ハイスクールD×D ~自己犠牲を辞めた幻影龍神帝~ (星神王)
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図書室司書に就任

八幡は眼鏡をかけていてイケメンです。
性格も変わっており色々な人にモテます。
初投稿なので悪いところ言ってください。


 

 

――懐かしい。それが最初に思った事だった

 

時間は既に4時をすぎる頃。駒王町のとある公園のベンチに腰掛け、目の前に広がる全く変わらない町並みを見渡していた

 

「帰ってきたか……」

 

思えば三年近く世界を旅し、色々な事を経験した。時には死にかけた事もあった

 

だがそれ以上に、旅をしてよかったと思う彼は初めて、自分の存在を肯定できたのだ

 

今までやってきた事はすべて自分の為でもあった。

 

文化祭の一件も、修学旅行の事も、今思い返せばそれは自分の為であったのかもしれない

 

他人を信じることが出来なくなった

 

それでも、自分を見てほしかったという願いがあったのかもしれない

 

「……」

 

彼はベンチから腰を上げ、キャリーケースに手をかけ再び歩き出した

 

一昔前の自分と今の自分を重ねながら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

歩みを進めていくと懐かしい景色が視界を埋め尽くす

 

よく立ち寄った本屋

 

通っていた学校

 

家族と歩いた町並み

 

変わってしまった場所もあるが、彼の脳裏に焼き付いた景色とさほど変わらなかった

 

時折、周りの人々が彼へと注目している

 

もう既に三月の中旬になるというのにその出で立ちは裾が膝下まである真っ黒なオーバーコートを纏っているのだ

 

 

彼、比企谷八幡はその真っ黒なオーバーコートを着込み、認識阻害の魔術が付与された度なしの伊達メガネをかけ、新しい家への帰路へとついていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新しい物語が始まる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――心機一転、勉学を怠らず一人一人がこの駒王学園の生徒として、頑張ってください」

 

校長先生による挨拶という名の軽い拷問が行われている現在

 

駒王学園在学の生徒達はとても辟易としていた

 

 

 

駒王学園

元は女子校であるが現在は共学化、その名残か、割合は女子が圧倒的に多い

始業式の日、校長先生の挨拶から始まり現在は新しい先生の紹介が行われ

もう直ぐ終わるところだった。

 

そして教師紹介が終わり、教室へ戻る直前に

 

「では最後に今年から働くこととなった職員を紹介します」

 

教頭によって放たれた一言によって、疑問を浮かべる生徒一同

 

「えー、今年度より図書室の蔵書量が前年度よりも急激に増え図書委員や教職員だけでは把握が

難しくなり、えー、基本的には図書室司書として、必要であれば教職員のサポートや事務作業を

担当します」

 

教頭の説明が終わると同時にステージの端から人が歩いてくる

 

その人物の格好は白いシャツの上に黒のベスト、黒いズボン、黒いネクタイ、そして黒い眼鏡

によって執事ともとれるような格好に身を包んだ少年だった

 

生徒の大半はステージ上の少年について話し合っていた

そして一部の者は...

 

「ヒキタニ⁉︎」

 

「嘘⁉︎」

 

「ヒッキー?」

 

ステージに立っている青年に驚愕する者もいれば

 

「一体.....何者なのかしら」

 

「警戒しておきますか?部長

 

「そうね、警戒しておくに越したことは無いわ」

 

イレギュラーな事態に警戒する者も

 

「八くん?」

 

「どうしたんですか?会長」

 

「.........いえ何でも」

 

静かに歓喜する者も

 

 

 

 

「今年度から図書室司書として勤めることとなった比企谷八幡です。どうぞよろしく」

 

 

 

 

 

 

そして、職員室では新しい職員の紹介をしていた。

 

「改めて図書室司書として赴任された比企谷君だ

分からないことがあったら遠慮なく訪ねてくれ」

 

「はい」

 

「何歳ですか?」

 

「16歳なんですがもう高校の勉強は全て終わっているので臨時職員として

働くことになりました」

 

「すごいですね」

 

「そんなことは無いですよ」

 

そう言って荷物を降ろし机の整理をしていく。

 

「ふぅ...」

 

「片付け終わりそうですか?」

 

「えーと...」

 

「すみません自己紹介がまだでしたね。涼川玲奈、国語担当です、よろしくお願いしますね」

 

「よろしくお願いします」

 

話しかけてきた涼川玲奈に返事をしながら握手をした。

 

「そういえば、図書室に案内をしましょうか?」

 

「いいんですか?」

 

「遠慮なんていりませんよ、来てください」

 

「はい」

 

そして職員室を後にした

 

 

 

 

 

 

 

「着きましたよ」

 

そう言い扉を開けた

中は汚いの一言に尽きた。今でも使われているというには埃も溜まりまくっている。

そして本も整理されておらず、散らかっていた。

 

「..........これ使われてるんですか?」

 

「.......一応ですけどね」

 

「掃除しないとダメですね」

 

「たまに資料を探すぐらいですからね」

 

「今日中に終わらないので明日にします」

 

「そうですか」

 

そう言って職員室に戻って行った。

 

 

「掃除道具、持ってこないとなぁ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、駒王学園にて

 

 

 

 

 

 

 

「おはようございます....」

 

 

「おはよ.....ってどうしたんですかその荷物は?」

 

 

職員室に入って来た八幡は右手に業務用のカバン、左手に色々な道具が入ったレジ袋を

背中には箒、モップ、木材を背負っていた。

 

「図書室が汚れていたので、道具を持って来ました」

 

そして直ぐに図書室へ行った。

 

「すごい用意ですね」

 

「しかも洗剤も入ってましたね」

 

「図書室、そんなに汚れているんですね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次から本編です


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