MCF ~マーズ・チルドレン・フォース~ (Wolf1014)
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第1章 新たなる戦場 1ー1「火星移住2250」

 年表
2100:火星移住計画が始動
2150:ドーム(人類移住拠点)完成
2200:人類の1/3が移住した。
2210:ドーム内でクリーチャーが発見された。
2230:クリーチャーの数が圧倒的に多すぎるため、16~22までを対象にした志願者を集め、これを『MCF』とした。
2240:人類はクリーチャーに対抗するため「ZOO計画」を始動した。
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2250年
 俺の名前は神崎 死喰(カンザキ シグ)火星のドームと呼ばれる居住施設に住んでいる極普通の少年兵だ。少年兵と言っても歳は17と「少年兵」より「青年兵」みたいな感じで言った方が納得がいく。俺はZOO計画で「ハイエナ」の遺伝子を手に入れた。効果は2つ「嗅覚・聴覚」の能力向上と胴体視力の向上だ。
 人類が唯一火星に所有する居住施設「ドーム」居住施設と言っても大きさは3千万km2と地球に在るロシアと言う国のほぼ倍の面積を誇る。
 酸素は火星の化石燃料を加工して作っている。ドームの地形は様々で、「砂漠・廃墟・都市・森」等あり天候はランダムで変わる。

 ゴト

 突然目の前で鈍い音がした。目の前には30分前に修理を依頼したAKー47が置いてりその後ろに一人の巨漢が壁を成していた。
「出来たぞ坊主」
 いつも居る女の子ではなくこの店の店主が顔を出していた。
「あの子はどうしたんだ?」
 俺の不意の問い掛けに店主はメンテしようとしていたM1911を机に落とし口をぽかんと開けていた。
「どうした坊主!『動かざる事 山の事し』のお前が・・・まさか、アイツに惚れてるのか!」
 店主は俺の頭を鷲掴みにして髪を乱す。
「止めろ・・・そんなんじゃない。」
 そう言って頭の上にある手を払いのける。
「出掛けてるのか?」
「ああ・・・もう帰ってくる筈なんだがな。」

 ピコン

 店主が掛けている眼鏡型のHUD(ヘッド・アップ・ディスプレイ)に緑色の画面が現れる。プライバシー保護の為俺の方から何が書いてあるのかは分からないが、店主の顔色から大変な事があったらしい。
「どうした?」
 俺の問い掛けにしばらく答えず画面を消した。
「楓(カエデ)が誘拐された。頼む・・・楓を助けてくれ。」
 店主は俺の肩を力強く揺さぶる。
「分かった。分かったから落ち着け。メッセージをこっちに転送しろ。」
 店主は俺の言うことを素直に聞きさっき届いたメッセージを俺のHUDに転送する。

 ピコン

 着信音がなり緑の画面に『Message』と表記されていた。俺は、その下の『閲覧』のアイコンをタッチする。
 メッセージにはこう書いてあった。

『クロスター・ウォード氏
 今、あなたの義娘の如月 楓(キサラギ カエデ)さんを預からせて貰っている。助けたければブロッカー廃墟に一人で来て下さい。
                        旧友 ロバート・コルウェイ』

 如月 楓はこの店の看板娘みたいな子で、クロスター・ウォードはこの店主の名前だ。
「ロバート・コルウェイって誰だ。」
「2220年、クリーチャー殲滅部隊・第1分隊の副分隊長だった男だ。」
 俺の問に店長が答える。
「直ぐに出発する。あんたは俺のサポートを頼む。」
 そう言って俺はクロスターの返事を聞かないままに店を出る。不意に鳴ったドアベルが俺の背中を押したような気がした。
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 30分後:ブロッカー廃墟
 この廃墟の名前の由来は2220年『クリーチャー殲滅作戦』まで遡る。当時、火星に移住した人類はクリーチャーに対抗するためある兵器を実戦配備した。その兵器は電磁波の力でクリーチャーの動きを止めることのできる兵器だった。都市部から30キロ離れたここならどんな兵器を使用しても良いという考えだったらしい。
 パルスで動きを止めた後、周りから戦車や兵士が弾の雨を降らせた。だが、クリーチャーを殲滅することはできなかった。人類は兵力の6割を投入したのに太刀打ちできなかったのだ。
「さあ、行くか。」
 俺はバイクを下りてそう言った。
〈チャーリー・・・こちらエックスレイ聞こえるか?〉
 イントーマイクからクロスターの声が聞こえた。
「感度良好・・・これより救出任務を開始する。メインミッションはパッケージの回収サブミッションはターゲットの暗殺。及び、敵部隊の殲滅で良いんだな?」
〈あぁ・・・そうだ。奴の陰謀を食い止めろ。お前が持っているのはM45A1サプレッサーカスタム・CQCナイフ・赤外線ゴーグル・暗視ゴーグルだけだ。真正面から戦って勝てる確率は低い。クリーチャーに見つからず敵の背後から襲い武器を奪え。〉
「分かってる。」
 イントーマイクから聞こえる説明に一言で答える。

 さらに5分後

 廃墟の中心部に近付いた所にある大通りで2人の敵兵が他愛もない話をしながら歩いているのを見つけた。
「エックスレイ・・・こちらチャーリー敵を2人確認、武器はFNCに・・・M1911、M67グレネード」
〈良いか・・・敵が過ぎ去るまで待て、それから襲うんだ。〉
「了解。」
 2人の敵を倒す方法は背後からの強襲だ。敵の1人をナイフで襲い身動きが取れないようにする。その兵士の影に隠れながらもう1人を射殺、最後は首をナイフで掻き切る。脳内シミュレーションは大丈夫。問題は実際に殺れるかどうかだ。
 敵が過ぎ去った。そのまま忍び寄る。1人を確保首もとにナイフを添えホルスターから抜いたM45をもう1人に向ける。

 プシュ

 そんな音が約半径1キロまで聞こえる俺の耳が捉えた。その瞬間、銃を向けていた奴から紅い血が噴き出した。俺は撃ってない。突然、イントーマイクから陽気な声が聞こえてきた。
〈1人でお姫様を救出とは、お前もシケた事するじゃねーか!〉




次回
 「ファースト・コンタクト」
To be continued


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1ー2「ファースト・コンタクト」

 投稿が遅れた事、深くお詫びします。少々、此方で不手際が御座いまして投稿が遅れました。
 そして、待っていた読者の皆様!

『待たせたな!!』

 今話もゴチャゴチャしました。(汗)おかしい所が有ったらご指摘下さい。


〈1人でお姫様を救出とは、お前もシケた事するじゃねーか!〉
 無線の奥から陽気な声が聞こえてきた。
「お前か・・・撃つならそう言え、敵かと思ったぞ。」
 そう言いながら敵のFN FNCを拾い点検する。
 スナイパーの正体は桐谷 イーグル(キリヤ イーグル)名前の通り鷹の遺伝子を持っていて長距離狙撃が得意だ。
 俺達、MCFの隊員は部隊に入ると脊髄に動物の二重螺旋の一部を移植する手術を受ける。その時、プライバシー保護の為自分の名前を戸籍上変えることが義務付けられた。大多数の奴らは自分の移植した動物の名前に変える。俺の場合ハイエナは死体を喰らうイメージがあったから名前を死喰にした・・・そんな事どうでも良いか。

 3分後

〈チャーリー、12時の方向・・・50m先に重装備兵2人、軽装備兵2人が警備してる。注意しろ。〉
「こちらチャーリー、了解・・・そっちで処理できるか?」
〈ネガティブ・・・7.62mmじゃぁあの装甲は貫けねぇ〉
 重装備兵の武器はM240B、軽装備兵は先に倒した2人と同じ装備だった。そのとき、俺の耳が "異様な音" を捉えた。それは、大人の鼾と獣の威嚇で喉を鳴らす音を足して2で割ったような音だった。

 クリーチャーだ!

 イントーマイクに手を当てイーグルにCallする。
「イーグル・・・クリーチャーだ。見えるか?」
〈な!・・・いや見えない!見たのか?〉
 暫くしてイーグルの焦った声が聞こえた。
「いや、見えない。音だけだ。だが後ろを見ててくれ。」
 俺はイーグルにそう返答した。
〈了解・・・ケツは任せろ。〉
「段々不安に成ってきた。」
 そう言って俺はさっきの兵士達を見た。するとそこで異様な光景を目撃した。4人居たはずの兵士が3人になっていたのだ。
「イーグル!」
〈どった?〉
「兵士が1人消えた。」
〈マジか!・・・マジだ・・・いねぇ。〉
 同時に他3人も気付いて辺りを警戒する。何かに気がついたのか重装備兵の1人が建物の1階にM240Bを撃ち始める。直ぐにもう1人の重装備兵もそれに習って撃つ。軽装備兵は怖くなったのか反対側のこっちに逃げて来た。重装備兵の2人は突然出て来たクリーチャー3体にやられて内蔵を喰い千切られていた。軽装備兵はこっちに向かってくる。
「(ちょうど良い・・・奴を捉えて情報を聞き出そう。)」
 俺は、腰に差してあるCQCナイフを抜き体制を低く保ち構える。

 50m・・・40、30、20

 その時だった。その兵士は突然宙に浮き仰け反り、痙攣したのだ。兵士の傷口から血が滴り落ちうっすらと全貌が明らかに成る。クリーチャーだった。
 クリーチャーには主に5つの種類がいる。陸上で活動し主に暗い場所に生息する『ハンター』こいつは今、重装備兵の内蔵を喰らっているやつだ。そして、ハンターの突然変異によって生まれ、主に壁に張り付き、光を屈折させ姿を消したり、本来いない場所に自分を投影することができる『リフレクション』今、目の前で軽装備兵を串刺しにした後、何事もなかったかの様に立ち去ろうとしているこいつだ。そして、空を自由に飛び素早く獲物(人間)を捕獲し巣に持ち帰って食べる『ワイバーン』、水中の中を蠢き罠を張り獲物(人間)を補食する『シー・スパイダー』、これらのクリーチャーや人間に噛み付き自分の体内にある毒でクリーチャーを進化させたり人間をクリーチャー化させる事ができる『ベクター』だ。
 目の前にいるリフレクションにバレないように壁際による。だが、気付かれたのかリフレクションはこちらに向かってくる。

 15m、10m、5m、1m

 リフレクションの頬が裂けた様な笑みをへばりつかせた顔が俺の頭上に来る。クリーチャーの全長約3mの巨体の腕が振りかざされた。

 バキィ

 リフレクションの鋭い爪は俺の寄り掛かっている建物の窓ガラスに突き立てられた。どうやら壁を登ろうとしただけのようだ。暫く経って、奴らが音響を頼りに活動している事を思い出した。焦ると人間の思考回路の働きは低下するものだ。
《チャーリー、大丈夫か?》
 暫くして、クロスターとイーグルの声が無線から聞こえた。
「何とかな・・・死ぬかと思った。」
 脈打つ鼓動を落ち着かせ、小声で答える。
「ミッションを再開する。」
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〈視点:如月 楓〉
 朦朧とする意識の中男の人の声が雑音混じりに聞こえる。
〈ボス!第8班からの連絡が途絶えました!〉
「クリーチャーか?」
〈分かりません。〉
「確認急げ。」
「了解!」
 クリーチャー?ここはどこだろうか。風の音、偶に聞こえてくる金属音、埃っぽい臭い。古い建物?クリーチャーの集団と古い建物から推測してここはブロッカー廃墟だろう。椅子に縛られている。どうにか解けないだろうか・・・いや、無駄な体力の消費だ。多分、もう直ぐで助けが来る。私はそう自分に言い聞かせた。
「やっと目が覚めたか。」
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〈視点:神崎 死喰〉
 ブロッカー廃墟の中心部に立っているこの高いビルは、クリーチャー殲滅作戦に置いて磁気パルス発生装置を設置した場所だった。今ではその余韻で屋上から半径1km圏内では無線機が使えなくなる。
「こちらチャーリー、パルス圏内に入る。」
〈こちらエックスレイ了解・・・気をつけてくれ。〉
〈俺は引き続き援護するぜ!〉
「了解」
 そして、俺はノイズの中に取り残された。今まで1人だった廃墟と共に・・・



次回
 「ドッグ・オブ・ウォー」
To be continued


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