”とばされ”日記 (一般通行人)
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一冊目 MH
1~3日目


初めまして、一般通行人です。
あらすじにもある通り、処女作+文才無しの為、「ないわ」と思った時点でお戻りください。
そして、一話一話の文字数は少ないので、ご注意を。
さて、それではこちらが一冊目の日記でございます。


『一日目 晴れ

 どうしてこうなっているのか私には分らない。何故、何故私があんな奴に良いように使われなければならないのだろうか?そもそも神なんぞいたのか、そう驚く他なかった。

 唐突に『アルバトリオン倒してね☆』などと言われて此方の世界に落とされた。

 どうやらポケットに説明書を入れていたらしく、そこには”ほぼチート転生状態だから安心してネ!”なんて書かれていて、更には君には球が尽きない改造ハンドガン(神造兵器)改造スナイパーライフル(対化け物用の化け物)をプレゼントするなどと書かれていた。

 その後、周りを見ると書かれていたSR(スナイパーライフル)とハンドガンが置いてあった。

 それらを携帯し、辺りの散策に出かけるとリオレウスがいた。

 まさかのMHの世界(人外魔境)だった。どうしようもないので手にハンドガンを、背にSRを背負い歩き出した。

 今日は何とか寝床と食糧は確保できたので、後は村に行く事、生きぬく事が第一目標だ。

それでは今日はもう寝る。

 

memo

・≪地形≫

拠点の北東にて食べられる木の実やキノコが群生している。また綺麗で、十分に飲める程の水もあった。

地形や出現モンスターなどから見てここは”孤島”だと思われる。

・≪銃について≫

射撃音は何故か鳴らない。

ハンドガンで、鉄鉱石と思わしき石に撃ったところ、後ろの壁も貫通したため、威力は高い。

ハンドガンの方は結構軽く、SRは少し重いが普通に持つ事が可能。

撃った時の反動は全くない。

水を弾いた。

傷が全くつかない。

 上記の事柄は説明書にあった、”ほぼチート転生”による特典だと思われる。

・≪身体能力≫

全体的に身体能力は超向上している。

イビルジョーが近くに居ても気付かれないので、隠密行動はEXで表せるほど高いと思われる。

その他は不明。』

 

 ♦

 

『二日目 嵐のち晴れ

 本日もいい天気だと思ったら唐突に嵐が来やがった。クシャルダオラがいたのでその所為かと思われる。

 嵐が去って行った後、昨日食料を取った場所に行ったら荒れまくってた。今後しばらくはあそこで食料は取れないかと思われる。洞窟に隠れていて良かったと思うし、古龍は相当ヤバい、それを狩るハンターもヤバいと思った。

 食料に関しては昨日とった分が残っていたので平気だった。

 これを書いている時点では、まだハンターと出会っておらず、今の状況を考えると人との接触は難しいかと思われる。

 なんか業務連絡的な書き方になったが……気にしないでおこう。

 今日は他に特に何も無かったため、寝ることにする。

 

memo

・マップ全体が荒れているため、出かける場合は足元に注意。

・洞窟内で恐ろしく頑丈なクモの巣を採集出来たので、翌日釣り竿か何かでも作ろうと思う。』

 

 ♦

 

『三日目 快晴

 今日はマップ全体を探索してみたが、成果としては”ハンドガンの一発でドスジャギィを殺せる”という事と、湖の方面は全く被害が無い。という事だった。

 なのでそこらへんに落ちていた頑丈な木の棒と、昨日洞窟で採集したクモの巣で釣り竿を作り、そこら辺に居たカエルを餌にした。子供の頃よく父親について行って釣りをしていたおかげかガノトトスが釣れて驚いた。

 突進してきたので、回避しつつSRで撃ったが不思議な壁によって阻まれたためモーションが終わってから再度射撃を試みた所、一撃で沈んだ。

 この威力はおかしい、一体どこまで通用するかは不明だが、確実に攻撃力だけは(・・・・・・)強い。

 そんな事を考えながら再度釣りをしていると、今度はマグロが釣れた。

 二つとも焼いて食ったら美味かった。マグロの方は元の世界とほとんど変わらず、しかも一級品レベルだと思われるほど美味かった。ガノトトスも引け劣らず美味かった、特に腹の部分がなんとも言い難く、油はのっているものの、調味料を一切必要としないような素材の味、引きしまってはいるものの、硬過ぎず柔らかすぎずといった噛みごたえ。

 兎に角”食”とはすばらしいと思った。

 話は変わるが今日アイルーと出会った。とにかく可愛かったな。ニャーニャーとしか言っておらず少し残念であった事をここに記す。

 ダンジョン飯を思い出す一日となったが、今日はこの辺で寝る。

 

memo

・自信の防御力は低いもよう。

・ハンターと会えず仕舞いなので、探し始めたい。

・ドスジャギィの肉は固くて食えたもんじゃない。』




ご指摘、批判、感想など大歓迎ですので、もし気が向いた方は書いてくださいると励みになります。
なるべく良い日記を目指して書いてまいりますので、何卒、よろしくお願い致します。


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4~6日目

「N」キーのカバー?のような物がとれて打ちにくい今日この頃。
皆さんはお元気でしょうか?私は胃が痛いです。
まぁ、そんな事はおいておいて、一冊目の続きです。どうぞ。


『四日目 晴れのちくもり

 色々と散策してみた結果、荒れていたエリアが全て元どうりになりかけていた。

 やっぱり人が狂ってるなら自然も狂ってるなぁ、と思った。

 その後、洞窟などを転々と移動したところ、ある洞窟で三つの巨大な死体と一つの卵があった。

二つはリオ夫妻で、もう一つはジンオウガだった。恐らく縄張り争いか何かで相討ちになったのだろう。卵は今にも生まれそう、というか俺の目の前で生まれてしまった。その所為かは分らないがその子……銀レウスが懐いてしまった。(今は洞窟内で二人並んで寝転がっている)

 ボーっとしていたらその子がいきなり両親とジンオウガを食いだした。自然界って怖い。

 レウスさんの肉を三分の一程度食べた所で満腹になったようで、そのまま寝転がってしまった。そのままポカーンとしていたら気付けば夜だった。

 腹が減って仕方なかったため、レイアの肉に火を通し食した。そしたら噛みごたえが凄く、かつジューシーで滅茶苦茶美味かった。なお、鱗が堅かったため、肉を取り出すのはきつかった。

また、食べている途中、紅玉が見えたのでとりあえずポケットにしまった。ラッキー。

 その後は銀レウスにくっ付いている。とりあえずこれを書き終えたら寝ることにする。

 

memo

・銀レウスの名前は友のあだ名を借りて、”ザック”と名づけることに決定。

・ザックが居るため、人間との接触がより難しくなった。』

 

 ♦

 

『五日目 晴れ

 今日はザックの飛ぶ練習をしていた。生後間もないにも関わらずあいつは30秒ほどだが飛んで見せてくれた。子供というのは成長が早いものだな。

 他にもブレスの練習でもさせようかと思ったが、なんかクルペッコ相手に無双していたので目を逸らしてしまった。さすがに丸焼けのクルペッコ持ってこられても食えないな。

とりあえずザックがまるまる食べてしまった。死体は処理できたが流石は銀レウスとでも言うべきか……

 後、相も変わらず人間とは出会っていない。まともな食事も摂れていないので(最近はモンスターしか食していない)早く村か町に行きたいところだ。

その場合ザックと別れることになるが、致し方ない。

といってもザックなら一人でも十分に生き残れるだろうから問題は無い(もう両親とジンオウガを完食済みで、強さも十二分)

 そろそろ寝ることにしようと思う。ここ最近は早寝早起きが出来ていて、実に体の調子がいい。

 

memo

・ありえないほどに人が来ない。』

 

 ♦

 

『六日目 くもり

 朝起きたらザックがでかくなっていた。恐らくだが昨日の二倍はあるだろう。

どうなっているのかは分からないが、相当成長が早いようだ。

 相も変わらず俺には懐いているらしい。可愛いのは確かだが、いかんせん体格がでかい。もしかしたら明日になれば俺を乗せて飛べるかもしれない。

 他にも、今日はザックがラギアクルスを狩ってきた。

持ってきたときには目を見開いたが、まぁ成長しているという事なので気にしないことにした。

自分はいらないと伝えた所それを理解したのか、自分で食べきっていて、正直言って生態系が崩壊しそうで怖かった。

 また、今日はモガの村を見に行ってみた所、G級と思わしきハンターが五人ほどで警備をしていた。

人間がいた事にひとまず喜んだが、話を聞くと、どうやら最近異常なモンスターが増えてきたらしい。

それと、アルバトリオンというモンスター()が現れ、それに何人もの最上位ハンターが殺されたらしい。

 どうやらここは人外魔境では無く、普通の世界線らしい。

普通とは線引きがあいまいだが、化け物ども(プレイヤー)が住まう世界では無いので恐らく普通だ。

人と出会えたことと、ここが普通の世界線だったという事に喜びを感じつつ、今まで出会ってきたモンスターの素材を売却したのち、食料を買いあさった。

 どうしてそんな装備(ライトボウガン)でこれほどまでに狩りが出来るのか?と聞かれたが、運が良かったという事で切り抜けた。

 その後ザックのもとへと戻り、買ってきた食材の五分の一と、ザックがいつの間にか狩ってきていたイビルジョーの肉で昼食、夕食をとった。

 それと、村に居たハンターによればもうすぐここにギルドから上位ハンターが派遣されるらしい。何やら古龍にも匹敵するリオレウス希少種が現れたとか。面倒なことになった。

 とりあえずそろそろ終わる。お休み。

 

memo

・ザックを何とかどこかに隠さないとまずい。

・イビルジョーの肉は良く分らないうまさがあった。』

 




個人的に、MH3Gのローラちゃんは好きです。


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7~9日目

前回の後書きで「ローラちゃんは好き」と書いたのを思い出して、一部蛇足となる文を書きました。ご注意ください。
では、日記をお読みください。


『七日目 くもり

 今日も今日とてアルバトリオンに関しての情報を集めながら過ごしていたら一人の少女を助けた。

と言っても、彼女に近づいていたラギアクルス希少種を遠くからハンドガンで5発程度撃っただけだが。

なので彼女の名前も知らなければ素性も知らない。近づいて言葉でも交わしていれば情報を引き出せたかもしれなかったのだが……。

 とりあえずその後はザックに乗り”渓流”を目指し旅立った。さすがにこの場に居続けるとギルドに目を付けられるのと、集めた情報によれば、アルバトリオンはゲームと同じく、”神域”に居るらしく、暴走中とのことだ。

 なのでユクモ村まで行き、その後アルバトリオン討伐隊の後を追い一緒に行く。そういう考えだ。

勿論、ザックに乗って追うが、見られるとまずいので超上空飛行はしておくつもりだ。

ザックに乗りしばらくすると渓流が見えたので、着陸した後洞窟に潜った。

 そこで色々とモンスター達とゴタゴタがあったが、ザックの咆哮一つで収まった。スゴイが、あれは鼓膜が破れるかと思った。しばらくは勘弁だ。

 

memo

・どうやらニ日後の早朝、討伐隊は出る予定らしい。

・ザックの大きさが金冠サイズにまでなった。』

 

 ♦

 

『八日目 嵐

 朝起きたら外が酷い有様だった。

どうやらハンターとの戦い直後のクシャルダオラが来ていたらしく、そこらじゅうに手当たり次第八つ当たりをしていた。

 うるさく、機嫌も悪かったため、ついSRの照準を頭に合わせ、引き金を3回ほど引いてしまった。

風に阻まれること無く銃弾は直進し、激突。クシャルは即死だった。

 それを見たらしいモンスター達が一斉に喜びの咆哮を上げ、その後、各々から貢物のような物が送られてきた。

悪い気はしないが、他の人間から見たら相当ヤバい光景なのは間違いない。

それらは朝食、昼食、夕食と、三食に分け、食べきった。

 アルバトリオンを倒したら(モンスター)と宴会でも開こうかな?

俺がそんな考えに至るレベルで、彼らは俺を上位種だと認めてしまったらしい。

正直まずい。俺はアルバトリオンを倒したら消えてしまうのだから心が痛む。

 そんな事を考えたが、あすは討伐の日なので早めに寝ることにする。

 

memo

・討伐頑張れ。

・皆に別れの言葉を言ってから出発するように。以上』

 

 

 ♦

 

『九日目 天災

 まず最初に、この日の分は戦闘が終了して、送還された場で書いている。

 朝早く起き、渓流に居た皆に別れを告げ、ザックに乗ってギルドの討伐団にこっそりと着いて行った。

別れを告げた時の皆はどうやら俺の言葉を理解していたらしく、驚いている奴もいれば、悲しそうにしている奴もいたりと、混乱の渦にのまれていたが、結果的にはみんな納得はしてくれた。

 その後、先ほど書いたように討伐団について行った。

しばらくすると”神域”に到着して、ザックから降りて周囲を警戒しながら進んだら、辺り一面の血の海だった。

そこらへんには防具やら、武器やら、道具やら……酷い惨状だった。

とりあえずザックには”いのちをだいじに”と命令しておいたが、相当ヤバい相手みたいだ。さすが神様(モンスター)だな、そう思った。

 歩いていると、アルバトリオンを見つけたので、遠くからSRで五発程度撃ったらよろけた。その後突進してきたので、脳天目がけてハンドガンとSRを両手に構え、乱射したら呆気なく倒した。

 その後は体が消滅し始めたので、ザックの頭を抱きしめながらMHの世界から消えた。

それで物語はおしまい。その後どうなったかは知らない。が、ザックは強者として君臨しているだろう。

 もしかしたらあの世界線自体が無くなっている可能性も否定できないが。

 

memo

・割と楽しい九日間だった。

・何故だか知らないが目から汗が一粒こぼれ落ちたのが謎である。』




一章はこれで終わりです。短いでしょうが、私にはこれが限界でした……
次から新しい世界に”とばされ”ますので、次回も読んで頂けると嬉しいです。


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二冊目 新・光神話
1~2日目 ハンドガンは強いと思う


お久しぶりです。一般通行人です。
約一ヵ月空いたのは出来れば目を瞑っていただきたい。
それでは、新しい世界(二冊目)です。何なりとお読みください。



『一日目 晴れ

 どうした事か、装備は付けたまま、また神様にどこかに送られた。

着いて周りを見てみれば普通の町だった。だが、人々は逃げ惑って、辺りには死体がいっぱい。

 何なのかと、上空を見上げたら魔物がいた。それも”パルテナの鏡”に出てくるあいつらだ。

 パルテナ世界ははっきり言って、賭けだ。

あの神がホンキ度を幾つで設定したかでクリア難易度は一気に変わる。

 そのため気が滅入りながらも、何か違和感があったのでポケットをまさぐるとまたもや紙があった。

内容を纏めると、”ハンドガンをフルオートに改造しておいたゾ☆後、とりあえず七日間生き残ってネ☆”とのことだった。思い出しただけでも殴りたくる。

 仕方ないと諦め、フルオートになったハンドガンで適当にそこらの敵を蹴散らす。幸いにも威力は十分通用するようで、雑魚敵は一発で沈んでくれる。

 襲われていた人達を助けつつ殲滅していたため気付かなかったが、どうやらハートを回収していたらしい。

俺には無用の長物なので、もしピット君に会うようであれば全てあげようかと思う。

 しばらく後、殲滅が終了したので町の人々の方を向くと、英雄だと言う者と、化け物だと言う者の二種類に分かれていた。こればっかりは仕方のない事なので何も言わず町からは退散した。

 退散したのは良かったが、外にも敵は居たので遠くの敵はSRで撃ち、近くの敵はハンドガンで仕留め、多少の安全は確保した。

もしかしたら冥府軍に目を付けられるかもしれないが、その場合はそっこう逃げるつもりだ。

 少しした後町の方を向いたら天使が飛んでいたので、ピット君と入れ違いになったのが分る。

ここで会っておけば後々楽になったのだろうが、いかんせんタイミングが悪かった。

 神の道具になったり、所要人物とは入れ違いになったり……もしかしたら俺は幸運ステータスがE⁻か何かなのかもしれない。

 日記で愚痴っていても仕方ないので、落ちつくためにもそろそろ寝るとする。

 

memo

・フルオートでのブレはほとんどない。

・食事がとれなくて腹が減った。』

 

 ♦

 

『二日目 くもり

 朝起きたのち、体を確認してみたが、異常などは一切無かった。

ので、即座に食糧探しに行動を移した。空腹が酷かったため、エイムが多少ぶれていたのは言うまでもない。

 食料を探しながら考えていたのは、今回の指令だ。

今現在の武器ならそこらへんの雑魚敵であればすぐに方が着く。それに、俺は主人公ではないため、ボス戦などもあるはずもない(ここでフラグを立ててしまった)。それなのに何故神は今回の指令を下したのか謎である。

 しばらくして、綺麗な泉と、その周囲に生えている野生の野菜を見つけたのでとりあえず食ってみた。

見た目は人参だったので普通に食べられると思っていたが、味は蒸かしたジャガイモだった。衝撃が大きすぎて忘れられそうにない。

ブドウなどもあったので食べてみたが、普通にブドウの味だった。ここはなんとも理解に苦しむ世界だ。

 まぁそんなこんなで食料は確保できたのだが、問題はその次に起こった事だ。

何が起きたかと言えば、ツインべロスが襲ってきた。一体どういう事なのかと疑問にも思ったが、とりあえず距離をとりつつ、常に奴を中心に円を描くように動きつつ、ハンドガンのトリガーを引きっぱなしにした。

 相手の行動はどうやらゲームと変わりないようだったので助かった。

突進のモーションを見せたら速攻で横へと逃げ、火炎弾が来たらSRで相殺し、尻尾薙ぎ払いは遠くに居るのでまず使ってこない、と結構戦えていた。

 しばらく(およそ十秒ほど)撃ち続けていたらツインべロスを討伐することに成功した。

なぜこいつが出てきたのか悩んでいたらポケットにまた紙があり、そこに”適当なボスモンスターを毎日(強化した状態で)送り届けちゃうからね!”などと書かれていて、つい衝動的にその紙を破り捨てた。

送り届ける?送りつけるの間違いだろう。と心の中で今でも思っている。

 今日がツインべロスだったので明日は恐らくガイナスかそこらだろうと思う。ので、明日は頑張ってみようと思う。あの冥府の神様が来ない事を祈るばかりである。

 

memo

・ボスモンスターの体力は結構多い。

・最近生き物を殺すことに抵抗が無くなってきていることに気がついた。

・初日で気にしていたホンキ度だが、恐らく雑魚は4前後、ボスは8前後だと思われる。』



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3~4日目 敵はデカイ

基本的に、この小説は一つの世界が書き終えてから一気に投稿なので、不定期です。
お許しを……
では二冊目の続きをどうぞ。


『三日目 晴れのち子死神

 今日は運のいいことにピット君と会う事が出来た。その際、回収していたハートを全てあげたら結構喜んでくれて、お礼にと色々と食糧をくれた。あげて良かったと思う。

ただ、気になる事と言えば、彼は攻略が早すぎる気がする。まだストーリー開始してからあまり日が経っていないのにもかかわらず、今はもうパンドーラを探しているらしい。もしやプレイヤーか?とも思ったが、どうせあの神が弄ったのだろうから気にしないことにした。

 問題はだ、ピット君が帰ってから食事にしようとしたらビッグ死神が大量の死神を連れて昨日から居る広大過ぎる平野に登場した事だ。死神だけでも厄介なのに、あのビッグ死神も出てきやがった。

 はっきり言って無茶苦茶な戦いだった。子死神が辺り一面を埋め尽くし、ハンドガンで一掃しながら死神をSRでたおしたと思ったら次から次へと子死神が……十分ほどで死神は片付き、残るは仁王立ちしていたビッグ死神のみだったので、腹いせに遠くから小指にSRを何度も何度も執拗にブッパしまくった。十六発程度で頭から光が出ていたので、とりあえず五発ほどまた小指にSRを撃ったのち、顔面に五発ほど殺意を込めながら撃った。

 久しぶりに疲れた日だった。こんなに疲れたのは恐らく高校生の時の駅伝以来だと思う。まぁ、おかげで腹も空いて、果実が美味かったわけなのだが。

 今日がビッグ死神という事は、順番はあの神様の気分次第。なら明日くるボスは予測不可能という恐ろしい事態になった。明日が憂鬱で仕方ないと思うのは全てあの神様のせいにしても怒られない気がしている。

 そろそろ今日の分は終わる。なお、今日の日記は食事をした後そのまま寝てしまったため、後日書いたものである。

 

memo

・雑魚敵は適当にハンドガンを撃ち続けていれば勝手に消えていくので気にせずとも良いかも。

・ここでの昼夜の時間はマイクラ世界並みに短い。』

 

 ♦

 

『四日目 雨(水ではない)

 まず最初に一つ書くとすれば、ピット君スペシャルアタック使いすぎだと思う。

 どうして約五分おきに斬撃だったり矢の雨だったりビームが降ってくるんだ。と文句を言いたいのだが……こればかりはどうしようもないと思うので我慢することにした。

 さて、他に今日あった事と言えば、ブラピ君と出会った事かな。何の用かは知らないけども、攻撃してきたので避けた後に威嚇射撃をしたら警戒されたまま帰って行ってしまった。撃たなければ良かったと今でも後悔している。

 というかブラピがいると言う事は、もうパンドーラを見つけたということで……天界と地上界じゃ時間の流れは違うとすれば辻褄も会うが、いかんせん理解しがたい。ので、もう「RTAをしている」と思う事にする。

 他には、今日のボスの事だが何故か”真・三種の神器”が出てきた。ピット君より先に進むことに違和感は残るが倒す他なかったので、SRを左手に構え、ハンドガンを右手に構えて迎撃した。その時も光線の雨が降ってきたり、地面が割れたり、抉れたりしたがどうにか生き残り、撃退できた。

 終わった時には、辺りは何も無かったかのように自然な景色が広がっていたため、あの神様も一応仕事はしている事が確認できた。

 今日は疲れたのでもう終わることにする。

 

memo

・今日食べた果実に不思議な約3mm³程の虹色に輝く石?があった。堅かった。

・思ったのだが、パルテナ様とかこっちの神様に気付かれたりしないのだろうか?』




RTAを一回試しにパルテナでやりましたけど飛翔とかムービーとかで結構時間が延びるんですよね。あぁ、ちなみに時間は4:56:34でした。


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5~7日目 ボス、ボス、ボス

さて、今回の世界もまた三話で終了です。
短すぎるでしょうかね?手ごろに、暇つぶしに、そんな風に仕上げたいのですが……
……そもそも文章力をあげなきゃだめですね。
二冊目ラストをどうぞ。


『五日目 晴れ

 今日はボスもそこまで目立ったやつでもなく、誰かキャラクターに出会うこともなく、何かあるわけでもない一日だった。

 ので、いきなりボスから書く。

今回のボスは、通称”プリケツ”。ハデスの心臓だった。別段早いわけでは無かったので、SRを五発当てたら倒せた。

 しかし、呆気ないなとも思っていたらブラピが登場した。どうやら危険分子の俺を抹殺しに来たらしい。

物騒だなとも思いつついつも通りの戦い方で撃って撃って撃ちまくった。結構早かったため、弾が全然当たらなかったのが辛かったと思う。

 だが一応撃退には成功した。なので、一回捕まえて話を聞いてみたらどうやら明日には冥府に突入してラストバトルになるらしい。そのため、俺がいることが不安だったようでこうやって倒しに来たらしい。

何とも堅実な考えだと思いつつ、俺は邪魔しないと伝えると安心したように帰って行った。ガーディアン戦は怪我しないようにしてほしいが……無理かな。とまぁ、こんな感じだったので、頭の隅でピット君の恐ろしさ(進行速度)に戦慄しつつ、果実を貪った。

 それにしてもご都合主義すぎる気もするが、あの神様だししかたないと思える。全く持ってあの神は俺に何をさせたいのか不思議でならない。

 

memo

・毎日果実しか食べてないとジャンクフードとかが恋しくなってたまらない。』

 

 ♦

 

『六日目 不明

 朝起きるとボスラッシュの待機部屋に居た。何を言っているか分からねぇと思うが俺も何を言っているのか……というネタは置いておくとして、どうやら今日と明日はボスラッシュをクリアしなければならないらしい。とりあえず今日の成果は、

・魔獣ツインベロス:問題なくクリア。

・魔王ガイナス:コンビネーションに苦戦しつつクリア。

・再生ヒュードラー:三つの首が別々に来たが、一体一体なので問題は無かった。あと倒した時のセリフが個人的には好き。

・ビッグ死神:元々この世界に来てから一回戦ったため問題なくクリア。

・邪神パンドーラ:爆弾が重すぎて蹴れず、爆発に巻き込まれるなどあったが、何とかクリア。

・ブラックピット:ジャンプ台が楽しくて遊んでたら切れてしまったので大急ぎで撃破。

・魔神タナトス:SRでも壺は破壊出来なかったのが驚きだった。が、ドクロなどを銃弾ではじき返せる事が分った。その後無事撃破。

・星獣クラーケン:宇宙空間はとても幻想的で景色に見とれていたら触手で潰されそうになって焦った。とりあえずは撃破。

・冥界女王メデューサ:兎に角デカイ。ゲームでは飛んでいたが、俺は飛べないため、地面からSRで顔を狙撃。石化は何とか全て回避できたので上々だと思う。無事クリア。

 

体力が減ってきたため”神のドリンク”使用:残り四つ

 

・聖鳥フェニックス:口を集中して撃ってたら呆気なく倒せた。クリア。

・剛力のロッカ:後ろに回り込むのが結構難しかったが、とりあえずは撃破完了。

・初期化爆弾ジェネレーター:接近戦が出来ないのが辛いが距離を開ければ問題はない……が、どうやら俺は相手に連携をされるのが苦手らしい。無事撃破は出来たから良いのだが。

・静寂のアロン:執事(バトラー)って強すぎやしませんかね?これまでで一番やりずらかったぞ……一応クリア。

・電光のエレカ:とりあえず可愛かった。撃つのに抵抗があったが、殺らねば殺られるので仕方なく撃破。彼女とお茶でもしてみたかったなぁ……

と、これらのボスと、その感想を含めて書いてみた。

 後は後半の皆さんなので、明日は頑張って終わらせようと思う。

 

memo

・案外サクサクいっていて怖い』

 

 ♦

 

最終日(七日目) 不明

 起きて一番にやった事は銃の手入れ。ほとんど必要がないが、気分的に、というやつだ。

 それが終われば今度はボスラッシュへと足を延ばす。今日(昨日)戦った者達はこいつらだ。

・オーラム大陸の核:とりあえずSR二発撃ったら倒せた。脆すぎて苦笑いしか出なかった。

・オーラム要塞リアクター:今度はSR四発で沈んだ。もはや訳が分らない。なお、グラインドレールには乗れなかったため、その場で速射した。

・オーラムラーズ:さすがにこれはSRとハンドガンで全力で挑んだ。避けるときのジャンプ台が中々に判定がシビアで足が痛い。

・ピットのからだ:射爪だったため、接近戦に持ち込まれ苦戦。距離を開けても銃弾が弾かれる、と中々に強い敵だったが、不意を突いて急所を蹴りあげ悶絶した所に容赦なく連射。勝利を収めた。

・戦車の主:光の戦車に自分も乗っていたので、始まった瞬間、敵に向かってハンドガンのみを向けてブッパしながら障害物を避けていたら勝っていた。

・女神パルテナ:さすがに女神に奇跡を使われては死ぬので、SRで怯ませた後、近づいて口にハンドガンを突っこんでトリガーを引きっぱなしにする。外道だが生き残るためなので気にしない。

・混沌の遣い:追い込み漁の要領で真ん中の檻に閉じ込めた所に全弾速射。雑魚も湧いてきたけどハンドガンで殲滅は楽だった。これを二回繰り返してたら終わっていた。

 

昔パンドーラには苦戦したためここで”神のドリンク”使用:残り三つ

 

・女戦士パンドーラ:なんで美女って心がダメな奴しかいないのかが不思議でならない。爆弾を撃ち続けたり、ワープで出てきたところを撃ったりして普通に撃破。体力は結構持って行かれた。

・ハデスの心臓:直線上に来たところをSRで滅多撃ち。ノーダメクリア。

・マグナ&魔王ガイナス:コンビネーション強すぎませんかね?これまでで一番苦戦したと思われる。

 

体力不足のため”神のドリンク”使用:残り二つ

 

・パルテナもどき:始まったら即接近、ハンドガンの銃床で殴ってひるんだすきに全弾掃射。が、最後の最後で瀕死にまで追い込まれ後、倒した。

 

”神のドリンク”全て使用

 

・真・三種の神器:レーザーや光線、また地割れを回避しつつ堅実にダメージを蓄積させていき、約五分ほどで撃破完了。

以上だ。倒し終わったら即飛ばされた。もう少し感傷に浸る時間とかもとって欲しいものだが……

 まぁいいや。とりあえずこの世界とはお別れをし、また別の世界に居る。

 

memo

・SRの重要性を知った世界だったと思う。

・神様は一体何を考えているのか気になる。』




ボスラッシュのハードは本当に辛かったです。何がって心臓がちょこまかちょこまかと動きまわって射爪じゃあ中々攻撃が出来なくて……
ただ、狙杖でいって、ホーミング付けたらすぐ終わって悲しくなった。っていう思い出があります。


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三冊目 DQ3
一日目~三日目 丁度いい。


遅れました。それと、最終話までのストーリーは立てました。


『一日目 晴れ

 今回の世界は前回とは打って変わって、平和でのどかな世界だった。そう思っていた。

 もはや当たり前のようにポケットに手を突っ込む。そして、紙に目を通す。

紙にはいつも通り紙からのメモが書かれており、内容は

”まずは恒例の強化部位紹介から入ろう。今回は君自身に能力を付与したんだ。一つは千里眼を馴染ませた、目を凝らせば五キロ先までは鮮明に見えるはずだ。二つ目は銃の出し入れが自由に出来るようにしておいた。不思議な力で自由に銃を消せるし、出せるしとで結構有用だと思う。さて、次はこの世界の滞在日数だ。ここには次の指令を達成するまで居てもらう。指令とはに、君には透明な球体と、ある機械を入手して欲しい。この二つは近づけば銃が共鳴するからそれを頼りにしてくれ。では私はこれにて失礼するとする。健闘を祈る。”

 これを読んだ時一瞬目を疑った。これを書いたのは本当にあの神なのか、今でも分らない。

あのふざけることが生業のような神がいきなりまともな文章を書いていて、正直明日明後日にでも天変地異が起こりそうで怖い。

 読み終わった後は、練習も兼ねて銃を消してしてみた。不思議な力とは一体どんなモノなのかとワクワクしていたが、いまいちよく分らなかったため、その時は少しばかり残念だった。

敵の奇襲なども怖かったのでとりあえず銃は二つとも出現させ、いつも通りSRを背中に、ハンドガンを腰に携え、次は千里眼とやらを試してみることにした。

結果から言えば、千里眼は見ようとすれば半径五キロメートルまでであったら何処でも鮮明に見え、更にはズームもできた……出来たのはいいのだが、いかんせん感覚が変になる。例えるなら度が合わないメガネをしている気分。と書けば伝わるだろうか?しかし、これはSRとの相性がとても良さそうなので、早めに馴れておこうと思う。

 千里眼の練習をしていると、近くの茂みからガサガサと枝葉が揺れ擦れる音がしたので音の発生源にハンドガンを構えながら警戒していたところ、人が出てきた。その格好は有名RPGの三作目に出てくる主人公が着ている服と完全に一致しており、ここがドラゴンクエストⅢの世界なのだと理解した。

 ”ぜひとも仲間になって欲しい。”出会って早々勇者に勧誘をされたので、丁重にお断りさせていただいた。

理由を聞かれたが、そんなものは単純明快な事だ。俺はここに居る理由は探し物なのだ、仲間になってしまっては勝手な行動はできない。そう思った。

 しかし理由をそのまま話すわけにもいかなかったので、どうしても探さなければならない物がある。と伝えた所、諦めてくれたらしく、”そうか”と言ってとぼとぼどこかへ歩いて行ってしまった。少し罪悪感が湧くがこればかりはどうしようもない。そして何より、もうこの時点で仲間になっておいても問題なかったなぁ、と後々思った。

 勇者と別れた後、俺のもとへ男賢者と女賢者二人がやってきた。どうやら先程の勇者の仲間らしい。

俺はてっきりテンプレ通りバランスパーティーかと思っていたが、魔王絶対殺すパーティーを作っているようだ。恐ろしい……

勇者を探していたようなので去って行った方向を教えると、感謝されたのちすぐに後を追って行こうとしていたので、行き先を聞くとどうやら街へと向かうようだったので同行させて貰った。

 銃を消した後走っていると、女賢者の内一人はあまり体力が無かったようで走っているうちに途中から遅れていたのだが、同行させて貰っているお礼として俺がおぶって町まで運んだ。

街の入り口で勇者は待っていたので、入り口で下した。恥ずかしかったのか女賢者……まぁBとでもしておく……Bは赤面をしており、正直申し訳ないと思った。

そこでまた勇者に”ダメもとでもう一度頼みたい。仲間になってくれないか?”と言われたため丁重にお断りさせて貰おうと思ったが、いきなり二丁の銃から不思議な感覚がしたので、これが共鳴かと思いつつ勇者に何か変な透明な球体、もしくは変な物質を拾わなかったかと問うと、何と機械を出してきた。

 機械が出てきた途端、共鳴が強くなったのでそれが神が言っていた物だと確信がついた。俺が驚いていると、勇者が”もしかして探している物はこれ?”と訪ねてきたので、それともう一つあると言うと機械をくれた。

その代わりの条件として旅に同行することとなったが、まぁ、球体は旅をしながら探すとする。その後は街の酒場で親睦会をした後、無一文だった俺に宿代を渡してきた。

 ”明日の朝に街の広場に集合して欲しい”という言葉と共に解散となった。Bではない方の女賢者……Cということにしておく……Cは勇者について行き、男賢者……Aだな……Aは一人で宿屋へ向かった。

Bはどうするのかと思っていたらあたふたしながら宿屋へかけて行った。途中転んで俺と一緒に行くことになったが。

 そんなこんなで一日目は終了する。では明日からは球体を探すついでに魔王を討伐という事を目標としようと思う。お休み。

 

memo

・久しぶりに布団に入った。辺りを警戒せずに済むのでゆっくり寝れそうだ。

・共鳴は貰うと同時におさまった。ちゃんと俺への配慮は考えていたのであの神への考えは少し改まった。』

 

 ♦

 

『二日目 晴れのち曇り

 朝は早めに起きたので少しばかり街を探索してみた。恐らくだがここは”商人の町”だと思う。

その後町の入り口の門で集まった時に聞く限り、今現在はオーブを探しているらしく、情報の多いであろうこの”商人の町”に来ていたらしい。今の発展度は恐らく1だ。確か、商人を預け。オーブを入手することによって発展していった気がする。

 ゲームではそうであったが現実は、勇者は知り合いの商人が居るらしく、恐らくそいつが発展させていってくれるだろう。

 話を聞き終え、礼を言った後にどのオーブから探すのかと聞いたところ、まずはレッドオーブから探すらしい。

勇者が言うには、”もうイエローオーブとシルバーオーブ以外は大体の目処は立っている”とのことらしいので、うまくいけば明日明後日にでもバラモスに挑めそうだ。

 その後は船に乗り北に向かった。勇者たちの持っていた船は結構質の良いもので、良い船旅だった……とは言えない。

詳しく書くと、船に乗り出発した後すぐに勇者が船酔いをしたため介護をしたり、Bが海に落ちそうになったりAが乗組員の人と喧嘩をしていたのを止めたり、Cが俺の銃に興味が尽きないようでとにかく分解させてくれとうるさかったりと、苦労が絶えなかった。

一通り終わった後に休憩中だった三人の乗組員さんと話していたが、あの四人と一緒に居るとやはり苦労が絶えないようだった。そのまま話を弾ませていると交代の時間になった。せっかくだから三人の仕事を手伝っていたら乗組員の皆さんから”兄貴”と呼ばれるようになっていた。正直嬉しかった。

 しばらくして、もう日も落ち暗くなった頃に大陸が見えてきたため、浜辺に船を止めた。そこからは海賊の家へと向かって一直線。

 海賊の家にはたくさんの海賊がいたため少し警戒していたが、勇者にこいつらはむやみに襲ってこないと言われ、警戒は解いた。

海賊の家では俺の記憶が役に立ち、結構あっさりレッドオーブが入手できた。家の東側にあった岩をどかし、地下へ行き……今思えばやまびこの笛って結構要らない子なんだなと思う。

 その後はこちらの船の乗組員も呼ばれ宴会が開かれたため、強制的に参加させられた。酒は美味かったが、Bが酒に弱く、とことん絡んできて大変だった。泣き上戸だったため、服が一部涙や鼻水で汚れたが、すぐに洗ってほしたので問題は無かった。上半身裸で居るのは精神的にも体温的にもきつかったが。

 宴会途中BとCは眠ってしまったので、ベッドに運んでいたところ寝ている海賊から幽霊船の情報を手に入れ、しばらく宴会に混ざってから皆寝静まった。

宴会で飲んでいて驚いたのがまず俺の体質。なんと酒を飲んでも飲んでも酔えない。あの神は余計な事しやがって……。もう一つの驚きは勇者が天然たらしだったと言う事だ、なんとおかしらを口説き落としていた。しかも本人は気付いていない。どこのラノベの主人公だ。

 他にも勇者とCが婚約していたり、Aが妻子持ちの元王国騎士団長だったと言う事も驚いた。何故って?ゲームの内容と全然違うし、騎士だった奴が賢者になってるからだよ。

そんなこんなで皆が皆酔いつぶれ、寝静まった。なので俺もそろそろ寝ようかと思う、お休み。

 

memo

・次はグリーンオーブを探すためにテドンに行くらしい。

・船で寝るため波に揺られているが、結構心地が良い。』

 

 ♦

 

『三日目 快晴

 早朝に起床し干していた服を回収する。少しべたつきはするが、まぁ許容範囲なので気にしないでいた。その後続々と海賊たちや乗組員たちが起きていった。

勇者たちはこの一時間ほど後に起きるが、二日酔いが酷かった事を先に記しておく。

 乗組員たちも二日酔いが酷い人がちらほらいたので休ませて代わりに作業を手伝った。この時の俺は裏方の仕事がいかに大変で大切な事なのかを思い知った。

食料庫のに行き肉や野菜などの衛生面の確認、確保や朝食分の食料を取り出す。他にも船体の点検、補強、物資の運び。他にも様々な事が挙げられるが相当大変な作業だった。

そしてなによりこの後には船の操縦などもある……それを全てこなす彼らは真面目に尊敬されるべきだと思った。そしてこれからの滞在期間中はなるべく手伝いをしようとこの時決意した。

 それから少しすると勇者達四人が揃って船に乗ってきたため、事前に用意していた水を四人に渡した。どうやら勇者以外は二日酔いのようだ。

これでオーブ探しは出来るのかと俺が質問をしたところ、”キツイかもしれない”と言っていたため、仕方なく今日は勇者と二人で探索(目的地まで直行の為探索と書いていいのかは分からない)をした。

 船で東に進み、テドンへと向かった。その時見張りの交代がダウンしていたため俺が交代をし、千里眼を活用して見張りを行った。水棲魔物が現れたらSRで狙撃を行い、進行方向に渦巻きやスコールが発生している場所があればそれを伝え、航路を変える。などなど、結構役に立てていたのではないかと思う。

しばらくすると交代時間が来たため、乗組員と交代をしたのだが、その乗組員が”兄貴にやる気を貰った”とか何とか言って島に着くまでの間俺並みの仕事を普通の人間の体でてきぱきとこなしていて感心した。

 ここら辺から俺が水棲魔物の討伐も担当することになった。そこで気付いたのが島に近付くにつれ魔物が増えて行っているという事だった。

海賊の家を出た辺りでは一時間で三匹出るかどうかぐらいだったが、どんどん魔物の出現頻度が上がっていっていた。まぁ全部倒したが。

 しばらくすると大陸に着いたので船を止めてもらい、勇者と俺でテドンへと向かった。

その時は夕方だったため、急いでテドン跡地に入り、武器・防具屋の二階へと足を進めた。そこで宝箱から「やみのランプ」を入手して、村の北部にある地下牢へと向かった。

どうやら「さいごのかぎ」は持っていたらしく、穴から地下牢へと入りそのまま夜まで待った。

 夜まで待つ事の意味が分かっていなかった勇者だったが、いざ夜になると村人の霊が出現したことにより、驚きながら俺に何故知っているのかと問い詰めてきたが、適当にごまかしつつオーブを持つ囚人に話しかけた。

 オーブを貰ってからは勇者は街の探索に行き、俺は一度船へと行き皆に明日まで待っていて欲しいと伝え、テドンで休むことにした。

なお、勇者が武具を新調していたため明日の戦闘は彼に任せて見ようかと思う。では、今日はこれにて寝る。お休み

 

memo

・明日はブルーオーブでよいと思う。』



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四日目~六日目 雑魚敵は余裕よ

『四日目 小雨

 早朝に起床し、勇者を起こすことから今日は始まった。

勇者は起床後、荷物をまとめながら俺に質問をしてきた。質問というのは”何故アイテムの位置を知っていたのか”という事だった。

さすがにこの世界はゲームと大体同じだから。とは言えないため、たまに信託が聞こえるからと誤魔化しておいた。

 勇者は難しい顔をしていたが、恐らく真実は知らせない方が彼らの心の為にもなるかと思う。そのため、今後は「アイテムまで直行」という行動はなるべく控えようと思う。

 船に戻ると乗組員がもう出航の準備をしていたため、俺はその手伝いを、勇者は仲間を起こしに行った。

手伝いをしている途中聞いたのだが、どうやら昨日、俺らがテドンに行っているときにイノシシを仕留めた様で「今日は朝から猪鍋だー!」と勇者たちは喜んでいた。しかし、正直言って俺は書いている今(夜)でも、さすがに朝から猪鍋は無いだろう……と思っている。

 朝食を食べ終わった後はブルーオーブを探しに海へと出た。と言っても、勇者たちは既にシルバーオーブとイエローオーブ以外の情報はつかんでいたため、ランシールまで直行だった訳だが……

ランシール到着後はすぐに宿屋行きだったため特に書くこともないので、船内でのやり取りについてでも書こうかと思う。

 出発してすぐの事だが、海賊船がいきなり襲いかかってきたため戦闘となった。勿論、ハンドガンのフルオート機能で三分の一程殺し、三分の二程捕虜とした。その時Bが震えて戦えていなかったのが気になり、戦闘後理由を本人に聞いてみた。

理由を聞くと、どうやら対人戦はどうしてもできないらしい。俺からは特に言わなかったが、魔物は殺せるのに人を殺せないという点が疑問でならなかった。こう言った場合は説教まがいの事をした方が良いのだろうか?まぁ、見た目15歳の娘っ子に”魔物は殺せてなぜ人は殺せないのか”と問うのも酷なものか。

 ……書いていて思ったのだが、俺はいつから「殺す」ということに対して何の感情も湧かなくなったのだろうか?正直言って少し自分が怖い。もし元の生活に戻ったら豚箱or隔離病棟まっしぐらだな……

 話がずれたが、海賊を殲滅してからはその船から食料やお宝などを根こそぎ奪い、アイテム袋に入れた。まるで海賊のような行為だが、俺達は正当防衛かつ、正当に報酬を頂いたまでだ。それに彼らは悪なのだ。今まで散々同じ事をしてきたのだから、因果応報というやつだ。

 空になった海賊船を放置し、再出発した。少ししてから陸が見えてきたため、警戒を解き、錨や階段、各々必要な物資を用意し陸に向かった。

そこから三行で済むほど呆気ない一日の終わりだったため、三行でまとめると、

到着する

宿に向かう

寝る

……以上だ。そして異常だ。なぜ部屋を二つしかとらなかったのだろうか?なぜ勇者とC、俺とBで分けた?正直隣で美少女がスヤスヤと寝息を立てているから寝れそうにない。

もう寝れなさそうなので、最初に勇者に譲ってもらった謎の機械について考えてみるとする。お休み。

 

memo

・雨にぬれた服は気持ち悪くてかなわん。干すにしても天気が回復しないため、明日は予備の服でも買っておこうかと思う。

・確かブルーオーブ入手には、一人でダンジョンに入る必要があったはずなので、今回は服を買い次第、船の警備兵となっておこうと思う。』

 

 ♦

 

『五日目 晴れ

 今日も今日とて早朝に起床する。どうやら眠れていたらしく、体調は回復している。Bが抱きついて来ていたが起こさぬようゆっくりと腕をほどき、街へと繰り出す。

街ではモンスターを倒しているうちに溜まりに溜まったゴールドを半分ほど使い(ゴールドはパーティ配分だが、仕様の関係で俺だけパーティには入っていない)、服と食糧を買いあさる。

ちなみに支出詳細は、服に1200G(ジャージ程ではないが動きやすい、破れにくい中々に良い服)、食材に約3000G程だ。さすがに食材は買い過ぎて一ヵ月は余裕で持つであろう量を買い込んでしまった。

 勇者がブルーオーブを持ってきたときには、ちょっと豪華な料理をコックの乗組員に頼もうかと考えている。あのコックの作る食事は三ツ星レストランも目じゃない程の美味さっだった。いや、実際に三ツ星レストランには行った事は無いんだが……まぁ、大体そんなものだと考えてくれ。とにかく、あの美味さは犯罪的なので楽しみに待っていようと思う。

 乗組員に食糧を船に積み込むのを手伝ってもらった後、船内に残り警戒態勢になったのは良いものの、どうやら”勇者一行の船”ということが知れ渡っているらしく、盗賊、ごろつき、夜盗などは一切寄ってこなかった。というかむしろ町の人々全員から避けられていた。

途中、なぜか町の警部兵に職質をされたが運よくBが船に来てくれたため、何とかなった。

 その後、どうして起こしてくれなかったのか。寝顔は見たのか。などと頬を膨らませながら聞かれた。本人は怒っていたようだったが、何と言うか、リスに見えてしまったために、ごめんなーと言いながら頭を撫でたら手を噛まれた。ちょっぴり痛かった。

 その後も警備をしていたところ、乗組員に強制的に休憩を取らされたため、Bを誘って服屋などに買い物に行った。誘った時は少し驚いた後、とても嬉しそうに二つ返事で了承をしてくれた。

服屋に行ってからはもう大変。これはどうだのあれはどうだの、これとこれならどっちがいいのかだの……センスがない俺からしてみれば何がなんやらさっぱりだった。店員にカップルと間違われるなど少し照れるシーンもあったが何とか乗り越え、合計5000Gの服を買った。勿論全て俺の持ち金で、だ。

 なんだかデートのような事をした後、船に戻り警備を再開した。

再開して少しした頃に海から魔物がいくらか襲撃してきたがなんなく撃破。兵士や町人の方々から感謝と恐怖の念を受け取った。Bはそれで不機嫌になったが、なだめることに成功し、部屋に戻らせた後また船の警備をした。

 もうそろそろ日が落ちるかといった時間になった時、Aとcが戻ってきた。Cはどうやら昼間から酒を飲んでいたらしく、足取りがおぼつかない状態で戻ってきていた。元とは言え王国一の賢者よ、それでいいのか?

それよりも、一番気になったのはAだ。Aは夜宿屋に居なかったため、何処に行っていたのかと聞くと、はぐらかされてしまった。彼が寝る前にも一度聞いたのだが、”気にするな”と一言言っただけだった。

何かサプライズでもするのであれば俺も手伝いたいのだが、どうも話したくないようなのでこれ以上の詮索はしないようにしようと思う。

 日も落ち、月が昇り始めた頃、勇者がボロボロになりながらも帰って来た。一気に酔いがさめたCが真っ先に駆け寄り抱きついていたが、傷だらけの時にハグは辛いだろうと思いCを剥がそうとしたが泣きまくっていて俺の声が耳に入っていないらしく、離れようとしなかった。Cは、落ちた涙が勇者の傷に入り苦しんでいる様子に気がついてようやっと離れ、勇者にベホマを唱えた。

 完全に回復した勇者は俺たちに獲得したブルーオーブと、笑みを見せた。それを見るや否やコックが、”ヒャッハー!兄貴が買ってくれた大量の食料もある事だし今日は普段の五倍美味い飯を作ってやるぜぇ!”と、テンションが上がっていた。宣言通り今日の夕食は普段の五倍、いや、七倍は美味く、そして量も多かった。

満腹になったのは良いが、これを書いている今現在、船内はいまだ宴会状態だ。一体どう収拾を付ければ良いのだろうか?

 まぁ、彼らはいい。だが、”海賊の家”での事を思い出してもらいたい。そう、Bだ。彼女は酒癖が悪い。だから彼女が酒を口にする事を避ける……いや、阻止したかった。

阻止したかったのだが、ダメだった。途中途中字が乱れるのは酔った彼女にひっつかれているからだ。

 このまま

 

 すまない。この文は翌日に書いている。昨夜、書いている最中にBに宴会場(甲板)に強引に連れて行かれ、酔い潰れるまで飲まされた(酔えないので一晩中飲まされた)ため、最後に書いた文の後の事が何一つないため、今日の分はもう書くことが無い。ので終わる。

 

memo

・明日はパープルオーブ(ジパング)を目指す。』

 

 ♦

 

『六日目 くもり

 朝は特段何かあるわけでもなく、普通に出航した。昨日あれほど飲んだと言うのに乗組員の彼らは二日酔いになっていない。

これが船乗りなのかと驚愕したが、それよりも恐ろしいのはB。彼女だ。

 まだ酔いが抜けていないのか、なんだか分からないが朝からずっとひっついてきたのだ。おかげでSRは使えないし集中は出来ないしで結構辛かった。

後になって聞けば、彼女は朝もずっと飲んでいたためか昨夜から酔い続けていたらしい。そのせいで夜は大変だった。主にBの看病(酔いがさめると同時に吐いたり、ぶっ倒れるなどあったため、ベッドで寝ている)が大変だった。

 話は変わるがジパングを目指す途中、勇者から俺に話があった。内容は二つだ。

それは、”いつまでこの旅(魔王討伐)について来てくれるのか、そして何者なのか。”この二つだった。

それに対して俺は、”探し物が見つかるまではこの旅(魔王討伐)について行く。俺の素性に関しては、神様の暇つぶし道具とでも考えてくれ”と返した。

勇者は微妙な表情を浮かべていたが、嘘を言っていないのを分かってくれたらしく、それ以上は聞いてこなかった。

 更に話は変わるのだが、今日釣りをした。そしたら、マリンスライムが釣れたんだ。どうやらⅣに出てきたホイミンと同じく人間になりたいと言っていたのでパーティメンバーに加えることになったんだ。 

恐らく変化の杖を使えば何とかなると思うと言う事を勇者に伝えた所、それまでの同行の許可が下りたので可愛がるつもりだ。

このマリンスライムを見ていると、どうしても家に残してきた犬が頭にちらつく。あいつは元気でやっているだろうか?もし次に神にあったら聞くつもりだ。

 仲間が一人増え、順調に進んでいるこの旅だが、一つ、問題に気がついた。

もしかしてだけど俺ってBに好かれているのだろうか?今までの事を振り返ってみると結構そんな感じの行動を起こしているような気がする。

自惚れならそれでいいのだが、もし俺の事を好いてくれているのなら不都合が生じてくる。

 俺は探索が終わればいなくなるのだから、彼女が可哀そうになってくる。この場合、どうすればよいのだろうか?やはりきっぱり言うべきなのだろうか?

というかそもそも何故俺は今まで気がつかなかったのか……鈍感系ラノベ主人公でもあるまいし……

 この問題は先延ばしにするべきではないため、ジパング攻略後にBと話を付けるべきかと考えているが、それが旅に影響が出ないかどうかが心配でならない。

 

memo

・胃が痛い。』



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七日目~十日目 圧 倒 的

『七日目 晴天

 さて、今日の成果から書こう。

結果から言えば、今日の戦いはこちら側の完全勝利だった。

 まず、昨夜の予想通り昼ごろにジパングにつき、情報収集により勇者たちにこの町の現状を知ってもらった。その後、生贄を欲していると言うヤマタノオロチがいる洞窟に入り、ゲーム通りの進行をし、賢者三人の圧倒的な魔法攻撃や強い正義感からかブチギレていた勇者による会心の一撃やら、俺の援護射撃やらで、ヤマタノオロチは何もできずに退散した。

 その後、地上へと戻り、ヒミコモドキに”誰にも言わなきゃ殺さないでやるよ”と、震え声で言われたので、全員で嫌だね。と言ってやった。そしたら本性を現したが、Aの呪文で足止めをしながら勇者が切り、攻撃が飛んでくればBの威力がケタ違いの回復呪文で回復し(正直オーバーフローでダメージが入らないか心配だった)、Aの足止め中に詠唱していたCのメラガイアーと思しき魔法がヤマタノオロチに直撃し、それでもなお動いていたため、俺はゼロ距離からハンドガンとSRを連射し続け、最後に勇者の怒涛の連撃でオーバーキル。

 

 実にすっきりした。例えるなら、格ゲーで、最終ラウンドで、此方が瀕死で、相手が体力MAXの時に、コンボからの一撃必殺に持って行った時のあの感覚だ。

戦闘が終わると、村の人々からは救世主だなどと言われながら、宴会が行われた。

 楽しかった……のだが、その後が辛かった。

何があったか。それは昨夜書いたことについてだ。

それ、酒だ。

 今回も今回でBの飲酒を阻止できなかった。そして今回はいつもの酔い方と違った。

Bが部屋で二人になった瞬間押し倒してきた。そこで好かれていると確信し、断る事にした。

押し倒された体を起こし、Bと目を合わせ、自分が近い日にはいなくなる事を話し、気持ちに応えることはできないと伝えた。

 正直心が痛かった。モテル男はどうやってあんなにいとも簡単そうに女性を振っていたのだろうか?やはり種族が違ったのだろうか?

とにかく、断った後はBが外に飛び出し、勇者たちは混乱。事情を説明すると、全員でBを探すことに。

 BはCが見つけたらしい。どうやら浜辺で泣いていたようだった。

その後、パーティー会議が開かれものすごく気まずい空気に。Aは困り果て、Bは暗い顔をし、Cは俺を睨みつけ、勇者は言葉を選び、俺は勇者の出方を伺う。なんとも帰りたくなるような部屋の出来上がり。

仕方なかった。俺からはこういうほか無い。何故か?それはこの旅(とばされ)をするにあたって、恋情や深い友情などの必要以上に別れが辛くなる感情は持ってはならない。そのためだ。

心苦しいが、ここから消える運命にある。身勝手なことだが、彼女には許してもらいたい。そして、どうか別の男と幸せになってもらいたい。流石にこのままでは悲しいから。

 CがBを連れ部屋に戻ると同時に俺は船へと向かった。途中勇者やAにまるで外道でも見るかのような目で見られていたが気にするようなことではない、はずだ。

 

 さて、今日は濃い一日だったと体感的に感じる。とにかく空気が重いんだよ、誰か死んだってわけでもないのに。

 もう書くこと書いたし終わろうと思う。

 

memo

・常識や良識の欠落が激しい。

・明日の冒険が不安でならない。』

 

 ♢

 

『八日目 晴天

 今日の冒険は酷いもんだったよ。勇者一行の動きがバラバラだった。

やはり昨夜のことが響いてるみたいだった。流石に戦闘中ぐらいは平気だろうと甘く見ていた俺がバカだったのか、気持ちを切り替えれなかった彼女らが弱かったのか、はたまたその両方なのか俺に判断はできないが……とにかく、失敗した。

 タンク職がいなかったことから、魔物との接近戦はすべて勇者が行っていた(一騎当千という言葉が当てはまる実力持ち)のだが本来苦戦することがまずあり得ないような的でさえ手間取ってしまったため、勇者へのダメージは大きかった。

もちろん、俺も後方から撃っていたのだが、処理するべき敵の数が多すぎる、かつ流れ弾のことも考えなければならなく、余計手間取った。

そのため、今日は一回戦闘をしただけで休息をとることに。(ベホマで一瞬で回復するはずなのだが……)

これを言っていいのかは分からないが、とりあえず言えるのは、今日は俺一人で戦闘をした方がよかった。そう思っている。

 

 なんだか今日書いたものを見直すと、完全に駄目でやばい奴になったなとつくづく思う。人間性を捨てた記憶はないんだがなぁ。

さて、今現在船はシルバーオーブを探すため、情報収集をしに商人の町へ移動中だ。あそこなら情報は手に入るし、イエローオーブも入手できたはずなので一石二鳥、というわけだ。

 まだ着くわけでもないのだが、一応着いてからの行動は考えている。が、この際男三人集で行動するつもりだ。その方が効率もいいだろう。

 しかし、この現状をどう変えたものかと悩む。彼女が自力で立ち上がってくれるか、周りの俺らが何かしらのアクションを起こさなければならなくなる。

となるとイベントが起きるのが一番効率的かつ現実的だ。

 なに、ここはゲームの世界だったんだ。なら勇者一行にはイベントの一つや二つは起きて当たり前だ。

そこに期待するとしよう。

 では、寝る。

 

memo

・シルバーオーブまでの道のりはどう誘導するか、明日の昼までには考えておく。』

 

 ♢

 

『九日目 小雨

 やぁ。僕だ。

 今日は昨日の予定とは少し違って全員での情報収集となった。

どうやら昨日の夜でBは立ち直ったらしく、今日は無理をしていない笑顔をしていた。

彼女は俺の知る女性の中で一番強い精神を持っている人かもしれない。

 話を戻すが、Bの復活により全員で"商人の街"でのイエローオーブ、シルバーオーブの情報を集めた。

話を聞いて行く中で、"サマンオサ"が怪しい。ということと、北の島に"変な爺さんがいる"と聞いた。が、イエローオーブの情報については得ることはなかった。

 確かサマンオサでボストロールを倒せばフラグが立ったはずなので、さっさとサマンオサまで向かおうと思う。

が、勇者たちが"北にある家に向かう"と言い出したため、少しばかり遅れると思う。さすがに信用がた落ち状態の奴の言葉は信用に値しないだろうからって黙ってた結果なので、少しばかりもどかしい。

 船に戻ってから、乗組員に話を聞いたところ、明日の早朝には着くとか。それまで俺も手伝いをしつつ過ごすことにした。今回は寝ずの番だ。

 

memo

・さすがにラーの鏡無しでボストロールを殺すのは不味いか。』

 

 ♢

 

『十日目 快晴

 オッスオッス。本日の日記だ。

 小雨の中、一晩中見張り台に立ち見張っていたため、服が濡れて気持ち悪い朝だった。一応前に買った服があったのでそれに着替えて、濡れた方は干した。

しかし、舵を取る乗組員の人に交代するごとにパーティー内で何かあったのかと聞かれたため、説明が面倒だった。ただ、反応は笑う者もいれば同情してくる者もいれば、さげすむ者もいれば、ニヤニヤしてくる奴もいた。反応は様々だったため、飽きない見張りではあったため、面倒くささは差し引きで一ぐらいにはおさまった。

 そして早朝、勇者たちが起きだしてきて今日の予定、行動計画を立て始める。もちろん、俺もその場に居た。黙りこくっていたが。

 予定を立て終わると、それぞれ準備をしに部屋へと戻るのだが、今日は違った。

終わると同時に、静かにしていたBがいきなり立ち上がって全員を引きとめた。そして"私のせいでご迷惑をおかけしました"という言葉を発し、その後、俺に対しての謝罪、旅を甘く見ていたということ、もう気にしなくても大丈夫だということを伝えた。

 どうやら彼女の中で完全に踏ん切りがついたらしい。罪悪感がわいてくると同時に安心感が生まれてきてしまった。

自分はもともとどうやって考えていたのか、どうしてこうなったのか、はたまた元から壊れていたのか

書いているうちに取り乱してしまった。この日記をつけるにあたって問題なのは消しゴムがないことだと今気がついた。

 

 閑話休題。

 

 そんなこんなで多少はパーティー内の雰囲気も緩和されたため、後は俺の頑張り次第だろうと言ったところだ。

 その後はいつも通り各自部屋に戻り旅の準備をした。そして少しすると、乗組員の一人が目的地に到着したことを報告しに来たため、陸へと降り、"老人の家"まで向かった。

 あたり一面氷の床だったのだが、一部のみ草原がぽつりと存在していたため、ゲーム通り足を踏み入れると世界が変わった。

それで、少し歩いていると家を見つけたため伺ってみることに。

 案の定"変化の老人の家"だったらしく、あいさつを交わし老人と会話を始めた。

少し話をしているうちに変化の杖についての話題が上がった。その中で"幽霊船"についての話題も上がったため、進む手掛かりが一つ増えた。

 その後、どうするかと旅の予定を決めた。結論はサマンオサに行きながら"幽霊船"の手掛かりを探すというものだった。正直なところ、攻略チャートを覚えている俺からしてみれば遠回りしてるとしか思えないが、流石に直で"幽霊船"に向かうのはまずいとここで判断した。

 とりあえずは世界地図の情報通り、"旅の扉のほこら"から"旅人の教会"までワープし、そこからサマンオサに向かうことに……というよりも現在はもうサマンオサなのだが。

街に入ったら"怪しい奴め"と言われ投獄されたが最後のカギで難なく脱獄。その後街で情報収集をする中でヒミコもどきのこともあり、王が偽物ということにうすうすだが感づいてきたようで、"王にラーの鏡を使ってみよう"という、勇者の発言により明日の予定は決まった。

 なんで"ラーの鏡"を持っているのかと聞いたところ、"前に親父が取ってきた"とCに言われ、ものすごく困惑した。何者だよ、Cの親父さん。

 そんなこんなで現在は宿屋で明日に向けて休憩中だ。ボストロールは図体がでかいので、弾は当たりやすいだろうから倒すことに関しては問題ないだろう。

では、また明日の日記で。おやすみ。

 

memo

・特になし。』



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十一日目~十五日目 長い道のり

ちょっと一日分が長い


『十一日目 曇り

 今日の朝、夜に王の寝室へ行き、奇襲(ラーのかがみに顔を写す)をしかけるということを決めた。なんだか盗賊みたいな行動だが、勇者曰く、"俺たちは正義ではないからOK"とのことだった。それでいいのか勇者よ。

 で、各自夜までは自由行動ということになった。そのため俺は商店街へ行き、様々な旅の道具が売られている店にて、フードつきのマントを買った。結構いい素材を使っていたらしく、高い値段に見合うだけの性能だった。耐熱、耐寒はばっちりで、破れにくく、銃弾をはじくという魔法で強化して、限界突破させたのかとでもいいたくなるようなマントだった。便利。

 マントを買った後も店内を見ていたのだが、その時一際俺の目を引いたのが、何故か売られている"ほしふるうでわ"。

ここって確かこんなん売ってなかった気もするが、現実とゲームでは色々違うところもあるし気にしないでおこう。そう判断した。

 その後、"ふしふるうでわ"を試してみたら変な笑い声が出た。いや、なんか凄いんだよ。一瞬で距離を詰められるんだよ、しかもその速度に体が適応できてるのか普通に戦えるんだよ。

流石に速度二倍はだてじゃないな。

 いやあ、これさ、もう一個買って両腕に"ほしふるうでわ"着けたらどうなるんだろうな。単純に速度四倍か?はたまた重複無しかな?それとも謎の力に阻まれて装備できなかったり?やる気はないが。だってこれ以上早くなったら脳が追いつかないんだ。

 

 さて、そんなことをしていたら気づけば日が傾き始めていたため、宿屋へ戻り作戦会議を行った。

その内容はいたって簡単。全員で城の右奥にある勝手口から城内へ、そして王の寝室へと侵入。そして、"ラーのかがみ"を使い王の正体を暴きだし、二人で倒す。いとも簡単な作戦だ。

 結論から書くとその作戦は見事成功に終わった。入り口の警備は多いのに、城内の警備は全くいない。いたとしても居眠りをしている奴らがほとんどだった。

恐らく、入ってはこれまいと踏んでいたのだろうが、それにしてもお前ら職務中だろうと突っ込みたくなるような光景だった。

 そんなこと(ザル警備)もあり、簡単に王の寝室へ侵入、勇者が王に対して"ラーのかがみ"を使用した。

王はボストロールへと姿を変え、襲いかかってきたが、とりあえず両手両足を撃ち抜いて使えなくし、勇者たちが安全に殴る(リンチ)という感じで片がついた。その後は死にかけのボストロールに王の居場所を吐かせて殺し、本物の王様を助けに地下牢へと向かった。もちろん、向かう前に"へんげのつえ"は回収しておいた。

 地下牢へと入った後は、牢屋を一つ一つ確認していき、王を探した。結局、王は地下二階に居た。その姿は少しやせ細っていたが元気ではあったので平気だろう。

その後は俺たちは英雄として讃えられた。悪い気はしなかったが、良い気分にはなれない。不思議な感覚だった。

 そのあとは飲んで食ってと言ったところだ。そして今は、王に計らってもらい豪華な客間にてこの日記をつけている。

そろそろ深夜なので寝る。おやすみ。

 

memo

・エルフの里については教えず、例の爺さんの家に直行させようと思う。』

 

 ♦

 

『十二日目 快晴ときどき曇り

 現代料理が恋しくなってきた今日この頃。別にこちらの料理が不味いというわけではないのだが、懐かしく思ってしまうんだ。

 なぜ唐突にこの話を書いたかというと、昨日王城で食った料理に焼きそばに似た料理が出てきたため、思い出してしまった。

 そんなことはどうでもいいか。それでは、今日の報告を書き記します。

 

 "サマンオサ"の王城で一夜を明かし、次なる目的地の老人の家へ向かった。

その道のりは"旅人の教会"から"旅の扉のほこら"まで行き、その後、待たせていた船で北へ向かう。それだけだったので、半日もかからずに"変化の老人の家"についた。

家に着いたらまず杖を渡し、老人がはしゃぎ、こちらにお礼にと"ふなのりのほね"を渡してきた。これでシルバーオーブへ一歩前進した。

その後、多少会話をしたのち船へと戻り"幽霊船"へと向かった。

 

 道のりとしてはまず"ふなのりのほね"で方角を確認し、西から向かった方が近いということで西へと航路を決め、船を進めた。

 しばらくして、もう深夜の時間帯という時に、俺たちは"幽霊船"を目視した。とりあえず言えるのはでかかったね。ついでに深夜ということもあって恐怖の度合いは倍増だ。いやはやビックリ。

 

 どうするかと話し合った結果、朝になったら消えている。なんてことも有り得るので、さっさと攻略してしまおうという結果になった。

 幸いなことに賢者ばかりなパーティーなため、アンデットや死霊系のモンスターとは相性がよく、パパっと攻略できた。具体的には、アンデット系の敵が出てきたら俺と勇者で物理で殴り、死霊系の敵が出てきたら賢者三人の浄化魔法とかで一瞬で消し去る。といったところだ。

 最終的には船上でミニデーモンと戦闘になっただけで、後のモンスターはすべて掃討し、キーアイテムの"あいのおもいで"とその他アイテムを入手し、自分たちの船に戻った。

 

 戻ってきたときにはすでに夜は明けていて、朝になっていた。そして、幽霊船は消えていた。とんでもなく非科学的だったが、そもそも俺自体が非科学的なものだということを思い出し、少し笑ったことを記しておく。では、そろそろ寝る。御休み。

 

memo

・確か次は"ガイアの剣"だったか……?』

 

 ♦

 

『十三日目 雲ひとつない快晴

 いきなりだが、勇者って流石神に選ばれただけあるよな。って思った今日。

 なんでそう思ったのかっていうと、"あいのおもいで"を入手してどうしようかって話になったわけだ。そしたらいきなり勇者が、「オリビアの岬に恋愛の問題で海に身を投げて死んでしまったっていう話しがあったよな」って言いだして、そこに行こうって話になった。そんでもってオリビアの岬に行った。

 

 これを読んでいる奴の中に、もし俺と同じ世界。もしくは近しい世界線の奴がいるなら分かるだろうが、完全に攻略チャート通りの無駄ない動きだ。別にプレイヤーがいる(操作している)わけではないし、神からの啓示があったわけでもないらしい。

 つまり、直感だ。もし英霊として召喚されたらスキルに 直感:A⁺ とかつきそうだ。冗談だが。

 

 話を戻すが、そんなこんなでオリビアの岬に行った。当然、何かあるのかと警戒態勢を取り続ける勇者たち。何もないことを知っているので、船を進ませ、戻され、"あいのおもいで"を使って無事突破した。

 んで、突破した先に何かあるかと船を進めながら探す(といってもほぼ一直線だが)と、ほこらの牢獄が見つかり、探索を始めた。

 

 とにかく探しまくった結果、先に"ガイアのつるぎ"をGETしてしまい、サイモンの魂と話す頃には既に入試した後だった。ちょっと笑った。

 サイモンさんには、ネクロゴンドの洞窟に行くと良い。と言われ、次の目的地はそこに決定した。

 その後探索が終わり、船に戻ったのだがあたりは真っ暗だったため、一度夜を明かすことに。

 

 さて、今日はそろそろ終いにする。御休み。

 あと思うのだが、この旅(とばされ)は後何日で終わるのだろうか?というかあの神様の目的は一体何なのだろうか?

 

memo

・特になし』

 

 ♦

 

『十四日目 曇り

 ネクロゴンドの洞窟に向かう途中、一番気になったのが呪文のルーラだ。なぜあれは船ごと飛ばせるのだろうか?

 

 そんなことは置いておいて、船長からネクロゴンドの洞窟に行くならアッサラームから向かった方が早い。と聞いたので即座に勇者がルーラで船ごとアッサラームへ。そこから南へ下り、勇者の直感で火山に"ガイアのつるぎ"を投げ入れ、噴火により川が固まり、ネクロゴンドの洞窟へと歩を進めた。

 

 ネクロゴンドの洞窟についてだが、書ききれない量のトラップと大量のモンスターが出てきた。階段を上がっていったと思ったら床が抜けて戻されるわ、ようやく戻ったらモンスターに囲まれるわ、進めば進むほど落とし穴や床の亀裂。果てにはそんな床がある迷路になっているわ、そこに追加で見えない床だ。ストレスが極端にたまった。というか勇者よ、ドジすぎるぞ。なんでよけられる亀裂に六回ほど落ちるのだ?なぜ橋の上で激しい戦闘をしようとするのだ?

 苦節折々あったが、ようやっと山頂にたどり着いた。んで、ネクロゴンドの洞窟を抜けて、少し進むと祠が見えてきた。

 慎重に侵入して、中に居た男性に話しかけると、ご褒美に。とシルバーオーブを貰った。ゲームでも思ったがこいつこんなところで結界?を張っているのに余裕そうだよなと思った。

 

 その後は勇者のルーラで火山まで戻り、船に乗ってイエローオーブの情報めざし商人の町へとルーラで向かった。

 

 商人の町のすぐ近くの浜辺に船が到着し、そこで一度降り、商人の町へと入る。が、そこでは特には何もなかったため、一度休むことに。んで、「夜に牢獄近くで何か聞こえる」と住民から苦情があったので向かってみると、なんだか誰かが密談をしていたので盗聴しようとしたのだが、残念ながら聞こえなかったため、安全性を考慮し一旦見張るだけに。

 しかし、特に何か行動を起こすことなく帰って行ったため、勇者たちと相談したところ、「明日、何か起きた場合すぐに対応できるように」とのことだった。

 なので明日に備えようと思う。

 

memo

・イエローオーブはもうGETしたも同然だと思う。

・次はバラモス戦』

 

 ♦

 

『十五日目 晴れ

 朝起きると、町が発展していた。一夜のうちに何故だか発展していた。訳がわからない。

 しかしそんなことを考えているうちに勇者の幼馴染の商人が来て、屋敷へと案内してくれ、かつイエローオーブを渡してくれた。あと豪華な食事も頂いた。

 

 まぁ結果がすべてなので良しとする。

 食事の後、商人に教えられて次に向かったのはレイアムランドのほこらだ。どうやら勇者は行ったことはないようでルーラが出来なかったので商人に教えてもらった通り南南東に向かって船を進めた。

 

 レイアムランドのほこらには日が沈みかけたころに到着した。船内で念入りに準備をし、大地へと降り立ち祠へ歩く。およそ十分程歩いたところで祠へ到着した。

 祠内には二人の巫女さんと六つの球体(オーブ)を置くであろう台座。そしてそれらに囲まれた空間。

 巫女の案内の元、台座にオーブを設置した。するとどうだ、なんか真ん中の空間が歪み始めたではないか。ラーミア復活って生で見ると結構重圧あるんだな。

 

 ちょっとするとラーミアさん完全復活。どこにでも連れて行ってくれるという。すると、「よし、バラモス城に行こう」となり、そのまま背中に乗ってバラモス城へとひとっ飛び。ちょっとスピードは遅かった。そんで、ついたら着いたで何と待っていてくれるという。有り難い。

 

 ラーミアから降りて、バラモス城に足を踏み入れるとこれまた結構な圧がかかる。ラーミアほどではなかったが。

 少しばかり探索したところで、BとCが疲れたようで少し休むことに。疲れた原因はこの圧力と城の広さみたいだ。流石に城の半分ほどを休みなく、更にはモンスターと戦いながら探索するのは精神的にも、肉体的にも疲れるだろう。

 

 今は、"せいすい"を振りまいて、Aに清めてもらった部屋で休んでいる。後これを書いている。ただ、効果の持続時間はあまり期待できないのであと少し休んだらまた探索を再開する予定だ。

 

memo

・寝ずの番はちょっと辛い』



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十六日目~十七日目 後は頑張れよ

二日分のみ


『十六日目(恐らく) 天気は不明

 昨日の分の日記を書いたのち、少ししたところで探索を再開した。前回終わった残りの半分のみだったのだが、それはまぁ簡単に終了…なのだが、問題は女性陣のメンタル面だ。

 何故だかは分からないが、中庭に出て、顔を上にあげても空は真っ赤で天気は分からない。更には時刻も分からない。しかもバラモスの威圧にあてられてすこしダウン気味だった。

 

 まぁそれでもバラモスがいるところまで突っ切って戦ったけどね。

 結果は敗北。挑んだは良いけど、魔法の対策を怠ったがためにあっけなく瀕死状態の賢者が三人。もともと魔法系の上級職って事で油断してたんだろうね。モンスターと人間の基本ステータスを同等に観てはいけないのに。ましてや相手は魔王だ。というかゾーマの手下だ。ゾーマ戦になったら勝てるのだろうか?

 俺と勇者とで三人を抱え逃げ、ラーミアに街へと運んで貰う。そして教会で回復をしてもらい、宿で休むことに。

 

 宿では俺が持ちうる知識を最大限活用しての作戦会議になった。バラモスの攻撃パターン、使う属性、対策。何故分かるのかと聞かれたが、次期に話す。とだけ言っておいた。話すつもりはないが。

 

 作戦会議も無事終わり、全員が必要分の休憩を取るため、バラモスに挑むのはまた後日。ということになった。俺は少しアイテムを買って後はすることはないので宿でグータラしている。そろそろ夜なので寝るが。

 さて、この世界にはあとどれ位居られるのやら。

 

memo

・とにかく三人の賢者のバフを信じて撃ち続けるしかない』

 

 ♦

 

『十七日目(恐らく) 晴れていたと思う

 早朝、広場に集まり、準備確認が終わるとともにルーラで近場の平原まで飛び、ラーミアに乗って再びバラモス城へ。

 宝箱などはすべて掻っ攫ってあるのでバラモスへ一直線。途中途中、モンスターが出てきたが、俺が脳天をぶち抜き黙らせる。撃ち漏らしは勇者が剣で一線。賢者たちのMPを温存させるための作戦だ。およそ三十匹目を殺したところでバラモスのいる部屋へと続く階段の前へ。それぞれが覚悟を決め、死地へと飛び込んだ。

 

 対バラモスの作戦はこうだった。まず最初に、賢者三人には速攻で、自分たちにマホカンタをかけてもらい、その後は俺が勇者を担ぎ最大出力でイオナズンの範囲から逃れる。そし後Bには炎系の防御バフとしてフバーハをかけてもらい、Aは俺にバイキルト、Bにはスクルトをかけてもらう。

 そして勇者にはひたすらライデインを唱え続けてもらう。俺はバラモスに向けて撃ち続けながらころ合いを見て大量に買ってきた"まほうのせいすい"を使う。

 バラモスがメダパニを使った直後に勇者にはアストロンを唱えてもらい、イオナズン二回とバシルーラを回避。次にバラモスが通常攻撃をしてきたら上記の繰り返し。という方法で殺った。

 途中、MPが枯渇したら各々マホトラで回復だ。

 

 結果を書こう。

 

 勝った。

 

 完全な対策の上で勝った。実に心地がいい。

 倒してからだが、勝利に酔い、少ししたところでアリアハンの王さまへ報告に。行くことに。

 

 ルーラでアリアハンまでひとっ飛びし、王城へと足を踏み入れ王と謁見する。そしてバラモスを倒したと報告をする。城内、そしてどこから聞いたのか城下町も歓声に包まれる。流石にストーリーを知っている身としては悲しく感じる。

 そこで王が褒美にと、オリハルコン製の武具と、最高級魔道具と、ナニカ球体を渡してきた。その球体が現れた瞬間、銃が鳴りだした。そう、共鳴だ。

 俺が球体を受け取ると、音は鳴りやみ、俺は足からゆっくりと消え始めた。

 

 とりあえず身の上の説明をし、今後勇者一行に起こるであろうことを伝え、困ったら「ロト」という言葉を思い出せ。とも言っておいた。これで心配はないだろう。

 そして、少し重い空気が流れる中、俺は完全に世界から消えた。

 

 つまり、DQ3の世界はこれにて終了した。』




これでDQ3編は終わりです。


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四冊目 SCP
一日目~三日目 いきなり


御久し振りです。
遅れてスミマセンでした。


『一日目 不明

 

 前回の世界から消え去り、次なる世界へ来たわけだが、実に面倒なことになった。今回は命の危険がどんな所よりも付きまとう世界だ。

 

 どこかって?地球だよ。俺がもともと生活していた、と書いたら少し語弊はあるが、確かに懐かしさが違和感とともに・・・・・・・ある地球だ。

 

 

 

 転移してきて、まずはポケットをまさぐってみたら今回は何故だか手紙がない。それを不思議に思いつつもあたりを見てみたら、それはもうあたり一面…というわけでもないが360°全方位鉄に囲まれていた。というより壁か?そんなところで警戒しつつうろついて居たら、何かが足元に当たった。見てみれば、一体の一つ目の雫を形度った生物がいた。どっかで見たことあるなー…と思っていたら白衣を着た男がいたので話しかけてみた。

 

 そしたら拳銃を向けられた。悲しい。いや、俺が怪しいだけか。

 

 

 

 とりあえず会話を試みたのだが、駄目だった。言語が違った。

 

 相手が話す言葉は英語だった。残念ながら俺は中学で習った英語がギリギリ出来る範囲なんだ…。リスニングは毎回満点だったが。(どうも文法は苦手だ)

 

 そこで、とりあえず一旦武器を消し、手を挙げて敵意がないことを示しつつ、エクスキューズミー。と、思い出した英単語で話しかけてみた。

 

 返答として、機動部隊が銃を向けてきたが。

 

 

 

 一旦拘束され、なんか取調室のような場所に連れて行かれ、事情聴取?が行われた。

 

 聞かれたことは主に三つ。まず、何者なのか。次に、目的は何なのか。最後に、何か要求はあるか。

 

 一つ目には「神様のおもちゃ」と答え、二つ目には「生き延びること」と答え、三つ目には「毎日日記を書くことと、日時が確認できるデジタル時計が欲しい、あと新聞を貰いたい」と答えておいた。

 

 一応身の上についても詳しく話しておいたので、訳は分からないだろうが何故あの場に居たのか納得はしてもらえたらしい。

 

 そんなこんなで聴取は終わり、要求については"倫理委員会"というところに通すらしい。が、日記自体に異常性はないことが確認してもらえたみたいなので、すぐに要求は通るらしい。助かるね。

 

 そして、俺にはサイト███の、人型収容エリアというところにある部屋が与えられた。結構広い。前に住んでいたマンションの一室より広い。窓はないが。

 

 

 

 …上記のことで気づいた奴もいるかもしれないが、ここはSCPという究極生命体が実在する、俺が元居た場所の並行世界だ。並行世界についてだが、そもそも俺らの世界にはこんな地獄SCP財団は実在しない。あと、聴取中に調べてもらったが、日本には確かに俺がいた。いたって平凡で、まったくもって普通な俺がいた。

 

 まったくもって頭が痛い。この後また聴取をされるらしい。自分が並行世界の人間であることは話した方が良いのだろうか?そして、今回はどれほどの期間ここにいなければならないのだろうか?

 

 そして胃も痛い。何せ、化け物どもがはびこるこの場にいなければならないのだから。さて、今日の分は今から聴取があるので終わりにする。それでは、また明日。

 

 

 

memo

 

・頼むから俺がいる間だけでもSCP‐682不死身の爬虫類が脱走しないと良いんだけど…

 

・P.S. 脱走したSCPの収容を手伝うことになった。畜生。』

 

 

 

 ♦

 

 

 

『二日目 雨らしい

 

 仕事ばっかでやってられんわ。

 

 なんだよこの職場……元の世界で見てたのよりもっとひどいじゃねぇか!俺はDクラスじゃねえんだぞ…?どうしてしょっぱなから訓練場でSCP-076アベルと全力鬼ごっこをしなくちゃならんのだ?死ぬかと思ったぞ……。

 

 いくらあっちを殺してもいいと言われても、あんな奴相手に挑ませるなよ。あいつ自体にも、遠隔爆弾の爆発にも殺されかけたぞ…

 

 

 

 愚痴を書いてみたが、実際は後もう二つほど思うことがある。それは博士たちだ。

 

 俺を道具としてしか認識していないように思えてくる。あいつら冷酷なだけで無情ではなかったんじゃなかったのか?特にブライト博士はまずい。あいつは何一つとして俺の知っているブライト博士から変わっていない。いきなり訓練場にSCP-076アベルと一緒にぶち込んだのも彼だ。しかもそれが終わった後俺をSCP-682クソトカゲと会わせようとした。末恐ろしい。

 

 SCPでも"ブライト博士が財団で二度としてはいけないこと"に書き加えられるだろうか……?

 

 

 

 ブライト博士の件はもう良い。次から俺が気をつける。

 

 しかし、博士たちよ、SCP-106オールドマンが脱走したときになぜ俺の元へと連れてきたんだよ?一応SRのトリガー引きっぱにしてたらひるんで、その隙に収容するための手順は踏めたから良いものの、流石に怖い。

 

 そしてその功績と実力?が認められたのかエージェントになった。不幸だ。

 

 

 

 エージェントになってからは早かった。その日のうちにチームに組み込まれ、一緒に短時間の訓練を受けさせられ明日には対SCP-682クソトカゲ用の訓練が始まるらしい。それが終わったらKeterクラスのSCPについての座学と来た。まさかこの年になって勉強するとはな…。

 

 でもまぁ、SCPは一部しか知らなかったので正直助かる。生き残るのに情報は不可欠だ。

 

 

 

 そろそろ疲れが溜まって眠気が酷いので終わる。

 

 

 

memo

 

・アニソンの「ライオン」を思い出した。

 

・ここはクソトカゲとかの例外以外、殺す(壊す)のは駄目らしいのが辛いな』

 

 

 

 ♦

 

 

 

『三日目 晴れたみたいだ

 

 今日から本格的にエージェントとしての活動が始まった。

 

 まず一番初めの仕事はDクラス職員の引率だ。今回はどうやらSCP-173の居る施設に連れて行った。皆覚悟を決めた顔だったのが印象的だ。しかし、幸いなことに全員生還し、彼らは仕事をこなしていた。俺もちょっとホッとした。掃除をするだけのお仕事がこんなに大変な職場ってあんのかね?

 

 Dクラス職員たちをそれぞれの寄宿舎に戻して、ゆっくりするか。と思った矢先に、今度はSCP-2662クトゥルフ、ふ「ざげんな!」のところへ信者がやってきた。すぐに現場に急行したが、ひどい有様だった。そこらじゅうに血だとか肉片だとかで、なんだかもう見てるだけで気持ち悪くなるような状況になっていた。生で見ると吐き気を感じるな。

 

 一応、鎮圧はした。後のことは、チームメンバーが信者たちを片づけて、通訳が当てられ俺がSCP-2662のちょっとしたメンタルケアをしていた。最初は愚痴を聞き、途中から俺からも話を吹っかけてみる。そんな風に話していたら、なんだかしらないが結構仲良くなっていた。もともと彼が常識人(人?)なこともあってだろうが、結構楽しい会話だった。終始通訳さんは疲れた顔をしていたが。というか最後らへん信者と似た感じになっていた気が…

 

 仕事が終わり、部屋へと戻った。今度はゆっくりと休めたためホッとした。

 

 休むついでにタブレット端末にダウンロードされている新聞を読むと、なんだか安心した。芸能人が結婚しただとか、サッカーで何位になっただとか、どこかの議員が不祥事を起こしただとかetc……

 

 俺がまだ普通の人間だったころの記憶がよみがえってきて、少しだがホームシック気味になった。

 

 

 

 休憩が終わり、いざ仕事だ。となった時に事件は起こった。

 

 悪夢かと思った。実際悪夢のような出来事だった。例のトカゲSCP-682が脱走しやがった。ついでにやべぇおじいちゃんSCP-106も。

 

 とりあえずクソトカゲの収容区画近くまで急行し、捜索(といってもでかいので速攻見つかったが)。見つけてSRとハンドガンをだいたい20秒ほどぶっ放し続ける。ひるんだすきに特殊部隊に再確保してもらい、なんとか再収用に成功した。途中真っ先に殺しに掛られたので真面目に死ぬかと思った。そして何より瀕死には至ったものの、殺せなかった。さすが不死身。

 

 歓声を背にSCP-106オールドマンの元へ。そこへは少し時間がかかってしまい、ついたころには被害は甚大だった。床にはポケットディメンションがいくらかあり、床には腐敗した跡が道になっている。

 

 床の上には体の一部が腐食していて苦しみながら生きていた人が数人。もう原形を留めていない"人"だったナニカが6個ほど。

 

 生存者が応急手当てをしてもらっているところへ情報を聞きに行き、奴の向かった方向を聞く。そして追っかける。二つほど扉をくぐったところに奴はいたので、とりあえずハンドガンを一発ぶち込む。が、当たった瞬間腐敗したであろう音がしたのでSRを撃ちこむ。するとなんとか効いたようで苦しむSCP-106オールドマン。

 

 怯んでいる隙に専用の収容区画の部分に居る職員に特別収容プロトコルの実行をさせる。スピーカーから流れ出ていたあの悲鳴は聞いているこっちが少し辛くなった。が、SCP-106オールドマンはそれで収容できたので良し。それに、今回の生贄は元々死刑囚だったDクラスらしいので気に病む必要は特にないと思う。

 

 

 

 この2体のSCPを収容し、改めて区画内を見て回ると被害は酷いものだった。

 

床は腐り果て、所々にひび割れや無理に破壊された跡がある。それと、今回の件でエージェントも一人死んでしまったらしい。貴重な戦力が……

 

 やはりあの2体は中々に厄介である……が、ここにはそれ以上の化け物がウヨウヨいるのが恐ろしいところだ。ほんとなんなんだよこの世界。

 

 

 

 その後は仕事どころではなかったので休みが言い渡されて、部屋に帰った。

 

 疲れ果ててもう体力はこれを書くぐらいしか残っていないので正直書いている今もとにかく眠い。ので、そろそろ寝る。

 

 

 

memo

 

・この施設を直している人々はエージェントになれるのではないのだろうか。とにかく大変そうだった。』




SCP‐682不死身の爬虫類
http://ja.scp-wiki.net/scp-682

SCP-076アベル
http://ja.scp-wiki.net/scp-076

SCP-106オールドマン
http://ja.scp-wiki.net/scp-106

SCP-2662クトゥルフ、ふ「ざげんな!」
http://ja.scp-wiki.net/scp-2662


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四日目~六日目 多分一番つらい

『四日目 晴れているらしい

 これを書いている今現在、右腕が使えない。不便で仕方ない。

 その理由なのだが、トカゲにやられた。今日は朝っぱらから召集が入り、集合場所に向かうと、クソトカゲをどうにか抑えてくれ。と言われ、収容所に足を進めた。んで、入っていざ鎮圧だー。となった時、俺を見つけた瞬間、(恐らくだが)あいつの全速力で体当たりをかましてきやがった。とっさに避けたんだが腕に掠った。"掠った"の威力はけた違いだが。思い出すだけでも腕がずきずき痛む。

 その後なんとか左手に持っていたSRとチームメイトだけで鎮圧はしたが、完全に敵とみなされたみたいだ。辛い。

 

 一度医務室で軽く処置をしてもらって今は部屋で安静を言い渡されている。さて、さっさと回復しないと業務ができないので、俺TUEEEEE的な驚異的な回復力があることを期待しつつ寝ることにする。おやすみ。

 

memo

・SR乱射は高火力すぎるな。頼もしいこと限りないが。』

 

 ♦

 

『五日目 雨らしい

 目覚めて真っ先に腕を確認したが、治っていなかった。まぁそりゃそうだよな。

 とりあえず今日の業務を書いていく。

 今日はリハビリも兼ねて簡単な事務作業や雑用をすることになった。資料の整理、Dクラスの引率、SCP-2662(クトゥルフ、ふ「ざげんな!」)のメンタルケアなど。すべて片腕だけで片付けられる仕事だったのは感謝したい。

 後は、腕の回復の見込みについてだが、大体5か月ぐらいで完治するらしい。正直一年ぐらいかかると思っていたので、以外だと思う。

そんなこんなで雑務をこなしていったわけだが、ここで問題が起きた。

今度はDクラスの暴走だ。

しかしただのDクラスじゃあない。元エージェントのDクラスだ。

元エージェントということもあって、手こずった。殺してはいけないので格闘メイン。しかも片腕は使えない。

応援は他のSCPの再収容に忙しいらしく来れない。

……もうちょっと人員増やせませんかね?

 

愚痴はここまでにして、なんとか鎮圧に成功し、自室へ戻るとそこにはSCP-173が。ふざけんな。

目を離さずに扉を閉め、距離を取る。不幸中の幸いとでも言うべきか、近くには簡易的な収容施設があったので、そこへ誘導することにした。

近くに居たSCP-199(アイポッド)に協力してもらい、簡易収容完了。そして応援を呼んで完全に再収容が完了した。

 

今度2662に会いに行こうと思う。何とか中学レベルの英語なら話せるので、多少は話せるのが救いだ。通訳はまだ必要だけど……

 

疲れたのでもう寝る。

 

memo

・SCP-199はやっぱり可愛かった。』

 

『六日目 晴れているみたい

本日の激務はΩ部隊との合同作戦だった。生で見るアベルは実にマッスルだった。

しかし今でも不満なのが、何故片腕が使えない俺を連れていったのか。だ。

いくら後方支援だといっても流石に最前線はないでしょうよ。人員不足かなにかなの?

しっかし、Ω部隊の人間には驚かされた。

生身の人間がSCPを捕獲するって相当やばい事だと思ったんだが、そんなこと知ったことかと言わんばかりの活躍ぶりだった。

人の可能性は無限大……よく言ったもんだね。

 

今回は攻撃が激しかったので、ハンドガンでそれらを相殺していた。反動が右腕に響いたがそこは我慢。

それにしてもアベル楽しそうに戦ってたなぁ。

 

終わってからはもっと激務。

収容完了!と思ったら、今度はSCP-457(燃える男 )が脱走しやがった。ので再収容に向かった。

スプリンクラーのおかげで、室内は豪雨に等しい雨模様。服がびしょ濡れになったよ……一張羅だったのに。

Ω部隊と共に水を集め、かけて、なんとか消火&再収容。実に熱かった。

でも片手でバケツを振るのは結構辛かったよ。

 

それが終わって今に至る。

明日は早めに起きなきゃならないので、終わりにする。

 

memo

・嫌な予感がする。』




SCP‐682不死身の爬虫類
http://ja.scp-wiki.net/scp-682

SCP-2662クトゥルフ、ふ「ざげんな!」
http://ja.scp-wiki.net/scp-2662

SCP-199アイポッド
http://ja.scp-wiki.net/scp-199

SCP-076アベル
http://ja.scp-wiki.net/scp-076

SCP-457燃える男
http://ja.scp-wiki.net/scp-457


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七日目~八日目 無理がある

『七日目 晴れていた

 今日は周りの様子が少しおかしい一日だった。

 いや、実際には何らおかしい点などないのだが、何か、変な感覚だった。不思議だ。

 それはそうと、本日の過酷な労働を記す。

 

 本日は書庫の整理と巡回だった。これのどこが重労働なのか、だが、これから書くことを見れば分かると思う。

 まず辛いところその一。本の数が異常な量。

本は様々な種類があり、数学や物理、語学などの勉学用の教科書、参考書。また、幼子用の絵本やラノベ。他にも様々なジャンルの小説や漫画など、多数にわたって置かれていて、それにプラスしてSCPに関する書類やファイルの整理をさせられていた。

 役二十名ほどで、所要時間役四時間。しかもそれでも部屋の一部に過ぎなかった。

 もはや笑えるレベルだった。実際笑って、職員の方に心配された。

 

 それだけならまだ昔図書委員をやっていたので、それの延長線上だと捉えられた。

 が、問題は別にある。

 あの部屋めちゃくちゃ埃をかぶってる棚がいくらかあった。掃除、清掃はどうした。

 そんな感じでただただ辛い書庫整理を終わらせ、一旦休憩を取りつつ、部屋に戻り出された食事を取った。カレーライスだった。美味しかった。

 

 昼休憩が終わり、次に行ったのが巡回だ。担当はサイト-█から、サイト-█の間だ。暇な時間がいくらかあったものの、Dクラスの終了作業や各SCPの収容施設の巡回があって疲れた。

 難なく出来るようになってきて、チームメイトとの連携も取りやすくなってきた。

 

 仕事が終わってからは、ベッドの上で朝刊のコピーを読み、眠気が襲ってきたのでこれを書いた。

 そういうわけなので本日はこれまで。おやすみ。

 

memo

・一日が短い。』

 

 ♢

 

『八日目 晴れのち終焉

 とことん災難な一日だったのでまずは一言。

 流石にGH-クラス:”デッドグリーンハウス”シナリオ(あってるか?)が発動するとは思わなんだ。

 

 何があったのかというと、停電→全体的に収容違反(悪夢)→混乱に乗じてSCP-1048《キチグマ》増殖→無理。SCP-2000も使えないし手の打ちようがねぇ。

 という事態になった。絶望的だろ?

 

 一日の始まりはごくごく普通だったのだが、大体昼過ぎだったかぐらいに停電が起こって、先述の通りの地獄が具現したわけだ。

 俺も精一杯はやってみたものの、keter級に囲まれちゃあ無理でした。見たら死ぬ、見なかったら死ぬとか理不尽すぎる。

 

 そんなこんなであと一歩で死ぬって時に神様に回収され、これを書いている次第だ。

 あの後あの世界がどうなったのかは知らない。運よくSCP-2000が動作してくれていれば良いのだが。

 

 とまあそんなこんなで今回の世界も終わりだ。そろそろ次の世界へと向かわなければならなくなったので行ってくる。

 

memo

・やっぱり神様の意図が読めない。』




SCP-2000
http://ja.scp-wiki.net/scp-2000


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SCP-████に関する報告書

ガバガバです。
まぁ、どうせど素人の二次創作だし、多少はね?


アイテム番号:SCP-████

 

オブジェクトクラス:Euclid neutralized

 

特別収容プロトコル:SCP-████には、サイト██のエリア█にある5m平方の部屋が割り当てられています。また、エージェントとして滞りなく活動をするために、レベル2のセキュリティクリアランスが付与されています。

SCP-████と対話する際は日本語の通訳が可能な職員、もしくは英語の通訳が可能な日本人財団職員を担当に当ててください。その時、あまり攻撃的な発言をしないでください。SCP-████を対象としたメンタルチェックや身体検査などは定期的に行ってください。もし何らかの異常が見つかった場合、本人の意思次第ですが治療を受けさせてください。また、食事に関しては通常の職員と同等の食事を一日に朝、昼、夜の三回与えてください。

また、毎朝7時ごろに██社出版のデジタル朝刊のコピーを渡してください。

 

SCP-████は出現した八日後の午後7時24分に突如として財団が管理する範囲から消失しました。GPSが一切の反応を示さないことから、別の世界に飛ばされた可能性があります。本人の話を信じる場合、捜索の意味は有りませんが、万が一にそなえ少ない時間ですが、捜索しましたが、我々の分かる限り、この地球の見える範囲にはどこにもいないようです。そのため、本人の言葉通りSCP-████は無力化されたとし、担当である私の独断ですが、neutralizedにオブジェクトクラスを変更しました。

しかし、もしものやり直しをしたとき、同じ、もしくは似た現象が起こった場合に備えてこの報告書は残しておくこととなります。

 

説明:SCP-███は2███年5月█日。サイト█に突如として出現しました。その場で即座に拘束し、事情を聴き、SCPと判断しました。

SCP-███は身長171.2cm、体重71kgの成人した日本人の男性です。我々財団に対し友好的であり、普段の行動は全く普通の人間と変わりません。

しかし、戦闘となると驚異的な身体能力を発揮します。テストの結果、移動速度は約1km/秒まで出せるようになり、跳躍力は高さ10mの天井に頭がぶつかるほどに高く跳躍します。そして自らへのダメージをおよそ通常の1/1000にまで下げることが分かっています。

SCP-███は自らのことを「神のおもちゃ」と称しています。その理由を問われると、「いろんな世界を神様の暇つぶしのためだけに移動させられるんだ。これをおもちゃと言わないでなんて言う?」と彼の言う神に対して呆れた感情を表しながら話しました。

また、目的も聞いたところ「生き延びる」とだけ答えました。他にはないのかと担当の博士が聞いたところ、「ここに来た理由はない。だから目的は生きることのみ」と答えました。

また、要望を聞いてみたところ、日記の記述の許可、日時の分かるデジタル時計、毎日の朝刊。と答えました。許可が下りたため、部屋にデジタル時を設置し、毎朝の日本の██社出版のデジタル朝刊のコピーを渡しています。日記については、調べたところ、紙質は市場に出回っているようないたって普通の日記でしたが、付属していたペン以外では書けず、いかなる手段を用いても破く、傷をつける、書くなどの行為が出来なかったことから、SCP-███-Aと認定されました。しかし、危険性は確認されていないため、日記の記述の許可が下りました。

 

現在、SCP-███は財団にてエージェントとして雇用していますいました。所属はチーム████であり、主にサイト██から、サイト██の区間で活動していますいました。

活動時、SCP-███は手に製造元不明の未知のスナイパーライフル(以下、SCP-███-Bと呼称)と、同じく製造元不明の未知の自動拳銃(以下、SCP-███-Cと呼称)を出現させます。出現元は不明で、本人にも分かっていないようです。

 

SCP-███-BとSCP-███-Cには共通した特徴があり、ともに活動中の生命体にのみダメージを与えます。

射撃訓練中、これら二丁で行ってもらったところ、的に傷一つないことを不審に思った隊長が確認し、この現象が確認されました。

研究のため薬きょうなどを見せるよう要求しましたが、マガジン含め、内容物は一切は取りだせないようで、撃って確認するしかありませんでした。弾丸は推進力を失うと、自動で消えてしまうため、射出時をスーパースローカメラで見たものでは、弾丸は光の塊のような外見であり、形が常に変化しています。

また、これらはリロードを必要とせず、残段切れやオーバーフローなどは起こり得ないようです。

 

しかし、これらの特徴はSCP-███が使用したときにのみおこる現象で、それ以外の人物が使用した場合、SCP-███-B及びSCP-███-Cは反応を示しません。

 

補遺:SCP-███の話によると、「日数は不明だが、近い日には別の世界にとぶ」とのことです。それに備え、本人の同意の上で服にGPSを装着しました。

 

以下の対話は、日本人職員の██博士によるSCP-███へのインタビューです。

 

――――――――――――――――――――――――――――――

 

██博士:「こんにちは、SCP-███。これから貴方にいくつかの質問をしますがよろしいですか?」

 

SCP-███:「こんにちは。あぁ、もちろんだとも博士……そのまえに、俺の識別番号はそれなんだな」

 

██博士:「気に入りませんか?」

 

SCP-███:「いいや全然。気にしなくていい」

 

██博士:「そうですか。それでは、いくつか質問をします。まず、あなたはどこから来た誰なのでしょうか」

 

SCP-███:「俺は…そうだなぁ、何て言えばいいのか……んー、恐らくなんだが、別世界の地球の住人。んで、神様のおもちゃ」

 

██博士:「別世界、ですか?」

 

SCP-███:「あぁ。調べれば分かると思うんだが、██県██市██-█-██-█に████って奴がいるはずだ。そいつがこの世界での俺だ」

 

職員が調べたところ、発言内容が一致しました。

 

SCP-███:「……」

 

悲しげな表情を浮かべるSCP-███。

 

██博士:「どうしましたか?」

 

SCP-███:「あぁ、いや、少しばかり元の世界のことを思い出してて。それよりも、質問の続きを言ってくれないか?」

 

██博士:「分かりました。では次に、先ほど自らのことを神のおもちゃと言っていましたが、それはなぜですか?」

 

SCP-███:「いろんな世界を神様の暇つぶしのためだけに移動させられるんだ。これをおもちゃと言わないでなんて言う?」

 

██博士:「色々な世界、ですか」

 

SCP-███:「ああ。ここで四回目の異世界転送だ。まったく困ったもんだよ」

 

██博士:「そうなんですか……ちなみにどんな世界に?」

 

SCP-███:「一回目は[データ削除済み]で、二回目は[データ削除済み]で、三回目が[データ削除済み]で、今に至るって感じだな」

 

██博士:「なるほど。また後日、そのことについて伺います。では、次の質問に移ります。あなたの目的は何かありますか?」

 

SCP-███:「目的?あー、そうだな……しいて言えば、生き延びることだな」

 

██博士:「他には?」

 

SCP-███:「元よりここに来た理由なんてないし……目的は生きること。ぐらいだな」

 

██博士:「そうですか…分かりました。ありがとうございます。では最後に、何か要求するものはありますか?可能な範囲でしたらお答えします」

 

SCP-███:「要求……なら、日時が分かるデジタル時計が欲しい。腕時計でも置き時計でも掛け時計でもいい。とにかく今が何月何日なのか、今が何時何分何秒なのかが知りたい。あと、この日記を毎日書かせてほしい。神様から毎日書けって命令されてるんだ。調べるなら自由に調べていいから」

 

そう言い日記を██博士に手渡す。

 

SCP-███:「あとは…そうだな、出来ればで良いんだが、俺がここに居る間、毎日日本の新聞をくれないか?コピーで良いから」

 

██博士:「…分かりました、デジタル時計は今日にでも貴方に割り当てられる部屋に届けられると思います。新聞はデジタル版のコピーとなりますが、明日から届くはずです。日記については倫理委員会に通してからになりますが、良いですか?」

 

SCP-███:「どれくらいかかりそうだ?出来れば今日中に今日の分を書きあげたいんだが」

 

██博士:「なるべく早めに答えを貰えるように進言しておきましょう」

 

SCP-███:「悪いな、博士。それで、もう質問はないか?」

 

██博士:「はい。では、これでインタビューを終了します」

 

――――――――――――――――――――――――――――――

 

――――――――――――――――――――――――――――――

 

██博士:「これからインタビューを開始します」

 

SCP-███:「了解だ、██博士」

 

██博士:「今回のインタビューは、あなたが言っていた"この世界に滞在できる期間"についてです」

 

SCP-███:「あー、それなんだがな、実はよく分からない」

 

██博士:「それはなぜですか?」

 

SCP-███:「本来なら神様からメモで、日数、もしくは目的を教えられるはずなんだが、今回はそれがなくてさ…もしかしたら明日にはいない。なんて可能性もあるんだ」

 

██博士:「それはどうにかならないのでしょうか?」

 

SCP-███:「残念ながらどうしようもない。俺はこれでも一応元人間なんだわ。ただただ神様から化け物じみた武器とステータスを与えられているだけ…だけというわけではないか。まぁそんな力を貰っていて、銃の消・出以外力を使えるわけじゃない」

 

██博士:「そうなんですか……」

 

SCP-███:「わざわざ休日に来てもらったのにこんな返答しか出来なくてすまん」

 

██博士:「気にしないでください。では、こちらからの要求なのですが、服にGPSをつけても良いでしょうか?」

 

SCP-███:「良いぜ。で、どこに付ける?」

 

██博士:「このインタビューが終わり次第、担当の職員が付けるので、私には分かりかねます」

 

SCP-███:「そうか。了解した」

 

██博士:「では、今回のインタビューは終了します」

 

――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――我々財団の人間でSCP-███のことを知っている者は極小数の人間しかいない。

では彼は何者なんだ?探ろうにもここに彼がいたという証拠は無いし、こんな報告書を見た覚えもない。だが、確かに、財団の承認印が押してある。しかし報告書を書いたであろう職員、SCP-███を担当していたであろう職員も皆彼のことを知らないと口をそろえて言う。本当に何者なんだ?  O5-██――――

 

 

――――調べて行った結果、SCP-███が消失した同日に財団内で大規模な停電が起こり、SCPのほとんどが収容違反を起こし、GH-クラス:”デッドグリーンハウス”シナリオが起こったとSCP-2000に記録されていた。恐らく、再構築に合わせて転送された可能性がある。が、やはり確証はない。  O5-██――――



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