地雷と言うフラグを自らで作成し、処理するんだオリ主くん! (なめたけ上の上)
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ボツネタ 書こうと思ったけど、やめたボツネタ タツノッコ王国の住人

息抜きがてらにボツネタを投稿します。


さてさて、当物語の藤丸立香は転生者である。
ある日突然に藤丸立香になった…のではなく、神様的なのに第二の人生を送ってこいとFGOの世界に転生させられたのだが、転生の際に色々と特典居るかと言われたのだが誰がバトルするかと断ったのです。
コレは仮に転生の際に転生特典を貰った場合の仮の物語である。

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「…来ちゃったけども、どうしよ。」

第一の特異点、オルレアン。
この平行世界に藤丸立香…は、居ない。転生特典をfateの世界観に合わせると高確率でサーヴァントになる。今の彼はサーヴァント…ではない。
会津若松市の蕎麦屋でバイトしているただの学生だ。料理学校に通う為にと金を貯めていた。
なんで過去形かと言えば、人類史の焼却と共にカルデアに飛ばされた。
本来ならば人類史の焼却と共に彼の存在も藤丸立香(女)達が未来を手に入れるまで消えているのだが、その辺は御都合主義か、時間の影響を受けないようになっており強制的にカルデアに飛ばされた。飛ばされたと言っても、気付く者は誰一人として居ない。
所長であるオルガマリーは死亡し、大半の職員も死亡し、ロマンの頑張りでなんとかカルデアは動いている。
全スタッフを登録している機械はあるが、全スタッフを記憶している人間は誰もいない。
レイシフトと食料系のシステムは無事だが、それ以外が手遅れで手のつけようのないぐらいになっており、スタッフのデータが紛失。
一人ぐらい見たことの無いスタッフが居ても別の部門の下請けのスタッフだなと納得する。御都合主義かもしれないが、そうじゃないと話が進まないのである。
ロマンに料理専門のスタッフと誤魔化し、通信機器がぶっ壊れたと新しい物を要求。
今の彼はカルデアの食堂で調理をしているスタッフ…なのだったのだが、ふとあることが気になった。疑問に思った。マシュ以外にサーヴァントが居るじゃんと言う素朴な疑問だ。
本編って、藤丸立香とマシュだけじゃんと期間限定イベント用かと色々と見ていたが、どうも違うっぽい。
あくまでも此処は平行世界の一つだから、その可能性もあるかと思っていたのだが、藤丸立香が特訓中なんの躊躇いもなく宝死茶にステラを指示してるので怖くなりついてきた。
本人、何度でも使えるから任せろときれいな笑顔だったが、怖いのでコッソリとタイムマシンを作ってやって来た彼。

「…このままだったら、普通に倒しそうな雰囲気だなぁ…」

レアリティの話とか抜きにすれば、ジャンヌ・オルタが召喚したサーヴァントは割と雑魚である。赤陣営と黒陣営のサーヴァント、ハプニングとかマスターに問題なければ基本的に赤陣営の有利、ケイローン倒せばアキレウスを倒す手段がアキレス腱を狙うしかないと言う中々に無いくそっぷり。カルナが問題無く全力を出して長時間戦えるならば、カルナ一人でも全滅は容易い。
藤丸立香(女)の方にはアーチャーのクラスとしては充分なサーヴァントであるアーラシュや、槍を持ったクーフーリン、メディア、子ギルとか普通にいて、魔力もカルデアから供給されるので特に問題ない、て言うかこのまま倒しそうな雰囲気だった。

「う~ん…さっさと家に帰りたいし、手伝うか」

子ギル、居る時点で勝ち目は無いジャンヌ達。
マリーとモーツァルトが急いで向かってきているのを感じて自分も手伝おうと決める。
何故かと聞かれればさっさと家に帰りたいから。しかし目立つのは面倒なので、色々とする。

「あら、コスっとな。」

「だ、誰!?」

「驚き桃の木、山椒の木。
一気に時を渡りきってやって来たわよ、コスイネン。」

ワイバーンに乗って逃げようとするジャンヌ・オルタに野球ボールを投げる彼。
全く気付かなかった事とボールを当てられた事に驚くジャンヌ・オルタと藤丸御一行。

「あ、貴方は?」

「俺かぁ?
俺は、ヴォルトカッツェ。全国の女子高生の味方で好きなものは女子高生さ。」

「分かる、何だかんだで一番はJKだよね!」

それなりの変装をして藤丸御一行に現れる彼、もといヴォルトカッツェ。
言うまでもないが、偽名である本名はちゃんとある。

「待ちな、マスター。
てめえ、何者だ?緑色の変な格好をしやがって、見るからに怪しい…いや、何よりもだ何故女子高生と言う言葉を知ってやがる?」

「お前にだけは言われたくないですぞ、全身青タイツ。」

藤丸立香(女)はJK最高と言っていて、ヴォルトカッツェに近付こうとするもクーフーリンに止められる。
何故止められるかと聞けば至極単純だ。女子高生と言う言葉はこの時代にはないからだ。

「人間の癖に何故、女子高生って単語を知ってやがる?」

「僕ちんのDNAレベルで女子高生と言う単語があるのですよ。」

「ん、おかしくないか?
DNAって単語はこの時代にはない筈だろ?」

「あ、やべ。
口がついハゲっとじゃなくて、ツルッと滑った。」

「怪しさ満載ですよ。
ドクター、なにか反応はありますか?」

『何処からどう見ても普通の人間だ。
生体反応もただの人間で…それ以上もそれ以下の反応もない。』

余りにも怪しさ満載のヴォルトカッツェを怪しむサーヴァント達。
藤丸は普通に良い人だよと言うが、全員が怪しむ。

「こっちを睨むよりもジャンヌ・オルタを…あれ?
こっち、どっち?あっち?そっち?…もう、お馬鹿!逃げちゃったじゃない、ジャンヌ・オルタ。折角、とどめ刺すのを手伝おうとしたのに…オシオシオシオシィーナー!もうちょっと!じゃん!」

手伝ったのが仇となったのか、逃げてしまったジャンヌ・オルタ。
まぁ、別に逃げようが既にバーサーク・セイバーとかはぶっ倒されたので特に問題ない。
事を有利に進めているのは此方なので問題ない。

「す、すみません。」

「すみませんじゃないよ、全く!
…とりあえず、現地に召喚されてるサーヴァントを探せば大体どうにかなるのよさ。じゃあね」

ポケットから煙玉を取り出して、逃げるヴォルトカッツェ。
とりあえずは大丈夫だろうと気配遮断EXで見守る。見守ると言っても、完全に見守るのではなく、それなりの仕事はする。
この第一特異点オルレアンでは

「おい、大丈夫か?」

「貴方は何時ぞやの!?」

「全国のJKの皆さん!
特にその内双子JKとかにされそうなジャンヌとオルタちゃん、見ていますか!」

「なんでこんな時に…」

「もう、そう怪しまないで、マシュちゃん。
私、なんだかんだで味方だから。敵じゃないから。敵だったら、色々な方法で殺しに行くから。」

「味方か、それは助かる…と言いたいところだが、すまない。
竜を倒すしか脳の無いオレですらこの様に追い詰められてしまっている、見たところ戦士では無さそうだ。恐らくお前では倒せまい。オレが倒していれば…すまない。」

「竜殺しの英雄よ、俺ぁ、誰だと思っている?」

ジャンヌ・オルタが藤丸立香(女)を殺すべく、ワイバーン軍団とドラゴンを引き連れて進撃し、子ギルの次に危険な全快のジークフリートを追い詰められた時に現れ

「俺ぁ、過去未来、そして現代において史上最高の科学者で蕎麦屋だぜ…抜かりはない!こんな事もあろうかと、逆転王を用意してきたんだ!やれぇ、逆転王!逆転満塁サヨナラホームランだ!」

「おおぅ、ゴールデンなロボットじゃねえか!」

逆転王を呼び出し、ファヴニールをロボットで倒すと言う世界観間違ってねえかと言う偉業を成し遂げる。
その後も色々なところで藤丸立香御一行を変装しながらも助ける。

「驚き桃の木、山椒の木。
一気に時を渡りきり、やって来た来た地球のアイドル、ヤットデタマン!」

大体はヤットデタマン、イタダキマン、イッパツマンの姿でマシュ達に怪しまれまくるも助ける。
中でもスゴいのは第六特異点

「くっ、少しだけ彼のロボットならば最果てにて輝ける槍の外装を壊せると思ったんだけど…やっぱり、あれをどうにか出来るのは無理なのか…」

「既に勝負は決まっていたことなのです。
まぁ、あの様な鉄屑に王の聖槍を破壊する事など不可能ですが。」

『て、鉄屑?』

「おや、喋れたのですが。
ええ、鉄屑ですとも。見た目もダサい扁平足で、ケンタウロスの真似までしている。ケイローンになったつもりでしょうが、ケイローンとは程遠い。それを鉄屑と言わずとしてなんと言います?」

『扁平足……誰が扁平足だ!!許さん、許さんぞ!!大激怒ぉおおおおおお!!』

トリスタンがうっかり大巨神を怒らせてしまい、大巨神は大激怒してしまう。
自慢の弓矢を使い、大巨神は渾身の一撃で、最果てにて輝ける槍の外装をぶち壊した。

熱い展開なのは、第七特異点

「ヤッターワン、ペリカン、アンコウ、ゾウ、ジンベエ、モグラ、ブル、ドジラ、パンダ、コパンダ、ヨコヅナ、ドラゴン、コング、ココング!!」

「Aaaaaaaa!!」

ティアマトを足止めすべく、ヤッターメカを全機出動させた。
40分ぐらいは足止めできたが、ボロボロでとどめの一撃と言わんばかりにティアマトはケイオスタイドにヤッターメカを全て落としてしまう。

「逃げなさい!!
もう、貴方の自慢のメカは無いのでしょう!」

「ナメるな!最後の奥の手は隠すものだ!」

逃げろと通告するイシュタルを無視し、紫色の宝石をケイオスタイドに向けて投げるヴォルトカッツェ。
すると、ケイオスタイドが眩く光り出し、中から犬型のロボット

『キーーーング!!』

ヤッターキングが出現する。
とまぁ、こんな感じにとある特典を貰うと裏でこそこそして過去や未来を言ったり来たりしている。

終局特異点でのオチ

「えっほ、えっほ!
まさか最後の最後でコレが役にたつとは思いもしなかった。」

『言っている場合じゃないよ
まさか、正体が食堂のおじさんである君なんて…とりあえず、帰ってきたらママより怖いお仕置きだよ!』

「ドクロベェはどっちかと言うとキングハサンでしょうに!!」

『黙れ!
なんだ、あのダ・ベンキメカは!完全に喧嘩を売ってるだろう!私はあんな鼻じゃない!』

あくまでも、コレは特典を貰った場合の物語である。
平行世界は無限にあるので、探そうと思えば探せるし彼を召喚しようと思えば召喚できたりするのである。

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本編 第一の地雷 胃袋を掴む

「ロマン、こんな時にこんな話をするのは罰当たりだが…給料をくれ!」

「本当に罰当たりだね!?」

この男の名は藤丸立香。
FGOの主人公だが中身は転生者と呼ばれる存在だ。

「当初の予定とは物凄く狂ったんだから、くれよ給料。
なぁ、現カルデアのトップだろ!寄越せ、お給料!ブラック企業だって訴えるぞ!元に戻ったらカルデアの位置Twitt●rとかFace●ookとかにアップするぞ!具体的な位置、分かってんだぞ!」

「それはマジでやめてくれ。
世界的に大ダメージを与えるから、本当に洒落になら無い。」

「じゃあ、寄越せ給料。
カルデアには俺しかマスターが居ないんだから、48名分の給料を俺に。
文句は言わせんし、低賃金だったら暴動起こすからな!仕事に見合った給料を寄越せよ!現生じゃなくても良いからな。」

「はいはい、ちょっと待っててね。
確か錬金術とかに使う純金とか宝石魔術に使う宝石とかあったから、それでいいかい?」

「…まぁ、それだけにしとくよ。
こんだけあれば終わったあとに金を国に要求しなくても済みそうだし。」

藤丸立香に転生した男は転生した事により色々と絶望していた。
FGOは好きだが、あくまでも物語としてゲームとして見るから好きだと。
実際に生きてみたいとは思わないと。割とくそったれな世界だと。
まぁ、ゲームが好きだからってゲームの世界に転生して嬉しいと言うわけではないのと同じだ。
北斗の拳好きが蒼天の拳の世界に転生して嬉しいと喜んでいる奴がいたら、それは普通に精神的な病気だろう。

「え~と、金のレートは大体…うん。大丈夫。
次の特異点が終わったときの給料を用意しておいてくれよ。」

彼は当初、物語の舞台となる人利継続保証機関カルデアに行くことを拒みまくった。
料理の専門学校に行きたいなーとそれなりの進路があった。
抑止力が行きやがれとあの手この手で行かせようとするも振りきったが、主人公である自分がいないと世界滅ぶと気付いてしまい仕方なく来た。
仕方なく来たと言っても仕事はちゃんとやる。伊達にFGOはやっていない。
真面目にやればとりあえずは未来を取り戻せるのは確かだ。
サーヴァントの事を考えるマスターになって、とっとと未来を取り戻しておさらばしようとしていた。

「先輩、此処にいたんですね。」

「ああ、マシュか。
ロマンと色々と話し合ってまして…レイシフト先で物資調達出来るかどうかとお金の事を。」

サラッと嘘をつき猫を被る藤丸。
サーヴァントとのつきあい方、その①とりあえず、敬語。
個性が強すぎるで収まらない個性の持ち主であるサーヴァント、タメ口を使ったから殺すなんて考えを持つサーヴァントとか結構居る。何様のつもりだ神様だ俺様だ系サーヴァントが大体だ。
割とマジで一寸先は闇なので基本的に敬語である。今のところはロマンと黒ひげ以外は本性を知らない。

「そうですか。
10連ガチャの用意が出来たそうなので、行きましょう。」

「10連ガチャ…強力なサーヴァントが来てくれれば、マシュに負担をかけずにすみます。」

「すみません…せめて、真名が分かりさえすれば…」

「いえ、気にすることじゃないです。
例えマシュと融合したサーヴァントがなんであれ、マシュはマシュ。
無理にその人らしくなろうとするのではなく、マシュらしく戦いマシュらしく歩けばいいんです。」

「私らしくですか…」

「ええ、道が分からないのならばサーヴァントに助言を頂きましょう。
結果や過程はどうあれ、私達と違い彼等は偉業を成し遂げて歴史に名を刻んだ者達。
人生経験豊富で独自の価値観を持っていて、マシュの知らない世界を知っています。こんな状況なので助け合いが大事です。」

サラッと自分を頼らないように誘導する藤丸。
自分らしさと言うのが余りなく、イマイチ実感がないが分からないのならば知れば良いと藤丸の言葉に納得をした。
藤丸にとっては割とどうでもいい些細な事だが、マシュにとってはかなり大事なこと。
やっぱり先輩は先輩だと好感度が一気に跳ね上がった。

「…出来る限りすごいの来い。」

場所は変わり、サーヴァントを召喚する部屋で10連ガチャに挑む藤丸。
マシュとフレンドガチャで出したアーラシュ、マタハリ、黒ひげ、レオニダス、単発で来た俵藤太だけで世界を救うなんて、無茶にも程があるとダ・ヴィンチに土下座して石を用意してもらっていた。

「影の国より参っ」「新撰組一番隊組長」「新免武蔵…え」

「(うわ、雑だな。)」

藤丸の初の10連ガチャの感想はそれである。
おっぱい大きなセイバーと桜セイバーとおっぱいタイツ師匠が来た。
嬉しいことだが、一気に纏めてきた。隣に見知らぬサーヴァントが居て、軽く戸惑う3人。

「牛若丸、罷り越してきまし」「ランサー、アルトリア。召喚に応じ」「サーヴァント、アサシン、名を荊軻と…」

「ダ・ヴィンチちゃん、助けてくださ~い。」

もう雑とか言うレベルじゃないぐらいに、一気に纏めて出てきた。
ぽんぽこライダーに乳上に傍若無人の語源に当たるアル中。おっぱいタイツ師匠ことスカサハ以外はポカンとしてる。
これ、自分では無理だなとダ・ヴィンチちゃんを呼び出す。

「一回一回、来るとでも思ってたのかい?」

「…え、そうじゃないの?」

「そんなゲームみたいに都合の良い展開になると思うな!」

「(いや、此処ゲームですやん。メタ発言多いゲームですやん)」

藤丸達に召喚されたサーヴァント達は藤丸がマスターで大丈夫なのかと軽く心配をするが、カルデアとか現時点での世界の事情を聞いて、一般人が頑張っているんだなと少しだけ評価を上げた。

「とりあえず、食事にしましょう。
全くと言って戦闘面では使い物にならなくて、鍛える気は無いですが料理とか出来ますので、サーヴァントのサポートは出来ます。」

サーヴァントとのつきあい方 その② とりあえず、飯。
現代において物の流通が良くなり、胡椒とかも滅茶苦茶手に入る様になり、色々な飯が出来るようになった。ギルガメッシュみたいな我様系で無い限りは大抵釣れる。
食事と聞いて、何名かのサーヴァントは反応する。来て早々、良いのかと何名か考えるがマスターが進めているので、もてなしを受ける。

「おぉ、来たか来たか。
マスターお手製のカレーだ、山の幸を大量に使っていて、米は俺の米だ!」

まぁ、もてなしと言っても余り贅沢は出来ない。
俵藤太の宝具で食料事情は解決したと思うが、米を無限に出す俵と山海の珍味を出す鍋なので、バニラエッセンスとかバターとかめんつゆとかカレー粉は出せない。原材料は出せるので、香辛料を一から挽いて小麦粉と一緒に炒めた世に言う日本風カレーを作った。無駄に手間がかかっている。
宗教的なアレを考慮し、肉はカレーには入っておらず、鳥、豚、牛のカツを揚げれば良いだけの状態にしており俵藤太が何時でも準備出来てるぞとサムズアップする。

「全部寄越せ。」

「じゃんじゃん食えよ!」

良い匂いがするので、何事もなく食べるアルトリア・オルタ(槍)
他のサーヴァント達も、匂いに釣られて食べる。
見た目はアレだが、辛くて旨い。米と合う料理だとスプーンを進めるサーヴァント達。

「手間暇かけて作って正解だった…」

ボソリと冷蔵庫を開けながら呟く藤丸。
失敗したらどうしようと思ったが、なんとか上手く言った。まずいと言われたら、おしまいだったと一安心。
スカサハはわざわざ自分達を歓迎するために手間暇をかけていたのかと少しだけ呆れるが、旨いものを頂いてそれはないなとマスターの評価を改める。
デザートにアイスクリームを出してもらったので、評価を更に上げる。

「これでサーヴァントとは仕事の関係と言う信頼を築き上げたはず。
今はこんな状況だし、恋愛なんてしてる暇無いし…さっさと、未来を取り戻して家に帰ろ…あ、サーヴァントの服とか用意しないと。年中同じなのは不潔だ…何処かで調達しないと。」

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第二の地雷 はじめての共同作業(料理編)

アーラシュとかスカサハとか色々と強いサーヴァントが召喚できた。
いざ邪竜百年戦争へ!とはいかない、この藤丸立香。
フレンドガチャ的なのは存在する癖にフレンドと言う概念が無く、レベルカンストしておかないと面倒なので鍛えることに。
2年ぐらいは世界は滅びないから安心でサーヴァント達を霊基弄くってお着替えさせたり脱がすのに、忙しい。
黄金の果実をジュースにし、マラソンを送っている。
聖杯は現状的に一個だけなので誰にも使わないのである。

「…」

「ふふ、可愛い寝顔。」

黄金の果実をジュースにして色々と頑張ってみたものの、限界が来たので一休み。
サーヴァント達も疲れているので別の部屋で寝ているのだが、マタハリはコッソリと部屋に忍び込んだ。
戦闘において全く役に立たないマタハリ。添い寝をしようとコッソリと部屋に忍び込んでいた。

「…」

完全に意識を落としていないので、起きている藤丸。
スッと布団を開け、マタハリがベットに入れるスペースを作り一緒に寝る。
マタハリのおっぱいとか揉みたいが、揉まない。彼はエロゲの主人公の様に貞操概念は薄くないのである。て言うか、こんな時に恋愛とかしているとスゴい罪悪感が生まれる。
未来を失い滅びそうだったら、イチャイチャするんじゃなくて真面目に世界の未来を取り戻そうと努力する。本人の人生が危ういがな!

「主殿!!」

「…なんですか?」

「心臓を取ってきました!」

「…ッチ」

完全に意識を落とし、眠っていると血塗れの牛若丸がやって来た。
手には7個の蛮神の心臓を持っており褒めて欲しい顔をするが、ぶっちゃけた話渡す相手は間違っている。ダ・ヴィンチちゃんに渡して保管して貰わないとダメである。

「主殿?」

「牛若丸さん、ありがたいのですが私に渡しても意味がないのです。
知っての通り私は魔術師とは程遠く、魔術師になるつもりも全くと言って無いのです。
これの使い道はスキルレベルあげるぐらいで、全くと言って使わないのでダ・ヴィンチちゃんに渡してください。」

「あの、主殿…頭が痛いのですが」

「心臓を取ってきた事は嬉しいですが、それだけです。
勝手に戦った…もう此処までの道が血塗れじゃないか。やめてくれよ」

ドボドボっと此処までの道が血まみれ。
牛若丸の足跡も血で出来ており、血には牛若丸の血は一滴も含まれていない。
スプラッタ映画よりはましだが、掃除が大変だ。
軽く牛若丸の頭を拳でグリグリしたあと、アルコールスプレーをティッシュにかけて顔を雑に拭く。

「令呪をもって命ずる。
さっさとシャワーを浴びてから、床掃除してこい。此処にある道具を使ってちゃんとだ。刀で削り取るな。」

一日ひとつ回復するとはいえ、回復したばかりの令呪を使う藤丸。
牛若丸は藤丸が怒っているのが分かるので、逆らうことなく命令に従った。

「…これ、処理しないと。」

シャワーを浴びに行った牛若丸。持ってきた心臓を置いていった。
どうしようと悩む藤丸。心臓を手に取るとバクンバクン動いていて、かなりキモかった。
生肉とか触るのに抵抗は無いが、コレは無理だと適当な袋に詰めて放置し、もう一度眠った。

「勝手にレイシフトしないでほしい…怪我したら困る。
迷子になったら困る。聖杯の欠片見つけて馬鹿なことをしたら困る…何事もなくてよかった。」



「…」

時は過ぎて、お昼過ぎ。
種火と素材集めのマラソンも良いが、カルデアの事も考えないといけない。
機械の整備はロマン達裏方が分からないなりに色々と頑張っているので手伝わないが、他の事は藤丸は手伝う。食べ物の事とか。
米や魚、野菜、肉の食料は俵藤太のお陰で底をつく事は無いがバターとかは一から作らないといけない。英雄王が来てくれれば一瞬で終わるだろうが、地味にケチな所もあるのでグルメテーブルを貸してくれないだろう。

「マスター、うどんを作ってるの?
私、東西、どっちのうどんも食べれるから、どっちも作ってくれない?」

「あ、沖田さんは関西でお願いします。」

「いや、大元となるパン生地を作っています。」

小麦粉と水のみで生地を作っていると、うどんを作っていると勘違いしてきた武蔵と沖田。
うどんを作っているのではなく、パン生地を作っている。米と違って、パンは保存が出来ないので一から作らないといけない。時代的にパンが馴染みない、二人。
戦う以外に脳がない二人はどうせ暇だろうと、藤丸は手伝わせる。

「えっと、こうですか?」

「ああ、違います。
こう言う風に生地を捏ねるんです。」

仲良くパンを作る藤丸。
沖田達がちょっと下手なので、手を取って生地をこねるコツを教える。
こうやってノビノビと平凡にパン作りなんてのがはじめてで、手を取られた二人は頬を赤らめるが、直ぐに冷静になる。

「マ、マスターは料理上手なんですね!
沖田さん達、余りこう言うのしませんし時代的に男が料理もイメージがないので新鮮です。」

「…うん、料理するのは好きですよ…」

スッと藤丸の方の地雷を踏み抜いた沖田。
コレがFGOじゃなければエルメロイⅡ世の事件簿とかアポだったら今頃は料理学校に通っていたんだなと落ち込む。
世界が滅ぶから真面目にやろうとしていても、色々と現実から逃げている部分もあったので現実を見せられて落ち込む。
俺、なにやってるんだろう。

「なんか、言っちゃいけない事を言ってしまったかな?」

「気にしないでください。」

とは言うものの、気にしてしまう沖田と武蔵。
諸説ありと言うか色々と違うところはあるが、自分達の事は色々と調べようと思えば調べれるが、マスターである藤丸については全くと言って知らない。
よくよく考えれば、魔術師とは程遠い一般人。
なんでこんなところに一般人が居るのだろうか。レイシフト出来るからと言って、来るのはおかしくないか?と考える二人。
きっと、マスターは此処に来ないといけない重大な事情があるんだ。
それが原因で命を賭けないといけなくなったんだと考え、守らないといけないと強く決心をする。

「マスター、なにか摘まめる物はないか?」

「馬から降りて。」

まぁ、それはそれとしてパンを焼いているとやって来たアルトリア・オルタ。
確実にタイミングを見て来たなと全員が察するが、言わない。
藤丸はそんな事よりもラムレイから降りろと強く言う。調理場に馬が入ってきたら大問題だ。
馬から降りると、チラッとオーブンをみるアルトリア。
多目に作ってあるので、他のサーヴァントが食べる分は余裕にある。

「ハンバーグは何処だ?」

「いきなり強欲すぎませんか!?」

「私は今、ハンバーガーの口だ。それ以外は受け付けん。」

摘まめる物を探しに来た人が言う事じゃない。
沖田と武蔵は追い返そうかなと考えるも、藤丸が肉を用意していたのでやめた。

「オルタさん、ハンバーグを作りましょう。」

「…私は料理は出来ない。」

「いや、作って貰わないと困りますよ。
マシュと私は常に特異点に行くメンバーで藤太さんみたいに料理出来る人が居ないとき…特異点に居るサーヴァントはともかく、待機しているサーヴァントは飯抜きですよ。」

「え?」

裏方は特異点に居る藤丸達を観測したりするのにスゴい忙しくて、飯を作っている暇はない。
幸い、軍人が食べるカロリーメイト的なのやお菓子があるので問題ないが特異点に居る間は料理している暇なんてものは無い。

「ちょっと待って。
ご飯抜きなの?ないのご飯?」

「正確には作る暇なしですね。」

「ま、まぁ、2、3日ぐらいならどうにでもなります。簡単な物ならば沖田さんでも作れますし」

「特異点に居る期間、長いときだと一ヶ月以上を見込まれますよ。」

「こふぁあ!?」

安定のお家芸を見せる沖田。
武蔵は顔を少しだけ青くし、オルタは固まったままだった。
ここ数日、全サーヴァントがマスターである藤丸の好意に甘えて食事を頂いていた。
アレが暫く無いと思うと飼い殺しに近いも同然。料理で英霊にまで昇格したサーヴァントはいないのかと一瞬だけ考えるオルタ。

「とりあえず、ハンバーガー作りましょう。
このご時世、料理はするしないとかじゃなくて出来て当然なので…レシピもありますので、ちゃんと作りましょう。レシピ通りに。」

割と大事な事なので二回レシピ通りにと注意する。
第2第3のエリザベート…は、既に居る。考えようによっては第4のエリザベートまでいる。とにかく第5第6のエリザベートが出来ては困る。
藤丸は注意をして、出来る限り分かりやすく説明をして3人と一緒にハンバーガーを作るのであった。

「…悪くはないな…」

戦いとか全くと言って関係ないほのぼのとした感じ。
世界が何時滅ぶかどうかわからない状況だが、この時間は3人のサーヴァントにとっては心地よかった。
後日、万能ハイスペックオカマ(ダ・ヴィンチちゃん)は料理も天才的なのを3人は知るが、藤丸と一緒に料理を作っていたいと極力頼らないようにする。

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第三の地雷 見える報酬

「ではこうしましょう。
シミュレーター内でカルデアの外を再現し30キロ以上の速度を保ちながら、30キロのダンベルを両手に持ちつつ、私達が石を投げるのでそれを避けて100周する。」

邪竜百年戦争を終えた藤丸一行。
清姫がついてきたが、怖いので即座にマナプリズムにした。

「ダンベルを持ち上げるノルマが無いぞ。」

「如何にスパルタの王と言えど加減は出来ます!
持ち上げる回数も決めてはマスターに限界が来ます!上手く詰め込むには何事も計算しなければ。」

少し前に邪竜百年戦争での出来事を纏め、色々と反省会をしたりした。
スカサハ達が居るので基本的に戦闘で負けると言うのは無いが、それ以外に反省すべき点が多い。一番はマスターである藤丸が足手まといと言うこと。
マスターとサーヴァントを戦わせても意味がないので、それについては文句は誰一人言わない。しかし、移動とかに意外に手こずったり、集中的に狙われた。
藤丸自身は決して体力が無いわけではなくむしろある方で、カルデアにあるルームランナーとか使って足手まといにならないように日夜体力作りに励んでいるが、サーヴァントと人間じゃ地力が大分違う。

「後、濡れたマスクもつけましょう。空気を吸いにくくなります。
様々な魔術礼装を使いこなすべく裸一貫ではなく魔術礼装全てを着て貰いましょう。
空気の薄いところで走るだけでも通常の倍以上は体力を消費しますが、それに馴れれば通常の倍以上の力、いや、筋肉がつきます!
となれば、走る以外にも敵からの攻撃を避けさせ、一定の速度を保たせ、ダンベルを持たせて筋トレさせれば私の計算では通常の倍の倍の倍の倍、いえ、マスターは努力家なので通常の倍の倍の倍の倍の倍、即ち5乗の成果を出します!」

なので、マスターを鍛えるかとスカサハとレオニダスが動き出した。
二人で如何に効率良くマスターを鍛えるか話し合いながら藤丸のマイルームへと向かう。
言うまでもないが、シミュレーターとはいえ魔術礼装を数枚着た状態で標高6000メートル越えと同じ環境を道具なしで放り出されてスカサハやレオニダスに石を投げられながら、30キロの重りをふたつ持って100周だなんて無理である。
石は当てないつもりだが、本気で投げるので何処に当たっても確実に死ぬ威力。
当てるつもりで投げないからまだ優しいと二人は考えている。

「おぉ、アーラシュ殿。
ちょうど良かった。貴方の千里眼ならば360度、全てを見渡せますし少しだけならば未来予知が出来ます。マスターを鍛えるので当たるか当たらないかのギリギリの所に矢を撃って貰えませんか?」

「おぉ、俺に出来ることならばって、今はマスターに会うのはダメだ。」

「何故だ?」

マイルームへ向かうと、ドアの前にアーラシュが立っていた。
ちょうど良いとレオニダスはアーラシュの弓矢を追加しようと考えて、誘い、アーラシュは誘いに乗るものの、藤丸に会ってはならないと二人を止める。
何かあったのかと疑問に思うスカサハ。アーラシュはとりあえず、霊体化して気付かれない様に慎重に部屋に入るんだと霊体化して入る。

「無理…あれは無理ぃ…」

マイルームにはバケツを片手にゲロを吐くマスターがいた。
身体をガクガクと震わせながら、吐くものがもうないのか胃液を吐いていた。
スカサハとレオニダスはその光景を見て、直ぐに実体化をしようとするもアーラシュに止められ、マイルームの外へと出る。

「マスターは健康な肉体だと言われたのでは!?」

「オルレアンで病原菌を拾ってきたのかもしれない、今すぐに医者を」

「アレは、医者が居てもどうにもならない。
コレから先の事を考えれば、マスターが自力で乗り越えないといけない試練だ。」

転生者と言う点を除けば、本当に本当に一般人と大して変わらない藤丸。
fateをそこそこやっているので魔術と魔法の違いとかも大体わかっているが、割とマジな一般人だ。故に人殺しなんてしたことない。
漫画やゲームの主人公は刃物を持って銃を持って人に攻撃しているが、この藤丸はそんな事は全くと言って出来ない。生きた魚を殺すのは余裕で出来るが。
特異点Fにはなにもいなかったが、邪竜百年戦争ことオルレアンではワイバーンが人を襲っており、軽く人間がバラバラとかもあった。

「平和な日々が続いたって証拠だから、出来れば慣れないで欲しい。」

それを思い出して吐いている藤丸。
コレから先、そういうのが当たり前になってくるので、早い内に慣れないといけない。
アーラシュは吐いている理由を二人に説明したあと、7つの特異点での人理修復さえすれば元に戻るから死に対する価値観を変えないで欲しいと強く願う。

「ところで、貴方は何故マスターの部屋に?」

「マスターが色々とおかしいから、ちょっと腹を割って話そうかとな。
俺達に色々と気を使ってくれてるけど、そのせいで色々と無理していて一人でなんか背負い込んでるみたいだし…心配なんだ。」

見抜ける人には割と見抜ける、藤丸の被っている猫。
ヤンキー聖女みたいにボロは出さないものの、魂とか見たり観察眼があるサーヴァントには割と見抜かれる。素の状態がどんなのかは分からないが、善人であることは確かで戦えないなりに色々と頑張っている。絶対に裏切らないと言える。
だからこそ、アーラシュは心配だった。



「まぁ、拙者達はそう言うの当たり前な世界の住人ですからね。
考えようによっては、マスターの方がおかしいのですぞ。サーヴァントは当たり前の世界の住人ですから。」

必死に自分を落ち着かせ、なんとか吐かなくした藤丸。
コッソリと黒ひげと共にレイシフトして、自腹で色々と調達してきた。結構金が掛かった。
サーヴァントとのつきあい方 その③ 見える報酬 御褒美。
物で釣るのはいけないことだけど、効率が良いよね!成功した際の好感度はかなり上がる。
なんでも持ってる系とか騎士として当然です系のサーヴァントには効かないが、此処にいるサーヴァントにはそれなりに効いた。

「そう言うものなのか?」

「そうですぞ。
金、それこそたった100円でキンキンに冷えた果物のジュースなんて夢の様な時代で御座る。
海賊の代表格であるこの黒ひげも負けました。現代には勝てなかったお…」

ゲームをしながら、黒ひげに人殺しの事とかを聞く。
黒ひげにとっては当たり前の事で、余り思うところは無い。
むしろそう思うのがおかしい逆だったりすると言う。

「いや、勝てよ。」

「無理無理無理無理。
と言うか、マスターは現代のUMEEEE飯でサーヴァントの心を握ってるから、そんな事を言っちゃダメだって。
それにぃ、拙者、海賊であると同時に紳士であり、サーヴァント界で最も現代に馴染んでいると言っても良いサーヴァントでござる!デュフフww黒ひげ大勝利ですぞ!」

沖田に斬られろと言いたいが、割と事実である。
現代に馴染んだり、対応できるサーヴァントが誰かと聞かれれば、確実に黒ひげである。
メディアと金時もそれなりに現代に馴染んでるが黒ひげが一番馴染んでいる。
召喚すると同時にオタクになっているって、本当んなんの知識を与えたんだ聖杯。
しかし、こんな感じだからこそ藤丸は素で話せる。夏休みは遊びにいかずに家でゲーム漬けと言い、実行する人間なので割と黒ひげと合う。
黒ひげも藤丸に金を出してもらったりしているし、話が合うので裏切るとか嫌うとかは無い。唯一不満があるなら野郎であること。女のマスターが良かったらしい。

「オルタ達、喜んでくれるだろうか。」

「大丈夫ですぞ。
少なくとも、拙者のようにオシャレをしようとしてないので意表をついています。
あの全身タイツBBAなんぞ、毎日毎日、同じ格好で汗まみれで絶対臭いでおじゃるよ」

本人いたら、絶対に殺してくるだろうなと冷静に藤丸は考える。

「お~い、主がコレを置いてくれたのか?似合うか?」

「ええ、浮かれるのはいけないことですが少しでも形にしないと…似合っていますよ。」

「切り替えはええな。」

呑気にゲームをしていると黒いチャイナ服を着た荊軻がやって来た。
黒いチャイナ服は黒ひげと一緒に荊軻の為にと買ってきた物で、綺麗な荊軻には似合っているのだが後日、似合ってるけどチャイナ服は買うもんじゃないと少しだけ後悔する。
黒ひげは藤丸の切り替えの早さをつっこむ。

「そうか、少し自信が無かったが…君が真剣に選んだものだ、大事にするよ。」

「まぁ、すると言っても最終的にマスターが洗濯するはめになるのですが」

良い雰囲気なんぞぶち壊してしまえと言う黒ひげ。
荊軻にボコられて、追い出される。

「服も良いが、私は酒が一番好ましい。」

「色々と置いてた筈ですが?」

「連れないな、女がこんな格好をして酒だと言っているんだ」

「…場合によっては令呪で強制的に寝かせますからね。」

酌しろと酒瓶を見せる荊軻。
藤丸はおつまみを作るべく、調理場へと向かった。

「いやぁ…良い主に巡ったものだ。」

杯を何処からか取りだす荊軻。
酒を注ぎ込みぐびりと飲む。飲みまくる。
藤丸が色々と作ってきた頃には完全に出来上がっており、悪ノリしていたのもあって藤丸に酒を進めるが、断られて私の酒が飲めないのかとキレて、空の酒瓶で殴られる藤丸。
軽く意識を失いかけるが、なんとか耐えきり、最後まで荊軻に付き合う。
ゲロをかけられたりするが、なんとか荊軻を自分のベットに寝かしつける。
二日酔いした時の為になめこの味噌汁を作り、藤丸は床で寝るのだが、次の日、色々とややこしい事が起きた。

「その、本当にすまない。」

「いえ、気にしてませんよ。」

酒に酔っていた時の記憶が普通に残っていた。
酒瓶が割れる威力で殴られ、ゲロを浴びて、ベットを占領された藤丸だが特に気にはしていなかった。

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転生ぐだ男の第一の地雷、爆破

【(2×2)(0×3)(2×3+*)(6×1)(3×1)(0×3)(4×5)(2×1)(5×2)(1×2)(9×5)(1×2)(9×5)(4×5)(2×2)(2×1)(9×4)(4×1)(6×1+*)(1×1)(1×2)】

「我ながら雑な暗号だな。」

邪竜百年戦争での出来事をリアルで体験した藤丸。
本物の藤丸立香はチートだなぁと思った。俺は藤丸立香じゃないし、なりたいとは思わないと思った。しかし、チートな藤丸立香でさえマジで命懸けなんだ。
此方は命懸けなのは当然として、第二、第三のプランを考えて更にはもしもの時に備えて色々と準備をしている。
カルデアに来る前に命懸けの旅とか死んでもごめんだの色々と爆弾発言をしたのでキングハサンとかホームズ辺りが、色々と怪しんでるのでその時ように色々と用意している。
王様系のサーヴァントにも見抜かれるだろうし、色々とプランを用意していたりする。
話す内容を暗号化(笑)するとか用意周到過ぎるかもしれないが、これぐらいしとかないと落ち着かないのである。
雑な暗号だが、黒ひげとかの現代に馴染みすぎなサーヴァントとかアンデルセンみたいな文科系以外には解読出来ない暗号。アーラシュとか沖田辺りに見せたら、確実に解読は出来ない。
オジマンディアス辺りはサラッと解読出来るが、解読方法が若干違うだろう。

「…まぁ、いざとなればキノコに押しつけよう。」

色々と書いてみるものの、ホームズ達に聞かれたら答える内容が上手く纏まらない。
この未来を取り戻す戦いが終わった際に書くお礼の手紙的なのはアッサリと書けると言うのに。色々と考えた結果キノコに全てを押しつけようと、結構とんでもない事を考える。
暗号を書いた紙を懐に入れるとマイルームを出る藤丸。
なにをするかと聞かれればガチャである。マスターが一人と言えど、サーヴァントは多いに越したことはない。
アーラシュ居る時点でアーチャーなんていらないんじゃね?と言う考えは、一部のサーヴァントが持っていたが、アーチャーは矢を使わないものである。




「デオンさん、大丈夫ですか?」

「あ、ああ、大丈夫だよ。」

ガチャった結果、デオンを引き当てた藤丸。
スカサハとかアーラシュが居たので、邪竜百年戦争でバーサーク状態になっていたサーヴァントであるデオンはアッサリと殺されたものの、藤丸を失禁させるぐらいの成果はあげた。
その事をハッキリと覚えているせいか何とも言えないデオン。
あの時はすまなかったと謝ろうと考えているのだが、あの時の事を極力触れない様にしており、諸悪の根源はジャンヌ・オルタと青髭でバーサークされたデオンだけは罪はないと特になにも触れない。
仮に別の聖杯戦争で藤丸の敵として召喚されていたら、沖田とか普通に斬り殺すのでサーヴァントなんてそんなものだ、状況に応じて敵味方だと一線を割りきってる。
まぁ、今後記憶を持った状態で敵として鉢合わせしたら令呪を使われでもしない限りは攻撃すらしないぐらいに仲は良いが。

「その、マスター」

「はい、なんでしょうか?」

「私を恨んでいないかい?
私は…君を傷つけた、私はその…」

「ああ、気にしないでください。
少なくとも、人類救うか滅ぼすかの戦いなので私が弱かっただけですので。」

もう黙っていても仕方ないと、堂々と聞くデオン。
色々と割りきってる藤丸は気にしないでと言うが、少しだけ体が震えている。

「それでも色々と思うのなら考え方を変えてください。
名誉挽回が汚名返上が出来ると、少なくともチャンスを手に入れたと。」

「マスター…」

色々と腹を括っているのは分かったが、怯えている藤丸。
口ではなんとでも言えるが怖いものは怖いんだなと思っていると藤丸が便箋をポケットから取り出す。

「手紙?カルデアで手紙を書いても、届けることが…」

まさかと言った顔をするデオン。
藤丸が出した便箋の内容を確認するとエリザベートからのハロウィンパーティの招待状だった。
カルデアにいるサーヴァントの事は一通り聞いている。その中にはエリザベートは居ない。
誰かが名前を語っているのかと思ったが、藤丸は怯えているのを見てそれは違うと判断する。

「いきたくない…」

招待状をビリビリ破り捨てる藤丸。
言うまでもないが、これは一度目のハロウィンイベントである。
どうあがいても先に待ち受けるのは地獄である。期間限定★4のエリザベート?カーミラ様を寄越せカーミラ様を。パーティとか皆でワイワイするのはそんなに好きじゃない藤丸はいきたくないと言う。

「あ、先輩!見つけました!」

「…はぁ」

行きたくないと言っても行くしかない。
マシュはロマンが呼んでいると言い、一緒に管制室に向かう。
管制室に行くと特異点とは違う歪み的なのを発見したらしく、エリザベートはそこから招待状を送ってきたと思われることを伝えるロマン。
とりま、レイシフトな!とレイシフトを命令される藤丸達。

「パーティだから、それなりの格好をしよう。」

持ってきたスーツを着て、眼鏡をつける藤丸。
スカサハ達も藤丸から貰った服に着替えるが、チャイナ服の荊軻だけ浮いている。

「デオンさんの服を用意しないといけませんね。」

「マスター、任せてくだちぃ!
デオンきゅんに似合う、ラブリーチャーミーな服をゲットしてきます!」

「待て、私は男だ!」

「こんなに綺麗な娘が男な筈がない!」

新参者のデオンには服はない。
今後なにか買おうかと言うと黒ひげが買うと挙手したので止める。
黒ひげが選んだのならば確実に駄目だと考えるが、実のところ他のサーヴァント達が着ている服は黒ひげが選んだりしている。

「男の娘と女を両方行けるニュータイプ、いいですなぁ」

「私のはスキルで、私自身は男だ!」

「それならダ・ヴィンチちゃんみたいな事をしてください。」

男だ男だと言うデオン。
そこまで言うならばダ・ヴィンチちゃんみたいな事をしてほしい。
骨格レベルで変えろと言う藤丸。

「デオンさん、考え方を変えましょう。
サーヴァントになったんで付けたり外したり出来るんですから、状況に応じたり変えれば良いじゃないですか。好きになった方に合わせる事が出来ます。貴女は綺麗ですから、引く手は多数ですよ。」

「マスター…」

嬉しい事を言ってくれるなと微笑むデオン。
自分はこんなことを言うキャラじゃないのになにやってんだろうなと内心呆れ、この後起きる地獄に怯えて膝がガクガクと震えている。守らないといけないなと強く決心するデオン。
レイシフトすると、そこはハロウィンをイメージをしたような世界で藤丸は落ち込む。ハロウィン以外が良かったと思った。
とりあえずは街を目指し、エリザベートがいる城へと向かう藤丸。
道中、マタハリが居て、脱ごうとしたがそう言うのは聖杯を使った後ですよと大人な対応をして、マタハリと一緒にチェイテ城へと向かう藤丸御一行。
道中、タマモキャットとかドスケベ公と脱いだらすごい吸血鬼オバサンがいたが、特に何事もなかった。

「来たわね、子イヌ。」

「…ッチ」

「い、いきなりの舌打ち!?」

「せ、先輩?」

エリザベートがスタンバってる部屋に向かうとそこは藤丸のマイルームで、ハロウィン仕様になっていた。
藤丸こと転生ぐだ男と契約しているサーヴァントは基本的に嘘つき絶対焼き殺すガールとかのストーカーはいない。一部ずれてるが常識人である。
故にマイルームへの不法侵入は余程の事が無ければない。
万が一とかもあるので不法侵入したら、普通に飯を抜きますと言う予防線も張っているので、基本的に大丈夫である。仮にしたとしてもマタハリの添い寝ぐらいで、怒る理由にならないので飯を抜かない。念話とかも覚えているので用件があるならば、念話とかでする。
とにかく、マイルームに来ないで欲しいと思春期の男子ですと色々と一線を引いているが、エリザベートはそんな事をつゆ知らず勝手にマイルームの内装を弄くった。

「ま、まぁ、良いわ。
アイドルのアンチは同時にファンでもあるって、赤い大きなセイバーが言っていたわ。」

「ちょっとスカサハさん、これ燃やしといてください。割と普通に邪魔なので。」

私のアイドル力を見せてあげると言いたげなエリザベート。

「ちょ、ちょっと!
なにをしてるのよ、ハロウィンはまだ始まったばかりよ!」

「…何処で?」

「それは勿論、主役である私がいるところよ!」

「…ここ、私の部屋なんですけど?」

あ、マスター怒ってるなとエリザベート以外察した。
牛若丸の時は結構怒って、荊軻の時は特に怒らず、エリザベートでマジギレとは沸点がおかしくないかと思うが、牛若丸の時は夜中で寝起きで血まみれと言う最悪な三つ。
荊軻の時は酔って暴れただけで、暴れてしまうのをわかっていたので腹を括っていた。
エリザベートは招待したくせに戦わせたりして、最後にはマイルームを勝手に模様替えと地獄のライブ。
死ぬ可能性もある。割とマジで怖いライブを最後まで聞き抜くしかないと怯えてたが、マイルームを見てもうダメだとキレた。なんでこんな事をしているんだろうとなにかがプツンと来た。
唯一のプライベート空間をここまで変に弄くられたらもう無理だと、仕事でも限度があると、やってられるかと星一徹の様にベットをひっくり返したあと、ハロウィンのグッズや飾りつけの道具を全てゴミ袋に入れた。

「私だって怒る時は怒るんだよ。」

沸点は確実におかしいが、怒る理由は間違っていない。
マイルームを勝手に弄くられたら、後片付けするのは誰かって?藤丸だよ。
サプライズは嫌いなタイプである彼は結構マジで怒っており、エリザベートを無視する。

「…私達もちゃんと考えないとな。」

スカサハ達は怒っている藤丸を見て、マスターも怒るものだと色々と改める。
転生ぐだ男の地雷は爆破。如何に美女であろうがキレたりする。
色々と戦闘以外で頑張ってたり用意してたりして、サーヴァント相手に猫を被っているのでストレスになってたりしている。サプライズすると本気で怒られる。
サーヴァントだから下手に出ているだけで、キレない訳じゃない。キレたならば、容赦ない。


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第四の地雷 守れなかった

エリザベートから聖杯を回収し、素材を根刮ぎ奪い、倉庫送りにした藤丸。
第二特異点で生きているネロにマシュやスカサハ達の下僕と思われ、ローマの街を歩いていたら奴隷と間違われたりしたが、定礎復元した。

「本当にすみません。
我慢してくださいとしか言いようがなくて…皇帝特権持ちで話し通じそうなのネロだけで…」

そして恒例のガチャである。
特異点で集めた聖晶石を使い、ガチャった。
その結果、嫁セイバーが来た。人類滅びは認めんと藤丸に協力的だ。特異点での出来事も覚えている。藤丸を奴隷とか下僕とか思っていたことを普通に謝った、サーヴァント同士でコミュニケーションを取っている。

「いいよ、気にしなくて。
今は人類が滅ぶか滅びないなんだから…ローマのことなんて…」

嫁セイバーがコミュニケーションを取っているものの、取り方が問題だったりする。
挨拶がわりに歌とか歌ったり、堂々と嫁として参上したとか言って藤丸が仕掛けた地雷に導火線を繋げて、一個が爆発すれば鼠算式に爆発するようになってしまった。
ただでさえ、独り身のサーヴァントが多いのに嫁はまずいぞ。本人に悪気は無いので、特にまだ異変は起きていないが、ブーティカが結構ヤバイ。
未来を取り戻す聖杯探索じゃない限りは、絶対に手を組まない関係で、名前すら口にしないブーティカ。ローマっぷりを見せ続けるネロに対して日夜苛立つ。
仮にDEBUセイバーみたいに口が上手いサーヴァントが居れば、オガワハイムみたいに暴走するんじゃないかレベルじゃね?と思った藤丸は土下座をした。
喧嘩しないでと。

「ブーティカさん、無理しないでください。
誰にだって、それこそ私にだって嫌いなタイプは居るんです。
人類が滅ぶか滅ばないかの境地でローマを憎んでる暇はないですが、最近怒りを感じます。」

「そう、かな?」

「少なくとも見えるレベルの嫌がらせしていますよ。」

料理できる系サーヴァントの一人であるブーティカ。
藤丸と一緒に料理を作ってるのだが、ネロのこともあってか最近、無意識に見えるレベルの嫌がらせをしている。
具体的に言えば、味噌汁の具をネロの分だけ少なくしたり、ネロの分だけ脂身が多い肉だったり、ネロの分だけ形の悪い卵焼きだったり、地味だが確実に嫌がらせとしか言えない嫌がらせだ。

「あ、ははは…やっぱりね、我慢してても無理なんだ。
ただでさえ、何時もの赤いのですらイラッと来たりしてるのに花嫁衣装だよ。
結婚したくても出来なかった人や、結婚していても愛する人に会えない人とかもいるし…未来の為にって自分を言い聞かせても、我慢が出来ないんだ。」

サーヴァント同士の関係とか思っていることとか、マイルームでちょこっとしか語られてないが現実となれば色々と違う。
本当に何時何処で大爆発するか分からないのである。
時代とか出ている作品が全く関係のないサーヴァントでマイルームでの会話が発生する。
問答無用で令呪すら頑張れば跳ね返せる系サーヴァントですらどうにも出来ないマナプリズムと言う究極の手段もあるが、ネロだけは出来ない。
ネロはワガママで浪費癖はあるが、オジマンディアスとか酒呑童子と色々と違う。
仮にコレが頼光と酒呑童子ならばなんの躊躇いもなく頼光を選び酒呑童子をマナプリズムにするだろう。
ネロはしない。ギリ制御が可能なサーヴァントで、皇帝特権を持っているから。
とりあえず、持っておけば何かあったときに使える皇帝特権。

「殺しあいだけは、殺しあいだけは!
私に出来ることならば、なんでもしますし頑張ります。」

「その気持ちだけでも充分だよ。」

とは言うものの、結構限界なブーティカ。
マイルームの不法侵入は勿論のことで、娯楽提供に協力するぞとエリザベートを倉庫から解き放ちライブを開催しようとしたり、手料理を振る舞ってやると俵藤太が出せない調味料とか食材を勝手に使いまくるネロ。
藤丸は本人に悪気が無いのが質が悪いと思いつつ、必死に歌を上手にさせようとしたり一緒に料理を作ろうとしたりするのだが、結構苦労する。
正直なところ、拳骨一発でも叩き込んでお前ふざけるなよとガチギレすれば終わる話だが、それに気付かない全員。
そんな日々がそれなりに続いていく。

「…マスターがアイツの花婿なんて絶対に駄目…」

藤丸の苦労を間近で見ていたブーティカは強く決心をする。

「アイツのところに婿になったら、マスターが壊れる。」

絆レベル9ぐらいまでの関係である藤丸とブーティカ。
ネロの事を見て、守らないといけないと、このまま一緒だったら破滅の道を歩んでしまうと思い、守ることを誓う。

「ローマなんかに、渡すもんですか…」

ダンっとピーマンを叩きつけるように斬るブーティカ。
ブーティカ自身、マスターが大好きだと正直なので出来れば自身の者にしようとも考えている。因みにだが夕飯はピーマンの肉詰めである。

「た、大変です!!
先輩が、先輩が…あ、あああ」

「ど、どうしたの!?」

ピーマンに挽き肉を詰めていると慌てた様子でやって来たマシュ。
顔を青くして呼吸が儘ならない状態になるが、ブーティカは直ぐに抱き締めてマシュを落ち着かせる。

「先輩が、先輩が」

「彼になにがあったの?」

「大怪我を!今、ドクターが緊急搬送しましたが」

「とにかく、マスターのところに行こう!」

ポロポロと涙を流すマシュ。
一先ずはマスターのところに行こうと言い、手術中のランプが光る手術室へと向かう。

「…貴女達のせいですからね!!」

手術室の前でレオニダスとスカサハをギロリと睨む沖田。
今にでも斬りかかりそうな位に殺意を向けているが、まだ斬らない。

「なにがあったの?」

「コイツらが、マスターを殺しかけた…何時かやると思ってたけども、遂にやったよ。」

「…本当なの?」

事情を武蔵から聞くと強くレオニダスとスカサハを見つめるブーティカ。
二人はコクりと頷いて申し訳無いと謝る。

「手加減をしていたのですが、つい」

「ついで死人が出てどうする!
サーヴァントである私達は幾らでも替えが聞く。
だが、マスターだけはどうにもならない。そんな事も分からないのか!」

何時かやると思ってたけども、本当にやってしまったレオニダスとスカサハ。
以前言っていた修行と言うなの地獄の体力作りを本当にやらせた二人。アーラシュの弓矢だけはなかった。
オルタは本気で怒る。実際のところは以前言っていた特訓を実際にやっていると、藤丸が足を滑らせて、高いところから落ちていっただけである。
それが原因で肋骨が折れて骨折端による肺損傷に伴う外傷性気胸になっており、胸腔内の圧が外気圧より高くなって肺が縮み呼吸困難になるだなんて誰が思うか。

「落ち着け。
俺達が此処で争っても、マスターが悲しむだけだ。」

今にでも喧嘩になりそうな状況。
藤太が宥めて、喧嘩にならないようにするが、無言状態が続く。

「ふぅ、なんとか終わったよ。
まさかカルデアで大手術を行うだなんて思いもしなかった。はじめての手術だったけど、無事終わったよ。」

「ドクター、先輩は?」

「眠っているよ。
二日は眠っているってレオナルドも言っていた。
怪我の方は魔術で作った薬とかも使っているから一週間ぐらいで治って、傷も残らない。」

「よかった…」

手術中のランプが消えて、出てきたロマン。
手術は無事に終わったと伝えてサーヴァント達を安心させる。

「一週間ぐらいだから、リハビリとかも特にしなくて良いよ。骨が今以上に強くなって強靭な肉体になるよ。」

「そうか…」

「全く、マスターは人騒がせでおじゃるよ。
目覚めたのならば、ちょっとパイケットに付き合ってもらう。」

一安心する荊軻と黒ひげ。
ロマンは強く真剣な目でサーヴァントを見る。

「だけど、もう二度と同じ様な事は起きちゃ駄目だ。
生き残っている職員の一人である僕が医療スタッフのトップだったから、なんとかなったけど、仮に僕がいなくて他の部門のスタッフが、例えば所長が居た場合は…死んでたよ。」

「なら、決まりね。
貴方達にマスターの体力作りを手伝わせるのは駄目。死んじゃうもの!」

死が間近だった事を言うと即座にスカサハとレオニダスの手伝いを禁止にする案を出すマタハリ。満場一致で可決されて、今後口出しも手出しもしないと決定した。

「本当に死ななくて良かった…カルデアは、いや、彼は人類最後の希望だ。死んでしまえば、全てが終わってた…怪我でレイシフト出来なくなったとか無いか確認をしないと。」

ふぅっと一息をつくと働くロマン。
それを聞いていたブーティカはふと思った、軽く生死をさ迷い、どちらかと言うと死ぬ可能性もあったりした。それでもレイシフトさせられるのかと。
マスターだけは替えが効かないので、どんなに大怪我をしても、傷が治ったらとっとといけと言うしかない、仕方ないとしか言えないのである

「今回は足を滑らせての怪我だけど、仮にコレが他のサーヴァントだったら…守らないと…」

最早、敵は魔術王の手先だけではない。
個性的じゃ納まらないカルデアのサーヴァント達、何時ものノリで接する為に藤丸の命が危ない。
ブーティカとマシュはより一層、守ろうと考えて、マシュに至ってはマイルームに閉じ込めて誰かが監視する制度を作ろうと考えていた。
そしてレオニダスとスカサハは暫く飯抜きになった。

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根回しその一 国連を騙そう

「…私はマスターが好き。
男としてみている…コレが守る強さなのかな…うん、きっとそう。」

軽く死にかけた藤丸。
好意的だった武蔵は死にかけた件で気を引き締め、自分に正直になっていた。
色々と藤丸に対して恥ずかしがっていたが、死にかけた事もあり、消えると言うのを想像してしまい、藤丸が居ないともう無理だと気付いた。剣術が上達していて、原因が藤丸だと気づく。
とりあえず、受肉して色々と藤丸としたいなと願いが決まった。
その頃、隣の部屋では

「沖田さんはマスターが大好き…沖田さんは美少女剣士で、マスターは沖田さんを女性として扱う…沖田さん大勝利!」

似たような事を考えている沖田がいた。

「女で行こう…胸は大きく出来るだろうか。」

「うん、お姉さん、あの子の…ううん、藤丸くんが大好き。」

「マスターは私を殺せる者じゃない…が、私の心を癒せる者だ。」

そのまた隣の部屋でも更にそのまた隣の部屋でも似たような事を考えるサーヴァント達がいたとさ。

「潔く転生特典を貰えばよかった。…いやでも、サーヴァント化、待ったなしだからやっぱいい。」

一方その頃、軽く生死をさ迷った藤丸は、潔く転生特典を貰えばよかったと昔の出来事を思い出すが、直ぐに頭の中から抹消する。
転生特典を貰えば世界観を合わせるべく、高確率で疑似サーヴァント化される。
仮面ライダーと戦隊の力とか貰えば確実に石ノ森章太郎で、カメハメ100殺法を貰えばカメハメハ大王で、他にもアストラルとかあったが、怖いのでやめた。

「立香よ!
林檎を持ってきたぞ、俵のではなくカルデアで栽培されているものだ!」

「…あぁ、わざわざありがとうございます。」

「見舞いと言えば、フルーツだからな!」

過去を振り返っても仕方ないなと今の内に出来る事をしようとすると、林檎片手にやって来たネロ。見舞いの品だと分かると、なにをするのか大体察したので、勘弁してくれと思う。

「皮はアップルティーに使うから剥かねば。」

「待て!
マスターの見舞いに行ったと聞いて、心配になってきてみれば…包丁を使え!」

林檎を原初の火で剥こうとしたネロ。
オルタが部屋に突入してくると包丁を片手に林檎を奪い、皮を剥き出す。

「随分と馴れましたね。」

「…こうして極普通の時がなによりも心地よい。
私の人生の大半は、王としての人生だ。此処にいる間は、王ではない。サーヴァントではあるが一人の人…貴方がそう言ってくれた。」

ウサギになるように林檎を切るオルタ。
余程、現代が気に入ったんだろう。ブリテンは飯マズ国家だし、国はもう滅びたと一線を割りきってるし、色々と楽しんでいるんだろうなと感じ、臓器傷んでるから、林檎は擦り卸さないといけないんだよなと言いたげな藤丸。

「こら、余を置いていくでない!
余もこのカルデアでの生活が楽しいぞ、立香と一緒に料理を作る行為はまさに余の夢見た姿、この姿通りの事が出来る!」

「っち!」

聞こえるレベルでの舌打ちを堂々とするオルタ。
なに勝手に現れてマスターの嫁を名乗っているんだ、林檎の皮を剥くことすら出来ない馬鹿が、胸がある私が出た以上は赤もオワコンと腹の中に色々とためる。

「なんだ、その舌打ちは?」

「迷惑だと言うのに気づけと言っている。
人類の未来が掛かっている時に恋愛なんてものをして良いと思っているのか?
男女の関係で様々な国が滅んでいく。此処でも恋愛などしてみろ、滅びの道を辿る。」

今は、特になにもしない。
向こうが襲ってくるなら仕方ない。サーヴァントだから、マスターには逆らえないよと思うオルタ。
私服を増やし、マスターのマイルームに入っても良いと言う許可を貰えるようにしようとする。

「…今の内に出来る仕事をしておこ。」

「お~い、職員の買収は終わったけど、そっちの方はどうだい?」

「なんでこのタイミングで来たんだ、万能のおかま。」

寝ている間にでも出来る事務仕事をしようとすると、余計な事を言いながら部屋に入ってきたダ・ヴィンチ。
若干、素が出てしまうもののオルタとネロは気にせず、職員の買収の方に意識を向けていた。

「誰がおかまだ、私は美しければ男でも女でも良いのさ!」

「うむ、それはわかるぞ。
特に生娘の初々しさはなんとも言えん!」

「くだらぬ事を話すな、職員の買収とはどういう事だ?」

両刀発言を真っ二つにするオルタ。
買収の事について聞くと、ダ・ヴィンチがまだ言ってなかったのか?と言う顔を藤丸に向ける。

「マスター、なにを隠している?」

「えっとですね…今回の一件が終わったら、無かった事になって元に戻るじゃないですか。
元に戻らなかった場合の所謂、プランB的なのをダ・ヴィンチさん達と話し合ってたんですけど、プランBになった場合、色々としておかないとそこそこの確率で第三次世界対戦的なのが起きそうなんです。そうじゃなくても、結構面倒な事が起きます。」

「そこから先はダ・ヴィンチちゃんが説明しよう!」

部屋に備え付けられているホワイトボードに色々と書くダ・ヴィンチ。

【エジプト系サーヴァントの場合
エジプト政府及び、エジプト専門の考古学者達死すべし
ローマ系のサーヴァントの場合
古代のローマの事を教えろ、女体化していたのかお前!
文化系のサーヴァントの場合
自身が書いた作品をオマージュしてたり、PTAどもに色々と改変されてることと著作権や使用料で揉める。
写真とか使用物が結構なレベルで見つかる近代史のサーヴァントの場合
それ、自分じゃないです発言は当たり前で見つかっている遺物とかも偽物と判明する。
後、徳川の埋蔵金どこだ!
海賊の場合
俺のお宝?欲しけりゃとってこい、そこにすべてを置いてきた!
宗教系サーヴァント
天罰くだれとか言われて、信仰している団体から来てくださいと連れていかれる。】

「まぁ、こんなところかな。」

「偽の報告書を作成していて正解だった…」

色々と大雑把に書いたダ・ヴィンチ。
ネロ達はなんとなく、書いている内容がヤバいと察し、藤丸は偽の報告書を作成して正解だったと安堵する。

「プランB、カルデアが定礎を復元して人類史の未来を取り戻したけども、辻褄が合うように歴史が修正されただけの未来の場合。
受肉予定のサーヴァントは一旦カルデアに残りますが、なにもしない場合は国連にオルタ達の存在を知られてしまいます。非常に揉めます。」

「既にカルデアは世界が認めた組織ではないのか?」

「組織だけど…サーヴァントが出てくると色々と揉めるよ。
私が召喚された際にも、モナリザは本物とか描いた覚えの無い作品が出回ってるとか色々と揉めたよ。
文化系のサーヴァントでコレならば、伝承や伝説じゃないサーヴァント、ローマの皇帝が女性ならばどれだけの事が起きると思う!」

今までの歴史の説をひっくり返してしまう。
下手すれば全てひっくり返してしまう。そんな存在であるサーヴァント。
型月ではよくある事だが、よくあっちゃいけない事である。

「ローマの事を一から十まで教えなければ良いのでは?」

「存在がバレた時点でアウトさ!
次にエジプト系のサーヴァント、特にファラオは高確率でエジプト政府及びエジプトを専門とする考古学者達を殺しにかかるよ。」

「何故だ?」

「エジプトの考古学と言えば、ピラミッド。
ピラミッドはファラオの宮殿で墓でもあり考古学者はそれを調べている。
考古学と称して勝手にピラミッドに入ってはミイラを探したりして、持ち出して博物館とかに展示してるって知られたら多分、皆殺しするよ。それを認可している政府もついでにね。」

イスカンダルならばセーフかもしれないがオジマンディアスならば確実に滅ぼすだろう、現エジプト政府。余が君臨するべく手始めにエジプトを統治しなおすとか言い出しそうである。

「これに関しては本当に色々な根回しをしないといけない。」

他にも色々なサーヴァントが来た場合の事を想定し、説明をするダ・ヴィンチ。
ネロとオルタだけではなく、マシュやスカサハ達もやって来て自分達が受肉したり此処に居るだけでどれだけの事が起きるのかを真剣に聞く。
説明を終えるとマシュがデミサーヴァント化して、現地のサーヴァントと協力したと言う内容で報告書を作成している事を藤丸は教える。

「皆さんが終わった後に快適に暮らせるように色々と根回しをしているので、出来れば口裏を合わせてください。本当にお願いします。」

「うん、良いよ。」

「言われなくても、合わせるさ。
だが、マスターが堂々と頭を下げるではない。」

直ぐに了承したブーティカと口裏を合わせるよりも頭を下げた事を気にするスカサハ。
何名かのサーヴァントもそうだそうだと頭を下げた事を気にする。
口裏を合わせることについては特に異議はない。自分達の時代じゃないんだから、下手に目立つのは駄目だと一線を引いているところがあるのだから。
国連にバレたら平穏な日常を歩むだなんて不可能だから。

「俺達のマスターなんだからドーンと胸をはって貰わねば困る。旨い飯を食って、力をつけるぞマスター!」

「おいおい、怪我がまだ完治してないから普通の飯は駄目だって。
とにかく、俺達は藤丸立香がマスターで良かったって思ってるんだ、戦闘の方に関しても誰一人文句はない。自信をもて」

「善処します。」

「期待してるぞ」

俵藤太とアーラシュは笑う。嬉しそうに笑う。
女性陣は終わった後の事も真剣に考えてくれたんだと喜ぶ。
このままだったら、宴会しそうな雰囲気になる。

「皆さん、此処は病室ですよ!」

「おっと、そうだな。
主、怪我が治ったならばまたツマミを作ってくれないか?ツマミと主、が居ないと酒が進まなくてな。」

「ええ、良いですよ…その時は別の人と一緒ですが。」

色々と喧しくなり、馬鹿騒ぎしそうな雰囲気だったのでマシュは部屋の外に出てくれと遠回しに言う。
グッバイと部屋を出ていくサーヴァント達。

「先輩、元気になってくださいね。怪我が治ったら、一緒にマーガレットを作りましょう。」

「色々と作ろう、マシュ………予定が狂ったが、計画通りに事は進んだ…」

全員が何処かに行ったのを確認すると、ゲス顔を浮かべる藤丸。
根回しを完璧に出来たと確信する藤丸。カルデアから逃亡しても問題ないと笑みが止まらない。
終局特異点の事とかも知っている、この転生ぐだは最後の最後まで知っているので最後の最後まで手を抜かない。
戦いが終わった翌日には国連からの使者が来る。
その際に特異点での出来事を一から十まで話してみろ、開位の位を与えられてどっぷりと魔術師の世界にはまってしまう。いや、下手すればもっと酷いことになる。
それだけじゃない。真剣に受肉したいとかセカンドライフを考えているサーヴァント達に安息の日々が無い。
そんなのは絶対に駄目だと職員を買収して口封じしたりして色々と頑張った。
サーヴァント達に第七特異点辺りでチラッとギルガメッシュに無かった事にならないことを言ってもらい、上手く口裏を合わせて欲しいと頼もうと考えていたが、まさかこんな事になるとは思ってもみなかった。
しかし、サーヴァント達が口裏を合わせてくれることに納得してもらった。清姫をマナプリズムに変えて正解だったと思う藤丸。

「全てが終わった後は俺は名もグラフィックも無いモブの職員で、カルデアを退職した事に出来る…まだまだ根回しは必要だけど。」

死んだ職員の数を誤魔化せば、サーヴァントを職員として誤魔化せる。
国連への隠蔽工作は完璧だぞ、転生ぐだ男!サーヴァントへの隠蔽工作は全くといって出来ていないがな!

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