シンデレラの劔 (IC 21)
しおりを挟む

序章

初めまして!この小説に興味を持ってくれてありがとうございます!
まだまだ文章下手ですが、頑張っていくのでよろしくお願いします!


20✖︎✖︎年、智絵里の住む町 ジアンは突如現れた外部からの侵略国家に攻撃を受けた。その時ジアンと危険にさらされていた智絵里を守ったのはアイドルを総括する346プロだった。

 

 

 

「…はぁ、はぁ、はぁ……」

 

智絵里は1人、燃え盛る住宅街の道を走り続ける。身近な大人とも避難中に離れてしまった。いま智絵里をよぎるのは炎の熱、音、人々の悲鳴の中から生まれる恐怖だけだ。

 

 

「…怖いよう…」

 

 

必死に走りながらも小さく呟く。涙も止まらない。

 

燃える住宅街を抜けた先には1つの噴水と多くの敵兵がいた。

 

 

すぐさま智絵里は物陰に隠れ、息をひそめる。

 

 

「ここにはもう使えそうなやつはいなさそうだ。」

「そうか、ならば場所を移そう。じきに奴らも来るだろう。その前に退散するぞ。」

 

 

もうこっちには来ない。そんな会話ん聞いて安心してしまったが矢先、隠れていた物陰にもたれかかった際に崩れてしまった。

 

 

「……あぁ…!」

 

 

敵兵はこちらを振り向く

 

 

「何だ…。ってあんなところに女がいるぞ!」

「捕虜としてはちょいと弱いが…まあ、連れて行くか」

 

 

先ほどまで消えかけていた恐怖がどっと引き戻される。近づいて来るのに、少しも動くことができない。

 

 

「こ、来ないで…!」

 

「だまってこっちにこればいいんだよ!」

 

敵兵に腕を掴まれた。もうだめだ。……

智絵里は目をつぶった。

 

 

 

 

「ぐぁ!!!」

「大丈夫か!くそっもうここまで…ぐぁぁ!」

 

 

 

暗闇の中、悲鳴が上がる。目を開けるとまだ真っ暗だ。どうやら手で目を隠されているようだ。

 

 

「安心して。もう大丈夫。でももうちょっとだけそのまま、目をつぶってて……」

 

女の人の声がする。優しい声だ。

智絵里はそのまま目をつぶっていると先ほどの女の人が耳元で囁く。

 

「すぐに終わるから…」

 

 

そういうと智絵里の首に何かをかけた後、その場から離れていった。遠くでは戦いの音がする。ふと目を開けると女の人の後ろ姿が見えた。長い金髪の人だった。そのあとすぐさま目を閉じ、その場に座り、ただただ終わるのを待ち続けた。

 

 

 

 

 

気付いた時には全てが終わっていた。待ち続けている間、いつの間にか眠ってしまったようだ。つまり、眠れてしまうほど、現れた女性が静かにしてしまったのだ。あの女性はアイドルだったと、後日同じ避難所の人から聞いた。

首にかけられていたのはアイドルである証のスカーフだった。

 

 

 

 

 

家族とまた会えることはなかった。両親ともに行方不明のままだ。命を落としたのか、連れていかれたのか、それすらもわからない。だから確かめたい。そのためには力がいる。

「私も、あの人みたいに…」

智絵里は誓った。あの人の様に、強く、誰かを守れる人になりたいと。

 

 

緒方智絵里という名のアイドルが芽生えようとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

あれから5年、アイドル養成所を卒業した智絵里はアイドルとしてデビューをする。




最後まで読んでいただきありがとうございます!序章なのでかなり文章少なめですが、今後はもっと増やしていく予定です!物語の説明などは、話を通して進めていくので、今後も読んでもらえると嬉しいです!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

新たなスタート

こんばんは!スタートしたばかりなのでペース早めでやっていきます!今後ともよろしくお願いします。


智絵里は移動の最中、養成所での教えを思い出す。

この世界には6つ国がある。

その名を シナイ キプロス ジアン リオム ヒルス イチエルと呼ぶ。

 

そして6つの国を守る3大ギルドがある。

 

シナイ キプロスを守るギルド ミル

 

ジアン リオムを守るギルド シエナ

 

ヒルス イチエルを守るギルド ロエベ

 

他にも少数ギルドがあるが、その総括は3大ギルドが行なっている。そしてその3大ギルドを総括するのが、346プロ。

 

 

ミル シエナ ロエベのどれか3つに入ることができたならば、将来は安定した様なものだ。なので、アイドルを目指す者はこの3つを目指している。当然、智絵里も目標はそこだった。

 

 

 

現在、養成所卒業者を対象としたに入隊式が行われるリオムに移動中だ。智絵里はジアンの養成所に通っていたので特別遠いわけではない。

なので、そろそろ着く時間だ。

 

 

 

リオムは主に商業が発達した国。到着すると国はとても客で賑わっていた。大勢いる人々をかぎ分けてむかったさきは346プロのアイドル部署。入隊式が行われる場所だ。

 

 

 

智絵里はここまで1人で来た。仲の良かった友は、先に卒業していったり、まだ養成所にいたりと一緒にデビューというわけにはいかなかった。

 

「そろそろ、時間かな…」

 

寄り道をして行きたいところだが、時間が押しているためアイドル部署へと直行した。

 

 

 

 

 

 

 

 

アイドル部署の中には他にも多くの新人がいた。人が多いのに伴ってざわざわしてしまうが、1つ上の舞台に人が立つとしぜんとそれもおさまった。

 

 

「あー、あー。えー諸君。まずは入隊おめでとう。これから一緒になるか、他のギルドになるかは分からないが。同業者として、これからは厳しい道となる…………………

 

話が長いので途中で智絵里はぼーっとしてしまっていた。

 

…………ということで、これから武器の適性検査へと向かう。皆、移動を始めてくれ。」

 

 

周りの人々が動き出すと、智絵里は我にかえった。

 

「あれ、もう終わっちゃったんだ。」

 

そう思うと皆と同じ方向へと動いて行く。

 

 

 

 

 

アイドルには2つの戦い方がある。

 

 

まずは遠距離を中心とした戦いの魔法使い。

 

魔法使いは杖や魔道書などを通して魔法を発動させる。杖や魔道書が無くても発動は可能だが、威力は下がる。

基本的に魔法使いは

炎 水 氷 雷 光 闇 風 回復 全ての魔法が使えるが

得意不得意はある。

 

次に近距離戦を中心とした戦いの剣士。

 

剣士も魔法を使うことができるが、1人につき1つしか魔法を使えない。また、剣無しでは魔法を使えない。だが、基本的には魔法使いよりも魔法の威力が少し高くなっている。

 

 

 

 

適性検査の結果、智絵里は風の剣士となった。

 

「ふふっなんだかいつも使ってたからあんまり驚きはないな….」

 

養成所時代では剣よりも魔法を使ってきたが主に風を使っていたのだ。

 

「あ、そうだ…」

 

智絵里は自分のポケットの中から白いスカーフを取り出す。そして自分の剣の鞘に結んだ。

 

「目指せ。あの人だね…」

結び終わった後、お待ちかねの配属ギルドが発表される広間へと向かった。

 

 

 

 

「うーん。見えないなぁ…」

番号の隣にはそれぞれの配属先が書かれている。その番号を見ようと進むも人が多くてなかなか見ることができない。

 

 

「やったー!シエナに入ったぞー!」

「ほんとに!いーなー私はロンピックー」

「ミルに入れなかったー!」

 

様々な声が響く中、智絵里はやっとの事で自分の番号の場所へとたどり着く。

 

 

「えーと、15341…15341…」

番号を辿って行き見つけると目線を横へとスライドさせて行く。

「15341は…プローディギウム…?」

 

 

残念ながら3大ギルドには入ることはできなかった。がっくしと肩を落とすが、配属されたギルド、”プローディギウム”で頑張ろうと決心をした。

 

 

配属先の発表が終わった後、集合場所に指定されてあったカフェへと向かう。どうやらプローディギウムは今年新設されたギルドのようだ。

 

「カフェに集合ってのも…人はいるのかな?」

 

カフェに到着すると、すでにギルドの人らしき人が奥のテーブルに座っていた。銀髪の女性だ。

「配属先のマスターが憧れの人!…なんてそんな上手くはいかないか…」

 

先ほどのようにがっくしと肩を落とすが、後ろから声をかけようとすると銀髪の女性がこちらを振り向いた。

 

「よく来たね。まあ座ってよ。」

「あ、はい。」

 

何も言わなかっなのにこちらに気付くあたりは流石だと思いながら席に座る。

 

 

「えーでは、ようこそ。我がギルド”プローディギウム”へ!緒方智絵里ちゃんでいいよね?」

「は、はい!よろしくお願いします!」

 

顔を改めて見るととても美しい人だった。

「私は”天野 くるみ”一応このギルドのマスターやってるんだ。よろしくね!」

「よろしくお願いしま…え?天野 くるみさんって”あの”天野 くるみさんですか!!」

「んーまあ多分そうだね。昔は結構有名だったよ。」

 

智絵里の住んでいた国、ジアンが侵略された際に、他の隊員よりもはるかに活躍して侵略から守ったとされる人が3人いた。その3人は通称

”アイドルマスター”と呼ばれている。

 

1人目は 鷺沢文香 魔法使い

自身が編み出した複合魔法で敵を撃退し、回復魔法の達人である彼女の周りの人々、隊員からは死者はでなかった。しかしギルドマスターへの推薦は断った。

 

 

2人目は 高垣楓 氷の剣士

敵の撃退に合わせて、自身の氷魔法でジアンの建物を氷らせ、建物の被害を最小限に抑えた。

その功績を認められ、現在シエナのギルドマスターとなっている。

 

 

3人目は天野くるみ 光の剣士

敵のリーダーを発見、及び撃破を成し遂げた。

3人の中でも戦闘面での功績を称えられた。

しかし、ギルドマスターへの推薦は断った。

 

 

 

「でも、どうして今ここでマスターをやっているんですか?」

智絵里がくるみに問う。

「あの時にはね、もう私は戦えなかったの。もちろん、今も、ね…」

「た、戦えないって…」

くるみの横には剣が立てかけられている。普通に見ても戦えなさそうな雰囲気ではないのだ。

 

「私はね…両手とも剣が握れないの。あの時の戦いで相手にやられちゃってね。もう治らないって言われちゃったんだ。」

「そ、そんなことが…」

 

智絵里の知らない事実を告げられ少し場が重くなった。そこでくるみが話を切り替えた。

 

「さあ、こんな暗い話はもうおしまい!早速移動しようか!」

 

「は、はい!分かりました。えっと…」

智絵里には1つ気になることがあった。

 

「ほ、他の人たちは…」

「あ、まだ言ってなかったね。今回の新人は智絵里ちゃんだけ!智絵里ちゃん合わせて今5人になったよ!」

「5人ですか!」

あまりにも少ない人数に声を上げて驚く。

「あっはっはっは!そう言うと思ったよ。しかもうちは移動型ギルドだからね、みんないろんな場所に散ってるんだ。今から1人ずつ会いに行こうか。ほら、行くよー」

くるみはすでに会計を済ませ、店の外に出ていた。

 

「ま、まってくださーい!!」

 

 

こうして、智絵里のギルドメンバーとしての生活が始まって行くのであった。

 




最後まで読んでいただきありがとうございます!次回の登場人物はキュートの人です!


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。