ポケットモンスター―アムール― (中2病人間M)
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主な登場人物

『サトシ』

本作の主人公、旅行にやってきたアローラ地方で出会いを経験しポケモンスクールに通うこととなる。その後、カキのようにZ技を使えるようにするためしまめぐりに挑戦することとなった。また、『ポケットモンスターサン&ムーン』では性格が少々子供のようだが本作ではサトシの性格は従来シリーズと同じである。

『ピカチュウ』

サトシのパートナーのポケモン。

『ロトム図鑑』

ククイ博士からもらったポケモン図鑑にロトムが入り込んだ姿、ユーザーのサトシをサポートする。

 

『セレナ』

本作のメインヒロイン兼もうひとりの主人公、『xy&z』にてポケモンコンテストを学ぶためホウエンへ旅立ったがアローラ地方にトライポカロンを広めるためエルともにアローラ地方へやって来た。しかし、サトシがアローラ地方にいることはまだ知らない。

『テールナー』

セレナのパートナーのポケモン。持っている枝にはセレナからもらったリボンがついている。

 

『リーリエ』

本作のもうひとりのメインヒロイン。サトシと同じくポケモンスクールに通っている。

 

『ククイ博士』

メレメレ島の研究者でポケモンスクールの先生、ポケモンスクールに通うことになったサトシを自身の家に住まわせる。

 

『オーキド校長』

ポケモンスクールの校長、カントーのオーキド博士のいとこであり本名は『ナリヤ・オーキド』。ポケモンギャグが大好き。

 

『エル』

カロス地方のトライポカロンのカロスクイーン、セレナとともにホウエンにいたがトライポカロンを広めるためにアローラ地方へセレナとともにやって来た。ククイ博士とは知り合い。

『マフォクシー』

エルのパートナーのポケモン。

 

『カキ』

ポケモンスクールに通う少年でZリングとクリスタルをもちZ技を使うことができる。サトシのライバル的存在でセレナの事が好きすぎてたまらない。

『バクガメス』

カキのパートナーのポケモン。甲羅の棘は刺激すると爆発する。

『リザードン』

カキのライドポケモン。

 

『マオ』

アイナ食堂の看板娘、サトシと同じくポケモンスクールに通っている。

『アマカジ』

マオのポケモン。甘い香りがする。

 

『マーマネ』

プログラムが得意な少年、ポケモンスクールに通っている。

『トゲデマル』

マーマネのポケモン。ひらいしんを利用した攻撃が得意。

 

『スイレン』

ポケモンスクールに通う女の子で漁師の娘。釣りが得意。

『アシマリ』

スイレンのポケモン。バルーンを作る練習をしている。

 

『ロケット団』

サカキの命令によりアローラ地方に派遣されるがアローラにいたサトシを発見しサトシのピカチュウを再び狙う。



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アローラ地方、はじめてのポケモンたち

セレナはヤシオからの誘いを断りホウエン地方に向かうことになった。

 

 

そのホウエン地方ではパフォーマンスを学ぶためエルも一緒にポケモンコンテストを勉強することになったのだ。

 

 

そして、セレナはホウエン地方に向かうための飛行機に乗るため搭乗口へのエスカレーターに乗ろうとしていたのである。

 

 

「じゃあ行くわね、サトシ、シトロン、ユリーカ、皆からいっぱい貰ったわ、数えきれないぐらい」

『ピカピカ』

「たまには連絡くださいね」

「セレナ、必ず会いに行くから、待ってて」

「うんっ……サトシ、私旅に出て本当によかった、貴方は私の目標よ」

「……!!」

「次に会うまでにもっともっと魅力的な女性になるから」

「ああ!!」

「それじゃ」

 

 

 

 

「サトシ、最後にひとついい?」

 

 

 

 

 

ポケットモンスター―アムール―

 

 

 

 

 

カロス地方の旅を終えたサトシは母であるハナコと共にアローラ地方にバカンスで訪れていた。

 

 

「よっし!!最高だな、ピカチュウ」

『ピカァァ!!』

 

 

サトシはサメハダーに乗り海を滑走していたのだ。

 

 

 

 

 

その途中、釣りをしている青い髪の女の子に出会ったりし、アローラの観光を存分に満喫するのであった。

 

 

 

 

 

「ママ、ただいま!!あっちにサメハダーと海の中に潜ったら今まで見たことがないポケモンがいっぱいいたんだぜ!!」

『ピカピカ!!』

「楽しんでるようね……これも、商店街の福引きでアローラ旅行を当ててくれたバリちゃんのおかげね」

『バリバリ~』

 

 

 

 

 

マサラタウンの商店街にてバリヤードのバリちゃんがガラガラくじでアローラ旅行を当選させたのである。

 

 

サトシはオーキド博士にカロス地方でのポケモンを預けると代わりにオーキド博士からはアローラにいるいとこへ送るポケモンのタマゴを預かったのだった。

 

 

 

 

「ねぇ、ママ、どこにオーキド博士のいとこはいるんだ?」

「ポケモンスクールよ」

「ポケモンスクール?」

「ね、面白い響きでしょ!!」

 

 

サトシとハナコはポケモンのタクシーに乗ってアローラの町を移動していた。

 

 

「ポケモンのタクシーなんて初めてだぜ!!」

『ピカァァ!!』

「アローラ地方ではポケモンの力を借りてどこまでも行けるんだ、ライドポケモンって言ってね、陸を移動するときは陸ライド、海なら海ライド、果てや空を移動するなら空ライドポケモンだ」

「そうか、じゃあ、あのサメハダーは海ライドポケモンだ」

『ピカッ!!』

「お客さん試したんだね」

「すごく楽しかったぜ」

『ピカピカ』

「アローラにはまだまだ楽しいことがいっぱいあるよ!!」

「おじさん、アローラのお土産って何がいいかな?」

「……そうだね、アローラの気候で良く育ったきのみなんてどうかな、市場で売ってるきのみはどれも新鮮だよ」

「あら、お土産きのみにしようかしら?」

「きのみか、ポフレにしたら美味しそうだな、ピカチュウ」

『ピカピカ!!』

「サトシ、ポフレって?」

「カロス地方のポケモンのお菓子だぜ、ほら、カロスで一緒に旅してたセレナがよく作ってくれたんだ」

「そうなのね」

 

 

市場に並ぶ果物を見ていたサトシとハナコだがサトシは見たことないポケモンを追いかけて走ってしまったのであった。

 

 

 

 

 

そして、ポケモンを追いかけるサトシを何かが見ていたのだ。

 

 

「ここどこだ?」

『ピカピカ……!!ピカピ』

「どうした?ピカチュウ……!!あ、ポケモン」

 

 

少し距離の空いた所にピンク色のポケモンがいたのである。

 

 

「手、振ってるな、なんだろうな」

『ピカピカ!!』

 

 

サトシはそのポケモン、キテルグマに近寄っていった。

 

 

その時

 

 

『キィィィィ!!』

 

 

キテルグマは突如、暴れ周囲の木を薙ぎ倒しながらサトシとピカチュウに迫ってきたのだ。

 

 

「逃げるぞ、ピカチュウ!!」

『ピカッ!!』

 

 

 

 

 

その後、何とか危機を脱したサトシは上空にリザードンに乗る少年を見かけたのである。

 

 

「リザードンだ!!追いかけようぜ」

『ピカピカ!!』

 

 

 

サトシはその少年を追いかけてとある建物にやって来た。

 

 

その時

 

 

「危ない気をつけて!!」

「え?」

『ピカピ!!』

 

 

サトシは走ってきたケンタロスに轢かれてしまったのだ。

 

 

「大丈夫ですか!?」

『ピカピ!!』

「ふぅ、大丈夫だせピカチュウ、あ、平気だぜ、俺、ケンタロスには慣れてるんだぜ」

「ご無事でなによ……ひゃぁぁっ!?」

 

 

女の子はケンタロスに驚きサトシの後ろに隠れたのである。

 

 

「ひゃぁぁっ!?」

 

 

女の子は今度はピカチュウに驚いた。

 

 

「もしかして怖いの?」

「怖くはありません、ポケモンは大好きです……学びの対象としては……」

 

 

この女の子の名前はリーリエというらしくポケモンに触れないらしい。

 

 

 

 

「触れます、結論としてはわたくしがその気にさえなれば!!」

 

 

その他にケンタロスに乗っていたのはマオ、マーマネ、スイレン……

 

 

「あ、釣りしてた女の子」

「あ、ハギギシリの……」

『アウッアウッ』

「スイレンの知り合い?」

『カジッカジッ』

「俺、カントーのマサラタウンのサトシ!!で、こっちが相棒のピカチュウ」

『ピッカッチュ!!』

「でここは?」

「ポケモンスクールよ」

『カジッカジッ』

「!!ポケモンスクール、そうか、ここが」

「なるほどそーゆーことね!!」

『カジッカジッ』

「え?」

『ピカ?』

「こっちよ」

『カジッカジッ』

「これは何てポケモン?」

『ピカピカ』

「アマカジよ、スイレンのポケモンはアシマリっていうの」

『カジッカジッ』

「へぇ、初めて見るポケモンだぜ」

『ピカピカ』

 

 

 

 

 

サトシはマオに連れられキャンパスへと入っていったのだった。

 

 

 

 

その後、校長室にて先についていたハナコと合流しオーキド博士のいとこ、ナリヤ・オーキドにポケモンのタマゴを渡すこともできたのだ。

 

 

 

サトシはマオにキャンパス内を案内してもらい、そこで、ポケモンスクールの先生でもあるククイ博士に出会ったのである。

 

 

しかし、その直後、

 

 

「ポケモンを渡してもらおうか!!」

「俺たちのバイクを妨害した罪は重いぜ!!」

「そうだそうだ」

 

 

入り口でリザードンのトレーナーと怪しげな集団がトラブルになっていた。

 

 

「なんだあいつら?」

『ピカピカ』

「スカル団、色んな場所で無茶なバトルを押し付ける嫌なやつらよ」

『カジッカジッ!!』

 

 

「早く、リザードンを前に出せ」

「後悔するぞ」

 

 

その時

 

 

「お前ら大勢で卑怯だぜ」

『ピカピカ!!』

「手伝うぜ!!……えぇっと」

「カキだ、だが、助けはいらない」

『リザァァ』

 

 

カキはモンスターボールからバクガメスを出したのだ。

 

 

『バクガメスッ!!』

「初めて見るポケモンだ」

『ピカピカ』

「バクガメス、ほのおとドラゴンの2つのタイプを持つポケモンだ」

「バクガメスって言うのか…………よし、ピカチュウ、でんこうせっか!!」

『ピカッチュウ!!』

「!!早い」

『ガメェス』

 

 

 

スカル団はたくさんポケモンを出しサトシとカキとバトルするかサトシとカキの敵ではなかったのである。

 

 

そして、最後には、

 

 

「いくぞ、バクガメス!!」

『ガメェス!!』

 

 

カキの腕に着いていたリングが光だした。

 

 

「俺の全身、全霊、全力!!全てのZよ、アーカラの山の如く熱き炎となって燃えよ!!」

 

 

そして、

 

 

「ダイナミックフルフレイム!!」

 

 

Z技【ダイナミックフルフレイム】

 

 

強力な炎が放たれスカル団のポケモンを一掃しスカル団は逃げていったのだった。

 

 

「今のは……」

『ピカピカ……』

「Z技だぜ、サトシ」

「Z技?」

 

 

ククイ博士がZ技としまめぐり、島の守り神について説明してくれたのだ。

 

 

その時

 

 

『ピカピ!!』

「ん?なんだあのポケモン」

 

 

サトシは宙を移動するポケモンを見たが他の誰もその姿を見た者はいなかったのである。

 

 

サトシはそのポケモンの特徴を説明した。

 

 

「それって…

『カジッカジッ』

「カプ・コケコ……」

『ガメェス』

「え、カプ・コケコ?」

「メレメレ島の守り神、カプ・コケコを見たのですか?」

「……島の守り神」

『ピカピカ』

 

 

 

 

 

その日の夜、サトシはハナコとともにレストランで食事をしていたのだ。

 

 

「何か素敵なことでもあった?」

「え?」

「そうゆう顔してるわよ」

「まぁね!!」

 

 

その時

 

 

『カープコケッコォォ!!』

 

 

突如、何かの鳴き声がしサトシはその鳴き声の方へと向かったのである。

 

 

「あれは」

『ピカピカ』

 

 

サトシの行き着いた場所には島の守り神、カプ・コケコがいた。

 

 

「……島の守り神、カプ・コケコ」

『……ピカピカカ』

 

 

そして、カプ・コケコからリングが宙に浮いてサトシの前にやって来たのだ。

 

 

「……カキのに似てるけど」

 

 

サトシはカプ・コケコにリングを受け取れと言われているような気がしたのである。

 

 

『カプゥゥ!!』

「…………ああ!!」

 

 

サトシがリングを取り、腕にはめるとカプ・コケコはどこかへ去ってしまったのだった。

 

 

 

 

 

サトシはテレビ電話でハナコと連絡していた。

 

 

「ママ、ありがとう、この島に残るって言った時すぐに許してくれて」

『そんなこと、母親だもん、それにそう言い出すんじゃないかって予感もあったしね』

「ありがとう!!あ、ポケモンスクール今日からだった」

『いってらっしゃい』

「いってきます!!」

 

 

 

 

 

一方、ホウエン地方ではセレナとエルがパフォーマンスの練習をしていたのだ。

 

 

「セレナ、おつかれ」

「エルさん、ありがとうございます」

 

 

セレナはエルから飲み物を受け取ったのである。

 

 

「どう?ポケモンコンテスト」

「すごい勉強になります」

「そう、それはよかったね……で、セレナ、最近、連絡とってる?」

「え?誰とですか?」

「ほら、ピカチュウの」

「え……」

 

 

セレナはサトシのことを言われて紅潮したのであった。

 

 

「……どうして、サトシのこと……」

「わかるよ、ダンスパーティーの時とか見てれば」

「エ…エルさぁん……」

「で、連絡は?」

「え……してないです」

「どうして!?しなきゃ」

「だって、サトシに連絡したら甘えてしまいそうだから」

「そうゆう関係なのね」

「そうゆう甘えるじゃないです!!」

「わかってるよ~、でも、会いたいでしょ」

「……そりゃ、もう」

「あ、そうだ、もうじき、ホウエンの滞在はおしまいで次の地方へ行くんだけど、セレナもどう?」

「え、次ですか?」

「うん、今回はヤシオさんは来ないけど、私はその地方へトライポカロンを広めにいくの、滞在も長いよ、ね、行こうよ」

「どうしようかな」

「いいじゃん」

「……………わかりました」

「やった、決まりね」

「場所はどこですか?」

「秘密」

「え、どうしてですか?」

「その方が面白いから」

「エルさん……?」

「きっとセレナも喜ぶよ、いや、運命だね」

「はい?」

 

 

セレナはエルのその言葉の意味が理解できなかったのだった。

 

TO BE CONTINUED…




て。わけで皆さんよロトしく~サトシの顔はXYですよ、アニメのサンムーンはおかしいです!!


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島の守り神、カプ・コケコ

ここはポケモンスクール、教室に生徒たちがいた。

 

 

「アシマリ、バルーン」

『アウッアウッ!!』

 

 

アシマリはバルーンを作るも破裂したのだ。

 

 

「トゲデマル、チャージプログラム、ラン!!」

『マチュ』

 

 

トゲデマルは回し車で回り始めマーマネの電球が光ったのだった。

 

 

「マオ、貴方が作ったポケモンフーズにこのきのみを足したらもっと栄養バランスがよいものになると思います」

「ありがとう、リーリエ、さっそく作ってみるね」

「はい!!」

『カジッカジッ』

「ひゃっ!?」

 

 

リーリエはマオのアマカジに驚いてしまったのである。

 

 

「惜しいな、知識はあるのに触れないなんて」

『カジッカジッ』

「触れます!!結論としてはわたくしがその気にさえなれば!!」

 

 

そこへ、

 

 

「アローラ」

 

 

カキが教室へ入ってきた。

 

 

「アローラ、今日も配達の仕事?」

『マチュ』

「ああ、ウラウラ島へ」

「ずいぶん遠いね」

『マチュマチュ』

「俺のリザードンならひとっ飛だ」

 

 

そこへ、

 

 

「みんなアローラ」

 

 

ククイ博士とサトシが教室へ入ってきたのだ。

 

 

「アローラ!!」

『ピカピカ!!』

「今日からサトシもこのポケモンスクールの一員だ、わからないことがあったら皆教えてやってくれ」

「俺の夢はポケモンマスター、みんなよろしくな!!」

『ピカピカ!!』

 

 

マオはサトシが入ってきたのが嬉しいようだった。

 

 

 

その後、

 

 

「……そのZリング、どこで手に入れた、島めぐりで試練を突破した訳じゃないだろ」

「ああ、カプ・コケコに貰ったんだぜ」

「カプ・コケコ……あの後また会ったのか」

「ああ、カプ・コケコの声が聞こえて、行ったらそこにカプ・コケコがいてこのリングを貰ったんだぜ」

「!!……………カプ・コケコ……いったい、Zリングをどこから」

「本で読んだことがあります、カプ・コケコは守り神と言っても気まぐれで島の人を助けるばかりではなく、イタズラをしたり罰を与えたり、また、ごく稀に気に入った相手には不思議な贈り物をすることもあると」

「じゃサトシはカプ・コケコに気に入られたってこと!!」

『カジッカジッ』

「カキのそれは島めぐりで手に入れたんだよね」

『マチュ』

「ああ、そうだ」

「なぁ、これで俺もZ技をカキみたいに使えるのかな?」

「Z技を甘く見るな!!」

「え?」

「Z技はトレーナーとポケモンの心がひとつになって初めて使えるようになる」

「………………絆ってことだな」

「……そうだ」

「カキ、俺はこのZリングを大事にする、よくわからないけど今はこれでいいか?」

「…………………フッ、いいだろう」

「……10万ボルトとかえんほうしゃのぶつかり合いか、いいねぇ~」

 

 

そして、

 

 

「さて、そろそろポケモンサイエンスの時間だ、今日の講師はオーキド校長だ」

 

 

その後、オーキド校長により講義が始まったのである。

 

 

今回はナッシーを対象としたリージョンフォームに関する講義だった。

 

 

 

 

 

「おいでイワンコ」

『アンアン』

 

 

サトシはククイ博士と夕食のアローラプレートを食べイワンコと遊んでいた。

 

 

「ほぅ、イワンコが首の石を擦り付けるのは仲間同士の挨拶なんだ、よっぽどお前たちのことを気に入ったんだな」

「そうなのかイワンコ?」

『アンアン!!』

 

 

 

 

 

「みんな、博士からオッケー出たよ」

 

 

マオの両親の店、アイナ食堂にてサトシのクラスメートが集まっていたのだ。

 

 

「計画通り明日よろしく~!!」

 

 

 

 

 

翌日、サトシが校門を通り抜けたのである。

 

 

その時

 

 

「アローラサプライズ!!」

『カジッカジッ』

 

 

クラッカー音と共にみんながサトシを向かえた。

 

 

「今日はね、サトシのサプライズ歓迎会を開こうと思うの」

『カジッカジッ』

「サプライズ?」

「今のはサプライズのひとつだ」

『ガメェス』

「サトシ、僕のトゲデマルと勝負だ!!」

『マチュマチュ』

 

 

サトシはサプライズとしてマーマネと風船割り対決をすることになったのだ。

 

 

しかし、ピカチュウが10万ボルトを使用するとトゲデマルはひらいしんで10万ボルトを吸収し風船を割ってしまったのである。

 

 

「マーマネの勝ち~」

『カジッカジッ』

「やった!!」

『マチュ!!』

「負けたぁ」

 

 

次はスイレンとランニングとスイミングを合わせた競技だったが泳ぎに入った途端アシマリに抜かれてしまった。

 

 

「スイレンの勝ち~」

「早いなアシマリ…」

『ピカァァ』

 

 

そして、次はカキとライドポケモンのレースだった。

 

 

 

「賑やかだねぇ」

「サトシのサプライズ歓迎会をやってるんです」

「それはイーブイ、ブイゼル、ゼルネアス」

「友情のクロスチョップは何よりきゅうしょに効きますからね」

「ところでククイ博士は参加しなくていいのかね?」

「しますよ、次は僕のサプライズなんです」

「なるほどねぇ」

 

 

 

 

ライドポケモン対決は接戦でカキの勝利に終わったのだ。

 

 

「サトシ、次は俺のサプライズだ、俺とのポケモンバトルだ!!」

「よっしゃー、やったぜ!!」

『ピカピカ!! 』

「その前にアイナ食堂看板娘、マオが腕に振るった料理でランチタイムだよ~」

『カジッカジッ』

「!!ランチッ、やったぜ」

『ピカピカ!!』

 

 

 

 

「お待たせ~」

『カジッカジッ』

 

 

マオの作った料理がテーブルに並べられたのである。

 

 

「うまい!!」

『ピカピカッ!!』

「アイナ食堂はおいしくて大人気なんだよ」

『マチュマチュ』

「へぇ」

『ピカピカ』

 

 

その時

 

 

『カプコーッコォ!!』

「!!今のって…」

 

 

サトシが身を乗り出すとサトシの目の前にカプ・コケコが現れた。

 

 

「!!」

「メレメレ島の守り神、カプ・コケコ、初めて見ました」

 

 

その時

 

 

カプ・コケコはサトシの帽子を取って去ってしまったのだ。

 

 

「俺の帽子!!」

『ピカピ!!』

 

 

 

カプ・コケコを追いかけ森の中へと入りカプ・コケコに追い付くとカプ・コケコは帽子をサトシに返すと構えたのである。

 

 

「バトルしようってのか」

「……5番目のサプライズはカプ・コケコか」

「私、本で読んだことがあります、カプ・コケコはとても好奇心旺盛で古くから島の人にポケモンバトルやアローラ相撲を挑んでいたと…」

「わかったぜカプ・コケコ、いくぜ、ピカチュウ!!」

『ピッカ!!』

 

 

カプ・コケコのエレキメーカーによりエレキフィールドが展開された。

 

 

「サトシ、エレキフィールドの中では電気技の威力が上がるはずです」

「俺たちにしてはラッキーだ、ピカチュウ、10万ボルト」

『ピカァァ!!』

 

 

カプ・コケコに10万ボルトが直撃するもカプ・コケコには殆ど効いてなかったのだ。

 

 

そして、カプ・コケコの攻撃を何度か受けたのである。

 

 

「ピカチュウ!!アイアンテール」

『ピッカ!!』

 

 

カプ・コケコはアイアンテールを避けるとサトシに接近した。

 

 

「うわっ!?」

 

 

カプ・コケコはサトシのデンキZに触れたのだ。

 

 

「使えって言うのか…………………よし、ピカチュウ!!」

『ピカァァ!!』

 

 

サトシのZリングのデンキZが輝いたのである。

 

 

そして、

 

 

「これが俺たちの全力だ!!」

『ピカァァ!!』

「あれはでんきタイプのZ技、スパーキングギガボルト!!」

『ガメェ』

 

 

Z技【スパーキングギガボルト】

 

 

ピカチュウのZ技がカプ・コケコに直撃しカプ・コケコの周囲の大地が吹き飛んでいた。

 

 

そして、カプ・コケコはこの場から去ったのだった。

 

 

「……カプ・コケコ」

『ピカピカ』

「サトシ……Zクリスタル、砕け散ったようだな」

『ガメェス』

「あ、そうか」

『ピカァ』

「まだ、Z技を使うにはまだ早いということだ、島めぐりで試練も達成してないしな」

『ガメェス』

「…………………………………………………俺、島めぐりに挑戦する、島めぐりで試練を達成してZクリスタルを手に入れて今度こそちゃんとZ技を出せるようにするぜ!!」

『ピカピカ!!』

「なるほどね」

『カジッカジッ』

「いいですね、サトシ」

「私たちも応援する」

『アウッアウッ』

「でんきタイプには詳しいんだよね、僕とトゲデマル」

『マチュ!!』

「なぁ、カキ」

『ピカ』

「ほらほら」

『カジッカジッ』

「わかった、協力する、Zリングを持ってるのは俺だけだからな」

『ガメェス』

「ありがとう、みんな、俺、頑張るぜ!!」

『ピカピカ』

 

 

 

 

 

「サトシ、プレゼントだ」

「これは?」

「ポケモン図鑑さ」

「!!ポケモン図鑑」

 

 

その図鑑は変わった形をしていたのだ。

 

 

 

 

「フィニッシュ!!」

『テーナ』

「………どうですか、エルさん」

「うん、すごいすごい、コンテストの成果が出てるね」

「ありがとうございます……なに読んでるんですか?」

「…………観光の本、ホウエンのお土産とか買わなきゃ」

「そっちの本は?」

「次行く地方のやつ、でも、セレナには見せない~」

「どうしてですか!?」

「秘密~、て、セレナさ、ホウエンも次のいく所も暑いし違うもっと軽い洋服にしたら」

「う、う~ん」

「どうした?あー、そのリボン外したくないのね」

「えっ!?」

「ごめん、移動中のセレナの寝言『サトシ、大切にするね』って聞いちゃった」

「ええ!?」

「アクセサリーっぽくすれば平気だよ」

「……そうですね」

「うん、あっ、もう時間だ、行こうか」

「はい!!」

 

TO BE CONTINUED…




アローラ~、やっぱリーリエはポニテがいいな


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ロトム図鑑

「あっついね、セレナ」

「はい、薄着で正解ですね」

「あ、リボン、鞄に結んだんだ、それに可愛い帽子だね」

「はい……………………」

「どうしたの?」

 

 

セレナの先にはカントーから来た飛行機があった。

 

 

「カントー……か」

「彼、カントー出身なんだっけ?」

「はい」

 

 

そこへ、

 

 

「アローラ、ようこそ、アローラ地方メレメレ島へ」

「えっと」

「セレナ、この方はメレメレ島の島キングのハラさんよ」

「島キング?」

「はっはは、他の地方からいらした方には馴染みもありませんな、まぁ、他の地方で言うなればジムリーダーといった所ですかな」

「ジムリーダー!?」

「おお、ジムはご存知ですかな?」

「はい、前に旅してた友達が大好きで」

「で、その友達をセレナが大好きで」

「エルさん!?」

「あっはは、正に青春ですな」

「ハラさん」

「何でしょうかな、エルさん」

「ククイ博士は?」

「家かポケモンスクールですかな、いや、失敬、最近ポケモンスクールに入学した生徒の事で忙しいようで出迎えにはこれず、が、しっかりとイベントの方の準備をしております、ゆくゆくは他の島でもイベントをと掛け合っている所です」

「それはありがとうございます」

「いやいや、お安い御用ですな」

「エルさんはその、ククイ博士とは知り合いで?」

「うん、アローラ地方にトライポカロンを広めるのもククイ博士を通してお願いしたの」

「あっはは、彼は新しいものが好きですからな、ささ、メレメレ島をご案内しますよ」

 

 

セレナはエルはハラと共に空港内へと入っていったのだった。

 

 

そして、

 

 

「ついに来たわね、アローラ地方」

「ああ」

『やっと着いたのニャ』

 

 

セレナが見ていたカントーの飛行機からあの3人組が出てきたのだ。

 

 

 

 

 

数日前、その3人組、ムサシ、コジロウ、ニャースの前ではロケット団のボスであるサカキがいたのである。

 

 

「アローラ地方には珍しいポケモンがたくさん生息している」

 

 

ニャースはサカキの膝にいるペルシアンに敵対心を燃やしていた。

 

 

「今すぐアローラ地方へ飛び、まだ見ぬポケモンをゲットするのだ!!我がロケット団の野望のために」

「「『ラジャー!!』」」

 

 

 

 

 

ロケット団がアローラに到着したその頃、サトシはククイ博士から変わった形のポケモン図鑑を貰ったのだ。

 

 

「さてと、図鑑を起動させるには……」

 

 

ククイ博士とサトシは研究室へと向かったのである。

 

 

ククイ博士がキーボードを操作すると部屋の電気がおかしくなるなどの障害が起こったのである。

 

 

そして、

 

 

『ロットォォ!!』

 

 

コンセントからロトムが飛び出した。

 

 

「ロトムだ」

『ピカピカ』

「あとはロトムが図鑑に入るのを待つだけだ」

『ロトォ!!』

 

 

飛び出して来たロトムは図鑑を視認し図鑑の中へと飛び込んだのだ。

 

 

「図鑑が」

『ピカ』

 

 

そして、図鑑が起動しロトムの顔が図鑑に映し出されたのである。

 

 

「図鑑にロトムが!?」

『ピカピカ!?』

『言語選択、完了』

「喋った!!」

『ピカァ!!』

『ロトム図鑑、起動プログラム中』

 

 

そのロトム図鑑はサトシを認識した。

 

 

『アローラ、ユーザーサトシ、よロトしく』

「よろしくな、ロトム!!」

『ピカピカ!!』

「ロトム、サトシのことをしっかりサポートしてくれよ」

『おまかせロト!!』

 

 

その後、サトシはロトム図鑑にピカチュウの説明を聞かせてもらうことになったのだ。

 

 

『ピカチュウ、ねずみポケモン、でんきタイプ、ピチューの進化系、電気を溜める性質。時々思い切り放電しないとストレスを感じる……ストレス、ためちゃまずいロト、発散するロト』

 

 

ロトムがピカチュウを激しく触るとやはり電撃を食らったのだった。

 

 

『ストレス感じてたロトかぁ!?』

 

 

 

 

 

サトシはその後ロトム図鑑を連れてポケモンスクールへと向かったのである。

 

 

「マオよ、よろしくね、ロトム」

「ねぇねぇ君のプログラム解析させてよ」

『お、おことわりロトォォ!?』

 

 

 

 

その後、授業としてフィールドワークを行うことになった。

 

 

 

 

 

その頃、ロケット団はポケモンをゲットしようと森の中を歩いていたのだ。

 

 

『しかし、ニャーとソーナンスでバトルしないといけないニャんて』

「文句言わないの、パンプジンもマーイーカも本部に預けて来ちゃったんだから」

『ソーナンッス!!』

「ソーナンスは本部がお断りだったな」

『ソーナンス』

『ニャーたちがイッシュ地方に行ってる間にさんざん好き勝手やったみたいだしニャ』

 

 

 

 

 

ロケット団がアローラに来る前、

 

 

「パンプジン、ソーナンス、任務だから本部に残ってね」

『パンプジン!!』

『ソーナンス』

「マーイーカもな」

『マーイーカ……』

「平気だって任務終わったらまた来るからさ、ほら、俺やムサシのポケモンもいるからさ」

『マーイッカ!!』

 

 

そこへ、

 

 

「ムサシ、コジロウ」

 

 

そこへ現れたのはボス、サカキの秘書のマトリだった。

 

 

「そのソーナンスはアローラへの同行を許可します」

「「『え』」」

「そのソーナンスが以前ここにいたとき勝手にボールから出る、食堂の食事を荒らす等の苦情が出ているので本部への預かりは禁止します」

 

 

 

 

 

ということがありソーナンスはアローラまで来ていたのである。

 

 

「ソーナンスだけは本部に預けられないわね」

「そうだな」

『だニャ』

 

 

その時

 

 

近くの草むらが揺れて何かが飛び出した。

 

 

「「『ピカチュウ!?』」」

「………ちょっとまった、あれ、ピカチュウじゃない、布だ、ピカチュウみたいな布を被った何かだ」

『………………』

『『!?!?』』

「どうしたんだ?」

「あいつなんて言ってるの?」

『あいつの言ってることは聞かない方がいいニャ』

『ソソソソーナンス』

「まぁいいわ、アローラ初のゲットはあの子にしましょう!!ニャース、みだれひっかき」

 

 

ムサシがニャースを偽ピカチュウに投げるがみだれひっかきは効かなかったのだ。

 

 

『布でピカチュウの真似して中身を見せるニャ!!』

 

 

ニャースは偽ピカチュウの布を上げて中を見たのである。

 

 

その時

 

 

ニャースは表情がひきつり倒れてしまった。

 

 

 

 

 

その後、

 

 

「「しっかりしろニャース!!」」

 

 

ムサシとコジロウがニャースにバケツの水をかけて何とか目覚めさせたのだ。

 

 

『ニャ!?ムサシ、コジロウ、連れ戻してくれてありがとうニャャャ』

 

 

その時

 

 

「この辺で野生のポケモンに会いそうな気がするな」

『ピカピカ』

 

 

『あれはジャリボーイとピカチュウニャ!?』

「ちょうどいいわ、あのピカチュウゲットしてアローラ初のサカキ様への献上物にするのよ!!」

「しかし、なんでジャリボーイがここに?」

 

 

そして、偽ピカチュウとサトシたちが対面したのである。

 

 

「お、いたいた」

『ピカァ』

「あれはミミッキュです、前に本で読んだことがあります、タイプはたしか……」

『まつロト、ポケモンの説明はボクにおまかせロト……ミミッキュ、ばけのかわポケモン、ゴースト・フェアリータイプ、正体不明。ボロ布の中身を見たとある学者は恐怖のあまりショック死した』

 

 

『!?ショック死しないでよかったニャ……』

 

 

「ボロ布?あのピカチュウみたいなのか?よし、ミミッキュをゲットするぜ、いくぜ、ピカチュウ、アイアンテール!!」

『ピッカ!!』

 

 

ピカチュウはミミッキュにアイアンテールで攻撃したがミミッキュの姿がグニャりと変形しただけでダメージを受けた様子はなかった。

 

 

その後、ミミッキュの反撃を複数回受けたピカチュウは地面に転がったのだ。

 

 

「ピカチュウ、接近戦は危険だ、エレキボール!!」

『ピッカ!!』

 

 

ピカチュウのエレキボールをミミッキュは受けたのである。

 

 

「よし、ピカチュウ……」

 

 

その時

 

 

「「ちょっと待ちな!!」」

「なんだお前らは!!」

「なんだお前らは!!と言われたら」

「聞かせてあげよう我らが名」

花顔柳腰羞月閉花(かがんりょうようしゅうげつへいか)(はかな)きこの世に咲く一輪の悪の華、ムサシ!!」

飛竜乗雲英姿颯爽(ひりゅうじょううんえいしさっそう)、せつなきこの世に一矢(いっし)報いる悪の使徒(しと)、 コジロウ!!」

一蓮托生連帯責任(いちれんたくしょうれんたいせきにん)、親しき仲にも小判輝く悪の星、ニャースでニャース!!』

「「ロケット団 参上!!」」

『なのニャ!!』

『ソ〜ナンス!!』

『人の言葉を話すニャースロト!!』

 

 

ロトム図鑑はニャースを写真におさめまくった。

 

 

『やめるニャ、うっとおしいニャ!!』

「ロケット団!!」

『ピカピカ!!』

「サトシ、知り合いなのですか?」

「ああ、リーリエ、みんな、あいつらは人のポケモンを奪ったりする悪の組織だぜ」

『ピカピカ!!』

「人のポケモンとったら泥棒なんだぞ!!」

『マチュマチュ!!』

「ロケット団、アローラ地方に来てまで何をするつもりだ!!」

『ピカピカ!!』

「ここで会ったが100年目よ!!」

『ピカチュウ、おミャーの強さはよく知ってるが今日は真剣勝負、負けないニャ!!』

「ピカチュウ、エレキボール!!」

『ピッカ!!』

『ニャに!?』

 

 

その時

 

 

ピカチュウのエレキボールがシャドーボールで打ち消されたのだ。

 

 

何故か、ミミッキュがニャースを助けたのだった。

 

 

『ミミッキュ、助かったのニャ……』

『…………』

『ニャに!?ミミッキュがニャーたちに手を貸すって言ってるニャ』

『…………………』

『!!ミミッキュはピカチュウを憎んでるらしいニャ、ミミッキュは好き好んでこの姿ではなくこの姿こそが憎しみの象徴らしいのニャ』

「……と、とにかくミミッキュ、なんでもいいから技を出すのよ」

 

 

その時

 

 

「「え」」

 

 

ロケット団のふたりは突如現れたキテルグマに捕まれて連れていかれたのであった。

 

 

そして、それを追いかけニャースとソーナンスはミミッキュを抱えてこの場を去ったのである。

 

 

「よし、次のポケモン探しに行くぞ!!」

『ピカピカ!!』

『この森でやせいのポケモンにであうカクリツ96.5%ロト!!』

 

 

サトシたちはポケモンを探しに奥へと進むのだった。

 

TO BE CONTINUED…




ようやく、3話までできました、さぁ、セレナもアローラにやって来たのでますます楽しみです。


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モクロー登場、アローラでポケモンゲットだぜ

「オーキド校長、トライポカロンのイベントがショッピングモールにて開催されることが正式に決定しましたよ」

「ほぅ~、それは楽しみだネッコアラ」

「アローラには常に新しい物が必要ですから」

「うんうん、その通りだねぇ~、おっと、もうこんな時間だ、後は頼むヨーギラス」

「はい」

 

 

オーキド校長が去ると同時にククイ博士のスマホにエルから着信が入った。

 

 

「もしもし、ククイです」

『ククイ博士、ご無沙汰しております』

「エルさん、空港に行けなくて申し訳ない」

『いえいえ~、それよりイベントの準備はどうですか?』

「もちろん、予定通りショッピングモールにて開催しますよ」

『それはよかったです』

「このイベントには来賓で各島の島キングや島クイーンの方々も招待します、もちろん都合が合えばの話ですが、けど、このイベントでトライポカロンを広めればエルさんの希望通りアローラでのトライポカロン開催も夢じゃないですよ」

『……ククイ博士に相談してよかったです』

「それはどうも、もし実現すればエルさんとセレナさんにはトライポカロンに出場するパフォーマーたちの目標的存在になっていただこうと思います」

『………私はいいですけど、セレナはきっとアローラのトライポカロンに出たがると思いますよ』

「そう……なのか」

『こんなのどうです、3つのしまでトライポカロンをそれぞれ定期的に開催して最後の島で3つの島で優勝経験のあるパフォーマーによるトライポカロンを行うっていうのは?』

「なるほど、まるで島めぐりのようでいいねぇ……とりあえず、ハラさんに相談しときます、ハラさんはトライポカロンに関して結構ノリノリですから」

『本当ですか!!ありがとうございます』

「はい、では、また後ほど」

 

 

そして、ククイ博士はスマホを白衣にしまったのだった。

 

 

 

 

 

ここはメレメレ島の市場、そこでひねこポケモンのニャビーは市場のおばあさんからきのみを貰っていたのだ。

 

 

その時

 

 

「おやおや、ツツケラの群れだ、今年ももうそんな時期が来たんだねぇ」

 

 

市場の空に現れたツツケラの群は市場のきのみなどを持っていっておりその様子をニャビーは心配そうに見ていたのである。

 

 

「いいんだよ、彼らが来るのはこの時期だけなんだから、ニャビーちゃん、自然の恵みは生きとし生けるものみんなで分かち合う、それがアローラ地方で生きるものの掟さ、だからあんたもお腹が空いた時は遠慮なくここに来るんだよ」

 

 

ツツケラたちがきのみを手に入れる中で群に紛れるくさばねポケモン、モクローは風鈴を手に入れていたのであった。

 

 

 

 

 

サトシは引き続き森でポケモンを探しアゴジムシをゲットしようとしていた。

 

 

『アゴジムシ、ようちゅうポケモン、むしタイプ、丈夫な顎で樹木を削り樹液をすする。普段は地面の中で暮らす」

「ピカチュウ、10万ボルト!!」

『ピカァァ!!』

 

 

ピカチュウの10万ボルトがアゴジムシに直撃したのだ。

 

 

「よし、モンスターボール!!」

 

 

サトシはアゴジムシにモンスターボールを投げるもあともう少しの所でボールから出て来てしまい、アゴジムシは穴に潜ってしまったのである。

 

 

「ピカチュウ、穴から出てきた所をでんこうせっかだ」

『ピカァァ!!』

 

 

しかし、穴から出てきたアゴジムシにリーリエが驚き、そして、ピカチュウはアゴジムシの糸に足をとられ攻撃されアゴジムシは逃げピカチュウはダメージを受けてしまった。

 

 

負傷したピカチュウの治療のためサトシはマオと共にポケモンセンターへ向かうことになったのだ。

 

 

 

 

 

キテルグマの巣穴に連れていかれたロケット団はミミッキュをゲットしようとムサシがモンスターボールを投げるも全て弾かれてしまったのである。

 

 

「ちょっとミミッキュ、あんたのほうから手を貸すって言ったんだからゲットされなさいよ!!」

『弱らせてないからゲットは難しいニャ』

「あんたたちじゃ、あのキテルグマに対抗できないからあのミミッキュ、ゲットしようとしてるんでしょ!!」

 

 

その時

 

 

「ん?これは……」

 

 

ムサシはコジロウの手からゴージャスボールを奪い取った。

 

 

「いいじゃない、これでミミッキュを」

「まってくれ、それはカロスのボール工場からこっそり持ち出したおれのコレクションなんだ!!」

「コレクション?モンスターボールは使ってこそ価値があるのよ!!」

 

 

ムサシはミミッキュにゴージャスボールを投げてそのゴージャスボールでミミッキュをゲットすることができたのだ。

 

 

しかし、

 

 

『キテルグマがご飯のじかんだって言ってるニャ!?』

 

 

ロケット団たちはキテルグマに喰われると思ったのである。

 

 

その時

 

 

「なにこれ!?あまぁい、おいしい!!」

 

 

キテルグマはロケット団にミツハニーのハニーミツを食べさせていたのであった。

 

 

 

 

 

サトシはマオの案内でポケモンセンターへやって来た。

 

 

「メレメレ島、ポケモンセンターへようこそ」

 

 

アローラ地方のポケモンセンターではしあわせポケモンのハピナスがジョーイの助手をしていたのだ。

 

 

『ポケモンセンターはポケモンの体力や状態異常の回復、治療を行うとこロト』

 

 

ロトムはカメラをジョーイに向けたのである。

 

 

『ジョーイさん、アップデート』

「なぁロトム、あのポケモンは?」

『お任せロト……キュワワー、はなつみポケモン、フェアリータイプ、栄養満点のツルに花をくっつける。花は活性化し香しいアロマが漂いだす』

 

 

キュワワーは持っていた花をサトシの首にかけた。

 

 

「本当だ、いい香りだぜ」

『ピカピカ』

「サトシ、ハピナスももってこいだよ」

『正しい見解ロト……ハピナス、しあわせポケモン、ノーマルタイプ、幸せがつまっていると言われるハピナスのタマゴを食べればどんな凶暴なポケモンも穏やかに』

「暴れん坊なポケモンがいても安心だぜ」

『ピカピカ』

 

 

 

 

その後、ピカチュウの回復をカフェエリアで待っていたのだ。

 

 

その時

 

 

「ピカチュウはすっかり元気になりましたよ」

『ハピハピ~』

 

 

ピカチュウは完全回復し戻ってきたのである。

 

 

『ピカピ!!』

「よかったな、ピカチュウ!!」

『テストするロト』

 

 

ロトムはピカチュウを激しく触った。

 

 

『ピカァァ!!』

『やっぱストレス溜まってるロトかぁ!?』

 

 

ロトム及びサトシはピカチュウの電撃を食らってしまったのだった。

 

 

 

 

 

その頃、市場できのみを手に入れたツツケラ、ケララッパたちは群の首領であるドデカバシの元へきのみを届けていたのだ。

 

 

ドデカバシは満足そうな表情をしていたがモクローの風鈴を見て呆れた表情になっていたのである。

 

 

そして、モクローはケララッパにどやされてきのみを探しに再び飛び立つのだった。

 

 

 

 

 

そして、次の日。

 

 

「今日こそ絶対ポケモンをゲットしてやるぜ!!」

『ピカピカ!!』

『ポケモンスクール裏の森、ただいまポケモン出現率89パーセント』

「いいかも、私がアマカジに会ったのもそこなんだ」

『カジカジ~』

 

 

その時

 

 

『ホゥゥ!!』

 

 

何かのポケモンがアマカジ目掛けて突撃してきた。

 

 

『カジ~!!』

 

 

しかし、アマカジはそれをガードしそのポケモンをふっ飛ばしたのだ。

 

 

「あのポケモンは?」

『モクロー、くさばねポケモン、くさ・ひこうタイプ、一切音を立てず滑走し敵に急接近。気づかぬ間に強烈な蹴りを浴びせる』

『ホゥ!!』

 

 

モクローは再びアマカジに突撃するも再びふっ飛ばされたのである。

 

 

『敵にしっかり気づかれてるうえに強烈な蹴りを浴びせるどころか逆に強烈な攻撃を浴びてるロト』

「まぁ、アマカジは慣れてるから……」

「え?」

『ピカ?』

「アマカジはね」

『まつロト、アマカジの説明は僕がするロト……アマカジ、フルーツポケモン、くさタイプ、人が食べるには甘すぎるがアマカジの汗を水とワルトほどよい甘さのジュースになる……これなら他にもフルーツと間違える鳥ポケモンも多いロトね』

「あいつ腹へってんのかな?」

 

 

そして、モクローは再び突撃しアマカジにふっ飛ばされ力尽きた。

 

 

「危ない!!」

 

 

落下してくるところをサトシにキャッチされモクローは気を失ったのであった。

 

 

 

 

「大丈夫か?」

 

 

モクローは目が覚めると近くにあったフルーツを食べ始めたのだ。

 

 

『食べるスピード、量ともに驚異的レベルロト』

「なぁモクロー、お前の事ゲットしてもいいか?」

 

 

しかし、モクローはマオの置いたフルーツを掴むと飛び去ってしまったのである。

 

 

『ゲットするロト?』

「ああ!!行くぞ」

 

 

サトシたちは飛び去ったモクローを追いかけたのだった。

 

 

 

 

 

「よし、大丈夫だ」

 

 

ロケット団はキテルグマのいないうちに巣穴から脱出しようとしていた。

 

 

「ミミッキュの入ったゴージャスボールはちゃんと持ったし」

『お腹もいっぱいでキテルグマさまさまだニャ』

 

 

その時

 

 

『なんニャ!?』

 

 

ツツケラたちの群れが現れキテルグマの巣穴のきのみをとっていったのだ。

 

 

「あいつら!!」

『キテルグマの集めた食料を』

「取り返すわよ!!一宿一飯の恩義、ここで無視したらまっとうな悪の道に反するってぇのよ」

「お、おう……」

『さすがムサシだニャ』

 

 

 

 

「いた、あそこだ!!」

 

 

サトシたちがモクローへ追い付くとそこにはドデカバシを首領とするツツケラの群がいたのである。

 

 

『ホゥゥ!!』

 

 

モクローはサトシの方へやって来てサトシのリュックに入り込んだ。

 

 

『僕の出番ロト……ツツケラ、きつつきポケモン、ノーマル・ひこうタイプ、秒速16連打で木を突き穴をほる。開けた穴は餌を仕う貯蔵庫や巣に使う……ケララッパ、ラッパぐちポケモン、ノーマル・ひこうタイプ、ツツケラの進化形、クチバシに喰ったきのみのタネを溜め込む。敵や獲物に出会うと一気に発車する……ドデカバシ、おおづつポケモン、ノーマル・ひこうタイプ、ケララッパの進化形、クチバシを発熱させ戦う。その温度は100度を優に超え突かれるだけで大火傷』

 

 

ロトムはドデカバシのくちばしに触れたのだ。

 

 

『あれ?ちっともあつくないロト、説明と違うロト』

 

 

ドデカバシのくちばしの温度はどんどん上昇したのである。

 

 

『ロトォォ!?』

「お前、こんなにたくさん仲間がいたんだな」

『ホゥ』

 

 

その時

 

 

網がとんできてツツケラたちが捕まった。

 

 

「なんだ!?」

「なんだ!?と言われたら」

「聞かせてあげよう我らが名」

花顔柳腰羞月閉花(かがんりょうようしゅうげつへいか)(はかな)きこの世に咲く一輪の悪の華、ムサシ!!」

飛竜乗雲英姿颯爽(ひりゅうじょううんえいしさっそう)、せつなきこの世に一矢(いっし)報いる悪の使徒(しと)、 コジロウ!!」

一蓮托生連帯責任(いちれんたくしょうれんたいせきにん)、親しき仲にも小判輝く悪の星、ニャースでニャース!!』

「「ロケット団 参上!!」」

『なのニャ!!』

『ソ〜ナンス!!』

「あんたたちこの前の!!」

「ロケット団、ツツケラたちを離せ!!」

「そうはいかないわ、こいつらはキテルグマの食料、盗ったんだもの、そして、 ピカチュウも一緒にサカキ様へプレゼントするのよ」

 

 

ムサシはゴージャスボールを取り出したのだ。

 

 

「ミミッキュ、お願い!!」

 

 

ムサシはゴージャスボールからミミッキュを出したのである。

 

 

「ミミッキュ、なんでもいいからやっつけちゃって!!」

『…………!!』

 

 

ミミッキュはシャドーボールを放った。

 

 

「ピカチュウ、エレキボール!!」

『ピカァァ!!』

「モクロー、今だ、仲間を助けろ!!」

『ホゥ!!』

 

 

モクローはミミッキュとピカチュウが戦ってる隙にツツケラたちの網に蹴りを入れて破ったのだ。

 

 

『あの網をひと蹴りで破ったロト!!』

「あいつらいつの間に」

『ツツケラたちが逃げたのニャ』

「ピカチュウ、アイアンテール!!」

『ピカァァ!!』

 

 

ピカチュウのアイアンテールはミミッキュに直撃するもミミッキュのとくせい、ばけのかわによりダメージを与えられなかったのである。

 

 

「ミミッキュ、もう1度攻撃!!」

『…………!!』

『ミミッキュのじゃれつくニャ!!』

 

 

今度はミミッキュはじゃれつくでピカチュウを攻撃した。

 

 

「とどめよ!!」

『…………!!』

 

 

ミミッキュはシャドークローでピカチュウにとどめをさそうとしたのだ。

 

 

その時

 

 

『ホゥ!!』

 

 

モクローがこのはでミミッキュを錯乱させピカチュウを救出したのである。

 

 

「ピカチュウ、大丈夫か?」

『ピカ!!』

「よし、10万ボルトだ!!」

 

 

ピカチュウの10万ボルトがミミッキュに直撃した。

 

 

『ホゥ!!』

 

 

そして、モクローはドデカバシとケララッパの網も破ったのであった。

 

 

『……………!!』

 

 

ミミッキュはシャドーボールを構えたのだ。

 

 

その時

 

 

ミミッキュを含め突如現れたキテルグマにロケット団が回収されたのである。

 

 

「ねぇちょっと!!私たち一宿一飯の恩義の為に頑張ってるんだから!!」

 

 

しかし、そのままロケット団はキテルグマに連れていかれてしまったのであった。

 

 

『「「なにこの感じ~」」』

『…………』

 

 

モクローはツツケラたちから誉めちぎられていた。

 

 

「モクロー!!」

『!!ホゥゥ~』

 

 

モクローはサトシの肩にとまったのだ。

 

 

「ありがとうな、お前のおかげでみんな助かったよ 」

『ホゥゥ』

 

 

サトシはモクローを降ろしたのである。

 

 

「じゃあな、帰るぞ」

『モクローをゲットするんじゃなかったロト?』

「いやさ、モクローにはあんなにたくさん仲間がいる、あいつらみんな家族なんだろ……ならいいんだぜ」

『ピカピ』

「本当にいいの、サトシ?」

「……ああ」

『理解不能理解不能』

 

 

 

 

サトシはモクローの元を去るもドデカバシの後押しを受けたモクローはサトシを追いかけサトシの肩にとまった。

 

 

「モクロー?お前、もしかして……」

『ホゥゥ!!』

「サンキューな……モクロー」

『ホゥゥ』

「行くぞ、モクロー、モンスターボールだ!!」

 

 

そして、サトシはモクローをゲットしたのだ。

 

 

「モクロー、ゲットだぜ!!」

『ピッピカピ!!』

『こ、こんなゲットありロトォォ!?』

「まぁ、サトシらしいね」

「モクロー、出て来い!!」

 

 

モンスターボールから出てきたモクローはサトシのリュックに入ったのである。

 

 

「お前、俺のリュックが気に入ったのか?」

『ホゥゥ』

『リュックが好きなモクローも存在する、情報アップデートロト』

 

 

サトシは仲間のためなら驚異的なパワーを発揮するポケモン、モクローをゲットしたのだった。

 

TO BE CONTINUED…




さてと、次回は遂に遂に遂にぃぃ!?てか、アニメでセレナ特別編ってやんないのかな?


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アシマリとスイレン

「ククイ博士、お先に行ってきます!!」

『ピカピカ』

「おう、気を付けてな」

「はい、行ってくるぜ、イワンコ」

 

 

サトシはイワンコのあごを撫でた。

 

 

『アンアン!!』

『イワンコはアゴを撫でられると快感を覚える、データアップデート完了ロト』

「ロトム、といって間にしんそくの速度でサトシは行っちゃったぞ」

『なんと!?』

 

 

ロトムは走って行くサトシを追いかけたのだった。

 

 

 

 

サトシが暫く歩いていると海辺にスイレンとアシマリがいたのだ。

 

 

「お、スイレン……スイレン、アシマリ、アローラ!!」

『ピカーカ!!』

「あ、サトシ、ピカチュウ、アローラ」

『アウッアウッ』

「先行ってるぜ!!」

『ピカピカ』

「うん、後でね」

『アウッアウッ』

「さぁ、アシマリ、続きしようか」

『アウッアウッ!!』

 

 

 

 

「みんな、アローラ!!」

『ピカーカ!!』

「「「「アローラ」」」」

 

 

 

 

そして、スイレンとアシマリ、その後、ククイ博士が入ってきてホームルームが始まったのである。

 

 

「みんなに知らせておく、明日の課外授業は海のポケモン達との触れ合いがテーマだ、海のポケモンと触れ合う切り札、それは釣り竿だ!!」

 

 

ロケット団は教室の様子を望遠鏡で覗いていた。

 

 

「ジャリボーイがスクールボーイ」

「意外よね、いつもは一ヵ所に留まらないのに」

『それに勉強なんてガラじゃないのニャ』

 

 

その時

 

 

「アローラ、キミたち何だねフシギダネ!!」

『!!どうもどうもニャ』

「俺たち 通りすがりの……」

「かわいい観光客ですぅ」

『ソーナンッス!!』

「いつでも入学歓迎だよ!!」

 

 

 

 

「さて、海といえばスイレンだ、明日はスイレンに特別講師を頼んでいる」

「はい、頑張ります……海のポケモン、好きだし」

「そう言えばスイレン、初めて会ったときも釣りしてたもんな」

『ピカピカ』

「うん」

「サトシ、スイレンは釣りの達人だから」

「釣りだとポケモンに触ることになるけど大丈夫?リーリエ」

「問題ありません、秘密兵器を用意していますから」

「なら安心だね、リーリエ」

『アウッアウッ』

 

 

アシマリはジャンプしリーリエの膝に乗っかったのだ。

 

 

「!?」

「おっと!!気をつけてくれよ、アシマリ」

「あわわ、ごめん、リーリエ!?………ほら、アシマリもごめんなさいだよ」

『アウッ……』

「い、いいんですよ……」

「じゃあみんな、明日は釣り竿を忘れないように」

 

 

そう言いながらククイ博士は教室を出ていったのであった。

 

 

「釣り竿?俺、持ってない!!」

「貸してあげる、うちいっぱいあるから」

「本当か!!サンキューな、スイレン」

『ピカピカ』

「うん」

 

 

そこへ、ククイ博士が教室へ戻ってきたのである。

 

 

「忘れてた、明日の放課後、ショッピングモールでイベントがあるんだ、きっと面白いからみんなきてくれな」

「博士、どんなイベントなんですか」

『ピカピカ』

「それは来てからのお楽しみだぜ」

 

 

 

 

 

放課後、サトシはスイレンに釣り竿を借りるためスイレンの家に向かっていた。

 

 

「あの、ちょっといい?」

「ん?」

 

 

スイレンとサトシは砂浜で寄り道をすることになったのだ。

 

 

『アシマリ、アシカポケモン、みずタイプ、水のバルーンを操る。大きなバルーンを作るためコツコツ練習を繰り返す』

「バルーン?そうか、今朝も練習してたもんな」

『ピカピカ』

「うん、ここ、私とアシマリの場所、会ったの、ここで」

 

 

 

 

…あの時アシマリ、いじめられてた…

 

 

スイレンの回想でアシマリは数名のスカル団に砂をかけられていたのである。

 

 

その様子を見たスイレンはライドポケモンのラプラスにれいとうビームを放たせスカル団を氷付けにした。

 

 

「これに捕まって!!」

 

 

スイレンは釣り竿のルアーを投げてアシマリを救出しポケモンセンターへ連れていったのだ。

 

 

…アシマリ、消耗してた、私、思ったの、人間のこと嫌いにならないでって、だから、私決めたの、この子をパートナーに…

 

 

 

 

「よかったな、スイレンと会えて、バルーンの練習頑張れよ」

『ピカピカ』

『アウッアウッ』

「上手くできるようになったらサトシも入れてあげる、バルーンに、夢があるの、大きなバルーンの中に私が入って海の中どこまでも、どこまでも」

「いいな、それ、俺もやりたいぜ!!」

『でもアシマリは通常小さなバルーンしか作れないロト』

「そんなのやってみなきゃ分かんないだろ、スイレンとアシマリなら出来る!!」

『極めて非論理的な理屈ロト』

「さぁ、アシマリ、バルーンの練習続けよう!!」

『アウッアウッ!!』

 

そして、アシマリは巨大なバルーンを作り出したのである。

 

 

『なんと、膨張率通常のバルーンの150%ロト』

 

 

さらにバルーンは大きくなった。

 

 

『250%ロト』

 

 

しかし、バルーンは破裂しサトシたちは水浸しになったのであった。

 

 

 

 

その後、サトシはスイレンの家の前までやってきたのだ。

 

 

「ここだよ」

「お、ラプラスだ、ライドポケモンかぁ」

「サトシと初めて会ったときも乗ってた子だよ」

「そうか、ラプラス、明日はよろしくな」

 

 

サトシはラプラスに近づきラプラスを撫でたのである。

 

 

『ラプゥ~』

「ラプラス、気持ち良さそう、サトシ、ラプラスに慣れてるみたい」

「ああ、ラプラスは前にゲットしたことがあるんだぜ、それでそのラプラスに乗ってオレンジ諸島を旅したんだ」

「楽しそう」

「ああ」

 

 

「ライドポケモンかぁ」

「あれは欲しいわ」

『海に囲まれたアローラ地方での作戦行動にはラプラスみたいなライドポケモンが必要ニャ!!』

「なるほど、いいわね」

『名付けてライドポケモン部隊だニャ!!』

 

 

「だだいま~」

「お邪魔します」

 

 

そこへ、スイレンそっくりな女の子たちが出てきた。

 

 

「「おかえり~、ぎょぎょぎょ!!」」

「え?」

『ピカピカ?』

「紹介するね、ホウとスイ……」

 

 

ホウとスイはピカチュウを捕まえて奥へと行ってしまったのだ。

 

 

「……双子の妹……」

 

 

奥ではピカチュウがホウとスイに遊ばれていたのである。

 

 

「ホウ、スイ、ピカチュウ、困ってる!!」

「これ、ピカチュウ?」

「本で見たことある」

「本物、すごかわ~」

『ピカチュウはアローラ地方では人気ポケモンロト』

「良かったな、ピカチュウ」

『ピィィカ……』

「「この人、お姉ちゃんのボーイフレンド?」」

「ち、ちがぁぁう!!」

「「ほんとのほんとのほんとにぃぃ?」」

「ほんとのほんとのほんとに!!」

 

 

その時

 

 

『ピィカァチュゥゥ!!』

 

 

ピカチュウは耐え切れず電撃を放ってしまったのだった。

 

 

「やっちゃったな」

『ピィカ……』

 

 

 

 

「好きなの持ってって」

「ああ、サンキューな、マサラタウンから持ってくれば良かったかな、今度は送ってもらうよ」

「なくても貸してあげるよ」

「ありがとう」

 

 

 

 

次の日、

 

 

「これで釣りもライドポケモンも問題なく参加できます」

 

 

リーリエはまるで宇宙服のような格好をしていた。

 

 

「それじゃここからはスイレンが先生だ」

「がんばれ、スイレン!!」

「しっかりな」

 

 

マオとカキの応援でスイレンの緊張は少し収まったのだ。

 

 

「み、みんな、釣り竿は持ってますね?」

 

 

スイレンは全員が釣り竿を持っていることを確認したのである。

 

 

「では、ライドポケモンに乗ってください、今日はラプラスの他にホエルコにも来てもらってます」

 

 

 

 

 

そして、サトシたちはライドポケモンに乗り釣りのポイントまで移動した。

 

 

「海のポケモンには浅いところで暮らすもの、深いところで暮らすもの色々いるの、この場所、両方のポケモンが交わる不思議ポイント、ここならカイオーガだって釣れちゃう」

「カイオーガ!?」

『ピカピカ』

「スイレン、もう男子たち信じちゃってるよ」

「てへっ」

 

 

マオはスイレンのジョークを軽く止めたのだ。

 

 

「カイオーガかぁ、また会いたいな」

「……まて、その言い方だとサトシはカイオーガに会ったことあるのか?」

「ああカキ、あるぜ、何回か」

「なんだと……」

「よし、とにかくすごいの釣るぞ!!」

『ピカピカ』

「釣りのコツは浮きに反応があったらそのタイミングで……!!一気に巻き上げる!!」

 

 

スイレンはママンボウを釣り上げたのである。

 

 

「ママンボウ!!」

『ピカピカ』

「釣れたらポケモンフーズで仲良くなってスキンシップ」

 

 

スイレンは次々とポケモンを釣り上げた。

 

 

「さすが海のスイレン!!」

『ピカピカ』

 

 

そして、サトシの所にもヒットが来るもタイミングが早すぎて逃げられてしまったのだ。

 

 

『タイミングが早すぎロト』

 

 

逆にマオはタイミングが遅すぎて逃げられてしまったのである。

 

 

『タイミングが遅すぎロト』

「「いちいちうるさい!!」」

 

 

 

 

その後、暫く釣りをするもスイレン以外にこれといった反応はなかった。

 

 

「カキ、釣れないね~」

「マオ、勘違いするな、俺はほのおタイプの使い手、みずタイプとは相性がよくないのさ」

「そう言えばさショッピングモールのイベントって何だろうね」

「マーマネ、たしかカロス地方のイベントらしい」

「もしかしてミアレシティのイベントかな?」

「ん?」

「ミアレシティのシトロンって人がすごい発明家なんだよねぇ、その人のイベントだといいのに」

「さぁな」

 

 

途中、何故かピカチュウがコイキングを釣り上げたのだ。

 

 

そして、リーリエにもヒットがきたのである。

 

 

「きました!!」

 

 

リーリエが巻き上げるとなんとミロカロスが釣り上げられた。

 

 

「ミロカロス!!」

『ピカピカ』

「やるね、リーリエ」

「マオ、これはどうしたら?あわわわっ!!」

「リーリエ、落ち着いて」

「待ってろ、今そっちへ行く!!」

『ピカピカ』

 

 

サトシはライドポケモンから飛びリーリエの所へ行こうとするも海から出てきたミロカロスに激突して落ちてしまったのだ。

 

 

そして、リーリエの糸が切れてミロカロスは逃げてしまったのだった。

 

 

 

 

「みんな、休憩にしようぜ!!」

 

 

休憩のためサトシたちは小島へ降りたのである。

 

 

「休憩は15分だ」

 

 

その時

 

 

ライドポケモンたちが網に捕らえられた。

 

 

『「「アローラ、生徒諸君!!」」』

「なんだ!?」

『ピカ!?』

「なんだ!?ピカ!?と言われたら」

「聞かせてあげよう我らが名」

花顔柳腰羞月閉花(かがんりょうようしゅうげつへいか)(はかな)きこの世に咲く一輪の悪の華、ムサシ!!」

飛竜乗雲英姿颯爽(ひりゅうじょううんえいしさっそう)、せつなきこの世に一矢(いっし)報いる悪の使徒(しと)、 コジロウ!!」

一蓮托生連帯責任(いちれんたくしょうれんたいせきにん)、親しき仲にも小判輝く悪の星、ニャースでニャース!!』

「「ロケット団 参上!!」」

『なのニャ!!』

『ソ〜ナンス!!』

「ロケット団!!」

『ピカピカ!!』

『こいつらはロケット団ライドポケモン部隊に任命だニャ!!』

「撤収だ」

 

 

ロケット団はニャース気球でこの場を離れようとしたのだ。

 

 

「ストップ、なんかおまけいない?」

「本当だ、なんかちっちゃいのいるわね」

『ライドポケモン以外のザコはいらないのニャ』

「ザコ………」

「ロトム、動くなよ!!」

『ロト?』

「ピカチュウ、アイアンテール」

『ピッカ』

 

 

ピカチュウはロトムを踏み台にしてアイアンテールで網を破ったのである。

 

 

しかし、下には岩がありこのままではライドポケモンたちが岩にぶつかってしまいそうになった。

 

 

「アシマリ、私たちで!!」

『アウッアウッ!!』

 

 

アシマリは巨大なバルーンを作り出したのだ。

 

 

『驚くべき現象を確認ロト!!』

「バルーン、発射!!」

 

 

アシマリのバルーンがクッションになりライドポケモンたちは岩にぶつからずにすんだのである。

 

 

「なんて事を!!」

「ライドポケモン部隊だったのよ!!」

「許さない……あんた達」

「うるさいわね、いけ、ミミッキュ、シャドーボール!!」

「バルーン!!」

 

 

アシマリのバルーンにシャドーボールが跳ね返されニャース気球が破裂した。

 

 

サトシはリュックからモクローを出したのだ。

 

 

「モクロー、このは!!」

『ホゥ!!』

 

 

そして、モクローのこのはでニャース気球は破壊されたのであった。

 

 

ロケット団が落ちるなかキテルグマが水中を走りロケット団を回収し連れ去ったのである。

 

 

『水上を走るキテルグマ……データ、アップデータロト』

「アシマリ、かっこよかったぞ」

 

 

ククイ博士はアシマリの頭を撫でた。

 

 

「今日のMVPだな」

「ええ、カキの言う通りですね」

『理解不能、理解不能、膨張率昨日のバルーンの1000%ロト』

「スイレンとアシマリならできるって言ったろ?」

『ピカピカ』

「スイレンのポケモンたちを助けたいという思いがアシマリの殻を破ることになったんだ、最高じゃないか!!」

「ククイ先生、ありがとう、良かったね、アシマリ」

『アウッアウッ』

「スイレン、さっきのバルーン、もういっぺんやってみて」

 

 

マオの言葉でアシマリはもう一度バルーンを作りその中にサトシが入るが破裂してしまったのだ。

 

 

「完成にはまだまだ訓練が必要そうだな」

『ピカピカ』

「うん!!」

『アウッアウッ』

 

 

 

 

 

課外授業終了後、サトシたちは一旦ポケモンスクールに戻ってきたのである。

 

 

「みんな、ちゃんと釣り竿洗っておけよ」

「なぁ、スイレン、いつ返しにいけばいいかな?」

「それじゃ、ショッピングモールのイベントが終わってからにしよう」

「わかった」

「そうだ、もう始まるから行くやつは急いでくれ」

「行こう、サトシ」

「あ、俺、荷物教室だった、ごめん、みんな先に行っててくれ」

 

 

そして、サトシは教室に戻っていったのだった。

 

 

 

 

 

「セレナさん、まもなくスタンバイです」

「はい」

 

 

外では、

 

 

「お集まりの皆様、本日はありがとうございます、ここ、アローラ地方にて初となるトライポカロンのイベントです、では、オープニングとしてパフォーマーセレナによるパフォーマンスを行います、楽しんでいってください!!」

 

 

 

 

 

「急げっ、ピカチュウ、ロトム」

『ピカピカ』

『サトシが悪いロト』

「ごめんって」

 

 

 

 

そして、サトシがショッピングモールに着いた。

 

 

「お、来たか、サトシ」

「ククイ博士、すいません、遅くなって……」

『ピカァ』

『マップ案内しても間違えるなんて理解不能ロト』

「サトシ、オープニング終わっちゃったよ~、一足遅かったね」

『カジカジ』

「なんだぁ~」

「でも、まだ、次のがありますから」

「本当か、リーリエ」

「はい!!」

「さっきのすごかったね、カキ」

『マチュ』

「カキ……?」

「………」

「もしかしてさっきの子に惚れたの?」

『マチュ?』

「!!ばっ、バカを言うな」

「所でなんのイベント?」

『ピカピカ?』

「ああ、カロス地方のトライポカロンのイベントだぜ」

「トライポカロン!?」

「知ってるようだな、サトシ」

「はい…‥」

「皆さん!!続いてはカロスクイーンであるエルさんによるトライポカロンの講義の時間です」

 

 

そして、ステージにエルが出てきたのだ。

 

 

「!!エルさん……」

『ピカピカ』

 

 

そして、エルはトライポカロンに関する色々なことを講義していたのである。

 

 

「それでね……あ……」

 

 

しかし、エルは途中でサトシの存在に気がついた。

 

 

…やっと、来たのね…

 

 

「どうかしました、エルさん」

「ええ、知っている方がいらしたので……ちょっといいですか?」

 

 

エルはステージを降りるとサトシに近寄ったのだ。

 

 

「サトシ君だよね」

「え……はい……なんで俺のこと?」

『ピカピカ』

「セレナから聞いてるよ」

「セレナから……」

「今回は来てないけど……連れてくれば良かったなぁ」

「セレナはホウエンで頑張ってますから!!」

「そっか……きて」

「え、ちょっとエルさん」

『ピカピカ』

 

 

エルはサトシをステージまで連れていったのである。

 

 

「ごめんなさい、皆さん、実はこの人、サトシ君っていいます、えっと、このサトシ君はカロス地方のミアレシティで行われたカロスリーグで準優勝したトレーナーです」

『驚きロトォォ!?』

「ほぅ、やるじゃないか」

「すごいね、サトシ」

『カジカジ』

「どうしたのさ、カキ」

『マチュ』

「……なんでもない」

「うん、すごい」

『アウッアウッ』

「それは本当にすごいです、ポケモンリーグといえばその地方で各ジムリーダー8人に勝利しないと出場資格が得られない大会のはずです」

「さてと……セレナ呼んできて」

 

 

エルは近くのスタッフに近より小声でそう言った。

 

 

「サトシ君もさ、たまにはセレナに連絡してあげてね」

「え」

「サトシ君に連絡すると甘えちゃいそうなんだって」

「……そうですね」

「うん………あ、あっちにイベルタル!!」

「イベルタル!?」

『ピカピカ!?』

 

 

サトシはエルの指す方を向いたのだ。

 

 

その時

 

 

「!!………サトシ………」

「え……」

 

 

サトシが振り向くとステージにセレナがいたのである。

 

 

「……セレナ」

「どうして……」

「実は一緒に来てたの…‥セレナ、運命だって言ったでしょ」

「エルさん!?」

「思う存分気持ちをぶつけなさい」

「……セレナ」

「サトシ!?」

「久しぶり、ホウエンはどうだった?」

「うん……すごい勉強になったよ」

「そっか、アローラに来てるなら連絡くれれば良かったのに」

「だって、私だって知らなかったし……知ってたら……知ってたら……サトシ!!」

 

 

セレナは走り出しサトシに飛び付いた。

 

 

「おっ!!」

「会いたかった……サトシ、ずっとずっと」

「それは俺も一緒だぜ」

 

 

「なにぃ!?」

「どうしたのさ、カキ……やっぱり惚れてるでしょ」

『マチュ』

「サトシ………」

「ダメだこりゃ…」

『マチュ……』

 

 

 

 

 

イベント終了後。

 

 

「え、入学ですか?」

「うん、そうだよ」

「でも、トライポカロンのイベントの方は?」

「それは心配ご無用、すでに話が進んでて今回のイベントが評判よかったし正式にアローラでトライポカロンが開催されそうなの」

「……へぇ」

「セレナは出る方、お願いね」

「え」

「その方がセレナのためだし、それにどうせいるんだったら勉強した方がいいよ、だからポケモンスクールに入学して勉強してパフォーマンスの練習してさ」

「でも、私、学校通うお金が」

「それについては心配ない、ポケモンスクールの学費免除申請があってセレナなら免除になると思うぜ」

「ククイ博士……」

「でも、ククイ博士、滞在場所がないですよね」

「ああ、そうだな、泊まる場所がないからセレナには俺の家に来てもらう」

「え、博士の家ですか?」

「ああ、そうだ、ひとりもふたりも変わらないしな」

「ふたり?」

「サトシも一緒だぜ」

「え!?」

「よかったね、セレナ」

「……エルさん」

 

 

こうして、セレナはポケモンスクールに入学しククイ博士の家にサトシとともに住むこととなったのだった。

 

 

 

 

 

「どうしたのさ、カキ」

『マチュ』

「サトシ……何故だぁ!!」

「ダメだこりゃ……」

『マチュ……』

 

TO BE CONTINUED…




サトシって3回カイオーガに会ってるんですよね、アニメとマナフィとフーパですごかないですか?そして、遂にセレナとサトシが再会です、さてさてどうしてやろうかな……ニヒヒヒ


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びりびりちくちくトゲデマル

「サトシ、起きてくれ」

「……博士」

「悪いな、ここに机とベッドが搬入される」

「机?」

『ピカカ?』

「ああ、サトシの部屋をカーテンで仕切ってセレナの部屋にする、狭いが我慢してくれ」

「俺はいいですよ全然」

「そうか、でもな、サトシ、隣は女の子だからってまきつく、みたいな悪いことをするんじゃないぞ」

「え、悪いこと?」

『ピカ?』

「なんでもない…………おっと来たか、こっちです、こことここにお願いします」

「はい、よし、頼んだぞ」

『『ゴーリキー』』

 

 

ゴーリキーたちによって新たに机とベッド等いくらかの搬入された。

 

 

 

 

その後、

 

 

「悪いなサトシ、セレナが来てからショッピングモールで3人で一緒に飯でも食おうかと思ってたんだが研究仲間に急に呼び出されてな、休日だって言うのに研究者は議論が好きらしい……まぁ、俺もそのひとりだけどな」

「大丈夫です、俺、バトルの特訓しながらセレナを待ちますから」

『ピカピカ』

「そうか、じゃ、行ってくる」

「いってらっしゃい」

「はいよー」

『アンアン』

 

 

 

そして、ククイ博士の姿が見えなくなったのだ。

 

 

「けど、ピカチュウ、腹減ったな」

『ピカピカ』

 

 

サトシは家に戻り冷蔵庫を開けて食材を探したのである。

 

 

「食べれそうな物は………!!これとこれを……」

 

 

サトシは食材を手に取るとそのまま食べようとした。

 

 

『ちゃんと料理するロト!!』

「俺、料理はできないぜ、ロトム」

『料理番組を見たロト、僕の言うとおりやればサトシにもできるロト!!』

「そうだよな……食うならうまい方がいいもんな」

 

 

サトシは食材を持ちキッチンに立ったのだ。

 

 

『まずは野菜を小さくサイコロ状に切るロト』

「えっとこんな切り方かな……」

『塩とコショウを適量入れるロト』

「適量?……分かんないぜ」

『少なすぎず多すぎずロト』

「お、おう」

 

 

そして、サトシはフライパンで火にかけ始めたのである。

 

 

『そして、火が通ったらフランベするロト』

「え、フラべべ?」

『フラべべ、ようせいポケモン、フェアリータイプ、花の力がないと危険。でも好きな色と形が見つかるまで旅を続けるぞ……って、違うロト、フランベロト』

『ピカピ!!』

「あ!!」

『焦げてるロトォ!?』

 

 

 

 

そして、出来上がった物は得体の知れない物だった。

 

 

「……いったっだっきまーす!!」

 

 

サトシは意を決してそれを食べた。

 

 

 

しかし、

 

 

「うぷっ……」

『ピカピ!?』

 

 

サトシの口からキラキラとした言葉では現せない物が吹き出しそれがピカチュウを襲ったのだ。

 

 

『ピィカァァァ!!』

 

 

たまらずピカチュウは10万ボルトを放ったのだった。

 

 

 

 

「よし、綺麗になったぜ」

『水洗いだけで干したら汚いロト!!』

『ピカピカ!!』

「そうか……よし、洗濯するか」

 

 

サトシは洗濯機へ向かい洗濯機に衣服を入れたのである。

 

 

「これも洗濯物かな?」

 

 

サトシは近くにあったククイ博士の衣服も全て入れた。

 

 

「洗剤を入れてっと……スイッチオン」

 

 

サトシは大量の洗剤を入れて洗濯機のスタートボタンを押したのだ。

 

 

「科学の力ってすげー」

 

 

そこへロトムがやって来たのである。

 

 

『洗濯できたロト?』

「バッチリだぜ」

 

 

そして、サトシは自分の部屋に戻った。

 

 

「さて、なんの特訓しようか?」

『ピカピカ?』

 

 

その時

 

 

『なにロト?』

 

 

ロトムがリビングを見に行くとリビングが泡まみれになっていたのだ。

 

 

『緊急事態発生緊急事態発生!!』

「どうした、ロトム?………!!」

 

 

 

 

その頃、セレナは、

 

 

「こっちがククイ博士の家かな………………サトシと同じ家………いけないいけない、私はトライポカロンのためにここへきたの……………でも……」

 

 

セレナの顔はどんどん紅潮していったのである。

 

 

「サトシ、今頃何してるかな…………!!あ、あれがククイ博士の家だ」

 

 

セレナはククイ博士の家のインターホンを鳴らした。

 

 

「ククイ博士~、ごめんくださーい、セレナです」

 

 

その時

 

 

『大変ロトォォ!!』

『ピカピカァ!?』

「窓!!ピカチュウ、開けてくれぇ」

『ピカピカァ~』

「サトシ!?……鍵かかってない……」

 

 

セレナは家の扉を開けたのだ。

 

 

「………」

 

 

セレナが見た光景はサトシたちが泡に埋もれている光景だった。

 

 

「……何やってるの……サトシ」

 

 

 

 

その後

 

 

「ごめんなセレナ、片付け手伝わせちゃって」

「それはいいけどサトシ……洗濯機に一度にそんなに洗濯物や洗剤入れちゃダメじゃない」

『ピカピカ!!』

「ピカチュウ、ごめんって」

「それにしてもサトシが料理したなんて」

『でも、とても食べれる代物じゃなかったロト』

「ロトムの説明が悪いんだよ」

『僕のせいじゃないロト 』

「適量とかしか言わないし……」

『適量は適量ロト』

「まぁまぁ、私はセレナ、よろしくね、ロトム」

『名前は知ってるロト、よロトしく』

「うん!!……?サトシ、このポケモンは?」

「モクローだ、俺がアローラでゲットしたポケモンだぜ」

「そうなんだ、よろしくね、モクロー……………?寝てる」

「いつもこんな感じ」

「そうなの?可愛いわね」

『!!ホゥホゥ!!』

「あ、起きたね」

「ああ、て、そう言えば腹減ってるんだったな」

『ピカァ……』

「何か作ろうか?」

「本当か!!……あ、でももう材料が……」

『買いに行けばいいロト』

「そうか!!よし、セレナ、食材買いにショッピングモールに行こうぜ!!」

『ピカピカ!!』

「うん!!」

 

 

 

 

 

そして、サトシとセレナはショッピングモールへやって来たのである。

 

 

「セレナも明日からポケモンスクールの一員だな」

『ピカピカ』

「うん、ポケモンスクールで学んだことをトライポカロンに活かしていきたいの!!」

「セレナならできるぜ」

『何を根拠に言ってるロト?』

「わかるんだよ……俺には」

「サトシ……」

『理解不能理解不能』

「そういえばセレナ、その鞄に着いてるやつって」

「……これ、そう、サトシからもらったリボン」

「大切にしてくれてるんだな、ありがとう」

「……うん!!」

「そうだ、食料品はっと……」

 

 

そこへ、マーマネとトゲデマルが通りかかった。

 

 

「マーマネ……………アローラ!!マーマネ」

『ピーカカ!!』

「サトシ、ピカチュウ、それにセレナさんも……」

『マチュ!!』

 

 

トゲデマルはピカチュウに抱き付いたのだ。

 

 

「駄目だよ、トゲデマル」

「紹介するぜ、セレナ、ポケモンスクールのクラスメイト、マーマネだ」

「よろしく、セレナさん」

「明日から私も一緒に勉強するよ、だから、セレナでいいよ、マーマネ」

「う、うん、そうだね」

「この子は?」

「トゲデマルだよ」

『マチュ!!』

 

 

トゲデマルは友達に会えたのが嬉しいのか転がり始めたのである。

 

 

『説明するロト……トゲデマル、まるまりポケモン、でんき・はがねタイプ、背中の長い毛は導雷針、落雷を引き寄せ雷を浴びると電気袋に溜め込む……ピカチュウ、試しに電気出して見るロト』

『ピカピカ』

 

 

ピカチュウは拒否した。

 

 

「そういや、マーマネも買い物か?」

「えっと……僕はその……アイスを……」

「アイス!!俺も食べたいぜ!!」

『ピカピカ!!』

「え……そんなに食べたいの?」

『マチュ』

「ああ!!な、セレナ」

「うん!!」

「そんなに食べたいなら……」

 

 

 

 

 

「10番でお待ちのお客様、お待たせいたしました」

『「「ありがとうございます!!」」』

「……………………………はぁ、やっとお客はけたな」

「すごい並んだわね、忙しすぎ」

『当然ニャ!!ここはアローラで一番人が集まるマラサダドーナツだからニャ』

『ソーナンッス!!』

「お疲れ様、休憩に入っていいわよ」

『「「はい!!」」』

 

 

ロケット団が働くマラサダドーナツの隣にアイスのお店はあったのだ。

 

 

「今まで食べた中で最高にうまい!!」

『ピカ』

「本当、おいしいわ」

「でしょ~、このアイスがアローラ地方で一番だと思うんだ!!濃厚なミルクと最高級のバニラビーンズを惜しげもなく使って、しかも手作り限定品なんだ」

「さすがマーマネ」

『ピカピカ』

「マーマネはアイスとか甘い物好きなのね」

「ち、違うよ、いろいろな情報を集めるのが好きなだけさ……例えばこれも僕が作ったんだ」

 

 

マーマネはピカチュウの形をした小さな機械を出したのである。

 

 

「これでプログラムも作ったりしてるんだ」

 

 

マーマネの機械からはホログラムディスプレイが現れ、マーマネはそれを操作してプログラムを作ったりするそうだ。

 

 

「科学の力ってすげー!!」

「なんかマーマネってシトロンみたいだね」

「そうだな」

「え……えぇ!?サトシもセレナもシトロンって人の知り合い!?」

「うん……」

「カロスで旅してた仲間だぜ」

『ピカピカ』

「僕、その人のファンなんだ!!」

『マチュ』

「うわぁぁ!!マーマネ、落ち着けよ」

「そうだ、だったら今度みんなでカロスに遊びに行こうよ」

「そうだな、セレナ」

「本当に!!約束だよ」

『マチュ!!』

「おう!!」

『ピカ!!』

「うん!!」

 

 

 

 

 

「何個食べても飽きなよな」

『ポケモンにも大人気なのニャ』

「ホント……おいし…………………じゃなーい!!本来の目的は人の集まる場所での情報収集!!ショッピングモールに集まったポケモンたちを一気にゲット作戦のための潜入だ!!」

「あら、忘れてた……」

『「…………」』

 

 

 

 

 

その頃、ククイ博士宅の前にはカキがいた。

 

 

「今日、ここにあのセレナさんがいる……………………インターホン鳴らすか……」

 

 

そこへ、

 

 

「どうした?カキ」

 

 

ククイ博士が戻ってきたのだ。

 

 

「博士…………セレ……サトシとバトルしに……」

「そうか……まぁ、上がってくれ」

 

 

ククイ博士は鍵を開けて中へ入ったのである。

 

 

「おい、サトシ、帰ったぞ……おぅい……」

「博士、これ……」

「ん?『ショッピングモールに買い物に行ってきます【サトシ】』……セレナはもう来たのか?まぁ、いいや、サトシ見つけてアイナ食堂でディナーにするか……カキもどうだい?」

「俺は遠慮しときます」

「そうか、残念だな、セレナの歓迎会だったのに」

「!!やっぱり、ご一緒させていただきます」

「……そ、そうか」

 

 

 

 

 

ロケット団は本来の目的のためショッピングモールの警備室に忍び込んだ。

 

 

「警備システムはこれか?」

『ニャーは見張りだニャ』

 

 

見張りをするニャースの真後ろにミミッキュがいたのだ。

 

 

『!!いつからいたのニャ!?』

 

 

ニャースは驚いて警備システムを操作するコジロウに激突してしまったのである。

 

 

「あっ!!」

 

 

これにより警備システムが誤差動を起こしショッピングモール中の防火シャッターが下りてしまった。

 

 

 

 

「ピカチュウ、ロトム!!」

「トゲデマル!!」

 

 

サトシたちは防火シャッターの作動によりポケモンたちと離れてしまったのだ。

 

 

『ピカピィ!!』

『マチュ!!』

『緊急事態発生!!緊急事態発生!!』

 

 

「よし、こうなったら力づくで……」

「サトシだめ!!怪我しちゃうわよ」

「申し訳ありません、ただいま機械の誤作動で防火シャッターが閉まっております、原因を調査中ですのでそのままお待ちください」

 

 

その時

 

 

ショッピングモール内の照明が落ちたのである。

 

 

「うわぁぁぁ!!暗いよ暗いよ!!」

 

 

マーマネは暗くなったことに驚き慌てた。

 

 

「大丈夫よ、マーマネ、ほら、もう灯りついたわ」

「本当だ、よかった……」

「もしかして暗いところ苦手なのか?」

「ちょっと驚いただけさ、全然大丈夫!!………夜だってトゲデマルがいるおかげで全然怖くないし」

「それなら早くトゲデマルたちと合流しようぜ」

 

 

サトシは近くにいた警備員の所まで行ったのだ。

 

 

「あの、シャッターは?」

「ごめんね、今、やるにはやってるんだけど……」

「ちょっと見せて……………………これはシステム自体を一度シャットダウンして再起動するしかないみたい、大元は配電室にあるんだけど……」

「マーマネ、俺たちでやるしかないな!!ピカチュウ、ロトム」

 

 

『全部聞いてたロト、配電室までの地図はゲット済みロト』

「さっすがロトム!!じゃあ配電室で会おうぜ」

 

 

 

 

その頃、

 

 

「どうやら店内の設備が誤作動を起こしたらしい」

「なんとかしてよ、出たい!!」

『あいつと一緒に閉じ込められるなんてまるでホラー映画みたいだニャ……』

 

 

 

 

「マーマネ!!」

「任せて、そこを右」

「行き止まりだぜ」

「他を行きましょう!!」

 

 

 

 

「今度こそ左」

「マーマネ!!」

「おかしいな……」

 

 

 

 

そして、

 

 

「ここも閉まってる、どうなってんだ、マーマネ!!」

「しょうがないじゃん、データ上はそうなってるんだもん!!」

「……全く」

「何だよ!!」

「二人ともケンカしちゃだめ!!」

 

 

 

 

「なんで開かないんじゃ!!もう何をやっても開かないのよ」

「ムサシ、こっち空いてるぞ」

「………じゃあ、そっちから出るし!!」

 

 

 

 

「もう、サトシ、仲直りしてよ」

「だってよ、セレナ……」

 

 

その時

 

 

『ホゥホゥ!?』

 

 

モクローがサトシのリュックから飛び出したのである。

 

 

「モクロー?……!!シャッターが!?」

 

 

サトシたちのいる場所のシャッターが閉じようとしていた。

 

 

サトシとマーマネは何とか抜けたのだ。

 

 

しかし、

 

 

「サトシ!!」

 

 

セレナが転んでしまったのである。

 

 

「セレナッ!!」

 

 

サトシはセレナの手を掴みこっち側へ引き寄せた。

 

 

「大丈夫か?セレナ」

「ありがとう……サトシ」

「こんなのみたらカキ、サトシにZ技放っちゃうね」

「マーマネ、カキがどうしたんだ?」

「いや……なんでもないよ……それよりケンカしてる場合じゃないね」

「そうだな、ごめんな、マーマネ」

「うん!!」

 

 

 

 

ロケット団たちはようやく外へ出られたのだ。

 

 

「はぁ~出られた~」

 

 

その時

 

 

『配電室はもうすぐロトよ』

『ピカピカ』

『マチュ』

 

 

サトシたちと別ルートで配電室へ向かっていたピカチュウたちとロケット団たちが鉢合わせしたのである。

 

 

『「「ピカチュウ!?」」』

「なんでこんな所にいるのよ」

『…………!!』

 

 

ピカチュウを見たミミッキュが攻撃を仕掛けた。

 

 

「ちょっとちょっと!!勝手にバトル始めないでよ」

「ミミッキュはピカチュウが嫌いだからな」

『怖いのニャ……』

 

 

そして、ミミッキュの攻撃でピカチュウは投げ出され近くの窓の端に掴まり絶体絶命となったのだ。

 

 

「ちょうどいいわ、この丸いのもゲットしてさっさとおさらばしましょう」

『マチュマチュ!!』

 

 

トゲデマルはロケット団に攻撃しようと電撃を放つも自力では攻撃できなかったのである。

 

 

「あら、可愛らしい~」

 

 

その時

 

 

「着いた!!ん?まさかお前らの仕業か!?」

「まさかお前らの仕業か!?と言われたら」

「聞かせてあげよう我らが名」

花顔柳腰羞月閉花(かがんりょうようしゅうげつへいか)(はかな)きこの世に咲く一輪の悪の華、ムサシ!!」

飛竜乗雲英姿颯爽(ひりゅうじょううんえいしさっそう)、せつなきこの世に一矢(いっし)報いる悪の使徒(しと)、 コジロウ!!」

一蓮托生連帯責任(いちれんたくしょうれんたいせきにん)、親しき仲にも小判輝く悪の星、ニャースでニャース!!』

「「ロケット団 参上!!」」

『なのニャ!!』

『ソ〜ナンス!!』

『ピカピ!!』

「ピカチュウ!!」

「おっと、ここは行かせないぜ」

「テールナー、かえんほうしゃ!!」

『テーナ!!』

『いきなり何するニャ!!』

「って……カロスのジャリガール」

「あらあら、忘れられずにアローラまで追いかけて来ちゃったの?」

「そんなの関係ないでしょ!!」

「そうね、ミミッキュ、シャドークロー!!」

『………』

 

 

ミミッキュのシャドークローがテールナーに直撃した。

 

 

『テーナ!!』

「テールナー!!」

『今日こそピカチュウを頂きニャ』

「……こんな時は……どうするどうする……………………!!そうか、サトシのピカチュウに10万ボルトを撃たせて!!」

「………!!そうか、よし、ピカチュウ、10万ボルト!!」

『ピカァァ!!』

「いったいどこに撃ってるのかしら?」

 

 

しかし、ピカチュウの10万ボルトはトゲデマルへと集まったのだ。

 

 

『マチュ!!』

「トゲデマル、びりびりちくちく」

『嫌な予感がするのニャ……』

 

 

そして、ロケット団はトゲデマルのびりびりちくちくによって感電したのである。

 

 

その時

 

 

『クゥ!!』

 

 

この場にキテルグマが現れた。

 

 

『「「キテルグマ!!」」』

『クゥ!!』

『「「なにこの感じ~!!」」』

『ソーナンス』

『……………』

 

 

ロケット団はキテルグマに連れ去られたのだった。

 

 

「サトシ、何あのポケモン……」

「さぁ……」

『ピカピカ……』

 

 

そして、ピカチュウはモクローに助けられたのだ。

 

 

『マチュ!!』

『ピカピカ!!』

『10万ボルトを吸収するだけでなく、その電気で自分のびりびりちくちくをパワーアップしたロト、トゲデマル、情報アップデートロト』

「いいコンビだな、お前たち」

「トゲデマルは女の子だよ」

「女の子でもコンビはコンビだ」

「サトシやセレナみたいに?」

「えっ……」

「ああ!!」

「サトシ……」

「明日からこんな感じじゃカキやばいよ」

「カキがなんだって?」

「なんでもないよ」

 

 

 

 

その後、サトシたちの活躍によりみんな無事に出ることができたのだった。

 

 

「みんな無事出られてよかったね」

「そういえば、サトシ、ここに来た目的は?」

「いっけね、買い物!!」

「それどころじゃなかったからね」

『マチュ』

「思い出したら腹減った……」

『ピカァ……』

 

 

そこへ、ククイ博士とカキもやって来たのである。

 

 

「いたいた、サトシ、探してたんだ、家に買い物行くってメモ書きがあったから」

「博士、ごめんなさい、俺、冷蔵庫の中のものを……」

「分かってる、さぁ、今日はアイナ食堂でセレナの歓迎会ディナーだ、カキもスイレンやリーリエも来る、マーマネも来るだろ?」

「ありがとうございます、博士」

「おう!!」

「じゃあ、僕はミックスグリル!!フライドポテト大盛り」

『マチュ!!』

「お、それいいじゃないか、マーマネ!!」

『ピカッ!!』

「おいおい、セレナの歓迎会だぞ、お前ら」

「あれ、カキ、どうした?」

『ピカ……』

「いや……その……」

「セレナです」

「よ、よろしく、カキだ……!!サトシ、どんなことでも俺はお前に負けない」

「おう!!」

「おっと、予約の時間になっちまうぞ」

「行こう、サトシ!!」

「ちょ……セレナ!!」

『ピカカァ!!』

 

 

セレナはサトシの腕を掴んで走り出した。

 

 

「………………………サトシ、何故だぁぁ!!」

「カキ……」

『マチュ……』

「ほら、お前らも急ぐぞ」

「うん」

『マチュ!!』

「はい……負けるか、サトシ!!」

 

 

カキはすごいスピードで走り出したのだ。

 

 

「……サトシとカキ、恋のライバル、バトルのライバル、いいねぇ~、恋とバトルは比例するとは限らない、カキ、バトルでは勝てるかな」

 

 

そして、ククイ博士もサトシたちを追って走り出すのだった。

 

TO BE CONTINUED…




悲報、本作にてカキ、いじり放題

まぁ、本作ではカキは本編で通りにやることはきちんとやってもらって残りはいじります。

てか、本編にセレナ出せるのまじ楽しい、因みに私、セレナの特別編がやる気配がないのでもうニャビーが最初に本編に絡んだ回あたりから見てないので本作の更新とともに最新話をみて行きます。


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市場の風来坊ニャビー

「サトシ、行こう!!」

「おう!!」

『ピカピカ』

 

 

サトシとセレナはポケモンスクールへと向かった。

 

 

『ピカピ』

「どうした、ピカチュウ?」

「サトシ、あそこ」

 

 

そこにはひねこポケモン、ニャビーがいたのだ。

 

 

「あのポケモン、アローラに来てから何回か見かけたな」

『ピカピカ』

「サトシ、そうなんだ、ロトム、あのポケモンはなに?」

『おまかせロト……ニャビー、ひねこポケモン、ほのおタイプ、感情を出さず独りでいることを好む。信頼を得るまでには時間がかかるぞ』

「腹減ってるのかな?」

「そうだ、ジャジャーン!!マカロンよ」

 

 

セレナはマカロンの入った袋を取り出したのである。

 

 

「マカロン!!」

『ピカカン』

「うん、今日からポケモンスクールだし、みんなのために作ったの」

「セレナのマカロン、うまいもんな!!」

「ありがとう」

 

 

その時

 

 

『ニャァァ!!』

 

 

ニャビーがセレナの手からマカロンの袋を奪い取った。

 

 

「何すんだ!!ピカチュウ」

『ピカピカ』

 

 

しかし、サトシはニャビーに引っ掻かれ逃げられてしまったのだった。

 

 

 

 

マカロンを奪ったニャビーは町の中を走っていたのだ。

 

 

その時

 

 

『ペ~シ!!』

『ニャァァ!!』

 

 

ニャビーの前にアローラのペルシアンが現れたのである。

 

 

そして、ペルシアンとの戦いでマカロンは燃えてしまった。

 

 

 

 

 

「ああ!!そのニャビーね、会ったの?」

「知ってるのか、マオ」

「ご飯ちょうだい~って来るのよね~」

『カジカジ』

「ついついあげちゃう」

『アウッアウッ』

「おかげで大事なマカロンが……」

「サトシ、また作るから」

「セレナのマカロン……マカロンマカロン……ニャビーを見つけたらダイナミックフルフレイムの準備だ……」

「どうしたのさ、カキ?」

『マチュ』

「でも、ニャビー、いつも1匹だよね」

『カジカジ』

「ニャビーは構われることが苦手だからね、トレーナーにもなかなか懐かないクセの強いポケモンって言われてるんだ」

『マチュ』

『それはさっき僕が説明したロト!!』

「いわゆる一匹狼のポケモンって感じかな」

『カジカジ』

「市場でも見る、時々市場のきのみをかってに持ち去っている!!許せん(マカロンマカロンマカロンマカロン)」

「カキ、怒りすぎ……で、サトシはそのニャビーをどうしたいの?」

『カジカジ』

「えっ、そうだな…………よし、俺がバトルするぜ」

「バトルしてどうするのさ?」

『マチュ』

「えぇと………………ゲットしてやる!!」

「クスッ……サトシらしいわ」

『テーナ』

 

 

 

 

「良いお天気ね~と切り出せば……」

「聞かせてあげよう我らが名を……」

「……一陽来復(いちようらいふく)天真爛漫(てんしんらんまん)、のんびりこの世にけなげな花よ、ムサシ……」

「……行雲流水(こううんりゅうすい)水清無魚(すいせいむぎょ)、この世に一服清涼剤(いっぷくせいりょうざい)、コジロウ……」

『……一家団欒 (いっかだんらん)交通安全(こうつうあんぜん)、眩しいお日様小判がキラリ…ニャースでニャ~ス……』

「「『ロケット団、今日はお休み~」」』

 

 

そして、ロケット団が最後の果物にフォークを刺そうとするも果物はなかったのだ。

 

 

「あれ?あと一個あったわよね?」

『アイツニャ!!』

 

 

ロケット団は果物を盗ったニャビーを追いかけるも逆にひのこを受けてしまったのである。

 

 

 

 

その頃、サトシとセレナは市場に買い物に来ていた。

 

 

「あとは詰め替え用の洗剤ね」

 

 

その時

 

 

サトシとセレナの横をニャビーが通ったのだ。

 

 

『ニャビー発見ロト!!』

「まて、ニャビー!!」

「ちょっと、サトシィ!!」

 

 

サトシはニャビーを追いかけるも見失ってしまったのである。

 

 

「あれ、どこだ?」

 

 

そして、きのみを食べているニャビーを見つけた。

 

 

「いた!!」

 

 

そこへ、

 

 

「そう怒りなさんな、アローラじゃ、自然の恵みは分かち合っていくものだからね~」

 

 

市場のおばあさんがきのみをニャビーにあげていたのだ。

 

 

「あげちゃうの!?」

 

 

ニャビーをきのみをくわえると走り去っていったのである。

 

 

「もしかして坊や、あの子に食べ物を持ってかれたのかい?」

「そうなんですよ!!大事なマカロン」

「明日、また作るよ、サトシ」

「ありがとう、セレナ」

「うん!!」

「どこに住んでるのかは知らないけど、悪い子じゃないんだよ」

 

 

その後、別の場所でサトシはニャビーがペルシアンに襲われている所に遭遇した。

 

 

「ニャビー!!ロトム、あのポケモンは?」

『ペルシアンだロト』

「ペルシアン!?知ってんのと違うぞ」

『サトシの知ってるペルシアンはこれロト』

 

 

ロトムにはカントーのペルシアンが映し出されたのだ。

 

 

『対してアローラの形態はこれロト』

 

 

そして、ペルシアン(アローラの姿)が映し出されたのである。

 

 

「ペルシアンにもアローラの姿があるのか」

『アローラのペルシアンはあくタイプ、ズル賢くて残忍な性格ロト!!』

「おい、木の実1つでそこまですることないだろっ!!」

『ペ~シ!!』

 

 

ペルシアンはパワージェムを放った。

 

 

「ピカチュウ、10万ボルト!!」

『ピカァァ!!』

『ペシィ!?』

 

 

そして、ペルシアンを撃退することに成功したのだ。

 

 

「大丈夫か?ニャビー」

『ニャビーのダメージ、90%ロト』

「わかった、ニャビー、ポケモンセンター行くぞ!!」

『ニャァァァ!!』

「わかった、きのみとらないぜ……なぁ、ロトム、きのみ頼む」

『了解ロト』

 

 

サトシはニャビーに引っ掻かれながらもつまみ上げポケモンセンターへ連れていったのである。

 

 

 

その後、ポケモンセンターでニャビーは手当てを受けていた。

 

 

「ジョーイさん、これは?」

「エレザードカラーっていってね、体の傷を舐めないようにするものなのよ」

『エレザードカラー、インプットロト』

「次はサトシ君ね、ずいぶん引っかかれてるわ」

「うわ、本当だ、酷いな」

 

 

その時

 

 

『ニャァァァ!!』

 

 

ニャビーは隙を見て飛び出したのだ。

 

 

「おい、待て!!」

 

 

ポケモンセンターから出て行くニャビーを追いかけてサトシもポケモンセンターを出ていったのである。

 

 

そして、すぐにニャビーを捕まえることに成功した。

 

 

「いい加減にしろ、ニャビー、傷治すには動かないのが一番なんだよ!!」

『その通りロト』

「いいか、絶対に動くなよ!!」

 

 

 

 

「で、連れてきちゃった訳か?」

「今日の夜だけでもダメですか?」

「俺は構わねぇけど…」

 

 

 

 

「どうするの、サトシ?」

「ん?」

「ニャビー、ゲットするんでしょ?」

「セレナ……まぁ、今はニャビーの傷が治ってからだ」

「そうよね」

『ニャァァァ!!』

「てか、苦しそうだな」

 

 

サトシはニャビーのエレザードカラーを外したのだ。

 

 

「いいの!?」

「平気だって、けど、絶対舐めちゃダメだからな!!」

『ニャァ』

「お前さ、何があったか分かんないけど、もうちょっと俺達のこと信じてくれないかな?」

 

 

 

 

 

その日の夜、ニャビーは皆が寝静まった後に家の扉をガリガリして開けようとしていたのである。

 

 

「外の空気でも吸いたいのか」

『ピカピカ』

 

 

ニャビーに外の空気を吸わせるためサトシは扉を開けた。

 

 

『ニャァァ!!』

 

 

そのままニャビーは走っていった。

 

 

「ニャビー!?」

「サトシ、どうして開けたの!?」

『ピカピカ!!』

「ニャビーが空気吸いたいのかと思って……おい、ニャビー、待てよ!!」

『ピカピカ!!』

「サトシ、待ってよ!!」

 

 

サトシとセレナはニャビーを追いかけたのだ。

 

 

 

 

そして、ニャビーは何かの廃屋敷に入って行ったのである。

 

 

「ニャビー?」

 

 

ニャビーは廃屋敷の中でかなり年老いたムーランドにきのみを渡していた。

 

 

「もしかして、このムーランドのために食べ物を?」

『かなりのご長寿さんロト』

「……ニャビー、俺、お前のことゲットしようと思ってたけど、これじゃあちょっとな…諦めるよ」

「サトシ……」

「俺、今度ここに食べ物持ってくる、また来ても良いだろ?ニャビー」

「私、ポフレ、作るわ!!」

「ありがとう、セレナ」

「うん!!」

 

 

その時

 

 

『何かが接近中ロト!!』

 

 

そして、あのペルシアンが現れたのだ。

 

 

「お前……ニャビーがなにしたっていうんだよ!!」

『ペ~シ!!』

 

 

ペルシアンがパワージェムを放とうとしたのである。

 

 

「みんなここから出るんだ!!」

 

 

サトシの声でみんな廃屋敷から出るもペルシアンは攻撃をし続けてきた。

 

 

『執念深いやつロト』

「ピカチュウ、10万ボルト!!」

「テールナー、かえんほうしゃ!!」

『ピカァァ!!』

『テーナ!!』

『ニャァァァ!!』

「ニャビー、お前は戦っちゃダメだ!!」

 

 

ニャビーはひのこを放つもペルシアンに掻き消されたのだ。

 

 

そして、ペルシアンの攻撃からニャビーをサトシがかばったのである。

 

 

「サトシ!!」

「かすり傷かすり傷……いってぇ!!」

『ニャァァァ!!』

 

 

ニャビーはムーランドから技の放ち方を教わり何かのほのお技を放った。

 

 

『ペ~シ!?』

 

 

そして、火だるまになったペルシアンは逃亡したのだった。

 

 

 

 

 

そして、後日、サトシはきのみとセレナの作ったポフレを持ってあの廃屋敷を訪れたのだ。

 

 

「ニャビー、アローラ!!ニャビー?」

 

 

しかし、廃屋敷にはニャビーもムーランドの姿もなかったのである。

 

 

 

 

「そうかい、そんなことがね」

「俺、悔しくて、あいつに何かしちゃったかなぁ」

「ポケモンはポケモン、人は人、それぞれ生きる世界があるからね、あんたのせいじゃないよ、あの子もきっと達者でやってるよ」

 

 

おばあさんはサトシの持っていたきのみのひとつを皮を剥いて皿に乗せた。

 

 

その時

 

 

『ニャァァ』

 

 

ニャビーが現れきのみをくわえたのだ。

 

 

「ニャビー!!」

「あら、ニャビーちゃん、引っ越したのかい?」

『ニャァ』

 

 

ニャビーとサトシ…この出会いの行方…それはアローラの潮風だけが知っているかもしれない。

 

TO BE CONTINUED…




ニャビーってポケモンの中で最も猫っぽいよね


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リーリエと白いタマゴ

「テールナー、かえんほうしゃ!!」

『テーナ!!』

「ヤンチャム、ニンフィア!!」

『ヤンチャ!!』

『フィア!!』

 

 

スクールの休み時間、セレナはパフォーマンスの練習をしていた。

 

 

「さすがださすがすぎる!!」

「カキ、何をそんなに興奮してるのさ……」

『マチュ』

「いいぞ、セレナ!!」

『ピカッ!!』

『マチュ!!』

「トゲデマル?」

 

 

セレナのパフォーマンスに興奮したのかトゲデマルが転がり始めたのだ。

 

 

「うわぁぁぁ!?」

「リーリエ!!」

『ピカァッ!?』

 

 

トゲデマルがリーリエに直撃しそうになってマオが助けトゲデマルはピカチュウに激突したのである。

 

 

『マチュマチュ!!』

『……ピィカ』

「大丈夫、リーリエ?」

「ありがとう、マオ……」

「そうか、リーリエは……」

『ピカピカ……』

「触れます、論理的結論としてわたくしがその気になれば……」

「……でも、このスクールに来てから一度も触れてない」

『アウッ……』

「あっ……」

「大丈夫よ、リーリエ、ゆっくり慣れていきましょう」

『テーナ』

『ヤンチャ』

『フィア』

「そうだ、その通りだ!!俺はセレナの意見に熱く同意するぜ!!」

「あ、ありがとう、カキ」

「カキ、熱すぎると嫌われると思うんだけどな」

『マチュ』

「なにっ!?」

「ダメだ、こりゃ……」

『マチュ……』

 

 

そこへ、教室からククイ博士が顔を出した。

 

 

「みんな、次はオーキド校長の特別授業だ」

「特別授業?」

『ピカピカ?』

 

 

 

一行は特別授業を受けるため校長室へ向かったのだ。

 

 

「おぉ!!待ってタマンタ、マンタイン!!さて、今日は私の特別授業ダンゴロ」

 

 

机の上にあった2つのカプセルをオーキド校長が開けるとそれぞれ白と赤のタマゴがあったのである。

 

 

「お、タマゴが2つ、こっちは俺がカントーでオーキド博士から預かったタマゴだ」

『ピカピカ』

「その通り、こっち()のタマゴがサトシ君がカントーから持ってきたタマゴ、で、こっち()が先日ララキナマウンテンで見つかったタマゴ」

「何のタマゴか解析は済んでるんですか?」

『マチュ』

「それは生まれるまでのお楽しミニリュウ、さて、1つは私が育てもう1つはキミ達がというのはどうかな?」

「私たちがですか?」

『テーナ』

「これも大切な授業だ、ポケモンをタマゴから育てるのも勉強になるからな」

「タマゴのお世話をすればいいということですね」

「そうだ、タマゴを毎日観察するんだ、簡単だろ?」

「そうそうソーナンス!!愛情も忘れずにね、じゃあ、まずは好きなタマゴを選んでくれ」

「どっちがいいかなぁ?」

『ピカピカ』

「迷うね」

『アウッアウッ』

「本当ね」

『テーナ』

「ね、リーリエはどっちがいいと思う?」

『カジカジ』

「え……えぇと私的にはこっち」

 

 

リーリエは白のタマゴを指差した。

 

 

「リーリエ、どうしてそっちにしたの?」

『テーナ』

「ほら、ここの模様がお花みたいで可愛いから」

「本当だ」

『カジカジ』

「そんな理由?」

『マチュ』

「いいじゃない、マーマネ」

『テーナ』

「そうだけどさ……」

『マチュ』

「じゃあ、この子に決まり!!」

『カジカジ』

「どんなポケモンだろうな」

『ピカピカ』

「さぁな、強いやつだと面白い」

「私はかわいい子だといいなぁ……」

『テーナ』

「やっぱりかわいいやつがいいかもな……」

「……カキ」

『マチュ……』

「タマゴから孵ったら遊ぼうね」

『アウッ!!』

『ピーカ!!』

『カジカジ』

『マチュ!!』

『テーナ』

「では、これにて私の特別授業はおしまい、みんな、よろしくコダック、ゴルダック!!」

「「「「「「「はいっ!!」」」」」」」

 

 

 

その後、教室にて、

 

 

「お、ちょっと温かい!!」

『ピカピカ』

 

 

みんな、サトシに続いてタマゴに触れたのだ。

 

 

「ねぇ、リーリエも触ってみない?」

『カジカジ』

「えっ、私は……」

「そうよ、リーリエ、ポケモンはダメでもタマゴなら動かないし触れるかもよ」

『テーナ』

「……そうですね、わたくし触ってみます」

 

 

リーリエはゆっくりとタマゴに手を伸ばすもタマゴはリーリエが触れる直前に揺れたのである。

 

 

「うわぁぁぁ!!」

「揺れた」

『ピカ』

「元気な証拠」

『アウッアウッ』

「余計なこと言っちゃってごめんなさい、リーリエ」

『テーナ』

「い、いいんですよ」

「所でさどうなってるのかなタマゴの中、ロトム、スキャンしてみてよ」

『マチュ』

『そんな機能はないロト』

「ねぇ、夜どうする?」

『アウッ』

「置いてくわけにはいかないよな」

『ピカ』

「誰かが家に連れて帰るしかないな」

「だったら俺が!!」

『ピカピカ』

「ねぇ、リーリエがいいと思うな!!」

『テーナ』

「わたくし?」

「うん、タマゴの世話をすることでちょっとずつポケモンに慣れていけばいいと思うの」

『テーナ』

「大丈夫かな~」

『マチュ』

「え、えぇと、わたくしは……」

 

 

リーリエは少し悩み、そして、

 

 

「やってみます!!私だってポケモンスクールの生徒です、できます」

 

 

リーリエはタマゴ係りになったのだった。

 

 

そして、その様子を見ているポケモンがいた。

 

 

『ヤーモォ!!』

 

 

 

 

その後、タマゴに触れられないリーリエためマオがリーリエの家まで付き添う予定だったのだがマオがお店を手伝わなければならないためサトシとセレナが代わりに行くことになったのだ。

 

 

「ところでリーリエの家ってどこなんだ?」

「少し遠いのですが迎えが来ますから」

「迎え?」

『テーナ』

 

 

そこへ、1台のリムジンが到着したのである。

 

 

「リーリエお嬢様、お迎えに参りました」

「すっげぇ……」

『ピカァ……』

「リーリエのおうちって……」

『テーナ……』

 

 

 

 

そして、リーリエの家はサトシとセレナの予想を遥かに越える敷地と大きさだった。

 

 

「いらっしゃいませ、当屋敷の執事をしておりますジェイムズと申します」

「ただいま!!こちらはクラスメイトのサトシ君とセレナさん、それにパートナーのピカチュウとテールナー、それにロトム図鑑よ」

「「こんにちわ」」

『ピカッ!!』

『テーナ』

『よロトしく』

「大変申し訳ないのですがポケモンのピカチュウ様とテールナー様は中庭にてお待ち頂けますでしょうか」

「えっ?」

『ピカッ?』

「いいのよジェイムズ、今日は私のために来てくれたのだから」

「さようですこざいますか、では、こちらへどうぞ」

 

 

サトシたちがお屋敷へ入るとリムジンの下にへばりつくポケモンが顔を出した。

 

 

『ヤーモォ……』

 

 

 

 

「うわっ、広っ!!」

『ピカッ!!』

「すごい……」

『テーナ』

「先程は失礼致しました、普段はお屋敷にポケモンを入れていないものですので」

「わたくしが驚いてしまうから……」

「そうゆことか」

『ピカピカ』

「でも、離れた所から観察できるように中庭にポケモンの遊び場を作ってもらったんです」

「少し経てば野生のポケモンたちが集まってくると思いますよ」

「本当ですか!?みたいな、ピカチュウ」

『ピカッ!!』

「では、後程ご案内致します」

「やったぜ!!!」

『ピカピカ!!』

「良かったわね、サトシ」

『テーナ』

「おう!!」

 

 

 

 

「ここが私のお部屋です」

「リーリエ、タマゴはどこに置こうかしら?」

『テーナ』

「……そうですね、でしたらあちらのソファーに……あっ、もっと柔らかい方がいいかしら……たしか、あの本にタマゴに関することが……」

 

 

リーリエは本を読み、そして、ソファーにクッションをたくさん並べたのだ。

 

 

「こんな感じでどうでしょう?」

 

 

サトシはそこにタマゴを置いたのである。

 

 

「どうだ、気持いいか?」

 

 

サトシの声に反応しタマゴは揺れた。

 

 

「リーリエ、気に入ったって」

『テーナ』

「良かったです」

 

 

その時

 

 

「ん?」

「どうしましたか?サトシ」

 

 

サトシはソファーの横に飾ってあった写真に気がついたのだ。

 

 

「このポケモン抱いてる女の子ってもしかしてリーリエ?」

「はい、幼少の頃の私です」

 

 

その写真にはリーリエの他に男の子とリーリエの母親だろうか、女性が一緒に映っていたのである。

 

 

「じゃ、昔はポケモンに触れたんだ?」

『ピカピカ』

「ちょっとサトシ……」

『テーナ』

「あ、ごめん」

「いいんですよ……」

「そうです、リーリエお嬢様は幼い頃からポケモンがお好きでよく一緒に遊んでおられました」

「どういうこと?」

「それが……わからないのです」

「わからないって?」

『ピカピカ』

「何と申しましょうか、ある時奥さまと別のお屋敷に移られたことがありまして、そのお屋敷から帰って来てからです、リーリエお嬢様がポケモンに触れることができなくなったのは」

「じゃ、一緒に写ってるのって」

『ピカピカ』

「奥様とお坊ちゃまです、奥様は今もそちらでお仕事されています」

「そして、わたくしの兄は別の場所に」

 

 

そこへ、

 

 

「失礼致します、ロズレイティーとお菓子をお持ちしました」

「お菓子!!」

『ピカピカ』

「ありがとうございます」

『テーナ』

「好きなだけ食べてください」

「よしっ、いただきます!!」

『ピカァ!!』

 

 

サトシとピカチュウは物凄い勢いでお菓子を食べた。

 

 

「サトシ……」

『テーナ…』

「見事な食べっぷりですな…」

「……そうですね」

「そうだ、リーリエ、ちょっと練習してみない?」

「練習……ですか?」

「ああ!!ポケモン触れるようにさ」

「私にできますかね」

「平気だって、昔さ、リーリエみたいにポケモンに触れない友達がいたんだけど今じゃプラスル、マイナン仲良くやってるからさ」

『ピカピカ!!』

「それに大丈夫、ピカチュウは絶対に動かないから、ピカチュウを信じて思いきって触ってみるんだ」

『ピカッ!!』

「……はい、私やってみます」

 

 

そして、リーリエはピカチュウに触れようと手を伸ばしたのだ。

 

 

『…………ピカッ!!』

 

 

しかし、ピカチュウは伸びてくるリーリエの手に頭を着けたのである。

 

 

「うわぁぁぁ!?」

「ピカチュウ、動いたらダメだって」

「じゃあ、次はテールナーよ」

『テーナ!!』

「はい……」

 

 

今度はテールナーに手を伸ばした。

 

 

しかし、

 

 

『テナッ!?』

 

 

テールナーはくしゃみをし軽く火の粉が出たのだ。

 

 

「うわぁぁぁ!?」

「ごめんなさい、リーリエ!!」

『テーナ……』

「い、いいんですよ」

「こうなったらとっておきだ、ロトム」

『はいロト~』

「いいか?そいつはロトムじゃない、ただのポケモン図鑑だ」

『ロト?』

「こ、これはポケモン図鑑、これはポケモン図鑑……」

『違うロト、ロトム図鑑ロト』

「うわぁぁぁ!?」

「あぁ、ロトムでもダメか、まぁ、リーリエ、諦めずに頑張ろうぜ!!」

「…………はい」

 

 

そこへ、

 

 

『フリィ!!』

 

 

バタフリーがバルコニーまで上がってきたのである。

 

 

「あっ、バタフリーだ」

『ピカッ』

「時々、野生のポケモンがバルコニーにも上がってくるんです」

 

 

リーリエは引き出しから瓶を取り出して器に盛った。

 

 

「もしかしてポケモンごとに違うフーズをあげてるの?」

『ピカ』

「ええ、ポケモンにも好みがありますし1番合うものをあげるようにしています、これはバタフリーのお気に入りなんです」

「リーリエ、すごいわ」

『テーナ』

「ありがとう」

 

 

リーリエはポケモンフーズが盛られた器をバタフリーの近くに置いたのだ。

 

 

『フリィィ!!』

 

 

バタフリーはポケモンフーズを食べ始めたのである。

 

 

「ほんと美味しそうに食べてる、すげぇリーリエ」

『ピカッ!!』

「エヘッ、あ、お庭のほうにもポケモンたちが来てると思いますよ」

「うわぁ!!来てる来てる」

 

 

 

 

その頃、

 

 

「あら、マオちゃん」

「こんにちわ、お邪魔しても良いですか?」

「もちろんですよ、どうぞ」

 

 

 

 

「あれはバトルフィールドだ!!」

「手入れはきちんとしておりますのですぐにお使いになれますよ」

「サトシはバトル好きだもんね」

『テーナ』

「ああ!!そうだ、セレナ、バトルしようぜ」

『ピカピカ』

「え、私じゃ相手になるかな」

『テーナ』

「でしたら良い相手がいますよ」

 

 

リーリエはジェイムズを見た。

 

 

「ジェイムズさん!?」

『ピカッ!?』

「スタッフの中でも1位2位を争う腕前なんです」

「すげぇ、ジェイムズさん、俺とバトルしてください!!」

「では、このジェイムズ、僭越(せんえつ)ながらお相手させていただきます」

 

 

 

 

「手加減なしでお願いします、ジェイムズさん」

「こちらこそお手柔らかに、サトシさん」

『ピカピカ!!』

 

 

ピカチュウはバトルフィールドに出ていこうとしたのだ。

 

 

「あ、ごめん、ピカチュウ、今回はモクローにバトルさせてやりたいんだ」

『ピカピカ?』

「また今度な、頼むぞ、モクロー!!」

『ホゥ!!』

 

 

サトシのリュックからモクローが飛び出したのである。

 

 

「サトシ、モクロー頑張って~」

『テーナ』

「おう!!」

『ホゥ!!』

「そちらはモクローですか、では、私のポケモンはこちらです!!」

 

 

ジェイムズはモンスターボールからオドリドリを出した。

 

 

「あのポケモンは初めて見るポケモンだ」

『ピカピカ』

『お任せロト……オドリドリ、ぱちぱちスタイル、ダンスポケモン、でんき・ひこうタイプ、ゆらゆら揺れてリラックス。こうして高まったサイコパワーを敵に目掛けて放射するぞ……オドリドリはアローラ地方の島々特有の花の蜜によってタイプが変わるロト』

「タイプが?」

「はい、このオドリドリはメレメレ特有のやまぶきのミツででんきタイプになったんですよ」

「そんなポケモンがいるのか、やっぱ面白いなアローラって、モクロー、初めてのバトル頑張ろうな!!」

『ホゥ!!』

「よし、いくぞ、このはだ!!」

『ホゥ!!』

 

 

モクローはこのはでオドリドリを攻撃したのだ。

 

 

「めざめるダンス!!」

『ドリッ!!』

 

 

このははよけられオドリドリは羽を擦り電気を発生させモクローに放ったのである。

 

 

『ホゥ!?』

「モクロー!!」

『ぱちぱちスタイルのめざめるダンスは羽を擦り電気を発生させ攻撃するロト』

「モクロー、まだいけるか?」

『ホゥ!!』

「よし、たいあたりだ!!」

『ホゥ!!』

「オウムがえし」

『ドリッ!!』

 

 

モクローのたいあたりとオウムがえしによるたいあたりがぶつかり合った。

 

 

「さぁ、次はどう来ますかな?」

「もう一度たいあたりだ!!」

『ホゥ!!』

「オウムがえし!!」

『ドリッ』

 

 

再びたいあたりがぶつかり合ったのだ。

 

 

「待ってました、モクロー、オウムがえしがえし!!」

『ホゥ!!』

 

 

「え……」

『テーナ……』

 

 

モクローはオウムがえしをさらにかえしたのである。

 

 

「なんと!?オウムがえしをさらに返すとは……」

 

 

「サトシらしい……」

『テーナ……』

 

「モクローの足はすごく強いんだぜ!!」

『ホゥ!!』

「これはなかなか……では、こちらもいきますよ」

 

 

ジェイムズはステップをふんだ。

 

 

「目覚めるダンス!!」

『ドリッ!!』

「電気を貯めさせるな、つつく!!」

『ホゥ!!』

「右へ!!」

 

 

モクローのつつくをかわすとオドリドリは電気を放ったのだ。

 

 

「後ろだ!!」

『ホゥ!!』

 

 

モクローは放たれた電気をよけたのである。

 

 

「いいぞ、モクロー!!」

『ホゥ!!』

「かわした……いやはや…こんなに楽しいバトルは久し振りですな」

「ありがとうございます!!」

 

 

「あ、タマゴを見なくちゃ……」

 

 

バルコニーから観戦していたリーリエはタマゴを見るため部屋の中へと戻った。

 

 

「では、これはどうですかな?フラフラダンス!!」

『ドリッ!!』

「あれ?何だかフラフラしてきた……」

『ピィーカーチュ……』

『フラフラダンスはフラフラした動きで相手をこんらんさせる技ロト……』

「なに……だめだ、モクロー、見るな」

『………ホゥ』

「もう遅いですぞ、オドリドリ、おうふくビンタ!!」

『ドリッ!!』

 

 

オドリドリのおうふくビンタが炸裂しモクローは吹っ飛んだのだ。

 

 

「あ、モクロー!!」

『ホゥゥゥ……』

 

 

そして、モクローは何かとぶつかったのである。

 

 

「あいたたた……」

「「マオ!!」」

『ピカピカ』

『テーナ』

「マオ様」

「アハハ…見つかっちゃった……」

『カジカジ』

「マオ、店の手伝いは?」

「リーリエが心配で大急ぎで終わらせてきたんだ、そしたらバトルの音が聞こえて……」

『カジカジ』

「そこまでお嬢様のことを……うわぁぁぁ!!」

「そんな大袈裟だよ」

 

 

その時

 

 

「きゃぁぁぁぁぁぁ!?」

 

 

お屋敷の方からリーリエの悲鳴が聞こえてきた。

 

 

 

 

『ヤーモォ』

 

 

リーリエの部屋にヤトウモリが侵入してタマゴを狙っていたのだ。

 

 

「いや……こないで……」

『ヤーモォ』

「ダメ、絶対に渡しません……」

『ヤーモォ』

 

 

ヤトウモリはリーリエに飛びかかったのである。

 

 

「ダメ!!」

 

 

リーリエはタマゴを守るためタマゴを抱き締めた。

 

 

その時

 

 

「お嬢様!!」

「リーリエ!!」

「ジェイムズ、サトシ!!」

『ヤーモォ』

「いゃぁぁぁ!!」

「あいつは?」

『ヤトウモリ、どくとかげポケモン、どく・ほのおタイプ、火山や乾いた岩場に棲む。甘い香りの毒ガスを放ちむしポケモンをおびき寄せ襲う』

「いけません!!」

「リーリエ!!」

『カジカジ!!』

『ヤーモォ!!』

 

 

ヤトウモリは今度はサトシたちに攻撃しようとしたのだ。

 

 

「ピカチュウ、でんこうせっか!!」

「テールナー、ひっかく」

『ピカァッ!!』

『テーナ!!』

『ヤモォ!!』

「オドリドリ、フラフラダンス!!」

『ドリッ!!』

『ヤモォ……』

「モクロー、たいあたりだ!!」

『ホゥ!!』

『ヤモォ!?』

 

 

そして、ヤトウモリはバルコニーから追い出されたのである。

 

 

『ドリッ!!』

『ヤモォ!?』

 

 

オドリドリの威圧に驚きヤトウモリは逃げ出したのだった。

 

 

「大丈夫?リーリエ」

「マオ!?」

「気になって来ちゃった……それよりもリーリエ!!」

「えっ?あ、わたくし、必死で……あ…………あったかい」

「よう御座いましたリーリエお嬢様~」

「やったな、リーリエ!!」

『ピーカ!!』

「うわぁぁぁ!!」

「あぁ……まだ完璧じゃないみたい、ごめんね」

『ピーカ……』

「でもタマゴが触れるようになったんだしすごいよ、リーリエ」

「本当に頑張ったね、リーリエ」

『テーナ!!』

「はい!!私嬉しいです」

「それじゃタマゴのことよろしくね」

『カジカジ』

「はい!!」

 

 

思いがけない騒動で苦手なポケモンに大きな第一歩を踏み出すことができたリーリエ、さてさて、このタマゴからはどんなポケモンが孵るのだろうか?

 

TO BE CONTINUED…




いや、むちゃくちゃ本編に置いてかれちゃいましたね、とにかく大急ぎでアニメを追いかけます、道のりは長いけど…


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ぬしポケモン、デカグース

「おはよう、サトシ」

『テーナ』

「……!!おはよう、セレナ、ピカチュウ」

『ピカピカ』

『起動、サトシとセレナを起こすロト』

 

 

しかし、ロトムがサトシとセレナを起こそうとすると既に起きていた。

 

 

『既に起きてるロトォォ!?』

「サトシ、すっごい寝てたね、なんか寝言でZ技とかって」

「そうか、寝言でも……俺さ、またZ技を使えるようになりたいんだ、なっ、ピカチュウ」

『ピカピカ』

『それにはZクリスタルが必要ロト』

「そんなのわかってるぜ」

『ピカピカ!!』

 

 

 

 

その後、朝ごはんを食べ終えるとサトシはZクリスタルのことをククイ博士に相談していたのだ。

 

 

「Zクリスタルをゲットする方法は島めぐりをして島キングか島クイーンの大試練を突破することだ、サトシ」

「どうやったら突破できるんだ?」

『ピカピカ?』

『僕に任せるロト、大試練は島キング、島クイーンとのバトル、勝利すれば突破したと認められるロト』

「バトルかぁ、気合入るぜ」

『ピカピカ』

「島キングってことはこのメレメレ島じゃ、ハラさんってことですよね」

「そうか、セレナは島キングに会ってるんだっけ」

『ピカピカ』

「うん!!」

「何だかジム戦みたいだな」

「私も最初聞いたときそう思ったわ」

「そう!!だからちゃんと修行しないと勝てないぞ」

「博士、そんなのわかってるぜ」

『ピカピカ』

「ともかく、今度、このメレメレ島の島キング、ハラさんに会いに行こう」

「おう!!」

『ピカピカ』

「私も今度お会いしたらトライポカロンのお礼言わなきゃ」

『テーナ』

「そうそう、正式に決定したぜ、セレナ」

「本当ですか!?博士」

「ああ、各3つの島で定期的にルーキークラスが開催、そこで優勝してプリンセスキーを島ごとに手に入れたら4つめの島でマスタークラスを開催して優勝者がトライポカロン、アローラクイーンってことになる」

「頑張れよ、セレナ」

「サトシもね」

「おう!!」

 

 

サトシとセレナはハイタッチをしたのだった。

 

 

 

 

 

その頃、とある畑ではコラッタたちが作物を食い荒らしていたのである。

 

 

その近くを材木を運びながら通っていたケンタロスが行く手を阻まれその材木が道に転がってしまったのだった。

 

 

 

 

 

それから少ししてサトシたちがその道へとやってきた。

 

 

「ん?どうかしたのか」

「人が集まってるな」

『ピカピカ』

「事故かしら?」

『テーナ』

 

 

人が集まっている所にジュンサーがスピーカーを持って立っていたのだ。

 

 

『皆さん、この道は材木が撤去されるまで通行は出来ません』

「やぁ、ジュンサーさん」

「ククイ博士、こ無沙汰です」

「何があったんだ?」

「野生のコラッタが畑を荒らしていて逃げる途中で道に飛び出してこの有り様です」

「またコラッタってことかぁ」

「博士、またってそんなに悪さするのか?」

『ピカピカ』

「ん?まぁ、最近は酷いな」

「ん?博士、この子たちは生徒さん」

「おう、最近、来たんだ」

「そうなのね、初めまして、この島のジュンサーです」

「俺はサトシ、で、こっちは相棒のピカチュウ、そして、ロトム」

『ピカピカ』

『よロトしく』

「私はセレナです」

「あー、あなたはこないだのイベントの、すごい綺麗だったわよ」

「そんなぁ……」

「よかった、セレナ」

『ピカカ』

「うん」

「ククイ博士、青春を感じますね」

「ああ、2人の青春はオーバーヒートのような強さを感じる」

「「オーバーヒート?」」

『ピカピカ?』

『テーナ?』

「ククイ博士、その癖変わらずですね、あのね、私もポケモンスクールの卒業生なの、もし、相談があったら遠慮なくね」

「「はい!!」」

『ピカピカ』

『テーナ』

 

 

そこへ、島キングのハラとそのポケモンのハリテヤマがやってきて材木を持ち上げて片付けていったのである。

 

 

「サトシ、あの方が島キングのハラさんよ」

「あの人が」

『ピカピカ』

「ありがとうございます、島キング」

「なぁに、ジュンサーさん、島キングとして島で起きた問題を解決するのは当たり前のことですから」

 

 

そして、カイリキーたちが来て材木は積まれた。

 

 

「おや、ククイ君、それにセレナさんも」

「おはようございます、ハラさん」

「ハラさん、トライポカロンの件、ありがとうございます」

「なんのなんの、私だけの力ではありませんからな……おや、君は?」

「俺、サトシです、こっちが相棒のピカチュウ、そして、ロトムです」

『ピカピカ』

「そうか、私はこの島の島キング、ハラです」

 

 

そして、ハラはサトシの腕に付いているリングに目をやったのだった。

 

 

 

 

その後、サトシたちはハラの家までやって来たのだ。

 

 

「所でサトシ君」

「はい?」

「サトシ君の腕のZリング、実はそれは私が作ったものでしてな」

「え、でも、これはカプ・コケコにもらったやつで……」

『ピカピカ』

「やはりそうでしたか、先日、ひとつなくなっていて、カプ・コケコの仕業だとピンと来てましたから」

「ハラさん、よくあることなんですか?」

「流石にZリングを持っていったのは初めてですな」

 

 

…カプ・コケコは余程君のことが気になるらしい…

 

 

「ハラさん、俺、Zクリスタルをゲットしたいんです」

『ピカピカ』

「うむ、なるほど、その前にサトシ君、君に質問があります」

「はい?」

『ピカ?』

「さっきのようにこの島は今、野生のコラッタやラッタのことで皆が困っているのはこ存知ですな?君ならこの問題をどうしますかな?」

「俺ならピカチュウやモクローでバトルをして食い止めます」

『ピカピカ』

「うむ、それも時には正しい方法ですな」

「はい!!」

『ピカピカ』

「ただ、サトシ君、なぜ、アローラの地に島めぐりができたかというとですな、ただ単にバトルが強いというだけではなく、アローラの島、ポケモン、そして、人間たち全てのを愛し守れる若者を育てることが目的だった言われております」

「………」

『ピカピ』

「バトル以外の答えも探して見てください、Zクリスタルの話はその答えを聞いてからにしましょう」

「……はい!!」

『ピカピカ!!』

 

 

 

 

 

次の日、ポケモンスクールの教室にて、

 

 

「リーリエ、タマゴ係慣れてきたね」

『カジカジ』

「そうでもありません、割れるかと思うとビクビクが止まりませんわ」

「大丈夫大丈夫……ん?」

『カジ?』

「サトシ、まだ悩んでるの?」

「ああ、セレナ、今までバトルばっかだったからなぁ」

『ピカピカ』

 

 

そこへ、クラスの皆が集まってきたのである。

 

 

そして、サトシはハラからの問題のことを話した。

 

 

「ラッタがどんなポケモンか分かれば助けになるかもね」

『テーナ』

「でも、ラッタもアローラのラッタだからよくわからないんだよな」

『ピカピカ』

「そういえば私、昔、資料でラッタたちのことを見たことが……」

「それってどんな資料なんだ、リーリエ」

『ピカピカ』

「えっと、たしか貨物船でヤングースやデカグースを他の地方から連れてきて同じく食料を荒らしていたラッタたちを追い払ったという話だったかと……」

「それだっ!!」

『ピカピカ』

 

 

 

 

 

その頃、森の中をロケット団が歩いていたのだ。

 

 

「追ってこないようね」

「さらばキテルグマとの共同生活」

『これでお別れだニャ』

 

 

その時

 

 

『「「!!」」』

 

 

コラッタ、ラッタの大群が走ってきてロケット団は吹っ飛ばされたのである。

 

 

『「「これはもしやアローラ初の嫌な……」」』

『クゥ!!』

 

 

突如、キテルグマが現れロケット団を捕まえて走っていったのだった。

 

 

『「「何この感じ~」」』

 

 

 

 

 

そして、サトシはハラの家を訪れていた。

 

 

「なるほど、ヤングースやデカグースの力を借りればこの問題を解決できると?」

「はい」

「よく考えつきましたな、サトシ君、大正解ですぞ、この問題、実は君に試練を与える資格があるかないか試すためのものだったのです」

「あ、でも、俺、この答え仲間が一緒に考えてくれたんです……」

「……仲間と共に考える……それも大事なことですからな」

 

 

 

 

 

サトシとハラはとある洞窟の前に来たのだ。

 

 

「この洞窟の中にヤングースやデカグースが棲んでいます、その中の1匹のデカグースはぬしポケモンという強者でしてな」

「ぬしポケモン?」

『ピカピカ』

「そのぬしポケモンにバトルで勝てば彼らの力を借りることができるでしょうな」

 

 

 

そして、サトシとハラは洞窟の中に入ったのである。

 

 

「デカグース、島めぐりの挑戦者が来たぞ」

 

 

サトシの前にヤングースとデカグースがやって来た。

 

 

「あれがぬしポケモン?」

「違いますが戦う必要はありますな」

『『グゥス!!』』

「では、ただいまより試練のポケモンバトルを開始しますぞ!!」

「ピカチュウ、君にきめた、そして、出番だ、モクロー」

『ピカピカ』

 

 

サトシはモンスターボールからモクローを出したのだ。

 

 

『寝てるロト』

「流石、モクローだな」

『ピカカー』

『ホゥ!!』

『『グゥス!!』』

 

 

ヤングースとデカグースが攻撃を仕掛けてきたのである。

 

 

「ピカチュウ、10万ボルト、モクロー、このは」

『ピカァァ』

『ホゥ!!』

『『グゥス!!』』

 

 

ヤングースとデカグースはダメージを受けるも再び攻撃してきた。

 

 

『ピカァァ!?』

『ホゥ!?』

「ピカチュウ、でんこうせっか、モクロー、たいあたり」

『『グゥス!?』』

 

 

そして、ヤングースとデカグースを戦闘不能にしたのだった。

 

 

「やったぜ!!」

『ピカピカ』

『ホゥ』

 

 

そして、

 

 

「来ましたな」

『グゥス!!』

 

 

他のデカグースよりもひとまわり大きいデカグースが現れたのだ。

 

 

『なんと他のデカグースよりも大きいロト!?』

「あれがぬしポケモンか」

『ピカピ!!』

「ああ、ピカチュウ、デカグース、俺はサトシ、こっちは相棒のピカチュウ、そして、モクロー」

『ピカピカ』

『ホゥ』

「バトルしようぜ」

『グゥス!!』

 

 

デカグースの体からオーラが放たれたのである。

 

 

『なんロト!?』

「これがぬしポケモンの持つオーラですな」

「ピカチュウ、10万ボルト、モクロー、たいあたり」

『ピカァァ』

『ホゥ』

『グゥス!!』

 

 

デカグースは10万ボルトを受けるも耐え、すなかけをした。

 

 

『ピカァァ!?』

『ホゥ!?』

 

 

モクローはたいあたりを押しやられ戦闘不能になったのだ。

 

 

「戻れ、モクロー」

 

 

サトシはモクローをモンスターボールに戻したのである。

 

 

『グゥス!!』

 

 

デカグースはかみつくをしようとした。

 

 

「ピカチュウ、でんこうせっか」

『ピカァァ』

『グゥス!!』

 

 

かみつくをする前にデカグースに攻撃したのだ。

 

 

『グゥス!!』

 

 

デカグースはすなかけをしピカチュウをふっ飛ばしたのである。

 

 

『まずいロト!!』

「ピカチュウ、エレキボール」

『ピカァァ』

 

 

ピカチュウのエレキボールが直撃した。

 

 

『グゥス!!』

 

 

デカグースはすなかけをしたのだ。

 

 

「でんこうせっか」

『ピカァァ』

『グゥス!!』

 

 

ピカチュウのでんこうせっかがすなかけの砂を蔓延させでんこうせっかがデカグースを攻撃したのである。

 

 

「決めるぜ、ピカチュウ、10万ボルト!!」

『ピカァァ!!』

『グゥゥゥス!!』

 

 

ピカチュウの10万ボルトが直撃しデカグースは戦闘不能になったのだった。

 

 

「やったぜ!!」

『ピカピカ』

「試練そこまで、このバトル、挑戦者サトシの勝利」

『……グゥス』

 

 

そして、戦闘不能になっていたデカグースは起き上がった。

 

 

「デカグース」

 

 

サトシはデカグースに近寄ったのだ。

 

 

『サトシ、危ないロト!?』

「平気平気、な、デカグース」

『……グゥス』

 

 

デカグースはZクリスタル、ノーマルZをサトシに渡したのである。

 

 

「これを俺に?」

『ピカピカ?』

『グゥス』

「よっしゃ、Zクリスタル、ゲットだぜ」

『ピッピカチュー!!』

 

 

…ぬしポケモンからZクリスタルを渡すなんてそうあることではない…

 

 

「なぁ、デカグース、ラッタたちを追い払うのに手を貸してくれないか?」

『ピカピカ』

『グゥス!!』

 

 

 

 

 

ある倉庫の中ではラッタたちが食料を荒らしていた。

 

 

『『『『グゥス!!』』』』

 

 

倉庫の扉が開きぬしポケモン、デカグースが率いるデカグース、ヤングースたちが現れラッタたちを追い出したであったのだ。

 

 

 

 

「さて、サトシ君、メレメレ島の島キングとして君の試練突破を承認しますぞ」

「ありがとうございます」

『ピカピカ』

「おめでとう、サトシ」

『テーナ』

「ありがとう、セレナ」

「さて、次は大試練に挑戦ですな、いやぁ、楽しみですぞ、サトシ君のZ技が見れるのが」

「はい、俺も楽しみです」

『ピカピカ』

「頑張ってね、サトシ」

『テーナ』

「ああ!!」

 

 

サトシはZリングにノーマルZを嵌め込んだのだった。

 

TO BE CONTINUED… 




久々に投稿しました、コラッタたちでかい害虫にされてますよね笑


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サトシ、大試練への挑戦

『ピカピカ』

『ホゥ!!』

『アンアン』

 

 

サトシはポケモンフーズを器に入れピカチュウやモクロー、イワンコはそれを食べていた。

 

 

「はい、これはあなたたちの分よ」

『テーナ』

『ヤンチャ』

『フィア』

 

 

そして、サトシとセレナは朝ごはんを食べていたのだ。

 

 

「お、サトシ、昨日のラッタのこと新聞に載ってるぞ、ついで言うとジュンサーさんから感謝状がサトシに送られるようだぜ」

 

 

ククイ博士がその新聞記事をサトシとセレナに見せたのである。

 

 

「やったね、サトシ」

『テーナ』

「ああ!!」

『ピカピカ』

『すごいロト』

 

 

その時

 

 

家のインターホンが鳴った。

 

 

 

 

そして、サトシが扉を開けるとジュンサーがいたのだ。

 

 

「アローラ、サトシ君」

『グゥス』

 

 

ジュンサーとデカグースがいたのである。

 

 

「アローラ……あ、お前」

『ピカピカ』

『グゥス』

「おやおや、ジュンサーさんいつの間に仲間づくりを?」

「皆さんのおかげで信頼できる相棒ができました、あの後、私がもうアタックして仲間に」

『グゥス』

『デカグースは我慢強いはりこみポケモン、ジュンサーさんとの愛称の良さは99.7%ロト』

「あれ、ロトム、残りの0.3%は?」

『テーナ?』

『100%なんてこの世界にないロト』

「そのことないぜ、ロトム、みんなで力を合わせれば100%もできるぜ」

『ピカピカ』

『理解不能ロト』

「まるで技を放つ前のロックオンだな、サトシ」

「……さて、今日はサトシ君への感謝状を持ってくるために来ました、『サトシ君の行為を讃え感謝の気持ちを込めて進呈します』」

「ありがとう」

『ピカピカ』

「サトシ、すごいね、アローラに来てすぐに感謝状だなんて」

『テーナ』

「そんなことないぜ、これもセレナや他のスクールのみんなの力があったからだぜ」

「サトシ……」

「セレナ、まるでメロメロを食らったみたいだな」

「サトシ君、今日は大試練への挑戦よね、よかったらリリイタウンまで車でお送りしましょうか?」

 

 

 

 

 

そして、サトシはジュンサーの車に乗ってリリイタウンまで向かっていった。

 

 

「博士、大試練はリリイタウンでやるんですか?」

「大試練自体はハラさんが決めた場所だ、だが大試練の前にはこの島の戦の遺跡にある祭壇で祈りを捧げなきゃならないんだ」

 

 

 

 

サトシはハラと共に戦の遺跡の祭壇にいたのだ。

 

 

「戦の守り神、カプ・コケコよ、アローラの島の力をどうぞ我らに……」

 

 

 

 

そして、祈りが終わったのである。

 

 

「ハラさん、今の祈りってカプ・コケコに聞こえてますか?」

「聞こえてるかも知れないし、そうでないかも知れないし、何せカプ・コケコは気まぐれな守り神ですから」

 

 

その時

 

 

『カプコーッコォ!!』

「カプ・コケコ……」

『ピカピカカ……』

「どうやら聞こえていたようですな、さて、大試練の場所へ移動いたしましょう」

「はい!!」

『ピカピカ!!』

 

 

 

 

 

そして、サトシとハラは大試練の会場へと向かった。

 

 

「サトシ、ノーマルのZ技のポーズは覚えてるか?」

「バッチリだぜ」

『ピカピカ』

『サトシ、しっかりと作戦を考えるロト』

「大丈夫、全力で挑むだけだぜ」

『ピカピカ』

『理解不能ロト』

「頑張ってね、サトシ」

『テーナ』

「ああ!!」

「さて、そろそろ始めましょうかな」

「はい!!」

『ピカピカ』

 

 

 

 

サトシとハラはバトル場に並んだ。

 

 

「それではメレメレ島、島キング、ハラさんと島めぐり挑戦者、サトシの大試練バトルを開始します」

「モクロー、君に決めた」

『きっとまた寝てるロト』

 

 

モンスターボールからモクローが出てきたのである。

 

 

『ホゥ』

『起きてるロト!?』

「さて、おいでなさい、マケンカニ」

 

 

ハラはモンスターボールからマケンカニを出した。

 

 

『マケンカニ、けんとうポケモン、かくとうタイプ、ハサミで弱点をガードをしつつ隙を伺いパンチを放つ。負けた方は泡を吹いてダウン……サトシ、ひこうタイプは有利ロト』

「マケンカニ、バブル光線」

『マッケン』

「モクロー、よけてつつくだ」

『ホゥ』

 

 

モクローはバブル光線をよけてつつくで攻撃したのだ。

 

 

『マッケン!?』

「掴め、そのまま、ぶんまわす」

『マッケン』

『ホゥ!?』

 

 

マケンカニはモクローを掴みぶんまわすをしたのである。

 

 

『ホゥゥゥゥ!?』

「グロウパンチです」

『マッケン』

『ホゥ』

 

 

モクローはグロウパンチをよけた。

 

 

「やりますな、マケンカニ、バブル光線」

「モクロー、このは」

『マッケン』

『ホゥ』

 

 

バブル光線とこのはがぶつかり合って爆発したのだ。

 

 

「マケンカニ、グロウパンチ」

「モクロー、もう一度このはだ」

『マッケン』

『ホゥ』

 

 

しかし、マケンカニのグロウパンチはこのはをやぶりモクローにダメージを与えたのである。

 

 

『ホゥ!?』

「私のポケモンたちは並みの鍛え方ではありませんぞ、サトシ君……マケンカニ、もう一度、グロウパンチ」

『マッケン』

『サトシ、次食らったら終わりロト!?』

「モクロー、よけながらこのは」

『ホゥ!!』

 

 

モクローはこのはを放ちながらグロウパンチをよけマケンカニの背後に回った。

 

 

「なんと!?」

「モクロー、つつくだ」

『ホゥ!!』

『マッケン!?』

 

 

モクローのつつくがマケンカニに直撃したのだ。

 

 

『マ、マッケン……』

 

 

マケンカニは戦闘不能になったのだった。

 

 

「マケンカニ、戦闘不能、モクローの勝ち」

「よく頑張りましたな、マケンカニ」

 

 

ハラはマケンカニをモンスターボールに戻したのである。

 

 

「さて、出番ですよ、ハリテヤマ」

 

 

ハラはモンスターボールからハリテヤマを繰り出した。

 

 

『寝てるロト』

「モクロー、出番だぞ……疲れちゃったのか」

 

 

サトシはモクローをモンスターボールに戻したのだ。

 

 

「よし、ピカチュウ、君に決めた」

『ピカピカ』

 

 

ピカチュウはバトル場に出ていったのである。

 

 

『ハリテヤマ、つっぱりポケモン、かくとうタイプ、張り手一発でトラックをぶっ飛ばす程の怪力で力比べが大好き』

「すげぇ、木材たくさん持ってたもんな」

『ピカピカ』

「では、はじめますよ」

「はい、ピカチュウ、アイアンテール」

『ピカァァ』

「ハリテヤマ、ねこだまし」

『ハリィ』

 

 

ハリテヤマのねこだましでアイアンテールを押さえた。

 

 

「はたきおとす」

『ハリィ』

『ピカァァ!?』

 

 

ピカチュウはそのまま転がったのだ。

 

 

「ピカチュウ!!」

『ピカピカ……』

『ねこだましをあんな風に使うなんて予想外ロト』

 

「ねこだましからのはたきおとす、素晴らしいコンビネーションだ」

「ハラさん、強いですね」

『テーナ』

 

「ピカチュウ、エレキボール」

『ピカピカ!!』

「つっぱり」

『ハリィ!!』

 

 

ハリテヤマはつっぱりでエレキボールを受け止めたのである。

 

 

「10万ボルト」

『ピカァァ』

『ハリィ!!』

「ピカチュウ、でんこうせっか」

『ピカピカッ』

 

 

でんこうせっかでハリテヤマに攻撃した。

 

 

「そのままアイアンテール」

『ピカァァ』

「つっぱり」

『ハリィハリィ』

『ピカピカァ!!』

 

 

ピカチュウはハリテヤマのつっぱりを受けたのだ。

 

 

「!!ピカチュウ、でんこうせっかで足を狙えっ」

『ピカァァ』

 

 

でんこうせっかでハリテヤマの足を崩したのである。

 

 

『ハリィ!?』

「なんと!?」

「アイアンテール!!」

『ピカァァ!!』

『ハリィ!?』

「つっぱりです」

『ハリィ』

『ピカァァ!!』

「ピカチュウ!!」

「ハリテヤマ、はらだいこ」

『ハリィハリィ』

『サトシ、チャンスロト、はらだいこでハリテヤマの体力は減ってるロト』

「なら、ここでZ技を……」

「我、メレメレの島、そして、守り神、カプ・コケコと意思を共にする島キングなり、今こそ全ての力をひとつにする時!!」

『ハリィ!!』

「ぜんりょくむそうげきれつけん!!」

 

 

Z技【ぜんりょくむそうげきれつけん】

 

 

「ピカチュウ、でんこうせっかでZ技をよけろっ」

『ピカァァ』

 

 

ピカチュウはでんこうせっかでぜんりょくむそうげきれつけんをよけるも一撃だけ食らった。

 

 

「ピカチュウ!!」

『ピ、ピカピ……』

「ほぅ、耐えきりましたな、流石、カプ・コケコが興味をもっただけはありますな」

「ピカチュウ!!」

『ピカピ』

「でんこうせっか!!」

『ピカァァ』

「つっぱりです」

『ハリィ』

「よけろっ」

『ピカァ』

「アイアンテール!!」

『ピカァァ』

 

 

アイアンテールで再び足を攻撃したのだ。

 

 

『ハリィ……』

 

 

…技の指示だけで狙う場所を共有するとは何と言う信頼関係…

 

 

「ここで決めるぜ」

『ピカピカ』

 

 

サトシはZ技のポーズを決めたのである。

 

 

「これが俺たちの全力だ!!」

『ピカァァ』

「ウルトラダッシュアタック!!」

 

 

Z技【ウルトラダッシュアタック】

 

 

ピカチュウのウルトラダッシュアタックが直撃しハリテヤマは戦闘不能になったのだった。

 

 

「島キング、ハラさんのハリテヤマ、戦闘不能、よって今回の島めぐりの大試練バトルは挑戦者、サトシの勝利と認めます!!」

「やったぜ」

『ピカピカ』

「メレメレ島、島キング、ハラ、ここにサトシ君の大試練突破を宣言します」

「おめでとう、サトシ」

『テーナ』

「こりゃ今夜はお祝いだな」

「サトシ君、これを忘れずに受け取ってください、Zクリスタル、かくとうZです、これでかくとうタイプのZ技が使えるようになります」

「ありがとうございます!!」

『ピカピカ』

 

 

その時

 

 

ハラとサトシの間を何かが通り過ぎた。

 

 

「今のはカプ・コケコですな……」

 

 

そして、ハラの手にあったかくとうZはデンキZに変わっていたのだ。

 

 

「なんと!?」

「ハラさん、これってデンキZ、前にカプ・コケコに貰ったやつと同じだ」

『ピカピカ』

「面白い、カプ・コケコがここまで挑戦者に興味を持ったのは初めてです、さぁ、サトシ君、デンキZを受け取りなさい」

 

 

サトシはデンキZを受け取ったのである。

 

 

「よっしゃ、デンキZ、ゲットだぜ!!」

『ピッピカチュー!!』

「ククイ博士、先ほどの宴、私が開いてもよろしいですかな?」

「もちろんです、感謝します、島キング」

「あの、ハラさん」

「どうしましたかな、サトシ君」

「その宴、ポケモンスクールの友達も呼んでもいいですか?みんながいなかったら突破できなかったと思うし」

「もちろんです、ぜひ、お呼びしましょう」

「ありがとうございます」

『ピカピカ』

 

 

 

 

 

そして、サトシの大試練突破の宴が開かれていた。

 

 

「やったな、サトシ」

『ガメェス』

「でも、本当にすごいよね、カプ・コケコからデンキZまた貰うなんて」

『カジッカジッ』

「うん、すごい」

『アウッアウッ』

「そんな話聞いたことありません、だから本当にすごいと思います」

「みんなありがとう」

『ピカピカ』

「でも、本当にサトシってすごいのよ」

『テーナ』

「セレナからその話をみんなで聞こうじゃないかっ!!」

「……カキ」

『マチュマチュ』

「え、あ、うん、ありすぎてどれから喋ろうかな」

「それじゃあ、サトシとの出会いは?」

『カジカジ』

「うん、気になる」

『アウッアウッ』

「え」

『テーナ』

 

 

セレナは顔を紅してキャンプでの出来事を話したのだ。

 

 

「「「サトシ、すごい」」です」

「それと……」

 

 

セレナはテレビで見ていたミアレタワーから飛び降りた話や伝説のポケモン等の話をしたのである。

 

 

「「「「「……………」」」」」

「サトシの経験はまるでグランドフォースだな」

「ユキナリの言ってた通りじゃな」

「どうしたんですか?校長」

「実はの、ユキナリは子供の頃に今のサトシ君に会ってるそうじゃ」

「それは……」

「サトシ君には秘密じゃぞ」

 

 

オーキド校長はククイ博士に耳打ちした。

 

 

「そんなことが……」

「わしも子供の頃は信じなかっタマゲタケ、ケンタロス、スイクン」

 

 

…カプ・コケコ、大試練見ててくれてサンキューな、次はスパーキングキガボルト見せてやるぜ…

 

 

サトシはデンキZが嵌まったZリングを見たのだった。

 

TO BE CONTINUED… 




いくらなんでもはらだいこで減ってるからってウルトラダッシュアタックでハリテヤマは無理じゃね、と、思っている笑


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アーカラ島の牧場

島キングの大試練を乗り越えたサトシは早朝から海岸でZ技の練習をしようとしていた。

 

 

「デンキZにノーマルZ、ピカチュウ、2つともZ技使えるな」

『ピカピカ』

「ねぇ、モクローは使えないのかしら?」

『テーナ』

「モクロー?」

『ホゥ?』

「いや、セレナの言う通り使えるぜ、モクローはたいあたりを覚えてるだろ?それならウルトラダッシュアタックが使えるはずだ」

「そうか……モクロー、試してみるか?」

『ホゥ!!』

 

 

サトシはZリングのZクリスタルをノーマルZに変えたのだ。

 

 

「行くぜ、モクロー!!」

『ホゥ!!』

「これが俺たちの全力だ!!」

『ホゥォォ!!』

「ウルトラダッシュアタック」

 

 

Z技【ウルトラダッシュアタック】

 

 

モクローはウルトラダッシュアタックで海に飛び込み大量の水しぶきが舞ったのだった。

 

 

『ホゥ……』

「今は消耗してるが鍛えればこのままバトルできるようになると思うぜ」

「そうか、頑張ろうぜ、モクロー」

『ホゥ』

 

 

そこへ、

 

 

「ねぇ、サトシ、あれカキじゃない?」

「え、あ、本当だ」

『ピカピカ』

 

 

サトシたちの上空をカキがリザードンに乗って飛んでいたのである。

 

 

「おーい、カキ、アローラ」

『ピカピカ』

「ん?……!!あれは」

 

 

リザードンが物凄い速度でセレナの前に着地した。

 

 

「セレナ、アローラ!!」

「ア、アローラ、カキ……」

「早いな、カキ」

「カキ、こんなに早く何をしてるんだ?」

「サトシ、カキの家は牧場なんだぜ、カキは家の手伝いで配達をしてるんだ」

「牧場!!すごいなっ」

『ピカピカ』

「配達するなんてすごいね」

『テーナ』

「!!いや、その……」

「でんじはを受けたあとみたいに分かりやすいな、カキ」

「あ、これってモーモーミルク?」

『ピカピカ』

「そうだ、ミルタンクからの絞りたてだ、モーモーミルクはミルタンクの環境、鮮度で味が変わる」

「たしかカロス地方にはメェークルのミルクがあったよな」

『ピカピカ』

「そうね、懐かしい」

「メェークルか、あのミルクはカロス地方の名物らしいな、モーモーミルクとは風味が全然違うらしい、基本アローラはミルタンクだ」

「なぁ、カキ、他にはどんなポケモンがいるんだ?」

『ピカピカ』

「ドロバンコやケンタロスとかいっぱいいるぞ」

「すげぇ、見てみたいぜ」

『ピカピカ』

「本当ね」

『テーナ』

「!!良かったら来るか?」

「え?」

『テーナ?』

「ククイ博士、カキの家に行ってもいいですか?」

「……カキはいいのか?」

「大歓迎です!!」

「よし、サトシ、セレナ、カキの家の人に迷惑かけるなよ」

「「はい!!」」

『ピカピカ』

『テーナ』

 

 

 

 

カキとサトシはリザードンにセレナはぺリッパーに乗ってアーカラ島へ向かっていたのだ。

 

 

「……セレナが乗ればいいのに…」

「どうしたんだ?カキ」

「なんでもない……それより、セレナはひとりで平気なのか?」

「ああ!!」

『ピカピカ』

「?」

「気持ちいわね」

 

 

セレナはぺリッパーを乗りこなしていたのである。

 

 

「セレナはポケモンに乗るの上手なんだぜ」

「……すごいな、まるで爺ちゃんみたいだ」

 

 

 

 

そして、サトシたちはメレメレ島の人たちにモーモーミルクを配達していた。

 

 

 

 

 

カキとサトシたちはアーカラ島へ近付いてきたのだ。

 

 

「サトシ、セレナ、あれがアーカラ島だ」

「あれか」

『ピカピカ』

「カキ、あれは火山かしら?」

「ああ、ヴェラ火山だ」

「すごい燃えるな」

『ピカピカ』

「……そこだ、次の配達先は」

 

 

 

 

カキとサトシたちは配達先の家に到着したのである。

 

 

「カキ、アローラ」

「アローラ、ハル」

 

 

家から出てきた少年、ハルにカキはモーモーミルクを渡した。

 

 

「あ、ピカチュウだ、撫でてもいい?」

「もちろんだぜ」

『ピカピカ』

 

 

ハルがピカチュウのほっぺを撫でたのだ。

 

 

『チャァァ』

「明日の準備できてるか?」

「うん!!設計図できた」

 

 

ハルはカキに紙を見せたのである。

 

 

「これは?」

『ピカピカ?』

「これってモクローかしら?」

「うん、明日ね、ママの誕生日なんだ、だから僕、ケーキを作るんだ」

「そうか」

『ピカピカ』

「偉いわね」

「遅れんなよ、カキの新鮮なモーモーミルクが無ければ作れないんだから」

「任せとけ!!」

 

 

 

 

 

「サトシ、牧場よ」

「カキの家、あそこか?」

『ピカピカ』

「そうだ、そろそろ降りるぞ」

 

 

そして、カキとサトシたちは建物の前に着陸した。

 

 

「リザードン、今日もありがとう」

「サンキューな、リザードン」

『ピカピカ』

『リザァァ』

「ありがとう、ぺリッパー、休んでてね」

『ペリッパァ』

『あれはドロバンコロト……ドロバンコ、うさぎうまポケモン、じめんタイプ、頑固でマイペースな性格、土を食んで泥を作って泥遊びするのが日課』

「可愛いわね」

 

 

ドロバンコに近寄るセレナの前にカキが割り込んだ。

 

 

「危ない!!ドロバンコに近寄ると泥をかけられることがあるから注意して!!」

「う、うん、ありがとう、カキ」

『それは僕が説明したロト』

 

 

そこへ、

 

 

「珍しいね、カキ、友達を連れてくるなんて、カキの母のアマラよ」

「どうも、ここの社長をしてます、シブです」

 

 

カキの両親がやって来たのだった。

 

 

「俺、カキの友達のサトシです、でもってこっちは相棒のピカチュウ、そして、ロトム」

『ピカピカ』

「私はセレナです」

『よロトしく、カキの両親、登録ロト』

 

 

その時

 

 

「何だと!?」

 

 

カキが突然走っていったのである。

 

 

「ホシ、危なぁぁい!!」

 

 

モーモーミルクのタンクを運んでいた少女からカキはタンクを奪い取った。

 

 

「ホシ、危ないことしちゃだめだろ!!」

「大丈夫だもん、危なくないもん、ホシ、お手伝いしたいの!!」

「全部、お兄ちゃんに任せなさい」

「……ねぇ、どう思う、こうゆうの過保護って言うんだよね?」

「過保護?」

『ピカピカ?』

「紹介する、可愛い妹のホシだ」

「きっとお兄ちゃんはホシちゃんのことが大事なだけよ」

「そうなのかな?そういえばお姉さんたち誰?」

「セレナよ」

「俺はサトシだ、こっちは相棒のピカチュウ、そして、ロトム」

『ピカピカ』

『よロトしく、カキは妹が大事、登録ロト』

 

 

 

 

それからサトシとセレナはカキの牧場を手伝うことになりドロバンコの体を洗ったり牧草を整理したりとしていたのだ。

 

 

 

 

 

そして、夕飯の時間になったのである。

 

 

「いただきます!!」

『ピカピカ!!』

「まって、サトシ」

『テーナ』

「どうしたんだ、セレナ?」

「ここでは食事の前にヴェラ火山にお祈りすんだって」

「お祈り?」

『ピカピカ?』

 

 

サトシたちはヴェラ火山にお祈りをして食事をするのだった。

 

 

 

 

 

そして、サトシはベッドに転がっていた。

 

 

「すごい、着かれたな、ピカチュウ」

『ピカピカ』

 

 

その時

 

 

外から音が聞こえてきたのだ。

 

 

「ん?」

『ピカ?』

『何の音ロト?』

 

 

サトシは扉から外を見るとカキとバクガメスが技の練習をしていたのである。

 

 

 

 

「何してんだ?カキ」

『ピカピカ』

「悪い、起こしちまったか?」

「技の訓練か?」

「昼間は家の手伝い、夜は技を磨く、Zリングを持つものとしてこれは俺の日課なんだ」

「すごいな、カキ」

『ピカピカ』

「ふっ、爺ちゃん程すごくはない」

「爺ちゃん?」

『ピカピカ?』

「このZリングは爺ちゃんの形見なんだ、爺ちゃんのパートナーはこいつだったんだ」

『リザァァ』

「俺とバクガメスは爺ちゃんのZリングを受け継ぐためにこの島の島クイーンのライチさんの大試練を受けた、そして、俺たちは突破しこのZリングを受け継ぐことを認められたんだ」

『ガメェス』

「爺ちゃんのためにも俺たちはほのおのZ技を極めたいんだ」

「なぁ、カキ、俺もZ技使いになったんだ、バトル、しようぜ」

『ピカピカ』

 

 

しかし、明日も早いのでやらなかったのだった。

 

 

 

 

 

次の日。

 

 

「ホシっ、足に落としたら大変なことになる!!」

「相変わらずね」

「そうだな」

『ピカピカ』

 

 

 

 

そして、カキとサトシたちは配達に向かいアーカラ島の上空を飛行していた。

 

 

その時

 

 

「何だこれ」

「火山の煙だ、迂回しなければ息ができなくなる」

「セレナ、迂回するんだ」

「うん!!」

 

 

火山の煙から迂回したのだ。

 

 

その時

 

 

『ぺリィ』

 

 

雷の一部がぺリッパーの羽をかすったのである。

 

 

「セレナっ!!」

『ピカカッ』

 

 

ぺリッパーとセレナは墜落していった。

 

 

 

 

「セレナ、ぺリッパー、大丈夫か?」

「うん、木があったから私は平気よ、それよりぺリッパーは?」 

『ぺリィ』

「ぺリッパー、羽、大丈夫か?」

『ピカピカ』

 

 

そこへ、

 

 

「見つけた、来ないだのリベンジだ、Z技野郎!!」

 

 

こないだポケモンスクールの前で暴れていたスカル団がやって来たのだ。

 

 

「サトシ、この人たちは?」

「スカル団、色んな人に迷惑かける奴らだぜ……お前らまた大勢で卑怯だぜ」

『ピカピカ』

「うるせぇ、俺たちはなZ技ってのが嫌いなんだよ」

「テールナー」

 

 

セレナはモンスターボールからテールナーを出したのである。

 

 

「やっちまえ」

 

 

スカル団のポケモンが攻撃しようとした。

 

 

「テールナー、かえほうしゃ」

『テーナ』

 

 

テールナーのかえんほうしゃがスカル団のポケモンに直撃し妨害したのだ。

 

 

「やるな、セレナ」

『ピカピカ』

「いい炎だな」

「やりやがったな、やっちまえお前ら!!」

「やるぜ、ピカチュウ!!」

『ピカピカ』

「!!げっ、なんでお前までZリングを……」

 

 

サトシはZ技のポーズを決めたのである。

 

 

「これが俺たちの全力だ!!」

『ピカァァ!!』

「スパーキングギガボルト!!」

 

 

Z技【スパーキングギガボルト】

 

 

スパーキングキガボルトによってスカル団はふっ飛ばされバイクで逃げていったのだった。

 

 

 

 

「ハル、遅くなって悪かった」

「もう来ないかと思ったよー」

 

 

カキはモーモーミルクのハルに渡した。

 

 

「悪いな、色々あったんだ」

「あ、ぺリッパーが怪我してる」

「でも、大丈夫だぜ」

『ピカピカ』

「そうだ、じゃあ遅れたお詫びに2人のバトル見せてよ」

「ハル君、その前に早くケーキ作りましょう」

「そのあとバトルを見せてやるよ」

「そうだな、なっ、ピカチュウ」

『ピカピカ』

「その間、俺たちは別の配達をしてくる」

「行こうぜ、カキ、セレナ」

「うん!!」

 

 

 

 

 

ハルはケーキを作りお母さんに手作りバースデーケーキを渡していたのだ。

 

 

 

 

その後、配達が終わりカキとサトシはバトルをハルに見せていたのである。

 

 

そして、カキとサトシはそれぞれZ技のポーズを決めた。

 

 

「俺の全身、全霊、全力!!全てのZよ、「これが俺たちの全力だ!!」アーカラの山の如く熱き炎となって燃えよ!!」

『ガメェス!!』

『ピカァァ!!』

「ダイナミックフルフレイム!!」

「スパーキングギガボルト!!」

 

 

Z技【ダイナミックフルフレイム】

 

 

Z技【スパーキングギガボルト】

 

 

2つのZ技がぶつかり合うのだった。

 

TO BE CONTINUED…




セレナに惚れたカキは最初この作品だけの設定のつもりでしたがホシとの話を見たらさほど変わらないことに気がついた。


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ヒドイデとコジロウ

キテルグマの巣でロケット団たちはキテルグマの持ってきたきのみを食べていた。

 

 

「本当、キテルグマの持ってくるきのみはおいしいわね」

「本当だな」

『ソーナンス』

『うまいのニャ』

 

 

その時

 

 

『「「!?」」』

 

 

ロケット団の通信機に着信が入ったのだ。

 

 

『本部からだニャ!!』

 

 

着信に応答するとモニターに秘書のマトリが映し出されたのである。

 

 

『アローラ地方での活動報告が少ないようですがどうゆうことでしょうか?』

「私たちの現場には現場の判断があるんですー」

「現場作業が多くて本部への通信が遅れてました」

『そして、これから連絡を入れる予定でしたのニャ』

『なるほど、とのことですよ、サカキ様』

『「「!!」」』

 

 

画面がサカキに変わった。

 

 

『それで成果はどうなのだ?』

『「「……………」」』

『どうした?』

「新しいポケモンを手に入れました、ミミッキュというポケモンです」

『ほぅ、それでこれだけか?』

『あと、このキテルグマってポケモンもいますのニャ』

『サカキ様、こちらがミミッキュとキテルグマのデータになります』

 

 

マトリはサカキにタブレットでミミッキュとキテルグマのデータを見せたのだ。

 

 

『……なるほど、2匹とも強いポケモンのようだな……さて、ロケット団の更なる発展のためお前たちの活躍に期待してるぞ』

『「「はっ!!」」』

 

 

そして、

 

 

『以後、定期連絡をお忘れなく』

 

 

通信は途絶えたのだった。

 

 

「あのオカッパ眼鏡ムカつくわ!!」

『でも、どうするのニャ、ニャーたちがゲットしたのは得たいのしれないミミッキュだけニャ』

「こうなったら新しいポケモンゲットするぞ」

「そうね」

『そうするのニャ』

 

 

 

 

 

サトシたちは課外授業で海岸に来ていたのであ

る。

 

 

「ほら、セレナ」

『ピカピカ』

 

 

サトシはセレナに水をかけた。

 

 

「やったわね、サトシ!!」

 

 

セレナもかけ返し、それに対しサトシがさらにかけ返すが海岸にいたテールナーにかかったのだ。

 

 

『テーナ……』

「テールナー、ごめん!!」

『ピカピカ』

『サトシ、テールナーはほのおタイプ、みずかけちゃだめロト』

「ロトムも来いよ」

『ピカピカ』

『ボクに海水は危険ロト』

「そうでもないぞ、ロトム、お前のボディは防水加工がしてある、みずてっぽうぐらいなら平気だぞ」

『万が一水が入ったらどうするロト、データが壊れるロト』

 

 

その時

 

 

『ロトォ!?』

 

 

マーマネが水鉄砲でロトムに海水をかけたのである。

 

 

「本当だ、防水されてる」

『マチュマチュ』

『酷いロトォ』

「リーリエも行こうよ」

「でも、私にはこの子が」

「安心しろ、リーリエ、このタマゴは俺がまもるを使ったみたいに預かっておく」

 

 

そして、リーリエとマオも海で遊んだ。

 

 

 

 

 

その頃、ロケット団は近くの岩場で釣りをしていたのだ。

 

 

「釣れないな」

『そうだニャ』

「本当ね」

 

 

ムサシはマラサダを出して食べ始めたのである。

 

 

「あ、マラサダ」

『ずるいのニャ』

「私が買ったんだもん」

 

 

その時

 

 

「あっ!!」

 

 

キャモメがムサシのマラサダを奪っていった。

 

 

「あのキャモメにするか?」

『たしかに進化したらライドポケモンにできるのニャ』

「私の大事なマラサダ取るキャモメなんていくらぺリッパーでも嫌です!!」

『ニャ?あれはパルシェンニャ』

「強そうね」

「いや、でも、パルシェンは本部でも普通にゲットできるからなボスは納得しないぞ、たぶん」

 

 

 

 

近くの岩場の裏側でサトシとカキがレースをしていたのだ。

 

 

「同着だな、サトシ」

「ああ」

『ピカピカ』

 

 

その岩場の上にはサニーゴがいたのである。

 

 

「サニーゴだ」

『ピカピカ』

『お任せ、ロト……サニーゴ、さんごポケモン、みず・いわタイプ、頭の枝を狙いヒドイデが追いかけてくると自分で枝をポキリと折って逃げ出すよ』

「痛そうだな」

『ピカピカ』

『サニーゴの枝は生え変わるから平気ロト』

「そういえばロトム、こっちに来ていいのか?」

『カキ、僕が防水加工されてることは確認登録済みロト』

 

 

その時

 

 

『サニー!?』

 

 

サニーゴたちが逃げ出した。

 

 

「サニーゴ!?」

『ピカ!?』

『『ヒドイデェ』』

 

 

ヒドイデたちが岩場に上がってきたのだ。

 

 

「サトシ、ヒドイデだ、近寄ったら危ない、ヒドイデには毒がある」

「えっ!?」

『ピカピカ!?』

『サニーゴたちは枝を折らずに逃げたロト?』

「ロトム、そんなこと言ってる場合じゃないぜ!!」

『ピカピカ!!』

『まつロトォ!?』

 

 

 

 

サトシとカキは急いで海岸に戻ったのである。

 

 

「どうしたの!?サトシ、カキ」

「セレナ、ヒドイデが……」

『ピカピカ……』

「ヒドイデ?」

「どくタイプのポケモンだ」

『カキ、待つロト……ヒドイデ、ひとでなしポケモン、どく・みずタイプ、頭にある毒トゲで獲物をズブリ。弱ったところを10本の触手で捕らえとどめを刺す……危険なポケモンロト』

「サトシ、カキ、大丈夫なの!?」

『テーナ』

「ああ、セレナ、カキが教えてくれたから平気だったぜ」

『ピカピカ』

「すごいね、カキ」

「!!……まぁな……」

「カキ……」

『マチュ……』

 

 

 

 

 

その頃、ニャースの目の前にはミミッキュのボロ布が浮いていた。

 

 

『!?ミミッキュの中身はどこ行ったのニャ!?』

 

 

その時

 

 

『!?』

 

 

ミミッキュの影が水中にいたのだった。

 

 

 

 

「ちょっとニャース、何遊んでのよ!!」

「…………!!いや、溺れてるぞ」

 

 

コジロウがニャースを拾い上げたのだ。

 

 

「ニャース、起きろっ!!」

『………ニャっ!?……ミミッキュが、ミミッキュの中身が大変なのニャ!!』

 

 

そこへ、

 

 

『………』

 

 

ミミッキュが戻ってきたのである。

 

 

「大変なのは中身じゃなくて布ね」

『…………』

 

 

 

 

その後、コジロウはポケモンを探しに泳ぎだした。

 

 

「なんかいいのいないかな?」

 

 

そこへ、

 

 

『サニー』

 

 

サニーゴがコジロウの所へやって来たのだ。

 

 

「サニーゴか、戦力にはならないな」

『サニィ!?』

「ん?」

 

 

サニーゴが突然逃げ出したのである。

 

 

「なんだ?」

 

 

その時

 

 

『ヒィデェ』

「ぐはっ……」

 

 

ヒドイデがコジロウの頭にくっついたのだった。

 

 

 

 

「コジロウ、遅いわね」

『そうだニャ』

『……』

「ミミッキュ、何だって?」

『なんか変なのがいるみたいニャ………!!なんニャあれは!?』

「ポケモン!?」

「……俺だ、なんか変なのに襲われた……」

 

 

ヒドイデが頭にくっついたコジロウが戻ってきた。

 

 

そして、ヒドイデはコジロウから離れたのだ。

 

 

「ゴジロウ、酷い顔ね」

『きっとこのポケモンはどくタイプだニャ』

 

 

その時

 

 

『ヒィデェ!!』

 

 

ヒドイデは酷い顔になったコジロウにくっついてきたのである。

 

 

「なんだ……」

『コジロウが初恋のヒドイデに似てるらしいのニャ』

『ヒィデェ』

『とってもイケメンって言ってるのニャ』

「コジロウのどこがイケメンなのかしらね」

「ムサシ、それは心外だぞ」

 

 

その時

 

 

「あっ!!」

『ピカピカ』

 

 

ポケモンの観察をしに移動していたサトシとセレナがいた。

 

 

『ジャリボーイにジャリガール』

「なんでこんなところにいるんだ!?」

『ヒィデェ』

「お前らこそまたなんか悪いことしに来たのか?」

『ピカピカ』

「してないわよ!!野生のポケモン、ゲットしにきただけよ」

「……サトシ、それじゃいいんじゃないの?」

「セレナ……」

「けど、いいタイミングだからピカチュウを頂くわ、ミミッキュ」

『…………!!』

 

 

ミミッキュはシャドーボールを放ったのだ。

 

 

「エレキボール」

『ピッカ』

 

 

シャドーボールとエレキボールがぶつかり合ったのである。

 

 

「ピカチュウ、10万ボルト」

『ピカァァ!!』

 

 

ピカチュウの10万ボルトがミミッキュに直撃しミミッキュのばけのかわが剥がれた。

 

 

「ミミッキュ、シャドークロー」

『…………』

「アイアンテール」

『ピカァァ』

 

 

シャドークローとアイアンテールがぶつかり合ったのだ。

 

 

「テールナー」

 

 

セレナはモンスターボールからテールナーを出したのである。

 

 

「これじゃ不利だ」

『ヒィデェ』

『ニャに!?ゴジロウ、自分もバトルするって言ってるのにニャ』

「えっ」

『ヒドイデェ』

「えっと……」

『ヒィデェ』

『ヒドイデってポケモンらしいのニャ』

「よし、ヒドイデ、攻撃だ」

『ヒドイデェ』

「テールナー、かえんほうしゃ」

『テーナ!!』

 

 

ヒドイデはとげキャノンを放ち、かえんほうしゃを放とうとしていたテールナーに攻撃した。

 

 

『テーナ!?』

「テールナー!!」

「まずい、ピカチュウ、ヒドイデに10万ボルトだ!!」

『ピ……』

『…………!!』

『ピカァァ!?』

 

 

ピカチュウはミミッキュのシャドークローに攻撃されたのだ。

 

 

「次だ、ヒドイデ!!」

『ヒィデェ』

 

 

ヒドイデはヘドロばくだんを放ちテールナーに直撃させたのである。

 

 

『……テーナ』

「テールナー!?」

『どく状態ロト!?』

「よし、チャンスよ、ミミッ……」

 

 

その時

 

 

『クゥ!!』

 

 

ここにキテルグマが現れた。

 

 

「ちょっと今いいところなのよ!!」

『………!!』

『クゥ!!』

 

 

キテルグマはロケット団を捕まえると走っていったのだ。

 

 

『「「何この感じ~」」』

『………』

『ソーナンス』

『ヒィデェ』

 

「大丈夫か、テールナー」

『ピカピカ』

「どうしよう、サトシ」

「みんなの所に戻ろう」

『ピカピカ』

 

 

 

 

サトシとセレナは海岸に戻りテールナーに毒消しを使いテールナーのどくはなくなったのである。

 

 

『テールナー、状態異常回復確認ロト』

『テーナ』

「よかった、テールナー」

『テーナ』

 

 

その後、サトシたちは海岸で遊び続けたのだった。

 

 

 

 

 

その頃、

 

 

「もう少しで勝てたのに!!」

「それにポケモンもゲットできなかったな」

『ヒィデェ』

「あ、そうだ、ヒドイデ、俺のポケモンになるか?」

『ヒィデェ!!』

 

 

ゴジロウはヒドイデにモンスターボールを投げゲットした。

 

 

『そうニャ、キテルグマが食料とかも持ってきてくれるのニャ、ここをロケット団の基地にするのニャ』

「「それ賛成」」

『クゥ!!』

「よし、出てこい、ヒドイデ」

 

 

コジロウはモンスターボールからヒドイデを出したのだ。

 

 

『ヒィデェ』

 

 

こうしてロケット団にヒドイデが加わったのだった。

 

TO BE CONTINUED… 




コジロウって本当にポケモンに懐かれるよね


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サトシのレース、セレナのパフォーマンス

『カジカジ』

「アマカジ、いい感じだよ」

 

 

アマカジは頭にパンケーキがたくさんのったお皿をのせて走っていた。

 

 

「何やってるんだ?マオ」

『ピカピカ?』

「ん?トレーニングだよ」

「トレーニング?」

「ああ、そうか、サトシは最近きたばかりだから知らないんだね?」

「ん?」

「ポケモンパンケーキレースだよ」

『カジカジ』

「ポケモンパンケーキレース?何だよそれ」

『ピカピカ?』

「あのね、人とポケモンが協力しあってパンケーキを運ぶレースだよ、サトシも参加しない?誰でも参加できるし、ルールも簡単なの」

『カジカジ』

「よくわかんないけど、面白そうだな、な、ピカチュウ」

『ピカピカ』

 

 

 

 

その頃、

 

 

『セレナ、メレメレ島の第一回のトライポカロンが決定したよ』

「本当ですか、エルさん!!」

 

 

セレナはエルとテレビ電話していたのだ。

 

 

『うん、なんかアローラのパンケーキレース?っていうイベントの後だって』

「パンケーキレースってたしか……パンケーキ持って走るやつでしたよね」

『そうそう、所でサトシ君とはどう?』

「……エルさん、どうもこうも……」

「まるでメロメロを使ったみたいになってるぜ」

「博士っ!?」

『メロメロ……セレナ、そっちも頑張ってね、それじゃ』

 

 

そして、エルとのテレビ電話は切れたのだった。

 

 

「……ククイ博士……」

「悪い悪い、セレナ、オーバーヒートするなって」

「……もう」

 

 

 

 

 

次の日、サトシたちは買い物に行っていたのである。

 

 

「だいぶ買ったわね」

「本当だな」

『ピカピカ』

「大食いなやつがいるからな」

「え?」

『ピカピカ?』

『サトシたちのことロト』

「お、喫茶店だ、ちょっと休憩するか、2人とも」

「賛成」

『ピカピカ』

「はーい」

 

 

サトシたちは喫茶店に入った。

 

 

「いらっしゃいませ……あら、ククイ博士」

「やぁ、ノアさん……ん?ああ、もうそんな時期か」

 

 

ククイ博士はポケモンパンケーキレースのポスターを見たのだ。

 

 

「ポケモンパンケーキレース!!」

『ピカピカ』

「サトシ、ノアさんは去年のレースのチャンピオンなんだ」

「チャンピオン!!」

『ピカピカ!!』

「すごいですね」

「ありがとう!!」

 

 

そこへ、ライチュウがやって来たのである。

 

 

「この子が私のパートナーのライチュウよ」

『ライチュウ』

「え、ライチュウ!?」

『ピカピカ?』

「知ってるライチュウと全然違うわね」

『ライチュウ、アローラの姿、ねずみポケモン、でんき・エスパータイプ、ピカチュウの進化系、アローラ地方でのみこの姿に進化する。その要因のひとつが餌であると研究家は語る』

「すげぇ、アローラのライチュウは飛べるんだ」

『ピカピカ!!』

「そういや、サトシのピカチュウは進化しないのか?」

「ああ、博士、ピカチュウはピカチュウのままがいいんだ」

『ピカピカ』

 

 

 

 

その後、サトシたちはアローラパンケーキを注文した。

 

 

「お待たせしました、当店自慢のアローラパンケーキです」

「うまそう!!」

『ピカピカ』

「レースもこの高さのパンケーキを運ぶのよ、お皿が割れたりパンケーキが落ちたら即失格、楽しいわよ」

「頑張ろうぜ、ピカチュウ」

『ピカピカ!!』

「ライチュウ、ライバルが出来たわね」

『ライライッ!!』

『ピカピカッ!!』

「そう言えばセレナは出ないのか?」

「うん、私はトライポカロンがあるから遠慮しておくわ」

「あ、あなたそう言えばこないだのイベントの子ね」

『ライライッ』

「はい!!」

「頑張ってね」

「ありがとうございます」

 

 

 

 

夕方、サトシはノアにパンケーキレースの特訓をしてもらったのだった。

 

 

 

 

 

そして、レース当日になったのだ。

 

 

『今年もメレメレ島恒例ポケモンレース大会の日がやって参りました、スタートした先にある坂道や平均台など障害物をクリアしパートナーのポケモンと合流、続いてワゴンに乗ったパートナーのポケモンを次の地点まで引っ張らなければなりません、そして、そこからはポケモンのみの競争となります、一応ですが技の使用や妨害は一切禁止です」

「ま、俺とバクガメスの優勝は間違いないな(この後はセレナのトライポカロントライポカロン)」

「負けないよ、私とアマカジもたくさん練習したからね……サトシも練習したの?」

「ああ、俺とピカチュウはノアさんに特訓してもらったんだ」

『ピカピカ』

「!!ずるいよ、サトシ」

「ごめんごめん」

「まぁ、いいけど」

「チームワークなら俺とピカチュウは負けないぜ」

『ピカピカ』

「いやー、みんな、げんキマワリ、なによリザードン」

「今年も優勝するわよ、ライチュウ」

『ライチュウ』

「絶対優勝して商品手に入れるわよ」

『……………』

『ミミッキュがやばいのニャ、ライチュウをあいつは進化して正解だと言ってるのニャ、もし、進化しなかったら……………!!』

「進化しなかったら何だってニャース?」

『…………コジロウ、とても言えないのニャ』

 

 

ムサシはミミッキュ、コジロウはニャースと参加していたのである。

 

 

 

 

そして、

 

 

『それてはスタートします、3、2、1、スタート!!』

 

 

レースがスタートするもマーマネや何人かはすぐに落としてしまった。

 

 

『落としたパンケーキは例年通りベトベトンがおいしく頂きます』

『『『ベトベトーン』』』

 

 

 

 

「ピカチュウ!!」

『ピカピ!!』

 

 

サトシはピカチュウの所にたどり着きピカチュウを引っ張り走り出したのだ。

 

 

「ピカチュウ、この後はピカチュウだけのレースだぞ、平気か?」

『ピカピカ』

「なぁ、ピカチュウ、このあとはセレナのトライポカロンだよな」

『ピカピカ』

「セレナも頑張ってるし俺らも頑張ろうぜ!!」

『ピカァァ!!』

 

 

 

 

「オーキド校長、ネッコアラで出たな」

『ネッコアラ、ゆめうつつポケモン、ノーマルタイプ、寝たまま生まれ寝たまま死ぬ。すべての行動はみている夢による寝相らしい』

 

 

 

 

「トゲデマル、ごめん、僕もう失格しちゃったんだ」

『マチュマチュマチュマチュゥゥ!!』

 

 

 

 

『ガメェス……』

「……俺たちは……向いてない……だが、ゴールする、そして、セレナのトライポカロンをぉ……」

 

 

 

 

そして、サトシとピカチュウはポケモンのみのレースへと移ったのである。

 

 

「ピカチュウ、先にゴールまで行ってるから頑張れよ」

『ピカピカ!!』

 

 

ピカチュウはパンケーキを持って走っていた。

 

 

そこへ、

 

 

『…………』

『ピカピカ!?』

 

 

ミミッキュがピカチュウにシャドーボールを放とうとしていたのだ。

 

 

その時

 

 

『カジカジ』

 

 

アマカジがぶつかり散らばったパンケーキにアシマリが引っ掛かり転んだのである。

 

 

 

 

『これはこれはアシマリ、ミミッキュ、アマカジがほぼ同時に失格となってしまいました』

 

 

そして、

 

 

『現在、先頭を走っているのは優勝候補のライチュウ、そして、ピカチュウ、ネッコアラ、その後ろがニャース』

 

 

 

 

『ライチュウ~』

『ピカピカ!!』

『もう無理ニャ、こうニャったらあれを使うのニャ』

 

 

ニャースの足には小さい電動ローラーが付けられていた。

 

 

『ラストスパートニャ!!』

 

 

その時

 

 

『クゥ!!』

 

 

キテルグマが現れニャースや散らばっていたロケット団たちを回収していったのだ。

 

 

『「「何この感じ~」」』

『…………』

 

 

 

 

『ピカピカ!!』

『ライチュウ!!』

 

 

ピカチュウ、ライチュウ、ネッコアラがゴールまで向かっていたのである。

 

 

そして、

 

 

『ネッコアラ、優勝、そして、2位はピカチュウ、ライチュウ、ほぼ同時!!』

 

 

 

 

『いやぁー、サンキューサンキュー、ありがトサキント』

「よく頑張ったな、ピカチュウ」

『ピカピカ』

『ライチュウ……』

「ほら、そんな顔しない、また、来年頑張ろう」

『ラァイチュウ……』

 

 

そして、閉会式は終わったのだった。

 

 

「よし、ピカチュウ、セレナの会場行こうぜ」

『ピカピカ!!』

 

 

 

 

 

サトシはひとさき早くトライポカロンの会場に向かった。

 

 

「セレナ」

『ピカカ』

「サトシ、レースどうだった?」

「ノアさんと同時に2位だったぜ」

「すごい、おめでとう!!」

「ああ、セレナ、頑張ろうぜ!!」

『ピカピカ!!』

「うん!!」

 

 

そこへ、

 

 

「サトシ、セレナ」

「「!!ミルフィ!!」」

『ピカピカ』

 

 

そこにいたのはカロス地方でトライポカロンに出場していたミルフィだった。

 

 

「久し振りね」

「おう、ミルフィもな」

『ピカピカ!!』

「ええ、ねぇ、セレナ」

「え?」

 

 

ミルフィはセレナに近寄ったのだ。

 

 

「どれだけ進展したの?」

「……ミルフィ」

「ま、お互い頑張りましょう」

「セレナ、終わったら海岸で会おうぜ」

「うん!!」

 

 

 

 

 

そして、

 

 

『アローラ地方初のトライポカロン、ルーキークラス、メレメレ大会、優勝者にはこのプリンセスキーを贈呈します、申し遅れました、司会は私、ミスター・ローズがお送りします』

 

 

アローラ地方の司会はミスター・ローズが進行していたのである。

 

 

『さて、予選の内容はアローラパンケーキ作り、制限時間内にアローラパンケーキを指定分を作り、レースで落ちたパンケーキをたくさん食べ、飽きてしまったベトベトンにより多く食べて貰えたパフォーマーの勝利です、それでは1組目スタート!!』

 

 

「次の次だね、頑張ろうね、テールナー」

『テーナ!!』

 

 

 

 

そして、セレナもミルフィも予選を突破することが出来たのだ。

 

 

 

 

『では、次は本選、ポケモンとのパフォーマンスになります』

 

 

 

 

『さて、投票のお時間です、観客の皆様はポケリウムによる投票をお願いいたします』

 

 

 

 

そして、

 

 

『優勝者は………………………パフォーマー、セレナ!!』

 

 

セレナの優勝となりセレナはプリンセスキーを手に入れたのだった。

 

 

 

 

 

その後、サトシは海岸にいたのである。

 

 

そこへ、

 

 

「ねぇ、サトシ」

 

 

ミルフィがサトシの所へやって来た。

 

 

「どうしたんだ?ミルフィ」

「もし、優勝が私だったらどうする?」

「それならセレナには次も頑張ろうって言って、ミルフィにはおめでとうって言うぜ」

「私とセレナが同時に並んでたらどっちを先に言う?」

「セレナからだ」

「!!……進展したのね」

「進展?」

「結局さ、セレナのことどう思ってるの?」

「どう……って、大事な…………」

 

 

ーサトシ、最後にひとついい?ー

 

 

「…………大事な仲間……そして、大事な人だぜ」

「…………本当に進展したね」

「サトシ、ミルフィ!!」

 

 

そこへ、セレナがやって来たのだ。

 

 

「セレナ、おめでとう!!」

『ピカピカ』

「ありがとう、サトシ」

「ねぇ、セレナ」

「ん?」

「本当に進展したね」

「ミルフィ!?」

「それじゃあね、セレナ、サトシ」

「おう!!」

『ピカピカ!!』

「それじゃ!!」

 

 

ミルフィは走っていったのである。

 

 

「セレナ、帰るか」

「うん!!」

 

 

その時

 

 

『ピカ?』

「どうした?ピカチュウ」

『ピカピカ』

 

 

ピカチュウは海の方へと走っていった。

 

 

「ピカチュウ」

「どうしたのかしら?」

 

 

サトシとセレナはピカチュウの方へ向かったのだ。

 

 

『ピカピ、ピカカ』

 

 

そこには水色のポケモンのタマゴがあったのである。

 

 

 

 

 

「博士、何のタマゴ?」

『ピカピカ』

『解析はできないロト』

「ああ、うまれるまでは何とも言えないな、それにしても海岸にタマゴなんておどろかすな内容だな」

「ねぇ、博士、このタマゴ、親が見つかるまで俺らで面倒みてもいいかな?」

『ピカピカ』

「……まぁ、いいだろう」

「よし、セレナ、一緒に面倒みようぜ」

「うん!!」

 

 

 

 

 

その頃、

 

 

「俺たちに棄権はない……!!そういや、セレナのトライポカロン!!棄権だ棄権、バクガメス、モンスターボールに戻れ」

『ガメェス……』

 

 

 

 

 

次の日、

 

 

「また、タマゴ?」

『カジカジ』

「この子も元気に生まれてきてね」

『アウッアウッ』

「解析できないかな」

『マチュマチュ』

『だからそれは無理ロト』

「シロンのお友達になれるといいですね」

「シロン?」

「はい、カキ、私、この子のお世話をしながらそう呼んでたんです、白くてコロンコロンと動くから……ねぇ、シロン………!!」

 

 

その時

 

 

「あっ、タマゴが……」

『ピカピカ!!』

 

 

リーリエがお世話していたタマゴが激しく動き始めた。

 

 

「サトシ、もしかしてこれって……」

「セレナ、たぶん、生まれるぜ」

『ピカピカ』

 

 

そして、タマゴからは真っ白でふわふわな毛並みを持つポケモンが生まれたのだった。

 

TO BE CONTINUED… 




パンケーキ食べたいっ、パンケーキ食べたいっ、レースのパンケーキ、ベトベトンが食べるってことはパンケーキは生ゴ……いやいいっすわ
※ミスター・ローズはあのローズとは別人です。


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リーリエとシロン

リーリエがお世話していたタマゴから孵ったのは白い毛並みをもつアローラ地方のロコンだった。

 

 

「生まれたぁ!!」

『ピカピカ』

「かわいいわね」

『テーナ』

「シロン、無事に生まれてきてくれて良かった……」

 

 

リーリエは生まれたロコンに触れようとした。

 

 

しかし、

 

 

「…………わたくし、触れません……」

「えっ!?」

『ピカピカ!?』

「……どうして?」

『アウッ』

「タマゴの時は触れられたのに」

『カジカジ』

「う~ん、まぁ、タマゴと生まれてからじゃだいぶ違うけど……」

『テーナ……』

 

 

その時

 

 

「みんなぁ、これを見てクレッフィ」

 

 

オーキド校長がサトシがカントー地方から持ってきたタマゴを抱えて教室へと大慌てでやって来たのだ。

 

 

「あ、タマゴが……」

『ピカピカ』

「こっちも生まれるの?」

『テーナ』

 

 

そして、タマゴは生まれカントー地方のロコンが生まれたのである。

 

 

「ロコンだ」

『ピカピカ』

『どっちもロコンとは驚きロト』

「同じ日に生まれるなんてめでたいな」

「ククイ君、本当にめでたイーブイ」

「こっちのロコンはよく知ってるロコンだな、それでリーリエのお世話してたロコンはアローラのロコンかな」

『ピカピカ』

『その通りロト、白いロコンは……ロコン、アローラの姿、きつねポケモン、こおりタイプ、暑いときには6本の尻尾で氷のつぶてを作り辺りにばらまいて身体を冷やす……一方、こっちはほのおタイプロト……ロコン、きつねポケモン、ほのおタイプ、口から人魂のような炎を吐き出すのでお化けと見間違える人もいる』

「赤いロコンとは珍しいな」

「カキ、俺はこっちのロコンの方がよく知ってるぜ……よろしくな、ロコン」

『ピカピカ』

『『コン!!』』

 

 

サトシはロコンたちからほのおとこおりの攻撃を受けた。

 

 

「何すんだよ、お前ら……」

『……ピカピカ』

「サトシ、大丈夫?」

『テーナ』

「平気平気」

『ピカピカ』

「所でこのロコンたちはどうするんだ?」

『ピカピカ』

「そのままお前らが育てればいいさ」

「それがいいだローブシン、赤いロコンは私が、白いロコンは君たちにお願いしたイシツブテ」

「それはつまり誰かがゲットするってこと?」

『マチュ』

「誰かは決まってる」

『アウッアウッ』

「うん、リーリエしかいないよ」

『カジカジ』

 

 

みんながリーリエを見たのだ。

 

 

「わたくしが?」

「当然だぜ、リーリエ」

『ピカピカ』

「サトシの言う通りよ、タマゴから大事にお世話したんだから」

『テーナ』

「……」

 

 

リーリエはもう一度ロコンに触ろうとしたのである。

 

 

「………ふぅ、わたくし、触れもしないのに……わたくしのパートナーになってくれますか?」

『コン!!』

「よし、リーリエ、これは生まれたばかりのポケモン用のモンスターボールだ」

 

 

ククイ博士はリーリエにモンスターボールを渡した。

 

 

「ありがとうございます……い、いきます、モンスターボール!!」

 

 

リーリエはモンスターボールを投げるもモンスターボールはサトシの方へと向かっていったのだ。

 

 

「おっと」

 

 

サトシは飛んできたモンスターボールをキャッチするとリーリエに返したのである。

 

 

「ほら、リーリエ」

「すいません、サトシ……それでは今度こそ……モンスターボール!!」

 

 

リーリエが投げたモンスターボールはロコンに当たりロコンはモンスターボールに吸い込まれゲットされた。

 

 

「やったな、リーリエ、ロコン、ゲットだぜ」

『ピカピカ』

「リーリエ、この子なんて呼ぶの?」

『テーナ?』

「え?名前ですか……」

「リーリエ、タマゴの時のシロンでいいんじゃないのか?ロコンとシロン、呼び方も似てるしな」

「ククイ博士……そうですね、それじゃ、出てきてシロン」

 

 

モンスターボールからシロンと名付けられたロコンが出てきたのだ。

 

 

『コン!!』

「ロコン、あなたの名前はシロン、そして、わたくしはリーリエ、よろしくね」

『コン!!』

「……シロン……」

 

 

リーリエはシロンに触れようとするが触れられなかったのである。

 

 

「あー、惜しい」

『マチュ』

「もうちょっと」

『アウッアウゥ』

「……わたくし、こんなんで本当にポケモントレーナーになれるのでしょうか」

 

 

リーリエの目には涙が浮かんでいた。

 

 

「どうすれば皆さんみたいにポケモンと付き合えるのでしょうか……」

「……リーリエ」

『……ピカピカ』

「……わたくしに比べサトシはピカチュウと物凄く仲良しですよね、わたくしもシロンとサトシとピカチュウのようなパートナーになりたいです」

「……なぁ、リーリエ」

「……はい?」

「実はさ、俺とピカチュウって出会ったばかりの頃はめちゃくちゃ仲悪かったんだぜ」

「え?」

「こいつ全然言うこと聞いてくれないし、すぐに俺に電撃食らわすしさ」

『……ピカピカ』

「では、どうして仲良く……」

「そりゃもちろん色々あったぜ、でも、俺はこいつを相棒で友達だと思ってる、もちろん、モクローもロトムも俺の友達だぜ」

『ピカピカ』

『ホゥホゥ』

『理解不能、でも、友達なのは理解できるロト』

「……友達」

 

 

リーリエはシロンを見つめたのだ。

 

 

「……ありがとう、サトシ」

「おう!!」

 

「なるほどユキナリの言っておった通りじゃの」

「何がですか?校長」

「サトシ君には人やポケモンを動かす何かがあるそうじゃ、彼に感化されて成長したトレーナーや心を開いたポケモンは多いそうじゃ」

「確かにあのカプ・コケコですら彼に興味を持ちましたからね」

 

 

 

そして、リーリエは再びシロンに触れようとするが触れられなかったのである。

 

 

 

 

 

放課後、リーリエはシロンのことを知るため迎えの車に乗らずに歩いて帰っていった。

 

 

「さ、行くよ、サトシ、セレナ」

『カジカジ』

「マオ、やっぱ気なるもんな、な、セレナ」

『ピカピカ』

「うん!!……でも、リーリエとシロンはどこへ?」

「「あ」」

『ピカピカ……』

『カジカジ……』

 

 

サトシたちはリーリエたちを見失っていたのだった。

 

 

 

 

 

「シロン、今日はちょっと寄り道ね、おいしいマラサダショップがあるの」

『コン!!』

 

 

…シロンのこともっと知らなきゃ、そして、シロンにも私のこと知ってもらわなきゃ…

 

 

「……あのね、シロン」

『コン?』

「わたくし、小さいときからポケモンが好きなのに触ることができなくて、わたくし自身もどうしていいか分からなくて、でもね、このままじゃいけないと思ってるの、でも、わたくしはあなたのこと大好きよ、シロン」

『コン!!』

「わたくしもサトシとピカチュウみたいにシロンと友達になりたいんです」

『コン!!』

 

 

シロンはリーリエに飛び付くがリーリエは避けてしまったのだ。

 

 

『……コン』

「……ごめんね、シロン」

『コン!!』

「……ありがとう、シロン、さ、マラサダショップに行きましょう」

『コン!!』

 

 

 

 

 

その後、リーリエとシロンはマラサダショップへ向かいリーリエとシロンが入り口から入るのと入れ替りでロケット団たちが出てきたのである。

 

 

「あー、やっぱりパンケーキよりマラサダドーナツよね」

「ムサシのやつ、この前、パンケーキ年間パスポートが貰えなかったのが相当悔しいみたいだな」

『マラサダ買うお金でパンケーキ食べればいいのニャ』

「ニャース、そう言う問題じゃないのよ!!」

『ニャ!?』

 

 

ニャースはムサシに怯え後退りした。

 

 

『………?なんニャ、ムサシ、マラサダ持ち帰って秘密基地でまだ食べるのかニャ』

「俺たちもう食えないぜ」

「あんたたちのじゃないわよ……て、そういや私たちと入れ替りで入っていったのジャリボーイのスクールのジャリガールじゃないかしら?」

 

 

ショップの中ではリーリエとシロンがマラサダを選んでいたのだ。

 

 

「ねね、コジロウ、あれってロコンよね、白いわ、色違い?」

 

 

コジロウは本でロコンの情報を探したのである。

 

 

「えぇと……いや、あれは色違いじゃなくてアローラのロコンだな」

『ならカントーでは珍しいのニャ』

「あれならサカキ様もきっと喜んでくれるはずよ」

 

 

 

 

リーリエはマラサダを何種類か買うとテーブルに置いた。

 

 

「シロン、どれがいいかしら?シロンの好みを知りたいの、シロンのためにポケモンフーズも作りたいから」

『コン!!』

 

 

 

 

 

その後、リーリエとシロンは家の方角へと歩いていたのだ。

 

 

「さぁ、シロン、もうすぐわたくしの……いいえ、わたくしとシロンのお家よ」

『コン!!』

 

 

その時

 

 

「ちょっと待ちなさい、シャレオツ帽子のジャリガール」

「!!貴方たちは……」

『コン?』

「!!貴方たちは……コン?と言われたら」

「聞かせてあげよう我らが名」

花顔柳腰羞月閉花(かがんりょうようしゅうげつへいか)(はかな)きこの世に咲く一輪の悪の華、ムサシ!!」

飛竜乗雲英姿颯爽(ひりゅうじょううんえいしさっそう)、せつなきこの世に一矢(いっし)報いる悪の使徒(しと)、 コジロウ!!」

一蓮托生連帯責任(いちれんたくしょうれんたいせきにん)、親しき仲にも小判輝く悪の星、ニャースでニャース!!』

「「ロケット団 参上!!」」

『なのニャ!!』

『ソ〜ナンス!!』

「悪いがそのロコンは俺たちが頂くぜ」

「えっ!?」

『コン!?』

「ミミッキュ、やっちゃって」

『………』

 

 

ミミッキュはそっぽを向いたのである。

 

 

「ちょっとミミッキュ!?」

『ミミッキュはピカチュウじゃないとやる気が出ないのニャ』

「シロン、今のうちに……」

『コンコン!!』

『待つのニャ!!』

 

 

逃げたリーリエをロケット団は追いかけようとした。

 

 

「シロン、こなゆき」

『コン!!』

 

 

シロンのこなゆきが道を凍らせロケット団は滑って転がったのだ。

 

 

 

 

しかし、その後もリーリエとシロンは追いかけられとうとう少し高い場所にある行き止まりに追い詰められてしまったのである。

 

 

「もう逃がさないわよ」

「出てこい、ヒドイデ」

 

 

コジロウはモンスターボールからヒドイデを出すがヒドイデはコジロウの頭にくっついてきた。

 

 

『ヒドイデェ!!』

「俺じゃない、あっち」

「何やってんのよ、ミミッキュ」

『…………』

「ヒドイデ、ヘドロばくだん」

『ヒドイデ』

「シロン、こなゆき」

『コン!!』

 

 

しかし、シロンのこなゆきは打ち破れシロンは宙に舞い、下の方へと落ちていこうとしたのだ。

 

 

「シロン!!」

 

 

リーリエも咄嗟に飛び降り落ちて行くシロンを抱き締めたのである。

 

 

その時

 

 

「リーリエ!!」

 

 

サトシが飛び込み地面に直撃する寸前のリーリエを抱えクッションとなった。

 

 

「!!サトシ……」

「大丈夫か、リーリエ、シロン」

「あ、ありがとう、サトシ」

『コン』

「大丈夫!?リーリエ」

「セレナ……はい、サトシのおかげでわたくしもシロンも無事です」

「危機一髪、サトシ、すごい」

『カジカジ』

「ロケット団、また、お前らか!!」

『ピカピカ』

『!!………』

「ミミッキュ、やっちゃって」

 

 

ミミッキュはピカチュウの姿を見てすぐにでも攻撃しようと構えていたのだ。

 

 

その時

 

 

「シロン、こなゆき」

『コン!!』

 

 

シロンがこなゆきを放ちロケット団たちを凍らせたのである。

 

 

「すごいじゃん、リーリエ、シロン」

『カジカジ』

「もう、立派なポケモントレーナーよ」

「そうだな、セレナ……よし、ピカチュウ、10万ボル……」

 

 

その時

 

 

『クゥ!!』

 

 

凍りついたロケット団の背後にキテルグマが現れそのままロケット団たちを連れ去ったのだった。

 

 

 

 

『コン!!』

「シロン!!」

 

 

リーリエはシロンを抱き締めた。

 

 

「すごい、リーリエ、ポケモンに触れられてる」

『カジカジ』

「あ!!わたくし、いつの間にかシロンに触れてる……」

『コン!!』

「シロン、わたくし、すごく嬉しいです、シロン、これからもよろしくね」

『コン!!』

「よかったわね、サトシ……サトシ?」

「………え、ああ、ごめん、セレナ」

「何を考えてたの?」

「俺の昔の友達のことだぜ、そいつも昔はポケモンに触れられなかったんだ」

「その友達もポケモンに触れるように頑張ったのね」

「違うぜ、セレナ」

「えっ?」

「今のリーリエみたいにポケモンと友達になっただけだぜ、なっ、ピカチュウ」

『ピカピカ!!』

 

 

 

 

 

その頃、

 

 

「お土産、まぁあんたには世話になってるし、たまにはこうゆうのもいいんじゃないかと思って」

 

 

ムサシは持ち帰ってきたマラサダをキテルグマに渡したのだ。

 

 

『…………キィィィィィィ!!』

 

 

キテルグマは今までよりも格段に強くムサシを抱き締めたのである。

 

 

「息がぁぁ!!」

 

 

 

 

 

次の日、スクールでは、

 

 

「リーリエがポケモンに触れたんだよ」

『カジカジ』

「そうなんだ、良かったね、トゲデマル、これでリーリエとも遊べるね」

『マチュ』

「!?」

 

 

トゲデマルはリーリエの足に抱きつくがリーリエは硬直していた。

 

 

「他のポケモンはダメなんだ」

『アウッアウゥ』

「……でも、わたくし、頑張ります!!」

「おう、頑張れよ、リーリエ」

『ピカピカ』

「そうそう、頑張っリーリエ」

『カジカジ』

「マオ、がんばリーリエって何だ?」

『ピカピカ?』

「……サトシ、私はそんなギャグみたいなこと言ってないよ」

「そうなのか?」

「もう、オーキド校長のギャグじゃないんだから」

『カジカジ』

「でも、がんばリーリエってなんかいいよね」

「そうだ!!セレナの言う通り、がんばリーリエ、いいぞ!!」

「……カキ」

『マチュ』

「はい、わたくし、シロンと共にがんばリーリエ、頑張っていきます」

『コン』

 

 

その時

 

 

『ピカピ!!』

「どうした?ピカチュウ……!!セレナ、タマゴが……」

「!!」

 

 

サトシとセレナが見つけた水色のタマゴが激しく動き出したのだ。

 

 

「もしかしてこの子も生まれるの?」

 

 

セレナは動くタマゴを持ったのである。

 

 

そして、タマゴからポケモンが生まれそのポケモンは目を開きセレナを見た。

 

 

『……ピィ……ピィ……』

「ど、どどどどーしたの!?」

『ピィオネェェ!!』

 

 

タマゴから孵ったポケモンはフィオネだった。

 

 

「フィオネだ」

『ピカピカ』

『ピィオネピィオネ』

「ああ、泣かないで、よしよし」

『……ピィオネ……ピィオネ!!』

 

 

セレナがあやすとフィオネは泣き止んで笑ったのだ。

 

 

「フィオネか、珍しいな、アローラ地方でも少しだが目撃例があるポケモンだ」

『ククイ博士、フィオネの説明は僕がするロト……フィオネ、かいゆうポケモン、みずタイプ、暖かい海に住むポケモン、頭の浮き袋を膨らませて波間を漂いエサを探す……アローラ地方では運がいいと集団で浮いている姿が見れる場合があるロト、けど、近年は数が減少していて非常に珍しいポケモンロト』

「ねぇ、この子どうするのさ?」

『マチュ』

「みずポケモンなんだろ?だったらスイレンに任せるといい………!!(しまった、セレナの見つけたタマゴのポケモン、セレナと言わなければ……)」

「どうしたのさ、カキ」

『マチュ』

「いや、まて、やっぱり、セレ……」

「お願いね、スイレン」

「みずポケモン、任せて」

『アウッアウゥ』

「いや、セレ……」

「カキ、もう遅いと思うよ」

『マチュ』

 

 

フィオネはセレナからスイレンに渡されたのである。

 

 

しかし、

 

 

『ピィ、ピィオネェェ!?』

 

 

フィオネはセレナから離れた途端に泣き出した。

 

 

「どうしたの?泣かない泣かない」

『アウッアウゥ』

「(チャンスだ)フィオネをセレ……」

「そうか!!」

『ピカピ?』

「どうしたの?サトシ」

「フィオネはセレナを初めて見たからセレナをママだと思ってるんだ」

「え……」

「わたくし、本で呼んだことあります、ポケモンの中には生まれて初めて見た者を親だと思い込むポケモンがいると……」

『コン』

『サトシの見解は正しいロト、セレナで泣き止む可能性は90%を越えてるロト』

「セレナ、早くこの子を……」

『アウッアウゥ』

「うん、ありがとう、スイレン」

 

 

セレナはスイレンからフィオネを受け取り抱き抱えたのだ。

 

 

「ほら、フィオネ、よしよし」

『ピィ……ピィオネピィオネ』

 

 

フィオネは泣き止み笑ったのである。

 

 

「ほら、そうだろ」

『ピカピカ』

「すごいね、サトシ」

『ピィオネ』

「それじゃ、その子はセレナが育てたらいいよ」

『カジカジ』

「セレナの所ならククイ博士もいるから安心」

『アウッアウゥ』

 

 

その時

 

 

シロンがフィオネへ近寄っていった。

 

 

『コンコン』

『ピィオネピィオネ』

「シロン、また、お友達が出来ましたね」

『コン』

「シロンとフィオネは生まれたばかり、同級生だね、リーリエ」

「はい……わたくしもセレナもがんばリーリエです」

「私はリーリエじゃないよ」

「そうですね……なんだかこれからククイ博士の家にフィオネがいるとまるでセレナはママでサトシがパパのようですね」

「!!私がママでサトシがパパ……!!」

『ピィオネ?』

「おいおい、それじゃ俺がフィオネのおじいちゃんか、リーリエ」

「いえ、そういう意味では……」

「フッ、だましうちの冗談だ、これからハイパーボイスのように騒がしくなりそうだな」

「………………セレナがママでサトシがパパ……」

「カキ、正気を保って」

『マチュ』

 

 

こうしてリーリエはシロン、セレナはフィオネと言う新しい仲間が増えたのだった。

 

TO BE CONTINUED…




アニメだとこのはで落ちるリーリエのクッションしてたけどサトシがクッションした方がめちゃくちゃかっこいいし、サンムーンサトシのイメージを粉砕できる、xyサトシなら絶対そうした、因みにサトシがリーリエとシロン見て思い出したのはれっくうの訪問者に出てきたキャラクターです、名前忘れた、プラスルとマイナンと仲良くなった少年。


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爪跡の丘

「ただいまー」

『ピカピカー』

「あれ、サトシ、イワンコがいなわ」

『テーナ』

『ピィオネ』

「本当だ」

「どこ行っちまったんだ、イワンコ」

 

 

ククイ博士は家を見回すがイワンコの姿はなかった。

 

 

その時

 

 

『アンアン』

 

 

外からイワンコの鳴き声がしイワンコ用の入り口から入ってきたのだ。

 

 

「おかえり、イワ……え!?」

『ピカピカ!?』

「どうしたの、イワンコ」

『テーナ』

『ピィオネピィオネ!?』

「おいおい、ボロボロじゃねぇか」

 

 

帰ってきたイワンコの体はボロボロになっていたのである。

 

 

『これは擦り傷、切り傷……やけどもあるロト』

「バトルでもしたのか?」

『ピカピカ』

『この傷はポケモンによる物の可能性が高いロト』

「とにかく応急処置だ、イワンコ、こっちへ」

『……アンアン』

 

 

ククイ博士はイワンコの手当てをするために奥へと連れていったのだった。

 

 

 

 

 

次の日。

 

 

「………ってわけなんだ」

『ピカピカ』

 

 

サトシとセレナは昨晩のイワンコの様子をポケモンスクールのみんなに教えた。

 

 

「あの、それではイワンコをモンスターボールに入れておいたほうがよろしいのでは?」

「それがねリーリエ、あの子は野生のポケモンなのよ」

『テーナ』

『ピィオネ』

「え、そうなんですか?わたしくはてっきり博士のポケモンかと」

「そうなんだよ、俺もてっきり最初は博士のポケモンかと思ってたけど、博士が言うにはポケモンフーズあげたら付いてきたらしいんだぜ」

『ピカピカ』

「じゃ居候ってわけ?」

『カジカジ』

「手持ちだとばっかり」

『アウッアウッ』

「ああ、俺もそう思ってた、野生の居候にしては博士に慣れてるからな」

「そうだよねカキ、軽くバトルとかもしてたし」

『マチュマチュ』

『では、ボクがイワンコについて解説するロト……イワンコ、こいぬポケモン、いわタイプ、よく懐くので初心者にお勧めのポケモンと言われるが育つと気性は荒くなる』

「わたくし本で読んだことがあります、イワンコが気性が荒いのは進化の前触れだと」

「怪我の原因は特訓、イワンコ、進化近いのかも」

『アウッアウッ』

「ねぇ、ロトム、イワンコは何に進化するのさ?」

『マチュ?』

『よくボクに聞いてくれたロト、イワンコはルガルガンに進化するロト、そして、イワンコの進化系、ルガルガンには2種類の姿があるロト』

「2種類?」

『ピカピカ』

「そうロト、進化する時間によって種類が変わるロト、まず、日中に進化するとまひるの姿……ルガルガン、まひるの姿、オオカミポケモン、いわタイプ、素早く動き敵を惑わす、爪や牙の他、たてがみの尖った岩も武器のひとつ……そして、夜に進化するとまよなかの姿……ルガルガン、まよなかの姿、オオカミポケモン、いわタイプ、手強い相手を前にする程、血が高ぶる、勝つためなら我が身を省みず襲いかかる」

「……なんかまよなかの姿のルガルガン、怖いわ」

『テーナ……』

『ピィオネ……』

『イワンコは進化の時期が近づくと単独行動が増え攻撃的になると言われてるロト、いなくなったかと思うと進化した姿で帰ってくることもあるらしいロト』

「やっぱりあいつ進化が近いのか」

『ピカピカ』

 

 

 

 

 

「ただいまー」

『ピカピカ』

 

 

サトシとセレナが帰るとイワンコはピカチュウと遊び出したのだ。

 

 

そして、

 

 

『アンアン~』

 

 

イワンコはサトシに飛び付き体の岩を擦り付けたのである。

 

 

「いてててて……」

『ピカピ……』

「これが攻撃的……?」

「いや、セレナ、違うぜ、これは愛情表現だ、痛ければ痛いほど愛が深い……っと、それよりサトシ、セレナ、これを見てくれ」

 

 

ククイ博士がリモコンを操作するとモニターに部屋の様子が映し出された。

 

 

「博士、これってカメラですか?」

『ピカピカ』

「ああ、部屋中にセットしたのさ」

 

 

 

 

 

そして、次の日。

 

 

サトシたちが戻ってくるとイワンコは傷だらけで家にいたのだ。

 

 

「またかよお前」

『ピカピカ』

『……アンアン』

 

 

サトシたちはイワンコを手当てすると今日のイワンコの動きをカメラから見ることにしたのである。

 

 

「……一通り確認した、さて、見てくれ、これが俺たちがいない時のイワンコの様子だ」

 

 

モニターの中ではイワンコがソファーでくつろいでいた。

 

 

「そして、ここからだ」

 

 

イワンコは外へと出て行き、数時間後にはボロボロで帰ってきていたのだ。

 

 

「どうやら俺たちがいなくなると出かけボロボロで帰ってくるらしい」

「お前、どこで何してたんだよ」

『ピカピカ』

『アンアン』

「どうしますか?博士」

『テーナ』

『ピィオネ』

「……そうだな」

「こうなったらイワンコの後をつけるしかないぜ」

『ピカピカ』

『どうするロト?』

「それしかないな、よし、イワンコが出そうな時間帯に俺たちも外に出てうしろから追いかけるか」

 

 

 

 

 

再び次の日になりイワンコがいなくなりそうな時間帯になりサトシたちは出ていったのである。

 

 

「フィオネ、寝てくれて良かったわ」

『テーナ』

「この時間には連れてけないもんな」

『ピカピカ』

「!!サトシ、セレナ、イワンコが動き出したぞ」

 

 

カメラの様子をスマホで確認していたククイ博士がイワンコの移動に気がつきサトシたちと一緒にイワンコを追いかけた。

 

 

 

 

そして、イワンコを追跡すると何処かの丘にたどり着いたのだった。

 

 

その時

 

 

『『ワオォォーン!!』』

 

 

丘の高場にいた2つの種類のルガルガンが遠吠えをあげてたのだ。

 

 

そして、その遠吠えに反応し丘にイワンコや他の野生のポケモンたちが集まってきたのである。

 

 

 

「ルガルガンだ」

『ピカピカ』

「すごい迫力ね」

『テーナ』

「……!!そうか、ここは爪跡の丘だ」

「ククイ博士、何だ?それ」

『ピカピカ』

「俺も噂でしか聞いたことなかったんだがルガルガンや野生のポケモンたちの決闘場があるって……それがこの爪跡の丘」

 

 

 

そして、

 

 

『『ワオォォン!!』』

 

 

ルガルガン同士が遠吠えを上げて突撃をし野生のポケモンたちが歓声を上げた。

 

 

 

「すげぇ!!」

『ピカピカ!!』

 

 

 

そして、ルガルガンの決闘が止まり野生のポケモンたちとイワンコたちも決闘を始めたのだ。

 

 

 

「これか怪我の原因は……ピカチュウ!!」

『ピカピカ!!』

「テールナー」

『テーナ!!』

「まて、サトシ、セレナ、原因がわかってもイワンコの目的が大事だ、もう少し様子を見るんだ」

「……けど」

『ピカピ……』

 

 

 

イワンコや野生のポケモンたちは互いの技をぶつけ合ったのである。

 

 

 

「……これがポケモンたちの世界なのね」

『テーナ』

「そうだ、本来、俺たちが関わる場所じゃない、だから、俺たちは手を出しちゃ駄目なんだ、もう少し我慢だ」

「博士……」

『ピカピカ……』

 

 

 

その時

 

 

イワンコの首もとの石が光始めた。

 

 

 

「あれは」

『ピカピカ』

「技が出るかも知れないぞ」

 

『アンアンッ!!』

『ブゥバァァ』

 

 

イワンコの首もとの石が光るが技は放てずブーバーの放ったかえんほうしゃにイワンコは押し破られ戦闘不能になったのだった。

 

 

 

 

その後。

 

 

「イワンコ」

『ピカンカ』

 

 

帰り道を歩くイワンコをサトシたちは待っていたのだ。

 

 

「おかえり」

『ピカピカ』

『アンアン?』

「お前すげぇぜ、あんな強いやつにぶつかってくなんて」

『アンアン』

「お前のここの石、光ってたよな、博士が技が出るかもって言ってたぜ」

『アンアン?』

「なぁ、イワンコ、その技出せるように俺と特訓しようぜ、そして、あの強いブーバーに勝とうぜ!!」

『ピカピカ』

「!!アンアン」

 

 

そして、サトシはイワンコに擦り付けれたのだった。

 

 

 

 

 

次の日、海岸にて、

 

 

「恐らくイワンコが覚えようとしてるのはいわおとしだろう、岩を相手に飛ばす技だ」

「いわおとしか、よし、特訓するぞイワンコ」

『ピカピカ』

『アンアン!!』

「サトシ、どうやって特訓するの」

『テーナ』

『ピィオネ』

「力を入れるんだ、こんな風に……」

『ピカピカ』

『アンアン!!』

『サトシがやってどうするロト』

「まぁ、サトシは昔からこうだから」

『テーナ』

『ピィオネ?』

「よし、パワーアップのため走るぜ」

『ピカピカ』

『アンアン』

『大丈夫ロト?』

「まぁ、いいじゃないか、俺は好きだぜ、サトシのやり方」

「私も好きよ」

『科学的根拠がないロト』

「いいんだよ、要は気持ち、サトシの目を見たかロトム、サトシはイワンコの目と話していた、言葉じゃなく気持ちで話していたんだ」

『理解不能ロト』

 

 

 

 

そして、サトシとイワンコは特訓を続けカキのバクガメスがかえんほうしゃを放ちそれをピカチュウがかわしイワンコにかわし方を教えていたのである。

 

 

それを見たイワンコもかえんほうしゃをかわす特訓をしていった。

 

 

 

 

「こい、イワンコ!!」

『アンアン!!』

 

 

イワンコが不完全ないわおとしを放ちサトシに直撃させたのだ。

 

 

「サトシ、自分を的にするなんて」

『アウッアウッ』

「でも、前からあんな感じだし」

『テーナ』

『ピィオネ?』

 

 

 

そして、

 

 

『アンアン!!』

 

 

イワンコはいわおとしを完全な状態で放ったのである。

 

 

「うぉぉぉ!!………やったな、イワンコ」

『ピカピカ!!』

『アンアン!!』

 

 

 

 

 

『『ワオォォン!!』』

 

 

その後、イワンコは再び爪跡の丘に来ていた。

 

 

 

『遠いロト』

「見えればいいんだよ」

『ピカピカ』

 

『ブゥバァァ!!』

 

 

決闘が始まりブーバーはかえんほうしゃを放ったのだ。

 

 

『アンアン!!』

 

 

イワンコはかえんほうしゃをかわすとブーバーに攻撃したのである。

 

 

しかし、

 

 

『ブゥバァァ!!』

『アンアン!?』

 

 

ブーバーはほのおのパンチで反撃された。

 

 

『アンアン!!』

 

 

イワンコはブーバーのしっぽにかみつくをしたのだ。

 

 

『ブゥバァァ!!』

 

 

ブーバーはしっぽを振り回しイワンコを投げたのである。

 

 

『ブゥバァァ!!』

『アンアン!!』

 

 

ブーバーがかえんほうしゃを放とうとしイワンコの首もとの石が光りかえんほうしゃといわおとしが同時に放たれた。

 

 

そして、

 

 

『ブゥバァァ……』

 

 

ブーバーにいわおとしが直撃し戦闘不能になったのだった。

 

 

 

 

「イワンコ、お前のいわおとし、最高だったぜ」

『ピカピカ』

『アンアン!!』

 

 

イワンコはサトシに石を擦り付けたのだ。

 

 

「本当に仲良しね」

『テーナ』

『ピィオネ』

「ああ、そうだな……サトシ、これは俺の勝手な提案なんだがそのイワンコ、お前がゲットしてはどうだ?」

「え?」

『ピカピカ?』

「それ絶対いいよ、サトシ」

『テーナ』

『ピィオネ』

『ボクも賛成ロト』

「……博士、でもこいつ博士が可愛がってたんじゃ?」

「いいんだ、今、イワンコが一番信頼を寄せてるのはサトシだ、イワンコにとって最高のパートナーはサトシなんだ」

「イワンコ、お前はどうなんだ?」

 

 

サトシはイワンコを持ち上げたのである。

 

 

『アンアンッ!!』

 

 

サトシはモンスターボールを出した。

 

 

「よし、イワンコ、俺たちと一緒に!!」

『ピカピカ!!』

『アンアン!!』

 

 

イワンコはサトシのモンスターボールに触れ吸い込まれゲットされたのだ。

 

 

「よし、イワンコ、ゲットだぜ!!」

『ピッピカチュー!!』

「イワンコ、出ておいで」

 

 

モンスターボールからイワンコが出てきたのである。

 

 

『アンアン!!』

「よし、イワンコ、ピカチュウ、特訓だ、走るぞ」

『アンアン!!』

『ピカピカ!!』

 

 

サトシたちは走り出すのだった。

 

TO BE CONTINUED… 




たしか夜と昼で進化した姿が変わるのってアニメ設定だよね?ゲームだと時間は忘れたけどパッケージでそれぞれだよね?たしか


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小さな3匹ともう1匹

海岸にてスイレンとアシマリはバルーンの練習をしていた。

 

 

そこへ、

 

 

「よっ、スイレン、アローラ」

『ピカーカ』

「アローラ、また、バルーンの練習?頑張ってるわね」

『テーナ』

『ピィオネ』

「アローラ、本当にすごいよね、スイレン」

 

 

サトシ、セレナ、マオがスイレンの所へとやって来たのだ。

 

 

「アローラ、みんな」

『アウッアウッ』

「スイレン、バルーンはどうだ?」

『ピカピカ』

「アシマリ、すごいんだよ」

『アウッアウッ』

「ん?」

『ピカピカ?』

「見ててね、アシマリ、バルーン」

『アウッ』

 

 

アシマリは自分より大きいバルーンを作り出しその中にアシマリは入ったのである。

 

 

「すげぇ」

『ピカピカ』

『大きさもバルーンの強度も以前より上がってるロト』

「本当に頑張ったのね」

『テーナ』

『ピィオネ』

 

 

そして、フィオネはバルーンに飛び込んだ。

 

 

『アウッアウッ』

『ピィオネピィオネ』

『フィオネはバルーンの中が好きデータアップロード完了ロト』

 

 

バルーンは割れアシマリとフィオネは出てきたのだ。

 

 

『ピィオネピィオネ』

「フィオネ、バルーンに入れて良かったね、ほら、スイレンとアシマリにありがとうよ」

『ピィオネピィオネ』

「どういたしまして」

『アウッアウッ』

「これ、人は入れるのか?」

『ピカピカ』

「ううん、まだ人は入れない」

『アウッアウッ』

『ピィオネ?』

「こないだ私が入ったら割れちゃったから……」

「そうか、それじゃポケモンなら入れるよな、な、ピカチュウ」

『ピカピカ』

「うん、それじゃピカチュウから……アシマリ、バルーン」

『アウッアウッ』

 

 

アシマリは再びバルーンを作ったのである。

 

 

『ピィオネピィオネ』

 

 

しかし、フィオネが再びバルーンに飛び込んだ。

 

 

『ピカカ……』

 

 

ピカチュウはフィオネに苦笑いをしたのだ。

 

 

「ほら、フィオネ、順番よ」

『テーナ』

『ピィオネピィオネ!!』

 

 

フィオネは出たくないと駄々をこねたのである。

 

 

「まだフィオネ、赤ちゃんだから」

『アウッアウッ』

 

 

その時

 

 

『カジカジィィ!!』

 

 

アマカジがくしゃみをし甘い香りが蔓延した。

 

 

『ホゥ!?』

 

 

その香りで寝ていたモクローは目を覚ましアシマリに突撃しアシマリと共にバルーンの中に入ってしまったのだ。

 

 

『ホゥホゥ!?』

『アウッアウッ!?』

『ピィオネピィオネ!?』

「アシマリ、モクロー、フィオネ!!」

『ピカピカッ!!』

 

 

そして、そのまま小さな3匹の入ったバルーンは空へと飛んでいったのだった。

 

 

「「「「えぇぇぇ!?」」」」

『ピカピカァ!?』

『ロトォォ!?』

『テーナァ!?』

『カジカジィ!?』

「どうしよう、スイレン……」

『カジカジ』

「いくよっ……」

 

 

スイレンはサトシを引っ張り走っていったのである。

 

 

『あんなスイレン、初めて見たロト……』

「スイレン、アシマリの事になるとスイッチ入っちゃうんだ……」

『カジカジ……』

『スイレンはアシマリの事になるとスイッチが入るデータアップロード完……』

「ロトム、アップロードより私たちもいくよっ!!マオっ」

『テーナ』

「うん!!」

『カジカジ』

『セレナもフィオネのことでスイッチが入ってるロト……』

 

 

 

 

その頃、3匹を乗せたバルーンは空を飛んでいた。

 

 

『ホゥホゥ!!』

 

 

モクローはサトシたちが心配しているとアシマリに言ったのだ。

 

 

『ホゥホゥ!!』

『アウッアウッ!?』

『ピィオネ?』

 

 

モクローは全てはアシマリのバルーンのせいだとアシマリに言い出したのである。

 

 

『ピィオネ!!』

 

 

フィオネはアシマリのせいじゃないと騒いだ。

 

 

しかし、

 

 

『『『!?』』』

 

 

3匹入っていたことと3匹が暴れたことでバルーンは割れたのだ。

 

 

『ホゥホゥ!!』

『ピィオネピィオネ!!』

 

 

フィオネはモクローの上に捕まりモクローはアシマリを置いて飛ぼうとしたのである。

 

 

『アウッアウッ!?』

『ホゥ?』

 

 

アシマリは助けてくれと叫ぶがモクローはアシマリも飛べると思っていた。

 

 

『アウッアウッ!?』

 

 

飛べるわけがないとアシマリはモクローにうったえモクローはアシマリを足で掴むが重量オーバーで落ちていったのだった。

 

 

『ホゥォォ!?』

『アウゥゥ!?』

『ピィオネェェ!?』

 

 

 

 

ロケット団がアローラ地方の情報を傍受するためアンテナを設置していたのだ。

 

 

『これでアローラの情報を全てロケット団がキャッチするのニャ』

「あとはこいつを着けるだけだ」

 

 

そして、コジロウは最後の輪っかのパーツを取り付けうとしたのである。

 

 

その時

 

 

アンテナに何かが直撃しロケット団はアンテナの下敷きになった。

 

 

『アウゥゥ……』

『ホゥホゥ……』

『ピィオネピィオネ!!』

 

 

アシマリたちは何とか怪我をせず着地でき落ちていくのが楽しかったのかフィオネははしゃいでいたのだ。

 

 

『ニャニャ!?ニャーたちのアンテナが……』

「もう完成間近だったのに……」

「何してくれてんのよ!!」

『ホゥホゥ?』

『何ががじゃないのニャ!!』

『アウッアウッ!?』

 

 

アシマリはモクローを押さえつけて謝罪したのである。

 

 

『謝ってすむ話じゃないのニャ!!』

『……ホゥ!?』

 

 

モクローは自分の体にアンテナに着ける予定だった輪っかのパーツが着いてることに気づいて騒いだ。

 

 

その時

 

 

『ピィオネピィオネェェ!?』

 

 

フィオネが泣き出したのだ。

 

 

『ニャニャ!?ママに会いたいって言ってるのニャ』

「ママ?ママって……!!このフィオネ、あのジャリガールのだ、連れてるの見たことあるぞ」

「でもって、モクローはジャリボーイ、アシマリは青ジャリガールのポケモンよ」

『ちょうどいいのニャ』

「ゲットしてピカチュウ交換との人質……いや、ポケ質だ」

「いいわね……ミミッキュ」

『………』

「……は絶対に動かないから、コジロウ、頼んだ」

「おし、ヒドイデ」

『ヒデェェ』

 

 

その時

 

 

『アウッアウッ!!』

『ピィオネ?』

 

 

アシマリはバルーンを作りバブルこうせんを放ったのである。

 

 

『ホゥホゥ?』

『アウッアウッ!!』

 

 

なぜバブルこうせんを放ったのか理解出来ていないモクローにアシマリは逃げるのと指示しながらアシマリはフィオネをバルーンに入れ抱え身動きの取れないモクローは転がりながら逃げていった。

 

 

『待つのニャ!!』

『ヒデェェ!!』

 

 

そして、ニャースとヒドイデも追いかけていったのだった。

 

 

 

 

一方、サトシたちはアシマリたちを探していたのだ。

 

 

「どこ行っちゃったんだろう」

『カジカジ』

「……大丈夫かな、フィオネ……」

『テーナ……』

「きっと、大丈夫だ、セレナ」

『ピカピカ』

「……うん、サトシの言う通り……大丈夫、会える」

「……うん!!」

『テーナ!!』

「よし、それじゃ手分けして探そうぜ」

『ピカピカ』

『それは名案ロト、その方が見つかる可能性は上がるロト』

 

 

 

 

「おーい、ニャース、ヒドイデー!!」

「どこ行っちゃったのかしらね」

『……』

『ソーナンス』

「しょうがない、ムサシ、俺たちも行こう」

「そうね」

『クゥ!!』

「「え?」」

『……』

『ソーナンス!?』

 

 

キテルグマが現れニャースたちを追いかけようとしていたロケット団を連れていってしまったのだった。

 

 

 

 

『アウッアウッ』

『ピィオネピィオネ』

 

 

アシマリはフィオネを乗せ歩いていたのである。

 

 

『ホゥホゥ……』

 

 

モクローは身動きがとれず殆んど転がっていた。

 

 

その時

 

 

『そこまでニャ!!』

『ヒデェ』

 

 

ニャースとヒドイデがアシマリたちに追い付いたのだ。

 

 

『アウッアウッ……』

『ホゥホゥ』

『ピィオネ?』

『ヒドイデ、攻撃して捕まえるのニャ!!』

『ヒデェェ』

 

 

そして、ヒドイデはアシマリたちに攻撃をしようと接近してきたのである。

 

 

その時

 

 

『ヒデェェ!?』

『ニャニャッ!?』

 

 

どこからかひのこが放たれヒドイデを攻撃した。

 

 

『ニャァァ』

 

 

そのひのこを放ったのはニャビーだった。

 

 

『ニャんだ、おミャーは?』

『ニャァ』

『ニャーとやるきニャか?』

『ニャァァ』

 

 

そして、ニャースのみだれひっかきとニャビーのひっかくで対決となったのだ。

 

 

 

 

しかし、

 

 

『ニャに!?』

 

 

ニャースが敗れニャースは吹っ飛ばされたのである。

 

 

『アウッアウッ』

 

 

アシマリはニャビーにお礼を言った。

 

 

『ニャァァ』

 

 

ニャビーはどうしてここにいるのか聞いたのだ。

 

 

『アウッアウッ』

 

 

アシマリはニャビーに起きたことを話したのである。

 

 

『……ニャァァ……』

 

 

バルーンに入ってしまった原因であるモクローを見てニャビーは呆れた表情をした。

 

 

『ホゥホゥ』

 

 

モクローは体に着いた輪っかを取れないかとニャビーに聞いたのだ。

 

 

『アウッアウッ』

 

 

アシマリは自分では取れなかったことをニャビーに伝えたのである。

 

 

『ニャァァ』

『アウッアウッ……』

 

 

ニャビーは輪っかを見て自分でも取れないことをアシマリに伝えた。

 

 

しかし、

 

 

『ニャァァ』

『アウッアウッ?』

 

 

ニャビーは師匠に相談してみるから着いてこいとアシマリに伝えたのだった。

 

 

 

 

そして、ニャビーの背中にフィオネ、身動きの取れないモクローをアシマリのバルーンに入れて町の中を移動していたのだ。

 

 

『ピィオネピィオネ』

『ニャァァ』

 

 

フィオネはニャビーの背中も気に入ったようで喜んでいたのである。

 

 

 

 

そして、ニャビーは師匠であるムーランドがいる住み処の橋の下までアシマリたちを連れてやって来た。

 

 

『ニャァァ!!』

『ピィオネピィオネ』

『ムー……』

 

 

ムーランドはニャビーに今日は賑やかだなと言ったのだ。

 

 

『アウッアウッ』

 

 

アシマリは現状の状態をムーランドに伝えたのである。

 

 

『……ムー』

 

 

ムーランドの指示でモクローをムーランドの前に連れてきた。

 

 

『……ムー』

『……ホゥホゥ……』

 

 

ムーランドは硬直するモクローの体をひと舐めしモクローがサトシのポケモンだと察したのだ。

 

 

『ムー……』

 

 

ムーランドはさらに詳しい状況をモクローに聞こうとしたのである。

 

 

しかし、

 

 

『……ホゥホゥ……』

 

 

モクローは寝ていた。

 

 

『アウッアウッ!!』

 

 

アシマリは寝るなとモクローを弾いたのだ。

 

 

『ホゥホゥ!?』

『……ムー……ムーランド』

『ニャァァ!?』

 

 

ムーランドは冷や汗をかきながらもニャビーにサトシたちの元へと連れて行くように指示したのだった。

 

 

 

 

その頃、手分けして探していたサトシたちは一度合流していたのである。

 

 

「見つからないわ、色んな人に聞いてみたけど……」

『テーナ』

「どうしたらいいんだ」

『ピカピカ』

『……!!そうロト』

「どうしたロトム?」

『ピカピカ?』

『イワンコの嗅覚を使うロト』

「イワンコ?」

『ピカピカ?』

『アンアン?』

『イワンコは匂いを嗅ぎ分ける力がとても強いロト、イワンコならアシマリやモクローの匂いで追えるロト』

「ロトム、その情報遅くない……」

『カジカジ……』

『ロトォォ!?』

「よし、とりあえずそれでいこうぜ、俺のリュック、いつもモクローが入ってるから匂いがあると思うぜ」

『ピカピカ』

「イワンコ、これがモクローの匂いだぜ」

『アンアン』

 

 

サトシはリュックに付いたモクローの匂いをイワンコに嗅がせた。

 

 

「イワンコ、私、いつもアシマリ抱っこしてるからこれがアシマリの匂い」

『アンアン』

 

 

スイレンも自分に付いたアシマリの匂いを嗅がせたのだ。

 

 

「これがよくフィオネが遊んでる玩具よ、お願いイワンコ」

『アンアン』

 

 

そして、セレナはフィオネのお気に入りの玩具の匂いをイワンコに嗅がせイワンコは嗅いだ匂いを元に町を探すのだった。

 

 

 

 

『クゥクゥ……』

 

 

ロケット団の前でキテルグマは寝ていたのである。

 

 

「やっと寝たわ」

『ソーナンス』

「ムサシ、今のうちにニャースと合流だ」

 

 

ロケット団もニャースと合流するため動き出した。

 

 

 

 

それぞれ様々な場所を移動し途中モクローは女の子に撫でられ気を良くしてアシマリに怒られたりしていたのだ。

 

 

 

 

 

そして、夕方になり未だにアシマリたちはサトシたちと再開できず歩いていたのである。

 

 

『ピィオネ……』

『ニャァァ』

 

 

フィオネはニャビーの背中で眠っていた。

 

 

『アウッアウッ』

『……ニャァァ』

 

 

アシマリはニャビーにフィオネ可愛いでしょと言うがニャビーはべつにと答えたのだ。

 

 

その時

 

 

4匹の上に網が落ちてきたのである。

 

 

『アウッアウッ!?』

『ニャァァァ!?』

『ホゥホゥ!?』

『ピィオネ!?』

 

 

 

 

『!!アンアン』

 

 

その音にイワンコは気がついた。

 

 

『ピカピカ?』

『アンアン』

『ピカピカ……ピカピ』

「ピカチュウ、こっちか」

『ピカピカ』

「よし、行こうぜ」

『ピカピカ』

 

 

 

 

4匹はロケット団の網に捕らわれ吊り上げられていたのだ。

 

 

『アウッアウッ!!』

『ホゥホゥ!!』

『ニャァァ!!』

「ピィオネピィオネ!?」

 

 

ニャースとロケット団たちは既に合流しておりアシマリたちを不意打ちで捕らえたのである。

 

 

「アウッアウッ!!ホゥホゥ!!ニャァァ!!ピィオネピィオネ!?と言われたら」

「聞かせてあげよう我らが名」

花顔柳腰羞月閉花(かがんりょうようしゅうげつへいか)(はかな)きこの世に咲く一輪の悪の華、ムサシ!!」

飛竜乗雲英姿颯爽(ひりゅうじょううんえいしさっそう)、せつなきこの世に一矢(いっし)報いる悪の使徒(しと)、 コジロウ!!」

一蓮托生連帯責任(いちれんたくしょうれんたいせきにん)、親しき仲にも小判輝く悪の星、ニャースでニャース!!』

「「ロケット団 参上!!」」

『なのニャ!!』

『ヒデェェ』

『ソ〜ナンス!!』

 

 

そして、4匹は網に捕らわれたまま檻に入れられた。

 

 

「あんたたちのせいで秘密基地の完成がおじゃんじゃないのよ」

「まずはそのパーツを返して貰うぞ……て、1匹増えてるな」

「コジロウ、何あれ?」

「えぇっと……あ、ニャビーっていうひねこポケモンだ」

『さっきの借りは返すのニャ!!』

「あら、ニャース、もしかして負けたの?」

『ムサシ、うるさいのニャ、たまたまニャーの爪が調子悪かっただけなのニャ!!』

『ニャァァ』

「ニャース、なに言ってるのかしら?」

『こいつらを解放しろって言ってるのニャ』

「でも、あんたの仲間寝てるし遊んでるわよ……」

『ホゥホゥ……』

『ピィオネピィオネ!!』

 

 

モクローは眠りフィオネはニャビーの背中に登ってはしゃいでいたのだ。

 

 

『アウッアウッ!!』

『ホゥホゥ!?』

 

 

アシマリは起きろと言いモクローを起こしたのである。

 

 

『ニャァァ』

『ピィオネ……』

 

 

ニャビーは今は駄目と言いフィオネを優しく降ろした。

 

 

『まぁ、いいのニャ、お前の男気気に入ったのニャ、ロケット団に入らないかニャ?』

『ニャァァ』

 

 

ニャビーは即答で断ったのだ。

 

 

『アウアウ!!』

 

 

そのニャビーにアシマリの目は輝いていたのである。

 

 

『なんで断るのニャ!!』

『……ニャァァニャァァ』

『!!そんニャ事情があったニャんて……』

『ソーナンスゥゥ……』

『ヒデェェ……』

「何よ、ニャース」

「あのニャビー、なんだって?」

『……こいつはオヤビン肌のポケモンニャ、弱気者のために世を捨て、自分を捨て、今まで必死に強く生きて来たんニャ……』

「それはまた……」

「健気だよな……」

『よし、そのオヤビン肌の能力、さらに多くの人に役立てるのニャ、ニャーたちの仲間になればおミャーはもっと強くなれるのニャ!!』

『……ニャァァ』

『!!仲間になってもいいと言ってるのニャ、さすがオヤビン肌のポケモンだニャ』

『アウッアウッ』

『ピィオネピィオネ……』

『……ニャァァ』

 

 

行くなとアシマリとフィオネが言うがニャビーは悪いなと答えた。

 

 

『それじゃオヤビン、おミャーだけこっちに来るのニャ』

 

 

ロケット団が檻を開いたのだ。

 

 

その時

 

 

『ニャァァ!!』

 

 

ニャビーがひっかくで網を切り裂いたのである。

 

 

「「なにっ!?」」

『ニャにっ!?』

『アウッアウッ!!』

 

 

アシマリがバブルこうせんを放ち、そして、バルーンを作りロケット団たちをそれぞれ閉じ込めた。

 

 

『ホゥホゥ……』

『アウッアウッ!!』

 

 

アシマリはまた寝ていたモクローを叩き起こしたのだ。

 

 

『ホゥホゥ!?』

 

 

そして、モクローはたいあたりでバルーンごとロケット団を飛ばしたのである。

 

 

 

『オヤビン、ニャーはおミャーが気に入ったのニャ、いつか絶対仲間にしてやるのニャ!!』

「「ということで今度こそアローラ初の……」」

『「「嫌な感じ~!!」」』

 

 

ロケット団は彼方へと飛ばされていったのだった。

 

 

 

そして、この場所にサトシたちがやって来た。

 

 

「アシマリ」

『アウッアウッ!!』

「会いたかったよ」

『アウッアウッ』

「フィオネ!!」

『テーナ』

『ピィオネピィオネ!!』

「よかったぁ、怪我してない?」

『ピィオネ』

『ホゥホゥ』

「モクロー……って、何着けてんだ?」

 

 

サトシはモクローに付いていた輪っかに気がついたのだ。

 

 

『ピカピ』

「頼んだぜ、ピカチュウ」

『ピカピカ』

 

 

サトシがモクローを引っ張りピカチュウがアイアンテールで弾きモクローを輪っかから抜き取ったのである。

 

 

『ホゥホゥ!!』

「良かったな、モクロー」

『ピカピカ』

『ホゥホゥ!!』

 

 

その時

 

 

『ニャァァ』

「!!あれ、今の鳴き声って……」

『ピカピカ』

 

 

サトシはニャビーがいることに気がついた。

 

 

「ニャビー……」

『ピカピカ』

『ピィオネピィオネ』

 

 

フィオネは飛び出しニャビーへ近寄ったのだ。

 

 

『ピィオネ……』

 

 

フィオネはニャビーに行っちゃうのと聞いたのである。

 

 

『……』

 

 

ニャビーはフィオネに近寄りフィオネの頬を舐めた。

 

 

『ニャァァ』

『ピィオネ』

 

 

ニャビーはフィオネにまたなと言ったのだ。

 

 

「ニャビー、フィオネの面倒を見てくれたのね、ありがとう……」

『テーナ』

『アウッアウッ』

『ホゥホゥ』

 

 

そして、アシマリとモクローもニャビーにお礼を伝えたのである。

 

 

「ありがとうな、ニャビー、お前がみんなを助けてくれたんだよな」

『ピカピカ』

「……ニャビー、ムーランドは元気か?」

『ピカピカ』

『!!………』

 

 

ムーランドのことを聞かれてニャビーは一瞬表情を変えるも無言でその場を立ち去ったのだった。

 

 

 

 

 

一方、ロケット団が飛ばされた先にはキテルグマがおりロケット団を受け止めた。

 

 

『クゥ!!』

『「「何この感じ~!?」」』

 

 

ロケット団はそのままキテルグマの巣穴に連れていかれるのだった。

 

TO BE CONTINUED… 




フィオネのお気に入り、アシマリ、モクロー、ニャビーのコンビ、特にアシマリのバルーンとニャビー大好きフィオネ。


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