闇えもん そう太の ダークソウル奮闘記 (りず)
しおりを挟む

出会い

元々Twitterで細々と書いてたやつを小説化させたかっただけという安直な考え


──人間性を捧げよ──

 

20XX年、今や世界中で人気沸騰中のゲーム「DARK SOULS」。

 

ダークファンタジーであり独特な世界観、多くを語らない個性的なキャラクター達、様々な武器や防具、プレイすればするほど面白さを理解できるやり堪え感、協力・対戦が可能なオンラインなどの要素があるアクションRPGであり、熱狂的なプレイヤーも多い。

 

その「DARK SOULS」に思いを馳せる一人の少年がいた───

 

 

そう太「はぁ……」

 

 

このため息をついている少年は打九 そう太(だく そうた)。

 

性格は気弱で、頭も悪く、ドジでグズでマヌケでグータラである。

 

唯一、あやとりと射撃が得意ではあるが、現代ではあやとりができたところで特に役にも立たず、射撃は得意でも周りは皆FPSばかりプレイしているのでこれも特に見せ場が無い。

 

そんな冴えないそう太だが、彼もまたDARK SOULSというゲームに魅力を感じていた。

 

 

そう太「学校じゃダークソウルの話題で持ちきりだったなぁ…みんな何を言ってるのか全然分からなかったや…」

 

そう太「特に対人?が強いジャイ暗とス猫はクラスで人気者になってチヤホヤされていたぞ!そしてダークソウルを持っていないぼくを仲間外れにするんだ!」

 

そう太「しかも悔しいからこのゲームを調べてみたら、すっごく面白そうじゃないか!」

 

そう太「あーあ…ぼくもダークソウルが欲しいけど、お小遣いも少ないしそもそも家にネット環境が無いからマルチプレイができないよぉ…」

 

そう太「こんな時は帰って昼寝でもしよう…」

 

 

そう自分に言い聞かせ自宅へ戻るそう太は、帰宅するなり自分の部屋へ駆け込んだ。

 

 

そう太「さーて昼寝するぞぉ!」

 

 

そう言って横になるそう太。どこまでもグータラなそう太だが寝付く前にこんなことを考えていた。

 

 

そう太「(ぼくもPS3とネット環境さえあればプレイできるんだ…神様か誰かがぼくのためにPS3とネット環境を与えてくれないかなぁ…)」

 

─────────

 

ガタガタガタッ!!

そう太「んんー…誰ぇ…?」

 

 

突如として発生した物音に反応し目が覚めたそう太。手探りでメガネを手に取り、おぼろげな意識でメガネをかけながら音のした方へと振り向いた。

 

そう太は目を疑った。音のした方…机の引き出しの中から大きくて赤くて丸い物体が顔を覗かせている。

 

 

そう太「ウ…ウワアァァァァ!!オ…オバ…オバケ!!!」

 

???「オバケじゃないよ!ぼく闇えもん!」

 

 

赤く丸いオバケはそう言いながら机の引き出しから這い出てきた。この闇えもんと名乗ったオバケは赤い体に丸い頭、短い手足に寸胴体型、お腹にはポケットのようなものがついていた。その外見はオバケというよりはタヌキに近い。

 

 

そう太「あ…赤色のタヌキ…!!緑じゃなくて赤いタヌキが引き出しから出てきて…!!しかも喋った!!あわわわわ…!!」

 

闇えもん「タヌキじゃないやい!!こう見えてもぼくはネコ型ロボットだぞ!!」

 

闇えもん「まあそんな前置きはいい。君は打九 (そう太くんだね?」

 

そう太「そ、そうだけど…君は一体!?」

 

闇えもん「ぼくは未来から来たネコ型ロボット、闇えもん。ぼくが君の所へ来た理由はただ一つ、そう太くんを立派なダクソプレイヤーに仕立てあげることさ。」

 

そう太「えっ!?ぼ、ぼくを立派なダクソプレイヤーに!?」

 

 

そう太は混乱していた。無理もない。目が覚めたら突如引き出しからよく分からないタヌキのようなものが現れ、未来から来たと称し、自分を立派なダクソプレイヤーに仕立てあげると言われたのだから。元々良くない頭では到底理解が追いつかない。

 

 

そう太「で…でもぼくダークソウルを持ってないよ!それに急に引き出しから出てきたり未来から来たロボットだなんて…全然意味が分からないよ!!」

 

闇えもん「まあ順を追って説明するよ。まずぼくはある人に頼まれて君の元へとやってきた。」

 

そう太「あ…ある人って…?」

 

闇えもん「君の子孫である『打九 そう志(だく そうし)くん』さ。」

 

そう太「え!?ぼくに子孫がいるの!?」

 

闇えもん「そうとも。そして君を立派なダクソプレイヤーに仕立て上げるという理由はね、実はぼくがいた未来でダークソウルがリメイクされたんだ。おかげでこの時代さながらの世界的人気を誇っている。」

 

そう太「そうなんだ…やっぱりダークソウルはすっごく人気なんだね!」

 

闇えもん「そして君の子孫であるそう志くんもまたダークソウルに熱中しているんだけど…いかんせんPS(プレイヤースキル)がとても低いんだ。」

 

闇えもん「でも彼はとんでもないことを言い出したんだ。『ぼくのPSが低いのは初代ダークソウルが発売された時にプレイしなかったおじいちゃんのせいだ!遺伝子のせいだ!』ってね。」

 

そう太「そ…そんな~!あんまりだよぉ…!」

 

闇えもん「確かにあんまりだけど一度騒ぎ出したら聞かなくてね、だからぼくが君にダクソをプレイさせるために送り込まれたのさ。」

 

 

他にも闇えもんはタイムマシンを使ってこの時代にやってきたことや元々は耳があったなどといったことを説明してくれた。

 

だがまだ一つ腑に落ちないことがある。

 

 

そう太「さっきも言ったけどぼくダークソウルはおろかPS3も持っていないしネット環境もないんだよ?ぼくもプレイしたいけど、どうすればいいのさ!」

 

闇えもん「あぁ、それについては心配ないよ。」

 

 

闇えもんはお腹にあるポケットをまさぐりだした。

 

 

テテテテッテテ~

闇えもん「PS3~!&未来Wi-Fi~!」

 

そう太「うわぁ!!ポケットからPS3が出てきたぁ!!」

 

闇えもん「このポケットは四次元空間と繋がっていてかくかくしかじか、未来Wi-Fiについてはなんとなく察しが付くだろ。」

 

そう太「説明が雑すぎるよ闇えもん…で、でもこんな形でPS3とネット環境が手に入るなんて願ったり叶ったりだぞ!!やったー!!」

 

そう太「で…肝心のダークソウルはどこだい?」

 

闇えもん「それぐらいは自分のお金で買いなよ。ゲームは自分で買うからこそ価値があるんだ。なけなしのお小遣いを集めればギリギリ足りるだろう?」

 

 

そう太は「そんな~…」と言いながら渋々お小遣いをかき集め、ゲーム屋へと向かった。

 

そして、そう太はついに念願の「DARK SOULS」を手に入れたのである。

 

 

そう太「ただいま闇えもん!!いやあ、すっごく楽しみだよ!!早くプレイしようよ!!」

 

闇えもん「おかえりそう太くん。必要なものも揃ったところで始めようか。まずはPSNアカウントの作成からだね。メアドはぼくの捨てアドをあげるから、好きなID名を入れるといい。」

 

そう太「くぅ~!早く始めたいのにじれったいなぁ…ええと…IDは《dark_souta87》にしよう!」

 

闇えもん「実に安直だね。じゃあアカウント作成も終わったしゲームを起動しようか。」

 

そう太「念願のダークソウルだ!!気合いを入れてプレイするぞ!!そしてぼくも学校で人気者になるんだ!!」

 

闇えもん「ぼくの役目は君を立派なダクソプレイヤーに仕立て上げることだっていうのを忘れないようにね!」

 

 

子孫であるそう志のおかげ(?)でダークソウルをプレイできるようになったそう太。果たしてクリアすることができるのか。そして、闇えもんはそう太を立派なダクソプレイヤーに育て上げることができるのか───




闇えもんの口調は原作基準、そう太の口調はアニメ基準(のつもり)


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

北の不死院

現在手元にダクソが無いので、間違っている箇所などがあるかもしれません。

実際にプレイしながら書きたい(切実)


ゲームを起動し、レギュレーションやトロフィーの確認が終わった後、静かにタイトル画面が浮かんだ。

 

 

そう太「うわー!かっこいいなー!この無機質な感じがすごく好みだよ!」

 

闇えもん「感傷に浸ってないで早く始めなよ。まずはNEW GAMEを選択してごらん。」

 

 

言われた通りにNEW GAMEを押すと、キャラクターメイクの画面へと移った。

 

 

闇えもん「ダークソウルをプレイするうえでキャラメイクは重要だよ。今作はステータスや外見は変更できないからね。」

 

そう太「え?『今作』ってことは続編が作られるのかい!?」

 

闇えもん「それはいずれ分かるさ。そんなことより素性や贈り物を決めてしまおうか。初心者なら素性は騎士、贈り物は黒火炎壺がオススメだね。」

 

そう太「騎士がオススメなのは分かるけど、この万能鍵ってアイテムの方が役に立ちそうじゃない?」

 

闇えもん「確かに万能鍵は優秀だけど初心者が持つべきではないよ。後は外見の設定だね。拘るなら時間をかけた方がいいけど初プレイだしそもそも顔もあまり見えないから髪型と体型を変える程度でいいだろう。」

 

そう太「…………よし、終わったぞ!さあついにゲーム開始だね!!あ~緊張してきたなぁ~!」

 

 

ロード画面を挟み、牢に閉じこめられている主人公の頭上から死体が放り投げられるムービーが流れる。

ついにDARK SOULS本編の始まりである。

 

 

そう太「すごーい!動かせるぞ!!でも顔がゾンビみたいで怖いなぁ…」

 

闇えもん「それについては後々解決するよ。とりあえず自分の好きなようにプレイしてみようか。ネタバレしちゃうと面白くないからぼくはヒントやアドバイスを与えるだけにするよ。」

 

そう太「うん!ええとまずは…この光ってるやつを拾えばいいのかな?…鍵だ!これで牢屋から出られるぞ!」

 

闇えもん「あ、そうそう。地面のオレンジ色の文字は操作方法が描いてあるから読んでおくようにね。」

 

 

地面に置かれているオレンジ色の文字はメッセージといい、あらかじめゲーム内で用意されているものと他の世界のプレイヤーが書いたものの2種類がある。攻略に行き詰まった時のヒントとなりえるが、プレイヤーを騙すようなメッセージが書かれている時もあるので注意が必要である。もし騙されても怒ってはいけない。

 

道中の操作説明や蠢いている亡者達に目を通しながら、そう太は井戸のハシゴを登り広場へ辿り着いた。

 

 

そう太「ゾンビみたいなやつらが何体かいたけどずっと俯いてて怖かったなぁ…しかも右の方に大きいモンスターみたいなのもいたし…ダ、ダークソウルって結構怖いんだね…」ブルブル

 

闇えもん「あんな程度で怖がってちゃこの先やってらんないぞ。ほら、そこに焚き火のようなものがあるだろ?そいつに触れてごらん。」

 

そう太「これはなんの意味があるんだい?」

 

闇えもん「そいつは篝火だよ。他のゲームでいうコンティニューポイントだね。死亡した時に最後に触れた篝火でリトライ出来るんだ。触れると体力が全回復するけど今まで倒したモブも復活してしまうってデメリットもある。でもまあ基本的には篝火を見つけたら焚いておくといい。他にもレベルアップや魔法を覚えることもできる。」

 

そう太「体力が回復するのは嬉しいけど、せっかく倒した敵も復活しちゃうのか…ちょっとやだなぁ…」

 

闇えもん「そうでもないよ。このシステムが役に立つと感じる時はそのうち来る。さあ、篝火の説明も終わったし先へ進もうか。」

 

 

闇えもんに促され目の前の大扉を開け先へ進もうとした。大扉を開けた先の奥にまた更に大きい扉がある。その扉まで向かおうとしたその時───

 

ズシーン!!

 

 

そう太「ウワアァァァァ!!びびび、びっくりしたぁ!!な…なんだこいつは!?」

 

 

突如目の前に巨大な怪物が降ってきた。先ほどまで無音だったBGMは焦りを助長させるようなBGMへと切り替わる。その怪物はそう太に目掛け攻撃を仕掛けてくる。

 

 

そう太「や、闇えもん!!どどど、どうすればいいのさ!?」

 

闇えもん「こいつは最初のボス、不死院のデーモンだよ。とりあえず戦ってみようか。プークスクス!」

 

 

闇えもんは戦えと言ったが心なしか笑いを堪えているように見えた。だが今のそう太は闇えもんの言われた通りにするしかない。隙を見て直剣の柄で攻撃を加えてみる。

 

だが、不死院のデーモンのHPゲージは数ドット単位でしか減っておらず、ダメージは2と表記されていた。

 

 

そう太「ぜ、全然ダメージが与えられていないじゃないか!!こんなのどうやったって勝てっこないよ!!」

 

闇えもん「ほら!敵の攻撃を避けないと死んじゃうよ!」

 

 

だが、このあまりにも絶望的な状況で冷静な判断ができるはずもなく、不死院のデーモンが持つ大槌にあっけなくすり潰されてしまった。

 

─YOU DIED─

 

ダークソウルを開始してから初の死亡である。

 

 

そう太「」

 

闇えもん「あーはっはっは!見事に初見殺しされたねそう太くん!」

 

そう太「し、知ってて戦わせたのか!!闇えもんの意地悪!!」

 

闇えもん「ごめんごめん。初見プレイヤーの反応を見たくてついね。だけど単に意地悪したいから戦わせただけじゃないぞ。」

 

そう太「ど、どういうこと?」

 

闇えもん「ダークソウルの醍醐味の一つはあのような初見殺しなのさ。このゲームは覚えゲー、つまり何回も死んで攻略法を模索するゲームなんだよ。」

 

闇えもん「要するにただ闇雲に攻略しようとしても中々クリアできないのさ。次は戦う前に周りをよく見てみるといい。」

 

そう太「わ、分かったよ闇えもん…。よーし!次は負けないぞ!」

 

 

決意を新たに再び不死院のデーモンへ挑むそう太。同じように頭上から降ってきたが、闇えもんに言われた通り敵よりも周りを見ることに専念した。

 

よく見るとデーモンの近くに緑色のモヤモヤがある。あれは一体何なのだろうか?

 

そう思っていると、壺付近に隠れていたメッセージを発見した。

 

 

そう太「……あっ!こんなところにメッセージがある!内容は…『逃げろ』!?そんな!結局倒せないんじゃないか!」

 

闇えもん「今のままでは倒すのも難しいということさ。言われた通りにしてみな。どこかに逃げ道があるはずだよ。」

 

そう太「逃げ道…逃げ道…あっ!壁沿いに通路がある!そこへ逃げ込もう!」

 

 

敵の攻撃に気をつけながら通路へ入る。すると通路の入り口が封鎖されボス戦が終了した。

 

 

そう太「まさか逃げるなんて思わなかったよ…。そういえば緑のモヤモヤしたものが落ちてたけどあれは何だい?」

 

闇えもん「ああ、あれは死亡した時にロストしたソウルだよ。死亡すると今持っているソウルを失うんだ。でもあの緑のモヤモヤを取るとロストしたソウルを回収できる。」

 

 

ソウルというのは他のゲームでいうお金や経験値に当たるものであり、買い物やレベルアップの時に必要となる。

 

 

闇えもん「でもソウルをロストした状態でもう一度死亡するとソウルを全て失うんだ。死亡した時はソウルの回収を優先するといい。」

 

そう太「頑張って集めたのに全部失うの!?ソウルはちゃんと回収するようにしよう…。」

 

 

先にあった篝火に触れ、更に先へ進もうとするそう太。だが、弓矢を持つ亡者が遠距離から攻撃を仕掛けてきた。

 

 

そう太「弓矢を持つ敵もいるのか!とりあえず横の穴に入って避難しよう!」

 

 

横の穴に入って弓矢の攻撃をやり過ごそうとしたそう太だが、穴の中にアイテムが落ちていた。

 

 

そう太「これは…盾だ!これで弓矢を防げるぞ!」

 

闇えもん「装備はスタートボタンを押して装備の欄を選ぶと変更できる。盾は左手に装備させるといい。」

 

 

左手に盾を装備し、弓矢を防ぎつつ亡者との距離を詰める。すると亡者はさらに奥へと逃げ込んだ。

 

 

そう太「あ!待て!…っと、ここにもアイテムが落ちてるぞ。これは…剣だ!!」

 

闇えもん「ようやくまともな武器を手に入れたね。武器は剣以外にも沢山種類があるから、自分にあったものを使うといい。」

 

そう太「おお!やっと騎士っぽい見た目になってきたぞ!かっこいい!」

 

闇えもん「さっき逃げた亡者を斬ってみな。威力の違いを実感できるよ。」

 

 

言われた通り先ほどの亡者を斬ってみると、なんと一撃で倒せてしまった。直剣の柄とは雲泥の差である。

 

 

そう太「すごい!これさえあれば不死院のデーモンも怖くないぞ!」

 

闇えもん「もう少しでこのエリアはクリアできる。先を急ごうか。」

 

 

通路の先にある霧をくぐり抜け、先にある階段を登ろうとした。だが、突如目の前から鉄球が転がってきたのだ。突然のことだったのであえなく轢かれてしまった。

 

 

そう太「うわあ!!また罠に引っかかった!!」

 

闇えもん「まったく、君はことごとく開発者の思う壺だな!でも今の鉄球は意味のあるものだったよ。後ろを振り返ってごらん。」

 

 

後ろを振り返るみると壁に穴が空いていた。先ほどの鉄球で空いたものだろう。そう太は一旦階段を降り穴へと向かった。そこにはどこかで見覚えのある人物が横たわっていた。

 

 

そう太「あれ?この人は確か…最初のムービーで上から鍵を落としてくれた人だ!」

 

闇えもん「初のNPCだね。そいつは少々特別だけどあちこちに話しかけられるNPCがいるんだ。まずは話しかけてみな。」

 

 

横たわっている男に話しかけるとは不死の使命について教えられ、エスト瓶と2階の鍵を渡された。

 

 

そう太「エスト瓶?なにこれ?」

 

闇えもん「回復アイテムだよ。攻略における生命線と言っても過言ではない。エスト瓶を上手く使うことが攻略の鍵となるんだよ。使った分は篝火で補充できる。」

 

そう太「ええとつまり…次の篝火が見つかるまでエスト瓶を大事に使えってことだね!」

 

 

エスト瓶の説明を聞いたところで再び階段の先へ足を運んだ。先ほど鉄球を転がしてきた亡者が待ち構えていたので倒そうとしたその時だった。

 

 

闇えもん「ちょっとまってそう太くん。そいつを倒す前に一つとっても強い技を教えてあげるよ。」

 

そう太「とっても強い技!?すごく気になるぞ!教えてよ闇えもん!」

 

闇えもん「今から教えるのは『パリィ』という技さ。敵の攻撃に合わせてL2ボタンを押すと敵の攻撃を弾くことができる。」

 

そう太「つまり敵の攻撃を無効化できるってこと?すごく強い技じゃないか!!」

 

闇えもん「ただ敵や攻撃の種類によってはパリィできない時もあるけどね。更にパリィをした後↑R1を押すと致命攻撃ができる。致命攻撃は通常の攻撃より威力が高く、だいたいの雑魚は致命攻撃で倒せるほど強いんだ。」

 

そう太「まさに一撃必殺って感じなんだね!カッコいいや!早速試してみよう!」

 

 

パリィを決めるためにわざと亡者の攻撃を誘発させるそう太だが、パリィは上手く決まらない。敵の攻撃だけを受け続ける結果になってしまった。

 

 

そう太「全然パリィができないよ~!!どうすれば上手くできるのさ!?」

 

闇えもん「最初のうちはそんなもんさ。焦らずじっくり練習していくといい。それともう一つとっておきの技がある。」

 

そう太「とっておきの技?」

 

闇えもん「『バックスタブ』という技さ。これも致命攻撃の一つなんだけど、パリィをしなくても繰り出せるのが特徴さ。方法は相手の後ろへ回り込んで↑R1を押すだけだよ。」

 

そう太「よーし!やってみるぞ!」

 

 

言われた通り亡者の隙を見て背後に回り、↑R1を入力する。すると亡者の背中を剣で突き刺すモーションに入った。威力も通常攻撃に比べ格段に強い。

 

 

そう太「できた!強いぞ!これならガンガン狙っていけるね!」

 

闇えもん「バックスタブにも色々なやり方があるんだけどそれはまた今度説明しよう。パリィとバックスタブは後々必須な技術になるからなるべく狙っていくようにね。」

 

 

新たに二つの技を覚え先に進む。進んだ先にいた複数の亡者をごり押しで倒し、霧のある門の前に立った。

 

 

そう太「この先には何があるのかしら。」

 

闇えもん「ネタバレになるから言わないけど、手前にあるメッセージを読んでごらん。」

 

そう太「なになに…『落下中にR1:落下致命』?落ちながら攻撃ができるってこと?」

 

闇えもん「つまり落下致命を使う場面があるかもしれないってことさ。霧を潜れば分かるよ。」

 

 

霧を潜ってみる。潜り抜けた先は高台だった。すると聞き覚えのあるBGMに切り替わり、下には不死院のデーモンがこちらを見上げていた。

 

 

そう太「うわあ!!ま、また出たぁ!!」

 

闇えもん「怯える必要はないよ。最初と違って武器もある。そして今君は高い場所にいる。これが何を意味しているか分かるかい?」

 

そう太「高い場所…そうか!落下致命だ!」

 

 

高台から飛び降りながらR1を入力する。キャラが攻撃モーションに入り、不死院のデーモンに触れた瞬間頭部を突き刺した。効果は絶大であり、最初は歩道減らなかったHPが半分近く減っていた。

 

 

そう太「すごい!これなら勝てるぞ!後は攻撃を食らわないように避けないと!」

 

闇えもん「避けるのは大事だけどスタミナの管理をしっかりね。スタミナに注意しつつ攻撃を回避してこちらが攻撃を仕掛けるのは基本的な立ち回り方だよ。」

 

 

闇えもんの忠告通り敵の攻撃を避け隙を見て攻撃をする。通常攻撃も直剣の柄に比べればかなりの威力を誇った。

 

何度か敵の攻撃を食らってしまったが距離を取りエスト瓶で回復し隙を見て攻撃をする。それを何度か繰り返し、ついに不死院のデーモンのHPを0にした。

 

 

そう太「や、やったー!!勝てたよ闇えもん!!しかも2000ソウルも貰えたじゃないか!亡者から貰えるソウルとは比べものにならないや!」

 

闇えもん「お疲れそう太くん。初心者にしては中々いい動きだったよ。ようやくこのエリアはクリアだね。」

 

そう太「もしかしてぼく、センスがあるのかしら!」

 

闇えもん「何言ってるんだい、だいたいはぼくのアドバイスのおかげだろ。デーモンを倒した時に鍵を入手しただろ、それで大扉を開けようか。」

 

 

巡礼者の大鍵を使い大扉を開ける。細い道で周りは崖しかない。そのまま真っ直ぐ進むとムービーに入った。

 

ナレーションが入り、主人公が大きな鳥に連れ去られ、とある場所に落とされた。この場所こそダークソウルの舞台、ロードランである。

 

 

闇えもん「ようやくロードランに入ったね。さっきの北の不死院は言わばチュートリアルみたいなものさ。この先もっと強い敵がたくさん出てくる。」

 

そう太「えー!?あのデーモンより強い敵がいっぱい出てくるの!?か、勝てるかなぁ…」

 

闇えもん「そのためにぼくがいるのさ。君には強いプレイヤーになってもらわないといけないからね。でも今日はもう遅いしキリもいい、そろそろ終わろうか。」

 

 

時計を見ると夜の8時になっていた。もうすぐ夜ご飯の時間だ。

 

 

そう太「そういえば闇えもんはこの後どうするんだい?うちはママが厳しいからペットは禁止だよ?」

 

闇えもん「誰がペットだ!その件についてだけどしばらくこの家で暮らすことにしたよ。君がダクソを買いに行ってる間にパパとママには話は通してある。寝床は仕方ないから押し入れで寝るよ。」

 

そう太「」

 

 

その後闇えもんを交え家族と夜ご飯を食べ、お風呂に入ると時刻は9時を回っていた。学生はそろそろ寝る時間である。

 

 

そう太「いやあでもダークソウルはすっごく面白かったなあ!これで学校でもダークソウルの話ができるし!明日が楽しみだよ!」

 

闇えもん「まだほんの序盤しかやってないけどね。明日から本格的にプレイするから気合い入れるように。じゃあおやすみそう太くん。」

 

そう太「ぼくもそろそろ寝よっと!おやすみ闇えもん!」

 

 

今日は突然未来から来たロボットが自分にダークソウルをプレイさせるという信じられないような出来事が起きたが、そんなことも気にならなくなっていた。

 

友達とダークソウルの話をすることや、早く続きをプレイしたいという思いを馳せ、そう太は眠りについた。




やたら長いうえ読みづらく文章もガッタガタ、お許しください。文章力を上げる道具出してよド○えもん!

そういえば贈り物の黒火炎壺を使えば一回目でも不死院のデーモン。倒せましたが普通に忘れていました。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

火継ぎの祭祀場

実家に戻ってきたので実際にダクソをプレイしながらの執筆。
前回の『逃げろ』のメッセージの場所とか弓の亡者は一撃で死ななかったりとか色々間違いだらけでしたね(白目)


次の日────

 

 

闇えもん「……太くん…。そう太くん。そろそろ起きないと遅刻するぞ!」

 

そう太「ん~…?って、うわあ!も、もうこんな時間だ!ありがとう闇えもん!」

 

闇えもん「パパとママには名目上君の教育係として居候させてもらうって約束をしているからね。君が遅刻を繰り返すとぼくまで追い出されかねない。」

 

そう太「」

 

 

闇えもんに(仕方なく)起こしてもらったおかげでギリギリ遅刻せずに済んだそう太。遅刻の常連であるそう太が遅刻をしなかったのでクラスメイトも驚いていた。

 

 

ジャイ暗「なんだよそう太!今日は遅刻しなかったのかよ!こりゃ雪でも降るんじゃねえか!?」

 

ス猫「そう太のくせに遅刻しないなんて生意気だぞ!」

 

白香「そう太さん、何か嫌なことでもあったの?」

 

そう太「」

 

 

遅刻してもしなくても散々な扱いを受けるそう太だったが、昨日の出来事を皆に話さずにはいられなかった。

 

 

そう太「そういえば聞いてよみんな!ぼく、ダークソウルを買ったんだ!」

 

白香「ほんと?なら一緒にマルチプレイができるわね!」

 

ス猫「何言ってんだいホス香ちゃん、そう太なんかがダークソウルをクリアできるわけないだろ。」

 

ジャイ暗「そうだぜ!どうせ最初のボスすら倒せずに投げ出したに決まってらぁ!」

 

そう太「そ、そんなわけあるか!不死院のデーモンはちゃんと倒したぞ!」

 

 

必死に反論するそう太。ジャイ暗とス猫はいつもこうやってバカにしてくる。

 

 

ス猫「ダークソウルは難しいゲームなんだぞ!そう太一人でクリアできるなんてとても思えないね!」

 

そう太「フフン、実は未来から来たロボット、闇えもんに鍛えてもらってるのさ!PS3とネット環境まで与えてもらったもんね!」

 

 

そう太の発言によって固まる3人。お互いに顔を見合わせた後、そう太をバカにするように笑い出した。

 

 

そう太「な、何で笑うんだ!みんな信じてないんだな!」

 

ジャイ暗「未来から来たロボットがダークソウルを教えてくれるだなんて話し、幼稚園児でも信じねえっつうの!ハーッハッハ!」

 

ス猫「ジャイ暗の言う通りだよ!まったく、そう太はお子ちゃまだなあ!クスクス」

 

白香「きっとダークソウルが楽しかったからそんな夢を見たのよ、遅刻しなかったと思ったらそんな話し…フフ」

 

そう太「く~!く、悔しい…!!」

 

 

誰もそう太の話を信じようとはしなかった。当たり前である。だがそう太の言っていることは全て事実なので悔しさが溢れ出してくる。

 

朝からクラスメイトに笑い物にされ機嫌が悪くなるそう太。そのまま放課後を迎え、逃げるように自宅へと向かった。

 

 

そう太「闇えも~ん!!実は…ってあれ?闇えもんもダクソをプレイしてるのかい?」

 

闇えもん「ん?ああ、暇だったから少し対人をね。しかしこの時代の闇霊はてんで弱くて相手にならないよ。」

 

そう太「その丸いで手でどうやって操作を…。そんなことより聞いてよ闇えもん!!今日学校のみんなにダクソと闇えもんのことを話したんだけど、誰も信じてくれなかったんだ!!」

 

闇えもん「アホかきみは。実際にぼくの姿を見ていないのにそんな話誰も信じるわけがない。そんなくだらないことで落ち込んでないで続きをプレイするよ。」

 

そう太「そ、そんな~!うぅ…。」

 

 

闇えもんに軽くあしらわれたそう太は何とも言えない気持ちのままゲームを起動した。だが、ダークソウルのタイトル画面を見ると気分が上がった。続きをプレイするのが楽しみである。気持ちを切り替え自分のデータをロードした。

 

 

闇えもん「さて、ロードランに到着したということで今日から本格的な攻略に入るよ。その前に目の前の篝火を焚こうか。」

 

そう太「あれ?レベルアップって項目が追加されてる!ここでレベルアップができるんだね!」

 

闇えもん「正確にはこの篝火以降からできるようになるだけどね。レベルアップにはソウルを消費するんだ。レベルが上がるごとに必要なソウル量も増える。一度ステータスに振って確定するともう振り直しはできないから慎重にね。」

 

そう太「いっぱいステータスがあるじゃないか!一体どれに振ればいいか悩むなぁ…。」

 

闇えもん「初心者だし体力を上げておくのがベターかな。後は持久力、筋力、技量に振るといい。筋力と技量を上げると使える武器も増えるから安定だよ。」

 

 

体力と持久力に1ずつ振り、レベルアップを終える。(現在sl7)

 

 

そう太「よーし、レベルアップが終わったぞ!…あれ?エスト瓶の数が10個になってる!?」

 

闇えもん「ここの篝火は特殊な篝火なんだ。最初からエスト瓶を10個補充できる。他の篝火も注ぎ火というものをすれば10子補充できるようになるよ。」

 

闇えもん「あと不死院のデーモンを倒した時に人間性というアイテムが貰えただろ?それを使うと体力が回復して人間性が1つ上がる。篝火に人間性を捧げると生身に戻れるよ。」

 

 

アイテム欄から人間性を装備し使用する。すると、左上の00という数字が01に増えた。

 

そのまま篝火で休息し、生身に戻るという項目を選択すると、主人公の身体が亡者の見た目から生身へと戻った。

 

 

そう太「やったー!見た目が亡者じゃなくなったぞ!」

 

闇えもん「ちなみにマルチプレイをしたい場合は生身じゃないとできないんだ。まあデメリットもあるけどね。死亡するとまた亡者の姿に戻るから気をつけてね。」

 

闇えもん「レベルアップと生身への戻り方も覚えたし、周りを探索してみようか。」

 

 

まずは近くにいた青っぽい装備の男(以下、青ニート)に話しかけてみた。どうやら心が折れてしまっているらしい。ロードランの上と下にある目覚ましの鐘を二つ鳴らすと何かが起こるという話しをしてくれた。

 

その後辺りを探索し始め、近くの人間性×3を拾った後奥にいた肥満体型の男に話しかけた。

 

ペトルスと名乗る男に何度か話しかけてみると、誓約を交わすかという選択を委ねられた。

 

 

そう太「ねえ闇えもん、誓約って?」

 

闇えもん「誓約はマルチプレイに関するシステムだよ。他人と協力しやすくなったり、敵対できるようになったりと様々な誓約がある。」

 

闇えもん「まあ誓約のことは一旦置いといて、そいつからジェスチャーを学んでみな。」

 

 

ペトルスからジェスチャーを学ぶを選択すると、『呆れる』というジェスチャーを手に入れた。

 

 

そう太「なにこれ?呆れるってどういうこと?」

 

闇えもん「selectボタンを押すとジェスチャーが使える。マルチプレイの時に意志を疎通できる役割を持つんだ。そのジェスチャーは後々重要になるから覚えておくといい。」

 

 

そう太は先ほど手に入れた『呆れる』のジェスチャーを試してみると、主人公は文字通り呆れたように身体を反らした。

 

 

そう太「こ、こんなのが役に立つのかい?闇えもん?」

 

闇えもん「いずれ分かるよ。いずれね。さ、探索の続きだ。」

 

 

ペトルスを後にし、先へ進むと穴に落ちてしまった。落ちた先にはいくつか宝箱があり、全て回収した後崖の下に降りた。すると、落ちていた骨が一カ所に集まりだし、人型を形成していった。それも2体。

 

 

そう太「なんだこの弱そうな骸骨?2体いたところでぼくの敵じゃないや!」

 

闇えもん「あ、バカ!今はそいつらに手を出してはいけない!」

 

そう太「えっ!?」

 

 

闇えもんの言葉に驚いたそう太だったが、そのまま攻撃を仕掛ける。しかし、こちらの攻撃は殆ど効いていない。一方、敵は2体同時に攻撃してくる。盾で防御したがそのままスタミナを削られてしまい、盾が崩れた所をメッタ打ちにされ呆気なく死亡してしまった。

 

 

そう太「」

 

闇えもん「言わんこっちゃない。あいつらはああ見えても序盤のキャラでは太刀打ちできないほど強いんだ。そもそもこのゲームで1対多の勝負は挑むべきではない。」

 

そう太「あ、あんなのあんまりだよぉ~!しかもせっかく生身になったのに、また亡者に戻っちゃった!!」

 

闇えもん「PSが低いうちはちゃんと考えて戦いな。ソウルを回収して、骸骨の向こうにあるアイテムは今は諦めろ。」

 

 

骸骨に気付かれないようにソウルを回収し、探索を再開する。青ニートの場所から下へ行こうとすると、またもや闇えもんに止められた。

 

 

闇えもん「あ、そっちにはまだ行かない方がいいよ。」

 

そう太「え?どうして?」

 

闇えもん「ダクソは他のゲーム同様エリアごとに敵の強さが決められているんだけど、序盤のうちから強い敵がいるエリアにも行けるんだ。そっちのルートはさっきの骸骨の比じゃない。」

 

そう太「あ、あいつらより強い敵がいるの!?ブルブル」

 

闇えもん「今は青ニートの言っていた上のルートに行ってみな。」

 

 

そう太は途中で拾った故も知らぬ不死のソウルを使ってレベルを上げ(筋力に1振り・現在sl8)、闇えもんの言う通り上のルートを進むことにした。

 

 




やっぱり今やっても初代ダクソは面白いですね。
来月は3のDLCがあるので楽しみです。


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。