阿良々木月火は完璧な妹を目指したい (月日火)
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つきひライフ その1

最近原作を揃えて、面白かったのでちょっと改変する気持ちで書いてみる
月火ちゃんは小悪魔的天使(断言)


月火です・・・なんでか知らないけど、自分の世界が二次元の世界にいるという自覚があります

 

月火です・・・前世はわかりませんが・・・知識は同年代以上にはあります・・

 

月火です・・・前世の記憶は一切ありません・・この世界が二次元だって事以外わかりません・・・

 

月火です・・月火です・・・

 

やぁ、皆!皆大好き月火ちゃんだよ!前世はガチオタだよ!今はもう9歳、今正にラスボスの撫子と遊んでるよ!

 

嫌・・・これは無いわ・・何なのこれ?此処が二次元?ありえない!

だってさ、この事に気付いたのはついさっき撫子ちゃん・・今はセンちゃん?

と遊んでた時に急に頭痛くなって蹲っちゃって頭から入ってきたのはこれだよ?蹲ってせいでセンちゃんは泣き出すし、一緒に遊ばせてたおにぃちゃんには心配かけさせちゃうしもう最悪!プラチナムカつく!

っていけないいけない、こんなの私じゃないもん、私は阿良々木月火であって他の誰でもない、それだけは確かだからね

でも・・・私が不死身の不死鳥ね・・・ま・・まぁ?なんか私だけ大人じみてるってお母さんにも言われたし!?不死鳥なんて、御伽噺にしか存在しないし!?で・・でもちょっと・・試して見たい気持ちはあるかも・・・って何言ってんの!?これが嘘だったら私終わりだよ?月火ちゃんの人生九歳にして終物語だよ!?ってまた!も〜これ何なのよ!?本当にムカつく!!

取り敢えず!センちゃんには心配させちゃったから謝らないと!勿論おにぃちゃんにもね!にしてもこれ本当に何なんだろう?怪我がほぼ一瞬で治ったり、天寿以外では死なないなんて貰ってもこれじゃゲーム本体を買ってないのに攻略本買った人みたいじゃない!

 

 

 

 

あぁ〜疲れたわ、センちゃんは泣くの止まらないし、おにぃちゃんは急に構い続けるし、本当に疲れた・・本当にどうしちゃったんだろう・・私、これが本当だとしたらおにぃちゃんがこれから大変だし、私だっておにぃちゃんは大好きだからあんな事にはなって欲しくない、でも本当だって保証もないし・・・やっぱり試すしかないのかなぁ・・嫌やるしかない、もうだってそれ以外に方法がないもん!正直本当に怖い、怖くて仕方がないけどこれが嘘か如何かぐらいは確かめたい!そして私はカッターを手に取り・・・頰をバッサリ切った

 

 

結果は・・・本当に治ってた・・危なく火憐ちゃんにバレそうになったけど本当に治ってた・・やっぱり真実なのかなぁ・・おにぃちゃんも私と同じ化物になっちゃうのかなぁ・・やだなぁ・・ってそっか!私がいるじゃない!私がおにぃちゃんを守ればいいんだ!ふふふ・・・そっかぁ、だって私が不死身なら幾らでもおにぃちゃんを守れるもんね!よ〜し!そうと決まれば!先ずは私自身の身を守れるようならなきゃ!火憐ちゃんと同じく空手でもやろうかな・・・嫌々、私あんなには絶対に無理!そんなに強くなる自信が無い!

なら・・そっか、武器を使えばいいんだ!

火憐ちゃんが拳なら、私は剣で!剣道をやろう!

これで決まり!料理も最近覚えたかったし丁度いいかも!

よ〜し目指せ!おにぃちゃんを守れる可愛くて最強の妹!

私の戦いはここからだ!




月火ちゃん改造計画始動

感想、批判等お待ちしてます


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つきひライフその2

今回は撫子視点
後一個を挟んで、本編突入です

因みに余談ですが作業用BGMは妄想エクスプレスでした


こんにちは千石撫子です、最近ララちゃんが変です

最近・・というかララちゃんが急に頭を抱えてからでしょうか?

何だかララちゃんがとっても優しくなりました、不思議ですね

そして・・・えと、ララちゃんはとってもカッコ良くなりました・・・

あの日以降ララちゃんは撫子の弱い部分・・といっても中身なんですけど・・・このうじうじとした自分でも嫌になる性格を治せるように日々頑張るようになりました。

流石の撫子も変だと思ってララちゃんに聞いてみました、するとララちゃんはこんな答えを返して来たのです

 

「ね、ねぇ・・・ララちゃん?」

 

「ん?どうしたの?センちゃん?」

 

「え、えと・・どうして急にこんな事やり始めたのかなって・・」

 

「そりゃあ・・・勿体無いからでしょ!センちゃんこんなにも可愛いのに中身が残念すぎるんだよ!いうならばちくわだよ!?」

 

「な、撫子はちくわじゃないよぅ・・って勿体無い?」

 

「うん、勿体無い!」

 

「ど、どういう事?」

 

「あのねセンちゃん、センちゃんは可愛いの、でもね可愛いってだけでセンちゃんを評価しちゃダメだって私は思ってるの、だってさ可愛いだけで後は何の印象も無いなんてセンちゃんが言われたら、センちゃんが怒らなくても親友の私が悲しいの、やっぱりさセンちゃんは可愛いけど、優しい所もあるんだからそこをアピールしなきゃ!って事で私がセンちゃんを積極的な性格にしようプロジェクトをやるの!勿論私がプロデューサー!安心してセンちゃん!私がセンちゃんをビフォーアフターさせちゃうから!」

 

「ふぇ?」

 

「よーしやるぞー!えいえいオー!」

 

押シキラレタ、押シキラレテシマッタ・・

 

何という事でしょう、撫子はララちゃんの手によって大改造されてしまうのです・・でも撫子が思ってた以上にララちゃんは色々と考えてくれていました

最初は暦お兄ちゃんを使っておどおどしない会話の練習、学校では積極的になれるようにララちゃんがクラスの皆に呼びかけたり、挫けそうになった時は優しく支えてくれました

段々、撫子も一人称が撫子から私に変わって、皆とうまく付き合えるようになって・・本当にララちゃんには感謝しても仕切れません・・でも幸せの日々も長くは続かないものです、6年生の頃私の転校が決まってしまいました

勿論、ララちゃんは私の為に悲しんでくれましたし、皆もお別れ会を開いてくれたり・・あの日は私にとって忘れられない日でした

転校当日、ララちゃんの家の前で大泣きしちゃいました、暦お兄ちゃんもララちゃんも心配させちゃって・・恥ずかしい、でも忘れないよ最後のあの言葉・・・ね?ララちゃん

そして2年が経とうとしている今日この頃、私はまたあの街に帰って来れることになったのです!ふふ・・

ララちゃん・・・最初は本当にどうしちゃったのかなぁって心配にもなったけど今の撫子があるのも全部・・・全部・・ゼェンブ、ララちゃんのお陰なの・・ララちゃんが私を染めてくれたの!本当にありがとうララちゃん!

今度は・・・

 

 

 

 

 

 

撫子が染める番ダヨ?ネェ・・月火チャン?

ダカラ・・・待ッテヨネ?

 




「出番がない火憐だぜー」
「出番がない月火だよー」
「「2人合わせてファイヤーシスターズ!」」
「私って〜空手やってるじゃん?」
「そうだね〜」
「でもって月火ちゃんは剣道をやってる!」
「うん、やってるよ♪やっぱりさ汗を流すって良いよね!」
「あー分かるぜ〜、練習が終わった後の何とも言えない感覚!くぅ〜たまんねぇ!」
「火憐ちゃん、発言が完全におっさんだよ・・・」
「でもまぁ大してスポーツをやってない兄ちゃんよりは私達はよっぽど健康だよな!」
「お兄ちゃんもなんかやれば良いのに・・・」
「突然ですがクイズ!」
「クイズ!」
「私には兄と妹がいますが!」
「いますが!」
「そういう兄妹のことを何というでしょう!」
「へ?兄妹じゃないの?」
「「次回!つきひライフその3!」」
「正解は兄弟姉妹!」
「やっぱり兄妹って言い方が一番!」


感想、批判、ご意見お待ちしてます


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つきひライフその3

暦視点
これでつきひライフは終わりです


阿良々木月火と言えば僕の小さい方の妹でもあり、兄妹の中でも一番大人じみていると両親から太鼓判を押される様なそんな羨ましくもあり、同時に愛すべき僕の妹である

そんな妹だが、ある時を境に色んな分野に手をつけ始めている

例えば剣道、料理、裁縫、掃除、そしてプロデュース

嫌、プロデュースといっても所詮友達を学校に馴染ませるような簡単な物だったが

しかしそのプロデュースのお陰で1人の少女が僕と妹の頰にキスをするぐらいには大胆になっているのだから、妹のプロデュースは成功したと言えるだろう

まぁキスといっても家族同士のキスといっていたが

そんなその気になれば何でも出来そうな妹・・出来るであろう妹は今、僕の部屋で勉強を教えている

もう一度言おう僕が妹に勉強を教えられているのだ

 

「な、なぁ月火ちゃん?どうして君はもう高校生3年になる・・というか何で高校生の勉強がわかるんだよ!」

 

「えー、こんなのコツやら、方法さえわかればできるじゃーん、あ、お兄ちゃんそこ間違ってる」

 

「おー、すまんな妹よって違う!お前はあれか!?やっぱり何でも出来ちゃうのか!?」

 

「何でもは出来ないよ!出来ることの範囲を伸ばしてるだけだよお兄ちゃん?」

 

「広げすぎなんだよお前は!って普通もう直ぐ中2の奴が出来る問題じゃないし!」

 

「え〜まぁ細かい事は良いじゃないお兄ちゃん!ほらやったやった!」

 

「どうして春休みにもなって勉強なんかしなきゃいけないんだ・・・」

 

「だってお兄ちゃん、もう3年生だよ!?大学受験もう直ぐじゃない!も〜こんなにも妹が頑張ってるのに!プラチナムカつく!」

 

「あー!分かった!だからそんなに怒るなって月火ちゃん!ほらこれどうやってやるんだ?」

 

「うむ!そうやって素直に聞くのはいいぞ!くるしゅうない!」

 

「文脈がおかしいだろ!ってうわ!超偉そう!」

 

「だって教えてるの私だし」

 

正論デアル

 

「・・・まぁいいや、ほら茶番はこれぐらいにして教えてくれよ月火ちゃん」

 

「うん、じゃあこれはね・・・」

 

とまぁ、こんな感じで色々と妹には世話になっているのである、兄して恥ずかしい限りだがそんなプライドはとっくに捨ててしまったのだ

そんなこんなで、春休みもそろそろ中盤に差し掛かったある日、僕が羽川翼と出会った日でもあり、丁度月火ちゃんも剣道で少し遅くなったある日、僕は唐突に買いたくなってしまった、何って?聖書(意味深)だよ・・月火ちゃんがいない今僕は安心して買いに行けるのだ!自転車では足がつく可能性があるので徒歩で行く事にし、本を買いに行った帰りで僕は見てしまった、そうあの吸血鬼に、僕が一生をかけて共に歩むと決めた吸血鬼に・・あってしまったのだ

 




「火憐だぜ!」
「月火だよ〜」
「「2人合わせてファイヤーシスターズ!」」
「そういえば月火ちゃん?」
「ん?」
「いつの間にあんな頭良くなったんだよ!ずるいぜ!」
「まぁ、私は参謀担当だから!頭がよくちゃいけないんだよ!」
「成る程!納得だぜ!」
「納得しちゃうんだ・・・」
「ここでクイズ!」
「クイズ!」
「お兄ちゃんと花の共通点は何でしょう!」
「意味わからん!」
「「次回こよみヴァンプその1!」」
「正解は何かに頼らないと生きられない!」
「誰だってそうだぜ!?」


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こよみヴァンプその1

遅れてしまい申し訳ありません
傷物語を何回も見直していました
やっぱり良いですね傷物語
今回は月火視点からスタート


3月24日、その日もその日とて何でも無い1日になる筈だったと未だに私は思う、幾らこの記憶が本物だとしてもそれが現実に起こるとは限らないという常識が覆されたのもその日が境だったと思う、でも実際に起こってしまった、あの記憶では一生会う事も無かったある人に私は出会って・・・嫌それも自業自得だと思うけども、兎に角これから先の私の人生を変える境目だという事を当時の私は知るよしも無かったのである

それはお兄ちゃんにとっては耐え難い程の傷の物語であり、私にとっては自分を変えさせる変化の物語である、題名するなら・・・変物語?って誰に向かって言っているだろうね?私?

 

3月24日、その日はお兄ちゃんの学校の終業式だったと私は記憶している、何故って?お兄ちゃんが朝を珍しく早く起きていたからこんなに珍しい事は学校が長期間休みになる事ぐらいしか私は知らないのである、お兄ちゃんの起床時間を把握してる私、やっぱり天才!

さて当然な事は置いといて、最近私達ファイヤーシスターズも少し忙しくなっている事もちらっと言って置こう、最近の依頼は専ら『あの噂の吸血鬼はいるのか調べて欲しい』って事なんだけど、これが結構難しい依頼だったりする

実際に会ってそれを報告した所で信用はされないだろうし、会って無いと報告すれば、自分で見に行くと十中八九言っちゃうと思う、此れには実戦担当の阿良々木火憐・・つまり私の姉である火憐ちゃんも多少頭を抱えていたが、考えても欲しいが火憐ちゃんは基本的にアホの子である、なので

 

「まぁ〜吸血鬼をあたしの手でボコって見せれば良いか!」

 

なんて、おバカな事を言いだすものだから・・私はこう言ってみた

 

「でもね火憐ちゃん、吸血鬼は昼に弱いし、太陽なんて天敵だから吸血鬼は出てこないでしょ!夜なんてもってのほかじゃ無い!」

 

ってね?

そしたら

 

「あ〜そっか!そこを失念してたぜ〜うーん」

 

とうなり始めたのでトドメの一撃

 

「そもそもだよ、その吸血鬼さんが悪者なら私達は正義そのものとして戦わなきゃいけないけど、まだそんな被害は出てないっていうしもう少し様子を見てみない?もう少しこれが嘘の噂だったら私達働き損じゃない?ね?」

 

「それもそうだな!流石月火ちゃん!参謀担当!」

 

とまぁ丸め込めてしまったのである、でも見つけた時はその時はとても大変だろう、私の記憶が本物なら、吸血鬼の名前はキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード、鉄血にして熱血にして冷血の吸血鬼・・・だと思う、私のこの記憶は何の為に与えられたのか、何の目的で与えられたのかは未だに分かっていないが多分これは一生かかってもわからないと断言しても良いだろう、というか分かってしまうとかの話の流れが完全に壊れてしまうので・・・って何の話?

 

そんなこんなで依頼は保留にして、私は6時からある剣道の練習の準備をしていた時にお兄ちゃんに忘れようとしてたあの話題がまた出てきたのである

 

「なぁ月火ちゃん?吸血鬼の噂って知ってるか?」

 

「うん、今中学生の女子でも結構話題になってるし、ファイヤーシスターズにも依頼としてきてるし・・・ってか新しい話題に疎いお兄ちゃんが良く知ってたね?誰かから聞いた?」

 

「今回は事実だから黙るけど僕は元々話題には食いつくタイプなんだぜ?まぁ大体あってるから良いか・・・」

 

「で、誰から聞いたの?友達が居ないお兄ちゃん」

 

「僕をさり気なく貶すな!大体は僕は居ないのじゃなくて、作らないだけだ!」

 

「まぁまぁ、誰から聞いたの?」

 

「あ〜まぁお前が聞いても分からないだろうし、特徴だけ、三つ編みで眼鏡で何となく優しく雰囲気の奴、あ、これなら解るか?全国模試一位の奴」

思考する、全国模試・・・あ、そうかあの人か

 

「うぅんと・・・あ、もしかして羽川翼さん?」

 

「・・・まさか、本当に解るとは思わなかったがまぁ良いか・・・って月火ちゃんもう良い時間じゃないか?」

 

「げぇ!もう!お兄ちゃんのせいだ!プラチナムカつく!」

 

「急に怒鳴るなよ!おら、行ってこい月火ちゃん」

 

「行ってきます!」

 

 

剣道の練習はいつも通りの厳しいものだったけれど、もう4年も経つと慣れるもので、以外に楽しくなってしまう自分がいたりもする、なんだか腹立たしいけれども仕方ないと思う

そんな練習を終え帰りの途中、妙に不思議な雰囲気になっている私、なんだか変な奴だと思われるかもしれないけれどなってしまったものはなってしまってたので、それはきっとそうなのだろう、ふと上を向いてみるなんだか暗いようにも感じるが気のせいだと先を進むと一本だけ電気が付いてるものがある普通ではこんなに一片に故障するのは少し不可解だなと

そんな事を思いながら

そんな事を思いながら私はその道を歩いていた

流石にもう8時をまわっているので成るべく早く帰る事を心掛けて、ちょっと走って帰ったりしようとして・・・

 

「うぬ」

その矢先に掛けられた声、なんだか古風な呼びかけに思わず立ち止まってしまった、その矢先私は絶句した

やっぱり私の記憶は間違いなく未来の記憶だという事を決定付けるその人物、

唯一灯りがある街灯の下、その明かりの中にその『彼女』がいた

 

「儂を・・・助けさせてやる」

記憶の中と同じ、やっぱりこんな田舎町には似合わない金髪に冷たい目、なんだか中世のヨーロッパの様なドレス、しかしそれはかなりボロボロでかつてあった様な煌びやかさは消えている

 

「聞こえんのか・・・。儂を助けさせてやると、そう言うておるのじゃ」

そう睨みつける彼女、記憶とやっぱり同じく疲労困憊で四肢は切り落されている、そんな記憶のお陰で驚きはあるにせよ、やっぱり恐怖は其処まで無いのである、だからこそ・・・ただ冷静に

 

「どうやって?四肢がなんでか切り落とされたような跡があるし、幾ら天才の月火ちゃんでも手脚を・・・こう・・バァ〜!と治すことは出来ないけど?」

 

「む・・唯の人間がこんな惨状を其処まで冷静だとなんだか新鮮じゃな・・まぁ簡単じゃな、ぬしの血を寄越して貰えばそれでいい」

 

きた、この要求、私の渾身のボケをスルーされたのは置いておいて・・・どうしようか、私は早く帰りたいし、この人を無視してもいいけどファイヤーシスターズとして、そして私一個人としてこの人は助けたいのである、やっぱり恐怖もあるが・・・この後私はどうなるのか大体は予想が付いているしやって助けたいのは一つ、そんな事を思っていると、彼女は既に私が知っている自己紹介をしてきた

 

「我が名は、キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード・・・鉄血にして熱血にして冷血の吸血鬼じゃ」

 

鋭い二本の牙を見せながら、ボロボロの服で彼女は高飛車に構えて言った

 

「うぬの血を、我が肉として呑み込んでやろう。じゃから・・うぬの血を寄越せ」

 

「吸血鬼・・・って事は不死身じゃないの?だったら再生できるんじゃ?」

 

「血を失いすぎたのじゃ、再生も出来ない、よって・・このままでは死ぬ」

 

「・・・」

 

「取るに足らん人間が、我が血肉となるのじゃ光栄に思えよ、小娘」

 

・・ちょっとムカっとした、記憶の中と全く同じ頼み方といえこの頼み方は少し無いと思う、なので・・

 

「その頼み方なら駄目、それじゃあね」

 

ちょっと悪戯をしてみた、すると・・・

 

「へ・・・?」

 

やはりというのかなんというか、やはりキスショットさんは慌てだした

 

「まぁ、頑張ってね、バイバイまた会えるといいね、ハートアンダーブレードさん」

 

そのまま家に向かって歩き出した

 

「う・・嘘じゃろ?」

 

無視して歩く、私は求めているのはその先の言葉である

 

「助けてくれんのか・・・?

 

無視・・・

 

「い、嫌だよお・・・」

 

無視・・・なんだか泣き声が聞こえた気がするけど、私のSの心が振り返るのを許さないから仕方ないよね?

 

「嫌だ、嫌だ、嫌だよお・・・、死にたくない、死にたくない、死にたくない、死にたくないよお!助けて、助けて、助けて下さい!、お願い、お願いします!、助けてくれたらなんでもしますからぁ!」

 

・・・・きた、立ち止まって私は言う

 

「今・・・なんでもって言ったよね?」

 

「ふぇ?」

 

「もう1度だけ言うよ・・本当になんでもするの?」

 

今更言って後悔する、これでは私は正義では無く悪では無いかと、でも走り出した心は止まらない

 

「う・・うむ、なんでもするぞ!だからお願いします・・・助けて・・」

 

「じゃあさ・・・」

 

この人にあったら言ってみたかった事がひとつだけある

 

「私とお友達になってくれない?」

 

人類史上絶対初めてだと思う・・怪異と友達になれとしかも吸血鬼に友達になろうなんていう人は、そして勿論キスショットさんも・・・

 

「・・・・は?」

 

当然ながら唖然していた

 

「おい・・お主正気か?儂は吸血鬼じゃぞ?その儂に友達になれと・・・ふふふふふははははぁはははは!」

 

「こんな事を言われたのは500年生きたが生まれて初めてじゃぞ・・・」

 

「やっぱり駄目かな?」

 

「嫌・・・儂は存外ぬしを気に入った・・血を吸う事を引き換えなら安いもんじゃ、良いじゃろう友達とやらになってやる」

 

「そ、ありがとキスショットちゃん!じゃ、早速ゴー!」

 

「そんな言われ方も、その態度も儂にとっては本当に新鮮じゃな・・だが、ありがとう・・・」

キスショットちゃんが私の首に噛み付く・・・が

 

「まっず!」

 

そう言いながらキスショットちゃんは私は首から3分の1ほど血を吸って牙を離した

 

「な、なんじゃこれは・・幾らなんでもこれは飲めんぞ・・・」

 

「へ?」

 

「気が変わった、お主のお陰で少しは回復したがこんなに飲めないんじゃ意味がない、もう帰るが良い」

 

「え、え〜と、なんかごめんね?」

 

「気にするでないと言いたいがそうも言ってられん、このままでは本当に儂は死んでしまうぞ・・・死ぬのは嫌じゃ・・・」

 

「・・・」

 

予定外でなんだか可哀想だったので、ちょっとだけ私の記憶を開示してみようと思う、でもこれはもう記憶とは随分変わったし信用出来るものでは無いけれど・・・でも友達が困っているのだ、これぐらいはしよう

 

「キスショットちゃん、これからもう少ししたら人が来ると思う、その人には私の事を絶対に言わないで、此れは絶対だよ」

 

なんだか文脈が可笑しいが即興で出したので仕方ない、勿論はキスショットちゃんは疑いの目を向ける

 

「それは本当か?」

 

「うん、本当、信じてよ友達でしょ?」

 

「会って数分の友達じゃが・・まぁ良い」

 

「信用するぞぬしの事を、理由はわからんが色々と予想外な事をするぬしじゃその言葉も真実なりえるじゃろう」

 

「まぁ、藁にもすがる思いじゃがな・・・小娘、行く前に名を教えろ」

 

「阿良々木月火、何処にでもいる唯の中学1年だよ」

 

「何処がじゃ・・・」

 

「また明日くるね!」

 

「じゃあの、月火・・」

 

 

 

「元気でな・・・」

 

 

随分と都合が良いことが起こりすぎて、なんだか不気味でもあるが起こってしまった事はどういう事をもってしても変えられない事でもある

物語は始まり、書き手によって同じタイトルでも大きく変わってくる

此れは皆様が知ってる物語ではない、これはifであり、違う世界線でもあり、絶対に起こり得ない・・・想像上だけの物語でもある

ってやっぱりおかしくないかな?私?

まぁともかく私は私の物語をこういう形で、やっていく

それが私・・・阿良々木月火なのだから

 

 

 

 




「火憐だぜ!」
「月火だよ!」
「「2人合わせてファイヤーシスターズ!」」
「そういえば兄ちゃんって最近ギスギスしてきたよな〜」
「そうだね〜最近では人間強度なんて似合わない言葉まで使って・・見ていて面白いよね〜うぷぷ」
「笑い方が黒幕!」
「でもな〜兄ちゃんももうちょっと柔らかくなってくれれば良いのにな!」
「無理じゃない?」
「淡白!」
「予告編クイズ!」
「クイズ!」
「私といえば空手ですが!」
「ですが!?」
「私という存在は何でしょう?」
「急に哲学的に!?」
「「次回!こよみヴァンプその2!」」
「答はあたしにもわかんねーぜ!」
「だよね!」


感想、批判待ってます、原作とは随分と違いますがこれからも見てくれたら嬉しいです


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こよみヴァンプその2

今回は暦視点
少し巻きにしています


今日は3月25日、待ちに待った終業式の日、その日の午後妹達の様に特に部活もやっていない僕は、漫然と私立直江津高校の付近をブラブラと歩いていた

歩いている事に特に意味は無く、決して明日が春休みだからという事でもないのである

何故なら春休みだけでは無く、夏休み、ゴールデンウィークなどの纏まった休日は学生にとっては良いものの僕にとっては暇を持て余してしまう期間なのである

特に春休みは宿題が無いので、余計にである

最近では下の方の妹も勉強、勉強とあまりうるさく無くなってしまったので結構暇なのだ

という事で、僕は帰る手段でもある自転車を学校に置場に未だに置きつつ、のんびり散歩?をしていた、暫く歩き、そろそろ自転車を取り家に帰ろうかと思った矢先、同じ学年の有名人でもある羽川翼が僕の正面から歩いて来たのである、羽川翼というのは直江津高校内でもかなりの有名人でもある全国模試で一点しか外していないなんて噂を聞いたことがあるし、第1今時1本の三つ編みに、眼鏡という、いかにもな委員長スタイルは高校内でもかなりの評判を集めている・・・らしい

そんな説明口調な回想を頭の中で流していると、何の前触れも無く一陣の風が吹く

僕にとっての楽園が・・・その姿を見せた

結論から言おう、僕は見てしまった羽川翼の下着をあの白くて純白で何と無く大人の雰囲気を出しつつ、色気は全く感じられないあの下着を

その光景を見られた当の本人はというと・・・

あっけにとられた表情のままで僕を見ていた、というか凝視していた

 

「えっと・・・」

かなり反応に困る・・・こういう時はどうすればいいかとことん分からない

 

「み、見てないよ?」

バレバレの嘘である、ここにきて白々しいもいいとこである

しかし、羽川は一瞬僕から目を離し、そして再び僕を見て

 

「えっへっへ〜」

と。はにかんだのである

おぉう、そこで笑うのか

 

「なんて言うか、さぁ」

 

両足を揃えて、飛び跳ねながら羽川は僕の方へとよってきた

十歩から三歩までにその距離を縮める、ちょっと近すぎるぐらいにまでその距離を近づける

「見られたく無い物を隠すにしてはスカートってどう考えてもセキュリティ低いよね?やっぱりスパッツっていうファイヤーウォールが必要なのかな?」

 

「さ、さぁ?」

僕はウイルスかなにかなのか?

何はともあれ、僕にとっても彼女にとっても幸運なのは2人以外だれもいなかったという事実だけなのである、つまり羽川の下着を見たのは僕だけというそんな不思議な優越感もそこそこに僕は再び言い逃れを開始する

 

「ま、まぁ気にするなよ、僕の視界から影になっててよく見えなかったし」

もちろん嘘

 

「ふ、う、うん?」

 

「はっきり見えたなら、はっきり言ってくれた方が女子としては気が楽なんだけどなぁ〜」

 

「い、いや、そう言ってあげたいのは山々なんだが、しかし事実は変えられないからな」

 

「そうなんだ。偽れないんだ」

 

「あぁ、気を楽にできなくて残念だ、嫌本当に、いっそ僕の方に嘘がつけたらいいと思うよ」

さっきから嘘しかついていない男のセリフである

 

「私のスカートの中身が細部に渡って描写されたように感じるのは錯覚かな?」

 

「錯覚錯覚、超錯覚。さっきまで僕は、情緒豊かな風景を描写していただけだよ」

 

嘘は言っていない、嘘は

 

「じゃ、僕はこれで」

 

そう言った後、軽く手を振りながらこれ以上会話をする気は無いとこれ以上にないほど表現し、僕は前へと動き出す

たがまぁ、明日には僕の評価は地に堕ちていることだろう、メールやら何やらで、僕に下着を見られたとか、そんな事を友達に広げるのだろう、しかし優等生という部分から考えると、それもありそうで、無さそうだが

少し羽川という少女を過大評価しすぎの気もするがだがしかしと、物思いにふけっているうちにどうやら歩くペースが落ちていたようだ

 

「ちょっと待ってよ!」

 

後ろから羽川らしき声が聞こえる

まぁ気のせいだと思いつつ、後ろを振り向くと・・

 

「やっと追いついた・・歩くの早いんだね」

 

いちゃったよ、ついてきちゃったよこの人

 

「・・帰るんじゃないのかよ?」

 

「んん?まぁ最終的は帰るけど、阿良々木くんこそ、何で校舎の方に戻ってるの?」

 

ん?苗字を知られているぞ?特に漏らしてもいないのだが

 

「まぁ、自転車を取りに行こうかと・・」

 

「あっは〜自転車通学なんだ」

 

「家が中途半端な所にあってな、妹・・には歩いて言った方がお兄ちゃんの為だ〜とか言われてるけどな」

 

「って待った待った!・・・なんで僕の苗字を知ってるんだ?」

 

「えー?そりゃ知ってるよ阿良々木くんってば、結構な有名人だし、私の事なんか知らないと思うけどもね」

 

「はぁ?」

 

有名人という自覚が・・・まぁ無いわけでも無かったが、それでも道端の木の枝の様な存在の僕と、それこそ成績一位の羽川とでは断然羽川に軍配が上がるだろう・・よって、クラスの人にさえ、覚えてる人は大分少ないとも言えるのだが・・・

 

「嫌々、お前の方が有名人だろうに、羽川」

 

「うわぉ、私の事知ってたんだ?こんな私の名前を?」

 

結構な驚き方をする、どうやらこれは素でやっているらしい、もしこれが演技だとしたら、羽川に主演女優賞をあげたいぐらいだ

 

「因みに阿良々木くんはこざと偏に可能の可、良識の良を二つ重ねて樹木の木と書いて阿良々木くん、下の名前は年月の暦で暦だよね?」

 

「そんなお前は2年の一学期期末で全教科内、穴埋め問題1問しか間違わなかった羽川翼」

 

「え?ちょっと・・なんでそんな事まで知ってるの?」

更に驚く羽川

それと同時に僕も驚く・・マジで?本当にこれが素?

 

「阿良々木くんって・・・もしかしてだけど私のストーカーだったりする?嫌々まさか流石に被害妄想すぎるかな?」

 

「・・別に」

 

本当に自覚なしの様だが・・僕のような落ちこぼれと、羽川のような天才を比べられても大分困る

少なくとも世の中に出て輝くのは羽川の様な人間なのだ

 

「宇宙人の友達に聞いたんだよ」

 

「え?阿良々木くん、友達いるの?」

 

「まず、宇宙人がいるかどうかを聞けよ!」

ほぼ初対面に酷いツッコミだと思う、しかしと無自覚とは結構心に来たので仕方ないといえば仕方ないのだ、うん

 

「あ・・・」

何かを察した羽川、多分その考えで正解だ

 

「阿良々木くんって一匹狼のイメージがあったから」

 

「何処の格好いい奴だよそれ」

 

やっぱり思った通り、羽川は僕を知ってるが詳しくは知らないようだ

 

「ねぇ?阿良々木くんはさ・・・吸血鬼って信じる?」

急な話題転換、そんなにばつが悪かったのかこっちが本命だったのか

取り敢えず思ったのは何言ってんだこいつである

やはり下着を見られたが恥ずかしかったのか、だがその話題だとまだまだ甘いのだ、そんな話題ではあの黄金の記憶を飛ばす事はできないぜ?

 

「吸血鬼がどうかしたのか?」

まぁそれだとしても僕にも一片の責任がある訳で、少しくらいならいいだろうと羽川の話を聞いてみることにした

 

「今、ちょっとした噂なんだけど、というか近辺の女子の噂なんだけどね、凄く綺麗な女の人で、背筋が凍るくらい、冷たい目をした吸血鬼がいるらしいんだよ、しかもそれが目撃証言ありで」

 

成る程と、相槌を打ってみるが信用した訳でもない、後でファイヤーシスターズ参謀担当とかいっている下の妹にでも聞いてみよう

あいつなんやかんや色んな事知ってるしな

 

「ディテールは随分具体的だが、それだけじゃ吸血鬼とは呼べないと思うけど、唯の外国人だった可能性もゼロじゃないぜ?」

 

「でも、街頭に照らされてる女の人は金髪は眩しいくらいなのに、影がなかったんだって」

 

「吸血鬼だからか?まぁ、僕は余りそう言うのは信用しないタイプだし、今回の噂もなんだが嘘っぽくないか?」

 

「うん、私もそう思うけど、でもそのお陰で女の子が夜に出歩かなくなってるってのは治安的にいい話だよね」

 

「そりゃ、そうだな」

 

「でも、私はね」

若干だが声のトーンが落ちる羽川

 

「吸血鬼がいるなら会ってみたいって思うんだ」

 

「・・・なんで?」

僕の考えは少しばかり間違えていたのかもしれない、単に恥ずかしさを誤魔化すためならこんなに熱がはいった語り方をするか?嫌否だ

大体女の子だけの噂を僕に教えたってのもなんだかおかしな話でもある

 

「ん〜なんていうか、人よりも上の種族・・みたいなのがいたらいいなって.そんな願望があるからかな?」

 

「それだと神様でもいいじゃねぇか?」

 

「別に種族がどうとかじゃないけど」

羽川は言葉を選ぶようにしかしやがて、

 

「でないと、なんだか報われないじゃない?」

といった。

正直な所、話を崩した原因はの僕に有るがそれでもさっきの羽川の言葉はなんだか余り理解が出来なくて

丸で別の話をしているような気がして・・・

 

「おっと、いけないいけない」

僕の思考を中断するかのように急に話し始める羽川

何か慌てた感じでこんな事を言い出した

 

「阿良々木くんって、意外と話しやすい人なんだね、そんな人に友達がいないなんておかしいよね?何で友達作らないの?」

 

何だか、従姉妹とかに言われている気分だ、悪気がないのも分かるし、多分これは正直な感想なんだろう、正直にいうのも何だか恥ずかしいので、僕は、こう答えた

 

 

「友達を作ると、人間強度が下がるから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




「火憐だぜ!」
「月火だよ!」
「「2人合わせてファイヤーシスターズ!」」
「最近じゃ、寒さが続いてるせいか妙に何か熱いものに飛び込みたくなるぜ〜」
「お風呂じゃだめなの?」
「お風呂じゃ私の正義の心は燃え上がらないんだぜ?」
「そうだね、心じゃなくて体が温まるね」
「予告編クイズ!」
「クイズ!」
「お兄ちゃんは基本的に馬鹿ですが!」
「酷!」
「そんなお兄ちゃんの最低点数は何点?」
「これは兄ちゃんの尊厳が・・・」
「「次回!こよみヴァンプその3!」」
「正解は0点!」
「平成ののび太くんは兄ちゃんだった・・・?」



感想、批判お待ちしてます


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こよみヴァンプその3

引き続き、暦視点
かなりとばしています、ごめんなさい
ここは原作読むのを推奨です

誤字修正しました、指摘して下さった方ありがとうございました


目を覚ます、確かあの夢は何日前の事だったか、そうだ羽川に友達にがいない原因を聞かれたからだ、自分で言ったとは言え、人間強度とは中々恥ずかしいものである、だがまぁ人間強度なんてそれこそ僕があの吸血鬼、キスショットに会い助けてしまった時点でそんな物は地に堕ちた

キスショットで思い出したがあいつが言ってた小娘なる存在は未だに聞けていない、僕はそいつに対して文句を言ってやりたいのである、全く・・誰だか知らないが、酷く言うとそいつが全部吸われれば、僕は吸われなくて済んだかもしれないのに、といってもそれは想像でありそいつを吸ってもあの姿だったのかも知れないし、そもそもその小娘がいない存在かもしれない

まぁ、結局の所手掛かりをまったく得られていないのでどうしようもないが

理由としてはキスショットにそれを聞くといつもはぐらかさられている

そう、僕がドラマツルギーを倒し・・・と言ってもかなりギリギリなものだったが、羽川と最初はハプニングも有りながら友達になった今でもだ

 

「なぁ、キスショットそろそろ教えてくれても良いだろ?僕の前に他を吸ったのって誰なんだよ?」

 

「ぬしもしつこいのぅ・・・駄目なものは駄目じゃ」

 

「だから何でだよ?別に理由もないんだろ?」

 

「ない訳ではない、がそれも教えられん、約束じゃからの」

 

この年齢詐欺め、心の中で毒づく

 

「顔が隠せておらんぞ、従僕」

 

「お前も人の心が読めんのかよ・・・僕の周りはどうなってんだ」

 

「さぁな、ぬしの周りなど儂は知る気もなければ、覚えることもないじゃろ?」

 

「まぁ・・そうだな?」

 

「それよりも従僕、ぬしはエピソードについてが知りたいのじゃなかったかの?」

 

「あ、あぁ・・・でどんな奴なんだよ」

 

「奴はヴァンパイアハーフじゃ、吸血鬼としての力は本来の吸血鬼の半分にも満たないものじゃが、代わりに弱点という弱点が全くもって無いのが特徴じゃ、まぁ儂の従僕には弱点の情報なんぞ言っても無駄かの?まぁ、儂の為にキビキビ働けぇ!」

 

「へいへい・・・」

高校3年生の前にして、まさかのブラック企業のような仕事っぷりだが実際家にも帰れず、給料もないとなると相当なブラックである、更に加えて・・・

聞き覚えのある着信を聞く、多分これは下の妹の方のケータイのメールだろう

上は持っていないが下は何とあいつは自分で買ってしまったのである

その僕がいなくなった次の日かそのくらいからメールがかなりの頻度でくるのである、しかも返さなかったら電話で説教なのである、正直な所かなりうっとしいとは思っているがそれはまだ自分がまだ阿良々木暦なんだということなのだろう

僕が吸血鬼になったその日キスショットは名前に意味は無いといっていったがその前に僕は妹から、こんな事を言われたのである

そもそもの原因は僕が羽川の下着を本当に忘れられず、何だか悶々といた気持ちになってしまった為、成人誌(R18)を買いに行こうと玄関で靴を履いていたからなのだが、運悪く下の妹に見つかったのである

だが、寝ぼけていたのかなんなのかは分からないが、急に唐突に僕に抱きつきこう言った

 

「お兄ちゃん・・・お兄ちゃんは何があっても私のお兄ちゃんだよ・・・」

 

正直な話このまぁ歯の浮くのような台詞で、なんやかんや救われている僕がいるのだから何にも言えないのだ

本当、お前はどうしようもない程妹なんだな、月火

良し、次も勝って、さっさと人間に戻るとしよう

 

妹の生活の中には絶対的な程兄という、掛け替えの無いものが必要なのだから

 

 

 




「火憐だぜ!」
「月火だよ〜」
「「2人合わせてファイヤーシスターズ!」」
「摩訶不思議ってあるじゃねえか?」
「唐突だね、まぁ良いけど、うんそうだね、それで?」
「摩訶不思議って、不思議はわかるけどさ摩訶って結局なんだろうな?」
「あ〜そういえば不思議だよね?」
「はっ!もしかして苗字だったりするのか?摩訶 不思議さんみたいなので!?」
「そんな人がいたら、その人がとても可哀想だね・・・」
「予告編クイズ!」
「私と言えば剣道ですが?」
「ですが!」
「剣道を始めたきっかけは何でしょう?」
「以外に普通!?」
「「次回こよみヴァンプその4!」」
「正解は始めを見てね!」
「唐突なステマ!」

感想、批判お待ちしてます


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こよみヴァンプその4

今回は月火視点
今回は偽物語のネタバレ注意



帰ってみて気付く、吸血鬼に血を吸われて果たして私は人間であるのかなと、でも私は人間であって、人間ではない

私は『不死鳥』つまりしでの鳥を宿す・・というよりもしでの鳥そのものなのだが、その本質は、勿論不死ではあるのだが、私はこう考えてみる

しでの鳥は私という人型に流し込まれた蜂蜜のような怪異であると考える、よって私という形状が崩れたり、変質するとしでの鳥はそれを修復しようと働くのだと思う

そして、それは私という型が別の怪異に変わるという事案も例外でない

なぜなら、シュークリームを食べるとクリームが溢れるのと同じで、私という型が壊れ始めるとしでの鳥という存在そのものが壊れ始めているのと同義だとしでの鳥はそう認識している、だから防衛反応としてキスショットちゃんの吸血をあたかもキスショットちゃんが私を気遣ったように、私の血を自分が壊れない限界ギリギリまで吸えるようにしたというのが私の見解であって・・・それは見事にあっていたのである

というのも、私が血を吸われて帰った翌日の朝、深夜寝付けず先ほどの問題に気付いた矢先の出来事

なんというか、やはりというかお兄ちゃんはやはりいなくなっていた

私の記憶ははっきりといえば、別の世界線にお兄ちゃんが通った、歩んできたエピソードの記憶といっていいと思う、事実このように3月25日のまさにその日にお兄ちゃんは吸血鬼の第二の眷属として、これから地獄のような戦いに身をやつすのだろう

私としては、結構微妙な気持ちである

なので深夜私がお兄ちゃんをお兄ちゃんであれるように全力でサポートするのだ!

さっすが私!とまあ大半は私のせいなんで、ちゃんとサポートします・・・はい

そんなこんなで迎えた、そんな朝私は早速日光に手を突っ込んでみた結果は・・

別に何も起こらなかった、嫌起こらないようにしてくれたが正解なのだろう

というわけで、早速自主練の開始である

火憐ちゃんとランニング・・という名の徒競走をし(まあ追いつけないのだが)

火憐ちゃんがお風呂に入っている間、朝食の準備、洗濯、最後に竹刀の素振りを行う

どうやら私はこういった忙しくするというのが好きらしい・・なのでお母さんから注意というか自分に厳しすぎだとお母さんはよく私に言ってくる

お母さんの意見ももっともなのだが、やはり準備というのは前もって行うに限るのだ!うん!

そんなこんなでまだ起きていないであろうお兄ちゃんにメールを送る、果たしてお兄ちゃんが起きるまでに果たしてどれほどメールを貯めれるか・・・

 

「楽しみだなぁ・・ふふっ♪」

 

私の所属している剣道の教室は、正直言ってかなり厳しいと思う

朝からやり始め終わるのは昼過ぎ、時間もまちまちなのである

そんな部活を終え帰ると、私は最近はまり始めた新しい行事に取り組む

お菓子作りである

中でも火憐ちゃんと食べているときはとても楽しい時間をおくれるのだが・・

正直その時間はファイヤーシスターズの依頼書の片づけやこれからの活動についての作戦会議としてその大半を過ごす、因みにお兄ちゃんにもお菓子を作ってみたのが結構好評だった、また作って・・あ、そうだこれ持ってけばいいんじゃない?

良~しキスショットちゃんの為にも頑張るぞ!え?お兄ちゃんにはって?

ついでに作るよついでにね、べ、別にお兄ちゃんの為に作るんじゃないんだからね!!

そんなこんなで、其の日の夜私はまたあの場所に行ってみたのだが・・・

キスショットちゃんはもちろんいなかったが、帰りにある人物と出会った

 

「あ、どうも」

 

「え?あ、あぁどうもこんばんわ」

 

長い三つ編みの眼鏡、そう羽川翼と出会ったのであった

 

「貴女は見たところ中学生?駄目じゃない、こんな夜に出歩いちゃ・・めっ!」

 

「あ、はい・・ごめんなさい、ってそれは貴女もなんじゃないんですか?」

 

「私は高校生だからいいの、それより貴女名前は?」

 

「あ、はい阿良々木月火です」

 

「阿良々木ってことは、阿良々木暦くんの妹さん?」

 

「まあ・・はいそうですね」

 

私は貴女を知っているのだがそれは記憶の中での話であり少なくとも私は羽川さんとは初対面なので、そちらの名前も聞いてみる

 

「えっと・・貴女の名前は?」

 

「ん?私?私は羽川翼。ごくごく単純でどこにでもいる・・・」

 

正直な話それはありえないし、そうであったら日本の問題はすぐ終わるだろうが・・・反れども彼女はこういった

 

「唯の高校2年生だよ?」

 

 




「火憐だった人だぜ!」
「月火だった人だったひとだよ~」
「「二人合わせてファイヤーシスターズ!!」」
「そういえばさあ、最近私は色々な事に手を出してるけど、貴女はなにかしたい事ってあったりする?」
「あ~特にねえな・・あたしは今を楽しみながら生きてるし・・そういうのはあたしには似合わねえでしょ?」
「確かに!」
「ちょっとくらい否定しろよ!!泣くぞ!」
「ここでクイズ!」
「クイズ!」
「今回は真面目だぜ~」
「ごくり・・」
「私たちにとってのお兄ちゃんはどんな存在でしょう?」
「全然真面目じゃない!?」
「「次回こよみヴァンプその5!」」
「正解はあたしも知らね!」
「投げやり!」

感想、批判お待ちしています
特に今回は独自解釈が多かったので・・・まあこれからも見てくれたら嬉しいです


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こよみヴァンプその5

引き続き月火視点
かなり巻いてます

3/18誤字修正しました、大変申し訳ないです


普通・・普通の定義とは個人によってその範囲が決まる、例えば私でいう普通は今はもう転校してしまったセンちゃん、昔、ほんの僅か、されども私を化物と自覚する為には充分な出来事と出会いをくれた育ちゃん、そして今は会っていないし、これから会う事もないだろうがお兄ちゃんの彼女さんの宿敵とも言える貝木泥舟などだ、逆に普通ではない人は私の姉である阿良々木火憐ちゃん、これから会い、そして私の人形役として暮らす事になる斧乃木余接ちゃん

何でも知ってるお姉さん、臥煙さん、そして・・・今私と話している羽川さんなどだろう

火憐ちゃんは身体能力、斧乃木ちゃんは元々怪異だし、臥煙さんはその策略性

羽川さんは・・・その精神性だと私は思う

勿論かく言う私も怪異であり、記憶に関しては充分普通ではないのだが

羽川さんは本当に・・別格だ、何てったって2つの怪異をこれから身に宿す様な強靭的すぎにも程がある精神力があるのだから、まぁその精神が無ければ全ての国の国境を無くすなんて思いつかないのだろうが

そんなこんなで羽川さんと話したのは本当に普通な事、今話題の吸血鬼騒動とお兄ちゃんの事だけ、お兄ちゃんの事については私は全面的に謝ったが・・・って!何で私が謝らなきゃいけないの⁉︎お兄ちゃんが言ってよ!

 

 

まぁ、何はともあれそんな話をしたのがつい5日前の事、今頃お兄ちゃんはキスショットちゃんの四肢を取り戻すために戦っているのだろうか?嫌、まだだったはずだ、もう私が色々やらかしている時点でそれすらも定かではないが、私は果たしてお兄ちゃんたちの戦いに参加してもいいのだろうか?・・駄目だと思う、いくらなんでも、これは無謀すぎる、いくら不死身だといってもまだお兄ちゃんにバレるわけにはいかない、それを考慮しても私はお兄ちゃんの足手まといにしかならない

かといって参加しないという選択をしてしまったら私は私を許せなくなる・・・どうしたらいいんだろう・・・ってあ、そうか!こうすればいいのか!

 

 

 

というわけで、私は羽川さんと時間の許す限り一緒にいることにした

理由としては、ギロチンカッターから羽川さんを守る事、その一点に尽きる・・まあメアドを交換した上に私自身もお兄ちゃんのことが知りたかったので羽川さんとのコンタクトはなんやかんや私にとってもかなりいい時間になっているので何とも言えなくなる、まあお兄ちゃんの情報はそう貰えないのだが・・

 

今は4月5日、昨日はお兄ちゃんがエピソードと戦って、今日はギロチンカッターと戦う日

今日も今日とて私は今にもお兄ちゃんを見つけに行きそうな火憐ちゃんを抑え、羽川さんとまた会う為町中を歩いていた、何気に私と羽川さんのエンカウント率は高い、ひょっとしたときに姿を見かけ会話することはざらにある

そう・・・今日も・・信号の前に羽・・川・・さんが?・・

どうして!?どうして履いてないの羽川さん!?あ!そっかお兄ちゃんにあげたんだっけ!?ああもう!

他の人いなくてよかったぁ!!

そんな事を思いながら、唖然としている私を羽川さんが気づかないはずもなく・・・がっつりと眼があってしまったのである

 

「っ!?」

必死にスカートを抑える羽川さん、でももう遅いです

 

「ええっとね・・・違うの月火ちゃん・・こ・・・これはね?」

 

「わかってますよ、大丈夫です・・後でお兄ちゃんシメトキマスカラ・・・」

 

「あははは・・・」

 

嫌本当に救いがなさすぎよ!私のお兄ちゃん!まったくもう!まったくもうだよ!まったく!

ま、それがお兄ちゃんらしいといえばらしいのだが・・・

取りあえず羽川さんは見つけたし今日も・・・今の私と羽川さんの位置は丁度横一直線方向も一緒・・・そして今聞こえてる足音・・ま・さ・・・か?

私が振り向いた先そこには、黒い修道服に身を包んだ人がはっきりとこちらに向いて歩いてきている

その人は振り返る私を見てこう言った

 

「ほう・・なるべく気配は消していたのですがねえ・・・貴女何か武道をおやりで?」

 

「・・・」

 

「無視は悲しいですが・・・まあいいでしょう・・お嬢さん、貴女の隣の人を私に渡してくれませんかねえ?」

 

「どうして?」

 

「そうですねぇ・・私の目的のためにとでも言いましょうか?」

 

「そんな怪しい人には渡せない・・羽川さん下がってて」

 

羽川さんを後ろに下げる、どうやらこの状況がわからないらしいが仕方のないことだと思う、取りあえず従ってくれたみたいだ・・どうする今は竹刀なんてない・・でもどうにかするしか・・!

 

「・・・まあそうなりますよね、主は無益な殺生は好みません・・ですので・・」

 

「貴女を気絶でもさせてゆっくり連れ去るとしましょう!」

 

そういうとギロチンカッターは私に向ってきた、やっぱり早い!でもこれなら・・

腹に来たボディブローをギリギリ受け流して・・体勢を立て直す!

 

「おや?今ので終わりかと思ったのですが・・・」

でしょうね!?今ので大分手ジンジンしてるもん!あ~痛ったい・・・

 

「仕方ありません、少しだけ本気を出しましょうかね・・・」

 

え?あれで本気じゃない?不味い・・・あれでギリギリだったのにこれ以上は・・・!

 

「行きますよ・・どうか死なぬよう」

 

え?嘘?見え・・・

 

「ふう・・まあ唯の一般人ではこんなものでしょう」

 

「う・・うぅ」

痛い・・・痛い・・こんなのあの時以来だよ・・・御免なさい羽川さん・・羽川さんの事守れなかった・・・

御免なさい・・・お・・に・・ちゃ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 




「火憐だぜ・・一人だと寂しいぜ・・・」
「最近じゃ兄ちゃんどころか、月火ちゃんまでなんか色々してんだよなぁ・・」
「ま!あの2人なら大丈夫か!」
「そういえば、携帯ってさあ・・なんか不便じゃね?」
「操作難しいし、覚えにくいし・・」
「そこであたしは考えたのだ!」
「携帯が無ければ、大声で話し合えばいい!なんてな!」

「次回!こよみヴァンプその6!」
「名付けて大会話!」


戦闘シーンをやってみましたが中々にキツイ・・というかあれは戦闘じゃないね・・感想、批判、今回はアドバイス等もありましたら宜しくお願いします・・


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こよみヴァンプその6

月火視点最終回
後二話ほどでこよみヴァンプは終わりの予定です、ごゆるりとお付き合いを


後日談、というか今回のオチ

気絶したのち私は家の私の私室で寝ていた・・・なんでさ?

いやいやいや!あれ・・・?私は今までギロチンカッターと戦っていた筈ではなかったっけ?羽川さんは!?っていないか・・・嫌居たらいたでそれは更に意味が不明である

さて・・少しとはいえ気持ちは落ち着いた・・今は何日の何時なのだろうか?

あの後何があったのか?お兄ちゃんや羽川さんはどうなったのか?

今私が考える事はこの2つ・・だけど私が幾ら天才といっても意識が無いことを知るのは、それでこそあの平行世界を見れる黄金王何某ぐらいでは無いのだろうか?といっても未来を知っている私にとってはあまり変わらない気もするけど・・・ってそんなことを考えている場合じゃない!時間は!?

外は暗い・・時間は・・6時半、日にちは4月6日ということが携帯が示している、長かった春休みはもう残り2日となっている・・・へ?

うわあ・・・どどどうしよう!朝食の準備は!?剣道の稽古は!?あ~駄目だこれ

そんなこんな丸1日ほど寝ていた私は当然というかなんというか火憐ちゃんに死ぬほど心配され私は再び意識を暗転させてしまうのだった

 

 

日にちは変わり4月7日朝日は差し今日も緩やかな日が始まる、そんな矢先に私の兄は久しぶりに我が家へ帰ってきたのである

私とあった途端に何か私を変な物を見るように見てきたので取りあえず〆た

その途中何か変な事を聞かれた気がするがあまり覚えていない・・がお兄ちゃんが羽川さんのぱ・・・嫌下着を持っていたことについてはやはり・・ていうか信じたくは無かったけど・・・あー!ほっんとうに!!このお兄ちゃんは!!まったくもう!まったくもうだよ!まったくもう!!

しかし、私はこれからどうしたら良いのかな?

これからも私やお兄ちゃんには色々な困難があるのだが・・・大抵は私が原因な気もするけどきっと気のせいだよね!だって私だもん!

ともかく、今の私ではお兄ちゃんの足手まといになること確かなので・・・

其の日から私は特訓に特訓を重ねた、どれぐらいだというと界王拳3倍ぐらいには

その努力が実ったのかどうなのかは解らないけれど、私はようやく師範を倒せる域・・つまりは剣道で今の限界7段まで上り詰めたのである、しかし・・問題はその道場を卒業という名なの破門にされたんだけども・・え?何それ御都合主義乙?し・・・し~らない!

私悪くないもん!ま、まあこれで私の自由が少し増えた訳なのだがいかんせんずっと自由な環境を自分から封じていたので、なんだか何とも言えない気持ちになる

そんなこんなで私はこの20日をまるでR‐1のように過ぎ去っていったけれど・・寧ろ

これからがレースの始まり、予定と違う、お兄ちゃん一人のレースではなく、二人で・・

この地獄を乗り越えていこう、ね?お兄ちゃん・・だからお願い

 

 

 

 

そんな目で私を見ないで

 

 

 

 

 

 




「月火だよ~」
「勘違いって誰にでもあるでしょ?でもね・・・」
「それが、誰の迷惑にならないって事はないんだよ?」
「誰かが間違えることによって誰か破滅する・・極端論だけど・・そんな事もあるかもしれないと思ってみよう!」
「そうすれば・・今とは違った世界が見れるかもよ?」
「次回、こよみヴァンプその7」
「私の出番はここでおしまい・・ふふ♪」
「では皆様、また会う日まで私の冒険譚にお付き合いくださいね!」


感想、批判お待ちしております


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こよみヴァンプその7

久しぶりです、嫌本当に・・・
最後に暦に締めて貰いましょう!


羽川から聞いた初めてまともな連絡は僕の下の妹、月火が攫われた事だった

何故、月火が羽川の連絡を知っていて連絡先を交換しているか、そもそもいつからうちのアホ妹は羽川と友達になっていたのだろうか?困惑や、先に連絡先を交換された事による怒り、そもそもそれが出来る月火のコミュ力を羨ましく思いつつ、忍野からも改めて説明をしてくれた、どうやら忍野もこの事に関しては予想外だったらしく、助けに行くのには手伝ってくれるそうだ、どう手伝ってくれるのかはスルーされたが・・・まぁ忍野の事だ何かあるのだろう

というか月火と聞いた瞬間にキスショットが凄い顔していたのは何故なのだろうか?まるで会えないと思っていた旧友に会えたような、久しぶりに会う中学の友人・・僕はもう覚えてすらいないが・・・嫌そもそもいなかったか?嫌々そんなはずは無い・・そう、信じたい

 

しかし、そんな事は助けに行った現場に行った瞬間にそんな考えや感情は飛んで行ったのである

 

僕が現場で見たものは・・白の着物を紅に染めながら、ギロチンカッターを形状が分からない程・・嫌そもそもあれは本当にギロチンカッターなのか?あれは本当にうちの頭は良いが凄い馬鹿で、でも何処か憎めない・・あの月火なのか?目を疑った、目の前の惨状を信じたくなかった、そしてそれをやっている犯人が自分と同じ様に真っ赤な目をした妹とは・・信じたく無かった・・

 

「あ、兄ぃ〜ちゃん?遅かったね〜」

 

「お前は・・・誰だ!?何で月火とおんなじ格好をしている!?答えろ!」

 

「嫌だなぁ〜私だよ?某視聴者調べで彼女にしたいランキング1位に輝いてる月火ちゃんですよ〜♪」

 

「そんなわけ無いだろ!?僕の妹はな・・ちょっと馬鹿で何故か高校3年の僕よりも頭が良くって!僕の・・・大事な妹だ!お前の筈が無い!」

 

「ん〜そうかな?じゃア私ハ誰ナンデショウネ?アハハハハハ!」

 

そう言うと月火は、嫌月火の何かはまるで吸血鬼の様にエピソードの時に僕がした跳躍の様に、真っ暗な夜空をまるで一つの流れ星の様に飛んで行った、その後に忍野が来たが、話してくれた内容も僕の予想外の事だった

 

「阿良々木くん、正直に言おうこれは笑っている場合で話は無いのだからね、あの子は間違いなく君の妹である阿良々木月火で間違いはない」

 

「そんな筈が・・・」

 

「無いとは言わせないよ、君だって確信していただろう?あれは自分の妹以外の何物でも無いと、簡潔に言えば今の君の妹の状態は本当に危険だ、何故って、どうして焦っているのかな・・・あぁはっはー阿良々木くんは元気良いよね何かいいことでもあるかのかい?当然だろう?彼女は今・・・」

 

「3つの魂及び怪異に取り憑かれているのだから」

 

その後の話はあまり覚えていない・・・この後、キスショットがギロチンカッターを(グチャグチャの死体だったけど・・)食べていたり、羽川の胸や胸などに意識が向いているのには仕方ないことなんだ、何故って・・・男の楽園を見たからさ、キスショットの心臓を返した後、僕はキスショットを殺すため、依頼を果たす為にキスショットと闘ったが・・あれは勝ったとは言えない

と言うかこっちは能力全開で相手は殆どが使えない状態だったから・・・取り敢えずは勝った、結果は誰も救われず、誰も幸せになれない最悪の結末だったが

 

後日談と言うか今回のオチ

忍野に改めて聞いてみても、何も答えない、月火自身その事を忘れているらしい?キスショットは学習塾跡で生活しているが・・・あの時から彼女とは1度も会えていない、それもそうだろう、アニメやゲームの様に闘った敵がいきなりフレンドリーになるはずもない、だが僕はそれ程の選択をしてしまった、もう後戻りも出来はしない・・・これは誰も思う最悪のバットエンドなのだから

取り敢えず、今現在僕の中で危険度が高い妹は要注意をしておこう・・・本当にこいつは何をするか分からないから・・・

 

 




こよみヴァンプはこれでおしまい・・・
嫌本当にすみません、忙しいのが1つ、展開を考えてたのが1つ、他のにハマってたのが1つです・・・
更新ペースも少しづつ上げていくのでもし良かったらまたみてください!
感想、批判、アドバイス等お待ちしています


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つばさファミリーその1

どうも、恐らくこれを見ている人はいないでしょう
大変申し訳ない、遅れた事に関しては反省しかありません
これからも大分遅くなりますが、もしよろしければどうかお付き合い頂きたいです

さて、では猫の気まぐれな物語をご覧下さい
サイドは月火から


あの事件があってから、私達は学年を上がり私は中2に我等がお兄ちゃんは何やかんやで高校最後の生活を歩み始めた

1つ問題があるとするなら・・あの事件以降私とお兄ちゃんとの距離は少し遠のいたと思う、理由は不明、別段何かおかしな事が・・あったとも言えないけど、どうも私を警戒しているようなそんな気がしてならない

まぁ、別にあのお兄ちゃんの事だし直ぐに元に戻るだろう、そんなお兄ちゃんの事なんて放っておいて、この中学で付き合いたい女子ナンバーワンの可憐な月火ちゃんが気になるのは羽川さんの事、あれからはそんなに会う事も無かったが大丈夫なのかなと思う『知識』によれば、この後羽川さんは猫になる

比喩表現では無く、外面的に内面的に彼女は猫になる、その身の重さにたいきれなくなって、羽川翼という名の少女の外面はそれこそ猫が舐める前のようにひび割れそして・・・瓦解するのだろうか

別段、私は羽川さんとお兄ちゃんが付き合うのはまぁ・・良いかなとは思っているがお兄ちゃん然り、羽川さん然り彼らは明らかに異常だ

己の身を無視し、困ってる人がいればそれが怪異であれ人であれ助ける一種の献身でもあるような行動をとるお兄ちゃん

己を押し殺し、完璧で覆われていたが故に、瓦解したそれを自身で理解してしまった故に和製ジャンヌ・ダルク・・つまり献身の聖女とまで言われるまでの行動を起こしていた羽川さん

2人は違うようで明らかに似ている、1つの尻尾が2つに分かれているかのように彼らは異常だ

私はそれが心配でならない、私も何処か異常である事を自覚してあるが、あの2人は一線を越している

仮にこの2人が付き合い、寄り添っていけば・・これは私の一方的な考えであるが恐らくほんの僅かの時間だけになると思う、お兄ちゃんはひたぎさんの様な道標となる人がいて初めて人間になると私は思っている

 

だから私は否定する、お兄ちゃんが抱いた好意を性欲と勘違いさせる

友人が抱いた初恋を・・私の手で

 

さて!それじゃあお兄ちゃんのベットの下にあったアレな本のヒロインの起こし方で起こしてあげますか!いや〜私たら本当に献身的だよね!

 

 

「ほら、起きなさい暦・・起きないと・・その頬に口付けするわよ?」

 

「それとも・・ここであの後の続きでも・・する?」

 

えーと確か・・この後に口を耳に近づいて・・

 

「ねぇ・・暦?」

 

 

「うわぁ!ってなんだEカップのお姉さんじゃなくて推定Bの妹じゃねぇかって、なぜ僕の禁書の内容を知っている!」

 

「いや、普通にベットにあったしそれよりもお兄ちゃん?Bとはいかな事かな?かな?」

 

「事実だろ、で何しに来たんだ月火」

 

「嫌?別に火憐ちゃんと私が頑張って起こしたのにまた寝始めた不届きなお兄ちゃんを二度手間だけど、本当に苦渋の選択だったけど起こしにきたんだよ」

 

「それはどうも、ってあれ火憐は?」

 

「はい?」

 

「嫌だから、あの僕より身長が高いデーハーのジャージ女は何処だって聞いてんの」

 

「火憐ちゃんはジョギング、ゴールデンウィークの始まりだとか何とかいって走っていったよ、どうやら火憐ちゃんってばゴールデンウィークと五輪をごっちゃにしてるみたいでさ」

 

「一文字しかあってないものをまぁ間違えられるよ、あいつこそ真の馬鹿だと思うよあの妹は」

「それに関しては否定できないね」

 

「というか話は変わるんだが」

 

「急だね、罰として次のお兄ちゃんの話がつまらないものだったらそのハベルをヤンデレか禁書か悩んでいた時に持ってきたバールで・・・こう!」

 

「怖ぇよ!僕とお前の話にはそんな命の危機があんのかよ!」

 

「まぁまぁ、冗談は置いておいて何?」

 

「割と冗談に聞こえなかったんだが・・まぁ良い、月火お前ってさ恋愛相談ってやってるんだよな?」

 

「うん、正確には『月火の部屋』なんだけどもね、現在52組のリア充を生成する事に成功してるよ」

 

「多方面から怒られそうな名前だな!後リア充言うな!そして多いな!あぁ!突っ込みどころが多すぎる!」

 

「それで、お兄ちゃんはこのリア充生成少女こと月火ちゃんにどんな相談をするのかな?」

 

「あ〜まぁ実際には恋の話・・っていうか恋の様な何かの話なんだが」

 

「・・ふーん?へぇー?お兄ちゃんが?あの、「友達は作らない人間強度が下がるから」とか中2の私のびっくりな発言をしたお兄ちゃんが・・?」

 

「うるさいな・・それでだ僕のが気になっている女子を仮にHさんとしよう」

 

「ふんふん、それで」

 

「そのHさんの胸部を見てるとだな?」

 

「ふんふん・・・え?」

 

「なんかこう、胸が締め付けられるっていうか・・苦しいっていうか?」

 

「・・・」

 

「なぁ月火、これって恋なのかな?」

 

「違う、違うよお兄ちゃんそれは恋じゃないよ!絶対的に私の胸を掛けても良いぐらいに違うよ!」

 

「じゃなんだっていうんだよ」

 

「性欲」

 

「性欲」

 

「うん、お兄ちゃんの気持ちは正直その子の胸を揉みしだきたいっていう欲望の表れでしかないよ」

 

「そうか・・・」

 

なんか・・・色々と考えてた私が馬鹿の様だ・・なんだこの変態お兄ちゃん・・って!どさくさに紛れて私の胸を揉むとするな!全くもうだよ!全く!

 




「火憐だぜ!」
「月火だよ!」
「「2人合わせてファイヤーシスターズ!」」
「いやー皆こんなに遅れてしまって申し訳ないんだぜ!」
「それもこれも全部作者のせいだからね、本当に屑だね」
「全くだぜ!」
「全くだよ!」
「さて、話は変わるけども・・最近日が落ちるのも随分早くなったじゃん?」
「そうだね」
「つまりそれは・・」
「それは?」
「冬になれば人類の体感速度も上がるって事にならないかな!」
「残念ながらそれは個人差があるからなんとも言えないけど、無いと思うよ」
「そっかー!それは残念だぜ!」

「「次回!つばさファミリーその2!」」

「これからも遅れるかもだけど宜しくな!」
「これからも月火ちゃんの応援宜しく!」


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つばさファミリーその2

少し時間が出来たので、暦視点です
年末はちょくちょく出来ると思います
これからも亀ではありますが、ちょくちょく見てもらえると作者が怪異化します


ふと最近考える、『羽川翼は異常である』と僕があの時気付いていればと

今更、何を言ってももう遅いかも知れないが、それでも誰かを見返りなしに助

けたかった当時の阿良々木暦を考えると僕にとって羽川翼は最大の後悔の象徴とも言えるだろう

さて、前置きこれぐらいにそろそろ僕の後悔の物語をここに語ろうと思う、猫を踏んだら二叉になって仕返しに来た物語、その序章を

 

誰もが傷を負い自分の馬鹿()を疑い、その疑念も記憶の彼方に溶けていそうになってきたゴールデンウィーク、僕はというとその前日を理由に己の惰性を発散していた

別段何か特別な理由も無く、唯羽川を新学期で見た時に年柄も無く高鳴ってしまったのが原因である、敢えて言い訳を言うなら新学期の羽川と体育倉庫で見たあの豊満な肢体を晒してくれた羽川を重ねて見てしまった事つまりこれは羽川の性と言っても過言では無い気がする、とどのつまり僕が全ての元凶では無い・・・嫌よそうこんな事を考えていては何故からいつのまにか羽川と繋がりを持っていた妹に殺されかねない・・妹・・あの月火は実際なんだったのか、吸血鬼になっていたのか、はたまた自分の親しいものに変化する怪異に出会っていたのか想像が頭をよぎり消えていく、まぁどんな事があろうとアレは僕の妹で僕はアレの兄だ、それさえ分かっていれば別に心配する必要は無いと自分を落ちつかせた

 

 

そしてその翌日、ゴールデンウィーク初日2人の妹達に起こされそれでもまだ眠くベットの上で怠惰を極めようと眠りについて数分、声が聞こえた

 

「ほら・・起きなさい暦・・起きないと・・その頬に口付けするわよ?」

 

それはいかにも胸部が豊満そうな女性の声だった、強いて言うなら大食いな空母のような・・

 

「それとも・・あの時の続きでも・・する?」

 

待てよ、今の台詞は僕が昨日読んでいた禁書の冒頭と一致している・・そこから到達する答えは・・

 

「ねえ・・暦?」

 

 

 

案の定妹だった、というか禁書をそのままにしていた自分を今は心底恨んでいる、というか僕のような一匹狼に春が来るはずもない盛大な勘違いである

後、井◯さん似の声だからといって、加◯さんの声を出すのは反則だと思う

 

 

あの後は僕の輝かしい恋なのか性欲なのかわからないナニカを爆砕され、前話へ至る

 

「そーいえばお兄ちゃん以前は見るも絶えないニートボディーの身体だったけど、いつからそんなになったの?」

 

「ニート言うな、僕はまだ学生だ後そんなのってなんだ?」

 

「セミ腹」

 

「あー実はさ、今腹筋に凝っててな」

 

「ふんふん、それで?」

 

「ほら、『思い立ったが吉日』が僕の心情じゃん?」

 

「それは私がお兄ちゃんと出会った13年の中で初めて聞いたけど・・というかお兄ちゃんの場合『思い立ったが吉日』じゃなくて『思い立ったがまた明日』じゃん」

 

ぐうの音も出ない

 

「それでな、ビリーズブートキャンプを腹筋プログラムだけやってる」

 

「何故そんな偏った肉体改造を・・ちゃんとバランス良く改造した方が未来の為だと月火ちゃんは思うのだけど」

 

本当の事を言わない為の嘘を、心配された挙句駄目出しまでされる兄がここにいた、というか僕である

 

「まぁ、お兄ちゃんがいいなら私もとやかくは言わないけど・・・」

 

「まあ、実の所腹がよじれる程の面白ギャグを思いついてしまったのでお前達にそれを披露する為の下準備の訳なんだがな」

 

「へぇ、自分でそんな事を言うのはアレだけど楽しみに待ってるよ、うーむそうなると月火ちゃんもビリーズブートキャンプとかコアリズムとかした方が良いのか・・・」

 

「嫌、お前にそれは要らないだろ」

 

そう、こいつ月火は剣道もやってた(現在は段を取り、自身の先生を倒してしまったので卒業という形と相成ったのだが)のもあって兄である僕がいうのもあれなのだが、かなりいい体型をしているそれこそ女の敵であるぐらいには

 

「そう?」

 

「そう」

 

「でもやるとするならおすすめはモテレッチかな」

 

「モテレッチ!?」

 

どうにか話はそれで納得してくれたらしく「うーん、わかったよ」と頷いてくれた、正直羽川に会う前までは僕の知る限りの人でもトップクラスの頭脳のこいつでも、兄の行動の全部を詮索する術は無いようだ、まぁそういう奴だから何も言わずに相談も引き受けるいい奴でもあるのだが

 

「まぁ、なんにせよありがとな月火ちゃん」

 

「私は何もしてないよ、結局の所結論を決めるのはお兄ちゃんだし・・っとじゃそろそろ私もお兄ちゃんのベットを洗濯しますかね!」

 

と、いつものように扉の向こうに置いていた籠の中に僕の布団を突っ込んでいく、そんな妹を背後に最後に僕は尋ねた

 

「なぁ、月火ちゃん」

 

「なぁに?」

 

「今回は、僕の勘違いだったっていう結論が出た訳だけど、僕みたいな人間でも、いつか誰かと恋に落ちるなんて事があると思うか?」

 

そんな言葉を聞いて、何を思ったのかどんな表情だったのかは定かでは無いけどどこか嬉しいそうな声色で

 

「うん、きっとできるよお兄ちゃんならね」

 

と言ってみせた

 

 

玄関先へ降りるともう1人の妹の姿を見つけた・・見つけたのだが・・どうにもそいつは雨でも浴びたのかと思うぐらい全身が濡れていた、おかしいなさっきまで吸血鬼には嫌になる程の晴天だったはずなのだが・・

 

「お、漸くお目覚めかい兄ちゃん、嫌〜月火ちゃんに1人残して兄ちゃんを起こすってえ大役を押し付けちゃったからなぁ、ちょっと心配だったけどなんだうまくやってみてーだな」

 

まぁ、僕の白い事情がバレるという大きなダメージを負ったわけだがな、まぁ揺らされて起きるよりはマシか

 

「で、火憐ちゃんなんでそんなに濡れてんだ?傘とか持ってなかったのか?」

 

「んにゃ?」

 

火憐が怪訝そうに目を細める

 

「嫌別に雨とか降ってねーし、必要無かったと思うけど?」

 

「じゃあお前なんでそんなにずぶ濡れなんだ?」

 

「あー、兄ちゃん勘違いしてると思うけどこれ汗だぜ?」

 

ほらっ

 

と、火憐は僕に抱きついてきた、火憐の言葉を信じるならばつまりそれは・・

 

「気持ち悪っ!不快感がはんぱねえ!そして汗臭っ!」

 

そう、汗が発する効果をモロに受けることに他ならない

 

「おいおい兄ちゃん、自分の妹にそんな事を言うもんじゃ無いぜ?ほらほら〜」

 

「言われたくなかったら離れろよ!というか気付いて無いかもだけど火憐ちゃん!今お前は胸で僕の顔面を挟み込んでるんだぞ!」

 

「え?本当?やだぁもー恥ーずーかーしーいーっ!」

 

指摘されて漸く気付いたのか、あっさりと僕から離れ自分から近づいてなにも関わらず恥じらいの表情を見せる火憐

僕の命は助かったが、恥ずかしいぐらいなら初めからやるなと思わざるを得なかった

しかし、火憐の恥じらいの基準が良く分からない

 

「それが全部汗なんだよな・・うん、確かに汗だ」

 

僕の体に着いた水分を掬い取って舌で検分するに、本当に、正真正銘の汗である

 

「うわっ、妹の汗を舐めるなよ・・キモい兄だな」

 

「濡れ女みたいな姿のお前には言われたく無い」

 

「つーか、ジョギングでそんなに汗かくってどんだけ走ったんだ?」

 

「んーペース配分わかんなかったから適当に全速だったんだけどな」

 

なるほどね

しかし、明らかに火憐の体重量を超えた汗の量なんだが?

 

「以外と長かったな42・195キロ」

 

「お前フルマラソンを走ったのか!?」

 

「だってほら、今日ゴールデンウィークの開始祝いのジョギングでイメージは聖火ランナーだったから・・!」

 

「聖火ランナーはそんなに走んねえよ!」

 

「え、じゃあ聖火ランナーってどれくらい走ってるんだ?」

 

「当てたら何でも一つ奢ってやる」

 

「え!?マジで!月火ちゃーん!聖火ランナーってどれぐらい走んの?」

 

「おい!月火ちゃんを使うのは反則だぞ!」

 

ヒントも何もなしに正解を聞くようなものである、月火を使わないっていうルールを追加しておけば良かった

そして僕の布団を持った月火が降りてくる

 

「んー、オリンピックって距離がバラバラだから何と言えないけど・・2004年のアテネの時は約6・9キロ、北京の時は数がいっぱいいたから数百メートルぐらいしか無かった筈だよ?」

 

「さっすが月火ちゃん!って事兄ちゃん!なんかよろしくな!」

 

「あーはいはい分かったよ」

 

「ってか月火ちゃん、あたしが用意してくれって言っといたゴールテープが無いんだけど?」

 

「それならお風呂の浴槽に貼っておいたよ、後飲み物もお風呂に入るまでがゴールだからね」

 

成る程、それなら面倒くさいと理由もつけられない何せそこがゴールなのだから、阿良々木火憐にとってジョギングの終着駅なのだから

 

「さんきゅー月火ちゃん!じゃ行ってくる!」

 

「はいはい行ってらっしゃい」

 

そういうと火憐は服を脱ぎながら爆走していった、それを拾いながら月火が後をついて行く

そして僕は目的のサイクリングをする為に自転車の方へと向かった

 

「あ、お兄ちゃん今日の夕飯何がいい?」

という質問に僕は

 

「シチューを頼む」

 

と言っておいた

 

 

そんなこんなで予め小遣いを貰って置いた僕は目的の禁書を買いに向かった

え?さっきと目的が違うって?さっきの表向きなんだよ察しろ

とまぁそんなどうしようもない目的に僕は一種の自己陶酔を覚えペダルを一生懸命に回していたけどーーそんな道中、先程恋愛相談で話題になった少女を見つけた

 

もとい

 

羽川翼を見つけた

HANEKAWAさん

 

「・・っ」

特に理由もなく、しかし僕は本能に従って急ブレーキをかけタイヤを擦り切れせながら停止した

 

「うぉっ・・ふぅぅぅう」

なんてタイミングで出くわすのだろう、先程羽川に対する感情が恋では無くおおよそ友人に向けるものではない性欲と判明した直後に、散歩中であろう彼女を目にしてしまうとは、妙な偶然もあったものである

 

しかし・・羽川は一体何処へ向かっているのか?

図書館・・はゴールデンウィークなので閉まっている

という事は・・まさか参考書の為に書店に向かうのでは無いだろうか

それは不味い、もし偶然にもばったり会ってしまったらそれこそ一巻の終わり阿良々木暦の物語が終了のお知らせを迎えてしまう

だとしたら最悪だぞ、人間強度云々よりこれからの人生経路が致命的になる

嫌、羽川の事を疑うわけではないが、好感度は確実に下がるそれだけは阻止したい・・だが・・っ

 

「って・・・ああ、大丈夫か」

 

どうやら羽川は書店とは逆方向に向かって歩いて行くのが分かった、ならば安心と僕は書店に向かってチャリを漕いだ、結果的に羽川の背を追う形にはなったが、また声をかけて会話をしようとも思ったが、妹との問答を思い出し踏み止まる

今はまだその時では無いと

その時はきっと、ゴールデンウィーク後で僕は人間的に成長し、学校で羽川にこういうのだ「成長した僕にーー間違っても惚れるなよ?」と

キザにかっこよくいう為にここは羽川と話したいという気持ちを抑え、新たにペダルを踏もうとした時ーーー見てしまった

吸血鬼の視力のせいでは無く、もっと分かりやすい理由で

僕の足ーー動きは止まった

何故なら・・道の角を折れ、方向を変えた事で見えた羽川の左頰には

 

「・・・え?」

 

その顔には似つかわしく無い分厚いガーゼが見えたのだからーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




「火憐だぜ!」
「月火だよ!」
「「2人合わせてファイヤーシスターズ!」」
「いや〜今年もあと少しで終わりだな!」
「そうだねーこうやって今年を振り返るとあの時は長く感じたのに今じゃそれが短く感じるよ」
「なー来年あたしはどうなってると思う?」
「きっといつも通りの元気な火憐ちゃんじゃ無いのかな」
「だよな!って訳で来年もまた宜しく!」
「「次回!つばさファミリーその3!」」
「また、遅くなるかもだけどゆっくり楽しんでくれると嬉しいぜ!」
「これからも月火ちゃんを宜しく!」

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つばさファミリーその3

た だ い ま。

2018年一度も投稿していない。そう私です。
戻ってきました。正に恥知らず。
言い訳させてもらうと受験生でした。
落ち着くところに落ち着いたので続きを書いていきます。
あと続終物語のDVD面白い。

月火サイド・・でいいのか?
あとリハビリも兼ねてますので短いです。


お兄ちゃんのお布団を片付け、火憐ちゃんの服を洗濯して着替えを用意して。

お昼ご飯の仕込みを作って、後お買い物にも行かなくちゃならない。

デキル女は辛いね!

正直これだけでも大変だが、先ずは私の日課から始めるとしよう。

といってもこれは図らずともボコボコに、もとい卒業試験を通過した私への課題というか宿題であるのだが。

 

さて、グレートプリチー妹キャラの月火ちゃんは先ず自室から竹刀を取り出してそのまま玄関へ。

それから素振りを500回。1セット。

姿勢は崩さずというか崩れず。最早これがデフォなのだ。

私の記憶が正しければ、お兄ちゃんはこの後色んなパターンで崩れる。

というか一回死ぬ。よりにもよって受験の日に。

だからこれは私の細やかな悪戯だ。

"私はお兄ちゃんよりも真っ直ぐだもんねー!"とガハラさんとの結婚式で言ってやるための第一歩。

同時にその未来を確定させるための決意表明の一部。

正直、お兄ちゃんの羽川さんのアレは引いたけど。

それでも、あれが私のお兄ちゃんだ。あれが『阿良々木暦』だ。

おっといけない。姿勢は崩れず、されど思考は乱れる。語るに落ちるとはこの事かな?

苦労人月火ちゃんは大変だぜ!

 

 

さて、練習も終わり仕込みも終わり。

自分で縫ったエコバッグを持ちもう慣れた街並みを歩く美少女。

そう私です!

・・んん!今は買い物・・というかシチューの具材と明日の朝食の分を購入するついでのちょっとした散歩中。

そこで見つけたるは白い、いや純白と言った方が表現としては正しい猫。

舌で毛繕いをし吸い込まれそうな程な赤い目を細めている。

・・珍しい。

シャム・・ラグドール?いやターキッシュアンゴラの方が近いのだろうか?

そんな思考を巡らせている間に身体はふらふらとその猫へと誘われていく。

 

「うわわ。可愛い〜!」

 

デレデレで顔を緩ませ、猫の頭を撫で続ける少女がいた。

ってか私だった。

猫は気持ち良さそうに目を細める。

ふふふ、そうだ私の指テクにメロメロになってしまえ!

私のナデナデはセンちゃんですら落とすぞ!

と、いけないいけない。

私が本気を出したらねっこが付いてきてしまう。

ごめんね。ウチペット禁止なの。

名残惜しいけど撫でる手を離しここを立ち去ろう。

 

「またね、猫ちゃん。」

 

さよならは言わない。漠然的にいや、レアモンスターと連続でエンカウントするような天文学的偶然的な確率で会える予感がしたから。

だから、さよならは言わない。

 

 

 

 

私が帰宅して、しばらく。

妙に意気消沈したお兄ちゃんが帰ってきた。

恐らく、見たのだろう。

記憶にもある羽川さんの傷を。家族の闇を。

私が言える事も慰める事も今回は出来そうにない。

だって、意味が無いから。

羽川さんはあの状態で諦めてしまっている。

仕方ないから。親といっても親では無い。

羽川さんにとっては一緒に住んでる父親であっても、もしくは母であっても。

彼らにとって羽川さんはたかだか一緒に住んでる17の少女に過ぎないから。

価値観も認識も考えもましてや視点でさえあの家族は破綻している。

どうしようも無いぐらいに。痛ましい程に。

だから、私に言えることは無い。いや、あってはならない。

それは唯の羽川さんに対する侮辱にしかならない。

だから、無い。

 

 

シチューを作り、お風呂を沸かして。作り置きをし。

じゃんけんに勝って一番風呂を楽しみ、髪のケアとストレッチを忘れない。

完璧少女たる月火ちゃんはお肌から爪先に至るまで妥協は許さないのです。

私の美貌はフ○ーザすらビビるよ!

そんな私は今、火憐ちゃんと私のベットメイクをしている。

火憐が風呂に入ってお兄ちゃんが最後。

相変わらずじゃんけんに弱い兄。それでもって。

「今日は僕の負けみたいだな・・だが僕が負けても明日の暦が・・」

言い訳がそれでいいのか高校生。

そんな事を考えていたらふと風が肌に当たる。

 

吹き抜ける風、なびく髪。そういえば私は換気をしていた事を忘れていた。

もうそろそろ火憐ちゃんもお風呂から上がってくるだろうからもう閉めておかなきゃね。

窓へ体を向ける。けれど振り向いた先は真っ暗で。影の先を見ればそこには

髪が白く、目は赤く。パジャマは若干はだけて。

爪は長く。裸足の人懐っこい笑みを浮かべた猫耳がそこにはいた。

 

「にゅふふ・・これが鶴の恩返しならぬ、猫の恩返し・・だにゃん♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




「火憐だぜ!」

「月火だよー!」

「「2人合わせてファイヤーシスターズ!!」」

「作者は何やってんだか!!」

「前回から・・うわっ、2年たってる。」

「読者の皆さん!ほんっとーーーに申し訳ないんだぜ!」

「お詫びするんだよ。」

「これからはゆっくりでも絶対に投稿するらしいんでコアなファンな皆は待ってて欲しいんだぜ!」

「「次回!つばさファミリーその4!!」」

「作者を嫌っても月火ちゃんは嫌わないでね?」


感想、批判、意見。
お待ちしてます。
ほんとにごめんなさい。
では、また次回。


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