古明地こいしのフィロソフィアー (デシンク)
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第1話

基本的にこいしちゃん視点です。


 どうも皆さん、古明地こいしです。今は地霊殿に住む妖怪(私、姉、ペット)で地上で行う宴会の準備中です。お姉ちゃんのペットのお空が異変を起こした罰として、地霊殿に住むものは博霊神社で行う宴会の準備をする必要があるの。お空は少し天然だから後先を考えて行動してほしいね。まぁ、それがお空のかわいいところなんだけど。

 でも私としては異変が起きていたときに地上で散歩をしていたわけだし、私は異変の準備をしなくていいんじゃね……………と考えたが、お姉ちゃんに

 

「器が小さいわね。そんなんだから友達ができないのよ。」と言われた。

 

「いや、私にはぬえちゃんがいるからぼっちじゃないし。」

 

「一人しか友達がいないなら、いないようなものよ。そういうわけで手伝いなさい。」

 

っていわれて手伝うことに。まぁお姉ちゃんの頼みだからいいんですけどね。

 

 ちなみに、私たちが住む地底と今宴会の準備が行われている地上では、妖怪同士がお互いに行ってはならないルールがあるが、この異変の影響でそのルールはなくなったらしい。まぁ私としては関係ないんだけどね。なぜかって?私はそのルールを作った人こと八雲紫さんに「あなたは誰にも認識されないから地上に行ってもいいわよ。」って言われていたから、そのルールがあったときから私は地上に行くことが出来た。私が誰からも認識されない理由は、私が「無意識を操る程度の能力」を持っていて、この能力は他人が私を見たときに私が意識されなくなる。意識されないということは、認識や記憶がされなくなる。というわけで私は見つからないというわけだ。

 地上に行くことができたおかげでお姉ちゃんと地上でのことを話し合ったりできるし、紫さんも地上での出来事や様子を地底がまったく知らないのは困るから、私が地上に行くことを許可されたと思う。

 

 

 

 

 宴会の準備が終わって、無事に宴会が始まったが非常にまずいことがおきた。私がボッチだ。お姉ちゃんは

レミリアさんに「貴方が最近有名な覚妖怪ね、色々と聞きたいことがあるからこっちにいらっしゃい。」と半分強引に連れて行かれて、私の唯一の友人であるぬえはそもそも宴会に来ていないし。あとペット同士で仲良くしているけど私はお姉ちゃんみたいに心を読むことが出来ないから、ペットのところに行ってもひまなだけだし。能力使ってないんだけどなー、………………………………ちくしょう。こうなったら、先に帰って寝ようかな。よし、そうしよう。さっさと帰「ねぇ。」って

首を声がした方向に向けると、紅い服とスカートを着ている黄色の髪の毛をしている女の子がいた。なんだろう、私の知識には無い人物だ。レミリアさんの2Pカラーみたいな感じ。でも、黒い羽を持つレミリアさんとは違って、この子は虹色の羽を持っている。

 

「貴方も暇でしょ、弾幕ごっこでもしましょう。」

 

「疲れているから、遠慮するね。」

 

「じゃあ、疲れが取れたら遊べるね。それまで話でもしましょう。貴方の名前は?」

 

「古明地こいし。疲れが取れるまでに1日かかるからまた今度にしようね、弾幕ごっこ。貴方の名前は?」

 

「フランドールだよ。フランでいいわ。じゃあ明日紅魔館に来てね。こいしは何の妖怪なの?」

 

「元覚妖怪。下の名前も教えてほしいんだけど。」

 

「スカーレットだよ。レミリアお姉さまがそこにいるでしょう、その妹だよ。元ってどういうこと?あと、今は何の種族なの?」

 

なるほど、この質問攻めをしてくるあたりレミリアさんにそっくりだ。家に帰るよりはフランと話していたほうが楽しそうだし、付き合うか。

 

「元っていうのはそのまんまだよ。私が昔は覚妖怪だったけど、今は違うって言うこと。今は…………無意識妖怪かな?」

 

「種族って変えられたんだ、知らなかったわ。」

 

「いや、普通は変えられないと思うよ。ただ、私は覚妖怪の一番の特徴である心を読む程度の能力を捨てたときに、無意識を操る能力ってのを手に入れたんだ。だから私は覚妖怪の見た目や血とかを持っているけど、心を読む程度の能力を私が持っていない以上、私は覚妖怪とは程遠い存在だってことだよ。」

 

「能力って捨てられるの!?」

 

「うーん、普通は無理だと思うよ。私の場合、覚妖怪が心を読むのに必要なサードアイ……これね。私はこのサードアイを無理やり閉ざしたときに、たまたま能力が変わったんだよね。普通は能力を変えたり、捨てたりすることは出来ないと思うよ。」

 

そう言って、私は自分の胸元にあるサードアイを指差す。

サードアイが閉じちゃってお姉ちゃんには迷惑をかけたけど、この瞳は死ぬまで開きたくない。心を読んで嫌われるのなんて嫌だし、何より汚いことを考えている心を読みたくない。

 

「そっか、つまり自分の能力は捨てられないってことね。」

 

「うん。」

 

「そっか、残念だわ。」

 

「残念?」

 

「ええ、私も捨てたい能力を持っているの。ありとあらゆるものを破壊する程度の能力っていうんだけど、この能力のせいで精神が不安定だったの。そのせいで、495年間地下にいたわ。まぁ今は精神も安定して大丈夫だけど。でも、こんな能力何の役にも立てないし捨てたいわ。周りに迷惑をかけるばっかりだしね。」

 

「……誰だって自分の捨てたい部分を持っているだろうし、その捨てたい部分のせいで大変な思いをしていると思う。でもその捨てたい部分を背負って生きているから強くなれると思うし、フランが地下にいたときの辛さはこれからの幸せになると思うよ。まぁ、自分の能力から逃げた私が言うなって話だけど。」

 

「…………ありがとう。でも、そんな恥ずかしいことをよく言えるね。」

 

「そう?そこまで恥ずかしくないと思うけど。」

 

それから、私とフランは色々なことについて話し合った。能力のこと、お互いの姉のこと、好きな食べ物………………

私の2人目の友達はフランになった。

 

 

 

 

お姉ちゃんもレミリアさんから解放され、宴会も終わったし、そろそろ帰るころだな。

 

「じゃあフラン、また明日紅魔館で。」

 

「外で弾幕ごっこをやるから、日が沈んだら来てね。」

 

「わかった。」

 

「こいしー、そろそろ帰るわよー。」

 

「お姉ちゃんに呼ばれたし、もう行くね。じゃあまた明日。」

 

「じゃあね、また明日!」

 

そういって、フランと別れた。そしたらお姉ちゃんが

 

「ほらね、友達ができたでしょう。」

 

「そうだね。お姉ちゃんはレミリアさんに質問攻めされていたけど、大変じゃなかった?」

 

「私としては、レミリアと仲良くなって、話もしたりして楽しかったわよ。」

 

「へぇ、レミリアさんと仲良くなったんだね。…………あのひきこもりのお姉ちゃんに友達ができるとは。」

 

「失礼な、……ひきこもりは事実だけど。あと明日は紅魔館に行ってレミリアとお茶会をするから、早く帰って寝るわよ。普段家にしかいないせいで、移動するだけで疲れるわ。」

 

「お姉ちゃんも明日紅魔館に行くんだ。一緒に行こうよ。」

 

「こいしも紅魔館に行くのね、フランドールさんとお茶会?」

 

「いや、弾幕ごっこ。」

 

「あんたはお茶会なんてするような性格じゃないか。」

 

「まぁね。」

 

私とお姉ちゃんは明日に向けて地霊殿に帰った。

 

 

 



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第2話

「こいしー、準備できたー?」

 

「できたよ、じゃあ行こうかお姉ちゃん。」

 

 こんにちは、古明地こいしです。お姉ちゃんと紅魔館に行くところです。

前回、私はフランに紅魔館に行って弾幕ごっこをする約束をしたので、フル装備でフランと戦うつもりです。まぁ、フル装備っていっても持っていくのはスペルカードぐらいだけど。でも、私は弾幕ごっこには自信あるし、多分本気を出さなくても勝てると思う。フランは吸血鬼だから、身体能力的にいえば私より上。けど、弾幕ごっこなら身体能力の差はあんまりでないし、弾幕ごっこを私は結構しているから(主にお空と)だいぶ強い方じゃないかな?。

 そういえばお姉ちゃんが自分の用事で外に出てるのを久しぶりに見た気がする。お姉ちゃんはそもそも外に出たがらないから、こうして地霊殿にいないだけで結構レアだ。

 

「お姉ちゃんと出かけるのって久しぶりじゃない?」

 

「そうね、確かに久しぶりだわ。」

 

「地霊殿に住む前はずっと2人きりだったから、嫌でも別行動をとることはなかったしね。」

 

「……………私はあんたと行動するのが嫌になったことはなかったんだけど、もしかして私と一緒にいるのが嫌だった?」

 

「別にそんなことはないって、私はお姉ちゃんと一緒に行動できるのが楽しかったよ。…………少し飽きたときもあったけど。」

 

「おい。」

 

「いや怒んないでよ。私はお姉ちゃんがいてくれたからここまで来れたし、お姉ちゃん過ごす日々は私の大事なものだよ。」

 

「別に怒ってないわよ。まぁ、それなら嬉しいわ。私もこいしと一緒にいる時間は楽しいわ。感謝するわよ、こいし。」

 

「…………何その言い方?」

 

「レミリア式口調よ。カリスマっぽくなってるかしら。」

 

「なるわけがないじゃん。レミリアさんにカリスマがないんだから、そのレミリアさんの真似をしたところでカリスマもどきしか出ないじゃん。」

 

正直、本当にカリスマのある人の真似をお姉ちゃんがしたところで、お姉ちゃんにカリスマが出るとは思わないけど。

 

「そっか、よく考えたらそのとおりね、気がつかなかったわ。」

               

お姉ちゃんは心が読めるから嘘を完全に見抜くことが出来る。けど、完全な読心術を持っているぶん、読心対象が間違ったことを考えていても、その間違った考えを信じてしまうという弱点がある。

 

「あ、お姉ちゃんそろそろ紅魔館に着くよ。」

 

 

 

 

というわけでやってきました紅魔館。

 

「いらっしゃいさとり。はじめまして古明地こいし、フランなら自分の部屋にいるわよ。」

 

「はじめまして、レミリアさん。フランちゃんはどこにいますか?」

 

「別に敬語じゃなくていいわよ、フランの部屋は「私が案内するよ。」………」

 

昨日聞いた声が聞こえた。私、お姉ちゃん、レミリアの誰でもない4人目の声のするほうにはフランが立っていた。

 

「待ってたわ、こいし。」

 

「フラン、ちょうどいいところに。日が沈むにはまだ早いけど、お姉ちゃんと一緒に来るために今来ちゃった。」

 

「はじめまして、フランドールさん。こいしの姉の古明地さとりです。」

 

「はじめましてさとりさん、フランドールです。あ、敬語はいりませんよ。」

 

「こっちも敬語は要らないわ。」

 

「分かったわ。こいし、日が沈むまで私の部屋で話しよう。」

 

「いいよ。」

 

そんなこんなで弾幕ごっこが終わったらお姉ちゃんのところに行く約束をして、こいフラ組とさとレミ組に分かれた。

というかお姉ちゃんには敬語だったのに、私に対しては敬語無かった気がするんだけど、フランさん。

 

 

 

 

 

 

 

 

「こいしー、紅茶でものむ?」

 

「のど乾いてないし、別にいいよ。あとごめん、紅茶は嫌いなんだ。」

 

「じゃあ次に来たときには、コーヒーを入れておくわね。」

 

「ほんとにごめん、コーヒーも飲めない。」

 

「コーヒーも紅茶も嫌いって、じゃあ何を用意しとく?」

 

「水。用意してくれてありがと。」

 

「…………わかった。こいしはなんでコーヒーと紅茶嫌いなの?」

 

「味。ジュースとか分かりやすい味のほうがおいしくない?」

 

「子供じゃん。ジュース用意しとくよ。」

 

「……………好き嫌いは誰にもあるし仕方ない。」

 

「好き嫌いね、……………私はお姉さまに好き嫌いをほとんど直されたから、好き嫌いはないわ。こいしもこいしのお姉さまに好き嫌いで色々言われたんじゃないの?」

 

「あったけど、その時は能力使って逃げた。」

 

「おい。やっぱり子供じゃん。」

 

「…フランの能力ってどのぐらい応用が利くの?」

 

「露骨に話し変えてきたね、てか応用ってどういうこと?」

 

「ありとあらゆるものを破壊できるんでしょ。ありとあらゆるものって具体的にどういうもの?」

 

「……物体として存在しているもの全てとほとんどの魔力生成物かな?目に見えていなくても、破壊したい物の場所さえ分かれば、形あるものは全部壊せるよ。でも、大きな魔力で守られていたら壊せないよ。」

 

「すごい能力だね。でも事象や時間までは壊せないってことか。…弾幕ごっこで私に使うの禁止ね。」

 

「分かってるって、こいしの弾幕には使うかもしれないけど。というかこいしも能力使って消えないでね。」

 

「了解。」

 

 

 

 

そして私とフランは話しているうちに日が落ちたため、紅魔館から離れた上空で対峙して向き合っていた。

 

「フラン、弾幕に3回当たったら負けね。」

 

「分かったわ。」

 

「「じゃあ……いくよ!」」

 

「フラン、今貴方の屍を越えて未来に向かおうとしているの!!」

 

「こいし、貴方がコンティニューできないのさ!!」



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第3話 VSフランドール

今回はセリフに、名前を入れています
戦闘シーンや人数が多いと、誰が誰だか分からなくなったので

あと、今回の弾幕ごっこは、3回当たったら負けというルールです


私は弾幕ごっこが始まった瞬間にフランと距離をとり、スペルカードを持った。まずは様子見だよ。

 

こいし「じゃあ、早速こっちから行くよ、弾幕パラノイア!」

 

私がスペカを唱えて、フランの周りにたくさんの小さな弾幕を出した。そして私はそのまま弾幕を打つ体勢にはいる。

弾幕パラノイアは小さな弾幕で相手の動きを制限し、動きにくくなった相手を、私が直接放った弾幕で倒すスペルカードだ。さてと、とりあえずこの弾幕をかわしてみな!

 

フラン「打たせないよ!恋の迷路!」

 

こいし「おっと危ない。」

 

フランが放った弾幕は、フランの周りに出した小さな弾幕をかき消して、そのまま私を狙ってくる。私は打つ予定だった弾幕をキャンセルして、回避行動をとる。フランの放った弾幕は隙間があり避けやすくなっていた。

 

フラン「からのー……カゴメカゴメ!」

 

フランのスペカ、恋の迷路は消えて、新しい弾幕が私の周りに展開された。スペカが恋の迷路からカゴメカゴメに急に変わったため、カゴメカゴメの弾幕に対応しきれずに当たってしまった。

 

こいし「いったぁ…なかなかやるねフラン。」

 

フラン「ありがとう。レーヴァテイン!」

 

こいし「ちょ、連続攻撃はいけないと思います!」

 

フラン「知らないよっ!」

 

フラン氏、ほめ言葉を弾幕で返す。

フランはフランの身長の10倍以上ある炎の剣を出して、私に切りかかってくる。剣の振り方が単調だったため、私は剣を避けながらフランの背後に回る。そして……

 

こいし「嫌われ者のフィロソフィー!」

 

フラン「じゃあスペカ変更ね!495年の波紋!」

 

互いの弾幕がぶつかりあっている。このままだと、私の弾幕が押し負けそうなので、再びフランの背後に回り……

 

こいし「これもあげる!イドの解放!」

 

フラン「あ、やばい。避けられない………」

 

私から放たれたピンクのハート型の弾幕、は確実にフランをあたる軌道だった。嫌われ者のフィロソフィーの弾幕がフランの逃げ道をすべて潰していたため、当たると確信した。

 

フラン「仕方ない、道連れよ!スターボウブレイク!」

 

こいし「っ!」

 

フランの放った弾幕は、私の用意していた逃げ道を奪った。これで私とフランは弾幕に飲まれていった。

悔しいなー、こんな戦い方があったんだ。弾幕ごっこは弾幕を避けなければいけないと思っていたけど、フランみたいに弾幕で弾幕を相殺することで、自分を守る戦い方もあったんだ。これは勉強になったな。

 

ドォォォン!

 

私とフランは弾幕同士でぶつかり合って出来た爆発に飲み込まれていった。

 

 

 

 

 

こいし「っ!痛った……」

 

さっきの爆発の衝撃で私は地面に叩き落とされてしまった。そこそこ痛かったけど、弾幕ごっこを続けるだけの力は残っている。………疲れてきたけど。

さてフランはどこにいるかな………………いた。フランも地面に落とされていたようで、私を探していた。フランはまだまだ元気そうで、とても弾幕にあたった後とは思えなかった。元覚妖怪と吸血鬼の戦闘能力の差かな。

さて残りライフは、私が1つでフランが2つだ。うーん、劣勢だな。どうしようっか。

 

フラン「あ!こいしみっけ!」

 

こいし「げ、みつかった。」

 

フラン「げ、ってなによ。逆に見つからないほうが、おかしいとおかしいんだけど。」

 

こいし「私は能力なしでも見つかることが少ないから、見つかることに慣れていないだけだよ。あんまり気にしないで。」

 

フラン「見つかることに慣れていないって、変な悩みだね。」

 

こいし「悩みじゃないよ。」

 

フラン「悩みじゃないの?私だったら気ずいてもらえなんて、嫌だわ。」

 

こいし「私は一人でいるのも好きな妖怪なの。」

 

フラン「変わっているね、寂しくないの?」

 

こいし「ずっと一人でいるわけじゃないし、誰かといるときも楽しいよ。今みたいにフランと弾幕ごっこをしているのも楽しい。でも一人でいたい時だってあるじゃん。あと私は知らない人とは話そうとは思わないから。」

 

フラン「ふーん、なるほどねぇ。紅魔館の外には変わった人もいるのね。」

 

こいし「私から見たらフランが変わった人だよ。」

 

フラン「そう?私は普通だと思うけど。」

 

こいし「変わっているっているのは自分と違うってことだよ。フランが自分を普通だと思うとき、フランと同じ人は普通の人になって、フランと違う人は変わった人になる。だから1人の人が普通とも呼ばれるし、違っているとも言われる。普通か変わっているかなんて、人の感性によるものだから、絶対的に普通の人や変わった人はいないってことだよ。」

 

フラン「わかりやすく言うと?」

 

こいし「見る角度によって、いろんな捉え方ができるってことだよ。」

 

フラン「なるほど。」

 

こいし「さて、弾幕ごっこ再開する?」

 

フラン「そうだね、じゃあこっちから行かせてもらうよ。フォーオブアカインド!」

 

そうフランが唱えると、フランが4人に分身した。いや……増えたのか?

 

フラン1「じゃあ、いくよ!」

 

フラン2「こいしに避けられるかな?」

 

フラン3「じゃあ私は、遠距離から援護するね。」

 

フラン4「私は近距離から。」

 

フランがフラン同士でコンタクトを取ると私に弾幕を打ってくる。ありがたいことに、1人1人の弾幕は避けるのが簡単なため、冷静に全ての弾幕の動きを読んでよけていく。

 

こいし「ふっふー、当たらないよ。」

 

フラン1「そっかー。」

 

フランは私に弾幕が当たることは無いと思ったみたいで、分身を消してきた。さて、そろそろこっちから行かせて貰うよ。

 

こいし「今から電話をするから出てね!」

 

そういって、周りを暗闇で覆いフランの視界を奪った。

 

フラン「かくれんぼかな?というか電話ってなに?」

 

電話の知名度って低すぎない?まぁ幻想郷だし、電話がある家のほうが珍しいか。

さてと、フランの後ろで電話の音をならす。

 

フラン「また、後ろに回るのね。」

 

そういってフランは後ろを向く。残念でした。私は貴方の目の前にいたの!フランにナイフ(非殺傷)で後ろから切りかかる。

 

こいし「はっ!」

 

フラン「っ!そっちか!」

 

ガキィィン!

 

こいし「えっ!何で分かったの!」

 

フランは杖みたいなものでナイフを受け止めていた。

 

フラン「そりゃ、声出したらばれるでしょ。後は空気の流れが後ろで変わったからかな。」

 

こいし「やっぱり?フランには能力使わないと不意打ちなんてできないや。」

 

フラン「やっぱり?」

 

こいし「計算どおりってことだよ。ブランブリーローズガーデン!!」

 

フラン「…しまった!」

 

私はナイフを持っていないほうの手でスペルカードをあらかじめ持っていた。フランは両手で杖みたいなものを持っていたため、ポケットに入れているスペカを出すことができなかった。なんとか私の狙い通りにフラン動かすことができたために、私だけがスペカを発動させることができた。

戦術が技術を超えるのが私の戦い方だよ、フラン。

 

こいし「はあぁぁぁぁぁ!!」

 

ドォォォン!

 

フラン「きゃぁぁぁ!」

 

 

 

 

 

 

さて、フランに弾幕を当てれたわけだけど………………

 

フラン「やるねー、こいし。」

 

何でこんなに余裕なんですかね。私の最大火力のスペカなんですけどね。こっちはほとんど体力無いのに。

まぁ、いいや。残りライフはお互いに1だ。長引かせても、体力的にこっちが不利になるだけなんで、そろそろ決着をつけますか。

 

こいし「フランもなかなかやるね。だから私の1番お気に入りのスペルで行くよ!」

 

フラン「なら、こっちもそうするよ!」

 

お互いにスペルカードを構える。

 

こいし「サブタレイニアンローズ!!!」

 

フラン「そして誰もいなくなるか!!!」

 

お互いの弾幕がぶつかり合って爆発がおき、大きな音が響き渡っている。でも……………

 

こいし「やばいっ!押し負け…………」

 

フランの弾幕は私の弾幕を押し切り、私を狙ってくる。

 

フラン「たあぁぁぁぁぁ!!」

 

こいし「っ…………ふー、私の負けか。」

 

ダアァァァン!

 

フランの弾幕が私に当たった。

 

 

 

 

 

弾幕ごっこに負け、かなりショックをうけた。ショックというよりは、悔しいだけど。勝てると思ったんだけどなー。まぁ、機会があればリベンジさせてもらいますか。

疲れて、地面に座っている私にフランが近づいてくる。

 

フラン「大丈夫、こいし?」

 

こいし「大丈夫だよ、いやーフランは強いね。」

 

フラン「ありがとっ!もう1回しよう。」

 

こいし「………何を?」

 

フラン「弾幕ごっこよ。」

 

こいし「無理、疲れたよ。元気だね、フラン。」

 

フラン「私も疲れたけど、弾幕ごっこは楽しいからね。できるときに、弾幕ごっこをしておきたいなって思っていたけ。」

 

こいし「じゃあ、また今度しよう。リベンジもしたいし。」

 

フラン「分かったわ。次も負けないからね。」

 

こいし「そうはいかないよ、次は私が勝ってみせる!」

 

私とフランは紅魔館に帰っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こいし「お姉ちゃん、ただいまー。」

 

フラン「ただいま!お姉さま!」

 

さとり「おかえり、こいし。」

 

レミリア「おかえりー、フラン。」

 

こいし「はーっ、疲れた…」

 

さとり「こいし、どっちが勝ったのかしら?」

 

こいし「フラン、フランは強かったよ。」

 

さとり「へー、弾幕ごっこつよいのね、フラン。」

 

フラン「まぁ、吸血鬼だしね。こいしも強かったよ。さとりも弾幕ごっこする?」

 

さとり「遠慮するわ。私は運動苦手なのよ。」

 

こいし「まぁ、担当が違うからね。」

 

レミリア「担当?」

 

こいし「私とフランはEXボスでしょ。レミリアは6ボスで、お姉ちゃんが4ボスってこと。」

 

レミリア「あっ、はい。」

 

こいし「でもまぁ、運動不足のお姉ちゃんに運動させるためにも、次は2対2で弾幕ごっこだね。」

 

さとり「…へぁ?」

 

レミリア「いいんじゃない?私とフランVSこいしとさとりってことでしょ。楽しみだわ。」

 

さとり「いやいやいや、あなたたちの中にまじって弾幕ごっことか自殺行為だって。」

 

フラン「じゃあ、私がさとりを守ってあげる。」

 

さとり「……………えっ?」

 

フラン「私とこいしって、私のほうが強いじゃん。」

 

こいし「まぁ、今のところそうだよね。」

 

フラン「で、お姉さまとさとりってお姉さまのほうが強いじゃん。戦力的に均等をとるために、私とさとりVSこいしとお姉さまの方がいいんじゃない?」

 

レミリア「なるほど面白そうね。こいし、勝つわよ。」

 

こいし「イエッサー。」

 

さとり「ちょ、私はフランとはあんまり話したことないんだけど。」

 

こいし「フラン、お姉ちゃんは少し人見知りだから、どんどん話しかけていってね。基本的に何でも聞いてくれるよ。」

 

フラン「オーケー。さとりとの弾幕ごっこ楽しみにするね。」

 

さとり「…はぁ、分かったわよ。よろしくね、フラン。」

 

フラン「よろしくー。」

 

レミリア「さて、そろそろ寝る準備に入りましょう。さとりにはさっき話したとおり、さとりとこいしはここに泊まっていって。」

 

さとり「というわけで、ここに泊まるわよこいし。必要なものは全部貸してくれるらしいわ。」

 

こいし「ありがとうレミリア。」

 

 

 

 

 

 

寝る準備を全てを終え、後は寝るだけとなった。

私とお姉ちゃんは同じ部屋に寝ることになっていた。

 

こいし「はー、疲れた。」

 

さとり「弾幕ごっこは疲れるからね。……やりたくないわ。」

 

こいし「まぁまぁ、フランが頑張ってくれると思うよ。」

 

さとり「フランに全部まかせようかしら。」

 

こいし「人任せしないでよ、お姉ちゃんの運動不足を解消する目的もあるんだから。」

 

さとり「分かってるわ、冗談よ。」

 

こいし「私は寝るね、おやすみ。」

 

さとり「おやすみ、こいし。」




こいしとレミリアVSさとりとフランは3話ぐらい後の話です。


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第4話

「こいし、あなたは本とか読まないの?」

 

「うん、あんまり面白くないしね。お姉ちゃんはどうして、本を読んで面白いと思うの?」

 

「なんとなくよ。というか、面白いと思う理由が分かる方が少ないんじゃない?」

 

「たしかに。」

 

どうも、こいしでーす。お姉ちゃんとお茶会中ですね。

読書家のお姉ちゃんは1日中、本を読んで過ごすこともあるみたい。私には理解できないね。本を読むってことは、他人の生き方やその人に起こりうることを知るってことでしょ。そんなものを知ったって、何かメリットがあるわけでもないし、面白いと思うことなんてないと思うんだけどなー。

でも実際には、本を読んで面白いと思う人は結構いる。分からないことだらけだな、この世界は。

 

「それにね、こいし。本を読むっていうのは勉強にもなるのよ。」

 

「…………??どうして?本を読んでも何も学ぶことなんてないと思うけど。」

 

「あるわよ。いろんな人の考え方を知ったり、理解したりすることで、いろんな場面で自分のためになってくるのよ。まぁ、明確にいつ、どこで使えるっていうのが、決まっているわけじゃないから、勉強効率は悪いかもね。あとは社会勉強にもなるかも。」

 

「ふーん、それがお姉ちゃんの本を読む理由?」

 

「いや、本を読む理由は面白いのが80パーセント、勉強になるのが1パーセント、暇つぶし19パーセントよ。別に勉強したくて本を読むわけじゃないわ。」

 

「そっかー、まぁそんな気もしてたけどね。」

 

「て、もうこんな時間か。私はそろそろ仕事するわ。かたずけ手伝って。」

 

「オケー。仕事手伝う?」

 

「別にいいわ、そんなに時間かかることじゃないし。暇なら紅魔館にでも行ってきたら?フランが暇してたりするんじゃないの?」

 

「うーん、そうっすね。じゃあ紅魔館に行ってくるね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つーことで、やって来ました紅魔館。

 

「いらっしゃい、こいし!」

 

「待たせたな、フランドール!」

 

「呼んでないけどね。」

 

フランは暇してたみたいで、フランの部屋にいって、会ったときに真っ先に弾幕ごっこに誘われた。断ったけど。フランは弾幕ごっこが上手いからね、今から弾幕ごっこを始めたら帰れなくなるし。(体力的な意味で)

 

「で、こいしは何しにきたの?」

 

「気が付いたらいました。」

 

「え?」

 

「いや、冗談だよ。暇だったんで、遊びに来ました。」

 

「ちょうどいいわ、私も暇だったんだ。弾幕ごっこがだめなら、お茶会でもする?」

 

「そうだね、そうしよっか。」

 

「じゃあ、そこの椅子に座って待ってて。」

 

お茶会今日2回目だけど。まぁ、フランとのお茶会もいいんですけどね。

とりあえず、座ってと言われた席に着く。

………改めて見ると、フランの部屋っていろんなものがあるな。生活必需品に加え、無くても困らなそうなものが結構ある。なんか、女の子の部屋って感じだ。…………フランは一応、女の子だからこういう部屋になるのか。私は部屋に必要なものしか置かないからなぁ。フランみたいにかわいい部屋をつくるのは、難しそうだ。

 

「準備できたよー。」

 

「ありがと、フラン。」

 

「そういえば、こいし?」

 

「ん、何?」

 

「こいしって能力に操られることってある?」

 

「………能力が勝手に作動して、行動や思考に現れるってこと?」

 

「たぶん、そういうこと。」

 

「昔はあったけど、今は無いかな。」

 

「やっぱり。私もそうだったんだけどさ、能力って、使っても使わなくても、時間がたつにつれて制御が利いてきたり、応用が利くようになると思うんだよね。私は、結構能力の制御が利かなくて危ない人だったんだ。だから、能力を制御しようと思って生きていたんだけど、正直どんなことをしても意味無かったと思うんだよね。結局495年間……ていっても、能力が安定するまでにかかった時間は400年ぐらいだけど、地下に一人きりだったんだ。もし、能力を安定させる方法があれば、もっと早くいろんなところにいけたのかなぁって、思うことがあるからさ。ちょっと気になって聞いてみたんだ。」

 

「…フランちゃんも大変だったんだね。」

 

そういってフランの頭をなでてみる。…さすがお嬢様、髪が丁寧にきれいにされている。

 

「ん、ありがと。でもね、お姉さまがそこそこな頻度で私のところに来てくれたから、ちょっと楽になったし、嬉しかったんだ。」

 

「いいお姉さまじゃん。」

 

「まぁね。お姉さまのおかげで、地下にいても少ししか寂しくなかったんだ。お姉さまは私の自慢のお姉さまだよ。あ、でもお姉さまに、私が今言ったこと言ったらだめだよ。調子乗るから。」

 

「わかった、内緒にしとくよ。」

 

「そうしといて、…こいし頭なでるの下手だね。お姉さまと同じぐらい下手。」

 

「レミリアがどれぐらい頭なでるのが下手かは知らないけど、私が頭なでるのが下手なのは知ってるよ。」

 

「じゃあ、なんでなでたの?別に嬉しかったからいいんだけど。」

 

「そこになでるべき頭があったからだよ。フランちゃんが大変な思いをいていたから、私が無意識だろうと、意識だろうとなでるべきだと思ったんだ。フランが少しでも幸福になればいいかなって。」

 

「…ありがと。」

 

「ただの自己満足だけどね。」

 

そう、これは自己満足。別にフランが頭をなでてを言ったわけではない。そもそも、これでフランが幸せになるかなんて分からないし、何かのトラウマを起こすかもしれない。じゃあ、何もしなかった方がよかったか?

いや、違う。恐れていたら何も始まらないし、なにもプラスになる行動なんてできないし、何もできない生き物になる。そんなのは嫌だし、なるべきじゃないと私は思う。何かを始めてるから、幸福も不幸も得られるはず。

覚妖怪を捨てた私ができる生き方は分からない。けど、何もしない人生なんてごめんだね。私はそんな哀れな古明地こいしになりたいんじゃない。

 

「なーんてね。」

 

「?どうしたの、こいし。」

 

「気にしないで、ちょっと考え事。」

 

「そういえば、こいしって昔はどうだったの?その、能力が制御できてなかったときとか。」

 

「無意識に操られた時ね、うーん………」

 

「あ、無神経なこと聞いてごめん。別に話したくないならいいよ。」

 

「いや、フランが話したんだし、こっちも話すよ。別に話したくなくなるほど、つらい記憶じゃないしね。ちょっと考え込んでいただけ。」

 

「それならいいけど。無理しないでね。」

 

「えっとね、私の場合は無意識が時々暴走したってことかな。気が付いたら、私の行こうと思っていないところにいたり、時間が数時間たってたりしたって事かな。本来は意識が表、無意識が裏ってなっているんだけど、それが逆になったこと。」

 

「意識が表、無意識が裏ってどういうこと?」

 

「えっとね、表って言うのが今の状態。つまり私が意識か、無意識か、どっちの状態になっているかってこと。裏って言うのは、表の逆のこと。私が意識状態になっているときの裏は無意識。私が無意識状態になっているときの裏は無意識。あ、意識するっていうのは、思考をするってことね。たとえば、私が白いバラのことを考えたときは、私が白いバラを意識するってことになるということ。…人間や妖怪っていうのは基本的に、何かを意識することが正常なんだ。人間や妖怪は、生きている内は、ほぼ全ての時間で何かを意識している。でも昔の私は、何も意識しない、何かを無意識し続ける状態だったんだ。…表に出るべき意識が裏に行って、無意識が表に出てくる。これが昔の私の状況だったってわけ。まぁ、今はそんなことにはならずに、意識が表にある毎日を送っているけどね。……………伝わった?」

 

「いや、まったく。」

 

「でしょうね。まぁ、無意識に行動してたってこと。」

 

「最初からそういえばいいと思うんだけど。」

 

「めんどくさい台詞を好むのは、覚妖怪の性なんで。」

 

「こいしは元覚妖怪って、前に言っていたじゃん。」

 

「そうだった。」

 

「うっかりしてるね、こいしは。」

 

「そうかな?」

 

「そうだよ。」

 

「そっか、じゃあそろそろお茶会を始めよっか。」

 

「おっけー、こいしは何飲む?」

 

「何がある?」

 

「紅茶、コーヒー、お茶、水、オレンジジュースね。」

 

「オレンジュースお願い。」

 

「子供ね、……………はい、オレンジジュース。」

 

「子供でけっこう。ありがと、フラン。」



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第5話

あー眠い…………起きた時ってさ、2度寝したくなっちゃうぐらい眠いよね。でもさ、食事を食べた後も眠くなるじゃん。また、何もしていないときも眠くなる。これは生き物として、寝るということは生きている意味であり、成長するために必要なことであるということだ。つまり私は2度寝してもかまわない!!

 

ってお姉ちゃんに言ったら、手に持っていた目覚まし時計を、私の耳の横で鳴らして一言。

 

「次から早く起きないと、こいしの横で目覚まし時計を鳴らします。ただし次は目覚まし時計100個です。」

 

「え?」

 

「次の次は、目覚まし時計1万個です。」

 

お姉ちゃんの顔を見ると、とても笑顔だった。

 

「わかったって、次からしっかりと起きるから。」

 

「ふふっ、大丈夫。もし起きなくても、私が起こしてあげるわ。」

 

 

 

ども、お姉ちゃんに起こされたせいで、睡眠不足の古明地こいしです。まぁ、夜遅くまで起きてた私が全面的に悪いんだけど。それでも眠いのは変わらない。さて、これからどうしよう。……今ここで寝てしまうと、夜に眠れなくなり、寝るのが遅くなって、朝に起きれなくなる。朝に起きれないと、目覚まし100個がならされる。それは、回避しなきゃ。

と、いってもやること無いなぁ。どっかに遊びに行く気力も無いし。…というか、この部屋から出る気すらおきない。

この部屋から出ないかつ、割と疲れない遊び………………絵でも描くか。

 

 

 

 

 

 

さて、ようやく絵を描く準備は整ったぜ。誰を書いてやろうか。

まぁ、絵を描くって言っても、絵の具とか筆とかを使って書く本格的な絵じゃなくて、シャーペンだけ描くお遊びチックなものだけどね。

あと私は、そこまで絵がうまくないから、てきとーに遊ぶだけだしね。

 

さーて、誰を描きますかね?これは私の考えだけど、誰かを描こうってなったときはとりあえず自分が良く知っている人(妖怪)を思い出すべきだと思うんですよ。自分の知識だけで誰かを描こうってなったら、ある程度描こうとしている人を知っている必要があるからね。

当たり前のことだけど、私はあんまり考えないで絵を描き始めるから、よくやってしまう。ある人を描こうとしたら、全然その人の見た目を知らなくて、手が止まるって感じで。

 

サッ、サッ、スゥー

 

さて、お姉ちゃんを描き始めてるけど困ったな。久しぶりに絵を描いたから、思ったとうりに手が動かないな。ここに線を引くべきだって言うのは分かるんだけど、いかんせんその場所に線が引けない。まぁ、こっから慣らしていけばいいか。

てか、絵を描くときの効果音って何がいいんだろう?「サァ、サァ、スゥー」はどうかと思った。

 

絵を描いてて思ったことなんだけどさ、お絵かきの上手さは才能と努力が半々ぐらいに分かれていると思うんだよね。

お絵かきに限った話じゃないけど、ある事の上手さは才能と努力で決まると思う。まぁ、割合はそれぞれだけど。

「でも、努力できるっていうのも才能だ。」って台詞をどっかで聞いた気がする。確かに努力も才能の1部かもしれない。というか、才能っていう言葉をどれぐらいの範囲で見るかってことだよね。人によって才能の解釈の範囲が違うから、あることに対し、努力よってどうにかなるっていう人と努力じゃどうにもならないって人が、出てくると私は思う。

まぁ、努力も才能も「運命」って言葉で片付けられる気がするけど。

 

 

 

って運命って何だろう?言葉っていうのは人によって解釈が違うものだ。運命みたいに実態の無い言葉なんていうのは、通常以上に解釈の幅が広い。私の中では「恋・愛」「運命」「感情」の3つが人によって解釈が特に違う言葉だと思う。せっかくだし運命についての解釈、意味についてでも決めますかー。

古明地こいしの運命の解釈を。

 

運命=世界で起きている事象=この世の中でおきていること全て

また、運命は時間を指定しない&ありとあらゆる事を同じものとして考える。=過去も今も未来も含めて1つの運命であって、運命が2つ以上になることは無い。

まとめ=運命とはこの世で起きること(時間指定なし)を1つにまとめたもの。

 

って感じかな。

まぁ、あくまで私の考えだから、ここからの発展とかは、まったくないけど。

あ、そういえば。運命は決めるものか、もしくは決められる(受動態的な意味)ものかって話もあったな。

…………どうでもいいや。決めるにしても、決められるにしても、それを知ったところで何かが変わるわけでもないしね。

でも全てが運命によって、定められるなら、この世界の全てのことを許せて、許せなそう。だって、悪いのは全部が運命でそれ以外は悪くないからね。

…………なに言ってるんだろ、私。自分で言っておいて意味が分からない。

 

そーいえば、運命を操れる吸血鬼がいたな。今度、運命について色々聞いてみよっかな。興味本位で。

 

 

 

 

 

 

 

 

終わったー、よーやく描き終わったよ。…………へたやなー。

別にお絵かきを極めるつもりなんて無いけど、もう少し上手くなってもいいかもな。

 

お姉ちゃんって絵が上手だっけ?美術より文学よりの妖怪だからなー。

スカーレット達は絵上手いんですかね?

まぁいいや。本でお絵かきの勉強しますか。小説を読むのは嫌いだけど、目的のはっきりしている読書は嫌いじゃないからね。

 

「こいし様ー、晩御飯ですよー。」

 

「お空?わかった、今行くねー。」

 

 

今日の晩御飯は何ですかね?

 

「あ、お姉ちゃん。今日の晩ご飯は?」

 

「カップラーメンね。」

 

 

 

 

 

カップラーメン(醤油)が1番おいしいね。



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第6話

どうもっす。古明地こいしっす。

今、私は紅魔館の上にいます。

こうなった経路を説明すると、家にいて暇だったんで散歩しよーって思ったんですよ。でも、何も考えずに家を出たから、自由気ままに行動してたんだ。そして、ここからの景色は眺めがフランちゃんが言っていたのを思い出して、紅魔館の屋根の上に来てみたのです。

…まぁ、今は日が落ちているから、あんまり景色は眺められそうに無いけど。

 

ん、待てよ。吸血鬼のフランが言ういい景色だから、夜に見たときにいい景色って事なんじゃないか?………うーん、でもフランって昼に起きてるしなー…………吸血鬼なのに。

まぁ、見てみればいっか。

 

そう思い、私は紅魔館の屋上からの景色を見るため、屋上の端に来てみる。

 

景色は……………やべぇ、暗くて景色が見えにくい。でも、妖怪である私なら少しは見ることができる。…………うーん、あんまりいい景色だとは思わないな。別にここよりもいい景色はもっとあると思う。私とフランは景色についての価値観はあんまり合わないようだ。

 

でも、フランちゃんってあんまり外に出たことが無かったんじゃなかったんだっけ?確か、495年間、地下にいたとか何とか。………かわいそうに、こんな普通の景色もフランには綺麗に見えるんだ。って、失礼か。もしかしたら私のほうが普通と外れているだけで、フランちゃん含む普通の人には、この景色が美しく見えるって可能性もある。まぁ、美しく見えるかどうかっていうのは、人が決めるものだから、「この景色は美しい!」なんて決める必要は無いんじゃ無いかな。

一人一人が自分の意見を持って、他人に押し付けすぎないのが私はいいと思う。だから、この考え方自体も押し付けない、それが私のコンセプト。でもこの世の中は何でも一つに決めたがる気がする。例えば、私が覚妖怪であることを私が肯定しても、2人以上の人が私が覚妖怪であることを否定すれば、私は世の中から覚妖怪で無くなる。世の中の定義は個人の意見に繋がる。多数決と集団心理効果ってやつだ。なんとも私にとって、残酷で分かりやすい世の中だ。なにが言いたいかって、私はこの世の中をあんまり良く思っていないってことだ。社会に不満を持つ若者、古明地こいしちゃんって所かな。まぁ、そんなことを私が思ったところで、何も変わらないけど。

自分以外の何かを変えようと思ったら、思ってるだけで無く、行動しないと。私はあんまり行動に移さないけど、面倒くさいし。

 

そういえば、自分を客観的に見たら、私はどんな風に見えるんだろう?第2者、つまり私のことを知っている人は、私に対してどんな感情を抱いているかって事だ。人それぞれ……ってそんなことは分かってる。でも、ある程度の統一性ってあるじゃん。私はそのある程度の統一性を知ってみたいー。

 

……………………まさか第三の目(サードアイ)を閉じた事が、こんな形で響くとは。第三の目なんて開こうと思えば開けるけど。開けるだけで、開こうとは思わないけど。心を読むって結構、精神力が削られるんですよ、私のメンタルが貧弱なだけかも知れないけど。そこらへんはお姉ちゃんがすごいと思う。数百年間、自分の能力と戦ってきてるんだ、自慢のお姉ちゃんだよ。

自分の能力から逃げた、私とは大違いだ。

 

第2者から見た自分ねー……………知らなくてもいっか。知りたいとは思うけど、面倒くさくなってきたし。

 

でも、第2者じゃなくて、第3者から見た自分って何だろう?というか、第3者から見た自分ってどういうことだろう?

第3者っていうのは自分のことを知らない人だと、私は思う。じゃあ、私のことを知らない第3者が私について考えるなんて、可能だろうか?無理かな、知らないことを考えるなんて難易度高すぎる。また、第3者の視点って言うのは、ただ一つに決まるものだと私は思う。意見を一つにまとめるために必要なこと、それは感情を無くすことだと思う。んなこと、普通は不可能だから、第3者からみた誰かは、誰にも分からない。神のみぞ知るって感じかな。

 

あくまで、私の意見だから、誰かに押し付けないけど。

 

でもなぁー、自分の意見を押し付けないってことは、共感してもらえないってことだ。誰にも共感してもらえないっていうのは、ちょっと…………というか、かなり寂しいな。でも、自分の幸せのために意見を押し付けるなんて事はしたくない。

 

意見を押し付けて、その人の生き方、運命を悪い方には向けさせたくない。

 

私が他人の運命を変えるのは、あくまで他人のため。それが他人を愛する、古明地こいしちゃんの生き方。

 

「なんちゃって。」

 

 

 

そういえば、夜空はいつもどうり綺麗だった。私は明るく、美しい光を放つ星が大好きだ。まぁ、私は光るものが基本的に好きだけど。幻想郷の夜はとても暗い、だからこそ星が輝く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何かが暗くなると、何かが明るくなる。

なんか、いい言葉だな。いい言葉って思う理由なんて分かんないけど。




次回、こいし&レミリアVSさとり&フランドールです。

追記
改行ミスったorz(修正済み)


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第7話 VSフランドール&さとり

今回もセリフに名前を入れています
4人もいると、誰が誰だかわからなくなるので……


さぁ、来てやったぜ紅魔館。今日は前回の最後に言った通り、弾幕ごっこをするためにここに来ました。

そして、フランにリベンジを果たします(予定)。

さて、参加者の皆に意気込みを聞いてみましょう。

 

こいし「ふふっ、ようやくこの日が来たね。今度は負けないぞ、フラン!無論、お姉ちゃん相手にも手加無し、本気で行くからね!」

 

フラン「かかってきな、こいし。お姉さまもろとも消し飛ばしてあげる!」

 

レミリア「あら、消し飛ばされるのは貴方のほうよ、フラン。」

 

さとり「死にたくないー」

 

こいし「うわ、お姉ちゃんがネガティブ思考だ。」

 

レミリア「仕方ないわよ、こいし。所詮、さとりは我ら四天王の中で最弱。」

 

フラン「ちょっとー、やる気出してよー。1対2はきついって。

 

さとり「いや、やる気はあるわ。でもねぇ、あんたたちの中で戦うのは、インドア派の私には難しいかな。」

 

こいし「インドアって言うか、引きこもりな気が………」

 

さとり「うっさい、まぁやるからには全力でやるわよ。という訳で、安心していいわよフラン、1.5対2になるぐらいには努力するわ。」

 

フラン「なにも安心できないんだけど。じゃあ、そろそろ始めよっか。」

 

レミリア「そうね、ルールは………1人に5回攻撃を当てるか、2人に攻撃を1回ずつ当てた方の勝ちとかどう?」

 

こいし・さとり・フラン「いいんじゃない。」

 

こいし「あ、ちょっと作戦会議したい。レミリアの戦い方を知っておきたいな。」

 

レミリア「オーケー。そっちもそれでいいかしら?」

 

さとり・フラン「分かったわ(よ)。」

 

という訳で、私たちは分かれていった。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけで、レミリアと2人きりになりました。

 

レミリア「作戦ってどうするのかしら?こいし。」

 

こいし「うーん、とりあえず、レミリアはどのぐらい戦えるの?」

 

レミリア「フランより少し弱いぐらいよ。フランはどうも戦闘の才能があるみたいで、戦闘練習なんてしてないと思うのだけど、強いのよね。」

 

こいし「そっか。あ、無意識状態の私って、レミリアの能力を使ったら認識できる?」

 

レミリア「そうね、透明人間なら見つけれるわ。でも、無意識を見つけるのはできるかしら?私もやったことがなくて、わからないわ。」

 

こいし「やってみるか。」

 

というわけで、能力を発動させてみる。

 

レミリア「……………あー、見つけられないわ。出てきてちょうだい、こいし。」

 

こいし「はーい。」

 

レミリア「無意識を操るってどういうこと?」

 

こいし「うーん、簡単に言って、認識できるものを認識できなくする能力だと思うよ。」

 

レミリア「それなら認識できなくなるわ。私の能力は、未来に起こりうる全ての可能性を視て、その中から好きな可能性を選べる能力だから、認識でき無いものは、認識できないままよ。」

 

こいし「なるほど。じゃあ、弾幕ごっことかの勝敗もわかるんじゃないの?」

 

レミリア「弾幕ごっこは色んな可能性がありすぎて、それを全て見きるのは不可能よ。案外、使い勝手の悪い能力でねぇ。」

 

こいし「そっか、じゃあ作戦どうする 。私は…………………………するのが良いともー思うんだけど。」

 

レミリア「……残酷ね。まぁ、それで行きましょう。」

 

それから色んなことを話し合った。

 

こいし「じゃあ、フランとお姉ちゃんも作戦決め終わったと思うから、迎えにいこっか。」

 

レミリア「そうね、行きましょうか。」

 

レミリアと私は、フランとお姉ちゃんを探しに………いたし。

 

フラン「終わったー?」

 

こいし「終わったー。」

 

レミリア「じゃあ、早速外に行きましょうか。」

 

さとり「………あなたたちの作戦が『さとりを高速で叩きのめす!』なんだけど、慈悲が無すぎじゃ無いですかね。」

 

こいし「あ、作戦ばれるの忘れてた。お姉ちゃんはレミリアの心読めるし………………私は心読まれないからね、いつもどおり、作戦ばれないと思ってた。慣れって怖い。」

 

レミリア「まぁ、どうせすぐにバレる作戦だったし、仕方ないわよ。作戦変更は無しってことでいいんじゃない?」

 

こいし「まぁ、そうだね。このまま行きますか。」

 

さとり「や め て」

 

フラン「まぁまぁ、いざとなったら私が庇うから。安心していいよ、さとり。」

 

こいし「お、かっこいいー!」

 

レミリア「さすが私の妹ね。」

 

さとり「フラン様に一生ついてきます!」

 

こいし「わお、キャラ崩壊。」

 

軽く話し合ったあと、私たちは紅魔館のそとに向かっていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レミリア「はじめるわよ。確認だけど、ルールは1人に5回攻撃を当てるか、2人に攻撃を1回ずつ当てた方の勝ちね。」

 

フラン「いつでもいいよー。」

 

こいし「じゃあ、初めの合図言うよー。………3………2………1………スタート!」

 

レミリア「行くわよ、こいし!」

 

こいし「オッケー!」

 

予定していた通りに私たちは動き始める。とりあえずスペルカード…準備よし!対象…お姉ちゃん!!

 

レミリア「スピア・ザ・グングニル!!」

 

こいし「嫌われ者のフィロソフィー!!」

 

ズドドドドドドドドッ!!

 

さとり「………ファーーー!!??」

 

ドォォォォォン!!

 

 

こいし「よし!命中かな?」

 

レミリア「………そうはいかないみたいよ。」

 

こいし「え?」

 

煙が晴れると、そこにはお姉ちゃん…………の前にフランが立っていた。フランは手にレーヴァテインを持っていて、それで私たちの攻撃を防いだみたいだ。

 

フラン「………レーヴァテイン。」

 

…………私たちの攻撃が全力じゃなかったにしても、それを1人で防ぎきるのか。とんでもない火力だな。そんなものを貧弱な(元)覚妖怪の私が受けたら、即退場だよ……。

気よつけなきゃ。

 

フラン「大丈夫?」

 

さとり「ええ、大丈夫よ。ありがとね、フラン。」

 

フラン「えへへ、どーいたしまして。っていうかさとり、心読めるならかわしてよ。」

 

さとり「思ってたより、多くの弾幕が出てきたのよ。あと、私は運動能力が低いから、相手の動きを読みきってもかわしきれなかったりするわ。心も動きも読みきって、それでも弾幕に当たる、それが私。」

 

フラン「…………」

 

さとり「あー、うん。攻撃は人並みにできるから。」

 

フラン「わかったよ。じゃあこっちからいこっか!」

 

さとり「わかったわ。」

 

こいし「お、攻めてくるかな?」

 

レミリア「…みたいね。かかってきなさい!」

 

フラン「いっくよー、恋の迷路!!」

 

ババババババァッ!

 

恋の迷路ね…、それは初見攻略済みよ!

 

さとり「想起、恋の迷路!」

 

ババババババァッ!

 

!!?

お姉ちゃんがフランのスペカを0.1秒ぐらいずらして放ってきた。そのせいで逃げ道が無くなってきた。

うーん、お姉ちゃんとフランの弾幕を相殺するしかないかな。

 

レミリア「押し返すわよ!こいし!」

 

こいし「やっぱりそうだよね。イドの開放!!」

 

ドカァァァァァン!!

 

4人の弾幕が打ち消しあって、白い煙が漂っている。

 

フラン「ハァァァァァッ!」

 

おっ!煙の中からフランが飛び出してきた!

 

レミリア「っ!」

 

フラン「禁じられた遊び!!」

 

レミリア「…危なっ!」

 

フラン「まだまだぁ!!スカーレットマイスタ!!」

 

レミリア「それ私の技!?」

 

レミリアは何とか避けているが、もうすぐ当たりそうだ。

 

こいし「まっててレミリア、今援護に行く!」

 

ヒュッ

 

パァァァン!

 

こいし「っ!しまった!」

 

煙の中から弾幕が飛んできて、私はそれに気が付くことができず、当たってしまった。

 

こいし「へぇ………やってくれるね、お姉ちゃん……!」

 

さとり「いつまでも、あんたに負けるのも嫌だからね。姉の意地よ。」

 

こいし「レミリアにまた変なことを吹き込まれてるし…。」

 

さとり「レミリアは関係ないわよ。」

 

レミリア関係無いのか。前まではこんなこと言わなかったんだけどな。

てっきりレミリアの影響で負けず嫌いになったと思ったよ。……負けず嫌いとは違うのかな?

 

まぁ、どっちでもいいや。そんなことよりも……………

 

こいし「レミリア!攻撃をくらったから、絶対フランの攻撃に当たんないで!!」

 

レミリア「っ!オッケー!!」

 

フラン「話してる余裕なんてあるのかなぁ!!!」

 

ズドドドドドド!!

 

レミリア「おっと!負けないわよ、スカーレットデビル!!!」

 

…レミリアはなんとか大丈夫そうだ。

それよりも……………

 

こいし「大丈夫なの?お姉ちゃん。」

 

さとり「………なにが?」

 

こいし「さっきは不意打ちでお姉ちゃんの攻撃に当たっちゃった。けど今は、私はお姉ちゃんを認識してる。正々堂々の1対1で私に勝てるのかな?」

 

さとり「…まぁ、大丈夫じゃない。借り物もあるしね。」

 

こいし「借り物?」

 

さとり「これよ。」

 

お姉ちゃんの手に持っているもの……………レーヴァテインを私に向けてくる。

 

こいし「すごいプレゼントだね。でもそれだけじゃ私には勝てないよ!」

 

さとり「まぁ、フランを想起して戦うからね。そう簡単には負けないわよ。」

 

こいし「そう……。まぁ、止められるものなら止めてみな!!」

 

私はお姉ちゃんに正面から接近して、ポケットナイフ(非殺傷)で近接攻撃を試みる。

 

こいし「よっと!」

 

ヒュッ

 

サッ

 

さとり「そんなんじゃ、流石に当たんないわよ。」

 

お姉ちゃんが私の攻撃を避けた。なら………

空振りした勢いを利用して、そのまま体と一回転させて、お姉ちゃんに切りかかる。

 

こいし「はっ!」

 

さとり「おっと…!」

 

こいし「よっ!」

 

さとり「っ!レーヴァテイン!!」

 

…ガキィィィィィン!

 

ナイフとレーヴァテインがぶつかり合っている

 

そのとき、レミリアが視界に入った。

レミリアがこっちに向かって飛んできている。あと、ナイフとレーヴァテインがぶつかり合う音で聞こえないけど、なんか言ってる気がする。

…………ん?レミリアと戦っているはずのフランは何処?

レミリアが何か言っているかつ、こっちに向かってきている………………ってことはフランは私の視界の外か!

んで、お姉ちゃんが少しだけ私の後ろに目線がいってるから、フランは私の真後ろか。

 

レミリア「こいし!後ろ!」

 

こいし「わかってる!」

 

レーヴァテインを上にかち上げて、お姉ちゃんの勢いが上に傾く。

それを利用して、姿勢を低くして素早くお姉ちゃんの後ろに動く。

 

フラン「ッ!さとり!避けてっ!!」

 

どうやらフランは、もう弾幕を打ったあとみたいだ。お姉ちゃんがフランの弾幕を避けようとする。

けど……………させないよ!

 

こいし「弾幕パラノイア!!」

 

弾幕パラノイアでお姉ちゃんの動きを制限する。

 

さとり「………テリブルスーヴニール!!」

 

お姉ちゃんは弾幕で押し返そうとするが、私とフランの2人分の弾幕を押し返せるはずも無く弾幕がお姉ちゃんに当たろうとしている。

 

レミリア「スピア・ザ・グングニル!!」

 

さとり「あっ……」

 

ドォォォォォォン………!!

 

レミリアが慈悲の無いスペル宣言をして、お姉ちゃんを攻撃した。

お姉ちゃんはまだ2回しか攻撃があたってないけど、2回当てればもう動けないでしょ、お姉ちゃんだし。

そして…………

 

フラン「さとり!大丈夫!?」

 

ガシッ!

 

こいし「人の心配よりもすることがあるんじゃないかな!!」

 

私はフランに抱きついた。フランならこのぐらいすぐに逃げれると思うけど、不意打ちで抱きついたし、数秒は逃げれないでしょ。

数秒もあれば………

 

こいし「レミリアァ!!」

 

レミリア「任せなさい!レットマジック!!」

 

ババババババババァッ!

 

フラン「ちぃっ!!」

 

バッ!

 

フランは私から何とか逃げるが、時すでに遅し。

 

レミリア「ハァァァアァァァッ!!」

 

フラン「しまっ…………」

 

ドォォォン!

 

こいし「よっしゃーー………きゃー!」

 

弾幕がフランに当たり、私たちの勝利となった。

無論、レミリアの弾幕は私にも当たったけど。

 

 

 

 

 

リザルト

 

チーム「禁忌の心」

フランドール スカーレット 

非弾数1使用スペル4

古明地 さとり

非弾数2使用スペル3

 

チーム「スカーレットフィロソフィー」

古明地こいし

非弾数2使用スペル3

レミリアスカーレット

非弾数0使用スペル4

 

勝利チーム「スカーレットフィロソフィー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後

 

こいし「あー疲れたー。」

 

フラン「負けるとは………」

 

さとり「死ぬかと思った……」

 

レミリア「今気がついたけど、さとりに使った『スピア・ザ・グングニル』は必要なかったんじゃない?」

 

フラン「確かに。オーバーキルだったね。」

 

こいし「まったく意味が無かったわけじゃないよ。フランの陽動になったし。………たぶんそんなことしなくても勝ってたと思うけど。」

 

さとり「………泣きそう。」




戦闘シーンって書くの難しい………

追記 また改行ミスったしorz


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第8話

ある日………………

 

私、古明地こいしは紅魔館で行われる宴会に、お姉ちゃんと一緒に参加していた。

 

「お姉ちゃん、地上の料理はおいしいねー。」

 

「ん?ああ、こいしね。普通に声をかけて頂戴。心臓に悪いわ。」

 

「普通に声をかけたつもりだよ。」

 

「いきなり耳元でささやくのは、普通に話しかけるとは言わないわよ。」

 

「そっか、次から気を付けるね。」

 

「そうして頂戴。」

 

そうして、お姉ちゃんと一緒におしゃべりをしながら料理を食べていると、フランとレミリアが見えた。

 

「お姉ちゃんー、ちょっとレミフラに声をかけに行かない?」

 

「レミフラ?……………あぁ、なるほど。そうね、行ってみましょうか。」

 

「じゃあ、フランのところに行ってくるね。」

 

「わかったわ。私はレミリアに会ってくるね。」

 

 

 

 

「おーい、フラン。」

 

「あ!こいしだ!」

 

「久しぶりかな?元気してた?」

 

「ええ、元気が余って、暇で仕方無かったよ。もっと遊びに来てくれてもいいのに…」

 

「ごめんねー。最近お姉ちゃんの仕事の手伝いで忙しくてなかなかこれなかったんだ。」

 

「そっかー…」

 

「まぁ、これからは私も暇になって遊びに行けると思うし、そのときはよろしくね。フランも暇ならレミリアの仕事でも手伝ったら?」

 

「ふふっ、嬉しいわ。いつでも来ていいよ、こいし。…そうね、今度お姉さまの手伝いでもしてみようかしら?」

 

「うん、それがいいと思うよ。」

 

「そっか。そういえばこいしって暇なときに何してる?」

 

「…うーん。フランやぬえのところに遊びに行ったり、絵を描いたりしてるかな。」

 

「ぬえ?」

 

「ああ、ぬえっていうのは私の友達ね。」

 

「え?こいしって私以外に友達いたの!?」

 

「…失礼極まりない質問だね。まぁ最近、ぬえは寺での修行に励んでいるからあまり遊べていないけど。てか、フランは普段何して過ごしてるのさ?」

 

「んー、本を読んだり、お姉さまと話したり、こいしと遊んだりって感じかな?」

 

「……フランって私以外で友達いる?もしかしてぼっち?」

 

「うぅ…………」

 

「う?」

 

「うわああぁああぁん!!!」

 

「ちょ!フラン!?」

 

「うああぁぁぁああぁあんん!!!!!」

 

フラン泣いちゃった。

たぶん、私の「友達いる?」っていう発言のせいだろう。なるほど、次から気をつけよう(冷静)。

 

「あああああぁっぁああ!!!!!」

 

ダッ!

 

「ちょ!フラン待って!!」

 

「うわあぁぁぁぁ!!!!!!」

 

フランは走ってどっかにいってしまった。

多分、自分の部屋に行ったのだろう。

…………周りの視線が痛い。

 

「………追うか。」

 

「そうね、あんたは追わなきゃいけないね。」

 

「…お姉ちゃん。」

 

「まったく、泣き虫なんだから。フランのこと頼んだわよ。」

 

「…レミリア。…ふーっ。行ってきます。」

 

私はフランの部屋に向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おーい、フラーン。いるー?」

 

私はフランの部屋の前に来ています。

目標=フランに謝る&フランを悲しませない

 

「………こいし。今は一人にして頂戴。」

 

やっぱりフランは部屋にいました。

 

「そーいう訳にも行かないんだよね。フランが悲しんだ原因は私にある。だから私がフランの悲しみを取り除かないといけないんだ。」

 

「………そう。」

 

「………入っていい?」

 

「………やだ。」

 

……………困ったな。扉越しに話をするわけにもいかないし、このまま帰るわけにもいかないし。

…とりあえず必要なことだけいってみるか。

 

「ごめんね、フラン。あんな酷い事言って。あんなこと言われたら誰だって悲しむよ、私が無神経だった、ごめん。…確かにフランは私しか友達がいないみたい。…でも、私は死ぬまでフランの友達だから!こんな私だけど、私はフランとずっと友達でいたい!だから、悲しまないで……私はフランを悲しませたくないよ……………

……フランの悲しみを私が埋められるように頑張るから!フランが幸せになるように頑張るから!……………

 

私のことを嫌いにならないで………………………」

 

 

言いたいことは言った。

伝えたいことは伝えた。

余計なことまで伝えた。

フランを悲しませて、私のことを嫌いにならないでなんて自分勝手もいいとこだ。…それでも私は、フランと友達でいたいから……

 

「……じゃあね、フラン。私の言葉はこれで全部だよ。…………明日、また来る。」

 

ザッ

 

そうして私はフランの部屋の前から離れていこうとしたその時……。

 

「………まって、こいし。」

 

「…フラン?」

 

「…来て。」

 

「………入るよ。」

 

「…うん。」

 

ガチャ

 

フランの部屋に入った。

前に来た時とほぼ何も変わらない部屋。唯一変わったのは、フランの表情。

 

「ごめんね、こいし。」

 

「ううん、謝るのは私の方。ごめんね、フラン。」

 

「私もあんな風に逃げ出してごめん。あんなことされたら迷惑かけるよね。」

 

「私が原因でこうなったんだから気にしないで、フラン。………こんなにフランを悲しませちゃったけど、私と友達でいてくれる?」

 

「もちろん!だってこいしは私のたい…せつな………あっっうう………」

 

「フラン?」

 

「うわああぁん!!こいしぃ……ずっと私…の…ひっぐ、友達でい…てね!」

 

「フランっ!…ぅうああぁあ!!私たちずっ…と友達だからね!!!」

 

「こいしっ……うあぁぁああぁああん!!!」

 

私とフランは泣きながら、抱きしめあった。

フランは私の大切な大切な友達だ。

この先、どんなことがあってもフランとの仲は切れない気がした。それはとっても幸せなことだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに、泣きつかれて寝てしまった私達を、お姉ちゃんとレミリアがベットに寝かしつけてくれたらしい。

泣きつかれて寝るなんて、子供だな。まぁ、子供も悪くないかも。

 

お姉ちゃん、私は今、幸せです!!

 

 




文章がかなり短い


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最終話

はい、最終話です。
特別何かがあるわけではないですが。


はい、古明地こいしです。自分を見直す時間がやってきました。今回は自分を見直していこうと思います。

なんで唐突にこんなことをやろうと思ったのか?と、いうのも私は気が付いてしまったんです。

 

私は(自称)哲学者もどきなんですよ。

そして、物事に対して、哲学的に考えていこうとすればするほど、自分を見失っていく気がした………

おそらく、いろんなことを感情的に考える前に、哲学的に考えてしまうせいで、心が鈍っていってしまうんじゃないかなー…って私は考えたんですよ。

 

このままだと、感情がなくなりそうで怖い。心が完全に無くなってしまって、一切の感情が無い生き物になりそうで怖い。哲学的に物を考えてるだけで、心が無くなるわけないって思うじゃん。正直、私もそう思う。こんなことで心が無くなっていたら、生物としてどうなんだって。

でもねぇ、私って覚妖怪の本質を捨てて生きてるじゃん。この時点で私は妖怪としてイレギュラーな存在じゃん。そんな奴に周りと同じ生き方が当てはまらないと私は思った。だから、普通は心が無くなっていく事なんて絶対無いだろうけど、私は無くなってしまうかもしれない。なんとなくだけど、このまま何も手を打たなかったら心が無くなりそう。勘だけど。

 

まぁ、瞳を閉ざした覚妖怪=元の自分を捨てた妖怪が何を言っているんだよって話だけど。確かに昔に第三の目を閉ざしたときに感情が少しだけ無くなったような気がするけど。でも別に感情は無くなっていないし、第三の目を閉ざしたところで私にとってはメリットしかない……はず。

 

まぁ、何がしたいかっていうと、心で考えられるようになりたいってことです!

 

 

 

 

ということで、やってきました、紅魔館。

ここに来た目的はただ一つ、レミリアに相談相手になってもらうことです。

 

私の自論なんだけど、何かを解決したいって思ったときに必要なことは2つあると思う。

一つは他人の意見を聞くこと。なぜなら自分で考えて、はい解決!…とはならないから。自分1人で考えると、自分自身の価値感や常識が邪魔して、判断を間違える可能性がある。他人に協力してもらって、一緒に考えるのが大切だと思う。あとは単純に自分に甘えて、困難から逃げそうだから。覚妖怪であることすら保てなかった私だ、メンタルの弱さには自信がある。

もう一つは自分で考えること。つまり、人の意見を聞いてそのまま行動しないってっことね。私が人のいいなりになるのが嫌いなのもあるけど、他人に頼りっぱなしっていうのもよくないと思う。生き物は自分で考えることをやめたら、機械になっちゃうからね。

つまり、他人の意見と自分の意見のバランスを上手にとっていきましょう!

まぁ、私が勝手に考えたことだけど。

 

あ、なんで相談相手がレミリアかって?………それぐらいしか相談相手がいないからだよ。お姉ちゃんは文学少女なのでこういう難しい話は伝わんないし、フランは純粋すぎるから、あんまりこういう話は合わなそうだし。

 

 

そんなことを考えてたら、いつのまにかレミリアの部屋の目の前にきてしまった。

移動中に考え事してたら気が付かないうちに、目的場所にいることってない?私だけ?まぁ、どうでもいっか。

 

「おーい、レミリアー、いるー?」

 

「…いるわよ。入って来なさい。」

 

 

部屋に入ると、レミリアが本をテーブルの上に置いて、座ったままこっちを見てきた。大方、読書でもしていたのだろう。

 

「ひさしぶりだね、レミリア。」

 

「ええ、久しぶりね。珍しいじゃない、フランから私に乗り変えたのかしら?」

 

「…冗談かな?」

 

「知ってるわ、冗談だし。あ、フランはいつでも貴方の物になりたがっているわよ。貴方がフランの所に来てくれると嬉しいんだけど。」

 

「私の中では、それも冗談に含まれるんだけど。」

 

「そう。で、何しに来たのかしら?」

 

「相談に来た…のだけれど読書中だったんでしょ。また今度来るね。」

 

「別に相談ぐらいいいわよ。暇つぶしに本読んでただけさ。」

 

「ありがと。時間かかるよ。」

 

「わかったわ。まぁ、こんなところで話すのもなんだし、屋上で話さない?」

 

「私はいいけど、吸血鬼は日光に当たれないんじゃないの?」

 

「日傘をかければ大丈夫よ。最近のお気に入りが屋上でね。」

 

「景色が良いとか?」

 

「別に良くはないわ。森と湖と草原ぐらいしか見えないし。でも、なんとなく気に入っているのよ。」

 

 

 

 

んで、屋上にきました。

 

「ダイナミックな省略ね…」

 

「レミリア、メタ発言は無しでいこうよ。」

 

「…貴方が『んで、屋上に来ました』といい始めたんじゃない。」

 

「口に出していないので、セーフといたします。」

 

省略理由はちゃんとある。何の変化も面白みも無い移動途中なんて、誰も望んでないと思うけから。

可能な限り要約(いう名の妥協)をする。それがこの小説。

…小説書くの向いてないんじゃね、これを書いてる人。まぁ、所詮他人事。どうでもいい。

 

「そうね、あんまり向いてないんじゃないと思うわ。小説を書いてる人、理系だし。しかも、私とこいしのカップリングなんて需要あんまなさそうだし。素直に"こいフラ"を押しておけばよかったのよ。」

 

「ですよねー。てか、スルーしていたけど、さっきから私の心を読むのってどうなのよ。お姉ちゃんのアイデンティティーが無くなってしまうじゃん。」

 

「確かにそうね。気をつけるわ。」

 

さて、そろそろ本題に入ろう。

 

「相談の内容なんだけど…」

 

「なにかしら?」

 

「心で考えられるようになりたい。」

 

「…オーケー、詳しく話しなさい。何が言いたいか分からないわ。」

 

うーん、説明するとなると難しいな。要は感情が無くなる事を阻止したいって事を伝えればいいから……

 

「そうだね、私がやりたいことは感情を無くさないことだよ。で、感情がどうして無くなっていくかってことを考えたときに、私は理屈や哲学みたいな理論的に考えることばっかりしているから、使われなくなった心が無くなっていくと思ったんだよ。だから心を使って考えて、感情が無くならないようにしたいんだ。だから、心を使って考える方法を知りたいんだ。感情が無くなるわけが無いって思うじゃん?私は元覚妖怪っていう生き物として不安定な存在だから、悪い意味で周りと同じ生き方はできないんだよ。」

 

「……なるほどね。ねぇ、こいし。」

 

「ん、なに?」

 

「貴方にとっての"心"って何かしら?」

 

「…心?」

 

「えぇ、心よ。人によって、心はさまざまな意味を持つわ。例えば、ある人にとっての心は感情そのものね。感情とは心であって、心とは感情であるって事よ。私にとっての心は…愛ね。私が何かに対して愛を感じる、その現象を心と読んでいるわ。こんなかんじで、心には多くの意味があるのよ。色々な解釈があるともいえるわね。だからね、こいし。貴方の心の意味を話しなさい。そうしないと話が進まないわ。」

 

私にとっての心か…

改めて考えると分かんないか。と言う事は、私は理解できない言葉を使っていたのか。…まぁ、そういうのものか。使っている言葉の殆どなんて、明確に言葉に出来ない物ばかりだ。…いや、明確にしようとしないのか、する必要なんてないし。なんとなくで分かればいいもんね。言葉を明確にする必要がある機会なんてほとんどないからね、…その滅多に無い機会が来てるから困っているんだけどさ。

 

って、そんなことは比較的どうでもいいんだよ。今必要なのは私にとっての心について考えることだ。

………良く分かんないなー、でも話が進まなくなっちゃうしなー………

 

「………」

 

「こいし?」

 

「………」

 

「ねぇ、ちょっと。」

 

「…ん?…あ、ごめん。気がつけなかった。」

 

相当考え事に集中していたのだろう、レミリアが呼んでいてくれてるのに、まったく気がつけなかった。レミリアが手を私の目の前で振ってくれたから気がつけた。

てか、今のレミリアの行動がなかなかかわいかったな。

 

「別に気にしなくてもいいわよ。考え事してる時に呼ばれても気が付かないときなんて、誰にだってあるわ。…まぁ、こいしほど気がつけないのは、なかなかいないと思うけど。」

 

…なんで良いフォローだったのに、余計な事言っちゃうん?

 

「別にそんな考えなくてもいいわ、答えがしっかりと出るとは限らないし。なんとなくでもいいから言ってみなさい。」

 

「…本当に心が何なのか解んないんだ。考えたところで何も言葉が出てこないし、曖昧なイメージとしてしか頭の中に出てこない。」

 

「…そういう事なんじゃないの。」

 

「え?」

 

「理解できないけど、ぼんやりと感じられるもの。それが貴方にとっての心よ。」

 

「あー……なるほど。」

 

心とは理解不可アンド感じれるものか。…なんか違う気がするなー。

でも、それが一番しっくりきてるし、多分これで合っているのだろう。間違っていたならその時に訂正すれば良い話、今はその解釈で行こう。

 

「じゃ、こいし。話を戻すわね。」

 

「うん。」

 

「心を使って考えたいんでしょ。そのまま当てはめると、理解しないように感じるように考えるって事だけど………まぁ、理解できない事に対して、理解しようとしなければいいんじゃないかしら。知りすぎた知識は自分に害をなすってことね。つまるところ、無知は幸福ってことよ。」

 

「なるほどね。知らない方がいいこともあるから、無理に全部を知ろうとしなきゃいいってことね。」

 

「その通りよ。あと…貴方、自分を隠しているんじゃないの?」

 

「…?そんなつもりはないけど。」

 

「…貴方と話してて思ったんだけどさ、貴方、人の意見を聞くの嫌いでしょ。」

 

「……まぁ、嫌いだね。」

 

「じゃあ何で私のところに来たの?貴方なら一人で解決しようとしそうなものだけど。」

 

「一人じゃあ、間違えても気が付けないでしょ。だからレミリアに協力を求めに来た。」

 

「あら、解ってるのね。…解ってないけど。」

 

「どっちだし。」

 

「ちゃんと協力しなきゃいけないことは解っている。でも、貴方は他人の意見を聞かない…いや、聞けないのさ。貴方が人の意見を聞けない理由…誰も信じていないからね。」

 

「っ!」

 

「私に協力を求めて来たのはあくまで答えを見つけるため。貴方……裏切られるのが怖いんでしょ。」

 

「…………怖いよ。誰も信じられ無いし、信用できない。信じれないから裏切られる恐怖に怯える。お姉ちゃんは私を裏切らないって解ってるのに、それでも信じれない。」

 

「で、信じたのが理論ってことね。確かに理論は裏切らないものね。」

 

「…うん、そういうこと。」

 

「でもなぁ、こいし。裏切られたくないと思ってんなら、人を信じなきゃいけないと思うわよ。信じてないから裏切られる、当たり前の事じゃない。それにな、誰も信じられないような奴が幸福な運命を手に入れることができるとは思わないわ。」

 

…信じても裏切られることだってあるんだよ。まぁ、そんな事はごく少数だけど。…裏切られる恐怖を乗り越えた先に幸せがあるってことか。

私だって生き物だ、幸せになりたい。でも、その為には人を信じなくちゃならない。

 

解ってた。人を信じなきゃいけないなんて。でも…

 

「…裏切られるのが怖いからね、それでもやっぱり人は信じれないや。」

 

「それは、不幸な運命と共に歩み続けるって事なのだけれども、解っているのかしら?」

 

「解っているよ。私は人を信じたくないからね。」

 

「それが貴方の答えね。………ふざけるなよ!!こいし!!!!」

 

レミリアが私の胸をつかんでくる。

 

「!…急にどうしたのさ。」

 

「お前は困難から逃げすぎなんだよ!困難は戦うために存在するんだ!困難と戦えない奴を誰が信じる!?逃げて逃げて、逃げ続けた結果がその壊れた瞳(サードアイ)だろ!」

 

「……貴方には関係ない。誰にも迷惑かけてないし、それでもいいでしょ。」

 

「私がお前を許さない!」

 

「…お前何様だよ!…ほっといてよ。」

 

「…ほっとくわけにはいかないのよ。貴方はさとりの妹で、フランの友達だ。私も一応、貴方の心配はするけど…なにより、さとりとフランが貴方の心配をする。お前だって、心配するさとりとフランは見たくないだろう。」

 

「それは、そうだけど……」

 

「解ってるなら、さっさと実行する。まぁ、信じれる人なんて数人いれば十分だし、さとりとフランでも信じる練習を始めたらどうかしら?」

 

「…はーい。心配はさせたくないしね。」

 

「それにね、人を信じることができないと、バットエンドの運命が待ち受けているわよ。」

 

「なにそれ怖い。」

 

まぁ、人を信じないとバットエンドになりそうなのは、私でも解るけど。

…はーっ、仕方ない。人を信じる練習でもしますか。

 

「わかったよ。とりあえずお姉ちゃんとフランから、信じる練習を始めてみる。」

 

「それがいいと思うわ。」

 

「レミリア…ありがと、色々と。」

 

「別にいいわよ、これぐらい。」




ぱっとしない終わり方ですみません。
一応、最終回ということで更新予定はもうありません。

この小説は、私のやりたいことを淡々とやっていく、自己満足が主軸のものでした。
故に私のほかの作者が書いているような、おもしろい小説ではなかったと思います

つまらない小説でしたが、ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございました!


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