピードからオレンジ主体に変わり

頭にはオレンジ色の笠が付き、オレンジの輪切りのようなタイヤが胴体に装着する

そして手には無双セイバーと大橙丸を持っている

「天晴!待たせたな!」

ドライブは2本の刀を使い、ムザン星人に斬りかかる

「なんだその姿、熱いな!」

計4本の刀でムザン星人と応戦する

 

「そろそろ極めるぞ、進ノ介!」

「分かった!」

ドライブは無双セイバーに大橙丸を装着し、ナギナタモードにする

そして、イグニッションキーを回しシフトブレスのボタンを押してからシフトカーを一回倒す

 

ヒッサーツ! Fullthrottle! FRUIT!!

 

アカニンジャーは忍者一番刀の'技'ボタンを押し、シュリケンを回す

 

ザ・技!

アカジャー!、ニンジャー!

 

ドライブの足元に輪切りのオレンジを模した足場が現れる

「天晴、乗れ!」

「よっしゃ!」

足場が大きくなり、ドライブとアカニンジャーが2人で乗る

「行くぞ!」

足場が移動し、ムザン星人に近づいていく

ムザン星人はかなりダメージを負っているようで、避けるような動きをしていない

 

忍者一閃!

 

擦れ違いざまに2人は剣を振るう

「はぁ!」

「はっ!」

ムザン星人は火花を散らしながら倒れる

足場が消え、2人は着地する

振り返るとムザン星人は爆発した

 

 

 

 

 

 

 

 

「進兄さん!」

剛がキンジを共に進ノ介たちの元に走ってくる

「そっちは大丈夫だったか?」

「俺がヘマするわけないでしょ!」

「タカ兄!」

今度は八雲、霞、風花がやってくる

「これで全員揃ったな!」

そして八雲たちに遅れて、晴人がやってくる

「あれ、もしかして晴人か?」

「よっ、久しぶりだな」

進ノ介が晴人に近づいていく

「どうしてここに?」

「あんなデカいのがドンパチやってたら嫌でも気になるだろ」

「それもそうか」

進ノ介と晴人が話しているのを見て

「伝説の魔法使いと知り合いなんて・・・」

「泊さんの人脈は計り知れやせんね」

「・・・」

「風ちゃん、どうしました?」

みんながそんな会話をしている中、風花は上の空だった

「霞ちゃん、あの人彼女とかいるのかな・・・」

「もしかして魔法使いさんですか?」

風花は静かに頷いた

「風ちゃんにもようやく春が来たようですね」

 

「進ノ介」

「なんだ?」

「あいつは大丈夫なのか?」

晴人はギンガへと目線を送った

「ミチル君なら、大丈夫だ」

「俺たちの弟子を甘く見るなよ!」

2人の会話を聞いていたのか、天晴は割って入って来た

「誰も絶望していないのなら大丈夫だ」

「えっ?」

「必ず、奇跡は起こる」

 

 

 

 

 

 

 

 



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第29話~S-GUTSの戰い~

「デキサスビーム発射!」

ガッツウイング2号からデキサスビームが放たれ、ドビシを倒していく

「くらえ!」

ガッツウイング1号は、2号のような大型のビーム兵器は装備していないものの

持ち前の機動力でドビシを撃退していく

「ハイパーメルトガン発射!」

ガッツウイングEX-Jはαとβに分離し、それぞれドビシと応戦していた

「くそっ、こんなに多いなんて・・・」

ガッツイーグルのγ号に乗っているカリヤが呟く

「カリヤ!」

γ号にα号のアスカからの通信が入る

「隊長!」

「怖気づいたんだったら基地で、指咥えて見ててもいいんだぞ?」

「すいません!」

アスカは隊長として、隊員を鼓舞していた

 

ガッツウイング2号はレーザービームを放ちながらドビシを撃退していた

ドビシの大群は急に方向転換し、2号機に背後から近づいていく

「2号機!!」

それを見たアスカはすぐさま2号機へと通信を飛ばす

通信を受けた2号機は機体を斜めにしてドビシを避けようとするが

2号機の機動力を上回るドビシのスピードに対応できず、機体後方部分に当たってしまう

「うわぁぁ」

2号機は煙をあげながら、高度をどんどん落としていく

「シンジョウ!リョウ!」

アスカの叫びも空しく2号機は市街地に向かって落ちていく

アスカは自分の隊員服からリーフラッシャーを取り出す

(あいつらを助けなきゃ、だけどダイナに変身できるのは後一回・・・)

その時、2号機の前に光が現れ2号機を受け止める

光が収まるとそこには

 

「ウルトラマンコスモス・・・」

シンジョウは呟いた

目の前にはウルトラマンコスモスの姿があったのだ

「EYESの春野隊長だ」

「ウルトラマン・・・」

他の隊員からの呟きが聞こえるなか

「悪いなムサシ」

アスカもまた呟いていた

コスモスが目線を向ける先にはテックサンダー2号があった

テックサンダー2号はガッツウイング2号をレーザーネットで包んだ

「S-GUTS基地までお願いね」

コスモスがそう告げると、テックサンダー2号は目的地に向けて飛んで行った

 

コスモスはドビシの大群を向き、右腕を天高く突き上げた

そして青いルナモードから赤いコロナモードへと姿を変える

「総員、コスモスと怪獣の直線上から撤退!!」

アスカは出撃しているS-GUTS隊員全員に通信をした

コスモスは腕を頭上に揚げ、胸の前で回転させる

ガッツウイングやイーグルは全て撤退し、ドビシがコスモスに向かって飛んでくる

「ブレイジングウェーブ!」

両手を前に突き出し、ブレイジングウェーブを放ちドビシを全滅させる

上空にいたカイザードビシは、一気にドビシが消滅した現状に動揺している

その間にコスモスは腕をL字に組み

「ネイバスター光線!」

ネイバスター光線を放ち、カイザードビシを撃退する

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

アスカは隊員たちに基地への帰還命令を出し、自分はα号からギンガの様子を見ていた

「ミチル・・・」

ギンガは一向に、動くことも光が灯ることもなくそこに倒れていた

「アスカ」

すると意外な人物から通信が入った

「ダイゴ・・・」

TPCの総監、マドカ・ダイゴだった

「なんだ?」

「アスカ、リーフラッシャーを」

「待て、俺たちが変身できるのは後一回なんだぞ」

「違う、僕たちが変身するんじゃない」

「じゃあ、どうするんだ?」

 

 

「僕たちに残された光を、ミチル君に託すんだ」

 

 

 

 

 




28話時点でお気に入りが11件になりました
ありがとうございます

できれば、次話で区切りをつけたいと思っています(区切りをつけるとは言ってない)


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第30話~立ち上がる金色の戦士~

「ミチルに託す?」

「そうだ、それしか方法はない」

「・・・」

アスカは、自分の教え子だったミチルに託さなければならない状況と、まだ子供のミチルに酷なことをしているのではないかとう葛藤をしていた

「アスカ、迷うのも分かる

 でも今はミチル君に賭けるしかないんだ」

「・・・分かった」

「じゃあダイブハンガーに来てくれるかい?

 我夢が作った装置を使わないといけないからさ」

「ラジャー」

ガッツイーグルα号はダイブハンガーへ向けて飛行する

 

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

エクシードエックスはエクスラッガーを使い、ゾグに攻撃していくが

《全く効いてないように見えるが》

「それでもやるしかねぇんだよ!」

それに体格差がかなりある為、ゾグ全体に攻撃を与えることは不可能で、局所的にしかダメージを与えられていないのが現状だ

するとゾグは口に黒いエネルギーを貯めていく

「あれは、ミチルが喰らった光線!」

しかしエクシードエックスの体力もかなり限界に近付いており、バリアを展開できたとしても光線を防げる保証は無かった

《桃耶、このままでは・・・》

「くそっ!」

ゾグの口から光線が放たれたと同時にエクシードエックスの目の前に、コスモスが舞い降りた

「コスモス?」

コスモスはコロナモードからエクリプスモードに瞬時に姿を変え

光線に向かって、ゴールデンライト・バリアを展開し光線を防ぐ

コスモスはエクシードエックスの方を向き、右手を前に突き出しコスモフォースを放つ

光線はエクシードエックスを包む

《これは・・・》

「力が溢れてくる!」

 

コスモスはエクシードエックスに近づき、手を差し伸べる

「片野君」

「春野さん」

エクシードエックスは手を取り、立ち上がる

「コスモスに会えるなんて、光栄です」

「僕もエックスには会ってみたかったんだ」

《2人共、今は目の前に集中しないと!》

「そうだったね」

「俺が先に仕掛ける!」

桃耶はエクスラッガーの側面のパネルを3回スライドタッチして、トリガーを引く

「《エクシードイリュージョン》」

エクシードエックスは青・紫・赤・黄色の4体に分身し、次々とゾグに斬りかかる

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

ダイブハンガー、総監室

扉が開かれアスカが入ってくる

「来たね、アスカ」

アスカは室内を見渡し

「我夢は?」

高山我夢がいないことをダイゴに問う

「今、装置の最終調整をしいているところだ

 行こうか」

アスカはダイゴに続き、部屋を出ていく

 

 

ダイブハンガー、屋上

「ダイゴ、アスカ」

「調整は?」

「今終わったところだ」

「これか・・・」

装置は空に向かって伸びており、下の方には3つの特殊な形の穴が空いている

「2人とも準備はいいね?」

「あぁ!」

3人はそれぞれスパークレンス・リーフラッシャー・エスプレンダーを取り出す

「じゃあ、ここにセットして」

それぞれを対応する穴にセットする

「じゃあ始めるよ」

我夢は装置を操作する、するとそれぞれの変身アイテムが光っていく

スパークレンスは、ティガの胸部プロテクターを模した部分が展開する

リーフラッシャーは、ダイナの顔のクリスタル部分が展開する

エスプレンダーは、赤と青の光が灯っていく

3つのアイテムから出た光は、装置の先端から上空へと放たれた

「頼んだぜ、ミチル!」

 

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

ゾグは恐ろしく強かった

エクリプスモードのコスモスと、エクシードエックスの力をもってしても

倒すことができない

コスモスとエクシードエックスはゾグの手の中にいた

「くっっ!」

「うぁぁ!」

ゾグは握る力を徐々に強くしていく

(こんなところで俺たちは終わるのか・・・)

その時、空から光が降って来た

《なんだあれ?》

その光は真っ逆さまにギンガへと落ちて行った

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

「ここは・・・」

僕が目を開けるとそこは真っ暗な世界だった

「そういえば」

思い出した、僕はゾグに負けたんだ

「僕は、死んだのかな・・・」

どこを見渡しても暗い。上も下も右も左も

レナを守れなかった

僕の頭はそのことで一杯になっていた

僕が守らなきゃいけないのに・・・

誰にもお別れを言えないままなのかな

 

「ん?」

先の方に一筋の光が見えた

するとその光は凄まじい勢いでこっちにやって来て、僕を包んだ

その光の中には色々なヴィジョンが浮かんでいた

「これは!」

ティガやダイナ、ガイアの戦いの記憶

どれもこれも、共通しているのは

 

絶対に戦いを諦めていない

 

ということだった

どんな敵にも、必ず諦めず立ち向かっている

「そうだ、この程度で諦めちゃいけないんだ!

 また立ち上がらなきゃ!」

僕を包んでいる光が更に輝きだす

「レナを、桃耶を、師匠たちを、みんなを!」

 

 

 

「俺が守る!!」

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

 

倒れていたギンガが突然、激しく輝き始める

 

ギンガセイバー

 

突如現れた光の剣は、ゾグの両手を切り落とす

エクシードエックスとコスモスは拘束を解かれ、地面に着地する

「ミチル!?」

光が収まると、そこにはクリスタル・カラータイマー・瞳に輝きが戻ったギンガの姿があった

ゾグは再び口から光線をギンガに向けて放つ

「ミチル、避けろ!」

ギンガは右手を前に突き出し、光線を防ぐ

「なんて力だ・・・」

コスモスは声を漏らす

 

 

ミチルはギンガスパークを取り出し、3体のスパークドールズを出現させる

「ティガ、ダイナ、ガイア、力を借りるぜ!」

 

ウルトライブ!

ウルトラマンティガ!

ウルトラマンダイナ!

ウルトラマンガイア!

 

すると3体のスパークドールズは光に包まれ、1体のスパークドールズへと形を変える

それは金色に輝くギンガのスパークドールズだった

「M、もうお前の好きにはさせないぜ」

ミチルはそのスパークドールズを掴み、ギンガスパークにリードさせる

 

 

 

 

 

ウルトライブ!

 

ギンガグリッター!!

 

 

 

 

 

 

 




やっと主人公が復活しました
途中からミチルの口調が変わってるのは、ミスではなく仕様ですので

そしてやっと、オリジナルのギンガを登場させることができました!


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第31話~表と裏、光と影~

ウルトライブ!

ギンガグリッター!

 

 

そこに立っていたのは、今までとは全く違う姿のギンガだった

右腕は銀と紫色、左腕は銀と青色

胸のクリスタルは無くなり、カラータイマーの周りには金縁の黒いV字型のプロテクターが付いている

ゾグは復活したギンガを潰そうと近づいてくる

「遅い!」

ギンガは一瞬、右腕を紫に左腕を青色一色にした

気付くとそこにギンガはいなかった

ギンガはゾグの真上にいた

「あんなに速く・・・」

ゾグはギンガの存在に気づき、腕を振り上げる

今度は、両腕とも赤一色にするギンガ

「その程度じゃ、俺と張り合えないぜ!」

ゾグの腕をいとも簡単に薙ぎ払い

拳を握った腕を、思いっきりゾグの頭に叩き付ける

するとゾグはあまりの強さに耐えきれず、勢いよく倒れてしまう

《なんて強さなんだ・・・》

ゾグの前にゆっくりと舞い降りるギンガ

ゾグはなんとか立ち上がり、羽を大きく動かす

「逃がすわけねぇだろ!

 桃耶!ムサシ!ゾグの羽を破壊しろ!!」

「ミチル君?」

普段と口調の異なるミチルに戸惑うムサシだが

「片野君!」

「ちょっと思考が追い付かないけど、やるしかない!」

 

エクシードエックスはエクスラッガーを額に戻す

桃耶もエクスラッガーを額に持っていき、パネルを逆方向にスライドタッチする

エクシードエックスも額のエクスラッガーをスライドタッチする

そしてトリガーを引く

「《エクスラッガーショット!!》」

額のエクスラッガーから光線を放ち、ゾグの左翼を破壊する

コスモスは両腕をクロスさせ、下から円を描くようにエネルギーを貯めていく

そして右腕を前に突き出し

「コズミューム光線!!」

コズミューム光線を放ち、ゾグの右翼を破壊する

 

両翼を破壊され、逃げることができなくなったゾグ

「もう逃げられないぜ!」

ギンガは両腕を前方でクロスさせ左右に広げる

広げた両腕を顔の前に持っていき、体を屈める

体を伸ばし、頭を突き出し

「ゼペリオンエッジ!」

フォトンエッジの要領で、頭からゼペリオン光線を放つ

ゼペリオンエッジはゾグに直撃し、喉元を貫通した

ゾグは声にならない声をあげながら、爆発した

 

 

 

 

 

桃耶とムサシは変身を解除し、元の姿に戻っていた

「片野君、大丈夫?」

桃耶はかなりよろついていた

「大丈夫って言いたいところだけど、肩貸してもらっていいですか?」

ムサシは直ぐに桃耶の許に駆け寄った

「お疲れ様」

「そっちこそ」

2人の顔には笑顔が浮かんでいた

桃耶は上を見上げ

「ミチル、お前も戻れよ!」

しかし、ギンガは一点を見つめたまま動かない

「ミチル?」

その視線の先には、捕らわれているヤナセ・レナと首謀者のMの姿があった

ギンガは地面を蹴り上げ、宙を走る

 

ミチルは空中で変身を解除し、忍者一番刀を手に勢いよくMの許へ飛んでいく

「くそっ!」

Mが忍者一番刀を取り出すより早く近づき、擦れ違いざまに剣を振るう

「かはっ!」

Mの体から血がにじみ出てくる

斜めにきれいな斬り傷ができていた

ミチルはMに近づき

「レナを返してもらうぞ」

恐ろしく低く、冷たい口調で言った

 

「それ・・・俺か?」

 

Mの口から発せられた言葉をミチルは理解できなかった

「どういう意味だ?」

「お前が新たな力を手にし、俺に一歩近づいたってことだ」

「だからどういう意味だ!」

「いずれ分かる、お前との決着はまた今度にしよう

 今度は俺の手で」

そう言い残し、Mは消えた

 

ミチルはレナの許へ行き、レナを括り付けている鎖を全て切り落とす

倒れてきたレナをそっと抱きかかえるミチル

「ごめんね、怖いことに巻き込んじゃって」

口調は元に戻っていた

すると

「かはっっ!」

ミチルは急に口から血を吐いた

「くっ!」

体が燃えるように熱く、痛い

倒れそうになるが、忍者一番刀を杖のようにしてなんとか耐える

そうここはビルの屋上

ミチルが倒れてしまえば、レナと一緒に屋上から落ちてしまう

そうなれば2人とも無事では済まない

ミチルは必死に耐えているが、今までの戦いの疲労が一気に襲ってくる

「ごめん、レナ・・・」

その言葉を最後にミチルは意識を手放した

 

 

 

ミチルの真っ先に気づいたのは晴人だった

「あれ・・・」

晴人がミチルを指さし、みんながそこに目線を向けた瞬間に

「!!」

ミチルはレナを抱いたまま、屋上から落ちて行った

「ミチル!」

「ミチル君!!」

晴人は走り出した

「おい晴人!!」

進ノ介の言葉も聞かず、ひたすら走る

「変身!」

晴人はウィザードライバーを召喚し、指輪をタッチさせる

 

ハリケーン ドラゴン

ビュー・ビュー・ビュービュービュビュー!

 

ウィザードはハンドオーサーを操作し、右手の指輪をタッチさせる

 

チョーイイネ! スペシャル! サイコー!

 

ウィザードに翼が生え、ミチルの許へ飛んでいく

「間に合え!!」

ウィザードはかなりの速度で近づいていき、下から抱え込むようにして2人を助ける

「まだ子供じゃないか」

晴人からすれば19歳はまだまだ子供だ

「ん?」

ウィザードは自分の腕の中にいるミチルのある場所に目が行く

ミチルの体には斬られたような傷跡があった

 

 

 

 

 

 

 

 

'Mと全く同じ場所に'

 

 

 

 

 

 




今回出てきたギンガグリッターは、平成3部作好きな僕が見てみたいフォームになります
一応色合いなどの描写はありますが、イメージしずらかったら申し訳ありません

次回には、ある人物を登場させようかと考えております
ヒント・ノーコンティニューの人です


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第32話~優しい永夢と狂気のM~

ウィザードはゆっくりと着地する

みんなが集まってくる

「晴人、ありがとうな」

「この子はお前らの希望なんだろ?」

ウィザードはミチルを進ノ介に預ける

「こちらの方は、私が・・・」

霞がレナを預かる

ウィザードは変身を解除し、進ノ介の方を向き

「この2人、病院に連れて行った方がいい

 特にこの子は・・・」

晴人はミチルを見る

「分かった、俺が連れて行こう

 その子も一緒に連れてきてもらるか?」

霞は頷き、一緒にトライドロンの方へ行く

「ミチル・・・」

天晴の心配そうな声は、小さくとても弱弱しかった

 

 

 

トライドロンはとある病院に着いた

「泊さん!」

病院から一人の医者が出てくる

「永夢!」

「この2人がさっき電話で言ってた?」

「ああ、女の子の方は気を失ってるだけだが

 男の子の方は、傷を負ってるんだ」

「じゃあ、直ぐに手当てしますね!」

「頼む!」

 

 

 

進ノ介は電脳救命センター(通称CR)の部屋にいた

永夢にここで待ってるようにと言われたのだ

《進ノ介、何を考えているんだい?》

背中に乗っかっているシフトスピードからベルトさんの声が聞こえる

「あぁ、あんな子供が背負うには大きすぎる力だと思ってさ」

つい先程まで巨大な姿で戦っていた少年のことを考える

「しかも、あの力を手に入れたのは高校生の頃だって言うじゃないか」

《片野桃耶も、同じ頃に力を手に入れたと言っていたな》

「それと、敵の狙いがはっきりしてないことも気になる」

《蛮野の目的は分かっただろ》

「けど、協力者がいるようなこと言ってたし

 それに、Mは単独で動いてるような気がするんだ」

《根拠は?》

「蛮野やその協力者の手先にしては、ミチル君に固執し過ぎている

 第2のグローバルフリーズという蛮野の目的の為に動くなら

 まず重加速に対応出る俺と剛を狙うはずだ」

《なるほど・・・しかし、Mは怪獣を使役していたが?》

「Mも蛮野もバックボーンは一緒ってことだ」

 

ベルトさんと話をしていると、部屋に永夢が入ってくる

「ミチル君の様子は?」

「幸い傷は深くなかったので、手術とか大掛かりなことはしなくて済みそうです」

「良かった・・・」

すると永夢は真剣な表情で進ノ介に問いかける

「泊さん、彼は一体何者なんですか?」

「え?」

「いえ、なんとなくそんな感じがしたんですけど」

《進ノ介・・・》

進ノ介は意を決して、永夢に話す

「永夢、さっきまで巨大な怪獣が暴れていたのは知ってるか?」

 

 

 

 

 

 

 

「彼が、あの巨人なんですか・・・」

永夢は進ノ介の話を、聞き驚きを隠せないでいた

「永夢、この話は・・・」

「分かってます、患者さんの個人情報をむやみやたらに話したりしませんよ」

「助かる」

「あの2人が目を覚ましたら、また連絡を入れますから」

「分かった、悪いな急に」

「急患が入るなんて医者にとってはいつものことですから!」

「なんかちょっと見ない間に頼もしくなったな」

「そりゃもう、僕だって研修医じゃないんで!」

進ノ介は立ち上がり、出口の方へと向かう

「じゃあ連絡待ってるな」

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」

傷を負ったMは壁に背を預けていた

「ミチルの本気があれ程とはな・・・」

先程の戦いで、ミチルは新たな力を手に入れていた

「けど、お前だけだと思うなよ!」

Mの手に握られていたのはドライブドライバーだった

「お前と決着を付けられるのは俺だけなんだ!

 どんな手を使ってでも、お前を!!」

それを腰に巻き、シフトカーをセットする

 

 

 

 

DRIVE! Type NEXT!!

 

 

 

 

 

 

 




なんかタイトルからすると永夢が重要人物な感じがしてきますが
そんなことは全くありません

たまたま永夢とMの読みが被っただけです

そしてまた主人公が喋らない


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第33話~復活の秘密結社~

今回、かなり短めです!


「ここは・・・」

目線の先には真っ白な天井

段々と意識が覚醒してきて、自分がベッドに寝ていることが分かる

「私・・・」

上半身を起こして、周りを見る

隣のベッドには愛する彼の姿があった

「ごめんね、ミチル君・・・」

レナの目から涙がこぼれる

「私の不注意でミチル君を巻き込んで・・・」

自分がもっとしっかりしていれば、こんなことにはならなかったんじゃないかと自分を責めるレナ

病室に近づく足音が聞こえ、涙を袖で拭う

 

「失礼します」

一人のナースが入ってくる

「あ、レナちゃん!もう起きても大丈夫なの?」

「はい私は何ともありません、けど・・・」

隣のミチルに目線を向ける

「彼のこと心配?」

「はい、私の所為でケガもしちゃったし、色々迷惑かけちゃったし・・・」

レナは自分の胸の内を少し漏らす

「きっと彼は迷惑だなんて思ってないんじゃい?」

「え?」

レナはナースの方を見る

「事情は聞いてるよ

 本っ当に迷惑だと思ってるなら、傷付いてでも助けに来ようとするかな?」

「そうだといいんですけど・・・」

するとナースは急に

「そうだ!レナちゃんが目を覚ましたことを永夢に伝えなきゃ!

 ごめん、私行くね!」

ナースは嵐のように去って行った

 

 

一人になったレナは再び横になる

横になって目を瞑ると、色々なことが頭に浮かんでくる

'本当に自分の存在はミチルにとって必要であるのか'

'実はミチルにとって重荷になっているんじゃないか'

考え出したらキリがない

考えるのを止め、隣で寝ている彼が目を覚ますのを待つことにした

彼の寝顔を見ながら・・・

 

 

 

 

 

 

 

翌日、レナは永夢と一緒に病院の外に出ていた

レナはケガも無く体の異状も見られないので、直ぐに退院となった

「先生、ミチル君は・・・」

「まだ目が覚める兆候はないんだ、、ミチル君が起きたらこっちから連絡入れようか?」

「・・・いえ、大丈夫です」

レナの声は沈んでいたが、ここからは本人の気持ちの問題だ

永夢もそれが分かっているから下手に口出しはしなかった

「そっか・・・わかった

 それじゃあ、帰り気を付けてね」

「はい、ありがとうございました!」

レナは永夢に深く頭を下げた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「礼堂ミチルはここか!」

どこからともなく声がする

声のする方を見ると灰色のカーテンと共に、一体のロボットと黒の全身タイツに身を包んだ人たちが現れる

永夢は咄嗟にレナの前に立った

「なんだ君たちは!」

永夢はロボットに問いかける

「私は怪魔ロボット・シュバリアン」

ロボットは自らの名を名乗る

「そして我々は偉大なるクロスショッカーである!」

 

 

 

「クロスショッカー?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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第34話~ゲーマーの戦い~

なんかエグゼイドの作品みたいになってしまった


「クロスショッカー?」

 

 

「仮面ライダー殲滅を目的とするショッカーと、スーパー戦隊の殲滅を目的とする黒十字軍が統合した組織である!

 今一度問う、礼堂ミチルはここか?」

「だったらどうするんだ?」

「消すのみ!」

シュバリアンと戦闘員は戦闘態勢に入る

「レナちゃんは下がってて!」

「はい!」

永夢はレナを後方に下がらせ、ゲーマドライバーを取り出し腰に巻く

そしてピンク色のライダーガシャットを取り出し、ボタンを押す

 

マイティアクションX!

 

永夢はにやりと口角をあげる

「ミチル君はうちの患者なんだ、患者の命は俺が守る!」

ガシャットを左に突き出し腕を大きく回す

「変身!」

ガシャットを逆さまに右手に持ち変える

そのガシャットをゲーマドライバーの中央寄りのスロットに差し込む

 

ガシャット!

レッツゲーム!メッチャゲーム!ムッチャゲーム!ワッチャネーム!?

 

永夢の周りをゲームのキャラクター選択のように、ライダーの頭部が描かれたパネルが回り、永夢は正面に来たパネルに右手を突き出し一つを選択する

 

アイム ア カメンライダー!

 

永夢は、4頭身のマスコットのような姿

仮面ライダーエグゼイド アクションゲーマーレベル1に変身する

「何、あの姿?」

レナは思わず声をあげる

「さぁ、来い!」

「貴様ら、行け!」

シュバリアンの指示を受け、戦闘員が勢いよく走り出す

「イー!」

エグゼイドはハンマーのような武器を出現させる

 

ガシャコンブレイカー!

 

「ノーコンティニューでクリアしてやるぜ!」

 

 

 

 

 

 

「アイテムゲットだぜ!」

チョコブロックをガシャコンブレイカーで壊し、中に入っているメダル型のアイテムをゲットする

そして高速移動をしながら戦闘員をどんどんと倒していく

しかし戦闘員は灰色のカーテンから次々と出てくる

「クソっ!これじゃキリがない!」

エグゼイドがそう言うと

 

タドルクエスト!

 

後方からライダーガシャットの音が聞こえる

ガシャットの音がした方を見ると

「飛彩!」

天才外科医の鏡飛彩が立っていた

「永夢、お前を助ける訳じゃない

 うちの病院の患者に手をあげようとした報いを受けてもらうだけだ」

そう言って、飛彩は戦闘員たちの方を向く

「変身!」

そして、タドルクエストガシャットをゲーマドライバーに差し込む

 

ガシャット!

レッツゲーム!メッチャゲーム!ムッチャゲーム!ワッチャネーム!?

 

飛彩はライダーが描かれたパネルが左側に来た時に、左手を突き出し選択する

 

アイム ア カメンライダー!

 

こちらもまた、マスコットのような姿

仮面ライダーブレイブ クエストゲーマーレベル1へと変身する

「永夢、そっちは任せたぞ」

ブレイブは刀身が炎のようなデザインになっている剣を出現させる

 

ガシャコンソード!

 

ブレイブはガシャコンソードを手に取り、戦闘員たちに向かって走り出す

 

 

エグゼイドはシュバリアンと対峙する

「貴様如きが、私を倒せると思うな」

シュバリアンはエグゼイドを挑発する

「その言葉、そのまま返してやるぜ!」

エグゼイドは赤いガシャットを取り出し、ボタンを押す

 

ゲキトツロボッツ!

 

「ロボットにはロボットだ!」

ゲキトツロボッツガシャットをマイティアクションXガシャットの隣に差し込む

 

ガシャット!

 

「大大大変身!!」

右腕を大きく回しながらゲーマドライバーのレバーを展開する

 

ガッチャーン!レベルアップ!

マイティジャンプ!マイティキック!マイティマイティアクションX!

アガッチャ!

ぶっ飛ばせ!突撃!ゲキトツパンチ!ゲ・キ・ト・ツ・ロボッツ!

 

エグゼイドはアクションゲーマーレベル1から、ロボットアクションゲーマーレベル3に一気にレベルアップする

「ゲームオーバーにしてやるぜ!」

 

 

 

 




ちなみにクロスショッカーという名前は
ゲルショッカーや大ショッカーの'ショッカー'と
黒十字軍の十字からの'クロス'を合わせたものと
この作品がウルトラマンと仮面ライダーとスーパー戦隊の'クロス'オーバー作品という意味合いがあります


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第35話~通りすがりの~

ちなみにエグゼイドは、本放送が終了していない状態なので
呼び方などがごちゃごちゃになってますが、平にご容赦を


「ぐふぁ!」

シュバリアンはエグゼイドにかなり押されていた

「おいおい、さっきまでの威勢はどうした?」

エグゼイドは再び挑発する

「貴様!私をなめるなよ、出でよ!」

灰色のカーテンから、シュバリアンと同じ個体がもう一つ出てきた

「えっ?」

さすがのエグゼイドもこれには驚く

「数で勝負だ!」

シュバリアンは2対1の状況に持ち込んだ

「ならこっちも、同じ数で勝負だ!」

エグゼイドは先程より分厚いライダーガシャットを取り出した

 

マイティブラザーズXX!

 

エグゼイドはゲーマドライバーのレバーを戻し、2本のガシャットを引き抜く

そしてマイティブラザーズXXガシャットをゲーマドライバーに差し込む

 

ダブルガシャット!

 

そしてレバーを展開する

 

ガッチャーン! レベルアップ!

マイティ・ブラザーズ!二人で一人!マイティ・ブラザーズ!二人でビクトリーX!

 

再びレバーを戻す

「だーーーーい変身!」

両腕を大きく回し、レバーを展開する

 

ガッチャーン!

ダブルアップ!俺がお前で!お前が俺で!ウィーアー!マイティ・マイティ・ブラザーズXX!

 

エグゼイドはオレンジを基調としたレベルXXRと、青緑を基調としたレベルXXLの二人に分裂した

「なんだと!?」

二体のシュバリアンはかなり驚いている

「「超キョウリョクプレーでクリアしてやるぜ!」」

 

 

 

―――――――――――――――――――――

 

「術式レベル2」

 

ガッチャーン!レベルアップ!

タドルメグル!タドルメグル!タドルクエスト!

 

ブレイブはエグゼイド同様にレベル2へと移行する

「これより戦闘員切除手術を開始する」

ブレイブはガシャコンソードのAボタンを押し、氷剣モードにする

 

コ・チーン!

 

そしてBボタンを3回押して、ガシャコンソードを地面に突き立てる

すると突き刺した地面から段々と凍っていく

そして戦闘員が凍っていく

「終わりだ!」

ブレイブはタドルクエストガシャットをガシャコンソードに差し込む

 

ガシャット!キメワザ!

タドルクリティカルフィニッシュ!

 

ブレイブは凍った地面をスケートのように滑りながら、戦闘員に近づいて行き

擦れ違いざまに戦闘員を斬りつけていく

氷がなくなると共に、戦闘員も消えた

 

 

 

―――――――――――――――――――――

 

 

「くそっ!」

2人になったエグゼイドは、またしてもシュバリアンを圧倒していく

エグゼイドはゲーマドライバーのレバーを一旦閉める

 

ガッチョーン!キメワザ!

 

そしてレバーをもう一度展開する

 

マイティダブルクリティカルストライク!

 

「いくぜ、俺」

「はい!」

2人のエグゼイドは同時にジャンプし、2人同時にライダーキックを極める

「がはぁぁぁ!」

キックはシュバリアンに命中した

エグゼイドはゲーマドライバーのレバーを閉め、姿をレベルXに戻す

「どうだ!」

しかし、シュバリンは2体とも再び立ち上がる

「まだだ、私はここで倒れるわけにはいかないのだ!」

「なんてしぶといんだ・・・」

その時

「えっ?」

エグゼイドの目の前に、灰色のカーテンが現れた

「新手か!」

灰色のカーテンが消えると、そこには2人の戦士の姿が

「なんだ?」

 

1人はピンクのような色をして、顔はカードが刺さっているような意匠をしていて

もう1人は赤色の姿で、海賊帽子のような頭をしている

「貴様ら!」

シュバリアンはその2人を見てかなり驚いている

「やっと見つけたぞ、シュバリアン」

「あんまり遠くに逃げるなよ、追いかけるこっちの身にもなって欲しいぜ」

「黙れ!

 ここにいる礼堂ミチルを殺せば、我らクロスショッカーは野望に一歩近づくのだ!」

「だから、そんなことさせるわけねぇだろ」

そしてピンクの戦士はカードを、赤色の戦士は鍵のようなものを取り出す

 

ファイナルアタックライド ディ・ディ・ディ・ディケイド!

ファイナルウェーブ!

 

2人の戦士はそれぞれ銃を取り出し、2体のシュバリアンに向ける

「じゃあな」

「ゴカイブラスト!」

2つの銃から必殺技を放ち、シュバリアンを撃破する

 

 

 

 

エグゼイドとブレイブは変身を解除し、2人の戦士と対峙する

「貴方たちはどなたですか?」

永夢は2人に問いかける

「俺たちは通りすがりの仮面ライダーと」

「通りすがりの宇宙海賊だ」

すると灰色のカーテンが現れ、2人は消えた

 

 

「何だったんだ、あの2人・・・」

「さぁ?」

 

 

 




ちなみに、突如現れた2人の戦士は次回作からの顔見せですので
今作ではもう絡むことはないと思います


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第36話~真実~

この話で真実が明らかになります


騒動は突然起こった

 

 

「えっ、ミチル君がいなくなった?」

泊進ノ介の元に宝生永夢から連絡が入る

「はい

 今朝見回りがてら、様子を見に病室に入ったら・・・」

「居なかったと」

「はい」

「もしかして誰かに連れ去られたとか・・・」

「こっちでも探してみますけど、泊さんたちの方でも探してもらえませんか?」

「分かった・・・」

進ノ介は電話を切る

「ミチル君、どこに行ったんだ・・・」

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

TPC本部・ダイブハンガー

緊急会議

出席者―TPC総監、マドカ・ダイゴ

    S-GUTS隊長、アスカ・シン

        同副隊長、ムナカタ・セイイチ

    XIG司令官、藤宮博也

     同行動隊長、高山我夢

    TEAM EYES隊長、春野ムサシ

           同副隊長、フブキ ケイスケ

    議事録係、ホリイ・マサミ        以上8名

 

「ミチル君が病院からいなくなったそうだ」

会議開始早々、ダイゴの口から衝撃的な発言が飛び出す

「それって本当か!?」

真っ先に口を開いたのは、S-GUTS隊長のアスカだった

「アスカ隊長!」

アスカを呼び止めたのは、XIGの司令官(コマンダー)・藤宮博也だった

「正式な会議の場ですよ、言葉遣いには気を付けていただきたい」

「あぁ、悪かった・・・」

藤宮は再び口を開く

「総監、いなくなったというのは誘拐ですか、それとも自発的な行動ですか?」

「失踪したということしかまだ分かってない

 病院側と特状課も捜索しているが、まだ発見できていない」

 

「このことを、レナちゃんは・・・」

「言えるわけないよ」

ムサシの言葉を遮ったのは意外にも我夢だった

「自分の不注意で恋人がケガをしたって、自分を責めてるような子に

 'あなたの恋人がいなくなりました'って言える?」

この言葉に全員が黙る

沈黙を破ったのは、総監のダイゴだった

「この件に関して、ミチル君の捜索はXIGに一任することにした」

ダイゴから指示が飛ぶ

「俺もミチルを!!」

「アスカ隊長、これは命令だよ」

「・・・分かりました」

アスカは静かに席に座る

 

「これで緊急会議を終わる、各員は持ち場に戻ってくれ」

それぞれ立ち上がり、会議室を出ていく

「アスカ、ちょっといいかな?」

ダイゴはアスカを呼び止める

「リーダー、先に戻ってろ」

「はい」

アスカは副隊長のムナカタを先に帰らせ、自分が会議室に残った

「どうした?」

先程とは違い、フランクに話しかける

「アスカには別の仕事をしてもらおうと思って・・・」

ダイゴはメモ用紙のようなものを取り出し、アスカに渡す

「ん?」

その紙には住所のようなものと、名前が書いてあった

「もしかしたらミチル君は、雫が丘以外の街に行っている可能性もある

 そこに行って、捜索を依頼してきてほしい」

「・・・鳴海探偵事務所?」

「彼なら力になってくれる筈だから」

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

 

 

ひどい雨だ

30分前まで晴れてたのに、今は豪雨になっている

雨に打たれながらフラフラと歩いている僕を、通行人は怪訝な目で見ている

 

'真実を知ってしまった'

 

新たなギンガを使った直後、僕は倒れ病院に搬送された

その時僕の頭の中には、僕の知らない僕の記憶があった

それで知ってしまった

僕の父さんを殺したのは・・・

 

「ようミチル!」

僕が顔を見上げると、そこにはMの姿が

僕は思わず走り出しMの胸ぐらを掴んだ

「お前!よくも僕の父さんを・・・!」

「お、真実を知ったのか」

こいつは何故笑ってるんだ

「でもミチル、お前は間違えてるぞ」

 

 

「礼堂ヒカルを殺したのは俺じゃなくてお前だよ、礼堂ミチル」

 

 

 

 

 

 

 

 

そう()()だったんだ

 

 

 

 

 




この設定を思いつき、書き始めてのはかなり前で

最近、エグゼイドをまとめて見たときにビックリしました
パクリではないということだけ、声を大にして言いたいです


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第37話~Wの真実/なぜ彼は人を守るのか~

「礼堂ヒカルを殺したのはお前だ、礼堂ミチル」

「違う!M、お前が・・・」

「だからお前だろ?俺はお前なんだから」

これで今までのことに合点がいく

行く先々で僕と出会うのも、誰よりも僕を知っているのも、僕が気配を感じることができたのも

そりゃそうだ、僕は僕と対峙していたんだから

「やっと気づいたか・・・」

Mは僕の裏の人格、僕が無意識に感じていたストレスや、マイナスな感情の塊

 

父さんを殺したのは、僕自身だった

 

「あいつのことは嫌いだった

 いつも自分の旅の自慢しかしねぇ

 大して遊んでもらった記憶もねぇし、色々と口うるさかった・・・」

「僕はそんなこと・・・」

「認めろよ!!」

今度はMが僕の胸ぐらを掴んできた

「これもお前の感情だ、お前が思ってたことだ

 だから俺が生まれた

 最初は意識だけの存在だった、いわゆる二重人格だ

 だが礼堂ヒカルを殺した時、俺が抱いた感情とお前が抱いた逆の感情が爆発的に大きくなり

 一つの肉体では耐えきれなかった

 その結果、俺たちは二つに分かれた」

 

Mは僕を突き離した

「俺はお前を倒す、お前を倒して俺は完全な人間として生まれ変わる!」

そしてMは機械を腰に巻いた

「それは・・・」

「俺の新戦力だ」

そして左手首に巻いてある装置に、ミニカーのようなものをセットする

「変身!」

 

DRIVE! Type NEXT!

 

Mは体を漆黒の戦士へと変えた

「さぁ、お前も変身して戦えよ!」

「・・・」

僕は動く気になれなかった

「来ないなら、こっちからやるぞ!」

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

「ここか・・・」

ゼレットを止め、外に出るアスカ

「なんか古びたところだな」

アスカは一抹の不安を覚えながらも建物内に入る

建物の2階にその事務所はあるという

2階に上がり、インターホンを押す

「・・・」

しかし、何の反応もない

「あれ?」

ドアに付いている手すりを引くと

「開いた・・・」

不用心にもドアに鍵はかかっていなかった

「失礼します・・・」

おずおずと室内に入っていく

すると奥の方に、一人の男性が座っていた

「・・・」

黙々とタイプライターを打っているようだ

「あの~」

アスカはその男性に話しかけると

「ん?」

男は顔を上げ、目を丸くしていた

「悪かったな、気付かなくて

 もう少し待っててくれ」

男は再びタイプライターに向かった

 

しばらくすると男は立ち上がった

「あんた依頼人かい?」

「そうだけど」

「ようこそ、鳴海探偵事務所へ

 で、どんな依頼なんだ?」

「うちの総監の紹介で来たんだけど、人探しを依頼したくて」

「総監?その総監の名前って・・・」

「マドカ・ダイゴだけど」

ダイゴの名前を聞いた途端、男の目が変わった

「あんたダイゴさんの関係者?」

「あぁ、部下だけど」

すると男は

「ダイゴさんの依頼だったら無条件で引き受けるぜ」

「君、ダイゴの知り合い?」

「あぁ、ダイゴさんには世話になったからな

 あ、自己紹介が遅れたな

 俺は左翔太郎、ハードボイルドな探偵さ」

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

それは一方的な蹂躙だった

「おら、立てよ!」

「・・・」

殴られ倒され立たされ、また殴られるの繰り返し

もう僕はこのまま死んじゃったほうがいいのかもしれない

「ミチル、お前ふざけてんのか」

「・・・」

「俺と本気で戦え!」

「・・う・・いよ」

「あ?」

「もういいよ、思う存分やってよ」

「そうか、じゃあお前のお望み通りに!」

Mが大きく腕を振りかぶる

 

 

ブレイク・アップ!

 

「なんだ?」

Mは僕を掴んでいる手を放し、僕を突き離す

「誰だ?」

僕は音のする方に目を向けると、そこには紫の戦士の姿があった

「俺は人間を守る戦士だ」

「なんだと?」

すると紫の戦士は、銃型の武器にミニカーをセットする

 

チューン・チェイサースパイダー

 

腕には巨大な爪のような武器が装着される

「はぁっ!」

「ふんっ!」

2人の戦士が駆け出す

僕の意識はそこで途切れた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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未来編・第1話~VSクロスショッカー~

これは全ての戦いが終わった後の話です



あの戦いから2年経った

そう全て終わったのだ

あれから色々なことがあった

エックスは元の世界に戻り、クリムさんは再び眠りにつき、TPCは組織解体された

僕は師匠たちの元を離れ、レナと一緒に暮らしていた

 

 

 

 

 

『ミチル君、見えますか?』

「あぁ、見えるよ」

ミチルの目線の先には、工場地帯が広がっていた

「あの中に?」

『はい、クロスショッカーの研究所があります』

ミチルは通信を切る

《ミチル、やれるか?》

突如、ミチルの脇腹辺りから声が聞こえる

「君と一緒ならできるさ」

ミチルはその声に答え、暗闇の中へ落ちて行った

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

「ミチル君との通信切れました」

さっきまでミチルと通信していた男が言う

「いつものことだ、ミチルは仕事中は相棒としか会話しないぜ」

大きな円卓に座っている男は答える

「お前は新入りだから、知らなかったか」

赤い衣装を身にまとった男は呟いた

 

すると巨大なモニターが点灯し、男性のバストアップの映像が映った

『やぁ君たち、仕事の方はどうかね?』

モニターの男性はバストアップの映像の為、顔や表情を窺うことはできない

「今、ミチルが仕事中だ」

『それは迅速に事が終わりそうだ』

「それは、俺たちが仕事が遅いってことか?」

『そうは言っていないよ、ただ、ミチルは君たちの中でもかなり仕事が早い方だと思ってるんだ』

「それはそうだが・・・」

『君たちには期待しているんだ』

モニターへ全員が目線を向ける

『我々はこの国を離れるわけにはいかない

 日本は君たちに任せるしかないんだ』

どうやら男は日本人ではないらしい

 

「これは!」

急に通信士が大声を出す

「どうした?」

「ミチル君のいる場所の上空に、巨大な生命反応が!」

「どういうことだ、森下!」

「分かりません、ですがこのままでは・・・」

『どうやら敵さんもタダでは転ばないようだな』

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――

 

「はぁっ!」

そこには巨大な剣を振るう青いスーツに白い装甲を付けた戦士の姿が

「貴様ら何をしている、早くそいつを殺せ!」

戦闘員に指示を出しているのは、クロスショッカーの怪人・ガニコウモルだ

《ミチル、雑魚に構っている暇はない》

「分かってるって」

どうやら戦いを繰り広げていた戦士はミチルのようだ

戦士は一つの鍵を取り出した

「サンダーキー、発動!」

取り出した鍵を剣に差し込んだ

 

チェンジ・サンダーリュウケンドー

 

「雷電武装!」

黄色い龍が戦士を覆い、戦士はその姿を変える

「ファイナルキー、発動!」

先程とは違う鍵を剣に差し込む

 

ファイナルブレイク

 

剣に雷を纏わせていく

「ゲキリュウケン雷鳴斬り!」

剣を振るい雷の斬撃を飛ばし、戦闘員たちを一撃で殲滅する

「あ・・ああ・・」

「後はお前だけだ」

「くそっ!」

そんなセリフを吐いて、ガニコウモルは空を飛び逃げようとする

『M、逃げられちゃう急いで!』

リュウケンドーはガニコウモルを目で追いながら、一つの鍵を取り出す

「この俺が逃がすわけねぇだろ

 イーグルキー、召喚!」

 

サンダーイーグル

 

「来い、サンダーイーグル!」

魔法陣から雷の力を持つワシの獣王、サンダーイーグルが出現する

「はっ!」

リュウケンドーは高くジャンプし、サンダーイーグルと合体する

「サンダーウィングリュウケンドー!」

翼を手に入れたリュウケンドーは、ガニコウモルを追う

「マダンキー、召喚!」

 

マダンダガー

 

「来い、マダンダガー!」

魔法陣から短剣が出現し、その短剣をゲキリュウケンと合体させる

「ファイナルキー、発動!」

 

ファイナルクラッシュ

 

再びファイナルキーをゲキリュウケンにセットする

「ツインエッジゲキリュウケン超雷鳴斬り!」

ガニコウモルの後ろから技を極める

 

ガニコウモルを撃破したリュウケンドーは地面に着地し、変身を解除する

『M、ありがとう』

「じゃあ俺は引っ込むぜ・・・」

 

「これで終わりかな?」

《あぁ・・・いやまだだ》

「えっ?」

《上だ!!》

ミチルが上を見ると、空には巨大な鳥が

「なに・・・」

その巨大な鳥は、翼を大きく動かしながら着地する

「リドリアス?いや違う・・・」

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

 

工場地帯に降り立った巨大な鳥を見ている男がいた

「風の魔王獣・マガバッサー、お前の力見せてもらうぞ」

その手には赤いリングが付いたダークリングが握られていた

 

 

 

 




急に始まりました未来編

ちょっと箸休め程度に2話くらいで終わらせる予定です
こういうテイストで次回作は進む予定です
ミチルの新しい力や、新しい人間関係などを少しでも楽しんでもらえたらと思います


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第38話~マイの告白~

「ミチル、どこに行っちまったんだよ・・・」

桃耶は大学の中庭で一人、呟いていた

あの一件以来ミチルは失踪し、レナは大学を休んでいた

「先輩っ!」

桃耶が振り向くとそこには

「マイ・・・」

後輩である、ミドリカワ・マイの姿があった

「なんだよ」

「最近の先輩元気がなさそうだったんで、どうしたのかなと思いまして」

「ちょっと親友のことでな」

「親友ですか?」

「あぁ、俺はあいつの助けになれないのかなと思ってさ

 あいつとは長い付き合いなんだ

 でも俺はあいつの抱えてるものに何一つ気付くことができなかった・・・」

するとマイは、桃耶の手に自分の手を置いた

「マイ?」

「何かに悩んでいる時や迷っている時は、誰かに頼るのもいいものですよ

 頼られた方は悪い気はしませんから

 一人で抱え込んで潰れそうな先輩を私は見たくありません」

「お前、こんな時にそんなこと言うなよ」

「ま、最終的にどう行動するかを決めるのは先輩自身ですけどね」

「・・・」

「そろそろ時間なんで私は行きますね」

マイは手を離し、立ち去ろうとする

 

 

 

「待って!」

 

桃耶はマイの手を掴んでいた

「先輩?」

「もう少し、傍にいてくれ」

「せ、先輩!?」

「今は、お前に傍にいて欲しいんだ」

「・・・わ、分りました」

マイは再び桃耶の隣に座る

「・・・」

「・・・」

二人の間には長い沈黙が流れる

しかし今の二人はこの沈黙が苦ではなかった

「先輩!」

「ん?」

「実は私、先輩に隠してたことがありまして!」

「隠してたこと?」

「はい・・・」

「言ってみな」

「実は私・・・・」

 

その時、突然地面が揺れ出した

「きゃっ!」

「マイ!」

倒れそうになったマイをなんとか抱き留める桃耶

「大丈夫か?」

「は、はい。なんとか」

すると地面から土煙と共に一体の怪獣が姿を現した

《桃耶、あれは・・・》

「グビラだ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ~episode of outlaw 第一部 対面~

 

「なんだったんだ、さっきの奴は!」

人気のない高架下を歩きながら叫んでいるのはミチルの宿敵であり、ある意味ミチル自身でもあるMだ

Mは先程まで戦っていた紫の戦士の事を考えていた

自信とミチルの間に急に現れ、クモやコウモリの力を駆使していた戦士

最後まで名乗ることもしなかったし、変身を解除もしなかったので

素性は何も分からなかった

しかもミチルも連れていかれたので、Mはかなりイライラしていた

 

「やぁ」

急に後ろから声を掛けられた

振り返るとそこには一人の青年の姿があった

「誰だお前」

「あんたと同じ存在だよ」

「どういう意味だ」

「俺もあんたも、影そして裏だろ?」

Mは青年を見る

「俺を知ってるのか」

「たまたま、あんたが戦ってるところを見てね

 その時直感で思ったんだ、俺とあんたは同じだってね

 そして・・・」

青年は青いゲームカセットのようなもの(ガシャットギア デュアル)を取り出した

「あんたとは本気で闘えそうだってな!」

青年はガシャットのダイヤル部分を回転させる

 

PERFECT PUZZLE

What's the next stage?

 

「お前名前はなんだ!」

「俺の名は、パラド」

パラドはガシャットのボタンを押す

「変身」

 

Dual up!

Get the glory in the chain. PERFECT PUZZLE!

 

パラドはその姿を青色の戦士へと変える

胸にはパズルをイメージした模様が付いている

 

「またの名を、仮面ライダーパラドクス!」

 

 

 

 

 

 

 

 




約1カ月更新を開けてしまい申し訳ありませんでした
なんか最近、主人公が出てこない話が多い気がしますが・・・

最後のおまけは、ウルトラファイトシリーズをイメージしてみました
アウトロー同士の戦いを楽しんでもらえたらと思います!


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第39話~優しさとは、力とは・・・~

「グビラだ・・・」

桃耶はマイから少し離れ、グビラを見上げる

《深海怪獣か、何故地上に?》

「そんなの知るかよ」

桃耶はエクスデバイザーに手を掛ける

《桃耶!》

桃耶はふと自分を見ているマイに気づく

「先輩?」

(マイの見てる前でユナイトするのか・・・

 けど今ここでグビラをなんとかしないと!)

桃耶が思考を巡らせていると、グビラが再び動き出した

グビラは鼻先のドリルを回転させ校舎に向かって移動を開始する

「やめろ!!」

桃耶の声も空しくグビラはドリルを建物に突き刺し瓦礫が落ちていく

自分たちのいる中庭にも・・・

「きゃぁぁぁぁぁぁぁ」

 

「マイ!!」

桃耶はすぐさま走り出し、マイの許へ行く

倒れているマイの体を起こす

「マイ!マイ!」

「せん、、ぱい・・・」

マイは意識はあるが、頭から血を流している

「マイ、しっかりしろ!」

「せんぱい、私に構わずユナイトしてください・・・」

「なんでそのことを・・・」

「せんぱい・・・・」

マイは意識を手離した

「おい!マイ!!」

桃耶はマイを強く抱きしめた

「マイ・・・・」

《桃耶、早くグビラを止めないと!》

「・・・」

《これ以上の被害者が出てもいいのか!》

桃耶はエクスデバイザーを取り出した

 

 

 

 

ウルトラマンエックスとユナイトします

エックス、ユナイテッド

 

ユナイトした直後エックスはグビラに向かって走り出した

対するグビラはドリルを回転させ立ち向かう

「はっ!」

エックスはグビラの目の前で高くジャンプをし、背後に回る

そして背後からグビラを抑え込む

しかしグビラは背中から潮を吹きだす

「あっ!」

不意を突いたグビラはドリルで地面を掘り、地中に潜る

《どこに行ったんだ・・・》

「探す必要はない、地中から叩き出す!」

桃耶はサイバーカードを取り出し、エクスデバイザーに読み込ませる

 

サイバーゴモラ、ロードします

 

エックスの体にアーマーが装着されていく

 

サイバーゴモラアーマー、アクティブ!

 

「ゴモラ振動波!!」

エックスは巨大な爪を地面に突き立て、地中に振動波を放つ

するとグビラが少し離れたところに出現した

「これでとどめだ」

 

サイバーエレキング、ロードします

 

先程とは違うアーマーがエックスに装着される

 

サイバーエレキングアーマー、アクティブ

 

エックスは右腕の砲身をグビラに向ける

 

 

《桃耶、やめろ!》

「なんでだ?」

《あのグビラは恐らく何者かに操られて、狂暴になっているだけだ!》

「・・・」

《お前にはあの涙が見えないのか!!》

よく見るとグビラは涙を流していた

「そんなの知るかよ」

《桃耶?》

「あいつはマイを傷つけたんだ!

 それだけで殺る理由としては充分だ」

砲身にエネルギーが溜まっていく

「エレキング電撃波」

砲身から青・黄・緑の3色の電撃が放たれた

 

 

 

しかし電撃波がグビラに直撃することはなかった

グビラの目の前には巨大なバリアが展開されていた

そのバリアとグビラの間に立っていたのは

「コスモスっ!」

青き慈愛の戦士、ウルトラマンコスモスだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ~episode of outlaw 第二部 青いパズル~

 

「仮面ライダーパラドクス、レベル50(フィフティー)

「レベル?」

「そうか、あんたには分かんないか」

「何のことか分からんが、お前が俺の敵だってことは分かる」

Mは忍者一番刀を構える

「シュリケン変化(へんげ)

 

クロジャー、ニンジャー!

 

Mは黒いニンジャへとその姿を変える

「いいね、心が躍る」

パラドクスの一言をきっかけに二人は同時に走り出す

 

「はっ!」

クロニンジャーの剣戟を

「よっ」

いとも簡単によけるパラドクス

「めんどくせぇな!本気出せよ!」

「あんたも本気を出しなよ」

パラドクスは空中にメダル型のアイテムを出現させる

「なんだこれ?」

「あんたには扱えない物だよ」

パラドクスはアイテムをパズルのように動かす

「これだな」

すると大量のアイテムは2つのアイテムへと変わり、パラドクスへと飛んでいく

 

透明化

高速化

 

するとパラドクスの姿が消えた

「おい!どこに行った?」

するとクロニンジャーの体に衝撃が走る

「うわっ!」

それも何度も

 

 

何度も攻撃を喰らい片膝をついたクロニンジャー

そして姿を現すパラドクス

「お前、厄介な能力を持ってるみてぇだな」

そう言いながら立ち上がるクロニンジャーを見て

「いいねその根性」

パラドクスはギアホルダーに入れていたガシャットを取り出す

「もっともっと遊ぼうぜ!」

そう言い、ガシャットのダイヤルを180度回した

 

KNOCK OUT FIGHTER

 

 

 

 

 



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第40話~互いの思い~

今回予約投稿にて
2017年7月7日の7時7分に投稿させていただきました
こんなに7を揃えても、あんまり意味ないですかね・・・


「コスモスっ!」

自身の放った技からグビラを守ったのは、ウルトラマンコスモスだった

「なんでそいつを守るんだよ!」

コスモスは右手をエックスに突き出し、光線を放つ

光線はエックスを網状に包んだ

「くっ!ネットトラック・ボックスか・・・」

コスモスはグビラの方を向き、両手を斜めに揚げ右手を突き出す

「はぁぁぁぁぁぁ」

フルムーンレクト

コスモスを象徴するこの興奮抑制光線を放つ

フルムーンレクトを浴びたグビラは徐々に大人しくなっていった

コスモスはグビラに近づき、今度はコスモフォースを浴びせグビラの傷を癒す

すると遠くからテックサンダー2号が近づいてくる

「一旦トレジャーベースまで連れて行ってね」

『了解』

コスモスの指示を聞き、テックサンダーはレーザーネットでグビラを包み、搬送する

 

テックサンダーが遠ざかっていくのを見送ると、コスモスは再びエックスの方を向く

「だあぁ!」

エックスはネットトラック・ボックスを強引に破る

「ムサシさん、あんた何してんだよ」

「'何してるの'はこっちの台詞だよ、グビラは誰かに操られて無理矢理狂暴になっていた

 そんな怪獣を傷つけるどころか、倒そうとするなんて」

「あいつは、マイを傷つけたんだ!」

「・・・」

「下手をすれば死んでいたかもしれないんだ

 そんな相手を助ける方がどうかしてる」

「もちろん僕だって悪意で動いている怪獣には容赦はしない

 でも、今回のグビラのように不本意で動いている怪獣だって・・・」

「そんな事情知ったことか!!」

桃耶の叫びが辺りに響く

「結果として何かを壊したり、誰かを傷つけてるんだ

 俺はそんな存在は許せねえ

 怪獣を保護したりするのはあんたらの組織のやることだ、俺は違う

 俺は俺のやり方で、やらせてもらうぜ」

 

あろうことかエックスはコスモスに向けて構えをとる

《おい、桃耶!》

「俺の邪魔をするっていうんなら、まずあんたからだ!」

ムサシは桃耶を見据えながら

「君はもう少し大人な人間だと思ってたよ」

コスモスも構えをとる

《二人とも、やめてくれ!》

エックスの叫びも空しく、両ウルトラマンは一気に駆け出した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ~episode of outlaw 第三部 赤い拳~

 

 

KNOCK OUT FIGHTER

The strongest fist! “Round 1” Rock & Fire!

 

パラドクスはガシャットのボタンを押した

「大変身!」

 

Dual up!

Explosion Hit! KNOCK OUT FIGHTER!

 

変身音と共に、パラドクスの頭部が180度回転し別形状の頭部になり

全身が青色から赤色へと変化し

肩のアーマーが拳に付き、パンチンググローブのようになる

「今度はなんだ?」

「ファイターゲーマー、レベル50(フィフティー)

「姿は違うが、さっきと同じレベルか・・・」

「同じレベルだからって油断しない方がいいんじゃない?」

 

パラドクスの拳を一番刀で受け止めるクロニンジャー

「ファイターゲーマーは肉弾戦に特化した姿だ

 さっきのパズルゲーマーの時のような、特殊な術はない

 己の体の強さがモノをいう、そういうゲームだ」

「ゲーム?」

「だからさっきから言ってるだろ?

 もっと'遊ぼう'って」

 

クロニンジャーはパラドクスと少し距離をとる

「カラクリヘンゲン爪!」

クロニンジャーはカラクリヘンゲンでパラドクスに応戦する

「ぐっ!なんだよそんな隠しだねがあったのかよ」

「あんたに言われたくはないね」

クロニンジャーはカラクリヘンゲンにシュリケンをセットする

 

ザ・カラクリ!

爪変幻、裂!

 

カラクリヘンゲンに黒いエネルギーを溜めていくクロニンジャー

「じゃ、こっちも極めますか」

パラドクスはギアホルダーからガシャットを取り出し、ダイヤルを90度回転させ再び元に戻す

 

KIMEWAZA!

 

パラドクスはガシャットを再びギアホルダーにセットする

 

Dualガシャット

KNOCK OUT CRITICAL SMASH!

 

カラクリヘンゲンをパラドクスに突き刺そうとするクロニンジャー

「ダメ、遅いよ」

しかしパラドクスはカウンターで技を極める

目の前で爆発が起きる

「なんだよ、こんなもんかよ

 シラケるな!」

しかしそこにあったのはクロニンジャーではなく、黒い衣装を纏ったただの藁だった

「なんだこれ!?」

 

ザ・技!

 

上から音がしてパラドクスが上を見ると

「姿が変わったくらいで、余裕ぶっこいてんじゃねぇよ!」

クロニンジャーの強烈な斬撃がパラドクスに直撃する

「くはぁっ!」

パラドクスは変身が解除されてしまう

 

 

 

 




ナンバリングで40話に到達しまして、気付けば前作の話数を超えているんですね
これからも数少ない読者様が面白いと思っていただける展開になっていると思いますので
ご愛読のほどをよろしくお願いいたします!


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第41話~自分の気持ちに正直に~

久しぶりに2000字を超えてしまいました


俺は今、仰向けに寝転がっている

さっきまでのコスモスとの戦いを思い出す

「圧倒的だった・・・」

まったく歯が立たなかった

それだけ自分の中の信念を貫いているからこそ、あれだけの強さが生まれるんだと思う

 

ふと、一つの足音が俺に近づいてきた

その人に目線をやると、白衣を着ているので恐らく病院の先生だろう

「マイは無事ですか?」

俺はその先生に問いかけた

「あの子なら大丈夫だ

 出血はしているが大きな怪我じゃないし、命に別状もない」

「そうですか・・・」

「そういえばあの子、'先輩、先輩'ってうわ言のように言ってたぞ

 もしかしてお前がその'先輩'か?」

「えぇ・・・」

俺は目線を空に向けたまま答える

「お前たち二人にどういう事情があるのか、どういう関係なのかは知らないけどな

 一つだけお前に言っておく

 思いは口に出さなきゃ、絶対に伝わんないぞ

 必ずどっかですれ違っちまう・・・」

「どうしてそれを俺に?」

「何年か前の俺に似てるからかな」

先生と話をしていると遠くの方から

「ちょっと大我、なに喋ってんの!?

 早く病院に戻るよ!」

ナースには似つかわしくないサイケデリックな格好の女の人がそこにいた

「今行くから、待ってろニコ!」

先生は再び俺の方を見て

「後悔しない選択をしろよ」

そう言って去って行った

 

「後悔しない選択か・・・」

《珍しくナーバスになっているな》

ふいにエックスが話しかけてくる

「・・・エックス、さっきは止めてくれてありがとうな」

《ああでもしないと君は止まらないと思ってな》

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

俺はコロナモードに姿を変えたコスモスに圧倒されていた

「くっ!こうなったら!!」

俺は両腕をゆっくりと左側へ振りかぶる

《桃耶、まさか!》

エックスの声を無視し、胸の前で腕をX字にクロスさせる

「ザナディウム光線!!」

 

 

しかし、腕から光線が放たれることはなかった

「なんで!?

 どうしたんだよエックス!」

《すまない、今の君に協力することはできない

 一時的にユナイトを解除させてもらった》

俺は呆気に取られていた

「エックス!お前は俺の味方じゃないのかよ!」

《君の相棒だからこそ!今は止めるべきだと判断した》

「君の相棒の方が、物事をしっかりと俯瞰で見れているようだよ」

目の前のコスモスが俺に語り掛けてくる

「確かに大切な人を傷つけられたら、傷つけた相手を憎んでしまうのは分かる

 だけどそんな時だからこそ、冷静になって物事を客観的に見ることが大事なんじゃないかな?」

そう言ってコスモスはルナモードへと姿を戻し、俺に向けて右の掌を突き出した

 

 

――――――――――――――――――――――

 

「まさか俺がフルムーンレクトを受けることになるとはな・・・」

《少しは冷静になれたか?》

「おかげさまで」

《桃耶、聞いてもいいか?》

「なんだ?」

《何故あそこまで感情的になったんだ?》

「・・・」

《彼女のことは少し迷惑そうにしていたじゃないか》

「でも、頭に来ちまったもんはしょうがねぇだろ」

《人間の細かな感情というのは難しいのだな》

「多分俺は・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

「で、依頼ってなんなんだ?」

翔太郎に言われてアスカは一枚の写真を渡した

「この子を探してほしいんだ」

その写真に写っていたのは礼堂ミチルだった

「この子の名前は?」

「礼堂ミチルだ」

「分った、早速調査に繰り出すか」

翔太郎は帽子に手を掛けたところで止まる

「どうした?」

「・・・あんたつけられてるぜ」

「えっ?」

「それも二人だ」

その瞬間、出入り口の扉が勢いよく吹き飛んだ

「うわっ!」

突然のことに驚くアスカ

そして事務所内に二体のロイミュードが入って来た

アスカは直ぐにガッツブラスターを抜き、ロイミュードに向ける

「おいおい、依頼人ならもう間に合ってるぜ

 それにここで暴れられると大家に怒られるからな」

翔太郎はロイミュードに近づいていく

「おい、こいつらは危険だぞ!」

アスカは翔太郎に警告するが

「そんなの見りゃ分かるよ!」

そう言いながらロイミュードに蹴りをかまし、外へと追いやる

 

 

「おい、あんた!」

アスカはロイミュードに立ち向かう翔太郎を呼ぶ

「こいつらは俺たちTPCで対処する、素人が手を出すな!」

「そんなちゃちな銃一つで戦うつもりか?」

翔太郎はロストドライバーを取り出し、腰に装着する

そして胸ポケットから一つのガイアメモリを取り出す

 

ジョーカー!

 

「それに俺は素人じゃないぜ」

そう言ってガイアメモリをロストドライバーにセットする

「俺は10年、この風都を守ってんだ」

ロストドライバーに手を掛ける

「変身」

 

ジョーカー!

 

翔太郎は真っ黒な戦士へと姿を変える

「あんたも仮面ライダーなのか」

ジョーカーはロイミュード二体を真っすぐ見据えながら

シュッと左手をスナップさせ、自らの名を名乗る

「仮面ライダージョーカー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ~episode of outlaw 第四部 赤と青の交差~

 

 

変身を解除されてしまったパラド

対するクロニンジャーも変身を解除する

「あんた強いね」

「お前もな」

両者とも先程までの激闘を振り返っていた

するとパラドが

「そういえば、あんたの名前を聞いてなかったね」

思い出したように問いかける

「俺の名は、Mだ」

「・・・M?」

その名を聞いた途端、パラドの雰囲気が変わった

「そうか・・・Mか・・・」

「どうした?」

「俺、あんたと仲良くなれそうにないな」

パラドはゲーマドライバーを取り出し、腰に装着する

「ベルト?」

困惑するMを余所に、パラドはドライバーにガシャットを差し込む

 

デュアルガシャット!

The strongest fist! What's the next stage?

 

「混ざってる?」

「遊びは終わりだ、ここからは命のやり取りだ!

 マックス大変身!」

パラドはゲーマドライバーを展開させる

 

ガッチャーン! マザルアップ!

赤い拳強さ!青いパズル連鎖!赤と青の交差!パーフェクトノックアウト!

 

パラドは先程の二つの姿ともまた違う、変身音の通り赤と青が交差した戦士へと姿を変える

「またレベル50か?」

「いや今の俺はレベル99(ナインティーナイン)

Mはドライブドライバーを取り出し、腰に巻く

「じゃ俺も、本気で行くぜ!」

ドライバーのイグニッションキーを捻り、シフトカーをシフトブレスにセットする

「変身!」

 

DRIVE! Type NEXT!

 

 

 

 




いやぁウルトラマンジード面白かったですね
初回から夜戦とは、さすが坂本監督ですね!


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第42話~相棒のC/ミチルを狙う白き悪魔~

今回はおまけはお休みです


ジョーカー、マキシマムドライブ!

 

ジョーカーはガイアメモリをマキシマムスロットに入れる

「ライダーパンチ!」

ジョーカーに飛び蹴りを喰らわせようとしたロイミュードにライダーパンチを当てる

「おい、後ろ!」

「えっ?」

アスカの声を聞き、後ろを振り返ろうとすると

残っていたもう一体のロイミュードに羽交い絞めにされた

「おい!離れろって!」

ジョーカーはロイミュードを振りほどこうとするが、全く離れない

「くそっ!」

 

サイクロン、マキシマムドライブ!

 

「ライダーキック」

緑色の戦士が、ジョーカーの背後にいるロイミュードにキックを当てる

「うわっ」

ジョーカーはその衝撃で少し飛ばされてしまう

「大丈夫かい、翔太郎?」

倒れていたジョーカーはプルプル震えてながら、緑の戦士に近づいていった

「フィリップ!

 俺に当たったらどうするんだ!」

「確実に当てるにはあのタイミングがベストだった」

「だからってな!」

二人の仮面ライダーが言い争いをしている中、それまで蚊帳の外だったアスカが話しかけた

「あの~」

「あ?」

「この緑の人は?」

すると緑の仮面ライダーはアスカに近付きながら

「緑の人とは失礼だね、僕も仮面ライダーだよ?」

と少し異議を唱えた

「こいつは仮面ライダーサイクロン、そして俺の相棒だ」

すると二人の仮面ライダーはロストドライバーのメモリスロットを元に戻し、ガイアメモリを抜き変身を解除する

「初めまして、翔太郎の相棒のフィリップだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

 

「お前は・・・!」

「久しぶりだな、泊進ノ介」

重加速反応を感知した、ベルトさんの指示に従って辿り着いた場所にいたのは

ロイミュード001・フリーズだった

「やはりお前も復活していたのか!」

「当たり前だろ、貴様に復讐をと思っていたのだが

 貴様より優先的に殺さなければならない奴がいてな」

「それってまさか・・・」

「礼堂ミチルだ」

「なんでミチルを執拗に狙うんだ!」

進ノ介の隣にいた剛は思わず叫んだ

「主の命令であり、私に屈辱を与えた相手だからだ」

「屈辱?」

「この私に傷をつけた代償はその命をもって償ってもらう

 さ、早く礼堂ミチルの居場所を教えろ」

「そう言われて、素直に教えると思うのか?」

進ノ介は挑発的に言い放つ

「そうか、なら力づくで聞き出すまでだ!」

 

「行くぞ、剛」

「進兄さんも気を付けてよ、あいつには一回殺されてるんだから」

「分かってる!」

進ノ介はドライブドライバーのイグニッションキーを捻り、シフトスピードをシフトブレスにセットする

剛はマッハドライバー炎にシグナルマッハをセットする

 

シグナルバイク!

 

「Let's」

「「変身!」」

進ノ介はシフトカーを倒し、剛はマッハドライバーの右パネルを倒す

 

DRIVE! Type SPEED!!

ライダー! マッハ!!

 

フリーズロイミュードと対峙する赤と白の仮面ライダー

「ひとっ走り付き合えよ!!」

 

 

 

 

 



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第43話~マイの行方、そして戦うクリム~

タイトルが適当w


「いない!?」

「はい、ミドリカワ・マイという方はこちらには入院しておりませんが」

俺はマイの見舞いに行こうと、聖都大学附属病院へと来たが

受付でこのようなことを言われてしまった

「どういうことだ?」

《雫が丘大学付近で大きな病院というと、ここしかないんだが・・・》

椅子に座って考えを巡らせていると

「おっ、先輩君じゃねえか」

声のする方向を見ると、先日俺に助言をくれた先生がいた

「この間の・・・」

「花家大我だ」

花家先生は俺の隣に座った

「ここで何してんだ?」

「実はマイがここに入院してないって言われて、どうしようかと・・・」

すると花家先生は、俺にだけ聞こえる声で

「実はあの子は、TPCの方へ移送された」

「TPCに!?何で?」

「分からん、向こうが一方的に連れて行った

 行くのか?」

「えぇ行きますよ、色々話したいこともあるし」

「一応患者の個人情報だからな、むやみに人に話すなよ?」

「話しませんよ」

俺は椅子から立ち上がり、出入り口の方を向く

「花家先生、ありがとうございます

 俺、先生の言う通りちゃんと言葉にして伝えたいと思います」

「そうか、頑張れよ」

俺はそのまま病院を後にした

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――

 

 

「貴様らの力はこの程度だったか」

フリーズの目の前には、倒れているドライブとマッハの姿があった

「こいつこんなに強かったか?」

《パワーアップしていると見て間違いないだろう》

目の前にいるフリーズは以前戦った時よりも、明らかに強くなっていた

「進兄さん、こりゃ力を出し惜しみしてる場合じゃないね」

マッハの一言をきっかけに、二人は立ち上がった

「だな、行くぞ!」

ドライブはシフトトライドロンを、マッハはシフトデッドヒートを取り出した

 

FIRE! ALL ENGINE!!

シグナルバイクシフトカー!

 

マッハは、マッハドライバー炎のパネルを下し

ドライブはシフトブレスにセットしたシフトトライドロンを倒す

 

DRIVE! Type TRIDORON!

ライダー! デッドヒート!

 

ドライブは、その名の通りトライドロンと一体化したような姿・タイプトライドロンになり

マッハはドライブとマッハを足したような姿・デッドヒートマッハへと変身する

《進ノ介、ここは私に任せてくれないか?》

「分かった、頼んだぞベルトさん!」

ドライブの複眼が黄色から、ドライブドライバーのディスプレイのような縞状の赤色に変わる

《行くぞ、剛》

「あぁ、俺のスピードにしっかりついて来いよクリム!」

《フリーズ!ひとっ走り、付き合ってもらうぞ》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ~episode of outlaw 第五部 レベル99~

 

 

ガシャコンパラブレイガン

 

パラドクスは斧のような武器を召喚した

「俺をシラケさせるなよ!」

対するダークドライブはブレードガンナーを呼び出し応戦する

「はっ!」

「おりゃ!」

しかし、力はパラドクスの方が圧していた

「どうした、こんなもんか?」

「流石レベルが倍になってるだけはあるな・・・でも!」

ダークドライブはブレードガンナーの銃口から弾を発射する

「ぐっ!」

流石に至近距離で銃撃を受けたため、パラドクスは少し後退する

「こっちもそういうのできるんだよ」

パラドクスはバラブレイガンのAボタンを押し、斧部分を回転させる

 

ズ・ガーン!

 

先程まで斧の形状をしていたパラブレイガンは、銃の形態へと変化する

「はっ!」

二人の戦士は走りながら、お互いに銃撃を行う

パラドクスはパラブレイガンのBボタンを連打していた

「何してんだ」

二人は立ち止まる

「パズルゲームで大事なのはなんだと思う?」

「なんだ急に」

「それは・・・」

パラドクスはパラブレイガンからエネルギー弾を発射した

8発も同時に

「どれだけ連鎖できるかだ」

 

8連鎖!

 

突然の事に対応できず、ダークドライブは全ての弾を受けてしまう

「がはっ」

 

ズ・ゴーン!

 

パラブレイガンを再びアックスモードに戻す

「これで終わりかな」

パラドクスはガシャットをゲーマドライバーから取り出して、パラブレイガンにセットする

 

ガッシューン

デュアルガシャット! キメワザ!

ノックアウト! クリティカルフィニッシュ!

 

 

 



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第44話~神への依頼~

「相棒?」

「そう、僕たちは二人で探偵なんだ」

フィリップは自慢げにアスカへと説明する

「翔太郎、やっぱりロストドライバーを複製してもらって正解だったね」

「ま、それなりの代償はあったけどな」

 

 

――――――――――――――――――――

 

「おい、なんで部外者がここに居る」

CRに顔を出した飛彩は、その部屋にいた宝生永夢に言った

「実はこの人、CRに依頼があるらしいんですけど」

「CRに?」

「正確には・・・あんたに用があって来たんだ」

そこにいた男・左翔太郎はある方向を向く

「檀黎斗」

翔太郎が向いた方向にいたのは、自らを神と名乗るゲームマスター・檀黎斗の姿があった

「普段依頼を受ける探偵が、誰かに依頼をするのは変な感じだが」

黎斗は飲んでいたコーヒーを机に置いた

「聞くだけ聞こうか」

それを聞いた翔太郎は黎斗の前にロストドライバーを置いた

「これは?」

「俺が変身するときに使う、ロストドライバーだ」

「変身って、あなたも仮面ライダーなんですか?」

永夢が翔太郎に問う

「あぁ」

そして再び黎斗の方へ向き直る

「このロストドライバーを複製してほしいんだが」

「目的は?」

「本来、俺は相棒と一緒に変身するんだが

 最近は敵の数も増えてきてるし、二人で分散したほうがいいと思ってな」

「・・・」

黎斗は再びコーヒーを流し込み、カップを置いた

「それなりの代償はあるんだろうね」

「黎斗さん!」

「永夢、これはビジネスだ

 私にこのドライバーの複製をしてほしいなら、それ相応の代価が必要だ」

そして黎斗は翔太郎の方を向き

「それに探偵なら君も分かるだろ

 持ち込まれた依頼を果たす代わりに、それ相応の代価を貰う

 それがビジネスだ!」

「もちろん、タダでやってもらおうだなんて思ってないさ」

すると翔太郎は胸の内ポケットから2つのガイアメモリを取り出した

「これはなんだ?」

「ガイアメモリ、これには地球の記憶が入ってる

 ちなみにこの2つは、俺たちと一緒に戦って来たことも記憶されている

 このデータを、これからの戦いに活かしてほしい」

翔太郎は2つのガイアメモリを黎斗の前に置く

「さぁ、どうする?」

 

 

「いいだろう!!」

 

黎斗は突如立ち上がり、大きな声を上げた

「3日いや、2日後にまたここに来るといい!

 この私が完璧な仕事を成し遂げよう!」

黎斗の突然の行動に目を丸くする翔太郎

「あぁ、この人は常にこういう感じなんで気にしないでください」

見かねた永夢は翔太郎に話しかける

「お、おう分かった・・・」

「では直ぐに作業に取り掛かろう!」

そう言って黎斗はゲームの筐体の中へと入って行った

「うおっ、なんだそれ!」

初めて見た翔太郎はかなり驚いていた

「黎斗さんはこういう人なんで」

 

 

「檀黎斗ではない、檀黎斗s・・・」

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

「ま、何かあったら周りが止めてくれるだろ」

「何が?」

「ああこっちの話だ、それより依頼の方だ

 フィリップもやるよな、人探し」

「あぁもちろんさ

 それに今回はただの人探しとは違うみたいだからね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回予告――――

 

《これ程とは・・・》

フリーズの前に再び倒れてしまう仮面ライダー

そこに現れたのは・・・!

「変身!」

「変身」

そして桃耶の決意とは

「マイ、俺・・・」

 

「僕はもう何からも逃げない」




ちょっとした次回予告を入れてみました
次回は自分的にいつも以上に力が入る話になりますので
自分を鼓舞する意味でも予告を入れてみました

エグゼイドを見て、そしてこの作品でもおまけで書いていて
パラド及びパラドクスが凄く気に入ってしまいましたので
本編の本筋に絡ませるかもしれません


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第45話~甦る戦士~

come on! FLARE、SPIKE、SHADOW! タイヤカキマゼール!

 

ドライブの左腕にマックスフレア、ファンキースパイク、ミッドナイトシャドーのタイヤが集結する

 

ATTACK1・2・3!

 

ドライブの腕には3つのタイアが合体したような巨大なタイヤが装着されていた

《これならどうだ!》

ドライブはイグニッションキーを回し、シフトトライドロンを一度倒す

 

ATTACK1・2・3!

 

ドライブはミッドナイトシャドーの能力で4体へと分身する

《はっ!》

4体のドライブは超高速火炎・棘・エネルギー型の手裏剣を一気に放つ

放ったそれらは地を這いフリーズへと直進していく

《剛!今だ!》

「オッケー!」

デッドヒートマッハはマッハドライバー炎のパネルを上げ、ボタンを押し再びパネルを下げる

 

ヒッサツ! フルスロットル! デッドヒート!!

 

マッハは高く飛び、高速回転しながらフリーズがいた場所へとキックを繰り出す

 

 

 

 

「ふっ」

 

 

「ふははっ」

 

 

「ふはははははははははははは!!」

 

 

 

土煙が晴れるとそこには、デッドヒートマッハのキックを片手で受け止めているフリーズの姿があった

「嘘だろ!?」

「貴様らの力程度では、私に敵うものか!」

フリーズは腕を振り払い、デッドヒートマッハを吹き飛ばす

「うわぁぁぁぁっ!」

《剛!》

吹き飛ばされだデッドヒートマッハは建物の壁に激突し、変身が解除される

「がはっ!」

剛はそのまま倒れてしまう

「剛!ベルトさん、運転変わってくれ!」

《分かった》

ドライブの複眼が縞状の赤色から黄色へと戻り、主導権が進ノ介に移る

《進ノ介、トレーラー砲で一気に極めるぞ!》

「ああ!」

トレーラー砲にシフトワイルドを装填する

 

WILD砲!

 

そしてシフトトライドロンをトレーラー砲のコンテナ内部にセットする

 

ヒッサーツ! Fullthrottle!

フルフルワイルドビッグ大砲!

 

トレーラー砲のトリガーを引き、ドライブから分離したトライドロンを発射する

 

 

 

「嘘だろ!?」

《そんなバカな!》

 

フリーズはトライドロンも片手で受け止めていた

「私の力はあの頃とは比べ物にならない程、強大なものになった

 この程度では私に掠り傷すらつけられんよ!!」

するとフリーズの体の色が白色から金色へと変化する

《超進化態か!》

「ミチル君に受けた屈辱が、ここにきて大きくなったって訳か!」

 

 

「はっ!!」

フリーズは片手で受け止めていたトライドロンをドライブに向かって跳ね返してきた

「うわっ!」

トライドロンはドライブに直撃し、ドライブも変身が解除される

「ぐはっ!」

《進ノ介!!》

ドライブドライバーも進ノ介からはがれてしまう

「進兄さん!」

剛も進ノ介も、変身を解かれ目の前のフリーズの力にただただ唖然としていた

《フリーズの力、これ程とは・・・》

フリーズはゆっくりと二人に近づいていく

「貴様らに用はない、ここで死んでもらうぞ」

フリーズは自身の周りに無数の氷結弾を出現させる

《進ノ介、あれは・・・!》

「5年前に俺を殺したやつか!」

「泊進ノ介、覚えていたか

 今一度この技で殺してやろう!」

フリーズは氷結弾を進ノ介・剛・クリムに向けて一気に放つ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

めらめらじゃー!

 

 

 

 

 

 

 

進ノ介と剛の目の前に一人の人が舞い降り、炎を纏った剣で氷結弾を全て斬っていく

「貴様は・・・!」

フリーズはその人を見てかなり驚いているようだ

その人は白いロングコートを羽織り、一本の剣を持っていた

「もしかして・・・」

進ノ介はその後姿に見覚えがあった

その人は振り返り、二人に顔を見せた

「お久しぶりです、泊さん、詩島さん」

「ミチル君!」

「ミチル!」

そこには、行方をくらませていた礼堂ミチルの姿があった

「ミチル君、どこに行ってんだ!」

「すいません、その話は後で」

するとミチルはドライブドライバーを手に取る

《何をする気だ!》

「泊さん、ちょっとベルトさん借りますね」

「お、おい!」

 

ミチルはドライブドライバーを手に、フリーズへと向き直る

「久しぶりだね、フリーズ」

「私はこの時を待っていたのだ、貴様を殺すこの時を!

 貴様に受けた屈辱は私の中で膨大になった

 そのお蔭で私は、再び超進化態へと進化することができた

 この進化した力で、貴様を殺す!」

ミチルは表情を一切変えることなく、フリーズの言葉を聞いていた

「この数日間、僕が何もしてこなかったと思う?」

「何だと?」

「僕はもう何からも逃げない

 過去からも、自分からも

 全てを受け入れて、先に進むしかないんだ!

 もう僕は誰にも負けないよ」

そう言い、ミチルはドライブドライバーを腰に巻く

《ミチル!?》

驚くクリム

するとミチルは内ポケットから車のキーのようなものを取り出した

「それは!?」

《トライドロンキーかね!》

進ノ介とクリムが驚いている中、ミチルはドライブドライバーのイグニッションキーを回す

「Mに出来て、僕に出来ないことはない!」

そしてトライドロンキーをシフトブレスにセットする

 

 

 

 

「変身!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

DRIVE! Type SUPER DEADHEAT!!

 

 

 

 

 

 

 

 




ナンバリングの話でいくと、実に8話振りに主人公が帰ってきました!


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第46話~追撃者はもう一度ダチの前に現れる~

2か月以上の放置、申し訳ありませんでした



DRIVE! Type SUPER DEADHEAT!!

 

ミチルの体に装甲が装着される

《これは!》

「あれは・・・」

「進兄さん、あれは・・・」

「あれは5年前に一度だけ変身したドライブの姿だ」

進ノ介は5年前の、ロイミュード108・パラドックスロイミュードが起こした事件のことを思い出していた

《成程、私を使うことによってより安定した超デッドヒートへと変身できるというわけか》

「ベルトさん、僕のひとっ走りにも付き合ってもらうよ」

 

 

「貴様はどこまでも私を楽しませてくれるというのか!!」

フリーズは新たな姿へと変身したミチルを見て、かなり興奮しているようだ

「楽しむ余裕があればいいけどね」

ドライブはフリーズに対して挑発的な態度をとる

「先日の私は不覚を取っただけだ、貴様如きに負ける筈がない!」

フリーズはドライブに向けて氷結弾を放つ

 

 

「・・・遅い」

ドライブはイグニッションキーを回し、ボタンを押す

 

SUPER DEADHEAT

 

ドライブはいつの間にかフリーズの目の前にいた

「なんだと!?」

ドライブは力強く拳を握り、フリーズへとパンチを喰らわす

「はぁっ!」

「ぐはぁっ!」

フリーズは、倒れはしなかったがかなり後方へと後退してしまう

「な、なんだこの威力は・・・!」

ドライブは体勢をもとに戻した

「この前の僕は不覚を取っただけだ・・・」

仮面の下のミチルは不敵な笑みを浮かべていた

「お前如きに、俺が負けるわけねぇだろ!」

フリーズは怒りで震えていた

「この私を、愚弄するのか・・・

 許さん!!」

フリーズの言葉を合図に複数のロイミュードがドライブを取り囲む

《ミチル、どうするつもりだ!》

ドライブは自分の周りのロイミュードを見渡す

「大丈夫、これくらいならどうってことない!」

ドライブが一歩を踏み出そうとしたその時

 

 

 

 

 

 

 

「トリプルチューン」

 

 

 

 

上空から声が聞こえ、上を見ると紫色の戦士が降って来た

《あれは・・・》

「はぁぁぁぁ!」

紫の戦士は右腕のデッドリベレーションを振り、ロイミュードを半数壊滅させる

「まさか・・・」

進ノ介が驚く中、ドライブは紫の戦士・魔進チェイサーに語り掛ける

「遅いですよ、チェイスさん」

「見せ場が欲しいと言ったのはお前だろう?」

《ミチル、彼は・・・》

チェイサーはベルトの方を向き

「久しぶりだなクリム、そして・・・」

進ノ介と剛の方を向いた

「久しぶりだな剛、進ノ介」

「チェイス・・・」

呆然としている進ノ介の横で、剛は声を荒げた

「チェイス!復活してたなら先ず俺らに挨拶に来いよ!」

チェイサーは顔だけドライブの方に向けた

「ミチル、あれが照れ隠しというものか?」

「まぁそんなところかな」

「おいミチル!変なこと言うなよ!」

「剛、俺のシグナルチェイサーは持ってるな?」

チェイサーの問いに、剛は先程までとは違い真面目な表情になる

「当たり前だろ、5年前から手放したことねぇよ!」

剛はポケットからシグナルチェイサーを取り出し、チェイサーに向けて投げる

チェイサーはそれをキャッチする

「ありがとう、剛」

そしてチェイサーは一度変身を解除する

「ミチル、こいつらは俺に任せてお前はフリーズを」

「分かってますよ」

背中越しに語る二人

 

「チェイス、貴様またしても我々を裏切るのか!」

フリーズはチェイスに向かって叫ぶ

「フリーズ、お前は何か勘違いをしているようだ」

「なんだと・・・」

「俺はお前たちの味方ではない・・・」

「チェイス!これ使え!!」

剛は自分が使っていたマッハドライバー炎をチェイスに向かって投げる

「・・・」

チェイスは無言でマッハドライバー炎を受け取る

「俺は、ダチの味方だ!」

チェイスは受け取ったマッハドライバー炎を腰に当てる

そしてベルトのパネルを上げ、シグナルチェイサーをセットする

 

シグナルバイク!

 

「変身!」

 

ライダー! チェイサー!

 

銀と紫のボディ、どこか魔進チェイサーを思わせる頭部

仮面ライダーチェイサーへと変身を遂げる

「行け!ミチル!」

「はい!」

ドライブとチェイサーは互いに背を向け、走り出す

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ~episode of outlaw 第六部 予期せぬ反撃~

 

デュアルガシャット! キメワザ!

ノックアウト! クリティカルフィニッシュ!

 

「終わりだ」

パラドクスはパラブレイガンを振り下ろす

「な、め、る、な!」

ダークドライブはブレイドガンナーに加え忍者一番刀を持ち、刃をクロスさせてパラブレイガンを受け止める

「なに!?」

「誰がお前なんかにやられるかよ!」

ダークドライブは2本の剣を払い、パラドクスを押し出す

「この俺が圧し負けた?」

パラドクスはほんの少し隙を見せてしまった

「おら!休んでる暇なんてないぜ!」

ダークドライブは2本の剣を不規則に振り、パラドクスを圧倒していた

「まさか俺が圧されるなんて・・・」

その隙にダークドライブは五トン忍シュリケンを取り出しす

五トン忍シュリケンを'火'のところに合わせ、一番刀にセットしてシュリケンを回す

 

めらめらじゃー

 

炎を纏った忍者一番刀とブレイドガンナーを構える

「マズイ!」

パラドクスは焦ったように、エナジーアイテムを出現させる

「遅ぇよ!!」

ダークドライブは高速でパラドクスへと詰め寄り、斬りかかる

「おりゃ!」

斬られたパラドクスが体勢を立て直す前に、ダークドライブは背後に瞬時に移動しまた斬りつける

「ぐっ!」

「その変なアイテムなんか使わせるかよ!」

2本の剣を何度も振るわれたパラドクスは遂に膝をついてしまう

 

ダークドライブは少し離れたところで止まる

しかしダークドライブもこれまでの戦闘で疲弊していたのか、かなりフラフラな状態だった

「なぁパラド」

「なんだよM」

「お互い、そう何度も技を放てねぇよな」

「・・・そうだな」

「次の一撃で最後にしねぇか?」

ダークドライブはパラドクスに提案する

「・・・」

「どうだ?」

「・・・よし、その提案乗った」

「乗ったからには、残ってる力全部込めろよ」

「そんなこと分ってる」

パラドクスはゲーマドライバーのレバーを一旦閉じ、再びレバーを開く

 

ガッチョーン ウラワザ!

パーフェクトノックアウト クリティカルボンバー!

 

ダークドライブはイグニッションキーを回し、シフトブレスのボタンを押す

 

NEXT!

 

2人のライダーはお互いの方向へ向けて走り出した



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