Fate/the fool【完結済】 (処炉崙霸β)
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皇紀2664-冬木編
馬鹿と阿呆は紙一重


 え?ジャンルがfate/になっているって?

うん、「そう」なんだ。済まない。

仏の顔もって言うしね、謝って許してもらおうとも思っていない。

 

でも、この小説を見たとき、君は、きっと言葉では言い表せない「ときめき」みたいなものを感じてくれたと思う。

 

 

 さて、この小説は確かにフェイト要素もある、二次創作ではおなじみであろうキャラ崩壊もあるんだ、喜んでくれたかい?

作者はスマートフォンで執筆してるから、誤字は許してね(๑´ڡ`๑)テヘペロ

 

 あ?テメェふざけんな、俺達私達は小説見に来たんだ、なんでおまいの自伝とか見に来ないといけねぇの?って?

これは処女作なんだ、それにほら、小説にも前書きってあるでしょ?

前書きは文章の中にするのが私のポリシーでありセオリーだからツッコまないでくれるかい?

 

 前書きが長くなったね、本編がいい加減見たくてたまらないんじゃないか?

ここでおねだりを求めたら私の品位は最下位にまで落ちそうだから、それは心惜しいがしないでおくよ。

 

 よし、本編を始める前に一言。

この映画は、君たちが思う様な高尚かつ優れてなおかつ芳醇なものでは決してない。

 

 今、君たちは他に少しばかり時間を割けばホワイトチーズがあるのに、目の前のブルーチーズに目を向けてるんだ。

そのブルーチーズをもし食べたいのなら、ビスケットにのせるも良し、腹を壊すも良し。

 

 カビ臭いけど、どこか癖になる。

ブルーチーズ劇場開幕〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 森だ。

そんな単語を良く他の小説で聞くが、君達は森を見たことがあるだろうか?

 

 まぁ、日本人の殆どはある、と答えるだろう。

では、入ったことはあるだろうか?

 

 子供の事の好奇心で、山の中にある祖父母父母の墓参り、はたまた熊狩りに。

色々な森がある事だろう。

 

 今から私が話す事について来られるように、想像を膨らませよう。

君達は、美術の授業……図画工作でもいい、絵の具をつけた筆に水分を含ませる為に、水のどっぷり入った専用の容器に筆を浸けるはずだ。

 

 だが、所詮は授業。

当然、終わりは訪れる。

 

 その時か訪れると、筆を幾度も無く浸け、幾つもの絵の具を混ぜたような色の水を見るはずだ。

その色なのだ、この森の頭上にある空は。

 

 千差万別ある色だろうが、それとしか言いようがない。

混沌を形にしたような、どんなに才能が無いものも作れる作品。

 

 森の木も、ミミズがのたくったように捻れ曲がった奇形だ。

葉っぱはこれまた混沌を表した作品の色をしている。

 

 万物の小説の主役達は、ここで歩を進めるのだろう。

だが、私は進めない。

 

 理由はただひとつ。

 

歩きたくないから

 

 

 

 

 

 

 

 腹が減った。

は!そうか!

 

 主役達は、歩を進めると飯にありつけるのが分かってるのか!

だから、σ(゚∀゚ )オレみたいに腹を減らしてないのだ!

 

 σ(゚∀゚ )オレは自慢ではないがふぇいとという作品が好きだ。

はっきり言ってにわかだ、魔術回路とか分かんないし、多分、庶路様もにわかだ。

 

 たがしかし。

歩くことを決定する。

 

 待ってください!分かってるんです!しかし、会議の結果、こうなったのです!

くぅー!国民様方に面目が立たないいいいい!

 

 ともかく、立ち上がって歩を進める。

のっそのっそという感じにだ。

 

 何百歩か真っ直ぐ歩くと、木の机の上にへんちくりんな水晶があった。

σ(゚∀゚ )オレは好奇心満載のイイコなので触ることとする。

 

 ビバ!ビバ!

 

 

 

 

 手が痛い。

砂を払って立ち上がると、周りには雪山が広がっていた。

 

 俺は頭がおかしくなっていたのだろうか?

まぁ良い。

 

 どうせ、大したことはないのだから。

 

 

 入り口みたいのに入ったら変な検査みたいなのされて、模擬戦みたいなのさせられた。

手が痛いのにこういうことするやつ屑だと思う。

 

 

 さて、入ったはいいが、なんか燃えてるじゃん?

おっお?お? 

 

 身体が粒子になってふわふわしだす。

え、ちょ!

 

「いやんえっち」

 選択肢間違えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 薄目を開けると、ぼんやりとオレンジの炎が視覚に入ってくる。

目の前には、金色の札みたいな奴が二枚。

 

 「これってなんか呼び出せるんやない?せや!」

 人差し指と中指を立て二枚の札をその間に差し込む。

これだ!

 

 ポーズを決め、顔をキリッとさせる。

 

「「あらゆる困難が科学で解決するこの平成の時代

人々の閉ざされた心の闇に蔓延る魑魅魍魎が存在していた

科学の力ではどうしょうも出来ないその奇怪な輩にたちむかう

神妙不可侵にて 胡散臭い男が一人

その名は 矢部彦麿(やべのひこまろ)

そう 人は彼を 陰陽師と呼ぶ」

 

悪霊退散!悪霊退散!

怨霊、ものの怪、困った時は

ドーマン! セーマン! ドーマン!セーマン!

直ぐに呼びましょ陰陽師 レッツゴー!

 

「死してなほ この世に未練 残せしは 魑魅魍魎と

成り果てる その悪しき血を 清めるが 陰陽の道」

 

人の世に生まれし悪を 闇にへと ほおむれや

 

悪霊退散!悪霊退散!

妖怪 あやかし 困った時は

ドーマン! セーマン! ドーマン!セーマン!

助けてもらおう 陰陽師 レッツゴー!

 

「生きながら恨み憎しみ 集りしは悪鬼悪霊

よびさます その激昂を宥める 陰陽の道」

 

愛しさの 行き着く果てに 病む心 なぐさめや

 

悪霊退散!悪霊退散!

怨念 怨恨 困った時は

ドーマン! セーマン! ドーマン!セーマン!

鎮めてもらおう 陰陽師 レッツゴー!

 

「辛い時 悲しい時 人はそんな時 心の隙間に闇が出来る

その心の闇に 魔物達は容赦無く 入り込んでくるのだ

だから 苦しくても 挫けるな 落ち込むな くよくよするな

何事にも 屈しない 強靭な心こそが 最強の武器なのだから!」

 

寂しさで 揺らめく 心を 狙う物 打ち砕け

 

悪霊退散!悪霊退散!

超常現象 困った時は

ドーマン! セーマン! ドーマン!セーマン!

払ってもらおう 陰陽師 レッツゴー!

 

悪霊退散!悪霊退散!

呪い 呪われ 困った時は

ドーマン! セーマン! ドーマン!セーマン!

相談しましょう 陰陽師 レッツゴー!

 

やっぱり頼れる 陰陽師 レッツゴー!

 

みんなのヒーロー 陰・陽・師!

 

「成仏しろよ」」

 

 

 フッ、完璧だ。

さて、これでなんか召喚できるはず。

 

 見ると、ほわーんって札が光ってる。

おし、やったね!

 

 

 

 

 ジャックジャックジャックジャックジャックこいジャックこい!

 

 

「さぁ!」

 

ぺかーと、光った後、出てきたのは。

 

「サーヴァント、アヴェンジャー。召喚に応じ参上しました。……どうしました。その顔は。さ、契約書です」

 what?

 

「ぼ、ぼんじゅーる、むっ、むっしゅ」

 なんか、相手のお国に合わせて話してしまった。

真名分かるもん、分かるけど、すごい顔してるこの人の前では言えない。

 

「何です?その顔は。焼かれたいのですか?」

 こ、怖い。

ま、まぁ、あと一枚あるしぃ?

 

「はぁ、なんでよりにもよって……もう少しマシなのが良かったわ」

 

 ごもっともでやんすよ、私ももう少し捻くれてないのがよかった。

さて、あと一枚残った……あれ?

 

 2枚ない!ない!

 

「余ってない?当たり前でしょう?呼符一枚程度で、更にあんなふざけた儀式して、私や他のサーヴァントが呼べるとお想いで?」

 ふざけてないもん!真面目だもん!

 

「はぁ、まあいいです。与えられた仕事は……?」

 どうした。

 

「精神汚染……E?」

 誰がだよ。

 

「マスター、一応お聞きしますが、変な場所に居たりしませんでしたか?」

 変な場所?隠すことでも無いし、アヴェンジャーに教えてやるとする。

 

「精神喰らいの森ですか、むしろ、あそこに居てここまでなのは感心ですね」

 こいつ頭おかしくなったのか。

 

「頭がおかしいのは貴方です。ここまで来ると潔いというか」

 それよりも。

 

「眠い、腹減った」

 何も食ってない。

「はぁ?何言ってんの、あんた」

 

「お休み」

 ちょうどいい感じの道路の上で寝転がらせてもらう。

 

 

 

 「はぁ、会って数十分でここまで気を許すとは、このマスターは馬鹿なのかしら?」

 だが、不思議と嫌な気はしない。

取り敢えず、ここで寝させると私にも迷惑が来る。

 

 近くに、武家屋敷のようなものがある。

マスターを担いで、コツコツと武家屋敷へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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馬鹿っていうほうが馬鹿なんだよバーカ!

 


 馬鹿。

非常に甘美な響きである。

 

 どれくらい甘美な響きかというと、プッチンプリンのカラメル並みだ。

 

 俺は小さい頃から馬鹿だった。

学習面でもさることながら、全裸で川を渡ったりしたもので、懐かしい。

 

 だが、腹が減っては馬鹿も流石に疲労する。

薄目を横に向けると、黒い刀身のレイピアを手入れする銀髪の美少女が座っていた。

 

「ふわぁーわ」

 顔と見かけによらず、可愛らしいあくびをし、んっーと腕を伸ばすアヴェンジャー。

 

「死なれたら困るし、まだ寝ててください」

 ツンデレなのか、よく分からないネ!

木って感じの場所だ、少しかび臭い。

 

 ふと、右手に目をやる。

赤い令呪が手に刻まれ、結構ヒリヒリしてむず痒い。

 

 「その程度で痛がらないでください、だらしないですね」

 辛辣だねぇ、だがそこがいい!

とまぁ、後々から落としていけばよいのだ!

 

「さて……と」

 スッとアベンジャーが立ち上がり、蔵の扉を少し開けて、外の様子を伺う。

熱気が一気に入ってきた、熱い。

 

「そろそろ火の手が伸びてきます、行きますよ」

 えー、立ち上がれなぁい。

足痛いんだもぉん!

 

 「チッ」

 舌打ちした、今マスターに舌打ちしたよ、この子!

お母さんはそんな娘に育てた覚えはありません!

 

「ほら、手を貸してあげますから?」

 顔が引き攣り、目に怒りが篭っている。

あれぇ?怒らせるようなことしたっけ?

 

 黒いガントレットを着けた手を貸してもらい、なんとか立ち上がり、蔵から歩いて出る。

 

「よーし、ッ!」

 のしかかった様な、この足の違和感は……。

 

「マスター、どうしました?早く行きましょう?」

 不敵な笑みを浮かべ、俺の足をグリグリと踏んでいるアヴェンジャー。

 

 くそぅ!なんで俺がぁ!

 

 

 

 「るーんるーんるるーん」

 アヴェンジャーが蔵から取ってきた日本刀をぶんぶん振り回しながら歩く。

 

 重いけど、懐かしいなぁ。

そう、あれは幼稚園の時……。

 

ホワワワン

 

 「うぇーい!」

 俺は、昼休みの遊び時間に、木にあるものが付いているのを見つけた。

 

 「おお?こりぇは!」

 ゴキブリである。

ゴキブリは全世界の人類最終危機的生物と知っていたので、足元に落ちていた虫食いされた木の棒で戦闘を挑むこととした。

 

 奴は、あらゆる手を使い、縦横無尽に飛び回り、バシバシと攻撃してきた。

 

 しかし、俺も負ける訳にはいかない!

約束された勝利の木棒剣(エクスカリバー)!」

 

「ブゥーン!?ブブブブブゥーン!!」

 ゴキブリに対して放った俺の宝具。

ゴキブリは木の幹に打ち付けられてなお、力を見せつけてくる。

 

 「そうか、おまえはそうなのだな」

 

「ぶぅん!」

 ゴキブリは地面に足を付け、目をこちらに向けてくる。

 

暗黒蟲毒撃(ダークビートル・ポイズン)!」

 カサカサカサカサとこちらに向かってくる。

成る程な。

 

「こい!ライダァァ!」

 

ブビビビィーン!カサカサカサカサ!(いくぞ、セイバー!)

 

 

 

 

 黄昏時。

 

「■■ちゃん、帰るわよー」

 

「はーい、ママーン!」

 俺は、母の元に駆け寄る前にふと手を見つめた。

一人の英雄を殺してしまったこの手。

 

 俺は……変れたんだろうか……と。

 

「ねぇ、マスター。気持ち悪い話はしないでくれない?」

 な、なんだと!?

 

「気持ち悪くなんかない!あいつは、ゴキブリは、本当の英雄だったんだ!」

 

「いや、あんたにとってはそうなのでしょうけど、余程の馬鹿じゃない限り、気持ち悪いと思うのが普通でしょ?」

 クッ、分からない野郎だ!

 

「マスター」

 アヴェンジャーが声色を低くする。

なんだ、この差別主義者。

 

「……はぁ、あれを見てください」

 アヴェンジャーが指を指した先には

 

 なんか黒いのと戦っている白い奴らがいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ゴキブリ

 かつて幼稚園の床下に生まれ、百足をも制した幼稚園の虫王。
 その戦闘力は、普通のクロゴキブリの比ではない。



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馬鹿ってむしろ天才だろ?この凡才の愚民がぁ!

 「え?」

 何を言ってるんだ、こいつ。

 

「助けないのですか?」

 面倒臭そうな顔でこちらに問いかけてくるアヴェンジャー。

 

「いやいや、アヴェンジャー。助ける訳ないだろう?だって、労力の無駄遣いしゃないか?」

 ホント、常識のないお嬢さんだぜ。

普通、助けるわけ無いやん?

 

「なるほど、なるほど!アハハ、そうなのですね!貴方は偽善者共とは違うようです!」

 急に笑顔になるアヴェンジャー。

ラリってんのかな?

 

「ただの世捨て人の馬鹿と思っていましたが、フフフ!」

 楽しいならいいや。

うわっ!?靴になんか入ってる!イシダ!イシダ!

 

「しかし、どう帰るのですか?」

 ん?

 

「現実世界にです、聖杯戦争ではなさそうですし」

 あぁ、そういうことね。

 

「なぁ、アヴェンジャー。石の上にも三年って言葉知ってるか?」

 そうだ、アヴェンジャー1人では無茶がある。

だから、あいつらを利用して、さっさと帰らせてもらう。

 

 なので。

 

「あいつ等について行くぞ」

 

「力を試してみたいのですが、はい。分かりました」

 

 

 

 

 苦戦してるみたいだが、順調に勝ち進んでいる様だね。

 

 俺は、高台の上で見張っていたり、エアカンフーをしたりしている。

 

 

 

「なんか、洞窟みたいなのに入ったぞ!」

 洞窟は嫌なんだよね。

 

「どうせ、洞窟を抜けた先に行きたいんでしょう。マスター先回りしますよ」

 そう言うとアヴェンジャーが洞窟の横にある斜面を駆け上がっていく。

 

「ここから登っていけばいずれ着きます。さっさと来てください」

 ヒィヒィ、脇腹痛い……頭には何故か豚バラの画像がぁ!

 

 

 「ヒューヒュー」

 呼吸出来へん!口の中が生臭いたくあん風味やで!

 

 

「たく、だらしない。ほら、白い奴らはまだ来てないみたいですよ」

 そう言うと、アヴェンジャーは怪しい光が噴き出すところへ指を指す。

 

 剣を地面に刺し、目を閉じて来訪者を待っている、黒鎧を着た墜ちた騎士王。

 

 「フン、ラスボスとでも思ってるのかしら?まぁどうでもいいですけど」

 黒い紋章を刻んだ旗がパタパタと風に揺らされる。

口角を僅かに上げ、アヴェンジャーは静かな目で旗を見つめていた。

 

 

 

 戦闘が始まった。

黒王が放ったビームがなすびのATフィールド的な奴に弾かれており、なんともアクション映画だ。

 

 うに頭の奴が、なすびと一緒に盾を支える。

つまらん友愛ですなぁ!デュフフフフ!

 

「口調はキモいけど、マスターと同感ね。手伝ったとしても役にさえ立たないのに」

 

 黒王が、宝具を放っているその隙に青い髪のビアスいっぱい付けた杖を持った兄ちゃんが黒王に火の魔法的なのをぶつけた。

 

 黒王が、膝を折る。

このままじゃ負けるだろうなぁ。

 

 「ッ」

 何故か、黒王が、しっかりと金色の目でこちらを見つめる。

唇を開き何か喋ろうとしている。

 

 「次はちゃんと話そう、ですって。たく、余程ぼっちなのね」

 読唇術使えるのかよ、こいつ。

 

 

 黒王が倒されると、へんちくりんな男が出てきた。

なんだあいつ。

 

 笑いながら喋ってるが、あいつはウザいな。

そうや!

 

「アヴェンジャー、あれにこの刀思っいきり投げて?」

 刀をアヴェンジャーに差し出した。

 

「了解です、マスター」

 アヴェンジャーが投げやり選手並みにのけぞり、反復するかのように刀を思い切り投げ、刀がへんちくりんの胸元に向かっていき、そして。

 

「私がグボァ!」

 へんちくりんは、何故か足を滑らせ、そして。

 

「ああああ!助けて!助けてくれぇ!」

 へんちくりんが太陽的な奴に落ちて体が半分埋まり、うに頭達に助けを乞うている。

 

 だが、うに頭達はへんちくりんを無視し、そのまま去っていった。

 

 よし。

 

 

 コツコツと黒王が消えた場所に向かう。

黒い札が落ちていた。

 

 ジッーと見つめるが、特に何もなさそうだ。

 

 

「マスター、そろそろ終了みたいね」

 俺とアヴェンジャーの体が光りだす。

 

「あぁ、また会おうぜ、ジャンヌ」

 あっ

 

「なんd」

 

 

 

 

 

 

 

 

 見渡す限りの草原。

隣にはジャンヌが、寝ている。

 

 そう、何を隠そうここは中世のオルレアン。

俗に言う、フランスだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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15世紀 おるれあん
馬鹿と莫迦の違いは分かるか?俺は天才の方だがな!


 


 腰痛い。

ヘルニアかな。

 

 では、この黒札を召喚したいと思いまぁす!

 

 中指と人差し指の間に挟み、決めポーズをして、顔もキリッとさせる。

 

「「あらゆる困難が科学で解決するこの平成の時代

人々の閉ざされた心の闇に蔓延る魑魅魍魎が存在していた

科学の力ではどうしょうも出来ないその奇怪な輩にたちむかう

神妙不可侵にて 胡散臭い男が一人

その名は 矢部彦麿(やべのひこまろ)

そう 人は彼を 陰陽師と呼ぶ」

 

悪霊退散!悪霊退散!

怨霊、ものの怪、困った時は

ドーマン! セーマン! ドーマン!セーマン!

直ぐに呼びましょ陰陽師 レッツゴー!

 

「死してなほ この世に未練 残せしは 魑魅魍魎と

成り果てる その悪しき血を 清めるが 陰陽の道」

 

人の世に生まれし悪を 闇にへと ほおむれや

 

悪霊退散!悪霊退散!

妖怪 あやかし 困った時は

ドーマン! セーマン! ドーマン!セーマン!

助けてもらおう 陰陽師 レッツゴー!

 

「生きながら恨み憎しみ 集りしは悪鬼悪霊

よびさます その激昂を宥める 陰陽の道」

 

愛しさの 行き着く果てに 病む心 なぐさめや

 

悪霊退散!悪霊退散!

怨念 怨恨 困った時は

ドーマン! セーマン! ドーマン!セーマン!

鎮めてもらおう 陰陽師 レッツゴー!

 

「辛い時 悲しい時 人はそんな時 心の隙間に闇が出来る

その心の闇に 魔物達は容赦無く 入り込んでくるのだ

だから 苦しくても 挫けるな 落ち込むな くよくよするな

何事にも 屈しない 強靭な心こそが 最強の武器なのだから!」

 

寂しさで 揺らめく 心を 狙う物 打ち砕け

 

悪霊退散!悪霊退散!

超常現象 困った時は

ドーマン! セーマン! ドーマン!セーマン!

払ってもらおう 陰陽師 レッツゴー!

 

悪霊退散!悪霊退散!

呪い 呪われ 困った時は

ドーマン! セーマン! ドーマン!セーマン!

相談しましょう 陰陽師 レッツゴー!

 

やっぱり頼れる 陰陽師 レッツゴー!

 

みんなのヒーロー 陰・陽・師!

 

「成仏しろよ」」

 

 完璧、板に付いてきたな。

早速、黒札がぽやぁーんと光り輝いている。

 

 これ黒セイバー確定だわ。

うん、乙乙。

 

 

「ランサー、アルトリア。召喚に応じ参上した。我が愛馬は雷雲を呑むように、我が槍はあらゆる城壁を打ち破る。貴方の道行きを阻むもの、全てを打ち砕こう」

 why? 

 

 オルタ二連続とかふざけんじゃナイヨ!

畜生めぇ!おっぱいぷるんぷるん!

 

「な、会ってそうそう下品な事を……」

 ぐへへへへ。

げぶ!?

 

「マスター、早速呼び出すとかあんた流石ね」

 ジャンヌが俺の頭を叩いた旗を肩に担ぎ、呆れたような目で見つめてくる。

 

「ふん、同じオルタって言うのも気分良くないわね」

 ほへー。

 

「私も、存外いい気持ちではない」

 険悪な雰囲気ワロタ。

 

「まぁ待て。二人共」

 俺はポケットに入ったクシャクシャの羊皮紙を掲げた。

 

「困った時にはこいつを呼び出せばいい!」

 羊皮紙には星霜を見た竜の英雄と書かれている。

分かるけどぉ、まぁ?そこはね?

 

「まぁ良いわ」

 そう言いながら、ジャンヌがアルトリアの馬の後ろへと乗る。

はぁ!?

 

「ふむ、そうなのか。では行くとしましょう」

 え、ちょっ!

 

「待ってぇぇぇん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ドラゴンとか\(^o^)/オワタ

 

「マスター、何の為のサーヴァントなのですか……」

 すると、アルトリアが槍でドラゴンをつんつんと1回突いただけでドラゴンが悲鳴を上げて死亡した。

 

 更にジャンヌは炎で隣にいたドラゴンを焼きトカゲにする。

 

「うちのサーヴァント強過ぎやろ」

 

 

 

 

 

 

 

 「会えたぞ!また会えたぞ!セイバァァァァ!」

 突然、黒光りの剣が向かってくる。

 

「貴様!ライダァァァ!」

 向かおうとするが、お二人様が立ち塞がってきた。

何をするだぁ!

 

「貴方が手を下す必要はありません」

 

「アレがマスターが言ってたゴキブリとやら?なんともまぁ……ゴキブリじゃないわね」

 

 そう、今のゴキブリは人間の手足が生えたゴキブリなのだよ。

 

 手には黒光りしたロングソードを携えている。

かっくいい。

 

「セイバーと戦うのを防ごうとするか。貴様らぁ!」

 ゴキブリが三歩でアルトリアに近づき、剣を振るう。

 

 「重い!流石というべきか!」

 だが、アルトリアのランスがゴキブリの剣を跳ね返した。

 

 素早く、ランスがゴキブリの副足を貫くが、ゴキブリは素早く剣を振り払い、馬の足を切るが、馬は動じず、ゴキブリを蹴る。

 

 ゴキブリは吹き飛ばされるが、そこにジャンヌの炎が襲う。

 

「グガァァァァア!!!!」

 岩を蹴り、剣を持ち、俺へと向かってくる。

 

「セイバァァァアァァァァァァァァァア!!!!」

 お前はそうなのか。

 

「ならば、相手をしてやる!」

 水の入った霧吹きの中に、少量の食器用洗剤を入れる。

 

 やるしかないんだよぉ!

 

「「マスター!」」

 

 剣が振られる。

 

だが!

 

 

 プシュップシュッ 

 

 ゴキブリが倒れ込んだ。

滑って、地面を歩くことすらままならない。

 

「セイバァ!」

 一度、ゴキブリは油が抜かれると二度と立ち上がりはしない。

 

 「やっと……」

 ゴキブリが苦しそうにこちらを見つめる。

 

 

「やっと……死ねる」

 

 

 洗剤の作用により呼吸できなくなり、ゴキブリが這いずろうとするが、這いずることは出来ない。

 

「セイバー」

 

 木の棒を拾い、宝具の名を口にする。

 

約束された勝利の木棒剣(エクスカリバー)!」

 アルトリアがうぇっ!?みたいな顔をするが、関係はない。

 

「ありがとう」

 

  そのまま、ゴキブリは粒子となり、空へと散った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 バーサーク・セイバー☆☆☆
真名 ゴキブリ

 宝具 虫共が夢の跡(つわものどもがゆめのあと)
A++
 セイバーが使用する宝具。
かつて斃した虫達を召喚し、自らは恐るべき斬撃を繰る。

 その斬撃は、神すらも容易に切り裂く。
エクスカリバーと匹敵するほどである。

 


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間抜けとは間が抜けてること、つまり馬鹿以下な!

 戦友、ゴキブリを倒した後、近くの川で即刻水浴びしたいとかジャンヌが言い出したものだから今現在待っております。

 

 アルトリアも何故か入ってるし。

あいつが汚いっていうのかよぉ!

 

 焚き火を見つめていると、パチっと音がして、また一層燃え始める。

 

 「■■■■■■■!」

 すると、少し古びたプレートメイルを着た奴がロングソードでJUMP切りしてきやがった!

 

 慌てて薪を投げ付けると、何故かのけぞった。

ん?下の方に赤いゲージ的なのが。

 

 罪の王-火を継ぎし神殺し♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥

 

 ちょっ、アカンやつやん!

これはアカンで!

 

 急いで体制を整える。

手には火のついた薪だけかよ……オワタ。

 

 「■■■■■■■■!」

 サラダバー、この世界。

おはよう、三途の川。

 

 ガン!

 

 目を強く瞑っていたのだが、衝撃がいつまで経っても訪れないので薄めを開ける。

 

 「■■■!?」

 するとそこには、青い布を纏い、銀色の鎧を着た男が盾で剣を防いでいた。

 

「ぐ……ぬぁ!」

 男が鞘から剣を抜き、罪の王に斬り掛かった。

鋭い音が響く。

 

 「何故、味方するか、だと?」

 ハスキーボイスやん!かっこええ!

 

「この男を含む、地球の人間達は殺して良いものではないぞ!罪の王よ!」

 おおー!うちのブリテンの王(笑)とは全然違うぞ!

 

「■■■!!」

 しかし、罪の王の方が、一際強いみたいだ。

しゃあない、あいつを呼び出すか。

 

「待て、マスター」

 髪を水で濡らしたアルトリアが馬に乗り、目上から話しかけてくる。

 どうやら、ジャンヌは気持ち良く寝ており、アルトリアが音を聞いて急いで来たという。

 

 あの竜の魔女(笑)めぇ!後で胸揉んでやる!

あと、ブリテン国王陛下様、誠に申し訳ありません!

 

 「しかし、あの騎士。私から見ても、剣戟に長けています。ランスロット並み……いえ、それ以上か」

 

「そこの黒騎士よ!グッ!手伝ってはもらえぬか!」

 その言葉を待っていたかのように、アルトリアは馬を駆けさせ、ロンゴミニアドを突き付けた。

 

「■■■■■■■■■■■!!!」

 と、なんか燃えてるぞ。

 

♥♥♥♥

 

 あ!ちゃっかりHP減ってるじゃん!

 

「火を発現させたか!来るぞ!」

 なんと罪の王の剣に火が纏わりつき、大地にそれを突き立てた。

 

 アワアワ!パニック!パニック!

「いでよ!■■■■■■!」

 俺が言葉を叫び、羊皮紙を空に掲げると、ハッハッハ!という悠々しいbgmが流れ出す。

 

 角兜と鉄の鎧を付け、鉄の剣を携えたごつい男が煙を上げ歩き始める。

 

 「我が名はドラゴンボーン!今、ここに敵を滅するが為に召喚されたぞ!」

 と、罪の王がドラゴンボーンにいきなり飛び掛かってくる。

 

揺るぎなき力(フス・ロ・ダ)!」

 でも、呆気なく波動的なので背後へと吹っ飛ばされた。

 

 それも、麻痺してるのか動けそうにない。

それを狙い、男が奴の胸に剣を突き立てた。

 

 「わ……たしは!薪の王とな……ったのに!次代の者よ!」

 

「貴様の時代はもう終わった。無論、私の時代もな。今はあの火の無い灰の者と狩人の時代だ」

 

「そ……うか。そうか」

 罪の王は右手の指から火の粉を上げていき、燃え始めた。

 

 強化する炎では無く、人を蝕む炎だ。

 

「マスター、やはり貴方は……」

 なんかシリアスwww

 

「いえ、其れよりもジャンヌ!あやつを説教せねば!」

 アルトリアが馬で川のところまで掛けて行った。

 

 「マスターよ、3日経つと私はまた呼べるぞ。それまでは、タムリエルに魂を置かねばならぬのだ」

 そう言いながら、ドラゴンボーンは消えていった。

 

 と、あのハスキーイケメンは!?

消えてる、濡れるわ……。 

 

 罪の王の死体があったところには、火の粉が舞っていた。

 

 フハハ!我が勝ちだぁm9(^Д^)プギャー

ザマァ!

 

 

 

 




 バーサーカー☆☆☆☆☆
真名ダークソウルの主人公 

 宝具 篝火は我の魂にあり(ダークソウル)
EX
 ありとあらゆる敵、神をも燃やし尽くす宝具。
まさに規格外であり、罪の王で無ければ使えはしない。
 自らも燃やす為、生半可な覚悟と能力では使えることはかなわない。


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馬鹿って言われることは天才っていう意味なんだゾ!

 貴様ら程度に!

 

 水晶から前話の戦いを見ていたジルドレは、歯軋りが止まらなかった。

 

 薪の王という、別世界の強者。

それなのに、あやつら三人(ほぼひとり)に呆気なくやられたというのだ!

 

 今の時間はジャンヌはぐっすりと寝ているものの、奴らは消さねばならない!

 

 セイバーも、あっさりやられた!もはやランサーとアサシンを出す他ない!

 

 「ランサー、アサシン」

 私が一声掛けると、二人のサーヴァントがどこからともなく現れた。

 

「何の用でしょうか」

 ランサーは得物のランスを携えている。

 

「ランサー、白いジャンヌと一行を消せ。貴様ならば容易いであろう?」

 

「ジルドレ、何用だ?」

 フードを被った青色が主体の装束をしたアサシン。

 はっきり言って、コレは当たりと言っていい。

「アルノ・ヴィクトル・ドリアン。まさかフランスのアサシンだとはな」

 それも、フランス革命の中核にいた人物だ。

 アーサー王といえども、こいつには手間取ることだろう。 

 

「では、アサシン。バーサーカーを殺した者達を静かに殺してきてくれるか?出来るであろう?」

 

「それしか出来ないなら、私はそれをするとしよう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何も罪のない者達を殺すとはな」

 バーサーカーとやらにされているせいで、思考回路が若干鈍る。

 

 俺だって、なぜこの様な奴らに召喚されたか分からないな。

 

 ただ、やることをやる。

それは揺らぎはしない。

 

「安らかに、眠れ」

 ファントムブレードを構え、焚き火の前で寝ている男の頭に照準を合わせる。

 

「ヴィヴラフランス、アルノ」

 後ろを急いで振り向くと、そこには。

 

「マリーアントワネット!」

 何故、コイツは首を切られて確実に死んだはずなのに!

 

「あなたから見たら私は死人だものね、それに貴方はナポレオン側となったようだし、なにより私も悔いはなかったの。だって、人民の為に死ねたのだもの」

 ペラペラと、分かったような口を!

 

「もういい、死んでもらおう」

 アサシンブレードを作動させ、マリーアントワネットの首元を穿とうとする。

 

「私を守ってくれる騎士様は先程消えてね。でも、貴方のように、フランス国民から殺されるのなら本望よ」

 何故、そのような目ができる!

 

「っがぁ!」

そして、マリーアントワネットの白い首元に刃が刺さり鮮血の花を咲かせた。

 

 終わりだ、これで。

 

「コブっ、うん、アルノ。騙し、げほっ、たのよ」

 何を?

 

「感謝致します。マリーアントワネット殿。安らかに眠ってください」

 どこか違和感のある俺の右胸には

 

容赦なく暗黒色の槍が肺ごと貫いていた。

 

 

 

 

 

 「私のマスターは寝不足でな。邪魔者には死んで頂こう」

 マリーアントワネット、今日会ったばかりだというのに、喜んで生け贄囮を引き受けてくれた。

 

 彼女と一緒にいたサーヴァントはあるサーヴァントに踏み潰されたらしい。

 

 踏み潰されるとは、どんなサーヴァントか気になるものだな。

 

 だが、今日は夜も遅い。

寝ることとしようではないか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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馬鹿と阿呆

UA1000超え嬉しいでござるww
バレンタインはリボン結んだ黒髭あげるでござるよw


 西部劇よろしく、アルトリアの馬と縄で繋がれ、引きずられながら平野を走っている。

 

 「マスター、ごめんってばぁ」

 悪い笑いを浮かべながらジャンヌは馬の背にアルトリアと一緒に乗っていた。

 

 「いたい」

 木の板をスキー板みたいに摩擦防止に背中との間に挟まれてるものの、少し焦げており、もうすぐで燃えそう。

 

 ロクなサーヴァントおらへん……ウマラッシュ、僕疲れたよ……。

 

 「どうどう」

 急ブレーキをかけたかの如く馬が止まり、その反動で俺が宙に浮き、そのまま地面に叩きつけられた。

 

「ゴフゥッ!?何するだぁ!」

 

「マスター、あれを」

 アルトリアが指を指した方に目を向けると、いつしかのウニ頭が白ジャンヌと盾娘を使って槍持った白い鎧の奴と戦っている。

 

「ランサー、名を失った騎士団長。恐ろしい奴よ、あいつは」

 ジャンヌがあくび混じりに槍持った奴を解説してくれた、ありがたい。

 

「聞くところによると、あいつはテンプル騎士団の裏切られた騎士らしいわ、まぁ、白と盾が押してるから、ウニ側が勝てるんじゃない?」

 フムフム。

 

「まぁ、良いや。アイツラ無視しよ」

 そう言うと、アルトリアがまた、すごい速度で馬を走らせる。

 もぉやだぁ。

 

 

 

 走ってると、銃を持った白い奴と旗持ったやつが立っている。

アーチャーとライダー、おそらくこいつ等で最後だ。

 

「我が名はアーチャー、真名はシモヘイヘ。隠すことでもないだろう、私こそが死神だ」

 

「我が名はライダー、真名はジャンヌ。只のジャンヌです」

 白い外套を纏い、白い覆面までしている狙撃銃を持った透き通った声の女性、うん、想像できたよ。

 

 だが、ライダーが気になる。

なんでジャンヌ?

 

 髪は白と金が混ざり、目は淀んでいる。

鎧はところどころ錆び、馬も痩せこけ、旗もズタズタだな。

 

「アレは、牢獄に入れられていた時の私よ。鎧は捕まる間際に来てた鎧。胸糞悪いわ」

 そう言いながらも、ジャンヌ……オルタの方は黒いレイピアを鞘から抜いた。

 

 ジャンヌのレイピアと牢獄版ジャンヌの朽ちた旗が暴れん坊将軍の殺陣の如くキンキンぶつかり合う。

 

 アルトリアは、何とか俺に銃口が向かないよう、シモヘイヘを攻撃しているが、力は出せてないようだな。

 

 バンバンガンガン音が鳴り、なんとも耳に悪いですなぁ!

 

 俺は回復魔法なんざ使えないので、フレー♥フレー♥としか言えないんだ!

 

 しかしまぁ、あんだけ早く攻撃できるもんだね。

イイっすね〜。

 

 もっと攻撃あくしろよ。

ファッーwww

 

 ん?シモヘイヘたん、銃口をジャンヌのバカ!に向けてね?

 

 あー、ここはマスターとしての威厳を見せてやるでござるよwンッーw

 

「ヒデブゥww」

 そのまま俺は衝撃で吹っ飛ばされ、意識をブレイクさせた。

 

 

 

 

「あ?テメェ白野郎マスターを何撃っとんじゃワレェ!このアルトリア、てめぇをぶっ潰す」

 

「ファックファックファァァァァァァック!!ジャンヌ殺すジャンヌ殺す!白ジャンヌも許すまじ!牢獄ジャンヌも潰すわ!汝の道はすでに途絶えたァァ!!!」

 

 

 

 

 

 




 バーサーク・ランサー☆☆☆☆

真名 ジャック・ド・モレー

宝具 不義には鉄槌を(メリディキション・コントレ・ラ・ハイソン)

B+

 自らが受けた不義を宝具にしたもの。
敵を弱体化させ、自らの槍で串刺しとする。
 串刺しとされた者は、呪いによって徐々に自らの生命がすり減っていく。



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黒馬鹿と黒ジャンヌ

 「何よ、コレ」

 ライダージャンヌが静かに木に背を預け、血を口からとぷりとぷりと流しながら死を淡々と待っている。

 

 「ライダー」

 ジャンヌは静かに私に目を向け、聖女のように微笑み自ら消えていった。  

 

「アハハハハ、ザマァ無いわね!」

 声の方向に目を向けると、私と同じ姿のジャンヌ・ダルクが血の滴るレイピアを地に刺していた。

 

 なんなの!こいつは!

 

「あんた、私?ふぅん?その目は殺したいって思ってるの?」

 

当たり前だ、殺してやる。

散々私の手駒を潰した事を後悔させてやる!

 

「ふぅん、そう。でも、復讐とか破壊とか。そう言うのって面倒じゃない?」

 

「私も復讐者(アヴェンジャー)として現界した分、多少の復讐心はあるわ。けれど」

 

「馬鹿になっちゃえば、存外楽なものなのよね、楽しいし」

 

うるさい!思考放棄なんか馬鹿のすることよ!

 

「うん、だって馬鹿だもの?そう言えば、マスターが言ってたわね」

 

「馬鹿に馬鹿って言う奴が、馬鹿以下、むしろ馬鹿にとって馬鹿は天才と同意義」

 

何を言いたい!

 

「だから、私はこう言ってるのよ」

 

「私達はApocrypha(カクサレタ)

 

Fool(バカ)だって」

 

フザケルナァァァァァァァァァ!!!!

 

「アハハ、さぁ、戦いましょう」

 

「これは聖戦なのですから」

 

 

 

 

 

何故、何故勝てない!

私の方が遥かに強いはずなのに!

 

「だから、コレが馬鹿と凡人の違いなのよ」

 

「この物語は、運命(Staynight)でも特別(EXTRA)でも、ましてや冠位指定(GrandOrder)でもない」

 

 

大馬鹿(the fool)よ、よく覚えときなさい」

 

「貴様ああああああああああ!!!!」

 

私の胸に旗が叩きつけられ、首にレイピアが向けられる。

 

「どうせだから、アイツの言葉でも借りとくわ」

 

「“主の恵みは深く、慈しみは永久とこしえに絶えず”

“あなたは人なき荒野に住まい、生きるべき場所に至る道も知らず”

“餓え、渇き、魂は衰えていく”

“彼かの名を口にし、救われよ。生きるべき場所へと導く者の名を”

“渇いた魂を満ち足らし、餓えた魂を良き物で満たす”

“深い闇の中、苦しみと黒鉄に縛られし者に救いあれ”

“今、枷を壊し、深い闇から救い出される”

“罪に汚れた行いを病み、不義を悩む者には救いあれ”

“正しき者には喜びの歌を、不義の者には沈黙を”

“―――去りゆく魂に安らぎあれ、パクス・エクセウンティブス”」

 

 

「ジルぅ………こんな……筈……じゃ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

「精々、楽に逝きなさい。もう一人の私」

 

 

 

 



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馬鹿とイカレサイコ野郎

 「ジャンヌよ!そんなぁ!」

 私のジャンヌが、光のチリとなり、空へと昇っていく。

 

 「偶像崇拝もいい加減にしろ、ジル・ド・レェ」

 黒い騎士が私に対して言葉を吐きかけてきた。

偶像崇拝、偶像崇拝、グウゾウスウハイ、グウゾウスウハイグウゾウスウハイグウゾウスウハイ!

 

 「私にとってジャンヌは偶像なのではない!神だ!神なのだ!」

 

「じゃあ、神様が神様を殺したってどういう気分よ」

 ジャンヌの皮を被った卑しい小娘が生意気な言葉を喋り離してくる。

 

「うるさあああい!」

 私のジャンヌ私のジャンヌ私のジャンヌ!!!

 

「いや、そこまで言われると流石にキモいわよ」

 ウルザァァァァァァァァァァァイ!!!

 

「ジャンヌノタメニ!私はァァァァァァ!!」

 力が湧き出る!ジャンヌは私に味方してくださる!

フヒャハハハハハ!!!

 

「なんか黒くなってない?何よアレ」

 

「恐らく……オルタ化だろうな」

 フヒッフヒッ。

 

「オルタってそんなもんなの!?」

 

「そんなもんだ」

 

 

 

 

 

 

「うぃー」

 脇腹いたぁい、でも血は出てないゾォ。

なんか臭えぞ!くっさ!くっさ!

 

 「ジャァァァァァァァァァァンンンヌゥゥヴゥゥ!」

 なんか髪がロングな目の飛び出たおっさんがいるんだが。

 服装はなんかゴアでバイオな感じ、触手的なニャラルトホテプ的なものもウニョウニョしてるし。

 

「マスター、起きたのですね」

 馬に乗ったアルトリアが見下ろしながらも手を差し伸べてくれる。

 

「乗せてくれるの!」

 

「はい、流石にこの状況で引き摺りはしませんよ」

 そう微笑みながら、アルトリアは馬の背に俺を乗せてくれた。

 

 しかし、本当にオルタなのか?なんか上乳上な気がするんだが。

 

 まぁいいや!俺のサーヴァントには違いないからな!

 

 

 

「……俺のサーヴァントには違いない、ですか。貴女を選んで正しかったのですね」

 

 

 

―――あのマスターが良いのか、だが、貴様は清廉なブリテンの王アルトリア・ペンドラゴンの姿では居られぬ。

 

 そうか、貴様は……、ならば記憶等は清廉な貴様から移させてやろう、アルトリアよ。

 

 貴様が、救いたいと思えば、力は出される。

だから、救ってみせるがよい。

 

 

 

 「もう、清廉なアルトリアでは無い。私は墜ちた聖槍使いアルトリアであり、そして」

 

「墜ちた聖剣使いだ」

 

 

 

 

 

 

 「ぐひひひひひ!」

 巨龍さえもあの騎士にやられた!

だが、私も今の状態ならば龍を呼び出せる!

 

「いでよ!巨龍――ファヴニール」

 

 巨竜が召喚され、天へと舞い上がり、地を燃やし尽くそうと口から熱気を漏らし、口を開――

 

ドラゴンレンド(ジョォ・ザ・フゥ)!」

 

 「ガッ!」

 ファブニールが急に地へと墜ち、苦しそうにもがく。

 

「我こそは竜を倒す竜の血族、ドラゴンボーン(ドヴァーキン)。巨竜よ、魂を頂こう」

 その刹那、鉄の剣を男がファブニールに突き刺しただけで巨竜は目を白く剥き絶命した。

 

「造作もない」

 フザけるなぁ!ジークフリートでさえも最後まで足掻き、狩った竜を一度刺しただけだと!?

 

 「うむ、これならばあと一人殺せるな」

 ファブニールは、霊気の渦となり、奴へと流れ込んでいく。

 

 ドヴァーキン……。

ドヴァーキン!?

 

 なっ!?あやつは神霊のレベルだぞ!?

常人が呼び出せるサーヴァント、いや、サーヴァントという枠に嵌め込んで良い者ではない!

 

 創造神の息子である世界を喰らい尽くす竜を殺し

揺るぎ(ファス)

 

 吸血鬼を統べる真祖を破滅させ

なき()

 

 最強の竜殺しを殺し、最強となった

()!」

 

 その名はドヴァーキン

 

「スァッ!?」

 世界の壁を貫いた力を受け、樹木へと身体をぶつける。

 

 が、樹木がその力に耐えられずどんどんと連なる樹木を貫通し、小岩へと体をぶつけた。

 

「グギァァァァァ!?」

 視界が赤く染まり、生暖かい感触が背へと伝わっていく。

 

「どうした、存外と弱いではないか」

 

「グッ」

 神霊、その者に勝てるというのか。

悪神(デイドラの王子)からも寵愛を受け、その加護を授かった本物の神に。

 

「勝たねばならぬのだァァァァァァ!」

 触手を伸ばし、ドヴァーキンを貫こうとする。

敵わなくとも構わない!私はこのせかいをはかいするんだぁ!!!!

 

「それでこそ、騎士だ」

 ドヴァキンが振りかざしている鉄の剣。

幾つもの魑魅魍魎(ちみもうりょう)を屠ってきた剣が

 

 私の胸へと突き刺さった。

 

 

「ブギっ、グビュ!!」

 血が口を伝い、地面を濡らす。

私は、負けたのか。

 

「マスター、そろそろタムリエルに戻る。また呼ぶがいい」

 奴は消え、三人の者共が残った。

 

「ジル、最後まで馬鹿をやるとは、貴方らしいわ」

 本物の、ジャンヌ・ダルク。

私の崇拝し、敬愛した乙女、それを私が勝手に作ってしまった乙女の暗黒面だ。

 

「貴様、次からはこんなことを辞めるようにしろ。毎回、碌なことにならんではないか?」

 アルトリア・ペンドラゴン。

見た目は違えど、魂は冬木にて戦っていたアレそのものと同じであろう。

 最後まで、私に警告をするとは……な。

 

「ザマァねぇな!ま、精々無様に死ねやぁ!つって!ま、成仏してくれよぉ?」

 この癖のある者共が慕うマスター、死ぬ前に名前は聞かせてもらいたいものだ。

 

「あ?俺の名前?冥土の土産に教えてやろうではないか!」

 

「俺の名はCFT-774(ナナシ)だ!よく覚えておけや、イカレサイコ野郎!」

 CFT……クローンフレームタイプ774。

ある聖杯戦争(アレ)の生き残りか。

 

 ふは、あぁ、これは喜劇だ。

馬鹿たちが織り成す大喜劇。

 

 

 私は、その一脇役にしか、過ぎなかった!

 

 

 

 

 

 

 

ヴィヴ・ラ・フランス(フランス万歳)!」

 

 

 

 

 

 




バーサーク・キャスター☆☆☆☆

真名 ジル・ド・レェ-オルタ

 宝具 讃えよ、我らが聖女を(ルノージ・ヌゥ・ゼフ・ワンサン)

C+

 自らを強化し、かつて自らの毒牙にかかった少年少女のように無残に攻撃され、最上級の黒魔法でとどめを刺される。


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紀元一世紀 ネロ帝政ローマ帝国
馬鹿の誕生名話


最近、ギャグ少ないよねぇ。
案ずるな!ローマにはギャグがたっぷりとある……筈だ!


街が炎で焼き尽くされる。

ここは、1978年のボゥカ……アフリカ、ヅゥチカ共和国の都市である。

 

この街の殆どを先進国がクローン研究所を多く建てた為、クローンバレーと呼ばれ、発展途上のヅゥチカ共和国も土地代等が収入の主体となっていた。

だが、先進国やあらゆる機関が違法であるクローン研究所が明るみに出始め、どうするか審議した結果、ヅゥチカ共和国と取引をし、聖杯を故意にここに出現させ、聖杯戦争でこの都市を破壊されることとなった。

 

 

「どこだ、ここぉ」

燃え盛るクローン研究所から、ある少年が這い出してきた。

番号はCFT774、試作魔術回路搭載式既存人間融合型クローンというプロトタイプの一人である。

 

だが、774は既存の死体である事故死した日本人の赤ん坊と試作型成長式クローンの部位を融合させた、いわばサイボーグ的なやつであり、故に寿命も常人よりずっとずっと長く、老化もある時期で止まる。

 

「んぁ、マイクはどこいった?あいつ、俺の教育係だろ」

イギリス訛りの英語で周りを見ながら悪態を吐く少年。

 

「貴様、民間人か」

声の方向を見ると、イケメンでありながらも西洋甲冑を着て、聖書を抱えた剣を持った奴が立って居た。

 

「あんた、だれ」

しかし、少年は誰なのかという事御構い無しに恐れず、そのイケメンの名を尋ねた。

 

「私は、セイバー。いや、少年には言っていいか。私はジル・ド・レェという者である。記憶の片隅にでも置いて貰えると幸いだ」

少年は、おう。という言葉を言った後に、こう言った。

 

「俺を、何処かに連れて行ってくれ」

 

それ以来、ジル・ド・レェと日本人のマスターと共に、彼は聖杯戦争を渡りながら、遂にその日本人のマスターは聖杯戦争でジル・ド・レェを失いながらも勝利した。

 

「聖杯への願いは……この子を日本に送り、充実した生を生きさせてあげる事だ。私の願いはそれで良い」

そして、日本人は力尽き、774は日本にて聖杯の力により寿命はそのままで、ある魔術師の家に次男坊として1997年程に生まれ2015年まで、前世の記憶を持ちながらも何不自由なく暮らしていた。

 

が。

 

 

神様は聖杯という不安定な物により生を受けた子を許さず、精神喰らいの森……精神を徹底的にぶち壊す世界へと閉じ込めてしまった。

しかし、神様は知らない。

 

 

この前世はクローン、今世は長寿マンでありながら。

 

どうしようもない馬鹿で、精神汚染の世界なんて簡単にブチ抜ける馬鹿だったという事を。

 

 

 

 

 

そして時間軸から独立した世界から抜け出し、冬木に至るのだった。

 

to be continued……

 

 

 




セイバー☆☆

真名 CFT774

宝具 不明

不明


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馬鹿と偉大なローマ帝国

 目が覚めると、そこは草原だった。

うん、草原。

 

 青々とした空と瑞々しい草花が生い茂っている。

おそらく、ここはローマ帝政時代のヨーロッパのどこかしらだろうな。

 

 ジャンヌは木の日陰で寝ており、アルトリア姉さんは剣を支えにして寝て……ん!?

 

 何故か聖剣使いの方になってるぞ!?

謎だ……。

 

 まぁええわ。

符は無いみたいなんで、召喚は出来ぬ!

 

 ヌハ!ヌハハハハハ!!

 

「〜〜〜!」

 すっごい煩い音が近くで聞こえるな。

んだよ、もぉ〜。

 

「クッ!ここで余は!ローマ帝国は負けるのか!」

 赤い扇情的なドレスを着た金髪碧眼のアルトリア顔の人が剣を振るっている。

 

 しゃあない、助けてやるか。

 

「あーあー、マイクテスマイクテス、んっんー!」

 

「そこの皇帝よ!お困りの様だな!」

 オペラ的な声でアルトリア顔に語り掛ける。

 

「誰だ!」

 

「名は名乗らぬのだ!さぁ皇帝よ!我が力を見るが良い!」

 

 ビバ! 

約束された勝利の木棒剣(エクスカリバー)!」

 閃光がその場を包み、敵軍を打撲させた。

 

「勝機は作ってやった、後は貴様の軍配次第であるぞ!フゥーハッハッハっハッハッハ!!ゲホゲホ」

 喉痛すぎぃw

 

「どのような者か存じ上げぬが、感謝するぞ!いつか、この借りを返す!」

 返す時が来ればな!

 

 

 

 

 「マスター、起きて下さい。マスター」

 

「アルトリアー、そいつはほっといて良いのよ。アレよ、アレ」

 

「触らぬ神に祟りなし、ですか?少しおかしい言動をするだけの人畜無害のマスターにはその言葉は少し足りないと思いますけれど」

 

「確かに、それもそうね!」

 俺の夢は、海賊王になる、ブハァ!?

 

 

「という事でマスター、立って下さい。馬が居ないのですから歩いていきますよ。担ぎながら走ったら、マスターすぐに吐きますし」

 それが普通の人間やで。

うん、吐くのが普通。

 

トボトボと俺は静かに歩き出した。

空は濁り無き青空。

 

小鳥の声しかしなかった。

俺は、足が疲労骨折するかもなのに、体力馬鹿どもは東京で悠長に歩いている女子高生の如く歩を進めている。

ふ、ふじゃけんな!

 

 「のどかわいた」

 

「そこの川の水でも飲んで下さい」

 しゃあない、飲むか。

 

「え、ちょ!?本気にしないでよ……ほら、これ飲んで下さい」

 そう言って、ジャンヌは何処からともなく新品の美味しい水150ミリリットル¥108(税込み)を取り出してきた。

 

「マスター、サーヴァントは自分の魔力を消費したら、基本的な飲食物は手に入るのですよ。まぁ、乾パンとかばかりなので満足はしませんけどね!」

 アルトリアが、この世を恨むかのような声色で俺に補足をしてくれた、クッ!ハンバーガーとか無いのか!

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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性犯罪者とその一味

 ◆カルデア

「おかしい」

 カルデアの一角、桃色の髪をまとめたヤワそうな男ことDr.ロマンが、四文字の疑問の言葉をこぼした。

 

「何故、マスター反応が立香君の他にもう一人反応しているんだ」

 前回のフランス特異点でも、立香君達が死にかけたジル・ド・レェを見付け、トドメを刺して特異点を修正した。

 

 しかも、フランスの人々が常常言っていた竜の魔女は片腕を切り落とされ、虚空を見つめながら血を吐くほどの虫の息で、これも立香君達がトドメを刺した。

 

 ジャンヌ・ダルクが言うには、浄化の言葉が掛けられており、浄化E+が竜の魔女に与えられていたのだという。

 

 等々、おかしい事ばかりなのだ。

フランスの人々は、竜の魔女にトドメを刺したのに竜の魔女を見かけたと言うし。

 

「どういう事なんだ?」

 二人目のマスター反応、二人の主要サーヴァントの瀕死、竜の魔女にトドメを刺したのに竜の魔女を見掛けたという声。

 

「もしかすると!」

 新しい仲間になってくれるかもしれない!

そうと決まれば、立香君に無線を送ろう!

 

 

「ロマン?あぁーはいはい、うんうん」

 マシュ、という薄紫色の髪の女の子を片手に抱き抱え、寝室で座っているこの男は藤丸立香、クズである。

 

 マシュを冬木の街で犯し、ジャンヌ・ダルクを令呪で従わせ処女を奪い、その他ダ・ヴィンチちゃんや村娘にアーンな事をし、今回はネロ・クラウディウスに毒牙を向けている。

 

 「.......しかし、我が軍に勝機を与えてくれた男に礼をしなくてはならなくてな、それを済まなせなければ貴君に礼をできないのだ」

 このネロ公、約束事の順番をちゃんと守る良い娘だった。

 

 流石の藤丸容疑者も、自分のサーヴァントではないネロに令呪を掛けれないし、夜這いは兵士が部屋を厳重に防護してるので不可能、正面から強姦も、ネロは強いし、常に護衛ついてるので無理なのである。

 

 「どうせ、ネロちゃん助けたのもその二人目のマスターとやらだろうから、それを殺して、ネロちゃんにお礼をすべき者を見つけましたが、お礼は要らぬと言い残して死にました!と死体と一緒に渡せばいいだろ。うんうん、冴えてるな俺」

 

 たしかに名案だろうが、最終霊臨を済ませてりみったー外しているジャンヌオルタ&セイバーオルタと宝具持ったマスターに勝てるのであろうか。

 

 一応、カルデア戦闘服装備してるみたいだけど、ガンド使っても勝てないであろう。

 

 

 

 

 

 

 

 「マシュー!」

 二人目のマスターを見付けた藤丸容疑者。

しかし、彼らは恐ろしいほど強かった!?

 

 次回をお楽しみに!(キッズアニメ感)

 

 

 

 

 




☆藤丸立香
 真名は上に同じ。

宝具 敵体を狼の名において弱体させよ(ガンド)

宝具レベル D
 敵の動きを少しだけ止めることのできる。
使ったら長時間、チャージが必要になる。

 遠坂凛のガンドは宝具レベルB+である。


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黒馬鹿とピエモンテ

 サーヴァントは、英雄である。

英雄であり、ヒーローである。

 

 救国の英雄、神話の英雄、民謡の英雄。

形有れど、全て英雄なのだ。

 

 同時に、反英雄という対極の者も存在する。

暴君、独裁者、殺人鬼等、種類と数で言えば英雄より勝るかもしれない。

 

 では、オルタは何なのか。

名前は純粋な英雄なのに、何か黒いし、やってる事とか反英雄だよね。

 

 答えは、英雄の悪側面である。

英雄には悲劇が付き物で、大抵はろくな死に方しない。

 

 そこで、一部の人は思ったことがあるんじゃないだろうか?

 

 あれ?もし、あの英雄が反英雄だったらどうなってるんだろ。

 

 その考えをそのまま表したのが、オルタである。

決してありえなかったけど、だけどありえたかもしれない英雄の一面。

 

 これは、馬鹿の第一側近、ジャンヌ・オルタのお話である。

 

 

 

 馬鹿がいた。

召喚されると、目の前に蝿を正面から見たような顔で驚いた男がいた。

 

  男は、聖杯戦争に興味が無いらしい。

富、名声、女に興味が無いとは、つくづくおかしな男だ。

 

 道中で男が、名前を教えてくれた。

774と言うらしい。

 

 おかしな名前だ。

今度、新しい名前を考えてやろう。

 

 774は、慈愛や優しさは嫌いみたいだ。

現に、そういった発言をした。

 

 774がある話をしてくれた。

ヒトラーという独裁者の話らしい。

 

 聖杯からの知識で、ヒトラーについては少し知っていたが、話によると、彼は道を間違えたと774は言う。

 

 ユダヤ人虐殺を始めなければ。

ヨーロッパ全土を敵に回していなかったら。

独裁をしなかったら。

 

 彼は世に一生残る悪の権化、魔王として語り継がれ、

無様な死に方はしなかっただろうと彼は言った。

 

 馬鹿なのに雑学と考察は好きなようだ。

馬鹿なのに。

 

 彼は、キリスト教が嫌いらしい。

十字軍遠征、強引な宗教の拡大、聖書と比べて実際にやってること矛盾してる。

 

 確かに、私を殺したピエ......何だったっけ。

ピエモンテか。

 

 ピエモンテも、私を捕まえた時、犯そうと躍起になっていたので、ああいう奴を思い出すと、確かに頷ける。

 

 私を倒した。

旗を数撃、レイピア一撃で膝を着いた。

 

 特別に殺さないであげた。

感謝してほしい。

 

 アルトリアは好きだ。

最初は嫌だったけど、今は少し年上のお姉さんみたいな感じがする。

 

 774の名前候補として、少納言と大納言を提案したけど、アルトリアからボツにされた、何か悔しい。

 

 私は外面の口調と内面の口調が合ってない気がする。

皮肉や僻みは言いたくないけど、癖のような感じで言ってしまう。悪い癖だ。

 

 復讐心は薄れている。

ただ、この前に買っておいたジャム付きのフランスパンを774から食べられた時は復讐心が湧いてきた。

 

 アルトリアが言うには、ローマがすぐ近くにあるそうだ。

 

 私もローマは知っている。

あのねじれ曲った屑野郎のピエモンテを聖職者にしたキリスト教でトップのローマ法王の縄張りだ。

 

 ただ、今はまだ法王は居ないらしい。

ざまあみろ。

 

 

 

 ずるずる774を引き摺りながら歩いてると、目の前に、いつしかのうに頭が出てきた。

殺るか。

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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馬鹿と性犯罪者

 ▼うに頭となすびが現れた!

 

▼どうする?

 

 →たたかう

  にげる

  アイテム

 

 774  ジャンヌ  アルトリア

HP350  HP11500  HP18000

MP100  MP20000  MP12000

 

 よーし!ジャンヌ!竜の魔女!

「……」

 

 ▼全員のステータスが上がった!

 

 アルトリア!約束された勝利の剣・卑王鉄槌(エクスカリバー・モルガン)

 

「問おう!」

 

 ▼うに頭となすびに大ダメージ!

 

約束された勝利の木刃(エクスカリバー・ジーク)!」

 ▼774の新しく覚えたスキル!相手に斬撃ダメージ小と大きな打撲ダメージ!

 

 「何なのよこれ!」

 ジャンヌが急に怒鳴る。

うわっ、情緒不安定かよ。

 

「ド○クエみたいな事して!私はFF派なのよ!」

 は?何だと?

 

「そう言うな、私だってガンダム派だ」

 エクスカリバーでサンライズ立ちとかイケメンww

 

「敵の潜水艦を発見!」

 

「「駄目だ!」」

 フッ、強くなったじゃないか。

 

「テメェら!ふざけた真似しやがって!マシュ!」

 うに頭がそう叫ぶと、なすびが盾で押しつぶそうとしてきた。

 

「へいへいへーいw」

 俺は懐から高濃度の液体塩酸が入った瓶を取り出し、そのままなすびの顔にぶん投げた。

 

「キャァアアア!!」

 ワロタw

 

「マシュー!」

 あ、ごめん。

 

「え?」

 うに頭が反応しても時すでにお寿司。

黒い細糸がうに頭の足元に山盛りになった。

 

「見ろ」

 アルトリアが出した手鏡を見たうに頭は。

顔を梅干しみたいにしわくちゃにして泣き出した。

 

「う~~ううう あんまりだ…H E E E E Y Y Y Y あ ァ ァ ァ ん ま り だ ァ ァ ア ァ AHYYY AHYYY AHY WHOOOOOOOHHHHHHHH!!おおおおおおれェェェェェのォォォォォ かみィィィィがァァァァァ~~~!!」

 フハハハハァァァァ!!

 

「許さねぇ!許さねぇぇぇぇ!!!」

 

「格が違うんだよ、格が!」

 

「ウガァァァァァァ!!ガァァァンドォォオ!」

 俺の体の機能が停止する

ほう?

 

「潰す潰す潰す潰す潰す潰す潰す潰す潰す潰す潰す」

 そう叫びながら、元うに頭はスミスアンドウエッソンM39をこちらに向けた。

 

「手こずっているようだな……手を貸そう」

 ジャンヌが、旗で奴を殴り飛ばす。

 

「遅かったじゃないか」

 俺は、そう言いながら立ち上がる。

たく。

 

「じょ、冗談じゃ!」

 

「今この瞬間は、力こそがすべてだ!」

 そして、俺は奴のピストルを奪い、ハリウッド映画並みの連射力で撃ちまくった。

 

「ガッ!アガァ!グッ!」

 つまらん!つまらんよ!

ギャハハハハハ!!

 

「いいか?よく聞け」

 

「足掻くな。運命を受け容れろ」

 そして、俺はすごいカピカピの札を取り出し、こう言った。

 

「810931114514」

 負けだ、貴様のな!

 

「全員、退却ー!」

 そして、俺達は地平線の彼方へと走り出した。

勝利の太陽光はたまんねぇぜ!

 

 

 

「あー、いいっすねー」

 藤丸立香は恐怖に怯えていた。

便の色の肌を持つ痩せ型の筋肉の男。

 

 こいつは!

まさか!

 

「うち、屋上あんだけど……寄ってかない?」

 アッー!!



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馬鹿と獅子心王

 「疑問に思わないか?」

 

「何が?」

 焚き火が燃え盛り、薪を喰い、火を強める。

さながら、飢えた獣のように。

 

「マスターだ。恐らく、マスターは……前世がある」

 アルトリアの澄んだハープの様な声は、静かに言葉を紡いだ。

 

「当たり前じゃない?聖杯で転生したんでしょ?」

 疑問を投げかける美しい声のジャンヌ。

 

「いや、そうじゃない。マスターは、彼は。魂が常人ではない程に歳を取っている」

 

「そんなこと言ったって。ねぇ?マスターが何か言わないと」

 

「そのとぉーり!よくぞ見抜いたアルトリア!」 

 ガバッという擬音がそのまま似合う音でハンモックからグリコの某アスリートの様な姿で立った。

 

「何を隠そう、俺は……傍観者なのだ!」

 

「「傍観者?」」

 

「そのとぉーり!現代日本でトラックに引かれて何かは知らんがどっかの1市民!そこから、エジプト、ブリテン、帝政ロシア、バビロニアなど!古今東西幾千年もの時代、時の王や英雄を見てきたんだ!」

 その言葉は、軽く言っているようで、彼女たちには酷く辛く聞こえた。

 

「で、では!マスターは、死んでは新しい生を繰り返したというのですか!」

 

「おう、カッコいいだろ?」

 この男は軽く言うが、それは並大抵のことではない。

自殺したとしても新しい生というのならば、それは地獄とも言えるのだ。

 

「時には円卓の騎士、時には1市民、時には盗賊!いろんな生を生きてきたなぁ」

 その言葉に、アルトリアは耳を疑った。

 

「えんたくの…きし?」

 

「13人目いただろ?覚えてない?寂しいなぁ!寂しいなぁ!」

 その言葉を聞いた瞬間、アルトリアの脳裏には様々な情景が浮かび上がった。

 

 

「ランスロット!モードレッド!ガウェイン!何故何故!皆が!」

 ガムランの丘、エクスカリバーを支えにして、ひたすらに泣き叫ぶ王だった少女。

 

 そこに、ある者が立ち寄った。

特別強くもなく、ただ、特別弱いわけでも、魔術もロクに使えないわけではない、ただの少し強いだけの騎士。

 

 鉄バケツのような顔を覆い隠す兜に、地上戦も出来るように鎖帷子と鎧を合わせた物を着ている。

 

 手には血塗れのサビの浮き出た、名も無きロングソードを携え、ひび割れた盾をもう片方の腕に取り付けていた。

 

「ひぐっ!ひぐっ!え?貴方は!」

 他の騎士たちには見向きもされなかったこの騎士は、ただ一人。

 

 アーサ王には覚えてもらえていた。

異例の13人目の円卓の騎士。

 

 ローザ卿である。

 

「何故、貴公が!こうしてはいられない!早く!ここから抜け出そう!」

 微かな希望を見出し、涙を拭った騎士王。

だが、この男はこう言った。

 

My King, I can not do it(我が王よ、私はそれをすることは出来ません)

 騎士王は、目を見開き、驚いた顔をした。

 

「Sorry」

 そう言いながら、騎士は自らの胸にロングソードを思い切り突き刺した。

 

 慌てて剣を抜こうとする騎士王だったが、騎士は優しく騎士王の手にガントレットを付けた手を乗せ、首をゆっくりと振った。

 

 

 

 

 死んだ。

最後の騎士までも。

 

 私のせいで。

私のせいで私のせいで私のせいで私のせいで私のせいで私のせいで私のせいで!

 

「あああああああああああああああああ!!!」

 横たわる騎士は、静かに騎士王の手の甲に鉄兜のまま口づけをして、そのまま眠っていた。

 

 手の甲のキスは敬愛。

奇しくも、忠誠は死の最後まで存在していた。

 

 

 

「何故!あそこで!自殺を!」

 急に声を荒げたアルトリアに対し、この男はこう答えた。

 

「シナリオ通りだよ、シナリオ」

 そう、彼は何度も転生するたびにシナリオを与えられた。

 

 それに反すれば体中が焼け爛れるような激痛に襲われながら、勝手に体が動き、そのシナリオを遂行しようとする。

 

 だが、彼には唯一シナリオが存在しなかった転生先があったという。

 

「リチャード1世。ご存知?」

 

「知らぬも何も、12世紀のイングランドの王でしょ?知ってるわよ」

 ジャンヌは何気なく言葉を返す。 

 

「あれ俺」

 全員、こいつ以外呆けた顔になる。 

 

「え、はえ?ま、ますたー!じょ、じょうだんが」

 流石のアルトリアも焦る。

そう、なんと目の前の男が王だったというのだ。

 

「何を隠そう、我こそが獅子心王リチャード一世!戦争大好き!今の俺の人格を作った大事な転生先ぞよ!」

 

「いやぁ、俺のエクスカリバーどこ行ったかなぁ。マジで」

 因みに、リチャード一世は自らの懐剣をエクスカリバーと呼んでいたという、さすがの厨二病である。

 

 しかし、カリスママシマシのイケメンだと思ってたら話を聞いていくに連れ、真実が見えてくる。

 

 まず、サラディンに対して滅茶苦茶汚い手使いながらこちらから一方的に争った。

でも、あいつは俺のこと讃えてくれた、マジ感謝。

 

 弓矢撃たれた伝承あるけど、あれは単に兵士が射撃訓練してるところに勝手に的の前に走って行ったら刺さった。

 

 という感じなのだ。

 

「マスター、ちなみに小さい頃のあだ名は?」

 

「馬鹿王子(笑)」

 夜は明けていく。

 

 

 

 

 




セイバー

 真名 リチャード一世(774)

宝具 約束された勝利の栄光剣(エクスカリバー・ジーク)

宝具レベル A
 エクスカリバーの名前を冠する別の剣でありながらも恐ろしい力を誇る宝具。

 ありとあらゆる戦場を勝利へと導いたリチャード一世の力を受け継ぎ、その斬撃は勝利と栄光へと導く。

 後述の宝具を使うと、更にその力を上乗せする。

宝具 我が誇り高き十字軍よ(マイ・プロウド・クルセイド)

宝具レベル B
 第三次十字軍遠征を元に作り出された宝具。
約百人の騎士達が召喚され、敵へと剣を向ける。
 だが、その騎士たちが死ねば死ぬほど、約束された勝利の栄光剣の威力が上乗せされ、百人全員死ねばEX並みの威力となり、その威力はイギリスの栄光と同じ。
 英雄王や魔術王すらも死に至らしめるであろう。

 


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馬鹿とローマとリフレックス

 なんか歩いてたらローマじゃない街に来たんだがw

笑えるw

 

 「ここらへん爆破しよう」

 そう提案すると、ジャンヌとアルトリアから凄い剣幕で罵られた、あーいいっすねー。

 

「えー……あ、せや」

 

「令呪使用、アルトリア。宝具を放て(ゲス顔)」

 

「マスタァァァァァァァ!!」

 

約束された勝利の剣・卑王鉄槌(エクスカリバー・モルガン)!」

 フハハハハハ!

 

 壁が容赦なく圧倒的な力でぶっ壊され、大穴を開けた。

 

「たく、アンタは……」

 頭を抱えるジャンヌ、頭痛か?ん?薬あるぞ。

あ、無かったわ。

 

「ローマァァァァァァ!!」

 穴の奥から変な声を出しながら変な奴が突撃してくる。

 

 が、容赦なくジャンヌとアルトリアに切り伏せられた。

 

「ロォ、マァ」

 ファサーと光の粒子になって消えていく変質者。

ザマァ見晒せ!

 

「マスター!あれを!」

 奥からなんか見覚えのある顔のやつが来た。

あれ?こいつ誰だ?

 

「貴様ァァァァ!」

 すごい顔ww死ぬがよいww

約束された勝利の栄光剣(エクスカリバー・ジーク)ウウウウウ!!」

 アルトリアから奪ったエクスカリバーで宝具を放つ。

 

 

「ギャァァァァァァァァァ!!!」

 あ、死ななかった。

 

「マスター!返して下さい!」

 ぽぃっとアルトリアに投げつける。

チッ、役に立たねぇ剣だな。

 

「ゆ"る"ざん"!」

 リフレックスめ!FPSに帰れ!

 

「うるざぁぁぁぁい!私はリフレックスサイトではなぁぁあい!」

 そう言いながら、ムキムキマッチョになるリフレックス。

 

「ふん!貴様らには魔神柱など生温い!我が最強の力を味合わせてやる!」

 ムキムキマッチョのリフレックスのタックル。

しかし、足元に突き出されたジャンヌの旗の柄に足が引っ掛かり、そのまま足を捻ってコケた。

 

 「ィッ!?」

 雑魚乙wwww

 

破滅齎す竜の紋章旗(ディストラクション・ディ・ドラップ)!」

 すると、リフレックスはジュラルの魔王のごとく悲鳴を上げ、その人生にピリオドを打った。

「ァァッーーー!!!」

 

 すると、また体が光に包まれた。

チッ、面倒やな。

 

「あー、こうなるかー」

 だが、ジャンヌとアルトリアは微笑みを浮かべ、微かな声でこう言った。

 

「……あんな奴がいたら、私も……処刑されなかったのかな」

 もしも、村娘のまま生きたら。

もしも、戦乱を知らず生きていたら。

 

 愛と出逢い、生きていたら。

私は、私は。

 

「もしも、彼のような人がいたら、私は」

 町娘で居られて、王にならず、戦乱を知らずに幸せに生きていたのではないか。

 

 なぜ、なぜ、なぜ、なぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜ

 

 あぁ、そうだ。

 

「「歴史を変えればいい、今から」」

 過去は変えられない、けれど。

 

「「未来は変えられる」」

 奇しくも彼女達は少しばかり愛に狂った。

ある意味、必然とも言えるが。

 

 

 

 

 

 

 




 破滅齎す竜の紋章旗(ディストラクション・ディ・ドラップ)

 宝具レベル EX

 竜の魔女としての意義、意味、存在を宝具化させた旗、その全て。

 一度、その旗を翻せば神の大地はまたたく間に獄炎の燃え盛る地獄と化す。

 神話で語られし竜の怒りの如く。


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大雨と馬鹿

 一人、魔術師の子供がいた。

どうしようもない程子供だったが、愛された。

 

 その名は、山岡正義。

 

 平凡で、当たり障りのない名前だが、彼は気に入っていた。

 

 だが、魔術師であった両親が死んだ。

買い物帰りに、狂った魔術師から攻撃魔術を当てられ、死んだのだ。

 

 古くからある館の机の引き出しに入っていた古ぼけているものの、常人を一撃でノックダウンさせる強化を施された魔術師の護身用ペンナイフ。

 

 彼はそれを、何年も前に、たまたま見つけ、常に持ち運び、そして鋭利な刃を反射的に犯人の腹に突き刺した。

 

 強化により増大された威力は、ヤワな魔術師はあっさりと倒れて絶命した。

 

 

 

 

 まだ幼いということと犯罪者を殺したということで過剰防衛扱いの保護観察及び精神病院送りとなった。

 

 しかし、彼はひとつ思ったのだ。

何故、俺が精神病院送りにされなければいけない。正しい事をしただけなのに。

 

 そして、彼は牢獄のような病院で、あることをした。

 

 ひたすら魔法陣をベッドの裏に書く、ということだ。

 持ち込んだ召喚魔法の本に書かれていた魔法陣、生憎、マジックペンは持ち込んでいたので、古今東西ありとあらゆる大陸、国の魔法陣をミニチュアにしながら書きまくった。

 

 結果、あるものが召喚された。

名も無き民族に伝承されしおとぎ話の英雄。

 

 ラ・ガール。

マイナー過ぎて世界でも極僅かしか知らないような英雄が召喚されたのだ。

 

「マスター、私は何をすればいい?」

 真夜中の病室、一振りの装飾されたナイフを携えたアラビア風の服装をした褐色肌の中年男。

 

 彼は答えた。

 

「この病院を火の海にしてくれ」

 

 

 

 

 

 

 火炎が燃え盛り、逃げ惑う人々をその毒煙と高熱で生命機能を停止させる。

 これこそが恐ろしき人の作り出した魔だった。

 

「いい気分だ!フハハ!ハハハハハ!」

 彼は笑った、だが。

あるものに突き飛ばされた。

 

 

 

 

「え?」

 落下感が体を襲い、風景をスローにさせる。

そして、彼は地べたに体を打ち付けた。

 

 立てないことはないが激痛である。

ガクガクと体を震わせる彼に、彼を突き飛ばした、"馬鹿"はこう言った。

 

「よぉ!やってくれちゃってるじゃん!」

 その馬鹿は、この状況下でありながらも笑っていたが、目は、怒りに満ちていた。

 

「俺は、真っ当な善人じゃないけどさ。こういう無差別は大嫌いな訳よ」

 馬鹿は足元に落ちていた、煤汚れた注射器を拾う。

近くに落ちていた、少し黒焦げた崩れた段ボール箱には、安 用  薬品と所々汚れながらも書かれている。

 

「だからさ」

 馬鹿は、注射器に段ボール箱から取り出した薬品の瓶の中に入った少し褐色がかった液を注入させていた。

 

 や、やめてくれ。

やめて!やめてくれ!

 

「償えよ」

 そのまま、馬鹿はその注射器を、彼の首筋に突き刺した。

 

 

 

  

 

 

「ん……あ」

 黒焦げの中から発見された一人の男の子。

彼はある魔術師の家に引き取られ、こう名付けられる。

 

 藤丸立香と。

 

 

 

 

 



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敵の帆船を発見!駄目だ! 桶阿野須
ふぇぇ


 海が荒れ、雨がまるで滝のように降り出す。

まるで悪夢のように。

 

 その悪夢の中に、一つの小振りな帆船が荒波を突き破り、前へ前へと帆に風を受け進んでいる。

悪夢を掻き消し、一つに夢のために、二つに宝のために。

 

 だが、船の帆はボロボロに朽ち果て、甲板もボコボコに壊れている。

動くのがやっとだろう。

 

 だが、船に人は居ない。

怨念とも言える信念、志、魂を糧に動いているのだ。

 

 「ぐふふwww早速試し撃ちするでござるwww」

 不気味な笑いを浮かべながら気持ち悪い笑い方をするこの男。

変態海賊の一人、エドワード・チ、ティーチである。

 

 新調した大砲の精度を確かめようと、このボロボロの帆船を試射の的にしようとしているのである。

鬼畜です(確信)

 

 「光にッナレェェェェ!!!」

 刹那。

 

「やあ (´・ω・`)

ようこそ、我が船へ。

この砲弾はサービスだから、まず受けて落ち着いて欲しい。

 

うん、「砲撃」なんだ。済まない。

仏の顔もって言うしね、謝って許してもらおうとも思っていない。

 

でも、この砲撃を見たとき、君は、きっと言葉では言い表せない「炎上」みたいなものを感じてくれたと思う。

殺伐とした甲板で、そういう気持ちを忘れないで欲しい

そう思って、この砲弾を撃ったんだ。

 

じゃあ、悲鳴を聞こうか」

 

「総員、しゃがめぇぇぇぇぇ」

 ボロボロの船から、砲弾が吐き出された。

厳密に言うと、砲弾じゃない。

 

 光だ。

幾千もの約束された勝利の剣(えくすかりばー)の閃光である。

 

 

 エドワード・チ、ティーチの帆船がヨーロッパに旅する番組でたまに見るチーズ削りみたいな感じに削れていく。

因みに、ボロボロの帆船の方では。

 

 

「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!!!」

 アルトリアが宝具ガトリングを放っていた。

ヤバイ()

 

「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!!!!!」

 ジャンヌも竜の魔女を連発していた。

しゅごい()

 

「ふぇぇ、おふねしゃんがけずれてるょぉ」

 マスターも甲板をゴロゴロしていた。

駄目だこいつ…早く何とかしないと…

 

 

 戻ってエド、面倒だから黒髭の船。

 

「話が・・・違うっすよ・・・」

 船中が燃え盛っていた。

あー良いっすねー。

 

「ぶっ壊れた帆船が!俺が、貴様らごときに!」

 次の瞬間、船が爆発した。

キノコ雲がモワァっと天空に舞い上がった。

 

 

 

 

「「黒髭の生命反応が停止、攻撃を停止します」」

 二人の身体から蒸気がプシューと発生し、攻撃が停止された。

 

「完璧だ、マイハニー」

 マスターはそう言って、立ち上がり、またゴロゴロしだした。

 

 

「ふぇぇ、しゅごいょぉ」

 やはり、馬鹿だぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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USA!USA!

 面倒なのでアメリカ軍召喚した。

エウリュアレとかヘラクレスとかさっさと潰したいので、アメリカ軍召喚しました。

 

 海には空母やイージス艦や骨董品の戦艦。

空にはレシプロ、ジェット機、陸には戦列歩兵からガチガチ武装のシールズまで。

 

 うん、凄いね。

 

「マスター……これは駄目だわ」

 ジャンヌがボロ舟の甲板で上の空である。

アルトリアはふぉーふぉーはしゃいでいる。

 

 

 

 

 その頃

 

「人生オワタ」

 ヘラクレスまでもが絶望して、膝を着いた。

エウリュアレは祈っている。

 

 ナパームが島を燃やし、兵士が持ったM16が海賊を容赦無くミンチにして。

ミサイルがすべてを消し炭に変える。

 

 これが宝具、アメリカ軍である。

いい眺め。

 

「な、なんでござる?ギアァァァァァアメリカダァァァァァ!!!ぼくおうちかえる!!」

 命からがら生きていた黒髭も泣きながら走り回っていた。

一分もしないうちに巡回していた海兵隊に捕まった。

 

「オラオラ、時代遅れ共を消し炭にしてしまえ!在庫処分大特価セールだ!」

 マスターの一声で士気がうなぎ登りに上がっていく。

黒髭は髭を海兵隊にいじくられていた。

 

 もはや泣きっ面に蜂であり、ヘラクレスは容赦無くボコボコである。

エウリュアレは保護された。

 

「わざわざ島を渡るとかwwアメリカ軍w使えばww余裕www」

 マスターが珍しく正論を言っている。

その通り。

 

 しかも宝具化されてるので容赦無い。

石器時代に絶賛逆戻り中である。

 

「たく。戦争は地獄だぜ!」

 お前が言うな。

 

 

 

 宝具の効果も消え、アメリカ軍が消滅した翌朝。

オケアノスは死の海になっていた。

 

 真っさら過ぎてヤバイほどに地形も削れており、マインクラフトのフラットワールド並である。

これはww

 

「何と言うことでしょう~」

 海賊も運よく生きていた奴はずぅーっと泣いていた。

まぁね、そうなるよ。

 

 アルトリアはエクスカリバーに星条旗をくくりつけて興奮しており、ジャンヌは寝込んでおり、うーん、うーんと唸っていますねぇ。

 

「ふぉーふぉー!F4!至近距離で見たの初めて!」

 アルトリアはミリオタだったか。

知らなかった、知らなかったよぉ!

 

 

 黒髭は犬神家の有名ポーズのまま失神していた。

肛門にミニ星条旗がぶっささっている。

 

 うーん、まいうー。

オケアノスあっさりと終わったわ。

 

 すると、身体が光に包まれる。

今回最速じゃね?ギネスだわ。

 

 だが、アメリカ軍の宝具なんて凄すぎだわ。

エクスカリバー(笑)の何億倍も凄いわ。

 

 使い捨てだけど。

使い捨てだけど!

 

 ふぇぇ、アルトリアのエクスカリバーととりかえっこしたいょぉ。

 

 

 

 




 アメリカ軍さいつよ。
宝具ステータスは最強です。


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馬鹿と突然の終末

 最近、あるたんとじゃぬたんのパーカー姿が出たらしいな。

うん、良いよ。私としてはすごく良い。

 

ただ。

 

「なによ、マスター」

 突然、パーカーになるのはやめてほしいよ。

ボブミヤが出てくる章じゃないとありがたみがないじゃない?

 

「そんなこと、ねぇ?現界したらこれだったんだもの」

 ほんとにござるかぁ?

 

 

 

 

 

 

 

~ソロモン王サイド

 

 あ、あかん。

 

あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!

「おれは特異点の前でスタンバっていたと思ったら いつのまにか馬鹿が来ていた」な… 何を言っているのか わからねーと思うが、おれも 何をされたのかわからなかった…頭がどうにかなりそうだった… リヨぐだ子だとかぐだ男だとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえもっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…

 

 こ、こうなったら!

我の左腕を犠牲に、もう一度プロローグからリセットしてやる!

 だいたい、あの馬鹿とやらは何者なんだ!

たまシリアスになったかと思えば、アメリカ軍を呼んだりして特異点めちゃくちゃにしやがって!

 なぁおい、世界最古の魔術王なめてんの?

1979年に革命起きるまでは世界最古の王室だったんだよ?

 ニホンシネ。

 

 

 はぁー、マジ考えられねぇ!

俺を誰だと思ってんの?魔術王だよ?贋物だけど?仮にもラスボスだよ?

  あれだわ、あの馬鹿をプロローグからリセットのついでにこの世から抹消してやるわ。

 

 マミらせるからな!くそが!

第四特異点まで来たのは褒めてやるけど、お前マミっちゃうから!

 ザマァwww出落ち乙w

 

 まぁ?オリキャラでここまで来たのは良いけど?

どうせなら、原作が良いわ!何?あの生きる災害。

 リヨぐだ子と同じレベルだわ、作者死ね。

だいたい、精神喰らいの森抜け出すとか英霊やんけ!

 なんj送りにすんぞ!ばーか!ばーか!うんも!

半年どころか死ぬまでROMってろ!あwサーセンwもう死ぬんでしたねww。

 

 本当にやっちゃうぞ?ええんか?お前の冒険の書消しちゃうぞ?

ラスボスが消しちゃうぞ?おんおん?

 

 だいたい、思い出したかのようにアーマードコアネタ出して来やがって!

特異点にイスカンダルとか諸葛孔明先生が一度も出てきてねぇじゃねぇか!

 

 ふざけんなくそがぁ!ダクソも出して来やがって!

シモヘイヘに撃たれて死んどけばよかったのに!

 クズ、アホ、バカ、ノウナシ、オタンコナス!

死ね!変態!死ね!変態!

 

 ぐだ男、負けてんじゃねぇよ!

テメェもテメェだわ!なにセクハラしちゃってんの?うん?同人誌と勘違いしてんのかな?

 

 はい、リセットしまぁあす!

 




Fate/Fool of Honorという作品が続編です


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