Star Dust Space chapter3 (深緑 風龍)
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雨ト影ノ幕
第9-1章 1通の手紙


-始原の城-

ヴォルデモート「ご報告します、風龍さん。」

ヴォルデモートか、如何だった?

ヴォルデモート「現在確認出来た星の勇者ですが、どうやらこの者達のようです。」
ダンブルドア「もう一つ、あるぞ。先ほど海風の情報によれば、星の勇者の何名かは、亡くなっているという事もあった。」

亡くなっている………か。分かった、報告ありがとう。

イリア「死んじゃってるとなると、私達不利じゃないの?」

いや、実際はそうじゃないんだ。死んでしまうと同時に、最も力があるものに移し替えられる事になってるんだ。どうなってるのかは知らないけどね。

ライフ「それよりお母さん、お父さん。あれを。」

了解、それでは皆さん。chapter3始めます。

全員「ゆっくりしていってね。」


9期op曲 鋼の錬金術師FullMetalALCHEMIST1期op 『AGAIN』


-心の塔- -昼ノ刻-

 

???「はぁ、漸く問題解決したと思ったら、今度はこれか。」

???「環境問題については、もう解決済みですしね。魔力枯渇問題もそうですが………。」

???「んで今度は、宇宙ゴミ問題ねぇ………。」

2人の少年は悩んでいた。最近目覚ましいほどの発展をしていくと同時に、新たな問題が起こっている事に対して、悩んでいたのだ。

 

???「どうやって解決すれば良いんだろう、こう言うのって。」

???「さすがにブラックホールを使うのは、どうかと思うしな。金属もあるから。」

???「リサイクルってのは?」

???「ううん、それは既にやってるけど、まだ増え続けてるんだよね………。」

???「他のアイデアを探すために、いろんな人達に聴いた?」

???「それもやったよ。でも、なかなか良い案が出て来ないんだよねえ………。」

 

2人は溜息を漏らす。そこで誰かが扉を開けた。

 

???「ルッチ、ガルッチ、如何したのため息なんかついて。また問題?」

???「そうなんだよ、姉さん。」

???「魔術でも色々と頑張ったんだけど………。」

???「そう言わないの、それにガルッチは完全とか完璧とかは嫌いなんでしょ?」

???「そりゃあそうだが………。」

 

アクアマリンの色の髪をしていて、ため息を着けているのは、幻影の不死鳥と呼ばれた少年、ガルッチである。そして玉座で資料を見てるのは、ガルッチの兄、ルッチ。そして入ってきたのは2人の姉である、ラルッチである。

 

ラルッチ「それにしてもガルッチ、貴方いつから羽のヘアピンとかしたの?」

ガルッチ「あー、これか。なんか気に入ってさ。それに、これも着けたんだ。」

ラルッチ「水色の翼のヘアゴムって、しかもサイドテールって………。貴方どうしちゃったのよ。」

ルッチ「何でも、フラン達の贈り物だとか………。最初は恥ずかしがってたけど、今じゃすっかりお気に入りになったとか。」

ガルッチ「兄さん、言わないでよ………。」

ラルッチ「あ、それなら納得。」

ガルッチ「納得かよ………。」

 

そう、今のガルッチの髪にも変化が起きた。今まで髪は伸びなかったはずなのに、ここのところ最近、伸びてきたのだ。邪魔になってきたところを、ガルッチの妻であるフラン、こいし、イリヤがプレゼントとして水色の羽のヘアピンと水色の翼のヘアゴムを貰ったのだ。初めは恥ずかしかったのだが、今ではすっかりと慣れていて、何らかしらの事情がない限り、常時着けるようになった。が、やっぱり女性扱いされるのだけは、嫌だったそうだ。特に襲いかかってきた野郎には鉄拳制裁の一夫多妻去勢拳で────

 

ガルッチ「おい文章、ちょっとは自重しろ。」

 

了解。

 

ルッチ「メタイって、それ。」

ラルッチ「やっぱり、歳取らないってすご…………。」

ガルッチ「(´・ω・`)」

ルッチ「(´・ω・`)」

ラルッチ「…………ごめんなさい。禁句だったわね。」

 

勿論彼らの個人的な悩みと言ったら、『歳を取らないこと』だった。原因は勿論分かっていた。

『不老不死の呪い』、言わば不治の呪いとも呼ばれていて、現在真っ先に魔術研究や呪い研究で進められている。しかもその呪いは特殊な条件で転移することが出来る故に、最も厄介な呪いでもあったのだ。

 

ガルッチ「おっと、そろそろ行かないと………。」

ルッチ「修行の時間?」

ガルッチ「うん、行ってくるね!」

 

-心の塔 鍛錬の場- -昼ノ刻-

 

ガルッチ「サム、いるか!」

サム「おう、丁度良い時間に来たな。」

 

数百年もしたにも関わらず、この場だけは変わることもなかった。そしてそこには、ガルッチの師匠で、かつてライバルであったサムエル・ホドリゲスがいた。

 

サム「しっかし、相変わらずの髪型だな。」

ガルッチ「いいだろ、気に入ってんだからさ。」

サム「はいはい、ホント奥さんらには甘々なんだから。」

ガルッチ「まあね。んじゃ、行くぜ!」

サム「ッ!?」

 

サムが構えるや否や、ガルッチは素早く動きすぐに投影した竹刀を使って斬りかかった。動揺するも、すぐ防いでカウンターを狙うも、それを見越していたのか、木刀を投影し防いだ。

 

サム「ほう、剣術が上がったな。投影も素早く作れてる。もう俺を超してるんじゃねえのか?」

ガルッチ「いや、まだまださ。まだ見ぬ奴らと戦うために、もっと磨かないと!」

 

実際、門矢未来という名の者と出会い、圧倒的な力で敵を倒していたため、自分もまだまだと思い、それ以上の鍛錬を求める事にしたのだ。

 

そして、その鍛錬が夕暮れまで続いた。

 

サム「よし、これで終わりだ。全く、俺がいなくても強くなる方法あるんじゃねえの?」

ガルッチ「いやいや、基礎の基礎を忘れちゃあ鍛錬も出来んよ。じゃあね、サム。」

サム「おう、またな。」

 

終わると同時に、ガルッチはさっさと鍛錬の間から出て行った。

 

サム「はぁ、俺の知らねえ間、あんなに強くなっちまって…………。そろそろ俺も、自分を鍛え直さねえとなぁ…………。」

 

 

-???- -黄昏ノ刻-

 

さて、仕事と鍛錬が終わったときガルッチは、決まって自宅に帰るのだが、実際はまた働くようなものだった。実は幻想郷で店を構えていた『弓兵の店』なのだが、いざ引っ越しして場所を移すと、何故かボロボロの状態となっていた。しかも修復不可能という事となり、仕方なく取り壊し、再び新しい店にしたのだ。今度は『弓兵の店』ではなく、『スピリットレストラン』と言う名前となったのだ。内装は『弓兵の店』とは変わりないが、今まで以上に客が入れるだけじゃなく、コミュニケーションの為にカラオケも設備してあった。ただそれは開店限定で、閉店になると使えない仕組みにしてあるのだ。

 

???「お、親父ィィィ!!」

ガルッチ「ん?バルッチ?如何したんだ?」

 

『スピリットレストラン』から出て来たのは、ガルッチとフランの子で長男であるラーク・モードレッド・バルッチだった。バルッチは、何やら青ざめてるような顔で、ガルッチに助けを求めていた。

 

バルッチ「実は、アイリ母さんが───」

ガルッチ「OK把握した、急いで入るね。」

 

またかとあきれ顔をしながら、ガルッチは店に入っていった。いや、正式には自分の家に入っていった。

 

-スピリットレストラン- -黄昏ノ刻-

 

ガルッチside

 

 

はぁ、全く何時までやらせる気だっての。何を考えてるんだ、アイリさんは。

 

イリヤ「お兄ちゃん!よかった、早めに帰ってきてくれて!」

ガルッチ「ちょっと待ってて、アイリさ~ん!ホントやめて下さいって~!」

アイリ「あらガルッチ、お帰りなさい。」

ガルッチ「ただいま……。全く、今度は何を作ろうとしてたの?」

アイリ「何って、ハンバーグだけど?」

 

嫌それハンバーグじゃねえ!どっからどう見ても、ダークマターにしか見えねえよ!?

 

ガルッチ「あのアイリさん?料理は自分達がやりますって言わなかった?」

アイリ「良いじゃ無い、私だって母親らしいところ見せたいし。」

ガルッチ「その前に料理教室で、鍛え直して!?」

アイリ「え?行ったけど?」

ガルッチ「んで、その結果がこれって………。」

 

何だろう、アイリさんって『ダークマターを生み出す程度の能力』でもあるのか?

 

アイリ「それに、キリツグが言ってたわ。行動で示すものだって。」

ガルッチ「切嗣ゥゥゥゥ!!!!!」

 

元凶お前かよ!!何しでかしてくれてんだ畜生ォォォォォォ!!!

 

ガルッチ「はぁ、頼むからアイリさん。もう一度"ちゃんとした"料理教室に行ってください。」

アイリ「(´・ω・`)」

ガルッチ「そして、切嗣!」

切嗣「は、はい。」

ガルッチ「アイリさんが作った料理、ちゃんと食べて下さいよ?」

切嗣「りょ…………了解しました。」

 

ホントにもう、何時になったらあの料理がなくなるんかな………。

 

フィン「大変だね、君も。」

切嗣「ハハハ、お互い様だね。」

父親2人「ハハハハハハハハハ。」

ガルッチ「親父、大変とはどう言う意味?」

フィン「いえ、何でもありません。」

ガルッチ「ならいいけど。」

 

全くもう………。

 

フラン「あ、お兄ちゃんお帰り!」

ガルッチ「ただいま、フラン。」

こいし「お帰り、お兄ちゃん。」

ガルッチ「こいしもただいま。」

 

やっぱり癒やされるわ~、僕のアヴァロンはここにあったのk────

 

「あの~、そこのイチャラブ夫婦さん?注文を………。」

3人「あ、はい!少々お待ち下さい!」

 

sideout

 

 

まぁ、そんなこんなで天皇補佐の仕事と同時に、料理人の仕事も担っていたのだ。ここまで器用な主夫は、おそらくいないであろう。そして、ガルッチには15人の子供を持っていた。いや正式には、14人の子供と養子である暗殺者(アサシン)のジャック・ザ・リッパーで15人と言うことになる。その内バルッチもその1人である。言わばガルッチは、ラーク、アインツベルン、衛宮、スカーレット、古明地の5つを担っていると言うことになる。

 

ガルッチ「はい、お待ちしました。『ラムネゼリー』です。」

「待ってました!しっかし、ガルッチさんも凄いですよね。長生きも………ああ悪かった、悪かったからショックを受けないで下さい!」

ガルッチ「だって普通の人らが、羨ましいですし…………。」

「暗くなるなぁぁぁ!!!それに、奥さんらが悲しむだろ!?」

ガルッチ「そうでした。」

「切り替え早っ!?」

 

因みに担当は変わらずなのである。

 

ガルッチ「それにしても、これ建てて数百年たったのか。」

「老舗にもなっちゃったからねえ。それに、息子や娘も見れるし。」

ガルッチ「まだ嫁婿やらないからね?」

 

とは言え、歳的には結婚出来るのだが、これでもガルッチは浮気をするような奴だけは許すことが出来ないのだ。巣立つことは、勿論望んでいる。だが、その踏ん切りが未だに着かないという………。

 

???「お父様、お帰りなさいませ。」

ガルッチ「ただいま、暁光。」

暁光「あー!お父様は以前もお変わりなく綺麗なお姿ゴハァ!」

???「やれやれ、どれだけお世辞の言葉を並べて言うんだ。クソ兄貴。」

ガルッチ「一方的に殴ったね………、無月。」

無月「まぁな、お帰り親父。」

ガルッチ「ただいま。」

 

今殴られて気絶しているのは、ガルッチとこいしの息子で四男である暁光。本名は古明地暁光と言う名前である。そして、暁光を殴ったのは、暁光の弟で姿的には中学の承太郎似とも呼ばれている古明地無月である。

 

暁光「なんて事をするのですか、無月!私はただ、お父様の為にと────」

無月「喧しい!巫山戯た言葉を並べて言ってるだけじゃあねえか!クソ兄貴!」

暁光「何と下品な言葉を!せめて、お兄様とお呼び下さい!」

無月「テメェのような奴に、言ってたまるか!」

ガルッチ「2人とも、喧嘩は………分かってるな?」

暁光「………そうでしたね。」

無月「…………行くぞ、クソ兄貴。表に出な。」

暁光「ええ、今日こそは決着を着けてやりますよ!」

無月「言ってろ、その舐めた口調を砕いてやるよ。」

 

そう言いつつ、2人は外へ出てっていった。

 

「仲悪いですねぇ………、あの2人。」

ガルッチ「いや?ああ見えてコンビはいいんですよ?」

「何でまた?」

ガルッチ「以前あの2人の鍛錬を手伝っていたんだけど、結構厄介だったよ。あそこまでコンボを繰り出せるなんて、絶対無いと思うぞ?」

「へぇ、確かにそう言われると、なんか印象も変わってくるな……。あ、今度はツインアーム・ビッグクランチ・抹茶オレをお願い。」

ガルッチ「了解しました。」

 

そしてガルッチは、厨房のところにいった。

 

ガルッチ「エミヤ!注文来たよ!ツインアーム・ビッグクランチ・抹茶オレ一つ!」

エミヤ「もうできたぞ、そこにある。」

ガルッチ「ああ、ありが…………。」

 

その時、何か違和感があった。何故抹茶オレが2つあるのか。

 

エミヤ「会話を楽しんでいるのだろ?だったら、一緒に飲んで話をしたら?」

ガルッチ「…………そうだね。悪いな、エミヤ。」

エミヤ「気にするな。」

 

そして2つのツインアーム・ビッグクランチ・抹茶オレを持ち、先程話をしていた客人のところに持っていった。

 

ガルッチ「お待たせしました。ツインアーム・ビッグクランチ・抹茶オレです。」

「ん?何で2つあるんだ?」

ガルッチ「エミヤの要望でね。一緒にのみながら話をしろ、なんて言われたんだ。」

「なるほどね。」

 

そう言いガルッチは、客人が見える席に座り、抹茶オレを飲みながら話をした。そんな時……。

 

???「お父さん、お帰り。」

ガルッチ「ただい………ま………?」

???「如何したの、私の衣装に何か違和感が?」

「ブゥゥゥッ!?」

ガルッチ「おいおい、アタランテ!?何その衣装!?」

アタランテ「え?おかしいですか?」

ガルッチ「いや当たり前だろ!?どう考えても、おっぱい丸出しのメイド服じゃあないか!」

アタランテ「そうですか?」

ガルッチ「自覚ねえのかァァァァ!?」

 

今不思議に思っているのは、ガルッチとフランの娘で長女であるアタランテ・スカーレットという子だった。

 

アタランテ「え、でもミリアちゃん言ってたわ。この衣装で行けば、お父さんが───」

ガルッチ「ま た ミ リ ア か !」

ミリア「呼んだぁ?パパ。」

ガルッチ「ミリア!アタランテに何を着させてんだよ!?」

ミリア「え?だってアタランテ姉ちゃんって、こう言うのが趣味じゃ無いかなって思って手伝っただけなんだけど?」

ガルッチ「目のやり場が困るからやめなさい!!というか、やめさせなさい!」

ミリア「でも、自分の娘に欲情して────」

フラン「ミリアちゃん?」

ミリア「…………はい、わかりました。わかりましたからお母さん、怖い顔はやめて。」

フラン「よろしい。」

 

んで、アタランテの衣装を着させたのは、ガルッチとフランの娘のミリアドール・スカーレットである。次女である。

 

フラン「でもその前に、少しお話しましょうね?」

ミリア「やめてぇぇぇ!お話するのやめてぇぇぇぇ!(お父さーん!)

ガルッチ「…………。」

「………。」

アタランテ「えっと、私が作ったペルレフォーン・ケーキを、どうぞ食べて下さい!お父さんも!」

 

そう言い、恥ずかしい反面ちょっと悦んでいるアタランテはどこかいった。

 

ガルッチ「………悪い子じゃないんだけどね。」

「白い目になってるから、説得力皆無だぞ?」

ガルッチ「すまんすまん。」

「他にも居るのか?」

ガルッチ「うん。」

「育児大丈夫なのか?あの時大変だったろ?」

ガルッチ「そうでも無いさ。長男が生まれて以降、殆ど長男が世話してやってるんだよね。心配性が、仇になったのか………。」

 

実はバルッチが生まれてから5年経ったある日、新たな息子が出来たという報告が来たのか、すぐに料理掃除などの家事を難なく熟してきて、僕がいなくても育児も出来るようになった。最初はまだ良かったのだが、いざ続けられると心配になり一度聞いてみた。すると………。

 

バルッチ『親父は滅茶苦茶大変な敵と戦うんでしょ?もし親父とお袋が死んじゃったら、僕が家事しないと、弟達や妹達が悲しんでしまうじゃないか!』

 

ガルッチ「あー駄目だ、あんな事言われたら、何も言えねえわ………。どんだけ将来に心配してんだ………。」

???「大丈夫?おっぱい揉む?」

ガルッチ「いきなりセクハラ発言やめい、マリー。」

 

いきなりセクハラ発言したのは、三女のマリー・アントワネット・スカーレットという子だった。実際には騎乗兵(ライダー)の『マリー・アントワネット』なのだが、転生したのか、ガルッチとフランの娘になったのだ。

 

マリー「あまり無理しないでね、パパ。」

ガルッチ「ああ。」

「………あの子、随分綺麗になりましたね。」

ガルッチ「そうだね。」

 

そんなこんなで、抹茶オレを飲み干しペルレフォーン・ケーキを食した後、客人こと正邪は真剣な顔になった。

 

正邪「さて、本題に入るよ。ガルッチ。」

ガルッチ「何だ?」

正邪「実は、お前宛に1通の手紙が来たんだ。」

ガルッチ「何でそんな物が?」

正邪「さあな。因みにだが、これを受け取れば、恐らくお前達はまたやばい事に巻き込まれるかもな。」

 

やばい事に巻き込まれる。それは文字通り、混沌とした戦いに戻ってしまうと言うことだった。だが、ガルッチはそれに臆すること無く手に取り、その手紙を呼んだ。

 

『ガルッチへ

 

お前がその手紙を取り、読んでいるときは…………もう私はいなくなっているだろう。

しかし、私は気付いてしまったのだ。無の神を対抗するための力を、その為にはお前達をもっと強くしなくてはならない。まだ『反無限』または『逆無限』、『無限光』の力は強力だが、まだ未完成といっても過言じゃあない。奴に対抗するには、『原初』『終焉』『無限』『無限進化』『無限退化』『逆無限』『無限光』『夢幻』そして…………。

いや、最後は書かないで置こう。いずれ君達も、手にする事だろうし。

それではな、ガルッチ。私の代わりに………、奴を頼む。』

 

読み終えたガルッチは、不思議に思っていた。

 

ガルッチ「これを送った奴は誰なんだ?なんか僕のこと知ってそうなんだけど………。」

正邪「そこなんだよ。こっちも部下に頼んで捜索してみたんだが、やっぱしいねえんだよ。だけど、その手紙の持ち主はお前を知っていたそうだぞ?」

ガルッチ「…………さっぱりだな。名前さえ書いてくれれば、いいんだけど。」

正邪「でも、名前書いても知らねえって思うんじゃねえの?」

ガルッチ「確かにな………。」

 

お互いため息着くと、誰かが此方に来た。

 

???「母さん、正邪さん。どうかしたの?」

ガルッチ「ううん、何でもないよ。ありがとう、アラヤ。」

 

ガルッチを母さんと呼ぶ子は、実は未来とガルッチの息子で、末っ子であり、唯一ガルッチの性格に近い子の門矢アラヤという子であった。アラヤが5歳の時に本当の性別を教えた時には驚いていたが、それでもアラヤはお母さんだと言ってくれた。アラヤは大丈夫なんだねって思うと、また何処かに行った。

 

正邪「………良かったのか?お父さん呼びしなくて。」

ガルッチ「いや、いいさ。僕が産んだ事なんだし、女体化とはいえ、僕が母さんと変わりないからね。」

正邪「もう殆ど性別捨ててっちゃってるな………………。」

ガルッチ「まっ、何にせよ…………あれは未来と僕の息子であることと同時に、僕の家族とは変わりないけどね。」

正邪「ハハハ、しっかりしろよ。ガルッチ。また来るからな。」

ガルッチ「ああ、また来てくれ。」

 

そして正邪は、桜にお金を払い、店から出て行った。

 

 

-夜ノ刻-

 

店が閉店すると同時に、みんなを集め、手紙について話をしていた。

 

DIO「なるほど、確かに不思議だな。しかし、何故この期にガルッチ宛を?」

フラン「それに、名前が無いなんておかしいわ。如何してこんな手紙を?」

レミリア「彼方は、ガルッチの事を知っているそうだけど………。」

ガルッチ「でも、知らん奴に手紙を送るってのはなんか怪しくねえか?」

ラルッチ「そうだね。」

ルッチ「でも、その人はガルッチと何らかしらの関係を持っていたって事になるよね?」

村正「うーん………、エンド。貴方の記憶で何か知ってる人いない?」

エンド「いや無理だ………、名がないとなると、僕でも手に負えない。」

雁夜「行き詰まりだなぁ………。」

切嗣「だけど、正邪は言ってたよね。その手紙を手にすると、君達に再び混沌とした戦いに戻るって。」

ガルッチ「うん。ルーサーの最後の言葉も気になるし………。」

ラルッチ「ルーサー?スーパーマンの宿敵の?」

ガルッチ「うん。彼が言うには『鐘は既に鳴ってる。彼等は聴いたんだ………、深い暗闇の底から、鐘はもっと鳴るぞ。奴等は飢えてる………、必ずやって来る。』って言ってた。」

ルッチ「良く覚えてたね………。」

ガルッチ「恐らくだが、無の神達の事を言ってるらしいけど、何時迫ってくるのか、分からなかったんだ。」

こいし「でも、この手紙が来てるって事は、あっちも何か動きがあったに違いないわ。」

さとり「ですね、だとしたらこの手紙が来てもおかしくありません。」

アイリ「だけど、何でこの期になってガルッチ宛を?」

ガルッチ「それ正邪にも言われたさ。」

士郎「………遠坂、そっちも何かないか?」

凛「私に聞かないでよ、こっちも分からないんだから。」

エミヤ「だろうな………。」

 

話し合いが終わったのは数時間経ってからだった。これ以上話しても進展がなければ、如何することも出来なかったので、こうなれば自分達の目で確かめようと思った。

 

 

 

 

 

そして、正邪の言うとおり、再びガルッチ達は、再び戦いに駆り出される事になるとは、また別世界へと行く羽目になるとは思ってもみなかっただろう。しかも、まさか子供達を巻き込まれることなど、さすがのガルッチ達も思ってもみなかっただろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-星月夜ノ刻-

 

ガルッチside

 

ガルッチ「………あれから、数百年もたったのか。」

フラン「そうね。確かお兄ちゃんが、ここに着いたとき、早速仕事に取り掛かったよね?」

ガルッチ「うん、でもさ。言いたいことはあるんだよね。」

こいし「あー、なんか分かる気がする。」

 

まあ帰れたのは嬉しいよ?でもね、何で………。

 

ガルッチ「何で僕の歳が13歳になってんの!?14歳のままでも良かったのに!」

イリヤ「私も驚いたわ……、13歳に戻るなんてあり得ないわ………。」

クロエ「でも、能力はそのままなのよね?」

ガルッチ「まあね。」

クロエ「でも、今じゃ15人の子を持ったお兄ちゃんだよね……。その内1人って……。」

ガルッチ「アラヤの事か?」

クロエ「そうそう、私聴いてなかったわよ?お兄ちゃん妊娠してたなんて……。」

 

実は数百年前、何故か強制的に女体化させられ、元の性別に戻れなかった事があり、気になって永琳に聞いてみると、妊娠していたことを発覚した。お陰でパニックを引き起こしたのだが、それと同時にこの子を守っていこうと思ったのだ。まさか、未来と女体化した僕とセックスして引き当てたなんて思わなかっただろうな。っていうか、未来に見せたらどんな顔するんだろ………。

 

ガルッチ「まあ、僕の家族には変わりないさ。でも、僕のようには、なって欲しくないな………。」

フラン「何で?」

ガルッチ「なんて言うか、まるで過去の自分自身に見えてくるからさ。不幸な事がなければいいんだけど…………。」

こいし「そんなに落ち込まないで、お兄ちゃん。それに、アラヤは大丈夫よ。お兄ちゃんだって、知ってるでしょ?あの子の力。」

ガルッチ「『死を司る能力』。正確には、直死の魔眼の持ち主でもあるしな。スタンドも『DEAD or ALIVE』という、ジャッジメント式の変わったスタンドだしな。」

イリヤ「確か、相手を殺すか生かすかの選ばせる能力だっけ?」

クロエ「あれは強力なんだけど、下手したら危険な能力よね。」

 

確かに、不老不死で厄介な敵と戦ってたとき、アラヤがいなければ、勝てなかったかも知れない。何しろあの力は不老不死ですら殺すことの出来る、絶対的な能力でもあるのだ。が、本人は極力使わないようにしている。何しろアラヤもまた、誰かの死を望んでいないのだ。

 

ガルッチ「守ってやらないとね、僕の息子を。」

イリヤ「………そうね。」

ガルッチ「話は変わるけど、あれだけ出したのに良く欲情するね!?(;゚д゚)」

フラン「えへへ、そういうお兄ちゃんだって………。♡」

 

実は話し合っているけど、実際はセックスしながら話し合ってます。もう一度言おう、セックスしながら話し合ってます。未来の方は、なんか目はチカチカ、頭はクラクラ、息も絶え絶え、本気で死にかけたらしいけど、大丈夫だったのかな?一応イフに治療してもらってたけど、無理して欲しくなかったなぁ………。

まあ、やめさせなかった僕も悪いけど……。

 

村正「ガルッチさん。♡」

ガルッチ「ムラマサさんも来たのか。っていうか、エンドとヤってたんじゃ……。」

村正「良いじゃ無い、どっちにしても、同一人物なんだし。」

5人「そうだったね。」

 

まっ、今はこう言う一時を楽しんでおきますか。

 

 

-to be continue⇨-




9期ed曲 鋼の錬金術師FullMetalALCHEMIST1期ed曲 『嘘』


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第9-2章 異世界へと渡る

-スピリットレストラン- -朝ノ刻-

 

ある日の事だった。偶々今日は天皇補佐にとっての長期休みをもらったガルッチは、とある写真集を持ってきたのだ。

 

ガルッチ「はぁ、今思えば懐かしいなぁ………。子供の成長を見るのって……。」

アラヤ「母さん、何を見てるの?」

ガルッチ「アラヤか、今君達の成長を見てたんだ。」

アラヤ「へぇ、あ。これってバルッチ兄さんの写真?可愛いなぁ………。」

ガルッチ「こんな顔だったな、懐かしいなぁ………。」

 

微笑ましい顔をしながら、ガルッチとアラヤは次のページをめくった。

 

アラヤ「あれ?この写真って……。」

ガルッチ「あー、こんなところに飾ってたのか……。」

 

そこには、以前バットマンVSスーパーマンの世界に離れる前に、思い出として写真を取った時が写真集に保存してあった。

 

アラヤ「これが………、僕のお父さん?」

ガルッチ「うん、門矢未来。『完全生命体イフ』のスタンド使いで、アラヤ。君の父親さ。」

アラヤ「結婚してないのに?」

ガルッチ「まあね。でも、アラヤにとっては、父親だと言うことには、変わりないさ。普通僕は野郎とヤルつもりは無かったんだけど…………、何故だか未来なら、安心出来るっていうか、なんて言うか………。」

アラヤ「母さん………。」

ガルッチ「未来達、今頃何してるかなぁ………。」

アラヤ「…………僕にも、会える?お父さんに。」

ガルッチ「会えるさ。僕らが強くなれば、きっとね。」

 

未来とは約束をしていた。再会を楽しみにしてると、ガルッチは言った。

 

フラン「あ、お兄ちゃん。何を見てるの?」

ガルッチ「写真集を見ていたんだ。」

フラン「へぇ、あ、これって未来達と取った写真!こんなところにあったんだ。」

アラヤ「フラン母さんも知ってるの?」

フラン「もっちろんよ、それに、アラヤちゃんを産ませたのは私とこいしちゃんとイリヤちゃんよ。」

ガルッチ「あの時はどうかしてるって思ったよ。でも、あれはあれで良かったかもね。」

アラヤ「母さん…………、子供の目の前でそう言う話はやめたほうが………。」

ガルッチ「まあね。でもさ、アラヤも何時かするかもしれないよ?誰か好きな人が出来たら、子孫を残すためにしなくちゃならないかもしれない。まぁ、如何するかは君次第だからね。僕の人生は僕だけであり、アラヤはアラヤの人生があるんだからさ。」

アラヤ「母さん……。」

 

するとアラヤは、ガルッチの膝の上で眠ってしまった。

 

ガルッチ「くっ、こ………この寝顔は、ヤバいほど可愛い………。」

フラン「お兄ちゃん、鼻血。」

ガルッチ「ご、ごめんフラン。」

フラン「でも、お兄ちゃんの言うとおり………、可愛いよね。まるで天使みたいに……。」

ガルッチ「ふ、フラン。君も………。」

フラン「あ、いけない。あー駄目、ティッシュが足りない………。お兄ちゃん。」

ガルッチ「分かった。起こさないように、ね?」

 

そしてガルッチは、フランの首筋のところで血を吸おうとしていた時だった。

 

 

 

『バーン!!!』

 

 

 

突然の轟音がなったのか、アラヤは起き、2人も振り向いた。

 

3人「何事!?」

 

3人はすぐさま外に出ると、そこには黒い翼が着いた青年がいた。

 

???「見つけたぞ、ドブネズミ。」

ガルッチ「(………なんだ此奴。)」

???「フフフ、あまりの登場で言葉も出ない様子だな。」

アラヤ「(ねぇ、何この人。)」

フラン「(……なんか痛い人いるわね。)」

???「まあいい、名乗らせて頂こう!俺はあらゆる世界を救ってきた正義の味方、悪を討つために生まれた『漆黒の翼』だ!覚えておけ。」

3人「(名前まで痛々しい人だァァァァァァァァァ!)」

 

まるで中二病と言っても過言じゃ無いかのように、顔には傷に眼帯、腕には包帯、まるで魔法陣のような本を持っている青年が、ガルッチ達を指差した。

 

「さぁ、そこの悪党共!」

ガルッチ「(何あれ……。)」

アラヤ「(あれって、中二病って言う者なの?)」

フラン「(うん。あんなありきたりかつ痛々しい人、見たことないかも。)」

「どうやら何か悪事を働いていそうだな。この俺が粛清してやる!この『ブラック・ビート』の力でな。」

 

どうしようって思いながら、ヒソヒソしているが、さすがにうるさいと迷惑がかかると思い、とりあえずどこまで本気なのかじーっと見ることにした。

 

「食らいやがれ!『エタノール・ブリザード』!」

 

─しかし、何も出なかった。

 

「ちっ、ならこれはどうだ?『ドラゴン・ベルゼブブ』!」

 

─何もこなかった。

 

「なっ、これだけの最上級魔法がきかないとは………。」

ガルッチ「もう終わりでいいか?次はこっちの番ね。」

 

そう言うと、ガルッチは絶望の魔神の力を解放し、痛々しい青年に向けた。

 

ガルッチ「所詮貴様のような雑種は、これで充分だ。真の闇の力を見せてやる。」

「なっ何を!この俺の最強の盾に勝てる奴など、誰もいな──」

ガルッチ「『深淵への絶望(ディスペア・ブラスター)』!」

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!」

 

 

-名も無き正義の味方 自称漆黒の翼 再起不能(リタイア)死亡-

 

 

ガルッチ「…………。」

フラン「弱かったね。」

アラヤ「また生きてたら、今度は僕のスタンドでいい?」

フラガル「勿論!」

 

本当何だったんだろうと思い、店に戻ろうとしていた時、また何かを察知したのか、すぐ振り向いた。

 

「なかなかやるではないか。だが、彼奴は我ら四天王の中でも最も最弱。面汚しのような───」

ガルッチ「行こう、付き合ってらんねえ。」

フラン「そうね。」

アラヤ「そういえば母さん、お昼はなにするの?」

ガルッチ「そうだな………、何かあったか─────」

「待てぇぇぇ!悪かった!中二病的な発言して悪かった!悪かったから、相手をしてくれ!頼む!この通りだ!」

 

いつの間にか土下座を始める始末だったため、仕方なく相手をする事にした。

 

ガルッチ「はぁ、んで何の用?悪いけど、茶番を付き合ってあげるほど暇じゃないんだ。」

「分かってる、あの者に釣られて一遍やってみたかったって思ってたけど、あんなの恥ずかしいよ!」

3人「でしょうね………。」

「まあ、お前達の敵とは変わりないけどね。何しろ、ほら。」

ガルッチ「あれって!」

フラン「『星の勇者を阻む者』!?」

「そう、さっきの奴もそうだが、どうだった?」

ガルッチ「凄く、痛々しいです。」

「なんか済まなかった、俺とて何故あんな奴が俺達の仲間なのか、不思議に思ってるよ。俺達全力で、お前達星の勇者に謝るよ。」

 

何故か謝られる始末に、少し戸惑いを起こすガルッチ達。まあ、あんな奴がいたら誰でも戸惑うよな。

 

「さてと、早速お前達を倒すと言いたいが、別世界で破壊命令が下されていてね。悪いが付き合ってられないんだ。何で俺がやらなきゃいけねえんだ、そこは破壊担当がやれってのに巫山戯んな畜生戦わせろよ………。」

アラヤ「愚痴言うかな、普通。」

フラガル「無いよね、絶対。」

「まぁ、もう一人も行動に移してるし、仕方ねえか。あ、止めに来るなら、この世界に来な。そこで俺達の仲間がいるからよ。」

 

そう言うと、1枚の紙を手渡された。

 

ガルッチ「………何でそこまで、気前よく教えてくれるんだ?」

「何でって、そりゃあ俺は強い奴が好きなんだよ。弱い者虐めとか、俺には性に合って無くてね。見たところ、お前女っぽいが………男か?」

ガルッチ「…………そうだが?」

「へっ、女だったら俺好みだったんだが、仕方ねえか。んじゃ、俺は待ってるぜ。ちなみに俺の名前は、『ヴェルバー・バルロッサ』だ。覚えておきな。」

 

バルロッサと呼ぶ男は、闇の渦の中に入り込み、残ったのは1枚の紙だけだった。

 

ガルッチ「………どうも彼奴、清々しかった奴だな。」

アラヤ「あんなタイプな人がいるなんて…………。」

フラン「とにかく、中に入って皆に伝えましょ。」

 

 

-昼ノ刻-

 

ガルッチside

 

DIO「………有り得るのか、そんなことが。」

ラルッチ「ガルッチ…………、流石に弱すぎる『星の勇者を阻む者』なんて、いないはずよ?」

ガルッチ「僕もそう思いたいが、実際あったよ、しかも痛々しい奴だったし。」

フラン「お姉ちゃん、ホントにいたのよ?疑いたくなるようなものだけど。」

 

全員頭を支えているけど、マジでいたからな?信じられんかもだけど。

 

レミリア「だ、だけどねガルッチ。流石に弱すぎる奴なんて、普通いないでしょ?」

さとり「そ、そうですよ。仮にいたとしても、夢物語のようなものですよ?」

ガルッチ「さとり?心読めるのに何故嘘を付く?」

さとり「え?わ、私嘘なんて付いて────」

こいし「ペロペロ。」

さとり「キャーッ!こ、こいし!私のおっぱいを舐めて何を───」

こいし「うん、これは嘘を付いてる味がします!お姉ちゃん!」

 

セクハラ行為でそれを言えるって、ある意味こいしはプロだな。

 

こいし「勿論です、プロですから!」

さとり「自慢持って言うんじゃあないわよ!」

村正「話それてるよ、二人とも。問題は、バルロッサっていう敵が、何故こんな紙をくれたかよ。」

承太郎「どう見ても、罠だろうな。」

ガルッチ「いや、バルロッサはああ見えて戦闘狂って自分で言ってたし、真っ正面から相手をしたいって言ってたから、恐らく罠なんて仕掛けないだろ。しかも、罠を仕掛けるなら、残り3人だろうな。」

 

むしろそっちがあり得そうだ。

 

DIO「承太郎、如何する?」

承太郎「この紙の言うとおりだと、これは3チームに分かれて行動するしかねえな。」

DIO「なるほど……。」

ギル「この我を差し置いて会議とはな。まぁ、霜月が可愛いから良いのだがな。」

霜月「もう、ギル。私はもう子供じゃ無いのよ?」

ギル「フハハハハ!そう照れるでない!初奴だな、霜月。」

霜月「ギルったら、仕方ないんだから。」

エミヤ「まるで親バカだな………。」

切嗣「親バカと聞いて。」

フィン「親バカと聞いて。」

ガルッチ「あんたら黙っとれい!!!」

父親2人「アツカイヒドイ………。(´・ω・`)」

ラルッチ「まぁクソ親父のショボン顔は放っておいて、その方がいいわね。」

ガルッチ「賛成。」

イリヤ「そうね。でも如何するの?流石に、フラン達との別行動は無理よ。」

ラルッチ「何で?」

イリヤ「あれ。」

ガルッチ「(´・_・`)」

全員「納得。」

承太郎「確かにガルッチは、フラン達との別々はやめておかないとな。」

DIO「じゃあ如何すれば………。」

???「俺に考えがある。」

 

そんなとき、階段から降りてくる青年らしき人物、レイグルが降りてきた。そして、いつでもくっついてるソフィアも。

 

レイグル「今この3つの世界があるが、その中で一つ、この世界だが………俺の故郷なんだ。」

ガルッチ「そこって、確か『ミュールゲニア』って呼ばれる世界だよな?」

ソフィア「そして、私とレイグルが結ばれた場所でもあるの。♡」

レイグル「………まあともかく、この世界だけはある程度知識はある。そこで、ガルッチ。フラン。こいし。イリヤ。この4人は固定だ。他は?」

村正「私もお願い。」

アラヤ「あの、僕もいい?」

 

え?

 

アラヤ「僕だって、母さんの役に立ちたいんだ!お願い、僕にも参入させてくれ!」

レイグル「しかし………、お前は───」

ガルッチ「アラヤ、いいのか?」

アラヤ「へ?」

ガルッチ「僕達について行くと、誰かが死ぬかもしれない。それでも、行く?」

アラヤ「…………行く。」

ガルッチ「だって、この子も編入させてくれ。」

レイグル「…………分かった。他は?」

 

 

それが結構時間がかかるものの、編入が終わったのは夕暮れの時だった。

 

 

レイグル「よし、まず俺とソフィアの故郷に行くのは『ガルッチ、フラン、こいし、イリヤ、村正、アラヤ、雁夜、ギルガメッシュ、白野、霜月』でいいな?」

ガルッチ「うん。」

DIO「では『ゼノブレイド』の世界は『ルッチ、レミリアお嬢様、さとり、このDIO、ラルッチ、ブラッド、クロエ』でよいな?」

承太郎「ならば残った俺が『二ノ国』の世界ってこ────」

???「待った。俺達も行かせてくれ。」

承太郎「その声は………。」

 

暁光!無月!マリーにアタランテにマルッチ!?

 

マルッチ「承太郎殿、遊びで無いのは承知の上です。どうか、我々にも連れてって下さい!」

暁光「そう、私さえいれば、どんな問題でもすぐ解決ゴハァ!?」

無月「此奴の馬鹿発言は兎も角、承太郎。頼む、俺達も同行を頼む。」

承太郎「ハァ、やれやれだぜ。ならこの5人は俺が連れていくが、構わないか?」

ガルッチ「………抵抗はあるが、分かった。ただし、無茶だけはするな。」

 

全員頷いた。よし。

 

ガルッチ「皆、外に出て!僕がゲートを開く!」

 

久々だ。この魔法を使うってのは………。

 

ガルッチ「時渡り『タイムドミネートディメンション』!」

 

そして僕は3つのゲートを開き、2チームは先に入っていった。

 

レイグル「行くぞ、皆。『ミュールゲニア』へ!」

全員「おー!」

 

僕らは一つのゲートに入り込んだ。この先に、一体何が待ち構えているのだろうか。そして、どんな敵どんな仲間が相見れるのだろうか。このワクワク感を抱きつつ、僕らはゲートの先へ走った。

 

 

 

-to be continue⇨-



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第9-3章 雨の日の剣士と幻影の不死鳥

-始原の城-

んで、どう言う了見だ?ディルーラー士。

士「何、ここの管理者は誰なんだろうなって思ってな。少しこっちに来てみたんだ。」

全く、あれだけの結界を破るとか、ディルーラー万能説ってのか?

士「まあな、俺は完璧すぎる仮面ライダーだからな。」

…………その完璧が、何時か身を滅ぼすかも知れないぞ。生き物は完璧や完全を求めてはならないんだ。

士「まぁな、だが俺は完璧だ。身を滅ぼす事はしないぞ。」

…………全く、その慢心が命取りにならないことを、祈るよ。ディルーラー。

士「安心しろ。万が一の時は、未来に殺させてと頼むよ。」


ハァ、ホントにもう………。散々忠告してるってのに………。

ヴォルデモート「彼奴の言葉も理解できなくも無いが、風龍の言いたいことも分かる。生き物は完璧や完全を求めてはならない。不完全だからこそ、皆は成長出来るのだからな。」

その完璧となれば、成長なんて出来ない。完全とか完璧とかなんて、『夢物語』に過ぎない。

ヴォルデモート「…………ディルーラーは、大丈夫なのでしょうか?」

少なくとも、大丈夫そうだが…………。何で常に悲しい眼をしているんだ?


-???-

 

ガルッチside

 

レイグル「着いたようだな。」

全員「え?」

 

着いた?え、この森の近くにも関わらず、何で分かるんだ?

 

レイグル「何、俺とて懐かしいのだ。この世界が………。かつて俺がレインと戦ってた時、何かと似たニオイを感じたが、何かと相容れぬものでな。今となれば、懐かしいものだ。疑うのなら、ガルッチ。一度感じ取って見てくれぬか?」

 

まぁいいか、そこまで言うんなら、確認するか。

 

ガルッチ「心眼Lv10『世界分析』!」

 

地形確認────近くに魔物の森という名の森がある。

 

国名確認────ここはサンクワール国。

 

 

ガルッチ「…………マジだわ。一度『レイン』って小説見たけど、当たってるじゃん。」

レイグル「俺が出てる奴か。作者は5から見てるそうだが。」

こいし「メタイ、それはメタイわ。」

アラヤ「だけど、時系列はどの当たりなの?」

レイグル「…………。」

 

レイグルが黙っちゃった………。でも、何で雨降ってるんだ?

 

『メールが届きました。』

 

あれ?メール?

 

ミスト『兄や、門矢未来って人からメールよ!』

ガルッチ「ホントか!」

 

僕は早速メールを確認した。メールの内容だと、どうやら未来達は箱庭の世界、つまり『問題児たちが異世界から来るそうですよ?』と言う世界にいるらしい。どんな世界なのか、想定できないが、多分未来達にとって、最適の修行場かも知れない。早速返信もしようと思ったが、ついでだから未来に娘の門矢鳳凰と息子門矢アラヤの事も入れておこう。

(因みに、鳳凰は『命を司る能力』を持ち、『パール・ジャム』の能力と『ブロッサム・ヒーラー』の合体版『アヴァロン』という名のスタンドで、あらゆる場面で瞬時に治す事が出来て、更には蘇生させることが出来る回復チート型スタンドを持っている。)

 

って思ったけど後でいっか。しかしレイグルの奴、何を考え込んで───────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『イヤァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!』

全員「!?」

 

何!?この悲鳴って!?

 

レイグル「まさか、レインが死んだと思われたとこか!」

ガルッチ「何!?」

レイグル「急ごう!」

 

だーもー!なんてとこに出たんだよ!!レインが死んだら、この物語終わってるっつうの!!

 

 

 

 

-???-

 

レイグル「いた!何とか立ち上がって俺の心臓を貫いたとこのシーンに間に合ったか!」

ガルッチ「この後どうなるの?」

レイグル「俺が姫を攫うところだが、邪魔をするなら今しか無い!」

ガルッチ「分かった!」

 

だったら遠距離攻撃の矢で、決める!

 

ガルッチ「赤原を征け!緋の猟犬!『赤原猟犬(フルンティング)』!!!」

 

 

 

sideChange

 

 

 

???side

 

へっ、何とかレイグルの心臓貫いたぜ。流石のテメェでも、無理なんじゃあ………ッ!?彼奴、チビを攫う───

 

レイグル(過去)「ッ!?」

 

なっ!?なんだあの矢!?チビを攫うのが分かったかのように、あの野郎の手を仕留めた!?

 

レイグル(過去)「…………この俺がやろうとしている事を、予測したか?レイン。」

???「ハァ?俺に聞くなよ。」

 

だが、あの矢のお陰でチビを攫われずに済んだようだな。一体何処から?

 

レイグル(過去)「出て来い、コソコソ隠れても無駄だぞ?」

???「だったら、斬られる準備をしとけ。」

レイグル(過去)「!?」

 

なっ!?なんだ!?この天才剣士であるこの俺にも見破れない事があってもいいのか!?あのガキ、彼奴の背中を斬りつけたと同時に、蹴りを入れてから、拳で吹っ飛ばしただと!?

 

???「ふぅ、間に合ったな。大丈夫か?」

 

 

sideChange

 

 

ガルッチside

 

鈍って無くて助かった。しかも、どうやら不意の攻撃には想定外だったようだな。とりあえず……。

 

ガルッチ「ふぅ、間に合ったな。大丈夫か?」

???「え、ええ。」

ガルッチ「後は任せておけ、倒しはしないが、せめて追い返すとしよう。『投影、開始(トレース・オン)』!『傾国の剣』!」

???「ファ!?」

 

オーラは虹色か、地味な灰色がよかったけど、まあ仕方ねえ。行くか!

 

レイグル(過去)「くっ、貴様…………………………何者だ!」

ガルッチ「通りすがりの英霊使いだ、覚えておけ!」

 

sideChange

 

???side

 

嘘だろおい!何で俺の剣を潔く使えてんだ!?しかも、俺みたいに軽々と傾国の剣を扱えてんじゃん!?何あのガキ、いや見た目的に女らしいが、何で男装してんだ?趣味なのか?いやまず、何者だ?通りすがりの英霊使いって言ってたけど、本名あるだろ絶対!だー畜生!

 

???「俺の取り分を奪うんじゃねぇぇぇぇ!!」

全員「そこっ!?」

 

あったり前だ!名の知らねえ奴にとられてたまるかってんだ!

 

???「おい、無茶するな!怪我人は大人しくしろ!」

???「ウッセエ!こんなのすぐ塞いでゴハァ!?」

???「将軍!!!!?」

 

クッソ、こんな時に限って動けねえって………最悪だぜ。

 

レイグル(過去)「…………良かろう、今回はお前の妨害に加えてレインと同じぐらい楽しませた礼として、手ぶらで帰ってやる。ではな、レイン。」

 

うわ、ホントに追い返しちゃったよ。何だよあのガキ………。ってあれ?こっちにレイグルだと!?え?あれは演技って奴なのか!?いや待て、流石におかしい。だって彼奴、堂々とあのガキと話してやがる。どうなってんだ?

 

sideChange

 

 

ガルッチside

 

レイグル「どうやら間に合ったようだな。」

ガルッチ「ああ、でもさレイグル。タイミングって奴あるだろ!?」

レイグル「あ。」

 

あ。じゃねえよ畜生!皆( ゚д゚)ポカーンとしてるじゃあねえか!!

 

レイグル「あー、皆の者。久しぶりだな。」

ガルッチ「そっちじゃねぇ!!!!!」

レイグル「違うのか?」

ガルッチ「違うって!お前忘れたか!?お前からしたら敵のラスボス的な存在だぞ!?」

レイグル「……………すまん、うっかりしてた。」

ガルッチ「巫山戯るなァァァァァァァァァァァ!!」

 

あーもー、面倒な事を増やしやがって!どう説明しろと言うんだ!?

 

???「お、おい。レイグル。」

レイグル「ん?」

???「お前、レイグルなのか?」

レイグル「当たり前だ、貴様の宿敵となったレイグルだぞ?如何したのだ?レイン?」

レイン「いやさ、キャラ変わってねえ?しかも、衣装が全く似合ってねえ……。」

レイグル「何を言う!これは和装と言って、異国では侍と呼ばれる剣士がいるのだぞ!それが似合ってないって、おかしいだろう!」

レイン「いやいや、お前ホントにレイグルなのか?」

レイグル「ホントも何も、俺はレイグルだ。」

 

ダメだ、これじゃあ無限ループになりそうだな………。

 

ガルッチ「ちょっといいか、この人は正真正銘のレイグルだ。ただし、君が知ってるレイグルとはかけ離れてるけどね。」

レイン「どういう事だ?そこの男装をしたガキ。」

ガルッチ「あんたねぇ、僕は女じゃない。男だ。んでどういう事かと言いたいが、その前に他の仲間を呼んでいいか?」

レイン「仲間いんの!?」

ガルッチ「酷くねえか?まあいいか、とりあえず………。」

 

 

-数分後-

 

 

ガルッチ「んじゃまずこのレイグルだけど、恐らく君にとっては有り得ない光景だけど、レイグルにとっては、過去のようなもの。つまり、レイグルは未来から来た奴って事だ。」

???「でしたら、その証拠はあるのですか?」

ギル「ふん、証拠なら既に見ておるではないか。此奴は転生して、今ではとある者の配下として生きておるのだ。」

レイン「えー………、一国の王が誰かの配下って………信じられねえな。」

ガルッチ「まぁ、それが妥当だろうな。普通信じないのが当たり前だしね。」

レイン「認めるの早くねえか?」

ガルッチ「とりあえず、事情と自己紹介はそちらの城で話したいが、構わないか?」

レイン「何でだよ、怪しいニオイがプンプンしそうな輩に、そんなほいほいと入れるとでも?」

???「まぁまぁ、レイン。私を助けてくれたのは事実ですし、ここは入れましょう?」

レイン「………姫様がおっしゃるのなら、いいでしょう。」

 

 

-???-

 

んで、とりあえず城に入れてもらえた。一応監視人として、目付きの悪い人がやっているらしいけど。

 

レイン「んで、お前らは何者だ?特に男装をしたお前。」

ガルッチ「男装じゃ無くて正真正銘男だよ。んで名はガルッチ。戦場では幻影の不死鳥と呼ばれていて、ついでながら正義と悪を裁く『断罪者』を担っている。」

フラン「私はフランドール・スカーレット。お兄ちゃんの妻で、吸血鬼よ。」

???「吸血鬼!?こんな可愛らしい君が?」

ガルッチ「おい、変な目でみるなよ?」

レイン「………なんか凄ぇ威圧をだしてるな。そっちは?」

こいし「私は古明地こいし、フランと同じガルお兄ちゃんの妻で、覚り妖怪よ。」

イリヤ「私はイリヤスフィール・フォン・アインツベルン。2人と同じ、お兄ちゃんの妻で、大魔導師としてやってるわ。」

レイン「大魔導師?魔術師と違うって言うのか?」

ガルッチ「どっちかというと、英霊達を呼び出すことに特化してるんだ。一応魔術や魔法も覚えさせてるけどね。」

レイン「ほぅ、んでそのきんきらきんの奴は?」

ギル「きんきらきんとは、随分と抜かしてくれるではないか雑種。」

ガルッチ「ギルガメッシュ、今は喧嘩腰になるな。」

レイン「いいぜ、喧嘩なら何時でも受ける。んで名は?」

ガルッチ「英雄王ギルガメッシュ、最古の英雄とも呼ばれていて、僕のサーヴァント。」

4人「サーヴァント?」

ガルッチ「あー、サーヴァントも知らないよな。サーヴァントってのは、本来聖杯戦争で戦い抜くに必要な相棒的な存在なんだ。んで、ギルガメッシュは唯我独尊、天上天下ただ1人の王だと言うことを変わらず、それ以外の者は有象無象の雑種と呼んでいるんだ。まぁ、悪い奴じゃないから、安心して。」

ギル「まっ、我が雑種の言い分はその通りだ。そしてそこの小娘、そう怯えるでない。我からは言わぬが、何処か王の風格が見える。認めるときは認めよう。」

 

確かに、あの人少し怯えていたな。後で謝っておこう。

 

白野「それじゃ、今度は私ね。私は白野凛、ギルの妻で元マスターよ。」

レイン「マジかよ…………。地味なのに?」

ギル「戯け!白野を甘く見るなよ?此奴は分析力が高く、相手の隙すら見ることが出来る優れ人だぞ?」

レイン「ほう?面白いこと言うじゃないか。俺の何処に隙が────」

こいし「ここにあったね。♡」

レイン「ぬぉぉ!?」バタン!

 

あちゃー………、無意識発動しちゃったか。

 

白野「こいしちゃんの行為は、許してあげて。無意識でやってるから。」

レイン「いや、無意識ってLvじゃねえぞ………。頭いてぇ………。」

村正「………言っていい?」

レイン「どうぞ。」

村正「私は村正月見、ガルッチさんの愛人関係を持っているわ。」

レイン「…………おい、どういう事だ?」

ガルッチ「こっち見て睨むな。3人とも了承得てる。それに、愛人は8人いる。」

レイン「多いだろ!?女たらしか!?」

ガルッチ「女たらしじゃあねえよ、どれもこれも僕の女祝の相が原因だから……。」

レイン「………なんか済まなかった。」

アラヤ「んじゃあ今度は僕ね。僕は門矢アラヤだよ。」

レイン「………女の子?」

ガルッチ「違う、男の娘だ。」

レイン「……………マジで?」

ガルッチ「マジで。」

 

あらー、一瞬現実逃避しはじめてないか?

 

アラヤ「大丈夫だよ、母さんだって最初は戸惑ってたけど。」

 

あ、やべ。

 

レイン「もうお前の性別どっちなんだァァァァァァァァァァァ!?」

 

 

 

 

 

 

まあそんなこんなで、漸く自己紹介は終了。

 

 

 

 

 

レイン「はぁ、全くとんでもねえ奴らを連れて来ちまったな。んじゃあ今度は俺達だな。俺はレイン、『知られざる天才剣士』って呼ばれてるぜ。」

シェルファ「わ、私はシェルファ・アイラス・サンクワールと言います。」

ラルファス「私は、ラルファスだ。」

レニ「僕はレニ、二刀流使いです!」

セノア「そして、私はレインの部下であ───痛っ!?」

レイン「………こいつはセノアと呼んでやってくれ。どうも、説教くさいこと、言うからな。」

セノア「酷くないですか!?」

ガルッチ「僕とギルガメッシュと白野からしたら、愉悦しか出てこないけど。」

セノア「初対面の人から愉悦とか言われた!?」

レイン「人の不幸を見て笑うって、性格悪いな………。」

ギル「何を言う。痛みや嘆きを悦とするのに、なあんの矛盾があるのだ?文句を言うのであれば、作者に言うがよい。」

ガルッチ「メタイ話はやめておけ。」

レイン「まぁいい、とりあえずお前ら………異世界から来たって事は本当のようだな。俺達の知らねえ知識もあるようだし。」

 

漸く認めたのか。

 

レイン「んで、お前らこれからはどうすんだ?」

レイグル「それなら一つ、頼みがあるのだが……………。」

レイン「なんだ?未来のレイグル?」

レイグル「今暫くの間でよいから、レインの配下としていさせてくれんか?」

3人「は?」

ラルファス「レイグル、一体何を!?」

レイグル「少なくとも、俺が居る以上歴史は変わり始めている。奴とて想定していないだろう。俺がここにいるとは………。そこで────」

レイン「そこで先読みして、相手を混乱させるってか?なかなか考えたな。」

レイグル「とはいえ、俺の記憶通りだと、暫くの間は奴は動かないはずだ。だから、本格的に動くのはシェルファが女王になってからだ。」

レイン「…………なるほどな。大体どのへんだ?」

レイグル「確か…………、シャンドリスという国と同盟しパレードを始めるときだな。その時に俺が気紛れに入ったときだな。」

レイン「…………ふむふむ、よし分かった。あのレイグルと同じだとあれだが、俺達にとっては強力な味方であるのは変わりねえな。だが、国民に説明なく公表は流石に危険だしな。その時はちゃんと理由を持って説明をしてから………。でいいな?」

レイグル「ああ、そうしてくれると助かる。どうか、暫しの間宜しく頼む。」

 

そうして2人は握手をするところを、この目で見た。この世界では、歴史的な瞬間だったのかもしれない。っと、ソフィアはシェルファさんに近寄ってヒソヒソ話してるらしいけど、なんだ?

 

ソフィア「(ねぇねぇ、レインと上手くいってる?)」

シェルファ「(ふぇ?それってどういう事ですか?)」

ソフィア「(まだなら、早く告白しちゃったら?私も応援するから。ね?)」

シェルファ「(あ、はい……。ありがとうございます。)」

 

………………こりゃ、面白いことになりそうだな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『とまあ、そんなわけで、現在はサンクワールの上将軍レインの配下として、暫くの間はここに滞在してくれることを許してくれました。

多分大変だろうけど、お互い頑張ろうな。

 

ps,

 

これが未来の息子と娘だよ。寝顔の写真も同封します。僕もフラン達も兄さん達も鼻血出してしまうほどの可愛い寝顔だったんで。』

 

ガルッチ「よし、送信を頼む。」

ミスト『はーい!送信開始!─────────送信完了よ!』

ガルッチ「ありがとう、ミスト。」

 

さてと、未来達に手紙送ったことだし、多分驚くだろうなぁ…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチ「さてと、行きますか!」

 

-to be continue⇨-



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第9-4章 似たもの同士

-ガルフォード城 訓練所-

 

ガルッチside

 

ガルッチ「…………んで、何でこんな場所にしたの?」

レイン「何でって?そりゃあお前、あのレイグルを圧倒出来たぐらいの実力を持ってるからな。」

ガルッチ「そうでもねえよ。あれは奇襲で動揺してたようだし、追い払う程度にしか実力を出さなかったんだ。あれが堂々としてたら、こっちも本気でやらざるしかないさ。」

 

ぶっちゃけあれの実力は、体験済みとはいえ、本気じゃないときだったしな………。本来の実力はどれ程なのか分かんないし。でもさ………。

 

ガルッチ「だからって、僕に挑むっておかしくない?」

レイン「天才剣士の勘が言ってんだ。彼奴に挑めって。」

ガルッチ「………その理屈がおかしいと思うんだけど。」

レイン「まぁいいだろ、オメェの実力がどれ程なのか………確かめてぇしな。」

 

全く、まあいいか。元より気になってたしな。レインの実力、どれ程のものなのか、見させて貰おうか。

 

シェルファ「レイン~、頑張って!」

レイン「おう。」

フラン「お兄ちゃん、ファイトー!」

こいし「お兄ちゃん頑張ってー!」

イリヤ「殺っちゃえ、お兄ちゃーん!」

ガルッチ「ああ。ってイリヤの応援に、違和感がある気がする……。」

レイン「まぁ、殺せるならな………。」

ガルッチ「随分と自信あるな……………。だが、ついてこれるか?」

 

レインの武器は真作の傾国の剣、対して僕のは贋作で作った傾国の剣二つ。壊れたらこわれたで、もう一度投影するだけだしな。さて、早速こっちから行くか!

 

sideout

 

 

先手必勝と言わんばかりに、ガルッチは素早く動き始めた。それを読んでいたのか、レインは剣を振るい、攻撃を防いだ。だが、ガルッチは剣を使ってるわけでなく、隙を見ては蹴りも入れていた。

 

レイン「ッ!?」

 

しかも驚いたことに、なんとオーラを纏っているはずの剣を、ただの足に防がれたのだ。

 

レイン「おいおい、どんな足をしていやがるんだ!?」

ガルッチ「チョイと足には自信があってね。隠れ筋肉って奴だ。」

レイン「普通斬られてもおかしくねえってのに、ぜってえおかしいっての!」

 

そしてそのまま打ち合いをしている内に、贋作の傾国の剣にヒビが入り始めてきた。

 

レイン「へっ、やっぱり贋作は真作に勝てねえようだな。」

ガルッチ「どうかな?一応言うが、贋作が真作に勝てないなんて、道理はないぜ!零距離壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)!」

 

ヒビが入った傾国の剣が爆発し、2人を巻き込んだ。

 

シェルファ「ッ!」

フラン「大丈夫、あんな爆風で倒れるほど柔じゃないわ。」

 

フランの言うとおり、お互い無傷の状態で立っていたのだ。

 

ガルッチ「………やっぱりな、お前…………何らかしらの防御魔法、または対魔術スキル的な何かで防いだようだな。」

レイン「オメェこそ、巻き込まれてたたじゃすまねえってのに、躊躇いなく爆発魔法を使うとは…………。」

ガルッチ「………久しぶりに、此奴を使うか。強化してきたこの宝具を………。」

レイン「ほう?いいぜ、待ってやる。」

 

そういいはなったレインの言葉に甘えて、ガルッチは固有結界の詠唱を始めた。

 

ガルッチ「I am the bone of my blade.(体は刃で出来ている。)

 

 

shadow is my body, and phantom is my blood.(血潮は影で、心は幻。)

 

 

I have created over a thousand blades.(幾多の戦場を越えて不敗。)

 

 

Unknown to Death.(ただ一度の死を求めず、)

 

 

Nor known to Life.(ただ一度の命にすがること無く、)

 

 

Unaware of loss.(ただ一度の敗走もなく、)

 

 

Nor aware of gain.(ただ一度の勝利もなく、)

 

 

There is no initial.(たった一度の原初などなく、)

 

 

I do not even know the end of once.(たった一度の終焉をも知らない。)

 

 

ガルッチの詠唱が続けると同時に、レインはあるものを見た。そこに映ってたのは、血に塗れた草原、あらゆる場所に死体の数々、中には無残にも血肉が残っている遺体もあった。夜空には青く光る月と数々の星が浮いていた。

 

ガルッチ「Withstood pain to create weapons,(担い手はここに独り、)

 

 

Make a blade with a grassy field in the blood.(血に塗れた草原で刃を作る。)

 

今度は屍の隣には無数の剣や槍、斧等の武器が出現した。

 

ガルッチ「And,(そして、) creating this place is my counterfeit and illusion.(この場所を作り出しは我が贋作と幻影。)

 

 

So as I pray,(そう、この意志は、)

 

 

UNLIMITED BLADE WORKS(無限の剣と、) ILLUSION WORLD(幻影の世界で出来ていた)』!!!!!!!!!」

 

詠唱が終わると、鎮魂大桜が吹雪きはじめ、そして空にオーロラが現れた。あまりにも異様な世界に、レインは驚きを隠せなかった。

 

レイン「なっ、なんだこれ!?」

ガルッチ「驚く事じゃあない。これは我が固有結界、無限の武器と幻を内包した世界。『無限の剣製と(アンミリデット・ブレイド・ワークス)幻影の世界(イリュージョン・ワールド)』。いや、もうこの名前は古いな。今はこういうべきだな。『無限の武器製(アンミリデット・ウェポン・ワークス)』。」

レイン「しかも、見事にミスマッチ感があるんだけど………。」

ガルッチ「そこは言うな。強化してきた結果、これだからな。」

レイン「だが、この死体はなんだ?」

ガルッチ「……………元々この固有結界は、僕の悪夢が生み出した世界だ。今はもう、その原型すらなくなりつつあるが、死体は消すことは出来なかった。死体を消すことは、自分の罪を忘れると言うこと。言わば背負ってるんだ、殺戮を求めることを………、その為だけに犠牲になる者達への、償い。歪み狂い壊れきった僕への、懺悔と決意。そしてこの固有結界が…………。」

 

レインはすぐさま構えると、ガルッチが消えた。いや正確には……………。

 

 

ガルッチ「僕が断罪者として、殺戮者として、家族を守ると決めた意志だ!!」

レイン「!?」

 

後ろに回り込まれ、すぐさまレインは防御の構えを取った。が、その甘くなった場所に蹴りをいれ、壊れていない傾国の剣を投げつけ、爆発させた。

 

ガルッチ「剣製よ、我が血よ、雨のように降り注げ!『血色の剣製(ブラッディー・ブレイド・レイン)』!!!」

 

背中から血飛沫をだすと同時に、血に着いた武器が動き出し、レインにぶつけては爆発した。

 

レイン「ちぃ、甘く見てたかもな………。剣だけじゃなく、俺のバリアすら大きくヒビを入れてくる奴なんざ、今まで居なかったんだが……………。」

ガルッチ「こちとら、命を投げ捨てる覚悟でやってるからな。今ので血液4分の1は減ったよ…………。それにあんた、誰かを失ったからこそ得た力だろ?」

 

そんなことを言うと、にやけた顔が歪んだ。

 

レイン「なぜ、そう思う。」

ガルッチ「君の目さ。常に僕が戦場に行くとき、決まって悲しい目をしている。後悔してる目、俺がもっと強ければこんな事にはと言う眼だ。………………違うか?」

レイン「………………………………。」

ガルッチ「図星だったのか、又は思い出したくないか……………だな。悪いな、どうも僕は────」

レイン「なぜ謝るんだ?お前もまた、何かあってこの世界とその技術を持ったんだろ?」

ガルッチ「…………気付いていたか。ああそうさ、君とは違う出来事だが、僕は信じていたものに裏切られた。そっちは?」

レイン「……………1番大切な者を奪われた。だからこそ、俺は強くなろうと思った。あの子を守れずに自分だけいい思いをするなんて、間違っているから────」

ガルッチ「いや、それこそ間違ってる。」

 

その言い分に否定されたのか、レインは少し怒りを込めて話した。

 

レイン「何故そんなことが言える。俺は───」

ガルッチ「レイン、お前の言いたいことは分かる。大切なものを守れずに自分だけ幸せになるなんて出来ない。確かに、そうかも知れない。だがな、逆にそいつが悲しむ事を想像してみろ。過去を引きずるのはいい。だが、それではその人が悲しむぞ。」

レイン「何でそんなことが言える、彼奴が幸せになれなく───」

ガルッチ「今のお前は、その人の幸せを奪ってる!」

レイン「なっ!?」

 

2人の話に対して、シェルファは混乱していたが、フランは少しささやいた。

 

フラン「(お兄ちゃんはね、相手の気持ちを読み取る力を持ってるの。)」

シェルファ「(相手の気持ち?)」

こいし「(言ってみれば、相手が何かの悩みを持っているなら、出来るだけ相談に乗ろう的な感じよ。)」

シェルファ「(そうなんですか?)」

 

ガルッチ「流石にその人の気持ちにならないと分からないが、今のその人の幸せは、『レイン自身の幸せ』を願ってるんだ!!!!」

レイン「ッ!あり得ない!そいつがそんなことを祈ってるはずが────」

ガルッチ「否定して如何する!お前にとって、その人は大切な存在なんだろ?少しは信じる気はないのか?!それとも、その大切な存在の幸せすら、簡単に捨てられるものなのか!!?」

レイン「…………。」

 

最早何も言えなくなってしまったレインに、一筋の涙がこぼれ落ちた。流石に言いすぎたのか、ガルッチも黙ってしまった。

 

レイン「……………………俺は、俺は如何すればいいんだ!俺は誰にも負けない、最強の剣士として生きてきた!だがお前は、俺を如何したいんだ!如何しろってんだ!!!!」

ガルッチ「……………僕が言える事じゃあないが、これだけは言える。『泣きたければ、泣けばいいし、幸せになりたかったら、幸せになればいい』。そして………。『泣いてもいい、別に怒ってもいい、笑顔で隠さないでよ。精一杯抱き締めてあげるから』。」

レイン「ガルッチ………………。」

ガルッチ「頼むから、何かあったら…………、辛いことがあったら……………、僕や皆に頼ってくれ。その人の為にも…………、君のためにもな。」

 

本音を言えば、ガルッチは放っておけなかった。誰かを失い、自分ひとりで何とかしよう、そんな人を放っておけなかった。まるで過去の僕をみてるようで、苦しみを背負ってるようで…………。

 

レイン「…………負けたよ、この天才剣士の俺を、ここまで言わせるなんてな。卑怯すぎるぜ……………………。」

ガルッチ「…………。」

レイン「だけど、此奴だけはどうも決着をつけたがってるぜ。悪いが、最後まで付き合って貰うぜ。」

 

傾国の剣は、唸りを上げるほどの魔力が凄まじくなっていった。まるで、全てを斬り裂かんとばかりの威圧だった。

 

レイン「傾国の剣の真髄、見せてやるぜ。」

ガルッチ「………いいだろう、付き合ってやるぜ。『月夜見憑依』!」

 

対してガルッチは月夜見尊の力を持ち、常闇月の刀で抜刀の構えをした。

 

レイン「ぬんっ!!」

ガルッチ「秘剣『無明長夜・月光一閃斬』!」

 

レインが振るうと同時にガルッチが空を斬る瞬間、何も見えない刃のつば競り合いが始まった。

 

シェルファ「止めた!?」

イリヤ「この一撃が、全てが決まるわ。」

 

凄まじい程の火花が飛び散り、いつの間にかレインの顔ににやけた顔が戻った。だが、あの哀しみの目ではなく、ガルッチとの戦いを楽しみたい眼をしていたのだ。ふと、ガルッチにも笑みがこぼれ、常闇月の刀を見ると、黒く、しかし澄んでる綺麗な黒色のオーラが見えていた。まるで、黒いオーロラを見ているかのように。その瞬間、何かの障壁が無くなったのか大きく空ぶってしまった。が、それ以外は何もなく、あったのは、笑いあう2人の剣士だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイン「俺の負けだ、ガルッチ。」

ガルッチ「………ああ、そして僕の勝利だ。」

 

その言葉を最後に、夜が明けるかのように、固有結界が消えていった。そこに朝日が見えるかのように………。

 

レイン「ああ、ホントお前強すぎだろ。規格外だっつうの。」

ガルッチ「いやいや、これぐらいが丁度いいんだ。規格外の相手がいるんなら、それ以上の規格外で対抗するしかねえって事さ。ようは、チートにはチートで対抗しろって事さ。」

レイン「その理屈、おかしいのは俺だけか?」

ガルッチ「いや、普通だと思うぞ?」

レイン「そうかい。そんなら、俺はチビのとこに行くぜ。」

ガルッチ「ああ、ちゃんと付き合えよ。」

 

そんな発言をしたのか、歩みを急ブレーキをし、ガルッチの方に戻ってきた。

 

レイン「おい待て、それってどういうこったな?」

ガルッチ「いや、どういうことも何も、彼女ゾッコンだぞ?」

レイン「マジで!?」

ガルッチ「マジマジ。(・_・)(._.)」

 

それに察したのか、シェルファも赤くなっていた。あれはもう、完全に出来上がってるかのような、デレデレだった。

 

レイン「えっ、ちょっと待て!?って事は、まさか………。」

ガルッチ「ついでだからいうけど………、何名かはフラグが立つと思うぞ?ハーレムを作るか本命と共にするか、そこはレイン次第だよ。」

レイン「いやいや、待てって!本気!?」

ガルッチ「本気も何も、恋の育児は邪魔しないけど、ランサーみたいに横やりとかも入れるかもだけどね。」

レイン「…………はい?」

ガルッチ「かもだけどね。如何したレイン、笑ってもいいぞ?」

レイン「えーっと?なんだって?」

ガルッチ「横やりだよ!横やり!ランサーと横やりをかけたかの英雄王が考えたジョークを知らないの!?」

レイン「…………すまん、ジョークだとか知らんかったわ。」

ガルッチ「………………今のは忘れてくれ、あとついでだから血を吸ってくる。」

レイン「もうお前の種族が分かんねえんだけど!?」

 

そう言いつつ、滅茶苦茶笑いながらシェルファとフラン達のとこに戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチside

 

『──────んで結果は僕の勝利。まさかレインもまた、僕と似た境遇を持っているなんて、まぁ正直不安だったのは事実だったけどね。やっぱり、僕的には皆が笑っていた方が幸せだな。未来も未来で、偶にはメールだけじゃ無く、電話もしてくれ。僕のリアクターも通信機があるから、この番号で電話してくれ。

 

 

ps,

 

 

ツッコミはご尤もではあるが、僕だって最初は戸惑ったよ。でも、どちらにせよ僕らの家族には変わりないからさ。再会することがあれば、鳳凰ちゃんとアラヤと出会ってくれ。未来父さん。……………ごめん最後のは忘れてくれ。でも2人も会いたがってるってのは、本当だからな。』

 

 

ガルッチ「………ふう。」

 

メール送信完了。ここに滞在してもう一週間か。

 

フラン「お兄ちゃん、アラヤちゃんが眠ったわ。」

ガルッチ「そうか、んじゃあ早速…………ね?」

フラン「うん………。どうぞ、私の血………味わってね。」

ガルッチ「勿論………。♡」

フラン「その代わり、お兄ちゃんの精子も頂戴。♡」

ガルッチ「なんかサキュバスっぽいとこある気がするけど、いいよ。お互い、眠りにつくまで…………。」

こいし「ちょっと待った!私も交ぜなさい!♡♡」

イリヤ「抜け駆けは許さないんだからねぇ!!♡♡」

 

アハハ、アラヤには悪いけど喘ぎが聞こえないぐらいぐっすり眠ってて貰うよ。あとレイン達にも聞こえないように、邪魔よけと耳塞ぎの魔法もかけて置いたし。んじゃ、始めようかな。

 

(注意、手紙を送る前から既に皆さん全裸です。)

 

-to be continue⇨-

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シェルファ「あ、あの………レイン?」

レイン「見るなチビ、流石に御前には早い。全く、俺には聞いてないと思ったか?ガルッチ。」



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第9-5章 騎士見習い試験後の風呂場

-ガルフォード城-

 

ガルッチside

 

レイン「よう、4人とも。もう夜だけど、昨夜はお楽しみだったな。」

ガルッチ「…………見てたのかよ。一応簡単かつ強力な妨害魔法使ったのに………。」

レイン「へっ、あんな妨害なんざすぐ突破出来るぜ。」

 

なめてたな………。いや、レインだからこそ突破出来たんだろうな……。

 

レイン「というかさ、なんだあのプレイ!?激しすぎやしねえか!?特にガルッチ、お前こいしに滅茶苦茶掘られてたのに、痛くなかったのか!?」

こいし「ううん、お兄ちゃん凄く悦んでいたよ。」

シェルファ「えーっと、何のお話を?」

ガルッチ「あーそのー………、なんだ。シェルファさんには………ね。まだ純粋に………ね?」

レイン「うん、ガルッチの言うとおりだ。シェルファはシェルファで、な?」

シェルファ「?」

 

いやだって、こんな体験談シェルファには早すぎるよ!それに………っていうか、最も気掛かりなのが…………。

 

ガルッチ「ところで、僕らも王族のお風呂に入って良かったのか?」

シェルファ「ええ、ガルッチさん達なら私を救ってくれた恩もありますし。」

レイン「それに、護衛にはすげぇ程適してるからな。」

ガルッチ「いや、そこまでじゃあないよ。」

イリヤ「まあでも、少なくとも暗殺者(アサシン)達が見張ってるから大丈夫だけどね。」

レイン「彼奴らか………。確か『呪腕のハサン』と『百の貌のハサン』だっけ?何でか知らねえけど、なんか妙に任せられる気がするな。」

イリヤ「まぁでも、アサシンだけじゃ心配だから、剣士(セイバー)暗殺者(アサシン)の二つのクラスを持った『ヒロインX』こと『アルトリア・ペンドラゴン』にも協力してもらってるけどね。」

レイン「あー、なんか俺に喧嘩売ってきた奴か。なんかセイバーは滅ぶべしとかいって………。」

ガルッチ「仕方ないよ。そうまでして人気を取りたいんだから。」

レイン「なんだ、人気って…………。」

ガルッチ「気にするな。」

アラヤ「でも、今日開催した騎士見習いの試験合格者、少なかったね。」

 

確かにそうだな、確か合格したのって朝鍛錬中にレインにぶつかって下着の色を見せてしまったドジっ娘のセルフィーとかだな。しかし、試験の内容は『相手の力量をどれ程感じ取れるか』だったとは…………。喧嘩売るから、買えって言った途端ビックリしたけど、理解する事が出来たら、納得できたな。まぁ、理解できなかった奴もいたけど、そっちはレインの拳を止められたらって言って挑んだけど、結局吹っ飛ばされたし、しかももう一人反論来たかと思えば、今度は見た目が子供だからという理由で僕を選んだんだよなぁ………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数時間前

 

 

 

「おい待て!だったら、あの小僧の相手をさせてくれ!」

 

はぁ!?此奴何を言ってんだ?

 

レイン「オメェ、正気か?やめとけやめとけ。絶対恥ずかしい思いするだけだぞ?」

「へっ、合格するならどんな事でもしてやるぜ!」

レイン「はぁ、どうなっても知らんぞ?おい。」

 

あーもー、仕方ねえな。

 

フラン「頑張って、お兄ちゃん。」

ガルッチ「ああ、行ってくる。」

レイン「んじゃ、合格の条件は此奴に参ったと言わせる。逆に再起不能(リタイア)になったら負けだ。いいな?」

「へへへ、いいぜ。おいガキ、今の内に泣く準備をしとけよ?」

 

全く、そっちこそ耐える準備はしとけよ。

 

レイン「一応言うが、格闘なら何でもありだ。いいな?」

ガルッチ「ああ、いいよ。」

「おうとも。」

レイン「では…………、始めッ!」

「オラァ!」

ガルッチ「遅いッ!」

「グフォ!?」

 

殴り掛かってるとこ悪いが、とっとと終わらせてやるぜ。

 

「っつぅ………、何しやがるこのガキ!」

ガルッチ「無駄だァ!」

「ゴハッ!?こんのガキィィィ!」

ガルッチ「WRYYYYYYY!!そんな眠っちまいそうな攻撃で、この俺に倒せるかァァァ!!」

「グアラバッ!?」

 

やばい、なんかテンション上がってきた。なんだろう、滅茶苦茶楽しい。

 

「こんの……………、巫山戯んなガキがぁぁぁぁぁァァァ!!!!」

レイン「あ、おい待て武器禁止!」

「ウッセェェェェェェ!!!!」

ガルッチ「ほらよっ。」

 

『パシッ』

 

「!?」

「片手で止めた!?」

ガルッチ「さて、お遊びはここまでだ。そろそろ敗北させて貰うぞ。ハッ!」

「ウグッ!?」

ガルッチ「そらよっ!」

「オゴッ!?」

ガルッチ「連続蹴りを食らいやがれ。」

 

※ちなみに、ガルッチが蹴った場所は金○○です。

 

ガルッチ「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァァァァ!!!!」

「ウギャァァァァァァ!!!!!」

ガルッチ「最後のトドメだ!」

 

『FINAL ATTACK SPIRIT RIDE〈TATATAMAMO〉!』

 

ガルッチ「大・天・罰ッ!!!!」

 

『キーンッ!』

 

ガルッチ「玉藻の前直伝、名付けて『一夫多妻去勢拳』!食らって田舎に帰りな。」

「…………俺の…………俺のぉぉぉぉぉぉ……………。」

ガルッチ「んで、他挑む奴は?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現在に至る。

 

レイン「お前さ、流石にあれは引いたぞ?全部金的狙いじゃねえか。おかげで一部の野郎がお前を見る度股間を抑える奴が出て来たんだが……………。」

ガルッチ「アハハ、なんかテンション上がっちゃってね。」

レイン「あとさ、その足で今まで何人の野郎の金的を潰してきたんだ?」

ガルッチ「お前は、今まで食ったパンの枚数を覚えているのか?」

レイン「おい質問を質問で返すな、疑問は疑問で答えると親に習ってんのかよ。」

アラヤ「しょうがないよ、母さんを襲おうとする輩が多いから、覚えていないのは普通だと思うよ。」

レイン「…………納得。」

ガルッチ「おい待て、それで納得なの!?」

シェルファ「私も、ガルッチさんが襲われるのも無理も無いと思います。なんて言うか、可愛いですし。」

ガルッチ「なんでさ………。(´・ω・`)」

 

それにしても、こうも髪が伸びてくるとはねぇ。一応風呂場でもヘアピンとヘアゴムしてるけど、こいし言ってたな。フワフワしてて、凄く気持ちいいって。子供たちも言ってたけど、そこまでかな?

 

シェルファ「あの、ガルッチさん。私にも、触らせてもいいでしょうか。」

ガルッチ「ん?髪かい?別に良いけど?」

シェルファ「ありがとうございます。」

 

うー………、何でか知らないけど髪を触られるだけで、なんかうっとりしてきちゃった…………。ちょっと恥ずかしい…………。//////

 

レイン「………野郎なのは分かるが、何でだ?何故だか野郎が襲う気持ちが、分かっちまうのは気のせいだろうか………。」

ガルッチ「おいレイン、戻ってこい。」

シェルファ「本当素敵な髪ですね、ガルッチさん。」

ガルッチ「…………。//////」

レイン「もうお前、女になったら?」

ガルッチ「だが断る。流石に性別変えるつもりはないよ。」

 

おい文字数、僕の台詞のとこで2828(ニヤニヤ)とはどういう事だ。

 

フラン「流石にそれは駄目だよ。お兄ちゃんは、お兄ちゃんなんだから。」

ガルッチ「ようは中性って事ですか?勘弁してよ、未来じゃ無いんだし。」

こいし「でも、お兄ちゃんより女の子っぽかったのは驚いたわね。」

レイン「未来?そういえば、ガルッチが見せたヴィジョンで見たけど、あの翼の女性らしき人物って、あれが未来か?」

ガルッチ「うん、スピードも追いつけなかったからねぇ………。あれは悔しいよ。」

レイン「んで、その子供があのアラヤ…………。うん、もうお前女として生きろ。」

ガルッチ「だが断る。絶対嫌です。百歩譲って、男の娘で十分です。」

 

全く、まさかレインにまで毒された訳じゃあないよな?困るよ、それ。

 

イリヤ「お兄ちゃん、『呪腕のハサン』から報告来たよ。」

ガルッチ「なんて?」

イリヤ「シェルファちゃんを暗殺してきた人々を無力化、または倒したって言ってきたよ。一応、近くにいた兵士に頼んで捕獲したそうよ。」

シェルファ「………やっぱり、私を狙う人が……………。」

ガルッチ「そうか、配備しといて正解だったな。」

レイン「まぁ、チビが無事ならそれでいいんじゃね?」

ガルッチ「でも、彼奴ら情報を吐く前に死んでるし、結局は討伐目当てだな。」

アラヤ「でも母さん、こっちのアサシンって、イリヤ母さんが出したアサシンより弱いんじゃ無いかな?」

ガルッチ「そうかもだけど、いずれ強化してくるかもね。安心しろ、シェルファさん。僕達やレインがいるので、必ずお守りします。」

シェルファ「はい、期待しています。」

レイン「まあな、チビを守るのは俺達の役目さ。今じゃヴラド…………元レイグルのお陰で、こうして安心に出来るからな。」

 

実はヴラドという名前にしたには理由があった。一つは名前がややこしい。ザーマインの王であるレイグルと姉さんの配下となったレイグルは、言わば同一人物と言っても過言じゃあない。そこで、しばらくこの世界にいる間は『ドラキュラ・ヴラド・ツェペシュ』のヴラドという名前にして、差別化する事にした。つまり今のレイグルの偽名は『ヴラド村雨』という名前なのだ。

 

ガルッチ「まぁ、今はのんびりとしますか。しかし………、シェルファさん相当僕の髪がお気に召しちゃったようだな………。」

シェルファ「えへへ。」

レイン「ある意味、お前凄えよ。色々と。この間の飯も美味かったし。」

シェルファ「そうですね。出来れば、料理を教えてくれたらいいですけど……。」

ガルッチ「良いけど、僕教えるの苦手だぞ?」

レイン「それはひょっとして、フリで言ってるのか?」

ガルッチ「フリじゃないけど……………。」

アラヤ「あ、でも僕。一度母さんから、料理とか教えてくれた気がする。」

シェルファ「そうだったのですか!」

ガルッチ「あ、いやその…………。僕は別に………。」

レイン「まぁいいじゃねえか。料理を作れる男は、相当モテるしな。しかもこう言う子は、絶対殆どの奴らが惚れる。」

ガルッチ「野郎に惚れられるのはどうかと思うが………、まぁ可愛い男の娘とかなら、まだいいんだけど。」

レイン「同じ男の娘ならいいのかよ………。」

ガルッチ「あれ?もしかして僕って…………バイ?」

 

いやまさか、そんなわけないよね…………………………。これまでのことを振り返って見るけど、男の娘に掘られたのって………今のとこ不二咲さんに、未来のふたりで未来の方が何故か安心感もあったし、もう一度とまでは言わず、毎回………………………あれ?これってまさか、マジで?いやまさか、ホントに!?

 

ガルッチ「………………………どうしよう、なんだか否定とか出来なくなってきた。」

レイン「おいガルッチ?」

ガルッチ「………………すまんが、フラン。ちょっと…………。」

フラン「な、何があったのか知らないけど、いいよ。」

 

というか、フランに抱き締められてもなお髪を離さないんだな、シェルファさん。そんなに気に入っちゃったの?

 

シェルファ「あの、ガルッチさん。別に、貴方が言うバイ?という性癖は、気にしませんよ。それだけ、男の娘が好きなんでしょ?」

ガルッチ「うんまあ、確かに一部っていうか、特に未来がっていうか…………。」

シェルファ「でしたら、もっと求めれば────」

ガルッチ「待て、シェルファさん。なんかとんでもない事言おうとしてなかったですか?」

シェルファ「?私は別に、男同士愛し合っても気にしませんって言おうとしてましたけど……。」

レイン「それはそれで、どうかと思うが…………。」

フラン「でも、お兄ちゃんはそれぐらい求めてるって事よね。お兄ちゃんがバイでも、私達は気にしないよ。」

イリヤ「そうそう、特に未来お兄ちゃんに至っては、もう一度なんて言わず、いっそのこと求めちゃえばいいのよ。」

アラヤ「…………。(・_・;)」

ガルッチ「アラヤ、恋愛相手には十分選んどけよ?僕の場合、もう終わってるから。うん。」

3人「えへへ、それ程でも。」

ガルッチ「褒めてないよ………。」

レイン「お前、何かと苦労してんだな。後で一杯飲むか?」

ガルッチ「そうする。」

 

まあ正直、満更じゃないけどね…………。どうなってんだ、僕の性癖。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後………。

 

ラルファス「…………ガルッチ殿?大丈夫ですか?」

ガルッチ「大丈夫、見た目に反してこれでもかってぐらい強いから。」

レイン「というか、これじゃあ街中の酒全部飲み干すんじゃねえのか?」

ガルッチ「流石に自重してるよ。というより、兄さんには酒を飲ませないようにしないと駄目だからね。」

ラルファス「ん?そのお兄さん、酒に弱いのか?」

ガルッチ「ううん、酒癖が悪いんだ。何でか知らないけど、一度飲んじゃうと性格が豹変して、レミリアとさとりを襲って犯しまくるのが多くってね。この前僕の知り合いにサキュバスがいるんだけど、たまに飲み会に行くとき、決まって兄さんそのサキュバスを口説きまくってその後ボテ腹になるまで出し続けたらしいんだよ。」

ラルファス「待てガルッチ殿、サキュバスと知り合いなのか!?」

ガルッチ「こう見えて、交流は広い方だよ?特にサキュバスの女王に関しては、仲が良くてね。」

ラルファス「案外、レインと同じ女性と縁ができやすい男なのか?」

ガルッチ「女祝の相が原因だけどね。」

レイン「魔物まで付き合えるって、いや待て。そういえばフランちゃんとこいしちゃんって、魔物だったな。見た目が違うけど。」

ガルッチ「まぁね。今じゃようやくサキュバスの絶滅を回避出来たとこだし。」

レイン「何だ?なんか絶滅の危機に瀕してたのか?」

ガルッチ「うん、僕もそれには放っておけなかったし、全力でそれに取り掛かったよ。一応絶倫限定の男性達に集まって、サキュバスとヤってできる限り増やしていたんだ。お陰で、何とか絶滅回避になったよ。」

レイン「……………なるほどな。」

 

まぁお陰で、依頼が増えたけどね。サキュバスに関することが………。あの一件以来、ある程度風俗とかは許すことにしていた。勿論それは、今後サキュバスが再び絶滅する事がないようにするためのものでもあった。

 

ラルファス「しかし、アサシンが捕らえた暗殺者の事だが、全員毒殺になっていたが……。」

ガルッチ「やっぱりか…………。いや、ある意味捕らえても無駄だって事はよう分かったよ。」

ラルファス「だが、それではシェルファ様が………。」

ガルッチ「実はというと、もう一人のアサシンには暗殺者達のアジトを探るため、色々と探らせて貰ってたんだ。お陰で、どうにか情報を入手出来たんだ。だから、結局は捕らえようが捕らえまいが、もうこっちには居場所を突き止めてるんだ。」

レイン「ほう、俺に似て策士だったと言うことか。んで、その場所は?」

ガルッチ「彼女の情報からしたら、ここだ。問題は、移動してるか否かだな。そこまでは、期待しない方がいい。」

レイン「いや、ここまでやってくれたら、何も責めるつもりはないぜ。後は、パレードだが、ガルッチにはチビの護衛を頼む。」

ガルッチ「了解、レイン。」

レイン「ラルファスはその場所へ行ってくれ。」

ラルファス「ああ、勿論だ。」

 

今度はパレード、恐らく暗殺者達が襲ってくるのはそのタイミングだろう。だが、今気になってるのは……………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『二つの映像見させて貰ったよ。十六夜さん、もう殆ど誘拐と言っても過言じゃあないな………。しかもあの強さ、か…………。

あ、そうそう。この写真にいるのが上将軍のレインとサンクワール女王であるシェルファさんだよ。どうもシェルファさんに至っては、どこか純粋過ぎて何かと口走るんじゃないかと心配だけど、何か途轍もない魔力を感じるんだ。恐らく未来達ならわかるといいんだけど、何か分かったら連絡を頼む。

 

 

 

ps,

 

 

 

あと十六夜さんの事だけど、僅かながら『星の勇者』の刻印が見えた気がするんだ。もしかしたらだけど、十六夜さんは『星の勇者』かもしれないから、一応頼んでみて。それと、黒ウサギが言ってた魔王だけど…………、『星の勇者を阻む者』の可能性があるかも知れない。一応警戒はしておいて。』

 

シェルファ「これが、アラヤさんのお父様?」

フラン「うん。」

シェルファ「なんて言うか、ガルッチさんより女の子っぽく見えますね。」

ガルッチ「まあね、それで鳳凰ちゃんとアラヤが生まれて、顔立ちは僕似が鳳凰ちゃんで、未来似はアラヤだからねぇ。」

レイン「ハハハ、こりゃガルッチが惚れるのも納得いくぜ。」

こいし「でしょ?あー、私も未来お兄ちゃんに犯されたいなぁ………。」

イリヤ「あ、それいいね。」

フラン「だったら、私達も頼んでみましょ?」

 

大丈夫かな?いざって時は、止めさせた方が無難かもしれねえな。

 

ガルッチ「あまり、無茶させんなよ?僕と違って、死にかけることもあるから。」

イリヤ「あ、って事は…………未来お兄ちゃんに勝てる方法って、快楽攻撃?」

ガルッチ「…………………おい待て、それじゃあもし『もんむす・クエスト!』の世界にいたらヤバいじゃん!」

こいし「でも、イフがいるから回復ぐらい出来ると思うけど…………。」

ガルッチ「いやいや、もしスタンドすら封じられたら、一巻の終わりだぞ!?」

こいし「あ………。」

ガルッチ「……………仕方ない、少し追加として此奴を送ろう。」

シェルファ「あの、それはなんですか?」

ガルッチ「クラスカードっていうカード。一応未来には、サーヴァントを着けておかないと…………。召喚出来るほどの魔力を加えてっと。ミスト、宅配と手紙を送りたいから準備して。」

ミスト『はーい、送るのは剣士(セイバー)の『ラーマ』ね。文章は?』

 

『それと、今後のために未来にはサーヴァントが必須になると思うから、英霊カードを送っておくね。召喚する際は、この詠唱で唱えれば召喚できるから、間が空いた時に召喚してみてね。きっと協力してくれると思うから。』

 

ミスト『送信開始!─────────送信完了!それにしても兄や、少し過保護だと思うけど………。』

ガルッチ「分かってはいるけど、やっぱり心配だからね…………。」

レイン「……………オカンか。」

ガルッチ「頼むから、それは言わないで。」

 

確かに母さんと呼ばれてるけど、エミヤだけにして。

 

-to be continue⇨-

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-スピリットレストラン- -昼ノ刻-

 

エミヤ「執事(バトラー)と呼べ!!!………ハッ!( ゚д゚)」

プリエ「如何したのお兄ちゃん。」

エミヤ「いや、誰かが私をオカンと呼ばれた気がしたから……。」

美遊「気のせいだと思う。」



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第9-6章 嵐を阻むは我が幻影

-ガルフォード城門-

 

ガルッチside

 

ガルッチ「ブハッ!?」

シェルファ「ガルッチさん!?大丈夫ですか!?」

ガルッチ「だ、大丈夫。ちょっと、鼻血が…………。」

 

やばい、あの映像見てから、ちょい鼻血が出ちゃった………。滅茶苦茶可愛すぎる………、というかもうホントにヤバいって!!!!可愛すぎて死んじゃうよ!!僕の死因が萌え死になるって!!!

勃起は…………、ヤバイしてる。ちょっと落ち着こう、うん。

 

シェルファ「ですか、ホントに可愛らしいですね。未来さんって。」

ガルッチ「うん、僕ですら可愛いって思っちゃうし………。そろそろ国民みえるから、真面目に行くよ。」

シェルファ「はい!」

 

さぁ、シェルファを狙うあんしゃつ…………、ヤバイ噛んだ……。暗殺者よ、来いよ。俺達が滅してやる!

 

 

sideout

 

 

-リディア王都-

 

 

「ねぇねぇ、王女様ってどんな方なのかしら?」

「きっと、お優しい方よ。大幅な減税もあったし。」

「でもよ、あの先代の子だぞ?」

「だよなぁ、優しくっても外見が…………。」

 

先代の王 ダグラス・サンクワールの時代は、激しい差別とかがあり、平民には大幅な増税があってか、平民達には不満を持っていた。しかし、シェルファになってからは、ほとんどがレインがやっているが、大幅な減税もしたり、その他色々なことで、平民達を満足させていった。

だが、ここで疑問がある。シェルファってどんな外見を持っている?確かに箱入り娘と言っても過言じゃあないシェルファは、国民を知らないのも無理は無い。そのため、想定できるのは、せいぜい筋肉もりもりマッチョウーマンで厳ついた顔だろうと思っているだろう。だが、その予想は裏切られた。そこに居たのは、『女神』だったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『め、女神だァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!』

「って、そこにも女神が!?何これ!?ここ天国!?」

 

 

 

 

sideChange

 

 

ガルッチside

 

おい待て、今僕も女神扱いされてんだけど………。

 

シェルファ「ガルッチさんも人気ですね。」

ガルッチ「もうこれ、殆どカリスマスキルのせいだな………。いやカリスマスキルに加えて、紅顔の美少年のスキルでも追加されたんかな?あとシェルファさん、そろそろポイントに着きます。」

シェルファ「分かってます。私もまた、王女であると同時に、一人の少女。ガルッチさんがくれた刀も持っています。」

ガルッチ「あくまでそれは贋作の刀だけど、シェルファさんに扱いやすいように調整させて置いたよ。」

 

そう、レインはシェルファさんを囮にさせているけど、今のシェルファさんは剣士の玄人並みの戦闘力を持っている。気休め程度ではあるとは言え、何もしないよりかはマシだと思う。っと思うと、馬車の動きが止まった。おそらく、大広間に到着したのだろう。

 

ガルッチ「………。」

 

止まった原因は恐らく子供。だが、その子供には僅かながらシェルファさんに対する殺意を持っている。そして大広間から更なる殺意を感じる。ならば………。

 

レニ「気を付けてね?」

「ごめんなさい………。」

ガルッチ「皆の者!!!構えろ!」

 

僕は一度命令を下すと同時に、東北南西の門が燃え上がるのが分かった。

 

ガルッチ「王女直属アサシン部隊!彼の者を倒せ!」

レイン「お前ら!ガルッチに遅れを取るな!暗殺者が襲ってくると同時に攻撃しろ!!!」

 

暗殺者は精々50数人、少ないな。満足させたいなら、これの1000倍持ってこい!

 

「…………何故、我らが来るのが分かった?」

ガルッチ「分からないのも無理は無い。これでも僕もまた、暗殺者だ。息を潜め、殺意すら消し、存在そのものを消し、相手の命を刈り取る。僕はそれを得意とする。だから、お前らが如何に未熟者なのか、いやでも分かろう。」

「我らが、未熟者だと?」

ガルッチ「その証拠に、お前らはアサシン達に気づかなかった。よって、お前らは暗殺者失格だ!相手を間違えたようだな!!」

「ほざけっ!」

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

ガザラム「なっ、この子まだ居たのか!?」

シェルファ「…………あの──」

ガルッチ「やめとけ、この子もまた、暗殺者だ。」

シェルファ「どうして?」

 

丁度良い機会だし、教えておこう………。

 

ガルッチ「いいか、シェルファさん。何処の世界も、全て理不尽なんだ。優しさだけでは、世界をどうすることも出来ない。時には、残酷な運命が待っている。僕もかつて、理不尽過ぎる運命によって、元の性格が歪まされ、壊れてしまった。」

シェルファ「ガルッチさん…………。」

ガルッチ「だから、半端な覚悟はするな、シェルファさん。ここぞの時には、逃げるのも手だし、相手と戦うのも手だ。やらない後悔より、やって後悔した方がいいからな。だから、今ここで覚悟を決めろ。相手の命を奪い合いする覚悟を………。」

 

シェルファさんとの会話中、他の暗殺者達が襲ってきたが、レインの手により、バッサリと倒された。

 

「死ねぇ!!!」

 

『チャキッ。』

 

「なっ……………ば…………か……………な……………。」

レイン「チビ?」

 

レインが見逃していた暗殺者は、あと一歩のところで襲いかかるも、なんとシェルファさんが、刀を抜き、細切れになるぐらい斬って、刀を納めた。しかも、凄い速さで。

 

シェルファ「……………皆さん、後はわたくしにお任せ下さい。」

レイン「え?」

シェルファ「レイン達に当たらないように、ここにいる私を狙う暗殺者達を…………ここで絶つ!『無銘無月(ノーネーム・ノームーン・)時雨斬(サンクワールスラッシュ)』!」

 

空を斬り、刃を斬ると同時に、辺りに居た暗殺者達が無残な姿でやられ、先程泣いていた子供は一命を取り留めるも、酷い状態となった。

 

レイン「す、すげぇ…………。」

ガルッチ「…………大丈夫か?」

シェルファ「いえ…………、自分で殺したと思うと……………苦しくて…………。」

ガルッチ「誰だってそうさ。苦しいんなら、泣けばいいよ。本当なら、手を下さなくても良いから。」

シェルファ「では………、髪を………。」

ガルッチ「了解、お姫様。」

レイン「おいガルッチ!これ全部チビがやったのか!?」

ガルッチ「うん、シェルファさん自身が決めた、弱き頃の自分を訣別させる為にね。相当疲れさせてしまったけど………。」

レイン「んで、教えたのはお前と?」

ガルッチ「レイン、言い訳は城で話すから、今は拳を納めてくれ。」

 

さてと、如何言い訳をすりゃあ良いかな…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『シェルファさんと一緒にパレードしたときの映像です。

皆シェルファさんのこと女神と呼んでいたようですけど、まさかの僕にまで女神と呼ばれてしまいました………。

 

僕そんなに女神に見えるの!?それはどっちかというと、未来の方が女神だと思う………ごめん、今のは忘れてくれ。女神呼びされたのか、滅茶苦茶動揺していた。

 

 

ps,

 

 

あと白夜叉の事だが、風龍さんから聞いたところ、彼女は『時空の賢者』と呼ばれる組織に入っているので、必ず協力してくれると思います。まぁ、実のところ、僕もその世界に行って、色々な実力者と戦っていますからね。因みに、僕が所属してたコミュニティは『アヴァロン』という組織で、一時的にそこで強敵のものとか色々と教えてくれました。んで、白夜叉の事ですが、今は抹消されていますが、実は僕も挑んで辛くも勝利しました。流石と言っても過言じゃなく、相手の攻撃を見切れば後は簡単でした。とはいえ、本気4割手加減6割にしたのは失敗したな…………。あれに本気4割にしたのは失敗だったわ。因みに僕が挑んだのは、決闘の超難関と言われる最終決戦という、全身全霊で殺しに来ている鬼畜難易度のものです。その時のギフトゲームはこれです。

 

 

 

『ギフトゲーム『太陽神と月夜見の継承者』

 

・プレイヤー一覧:ラーク・バスター・ガルッチ

 

・クリア条件:白夜叉に勝利。

 

・クリア方法:白夜叉を倒す。

 

・敗北条件:死亡、または条件を破った場合。

 

・敗北方法:英霊カードの夢幻召喚を3枚以上使用、限定召喚、ゴットフリートの使用。

 

・勝利報酬:固有結界の強化加え、ガルッチの全能力の強化

 

宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗とホストマスターの名の下、ギフトゲームを開催します。

 

“サウザンドアイズ”印』

 

 

 

 

 

 

 

 

とまあ、こんな感じですね。あれはきつかった………。5割ほどやっとけばよかったわ。

それではまた。』

 

 

 

-to be continue⇨-



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第9-7章 愚者と幻影と雨

-ガルフォード城 客室-

 

ガルッチ「………ブルトンねぇ。しかもその姿からしたら、もう犯罪臭プンプンするじゃあないか。」

 

そういえば、僕も奇妙な夢を見たな。確か、サイボーグ的な少女と、頭と背中にそれぞれ4つずつ付いて、右腕から触手らしきものを持った女性、そして肩部分には結晶らしきものをつけ、長い尻尾を持った少女が僕の夢に出てきた。

何でも彼女達は怪獣娘と呼ばれていて、サイボーグ的な少女は『EXゴモラちゃん』、右腕から触手らしきものを持った女性は『ディスパ・デストロイア』、そして肩部分には結晶らしきものをつけ、長い尻尾を持った少女『ラマーチ・スペースゴジラ』と言うらしい。どうも彼女達は、僕の存在そのものが気に入ったのか、見た目はディスパの後ろにいた怪獣『デストロイア』の翼と右手から3つの爪に変え、能力はEXゴモラとスペースゴジラの力を全て、僕にくれたらしい。何故そこまで協力してくれたのかは謎だったが、僕はこれを『モンスターモード』と名乗ることにし、来るべきその時まで、無闇に使用しないことにした。

 

レイン「おいガルッチ、そろそろ行くぞ。」

ガルッチ「了解。さてと、そのサフィールって名のアホ面を観ましょうかね。」

 

だが行く途中、僕は何かを察知した。まるで、何処かの世界で、未来みたいに世界を旅をしていていきいつか出会うのではないかという、何かの直感が告げていた。

在るときは、僕以上に全てを裏切られてしまい、理不尽にも死んでしまうも、怪獣娘として転生した少女。

また在るときは、未来のような男の娘でジョジョの力を持っている転生者。

不思議と笑みが零れてしまうも、今はサフィールという男の面を見ることにした。

 

レイン「ガルッチ、なんか考え事か?」

ガルッチ「いや、何でもない。ただ………。」

シェルファ「ただ?」

ラルファス「何だ?今の内に言った方が良いぞ?」

ガルッチ「いや大したことじゃあないが、ただな。俺の夢が、こんなに果てしないものだなって、思ってたんだ。この呪いに感謝しないとな………。」

 

そんなこんなで、サフィールが待つ玉座へ入っていった。

 

 

-リディア城 玉座-

 

そこにいたのは、玉座に座っているサフィールという人物と周りにはそれに参加してる貴族達だった。

 

サフィール「良く来たな、平民。と言っても、お前に言いたいのはこれだけだ。」

 

そして、放たれた言葉はこうだった。

 

サフィール「消えろ。」

レイン「………は?」

サフィール「この城は平民臭くて敵わんからな。ああ勿論、貴様の兵は没収だ。今日から私の配下に収める。」

 

それを聞いた僕は危うく吹き出しそうになるも、レインの愚痴で同じ事をしようと思った。

 

レイン「なぁラルファス、ガルッチ。彼奴予想以上に馬鹿なんだけど、如何するよ。」

ガルッチ「いやいやレイン、それを言うなら彼奴はただの馬鹿、いや極め付きの愚か者だよ。いやさ、ホントにあれ貴族?僕の予想だと道化師だと思うんだけど。今笑いを堪えるの必死だし。wwww」

ラルファス「………。(・_・;)」

シェルファ「…………。(・_・;)」

サフィール「おいそこの平民共、聞こえてるぞ!(-_-#)」

ガルッチ「わざとですが何か?」

サフィール「それはそれでどうなんだよ!?」

ガルッチ「いい愉悦物があったので、うっかりと口が滑っちゃった。」

レイン「愉悦物と言われてるな、サフィール。」

サフィール「フン、貴様のような平民………いや可憐な少女の物言いも今の内────」

ガルッチ「おい、訂正を求める。僕は男だ!」

 

すると、まるで時が止まったかのようにシーンとした。

 

サフィール「…………何と言った?」

ガルッチ「だから、男だって言ってるんだ!眼が腐ってるなら、目薬でも掛けてもう一度、しっかりみろ!」

サフィール「…………ま、まあいい。王女殿下!!此方へ!」

ガルッチ「……シェルファさん、ついでながら目薬を。」

 

そう言うと、赤く透き通った液体をシェルファに渡し、レインの頼みで玉座に向かった。

 

サフィール「お久しぶりです、王女殿下。さぁ、お手を。」

シェルファ「結構です。あと、これが目薬という物です。」

サフィール「……………どう使うんだ?」

ガルッチ「そこに蓋があるだろ?それをとって、眼に刺すんだ。」

サフィール「こう…………ギャァァァァァァッァァ!!!!!!」

ガルッチ「(馬鹿だ………。)」

レイン「うわー………、痛えだろうな………。」

 

間違えてそのまま眼に押し付けたのか、あまりにも痛さに目を抑えながら悶絶していた。

 

サフィール「貴様!なんてものを!!!」

ガルッチ「馬鹿、僕が刺してやるから大人しくしろ。」

 

 

男の娘目薬さし中………。

 

 

 

サフィール「………ホントに、男だったのか。」

ガルッチ「だから言ったのに……………。(まあ愉悦だったけど、まあいいか。)」

 

そして、ガルッチはレインらのとこに戻ると、サフィールは手紙らしき物を渡し、シェルファに渡した。そこには先代王の遺言があった。

内容は至って簡単で、財産と王の継承するものだった。

 

サフィール「私が何故玉座に座ってるのが解って頂けたかな?陛下はこう仰せられた。

『私こそが、この国の王であると』!!!!」

ガルッチ「………つまりどういう事?」

ラルファス「サフィールに全権と遺産を!?」

レイン「んなこったと思ったが………。んで、何でガルッチは悩んでる?まぁいいとして…………、王女殿下!その遺書の筆跡は確かに父君のものですか?」

シェルファ「いえ、解りません。」

サフィール「んな!?」

シェルファ「父の文字を見る機会など、殆どなかったので………。」

サフィール「何を仰りますか!!間違いなく、亡き陛下の筆跡───」

レイン「そう露骨に慌てると、信憑性が無くなるぞ。」

ガルッチ「いやさ、目薬すら間違えて目を突っ込む馬鹿なんだから、しかたないよ。」

サフィール「黙れ平民!!!!!」

ガルッチ「だが断る。こんないい愉悦物を侮辱出来るなんて久々だもん。かの英雄王が見たらさぞかし大喜びだろうなぁ………。」

 

今のガルッチは、凄くいい笑顔と外道神父がする笑みになっていた。

 

ガルッチ「そもそも貴様のような、愚かで無能と言っても過言じゃあない、そんな暗愚が王になれば、最早国として成り立たんなぁ………。精々武将止まりだ。」

サフィール「何?」

ガルッチ「いいか雑種、この際だから言っておこう。こう見えて僕は、かの英雄王に認められて、不本意ではあるが王と呼んでくれた。『贋作王』とな。」

サフィール「贋作王!?なんだそれは!?」

ガルッチ「贋作王、それはあらゆる偽りを生み出し、あらゆる贋作を作り出すことが出来る。偽りの頂点に立つ者。僕的には気に入らないけど、まぁどうでも良いか。ちょっと失礼。」

 

すると、ガルッチの隣に何かの異空間が現れ、すかさず拳を入れた。ついでながら、紙を書いて、その異空間に入れると消えていった。

 

ガルッチ「やれやれ、恐らくは未来が言ってた篠ノ之束ってのはあの子だな………。全く、一応警告は紙に書いて置いたからいっか。『僕に目の敵をしようなぞ9光年早い。そして未来達に手を出すってなら、僕は容赦はしない。解体するほどだから、覚悟しておけ。』って書いたから、いっか。因みに血文字で。」

サフィール「待て待て待て待て!?なんかお前、とんでもない事を口走らなかったか!?」

レイン「うん、そこはサフィールに同意だ……。」

ガルッチ「仕方ないだろ、友人を傷つけるってんなら、それ相応の代償を支払って貰わんとね…………。例えば、『命』とか…………。」

レイン「お前はヤンデレか何かか!?」

ラルファス「ガルッチの意外な一面を見た気がする………。」

サフィール「…………ま、まあいい。」

ラルファス「とりあえず、ガルッチの言い分とサフィールの遺書は後回しだ。サフィール、お前はザーマインの戦のあと、今まで何をやっていた?」

 

すると、サフィールは動揺しているかのように淡々と説明した。どうも傷が酷すぎて、しばらくは動けなかったという。その後レインは何かと言ったらしいが、サフィールのブチ切れで、兵をあげようとしていた。

 

ガルッチ「静まれ雑種!!」

サフィール「!?」

レイン「!?」

ガルッチ「レイン、まだ剣を構えるな。そしてサフィール、貴様は何処まで醜態をさらす気だ?」

レイン「おい、ガルッチ。ちょっと………。」

ガルッチ「レイン、僕に任せておけ……。いいか雑種、もう一度言うが、貴様のような王は認めん。僕が認めるのは、唯我独尊、天上天下英雄王ただ1人!その他の王は、僕の判断次第だが、貴様のような暗愚な雑種如きに、サンクワールは成り立たん!今の時代は、貴族だけの力は勤まらん!民と協力し、仲間と共に戦う!それが今の時代だ!」

サフィール「貴様、戯れ言は休み休みに────」

ガルッチ「なのに貴様は、レインの上将軍を剥奪?愚かしいな、そうなればサンクワールの寿命が縮むだけだぞ?それに、お前は全く技量を見ていない。ただ権力というものを盾にしてるだけだ。何時か貴様は地獄を見るぞ…………。」

レイン「…………ガルッチ。」

サフィール「………………………くっ、平民風情が。」

ラルファス「まぁいい、では仮にサフィールが王としよう。その後はどうする気だ?」

 

すると、待ってましたかと言わんばかりににやつき……。

 

サフィール「王女殿下と、結婚する。」

レイン「!?」

ラルファス「!?」

ガルッチ「はぁ!?お前何処まで馬鹿なの!?」

サフィール「何を言う?王が王女殿下と結婚するのは当然であろう。勿論、王女も解って─────」

シェルファ「…………いやです。」

サフィール「へ?」

 

するとシェルファは立ち上がり、城が響くほど叫んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シェルファ「絶対嫌ァァァァァァァァァァァァ!!!!」

 

 

 

そしてサフィールを突き放し、レインに抱き付いたあと、ガルッチの髪をすりすりしはじめた。

 

ガルッチ「み………耳が………。超音波か何かか…………。」

レイン「ハハハハハ、チビがこんなでっかい声を言うとは思わなかったぜ!」

シェルファ「ちょっと、恥ずかしかったです…………。」

ガルッチ「…………だからって、シェルファさん。僕の髪をすりすりはどうかと………。」

 

するとラルファスはため息に気づいた2人は玉座を見ると、兵士が槍を構えていた。

 

サフィール「やっと本性を現したな………。王女殿下を弄ばせた挙げ句、王になろうとは!破廉恥千万!!!」

レイン「それはオメェだろ!!このエロ巻き毛!!!!」

サフィール「貴様!!これの何処がエロ巻き毛だ!それに、それは其奴────!?」

 

何かの琴線に触れたのか、一人の兵士そのものを吹き飛ばし、壁諸共粉砕したのだ。

 

ガルッチ「おい、下郎。何がだと?オメェがエロ巻き毛であってるじゃねえか。それとも何か?僕に言いたいことがあるのか?」

サフィール「なっ!?何だ!?貴様!?」

ガルッチ「よく見ろ、貴様らがどれ程無能なのか、思い知らせてやろう…………。我が血よ、彼の者を吹き飛ばせ!『血塗れし絶望(カズィクル・ベイ)』!!!!」

 

 

右手を傷つけ、掲げるとそこから血飛沫が吹き始める、前に居た兵士が一気に吹き飛ばし、外まで吹っ飛んだ。

 

 

貴族達「( ゚д゚)ポカーン」

ガルッチ「もういっちょ、それっ!」

 

次に、空に止まった血は、近くに大きい穴を開けていき、脱出経路を作った。

 

ガルッチ「よし、シェルファさん。ちょっと失礼。」

シェルファ「ほぇ?」

レイン「おいおい!?それお姫様抱っこ!?」

ガルッチ「血で汚して済みません、シェルファさん。とにかく今は、撤退と行きましょう。」

サフィール「ま………え?な………何これ?」

ガルッチ「では、Good Bye!!!サフィール!!!レイン、ラルファス、行くぞ。」

レイン「ラジャー!」

ラルファス「あ、ああ。」

サフィール「( ゚д゚)ハッ!?ま、待てェェェェェェ!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチside

 

『手紙を読ませていただきました。『ブルトン』ねぇ………。もうなんか犯罪臭プンプンしまくるのは僕だけ?

まぁそれはともかく、白夜叉で決闘なら丁度良いかもしれない。ああ見えて、まだ本気ではないからな。死んだら如何することも無いけど、勝つことを祈るよ。

 

 

 

ps,

 

 

 

どうやら篠ノ之束が、其方の世界にいるらしい。しかも僕を目の敵にしたようなんで、少しお仕置きしてから警告の紙を送らせておいた。何が目的なのかは謎だが、何かあったら手紙を頼む。異空間を使って、束をお仕置きするんで。

あと夢で怪獣娘の『EXゴモラ』と『デストロイア』、『スペースゴジラ』と出会って、僕に力を託してくれたんだ。一応僕は『モンスターモード』って呼ぶことにしたけど、使う機会があったら見せるね。』

 

ガルッチ「ふう、疲れた。」

フラン「お疲れ、お兄ちゃん。」

ガルッチ「全く、あのサフィールの奴。よくもまあ僕の血を使わせやがったな………。」

こいし「大丈夫?おっぱい揉む??」

ガルッチ「寧ろ包んでくれ………、あと血も頂戴。」

こいし「いいよ、お兄ちゃん。」

 

はぁ………、如何して血を使う羽目になったんだ?いやまあ、原因は分かる。サフィールがエロ巻き毛と言った。僕の何処がエロ巻き毛だっつうの。

 

シェルファ「あの、大丈夫ですか?」

ガルッチ「いや………、貧血を起こした。少し血を飲むから、待ってて。」

シェルファ「…………吸血鬼なのですか?」

イリヤ「ううん、有翼人っていう種族よ。もの凄く希少な種族で、人間に近い種族でも呼ばれてるわ。」

シェルファ「そういえば、3人の空気も違いますし…………。」

ガルッチ「本来なら珍しいものじゃ無かったんだが、とある戦争がきっかけで、こうなっちゃったんだ。だから普通の有翼人は、ごく稀だと思う。それに、本来有翼人は人間より寿命がっていうより、恐らくはあらゆる種族の中で1番の長寿だと思う。長ければ『1京年』も生きた有翼人もいるとか。」

シェルファ「そんなに!?」

ガルッチ「まぁ、あくまで想定だ。それより短いか、またはそれ以上か………。まぁ普通に年を重ねるけど、僕等は呪いで歳取れないしね。とりあえず、ギルガメッシュ!」

ギル「何だ雑種。」

ガルッチ「頼むからさ、もっとマシなのなかったの!?『贋作王』ってなんだよ!?せめて『幻影王』がよかったよ!」

ギル「まあよいではないか、何しろ贋作すら生み出せるからな。強ち間違いではなかろう。真作の王がいるのであれば、贋作の王がいても構わんだろう………。」

ガルッチ「はぁ…………、まあいいけど。」

 

でもやっぱり幻影が良いんだよな………。

 

ギル「しかし我が雑種、なかなかよかったぞ?この我を王の中の王として呼んでくれて。」

ガルッチ「そりゃあそうさ。僕はギルガメッシュのマスターであり、ギルガメッシュの配下、そしてギルガメッシュの友人でもあるんだ。」

ギル「やはり貴様といると、楽しみが増える。貴様が滅びるまで、最後まで付き合おうではないか。」

ガルッチ「ありがとう、ギルガメッシュ。」

シェルファ「……羨ましいですね、お二方の関係は。」

ギル「信頼しているからこそだ。ではな。」

ガルッチ「……………とはいえ、とんでもない事になったな。」

 

結果、サンクワールは内乱状態、加えてシャンドリスの登場。今は如何することも出来ないが、あのジョウという名の男、強そうではあるが恋愛感情に関してはあれだな……。

 

レイン「あの、そろそろ離してくれないか?」

シェルファ「私は満足してません。」

レイン「はぁ…………。おいガルッチ!なにやってんだ!?」

ガルッチ「いやー、このイチャイチャを映像にして、未来達に送ろうかと。」

レイン「やめい!」

 

 

-to be continue⇨-



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第9-8章 状況報告 ガルッチの真実と決意

-コートクレアス城-

 

ガルッチside

 

ガルッチ「……………嘘だろ?」

 

いやいやどういう事!?何で簪が『星の勇者を阻む者』の刻印を!?どうなってんだ!?

 

フラン「でも有り得ないわよ!?簪ちゃんは『星の勇者』の刻印があったはず!」

こいし「……………簪ちゃん…………。」

イリヤ「…………。」

ギル「……………おい雑種共。」

4人「?」

ギル「少し落ち着こうでは無いか。確かに、あの者が星の勇者と星の勇者を阻む者の刻印を持っていたのは驚きだった。」

村正「…………そうね、でもさ。みんな、だからって簪ちゃんを嫌いになるつも─────」

3人「出来るわけないでしょ!?」

ガルッチ「…………有り得ないよ。いや………待って。」

ギル「む?」

ガルッチ「僕の予想だけどさ。無の神以外にも、聞き覚えがあると思うんだ。」

 

そう、例えば…………。

 

ガルッチ「例えば、だが。『全王神ヴァルハラ・アスガルド』、僕もあまり知られていないんだが、この一つの紙の後ろにあったんだ。」

フラン「でも、全王神ヴァルハラ・アスガルドと簪ちゃんとどう言う関係が?」

ガルッチ「かつて無の神が生まれる前、宇宙は様々なところで別れていたんだ。その中で、全王神は、この世の全ての全と呼ばれていて、多くの星々に崇めていた。多分、僕の星にもその名残なのか遺跡が多く残ってたんだ。古すぎてもう文字すら見えなかったけど………、ただこれだけは言える。恐らくは『全王神ヴァルハラ・アスガルド』は、この世の全てまで去ったと…………。」

ギル「全王神か……………、よもやこの様な奴もいたとはな…………。」

 

『~♪(DQX序曲)』

 

ガルッチ「…………モニター電話?」

 

『ピッ。』

 

DIO『ようガルッチ、久々だな。』

承太郎『おい空気を読め、DIO。なんかあったのか?』

ガルッチ「承太郎とDIOか。何か用か?」

承太郎『ああ、ここで状況報告と行こうかと思ってな。』

DIO『そう、とりあえず中間報告って奴だな。』

 

BGM Night of fate

 

ガルッチ「分かった。まず何かあったかは、後で言う。先にDIO、そっちはどうだ?」

DIO『ああ、どうやら俺達はヤバい神と目覚めちゃったようだ。』

ガルッチ「ヤバい神と?」

承太郎『ヤバい神?なんだ其奴は?』

DIO『ザンザと呼ばれる神だ。何でも、巨神兵を生み出した神らしい………。』

承太郎『巨神兵かぁ…………、それでどうした?』

DIO『私の予想だと、あの者は機神兵と敵対しているようだが、恐らくは彼奴が元凶なのではないかと想定しているんだ。今は機神兵の剣の部分に滞在しているがな。』

承太郎『では次に俺だな。俺は今、『時空の賢者』である魔道士ジャボーにいる大陸に向かってるとこだ。』

ガルッチ「ジャボーに?」

こいし「ジャボーって確か、悪役の筈だよね?」

承太郎『まぁな、そこでどうやら、星の勇者を阻む者が現れて、オリバーを攫おうとしてた。』

DIO『何ィ!?』

承太郎『だが、危ういとこで俺のスタープラチナで撃退し、ガルッチの息子達がオリバーの救出してくれた。』

ガルッチ「……………そうか。」

承太郎『さて、最後はガルッチだ。状況報告を頼むぜ。』

ガルッチ「分かった。ただし、どうか落ち着いて見て欲しい。この映像を流すぞ。」

 

そして僕は、簪と本音が白夜叉に挑んだ所から、その時の実際の映像を2人に見せた。

 

承太郎『こっこれは!?』

DIO『う゛ぁ………う゛ぁかな!?どういう事だガルッチ!!!』

ガルッチ「僕も驚きを隠せないよ、簪が星の勇者の刻印と星の勇者を阻む者の刻印を持ってるなんて、思わなかったんだ。」

承太郎『まさか、その簪って子が…………星の勇者のスパイ!?』

DIO『もしくは、星の勇者を阻む者のスパイだとか?どういう事だこれは………。』

ガルッチ「僕も分からない。たださ、この手紙が誰なのか、よくよく観察してみると、僕が見破れないほどの縮小魔術に掛かった文字があったんだ。そこには『全王神ヴァルハラ・アスガルド』という名があった。」

承太郎『全王神?』

DIO『ヴァルハラ・アスガルド?』

ガルッチ「恐らくは、其奴が簪に全て託したんだと思う。それかもう一つの仮説だが、『星の勇者』と『星の勇者を阻む者』と結ばれて、それがいつの間にかその血が目覚めたと思う。」

DIO『そ、そんなことが起こりえるのか!?』

承太郎『馬鹿な、幾ら何でも有り得ん!!』

ガルッチ「僕だって同じだよ!!だけど、これが現実なんだ…………。」

 

DIOも承太郎も黙ってしまった。確かに、簪が二つ持ってるなんて驚いてしまった…………、だが奴は何のために?

 

ガルッチ「………とにかく、僕からの状況報告は終わりだ。とにかく、みんなにも伝えてくれ。でも、これは忘れないで。簪はどんな存在でも、僕等の味方だって事を……………。」

DIO『…………分かった。』

承太郎『…………ああ。』

ガルッチ「…………。」

フラン「お兄ちゃん…………。」

ガルッチ「ごめん、今日は独りにして…………。もう何が何だか、分からないからさ……………。」

 

-コートクレアス城 屋上- -月夜ノ刻-

 

ガルッチ「……………何でだよ。」

 

どういう事なんだよ。何で簪が、両方の刻印持ってんだよ………。一体何なんだ?何が一体どういう事だって言うんだ………………ッ!?

 

???「おいおい、何殺意もって剣を振るんだよ。」

ガルッチ「…………アル?」

 

いや違う、何か違う雰囲気を感じる。あっちは禍々しい筈なのに、此奴は神々しいのと、禍々しいの両方持っていやがる。誰なんだ?

 

???「………誰なんだ?って顔をしてるな。」

ガルッチ「心を読んだのか?」

???「まぁね、でもまさか、君の親友の姿をしたってのに、分かっちゃったか。」

ガルッチ「当然だ、本物のアルファスだったら、そんな神々しい雰囲気はない。」

???「なんだ、気付いてたんだ。でも、しばらくはこの姿で居させてくれ……。」

 

心が読めるって言うんなら、言わせて貰うけど…………。お前は誰だ?

 

???「僕は誰だって?君に渡した一通の手紙を送った張本人さ。」

ガルッチ「張本人…………、って事は。」

???「そう、元々はこの姿じゃないけど、君の予想通り。僕が『全王神ヴァルハラ・アスガルド』。長くいえば、全王神『ヴァルハラ・ゼウス・セラフィム・ケテル・アスガルド』だ。」

ガルッチ「…………長いな、お前の名前。」

ヴァルハラ「ハハハ、予想通り君は僕が全王神でも、タメ口なんだな。まぁ気軽にヴァルハラでも呼んで。」

ガルッチ「そうか。んじゃあヴァルハラ、お前に聞きたいことがある。何で簪に両方の刻印を?そして、何で僕の名前を知ってる。」

ヴァルハラ「…………まぁ、そうだね。簪ちゃんの刻印だが、元々あの子はその素質があったんだ。僕がやったのは、それを引き出したに過ぎない。目覚めさせたのはあの子自身で、僕はただそれのお手伝いさ。ま、君達にはサプライズかもしれないけどね。」

ガルッチ「度が過ぎるんだよ、あんたは。」

ヴァルハラ「それで二つ目だが………………、こればかりは覚悟が必要だ。特に、君にとっては。」

ガルッチ「は?」

 

覚悟が必要?何で僕の名前を知ってるのか理由を聞くだけで、そんな覚悟が必要なんだ?

 

ヴァルハラ「まぁ、分からなくもないけど、少なくとも、君の真の存在を知る事になる。」

ガルッチ「………………どういう事?真の存在ってどういう事だ。」

ヴァルハラ「言葉通りさ、君にとっては酷なことになるだろうけど………………………………。」

ガルッチ「…………………教えて、僕の何を知って、どんな存在なのか。」

ヴァルハラ「分かった。知らない方が幸せだけど、それでも君は─────」

ガルッチ「良いから、教えて。」

ヴァルハラ「うん。」

 

するとヴァルハラは、あるものを取り出し、僕に見せると、そこにはウロボロスと星、そして剣のような証が見えた。

 

ヴァルハラ「これはね、元々は息子にあげるためだけに作った証なんだ。僕にとってかけがえのない息子に、託したかった。」

ガルッチ「息子に?」

ヴァルハラ「そして見つけた。君が、転生して人間になり、そして有翼人として転生した君を…………。」

ガルッチ「ヴァルハラ?」

ヴァルハラ「そう、本当の君は………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全王神の息子であり、虚王魔神という存在となった男。言わば、僕の負の感情を受け継いでしまった、可愛そうな、我が息子だ。」

ガルッチ「………………なんだって?」

 

僕が、ヴァルハラの息子だって?そんな、まさか。

 

ヴァルハラ「驚くのも無理は無い。君が生まれてから数年後、幼くして亡くなったのだから。君が虚王魔神として生きたのは3年間、凄腕で、あのディルーラーである士やウルトラマンキング、ましてやビルスやウイスですら勝ち抜いた神様だったのだ。」

ガルッチ「そんな馬鹿な!?僕が?虚王魔神だって!?」

ヴァルハラ「…………そう、でも君が死んだのは……………僕のせいなのだ。いつか君は、この世の全てを滅ぼすのではないかと、危惧してしまった僕は、君を暗殺してしまった。我が息子なのに、僕のかけがえのない息子なのに……………、何のためらいもなく、殺してしまった……………。」

ガルッチ「……………僕が?死んだ?ヴァルハラの手で?」

ヴァルハラ「僕は悲しくて、すぐさま誰かに頼み、君の力と共に、君が虚王魔神であった頃の記憶を捨てさせ、何処か別の場所に転生させた。だがそれ以降、僕は病に冒されてしまった…………。そこで、深緑風龍に頼み、彼の成長を見届ける事を託し、僕は亡くなった。だが、みんなは信じなかった。全王神は生きている。きっと何処かで、旅立ってるはずだと、そう思い込み、平和に暮らしていた。だが亡くなる間際に、この証を作った。息子である、君に、全王神を受け継いで欲しかったんだ。」

ガルッチ「………………………………………るな。」

ヴァルハラ「え?」

ガルッチ「巫山戯るなァァァァァ!!」

 

何なんだよ!!!!僕が?ヴァルハラの息子で、虚王魔神として生きていた!?しかも、その息子にもかかわらず、僕をためらいなく殺し、人間として知らず知らず生きていただと!?

 

ガルッチ「巫山戯るな!巫山戯るな!馬鹿野郎ォォォォ!!!!!!」

ヴァルハラ「ガルッチ?」

ガルッチ「何なんだよ、もう………訳が分かんないよ…………。僕が?ヴァルハラの息子?全王神の息子だって?んじゃあ僕の人生はなんだよ!何で僕はこんな目に遭わなきゃならないんだ!?僕が何をしたって言うんだ!!!教えろ!!ヴァルハラ!!!!!俺は、俺は何をしたって言うんだ!!!!!こんな…………辛い思いを……………しなくちゃならねえんだ…………。」

ヴァルハラ「………………そうだね。どれもこれも全部、僕のせいだね。僕が……………僕が…………息子に辛い思いを………………させるなんて……………。父親失格だ…………………。ごめんよ、ごめんよ………ガルッチ。」

ガルッチ「ああああああっ、ああああああああああああああああああああ……ああああああああああああああっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

ヴァルハラ「本当に…………すまなかった…………、ガルッチ……………。」

 

もう泣きじゃくるしかなかった。こんな辛い真実に、今まで抑えていた哀しみの感情に耐えきれず、爆発した。もう分からなくなった。自分が何者なのか………、どうして生きなくちゃならないのか……………分からなくなった……………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヴァルハラ「落ち着いたか、ガルッチ。」

ガルッチ「…………うんっ。」

ヴァルハラ「本当にごめんね、代わりに此を託すよ。ううん、還すよ。君の本当の力を。」

ガルッチ「…………暖かい、まるで……………フラン達の温もりを…………家族の温もりを…………感じるよ。」

 

ただ証を着けただけなのに、こんなにも暖かいなんて……………。

 

ヴァルハラ「さてと、これで今の君は『星の勇者』ではなく『月の勇者王』だ。月の勇者王は、星の勇者と何ら変わりは無いけど、全王神に認められし者に与えられるものだ。『太陽の勇者神』は、君の兄になる。」

ガルッチ「…………そうか。んじゃあ僕は、もうガルッチって名前じゃあ………。」

ヴァルハラ「何早速否定するの?もう君は、君としての人生を歩んでる。君は、あの頃の君じゃない。『虚王魔神』として、『断罪者』として、『殺戮者』として、一人の『存在』として、生きているんだ。もう僕が居なくても、充分だろ?」

ガルッチ「ヴァルハラ…………。」

ヴァルハラ「君に会えて、よかった。もう君に会えないけど、これだけは言わせて貰う。」

 

 

──君の父として、誇りに思うよ。我が息子よ。

 

 

ガルッチ「……………ヴァルハラ。ありがとう…………。」

 

また僕は、泣きそうになったけど、ううん。もう泣けば良いよね………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『未来へ

 

 

この映像を見る前に、どうか未来一人で見てください。これは、それぐらい重要な話をするからです。』

 

ガルッチ「カメラはここで良いかな?」

ミスト『うん、それでいいよ。』

ガルッチ「ありがとう………。」

 

さてと、カメラもまわってるし、始めるか。

 

ガルッチ「やぁ未来、君が送ってくれた映像を見させて貰ったよ。多分盗聴で僕らが驚いてる声が聞こえたと思うけど、それよりもっと驚く事があったんだ…………。

 

 

 

実は僕、全王神『ヴァルハラ・ゼウス・セラフィム・ケテル・アスガルド』に出会って、何故簪に両方の刻印を与えたのか聞いてみたんだ。そしたら、簪は元々素質があって、それを引き出したようなものだったらしい。ついでながら、僕の名前を知っていた理由も問いただした。もしこれ以上聞きたくないのなら、切ってくれ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

よし、んじゃあ言うけど、ヴァルハラはこう言ったんだ。僕は、僕の前世は、全王神の息子、『虚王魔神』の生まれ変わりなんだ。しかも僕は、ディルーラーの士やウルトラマンキング、ビルスやウイスを圧倒した強さを持っていたらしい。だが、そんな僕は、全てを滅ぼすのではないかと危惧したヴァルハラによって、暗殺され、力も記憶も失い、ただの人間として、生まれ変われてしまった。ヴァルハラも病に伏せ、そして命を引き取ったと…………。

信じられなかった…………、僕の前世は、全王神の息子だなんて…………。

おかげで、今まで溜まってた悲しみが爆発して、今までの苦しみを、嘆きを、何もかも全部、ヴァルハラにぶつけたんだ。

理不尽だよね、まさか僕は最初から死んでいたなんて……………。僕にそんな力を持っていたなんて……………。でも僕は、変わらないよ。未来にも言ったよね?僕には正義なんて無い。だけど、僕は自分が信じた道へ進むだけ。それだけは、変えるつもりはないし、君達の敵になんてなりたくない。って。

簪は星の勇者関係なしに、仲良くしたいんだ。もう僕は『星の勇者』じゃなく、全王神ヴァルハラに認められ、『月の勇者王』となったんだ。例え両方の刻印を持っていても、僕は何ら変わりなく、接するよ。最後に、これだけは絶対に一人で見て欲しいんだけど…………、難しかったら、切ってくれ。」

 

はぁ、正直こんな思いが表れるなんてな。イリヤ言ってたっけ?もう求めちゃえばいいって…………。

 

 

ガルッチ「んじゃあ言うけどさ、簪が書いたBL同人誌を見てたか?あれを見て以来、何故だか知らないけど、君のことを意識し始めてきたんだ。

やっぱり、抱かれあった時に安心感があったし、ずっと一緒に居たいって思い始めたんだ。何でかな?フラン達が親睦を深める為って言ってたのに、ここまで意識しちゃうなんて……、それだけフラン達と同じぐらい、受け入れる事が、出来たのかもな。

ようは………………さ、僕は………………、君の事が………………『好き』なんだ。//////

 

 

 

変だよな、男なのに……………親睦を深めるだけで、こんな思いが表れるなんて。でも、僕はそれ程、君の事を求めてるんだ。だからさ、時間かかっても、君を待ってるから…………ね。」

 

さてと、カメラを止めて、後は送信するだけ。

 

ガルッチ「ミスト、送信して。」

ミスト『うん。送信開始───────────送信完了よ、兄や。』

ガルッチ「……………そうだ、僕は僕。幻影の不死鳥、ラーク・バスター・ガルッチ。もうそれ以上でもそれ以下でもない。例え生前が神だとしても、僕は僕としての人生を全うする!

愛に溺れ、家族を、仲間を、友を守るために、この世の全ての刃となろう!」

 

 

-to be continue⇨-




更新


真名:ラーク・バスター・ガルッチ
クラス:アーチャー・アサシン・バーサーカー・ビースト・モンスター・アヴェンジャー
マスター:なし
性別:男
身長:150cm(女体化時 130cm)
体重:45kg(女体化時 40kg)
属性:混沌・中庸・月
出典:『Star Dust space』

筋力 :USDXEX/耐久 :C/敏捷 :UEX/魔力 :∞ /幸運 :A(C-)/宝具 :∞


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第9-9章 最後まで見せるはIFの魂

9-2期op曲 鋼の錬金術師FullMetalALCHEMIST2期op 『ホログラム』


-コートクレアス城 訓練場-

 

ガルッチ「ふぅ、ちょっと眠ってないから、あんまり鍛錬出来そうにねえなぁ……。」

 

あの夜の一件以来、ガルッチのステータスも大きく変わっていた。まず筋力だが、今まで規格外ランクのEXが、ヴァルハラと出会って以来USDXEXという規格外を超えたランクになった。これはある意味下手をすれば、世界そのものを殴りつけるだけで、一瞬にして灰にしてしまう程の…………いや、もしかしたら、それ以上な事になると思われる。ただそれは、ガルッチ自身が本気でやる場合であって、普段は………というより特殊な事情がない限り、日常生活に支障がないように、最低限の本気の割合は1割5分にしてあるのだ。

つまり、今の筋力のランクはC+程あるのだ。

 

レイン「おうガルッチ、あの泣きじゃくる声はなんだったんだ?」

ガルッチ「え?聞こえ………いやあれだけ大泣きしたら、そりゃ聞こえるか。」

レイン「当たり前だ、近所迷惑だっての。」

ガルッチ「悪かった。」

シェルファ「でも、何故でしょうか。少し雰囲気が、幼くも何処か可憐で、万人の人達でも見とれてしまう程感じる気がします。」

ガルッチ「そうなのか………な………ってえ!?」

 

『更新スキル

 

カリスマ:A+⇨EX

 

虚王魔神の力を取り戻した故に本来のランクを超えて、EXとなった。愛の黒子のスキルとまではいかないが、あらゆる面での士気が、一気に向上する。』

 

ガルッチ「…………いやなんでさ。」

レイン「ある意味お前、相当な規格外だって事は納得したな。」

ガルッチ「はぁ…………、幾ら何でも、カリスマは上がって欲しくなかった…………。って、うん?」

 

『反骨の相:EX

 

1つの場所に留まらず、また、一つの主君を抱かぬ気性。その為、本当に心に忠を尽くすと思った人でない限り『カリスマ』スキルを無効化してしまう。とはいえ、ガルッチ自身は最低限の事は従うため、それ以上の場合、またはあまりにも無慈悲な命令である場合、このスキルが発動する。』

 

ガルッチ「…………なんでさ。」

 

最早何でもありなのではと思い始めたガルッチではあったが、ある意味当たっている気がしてならないのか、ため息をつくしかなかった。

 

ガルッチ「そういえばシェルファさん、何で少し露出の高そうな衣装着てんだ?(・_・;)」

レイン「まっ、俺が鍛錬にでもって思ってな。少しばかり動きやすいような格好にさせたんだ。」

ガルッチ「なるほどね………。んでさ、お前ら兵士共は何をしに着たんだ?」

 

レインとシェルファが後ろを振り向くと、大勢の兵士が来ていた。理由は様々ではあったが、大体ガルッチはこう思っていた。

 

ガルッチ「お前ら本当は、シェルファさん目当てだろ?(・_・;)」

兵士「いえ!自分は貴方目当てなのであります!」

ガルッチ「どっちにしろ私情じゃねえか!!!」

レイン「………まぁ良いか、ガルッチはもう終わったんだよな?自主鍛錬は。」

ガルッチ「うん、相変わらず筋肉は付かねえけどな………。」

レイン「そこまで気にするのか………、ていうかそこコンプレックスだったんか。」

ガルッチ「仕方ねえだろ、友人らは筋肉あるってのに、僕だけねえのはおかしいだろう!?」

レイン「だが、隠れ筋肉はしっかり付いていると……。」

ガルッチ「そうなんだよなぁ…………。」

兵士「やめて下さい!自分は、そのままの方が────」

ガルッチ「あんたぁ黙っとれい!!」

兵士「ありがと御座います!!!!」

 

駄目だこりゃ、此奴は手遅れだわ。そう思ったガルッチは、また溜息をついてしまった。

 

フラン「お兄ちゃん、お疲れさま。」

ガルッチ「ああ、タオルありがと。」

 

今度はフラン達が来たのか、殆どの兵士達は、テンションマックスになっていた。

 

レイン「…………お前ら何しに来てんだよ。」

ガルッチ「もう頭が痛い、ちょっとその辺で寝てくるよ………。」

こいし「だったら、私の膝枕で。」

ガルッチ「そうさせていただく。」

 

とまあ、そんなわけで、ガルッチ達は訓練場の外れ側のところで休憩し、レイン達は鍛錬を始めていた。

 

村正「ガルッチさん、大丈夫?」

ガルッチ「何が?」

村正「私、見てしまったんだけど………。アルファスさんらしき人と話をして、泣いていたところを、見てたんだけど……。」

ガルッチ「……………そうか。」

イリヤ「お兄ちゃん、何かあったの?」

ガルッチ「そうだな………、一言言えば、僕は最初から神様だったって事だな。詳しいは言えないけど………。」

村正「………そう。なんだか、ガルッチさんってよく辛い事に遭いますよね。」

ガルッチ「ああ………、もう僕の幸運ランクに疑問を感じ始めてきたよ……。ホントは、ランクDなんかじゃないかと、シミジミ思うんだよね…………。」

こいし「そんなこと無いわ。お兄ちゃんだって、今幸せでしょ?」

ガルッチ「まぁね、アラヤも居て、息子達が居て、フラン達が居て………。家族みんなで暮らしているから、幸せだもんな。」

フラン「それに、私達はお兄ちゃんを離さないからね。地の果てまで、ずぅぅっと、離さないから。」

ガルッチ「そうだね………、これからもずっと…………。僕らが死ぬその日まで、ずっと一緒さ。」ピロリンッ♪

村正「ガルッチさん、メールが来たよ。」

 

ガルッチはすぐさまリアクターを起動し、映像を見た。どうやら簪は、『ウルトラマン達』や『ウルトラ怪獣達』の魂を宿していたから。正確には、その中に『星の勇者』や『星の勇者を阻む者』の魂が存在していたから。ということだった。つまり、『ウルトラ怪獣達』の中に『星の勇者を阻む者』がいるが、もしかしたら簪に協力した方が面白いのではないか、と思った。

そして、全王神は生きている。ではガルッチが見たのは、全王神が見せた幻影なのか、それか本人ではあるが、本体ではない。とはいえ、未来の言い分であれば、信じるほか無い。

 

未来『ではまた。我が愛しの“エンジェル”。』

ガルッチ「…………え?」

 

エンジェル?

 

ガルッチ「いやまって!?僕天使だって!?どっちかというと悪魔に近い気が────」

イリヤ「えへへ~、お兄ちゃんには悪魔に似合わないわ。どっちかって言うと、天使だし。」

ガルッチ「嘘~ん。」

こいし「でも確かに、お兄ちゃんってエンジェルだもんねぇ。本当に天使のような可愛らしいし、女の子でも…………もうっ!ペロペロしたいぐらい!!!」

ガルッチ「おいおい、マジかよ。(ジェクト風)」

 

だが、本心は照れていた。それだけガルッチの事が好きだという事に対して、恥ずかしくも、嬉しかったのだ。

 

フラン「お兄ちゃん、心臓の音が早くなってるよ?」

ガルッチ「…………。////////////」

フラン「実は、ちょっと嬉しかったんでしょ?」

ガルッチ「……………………うん。////////////」

フラン「だと思った。」

 

だがガルッチ達は知らない、実は未来が送ってくれた映像には、まだ終わりでは無かったと……………。

 

未来『うるさああああああああああああああああああああああああああああああああああああい!!!!!!!!!!』

全員「!?∑(OωO;)」

 

ガルッチside

 

え?まだ続きがあったの!?

 

未来『イフ!!!!』

イフ『な、なんだ?』

未来『お前にとって僕はなんだ!?』

イフ『それは、我が居なくてはしっかり出来ん奴だ!誰かに頼らなきゃ生きていけない奴だ!だがそれ故に、我の愛する娘のような存在だ!!』

ガルッチ「いや待て、男でしょ。そこは──」

アラヤ「そこは息子ですね。」

5人「うん。(・_・)(._.)」

未来『だったら尚更傍に居てよ!今はスタンドなんだから!!いや、家族なんだから!!一緒に居てくれなきゃ………。』

イフ『おい、声が段々悲しそうだぞ!?』

未来『僕は泣くぞ!泣いちゃうぞ……………。』

 

あ、これ……………。

 

こいし「泣くよ、すぐ泣くよ、絶対泣くよ、ほら泣く───」

ガルッチ「こら、こいし。そこでジェクトの台詞いうな。」

未来『うわあああああああああああああああああん!!ああああああああああああっ!!!!!』

ガルッチ「………泣くな!』

イフ『なっ、ガルッチ!?』

ガルッチ『え?な、何これ!?』

 

え、何が一体どうなってんだ!?何で未来の精神世界に!?

 

イフ『まさか、無意識の内にこちら側に?』

ガルッチ『僕だって聞き………え?何で指輪が?って未来の指輪も?』

イフ『まさか、絆が深まった故にこちらの精神世界に来られたというのか………?』

ガルッチ『まさか、この指輪……………。』

イフ『って、おい未来!!泣き止め!!現実側でも泣き出したから、皆パニックになってるぞ!!』

未来『だっでぇ…………イ”ブが…………ぼぐがらいなぐなっぢゃう”っで…………。』

ガルッチ&イフ『未来!!!!!!!!』

 

聞こえないだろうけど、僕も声をかけてあげるか。

 

イフ『いい加減にしろ!!!我はお前の成長が嬉しかったのだ!!それに、さっき我の事を家族と言ってくれただろ?我は嬉しい。マックス達の居た世界では、自らの意志など存在していなかった。受けた刺激を増幅して再現するしか、我は出来なかった。何の影響も受けなければ何もしない。そんな壊れたAIのような存在だった。だがお前のスタンドとして、そして怪獣娘となるためのトリガーとして宿ってから、我には何時の間にか心が芽生えていた。』

ガルッチ『それに、これからもイフは一緒に居てくれる。だって、君にとって唯一の友であり、家族なんだろ?例えイフが消えてしまったとしても、何時でもここに居るんだ。僕の中に居る、ジャックも………ガイアも………。』

イフ『そして、共に旅をした日々が忘れられないのだ。だから、今は泣けば良い。今まで辛い事、楽しい事も沢山あっただろう。今は感情をぶつけるが良い。我は、お前の感情を全て受け止めよう。』

未来『イフ……………………………うん!』

ガルッチ『……………イフ。』

イフ『お前と出会えて、よかった。ガルッチ。お前もまた、我に取っての息子だ。どうか、未来の事を……………。』

ガルッチ『分かってる、もう僕は『この世の全ての刃(ラーク・バスター・ガルッチ)』として、守るって決めたんだ。寂しくはなるが、僕も君と出会えて…………よかった。』

イフ『ありがとう…………。』

 

もうイフの体が消えかかってる。ならば、僕が見ないと。イフと未来の別れを………、この目で、この耳で、見て、聞こう。

 

未来『ありがとう。イフ。』

イフ『我は…………意識を失い、軈て消滅する。軈てお前の真のスタンドが姿を現し、我はお前の体の一部となるだろう。スタンドとしてではなく、怪獣娘として。』

未来『そうか。だからあの時、僕には「一人で飛べる」って言ったんだね。』

イフ『全王神が与えたも何も、関係ない。我の力でもない。此処まで来たのは、お前がそうしたから此処まで来られたのだ。』

未来『でも、君の力を失う訳じゃ無いよね。』

イフ『そうだ。居なくなるのは我だけだ。力として体の一部となり、お前を守ろう。』

未来『本当の意味で、お別れだな。』

イフ『ああっ。そろそろ行くとしよう。』

 

僕の目には、全身が人間の清楚な女性の姿をし、美しい翼と乳白色の衣を纏っていたイフが居た。

 

イフ『では行こう。さらばだ。無限の世界の(インフィニティ・)破壊者(ディケイド)、未来。我の最愛の友よ。』

未来『バイバイ。完全生命体(イフ)。』

 

そして僕の方を向いてくれたイフに、もう一度何かを言おうとしたが、先に僕がいった。

 

ガルッチ『安心しろ、イフ。君のことは、忘れないから。だから!』

イフ『……………そうだな。大丈夫だよ、ガルッチ。オレもお前の事を忘れないから…………。』

 

そして、イフが消滅したと同時に、僕は元の世界に戻っていった。

 

ガルッチ「…………イフ。」

フラン「お兄ちゃん!」

ガルッチ「フラン?何で泣いて?」

フラン「急に意識を失ったんだから、ビックリして起こそうとしてたのよ!?」

ガルッチ「………大丈夫、僕はずっと一緒さ。」

???「そうそう、ずっと一緒。」

全員「え?」

 

あれ?この人、居たっけ?いやいや、そんなはずはない。

 

ガルッチ「えっと、どちらさん?」

???「何を言うか、我だ。イフだ。」

ガルッチ「……………はい?」

 

え?イフ?なんか容姿的に、なんだか僕と同じくらい幼く、可憐な気がするが………。

 

ガルッチ「いやまって、何処にイフの証拠が────」

???「お前のスタンド『THE VISION』が、教えてくれる。」

ガルッチ「え?」

 

一度鎖を出そうとするも、何故か出てこなかった。不思議に思い、ステータスウォッチャーΩで調べてみると、驚くべき事が出た。

 

『更新

 

THE VISION ⇨ PERFECT IF THE VISION

 

 

【破壊力:- / スピード:- / 射程距離:EX/ 持続力:∞ / 精密動作性:A / 成長性:-】

 

イフが乗り移った事により進化したスタンド。それにより、周囲の影響によって、無限に進化するが今はガルッチの右眼に乗り移った為、進化はしなくなった。だが、スタンドや魔法、能力、攻撃等の影響を受けたり、触れたりすると、その力を手にする事が出来る。とはいえ、実際には『見る』事により、勝手に覚えていくだけでなく、常に発動している。』

 

マジかよ…………、本当なんでこうなるんかな?

 

ガルッチ「でも、イフだからって未来の一部になったんじゃ…………。」

イフ「忘れたか?『二重存在』なら、会えると。」

ガルッチ「なるほど、理解した。」

 

つまり、ここにいるイフはドッペルゲンガーのイフとして、存在していたのだ。どう言う原理なのかは謎だが、おそらく………。

 

ガルッチ「今度は僕が、イフを扱う番って事か。」

イフ「あ、そうそう。アヌビス神から、お前宛のメールが来てるぞ。」

ガルッチ「何っ!?」

 

急いで確認しないと!

 

『オレの相棒、ガルッチへ。

 

よう、久しぶりだな。今は更識リサって奴のスタンドとして生きてる。しっかし、オメェ結構変わったなぁ。こうも成長が早ぇと、俺と一緒に過ごした日々は、間違いじゃなかったようだな。

まぁ、リサは気付いていないだろうけど、俺は自立型のスタンド。スマホぐらい乗っ取って手紙を送るぐらい容易いもんだぜ。それにリサが持ってる刀だが、お前が持ってる『常闇月の刀』にさせて貰ったぜ。

とはいえ、俺が生き返り、リサのスタンドになったとはいえ、オレの相棒には変わりねえよ。また会える日を、楽しみにしてるぜ。ガルッチ。

 

by,アヌビス神』

 

アヌビス神…………、全くお前は…………。

 

伝令兵「伝令!伝令ェェェェ!」

 

さてと、また厄介事が起きたか。まっ、良いか。

 

ガルッチ「行くぞ、みんな。」

全員「ええ!」

 

一体何が来たのかな?敵ならば、僕は容赦しない!

 

-to be continue⇨-




-光の国-

よかったのか、全王神。

全王神「ああ、あの子なら………もう大丈夫でしょう。」

全く、それにしても観察だけでも辛いんだけど。こちとらリアルでもあれだし。

全王神「分かっておる。だからこそ、お前に託したんだ。私の代わりにな。」

はぁ、まぁ良いけどね。いやいやながら、頼まれたらやるからな。

キング「もう行くのか?」

ああ、お前達と違って、僕はあの世界の住人だぞ?いずれリアルでも大変になると思うぞ。

キング「そういえば、いずれ社会人にもなるんだったな。」

あるいは…………いや、まだ分からないからな。この二次創作というなの小説の世界と違って、僕らがいる現実で不明確な世界は、何が起こるか分からないからな。

キング「そうだったな。ならば、仕方あるまい。」

じゃあな、ウルトラマンキング。いや、また会おう。

キング「また会おう、我らの世界に来れた、『異次元の人間』。」


9-2ed曲 鋼の錬金術師FullMetalALCHEMIST2期ed 『LET IT OUT』


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第9-10章 ラルファスの婚約者とマルフォイの婚約者

-コートクレアス城-

 

ガルッチside

 

???「まぁ、随分とみすぼらしいお城ですこと!田舎くさいにも程がありますわ!」

 

………なんか、久々にカレンっぽい人に出会った気がする。そういえばカレン、マルフォイと結婚したんだっけ?

 

???「でも我慢して差し上げます!ラルファス様の為にっ!ああ…っ、愛しの我が君は何処にっ…!」

レイン「…………オイ、なんだこの頭の中身が残念そうな女は。」

セノア「だから言ったでしょう………。」

ガルッチ「…………カレン、今頃何してるかな?」

レイン「誰そいつ。」

ガルッチ「ちょうど、あんな感じの女性。うちのチームでも貴族ではあるが、実力を持って戦ってる人なんだ。」

レイン「ほう、多分そいつと大違い───」

???「聞こえてますわよ!そこの薄汚い真っ黒なお前!見るからに平民の癖に態度は大きくてよ!それと…………、え?女?」

ガルッチ「お ま え も か !!」

レイン「ガルッチ、この機会だから、女として認め……。」

ガルッチ「認めるかァァァァァ!!!」

イフ「私は別に性別気にしないけどな。」

ガルッチ「いやそれはどうなの?」

 

僕は根っからの男だからな!?毎回毎回女性扱いってどういう事!?

 

ガルッチ「んで、あんた誰?」

???「失礼しました、私はエレナ・フェリシア・ハルトゥールと申します。」

ガルッチ「メルシー、ポーク。自己紹介恐縮の至り。」

エレナ「シェルファ王女殿下とお見受けします。正式な挨拶は改めて……。」

レイン「おい、何も恐縮はいらんだろ。」

ガルッチ「何事にも、先ずは挨拶だ。なんで最近の奴らは礼儀を知らないんかな?ニンジャスレイヤーの敵も殺し合う前にもちゃんと挨拶してたぞ。」

レイン「いや、ニンジャスレイヤーって誰?」

 

まぁ、それぐらい礼儀は重要って奴だ。憎い相手でもな。

 

エレナ「一つだけ進言させて戴きます。貴方様は王家の血を引く唯一のお方!!故に、臣となる者はどうか慎重にお選び下さい!このような平民に頼らずとも、ラルファス様と私が着いておりますわ!」

 

こいつは何を言ってる…………ん?

 

「栄えある上将軍職が平民とは…………、先王陛下も酔狂なこった。こんな平民に何も────っ!?」

全員「!?」

ガルッチ「……………おい、雑種。」

「はっ、はい!!!」

ガルッチ「次その言葉を口にしろ。俺が絶望の深淵まで送ってやるからな?」

「ひっ、ヒィィィィ!!!」

 

平民に………何もデキナイだと?巫山戯たことを抜かす雑種もいる者だな。

 

エレナ「あの…………、ちょっと?」

ガルッチ「ん?」

エレナ「ヒィィィィ!!?」

フラン「お兄ちゃん!やめて!みんな怖がってる!」

ガルッチ「え?…………あ。」

 

…………やばい、少しキレてしまった。

 

ガルッチ「失礼した、エレナ殿。侮辱だけは、どうも許せない質なので。」

エレナ「………そ、そうでしたのですね。」

ガルッチ「悪い癖なのは分かっています。それに─────」

 

 

 

 

 

 

『ちょっと待ったァァァァァァァァァァァァ!』

 

 

 

 

 

全員「!?」

ガルッチ「何事!?」

『ちょっとマルフォイ!早くガルッチの所に転送して!!!』

マルフォイ『分かった、分かったから落ち着け!』

 

え?あの声って………。

 

カレン「黙って聞いていれば、何ですの!?平民?それで私は侮って敗北したのですよ!そこのスイーツ脳の貴方、巫山戯たことは大概なさい!」

エレナ「何ですの!急に現れたかと思えば、何ですの!そこ口調!下品ですよ!」

カレン「何を言いますか!そう言う貴方もあまり舐めないことですことよ!」

 

マジか、まさかカレンが来るなんて思いもしなかったな。しかも、どうやって来た?

 

マルフォイ『あー、済まないガルッチ。ちょっとカレンの奴、そいつの口調が気に入らないらしくて………。』

ガルッチ「………大変だな、マルフォイ。」

マルフォイ『まぁ、彼奴が満足したら、連れ戻してやってくれ。』

ガルッチ「へいへい。」

レイン「何?あの女。」

ガルッチ「カレン・アルテミス・トール。我がチームの一人であり、迅雷の不死鳥と呼ばれている。お嬢様なんだが、ああ見えて実力者なんだよね。」

 

というか、よくここにいるって分かったな……。

 

パシンッ!

 

エレナ「痛っ!何をします!?」

カレン「ッ!そっちこそ!」

ガルッチ「おい、そこまでに───」

エレカレ「貴方(ガルッチ)はお黙りなさい(黙ってて)!!!」

ガルッチ「…………やめないと触手召喚して犯すぞ?」

エレカレ「あ、はい。」

 

なんだろ、これの方がよく聞きやすい気がする。しかも、これだと『気の強い女はアナルが弱い』っていう説もあり得そうだ。何しろこの二人、ポンコツ臭はあるのに、気の強いからなぁ………。

 

ガルッチ「先ずカレン、よくここにいるって分かったな。」

カレン「仕方ないわ、おそらく私達を置いて、何かしようとしていましたし、こっそり盗聴器や時空GPSを着けさせて貰ったわ。」

ガルッチ「ストーカーか!?」

イフ「ストーカーだな、それは。」

全員「うんうん。」

カレン「シャラップ!」

ガルッチ「そして、エレナ!」

エレナ「はい!」

ガルッチ「先程カレンが暴力振るった事は謝る。だが、あれでも僕の仲間だ。貶すことは、僕が許さないので、そこは了承していただきたい。」

エレナ「は、はい!」

「待った、そこのガキ。」

ガルッチ「?」

「我らの姫様を愚弄した罪、償って貰いますぞ?そこの小娘も。」

 

あーあ、全く。なんて事を言って、馬鹿だろホントに。

 

ガルッチ「土下座しても、赦す気は?」

「ないな。」

ガルッチ「仕方ない。カレン。」

カレン「はい。」

ガルッチ「こうなったのはお前の責任だからな。責任持って、僕と協力しろ。」

カレン「はぁ、仕方ありませんね。」

フラン「はーい、みんなー。下がって下がって。流れ弾に当たるとダメだから、下がって。」

 

とりあえず、この格闘は久しぶりだな。僕が持ってる武器を、置いてっと。カレンも、武器を置いたな。

 

「ガキの癖に、格闘で勝てるか!」

ガルッチ「はっ!」

「ッ!?」

 

肘撃、からのっ!

 

ガルッチ「双撞掌!」

「ガハッ!?」

「なっ!?大丈夫な───」

カレン「よそ見なんて、随分余裕ね!猛虎硬爬山!!」

「グフォ!?」

カレン「まだまだ!『无二打』!七孔噴血……撒き死ねい!!!!」

 

お互い瞬殺で、大男を吹っ飛ばし、再起不能となった。

 

ガルッチ「………礼ッ!」

 

そして倒れた相手にも、礼をした。

 

レイン「…………何あの格闘。」

イフ「八極拳、中国拳法の中でも、極めて近距離で戦うことを旨とした武術流派。噛み砕けば、一撃必殺の拳法だ。」

レイン「そこまで!?」

エレナ「くぅぅ…………、あの女…………忌々しすぎます!もう知りませんわ!全員、一斉攻撃を!」

カレン「来なさい!まとめて私が相手になりますわ!」

 

あーもー、僕は知らねぇっと………。

 

ラルファス「沈まれ!!!!!」

マルフォイ「ストップ!」

全員「!?」

エレナ「ら…………ラルファス様ァァァァァ!!!」

カレン「マルフォイ!どうして!?」

マルフォイ「全く、お前はどうして無茶をするんだ。僕が心配している身にもなって!」

カレン「ごめんなさい、マルフォイ。ホントに、ホントに我慢が…………。」

マルフォイ「良いんだよ、だって俺達、夫婦じゃないか。」

カレン「そうね!」

 

うわぉ、ラルファスとエレナからバラの花びらが、マルフォイとカレンから百合の花びらが舞い上がっているわ。なんだこれ……………。

 

レイン「なぁ、彼奴は誰?」

ガルッチ「シヴァ・オーロラ・マルフォイ、情報戦も戦闘でも器用に動ける戦闘ハッカー。僕らのチームの一人で、極寒の不死鳥と呼ばれてる。」

レイン「なんて言うか、お前の友人……個性的すぎないか?」

ガルッチ「なんかごめん。」

 

とはいえ、先ずはじっくりと話し合わないとな…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチ「さて、二人とも…………。言いたいことは、分かるな?」

2人「はい。」

ガルッチ「全く、僕だって色々あるんだ。星の勇者集めーの、敵倒しーの。それなのに、エレナさんを気にしてどうする!特にカレン!」

カレン「それは、ホントに申し訳ありません。」

マルフォイ「し、仕方ないんだよ。こうまで、酷いなんて。」

ガルッチ「ツベコベ言わない。それに今は、仲間を減らす訳には行かないんだ。2人だって分かってるはずだ。僕らが学生時代、2年の時ら2人も入ってきた当初はまだツンツンしてただろ。それと同じなの。」

カレン「仰るとおりでございます。」

マルフォイ「まぁ、確かにな。」

ガルッチ「僕とて、あのエレナさんは気に食わないのは事実、だが今は協力するのが優先でもある。だから、余分な戦闘は回避したいんだ。」

カレン「分かりました。」

マルフォイ「…………しかし、ガルッチ。」

ガルッチ「?」

マルフォイ「お前、変わったなぁ。色々と、何かあって…………もう俺達の次元じゃあ、勝てる奴は───」

ガルッチ「マルフォイ。」

マルフォイ「?」

ガルッチ「僕はまだ、こんな物じゃ無い。勝てる奴はいないとは限らないんだ。実際教えたと思うけど、門矢未来。勝負に挑めば同等か、格上かもしれないんだ。仮に敵にはならないけど、戦うなら無理だな。」

 

そう、未来はこれからも強くなっていく。僕と同じ………いやそれ以上のスピードで、強くなっていく。僕はそう思えるんだ。

 

マルフォイ「なるほどな。さてはガルッチ。」

ガルッチ「ん?」

マルフォイ「彼奴に惚れ───」

カレン「…………。」

ガルッチ「……………。」

マルフォイ「…………ごめんなさい俺が悪かっただからその殺意をどうか収め────」

ガルッチ「……………かよ。」

マルカレ「はい?」

ガルッチ「同じ男の娘の、滅茶苦茶可愛い門矢未来に惚れて、悪いかよ!!!/////////」

マルカレ「否定するどころか、開き直ったァァァァァァァァァァァァ!?」

ガルッチ「文句あるかよ!?マジで惚れちゃったんだよ!正直未来を傷つける奴がいるなら、俺の全身全霊で籠もった絶望の拳で存在諸共消し飛ばして────」

マルフォイ「待て待て待て待て待て!!!!!分かった!悪かった!悪かったから、その拳を収めて!とんでもない力を出そうとしてるぞ!!」

カレン「しかもヤンデレが高くなってない!?」

 

未来を傷つける奴、僕が消してやらないと…………。

 

ガルッチ「…………ごめん、少し頭冷やすわ。」

イフ「はい、氷袋。」

ガルッチ「済まない、イフ。」

マルフォイ「んで、其奴は?」

ガルッチ「完全生命体イフ。元々は、未来のスタンドだったが消滅し、代わりに僕のスタンドになったんだ。いや、正確にはサンダウナーから貰ったこの魔法眼球が、スタンドに生まれ変わった。」

マルフォイ「何じゃそりゃ!?」

カレン「それじゃ、貴方完全チートじゃないの!?」

ガルッチ「これぐらいが丁度良いんだ。最近チート染みた敵も来たし、負けるわけにはいかねえんだ。」

イフ「確かに、ガルッチの言うとおりだ。未来もまた、チート染みた力を手に入れた。ならば、敵もまたその力を得て対抗するのも分かるだろう。」

マルフォイ「それも、そうだな。んじゃ、邪魔しちゃ悪いから俺達帰るな。」

ガルッチ「うん。」

カレン「あ、そうそう。エレナって娘に伝えなさい。今度出会うときは、その愛らしい頬を引っぱたいて差し上げますわ!」

ガルッチ「はぁ……………、程々にしとけよ。カレン。」

 

そしてマルフォイとカレンは帰っていき、どうやらレイン達も収まったらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『んで、あの貴族であるエレナを引っぱたいていたのは、学生時代の頃からの友人のカレン。迅雷の不死鳥と呼ばれている人なんだ。結婚は勿論してるよ。そして、止めに来てくれたシーンだけど、そこの白眼で銀髪の人が、僕の悪友とも呼べるマルフォイだ。あ、決してドラコ・マルフォイじゃないから、そこは了承してくれ。この人はカレンの夫で、極寒の不死鳥とも呼ばれてる人で、しかもオタクなんだ。結構からかいながら、殴り合いはするけど、いい奴でもあるからね。

まぁ、他にも友人はいるけど、僕が思うにまともな友人が少ないんだよね。簪以上の腐女子とか、拷問好きとか………。正直どうしてこうなったのか、僕も聞きたいぐらいです。あ、これが学生時代の頃に撮った写真です。ハリー・ポッターの世界で、ハリーとセドリック、フラー、クラム、そして僕の7人の友人と僕の兄、ルッチと一緒に撮った写真です。彼らは今何をしているか、久々に会いたいと思ってます。

 

 

 

 

ps,

 

 

 

 

僕の『THE VISION』ですが、どうやらドッペルゲンガーのイフが此方に来た事により、進化したようです。今では眼球がスタンドとなり、名前も『PERFECT IF THE VISION』となりました。しかもイフが擬人化して、美少年らしい美少年となりました。しかも、心がある状態なのか、我から私、または僕に変わったようです。

今度は僕が、イフと共にする番。必ず、守り通して見せますので、ご安心下さい。』

 

イフ「…………しかし、簪が書いたBL同人誌。相当濃厚だな。」

ガルッチ「アハハ…………、本当にそうだな。」

イフ「しかも、どうやらまだ書き続けてるようだぞ。」

ガルッチ「ファ!?」

イフ「未来ガル最高と言いながら、滅茶苦茶書きまくってるらしい。」

ガルッチ「……………もう、未来ガル出来上がってんだが。イリガル、こいガル、フラガル、ギルガルの次は未来ガルって………、もう完全に受け担当だよね!?」

雁夜「何見てるの?」

ガルッチ「あ、それは…………そのぉ…………。」

雁夜「…………………………ふーん、なるほどね。」

 

あれ?何で色っぽい目をしてんの?雁夜?どしたの?

 

雁夜「実はさ、前々から思ってたけど、ガルッチって魅力的な体してるよね。」

ガルッチ「え?あの、今度は雁ガルですか?待ってくれ、というかマジモンで落ち着け、なんか息荒くない?というか、なんか脱いでいないか?ちょっと、落ち着いて、いやまじで怖いって。怖い怖い怖い怖い怖い怖い。」

雁夜「ウフフ、怖がってるガルッチも可愛いんだね。」

ガルッチ「いやちょっと!?一応言うけど、エンドにどう言い訳を!?」

雁夜「大丈夫、エンドもまとめて美味しくいただくから。」

ガルッチ「やめい!ストップストップストップストップストップ───」

雁夜「いただきま─────キュー………。」

 

あれ?気を失った?

 

こいし「危なかった………、お兄ちゃんを襲おうなんて、十年早いわよ。雁夜。」

ガルッチ「助かった、こいし…………?あれ?胸は?」

こいし「えへへ、イリヤちゃんに頼んで、男の娘になったの。」

ガルッチ「まさかの男体化!?」

こいし「だって、狡いんだもん。あのBL同人誌を見て以来、私もやってみたいんだもん。」

ガルッチ「いやちょっと、こいしにはふたなりがあるでしょ?別にそれでも……。」

こいし「そうじゃなくて、同じ男の娘同士のセックスしたいなぁって。」

ガルッチ「OH MY GOD…………。」

こいし「お兄ちゃんだって、気持ちいいのは…………好きでしょ?」

 

そこ、痛いとこ突いてくるな。って、あれ?動けない?ちょ、それどころか滅茶苦茶ムラムラしてきたんだけど!?

 

こいし「えへへ、ここも準備万端のようね。♡もうお兄ちゃんには、私の無意識には逆らえないのだ。♡♡♡♡」

ガルッチ「も…………もしかして、犯されるんですかァァァァァ!?////////////」

イフ「YES YES YES.OH MY GOD……………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチ「うにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!♡♡♡♡♡♡♡////」

 

そのイカされたガルッチの声は、城中に響くが誰も聞いてなかったという。

 

-to be continue⇨-

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フラン「私も混ぜなさい!♡♡」

イリヤ「お兄ちゃんを逆輪姦するのだぁぁぁぁ!!♡♡♡」

ガルッチ「2人もかよ。(^o^)」

イフ「頑張れ、贋作王。精液の貯蔵は十分か?」

ガルッチ「なぜ贋作王!?あと精液に関しては大丈夫だから!」



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第9-11章 ビーストモードとモンスターモード

-コートクレアス城-

 

レイン「…………ガルッチ?」

ガルッチ「( ^o^)」

レイン「…………何があったんだ?」

イフ「聞かない方が良い。」

 

まぁ原因は、文字通りフラン達だった。結局のところ、男の娘化したフラン達は、ガルッチを犯しまくった挙げ句、女体化にさせてボテ腹になるぐらい精液をぶちまけられた為、今のガルッチは放心状態となっていたのだ。

 

イフ「まぁ、仕方あるまい。もう一人の人を起こそう。」

レイン「もう一人?」

イフ「おいジャック、起きろ。」

クリムゾン「ふぁぁぁぁぁ…………、久々だなここ。」

レイン「ぬぉ!?」

クリムゾン「おう?もしかして、ガルッチが言ってた未来のスタンドのイフか?」

イフ「ああ、こうやって面を向くのは初めてだったな。今は、ガルッチのスタンドと同時に、一人の人間だ。」

クリムゾン「なるほどな。まぁ、よろしく。イフ。」

 

今イフが話し掛けてるのは、エンドの友人で今はガルッチの裏人格のジャック・クリムゾンだった。クリムゾンが人格として出てくるのは、決まって右眼の色が蒼から赤に変わることだった。今はサイドテールの髪型なのだが、実際にはウルフカットに変わるのだ。まぁ、それほど印象が変わるというわけだ。

 

クリムゾン「つうか、彼奴どんだけ掘られてんだよ。正直ここまで行くと、もう正気の沙汰じゃねえな。完全に性別が歪んでしまうな。」

レイン「もう彼奴、女として生きた方が良いんじゃねえか?」

クリムゾン「却下だ。彼奴が女としてなっちまったら、いよいよ侵食しちゃうって奴だ。」

レイン「侵食?」

イフ「どういう事だ?」

クリムゾン「実は、しばらく人格のままだったとき、何で女体化になったのか原因を探ってたんだ。そしたら、なんて事のない。有り得たかもしれねえもう一人のガルッチがいたんだ。」

レイン「もう一人の?」

クリムゾン「ああ、しかもどういう事か、彼奴もまた肉体そのものを失ってな。仕方なく居座ってるってやつだ。」

 

-ガルッチの精神世界-

 

ガルッチside

 

???「大丈夫?もう一人の"私"。」

ガルッチ「ん?誰?」

 

あれ?この子、今まで居たっけ?何でこんな子が?

 

???「そっか、あの時は全く見えなかったんだよね。んじゃあ、初めましてだね。」

ガルッチ「初めまして………?君は、誰なの?」

???「私?私は、貴方。有り得たかもしれない、もう一つの可能性の貴方。後は分かるわよね。」

ガルッチ「………『ラーク・バスター・ガルッチ』、か。しかも、女の子の。」

???「そっ、でも同じ名前だとなんか不便ね…………。何か名前無い?」

ガルッチ「無茶降りするな。ガル子というわけにも、いかないし。」

???「そうよねぇ…………。あ、それならヴィーナスは?」

ガルッチ「却下、何オリンポス神の名前にしなきゃならんのだ。イシュタルは?」

???「駄目、私あのポンコツでツンデレな女神様嫌いだもん。」

ガルッチ「はぁ………。まあ同感だな。んじゃあ………、ラクトはどうだ?」

ラクト「いいね、それにしよう!」

 

滅茶苦茶はしゃいでるな。しかし、何で僕の精神世界にいたんだ?

 

ガルッチ「なぁ、ラクト。どうやって僕の精神世界に来たんだ?」

ラクト「うーんとね、ガルッチが爆発魔法を使った際に、偶々魔力の強い人が感じて、その中に精神も魂も入り込ませて、しばらくのあいだ、魔力の接種をしながら生きながらえていたの。」

ガルッチ「肉体はどうなった?」

ラクト「…………死んだわ。じゃなきゃ、貴方を女体化させて、鳳凰ちゃんとアラヤちゃんを産んでなかったわ。」

ガルッチ「…………なるほどね。」

 

つまり、何らかの理由で肉体が死滅、が運良く精神と魂が無事で途方に迷っていたら、偶然爆発魔法を放った僕に憑依し、居座ってるって訳か。

 

ガルッチ「だが、何で今更僕の目の前に?」

ラクト「うーん、魔力が溜まったからかな?フラン達や未来とセックスしたお陰で、濃厚な魔力の精液を十分摂取したからね。」

ガルッチ「マジかよ………。」

ラクト「それに、お尻から精液を出してくれるなんて、もう最高っ!すごく気持ち良かったわ!」

ガルッチ「……………淫乱だな、君って。」

ラクト「えー、でもこう言う可能性もあるんだから、仕方ないんじゃ無いの?」

ガルッチ「それはそれでどうかと思うんだが?僕的に、否定したくなるんだが………。」

ラクト「でも、そういうものよ。可能性って。」

ガルッチ「だよなぁ………。」

 

全く、淫乱な僕って本当にあり得ないけど、だが根本的な部分はいっしょだろうな?

 

ラクト「安心して、根本的なとこは全く変わってないわ。星の勇者だって事は事実無根だからね。まぁ、今はもう死んじゃったけど………。」

ガルッチ「どうしてまた?」

ラクト「なんかのチーズに当たって即死しちゃった。♡(ゝω・)」

ガルッチ「お前の死に方メイヴかよ!?」バシンッ

ラクト「あふっ、もっと叩いて下さい。♡」

ガルッチ「Mですか!?あんたは!?」

ラクト「ええ、私淫乱ドMです。」

ガルッチ「自慢持って言うな!」

 

もう、訳が分からんよ。もう一人の僕、いやラクトは淫乱ドMってどういうこっちゃな……。

 

ラクト「あ、因みに死ぬ前はお兄ちゃんと同様、フラン達と結婚してたわ。もう3人とも王子様って感じで、ショタコンの私もメロメロ~。」

ガルッチ「やっぱり、いるんだ。フラン達の男体化。」

ラクト「うん。勿論よ!」

ガルッチ「まっ、恐らくはショタではあると思うんだが、今更だけど何でロリに巨乳?(嫌じゃ無いけどさ。)(・_・;)」

ラクト「え?そりゃ勿論、私の生前の肉体だもん。」

ガルッチ「そうなんかよ………。」

 

もういいや、とりあえずこの話は切り上げるとしますか。女性の僕と話ができるなんて、夢のようなものではあるんだが──────

 

ジャック『おいガルッチ!何時まで寝ていやがる!!』

ガルッチ「どうした!」

ジャック『獣畜生の相手をしてんだが、なかなか厄介なんだ!はよう、チェンジを頼むぜ!』

ガルッチ「分かった!」

ラクト「ねぇ、ガルッチ。」

ガルッチ「?」

ラクト「…………頑張って。♡」

ガルッチ「安心して、もう負けなんて、許さない。」

 

-ガルフォード城 外-

 

『■■■■■■■■■■■■!!!!!』

ガルッチ「そらよ!!」

『グフォ!?』

レイン「ガルッチか!?」

ガルッチ「あれで分かるって、凄えなレイン。」

 

さて、この獣畜生って事は暗殺者だな。

 

ガルッチ「獣には、獣ってね。ただし、雷狼竜『ジンオウガ』だがな!!『ビーストモード』!!」

『!?』

レイン「何!?」

フラン「わーい、久しぶりのビーストモードだ!」

イリヤ「よーし、このまま殺っちゃえ!ビースト!」

 

ホント久々だな、このモード。頭には角、尻尾も生え、両腕には青く光り、そして回りには雷光虫がふよふよと現れてる。どうやらビーストモードになると、決まって雷光虫が召喚されるようだな。

 

『貴様、何故俺と同じようになれる?』

ガルッチ「何でって?詳しくは分からんが、目には目を、歯には歯を、獣には獣ってね。因みに、気を付けろよ。僕のジンオウガは、"素早いからな"。『超帯電モード』!『■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■!!!!!!』」

レニ「ガルッチさんの真上から雷が!?」

セノア「しかも、何なんですか!?この咆哮は!?」

こいし「雷狼竜『ジンオウガ』。無双の狩人とも呼ばれている、牙竜種よ。」

セノア「知らないですよ!?」

ガルッチ「行くぜ。」

 

sideout

 

獣の暗殺者の目には追いつけ無いほど俊敏に動き、ガルッチの攻撃が炸裂した。

 

ガルッチ「火雷!」

『は、早い!?』

ガルッチ「もういっちょ!震雷!」

『ぐっ!?』

 

さすがのチラホラ見ていたもう一人の暗殺者は黙っておらず、援護しはじめた。

 

ガルッチ「そーら………なっ!?」

???「今よ!」

『オラァァァァァ!』

 

攻撃が封じられたのを油断したのか、獣の暗殺者は食いかかろうと襲いかかる。だが、そんなんで終わるガルッチではなかった。

 

ガルッチ「ハッ!」

 

一つの手段である、金的狙いだった。

 

『キャイーン!?』

???「えぇぇぇぇぇ!?」

ガルッチ「ちょいとでも封じたと思ったか?間抜けェ!」

 

何かに縛られてたはずの両腕は、既に解放されていた。

 

ガルッチ「まぁぶっちゃけ、これで終わるのも癪だな。ついでだから、このモードを使わせてもらうぜ…………。ただ、このモードに入ったら、僕自身がどうなるかさっぱり分かんねぇ。だから念押しで言わせて貰う。死ぬなよ?」

???「ちょ、あれよりヤバいのあるの!?」

ガルッチ「……………完全生命体『デストロイア』、宇宙の破壊神『スペースゴジラ』、古代怪獣『EXゴモラ』。俺に、力を!『モンスターモード』!!!」

 

『デストロイア! スペースゴジラ! EXゴモラ!怪獣男の娘!開眼!』

 

ガルッチの姿は一変し、怪獣姿になった。いや、正確には、デストロイアの翼が何枚も生え、右腕から爪らしきものが現れ、デストロイアらしい姿になったのだ。

 

3人「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?お兄ちゃんが、怪獣娘になっちゃったァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!」

ガルッチ「いや、娘ちゃう。そこは男の娘にして欲しい。」

レイン「そこっ!?」

ガルッチ「さぁ、見せてやるぜ。怪獣達がくれた力を!『コロナビーム』!!!!」

 

危険察知をした獣の暗殺者は、瞬時によけると手から一閃のビームが放たれ、城門そのものを吹っ飛ばし、遠くのとこまで大爆発を起こした。

 

『え?』

???「……………嘘。」

ガルッチ「…………………………なんでさ。」

 

さすがの想定外だったのか、コロナビームを放ったガルッチでさえ、あの威力には驚いていた。

 

全員「( ゚д゚)ポカーン」

 

恐らく向こうも、何があったのか理解できない状態に、陥っているであろう。

 

???「えーっと、そこの貴方…………。こ、今回は一旦引くので、み、見逃して?私、あんなの食らいたくない。」

『俺も、マジで恐い………。マジで、今回は見逃して。いやまじでお願いしますまだ死にたくない。』

ガルッチ「……………いいよ。」

???「有難う御座います!私タルマ!バイバイ!」

レイン「……………ガルッチ。」

ガルッチ「言いたいことは分かる。僕とて、これは分かんなかった。正直調子に乗って使いまくるようなもんじゃないってのが、よう分かった。もうこれ、切り札として使うことにするよ。うん。」

レイン「そうしてくれ、あんなの当たったら流石の俺でも死ぬわ。」

 

ガルッチでさえ想定できなかった、コロナビームの威力。しかし、ガルッチが放ったコロナビームは、まだ弱い方。本気でやってしまえば、相当ヤバい事態となってしまうだろう。

 

 

『モンスターモード

 

 

スペースゴジラとEXゴモラの能力を持ち、見た目を完全生命体『デストロイア』の姿へとなるモード。威力とかは、調整次第では、恐ろしいことになる。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらくして………。

 

『~♪』

 

ガルッチ「…………凄い、これが破軍歌姫(ガブリエル)の力。」

フラン「なんだか………、うっとりしてくる。」

こいし「この音楽、凄すぎる…………。」

 

未来が送ってくれた映像の中に、破軍歌姫(ガブリエル)の能力にうっとりしていたガルッチ達。が、どうやらあの力はまだまだこんな物ではなかったようだ。

 

ガルッチ「…………凄いな。だが、『覚えたぞ』。これを、エリザベートの宝具とミューズの力が加われば、強大なものになるかもしれない。」

イフ「エリザベートか………、あれは音痴ではなかったかな?」

ガルッチ「あくまで、あの子自身が音痴であって、夢幻召喚の場合は本人の歌声頼りになるんだ。まぁ、使用は避けていたけどね。僕はどっちかというと、雄叫びを使って吹っ飛ばしてたし。」

イリヤ「そういえばそうね………。じゃあさ、次使うとき、歌ってみたら?」

ガルッチ「……………そうだな。」

雁夜「ガルッチが歌う姿か…………、あまり想像できないな。」

レイン「ん?俺の美声が聴きたいのか?」

全員「結構です。」

 

お前が歌ったら、エリザベート並みに酷い事になりそうなんだけど。そんな目をしていた。

 

レイン「しかしよ、ガルッチ大丈夫なのか?」

ガルッチ「何が?」

レイン「クリムゾンから聞いたんだが、お前の中にもう一人のお前に侵食されてんじゃねえかって言ってたぞ?」

ガルッチ「………あー、ラクトの事か。」

フラン「ラクト?誰なの?」

ガルッチ「もう一人の可能性を持った僕さ。そして、女体化の原因となった子でもあるんだ。どういう訳か謎なんだが、あの子の肉体そのものが死滅してしまい、彷徨ってたところ、あの時ブチ切れて爆発魔法を使ったときに憑依してたらしいんだ。」

レイン「なるほど、そのラクトって奴が、ガルッチの中にいるって訳か。」

イリヤ「そうだったんだ。」

ガルッチ「しかも、そのラクトなんだが、僕の髪の色と違ってあっちは『ルビーレッド』色で、目の色も『コスモス』色だったんだ。」

こいし「なるほどね、だからお兄ちゃん女体化出来たのか。」

ガルッチ「今は魔力が戻って、姿をみせられるようになったから、後は人格として出るか否かだな。」

アラヤ「母さんの………、一度聞いてみたい。」

ガルッチ「いつか出ると思うな。」

 

とまあ、そんな会話をしている内に手紙を書き終えた。

 

 

『演奏を聴かせて貰いました。ここまでうっとりする曲は初めてでした。まだ、切り札は残してあるっぽいですが、その力、『覚えさせて』貰いました。今度その力を使うときは、エリザベートの宝具とミューズの力を合体させた曲を奏でたいと思います。

 

 

 

ps,

 

 

 

獣の暗殺者が侵入したときに使用した、ビーストモードとモンスターモードです。

ビーストモードの姿は、雷狼竜『ジンオウガ』の姿で、僕としても好きな竜です。

モンスターモードの姿は、完全生命体『デストロイア』の姿なのですが、一発コロナビームを放ったところ、ここまでの威力が出ました。僕が言うのも難ですが、あの威力は滅茶苦茶引きました………。

しかもみんな( ゚д゚)ポカーンとしちゃってるし、敵味方関係なしに怖がっちゃったよ!?

ぶっちゃけ、使う場所を間違えたので、今後は場所を選んでから放とうと思います。

ゴジラってスゲー( ゚д゚)…………。』

 

 

-ガルッチの精神世界-

 

ガルッチside

 

ラクト「お疲れさま、ガルッチ。」

クリムゾン「んで、此奴はどうすんの?因みに言うが、もしお前が性別すら捨てちまったら、もう戻らなくなっちまうぞ。」

ガルッチ「あー、その事なんだけど…………。もう僕的に、男とか女とかどうでも良くなっちまったんだ。」

クリムゾン「はぁ!?」

ガルッチ「というよりだ。僕はあくまで男として貫くけど、もう男らしさとか少ない。代わりにジャックは、僕より男前、ラクトは愛らしい女の子。ぶっちゃけ僕はその中間あたり。つまり男の娘ってやつだ。」

クリムゾン「………んじゃあ、お前はあれか?男ではあるが、もう男の娘として生きていくって奴?」

ガルッチ「そう言うこと。」

 

正直ここまで来ると、性別的にどうしよもないし、かといって女性として生きるってのも無理もある。ならばもう、クリムゾンの人格が出た場合男で、ラクトの人格なら女、ガイアは…………。

 

3人「チラッ|ω・)」

ガイア「…………我は気にしてないぞ。スタンドで話すことが出来るし。」

 

んじゃあ除外か。

 

クリムゾン「分かった分かった。んじゃ、ガルッチが男だったら俺と人格交代できて、んでガルッチが女だったらラクトって事でいいな?」

ガルッチ「うん。それでいいよ。」

ラクト「うーん、今まで出てこなかったから、どうやって登場しよう……。」

ガルッチ「むう………、悪いタイミングじゃなければいいよ。」

ラクト「あ、それならガルッチさんが女体化してかつ3人とセックス中の時に割り込んで────」

ガルクリ「おい馬鹿それはやめろ!?」

ガイア「………今日もガルッチの精神世界は平和でした。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ついでながら、僕の精神世界の出来事の映像も収録してますので、見てください。』

 

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第9-12章 捕虜との話

ここから話が結構飛びます。

全王神「無計画過ぎるだろ………。」

いや、急展開って書いてるから、一応大丈夫でしょ。




-コートクレアス城 捕虜がいる部屋-

 

???「いや~…………、冷たい床!太い鉄格子!残念なご飯!目付きの悪い牢番!って言うのを想像してたんだけどな~………。」

???「いやいや、順応しすぎでしょ。」

 

レインが戻ってきたのは夕方、その時に3人の捕虜が捕らえたという報告があり、早速見張りをやることになった、ガルッチと村正。

 

ガルッチ「どうだった?僕が作った料理。」

???「凄く美味しかったです。」

???「おい、罠とか入れてねえよな?」

ガルッチ「疑り深いな。僕がわざわざ真実薬を持った料理とか作るか?というかそんなんやったら、とある料理人がキレるわ。」

???「………確かに、お前そんな外道な事やらねえよなぁ……。」

ガルッチ「外道な事ではないが、邪道な事はするぞ。」

???「変わんねえだろ!?」

村正「まぁまぁ、シングさん、落ち着いて下さい。」

???「でも、何でこんな人らが?」

ガルッチ「あー、それは………。」

 

そんな話をしていたら、レインとシェルファが入ってきた。

 

レイン「よう、元気にしてるか捕虜共!」

ガルッチ「せめて優しく開けてくれ、直してるこっちの身になれ。」

レイン「お前がいうことか。あのコロナビーム、マジモンでビックリしたからな?」

ガルッチ「しょうがねえだろ!?あんな威力出るなんて、想定外だぞ!?」

セイル「あれ、貴方が放ったのですか…………。」

ジュンナ「恐かったです……………。」

ガルッチ「マジですみませんでした。_| ̄|○」

 

とは言え、想定外なのは事実。正直シャンドリスの方も、見ていたらしく、あちらも驚愕するほかなかった。

 

レイン「まぁ良いとして、結構いい部屋だろ?生活に必要な物は、ガルッチの力で一通りそろえておいた。本とか適当に運び込んどいてるから、上手く暇潰ししてくれ。」

シェルファ「フォルニーア様とどんな形であれ、決着がついたら必ず解放します。どうか、それまでご辛抱下さい。」

シング「はっ!こ、此方こそ!お世話になります!」

ガルッチ「あんた、一応捕虜なんだから、もうちょっと捕虜らしいこと言えんのかよ……。」

レイン「そうそう、捕虜らしく大人しくしろよ?俺達は明朝に出陣する。その代わり、ガルッチ。」

ガルッチ「分かってる。前回の件もあるし、大人しくするよ。あれはどう見ても人外……いや規格外の人外に対して使う手段だわ。」

レイン「確かにな。俺だったら、絶対やられる自信たんまりあるわ。」

セイル「レインさんでも!?」

レイン「いやだってな?この知られざる天才剣士の俺が、此奴に負かされたんだぜ?ぶっちゃけジュンナが放った魔法より、此奴の力にはめっちゃ割れるんじゃねえかって、ヒヤヒヤしたんだからよ。」

ジュンナ「………納得です。」

村正「納得するんだ………。」

セイル「…………まぁ、次の戦場………お気を付けて。」

レイン「ご忠告どうも。確かに、ジョウの戦歴は大したもんだからな。通称『不敗の神将』だとか…………。聖戦の英雄王の再来……………とか。」

ガルッチ「…………最古の英雄王ギルガメッシュでも、有名でもあるからな。名前は確か………。」

 

────『ジョウ・ジェルヴェール』

 

ガルッチ「出会いたい気持ちがあるとは言え、今回は出陣無理だしな。レインはどう思う?」

レイン「くだらない。証人のいない伝説なんていい加減なもんだ。語られる度に、誇張されて、真偽なんて解りゃしない。」

シング「ッ!」

セイル「シングさん!」

 

少しの間に、ピリピリとした空気が漂った。だが、それを止めたのは、ガルッチだった。

 

ガルッチ「すまない、レインは伝説を信じないタイプなんだ。実際僕も、この世界に聖戦なんて知らないし、どうでも良いと思ってる。だが別に貶してるわけじゃないんだ。傷付いたのなら、謝る。」

レイン「………お前もお前で、俺の心読むなよ。まぁ、お宅の上司を甘く見ている訳じゃないさ。気を悪くしたのなら、謝る。」

セイル「いえ、此方も気遣いに他意はありませんよ。貴方を侮ってはいません。出来れば戦いが避けることを願ってます。俺達は大人しくつかまってるんで、良い結果を期待していますよ。」

レイン「その言葉は信用するが、一応滞在中は行動を縛らせて貰う。この部屋一帯にガルッチと白野、俺が作った超強硬な結界は張って置いた。結界に対してのあらゆる物でも無効化出来る優れ物だ。それに、こう見えてもガルッチが開発した部屋でもあるんだ。もし暗殺者が来たとしても、様々なトラップも仕掛けてあるし、仮に突破したとしても、ガルッチと村正の手で瞬殺出来る。」

ガルッチ「おい、吹かしすぎだ。強敵なら話は別だ。瞬殺とまでは行かないが、全力で倒す。」

シェルファ「私もレインに同行するので、直接お世話は出来ませんが、どうぞごゆっくりお過ごし下さい。それでは。」

 

2人が部屋から出ると、2人はベットのところに、ジュンナは少し考え事をしていた。

 

ガルッチ「シェルファさんの事、気になるのか?」

ジュンナ「ええ、何だか凄まじい魔法が掛かってるみたいで………。」

ガルッチ「…………いずれ、シェルファさんにも教えるつもりだ。一度この世界にいない者ではあるが、信頼し合える(愛する)人に手紙を送ってるんだ。すると、その人と共にする者達(ハーレム要員)の一人から手紙が来たんだ。」

ジュンナ「ッ!だったら────」

ガルッチ「だが今じゃ無い。本当にその時が来るときは、おそらく…………シャンドリスの結果。そして、サフィールを如何するか、だ。僕的に、もし改心の余地があれば、仲間に加えてあげたいぐらいだ。」

 

そんなこんなで、ガルッチは投影魔術を使い、空で作った花を、ジュンナにつけた。

 

ジュンナ「これは?」

ガルッチ「僕の好きな花、百合という物だ。と言っても、造花ではあるけどね。消えないようにしてあるから、安心してね。」

ジュンナ「ありがとう御座います………。」

セイル「ガルッチさん、花が好きなんですね。」

ガルッチ「まぁね、特に桜が好きかな。」

シング「サクラ?」

村正「桜って言う花があってね、私達の世界にある花なの。」

ガルッチ「村正と出会ったのも、桜だったよな。」

村正「そうそう。私にとっても、ガルッチさんにとっても、思い出の花でもあるから。」

セイル「何だか、運命を感じますね。」

ガルッチ「まぁ、結局は愛人関係だがな。もう僕は結婚して、15人の子を持った父親だからな。それでも、やっぱり僕は、愛に渇望してる。」

ジュンナ「ガルッチさん?」

ガルッチ「……………もしかして僕、未だに不安なのかな。どれだけ人を愛しても、優しくしても、抱かれても、それでも満たせないなんて…………。歪み過ぎたせいで、もう解らないな…………。」

 

少しうわの空となったガルッチだが、セイルが声を掛けた。

 

セイル「あの、ガルッチさんの生まれ故郷ってなんですか?」

ガルッチ「ん?」

セイル「俺少し気になってて。見た目的に、サンクワール出身でも無さそうですし、あまり知らない花のことも知っていましたし。」

ガルッチ「……………ちょっとどころか、滅茶苦茶複雑だぞ?しかも、ここに来るまでの経歴を話すとなると、長くなっちまうし………。」

シング「良いんじゃねえのか。お前が、それだけの技術を持ったのか、知りてえしな。」

ガルッチ「…………解った。んじゃあ、先ずは─────」

 

そしてガルッチは、此までの経歴、自身の過去を語った。最初は自分が虚王魔神だったときの事、ロストエンドの時の頃、ガルッチという名を持ち、ルッチと共に父親と母親を殺してでも旅立った時、道中で色々な事をしたとき、学生となりて様々な友人が出来、フランとレミリアと出会ったとき等、色々語った。

その時のガルッチは、どこか楽しそうで、どこか寂しいところが見えた。だが……。

 

ガルッチ「くしょん!」

ジュンナ「大丈夫ですか?」

ガルッチ「大丈夫。(未来………、何か言ったかな?こればっかりは、敏感なんだけど………。)」

村正「アハハ………。(^^;)」

 

未来さん、聞こえてると思いますよ。

 

セイル「しかし、驚きました。ガルッチさんの生前って神様なんですね。」

ジュンナ「でも、なんでそれが分かったのですか?」

ガルッチ「全王神と出会って、教えてくれた。此聞いて、僕の人生何だったんだろう、生きた意味あったんだろうか、訳が分からなくなって泣き出したしな………。まぁ、今は全王神を受け継ぎ、そして改めて決意したよ。自分が何者であっても『この世の全ての刃(ラーク・バスター・ガルッチ)』として生きると決めたんだ。今更後悔しても面倒だしな。」

シング「『この世の全ての刃』か…………。」

村正「こうなったら、もうどうすることも出来ないわよ。この子の鞘は、全くと言ってもないから。ううん、最初から見つからないの。折られたかと思えば、また戻り、錆びても、取れちゃうし。それを支える鞘って難しいのよ。フラン達だって、大半は受け止められるけど、一人で暴走しちゃうからねぇ………。」

ガルッチ「なんか、ごめん。」

セイル「でも、確かにガルッチさんってレイン以上に切れ味とか───」

ガルッチ「やめとけ、それ以上言うと、レインに何かされるぞ。」

 

そんなこんなで、色々な話とかで盛り上がっていた。

 

ガルッチ「…………シングさん、心配なのか?」

シング「当たり前だろ、もしこのまま戦を起こしちまったら、如何すれば…………。」

ガルッチ「彼奴は戦なんか起こさないよ。」

シング「何?」

ガルッチ「気付いてない?何で今まで立て札で巫山戯たメッセージとか、手紙であっかんべーの絵を書いたか。あれは警告なんだよ。」

シング「警告?」

ガルッチ「そう、警告さ。もし本当に戦をするのなら、此方も全力で倒すって決めてるんだ。じゃなきゃ、ここまでやってこんなに良い部屋で過ごせるわけないだろ?」

シング「……………。」

ガルッチ「安心しろ、僕はレインに全面的に信じてる。それに、僕には見える。シャンドリスとサンクワールが、同盟を結ぶという結末が。」

シング「だったら………、良いんだが。」

セイル「まるで、予知夢みたいな言い方だな。」

 

予知夢か。そう思っていたら、ジュンナが読んでいた小説から何らかの魔力を感じた。その小説の中から、何故かレインらしき特徴が聞こえた。

 

ガルッチ「え?おいジュンナ、青い魔剣の黒衣の若者って………。」

セイル「いやまさか、ただの創作小説でしょ?」

ジュンナ「ううん、それぞれ日付が書かれてるし、娘の体調とか一連の話に関係ない日常のこともあるの。多分これ、子供が見た夢の話と親が綴った日記…………だと思う。」

セイル「ぐ、偶然だよジュンナ。夢の話なら尚更だ。予知夢だとか千里眼とか知らないけど、そんなの…………。『人間が使える魔法じゃ無い』。」

ガルッチ「…………人間………だったらな。」

セイル「え?」

ガルッチ「……………おそらく、シェルファも気付いてるはずさ。だけど、黙ってて欲しい。例え何者であっても、シェルファはレイン、ヤバくなれば僕らが助ける。」

 

ガルッチは、シェルファが持っていた魔力には気付いていた。それは人間では有り得ないほどの魔力、おそらくシェルファは『人間』とはかけ離れた存在。その魔力は平均値的に魔神と魔法使いの中間、『魔人』並み。つまりシェルファの正体は──────

 

『~♪』

 

ガルッチ「レインからだ!」

 

『ピッ』

 

レイン『よう、同盟は成ったぜ。遅くなったな。早く捕虜達に伝えてくれ。』

ガルッチ「そうか、分かった。聞いたか、3人とも。同盟は成ったぞ!」

セイル「って事は、つまり!」

村正「貴方達を解放します。♡」

 

 

 

 

そして…………。

 

ザルツ「ジュンナちゃん!」

セイル「ザルツ久し振り!」

ザルツ「おい、離れろセイル!!お前はお呼びじゃねえ!!」

ジュンナ「お兄ちゃんに酷いこと言った…………。」

ガルッチ「…………ザルツさん、こんな小さな女の子に言われて恥ずかしくないの?」

ザルツ「ジュンナちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!!!誤解だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」

ガルッチ「お前はロリコンか………。(僕もだけど。)」

 

無事、シャンドリスの捕虜を解放し、4人とも再会を喜んだ。ジュンナはガルッチの後ろでジト目で、ザルツは暴走しまくっていた。

 

ガルッチ「とは言え、本当に同盟が成ってよかった。」

イフ「ああ、お前は知っていたとは言え、不安だったのだな。」

ガルッチ「ああ、だがいまいち気になることがあるんだ。」

イフ「?」

ガルッチ「なぁ、ザルツさん。ヴェルバー・バルロッサっていう奴は知らないか?」

ザルツ「ヴェルバー?知らねえなぁ、なんだ其奴。」

ガルッチ「実はというと、此奴を探してるんだ。どうやら彼奴は、この世界を破壊しに来てるらしい。」

4人「!?」

ガルッチ「さすがのザーマインでも、彼奴を相手にすれば、下手すりゃ滅びる。それだけ危険な奴なんだ。」

ザルツ「すまねえ、其奴は知らねえ。」

ガルッチ「そうか、分かった。何か分かったら教えてくれ。」

 

どうやらまだ、バルボッサの情報はまだ無いらしい。今何をして、何の破壊をしているのか、未だに不明だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-???-

 

一方………

 

バルボッサ「全く、俺は破壊担当じゃねぇってのに何でやらなきゃならねえんだ。そこは別の人がやる方だろう。」

 

とある場所のところに、ぽつんとひとりただずん出る人物が一人。バルボッサは、何処かのところで破壊工作をしているはずにも関わらず、何もしていなかった。

 

バルボッサ「あーあ、あんなとこに所属したのが間違いだったかなぁ…………。そもそも俺、強い奴と戦いたくて『星の勇者を阻む者』になったってのに………。畜生、失敗しちまったぜ!!でも命令は聞かねえと駄目なんだが、やっぱり誰かと戦えるってのがねぇと………。」

 

そんなこんなで考えていたら、あることを考えた。

 

バルボッサ「お、そうだ!そういや、ガルッチ達はこの世界に来てんだったな!彼奴ら確か強い力を持ってるはずだ!そうと決まれば、こんな物吹っ飛ばす!!善は急げ!Let's Go!!!」

 

そして、バルボッサが操作していた機械をぶっ壊し、愛用している剣『復讐を誓いし暗黒の剣(エクスカリバー・ディストピア)』とハルバード『血に塗れし強者の戟(ブラッディカリス)』を持ち、その場から離れた。

 

っておい!それで良いのか!?

 

バルボッサ「うるせー!こんな地味な作業やってられるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

時文読むなよ!?っていうか、こんな『星の勇者を阻む者』で良いのか!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-とある戦場-

 

ガルッチside

 

ガルッチ「なぁレイン、何で僕を女体化してって言ったんだ?」

レイン「ああ、今回行くべきとこだし、決着ぐらいさせたいしな。」

ガルッチ「……………サフィールか、確か彼奴ザーマインの亡命を断ったとか。」

 

改めて思うと、信じがたいな。あのサフィールが、亡命を断るなんて………。

 

レイン「まぁ、疑いたくなるのは事実だしな。」

ガルッチ「そりゃあそうさ。だが、そうなれば………。」

レイン「分かってる、お前の場合あの改心した奴を仲間として引き入れたいと思ってんだろ?」

ガルッチ「ああ。だが、まだ決まってない。もし以前のままなら…………。」

レイン「いや、あの敗戦でなんか変わっただろうな。それに今回は、お前にも協力して欲しい。」

ガルッチ「………戦場でもか?」

レイン「ああ。あのモンスターモード以外ならな。」

 

それは悪かったって。

 

「何者だ!何用でここに来た!」

レイン「今夜は冷えるな、こんな晩にお勤めご苦労。俺はレインという者で、ここの城主にちょっと話があるんだが。」

ガルッチ「僕も同じだ。入れてくれないか?」

「はっ、はい!」

 

しかし、シェルファさんが眠ったって事は、何か目覚めようとしてるのか………。だったらその前に、やるべき事やっておこう。

 

 

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第9-13章 サフィールの決断

-グレートアーク城-

 

ガルッチside

 

レイン「よう。」

ガルッチ「ご無沙汰だな、サフィール。」

サフィール「ん?誰だ?其方の者は?」

ガルッチ「おいおい、忘れたか?レインと一緒にいた、女の子に見えた男の娘だ。今は正真正銘女だがな。」

ルディック「そんなことより、身体検査はしただろうな?」

サフィール「よせ、ルディック。剣は門番に預けたと報告を受けたのでは無いか。ただ、何故か5つの剣は何故か重かったって報告もあったが………。」

 

あ、多分それ僕のだわ。

 

サフィール「お前も剣を外せ。二人で話し合いしに訪れた者を、武装して迎えては礼が欠く。それに、あの2人が丸腰でも我々の剣など通じんよ。特にあの者は、化け物級だ。」

ガルッチ「否定が出来ないってのが、ちょっとあれだな………。」

サフィール「皆も引き上げてくれ。ああ、出来れば我々にも飲み物と軽食頼む。」

「は………はい……。」

 

…………マジモンで変わってやがるな。驚いたな。

 

サフィール「しかし、驚いたぞ。まさか敵の本拠地に軍の最高指揮官と贋作王と名乗った者が来るなんて思わなかったぞ?」

ガルッチ「ザーマインの配下を追っ払ったって話を聞いた。」

レイン「ああ、あのガノアを追っ払うとはな。」

サフィール「ああ、亡命を持ちかけてきた。」

ガルッチ「以前のあんただったら、是非ともそうしてたはずなのに、よく断ったな。」

サフィール「いや、例え持ちかけても断ってたはずさ。」

レイン「というか、帰さずとっ捕まえて交渉材料にすりゃよかったのに。」

サフィール「ハハハ、耳が痛いな。」

ガルッチ「まっ、決裂したらそのガノアって奴を残酷な殺し方するけどな。」

ルディック「えげつない事を………。」

 

裏切る奴は死あるのみ。慈悲はない。

 

サフィール「皇帝達にはとんだ無礼を働いた…………、反省している。」

ガルッチ「…………本心のようだな。どうやら、本当に改心したのか。」

レイン「のようだな。」

サフィール「態々そんなことを確かめに来たのか?」

ガルッチ「そんなわけじゃ無い。」

レイン「………単刀直入に言おう。『和解』する気はないか?」

サフィール「……………本当に単刀直入だな。( ゚д゚)ポカーン」

ガルッチ「此方にも貴族出の奴等がいるんだ。身内の殺し合いは、出来れば避けたい。」

サフィール「降伏を望む者は引き留めないが、私はあくまで戦うつもりだ。」

ルディック「私もだ!!」

 

おいおい、そこはそうなのかよ。(・_・;)

 

レイン「ルディックだったか?あんたなかなかの腕だ。指揮の的確さは、ジョウ・ランベルクも認めている。」

ガルッチ「今のお前なら、きっと良い将になれる。こっちはまだまだ人材不足なんだ。どうかな?」

サフィール「……………ありがとう。お前達は一度も『降伏』という言葉を使わず、和解と言ってくれた。その心遣いと我らを救おうとする配慮に感謝している。」

レイン「……………疑ってるのか?」

サフィール「いや本気だろう?態々此方を謀る意味も無い。」

ガルッチ「んじゃあ何でそんなに死を急ぐんだ!!今の君は、変わったんだろ!?」

サフィール「いや、此でも考えたんだ。我々の元には、反王女派の者達が集結している。そしてその旗頭は先王陛下の遺書という最大の武器を以てしても、この有様だ。これを派手に一掃して叛逆者の末路を示せば、新たな反対勢力も生まれないだろう。ならば───」

ガルッチ「もう良い、大体分かった。だが、本当にそれで良いのか?少し贋作で先王陛下の遺書の文字を調べさせてもらったが、確かに本物だった。でも、僕はあくまでシェルファさんを王にしたかった。その理由は言えないが、一つの言葉を借りるなら、『運命』を感じたんだ。」

サフィール「運命?」

ガルッチ「そう、あの子は将来レインと一緒にいたほうがいい。きっと未来を変えてくれる。そう思えたんだ。まぁ、僕らがいるから確実に変わってるけどな。」

サフィール「…………お前って、変わってるな。」

 

ん?

 

サフィール「王女とか上将軍とかいるにも関わらず、そのような砕けた口調を言えるのは、レインだけだと思っていた。しかも、裏切りは容赦なく、このような改心した私を仲間として迎え入れてくれるなんて、早々いないはずだった。」

レイン「あーーーーー!!!!クソ!やりにくい!!!!というかなんだこの空気!!急にコロッと良い子ぶりやがって似合わねえんだよ!!悪役なら悪役らしくしてろ!」

ガルッチ「…………確かに、そうだな。っと危ない危ない。」

ルディック「ありがとう御座います。」

ガルッチ「いえいえ。」

サフィール「………フッ、違いない。我ながら全く似合わんな!」

ルディック「はははっ、確かにそうですね。」

レイン「へっ。」

ガルッチ「ハハハハハハ!今日は笑おう!今の内に笑っておこう!」

 

これも久々だな、こうやって別の人達と笑い合うなんて、絶対無かったかもしれない。

 

レイン「サフィール、俺は今でもお前が嫌いだ。だが、こうして話ができたのは、よかったと思ってる。」

ガルッチ「うん、出来れば戦いたくないが…………。」

サフィール「まっ、レインには同意だな。」

レイン「和平は結べなかったけど………、じゃあな。」

 

そして僕らは、この城を後にし、サフィールからレインに手合わせしたいと言うが、代わりに僕が引き入れた。

 

サフィール「そうだ。お前の名を聞いていなかった、名を何という?」

ガルッチ「そういえば、名乗ってなかったな。…………通りすがりの英霊使い、幻影の不死鳥、ラーク・バスター・ガルッチだ。覚えておけ。」

サフィール「…………ガルッチか、覚えておこう。」

ガルッチ「じゃあな。サフィール、ルディック………。今度は戦場で、会おう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして僕らは内戦を終わらせる為に、フラン達と共に戦場を駆け抜けた。フラン達は様々な宝具や技を使い、敵を圧倒していき、僕は途中で会ったルディックを無力化。そして遂に、サフィールのところに来た。

 

サフィール「来てくれたか、ガルッチ。」

ガルッチ「…………怖くないのか?死ぬのを。」

サフィール「いや、怖いさ。しかも化け物なのに何処か可憐で美しく、そして孤高なお前には特にな…………。」

ガルッチ「…………『投影開始(トレース・オン)』。」

 

投影したのは、未来が使用していた聖剣。名は秩序の庭園(コスモス)だったな。それを使用し、一振りでサフィールが持っていた剣を弾き飛ばし、その剣でサフィールを………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

刺さなかった。

 

サフィール「……………え?」

ガルッチ「期待通りの死をさせると思うか?僕は最初から、君を殺すつもりは無い。かつてお前のような人物がいてな。其奴は誰かの救いが欲しがっていた。だが、それをこなかったのを逆恨みし、復讐しようとしていた。そんな奴でも、改心してくれた。救いたい人がいれば、出来るだけ救いたいし、お前の罪は死んで償う訳にはいかない。ケジメをつけたいんだったら、『生きて』、償って欲しい…………。」

サフィール「…………………………お前は、ホントに変わってるな。我が決心を打ち砕いたお前の為に、私は降伏しよう。」

ガルッチ「……………ありがとう。」

 

こうして、僕らはサンクワールの内乱は、サフィールの降伏により終わり、シェルファさんの敵はいなくなっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-ガルフォード城-

 

ルディック「はぁ、結局生かされてしまいましたか。」

サフィール「ああ、あれはレインが負けるのも納得いく。」

ギル「貴様がサフィールか、どうだ?我が雑種が作った新しき部屋は。」

サフィール「………確かに、不思議な感じだな。彼が言うには、異界では座布団に座り、ゆっくりお茶を飲むというのは、なぜだか心が落ち着く。これがガルッチが作った『和の部屋』と言うものか。」

ギル「どうやら、お気に召したようだな。ならば我は行くぞ。」

サフィール「…………ホントに、敵わないな。レインといい、ガルッチといい。」

ルディック「処遇がないのは、驚いた。」

サフィール「私が改心したからこそ、なのかもな。それとルディック。」

ルディック「はっ!」

サフィール「これからも、私を支えてくれないか?無力な、私を。」

ルディック「勿論です、我が主よ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイン「このお人好しめ。」

ガルッチ「分かってる、でも此で良いんだ。」

 

もし未来だったら、多分そうしてただろうな。

 

ガルッチ「…………さてと、恐らくだけど屋上にいるかな?」

レイン「今更だが、何で女体化のままなんだ?」

ガルッチ「…………何でも、ラクトに頼まれてね。」

 

理由は不明だが、一体なんだろう………。

 

レイン「でもよ、お前怖いの苦手だろ。お前の手、すげぇ震えてるし。」

ガルッチ「し、仕方ねえだろ!?正体は分かっていても、僕お化け系とか苦手なんだよ!?」

レイン「無理せず、寝てればいいのに………。」

ガルッチ「嫌だよ!こ、こうでもしないと、納得いかねえし!!!」

レイン「はいはい………。」

 

ん?え、あれって…………火の玉!?あれが噂の!?

 

レイン「おい……。」

???「キャァァァァァァァァ!!!!あああ悪霊退散!悪霊退散!悪霊退散!!!!!!!!」

 

あ、あれセノアさんか。

 

レイン「おい落ち着け!俺だ!」

セノア「しょ、将軍!?」

ガルッチ「紛らわしいことしないでくれよぉぉぉ………、マジで失禁するかと思った……。」

レイン「どんだけビビってんの…………。」

セノア「す、すみません………。」

ガルッチ「っておい!火!」

セノア「ギャァァァァァ!!!!」

レイン「うぉおおおおい!!!!」

ガルッチ「ちょっと勘弁してよ!『アクアブラスト』!」

 

あ、危なかった………。危うくセノアさんの火だるまが出来上がるかと思った………。って、なんか僕の女装(フランの服)に焦げ臭いニオイが…………え"?

 

ガルッチ「なんでさぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!????」

レイン「うぉおおおおい!!!お前もかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

結局僕も、水をかけられた………。

 

ガルッチ「お気に入りの服がぁぁぁぁぁ……………。」

レイン「また頼めば良いじゃねえか………、元気出せ。」

セノア「す………すみません………。」

レイン「いや………、見回りが怖かったなら、そう言えよ。」

セノア「わ、私は別に!!!」

ガルッチ「今更だが、悪霊退散って何処から覚えた………。」

 

しかし、どうしよ………。下着全然着けてないから、上半身裸だわ………。

 

レイン「前にも言ったろ?怯えは恥じることは無い。見回りから逃げないだけでも、充分勇敢だよ。」

セノア「ありがとう………御座います………………。」

ガルッチ「それよりは、火傷はしてないか?僕が治すから。」

セノア「い、いえ!だっ、大丈夫ですから!」

ガルッチ「そう言うわけには………、って火傷してるじゃん。ちょっと待ってろ、消毒するから。」

セノア「え?ちょっと待ってくだ────」

ガルッチ「癒やしの水よ、我が手の元に集まれ。『ヒーリングアクア』。」

セノア「んぁっ、ちょっと……、そこぁ………。」

レイン「お前の布切れ、使わせて貰うぞ。」

ガルッチ「頼む。」

 

しかし、何でそこまで喘ぐんだ?

 

レニ「セノアさん!無事で──────」

 

あ……………。

 

レニ「け…………。」

ガルッチ「け?」

レイン「ん?」

3人「レインの獣ぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」

セルフィー「レイン様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

ユーリ「最低ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!」

レイン「誤解だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!」

ガルッチ「ああ、どうやら僕のせいでまたカオスが………、いやエロカオスが起こってしまった…………。」

セノア「エロカオスって何!?とにかく、落ち着いて下さい!説明するので!!」

 

そんなこんなで、ようやく誤解は解けるも、レインの配下であるミランはそのお化けの特徴を教えようとするも、何故か忘れてしまった。

 

ガルッチ「分かった。」

レイン「そうやって、少しずつ薄れて、いつかは完全に忘れてしまうだろうな…………。」

ガルッチ「いや…………、僕はそうしない。そして、心に刻むよ………。」

 

そう、忘れるなんて事はしない。だって、忘れたくないんだ………。シェルファの、正体を…………。

 

レイン「…………ようやく出たな、ジョアンナ。」

???「私のこと?そこの人とは初対面だけど、貴方に名乗るのは此で二度目かしら?」

ガルッチ「何っ!?レインを知ってるの!?」

???「ええ、そうよ。だから名乗らせて貰うわ………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『私は、ミシェールと申します』。」

 

-to be continue⇨-




ちなみに、女体化のガルッチは半裸状態となっています。


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第9-14章 ミシェールと月の勇者王

我が親愛なる未来へ


とりあえず、どうかこの映像を見てください。どうやら星の勇者を阻む者の中には、このような者もいたようです。


それと、音楽を奏でる女神『曲奏女神(ミューズ)』をお見せしましょう。


-ガルフォード城-

 

ガルッチside

 

レイン「ミシェールってのは偽名じゃ無かったって事か………。」

ミシェール「ええ、そしてそこの女体化した貴方。私ととは違う人外でしょ?」

 

うわ、完全に見破られてるじゃん。

 

ミシェール「やっぱりね、思った通りだわ。こうもまた、あの人の子孫に出会えたんだから………。」

レイン「あの人の子孫?誰だ其奴?」

ガルッチ「………僕のお爺ちゃんの事?」

ミシェール「ええ、そうよ。聖戦の頃も、あの人が参加していたのよ。」

ガルッチ「じ、爺さんが!?」

 

おいおい爺さん、一体何処まで行ってんだよ。

 

ミシェール「でもよかった、ちゃんと自分で名乗れて嬉しいわ。ずっと見ているだけだったから。3年前にレインに会ったときも、貴方のお城に逃げ込んだ時も、嬉しくてつい気が昂ぶってしまったわ。」

ガルッチ「………だが、何故爺さんのことを?」

ミシェール「貴方のお爺さん以外にも知ってるわ。私もまた、全王神の配下でもあるから、貴方が虚王魔神という事も、ディルーラー士のことも、貴方の恋焦がれた未来の事も、知っているわ。その証拠に、これよ。」

ガルッチ「そ、それって!」

ミシェール「『星の勇者を阻む者』の刻印。そう、元貴方達『星の勇者』の敵だった者なのよ。」

 

敵だった(・・・・)?一体どういう事なんだ?

 

ミシェール「その前に、レイン。如何したの?」

レイン「いや、その白い羽。飛ぶときに便利そうだと思ってな。魔人には全員生えてんのか?」

ミシェール「いいえ。私達の翼は、本来漆黒よ。でも、貴方がくれた純白のドレス。似合うと言ってくれたでしょう?だから、白くしたの。『私』には、似合わない?」

レイン「んな事無いが………。」

ミシェール「有難う、貴方も相変わらず似合っているわよ。旅を始めた頃から、少しも変わらない、『黒一色の格好』。」

レイン「そういえば、お前が現れたのはその頃だったな。旅を始めて間もなく、妙な気配の長い髪の女が、気づけば傍に居た。しかも会話したこともあった。あの頃から、少なくとも十年の間、お前はチビの中にいたんだな……。」

ミシェール「いいえ、十六年よ。」

ガルッチ「待って、その前に何故敵だった者とか言い出したんだ?」

ミシェール「そうね、実は私………一度無の神に叛逆しようとしてたの。」

 

無の神を!?何で!?

 

ミシェール「私は気に入っちゃったの。今という存在と、これから生きる未来の行く末が気になって、私は『星の勇者を阻む者』でありながら、無の神を倒そうと思っていたの。私以外にも、『星の勇者を阻む者』にもかかわらず、無の神を倒すっていう志を持った人もいたわ。」

ガルッチ「んな馬鹿な…………。」

ミシェール「だけど、貴方の知っての通り敗北し、元の世界に戻ったときは、衰弱しきっていたわ。生き延びたいと一心で、自分の肉体を捨てて、人間の胎児に同化したの。その母胎が、シェルファの母親『エレノア王妃』。『別人格』、『生まれ変わり』、『もう一つの魂』。どう思ってくれても良いわ。でも、全王神からは『転生』してくれたの。このような私をね。生まれる前から、私はシェルファと一つだった。」

レイン「ジョウのような混血すら希少だってのに、人間と融合だとは………。しかも、異世界でも飛び立っているなんざ、信じられねえな………。」

ガルッチ「寧ろ、よくバレなかったな。無の神を裏切ったにも関わらず、下手すりゃ消されてただろ?」

ミシェール「まぁ、そうね。それは、全王神のお陰だもん。」

 

ヴァルハラ、お前結構無茶しまくってるな…………。

 

レイン「上手くいったのは、王妃の魔法の才能のお陰か?」

ミシェール「ええ、よく知ってるわね。」

レイン「魔法知識の乏しいこの国で、独学で城一つ覆う結界を、密かに築いてたんだ。大したもんだよ。」

ミシェール「その素質は娘にも受け継がれていたの。それを引き出したのは、ガルッチ。貴方よ。」

ガルッチ「え?僕が?」

ミシェール「何故だか知らないけど、無意識の内に、貴方のドッペルゲンガーが様々な魔法知識を教えてくれて、あの子は無意識ながらも、魔法を覚えていった。」

 

ドッペルゲンガーが、シェルファに教えるなんて、有り得るのか?いや、それだと未来と抱かれ、いつの間にかつけていたこのオパールの指輪の説明が出来なくなる。

 

ミシェール「でもこれは、あくまで私の記憶。今はシェルファのものでもある。レインの事を見る度に、あの子は貴方(レイン)に会いたがったわ。しまいには、泣き出すものだから、その度に私が記憶を消してきたのよ。」

レイン「んな大袈裟な………。だがまあ、日記と合わせて色々と納得できた。チビの俺への懐き様は、幼少期からの夢による、英雄像の刷り込み、お前は直接その未来の助っ人の動向を確認しに来たわけか。」

ミシェール「それは違うわ!そんな打算じゃない………、何度夢の記憶を消しても、あの子は貴方の夢を見た。残酷な夢まで、ずっと見てきた。救国の英雄じゃなくても、構わない…………。シェルファもミシェールも、ただ貴方に、会いたかったの。貴方だから、惹かれたのよ。レイン。」

ガルッチ「ミシェール…………、君はそれ程、レインを─────」

 

『ぐにぃ。』

 

ガルッチ「ウェイ?(0w0 )」

レイン「人に喧嘩売っといて、可愛いこと言ってくれるじゃあねぇか。この口は。」

ガルッチ「お、おいレイン?」

レイン「ミランから聞いたぞ、おい。『人間じゃ私に相手にはならないわ』だったか?あ"?証明してもらおうじゃねえか、こら。」

ミシェール「いひゃいいひゃいいひゃいいひゃい、いひゃいからやふぇてくひゃだい~。」

ガルッチ「おいおいレイン、多分レインの事じゃあないと思うぞ?というか、可愛いなミシェール。」

ミシェール「もう、やっぱりそうやってかわすのね。あとガルッチ。声出てたよ。」

 

あ、心に秘めたかったのに………。

 

ミシェール「まっ、別に良いわ。いずれ私もまた消えちゃうけど、最後くらい、敵らしく、貴方達に挑むわ。『星の勇者を阻む者』として。」

レイン「神だろうが魔人だろうが、何でもいいぜ。ガキの頃から、俺の事を見てたから、解るだろ?」

ミシェール「強引なんだから………、ホントに。その情熱、別のところに使って欲しかったけど、いいわ。その我が儘、付き合ってあげる。改めて、名乗らせて貰うわ。

私は『ミシェール』。魔人にして、無の神に選ばれし『星の勇者を阻む者』なり。無の神の意志を持って、貴方達を消滅させる!」

 

空気が変わった………、だったらこっちも、本気で挑むか。

 

ガルッチ「行くぞ、魔人。我らの剣術の極地…………、恐れずしてかかってこい!!」

 

 

最初に動き出したのはレイン、その傾国の剣でミシェールを斬りつける。それを防ぐミシェール、だがそこで隙が見えた。

 

ガルッチ「貰った!」

ミシェール「ッ!」

 

ちっ、外した。どうやら瞬時にガードで防がれていたようだ。

 

ミシェール「『サンダー・シャウト』!」

ガルッチ「『クリムゾンシールド』!」

 

雷魔法か、だけどそれは既に習得済み!音楽と雷魔法の融合魔法発動!

 

ガルッチ「謳え、破軍歌姫(ガブリエル)!奏でよ、曲奏女神(ミューズ)!『堀川雷鼓(ビギニングビート・ザ・ショウ)』!」

 

曲が始まると同時に、ありとあらゆるところから稲妻が走り出し、ミシェールを襲いかかる。

 

ガルッチ「音色は軈て雷と化し、心を震わせる曲へと変わる!『破軍歌姫(ガブリエル)』!『交響曲(シンフォニー)』!」

ミシェール「くぅぅぅ………!!」

レイン「弱ってるとこ悪いが、此奴を食らえ!」

 

レインによる攻撃は炸裂、それだけでなくミシェールに向かった雷に当たり、大きなダメージを与えていった。

 

ガルッチ「今度はこっちだ!『曲奏女神(ミューズ)』!『神曲地獄編(ダンテ・イズ・インフェルノ)』!」

 

僕の周りから楽器達が現れていき、強烈な炎の音色を放ち始めた。まるで地獄の生き物達が荒れ狂うかのように、ミシェールに襲いかかり、焼き尽くしていく。

しかし、今更だけど半裸のままって………。せめてサラシとかつけておくべきだったかも……。

 

ガルッチ「全てを焼き尽くし、その罪を浄化せん!『破軍歌姫(ガブリエル)』『曲奏女神(ミューズ)』、『神曲煉獄編(ダンテ・イズ・プルガトリオ)』!」

 

曲もまた業火のように荒々しくもなるも、奏でる音色は神々しいほど美しく、ミシェールの心すらも狂わされてしまうほど、見取れそうになっていた。

 

ミシェール「と、止めないと…………。『神罰の雷(サンダー・バースト)』!!」

レイン「やらせるか!ガルッチ!お前の思うがままに、奏でて見せろ!」

 

リクエストは聞かせて貰った。ならば、こちらも全力で響かせて貰う。

未来、聞いてくれ………。これが、僕のメロディーだ!

 

ガルッチ「『槍兵(ランサー)』!『エリザベート・バードリー』!『セット』!」

 

『セット、『エリザベート・バードリー』の宝具使用可能。』

 

ガルッチ「さぁ、これがラストナンバーだ!この音色を奏でるは、あらゆる存在にも魅了する唄。永遠と響きしこの歌声は、何者にも決して到達することなし。あまりの美しさに誰からも理解されず、認識すらされない。なれば、我らは永遠なるこの歌を響かせよう!」

 

そしてこの場所全域に、楽器達を召喚させていき、更には………。

 

 

ガルッチ「倍加!」

 

『HYPER Boost!』

 

全身全霊の溜めて、破軍歌姫と曲奏女神全てに行き渡らせた。

 

ガルッチ「さぁ、お前達の思い思いの歌を謳い、奏でろ!『破軍歌姫(ガブリエル)』!『神曲天界編(ダンテ・イズ・パラディーソ)』!『曲奏女神(ミューズ)』!『初音ミクの消失(デッド・エンド)』!舞い上がれ!!!『舞踊女神(テルプシコラー)』!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~♩♩♩♬♬♩♬♩♪♩♬♪♩♩!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まるでこの世界、いや未来達がいる箱庭の世界にも反響していくかのように、音色が響いていた。

しかもその曲には、あの第零宇宙にまで届いてしまうほど、最早全次元の命も、世界も、その美しさに魅了され、全てが完全停止した。誰からも理解されず、認識されない所以だ。あまりの美しさと神々しさに、聴く事も、見る事も無い。一部は聴いたり見たりしているが、思考も停止しているので、この演奏を覚えている事は、絶対に出来ない。

 

ガルッチ「此で、フィニッシュだ!『無限の終幕(グランド・インフィニティ・フィナーレ)』!」

 

曲が終わると同時に、全てが急激に動き始め、空が割れ、そこから凄まじい程のレーザーが放たれていき、ミシェールに直撃した。

 

ミシェール「カフッ!…………これは、祖父すら超えた………力ね………。いえ、流石全王神の、息子だわ。降参、するわ………。」

レイン「…………おい。」

ミシェール「はい?」

ガルッチ「…………ミシェール、まさかお前、手加減したのか?」

 

よくよく考えれば、最後の一撃はミシェール自身でも避けれたにも関わらず、避けずに当たった。

 

ミシェール「手加減なんて、していないわ。」

レイン「嘘つけ!態々こんな閉鎖空間に連れて来たくせに、攻撃が温い!しかも、あのガルッチの最後の攻撃ぐらい避けれたはずだ!」

ミシェール「………仕方ないわ。レインもガルッチも、殺そうなんて、冗談でも思えないもの。ガルッチだって、気付いていたんでしょ?だから、僅かながら加減も入れた。はぁ、やっぱり気付いてたのね。異空間に転移させてたこと………。」

レイン「いや、ガルッチはどうも気付けなかったようだぜ。仮に気づいても、ミシェールを倒せばどうにかなるって考えだったし。」

ガルッチ「まぁ………、ね。というか、そろそろあの子の交代するよ。」

ミシェール「あの子?」

 

んじゃ、頼んだ。ラクト。

 

sideChange

 

ラクトside

 

ラクト「もう、少しぐらい戦わせてよね……。戦闘狂にも………って言われたら、きっと怒るでしょうね。」

レイン「でたな、女体化の元凶。」

ラクト「えへへ、それ程でも………。♡」

レイン「褒めてねえよ。」

 

それにしても、結構派手にやったわねぇ…………。やっぱり、この世界のガルッチって、相当規格外だったのね。

 

ラクト「貴方がミシェールね、お疲れ様。」

ミシェール「………違うガルッチ?」

ラクト「ええ、同じ名前だけど、呼称として、私はラクトにしたの。」

ミシェール「ラクト…………、幽閉とも言えるわね………。」

ラクト「昔の私は、まさしくそれよ。それでも、私は幸せだった。結婚しても、痛めつけられても、愛されてるって思えると、幸せだったかもしれないわね。」

レイン「痛めつけられてもって………、お前性癖あれかよ。」

ラクト「否定はしないわ。だって好きだから。」

レイン「………全く、ガルッチも厄介なやつに憑依されたもんだわ。」

ラクト「まぁでも、此で分かったわ。ミシェール、本当は最初から、無の神に忠誠心は無かったのね。」

ミシェール「………気付いてたのね。」

ラクト「だって、本当に忠誠心があるなら、きっと本気で殺しに行ってるんだもん。私から見たら、貴方の目は…………。『優しく誰からも愛する目』をしているんだもん。」

ミシェール「…………お見通しなんだね。」

ラクト「貴方だからこそよ、ミシェール。それに、消える前に、忠告もあるのでしょ?」

ミシェール「そうだったわね。レイン、この忠告だけは、消さずに残してあげるわ。」

レイン「?」

ミシェール「レイグルには、本当に気をつけて。彼は魔人の中でも特に強い力を持っている。実力主義の魔界でも、彼に太刀打ち出来るものは、ほぼいない。本音を言うと、戦わずにシェルファと一緒に、逃げて欲しいくらいよ。」

 

そこまで強いの?そのレイグルさんって。

 

レイン「俺は必ず、彼奴と決着をつける。それに、未来のレイグルだっているんだ。負けはしねえよ。あのチビが逃げるってんなら、止めはしないが………。」

ミシェール「シェルファがあなたを置いて、一人で逃げるわけ無いでしょ!?貴方に何かあったら、あの子は連日泣き続けて干からびるわよ!?」

レイン「…………それは、ちょっと困るな。大袈裟すぎる気がするが………。」

ラクト「大袈裟な訳ないわ。少なくとも、あのシェルファちゃん、貴方のこと大好きなんだし、置いていく事なんてしないわ。もし本当に何かあったら、あの子本当に気が狂う程自分を責めて、絶望に落ちながら大泣きするわよ?」

レイン「いや待て、流石にそれは言いすぎじゃねえか?」

ミシェール「言い過ぎなほど、心配なの。ラクトちゃんの言うとおりね。」

レイン「…………そうか。それぐらい、シェルファは………。ただ、ミシェール。お前の場合、俺に求愛されてるみたいだな。」

 

あらら、ミシェールちゃんショック受けちゃったよ。

 

ミシェール「みたいじゃなく、本当に求愛………あ。」

ラクト「もう、時間なのね。」

ミシェール「ええ………。此で私の意志は、完全にシェルファに溶けて、本当に一つになる。」

レイン「これから、彼奴はどうなるんだ?」

ミシェール「………解らない、けど此だけは分かるわ。あの子は『星の勇者』となって、覚醒するの。そして、レイン。貴方もまた、『星の勇者』になるわ………。その時は、ガルッチ達と共に行って。私との完全融合でますます強まるかもしれないし、逆に魔人としての力は、全て失うかもしれないわ。」

レイン「…………そうか。まぁどうでも良いが。」

ラクト&ガルッチ「ちょ!?(おい!?)」

ミシェール「えぇぇぇぇぇぇぇ!?」

レイン「ガルッチと同じように、何者だろうが関係ないって事だ。どうなろうが、俺が………いや俺達がどうにかしてやるよ。『約束』だ。」

ミシェール「……………………全てを忘れてしまっても?」

ラクト「私とガルッチが、それを忘れないわ。これを見ている、未来達もね。」

レイン「俺も忘れない、現に昔のことは忘れてた訳じゃ無い。昔の俺とは違う。」

 

もう、半分も消えてるわ。でも、それでも私は見るわ。最後の最後まで………。

 

ミシェール「ありがとう、此で私は、魔人ミシェールは全ての記憶から、全ての存在まで消え去る…………。シェルファの事、よろしくね。たまには………、こうして抱き止めて、名前を呼んであげて…………。」

 

 

──『ミシェール』って………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『そんなこんなで、僕と『私』、レインが見た夢のような現実は終わったわ。

正直僕でも、信じられなかったよ。『星の勇者を阻む者』でも、無の神に歯向かう奴がいるだなんて、思わなかった。

だからこそ、『私』は思う。例え『星の勇者を阻む者』だとしても、中には無の神に従わず、『私達』と共に戦ってくれる人がいるって事を。

今はシェルファさんを慰めている。だから、合間を見て、『星の勇者』の目的を話すことにするよ。

 

 

 

 

 

ps,

 

 

 

 

 

半裸の事だけど、気にしないでよ?

気にしたら『私』、興奮しちゃうから。♡

おいラクト!余計なことを書くんじゃあない!!

でも断る、『私』だってこう言うの書きたいんだもん。♡

巫山戯るなァァァァァァァ!!!!あ、そうそう。僕が弾いた曲は如何だったかな?結構疲れたけど………、多分全王神の所まで響いたと思うな………。あの曲。

 

あ、そろそろ舞踏会が始まるので、それじゃ。

 

 

貴方の"エンジェル"&"ゴッテス" ガルッチ&ラクトより』

 

 

-to be continue⇨-



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第9-15章 舞踏会の襲撃

-始原の城-

……………凄かったな、さっきの曲。

ヴォルデモート「俺様のところにも、聞こえたぞ。正直あそこまで歌うまいとか、ガルッチはもしや、歌王子なのでは?」

確かに、全王神もウルトラマンキングも涙流しまくってたしな……………。

ダンブルドア「あのディルーラーの士ですら、感動していたようだしな。」

みんな笑いツボのとこを突かせて大笑いさせていたしな。ツボどんだけ弱いんだよ。


-舞踏会 会場-

 

ギル「ふん、出来ればもっと広いところを期待してたのだが………。」

白野「まぁまぁ、仕方ないよ。それより、ガルッチ達何処に行ったんだろう。」

霜月「父さん、文句言わない。」

ギル「クッ、フハハハハハ!!ならばこの一時を楽しむとするか!!」

 

ギルガメッシュが楽しそうで何よりです。

 

サフィール「皇帝殿……、お久しぶりです。」

フォルニーア「お前は、確か…………。」

サフィール「元サンクワールの王です。あの時は、誠に失礼した。」

フォルニーア「………驚いたな、ここまで変わるとは。」

サフィール「いえ、貴方方の襲撃のお陰で、変われたのですから。」

フォルニーア「しかも、衣装も変わるとは、あのガルッチと呼ぶ者もなかなか凄い者かも知れないわね。」

ルディック「そういえば、レイン殿もガルッチ殿もいませんな。」

フォルニーア「ああ、レインは外へ出て行き、ガルッチは知らぬ。おそらく外だと思うのだが……。」

ルディック「意外だな………、彼が参加しないとは…………。」

 

それもその筈、実はガルッチは、ワルツは踊れない質なのだ。というよりは、優雅さなんて皆無なガルッチですし、優雅さ=うっかり(元凶は遠坂家)というのも定着していますので、ワルツなんて踊らないと思います。

 

 

-舞踏会会場 庭園-

 

一方で、ご本人のガルッチ達はというと……………。

 

ガルッチ「…………よもや、お前自身からくるとはな。バルボッサ。」

バルボッサ「よう、久しぶりだな。破壊仕事を放棄して、遊びに来てやったぜ。」

ガルッチ「って、放棄したんかい!?」

 

仕事放棄しに来たというだけで、ガルッチはずっこけた。

 

バルボッサ「仕方ねえだろ!?あんな地味な作業とかやってられるかよ!俺は強者と戦うことを夢見てるってのによ、ドリルで内郭部分まで到達するまで待つとか、どんな暇人がやることだっての!!」

ガルッチ「やり方があれだが、地味すぎるだろ!?」

バルボッサ「だろぉ?ホントに嫌になっちゃったよ………、お陰で機械を破壊して、こっちまで来たって訳。」

ガルッチ「態々遠いところから、ご苦労さん。(-_-;)」

 

どんだけ戦闘狂なんだよ、しかも強者と戦うことを夢見てるって、なんか僕と似てるなぁっとガルッチは思っていた。

 

レイン「なんだ?あれは?」

ガルッチ「ヴェルバー・バルボッサ、『星の勇者を阻む者』であり、僕らが探していた奴だ。」

バルボッサ「ほう、もう一人の強敵もいたのか。いやぁ、こっちに所属して正解だったねぇ。」

ガルッチ「?」

バルボッサ「いやなに、実はというとな、元々は普通の剣士だったんだ。だがよ、俺の世界には、もう強敵が全くいなくなっちまって、退屈になっちまったんだ。そんなときに誰かが、暇なら俺達のところに来ねぇか?って誘われてな。お陰で、世界中の強敵と戦えて、満足してるって奴さ。」

ガルッチ「地味な仕事を放棄してでもか。」

バルボッサ「当たり前さ!無の神に忠誠心なんてねぇが、俺は強敵と戦えるってんなら充分さ。」

 

どうやら相当、強敵と戦える事にワクワクしているようだ。未来の言うとおり、無の神に忠誠心はない奴もいるようだ。だが、そうなればもう一つの仮説が生まれる。と言うことは、星の勇者の中にも、裏切る奴もいるのではないのか?

いや、あり得ないが、否定しきれない。現にミシェールも無の神に裏切っている。そうなれば、逆の可能性も有り得てしまう。

 

ガルッチ「レイン。フランとこいし、イリヤ、アラヤ、村正、雁夜、あとヴラドを呼んでくれ。どうやら、レイグルもやって来そうだしな。」

レイン「俺が呼ぶんかよ…………。」

 

そう言い、レインは急いで会場に戻っていき、フラン達を呼びに行った。

 

ガルッチ「しかし、ハルバードか………。厄介なもんを扱ってるな………。」

バルボッサ「へへ、此奴で倒れた血も、今も残ってるからな。此奴がお前を食らおうと待っているぜ。」

ガルッチ「いいね、食われるのも嫌いじゃないが、逆に僕が食らってやるよ。」

バルボッサ「面白ぇ、案外俺と波長が合いそうだな。」

 

ニヤリと笑いを浮かべたバルボッサは、ハルバードを構え、ガルッチは絶望の力を解放させ、常闇月の刀と月光・闇夜丸の抜刀の構えをした。

 

バルボッサ「和を感じさせるスタイルか………、いいぜ。気に入った。こっちから行くぜ!」

 

先手必勝と言わんばかりに、バルボッサは血に塗れた刃でガルッチを襲いかかった。それを待ってたかと言わんばかりに、ここで2本の刀が抜かれ、血に塗れた刃を止めた。そっからは、攻防が続いた。

薙ぎ払いをすれば、スライドジャンプをし、横に斬りかかれば、別の剣で防がれる。互いに一歩も譲るつもりも無かった。

 

ガルッチ「剣とハルバードの扱いが上手いんだな。」

バルボッサ「そいつは、どうも!」

 

ハルバードの突きが来るも、それを避けて、逆に蹴りを入れて顔にぶつけようとするも、防がれた。というより、摑まれた。

 

ガルッチ「しまっ!?」

バルボッサ「悪いな、その動きは利かねぇz………。」

ガルッチ「なんて、な!」

バルボッサ「ぬぉ!?」

 

だが、摑まれない足を使い、バルボッサの股間を蹴った。

 

バルボッサ「ぁ………こ………此奴…………、今まで、こんな攻撃する奴いなかったぞ!?」

ガルッチ「悪いな、どうも犯してくる野郎が多くて敵わんから、玉藻の前伝授の一夫多妻去勢拳を覚えてたんだ。恨むなら、其奴らに恨みな。」

バルボッサ「へっ、確かにな。逆に惚れそうだぜ。」

ガルッチ「野郎に惚れられるのは、ホントに勘弁だがな………。」

バルボッサ「いや、今の一撃で、興奮してきたぜ。」

ガルッチ「や め ろ。それはM発言だ。」

バルボッサ「…………悪かった、だがお前の可憐さにも責任はあるぜ。」

ガルッチ「そうだとしても、余計に質が悪いわ!!」

 

ガルッチは複数の刃の波を召喚させ、バルボッサに当てようとするも、何かの防壁に阻まれていった。

 

バルボッサ「残念だったな、此奴は近接以外の攻撃は受付ねえ鎧なんだ。やりあうなら、直接の方が、お似合いだろ?」

ガルッチ「やれやれ、魔術系はお呼びじゃねえって訳か。だったら、此で行くか。『アインソフオウルソード』!いや、正式には『生命の樹の剣(セフィロトソード)』!」

 

二刀の刀をしまい込み、空から現れた白銀と翼と膜にはそれぞれ水色と深紅色をした剣が現れ、掴んだ。

 

ガルッチ「無限光の力、見せてやる。」

バルボッサ「良いだろう、俺の力………見せつけてやる。これは憎悪によって磨かれた我が魂の咆哮、暗黒郷を見せつけしは、我が剣!」

 

ガルッチの剣は虹色に輝き、対してバルボッサはハルバードをしまい、代わりに黒く染まってる剣を持ち、魔力を込めた。

 

ガルッチ「『生命を運び死を遂げし(アイン・ソフ・オウル・)無限の光(セフィロト・スラッシュ)』!!!」

バルボッサ「『復讐を誓いし暗黒の剣(エクスカリバー・ディストピア)』!」

 

二つの閃光が放たれ、互いにぶつかり合った。まるで、この一帯を更地にするのではという勢いで、ぶつかり合っていた。だがここで、ガルッチは不思議に思った。此だけドンパチやってるのに、何故人が気付かないのか?

 

 

一方で………。

 

レイグル「………まさか、『俺』がいたとはな………。」

ヴラド(未来レイグル)「驚いたか、過去の『俺』よ。」

レイン「どうだ、未来のお前と出会った感想は?」

ジョウ「まさか、レイグルが2人もいたとは…………。」

フォルニーア「レイン、これはどういう事ですか!?」

フラン「どうもこうも、私達が異世界から来たって言う、なによりの証拠よ。」

レイグル「……………まぁいい、今回は様子を見に来ただけだ。だから、これ以上は邪魔をしない。」

ヴラド「だろうな、いずれ俺達に挑むのであろう?」

レイグル「ああ、その時はお前達と決着を着けてやる。ではな。」

 

どうやらレイグルとの戦いで、助力は出来なかったようだ。だが、何とか追い払う事に成功し、急いでガルッチ達のとこに向かった。だが、そこには既に、終了したかのような雰囲気だった。

 

 

バルボッサ「やっぱり、お前と戦えるってのは良いもんだな。本気で惚れたぜ。」

ガルッチ「だから野郎はお断りだって。」

バルボッサ「いや、俺はマジだぜ。俺の必殺技ですら、圧倒させちまう程すげぇ威力を持ってるからな。正直突破する奴なんざ、全く居なかった。出来たとすれば、それを防げる程度、または回避出来た奴。だから、その技を受け止め、況してや突破したお前は、マジで俺のハートを射抜きやがった。」

ガルッチ「あの、僕は男────」

バルボッサ「男でも構わねえぜ!強い奴ほど、俺は燃え上がるんだぜ。」

レイン「…………何が一体どうなってんだよ。」

こいし「今度は本当の男に惚れられちゃってるよ…………、お兄ちゃん。しかも敵なのに………。」

全員「うんうん。(・_・)(._.)」

バルボッサ「出来れば、お前達と戦いたいが、今日は引いてやるぜ。おっと、そうそう。もし俺に勝ったら、お前に着いてってやるぜ。」

ガルッチ「何ッ!?」

 

これは想定外っと言っても過言じゃなかった。まさか、自分から言うなんて、逆に不思議に思っていた。

 

バルボッサ「ちなみに、負けたら俺のものになれ!」

ガルッチ「何でさ!?」

バルボッサ「じゃあな、ガルッチ!また会おう!」

 

そしてそのままバルボッサは、姿を消していった。

 

ガルッチ「………………厄介な奴に惚れられちまったよ。しかも、負けたらバルボッサの物になるって………………。」

村正「ガルッチさん、これは負けられないですね。」

ガルッチ「そもそも、彼奴が仲間になってくれるのなら、僕らは構わない。だが、負けたらバルボッサの物には………、絶対避けなければ、僕の貞操が危ない。」

イリヤ「もう既に、私達や未来に貞操奪ってるのに?」

ガルッチ「フランやこいし、イリヤ、クロエ、村正、あと未来なら構わない。寧ろもっとして欲しいぐらいさ。だが、バルボッサは無理だわ。あの様子、マジだしな。」

 

ため息をつくが、ある意味チャンスでもあった。ああ見えて、あのバルボッサは無の神に忠誠心など無い。しかも、仕事すら放棄する(おそらく内容にもなるが…………。)勢い。

勝てば仲間になってくれて、逆に負ければガルッチが奪われる…………。これは出会った時の為の一世一代の賭けなのである。

 

ガルッチ「まっ、もしもの時は……………アラヤ。頼んだ。」

アラヤ「え?」

ガルッチ「こっちだって、負けたくないんだ。未来との約束、自分から破る訳にも行かねえからな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『未来、早速その候補者を見つけたよ。ヴェルバー・バルボッサって言う名前なんだが、何でも彼奴は無の神に忠誠に誓っておらず、強者と戦えれば充分だという。

『俺』的には、嬉しい限りなんだが、ちょっとヤベぇ事態が起こった。

それがバルボッサに負ければ、バルボッサの物になれっていう事だ。

有り得ないよ!?何で僕に惚れちゃってるの!?負けたくないよ!!

『私』だったら、あ──(何を書いているのか分からない)

 

 

ごめん、ラクトが余計な事を言ったんで、無理矢理引っ込ませた。もし僕が負けたら、未来助けに来てくれ。

正直野郎に惚れられるとか、嫌なんだけど!?どっちかというと、これ未来の物なのに!!何で僕こんなこと─────(落ち込み過ぎて、滅茶苦茶ネガティブな事を書きまくっている。)

 

 

んまあ、その…………なんだ。『俺』達が負けたら、未来が代わりに勝って、取り戻してやってくれ。勝ったか負けたかは、『俺』が報告するんで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ps,

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼奴が再び『破軍歌姫(ガブリエル)』を使って、レインとシェルファと舞い踊った時の映像を送るぜ。

『俺』的に、あんな上手く歌いながら踊れねえし………。』

 

 

 

 

 

ガルッチside

 

シェルファ「あれ?レイン戻らないの?」

レイン「ああ、俺はいい。」

ガルッチ「おいおい、それは無いんじゃあないの?」

レイン「いや、ホントにいいんだって…………。」

ガルッチ「?」

シェルファ「(T^T)」

レイン「おいおい、シェルファ泣くな!?俺とて行きずれぇの!」

ガルッチ「何で?」

 

あれ?なんか滅茶苦茶戸惑ってる、一体如何した?

 

レイン「なぁ、2人とも。これは『天才剣士』にとっての、史上最大の弱点でもあるんだ。笑わないって、約束するか?」

シェルファ「?私、笑いませんけど?」

ガルッチ「そもそも、何で笑うってんだ。言ってくれ。」

レイン「あーうん。(実は俺、踊れねえんだ。)

 

お、踊れない?え?フリだよね?どう見ても、踊れそうなのに。やば、こっち笑いそう……。

 

シェルファ「(ウフフフフフフフフ。)

レイン「笑うか!コンニャロォォ!」

ガルッチ「ハハハ、レイン!それはひょっとしてフリで言ってんのか?」

レイン「お前もかよ!」

ガルッチ「まぁ、悪かったよ。僕だって、踊れないやつだってあるさ。」

シェルファ「え?ガルッチさんもですか?」

レイン「ほう?其奴は一体なんだい?」

ガルッチ「ワルツ、踊れないんだよ。貴族的な踊り系は、全く。」

レイン「へぇ、意外だな。」

シェルファ「ガルッチさん、踊れそうに見えますのに。」

 

いや、実際踊れねえんだよ。この間全大陸でのパーティーの時は、できる限り踊りの時は決まって庭に居たんだよ。

 

ガルッチ「………あー、なんか踊りの話をしてたら、歌いながら踊りたくなってきた……。」

レイン「え?」

シェルファ「そういえば、ガルッチさんの踊りってどんな物ですか?」

レイン「俺は、見たことあるな。滅茶苦茶魅了しちまうほどの、歌と踊りだったぜ。」

シェルファ「見せて!」

ガルッチ「いいけど、今回はレインにもシェルファさんにも、踊って貰うよ。」

 

あら?2人ともキョトンとしてるけど………。

 

シェルファ「あの、私………ガルッチさんがいる世界の歌と踊り、分からないですけど………。」

レイン「俺もだぞ?」

ガルッチ「安心しろ。僕が手取り足取り教えるから。曲はもう決まってる。ただ、この力も必須だな。来い!『破軍歌姫(ガブリエル)』!『曲奏女神(ミューズ)』!」

 

んじゃ、後は『Climax Jump』の曲を入れてっと。

 

ガルッチ「『舞踊女神(テルプシコラー)』、彼らに踊れるぐらいのレッスンにするから協力して。」

 

(≧ω≦)b

 

ガルッチ「よし、じゃあまずは…………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

暫くして……………。

 

ガルッチ「おお、いいじゃん。いいじゃん。スゲーじゃん。2人とももうマスターしていったな。」

レイン「俺も驚いた…………、ここまで上手くなっちまうとは。俺って天才だな!」

シェルファ「あの、もうそろそろ…………。」

ガルッチ「OK,Let's dancing!」

 

さぁ、全次元に響け!我が歌よ!

 

ガルッチ「『最高潮のジャンプ(Climax Jump)』!!!」

 

さて、僕は最初っからクライマックスに踊るぜ!!

 

 

-to be continue⇨-




-光の国-

キング「…………結構歌ってるな、お前の息子。」

いや、興奮しまくって、全く聞いてないよ。しかも踊り出す始末だし………。

キング「未来とデュエットしたら、絶対ヤバいことになるよな?」
ビルス「ああ、あり得そうだ。」

ビルス!?いつからそこに!?

ビルス「暇だったんで、ちょいときたんだ。」

未来に興味があったんじゃ………。

ビルス「ああ、未来に興味があるぞ。全ての頂点に立つ、それに興味があるんだ。あのギルガメッシュが真作の頂点、ガルッチは贋作の頂点ならば、未来は全ての頂点。あの者らが手を組めば、負け無しかもしれんしな。」

アハハ、言われてみれば、そうだな。

ビルス「しかし、ガルッチの歌は、何かと上手いな。地球では『Climax Jump』だったか?あれを聞いただけで、僕のテンションも上がったよ。」

お気に召して何よりです。

キング「星空英竜、清浄星花、門矢未来、転生して何よりだが、どうやら何者かがあの者らを倒すために、何かと対策する輩もいるようだ。」

うーん………、だけどまずは無の神を倒すことが重要だと思う。奴の暴動を止めないと、次元の全てが消えてしまうしな。

ビルス「そうなっても、僕が"無"諸共消してやるさ。」

油断はしないでよ、ビルス。

ビルス「安心しろ、風龍。地球の美味しい食べ物を食べ尽くすまで、死にはしないさ。」


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第9-16章 武闘会前日

-ガルフォード城-

 

ガルッチside

 

ガルッチ「なぁ、シェルファさん。」

シェルファ「何でしょうか?」

ガルッチ「レインに文句、言っていいでしょうか?」

シェルファ「何か、ご不満なところでも?」

 

いや、全く持って問題はない。いや、護衛に対しては、全くないと言ってもいい。だがな?

 

ガルッチ「何で僕が女体化して、護衛しないといけないの!?」

 

これだ、何でもヴラドが言うには、また暗殺者の気配がしたからだ。今度は複数という。ならば、此方も手を打ってると言うわけで、僕だけが護衛と言うことになった。フラン達は、何やら別に行動することになって、絶賛性欲に耐えています。

まぁ、数日も経てば、こうなるわな。実は、シェルファさんもレインに会えず、うずうずしていた。全く、焦らしプレイも勘弁してよぉ……。

 

シェルファ「………困りましたね。」

ガルッチ「ホントだよ、今ならシェルファさんの気持ちが分かりまくるよ………。」

シェルファ「そういえば、ガルッチさんにはフラン達がいましたね。」

ガルッチ「うん、あの3人がいないと、凄い心細いよ………。」

シェルファ「…………これ以上悲しい話をすると、虚しくなりますので、別の話題にしませんか?」

ガルッチ「そうしよう。こんな空気耐えられない。あ、そういえば、僕武闘会の参加していたんだっけ。」

シェルファ「そういえば、そうですね。ガルッチさんなら、余裕で勝つのではないでしょうか?」

ガルッチ「いやいや、あの中に強敵がいても過言じゃあないよ。情報では、『シルヴィア・ローゼンバーグ』っていう子も参加してる。年齢は3700歳、明らかに人外決定だな。」

シェルファ「シルヴィアさん…………、ですか。」

ガルッチ「うん、何でも僕と同じ二刀流。しかも相当な魔法を使えるという。ある意味、僕かレインの実力じゃないと、勝ちに行くことすら無理だな。」

 

おそらく、この子はフランと同じ吸血鬼。それだけ歳取ってるとなれば、強敵であるかも知れない。そう思えば、僕もワクワクしてきた。バルボッサぐらいではあるが、一度戦ってみたい。

 

イフ「随分楽しそうだな。」

ガルッチ「ああ、予選で引き当てられたくないけどな。」

イフ「何故だ?」

ガルッチ「だってそんなことしたら、楽しくないじゃないか。楽しみぐらい、作ったっていいじゃんか。」

イフ「ガルッチらしいな。しかし未来め、彼奴『僕』から『私』に変わってないか?」

ガルッチ「マジで!?」

イフ「ああ、どうも未来とお前達が生き返らせた鈴美と───」

ガルッチ「ってストップ!詳しい話は、後で聞かせて貰う。」

 

あっぶねぇ、翌々考えたら、シェルファさんいるじゃあないか!

 

イフ「そうだった、忘れてた………。」

シェルファ「えーっと、それってフラン達が言っていた………そのぉ…………、セックスですか?」

ガルッチ「え?」

イフ「え?」

 

瞬間、この部屋のカオスドライブ状態が起きた。え?今なんか聞こえた?いや待て、なんかマジで聞こえた気がする。いやいや、さすがにないでしょ。仮に純真無垢なシェルファさんが、おかしな事を言うはずが─────

 

シェルファ「どうか、なさいました?」

ガルッチ「いや、何でもないです!はい!」

イフ「あ、ああ。別に、な?(^_^;)」

ガルッチ「うん。(・_・;)(._.;)」

シェルファ「?私、何かおかしな事言いましたっけ?」

 

シェルファさぁぁぁぁぁぁぁん!!!もしかして、天然なんですか!?可愛らしい顔して、無自覚な天然なんですか!?

 

イフ「と、とにかく、シェルファ。お主、いい人材がいたか?」

シェルファ「…………いたのですけど、レインのことを侮辱していたので、即刻追い出しました。」

ガルッチ「ジョジュアか…………、正直言って性格がワカメ並みだな。」

イフ「プッ!わ、ワカメ並み………。((((^ω^ ))))」

ガルッチ「追い出して、正解かもな。彼奴は自己過信し過ぎてる。ギルガメッシュが居たら、即殺してるな。」

シェルファ「それは、やり過ぎです。(・_・;)」

ガルッチ「まぁ、僕なら親友のアルに頼んで、拷問しまくらせるけどな。」

イフ「外道過ぎるぞ、ガルッチ。(・_・;)」

ガルッチ「外道ではない、邪道だ!」

イフ「一緒だろ!?」

 

酷いなぁ、ただ頼んでるだけでしょ。え?アルファスに売ってる時点で外道だと?何を言ってる、アルファスにジョジュアの拷問を頼み込んで、僕はブラッドワインを飲みながらギルガメッシュのために、愉悦映像を撮るだけ。邪道ではあるが、外道ではないぞ?一緒?んな事ないない。

 

ガルッチ「……………とはいえ、ジョジュアは危険視だな。きっと、シェルファを狙うに決まってる。」

イフ「確かに、私も見させて貰ったが、本気で手に入れてみせるって言う目をしてたな。」

ガルッチ「いっそ、サキュバスに頼もうかな。」

シェルファ「それもそれで、どうかと思います。」

ガルッチ「とにかく、気に入らん。あの自己過信し過ぎてる奴。サフィールですら、毛嫌いしてるしな。」

シェルファ「そういえば、サフィールさん。本当にお変わりになられましたね。」

ガルッチ「まぁね、レインは変わらず嫌っているが、僕的にはいいかもな。」

シェルファ「私は、あまり好きにはなれません。やはり印象が…………。」

ガルッチ「うん、気持ちは分かる。だが、ギャップもあるんだ。むしろ、好印象だった奴が、悪行を働いたら、一気にダウンだぞ?僕は悪印象のままでいいけどな。」

シェルファ「何故です?」

ガルッチ「英雄になりたくないから。」

 

ぶっちゃけ、吉良吉影みたいな感じだからな。手を切り落としたいって事じゃないぞ。

 

ガルッチ「でも、『月の勇者王』になった以上、やるしかないけどな。」

シェルファ「………。」

ガルッチ「不安か?自分が、『星の勇者』だって事。」

シェルファ「だって、今でも信じられないのです。私が、『星の勇者』だなんて。」

イフ「不安は一緒、だがレインや私達がいる。大変な事があったら、私達がカバーする。」

シェルファ「ありがとう………。そういえば、そろそろ寝る時間ですね。」

ガルッチ「確かに、それじゃあ僕らは、廊下に───」

シェルファ「待って…………、着替えさせて…………。」

 

おい待て!?何でさ!?

 

ガルッチ「いや、あの………、シェルファさん。女体化とは言えど、一応男ですよ?見られてしまいますよ?」

シェルファ「私は構いません、レインとガルッチさん、フランさん達になら、見せてもいいですし…………。」

イフ「…………ガルッチ、フラグが───」

ガルッチ「や め ろ。仕方ない、寝間着に着替えさせて貰いますね。」

 

スッゲぇ期待の眼差ししてる…………。うぅ、その眼は勘弁してよ…………。

 

ガルッチ「さてと、服も用意したし、脱がすよ。」

シェルファ「はい………。//////」

ガルッチ「何で顔真っ赤になる、変な期待はやめてよ。」

イフ「何故だろうな、私もニヤニヤしてしまうぐらいだ。」

ガルッチ「イフ、やめろ。」

 

全く、そんなこと言ったらエッチな気分になるじゃねえか。出来るだけ、我慢しまくってんだから………。

 

ラクト『エッチな気分になったら、とりあえずセックスするべきよ!』

ガルッチ「(喧しい、ラクト。アンタは黙ってて。)」

シェルファ「んっ、むはぁ…………、はうっ……。//////」

ガルッチ「何故喘ぐ!?」

 

あーもー、これじゃあ手元が狂いそうじゃねえか…………。襲いかかっても、知らないからね?

 

ガルッチ「……………改めて見ると、綺麗だよね。シェルファさんの裸…………。」

シェルファ「あ、ありがとうございます…………。//////」

ガルッチ「んじゃあ、寝間着に着替えさせて────」

シェルファ「んっ。//////」

 

ぬぉぉぉぉぉおおおおい!!!!!いきなり抱き付いた!?何でそうなった!?

 

ガルッチ「シェルファ…………さん?あの、これじゃあ着替えさせることが、出来ないんですが…………………。」

シェルファ「…………あの、今日は抱いてくれませんか?//////」

ガルッチ「……………はい?」

 

おいまたカオスドライブ状態が起きたんですけど!?如何したの、シェルファさん!?

 

ガルッチ「あの、本命のレインは?」

シェルファ「変わりませんが、今はガルッチさんに抱かれたいんです。////////////」

ガルッチ「まっ、待ってくれ!さ、流石にそれだと、フラン達に何をいえば………。」

シェルファ「フランさん達にも、許可を頂けました。////////////」

 

何やってんの!?割とマジで!?しかも、いいタイミングでイフ消えたな………。

 

ガルッチ「……………いいんだね?////////////」

シェルファ「はい、不束者ですが、よろしくお願いします。////////////」

 

はぁ、結局こうな────

 

ラクト「チェンジ!」

ガルッチ『うわっ!?』

 

-ガルッチの精神世界-

 

ガルッチ「ラクト…………、最初から此目当てかよ。」

クリムゾン「何だ?Hしようとしたら、ラクトに邪魔されちまったって奴か?」

ガルッチ「ああ、最悪だ。生殺しじゃねえか。こう言うときって、凄いやきもきするし、滅茶苦茶ムラムラするんだよなぁ…………。」

ガイア「分かる、それは。」

 

しかしまぁ、戻ってきたらラクトを犯しますか。生殺しした仕返しとして、たっぷり出しまくってあげないと。

 

『~♪』

 

ガルッチ「精神世界でも繋がるって、ある意味リアクターって凄いな………。」

 

んで、一体誰なんだ………って未来と兄さん?珍しいな、兄さんが手紙を送るなんて。とりあえず、未来から見て…………ん?これって…………。

 

ガイア「協力してくれる『星の勇者を阻む者』と『星の勇者』の情報ではないか。」

 

えーっと、何々?

 

『『星の勇者』:春野ムサシ。トリコ。司波達也&司波深雪。サイタマ。L・Lawlite。高町なのは&フェイト・テスタロッサ&八神はやて。レオン・S・ケネディ。

『星の勇者を阻む者』:フリーザ。アルバート・ウェスカー。サノス。』

 

ガルッチ「フリーザか………、まさか彼が協力するなんて………ん?鈴美さんが『零の龍神』?何だ?」

クリムゾン「何ィィ!?」

ガイア「如何したんだ?ジャック?」

クリムゾン「『零の龍神』…………だと?」

ガルッチ「何か知ってるのか?」

クリムゾン「『零の龍神』、嘗て無の神を生み出した始まりと終わりを司る『零』の存在たる龍神。我らの血筋にも、その龍神を受け継ぎし者として、世界を知れ渡るぐらいの実力を持っていた。だが、何らかの原因で、彼らの姿が消え失せた………。」

ガルッチ「滅んだのではなく?」

クリムゾン「ああ、しかもだが、うちの妹はギルサンダーの妻として、密かに暮らしてんだ。」

ガルッチ「なるほど…………、だが、何故鈴美さんが『零の龍神』の子孫なんだ?」

クリムゾン「偶然か、それとも必然か………。謎が深まるばかりだな………。」

 

しかし、僕にも知らない龍神もいたとはな………。しかも無の神を生み出したやつねぇ……。あ、次に兄さんのだな。何々………………はぁ!?

 

ガルッチ「おいおい、どういうこったな!?!兄さんが、全王神の配下であり娘の『真王神』の生まれ変わりだってェェェェェェ!?」

クリムゾン「いやいや、あれどっからどう見ても男なのに、何で娘!?」

ガイア「しかも、『真王神』って、一体どういう事だ!?」

ガルッチ「『真王神』、確か全王神の娘であり、同時に配下として存在していたと言われている、『虚王魔神』と同様可愛がってた。そして、絶対的な信頼を持っている。でも何で、男に生まれ変わって、しかも僕の兄さんに?でも………。」

 

もう何が何だかさっぱりだが、これだけは事実。例え兄さんが女でも、兄さんは兄さん。それ以上でも、それ以下でも無い。大切な………、大切な…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチ「大切な、『家族』だから…………。」

ガイア「…………ガルッチ。」

クリムゾン「…………それほど、兄貴が好きなんだな。」

ガルッチ「兄さんがいないと、僕は何も出来ないからね。何時だって、そうさ………。」

クリムゾン「…………いいよな、お前の兄貴。俺の兄貴は、自分勝手でさ…………俺達の事を後回しにすんだよ。今何してんのか、さっぱりだぜ。」

ガルッチ「………そうか。」

 

どうやら兄さん達は、既に『星の勇者を阻む者』である、ザンザとその仲間達を倒したらしい。そして、承太郎達も、無の神の一部である『エルダードゥーク』を討伐し、オリバーを仲間にした。後は、僕らだけになる。

 

ガルッチ「…………その前に、手紙だな。」

 

 

『手紙を見させて貰った。正直、僕ですら見抜けなかったよ。だけど、どうやら鈴美さんだけじゃない。ジャックもまた『零の龍神』の血を持っていたらしい。そして、僕の兄『ルッチ』もまた、全王神の子供で、しかも驚いた事に、娘だったんだ。

『星の勇者』と『星の勇者を阻む者』の名前は確認出来たけど、風龍さんから『星の勇者』に関する情報がきたよ。

 

 

『星の勇者』:ソラ リク カイリ ライトニング アンルシア セネル・クーリッジ シャーリィ・フェンネス

 

 

 

以上が確認できた、星の勇者だよ。それと…………いや、これはまだ言わないでおきます。

 

 

それでは。

 

 

貴方のエンジェル ガルッチ』

 

 

……………正直、これだけは言えない。無の神の正体を、知ったときはビックリした………。あれは無の神であって、本当は…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『スタンド』だなんて、言えないよ。

 

-to be continue⇨-



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第9-17章 武闘会、開幕

-武闘会 控室-

 

ガルッチside

 

ガルッチ「え?ちょっと待って、僕がなんだって?」

「ですから、貴方は予選なしで本戦出場です。」

 

いやいや、なんでさ?何で僕がいきなり本戦出場なの!?

 

「分かっているでしょうが、貴方がいるブロックにいた出場者達が、いきなり棄権してしまって、何でも股間に蹴られ────」

ガルッチ「あー、そっからもう納得した。」

 

そりゃそうなるか…………、ご愁傷様だなこりゃ…………。

 

「では、本戦までもう暫く、お待ち下さい。」

 

待ってる時間もあれだったので、仕方なく『シーモアバトル』を聞くことにした。というか、待つのが長い!

 

イフ「暇そうだな、ガルッチ。」

ガルッチ「お陰様でな。全く、Iブロックの参加者が居なくなるってどう言う了見だ。」

イフ「それぐらい、男の大事な物を壊されたくなかったんだろうな。」

ガルッチ「はぁ…………、滅・一夫多妻去勢拳を使わないかぎり、壊しやしないんだけど……。」

イフ「それでも、股間にはやられたくはなさそうだしな。私とて、やられたくない。」

ガルッチ「イフにはやらないよ。というか、やりたくない。」

イフ「だろうな………。」

 

と、その時、ようやく本戦が始まった。しかも、第2回戦、シルヴィアとの戦いのようだ。

 

ガルッチ「いよいよって、奴か?」

イフ「油断はするな、奴は吸血鬼だしな。」

ガルッチ「分かってる。波紋や剣術、ありとあらゆる技術を持って、勝ち抜いて見せる。絶対にな。」

 

そして、第1回戦はレインの参謀者、ギュンダーが勝ち抜き、いよいよ僕の出番がきた。

 

イフ「行って来い。」

 

 

 

-武闘会 会場-

 

ゲートを潜り抜けたその場所は、色んな人らが見ていた。勿論、シェルファさんやフォルニーアさん、そして…………。

 

ガルッチ「……………後で覚えとけよ、レイン。」

 

ミランに変装していると思われるレインが、そこにいた。そして、もう片方のゲートから出て来たのが、今回の相手であり、初戦のシルヴィア・ローゼンバークだった。

 

ガルッチ「…………いい目をしているね、吸血鬼。」

シルヴィア「あら、私の正体分かるの?」

ガルッチ「ああ、見た目に反してあんな歳なら尚のこと。それに、こっちも吸血鬼と結婚してるからな。」

シルヴィア「へぇ、面白いわね。貴方。いいわ、その余裕どこまでいけるか、楽しみだね。」

ガルッチ「ふっ、ついてこれるか?」

 

審判が手を振り落としたと同時に、僕は瞬時に動き、常闇月の刀と魔剣ダークネスムーンを抜いて斬りかかる。が、シルヴィアも同様だった。剣撃もそこまで悪くなく、此方の剣技もちゃんと追いついてきてる。だが、これはあくまで手加減をした状態。本気で行けば、流石に誰かが巻き込まれるに違いない。

 

シルヴィア「やるわね、子供の割には多少出来るようね。少なくとも、無敗は誇ってるんじゃ無いの?」

ガルッチ「そうでも無いさ。こう見えて、1敗ぐらいあるさ。無敗はあり得ない。」

シルヴィア「へぇ、それじゃあ2敗目と行きます?」

ガルッチ「どうかな?『Time Alter Double accel』!」

 

相手の疾風の速さになるのが分かる………、此方は加速魔術で疾風と化し、相手を捕まえる。

 

シルヴィア「あら、何かの魔法で加速したわね。」

ガルッチ「『固有時制御』、時間制御の魔術を使って、君の素早さに追いついた。だが、こんなもんじゃあないぜ。」

シルヴィア「へぇ、面白い魔法ね。だったら、この速さはどう?」

 

また素早く動き、追いつけないぐらいの剣撃が襲いかかってくる。だが今度は、3倍速で追い越し、此方も素早く動いた。

 

シルヴィア「くっ、案の定速いのね。でもこっちだって!」

 

また加速、流石にこれ以上加速すれば厄介だ。ならば、自分以外の時を止めるとしよう。

 

ガルッチ「『Time Alter Change TheWorld』!」

 

瞬間、みんなの声も音も聞こえなくなり、すかさず干将莫耶を複数投影し、投げつけて逃げ場の無いように囲った。そして、10秒経過。

 

ガルッチ「そして、時は動き出す。『壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)』!!」

 

動き始めると同時に、シルヴィアが気が付いた時には複数の武器に囲まれていて、しかも爆発を起こした。

 

ガルッチ「爆発を引き起こしたとは言え、おそらくまだ生き残ってるだろうな。」

 

僕の予想は、正解だった。むしろ驚いた事に、無傷。ある意味死角がなかったその場で、しかも爆発となると、普通なら無事では済まされない。なのに、こうも無事にいる。

 

シルヴィア「驚いたわ、まさか私以上に素早く動き、かつ死角の無い様に囲み爆発させるなんて、ルーンマスターでもいなかったわ。」

ガルッチ「悪いが、こう見えて大魔導師とも呼ばれていてね。学生時代、あらゆる魔法を覚えていて、かつ魔術も操れるほどだから、卒業したさいには、いつの間にか呼ばれてたんだ。」

シルヴィア「へぇ、学生…………って事は、貴方。異世界からいる住人ね。」

ガルッチ「ご名答。そろそろ、宝具を使わせてもらうぜ。『メデューサ』、宝具展開!」

シルヴィア「!?」

 

さて、行くとするか。

 

ガルッチ「さぁ、彼の宝具を食らえ!『偽・騎兵の手綱(ペルレフォーン・Ⅱ)』!」

シルヴィア「ッ!?」

 

やっぱり、偽だけであるか、威力も少しだけ低いか。出せたのも、大体300~400km/sぐらい。その代わり連発で撃てるから使いやすいけどな。とりあえず、吹っ飛ばせるぐらいにはいけたな。

 

シルヴィア「いったたた…………、まさか私に傷を負わしたなんて………。これで2人目よ?」

ガルッチ「…………そいつはどうも。これでも、威力を弱めたんだがな。」

シルヴィア「そう………、だったら私も全力で行かないとね。」

 

光球が複数、ならば此方はこれで対抗するか。

 

シルヴィア「行きなさい!」

ガルッチ「鶴翼、欠落ヲ不ラズ(心技、無欠にして盤石)!」

 

まずは、贋作2つの約束された勝利の剣(エクスカリバー)と贋作2つのダインスレイフを投影して投げつける。その内2つは光球を破壊。

 

ガルッチ「心技、泰山ニ至リ(力、山を貫く)!」

 

今度はオーバーエッジの干将莫耶を、6つ投影して投げつける。内4つは光球にて破壊。彼方も数を増やしてきたな。今度は此奴だ!

 

ガルッチ「力を貸して!未来!心技、黄河ヲ渡ル(剣、水を別つ)!」

 

投影したのは神龍殺しと秩序の庭園(コスモス)を4つずつ、投げつけ、内6つは破壊して光球を消滅。

 

シルヴィア「貴方、どれだけ魔力が尽きないのよ!」

ガルッチ「無限に生成出来るぞ!唯名、別天ニ納メ(生命、離宮に届き)!」

 

真作の聖剣スターダストソードと魔剣ダークネスムーンを投げつけた後は、このまま攻める!生命の樹の剣(セフィロトソード)世界を揺るがす神々の剣(ゴットフリート)を抜いて、次の詠唱で叩く!!

 

ガルッチ「両雄、共ニ命ヲ別ツ(我ら、共に天を抱かず)!『聖邪・鶴翼三連(ウィングバード・シザーハンズ)』!!」

シルヴィア「やばっ!?」

 

10個の斬撃に、手応えはあった。いや、よくよく見れば、どうやらこの子……………全部を受け止めやがったようだな……。

 

シルヴィア「そ、想定外な事を、してくれるじゃない。」

ガルッチ「異世界から来た者は、常識なんて囚われないんだ。だがこれは、まだ序の口さ。」

シルヴィア「あれより、凄いの持ってるわけ?」

ガルッチ「ああ、それを見せてやる。飛びっきりの、凄さをな。」

シルヴィア「見せて貰おうじゃないの、その力を。」

 

互いに距離を置き、相手は待ってくれている。ならばお見せしよう、我が固有結界………いや、世界改変を。

 

ガルッチ「I am the bone of my blade.(体は刃で出来ている。)

 

 

shadow is my body, and phantom is my blood.(血潮は影で、心は幻。)

 

 

I have created over a thousand blades.(幾多の戦場を越えて不敗。)

 

 

Unknown to Death.(ただ一度の死を求めず、)

 

 

Nor known to Life.(ただ一度の命にすがること無く、)

 

 

Unaware of loss.(ただ一度の敗走もなく、)

 

 

Nor aware of gain.(ただ一度の勝利もなく、)

 

 

There is no initial.(たった一度の原初などなく、)

 

 

I do not even know the end of once.(たった一度の終焉をも知らない。)

 

 

Withstood pain to create weapons,(担い手はここに独り、)

 

 

Make a blade with a grassy field in the blood.(血に塗れた草原で刃を作る。)

 

 

And,(そして、) creating this place is my counterfeit and illusion.(この場所を作り出しは我が贋作と幻影。)

 

 

So as I pray,(そう、この意志は、)

 

 

UNLIMITED BLADE WORKS(無限の剣と、) ILLUSION WORLD(幻影の世界で出来ていた)』!!!!!!!!!」

 

sideChange

 

???side

 

ちょちょちょ!?何であの子もいるの!?しかも、なにこの世界!?有り得ないんですけど!?もう王女暗殺どころじゃ無いわ!?

しかもみんな、戸惑いまくってるじゃないの!?

 

???「な、何なんですか!?」

???「分からないわよ!?というか駄目!これじゃあ目立っちゃうわよ!!」

 

sideChange

 

ガルッチside

 

シルヴィア「…………固有結界?」

ガルッチ「おや、知っているのか?」

シルヴィア「ええ、一度この手の物には出会ったことあるけど、勝ち抜いたわ。いえ、よくよく見れば、貴方…………何処か見覚えがあるわね。」

ガルッチ「?」

シルヴィア「あー!!よく見れば、彼奴じゃない!!ロードの!!」

ガルッチ「なっ!?爺さんを知ってるの!?」

シルヴィア「爺さん?え?あの人、孫居たの!?」

 

嘘だろ!?爺さんを知ってるって、どういう事!?

 

シルヴィア「え?じゃあ、ロード元気にしてるの!?」

ガルッチ「………いや、僕が生まれた時には、いなかった。」

シルヴィア「あ、そっか………………。亡くなってたんだよね…………、ごめんなさい………。」

ガルッチ「気にしないで、元より今度は僕らがやらなきゃならなかったし。」

シルヴィア「無の神…………、貴方正体をは知ってるんでしょ?」

ガルッチ「……………………………………ああ、だが今はいわない。無の神は、無の神であって、あれは違うからね。」

シルヴィア「なる程、あくまで最後まで言わないって言う事ね。」

ガルッチ「ごめんな、このツケは……………ちゃんと払う。」

シルヴィア「貴方って、あの頃と変わらないのね。『虚王魔神』の時も、そんな目をしているし。」

ガルッチ「……………行くよ、シルヴィア。『血色の剣製(ブラッディ・ブレード・レイン)』!!」

シルヴィア「ええ!『血飛沫の雨(ブラッド・レイン)』!」

 

最早、互いの血を吹き出しながら攻撃をしていきながら、互いに血に塗れていった。

 

「す、すげぇ…………。」

「此奴らどんだけすげぇの!?」

 

シェルファ「ガルッチさん………、なんだか悲しそう………。」

ミラン「それにしても、お互い血飛沫をあげながら攻撃は、不味いと思うね。下手をすれば、失血死間違いなしだし。」

シェルファ「だ、だったら止めて差し上げないと!!」

ガルッチ「止めるな!!…………これは、絶対に止めて欲しくない!」

シルヴィア「そうよ、お姫様。お願いだから、そこで見てて。」

 

そうさ、有り得ない事だが、見えていた。無の神、それ自体が…………それ自体が………、存在していない。いや、元々あれは……………『スタンド』なんだ。

つまり、『スタンド』には『スタンド使い』がいる。正直、知ったときは驚いた…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-???-

 

数百年前

 

ガルッチ「……………なんて言った?」

ゼウス「言っただろ?無の神なんて、最初から存在しない。」

ガルッチ「だ、だが、それだと今まで起こってる出来事は!?」

ポセイドン「落ち着け、よいかガルッチ。私らも『囁告篇帙(ラジエル)』を使って、無の神について調べた。だが、何処にもそいつの名はなかった。」

ガルッチ「……………どういう事?」

ハデス「俺の予想だが、彼奴の正体が『スタンド』である可能性があるのだ。」

ガルッチ「………じゃあ、爺さん達が戦ってたのって…………。」

ゼウス「そういう可能性があるな………………。」

ポセイドン「だが、本体はちゃんといるはずだ。本体さえ見つければ、無の神も消滅する。」

ハデス「だが、こればかりは骨が折れる。本体が何処に居るのか、今のところさっぱりだからな。」

ガルッチ「…………いや、構わないよ。情報、ありがと。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-無限の武器製-

 

ガルッチ「はぁ……………、はぁ……………。」

シルヴィア「これは………………、思ってた以上に……………、辛いわね。」

 

もう、これ以上血飛沫をあげたら、貧血で………やられるな…………。

 

ガルッチ「つ、ついでだ……………。これで…………、終わらせよう。魔力チャージ!!」

シルヴィア「……………まずったわね、これは…………無理ね。」

 

これで………………、終わりだ!!

 

シルヴィア「え?何処向かって?」

ガルッチ「『逆無限に駆ける終焉の剣(アナザーインフィニティ・エクスカリバー)』!」

???「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?!?!?!?」

 

ど、どうにか…………吹き飛ばせたな…………。

 

ガルッチ「…………暗殺者が、いたんでな。吹き飛ばさせて…………、貰ったんだ。」

シルヴィア「………参加した理由って、もしかして、そのため?」

ガルッチ「いや…………、強敵と戦うためさ。特に、シルヴィア。お前と戦えて、よかった。」

シルヴィア「それは嬉しい限りね、ロードのお孫さん。」

ガルッチ「今度は…………、爺さんの話…………聞かせてよ。」

 

結果、まさかの引き分けに終わり、しかも会場は…………ご察しの通り滅茶苦茶になってました。(いつの間に…………。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-ガルフォード城-

 

まあ引き分けはいいとして、結局武闘会は中止になった。それに伴い、いいタイミングでフラン達も戻ってきた。

ただ……………。

 

ガルッチ「( ゚д゚)ポカーン」

フラン「……………ごめん、お兄ちゃん。」

こいし「お願いだから、その死んだ魚の目のような虚ろな目はやめて。」

イリヤ「…………相当、寂しかったのね。」

 

遅すぎた…………。色々と…………。

 

ギル「む?生命反応が、あまり見られ…………なっ!我が雑種!!しっかりしろ!!」

フラン「えぇぇぇ!?お兄ちゃん!?お兄ちゃん!!」

ガルッチ「ぁ…………、血……………、血を……………。」

フラン「血ね、分かった。さぁ、私の血を飲んで!」

ガルッチ「す………ま………ん…………。」カプッ

ギル「しかし、派手に血を使いおったな雑種。無理をしやがって。まぁよい、これを置いておくが故、しばらく休め。」

 

精力剤置くんかよ。あ、何気に増血剤もある。恩に着るよ、ギルガメッシュ………。そしてごめん。

 

ガルッチ「こくっ、こくっ、ちゅうぅぅ……じゅるぅ……。」

フラン「んっ、こんなにいっぱい血を吸うなんて………、ちょっとこれは………。」

ガルッチ「ごくっ、んはぁっ…………ぺろっ、ちゅぅ……。はぁ………、ホントにごめん、フラン。吸い過ぎたかな?」

フラン「ちょっとね………、こんなにいっぱい血を吸うなんて、思わなかったんだもん。」

イリヤ「何かあったの?」

ガルッチ「ああ、武闘会があってな。そこで丁度───」

 

『ガチャ』

 

シルヴィア「大丈夫?ロードのお孫さん。」

ガルッチ「噂をすれば、なんとやら。」

フラン「貴方は?」

シルヴィア「初めまして、かな?私はシルヴィア・ローゼンバーク。その人の対戦相手だった者よ。」

ガルッチ「………大丈夫、ただの対戦相手なだけで、実際の敵じゃあ………ないさ。」

シルヴィア「貧血で倒れたって聞いたけど、大丈夫?」

ガルッチ「いや、どうにか復活できた。正直あの技強いけど、出血量半端ないからなぁ………。」

イリヤ「使いすぎは、どうかと思うけど…………。」

ガルッチ「仕方ないだろ、あまり本気を出したらとんでもない事になるし。」

3人「そういえば、お兄ちゃんの本気見たことないわね。」

シルヴィア「あれ手加減!?特攻だったから本気かと思ったよ!」

 

いやだって、あの本気は諸事情がありますし、下手すりゃやばい事態になりますよ?ぶっちゃけ本気を出したのは、白夜叉さん───

 

『~♪』

 

ガルッチ「ん?未来からだ。」

 

えーっと、何々………………っておい!?

 

イフ「よもや、新たなスタンドが覚醒したとは言え、凄い犯罪臭がするんだが………。」

ガルッチ「おいおい…………、しかもレティシアと白夜叉さんの恋人………って。」

シルヴィア「へぇ、これがスタンドね。でも何故だか、凄い犯罪臭がするわね。」

ガルッチ「種類はそれぞれだけどね……………。いやホント、なんでさ。」

こいし「いつか、幼児にも手を出しちゃったり────」

全員「さすがにそれはシャレにならないよ!?」

 

あー、だが何故だろ………そんな感じがしそうでならない……………。いや、ナイナイ。流石に…………無いよね?そうだよね?未来??

 

-to be continue⇨-



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第9-18章 魔人襲撃

-ガルフォード城-

 

レイン「よう、おはようさん。」

ガルッチ「おう、おはよう。」

レイン「どうやら、もう大丈夫のようだな。」

ガルッチ「世話を焼かせてしまったな、レイン。」

レイン「全く、もうちょい自分を大事にしろよ?」

ガルッチ「お互い様だな。」

 

2人が笑い合いながら、廊下を歩いていた。

 

ガルッチ「それより、例のことは?」

レイン「あー、あれか。どう見ても、弱まってるな。ヴラドの言うとおり、彼奴の封印が弱まってる………。」

ガルッチ「んじゃあ、シェルファさんの中にいるもう一人の存在も目覚めるってことか。」

レイン「そう言うこったな。ところで…………。」

ガルッチ「ああ、分かってる。襲撃者……………だろ?」

 

ガルッチとレインは急いでシェルファがいるところに向かおうとするも、想定外の人物に出会った。

 

???「クレアと申します。以後、お見知りおきを。」

レイン「俺の自己紹介は、必要あるまい?しかし、今日は厄日だな………。全く、色んな事がいっぺんに起こる日だ。」

ガルッチ「あんたらの目的は、シェルファさんだろ?悪いがあの子を殺させない。例えあの子の正体がアレだとしても、守ると決めたからな。」

クレア「あら、それは驚きですね。部外者であるにも関わらず……。」

ガルッチ「かもな。だがもう、部外者じゃないんだ。まっ、魔の人なら兎も角、魔の神ならどうかな?」

クレア「魔の神?」

ガルッチ「Connect in Despair Evil God!」

 

すぐさま詠唱を唱えると同時に、右腕が魔神化し、禍々しいオーラを放っていた。

 

クレア「…………これは嬉しい誤算ですね。『魔人』ならぬ、『魔神』ですか……。」

ガルッチ「絶望の魔神、ディスペア・ダークネス・ガイア。混沌を司る3大魔神の一人だ。軽めに一発、食らって貰う。『常夜無月閃光弾』!」

 

あたり一面真っ黒になり、クレアとその他3人はたじろいでいた。だが、これは目眩ましでたじろいでる間、ガルッチとレインは急いでシェルファのとこに向かっていった。するとそこに、未来のレイグルがいて、報告をし始めた。

 

ヴラド「ノエルはシルヴィアと戦っている、急いで向かってくれ。」

レイン「サンキュー、ヴラド。」

 

そして到着し、再び攻撃を仕掛けるところで、レインは待ったをだした。

 

レイン「そいつの狙いは俺らしい、だから………後は俺に任せてくれ、な?」

ガルッチ「あれが魔人か、改めて見ると魔神ほどでは無いが、魔力を感じる。」

シルヴィア「あたしといい感じに戦える相手なんて、まずいないでしょうし、割と楽しかったけどな。♪

他の誰か介入してきても、無視していたでしょうけど。でも、元生徒兼現主君の言う事は、尊重しないと駄目よね。っというわけで、あたしはここまで。引かせて貰うわ。」

???「ふん、好きにするがいい。お前の相手は、目当ての彼奴を倒してからにしてやる。その次は…………。」

ガルッチ「いやまさか…………。」

 

ガルッチは何やら嫌な予感がしてきた。何故だか知らないけど、またフラグを建てたのでは無いかと、ヒヤヒヤしていた。

 

???「んんっ、その次はお前だ!//////」

ガルッチ「顔が隠せてない………、というか少し真っ赤になってる気がする。」

 

やれやれと首を振りながら、先に降りていきフラン達に連絡を入れた。

 

ガルッチ「フラン、こいし、イリヤ、アラヤ。悪いけど、シェルファさんを守ってやってくれ。」

フラン『はーい!』

 

そして着地をすると、シルヴィアが近付いてきて、耳元で囁いた。

 

シルヴィア「気をつけて、彼奴強いよ。」

ガルッチ「大丈夫、負けるつもりは無い。」

 

レインも着地をし、魔人に向かって歩く途中、シルヴィアの横を通り過ぎる際に、ねぎらう意味で軽く手をあげ、それに応じるかのように、シルヴィアはその手をタッチし軽く激励をあげてから下がっていった。

 

???「やっと来たか。」

ガルッチ「…………。」

???「ふむ、こうして立っていても、お前の力を心地良く思うぞ、レインとやら。そしてお前は…………。」

ガルッチ「おい、今は押し殺してくれんか?」

???「ふっ、すまないな。子供なのに、意外と可憐なところがあった故、惚れるところだった。月の魅力に惹かれてしまうかのようにな。」

レイン「まっ、俺とガルッチを前にして何も感じないんじゃあ、どうしよもないしな。ところで、如何して俺を狙う?お前もレイグルの仲間なわけか。奴の命令で────」

???「命令などではない!それに私は、彼奴の臣下だったことも無いぞ。一応少し前までは同士だったが、今は仲間ですらない。」

ガルッチ「なるほど。って事は、レイグルを負かしたレインに興味を持った。そして、子供にも関わらず、油断して負けた僕にも興味を持った。って言うことだな?」

???「そうだ。」

レイン「なるほど………。まあ俺としては、強い敵が訪ねてくる事にしちゃあ、何の文句も無いんだが…………、だがお前、昨日も来てただろ?空から見下ろしていたのを見たぞ。」

???「ほう?やはり気付いていたか。彼所で仕掛けなかったのは、休息の時間をやったつもりだったが、ゆっくり休めたかな?」

ガルッチ「ああ、充分休ませて貰った。」

 

魔人の魔力を感じるのか、ガルッチも生命の樹の剣(セフィロトソード)を取り出した。

 

???「それなりの戦士に面白い剣士が相手となれば、私も名乗らねばなるまい。我が名はノエル。魔界の住人で、上位魔人の一人だ。死ぬまでの短い間、心に刻んでおくがよかろう。」

ガルッチ「ノエル………か。ならば、こちらも名乗らねばならないな。僕はラーク・バスター・ガルッチ。幻影の不死鳥となりて、絶望の魔神、ディスペア・ダークネス・ガイアの力を受け継ぎし者なり。」

レイン「自分の勝ちはどうせ動かないから、そう言いたいわけか、おい。俺の前にしていい度胸だな。」

ノエル「ふっ、当然の自負だと思うが?しかし、魔の神か………。」

 

少々驚いていたが、すぐさま目つきを戻した。

 

レイン「似たような台詞を吐いた奴は、かつて無数にいた。しかし、その言葉通りになったことは、一度も無いぞ!!」

ノエル「その自負心が真の実力に支えられたものかどうか、まずは試してやろう。これを受けてみるがいい!光を!」

ガルッチ「させるか!闇よ!!」

 

白銀の光が染め上げる前に、暗黒の闇がぶつかり、相殺して消えていった。

 

ノエル「なるほど、そちらも実力はある訳か。」

ガルッチ「魔の人と魔の神の格の違いってのを、見せてやる。『深淵の煉獄(アビス・プルガトリオ)』!」

 

ガルッチの手のひらから凄まじい黒い炎が吹き出し、ノエルにぶつかっていった。

 

レイン「お前、光なら闇で対抗するってどういう事なの?」

ガルッチ「なんとなくさ。というか、光も闇も使ってるけどね。」

 

特にと言い掛けたとき、すぐさま黒い炎が消えていった。だが、確実にダメージは与えてるのを確認している。

 

ノエル「闇を扱えるのは驚いたが、それだけでは私には効かん!」

ガルッチ「だろうな、まっ………そうこなくちゃな!!」

 

すぐさま姿を消すと同時に、後ろに回り込んだ。レインは前方に走り、前後の斬撃を繰り出そうとしていた。が、すぐによけ、光剣とぶつかった。

 

ノエル「ほう、よもやただの人間が私とここまでやり合えるとはな。お前達の実力は勿論だが、その剣も大したものだ。我が光剣を受ければ、通常の剣なら両断され、魔力チャージされた魔剣でも、数合も打ち合えば刃こぼれが生じるのだが………。寧ろ、お前の剣で、我が光剣を刃こぼれを起こさせるのは初めてだ。」

ガルッチ「正直、この剣はどんな素材で出来てんのか分からないんだよな。一度解析もしたが、厄介なことに滅茶苦茶かつ凄すぎる合金鋼だって事が分かったんだ。恐らく、傾国の剣以上の切れ味かも知れないな。」

レイン「………この剣は素性が最悪だが、能力的にはそいつを除いて紛れもなく天下最高だからな。今の俺にだって、これと同等の魔剣を創造出来るかどうか………。しかもだ、こいつは身に帯びているだけで、何故か強敵が続々と現れるという、嬉しいおまけ付きだ!」

ガルッチ「いや、仮にあったとしても、邪魔な効果ってか呪いだな。」

 

2人は光剣を押し上げ、レインはノエルの懐に入り、ガルッチはそのまま蹴りを入れた。

レインの足技は失敗に終わり、ガルッチの蹴りは受け止められるも、何か違和感を感じた。

 

ノエル「…………この足、何処を如何したら鍛えられるのだ?」

ガルッチ「おい?アンタちょっと、何してんだ?」

ノエル「おかしい、人間とは全くかけ離れてる筋肉だ……。しかも何だ?受け止めればどうって事は無いが、何故だか凄く気持ちのよい肌触りだ………。」

ガルッチ「…………おい、ノエル。」

レイン「…………お前…………、戦いの中でもカオスを起こす体質なのか?」

ガルッチ「いや、聞くなや。っていうか、何時までつかんで調べてんだ。」

ノエル「…………(ボソボソ)

ガルッチ「………………いい加減にしろ。『エクスプロージョン』。(//_//#)」

 

あまりにも恥ずかしすぎたのか、零距離で大爆発を起こし互いに吹っ飛ばされた。しかし、レインは空中で反射的に身を捻り、ガルッチは純白の翼と漆黒の翼を生やし、そのまま宙返りで体勢を立て直した。

 

ガルッチ「お前、触りすぎだ。」

ノエル「………意外と良い足をしてるのだな。」

ガルッチ「いや、や め ろ。なして触っただけでそうなるんだよ。」

ノエル「まぁ、嬉しい誤算だな。子供だと侮っていたが、どうやらお前は面白い剣士のようだ。色気もよいようだな。」

ガルッチ「だから、や め ろ!/////////」

 

もう恥ずかしすぎるがあまり、速さの加減を忘れ、後ろにいたレインと合わせたかのように、ノエルに近づき、斬りかかった。

 

ノエル「ぐっ!?」

 

青き閃光と白い閃光が袈裟斬りの形に残光を残し、落下するレインと通り越したガルッチを追うかのように鮮血が吹き出した。

プライドが高そうなのか、怨嗟を見せるやと思ったら、賞賛が溢れていた。

 

ノエル「やってくれるな…………。私のスピードについて来れただけでなく、傷を負わせたとは………。奴の言いようは正しかった。確かに、私はお前達を少し甘く見ていたようだ。」

ガルッチ「何を言ってる。レインは兎も角、まだ僕は宝具の一つも使っていないぞ。」

レイン「ああ、じぶんのはやさについて来れている………、なんて考えてる時点で、甘いも甘い、大甘だ。」

ノエル「………何時もの私なら、激怒するところだが。不思議なことに、益々お前達が気に入ったぞ。────ぬっ?」

 

親しげな声音と共に、地上に降りようとしたノエルを、意外にも第三者が攻撃してきた。風切り音を伴って飛来した複数の矢を、ノエルはあっさりと手で叩き落とした。

 

ノエル「無駄なことをする、何奴だ!!」

ガルッチ「まさか…………。」

 

ガルッチの想定してた通り、中庭の一角には派手なドレスに身を包んだ、エレナがいて、声を限りに叫んでいた。しかもノリノリである……。(何やってんだよ、馬鹿かよ。)

 

エレナ「さぁ、お前達!!不埒な侵入者を捕まえるのよ!!私からラルファス様に突き出し、褒めていただくのだから!!」

ガルッチ「そんな動機かよ!?しかも下心丸出しじゃねえか!?」

レイン「うわっ、あの馬鹿………。」

 

邪魔された故、ノエルは笑って見過ごすことは無かった。

 

ノエル「状況を見えぬ、愚かな女めっ!!」

ガルッチ「ホントにそれだな……。」

レイン「ノエルに激しく同意。」

ノエル「己の浅はかさの報いを受けろ!」

ガルッチ「(やっちゃえ、ノエル!)」

レイン「小声で何を言ってんだ。」

ガルッチ「何故か知らないけど、言いたくなった。」

レイン「しかも何気なく、イリヤの声と似てたな………。」

 

ノエルは叱声を叩きつけ、長大な光剣を豪快に振り切り、まとめて始末をしようとした。

 

エレナ「ッ!きゃっ!」

レイン「まあ中々良い根性だが、あれはその兵隊でも防げないな。」

ガルッチ「まぁ………、不幸な事故だったと言うことで、短い付き合いだったが、冥界でも達者でやってくれ。エレナに敬礼!」

 

終わった、エレナ完ッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「ってやらせるか!!」

 

っと思っていたら、何かの障壁が現れ、光刃その物をかき消していった。

 

エレナ「なっ!?」

ガルッチ「カレン!?」

カレン「勘違いしないでよ、別に助けに来た訳じゃないからね?」

エレナ「よっ、余計なお世話です!」

カレン「これに懲りたら、早く撤退なさい!ラルファスのためにも、ちゃんと生きなさい!!」

エレナ「い、言われなくても!」

 

しかも行動が早かったのか、直ぐさま兵を上げ急いで撤退した。

 

ノエル「余計なことをっ!」

カレン「悪いけど、まだ死にたくないのよね。ピンポンダッシュの如く、去らして貰うわ!『輝ける雷鳴の槍(フラッシュ・オブ・ライトニング)』!!」

 

自身の魔力を雷の槍と化し、ノエルに投げつける。それを叩き落とそうとするも、そこで光り出し、見えた時には既にいなかった。

 

ノエル「しかし、どうやらお前達は、周囲を気にしすぎてるらしい。実力も出し切れてない様子だな。」

ガルッチ「なら、場所移動といくか………、っておいっ!?」

 

いつの間にかガルッチとレインは、ノエルに摑まれていた。レインは喉元を、ガルッチは何故だか手首を掴み、胸を押さえつけながら指先で何かの印を書いていた。

 

ガルッチ「おい待て、何で僕は胸元を!?」

ノエル「何を言う、今から場所移動だ。思う存分戦える場所にな。」

ガルッチ「………いいけど、強く掴んで喘ぐなよ?」

レイン「お前だけ狡いぞガルッチ!!何で俺は首根っこを摑まれなきゃいけねえんだ!!」

ノエル「安心しろ、すぐつくからな。」

レイン「その前に、吐くときはお前の顔に吐いてやるぞ、こらっ!!」

ガルッチ「酔い止め飲んどけよ。しかし、久しぶりの付き添い姿くらましか。いや、その似たバージョンだなこりゃ。」

 

その言葉を最後に、中庭にいた3人は姿を消していった。

 

 

 

 

『写真見させて貰いました。しかし、白夜叉さん………まさかドッペルゲンガーを使ってでもついて行きたかったとは………。

あと、これが当時僕が出た武闘会の初戦の映像です。結果は引き分けに終わり、しかも中止になりました。

シルヴィアさんと言う名の吸血鬼で、どうやら僕の祖父やディルーラー士の存在も知っていて、全王神の配下と言っていました。しかも、未来達が今何処に居るのかも把握出来ているようです。

『デスノート』か………、あの場所はどうも苦手だな…………。あまり推理戦が得意ではないので、あまり行きたいとは思えませんね………。しかもこっちは暫くは『レイン』の世界に滞在してるので、行こうにも行けないと思います。

こちらの事は気にせず、ゆっくり休んで下さい。

 

 

 

 

 

ps

 

 

 

 

 

 

シルヴィアさんから聞いたところ、どうやらディケイド時の士達もそこにいるようです。あの士さん達と違うと思うので、どうか優しく接してあげて下さい。相手は戸惑うけど………。

 

っと、そろそろノエルが到着の連絡が来たので。』

 

 

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第9-19章 永遠を打ち破る月の光

-ゲキド町-

おい士!!束!!好き放題するのはここまでだぁぁ!!

士「風龍も追いついたか。」
束「そのバイクで追いつくなんて、流石だねぇ~。♪」

やかましい!天災!!我のドライビングテクニックを甘く見るな!!行くぞ!アヴァロン・アイアス!!

ユウスケ「ちょっと士!如何するの!?」
士「妨害するまで!!」

『ATTACK RIDE!<ELNIUM 95SHIKI>』!!

負けるか!!『天壌煽ぐ纏火の光翼(マグナ・アイエトス)』!!

束「ガル君の誑かさせた張本人如きに、負ける気はないよ~!!」

全員「うぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

-始原の城-

ラヴォス「………風龍さん、頑張って下さい。」


-???-

 

ガルッチside

 

ガルッチ「いや遊ぶなよ風龍!!」

ノエル「如何した?」

ガルッチ「いや、気にするな。」

 

全く、何だあの前置き。遊んでんじゃねえか………。それにしても、ここは何処だ?しかも、レイン盛大に吹き飛んだな。僕は何故かノエルに優しく抱かれて、下ろされたけど…………。

 

ガルッチ「後何故優しく下ろした。敵なのに。」

ノエル「きっ、気にするでない!!//////」

ガルッチ「(今度は魔人に好かれちゃったのかな…………。)」

レイン「いてて………、ここ何処かで身に覚えがあるきがする………。」

ノエル「『セレステア』、この廃墟はかつてそう呼ばれていたそうな。」

 

セレステアか………。マルッチがいたら、多分調べ尽くすだろうなぁ………。

 

ノエル「私も仲間から話を聞き、先日初めて訪れたばかりだが………。我らの侵攻軍が、人間相手に手痛い敗北を喫した場所だそうだな。」

ガルッチ「………かつて。」

ノエル「ん?」

ガルッチ「かつて昔、こことよく似た場所を知ってる。我が種族の争い『光闇戦争』の時、こことよく似たところで戦っていたらしい。今は極々珍しい種族『有翼人』となっているがな………。」

ノエル「待った、有翼人?何処かで聞いた気がする………。確か、誰かが有翼人と戦って負けたと聞いたことが………。」

ガルッチ「爺さん、『ラーク・ブライアン・ロード』の事か?」

ノエル「!?」

ガルッチ「それは僕の祖父さ、もう亡くなっているが、まさかこの世界で有名でもあったとはな………………。」

ノエル「まさか………、お前がその子孫だとは…………。」

ガルッチ「爺さんにとって馴染み深い世界だとはな…………。正直、思っても見なかった。」

 

って事は、爺さんを知ってる人も案外いるって事になるな………。

 

ノエル「まぁ、そんな昔の事とかはどうでも良い。私はその頃生まれてさえいなかったしな。とにかく、ここなら何処からも邪魔は入らないだろう。」

ガルッチ「想定外なやつさえ、来なければ…………なっ!」

 

改めて先手必勝、まだ動きが鈍そうなレインの代わりに、こっちが動くとするか。

 

ガルッチ「正直、今まで避けてきたけど…………。もういい加減、本気を出させてもいいよな?今まで課せていた鎖を……………、今一度だけ、壊すッ!」

ノエル「ッ!?」

レイン「なっ!?」

ガルッチ「精孔、解放。魔力、オーバーチャージ。全エレメント、オーバーレイ。内なる力を、今ここで解放せん。『デッドヒート・オーバーロードモード』!!」

 

『デッドヒート・オーバーロードモード

 

ガルッチにとっての本気の10割以上にあがる、覚醒と言っても過言じゃないモード。

文字通りデッドヒート状態なため、長時間を使用することが不可能。その代わり、念、魔力、筋力等の能力を限界まで上げて行く効果がある。

見た目は翼が10本も生え、右片方は白と水色、左片方は黒と深紅色になり、羽耳も生える。こちらはアクアマリン色になる。』

 

 

sideout

 

ノエル「……………バカな、私達魔人より、超えているだと!?」

レイン「おいおいおいおい、あれ手加減だってのか!?」

ガルッチ「短期決戦用ではあるがな………。数百年間も修行してたし、更に『虚王魔神』の力も加わってるから、少なくとも未来じゃないと無理かもな。僕を止められるのは………。」

 

説明が終わるやいなや、直ぐさまガルッチを捉えようとするも、気がつけば後ろにいて、凄まじい程の斬撃をかました。一瞬にして光剣が砕けてしまい、相当な強さを持っていると察したノエルは、何かを出そうとしていた。

 

ノエル「我が剣を砕いたのは、驚いた。その強さ、認める。だが、まだ全力ではない。敗北は覆す事は出来ぬが、これで決める!!闇よりも深い我が結界だ、早速最後の決着を着けるとしよう!!『永遠なる闇の世界(ナイトワールド)』!!」

 

瞬間、レインとガルッチの目の前は、真なる闇で満ちていった。

 

ガルッチ「固有結界か………。」

ノエル「お前達の世界では、そう呼ぶか。まぁ良い。永久の闇が支配する世界、ナイトワールドへようこそ、レイン、ガルッチ。かつて私には、家族がいてな。とは言え、会えば殺し合いになるような家族だが………この閉鎖結界は元々、そいつが編み出したものだ。私も、戦いの最中に閉じこめられた事もある。」

ガルッチ「残酷すぎるな………。」

レイン「ふむ、中々殺伐とした身内だな。」

ノエル「全くだ。ただ皮肉なことに、私も同じく結界魔法が得意だったので、幸いにもその時、このナイトワールドから脱出することが出来たわけだ。」

 

だが、ガルッチの口元がニヤリと笑っていた。

 

ガルッチ「結界魔法ね………、ならばその永遠なる闇の世界を、ぶち抜いてやろう……。」

ノエル「ほう、お前にそれが出来ると?」

ガルッチ「永遠を終焉に迎える事ぐらい、容易いだろうし、本気を出さなくとも、壊せるしな。」

ノエル「ほう?」

ガルッチ「月夜に照らす数多の光……、桜に舞い散るは花の如く……、ただ独り、月に魅入られし少年はここにあり。闇夜に続く茨の道、絶望への道を進み、刀を手に取り全てを斬る。我、月夜見尊の子孫となりて、いざ参らん!」

 

闇の世界の中に、一つの灯火の光が、一気に輝き始め、その輝きを一気に解き放った。

 

ガルッチ「月光よ、闇の世界を支配せよ!!『ムーンライト・オーバースラッシュ』!!」

 

ガルッチの剣が振るうと同時に、辺り一面月の光の斬撃に断ち切られ、斬撃が止まった場所から月となって、闇を照らしだしていき、一瞬にして結界を解いてしまった。驚いたことに、月が現れた場所にはノエルがいた。

 

ノエル「…………永遠なる闇の世界に、月の光…………か。」

 

その身には、抉れた部分もあり、逆によく生き延びられたと感心するしか無かった。

 

レイン「お前、それだけの力を持ってんのに、僅かながらの手加減しただろ。」

ガルッチ「何でそう思った?」

レイン「お前の波状だが、僅かながら弱まるとこを感じた。あんな力持ってんのに、弱めるなんて有り得ねえ。きっと、殺したくなかったんだろ?」

ガルッチ「………そういう感じだな。それで、勝負は決まったけど、まだやる?」

ノエル「いや……、私の負けだ…………。レインではなく、見た目が子供で、しかもあの者の子孫に敗北なんざ、笑い話にもなるまい。だが、お前が相手なら、それも仕方ない………。そう思えるのが、不思議だ。色々と迷惑をかけた。さぁ、ころ───」

ガルッチ「待てや。」

ノエル「あうっ!?」

ガルッチ「それはやめろ。僕とレインだったらよかったけど、その言い方はやめておいた方が良い。犯されるのがオチだからな。それに、僕らは殺す通りなんてない。」

レイン「そうそう、っていうか解除しなくていいのか?」

ガルッチ「大丈夫、短期決戦とは言え、持続時間は12時間ぐらい保てる。」

レイン「勝てねぇ。」

ガルッチ「それに、本来ならこの遺跡処から、世界そのものがぶっ壊れるモードなんだ。使うなら宇宙か特殊な異空間じゃないとダメなモードなんだ。」

レイン「………お前に勝てる要素がないって事が、よう分かった………。」

ガルッチ「とりあえず、治療魔法を使うから動くなよ。」

 

そう言うと、ガルッチの手元から水が現れ、ノエルの傷や抉れた部分に近付けた。

 

ノエル「っ、何をっ!?」

ガルッチ「動くなって。今リヴァイアサンの技の一つ『湧水(ヒーリング・アクア)』を使ってる。これを使えば、酷い傷でもすぐ治せる技なんだ。」

ノエル「そこじゃない!私は敵だぞ!?」

ガルッチ「…………ある人が言っててね。説得して共に戦うのも道の一つって。敵だった奴だとしても、殺しはせず、手を差し出して、共に生きるのも選択の一つだって。」

ノエル「甘いことを言う奴だな。その内、命取りになるぞ。」

ガルッチ「かもな。だが、その甘さで世界そのものを救ってやるさ。僕も…………未来も……。そして、僕には知らない者達も………。」

ノエル「………何故だろう、お前の甘さなら………本当にやりかねないな。くっ、笑おうとすれば、お腹が痛いわ………。」

レイン「だろうな、少し我慢しろ。此奴の力は優秀だからすぐに済む。」

 

レインの言うとおり、一瞬にして抉れた部分は元に戻り、傷の方も直ぐさま治った。

 

ノエル「不思議だ、お前に触れられると、何故だか─────」

 

何かの気配を察知したのか、ガルッチは空をみた。

 

ガルッチ「お出ましのようだな…………、魔人2体。」

レイン「分かるのか?」

ガルッチ「レインはノエルを頼む、僕はあの魔人2人を止める。」

 

そう言い、ガルッチは空を飛び、2体がいる方向に向かっていった。

 

レイン「…………敵さんご愁傷様だな、ありゃ。」

ノエル「……………そうだな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「ほう、私の目に狂いがなければ、我らに向かってくる奴がいるようだな。」

???「へぇ、面白いわね。態々やられに来るなんて、自殺願望者なのかしら?」

 

そんな含み笑いをしながら向かっていると、そこには翼が10本も生やしてる女の子らしい男の子が、空に浮いていた。

 

ガルッチ「自殺願望者とは、これまた随分な自信だね。」

???「あら坊や、こんなところで何をしているのかしら?私達は彼方に用があるの。それとも、私達が何者すら分からず、挑んできた生意気な子かしら?」

ガルッチ「喧しい、それに通す気なぞないぞ。」

???「おやおや、君。これは遊びでは無いんだよ?良い子だから、大人しく────」

ガルッチ「子供扱いは無用だ。名を名乗って貰おうか。」

???「私達魔人だと知っていながらかい?」

???「礼儀を知らない、悪い子だな。」

ガルッチ「おや、礼儀を知らなくて悪かった。では、アイサツをさせて貰う。『ドーモ、ラーク・バスター・ガルッチデス。』以後お見知りおきを。」

 

(ちょっと待って、何でここぞのところで忍殺語使うの?おかしくね?)

 

???「ラーク?なるほど、あの男の子孫って訳ね。」

???「しかし、挨拶で返されたのならば、此方もせねばなるまい。『ドーモ、ハジメマジテ。ガルッチ=サン。私ハデューイ、此方ハサラデス』。」

 

(お前もか!?何?魔人ってニンジャスレイヤーとか知ってんの!?)

 

ガルッチ「メタイ事言うな、風龍。っていうか、レースやってんじゃない。」

 

(それは悪かった。)

 

サラ「何の話かは知らないけど、邪魔をするんなら容赦しないわよ。」

デューイ「それでは行くとしよ─────」

ガルッチ「お前らは弱すぎるんだよ。」

サラ「何ッ!?」

デューイ「グハァ!?」

 

一瞬の出来事だった。ガルッチはデューイが言い終わる前に動き、すかさず二刀を素早く抜き、残光が見えてしまうほど斬り、2人に深傷を負わせたのだ。

 

ガルッチ「たかがちょび髭と年増の女の魔人如きに遅れを取るほど、柔な人生は送ってない。不老不死の呪いに冒され、そして魔の人如きが、魔の神の力を受け継ぎし者に勝てるわけが無い。」

デューイ「魔神だと!?」

サラ「くっ、確かに相手が悪かったかもだね。デューイ、撤退するよ。」

デューイ「仕方あるまい…………。」

 

2人がよろよろにながら帰るのを目撃するが、ガルッチは確信した。あの2人は、『星の勇者を阻む者』、そしてまごう事なき敵対心を持った奴等だと。そう思いつつ、レイン達のところに戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチside

 

あれ?いつの間にか、シルヴィアさんも来てたのか……。

 

シルヴィア「あ、お帰りなさい。」

ガルッチ「ただいま………。『Reformation』。」

 

あー、辛い………。正直これ使うだけで、心拍数が999も上がっちゃったよ………。普通あり得ないよね、絶対破裂するよね?血液量も多すぎるし、これホントやばい…………。しかも、滅茶苦茶性欲増してるから、こりゃあかんな………。

 

フラン「お兄ちゃん!!」

ガルッチ「フラン!?」

フラン「よかった…………、無事だったのね………。」

シルヴィア「この子達、心配だったんだって。それで連れて来たの。」

こいし「お兄ちゃ~ん!」

ガルッチ「こいし!イリヤ!!」

 

おい待て待て、今ちょっと性欲が凄まじい程ヤバいんだけど!?

 

ノエル「誰が来てたのだ?」

ガルッチ「デューイとサラ。深傷を負わせたから、しばらくは動けないだろう。」

ノエル「なるほど、奴らも馬鹿だな………。」

 

あー、こんなことなら別のとこに行けばよか────

 

???「は~ハッハッハ~!!魔界の貴公子、ヴィンター・フォン・ブルームハルト、ただ今参上!!」

 

………………聞こえなかったことにしよう、そうしよう。

 

ガルッチ「とりあえず、疲労はあるはずだ。今暫くは、休んでくれ。」

ノエル「いや、大丈夫だ。お前のお陰で、疲労は回復した。」

イリヤ「それにしても、お兄ちゃんの鼓動が凄く早いよ。」

ガルッチ「いや……、クールダウンすれば落ち着くかも………。」

ヴィンター「そうそう、そんなに疲れていたら人類の────」

ガルッチ「『偽・螺旋丸(カラドボールⅡ)』。」

ヴィンター「うぎゃぁぁぁぁぁ!?」

 

…………五月蠅いはえが居た気がしたが、気のせいか。

 

こいし「滅茶苦茶疲れてるのに、威力は相変わらずって…………。」

ガルッチ「いや、正直これ限界…………。悪いけど…………、3人とも………、ちょっと頼む。」

フラン「…………なるほどね、欲情してたんだ。分かった、野外プレイなのがアレだけど、致し方ないよね。」

レイン「お前のモード、デメリットとして欲情するってどういうこっちゃな………。」

ガルッチ「僕に聞くな…………。んじゃ、ちょっと待ってて…………。」

 

あーもー………、なんなのこのムラムラ………………、まるで数年間の性欲が溜まってるみたいだよ…………。

 

イリヤ「あ、あの場所でしましょ。」

こいし「それにしても、ここ大っきくなってるね。♪」

ガルッチ「ぅぁ…………っ!こいし………、あまり………弄らないでぇ…………。//////」

こいし「ふぇ?お兄ちゃん、何時もよりおおきいっ!」

フラン「お兄ちゃん、もしかしてだけど……………『あのモード』使ったの?」

ガルッチ「………………………………ごめん、フラン。」

フラン「もう、デメリットの承知の上で使ったならいいけど、あれはお兄ちゃんの全身全霊の本気以上を引き出す代わりに、性欲を大幅に増やしてしまう大変なモードなのよ?それに、お兄ちゃんはハンター×ハンターの世界や箱庭の世界、更には神々がいる世界などで修行して、最後に私とこいし、イリヤちゃんの誘惑を耐えてやっと得たモードなのよ?」

ガルッチ「分かってる…………、デメリットぐらいは、把握してる…………。後は、このモードの、デメリットを………。」

フラン「そうね、デメリットさえどうにかすれば、強力なモードになるに違いないわ。無の神相手で一発使ったら、12時間切れて大変な事になるからね………。今使って、正解かも。」

 

とりあえず、僕は壁沿いに座り込み、こいしは僕の袴を脱がして最後にヤった時より大きくなった◯◯◯を見ていた。

 

こいし「凄い…………、脱がしただけで、もう我慢汁出て来てる…………。」

イリヤ「それに、早速出したいってビクッって動いてるわ。」

フラン「あまり我慢させてたら、お兄ちゃんの為にもならないしね。それじゃ、始めましょ?」

 

 

この後、互いが満足するまで滅茶苦茶セックスしまくった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチ「こ、これは…………ある意味ビックリだな…………。」

フラン「ぁぁ~…………、お兄ちゃん…………出し過ぎぃ~…………。//////♡♡♡」

 

うんまぁ、ホントに想定外だよ………。3人とも臨月位にふくれあがっているし、大丈夫なのかな?一応僕達以外の時を止めさせてヤったからまだ良いけど、これは…………。ヤバイ、これ以上は待たせられないな………。

 

ガルッチ「ちょっと待ってね、お互い落ち着かせるから。」

 

鎮静魔法も覚えておいて正解かもしれない。っていうか思ったけど、未来も結構精液出しまくってるよな…………。時々、不思議に思うんだよなぁ………。一体どんだけの量を溜めてんの?巨玉じゃないと無理だよね?でも未来のは普通だったし………。あまり考えないで置こう。

 

sideChange

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レインside

 

レイン「お前ら………、ニオイ消えきってないぞ。」

 

彼奴ら、エロい事やって来たのは確かだが、すげぇ元気だよな…………。何回やれば気が済むんだ?

 

ガルッチ「すまん、そこまで気は廻らなかった。」

レイン「たくっ、色欲旺盛ってか?」

ヴィンター「さぞや気持ちのよい事を───」

ガルッチ「『約束された(エクス────)──────』」

ヴィンター「ごめんごめん!!謝るから、それしまって!!女の子がそれを使って良い白物じゃ────」

ガルッチ「『勝利の剣(カリバー)』!!!!!」

ヴィンター「あqsせfvrbgtyhぬmじk・おlp!?」

 

おう、ありゃマジで痛い。けど、復活。

 

ヴィンター「君々、いきなりないんじゃないの?それに、一応言うけど、僕は『時空の賢者』なんだよ?」

ガルッチ「お前のような賢者がいてたまるか!!!それと、僕は男だ!」

ヴィンター「あらららら…………、まぁ良いけどね。まぁ、一応報告させて貰うね。星の勇者達の諸君。」

 

ん?此奴の空気が、いきなり変わったぞ?

 

ヴィンター「どうも、無の神に逆らう『星の勇者を阻む者』とここにいる『星の勇者を阻む者』以外の奴らが、何故だか知らないが自害してるって報告がきた。」

全員「!?」

ヴィンター「僕もどういう事なのかさっぱりなんだが、どうやら無の神は痺れをきらしたらしい。」

ガルッチ「馬鹿な!!何で自害なんか!?」

ヴィンター「僕に聞かないでくれたまえ。とは言え、彼奴はまだ動く様子は無い。ともかく、この事は君の友人にも伝えさせて貰うからね。勿論、念話を使ってね。」

ガルッチ「待って、未来達は今『デスノート』の世界にいるんだ。本名とか晒されたら、未来が!」

ヴィンター「分かってる。それに特殊な念話だから、未来以外の人からには聞かされないよ。そんじゃメール送ってくれ。」

レイン「何のメールだ?」

 

『どんな偽名なのかは分からないけど、一応伝えておく。

 

今から時空の賢者の一人が、君に重大な事を念話で伝えさせるからね。一応特殊な念話だから、本名を使ってもバレないから、安心して。』

 

ガルッチ「送ったよ。」

ヴィンター「よし、そんじゃ僕は別のとこに行って念話してくる。その後はザーマインに戻っていつも通り動くから。んじゃあね。」

 

彼奴、訳の分からん奴だが、何かを伝えていったようだな。さてと………。

 

レイン「一緒に来るか?」

ノエル「………どう言う意味だ?」

レイン「特に意味はない。腹が減っただろうし、飯でも食うかと………まぁそれくらいの意味だ。」

ノエル「お前は…………、奇妙な男だ………。お前と私は、ついさっきまで殺し合いをしていたのだぞ?そんな相手を食事に誘うのか?魔界では、敗者が勝者に踏みにじられる存在だというのに…………。」

レイン「分かる分かる、最近は怪しい趣味が増えてきてるからなぁ………。むしろ、踏まれるのがだいすきとか………。」

4人「(<●>ω<●>)ジー」

 

……………ガルッチ、フラン、こいし、イリヤ。なんだその眼。俺はそんな趣味ねえぞ?

 

レイン「今の話は忘れてくれ、俺はそう言うのは気にしないだけの話だ。まぁ、無理には勧めないさ。」

 

んじゃ、さっさとこの場から去って行くとしま────

 

ノエル「ま、待てっ!!」

レイン「如何した?」

ノエル「…………いや、いい。迷惑をかけた…………。そう言いたかった。…………呼び止めてすまなかった。//////」

ガルッチ「あ、そうだった。行く前に、これ受けとって。」

ノエル「?」

ガルッチ「贋作だけど、暖かい毛布だ。少しぐらい、体温めておけよ。」

ノエル「すまない。」

 

全く、余計なことをしやがって……………。そんじゃ行くか。

 

 

-to be continue⇨-



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第9-20章 セフィロトとクリフォト

9-3期op曲 鋼の錬金術師FullMetalALCHEMIST3期op 『ゴールデンタイムラバー』


-ガルフォード城-

 

ノエルがサンクワールに滞在して暫く経ったある日、姫王(プリンセスロード)の部隊を結成する時のことだった。

 

レイン「なぁ、ガルッチ。」

ガルッチ「?」

レイン「お前の右腕、何時までそれなんだ?」

ガルッチ「え?おかしいな?今までは解除出来たのに、あのモード使って以来なのかな?」

 

どういう訳か、絶望の腕が元に戻っていなかったのだ。実は、ガルフォード城に戻った直後すぐさま解除しようとしたのも関わらず、何故かそのままになっているのである。

 

イフ「恐らくだが、何かに反応しているのではないか?」

ガルッチ「何かに?」

イフ「ああ、何処かの場から何やら大いなる力の反応を感じたんだ。セレステアに近づいただけで、それが凄まじくなった。それだけではない、フランとこいしとイリヤを見てみろ。」

ガルッチ「どう言う…………なッ!?」

 

何とフランの左腕、こいしの両足に変化が起こり始めていた。今まで刻印で済んでいたにもかかわらず、フランの左腕にはドラゴンのような赤い鱗が張り始めている。ガルッチが解析したところ、どうやら『"災厄の化身"ミラバルカン』の鱗だったそうだ。しかも、どうやらフランもまた、怪獣娘にもなりえるようで、姿的にもミラバルカンにもなるようだ。

そしてこいしの両足は、意外なことに神々しい程の白銀の羽衣を纏っていて、風を帯びている。これは解析しなくても分かった。『"嵐龍"アマツマガツチ』、モンスターハンターの世界にも行って、一度は戦ったこともあった。勿論その能力は、既に得ていた。ミラバルカンもモンハンの世界にもいるが、ガルッチ曰く興味はなかったらしい。そしてこいしもまた、怪獣娘にもなれるようで、姿的にはアマツマガツチなのだが、2つの能力も得ていた。アマツマガツチと『"天彗龍"バルファルク』だった。

そして、意外なことにイリヤもまた、怪獣娘の適任者でもあった。その姿は『キリン』だった。

 

しかしガルッチは、不思議に思った。何故この時に掛けて、怪獣娘の覚醒準備になったのか。しかもイリヤは、魔神の力は無いはず。なら何故怪獣娘の適任者となったのだろうか。

 

レイン「ガルッチ?おーい、ガルッチ?」

ガルッチ「ふぇ?な、何?」

レイン「3人ともお前がぼーっとして、心配してたぞ。」

ガルッチ「あ、ごめん。ちょっと考え事さ。」

イフ「全く、だが何かしらの力が、この『ミュールゲニア』の何処かにあるのは確かだ。それを忘れるな。」

フラン「それより、何の考え事をしてたの?」

ガルッチ「フラン、左腕を見て。」

フラン「左腕?どう言う…………あれ?何で鱗が?ってこいしちゃん、両足が………。」

こいし「ん?あれ?何これ?鰭みたいなのがついてる。」

ガルッチ「ガイア、これって………。」

ガイア『イフの言うとおり、どうやら封じられた力がこの世界にあるようだ。セレステアのところでそうなったのならば、恐らくその一帯の何処か、または近くだと思う。しかも、ウラノス達の封じられた力も、我らと一緒なとこで反応しておる。しかし、不思議にもイリヤとクロエのも感じる………。』

ガルッチ「どういう事?」

ガイア『恐らく、我ら混沌を司る3大魔神と調和を司る3大神と共に過ごしたお陰で、イリヤとクロエはその両方の力が備わったと思われる。』

フラン「つまりどういう事?」

ヘラ『つまり、イリヤちゃんとクロエちゃんは、私達の知らない力を宿してるって事。』

イリヤ「私とクロの………?」

こいし「具体的には?」

ハデス『難しいけど、イリヤちゃんは『夢幻』という力を持っていて、クロエちゃんは『次元』という力を持ってるらしいんだ。』

ガルッチ「次元!?」

 

次元は確か、未来のスタンドDISKにもあった。それが、クロエに宿すなんて、有り得るのだろうか。というか、未来のスタンド『ブルトン』にもあったにも関わらず、何故?イリヤはまだ分かる。オーフィスのスタンドDISKに触れただけで………いや、何で触れただけで発動したと思える?

 

レイン「まぁ、4人に何が起きたか知らねえが、あまり心配させんなよ?とりあえずガルッチ、姫王(プリンセスロード)の部隊の奴があるから急いで行け。」

ガルッチ「分かった。そろそろ、中装備で固めようかな………。」

レイン「お前が?珍しいな。」

ガルッチ「時折中装備、つまり鎧とかの事だが、依頼の中には鎧装備を来て挑めって書いてるのがあったし、しかも軽めなら解雇するっていうから、仕方なくなんだよね。さすがに重装備、つまりあれより守備力と重さ重視の重い鎧なんだが、あれは着ていかない。というかぶっちゃけ、ノームが好んで着ていそうな奴だしな。」

レイン「やれやれ………。」

ガルッチ「ちょっと着替えてくるね。」

 

そう言い、ガルッチは何もない空間から扉が現れ、その中に入っていった。そして出て来た姿は、正しく武士と言っても過言じゃない鎧姿だった。

 

こいし「お兄ちゃんったら、浮きすぎだと思うよ?」

ガルッチ「そうか?お気に入りなんだけど。」

レイン「ガルッチ、それなんだ?」

ガルッチ「ジンオウ装備。一応顔は出せるようにキャップの奴にした。」

レイン「いやキャップとかどうでも良いが、まあいい。行くぞ。」

ガルッチ「了解、んじゃフラン、こいし、イリヤ。またね。」

3人「行ってらっしゃーい。」

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチside

 

とりあえず僕は右端のところで跪いて、シェルファさんを見ている。隣にはシルヴィアさんも一緒にいる。

 

レイン「全員、静粛に!!!」

 

おう、案外レインもカリスマ性もありそうだな。(歌があれだが……。)

 

レイン「サンクワールの第一軍、すなわち国軍本隊の最高指揮官として着任なさった、姫様のお言葉がある!!」

 

ん?なんかシェルファさんがレインに何か言おうとしてたらしいな。でも、やめたらしいし、何を言おうとしたんだろ。

 

シェルファ「皆様、どうか楽な姿勢でお聞き下さい。この度、先の戦で離散してしまった、第一軍の再編成が成りました。これも全て、私の家に仕えてくださる、忠実な人達のお陰です………。」

 

とりあえず僕は、シェルファさんとレインに向けてウィンクする。それが見えたのか、シェルファさんには微笑み、レインは親指を立てた。

 

シェルファ「では最後に、私の部隊で補佐役を務めて下さる、レインを────」

アベル「お待ち下さい、陛下!!」

 

おいおい、ここに来て何してんだ!?確か、勇者アベルだっけ?

 

アベル「そこにおられるレイン様は、確か上将軍の身分の筈。それに、自らの部隊をお持ちの指揮官でもあり、アステル地方の領主でいらっしゃいます。それが如何して、陛下直属の部隊で補佐役を務める事に?」

ガルッチ「待った、アベル。君の言い分は分からなくもないが、レインはそんなことをする必要はない。というよりは、姫様は全面的にレインを信頼している。戦すら疎かった姫様の代理として、レインには実際の采配をふるって貰うつもりだ。」

アベル「しかし───」

ガルッチ「心配するのはご尤もだ。が、幾ら何でも心配性にも程がある。もし姫様の思う気持ちがあるのなら、黙っててくれ。」

 

全く、何を言い出すかと思えば、一応黙らせて置いたから、よしとするか。勇者といえども、勇気と無謀があるだろ。信頼関係は必須だ。彼奴無謀にもその心配性で信頼関係を落とそうとしてたしな。

 

ガルッチ「失礼、姫様。突然ながらの発言を────」

シェルファ「いえ、お気になさらず。」

 

おいレイン、小声ながら「お前のキャラ似合わねえなぁ。wwww」って言うんじゃねえよ!!こちとら恥ずかしいんだ!!

 

レイン「まぁ、確かにガルッチが言う事はご尤もだ。それに今の時点でお前の力不足は明らかで、とてもじゃないが、俺の代わりが務まるとは思えんがな。だから、お前の選ぶ道は3つしかない。このまま抜けるか、それとも納得して引っ込むか。あるいは、自分こそが副官にふさわしいと、いつか証明するか、だな。」

アベル「ぼ、僕は別に────」

ガルッチ「でしたら、レイン。僕を副官代理というのは出来ないでしょうか?」

アベル「!?」

レイン「んー、確かにガルッチなら、実力もあり色々と把握してる。ただ代理というのは?」

ガルッチ「まぁ副リーダー的なものです。あり得ないのはあるけど、もしもの時にって奴です。」

レイン「まっ、確かにそうだが備えあれば憂い無しだな。よし、それじゃあ───」

アベル「待った!何故年増もいかない子供に、代理を認め────」

ガルッチ「おいこら、子供言うな。気にしてることなんだから。」

アベル「それは良い。何故認められるのですか?」

レイン「あのなぁ、ガルッチはああ見えて、俺を負かした事がある。実際手合わせしたところ、思いのほか負けてしまった。精神的にも、能力的にも、俺以上だった。それにガルッチは、姫様にもお墨付きも出ている。」

アベル「あり得ません!そんな夢物語など───」

 

あーもー、こいつ面倒くさいな。

 

ガルッチ「はぁ、だったら手合わせしよう。君の発言と行動が、どれ程無謀なのか。」

アベル「無謀?僕の発言と行動が無謀だというのか!?」

ガルッチ「いいか?ある人からの言葉を借りて言わせて貰うが……。ノミのように、自分より遥かに巨大な人間にところかまわず攻撃をしかけて戦いを挑むのは『勇気』と呼べるのか?

答えは否。それは『勇気』とは言わない。

ノミのそれは、恐怖を知らない愚かな行動、即ち無謀だ。お前と同じだ。」

アベル「戯れ言を!!────って、いない!?」

ガルッチ「分かったか?お前が如何に無謀だって事が。」

アベル「ふ、不意打ちなど、ひ────」

ガルッチ「対応出来なかった癖に、何を言う。こっちも『暗殺者(アサシン)』適任でもあるから、逆にそれに気づいてれば凄い者だがな。悪く言わせれば、気付けなかったお前が悪い。『勇気』ってのはな、『恐怖』を知った上でそれを克服し、立ち向かうことを言うんだ。そんなんじゃ、勇者なんて呼べないな。」

アベル「なっ!?」

レイン「うわぁ、見た目子供に勇者なんて呼べないって言われちゃったな………。」

ガルッチ「もっと『恐怖』を知れ。そして、ここぞって時に、立ち向かえ。それが、『勇者王』である僕が送る言葉だ。」

 

まぁ、強ち間違いじゃ無いしな。まぁ、とりあえず言いたいことは言わせて貰った。とりあえず、途中で色々あったが無事に終わった。そして………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチ「レイン………、笑うなよな………?」

レイン「ハハハハ、いやいやだって、あんなに畏まるガルッチとか、キャラに合わなさすぎて逆に─────」

シェルファ「ウフフ、そうですね。」

ガルッチ「シェルファさんまで………。ん?」

 

この異空間、いつから?あ、手紙も来た。っと、その前に。

 

ガルッチ「警戒しないで、二人とも。恐らくお届け物だと思う。」

???「ガルッチって言うのは、貴方ですか?」

ガルッチ「ああ、間違いない。」

???「未来からのお届け物じゃ。」

ガルッチ「有難う。」

???「それと、むくは星宮六喰というんじゃ。此方は時崎狂三じゃ。」

狂三「宜しくですわ。」

ガルッチ「ああ。ごめんね、こちらの世界に来させて。」

六喰「いやいや、気にしておらん。その中に、お前の兄達の贈り物があるから、それも送ってやってくれ。」

ガルッチ「分かった。」

 

彼女達はそれを告げた後、その空間から入り消えていった。

 

ガルッチ「んで、手紙は………。四女神の武装の一部か。有難いな………ってなんだこれ。」

 

未来の奴、こんな物送ってきたけど、何なんだ?これ?黒い刃にそれに合わせるかのように悪魔の翼の膜は深いネイビーブルー色、天使の翼は血に染まったかのような深い深紅色になってる。

 

ガルッチ「この『生命の樹の剣(セフィロトソード)』と違うって事は、こっちはそのオルタバージョンか…………。まぁ今は、僕とフラン達のを出して、後は兄さん達に送るか。この黒い剣は僕が持っておこう。」

 

さて、兄さんに手紙を書いてっと、後は送るだけ。

 

ガルッチ「ミスト、兄さん達に宅配を。」

ミスト『はーい。宅配開始!───────宅配終了よ。』

 

ものの見事に、箱が消えていったな。凄いな、時空宅配サービスって。そういえば、この剣、なんだろう。何処かで扱えてた気がする…………。

 

まっ、後で鍛錬の時に使用してみるか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-月夜ノ刻-

 

さてと、始めるとしようか────

 

???『問おう、お前が新たな担い手(マスター)か?』

ガルッチ「なっ!?剣が喋った!?」

???『喋る言うな。正式には、お前に念話させているのだ。』

 

念話かよ、ビックリするな。

 

ガルッチ「まぁ、その前に君は何なのだ?」

???『質問を質問で返すとは、不粋なことを…………。いや、急だったから仕方ないだろう。私は『バチカル』。正しくは『邪悪の樹の剣(クリフォトソード)』に宿してる悪魔の一人だ。』

ガルッチ「『邪悪の樹の剣(クリフォトソード)』、それがこの剣の名前か…………。」

バチカル『そうだ、未来とかいう奴から何かを送ろうとしているところで、すかさず入り込ませて貰ったのだ。』

ガルッチ「……………………気付いてなかったのか、未来。」

バチカル『まぁ、もう一度問うぞ。お前が新たな担い手(マスター)か?』

ガルッチ「………………ああ、だが担い手と書いてマスターってどう言う───」

バチカル『契約成立だ。これより、お前の刃と─────っておい!』

ガルッチ「なんだ?」

バチカル『なんだでは無い!!知らぬのか!?悪魔と取引してるのに、何故躊躇わん!!』

 

何此奴、急に口調が崩れたぞ。

 

???『おやおや、その声はもしかしなくとも、バチカルでないか?』

バチカル『なっ、貴様ケテル!!何故ここに!!』

ガルッチ「って、何で生命の樹の剣(セフィロトソード)が勝手に!?」

ケテル『初めまして、担い手(マスター)。僕はケテルと申します。以後お見知りおきを。』

バチカル『よもや、貴様がいるとは思わなかったぞ。』

ケテル『何を言う、僕はあの人が蘇らせる以前に使ってくれたのだ。主に英霊達の力でね。』

バチカル『何?それならこの俺も同じだ!!』

ガルッチ「おい、喧嘩するな。事情はどうであれ、まずは説明してくれ。こんがらがるから。」

バチカル『よし、まず担い手(マスター)というのは、我らの力、邪悪の樹(クリフォト)の力を自在に操る力と『虚無』、『反無限』あるいは『逆無限』、『無形』、そして『虚無限闇』の力を持たせるに相応しいマスターかを意味してる。』

ガルッチ「『虚無』?無とは違うのか?」

バチカル『言い換えれば、存在するはずの無い無と捉えれば良い。』

ガルッチ「なるほど………。」

ケテル『僕達は実数の存在に対して、バチカル達は虚数の存在なんだ。ぶっちゃけ、僕らとは仲が悪いって事さ。』

バチカル『ふん、仲ようしたくもないわ!貴様のような奴らに、仲良くするか!!』

ケテル『奇遇だね、僕達も一緒さ。』

ガルッチ「そして、喧嘩かよ。」

バチカル『そもそも、お前が俺のおやつを横取りが悪いだろ!!』

ケテル『そっちこそ、僕のプリンを取ったのが原因だ!!』

 

お前ら子供か?そして何気なく、子供の口喧嘩が始まったよ。

 

ガルッチ「やれやれ、一応未来には伝えるか。」

 

 

『宅配したもの、確かに受け取らせて貰ったよ。それと、何故か君が送ってきた物の中に、黒い剣こと『邪悪の樹の剣(クリフォトソード)』が紛れてたようだ。

多分君の知らない間に勝手に入ったようだけど、あの剣何処で手に入ったの?

知らないなら、別に良いが、勝手ながら使わせて貰うね。(多分離れないと思うし。)』

 

 

ガルッチ「よし、未来に送信完了っと。」

 

さてと、いい加減喧嘩を止めなきゃ。

 

ガルッチ「おい、二人とも。みっともない喧嘩はやめろ。関係上は致し方ないが、両方の担い手(マスター)にならせて貰う。」

バチカル『何?』

ケテル『何で!?』

ガルッチ「そもそも、どちらも必要不可欠なんだ。恐らく僕らの戦いにも必須になってくる。まぁ、終わっても使わせて貰うけど。」

バチカル『巫山戯るな!奴と一緒とかごめんだぞ!!』

ケテル『そうだよ、こんな黒い奴と一緒に────』

ガルッチ「文句を言うな!!あまり喧嘩するなら、刃諸共折るぞ!」

バチカル『やめて下さいお願いします何でもします。』

ケテル『ごめんなさいお願いです折るのはやめて下さい何でもします。』

ガルッチ「ん?今何でもっていった?」

バチケル『『あ。』』

ガルッチ「冗談だよ。でも、喧嘩するならそれぐらいするって事は、記憶しておけ。」

バチケル『『了解。』』

ガルッチ「はぁ。」

 

しかし、邪悪の樹の剣(クリフォトソード)か………。生命の樹の剣(セフィロトソード)が聖剣なら、こっちは魔剣だな。ホント運命って、分からないだらけだな。

 

ガルッチ「ともかく、宜しくバチカル。」

バチカル『任せたまえ、我が主。』

ケテル『まっ、足を引っ張らないでね。新人君?』

バチカル『うるせぇ!!』

ガルッチ「そういえば、あれを壊すのってやっぱソードブレイカーっぽい奴じゃないと無理かな?」

バチカル『待て待て!!』

ケテル『ホントにやめて!!』

 

 

-to be continue⇨-




-始原の城-

あっぶねぇ……、危うく掘られるとこだった………。

イリア「念には念を入れて、幻影で操作してたのね。」

うん。流石に、あの常識外れの世界まで、行く勇気はなかったさ。幻影の僕で正解だったよ。

イリア「まぁでも、ディルーラーと束は気付いてたけどね。」

それは想定内さ。まぁ、ボディービルダーの奴には、一応玉藻の前直伝の一夫多妻去勢拳で収めたけどな。

アラン「あれ使ったのですか…………。」
ラヴォス「痛いだろうな…………。」

まぁ帰るついでに、ルシフェルには真・滅・一夫多妻去勢で、時飛ばすと言う概念をぶち壊して、蹴りまくってやったがね。今頃悶えてるだろうな。

ライフ「お疲れ様、お父様。」

とりあえず、今後はゲキド町は幻影で送りこむことにするよ。

9-3期ed曲 鋼の錬金術師FullMetalALCHEMIST3期ed曲 『つないだ手』


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第9-21章 ルナン残党とシェルファ誘拐

-旧ルナン地方 本陣-

 

フラン「お兄ちゃん、レイン達が突撃したようだよ。」

ガルッチ「こっちも確認済みだ。さてと、早速仕事して貰うぞ。『邪悪の樹の剣(クリフォトソード)』。」

 

ガルッチは直ぐさま黒い剣を取り出し、『何か』の気配があるところに斬りつけた。シルヴィアもそれに察知したのか、回し蹴りをする。

すると、誰かが転移してきた。そいつは確かに、いきなり出現したのだ。

 

???「おっと!危ねぇ危ねぇ……、ははっ、そこの姫王さんを見て、こりゃ絶好の機会だからと思ったんだがな。なかなかうまく行かねぇもんだな。」

ガルッチ「悪いが、シェルファさんを奪う訳には行かないんだよ。『暴虐公(ナマヘー)』!」

???「ぬぉ!?見るからにヤベぇ奴がいると思ってたら、なるほど。お前もいるのは想定外だな。」

ノエル「貴様!私の眼前で、よくもなめた真似をしてくれた。良い度胸だ、腸を引きずり出すぞ!!」

シルヴィア「そうよ、あたしとガルッチが真っ先に気付いたからよかったものの……。」

???「いやー、そこの黒マントの姉ちゃんは有り余るほど力の波動を出しまくってたから、ちゃんと警戒してたが………、まさか、オメェみたいなのが混ざってるとはな。しかも、そっちは無力兵士並みの波動と思って無視していたが………。あえて力を抑えていたらしいな。

参ったね、ははっ!!」

アベル「おのれ、僕の陛下に───」

ガルッチ「下がれアベル!!お前は姫様を守れ!!他の奴は、侵入者から離れろ!」

 

何かの力を察したのか、ガルッチは他の兵士に命令を下す。が、アベルはそれをよしとせず、突っ込んだ。

 

ガルッチ「バカっ!」

アベル「うぉぉぉ!!」

???「血気盛んなのは結構だが、まだ本気になるまでもねぇな。」

アベル「くっ!?」

 

男の手にしたダガーが煌めき、アベルの首筋に赤い筋を刻む。ギリギリで躱すも、次に男の蹴り足が霞み、アベルは今度こそ蹴り飛ばされた。

 

ガルッチ「ただのダガーでは無さそうだな。いやそれ以前に、お前…………何か違うニオイを感じる。転生者か?」

???「ほう?俺が何なのか分かるのか?」

ガルッチ「いや転生には程遠いが、その肉体の持ち主は死んでいるだろ?」

???「なるほど、オメェもまた異世界から来た住人って奴か。」

ガルッチ「名を名乗りな。」

???「俺はロイだ。オメェは?」

ガルッチ「通りすがりの英霊使い、ガルッチだ。覚えておけ!『獄炎悪鬼(アスモデウス)』!!『獄炎(ヘルフレイム)』!!」

 

邪悪の樹の剣(クリフォトソード)の真刃から炎が沸き上がり、そのまま突っ込み、ロイと名乗る男のダガーを避けながら斬りかかった。

 

ロイ「へぇ、『デート・ア・ライブ』と似た力を持ってるって訳か。しかも反転とはな。」

ガルッチ「この剣が特別に強いって事さ。だが、それだけじゃねえぜ。『生命の樹の剣(セフィロトソード)』!『灼爛殲鬼(カマエル)』!『天明業火(ブラストファイア)』!!」

ロイ「ちぃ……!!」

 

黒い剣が受け止めてる隙に、ガルッチは生命の樹の剣(セフィロトソード)を持ち、白い炎を纏わせて斬りかかった。が、運良く後ろに下がったようだ。

 

ロイ「………厄介だな、あのお方の言うとおり、此奴より先に、あの女装した男の娘を狙い付けた方がよかったぜ。」

ガルッチ「あのお方?」

ロイ「へっ、お前には教えねぇよ!」

ガルッチ「くっ、あのお方って、未来にも関係するってのか!?」

ロイ「ああ、その通りだ!!俺は『星の勇者を阻む者』とは別の存在だ!」

ガルッチ「ちっ、無の神以外にも敵がいたか………。ルーサーの言うとおり、奴等は飢えてる………、必ずやって来る。その奴等というのは、お前が言うあのお方か。」

ロイ「へぇ、ルーサーを倒したってのはホントのようだな……。」

 

周りからすれば、一体何の話だと首を傾げるようだが、フラン達は話についていけた。

 

ロイ「あの女装した男の娘といい、お前といい、あのお方はお怒りでねぇ………。今はお前を殺し、姫様を攫ってから、貴様が言う未来を殺さなくてはな………。」

ガルッチ「そうはいかない。未来のとこには行かせねぇし、未来を手を出すってんなら、それ相応の覚悟をするんだな、雑種ッ!!」

ロイ「ちぃ、此奴はヤベぇ………。仕方ねぇ、撤退だ!!」

ガルッチ「待てっ!!…………クソッ!!逃げ足はピカイチかよ。」

 

何とかシェルファを守り抜くことが出来たものの、肝心なとこで逃げられてしまった。

 

レイン「おい、侵入者は?」

ガルッチ「すまない、逃がした。シェルファは無事だったが………。」

レイン「そうか、なら良いが………。」

ガルッチ「あの野郎、急いで探さねえと────」

レイン「待て!!今探したところで、見つからねえよ。何があったか知らねえが、冷静になれ。」

ガルッチ「…………………………すまない、僕のしたことが。」

レイン「チビを守っただけ、よしとしようぜ。未来だって、負けることはないんだしよ。」

ガルッチ「ああ、そうだな…………。」

 

あまり納得は出来なかったものの、少し冷静になれば、確かに未来が負けるはずが無いと思った。

 

ケテル『へぇ、なかなかやるもんだね。バチカル。』

バチカル『うるせぇ!!お前こそ、足引っ張らなくてよかったよ!』

ケテル『何を?』

バチカル『やんのか?』

ケテル『あ"?』

バチカル『お?』

ガルッチ「なぁレイン、お前剣を折ったことある?」

レイン「なんだ?藪から棒に。」

ガルッチ「ちょっと喧嘩しそうな二つの剣を折れるかどうか─────」

バチケル『『やめろぉぉぉぉぉぉぉ!!!!』』

レイン「いや、無理。」

バチケル『『ほっ…………。』』

ガルッチ「そっか…………。」

バチケル『『マスタァァァァァァァァ!!!何で落ち込むんだよ!!』』

ガルッチ「…………フランなら出来たっけ?」

フラン「しないしない、しかも明らかに喋ってるからやめてあげて。」

バチカル『…………マスター、頼むから折るのは勘弁して。』

ケテル『壊すのも、勘弁だよ?』

ガルッチ「分かった分かった。分かったから、発情フェロモンをだすな。剣が女の子に発情って、誰得なんだよ畜生。人妻萌えか、お前ら…………。」

 

誘拐者を逃がすわ、剣がうちの妻に発情するわ、何なのこれ………。そう思ってしまったガルッチは、思わずため息が出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチ「戻ったら、フラン達とセックスしようそうしよう……。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-???-

 

???「…………未だに戦う意志あり、か。面白い、流石はロードの孫、と言うべきか。」

 

何処かの世界のコンピュータールームから、一人の男性が見ていた。

 

???「まぁしかし、無謀な輩も多いな。あのラーク一族はともかく、ただの会社員があのような力を持つなんて………。元を正せば、ただの人間のくせに………。まぁ、仮に囁告篇帙(ラジエル)を使って、我の居場所を知り得たとしても、勝てるわけが無い。ビルスも馬鹿だな………。無の本当の恐ろしさすら、知らない癖に………。」

 

そしてその映像を消し、上の空な目で何かを言った。

 

???「消してやる……………、『物語』も『善意』も『悪意』も『感情』も…………、『存在』も『無』も何もかも…………、消えてしまえ…………。」

 

-to be continue⇨-



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第9-22章 レインの元恋人と無の神の正体

-ローザンヌ ノーグ村-

 

シェルファ誘拐から暫く経ち、どうやらレイグルは戦士の国『ファヌージュ』に侵攻し、善戦を繰り広げられ、『ファヌージュ』陥落の危機に瀕した時、レイン達が到着により時間稼ぎをさせられ、レインはレイグルに近づき決着をつけようとするも、シェルファとガルッチが止めに来て、ノエルの力を使い、撤退することになった。

そして、レインとシルヴィアが何処かに行こうとしていたとき、ガルッチも一緒に行きたいと言い、別のところに転移する事となった。

 

レイン「ホントに着いてってよかったのか?」

ガルッチ「構わない。それに気になるんだ。レインが戦士として生まれたきっかけ、それが知りたいだけさ。」

レイン「はぁ…………、時折お前って強情なとこがあるよな。」

ガルッチ「否定はしない。兄さんも、そうだだし。」

レイン「やれやれ、ホントに兄弟なんだな。」

 

互いに笑い合ってるとレインの目的地に着いた。そこは家と言うより、小屋のような建物が建っていて、今では住む者はいないのか、荒れ放題となっていた。

 

ガルッチ「…………ここが、レインが戦士として生きるきっかけ…………か。」

レイン「何の変哲も無いボロ家と思っただろ?」

ガルッチ「いや、皆からしたらきっとそうだが、僕としたら、なんだか………悲しい出来事なんだな。」

 

ガルッチの目には、恐らく見えているのであろう。ここで起こった出来事を……。

 

ガルッチ「始まりは、盗賊達がこの家に襲われた時だった。そこでレインにとって、大切なものを奪われ、弱かった時の自分を憎み、戦士として生きるようになった。確かに、『あの子を守れずに自分だけいい思いをするなんて、間違っている。』と言う思いが、今なら分かるかもな。」

レイン「………………。」

ガルッチ「痛むのは、僕だって同じさ。時々僕も、無力なんだなって思うときぐらいあるから………。」

 

レインとガルッチは、静かに廃墟と化した小屋に入っていった。ガルッチにとっては、あるはずも無い死体が見えていた。自分が出してる幻影なのか、はたまた幻惑なのかは分からなかったが、だが確かに、死体を見ていた。

 

レイン「誰よりも強く、この世のどんな存在よりも強く…………、そして、何物にも屈する事のない強靱の心を……………。どうだ、フィーネ。お前から見て、今の俺はそういう男に見えるか?いや、そう見えたら、かえってまずいのかな?お前は、乱暴な男はきらいだったし……。」

ガルッチ「フィーネ?」

レイン「ああ、多分お前がいるその場所に、お前にはいるはずもない死体がいるのは、俺の恋人だった、フィーネだ。」

 

レインの声は、何処か震えてる気がしたのか、ガルッチはこれ以上はレインに喋らなかった。無理をしていると思い、そっとすることにした。

 

ガルッチ「(…………思い出したくなかったんだろうな。こんな辛いお別れの出来事を…………。)」

レイン「なぁ、フィーネ。今の俺なら、海を別ち、山を動かすことも可能かもしれない。だけど、お前だけには、白状しとくが………、実は俺は、少しも自分が強くなった気がしない!!未だにあの晩と同じく…………、弱いままだという気がするんだ………。………………何でかな?不思議だとは、思わないか?」

ガルッチ「…………え?」

 

ガルッチはあるはずの無いフィーネの死体を見ると、驚いたことに、誰かに似ているような顔付きがあった。

 

ガルッチ「(エンドの記憶も、僅かながら共通してるけど、これって………、どう見ても……。どう見ても、ミストに似てるじゃないか!!)」

 

ガルッチの目には、エンドの頃ともに暮らしていた、エンドの妹『ミスト』、本名は『ミストラル・ケルピー』の顔立ちと似ていたフィーネの顔を見ていた。

 

ガルッチ「(まさか、ミストって……………。)なぁ、ミスト。聞きたいことがある。」

 

ガルッチはすぐさまリアクターを起動し、ミストに話しかけた。

 

ミスト『如何したの、兄や。』

ガルッチ「単刀直入に言う。君が生まれる前世とかある?」

レイン「ガルッチ?」

ミスト『…………………前世、か。うん、もう朧気だけど、覚えてはいるよ。』

ガルッチ「え?」

ミスト『前世はね、私には恋人がいたの。その人は気弱で静かな人だけど、優しい人だった。黒髪に黒目、そこにいるレインさんみたいな人と、恋人だったの。でも、何でだろ。私がその名前を呼ぶと、何故だか………懐かしい気がする…………。』

ガルッチ「…………ミスト?」

ミスト『でも、レインがいる村には近づく事すら出来なかった………。あれ?何でだろ。私、朧気の筈なのに、何で?何で、こんなに鮮明に覚えてるの?』

 

ミストは困惑するも、ガルッチは一つの結論が出た。ミストもまた、転生者。そして、その前世は………。

 

ガルッチ「…………まさか、ミストって…………、『フィーネ』?」

レイン「え!?」

ミスト『………………如何して、そう思ったの?兄や。』

ガルッチ「……………最初はレインさんと言ってたのに、二回目の時呼び捨てした。しかもレインが戦士として生きる前の性格も合致してる。」

ミスト『でも、別の人かもしれないわよ?』

ガルッチ「いや、ないな。ミストの今の顔はどうなってるか分からないが、何処か懐かしく、そして悲しく震えた声で、自分の前世を話してた。」

ミスト『………………………兄やって、時々勘が良いことも有るよね。』

 

レインは困惑しているが、ガルッチに声をかけた。

 

レイン「おいガルッチ、そのリアクターって奴に………フィーネいるのか?」

ガルッチ「…………居たとしても、君のこと覚えてるか、保証はできんぞ。」

レイン「…………構わない。」

ガルッチ「……………分かった、ミスト。暫くは………、レインに代わるよ。」

ミスト『うん。』

 

そう言い、ガルッチはリアクターを外し、レインに付けた。

 

ミスト『生態承認開始………………完了………って、嘘………。ホントに、ホントにレインなの?』

レイン「フィーネ?フィーネなのか!?」

ミスト『嘘みたい…………、私ミストなのに、貴方の声を聞くだけで、何故だか…………嬉しい………。』

レイン「フィーネ…………。」

ガルッチ「ここら辺りに時間を止めておくから、ゆっくり話し合ってくれ。」

 

ガルッチはそのまま、小屋を出て行き、先程から鳴ってる通信に出ることにした。

 

 

 

 

 

 

ガルッチside

 

ガルッチ「もしもし。」

???『もしもし、お久しぶりですね。Lです。』

ガルッチ「L?何か用なのか?」

???『今は竜崎と呼んでください。貴方の場合、盗聴される心配は無さそうですが、念のためです。』

 

Lの奴、逆に自分を疑えっての。

 

ガルッチ「一応言うが、僕が偽者って言う可能性も考慮しているの?」

竜崎『いえ、貴方を真似することは無理でしょ。最も高度な変装術でない限り、大丈夫です。』

ガルッチ「そうか……。んじゃ早速だけど、何か用?」

竜崎『悪い知らせです、『緋弾のアリア』の世界が消滅しました。』

ガルッチ「…………奴が本格的に動き始めたのか?」

竜崎『いえ、恐らくまだだと思いますが……………、ガルッチさん。何か隠し事していませんか?』

 

……………やっぱり、苦手だな。こう、声だけで見破られるのって………。

 

ガルッチ「声だけで、分かったのか?」

竜崎『ええ、何か秘密をしてるかのような、恐怖に怯えてるような声がね。』

ガルッチ「……………無の神の正体、だけど。」

竜崎『無の神の正体?貴方は何を?『囁告篇帙(ラジエル)』には、無の神と呼ばれていて、そして本体もいるはず。』

ガルッチ「そこだ。おかしいと思わないか?無の神の本体が居ると言う事。」

竜崎『どういう事ですか?』

ガルッチ「全知である『囁告篇帙(ラジエル)』でも載っていない、無の神の正体、それは、僕が調べてきた。竜崎さん、未来に代わってくれませんか?」

竜崎『…………分かりました。』

 

……………もう、言うしかないな。バレた以上………、話せるだけ、話そう。

 

未来『電話代わったよ、ガルッチ。』

ガルッチ「久しぶり、未来。あの世界以来だ。」

未来『どういう事なの?『囁告篇帙(ラジエル)』でも載ってないって。』

ガルッチ「………人工スタンドって、聞いたことあるか?」

未来『人工スタンド?』

ガルッチ「例を挙げれば、鈴美さんにあげたスタンドだ。僕は、その人工スタンドが作られてる研究所のところで、あることが分かった。初めはオリンポス神に聞いて、無の神について調べさせたけど、何処にもその経歴にもなかった。それを思い出して、その研究所があった世界に飛び、独自で調査してみた。」

未来『待って、ガルッチ。んじゃあ、君が言いたいのって、無の神の正体って………。』

ガルッチ「…………彼奴の正体は『スタンド』。しかも、誰かに作らされた、人工『スタンド』なんだ。」

未来『そんな、スタンドが作れるはずが…………!!』

ガルッチ「それがあったんだ。ある日記には、こう書かれていた。

 

『◯月◯日

 

 

ようやく『人工型スタンド』を作れるときが来た。これで、新次元の神になれる日が近づいた。だが、まずは全部の次元が邪魔になる。その為には、『無』が欲しくなる。だったらまずは、『FINALFANTASY5』にある『無』を手に入れ、それから強靱な能力にするために、あらゆるエネルギー源を探さなくては………。』

 

 

恐らくその研究員は、新次元の神に成るために、まずは僕らの次元を滅ぼそうと考えていたようなんだ。」

未来『…………続きは?』

ガルッチ「『●月■日

 

 

『無』の力、そしてその他の力も手に入れた。後はDISK化させ、私に導入すれば、後は簡単だ。私は天才だ。今に見ておれよ…………、私の研究を馬鹿にした連中共を、ギャフンと言わせてやる。』

 

『◎月♤日

 

 

何と言うことだ、DISK化は成功したものの、入れた途端に弾かれてしまった。私は天才の筈だ、何処を間違えたというのだ?いやまさか、適性ではなかったと言う事か!?だとすれば、どうすれば…………。いや、一つ方法がある。『無垢な子供』を使えば!そうときまれば、早速無垢な子供を捕らえなくては………。』

 

………。」

未来『ちょっと待って、子供!?何で子供なの!?』

ガルッチ「僕だって知りたい。どうも此奴は、マッドサイエンティストかつ、新次元の神に成ろうと考えた、愚かしい奴だったんだろう………。ただ、実験はどうなったか、日記には書かれなかった。あったのは…………あの遺体と、あの日記、そしてもう使われる事のない研究所だけ…………。」

未来『…………んじゃあ、無の神と、その本体の正体って、人工スタンドと無垢な子供!?』

ガルッチ「…………………ああ。」

未来『なんだよ…………、それ…………。』

 

だから、言いたくなかったんだ。こんな、あり得ない事って、あるのかよ………。

 

本音『ガルガル君、それじゃあ私達、その無垢な子供を………殺すために、現れた刻印だって言うの?』

ガルッチ「……………………僕だって、嘘だと思いたい。だがこれは、紛れもない……………真実だ。」

本音『………………。』

ガルッチ「だから、言いたくなかったんだ。恐らく、その研究員はその無垢な子供を捕らえ、スタンド適合させるために、陵辱、調教、レイプなどやらかし、無理矢理適合させたに違いない。結果は暴走し、その場に居た研究員達を無に還し、飛び出したに違いない………。

それで『星の勇者』とか『星の勇者を阻む者』とかなどが生まれ、現在に至るって訳だ。

正直な話、僕はあの子には同情を禁じ得ない…………。なんの罪も無いのに、巫山戯た研究員のせいで、殺さなくっちゃいけないんだから……………。」

白夜叉『待て、ガルッチ。スタンドなのは分かったが、それを切り離す方法はあるのか?』

 

ん?今なんていった?

 

ガルッチ「白夜叉、何て?」

白夜叉『切り離す方法、その無の神は人工スタンドなんじゃろ?』

ガルッチ「ああ、確かに。」

白夜叉『ならば、その無垢な子供と無の神を切り離す事が出来れば、無の神だけ倒せると思うんじゃが……。』

ガルッチ「『神蝕篇帙(ベルゼバブ)』で一応探してみるけど、そんなあっさり出て来るわけ……………ってあった!!」

未来『あったの!?』

ガルッチ「…………『零』の力と『絆』の力。それだけで、スタンドと本体を切り離す事が出来る。」

未来『『零』の力?』

ガルッチ「『零』の力は恐らく、『零の龍神』が持つ力、そして『絆』の力………これが厄介な事に、『太陽』の刻印、『月』の刻印、『88星座』の刻印等を繋げて始めて使える力なんだが…………、実際どうなるのか、さっぱりなんだ。」

未来『太陽と月って事は、ガルッチとそのお兄さんになるね。でも、88星座って………。』

ガルッチ「『星の勇者』の事だと思う。でも、死んでしまったら如何する事も無いが…………。」

未来『…………誰一人も、死なせてはダメって事?』

ガルッチ「恐らくは、そうだな。でも、例外はある。」

未来『例外?それって何?』

ガルッチ「『混沌』を持つ者と『調和』を持つ者、そして…………………。//////」

未来『ん?如何したの?』

 

ちょっと待て、おい。え?これもあり得るの!?いやいや、マジで?

 

ガルッチ「えーっと……………、『虚王魔神』が生涯共に生きると決めた『転生者』。//////」

未来『……………え?』

ガルッチ「しかも、元ただの会社員で、女装が普段着で……………、(そして見た目が女の子っぽい男の娘。)

未来『…………………。』

ガルッチ「…………………………………なんでさ。////////////」

 

いやまじでなんでさ。もうこれ、ちゃっかり未来の事言ってるんですが…………。え?マジで?

 

未来『…………………………ガルッチ、ホントに書いてあるの?『神蝕萹帙(ベルゼバブ)』に。』

ガルッチ「…………………信じがたいことだが、マジらしい。////////////」

 

もうお互い、喋りづらくなってしまった…………。いやまあ、確かに僕未来の事好きだよ?未来も僕のこと愛してるし、なんの問題も無い。いや一つあげるなら、同性だと言う事。

普通に考えたら、有り得ないよね?僕如何すれば良いの?

 

???『うひょー!!ガルちゃん!もう思いっきり未来ちゃんに告白しちゃって!!』

 

いや誰!?

 

???『全王神だよ~!』

 

軽くね!?いや、あんた死んだんじゃ!?

 

???『あ、あれ演技。』

 

巫山戯んなァァァァァァァ!!あの涙返せよ!!!

 

全王神『ガルちゃんって、未来ちゃんの事が好きなんでしょ?』

 

そうだけど、いやまあそうなんだけど………。男同士じゃん!?いいの!?

 

全王神『良いじゃん、良いじゃん!美々も言ってたじゃん!『男の人は男の人同士で、女の子は女の子同士で恋愛すべき』だって!!!』

 

おい待て!!それ以前に、僕結婚してる身だぞ!?それ分かってんの!?

 

全王神『でも、フランちゃん達も受け入れてるじゃん。もう体と体が絡み合う仲になっちゃえばいいじゃない。♡♡♡♡』

 

お前は自分の息子をなんだと思ってるんだァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!?!?!////////////

グレるよ!?グレますよ!?

 

全王神『反抗期キターーー!!!\(^o^)/』

 

あ”ぁぁぁぁ………、この時初めて親父より憎悪を抱いたことは他にあっただろうか……。マジで殴りてぇ………。(-_-#)

 

未来『ガルッチ…………。』

ガルッチ「ん?」

未来『ガルッチはさ、僕のこと…………どう思ってるの?』

ガルッチ「ウェ?どうって、そりゃあ…………。未来と一緒に居ると、凄く落ち着くって言うか、なんだか安心出来るって言うか…………。僕の荒んでしまった心を、癒やしてくれる、愛しい、愛しい人だと思ってるよ。」

未来『…………。』

ガルッチ「君と出会ってなかったら、ずっと荒んだままだったかもしれない………。ううん、フラン達がいたからそんな事はないけど、でも、僕にとって……………君は………………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕の心を救ってくれた、恩人であり、フラン達と同じくらい、大好きな人さ。」

 

電話越しとは言え、正直恥ずかしい…………。でも、何でかな?未来と一緒にいてからなのか、フランとこいし、イリヤと同じくらい、未来の事を思うことが多くなってた気がする。未来が居なかったら、多分…………。

 

未来『…………………………同性なのに、こんなに嬉しい気持ち、初めてかも。//////』

ガルッチ「未来。」

未来『僕も、君の事が大好きだよ。ガルッチ。』

ガルッチ「……………ありがと。事が終わったら、一緒について行っていいかな?フラン達を連れて。」

未来『うん。』

 

よし、そうときまれば、絶対に無の神を倒して……………、いや、もう一つやり残した事があったな。それを済ませてから、だな。

 

竜崎『もう宜しいですか?』

ガルッチ「ああ、っと最後に頼みがあるけど、今から『ミュールゲニア』の地図を送るから、ちょっと頼みがあるんだ。」

竜崎『何でしょうか?』

ガルッチ「最近、僕の右腕の様子がおかしいんだ。いや僕だけじゃ無い。フラン、こいし、のも変なんだ。魔神化解除してるのに、見た目がそのままで。」

竜崎『どの辺りで、そうなったのですか?』

ガルッチ「ナシド砂漠のセレステア跡地で、それ以降はこのままなんだ。」

竜崎『他には?』

ガルッチ「あと、ファヌージュに着いたときは、セレステア跡地程じゃ無いけど、何かに反応してたんだ。」

竜崎『では、貴方が滞在しているサンクワールはどうですか?』

ガルッチ「全く反応無し。ただ、移動する際に、聖域ってとこに近づいたら、凄まじいほど光り始めたんだが………。」

竜崎『なるほど、場所が分かりました。恐らくは、その聖域のどこかに、その何かがあるんでしょう。一応印をつけておきます。』

ガルッチ「ありがと。」

竜崎『ガルッチさん、無の神の対策は?』

ガルッチ「ご安心を、もうあの時のように絶対にしない。未来も簪も、本音も、オーフィスも、フランも、こいし、イリヤ、兄さん…………皆を失わせやしない。」

竜崎『…………あの時とは?』

ガルッチ「悪いが、竜崎でも言うわけにはいかない。それに、無の神を倒したら、僕にとっての最後の贖罪をするつもりだから。」

竜崎『待って下さい。贖罪とは───』

ガルッチ「大丈夫、ただ昔出来なかった事を、やるだけさ。じゃあね。」

 

『ピッ』

 

……………『星の破壊者 ラヴォス』を、今度こそこの手で決着をつけるまで。

 

レイン「ガルッチ、終わったぞ。」

ガルッチ「………恋人と再会出来て、嬉しかったか?」

レイン「ああ、もう迷いは吹っ切れた。」

ガルッチ「そうか。んじゃあ、いこうか。」

レイン「あ、此奴を返さねえとな。…………俺の恋人、宜しく頼む。」

ガルッチ「任せろ、レイン。」

 

 

-to be continue⇨-



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第9-F章 次の世界へ

-レイファン クリスタルパレス-

 

ガルッチ「何というか、凄い透き通ってるな。ガラス製なのに、一瞬水晶、又はダイヤモンドかと思えるぐらいだ………。」

イフ「このガラスの歴史だと、ガラスギルドというのがあるらしい。しかも、比較的に安くしているから、庶民にまで行き渡ってるそうだ。」

ガルッチ「ガラスギルドか…………、面白いギルドもあるんだね。」

イフ「それだけではないぞ、この透き通ってる理由は、国王からの命令でもあるようだ。『ガラスの透明度を極限にまで高め、更に高品質な、水晶にも負けないようなものを作れ!』ってな。」

ガルッチ「それで、こんなに透き通ってるって訳か。」

ケテル『まぁ、確かに美しいですもんね。』

バチカル『ああ、この爽やか過ぎるどっかの馬鹿みたいに美しく輝いてるよ。』

ケテル『ちょっと、それはどう言う意味ですか?』

バチカル『そのまんまの意味だが?』

ケテル『あ"?』

バチカル『お?』

 

どれだけ喧嘩すれば気が済むのか、そう溜息を吐きながらレインのところに行った。レインはガラスには興味はないらしく、代わりに肖像画を見ていた。

 

ガルッチ「その人は?」

レイン「ホーク・ウォルトン。俺の師だった奴だが、亡くなった。」

ガルッチ「…………なるほど。」

???「その人物をご存知ですか?」

 

歩み寄ってきた男(?)に訊かれ、レインは頷き、ガルッチは首を振った。ただそれと同時に、疑問を持った。何故だか、女性らしく見えるような気がしたからだ。

 

???「………彼とお会いになった事がお有りですか?」

レイン「若い頃のホークは知らない、でも、生前の彼に会ったことがある。」

???「ふむ…………、興味深い事です。我々は最近、八方手を尽くして探したのですが……、彼は既に亡くなっていました。」

レイン「だろうな………。」

ガルッチ「あの………、貴方は?」

???「ん?そちらのお嬢さんとは初対面でしたね。」

ガルッチ「待て、訂正してもらう。僕は、お と こ だ。」

???「え?いやいや、何処から見ても、お嬢さんにしか見えないのですが……。」

ガルッチ「なんでさ………。いや、ホントになんでさ。」

バチカル『全く、失礼な奴なものだな。我がマスターは、歴とした男だ!』

ケテル『お前と同意見なのが癪だが、その通りだ。』

???「け、剣が喋った!?」

ガルッチ「気にするな。それより………。」

???「申し遅れました。僕はケイという者です。シェルファ陛下共々、態々我が国にご足労頂いて申し訳ない。国王同士の会議ですが、サンクワールの重臣たる者にも、またお会いしたかったのです。」

ガルッチ「そうですか……、あと、僕の時はタメ口で構わない。こっちの方が、性に合ってるし。」

ケイ「では、貴方は本当に男なんですか?」

 

如何してそこまで疑われる必要があるのか、あまりにも呆れすぎたのか溜息を付き、答えた。

 

ガルッチ「正真正銘男だ。そう言うアンタは、男らしく見えないぞ。」

ケイ「何をまた。」

ガルッチ「これでも、男装している人の愛人を持ってるんだ。一目って程じゃあ無いが、雰囲気的に、女性に見える。」

ケイ「………不思議な方ですね。ところで、その腕は生まれ付きですか?」

ガルッチ「いや、前まではこんなんじゃ無かったけど、セレステア跡地にいった途端、戻らなくなってね。多分聖域に行くことになるだろうけど、理由は聞かないでくれ。」

ケイ「分かりました……。それはそうと、レインさん。」

 

ガルッチの話が終わると、今度はレインに話し掛けた。

 

レイン「何だ?」

ケイ「貴方については興味深い噂がたくさんあるようですね。例えば、ある国では罪人として永久手配を受けているとか。」

イフ「レイン、何かやったのか?」

レイン「いや、何故そうなる。その手配された誰かって、本当にレインって名前の奴か?」

ケイ「いえ、問題の罪人は『知られざる天才剣士』の事じゃないか、といううわさが一部であるだけです。その国の警備隊は、単に黒衣の男として名無しのまま手配したそうです。」

ガルッチ「(駄目だ、もうこれ絶対レインじゃねえか!!何やってんだよ!?)」

イフ「(一体全体、何をやらかしたというのだ!?)」

バチカル『(なぁケテル、あの特徴………。)』

ケテル『(絶対に、そのレインですよね。何をやったというのですか?)』

バチカル『(だよなぁ………。)』

レイン「おいおい、そりゃあ人違いだ。俺は道端で捨て猫を見ただけで、目に涙をためる男だぞ?そんな優しい奴が、どんな罪を犯すって言うんだよ。え?」

全員「「『『(おまえは何を言っているんだ?あの特徴のせいで、お前以外居ないんだけど。(・_・;))』』」」

 

レインの特徴が当てはまりすぎるせいか、ガルッチ、イフ、バチカル、ケテルはジト目になるほど、レインを見た。っとその時、何かの音がなった。

 

ケイ「ん?何事ですか?」

ガルッチ「失礼、我が友人(愛しい人)からの手紙が来たので、お気になさらず。」

 

そう言い、レインとケイの元から離れ、逆にシルヴィアとノエルのところに向かいながら、手紙を開いた。(今更ながら、未来やガルッチが送ってきてるのは、モニター手紙と言うものです。)

 

 

『僕等はねえ。ガルッチ。

 

君の言う其の子を救済したら、次に出会ったもう一人は今度は救済ではなく、『処刑』します。

 

そして、其奴の居る世界に居る『遠藤ケンヂ』という男に会います。

 

先ずは、此の世界での役割を終えてからです。

 

其方での戦いが終わったら、次は其の子の救済。そして、もう一人の無の神の本体の処刑を行います。

 

ではまた。

 

 

未来より。』

 

ガルッチ「…………『二十世紀少年』の世界か。」

イフ「なるほど………、そこへ行こうとしてるというわけだな…………。」

ガルッチ「…………何故だろ、『艦これ』の世界で見た死の未来予知が、あの日以来起こらなくなったのって、もしかして…………未来のお陰?」

イフ「死の未来予知?」

ガルッチ「うん、本来なら兄さん、プリズマ・イリヤの世界からきたイリヤとクロエが死ぬと言う予兆があったんだ。だけど、それが見えなくなったって事は………。」

イフ「恐らくは、私や未来と関わったお陰で、その運命を破壊してくれたと言うわけだな。」

ガルッチ「……………予定変更だ。」

フラン「何がなの?」

ガルッチ「フラン、ちょっと頼み事をしてくれないか?」

フラン「?」

ガルッチ「僕とイフは、これから姉さんを呼んで、『二十世紀少年』の世界に行ってくる。その代わり、フラン達はシェルファさんを守ってやってくれない?」

フラン「え?3人だけ行くの?」

ガルッチ「すまない、こればかりは如何することも出来ないからね。」

シルヴィア「何処か行くの?」

ガルッチ「うん、今からイフと一緒に『二十世紀少年』の世界に行ってくる。」

シルヴィア「大丈夫なの?」

ガルッチ「大丈夫、その前に姉さんを呼びに行かないとね。」

 

そう言い、この場から離れようとすると、何かに捕まれた気がした。後ろを振り向くと、シルヴィアと寝ていたはずのノエルが掴んでいた。

 

ノエル「私も連れていけ、その世界とやらに。」

シルヴィア「私もよ。」

ガルッチ「いや、こればかりは───」

シルヴィア「ドッペルゲンガーを置いて行くだけなら、問題ないでしょ?」

ガルッチ「はぁ、仕方ない。」

 

そしてレインが見えないところで、ドッペルゲンガーを用意し、本体のシルヴィアとノエルを連れて、クリスタルパレスから出て行った。

 

ガルッチ「よし、行く前に未来に連絡を入れておかないとね。因みに言うが、彼方の世界の『ウイルス』に関してだが、どうやら人外や異世界の人には効かない仕組みがあるらしい。ただ、『遠藤ケンヂ』のようなその世界の人間は、防具する奴がないと絶対に死んでしまうようだ。」

シルヴィア「それについては、既に知ってるわ。」

ガルッチ「そうか。んじゃあ手紙を書くね。」

 

『未来。

 

少し予定を早めて、僕とイフ、シルヴィアさんとノエルは、一度姉さんこと『ラーク・スターライト・ラルッチ』を連れて、君達が行く世界に先回りさせていただきます。

 

そして、僕と兄さん、姉さんのお婆ちゃんに会い、暫くはそこにいようかと思います。

再会地点は、『ラーク家の家紋』が描かれていますので、そこで再び会いましょう。

 

家紋の形ですが、魔法陣みたいな円でその中に星が描かれさらにその内側に太極図が描かれていて、右の外側は天使の翼と剣が描かれて、左外側は悪魔の翼と剣が描かれています。

 

 

それと警告ですが、姉さんは『男の娘』と思われるほどなのですが、ちゃんとした『女性』なので、『男』なのですか?って言わないようにして下さい。

『殴られますので』。いや、これホントマジな方です。一度姉さんと一緒に出かけて来たとき、偶然ナンパ男が、姉さんを男なのかな?っていった途端、その人地平線の彼方まで吹き飛ばすぐらいなので、はい。

しかも姉さん、ロリショタブラシスコンらしく、未来は多分大丈夫だとは思いますけど…………いざって時は、止めますので。

 

 

それでは、また。』

 

 

ガルッチ「んじゃあ、送信頼む。ミスト。」

ミスト『はーい。送信開始!──────送信完了!』

ガルッチ「そんじゃ、姉さんを呼んで、行きますかね!」

 

そして、剣を抜いて空を斬ろうとしたとき、誰かがこっちに来るのが察した。なんと、アラヤが来たのだ。

 

アラヤ「母さん!僕も連れてって下さい!!」

ガルッチ「アラヤ?なんで?」

アラヤ「あの時も言ったでしょ?母さんの役に立ちたいんだって。」

ガルッチ「…………ドッペルゲンガーとかは?」

アラヤ「ちゃんと作ってきたよ。」

ガルッチ「準備いいな…………。はぁ、仕方ない。それじゃ…………。時渡り『タイムドミネートディメンション』!」

 

今度こそ空を斬ると、水色の渦が現れ、その中に5人が入っていくと、すぐさま消えていった。

そして、姉さんだけ連れて行こうとすると、鳳凰も行きたいと言われ(しかも上目遣い)、仕方なく連れて行く事になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチ「…………未来は兎も角、簪達にどう言えばいいんだろ……………。(・_・;)」

 

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希望ノ幕
第10-1章 ラーク家の姐さん


-???-

 

ガルッチ「……………ねぇ、姉さん。」

ラルッチ「何?」

ガルッチ「確か、お婆ちゃんの家って、ここなんだよね?」

ラルッチ「ええ。」

ガルッチ「なのにさ…………。なんで、屋敷なの?しかもあからさまに、目立つけど。」

 

『二十世紀少年』の世界につき、早速ガルッチとラルッチのお婆ちゃんを探すために色々と探し回っていた。5日間探し回り、そして遂に見つけた場所は…………、あからさまに目立つような、家…………いやどちらかというと屋敷だった。

 

ラルッチ「こう見えて、認知阻害結界とか、敵に対しての防衛魔法を掛けているから、他の人から見たら何もないものになってるの。しかも、触れようにも触れられないものにもなってるしね。」

ガルッチ「凄いな…………。」

ノエル「魔人の私が言うのもなんだが、確かに凄い。」

シルヴィア「んじゃあ、入りましょ。」

 

ガルッチは早速、インターホンを鳴らした。

 

???『合言葉を言って。』

ガルッチ「?」

ラルッチ「私が言うわ。」

???『光りあるところに?』

ラルッチ「闇あり。」

 

すると、鍵が開く音が聞こえ、6人は直ぐさま入っていった。

 

「ラルッチさん!お久しぶりです!!」

「お帰りなさいませ!」

ラルッチ「みんな相変わらずね。姐さんは?」

???「呼んだ?」

 

それを見たガルッチ達は唖然としていた。そこにいるのは、余りにも美少女な姿で、とてもじゃないけど、お婆ちゃんには見えなかった。

 

???「ラルッチ!!お帰り!!」

ラルッチ「姐さんただいま!!」

???「元気そうでなによりね。って、そちらの方は?」

ガルッチ「えーっと、は、初めまして…………。えーっと………。」

???「別にお婆ちゃんでもいいのよ、ガルッチ。よく来たわね。私はロードの妻、そしてレジスタンスのリーダーのラーク・ジャンヌ・マリアよ。」

シルヴィア「ガルッチのお婆様ね、初めまして。私はシルヴィア・ローゼンバークです。ロードにはお世話になりました。」

マリア「いえいえ。可愛らしいこだね。」

ノエル「魔人のノエルだ。」

マリア「初めまして。ところで、その子は?」

ガルッチ「僕の子。門矢鳳凰と門矢アラヤだ。」

マリア「門矢?あれ?ガルッチ、貴方ラークじゃ………。」

ガルッチ「変わりないさ。事情は応接間で話すよ。」

 

-マリアの家 応接間-

 

ガルッチside

 

マリア「成る程ね、私達の知らない間、そんなことがあったのね。私の孫の2人は、全王神の子供だなんて。」

ガルッチ「全王神を知ってるの?」

マリア「伝説以外聞いたことなかったけどね。それにしても、結婚は知らなかったわ。と言うよりは……………というか問題は……………、愛人8人に………、同じ男の娘とやって生まれた子供ってどういう事?」

ガルッチ「うん、そう言われると思った。異常だって事は自覚してる。」

ラルッチ「いや、それはそれで如何なのよ。」

ガルッチ「いや、ロリショタブラシスコンの姉さんが言う事じゃない。真面なのは兄さんだけじゃん………。」

マリア「…………でも、無事で良かったわ。ルッチにも会いたいけど、こうやって団欒する事が出来たんだし。」

ガルッチ「お婆ちゃん…………。」

 

でも、お婆ちゃんもお婆ちゃんで凄いな。もうそれだけ歳取ってるのに、結構長生きしてるもんな…………。

 

マリア「まぁ、私の場合、何度も転生しまくってるから、何十回もやってるけどね。」

ガルッチ「転生してんのかよ!?」

ノエル「しかも、何十回!?」

シルヴィア「ロードもビックリじゃ無いの!?」

全王神『別に良いじゃ無い!♡その人が楽しければ、幾らでも転生してあげるよ~。♪』

 

全王神は黙っててくれないかなぁ?というか、いつから念話できるようになってんだよ!?

 

全王神『息子の事は、24時間オールタイムだよ!♪しようと思えば出来るし!』

 

なんだよそりゃ………。

 

全王神『因みに、未来ちゃんにも念話できますよ。♪』

 

…………………………なんか、これが親だと思うと、すげぇ申し訳ないわ。なにこのハイテンションな親。いや、これが俗に言う親バカか。いや、親に殺されたのに親バカって……。親殺しに親バカって…………。ぶっちゃけどうよ。

 

全王神『気にしちゃやーよ。♪』

 

よし、事が全て終わった暁には、ぶん殴りに行ってやるから首を洗って待ってろ。だから無の神よ、大人しく殺されろ。

 

ラルッチ「ちょっと、ガルッチ?何故か殺気立ってるけど?」

ガルッチ「うん?何でもないよ、姉さん。」

ノエル「何があったのだ…………。」

ガルッチ「気にするな。」

シルヴィア「何かしようとしてるけど、程々になさいね?」

ガルッチ「安心しろ、全王神をこれでもかってぐらいに殴りつけるだけだから。」

マリア「…………家庭暴力は、やめてあげて。」

 

そう言われても、こうも酷いと…………。

 

???「失礼します、マリアさん。」

マリア「カンナちゃん、部屋は?」

カンナ「空き部屋はちゃんとあります。後は、自分でお願いします。」

ガルッチ「分かりました。」

 

さてと、部屋は和室でいっか。いやもう和室以外有り得ないんだけど………。

 

 

-マリアの家 ガルッチの部屋-

 

ガルッチ「うんまぁ、やっぱり和室だよね。錬金しても………。」

ラルッチ「貴方って、どれだけ和室好きなのよ。しかも広いし。」

シルヴィア「それじゃ、私とノエルは隣の部屋に行ってるね。」

ガルッチ「おう。」

 

まぁ、部屋での錬金だとこれだが、他にも武具や薬とかも作れちゃうし、『本来』の賢者の石を改良して、人間の魂を使わない賢者の石も作れちゃったし、何処かの世界じゃ『無限の錬金術師』とか呼ばれちゃったんだけど。

 

アラヤ「凄いよね、母さんって。」

鳳凰「凄い凄ーい!」

ガルッチ「有り難う。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして二日後、Lこと竜崎からの連絡が来たとか。その内容が真希という者ががLのアジトにて、ウイルスが入った注射器で、ウイルスを体に注入してしまったのだ。でも発症してない。それでも真希を彼等に渡す訳にはいかない為、彼女を連れて逃げる事に。

しかも、公共の乗り物である電車を使ってたら、九條がニュースで、真希の事を話し写真も公開させられたのだ。

……………………一言言えば。

 

 

全員「「「馬鹿野郎!!!!!!!!!!」」」

 

どう見ても駄目だろ!?何を考えているんだ!?

 

ガルッチ「ウイルスに感染した人間、況してや女の子を連れ回す奴があるか!!どんな事情があっても、人口密集地から離すのが常識だろ!!!発症したら如何するんだよ!!!!真希だけじゃない!!周囲の人間まで巻き込む事になるんだぞ!!」

鈴美『ガルッチ君、落ち着いて。ね?』

オーフィス『そうだ、落ち着け。』

ガルッチ「だとしてもだな!?幾ら何でも駄目だろ!?」

ラルッチ「全く、信じられないわ!?何を考えてるのよ!!!」

イフ「未来………お前もLも、どんな思考すればそんな行動が出来るというのだ!?」

未来『イフの声………。懐かしくて泣けてくるよ~!!』

ガルイフ「「何処か頭のネジ取れてるだろお前!?」」

 

やばい、久々のツッコミで疲れてくる…………。

 

鈴美『でも未来ちゃん。松戸先生やガルッチ君達の言う通りよ。あのまま発症してたら、皆死んでたかもしれなかったわ。』

未来『ああっ。だが現に真希は助かってる。運では無く、我々が発症しないよう努力したからだ。違うか?』

ガルッチ「そうだけど…………。せめて、誰にも移さないような結界とか張れば良かったんじゃないのか?まあ、其れで良いとして……………ん?」

 

あの子が真希か…………、ってん?なんか様子が………。

 

真希『私を、隔離して……………。』

未来『まさか発症…………?』

ガルッチ「未来!!!!!」

 

おいおい、やばい。ヤバいじゃねえか!?大丈夫なんか!?一応隔離しているらしいけど…………。

 

松戸『心配要らない。これはダニだ。林とか、人口密集地を離れて移動してたのかね?』

未来『ええ。』

ガルッチ「良かったぁ…………。」

ラルッチ「ビックリさせないでよねぇ……………。」

イフ「ほっ……………。」

未来『良かった…………はぁ。』

ラルッチ「って、いやいや待ちなさいよ。此からどうする気よ?」

未来『ウイルスを殺す方法を、此から探す。その為にも、松戸先生の協力が必要不可欠だから。』

 

松戸さん必須か。ってなると、敵は松戸さん狙いになるな。

 

松戸『俺は………怖いんだ。昔、自分の作ったワクチンで、人を殺してしまったんだ。』

簪『私も犠牲にしてきた命があります。』

未来『僕も同じです。というより、僕等も同じですし、ガルッチ達にだってそういう時はありました。でもだからこそ、真のヒーローはこう言います。『諦めるな。目の前の命一つ救えないで、大勢の命が救えるか』。確かに、目の前に居ても救えない命というのもあります。ですが、だからといって、今目の前に居る一つの世界に生まれた命を、諦めてはいけないんです。何度失敗しても、それでも立ち向かわなくてはいけないんです。ヒーローとは、そういうものだから。』

ガルッチ「未来……………。」

未来『ガルッチ。僕の恋人の一人、簪ならきっと、そう言うと思ったんだ。真のヒーローこそが、彼女の憧れにして、夢でもあるんだから。』

ガルッチ「…………………なぁ、未来。」

未来『ん?』

ガルッチ「子供の頃、恥ずかしながらも、それに似た夢を持ってたんだ。」

未来『夢?』

ガルッチ「うん。僕はね、『正義の味方』って奴に憧れてたんだ。」

未来『………………ガルッチ?憧れてたって、今は違うのか?』

ガルッチ「うん。当時、憧れてたけど、実際知っちゃった時、裏切られちゃってさ。大勢の命を救うには、一つの命を犠牲にしなくちゃならないって事が分かった途端、失望しちゃったんだ…………。」

未来『……………。』

ガルッチ「もう今更、正義の味方なんてなろうなんて思えない。家族や仲間を護るために、大勢の命を、奪ってきたから……………。」

未来『………………もう一度、目指してみたら?』

ガルッチ「え?」

 

未来?

 

未来『大切な人のために護るために、大勢の人を殺していったのは分かってる。でも、大切な人を守れるだけでも、凄いことだと思うよ。』

ガルッチ「でも、でもそれだと────」

未来『それでも、僕からしたら、君は正義の味方だと思うよ?正義は嫌いなのは分かってるけど、大切な人の為の正義の味方って言うのも、ありかもね。』

ガルッチ「……………そうか。」

 

なんだ、それでも良かったのか。ああ、今まで『断罪者』として、正義も悪を殺していってたけど、何でそんなことを気付かなかったんだろ。結婚でも誓っただろ?大切なものを護るために、正義も悪を裁く『断罪者』になるって…………。

 

ガルッチ「…………もう一度、目指してみようかな?誰かを守れる『正義の味方』って奴に。」

ラルッチ「ガルッチなら、なれるわ。」

未来『大丈夫、ガルッチならなれる。』

ガルッチ「…………安心した。でも、ヤバくなったら止めて。」

ラルッチ「うん。」

 

んじゃあ、『正義の味方』として…………次元を救いますかね!

 

 

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第10-2章 ディストピア

10期op曲 メカクシティアクターズop 『daze』


-東京-

 

ガルッチside

 

ガルッチ「………………姿を消して見渡してみたけど、これ如何見ても………。」

 

今を見るべき暗黒郷(ディストピア)、それ以外考えられない。あのともだちとか言う奴が作り出した、理想であって暗黒時代。2000年血の大みそかの時に、『遠藤ケンヂ』とその他の仲間達は亡くなり、テロリストとして指名手配とされている。

でも、未来達も僕達も知ってる。『遠藤ケンジ』は生きている。そして、その中に無の神の本体がどこかにいる。

そして、何故だか知らないけど、無の神を生み出した研究員が、何処かに居る。絶対に、見つけ出さないと…………。

 

ガルッチ「さてと、SVDを投影して、僕の骨の一部で作り出した起源弾を装填しておくか。」

 

切嗣が使ってる起源弾と違って、此方は比較的エグい機能を持ってる。自身の宝具『無限の武器製(アンミリテッド・ウェポン・ワークス)』を内部から作動させ、あらゆる場所から武器を身体中に溢れ出させる。

それだけじゃない。宝具でなくても、起源弾そのものを爆弾に変える事も出来るし、仮に掠っただけでも、そこから大量出血させるって言う利点もある。

まぁ止血剤使おうとすれば、出血者はそれをつければ猛毒となって逆に苦しむって言うのもあるし、切嗣以上にヤバいかも…………。

因みに、この起源弾を装填出来るのは、僕が愛用するリボルバー式の『S&W M500』をモデルとしてる『B-D 001』と『B-S 002』、サブマシンガン式の『FN F2000』をモデルとしてる『REX 4253』、そしてスナイパーライフル全般(贋作限定)である。

 

ガルッチ「今更思うんだけど…………、僕ってエグい機能を持ってるなぁ…………。異常とはいえ、明らかにヤバいよ。」

全王神『でもそれを平然とやってのける!そこに痺れる!憧れるゥゥゥ!!』

ガルッチ「念話するな!?気が散る!」

 

全く、空気読めてるのか読めてないのか、さっぱりだな…………。って、早速発見。先ずは、一発目!

 

『ギャァァァァッ!!!!』

『アイエェェェェェェ!?暗殺!?暗殺ナンデ!?』

 

いや、なんでさ。内部から発動させたとはいえ、普通忍殺語使うか?

まぁいい、もう一人の兵士も殺っておこう。射殺(シュート)!

 

『サヨナラァァァァァ!!!』

 

…………………………うん、改めてエグいけど、ここまでとは思わなかった。一発目に当てた男の胸部から数種類のナイフや剣が飛び出るほど出てるし、しかも心臓からも剣が飛び出てるよ…………。何あれ?エグくね?2発目の方がよっぽどエグいけど………。

あっちは顔中斧とか色々出てるせいで、気持ち悪くなるんだけど…………。切嗣もビックリじゃねえか。

でもあれでよう忍殺語言えたな。まぁ一応、壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)で遺体処理しとくか。(こっちがエグいな。)

とりあえず、囚われてた人も怖がってはいるが、助ける事は出来たかな?

まぁ、一応謝るわ。ごめん。ん?

 

ガルッチ「よっと。」

 

一応剣で弾いたけど、見たところエミヤの属性『剣』で作られた起源弾………………何?

 

全王神『気をつけてガルッチ。どうやら、黒化したサーヴァントも居るらしいわよ。』

 

黒化したサーヴァント!?馬鹿な!?この世界に聖杯は無いはず!?

 

ガルッチ「エミヤ!!」

エミヤ『なんだ騒々しい、どうかしたのか?』

ガルッチ「確か、士郎もエミヤも、魔術属性は『剣』だよね?」

エミヤ『何を今更?』

ガルッチ「今起源弾の、しかも魔術属性の『剣』に襲われたんだ。」

エミヤ『何!?馬鹿な、まさか…………。私のオルタ化か!?』

ガルッチ「なっ!?」

士郎『どうかしたのか?』

エミヤ『衛宮士郎!お前は正義の味方になろうとしてたよな?』

士郎『な、なんだよ急に…………。』

エミヤ『私の記憶が正しければ、あくまで世界を救うためにイリヤと凛を下し聖杯戦争を終わらせた歴史もあったはずだ!!』

士郎『待て、急に如何したの?』

ガルッチ「単刀直入に言う……………。今僕、黒化した衛宮士郎に攻撃を仕掛けられた。」

士郎『なんだって!?何でまた!?』

ガルッチ「分かんない。聖杯の気配も無いし、況してやサーヴァント召喚も無かった。にもかかわらずだ!」

 

まさか、誰かが無理矢理召喚させた可能性とか………?

 

全王神『ガルッチ!!もう一発くるわよ!!』

ガルッチ「ちっ!!」

 

やっぱり本質がエミヤなのか、命中率が高いな。でも、こっちだって!!

 

ガルッチ「そこか!!」

 

リボルバーで撃った場所を想定したが、当たったか?いや、確認はいい。今は撤退だ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-マリアの家 応接間-

 

ガルッチ「っと言うことがあったんだ。」

マリア「驚いたわね、知人のオルタ化がいるなんて。」

ガルッチ「予想は?」

マリア「してないわ。ってなると、ともだちもいよいよ本気のようね。」

ガルッチ「この世界にレジスタンスが生まれるのも、納得いくな。でも、黒化したサーヴァントが出現となると、この場所も危ういかも。」

マリア「大丈夫、何らかしらの事がない限り、今のところ安全よ。」

ガルッチ「……………だといいけど。」

 

不安だ………、サーヴァントがいるとなると、厄介だな……………。行動もし辛い。

 

マリア「報告ありがと、ガルッチ。」

ガルッチ「ううん、それじゃ僕何か作ってくるね。」

 

-マリアの家 ガルッチの部屋-

 

シルヴィア「黒化したサーヴァント…………ね………。」

ガルッチ「とりあえず、この事は未来達にも伝えたけど………何が如何したら…………?」

 

ぬぉ!?なんか魔法陣が現れて…………。

 

ぐだ子「ロマニ、ここなの?」

ロマニ『うん、ここに聖杯探知を…………ってガルッチ!?』

ガルッチ「ロマニさん!?星夜!?如何したの!?」

ロマニ『如何したのこうしたも、この世界に聖杯があるって探知したようで……。』

マシュ「それで、この世界に来たのですが…………。」

ガルッチ「まさか、これじゃ無いよね?」

ロマニ『いや、君が持ってる『聖杯(ハート)』じゃなくてね?』

ガルッチ「え"?」

アラヤ「ねぇ母さん、もしかしてだけど…………。」

ガルッチ「………………いや、アストルティアの時で最後だったはず………。」

 

でも、何で星夜さんとマシュがこの世界に来たのか、説明がつかなくなる。なら、この世界に新たな『聖杯』、又はそれ以上のものがあるのか?

何故だろう、途轍もなく嫌な予感がする…………。

 

ガルッチ「そういえば、ぐだ男は?」

ぐだ男『呼んだか?』

ガルッチ「あれ?何でロマニさんのとこに?」

ぐだ男『今回はぐだ子のサポートをするつもりなんだ。実際俺より、ぐだ子ちゃんの方が凄いしね。』

ガルッチ「マジで?」

ぐだ子「いずれ見せます。」

シルヴィア「楽しみね。」

ガルッチ「一応、未来にも伝えておくか。」

 

聖杯戦争ではないにしろ、エミヤの黒化、聖杯探知はおかしい。もしかしたら、未来が言うもう一人の本体と関わってるかも知れない。

だが、本当に謎だな……………。一体、何がどうなっているって言うんだ?

 

-to be continue⇨-




10期ed曲 原曲 ハルトマンと妖怪少女『Subterranean Emotion』


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第10-3章 エミヤオルタ

-東京-

 

ガルッチ「全く、なんか知らないけど、こういうディストピアに居るだけで、居心地が悪い気がするなぁ…………。」

 

普通なら暗殺しているはずのガルッチが、何故買い物することに成ったのかというと、マリアからの頼みがあったのだ。

というよりかは、お使いを頼まれていた。

 

アラヤ「ねぇねぇ、このトマト安そうだよ。」

ガルッチ「あ、本当だ。確か、リストにもあったな。」

 

一つのトマトを取ろうとしたとき、偶然誰かも取ろうとしていた。

 

???「あ、失礼し…………なっ!?」

ガルッチ「あ、そちらが…………貴様はっ!!」

 

偶然にも、同じトマトを取ろうとしていた黒人のような人が目の前に現れたのだ。しかも姿を知らないとはいえ、雰囲気には覚えがあった。

 

ガルッチ「…………よもや、お前が買い物しているとは……………。」

???「……………アサシン紛いの貴様も、言えた義理ではないがな。」

ガルッチ「……………ここで戦闘を起こせば、人様の迷惑になるな。」

???「…………………確かに、今戦えば、お買い時のトマトが潰れてしまうしな。」

ガルッチ「違いない…………。しかもこっちが子連れって言うのが、失策だったな……。」

???「流石に子供を攫う気はない。」

 

絶対嘘だろ。そう思っていたら6つのトマトを籠の中に入れてくれた。それだけでなく、アラヤに撫でたのだ。

 

???「君の籠の中の物から見ると、どうやら鮮度が良く、長持ちも良さそうな物を買おうとしてるな。しかも、今日食べる分にも、あるそうだ。」

ガルッチ「分かるのか?」

???「ああ。ここで話すのもなんだ、一旦買い物を済ませてから、この喫茶店に来るがいい。」

 

そう言うと、1枚の紙を渡され、場所もや席にも指定されていて、罠とかあるのでは無いかと疑いたくなる程だった。

 

???「疑うかも知れんが、私のお気に入りでね。では………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-喫茶店-

 

 

そんなこんなで、ちゃっちゃと買い物を済ませ、エコバッグを片手に持って、指定された場所に向かい、指定された席を探すと、そこにはあの男が座っていた。

 

???「よく来た、此方に座りたまえ。」

 

少し警戒をしていたガルッチだが、アラヤが興味を持って見ていたため、一応座る事にした。

 

???「さて、君達の目的──」

『ピロリン~♪』

ガルッチ「すまん、ちょっと待って。」

 

ガルッチは、直ぐさま出ようとするが、どうやらメールだったため、すぐにしまった。

 

ガルッチ「さて、目的だったな。僕達の目的は多々一つ、無の神を討伐。ただそれだけだ。そっちはサーヴァントか、又はともだちの部隊に所属しているのか?」

???「ほう、私をサーヴァントだと見抜いたのは見事だが、私はともだちには所属していない。」

ガルッチ「じゃあ、何の目的で僕を襲った?」

???「てっきり、お前がともだちの部隊かと思ってな。」

ガルッチ「……………(すると思うか?)

 

一応誰も聞かれないように、ぼそっと囁いた。

 

???「ふむ、ともだち側ではなさそうだな。確かに、無の神を討伐ってだけは、どうも奴らが祝ってそうな気がするな。」

ガルッチ「どういう事?」

???「この世界では、その無の神が唯一無二の神だと信じない奴等なのだ。一部は違うがな。」

アラヤ「ねぇねぇ、名前はなんて言うの?」

???「そういえば、名乗り忘れたな。まぁ、君は知っているだろうけど、私は『エミヤシロウ・オルタナティブ』。ただ、英霊エミヤや衛宮士郎本人もそちらの世界にも居るらしいので、私のことは『クロウ』とでも呼ぶがいい。」

 

黒い男、クロウはそう言うと、ガルッチとアラヤもそう呼ぶようにした。

 

ガルッチ「んじゃあクロウ、君がともだち側ではないのなら、今この場所で『聖杯戦争』でも起こすのか?」

クロウ「違いない。ただ、私には聖杯が欲しいわけでは無い。現界させられたのだ。どうもこの世界は魔力があり溢れてるようだしな。」

アラヤ「何で?」

クロウ「さぁな。ただ、そのともだちが関わってると、私は思うがね。」

ガルッチ「何のために?」

クロウ「私に聞くな。いずれにせよ、何かを起こすに違いない。」

ガルッチ「………………そうか。んじゃあ、最後に質問だが…………。君は僕らの敵か?味方か?」

クロウ「……………悪いが、私は中立サイドだ。敵にもなれば味方にもなれる。ただ、私の目的はないが、手段は選ばない主義だから、そこは考慮してくれ。」

ガルッチ「…………中立・悪か。」

クロウ「そう言うことだ。」

 

それからしばらくは、何かしらの話題を持ち出し、時々銃についての話もしたりとか、どうやら本質は全く変わっていないようだ。

 

クロウ「さて、そろそろ行くとしよう。」

ガルッチ「僕が奢ろうか?」

クロウ「いや、私が払う。ここまで銃の話題に興味を持ってくれる人がいるとは思わなかったからな。」

ガルッチ「では、また会おう。」

 

そう言い、クロウがお金を払い、互いに店から出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-マリアの家 ガルッチの部屋-

 

ガルッチside

 

未来『って訳だけど…………。』

ガルッチ「うーん………。」

 

正直医学知識皆無なんだけど………、いや皆無ではないが、最低限の知識しかないからそれ以上は、レイスが詳しそうな気がするな………。

 

『サーティン・イレブン……………。』

『つまり、13:11。これを英単語に表すとどうなる?』

『こんなの、ただの○×ゲーム…………。』

 

なんだ此の兄妹?

 

未来『ガルッチ。どう思う?』

ガルッチ「いや、そんなの聞かれてもな………。僕はそこまで知識ないし、姉さん達は…………。」

ラルッチ「」プシュー………

シルヴィア「」プシュー…………

ノエル「済まないが、そんな知識は無い。」

ガルッチ「だ、そうだ。意味は無いわけでもなさそうだしな。」

竜崎『英単語にすると……………『M』『K』…………。』

松戸『これはなんだ?』

 

何だろ、暗号化してる気がするな…………。

 

レティシア『これは暗号だ。敢えて難しい方程式を使う事で、メッセージを作ったんだ。』

鈴美『わ、私には何が何だか…………。』

 

あーもー、こう言うのってレイス頼りじゃないか。それかカレンだな。くっ、僕が薬草学で落としたばっかりに……………。

 

松戸『だが、MKって何だ?』

未来『ガルッチ。解る?』

ガルッチ「全く………。」

竜崎『では我々が一人ずつ、候補を上げていきますので、松戸さん何か引っ掛かった言葉があるなら止めてください。』

未来『えっ、あ、僕もやるのか。わ、解った。』

オーフィス『我も、やる。』

鈴美『じゃあ私も!?そういう知識無いんだけど~…………。』

レティシア『微力ながら、私もやろう。』

ガルッチ「僕達も、出来る限りやってみる。」

 

魔法薬学での知識の奴で、色々と考えてみるが、どれも当てはまらないなぁ………。いや待て、確か万能薬を作る際、カシマール先生が何かを言ってた気がする。とても重要な筈なのに…………。

 

未来&レティシア&竜崎『『『ミッドカイン。』』』

松戸『それだ!!』

 

そうだ!カシマール先生は確か、万能薬を作る際は必ずミッドカインの成分を調べるようにって言ってた!!

 

竜崎『ミッドカインならウイルスを殺せると言いたいのか?ミッドカインは確か………。』

松戸『細胞の生成を促すタンパク質。壊れた神経細胞の修復も可能で、アルツハイマー病の特効薬としても期待されている。』

レティシア『期待ではなく、実際にそうなのだ。箱庭でも、ミッドカインを使った薬が存在していた。それは、寿命以外ならどんな病気や怪我、呪いすらも治せる万能薬としてな。例え霊体に使っても、同じような効果が期待出来る。ただ、あまりに希少な薬なので、頭をフルに使わなくてはいけない難解なギフトゲームをやらなくてはいけなかったのだ。』

未来『ガルッチ、そう言うの知ってる?』

ガルッチ「いや、医学的な知識は無いが、魔法薬学でそう言うのは聞いたことはある。僕もあらゆる魔法薬なら作れそうだが、万能薬だと相当な年月が掛かってしまう。短縮化のレシピもないし………。」

未来『そっか…………。』

鈴美『ねえ皆。他に何か方法を考えましょうよ。私はこういう難しい事は解らないけど、何も考えないのは嫌よ。』

 

確かに、他に方法が無いわけでもないしな。

 

松戸『そうだね。鈴美さんの言うとおりだ。例えば、胎児だな。胎児には、ミッドカインが豊富にあるんだ。』

未来『誰か受精者は?』

 

………………おい待て、急にとんでもない事言い出したな。

 

鈴美『みみみみ未来ちゃん!?なななな、なんてことを!?///////////』

レティシア『お、お前はたまに手段を選ばんよな!?////////////』

オーフィス『我、驚いた。そして、恥ずかしい。////////////』

未来『じゃあ、ガルッチがそこら辺の幼女を捕まえて犯して、胎児を取り出すとか?』

ガルッチ「お前は僕に何をさせる気だァァァァァァァァァ!?というか、何でそうなるの!?レイプとかそんなことしたくも無いってのに!!!」

ノエル「しかもこの世界は期待できる訳でもないし。」

イフ「それに、それは胎児を殺すようなものだから、さすがに出来ないぞ。」

 

頼む未来、そう言うのは絶対したくないから、やめてくれよ…………。

 

松戸『しかし、他に方法が無いのも──────』

竜崎『いえ、方法はあります。』

未来『そうか。竜崎の言いたい事解ったよ。』

うーん、いや待てよ?

 

松戸『胎児でないと無理だ。』

ガルッチ「いえ松戸さん。其処の兄妹は、『緋弾のアリア』の世界の生き残りです。しかし、彼等は異世界の───」

レティシア『違うぞガルッチ。未来が『囁告篇帙(ラジエル)』で調べたんだが、二人とも頭の回る但の人間だ。』

ガルッチ「何だって!?」

竜崎『それに、ワタリが二人を検査させたとき、MKタンパク質について、調べられてませんでした。』

 

しまった、ここで盲点があったか………。

 

未来『それとガルッチ。無の神の本体の一人は、『ともだち』だよ。そして、人工スタンドを作った研究者は、彼の側近だから気をつけて。』

ガルッチ「ああ、ありがと。」

 

……………さてと。

 

ラルッチ「ん?その鍋の中に何が?」

ガルッチ「以前魔法薬学の知識で、もしもの時に作っておいた万能薬だ。とはいえ、こっちはあらゆる病原菌を治す方の万能薬だ。色的に毒々しい紫色だけど、中にはあのミッドカインの成分が入ってる。」

イフ「そういえば、ガルッチは魔法薬学ではSSランクだったな。」

ガルッチ「まぁね。医学知識はないが、これを作り出す事ぐらい、容易いものさ。」

 

んじゃあ、瓶に詰めて手紙を送るとするか。

 

『ミッドカインで思い出したけど、実は僕、その万能薬を作っていて、今送ったのは病原菌、ウイルスを治す仕組みがある万能薬なんだ。

医学知識は友人しか知らないけど、魔法薬ぐらいなら作れるんだ。ただ、これは時間が掛かるし、短縮化する技量はなかったから、2年ぐらいかかったよ。

だから、あくまで参考の薬というわけで、それで真希を治してあげて。

毒々しい紫色だけど、これでも効果はあるから使ってね。』

 

よし、そんじゃ送るか。

 

ガルッチ「ミスト、頼む。」

ミスト『はーい。送信開始!────────送信完了よ、兄や。』

ガルッチ「んじゃ、これを仕舞って…………。早速薬草学の教科書を1年から7年の奴を覚えないと…………。」

ノエル「熱心だな…………。」

ガルッチ「その前に………。」

 

あの先生にも協力してもらわないと…………。

 

ガルッチ「もしもし、アルラウネ先生すみませんけど、もう一度薬草学を教えてくれませんか?一からでもいいので────────」

 

 

恐らく医学的な知識もあるはずだし、それで覚えておかないと………。

 

 

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第10-4章 予言の書

-マリアの家 ガルッチの部屋-

 

万能薬を未来達に送ってから、1週間経ったある日………。

 

ガルッチ「…………出来た!」

アルラウネ『凄い、全問正解よ!!あの時落ちたとは言えないほどの成績だわ。』

ガルッチ「まぁ遅すぎだけど、でもやっと出来たな。これで薬草と毒草の区別も出来そうだ!」

アルラウネ『お疲れ様、ガルッチ。貴方は大変な事に巻き込まれてるけど、きっと出来るって信じてるわ。』

ガルッチ「ありがとう御座いました!」

 

やっとこさ薬草や毒草の知識や医療知識を得ることが出来たガルッチだが、まだこんな物ではなかった。

『モンスターハンター』の世界や『ハンター×ハンター』の世界等、薬草や毒草に触れる事が多かった為、無意識の内に身に付けていったのだ。

キノコにも例外ではなかった。毒キノコであるカエンタケは薬としては使えないが、時として火炎弾の材料にもなったりとか、『メタルギアソリッド』の世界に来たときにとった『スパーッツァ』の場合、麻酔薬にもなったりとか、様々な物に化ける事が出来たため、色々と作れるようになったのだ。

 

ラルッチ「それにしても、ガルッチが取ってきてくれた『しんよげんの書』だけど、まるで子供が作った空想のような出来事よね。」

ガルッチ「でも、その空想が現実と成って起こしている。如何にも次の計画を立ててるかのようにね。」

ノエル「念のために、私も親衛隊や地球防衛軍等のほざいた軍隊は、ある程度減らせて置いた。」

ガルッチ「バレないようにしてるよな?」

ノエル「安心しろ、お前が使ってる『ステルス迷彩』とか言う奴を使ってるから、バレる心配はない。」

ガルッチ「あまり過信するなよ?一応電池代わりに魔力で消しているけど、切れてしまったら元も子もないからな?」

ノエル「確かにな………。しかし、何故か知らんが、あの地球防衛軍とか言う奴等の服装……。

未来達が言う『ウルトラマン』?その科学特捜隊の服装をしていたんだが………。」

ガルッチ「…………うーん。」

全王神『あー、そういえばウルトラマンキングも怒ってたね。敵があの格好しているだけで、虫唾が走るとかなんとか………。』

ガイア『我も同感だ。』

ガルッチ「……………全く、ホントに居心地悪すぎる。」

鳳凰「私も、なんて言うか、曾お婆ちゃんのところにいると安心出来るけど、この世界は居心地良くないよ…………。」

 

早く行動に移したいところだったが、まだ未来達が用を済ませていないため、迂闊に動くことは出来なかった。っとここで未来からの報告が来た。

薬が届いた頃には、真希が復讐の為に九條の元へ向かってしまい、連れ去られた事、僕が送った万能薬を持って行こうとすると、松戸先生が抗ウイルス薬を完成させていた事、簪や本音、白夜叉とワタリ、駿河さんと合流した事、そして、ブルーシップを隠れ蓑にする的場がウイルスを売る為に、彼等と共に国際線に乗り込もうとしてる事を。

 

ガルッチside

 

ガルッチ「……………未来────」

未来『ガルッチ達、手を出さないで。』

ガルッチ「違う。最悪の場合………………………………………………………真希を……………、飛行機ごと………………、破壊しろ!」

未来『!?』

ラルッチ「ガルッチ!?貴方何を!?」

ガルッチ「あくまで最終手段だ!僕もあの『ウイルス』を『神蝕篇帙(ベルゼバブ)』の進化系『魔蝕篇帙(エーイーリー)』で調べたけど、あれは変質体だって事が分かった!」

未来『変質体!?』

竜崎『どういう事ですか?』

ガルッチ「通常体なら、砂糖が活動源だけど、変質体は違う!あっちは全ての糖類が活動源になるんだ!しかも厄介なことに、感染方法は、僕の『不老不死』の呪いと似ている!」

竜崎『不老不死の呪いですか?』

ガルッチ「どうも、特定の人物にだけは感染を起こすことが出来るらしく、発症者よりも直ぐさま発症するらしい!」

未来『待って、それなら何でこの期に真希が発症を?』

 

確かに不思議がるのも分かる、だがそれには理由があった。

 

ガルッチ「変質体は気圧によって活動が違ってくる。宇宙に近づけば近付くほど、発症し易くなり、地上にいればそれ程発症しにくいんだ。」

未来『そんな!?』

ガルッチ「急いで真希に万能薬を飲ませないと、最悪……………真希が破裂する。」

未来『だったら、急いで──────』

竜崎『待って下さい!飛行機内で誰かが戦ってます!』

 

警察か何かなのか?でも、何で銃の音が?

 

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-デスノートの世界 飛行機内-

 

ルッチside

 

ごめんね、ガルッチ。勝手ながら、僕達が動かさせてもらうよ!

 

ルッチ「『射し穿つ死棘の矢(ゲイ・ボルグ・ショット)』!!」

「ッ!?」

ルッチ「レミリア!」

レミリア「分かってる。ブルーシップ、貴方達を紅く染め上げてあげる!『串刺鏖殺(カズィクル・ベイ)!!』」

「なっ、一体どこgグギャァァァァァッ!!!」

 

よし、何とかして真希さんって人を助け出さないと………。

 

さとり「ブルーシップ、貴方には深い絶望に落ちなさい!!『抗えない絶望(フィアー・オブ・ディスペア)』!」

「あ………ガァ……………■■■■■■■■■■■■■!!!!!!????????」

さとり「こっちです、ルッチさん!」

ルッチ「分かった!」

 

 

 

居た!

 

ルッチ「動くな!!もう貴方の逃げ道はない!」

九條「貴方も動かないで頂戴!動いたら、この子を殺します!」

 

真希さんを人質!?

 

ルッチ「……………。」

九條「ふっ、無様ね。この小娘は私に復讐するために、私に捕まりに来たなんてね………。」

ルッチ「………レイスさん、あの弾は一発ですよね?」

レイス『ええ、一発よ。それであの子は…………。』

ルッチ「分かってる。」

 

僕は銃を待ち続けて、九條という女性を狙った。

 

九條「その銃をしまいなさい。然もなくば、分かってるでしょうね?」

ルッチ「………………ごめんね、真希。」

九條「?」

 

『ズダンッ!!!』

 

僕は九條さんではなく、発症している真希の心臓をめがけてトリガーを引き、命中し、貫いた。

 

真希「…………。」

九條「なっ!?」

ルッチ「これで人質の意味も無くなったね。」

九條「あ、ああああああ貴方!?自分が何をしたのか、分かってるの!?」

ルッチ「煩い、人質が邪魔になるなら、その人質を殺した(眠らせた)方が、手っ取り早いでしょ?発症して苦しそうだったし。」

九條「人として、さ、ささささ─────」

ルッチ「君には失望するよ。貴方には、最も残酷な殺し方をしてあげます。精神も………心も……………肉体諸共、狂わせてあげます。『裂死の魔眼』…………。」

九條「グァ!?あaaaaaa!?」

ルッチ「闇に惑いし哀れな影よ。」

レミリア「人を傷つけ貶めて。」

さとり「罪に溺れし業の魂………………。」

 

 

天国にも地獄にも追放され、行き場のないまま、存在諸共…………………消えろ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3人「「「『いっぺん、死んでみる(ジャッチメント・デス)』?」」」

九條「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

僕の魔眼に抗えないまま、九條は破裂して死んでいった。僕だって、怒るぐらいあるよ。人質を取るなんて、もっての外、そんな奴は……………………生きる価値なんてない。

 

ルッチ「……………。」

未来「一体何が…………ッ!?」

ルッチ「待って、真希さんは大丈夫。万能弾で治させて貰った。」

竜崎「万能弾?」

ルッチ「対象者に撃てば、一時的に仮死状態になりますが、その代わりあらゆる病気や毒、呪いを治す事が出来ます。暫く経てば、起きますので。」

ガルッチ『に、兄さん!?』

ルッチ「ごめんね、ガルッチ。僕達ジッとしてられる程、大人しくないから。」

未来「九條は?」

ルッチ「殺しておきました。後、『ウイルス』の事ですが、僕達が見つけてブラックホールに繋げて放り込んで置きました。」

 

今頃、ウイルスは死滅してるはず。

 

ガルッチ『それより、どうやってこの世界に!?』

レミリア「簡単よ。ロヴァスさんが此方の世界に繋げさせて貰って、変装しながら貴方達に情報をあげてたのよ。」

未来「あれ、君達だったのか…………。」

ルッチ「後、夜神月が死神に殺されたって思ってるけど、実際は僕がデスノートを奪って、名前に書いた後に燃やしたんだ。」

竜崎「そうだったのですか……………。」

ルッチ「人が神に成ろうなんて、思い上がりにも程がある。一応あらゆるデスノートをかき集めて、全部燃やしたので、もう誰もデスノートを手にすることは無いと思います。」

竜崎「凄いですね…………。」

ガルッチ『兄さん…………。』

ルッチ「説教は後で聞くね、ガルッチ。それと、両儀式の姿をしている門矢未来さん。初めまして、僕はラーク・マスター・ルッチ。ガルッチの兄でラルッチお姉ちゃんの弟です。弟がお世話になってます。」

レミリア「私はレミリア・スカーレット。ルッチの妻で、フランの姉よ。」

さとり「私は古明地さとり。レミリアと同じ、ルッチさんの妻で、こいしの姉です。」

ガルッチ『待て待て!!兄さん達、いつの間に結婚したの!?』

ルッチ「ザンザ倒して、帰ってきてすぐだよね?」

レミさと「「うんうん。(・_・)(._.)」」

未来ガル「『そうだったのか………。』」

 

まぁ、呼べばよかったけど、邪魔をするわけには行かなかったしね。

 

ルッチ「さぁ、この子を抱えてここから出ましょう。」

 

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-マリアの家 ガルッチの部屋-

 

ガルッチside

 

全く、行動早いって…………。まさか兄さん達が、デスノートの世界にいたなんて………。

 

シルヴィア「案外貴方のお兄さんって、行動派なのかな?」

ガルッチ「時々無茶な事をするから、何とも言えないけど…………。」

ラルッチ「でもビックリした、まさかルッチがあんなところにいたなんて………。」

 

まぁ、そこが兄さんらしいっちゃらしいけど………。って、メールがきた。何々?

 

『ガルお兄ちゃんへ

 

 

今私達、聖域のところである魔人と出会い、お兄ちゃんや私のような『フィギュア』の姿をした物を貰ったの。私とこいしちゃん、イリヤちゃんが自分達のフィギュアを手に取ったら、なんだか凄い力が解放したかのように、漲ってくるの。

ヘラが言うには、『真の力』が解放したって。お陰で、魔神化しなくても魔神の力を扱えるようになったわ。

もう少ししたら、レインさんとシェルファさん、そしてホムンクルスである『リューン』っていう人を連れて行って、お兄ちゃん達がいる世界に来るわ。ギルガメッシュや白野、村正、雁夜も向かうけど、レイグルとソフィアは『EndofTHEWORLD』に戻るって言ったわ。

 

お兄ちゃん、例えお兄ちゃんが『虚王魔神』だからって、私達は絶対離さないからね。何時でも、お兄ちゃんの味方だから。

 

 

貴方の"女神" フランより』

 

 

フラン…………、ありがとう……………。

 

ラルッチ「フラン達もこっちに来るって?」

ガルッチ「うん。一応未来達にも伝えるよ。」

 

着々と上手くいってる。でも、終わりではない。恐らく、ともだちも何かをしようとしてる。

でも…………。

 

全王神『負けるつもりは無い、でしょ?』

 

ああ、勿論だ。無の神の本体を救い、もう一人の本体と研究者を殺してから、スタンドを滅ぼす。

この役目が終われば、後は贖罪をするだけ。それだけで、『僕の役目は終わる』。後は、この不老不死の呪いと共に、未来達と一緒に行くだけ。

だから…………………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチ「なんとしてでも、今を『生きて』いかないとね。」

 

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第10-5章 繋がる星々と言えない秘密

-マリアの家 ガルッチの部屋-

 

ガルッチ「んじゃあ、未来達も兄さん達、フラン達もこの世界に来たって訳?」

全王神『うん!そういえば、無の神を倒したら如何するの?』

ガルッチ「そういえば、全王神には言わなかったね…………。ロスト・エンドの頃は分かる?」

全王神『星の破壊者ラヴォスの事?確か負けちゃったんだっけ?』

ガルッチ「うん……………。未来達には悪いけど、先にそれを済ませてから未来達と行こうかなって思ってるんだ。」

 

ガルッチにとって最後の役目、それは無の神の討伐ではなく、『星の破壊者ラヴォス』を亡き者とする事。

実は未来達にも教えていなかったけど、無の神は人工スタンドなのだが、真に操っているのは、あのラヴォスだったのだ。

だが、今頃ラヴォスは消滅してるはず。それでもラヴォスを倒したい理由は、かつて出会った魔王ことジャキに頼まれていたのだ。

 

ジャキ『姉を……………、サラを………………救ってくれ…………。』

 

だが、結局は救えず、逆に配下にさせられ、そして死んだのだ。だけど、今は違う。ラヴォスでさえ超える力を手に入れ、信じ合える仲間と大切な家族がいる。

この戦いを、終わらせるために………。

 

全王神『結構気にしてたのね、ガルッチちゃん。』

ガルッチ「………………その………、母さん。」

全王神『!?』

ガルッチ「俺は…………、あの時一人で行ったのは………………間違いだったかな?」

全王神『…………………ま、間違いかも、しれないけど。でも、そのお陰で未来ちゃんやフランちゃんも出会えたんでしょ?それを背負った代わりに、それだけの仲間を得たんだから。』

ガルッチ「…………………そうか。」

 

今は夜で、皆は寝静まってはいたが、ガルッチはベランダに行き、涙を流していた。

 

ガルッチside

 

ガルッチ「ごめんね、母さん………………。こんな我が儘を付き合って…………。」

全王神『ううん、辛い思いをさせちゃったのは私。でもね、ガルッチちゃん。一つ言って良いかな?』

ガルッチ「何?」

全王神『もう一度母さんって呼んで!!!』

ガルッチ「おい………、そこでシリアスブレイクは無いんじゃあねえの?」

全王神『良いじゃ無い!母さんって呼んでもらえるだけで、滅茶苦茶嬉しかったんだもん。それに、ガルッチちゃんは笑顔が1番よ。邪道な笑みもそれはそれでいいけど、ガルッチちゃんは………、純粋な笑顔が好きなの。』

ガルッチ「……………笑顔か。」

 

そういえば、笑顔を見せたのは何時だっけ?結婚式の時だっけ?でも、純粋な笑顔を見せたのってあれぐらいだった気が…………。

 

全王神『ガルッチちゃんが生まれたての頃、私に可愛い可愛い、純粋無垢な笑顔を見せてくれたでしょ?』

ガルッチ「赤ん坊の頃は、全く覚えてないけど、そんな笑顔だったの?」

全王神『私には分かるのだよ!ガルッチちゃん!!』

ガルッチ「…………もう歪みまくったせいで、そんな笑顔見せることは────」

全王神『ううん、ガルッチちゃんは歪みすぎて壊れてるけど、それでもガルッチちゃんは、あの笑顔を出せるわ。』

ガルッチ「………………。」

 

全王神の自信は何処から出るのかやら…………。まっ、いいか。

 

ガルッチ「母さん…………。」

全王神『なぁに?』

ガルッチ「産んで、殺して、そして転生して、こんな幸せをくれて………………ありがとう。」

全王神『えへへ、なんでだろ。息子にそう言われたら、嬉しいはずなのに、ちょっと恥ずかしい…………。////////////』

ガルッチ「僕だって、恥ずかしいからね。だから、此からも……………見守ってね。お母さん。」

全王神『まっかせなさい!!全王神に、不可能なんてないのだぁぁぁぁぁぁ!』

 

凄いテンション…………、でもなんでだろうね。不思議と、全王神の温もりを感じる。優しくて、温かい…………そんな温もりが感じる………………。

 

ガルッチ「それじゃ、朝未来達を迎えに行ってくるね。」

全王神『うん。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして朝………………。

 

ガルッチ「久しぶり、レイン。」

レイン「ったく、お前らなぁ…………。」

シェルファ「でも、御無事で何よりです。ガルッチさん。」

リューン「……………。」

ガルッチ「君がリューンね、初めまして。」

リューン「不思議。リューン、今、君と触れて、温かく感じる。」

 

そうかな?

 

妻3人「「「お兄ちゃ~ん!!」」」

ガルッチ「3人とも、寂しい思いをさせてごめんね。」

ギル「雑種、我を置いて別世界とは、不敬にも程があるぞ?」

ガルッチ「ホントにごめん。勝手にいなくなって。」

白野「ねぇ、他の皆は?」

ガルッチ「もう少しだと思うんだが………。」

ルッチ「ガルッチ!!」

ガルッチ「兄さん!!」

ルッチ「今来たところだよ。」

ガルッチ「全く、ホントに結婚したんだな。」

 

ルッチの人差し指にはガーネットの宝石が付いた指輪と、中指には濃いピンク色のダイヤモンドが付いた指輪が嵌まってるのが見えた。

 

ルッチ「それより、未来さんらは?」

ガルッチ「そろそろだと思うけど…………。」

未来「ガルッチ!!」

ガルッチ「未来、久しぶりだな!!」

未来「確かに、こうやって出会うのは久しぶりだね。イフは?」

イフ「呼んだか?」

未来「イフ!!久………って人型!?しかも美少年!?」

イフ「何、ドッペルゲンガーではあったのだが、もう一度調べたら、どうやら此本物の肉体なのだ。」

未来「マジで!?」

イフ「マジだ。」

簪「ガルッチさん、フランちゃん、こいしちゃん、イリヤちゃん。久しぶり。」

フラン「久しぶり、かんちゃん。」

本音「ガルガルく~ん、フラランちゃーん、こいこいちゃーん、イリリンちゃーん!!」

こいし「本音ちゃん!久しぶり!」

オーフィス「久しぶり。」

イリヤ「オーちゃん、久しぶり。」

白夜叉「久しいの、ガルッチ。」

ガルッチ「ご無沙汰だな、夜叉。」

白夜叉「見たところ、あの頃の力が戻っておるな。」

ガルッチ「アハハ、そうだね。」

束「見つけた~!!!」

ガルッチ「………なんで、アンタもいるんだよ。」

束「良いじゃん良いじゃん!それより私のみっくんを誑かした罪は重いよ~?」

ガルッチ「何を抜かす………。未来を泣かすとはどう言う了見だ?よくもまあそんなことが言えるねぇ?」

未来「あれ?ガルッチ?なんか、ハイライトがない気がする…………。」

村正「やめておいた方が良いよ。ガルッチさん、今ヤンデレになってるから。」

未来「ヤンデレ!?」

雁夜「うん、傷つけたら許さないって言う…………。」

未来「えー………意外…………。」

レティシア「こら、いがみ合っていないで。」

竜崎「そうです、それに今回は束さんの力も必要ですし。」

ワタリ「そうじゃ、今は手を引いてくれたまえ。」

 

…………………仕方ないか。

 

ルッチ「まぁ、これでオールスターが揃ったわね。」

フラン「あ、そうそう。はい、お兄ちゃんの分。」

ガルッチ「これが………僕か………。」

イリヤ「クロも。」

クロエ「もう、何なのかしら?この人形………。」

 

何だろ…………、これを手にするだけで……………力が漲る。

 

フラン「封印を解除するときは、英霊召喚と変わりないけど、一つ加えてね。多分浮かんでると思うけど…………。」

未来「あ、丁度良い機会だし、僕もやってみようかな?」

ガルッチ「んじゃあ、先に僕がやるね。」

 

さて、僕にとって真の力は…………。

 

ガルッチ「素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。祖には我が大師ロヴァス・グランド。

 

降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ。

 

閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)

 

繰り返すつどに五度。

 

ただ、満たされる刻を破却する。

 

―――――魔力覚醒(トレース・オン)

 

――――告げる。

汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。

聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ。

 

誓いを此処に。

我は常世総ての善と成る者、

我は常世総ての悪を敷く者。

 

されど汝はその眼を混沌に曇らせ侍るべし。

我は魔神の担い手、されど絶望と混沌を呼び起こしものなり。

 

汝三大の言霊を纏う七天

抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」

 

くっ、凄い闇の力が僕に纏っていく!

 

ガイア『ぶるわああああ!!!!!!力が………力が漲ってくるぞぉぉぉおおおおおお!!!』

ガルッチ「離れて!皆!!」

ガイア『今なら出来る!!ガルッチ!!今一度問おう!』

ガルッチ「何だ?」

ガイア『我が力は絶望の力、その力を以て、如何に使う?』

ガルッチ「決まってる!大切な人を護るために、誰かを守るために、この力を使う!!」

ガイア『よかろう!!ガルッチ!!今日から貴様こそ、偉大なる絶望の大魔神だ!!』

 

勢いが収まっていき、両腕からは闇の力が沸き上がってる………。

 

ガイア『此でお前は、両腕とも絶望の力を扱う事が出来る。そして、BASARAに出てくるお市の魔手すら操ることが出来る。お前は、完全に絶望を操れるようになったのだ。』

 

なるほど、確かに凄い…………。

 

ガイア『我は嬉しいぞ、ガルッチ。』

ガルッチ「ガイア、此からも一緒にいてくれるか?」

ガイア『ああ、勿論よ。』

ガルッチ「ありがとう。」

 

そして、未来も英霊召喚をすると、未来のサーヴァント、ラーマが現れた。

 

ガルッチ「よし、んじゃあ先ずは中に入って、此までの経歴を報告しよう。後、改めて自己紹介もしておかないとね。」

 

 

-to be continue⇨-



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第10-5,5章 夜中の月見

-マリアの家 庭園 縁側-

 

寝静まった夜中に、ガルッチは眠れないのか、縁側のところで、ひっそりと月を眺めていた。

 

ガルッチ「…………こんなディストピアでも、やっぱり月は綺麗だな………。」

 

元よりガルッチは、月を見るのが好きで、眠れないときは月を眺めていたのだ。月に兎がいるとか宇宙人のUFOが月にあるとか関係なく、唯々月を見るのが好きだった。

そんな寝静まってるはずの場所に、一つの足音が聞こえた。

 

未来「あれ?ガルッチ、起きてたの?」

ガルッチ「うん、珍しく寝付きが悪くって…………。」

未来「そうなんだ。」

ガルッチ「トイレとかだったら、部屋中にあるはずだけど?」

未来「ううん、僕も寝付けなくってね。」

ガルッチ「そっか。」

未来「隣、良いかな?」

ガルッチ「うん。」

 

そう言うと、未来はガルッチの隣に座り、庭の方を見た。庭の清掃は綺麗にしてあるが、ふと気になるところがあった。

 

未来「ん?ねぇガルッチ。あれって桜?」

ガルッチ「ああ、あれか。うん、お婆ちゃんも桜が好きで、いつも自分で世話をしていてね。そのお陰なのか、散っても咲き続ける程の桜に生まれ変わったんだ。お婆ちゃんが言うには、もう紀元前3世紀から育ててるとか。」

未来「何度も転生しながら?」

ガルッチ「うん。そして、いつの間にか全王神と友達に………。」

未来「何してんの………。」

ガルッチ「ホントそうだね。後で殴っておくね。」

未来「実の親なのに!?」

ガルッチ「仕方ないよ。ああ見えて、寂しがり屋なんだし。かまってちゃんなんだしさ。でも度が過ぎる場合は、殴って謝らせておく。」

未来「アハハ………、程々にね。」

 

お互い苦笑いもするも、再び未来は庭を、ガルッチは月を見ていた。ただガルッチは、少し頬を赤らめながら、胸を当てていた。

 

ガルッチ「(…………何やってんだろ僕、変に緊張してさ。好きなんだから、こんなにドキドキしなくてもいいのに…………。)」

未来「そういえばガルッチ、この戦いが終わったらさ。僕達と一緒に行かない?」

ガルッチ「うーん。行きたいけど、先に用事を済ませたいことがあるんだよね。」

未来「用事?」

ガルッチ「うん、救えなかった人を救いに。」

未来「どういう事?」

ガルッチ「………………かつて、ある魔王から、頼まれていてね。その約束を守るために、一人でやろうとしたんだけど、失敗しちゃってね…………。当時の僕って、自信家っぽかったけど、今思えば…………大馬鹿者だな。」

未来「……………………。」

ガルッチ「でもさ、そのお陰で、こうやって未来やフラン達に出会えたのは事実だし、あの時より凄く強くなったしね。だから、今だったら救えるんじゃないかなって思うんだ。」

未来「…………手伝おうか?」

ガルッチ「いや、元々僕の罪のようなものだし、これぐらいはやらないと…………。だからさ、それが終わるまで、待っててくれるかな?」

未来「………うん、そうするよ。」

ガルッチ「ありがと。」

 

そんな話をしている内に、逆にガルッチの鼓動が高鳴り始めた。まるで、何かを期待しているかのように。

 

未来「ねぇ、手つないでいい?」

ガルッチ「あ、ああ。いいよ。」

 

未来と手を繋ごうとした瞬間、何を思ったのか未来の手を掴んで自分の心臓の部分に触れさせた。

 

未来「え?ちょ、ガルッチ?」

ガルッチ「ん?あ、あれ?って、何やってんの僕!?」

未来「っていうか、ガルッチの心臓が………凄く高鳴ってる…………。」

ガルッチ「え、えっと…………。」

未来「……………もしかして、ガルッチ。」

ガルッチ「(あれ?これデジャブを感じるんだが、気のせいか?)」

 

何かを察した未来は、そのままガルッチを押し倒し、手を絡ませていった。

 

ガルッチ「な………なぁ未来。」

未来「何?」

ガルッチ「なんか、デジャブ感じない?これBL同人誌にも、あった気がするんだけど。」

未来「そういえば、こんなシーンあったね。今は縁側にいるけど。」

ガルッチ「何でよりにもよって?//////」

未来「何でって、それはガルッチが何かを期待してるからじゃないの?こんなにドキドキしてるって事は、何か僕に…………して欲しいからじゃ無いのかな?」

 

ガルッチside

 

ガルッチ「え?」

 

ちょちょちょ!?え?ここでするの!?幾ら何でもバレるんじゃないの!?というか、僕は何を期待してんの!?

 

ラクト『未来とのSEXを期待してるんじゃないの?』

 

ラクトは黙ってて!?っていうか、僕そんなに期待しまくってんのかよ!?

 

全王神『うひゃぁぁぁぁぁぁ!!!生なの!?生セックスしちゃうの!?』

 

いや全王神は黙ってて!?っていうか、あれはカウントしないの!?

 

全王神『女体化なので、認めません。』

 

おいそりゃないだろ…………。

 

未来「それで、するの?しないの?どっち?」

ガルッチ「どっちって言われても────」

未来「因みに、答えは聞いてない。」

 

おいこらまて、それリュウタロスの台詞じゃ──────

 

ガルッチ「んっ、やっ……まっ…………!?………んちゅ、ちゅ……ちゅるぅ……………。」

未来「(意外。抵抗すると思ってたけど、あっさり受け入れてる。それに、今更だけど、ガルッチの顔がトロンとしてる。)んちゅ、ちゅ、んはぁっ……ちゅるっ……んんぅ、ちゅっ……。」

ガルッチ「(あー………、なんだろ。いきなりキスされてビックリしたけど、一気に気持ち良くなっちゃったよ…………。)」

 

っていうか、こんなの抵抗する気失せるよ…………。

 

未来「ぷはぁ…………はぁ………、凄いトロンとしてるね………。」

ガルッチ「あまり、恥ずかしい事言わないで………………。////////////」

未来「でも、いやじゃないでしょ?」

ガルッチ「うー…………。////////////」

未来「ホントに可愛い顔するね、ガルッチ。それに、あの時と違って、まるで攻められるの待ってるたような雰囲気だね。」

ガルッチ「ちょ!?僕はMじゃ───」

未来「そういえば、辛い物好きの人って、ドMって聞いたことあるんだけど。」

ガルッチ「え"?」

 

何それ初耳。っていうかそれって、僕は極度のドMって言う事じゃないですか。そういえばあっちの僕も、凄いドMだったけど……………まさか?

 

未来「ホントは期待してたんじゃないの?僕とシたくて、ずっと我慢してたでしょ?」

ガルッチ「ッ!?////////////」

未来「耳元で囁いただけで、こんなにビクッとしてるって事は、それぐらい期待してるって事だよね?」

ガルッチ「いや…………、僕は…………その…………。////////////」

全王神『うちの息子の受けキターーー!!!』

 

見るな!?頼むから見ないで!?

 

未来「口ではいやだと言ってるけど、体が凄く素直だよ。ほら、君のアレが、僕の言葉でこんなに勃ってるんだもん。」

ガルッチ「ッ!//////やっ………やめ…………。////////////」

未来「今日は、いっぱい弄んであげるから、覚悟してね?」

ガルッチ「………………せめて、優しく………………しろよ////////////?」

 

sideChange

 

 

フランside

 

こいし「ウフフ、お兄ちゃんと未来お兄ちゃんに暗示を掛けさせて貰ったよ~。」

本音「こいこいちゃん、何の暗示をかけたの?」

こいし「催淫って言う暗示で、相手の性欲を倍々にさせる暗示よ。ここ一帯だけ時間を止めてくれてありがと、本音ちゃん。」

簪「やっぱり、もうこれは未来ガルの同人誌の続きを書くべきだよね?っていうか書いた方が良いよね!?」

白夜叉「むう、まさかあの2人の関係は、蜂蜜以上に濃厚な関係じゃったとは……………。」

 

え?私達寝てるって思った?残念、起きています。お姉様方やレイン達は、ぐっすりと眠らせてあげてるわ。

 

未来「如何したの?乳首を弄ってるだけなのに、凄く気持ちよさそうだよ?」

ガルッチ「んっ…………、そ…………そんなことぁ………はうっ!////////////」

フラン「や、やばい…………。お兄ちゃんの顔、凄くエロ可愛い顔してる!!」

イリヤ「入りたい………、お兄ちゃん達のとこに入ってヤりたい!!」

こいし「二人とも我慢して。凄く良いとこなんだから…………。」

オーフィス「でも我、凄く興奮する。////////////」

レティシア「っていうか、お前達は何をしているのだ!?」

全員「「「「「「「覗き見。」」」」」」」

レティシア「そうではない!良いのか!?寝取られてるのだぞ!?」

フラン「だって、その関係性を作ったの私達だし。」

イリヤ「そうそう。」

こいし「本音ちゃん達も了承得てるし。」

レティシア「だー!!鈴美よ、良いのか!?お前の未来が──────」

鈴美「うーん、あの2人が楽しければ、それでいいかな?」

レティシア「……………全く、良いのか此で。」

 

もう、レティちゃん堅いなぁ。ん?おやおや?

 

レティシア「ヒャウ!?フラン、お前っ、何を!?////////////////////////」

フラン「えへへ、口では何とでも言えるけど、レティちゃんの体は正直だよ?現にここが濡れているし…………。」

レティシア「ちょ、こら!?」

こいし「皆、お兄ちゃんが未来お兄ちゃんの○○○をしゃぶりつき始めたよ!!」

白夜叉「お、お互い気持ちよさそうじゃな……。」

 

未来「くっ、ガルッチ………ホントに上手だねっ。」

ガルッチ「んはっ、はぁ………、毎度毎度っ、やられっぱなしは、あれだしね。僕をイかせた分、未来もイって貰わないと。ほら、未来の精液いっぱい出して。」

 

簪「反撃きたーーー!!!やばい、もう創作がやめられない!というか止められない!!というかここでとめたら、一生後悔しちゃうゥゥゥ!!!!」

イリヤ「簪ちゃんが、堕ちちゃった。」

レティシア「誰のせいだ!?」

フラン「うん、これは私達のせいね。」

こいし「簪ちゃんを腐女子化をさせたのは。」

イリヤ「私達の責任よね。」

レティシア「分かってるのならば、どうにか───」

3人「「「だが私達は謝らない。」」」

レティシア「白夜叉!何とかしないのか!?」

白夜叉「|ω・)ジー」

イリヤ「次に貴方は、『オンドゥルルラギッタンディスカー!?』と、驚く。」

レティシア「白夜叉!ナズェミテルンディス!?オンドゥルルラギッタンディスカー!?………( ゚д゚)ハッ!」

 

そしてそのままお兄ちゃんと未来お兄ちゃんがセックスしている途中で私達も乱入し、皆が満足するまで縁側での乱交パーティを始めるのでした。途中でオーフィスちゃんがふたなりでいっぱいぶっかけられちゃったけどね。

 

sideChange

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチside

 

アハハハ、まさかフラン達が起きて僕と未来のH見てたとは思わなかった。なんか滅茶苦茶ムラムラするなぁって思ったら、そう言うことだったのか…………。っていうか、一応掃除はしてるけど、ここまで濃厚な精液を味わえるなんて思わなかった。しかも、中出しされたとは言え、正直気持ち良かったかも…………。////////////

 

全王神『ごちそうさんで~す。』

 

ごちそうさんですじゃねえよ!?全く……………。

 

未来「ぁ……………ぅ……………。」

ガルッチ「未来も未来で、僕とフラン達、そしてオーフィス達の中に沢山の精液を出したとは言え、これは…………。」

 

やり過ぎだな…………、うん。いや仕方なかったんだもん。未来のお尻の中、名器かと思っちゃうほど気持ち良かったし。もうなんだろ、体は性感帯で出来ている(I am the bone of my Erogenous zone)とか?

 

ガルッチ「それにしても、ホントに不思議だな。すぐ理性が戻るって。」

全王神『多分生まれつきの体質だと思うよ。それにしても、濃厚な乱交パーティは最高だよ!!私も行きたくなってきた!!!!!』

ガルッチ「やめろ、っていうか僕とヤったら近親相姦になるだろ。」

 

はぁ、まあでも……………。正直言って……………、もっとして欲しかったなぁ……………。

 

未来「う、うーん…………。」

ガルッチ「大丈夫?」

未来「あれ?ガルッチ?復活早いね。」

ガルッチ「まぁね、多分そういう体質だと思うし………。」

未来「アハハ、羨ましいね。そう言うの。」

ガルッチ「…………まぁ、ぶっちゃけ弄られたけど……………、あれもあれで、悪くなかったかも。凄いゾクゾクしたし、気持ち良かったし。」

未来「やっぱりMじゃん。」

ガルッチ「失敬な、ソフトSですよ。」

未来「つまり二刀使いか。ある意味勝てないや。」

ガルッチ「…………そうだね。」

 

それにしても………………………………。

 

ガルッチ「今夜の満月は、僕らを狂わせちゃう程綺麗だったなぁ…………。」

未来「…………うん。」

 

 

-to be continue⇨-




その後、ルッチ達にバレまくって酷く真っ赤になったガルッチと未来、そして簪だった。


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第10-6章 英霊召喚

-東京-

 

ガルッチside

 

うん、正直あれは分からなかった。多分うっか凛も、士郎もびっくりの英霊召喚の詠唱だよ、うん。

 

ガルッチ「よし、それじゃあ皆、早速だが────」

玉藻「ライダーキーーーーーック!!!」

晴明「よっと。」

 

あっぶな!?って玉藻!?

 

玉藻「よもや、あなたが召喚され、こうして出会うとは、思いませんでしたね。安倍晴明。」

晴明「玉藻だと?まさか貴方がサーヴァントに成っていたとは………。」

玉藻「っていうか、何で小学6年の姿なのです?というか、美少女ってどういう事?」

白野「はいはい、ストップストップ。玉藻ちゃん、今は怒りを収めて。仲間なんだから。」

玉藻「そ、そうですけど………。」

ガルッチ「後、危うく当たるとこだったぞ。」

玉藻「あ、ごめんなさい。」

 

とりあえず、ステータス確認と生きますか。先ずは…………。

 

『真名:グレートレッド

クラス:モンスター

マスター:オーフィス

性別:女

身長:130cm

体重:不明

属性:中立・中庸

出典:『ハイスクールD×D』

 

筋力 :∞/耐久 :∞/敏捷 :∞/魔力 :∞/幸運 :A/宝具 :∞

 

クラス別スキル

 

不明

 

保持スキル

 

 

不明

 

 

宝具

 

不明

 

 

真名:天道総司

クラス:ライダー

マスター:更識簪

性別:男

身長:180cm

体重:不明

属性:秩序・善

出典:『仮面ライダーカブト』

 

筋力 :B /耐久 :B /敏捷 :EX /魔力 :C /幸運 :B /宝具 :A

 

クラス別スキル

 

対魔力:C

第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。

大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。

 

騎乗:C+

騎乗の才能。幻想種を除き、大抵の乗り物を人並み以上に乗りこなせる。

飛行機、戦闘機、車などの現代の乗り物の場合は大幅な神秘と補正を与える。

 

保持スキル

 

不明

 

宝具

 

固有時間制(クロック・アップ)

 

ランク:A

種別:対人宝具

レンジ:1

最大捕捉:不明

 

対ワーム用であるマスクドライダーにも搭載されている。使用中は周囲の時間の流れが遅くなり、周囲が止まって見える。が、時間制御が出来る相手だと、無効化される。

 

完全なる勝利の剣(パーフェクトゼクター)

 

ランク:A+++

種別:対城宝具

レンジ:100

最大捕捉:1000人

 

ハイパーカブトの専用剣型武器。銃と剣の二形態に変形する。

ザビー、ドレイク、サソードゼクターを呼び寄せ刀身に装着し、各必殺技の強化版を使用できる。また、総てのゼクターを装着した状態で『マキシマムハイパータイフーン』『マキシマムハイパーサイクロン』の二種類の超必殺技を繰り出せる。

マキシマムハイパータイフーンはエネルギーを纏った剣での切りつけ、山を切り崩す程の威力。

因みにどちらも約束された勝利の剣(エクスカリバー)以上。

 

 

真名:モンキー・D・ルフィ

クラス:ファイター

マスター:更識簪

性別:男

身長:174cm

体重:62kg

属性:混沌・善

出典:『ONE PIECE』

 

筋力 :B /耐久 :A /敏捷 :B /魔力 :D /幸運 :A+ /宝具 :EX

 

保持スキル

 

対魔術:D

 

一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。

魔力避けのアミュレット程度の対魔術。

 

騎乗:E

騎乗の才能。大抵の乗り物なら何とか乗りこなせる。

 

異形:A

悪魔の実を食した結果、身体がゴムになる呪いを受ける。

ファイターは打撃、電撃、銃撃をランクを問わずに無効化するが、

水中に入った場合や海由来の器物に触れた際、戦闘不能になる。が、今回はガルッチの手により、戦闘不能はない。

 

カリスマ:B+

軍団を指揮する天性の才能。

カリスマは稀有な才能で、一国の王としてはBランクで十分と言える。

このスキルは“覇王色の覇気”と呼ばれる特殊スキルの片鱗であり、

ファイターと対峙した者は精神判定次第では戦闘不能となる。

 

宝具

 

盤石と成りし王の器(キング・オブ・パイレーツ)

 

ランク:B

種別:対人宝具

レンジ:-

最大捕捉:9人

 

異なる夢を抱く仲間達を率いたライダーの大器の具現。

ランク以下のカリスマを持つ者を船員(クルー)として勧誘し、

成功した場合は文字通りの運命共同体となる。

サーヴァントを勧誘した場合にはライダーのマスターから魔力供給が行われ、

消滅後も小聖杯には至らずに後述する『万海越えし太陽の船』の一部となる。

 

 

真名:兵藤一誠

クラス:バーサーカー

マスター:布仏本音

性別:男

身長:170cm

体重:62kg

属性:混沌・中庸

出典:『ハイスクールD×D』

 

筋力 :A+ /耐久 :B+ /敏捷 :B+ /魔力 :A+ /幸運 :B+ /宝具 :A++

 

クラス別スキル

 

狂化:EX

 

身体能力を強化するが、理性や技術・思考能力・言語機能を失うが、このバーサーカーの場合常に狂っているため、常に発動しまくっている。

 

保持スキル

 

対魔術:A

Aランク以下の魔術を完全に無効化する。

事実上、現代の魔術師では魔術で傷をつけることは出来ない。

 

悪魔の駒(イーヴィル・ピース):B++

悪魔が他種族のものを自らの下僕の悪魔として転生させる際に使われるチェスの駒に宿る力を表すスキル。

五種類の駒にそれぞれ格付けと固有の能力があり、転生させる者の潜在能力に合わせて転生に消費する駒数が変わる。

イッセーの駒は「兵士」8個。内4個は特異な駒である変異の駒(ミューテーション・ピース)と呼ばれるものになっている。

駒の特性は、敵陣においてマスターの承認を得ることで「女王」「僧侶」「戦車」「騎士」の駒のいずれかの特性を一時的に取得できるプロモーション。

 

魔術:E+++++

 基本的な魔術の才能はほとんどないのだが、ある特定の魔術に関しては並ならぬ力を発揮する。

 

宝具

 

赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)

 

ランク:A

種別:対人宝具

レンジ:1~30

最大捕捉:10人

 

神滅具(ロンギヌス)と呼ばれる強力な礼装(対神の力を宿しているわけではない)。

ドラゴンの手を模した形の赤い籠手。二天龍と言われる龍の片割れ、「赤龍帝」ドライグの魂が入っている。

発動中、10秒ごとに力が2倍になる。また、増加させた力を他者に譲渡することができる。

また、籠手に融合する形で、竜退治の聖剣が内部に保管されており、イッセーの意思で取り外して誰かに貸し与える事が出来る。

 

 

赤龍帝の鎧(ブーステッド・ギア・スケイルメイル)

 

ランク:A+

種別:対軍宝具

レンジ:1~50

最大捕捉:300人

 

赤龍帝の力を具現化させた赤い全身鎧。一気にパワーが増大し、一瞬にして力を限界まで引き上げ、使用、譲渡することが可能。

 

 

赤龍帝の三叉成駒(イリーガル・ムーブ・トリアイナ)

 

ランク:A++

種別:対軍宝具

レンジ:1~80

最大捕捉:500人

 

赤龍帝の鎧を悪魔の駒の力で強化・変形させる宝具。

マスターの承認なしでのプロモーションを可能とし、「戦車」「僧侶」「騎士」各駒の特性に特化することで能力を強化する。長所が伸びる分欠点も顕著になる上、連続して使用すると体力の消耗が凄まじい。

それぞれの特徴は以下の通り。

龍剛の戦車(ウェルシュ・ドラゴニック・ルーク):装甲を強化し強固な防御力とパワーを持つ打撃戦仕様。

龍牙の僧侶(ウェルシュ・ブラスター・ビショップ):魔力に特化し、強力な魔力砲撃を行える

龍星の騎士(ウェルシュ・ソニックブースト・ナイト):余分な装甲をパージし、増設したブースターにより圧倒的な加速力を得た高速戦仕様。

 

真紅の赫龍帝(カーディナル・クリムゾン・プロモーション)

 

ランク:A++

種別:対城宝具

レンジ:1~99

最大捕捉:1000人

 

赤龍帝の鎧を悪魔の駒の「女王」の力で強化する宝具。

「赤」から鮮やかな「紅」の鎧に変わり、全ての駒特性を発揮できるが、不安定で使いこなせていない。

この状態は「赤龍帝の三叉成駒」状態に匹敵する「戦車」と「騎士」の能力が使えて、「龍牙の僧侶」状態に匹敵する魔力砲撃をより早く打てるようになった。

さらにその魔力砲撃を更に強力にした「クリムゾンブラスター」が使えるようになっている。非使用時、砲身は背中の翼内部に収納されている。

 

 

真名:安心院なじみ

クラス:トゥルー・ルーラー

マスター:白夜叉

性別:女

身長:不明

体重:不明

属性:混沌・善

出典:『めだかボックス』

 

筋力 :EX /耐久 :EX /敏捷 :EX /魔力 :EX /幸運 :? /宝具 :EX

 

クラス別スキル

 

不明

 

保持スキル

 

 

不明

 

宝具

 

不明

 

真名:安倍晴明

クラス:ルーラー

マスター:杉本鈴美

性別:女(男)

身長:135cm

体重:不明

属性:秩序・中庸

出典:『今昔物語』

 

筋力 :E /耐久 :E /敏捷 :C /魔力 :A++ /幸運 :B /宝具 :A+++

 

 

クラス別スキル

 

真名看破:A

 

ルーラーとして召喚されることで、直接遭遇した全てのサーヴァントの真名及びステータス情報が自動的に明かされる。ただし、隠蔽能力を持つサーヴァントに対しては幸運判定が必要となる。

 

保持スキル

 

陣地作成:B

本来魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。

“工房”の形成が可能。

 

道具作成:A

魔力を帯びた器具を作成できる。

呪札・霊札などのような日本特有の魔術礼装を作ることができる。

また、『占事略決』の再執筆が可能である。

 

陰陽道:A+

日本において独自に発展した魔術大系。

万物の吉兆を占い、怨霊や怪異などの災厄を退けるほか、

他者を呪ったり、また式神の使役や、結界構築に長じる。

このランクになると、生活続命の法や泰山府君の法も使用可能。

 

気配察知:B

敵の気配を察知する天与の才。

周囲の生命体、鬼などの異端、霊的存在の位置を捕捉可能。

このランクならば数百mの範囲を容易にカバーする。

気配遮断で存在を隠匿していても判定次第で見破る事が出来る。

 

千里眼:A+

竜宮に赴いた際に授かった『青眼』によるもの。

視力の良さ。遠方の標的の捕捉、動体視力の向上。

透視、未来視、過去視さえも可能とする。

 

言語理解:C 

竜宮に赴いた際に授かった『青眼』によるもの。

鳥獣の言葉を理解し、意思疎通が可能。

 

神性:C

神霊適性を持つかどうか。

信太明神の化身である白狐・葛葉を母に持ち、文珠菩薩の化身であるとも伝わっている。

さらにその死後、生前に行なった功績により神として祀られている。

 

 

宝具

 

十二天将

 

ランク:A+

種別:対人宝具

レンジ:-

最大捕捉:12人

 

 

阿部清明が使役する十二の式神。

六壬神課における象徴体系『十二天将』の名を冠する十二体の鬼であり、

その力を降ろされた事で、十二天将の力を限定的に使用可能となった魔術礼装である。

陰陽五行を司り、火水金木が陰陽対二体、土が陰陽対四体存在する。

陰陽五行思想に基づいた陣を組むことで、互いの力を引き上げあうことも可能。』

 

 

うーん、殆どが不明って書かれてるけど、でもすごいよなぁこれ。

 

兵藤「ん?そういえば、お前も────」

ガルッチ「シャラップ!!」

兵藤「グヘッ!?」

ガルッチ「全く、男の娘でも手を出すってどういうこったな。次揉もうとしたら、一夫多妻去勢拳使うからな?」

兵藤「あ、勘弁して下さい。」

ガルッチ「本音、もし襲われそうになったら、一度玉藻の一夫多妻去勢拳を伝授した方がいいよ。」

本音「えへへ~、そうだねぇ。ガルガル君ほどじゃないけど、身に付けておかないと。」

兵藤「えー!?俺ってそこまで酷い扱いなんか!?」

ガルッチ「人のおっぱいを揉もうとする狂気に関しては、感心するよ。素晴らしい、感動的だ。だが無意味だ。んで、何で本音は僕の手を使って揉ませようとすんの。」

本音「ガルガル君だったら、別に良いかなぁって。」

ガルッチ「なんか、ごめん未来。」

未来「いや、気にしないよ。でも気になることがあるんだけど…………。」

 

気になること?

 

未来「何でガルッチの令呪、僕達より多いの?」

ギル「愚問だな。我が雑種の魔力は桁違い、つまり令呪も増えるというわけだ。我が雑種の令呪は、9つ。6つの翼に2つの剣、そして桜の木の形をしている。」

鈴美「凄いわね………それ。」

レッド「なるほど、確かに儂でも感じるの。ただならぬ力を…………。後兵藤、落ち込みすぎじゃ。」

バルカル『何しろ我がマスターは、強いからな。』

ケテル『はいはい、単純乙。具体的な事も言えない人が、喋らないで下さいな。』

バルカル『あ"?』

ケテル『お?』

ルフィ「おっほー!!剣が喋ってる!すっげー!!」

ガルッチ「正確には、念話ね。ん?」

 

あれ?魔法陣がまだ光ってる?何が?

 

???「はぁ、まさかこんなところで召喚されるなんてな………。」

???「ですが、ここは一体?」

???「兎に角、マスターは誰だ?」

未来「士!?」

ガルッチ「ディケイド!?何で!?」

士「ん?ああ、お前はあの時の奴か。役立たせて貰ってるぞ。」

未来「え?どういう事?」

ガルッチ「ディケイド時の門矢士って事だな。見たところ、未来のこと知らないし。」

未来「あ、そっか。」

???「士さん、多分この人だと思います。」

士「サンキュー、タケル。んじゃ、未来とか言う奴に聞く。サーヴァント『復讐者(アヴェンジャー)』、門矢士。そして…………。」

タケル「サーヴァント『騎乗兵(ライダー)』、仮面ライダーゴーストの天空寺タケル、召喚に応じて参上した。君が俺達のマスターかい?」

 

おいおい、これは想定外だよ。一応ステータス確認と行くか。

 

 

『真名:門矢士(仮面ライダーディケイド)

クラス:アヴェンジャー

マスター:門矢未来

性別:男

身長:182cm

体重:63kg

属性:混沌・悪

出典:『仮面ライダーディケイド』

 

筋力 :B/耐久 :B/敏捷 :A /魔力 :D /幸運 :E++ /宝具 :EX

 

 

クラス別スキル

 

なし

 

保持スキル

 

狂化:E

耐久のパラメーターをランクアップさせるが、複雑な思考が難しくなる。

ただでさえ早とちりの多かった彼の思考は益々短絡的になってしまう。

 

戦闘続行:EX

最後の一騎討ちになるまではどれだけのダメージを負っても戦闘続行を可能とする

命あるかぎり戦い続ける、たとえ孤独でも。

 

宝具

 

世界の未来変える為(Journey through the Decade)

 

ランク:B

種別:対人宝具

レンジ:-

最大捕捉:-

 

倒した敵の霊体、能力、宝具等をカードに変えて保存する。

それらは小聖杯に還元されること無く、アヴェンジャーの宝具として運用されることになる。

 

 

その先にあるスタートライン(The Next Decade)

 

ランク:-

種別:-

レンジ:-

最大捕捉:-

 

アヴェンジャーが聖杯戦争に勝ち残ったときに発動する宝具。

聖杯戦争を彼が召喚された地点まで巻き戻し仕切り直す。

この時参加者は既視感を覚える程度に記憶を引き継ぐ。

死まで物語を与えられない彼の終らぬ旅の再現。

だが今回は聖杯戦争が無いため、この宝具は発動しない。

 

 

 

真名:天空寺タケル

クラス:ライダー

マスター:門矢未来

性別:男

身長:173cm

体重:57kg

属性:秩序・善

出典:『仮面ライダーゴースト』

 

筋力 :D++ /耐久 :E /敏捷 :D /魔力 :E /幸運 :C /宝具 :EX

 

 

クラス別スキル

 

騎乗:C

騎乗の才能。大抵の乗り物、動物なら人並み以上に乗りこなせるが、

野獣ランクの獣は乗りこなせない。

 

対魔力:D

一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。

魔力避けのアミュレット程度の対魔力。

 

保持スキル

 

正義の系譜:EX

人を守る為に戦うという確固たる信念。

保有者の存在意義に関わることなのでこの信念に反すれば令呪を行使したマスターの命令すら無効にできる。

 

死ぬ死ぬ詐欺:A

このスキルの保有者が絶体絶命の危機に瀕したり致命傷を受けても高確率で生き延びることを可能とする(河に落ちたり死体が見つからないと更に確率up)。

このランクになると実際に死んでも一度だけ復活することができる。

 

直感:D

戦闘時、つねに自身にとって有利な展開を”感じ取る”能力。

攻撃をある程度は予見することができる。

 

 

宝具

 

幽霊の腰巻(ゴーストドライバー)

 

ランク:B

種別:対人宝具

レンジ:-

最大捕捉:-

 

ライダーの体内にある一つ眼のベルトでゴースト眼魂を装填することで彼を仮面ライダーゴーストに変身させる。

ゴーストになると身体能力が向上し、筋力C+++ 耐久B 敏捷B となる。

また英雄眼魂を召喚することで様々な形態に変身可能。

 

 

英雄眼魂(ソウル・オブ・グレートマン)

 

ランク:EX

種別:対人宝具

レンジ:-

最大捕捉:-

 

様々な偉人の残留思念や霊魂が集まった眼球を象ったアイテム。

幽霊の腰巻を介することでその偉人の力を引き出し使用することができ、ライダーは20個以上の眼魂を保有する。

また、格形態によってステータスが変わりその偉人に見合ったスキルが付加する。

更に、ガルッチが所持している英霊カードを眼魂化させて使用する事も出来る。

 

 

父から息子への想い(闘魂ブースト眼魂)

 

ランク:B

種別:対人宝具

レンジ:-

最大捕捉:-

 

ライダーとその父親の魂が一体化したことで生まれたゴースト眼魂。

使用するとゴースト時のステータスが+補正され、魔力放出(炎)と勇猛のスキルが付加される。

 

 

蜥蜴の幽霊船(キャプテン・ゴースト)

 

ランク:C+

種別:対人宝具

レンジ:1~50

最大捕捉:200人

 

ライダーのお供ユルセンを介して呼び出すことができる巨大な幽霊船型のマシン。

専用バイクのゴーストライカーと合体することでイグアナゴーストライカーという怪物に変形可能。

 

 

英雄達との絆の結晶(アイコンドライバーG)

 

ランク:A

種別:対人宝具

レンジ:-

最大捕捉:1人

 

ムサシ、エジソン、ロビンフッド、ニュートン、ベートーベン、ビリー・ザ・キッド、ノブナガ、ツタンカーメン、ベンケイ、フーディーニ、ゴエモン、リョウマ、ヒミコ、サンゾウ、グリムの15個の英雄眼魂が一つとなりライダーをグレイトフル魂に変身させる宝具。

グレイトフル魂だとステータスがワンランク以上も向上し、融合した偉人の能力とスキルを総て駆使できる。

 

果てしなき人間の可能性(ムゲンゴースト眼魂)

 

ランク:EX

種別:対人宝具

レンジ:-

最大捕捉:1人

 

ライダーの無限の可能性なのよって生まれた眼魂。

最強形態であり、ライダーの持つ形態の中では一番のステータスを持つ。

自身の肉体を光の粒子へと変えて相手の攻撃を受け流すことができ、耐久もA+相当。攻撃に関しては感情をパワーに変換させる。

 

果てしない英霊達との絆の結晶(ムゲンアイコンドライバーS)

 

ランク:EX

種別:対人宝具

レンジ:-

最大捕捉:1人

 

果てしなき人間の可能性(ムゲンゴースト眼魂)とガルッチの英霊カードケース(投影した贋作宝具)を組み合わさった最終形態。

あらゆる英霊達のスキルや宝具を使用できるほか、宝具ランクをツーランク向上、感情のパワーを上乗せをする事が出来る。』

 

……………チートじゃん。特にタケルさん。僕の宝具の使用も出来るとか…………。まぁ、一応渡しますか。贋作だけど。

 

ガルッチ「過剰戦力になっちゃったな…………。」

ラーマ「確かに、ここまでだなんて…………。」

未来「大丈夫かなぁ……………………………。」

ガルッチ「まぁ、無限の魔力で何とかなるな。とりあえずタケルさん、僕の投影した英霊カードケースをあげます。」

タケル「いいの?」

ガルッチ「贋作とはいえ、皆力を貸してくれると思うしね。」

 

さてと、此で全員集まったって事で…………。

 

ガルッチ「んじゃあ、未来チームはケンヂ一派とカンナさんに協力して、ともだちを伐つ。僕等は無の神を作り出した元凶の研究者を殺す。途中で地球防衛軍や親友隊が邪魔してきたら……………、容赦するな。」

未来「………………無事を祈ってるよ、皆。」

ガルッチ「んじゃ、行ってくる!」

 

行くぞ、無の神。我らの絆の極地。恐れずしてかかってこい!!

 

 

-to be continue⇨-



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第10-7章 無の神を生み出した研究者

-研究所-

 

ガルッチside

 

未来達と別れた直後、僕等は地球防衛軍や親友隊を倒しながら、研究所に着いたとき、未来からの手紙が来た。

 

『ガルッチ達へ。

 

もし此の後何が起こっても、研究者達を何とかするだけで無く、大勢の命を守るようにしてください。

 

そして、僕とケンヂは初めて、そして久々の再会を果たしました。

 

ともだちと出会ったとき、僕等は全てを話しましょう。

 

カンナさん達は、音楽フェスティバルを開くので、一緒に手伝い、多くの歌手と一緒に歌ったり、君達も何人かを連れて歌い、時間を稼いでください。

 

僕とケンヂが、あの歌を皆の前で歌うまで。

 

では。』

 

ルッチ「え?久々の再会?」

武蔵「ちょっとちょっと、一体どう言う………?」

イフ「私にもさっぱり…………ガルッチ?」

 

……………なるほど、そう言うことか。全王神、聞こえるか?

 

全王神『ん?』

 

君は、最初から知っていたの?未来の前世。

 

全王神『そうだね。だけど、それでも愛してるんでしょ?』

 

ああ、例え未来の正体が『──────』だったとしても、僕は未来のことが好きさ。以前変わりなく、な。

 

全王神『…………ごめんちゃい、ガルッチちゃん。黙ってて。』

 

士も束も知ってて、手伝わせていたの?

 

全王神『そう言うことだね。』

 

全く、人が悪いぜ………………。

 

ガルッチ「兄さん、姉さん。カンナさんのところに行って、多くの歌手と一緒に歌って時間を稼いで。」

レミリア「ガルッチ?」

ガルッチ「ここは、フラン、こいし、イリヤ、ギルガメッシュ、白野、玉藻だけ、研究所に入って、研究者を探し出す。」

さとり「そんな!!もし強い奴だったら─────」

ガルッチ「安心しろ、それに負けるつもりなんざ、ないからな。レイン達も行け。」

シェルファ「ですが────」

ガルッチ「信じろ。」

 

とは言え此で謎が解けた。何か違和感があったんだ。偶にではあったが、何で何かの研究をしている夢を見て、しかも何故懐かしいのか。それだけじゃない。未来と一緒にいると、安心感が現れたのは…………。

そしてこの場所に来て、漸く確信した。

全王神、ホントに君は人が悪いよ…………。

 

ガルッチ「行こう、皆。」

フラン「うん。」

 

そしてそのまま研究所に入り、その研究者を捜し回っていった。だがそれだけでなく、手紙も書いて、未来に送った。

 

 

『未来。ううん、『─────』。

 

 

どうやら、僕達は最初から再会する事を、運命付けられていたんだな。あの研究所に着いて、漸く思い出したんだ。

 

 

如何して知らないはずの君を知っているのか。

 

 

そして、この次元を狂わすきっかけを生み出したのか。

 

 

だから、今の内に謝らせて下さい。

 

 

こんな異変を巻き込ませて、ごめんなさい。

 

 

この後始末は、必ず晴らします。

 

 

そして、訣別しましょう。自分の、そして僕らの前世を。』

 

 

 

 

-???-

 

???「待ち侘びたよ、星の勇者の諸君……………。」

ガルッチ「ああ。そして、久しぶりだな。こうやって互いに出会うのは………。」

???「……………なるほど、ともだちの正体だけでなく、我の正体も分かったとはな。」

 

ああ、そうだな。

 

フラン「ねぇ、一体どういう事なの?」

こいし「私、全く分からないわ。」

ガルッチ「………ギルガメッシュは、知ってて放っておいたのか?」

ギル「知ってるさ。だがあえて言わなかった。」

 

フラン達も首を傾げてるな。そりゃそうさ……………。だって、此奴は……………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチ「止めに来てやったぞ。無の神を生み出した研究者『遠藤宇宙(えんどうそら)』!ともだち………ううん。未来の前世に唯一信頼し、最も愛し合っていた、本当の僕の前世!!!!」

6人「「「「「「え!?」」」」」」

宇宙「会えて嬉しいよ、そして忌々しい我が後世!!!来い!『20世紀少年(Twenty Century Boy)』!!」

ガルッチ「やっぱり、お前のスタンドの形はともだちの姿か。『地獄の外側にある月の光(Moonlight Outer Hell)』!!」

 

もう僕は、あの頃のお前じゃない!ケンジすら忘れ去れ、誰も認められることのなかった僕じゃない!!

 

宇宙&ガルッチ「訣別の時来たれり、祖は過去(未来)を手放す者なり!!」

 

我が名は『この世の全ての刃(ラーク・バスター・ガルッチ)』!!全王神の息子にして、『月の勇者王』、そして大切な物を守るために戦う『正義の味方』だ!!!!

 

 

 

-to be continue⇨-



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第10-8章 ガルッチと宇宙(そら) 未来とともだち

始まりは、何だったんだろう。


運命の歯車は、何時から回り始めたのだろうか。


時の流れの遥かそこから、本当の自分を思い出すなど、不可能だと思われた。








だけど、前世も今も、彼という存在を知り、


深いぐらいに友情を得て、


溺れるぐらい愛を求め、


そして彼と一緒にいたい思いを持ち。



それだけ彼と共に生きたい。


あの懐かしき思い出の夜を眺めながら、そう思いながら…………。


-???-

 

ガルッチ「ぬぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

宇宙「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

ガルッチと宇宙の斬弾、そして血飛沫、ありとあらゆる所に飛び散り、それでも彼等は戦い続けている。

 

ガルッチ「ガイア!」

ガイア『全魔力、エネルギーチャージ!!撃ちまくれ!!!』

ガルッチ「散弾ミサイル!!!」

宇宙「フィンファンネル!私を防御しろ!!」

 

ガルッチの手からミサイルが放たれるも、フィンファンネルのIフィールドによって防がれる。

 

フラン「お兄ちゃん!!」

ガルッチ「『槍兵(ランサー)』『カルナ』!セット!!」

『セット、カルナの宝具使用可能。』

ガルッチ「セフィロト、『絶滅天使(メタトロン)』!クリフォト『救世魔王(サタン)』!!『日輪(シェメッシュ)』!!」

フラン「何で…………、何で私の声が……………。」

ギル「いや、彼奴は聞こえてる。」

フラン「だったら何で!?」

ギル「……………彼奴は何時でも、自分を責めていた。一体どんな罪を背負わされたのか、分からない彼奴ではあったが、それでも、自分を責めていた。その罪を、背負い続けていた。たった一人で………………。」

宇宙「そんな物、消してやる!『ギガントバーストアタック』!!!」

 

無数の光弾と闇弾は、極太レーザーにより焼却され、そのままガルッチにぶつかりにいった。だが、それを弾き飛ばし、お返しと言わんばかりに、コロナビームを放っていった。

 

宇宙「ちっ、さっきから邪魔をしやがって!!そうまでして、我らの邪魔をしたいか!!」

ガルッチ「お前だって分かってるはずだ!!こんな事をしても、何にもならないって事を!!」

宇宙「例えそうだとしても、私はともだち以外、誰も認めてくれなかった!ケンジですら、私を見てくれなかったんだ!!こんな世界なんか、こんな次元なんか!!消えてしまえばいい!!!!ともだちだけ、一緒にいれば、それで満足だ!!!!!」

ガルッチ「ああそうだ。僕らは存在その者何て無い、ただの空虚な存在でしかなかった。だけど、そんな僕でも見てくれた人はいた!それがともだち!後に、『門矢未来』と呼ばれる存在、彼がいたからこそ、僕は僕でいられた。だがな、それだけでは、生きていく事なんて、出来っこないんだ!!皆がいてからこそ、初めて生きることが出来るんだ!!『日輪よ、死に随え(ヴァサヴィ・シャクティ)』!!!!!」

 

コロナビームだけでなく、カルナの宝具を二つとも解き放ち、超極太のレーザーが放たれた。だが、それでも防ぎきっていた。

 

ガルッチ「お前はどれだけの犠牲を払った?お前はその幸せを手に入れるために、どれだけの人間を殺したんだ!!」

宇宙「黙れ。」

ガルッチ「貴様の幸せは、人を殺せるほどの価値があったというのか!?世界を滅ぼしてでも手に入れたかった幸せなのか!!!!!!」

宇宙「黙れぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

流星の如くガルッチにタックルし、それを受け止めながら、研究所から飛び出していった。

 

村正「ガルッチさん!!!」

玉藻「まずいですね、急いで追いかけましょう!」

イリヤ「お願い……………、死なないで……………。」

 

 

 

-新宿-

 

新宿に着いたときには、そこには巨大な二足歩行ロボットが佇んでいて、未来とケンジ、オッチョ、ヨシツネ、そしてともだちがいた。そこで宇宙を投げ飛ばし、未来とケンジのところで着地した。

宇宙は、ムーンサルトしながらともだちのところに着地した。

 

ガルッチ「……………漸く会えたな。ともだち。」

ともだち「ガルッチ君も、遊びに来たの?」

未来「ガルッチ、彼奴は僕が………。」

ガルッチ「分かってる。」

宇宙「と………ともだち…………。」

ともだち「宇宙君、随分とガルッチ君と遊んでいたんだね。」

宇宙「まぁね……………。」

ガルッチ「………………素顔を見せろ、ともだち。いや、ミク。」

 

そこにいたのは、未来と似た顔をもったともだちが、そこにいた。

 

ガルッチ「……………これが未来の前世か。そして、その隣は、僕の本当の前世。」

ケンジ「ガルッチ、俺は────」

ガルッチ「気にするな、って言っても気にしちゃうよな。なら遠慮無く言わせて貰うが、あれが僕という存在を認めてくれなかった成れの果てだ。」

未来「…………じゃあ、僕とガルッチは、元々…………。」

ガルッチ「そう、この時代で出会っていたんだ。あっちが、男らしいけどね。」

未来「でも、後始末は自分で付けるって……………。」

ガルッチ「………………無の神を作り出したのは、僕だったんだ。ともだち以外の皆を消して、新次元の神となり、そして何時までも、ともだちと一緒にいたかった。ともだちもまた、そうだった。」

宇宙「ああそうだ。此奴以外のお前らは邪魔者だ。ともだちを傷つけられるぐらいなら、いっそ無くなっちまえば、それでいいんだ!!」

ガルッチ「……………そんなんだから、誰にも振り向いてくれなかったんだろ?」

宇宙「………………。」

ガルッチ「なぁ未来。」

未来「?」

ガルッチ「もし僕が、『虚王魔神』の頃の…………ううん、ディルーラー士よりももっと本気を出したら、どうなると思う?」

未来「……………ガルッチ?」

ガルッチ「今の僕なら、宇宙でもともだちでも、無の神ですら、終わらせるかもしれない。でも、その為には、未来の力が必要なんだ。」

 

まるで、自分の限界を超え、超天元突破をするのではないかと言わんばかりの、自信たっぷりかつ、優しい声で言った。

 

 

ガルッチside

 

未来「死なないって、約束する?」

ガルッチ「愚問だな。お互い、死ぬことすら出来ないんだから。君の力を僕が、僕の力を君に注ぎ合えば、誰にも負けはしないさ。」

 

そのまま僕は未来と恋人繋ぎをし、互いの指輪が光り始めた。

 

ガルッチ「『我らは永遠なる絆で出来ている』。」

未来「『2本の糸は、次第に絡み合い、切られる事なし』。」

ガルッチ「『幾度の絆の繋がりを掴み取り絡める』。」

未来「『たった一人の存在と認め』。」

ガルッチ「『誰も切り捨てることも無し』。」

未来「『僕らの幸せは、常に隣り合わせ』。」

ガルッチ「『全て遠き理想と共に新たな絆を作る』。」

未来「『ならば、僕らの友情と愛を断ち切る理由など非ず』。」

ガルッチ「『我らの絆は』………!!」

未来ガル「『世界を繋ぐ絆で出来ていた(unlimited Bonds of ties The World)』!!!!!」

 

感じる、未来の力が、ううん………。未来だけじゃない。兄さん、姉さん、アル、マルフォイ、カレン、ノーム、アビス、ブレイズ、レイス、ロヴァス、フラン、こいし、イリヤ、クロエ、レミリア、さとり、幻想郷にいた皆、ジョジョの世界の皆、艦これの世界にいた火ノ兄さん達、アストルティアの皆、fateのマスター達やサーヴァント達、ハンター×ハンターの世界の皆、その他の大勢の力が、僕や未来に宿っている。

そうだ、これが…………此こそが…………!!絆の力!!!!!

 

 

ガルッチ「『虚王魔神』、アルティメット・インフィニティ・オーバーロードモード!!!!」

未来「『無限の世界の破壊者(インフィニティ・ディケイド)』、パーフェクトコンプリートモード!!!」

 

『FINAL INFINITY RIDE <PERFECT INFINITY DECADE>!!』

 

 

未来と僕から溢れんばかりの虹色の光が身を包んでいき、僕は白銀の鎧に身を纏い、右片方に7本の白と水色の翼、左片方に7本の黒と深紅色の翼が生え、耳の部分は純白の翼が生えた、自分の神話礼装姿に、未来の姿はウィザードのインフィニティースタイルの姿に変わっていた。

 

ガルッチ「さぁ、決着をつけよう。」

未来「絆の力で…………。」

未来ガル「お前達の野望を打ち砕く!!!!!」

 

 

 

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第10-9章 懺悔と贖罪

-新宿-

 

ガルッチside

 

宇宙「神様気取りに成ったつもりか!!ガルッチィィィィィィ!!!!」

 

無の力か………。

 

ガルッチ「神様気取りなんかじゃない…………。僕は神様にも、『正義の味方』にすらなり得なかった、贋作者さ。」

 

その閃光が当たると同時に、それを弾いていった。攻撃はやめることもなかったが、どれも此も、貫通さえあり得なかった。

 

宇宙「何故だ………、無の力なら、貴様ですら無事で済むはずが!?」

ガルッチ「簡単な話だ。完全生命体イフ、此奴が居るからこそ、お前の力を弾くことが出来る。」

宇宙「あり得ない、あり得ないあり得ないあり得ないあり得ないあり得ないあり得ないあり得ないあり得ないあり得ないあり得ないあり得なァァァァァァァァァァァァァァァァァァい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

ガルッチ「もう、終わりにしよ。宇宙。僕と、君の苦しみも全て、終わりにしてあげる。

 

鏖殺公(サンダルフォン)』、『暴虐公(ナマヘー)』。『アイン』、『チャセク』。

 

 

我らの刃は善の心と悪の心を用いた贋作の魂。去れど、我が意志は贋作に非ず。心技、無欠にして盤石。力、山を抜き、剣で水を別つ。生命、離宮に届き、我ら、共に天を抱かん!!

 

生死・鶴翼三連(ジャッジメント・シザーハンズ)』!!!!!」

 

セフィロトソードには光を、クリフォトソードには闇を纏わせ、そのまま宇宙の喉元を………………止めた。

 

宇宙「え?」

ガルッチ「………………。」

宇宙「何で、何で止めた!?」

ガルッチ「『死人』を、もう一度殺すなんて事は出来ない。」

宇宙「……………知ってたのか。」

ガルッチ「お前は最初から、無の神を完成させたときから、死んでいたんだな。だがそれでも、生きたかった君は、ミクに頼み、サーヴァント化して支えていた。独りになりたくなかった、夢半ばで死にたくなかった。だからこそ、自分自身を媒体にして、ミクが生き続けるかぎり、ずっと現界し続けてた。」

 

そして消えていったのが、僕。正確には、虚王魔神として生きることになった僕だった。

 

未来「………………ともだち、ごめんね。」

ガルッチ「え?」

宇宙「ファ?」

 

え?何で謝ってんの!?っていうか解除してる!?そしてケンジ!?2人とも、何で泣いてんの!?

 

 

 

 

 

 

未来&ケンジ「俺が悪かった!!「本当にごめんなさい!!!!」」

宇宙「え?何で消えてるんだ!?」

ともだち「やめろ謝るな!!!そんな事したら、何もかも終わっちゃうじゃないか!!」

ガルッチ「…………ミク。」

 

何で、何でお前も泣いてるんだよ。ミク。

 

未来&ケンジ「ごめんなさい!!!!!「ごめんな!!!!!!」」

ともだち「やめろーーーーー!!!!!」

ガルッチ「あのロボットが………、止めないと!!」

宇宙「させるかァァァァァ!!!」

ガルッチ「やめろ!!お願いだ!!考え直せ!!」

宇宙「嫌だ!!!離さない!!ミクに近づかせやしない!!」

未来「もうやめて…………お願い…………。」

ともだち「嫌だァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

まずい、このままだと…………。

 

オッチョ「うあああああああああああああ!!!!!!!!!!」

ガルッチ「オッチョ!!」

 

召喚された者達は、歯痒い思いと苦しみの表情をしながら、ともだちの意のままにオッチョを攻撃しようとした、その時。

 

 

 

 

 

 

『ズドオオオッ!!!』

 

 

 

 

 

ともだち「ガハッ………!」

宇宙「み………………ミク!!!!!!!」

 

ともだちが…………、討たれて……………。でも誰が?

 

万丈目「ケンヂーーー!!!!未来ーーー!!!!これで俺は、正義の味方になれたのか!!!!」

 

…………巫山戯るな。

 

ガル宇宙「巫山戯るなァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!」

万丈目「ブヘッ!?」

ガルッチ「貴様!何をやったのか分かってるのか?!お前がやったのは、人のためじゃない!ただの殺人だ!!!」

 

僕はすぐさま万丈目を殴り飛ばし、睨みを利かせた後に、討たれたミクを見た。そして、もう消えかけの宇宙を見た。

 

宇宙「あ…………ああ…………、死にたく…………ないよ……………。消えたく…………ないよぉぉ……………。」

ガルッチ「……………ともだちを救えなくて、すまなかった。」

宇宙「ぁ………………ぁぁ………………。」

 

最後まで泣き続けていた宇宙は消えていってしまい、残ったのはスタンドDISKだった。

 

 

 

 

ともだち「終わらないよね?」

 

 

 

 

 

 

いや……………。

 

ガルッチ「GAMEOVERだよ、ミク。もう、終わりなんだ。」

 

それを最後に、ともだちはゆっくり目を閉じて、静かに、息を引き取った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチ「そうだ、NOTCONTINUEで、GAMEOVERなんだよ。」

 

これで、無の神の本体と僕と訣別が──────────

 

『■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■!!!!!!!!!!!!!!』

未来「何!?」

ケンジ「何の叫びだ!?」

 

この気配、まさか!

僕は急いでスタンドDISKの姿を見た。そこには……………。『アズラエル・ラヴォス』、星の破壊者ラヴォスの姿があった。

 

ガルッチ「……………そう言うことか。」

未来「え?」

ガルッチ「無の神の本体は、飾りに過ぎなかった。ミクが死んだことにより、無の神こと、星の破壊者ラヴォス、いや、今じゃ時喰いが目覚めたんだ。」

ケンジ「そんな!?」

未来「んじゃあともだちが死んだら、そのラヴォスって奴が目覚める仕組みがあったのか!?」

ガルッチ「多分な……………。こうなったのは、全部僕のせいだ。」

ケンジ「いや、お前のせいなんかじゃ───」

ガルッチ「僕のせいなんだよ!!!僕が、無の神を作りさえしなければ!!!!あんな奴を、生み出さなければ……………!!!」

オッチョ「……………ガルッチ。」

ガルッチ「こっからは、僕一人でケリをつける。フラン達にも、兄さん達も、例え未来達でも手を出すな!!これは、僕だけの贖罪!!!!!もう二度と、何も失わせてたまるものか!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

今度こそ、終わりにしてやる!!!いや、救ってみせる!!!!行くぞ、ラヴォス!!!!!!!!!!!!!

 

sideChange

 

 

 

未来side

 

ガルッチ、もしかして……………。

 

宇宙「くっ…………、あの馬鹿……………!」

未来「お前!?消えたんじゃ!?」

宇宙「い、一時的……………に、現界出来るようにしたけど……………。」

未来「一体、ガルッチは何をしようと?」

宇宙「彼奴は………………、ラヴォスを……………無の神を倒そうとしてる。」

未来「え?」

宇宙「彼奴に…………、課せられた最後の役目が、『星の破壊者』ラヴォスを亡き者、そしてサラを救うという…………役目があるんだ。」

未来「サラ?」

宇宙「……………かつて、彼奴がロスト・エンドだった頃、魔王ジャキと、ある約束を交わしたんだ。ジャキっていう奴の姉で、そしてラヴォスに取り込まれた奴なんだ。」

 

取り込まれた!?

 

宇宙「確かに、今のガルッチなら、ラヴォスを倒せるだろうけど…………。」

ケンジ「けど、なんだ?」

宇宙「もし役目を終えてしまったら、不老不死の呪いが解かれ、彼奴は死ぬんだ。」

未来「えぇぇぇぇぇぇ!?」

ケンジ「そんな!!」

ヨシツネ「あの子、それを分かった上で!?」

宇宙「いや、彼奴は役目が終われば死ぬなんて知らない。だが、彼奴は死ぬつもりで、ラヴォスを倒し、………サラを救いに…………!クソッ!もう時間切れか……………。頼む…………、彼奴を…………………。世界と、サラと………………俺の後世を………………助けて………………。」

 

それを伝えた後、今度こそ消えていった。

 

未来「……………ガルッチ、君はそこまで自分自身を………………………。」

 

でも、消えちゃうなんて嫌だ!!助けないと!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチside

 

ガルッチ「………………よう、ラヴォス。サラを助けに、貴様を殺すために、地獄から舞い戻ってやったぞ!」

『■■■■■■■■■■■■■■…………………。』

 

フィル系のエレメントは既にある。そして、クロノクロスを発動させるのには十分。だがその前に……………。

 

???「ラヴォス様のために、お前を倒す。」

ガルッチ「……………後に僕になる奴を、倒さなくてはな!!」

 

これが、最後の戦いだ!!

 

 

-to be continue⇨-



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第10-10章 この世の全ての刃

-始原の城-

ヴォルデモート「報告、無の神が『二十世紀少年』の世界に───」

分かってる…………。

ディマイズ「彼奴、倒す方法を知ってるのか?」

フィル系のエレメントと『クロノクロス』、それだけで倒すことが出来るけど、手順がある。

ビギニング「フィルイエロー、フィルレッド、フィルグリーン、フィルブルー、フィルブラック、そしてフィルホワイトを掛けたら、後はクロノクロスを放てば、無の神ことアズラエル・ラヴォスは倒せることになる。」

でもまさか、ガルッチは此奴を単騎で挑んでいたとはな。しかもまただし………。

ライフ「……………死ぬよ。」

え?

ライフ「ガルッチさん、例え勝っても負けても、あの人は必ず死ぬわ。」

ちょっと待て!?んじゃあラヴォスが倒れれば────

ラヴォス「呼んだ?」

いや、アンタじゃない。って其奴が死ぬと、ガルッチは…………。

ライフ「不老不死の呪いが解けて、肉体、精神、心…………何もかも消滅するわ。それに、閻魔あいちゃんから聞いたけど…………。」

閻魔あいっって、まさか…………。

ライフ「ガルッチが、「もし死んだら、地獄に連れてって欲しい」って、言ってたわ。」

ガルッチの奴、最初から死ぬのを分かって、閻魔あいに頼み込んだのか!?

イリア「だとしたら、大変よ!!もし転生さえ拒む呪いを自分で掛けていたら、二度と生き返らなくなるわ!!そしたら、フラン達が─────」
ロヴァス「いや、全王神を信じるのじゃ。彼奴はそんな呪いすら打ち破るからの。」


-???-

 

ガルッチside

 

ガルッチ「『灼爛殲鬼(カマエル)』『獄炎悪鬼(アスモデウス)』!!」

エンド「炎天白刃!黒炎!」

 

くっ…………、僕の予想だと、奴は何かをしでかすはず。その時が、奴を倒すチャンスだ!絶対に……………逃がさな──────

 

 

 

 

 

 

BGM 『ありがとう』 原曲 妖魔夜行&少女綺想曲 ~ Dream Battle

 

 

 

 

 

 

 

『巫山戯るなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『バッコオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンンンッ!!!!!!』

 

ガルッチ「ファ!?」

 

え!?未来!?ちょっと!?っていうか皆来てるし!?

 

未来「ハァ……………ハァ……………ガルッチ!!!!!!」

ガルッチ「はい!?」

未来「死ぬ気満々だったでしょ!?」

 

………………知っていたのか。

 

ガルッチ「……………死ぬ気なんてない。だけど未来!言った筈だ!!此は僕が決着を着けるんだって!!!サラを救わないと、ジャキが報われない!!!だから余計な────────」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

未来「煩ああああああああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーい!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちょ!?何なのその超音波的なデカい声!?っていうかラヴォスも過去の僕も吹っ飛ばされ……………ってラヴォスが吹っ飛んだ!?

 

ガルッチ「(え?あのデカさで?)」

 

いやいや、普通あのデカさで吹き飛ばされるなんて………………。って、それより未来!

 

未来「死ぬために戦うのなら、戦うな!!約束とか決めたとかもうどうでも良い!!!!僕は、君に居なくなって欲しくない!!!!君も恋人の一人なんだ!!!!君が何を言おうと自殺みたいな事なんてさせるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

ガルッチ「み………………く…………………。」

 

滅茶苦茶痛いけど…………、何故だろ………………凄く温かい……………。

 

ガルッチ「でも………………、それじゃあサラは?サラはどうなるの?僕は…………サラを……………救いたいのに…………………。」

未来「だけど、君が居なくなるなんて嫌だ!!!!!!!お願いだよ……………、僕から……………………僕の前から消えないでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!」

ガルッチ「………………………未来、こんな………………こんな僕を………………、殺戮しか出来ず、残酷で残虐で……………、存在の価値のない僕を……………?」

未来「それでもいい!!!!!だからっ!」

 

………………ああ、そうか………………。そうだったのか………………。こんな…………………………、こんな僕でも、受け入れてくれる………………人が………………いたじゃないか……………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチ「………………君が………………、君が──────」

 

『■■■■■■■■■■■■■■■■■■!!!!!!!!』

 

ラヴォスが動き始めた!?

 

未来「僕等を死なせたくない。でも愛しい人を死なせたくないのは、皆一緒なんだ。自分の価値観だけで、僕等を解ろうとするな!そして、自分の存在を卑下するな!!!」

ガルッチ「………………。」

未来「そしてラヴォス、君は"止まれ"。」

 

ラヴォスの動きが止まった……………。だったら、今なら言える…………。

 

ガルッチ「未来。」

未来「何?」

ガルッチ「君が………………、僕の鞘だったんだね………………。」

 

こんな僕を、受け止めてくれた……………君が……………………僕の鞘だったなんて…………………。

 

『■■■■■■■■■■■■!!!』

 

ラヴォスは再び向かおうとするが、すぐに止められた。

 

ガルッチ「一体……………誰が?」

 

だが、皆も驚愕の視線を此方に、いや僕と未来は上を向いた。

 

未来ガル「「え?」」

 

何も気配は無い。でも、何かが止めている…………。恐る恐る僕等は、真上を見た。その時、僕等は………………………神の姿を見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれは何なのかは分からない。だけど何故か、誰にも勝てない気がした。いや、そもそも敵う筈のない奴だった。

 

『ラークの子孫。ディケイド。そして、彼等を愛し、そして彼等に愛されし者達よ。此処で死ぬな。』

 

光の巨人、いや巨神は、ラヴォスを消滅させて、そのまま宙へ飛び去り、消える。だが、僕の呪いは継続されていた。

いや、どうやらこの呪いは……………二度と誰にも解かせないように、全王神がこっそり掛けたに違いない。

 

ガルッチ「って痛い痛い!!ちょ、未来!こっちは───────」

 

BGM終了

 

エンド「よくも……………………………よくもラヴォス様をぉぉぉおおおおお!!!!!!」

ガルッチ「あー…………、そういえばそうだったな。」

 

過去の僕のこと忘れるとこだった。とりあえず僕は、未来を解かせ、自分の過去を見た。

 

ガルッチ「いい未来、彼奴を消滅させたら、僕が死ぬ。でも殺せば、歴史はそのままだ。だから……………彼奴は僕に任せろ。だから、待ってて。」

未来「そしたら……………一緒にいられる?」

ガルッチ「分かんない。でも、絶対帰ってきてやる。どうやら、あのラヴォスは単なる影だったし…………、いや…………あれが呪いを解かせる奴だったかもな。」

 

さて、此奴で決めてやる。

 

エンド「獄炎刃、この手で消えよ!!」

ガルッチ「そこだ!!」

エンド「なっ!?」

 

僕は一瞬の隙を突くために、ゴットフリートを投げ、自分の過去の腹部に刺した。そして、英霊カード2枚引いた。

 

ガルッチ「『冠位救世主(グランドセイヴァー)』、『門矢未来』!!セフィロトにセット!『冠位人類愛(グランドビースト)』、『この世の全ての刃(ラーク・バスター・ガルッチ)』!!クリフォトにセット!」

ケテル『セット、『門矢未来』の宝具使用可能。』

バルカル『セット、『この世の全ての刃(ラーク・バスター・ガルッチ)』の宝具使用可能。』

バルケル『『合体宝具使え!マスター!!』』

ガルッチ「絆よ、愛よ………………永遠となれ!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

善悪・鶴翼三連(セフィロト・クリフォト・シザーハンズ)』!!!!!!!!!

 

白と黒の斬撃が、自分の過去に斬られ、声をあげないまま倒れた。そこから闇の渦が現れ、その遺体を取り込んでいった。

 

『更新しました。

 

クラス:冠位弓兵(グランドアーチャー)冠位救世主(グランドセイヴァー)冠位復讐者(グランドアヴェンジャー)冠位獣(グランドビースト)

に変更。』

 

ふぅ、これでようやく終わっ───────

 

 

『■■■■■■■■■■■■■■■■!!!!!!!』

 

え!?

 

未来「そんな!消えたはずじゃ!?」

ガルッチ「って、あれは!!」

未来「ガルッチ!あれ何!?っていうか、ラヴォスは死んだんじゃ!?」

ガルッチ「違う!彼奴は時を食らう者、ラヴォスだ!あのラヴォスじゃない!」

未来「えぇぇぇ!?」

ガルッチ「そしてそこにいるのは…………、サラ!」

 

あーもう!終わりかと思えば、まだいたんか。いや、今なら……………。

 

ガルッチ「"止まれ"!」

 

一瞬にして時を食らう者の動きすら止まり、動けなくなった。

 

ガルッチ「彼奴は例外だ。サラを救うには、フィル系のエレメントを、彼奴にぶつける必要がある。その後に、クロノクロスを放つ。」

未来「ガルッチは消えないよね?」

ガルッチ「安心しろ。恐らく、サラを救えば、崩壊した世界や消滅した世界が蘇る。僕の消滅はない。絶対に。」

未来「どうやるの?」

ガルッチ「手順がある。この3つのエレメントを持て。」

未来「ガーネットにサファイアに、ダイヤモンド?」

ガルッチ「その中にフィル系の力がある。属性付与ではあるが、実は音色を奏でることが出来る。」

未来「マジで!?」

ガルッチ「マジさ。最初は僕が黄色を使う、その次は赤。僕が緑使ったら、青。黒、そして白を放ったら、クロノクロスを放つ。」

未来「それ、一緒にやっても?」

ガルッチ「構わないさ。」

 

さぁて、奏でるとするか!

 

sideChange

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サラside

 

ガルッチ「奏でるは大地の鼓動(フィルイエロー)!」

 

大地の声が聞こえる…………。

 

未来「奏でるは炎の叫び(フィルレッド)!」

 

火の声が聞こえる……………。

 

ガルッチ「奏でるは風の舞い(フィルグリーン)!」

 

風の声が聞こえる……………。

 

未来「奏でるは水の囁き(フィルブルー)!」

 

水の声が聞こえる……………。

 

 

何故だろ、どれもこれも……………懐かしい……………気がする……………。だけど、何か足りない…………。

 

 

ガルッチ「『奏でるは夜の静寂(フィルブラック)』!」

 

夜、ああそういえば、そう言うのもあった…………。

 

未来「奏でるは昼のざわめき(フィルホワイト)!」

 

昼、あの太陽が眩しい時か……………。でも………何か足りない…………何?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

未来ガル「これで最後だ!!最後に奏でるは時の交差(クロノクロス)!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大地、炎、風、水、夜、昼、そして時……………。ああ、懐かしい…………。どれも…………これも…………懐かしいわ……………。

私は………………、私は………………!

 

sideChange

 

 

 

 

 

 

ガルッチside

 

あのクリスタルにヒビが!?

 

ケテル『走れ!』

バルカル『今なら救えるぞ!!』

ガルッチ「はぁぁぁぁぁぁ!!!サラァァァァァァァァァ!!!」

 

僕は全力でクリスタルのヒビが入ったとこを殴り、クリスタルごと破壊し、サラを抱きしめ、その場から離れた。

そして、宇宙が持ってた無の神のDISKをラヴォスに投げ込むと同時に、消滅していき、DISK諸共消えた…………。

 

サラ「……………ん………んんっ………。」

ガルッチ「目が覚めた?サラ?」

サラ「…………お兄さん、誰?」

ガルッチ「君を救いに来た、『正義の味方』さ。ジャキに頼まれて来たんだ。」

サラ「そっか………………。やっと、やっと私……………報われたのね…………。」

 

そしてそのまま消滅を始め、サラは微笑んだまま、跡形もなく消えた。

 

未来「ガルッチ……………。」

ガルッチ「此で良いんだ。あの子は長い年月、ラヴォスの中で生き続けてたんだ。今頃、ジャキのところで幸せになってるはずだ。だから、生き返らせないであげて。」

未来「……………わかった。」

ガルッチ「ハァ、やっと僕の役目が終わったな。いや正しくは、僕らの役目だな。『星の勇者』の刻印も消えたって事は、無の神も消滅って事だね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お爺ちゃん、終わったよ。」

 

そして、兄さん達だけでなく、通信越しでマルフォイ達に滅茶苦茶怒られた。フランやこいし、イリヤは滅茶苦茶泣きまくって僕を抱き締められた。

 

ああ、僕が望んだ幸せは………………此だったんだな…………。

 

知らない内に、僕は涙を流しながら全力でフラン達を抱き締め、謝った。そして……………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチ「…………ただいま、フラン、こいし、イリヤ。そして皆。」

妻3人「「「うんっ、お帰りっ!お兄ちゃん!!」」」

 

-to be continue⇨-




-???-

ガルッチ「結局、母さん。アンタの仕業って事かよ。」

全王神『まぁそう言うこと。しかもガルッチちゃん、地獄少女にも頼んでたでしょ?もしも死んだときに。』

ガルッチ「バレてーら。」

全王神『もしも遅れた時のために、地獄少女にスタイリッシュ土下座で頼み込んだら、無しにしてくれたよ。でも未来ちゃんが止めてくれてよかった~。』

ガルッチ「ハァ、まぁ良いけどさ。その前に、一発殴らせろ。♪」

全王神『あ、あれ~?な、何で怒ってるの~?そこは、感謝するとこだと思うけど?』

ガルッチ「自分の息子の性分忘れたとは言わせないよ?♪一応言うが、第零宇宙にいても、一時的ではあるが無理矢理繋げておいたんだ。♪」

全王神『え?い、いつの間に!?待って、ガルッチちゃん!その笑顔、怖いよ?ねぇ、ちょっと?』

ガルッチ「大丈夫、気絶するぐらい殴るだけだから。♪感謝と私怨を宿した拳を食らいやがれ。♪」

全王神『家庭暴力はんたぁぁぁぁぁぁぁぁブベラッ!』

ガルッチ「ハァ、スッとしたぜ。でもまぁ、(ありがとう)。」


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第10-11章 永遠を繋げる未来の絆

-音楽フェスティバル 控室-

 

ガルッチside

 

あの後、僕は無理矢理っていうか、未来に頼まれたというか(寧ろ一緒に歌いたい)、控室に居ることになった。今はケンジと未来の『あの歌』を披露してる間、どんな曲を披露するか考えていた。

 

ガルッチ「…………と言っても、何を歌うか。ステータスウォッチャーΩを使って、探してるけど、偶には……………あ、この曲とこの曲にしようかな?ソロは、この曲で。」

 

デュエットの曲は………、此だね。二人で一人の仮面ライダー………。あ、ソロ曲は最後にして、んで後は………この二つは英語ばかりだなぁ………。

 

未来『それじゃあ最後に、ガルッチに歌って貰いましょう!!』

ケンジ『ガルッチ!出て来い!』

 

…………んじゃあ、行くとするか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-音楽フェスティバル-

 

って言いつつ、お前ら歌ってんじゃねえか…………。とは言え、終わったことだし、始めるか。

 

未来「さぁ、ガルッチ。」

フラン「………お兄ちゃん。」

ガルッチ「分かった。」

 

僕はマイクに手を取り、あらゆる世界、あらゆる次元をビジョンで繋げ、皆が見えるようにした。

 

ガルッチ「……………男の話をしよう。男は孤独ながら、兄弟がいた。でも、兄は男を見なかった。男は何時でも独りぼっちで、何処へ行くときも、常に本を持ち歩いていた。

だが、ある出来事があった。」

 

僕は、自分自身の、前世と訣別を決めるために、全てを話し、真実を伝えた。

 

ガルッチ「───────そして、今回。この全世界、いや全次元を巻き込む壮絶かつ次元の存亡を掛けた戦いを起こしてしまったのは、遠藤宇宙。ケンジの弟だった。

だが、その根本的な原因なったのは、誰も宇宙を見てくれなかったこと。

二度と、こんな惨劇を起こしてはダメ。だからっ……………、だから俺から言うべき事がある!!!

 

 

 

誰でも良い、誰でも良いから、独りぼっちの奴を、支えてやってくれ。気軽にでもいい!其奴が困っていたら、相談に乗ってやってくれ!何かやばい事をしでかそうとしてたら、止めてやってくれ!

 

 

 

僕は、皆が思っているほど、『正義の味方』でも『英雄』でもなんでもない!皆と同じ、誰かの力がないと生きていけない、たった一人の『存在』なんだ!

もし、未来や兄さん、フラン達が一緒にいなかったら、僕はここに居なかった…………。だから、皆には感謝してる。僕を…………、見てくれて……………ありがとう。」

 

ブーイングをする奴もいなかった。ただ皆は、拍手を送った。こんな僕でも、認めてくれる人が、何処かに居ると言う事を………。

 

ガルッチ「さて、しみったれた話はここまで!そろそろ歌うとしよう!4つの曲を選んできた!最初の曲は、未来にも協力してもらう。」

未来「え?僕!?」

ガルッチ「当たり前だ。元より、そのつもりだしな。では行くぞ!『仮面ライダーW』の『w-b-x ~w-boiled extreme~』!!」

 

僕と未来は、テンションを今までにないぐらいに上げ、全てに伝わるぐらいに歌いまくった。

2、3曲目は英語ばかりの歌詞の『Southern Cross』と『Northern Lights』を歌いまくり、そして最後の曲になった。

嫌っていた霊夢のテーマと独りぼっちだった頃のルーミアのテーマを組み合わせた曲『ありがとう』を、歌うときが。

実のところ、もう僕の感情は抑えることさえ出来なかった。もう、涙を流したくて仕方が無く、最後の曲で、思いっきり感情を放ちながら、涙を流しながら歌った。

ずっと出すことすら出来なかった、本当の『感情』の『悲しみ』を、皆に見せた。

 

そして、終わったはずの歌詞に、もう一つ付け加えた。

 

 

ガルッチ「──────一緒に…………、笑い合おう。♪

貴方のこと、忘れないか~ら~…………。♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-ともだちランド-

 

ライブ終了後、未来とケンジの決着をつけるため仮想空間、つまり僕と未来、そしてケンジの始まりの場所に向かった。

 

ガルッチ「それじゃ、ケンヂ、未来、行くよ!!!」

 

そして、起動スイッチを押し、未来とケンジを仮想空間に送った。次は、僕が行く番だ。

 

束「ガル君?」

ガルッチ「ちょっと行ってくる。」

 

僕は空間を開け、未来とケンジが居るところに向かった。

 

 

 

 

 

 

-VR世界-

 

さてと、僕の記憶が正しければ、ここの神社に…………。いたいた。

 

ガルッチ「……………ねぇ、何の本を読んでるの?」

宇宙「………………誰?」

ガルッチ「そうだね………、アヴェンジャーかシャドウと呼んでくれない?とにかく君は、何を読んでるの?」

宇宙「………………星座、あとそこにある神話を見てたの。」

 

神話って、僕ってそんなのを見てたんだ。僕はそのまま、隣に座って星座の本を見ていた。

 

ガルッチ「友達、いる?」

宇宙「ううん、いるわけないよ。お兄ちゃんだって、見てくれないし、誰も僕がいるなんて、思わないんだ。」

ガルッチ「そうか?んじゃあさ、何で僕とお話ししてるの?」

宇宙「え?そ、それは…………。」

ガルッチ「誰も見てくれるなんて、思ってないさ。見てくれないじゃなくて、見せないように、君自身が避けてるんじゃないの?」

宇宙「そ、そんなわけ無い!本当に、本当に見てくれないんだ!」

ガルッチ「……………そうだね。」

宇宙「…………………何で、泣いているの?」

ガルッチ「……………僕はさ、君とは逆に、死にたかった時があるんだ。」

宇宙「え?何で、何で死ぬ必要が!?」

ガルッチ「死ぬことが出来ない。あの時だったら、僕が消えて無くなればって思っていたんだ。だけど、色んな人と出会い、そして…………彼と出会ってから、その考えが無くなった。」

宇宙「………………。」

ガルッチ「何故見てくれるか。それは行動を示してるから。悪い意味でも、良い意味でも、行動を示せば、みんな見てくれる。だから、君も行動を取った方が良い。」

 

もう、今更遅いとは言え、僕が出来ることは、此ぐらいだしな…………。

 

宇宙「本当に、見てくれるの?」

ガルッチ「うん。でも、悪いことは駄目だよ。」

宇宙「分かった!ありがとう、シャドウ!」

 

彼は走り続ける。この静けさの神社から離れ、今頃積極的に、って忘れるとこだった。

 

ガルッチ「宇宙!」

宇宙「何っ?」

ガルッチ「忘れないで!僕は何時でも、君の中にいる!これからも、ずっとだ!」

宇宙「うんっ!」

 

………………タイムパラドックスが起こったけど、構わない。さてと、ジジババのとこに行ってみるか。未来とケンジに見つからないようにっと。

 

 

「いらっしゃい。」

 

あの御菓子、あるようだな。

 

ガルッチ「此一つ、お願い。」

「あいよ。それにしてもアンタ、世界を救ったんだってな。」

ガルッチ「え?」

「儂は見てきたよ。お前さん達の行動を。」

 

嘘、何で?

 

「あのような事はお前のせいだとはいえ、こうなったのは、元より儂らじゃからな…………。気付いていれば、お前もミクも、あんな事を…………。」

ガルッチ「んじゃあ、ケンジが万引きしてたのも?」

「知ってた。ミクちゃんには………、悪いことをしてしもうたな…………。」

ガルッチ「……………。」

「恨むべきは、儂らじゃ。じゃから、復讐して、儂らを殺しても構わん。」

ガルッチ「それはしないよ。」

「え?」

ガルッチ「憎んではいるが、僕は殺さない。貴女には、絶対に。そして、救ってくれて、ありがとう。」

「む?何を根拠に?」

ガルッチ「…………貴方のバッチ、恐らくウルトラマンノアのモノだと思います。違いますか?」

「……………参ったね、流石だ。ガルッチ君。」

ガルッチ「何故僕を?」

 

ババ、元ウルトラマンノアはこう話した。

 

「死んで欲しくなかった。君が消えれば、きっと皆は悲しみに暮れてしまうとおもってな。だからこそ、お前を救った。月のような、その光を…………。」

ガルッチ「…………。」

「世界が救えたとしても、君が救われなかったら、きっと後悔するだろしな。だからこそ、君を生かした。」

ガルッチ「…………そうか。」

「さて、そろそろ行った方が良い。未来もケンジも、決着を付けたところだし、いずれ君が居なくなった事に気付くはずだ。」

ガルッチ「分かった。ありがとう、ノア。」

「あーあと、この力をやろう。」

 

光の球が僕の中に入っていき、凄まじいほどの力が沸き上がっていった。

 

「私の能力の一部と、怪獣達、皆の力を宿させて貰った。」

ガルッチ「おい待て、風龍さんあんましウルトラマン系とかは知らんぞ!?」

「分かってる。そのためのpixivだろ?」

ガルッチ「メタイ………。」

「最悪、Wikipediaで調べるのもアリだな。」

ガルッチ「ノアって、ネット見るの?」

「勿論だとも。ネット好きだし。」

ガルッチ「なんでさ…………。」

 

ウルトラマンノアはネット好きだった。此は皆には言わないでおこう。っていうか死んでも言うもんか!!あ、死にも出来なかったわ。

 

ガルッチ「んじゃあな、ノア。」

「もう一度得させた永遠なる命だ。もう死ぬことはないが、命を大切にしなさい。」

ガルッチ「分かった!」

 

さて、帰るとするか!!いや、その前に…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-マリアの家 ガルッチの部屋-

 

ルッチ「………………そうか、んじゃあガルッチは、未来達と旅に出るんだね。」

ガルッチ「うん、決めたんだ。皆には悪いけど、僕は未来達についていく。」

ラルッチ「言うと思ったわ。あと、今は何歳だっけ?」

ガルッチ「え?今更何をいって…………ファ!?」

 

嘘、年齢が∞!?!いやいや、おかしくね?何で!?

 

全王神『やっほー!ノアちゃんの力を受け取ったようね!』

 

母さん!?あんた何をした!?

 

全王神『えへへ、ついでだから、君の年齢を変えられるようにしたよ。』

 

はぁ!?

 

全王神『ただ、変えられるのは『6歳~25歳』までって事で。』

 

全く、勝手なことをしやがって…………。

 

ラルッチ「また殺意が………滅茶苦茶感じる。」

ルッチ「…………分かった、君の子供達の事は、任せてくれ。」

ガルッチ「え?いいの?」

ルッチ「うん。フラン達も、未来について行く気満々だし、アラヤや鳳凰も、覚悟の上だって。」

ガルッチ「あの2人も?」

ラルッチ「うん。」

 

全く、あの2人は仕方ないな………。

 

未来「まだ姉弟話は続いて────」

ガルッチ「でもさ、天皇補佐役は誰がするの?」

未来「……………え?」

ガルッチ「あ、未来。話はもう少し続くと思う─────」

未来「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!?!?!?!?」

 

いやホントに、そのハイパーボイス的な叫びはやめて!?

 

未来「ガルッチ!?天皇補佐って一体!?」

ガルッチ「あ、そういえば言ってなかったな。実は兄さんは、あっちの世界じゃ天皇陛下で、僕はその補佐をやってたんだ。」

未来「マジで!?」

ラルッチ「マジマジ。」

未来「此は僕でも予想外。」

ガルッチ「だから、後継者はドルッチにさせるよ。」

ルッチ「分かった。」

 

さてと、決まったことだし、そろそろ……………。って、あら?

 

ガルッチ「未来?」

未来「」キュー

ガルッチ「ギャァァァァァァァァ!!!!!!未来ゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!」

 

やばい、未来が気絶しちゃった!?どうしてこうなった!?

 

束「如何したの!?みっくん!?」

ガルッチ「僕が天皇陛下の補佐役をやってるって言ったら、未来が─────」

束「え?ガル君が…………天皇陛下の……………。」キュー

 

嘘ォォォォ!?あの破天荒な束さんも気絶した!?

 

簪「えぇぇぇぇ!?未来!?大丈夫!?っていうか、束さんも!?」

本音「ガルガル君!何があったの!?」

ガルッチ「いや僕が天皇陛下の補佐やってるって言ったら─────」

簪&本音「」キュー

ガルッチ「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!?!」

 

何で気絶しちゃったの!?そこまで驚くの!?いやホント……………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチ「なんでさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

-to be continue⇨-



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第1幕最終章 遙かなる旅路 さらば姉弟よ

-マリアの家 門前-

 

ガルッチside

 

遂にお別れの時が来た。未来達の準備も整ったところで、僕とフラン達は兄さん達に別れを言いに行った。

 

ガルッチ「此で最後になるね。」

ルッチ「確かに………。思えば、姉弟と共にするのがこれで最後と思うと、寂しくなるね。」

ラルッチ「そうね。」

ガルッチ「ごめんね、僕の我が儘で。」

ルッチ「いいよ、どうせ君の夢の第一歩を踏み出したんだ。」

 

やっぱり、優しいな。兄さん。

 

ガルッチ「もしヤバくなったら、幻影を作り出して君達を助けるよ。今の僕には、それが精一杯で、最後の恩返しだから。」

ルッチ「うん。」

 

そして僕達姉弟は手を翳してこう伝えた。

 

ガルッチ「じゃあな、姉さん。短い間だったけど、楽しかったよ!そして兄さん、僕のこと忘れないでね。」

ラルッチ「また会いましょう。私のこと嫌いじゃあなかったらね。」

ルッチ「忘れたくても、そんな罪深いことなんてしないよ。……………元気でね。」

 

ホントに寂しくなるな…………。息子達を、宜しく頼むね……………。

 

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フランside

 

どうやら未来達と一緒に行くと分かると、皆来てくれたわ。でも………。

 

咲夜「いいですか妹様、未来様に迷惑を掛けてはいけませんよ。それから他人様にも迷惑を掛けてはいけません。あとは──────」

DIO「落ち着きたまえ咲夜。フランお嬢様………、旅路のご武運を、お祈りします。」

フラン「有難う、咲夜、DIO。」

ペットショップ「クェー!」

フラン「ペットショップも、行ってくるね。」

美鈴「わーん!妹様、私寂しいですぅ!!」

パチュリー「美鈴、もうフランは子供じゃないわ。フラン、ごめんね。もう今更謝っても許してはくれないけど…………。」

フラン「パチェ、謝る必要は無いわ。それより、私の子供達を宜しくね。」

リドル「まっかせてください!」

パチュリー「貴方が言って如何するの。…………元気でね。」

 

でも…………、問題なのが……………。

 

レミリア「うわぁぁぁぁぁぁぁん!フランいがないでぇぇぇぇぇぇぇええええ!!!!!!」

 

このCharismaBrakeしたお姉様を、何とかしないと………。

 

フラン「お姉様。」

レミリア「ヒグッ、ヒグッ…………、なぁに?」

フラン「寂しくなるのは私もよ。でも、此からもお兄ちゃんや未来も一緒に行かなきゃらなら無いから。だから、私のお願い聞いて。」

レミリア「うんっ………。」

フラン「私の、子供達を…………宜しくね。」

レミリア「……………分かった!立派に育てるわ!」

 

うん、だから私のスカート引っ張らないで?お願いだから。

 

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こいしside

 

えへへ~、まさかお空達も来るなんて思わなかったなぁ…………。

 

お燐「こいし様、寂しくなるから行かないでくだブギャ!?」

お空「もう、ホントに困るんだから………。こいし様、たまには旅の事も教えて下さいよ?」

こいし「うん、勿論よ!」

 

後は…………、さとりお姉ちゃんと………………お別れだね。思えば、私達は姉妹じゃなかった。お姉ちゃんは主人で、私は奴隷。

でも、私にとってお姉ちゃんは…………、恩人であり、大事な、大事なお姉ちゃん。それも、全部終わる…………。

 

さとり「………………。」

こいし「言わなくても分かるわ、お姉ちゃん。顔に出さなくても、お姉ちゃんの心の深い部分は、凄く泣いているんだもの。」

さとり「……………こいし、貴方心が?」

こいし「うん。私の、精一杯の恩返し。お姉ちゃんに、ご主人様に出会えて、本当によかったわ。」

さとり「…………こいし。」

こいし「勝手ながら、私は貴方との契約を破棄させて貰うわ。さとりちゃん。」

さとり「う………うぅぅ…………!い…………行きなさい!に………二度と戻ってこないで!」

こいし「うん。もうさとりちゃんには、見せないわ。私の子供、お願いね。」

さとり「分かったから、さっさと……………さっさと私の目の前から消えて!!」

 

素直じゃないんだから、お姉ちゃんは…………。でも、言わないわ。だから…………。

 

こいし「さようなら、さとりお姉ちゃん。」

 

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イリヤside

 

切嗣「イリヤ、お願いだ!お願いだから考え直して!!」

イリヤ「キリツグ!いい加減にして!私は、お兄ちゃんと一緒に、行くの!」

切嗣「許しません!たとえ息子やアイリが許しても、パパは絶対に許しません!君には旅をする年齢じゃないゴヘェ!?」

クロウ「いい加減にしろ、その子が泣くだろ。」

 

って、あれって誰?

 

エミヤ「貴様、何故ここに………。」

クロウ「何、家族のお別れって言うんで、俺も来たって事なんだが?」

士郎「…………なんでさ。」

エミヤ「いいか衛宮士郎、此奴のようになるな!なろうとしたら、私が殺す!」

クロウ「何を言う、此奴は絶対ならん。そもそも其奴が結婚してる時点で、俺になる可能性なぞ、0に等しい。」

士郎「おいおい、ふたりとも喧嘩はやめろ。今日はイリヤのお別れだろ?」

クロウ「それもそうだな。」

クロエ「そうそう、だから喧嘩はダメよ?お兄ちゃん達。」

シロエ「もう、何でこの人も居るのかやら………。」

クロウ「…………イリヤ。」

イリヤ「?」

クロウ「…………すまなかった。俺の我が儘で、お前を………。」

 

あー、そっか。この黒い人も、シロウなんだね。でもこのシロウは…………。あくまで、正義の味方を貫いてきたシロウなんだね…………。

 

イリヤ「シロウ、私は貴方を知らない。」

クロウ「…………。」

イリヤ「だけど、それを許すわ。でも、許せないのなら、お願いがあるの。」

クロウ「……………なんだ?」

イリヤ「私の子供、お願いできる?」

クロウ「……………守ってみせよう。今度こそ、守るために。」

イリヤ「有難う。お兄ちゃん達もお願いね。」

エミヤ「ああ、任せたまえ。」

士郎「寂しくはなるが、元気でな。」

クロエ「大丈夫、ちゃんと良い子に育てるわ。」

シロエ「貴方の場合、絶対淫乱なこと教えそうで心配だわ………。」

3人「いや、もう手遅れだから。」

シロエ「そういえば、手遅れな子がいたわね…………。」

 

うん、ホントにそうだね…………。

 

アイリ「イリヤ、貴方の無事を祈るわ。」

イリヤ「うん…………、バイバイ。皆。」

 

さぁ…………、お別れは済んだわ。さて、未来のところに、お兄ちゃん達のところに!

 

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ガルッチside

 

アラヤ「未来お父さぁぁぁぁん!!」

鳳凰「会いたかったよぉぉ!!」

 

うん、なんだか複雑な気分。

 

簪「ねぇ、未来の子を産んで、如何だった?」

本音「きっと、複雑な気持ちを持ってるけど、実は興奮してるでしょ?」

ガルッチ「何で出産快楽的なことを?複雑な気持ちは否定しないが、大切な家族だって事は事実なんだ。」

鈴美「でも、連れて来てよかったの?」

ガルッチ「あの子達の覚悟には勝てないからね。それと、鈴美さん。」

鈴美「はい?」

ガルッチ「………………いずれ貴方は、自分の正体を知るかも知れません。僕と同じように、辛い現実が待ってるかも知れません。」

鈴美「……………かもね。でも、貴方が生き返らせてくれた以上、私も役立てたいの。だから、覚悟は出来てるわ!」

ガルッチ「………分かった。もし辛かったら、皆を頼ってね。」

 

さてと、時間も時間だし…………。

 

ガルッチ「未来、其奴らを、幸せにしろよ。」

未来「うん。ガルッチ。僕がコンプリート・フォームになって、フレディ君を呼び出した時、こう言われたよね?『未来の恋人の一人なら、全力で互いを守れよな』って。あのエルム街の悪夢を見せた男が、何を言うのやら。」

ガルッチ「ハハハ、ちょっと恥ずかしいけど………。しかし、悪夢か……………。まだ見ぬ奴らと戦えるって、楽しくなりそうだな。」

本音「ふむふむ~。みっくんツンデレだね~。」

未来「ち、違うよ本音!!/////////」

オーフィス「未来、顔真っ赤。」

未来「そ、そんなこと無いって!!////////////」

フラン「未来お兄ちゃん、素直になろう?」

未来「だから!////////////」

 

…………………………ああ、本当に僕は……………幸せ者だ。

 

ガルッチ「……………ギルガメッシュ。」

ギル「なんだ?」

ガルッチ「全令呪を以て銘じる。……………『例え僕がマスターでなくても、此からも何処でも僕らを救うと誓え』。」

ギル「愚問な事を言うな、我が雑種。例え貴様の令呪が無くなろうとも、我のマスターは、白野とガルッチ。それだけだ。何かあったら呼べ!力を貸してやるぞ。」

ガルッチ「ああ。」

ギル「とは言え、お別れには少々心持たないな。」

 

ん?雰囲気が変わった!?

 

ギル「別れとは言え、最後に一つ問おう。

貴様が少しでも満足の答えを出せばこのまま旅へ送り出そう。

だが下らぬ答えを返せば貴様も、貴様に付き合った我もそれまでの器。代償として貴様の首をもらう。いや、そもそも死すらないが一応な。

覚悟して答えるがいい。最後に問おう。我にとって、貴様はいかなるものなのか。」

 

いかなるものか……………、勿論。

 

ガルッチ「僕にとって君は、唯一の悦びであり、愉しみだ。」

ギル「ッ!?」

 

………………どうだ?

 

ギル「………フハハハハハハハ!!!見事だ、この我をこうもみるとは………。やはり貴様のマスターでよかったかもな。記念に、此奴を持っておけ。」

 

ギルガメッシュは、一つの宝物を取り出し、僕にくれた。

 

ギル「それは我が持つ『幽世の聖杯(セフィロト・グラール)』の反転した聖杯、『黄泉の聖杯(クリフォト・グラール)』だ。と言っても、効果はあれと一緒だからな。カード化させておけ。」

ガルッチ「……………有難う。」

 

そして、ようやく僕のサーヴァントであり、友人のギルガメッシュの別れを告げることとなった。

 

未来「ガルッチ!行くよ!」

ギル「彼方の準備も整ったようだな。さっさと行くがいい。」

ガルッチ「…………うんっ。」

ギル「人の世に戻るがよい。

その無様で死ぬことのない生涯を全うし、退屈な世に花を咲かせよ。

その儀の完了を以て、我との契約を切るものとする!!!

先に進むがいい、雑種。お前の旅ならば、それは見応えのある物語となるであろう!!」

ガルッチ「ああ、さらばだ英雄王!我が偉大なる王よ!!」

ギル「貴様もな!我が臣下であり勇者王ガルッチ!」

 

 

こうして、『星の勇者』としての、次元を超えた物語が終わった。

 

-Star Dust Space the end-

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-???-

 

???side

 

???「ふん、結局失敗に終わったか。」

???「無の神ですら、無理でしたからね。無だけに。」

???「黙らないと、貴様の首を斬るぞ!」

???「…………まぁ、元より失敗する運命でしたので、致し方ないです。」

???「……………まぁ良い。次の手を考えるだけだ。」

???「ところで、無の神を倒した奴らは?」

???「恐らく、GTAⅤの世界です。しかも厄介なことに、我々でも侵入出来ない仕組みになっています。」

???「クソ!いや………、むしろそれでいい。少しでも一時を楽しませてやればいい。

 

 

 

 

 

 

精々楽しめよ、ディケイドの継承者。門矢未来。そして虚王魔神、ガルッチ。今度は我々が貴様を葬ってやる。その次は、星空英竜…………。貴様だけは、この手で葬らせてやる。」

 

sideChange

 

 

 

 

-GTAⅤ ロスサントス-

 

ガルッチside

 

未来ガル「「此処が、『GTAⅤ』の世界か。」」

 

 

なるほど、確かに母さんが作りそうな世界だなぁ。

 

僕等は軈て、ポケットに入ってるバッジに気が付く。

 

それは、『CHINATU』と英語で書かれていた。確か、『千夏』だったね。

 

未来「全王神様と、その協力者が創った世界らしいし、僕等の役職みたい。」

リサ「ガルッチさん達は知らないけど、私達、あるコンビニ経営をするギャングの幹部なんだって。」

ガルッチ「うーん………、僕の方は…………え?」

 

おいおい、まさかの暗殺者かよ。しかも…………。

 

レティシア「如何だった?」

ガルッチ「伝説とも呼ばれる暗殺者だって。指名手配はなさそうだが。っていうか、ギャングだと副官って。」

未来「…………君って、時折ぶっ飛んだ方向になるね。フラン達は?」

フラン「私は簪ちゃんと一緒。」

こいし「私は怪盗。ギャングだと、参謀長になってるわ。」

イリヤ「私のは、かんちゃんと同じよ。」

アラヤ「僕らも同じだよ、母さん。」

鳳凰「私はあるコンビニの隣にあるレストラン経営するギャングの幹部だって。」

ガルッチ「そうか。しかし、何処に行けば?」

 

僕がそう言ったら、突如声を掛けられた。

 

???「君達が、全王神様の言ってた新人かな?」

 

現れた少女は、リボン付きのハットを被り、そして白い男装スーツを着ていた。

 

???「初めましてだな。私は『千夏』。全王神様の命により、君達を雇うよう言われている。宜しく頼むぞ。」

ガルッチ「母さんが?」

千夏「ええ、こちらにお乗り下さい。」

 

皆が高級リムジンに入り、最後に僕が入ろうとしたとき、何かを感じ取った。

 

千夏「どうかしたか?」

ガルッチ「……………………………………終わりがないのが終わり……か。」

千夏「?」

ガルッチ「我らに挑む見ず知らずの雑種よ、精々愉しませろよ。」

 

そして、僕等は『千夏』の高級リムジンに乗って、彼女達のアジトへ向かった。

 

 

無の神の戦いが終われど、どうやら序幕だったようだ。恐らく、僕らの知らない誰かが、僕達を殺しに来るだろう。あのレインの世界に出会った、『ロイ』のように………。

まぁ、来るのなら来い。僕等を愉しませるのならな!

 

 

 

終わり?違うさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチ&???「「NEXT STORYだ。」」




-始原の城-

はぁ…………やっと終わった!

アラン「お疲れ。」

予定とは全く違う展開になったが、これはこれで良いかもな。

全王神「此からも小説を書き続けるの?」

さぁ、それは僕次第だな。高校卒業したし、大学に入学したら、忙しくて書けなくなるかもだしね。っていうか全王神いつの間に!?

士「俺が連れてきた。」

お前かよ?!何の用なの!?

士「ちょっと悪いが、手伝ってやってくれないか?」

なんでさ、僕の能力分かってんだろ?

士「良いから、来い。」

強制ですかそうですか。でもせめて、此だけは言わせろ。見てくれてる人らのために。






















皆さん、予定より早めになりましたが、これにてStar Dust Spaceはこれで終わります。次のタイトルですが、『Moon Light Another fate』になります。
主人公は今まで通りで、コラボ者である門矢未来も入れる事になります。
そして、彼らをほくそ笑み、謎の目的を持つ組織。
それを知ってる謎の少年達。

未来とガルッチの旅と戦いは、まだまだ続く。
















っていうか、引っ張るな士ぁぁぁぁ!

全王神「そんじゃ皆、未来の物語と私の息子の物語、どちらも見てね。」
ディマイズ「そりゃコラボだからな……。」


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