ハンターになって人理修復に参戦 (YO!Hey!)
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番外
ハンターライフinカルデア


この度、お気に入り登録が1000件を突破したので番外編を書こうと思いました。
本編とは関係なく、良くあるサーヴァントほぼ全員が召喚されたのんびりしたカルデアでのハンターライフです。


「旦那さん、朝の時間だニャ。早く起きるニャ〜!」

 

「そうですよ!起きて下さいハンター先生!」

 

眠い・・・勘弁してくれ。昨日はケルト組に酒飲みに付き合わされたから体は問題なくても精神的に疲れたんだよ・・・。

確かにハンターは席を立たない限り無限に酒を飲めるが、10杯以上飲んだあとに立ち上がると倒れるんだぞ?すぐ何事も無かったかのように起き上がるけど。

 

「うーん、起きれないほど疲れているんでしょうか・・・?」

 

「ハンターは本来10秒20秒も寝たら体力も状態異常も全回復するからそれはありえないニャー」

 

「そんな技術もあったんですね!流石ハンター先生です!!」

 

「それより旦那さん、早く起きないとスパさんにモーニングコールしてもらうニャ?」

 

「 そ れ は や め ろ 」

 

喋ってしまうほど嫌か、マイボディよ。俺もだけど。誰がほぼ裸の筋肉ダルマに起こしてほしいのか、アイルーとリリィに起こされた方が1000倍ましだ。

 

「喋るレベルで嫌だったならさっさと起きるニャ・・・」

 

「スパルタクスさんは悪い人じゃないんですけど・・・。」

 

『確かにあの人と話すのは楽しいよ、話通じないけど。だがそれとこれとは話は別だ』

 

スパルタクスはモンスター(圧政者)許さない的なこと言うと会話できてる感があって楽しいんだよな。

 

「それでは朝食を食べに行きましょう!今日もエミヤさんやブーディカさん、アイルーさんたちが美味しいご飯を作ってくれてるはずです!」

 

『はいよ』

 

 

 

 

『野鳥の土瓶蒸しと屋台の特上まかない飯をくれ』

 

「私はフワフワゼンマイオムレツでお願いします」

 

「三十秒ほど待って下さいニャ〜」

 

コイツらもコイツらでスピード料理ってもんじゃ済まない速さだぞ。それでいて料理自体はしっかり出来ているからもうツッコンだら負けかなと思ってる。

 

「お待ちどうニャ!」

 

 

「そういえば知ってますか先生?最近エミヤさんもアイルーさんたちみたいに高速料理ができるようになったらしいです」

 

『少しずつカルデアが俺の世界に染まっていくようで恐ろしいな・・・』

 

「私は不思議なことがいっぱいで楽しいですよ?では今日も食後の訓練、よろしくお願いします先生!」

 

『君たしかXって師匠がいたよね?』

 

「師匠は師匠、先生は先生です!!」

 

『だからXが絡み酒してくるんだよなぁ「私の弟子を寝とりましたね!?」って・・・。泣き上戸だから俺としてはかわいいもんだけど』

 

実際今も遠くで大食いしながらこっち見てるし。いつあの「無銘勝利剣(えっくすカリバー)」が飛んでくるか気が気でないんだが。

 

それとリリィが俺を先生って呼ぶのは俺が狩技を教えてるからだ。なんでも俺が前に見せた片手剣の「ブレイドダンス」がかっこよかったんだと。それからは朝食から昼食までの間リリィに狩技講座をするのが日課となっている。

 

体を作ることから大事だと言ったら俺に合わせてエミヤたちが作る普通のではなく、アイルーたちが作るモンハン世界の飯を食うようになったんだから健気なもんである。

俺は何故かモンハン世界の飯の方が美味く感じるがリリィはどうなんだろうか?

 

因みにリリィは絶対回避と絶対回避【臨戦】は使える。まぁ【臨戦】はリリィの武器は宝具だし切れ味は落ちないから回避したあと武器を出せるだけになったが。

さて、今日も純真なリリィを魔改造(訓練)しますかね。

 

 

 

 

 

まさかブレイドダンスIを使えるようになるとは・・・。

IIを使えるようになるのもすぐかな?

 

「ありがとうございました!また明日もお願いします!」

 

『スマン、明日の午前はオリオンと(ついてくと言って聞かなかった)アルテミスと一緒に狩りに行く約束をしてるんだ。』

 

「あ、そうでしたか・・・ごめんなさい・・・」

 

『・・・そんなに残念そうにするな。別の何かで埋め合わせが出来るならやってあげるから』

 

「本当ですか!?では、えぇっと、今度は・・・私と一緒に、行ってくれませんか・・・?」

 

『ん?狩りにか?それぐらいなら別にいいぞ。上級レベルまでならな』

 

「はい!楽しみにしてますね!」

 

狩りに行くのが楽しみとかずいぶんとアグレッシブな姫騎士だな。今日覚えた狩技をすぐにでも試したいのか?

 

 

 

 

「おーい、ハンター!今日も頼むぜ!」

 

『来たか、世紀末集団ケルト組』

 

「ガッハッハ!人間であれ化物であれ、強きものと戦うのはいいものだ!!今日こそはあの白銀の一本角と黒き二本角を倒してやろう!」

「お前は真正面から受け止めようとするから負けるのだ。回避してから当てればいいものを・・・」

 

「いや、ああいう力のみで勝負をかけてくる手合いにはこちらも力で向き合うのが道理というもの!なぁ、ハンターよ!」

 

『いや、俺達でも普通に避けたりするわ。いいから行ってこい』

 

「へっ!今回は負けねぇからな、素材に期待してな!」

 

 

そう言って槍クーフーリンとスカサハ、フェルグス、プロトクーフーリンは俺の部屋についてるもう一つの扉から出ていった。

 

あの扉はどうやらゲームとは関連のないモンハン世界に通じており、本来は俺がいないとほかの奴らは入ることも出来ないが4人までならモンニャン隊扱いで逝かせられるらしい。

モンニャン隊同様、死んだり失敗しても一日経てばいつの間にか帰ってくるので、戦闘狂な奴らはローテーション組んで毎日入り浸っている。

取ってきた素材は俺の箱に勝手に入ってくるから俺としては困ることは何も無い。

それにしてもアイツらの敗因はアイテムを持っていかないことにあると思うんだが・・・。

 

「ここに居たのかい、ハンター君!」

 

『今度はお前達か、いい加減飽きないのか?』

 

「飽きるなんてとんでもない!君の世界のアイテムやモンスターの素材は不思議なことばかりだ!どれだけ研究しても足りないよ!」

「然り。我もまた、蒸気機関の新たな可能性を見出した以上止まるつもりは無い」

 

『確か「もえないゴミ」のモンハン世界ですら燃えないという特性を逆に利用して永遠に燃料となるものを作り出すんだったか?俺もあの調合の失敗品を不法投棄しなくていいなら構わないが・・・』

 

「私も毛系統の素材をくれないかしら?あの世界のモンスターの毛で作ると作品の出来が良くなる気がするのよね。あと頼まれてたやつ、完成させたわよ」

 

『おっマジで出来たのか、やはり魔術の世界は等価交換だよな。俺が一方的に与えるだけなのは割に合わん』

 

「このカルデアにいるキャスターが協力して作ったんだもの。あなたのいうスキル付与機能もなんとかつけきれたわ。ほらこっちも渡したんだから貴方もね?」

 

『わかってるよ、ほれ。これについてはありがとうなー。

・・・さて、商品を届けに行くかね』

 

 

 

 

 

 

『おーい、ジャンヌオルタ〜!あっそびっましょー!』

 

『この声・・・ハンター!?何しに来たのよ!?』

 

『まぁまぁ、いいから開けてくれよ。先っちょ、先っちょだけでいいから!』

 

 

「・・・(チラッ)」

 

『郵便屋さんだゴルァァァ!!』

 

「キャァァァ!?いったい何事よ!ルーラー裁判に突き出すわよ!?」

 

『いや、それはマジ勘弁。俺この前天草にキレ顔で次は無いって言われたんだ・・・特にカエサルや黒ひげほど酷いことしてねぇのに・・・』

 

「あんたの場合行動が一々変態的でおかしいのよ!」

 

なんかジャンヌオルタは俺に当たり強い気がするんだよなあ、やっぱオルレアンでのこと根に持ってんのか?

 

「それで何の用なの?何も無いんだったらホントに・・・」

 

『待て待て落ち着け。俺はこれ渡しに来ただけだよ』

 

「なにこれ?って、これは・・・」

 

『お前がこの前俺の黒炎王装備見てカッコイイって言ってたの覚えてたからな。お前には対となる紫毒姫って奴の装備のカラー黒ver.を作って貰ったんだ。まぁ俺が見たかったってのが一番だがな!

今度着てるとこ俺と青髭の旦那に見せてくれよ?あの人も呼ばないとうるさそうだからな。

そんじゃ、またな』

 

 

 

 

 

 

 

「もう・・・私があの時かっこいいって言ったのは装備のことじゃなくて・・・」

 




戦闘狂組に解禁してるのはG級の古龍種、二つ名持ち系以外のモンスターです。アイテム持ってけば彼らも分かりませんが、今のところ古龍種、二つ名持ち、禁忌たちを狩れるのは本編より成長してる状態のこのハンターとお供のチームだけということで。
ジャンヌに渡した装備の参考画像はモンハンクロスの第2回ミニアートミュージアムから。あれが一番ジャンヌが着けてるところ想像しやすかったので。

恋愛っぽい描写を書こうとしたら微妙なことになった。やはり本編ではギャグメインがいいですね。


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ハンターライフinカルデア2

大分遅れましたがお気に入り2000人突破記念と復刻イベント記念ということで番外編その2です。
よく考えたらコイツと2人きりで会話とか難しいと分かったので相方もついてきました。前の番外でこの2人の名前出したの思い出したのでちょうどいいかな〜と。
そしておそらく1話以来の三人称。



とある世界。とあるフィールドに2人の人影があった。1人はもはや本人にとって定番となった赤い竜の鎧を身にまとったハンター。もう1人は明らかに周りから浮いてる露出の多い女性の2人・・・なのだが何故かさっきから3人分、正確には二人分の声と一つの機械音声、と1人分声(?)が多い。

 

「なんだここ・・・めちゃくちゃデケェ骨がいっぱいあるな。水源もあるし、自然も豊かで動物も沢山いるし。」

 

「なんだかデートに来たみたいねダーリン!」

 

『俺のこと忘れてないかね女神様よ』

 

ハンターと一緒にいるのは貞潔と狩猟を司り、後に月の女神ともなったアルテミスその人であり、もう1人・・・もう1匹は冬の星座として有名なオリオンなのだが、何故かクマの姿である。

 

『いやぁーいつかオリオンと狩りに行ってみたいと思ってたんだよな。狩人としてとても優れていたと言われる神話の狩人、それは俺の世界にも通用するのかってな。「カルデア狩人の会」に何故か俺だけ入れてもらえないから他の人声かけにくいし』

 

「そうよー?ダーリンったら昔はホントに凄かったんだから!」

 

「そう褒められるのは嬉しいが、今はこんなちんちくりんになっちまってるんだよなぁ・・・。

あとお前が入れてもらえないのは、お前のは狩りじゃなくて怪獣決戦だからだと思うぞ」

 

『あれくらいケルト組とかインド組とかは普通に倒してるぞ?限度もあるが』

 

「お前が言ってるそいつら狩人じゃなくて大英雄だからな?その大英雄が倒せないような奴らも倒すお前を狩人とは俺も認められねぇよ。ついでにお前のネコたちもな」

 

フィールドは原生林。エリアでいえば常に水が流れており、所々段差のある3番エリア辺りを呑気に話しながら歩いている一行。

今回も狩りに来た様子だが獲物はなんなのか?

 

『ではオリオンに問題を出そうか。今回俺たちが狩りに来たのは一体なんていうモンスターなのか?ちなみに答えは来る前に見せたモンスター大辞典にあったヤツだぞ』

 

「うーん、そうさなぁ・・・。あっちの岩についてる爪痕から一振りで人間程度なら三枚におろせそうな爪と腕を持っていて、向こうにある食い残しの死体から見るに骨も砕く顎と鋭い牙を持つ肉食。

そんでもって地面の足跡からは4足歩行で尻尾と頭を考えなければ体だけで5、6メートルはありそうだな。

ついでに急に足跡が途絶えてるところから飛行能力もあるか。えーっと、なんだっけか。あの妙に原始的な姿をしたやつ、名前は確か・・・・・」

 

 

『ティガレックス。大正解だぜ、流石だよオリオン。まぁ今回はその亜種だがな』

 

「さっすがダーリン!スゴーイ!」

 

「亜種の項目は読んで無かったな。どんだけ違うんだ?」

 

『凶暴性、防御力が上がったのが1番だが、俺としてはそれ以上に通常種を上回る咆哮をすることが印象的だな。ほら、そこの地面が放射状に軽く抉れてるだろう?アイツが本気で咆哮したらそうなる』

 

ティガレックス亜種は他の亜種モンスターのように属性が変わったり特殊な行動はあまりしてこないが通常種よりも遥かに凶暴であり、その運動量を補うエネルギーの為に捕食も増える。

それは高い体温を維持しなければいけないという事なので通常種のように寒冷地へは行けないが、逆に言うと高い体温を保てる火山や砂漠だとその圧倒的な身体能力を発揮するということでもある、今回は原生林だが。

 

そして何よりその最大の特徴はまさに空気を裂く、いや最早空気を爆発させると言っても過言ではないその大咆哮だろう。

 

「うげぇ、マジかよ!?勝手に出来たにしては不自然な形だと思ってたが・・・。これだと質量ある物体でも吹き飛ぶんじゃねぇか?」

 

『まぁ、そうなるな。お前サイズだとキャンプまで吹き飛ばされるかもな。いや、その前に一口で食われるか』

 

「大丈夫よダーリン、どんなやつが来ても私がダーリンを守ってあげるからね!!」

 

「お前も無茶な召喚で神格がガタ落ちしてるんだから無理すんなよ」

 

「キャー、ダーリンったら!私のこと心配してくれてるの?嬉しいわ!」

 

「いや、食われそうになったら俺だけでも逃がしてくれって・・・あばばば!?沈む!俺沈んでるから!?」

 

そんな奴が相手だろうと楽しそうなのは彼らくらいのものである。制限時間が無いからハンターにとっては以前よりも気楽なのも原因かもしれない。

 

「そういえばお前さん、最近どうなんだ?」

 

『どうって何がだ?』

 

「ほら、リリィちゃんとかジャンヌ・ダルクオルタとか、三蔵法師とかだよ。他にもいた気がするが、まぁとりあえずこの3人から」

 

『どうもなにも、特にこれといったことは無いぞ?リリィは狩技の訓練してるだけだし、ジャンヌオルタには俺がよく絡んでるだけだし、お師匠は逆にあっちから絡んでくるし。相手するの中々大変なんだよなぁ』

 

 

「おいアルテミス、まさかコレ」

 

「そうね、ダーリンそのまさかだと思う」

 

「コイツ・・・あんだけやられておきながら嘘だろ・・・」

 

『なんだよ?あっ、そういえば昨日ジャンヌオルタには防具あげたな。帰ったら見に行くか』

 

「そこまでしておいてなぜ!なぜ分からん・・・!!」

 

「ウフフーこれは私たちの出番ねダーリン!私たちでくっつけちゃいましょ!」

 

「お前が手ぇ出したら厄介なことになるからやめろ。あと私"たち"ってそれ俺も入ってんの?他人の恋路にはあまり関わりたくないんだけど・・・。

それにしてもこんなのにも懐いてる奴らがいるんだよなぁ〜。」

 

すると先ほど茶色の液体が入った瓶の中身を一気飲みしていたハンターが、エリアの上あたりに爆弾を置いてペイントボールと武器を構えた。

 

『そこまでだ2人とも。奴が俺たちに気づいてここに向かってるようだ。ヒャッハァ!40秒で支度しな!』

 

「おっとアルテミス、一応隅のほうに寄って迎撃体制整えとくか。ハンターから閃光玉やら回復薬やらは持たされてるしな。基本サポートでいいだろ」

 

「おっけー!やっちゃいましょうダーリン!」

 

「はいはーい。しかし・・・」

 

 

『あぁぁいしてるんだぁぁぁぁモンスター(君たち)をぉぉぉぉ! ハハハハハァ!!』

 

 

 

「あんなバーサーカー状態は、あいつに懐いてるリリィちゃんやジャックちゃんには見せらんねぇよなぁ・・・」

 

黒い轟竜に爆発と同時に切りかかるハンターを見て、しみじみと呟くオリオンであった・・・。

 




最後のハンターのセリフは自分が一番好きな焼け野原ヒロシです。
今も時々ボイス聞いたりしてます、ホントにいいキャラしてるよなぁ・・・。
それとは別に作品全体の雰囲気がいいのでいろんなセリフがかっこよく聞こえるんですよね。あと作者はフロム脳ではありません。


世に平穏のあらんことを・・・


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ハンターライフinカルデア3

ふと見るとUAが15万を突破していました。
というわけで番外書きます。


ジョン・メイトX!

通称、ムエタイX(空耳)!

ハンターと2人でのんびり暮らしていたがある日、ハンターが素材に釣られて誘拐されてしまった!

11時間以内に助け出さなければハンターはフロンティアに行って帰ってこれなくなる・・・。その前に助け出さなければ!

 

 

ジャンヌオルタ「まぁ落ち着きなさい。聖剣を突き付けられてはビビって話もできないわ。ハンターは無事よ大佐、少なくとも今のところはね。この先どうなるかはあなた次第よ。

無事に返して欲しければ、私たちのいうことを聞きなさい、OK?」

 

X「O K!(カリバー!)」

 

ジャンヌオルタ「キャー!?」

 

 

 

マスター将軍「ヒロイ・・・メイトXはまだ見つからんか」

 

マシュ「はい、マナプリズムが3つあるだけです」

 

マスター将軍「捜索を続けよう。奴が生きているならまだマナプリは増えるはずだ」

 

マシュ「何が始まるんです?」

 

マスター将軍「セイバーウォーズ(第三次大戦)だ(復刻)」

 

 

 

X「私の言う通りにしてください」

 

リリィ「だめですよ、7時半に狩技の稽古があるんです。付き合えないです!」

 

X「今日は休め!」

 

 

 

X「お前は最後に殺すと約束したな。」

 

ランサー「そうだ大佐、た、助けて・・・」

 

X「あれは嘘だ」

 

ランサー「ウワァァァァァァァァァ・・・」

 

ランサーが死んだ!この人でなし!

 

 

 

乳上オルタ「怖いか糞ったれ!当然だ、元グリーンベレーの私に勝てるものか!」

 

X「試してみますか?私だって元コマンドーです」

 

 

 

リリィ「こんなのヴィマーナじゃないです!羽のついたカヌーですよ!!」

 

X「だったら漕げばいいだろ!」

 

X「動けこのポンコツ!動けってんですよカリバァァ!(ドカン!)

この手に限る」

 

※この手しか知りません

 

 

 

モーさん「口だけは達者なトーシロばかり、よく揃えたもんですなぁ。まったくお笑いだ。父上Xがいたら奴も笑うでしょう」

 

乳上「モードレッド、私の兵士は皆愛国者だ」

 

モーさん「ただのカカシですな。俺たちなら瞬きする間に(パチン)皆殺しにできる、忘れないことだ。アンタをメイトXから守ることができるのは・・・俺だけです」

 

乳上「怖がっているのは・・・私ではなく君じゃないのかモードレッド?君こそ、メイトXを恐れている」

 

モーさん「もちろんです、(アーサー特攻の)プロですから」

 

 

 

X「来いよモードレッド、クラレントなんか捨ててかかって来なさい!」

 

モーさん「テメェを殺してやる・・・」

 

X「さぁレア素材とハンターを放しなさい、1対1です!楽しみをフイにしたくはないでしょう?来いよモードレッド!怖いんですか?」

 

モーさん「ブッ殺してやる!クラレントなんて必要ねぇ!へっへっへ・・・ハンターにはもう用はねぇ!ハハハ・・・プリドゥエンも必要ねぇや。誰がテメェなんか!テメェなんかこわかネェェェ!

野郎☆オブ☆クラッシャー!!(オンドゥル語)」

 

 

 

マスター将軍「まだ誰か残っているか?」

 

X「マナプリズムだけです」

 

マスター将軍「そうか・・・また会おうメイトX」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「もう会うことは無いでしょう・・・うへへ、ハンターさん、帰りましょー・・・」

 

『コイツどんな夢見てんだ・・・?』

 

「飲み過ぎたんじゃないのか?部屋まで送ってやったらどうだハンター」

 

『お前行けよエミヤ。お前全然飲んでねぇだろ』

 

「私はあの酔っ払い共にツマミを提供しなければならんのでな。それにお前は酔ってもすぐ醒めるだろう。」

 

『わかったよ。あーあー涎まで垂らしやがって・・・』

 

「んん・・・お姫様抱っこを所望・・・」

 

『お前実は起きてないか?』

 

 

とある日の夜の飲み会にて。

 

__________________

 

 

 

 

「負けちまったなぁ」

 

「儂もまだまだということを痛感させられた。ハンターに頼めばまた殺りあえるだろう」

 

『おっ、ベオウルフに李書文もう復活してたのか。どうやら敗北したようだが何に負けたんだ?』

 

「おうハンターか。いや、透明になったり毒吐いてきやがる紫色のやつにな」

 

「うむ、儂らでも感知出来ない見事な隠形であった。どうやらあ奴が出した霧には五感を狂わせる毒があるようだな。死角から攻撃を受けてしまったわ」

 

『あぁオオナズチか。厄介さでは上の方だが強さ的には古龍の中でも下の方だぞ?古龍種の宝玉集めのために乱獲するハンターも居たくらいだ。かく言う俺も3桁は狩らせてもらいました』

 

「「さ、3桁・・・」」

 

「・・・スカサハどのに修行を頼むか・・・」

「俺もちょっくらヘラクレスにでも挑んでくるわ・・・」

 

『・・・死ぬなよ』

 

俺としてはあの2人に挑むよりナズチに挑む方がいいわ。

姿が消えるといえば・・・アイテムボックスの中に3Gのアレを倒した勲章が入ってたな。ここでは勲章とか持っててもあまり意味ねぇし、誰かにあげるか。

 

 

 

 

「あらハンターさん。どうしたのかしら?私になにかご用?」

 

『いや、ちょっと式さんにあげたい物が』

 

「まぁ、男性からの贈り物なんて初めてだわ!一体何かしら?」

 

『どジャアァぁぁぁ~~ン。

これは「月迅竜の羽織」って言ってな、とある竜を狩った証みたいな物なんだが俺は着けることが出来ないし、腐らせるのも勿体ないから着物系が似合いそうな式さんに着てもらおうかと』

 

「・・・綺麗な羽織ね。まるで月明かりのように輝いて見えるわ・・・。

それに角度によって透明になっているようにも見える・・・ホントにこんな凄そうなもの、貰っちゃっていいのかしら?」

 

『いいさいいさ、言い方変えたら余り物押し付けた様なものだしな』

 

だが何より一番の理由は俺が見たいからである。

もし式さんがそのままあれを着けて、角度によって透明になってしまった日には・・・俺果てるかも知れない。

 

 

「うふふ。それじゃあ、ありがたく貰っておくわ。着けたら見せて上げるから、楽しみにしててね?」

 

『勝ったぁ!第3部、完!』

 

 

よっしゃあ、勝ち確!

もちろん楽しみにさせていただきますとも!テンション上がって来たァァ!

 

「お?そこにいるのはハンター氏ではありませんかなwww?ちょうど良かったでござるwwwまた一緒にアニメ鑑賞会を・・・」

 

『テンション、下がってきたぁ・・・』

 

「デュフフwww顔合わせただけでコレとは流石の拙者も傷つきますぞwww」

 

そりゃあ式の羽織姿想像してたのに目の前にむさい男が出てきたら誰だって殴り飛ばしたくなるわ。

 

「やはり女よりもモンスター見た方が興奮すると言われるハンター氏は狩りの方がお好きでしたかなwww」

 

『おいちょっと待て、なんだそれ』

 

「カルデアでは噂になってますぞwww?まぁ広めたのは拙者でござるが。リア充爆発しろ!」

 

『テメェかァ!どおりで最近リリィが悲しげな目で見てきたりお師しょーに「お師匠様が責任をもって弟子をしっかり更生してあげるからね!」とか言って釈迦如来掌撃って来ると思ったら、テメェかァ!』

 

「おうふwwwどうやら中々の修羅場になったようでござるなwww拙者、大満足www」

 

 

き…切れた。ぼくの体の中で何かが切れた…決定的な何かが…。

この野郎・・・っ!第3特異点で習得した狩技を喰らいやがれっ!

 

『テメーは俺を怒らせた。

マナプリに還れ!狩技発動、射殺す百頭(ナインライブス)ゥ!!』

 

「ちょwwおまwww・・・あべし!!」

 

 

これでこの世全ての悪は滅びた・・・。

このあとめちゃくちゃマスターに怒られた。

 




内容薄かったかな・・・。
最初のはやりたかっただけです。すいません。
次はもっとしっかり書くようにします。


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ハンターライフinカルデア4

大分遅れましたがUA2万突破記念の番外編です。
本編はあと2、3話したらローマに突入ですかね。

仮面着けてないしライダーでも無いけど虫だけで何ネタかわかる人いるかな?


現在カルデアでは食堂にて酒好きにより開かれる宴会が行われていた。

以前は2日3日毎という萃夢想レベルで行われていたが、他サーヴァントからの苦情と供給が追いつかないなどの理由で最低でも1週間は間を置くことになった。

 

なお、個人で飲む分には規制されてないため鬼や海賊組など部屋で呑んでる輩もいる。

 

今日の宴会もまた白熱した様相を呈していた。

 

 

『一番手!ハンター行きます!!』

 

「「「うおぉぉぉいけいけぇ!!」」」

 

『イスカンダル、ちょっとブケファラス貸して。

ランスを持って・・・

ランサーアルトリアオルタの物真似!

 

「余は悪くないもん!!」』

 

「「「ダァーハッハッハッハッ!!!」」」

 

 

その時約1名から何かが切れる音がした。

もちろん恥ずかしい記憶をネタにされた牛魔王本人である。

 

 

最果てにて輝ける槍(ロンゴミニアド)ォォォ!!!」

 

『緊急回避!』(バッ!)

 

「ヒヒィィーーーン!?」

 

「うおおおお!!?相棒ぉぉぉぉ!?」

 

「よっしゃあ!2番手、クーフーリン行くぜ!

セーター着た師匠の真似!

「ふむ・・・私もまだまだイケるな・・・!」

ブフォ!ダメだ、自分でやって笑いが・・・!」

 

貫き穿つ死翔の槍(ゲイボルク・オルタナティブ)ゥゥ!!」

 

「ギャアアァァァ!!?」

 

『ランサーが死んだ!!』

 

「いいぞ!もっとやれ!!」

 

 

ここにも1人、酔いが回って自爆ネタを披露し本人様からアバタケダブラを喰らった青タイツがいた。

ランサーが死ぬのはカルデアのお約束なのでもはや気に留める者もいない。

 

なお、宴会の度にこんな感じなので宴会前には食堂を防御型の宝具で強化している。ここに英霊の英霊による英霊のための世界最強食堂が週一のペースで出来上がっているのである。

 

 

「酒と喧嘩は宴の花!という訳だハンターよ、いざ尋常に、勝負!!」

 

「「「お?喧嘩か!?俺も混ぜろぉーー!!」」」

 

『うおおお!?尋常とか抜かしておいてなんで全員俺に掛かって来るんだよ!?

くっ・・・仕方ねぇ!纏めてかかってこいやぁぁぁ!!!』

 

「助太刀するぜハンター!」

 

『おう!モードレッドか、助かる!!』

 

 

襲い来る酔っ払い共にランスでスクリュースラストIIIからのシールドアサルトIIIをブチかますハンター。

この男、殺る気満々である。

 

そのハンターの側で増強剤と活力剤をガブ飲みして宝具連続ブッパしてるのは叛逆の騎士モードレッド。彼女がハンターに自分から助けに入るほど懐いているのにはちょっとした話がある。

 

 

 

 

 

 

 

「あっ、父上・・・」

 

このカルデアでも例のごとくアルトリアはモードレッドをまともにとり合わなかった。

確かにランサーオルタやXなどの様に認めてくれたアルトリアも居るのだが、モードレッドは自分の知っている王としてのセイバー。青いアルトリアに何より認めて欲しい思っていたのだ。

 

しかし話のキッカケも思いつかず、どう声をかければいいのかも分からず悶々とする日々。

だがある日、カルデアでよく耳にするモンスターを狩って来るというのを思いついた。

ヴォーティガーンよりすげぇドラゴンに勝ったら父上も認めてくれるかもというなんともモーさんらしい考えからである。

 

思いたったが吉日とばかりに早速モードレッドは案内人であるというハンターの元に向かう。それまでハンターの事は話でばかり聞いていて本人を見たことはあまり無かった。

 

曰く、「カルデア一頭おかしいヤツ」、「ガンディーでも助走をつけて殴るするレベルで物理法則に喧嘩売ってる」、「人外絶対殺すマン」、「英霊の皮を被ったナニカ」、「かっこいい先生!」etc…

と、最後の以外酷い言われようである。

 

そこはかとない恐れを感じるが、どこかで聞いた人間賛歌を思い出して恐怖を我が物としたモーさんには勇気しかなかった。

 

 

「おい!お前の世界で一番強ぇやつと戦わせろ!」

 

『ん?お前は、モードレッドか。

・・・あー何となく察したぞ。ダメだダメだ、少なくとも上位、若しくは下位からやらねぇとG級なんて行かせられねぇよ。』

 

「なんだと!?そんなの知らねぇよ!」

 

『まぁ落ち着け、何事も順序ってのがある。そうだな・・・なら上位のライゼクス辺りに行ってみろ。同じ雷の属性の奴なら戦いやすいだろ』

 

「チッ、分かったよ・・・」

 

 

この時点でハンターはモードレッドが失敗して帰って来るとばかり思っていたが、なんとモードレッドは無事狩猟を完了して来た。

勿論傷もあり、体も汚れているが初めての狩りで見たこともないモンスター、何をしてくるかも分からないない相手に勝ったのだ。

 

 

「ほらよ、やって来たぞ」

 

『おぉ!?マジかお前!狩りに行くの初めてだろ?それで上位のコイツを狩れるなんてホントに凄いぞ!』

 

「そ、そうか?へへ・・・」

 

『俺だって初めての狩りではドスギアノスにも負けたからな。それなのに上位の、それも四天王の一体であるライゼクスを初見で狩るとは・・・いやーホントに凄い!』

 

「あったりまえだぜ!俺は父上の息子のモードレッドなんだからよ!」

 

 

と、テンションの上がったハンターがベタ褒めして段々仲良くなっていったのである。

精神年齢がまだまだ未熟なモードレッドはただ「褒めてもらえる」「認めてもらえる」だけでもとても嬉しかったのだ。

 

そんなこんなで時々ハンターと一緒に上位に行ってノーマルモンスターたちに一乙もすること無くほぼ攻略したモードレッドの実力は上がっていた。

それと同時に慢心も・・・。

 

 

「なぁハンター、今度は沢山敵が出てくるところに行こうぜ!一体ずつじゃもの足りねぇよ!」

 

『あースマン、今日はマスターと種火集めに行かなくちゃいけないんだ』

 

「そうか・・・まぁいいや!そんじゃ、行ってくるぜ!」

 

『あっおい・・・まぁ大丈夫かな?』

 

 

場所は夜の遺跡平原のエリア7番。大きな段差が多数あるエリアだ。

今回のターゲットはゲネル・セルタス。

このモンスターはつがいである雄のアルセルタスを呼び、共に戦ったり、非常食にしたりとえげつないことをする女王だった。

最初は善戦していたモードレッドだったがふと気づく。

 

 

「ちっせぇ奴が、沢山いる・・・?」

 

 

そう、本来ゲネル・セルタスはアルセルタスを1匹ずつしか呼ばないのだが、このゲネル・セルタスは少なくとも10匹以上のアルセルタスをこの場に呼んでいた。

 

前後左右から突進してくるモンスターたちに段々と追い込まれていくモードレッド。

そしてアルセルタスの突進を跳んで回避したが、着地点で待ち構えていたゲネル・セルタスの重い突進をまともに喰らい、クラレントを手放してしまう。

 

 

「クソッ!・・・!?、ぐぁっ!」

 

 

壁際に追い詰められ、囲まれたモードレッド。

今まで乙ったことが無く、ハンターから死んでもカルデアに帰れると聞いてないモードレッドは死を前に恐怖していた。

 

本来のモードレッドなら死なぞ恐れはしないだろう。だがこのモードレッドは自分を息子と言ってくれるアルトリアに会った、自分を認めてくれるハンターに会った。

得たものを失いたくないと思うのは自明の理。だが体力も尽きかけ、吹き飛ばされたクラレントも包囲網の向こう側にある。

 

モードレッドもここまでかと諦めたその時、上から奴が降って来る。

 

 

『悪い!遅れちまった、まだ乙ってねぇかモードレッド!?』

 

「ハンター!?なんで、種火集めに行ってたんじゃ・・・」

 

『直感は持ってねぇが嫌な予感がしたんでな、俺と交代で休んでた孔明とチェンジして抜けてきた!あの目だけで人を殺せそうな雰囲気は忘れない』

 

「だけど、あのちいせぇ奴らはまだ増えてる。流石にこの数は・・・」

 

 

思わず弱気になってしまうモードレッド。だがネコタククエストでアルセルタスよりよっぽど強いモンスターたちを乱獲した経験のあるハンターにはこの程度全く問題ない。

 

 

『・・・敵は多いなモードレッド・・・

いや、大したことはないか・・・

・・・今夜は俺とお前でダブルハンターだからな』

 

「・・・っ!、おうっ!!」

 

 

変身はしないがこうして無事乗り切ったモードレッド。帰った後にハンターから『別に死んでもカルデアに戻って来れたけど』などと言われて思わず殴った自分は悪くないと思っている。

 

 

未だに青ペンとの仲は良くなって無いが現在の生活にはそれなりに満足しているモーさんなのであった。

 

 

「いい加減にしなさいモードレッド!

約束された勝利の剣(エクスカリバー)ァァ』!!」

 

「あ、父う・・・うぇぇぇぇぇ!!?」

 

『ヤムチャしやがって・・・』

 

 

今日もカルデアは平和である。




モーさんがハンターの事を好きなのか懐いてるだけなのかはご想像にお任せします。
まぁ好きだとしてもモーさん本人が気づかなさそうですよね。


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/EXTELLA

お気に入り5千突破記念・・・ナニカサレタヨウダ・・・
EXTELLAのプレイ動画見たのでちょろちょろっと書きたくなりました。
多少のネタバレも含むので見たくない方は飛ばしてくださいね。
視点はザビ男こと、岸波白野です


セイバーとキャスターの陣営が争っていると、うちのセイバーとよく似た青いセイバーが現れ、戦闘を中止させてきた。

うちのセイバーは直ぐに思い直してその場を引いたがキャスターは襲いかかり、返り討ちにあっていた。

どうやらとても強力な英霊らしい。

 

「私は月の戦火を消すために戦う者です。

もう1人、同じように過剰に増えた人外(攻性プログラム)を減らすために呼ばれたらしい者もいましたが、直ぐに何処かへ行ってしまいましてね・・・。私はサーヴァント同士の争いを止める役なので」

 

と言っていたが、姿の見えないもう1人とはいったいどんな英霊なんだろうか・・・?

 

 

 

 

 

 

 

 

ところ変わって、現在はアルテラの陣営へ攻める前にタマモ陣営のサーヴァントたちも交えて会議を行っている・・・のだが、

 

((ソワソワ・・・ソワソワ・・・)

 

「先程からどうしたのだ、キャス狐にライダーよ?不自然なくらいソワソワしているようだが・・・武者震いか?」

 

「それが、私にもわからないのです・・・何か恐ろしいモノの気配を感じる気がして・・・」

 

「恐ろしいモノとな?もしや、遊星が既に迫っていると・・・?」

 

「いえ、いえ、そうではないと思いますセイバーさん。この霊基がゾクッとするような感じ・・・

しかしそれだとあの方がこちらに来ているということに・・・え?え?なんでですか?」

 

他のサーヴァント達は何ともないようだし・・・いや、カルナも何か感じているようだ。

決戦前に余り不安要素は残したく無いのだけど・・・

 

「お気になさらないでくださいご主人様。もし仮にあの方がいたとしても恐らく私たちの味方となってくれると思うので。」

 

敵でないようならいいけど・・・。

まぁ分からないものを気にしても仕方ない!切り替えて行こう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「奴め・・・侵入口を触腕で塞いだな・・・急げ!直ぐに破壊し、中へ侵入しろ!」

 

 

 

「その役目、俺に任せていただこうか」

 

 

 

「!?、貴様は・・・!」

 

?、誰だろうかあの英霊は。

顔も含め全身を覆い、鋭い棘のある赤い鎧に白い刺繍の入った黒いマント・・・。セイバーのような華やかな赤とは違う、無骨ながら力を感じる、まるで竜のような姿だ。

 

「その姿、長く維持するのも大変だろう。であれば外にいる雑魚敵の掃討は任せよ。お前は中の核を叩け・・・デヤァッ!」

 

「間違いない・・・貴様、ハンターだな!

うむ!これ以上無いほど心強い援軍である!行くぞ奏者よ、もはや余たちの背中に敵の攻撃が届くことはあるまい!」

 

その言い方だと、セイバーは彼を知っているのだろうか?

まぁ今は関係ない。確かにこの姿を保ち続けるのは自分もキツイ。早くこの遊星の欠片を止めないと・・・!

 

 

「完全防御用のシールドを多次元展開!奥の手であろうと、最適防御で防ぎきる!!

放ってみるがいい!セイバー・ヴィナスなどと言う貴様の驕りごと、貴様の希望を粉砕してやろう!!」

 

「粉砕されるのは貴様だ学士!

変わらぬものがありながら、変わり続けるものを愛と言うのだ!

解析出来ると信じるならば、してみるがいい!

しかして目に焼き付けよ、宇宙深淵に朽ち果てようと忘れるな!

 

・・・華尽きぬ舞台より、ステラの宙にかけよう!ゆくぞ対星宝具、"招き蕩う黄金劇場"改め・・・

 

掲げ蕩う極光劇場(チャリタス・ドムス・アウローラ)』!!」

 

 

魔法陣を通して放たれた強大なエネルギーが、核へ向けて突き進む。張り巡らされた障壁とぶつかり合い、眩いほどの極光が舞い散る。

あと少しという感覚はあるのだが、これは・・・セイバーが制限、いや、何か制御していて全開を出し切れていない?

 

「ぬぅ!このままでは・・・!」

 

「ハハハハハハッ!どうだ!愛だなんだとのたまっていたがムーンセルと同等の演算能力を付与された核による固き守りは砕けまい!」

 

 

「そうか。なら如何なる固き防御をも無視する攻撃を喰らわせてやろう。

見るがいい・・・地球、そしてこの月を含める全ての希望を背負う、その名は・・・

 

 

大 タ ル 爆 弾 G !!」

 

 

「な、何ィィィィィィ!!!?

馬鹿な、馬鹿な・・・っ!ヴェルバーの演算がっ!多次元展開した障壁がっ!ただの、火薬ごときにぃぃぃ!!」

 

 

「ふむ、まさにスタイリッシュボマー。だな」

 

爆発のダメージにより、演算が乱れたらしい遊星の核はそのままセイバーの宝具による光に呑まれていった・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遊星の欠片との戦いも終わり、早数日・・・

 

「それで、なぜハンターさんがここに居るのでしょうか?私もビックリなんですけど・・・」

 

「なに、世界滅亡の危機とアラヤとガイアが判断してな、それでも自分からは全く動かないムーンセルの代わりに召喚された。

1度人理を救ったからといっても適役ではなかっただろうに・・・流石に星は手に余るぞ。

当面は遊星自体も居なかったのでとりあえずは未明領域の奥にまでいたエネミーの排除、そしてどこかのキャスターが過剰に増やしたエネミーの排除に、な・・・?おかげで時間がかかってしまったよ」

 

「あ、あらあらーいったい何処の良妻キャスターなんでしょうかねー?」

 

「自分が戦闘型じゃない故に兵を増やすのは分かるが、限度というものをだな・・・」

 

どうやら青いセイバーが言っていた召喚されたもう1人らしい。それにセイバーだけでなく、他のサーヴァントたちも彼を知っているようだが・・・?

 

「うむ、彼はな奏者!昔人理を救う戦いにてなんと!最強の幻想種である竜を堕としたのだ!それも余の知る限り、2度もな!」

 

「私が倫敦にてご一緒した時も竜・・・竜?のようなものを堕としておりましたね・・・

あ、あとグランドクラスの魔術王にそこら辺の石ころ投げてダメージを与えてましたね」

 

「俺もアメリカ大陸にて会ったな。敵の首魁が召喚したケルト神話の化け物たちや竜をなんでもないように吹き飛ばしていた。

そういえばあの時クーフーリンは敵にいたが・・・」

 

「あー、あの時か。あれはメイヴのやつに無理やりクラスを変えて召喚されたから正確には俺じゃねぇんだが・・・まぁ記録としては俺も覚えてる。

波濤の獣(クリード)の皮なんて被るんじゃ無かったぜ・・・」

 

「あっ私も2回くらい一緒になったわね。相変わらず同じように竜殺してたけど。

あの時は私も正義ごっこしちゃってたなー、まぁファン獲得の為には必要な活動だったわよね!」

 

「私もとある理由から彼と敵対していたのですが・・・モードレッド卿は何やらギフトを消され、妖弦と同じく音を奏でる武器と高周波を生み出す玉にトリスタン卿は敗北、私は夜そのものが内包されたらしき武器にて聖者の数字を相殺され、ランスロット卿は・・・うっ、頭が・・・!」

 

「ガウェイン卿!?無理に思い出さなくても良いのです!」

 

幻想種のバーゲンセールだろうか?

というか竜ってそんなホイホイ出てくるものなのか、そしてそれを掴み取りのように倒していく彼はきっと名の知れた英雄なのだろう。

無銘は彼のこと知らないの?ってあれ、無銘は?

 

「あぁ、奴ならハンターと共に何処かへ行ったぞ。なんでも決着を着けるなどと言っていたが」

 

「そ・れ・よ・り、ご主人様?私とセイバーさんの料理を頂いて貰わないと♪」

 

「そうだな。今は余たちの料理を食べよ!そしてはっきりさせるのだ、どちらが上なのかをな!」

 

くっ、誤魔化せなかったか!

あれ?無銘とハンターが戻って来て・・・バーベキュー?

 

「さて、仕込みも終わった。竜種の肉など久しぶりだったので時間がかかったが・・・」

 

「やはり食事は皆で集まり、楽しく行わねばな。バーベキューはまさにそれに最適なものだ。

最も、女に囲まれて尽くされている幸せ者を引っ張って来るような無粋な真似はしないが?」

 

嘘をつけ・・・!絶対厄介事に巻き込まれたくないだけだろう!

あっ、今少し笑った!やっぱりそうなんだな!竜をも屠る英雄なら自分も助けてくれ!

 

「ご主人様?あちらばかり見ないで下さい!」

 

「そうだぞ奏者よ!今は余たちの料理に刮目せよ!」

 

「フハハハハハ!やはり貴様かハンターよ!久しいな、貴様が設計したティアマトめをも仰け反らせた巨砲は今も我の蔵にあるぞ?宝具となった事で更に威力が上がった物がな!」

 

あっ、あの黄金の英雄が来たってことはもうダメだ。あっちもめんどうな事になりそう・・・と思ったら何か出し合ってる。

アイテムの凄さを比べてるのか?

 

英雄王の物は良く見えないがハンターが出したのは・・・なんだろうかあれは?まるで迸るマグマが結晶となったような輝きを放っている。

というかアレが出た瞬間周囲がとても熱くなって来たのだが、ヤバくないだろうか?

負けたら何かあげる約束らしく、英雄王が悔しそうに蔵から酒を出して振舞っている。あちらはどうやら宴会になったようだ。

 

平和になったのはいいが、なんともカオスになってしまったな・・・

 

 

「む?李書文がどうやら新たな領域に強力なエネミーを確認したらしい。映像を出そう、これは・・・・・もしや竜種か!?」

 

「ほう、早速俺の出番のようだな」

訂正、まだまだ月の平和は遠いらしい・・・




ハンターさんバリバリ喋ってるけどそこはほら、月で新しく召喚され直したから"俺"と"私"がいい塩梅に混ざった霊基になったってことで・・・口調は"私"寄りですが中身は変わってません。
アルテラは、喋る暇が無かったよ・・・


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マスターとハンター

という訳でお気に入り3千突破記念の番外編その3です。これからもよろしくお願いします。

今回はぐだ子視点。


今日ももうすぐ一日が終わる。

 

毎日の日課となっているマイルームに設置してある端末からサーヴァントたちの要望届けや苦情を見て、その対処を考えてから今日は寝る前にハンターの胡座の上でハンターと一緒にゲームをしている。

 

夜ふかしは控えるようにロマンにも言われてるけど私は知っている。ロマンも夜部屋を暗くして端末を見ながらマギ☆マリなるアイドルと話をしていることを。

全く同じ時間に端末を触っているらしい花のお兄さんのことは知らない。

 

「このゲームの人達武器変形させたりリンクバーストとかすごいことしてるけどハンターの方がすごい気がするなぁ・・・。

だってこの人たち死ぬかもしれない投薬?してそれでもなれるか分からないのにハンターはただの訓練でそこまでイッちゃったんでしょ?変形する武器はハンターも持ってるし」

『いやぁー流石に俺もこの人たちには勝てるかわからんかなー。でもアラガミ因子投与されてるなら人外特攻でいけるか?』

「それにこの腕輪してないとダメらしいし、ハンターはそういうの必要ないんでしょ?」

 

因みに今はハンターから貰った「ユニクロ装備」というのをハンターと揃ってつけてる。

どう見ても普段着なのだが、本人は『これも立派な装備なんだぜ?耳の保護とか回避アップのスキルつくぞ』とか言ってたが正直よく分からない。

あと下手したらカルデア礼装以上の普段着!とか言って所長とキャスター'sが騒いでた。

 

『マスター、そろそろ寝たほうがいい。明日は確かキッチン組から料理習って、ジャックやナーサリー、アステリオスと遊ぶんだろう?』

「あと夜はロマンとエドモンとマシュと一緒にラピュ〇見るんだー」

『あの大佐の敗因は40秒で支度できる海賊お・・・少年に3分も待ってやると言ったことだと思うんだ・・・』

 

ネタバレはやめて欲しい。

色々と片付けてからさぁ眠ろうと思ったらしたらハンターが座って壁にもたれたまま動かない。寝息が聞こえるのと20秒経っても起きないことから本気寝らしい。

40秒で支度できる少年よりも早い睡眠でどうやって体を回復させているんだろうか?ホントに謎ボディである。

だからパラケルススがジャックちゃん唆して解体させようとするんだよ。

 

「んー。私じゃハンター移動させられないし起こすのも可愛そうだし、もうそのままでいっか。じゃ、おやすみーハンター・・・。」

 

私もベッドに入ってそう声をかけてから寝る。

もちろん返事は無かった。

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

あれ?ここはどこだろう?私ちゃんとベッドに入って寝たはずだけど・・・。

もしかしてまたサーヴァントの夢かな?今回は誰だろう・・・。

 

「あ、おはようございます!ハンターさん!」

「?」

 

あ、ハンターの夢か。やっぱ生前からハンターって呼ばれてたんだ。

 

・・・・・そういえば私、まだハンターの真名知らない・・・。無銘でも生前の名前くらい覚えてるよね?今度聞いてみよっと。

 

「今日もクエストですよね?今日は〜〜〜等のクエストがあります!」

「・・・」

「はい、では行ってらっしゃい!本日も無事に帰ってきてくださいね!」

 

相変わらず無口なハンターは身振り手振りで挨拶をしてどこかへ行く。その途中もいろんな人から声をかけられていた。喋らない割にとても人気者らしい。

 

耳の尖ってる人たちや、背の低い人たち、とても筋肉質な人たちなど、普通の人間じゃなさそうな種族もいた。アイルー以外にもたくさんの種族がいたんだなぁ。

 

何度も場面が切り替わり、その度に雪山にある村や温泉のある村。海辺にある村や火山近くにある村などたくさんの村を周り、たくさんの人たちがいていろんな人から感謝を受けていた。

 

何処でもハンターは相変わらず無口で、頷いたり首振ったりしてるだけだけど皆笑顔で話しをしていた。

そして、人々からの依頼でモンスターと呼ばれるモノたちを狩る生活をしている。

そこでまた場面が切り替わる。

 

「ハンターさん、私たちは皆ハンターさんを信じて待ってますから・・・きっとまたいつものように勝って帰ってくるって信じてますから!では、いってらっしゃい!!」

 

「ギルド本部にはもう村人全員避難済みと連絡しました!だからハンターさん、もしも負けたりなんてしたら承知しませんよ?」

 

「君に依頼するのは神話やお伽噺で語られる伝説だ。身震い一つで、ただ生きているだけで森羅万象をも破壊する。そんな怪物を、君は倒してくれるかい?」

 

ハンターは何度も護って、救ってきた。自分が暮らしてきた村を、自分がお世話になった人たちを、そして何より自分の誇りを。

昔から心の中ではあんな風なことを考えていたのかはわからない。でも、それでもハンターはやっぱり。

 

 

英雄(皆のヒーロー)だった・・・・・。

 

 

 

また場面は切り替わり今度は巨大で圧倒的な、これまでの人理修復でも見たことが無いような、恐ろしい龍たちと戦っていた。

 

 

山全域を覆う嵐を操る羽衣を纏ったような嵐の龍

 

巨大すぎて全体像が把握出来ない千剣の蛇の龍

 

全身をマグマが迸っているかのような煉黒の龍

 

海中でも神々しく輝く光の海の龍

 

怪しく光る白い体に黒い力を纏った天廻の龍

 

牙の生えた巨大な体で広大な砂漠を泳ぐ峯の龍

 

移動するだけで天災と呼ばれる山の龍

 

世界に覇を唱える覇の竜

 

世界を崩壊へ導く崩の竜

 

死の気配が満ちる崩れ落ちた古城の中に座す黒の龍

 

溶岩の島で溢れる怒りを焔とともに吐き出す紅の龍

 

日蝕の中から現れる全ての始まりたる祖の龍

 

 

どれも人間が相手をしてはいけない、そんなことを本能で理解できるような恐怖を呼び起こす理不尽を具現化したような龍たち。

それでもハンターは当然のように、それが自分の役割だと言わんばかりに立ち向かう。ある時は仲間とともに、またある時は・・・たった1人で。

 

そうして最後に、ハンターは四つの力を奮う、神域に在る逆鱗の煌黒龍へ1人で挑み・・・そこで記憶、夢の再生は終わった。

 

ハンターは何時もあんな龍たちと戦っていたの?毎日のように危険な目にあって人々を守っていたの?それでも今も怪物と呼ばれるような敵と戦うの?

 

 

そこで周囲が真っ暗になったが前方から光が射してきた。この夢も終わりかと思ったが、光の中にうっすら・・・でもだんだんはっきりと人影がみえる。

 

向こう側を向いていて顔はよく見えない。

でも、なんとなくわかる。知っているような気がする。

顔の形や髪型も身長もいつも見てる姿とは違うし、格好も防具ではなく普通のGパンにシャツをつけた多分私と同年代くらいの人影。だけど何故かこう思ってしまった・・・。

 

「ハン、ター?」

 

すると影はこちらに気づいたかのように振り返り、相変わらず逆光で顔はよく見えないが口元がゆらりと笑っているのがわかる。

 

「よう、マスター、悪いがここから先の記憶は見せられない。今の俺とは関係ない世界なんでな。

俺はただ、怪物に強いだけのサーヴァントなんだ」

 

声もたまに聞くハンターの声とは違う、いたって普通の声。でも何故か頭が彼をハンターだと理解している。

そして、だんだん離れていく彼を引き止めないといけない気がした。

 

「ま、待って!ハンター!!」

「流石にマスターの言うことでも、悪いがそれは聞けないな。

それじゃあまた、カルデアで会おうか」

 

そうしてだんだん視界が闇に染まり、

目が覚めた。

 

 

「(ガバッ!)ハンター!?」

『起きたか。おはよう、マスター。

悪いな、どうやら俺はゲームをしてると寝落ちするのまで引き継いでいるらしい。

それはそれとしてよく眠れたか?』

「それより、夢で・・・」

 

『やっぱマスターも同じ夢を見てたのか。

夢は夢、サーヴァント(俺たち)にとっては過去の話だ。マスターは今を全力で生きろよ。な?』

 

その時、なんとなくだが夢で見たあの人影とハンターがダブって見えた・・・気がした。

 

『そんじゃまずは朝食を食いに行こうか』

「うん・・・。ねぇ、ハンター」

『あん?』

「これからは・・・楽しいこと色々して、楽しい思い出を沢山作ろうね!」

『・・・・・あぁ、了解した。マスターよ』

 

こうして今日もまた、カルデアの1日は始まる。

 




アルバで終わったのは一話を見ればわかるかと思います。寝落ちしやすいというのも。
相変わらず本編を軽く上回る文字数・・・。


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嘘予告:特異点G 滅亡文明黙示録 シュレイド王国

この間感想からあったアイデアをダイジェストで書いてみました。
こういう書き方って楽しいですよね。
(なお、本格的には書かないもよう)

お気に入り登録数4千件突破記念です!(アットウテキ・・・カンシャ・・・!)
本編の区切りもいいのでもう一つUA2万突破記念もやろうと思ってるので、皆さんのご意見もお聞かせください。


嘘予告ネタ

特異点G 滅亡文明黙示録 シュレイド王国

 

 

いつものように次の特異点が観測されるまでゆったりとカルデアで過ごしていたハンターやマスター、サーヴァントたち。

だがある日、それは"嵐の前の静けさ"であるということを思い知る。

 

 

マシュ「先輩、ドクターが呼んでます。どうやら新たな特異点が発見されたようです、ブリーフィングがあるようなので急ぎましょう!」

 

 

ロマニ「やあ。集まってくれたかい、皆。もう聞いていると思うけど突然新たな特異点が発見された。

だが今回の特異点は今までにない、妙な点があるんだ」

 

 

少しずつ・・・狂った歯車が回りだし、やがて大きな歪みへと成長していく。

 

 

ダヴィンチ「そこからは私が引き継ごう。

今回の特異点、発見はできた。座標も特定した。だが()()()()()()()()()()()()()()()()()()()んだ」

 

 

ハンター『んん?それはまたどういう事だ?』

 

 

有り得るはずのない交わり・・・それは淀みとなって溜まり続け、やがて爆発する。

 

 

ダヴィンチ「簡単に言うと、この特異点は人類史には存在しない歴史なんだ。過去から現在まで繋がっている時代、時の流れ。

そのどこにも無い、その特異点という空間だけが浮いている状態なんだろう。

だがその空間は何故かは分からないが今も膨張を続けており、やがて隣接する私たちの世界を圧迫し始める。そうなると不味いのはなんとなくでも分かるだろう?」

 

 

立香「とにかく今まで通り聖杯を確保して歪みを無くせばいいんですよね?」

 

 

ロマニ「ああ。だが今回の特異点は年代というものが分からない以上、中にどんな世界が広がり、なにが待ち受けているのか全く予測できない。

ろくにサポートも出来るかも分からない・・・それでも、行ってくれるかい?」

 

 

立香「大丈夫!今までも似たようなことは沢山あったし、全然OK!」

 

 

ダヴィンチ「頼もしいことだ。でも無理だけは絶対にしないようにね?それじゃあ、行ってらっしゃい!」

 

 

ただ1人この世界を知り、大きな黒い影を感じるハンター。

 

 

マシュ「レイシフト無事完了です。ここは・・・どこでしょう?」

 

 

ハンター(嘘だろ・・・この世界、まさか・・・っ!)

 

 

立香「?、どうかしたのハンター?あ、あっちに国みたいなのがある!とりあえずあっちに行こう!」

 

 

見たこともない文明。見たこともない環境。見たこともない植物。

・・・そして、見たこともない・・・

 

 

エミヤ「なんだコイツらは・・・小さい恐竜か?」

 

 

ハンター『・・・ソイツらはランポスって()()()()()だ。群れで襲って来るのに気をつけろ』

 

 

立香「ハンター何でそんなこと知って・・・」

 

 

国へと入り、国王との面会でこの世界の現状を知る。

 

 

立香「えーっと、なんでいきなりお城に連れてこられたんだろ?」

 

 

国王「お前達が、予言の者なのか?古くよりこの世に在り、我々人間に自然の化身としてその猛威を奮ってきた古龍たちを葬る者か?」

 

 

兵士「国王様!会談中に失礼致します!国の東、山脈の方より古龍、ヤマツカミです!」

 

 

ハンター『!、すぐに向かうぞ、マスター!!』

 

 

何故か王国を狙い、次々と襲い来る古龍たち。

カルデアから来たマスターたちも奮戦するが徐々に徐々に、戦線は押されてくる。

 

 

ハンター『ゲームみてぇに決められた動きしかしないってのはやっぱり無ェか・・・だが、それでもまだ俺が強い・・・!』

 

 

立香「ハンターが竜種を相手にあそこまで苦戦するなんて・・・」

 

 

エミヤ「この龍達の異常な力はなんだ!?こんなもの、ただの生命に許される範囲を軽く超えている・・・!」

 

 

絶望が広がり、挫けそうになる心に更なる追い打ちがかけられる。

 

 

立香「エミヤ!ハンターは?ハンターはどこに行っちゃったの!?」

 

 

エミヤ「・・・ヤツは、トドメを刺すと言って対峙した嵐龍の生み出した竜巻に吸い込まれ、そのまま・・・」

 

 

立香「そんな・・・ハンターは蛇帝龍と炎王龍との戦いでもう2回復活しちゃっているのに・・・」

 

 

兵士「伝令っ!伝令っ!

王国南の海方面より、煉黒龍グラン・ミラオスが接近!

同時に国の東より、老山龍ラオシャンロンが迫っています!」

 

 

マシュ「あんな強力な龍たちが、同時に別方面から来るなんて・・・」

 

 

立香「・・・・・・ここまで、なのかな・・・・」

 

 

だが、絶望が迫れば追い抜くように希望もまた駆け抜けてくる。

 

 

ハンター『諦めるにはまだ早すぎるぜ、マスターよ』

 

 

立香「!!・・・ハンター、今まで、何処に・・・!!」

 

 

ハンター『すまんな、俺も流石にヤバイと思ったが子ギルのおかげでどうにか助かったんだ。

あとこっちに向かいながら散らばっていたサーヴァントたちを集めてたんで遅れちまった。』

 

 

 

そうして舞台に役者は揃う。

 

 

子ギル「僕はちょっとそこのハンターさんに興味が湧いたので人間側の助っ人になろうと思いましてね。

あ、名乗り忘れてました。僕の名前はギルガメッシュ、ギル君って呼んでもいいですよ?」

 

 

アルトリア「初めまして、貴方が彼のマスターですね?

私はアルトリア・ペンドラゴン。この度の戦い、セイバーとして助太刀させていただきに来ました。

私もドラゴンを倒した経験はありますが、この世界では殆どその経験は生きないようですね・・・」

 

 

クーフーリン「よぉ久しぶりだなアーチャーよぉ!随分と疲れた様子だが、俺が代わってやろうか?(ニヤニヤ)」

 

 

小次郎「私だけ場違いな感じがするが、まぁそんなことは気にするまい。

とある世界では私もドラゴンスレイヤーと呼ばれているという知識が与えられているのでな。それなりに役に立って見せるとしようぞ」

 

 

武蔵「うーん、また変な所に来ちゃったなぁ。

でもまっ!新鮮な敵ばっかりで戦いがいがあるし!これも剣の道を極めるのには必要なことかもね!」

 

 

ハンター『敢えて言わせてもらおう・・・!ナイスな展開じゃないか!!』

 

 

そして2頭の超大型古龍を二手に別れ、無事討伐するが休む間もなく新たなる厄災が迫る。

 

 

「グルオオオオオ!!!」

 

 

ハンター『やっぱり来やがったか・・・!』

 

 

アルトリア「あれは・・・?」

 

 

ハンター『あれは神域に住まう、神さえも恐れたと言われる最悪の龍・・・煌黒龍、アルバトリオンだ!!』

 

 

戦いは鮮烈を極める。

いがみ合う者も協力し合い、

 

 

エミヤ「ランサー!?何故・・・!」

 

 

クーフーリン「・・・へっ!この、俺を、なめるなよ・・・。

この程度で死ぬようなら、俺は英霊になんぞなってねぇ!!」

 

 

立香「マシュ、アーサー・・・!頑張って・・・っ!!」

 

 

見知らぬお互いを助け合う。

 

 

アルトリア「ええ、準備はいいですか?ギャラハッド・・・いえ、マシュ・キリエライト」

 

 

マシュ「はい!

——それは全ての疵、全ての怨恨を癒す我らが故郷——顕現せよ、『 いまは遙か理想の城(ロード・キャメロット)』!!」

 

 

そして終わりが訪れる。

始まりと同様、それは唐突にやって来た。

 

 

赤衣の詩人「よくぞここまで耐えた、と言いたいが貴様らもここで終わりだ・・・伝承の再現は今ここに成された・・・

キョダイリュウノ

ゼツメイニヨリ

デンセツハヨミガエル

 

数多の飛竜を駆遂せし時

伝説はよみがえらん

数多の肉を裂き 骨を砕き 血を啜った時

彼の者はあらわれん

 

土を焼く者

鉄【くろがね】を溶かす者

水を煮立たす者

風を起こす者

木を薙ぐ者

炎を生み出す者

 

その者の名は ミラボレアス

その者の名は 宿命の戦い

その者の名は 避けられぬ死

 

喉あらば叫べ

耳あらば聞け

心あらば祈れ

 

ミラボレアス

天と地とを覆い尽くす

彼の者の名を

天と地とを覆い尽くす

彼の者の名を

彼の者の名を

 

フフ、フハハハ!フハハハハハハハ!!」

 

 

ハンター『お前が・・・お前が、原因だったのか・・・』

 

 

立香「あれは、3匹の・・・龍?」

 

 

同時に現れた3体の龍。

黒龍、紅龍、そして祖龍。

次々と消えていく仲間達、だが英雄たる彼等がただで消えるなどあるはずもなく。

それは次の希望へと繋がれていく。

 

 

子ギル「さぁ。皆さんの魔力を受け取って最終再臨、いえ僕の聖杯も使ったのでまさに限界を突破したのでしょうか?

最後まで見れないと言うのは残念ですが、どうかハッピーエンドで終わってくださいね?」

 

 

ハンター『・・・あぁ、あとは任せろ。これが()()()

 

 

立香「でも、それをやったらハンターが消えちゃう!

ギル君の道具で世界に直接繋いだ状態でそんなことしたら、ハンターの記録は燃え尽きてカルデアからもいなくなっちゃうって・・・!!」

 

 

ハンター『マスター、悪いがこれは他の誰の為でも無く、ただ俺のために。

俺が"ハンター"である為に、俺は行くよ』

 

 

そして巨悪は祓われる。

曇天の空は裂け、眩しい陽の光が光の柱となって戦場に降り注ぐ。

 

 

立香「ああっ!ハンターの身体が・・・」

 

 

ハンター『俺は満足だったよ、マスター。

お前たちに会えて、共に戦えて、馬鹿なことをして、怒られて、そして笑って・・・。全く、我ながら晴れ晴れとした生き方だった。

さてと、湿っぽいのは嫌いだし、「さよなら」は言わない。

だから・・・・・』

 

 

ハンター「——またな、マスター。

またいつか、どっかで会おうぜ」

 

 

立香「ハンターーーっっ!!!」

 

 

 

 

 

そして時は経ち、人理修復は完了する。

世界を救ったマスターは、以前これで会話をしていた人物が残した、傷だらけの腕輪をなでる。

 

 

立香「私たち・・・頑張ったよ、ハンター。

結局、最後まで名前聞けなかったや・・・。」

 

 

「しけた顔してんなぁ。そんなんじゃ周りまでテンション下がるぞ?」

 

 

立香「!!?・・・ハン、ター・・・?」

 

 

「おいおい、それはクラス名だろう?俺の名前は———だ」

 

 

立香「〜〜〜っ!!おかえり!———!!」

 

 

ハンターである男の人生はまだまだ終わらない。

 




ぐだ子がヒロインみたいな終わりになった・・・何故に?
ぐだ子はロマンのことを忘れてないよ?ただ修復完了してから少し時間が経っただけなんだよ?

こんなんもし書いたらいつ終わるか分かったもんじゃ無いな・・・


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バレンタインネタ

1日遅れですがちょっとしたネタを。
自分に経験が無い結果、妄想力を全壊にしてオーバーフローした結果できた話なのであまりいい出来では無いですね・・・


2月、14日・・・。

この日、日の丸の国にて行われる行事の由来は紀元200年頃のローマまで遡る。

当時のローマ皇帝は「好きな奴が遠くにいたら兵士の士気下がるんじゃね?」と思い、兵士達の婚姻を禁じてホモホモ団を作った。勿論異性と恋愛してたり、行為をしてる者は居ただろうがそれでも\アッー/な事が多かったであろう事は想像に難くない。

そこで待ったをかけたのが司教だったウァレンティヌス。結婚禁止されて嘆き悲しむノンケ達を救うためにコッソリと結婚式をあげていた。その噂を聞いた皇帝が激おこして止めろと命令したがこの司教は「ノンケが!救われるまで!祝うのをやめないぃぃぃ!!」と言わんばかりに鐘を鳴らし続けた。

晩鐘じゃないよ?

それにムカ着火ファイヤーした皇帝は例のポーズで死刑☆と宣言した。この皇帝はホモォか腐ってたのだろうか?

そして当時女神の祭日であった2月14日。愛に生きたウァレンティヌスに刑を執行したという。(諸説あり)

 

まぁ何が言いたいのかと言うとだな

 

 

 

 

『2月14日は聖人をアポんさせた日だからバレンタインになんてするのは悪い文明だと思う』

 

「長々と語ったと思ったら・・・ハンターも男なんだね」

 

『軽い、軽すぎるぞマスター!

これは憎悪によって磨かれた我が魂の咆哮・・・・・!!吼え立てよ、ミララース!』

 

「それシャレになってないから。

全くもう・・・ほら、これ!満足しないだろうけどマスターとして皆に上げないといけないからハンターにもね」

 

『コレだけで大分収まった俺はチョロ過ぎですかね』

 

 

ZEROでは無いがな!チクショー。イベント通りに黒ひげはスパさんと一緒になんかしてたし、パラケルススはまた怪しいモン作ってたし、台所は女サバ勢が男立ち入り禁止にしてるし・・・

デオンが居るのはまだわかるよ?アストルフォもまぁ理解できんでもない。

 

だがエミヤ、テメーはダメだ。

 

なに当然のように台所に立ってんの?何故誰も突っ込まないの?お前の人生はそれでいいの?

いや、確か料理出来ない組が引っ張って行ったんだったか。そう思うと哀れに感じてくるな。考えてみると俺食事時は台所立ち入り禁止だから入れねぇし。

 

チラッと見えたがロンゴミニアドを使ってチョコ混ぜていた乳上’sは宝具の使い方を致命傷レベルで間違えていると思う。菓子作りに使われる聖槍は泣いていい。

 

 

「やぁハンター君!君もなんとも言えない1日を過ごしているようだね!」

 

『その声はロマン!ジャックにゴマ饅頭ジジくさいとか言われて吐血したロマニ・アーキマンじゃないか!』

 

「ぐふっ!年齢ネタはやめておくれよ、それは僕に効く・・・」

 

『充分若く見えるがね・・・それはそれとして。

共に・・・笑わないか?こんな日は笑って過ごすに限る。いっそ狂人のようにな』

 

「君は問題無いと思うけど・・・まぁ笑うのは良いことだ。僕の上司相手に鍛えたスマイルを見せてあげようじゃないか!」

 

『「クハハハハ!クハハハハハハ!

あ、これ何か楽しくなってきた。クハハハハハハハハハ!クハハぐはぁっ!?」』

 

 

じゃあ輝く眩しい笑顔ことエドモンの笑いかたを真似しようという事になり、2人で目を光らせながら大爆笑(俺は機械音)していた。どっからどう見ても変人です本当にありがとうございました。

そんな風に馬鹿やってると俺たちの腹に光線が飛んでくる。おのれ、なにやつ!?

 

 

「喧しいぞ、貴様ら。通路の真ん中で人の真似をしおって・・・特にハンター(貴様)は表情が動かんから絵面が余計に腹が立つ」

 

『エドモン!カルデアの「待て希ぼ」宣教師エドモンじゃないか!今日は男子達に言って回ってるのか?』

 

「俺が他の奴らを煽る余裕のある男のように言うのは止めろ。

まぁ貴様らのその怨み、嫉妬、憤怒の感情は見ていてなかなかに滑稽で愉快なものではあったぞ?

怨嗟の炎は誰の心にも巣食い、広がるものだ。それを憚る術は無い、その炎に身を焦がす者が止まる理由もな。まぁ、貴様はどちらかと言うと復讐される側だろうが」

 

 

そもそもバレンタインに興味自体無さそうですからねあなた。

あとロマニが痙攣してるんだけど大丈夫?エドモンのしねしねこうせん痛いよね、俺にダメージ無いけど。とりあえずナイチンゲールに渡し・・・そういえば婦長も台所の殺菌消毒で忙しそうだったな。

命拾いしたなロマンよ。知らない間に痛みの元を切り取るとかされなくて済むぞ。

 

 

あー結局部屋に戻ってくるか。基本カルデアにいる男子は皆英雄。バレンタインの文化も知識でしか知らなければその重みも分からない、か・・・。

孤独な痛みとはこうも辛いものなんだな・・・。

 

 

コンコンコン

 

『ん?誰だ?開いてるぞ』

 

「あ、あの〜、ハンター先生?」

 

『お、おうどうしたリリィ?今日はな?簡単に男の部屋を開けてはいけない日なんだぞ?ノックの一つで心臓が止まっちゃう人もいるかもなんだぞ?』

 

「そ、そうだったんですか?以後気をつけるようにします!

では、無くてですね・・・これ!受け取って下さい!」

 

 

その時、ラオシャンロンが落ちてきたかのような衝撃が走った。顔を赤くして後ろに回していた手を突き出すリリィ。その手の中には箱に入った立派なチョコが・・・

 

「エミヤさんやメディアさんに教えて貰いながら作りました!何度も失敗したので味は保証付きです、よ?

い、いちばん大好きなものを、モデルにしてみました!!」

 

これは・・・狩技をしている俺、か?

いちばん大好きなもの・・・あっ…(察し)

 

『そうかぁ、嬉しいよ。リリィ』

 

「(パァァァ)っ!ハンター先生!」

 

『これからも、狩技の特訓頑張ろうな?』

 

「はいっ!」

 

 

そうかぁ、リリィは狩技をしてる俺が大好きなのかぁ。カッコイイもんな狩技。顔真っ赤にして、恥ずかしかったんだろうなぁ、純粋だなぁ。

 

そんな感じで他にも何人からか貰えたが、美味かったが、期待しちゃうような仕草の人もいたが!遠回しというか、皆ツンデレっぽいからなぁ、仮に本命が居たとしても分かんねぇや・・・

 

 

その後、帰ってきた黒ひげが怒りの超野菜人になって俺に襲い掛かって来た。「潰す潰す潰す潰す潰す潰すゥ!!」とかお前はどこの世界のジャックだ。

いつもみたいにのしてやろうとしたら、これが馬鹿みたいに強かった。野菜化だけでなく獰猛化もしていたらしい。

 

装備も武器も護石も食事も完全な状態(流石に在るだけで周りがやばい武器防具は付けてなかったが)にもかかわらず、互角以上の戦いを日付が変わるまで続けた。

 

なんか、もう、凄かった。マスターの令呪も弾いてたし俺のアタリハンテイ力学すらも無効化してきた。

あの時の黒ひげは神かモンハン世界のモンスターの域に踏み込んでいたと思う。

 

15日になった途端糸が切れたように倒れたがあのままだとやばかったかもしれない。少なくとも宝具を使って数の差で袋叩きにしようと思うくらいには。

 

 

あぁー疲れた。恨みだけで限界超えるとかダーク系主人公かよ。

もらったチョコ食べてもう休むか・・・それにしてもやけにハート型が多いな。やっぱ基本形だからか?

 

ん?マスターからのチョコは2つ入ってるな・・・これは、メッセージカード?えぇーっと、なになに・・・?

 

 

 

______________________

 

 

 

 

後日、ハンターが自分にチョコをくれた全相手へのお返しでカルデアがヤバかったが、それはまた別のお話。




色んなパターンを期待していた人は申し訳ありません・・・
考えすぎて苦しくなってしまい、リリィだけ書いて結局ギャグに走ってしまいました・・・。素直に本編進めます。


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ホワイトデーネタ

以前のバレンタインの話の最後のやつからモンハンアイテムでカルデアがパーリナイッ!を期待してた方はすいません。
だって、ぐだぐだ本能寺復刻が来るって!それなら沖田引きたいじゃないですか・・・!!書けば出るって都市伝説あったら、書くしかないじゃないですか・・・!!
性格には「描」けば出るかも知れませんが・・・


前回のブラッディバレンタインから一ヶ月・・・。

俺はとりあえずモンハン世界でも女性に人気らしい素材や宝石っぽい宝玉系素材を上げようとしていたが、マスターやロマンは事前にそれを察知していたらしく全力で止められた。

流石に出すだけで世界がやばそうな物は自重するつもりだったんだが、さて、どうしようか・・・

 

貰った分のお返しをしないというのは人として苦しい。だが俺に出来そうな物は禁止された。俺としては個性を出してモンハン物を渡していきたいんだが・・・うーむ。

 

そんな感じで悩みながら歩いていると前方に茨木童子と酒呑童子が見えた。

バラキーは多分今日の事タダで菓子を沢山貰える日だと思ってんだろうなぁ。その前段階となるバレンタインにチョコあげてなさそうだけど。

今もなんかお菓子とかアイスとか食ってるな・・・

 

ん?お菓子・・・?

 

 

 

そうか、それだ!!

 

 

 

 

___________________

 

 

 

 

 

『おーい、マスター!』

 

「?、ハンターどうしたの?」

 

『決まってるじゃないか。バレンタインのお返しだよ』

 

「・・・普通の物だよね・・・?」

 

お返しすると言っただけでこれである。

恐れることは無いんだよ・・・友達になろう・・・。

冗談は置いといてとにかく渡すか。

 

「なにそれ、キャンディスティック?

というか大きすぎる!どっから出したの!?」

 

『これは武器のゲフンゲフン。見ての通り、至って普通のキャンディスティックだ』

 

「今言ったよね?確実に武器って言ったよね?

ねぇ、なんで顔を逸らすの?こっち見てよハンター・・・おい、コッチヲミロ」

 

『イヤァァァ!マスターが弱点の無い(笑)戦車になってるぅぅぅ!!

俺他にも渡す人いるから、そんじゃ!』

 

逃げても何処までも追跡してくるかと思ったがキャンディスティックが重くて走れないらしい。

熱源(火炎袋)は用意しなくてもいいか。

 

「あ、ちょっと!まったくもう・・・

そう言えば、ハンターはバレンタインの時のメッセージカード見てないのかな・・・?

あ、これ案外美味しい」

 

 

 

 

 

さて次は誰に渡すか・・・おっ、あれはジャックたちか。

あいつらにもしっかりお返ししなきゃな。

 

「あ、トナカイさん!」

 

「あら本当。狩人さんなのだわ」

 

「どうし、たの?ハン、ター」

 

「ハンターもお母さんみたいにお菓子くれるの?」

 

エウリュアレはどうしたのか、両肩と頭に1人ずつ乗せて歩いていたアステリオス。どうやら既にマスターからお菓子を貰ったらしくそれぞれ手に小袋を持っている。

 

『あぁ、俺もバレンタインにお前達から貰ったからな。しっかりその分はお返ししないとよ。

お前らには・・・ほれ!クッキーだ!』

 

「「「「わぁ、おっきー!」」」」

 

俺が渡したのは「アイシングキーラ」というクッキーで出来た(たい)け・・・お菓子である。

初めて見るだろう超巨大クッキーに大興奮の様子。このサイズならみんなで食っても腹いっぱいだろう。

ん?アステリオスがなんか落ち込んでるな。

 

『どうしたんだアステリオス?暗い顔して』

 

「う・・・ぼく、ハンターにお菓子、あげてない、から、食べれない・・・」

 

な、なんていい子なんだ・・・さっきナッツ・ラッシュ(ジャ〇アントコ〇ンの形をしたライトボry)を渡したXの奴は奪うように受け取って俺なんて見えてないかのように無心で食い続けていたというのに・・・。

これであげない奴は鬼か悪魔だな。アステリオスにはコーンスタンプ(ジャ〇アントコ〇ンの形をしたハンry)をやろう。

 

『そんな事気にしてたのか。心配するな、お前にはこれをやろう。アイスだけど不思議パワーで溶けないからゆっくり食え』

 

「あー!アステリオス1人でおっきいアイス貰ってる!」

 

「ずるいのだわ!ずるいのだわ!私たちもアイス欲しいのだわ!」

 

「ふ、2人とも、そんな事を言ってもトナカイさんが困ってしまいますよ?」

 

そう言いつつも目線がチラチラとアステリオスの持つアイスに行くジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィ。うーん、そう言われても流石にこれ以上あげると他に配る予定の分が・・・

 

「なら、いっしょに、食べよ?」

 

「ホント!?」

 

「ありがとアステリオス!」

 

「やった!

あぁ、いえ、思ってません!私も欲しいなんて思ってませんでしたよ?」

 

仲が良いようでなにより。やっぱり子供っていいなぁ。

その後、アステリオスがクッキーとアイスを持ってみんなで部屋に戻っていった。

さて、次は・・・

 

 

「見てたわよ?ハンター、私達にもバレンタインのお返しちょーだい♡」

 

「ちょっとクロ!そんな強請(ねだ)るような・・・」

 

「別にいいじゃない。男はバレンタインに貰ったらしっかり返さなきゃいけないのよ?」

 

俺の後ろから声をかけてきたのは以前に発生した特異点で知り合った異世界の魔法少女、イリヤとクロエだった。

そう言えばこの2人からも貰ってたな。さて、この2人には何をあげようかね・・・。

だがその前に。

 

『クロエ、確かにニッコリ笑いながら両手を差し出すのはポイント高い。だがそれはイリヤみたいな純粋系がやるものだ。

いいか?あざとい系のお前は少し前かがみになって上目使いをし、手を後ろにまわしたりしてだな・・・という訳で今のは70点くらいだ。

ほい、お前らにはポ〇キーだ。1本しかないから2人で仲良く食えよ?』

 

「うっ、意外と辛口の評価ね・・・」

 

「あ、ありがとうございます!

って、えぇ!?ポ〇キー長っ!?」

 

あくまでも俺個人の願望というか採点基準だがな。

2人にあげたのはポキカルセイバーという太・・・あぁもうめんどくせぇ!そうだよ、太刀だよ!

今まであげたの全部武器菓子だよ!

今日俺が菓子あげた人たちはそのままひと狩り行けるよ!

お菓子で竜を殺せるんだよ!

 

 

 

グ〇コシリーズ武器。

MHFにて登場した武器のシリーズ。

全てが完全に皆さんの知るお菓子の形をしており、もちろんモンスターを狩猟することが出来る。流石工房。

それぞれの武器には色違いという名の味の種類もあるので、恐らく本当にそれぞれ味が違う・・・というか食べれるのかもしれない。

食べ物で遊んではいけないと思ったそこのあなた。ハンターにとって狩りとは命をかけた戦いなので問題は無い。みな大真面目にお菓子で強大なモンスターたちを殴っているのである。

 

 

 

『で、これお前たちだけで食べるのか。

もしかして、2人でポ〇キーゲームしたり?』

 

「!、そうね、行きましょイリヤ!!」

 

「ちょ、ちょっとクロ!?そもそもこんなに太くて大きいの口に入らな・・・

もぉ!クロってばー!!」

 

是非ともついて行きたいが、まだ俺には使命がある・・・!ここで投げ出すわけにはいかんのだ・・・。

 

 

 

 

 

ジャンヌ・オルタにロリポップ(チ〇ッパチ〇プスのハンマー。飴の部分が直径推定1mくらいある)あげたら殴られた。解せぬ。

 

「あ、ハンターさん。」

 

『おう、沖田か。ちょうどいい、バレンタインのお返しだ。受け取ってくれ』

 

と言うと顔を赤くして手をブンブン振る沖田。

 

「え!?

え、えーっとハンターさん、あの渡した時は私は良くバレンタインの意味を知らなくて、あの後マスターに渡した時に初めて知りまして。そのー・・・」

 

『分かってる分かってる。だから気にするな。それでもお返しは渡したいからよ。ほら、確か団子好きだったよな?』

 

「あ、ありがとうございま・・・ちょっと大きすぎません?」

 

サイズについては気にするな。

渡したのは「狩団子【白玉】雅」。流石に毒やら氷やら雷やらの属性付きは食わせんよ。

この団子、双剣なので二本あるのだが団子一つ一つが人の顔ほどの大きさがある。そりゃ大きいと思うわな。それが3個ずつ串に刺さって計6個ついてる。

 

「まぁハンターさんがおかしいのは今に始まった事じゃないですからね、いい加減慣れてきましたよ」

 

なんかショック。なんだか人の驚く顔を見るのが生き甲斐みたいになってる所あるからな俺・・・うーむ、ネタ切れになる前に魔術王を倒さなければならんな。

俺が魔術王を倒す決意を固めていると沖田が少し気恥ずかしそうに、

 

「・・・あの、ハンターさん。せっかくなので一緒にお団子食べませんか・・・?

ほら、こんな量私1人では食べられませんし・・・」

 

『うーん、そうだな。歩き回って少し疲れたし休憩するか』

 

「!、じゃあお茶も飲みたくなりそうですし、私の部屋で食べましょう!」

 

そうして移動する俺たち。

沖田の部屋はよく行っていたので特に気負う事も無い。というのも、沖田に狩技の「桜花気刃斬」教えてる時によく途中で血反吐を吐いて倒れるので部屋まで運んだ事がよくあったのだ。

あまり薬でドーピングし過ぎるのも体に悪そうなので普段は薬を飲まないようにしている。

 

 

 

 

道中、機嫌良さそうにピコピコと動く沖田のアホ毛を見てる間に部屋に着き、お茶と何故か部屋にあった昔の茶屋で見るような長椅子を準備もしたところで横並びに座り、団子を食う。

こういうのは町行く人々を眺めたり、自然を眺めたりしながら食べるのが風流な感じがしていいのだが贅沢は言うまい。

沖田は1個ずつ串から抜いて両手で持って食べるようだ。俺は普通に食えるので串を持ってかじりつく。

 

「あ、意外と美味しいですね。甘くてモッチリしてて、お茶とよく合います」

 

『これの出身地が和風の地域だったからなぁ。日本茶とはよくあうだろうよ』

 

因みにあの村の温泉は概念礼装として召喚された番台アイルーと一緒にカルデアにある。ここまで来るともはや訳が分からない。

もちろん男女別だ。

 

 

 

「・・・(もぐもぐ)」

 

「・・・(もぐもぐ)」

 

会話が続かない。が、別段気不味くもない。

俺たちの間にそんなのんびりとした空気が流れる。時たま廊下から会話が聞こえてきたりするが、それもただのBGMのように感じ、心が落ち着く。

世界が滅んでいる事を忘れてしまいそうなほど穏やかな時間だ。

 

「ここも随分とサーヴァントが増えましたね・・・まだサーヴァントが私たち数人しかいなかった時が懐かしいです」

 

『そうだなぁ、そう言えばお前もこのカルデアでは古参の1人だったなぁ』

 

「もしかして忘れてたんですか!?ひどいですよー!」

 

いかにも怒ってますという風にブンブン揺れるアホ毛。今日はよく動いてるな。

忘れていた訳では無いんだがつい懐かしく思ったんだよ。

俺もかの冬木の地で召喚されてはや数ヶ月・・・俺もここではマシュに続く2番目に古株のサーヴァントか。

思い返すと、なかなか遠くまで来たものだ。

 

「私はちゃんと覚えてるんですよ?火竜のブレスが私に当たりそうになった時や、私が病弱が発動して動けなくなった時、ハンターさんが変わりに盾になって受け止めてくれたことも」

 

『そんな事もあったか・・・。

まぁ沖田は耐久が低いからな、1発でも攻撃を受けてしまったら重症になる。その点、俺は体力が0にならない限り普通に動けるし、2回までなら復活も出来る。

それなら俺が変わりに攻撃を受けた方がいいさ。盾なんかでガードも出来たしな』

 

自分を卑下する訳では無いが、実際に特異点では沖田の方が出番が多く、活躍していたと思う。ほとんどの特異点での敵は人間だったからな。

敵サーヴァントの中には人外特性を持つ者も多数いたが・・・それでも数は圧倒的に人の方が多い。

すると沖田は食べていた団子を置き、真剣な顔でこちらを見る。

 

「それでも、私は感謝しているんです。

私が途中で離脱することなく戦い続けられたのは私を庇ってくれたハンターさんのおかげですから。

今度こそは最後まで戦う・・・そう願い、誓いましたがハンターさんが居なかったらそれもできなかったかも知れません。

だから、本当にありがとうございます」

 

そう言って微笑む沖田。

俺はただ助けられたから助けたんだし、困った時はお互い様というか助けるのが普通になっていたが、どうやら沖田にとっては今でも感謝し足りないくらいに有難かったらしい。

 

しかし面と向かってこんな真面目に感謝してると言われると照れくさいな・・・なんと返事したらいいのか分からないので、照れているのを隠すつもりで無言のまま団子にかじりつく。

 

「・・・(もぐもぐ)」

 

「ふふふっ」

 

分かっているのかいないのか可笑しそうに笑う沖田。

くそ、元々ギャグ次元の出身の癖に真面目になりよって・・・俺も存在がギャグみたいなもんだが。

と、急に顔を逸らしてうっすらと頬を赤らめる沖田。

 

「あの、言いにくいのですが・・・ハンターさんと居ると何というか、安心するというか、その・・・胸が高鳴ると申しますか・・・。

変ですね!こんな事は生前一度も無かったのですが・・・。

また、熱でも出て来ましたかね?」

 

 

え?それ確か絆レベルが上がった時にマスターに言うセリフじゃ・・・?

 

「ゴフッッ!!?」

 

と思ったのも束の間、顔が思いっきり赤くなって血を吐く。

うおぉぉお!?なんだ!?いつもより5割増で血を吐いている!?

 

『おい、大丈夫か!?いつもの「コフッ!?」じゃなくて「ゴフッッ!!?」っていったぞ!?血もいつもより多いし!!

メディック、メディィィィッック!!』

 

「うぅ・・・例の、お薬を・・・」

 

 

 

 

 

 

 

沖田にモンハン印の薬を飲ませて休ませた後、部屋に戻った俺。

それにしても沖田のあのセリフはいったいどういう事だったのか・・・もしかして・・・。

 

そこまで思った所で何やら嫌な予感がし、前方に回避行動をとる。すると後ろ、つまり先程まで俺の頭があったところから風切り音が聞こえた。

 

なんだ?アサシンの誰かか!?と思って振り返り、絶句した。

闇に溶けるかのような格好、その手に光る武器、俺に見覚えは無い。だが知識としては知っている。そしてこの()()()()()()()

 

 

 

「我らは法の代理人、 刑罰の地上代行者。 我らが使命は 我らがギルドに逆らう愚者を その肉の最後の一片までも絶滅すること也・・・」

 

 

 

ギ、ギルドナイトォォォォ!?

何故ギルドナイトがここに!?

 

「貴様は罪を犯した・・・。

『ハンターは己の武器を他人に譲るべからず』

法を破った者がどうなるかは、分かっているな?」

 

『それよりなんでこの世界に居るのかが分からねぇよ!?』

 

「知る必要は無い・・・受け取った者も本来は罰するべきだが、この世界の者を罰する権利までは我々にも無い。

故に貴様が全ての罪を背負って貰おう・・・!」

 

色々と理不尽!

まさかいつも言われる側だった俺が理不尽なんて言葉を使う事になるとは・・・!

くそっ!このままただでやられてたまるかよ!

ウオォォォオオォォ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、ハンターの霊基が破壊された事が管制室で分かり、ハンターを殺せる奴がいたのか!?と騒ぎになりかけたが誰もハンターが争う姿を見ておらず、各所の監視カメラもハンターが部屋に入るまでしっかり写しており、部屋も()()()()()()()()()()()()のであの後1人で狩りに出掛けて失敗したのだろうということになった。

 

更に数日たち、ハンターは無事復活したが本人は自分が消えた数時間前までの事を全く覚えていなかった。

流石におかしいのではないか?となったが本人が気にしてない事もあり、有耶無耶の内に消えてしまった。

 

因みに沖田と一緒に団子を食べた事も忘れてしまっていたらしい。少し残念に思った沖田であった。




これらの番外では本編での伏線とか何も考えてません。皆様も頭空っぽにして読んで頂けると幸いです。
武器だから食べれなくね?というのもご都合主義で流してください。
あとココットの村長はヒーローブレイドをハンターに託したり、漫画版などで形見といって武器を貰ってるキャラもいるかもしれませんがゲームでお互いに貸し借り出来ないのでギルドで禁止してるのかな?という想像です。

頼む・・・沖田さん来てくれ・・・!!


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特異点F
俺達の戦いはこれからだ!


始めます


「か、勝てた・・・。」

 

その日、スマホアプリFate/Grand Orderの素材周回の息抜きの間、モンハンをしていた俺はやっとソロで集会所のアルバトリオンを倒せた。回復アイテムもモドリ玉も尽きてヤケクソに近い特攻をしたらやっと倒れてくれた。

 

「念願のソロアルバ・・・。パーティープレイなら狩れるとは言え、まだまだ俺も技量が足りないな。このスネ夫め・・・もうジャイアンいらねぇだろ。おっ!瑠璃色の龍玉来た!」

 

ゲームでも何かやり遂げたらスゴイ達成感があるな・・・。マイルーム戻って回復薬、グレート、秘薬といにしえの秘薬に粉塵、爆弾系もまた補充して・・・あぁー疲れた。

「セーブセーブっと。あ、ダメだコレ眠すぎる・・・。」

 

電源を・・・切らないと・・・。もう起きてからでいいか・・・。

 

 

 

 

_______________________

 

 

 

 

マシュの宝具も無事使えるようになり、さて大聖杯のある洞窟へ行こうとなったカルデア一行であったが。

 

「立香。あなた、大聖杯の元に行く前にもう一体サーヴァントを召喚できないかしら?戦力は多い方がいいでしょう。まぁ無理でしょうけどね」

 

「確かにそうだな。俺とマシュにもう1人追加はキツイかもしれんがダメ元でもやる価値はあるだろ」

 

『パスが不安定だからそこまで多くはないけどカルデアからも多少は魔力を送ってサポート出来ると思うよ』

 

もう一体サーヴァントを召喚しようという事になった。だが完全な一般ピーポーである我らが藤丸立香は、

 

「召喚ってどうやるんですか?」

 

「・・・やっぱり知らなかったのね・・・。もう私が陣を用意するのでマシュの盾を少し貸しなさい。その盾は召喚の触媒にもなりうるものですから」

 

「え?あ、はい。分かりました所長。」

 

 

〜少しして〜

 

 

「これでいいでしょう」

 

「う〜ん。取り敢えずお願いすればいいのかな?お願い来て!サーヴァント!!」

 

「そんなので来るわけがないでしょう・・・。ちゃんとした詠唱をして・・・」

 

「あ!陣が凄い光ってる!」

 

「」

 

召喚陣が英霊召喚成功時特有の三本の光輪で輝き、強い風が吹き荒れる。ここで礼装を引かないのは流石主人公か。

 

「どんな人が来るのかなー」

 

『なんだ!?この計測値は!?』

 

「どうしたのロマン!?」

 

『魔力や霊基の値が明らかに普通じゃない!こんなの竜種なんかの幻想種が当たり前のように生息しているような世界から来たとしか・・・!』

 

「・・・ッ!先輩!私の後ろへ!」

 

「おいおい・・・一体どんなバケモノが来るってんだ・・・?」

 

「え?え?スゴイの?やばいの?」

 

そして光輪が収束し、一瞬ではじけた後其処には・・・紅い竜王が立っていた。

紅い鱗や甲殻に覆われ、竜の荒々しさを体現するような棘の多いデザイン、そして風にたなびく黒地に白い紋様のはいったマント。それらを身にまとい、フルフェイスの装備のせいで男か女かもわからない者が圧倒的な存在感をもって降臨していた・・・。

 

その者は周りをゆっくりと見渡したあとこちらを見た。皆恐怖や警戒から何も出来なかったが唯一動く者がいた。

そう、この人物を召喚した張本人。

 

 

 

「あなたが・・・私の召喚したサーヴァント?」

 

 

 

 

_______________________

 

 

 

 

 

何だこれ・・・

 

 

まずそう思った。気持ち良い微睡みの中眠り、急になんかバチバチいってるなぁーDSぶっ壊れたのか?と思っていると急に地面に立っている感覚が。

周りは燃えてるし、目の前にはなんか見たことのある顔ぶれが揃ってるし、盾を構えた娘・・・恐らくマシュの後ろには某カルデア唯一のマスター、通称ぐだ子がいる。

 

(あぁーこれはあれか、特異点Fか。周りの人達の配置や足元の陣を見た感じ俺は召喚されたのか?

なんか警戒されてるっぽいけど。何故に?俺、普通の学生よ?英霊とかに勝てるわけないよ?

特にこのGrand Orderの世界では超級のサーヴァントバンバンでるし・・・あれ?やばくね?)

 

と俺が考えて多少パニクってるとマシュ(暫定)の後ろからぐだ子が出てきて、

 

 

 

「あなたが・・・私の召喚したサーヴァント?」

 

 

 

 

 




プロローグ完


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アーチャーは敵だと厄介

「あなたが・・・私の召喚したサーヴァント?」

 

そうだ・・・と言おうと思ったが喋れない。

というか口が喋ろうと動かない。なんでだよ!もっと頑張れよ俺の口!タダでさえ人見知り気味なのに縛りプレイかよ!

仕方ない、取り敢えず頷いておくか。

 

(コクリ)

「もしかして、喋れないの?」

 

(コクリ)

「そういう人も居るのかな?・・・えぇーっと、とにかく自己紹介からしようか。私の名前は藤丸立香あなたを召喚したマスターです。あなたは・・・クラス、ハンター?あれ?所長がさっき言ってたクラスにはハンターなんてなかったけど・・・」

 

「ハンター?そんなクラスあるわけないでしょ!?いい加減なことは言わないでちょうだい!」

 

 

いち早く硬直から戻ったらしい所長が喚き立てるが・・・落ち着いてくださいよ。ヒステリックにならなければ普通に優秀な美人さんなんだから。目つきが少しきついけど。余裕ないからかな?

 

 

「本当なんですか?先輩」

 

「ホントだよ?マスター権限?で見たステータスには確かにハンターってある」

 

「これも特異点の影響・・・?でもルーラーならともかく、ハンターなんてクラス聞いたこともない・・・あぁもう、こんな時になんでレフがいないのよぉ・・・」

 

 

どうやら独り言モードになったようだ。しかし今更だが俺が装備してるの黒炎王装備だな。カッコイイからってだけでよく着けてたが、武器は・・・燼滅双刃エタンゼルか。ってことは最後に俺が着けてた装備で召喚されたってことか?

 

なら・・・うん、回復薬も砥石も出せる。アイテムも最後のままか。さて、では最大の問題である俺の戦闘力だが・・・適当に双剣振ってみるか。そらっ!

 

 

シュシュシュスパーン!

「ッ!」

 

 

おおぅ、やっぱハンターボディになってるからかめちゃくちゃ速いし鋭いな。体もなんだかイメージした通りに動ける。元々この体を操作してたのが俺だからか?

そういえばヘルム着けてるのに視界阻害されてないし防具着けても重さ感じないし、元の俺だと一秒も持たずに潰れてるな。

って、ん?急に距離を取られたぞ?どうした・・・って急に武器振り回したらそりゃ警戒もするか。スマンスマン

 

 

「急に剣を振り回したかと思ったら今度は頭を下げて・・・何がしたいんだ?コイツは」

 

「えっと・・・自分がどれ位動けるのか試したかったみたい。急に剣を振ってゴメンだって」

 

「!(コクリ)」

 

おっ俺の言いたい事が伝わってんのか?

 

「あなた、彼?が考えてる事わかるの?」

 

「はい。なんとなくですけど言いたい事が伝わってきます。あとこの人男らしいですね」

 

「意外に紳士的な方、なんでしょうか?あっ初めまして私マシュ・キリエライトと言います」

 

「俺はクーフーリンだ。今のを見た感じ、そうとう強そうだな。今回はキャスターとして召喚されてるが・・・ランサーだったら1戦頼みたかったぜ」

 

『僕はロマニ・アーキマン。周りからはロマンと呼ばれてるよ。本来は医療部なんだけど緊急事態のため、オペレーターをやらせてもらっているんだ』

 

「・・・私はオルガマリー・アニムスフィアです。カルデアを纏める所長をしていますがとにかく今は召喚されたサーヴァントなら私達の指揮下に入ってもらいます」

(コクリ)

 

はいはい初めまして。まぁ俺にとっては皆初めてではないんだがな。あとキャスニキは勘弁してくれ。俺はチキンソウルなんだ。ハンターボディでも必中の槍(笑)は死ねる・・・と思う。

いや、流石にハンターとはいえ死ぬよな・・・?

 

 

「さて、ではまずあなたは何が出来るのかしら?」

 

「・・・」

 

「・・・?」

 

「あの、所長。ハンターは自分が何が出来るかよくわかってないらしいです」

 

「はぁ!?サーヴァントなのに自分の事がわからないの!?マシュのようなデミ・サーヴァントでもないのに!?」

 

「戦闘は問題ない、詳しい話は後で。だそうです」

 

「大丈夫なのかしら・・・」

 

 

 

____________________

 

〜移動中〜

 

さて、戦闘は問題ないだろう体が何故かイメージした通りに動ける。だが流石に宝具級の攻撃は受けたらやばいか?まぁミラの隕石とか雷当たっても生きてるようなハンターボディだし、いざとなれば回復アイテムもある。

次はエミヤか・・・さっそく回復薬を使いまくりそうだ。ん?そういえば回復と言えば所長は確か・・・。

・・・どちらかと言うと好きなキャラだったからな死なせたくないし(もう死んでるけど)ダメもとで"アレ"を使ってみるか。

おっともう着いたか。

 

 

「道中全く敵に会わなかったね」

 

『それは恐らく彼の鎧のおかげだろう。その鎧は明らかに竜種、それも最上位に近いものが素材に使われてるようだ。コッチの計測器を振り切ってるぞ・・・』

 

へぇーこの防具そんな効果あったのか。

まぁ確かに空の王者(笑)の二つ名持ちとなると本能的に理解できるレベルで強大なんだろうな。それを暇つぶしで狩るようなハンター達も居るんですがね。やはりハンターとは新しい生命体なんじゃないだろうか?

もしかして俺知らない間に人間卒業?

これだから最近の若者の人間離れは・・・

 

 

「確かにそばに居るだけでスゴイ威圧感があるわね・・・」

 

「はい。まるで竜そのものがそこにいるような、そんな感じが・・・」

 

「まぁ雑魚に体力使うのも勿体ねぇ。これからボス戦なんだ少しでも温存できるならした方がいい。・・・と、どうやら聖剣の信奉者がお出ましか」

 

 

「別に信奉者になった覚えはないがね・・・。だが厄介払いをするくらいの仕事はするさ」

 

 

「アーチャーのサーヴァント・・・!!」

 

其処には黒いモヤに覆われたアーチャーのサーヴァントがいた。

 




誤字脱字の指摘はどんどんお願いします。


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主人公の戦闘チュートリアル

文字数が安定しない・・・


「別に信奉者になった覚えはないがね・・・。

だが厄介払いをするくらいの仕事はするさ」

 

 

「アーチャーのサーヴァント・・・!!」

 

「要は門番じゃねぇか。まぁお前にはよくお似合いだな」

 

「?どうしたのハンター?」

 

「・・・(黒いモヤでよく見えねぇ!基本曜日クエ以外で出ないし生エミヤマジ見たい!もっと近づけば・・・いや戦ってる間にモヤも晴れてくるか?)」

 

「!?ダメだよハンター1人で相手するなんて!コッチの方が数が多いんだからみんなで戦わないと!」

 

『「「「!?」」」』

 

「!!?」

 

 

え、ちょ、おま、え?そんな事言ってねぇよ!?いや喋れないから言ってないんだけども!

もしかして戦ってる間に〜の部分を戦いたいみたいな感じで伝わってしまったのか!?だとしても何故それが(イコール)1人で戦うになる!?

違う、そうじゃない!

 

 

「・・・?みんなで戦うのが、違う・・・?」

 

(そっちの方で受け取ったか)

 

「マスター・・・。コイツ自身がそう言ってるなら、そうさせてやれ。そいつにはそいつの理由があるんだろう。それに俺から見てもこいつは実力者だ。すぐにあの野郎倒して追いついて来るだろうよ」

 

(そんな援護は要らなかったぞ支援役(キャスター)

 

『サーヴァントを信じてあげるのもマスターだよ、立香ちゃん』

 

「サーヴァントを信じるのもマスターの仕事・・・」

 

(惑わされるなマスター!その先は地獄だぞ!主に俺が!)

 

「・・・うん私ハンターを信じるよ。頑張ってすぐに追いついてきてね!」

 

 

マスタァァァ!!!

あ、待って先に行かないで俺を置いてかないで!

俺死んじゃうよ?寂しさじゃなくて物理的に殺されちゃうよ!?てかなんでエミヤはマスター達を無視して俺をずっと見てるの!?()めろよ!()めてくださいお願いします!

 

 

「・・・あいつらを素通りさせたのはセイバーに何か言われるだろうが、お前のような奴がいたのであれば仕方あるまい。少しでもスキを見せれば一瞬で殺されてしまいそうだからな」

 

 

何もできなかったと思います(迫真)。

疑問に思っていたが俺に警戒してたから俺達が会話中も手を出してこなかったのか・・・クソッこれはもう戦うしかないな。俺に出来るのはこの体を信じることだけだ。

行くしかあるまい!

 

 

「(さて、近づいて接近戦をしても恐らく俺に利はないだろう・・・ならば)投影開始(トレース・オン)!!」

 

「!!」

 

 

早速弓で撃ってくるか!俺を近づけさせないつもりか?弾こうとしたら爆発させてきそうだし、ここは回避一択!っておい!?

 

 

「(何故一々前転して避けているんだ・・・?何かの挑発か?)」

 

 

ステップして避けようと思ったのに回避はゲーム基準かよ!てことは緊急回避で無敵状態もあるだろうが・・・その後の硬直時間で殺される。なら一か八か、剣で弾いて接近だ!

 

 

ガガガガガ!!

「!(弾いてくるか・・・では)」

 

 

よし!弾ける!ってうお!?

 

 

ドカーーン!!

「(あれは仕留めきれていないな。迂闊に爆発させるのは失敗だったか?見失ってしまった)」

 

 

あ、危ねぇーーー!目の前で爆発されて死ぬかと思った!運良く岩陰に吹っ飛ばされてアーチャーの視界から逃れられたな。

というかダメージが少ないような・・・?とりあえず回復薬飲んで・・・ってやっぱりガッツポーズまですんのかよ!?急に立ち上がって見つかるかと思ったわ!

 

ふぅ、落ち着け。アーチャーは奇襲を警戒して動けないみたいだし、今のうちに勝ち筋を考えなくては・・・そういえばなんで目の前で爆発喰らってあんなに平気だったんだ?実質爆風で吹っ飛んだだけだぞ・・・?

考えられるのは・・・やはりこの防具か。

 

考えてみたらリオレウスの防具は基本対火属性強かったな。なら爆発にも強い、のか?俺の武器は爆破属性だから防御されても弾けそうだし・・・

 

・・・よし、覚悟完了!次の攻撃で一気に決める!

 

 

_______________________

 

 

 

やはりやり手か・・・

矢を爆発させようとした瞬間、即座に反応し受け身をとりながら吹き飛ばされた。いや、意図的に私の視界から逃れたのか?

なんにせよ矢が爆発するという通常ではありえない事柄にも一瞬で対応したあたり歴戦の戦士とみえる。

何故か非効率的な動きで矢を回避してたが。

 

 

「・・・」

 

私から隠れたということは十中八九、奇襲を仕掛けてくるだろう。固有結界を展開するにしても僅かでも隙は見せたくない。

奇襲に対応するのは手数も多く、振りやすい干将・莫耶がいいだろうが・・・手札は迂闊に見せるものではないしな。相手が間合いまで踏み込んだ時に出すのがいいだろう。

さて、どう出てくる?

 

 

その時、斜め前方の岩から何かが飛び出してきた。即座に反応して射抜くが矢が当たった途端それは眩く光り輝いた。

クソッ閃光弾だったか!とっさに目元を覆い隠したので戦闘に支障は無いが、出てくる所を見損なった!

 

 

「っ!!」

 

 

こちらに双剣を構えたまま一直線に駆けてくる相手に向かって矢を連射する。そして切り払おうとしたところで・・・爆発させる!!

 

 

壊れた幻想(ブロークンファンタズム)!!・・・・・っ!!?」

 

 

爆発の中を突っ込んできた!?

クソッ、干将・莫耶を投影して受けとめ・・・何っ!?

 

 

ドドン!

 

 

刀身が爆発しただと!?剣が弾かれた、まずいっ!受けられない・・・っ!!

 

 

 

_______________________

 

 

 

 

 

「・・・アーチャーでありながら剣を振る自分もおかしいと思っているが、閃光弾に爆発する剣を使う貴様も大概だな・・・」

 

「・・・」

 

あんたはそれプラスで固有結界まで使うでしょう。

いや、剣だけじゃなくて恐らく大槍も弓もボウガンも謎機構の武器も使いこなせる俺もアレだとは思うが。てか心臓(霊核)貫いてるのによくまだ現界していられるな・・・。

 

 

「私はここで消えるが・・・この先にはまだ騎士王がいる。彼女を倒さなければこの異常事態は戻らないだろう。だが聖杯からバックアップを受けている騎士王を倒すのは容易ではないぞ」

 

 

知ってる。だいぶ時間かけてしまったし急がないと・・・それにしてもエミヤと一緒に戦うというのもやりたかったな。

 

 

「──お前とは、共に戦いたかった──」

「!」

 

 

え?喋れたの?

 




アーチャーの固有結界期待した方はすいません


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fate/goの顔芸担当

アルトリア戦はありません。サーセン。
あと現在終局特異点で作者は猛烈な胸熱を体験中です。


「──お前とは、共に戦いたかった──」

「!」

 

 

え?俺喋れたの?

あ、アーチャー消えた。驚いたような表情してたってことは多分聞かれてたんだろう(生エミヤ間近で見るノルマ達成)。

じゃあ俺は喋れないんじゃなくて口数少ない系キャラということか。しかも意図せず急に喋り出す。何それ不便。

帰ったらダヴィンチちゃんに俺の代わりに喋ってくれそうなアイテム作ってもらおう。

 

ってそんな場合じゃなかったな。速くマスター達のところへ急がねば・・・。

 

 

 

_______________________

 

 

 

 

「いずれ貴方も知るだろう。アイルランドの光の御子よ。聖杯探索、グランドオーダーは始まったばかりだということをな」

 

「おい待て、それはどういう・・・っておお!?こんなところで強制帰還かよ!チッ!仕方ねぇ嬢ちゃんあとは頼んだぜ!!」

 

「グランドオーダー・・・何故あのサーヴァントがその呼称を・・・?」

 

「所長、どうかしましたか?」

 

「・・・っ!いえ、なんでもありません速く聖杯を確保しなさい」

 

「はい、了解しました・・・!?、これは!?」

 

 

 

「まったく、私の計算外だよ誠に遺憾ながらね」

 

 

 

「レフ教授・・・!?」

 

『レフ!?レフ教授だって!?彼がそこにいるのか!?』

 

「その声はロマニ君か。すぐに管制室に来なさいと言ったのに、どうやら生き残ったみたいだね。全くこれだから人間は・・・統率の取れないクズばかりで吐き気がする」

 

 

「!?マスター、下がってください!あれは・・・レフ教授は人間ではありません!」

 

「レフ!?ああ・・・レフ!レフ!レフなの!?よかった・・・生きてたのね!」

 

「所長!いけません、その男は・・・!」

 

 

 

_______________________

 

 

 

 

あ、やべぇ!もうアーサー王もいねぇしキャスニキもいねぇ!しかも

所長がレフの側にいやがる!

クソッ、ガンナー装備ならここからレフを撃ち抜いてやったが今は最も射程の短い双剣だ。近づけばなんとかなるがただ近寄れば俺もあの変なのの中に突っ込まれて人間ミキサーみたいになっちまう!

 

なんとか出来るアイテムは・・・あれ?なんでけむり玉がポーチに入ってるんだ?寝ぼけてモドリ玉と間違えたか、まぁいい今はとにかくこれで・・・!

 

 

 

けむり玉。

煙幕と言うと普通逃走のために使われるのがよくあるのだが、モンハンでは見つかってる状態で使っても全く意味がなく、普通に攻撃してくる。

主に2頭同時クエで片方づつ片付けるために使うのだが何故か一番よく使いそうなリオ夫妻にはけむり玉が効かない。運営の悪意か。

逆に明らかに目が無い、元から目が悪いであろうフルフルやダイミョウザザミ等には効果があるらしい。謎の基準である。

 

 

 

「まだ誰にも褒められてないのに!いや!いやぁぁぁぁ!!?」

 

「所長!」

 

「・・・なんだ?この煙は?」

 

 

「・・・え?あれ?私なんで・・・?ってハンター!?何故あなたが!?」

 

 

おう、王子様じゃなくてすまんな所長。抱きとめると鎧が刺さるだろうからお約束のお姫様抱っこだが、許せ(赤王感)。

しかしすげぇなけむり玉。攻撃しようとしなければすぐ側まで寄ってもバレねぇや。おかげで所長を助けられた。本当の意味で助けられるかはこれからだが・・・。

 

 

「お前は・・・なんだ?ただの人間ではあるまい、ましてやただのサーヴァントでもない。」

 

「ハンター!よかった、来てくれたんだね!」

 

『どうやってあそこまで近づいたんだ!?計測器にも反応はなかった・・・というより周りの白い煙が計測の阻害をしている!!この煙は彼の宝具なのか!?』

 

 

いいえ、ただのアイテムです。

 

煙玉最強かよ。煙玉使ってる間の俺はアサシンですか?兎にも角にもレフをどうにかやり過ごさなくては。所長を下ろしてってと。

 

 

「フン、まぁどうせそいつはもう助からん。だからこそ先に殺そうとしてやったものを・・・おっと、この時代ももう限界か。

ではな諸君、こう見えても私には次の仕事があるのでね。このまま時空の歪に飲み込まれるがいい。

私も鬼ではない、祈りの時間くらいはくれてやろう。」

 

 

『まずい!もう既にその時代は崩れ始めている!至急レイシフトを!』

 

「はい!先輩、手を!!」

 

「でも、所長が・・・」

 

 

さて、いよいよか。確証はないが試す価値はある。モンハンの世界でもトップクラスの回復能力を持つ・・・

いや、体力やスタミナのゲージを増やしているあたり、もはや『生命力の付与』をしてるとまで言えるこの「いにしえの秘薬」・・・体が既に生命活動を停止してるとはいえ、まだ時間はそう経っていない。

 

 

 

いにしえの秘薬

秘薬の強化版回復アイテム。

秘薬は体力を限界値(150)まで上げる+回復するだけだが、いにしえの秘薬はそれにさらにプラスしてスタミナも限界値まで上げることが出来る。

一クエストに持ち込めるのは1個だけと非常に少ないが調合分も含めると秘薬より多く持ち込めるのが更なる利点か。

調合成功率がかなり低いので調合書を⑤まで持ち込まないといけなさそうだが。

 

 

 

「なに!?ハンター、何これ?これを飲めっていうの?なんだかとんでもないものを感じるのだけれど!?これを飲めば私は助かるの!?と言うか飲んでも大丈夫なものなの!?」

 

「・・・(グイッと)」

 

「なんで酒を飲む動作なのよ・・・っ!あぁ、もうやってやるわよ!」

 

 

『レイシフトスタート!みんな無事に帰ってきてくれ!!』

 

 

 

さてとどうなるか・・・とりあえずエレシュキガルちゃんにでも祈っとこう。頼むぞ・・・!!

 

 




ご都合主義をタグに追加しました

けむり玉といにしえの秘薬についての説明を追加しました。


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帰るまでが特異点修復

次でプロローグは終わりですね
その次からオルレアン編に入りたいと思います


———ッ!

 

ここは・・・カルデアの管制室。そうか、帰ってこれたか・・・そういえば所長は!?

 

 

・・・よかった。マスターもマシュも所長も気を失っているがしっかり呼吸もしているし脈もある。あ、フォウくんもいるな。

たしかフォウくんの本当の名前は・・・いや、恐ろしいが今は可愛らしい見た目で無害なんだ。考えることじゃないな。

 

 

「目を覚ましたかい?ハンター。どうやら君が一番に目を覚ましたようだね。」

「!」

 

 

この声はロマニか。よく見ると周りにもスタッフの皆様がいるな。あ、この人は

 

 

「やぁ!お目覚めのようだね。レイシフトで帰ってきて数分もせずに起きるとはダヴィンチちゃんもびっくりだよ」

 

「ちょっと待った!話す前にみんなをベッドまで運ぼう。そのままにはできないからね」

 

「おっと、それもそうだ!じゃあ早速で悪いけどハンター君にも手伝って貰おうかな?」

 

 

俺も寝起きなんだけど・・・まぁいいか問題無く動けるし。

 

 

 

〜〜〜少しして〜〜〜

 

 

 

「さて、では改めて自己紹介だね!私はご存じレオナルド・ダ・ヴィンチ。気軽にダヴィンチちゃんとでも呼んでくれたまえ。私はカルデアの協力者、というか召喚英霊第3号だ。ここではスタッフ達の手伝いやらなんやら色々やってるから困ったら私に言ってくれて構わないよ?なにせ私は万能の天才だからね!」

 

(パチパチパチ)

 

「おぉう・・・予想外にノリがいいみたいだね。結構結構、私も張り合いがあるってものさ。それでは早速だけど君について教えてくれないかな?なにせハンターなんてサーヴァント、私たちも聞いたこともないからね」

 

「・・・」

 

「あぁ、確か喋れないんだったかな?なら・・・ほらこのキーボードを使って文字を打ってくれないかい?使い方は・・・おや?」

 

 

見た感じパソコンのキーボードと同じみたいだし使い方は分かるのでさっさと受け取って文字を打ち込む。やっとまともに意思疎通ができそうなんだ、俺のタイピングを見せてやる!

 

 

「うーむ・・・キーボードの使い方を知ってるとはね。所長が陣を書いたから聖杯ではなくカルデアから知識が渡されたのかな?」

 

「そんな事有り得るのか・・・?おっ、できたかい?どれどれ・・・」

 

『説明はみんな揃ってからがいいと思いましたまる』

 

「・・・」

「・・・」

「「「「「・・・」」」」」

 

 

あれ?スタッフのみんなも一緒に黙っちまったよ。

 

 

『親しみやすい方がいいかと思ったが、やめた方がいいか?』

 

「あ、いや、そういうことならいいんだけど・・・いや、いいのか?絵面的に」

 

「あぁー・・・。とにかく予想外の本人の性格は置いといて、確かに言ってることは正論だ。ここのリーダーである所長も無しに説明を終わらせるのは不味いだろう。2度も同じ説明をさせるのもなんだしね」

(コクリ)

 

 

確かに圧倒的な威圧感のある長身の鎧着けた大男があの文は失敗か・・・。ヤベェな、人は第一印象が最も大切なのに・・・次はもうちょいまともにするか。

 

 

『そういえば俺にも部屋をくれないか?まだ試してないことがある』

 

「部屋なら事故で冷凍保存されてるマスター候補だった人たちの分が空いてるけど・・・何をするつもりだい?」

 

『なに、ただ持ち物を見るだけだ。だが中には爆弾なんかもあるからな。ここでは出せんよ』

 

「見た感じ手ぶらだし、どっから出すのか気になるけどそういうことなら仕方ない。だがダヴィンチちゃんに見張っていてもらうよ、危険物を扱うのなら尚更ね。てことでダヴィンチちゃん、案内を頼めるかな?」

 

「はいはーい。任されたよ、私も彼の持ち物は気になるからね。ささっ!付いてきたまえ」

 

 

 

_______________________

 

 

 

 

まんまマスターの部屋と同じだな。これならハンターのマイルームよりも少し広いくらいか。とりあえず全部出してみるか。

えーっと回復薬系に爆弾系、秘薬に粉塵、閃光玉は一つ使って残り四つ・・・回復薬も一つ使ったな。砥石と落とし穴シビレ罠それから麻酔玉・・・

 

 

「凄いね・・・そんな小さなポーチにどれだけ入ってるんだい?というかその爆弾とか出したところがよく見えなかったのだけど」

 

『俺も知らない。まぁドラえもんのポケットに個数制限が付いたようなものだと思ってくれ。』

 

「ドラえもん・・・確か前にロマンに見せられたな。狸型ロボットだっけ?いやーよくもまぁあれだけの道具を思いつくね!私の琴線に触れるものもいくつかあったよ」

 

 

哀れドラえもん。お前はどこまで行ってもタヌキなのだ。・・・よし、これで全部か。部屋の床埋まったぞ、ホントにどうなってんだこれ。って、ん?

 

 

『この箱は元からここにあったものか?』

 

「・・・ん?あぁすまない。触ってない私は君の道具を勝手に触ってないとも。えーと、いや?そんなに大きな箱はこの部屋に元々なかったはずだが・・・」

 

 

確かに珍しい道具もあって天才的には気になるだろうが落ち着け。それよりこの箱はどう見てもハンターのマイルームにあるあの四次元箱だよな・・・まさかとは思うが、開けてみるか。

 

 

ガチャ

 

「む?なんだいこの箱。そこまで深くない筈なのに真っ暗で見えないな。お?手を入れても手先が見えないぞ!?」

 

『恐らくこれはこの体が昔に使っていた収納箱だ。中身も俺の最後の記憶通りにある。サーヴァントになったから宝具として出てきたのかもしれない』

 

「しかしなんでこの部屋にいきなり出てきたんだい?見たところどうやらこの位置から全く動かせないようだよ?」

 

『それは多分この宝具の特性のようなものだろう。これは自分の拠点・・・というより部屋にしか無かった。だから宝具になってもその性質が受け継がれ、自分自身の部屋にしか設置出来ないものと思われる。

中身が何故かリンクしてるアイテムだけが入った箱もあったが、あれは俺専用のものという訳では無かったからな・・・』

 

「ふーむ。ここを自分の部屋と認識したからこそ出てきたのかな・・・?さて、予想外の事もあったが確認は以上かな?それなら管制室に戻ろうか」

 

『何故だ?』

 

 

「なに、すぐ終わるさ。このカルデアに君の霊基を保存、登録するだけだからね」

 




キリが悪いけどこの辺で
あと次に少しだけオリジナル要素出します
ハンターの拍手はゲームの「アクション」にもあったので普通にやらせました

立香ちゃん主人公よりも喋らない定期


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ハンターのステータス

ハンターは拠点(ポッケやモガ、ユクモ、ベルナ等)に行く度に村を脅かすようなモンスターに会ったり、必ず古龍と戦う事になるので幸運はEでもいいと思いましたが普通程度にしときました。
また、魔力と錬気、鬼神化のゲージは別物としてるので魔力も平均ですが狩り技は魔力を使ってやるということで。つまり、魔力さえあれば連続狩り技発動が・・・?

スキルなんかはできる限り纏めたつもりです。最低限カルデア組に知っておいて欲しかった事ですね。ここで出せなかった分は後々出していきます。


霊基の登録?言葉のニュアンスでだいたい伝わってくるが・・・

 

 

「移動しながら話すとしようか。あぁ持ち物を片付けるならそのまま聞いてくれ。普通聖杯戦争なんかでは1度死ぬとそれで終わりだ。

だがこのカルデアでは霊基を登録することでもし霊基を破壊されてもここで復活することが出来るのさ。」

 

 

なるほど・・・ゲームでクエスト毎に復活してたのはこのおかげか。そういえば第六特異点でダヴィンチちゃんが特攻してもロマニはそこまで悲観してなかったのはそういうことか。結局生きてたけど。

主人公に言わなかったのは、まぁ空気を読んだんだろう。ショックで忘れてた可能性もあるが。

 

 

「もちろん破壊された霊基を元に戻すのは簡単じゃない。一騎につき3日はかかるだろうね。その間別のサーヴァントを送るとしてもパスは繋がったままなんだ。

だから新しくサーヴァントを送ればその分マスターの負担になってしまう。軽く考えてはいけないよ?」

 

 

Fate/Goでは次のクエストまでには復活してたが、それはご都合主義だろうな。しかしハンターは一つのクエスト中2回なら死んでもベースキャンプからやり直せたしな・・・要検証だが迂闊に試せんか。

 

 

「因みにマシュちゃんは人間を元にしたデミ・サーヴァントだから他のサーヴァントのようにもう1度、というのは出来無い。

守りに特化したシールダーなのが幸いだったよ。できれば彼女の事も守ってあげてほしいね」

 

『元よりそのつもりだ。仲間となった者を死なせるつもりは無い』

 

 

地雷プレイヤーはご退場願いたいがな。

 

 

「ヒュウ!カッコいいこと言ってくれるじゃないか!それじゃ彼女達のことは頼んだよ♪」

 

 

あっ、勢いでやっちまった!これは責任重大・・・というか今のセリフ死亡フラグくさかったか?アイタタタ、胃が・・・

 

 

「さて、それじゃあ管制室に着いたし、ちゃっちゃと終わらせようか!ロマン!霊基登録の準備をしてくれ!おっと説明はもう済ませたからいらないよ」

 

「そうかい?じゃあそこのコフィンに入ってくれ。このスキャンで僕達も君のステータスを知ることができるようになるんだ。」

 

 

これか。よっこいせっと、あとフタも閉じて・・・てか今更だけどこれスリーサイズ図られるようなもんか、恥ずかしっ!

 

・・・男だけど恥ずかしいもんは恥ずかしんだよ。

 

 

「よし!スキャン完了!もう出てくれて構わないよ」

 

 

え、もう終わったのかよ!?速すぎだろ!?瞬きもしてないのに、この速さはぜかましもビックリだわ!

 

 

「えーっと、どれどれ・・・」

 

『俺にも見せてくれ』

 

 

なになに?

 

 

____________________

クラス:ハンター

真名:無銘

 

性別:男性

身長・体重:193cm・107kg

出典:#&¿✧♧ДЙ⑨□

地域:$¥>@!△☆?*

属性:混沌・善

 

ステータス

筋力:B 魔力:D

耐久:EX 幸運:D

俊敏:C 宝具:A

 

クラススキル:

モンスターハンターEX

地を駆ける獣を狩り、空を飛ぶ竜を堕とし、自然の権化と言われる古龍を骸にし、伝承に語られる神竜にさえ等しく死を与えた。それがスキルとなったもの。人間以外のあらゆる生き物に特攻効果を持ち、殺すことができる。そう、それは理を超越した神さえも・・・

 

戦闘続行A+

往生際が悪い。致命傷となるような傷でも()()()()()()()()()()()()()。また、クラス:ハンターの者は2回までなら霊基を破壊されても拠点(キャンプ)とした場所から復活できる。

 

武芸百般B

本来とは少し違う形になったスキル。

あらゆる武器を扱え、防具によってスキルを変えることができるという風に変化している。

 

スタイルB

六つのスタイルの中からを一つ使える。それぞれのスタイルで特徴が異なる。

 

 

スキル:黒炎王一式

耳栓:A

咆哮に対する耐性。このランクならほぼ全ての咆哮をシャットアウトできる。また、音に関する魔術や宝具にも耐性をつける。

 

黒炎王の魂EX

筋力値にワンランク上昇補正。また、風の加護を得てあらゆる暴風の影響を受けない。

 

弱点特攻B

相手の弱点を突いたときに補正が入る。

 

 

 

宝具:

異次元の収納箱(アイテムボックス)』ランク:B

レンジ:ーー 種別:結界宝具

見た目よりたくさんの物が収納できる箱。中には空間が広がる結界が張られている。収納限界があり、場所が固定される。また本人にしか道具の出し入れはできない。

 

 

剥ぎ取りナイフ(オーバードウェポン)』ランク:A

レンジ:1 種別:対怪物宝具

モンスターの死体、またはモンスターの背中であればどれだけの硬度を持っていても刃を立て、削り取ることが出来る。切れ味が落ちることは無く剥ぎ取り、乗り状態ならば折れることもない。なお、例外も存在する。

 

 

『狩技』ランク:B

レンジ:1〜10 種別:対怪物宝具

ハンターがモンスターを狩るために編み出した技術が宝具へと昇華されたものである。いくつも種類があり、また武器ごとに全て違う。一度に体に覚えさせられる数はその時のスタイルによって決まる。

 

_______________________

 

 

 

おぉ!?背伸びてる!目線に違和感を感じていたがこのせいか!初めてこの体になって良かったと思ったぜ!!

 

 

「・・・言いたいことは色々あるがとりあえず纏めると人間以外に特化したクラス、と言えるのかな?ステータスもサーヴァントとしては平均的だしね。耐久以外だけど。」

 

「僕も概ね似たような感想だ。対怪物宝具なんて聞いたこともない。

・・・とにかくさっきハンターが言ってた通り、全員集まってから話をしようか。そろそろ目を覚ましてもいい頃合だろう。

ダヴィンチちゃん、動かしてばかりで悪いんだけどみんなを起こしに行ってくれるかな?」

 

「全く、天才を顎で使うなんて君も偉くなったもんだね?まぁ私も立香ちゃんには挨拶しないといけないからね。ついでに所長とマシュちゃんも起こしてくるよ。」

 

 

 

〜〜〜だいぶ経ってから〜〜〜

 

 

 

「——魔術界最高位の使命をもって、我々は人類の未来を取り戻す!」

 

「頑張りましょう!先輩!」

 

「うん!」

 

「うんうんやる気満々みたいで良かったよ。次はハンターについて話したいが・・・ロマニに説明をさせて唸っている所長はどうしたのかな?」

 

「え!?・・・その、えっと・・・」

 

 

ん?俺に向いてどうした?そんなモジモジして。

 

 

「だから・・・その・・・

私を助けてくれてあり、がとぅ・・・」

 

「・・・」

 

 

・・・・・可愛すぎか!顔赤くして目を逸らし気味に語尾が弱くなる感謝の言葉・・・!!ギャップ萌え狙ってるなら乗ってやるぞ!?

いけないいけない、ここは冷静に返さなくては・・・立香ちゃんも後ろで興奮するのはやめなさい。

 

 

『気にするな。やりたくてやったことだ。俺もほとんど賭けだったしな。』

 

「それでもよ、私が助かったのは事実だし・・・ってなんで頭を撫でるのよ!?」

 

 

いやー、思わず手が出てしまったが退けない所長も所長だよね!

しかし前の俺なら普通やらないようなことも何気なくでできるようになってるな。鋼の精神でも受け継いだのかね?

 

「はいはい、そこまでだよ。まだまだやるべき事はあるんだからその辺にね。さて、それじゃあお待ちかね、ハンター君のステータスだ。これがそのデータだよ。

言いたいことは所長が言ってくれそうだし私たちは黙っておこう。一応言っておくけど落ち着いて見てね?。」

 

「あ、私たちも見せてください!」

 

「な、なんで私なのよ・・・。えっと、真名は、無銘?出典も地域も不明、ステータスは耐久以外は普通ね・・・。ちょっと!何よこのスキル!?竜殺しで神殺しということ!?復活するってありえないわよ!スタイルなんていうのも宝具も意味がわからないものばかりだし・・・!ハンター!?詳しく説明してちょうだい!!」

 

『・・・? すまない、よく聞こえなかった。どうやら今のは咆哮扱いされたらしい』

 

「あ、貴方私を馬鹿にしているの・・・!?ロマニにダヴィンチちゃんも腹抱えて笑わないでよ!マシュ!盾で隠さず顔を出してみなさい!?笑って無いのは立香だけ・・・ってこれは意味がわかってない顔ね・・・あぁ!もう!」

 

 

やれやれ。これでやっと一段落か、次からはいよいよ本格的な特異点修復になってくるか?俺もマスターも死なないように頑張らなくては・・・。

 




二つ名の「〜の魂」系スキルは全てランクEXにします。まぁ今後黒炎王装備以外でのスキル掲載をするかはわかりませんが。
狩技はルビが思いつかなかったのでそのままでいきます。

※ダブルクロス発売に伴いスタイルを六つに書き直しました


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邪竜百年戦争オルレアン
レイシフトの前に


お気に入り登録してくださった皆様ありがとうございます。
早くハンター要素みたいでしょうがもう少しお待ちください。

これからマスターには特異点一つ攻略につき1人~2人サーヴァントを召喚させたいんですが、終局特異点を見た感じ、ストーリーに登場するサーヴァントは仲間にしにくいので、なるべくおき太やノッブなどイベント限定鯖だけで固めたいんですよね。でも多すぎると居残り組ができるし、その中に主人公が入ってたら題名詐欺になってしまう・・・。どうしよう。


「ハンターがそれ使うようになってから意思疎通しやすいね。思ってたよりフレンドリーだし。一々入力してるハンターは大変そうだけど・・・」

 

『いや、問題ない。間違った意志が伝わってしまうよりはマシだろう。』

 

 

ねぇ?マスター?こっちはあの時置いていったことなんて気にしてませんがね?いや、切れてないっすよ。寧ろ俺切れさせたら大したもんですよ・・・!

 

 

「あ、あれ?なんか怒ってる・・・?」

 

「彼がボードを持つようにして音声再生機能までつけたのは私なんだよ?私にも何か言うことがあるんじゃ無いのかい?」

 

『ダヴィンチちゃんアザーっす!』

 

「よっ!流石天才!」

 

「ふふん!もっと言ってくれても構わないよ?気分がいいからマスターちゃんにはこれをあげよう!」

 

「・・・?これは・・・?金色の板?」

 

「!」

 

「それは呼符といってね、ハンターの召喚を冬木でやっただろう?あの召喚の魔力をそれ一つで肩代わりしてくれる便利なものなのさ。

まぁ私も忙しい身だから今はまだそれ一つしかないがこれからも少しずつ作っていくよ。

では、早速新しいサーヴァントを召喚しに行こうか!」

 

 

やっぱこれダヴィンチちゃんが作ってたのか・・・。流石万能の天才。

あっ、マシュ見っけ。あの盾は確か英霊が集まる性質があったらしいし、召喚手伝ってもらうか。

 

 

 

_______________________

 

 

 

 

「新しく英霊を召喚するんですね・・・。どんな人が来るのか楽しみです。」

 

「私も楽しみだよ!でも確か召喚するのには呪文が必要なんだっけ?ハンターはなんとなくで来てくれたけど」

 

 

マジか俺。なんか安い男みたいだな。

 

 

「いや、詠唱は必要ないよ。その分も肩代わりしてくれるからね。何か触媒があれば良かったんだが・・・まぁないものは仕方ない。

今回は縁召喚でいこうか。ほら、陣の真ん中に呼符を投げてごらん。因みに英霊が召喚できる確率は100%じゃなくてね、概念礼装が来ることもあるんだ。言ってしまえばハズレだよ。

見分け方は召喚時の光輪の数で分かるが・・・実際に見た方が早いか」

 

「んんっ!いい人が来ますように・・・いい人が来ますように・・・!(パンパン!)それっ!」

 

 

神社のお詣りか。

おっ、光輪は三つ。ということは英霊召喚成功か。さて一体誰が来るか・・・

 

 

バチバチバチィ!

 

 

ん?あのシルエットは・・・

 

 

「——サーヴァント・アーチャー。召喚に応じ参上した。

・・・・・また会えたな、異色のサーヴァントに未熟なマスター、いや魔術師よ。私は君たちと共に戦うということでいいのかな?」

 

 

「いきなり未熟とか言われた・・・確かに何も知らないけど・・・」

 

「だ、大丈夫ですよ先輩!これから成長していけばいいんです!私も一緒に頑張りますから!」

 

 

落ち込んでるマスターは置いといて、オカン来た!これで勝つる!(台所的に)

戦闘でも遠近中全てのレンジに対応できるし、俺だけが前線に出る必要もなくなったな!いやー仲間になってくれて嬉しいよ!

 

 

「——此度(こたび)は共に戦ってくれるか。アーチャー。」

 

「「ハ、ハンターがシャァベッタァァァァァァァ!!?」」

 

「なんだ、君喋れたのかい?」

 

「?」

 

 

記念すべき我が第二声。やはりハンターボイスか、ゴツイな。

 

 

『すまない、俺は自分の意思では喋れないんだ。この口は気分屋みたいでね。』

 

「そ、そうか、随分と変わっているな。改めてサーヴァント・アーチャーだ、これからは君の剣となろう」

 

「あ、うん(アーチャーなのに剣・・・?)。私、藤丸立香。これからよろしくね!アーチャー!あ、そういえば真名は何?一緒に戦うんだし、名前で呼びたいよね!」

 

 

「・・・」

 

「?どうしたの?」

 

「なに、ただ知りあいに似てると思っただけさ・・・。私の真名は・・・エミヤ、エミヤシロウだ。一応聞いておくが私の名前に聞き覚えはあるか?」

 

「え?あ、ごめん聞いたことない・・・かな?。私英雄とかに詳しく無くて、もしかして有名な人だった?」

 

「いや、知らないならばそれでいい。よろしく頼むぞ?()()()()

 

「うっ!なんかそこはかとなく重圧が・・・」

 

『気にするなマスター。そいつはただ少しひねくれてて、不器用なだけだ。根はいい奴だから仲良くしてやれ。』

 

「そうなの?」

 

「・・・お前は見た目と性格が一致しないな。余計な言葉は要らん」

 

 

あっ!!俺これ知ってる!ツンデレってやつだ!!

 

 

「それじゃあ少し早いけど今日はもう休もうか。実はもう既に最初の特異点は特定できていてね。

召喚されたばかりのエミヤ君には悪いが明日の朝早速レイシフトをして貰うよ。」

 

 

 

ようやくか。出てくるエネミー的に俺が活躍できそうな数少ない特異点だからな。持っていく物と武器、スタイルもしっかり考えておくか。あ、アーチャーお前の部屋はコッチな。

 

 

_______________________

 

 

 

 

「いいですか?とにかくまずは拠点となる霊脈を探してください。」

 

 

やっぱり所長もスタッフの手伝いすんのか、まぁ責任者だから見てるだけなんてありえないしな。

しかし拠点か・・・恐らく俺のスキルがキャンプと認識するのはその地点だろうな。どうなるかわからんが。それからこのマスターなら言うまでもなさそうだが一応は伝えておきたいな。キーボードを出して、

 

っと?

 

 

「——マスターよ」

 

「!?今の声、もしかしてハンターなのかい!?」

 

「どうしたの、ハンター?」

 

「——これから貴女は七つの特異点を巡る旅に出る。敵、味方、第三者・・・そこでは様々な英雄達に出会うだろう。」

 

「・・・」

 

「——そこで一つ言っておきたい。例え相手が世界を滅ぼそうとする悪であろうとこちらも悪意だけを向けて立ち向かわないでくれ。覚悟を持つ者達には敬意を表してくれ。誇りある者達にはその誇りを汚さないでくれ。そうすれば、彼等は終局の宙にて輝ける流星の一員となってくれるだろう。」

 

「それは、どういう・・・?あと口調が全然違う・・・」

 

 

『スマン。もう喋れない。あと口調は気にするな、呪いみたいなもんだろうから』

 

 

「・・・お前はもしかしてこの先の事を知っているのか?ハンター」

 

『知っていると言えば知っている。知らないと言えば知らない』

 

「・・・なるほど。口にして我々が知れば変わるかもしれない未来はそう易々と語れない。そういうことか?」

 

Exactly(その通りでございます)。察しのいいエミヤは嫌いじゃないよ。女の機敏には疎いくせに。てかもう驚かないんだな』

 

「まて、なぜお前がそんなことを知っている」

 

 

「・・・貴方は初めてあった時から予想外のことばかりでしたからね。もう皆慣れたのでしょう。」

 

『それは寂しいな。ならこの先の特異点で更なる驚きを提供してやろう。』

 

「全く、果てしなく不安を煽ってくるなぁ・・・。とにかく話は以上だ。みんなコフィンに入ってくれ、レイシフトを行おうか。」

 

よし!いざフランス!オルレアンへ!

 




先に言うとアーチャーはハンターの武器投影出来ません。
元となる素材も生き物も見たことないし、そりゃ理解できるはずない。
ハンター喋らすのははっきり言って作者の気分です。カッコいいこと言わせたくなったら喋らします。あとハンターが喋る時は最初に——を入れます。今更ですが。

※アーチャーなのに剣?という部分を追加しました。剣が当たり前すぎてうっかりしてた・・・。


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人よりモンスターを相手した方が楽

いよいよ第1特異点です。
殆どはストーリー通りに進めるので進行は遅くなるかもしれませんが宜しくお願いします。
それから武器防具は基本クロスから出します。
さぁ荒ぶって行こうか。


「先輩、レイシフト成功しました。前回と違い正式な手順で行ったので問題はないかと思われます。」

 

「フォウ!フォウフォウ、ンキュ!」

 

「フォウさん!?ついてきてしまったのですか!?」

 

「マシュのコフィンに入ってたのかな?」

 

 

 

——————。

 

広い・・・。コンクリートジャングルで生活してきたからか、それともこの身体のせいかどこまでも広がり、風になびく草原に感動と・・・懐かしさを覚える。

空に光る巨大な光の輪が無粋だが、このまま駆け回り探索したい気持ちになってくるな・・・。

 

 

「——ター!ハンター!」

 

「!」

 

「ごめん!早速だけど戦闘だよ!でもただの兵士みたいだし、事情も聞きたいから怪我させないように峰打ちでよろしく!」

 

「私は対人戦はよく経験しているので峰打ちでも問題ないが、怪物の専門家であるお前が手加減なぞできるか?しかも今回は巨大な大剣のようだが」

 

『やった事はないが努力しよう。横殴りにすれば大剣でも打撃攻撃はできるからな』

 

 

今回の装備は防具は黒炎王一式のまま武器は大剣のTHE・シャイニングだ。確かにファブニールも斬れそうな龍属性の大剣はいいが、俺は初めての特異点くらいガンナーでチキンプレイ希望だったのに・・・。

 

ダヴィンチちゃんが「前衛のハンター、後衛のアーチャー、マスターを守るシールダーのマシュ。いいバランスのパーティーじゃないか!」とか言うから・・・、そいつ弓持ってるけど剣も使うからな!?てか殆ど剣で戦ってるからな!?周りも「おぉ・・・!」って感じだったから、チェンジで。とか言えないし!

 

あと俺もスキルであらゆる武器を使いこなすとあったのに後衛ハンター?いえ知らない子ですね空気だったのはやっぱ最初双剣持ってたからか?あれでイメージが固定されたんだとしたらやはり第一印象って大事・・・。

 

 

もう腹いせも兼ねてやってやる!

オラ!お星様見せてやるから順番よくかかってきな!

 

 

 

_________________

 

 

 

 

「ふぅ、やはり盾での峰打ちは難しいですね。学びました」

 

「これからは人間を相手にすることもあるだろう。峰打ちの仕方は覚えておいた方がいい」

 

「峰打ちお疲れ様。でも・・・」

 

「はい。私のは少し甘かったのかアーチャーさんとハンターさんが倒した人達を連れて撤退されてしまいました。それにしても・・・」

 

「うん・・・。ハンターが、ひどかったね・・・」

 

仕方ないだろう。あの程度の武器この防具には通らなくて当然だし、横殴りは一人ずつやってたら遅いから纏めてふっ飛ばした方がいいし。

 

 

「なにやら溜めてるときオーラみたいなものを集めてたしな」

 

「半泣きだったり腰抜かしてる人が可哀想に見えました・・・。」

 

『そのオーラも魔力は感じられなかったし、君ほんとに魔力で現界してるサーヴァントだよね?』

 

 

溜め攻撃に繋いだのは昔のくせでついやってしまった。咄嗟に横にずらしたから勘弁してくれ、少しかすってたみたいだけど。

しかし攻撃の全く通らない、巨大な武器で明らかに強い攻撃をしようと溜めている相手か、確かにこれは泣いていい。

フランスの現状にも精神的に追い詰められてるだろうしな。

 

 

「とにかく彼等は砦に撤退したようです。追いかけましょうか」

 

「そうだね。でもハンターは武器もつの禁止ね、両手を上げて敵意はないことを示しなさい」

 

『解せぬ』

 

 

 

____________________

 

 

 

 

「ジャンヌ・ダルクだ。あの方は魔女として蘇り、自分を見捨てたこの国に復讐しようとしているのさ」

 

マスターめ・・・ホントに武器外させやがった。まぁマシュもエミヤも持てなかったから運ぶのは結局俺がやったが。

 

「おい!奴らが来たぞ、動く骸骨だ!」

 

『!魔力反応多数!今度はただの使い魔みたいだ、思いっきりやっちゃっていいぞ!』

 

『マジで?』

 

「ハンター、ハウス」

 

『なんでや!まだホントの化物相手したことないから雑魚で試したいのに!』

 

「これでお前が暴れて先程の兵士達を余計に恐れさせてはいかん。私とマシュでやるからお前はマスターを守っていろ。敵はこれからも出てくるだろう」

 

 

そうだけどさ・・・まぁ仕方ないか。

 

 

『!大型の魔力反応も接近中だ!速いぞ!』

 

「クソッ!アイツらだ!魔女は悪魔と契約して竜の魔女になったんだ!」

 

「目視しました!あれは・・・!」

 

「ワイバーン!?フランスにワイバーンなんていたっけ!?」

 

『いるはずがないだろう。さて、この状況では流石に俺も動かざるをえないなマスター?』

 

「うっ、仕方ないか・・・もうやっちゃえバーサーカー(ハンター)!」

 

『任された。冬木の時みたいに逃げてくれるなよ?』

 

 

 

「兵士たちよ!水をかぶりなさい!彼らの炎を一瞬ですが防げます!」

 

「彼女は・・・?」

 

『そこに弱いけどサーヴァント反応があるぞ!?』

 

 

あれは白ジャンヌか。本来なら興奮してもおかしくないが、何故か今は目の前のワイバーン(コイツら)を狩る事を()()()()()()()()()

骸骨共にはそこまで反応しなかったのに、これもハンターの霊基に刻まれた宿命の様なものか?

・・・火も吐かずに接近しかしてこないな。逃げないまでも恐慌状態にあるのか、それならこちらとしても都合がいい。

抜刀と同時に・・・ぶった斬る!

 

 

「ギャア!ギャア!・・・ギッ!?」

 

 

できちゃった

 

マジかよ真っ二つって。なんか大剣振る速度も速いし、力も湧いてくるようだ。これもモンスターハンターのスキルの恩恵か。

今でも操虫棍並に高く跳べそうなのに実際に操虫棍使ったらどんだけ跳べるかね?

まぁいい。モンハンと違って死体は残るだろうから剥ぎ取りは全滅させた後でやるとして、今は・・・

 

狩りの時間だ!!

 

 

 

_____________________

 

 

 

 

「やぁっ!!・・・ふう、今ので最後のようです。マスター」

「お疲れ様マシュ、アーチャー。それで、貴女は・・・?」

 

 

「その姿は・・・ま、魔女だ!魔女が現れたぞ!!」

 

 

 

「・・・・・私のクラスはルーラー。真名は、()()()()()()()()()()

 

「ジャンヌ・ダルク!?魔女って呼ばれている・・・!?」

 

「詳しい話はここから離れてしましょうか。ここに居ては彼らを刺激してしまうので・・・」

 

「どうするかね?マスター」

 

「行こう。今は一番有力そうな手掛かりだから」

 

「ありがとうございます。

・・・ところで彼は何をしているのでしょうか?」

 

『「「「え?」」」』

 

 

よっしゃあ!剥ぎ取り祭りじゃぁぁぁ!!

 




1度展開を切った後の会話は飛ばしていきます。自分の場合、要約できずに長くなりそうなので。
ハンターはモンハン世界に近いモンスターを相手にするとステータスに補正がかかるということで。スキルの時に書きたかったんですが付け足すと長くて見にくくなるかな、と。

2節につき1話だとして余談挟んだりして10話ちょいくらいでオルレアンは終われますかね。


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剥ぎ取り・採集はハンターの基本

大したものは取れませんが初剥ぎ取りなので気にしない。
"初"ってついたら何でも記念すべきものに聞こえる不思議


「いい!?ハンター、ワイバーンを狩るのにハジケるのはまだ許すけどその後ずっと宝具使ってワイバーンから剥ぎ取り続けるのは禁止だよ!」

 

『本来の使い方だから問題ない。あと剥ぎ取り行為の邪魔をするのはマナー違反だぞ?しっかり覚えておけマスター』

 

「あ、うん。・・・じゃなくて!皆で話をするんだからみんなに合わせてよ!!」

 

『次からは気をつけよう』

 

「(あ、これダメなやつだ)」

 

 

「もの凄い勢いでワイバーンを全滅させたと思ったら骸骨を無視して剥ぎ取り始めていた彼は何者なんでしょうか?」

 

「彼については深く考えると負けですので気にしないでください」

 

「全くだ。マスターにはしっかり手綱を握っていてもらわなければな」

 

 

ジャンヌの話が終わった後、マスターを寝かそうとしたら説教された。しょうがないじゃないか!ハンターだもの!

それにしても剥ぎ取りまでモンハン基準だとは。マスターに小突かれただけで剥ぎ取りが中断されたのは驚いたぞ。突進するワイバーンを大剣で受け止めてもびくともしなかった体が。

 

しかも剥ぎ取ったあとも何故かワイバーンの体が欠けていなかった。大剣では真っ二つになったのに、剥ぎ取りナイフは宝具だからゲームと同じ仕様になったのか?

あと一体につき2回しか剥ぎ取れなかったな。それ以上やろうとしても剥ぎ取りナイフ(宝具)が手元に現れなかった。ここもモンハン基準か。

まぁファブニールはグラン・ミラオス並の大きさがある筈だし9回はできるだろ。

 

 

『とりあえずマスターはもう休め。明日は早いぞ』

 

「納得がいかないけど・・・。明日動けないのは困るからもう寝るよ、マシュ、エミヤ。ハンターのことしっかり見張っといてね?」

 

「「分かりました(了解した)」」

 

『わけがわからないよ・・・』

 

「フフフ・・・皆さん仲がいいんですね。」

 

 

なんかまた初対面からやっちまった気がする。

不可抗力だからもういいか。

 

ん?あれは・・・

 

 

「マスターさんはもう寝ましたか?」

 

「はい、初めての野営のはずなのにグッスリ・・・。

 

それにしてもジャンヌさん、もしかしてまだ私たちに隠していることはないでしょうか?」

 

「それは・・・」

 

「詮索するつもりは無いが、これから先不確定要素を残すのは良くないのではないかと思うがね」

 

「・・・はい、実は・・・」

 

 

やっぱり薬草か!やけに周囲から目立ってるように見えるから何かあるなと思ったら、これもハンターボディだから見つけられたのか?あ、火薬草でてきた。

なぜに?おっ!あっちにはキノコも生えてるじゃねぇか。

 

 

「・・・ありがとうございます。少し気が楽になりました。この国のことは私自身よく理解しています。明日から、頑張りましょう!」

 

「はい!」

 

「む・・・?ハンター?」

 

『豊作だった。まさかニトロダケにドキドキノコまであるとは、帰って調合するのが楽しみだ』

 

「ジャンヌさんの話を聞いてなかったのですか!?」

 

 

『それは大丈夫だ。()()()()()()からな』

 

 

「そういえば、お前は未来を知っているんだったな。それはこの先に出てくる英霊の事も知っているのか。」

 

「未来を、知っている・・・?」

 

『そこについては触れないで頂けると助かる』

 

「・・・分かりました。私も隠してたことがあったのです。人に聞ける立場ではないでしょう。」

 

 

あなたはしっかり話してくれましたけどね。

じゃあ暇だから剥ぎ取った素材の確認でもするか。スタミナの感覚的に腹も減ってないしな。

えーと?まず竜の牙が15個、竜の爪が13個、鱗が20個に生肉7個・・・火竜の翼膜?確かこれレウスから取れる奴だったよな?まぁこいつらも炎吐くらしいし、形もレウスと似てるからわからなくもないか。

 

 

「相変わらず謎なポーチだな。どこぞの人類最古の王を思い出す」

 

『あれには及ばないよ。無限に入るわけじゃないからな。マイルームにある箱には英雄王にも負けないくらいの物が入ってると思うが』

 

「・・・それは聞きたくない事実だったな・・・。しかし、やはり英雄王の事も知っているのか」

 

『まぁな。なんならどんなアイテムがあるか話してやろうか?この剣の事も気になるだろう、ただ見張りをしていてもつまらないしな』

 

「確かに触れた時魔術を使っても全く解析ができなかった。それに時折、その剣の輝きに不気味なものを感じる」

 

『まぁ、そうだろうな。いいか、この武器はな・・・』

 

 

こうして第1夜は更けていく。

 

 

 

______________________

 

 

 

 

昨日は俺の剣を投影できないエミヤにNDK?NDK?してあわや斬り合いに発展しそうになったが起きたマシュに殴られて落ち着いた。

全く痛くなかったが、だからといって(宝具)で殴るのは反則だろ、流石に少しは効いた。エミヤには大剣だと勝てるかわからんのに俺もアホなことしたな・・・。

 

 

「さて、では早速森を抜けてラ・シャリテへ情報収集に行きましょうか。そこで情報がなかった場合、さらにオルレアンに近づく事になりますがなるべくそれは避けたいですね」

 

『む?ちょっと待ってくれ。その先にサーヴァント反応があるぞ?場所は目的地のラ・シャリテだ。あれ?すごいスピードで離れていくぞ!?』

 

『・・・あれを見ろ』

 

「!?街が・・・燃えている!?」

 

「っ!急ぎましょう!!」

 

 

 

 

「これは、まさか・・・!」

 

『・・・生ける屍(リビングデッド)にワイバーンもいるようだな。死体を食ってるのを見るのは胸糞悪い。早々に殲滅しよう、やれるな?エミヤ、マシュ』

 

「無論だ。飛んでいる奴は俺が落とす。お前達は下にいるヤツらをやれ」

 

「・・・っ!!敵ワイバーン、撃滅します!」

 

 

 

 

 

流石に剥ぎ取り云々言ってる時じゃないな。マスターも顔色が悪いし。

 

 

「最後のワイバーンを仕留めました。周囲に敵影なし。戦闘終了です」

 

「・・・大丈夫ですか?マスター」

 

「うん・・・。ちょっと気分が悪くなっただけ、大丈夫だよジャンヌ」

 

 

『待った!先程の反応が反転して戻ってきている!君たちのことを感知したんだ!サーヴァントの数は・・・5騎!?まずいぞ!すぐ逃げるんだ!』

 

 

「・・・いいえ、逃げません。せめて、真意を問い質さなければ・・・・・!」

 

「ですが・・・!」

 

「やれやれ・・・頑固な聖女様だな。どこかの誰かを思い出す」

 

『ああっもう間に合わない・・・!仕方ない、いいかい?逃げることを第一に考えるんだよ!?』

 

 

2人のジャンヌご対面か。確か一緒にいるのはカーミラ様にヴラド三世、聖女(物理)にデオンくんちゃんか。

カーミラ様とおじ様はなんか怪物化してた気がするし、俺でも行けるか?

 




ハンターは採取するとモンハン世界のアイテムが取れる不思議体質(今更感)ということで。


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事情知ってるとシリアスが半減する

ハンターの戦闘はカットします。
持ってきたスタイルと狩技はもう少しあとで。
早くファブニールを狩って黒ジャンヌ慌てさせたい


「——なんて、こと。 まさか、まさかこんな事が起こるなんて」

 

「っ!!」

 

「ねえ、お願い誰か私の頭に水をかけて頂戴。まずいの。やばいの。本気でおかしくなりそうなの。だってそれぐらいしないと、あんまりにも滑稽で笑い死にそう!」

 

(大剣で頭を叩いてあげようか・・・?)

「ハンター・・・!お願いだから黙っててね・・・っ!!」

 

「だって見てよ!あの哀れな小娘を!ちっぽけすぎて同情も湧かないわ!

ああ、本当に——こんな小娘(わたし)に頼るしかなかった国とか、鼠の国にも劣っていたのね!」

 

(ディ〇ニー〇ンドを馬鹿にしてると酷い目に・・・)

「どうしよう・・・!?もう令呪を使うしかないの・・・!?」

 

 

「ねえジル、貴方もそう・・・・・ってそっか、ジルは連れてきていないんだったわね」

 

「貴女は・・・貴女は、誰ですか!?」

 

「それはこちらの質問なのだけれど・・・まぁいいでしょう。上に立つ者として答えてあげましょうか。

私はジャンヌ・ダルク。蘇った救国の聖女ですよ」

 

「・・・馬鹿げたことを。貴女は聖女などではない。私がそうでないように。いえ、それはもう過ぎたこと。今言いたいのは、何故この街を襲ったのですか?」

 

「何故かって?同じ"私"なら理解していると思いましたが・・・」

 

 

 

長いのでキング・クリムゾン(カット)で。

 

 

 

「バーサーク・ランサー、バーサーク・アサシン。その田舎娘を始末しなさい。雑魚ばかりで飽きてきたところでしょう?

喜びなさい、彼らは強者です。私が召喚したサーヴァントの中でも貴方達は一際血に飢えた()()です。

勇者を平らげることこそが貴方達の存在意義。存分に貪りなさい」

 

 

あ、今怪物って言った?言ったよね?言っちゃったよね?

——宜しい、ならば狩りの時間(ハンティング)だ。

 

 

「では、私は血を頂こうか」

 

「いけませんわ、王様。私は彼女の肉と血と(はらわた)を頂きたいのだもの」

 

 

なんか言ってるが知らん。お前達の主(黒ジャンヌ)がお前らをはっきりと怪物と言った時点で俺のスキルは発動中だ・・・!

ワイバーンの時程じゃないが、十分戦えるレベルだろう。

 

 

『お前達はこちらを獲物と見ているようだが狩るのは俺で、狩られるのは貴様らだ』

 

「何を・・・っ!!」

 

 

防がれたか・・・だが力では押し勝ってるな。ヴラド三世は筋力Aだったが、俺はこの防具の効果でワンランク、さらにスキル補正で更に上昇しているから問題はない。

何より、狩人(ハンター)怪物(モンスター)に負ける道理はない・・・!

 

 

「クッ!!」

『お前達は黒ジャンヌとセイバー、ライダーを見ておけ。この2人は俺1人で十分そうだ』

 

 

「そうか、では任せよう」

 

「アーチャーさん!?」

 

「案ずるな、聖女よ。

やつのクラスはハンター・・・。

 

誰よりも怪物狩りに特化した英雄だ」

 

 

「舐めたことを言ってくれるわね・・・!」

 

「ならば、貴様から先に殺してやろう・・・!」

 

『誰に聞いたんだったか・・・。

「ハンターを殺せるのはモンスターだけだが、モンスターを殺せるのもハンターだけだ。」

この言葉、ここで試してみようか?』

 

 

 

「なんなのあいつ・・・?。バーサーク化して強化された2人を相手に同等・・・いえ、それ以上に渡り合っている・・・!?」

 

「どうします?マスターよ、1人であの2人を押しているサーヴァントがいても相手は4人。こちらが全員で戦えば数で勝てると思いますが」

 

「・・・いえ、ここは引きましょう。たしかに勝てるでしょうが、僅かでも可能性は摘んでおきたいもの、城に戻り更にサーヴァントを召喚します。

ランサー!アサシン!ここは1度引きます!戻りなさい!」

 

「くっ!これで終わりだとは思わないことだな・・・!」

 

「貴方は私が殺してあげる!それまで首を洗って待っていなさい・・・!」

 

『俺にまともなダメージを与えられずによく言う。そういうのをなんて言うか知ってるかな?負け吸血鬼の遠吠えって言うんだぜ!?』

 

「「!!」」

 

 

「そんな安い挑発に乗るのはやめなさい。マスターである私の命令には従ってもらいます。

ではさようなら、哀れな聖女様御一行。あなた達は滅びゆくフランスをただ見ていなさい」

 

「待ちなさい!話はまだ・・・!」

 

『魔力反応、どんどん遠ざかっていく。どうやらホントに撤退したみたいだ。』

 

 

・・・ふぅ、ダメだな。怪物が相手となると感情が昂ってしまう。もっと落ち着かなくては・・・。

 

 

「大丈夫?ハンター。何度か攻撃が当たっていたけど・・・」

 

『問題ない。この程度なら回復薬一つでこと足りる』

 

「やはりその防具も並みの防御力ではないな。充分に宝具級のものだと思うが?」

 

『それ言ったら俺の宝具の数がやばいことになるからノーカンで』

 

「やはり知りたくなかった・・・」

 

 

 

 

「見ていましたよ!貴方がたの戦い!貴方がたはフランスを救う正義の者なのかしら?」

 

「こらマリー、そんな風に話しかけても警戒されるだろう。」

 

 

あぁ・・・このいかにもデコボココンビな声は

 

 

『あぁっ、すまない!先程の戦闘でサーヴァント反応が近づいているのを知らせる事を忘れていた!』

 

「「ドクターェ・・・」」

 

「それで・・・あなた達は誰なのでしょうか?」

 

 

「初めまして、救国の聖女様!私はマリー。マリーアントワネットよ!そしてそこにいる彼が」

 

「僕はアマデウス。まぁモーツァルトって言った方がわかりやすいかな?」

 

「それで、私たちも貴方たちのお仲間に入れていただけないかしら?」

 




流石にハンター強すぎましたかね?防御力は仕方ないとしても。
まぁ困ったら「ハンターだから」ですみそうなのがモンハンのハンターですがね。
皆さんが感想ですまないさんの活躍を心配しててほっこりしました( ´ω` )


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傍から見るとこんな感じ

いっときですが、スマホから日間ランキングみたらランキングに入ってて階段滑り落ちました。
皆さんも歩きスマホは気をつけてくださいね。
というわけで今回はちょっと変わってぐだ子視点で書いてみました。

また、これ以外にも再び番外編を書こうと思ったので今回は皆さんからのアイデアやご意見、お待ちしております。


『このあたりかな。よし、この辺にサークルを設置しようか』

 

「了解です、ドクター」

 

「あぁー、疲れたー。2日間も歩くのはたいへんだね。」

 

『そんなこともあろうと、マスターの為に強走薬を持ってきた。飲むか?』

 

「怪しいものはいらないよ・・・」

 

 

それとその瓶どっから出したの今?

 

 

『このポーチには魔法がかかっていてだな・・・』

 

「まぁ!それはすごいわ!他にどんなものがあるのかしら?」

 

『回復系アイテムにシビレ罠落とし穴は基本として他にも爆弾や簡単な調合素材、持ってるだけで攻撃力と防御力を上げる護符・・・というか爪、こやし玉に閃光玉、今回の夜営用に肉焼きセットなんかもあるぞ。

あぁそういえばそろそろ剣を研いどかないと・・・』

 

 

そう言ってハンターは砥石らしきものを取り出し、剣を磨き始めた・・・と思ったら2、3回で終わってしまった。え?剣の手入れってそんな簡単なの?

 

 

「そんなわけがないだろう。本来なら錆をとったり、防腐加工を施したりして布で磨くんだ」

 

『硬い外殻を持つモンスター相手に、すぐ切れ味が落ちる武器を狩場でそんな丁寧にやってる暇はない。これもハンター式研磨術だと思ってくれ』

 

 

少なくとも普通の狩人は爆弾持ってたり閃光玉とか調合素材なんて持ってないと思う・・・。まぁ確かに言ってることは正論、なのかな?モンスターって言うのが見たことないから分からないけど。

 

 

「あら、あなたの冒険譚かしら?おもしろそうね!ぜひ聞かせてくれないかしら?」

 

「僕としてはそんな野蛮な事に興味は湧かないんだけどねぇ」

 

「確かにハンターさんの高い戦闘力はいったいどんなモノを相手に培ったものなのか気になります」

 

『僕も気になるな。聞いた話ではその武器や防具も自分で倒したモンスターから得た素材で作ったんだろう?』

 

『うーん・・・それこそ上から下までピンキリだからな。種類によって特徴や生態も全然違うし』

 

 

じゃあ強く印象に残ってるのはどんなやつ?

 

 

『そうだなぁ・・・例えば腕と頭と尻尾に爆発するバクテリア飼ってるやつとか、周囲に凶暴になるウイルスをばら撒く闇色の衣を纏った迷惑竜、常に腹が減りすぎて周りの生態系を壊滅させてしまう腹ペコゴーヤとかかな?

ちなみにこの大剣は今言ったウイルスばら撒くやつの進化系みたいなやつから作った武器だ』

 

「「「「「『・・・』」」」」」

 

 

・・・それはいったいどんな生き物たちなんだろう。というかそんなのがいる世界で人は生きていけるの?あっだからそれを狩るキチガイ(ハンター)が必要なのか。納得。

 

 

『あっ、そういえば音楽を使うモンスターもいたぞ。アマデウス』

 

「へぇ、どういったモンスターなんだい?」

 

『踊って鳴いて自分回復させたり、自分の防御力を上げたり、他の大型モンスターを呼んだりするな。』

 

「それは僕に喧嘩を売ってるのかい?」

 

「やはり厄介な奴もいるようだな」

 

 

やっぱり男どうしの方が喋りやすかったりするのかな?

ジャンヌたちも盛り上がってるしマシュ連れてあっちに行っとこっと。

 

 

 

・・・・・・・・

 

 

 

 

「うふふ、こんな風にお喋りしたのなんて初めてだわ♪やっぱり出会いはこうでなくっちゃね」

 

「私もこういった会話をするのは初めてなので参考になりましたマリーさん」

 

「マリーは、言われていたよりも、その、純真なのですね」

 

 

私もマリーアントワネットがこんなに可愛い少女だとは思わなかったなぁ。いったいどういった意味での全盛期だったんだろうか。

 

 

「そちらの会話も終わったようだね。ずいぶんと盛り上がっていたみたいだけど。」

 

「明日もまた歩いて移動することになるだろう。今日はもう休んだ方がいいのではないか?」

 

 

あ、アマデウスさんとエミヤ。ボーイズトークは終わったの?

 

 

「あぁ・・・僕達も会話はしてたんだけどなんというかその、話せば話す程彼の世界の異常性が際立ってね・・・」

 

 

あっ…(察し)。あれ?そのハンターは?

 

 

「奴は試したかったことを思い出したとか言ってほら、あそこに」

 

 

んん?あれは何してるんだろう?大きい樽を置いて、離れて、樽に向かって歩いて・・・あ、樽が倒れた。

何やってるのハンター?

 

 

『いや、ただ爆弾をすり抜けられないかとな』

 

 

ホントに何をやっているの!?

て言うかその樽爆弾だったの!?倒して爆発したらどうするの!?

 

 

『あぁー確かにペイントボール当てただけで爆発するからな。その事は考えてなかった。爆弾の爆発程度じゃハンターは死なないし。

だが一度出してもまたポーチにしまえると分かったのは嬉しい。

これなら設置した途端にエリア移動されて勿体ないから自分で蹴って爆発させる、なんてこともしなくてすむ』

 

 

 

ハンターの世界に病院とかは無かったのだろうか?

主に頭とか精神の。

 

 

『それよりこの先の方針を話しておこうか、次は・・・』

 

 

 

『ムッ!気をつけろ!サーヴァント反応が接近しているぞ!』

 

「!!」

 

『・・・このタイミングと言うことはあいつか?』

 

 

「寂しい夜ね・・・こんな時間にゴメンなさい?少し時間をくれないでしょうか?」

 

 

「あなたは・・・!」

 

「黒ジャンヌのところにいた、ライダーのサーヴァント!」

 

「ええ、狂化なんてスキルを付与されたせいで壊れた聖女の手先になった狂ったサーヴァント、真名はマルタです」

 

「マルタ・・・?マルタは確か・・・」

 

『マルタと言えば竜種を祈りだけで沈めたという立派な聖女だ!気をつけろ!ライダーのサーヴァントとして召喚されたと言うことは彼女は恐らく・・・!』

 

 

「はい、先程言った通り私は狂化を付与されているので、貴方達の期待しているように仲間になることはできないわ。気張ってなきゃ後ろから背中を突き刺してしまうような味方なんて嫌でしょう?

だから、私を倒しなさい。躊躇なく、この胸に刃を突き刺しなさい。

貴方達がこの先もやっていけるのか、試させてもらいます。

さぁ、来なさい!大鉄甲竜、タラスク!!」

 

 

え?竜?

 

 

()()()()()()()()()!!』

 

 

『あ、勝ったわこれ』

 

 

ハンターが気の抜けた声でそう呟きながら剣を抜いた。

 

 

____________________

 

 

 

 

「グゥ、グルルル・・・(姉御より、いや姉御並に恐ろしい奴がいるじゃねぇか・・・)」

 

「まさかタラスクの突進を大剣で受け止めるとはね・・・とんでもないドラゴンスレイヤーがいたもんだわ・・・!」

 

『いや、オタクの舎弟も中々強かったと思うよ。攻撃が大振りだからヒットアンドアウェイで勝てたけど』

 

 

それでも十分強いと思うんだけどなぁ・・・

 

 

「まぁいいわ。確かに貴方は強い、だけど竜の魔女が従える究極の竜を倒すには伝承の再現。真の竜殺しが必要でしょうね。

・・・リヨンに行きなさい。かつてリヨンと呼ばれた都市に。そこに貴方達の助けとなる存在がいるでしょう。

 

あとアンタ!今度舎弟って言い方したらぶん殴るわよ!!」

 

 

『最後の最後に素が出たな』

「「「「『「「ポカーン・・・」」』」」」」

 

 

「あっ、ちょっと待って!今のなし!テイクツーを・・・!」

 

 

その言葉を最後に聖女は消えていった・・・。

その夜、ハンター以外なんとも言えない気分のまま眠りについた・・・。

 




マルタは城に帰ったあと、主人公たちにヒントをあげるためにこっそり抜け出して来たということで。そして試そうとした結果がこれだよ。

戦闘カットしすぎかな?
後半戦では頑張って描写するのでよろしくお願いします。


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狩りと剥ぎ取りはワンセット

そろそろリアルが忙しくなる時期ですので更新が滞るかも知れません。しかし最後までしっかり書くつもりなのでよろしくお願いします。

ハンターでもカクサンデメキンやサシミウオサイズを釣るのに2、3秒かかるのにポケモン主人公はホエルコやギャラドスでもボタンを押したら一瞬で釣り上げますよね。カクサンデメキンやサシミウオが凄いのか、ポケモン主人公が凄いのか・・・。
ポケモン主人公>ハンターの可能性が微レ存?


『そういえばマスター、昨日の夜の戦闘で宝具である狩技を1度だけ使ったんだが』

 

「え?いつ使ったの?」

 

『あの竜の突進を受け止めた時だな。「金剛身」ってやつだが、その反応と言うことはやはりマスターの魔力は使わなかったか。』

 

「・・・どういうことだ?ハンター」

 

 

『俺は攻撃を当てたり、攻撃を受けたりすると魔力が溜まる体質でな、一定量溜まればマスターの魔力無しで宝具を使うことが出来る。昨日までに何戦かしてたからな、それで溜まったのを使った』

 

『自分で魔力の生産が可能って・・・君は単独顕現のスキルでも持ってるのか?』

 

「ドクターがなんで白目剥いてるのかは分からないけど、とにかく燃費がいいってことかな?」

 

「もっととんでもないことですよ!先輩!」

 

『まあ攻撃受けて魔力得るとか例の剣闘士の宝具くらいしか俺は知らんし、オンリーワンでは無いがレアだぞ。それから一度使うとまた溜まるまではマスターの魔力を使うからそこんとこよろしく』

 

 

俺も耐久がEXだからこそ使えそうな能力だな。そういえばサーヴァントを攻撃した時は溜まるのが早かった気がするな。サーヴァントは獰猛化の黒い霧纏った部分と同じ扱いなのか?

 

 

 

 

 

「もうそろそろかしら?」

 

「はい、そろそろリヨンに着くでしょう。また滅んだ街を見なければならないと思うと少し憂鬱ですが・・・」

 

俺としてはワイバーンを見るのが憂鬱かな、自制心的な意味で。

 

 

「誰もいませんね・・・。」

 

「ドクター、生体反応は・・・・・ドクター?申し訳ありません、どうやら通信の調子が悪いようです。ここは手分けしてマルタさんが言っていた人物を探しましょう。」

 

「どちらが先に見つけるか競争というわけね!では私とアマデウスは西側をいきます。」

 

「では、私とハンターは南側を探そう。幸い、どちらも単独行動並のスキルは持っているようだからな。」

 

「それでは私とマシュは東側ですね。」

 

「はい。行きましょう、マスター!」

 

 

勝手に振り分けられたがまぁ理にかなってるしいいか。結局はすぐ集合するんだけど。ここで出てくるのは・・・ファントムか。あいつもスキルに無辜の怪物あったからいけるかな?

 

あ、ワイバーン

 

 

「では私たちも・・・ハンター?おい、あくまで目的は捜索だぞ?全く・・・まぁ確かにあいつらは捜索のうえで邪魔になるのも確かか。仕方ない、私も殲滅を優先しよう」

 

 

野郎☆オブ☆クラッシャー!

 

 

 

 

___________________

 

 

 

 

「ここは死者の蘇る地獄の真っ只中・・・

——君たちは、どうする?」

 

「ブッ潰す!」

 

「マ、マスター!?

・・・いえその通りです、マスター。行きます・・・・・!」

 

「やはり向かってくるか、私としてもこの数の差は勝てるとは思っていない。故に最初から宝具を使わせて頂こう・・・唄え、唄え、我が天使・・・『地獄にこそ響け我が愛の唄(クリスティーヌ・クリスティーヌ)』!」

 

 

「くっ!いきなり宝具を!?皆さん、私の後ろへ!宝具、展開します・・・!

擬似展開/人理の礎(ロード・カルデアス)』!!」

 

 

「防いだか。ではもう一度聞かせてやろう、私のクリスティーヌへの愛を」

 

「なっ・・・!宝具の連続使用!?」

 

「私は聖杯を持つ竜の魔女をマスターとするサーヴァント、宝具の連続使用など容易い」

 

 

「仕方ありません、次は私が・・・!」

 

「でも、霊基が完全じゃないジャンヌが宝具を使うと負担が・・・!」

 

「僕の宝具も音楽とはいえ、攻撃性のあるものじゃないからね・・・」

 

「宝具第2波、来ますっ!」

 

 

「今度こそ沈むがいい、『地獄にこそ響け我が愛の唄(クリスティーヌ・クリスティーヌ)』!」

 

 

 

「——我が骨子は捻じれ狂う・・・『偽・螺旋剣(カラドボルグII)』!」

 

 

 

「何っ!?」

 

「今の宝具は・・・!!エミヤ!?」

 

『悪い!マスター、遅れた!』

「ぐあっ!」

 

 

「ハンター!いったいどこまで行ってたの!?」

 

『ちょっとワイバーンとかリビングデッド倒してて・・・』

 

「たわけ!お前が『リビングデッドからも剥ぎ取れる!骨系素材キタコレ!』などと言ってノロノロと剥ぎ取って居たからだろうが!!」

 

『仕方ないだろ!今回は高速収集のスキル付けてなかったからあのスピードでしか剥ぎ取れなかったんだよ!』

 

「ハンターはマスターと剥ぎ取りどっちが大事なの!?」

 

 

・・・・・・・・・・・・・・。

 

 

『マスターに決まってるだろ!』

 

「じゃあその長い間は何!?」

 

『気にするな!ほら、トドメだ!』

 

 

「く・・・しかし、務めは果たしたぞ。報われぬ、まったく報われぬ務めだったが。私の歌はここで途絶える。されど、地獄はここから始まる。喝采せよ聖女!お前の邪悪はお前以上に成長した・・・!」

 

「——黙りなさい。もう、喋るのも辛いでしょうに」

 

「これは言葉ではない、唄だ。お前の先を嘆くためのな。"竜殺し"は諦めることだ。そうして、果ての果てまで逃げろ。運が良ければ逃げられる可能性もある。

来る。竜が来る。悪魔が来る。お前達の誰も見たことのない、邪悪な竜が!」

 

 

俺が見てきた奴らよりヒドイのとかフロンティア以外想像できないんだが。

 

 

「邪悪な、竜・・・?」

 

『ああ、やっと繋がった!全員、撤退を推奨する!!サーヴァントを上回る、()()()()()()()()()!!ものすごい速度でそこに迫っているぞ!』

 

「サーヴァントを上回る!?そんな生命が、この世に存在するんですか!?」

 

『俺をお探し?』

 

『あるところにはあるものさ!そこのハンターみたいにね!だって世界は広いんだから!っと、無駄口は後にする!それだけじゃないんだ、サーヴァントも3騎追加!』

 

 

「・・・・・彼らでしょうね。これは、困ったものですわ」

 

「オケは終わったんだ。今回は無駄足だったけど人生なんてそんなものさ。さっさと逃げよう。」

 

「しかし、先ほどのサーヴァントも言っていた竜殺しが・・・!ハンターさんだけでは色々と不安ですし・・・マスター!指示を!」

 

 

「・・・ここで逃げてもジリ貧だし、戦おう!」

 

「分かりました!」

 

「アマデウス、迎撃の準備をしましょう・・・・・その、一緒に戦ってくれる?」

 

「今しましょうって命令したよね君。

別に構わないさ、君はいつも通り胸を張って背筋を伸ばして堂々としていればいい。」

 

「ドクター!サーヴァントの探知はできますか!?」

 

『ちょっと待ってくれ・・・よし、その先の城から微弱だけど反応が検出された!』

 

「行きましょう!」

 

 

いよいよか・・・正直俺も1人では戦いたくないし、元々すまないさん探すのは賛成だ。それはそれとして、俺のこの体は本物の竜を相手にどこまでいけるかな?

 




男主でも女主でもあの選択肢は「ブッ潰す」か「ブッ飛ばす」だから少し驚いたんですよね。
それはそれとしてお月見イベントが始まりますか。
オリオン(熊)は性格的に好きなキャラだったりします。


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ハンター+すまないさん=?

ストーリー準拠で進めたいのでもう少しだけファブニール君(0歳)には2度目の余生を謳歌してもらいます。
前半と後半のハンターの差ェ・・・。
何気に初令呪だけどその状況が・・・


あれか!やっと見つけたぜすまないさん!

そして鎮まれ、我がスキル!彼は竜の力を持ってるが敵じゃないぞ!?これが巷で流行りの右手の封印か・・・!

 

 

「・・・居ました!きっと彼です!」

 

「酷い負傷・・・」

 

「!、・・・くっ!」

 

 

ギィン!!

 

 

「キャッ!?」

 

「次から、次へと・・・」

 

「待ってください、私たちはあなたの味方です!あなたに危害を加えるつもりはありません!」

 

「・・・?」

 

 

んん?口がムズムズしてきた・・・この感覚は!

 

 

「——お初にお目にかかる。恐らく世界で最も有名な竜殺し、ジークフリートよ」

 

「・・・!あなたは・・・」

 

「——時間が無い、手短に話そう。今、この地にはかの邪竜が再び蘇り魔女と共にこの国を灼熱の劫炎で焼き払おうとしている・・・。であれば、その身に課せられた使命は分かるはずだ。」

 

「俺は・・・」

 

 

「——立て、ジークフリート。魂に刻まれた勝星の祝杯を、再び竜の無き空に掲げる時だ。」

 

 

「・・・すまない、どうやらいつの間にか臆病になっていたらしい。薄々感じていた・・・アイツが蘇ったと。その現実にこんなところで立ち止り、身を隠しているだけだった。本当にすまない・・・!」

 

「ジークフリートさん・・・」

 

「だが、もう迷いも戸惑いもない。恥を忍んで頼む、今のこの体では満足に戦うことも出来ない。・・・共に、戦ってはくれないか?」

 

『無論、断る理由もない。さぁ・・・行こうか』

 

 

あ、その前にこれとこれ飲んどいて。

 

 

 

 

___________________

 

 

 

 

 

「急げ!もうとっくに私には見える位置にまで来ている!」

 

『視認できる距離まで接近・・・おい、これは、まさか・・・!!』

 

「ワイバーンなんか比較にもならない。あれが、真の竜種・・・!」

 

 

 

「グルォォォォォォ!!!!」

 

 

 

「なんて、威圧・・・!」

 

「?ハンター?どうしたの、ハンター!?」

 

 

ああ、懐かしい・・・。

この体の芯まで響くような咆哮、ただそこにあるだけで感じる圧迫感、一度の羽ばたきで木の十や二十は吹き飛ばしそうな巨大な翼、時折口から漏れでる炎から感じる膨大な熱・・・。

 

勿論、『俺』の記憶には無い。だが『私』の身体が、霊基が、そして何より魂が覚えている。先程ジークフリートに言った言葉は自分に向けてもいたのか・・・?

 

なんでもいい。今はこの溢れんばかりの力を、目の前の竜へただぶつける・・・!!

 

 

「何を見つけたかと思えば、瀕死のサーヴァント一騎ですか。

・・・いいでしょう、諸共滅びなさい!」

 

「ここは、私が・・・!」

 

「何を言っているのマシュ!?あんなの1人では無理だよ!」

 

「では、マシュさん・・・ここは一緒に!」

 

 

『待て、あの竜は俺が落とす。その後にジークがでかいのを1発かましてやれ。』

 

 

「!?ハンター!?」

 

 

その場で『獣宿し【獅子】Ⅲ』を空振りとともに発動させ、黄色いオーラを纏い、一気に駆け出した。

 

 

「あのオーラは・・・一体なに?」

 

 

「焼き尽くせ・・・・・ファブニール!!」

 

 

ファブニールはわざわざ低空飛行をし、炎を吐く直前の動きで頭が下がってきていた。黒ジャンヌの慢心か?

 

丁度いい・・・!自分の炎で自爆しな・・・!!

 

家の残骸を踏み台に、跳ぶ・・・!

喰らえ、チャージもシステムアシストもない、狩技が乗っただけのただの振り下ろしを!

 

オラァァァァァ!!!!

 

 

「グ、ルアァァァァ!!?」

 

 

これで終わりじゃねぇぞ・・・!

 

 

「ハンターから貰ったウチケシの実に増強剤とやらで、なんとか宝具1度は撃てそうだ。

・・・洛陽に沈め、宝具解放!『幻想大剣・天魔失墜(バルムンク)』!!」

 

 

「グオォオォォオ!!!??」

 

「ファブニール!?

くっ聖杯よ、この竜の傷を癒せ・・・!飛翔しなさい!」

 

 

逃がさん・・・!

 

 

「おい、ハンター!?」

 

「くっ・・・すまないどうやらこれで限界のようだ・・・!」

 

「ジークフリートさんも動けない・・・ハンターさんを1人で行かせるわけには・・・!」

 

 

「・・・・・()()()()()()()()()()止まれ、ハンター!!」

 

 

!?

マスター!?なぜ止めた!?

 

 

『このままあの竜を潰せば間違いなく有利になれる!それなのになぜ止めたマスター!?』

 

 

「前も言ったでしょこの大馬鹿!!もしあのままハンターが追いかけて倒せたとしても、もしその後に囲まれたりしてハンターがやられたらどうするの!?

今私たちは怪我をしたジークフリートも一緒にいるの!無理したらダメなの!みんなに合わせてって言ったのに、私が未熟だから聞いてくれないの?・・・この、馬鹿ぁ!」

 

 

「あ、せ、先輩・・・泣かないでください・・・」

 

「あらあら、立派なお方だと思っていたのだけれど女の子を泣かしちゃダメよ?」

 

「ハンターさん・・・あなたはもう少し周りを見るべきです・・・」

 

「俺が言えた義理でもないと思うがマスターの言うことを守らないのは悪いことだぞ?いや、俺がこんなことを言ってしまってすまない・・・」

 

「構わん、もっと言ってやれ竜殺し。そいつは一度心から反省させねばなるまい」

 

「僕もろくでなしとかマリーによく言われるけど、これはなぁ・・・」

 

 

ま、まさか泣かれるとは・・・。ごめん!もう落ち着いたから!もう暴走しないから!

 

 

『わぁ、これがジャパニーズ土下座か・・・鎧つけた男が泣いてる女の子にしてる所はなんというか、ひどいなぁ・・・』

 

 

あぁ・・・男は万年泣く女子供には勝てねぇんだよ!

 

 

『頼むから許してくれマスター・・・』

「知るかバカァ!」

 

 

馬鹿馬鹿言い過ぎやて・・・

 

 

____________________

 

 

一方の黒ジャンヌside

 

 

「厄介ですね。これから先のことを考えると、ファブニールを酷使するわけにもいきません。あの2人さえいなければ・・・!」

 

とにかく早く城に戻らないと、私では聖杯を使ってもかろうじて飛べる程度までしか回復させられない、ジルに弱ったファブニールを直してもらわなければ・・・まさか!?

 

「バーサーカー、アサシン!アイツらが追跡してファブニールにトドメを刺しに来るかもしれません。もうすぐバーサーク・アサシンも合流します。足止めと時間稼ぎをしなさい!」

 

これでこちらは問題ないはず。あとは城で戦いに備えましょう・・・。

私は、絶対にこの国とあの聖女を滅ぼさねば・・・!!




ちょっとハンターに自制心持たせるイベントしました。fate/goの主人公はこんな豆腐メンタルじゃねぇ!って方も沢山いるでしょうが、ご容赦ください。ぐだ子男前だよねって話が多々あったので少し女の子っぽくしたいと思ってしまいました。
前回の攻撃受けても狩技ゲージが溜まるか、今回で分かったかも知れませんがハンターはストライカースタイルで来ています。
予想ついてる人もいるかもしれませんが最後の狩技は最終決戦で。


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ハンターは自重を覚えた!

だがハンターはこれ以上モノを覚えることが出来ない!何を忘れさせる?
␣モンハン知識
␣原作知識
▶常識
␣赤王のフルネーム


 

『一応言っておくが俺やエミヤは霊基を破壊されてもカルデアで登録しているから時間はかかるが復活できるんだぞ?俺に限ればスキルのおかげでここで拠点としたあの場所から2度までならやり直せるし』

 

「そういう考え方は良くないって私でも分かるよ、それに復活できるとしてもそう何度も死んで欲しくない」

 

「私からしたら甘いと思わざるをえないが、今回は正解だな。そいつが拠点からまたスタートできるとしても、我々の元に一直線に合流しに来るとは考えられん」

 

「「「「あー・・・」」」」

 

『俺は動物以下か!』

 

 

しかし、マスターには1本取られたな。確かに復活できたとしても俺がその場にいなければ守れるものも守れない。ダヴィンチちゃんには守ると言ったからなぁ・・・。

 

 

「・・・?、待ってください、あの前方に見えるのは・・・フランス軍!?」

 

「ワイバーンに襲われています!!」

 

 

ピクッ!

・・・・・。

・・・・・・・・。

 

 

『マスター、指示を』

 

「!!、・・・・・うんっ!

ハンター!マシュ!エミヤ!前にいるワイバーンを蹴散らして!」

 

『あぁ任せろ!』

 

「はい、戦闘に移行します!」

 

「了解した。と言っても、私はここからマスターを守りつつ援護するだけだがな」

 

「私も行きます!見過ごすことは出来ません!」

 

「アマデウス、私たちも行きましょう!」

 

「全く、自分から戦おうとする王妃なんて側に仕える者は大変そうだな。今は僕の役割だけどね」

 

 

『悪いけど皆、サーヴァント反応が接近中だ!数は3騎、2つはもうすぐ側まで来ていて、もう一つもいずれ接触する!!恐らく敵サーヴァントの襲撃だ、フランス軍をワイバーンから守らせつつ攻撃を仕掛けるなんて・・・相手は中々の策士だぞ!?』

 

 

恐らく黒ジャンヌはそこまで考えていないかと。どうせ妄想膨らまして慌てて突飛な命令出したとかそんなオチじゃね?

で、誰が来るんだったか・・・やばい、細かいところは忘れているな。

 

 

「Aーーーーーーurrrrrr!!」

「・・・」

 

 

あぁヒトヅマニアとサンソン君か、どちらも怪物属性無いし、神性も無いから相性悪くはないけどキツイかなぁ。

 

 

『マスター、あの2人は俺と相性がいい訳では無いので俺はワイバーンに専念させて貰いたい。俺1人で十分だろうから終わればそちらに合流する。どうか?』

 

「・・・個人的な理由では無いんだよね?」

『さすがの俺も傷つくぞマスター!!』

 

 

あくまでも効率を重視しただけであって他意はない。うん。きっと無い。

 

 

「やらせてやれマスター。確かにそれが1番的確だろう。だが貴様、また剥ぎ取りやらはするんじゃないぞ?」

 

『楽勝ッスよ!』

 

「・・・」

 

 

「・・・マスター!アマデウスさんとマリーさんはあちらの方に因縁があるようなので私達はこのバーサーカーを相手します!私もなんだかこの騎士は一度殴らないといけないと霊基が言ってる気がするので!!」

 

「マシュ!?そんなハンターみたいなこと言わないで!?」

『流石にキレるぞマスターァ!!』

 

 

こうなったら八つ当たりだ!

素 材 置 い て け !

 

 

 

___________________

 

 

 

 

 

「また会えたわね?狂ったサーヴァント。宣告通り、今度こそ殺してあげる!」

 

『おい、狂ったサーヴァントって俺のことか。お前らと違って狂化なんざ持ってねぇよ』

 

「冗談でしょう?下手すれば私たちよりも狂っているでしょうに、あなた」

 

 

コ、コイツ・・・!後ろで頷いてるアーチャー諸共叩き切ってやろうか!

 

 

『クソッ!俺が狂っているというのならもうそれでいい・・・。とりあえず怪物はぶった斬る!』

 

「私に来るのは構わないけどワイバーンを無視していいのかしら?アレらには()()()()()()()()()と命令してあるのよ?」

 

 

「っ!!、させません!やぁぁあ!!

はぁ、はぁ、はぁ・・・早くここから逃げなさい!あのワイバーンはあなた達を狙っているのです!」

 

「に、逃げるな!やつが"竜の魔女"だ!打ち取れぇ!」

 

 

「くっ・・・!」

 

『あの野郎共・・・』

 

「守っている相手に散々な言われようですね、聖女様?お疲れのようだけど力不足が気になるのなら、どうぞ、フランス軍に声を掛けてみるのはいかが?ああ、失礼今の貴女は"竜の魔女"でしたわね」

 

『黙れ。それ以上ペラペラ喋るなら、その余裕を霊基共々消してやる・・・!』

 

「あらあら、それは怖いわ。では貴方には沢山のワイバーンの相手をしていてもらいましょうか。怪物、ご嫌いなのでしょう?

煮るなり焼くなり切るなり、好きしていてちょうたい。それで、聞かせてくださらないジャンヌ・ダルク?

貴女はいま、どんな気分で居るのかを」

 

 

下衆な奴め・・・。だが甘いな、タウチマンよりも甘い。その程度の煽りでは鉄の聖女を傷つけることは出来ん・・・!

てかワイバーン邪魔くせぇんだよ!次から次へと波みたいに押し寄せやがって!重なって死んだら後で剥ぎ取りにくいだろうが!

 

 

「普通でしたら、悔しいと思うのでしょうね。絶望にすがりたくなるのでしょうね。

ですけど生憎・・・私は楽天的でして。彼らは私を敵と憎み、立ち上がるだけの気力がある。

そして、今の私にはとても頼もしい仲間がいるのです。こんなにいいことがあるのに、絶望になんかすがってられません。」

 

「・・・正気?貴女」

 

「さあ、フランスを救おうと立ち上がった時点で正気ではない、とはよく言われましたが」

 

「そう・・・白かろうが黒かろうがどちらもイカれてるということね・・・!」

 

 

 

『ほぉう。じゃあその聖女様と俺、どっちがよりイカれてると、お前は思う?』

 

 

 

「!?、フランス軍に向けていたのも新しく連れてきた奴らもほぼ全て差し向けたというのに、もう全滅させたというの!?」

 

『さてな、100を過ぎたあたりからは数えてないんでろくに覚えてねぇよ。ただ目の前のトカゲに剣を振るってただけだからな』

 

「くっ・・・!やはり一番オカシイのは貴方みたいね・・・!」

 

 

結局そうなるのかよ!

 

 

「っ、フランス軍は!?」

 

 

「砲兵隊、()ぇぇぇぇっ!!!」

「あれは・・・ジル!?」

 

 

「こちらもダメね・・・。撤退するわよ!サンソン!ランスロット!」

 

「・・・A・・・、

Aーーーーーーurrrrrr!!」

 

「!?、なぜジャンヌさんを!?」

 

「どうする?カーミラ、どうやら聖女が彼の琴線に触れたらしい。ああなった彼に話を通すのはそれこそ骨だよ?」

 

「・・・・・撤退よ。正気を失った黒騎士に付き合う義理はありません。ランスロット、精々時間を稼ぎなさい。その命が燃え尽きる瞬間まで・・・!」

 

 

「Arrrrrrrrrr!!」

 

「くっ、騎士道精神に反しますが、このまま彼を倒します!」

 

「あれどう見てももう騎士じゃないしね!」

 

『速さと技量があり、尚且つ人外属性のないやつはキツいんだがなぁ・・・。』

 

 

まぁこの人数なら袋叩きなんですがね。

これも正義のためだ、許せ!

 

 

_______________________

 

 

 

 

「・・・・・・A・・・・・・アー・・・・・サー・・・。」

 

「?、それは貴方の王アーサーの事ですか?

・・・残念ですが私はジャンヌ・ダルク。あなたが求める王、アーサーではありません。」

 

「あぁ、成程。ランスロットがジャンヌさんに拘った理由は、ジャンヌさんがアーサー王に似ていたんですね。顔形でなく、魂が・・・」

 

 

魂レベルで判別できるとか、バーサーカー状態の方がランスロットすごくね?

 

 

「・・・」

 

「・・・行きましょう!ジャンヌさん!」

 

「はい!」

 

 

「ジャンヌ!お待ちを!

貴女は確かにジャンヌ・ダルク!"竜の魔女"ではない、正真正銘の聖女・・・!」

 

「・・・・・」

 

「返答しなくてもいいの?」

 

「・・・今の私は竜の魔女。返事をすればジルの立場が危うくなります・・・。

さあ、行きましょう!」

 

 

 

「元帥、今のは一体・・・」

「分からん。だがもう1度"竜の魔女"について調べなおせ。本当に敵の首魁はジャンヌ・ダルクなのか、それともこの世にジャンヌ・ダルクは2人存在するのか・・・」

 

 

 

 

うっし!剥ぎ取り完了!&大量!

次は聖人探し、の前にアイツらか・・・。ジークフリートと違って衝動を抑えられるか怖いな。明らかにアイツら人畜有害だし。




文字数多くなってしまった。

お月見イベ復刻が始まりましたね。頁とか全部回収しないと・・・。
もしかしたら次はお月見イベのアイツを引っ張ってきて2人きりでの対話式で番外やるかもです。


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ウチケシの実は名前からして万能薬

番外に引き続き三人称に挑戦です。
こっちの方が書きやすいかもしれない。
けど話の展開が遅くなってしまった・・・ほかの人の小説読んで勉強しなければ。
ハンターのセリフも少なくなってしまいましたしね。

いにしえの秘薬の素材を間違えてたので修正しました。ご指摘ありがとうございました。


ランスロットをリンチした一行はフランス軍から逃げるように去り、少し先にあった砦に来ていた。

 

「放棄された砦のようですね。ひとまずここで休みましょう。」

 

「ジークフリートの傷はどうですか?」

 

「わたしの宝具は少しだけど傷を癒すことができるの。でも、この傷はダメみたい。」

 

「・・・・・どうやら呪いの類らしいな。ハンターから貰った謎の実を食べたら多少楽になった気はするが・・・」

 

『あれはウチケシの実って言ってな、火傷凍傷からだいたいのデバフ効果を消せる物だったんだがあまり効いてないみたいだな。黒ジャンヌにやられたんなら呪いの炎だからいけると思ったんだが・・・』

 

「相変わらず訳の分からんものを・・・」

 

 

相手からしたら得体の知れない液体や薬、植物を当然のように差し出すハンターは怪しく見える。おまけに効果の説明など大事な部分をすっぽ抜かすことが多いので、そりゃ相手も遠慮する。

 

さらに素材が虫やらモンスターの体液と聞けば飲みたいという輩もそう居るもんじゃない。

いにしえの秘薬を飲んだ所長はあれでも1人前の魔術師なのでそういった物も覚悟していたが、虫だけでなくモノホンのマンドラゴラが使われてると聞いて卒倒しそうになった。

 

 

「それで、どうして貴方はあの街にいたのですか?」

 

「俺は比較的早く召喚された方だったらしい。マスターもなく放浪していた所に・・・あの街が襲われてるのを見てしまってな。」

 

「助けに行ったのですね?」

 

「ああ。生前とは違うが、この幻想大剣(バルムンク)があれば、なんとかなる。

しかし、複数のサーヴァントに襲い掛かられては流石に難しかった。・・・・・ただ、その中の一騎が俺を城に匿ってくれた。

傷は治らず、誰かに助けを求めることも出来ず、ああして待つしか無かった。そして、君たちが来てくれた」

 

 

生前もバルムンクを愛剣として振るっていたジークフリート、だがそれでも流石に複数のサーヴァントを相手にするのは厳しかったらしい。3人・・・具体的には吸血鬼2人と拳系聖女なら同時に相手できそうな奴もいるが。

 

 

「もしかして、その方は竜に乗ってませんでしたか?」

 

「竜・・・?あれは竜というより亀・・・。いや、ああいう竜もいるのだろう」

 

『俺の世界にも鱗も甲殻もないブヨブヨした怪竜とか首の周りにスポンジがある海竜とかも居たからな。亀みたいな竜がいてもおかしくない』

 

「ハンターさんは少し黙っていてください・・・。恐らくその人は聖女マルタでしょう」

 

『最近塩対応が多くて辛い俺氏。2次元グッズ触媒にして黒髭召喚させてやろうか』

 

 

「なるほど、彼女が邪竜タラスクを退散させたという聖女マルタか。彼女に一言礼を言いたいが・・・・・そうか。いや、いい。彼女も覚悟の上だったろう」

 

「こんなハンター(理不尽)が居るとは覚悟してなかったと思うけどね・・・」

 

 

「後はその呪いの付与されたキズですが・・・恐らく、洗礼詠唱で解呪することが出来るでしょう。ただ、相当高位のサーヴァントでなくては・・・」

 

「ジャンヌなら出来るのではありません?」

 

「いえ、実はもう試したのですが・・・私1人では力が足りないようです。彼には複数の呪いが掛かっています。・・・・・生きているのが、不思議なくらいです。

複数の呪いを解呪する為には、聖人があと1人は必要でしょう。」

 

『ああ、確かに可能性はあるよ。聖杯を使ったのが"竜の魔女"ならば、その抑止力として聖人が召喚されている可能性もある。君たちは聖人のあてはあるかい?』

 

 

と言われても皆ここに突然召喚されたサーヴァントたちなのだ。ジャンヌにいたってはサーヴァントとしても不完全である。なので誰もが聖人のあてなどあるはずもなく・・・。

 

 

「ならここは手分けして探した方がいいのかしら?あのファブニールを倒せるのはジークフリートさんだけなのでしょう?ハンターさんなら伝承関係なく出来てしまいそうなのだけれど」

 

『いや、それでもしもがあったらこの特異点は崩壊するだろう。俺達はできる限り、確実な方法を選び続けなければならない。そうだろう?』

 

「・・・でも・・・。」

 

「?、どうしたの、ジャンヌ?」

 

「あ、いえ。何でもありません。そうですね、私もそれが妥当だと思います。いかがでしょう、立香さん?」

 

「うーん、ここは手分けして聖人を探そうか。ジークフリートのためにもなるべく早い方がいいと思うしね」

 

 

そうして手分けして聖人探しをすることになったのだが、問題はどのようにメンバーを分けるかだ。ハンターは保護者(マスター)と一緒というのが満場一致で確定している。

本人は『なんでさ』と言っていたがスルーされた。

そこでふわふわ系王妃が、

 

 

「わたし思いついたわ!今こそくじ引きをしましょう!こういう時はやっぱりくじ引きよね!アマデウス、くじを作ってちょうだい!」

 

「くじを引きたいだけだろう君は。わかったって。くじを作るよ、それでグループ分けをしよう」

 

 

そしてくじ引きの結果、マリー・ジャンヌ・アーチャーのチーム、アマデウス・ハンター(マスター同伴)・マシュ+マスターのチームとなった。

ハンターがアーチャーを人格面で心配していたが逆にブーメランと返され、マスターの「どんぐりの背比べ」判決で2人とも膝から崩れ落ちて解決した。

 

そしてアマデウスの恥ずかしい話を皆で笑いつつ、特にハンターは「ステップ」しながら煽りマシュにどつかれて別れることになる。

背中に150kgを超えるであろう大剣を背負ったまま、軽やかにステップを踏むハンターはとても奇妙に映ったという。

 

 

「すみませんが私にはその、よく分からない話でした。愛と好きは難しいんですね・・・」

 

「いつかわかる日が来るよ。これからも彼女と旅を続けるんだろう?人間の感情云々でいえば彼女は理想的な先輩だ」

 

「・・・はい!理想的な先輩という点には全面的に同意します!」

 

「たまに期待が重いですよ?マシュさんや」

 

『少なくとも後輩の期待に答えられる先輩でなくてはなぁ?マスター?』

 

「ハンターに言われるとなんかムカつく・・・」

『理不尽!』

 

 

「すまない、君たちが楽しそうに話をしているところ申し訳ないが、どうやら敵が来たようだ。・・・・・空気の読めない男で、本当にすまない・・・」

 

「フォウ・・・フォウ、フォウ!」

 

 

今日もすまないさんのすまないコールは絶好調なのであった。

なお、敵は主にハンターが迅速に全滅させたあと、しっかり剥ぎ取りまでしてミッションクリアである。

 




基本男鯖とハンターはよく茶化しあって軽く言い合ったり、馬鹿なことしたりする悪友的な関係です。


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色違いは亜種や希少種(ハンター感)

お気に入り3千突破ァ!(アリガトウ、ゴザイマスゥ!)
読者様がお気に入り登録してくれるならば番外編を書かざるを得ない。
こういうのは感謝も込めて記念をしっかりとやっていた方がいいというのが自論です。自分が書きたいというのもありますが。ストーリー進めろという方達には申し訳ありません。

引き続き三人称で。


二手に別れて聖人探しをしているカルデアチームの内、マスター側はフランスの地を現在東に向けて進んでいた。

 

 

「ジャンヌさんたちはもうすぐ街に到着するようです。私たちも頑張りましょう、もうすぐティエールです。」

 

「ティエール・・・たしか刃物の街だったね。街の様子を見るに崩壊してるわけでもなさそうだ」

 

 

街は崩れてないがその時、街の中から火が上がった。

 

 

「・・・今、街から炎が出てきましたね。」

 

『炎と言えば爬虫類ドラゴン・・・これはwktk!俺得の展開か!?』

 

「ハンター?」

 

『ハイ、サーセン』

 

「ああ、イヤだ。イヤだぞぅ・・・ろくでもない予感がして震えが止まらない!救いの手を差し伸べてくれ女神(ミューズ)たち・・・!」

 

「とにかく急いで確認しに行こう!」

 

「わ、わかりました!皆さん、ついてきてください!」

 

 

 

 

 

 

そうして街に急いで入ると槍と扇子をぶつけ合い、たまに火をだしてる2人が戦っていた。住人たちはある者は迷惑そうに、ある者は酒を飲みながら、またある者は恐れるように家の中から見ている。

 

 

「このっ!生意気なのよ!」

 

「生意気なのはどちらでしょう?まがい物が本物に勝てるとお思いで。エリザベートさん?」

 

「うーーーーっ!ムカつくったらありゃしないわ!この泥沼ストーカー!」

 

「ストーカーではありません。「隠密的にすら見える献身的な後方警備」です。この清姫、愛に生きる女です故」

 

 

ちなみにこの間、ハンターが剣の柄をニギニギしてマスターに令呪をちらつかせられている。なんともしょうもないことに令呪を使おうとする主従であった。

 

 

「うおぉぉ・・・!このクソ共が・・・!あぁ、ダメだダメだ。マリーとの約束でこういうのは禁止なんだった・・・」

 

「と、とにかくあのお2人を止めないと・・・」

 

「あの2人は明らかに聖人じゃないよね」

 

『アレが聖人ならストーカーや音痴が讃えられるとんでもない世界になってるな』

 

 

『その前に君たち、その街にワイバーンの反応が迫ってる!街を守るためにもそっちを優先しよう!その頃にはその2人も落ち着いてるだろう』

 

 

『マスター?』

 

「あーうんうん、ゲンコロゲンコロ。そのふざけた幻想種をぶち殺すんでしょ?」

 

『Yes, I am!』

 

 

魔術師の赤を使いだしそうな返事とともに走り出したハンター(+マシュアマデウス)によって街の平和は守られたのであった・・・。

途中黒とか赤など多少強力なワイバーンが出たがハンターは『亜種素材に希少種素材キタ━━!』といって真っ先に切り落とした。

 

 

 

 

 

「敵のラッシュはどうやら落ち着いたようですが・・・」

 

「ぐぐぐぐぐ・・・!!」

「・・・・・むぅぅぅ!!」

 

「あの2人を放っておく訳にもいきませんね・・・」

 

「2人とも、喧嘩は良くないよ」

 

「あん?引っ込んでなさいよ仔犬!」

 

「勇気と蛮勇は違いますわよ、猪武者ですか?」

 

 

「『爬虫類よりはマシだ(だろ)』」

 

 

「マ、マスター?マスターってば少し怒ってませんか?ハンターさんはともかく」

 

『俺は当たり前なのかよ』

 

「・・・・・カッチーンと来たわ。」

 

「来ましたね。その暴言、地獄のそこで後悔しなさい。エリザベート!行きますわよ!」

 

「えぇ!そこら辺の雑魚ワイバーンを倒したくらいで調子に乗らないことね!真の龍種の恐ろしさ教えてあげるわ!」

 

 

と、威勢のいいドラ娘2人だったがその瞬間、明らかにその場の空気が変わった・・・。

 

 

 

「——ほう・・・小娘共が、このハンター()に真の龍種の恐ろしさをおしえる?

面白い・・・!!その言葉、逆にそちらを後悔させてやるぞ・・・!!」

 

 

 

「ハンター?」

 

『ハイ、オチツキマス。

てか口が動くのは俺にもどうしようもないんだけど・・・』

 

 

先の雰囲気がなりを潜める。すっかりマスターの言うことを聞くようになったハンター。本来はこれが正しい関係なのだがなんとも締まらない。

 

 

その後2人は秒殺された。

 

 

 

 

 

「や、やられました・・・。きゅぅ。」

 

「や、やるじゃないの・・・。きょ、今日はこの辺にしといてあげるわ・・・。」

 

「この辺もなにもすぐに、ムグゥ!」

 

「すまない、音楽家よ。再びあの2人が襲い掛かってきそうなので止めさせてもらった。」

 

『ナイス竜殺し。流石、竜種(笑)の扱いに慣れてる』

 

 

 

「落ち着いたところで、お話を伺いたいのですが、よろしいですか?」

 

「・・・・・何よ。」

 

「私たちの他にサーヴァントを見ませんでしたか?」

 

「そこのソイツと、私たち倒すなり剥ぎ取り作業に戻っていったアイツみたいな頭おかしいヤツらなら何度か見たけどそれ以外は知らないわね」

 

「貴方と一緒にしないでいただけます?私は話のわかるバーサーカーなので。」

 

狂戦士(バーサーカー)に話の分かるなんて無いと思うのですが・・・。マスター、どうやらこちらは骨折り損のようです。」

 

 

「外れか・・・残念だけどまた頑張ろう」

 

 

立香たちが疲れた雰囲気、とくにアマデウスがここまでして・・・という顔をして立ち去ろうとすると、

 

 

「ちょっと!残念ってなによ!このアタシに出会っておいて、残念!?」

 

「私たちは今聖人を探してるんだ」

 

「聖人?この国に広く根付いた教えの聖人なら1人心当たりがありますが?エリザベートと会う前に出会った彼の真名は確かゲオルギウス。

こちらでは有名な方なのでしょう?」

 

 

『ゲオルギウス!聖ジョージとも言われる聖人か!うん、彼ならば文句無しだろう。どこに行ったのか分かりますか?』

 

「それは残念。わたくしとは逆方向、西側へ向かいましたわ」

 

「!それならジャンヌさんたちが向かった方角ですね!すぐに通信を開始します!」

 

 

 

 

そしてその後通信でジャンヌたちはゲオルギウスと出会えたという連絡と同時に、街に黒ジャンヌが襲撃しに来て市民たちの避難のためにマリーが、そしていつの間にかアーチャー・・・エミヤも居なくなったということが分かった。

 

ずっと剥ぎ取りをしていたハンターはこの話を聞かされても慌てることなく、落ち着いていたという。

 

 

『なに、またすぐに出会えるさ』

 




ハンター視点と三人称、使い分けることが大事そうですね。
てことでまたお気に入り3千突破記念の番外編を書こうと思います。


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モドリ玉による戦術的撤退

マリーは死なせたくなかった。
ただそれだけのためにこんな風に書いた。反省はしているが後悔はしていない。

あと1話あたりの文字数これからなるべく増やしていこうと思います。


ジークフリートの解呪もすんで俺達はワイバーンから隠れるためにも(俺は寧ろバッチコイ)近くの森へ移動していた。

マスターやジャンヌは決戦に向けて無理に意気込もうとしている雰囲気だったがロマンが、

 

『うーん、確かにこちらでも探知の範囲外なのかアーチャーの反応は無いが、アーチャーの霊基はカルデアに戻ってきていない。つまり、まだその特異点のどこかに居るはずなんだけど』

 

と言ってたので多少は持ち直した。しかし、それだと一体どこへ消えたのかという話になるので相変わらずマスターたちは首をかしげている。

俺も現在位置はわからないが、カルデアに還っていないならやはりすぐにでも出会えるだろう。

 

 

 

 

「今夜はここで野営をとりましょう。明日の決戦に備えて・・・。

ですがその前に、周囲の安全の確保をしなければなりませんね。皆さん、戦闘準備を。囲まれています。

・・・と、おや?マスターさん、マシュさんとアマデウスさんの姿が見えませんが・・・」

 

「あ、そういえばあの2人水を汲みに行くって・・・」

 

『こっちが囲まれてるなら2人しか居ないあちらも同様だろう。どうする、俺が行ってこようかマスター?運の悪いことにあの2人は前衛職ではないからな』

 

「うん、ジークフリートも病み上がりだしハンターが一番速そうだからね。すぐに戻ってきてね!」

 

『あいよ』

 

 

さて、気配からして周りにいる奴らは獣系統・・・。今回は毛皮素材かな?あまり俺に使い道は無いかもしれんが・・・そんなことは関係ない。

素材置いてけぇ!!

 

 

 

 

 

 

 

「ふう、森を抜けても追いかけてくるなんてね。それも話が終わったタイミングでときた。空気がよめてるのかよめてないのか・・・。

僕の幸運はDで並はあるはずなんだけど、誰かから厄を移されたかな?」

 

「それよりもまずはこの不利な状況を脱しなければ・・・っ!

っ、アマデウスさん!後ろです!」

 

「ガアァァ!」

 

「くっ!」

 

 

そうはいかねぇよっ、と!

 

 

「グガッ!?」

 

「・・・!、ハンター!少し遅いんじゃないかい!?」

 

『魅惑的な死体が転がってたんだから仕方ねぇだろ!』

 

「あなたは死体漁りかなにかですか!?」

 

『違うね!俺はポテトだ!』

 

「何いきなりお芋宣言しているんだい!?」

 

 

これでラストォ!

 

 

ふぅ、さてお楽しみの時間だ。さっきは「上質な毛皮」が一つしか出なかったが、コイツらからはいくつ出るかな〜。

 

 

「すぐに宝具(ナイフ)を取り出して突き立て・・・ていますが、あれ?血も出てませんし欠損も見当たらないのに毛皮だけは手に持っている・・・?」

 

「そういう効果なんじゃないのかい?彼について考えると深みにはまって抜け出せなくなるからよした方がいいよ」

 

「そうですね・・・・・。

!?、構えてください!サーヴァント反応が接近しています!」

 

「っ、まさかこのタイミングで来るなんてね・・・。ホントに最悪だよ。いったいどうなってるんだい・・・」

 

『いや待て、よく見ろ。あれは・・・

()()()()()()()()()さんだよ』

「「え?」」

 

 

そう、あの疾走する人影とそれに抱えられた特徴的な帽子の貴婦人は昼に行方不明になったエミヤとマリーさんなのである。

 

 

「アマデウス、また会えたわね!ピアノの約束、覚えてるわよね?

さぁ、わたしに聞かせてちょうだい?」

 

「すまないな、街から移動されていたもので発見するのに少し遅れてしまった」

 

 

「エミヤさん!?それに・・・」

 

「マリー!?無事だったのかい!?竜の魔女にやられたんじゃ・・・」

 

「うふふ、どう?驚いてくれたかしら!

今すぐにでも聞かせてあげたいのだけれど、ジャンヌやマスターさんにも報告しないとね。」

 

「あぁ、マスターたちは何処にいる?」

 

『森の中に仮の拠点を置いてある。それよりもエミヤ・・・』

 

「ん?なんだハンター?」

 

『Hail 2 U!・・・君に、幸あれ!』

 

「??」

 

 

どうやら忘れたようだな、暴走しかけた俺がマスターに叱られたことを・・・!

 

 

 

____________________

 

 

 

 

その後エミヤは腕を組んで青筋が見えそうなマスターの前に正座していた。

そして俺はマスターの後ろで反復横跳びをしていた。

 

 

(シュシュシュシュシュ!!)

「・・・・・・」

 

「あの、マスター?確かに連絡しなかったのはすまないと思っている。

だが通信機を持っているのがジャンヌ・ダルクだけだった上に急を要する事態だったんだ。

だからもう正座をやめたいのだが・・・」

 

「・・・エミヤはハンターに叱ってるところも聞いてたし、ハンターにも色々言ってたよね?

それなのにエミヤ本人は・・・」

 

(トントントントントン!!)

「いや、だからそれはその・・・」

 

「反!省!し、て、る?」

 

『そうだぞアーチャー。しっかり反省してるかな?(シュババババババ!!)』

 

 

体が軽い・・・!まるで羽のようだ!

鎧はそのままだが武器外し+煽り状態になることによって、普段の2倍っ・・・!2倍もの反復横跳びを可能にしている・・・っ!!

あぁ、見える、俺には見えるぞ。俺を見て明らかに口が引きつっているエミヤの顔が!今にもプッチン(トレース・オン)しそうなエミヤが・・・!

 

だが、無意味・・・っ!現在マスターに正座させられているエミヤにはその権利は無い・・・っ!!つまりノーカン。ノーカンなのだ・・・っ!

 

 

「ハンター、ハウス」

『あ、はい。わかりました』

 

 

こ、怖ぇぇぇ!なにあれ?カリスマ?セイバーオルタ的な恐怖によるカリスマなの?見られただけで肝が冷えたぞ・・・。

仕方ない、反復横跳びはまた今度やるか。

 

 

「もう、ホントにうちのサーヴァントは・・・マシュを見習ってよ!

取り敢えず、2人ともどうやってここまで来たか教えてくれる?」

 

「えっとまず、わたしが残ったところまではいいかしら?そこで竜の魔女が来て、わたしも最後の抵抗をしようと思ったのだけどそこにアーチャーさんが来たの!」

 

「エミヤが?」

 

「ええ!わたしが邪竜の炎にさらされそうになった時、間に入り込んでとても綺麗な盾で防いでくれたの!

盾はすぐに壊れちゃったけどわたしを抱えて回避した時は感動しちゃったわ!」

 

 

おうおう、タイミングまでピッタリかい、女たらしエミヤ君。そういうのも含めて女難の相とか幸運Eなのか?

 

 

「私が街の住人の避難を全て完了させたところにその場に出くわしたのでね。そのまま街から逃げさせて貰った。」

 

「しかし、逃げると言ってもどうやって逃げたのです?相手は空を飛ぶ竜に乗っていたのならそう簡単には逃げられないと思いますが・・・」

 

「そう、そこなの!わたしが一番驚いたのは。

アーチャーさんが緑色の玉を渡してきて、それを地面に叩きつけろって言うからその通りにしたら、緑色の煙が出てきて一瞬で全く別の場所にいたの!」

 

「え?どういうことなのエミヤ?」

 

「私にもよくわからん。それを渡してきたハンターに聞け」

 

 

ゲオルギオスとマリーを除く全員がまたお前か・・・みたいな目で見てきた。

うん、知ってた。

 

 

「・・・で、どういうことなのハンター?」

 

『説明しよう!俺が渡したのは「モドリ玉」と言ってピンチに陥った時や早くお家に帰りたいと思った時に地面に叩きつけるとなんと!

自分の拠点まで一瞬でワープするのだ!因みに原理は俺も知らないし誰も知らない。作れはするけどな!

 

今回は昨日マシュが拠点としたラ・シャリテ付近の森に転移したんだろう。本来は使った本人にしか効果が無いのでエミヤに調合して2つ渡しといた。ハンター(俺たち)は一つしか持てないのになぁ・・・』

 

 

そうなのだ。

どうやってエミヤにマリーをモドリ玉一つで助けてもらうか考えてたらコイツ、普通に2つ持ちやがった。

どうやら玉系のように小さなアイテムは(俺以外の場合)本人が持てるならば普通にいくつも持てるらしい。だが爆弾のような大きなものは持つと勿論両手が塞がるので一つで精一杯。

 

逆に俺は片手にモドリ玉を持った状態でエミヤから再び渡したモドリ玉を受け取ることは出来なかった。

しかし俺は爆弾のようなものでもポーチにさえ入れればいくつも持ち運べる。

つまりハンターが持てる数はこのポーチに許された一種類当たりの限界数まで、ということか。これもある意味ゲーム準拠か?

 

 

『また地味にとんでもないもの持ってきたなぁ君。ノーリスクで発動条件も地面に叩きつけるだけ、そんなワープアイテムをホイホイ調合するって・・・ダヴィンチちゃんが見たらまた興奮しそうだ。

君ほんとはキャスタークラスなんじゃないのかい?』

 

『あるかもなぁ。解釈次第では俺全クラスの適性がありそうだもんな・・・』

 

「ねぇ、ハンター?」

 

『うん?どうしたマスター。腹でも減ったか?』

 

「その玉をエミヤに渡したってことはハンターもその作戦を知ってた、というか提案したのハンターなんだよね?」

 

 

あっ…(察し)。

 

 

「正座(ニッコリ)」

『アッハイ』

 

 

そして再び叱られてる中で俺は見た。

エミヤがマスターの後ろで例の「カッコイイポーズ」をしているのを。

瞬間、腹を抑えて痙攣した俺をみてマスターが心配したがエミヤを見たらなんとなく理解したらしく、エミヤと一緒に更に怒られた。

あんなん笑うわぁ!!ガキ使よりヒデェよ!

 




反復横跳びはワンパンのヒーローリスペクトです。
あとアーチャーのアイアスがすぐ壊れたのは魔力節約のため全開ではなく花弁の数を抑えていたからです。


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腹が減っては狩りも出来ぬ

エドモン・・・絶対に引いてやる・・・!
というか来てくださいお願いします・・・!

非ログインユーザーでも感想書けるようにしました。


 

エミヤの野郎・・・まさかの自虐ネタかよ。もう反則だろあれは。

しかもその後一緒に怒られてちゃあ世話ねぇわな。

 

 

「それで、明日の話なんだけど・・・」

 

「あぁそうだな。今のうちにある程度作戦を立てていた方が良いだろう」

 

 

あっちはマスターやジークたちで話し始めたけど俺は作戦考案なんかは専門外だから任せておこう。

さて、武器も研いだし何をやっておくか・・・。

 

ん・・・?この水の流れる音は・・・おっ!あっちに川があるな。

よし、釣りでもするか。

竿は・・・おぉ!?いきなり空間から出てきた!?

やっぱそんな感じか!

 

 

 

釣り竿

この竿は金魚のような小さな魚からマグロのような大型の魚だけではなく、チャナガブルやハプルボッカにザボアザギル、果てはガノトトスまでも釣り上げることが出来る、恐らく武器としても使えるんじゃないかというレベルのオカシイ耐久性を持つハンターの"釣竿"。

 

 

 

相変わらずの意味☆不明な道具だがモンハンのアイテムを頭で考えてはいけない。

釣り餌はないからルアー釣りでいくか、よっと。

 

「あら?ハンターさん、それってもしかして「釣り」というものかしら!わたしにもやらせてくださらない?知識では知っているけれど1度もやったことがないの」

 

『あいよ。念のため説明しておくが、魚影をよく見てしっかり魚が食いついてから引き上げるんだぞ?』

 

「わかったわ!」

 

 

「マリーはほとんど宮廷で暮らしていたからなぁ、アウトドアな遊びに憧れている節がある。

魚を釣るだけなのに何が楽しいのか・・・」

 

『そう言うなアマデウス。誰でも初めてのモノには興味を示すものだ。暖かい目で川に落ちないように見ていてあげな』

 

 

マリーならそのまま川に落ちてもおかしくない気がするのは流石に失礼か。だがあのテンションを見るとホントに勢い余って落ちてしまいそうだ。夏イベでマリーは泳げてたっけか?

 

 

「~♪あっ、釣れたわ!ねぇ見てアマデウス!これは何て魚なのかしら?」

 

「ん?んー?なんだこの魚は。こんな魚見たことないぞ?」

 

『それはサシミウオって魚だな。焼かなくてもそのまま食えるぞ』

 

「え"?魚を生で食べるのかい?」

 

 

「た、試してみようかしら・・・(ゴクリ)」

 

「やめてくれマリー、釣った魚をその場で生食するフランス王妃とか僕は流石に見たくないよ」

 

『一応体力回復する効果もあるんだけどなぁ』

 

 

やはり魚を生で食べるのに抵抗がないのは俺が日本人だからか。いや、だとしても俺も川魚を生で食いたいとは思わないが。

それにしてもなんでサシミウオは釣ってすぐ食えるんだ?刺身だからか?たとえそうだとしてもスタミナではなく体力が回復するのはよくわからんな・・・。

 

 

さてと、肉焼きセットで魚も焼けるかね?さっき自分で釣ったやつで試してみるか。

・・・うーん。ダメか、サイズ的には同じくらいだから行けると思ったんだが・・・。仕方ない、マリーには焼き魚じゃなくて焼肉をあげようか。

 

 

『すまない、どうやら俺の肉焼きセットでは魚は焼けないらしい。だからマリーにはジャンジャジャーン!こんがり肉をやろう!』

 

「まあ!こんなに大きなお肉は宮廷のパーティー以外で見たことないわ!どうやって食べるのかしら?」

 

『そのまま両手で両端を掴んでガツガツと』

 

「た、試して・・・」

 

「やめろぉ!!ハンター!マリーに変なことを吹き込むんじゃない!こんなサイズの物をそのまま食べるわけないだろ!普通に切り分けて・・・」

 

『こんなもん三秒もあれば食えるぞ?(ガツガツガツガツ!!)ほれ』

 

 

ゲームでも自分の顔より大きそうな肉の塊をどうやってあの速度で食ってるのか疑問だったが案外やれば出来るもんだな。

 

 

「・・・(ゴクリ)」

 

「頼むから・・・お願いだからやめてくれマリー・・・。というかハンターはヘルムを被ったままどうやって今食べたんだ!?」

 

『気合いで』

 

「」

 

 

そしてアマデウスは考えるのをやめた・・・。

 

ほれ、ジークお前も肉食え。元気出るぞ。

 

お?マスターたちも食うか?食い方はこうやって一気にだな・・・。あ、無理ですかそうですか。はい、普通に切り分けます。

 

じゃあ飲み物として元気ドリンコを・・・。え?要らない?怪しい?ハチミツ入りだから美味いぞ?副次効果として眠気が飛ぶが。

 

眠れなくなると困る?デスヨネー。

 

これが決戦前日の夜の雰囲気である。まぁ張り詰めてるよりはマシだな。

さて明日は・・・アイツを今度こそ確実に仕留めてやる・・・。

 

 

 

 

 

そして剥ぎ取る。

ワイバーンの親だから絶対いい素材取れるよネ!

 

 

______________________

 

 

 

 

 

朝食を済ませて全員が集まるとジークフリートが戦いの方針を話し出す。

 

「さて・・・どうやらこの中で軍を率いたことがあるのは俺とジャンヌ・ダルクだけらしいな。と言っても俺も絢爛な戦歴があるわけでは無いが・・・

とにかくこちらの人数は少なく、敵の数は多い。が、敵の殆どはこちらよりも圧倒的に弱い。こういう場合は正面突破か、背後から奇襲をかけるのだが、俺達は既に敵に居場所を知られているだろう。

となると手段は一つ」

 

『真正面からぶつかるのか。いいな、実に俺好みの方針だ』

 

「お前は前からでも後ろからでも襲いかかることしかしないだろう・・・」

 

「まあそういうことだ。ファヴニールは俺とマスターのグループが受け持とう。他の人間はサーヴァントとワイバーンからその間の俺たちを守って欲しい。

俺たちがファヴニールを倒せるか否かがこの戦いの勝敗を決めるだろう」

 

 

正直、勝てる気しかしない。

最初にファヴニールを相手にした時の俺の力はマジで凄かった。本能的にも下位の中での上らへん程度の力しか感じられなかった。

 

下手したらハンターの三分クッキング!大剣(包丁)ファヴニール(材料)を切るだけで完成の簡単料理!になるな。

こんなので視聴率取れねぇわ。

 

 

「みんな問題ない?それじゃあ今回の決戦、絶対に勝とう!!」

 

 

そして俺達は決戦の地オルレアンへ向かう。

 

 

 

___________________

 

 

 

 

ワイバーンを軽く蹴散らしながら(剥ぎ取りは禁止された)進んでいると、ロマンから通信があった、どうやら敵サーヴァントが接近しているらしい。

見えたな、あれは・・・アタランテか。

 

 

「殺してやる・・・・・殺してやるぞ!誰も彼も、この矢の前に散るがいい!!」

 

「アーチャー・・・それも強制的に狂化させられている!」

 

「仕方ありません。敵サーヴァント、倒します・・・!」

 

 

アタランテは確かゼウスの血を引いてたな。なら俺でもいける・・・と言いたいが、遠距離型のアーチャーと超近距離型の俺では相性悪いってもんじゃない。

おまけにアタランテは俊足で知られる英霊だ、近づくことすらできなさそうだな。

仕方ない、盾役はマシュがいるし今回はサポートに回るか。

 

 

 

 

 

「・・・これでいい。全く、厄介で損な役回りだった。

行け、そしてあの竜を倒せ。ああ、私も次こそは・・・」

 

『バーサーク・アーチャーの消滅を確認した!それと同時に極大生命反応!

オルレアンからついにファヴニールが出発したらしい、つまり・・・いよいよ決戦だ!』

 

 

 

アタランテ戦ほとんど何も出来なかった・・・。

いや、切り替えよう。まずはフィールドの確認、広い草原で隠れる場所も無いが戦うには十分な広さだ。

持ち物は回復薬を少し使ったが問題ない。武器も先ほど研いでおいた。

罠は・・・サイズ的にかかるか怪しい、閃光玉は効くだろう。

あとは・・・何も無いな。つまり、準備万端か。

 

待ってろファヴニール・・・!お前に次の朝日は拝ませねぇ!!




マテリアルで見直したらアタランテの使い捨て感がやばい。
特に役割もなく、アーチャーが戦うには不利な草原(背景グラ的に)での戦闘にするとか・・・。
最初に出したはいいけど使いどころが分からなくてこんな感じになったんですかね?


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目がぁ、目がぁ〜〜!!

期待していた方々は申し訳ありませんがあと1話お待ち下さい。
ファヴニールさんは次でフランスタウンにさよならバイバイです。


それからしばらく進んでとうとうご対面。俺とジークフリートが見えているからか、ファヴニールは上空で待機させたままだが狂化サーヴァントと黒ジャンヌたちは降りてきた。

 

 

「こんにちは。ジャンヌ()の残り(カス)

 

「・・・いいえ。私は残骸でもないし、そもそも貴女でもありませんよ。竜の魔女」

 

「・・・?何を言っているのです、貴女は私でしょう?」

 

「・・・今、貴女に何を言っても届かないでしょう。ですからこの戦いが終わってから、言いたい事を存分に言わせていただきます!」

 

「ほざくな・・・・・!あの邪竜を見よ!この竜の群れを見るがいい!

今や我らが故国は竜の巣となった!ありとあらゆる物を食らい、やがてこの世界は崩壊するだろう!」

 

 

獲物(ワイバーン)が一匹・・・獲物(ワイバーン)が二匹・・・そしてェ!極上のカモ(ファヴニール)が一匹ィ!!

落ち着け、落ち着くんだ俺。なにも最初からメインディッシュをいただくことは無い。周りの邪魔そうなヤツらを殲滅してからでいいだろう。

流石にワイバーンも多すぎるな・・・軽く1千は超えてるかな?それにまだ合流してくる奴らもいる。

 

 

『なんて事だ・・・まさかフランスにこれだけのワイバーンが居たなんて!?それにまだ集まって来ている!これじゃどれだけ倒してもキリがないぞ・・・!』

 

「流石に俺もこの数は抑えられんな・・・宝具を使えばまだしも、ファヴニール戦に備えてそれは避けたい」

 

「ど、どうしよう・・・なんとか方法は無い?」

 

「俺が投影したものを爆発させれば多少は減るだろうが・・・空を飛んで広がっている分、一度に殺せる数には限度がある。俺の魔力も無限では無いしな」

 

 

 

『そうか。では、奴らが地上に固まって居たのならばどうなる?エミヤ』

 

「・・・何か手があるのか、ハンター?」

 

『俺もこの数を纏めて殺すことは出来ない。だが、短時間だけならば落とすことも可能だ』

 

「何をするのかは知らんが、手段があるのなら構わん。で、どうするんだ?」

 

 

どうするってそりゃおめぇ、落とすに決まってるだろ。奴らは目がいい。そしてほぼ全てのワイバーンがこちらを見ている。ならやる事は一つだ。

 

 

 

ワイバーン(アイツら)全部纏めて地面に落とす』

 

 

 

「は?」

『そんじゃ行くぞエミヤ、弓構えとけ!お前らぁ!みんな目ぇ瞑ってろよ!!』

 

 

そして俺は()()()を上に放り投げた。

次の瞬間、世界が光に染まる。

 

 

 

「「「「「「「グガアアアア!!?」」」」」」

「「「なぁっ・・・!」」」

 

 

 

『あぁーやっぱファヴニールとか高すぎる場所にいるヤツらは落とせなかったか。まぁいいや、エミヤ!やっておしまい!』

 

「っ・・・お前という奴は本当に・・・!

我が骨子は捻じれ狂う——偽・螺旋剣(カラドボルグII)!!」

 

 

 

閃光玉。

モンハンでも飛んでるほとんどの奴は落とすことができる閃光玉。地上では見えてないけどそのまま動くから目眩のまま飛ぶことも出来そうなもんだが、何故か落ちてくる。

ゲームのエフェクトではハンターも一瞬視界が白で染まるがすぐに回復する。明らかに目蓋を貫通して目を焼いてそうな、モンスターでも目眩状態になるレベルの光なのにである。

やはりハンターは眼球まで超人か。

ゲリョスやチャナガブルの閃光は喰らうのに、不思議なものである。

 

 

 

今回は全部のワイバーンが空中にいたので閃光玉を受けて落ちた奴らは地上で藻掻いている。

とりあえずエミヤの射線上にいた奴らは纏めて消し飛んだな。思ったより減らせなかったが、まぁ良いだろう。これくらいなら俺でも出来そうだ。

 

 

『マスター。俺はフランス軍同様ワイバーンを殲滅する作業に入る。だからマスターたちには敵のサーヴァントを倒してほしい。ファヴニールを差し向けられる前にな。

 

あっ剥ぎ取りは我慢するから安心してな』

 

 

さて、デオンにヴラド3世がマスターたちの所に向かった。

俺はそろそろ起き上がって来たワイバーンのためにっと、

 

 

ブォオ〜ブォオ〜ブォオ〜♪

 

 

おうおう、フランス軍もマスターたちも無視して俺に来たな。流石角笛、いい効果だ。

 

 

 

角笛。

モンスターからのヘイトを上げることで自分を狙わせる。

作品によって確定か確率で壊れるかは異なるが今回は確率で破損らしい。

ゴグマジオスでの戦闘街で使うと効果的らしいがこの話では全く関係の無い余談である。

 

 

 

重量もリーチもある大剣でよかったぜ。

コイツらを、纏めて薙ぎ払える!!

オラァァァ!

 

 

「元帥・・・嬉々とした様子でワイバーンを葬っていくあの鎧の者は一体何者なのでしょうか・・・」

 

「分からん・・・だが、フランスを守る我々の敵ではいようだ。今はそれだけ分かればいい。砲撃隊!彼を援護しろ!我々の愛国心がこの程度ではないことを見せてやれ!」

 

 

 

 

 

 

 

大方片付いた。残りはフランス軍に任せれば良いだろう。

さて、敵サーヴァントも倒せたようだしマスターと合流するか。

 

 

『よう。どうやら問題なくサーヴァントは突破できたようだな。』

 

「あっ、ハンター」

 

『どうだジークフリート、今回も勝てそうか?』

 

「正直に言うと、生前の俺はどうしてあいつに勝てたのかわからない」

 

「ちょ、いきなり不安になることを言わないでください!」

 

「俺の記憶にただ一つ刻まれているのは、あれは無数の敗北の中から僅かな勝ちを拾い上げるような戦いだった。」

 

 

とは言うが、恐らく生前のファヴニールよりはいくらか弱体化しているだろう。でなきゃいくらスキルによるブーストがあったとはいえ、俺の一撃と瀕死状態ジークでのバルムンクであそこまで削れるとは思えない。

それにジークフリートは言うならばファヴニール特攻を持っているようなもんだからな。人数も多いし問題ないだろう。

 

 

「だが今は頼もしいお前達がいる。きっと勝てるだろう」

 

『当たり前だ、怪物を前にして俺に負けはない。

・・・竜殺しであるのは俺とジーク、それにゲオルギウスか。

援護としてエミヤを入れるとして四人パーティープレイ・・・。恐れることは無いな。

さぁ、一狩り行こうぜ!!』

 

「フッ、相変わらず気楽なものだな、お前は」

 

「あぁ、だが何故か負ける気がしなくなる。不思議なことだ」

 

「おや、私もですか。どこまでお役に立てるかはわかりませんが、精一杯頑張らせてもらいましょう」

 

 

野郎、やっと地上まで降りてきやがったな。

よっし、今回も皆の度肝を抜いてやろうか!

 

 

「また変なこと考えてるのが伝わってくる・・・。

ハンター?わかってると思うけど、無茶なことしたらだめだからね?」

 

『心配するなマスター。俺も流石に何度も怒られたならば学習する。』

 

「(ホッ)」

 

『そうだな、それじゃあまずは・・・』

 

 

 

 

『ジークフリート!俺をバルムンク(その剣)でファヴニールまで思いっきりカチ上げてくれ!

なに、俺にダメージは無いから気にするな!』

 

 

 

 

マスターが令呪のアップを始めました。




次回予告!

やめて!一番書きたかった話を書き上げて、創作意欲を焼き払われたら、闇のゲームで小説と繋がってる作者の精神まで燃え尽きちゃう!
お願い、死なないで作者!あんたが今ここで倒れたら、今後の投稿や読者様のお気に入り登録はどうなっちゃうの? 話はまだ残ってる。この次を投稿すれば、またやる気は湧いてくるんだから!
次回「作者死す」。デュエルスタンバイ!


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「ハンター」の一撃

前回の次回予告の通り、今回の話は自分がこの小説を書こうと思った、ひいてはハーメルン様に登録しようと思った切っ掛けとなる話です。

自分の文章力ではイマイチ迫力に欠けると思いますが、どうか脳内補完で補ってください。


それは、誰が最初に呟いたのだったか。

 

 

 

「——は?」

 

 

 

フランス軍兵士もマスターたちもサーヴァントも、果てはワイバーンまでもが思わず動きを止めた。

 

 

 

「グオオオオォオォォ!?」

 

 

 

誰が予想できるだろうか。

 

 

 

「何が、起きたんだ・・・?」

 

 

 

最強の幻想種、ワイバーンたちの生みの親。ファヴニールが

 

 

 

『しゃあ!顔を狙ってリンチだァ!!』

 

 

 

————無様にも地に倒れて藻掻いているなど。

 

 

 

 

・・・時間は少し巻き戻る。

 

 

 

____________________

 

 

 

 

『まずは落ち着けマスター。俺はただ戦術的にファヴニールに飛びかかろうとしているだけであって・・・』

 

「戦術的に飛びかかるってなに!?

明らかにバカ丸出しだよ!?」

 

『とにかく簡単に説明するとだな・・・俺がアイツに飛び乗ってスタンさせる』

 

「どうしよう・・・!同じ言葉のはずなのに言語の壁のようなものを感じる・・・!!」

 

 

これ以上は待てねぇな、ファヴニールも動き出しそうだ。

ジークフリート!早くやれ!

 

 

「むっ・・・本当にいいのか?俺からしても無謀としか言いようがないが。・・・・・・まぁお前が言うのなら、大丈夫なんだろう。

では、いくぞ・・・っ!」

 

 

ガッギィィィン!

 

 

うおおおおお!!

I☆can☆fly!

 

 

 

 

 

 

「・・・?あのサーヴァントは一体何をしているのかしら?ここにきてまさか仲間割れ?」

 

「例えなにかの作戦であったとしてもファヴニールに向かって飛ぶとはわけがわかりませんな。どうやら背中に張り付いたようですが・・・」

 

 

 

「!アッハハハハ!見てよジル!あのサーヴァント、ファヴニールから落ちないように必死にしがみついてるわ!

それに小さなナイフごときで背中を突き刺してる!攻撃のつもりなのかしら?あれだけワイバーンを殺しといてアレでは滑稽過ぎて笑いが・・・・・・

 

・・・っえ?」

 

「なんとっ・・・!?」

 

 

 

そして冒頭に至る。

 

 

 

___________________

 

 

 

 

顔に集中攻撃して顔面崩壊(物理)させてやれ!

っておい!

 

 

『なにボサッとしているお前ら!今のうちに早く攻撃しろ!Hurry up!』

 

「あっ、あぁ。そうだな・・・」

 

「マスター!?しっかりしろマスター!こんな所で気を失ってはいけない!」

 

「いやはや、一体彼は何をしたのでしょうか。私たちから見ても宝具らしい小さなナイフを突き立ててるようにしか見なかったのですが・・・。

それに何故ファヴニールは暴れるばかりで起き上がらないんでしょう?」

 

 

乗り攻撃に成功したらどんなモンスター・・・そう、神と言われるような古龍種でさえそのスタン法則に抗うことは出来ないのだ。ファヴニールも無様に地に倒れて暴れるしかないだろう。

 

 

 

乗り攻撃。

文字通りハンターがモンスターの背中(モンスターによっては腹や頭)に乗ってモンスターと競り合いをする。

成功すると大きな隙ができるが失敗するとダウンを取れない上に次が乗りにくくなるというデメリットもある。

ドスジャギィ等の中型モンスターから乗れるのだが明らかにそれより大きいポポ等には乗れない。

あとティガレックス等は乗ると暴れてひっくり返る、つまりモンスターと地面にハンターが挟まれて潰されるのだがハンターには全くダメージが無い。全く不思(ry

 

 

 

 

オラオラ!角壊れろやぁ!

それとも飛行不可能になるように羽を破壊してやろうかぁ!

リンチ気持ちEeee!!

 

おっ、そろそろ起き上がるか。

 

 

「グルアァァァ!!」

 

 

そのまま怒り状態か?

まぁいい。最初お前に獣宿し【獅子】による攻撃を当てた時から考えてた攻撃を喰らわせてやる・・・!

 

 

「くっ、ファヴニール!焼き払いなさい!」

 

「グオオォォ!」

 

「ブレスを吐いてくるぞ!一旦離れろ!」

 

『ブレスか、丁度いい。それを吐いた時がお前の最後だ・・・』

 

 

 

「!?ハンター、なんで目の前から動かないの!?危ない!」

 

「はっ!逃げないなんて勇敢ね?

そのまま燃え尽きなさい!!」

 

 

 

 

「——第一宝具、『獣宿し【獅子】』発動——!」

 

 

 

ファヴニールのブレスは炎だ。これはまず間違いない。

 

そして俺の防具は黒炎王一式、火耐性が極めて高い。ブレス一発くらいなら問題ないだろう。

 

ハイパーアーマー状態で攻撃が中断されることも無い。ならば、もうやるしかあるまい。

 

 

 

 

「——第二宝具、開帳・・・・・・我が怪物殺しの業、その一端を見るがいい!!」

 

 

 

レベルはもちろんⅢ、発動のタイミングも完璧だ。

まずは、一段階・・・

 

 

「グルァァァァアァ!」

「霊基ごと灰になりなさい!」

 

 

頭上から炎の塊が迫る。だが慌てるな・・・

そして、二段階・・・

 

 

「令呪を使って転移を・・・!」

「よせっ!もう間に合わん!」

 

 

三段階目・・・!

そして、着弾!

 

「なっ、爆炎の中から・・・!?」

「——『震怒―――」

 

 

獣宿し【獅子】Ⅲにこの狩技の溜め三段階、そしてお前自身の攻撃が上乗せされた一撃を喰らえ!

 

 

 

「―――竜怨斬』!!」

 

 

 

そして俺の眼前にあったファヴニールの胸殻にその強大な力を纏った大剣が振り下ろされた。

ファヴニールを切り裂いた後、そのまま地面に叩きつけられた大剣による大地の振動からもその威力がうかがい知れる。

 

 

「ガアァァァアァアア!!!?」

 

「嘘・・・ファヴニールの胸殻が、たった一撃で・・・」

 

「なんなのだ、あの英霊は・・・」

 

「やはり、無事だったか」

 

「本当に・・・心配させて・・・!」

 

 

よし、スッキリした!

とりあえず早く回復するか、予想よりもダメージデカかった!

 

 

『ジークフリート、バトンタッチだ!トドメは任せたぜ!』

 

「俺はもしかしたら要らなかったんじゃ・・・

くっ、息絶えるがいい、ファヴニール!『幻想大剣・天魔失墜(バルムンク)』!!」

 

 

あっ、俺がつけた傷痕にクリーンヒット・・・。

エグい、こんなん耐えねぇだろ。いやむしろ絶えるわ。

 

 

「グオオ・・・ォオ、ォォォ・・・」

 

 

「馬鹿な・・・っ!」

「お戻りあれ!ジャンヌ!」

 

 

「・・・・・・ジル・・・・・!?」

 

 

「まずは帰還を!ここは態勢を立て直すところから始めましょう」

 

「・・・わかりました」

 

「待ちなさい!」

 

 

あっヤッベ!

回復してファヴニールから剥ぎ取ってる間に逃げられた!

閃光玉投げれば逃がさなかったのに・・・クソッ!(ザクザク)

 

 

あっ!なんか宝玉っぽい素材取れた!

剥ぎ取りはこれで全部か・・・よし、追いかけるとするか!!

 




真っ白に、燃え尽きたぜ・・・。

ファヴニールをコロコロしたいだけの小説だった・・・。


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竜の夢の終わり

いよいよクライマックス。
オルレアン編少し長すぎたかな?次はもうちょい纏められるようにします。



俺たちは逃げた黒ジャンヌを追いかけて走っていた。

剥ぎ取りをしていた俺はボコられた。解せぬ。

 

 

「それで、あれはどういうことだったの?」

 

『ん?何がだ?』

 

「お前が邪竜の火炎を喰らってもそのまま攻撃をし、なおかつファヴニールに瀕死のダメージを与えられたことだろう」

 

 

狩技のことか、確かに初めて見るやつからしたらアイエエエエ! ハンター!? ハンターナンデ!?ってなるだろうな。

ショッギョムッジョ!!

 

 

『あれか。俺の声も聞こえてたと思うがあれは俺の宝具、狩技の一つだ。

大剣専用の狩技でな、獣宿し【獅子】の方は前も見たから分かるだろうがオーラを身に纏い、次に放つ一撃の威力を跳ね上げるって技だ。

で、ファヴニールの胸を切ったのは震怒竜怨斬って技。

 

あれは発動した後攻撃を受けたらその時点で喰らった分威力を上げて反撃するってもんだ。

が、この技には三段階の溜めがあってな、段階を踏む程に威力が上がっていく。しかもⅢなら溜めてる間はハイパーアーマー状態だから吹き飛ばされることもない。

 

俺はその三段階目の溜めた状態であの火球を喰らい、受けたダメージ+獣宿し【獅子】で上乗せした攻撃を放ったってことだ。』

 

 

獅子からの三段溜めて反撃とか浪漫溢れすぎてヘヴン状態なるかと思った。

 

 

「それ、ダメージはどうなっているんでしょうか?」

 

『勿論ハイパーアーマー状態でもダメージは受けている。しかも一度発動したら死ぬか攻撃を放つまで別の行動は出来ないから、しっかり弱点もあるというわけだ。』

 

「なるほど、それならばあの威力もまぁ納得はいく。一度見せたら2度目は無いであろう、まさに「一撃必殺技」だな。」

 

『英霊や人間なんかには確かに2度目はなさそうだろうが、知っての通り俺の宝具は対怪物。

相手が怪物に限れば何度放っても見切られることはないんだよ。』

 

 

普通に知能がある人間や英霊だったら簡単に避けられるだろう。実際大剣は緩慢な動きしか出来ないし、元々対人戦にはあまり向いていない。

怪物相手なら補正もかかって大分軽やかに動けるようになるんだが。

 

 

「到着しました!あまり時間をかけると新たなサーヴァントを召喚されてしまいます!急ぎましょう!」

 

「はい、フランス軍の為に残っていただいたゲオルギウスさんやマリーさんたちのためにも一刻も早く!」

 

 

まだ集まっていたワイバーンから疲弊したフランス軍を守るためにジークフリートとゲオルギウスを残して回復のためにマリーを残した。

しかしあいつら、清姫とエリザベートは完全にコッチに押し付けただけだろう・・・。

 

 

 

 

 

 

 

「・・・おやおや、お久しぶりですな。まさかファヴニールを倒し、ここまで乗り込んで来るとは・・・。正直に申しますと感服いたしました。」

 

「ジル・・・・・・!」

 

「しかし、しかしだ!ああ、聖女よ!その仲間達よ!

 

何故私の邪魔をする!?私の世界に土足で踏み入り、あまつさえ聖女を殺そうとするのか!」

 

 

・・・あの目ん玉剥ぎ取れるかな・・・?

 

 

「・・・(ゾクッ!!!)わ、私の邪魔をすると言うのならば!今ここで朽ち果てるがいい!

盟友プレラーティよ、我に力を貸したまえ!」

 

「うわっ!気持ち悪っ!何あれ、おっきいヒトデ?」

 

「ワイバーンまで・・・!?マスター、指示をお願いします!」

 

『スピードが命だ。1分で済ませよう』

 

「屋内では流石に弓は使えんか。では私も剣でいくとしよう」

 

「うん、いくよ皆!」

 

 

ヒャッハァァ!汚物は消毒だぁぁ!!

 

 

「・・・あの気持ち悪い異形に、良くもまぁあんなに生き生きと切りかかっていきますわね・・・」

 

「あいつの中ではこんなのも許容範囲なのかしら・・・流石のわたしも引いちゃうわ・・・」

 

 

 

 

 

ふむ、旦那をここで消すのは出来るだろうが、なるべく物語に沿って行きたい。となると・・・

 

『ドラ娘二人組、コイツは任せていいか?』

 

「エリザベートとまとめないでいただけますか?しかしまぁ・・・」

 

「そうね、私もこいつと一纏めにされたのは癪だけど、あんた達はラスボスをさっさと倒してきなさい!ここは私たちで抑えるわ!」

 

「ありがとうございます!お二人共!」

 

「行きましょう、マスター!」

 

 

黒ジャンヌの最後は・・・あれ?どんなんだっけ?

まぁいいか、とにかくATK&ATKだ。

 

 

 

 

 

 

ジャンヌが黒ジャンヌを哀れむ宣言をした。中々えげつないこと言うな、この聖女様。ほら、黒ジャンヌ激おこプンプン丸じゃねぇか。

 

 

「貪れ!シャドウサーヴァント!」

 

「くっ、シャドウサーヴァントと"竜の魔女"、向かってきます・・・!」

 

『えぇー、マジかよ・・・本来なら別々に来るはずなのに・・・まぁ手間が省けていいか。

流石に今更理性もないシャドウサーヴァントごときに遅れは取らん・・・!

多分!』

 

「ハンター!?もっといつもみたいに自信持ってよ!?」

 

 

仕方ないだろう、見る限り居るのはハサン、弁慶、メドゥーサにアーサー王。

俺が相手できそうなのはメドゥーサ、アーサー王と"竜の魔女"であり際立った戦闘技術が無いであろう黒ジャンヌくらいだ。

エミヤと一緒にこの3人を相手するとして、残りの2人を頼んだ!

 

 

「適材適所というやつですね、了解です。行きましょう!ジャンヌさん!」

 

「はい!すぐにそちらに加勢しますので、暫しお待ちを!」

 

 

 

 

 

さて、メドゥーサとアーサー王は何故かエミヤに切りかかって行ったから必然的に俺は黒ジャンヌとかな?

 

 

「思えば、貴方のせいで全てが狂ったような気がしますね」

 

『当然の帰結だな。この国を滅ぼす手段として竜種を選んだことが、あえて言うならお前の敗因かな?』

 

「最強の竜種を選ぶのが敗因・・・?そんな理不尽、認めてたまるもんですか!!」

 

「それは私も同意する」

 

『2対1で戦いながら茶々入れてんじゃねーよハゲ!

・・・んん!まぁとにかく、少なくとも俺たちを一乙くらいさせたかったらファヴニールをダース単位で持ってくるんだったな』

 

 

心なしか、黒ジャンヌがぐぬぬ顔で泣きそうなってるように見える。

大変ご馳走様でした。

 

 

『俺としては、お前には白ジャンヌと決着をつけて欲しいんだが・・・どうだ』

 

「・・・いいでしょう。私もあの女にはこの手で止めを刺したかったですからね。

あ、貴方は手を出さない・・・わよね?」

 

『安心しろ。そんな無粋な真似はしない』

 

 

あからさまにホッとしてる黒ジャンヌかわいい。この時点でアヴェンジャー時のポンコツ具合が出てきていると見える。

さて、それじゃあ俺もそろそろエミヤに加勢しますか。

あ、エミヤがアーサー王に吹っ飛ばされた。

 

 

 

 

 

 

「おお・・・我が聖女ジャンヌ・ダルクよ・・・今は少しだけ、眠りなさい」

 

「やはり、貴方だったのですね。ジル・・・」

 

「・・・相変わらず、勘の鋭いお方だ」

 

 

さて、ジル・ド・レェもこっちに来たな。

あとはコイツを倒せば修復完了・・・なんだが、そういえば青髭の旦那は最後のソロモンに来てくれなかったんだよな。いや、海魔でどう戦えという話ではあるんだが肉壁にはなるだろう。

俺としてはこの人も来て全員集合して欲しいんだよなぁ・・・。

 

 

とりあえず今は倒すか。海魔が邪魔だが、この人数なら袋叩きだ。それじゃあ・・・素材置いてけ!

 

 

 

 

 

予想通り、圧勝ですた。聖杯の力なんて無かった。

 

 

「馬鹿、な・・・!聖杯の力を以てしても、届かなかった・・・だと?」

 

「ジル・・・もういいのです。休みなさい、貴方は良くやってくれました。右も左もわからぬ小娘を信じて助けてくれたあの時の貴方を、私は信じています。

さあ、帰りましょう、私たちの在るべき時代へ!」

 

「・・・・・・ジャンヌ。地獄に落ちるのは、私だけで充分です・・・」

 

 

最後にはキャスジルも納得してくれた・・・のか?

んお、この感覚は・・・。

 

 

「——ジル・ド・レェ卿よ。貴卿が抱いたその怒り、憎しみ、嫌悪は義を心に持つものとして真っ当な物であったのだろう。

だがそれで狂い、無垢な子供たちを殺し、自分の身勝手な考えを少女に押し付けて故国を滅ぼさせるのは間違いであろう?」

 

「あぁ・・・そうですね、竜殺しよ。もう私にはそれを償うこともできませんが・・・」

 

「——そんなことはあるまい。貴方もまた私たちと縁を結んだ、英霊の1人なのだ。

最後の宙にて来たれよ。その罪、全て清算する事は叶わねど人の未来を守護する輝きとなれるであろうよ」

 

「フフ・・・ではその時は、また・・・」

 

 

消えたか・・・。

それにしても俺の意思を汲んで勧誘するとは、この口も中々いい事するじゃないか。しかも威厳っぽいのもあったし、もしかしてカリスマあったり?

 

 

「・・・ありがとうございます、ハンターさん。ジルも嬉しそうに消えていきました」

 

『俺の口が勝手に言ったことだから気にするな』

 

「ふふっ、じゃあそういうことにしておきましょう」

 

 

そういうことも何も、そうでしかないんですが・・・。

まあいいか。聖杯も確保したし、時代の修正が始まる。

 

 

『聖杯の確保を確認した!その時代の揺らぎも消えるだろう、レイシフトを始めるよ!』

 

「それではジャンヌさんこの度のご協力、ありがとうございました」

 

「またいつか会おうね、ジャンヌ」

 

「はい、でも私の勘がまたすぐに会うことになると言っていますので再会も近いでしょう。私の勘って結構当たるんですよ?

それでは皆さん、さようなら!」

 

 

やっと第1のお仕事完了か。思いの外楽ではあったが、これからはむしろ化け物ではなく人間の敵が増えてくるだろう。どこまでやれるか分からんが・・・・・まぁその時に考えるか。

 

 

 

 

 

しかし、聖杯を手に持った時に何か知識・・・記憶のようなものが吸われた感覚がしたが何も忘れた感じはないし、欠落もない。

はて?

 




やっと終わったオルレアン・・・。
次から暫くカルデア編挟みます。
さてと、次は誰を召喚しようか・・・。


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幕間のお話その1
クエスト後は報酬の確認から


現在学校でテスト期間とレポート提出期限が重なって忙しいので更新速度が落ちてしまうかと思われますが、エタることは無いのでよろしくお願いします。

ファヴニールの装備や武器期待してた方はすいません。あの場面見たらどうしてもこの使い方をしたくなりました。
それから会話文は一つ一つ間を一行開けることにしました。


オルレアンから帰還した俺達だが、話は疲れているであろうマスターやマシュのためにもまた明日となった。

しかし俺は全く問題ないのでそのまま戦利品の確認を同席したいというダヴィンチちゃんと共に(おこな)う。

俺には素材の加工なんぞ出来ないのでダヴィンチちゃんに頼むとこころよく了承してくれた。やはり持つべきものは変態(天才)か。

 

 

「とりあえず内訳を確認したところまずワイバーンの鱗が87、その色違いの多少強力な鱗は35、竜種の骨が62、ワイバーンの翼膜が41、その他謎の植物やキノコ類が多数・・・

いやー随分と持って帰ったものだね。これ全部そのポーチに入ってたと言うんだがら私もビックリだよ。

それにどれも状態が非常に良好。よくこんなに綺麗に剥ぎ取れるものだ」

 

『剥ぎ取りはハンターの基本だからな。この程度はハンターなら誰でも出来る。

あとポーチについては考えてはいけない。不思議なパゥワァが働いているんだろ。

それとワイバーンの素材は少なくていいが植物やキノコ系は全部譲ってくれないか?調合に使いたいんだが』

 

「ほうほう・・・ハンター君の調合とやらもとても気になるが置いといて、流石に全部はちょっとね。どれもこれも見たことない物ばかりだし二つずつくらいでいいから研究用に譲ってくれないかい?

未知を探求したくなる天才心を分かっておくれ」

 

 

ダヴィンチちゃんも何気にマッドサイエンティストの気があるよな。

まぁダヴィンチちゃんにはこの腕輪も貰ったし、これからも世話になる事も多々ありそうだからこれぐらい全然構わないさ。

 

 

「やっふー!ご贔屓のほど、ありがとうございまーす♪

それならこれからも面白そうな素材があったら是非よろしくね?」

 

 

マイルームボックスの中には腐る程あるのは黙っていた方が良いだろう。もしバレたら仕事そっちのけで研究に没頭しかねない。

 

 

「貴方、何余計なことしてるのよ!?また私も付き合わなきゃいけなくなるじゃない!」

 

『あ、所長。特異点には2、3日しかいなかったのに随分と会ってなかった気がしますね。(メメタァ)お久しぶりです。

それで、余計な事ってどういう意味なんですか?』

 

「そこの天才の実験やらなんやらを手伝わされてヘトヘトなのよ!貴方が新しい物を渡したらまた私も駆り出されるじゃない!

確かにためになることも多いけど、夜通しやり続けるなんて聞いてないわよ!」

 

「いやー如何に凡人と言えども手は多い方がいいからね。ちょこっとだけ助手のような感じで手伝って貰ったんだ。

集中すると時間を忘れてしまうからね、夜通しやったのは悪いと思ってるけど、おかげで今回は呼符が四つも作れたんだ。悪いことばかりでは無いだろう?」

 

 

だから所長は通信にも全く出なかったのか。

それにしてもなるほど・・・所長が犠牲となることでカルデアにサーヴァントが来やすくなるのか・・・うん、是非もないよネ!

 

 

『所長・・・強く、生きてくださいね・・・』

 

「ちょっと、それ私に犠牲になれって言ってるの!?

私ここの所長なのよ!?一番偉いのよ!?」

 

『人理が滅んでもう偉いもクソもないかなーと』

 

「エリート魔術師であるアニムスフィア家の私がこんな扱いなんて・・・絶対に訴えてやるわ・・・!」

 

 

はいはい、訴える場所を取り戻すためにもキリキリ働いて人理修復しましょうねー。

その頃にはブラックしてた証拠も残ってないだろうけど。

さて、話が逸れたが今回の大目玉を見ていくとしようか。

 

 

「おや、それはもしかしてファヴニールの・・・・」

 

『あぁ、俺がファヴニールから剥ぎ取った素材だ。

分けると「邪竜の角」に、「邪竜の爪」、「邪竜の剛翼」・・・てかデケェなどうやってこんなポーチに(ry、「火炎袋」で「邪竜の牙」、そして・・・「邪竜の欲玉」か』

 

「その金色の玉は一体なんだい?すごい力を秘めているようだが・・・。それに見ているとなんだかその玉が猛烈に欲しくなってくる・・・」

 

 

何と言われてもファヴニールの体内で精製された宝玉だろうとしか・・・んおぉ!?なんかテキストみたいなのが頭に浮かんでくる!

えーっと、

「邪竜ファヴニールの体内で精製された宝玉。その宝玉には強欲に宝を求めたファヴニールの魂が宿っており、見た者の物欲を触発する」、か。

 

・・・危なくねこれ?

 

 

『どうやらこの玉は見た者の物欲を触発する効果があるらしい。予想通り俺はなんともないが。

俺のマイルームのアイテムボックスには、入れるとこういった効果を遮断する効果もあるから俺のアイテムボックスに保管しておこう。』

 

「そういうことなら任せようか、私も専用の収納箱を作る手間は勿体ないし、既にあるものを利用させてもらうとしよう。

それで、他の素材はどうする?取ってきたのは君だから一応所有権は君にあるけど」

 

『と言ってもな・・・俺の世界では加工屋に渡して装備にしてもらったり武器にしてもらったりしてたが俺にその技術は無いし、ボックスの肥やしかな』

 

「わたしも流石に見たこともない素材で鍛冶をするのは無理かなー。しかし、いつか必ずできるようにして見せよう、なんてったって私は万能の天才だからね!

だからまあそれまではおあずけという事かな」

 

「そ、そんな凄そうなものを・・・?かなり勿体ないんじゃないかしら・・・」

 

 

とは言うもののホントに使えないからなぁ・・・あ、そうだ。

 

 

『ダヴィンチちゃん、なんなら残りの素材はカルデア自体を補強する素材にしてくれないか?』

 

「んん?そりゃまたどうしてだい?」

 

『俺が未来を知ってるのは把握済みだろう?その未来では敵さんの本拠地に乗り込んだ時このカルデア自体を攻撃されて危ない事になってたんだ。

人理を崩壊させるほどの敵だし、こんな建物一つ壊すのも容易いだろう。

焼け石に水かもしれんが何もしないよりは全然マシだ。これから先の特異点で手に入れた素材も少しずつカルデアの強化に充ててくれ』

 

「そういうことなら仕方ないね。いいだろう、このダヴィンチちゃんに任せなさい!

頭おかしい君でも納得がいくような強度のカルデアにしてやろうじゃないか!」

 

 

一言余計だ。あと俺が納得するには少なくとも古龍の攻撃を耐える撃龍船程度の耐久は欲しいぞ?

 

ともかくこれでカルデアが攻撃を受けても簡単には壊れなくするビフォーアフターの匠が始まるな。

予算はZERO円だが自分で材料調達するから無問題。

最後に人王のゲーティアと戦える時間も長くしたいし、その間カルデアがあの空間で保てるようにするためにも必要だろう。

 

さて、俺もそろそろ休むか。ダヴィンチちゃんはマスターに明日呼符渡すって言ってたし、召喚するのも明日になるだろう。

一体だれが来るのか・・・いやサーヴァント召喚成功は100%じゃないけど、そこは主人公補正でどうにかなるだろう。

ここで礼装ガチャになるとか、無いよな?

 

 

お、ロマン。

ぐだ子達のメディカルチェックは終わったのか?

なら食堂行こうぜ、エミヤは既に明日の仕込みまで始めてるらしいが頼めば美味いもん作ってくれるだろ。

 

俺もポポノタンとかドボルベルクの霜降りのコブとか渡してみるかね。

早くもカルデアのコックとなった彼はどんな食戟を見せてくれるのだろうか・・・。




ファヴニールの宝玉の説明はニーベルグの指輪でのファヴニールではなく、北欧神話・ゲルマン神話におけるファヴニールの伝説から引用したものです。

三十秒くらいで考えたファヴニール装備一式の発動スキル
強欲
高速収集
火属性攻撃強化 とかかな?


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カルデア猫カフェ計画

UA2万突破記念はどんな話を書こうか・・・。
しかし番外編多すぎですかね?あまりに多すぎたら本編と番外で小説分けますか。

猫カフェ(料理作るのも癒すのも全て猫がやるカフェ)を開く。



昨日は予想通り疲れが溜まっていたらしいロマンを含むカルデア職員の飯に調味料と称して不老蛾から作られた薬をこっそり入れた。

みんな最初は「体の調子が良くなってきた!」と言ってモリモリ食ってたが、俺が(気を使って)食後にネタバレすると逆に皆して吐きそうになっていた。ちゃんと体にいい物だと言ったが虫を、それも蛾を食ったという事にショックを受けたらしい。

 

 

 

不老蛾。

モンハンクロスから出てきた古代林にのみ生息する虫。因みに素材ではなく、精算アイテムである。

不死虫と同じく非常に長寿で、美しい外見をしているらしい。

観賞用として人気がある他、滋養強壮の薬の原料であり、珍重されているという。

更に大不老蛾というのもいるが、いかに美しくともデカい蛾は勘弁して欲しいものだ。

 

 

 

特にエミヤがやばかった。

俺の料理を・・・ザァケヤガッテェェ!!と言わんばかりにバックドロップして来て、以降俺が台所に入ることすら禁止した。

流石にスマンと思ってるが俺を大剣ごと投げるとかお前筋力Dだったよな?何よりそこに驚いたわ。

 

 

しかし、ダヴィンチちゃんや所長も本来よりはるかに少ない人数で仕事をするスタッフたちに疲れが溜まるのはわかるらしく、食事以外にもせめて精神的な疲れを取るものが必要と考えていた。勿論健全なものである。

だが当然限られた資源しかないカルデアにそんなものを用意してる余裕は無い。そこで俺は考えた。

 

 

『なぁダヴィンチちゃん、アニマルセラピーって知ってるか?』

 

「勿論知っているとも。動物と触れ合うことでストレス軽減などをする行為だろう?

だがそれがどうしたんだい?ここにいる動物なんてフォウ君くらいのものだよ。そのフォウ君もマシュ君や立香君くらいにしか懐いてないしね」

 

 

パンツァーフォーならぬビーストIVである霊長の殺人者に癒される人類とかそれなんて超越者?

いや確かに見た目は可愛らしいし、俺のスキルも反応しないから無害なんだろうけども俺にはハードル高すぎだわ。

 

 

『いや、アニマルセラピーに猫はどうかと思ってな。まぁ確実な話では無いが』

 

「いいと思うが・・・カルデアに猫なんていないよ?まさか特異点からレイシフト適正を持つ動物でも捕まえてくるのかい?」

 

『捕まえるのも確かにハンターではあるが流石にそこまではしない。それに俺は化け物専門だよ。ただマスターの運次第なだけだ。』

 

「私がどうかしたの?」

 

「おや、起きてたのかい。それじゃあ第1特異点修復祝いとしてこれをあげようか」

 

「これって確か呼符だっけ?1枚で召喚が可能になるっていう。四つもあるけど全部使っちゃっていいの?」

 

「勿論!そのための呼符さ。それでまたサーヴァントを召喚して次の特異点も頑張ってくれたまえ」

 

 

この召喚で前衛サーヴァントが来たら俺後衛に回るんだ・・・。

次はローマで戦闘もほぼ人間相手だから対人に特化した英霊が来て欲しいなぁ。

 

あ、そういえば昨日の片付けてねぇや。

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

「!?、くっさ!!

なんでこの部屋こんなに臭くなってるの!?」

 

「そういえば昨日ハンター君がこの部屋に入ったのを見たような・・・」

 

『すまない、あのままだと嘘つき絶対焼き殺すガールが来そうだったので召喚室にこやし玉放り投げて来れないようにした。

反省はしているが後悔は微塵もしていない。むしろいい仕事したあとの爽快感すらある』

 

 

 

こやし玉。

名前の通り、モンスターのクソと素材玉を調合して作る手投げアイテムである。

主に同じエリアにいる2頭以上のモンスターの内一体をエリア移動させ、狩りやすくするために用いられる。他にも拘束攻撃をしてくるモンスターに投げると拘束攻撃を解除できるという効果もある。

モンスターの中には拘束攻撃でハンターを丸呑みにしたり口の中に入れる者もいるのだが、ソイツらには勿論体内に直接おみまいしている。

そしてモンハンの初代う〇こ投げ機はご存知ババコンガである。

 

 

 

「令呪をもって命ずる。ハンター、1人でこの部屋を掃除せよ」

 

 

ちょ、おま。カルデアに戻って折角回復した令呪を・・・。

ああ、体が勝手に・・・これ落としたらその瞬間来るとかそういうことは無いよな?

 

うわ〜一晩経って固まってるからメッチャ落としにくい。

しかも臭いしホントに強烈だな・・・実際に触るとこれを投げられるモンスターが哀れだわ。

 

 

 

——1時間後——

 

 

 

清姫は来なかった。嬉しくてガッツポーズをした時に聞こえたような気がする呪いの声はきっと俺の気のせいだろう。

 

 

「さて、気を取り直して召喚しようか!」

 

 

そう言ってマスター注目の第一球、投げたぁ!

光輪の数は・・・三つか、早速サーヴァントかよ。

そして見えてきたのは・・・マスターの半分くらいの身長、猫背気味の姿勢、頭の上でピクピク動いている耳、モフモフしてそうな体。

 

もしかしたらと思っていたがやはり来たか。

てかサーヴァント枠かよ!

 

 

「ニャニャッ!初めましてですニャ旦那さん!

サーヴァントニャンター、雇用に応じて参上しましたニャ!」

 

「・・・え?猫?」

 

『お、もしかしてお前アイクか?』

 

「ニャ、旦那さん!?お久しぶりだニャ!」

 

『まさかお前まで来るとは・・・どうやってここに来たんだ?』

 

「それが僕にもよく分からないのニャー。旦那さんが煌黒龍を倒して帰ってきた後、一緒に寝たはずなのに気がついたら知識だけ与えられてここに呼ばれてたのニャー」

 

 

アイクは俺がクロスで最初に雇った毛の茶色が普通のアイルーより少し濃い色をしたオトモアイルーだ。

名前はその時アイルーアイルー言ってたら思い浮かんできたものをなんとなく付けただけなので天!空!や大!天!!空!!!は使えない事を明記しておく。

 

 

「それにしても旦那さんが2人・・・どっちをどうやって呼ぼうかニャ・・・」

 

『今は俺もマスターに仕えるサーヴァントの身だ。俺の事は管理人さんみたいにハンターさんとでも呼べ』

 

「了解したニャ。それじゃあ新しい旦那さん、これからよろしくニャ」

 

「う、うん・・・一応聞いておきたいんだけど戦える、の?」

 

『安心しろマスター。そいつらはしぶとさや不死身性で言えば俺以上だぞ?恐らくオトモアイルーにクエスト中死という概念は無い。地面に潜っただけで瀕死から何度でも復活するしな。

それにどちらかといえばアイルーたちはハンターを助ける優秀なサポーターなんだ。

タマニサボルケド((ボソッ』

 

「へえーこんなに小さいのにねー」

 

「興味深い生き物だが・・・今は残りの3回もチャチャッと済ませてしまおうか。説明は終わったあとによろしくね?」

 

「わかりましたニャー」

 

 

恐らくアイクが来たのは縁召喚ではなく、俺自身を触媒とした触媒召喚なんだろう。

思えばエミヤが来た時も俺がエミヤと戦った後のこともあり、俺とエミヤに縁ができたのだと思われる。

これは召喚のとき俺は席を外した方がいいか?いつか俺との縁であっちのモンスターたちが来てしまいそうだ。

 

てことは次も俺と縁のある奴が来るかな・・・ん?光輪が1本?てことは概念礼装か?

 

んん!?二足歩行猫の影がたくさん!?(ハンター)と縁があるたくさんアイルーがいる場所と言えば・・・!

 

 

「「「「「「「アイルー農場ニャ!」」」」」」」

 

『これで食料問題は解決ぅー!』

 

 

今ならアルトリアシリーズが揃ってももう何も怖くない・・・!

嘘です調子乗りました。流石に七人以上のアルトリアたちを養えるとは思えない。

とりあえず固まってたマスターにこのアイルーたちのことを簡単に説明してダヴィンチちゃんには後日所長に相談してもらって野菜なんかの生産プラントを貸して貰える事になった。

それまでは試しにスタッフのアニマルセラピーの仕事に就いてもらうとする。

 

これで食料問題もスタッフの問題も一気に解決だな!

さてさて、次はなんだ?

 

 

「光輪は一つ・・・残念、また概念礼装のようだね。」

 

「あ、出てきた。なんだろうこれ、カード?

えーっと名前は『マイセット』、効果はこのカードに登録した装備と換装することができる。か」

 

『なんだか名称からしても効果からしても俺専用としか思えない。絆礼装?俺もう絆レベル10になってたの?俺チョロすぎかよ』

 

 

まさかマイセットが概念礼装として来るとは。

登録できるのは一種類だけ、その時着てるものと合わせて2つの装備を特異点に持ってくことができるようになるのか。いや、他にも召喚できたら3つ4つと状況に合わせて変えることも・・・夢が広がりますな。

 

 

「ハンターの専用礼装なの?それならハンターが持ってた方がいいよね。はい、これあげる。」

 

『ああ、ありがとうマスター。しかし、前衛のサーヴァントが来ないな・・・俺も次の特異点ではサポートか狙撃手にまわりたいんだが』

 

「え?ハンターってエミヤみたいなこともできるの?」

 

『おう、バリバリできるぞ。アーチャーとしては弓にライトボウガン、へビィボウガンの3つを使う事ができる。次の特異点で見せてやろうか?』

 

「人のことを言えないが便利すぎないかい君?」

 

『特大のブーメランが刺さってるぞ。まぁ最後の呼符を使おうか、セイバーかランサー辺りが来てくれねぇかな〜』

 

 

さて、光輪の数は・・・3つ!しかもセイントグラフは金のセイバー!

これは来たんじゃないのか!?

 

 

「——新選組一番隊隊長、沖田総司推参!

ってアレ?なんでこんなにたくさん猫がいるんですか?しかも二本足で立ってる!?私来る場所間違えちゃいました!?」

 

 

対人特化サーヴァント来た!これで勝つる!

と思いたいが病弱が戦闘中に発動するとだめだから俺も前衛固定じゃね?ヤバくない?

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういえば僕こっちに来る瞬間白い着物着た角の生えた女の子見た気がしたニャ」

 

「あ、私も見ましたよ。一体あの子は誰だったんでしょう?」

 

『ヘェー、ソーナノカー。イッタイナニモノナンダー』

 

 

前衛云々よりヤベェよ・・・!!

 

まさかバーサーカーのセイントグラフが召喚されたらそこに割り込むために座でスタンバってるのか?うん、俺次から召喚の時は絶対席外すようにするわ。




文章おかしくなった・・・。

ハンターが対人苦手なら対人特化サーヴァントを呼べばいいじゃない!という考えから桜セイバーを呼びました。
ハンターのアイテムに病弱を治すまでは行かなくとも軽減するものあったかな・・・?


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真のアーチャーは弓以外で戦う

没ネタとして例のあの人を召喚しようと思ってたけど考えて二秒で諦めました。
宝具:英雄的な大悪行(ウルトラスーパー最強アタック)
その空間から指定した人物を弾き出す(キック)。弾き出された者は何も無い、無の異空間をソロで彷徨い続けることになる。

もし来たら反英雄ですかね?やった事的に


あの後、アイルーが二足歩行だけでなく喋ってることに遅れて驚いたマスターたち。

沖田やマシュがビビったのを見て「あぁっ!そういえば!?」って感じに驚くあたり、マスターも順調に染まっていると見える。

本人は否定してたが最早手遅れの段階だろう。

 

 

『さて、約1名心に深い傷を負ってしまったようだがこれは世界を救う旅である人理修復。

心を暖めるのでは無く、心を強靭にするハートフルボッコストーリーなのでこの程度なら我らがマスターはすぐに立ち直るだろ』

 

「よく分かりませんが容赦ないですね」

 

『なぁにお前も直ぐに分かるさ。

俺はアイクが来たことで剥ぎ取りなんかは任せられるから、これからはなるべく剥ぎ取るのを抑えるようにしよう。』

 

「あっ、そこは絶対じゃないんですね。」

 

『仕方ないじゃないかマシュ・・・。

自分の「爪」がのびるのを止められる人間がいるだろうか?いや、いない(反語)

誰も「爪」をのびるのを止める事ができないように、持って生まれた「性」というものは誰もおさえる事ができない。

どうしようもない・・・困ったものだ』

 

「なにやら危ないモノを感じる・・・」

 

 

あ、ホントに直ぐに立ち直ったなマスター。

あの殺人鬼の考えは理解できないが、ハンターにとって狩りと剥ぎ取りは食事と同レベルで必要なことだと思った。

 

 

それはさておき、農場だがなんか借りた部屋にアイルーたち入れてたらいつの間にか部屋が極小規模の固有結界になってた。

広さとしては学校の平均的な運動場くらいしかなかったが中には普通に水が流れてたり土があったり蜂箱が置かれてた。

あれ?ここ確か室内だったよな?

 

どっから水ひいてんだとか蜂どっから蜜とって来てんだとかツッコミどころは多いがもうそういう物だと納得するしかあるまい。

そしてエミヤは「ネコが・・・固有結界を展開・・・身体は、土で出来ている・・・」とかブツブツ呟きながら座り込んでた。

土で出来た身体とかエルキドゥかよ。

プライドだね、分かるとも!

 

勿論念願だった「魂のNDK反復横跳び」をしてやった。

双剣振り回すくらい元気が出たようで何よりです。

 

 

それから俺自身にも変化があったらしい。

変化と言っても新しく俺について見れるデータが増えただけで俺としては今更だが。

 

クラススキル、その名は「アタリハンテイ力学B」。

 

 

 

アタリハンテイ力学。

モンハン世界に限らないがとにかく摩訶不思議な力。

明らかに当たって無いのにダメージを受けたり、逆に明らかに尻尾を武器が通り過ぎたのに尻尾は切れてなかったり、死んだモンスターの体をすり抜けられたり、光や音を盾で防げて尚且つ(恐らく)物理的な反動を受けたりetc…

等々、とにかく不思議な現象を説明するのに便利なゲフンケフン、必要なものである。

 

 

 

効果は勿論ハンター世界の法則にこの身を当て嵌めるスキルである。

だが流石に全てでは無いため、ランクは大幅に下がってBランクとなった。

そりゃそうだ。大剣がカルデアの壁に振り下ろしてもすり抜けるとかなったら俺も困るわ。

 

スキルについて質問してきたダヴィンチちゃんには具体的な例として、恐らくアタリハンテイ力学の一種だと思われる「どんなに高いところから落ちても絶対に無傷」というのを説明したが流石に信じてもらえなかった。

 

確かに普通の英霊でもそれくらい出来そうだがハンターのは次元が違うのだ。

たとえばモンスターの攻撃で高く舞い上がって、頭から地面に落ちてもダメージはあくまでモンスターからの攻撃分のみ。首の骨折れてないのか?

 

しかも直ぐに走ったり武器振ったりしていて行動に影響もない。下手したら記憶喪失になっても可笑しくないレベルである。だが問題ない。何故ならハンターだから。

 

とにかく受け身も取らずに地面にぶつかってもハンターに落下ダメージは無いのだ。

 

 

 

他には沖田が農場に居たメラルーを切ろうとして逆にアイクに負けたということもあった。

なんでも生前の死に際には黒猫すらも切れなかったが逆に死んだ後なら切れるんじゃない?と考えて生前の思い残しを無くそうとしたらしい。

 

メラルーからしたらとんでもなく迷惑な話だが。

 

それを見た偶然近くにいたアイクがドトン・ジツで地面にもぐり、背後から爆弾を投げつけた。それを斬った沖田だが爆発の煙を吸ってむせ、そのまま吐血して倒れたらしい。情けない・・・

 

だが流石レベルMAXのオトモ。的確に相手の背後をとって攻撃するとはな。この動きを俺たちハンターでは無くモンスターにやって欲しいものだ。

モンスターに張り付いて攻撃してる時に後ろから爆弾を投げてくるのはほんとにやめて欲しい。それもスタンとった時に限って。

 

沖田さんは自業自得なのでマスターに怒られてた。

うちのサーヴァントマスターに怒られ過ぎじゃね?

 

 

 

とまぁ平和に過ごしてたがやはり特異点が発見されれば行かなければならないわけで。

 

 

「という訳で今回の特異点は一世紀頃のローマだ。申し訳ないが聖杯の在処や特異点の状況も分からない。何分、観測が上手くいかなくてね」

 

『いざとなれば俺がフォローしてやるから安心しなロマニ!』

 

「僕達は君のフォローが一番不安なんだけどね・・・というか君の背負ってる物はなんだい?槌?楽器?」

 

『ん、これか?これは狩猟笛と言ってな、まぁ音で仲間や自分のサポートをしながら戦う武器種だ。

今回は敵も殆ど人間だからな、俺はサポートに回ろうと思ったんだよ。詳しくは向こうで実際に見せよう』

 

「むむっ!これは早速沖田さん大活躍の予感です!マスター!戦闘は私にお任せ下さコフッ!?」

 

「あぁ、沖田はタオルを持ち歩いとかないと・・・ほら顔だして、拭いてあげるから」

 

「なんとも頼りない前衛だな・・・」

 

『お?お?それならエミヤさん弓捨てちゃいますか?真のアーチャーらしく剣振って前衛デビューですか?』

 

「そいつはおめでたいな。お前の頭がだが」

 

「全く話が進んでいません・・・ドクター、早く話の続きをお願いします」

 

 

そうだったそうだった、俺たちこれから世界救う冒険に出るんだった。こんな所で荒ぶる鷹のポーズしてる場合じゃねぇな。

 

 

「あぁ、すまない。ではレイシフトを開始しようか。今回も前回同様、まずは拠点を設置してくれ。

それからフランスの時のようにサーヴァントが召喚されているかもしれないからなるべく仲間にしてね。もちろん友好的なサーヴァントが良いけど。

それじゃあ、今回もあまり無理はしないようにね!行ってらっしゃい!」

 

 

よし、礼装のおかげでもう一つの装備と途中で変えることもできるし、基本サポートに回るつもりだからフランスよりは楽に行けるか?

 

しかし魔神柱からは何が剥ぎ取れるのだろうか・・・マスター時代なら再臨素材だったがハンターである今はモンスターとしての素材が欲しくなっている。

レフは犠牲になるのだ・・・剥ぎ取りの犠牲にな。




テスト期間だからか、モンスターが居ない特異点だからか文にハリが無いと言うか、モチベーションが足りないですね・・・。
あぁ、第七特異点が俺たちを待ってる。


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永続狂気帝国セプテム
君も一緒にカリピストへ


やっと終わった・・・
部屋にいたらいろんな所からマスターやら奏者やら契約者やら聞こえてきて禁断症状がヤバかった。
まぁネロちゃまもじぃじも持ってないんですけど。


よし、到着、2回目は流石に感動は少ないか。

しかしレイシフトの感覚には慣れんなぁ、ハンターボディにもしもは無いと思うが精神が"俺"だから精神だけが置いていかれるなんてことがあったら・・・いや、それは考えないようにするか。

 

 

「ふぅ、今回も無事レイシフト成功しました。皆さんも問題ないでしょうか?」

 

「うん、私もエミヤも沖田も大丈夫だよ。ハンターも大丈夫?」

 

『あぁ心身ともに問題ない。さて、早速だが行動の指針はどうする?』

 

『あれ?君たちが居るのは首都ローマ・・・ではないのかな?』

 

「いえ、草原の広がる丘陵地帯ですが」

 

『うーん、おかしいなぁ転移位置は首都ローマに固定したはずなんだけど・・・どうやらそこはローマの郊外の場所のようだ。

でも時代は問題ないよ。ローマ帝国第5代皇帝、ネロ・クラウディウスが統治する一世紀なのは間違いない』

 

 

ネロかぁ・・・生前ではよくボイス聞いてたなぁ。

尊大だが寂しがり屋で甘えん坊。美しいものを愛し、情熱的な者を好む。独特な美的センスを持っていて自らを「至高の芸術」、「万能の天才」と称する。

 

あっ、両性類さんはお呼びじゃないんで。

お出口はあちらです。

 

まぁとにかく愛らしい皇帝様だった。確かこの特異点では生前で、アグリッピナを毒殺した後だったか。

EXTRAでは皇帝特権のスキルで無理やりセイバーになってるって設定だったと思うが、ここではスキル無しで普通に英霊に混じって戦闘したり英霊を倒したりしてるし、やはり天才を自称する通り、剣の才もあったんだろう。

 

 

『なんで位置にズレが生じてしまったんだ?君たちの周囲で何か変わったことは無いかい?』

 

「・・・音が聞こえてくるな」

 

「これは・・・私には聞き慣れた音です。剣と剣の打ち合う音、響いてくる怒声や悲鳴、どうやらあの丘の向こうで多人数戦闘をしているようですね」

 

『多人数戦闘?戦争、か?

いや、いやいや。有り得ない話だ。この時代に首都ローマ付近で本格的な戦闘があったなんて記録は無いよ。

つまり、それは・・・』

 

『歴史の異常、この特異点の原因と思われる、か。』

 

「音の方へ急ごう!」

 

 

さて、今回の俺の装備だが今回は"アカムトR"シリーズだ。"黒炎王"のままでもいいかと思ったが装飾珠で"笛吹き名人"を付けたかったため、スロットが5つあるこのシリーズにした。

 

武器はテオの"テオ=オルフェス"。旋律の効果は防御力強化【大】、攻撃力&防御力強化【小】、風圧無効、スタミナ減少無効【大】だ。

旋律の効果的に攻撃防御と体力を大アップする"王牙琴【鳴雷】"と迷ったがあくまでも笛を使うのはネロ軍の兵士のためだ。

恐らく筋肉とか肉体の硬化をするであろう防御アップはともかく、急激に筋力?を上げるであろう攻撃アップは武器を振る重さや速さなどの感覚が変わるので逆に戦いにくいだろうと考えたのである。

 

ハンターは一瞬で対応するけどな。

ハンターはむしろ速さを抑え、その分を攻撃に回して・・・もうこれ分かんねぇや。

 

お、見えた!。確かにネロだな。

うわー、EXTELLAみたいに無双してるよ。1人で何人もの敵を吹き飛ばしてやがる。しかし流石に多勢に無勢か、ネロにも疲れが見えるな。

さて、人間相手はあまり気が乗らんが今は鈍器だし、俺は基本サポートだ、気楽に行きますか!

 

 

「首都に向けて進軍している軍勢と、それを向かえ撃っている少数軍・・・先輩、どうしますか?」

 

「守ってる方が正義っぽいし、少ない方に加勢しよう!」

 

『OK、じゃあ俺はサポートで笛吹いてるからエミヤは俺の代わりに現場入りよろしく』

 

「・・・笛を吹くだけか?まぁいい、了解した。では私も戦線に混ざるとしよう」

 

「早速戦闘ですね!記念すべき初戦、沖田さんの強さを見せてあげましょう!」

 

 

さぁ吹いて吹いて吹きまくるぜ!

全く意味は無いが、まずは風圧無効からかな!

 

 

 

____________________

 

 

 

 

「剣を収めよ、勝負あった!

そして貴公たち、もしや派遣された援軍か?なんともいい戦いぶりであった。そこな少女が身の丈程の盾を振り回し、余に似てる少女は細く美しい剣にて敵を切り払う・・・

そして敵軍を吹き飛ばしていた鎧の者よな。人間があそこまで高く飛べるとは知らなかったぞ!うむ!なんとも言えぬ倒錯の美があったな!」

 

「うん、私たちも知らなかったかな・・・」

 

『明らかに戦っていない、しかも戦闘のサポートをしてるであろう敵がいたら真っ先に狙うのは道理だな。

だが狙う相手が悪すぎた・・・俺も自分が英霊化してるの忘れて思いっきりやったから、神秘が濃いとはいえただの人間が耐えるはずもない。

まぁ「アタリハンテイ力学」のお陰で死んでなかったし、頭から落ちてもスプラッターにならなくて良かったな!』

 

「はー、凄かったですよねぇ。軽く三、四階くらいの高さはありましたよ」

 

「少なくとも感心する事ではないだろう・・・」

 

 

敵兵(ボール)を相手のゴールに向かってシュゥゥゥゥッ!超☆エキサイティンした。

俺も1発目はビビったよ。あんな簡単に飛ぶとは思わなかったからな、親方!空からローマ兵が!って言いたくなった。落ちても生きてるみたいなんで3人目辺りからは遠慮なく飛ばしまくったけど。

 

 

「しかしその方ら、見慣れぬ姿よな。盾の少女など少々見せすぎではないか?異国の者か?」

 

「(あぁ、これおま言う・・・)通りすがりの援軍です。」

 

「なんと都合のいい。ともあれ、この勝利は余とおまえ達のもの。たっぷりと報奨を与えよう!

 

あ、いや、すまぬ。つい勢いで約束してしまった・・・報奨はしばし待つがよい、今はこの通り剣しか持っておらぬ故な。

全ては首都ローマへ戻ってからのこと。では、遠慮なく着いてくるがいい!」

 

「分かりました。どうやら有力な手がかりを得る事が出来そうです先輩!」

 

「うん、そうだね・・・。ハンターはもっと手加減ってものを覚えてよ・・・」

 

『生憎、手加減なんてしてると自分が死んでしまう世界だったものでな。敵兵で人間リフティングしなかっただけマシだと思ってくれ』

 

「それ手加減じゃなくてハンターの問題だよね!?」

 

『まぁまぁ。ほら早くついて行かないと置いてかれるぞ?』

 

 

といっても英霊であるエミヤと沖田は気づいてるようだが少し離れた所にまだ軍隊が居るな。マシュはまぁサーヴァント化したばかりだし正規の英霊でもないから気づけなくても仕方ないか?

 

あの軍隊を率いているのはお月見イベでいい人しようとしたら真っ二つにされたカリギュラ叔父上だったか。

バーサーカーなのに軍隊率いれるとは・・・偉大すぎるローマである神祖様のカリスマでどうにかしてんのかな。

やはり神祖(ローマ)偉大(ローマ)だった。

 




ダブルクロスの新しいハンマーの狩技見ましたが説明がホントに面白いですよね。

インパクトの瞬間、急速にハンマーを引き抜き、その負圧により生じた絶対真空に流れ込む大気が衝撃波となり、対象を打撃する。(公式ページの説明より)

とんでもなく重い、既に全力で一方向へ力をかけて振ったハンマーを慣性無視して反対方向に急速に引く?
そこに絶対真空が出来る!?
流れ込んだ大気が衝撃波となって打撃する!!?
・・・お前ら人間じゃねぇ!!


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ギターでも琴でもフライパンでも狩猟"笛"

狩猟笛って、チャアクや操虫棍と同じかそれ以上に不思議武器ですよね。
楽器・・・歌・・・アイドル・・・閃いた


兵士たちがさっきの戦いの後始末をしている間、やはり気になったのかネロが聞いてきた。

マスターたちは沖田も含めてもはやスルー状態なので少し悲しい。これが成長か。

 

「ところで先程の戦闘、急に疲れなくなったり僅かだが力が強くなったような気がしたのだがそなたらの影響か?」

 

「それはきっとハンターさんの狩猟笛の効果だニャ」

 

「むっ!?なんだこの獣は、今喋ったのか!?それに立派に武装もして二足歩行だと!?」

 

「あー、この子はそういう生き物だということにしておいてください。

考えるのではなく、感じるのです」

 

「ムムムッ、そうか、なんとも珍しい生き物なのだな・・・余も欲しいぞ!」

 

「先輩方、お話はそこまでです。敵軍第2波、来ます!」

 

そういえばアイクも俺達の世界について説明できるんだよな・・・もう特異点来る度に説明役はアイクに任せるか?名前がスピードワゴンだったら最高の解説をしてくれそうだ。

 

「ええい、忙しない連合帝国の者どもめ!余の玉音を妨げるとは不届きな!

ゆくぞ!なかなかな姿をした少女よ、余の盾役を命じよう!」

 

「あっ、えっ、はい!?

・・・先輩、私たちいつの間にか仕切られています・・・!」

 

『まぁ良いじゃないか、サーヴァントなんてそんなもんだろ。まっ、敵は逆にサーヴァントが将として仕切っているようだが』

 

 

「我が、愛しき、妹の子よ」

 

 

「叔父上・・・!いや・・・いいや、今は敢えてこう呼ぼう。如何なる理由かさ迷い出でて、連合に与する愚か者!

カリギュラ・・・!」

 

話ぶった斬るけどカリギュラって最終再臨絵結構イケてるよね。ライオン絞めてるみたいだけどネロはカリギュラの影響で獅子と対決とかしたのか?

 

マシュやロマニがサーヴァントと、今を生きている者が血縁なことに驚いてたりするがとにかく戦闘だ。メインはカリギュラだろうが、後ろには軍もいる。

先程同様にサポートに回るか。

 

まぁサポートに徹する俺を積極的に狙ってくる奴がいればその限りでは無いが。

 

 

 

_________________

 

 

 

 

こ、怖ぇ。何人かはゾンビみたいに何度吹き飛ばしても向かって来やがった・・・俺には分かる、あれは忠誠なんかじゃなく、己の欲望に従う者。つまりドMであった・・・!

やはりいつの世も殴り合いで最も強いのはマゾヒストか・・・アタリハンテイ力学で殺せないのを初めて恨んだぞ。

 

「あ、あ・・・。我が、愛しき・・・妹の・・・子・・・。何故、捧げぬ。何故、捧げられぬ。

美しい、我が・・・。我が・・・。我が・・・」

 

「消えたか・・・。いや、霊体化して撤退したようだな。敵の兵士たちも引き上げて行く」

 

「あっ、沖田!深追いしちゃダメだよ!ほら、戻って来て!

え?昔の癖?いいから戻ってこないとハンt・・・良し」

 

『いや良しじゃねぇよ。今マスター何をダシに使おうとした?そして沖田は何故そんなに早く反応した?』

 

『・・・そうだね。見た限りバーサーカーのクラスだったようだから自ら退散するとは考えにくい。

もしかして、マスターがいるのか?』

 

「なにやら先程から声はすれど姿の見えぬ男がいるな。雰囲気からして魔術師の類か?」

 

『魔術をお分かりとは話が早い。そう、僕とそちらに居るメンバーはカルデアと言う組織の』

 

「まぁよい。そこの5名!いや、7名か?6名と一匹か?」

 

『あっ遮られた・・・』

 

まぁそう落ち込むなよロマニ、きっと良いことがあるさ。いつか。

そして堂々と、ドヤ顔で名乗る皇帝陛下かわいい。皆なんとなく察してたけどマスターや俺がわざと驚いた風にしてるから余計に助長するネロ様万歳。

さて、先程はなんやかんやで途切れたがお待ちかね解説タイムである。

 

「して、先も言った戦闘中に感じた強化、どうやらそこの鎧の者が音を奏でた時に発動するようだな。

炎のように揺らめき、しかして太陽のような熱を感じる実に美しい調であった!どうだ、余の黄金劇場でその腕を奮ってみぬか?待遇は最高のものを約束するぞ!」

 

『なにやらドラ娘と赤王の立つ舞台の後方で演奏する俺の姿を幻視したが気のせいだと信じたい』

 

「・・・それより、戦闘中に感じた強化のことを聞くんじゃなかったのかニャ?」

 

「そうであった!この話はまた何れな。

それで、いったいどういったものなのだ?それもまた魔術に属するものか?」

 

『詳しく説明すると長くなるから要点をまとめると

 

・演奏すると俺が味方と認識した者達のステータスを強化、回復できる。

・奏でられる音楽は武器ごとに違い、効果もそれぞれ。

・演奏中は無防備

・自分を強化すれば攻撃が弾かれることは無い

・モンスターぶん殴っても壊れない頑丈な楽器・・・楽器?

・音聞かせるだけで耳栓効果付けたり風圧を無効化させたり地震などの揺れで転ばなくなったりさせられる。

・水中で演奏しても酸素を使わない、常識だな。

・柄で殴れば切断攻撃。これも当然だな!

 

とまぁ他にもあるがこんなとこか。正直魔術とかでもないと説明つかんからその認識でいいや。』

 

「後半突っ込み所が多すぎるぞ・・・いや、楽器の武器という時点でおかしいのだが。

聞いただけで発動する魔術は珍しく無いがそんなに単純なものでもないんだぞ?

それにお前のは笛というより竪琴ではないのか?」

 

『うるせー、細かいこと気にしてると禿げるぞ?

狩猟笛に形なんて関係ない。たとえギターだろうと太鼓だろうとハンドベルだろうと、果てはフライパンやスプーンであろうと!音が出るならそれは狩猟笛なんだよ!』

 

「・・・もう、何も言うまい・・・」

 

「なんと面白い・・・これを作り出した者は天才だな。余もいくつか欲しい・・・そこな獣と共に余の家臣にならぬか!?」

 

流石にそれは困るって。

狩猟笛と共に雇うってことはあれでしょ?ジャイアンリサイタルを特等席、というか1番近くで聞くことになるんでしょ?

それなんてスタイリッシュ自殺?

 

「そうか・・・残念だが、どうやら雰囲気からしてよほど深い理由があると見える。助けられた手前、強くは乞えまい。

・・・さぁ、前方を見よ!あれこそが余の治める神祖様より受け継ぎし世界一の都、ローマである!」

 

はー、でっけぇなー。"俺"だった時は海外にすら行ったことがなかったからあんなでかい都を見るのは初めてだな、フランスでは状況が状況だったし。

中がどんなか楽しみ・・・っ?

 

「(クルッ)・・・?」

 

「?、どうしたのハンター?」

 

『・・・・・いや、なんでもない。ただの気のせいだったみたいだ』

 

振り返っても何もなかったし、なんだろうか?

スキルが反応した気がするが今はなんともないし、恐らく本当に気のせいだったのだろう。

 

この世界に、モンスターがいるわけないからな。

 




はい、殆ど説明してないけど狩猟笛の説明会でした。
ホントになんで水中でやっても酸素ゲージ減らないんですかね?
しかしもっとネタを挟みたい・・・次はどんなアイテムやら動きやらを出そうかなぁ・・・。


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酒は飲んでも飲まれるな

ゲームシナリオでは聖杯について知らないはずの生前のネロも何か感じてる風でしたが・・・あれもなにか伏線でしょうか?
あと大分前にも出しましたがハンターが採取したものはモンハン世界準拠のアイテムになるという設定で。


街の中に入った俺達は、戦時中だというのに活気の溢れるローマの熱気に驚かされた。

街行く人々は皆笑顔であり、街の隅々まで情熱で満ちているようである。

 

「見るがよい、しかして感動に打ち震えるのだっ!これが余の都、童女でさえ讃える華の帝政である!」

 

「確かに凄い活気だ・・・!」

 

「うむうむ、そうであろう、そうであろう!なにしろ、世界最高の都だからな!

おお、店主よ。この林檎をもらっていくぞ。」

 

「へいらっしゃ・・・ああっ皇帝陛下!

どうぞお持ち下さい。陛下とローマに栄光あれ!」

 

「そうかしこまらずともよいぞ店主。

うむ、うむ・・・これはうまい林檎だな。お前達も一つどうだ、やや行儀は悪かろうと気にするな。戦場帰り、疲れには甘い果実が効果的だ。傷は癒えぬがやる気は回復するぞ!」

 

「む、少々目に余る行為ではありますが・・・林檎は美味しそうなので頂きます。・・・ん〜甘くて美味しいです!」

 

「マタタビ!マタタビは無いのかニャ?」

 

「おう、すまねぇな猫ちゃん。残念ながらうちは果物屋なんでマタタビは無いが・・・ほら、俺のおやつだったが蜂蜜はどうだ!」

 

「ニャ!ありがたくちょうだいいたしますニャ〜」

 

確か新選組は浪士の捕縛以外にも巡察、警備などの警察活動もしていたんだったか・・・たった今権力振りかざして万引き紛いのことをしたがそれはいいのかい一番隊隊長どの。

 

てか順応はええよ店主。

 

「それで、その方らは余を助けるのが目的と言っていたか?」

 

「はい、その認識で間違いありません。皇帝陛下を助けることはこのローマを脅かしている聖杯と呼ばれる物を回収すること。我々の目的の達成とイコールと考えていただいてよろしいかと」

 

「聖杯・・・いや、今は気にすまい。

よし。まずは共に来るがいい。我が館にて、ゆっくり話すとしよう。

・・・・・と、なんだ?なにやら市場の様子が・・・?」

 

 

「う、うわぁ!なんだ!うちの店に何するんだあんた達!」

 

 

「どうやら揉めている・・・いや、あの様子は少し違うな。一方的に襲い掛かっている・・・もしや敵の工作か?」

 

「余のローマで、余の民に対して何たる!」

 

『せっかくの情熱も冷めてしまうなぁ、あれでは。

数は1、2・・・5 人か。まぁあの程度のただの人間ならその辺の石ころで・・・そらっ』

 

 

 

石ころ。

何の変哲のない、ただの石ころ・・・とでも思ったかヴァカめ!モンハン世界に普通の物があるわけないだろいい加減にしろ!

この石ころ、肉質無視のダメージを与えるアイテムで、そのダメージは確定で1ダメージだが・・・それは裏を返すと如何なる強固な甲殻を持つ竜、例え古龍種であろうとダメージを与えられるということである。

そう、理論上ではかのミラルーツもこの石ころだけで討伐可能なのだ・・・机上の空論だが、キックだけでモンスターを討伐するHENTAIも世の中には居るので何の不思議も無い。

余談だが、タンジアの港のある少年は投石だけでモンスターの部位破壊をしたことがあるらしい。破壊王も真っ青の剛腕である。

 

 

 

「ぐあっ!」「痛てぇ!」「何だァ!?」「アッー!」「あべし!」

 

『お前達は今日の俺の一八十四球を一生忘れるなぁ!』

 

「すごい・・・全く衰えることなく全て的確に頭を狙って投擲しています・・・」

 

『世の中には黄金長方形の軌跡でアンパン投げる百発百中のパン屋さんも居るんだ、気にするな!』

 

「ハンターさんの腕力で投げられて大丈夫なんでしょうかね?」

 

そこはほら、きっとご都合主義で。

頭から血が出てるようだから一応回復薬も投げといてやるか。オラァ!

 

ガンッ!・・・ピクピクッ

 

「トドメを刺すとは貴様もなかなか容赦が無いのだな・・・まぁよい、捕縛せよ!」

 

「ハンター・・・」

 

『いやいや、ちょっとお手伝いをね!?』

 

石ころは耐えて回復薬は無理なのか、やっぱ善意の押し売りはいかんな。うん。

 

 

 

 

 

 

 

その後、ネロのでっかい館に行きローマの現状を聞いて今後の予定を話し合ったのだがネロの口からありえない言葉が出た。

 

「そしてこれは何とも言えぬのだがな、斥候の何名かから"竜を見た"との報告があったのだ」

 

『・・・なに?』

 

「その方らが信じられぬのもわかる。だが確かに見たと言っていてな。しかも報告する兵士の数も増えているときた、ここまでくると流石に余も無視できぬ・・・」

 

「どうしたハンター、竜なんぞ前の特異点で見飽きただろう?」

 

確かにそうだ、竜なんて今更という感じですらある。特に俺はな。

 

だが、この特異点に竜種なぞ出てきただろうか・・・?良くてゴーレムやゴースト系のものだった気がする。

 

『その竜というのの外見は判明しているのか?体の形や体色、なんでもいい。それから数、人間への被害は?』

 

「いや、どの者も遠目に見ただけらしくてな。形はよく分からぬが色は赤く、頭から尾先までの体長はおよそ20メートルほどで大空を一匹で飛んでいたらしい。人への被害の報告も受けておらぬ」

 

『20メートルだって!?フランスで戦ったワイバーンの数倍はあるじゃないか!そんなのがもし群れで襲い掛かってきたらひとたまりもないぞ!』

 

およそ20m程で、赤く、大空を飛ぶ・・・モンハン世界で言えばレウスの通常種だが、フランスにも赤いワイバーンはいた。大きさが大分違うが。

・・・うぅむ。これは慎重にならざるを得ないか?幸い、アカム装備だから火耐性は強いが・・・外で戦う時は注意するようにしよう。

 

「とまぁ話はここまでにして、そうだな。休む前に宴か!

戦時ゆえに普段通りの規模とはいかぬが、贅を尽くした宴を供そうではないか!」

 

『宴か。エミヤ、お前の出番だ・・・』

 

「いいだろう。せっかくの機会だ、ローマ皇帝に俺の技術、積み上げたモノがどこまで届くか・・・試させていただこう!

何故か、遠い未来でそこのローマ皇帝に仕えるような気もするしな」

 

「ノリノリだねエミヤ・・・」

 

そう言って彼は彼の厨房(戦場)へと向かって行く・・・。それはまさに漢の背中であった・・・。

 

 

『あ、エミヤ、できればこの竜の肉とか使って・・・』

 

「なんと、竜の肉とな!?余も是非食べたい!」

 

「「「却下」」」

 

『ちょっとくらいいいじゃないか・・・ハンターだもの』

 

「むぅ・・・ではハンターよ、後ほどその肉を少しばかり分けて・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ブハァッ!もうダメだ・・・」

 

『はい、次ィィ!!』

 

「うぉぉ!また勝ったぞ!アイツの胃袋はどうなってるんだ!?」

 

『ハッハッハ・・・席に着いている限り、この俺に酒で敗北は無い!』

 

 

 

飲んだくれ。

ハンターのアクションの一つ。席に座ったままでいる限り何ともないが立ち止まるとハァハァ言い、歩けばフラフラ、走ればヒーヒー、しばらく立ち止まっているとぶっ倒れるという、ハンターとしてどころか生物として最弱の状態。

ところがどっこい、再び席に着いたり、ギルマスに話しかけたり1度倒れると1発で覚める。現実だとありえないがそこはやはりハンター。

食事の組み合わせによって発動するのもあるが、それはほとんどの確率でクエストに出ても悪影響がある。

 

 

 

精神にも何ら影響は無いので俺は酒を飲んでもずっと素面のままである。酔いやすい人には羨ましいかもしれんが、これは逆に酔えないということでもあるので酒を楽しみたい時には不便なものである。

 

『次の相手は誰だぁ!』

 

「この余が相手をしようではないか!余の連勝記録を破りおって・・・その座位、奪い返させてもらおう!」

 

『お前で28人目・・・恐れるな、敗北の時間が来ただけだ・・・』

 

「言うではないか・・・その余裕、すぐに砕け散るものと知れ!」

 

 

 

 

〜〜30分後〜〜

 

 

 

「うむ、もっと余に構うがよい〜!」

 

『お酒には、勝てなかったよ・・・』

 

皇帝陛下、見事なフラグ回収である。酔ったネロはそのまま宴ということで装備を外していた俺の膝の上に頭を置いていた。

普通立場逆じゃね?と思わなくも無いが幸せそうな顔をしてるので動かすことなどできない。できるはずもない。

 

それに酔ってるせいか、やけに俺の体に手を這わせてくる。

確かに自分で言うのもなんだが、ハンターボディの俺の体は筋肉モリモリマッチョマンの変た・・・いでは無いがイイ体をしている。女が男の筋肉触りたい的なノリだとは思うがいかんせんくすぐったい。

 

だからといって手を掴んで離そうとすると、

 

「うぅ・・・余を、一人にするな・・・」

 

「・・・」

 

という感じでどうしようもない。

今はネロが民からもっとも愛された時期だと思うのだが・・・もしや己の最後を何となくでも悟っているのか?

そういえば聖杯という単語を出した時もなにやら気にかかるとか夢に見たなどと言っていた気がする。この時代のローマに聖杯という単語は無いはずだが・・・

英雄は生きてる時でも死後の自分を夢見ることがあるのだろうか?

 

それはさておき、非常にやりづらい。

可愛さあまってそのまま抱きしめたいくらいだがまだまだローマ兵もいるしマスターたちもいる。

おのれ・・・美味そうに飯食いやがって・・・こっちは満足に動くことも出来ないんだぞ。

 

「エミヤの作るものはどれも美味であるな、是非料理人として雇いたい!

ハンターよ、余は次にあれを食べたいぞ!」

 

『はいはい、ほれっ。

ちゃんと起きて食わないと体に悪いぞ?』

 

「あー・・・んっ!気にするでない、今は余に尽くす誉れを存分に享受するがよい!」

 

確かに嬉しいがもっと料理を・・・あ、侍女の人か。ありがとうございます。

あ、沖田が血ぃ吐いた。食いすぎか?・・・そういえばまだあれを沖田に飲ませて無かったな・・・効果や持続時間も気になるし、早めに試しとくか。




ネロが酒豪(笑)なのはオリ設定、ですね。


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モンハンでもお金は大事

感想でのとあるアドバイスを受けて、これから色々試して見ようと思いましたので文章や話の展開の仕方が変わったりするかもしれませんが、これからもご指摘ご意見よろしくお願い致します。


宴も終わり、酔いつぶれたネロを侍女たちに任せて俺らは部屋を出た。

沖田とアイクは既に眠いようだったので寝かせ、フォウ君に2人を任せて俺、マスター、マシュ、エミヤの4人で食後の散歩をすることにした。

 

「はー、いっぱい食べた。相変わらずエミヤのご飯美味しかったね」

 

「そうですね先輩。私も料理教えてもらえないでしょうか・・・?」

 

「私は構わんが・・・今は事が事だ。教えてやるのは世界を救った後でもいいかね?」

 

「あ、それは、その・・・」

 

「?」

 

『(・・・・・。)いいじゃないか。暇があれば教えてやれよ、あまり張り詰めすぎるのも良くないからな。息抜きは大切だ』

 

「それはそうかもしれんが・・・まぁいいだろう、私に時間がある時だけだがね」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

マシュが言葉に詰まったのは恐らく自分の運命、行先を知っているからだろう。

それでも習おうとしてるのはマスターに少しでも恩返しをしたい、と思っているのか?

ある1人の仲間の犠牲で、それは報われることを知っているが・・・1度でも終わりを迎えるなんてそう経験したいことでもあるまい。

所長に使った「いにしえの秘薬」ならいけるか?・・・試す価値はあるがもしマシュの体が耐えられなかったら意味がない。所長はあれ以外策が思いつかなかったから駄目元でやったら上手くいっただけだ。少なくとも今は問題の無いマシュに試すことでも無いだろう。

 

「どうしたのハンター?なんか色々考えてるみたいだけど」

 

「なんだ、なにか悩みでもあるのか?日頃から何も考えてなさそうな行動をしているが」

 

こんの皮肉屋が!こっちは大真面目だバカヤロー!これでも色々考えてるんだよ、例えば昼間のネロからの情報だってなぁ・・・!

 

・・・今、話しておくか。確証は無いが可能性として有り得る、もしかしたらの話。

 

『なぁ、昼にネロから聞いた情報に竜を見たってやつ。あったよな』

 

「そういえばハンターやけに気にしてたよね。それがどうかしたの?」

 

『俺が一つ未来を知ってる、ってのはだいぶ前に話したの覚えてるよな。

その俺の知ってるローマの特異点には、()()()()()()()()()()()()んだよ』

 

「・・・なるほど。自分の知らないモノが出てきて戸惑ってでもいるのか?」

 

『いやぁそれだけならまだ良かったんだが、俺のスキルがこれまでに無いくらい反応したんだよ。

怨敵を見つけたように、それこそファヴニールの時以上にな』

 

「えぇっと、つまり・・・?」

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

証拠も無いし、理屈も無い。ただそうかもしれないと思ったから無理やり状況証拠を繋げたようなもんだ。

 

 

 

だが、MHのモンスター(アイツら)に常識が通じるかと思うとなぁ・・・

いきなり次元の壁ぶち破ってコンニチハして来ても可笑しくない、か?

 

 

 

「ええぇぇぇ・・・以前聞いたハンターさんの世界って、頭腕が爆発してたり、ウイルス撒き散らしたり、 腹ペコで生態系壊滅とか聞くだけでも危なそうな・・・?」

 

『まぁそうだな、今回は伝え聞いた特徴からそいつらじゃないと思うが・・・まぁいざとなったら俺が1人で倒すさ』

 

「・・・またハンター1人で無茶なことしようとしてる・・・?」

 

『いやいや、ほとんどのモンスターは俺1人でも倒した事があるから行動パターンも分かるが、初見のお前らがいきなり相手をする方が辛いだろ?』

 

俺は軽い気持ちでそう言ったが、ここは人類最後のマスター。一応英霊である俺に臆面もなく堂々とした強い眼差しで言ってのける。

 

 

「例え辛くても、ハンターを1人で戦わせたりしない。」

 

 

「・・・」

 

・・・思わず言葉を失ってしまったが確かに俺の知る藤丸立香は、人類を救ったマスターはこういう人間だった。

真っ直ぐで素直、不屈の心で名だたる英霊と共に困難を乗り越えて行く。

凡百な力しか持たないくせして、圧倒的な強者を前にしてもその心に揺らぎは無い。

そんな彼、あるいは彼女だったからこそ数多の英霊達は惹かれ、力を貸し、この途方もない大任を成し得たのかもしれない。

 

「私たちでは足を引っ張るかもしれませんが、精一杯頑張らせていただきますので!」

 

「私は初めて見るモノを相手にするより、お前を1人で戦わせたらどうなってしまうのかの方が心配だがね」

 

「『ツンデレ乙』」

 

「お、お前達は・・・!」

 

なんとまぁ、頼りになる仲間達だよ。これはますます負けらんねぇな。

 

『そうか・・・じゃあもし雷や隕石落としてきたり、生きてるだけで周囲の天候を狂わしたり、一つの文明を滅ぼしたと言われるような奴らが相手でも一緒に戦ってくれるのか』

 

「う、少し自信無くなってきたけど・・・それでも、逃げない」

 

『ははは、流石に冗談だよ。

 

居るのは本当だが。

 

そうだな、じゃあ相手の正体がはっきりしたら俺の知ってる敵の特徴なんかを話すとするか。

アイクは強制参加だとして、沖田も居ればカッコよく決まったんだがなぁ』

 

「「「あっ」」」

 

素で忘れてたのかよ!

泣くな沖田さん!君にはきっと吐血の無い戦場が待ってるぜ!

 

 

 

 

「猫・・・もふもふ・・・」

 

「あ、暑いニャ・・・」

 

「フォーウ・・・」

 

その頃の沖田さんでした。

 

 

 

 

 

 

 

翌朝、エトナ火山の霊脈に拠点を設置する時に狩猟笛の曲で付近に集まっていた霊たちを消すという狩猟笛の霊的なパワーを発見したりしたがそれはさておき、ネロからガリア遠征の話が出てきた。

ガリアの敵っていったら腹黒タヌキしか覚えてないな・・・まぁなんとかなるだろ。

 

「して、立香とハンターは馬には乗らんのか?」

 

「私は騎乗スキルがありますが、マスターは馬には慣れていないので・・・ハンターさんはそもそも馬が怖がって近づけていませんでしたね・・・」

 

「あ、私も騎乗スキルありますよ!生前馬に乗って出撃したことはありませんでしたけど・・・」

 

「ランクがEでは馬にも振り落とされないかね?」

 

『動物は人間よりも危機や恐怖に対して敏感だからなぁ・・・俺の特性もあるかもしれんが、何よりこの武具が恐ろしいんだろ』

 

「ふむ・・・?余もなにやら強い力は感じているが・・・その鎧、一体何でできているのだ?」

 

俺達は現在ガリアまで徒歩で向かっている。

みんな馬に乗って行くかと思ったが、そんなわけない。もし仮にローマ兵全員の馬を用意できたとして、それを何年も維持するなんて大変だ。だから大規模な遠征は基本徒歩になる。

もちろんネロは皇帝だから馬に乗っているが。俺らは専属の護衛としてその周りに配置されている。

 

『そうだな・・・ただ歩いているだけじゃ暇だし、少し話ながら行こうか。

この鎧は"覇竜"って言う伝説の竜から作られたものだ。地方によっては「黒き神」や「獄炎の覇王」と呼ばれ、俺の世界の伝承によると、「其の口は血の海、二牙は三日月の如く、陽を喰らう」と語られたらしい。』

 

「伝説の竜から作られたってなんかドラク・・・」

 

「先輩!それ以上はいけません!」

 

『その巨体が歩みを進めるだけで大地は砕けていき、尻尾を振り抜けば地は根こそぎ削り取られ、全身を覆う棘殻はマグマすらも生ぬるい。

咆哮すれば溶岩が粟立ち、強大な衝撃波となって大船をも沈めたという・・・』

 

「ゴクリ・・・」

 

「なんと・・・ハンターはそんな怪物を倒した勇者であったのだな・・・」

 

「なんともお伽話のような話だが・・・その武具が存在を証明しているな。私たちが感じるその溢れるような力は偽物ではあるまい」

 

『まぁ昔は金策として銀行よばわりされてたらしいが』

 

「なんと・・・ハンターはそんな怪物を金策扱いする修羅であったのだな・・・(絶句)」

 

「なんだか一気にイメージが崩れてしまいました・・・」

 

ハンターってホントに頭おかしいよな。仮にも神と呼ばれた竜をATM扱いだぜ?古龍級生物をサンドバックとかあの世で大勢のアカムが咽び泣いてると思う。

その様は某採集決戦のマスターたちにも匹敵・・・いやあれには勝てんか。

 

『ハンターっていったい何だろう・・・ああそうじゃなかった。そろそろ目的地に到着するはずだ。見えてくるよ』

 

「本当に便利なものだな。一国に1人欲しくなるぞ、魔術師殿。

おっと、魔術師殿の言う通りだ。長旅ご苦労だっな立香よ。既にガリアの地に入っている。遠征軍の野営地は目と鼻の先、しばらくぶりにゆっくりと寝床で休めるぞ」

 

「よかったぁ〜もう足が限界近かったんだ」

 

お、思ったより早かったな。

筋肉の叛逆者とモンスターでハンターな俺の夢の共演・・・なんとか意思疎通したいものだ。オラ、ワクワクすっぞ!




やはりいきなり変えようとするのは難しいですね・・・


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筋肉は叛逆の証

新宿、行ってきました。
アレでしたね。紫色のゲージ見た途端ティンと来ましたよ。

コイツ・・・ッ!狂竜化してやがる!?

案の定復活してきました、はい。


ネロが最前線であるガリアの野営地まで来たことにより兵士達の士気も上がったところで、手前にあるテントから2人のサーヴァントが出てきた。

 

「おや、思ってたよりお早いお越しだったね、ネロ・クラウディウス皇帝陛下。

そちらの団体さんが話に聞いていた客将かな?私はブーディカ、よろしくね」

 

「あ、はい。マスター・・・じゃなくて総督の藤丸立香です」

 

「ブーディカ・・・?」

 

「そ。知ってるみたいだから言うけど()王女ってやつだよ。それからこっちのデカイのが・・・」

 

 

マスターたちはあえて無視していたようだったが、敢えて言おう。後ろから出てきた男はどこに出しても恥ずかしくない筋肉(マッスル)だった。

穏やかな笑顔に、はちきれんばかりの筋肉(マッスル)。きっと後ろから見ると広背筋に鬼の形相(かお)が浮かんで、「競うな!持ち味をイカせっっ!」とか言い出しても可笑しくないだろう。

 

その男はゆっくりと歩き出て微笑みと共に語りかける。

 

「戦場に招かれた闘士がまた1人。喜ぶがいい、此処は無数の圧政者に満ちた戦いの園だ。

あまねく強者、圧政者が集う巨大な悪逆が迫っている。叛逆の時だ。さあ共に戦おう、比類なき圧政に抗う者よ」

 

「これは、なにを言ってるんでしょうか・・・?」

 

「うむ、十中八九バーサーカーのクラスだとは思うが・・・」

 

「ド、ドクター。この巨大な筋肉は、いえ男性は」

 

『うん、間違い無い、筋肉(マッスル)だ・・・あぁいや違った、サーヴァントだ。というかサーヴァントであってくれ・・・!』

 

「ビッグバンなインパクト叩き込んでくるサーヴァントはハンターでもういっぱいいっぱいだよ・・・」

 

失敬な、こんな朗らか抱擁系マゾヒストとは違うわ!

むしろ叛逆的な意味ではモーさんが・・・いやモーさんに失礼だな。全国のモーさんファンにグレンデルバスターからのシウ・コアトルされるわ。

 

「叛逆の勇士よ、その名を我が前に示す時だ。共に自由の青空の下で悪逆の帝国に反旗を翻し、叫ぼう」

 

「あ、私藤丸立香です。よろしくお願いします」

 

「今ので分かったのかニャ!?」

 

正直俺も理解ギリギリなんだが・・・あれを理解できるブーディカとマスターはなにかシンパシーでも感じてるのか?いや脳筋とかそういうんじゃないけど。

そして先程からやけに静かなネロを見ると頭を抑えていた。確か頭痛持ちなんだったか、ほっとくのも忍びないし沖田用お薬の一つを上げてみるか。

 

「・・・」

 

『どうした皇帝陛下、話に聞く頭痛か?

効くかは分からんがコレを飲め、()()調()()()()薬だ』

 

「おお、ハンターか。うむ、実は昔から余は頭痛が酷くてな・・・これではせっかくの才能も宝の持ち腐れというもの。天は二物を与えないのだな・・・。

それはそれとして、そこはかとない不安を感じるが・・・その薬、頂くとしよう」

 

『ああ、水なし1錠で効く!とはいかんかもしれないから水と一緒に飲むといい』

 

と言って俺は対・血反吐用決戦薬の一つである漢方薬を渡した。

 

 

 

漢方薬。

どんな猛毒でも一様に回復でき、僅かながら体力も回復するという一見毒を回復するだけの解毒薬の上位互換アイテムに見えるのだが、回復量は薬草以下、広域化に対応していないなどはっきりそうとは言えない。

これは解毒薬にも言える事なのだが、全く違う生物・・・例えば鳥竜種のフロギィ、イーオスから飛竜種のリオ夫妻、古龍種のオオナズチの毒まで同じように回復するのは普通に考えるとおかしい。

まぁこんな薬が無くとも短時間で毒を自力克服するハンターの方がもっとおかしいのだが。

 

 

 

薬を受け取るとネロは床につくと言ってテントの一つに入っていった。

 

・・・さて、そろそろ無視はできまい。あの燃えるような目線、うずうずしてるのが見てわかるほどの筋肉。

俺は、スパルタクスの前に立つ。感じるぞ・・・久々に我が口が動きそうなのが!

 

「待ちわびたぞ、我が同類にして敵対者よ。問いかけよう。汝の武器は、誰がために取らん?数多の血で染まったその手は叛逆者のそれか、圧政者に近きものか」

 

「——私の武器は怪物に虐げられる人々の為にこそ奮われる。

さりとてそれは無欲に非ず、我々は怪物を屠る豪傑であり、己が欲に動く獣でもあるのだ。

応えよう。私は狩人。この武器はなにより私の為にこそ振るわれるものであると」

 

あ、あれ?よく分からんが今俺スパさん的にアウトな奴だって宣言しなかった?

 

「そうか、ならば私は抗おう。汝が加虐者であるのならば私は弱きものたちの側に立ちそれに反骨するのみ。わが肉体は圧政を良しとせず、また叛逆にのみ従わん。さぁ、

 

圧 政 者 は 抱 擁 だ !!」

 

そうですか、古龍種や飛竜種が弱きものですか。弱いとはいったい。

ってちょ、コッチ来んな!せめてその笑顔をヤメロォ!

 

 

 

 

 

 

「うわぁ、スパルタクスと殴りあってるよあの子。なに?あの子もバーサーカーのクラスなの?」

 

「うーん、狩人の皮を被ったキチガイ(バーサーカー)なのは間違いないんだけど・・・」

 

理性はあるし話も通じるんだけど、常識が通じないという致命的な弱点があるんだよね・・・

 

「あいつは接近戦は転がって避ける癖でもあるのか?先程から一撃当てるごとにコロコロと・・・私と初めて戦った時も転がっていたな」

 

「流石にあの筋肉の一撃は喰らいたく無いんじゃないでしょうか。ハンターさんの防具が耐えられても体重差的に吹き飛ばされそうですし」

 

「それよりハンターさんの持ってる武器、確か本人も音を奏でるのがメインだと言ってましたよね?なんで衝撃波が出るようなバーサーカーのグラディウス(小剣)による攻撃を弾いてるんですか?

扱いが雑なのか、それに耐える強度を持っているのでしょうか・・・」

 

エミヤと沖田は落ち着いてるなぁ。

マシュはそんなに固い考え方じゃダメだよ、あの非常識が防具着けてタップダンスしてるような英霊は「そういうもの」として理解しないと。

 

ん?今一瞬確実に攻撃を受けたように見えたけど・・・すり抜けた?

・・・いやまさかね。朝火山で見た幽霊みたいなのにも物理攻撃は当たってたんだから、きっと見間違いかな。

 

「あはは・・・ちょっと実力を試させてもらおうかと思ってたけど、あれだけやれるなら全然問題なさそうだね。

あそこまではしゃぐスパルタクスを止めるのは私でも無理だし、あの子には悪いけど先にご飯食べちゃおっか!あとお風呂にも入ろう!癪だけどローマってバスは世界1なのよねー、ネロ公もたまには役に立つっていうか」

 

と話しているとテントからやけにスッキリした顔のネロ皇帝陛下が出てきた。

 

「当然である!ローマは世界1の都にして全ての始まり!食も風呂も芸術も全てはローマに通じる!

そしてなんと、なんとだぞ!?まだはっきりとは分からぬが、余の頭痛が治ったような気がするのだ!これまでに無いほどスッキリとした感覚である!

ふっふっふ・・・これは、この戦いが終わった暁には黄金劇場を増築してハンターと共に祝勝のライブとか、やっちゃうか!?」

 

ルンルンとした様子で、歌でも一つ歌いたいようなイイ気分になってるらしい皇帝陛下。可愛い。

だけど先日の宴会で聴いた歌はオブラートに包んでもジャイアンとしか言いようのないものだったのでここでは止めていただきたい。

 

『抹殺の!ラストブリットォォォ!!』

 

「アッセイーーー!!」

 

どうやらあちらも決着が着いたようだ。ブーディカの言っていたブリタニア料理とはどんな物なのだろうか、エミヤもやる気満々のようなので今から夕食が楽しみだな〜。

 

 

 

 

 

「そういえばハンター、皇帝陛下にどんな薬飲ませたの?」

 

『あぁ、古龍種の毒でも解毒しちゃうような割とありふれた薬だよ』

 

「どんな物飲ませてるの!?」




流石に薬1発で治るのはおかしいですよね・・・。
でも古龍の毒でも解毒するような物だし、人間(アグリッピナ)が作った毒程度なら余裕ですかね?


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頑張れ我らの沖田さん!

むしろマスターの方が大変かな?


昨日はあの後、スパさんは一人で何やら納得したようで俺に襲いかかって来なくなった。が、いきなりマッスルハッスルしても怖いので一応警戒はしておく。

 

一晩経ち、先遣隊のスパルタクスやブーディカに続きいよいよ俺たちもガリアに攻め込むわけだが、その前に。

 

『沖田、戦闘中に病弱スキルが発動してしまわないように、()()を飲まないかい?』

 

「え、お薬って、病弱が治るんですか? やったー!」

 

『(正直英霊としてのスキルまで治せるかは分からないんだが)ああ、とりあえずどれが効くか分からないから全部飲んどけ』

 

「え"?ちょ、ちょっと多くありません?幾つあるんですか?」

 

『まぁまぁ、騙されたと思って飲んでみな。俺もどうなるかは分からんが』

 

「今どうなるか分からないって言いました!?

くっ・・・これも最後まで戦い抜くため・・・!いざ!」

 

 

 

 

「ねぇハンター?沖田さんあっちでピクピクしてるけど大丈夫なの?」

 

『あれだ、「良薬口に苦し」って奴だ。全部身体に良いものだろうから効果は後から出てくるだろ』

 

「・・・一応聞いておくがどんなものを飲ませたんだ?」

 

『えーっと昨日ネロ皇帝に飲ませた漢方薬から始まって解毒薬、回復薬グレート、生命の粉塵、秘薬、活力剤、栄養剤グレート、硬化薬とかだな。

因みに材料はフランスで採った竜の爪や牙に不死虫っていう虫に、後はハチミツとマンドラゴラとかかな』

 

「どんだけ飲ませてるの!?材料もハチミツ以外不安しかないんだけど!?」

 

それはもう沖田の体の強さを信じるしかない。ダイジョーブ!沖田さんならきっと大勝利〜!とか言いながら復活してくる!

 

 

 

 

 

 

そして何かに目覚めたように刀を素振りしてる沖田さんを連れて戦場まで来たがそこでは既に両軍がぶつかり合っていた。

敵の数も多いな。数千はいるか?

 

「すごい・・・これが、戦争・・・」

 

「フランスでの敵はワイバーンが殆どで国の軍隊はほとんど機能していなかったからな。マスター達は人間同士の戦争を見るのは初めてだろう。

あまり良いものではないがこれから先これ以上の戦いが無いとも限らん。今のうちに慣れておくんだな」

 

「エミヤさんはどうなんですか?何やら戦争を経験したことがあるような物言いですが・・・」

 

「私は生前傭兵の真似事のような事もしていたのでね、別に初めて見る光景では無いというだけさ。

それより、我々はどう行動する?」

 

『敵陣地の奥に一つサーヴァント反応がある。恐らくこれが敵の将軍かな?

となると戦場を一直線に突っ走るのが一番早い。立香ちゃんはかなり危険だけど、敵はあくまでもただの兵士、人間だ。こちらには複数のサーヴァントがいるんだからまず負けないだろう。

先に将軍を討ち取れば、この戦いはネロ皇帝陛下の統べるローマ帝国の勝利となるだろうしね』

 

「うむ、余も長期戦は兵士たちのためにもなるべく避けたい。早々に決着を着ける術があり、尚且つ勝機も充分というのなら最早迷うまい。

ゆくぞ立香よ!敵本陣へ突き進むぞ!」

 

さて、話をしてる間に演奏は一通りやったしこれでこちら側の被害も減るだろう。できれば継続してやりたいがあまりマスターから離れる事はできない。一応奥でも演奏はして、効果範囲にいる味方は強化しておくって事でいいか。

 

・・・しかし、なんで同じ人間で同じように演奏を聞いてるであろう敵兵は強化された様子がないんだ?いや、敵まで強化されても困るのだが。

例の骸骨で音楽家な彼も自分の船長を眠らせてしまっていたのに・・・もしやこれも一種のアタリハンテイ力学なのか?

 

それはさておき、狩猟笛は一撃一撃が遅いから先頭に立っているとその分進撃速度が遅くなってしまうだろう。

俺は後ろに立って敵兵に挟まれないよう、置いていかれない程度にちょくちょく攻撃しておくかな。

 

「戦闘はこの沖田さんにお任せ下さい!どんな相手でも文字通り、道を切り開いてあげましょう!

えぇ、今の私は生きているのなら神でも竜でも斬って見せましょうとも!!」

 

「戦闘、開始します!マスター!」

 

「私の弓で一気に吹き飛ばすのもいいが、それだと味方も巻き込んでしまうな。今回は私も剣をとらせてもらおうか」

 

「旦那さんに飛んでくる攻撃は僕がブーメランで弾き飛ばすから安心して欲しいニャ」

 

「え?う、うん。お願いね?(ブーメラン・・・?)」

 

『疑っているようだなマスター。アイルーの投げるブーメランはダメージ的には俺たちハンターが投げるものより強いんだぞ?

数を重ねれば竜の尻尾だって切れるからな。ハンター(俺たち)も出来はするがアイルー以上に時間がかかるだろう。

多分人間の首程度なら1発でスポーンじゃないか?』

 

「絶対味方に当てないでね!?」

 

本当の意味でデンジャラスビーストである。

 

てか俺の方もヤバイな・・・禁断症状というか、ファヴニール以来剥ぎ取りをしていないから手が震えてやがる。

早いとこ何か剥ぎ取れるやつ探さないと・・・ん?敵軍の中に、バサルモ・・・じゃなくてゴーレムがいるな!仕方ない、今はあいつで我慢しよう。

岩石の如き鎧すら穿つこのナイフの切れ味を思い知れ!

 

 

 

 

 

 

 

怖かった・・・自分の周りを例のブーメランがくるくる飛び回ってて気が気じゃなかったよ・・・。

 

「ようやく来たか。遅い、私を待たせるとはなんという不敬者か」

 

「マスター!斬っていいですか!?」

 

「沖田さん、待て。少しは話しを聞かないと情報が貰えないでしょうが」

 

あぁやっぱりこの人もネジの緩いサーヴァントだったのか・・・。エミヤはまだ落ち着きはあるけどハンターが関わったらはっちゃけるし、私の救いはマシュとアイクだけだよ・・・。

あれ?そのハンターは?

 

「マスター、ハンターさんの姿が見えません!もしかして後ろの軍勢の中に・・・!」

 

「いや、問題無いだろう。恐らく兵士が飛び跳ねているあの地点にいるという事は分かる」

 

呆れた顔で後ろを見ているエミヤに倣い、たった今通り抜けてきた背後を見ると少し後ろの方で前回のように人々がポンポンと空を飛んでいるのが見えた。

ポップコーンみたい・・・等という場違いな感想が出たのは私が疲れてる証かな?

 

「怯むな、攻撃を続けろー!」

「しかし上官殿!あの鎧に我々の槍は歯が立ちません!」

「ならば露出している顔を狙え!」

「ダメです!先ほど頭突きで弾かれてました!」

「クソッ、ならば後ろから装備の隙間を狙って突き刺すのだ!」

「背後に立ってもあの鈍器を後ろに叩きつけてきます!」

「ええい、敵軍のモビルスーツは化け物か!?『お前は何処の赤い彗星だァァァ!!』ぐあああぁぁぁぁ!!」

「じょ、上官殿ぉぉぉぉ!!!」

 

割と、っていうか予想以上に余裕そうだった。アレはもう放置でいいだろう。

 

「私とアイクは後ろから来る輩の露払いを務めよう。マスターたちはあのやけにふくよかな男を倒せ」

 

「貫通ブーメランの技だニャー!」

 

「ギャー!盾がブーメランで裂けたぁ!?」

 

「・・・行けっ、マスター!」

 

ダメだった、やっぱ変態(ハンター)のお供はHENTAI(ハンター)だった。

せめてマシュだけは綺麗なマシュでいてちょうだい・・・!

 

「行くよマシュ!あの将軍(デブ)やっつけよう!」

 

「マスター!?」

 

「悪・即・斬・・・殺してやるからかかって来なさい・・・!」

 

「沖田さん!?言葉が物騒になってます!」

 

「おお、なんと猛々しい女達か。だが悪くない、どれ、私もその心意気に答えてやろう。たまには振るってやらねば黄の死(クロケア・モース)もかわいそうだ」

 

「覚悟せよ僭称皇帝!勝利は神祖と神々に祝福されし我ら正統なるローマ帝国にある!」

 

こうなったらヤケだ!行くぞ僭称皇帝!魔力の貯蔵は充分か!




データの霊圧が、消えた・・・?
今日2週間ぶりくらいにモンハンクロスをやろうとしたらデータが無くなってた・・・・もうせっかくだから最初からやり直す事にしました。前データは神おまも無かったしHRもそこまで高くなかったので

文章にヤケクソ感が影響されてないといいのですが。
あ、あとアイクはお馴染みブーメランニャンコです。


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モンハンも闇は深い

第5世代くらいのポケモンの厳選と比べたらどっちが時間かかるんでしょうかね?最近の厳選は大分楽になったらしいですが。


少し言い訳させてもらうと、俺も中盤くらいまではしっかりマスター達に付いて行ってたんだ。だが敵軍勢の中で演奏をした途端、後ろから猛烈な速度でゴーレム達が突進してきたんだよ。敵兵士を轢き飛ばしながら。

 

まるでアニメで初号機が街中をダッシュしてるようなインパクトがあった・・・

突然、休む間もなく襲い掛かって来るもんだからオシャベリング(ロマン命名)でマスター達にヘルプする暇もなかった。何故俺だけ!?と思ったが、そういえば狩猟笛の演奏はモンスターのヘイトを上げる効果がある事を忘れていた。

この特異点では人間ばかりと戦って居たのでうっかりしてたが、ゴーレムもまぁモンスター(化け物)と言えばモンスター(化け物)、か?

 

そんな風にゴーレムを片付けて(剥ぎ取って)る間にマスター達は先へ行き、周囲は360度見渡す限りの敵兵士。

・・・もう突破するのも面倒だったのでマスター達が敵将軍であるカエサルを倒すまで暴れる事にした。顔狙われた時は焦ったが、ただの人間が振る槍なんざ大型モンスターの攻撃に比べたら蚊に刺されたようなものだったので以降頭突きでお返していた。流石に目や鼻口ではしてないが。

 

「縮地!からの・・・牙突っ!!」

 

「・・・やれやれ、やはり私の負けか。そも、指揮をする立場である私に剣を取らせるなぞ・・・」

 

そんなこんなしてる内にあちらも勝利したようだ。角笛(普通の物)か何かの音で敵軍が撤退して行く。

勝利の雄叫びを上げるネロ軍、の前方でブーディカに止められているスパルタクス。やはりスパさんはスパさんだった。

これでローマに帰還・・・の前にあの女神様に会いに行くんだったか。俺がもう大体の位置は知ってるから正直要らない過程かもしれんが・・・そんな小さな違いの数々が後にバタフライエフェクトとなって帰って来るのが怖いんだよなぁ。

やはり俺はこの体になっても心、思考はチキンのままか・・・。

 

てか沖田さん三段突き使えよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの後俺がマスターたちのところに行くと予定調和というか何というか、沖田さんが血を吐いて倒れてた。

やはりモンハン世界のアイテムでも英霊としてのスキルを修正するのは厳しいようだな。

だがロマン曰く、

 

『実は薬を飲んだ後の沖田さんの霊基の数値に変化があってね、神秘の濃さみたいなのが上がってたんだ。そのおかげで体に不調が出にくかったのかも。

あれなら幻想種にも攻撃が通るかもしれないね。まぁ幻想種なんてそうそう出ないだろうけど』

 

との事だ。

ロマンは冗談のように言ってるが()()()()から来た俺からすると笑い事じゃなかったりする。日常的に幻想種とハンターが殺し合いしてるからな。

しかし、これは薬飲ませれば例の目撃された赤い竜(仮)とも戦闘できるか?古龍種だったら無理そうだけど、もし()()なら既に尋常じゃない被害が出てるはずだし。

その沖田さんは

 

「話が、違いますよ・・・病弱が治るって、言ったじゃ無いですか・・・コフッ!」

 

と半べそでいじけてた。

騙して悪いが、仕事なんでな。人の夢と書いて"儚い"なんだ。

まぁ安定した戦闘ができるようになるのは分かったんだし、大きな1歩だ。問題は沖田さんが薬が手放せないアブナイ人にならないかだが・・・・・スキルで代用したいな。神おまを手放すのは悲しいが、沖田さんのためだ。なんかいい護石あったか?

あれなら首から下げるだけで戦闘の邪魔にもならなさそうだし。

 

 

 

護石。

お守りと言ったりもする。MH3以降に出た、防具とは別にスキルポイントを付加することが出来る装備品。なのだが、一言で言うとモンハンの闇。

詳しく言うと長くなるので語れないが、纏めると人類悪。持たざる者への"憐憫"、他者の物との"比較"、1度は錬金術師等という道に逸れようとクロスではまた炭鉱夫へと戻る"回帰"・・・多少無理はあるかもしれんが、これから先のビーストにも結びつけられるだろう。

因みに炭鉱夫とはより良い護石を手に入れるためひたすらピッケルを振り続ける廃人達のことである(褒め言葉)。この人たちの中では寧ろコッチがメインでモンスターを狩るのがオマケと言い切る人もいるとか・・・一応言っておくがこのゲームはモンスターをハントするゲームである。

 

 

 

あぁ、懐かしき炭鉱夫の日々よ・・・俺はもう足を洗ったが、正直悪くない時間だった。やってる内にだんだん楽しくなって・・・あ、コレヤバイやつか。

現場監督達は元気にしてっかな・・・。今思うとあの人(?)達はそんなハンターを生み出さない為に日夜頑張っていたのかもしれない。

 

 

それは置いといて、俺は今回の理由を詳しく説明した結果お咎めなしだった。いやー武器の性質なら仕方がないよネ!

で、帰路の最中にやはり「地中海の古き神」の話を何度も聞き、ロマンやマスターが聖杯に何か関係あるかも?という話をしていた。その時の神様云々の説明は言葉は難しく無かったのだが理屈や原理がイマジン出来なかったので俺は考えるのを止めた・・・型月では良くあること。

 

あとネロが頭痛でボーッとしてたら魔力感じるとか、フラグか?やっぱりビースト関連なんですか?建国王もネロ祭2で暴食に至らぬようにせよとか言ってたし・・・ネロは暴食って感じじゃないがアルテラの事もあって怖いな。

 

とにかく神様のところに行くのはネロも乗り気だったのでそのまま向かう事になったが、確かネロが船の舵を取ると自分以外酔わせるというある意味神がかり的な操船技術を持っていたような・・・ハンターボディも船酔いするかな?

 

 

よし、いざとなったら泳いで行くか!

 

 

 

 

_____________________

 

 

 

 

 

ハンターボディ、と言うよりサーヴァントは三半規管も強化されてるからギリ酔わないらしい。マシュやエミヤも言ってたからそうだと思う。沖田さんだけは病弱のせいか、船酔いで倒れてたが。

どうやらスイミングの時間は次の特異点まで持ち越しのようだ。

 

「うっぷ、酷い目にあった・・・」

 

「大丈夫かねマスター?まあアレではそうなるのも仕方ないな・・・」

 

「沖田さんを除くサーヴァント組は大丈夫ですが、ドリフトしたり宙に浮いたり凄い操舵でしたね・・・兵士の方々も船から降りれないようです」

 

「うむ、いい風を捕まえたな!かつてない攻め攻めな船旅であった!」

 

『あはは・・・こちらも君たちのバイタルを見てなんとなくどんな感じかは察したよ。あまりに自信満々だったから物凄く上手いのかと思ったが、そうでも無かったみたいだね・・・』

 

「むしろあれだけ自由に船を動かせるなら峯山龍や豪山龍の攻撃も全部躱せるんじゃないかニャ?」

 

確かにそうだな。並走してるダレンやジエンのタックルを避け、ドリフトかけて横っ腹に撃龍槍をシュート・・・ロマンだな。

お、センサーに反応あり!パターン青、神です!

 

『む、気を付けてくれ!どうやら向こうから来てくれたようだ。だが神様じゃなくて反応はどうやらただのサーヴァント・・・ってあれ?なんだ、この数値は?』

 

「うふふ、そうよ、私はただのサーヴァントでは無いの。

ごきげんよう、皆様。歓迎致しますわ、ようこそ私の仮住まい「形ある島」へ。どうやら人間の勇者だけでなくサーヴァントも混ざっているようですが・・・」

 

と、そこまで言って俺を見ると1度言葉を区切った。

 

「あら?勇者かは分からないけれど、少なくとも"英雄"である方はいるようですね。

その身に纏っているものから神々(私たち)と似たような力を感じるわ。もしかして、貴方は神殺しを成したのかしら?」

 

これはもしかしなくても俺の事だよな、少し笑みを深めてコッチ見てるし。あまり話が拗れないといいんだが・・・。




作者は炭鉱夫わりと楽しくやってました。神おまは・・・うん。妥協も時には素晴らしい事ですね。
あと今更ですが会話ちょくちょく飛ばしておきながら内容拾ったりしてるので気なる方は是非マテリアルから思い出を振り返ってください!新しい発見などもありますよ?

・・・言い訳してすみませんでした。


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女神様は退屈してる

プロトセイバー来ましたね・・・
天草ピックアップの次は新鯖や良鯖がくる説を見た時は笑いました。


「まずは名乗るのが先ね。

私はステンノ、ゴルゴーン三姉妹が一柱よ。古き神と呼ばれるのはあまり好きではないのだけど・・・貴方達から見たら私は過去の神であるのも事実。

お好きなようにお呼びください、私の美しさは時間に拠るものではないですから」

 

失礼かも知れないがこの女神様に目をつけられるのは正直嫌な予感しかしない。

三姉妹揃った時のやり取りはすきなんだが。

 

『これは、数値で計測出来るほどの神性・・・間違いない。彼女は神、いや正真正銘の女神だ!』

 

「しかしドクター、確か神はサーヴァントとして現界出来なかったのでは?」

 

「何事にも例外はある、という事だろう。人の定めた定義に当てはまらない物なんぞいくらでも存在するのさ」

 

「英、雄・・・?ハンター(イコール)、英雄・・・?」

 

『何首を傾げているんだマスター。この身がやって来た事は確かに偉業と呼べるものなんだぞ?』

 

「さっそく人の定めた定義に当てはまらないモノを見た気がしますね」

 

『沖田よ、お前もか!』

 

最近上司(マスター)同僚(サーヴァント)が冷たい。これって噂のパワハラ・・・?

これは俺の部屋でギャラリー上映会をして俺がどんな奴らを狩ってきたのか見せてやるしかないな。迫力満点の映像をご覧にいれよう。

部屋の管理人居ないけどアイテムボックスから見れるかね?

 

「古き神の噂は真実であったか。うむ、ならば話は簡単だ。

古き神ステンノよ、我がローマへ来るがよい!余こそ、ローマだ。ローマ帝国第5代皇帝ネロ・クラウディウス。

余は貴様を新たな神として受け入れよう。共に、連合帝国を倒そうではないか!」

 

「まぁ、とっても眩しいのね、貴方って。アポロンといい勝負。でも、ごめんなさいね、皇帝陛下。

私には戦う力は無いの。本当よ?サーヴァントという形になって多少のスキルや基本性能こそ得ているのだけれど・・・妹のように、雄々しく戦う力は持ち合わせていないのです」

 

『え〜?ほんとにござるかぁ〜?』

 

「持ち合わせていないのです♡

あまりしつこいと後ろから刺しましてよ?」

 

『(あっ、今背中にゾクッと来た)す、すいませんでした・・・。確かにこの女神様はどちらかというと相手を刈り取る系だよな・・・』

 

女神を煽るとはロマンもなかなかにやるな。直ぐに謝るまでがワンセットなのは流石としか言いようがない。

 

「でも、そうね。せっかくここまで来てくれた勇者様達だもの。

ご褒美をあげなくちゃいけないわよね。昔なら(メドゥーサ)をけしかけたのだけど——」

 

「けしかけた?」

 

「けしかけたとな?」

 

「けしかけた、ですか?」

 

「コホン。ふふ、いいえ、なんでもありません。

それでは貴方達には、女神の祝福を授けましょう。

海岸沿いを歩いていくと、洞窟への入口が見付かるわ。その一番奥に、ね。()()()()()()()()。この時代には本来存在しない、とっておき。

楽しい貴方達に差し上げますわ。ふふ、こんなご褒美、滅多にしないのだけれど」

 

みんなビックリするくらい純粋みたいだな。あの女神様の暗黒微笑が見えないのか・・・いや、エミヤはなんとなく察してる感じ。流石女難の英雄。釣られた数も一流か?

 

 

 

「だけどそこの貴方は残ってくださらない?ずっとこの島にいて退屈でしたの。少し話し相手になって欲しいのですが」

 

え、俺?

 

 

 

 

______________________

 

 

 

 

 

 

 

マスター達はどーぞどーぞと言わんばかりにあっさり洞窟に行った。少しくらい引き止めろよ!オンドゥルルラギッタンディスカー!!

 

「ふふ、貴方は一目見て面白そうな人だと思っていたの。

その神性を感じる鎧、先ほどからかけ続けている"魅了"を歯牙にもかけた様子のない態度・・・色々と教えてくださる?」

 

『ずっと魅了かけてたのかよ、あんたなかなかタチ悪いな。

ほら、椅子だ。立ったまま話すのもアレだろう』

 

「あら、ありがとう。気が利くのね。なんだかこの椅子香ばしい香りがするけれど・・・」

 

匂いは気にしないでくれ、それ肉焼きセットの椅子だから匂いが付いたんだろ。

 

俺は砂浜でステンノの正面に胡座をかく。どうでもいいけど目線の高さ丁度いいな。女神様の顔が正面に見える。

にしても魅了か、まったく気付かなったぞ。これが、暇を持て余した神々の遊び・・・!

 

それは置いといて、魅了を無効してるモノか。思い当たる節と言えば・・・やっぱこの身体だな。

ハンターは()()エスカドラシリーズやミラ装備を装備していても普通に生活出来る、鋼どころかオリハルコンの精神の持ち主だからなぁ。

 

 

 

エスカドラシリーズ。

煌黒龍、アルバトリオンから作られる防具一式のこと。防具として特筆することと言えばやはりその防御力の高さ、龍耐性の低さだが、それ以外にもこの装備、どれもテキストが凶悪なのである。なぜハンター((プラス)作った加工屋)が生きてるのか不思議なくらい。

例を挙げると、「触れる者を傷つけずにはいられない」「持ち主の肉を喰らい精神を侵す」「力を与える代償に持ち主の命を求める」などなど・・・。

因みにミラシリーズも似たような感じである。

流石ハンター((プラス)加工屋)は格が違った。

 

 

 

だがそれはあくまでも「私」の精神性のはず。「俺」が耐えられる道理は無いが・・・「俺」の精神をプロテクトするみたいに覆っているのか?だからちょくちょく喋りだす・・・みたいな?

 

「気を悪くしてしまったのならごめんなさいね。でもそれだけ私が貴方に興味を持ってるということなのよ?

女神様に興味を持たれるなんて、光栄な事だと思わないかしら?」

 

『昔から神に魅入られた者はろくな最後を迎えていないと思うんだが・・・』

 

「それは否定しませんわ。でも、神の領域に踏み込んだ龍すらも屠る貴方なら・・・その先を見る事も叶いそうですわね」

 

『終わりの、その先ねぇ・・・』

 

うーむ、なんとも深い話だ。まるで神様みたい、って本物の神だったわ。

今まで何も考えていなかったが、そうか、あの最後の(そら)を、それまでの道程(みちのり)を、俺は終えられるか・・・?

 

「あら、あなたも悩むのね。昔に飽きるほど見てきた、己の力を過信してそのまま(メドゥーサ)に石にされてしまう益荒男たちと同じだと思っていました。

ふふふ・・・やっぱり、面白そうね。いいわ、貴方に神託をあげましょう。心して聞きなさい?」

 

『へぇ。神託か、出来れば幸先のいい言葉を聞きたいもんだ』

 

「そこはあまり期待されても困りますわ、神も全能では無いもの。

では、コホン、

 

 

——貴方には、逃れられない宿命が有る——」

 

 

 

ステンノは椅子から立ち上がり、威厳たっぷりにそう言った。後光すら見えるような神の気配を放ちながら。

 

 

・・・・・。

 

 

『・・・え?そんだけ?』

 

「あら、期待外れだったかしら?でもこれがあなたへの神託。あなたの運命よ。私にはよく分からないけれど、あなた自身は理解してるんじゃない?この言葉の意味を」

 

そりゃあな。このローマに居るらしい()()()も含めて考えると、要するにこの先の特異点でも出てくるんだろう。

あの、常識に縛られないウルトラ生物たちが。

 

 

「・・・あなたって笑えるのね。

喜びと高揚と、少しの狂気・・・なかなか凶悪な笑顔だわ」

 

え、マジで?そう思って口元に手を伸ばしたがいつもと変わってる気もしない。

 

「私が指摘したらすぐ元に戻りましたね。すごい顔でしたわよ?ふふ、なんだかゾクゾクしちゃいました。

これもあなたの持つ特性のせいかしら?」

 

『そうだと思うが・・・なんだかなぁ。そんな風に笑ってたって、俺が戦闘狂みたいじゃないか。これはスパさん(ひと)の事言えねぇなぁ』

 

「どうやら気苦労もあるみたいですね。

 

それも、()()()が違うせい?」

 

 

!いきなり来たな。

もしかしたら、とは思っていたが・・・最初に何も言わんから気付いていないのかと。

 

『やっぱり、分かるもんなのか?』

 

「ええ、戦う力は待たずとも、これでも神ですもの。ただの人間よりは見えるものも多いと思いますわよ?

その上で一つ言わせていただくと貴方、()()()()()()()()()()()わね」

 

意地の悪そうな笑みでそう告げられたが、半ば予想してた事ではあったのでそこまで驚きはしなかった。

 

『そうか・・・』

 

「あら、あまり驚かないのね。少し期待が外れちゃったわ」

 

『俺も自分がこの世界にいるのがおかしいとは分かってるつもりだからな。今も存在してるのは人理焼却によって色々とゆるくなっているからだろう。

あんたがさっき「終わりのその先」と話した時に薄らと察したよ』

 

それにしても期待外れって・・・やっぱたち悪いなこの女神様。

お、洞窟に行ったマスターを通じてモンスター反応!確か洞窟にはキメラがいたよな・・・よっしゃあ、剥ぎ取りだぁ!

 

『狩りの時間だ!ちょっと洞窟行ってくる!』

 

獣はいてものけ者はいない。ただしバケモノ、テメーはダメだ。

 

 

 

 

 

「あらあら・・・せっかちな人ね。まるで獲物を丸呑みにする蛇のよう。

だけど気付いているかしら?確かに丸呑みにすれば横取りされる心配もないけれど、鈍重になった身体では逃げることもままならない事に・・・」




唐突に存在感を出し始める者、加工屋!

ステンノ様の口調難しい・・・
ステンノってエウリュアレより口調が丁寧な感じなんですね。ボイス聞き比べて初めて知りました。
たまに素が出そうになってましたが・・・

さて、勢いで書いた伏線っぽいものをどうしようか(ゲンドウポーズ)


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アイドルは1人見たら5人はいると思え

ふと思ったんですがFGOの製作陣は某アイアンアーム走りが好きなんでしょうか?
夏イベの無人島開拓はYARIOの件からも確信犯かと思いますが「アラフィフ」やら「新宿」やらは・・・流石にこじつけくさいですね。


キメラとの戦いは1対1でやらせてもらったのだが、なんというか新鮮だった。

頭部が三つあり、それぞれが攻撃可能だという事を忘れていた。ファヴニール以外のモンスター型エネミーの攻撃を受けたのは初めてかも知れない。

それも大したダメージにならなかったが。最後らへんはそれぞれの頭が涙を流していた気がする。

 

そして剥ぎ取れたのは混沌の爪・・・まぁ久々に見たFGO素材だった。

今の俺には使い道とかも全く分からないのだが・・・やっとこの特異点でまともに剥ぎ取りが出来たので精神的には満足である。

 

戦闘慣れしてるエミヤとアイクはあまり疲労した様子は無いが、ネロやマスター、マシュは洞窟という閉鎖空間での連戦に疲れたようだ。

今回薬を飲ますのを忘れていた沖田も運良く病弱は発動しなかったようだが疲れている様子。

生前は室内での戦闘も多々あっただろう新選組に所属していたから問題なさそうだがやはり洞窟と屋内では勝手が違うのか。

 

モンハンの世界では洞窟といえどもモンスターが大暴れできるくらいには広く、頑丈だったからな・・・ラティオ活火山とかもはや天井までが高すぎて普通に外で戦ってるような感じだったし。

 

「あら、おかえりなさい。

うふふ・・・私からのとっておきのプレゼント、楽しんでいただけたかしら?」

 

「余は、少々疲れたぞ・・・。それに慣れぬ戦いをしたものだから小腹が空いた」

 

『それなら柿ピー食べるか皇帝陛下?』

 

「おお、用意がいいな。頂くとしよう。

うむ、うむ・・・。むぅ、この白い種の様なものは美味いがこの茶色いものは少し、か、辛いぞ!

だが、交互に食べる事でバランスの取れる、癖になる味だな・・・(ポリポリ)」

 

『え、ちょっと聞きたいんだけどその柿ピーどっから持ってきたものなんだいハンター君?』

 

『ロマンのお菓子棚。場所はマシュに教えてもらった』

 

『えぇ!?せっかく僕がニホンから取り寄せたお菓子を!?

しかもそれ、もしかして最後の1袋だったんじゃないかい!?』

 

まだ一つ残っていたから大丈夫だ。まぁ今ロマンを白い目で見ているマシュとマスターがその1袋を許せばだがな。食べるのならお早めをおすすめする。

 

と、そこで何やら前特異点で見覚えのあるアイドル・・・もとい音響兵器と先程から女神様の臀部を涎を垂らしながら凝視しているメイド服のキツネっぽいナニカが出てきた。

 

「・・・ねぇ、そろそろいいかしら?」

 

「あはははは!」

 

「先輩、大変です!敵性生命体が2基・・・トカゲか竜か、あるいはアイドルか・・・

とにかく蹴散らします!」

 

「よし、容赦なく倒してしまおう!なんかこの先もまた出てくる気がするし!」

 

「落ち着けマスター!確かにアレは碌でもない事しかしないだろうが無闇につつけばその方が危険だ!

そしてそんなことを言うとホントに出てくるから止めておけ!」

 

「ちょ、ちょっとまたそんな反応なの!?可愛くないへんな小鹿!」

 

「あはははは!美味そうな匂いがするのである!」

 

ついでに言うと出てくるだけじゃなく増えるぞ。カボチャやら勇者やらになって。

そういえば闇落ちもあったな・・・そっちは月の話だが。

 

ああ、女神様に消臭玉使わないと。キャットが今か今かと尻尾を振っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「というわけで、この2人は私がここに来る時に一緒に引っ張って来たの。

勇者への洞窟を完成させるためには、私ひとりでは心許なかったものですから。それで、この子たちにちょっとテストプレイをして貰ったの。それだけよ?」

 

「ふん。なーんの面白みも無いダンジョンだったけどね。

あ、でも地下洞窟ライブって新しくないかしら!?」

 

「うむ、そこの御仁から貰った肉は美味なのである!」

 

相変わらずキャットは何を考えているのかわからない。それが普通のバーサーカーではあるんだが。

とりあえず与えたこんがり肉を美味そうに食ってる。あの手袋(?)でどうやって持ってんだ?

いや、ヘルム付けたまま飯食う俺が言ってはいけないな。

 

だがハサン達も出来る気がするのだがどうだろうか?じぃじの口元に持っていった食べ物が消える所とか超見たい。

 

 

「あなた達はどうやらエリザベートとは面識があるみたいね。なら、こっちの子はどうかしら?」

 

「あはははは!」

 

「うーん、知らないかな・・・。エミヤは知ってる?」

 

「何故そこで私なのだ・・・」

 

「だって、さっきから「顔は知ってるけど性格が違いすぎて考えるのを放棄した」みたいな顔してたから」

 

「的確すぎる考察だな。君はメンタリストも向いているのではないか?」

 

藤丸立香をなめない方がいいぞエミヤ。なんせあらゆる時代、あらゆる英雄反英雄と仲良くなれるコミュ力:EXのマスターだからな。この程度は造作もないだろう。

人類最後のマスターは伊達ではないのだ。

 

「あはははは!では自己紹介とあいなろう!

我はタマモナインが一つ、タマモキャット!語尾はワン。趣味は喫茶店経営。好きなものはにんじんときた!

うむ、我ながらブレブレなのだな。だ、ワン」

 

「取って付けたように、だワン・・・!」

 

「笑っていたのは愉快だったからだ、アタシは笑い上戸なのでな。

あはははは!我はタマモナインが一つ、タマモキャット!ネコ言葉でイイカ?」

 

「タマモナインとはなんなのだ?」

 

「そうか、イヌ言葉でイイカ?」

 

「う、うむ??」

 

果敢にもネロが話しかける。が、無駄!

なんという言葉のドッヂボール!というよりデッドボール?もはや言葉で殴り合いしてる感じだ。

同じバーサーカーでもこんなに差があるのか・・・誰と比べてるかは言わないが。

 

「ふふ。思ったより楽しい反応ね。

その子と話すの、ちょっとしたコツがいるのよ。

タマモキャット、お手伝いどうもありがとう。でもどうして宝箱の中に入ってくれなかったのかしら?

あなたは最後の仕掛けのはずだったのだけれど。キメラを倒して、手に入れた宝箱の中からバーン、って」

 

「では、報酬にニンジンをいただこう!」

 

「宝箱、食べてしまったの?まあ、それは・・・ええ。それは仕方ないわね」

 

どういう会話だ・・・!?

2人の間には「すいません」で全ての会話が成り立つ日本人のような意思疎通手段があるのか・・・!?

もしくは関西人の「なんや」。

 

『いやはや、そこそこ楽しくはあったけどどうやらその島は骨折り損のくたびれもうけだったか。

まぁこういうこともあるさ!気を落とさずに、まずは首都ローマにでも戻って、っ!

という訳にもいかないようだ!諸君、新しいサーヴァント反応が接近中だ!』

 

 

 

ロマンが慌てたように言い切ると同時にそれはその姿を見せる。

前回にも戦闘を行ったバーサーカーのサーヴァント、暴帝カリギュラ。だが以前とは違い、軍は率いずにたった1人で()()()現れた。

さらに、纏う空気も異なっている。元々理性の色は見えなかったが、それにも増して更に荒々しくなっている感じだ。

 

確か召喚したマスターであるレフによって更に狂化をかけられたんだったか・・・?たった一騎で来させてもサーヴァントが五体もいるコチラに勝てるはずがなかろうに。

酷い言い方だが、これではただの無駄死にだろう。

 

「余の、行いは、運命、である。

捧げよ、その命。捧げよ、その身体。

全 て を !!」

 

「まぁ、随分と()()()()()()()()ようね。サーヴァントの扱いとは、そういうものでしょうけど。

・・・けれど、趣味のよろしくないこと」

 

『跳梁し、意思を用いず悪成さば・・・・・いや、これは少し違うか?

なんにせよ、ここまで犯されてしまっては自由、気ままとは程遠いな。衝動を抑えることを知らず暴れる様は野獣だ』

 

「・・・そうだ、野獣だ。最早、貴様は我が叔父上では無い!

叔父上は既に死んだのだ。無念の死であったろうと、余は今も思わずにはおれぬ。

しかし、しかし!死に迷い、余の前に姿を現すならば!引導を渡してくれる。それが姪として、ただしき皇帝としての使命と知れ・・・!」

 

ネロも覚悟は決まったようだな。

とはいえ、先程の洞窟探索の疲れが残っていると見える。流石にただの人間であるネロには度重なる連戦は辛いだろう。

だがここで言っても下がる訳もない、仕方ないのでアイクにフォローを頼んどくか。

 

マシュはマスターの隣で守りに徹してもらい、俺はいつも通り笛を吹いて後はエミヤ、沖田たちが数で押せば勝てるだろう。

 

 

 

 

「あぁ、ネロ・・・。我が愛しき、妹の子・・・」

 

そして予想した通り、敗北したカリギュラは光となって消えていった。最後の最後、理性の戻った瞳に自分の姪への親愛と慈しみを宿して。

ネロも少なからず心にダメージを受けたようで表情に陰りがみえたが、すぐにそれを振り払う。

 

「叔父上・・・。

・・・敵将カリギュラ、此処に討ち取った。「僭称」の皇帝をまた1人、屠ってみせたのだ!

見事な働きであった。礼を言うぞ、カルデアの者達よ」

 

「ネロは大丈夫?」

 

「優しいな、立香は。だが心配は無用だ。余はローマ皇帝なのだから。

・・・ふふ、連合打倒の暁にと約束した褒美はさぞ凄いことになりそうだな。ああ、もちろん怪物を差し向けて褒美だ、などとは言わぬぞ?」

 

「それ、私に言ってるのかしら?サーヴァントでもない人間の分際で、私に?

この時代の人間達の王は勇気があるのね。あなたは正しく勇者なのでしょう・・・ああ、女であるのが勿体ないわ」

 

おおう、女神様に喧嘩腰とは怖いもの知らずな皇帝様だ。それでも険悪な雰囲気でないのは裏表の無いネロの気質ゆえか。

 

ネロが女なのを心底残念そうに言うステンノにネロは自分は勇者でも女でも無い、自分はローマ帝国第五代皇帝なのだ。と自信たっぷりに言い切る。

その名乗りに面食らったような顔をしたステンノだったがすぐにあの意地の悪そうな微笑みを浮かべる。

 

「ふふ。あなたの事も気に入ったわ、ローマ帝国第五代皇帝。

いいでしょう、本物の女神の祝福をあげましょう。

今度は怪物じゃなくてよ?その怪物もそこの狩人さんに軽くあしらわれちゃったみたいだけど・・・。

あなた達の戦う連合軍。その首都の位置を教えてあげるわ」

 

 

「「「「!!」」」」

 

 

いよいよこの特異点もスパートがかかるか。

だが未だに姿の見えない()が気に掛かるな・・・。

 




話が進んでないですね・・・そろそろアイツを出すべきか。


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THE・スタイリッシュ

最終日に沖田さん来たァァ!!とか、
ドクターバイバイ・・・。とか、
土方さん( ゚д゚)ホスィ…とか、
ラオシャンロンおもしろ。とか、
ラスボスマジかよ。とか色々ありましたが、

遅くなってすいませんでした。


ステンノから敵連合の首都の位置を教えてもらった後、俺たちは再びネロの操船により体調をくずした兵士たちやマスターと共に陸に戻ってきた。

マスターが小声で「二度と船になんて乗らない・・・」と呟いていたが次の特異点の移動手段を聞いたらなんて言うだろうか?

流石にあちらの方が安定した船旅だと思うが。

 

「では皆の者!これより我らが首都、ローマへと帰還する!!ガリア遠征から続く長旅で疲れもあるだろうが、それならば尚の事休息が必要である。

首都に戻れば次の出陣こそが最後の(いくさ)になるだろう。しっかりと休むがよい!」

 

「「「「「「はい!!」」」」」」

 

確かに兵士達にも疲れが見えるな。少数精鋭の部隊だから行軍に支障は無いだろうが・・・帰路にはレオニダス一世がいる。

彼の宝具は低級とはいえ、サーヴァントたちの連続召喚だ。必然、兵士達も戦う必要が出てくるだろう。無論笛による強化はかけるが・・・兵士たちのためにもここは一気に倒してしまいたいな。

 

『沖田、前に渡した薬だ。帰りも何があるか分からんから一応持っとけ』

 

「あ、はい、ありがとうございます。・・・ってあれ?1本だけですか?前は何本も倒れるまで飲みましたが・・・。

血以外を吐きそうになったのは久しぶりでしたよ・・・?」

 

『その節は正直すまんかった。

でだな、あんなに多いと沖田も辛いだろうし、材料も勿体無いと思ったからな。全部を少しずつ混ぜて1本にギュッ!と凝縮してみたんだよ。どの程度効果が変わるか分からんが、まぁ仕方ない。

ちなみに味の保証も無い。』

 

「今さらっと恐ろしい事を言いましたね・・・」

 

入ってるのは飲めるものだけだからきっと死にはしないだろう。もう死んでるけど。

そして周囲の警戒をしていたロマニから通信が入った。

 

『君たち、前方にサーヴァント反応だ!

気を付けてくれ・・・って、えぇ!?』

 

「どうしたんですかドクター!?」

 

『それが、サーヴァント反応は約()()!それもいきなりその地点に現れたんだ!

だがほぼ全て反応は微弱なもので、確かな反応があるのは一騎だけ・・・これは・・・?』

 

言ってやるのもいいが、千里眼を持つエミヤがすでに戦闘態勢に入っているということはもうすぐそこまで来ているという事だろう。俺も笛を構えとくか。

 

そして、その集団が目に入ってくる。

 

「来ましたか、ローマ帝国第五代皇帝ネロ・クラウディウス。貴女は我が拠点へ足を踏み入れた。

即ち、これより私は拠点防衛を開始します。

進軍する敵の全てを打ち砕く。攻撃よりもなお勇ましく、防御よりも遥かに硬く・・・これぞ我がスパルタの拠点防衛術、その身をもって味わうと良いでしょう!」

 

「スパルタと言いましたね。では貴方は・・・」

 

狩猟笛の旋律で自軍の強化をしながら声をかける。

 

『気ぃ引き締めろよ、敵はランサー・レオニダス一世。かつて、テルモピュライの戦いで200万以上とも言われた敵軍を相手にたった三百人で互角以上の戦いをしたと言われる「炎門の守護者」だ。

その部下たちも含め守り、持久戦に特化したサーヴァントだ。皇帝陛下に兵士たちは疲れがあるなら無理せず引けよ?隙を見せればそこを突いてくるからな』

 

「ふむ、通常の弓矢ではあの盾は貫けんか。宝具級のものを投影すれば吹き飛ばせるだろうが・・・あの数をまとめて倒すのは難しいな。魔力も無限じゃない。ここは私も切り込もう」

 

「沖田は・・・もう突っ込んでるね。縮地を駆使して背後から斬りかかってるよ・・・。」

 

「しかし敵も円陣を組むことで背後からの奇襲にも対応しているようですね。

私達も行きましょう!指示をお願いしますマスター!」

 

アイクのやつは・・・お、あっちか。成程、アイクが地中から飛び出して攻撃を仕掛け、それで守りが崩れた所を沖田が止めをさしてるな。なかなかいいコンビじゃないか。

よし、それじゃあ俺も行くか!まずはすぐそこにいる兵士から・・・!

 

オラァッ!

 

「ぐあぁっ!」

 

うーん、盾越しだからか飛距離は縮んだがダメージ的には問題なさそうだな。このままどんどんいくか!

 

「あの琴(?)は1人では受けるな!必ず3人以上で受け止めろー!

怯むな、スパルタの守りを見せてやれぇぇ!!」

 

「「「スパルタァァ!!」」」

 

その叫び声は返事なのだろうか?

って受け止めた!?うおぉ!?

 

受け止めた上、槍で反撃してくるか。低級とはいえサーヴァントの持つ武器での攻撃を受けたらダメージがありそうだ。多少なら回復薬でどうにかなるとはいえ人間はモンスター以上にスキが無いので回復もしずらい。

 

たった1度の攻撃で学習して即座に対応してくるとは・・・これだから人間相手は難しい。やはりモンスターの方が気が楽だな。

 

仕方ない、()()はなるべく使いたくは無かったが・・・こちらのローマ兵たちも()され気味だ。被害を最小限に抑えるためには早急に()()をつける必要があるからな、仕方ない。

 

さぁ!スタイリッシュにいこうか!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネロと協力し、レオニダス一世を相手していたマスターとマシュ。

流石のレオニダス一世もだだっ広い平原で2人の英霊級の者を相手にするのは厳しいのか徐々に押されてきていたが、焦っているのは攻めている3人の方だった。

サーヴァントたちやそれに準ずるネロは問題無いが、それ以外の一般ローマ兵たちが明らかに劣勢だったのだ。

やはり遠征後の行軍に続き海路を往復した後戦闘をするには疲れていたのだろう。

 

4割程はネロの操船が原因だと思われるが。

 

ともかくこのレオニダス一世を倒せば彼によって召喚された戦士達も消えるはずだと攻撃を繰り返すが、やはり守りが硬い。

エミヤは確実に1人ずつ倒してるがその分時間もかかる。沖田とアイクも徐々に敵兵が慣れてきたのか、再び攻めあぐねている。

 

やはり魔力切れも覚悟してエミヤの壊れた幻想(ブロークンファンタズム)で一気に吹き飛ばすしかないかと思った時、この時代の戦場にはおおよそ相応しくない連続した爆発音が響いてくる。

 

いったい何処から?と視線を巡らすと・・・そこには(案の定)()()がいた。

 

『粉砕!玉砕!大喝采ィィ!!

そうだ!どんなに守りが固かろうと、どんなに甲殻が硬かろうと、爆発の前には無駄無駄無駄ぁ!

皆等しく吹き飛ぶがいい!!』

 

ハンターは先程までと装備が変わっており、二本の大きな角の様なものがついた顔全体を覆う頭装備と重厚な、海の神をイメージさせるかのような白い装備に身を包んでいた。

そしてその手に持つものも狩猟笛ではなくどうやら山刀のような物に変わっていたのだが・・・

 

なんとその山刀はハンターが振るう度に()()()()()()

 

そう、この爆発音はやけにスタイリッシュな動きで敵を盾ごと吹き飛ばしているハンターの刀から鳴り響く音だったのだ。

 

 

 

爆破属性。

MH3Gで登場した属性。その名の通り爆発によって相手に追加ダメージを与える属性。

モンスターが使うものとハンターが使うものでは少し違っているため、話すと長くなるのでここではハンターの使う爆破属性について軽く説明する。

武器でモンスターを攻撃するほどに爆破属性値が溜まり、モンスター毎に異なる蓄積値の値を超えると最後に攻撃した部位が爆発する。そのダメージは作品やモンスターによってまちまちであり、だいたい大タル爆弾1個分から、最大で大タル爆弾G3個分以上のダメージを出す場合もある。

また、毒同様全体防御率を無視できる。

さらに例えリーチの短い片手剣や双剣で目の前が爆発してもこれまたハンターにダメージは一切無い。とうとうハンターは粘菌まで制御するようになったか。そのまま例の菌糸類も制御出来ないものか。

 

 

 

矢切り。

武器種、「弓」の接近攻撃手段。横払い→袈裟懸けの二段攻撃で二撃目の方が威力が高い。

だが切れ味は黄色程度しかなく、スキも大きい上にダメージも少ないので小型モンスターの掃討程度にしか使えないだろう。

本来は名前の通り矢を使って斬るのだが()()()()には矢がない。なのでその場合どうするのかというと、どこからともなく取り出した山刀や小太刀で斬るのだが困ったことにそれが無駄にかっこいい。

そのため「新ジャンル」や「スタイリッシュ矢切りアクション」等と呼ばれる始末。

さらに()()()は条件を満たすと上記の爆破属性がついているので小型モンスターなどを斬ると簡単に吹き飛ぶのだ。

小型とはいえ、成人男性と同程度の大きさを持つモンスターを刀の一閃で爆殺する様はまさにスタイリッシュ。

ゲームを間違えてないだろうか?

 

 

 

ハンターは刀を振っている手とは逆の手に一応主体である弓(?)を持っているのだがその光景に目がいってしまいマスター達は気付いていないらしい。

 

「うわぁ・・・なんかもう、うわぁ・・・」

 

「マスター、見てはいけません!こちらの戦いに集中してください!」

 

「また面白そうな物をだしているな!まったく、ハンターは余を飽きさせん。やはりなにか一つくらい譲ってはくれぬだろうか?」

 

普段の暴君ネロならば否が応でも徴収と言って手に入れただろうが今は戦時中。それも自分の帝国のために戦ってくれる客将から巻き上げるような事はしないようだ。

 

そうこうしてるうちにレオニダス一世の召喚した戦士達も百人以下にまで減り、遂に決着がつく。

 

「今です!」

 

「任せよ!はあっ!」

 

「ぐっ・・・!やはり、守るもの無き戦いでは・・・」

 

そう言って消えたレオニダス一世。彼が消えた事によって残っていた戦士達も消えていく。

 

「ふぅ。こちら側の戦死者はいないか?次の戦いに備え、今は兵士1人でもおしい。怪我のある物は早急に手当てせよ!」

 

「皆もお疲れ様。ケガとかしてない?」

 

「怪我は無いですが、なんと言いますか張っていた力が抜けたというか、虚脱感がありますね。あの薬の効果だと思いますが・・・1戦終わると効果が切れるのでしょうか?」

 

『ちゃんと効果はあったか。いやーよかったよかった』

 

(あの爆発した刀については質問してもいいのでしょうか?)ボソボソ

 

(やめておきたまえ。どうせ聞いても我々の理解の及ばないことなのだろう)ボソボソ

 

「それにしても集団戦は慣れてましたが盾を持たれるとあんなに戦いにくいんですねー。

生前にはつけてたとしても籠手くらいのものでしたし。それも土方さんや私は斬っちゃってましたし」

 

それは腕ごとという事だろうか?と誰もが思ったがあえて聞く者はいない。自分から地雷を踏み抜くのは馬鹿のすることなのだ。

ちなみに薬の量が減ったからか、沖田がバーサーカーソウルを発動しなくなったのでひっそりと安心しているマスターであった。

 

戦闘が終わってすぐに移動というわけにもいかず、一行はその場で一先ず休憩をとっていた。

再出発は大体30分後として各々休んでいたのだが・・・ここで凶報が届く。

 

 

『大変だ君たち!そこにもの凄いスピードで()()()()()()()()()()()()()()!!パターンからして恐らくは竜種、その反応は()()()()前回のファヴニール以上だ!

あと五分程でそこに着いてしまう!早く逃げるんだ!』

 

 

「え・・・?」

 

真っ先にそれを理解して行動をおこしたのはこのような事態を想定していたハンター。

だがそれでもよりにもよって戦闘後で兵士達が疲れているこのタイミングで来るか、と内心舌打ちしながら音量を最大にした腕輪で知らせる。

 

『お前ら全員走れぇー!荷物も武器も全て捨てろ、今ここに竜が迫っている!怪我人から馬に乗せて退避させるんだ!

死にたくなけりゃ走れ!』

 

何を言っているのか理解出来なかったのか、しばらく呆然としていた兵士達だったがすぐに慌ただしく走り出す事になる。

 

「いや・・・どうやらもう手遅れのようだぞハンター」

 

 

 

グルアァアァァアァァ!!!

 

 

 

もはやローマ兵たちにも見える所まで来ていたのだ。

青空に浮かぶ赤い甲殻に、空を抱くかのように巨大な翼。人間の顔よりも大きいであろう鋭い爪が翼や足から生えている。そしてまるで樹木のように太く、触れただけで串刺しになりそうな棘だらけの尻尾。

その目は明らかにこちらを捉えており、一直線に向かってくる。

 

 

戦場に、「咆哮」が響く




ハンターの使った弓。わかる人には分かりますよね。


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