インフィニットストラトス return of calamity (本編終了) (アルバロス)
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第一話

書き直したものになります。
あらすじでも書きましたが、変更した部分がかなりありますので、全く新しいものとしてみていただけると助かります


「さぁて、どんな楽しいことに出会えっかなぁ」

 

まるで遠足にいく子供のように嬉々の表情をしているのは女性にしか動かせなかったISを動かした二人目の男子である零童終夜。彼がどう動かしたかは少し前に遡る……

 

 

 

世界初の男性操縦者である織斑一夏が発見されたことにより、世界各地で二人目以降の男性操縦者がいないかの捜索が行われていた。

日本の場合は強制ではなく、任意で行われるが、暇だからという理由で試験場へ向かった終夜はそこでISを動かしてしまったのである。

普通ならばその場で保護されるはずだったのだが終夜はその場から逃げて自宅へと逃げ出したのだ

 

「ふぅ……びっくりびっくり」

「どうしたんだ?終夜」

「ああ、ISを動かせちまった」

「は?」

「ん?」

 

いきなりISを動かしたと言われて驚くなと言われた方が無理だろう。ちなみに驚いたのは羽衣練。終夜の家の同居人の一人だ

「それで、あちらからなんて言わ」

「れる前に逃げたわ(笑)。いやー、しっかし警備がスカスカで助かったわ」

「はぁ……また面倒ごとが来るんですね」

「また?俺は最近持ってきてないがなんかあったのか?」

「神矢が少々」

 

龍宮神矢、練と同じく終夜の同居人であり、終夜の古くからの友人である

 

「あ、そう。で、ユウキは?」

「終夜の部屋で寝てますけど」

「そうか。なら俺は地下に籠っとくわ。自分のIS作るから」

「コアはどうするんです?コアがないと動きませんよ」

「俺がどうするかわかってて言ってるよな?」

「はいはい。いつものやつですよね。わかってましたよ」

「そっか。ならいい」

 

そう言い、地下に向かう終夜。その後ろ姿を見送った練は頭を抱えてこれからのことを考えていた。それから数日後に終夜の家へある二人がやってくる

 

ピンポーン

「練、代わりに出てくれ」

「はいよ……」

 

ガチャ

「どなたでしょうか?」

「IS学園のものだ。零童終夜はいるな?」

「ええ、いますよ。ではどうぞあがって下さい」

「すまない。邪魔をする」

「邪魔をするならか」

「それ以上はダメです。絶対にダメです。」

「それで、あなた方は?」

「先程も言ったがIS学園のものだ。私がお前の担任になる織斑千冬だ」

「副担任の山田真耶です」

 

自己紹介が終わったので、学園のことについて話そうとする二人だが、終夜から待ったが入った。

 

「なんで俺が行く前提で話が始まってるんです?」

「それはお前を国が保護するためだ。拒否権はない」

「保護?そんなもの要りませんよ。なにかが来ようがこうなるだけですしね」

 

そう言いつつ数枚の写真を取り出した終夜。二人はそれを見ると驚愕した。そこにはボコボコにやられた研究者などの写真であったからである。なぜこんな写真があるのかというと、この二人がくる前にどうやってか解剖させろなど言い寄る研究者や何様だと言いたい女などが訪ねてきたのだ。それを終夜たちは追い返すためという建前の理由をつけてボコボコにして放り出し、次からの脅しとして写真に残していたのだがそんなのはお構い無く頼んでくるので終夜はなし崩しにIS学園へ行くことを了承した



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第二話

「それでは自己紹介をお願いします」

 

今は教室でSHRが行われている。最初に副担任の山田先生が自己紹介をしていたが、二人の男性操縦者に集中が向いていたため誰も反応することができなかったのだ。少しメンタルが傷ついた山田先生は涙目ながらもクラスの自己紹介に入っていった

 

「次は織斑君。自己紹介をお願いします」

(あいつが織斑一夏か……)

「えーと、織斑一夏です。よろしくお願いします……」

 

クラスの視線は次に発せられることへの期待があったが…

 

「以上です!」

 

ガガタッ

名前だけ自己紹介が終わったため、クラスの半数がずっこけた

 

スパァン

(へぇ………)

「げっ?孔明!?」

「誰が天才軍師だ馬鹿者!」

 

一夏を叩いたのは姉でありここの担任である織斑千冬だ

叩いたあと、自分の自己紹介へと移った

 

「諸君、私が織斑千冬だ。お前らを一年で使い物になる操縦者に育て上げるのが私の仕事だ。私の言うことはよく聞きよく理解しろ。出来ないものは出来るまで指導してやる。逆らってもいいが私の言うことは聞け。いいな」

(どこの軍人だよあんたは………周りもヤバそうだし)

 

直接口には出していないがこの発言にツッコミを入れながら耳を塞ぐ終夜。その直後窓ガラスなんか簡単に割れそうな歓声がクラス内に響いた

 

「私、ずっとファンでした!」

「私、千冬様に憧れて北海道からはるばる来ました!」

「どうか私のことを奴隷に!」

(最後ヤバくないか?てかここにはドMしかいねぇのか?)

 

「で?お前はろくに挨拶もできんのか?」

「千冬姉、それは……」

「織斑先生だ!」

 

スパァン

 

「はぁ、時間もないことだ。零童、お前だけでも自己紹介をしろ」

「わかりましたよ………えー、俺の名前は零童終夜。まぁテレビにでてるし知ってるのは知ってるか。んー、好きなのは睡眠、サッカー。嫌いなものは気分による。家では仲間内でバカやってる。一年間よろしくな。あ、もう彼女いるからその点は諦めてくれ。それと俺の年齢は君らより上だが敬語とかいらんから」

 

最後の言葉にいくと、クラスの八割のテンションがどん底に落ちてしまった。あわよくばくっつきたいと思っていたからだろう

 

 

(ほうほう。そういうことね)

現在は、ISの基本的なことについての授業だ。終夜は専門的な知識も持っているため、普通についていけていた

 

「えー、ここまででなにかわからない人は?」

「先生!」

「なんですか?織斑君」

「殆ど全部わかりません!」

「ぜ、全部ですか?あのー、零童君は……」

「ISの勉強はしてないですが、機械類の知識は持っているので大体はわかっています。」

「織斑、入学前の参考書はどうした」

「古い電話帳と間違えて捨てました」

「必読と書いてあっただろう!」

 

そういいつつ、一夏を叩くのだが出席簿で出せるような音ではないのが怖い

 

 

 

 

「ちょっとよろしくて?」

「んぁ?」

 

先程の授業が終わり、今は休み時間。この学校も休み時間は他と変わらずクラス内に談笑の輪が広がっていた。終夜は軽く本を読もうとしたのだがいきなり横から話しかけられたのだ

 

「まぁ、なんですのそのお返事は!この私に話かけられるのですからそれ相応の態度というものがあるのでは?」

「それで、何の用だ?自己紹介が途中で終わったから名前がわからないので名前も一緒に頼む」

「そうでしたわね。私はセシリア・オルコット。イギリスの代表候補生ですわ。」

「それで用件は?」

「エリートである私がISを教えて差し上げることを言いに来たんですわ。唯一試験官を倒したのですから」

「試験官?なんだそれ」

「へ?あなた実技の試験をしていないと?」

「そうなるな、俺はそんなこと始めて聞いた。なんで連絡が来なかったんだ?」

 

自分が逃げたからだとは気づいてない終夜だった

 

「そんなことより、時間は大丈夫か?」

「あ!そ、それでは失礼しますわ」

 

そういい、急いで席へと戻るセシリア。何故なら次は山田先生ではなく、織斑先生だからだ

 

 

「それではこの時間は実践で使用する各装備について説明するが、先にクラス代表を決める。クラス代表は委員長と思ってもらって構わない。自他推薦を問わない。誰かいないか?」

「私は織斑君がいいと思います」

「私は零童君を!」

「いいや、織斑君よ!」

 

一夏か終夜。どちらにするかで教室内は熱くなっていたが突然甲高い声が遮った

 

「納得がいきませんわ!そのような選出は認められません。大体男がクラス代表だなんていい恥さらしですわ。このセシリア・オルコットにそのような屈辱を一年間味わえとおっしゃるのですか?大体、文化が後進的な国で暮らさないといけないことは私にとっては耐え難い苦痛で」

「イギリスだって大したお国自慢なんてないだろ。世界一マズイ料理で何年覇者だよ。」

「なっ!あなた、私の祖国を侮辱しますの!?」

「先にしてきたのはそっちだろ?零童、お前も言い返してやれよ!男がすたるぜ」

「……………」

 

なにも言わない終夜にいい気になったのか、セシリアはさらに続けていく

 

「あなたと違ってそちらの方は立場をわかってらっしゃるようですが?」

「おい、零童。こんな女に言われて悔しくないのかよ!」

「なっ!そういうなら決闘ですわ!」

「おう、そっちの方がわかりやすい」

「わざと負けたら私の小間使い、いえ奴隷にしますわよ」

「侮るなよ。真剣勝負で手を抜くほど腐っちゃいない。それでハンデはどのくらいつける」

「あら?早速お願いかしら?」

「いや、俺がどのくらいハンデつけたらいいのかなぁと」

「はぁ?」

 

一夏の発言に反応したのは今まで黙っていた終夜だった

 

「おい、そこの言葉をちゃんと使えていない織斑」

「なっ、なんでそんなこと言うんだよ!」

「お前が馬鹿発言をするからだろうが。真剣勝負で手を抜かないやつがハンデをつける?ならこの勝負はいったいなんなんだ?」

「あ………」

「気づくのが遅すぎだろ……」

 

一夏の馬鹿さ加減に終夜も呆れて何も言えなかった

そこに千冬が声をいれる

 

「話しはまとまったな?では一週間後の放課後、第三アリーナにて勝負を行う。零童、織斑、オルコットは準備をしておけ」

(あれ?地味に俺も入ってんだけど……まぁいっか)

 




えー、祭りの準備や部活でなかなか書けずにいて、更新が出来ませんでした、すいません。
しかし、見るからにクソの駄文だなぁ………
酷評で折れるほどのメンタルではないので酷評でいいので感想をまた進んでいったらお願いします。
次の更新も予定が空き次第なので、気長にお待ち下さい


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第三話

「さぁて、なんか巻き込まれたが、どうしようか……」

「はぁ、はぁ、零童君!」

 

終夜の後ろへと走ってきたのは、山田先生だった

 

「なにか用件が?」

「はい。寮の鍵を渡しに」

「寮のですか。でも自宅からだと………あぁ~そういうことか」

「えっと道草せずに帰ってくださいね」

「わかりました(学校内のどこで道草しろと?)」

 

そのまま、山田先生と別れ自分の部屋に向かう終夜。荷物は既に送ってあるということを聞いているのでなんの懸念もなく部屋に入ったがそこに

 

「ご飯にします?お風呂にします?それとも…ワ・タ・シ?」

 

裸エプロンの痴女がいた。それを見た終夜は練へと電話を繋いだ

 

『もしもし?』

「練。目の前に痴女がいたとき、殴り飛ばすか蹴り飛ばすかCQCのどれがいいと思う?」

『CQCでいいんじゃないですか?』

「そうか、CQCか」

「それホントにやるわけないよね?」

 

終夜たちの会話へツッコミを入れるが

 

「やるしかないだろ」

 

終夜はガチでやるつもりだ……

 

「私が悪かったから、その手を納めて……」

「大丈夫、○・ボスから教えられた通りにやるから」

「いやそれメ○ルギアだよね!?」

「てかさっさと着替えろよ」

 

そういわれてCQCを叩き込まれたくない少女は即座に着替えるため風呂場へと向かった

 

「それで、あんたの名前は?痴女さん」

「痴女って言わないで!」

「あんな格好するのが悪い」

 

先程のことをまだ言われていたがこのままだと話が進まないため、自己紹介に入った

 

「私は更識楯無。この学校の生徒会長よ」

「俺の名前は知ってるでしょう。それで生徒会長がなんの用で?それとあなたがルームメイトなのか?」

「ルームメイトではないわ。なんの用かっていうとあなたを鍛え…」

「だが断る」

「あら。何故かしら?」

「俺が好きなのは」

「その件はいいから理由を教えなさい」

 

あの理由結構好きなのに……解せぬby作者

 

「理由?さぁ、勝手に想像してくれて結構」

「クラス代表を決める対決でみっともない姿を見せてもいいのかしら?」

「みっともない姿?大丈夫大丈夫、そんな姿を見せるまでもなく終わるから」

 

終夜の強気発言に驚いた楯無だった。このような強気がでてくることは楯無の想定外だったのだ。がISはそんな簡単なものではないと教えるために話を続ける

 

「あら、なにをやってたかは知らないけど随分と自分の力を過信しているようね」

「おいおい、なに俺が勝つ風な話なんだ?」

「みっともない姿を見せないまま勝つっていう風に聞こえたわよ。さっきのセリフ」

「そうか……だが俺は勝つ気なんか一切ないぞ。クラス代表のような雑用、進んでやりたくねぇわ」

「まぁ確かにね」

 

面倒事をしたくないのは誰もが一緒なため、今までとは違い楯無は終夜に共感していた

 

「そう……どうするかは知らないけどまた鍛えて欲しかったら生徒会室にいらっしゃいな。歓迎するわ」

「考えさせてもらっとこう」

「じゃあね~」

 

そういい部屋からでていった楯無。終夜は楯無が帰ったあとルームメイトを待つ間少し外の空気でも吸おうと窓へと向かった際まだ来ていないルームメイトの荷物を軽く蹴飛ばして倒してしまった。倒した袋からでてきたのは戦隊ものなどのDVDだった。たまたま終夜が最初に手に取ったのは終夜が忙しく見れなかった映画のDVDであり終夜は少し悩んだあと内心申し訳ないが嬉しそうにディスクを入れ映画を見始めた

 

 

「はぁ……」

 

ため息をついたのは更識簪。簪は自分の部屋の扉の前にいるのだが、自分は男性操縦者と一緒だと言われ少し嫌だったのだ。なぜなら自身の専用機を作っていた会社が織斑一夏の専用機を優先させるという理由で簪の専用機開発を凍結させたのだ。なので一夏へいい思いはなく逆に腹立たしい思いで一杯なのだ。そんなときの男性操縦者との同居である。機嫌が悪いのは仕方ない。が意を決して部屋へ入ると聞きなれた声と音。そして同居人だと思われる声だった。近づいてみると中には一夏ではなく二人目の操縦者である終夜が自分のDVDを見ていたのだ

 

「あ、ルームメイトの人?」

「そうだけど……なんで私のDVDを?」

「ああ、この作品のとき丁度忙しくって見れなかったんだよ。袋を倒してしまったときに丁度最初に拾ったのがこれで、申し訳なさもあったけど勝手に見せてもらってた。申し訳ございません」

 

とベッドの上で土下座をする終夜に、簪は驚いたが自分と同じ趣味をしている終夜に悪い気などは一切起こらず逆に一緒に見ようと声をかけたのだ。本人もかんなことをしたきとがなく少し不安になったが終夜が了承したため二人仲良く映画を見ていたのだ。

 

 

「お、そろそろ食堂が開く時間か。簪も一緒に行くか?」

「うん、一緒に行く」

 

そして食堂にて

 

「簪はなにを食べるんだ?」

「私?私はカルボナーラかな」

「そうか。ほい」

「え?」

「勝手に見たお詫び。礼はいらないからね」

 

その後終夜は塩ラーメン、牛丼、豚カツにレバニラ炒めと大量に頼んでいた

 

「かんちゃ~ん」

「どうしたの?本音」

「かんちゃんと一緒に食べようと思って。あれ?しゅうやんだ」

「しゅうやん?俺のことか?えーと」

「布仏本音だよ。それで終夜だからしゅうやん」

「本音はあだ名をよくつけるから」

「んで、しゅうやんはなんでかんちゃんと一緒に?」

「部屋が一緒だからな」

「そっかそっか。かんちゃんのことよろしくね~」

「ちょっと本音!」

 

と終夜は簪と本音と二人で仲良く晩ごはんを食べていた




むぅ………ユウキだけをヒロインにするかユウキと簪の二人をヒロインにするか悩む………
えーと次はクラス代表決定戦です。さて、終夜が組んだ専用機はどんなのか(といっても書き直す前のを見ている方はわかると思います)ご期待下さい。
次の更新はちょっと先になると思います。たまたま今日は予定がなかったので更新できましたがあしたから予定が詰まっているので……
では次回をお楽しみに!(でもこれをいうとハードル上がってる気がするな……)


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第四話

「遅い………」

 

イラつきながらもなにかを待っているのは千冬だった。今千冬がいるのはクラス代表を決める対決を行うアリーナ内の一夏のピットである。学園側から一夏の専用機が渡されることとなり、クラス代表戦には間に合うと言われていたのだが、全く来る気配がない。それに貰う一夏はというと……

 

「なぁ、箒。ISのことを教えてくれる話しはどうなったんだ?」

「………知らん」

「知らんじゃないだろう!」

「仕方ないだろう。お前のISがなかったのだから」

「ISがなくても、簡単なことぐらいなにかあっただろ!」

 

と二人で痴話喧嘩をしていた。一夏はこの一週間剣道しかやってないという。

(就寝前とかに自主勉強ぐらいできただろ……by作者)

 

「はぁ、仕方ない……山田先生」

「は、はい、なんでしょうか!?」

「このままオルコットを待たせるわけにもいかないので先に零童と戦わせます。そのことを伝えに行ってもらえませんか?」

「わかりました。織斑先生は?」

「ここで到着を待ちます。織斑」

「なんだ?千冬姉」

「織斑先生だと何回言わせる!」

スパァン

「いってぇ……」

「全く。先に零童とオルコットとを戦わせる。運が良かったと思い二人の戦いを見ておけ」

 

 

そんなことが起きている最中、終夜のピット内はというと

 

「おし、じゃあ俺は二体のモンスターでシンクロ召喚。現れろ、クリスタル…」

「そいつはめんどいから神の警告で」

「ダニィ!?」

 

終夜と神矢が遊戯王をしていた。家においていた終夜自作の専用機を届けるためにきた練は読書をしており、これから戦う雰囲気などどこにもなかった

 

「零童君、零童君、零童君!」

「一回でわかりますよ……それでなにかあったんですか?」

「織斑君の専用機の到着が遅れているので先に零童君が出てください」

「わかりました。神矢、とってくれ」

「はいよ。じゃあ逝ってこい」

「誰が死ぬかアホ。いくぞ、『聖杯』」

 

 

 

「あら、あなたが先なのですね」

 

終夜がピットから出撃すると、悠然と空中に浮いていたのはセシリアだった。

 

「ああ、専用機の到着が遅れているらしいからな」

「そうですの。それではあなたに最後のチャンスをあげますわ」

「最後の?俺は最初のような気がするんだが?」

「そ、そんなことはおいといて。私が一方的な勝利を納めるのは確実、ですから今ここで謝るというのなら引いてあげますわ」

「……何を謝ることがある?俺はあのとき、織斑の馬鹿発言にしか発言していないが」

「……………」

 

せっかく決めたというのにマジレスで簡単に返され、顔を赤くしながらも少し怒りがでてきたようだ。すると管制室から試合開始の合図が入った

 

『セシリア・オルコット対零童終夜の試合を開始します』

 

その瞬間セシリアの攻撃が放たれた

 

「お別れですわね!」

「…………」

 

その攻撃は終夜にクリーンヒット。その後のセシリアの攻撃も終夜はひとつも避けず全て喰らっていた

 

「なぜ、あなたは私の攻撃を避けず、攻撃もしませんの!?私をなめているのですか!」

「その答えは簡単だ。別にクラス代表になりたくないし、この勝負に負けたところでなんもないし」

「あ、あなたにプライドはありませんの……」

「プライド?んなもんあるわけねぇだろ」

「そう……あなたにはがっかりさせられましたわ。やはり男はこんなもんですわね」

パシュッ

『シールドエネルギーエンプティ。勝者セシリア・オルコット』

 

試合が終わったアナウンスが流れると終夜は何事もなかったかのようにピットへと歩いて戻っていった。観客席では

「な~んだ。ただの臆病者か」

とか

「顔はいいのになぁ」

など終夜を酷評する反応しかなかった。

終夜がピットに戻ると鬼の形相とまではいかないが、絶賛お怒りモードの千冬がいた

 

「零童、なぜ戦わなかった」

「オルコットとの戦いでも言いましたが、クラス代表なんぞに興味ありませんし、元々あなたが勝手に巻き込んだものでしょう?」

「お前はクラス代表に推薦された。お前はそれに答える義務があるはずだ」

「元々織斑とオルコットの決闘だったはずがクラス代表を決める戦いに変えたのはあなたでしょう?俺の意見も聞かずに。そんな横暴に従う義務はない。あんたの言うことは軍隊なら通用するでしょうがここは学校だ。先生の言うことが絶対じゃねぇんだよ」

 

最後は若干キレながらも終夜にとっての正論を言うと、千冬は何も言わずに立ち去った

 

「あれがブリュンヒルデと言われたやつか?」

「そうですよ。全くどういう環境にいたらあんな独裁者のようなことになるのか不思議ですよ」

 

練と神矢は千冬が立ち去ったあと、千冬の評価を改めていた。その後、一夏とセシリアの戦いが終了。カッコよくセリフを決めたあとにエネルギー切れで敗北。なんとも恥ずかしい終わり方だ。

 

「それでは、零童君。準備をしてください」

「山田先生、先になぜ織斑がエネルギー切れになったのか教えてもらえませんか?」

「織斑君の機体のワンオフアビリティである零落白夜のせいですね。自身のエネルギーと引き換えにバリア無効化攻撃を行うので…」

「そこまでで大丈夫です。ありがとうございます」

 

そこまでの説明を聞き、即アリーナへ飛ぶ終夜。着いた瞬間聞こえてきたのは一夏の怒りの声だった

 

「終夜!なんでお前は戦わなかったんだ!」

「クラス代表になりたくないから。これが答えだが?」

「あんなに日本を侮辱されて悔しくないのかよ!」

「別に。あんなのセシリア個人の考えであって他人がどうこう言うものではないからな」

「終夜……お前ってやつは男の風上にもおけないやつだ!そんなのは千冬姉から受け継いだ力でお前を正してやる」

 

そう一夏が言った瞬間、終夜の雰囲気がガラリと変わった。先程まではめんどくさそうに全身がだらっとしていたが今では臨戦態勢に入っている。それをピット内から見た練と神矢は

 

「あっちゃー、こりゃ終夜キレたな」

「立場が上の人はともかく、同じ立場の人からの上から目線は嫌いな部類に入りますからね……大丈夫かな?相手の子」

「えっと……大丈夫って?」

 

今までの終夜を知らない山田先生が練からの説明を聞くと顔を青ざめさせていった

 

 

『織斑一夏対零童終夜の試合を開始します』

「うおおおお!!」

 

開始の合図と共に真っ直ぐ終夜へと突っ込む一夏。終夜は突っ込んできた一夏を避けかかと落としを食らわせた

 

「フン!」

 

背中を蹴られ、地面へと叩き落とされる一夏。すぐに起き上がりもう一度終夜へと向かおうとした矢先、上空の終夜の綺麗なライダーキックがみぞおちへ決められた。そして顔を踏みつけられ悔し紛れに終夜の顔を睨み付けると一夏は恐怖に襲われた。なぜなら終夜の目が人形のようになんの感情も表していなかったからだ

 

「男の風上にもおけないから俺が正す?武器を持たないやつにやられてるやつがよく吐けるセリフだなぁ!」

 

そこからはただの蹂躙だった。一夏は全身をシールドエネルギーがなくなるまで殴られ蹴られ続けた。降参を言おうものなら顔を殴られ言えなくし、武器を取ろうにも遠くへと蹴られているため取れず一夏はただ迫りくる拳や足を見ることしかできなかった

 

 

『し、シールドエネルギーエンプティ。勝者、零童終夜』

 

試合が終わったことを告げるアナウンスが鳴り響く頃には観客席は終夜が怖かったのか静まりかえっていた。その中、終夜は終わったことがわかると一夏を見向きもせずピットへと戻っていった

 

「「お疲れ様です。」」

 

ピットへ戻るとなぜか練と神矢が龍が○くのように頭を下げ、待っていた

 

「なにしてんだ?お前らは」

「さっきの感じ的にこれが合ってそうだったからな」

 

すると姉の立場からか先生の立場からかはわからないが先程と同じく千冬がピットへと入ってきた

 

「零童、先程のはなんだ」

「なんだと言われれば……そうですね。ただの説教ですかね」

「ふざけるな!あんなことが許されると思っているのか」

「いいや、全く。ですが全て自分が正しいと思っている馬鹿に負けてあげるほどやさしくはないので」

「クッ」

「他に無いんならさっさと消えてくれません?うざったらしいんで」

 

言いたいことがあるのだろうがそれも返されると思った千冬は拳を握りしめ、怒りの表情のままピットを出て行った。そんなことは無視で三人は

 

「流石にやり過ぎですよ。あれは」

「ならお前はどうするんだ?」

「え?そんなのトラウマを植え付けるまで殺り続けるに決まってるじゃないですか」

「似たようなもんじゃねぇか」

 

と先程の戦いのこと話しあっていた。

山田先生はというと、終夜の戦いをピットで見ている途中で気絶し、長椅子の上に寝かせてある




……ボッコボコにされちゃいましたね、一夏は
まぁ、終夜のように怒る気持ちも(作者は)わかります
予定の合間合間でゆっくり仕上げているのでへんなとこがあるかも知れませんので、そこは指摘していただけると幸いです。それではまた


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第五話

ここから終夜視点で書いていきます。これ以前の話もなるべく早く終夜視点へと修正していきます


「ということで一組のクラス代表は織斑一夏君に決定しました。あ!一繋がりでいいですね」

 

クラス代表決定戦の次の日のSHRでは一組はとても盛り上がっていた

 

「せ、先生!なんで昨日全部負けた俺がクラス代表なんですか?」

「それは、私が辞退したからですわ!勝負はあなたの負けでしたが、それは考えれば当然のこと。このセシリア・オルコットが相手だったのですから当然のことですわ。それに大人げなく怒ったことも反省しまして、一夏さん(・・・・)にクラス代表を譲ることにしたのですわ」

「……(一夏さん?)」

 

俺が疑問に思っている間にセシリアが言い終わると、教室のあちこちから

 

「いやあ、セシリアはわかってるね!」

「ここには男子がいるんだから、同じクラスになったし持ち上げないとねー」

「私たちは貴重な経験が積める。他のクラスに情報が売れる。一石二鳥ね!」

 

という声が飛び交っていた。だが一夏は嫌らしく俺へと話を振ってきた

 

「それなら終夜はどうなんだよ。俺に勝ってるから普通は終夜がやるはずだろ!」

「……俺はオルコットの意思を尊重しただけだ。オルコットは織斑、お前を信頼してクラス代表の座を渡したんだ。織斑先生の言葉を使うなら信頼に答える義務があるはずだろ?」

「それは……確かに」

 

反論できない一夏が黙ったのを了承と見なしたのか再度クラス全体へと一夏がクラス代表だと宣言するように織斑先生が伝えてSHRは終わった

 

 

「それではISの基本的な飛行操作を実践して貰う。織斑、オルコット、零童。試しに飛んでみろ」

 

そう言われ、ISを展開する三人

 

「……零童、オルコットはまだまだ遅いが今の年代ではいい早さだ。それに比べて……織斑、早くしろ。熟練したIS乗りなら展開まで一秒とかからんぞ」

「だけど、千冬姉」

「織斑先生だと何回言わせる!」

「いってぇ!」

 

学習しないのか、また家族の呼び名を言ってしまい叩かれる織斑。そのあとなんとか織斑が展開すると

「よし、では飛べ」

 

とすぐに織斑先生から次の指示が入った。その言葉を合図に三人とも一斉に飛んだ。一番早いのはやはり代表候補生のセシリア、その次は織斑で俺が一番遅かった。まぁ今の聖杯だったらしかたないんだが……オルコットと織斑は俺が着くまでになにか話をしていたようだ

 

「空を飛ぶイメージって言われてもなぁ……まずなんで浮いてるのかもわかんねぇのに」

「説明しても構いませんけど反重力力翼と流動派干渉の話になりますから長いですわよ?」

「説明してくれなくていい……」

 

俺が着くとまたもや織斑先生から指示が入る

 

「よし、では三人ともついたな。ではそこから急降下と完全停止をやってみろ。目標は地上から十センチだ」

「わかりましたわ。それではお二人とも、お先に」

 

先程と同じく一番最初にいったセシリアは見事にクリアした

 

「それじゃあ終夜、俺達も行こうぜ!」

「……(昨日の後にこれか?こいつの態度がよくわからん)。ああ、行こうか。」

 

そのあと、俺は目標には届かなかったが完全停止を成功させた。けれど織斑は墜落しグラウンドに穴を開け、千冬から鉄拳制裁を喰らっていた

 

「それでは三人とも、武装を展開しろ。織斑もこの程度はできるだろ」

「織斑先生」

「なんだ、零童」

「この状態の聖杯には武装がないんですがどうすれば?」

「武装がないだと!?」

 

この言葉にクラスの連中は色々と言っていたが織斑先生は俺が入れたある点に気がついたようだった

 

「零童、この状態(・・)とはどういうことだ?」

「今の状態はなにもないただの器だと思ってもらったら大丈夫です」

「つまり、昨日の戦いではそもそも戦う状態ではない機体で戦ったということか?」

「ええ、そうなりますね」

「なら別の状態を見せてみろ」

 

別の状態を見せてみろって言われてもなぁ……まぁやるしかないけど

 

「わかりました。それじゃあ………モード変換、モード『アーチャー』」

 

変換の指示を聖杯へと出すと機体が金属そのものの色から赤へと変わっていき、両手に弓矢がある状態で完全に切り替わった。

 

「ほう……アーチャーか。しかしISは銃などが基本だが弓矢で大丈夫なのか?」

 

織斑先生の指摘はもっもとなことだ。弓矢は銃に比べて飛距離もないし威力もものによるがない。まぁ、弓矢だけではないんだが教える必要もないし

 

「大丈夫じゃなきゃこんなのを作ってるはずがないでしょ」

 

ともっともらしいことを代わりに言った。織斑先生はこの答えに納得がいかなさそうだったがなんとか誤魔化せたようだ。オルコットはというと銃の展開の構えと近接武器の展開で注意を受けていた。授業が終わり、教室へ戻ろうとすると織斑が話しかけてきた

 

「なぁ終夜」

「なんだ織斑。俺は早く戻りたいんだが」

「一夏でいいって何回も言ってるだろ。まぁそんなことより、グラウンドを直すの手伝ってくれないか?友達だろ?俺達」

「俺はお前と友達になった覚えはないし、さらに言えば友達だからといってなんでも手伝って貰えると思うな」

 

そう言い放ち教室へと戻っていこうとするがしつこく織斑が構ってくるため、腹に一撃を入れ戻ることにした。

なぜ織斑のことを名字呼びかというと、一言でいうなら気に入らないからだ。まだ会って少ししか経っていない女子のことを名前で呼ぶのを避けるのはわかってくれ。

 

 

「しゅうやん!食堂いこう!」

「普段ののほほーんとした雰囲気とうってかわって嬉しそうだな、本音」

「いいじゃん!それより早くいこ~よ~」

「駄々をこねるな。簪を呼んで三人でな」

 

それで本音とともに簪を呼びに来たのだが、まぁうるさい。普段は廊下からでしか見れない俺が教室にきたんだ。そりゃ騒ぐのはしかたないが……

 

「簪、食堂行くけど来るか?」

「うん、行く」

「よしよし、じゃあ今日もしゅうやんにかんちゃんと私のご飯を奢ってもらおう!」

「なんで今日も奢らなきゃいけないんだよ。飯は奢らん」

「ならデザートならいいよね?」

 

左隣にいる本音からの奢ってコールに反論していると学校内ではあまり話さない簪から驚きの言葉が出た。確かにデザートを奢らないとは言ってないし……と考えていると簪から涙目+上目使いの必殺コンボをやられ仕方なく奢ることにした

 

「デザートだけな……」

「「やった!」」

 

二人で嵌めたな……ちくせう

 

 

「そういえば、簪の専用機ってどんなんなんだ?」

「私の?私のは………」

 

あれ?この反応……変な地雷踏んじゃったか?

 

「織斑一夏のせいであっちに人員がとられて開発が凍結されて……それで今は一人で作ってる」

「一人で?本音はてつ……だいそうにないな」

「その発言は酷いぞしゅうやん!」

「でもなんで一人で作ってるんだ?クラスの友達にでも頼めばいいのに…」

「それは、私のお姉ちゃんが一人で作ったの……それにお姉ちゃんが私に『あなたは無能のままでいなさい』って言われて……」

 

簪の理由はわかった。ただひとつ疑問に思ったことがあった

 

「簪、ひとつ答えてくれ。お前の家は特殊な家系か?」

「なんでわかったの?」

「それの理由とすれば……無能のままでいなさいの言葉だな」

「え?なんでそんなことで」

「家族にそんなことを言うのは、そいつを嫌ってるか想って言ってるか。それで簪の態度を見るに互いが嫌っているようではない。互いが嫌っていたらそんな言葉は無視するからな。となれば想って言ってることになる。そんなことを普通の家庭が言う筈がない。とすれば特殊な家系しかないってわけ」

「おお~しゅうやんがコ○ンみたいに見えるよ」

「だれが見た目が子供の探偵だよ!……簪?」

「そう……なんだ。お姉ちゃんは私のことを想って……」

「……」

(本音。簪と楯無って喧嘩してたのか?)

(なんでかんちゃんのお姉ちゃんのことを?)

(ハニトラかまされた。それで答えは?)

(喧嘩は今もしてる状況かな?)

(そうか)

 

ポンポン

「……終夜?」

「大事に思われてるんだ。ちゃんと仲直りしないとな」

「うん……ねぇ終夜。もう少し撫でてもらっていい?」

 

俺がそのまま撫で続けていると簪は俺の肩のところに顔を置き、静かに泣いていた。少し空気になっていた本音はというと……

 

(んーと、あと十分で昼休み終わっちゃうんだけど……まぁいっか。あ、このパフェ美味しい)

 

時間のことを気にしながらデザートを食べていた

 

「ありがと、終夜。それで……よければ専用機作るの手伝ってもらえる?」

「おう、いいぞ。まぁその前にお前のお姉ちゃんと仲直りしてからな」

 

キーンコーンカーンコーン

 

「んぁ?って予鈴じゃねぇかよ。急ぐぞ簪!」

 

と簪の手を握って急いで走って教室へと向かった。本音……時間ぐらい言ってくれよ。気にしてなかった俺も悪いけどさ……

 

 

ー簪サイドー

五時間目が終わった次の休み時間。簪は終夜のことを考えていた

(なんだろ……撫でられたあとから終夜の顔を見てると恥ずかしくなっちゃう……なんなんだろ)

 

すると隣の席で話していた娘の一人が簪に爆弾を落とした

 

「ねぇ、更識さん。更識さんって零童君のこと好きなの?」

「ふぇ!?なな…なんでそそ、そんなこと……」

「だって今、顔真っ赤だよ?」

 

そう指摘され脳内がパニックになった簪はそのまま軽く気絶した




ようやく予定が片付いたのでまた定期的に書きたいんですが……課題が全く終わってねぇ……しっかり提出しないといけないのに。
あ、これを投稿したあとにヒロインのところが変わっていると思いますが(作者がサボったとき用に)ここにも変更点を書いておきます

ヒロインは他作品キャラ→ヒロインは簪とユウキ+SAOもしくはソード(以下略)+他作品キャラ登場+オリ主微ハーレム

となりますので宜しくお願いします。

はぁ、課題を頑張ろう…………


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第六話

今一年はある話題一色であり教室でもこの話題のことで盛り上がっていた

 

「しっかし、なんで転校生程度に騒ぐことがあるんだか……このクラスはあの馬夏だから勝てるかどうかもあやしいってのに」

 

そう言いつつ、俺はコーヒーを飲みながら自分の機体の資料を見ていた。ちなみにだが、昨日行われていたという織斑一夏クラス代表就任記念パーティとかいう長ったらしい名前のパーティには参加していない。本音の友人から誘われはしたが、クラス代表決める勝負で織斑支持派が学年の大半を占めることになり、そんな中にわざわざ行きたくもないし行く必要もないため断ったのだ

 

「そりゃ転校してくるのが中国の代表候補生だからね~」

「中国か。んで「その情報、古いよ!」ん?」

「二組も専用機持ちがクラス代表になったの。そう簡単には優勝できないから」

「お前……鈴か?」

 

あれが中国の代表候補生……しかし織斑と知り合いとは、また荒れるな。と思っていたらエスパーにして最凶の鬼教師、織斑先生がやってき、そのまま……

 

「っていきなり叩いてくるのは止めてください。なにか持ってたらそのままブスッと刺しそうになるんですから……」

「怒るのにわざわざ言う必要があるのか?」

「無いですね。それは」

「……まぁそれはさておき、失礼なことを考えぬように」

 

ホントにエスパーだな、この人……

 

 

 

いつも通り簪と本音を連れて食堂へと来たらある席が険悪な雰囲気になっていた

 

「……織斑に関わってるやつが集まったらなんでああなるんだ?」

「さぁ?私たちは私たちで食べよう。終夜」

「そうだな」

 

そして、席につき昼食をとろうとする俺たち。だが織斑は助けて欲しいのかただ仲良くしたいのかはわからんがこちらへ声をかけにきた

 

「なぁ、終夜。一緒に食べないか?皆で食べた方が美味しいしさ。丁度席も全員分空いてるし」

「悪いがこの後に何人かくるんだ。それだと席が足りんし邪魔だろう。それに俺のことを名前で呼ぶなと何回言ったらわかる。」

「友達なんだから良いじゃねぇか。そんなこと言わずにさ、ほら。」

「はぁ……この際言っておくが、俺はお前のことを友達とは思わんしなろうとも思わん。お前みたいな馬鹿と付き合うのはしんどいんでな」

「なっ!?一夏が馬鹿だと!貴様、その言葉を撤回しろ」

「そうですわ!まともに戦おうとしなかったあなたにそんなこと言う権利はありませんわ!」

「そうよそうよ。何様よあんた!」

「あんたより織斑君の方がずっといいわよ!」

 

食堂の全体から吐かれる言葉。だが面白いことにある一言の言葉を使えば静かになってしまうのである

 

「俺のことをどう言おうと勝手だがこの騒ぎを聞きつけ騒ぐなと織斑先生が怒りにきても知らんぞ」

「「「……………………」」」

 

皆さん見てください、このボディ!………じゃなくてこの様子、よほど怖いのかすぐに静かになってくれましたよ。いやぁ、面白い

 

「んじゃ、俺らも飯を食うか」

「そうだね……」

「簪、どうかしたか?」

「ううん、なんでもない(昨日言われたことが頭から離れないよ!)」

 

 

 

夜、俺はある事情から電話をするんだが、あまり簪には触れられたくないので廊下にでて歩きながら電話しようとしたんだが、すすり泣く声が聞こえてきたため、先にそちらへ向かうことにした

 

「………」

 

泣いていたのは中国のえーと……名前知らねぇや

 

「どうしたんだ?ツインテ」

「誰よ!……あんたは」

「二人目の男性操縦者の零童終夜だ。まぁ好きに呼んでくれ。でどうしたんだ?あ、名前も一緒によろしく」

「私は凰鈴音、鈴でいいわ。それであたしが泣いてたのは……」

 

まぁ、内容はまたあの馬鹿がやらかしたことだった。しかし、どう解釈すれば毎日作ってあげるっていうよくあるプロポーズの言葉を奢って貰えるとなるのか不思議でならない

 

「頑張れとしか言いようがないな。それは……遠回しより直接言わないとわからんタイプだろ。あいつは」

「そ、そんなの出来るはずないじゃない!」

「できないんだったら諦めろ。俺だってそうしたんだし大体どこも直球勝負だろ」

「そうだとは思うけどって……俺だってってことはあんた彼女いるの!?」

「ああ、いるぞ。とびっきり可愛くて元気な彼女がな」

「そ、そう。まぁ、その前にあいつにはお仕置きしないとね……話し、聞いてくれてありがとね。じゃあね~」

「おう。………」

 

鈴が帰ったあと無言で俺はある人に電話をかけた……




約一ヶ月間更新せずすいませんでした!
えー、更新しなかった理由の一つとしてfgoのイベントが終局特異点をクリアしていないとダメってことでそのときまだキャメロットにいたので、頑張って進めていたからです!まぁ、ゴルゴーンは倒せたんですけどそのあとの大量発生したやつに有利な鯖がいないという事件で心折れたので更新しました
(更新する理由としてはおかしいけど、更新したので許して……)
このあとすぐに次の話を書いて投稿しますし明日も投稿するのでお許しを………


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第七話

今日はクラス対抗戦。え、早いって?それは作者にいってくれ

(メタいから止めてくれby作者)

初っぱなはうちの馬鹿こと織斑一夏と凰鈴音だ。

まぁ、あのあともなにかあったんだろう。鈴の顔がある種凄いことになっている。

 

『それでは、試合を始めます』

 

試合が始まった直後、織斑の体が吹き飛んだ

 

「ハク……あれはなんだ」

「衝撃砲。空気を圧縮して放つ見えない大砲。そして全方位から相手にぶつけることが可能。こんな感じだよ、しゅうにぃ」

「そうか……専用機の三機中一番対処しづらいな。空気ってことはやっぱりキャスター……いや、ここはランサーでかわすのも……」

 

と考えていたらかなり試合は動いていた。一度両者止まり、ぶつか

「にぃ、上から敵」

「ゑ?」

 

スドォォォン

 

「わぁお。こりゃ参ったな」

 

周りの生徒は大混乱。一目散に我先にと出口へと向かっていた

 

「こりゃ楽しめs」

「なによこれ!開かないじゃない!」

「早く逃げたいのに!」

「おいおい、ハッキングとは聞いてないぜ……はぁ」

 

俺はあの二人がどう対処するのか、楽しみながら見るためうるさいコイツらをどっかへやるため扉をぶっ壊すことにした

 

「わーわー言ってないで退け。俺が開けてやる」

「しゅうやん!でも、ISでもなかなか開けれないんだよ?どうやって……」

 

さて……今回は誰の技を真似ようか………よし、あの子にしよう。

 

「星光の剣……赤とか白とか黒とか消え去るべし!」

「え?赤、白、黒、消え去る?」

偽秘密勝利剣(えっくす・かりばー)!!」

 

どこぞの黒の剣士っぽい剣さばきで扉を叩っきった俺はそのまま他の扉へといき

偽無明三段突き(むみょうさんだんづき)

偽鶴翼三連(かくよくさんれん)

偽転輪する勝利の剣(えくすかりばー・がらでぃーん)

と動きだけの紛い物でさらに叩き切っていた。

 

「ふぅ、いやー楽しかった楽しかった。さて、あいつらはどうしてるかな?」

 

一個飛ばしに扉を破壊し、逃げやすくしたためもう観客席には俺しか残っていない。そして俺は謎の襲来機と織斑、鈴の両者の勝負を観戦していた。が……

 

「あれは確か篠ノ之……あの先はってまさか!?」

 

予想が合っていれば放送室から一夏を応援するだろう。ならば攻撃される可能性は十分にある。

 

「クソ……聖杯!モード……『シールダー』」

 

この機体に武器はない。あるのは自分を守る、他人を護れる盾だけだ。だが、上からということは恐らく高威力のなにかが飛んでくる。ならばこれだ

 

 

『一夏ぁっ!男なら、男ならそれくらいの敵に勝てなくてなんとする!』

「あぁ、もう。予想通りではあるがやらかしてくれたな。楽に観戦のつもりが……まぁこれの試運転と思えば大丈夫か……」

 

襲来機は放送室に自身の砲身をむけチャージを開始していた。織斑が止めようと突撃しているが、恐らく、いや確実に間に合わない。なら

 

『それは全ての疵、全ての怨念を癒す我らが故郷……顕現せよ!いまは遥か理想の城(ロード・キャメロット)

 

俺の展開した盾とビームがぶつかる。感触を見るにこちらが圧倒的に硬い。100%防げるだろう。しかし、これだったら……

 

「これじゃなくてセイバーでのぶつけ合いでも大丈夫じゃねぇかよ!」

 

うん。エクスカリバーでよかった。わざわざこれを持ち出さずにDBによくあるあんな感じでよかったと思う。と葛藤?してたら襲来機を織斑と鈴。そしていいとこどりのオルコットの三人で撃破したようだ。

 

『零童、聞こえるか』

『なんでしょうか?織斑先生。放送室にいる篠ノ之及び避難しきれなかった数名は無事ですが』

『そうか……後でお前も集まって貰うがいいな?』

『了解です』

 

 

集められたのは学園長室。織斑たちも集められたようだった

 

「まず、織斑、凰。お前たち二人はよくやった。謎の機体相手によく対処できたな」

 

まともに褒めるとは。明日は何が降る?

 

「何も降らんわ馬鹿者!」

「おおう。ってなんでわかったんです?」

「声にでていたからな」

「そりゃ失敬」

「それと、零童。お前も生徒の避難のため尽力したのはいい。だがなんで場所ごとに破壊跡が違うんだ…」

「試したい技が色々ありましてね(笑)」

「はぁ……お前には緊急時ということもあるが、防御壁を破壊したことにより反省文八枚だ。いいな?」

「わかりました。」

「それでは、解散と」

「ちょっと待て」

「どうしました?零童君」

「学園長。篠ノ之はどうするんです」

「なっ!私がなにをしたと」

「避難命令無視、放送室内の生徒への暴行、放送による戦闘の妨害。みっつもあるじゃないか」

「待てよ終夜。箒は俺たちを応援するためにやってくれたんだ。避難しなかったのは悪いけどそこまで…」

「戦闘にわざわざ応援なぞいるか、馬鹿が。あの状況では明らかに篠ノ之の行動は妨害にしかならん。危険なのをわからずするのはただの応援?ふざけるな。あそこには他の生徒もいたんだ。お前一人が勝手に死ぬのはどうでもいいが他の人を巻き込むな」

「なっ!終夜。そんなこと箒に失礼だろ。謝れ!」

「謝れ?逆に感謝してほしいくらいだ。」

「なんだと!?」

「俺は観客席の生徒を逃がすため扉を破壊しまくってそのあとたまたま見つけた篠ノ之の向かう先が放送室だったからすることを予想して防御してやったんだ」

「それならその前に止めることもできただろ!」

「自分の思い通りにならなければ木刀を振り回すわ姉とは関係ないといいつつも姉の威光を使うこいつが素直に聞くとは思わんし、もし物理的にとめてもそれはそれで織斑、おまえがキレていただろうが」

 

幼なじみがすることは大丈夫ってか?ふざけるなよ。あの状況はたまたま運がよかっただけだ。相手を含めてな

 

「馬鹿馬鹿しい。俺は帰らせてもらう」

「おい、終夜。まだ話は終わって」

「あぁ?」

 

渾身の殺気を込めた声に全員怯み、なにも言わないからそのまま帰ることにした。そして神矢へと電話をかける

 

『どうした?』

『神矢、いや、A』

『……なんでしょうか、総大将』

『錬に伝えろ。篠ノ之束と接触し、思惑を聞き出せ。そしてできれば味方に引き入れろ。手段は問わんと』

『期限は篠ノ之束がこちらと接触するまでだ』

『了解』

 

あんたの答えによって世界の未来が変わるぜ…篠ノ之束

 

 

 

千冬サイド

 

な、なんなんだ。今の殺気は………一瞬首が斬られるかと思うほど濃密で鋭い殺気。なぜあいつはあんなものを出せる……

 

「織斑先生」

「な、なんでしょうか。学園長」

「今後彼を怒らせないよう気をつけて下さい。恐らく誰も止められない」

 

学園長の言葉、先程の殺気がなければ自分で大丈夫だと言えた。だが今は……私一人で勝てるか不安になる……

 

「わかりました」

「それでは、この事件には箝口令を敷きます。零童君には私から伝えますので皆さん下がってもらって結構です」

「それでは、失礼します……」

 

零童……お前はいったい、なんなんだ?




ふぅ、いやー、Twitterのfgo宝具詠唱botさんにだいぶ助けられてしまった。終夜の生身での宝具展開四連ちゃん。あれは作中にもありますが、ただの動きだけの模倣技です。威力も格段に低いです。破壊できたのは……秘密にしておきましょうか。筋力によるゴリ押しではないのを明記しておきます。
最初に終夜が問いかけたハクはパズドラの転生ハクをイメージしてもらったらいいです。可愛いですよね~ハクちゃん。強くて可愛いってなにこれ最高!
学園長室での長ったらしい会話。ここに関しては読みにくくて申し訳ございませんというほかありません。ここに関しては修正を後程する予定ではありますが、アドバイス等あればいってください。参考にさせていたただきます。それではこちらも長いですが明日……って書いたの九時半なのに投稿は(書き始めの)次の日じゃねぇかよ!……また今日も投稿しますのでよろしくお願いします!


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第八話

今回、うるさいことで有名な某氏がでてきますが、名前等が同じだけの別人ですのでご理解下さい


今教室ではどこの会社のISスーツがいいのかの談義をしていた。実践訓練が開始されるため、届くまでは学園のスーツを使用するらしい

 

「そう言やしゅうやんってどんなISスーツなの?」

「俺か?俺はないぞ、元々」

「え、ないの?」

 

俺は大体は制服か、ジャージをきて乗っている。山田先生いわくISスーツじゃないと反応が鈍くなるらしい。

 

「諸君。おはよう」

「「おはようございます!」」

 

暴君こと織斑先生が入った瞬間訓練されたかのようにピシッとした空気になる。いやはや、流石としか……

 

「それでは、山田先生。ホームルームを」

「わかりました。えーとですね……今日は転校生を紹介します!しかも二人です!」

「「ええええ!!」」

 

また転校生……どう考えてもなにかあるな。でもなんで二人ともここ?普通他のクラスに一人は行きそうだが…

と考えていたら既に入って来ていた。クラスの女子はというと皆あっけにとられていた。一人が男だったからだ

 

「シャルル・デュノアです。フランスから来ました。この国では不慣れなことも多いですがよろしくお願いします」

 

前言撤回、どう見ても女だわ。周りの女子は一切気づいて無いようだが。というか、このレベルで男子と言わせるのはなかなか無理が……あ、やべ。アレを忘れ

 

「きゃああああああ!!!」

「三人目の男子!しかも美形!」

「守ってあげたくなる系だ!」

 

や、やべぇ。頭がクラクラする……

 

「み、皆さん。まだ自己紹介は終わっていませんよ」

 

とは言っても、本人は固く口を閉ざしたまま。

 

「……………」

「挨拶をしろ、ラウラ」

「はい、教官」

 

ラウラ?どっかで聞いたことが……

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒだ。ドイツ軍に所属している」

「…………」

「あの、他には?」

「なにもない」

 

あ!そうだ。シュトロハイムがいってたやつだ。どおりで聞いたことがあるなと

バシンッ!

 

「私は認めない。貴様があの人の弟だと認められるか!」

「いきなりなにしやがる!」

 

うわー、キレイな平手打ち。痛そうだな、あれは。

 

「あー、……ゴホン。今日は二組との合同練習だ。すぐに着替えて第二グラウンドへ集合。それと、織斑と零童。お前ら二人はデュノアの面倒を見てやれ、同じ男子だろう。では、解散!」

 

頼まれてしまったが胡散臭いあいつは織斑に任せて大丈夫だろう。それよりもボーデヴィッヒに聞きたいことがあるがまぁ、先にグラウンドへいくか

 

「おい、終夜。急がねぇと間に合わねぇぞ!」

「俺は大丈夫だ。それより、急がねぇと大変だぞ(別の意味で)んじゃな」

 

そう言うと、俺は教室から飛び降りた

 

「ええええ!!」

「しゅうやん!?!?」

 

そんなに心配しなくとも大丈夫なんだがな……

 

俺の予想通り織斑とデュノアは遅れ、織斑先生の出席簿による制裁を喰らっていた

 

 

「では、本日から格闘及び射撃を含む実践訓練を開始する。」

「はい!」

 

ISに乗れるとあって全員嬉しいというのが顔を見ただけでわかる

 

「今日は戦闘を実演してもらおう。丁度活力が有り余る十代がいることだしな。では、零童!前に出ろ」

「は?」

「なにを呆けてる、零童。早く前に出ろ」

「いや、なんで俺なんですか?」

「決まっているだろう。未だきちんと戦っているお前を私含め誰も見ていないからだ」

 

だからここで俺の戦闘を見たいと……仕方ない。だが情報を与えたくもないし、唯一公開しているアーチャーでいくか……

 

「で、相手は?」

「対戦相手は……」

 

「ど、どいてくださぁい!!」

 

って山田先生が突っ込んでくる!?えーと、あーと、緊急回避じゃあ!

 

「いててて」

「だ、大丈夫ですか?山田先生」

 

という俺もISを纏っていたらぶつかっていただろう

 

「山田先生はこう見えて元代表候補生だからな。実力は申し分ない」

「昔のことですよ。代表候補生止まりでしたし」

 

へぇ、人は見かけによらないな。

 

「ではやりましょうか。モード『アーチャー』」

「よし、では始め!」

 

合図のあと、両者飛翔した。

 

「では山田先生。お願いします」

「は、はい。」

 

俺はまず、夫婦剣の干将・莫耶を投影し、山田先生へと投げる。が、当たる前に銃弾で軌道を変えられる。

 

「やりますね、だが!『I am the bone of my sword偽・螺旋剣(カラドボルグ)』」

 

だが、やはり当たらない。しかしあれは使いたくないなぁ。本家の固有結界ではないが、一度の大量投影で当てるんだが、山田先生の精度が高い。

 

「……当たらない。なら!」

「マシンガンかよ。ちぃ『I am the bone of my sword. 熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)』」

 

なんとか防ぎ切れているが、やはり無理があるな。仕方ない。投影よりも確実なあれでいこう。

 

「モード変換。モード『ランサー』」

「他にもあったんですか!?」

「悪いですが勝たせてもらいます。」

 

『その心臓、貰いうける!突き穿つ死翔の槍(ゲイ・ボルグ)

 

ゲイボルグにより、なんとか勝てた俺はISが解除された山田先生を抱きながら地上へと降りた

 

「まさか、山田先生が負けるとはな」

「流石にアーチャーでは厳しかったですけどね」

「さて、これで諸君にも教員の実力はわかっただろう。以後は敬意を持って接するように」

 

そのあとはグループに別れ基本的なことをして終了した。休み時間、俺はラウラの元へ向かった

 

「ボーデヴィッヒ、少しいいか?」

「なんだ。確かお前は」

「零童終夜だ、好きに呼んでくれ。それはおいといて、ドイツ軍にまだシュトロハイムはいるか?」

「なっ!?お前、あのシュトロハイム大佐を知っているのか!?」

「ああ、昔ちょっとあってな。『あの』が付くってことはうるさいのは健在か。どうせ、我がドイツの化学力は世界一ィとか言ってんだろ?」

「ああ、よく知ってるな……」

「まぁな。一日に何回も聞かされたこともあるし……」

 

実際、あのときはある意味しんどかったな。途中で逃げたが

 

「用件はそれだけだ。わりぃな」

 

友人が元気だと知れてよかったような、おとなしくしてくれてたらと思うような、不思議な気分だ




えー、前書きでも言いましたが、シュトロハイムはジョジョのとは無関係の別人です。性格は一緒ですが普通の人間の体ですし。なぜだしたかというと、それくらいしか絡むものが思い付かなかったからです(笑)
他にも別作品のキャラが登場するかもしれませんがご了承下さい
戦闘シーン難しい……


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第九話

「よし、んじゃあ最後にマルチロックオンシステム作るか」

 

今俺は四組の子達と整備室で簪の機体製作をしている。本体は簪たちが今やっているだろう。俺はシステム面をやっている

 

「んー、とりあえずはこれでいいか。」

 

完成したのは、最小四ヶ所~最大十六ヶ所を切り替えれるシステムだ。あとは機体が完成さえすれば……

 

「終夜!一応完成したよ」

「わかった。ならシステム入力してからアリーナで稼働実験するか」

「うん、わかった」

「なら準備して先に行っておいてくれ」

 

じゃあシステム入れてと、一応機体も見ておいて………ブースターが心配だな。えーと、ここをこうして……

 

 

「よし、じゃあ基本的なことから」

「おーい、終夜!一緒に訓練しないか?」

「簪の稼働テストするから無理だ」

「それが終わったらでいいからさ」

「どうしてもやりたいのか?」

 

正直うっとおしい……なんでわざわざお前とも模擬戦をやらないかんのだ

 

 

「ねぇ、ちょっとアレッて……」

「ウソっ、ドイツの第三世代型だ」

 

周りにいた子らがある方向を向いて喋っていたので俺もその方向を向くとボーデヴィッヒがISを纏ってこちらを……いや、織斑を見ていた

 

「おい、貴様も専用機もちのようだな。話が早い。私と戦え」

「イヤだ。理由がない」

 

理由があったらいいのかよ、オイ。なら無理矢理作られたらどうすんだよ……

 

「そうか……ならば戦わざるを得ないようにしてやろう!」

 

ゴガァン

 

ボーデヴィッヒの放った実弾はデュノアによって防がれていた。以外と堅いんだな、あのシールド

 

「こんな密集空間で戦闘を始めようとは、ドイツの人はずいぶん沸点が低いんだね」

「貴様……だがフランスの第二世代型ごときで私の前に立ち塞がるとはな」

「未だに量産化できないドイツの第三世代型よりは動けるだろうからね」

 

わー、互いに挑発しあってどんどん険悪になってるぞー

 

「終夜、なんでワクワクした顔でこれを見てるの?」

「だって、楽しs」

「バァァァカモノガァァァァァ」

 

効果音が流れるとしたらギギギ……と流れそうな感じでその声がきた場所をみる。よく知ってる顔のやつだったよ……

 

「我がドイツの化学力は世界一ィィィィ!!!量産化など簡単にできてしまうわぁぁぁ!!」

「シュトロハイム大佐!?」

「久しぶりだな。ボーデヴィッヒ少佐よ。そして我が友終夜よ」

「はぁ……なんでお前がここにいる。シュトロハイム」

「そんなもの決まってるだろう。貴様の顔を見にきたのだぁぁぁ」

 

そんなことのためだけに来られても困るんだが……

 

「まぁ、それはボーデヴィッヒ少佐に届けるついでだがな」

「なら渡して即帰れよ」

「バァァァカ」

「はいはい、そーですねー」

「最後まで話をきけぇぇぇい」

「……悪い簪。クラスの子達とやっててくれ」

「わ、わかった。えっと……終夜も頑張って?」

「ああ……んで本命はなんだ、シュトロハイム」

「それはだな……特にない!」

 

……よし、殺そう

 

「んじゃあ、土産に色々くれてやらぁ!!」

「まて、ロケランやらマシンガンはやめてく」

「知るかぁ!!」

 

ズドドドドドド、バシュゥ……ドガァン!

 

「待てやゴラァァァァ」

「フハハハ、こうなれば逃げるだけよ。また会おう」

「二度と来んな!」

 

結果的には逃げられた……ちぃ、次のためにマシンガン増やしとかないとな……ちなみにボーデヴィッヒと織斑についてだが、シュトロハイムのせいでなにかうやむやになってしまいなにもせずに終わったそうだ。

 

 

 

今俺はベッドの上で意気消沈していた……これもシュトロハイムせいだ。あいつに関わるとなにかとしんどい。簪には、俺をおいて晩飯を食べていてくれといってあるので、今は食堂にいると思う……

 

ドンドン

 

「終夜、ドアを開けてくれ!大事な話がある」

「なんだ、こちとら」

「いいから来てくれ」

 

無理矢理俺の手をとり、走り出す織斑。急に起こったから反応もできずに織斑の部屋へとつれられ部屋と入るとデュノアの姿が。だが昼間とかとは違い、女子の姿でいた。

 

「んで、大事な話とは?」

「まずシャルルの話を聞いてくれ。まだ俺も聞いていないけど」

「あ、そう。ならデュノア、話してくれ」

「う、うん。わかった」

 

そうしてポツポツと話し始めたデュノア。最後まで聞き話の内容を要約すると、俺たちの機体のデータを盗み、デュノア社へ送るためのスパイとして送られてきたってことか

 

「そんな話があってたまるか!親が自分の子供の生き方を決める権利なんかないはずだ。」

「ど、どうしたの?一夏、変だよ?」

「ああ、悪い。それより、シャルルはこの後どうするんだ?」

「多分、代表候補生をおろされて、よくて牢屋行きかな」

「それでいいのかよ」

「いいもなにも僕は決められる権利はないしね」

「……だったらここにいろ。特記事項第二十二、本学園における生徒はその在学中にありとあらゆる国家、組織、団体に帰属しない。本人の同意がない場合それらの介入は原則許可されない。てことは少なくとも三年間は大丈夫ってことだ。その間になんとか方法を見つければいい。シャルル、お前はここにいていいんだ!」

「一夏………」

「バカバカしい。帰らせてもらう」

 

なんのために俺は呼ばれたんだ。これだったらこないほうがマシだったわ

 

「まてよ、終夜。シャルルの話を聞いてなにも思わなかったのかよ」

「ああ、なにもな」

 

そういった瞬間俺は織斑に殴られた。意味がわからん

 

「見損なったぞ、終夜。男なら女の子を助けるのが普通だろ!」

「その女の子に助けられてるやつがなにを言う」

「なんだと!」

「もういいよ、一夏」

「シャルル……だけど」

「話は終わったか?終わったな。じゃあな」

 

無理矢理話を切り上げ、部屋をでて自室へと戻る。皆を守る?……笑わせてくれる。あー、簪にどう言い訳をするかな




えー、まず八話のところを間幕としていたことについてですが、錬と束の接触した場面を書きたかったのですが全く思い付かず本編を進めることにしたのですが、そのときにタイトルを直すのを忘れていました。
今後はないよう気を付けますので………

しかし、最後のところはなにか納得がいかないのに文才がないせいで納得するものができない………
スランプにでも陥ったかな。
次の話もすぐに書いて投稿しますので、よろしくお願いします


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第十話

えーと、少し話を飛ばします。
書くのがめんどくさくなったとかではないです。……はい
いきなり学年別トーナメントになりますがご了承下さい


「零童、お前は織斑に手を出さないでくれ。私一人でやる」

「了解、なら俺は相方の方ね。油断すんなよ」

「お前の方がだろう?」

 

学年別トーナメントが始まり、第四試合で織斑・デュノアペアと当たった俺たちはピット内にて最終調整(といっても別にするようなこともないが)をしていた。

ちなみにあのあとから織斑との仲は最悪となった。まぁぶっちゃけどうでもいいんだがな……

それとシュトロハイムとの一件のあと、もう一度織斑と戦う場を作るために鈴とオルコットを倒したらしい。んー、相手を怒らせるのは得策なのかそうでないのか……

 

『両ペアとも、準備をしてください』

「むっ、ではいくぞ。零童」

「はいはい、わかりましたよ」

 

 

「初戦で当たるとは、待つ手間が省けたというものだ」

「こっちも同じ気持ちだぜ」

『一夏、まずはボーデヴィッヒさんを倒すよ。彼女のAICは脅威だからね』

『わかってる。終夜はそのあとだな』

 

恐らくプライベートチャンネルで話しているんだろうが内容は大体読める。おおかた面倒なボーデヴィッヒを先に潰そうとするんだろう。まぁ、させんが

 

『試合開始』

 

「うおおおおお!」

「ふん………」

 

わー、いつもの突進かよ。学習しねぇな、あいつ

 

「私がいるのを忘れて…キャッ」

「俺がいるのを忘れてないか?」

 

皮肉を言うように似たような台詞を吐いて、デュノアの相手を始める

 

「なかなかやるね……」

「防戦一方なのに強気だな……」

「ぐぁっ!!」

「一夏!?」

「はぁ……相方が心配なのはわかるがその程度で目をそらすな」

「しまっ……キャアッ」

 

 

 

 

観戦席にいる女は顔を歪めながら試合を見ていた

 

「なぜ、千冬様の弟ではなく、あの男が勝っているのよ……仕方ない、アレを発動させましょう。精々頑張るといいわ」

ピッ

 

 

「あああああっ!」

「………なんだ?」

 

急にボーデヴィッヒが悲鳴をあげると、ボーデヴィッヒのISが泥によって再構築されるかのようになり、『何か』のISへと変化した。

 

「雪片………」

 

織斑がそう呟きながら構えた瞬間、『何か』は織斑を攻撃した。その攻撃が白式を解除させる原因となった

 

「居合いからの上段……早いな」

「それが、どうした!!うおおお!」

「はぁ!?」

 

あの馬鹿は無謀にも生身(・・)で『何か』へと突撃していった。だがすぐに、相方のデュノアが止めた

 

「一夏!あれに突撃しても死ぬだけだよ」

「離せ!あいつ…ふざけやがって。ぶっ飛ばしてやる」

「……いい加減にしろ!お前はあれの何に腹をたてている」

「あれは……あれは千冬姉のデータだ。千冬姉だけのものなんだ。それをあいつは……」

「はぁ……デュノア。こいつを引っ張ってピットへ戻ってろ。こいつは俺がやる」

「なっ、こいつは俺が」

「俺ら二人にやられてエネルギーもないお前らに任せるんだったら自分でやるわ。モード変換 モード『バーサーカー』」

 

織斑の言うことを合わせると、あれは全盛期の織斑先生ということか……なら始めから飛ばしても問題ないか

 

『零童!教員部隊に任せてお前も避難しろ。』

『全盛期のあんたに教員が勝てるはずがないでしょうが』

 

織斑先生の忠告は無視させてもらおう……

 

「………『射殺す百頭(ナインライブズ)』!」

『※%#&*@§〒♯』

「はぁ……遅ぇよ!」

 

最後の一撃を振り抜くと一点集中の連続斬撃に耐えられなかったのか泥が消え、ボーデヴィッヒの姿が見えた。そのまま、無理矢理ひっぺ剥がすと泥は消えた

 

「大丈夫か?ボーデヴィッヒ……ッ!」

 

 

 

 

 

「どこだ、ここは………」

 

私は確かあいつと戦っていて……それで……

それ以上思い出そうとすると、酷い頭痛がくる

 

「なんだ……赤い……ヒィ!?」

 

ラウラは驚いた声を出してしまった。なぜなら目の前に広がるのは戦場……だが兵同士のぶつかり合いではなく一人の男による蹂躙だったからだ。人と言えぬ姿の者や俗に言う化け物たちが無惨にも切り裂かれ、その命を落としていっている。ラウラの足元や周辺にも死んですぐのような死体がゴロゴロと並んでいた

 

「な、なんだこの光景は……」

「まさか、ここを見られるとはなぁ」

「誰だ!……零童!?」

 

ラウラの視界の先にいたのは終夜だった。その顔は驚きがありながらも、懐かしむような顔だった

 

「零童、教えてくれ。ここはなんだ。この光景は!」

「俺の過去だ。それもとびっきり昔のな」

「過去だと?この光景がか!?」

 

ラウラは信じられないものを見るかのような目を終夜に向け、疑問をぶつけた

 

「お前は一体………何者なんだ」




一旦ここで区切らせて貰います。次回は恐らく終夜の過去の話となります。次は明日投稿予定ですので
ISにこんな話持ってきていいのかなぁと思いつつ執筆してそうです(笑)


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第十一話

「何者ねぇ……説明はするが長くなるぞ?」

「構わない。頼む」

 

そう言われ、俺は自分の過去を話すことにした

 

「そうだな……自分で言うのもなんだが、俺は強すぎた。俺と同等に戦えるのは恐らく十人も満たんだろう。今はもう少し増えてるかも知れないが……」

「なら、その力でお前は何をしたんだ?」

「何をしたかって?何にもしてないが」

「なっ!?なぜ…」

「あのときは、戦うことしか、いや、負けたいとしか思っていなかったからな。それだけの理由で神にも喧嘩をふっかけたし」

「神にだと……だがそれも」

「そう。神でさえ、俺を倒すことはできなかった。俺は勝つことしかできなかった。たとえ、相手の土俵に合わせたとしても」

「……では今も探し続けているのか?自分に勝利するものを」

「いいや。それはもう見つかったし、これからも勝てることはないだろうな」

「見つかっただと?一体どんな……」

「悪いが、時間のようだ。続きはまた話してやるよ」

「それはどうい………」

 

言葉の途中でだが、ボーデヴィッヒは消えた。恐らく意識を戻したのだろう。だがまさか、このときを見られるとはなぁ……ふぅ、俺も戻るか……

 

 

「ん……さて、ここは」

「終夜!」

「しゅうやん!」

「おい、ちょっ。ゲフッ」

 

意識が戻り、体を起こした瞬間簪と本音が抱きついてきた。だが、胸へのクリティカルヒットで気分が……

 

「あ……その、ごめん」

「いや、いいんだけどさ。あのあとどうなった?」

「トーナメントは中止。データはとるから一回戦だけは後日やるって」

「そうか……んじゃ、晩飯食うか。迷惑かけたし、今日は二人に奢りましょう。あ、でも少し寄るとこあるからそのあとな」

「「やった!」」

 

簪たちとわかれ、俺が向かったのは鈴のところだ。ラウラが倒したとは聞いていたが、重症だという話は聞いていなかったから、遅いけれどお見舞いだ。まぁ、ほぼほぼ治っているそうだが、保健室で安静にしてるらしい

 

ガラガラ

 

「あ、終夜」

「調子はどうって聞く必要もないか」

「まぁね。それと……中継で、あの事件の様子を見てたけど、終夜…カッコ良かったよ。とっても」

「それ、一夏に言わなくていいのか?」

「戦ってたのはあんたでしょ。……………それに、今は一夏よりもあんたのことが好きになっちゃったんだから」

「ん?何か言ったか?」

「う、ううん。なんでもない。それより時間、大丈夫?」

「もうこんな時間か……じゃあ、また明日な」

 

 

その後三人で夕食をとり部屋にいると、山田先生から今日大浴場が使えると連絡を受けたがいくのが面倒だったのでいかなかった

 

 

 

朝のSHRで山田先生が入ってきたのだがなぜか山田先生がフラフラだ。髪もところどころ跳ねてるし

 

「今日はですね、転校生を紹介します。でもすでに紹介してるというか。とりあえず、入ってください」

「失礼します。シャルロット・デュノアです。改めて皆さんよろしくお願いします」

「えっと、デュノア君はデュノアさんでした……」

 

その事実からクラスの中が騒がしくなった。まぁ、どうでもいいが

 

「あれ?昨日って男子が大浴場使ったわよね?」

「てことは、織斑君は既に知ってたってことよね」

「それなら零童君も」

「悪いが俺は入ってない。本音が証人だ」

「うん、しゅうやんは入ってないよ~。ずっと私とかんちゃんといたから」

 

本音の証言のあと、織斑は篠ノ之とオルコットに詰め寄られていた。俺の方はというと

 

「お兄様……」

「お兄様?」

 

声がした方向を向くとボーデヴィッヒが立っていた

 

「なんで、お兄様?」

「日本では尊敬した相手をお兄様と呼ぶと聞いたので」

「誰情報だよ!てかそんなの聞いたことねぇわ!」

「駄目ですか?」

「…………………好きにしてくれ」

「はい♪私のことはラウラと呼んで下さい」

 

はぁ………女子の上目使いは反則だろ……ていうか、この状況どうにかしてくれ……

 

このあと、織斑先生がくるまで、騒がしいままだった

 

 

 

 

 

 

♪~♪~~♪~♪~~~

 

「おっ、この着信音はぁ!」

 

天災こと篠ノ之束は携帯の着信音が鳴ると、とたんに携帯を取りだし、耳に当てた

 

「もすもす、ひねもす~」

ぶつっ……

「わー、待って待って!」

 

その声が通じたかのように再度同じ着信音が流れた

 

「はぁ~い。みんなのアイドル、篠ノ之束さん……待って待ってぇ、ちーちゃん!」

「その名で呼ぶな」

「おっけぃ、ちーちゃん!」

 

人の話は一切聞いてないご様子

 

「今日は聞きたいことがある。お前は今回の件に一枚噛んでいるのか?」

「あー、あれ?あんな不細工なもの、私が作ると思う?私が作るのは完璧で十全でなければ意味がない」

「…………」

「あ、そうそう。あれを作った研究所は消えてもらったよ。死亡者は0だから安心してね」

「そうか、邪魔したな」

「そんなことないよ。ちーちゃんのたm」

ぶつっ

「もう……ちーちゃんたら」

「よほど仲がいいんですね」

「まぁね。でもそれは君もじゃないの?れーくん」

「僕よりも仲のいい人が二人いるんでね、同じとは言えないですね」

「それよりも、ゴメンね。急にこんな依頼しちゃって」

「まぁ、別に困ることは少なかったのでいいですよ。ちょうどあそこらへんにいた仲間がいたので」

「でも凄いよね、君たちは。まさか、こんなことを計画するとは……束さんでもこんなことをしようと思わないよ」

「褒め言葉として受け取っておきますよ。それでは……」

「うん!バイバーイ」

 

 

ふぅ……協力は得られる。ならば後はあの人次第……決断一つで善にも悪にもなる。予想はできるが、あの人はどんな決定を下すかな………




はい。ということで無事ラウラが義妹になりました
「嬉しかねぇよ。バカ作者」
まぁまぁ……数話挟んで臨海学校。そこではなにが起こるのか……それは…………考えてません♪(ゝω・´★)
「いっぺん死ね。というか、死告天使受けて死ね」
それホントに死んでしまいます!てか、うちのカルデアにおられるからそんなこといわな
「契約者よ……晩鐘は汝の」
やめてじーじ!!

き、今日はここまで!それでは!


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第十二話

「………」

『祝福のお知らせに参りました~』

 

今俺は校門の前で家にくる簪たちを待っている。メンバーは、簪、ラウラ、本音、そしてなぜか鈴もいる。本人に理由を聞くと、トーナメントのときの俺を見て私より強いから、鍛えてほしいのと、あんたといたほうが楽しそうという理由だった。織斑と一緒にいないのかと聞くと『そ、それは……その……あ、あんたと……』と顔を赤くしながら最後の方は聞こえなかった。そのときに額に手を当てると言葉になってないのを口にしながら逃げられた。ちなみにだが、トーナメントのときの後処理が長引くので、少し長い連休が入った。課題がないため、どこのクラスも嬉しい悲鳴が飛んでいた

 

「終夜ー、ごめんね、遅くなって」

 

そうこうしているうちに簪たちが準備を終わらして、こちらへと向かってきた。服装は様々だが、皆可愛いものだった。どんな服装かって?作者が服の名前がわからないし、調べて書くのも面倒だと言っていたな

 

メタい発言やめてくださらない!?確かに服装は無頓着だから名前ほとんど知らないし、カーディガンとか言われてもパッと出てこないけどさ!by作者

 

「んじゃあ、いこうか」

「ちょっと!服装についてなにか言うことないの!?」

「鈴は、制服があれだからなぁ……脇でてるし…」

「なにあんた。そういう趣味?」

「んなわけあるか!」

 

脇に興味はあんまりない。そんなことはさておき和気あいあいと約二時間半。ついたのは、緑豊かな場所であった

 

「おーし、ついたぞ」

「わぁ……」

「すご~い。しゅうやん、こんな場所知ってたんだねぇ」

「それはともかく、あんたがいくって言ってた場所はどこよ。あんたの所有してるとこっていってたけど」

「ここら一帯だが?まぁ、泊まったり、訓練したりするのはもうちょい先だけどな」

「「「「はぁ!?ここら一帯!?」」」」

 

まぁ呆けているのはほっといて、迎えがそろそろくるはずなんだが………

 

「おー、そこにいるのは汗フェチの終夜さんではないか」

「おーおー、そこにいるのは足フェチの神矢君ではないか」

 

ニヤニヤとした顔で言ってきたからそのまま、返してやった。だが、思わぬ所から追撃を喰らった

 

「あんた……朝の話、ホントじゃないの」

「なんでそこで朝の話がでるんだよ!」

 

このままいても、長くなりそうなので、無理矢理話題を変えて泊まる場所まで向かうことにした

 

「まぁ、そんなことはおいといて……荷物は神矢に預けて乗ってくれ」

「んじゃあ、渡してくれ。荷台に積み込むから」

 

積み終わり、現地へ向かう。着くとお昼時だったのでみんな腹が減ってそうだった

 

「じゃあ、まずは昼にしようか。錬、荷物は部屋に運んどいてくれ」

「わかりました。えー、私は羽衣錬といいます。なにかあったら私に言ってください」

「は~い」

「本音……」

 

本音の緩い相づちに簪は少し呆れているようだった。ああ、言い忘れてたけど、簪と楯無は仲直りをして今では仲つむまじい姉妹になっている。

 

「あ!シュウ!お帰り~♪」

「ユウキ♪んっ」

「ンッ……ンァッ……プハッ。もう!恥ずかしいじゃない!」

「ゴメンゴメンって。それでもうお昼はできてるよね?」

「うん!できてるよ。じゃあボクはジュンたちに会ってくるね」

「いってらっしゃい」

「うん、いってきます」

「じゃあ……あの、簪さん?本音さん?鈴さん?。昼食のため、部屋へいきたいんですけど」

「早く案内しなさい!」

 

途中で出会った世界でいっちばん可愛い俺の彼女のユウキにキスして、部屋まで案内しようとみんなの方を向くと三人が恐い顔でこちらを向いていた。できるだけ刺激しないよう気を付けたはずだが……怒り口調で怒鳴られた。流石に場所が悪かったな

 

当たり前だよ……by作者

 

 

「ここが、みんなの泊まる部屋です……」

「ふーん。って、なにこのご飯!」

「学園でも高くてあんまり食べないものがいっぱい……」

「わ~い。いっぱい食べるぞー!」

「本音、あまりやりすぎないでくれよ……」

 

以前、本音のカオスなねこまんま?を見たので、少し忠告をしておいた。

 

「「「「「いっただきます!」」」」」

「わぁ、おいしい!」

「これ、最高!」

 

皆には好評のようでよかった。

 

「二時くらいから訓練やるんだから、それも考えてくれよー」

 

一応釘は刺しておく

 

 

 

 

「それで終夜。訓練っていってもなにするの?」

「んー、最初は模擬戦だな。何回かして、問題点を指摘して、あとは改善のための訓練。コーチは俺とあと三人でやるんだが……きたきた。おせぇぞ」

「少しぐらいいいだろうが。ていうか、お前も含めてうちのやつらはだいたいルーズなやつばっかだろうに」

「そりゃちげぇねぇ」

「僕を一緒にしないでくれます?」

「確かに錬だけは違うわな」

 

錬、神矢とレノアがきた。今回、この三人にコーチを依頼しておいた。レノアも俺の仲間だ

 

「簪は錬に。本音はレノアに。ラウラは神矢に。鈴は俺が見る。大体六時を目処に終わってくれ」

 

 

そういうと、各自で訓練を始めた。鈴については、衝撃砲を使うときの癖を治したり、衝撃砲を上手く使った戦術などを二人で作っていた




ということで、休日編です。あれ?鈴にフラグたったっけ?って思った方が多いでしょう。はい!最後までかいて、作者も気づきました、はい。なので、無理矢理前の話でフラグを差し込みます。すみません……
この話はもうちょいしたいと思います。なぜなら、まだ先を考えれてないからです!
ということで、前みたいに結構空くかもしれませんがご了承下さい。それでは!


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第十三話

「「「……………」」」

 

鈴たちが就寝するところの部屋では気まずい雰囲気が流れていた。なぜかというと……

 

「よーし、じゃあみんなでしゅうやんのどこが好きかいっていこー!」

「なっ、なにをいって」

「え?かんちゃんもリンリンもしゅうやんのことが好きじゃなかったっけ?」

「ほ、本音!!」

 

いきなりの本音の爆弾に鈴と簪はうろたえた。それもそのはず、鈴は誰にもバレてないと思っていたし簪も本音に言った覚えがないからだ。ちなみにラウラはというと、軽めのお菓子を食べていた。そして鈴が話を始めたあたりで偶然そこへ終夜の彼女であるユウキがきて、冒頭へと至る

 

 

「その……ユウキさんはお兄様のどこを好きになられたんですか?」

「ボク?んーとね……」

 

そういって、ユウキは少し考える素振りをみせた。ラウラ……いい根性してるよ

 

「大きくあげるとしたら二つかな?」

「二つ?」

「お兄ちゃんっぽいところと、カッコ良いところ」

「お兄ちゃんっぽい……確かに」

 

お兄ちゃんっぽい点に簪が同意した。カッコ良いのは鈴も簪も同じように思っていた

 

「じゃあボクも質問。二人とも、終夜が過去になにをしていても一緒にいる覚悟はある?」

「それってどういう……」

「本当はボクの口からいうようなことじゃないから少しだけしか話せないけど……まず、終夜は人間じゃないよ」

「「えっ!?」」

 

ユウキの口から零れた言葉に驚く三人。ラウラはあのときで薄々感づいていたのか驚いてはいなかった

 

「他にも色々と秘密にしていることだってあるよ。それでも一緒についていく覚悟はある?」

「わたしはあるわ。終夜が人間じゃない?そんなのあなたを見ていればそんなこと関係ないってわかるわよ」

「私も……終夜とずっと一緒にいたい……」

「わかった。じゃあ明日終夜に全部とはいかないけど、色々と話すように言っておくね……それとは別に」

「「???」」

「ボクが撮ったんじゃないけど、終夜のカッコ良いところの動画あるけど見る?」

「「「「見る!!!」」」」

 

 

 

 

『貴様のいう理想郷はただの夢物語。叶うはずなき悲しき世界だ』

『ふざけるな……我が理想、我が目的がただの夢物語だと……さらには悲しき世界とまで語るか。我が真意も理解せず!』

『理解する必要はない……貴様は全てを見ようとせず、都合の良いようにしか見なかった愚か者なのだから』

『新しき世界の創造主たる我が愚か者だと……』

『ああ、自身の責務を放棄し主の願いに反したお前に待つのは死という名の罰だ。かつての主にかわり、俺が裁きを下そう………星は語る。原初の地にて産まれた災厄を。空は堕ち、地は嘆き、全てが向かうは名もなき虚無。「#§※*♭♯」』

『その宝具は!……なぜだ……なぜ、貴様が我を裁く!我が理想は貴様の求める』

『俺が求めるものは……ねぇよ』

 

「……っと、ここで終わりだよ。どうだった?」

「「か、カッコいい……」」

「むにゃむにゃ」

「本音はもう寝てるけど………」

「それじゃあ、ユウキ。終夜って汗フェチなの?」

「多分ね……ボクが運動して汗かいたとき、シャワー浴びる前の首筋とか軽く舐めるときとかあるし」

「やっぱり……」

 

そのごも終夜に関しての恋バナ(なのか?)に夢中になるなか、夜は更けていく




久し振りの更新だったから、変なところ多いだろうなぁ
というか、終夜の性癖秘密にしていても、ユウキから駄々もれじゃん。弄られること間違いなしだな……
fgo…うちのカルデアに女性が少なくて、さらに星四以上がイベント鯖合わせて11体しかいない悲しい現状ですが頑張ってます(終局は終わらせました)
女性鯖来て下さい………


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第十四話

「…きて、起きて、終夜」

 

んぁ?この声は……

 

「ふぁぁぁ。おはよう……ユウキ」

「うん!おはよう、終夜。それで…寝起きで悪いんだけど、少しいい?」

「いいけど、なにかあったのか?」

「まぁね……それで、終夜。鈴ちゃんと簪さんが終夜のことが好きって言われたらどうする?」

「………悪いけれど、ユウキが居るし断るな」

「ボクがOKをだしたら?」

「え?」

 

まさか……俺、ユウキに嫌われた?

表情から考えていることが読まれたのか、あわててユウキは弁明してきた

 

「あ!別に終夜のことは嫌いになってないよ。今までと同じで大好き」

 

ホッ……安心した。ユウキに嫌われたら俺立ち直れないよ……

 

「昨日の夜ね、二人に聞いたの。終夜は人間じゃない、それを知っても終夜を好きで、一緒にいられるかって。二人とも即答で、『終夜といれるんだったら構わない』って言ってたの。それでボクもこの二人だったらいいかなって。それに終夜のことだから、三人と付き合ったとしても平等に愛してくれるんでしょう?」

 

流石はユウキ。俺のことはよくわかってるな……しかしあの二人が俺のことをそう思ってくれてるとは、まぁうれしいかな

 

「それと、終夜は汗フェチかって聞いてきたからそうだよって肯定しておいたよ」

「いやちょっと、なにしてますの。ユウキさん!?」

 

さらっと性癖を漏らすのやめてくれませんかね……間違ってはないけどさ

 

「だから、今日。鈴ちゃんたちに話せる分を全部話してあげて。ボクのときみたいに」

「ああ、わかったよ。それで、朝ごはんは?」

「今鈴ちゃんが作ってるところ。もうそろそろ完成する時間だと思うからいこ?」

「ああ」

 

ユウキと共にリビングへと向かったらエプロン姿の鈴がせっせこと朝食を作っていた。エプロン姿も可愛い。料理の方も普通に美味しかった。食べ終わったあと、本来なら訓練をするはずだったが、午前中におれのことをみんなへと話し、午後は臨海学校のための買い物になった

 

 

「よし、じゃあ何から聞きたい?」

 

今いるのは、俺・ユウキ・簪・鈴・ラウラ・本音・神矢・レノア・錬の九人だ

 

「なら、お兄様。あのときに、聞けなかった続きを」

「あー、あれか。んーと、鈴たちに大雑把に説明するとしたら、俺は強すぎて負けたかったから色々としたけど無駄だった。けれど、俺を負かしたのが見つかった。こんぐらいで終わってたよな?」

「はい」

「んじゃあ、その続きだ。まぁ、その負けた相手ってのがユウキなんだけどな」

「えへへへ」

「「「ええぇ!!!??」」」

「うん。予想通りの反応ありがとう」

「ユウキさんがお兄様に勝ったと……」

「うん。剣対剣の真剣勝負でね」

 

鈴と簪は驚きすぎて目が点になってるし。錬たちは各々自分のことをしていた

 

「それで、他には?」

「終夜が人間じゃないっていう……」

「ああ、それね。確かに俺は人じゃないな。まぁ、それをいうならこの三人も人じゃないけど」

「え?」

「そうですよ。というか、ユウキさん以外は大体ここにいるのは俗にいう化け物たちばっかですよ。まぁ、襲われたり食われたりする心配は一切ないのでご安心を」

「へ、へぇ…………」

 

四人とも引きぎみで話を聞いてた。まぁいきなりほぼ化け物の巣窟だって言われて引かない方がおかしいし

 

「他に話すことってあったかな……」

「終夜の…汗フェチ……」

「ブフォッ」

「ングッ」

「…………コホッ」

「ケホッケホッ」

 

俺、錬、レノア、神矢は一斉に吹いた。な、なんでいきなり性癖の話になるんだよ、おい!

 

「簪……いきなりその話は…」

「暴露しちまえばいいじゃねぇか。まぁ、読者に引かれること間違いなしだろうが」

「作者の変わりにいうが、メタいわ!」

「えーと、なんでしたっけ?確かスパッツ好きであっ」

「だまらっしゃい!」

「貧乳好きもあったような」

「てめぇもか、レノア!」

「スク水ニーソもさせてたような……」

「なんで神矢が知ってんだよ!というかてめぇら黙れ!」

「「「絶対イヤっすね」」」

 

こいつらのドヤ顔と息のあったセリフに殺意を覚えるわ……それと、このときの鈴たちの顔は様々だった。ラウラはわからないから首をかしげていたが、鈴はジト目でみてくる。簪は想像したのか顔を赤くしていた。本音は……お菓子食べてる。うん、本音は通常運転か

 

「まさか、私のスパッツで……」

「まず鈴と部屋違うだろうが!」

「貧乳好き……だから私たちか」

「あ、いや…………あぁーもう!神矢はいっぺん死ね」

「捕まるかっての。んじゃ、逃~げるんだよぉ!」

「まてやこらぁ!」

 

ここまでバラされて、正気でいられるか!とりあえず神矢に八つ当たりじゃ!!

 

 

その後、昼食まで殺りあってた終夜と神矢なのであった




えーと、まずお気に入り百件越えありがとうございます!!
こんな駄文で、設定がところどころ甘かったり、ミスが多いこの小説ですが、これからも応援お願いします。
それと、十一話で鈴とのフラグをたてておきました。できるだけ、これからはこういうことはないようにしていきます。
次は今日の午後か明日になります


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第十五話

「「「海だぁ!!!」」」

 

バスの中でクラスの女子たちが叫んだ。俺にとったらいつも見えてるだろといいたいんだがな……あぁ、それと買い物なんだがドヤ顔で神矢たちが『お前はくんな。楽しみがなくなるだろ』といわれ一人寂しく簪と鈴のISを改良してました(買い物にユウキもついていったため)

 

「そろそろ目的地につく。全員席に座れ」

 

その言葉の数分後、俺たちが泊まる旅館の駐車場にバスが止まり、結構多い一年全員が整列した

 

「ここが今日から三日間お世話になる花月荘だ。全員、従業員の仕事を増やさないように行動しろ」

「「よろしくお願いしまーす!」」

「こちらこそ、よろしくお願いします。……あら、こちらは噂の……」

「ええ。今年は二人男子がいるせいで組分けが難しくなってしまい、申し訳ありません。おい、挨拶をしろ」

「よ、よろしくお願いします。」

「三日間お世話になります」

 

やはり女将というだけあって、動きの一つ一つに気品があった。まぁ、なれてるからどうも思わないが

 

「そういえば、織斑先生。俺らの部屋は?一覧には書いてなかったんですが」

「ん?……ああ、いってなかったな。織斑、お前は私の部屋。零童は山田先生の部屋だ」

「わかりました」

 

そのあとは、山田先生とともに部屋へ向かい荷物をおき、先生は織斑先生とともに業務へ、俺は着替えて海へと向かった。

 

 

「ふぅ……そろそろいくか」

 

そろそろ着替え終わってる頃だと思い、海へ向かっているとばったり織斑と出会った。向こうは露骨に敵意ありの顔を向けてきた。普通そういうのは隠すもんだと思うんだが……俺が変なのか?

 

「終夜……俺はお前のようなやつに負けない!」

 

おー、出会ってそうそう喧嘩振ってくるか。結構結構

 

「へぇ、じゃあ期待しとくよ。正義のヒーローさん」

 

少し煽り口調でいってやると、早足で海へ歩いていった。耐性無さすぎだろ……と考えていると海へついた。先にいった織斑のときは女子の歓声が色々聞こえてきたんだが俺のときは一切ない。というか、敵意しかなかった。挨拶してくれたのは本音の友人だけで、他は近づくことさえしなかった。

 

「いや~嫌われてるねぇ、俺。ま、どうでもいいけど」

 

と独り言をしていると、鈴たちがこっちにやってきた

 

「おーい、終夜!!」

「おー……お………って本音、何?それ」

 

キツネ?っぽい格好なんだが……着ぐるみみたいで端からみるととても暑そうなんだが……

 

「ん~?キツネの水着」

「どこで売ってんのそれ!?」

 

そんなの作って売れるのか?経営大丈夫か??

 

「それと、そのバスタオルにくるまってるのは?」

「…………」

「ラウラウだよ~」

「へぇ……」

 

正直、驚く気になれんわ……

 

「ほら、終夜に買った水着みせるんじゃなかったの?」

「恥ずかしがらずにホラ…」

 

と、簪が半ば無理矢理ひっぺ剥がすと黒のビキニ姿のラウラがいた。ちなみに、鈴は黄色とオレンジのストライプ模様の水着、簪は髪の色と同じ水色の水着だ。

 

「んじゃ、泳ぎにいくか?」

「泳ぎなら私にまっかせなさい。前世は多分人魚だから」

「自信満々だな、鈴は」

「私は終夜と一緒ならなんでもいい」

「そうか、なら軽く泳いで海の家くらいにいくか」

 

そのあとは、泳いだり砂で遊んだりと日が暮れ、夕食の時間まで楽しい時間が過ぎていった。向こうの女子がなんか騒いでたがどうでもいいから無視ってたので何があったかは知らないな

 

 

「刺身に本わさ……凄い豪勢だな」

 

はっきり言って予想外の夕食だった。鈴もラウラも簪も美味しそうに食べていた。本音はなにを食べてても美味しそうにくうからなんというか、驚きがない……

 

「ん?どうかした、終夜」

「いや、なんでもない」

 

美味しそうに食べてる鈴の横顔みてたとはいえんからな……

 

 

 

「そ、それでは零童君。ちゃんと、この部屋にいてくださいね」

「大丈夫ですから山田先生はごゆっくり」

「そ、それでは……」

 

山田先生は一組の女子とともにお風呂へといった。ここは露天風呂らしい……まぁ、今はそんなことどうでもいいんだけどね……盗聴機は……ないな

 

prprpr

『なんでしょうか?』

「例のやつは」

『障害もなく、きちんと組めてますよ』

「そうか。それで、あっちの方は?」

『現時点では動かないかと……恐らく別のタイミングからだと』

「わかった。ならこの夏休み期間中のどこかに総会議の準備をしておけ」

『了解』

 

策は今のところ順調か……といっても今は障害のない道を走ってるだけだが…。さて、あいつはどこまでいけるかな………

 




さて、後書きで書くようなこと………あ!fgoですけど、酒呑童子狙って色々引きましたけど、清姫が載ってる礼装二枚という結果で撃沈しました。今は夏イベまで石を貯める作業の最中です……星四鯖、一体くらい来て欲しかった………イベントは二億ポイント無事に貯めれました。明日は連続投稿するのでお楽しみに


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第十六話

「よし……それでは各班ごとに割り振られた装備試験を行うように。専用機持ちは専用パーツのテストだ。それぞれ、迅速に行うように」

 

臨海合宿二日目は昨日のような遊べる時間はなく、とにかく専用機を持ってないものは班で汎用ISを簡単に言えば乗りまくる。専用機持ちは国から送られてくるパーツのテストをし、結果を国へ提出すると鈴から聞いた。なので俺たちは離れた場所に移動したのだが、なぜか篠ノ之もこちらへきていた。専用機を持ってないのになぜだ?と鈴も同じことを考えていたのか織斑先生へ質問していた

 

「織斑先生、なぜ箒はこっちにいるんですか?」

「ああ……それはだな」

「ちぃ~ちゃぁぁぁん」

 

……俺たちのいる少し先の崖から馬で崖を駆け降りた義経真っ青になること間違いなしの生身でワンピース姿の女性が走ってきた。織斑先生以外はほぼ唖然としており、織斑先生は悩みの種がきたと言わんばかりの素振りをみせ、篠ノ之はなぜか隠れた

 

「おい、束……」

「やあやあ!会いたかったよ、ちーちゃん。さぁ、愛を確かめるためにハグハグッ」

 

アイアンクロー……って、顔面めり込んでるが大丈夫か?……でも、崖を駆け降りるくらいだし大丈夫か……と今度は篠ノ之の方へと向かった。

 

「やぁ!!」

「ど……どうも」

「久し振りだねぇ。こうして会うのは何年ぶりかなぁ……おっきくなったね、箒ちゃん。とくに……おっぱいが…ゲプッ!」

 

最後の言葉を発したとたん、悪即斬と言わんばかりに篠ノ之がぶん殴った。まぁ、あれについては仕方ないだろう……誰だってそうするだろうな。って、ん?……ちーちゃん、箒ちゃん……そして最初の織斑先生の言葉から察すると、この人が篠ノ之束か

 

「束、自己紹介くらいしろ。うちの生徒が困ってる」

「えぇ……ハァイ、私が篠ノ之束さんだよ~。はい終わり!」

 

ずいぶんと雑な自己………はぁ

タタッ

 

「死ねぇい!」

「お前が死ね、エディ。ってかその左手のアイスはなんだ」

「すぐそこで買った」

 

現状を説明すると、俺の知り合いが右手に剣を左手にアイスを持ちながら斬りかかってきた。なので俺は刀で受け止めている

 

「それで、何のようだ。いつも通りに殺し合うためだけにきたんじゃないだろう?」

「ああ、錬からの届けもんだ。頼まれた通りの追加システムだと……それじゃあ」

prprpr

「「んん?」」

 

この音楽は確か………

 

「なんだ?エレナ」

『マスターが呼んでるわよ。素材集めするって』

「ん、わかった。マスターにすぐ戻るって伝えておいて」

『よくってよ。じゃあ、待ってるわね』

ブツッ……

「ってことで帰るわ、んじゃな」

 

嵐かあいつは……でも素材集めか、御愁傷様

ズズーン

 

「おおう!?」

 

びびったぁ……なんだいきなり

 

「じゃじゃーん!これぞ箒ちゃんの専用機、名を赤椿。全スペックが一台を除き現行ISを上回る束さんお手製だよ!」

「一台を除き?束、その一台はなんだ」

「んー?それはね~そこの終夜君のISなのだ。なんで彼のを除いてるかっていわれると、まずデータがないからだよ」

「データがない?」

「ああ……紙の資料でやってたからだな。確か一切データに置き換えてはなかったような……」

「それより、箒ちゃん。今からフィッティングとパーソナライズを始めようか。私がやるからすぐに終わるよ!」

 

というと、ものすごい早さでデータを整理していく。なかなかのタイピング速度……いいセンスだ

 

「それじゃあ次は刀を使ってみようか。右が雨月で左が空裂ね」

 

武器の特性もスラスラと話していく束博士だが……三次元での勝負に剣から飛ばすエネルギー刃ははっきり言ってムダだと思うんだが、俺だけか?

 

「お、お、織斑先生。大変です!!」

「どうした、山田先生」

「こ、これを……」

 

山田先生から渡された端末を見て、顔色を変える先生……

 

「IS稼働試験は中止、今すぐ旅館へと戻り自室にて待機!専用機持ちは私とこい」

「「はい!!」」

 

 

 

 

大座敷に集められた俺たちは空中投影ディスプレイで説明を受けていた

 

「二時間前、ハワイ沖で試験稼働にあったアメリカ・イスラエル共同開発の第三世代型のIS『銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)』が暴走。制御下を離れ監視空域から離脱したとの連絡が入った。その後の追跡の結果、福音は二キロ先の空域を通過することがわかった。五十分後、我々がこの事態を対処することとなった。それでは作戦会議を始める。意見があるものは挙手するように」

「はい、目標ISのスペックデータを要求します」

「わかった。だがけっして口外するな。情報が漏洩した場合、査問委員会による裁判と最低二年の監視がつけられる」

「わかりました」

 

オルコットからの要求で皆、福音のスペックデータをみながら相談を始めていた。

 

「教官、偵察は行えないのですか」

「無理だな……この機体は今も超音速飛行を続けている。アプローチは一回きりが限界だ」

 

非常時だからか、教官の部分には触れずラウラの問いに答えていた

 

「一度きりのチャンス……ということはやはり、一撃必殺の攻撃力をもった機体で当たるしかありませんね」

 

………は?アプローチは一回が限界だろうがなんでわざわざこっちが向かう前提で話をしてるんだ?少し離れた場所で防衛線を張れば済むんじゃないかといいたいが、既に織斑に攻撃を任せ、誰が福音まで連れていくかの問題になっていた

 

「ちょ、ちょっと待ってくれ。俺がいくのか!?」

「「「当然!」」」

「織斑、これは訓練ではない、実戦だ。覚悟がないのなら無理強いはしない」

 

織斑は一瞬こちらをみたあと

 

「やります。俺が、やってみせます」

 

と答えた。俺は一切できるとは思ってないが。

 

「オルコット、超音速下での戦闘訓練時間は?」

「二十時間です」

 

って、話が進んでいたし……それと、この訓練時間って長いのか?短いのか?そこらはようわからんが……

 

「ふむ……ならばてきに」

「ちょっとまったぁ!!ちーちゃん、ちーちゃん。ここは断然、赤椿の出番なんだよ!」

「何?」

「ほら、この展開装甲をちょちょっと弄ると……ほら、パッケージがなくてもスピードはバッチリ!」

 

まるで俺の聖杯だな。俺の場合は全部が変わるからそこに関しては少し違うか……

 

「束、赤椿の調整にはどれだけかかる?」

「お、織斑先生!?」

 

オルコットは自分が出撃すると思っていたようで織斑先生の言葉に動揺していた

 

「わたくしとブルー・ティアーズなら必ず成功させて見せますわ」

「そのパッケージは量子変換してあるのか?」

「それは……まだですが」

「ちなみに赤椿の調整には七分あれば余裕だよ」

「よし、では本作戦は織斑、篠ノ之両名による目標の追撃及び撃墜を目的とする。作戦開始は三十分後。各員、準備にかかれ」

 

各々動き出したとき、俺は少し人目のつかないところに移動した

 

「錬、いるな?」

「ここに……それで、ご命令は」

「俺になってここにいろ。解くタイミングは………」

 

それでは、高みの見物をさせてもらおうか……正義のヒーロー




ふぅ、………………えーと、連続投稿するのでここの後書きはカットで


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第十七話

今俺は福音の近くにて、錬に作らせたスキルセットの機能を使い隠れている。空中だがな

 

「……そろそろ来る頃か。しかし気配遮断はなかなかいいな。こういう作戦ではピッタリだ。しかもクラスを選ばないようにしてあるし…………来た」

 

 

その頃、作戦指令室ではみな集中してモニターを見ているため化けた錬に誰も気づくことはなかった

 

 

「うおおおおおっ!!」

 

篠ノ之の機体に乗った織斑が雄叫びをあげながら福音へ斬りかかった。が、当たる寸前織斑の方向に反転及び後退し身構えた

 

「くるぞ、一夏!」

「ああ!援護を頼む、箒」

「任せろ!」

 

二人で攻撃していくが、まるで泳ぐかのごとく、まるで踊るかのごとく、攻撃をかわしていく福音。そして、織斑は焦りからか大振りの攻撃をしようとし、そこに生まれた隙をついて、福音はスラスター部分にある砲口からエネルギー弾を打ち出した。

 

「箒!左右から同時に攻めるぞ、左を頼んだ!」

「ああ、了解した!」

 

その策も福音には通用せず、篠ノ之が自身は福音の動きを止めるのでそこへ織斑が一撃をいれるよう指示をだした………が、織斑は海上の密漁船を庇いにいって唯一のチャンス、そして作戦を台無しにした。

 

「馬鹿者!犯罪者なぞを庇って……そんなやつら」

「箒!」

「ッ!………………」

「そんな、そんな悲しいこと、いうな。いうなよ。力を手にしたとたん、弱いやつのことが見えなくなるなんて……らしくない。全然らしくないぜ」

「わ、私は……」

 

動揺した篠ノ之への攻撃を織斑が変わりに全て受け、そのまま墜ちていった。

 

「はぁ………錬」

『なんでしょうか』

「もういい、回収して俺の戦いを見せるなりなんなりして現実をわからせろ」

『了解』

「チッ……普通ならここで復活するのがヒーローの定番だが悪いな。その手柄、俺が貰う」

 

 

旅館はというと………

 

「ッ!…………」

「一夏さん!」

「一夏ッ!」

「……山田先生、どいてください」

「おい、零童。なにをしている!」

「し、終夜?」

「篠ノ之さん。気持ちはわかりますが、早く織斑君を助けてください」

『あ、ああ。…………なんとか助けれた。だが私は……』

「どうでもいいんで、一瞬ISを解除してください」

「なにをいっている!正気か!」

「あんたは黙ってろ!早くしろ!死にたいんですか!」

『わ、わかった』

 

箒が解除したと同時に錬は一夏と箒を作戦の部屋へ転送した

 

「なっ、ここは……」

「かなりの怪我ですが……まぁ、なんとかなりますね」

 

といいつつ、錬は変装を解いた

 

「「錬さん!?!?」」

 

鈴と簪はいきなりの登場に驚いていた。が錬はそれをそっちのけで一夏の傷を治すための呪文詠唱に入っていた

 

「※♯*§#♪♭#§*※♯*§♪」

「ん……ハッ!福音は!!」

「未だ健在ですよ。あなたが密漁船を庇ったせいでね」

「なっ!ってあんた誰だよ!」

「ああ、申し遅れました。私の名は羽衣錬。終夜に仕えるものです。それと……」

 

少し口を閉ざすと、いきなり一夏の腹を蹴った

 

「カハッ!」

「貴様!」

「あなたはいったい何をしているんですか!」

「なにってみんなを守ろうと」

「守る?仲間が必死で耐えている相手へ攻撃せず、福音が気にしていなかった船の方に向かって勝手に守ろうとし、あげくの果てに仲間を動揺させて攻撃を受けるような状況にしたお前がいう言葉か!」

「そ、そんなこと俺はして」

「してるんですよ。作戦を無視して台無しにして、何様のつもりだ!終夜に勝つ?今のお前には必ずできない」

「そんなのやってみなくちゃ」

「ならモニターをみろ。お前が倒せなかった福音を終夜は落とす。確実に」

 

 

 

「うわぁ……錬がキレてるのひさしぶりだな……ていうかマイク持ったまま怒鳴らないでくれないかな。うるさいんだけど」

 

 

今俺は姿を現して福音の前に立っている。幻術のスキルを使ってるため、俺のISはダメージを受けない。といってもあと三十秒で切れるが

 

『気づかなくてすいません……それとは別にハクちゃんに頼んでリミッターは解除しているので存分に暴れてもらって構いません。それでは、御武運を』

「ああ……それじゃあいくぞ、聖杯。モード変換、モード『セイバー』」

 

俺が武器を構えると同時にエネルギー弾を打ってきた福音だが、俺はその弾を切り落としながら近づいていた。一撃で落とすために……

 

「スキル『矢避けの加護』発動。及び宝具展開『十三拘束解放円卓強制認証開始(シールサーティーン・デシジョンスタート)』承認。ベディヴィエール、ガレス、ランスロット、モードレッド、ギャラハッド、ガヴェイン、パーシヴァル、アグラヴェイン、トリスタン、ケイ、パロミデス、ガヘリス……これは、世界を守る戦いである。アーサー」

 

打てる……だが避けられる訳にはいかないので、最大限近づく。福音は危険を感じたのか今までより厚い弾幕を張ってきたが矢避けの加護のお陰で三回は当たらないのでほぼ密着状態で打つことができた

 

「エクス……カリバー!!!」

 

クリーンヒット。だが確実に墜とすため、追撃をすることにした

 

「聖杯!モード変換及び即時宝具展開。モード『アサシン』……晩鐘は汝の名を指し示した。その翼、天命のもとに剥奪せん!『死告天使(アズライール)』」

 

ドガァン

福音はセイバーとアサシンの宝具に耐えられず、近くの島の砂浜へと墜ちた

 

「あとは回収……」

『零童君、まだです!』

 

砂煙が晴れると、そこには白い繭が

「チッ……第二形態移行(セカンド・シフト)か。……興がのった。いいだろう、貴様にはこの機体で最も強いモードで闘ってやろう。モード変換、モード『英雄王』」

 

懐かしい……あいつを見たのは何十年前だったか……

 

「Lalalala」

「おっと、思い出にふける暇はないか……『王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)』」

「La……lala……」

「暴走しているとはいえ、中々やる。だが時間もない……貴様に原初の理を教えよう」

 

そういい、福音をエルキドゥで捕縛し逃げられないようにした

 

「原初を語る。天地は別れ無は開闢を言祝ぐ。世界を割くは我が乖離剣。星々を廻す臼。天上の地獄とは創世前夜の終着よ。死をもって鎮まるがいい。『天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)』!!」

 

終わったか?流石にサードまでくるとめんどくさいんだが

 

『零童君。福音は完全に行動不能で待機状態になっています。回収して帰還してきてください』

「わかりました」

 

んじゃあ、凱旋としますか。織斑はどうなってるかな

 

 

 

 

「ふう……なんとか終わりましたね」

「ああ。だが……」

 

山田先生と千冬は一夏の様子を見ようとするが、終夜の実力や錬からの言葉で気持ちが沈んでいた

 

「努力をしないようなやつに終夜は超えられない。周りのことを守りたいんだったら実力をつけろ。それができなければ、お前はずっと守りたいものを守れず守られ続けるぞ」

 

そう言い残すと、終夜の迎えのために旅館の外へ向かっていった。鈴と簪とラウラがついていった。

 

 

 

「おかえりなさいませ」

「おかえり、終夜」

「大丈夫?」

「カッコよかったです。流石お兄様!!」

 

ん……最後のはどっかで聞いたことあるんだが……気のせいか

 

「それとは別に、錬。やっぱりお前は甘いな」

「え?」

「どういうこと?」

「本当ならあそこで織斑を罵倒するだけして無視してもよかった。おれなら確実にそうだ。だが錬は怒りながらも道を示すことをやった。まぁ、それをいくかはあいつ次第だがな」

 

だが、聖杯にはかなりの負担をかけたな……流石に宝具の三連発はキツいな……

 

「鈴、簪、ラウラ。帰ったら聖杯のメンテナンスの手伝い頼むな」

「まかせなさい!」

「うん、がんばる」

「必ずやお兄様の役に立ちます」

 

そのまま、俺は旅館へと戻ることにした




終わりかたは無理矢理感がありますが、一応次か次の次くらいで臨海合宿というより、一期(なのか?)は終了です。ここからは大体がオリジナル展開、行き当たりばったりになり更新が遅くなるかも知れませんが気長に待ってください。
えー、福音戦の宝具ですけどプロトアーサーは作者が個人的に好きなため、じーじは七章のときが超絶カッコよかったため、ギルガメッシュはfateだけでなく、色々なアニメなどの男性キャラクターのランキング(作者の)中で一位なのでだしました。まぁ、最初はstaynight勢で揃えようとはしましたが、こっちの方があとあと後悔しないなと。言うなれば、ここは自己満足の部分ですので酷評していただいて構いません。というか酷評しかこないと思いますけど
……まぁ、一旦ここで終わっておきます。長文で失礼しました


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第十八話

「えー、福音を確保及び福音の操縦者を保護し帰還しました。山田先生、この人をお願いします」

「わ、わかりました!」

 

俺が福音の操縦者を預けるとバタバタと部屋を出ていった

 

「零童、お前は重大な規定違反を犯した。学園へ帰ったら反省文と懲罰用のトレーニングがある」

「でしょうね。それより、作戦失敗の織斑たちはなにかあるんで?」

「すまないが、何もない」

「あ、そう。まぁ今までのこともあるし、雑魚にはなにも無しで構わないですけど……」

「ッ!」

 

雑魚という言葉に反応はしたが、織斑先生の前ということもあってか織斑は手を出さなかった。まぁ、手を出してきた方がボコれるから嬉しかったんだが……

 

「それじゃあ、部屋で休まさせて貰います」

「あ、私もいくわ」

「り、鈴!?」

 

自分の幼馴染みが敵視している俺についていくことに驚きの声をだした。鈴が自分のことを心配してくれているとでも思ったか?

 

「なによ。文句ある?」

「鈴は俺のことを心配してくれないのかよ!」

「悪いけど、あれはあんたの自業自得でしょ。命令無視をして勝手に墜ちたんだから」

「それは……」

「それに、好きな人と一緒にいることがそんなに悪い?」

「…………」

 

鈴の言葉に対し、織斑は何も言い返すことができていなかった。顔は見えないが握り拳を作っているからそうとう悔しいんだろう。いうなれば自分の幼馴染みで自分の守る仲間の一人を取られたようなもんなんだから

 

「終夜、いこ」

「わ、私もいく…」

「あいよ」

 

 

鈴たちと部屋へ向かう途中、二人ともISスーツから浴衣に着替えたいと言ったので各部屋に寄ってから俺の部屋に来たが戦いの疲労を隠しきれず座り込んでしまった

 

「ふぅ……」

「ちょ、ちょっと!大丈夫なの!?」

「大丈夫大丈夫……あ!あー…」

「どうしたの?なにかあった?」

「いや、そういやユウキから二人が俺と付き合ってもいいって聞いてたけど告白してなかったなと」

「「………今?」」

 

そんな反応だとは思ったよ。でも仕方ないじゃん、思い出したのがさっきなんだから。

 

「でも、いいわよ。あんまりムードとか気にしてないし」

「うん……そこまで気にすることでもない」

「なら……鈴、簪。ユウキもいるけど二人もちゃんと愛すから、俺についてきてくれるか?」

「「はい!!」」

 

ここで俺は彼女を三人持つことになった。

 

「んじゃ鈴、キスしていい?」

「ふぇっ!?」

「駄目ならやらないが……」

「お、驚いてただけよ!そ、その…早く」

 

困ったお姫様だ……まぁそういうとこも可愛いが

 

「んっ……「えっ?」ん?」

 

俺が鈴とキスをしてすぐに山田先生が部屋に入ってきた。だが、いつもの妄想癖が発動したのか『ちゃ、ちゃんと避妊はしてくださいね……その、先生は別の部屋で寝ますから!』と誤解を解けぬまま荷物を持って部屋をでていった

 

「「「………………」」」

 

さっきの避妊という言葉で一気に気まずくなった部屋だが……その、二人とも俺を見ながら顔を赤らめている。

 

「そ、その……」

「終夜が欲しいなら……」

 

悪いが、この先はご想像にお任せしようかな。流石に見せたくはない

 

 

 

 

 

夜、篠ノ之束は崖の上で一人感心しながらあるものをみていた

 

「いやはや、れん君から聞いてた話しはほぼ信じてなかったけどまさかここまで強いとは思わなかったよ」

「今回のは、終夜の力を確認するために起こしたと。まぁもう一つの理由はあなたの妹でしょう?」

「えへへ、流石だねぇ。確かにあの計画に賛同はしたけれど、あの話をすぐに信じれるわけではないからねぇ」

「今は信用していると」

「うん!君たちに協力してあげるよ」

「それじゃあ、あなたの友人が来たようなので失礼させてもらいます」

 

そういい、その場を離れた錬。

 

「さて、ではこちらも準備をしておきますか。あとはあの子の頑張り次第………まぁ、発破をかけておきましたしいざとなればどうにでもなる。しかし、終夜も変なことを考える、まさか織斑一夏を英雄に仕立てあげよう(・・・・・・・・・・・・・・・)とするとは」




はい、ということで終夜たちが計画していた策がわかりました!……でもこれって先にいってよかったのかな?でも結局会議のときにでるしいいのか……
話しは変わりますが遊戯王の制限改訂、妥当だとは思いますが真竜を使っていた私としては痛いですね……まぁ残っているデッキで頑張っていきます


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第十九話

「暇だ……」

 

今は旅館から学校へと向かうバスの中、まだ出発はしていないが、クラス別にバスが別れているため鈴も簪もいない……それとラウラによると、俺が指令室を出てから織斑も悔しげな表情のまま部屋を出ていったという。福音の操縦者は目が覚めたあと、俺に礼をいいに来てそのままアメリカへと帰っていった。

 

「それでは、全員揃ったので学校へ帰りまーす!」

 

山田先生がそういうと、バスが学校へ向かっていった

 

 

 

 

「ふぅ………」

「ん~!終夜の匂いだぁ」

「あ!鈴ズルい!私も最近嗅いでないのに!」

「んん??」

 

学校につき、どこの学校でもある解散式的なことをし終わったあと荷物を部屋に置いてゆっくりしようと思った矢先、鈴が部屋に遊びにきた。鈴は来た直後俺のベッドへダイブ、それに対して簪がなにか言ってるのだが……変なキーワードが聞こえたのは俺だけだろうか

 

「簪?嗅いでないって……」

「え!?あ、その……終夜のことが好きになってから、終夜の居ないときにたまに……」

「良いじゃない!あんただってユウキの汗の匂いとかよく嗅ぐんでしょ」

「うぐっ」

 

図星なんだが……そういうことを話題に出さないでくれないかな。ダメージがデカい

 

「そういえば、終夜は夏休みどうすんの?」

「用があるからあそこにまた戻るな」

「私たちもついていっていい?」

「ダメっていっても無理矢理ついてくるだろ……どうせ」

「そうだけど?」

「ああ、いいよ。じゃあラウラにもいっとかないとな」

「本音には私から言っておく」

 

こうして、俺たちの夏休みの予定は決まった

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだ……エディエラか」

「なんだとは酷い言い方だな、ゲーティア。っと、バアルも一緒か」

「今も昔も共に同じ主に仕えた仲だからな」

「まぁ、あのマスターとの戦いのあと、あの特異点と共に消えると思った私を無理矢理自分の元へ引っ張ってきた主には驚きしか出ないがな」

「それは確かに。しかしてエディエラ、ただただ世間話をするためだけに来たのではないだろう?」

「ああ、王からの命だ。関係者全員出席の総会議を行うと」

「承知した。近く皆と赴く」

 

「亡国企業へのコンタクト、及び交渉は私がする。アポカリファ、お前は…」

「あの娘らを鍛えとけと?」

「ああ、これからあの方の周りは少し騒がしくなるからな」

「了解した、お前にも手伝ってもらうぞ」

「わかっている。だが篠ノ之束とのコンタクトはどうするんだ?」

「「あ……」」

「儂がいきましょうぞ。」

「頼めるか?」

「主たるあなたの命ならば」

「では篠ノ之博士は鬼童丸、お前に任せる」

「承知いたしました」

「あとは、あの人たちに連絡とって……」

prprpr

「はい?」

『ハァイ、久しぶりね』

「ば、バラライカさん!?」

「なんだと!?」

「てかどうやって電話してんの!?」

『そこに関しては気にしないで。それと、武器の運搬はダッチたちがきちんとやってくれたからまた取りに来て、お土産と一緒にね』

「わかりました、それでは」

『ええ、終夜にもよろしく』

 

 

闇のなか、世界を変える準備が着々と進んでいた

 




次回からは夏休み編です。
BLACK LAGOONのバラライカさんは今回限りの出演となります。というのも、武器調達という点で思い付くのがBLACK LAGOONかヨルムンガンドなんですがヨルムンガンドを私が内容を一切知らないのでバラライカさんに出演していただきました。
ゲーティアの件については、この小説が終わったあとにfgoを書く「かも!!」知れないので書くとすれば、今回のこともきっちり回収?するので置いといてください
……他に言うことがないので今回はここまでですね、それでは!


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第二十話

今回の話しは一夏回です。終夜たちは一切出てきません。もしかしたらサブタイトルを間幕に変更するかもしれませんが最初は第二十話とさせていただきます


「一夏さん。もう休まれた方が……」

「まだだ、終夜に追い付くにはまだ……」

 

一夏はアリーナで既に疲れきっていながらも模擬戦を続けようとしていた。それも、合宿のときの終夜と錬の言葉が原因だった。そんな一夏をみて、箒たち三人は止めようとはするものの、その気迫に強く言い切ることが出来ずにいた

 

「シャル、もう一回……」

「待て、織斑。お前、身体を壊す気か?」

「お、織斑先生……」

 

まだ続けようとした一夏を制したのは姉である千冬だった

 

「篠ノ之、オルコット、デュノア。お前たちは帰っていい。私はこいつと話すことがある」

「わ、わかりました。一夏、後でね」

「一夏さん。その…ゆっくり休むことも大切ですわよ」

「そうだぞ一夏。身体を壊しては元も子もない」

 

箒たちは一夏に一言いってから寮へ帰っていった

 

「織斑、着替えたら職員室へこい」

「わかりました……」

 

着替えた一夏は千冬に言われた通り職員室へ来ていた

 

「失礼します」

「む……織斑、あそこの中にいてくれ」

 

千冬が指差したのは生徒指導室。人があまり近寄らない場所である。千冬が軽く仕事をしているのが見えたため一夏は言われた通り生徒指導室内で待っていた。数分たち千冬が入ってきた

 

「一夏、なぜあんな無茶なことをしている?」

「それは……」

「福音のときの羽衣錬というやつの言葉か?」

「ああ」

 

お前は皆を守れていない、努力すらしていない、ぜんぜん強くない……ここまで言われて頭に来ないやつはいないだろう。だが機体の差というのもあるが、終夜は一夏が二人がかりで戦った福音を一人で倒した。その事実は一夏からすれば錬の言葉を肯定するようなものだった

 

「皆を守るためにも、終夜より強くなりたいんだよ。あんなやつに負けないくらい、強く!」

「………一夏、その言葉に嘘はないな?」

「ああ!だけどなんでそんな事を聞くんだ?千冬姉」

「私がお前を鍛えてやる」

「ホントか!千冬姉」

「ただし、一切弱音を吐くな。お前が望んだんだ、いいな?」

「わかった!」

「ならさっさと部屋へ帰って休め。幸い明後日は土曜日だ、明日は模擬戦をやるな。土日は私がみっちりと鍛えてやる。平日の放課後は山田先生やデュノアに勉強を教えてもらえ」

「はい!」

 

端からみてもヤバいメニューに一夏も内心ゲッとなりかけたが、終夜を越えるためにしっかりとした返事をした

 

 

土曜日のアリーナでは一夏への怒号が飛んでいた

 

「大振りの攻撃が多い!そんなの隙を晒しているようなものだ!」

 

近接は千冬が、遠距離からの攻撃に関しては(無理矢理連れてこられた)山田先生やセシリアが担当していた。訓練開始時は千冬からの注意の声が止まることがなかったが時間が経つにつれ、その量も(僅かにだが)減ってきていた。

 

「よし、今日はここまで!」

「ハァハァ……」

「織斑、明日の朝に走り込みを行うのを覚えておけ」

「わ……わかりました」

 

一夏は想像以上のキツさでヘロヘロになっていたが、手応えも感じていた

 

「強くなってる手応えはある。この調子なら……」

 

 

 

日曜日もアリーナにて一夏は千冬の地獄のメニューをこなしていた

 

「馬鹿者!銃相手に距離をとったら相手の独壇場だといっただろう!」

「一夏さん。申し訳ありませんが、これで終わりですわ!」

「クッ!……」

『あなたは何故力を欲するのですか?』

「なんだ?……うわっ!」

 

謎の声が聞こえた途端、一夏は白式の光に包まれた。そして光が収まり、目を開けると目の前に海が広がる砂浜の上に立っていた。

 

 

「ここは……」

「何のために……力を?」

 

ここがどこなのか戸惑っているとと、後ろから声が聞こえた。振り向くと真っ白の甲冑を纏った女性がたっていた。一夏は先程の問いがこの女性からのものだと思い、その答えを話した

 

「……守るためだ。友達を、いや仲間を」

「仲間を……」

「ああ、世の中って腕力以外でも戦わないといけないことがあるだろ?そんなときの不条理から俺は皆を守りたいと思う」

「そう……ですか。なら私も力を貸しましょう。それと……もう一人の男に気をつけて」

「?それはどういう……」

 

答えを聞く前にまた目の前が光に包まれた

 

 

「……か………一夏!」

「ハッ!」

「織斑!大丈夫か!?」

「あ、ああ……!…これって」

「ああ、恐らく第二形態移行(セカンド・シフト)だ。理由はわからんがな。訓練は一旦休憩する、オルコット、デュノア。こいつをみてやってくれ」

「「は、はい!」」

 

 

この第二形態移行(セカンド・シフト)は終夜も予想していなかったこと……運命の歯車もここから、狂いだした




えー、白式のセカンドシフトをどこでしようか迷った末ここの話しでさせることにしました。ちなみに箒のワンオフはまだ発動していないので判明しておりません。
さて、この後どうなっていくのやら……


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キャラ紹介

一部、fgoのネタバレを含んでいますのでお気をつけ下さい


零童終夜…世界で二人目のIS操縦者。人外ではあるが正体はいまだ不明。一夏に代わり事件を色々と解決しているが本人の知らないところで(本人に知る気はない)一夏の功績に捏造されている。学園長は絡んでおらず良心からそのことで謝罪等をされるが無視をしておいてくれと逆に頼み込んだ。ユウキ、鈴、簪と三人の彼女を持つ。

 

聖杯…fateの七クラス&エクストラの計九種類のモードがある機体。現在判明しているのは

セイバー・プロトアーサー

アーチャー・エミヤ

ランサー・クーフーリン

ライダー・イスカンダル

アサシン・山の翁

バーサーカー・ヘラクレス

エクストラ・ギルガメッシュ

エクストラ・マシュ(ギャラハット)

 

エクストラにギルガメッシュがいる理由は既にアーチャー枠をエミヤで使用していることと、最強のモードなので隠蔽も兼ねてだという

 

 

龍宮神矢…終夜の古くからの仲。終夜と同じく正体は不明だが人外である。おもに槍を使った戦闘をする。が某アニキのようなネタ方向へはいかない様子。彼女はいない

 

 

羽衣錬…終夜の仲間で考えると一番知り合うのが遅かった。基本的に終夜の補佐や裏作業を主としており、暗殺術などには長けている。魔法も使え、その腕前は最強クラス。いつも騒動で振り回される苦労人。彼女はシノン、フィリア、レイン

 

 

エディ…終夜と一番古い仲であり、同時に両方ともが一番信頼できる相棒。終夜の命があるときはその命に従って動くがその他は各地を放浪したり、知り合いを訪ねている。オールラウンダーだが、剣での戦いが最も得意。終夜と互角に戦える数少ない実力者。彼女はエレナ

 

 

レノア…この名前は偽名らしいが真偽は不明。終夜と知り合うも何度か敵対後仲間へと下る。基本はぐーたらしているが、戦闘では肉弾戦で大きな力を発揮する。彼女はアルゴ。惚れたところは教えたくないらしい

 

 

ゲーティア…fgoのストーリーをクリアしている人ならご存知の人理を焼却しあらゆる生命をゼロから始めようとしたソロモン王の亡骸から産まれた獣にして、ソロモン72柱の統括局。人類最後のマスターとの戦いで敗北し消えるはずだったが終夜が無理矢理助けだしたことをきっかけとして仲間に加わる。終夜とは助けだされる前に面識あり

 

 

ユウキ…今作のメインヒロインの一人。HIVの末期だったため終夜の告白を一度断るが、あることで自分や仲間を治してくれた謎の男が終夜だとしり、今度は自分から告白し交際した。終夜の過去や正体を聞くも、終夜を説得して終夜と(文字通り)永遠に生きるため不老不死となった。現在は精神年齢、肉体年齢ともに16歳。

 

ハク…終夜の義妹。見た目はパズドラの転生ハク。拐われそうになったときに終夜に助けられたのが最初の出会い。そのあと、終夜が保護し終夜の都合上の理由でどこかへ預けようとしたが当初、終夜以外に心を開かず結局終夜が引き取った。終夜のことを「にぃ」と呼んでいる大のお兄ちゃんっ子。今回はにぃの手伝いがしたいといい、ある方法でISコア内に入っている。ちなみに出入りは自由で、居心地も悪くないらしい

 

シュトロハイム…ドイツ軍の大佐。終夜の友人の一人だが終夜いわく歩く騒音と称されるほどうるさいときがある。だがその武功はISが出るまではとても優秀な部類に入っていた

 

 

バラライカ…終夜とは戦争時に知り合ったあと、現在でも交流がある。今でも互いに困ったことがあれば兵や武器を優遇したりする




今更ながらキャラ紹介を入れました。まぁキャラが多くなったので整理も兼ねていますが……
まぁ、今回はあまり言うこともないのでここでおわらさせてもらいます


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第二十一話

一部キャラ崩壊があるかもしれません


「まさか我が王がユウキさん以外にも彼女を作られるとは……ユウキさんと出会う前では考えれませんでしたね」

「なんだ。人が女には興味ないような言い方は」

「「実際そうだったでしょうが」」

 

今俺がいるのは、休みのときに鈴たちときた屋敷で重要な会議のときのみに使用する部屋。鈴たちはユウキたちと一緒に女子会をしていると思う。現在この部屋にいるのは俺、神矢、レノアの三人だ。他はまだ来ておらず、錬は送迎のために、関係者のところへ向かわせている

 

「ハァイ。久しぶりね、終夜」

「おう。久しぶりだな、バラライカ。調子は聞くまでもないか」

「まぁね。しかし、あんたもユウキ以外に女を作るとはねぇ」

「お前までいうのかよ……」

「仕方ありませんよ。ただでさえ、ユウキさんを連れて彼女が出来たと報告しに来たときには……」

「私も含め同士諸君、全員が驚いていたからな」

 

バラライカと談笑していると、エディを初め続々とメンバーが揃い、会議が始まった

 

 

「では、全員が集まったことだし総会議を始めようか」

「それで、何についてやるんだ?」

「錬、例のデータを」

「ハッ………えー、皆さん。中央のディスプレイをご覧下さい」

 

錬が起動したディスプレイには、世界地図が写っていた

 

「ムッ、世界地図?」

「この地図にあるデータを加えると……」

「へぇ。錬、これはテロリストかなんかの情報かな?」

「正解です、バラライカさん。この点は国際テロ組織『亡国企業(ファントム・タスク)』の保有する基地及び研究所の場所を示しています」

「しかし、多すぎないか?ここまでくると軍とかに見つかると思うんだが……」

「全員とは言えませんが、八割の幹部たちはIS委員会及び女性権利主張団体や政府との繋がりやパイプがあります」

「おいおい……」

 

と言うことは、バカな女どもはテロを黙認……いや、自分の都合のいいことだけ良しとしてあとは潰しているか

 

「想像以上に腐ってるな……」

「その事実はわかった。その組織は終夜がぶっ壊すのか?」

「いいや。ぶっ壊すのは俺じゃなく、皆を守りたいとほざくあの織斑一夏にやらせる。」

「珍しいこともあるものね。まさか自分でやろうとしないとは」

「ああ。その代わり、どでかい爆弾を落としてやるがな。それがこれだ」

「ワン」

「ツー」

「スリー」

「ベストハウスじゃねぇんだよ!!」

 

ネタをぶちこんできたのは神矢、レノア、エディの三人だ。いきなりだから吹き掛けたぞ……

 

「…気を取り直して、俺はいつもの方法であるものを作った。それは……男でも使えるISコアだ」

「「「「なっ!!!!」」」」

「これで、男性操縦者を増やす。これで女尊男卑も終わるしあいつの心意気もなくなるに等しい。それでだが、一つバラライカに頼みがある」

「何かしら?」

「そのISを渡すのは俺がきちんと選んだやつだから大丈夫なんだが、全員が戦闘経験がない素人だらけだ。そいつらの教育を頼みたい」

「基礎からかしら?」

「ああ、といっても戦闘面と戦術面を教えてくれたらいい」

「わかったわ。そのかわり、しっかり報酬はもらうわよ?」

「ああ、好きなのを言ってくれ」

 

これが、今日の会議にバラライカを呼んだ理由だ。俺らも戦闘経験があるのはあるが、戦術とかは一切組んでいなかったからそういうのはプロに任せるのが一番だ

 

「それで、他にもあるんじゃないのか?どう潰させるとか」

「そんなもの、いつも通りその場その場で判断だ。誘導はさせやすいが」

 

あそこまで煽り耐性無しの敵対心有りのあいつは俺たちが望んだ方に自分からいってくれるだろう

 

「しかしなかなか大がかりだな」

「そりゃ今の世界を潰していくんですからね。それに……」

「織斑一夏に対してのあてつけでもあるからな。人を散々侮辱してくれたんだ。報いとはいわんが、現実を教えてやるか」

 

こうして、終夜たちの『テロ組織を倒した英雄、織斑一夏を持ち上げて落とそう作戦?』というネーミングセンスが一切感じられない作戦が始まっていった




ということで始まっていきました、終夜たちの作戦。えー、感想で一夏を英雄にしてはダメですよ!という言葉を貰いましたが、大丈夫です。三日天下よりも早く終わる英雄ですから(笑)
んーと、それではここまでにさせてもらいます


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第二十二話

作戦の内容は決定したがまだ問題が残っていた

 

「しかし問題は篠ノ之束なんだよなぁ」

「確かに。契約は織斑一夏を英雄にさせることだけでしたからね。そのあとは僕たちが彼の敵になれば、英雄の立場を保たせたい彼女が敵に回るのは必須」

「その対策をどうするか……」

「ネット関係はまず敵わんだろう。となれば重要な情報は手渡しになるか」

「ISを強化してくる可能性もあると思った方がいいな。ここまで問題があると、こちら側がキツいな」

 

問題点、篠ノ之束に関してだけがなかなか纏まらずにいた。IS関係は面倒なことになること間違い無しだからな

 

「錬、お前が視えるものを教えてくれ」

「未来に干渉しないとなると、私もわかりません。そもそも彼女の思考が理解できないんです。他の時間軸の篠ノ之束を視ても白かったり黒かったりで」

「「「「………………」」」」

 

未来をみてもわからない。誘導すれば少しは限られるだろうが………

 

「あーも、やめだやめだ!こればっかりは考えても埒があかん。この場をもってこの会議は終了とする。錬、メンバーとともにバラライカについていってくれ」

「了解しました」

「その他の面々もこの作戦が終わるまではここで過ごせ。いいな?」

「「「ハッ!」」」

 

 

 

 

「ふぅ……」

「シュウ~!!」

「早く早く!」

「全く……元気なことで」

 

今俺は都心部にあるプールへ来ている。メンバーはもちろんユウキたち三人とだ。ユウキは薄紫のビキニを、鈴と簪は臨海合宿のときの水着を着ている

 

「流れるプールいこー!!」

「ウォータースライダーよ!!」

「私……あの大きいプールにいきたい」

「順番な、順番。まずは鈴からかな」

 

と、ユウキと簪をおいて鈴と二人で入り口までいった。俺はそこでなぜ鈴が行きたがったのかがわかった

 

「はい、じゃあ彼氏さん。先に座って下さい」

「あいよ~」

「それじゃあ、彼女さん。彼氏さんの上に座って後ろから抱き締めて貰ってください」

「は~い!」

「ダニィ!?」

 

これが目的か!ってカップルスライダー!?ちゃんと見とけばよかったよ……

 

「ほら、終夜。早くしてよね」

 

ちょっとここで俺もいたずら心が沸いたので耳元で囁くように反応してやった

 

「ほら。これでいいか?」

「ヒウッ!」

「それじゃあ、いってらっしゃぁい!!!」

 

と言われながら座っていた浮き輪を押されスライダーの中を流れ落ちる。いやー爽快爽快……あ、ヤベ。胸触っちまった。まぁ大丈夫か

 

ザバァン!

「ふぅ、楽しかっ…た……鈴さん?」

「あんた!なんで胸触ってんのよ!」

「あ、気づいちゃった?たまたまだけど」

「そりゃ気づくわよ、バカ!」

「あははは………」

 

そのあと、不貞腐れてはいるものの手を繋いで二人のもとに戻りユウキのいった流れるプールに三人一緒に入っていた

 

「やっぱシュウの背中はいいね~」

「胸のところもいいわよ」

「その……少し変な手つきだと思うんだけど?」

「気のせい気のせい」

「むぅ……」

 

簪の怒った顔、可愛いとしか言いようがないな。三人といるとさっきの会議の疲れがとれていくわ……。そのあと、ボールを借りて広いプールで遊んだあと俺の車で帰宅した。三人ともぐっすり眠っていたので、三人の寝顔を携帯で撮った。ちなみにラウラは軍の関係でドイツに戻っている。寂しがったが帰ってきたら甘やかしてやるといったら喜んだ様子でドイツに向かっていった

 

 

 

 

「……………」

「どうしたんだ?終夜」

「エディか。いや、少しな」

「酒のつまみに聞かせてもらおうか」

 

皆が寝静まっている夜に月を見上げながら屋根に寝そべった俺の元へきたのは、いるのがわかっていたのか、酒と二つのコップを持ったエディだった

 

「それで?」

「まぁ、悩みってよりは不安か」

「あの作戦がか?」

「んなわけあるか。あれは傲慢なあいつへの教育さ」

「てことは、あの二人か」

 

あの二人とは、鈴と簪のことだ。心配なのは、ちゃんと三人を愛せれるかだった。ユウキの前だというのもあってか、ちゃんと愛してやるとはいったがユウキを優先させそうで怖い……

 

「大丈夫だろ、お前なら。その心配は俺がしたいくらいだ」

「は?どういうことだ、お前が?」

「………エレナに告白された」

「…………アハハハハハ」

「笑うなよ!」

「そうかそうか。お前もこっち側にくるのか」

「なんだその顔は!」

「いや、なんでもない」

「はぁ……」

「まぁ、飲もうか。」

「そうだな……」

「「……乾杯」」




ということで、夏休み第二弾でした。現在作戦を満足して頂けるような終わりかたをするために考えてはいるのですが、なかなかこれだ!という終わりかたが出来ず、悩み続けております。アドバイスやこうしてほしいなどの要望があれば感想欄に書いてください。返信は全てにするわけではありませんがきちんと読ませて頂いております。というか、感想で一夏へズバッと言っているのを使うとなにか『それはダメだろ』とか言われそうでちょっとビクビクしてる作者です(笑)
あ、エレナは「よくってよ!」のエレナさんです。うちのカルデアに星四以上のキャスターがいないのでエレナさんに来てほしい………孔明やマーリンより来てほしいですね。可愛いもん
それでは長くなりましたが失礼させてもらいます


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第二十三話

「ククク、昨日のあれは楽しかったぞ。エディ」

「お前だけだろ!なんで部屋に戻ったらエレナがメイドのコスプレしてんだよ!」

「俺がやった♪」

「いっぺん死ぬか?」

 

あるビルのエレベーターの中、俺とエディは昨日俺が作った修羅場?について話をしていた。端からみると、超楽しかったな、うん。

 

「もうそろそろつきますからその話しは後に」

「チッ」

「ならご対面といこうか。亡国企業(ファントム・タスク)

 

指定された店へ向かうと、二人の美女と一人の少女だけがおり、ほかの客の姿は見えなかった。しかも、少女の姿が織斑千冬をそのまま小さくした姿なので少し驚いた

 

「お待たせして申し訳ない。スコール=ミュゼルさん」

「いえいえ。まずは武器の提供、ありがとうございます。しかし、まさか二人目が裏に通じてるとは思いませんでしたけど」

「そう思われるのも無理はないでしょう。まぁ、今回の案件はもっと重要ですが」

「重要?」

「錬、四次元ポケット」

「え?これ、そんな名前でしたっけ?」

「思い付き」

「………はい」

「なんだよ、その間は」

 

なにか言いたそうな顔をしながら錬が渡してきたのは、ISの量子変換を利用した袋だ。簡単に説明すると、ド○クエの道具袋と思って貰えばいい。そこから俺は前の会議でだした男でも使えるコアではなく、普通に女性しか使えないコアを十個ほどだした

 

「「「なっ!?」」」

「こちらは独自の方法でISコアを量産しました。もちろん紛い物ではないのでご安心を」

「それで……これを?」

「この袋に入っているのを含め三十個をそちらへ渡します。報酬は不要です」

「報酬はなし……(一体、何が目的なの?彼、いや彼らは)」

 

スコールは警戒しながらも終夜からコアを預かった

 

「それと、IS学園側の情報はそちらにお送りしましょう。誰とは言いませんが、一般人ぐらい情報があれば簡単でしょう?」

「ええ、もちろん。ですが、本当にいいので?」

「ええ、構いませんよ」

 

どうせ潰れる相手なんだから気にすることもないし

 

「それでは、失礼します。錬、エディ、帰るぞ」

「了解」

 

帰る終夜たちの背中を見ながら、スコールは終夜たちの考えを読もうとしたが、途中で考えるのをやめ本来の目的のために、終夜から貰ったコアで新しくISを作る準備を始めた

 

 

 

「さて、仕込みは終了。錬、アウターヘブンは?」

「既に完成しております。ついでに、彼らの専用ISも既に譲渡し、バラライカさんのもと、訓練をさせております」

「わかった。夏休みが終わり、彼女らが動き次第こちらの計画を開始する」

 

 

 

 

 

「おい、スコール。あいつらを信用して大丈夫なのかよ」

「安心しなさい、オータム。一人目とは違って彼は優秀よ。彼らの目的がわからない以上、ある程度利用させて、捨てましょうか」

 

スコールたちは、自分たちが既に盤上の駒となっていることに気付かず、そして自分たちの未来がどうなるかも知らないまま破滅への道を歩きだしていた

 

 

 

 

 

「よし……これなら終夜を倒して、俺が皆を守れる。もう俺はあいつに勝てるんだ。今度は、俺が!」

 

夏休み中も家に戻らず、打倒終夜を掲げていた一夏は福音戦のときよりはマシになっていたが、その目的は皆を守ることから終夜を倒すこととねじまがってしまい、さらにセカンドシフトしたという事実から驕りが発生してしまっていた

 

「一夏……」

「一夏さん……」

「一夏……」

 

箒、セシリア、シャルロットは今の一夏の危うさを理解していながら、それを止めることができなかった。それを指摘すると、今までの一夏の努力を否定してしまう。そんな考えがあり、本国へ帰ることもありながら、一夏の訓練の相手をしていた。その判断が誤ったものとは知らずに……




さて、亡国企業との接触、キーとなるものたちの今を書きました。が、ネタ尽きました(笑)誰でもいいんでネタを下さい!!
ちなみに、男でも使えるコアの個数は二十個です。(現状)その数がどうなるかはお楽しみ下さい。
アウターヘブンは、他にいい名前が思い付かないのでお借りしました。
それでは今回はここまで


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第二十四話

「ねぇねぇ、夏休み中なにしてた?」

「私?私は……」

「日焼けしたねー」

「最初はヒリヒリして困ったよ」

 

やはり、夏休み明けということもあり、教室では久しぶりの友人との会話で溢れていた。俺はまぁ、ラウラや本音がいたし、話すこともないから膝に乗っけてるラウラの頭を撫でてHRが始まるのを待っている

 

「はーい。HRを始めますよー」

 

山田先生が入ってきたとたん、全員が自分の席へ急いで戻って行く。休みで大分空いたとはいえ、メリハリがついている……(といっていいのか?これ)

 

「諸君。夏休みは終わり、今日からまた学校での生活だ。だらけた気持ちを切り替え、しっかりとした心持ちでこれから臨むように!」

「「「はい!!」」」

「いきなりだが今日は二組と合同で実戦訓練を行う。遅れないように!」

 

うし、じゃあ行きますか。俺の場合は着替えなくて大丈夫だし……

 

 

「まずは、両クラスの代表による模擬戦を見てもらう。織斑、凰、準備をしろ」

「わかりました」

「はい」

 

織斑と鈴はISを展開し、戦う準備を……白式の形が違う?どういうことだ

 

『この夏休みの間ずっと特訓してたんだ。負けないぜ、鈴』

『そう簡単に勝てると思わないでよね。私も終夜のところで頑張ってたんだから』

「準備はいいな?………始め!!」

 

戦闘が始まったが、あの言葉は嘘じゃないようだ。少し鈴が押されている。が、自分でいうのもなんだが人外ばかりのところで鈴は特訓してたんだ。負けるはずがない

 

『くっ………』

『どうしたの、一夏。反撃できてないわよ?』

『まだ終わってなぁい!』

 

だんだん、鈴が優勢になってきている。織斑はいつも通りに突撃したが、鈴には悪手だぞ。無謀な特攻は

 

『甘いわよ、一夏!』

『なにっ……ぐぁ!』

 

衝撃砲の連射によって白式のエネルギーがなくなり、鈴の勝利で幕を閉じた。しかし、あの機体……欠陥にもほどがあるだろう。セカンドシフトだとは思うが、悪いところを強化してどうするんだ……

 

「よし、それでは訓練機で訓練を開始する!専用機持ちはペアを組んで模擬戦を行え」

 

ペアか……鈴かラウラだが……

 

「シャルロット。私と組んでくれないか?」

「え…いいけど、私?」

「ああ」

 

ラウラはデュノアと組むようだし、

 

「セシリア、私と戦ってよ。あまり遠距離型との訓練はしてなかったから」

「いいですわよ。全力で行かせて貰いますわ!」

 

鈴はオルコットと組む……後は織斑か篠ノ之。どっちも嫌だな……

 

「むっ、そういえば一人余ってしまうのか……よし、では織斑は篠ノ之と組み、零童は悪いが織斑、篠ノ之ペアと戦ってくれ」

「わかりました」

 

……まぁ、仕方ないだろう。俺だけ一人ってのはな……が、あの二人のペアか…織斑は簡単そうだが、篠ノ之は機体の詳細が一切不明。なかなかしんどいぞ

 

 

 

こんな早くに終夜と戦えるなんて。あのとき、俺のことを雑魚といったこと後悔させてやる。俺は強くなったんだ、あいつにだけは負けたくない!

 

 

 

鈴たちの模擬戦が終了し、訓練機での訓練も終わっているので、両クラスの全員がこの勝負を見るらしい。さて困ったな………勝たせて付け上がらせるのもいいし、負けて憎悪を煽るのもいい………

 

 

 

 

一夏側のピットでは……

 

「頼むぜ、箒」

「ああ!任せておけ。お前と私の二人なら勝てるさ!」

「ああ!終夜に目にもの言わせてやろう」

 

『両者、準備ができ次第アリーナへとでてこい』

 

「よし、いくぞ白式!」

「いくぞ、赤椿!」

 

そうして、二人はアリーナへとでていった

 

 

 

 

うし、じゃあ行くか。

 

「んじゃ、いきまーす」

 

俺がアリーナへでると、既に二人は準備をして俺を待っていた

 

『終夜、今回は俺が勝つ!そして、あのときの言葉を撤回させてやる!』

『あのときの?………あぁ、福音のときの雑魚発言か。聞くが雑魚に雑魚といって悪いか?』

『なんだとっ!』

『なんだ、自覚あんのか』

 

おーおー、怒りで全身がプルプル震えておりますがな。この分だと、強くなったのは実力だけで精神面は弱いままか……

 

「準備はいいようだな。それでは……始め!!」

 

「うおおおおお!!!」

「……戦術くらい考えとけよ。いつも通りの突進じゃねぇか。……モード『ライダー』」

 

真っ直ぐに突進してきた織斑をかわしながら、聖杯のモードを切り替える

 

「はあっ!」

「あ、そういやいたな。篠ノ之」

ギィン!

 

あぶねぇ……この二人は攻撃前に必ず声を出してくれるからな……避けるのは簡単だな。不意討ち以外は

 

「箒に集中してる今なら…………………貰ったあ!」

「アホか。ほれ」

「なっ!」

「あぶっ」

ドカァン

 

…………アホだろ。声だしたら不意討ちにならないし、いつも通りの突進だったら味方にぶち当たっちまうだろ。今みたいに

 

『今の体たらくじゃ、撤回することなんざ夢のまた夢だなぁ』

『なんだと!ならこれはどうだ!』

『あのなぁ、バカの一つ覚えの突進は効かな……!!』

ドン!

「グッ!」

『まずは一発!』

 

おいおい……銃は流石に予想外だぞ。スナイパーライフル系だから、連射されないのは吉だが少しヤバイな

 

「仕方ない……宝具展開」

「やらせるかぁ!」

「『遠征は終わらぬ。我らに彼方への野心ある限り。さぁ、勝ちどきをあげよ。王の軍勢(アイオニオン・ヘタイロイ)』」

『頼むぞ、ハク』

『うん!にぃのために頑張る!』

 

この宝具は元は固有結界のなかで自身の軍勢とともに突撃するのだが、それをビットで代用した。オルコットの射撃型ではないので、どうしても破壊されやすいがその量を増やして俗にいう数撃ちゃ当たる戦法にしている。そのせいで、織斑たちは苦しそうだ……

 

「卑怯だぞ!正々堂々戦え!」

「お前の機体の情報を一切知らない俺からしたらおまえの方が卑怯だと思うがな。ま、そろそろエネルギーが切れるところだし、俺の勝ちで」

「一夏!」

 

なんだ?篠ノ之の機体が光っ………エネルギー回復!?いやいや、ちょい待て。篠ノ之落とさなきゃ無理ゲーじゃねぇか

 

「サンキュー、箒」

「めんどくせぇ。まとめて吹き飛べ。モード『セイバー』簡略宝具展開『束ねるは星の息吹。輝ける命の本流。受けるがいい!エクス…カリバー!!!』」

「『霞衣起動』終夜!お前の攻撃は効かない!」

 

エネルギー無効化……攻撃ではなく防御に回したか。めんどくせぇ。即効で終わらせてやる

 

「私がいるのを忘れるな!」

「うおっ!」

 

そういや篠ノ之も斬撃を飛ばせるんだった……待てよ。この状況……周りからすれば俺が追い詰められてるように見えるのか……確か俺のやったことが織斑の戦績に入っているんだったな……織斑に負けてやったら、ここの女子から情報が回って織斑の評価をさらに上げることは可能か。さてどう負けてやるか

 

「くっ…モード『英雄王』……まさかお前ごときにこれを使うことになるとはな!『王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)』」

「クッ………!!」

『箒、二手に別れるぞ。多分あれは一方向にしか打てないはずだ』

『わかった』

 

二手でくるか……だが

 

「一方向にしか打てないといった覚えはない!」

「きゃぁ!」

「箒!……んのぉ、終夜ぁ!!」

「瞬時加速を使おうが、このエルキドゥの前では……ぐぁ!」

「今だ!」

「がっ、クソが!」

 

指先からビームとか、予想外すぎて対応できるかぁ!まぁ、慢心した結果無様に負けたというストーリーは完成したから……まぁ、いいか。

 

ブーー

 

「勝者、織斑・篠ノ之ペア」

 

「どうだ、もう俺は弱くない!俺は……お前に代わって皆を守る!だから、お前のことも守ってやるよ、終夜」

 

一回勝ったぐらいで調子のんなや……

 

「……福音戦の言葉、撤回してやるよ。今は…お前の方が強い。俺よりもな」

 

そういい、俺はピットへと戻るとなぜか織斑先生がいた

 

「零童、お前はこの夏休み何をしていた?」

「今まで構ってあげられなかった分、彼女との時間を過ごしてましたね。訓練はほぼほぼしてないですし」

 

会議やらなんやらで時間が取れなかったからな……オーバーワーク過ぎて心配されるほどだったし、次は気を付けよう

 

「それが今回の結果に繋がっている。織斑は夏休み前から私に頼み、夏休み中ほぼ毎日訓練をしていた。訓練をしていないお前と差がついてしまって当然だ。わかったら慢心せず、お前も訓練をキチンとしろ。そのままでは織斑に勝てんぞ」

 

そういうと、部屋を出ていった。差がついてしまった…ねぇ

 

「ククク……クハハハハ」

 

なんだ、演技に気付いたから来たのかと思えば……これなら気づかれてはいないな。まぁ、実際に予想外すぎたのは否めんが

 

「今日は簪の胸に顔をうずめるか……イライラする」

 

そう思いつつ、次の授業のため教室へ急いでいく。今後の展開を練りながら




えー、夏休み中の日常のネタが切れたので、一応ストーリーを進めました。パッと思いついたりしたら、それを書くと思います。
それとは別に、お気に入り200件超えありがとうございます!!まさかここまで増えるとは思っても見ませんでした。これからも満足していただけるよう頑張っていきます。それでは……今日の午後か明日お会い?しましょう


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第二十五話

「今日はここまでとする」

「起立、礼」

「「「ありがとうございました!!」」」

 

今日の授業が全て終わったので模擬戦のイラつきを鈴たちに甘えて発散しようとしたら、一日機嫌が良かった織斑に阻まれた

 

「終夜、今から一緒に訓練しようぜ」

「却下だ。(鈴たちに甘える)用がある」

「そんなの後でいいだろ?ほら、行こうぜ!」

 

断ったのに、無理矢理アリーナへと連れていかれた。解せぬ

 

「さぁ、まずは何をする?」

「決めてもないのに誘うなよ……」

「一夏、ちょっと零童君と戦ってもいいかな?」

「おう、いいぜ。終夜もいいよな?」

「はぁ……好きにしてくれ」

 

そういうと、織斑が先生へと伝えにいき、俺たちは模擬戦開始の合図を待っていた

 

「それじゃ、よろしくね」

「ああ」

 

そういやデュノアの戦い方はタッグトーナメントでしか見てないし、いいのか悪いのかラウラの件があってほぼほぼ覚えてないから警戒しないといけないのか……

 

「臨機応変だったらやっぱこれだな。モード『アーチャー』」

『それでは、シャルロット・デュノアと零童終夜の試合を始めます。試合…開始!』

 

開始の言葉が聞こえた瞬間、俺は距離をとった。デュノアは俺の攻撃に備え、最大限警戒していたがこの行動には面食らったようだった

 

「小手調べだ。I am the bone of my sword.『偽・螺旋剣(カラドボルグ)』」

 

俺は数発連続で射ったが予想通り正確な射撃で撃ち落とされた。

 

「次はこっちからいくよ!」

 

そういうと、デュノアはえーと、確か灰色の鱗殻(グレースケール)とかいうやつを装備して向かってきた。あれを喰らうと結構ダメージが大きいらしいし……

 

「I am the bone of my sword. 『熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)』」

ドガァンドガァン

 

いや、予想以上にむっちゃ重いんですけど!?これは流石に何発ももらうと耐えきれんな……

 

「くっ……突破出来ない!」

「突破されたらこっちが困るんだけど……」

 

しかし、この状況のままだとこっちがヤバイ……しかし宝具でどうにかなるか?これ

 

バキッ

「まず、一枚!」

 

おおっと!?早くも一枚目が破られたぁ!えーと、えーと……

 

「まだま…えっ、ちょっキャア!」

「よし、モード変換、モード『ランサー』」

 

ロー・アイアスで体当たりしたあと、急いでモード変換。こいつは短期決戦に限る

 

「スキル『矢避けの加護A』発動」

「それは……あのときの。しかも山田先生を倒した……」

「お前は色々なことで面倒だから速攻で倒す。宝具展開……その心臓貰い受ける!『突き穿つ死翔の槍(ゲイ・ボルグ)』」

「それは!」

 

流石にヨーロッパ出身だからわかってるか、この槍の特性を

 

「それでも!」

「あーも、ホント面倒だわ!」

 

喰らいながらもライフルで撃ってくるやつなんて普通おらんぞ!

 

『試合終了。勝者、零童終夜』

 

「デュノア、もうお前とは戦いたくないわ。色々と心臓に悪い」

「あはは、でもリベンジしたいからまた戦ってもらうよ」

「勘弁してくれ。はぁ……「prprpr」ん?」

 

錬から…なんの用だ?

 

「織斑に用が出来たから帰ると言っておいてくれ」

「うん、わかった」

 

 

 

「どうした?」

『亡国企業は、文化祭のときに動くようです。それと、更識が色々と探りをかけてきてますがどうしましょう?』

「重要なことは取られる心配ないんだ。放っておいて構わん。それと、文化祭なら、まだ動かんでいいと伝えておけ」

『了解。それでは失礼します』

 

文化祭……まだ、動くような機会じゃないな

 

「お~い、終夜!!」

 

お!……ま、ひとまずこれは隅に置いといて、鈴に甘えにいきますか!




ということで昨日の続きを書いてみました。
えー、N-N-Nさん。沢山の誤字報告有難うございます。次からはしっかり確認してから出していきたいと思います(とかいってこの話で誤字してたらどうしよ)
ようやく来たアガルタの女。作者はまだクリアできてません。ちょっと強化に色々と回してたときにきたもんですから……なので明日からのテスト。終わった小説書くのかfgo進めるかは、気分次第になるかな?まぁ、できるだけ小説を進めていく気ではありますがね。
それでは!


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第二十六話

今日は一時間目を潰して全校集会がある。内容は今月の半ばにある文化祭についてだ。なので全校生徒が体育館に集まっているのだが、言ってしまうと悪いが、やはり百何人もの女子が集まるとうるさい。まぁ、男子が集まっても同じだとは思うが

 

「それでは、生徒会長から説明をさせていただきます」

 

説明が始まるのと通知されると、波が引くように静かになっていった。壇上に上がったのは初日にハニートラップかましてきた変態シスコンの楯無だ

 

「やぁみんな、おはよう。今年は色々と立て込んでいてちゃんとした挨拶ができていなかったわね。私の名前は更識楯無。以後、よろしくね」

 

……まぁ、いたって普通だな。自己紹介は

 

「では、今月の大イベント、学園祭についてだけどいつもと違った特別ルールを導入するわ。その内容は……」

 

そういうと、楯無がいつもの扇子を取りだし、それが合図だと言わんばかりに楯無の後ろに空間投影ディスプレイが浮かび上がった

 

「名付けて、各部対抗織斑一夏争奪戦!!」

「え……ええ~~~!!!!」

「いつもは部活動対抗の催し物を出し、それに対して投票を行い上位の部活に特別援助金が部費とは別に出る仕組みでしたが今回は……一位の部活に織斑一夏を強制入部させましょう!!」

 

体育館の中は最初、驚きの声で一杯になったが、その後の楯無の言葉で周りから

 

「おっしゃぁぁぁ!やってやるわ!!」

「絶対に負けちゃ駄目よ!織斑君は私たちが貰う!」

「私たちは早速今日から準備よ!!え、大会がある?んなもん捨てて構わないわ!」

 

おい、最後。大会を捨てるのはダメだろ。今までの努力が無駄になったようなもんだぞ。いいのか、それで

 

「なんで終夜が入って無いんだよ……」

 

織斑の呟く声が聞こえたが、その答えは昨日の放課後にさかのぼる

 

 

 

 

「終夜くん、ちょっといい?」

「なんですか?シスコン会長」

「シスコンいうな!」

「携帯のフォルダが簪の顔で埋め尽くされてたら誰でもそう言うわ!」

「どこで知ったのよ、それ!」

「自分で考えてみな。それで、用は?」

「納得いかないけど……ここではあれだし、生徒会室にいきましょうか」

 

そうして、生徒会室にいくと、中にいたのは見知らぬ女子生徒、リボンの色からして三年か

 

「始めまして、楯無様のお付きをしています布仏虚といいます」

「どうも、零童終夜です」

「じゃあ、終夜くん。座って」

促された先は応接室によくある長机とソファだ。向かい側には楯無が座り、その後ろに虚さんが立っている

 

「終夜くん、どこかの部活に所属してみる気は?」

「一切無いな。めんどくさいから」

「じゃあ、生徒会に…「却下だ」なんでよ!?」

「放課後ぐらいゆっくりしたいんだよ」

「それは……何かの計画があるから?」

 

さっきまでのだらけた雰囲気ではなく、しっかりと力のある声……と、同時に二人の纏う空気も変わった。これは、あの件か

 

「さて、なんのことでしょうかね」

「惚けないで。裏の実力者が君の住む場所に集まってること、知ってるのよ?」

 

へぇ、もう知ってるのか……しかし学園内からわかるはずもないし、指示も出せるはずがない。出せたとしても俺近辺のこと。錬の行動は気づかれにくいはずだったが……注意人物が動くと流石に報告が入るか

 

「お姉さんはこの学園の安全を守らなきゃいけない。その為なら、愛しの簪ちゃんの彼氏である君でも倒さなきゃいけないの」

「俺がこの学園を危機に陥れると?」

「可能性の話よ」

「だから近くに置いて監視したいと」

「ッ!」

 

図星か。不意を突いたからか、珍しく呆けた顔が見れたな。うんうん

 

「ならば必要はありませんよ。鈴や簪のいるここをターゲットにするはずがないんですから。ああ、それと俺を学園祭の景品にしないでくださいね」

「え!?な、なんのことかしら?」

 

汗をタラタラ流しながらそっぽ向く楯無だが……

 

「机の上の書類が見えたんでね。もし、したら……」

「も、もししたら……どうするの?」

「簪に一ヶ月程無視して貰うよう頼みましょうか」

「イヤァァァァァァ!!お願い!!それだけは止めて!ホントにダメ!絶対にしないから!」

「ほぉ……絶対にですか」

「ホントだから!信じて!お願い!」

 

必死すぎるその表情に、ちょっと引いてしまったのは心の中に留めておこう。

 

「わかりましたよ。それじゃあ失礼します」

 

そして、俺は生徒会室をでて、真っ直ぐ自分の部屋に戻った

 

 

 

「…………」

「楯無様?」

「ねぇ、虚ちゃん。さっきの言葉、嘘だと思う?」

「先程の簪様のですか?」

「わざと言ってるわよね!?その前の話よ!」

「そっちですか。そうですね……私には嘘をついているようには見えませんでした」

「そう……終夜くん、貴方は一体何をしようとしてるの?」

 

 

 

俺の名前が無いということは、昨日のことをちゃんと守ってくれたようだ。流石シスコン、簪の名前をだしたらすぐだな

 

騒がしいまま、全校集会は終わり、ザワザワとなりながら皆、教室に戻っていった

 

 

 

 

放課後、いつもはそのまま帰れるのだが今教室ではクラスの出し物を決めるためにわいわい盛り上がっていたがその内容が

 

『織斑一夏のホストクラブ』『織斑一夏とポッキーゲーム』『織斑一夏とツイスター』『織斑一夏と王様ゲーム』と、織斑関係だらけだ。これには織斑も

 

「却下だ却下!誰が嬉しいんだこんなもの!」

 

と反論したが、即刻周りから

 

「織斑一夏は共有財産である!」

「女子を喜ばせる義務を全うせよ!」

「そーだそーだ!」

「他のクラスとか、先輩からも言われてるんだってば!」

 

と反論を返された。織斑先生がいないから、これを止めれるのは山田先生ぐらいだが、あの先生は……

 

「山田先生、だめですよね?こんな企画は」

「えっ、私に振るんですか!?えーと、そのー、私はポッキーとかがいいと思いますよ」

 

皆さんご存じのこの通り……大丈夫なの?この人。いい人ではあるんだけど……

 

「は~い。私は『零童終夜に甘えよう!』で!」

「ちょっと本音!?」

 

ちょっとまて、あの二人の差し金か?って地味に安堵すな織斑ァ!

 

「ならば、メイド喫茶ならどうだろう。メイド喫茶なら織斑もお兄様もメインにできる」

 

ラウラの提案に教室にいる全員が唖然とした。ドイツ軍人であるラウラからメイド喫茶という言葉がでると思ったのは誰もいないからだ。とかいう俺も驚いている。どっから知ったんだ?メイド喫茶ってこと……ば………まさか、神矢か?……クラスの反応はよく、結局メイド喫茶でいくことにし、メイドでは男子二名が当てはまらないのでご奉仕喫茶に名前を変え、決定した。




ということで、学園祭前の話です。はい
今回……話すことは特にないですね。
不夜城のキャスター(ネタバレ防止のため真名を隠させて貰います)の能力がこの作品ではとても合っているためキャスター枠は恐らくこのキャスターになると思います。
それでは、明日か週末に


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第二十七話

「織斑くん。これ、三番テーブルに!」

「あ、織斑くん。あそこの席のオーダー聞いてきて!」

「わ、わかった!!」

 

文化祭当日、俺たちのクラスは開始直後から大忙しだ。なぜなら女子のお目当てである織斑のご奉仕を受けれるから。俺も執事服を着てはいるが、織斑目的の女子しかいないとわかっていたのでさっきまで料理を裏でやっていた。今は一旦様子を見に来ただけだが、織斑目的の女子が最初見たときより増えてて思わず声を出すくらいだ。

 

「うわぁ……これを捌いていくのか……」

「終夜」

「あぁ、錬か。ちょうど良かった、手伝ってくれ」

「一人では流石にこの人数分は無理と」

「ああ、そういうことだ」

「わかりましたよ」

 

このあと、錬と二人で他のクラスの場所を回ることなくずっと出す料理の調理をしていた。ちなみに、調理担当の子は他のところの助っ人としていってもらっている。調理の邪魔っていったらちょっと悪いけど、速さてきに足手まといになるだろうから

 

 

 

 

客足も少し落ち着き、お客さんに回さずにそのまま放置していた食器類を洗っていたら、どこからきたのか楯無が話しかけてきた

 

「ねぇ、終夜くん。ちょっと生徒会の出し物手伝ってくれないかな?」

「見て分かる通り今忙しいんですけど」

「あら、そのことなら隣の人に任せれば」

「これ終わったから帰りますけど」

「ということで、引き続きいなくてはならないので」

「クラスの子達に許可貰ったからね、お願い」

「それならそうと最初に言ってくださいよ。OKが出てるなら断る理由にはならないですし」

「よし!それじゃあ、第四アリーナの更衣室に着替え置いてるからそれに着替えて、そのあとにセットに上がって置いて。台本はないから、台詞はアドリブでお願いね」

「わかりました。今からですか?」

「今からよ」

 

そう言われたので、錬に声をかけてからアリーナの更衣室に向かった。楯無も一緒についてきていた

 

「あ、そういえば…終夜くん、一夏くんに負けたんだって?」

「負けましたよ。でも、どこからその情報を?」

「本人からよ。あなたに勝った次の日の私の訓練のときに教えてくれたわ」

「あんた、織斑のこと鍛えてたのか?」

「国の命令でね。……ここだけの話、捏造した功績に伴う力量がないと他国から怪しまれるって理由でね。表向きは実力の底上げって理由でこれからもほぼ毎日だね。土日は織斑先生がするらしいけど」

「はぁ……」

「それに、終夜くんが一夏くんに負けた情報がどこからか入って一部で終夜くんを研究所に送る案まででてるわよ」

「研究所……」

 

待てよ。研究所行きを利用したら………

 

「気を付けてね。といっても、あなたは大丈夫でしょうけど」

「よくおわかりで」

「服は分かりやすく置いてるわ。それじゃあ、後でね」

 

話していると、更衣室に着いたので、ここで楯無と別れた。更衣室に入ると確かに分かりやすく(派手に)着替えが入っている紙袋が置かれていた

 

「ふぅ、しかしこの衣装………楯無の言葉から演劇だというのはわかるがタイトルはなんだ?。服の中にあった変な装置は一応外しておくか。」

 

着替え終わった俺は言われた通り舞台に向かった。そこには、同じ衣装の織斑もいた。

 

「終夜!お前も先輩に呼ばれたのか?」

「ああ、お前もそうみたいだな」

 

いつも通りの最低限の対応しかしていないのだが、最近の織斑は俺に対して何かとよく絡んでくる、それも機嫌よくだ

 

「むかしむかしあるところに、シンデレラという少女がいました」

 

楯無がナレーションのようだな。それと、これはシンデレラか……ということは、城の舞踏会かなんか

 

「否!もうそれは名前ではない。幾多の舞踏会をくぐり抜け、群がる敵兵をなぎ倒し、灰燼を纏うことさえいとわぬ地上最強の兵士たち。彼女らをよぶにふさわしい称号……それが!『灰被り姫(シンデレラ)』!!」

 

は?いきなり流れが変わったぞ。しかもこれ、シンデレラの内容じゃないだろ

 

「今宵もまたら血に飢えたシンデレラたちの夜が始まる。王子の冠に隠された隣国の軍事機密を狙い、舞踏会というなの戦場を少女たちが舞い踊る!」

 

まず色々とツッこませろ!冠に軍事機密入れるやつなんて、世界を探しても誰もいねぇわ!………ん?少女たち?てことは………

 

「ハァ!!」

 

いつも通りの攻撃前に声を出しながら攻撃してきたのは篠ノ之だ。服装はご丁寧にシンデレラドレスときた

 

「うわっ!ちょっ!おい!殺す気か!」

チュン

「外してしまいましたわ。でも次は!」

「セシリア!?っておわっ!」

 

あれ?王冠狙うんだから俺にも来るはずなのに織斑ばっか………てことは恐らく、楯無がなんらかの条件に取った王冠の持ち主を入れているから……ということは

 

「もらっ「やっぱりな!」えっ!?なんで…」

「足音が聞こえたからな。向きさえ分かればなんとか出来るだろ、普通」

「出来ないわよ!てか離しなさいよ」

 

俺の方に鈴が来たということは、予想通りだな。簪も多分……

 

「…………」

タッ

「そこかっ!」

「ちょっと!?」

 

簪が動いたであろう向きへ音を頼りに鈴をお姫様だっこしながら回り込んだら

 

「うそっ!」

「ビンゴ!」

 

両名捕獲!……していいのか?

 

「うう、王冠取れれば終夜と一緒の部屋になれたのに……」

「取られないから、良し?」

 

あー、そゆことか。てことはあっちも王冠取ったら同室になれると……シャルロットが一夏を庇ってるが、女は守るもんじゃなかったっけ?……あーでも、銃相手では流石に無理か

 

「そんなに一緒がいいなら」

『王子様にとって国とは全て。その重要機密が隠された王冠を失うと自責の念で電力が「ほら、二人とも取ったら問題ないだろ」流れ……って、なんで流れないの!?どういうことなのよ!』

「服に仕掛けられてた機械なら取ったぞ」

『うそっ!ほぼ100%バレない筈だったのに』

「ぎゃぁぁぁぁぁ!!」

「織斑にはバレてないようだな」

 

二つに割った(本当は切った)王冠を鈴と簪に同時に渡したときに、楯無の驚きの声と織斑の電流を食らった声がまぁ良いタイミングで聞こえてきた

 

ドドドドド

 

「ん?」

『さぁ!ただいまからフリーエントリー組の参加です。皆さん、王子さまの王冠奪取頑張ってください!』

 

ヒョイッ

「ふぇ?」

「キャッ」

「よし、逃げよう。引き殺されたくない」

 

と、セット外へとダッシュで逃げ出した

 

 

 

 

その頃女子の大軍に追いかけられていた一夏はロッカールームにいた

 

「着きましたよ」

「はぁはぁ、ど、どうも」

 

一夏は誘導されるままセットの下を通って来たのだが、誰に連れてこられたのかはわかっていなかった。今、顔を確認してようやく誰が連れてきたのか理解した

 

「あれ?どうして巻紙さんが……」

 

助け出したのは白式の装備提供を打診してきた巻紙礼子だった。

 

「はい。この機会に白式をいただきたいと思いまして」




今回は文化祭当日の話でした。
アガルタの女、攻略がめんどくさい……なんで敵にルーラーがいるんだよ……邪ンヌ居ないしエドモン居ないからヴラドさんとヘラクレスに頑張って貰わないと……
多分連続投稿すると思いますのでここまでで


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第二十八話

今回終夜は出てきません


「は?」

 

一夏は巻紙が言ったことを理解できていないのか、反応が悪かった。

 

「いいから早く寄越せっていってんだよ。クソガキ」

「えっと、冗談ですか?」

「冗談でてめぇみたいなガキと話すかよ。マジでムカツクぜ」

ニコニコ顔だが、口調が全く違うことについていけてない一夏は放たれた蹴りにも気づいていなかった。その蹴りをまともに食らった一夏はロッカーに叩きつけられた

 

「ゲホッ、ゲホッ!あなたは、一体……」

「あぁ?私か?企業の女になりすました謎の美女だよ。嬉しいか」

 

何に嬉しさを感じれば良いのかわからないが、巻紙?は追い討ちをかけるようにさらに二発蹴りを繰り出した。そこまでされて、ようやく一夏は目の前の女が敵だとわかり、白式を展開した

 

「白式!」

 

緊急展開でISスーツごと展開した一夏をみ、巻紙はようやく笑みを崩した

 

「待ってたぜ、それを使うのをよぉ。やっとこいつの出番だからなぁ!!」

 

スーツを切り裂きながら、鋭利な爪が飛び出し一夏を襲う。禍々しい配色の爪は先端に刃物のようなものを持っていた

 

「くらえ!」

「くそっ!」

 

それを一夏は上に回避し、武装の雪羅を起動させる

 

「ほう。やるじゃねぇか」

「なんなんだよ。あんたは!」

「ああん?知らねーのかよ。悪の組織の一人だっつーの」

「ふざけん」

「ふざけてねえっつの!秘密結社『亡国企業(ファントム・タスク)』が一人、オータム様って言えばわかるかぁ!?」

 

秘密結社のいっておきながら、おもいっきり名前を出してる巻紙もといオータムはPICの細やかな操作で一夏の攻撃を避けながら実弾射撃を行ってくる。

 

「くらえ!」

 

オータムの八門の集中砲火。一夏は左右から迫るそれを上に飛んで回避し、そのまま雪片弐型を握りしめて斬りかかった

 

「甘ぇ!」

 

だが、格上のオータムにそんなことが通用するはずもなく八本の足にがっちりと掴まれてしまい、さらにマシンガンのカウンターが飛んでくる。このままではまずいのだが、一夏は雪片を手放し、マシンガンの弾をかわしながらその銃身を蹴り飛ばし、一旦手放した雪片を再度握った

 

「ハッ!やるじゃねぇかよ。この『アラクネ』を前によぉ」

 

一夏は楯無との訓練で得たマニュアル操作でなんとか戦えていた

 

「ハッ!いつまでもつ……ッ!」

 

オータムは殺気を感じとり一歩後ろへと飛んだ。オータムが離れたとたん、オータムがいた場所にフードで顔を隠した男が素手で攻撃を繰り出した。素手なのに、床を砕く威力だった

 

「何者だてめぇは!」

「語る名はない」

「そうかよ。なら死ね!」

 

オータムは一夏のときと違い明確な殺意をもって攻撃しているが、全て避けるか捌かれるか受け止められオータムにはだんだん焦りと恐怖が出てきていた。

 

「(なんなんだよ。なんなんだよ、コイツは!どうやったらISの攻撃を簡単に……)」

「どうした。この程度か?」

「ッ…舐めるなぁ!」

 

男の言葉に乗せられ大技を出そうとするが、途中で男の目的に気づき男へ攻撃をせずに、天井を壊しその場から離れた

 

「くそっ!なんなんだよ、あんなの聞いてないぞ!」

「それは悪いことをしたな」

「なにッ!?」

 

オータムは更衣室を出たあと、すぐに更衣室に視界を向け男がこないか警戒していたが、既に後ろへ回り込まれていた

 

「フッ」

「ガハッ…っのぉ!」

「勢いに任せた攻撃なぞ俺には届かん。時間も無いことだ、早々に終わらせようか」

 

と男が攻撃しようとしたとき、上空から数本のレーザーが男の元へ飛来。男は避けるがそのレーザーは地面に当たらず曲がって男にヒットした

 

「グッ……まさかレーザーが曲がるとは」

「迎えにきたぞ、オータム」

「私を呼び捨てにするんじゃねぇ!」

「チッ……流石に分が悪いか」

 

男は素手、対するもう一人の襲撃者はレーザー。男は両方とも殺すのは可能だか両方を捕縛するのは無理なのでもう戦意がないのを証明するためか、両手をあげた

 

「ここは俺が引こう。面白いものも見せてもらったしな」

 

その言葉を聞くとオータムを掴んだまま、来た方向に飛来していった

 

「ふぅ……偏光制御射撃を見れるとは」

「動かないで!」

「む……これは」

 

男の回りには楯無、セシリア、ラウラが立っておりセシリアはBITを男の回り浮遊させ動きを牽制、ラウラはAICで男の動きを止めていた

 

「あなたは一体何?敵なの、味方なの」

「答える義理はない。では、失礼しよう」

「ラウラさんのAICがあるのにどうやって」

 

すると、男の足元に魔方陣が浮かび次の瞬間男は消えていた

 

「逃げられちゃったか……お姉さん、残念」

「それより、一夏さんは!?」

「ケホッコホッ……」

「一夏さん!大丈夫ですの!?」

「大丈夫だ、心配かけたな」

「いえ、そんな……」

 

そんな姿を見ながら楯無は……

 

「(うーん……さっきの男は一夏くんを敵対視するような雰囲気ではなかった。かといって味方ではなさそう。こればっかりは調べないとダメかしらね……)」

 

と今後のことを思案していた

 

 

 

 

 

「お疲れさまです、レノア。けれど、油断しました?」

「油断するもなにも、普通レーザーが曲がるとは思わんぞ」

「それはそうですけど……まさか当たると…」

prprpr ピッ

「はい、もしもし」

『錬』

「なんでしょうか」

『幹部へ今週末に緊急で会議をすると伝えておいてくれ』

「了解」

『頼むぞ。それじゃあな』

ピッ

 

「なんだったんだ?」

「今週末に緊急会議と」

「そうか。では帰ろうか。流石に眠たい」

「そうですね……それでは」

 

錬が軽く手を動かすと先程の魔方陣が表れ二人ともその場から姿を消した




ということで、オータム戦でした。
ラウラの扱いで非常に悩む……
……言うことないですし、こんくらいでいいかな?
それでは次回に


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第二十九話

「みなさん、先日の学園祭はお疲れさまでした。それでは今から投票結果を発表します。一位は、生徒会主催の観客参加型劇『シンデレラ』!」

「「「え?…………」」」

 

今、体育館では楯無の言った通り、学園祭の結果発表が行われている。一位が発表されると、全校生徒ほぼ全員が口をぽかんと開いた。そのあと、我に返ると全体から大ブーイングが起きた

 

「卑怯!ズルい!イカサマだ!」

「なんで生徒会なのよ!おかしいでしょ!」

「私たちの努力はどうなるのよ!」

「劇の参加条件は生徒会に投票すること。でも私は参加を強要していないわ。あなたたちが自分でおこなった結果なのだから文句は言わせないわ」

 

だが楯無は正論で一同を静めた。だが、その後の言葉で皆の不満が一気に消え去った

 

「生徒会メンバーとなった織斑一夏くんは、各部活動に派遣します。大会にはでれないので、マネージャーや庶務をやらせてください。申請書は生徒会に提出すれば大丈夫です」

 

まぁ、ある意味一番平和な解決法……なのか?各部活の亀裂がないのは良いことだが

 

「まぁ、それなら……」

「運動部なんか、勝ち目なかったし……」

「納得しましょうか……」

 

だが、この雰囲気から一転、どこの部活から入って貰うかでアピール合戦となり、結構カオスな空間になった

 

 

 

 

「人気者は大変だねぇ……俺には関係ないからどうでもいいんだが」

「そういえば、なんで終夜は条件に入ってなかったの?」

「楯無を軽~く脅した」

「お姉ちゃんを!?」

「一ヶ月くらい簪に無視するよう頼むっていったら全力で止めに来たぞ」

「あ、うん……」

 

夜、俺は鈴と簪と一緒の三人部屋になり同じベッドで横になりながら色々と談笑していた。簪は脅した内容とその対応でどう反応したらいいのかわからず、困惑顔だった

 

「そっか……」

「ん?鈴は俺に来てほしいか?」

「え!?……その……来て…欲しい」

「んじゃ、たまに行ってあげる」

「ホント!?」

「ああ、鈴の応援をしてやるよ」

「いいなぁ……」

「簪は夜に甘えさせてあげるし、鈴のところに行かない日は簪のところだから」

「うん♪それなら良いよ」

 

このあと、一緒にテレビを観たあと、同じベッドで鈴と簪が俺に抱き付くような形で一緒に寝た。

 

 

 

 

 

 

「失礼します」

 

学園長の部屋に訪れたのは楯無だった。既に外は真っ暗な夜空が広がっていた。そこにいたのは穏やかな顔の初老の男性であった

 

「ああ、更識くん。ちょうど良かった。それでは、報告をお願いします」

「はい。まず織斑一夏くんに関してですが、彼のIS訓練は順調です」

「休日は織斑先生が指導に当たられているようですし、当然の結果と言えますね。今回は通用していませんでしたが」

「次に亡国企業ですが、確認しただけでISを二機所有していました」

「それにしても、更識くんには苦労をかけてしまいますね」

「これくらいは別に。私の機体にも実践経験を積ませることもできますので」

「そうですか。それで、終夜くんは?」

「彼の住む場所に裏世界で力を持つ人たちがかなり集まっています。ですが、彼を含め何を目的として動いているかは亡国企業同様不明です。それと学園祭の時の謎の男も恐らく終夜くんの仲間だと」

「わかりました。終夜くんは今後も監視を続けてください。もしもの場合があるかもしれませんので…」

「わかりました。ところで、そのお菓子は?」

「ああ、これですか?話が終わったらお茶にしようと思っていましてね。お口に合えばいいんですが」

「十蔵さんのチョイスにハズレなんかないですよ」

 

最初の方は堅苦しく報告やらをしていたが最後は仲の良い友達同士のように和気あいあいとお茶を始めだした

 

 

 

 

深夜、目が覚めたのか鈴たちが眠るのを待ったのかはわからないが終夜は一人で今後のことを考えていた

 

「はぁ……研究所送りを使ったら楽に出来るんだが……鈴たちを一時的にだが悲しませることになるからな……しかしあれを見る限り、あの馬鹿が亡国企業を潰せることはない。逆に殺られて終わりか……仕方ない、やはり緊急会議で亡国企業を潰すように命令して俺たち主導でやるか……だが、鈴と簪をあまり悲しませたりせずに行うのはなかなか難しいなぁ………埒があかないし寝るか」




ということで、文化祭の後日談でした。そろそろ計画を始めようと思うんですが、まだ納得いくものが出来てないのが現状です……急がないとダメなんですがこればっかりはね……
急いで作った低クオリティのやつは一番ダメだと思うんですが納得いくものがいつ作れるのやら……もしかしたらアンケートになるかもしれないし(笑)
今日はここまでです


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第三十話

「鈴、簪、ラウラ、大事な話がある」

 

金曜の放課後、あの夜から色々と考えたがやっぱり鈴と簪を悲しませたくはない。それにラウラも俺を慕ってくれてるんだ。それを嘘という形で裏切ることはしたくないだから、ある程度のことはここで話し、全部は向こうで話をすることにした

 

「お兄様、話とは?」

「うんうん」

「いきなりこんな話をしてもまぁ……あー……信じそうだけど」

「なによその歯切れの悪いのは!!」

「俺……いや、俺たちはこれからこの世界を壊す」

「「「え???」」」

 

やはり、三人の顔には驚きと疑問がでていた

 

「理由は色々とあるんだが……大きなものとして二つある。一つはあの馬鹿が関係している」

「一夏ね……大体予想できるわ、私は」

「もう一つは……向こうで話す。まぁ、聞くまでもないのは承知だが一応聞いておく。俺についてきたら、ここの友人のもとには恐らく戻れない。それでもついてくるか?」

「私は構わないわよ」

「「…………」」

 

鈴は即答で構わないといったが、簪とラウラは思い詰めた顔をした。簪は姉が、ラウラはドイツの自分の軍隊がいるからだな

 

「ぶっちゃけラウラの部隊はなんとかなるんだが……簪はなぁ……あのシスコンが国を優先させるか妹を優先させるか……」

 

正直、あのシスコンなら簪を優先させそうだが家の立場から敵対する可能性もある

 

「……………」

「………簪がお願いしたらどうだ?今ならまだ時間があるし」

「うん……ちょっと行ってくる」

 

簪はパタパタと楯無がいるであろう生徒会室に向かっていった

 

「お兄様、私の部隊はなんとかなるとは?」

「引き抜きすれば大丈夫さ!いざとなりゃシュトロハイムに面倒事押し付ければ大丈夫だろ」

「いや、それでは……」

「シュトロハイムなら大丈夫さ。それよりは簪なんだよなぁ……」

 

 

そのあと、簪は楯無を連れて戻ってきたのだが、楯無の返答は予想外の連れていけ宣言だった。虚さんは楯無が説得するようだ。どうお願いしたのか気になったので楯無が帰ったあと簪に聞いてみると……

「携帯のフォルダの私の写真を脅しに使ったよ」

と返ってきて、簪の姉には容赦ない一面を垣間見た気がした

 

 

 

「お帰りなさいませ」

「言った通り、明日に会議を行うが準備は?」

「既に連絡済みです」

「わかった。鈴たちは錬についていって部屋を選んでください」

 

今俺たちがいるのは、ISの世界ではなく俺が作った世界にある本部に来ている。ここでだがちょっと俺らがどういう風な軍というか集団か説明させてもらう。

少しややこしいのだが、個人がもつ集団(軍や組)としては同盟関係であるのだが、俺とエディや錬たちとは主従関係にある。いい例が思い付かなくてすまない……

 

「ひゃあああ!!!」

「ド、ドラゴン!?!?」

「あー、喰われないから安心してくれー」

 

ドラゴン系は神矢、魔獣系はレノアが主だ。一部俺が主のもいるが

 

「さて………宣言通り皆を守れるかな。織斑一夏」




えー、お気に入り300件突破ありがとうございます!少し前に200だと思ったらもう……本当にありがとうございます

これからオリジナルルートに入っていきますが、恐らくつじつまがあわないなどが色々出てくる可能性があります。そのときは作者のメンタル折るレベルの暴言でなければ少しくらい入っても大丈夫なので、指摘をお願いします。それと、今はまだですがこれから活動報告でアンケートをとるかも、とるかもしれないのでごくたまにチェックしてください。(現時点では活動報告を使用することはないです。使用したときはお知らせします)

これからも応援よろしくお願いします。


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第三十一話

「黙示録の天使が長、エディエラ。我が王の御前に」

「龍を束ねし王、アポカリファ。我が王の御前に」

「魑魅魍魎が主、永輪狐。我が王の御前に」

「地獄の王、サタン。我が王の御前に」

「魔族を統べき王、レーア。我が王の御前に」

「ソロモン七十二柱が一角、バアル。我が王の御前に」

「人類悪が一人、人王ゲーティア。我が王の御前に」

「「「「「「「我らが王よ。どうか我らにご命令を」」」」」」」

 

頭を垂れる種族が違う七人。その先には一人の男がいた。悠然と座ってはいるが、その実力を語るかのように極大のプレッシャーが部屋中に満ちていた

 

「アポカリファ、サタン、バアル。お前たちは亡国企業を潰して回れ。ISがある場合はコアを壊さずに回収しろ」

「「「ハッ!」」」

「エディエラ、レーア、ゲーティア。お前たちは女権団及びそれと関わりをもち、なおかつ非人道的な奴らを潰せ」

「「「ハッ!」」」

「永輪狐。お前は両方のサポート及び情報操作を行え」

「ハッ!」

「これはまだ序章。ゆえにまだ派手に動きすぎるな。本命、その時まで待て。いいな?」

「「「「「「「ご命令とあらば、慎んで」」」」」」」

「では散れ」

 

最後の言葉を合図に七人は消え、残っているのは座っていた男だけだった。その男も所持していた携帯の通知から何かを見ると、一瞬笑顔をみせその場を後にした

 

 

 

「シュウ、ご飯できてるよ」

「ほら、早く早く!」

「飯は逃げないだろ」

「それでも、冷めちゃう」

「お兄様、やはりご飯は出来立てでないと」

「それにお姉さんを待たせるとはいい度胸ね」

「へー」

「若干バカにされた気分なんだけど」

「気のせい気のせい。それじゃあ」

「「「「「「いただきます!!!」」」」」」

 

昼頃、終夜はユウキたちと一緒に昼食をとっていた。このあとにユウキたちは訓練を控えているので女性の天敵のことを考えながらもガッツリとしたものを作っていた。

 

「ふぅ……ユウキちゃんって料理上手ね」

「えへへ。シュウに喜んでもらうためアスナに手伝って貰ったんです」

「アスナ?」

「ボクのお姉ちゃんみたいな人です」

「才色兼備だが彼氏と場所を考えずにイチャつくことがたまに難点」

「ムッ……それはシュウもでしょ」

「それは間違いないな」

 

色々談笑しながら昼食をとり、そのあと訓練を頑張っていた終夜たちだった

 

 

 

 

 

 

 

「次はここか」

「さっきまでよりは警戒が強まったな」

「まぁ、人間ごとき恐るるに」

「……(ポイッ)」

ヒュン…………ドガァン

「って、何やってるんですか!!」

「情報があるかもしれないだろ!!」

「チマチマやるのがめんどくさくなった。敵さんもお出ましのようだし、いくぞ」

「量は少ないんですけどね」

 

この日、およそ半分ほどの亡国企業の基地及び研究所が(亡国企業の)地図上から消えた

 

 

 

「先に女権団を潰すと捜査とか入るよな?」

『まぁ、国の大きな組織ですからね。どちらかというと属している研究所などから潰した方がいいでしょう。情報操作も楽に済みますし』

「あいよ。んじゃ切るぞ。………てことで、先にサブを潰すぞ」

「メインはどうする?」

「期を見て、狼煙の形で潰せばいいのでは?」

「それいいな、じゃあそうするか。んじゃ、この国のは多いから三手に別れるぞ」

 

某国の女権団の上空にいた三人だが、話し合いが終わると三方向に消えていった

 

 

 

「さて…………鴉天狗」

「「「「ハッ!」」」」

「二手に別れ、女権団側は亡国企業の、亡国企業はなんでもいいが別組織が潰したように偽装しろ」

「「「「仰せのままに」」」」

「では行け」

 

永輪狐が集めた鴉天狗は、情報操作のためいくつかに別れ飛びたった

 

「アウターヘブンやら彼らの準備やら……まだまだ仕事はたくさんか……」

 

永輪狐は他の仕事を終わらすため、執務室へ戻っていった

 

 

 

 

 

「シュウ?」

「ユウキ?鈴たちと一緒に寝たんじゃないのか?」

「うん、だけど目が覚めちゃって」

「そうか……ほら、おいで」

「うん♪」

 

俺は一人縁側で耽っていたのだが、寝ていたユウキがこっちにきたので、自分の膝元に誘った

 

「ここより屋根の方がいいか。少し動くぞ」

 

せっかくユウキと一緒にいるからと、俺は屋根の上に移動してユウキを後ろから抱き締める形をとった

 

「ごめんな……最近あまり構ってやれず」

「別にいいよ。その分終わったら鈴ちゃんたちよりいっぱい構ってもらうよ?」

「ほどほどにお願いします」

「え~どうしよっかなぁ」

「なんだとぉ」

「ひょっと、ほっへつへるのらめ~」

「………(ギュッ)」

「終夜?」

「大好きだよ、ユウキ」

「ボクもだよ、終夜……ふわぁ」

「フフ……今日は一緒に寝るか?」

「うん、そうする」

 

終夜はユウキが眠そうだったので、お姫様抱っこで俺の部屋に連れて帰り、添い寝をしたんだが、朝起こしにきた鈴が添い寝を見て、拗ねてご機嫌をとるのがなかなか大変だった……




えー、第三十話が短すぎるなと思い連続投稿しようとしましたが、見事に寝落ちいたしました(笑)
一番最初の二つ名っぽいやつは、The・適当なので、ここは多目に見てください。
添い寝は添い寝です。変なことはしていません。していませんからね

この小説とは関係ないのですが、fgoのフレンドになってくれる方を募集したいです。フレンドが少ないので……IDは161,488,080です。雑魚のフレンドになってやろうという方は申請を送ってください。よろしくお願いします。


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第三十二話

次の日、世界は二つのニュース一色だった。女性権利団体所属の研究所等の襲撃。国際テロ組織集団、亡国企業のものと思われる基地等の襲撃。錬の情報操作もあってか、女権団への襲撃は亡国企業のものだと予想されたが亡国企業の基地への攻撃に関しては亡国企業自身が破棄のために行ったやら別組織の襲撃にあったなど、専門家の意見が別れていた。

 

『今立てるべき対策は新たなテロ組織をどうするかでしょう。一夜で一度に大きな被害をだす組織です。国同士の連携も必須でしょう』

「酷いやつらだな……こんなやつらから、俺が皆を守らないと。千冬姉の力を受け継いだ俺が」

 

日曜日の朝、一夏は寮の部屋で話題になっているニュースを見ていた。だが、口に出ていたのは今の時点で実現不可能なことだった

 

「よし、今日も訓練頑張るぞ」

コンコン

『一夏さん?一緒に食堂へいきませんか?』

「セシリアか。今行く!」

 

パジャマから着替え、いつもの日常を過ごす一夏だった

 

 

 

 

 

 

「新たなテロ組織ねぇ……しかし、あいつらのことだから痕跡が少し残ると思ってたが一切残さないとは」

「終夜、皆と居るんだから仕事はのけときなさいよ」

「構って欲しいのか?」

「そ、そういう訳じゃないわよ!」

「まぁまぁ、朝ごはんできたよ」

「ありがとう、簪」

「お兄様、おはようございます」

「おう、おは……ハァ!?」

 

朝、新聞を見ながら簪が作る朝ごはんを待っていると、ラウラが起きて来て挨拶してきたのでラウラの方を向くと、なぜか全裸のラウラがいた

 

「ん…?どうしました、お兄様」

「ラウラ!あんた、服、服」

「ラウラちゃん、こっちこっち」

 

それに気づいたユウキと鈴が忙いでラウラに服を着せにいった。それを見ていると不穏な空気を感じたのでそっちを向くとむくれた簪が「終夜のエッチ」と言ってきた。かなり理不尽な気がする……

 

 

「終……取り込み中でしたか」

「勘違いされそうな感じに言わないでくれる!?」

 

朝食も食べ終わり、訓練の時間もまだなので皆で色々と談笑していたとき報告のために、錬がきた

 

「いいよ終夜」

「訓練は私たちだけでやっておくから」

「皆のことはお姉さんに任せておきなさい」

「何!?この決戦前に言われるようなセリフの数々」

「お兄様、いってらっしゃいませ」

「………行ってくる」

 

何か釈然としないままだが、皆が大丈夫というので錬の報告を受けるため、切り替えて別室へ向かった

 

「報告いたします。亡国企業の基地及び研究所は約半分を、女権団に所属している研究所等は主要国家全体で約60%壊滅いたしました」

「早いな……錬」

「ハッ」

「計画を前倒しした方がいいだろうか?」

「それは、王のご判断ゆえ…」

「………全員に通達しておけ。一旦行動を停止。再開するときは再度連絡すると」

「了解。それでは、失礼します」

 

そう告げると、錬は連絡のためその部屋から転移した

 

「さて……どうしようかな。この先を」




ということで、今回はここまでです
まず、fgoのフレンドの件ですが、大量に申請を下さい本当にありがとうございます。まだ枠はかなり空いていますので、まだ募集しておりますのでしたい方はしてください。

18禁版書こうかな……文章力ないからまともなやつが出来そうにないけれど……

それでは、また次回。大量のアンケート回答、期待しておきます

アンケートですが、指摘があったので活動報告に上げておきます。面倒だとは思いますが、アンケート回答お願いします


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第三十三話

『総理は先日のテロ組織においての緊急会合に出席し、今後の綿密な連携のための意見交換を行いました。総理官邸によると、各国ともテロ組織の行動を批難。テロ組織への対策を至急立てていくことで一致したそうです』

「あくまで亡国企業は公認みたいなところがあるのか……仕方ないな」

「どうするんだ、終夜」

「なんだ、帰ってたのか」

「ああ、俺はな。他は普通に向こうに滞在してる。それで?」

「ああ。世界を敵に回すんだから、狼煙のようにバンと襲撃したかったんだがそんな情報なかったからなぁ」

「各国の女権団を一斉に潰すのはどうだ?メインはまだ残っているんだし」

「流石に人員を裂きすぎるから無理だな。しかも恐らくだが今回のことでかなり硬い防衛線が引かれている可能性がある。刺激して警戒が高まると面倒だ」

「IS学園襲撃は…」

「止めた方がいいですよ。轡木十蔵が居るのでね」

「錬か……で、轡木十蔵とは?」

「IS学園の理事長だ。表向きは妻がやっていて、普段は用務員として勤務しているが……注視するほどの男か?人当たりの良い爺さんにしか見えんのだが」

「学園祭の時に違和感がありまして、独断で調べていましたが……かなり強いらしいです。ISを生身で倒せる程に。私たちは大丈夫ですが、部下は実力面からみて少々危険かと」

「「んんーー………」」

 

ヤバい……計画が止まる……だが俺は何も浮かばんし聞いてみるか

 

「何か良い案は…」

「今の時点では何も」

「俺も無いな。そういやアウターヘブンの建造は?」

「既に終わり、確認作業に入っていますよ」

「アウターヘブンは?」

「まだ使う予定はない。シメの一部だからな」

「となると本当に何もないな。どうすんだ、終夜」

「よし!ユウキたちに甘えよう」

「「それのどこがよし!だ(ですか!)」」

「考えることに飽きた」

「「だろうな!!」」

 

結局良い案が出ないまま、解散となり俺はユウキたちの元に向かった

 

「終夜!早く来なさいよ。昼は私の中華料理よ!」

「鈴のご飯は上手いからな。楽しみだ」

「当たり前でしょ」

「それじゃあ、昼食を終えたら訓練に入ろうか。学園へはその後で」

「わかったわ」

「うん」

「了解しました。お兄様」

「じゃあお姉さんが手伝ってあげる」

「裏がありそうなんで結構です」

「何気に酷くないかしら!?」

 

今までのことを考えるとねぇ……はい、お願いします。でもいいんだけど

 

「お姉ちゃんがいた方が終夜も楽になるから、良いと思う」

「簪がそういうなら」

 

昼食を食べ終わり、皆で訓練用のアリーナに向かった

 

 

「さて、訓練内容はどうする?」

「それについてはお姉さんが考えてるわよ。四人はペアを入れ替えながら終夜君と戦う。終夜君は」

「それを一人で相手をする。楯無は俺が戦ってる最中に別のペアの指導をする。だろ?」

「大正解!」

 

俺が一番しんどいじゃねぇかよ。メリットあんのかこれ

 

「あら。訓練が終わったら皆に甘える口実になるわよ?」

「サラッと心読むな」

 

結局、他の案が無いために約五時間程(休憩有り)一人で連戦することになった。簪のせいにはしないが、俺、全然楽じゃない……

 

 

 

「はあああああ!!」

ギィン

「悪いけどそう簡単には勝たせんよ」

「お願い……『山嵐』」

「ふぉっ。ミサイルの山ァ!?」

 

いや、あの、ちょっ……これは流石に無理だぁ!!

 

「くっ……数が多グハッ」

「私の衝撃砲も忘れないでよね!」

「宝具を……あ、ダメだ。詰んだ、コレ」

 

宝具発動が間に合わず鈴と簪のコンビに物量で敗北(モードはセイバー)

 

 

 

「ふんっ!」

「AICの弱点は…」

「やあああ!!」

「って、マザーズ・ロザリオ!?『王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)』でラウラを…」

「させません!!」

「ワイヤーもあんのかよ!」

 

AICからの脱出失敗からのマザーズ・ロザリオにて敗北

その後も

ラウラのAICからのタコ殴りにより敗北多数

山嵐の対処が宝具くらいしかないので物量のゴリ押しで敗北

 

 

 

「もうヤダ……AICもミサイルも見たくない」

「あら、まだ後一時間あるわよ?負け続けでいいのかしら」

 

俺はアリーナの端っこで負け越し、しかもボコられ状態だったのでいじけていた。が楯無が残酷にもまだ一時間戦えと言ってくる

 

「悪いけど、ラウラと簪のコンビは一生戦いたくない。勝てる気が一切しないんだから」

「あらあら、そんな弱気でいいのかしら」

「弱気もなにも勝てないから嫌だって言ってるんだよ。あの馬鹿の時と違って全力で行っても勝てないんだから」

「でも宝具があるじゃない」

「あっても発動前にAICで止まるか山嵐の対処で簪を狙えずにそのまま殺られるわ。連続発動はかなりの負荷が掛かるからしたくはないし」

「じゃあ、ISの訓練は終わりましょうか」

 

まだ時間があるので、先に皆で夕食をとってから帰ろうと言われ、ユウキがキッチンで料理を作ることとなり、俺たちは今完成を待っていた

 

「そういえば、ユウキちゃんのISって終夜君が作ったのよね?」

「そうだが、それがどうかしたか?」

「なかなか良い機体だなって思ったから」

「完全にユウキ専用に組んだからな。一応ユウキ以外も乗れるけど扱えるかって言われたら無理だろうな」

「どうしてよ。一夏みたいなピーキーな機体には見えなかったけど」

「まず、ユウキレベルの反応速度をもつのがいないからさ。俺が負けた理由の一つにその反応速度が挙げられるし」

「へぇ……そんなに凄いんだ」

「まぁ、他にも色々とユウキの力がきちんと出せるように調整したからな。自分のやつより真剣に組んだな」

「ご飯できたよー!」

「じゃあ、食べましょうか」

 

ユウキの作った夕食をとって、俺が皿洗いを終わらした後ユウキと別れてIS学園に戻ってきた

 

 

 

「それじゃあ、お姉さんは用があるからお先に」

「了解」

 

楯無は帰って来ると、用があると言い恐らく生徒会室に向かったんだろう。俺たちは学園での用は何もないので明日からの学校のため、寮に戻っていった

 

 

 

 

 

 

コンコン

「失礼します」

「……更識君ですか。今回はどうしたんですか?」

 

楯無は終夜と別れたあと、終夜の予想した生徒会室には向かわず真っ直ぐに学園長室に向かった。今回、終夜のところにいって分かった内容を報告するためだ

 

「終夜君たちの計画が分かりました」

「ほう……その内容は?」

「全世界の女権団の殲滅、及び亡国企業の殲滅だそうです。恐らくですがこの女尊男卑の世界を壊す為に動いていると思います」

「そうですか。ですが彼らにそんなことが出来るんでしょうか?」

「可能だと思います。終夜君の家に向かった所、本部に寄るといい、その本部に竜や鬼などの本来存在する筈がない者たちが多くいました」

「なんと……それを率いられると」

「はい。確実にこちら側が不利になると思います。それと最後に、彼らは確実に一夏君と対立します」

「織斑君とですか。しかし何故……」

「それは……分かりません」

「そうですか。ですが、かなり有益な情報をありがとうございます。ああ、それと。家内が旅行に行ってましてね。更識君にと、これを」

「いいんですか?」

「ええ、日頃のお礼と思って貰えれば結構ですよ」

「あ、ありがとうございます!それでは失礼します」

ガチャ……バタン

「…………もしもの時は、私も動かなければならないでしょうね」

 

十蔵は、楯無が部屋を出た後、一人小さく呟いた。




ということで、久しぶりの投稿です。
最後のお土産ですが、どういうものが良いのか分からなかったので各々で想像してもらって構いません。
fgoのフレンドですが、お陰で上限までフレンドが増えました。フレンドになって頂いた方々。本当にありがとうございます。
ユウキの機体は、また明日までにキャラ紹介のところに追記しておきます
今回はここまでです。次回をお楽しみに!


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第三十四話

「ねえ、終夜。キャノンボール・ファストの準備は大丈夫なの?」

「確か明日から高機動調整を始めるんだったか?」

「うん、そうだよ。基本的には高機動パッケージをインストールするんだけど、終夜はあるの?」

「それっぽいのはあるぞ。明確に高機動パッケージだとは言えないが。それぐらいなのか?するのは」

「他には駆動エネルギーの分配調整とかスラスターの出力調整を行います。お兄様の場合は一旦それがどのような物か確認してから調整していけばいいかと」

「そうか。じゃあ、明日の放課後訓練するか」

 

夜の食堂で俺は鈴たちと明日から始めるキャノンボール・ファストの為の作業について色々と話していた。キャノンボール・ファストとは、普段の1対1や2対2の戦闘形式ではなく、妨害有のレースだ。訓練機と専用機では差はあるため別々に分けられている。とっても分かりやすく言うならマ○カーだ。流石にスターとかはないけどね

 

「よし、じゃあ部屋に戻るか。詳しいことは明日聞くから」

「そうね」

 

一旦話を切り上げて、部屋に戻ってきた俺たちは鈴と簪は大浴場へ。俺はシャワールームに行き、そのあとバラエティー番組を見て川の字で寝た

 

 

 

 

 

「はい、それでは皆さーん。今日は高速機動についての授業をしますよー!」

 

今一組の全員が学園内で一番広く高速機動実習が可能な第六アリーナに集合している。その中で、副担任の山田先生の声が響き渡る

 

「それでは、まず専用機持ちの方に実演してもらいまさょう。まずは高速機動パッケージ『ストライク・ガンナー』を装備したオルコットさん」

そういいつつ、オルコットの方へ手を向ける

「それと通常装備ですがスラスターに全出力を調整して仮想高速機動装備にした織斑くん。この二人に一週してきてもらいましょう!」

 

そういうと、二人はISを展開。その後、軽い調整をした後軽く空中に浮かぶ

 

「では、……3・2・1・ゴー!」

 

山田先生のフラッグとともに二人は一気に飛翔。そして加速し音速を越えた。やはり代表候補生のオルコットが先行し、織斑は慎重な操作ながらも途中でオルコットに追い付き並走しながらアリーナに戻ってきた。

 

「はい、お疲れ様でした!二人ともすっごくよかったですよー!」

 

迎えた山田先生は嬉しそうな顔で二人を褒めるのだが、ぴょんぴょんと跳び跳ねるせいで豊満なバストが弾んでいた。鈴が見たら負のオーラを出して怨めしそうな目をしてそう。と、横から織斑先生が手を叩いて自身を注目させる

 

「今年は異例の一年生参加だが、やる以上は各自がしっかりとした結果を残すように。キャノンボール・ファストでの経験は必ず生きてくるだろう。それでは、訓練機組は選出を行うので割り振られた機体に乗り込め!」

 

織斑先生の言葉を補足すると、このキャノンボール・ファストは整備科が出来る二年生からのイベントなのだが専用機が多いのと予期せぬ出来事が多いことから一年生も参加することが決まったのだ。訓練機部門は以前のクラス対抗戦と同じくクラス単位での勝負なためデザート無料券が景品としてでるらしい

 

「零童くん、零童くん。」

「はい?山田先生、何かありましたか?」

「いえ、零童くんは機体の調整は大丈夫かなと確認に」

「一応大丈夫だとは思いますよ。微調整は必要でしょうが、それはどれも同じことですし」

「それじゃあ、私と模擬戦をしてみますか?キャノンボール・ファスト想定の高速機動戦闘ですけどね」

 

確かラウラはまだパッケージをダウンロード中だったな……だったら山田先生と戦うのも有りか。後の評価も入れて調整ができるし

 

「分かりました。ですが先生の機体って……」

「心配しなくても、既に高機動戦闘用に調整済みなので今すぐでもいけますよ」

「分かりました。聖杯、モード『ライダー』高速機動パッケージ(仮)『最果てを駆ける馬(ブケファラス)』起動」

 

双方準備が終わったので模擬戦を始めたが、やはり元代表候補生の山田先生は誘い方などの戦術が上手い。対してこちらはライダーの真骨頂であるビットはまともに機能しないため、武器と言われれば剣しかない。銃を入れることも考えたが、そもそも本番までに技術が向上するとは思えないので断念した

 

「ほぇ……始めてとは思えないほど上手ですよ。あまり武装がないのがちょっと心配ですけど、あんなにかわせるのなら大丈夫だと思いますよ」

「そうですか、山田先生。ありがとうございました」

「いえいえ、零童君も頑張ってくださいね」

 

そういうと、山田先生は苦戦している組の補助にむかっていった。

 

「武装をもうちょい増やすか……」

「調子はどうですか?お兄様」

「ラウラか……まだインストールが終わってないんだな」

 

ラウラはヘッドギアだけを部分展開した状態で、うさみみのヘッドパーツが似合っている

 

「いえ、終わったので一週飛んでこようかと。それでお兄様に映像を回そうかと」

「そうか。ならお言葉に甘えさせてもらおうか」

 

ラウラの提案はメリットとなるので、ラウラのISにチャンネルを繋いで見させてもらった

 

 

 

「お兄様、どうでしたか?」

「とても参考になったよ。ありがとな」

 

助かったので頭を撫でると、真っ赤な茹でダコ見たいに顔が赤くなって走ってどっかへいってしまった

 

「あ……ラウラに調整の評価してもらいたかったが。簪でいっか」

 

授業が終わるまで、調整と走り込みをかなりやって最終的な調整パターンが二つ出来たので夜に簪に見てもらうと

 

「良い感じだと思う」

 

と好評を貰えた




ということで、キャノンボール・ファストの練習の時間を書きました。次回はキャノンボール・ファスト本番です
fgoの夏イベ……ノッブよりニトちゃん欲しい!!スク水(競泳水着)の破壊力がヤバい。でも水着沖田さん来てほしかったなぁ……
今日の生放送が楽しみなので午前中に投稿しました。それでは!
ちなみに作者はYouTubeでの視聴です。向こうに行きたかったよ(ToT)


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第三十五話

キャノンボール・ファスト当日

会場は観客がオーバーするんじゃないかと思う程に来ており、空には花火がかなりの数上がっている。

 

「終夜」

「家に連絡は入れたが来たのはお前だけか」

「ええ。これからのことがありますからね」

「これからのこと?」

「はい。それは………」

「ほうほう」

 

こりゃあ、別の意味で楽しめることになりそうだ

 

 

 

 

 

二年生の試合が終わり、次は一年生である俺たちの番になった

 

「皆さーん、準備は良いですね?それではスタートラインまで移動しますよー!」

 

全員が移動し終わると、山田先生が合図をしアナウンスが流れる

 

『それでは皆さん!一年生の専用機組のレースを開催します!』

 

3……2……1……ゴー!

 

一斉に全員が飛び出す。まず先行したのはオルコット、第一コーナーを過ぎてからオルコットを先頭に列ができ、ここから妨害合戦が始まった。

 

「貰ったわよ、セシリア!!」

 

最初に仕掛けたのは鈴で、衝撃砲をオルコットに向けて連射し、それをロールでかわした横を爆発的な加速で抜いていった。だが鈴の後ろでスリップストリームを利用していたラウラが鈴を抜き、先程と同じく鈴が衝撃砲を放とうとしたが鈴より先にラウラの大口径のリボルバー・キャノンが火を噴き、被弾した鈴がコースラインを大きく逸れる。さらにラウラは後ろへの牽制攻撃を始める

 

「ッ……武装が剣だけの高速戦闘はキツいなッ」

「私を忘れないで!」

「簪!?」

 

ラウラの牽制に対応していたとき、後ろからの簪声に反応して後ろを向いた瞬間、錬の話の通りトップのラウラとそれに続いていたデュノアを撃ち抜いた

 

「あれは……サイレント・ゼフィルスか」

「大丈夫か!シャル、ラウラ!」

 

織斑はすぐさま墜ちた二人に駆けつけエネルギーシールドを展開。その直後BTライフルの攻撃が雨のように降り注いだ

 

「一夏さん!あの機体は私が!!」

「お、おい!セシリア!!」

「BT二号機『サイレント・ゼフィルス』……今度こそ私が!」

 

そのまま、サイレント・ゼフィルスと織斑たちの混戦が始まった

 

 

 

 

 

「ふふ、流石はエムね。これだけの専用機を相手に立ち向かえるのだから。しかし、彼らもたいしたことないわねぇ。もう少し頑張って欲しいのだけれど」

 

サングラス越しに目の前の戦闘を見ながら赤いドレスを身に纏う女性━スコールは呟く

 

「あら、イベントに参加しておいてその言いぐさはあんまりじゃないかしら?」

 

スコールの後ろから声がかけられる。その声の主は更識楯無だった

 

「IS『モスクワの深い霧(グストーイ・トウマン・モスクヴェ)』だったかしら?貴女の機体」

「それは前の名前よ。今は『霧の淑女(ミステリアス・レイディ)』と言うの」

「そう」

 

スコールは振り向く刹那ナイフを楯無へと投擲する。それを楯無はISを展開し、機体の武装で防ぐと同時にスコールを狙った

 

「マナーのなってない女は嫌われるわよ」

「あなたこそ、初対面の相手に失礼ではなくて?」

 

スコールは腕部を部分展開し、楯無の攻撃を受け止める

 

「『亡国企業』あなたたちの狙いを教えて貰うわよ」

「言うわけがないでしょ。せっかくいいシチュエーションができたのに」

「無理やりにでも聞かせてもらうわ」

「あら、そんなこと出来るかしら」

「無理でしょうね。これからは私たちの時間ですから」

 

謎の声が聞こえたとたん、スコールの両足が撃ち抜かれる

 

「ガッ……お前は!」

「会合ぶりですね。スコール・ミュゼルさん」

「羽衣錬ッ!」

 

片手で(ベレー帽を被った山猫っぽく)ガンプレイをしながら登場したのは錬だった。楯無はスコールを警戒しながら錬に銃口を向けていた

 

「ねえ、錬さん。私たちの時間とはどういうことかしら?」

「既に知っているでしょう?私たちの目的を。それが今から始まる、それだけのこと。ほら、あちらでも」

「?……なっ、どういうこと!?」

 

楯無が錬の指差す方、一夏たちがサイレント・ゼフィルスを操るマドカとの勝負の場所には普通では考えられないことが起きていた

 

 

 

少し時間は戻って、丁度錬が両足を撃ち抜いたころ

一夏たちはマドカと戦っていたが、マドカの戦闘技術は高く全員が苦戦していた。だが突然マドカが一機のISによって吹き飛ばされた

 

「零童…終夜。貴様ッ何のつもりだ!貴様らが今回の情報を流しただろう。まさか、私たちを裏切る気か!」

「裏切る気?俺らを切ろうとしたのはそっちだろうが。それはそうと、後ろに気を付けた方がいいぞ」

「ハッ、そんなことを聞いて私が素直に後ろを向くとでも?」

「忠告はしたぞ」

「『人よ神を繋ぎ止めよう(エヌマ・エリシュ)』」

「何っ!?ぐあっ……」

「サンキュー、エディ」

 

俺が英雄王でぶっ飛ばしたあとエディが自分の機体の宝具で織斑マドカを攻撃した。あんまり効いてなさそうだが

 

「男性操縦者ですの!?」

「一夏たち以外にいたんだ」

 

下からISを操縦しているエディへの驚きの声が聞こえてきた。だが、織斑から怒りの声が聞こえてきた

 

「おい終夜!情報を流したってどういうことだ!」

「そのままの意味だが?まぁ、正確に言うと俺じゃなく俺の仲間が流したんだがな」

「まさか……今ニュースでやってるテロも」

「ああ、お前の予想通り犯人は俺たちだ。それがどうかしたか?」

「許せねぇ……お前なんか男じゃねぇ!!」

「ちゃんとした男です」

「お前が返すのかよ」

 

エディにツッコミを入れつつ織斑を墜とす。そしてそれと同タイミングで海上近くの海に巨大な戦艦が一隻それより少し小さい戦艦が四隻浮上した。ここで、俺は作戦開始の合図である宣戦布告をすることにした

 

「聞け!我らは世界を見放した者たち(アウトサイダー)。我らの目的はただ一つ。この女尊男卑の世界を潰すことだ。それを阻もうとすれば叩き潰す。殺られる覚悟があるものだけ我らを攻撃すればいい。そのときは、後ろに控えるIS部隊で相手をしてやろう。こちらは男でも使えるISコアを完成させた。それがどういうことかわからん馬鹿でもあるまい?」

「なっ!?何故こんなに男性操縦者が」

「行くぞ!」

「了解」

 

 

 

「集合がかかりましたか……それでは、これから頑張って下さいね、更識楯無さん」

「待ちなさい!」

 

楯無は無理やりにでも止めようと特殊武装の水で捕まえようとするが、ぬらりくらりとかわされ、逃がしてしまった

 

 

 

『鈴、簪、ラウラ。一緒にいくぞ』

『ええ』

『うん』

『わかりました』

 

俺さ鈴たちに声をかけ、アウターヘブンへ向かっていると俺に付いていこうとする鈴に向かって織斑が声をかけた

 

「お、おい鈴!お前、何をしているのかわかってるのかよ」

「ええ、ちゃんとわかってるわよ」

「ならなんで」

「前にいったじゃない。終夜と一緒に居たいから。それだけよ」

 

教員のIS部隊などが止めに入るが容赦なく倒してアウターヘブンに乗り込み会場を後にする

 

 

 

「サタン、ゲーティア、アポカリファ。今から亡国企業を全て潰せ。迅速にな」

「「「仰せのままに」」」

「錬は篠ノ之束にコンタクトをとり、契約破棄及び敵対する旨を伝えろ。その他のメンバーは襲撃がないか警戒を怠るな。解散!」

 

アウターヘブンに乗り込んだ俺は即座に次の指示を飛ばす。この世界を変えるためではなく、ただ俺が楽しむために……そして、織斑一夏を否定するために

 

 

 

 

 

終夜たちが宣戦布告した日の午後は世界中が一つのことで持ちきりだった。新たなテロ組織が世界に宣戦布告をしたことではなく、男でも使用可能なISコア。この事実に世界中が震撼したのだ。さらに、それを裏付けるかのように約三十人の男性操縦者の存在が確認されている。各国のトップたちはそれに対する協議で慌ただしくなっていたが、ある専門家は

 

「おそらく各国はこの組織を止められないでしょう。二人目の操縦者だけがISを使うならまだしもテロ組織全員がISを所持している可能性だってある。ISが少ない国から狙われるとこちら側のISが少なくなり、次第に押されてしまう。篠ノ之博士がどちらの味方かわからない今、状況は向こうが有利とみていいでしょう」

 

といった意見を残していた

 

 

 

今日の騒動のため、キャノンボール・ファストが中止となり、俺たちは俺の部屋に集まっていた

 

「クソッ!終夜の野郎ッ」

「一夏さん、落ち着いて」

「そうだよ、一夏。今どうこうしたって何も出来ないんだから」

「……わかったよ。でもまさか終夜がテロ組織のリーダーだったなんて」

「だが、私はあいつらが世界を変えることが出来るとは思わないんだが」

「出来るわよ、残念だけどね」

 

一夏の部屋に楯無が入ってきて、そう告げた。おれはそれを詳しく聞くために楯無さんへ質問をした

 

「楯無さん。それはどういうことですか」

「終夜君には世界を変えることが出来るくらいの戦力を持っているということよ」

「そんな……」

「じゃあ、私たちは終夜君が世界を変えるのを見ることしか出来ないんですか?」

「いいえ。今終夜君たちアウトサイダーを倒すために各国が最高戦力を投入する準備をしているところなの。それが通用するかどうかは分からないけどね」

「俺も戦う。終夜のやることは間違ってる。そんなことをしなくても別の方法があるはずだ!」

「でも、今の一夏君じゃ彼らには勝てないわよ。これは競技ではなく戦争。殺すか殺されるかの二つよ。それでも戦うの?」

「ああ!」

「うん……今の一夏君、お姉さんは好きよ」

「え?」

「なっ!」

「まあ、そんなことはさておき。終夜君たちと戦うなら今よりもっと強くないと駄目よ。だから、明日からとっても厳しい訓練をするから、心構えをしっかりとね」

「分かりました!」

 

終夜……お前を俺が正す!それに、俺が皆を守るんだ!

 

 

 

 

 

 

「それはこの束さんに喧嘩を売ってると思っていいんだよね?」

「ええ、だからさっきいった言ったでしょう。『あなたごとき敵ではない』とね」

「ふん。だけどッ」

ガン!

「束さんは細胞単位でオーバースペ…ック………」

「なんだ、この程度ですか」

「ッ……はぁぁぁぁ!!!」

 

篠ノ之束は一瞬恐怖を感じながらも錬へと怒濤の攻撃を仕掛けていく。が、錬はそれを涼しい顔で片手だけで捌いていく。束が息を切らしたとわかったときに錬は帰る旨を伝える

 

「それでは、我が王の意思は伝えましたので」

「ま、まて……」

「それでは頑張って止めてみてください。天災さん?」

「……クソッ!あり得ないあり得ないあり得ない!!この束さんが負けるなんてあり得ない!!!!」

 

束は負けたことが信じられないと言わんばかりに周りにある自分の機械に当たっていた




ということで、終夜たちの計画がいよいよスタートです。ちょっとしっかりと考えてから出すので少し長くなってしまうかも知れませんが気長にお待ち下さい。
fgoの最新情報……ヤバすぎでしょ。驚くことしかできませんでしたよ!けど、石80個は嬉しいですね。これで水着イベが……
それではまた次回に!


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第三十六話

「クソッ!打てっ!打てぇ!!」撃てっ!撃てぇ!!

「銃が効かねぇ……バケモンかよ」

 

ある亡国企業のアジトでは、襲撃者へ銃を撃つ音と怒号が響いていた。端から見ると、森の中で姿を隠しながらマシンガンやらロケットランチャーで攻撃している亡国企業側が有利に見えるが実際はその逆。襲撃者である神矢たち三人が優勢だった

 

「ISを回収してさっさと帰りたいんだがなぁ……」

「ISを回収したところで全滅させるまで帰れんぞ」

「………か~め~」

「何やる気だアホ!」

「まとめてぶっ飛ばそうと」

「他作品の技でぶっ飛ばそうとすな!」

「なら自分のならいいわけね。竜王の通り雨(フレア・レイン)……よしっ!」

 

神矢の放った技で亡国企業の歩兵は全滅、ついでに森もある距離まで焼失してしまった。残るはIS部隊のみとなった

 

「これで後はあそこのISたちだけか」

「低俗な男の癖に調子に乗るなぁ!!」

prprpr

『ゲーティア。こっちは終わったが、こっちにISは無かったぞ』

「了解。こっちももうすぐ終わる」

「『熱の解放(フレア・リベラシオン)』」

 

パパパァン

 

神矢の技が発動した途端、ISを纏っていた女達の体のいたるところが破裂し、絶命した

 

「きったねぇはn」

「言わせねぇよ。………ん?」

「どうした?まだ敵でも」

「あの会合にいた三人の姿がない。どこにもいなかったからここに潜んでいると思ったんだが……」

「一人は錬に両足撃ち抜かれてるんだから捕まってるんじゃね?」

「いや、逃げたらしい。終夜があの少女を倒していないのが理由だな。しかし、災厄の始祖と呼ばれたあいつが今は随分とぬるくなったものだ」

「ユウキと出会ってからだいぶ変わったからな、あいつ。今となっては彼女第一主義のノロケ野郎だ」

「嫉妬は見苦しいぞ」

「この会話のどこに嫉妬がある!!」

「そこらへんにあったと思うが?」

「「…………あぁ?」」

 

この後少々小競り合い(周りへの被害は尋常)を起こしたあと、二人は途中でサタンと合流しアウターヘブンへ帰還した。

 

 

「ふぅ、ようやく終わった……」

「お疲れ様です……結果は?」

「亡国企業のISコアはあの三人のを除き全て回収。及び兵士は全員死んでもらった」

「わかりました。そろそろ、世界各国から最高戦力が投入されるらしいので、戦闘準備を」

「了解した。しかして、王はどちらに?」

「始まりの地に」

「………何をする気なのだ、我が王は」

「あの馬鹿に絶望を与える手段の一つだろ。俺は寝る、時期がきたら起こせ」

「分かりました」

 

神矢は就寝し、サタン・ゲーティアの両名は各々の準備を始めていった。ちなみに、錬は状況確認のため部下を一人基地へと派遣したが、周りへの影響がハンパなく、頭を抱える種の一つになってしまった

 

 

 

 

 

丁度三人が亡国企業を襲撃しているころ…

 

「一緒に来いと言われたから来たが……何故ここなんだ?」

「理由はすぐ分かる」

 

俺は今、本部がある俺の世界とは別……ある神との戦争の終わりと同時に俺自身の力を封印した場所にきている。そして、目の前にあるのは、一本の剣が刺さりその剣を四つの柱と鎖で繋いである(よくあるベタな)祭壇だ

 

「……やっぱりここか」

「ああ。手っ取り早く終わらせるなら、コレを使った方が早い」

「俺を呼んだのはリハビリ目的での戦闘……だろ?」

「ああ……じゃあ始めるか。『目覚めろ、我が半身(災厄)』」

 

そう告げた途端、鎖は砕け強大な力とともに剣が俺の目の前に移動した。それを取り、俺は千年以上ぶりに魔神としての力を取り戻した

 

「それじゃあ、始めようか。時間はまだある」

「……行くぞ!」

 

その後、その世界で約十年ほど(ISの世界では二時間ほど)戦ったのち、二人はアウターヘブンへと戻った




えー、今回は次話に繋げるための物なので短めです
だいぶ考え込んでいたので更新が遅くなってしまいましたことをお詫びします。申し訳ございません
えー、この話の後半はかなり悩みながら書いたんですが魔神のところでまだ悩んでます(笑)
魔神かそれとも魔人か……明確な差がないので感じ的に強いと思える魔神を使ったのですがどうなんですかね……
いよいよ次から終夜たちアウトサイダーvs全世界の戦争が始まります。今回以上に悩みながら書くのでまた遅くなってしまうと思いますがご容赦下さい
話は変わりますがfgoの夏イベのCMが発表されましたが、欲しいキャラがこられましたか?作者はエレナが来てテンションウハウハです!石も二ヶ月ほど貯めて三百個あるのでエレナを一体でいいので引き当てたいですね。
それではまた次のお話で


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第三十七話

次は戦争するといったな。あれは嘘だ(よくあるテンプレ)
今回は世界各国側です。戦争開始は次の話からです


「どうするのだ。あと三日だぞ!」

「先手をとるために先に襲えばいいだろう!」

「奴らの潜伏場所がわからんといったのを忘れたのか!」

 

IS学園の一室では各国のトップ同士の声が飛び交っていた。終夜が三日後にIS学園を襲撃すると言ったためだ。

 

「一般生徒を一時的に学園外へ避難させ戦力をここに集中すればいいだろう」

「だがその間に自国が襲われたらどうするんだ!」

「それはないでしょう」

「Mr.轡木。なぜそう言える?」

「ISに対抗できるのはISのみ。彼の部下の数人はこの常識が通用しない相手だと聞いていますが他はISを纏っている事実からその実力はないと言えます。ですが彼らが攻めるとしたら戦艦と共にくる海上から。だから彼らの主力も自ずとISになります。ならばほぼ全てのISがあるここを少数で攻めながら他国へ進軍するのはほぼ不可能(楯無君の言うドラゴンなどを使われれば話は別ですが)」

 

この十蔵の見解に各国のトップは賛同し自国のISをIS学園に送ることを決めたとき、彼らにとって驚くべき援軍が部屋に勢いよく入ってきた

 

「ハロハロ〜皆のアイドル篠ノ之束だよ〜」

「「「「なっ!?」」」」

 

いきなりの登場に部屋の中にいた全員は軽く同様してしまっていたがこの中で臨海合宿の連絡を受けていた十蔵だけは冷静に対応していた

 

「篠ノ之博士。今回は何のご用でしょうか?」

「あのアウトサイダーとか言うやつらを倒すのを手伝ってあげるためにきたんだよ。この束さんに喧嘩を売ってくれたからね。それを後悔させてやるのさ」

「そうですか。具体的にはどのような?」

「すでに新しいISを数機作ったからそれをあげるよ〜」

 

束はそれを真実というように目の前の机に待機状態のISを乱雑にだが置いた

 

「束さんは他にも準備があるからもう帰るよ。適当に分けといてね〜」

 

そのまま、束は部屋から出ていき、放心状態だったトップたちはISの分配について議論を始めだした

 

 

 

「ち〜ちゃん」

「なんだ、束」

「はい、これ」

 

束が千冬に渡したのは別段変なところがないUSBメモリだった

 

「なんだこれは」

「ちーちゃんの専用機『暮桜』を起動させて、強化するためのプログラムが入ったものだよ」

「何故これを私に……」

「認めたくはないけど、あのときいっくんを治した彼。実力は私を超えてる」

「なっ!?」

 

千冬は束の言葉に驚きを隠せなかった。なぜなら束が負けることはなく、同等に戦えるのは千冬だけだったからだ

 

「そんな奴らのところにいっくんをいかせたい?」

「だが……」

「うん、確実にいっくんはいくよ。でもそのときにいっくんを守れるのはちーちゃんだけなんだよ?」

「わかった。その代わりといってはなんだが勘を取り戻すのを手伝ってもらうぞ?」

「ちーちゃんの頼みなら喜んで!」

 

 

こうして着々とこちら側も準備が進んでいた




えー、てことで前置きでも言いましたが次に戦争ざ始まると思います
それと、これもそろそろ終了するのでfgoの小説の設定を同時に作っているんですが主人公であるエディの設定で変更した点があるので(fgoの小説でもわかりますが気になる方は)キャラ紹介を確認してください。今作は関係ないですので無視しても構いません
水着イベントですが、うちのカルデアには水着ネロと水着フランが来てくれました。あとは後半に引きたいと思います
それではまた次回


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第三十八話

「見えたわよ!以前と同じ戦艦五隻」

「ようやく来たわね」

「こんなふざけた真似をしたこと、後悔させてあげるわ!」

 

海上に終夜たちが乗っている船団が見え始めると、各々気を入れるIS操縦者。束が渡したISにより、最大297だったISは315まで増加していた

 

 

 

「おーおー、団体での正面衝突か。別動隊の奇襲も考えていたんだがなぁ」

「俺らはここで見物か?」

「さすがに危なくなったら出てもらうぞ」

「おう、そうなったら呼んでくれ」

 

真っ正面からなら、勝ち目はこちらにあるな。それじゃあ、容赦なく叩き潰させてもらおうか

 

「我らが力、ここにて示せ!」

「「ハッ!」」

 

 

 

「来たわよ!戦闘準備!!」

「各々、存分に暴れろ!」

「「おおー!!」」

 

 

「始まったな……」

「さぁて、どれだけのISが潰されるだろうなぁ」

「半数は余裕だろ。英霊を真似た贋作だがな」

 

終夜たちは、スクリーンのある部屋で戦いの経過を映画のように見ていた。終夜の部下たちは楽々と女権団を倒し、専用機持ちを相手にし始めていたが、ここで一つ異変が起こった

 

「おかしい……」

「どこがだ?いたって順調にやっているが……」

カタカタカタ

「……やはり!王よ。撤退命令、もしくはここの誰かを応援に」

「どうした?」

「専用機のシールドエネルギーが減っていません(・・・・・・・)!」

「「「「なんだと!?」」」」

「おそらく篠ノ之束が関与したのでしょうが……私たちは亡国企業とは違い剥離剤(リムーパー)が無いので戦線は……」

「チッ……レーア。行って構わん」

「了解」

 

レーアを向かわせたが……予想外の展開だ。数を増やしとけばよかったか……

 

「アポカリファ、ゲーティア。おそらく今のままではいくらかこちらにも流れて来る。お前らはそれの対処に当たれ。流れてきた奴らだけで構わん」

「「仰せのままに」」

 

 

 

 

 

 

「うおおお!!」

「その程度に対応出来ないとでも思ったか!?」

「一夏さん、危ない!!」

 

シュン

 

「クソッ」

「隙あり!」

「しまった!……ぐあっ」

 

俺は攻めてきた終夜たちを倒すための作戦に参加していて、さっきセシリアのアシストもあって一人倒したところだ。シャルも楯無さんも次々に倒していっている。負けるわけにはいかない!

 

「一夏ッ!」

「箒か。どうしたんだ?」

「先程の敵だが大丈夫だったのか!」

「ああ、セシリアのお陰で無事に倒せた。束さんのお陰でエネルギーも減らないしな」

「そうか……千冬さんからの伝言だ。『ここはアリーシャさんに任せて別動隊を組み直接乗り込む。お前もこい!』とのことだ」

「わかった」

 

待っていろよ、終夜。お前は俺が倒す。そして……ちゃんとした道に戻してやる!

 

 

 

 

「レーアのやつ。しんどそうだな」

「ああ。遠目からみても近接の二機、遠距離の三機の計五機に囲まれてるからな……しかも続々とこちらの兵も墜とされ始めた。このままでは……」

「こちらにもお客さんのようだ。しかも、ブリュンヒルデが先頭ときた」

「どうする?」

「出来るだけ数は減らして、あとは流そう」

「了解」

 

二人がこれからのことを決めたとき、目の前に世界最強が降り立った

 

「投降しろ。今ならまだ間に合うぞ」

「ハッ、よくあるセリフだ。(まぁ、俺が言うこともよくあるセリフだが)嫌だと言ったら?」

「無理やりにでも捕縛する。最悪、殺すことになる」

「だとよ。どうする?ゲーティア」

「言わずともわかってるだろう?」

「「こいつらを叩き潰す!」」

「後悔するなよ!」




オリジナルはやっぱり難しい……
納得のいくかいかないか微妙な感じのままですが、待たせるのもなんだと思い、投稿しました。アドバイスがあれば酷評で構わないので言って下さい。
それでは、また次話


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第三十九話

「ハァ!」

「こりゃ三百年ぶりに楽しめそうだ!邪魔するなよ、ゲーティア!」

「はぁ……一人でこの人数か。仕方ない、俺たちで戦うとしよう」

「俺たちですって?今頃仲間を呼んでも遅いわよ!」

 

千冬とアポカリファが全力で戦うなか、ゲーティアは別動隊の目の前に入り口を守るように立っていた。そこに国家代表の一人がゲーティアを攻撃するが、それは艦内から多数出てきた黒い触手のような物に阻まれる。ゲーティアは一人、そのなかでもう一つの姿に変化した

 

「顕現せよ。祝福せよ。ここに災害の獣、人類悪のひとつをなさん。我が名は━魔神王ゲーティア。貴様らをここで始末する者の名だ」

「そんな見かけ倒しで私たちが怯むと思わないで!」

 

今度はほぼ一斉に銃を乱射するが、ゲーティアには傷一つつけることが出来なかった。悠々と立つゲーティアは彼女らの銃弾の雨が止んだとたん、一人の操縦者に連打(オラオラ)を食らわせた

 

「ふん、他愛もない!」

「くっ!四分の一はこいつの足止め!他は中に行きなさい!早く!」

「(王は通しても構わんと言っていたし、放って構わんか……)それでは……早速だが、死にたまえ」

「ッ!何か来るわよ、警戒を怠るな!」

「『誕生の時きたれり。其は、全てを修めるもの(アルス・アルマデル・サロモニス)』」

 

ゲーティアが放ったそれは、ISのシールドエネルギーを擦っただけでかなり持っていったため、相対している彼女らの内心は恐怖に支配されていた。頼れるブリュンヒルデはアポカリファと戦っており、自分たちだけでゲーティアを倒さないといけないためだからだ

 

 

 

 

 

「ゲーティアは俺が言った通りに通してはいるがいかんせん、数が多いな」

「終夜ァ!!」

ガキンッ

 

「お前、何してんだよ!男がこんなことしたら駄目だろうが!」

「ハッ、俺が何しようが勝手だろ?」

「なっ!?お前は……男として最低だ!だから俺が正しい道に戻してやる!」

 

今回も……いや、いつも自分が正しいと思い、周りがそれにそぐわなければ従わせようとする。一体、てめえ……

 

「てめえは何様だァ!!」

「グォッ……いきなりなにしやが(ゾクッ)ッ!」

 

一夏が体勢を立て直して、終夜の方を見ると終夜の姿はなく変わりに黒い球体があった。だが、その中から終夜が出てきたが、そのとき一夏や追い付いてきた別動隊のIS操縦者全員……いや、全世界の人間が今全く同じ感情を抱いた(・・・・・・・・・・)。抱いたのは、死の恐怖。抗うことすら忘れる強大すぎる恐怖に一夏は固まったまま絶望の表情を浮かべた

 

 

 

「何なのサ!?コイツは強いシ、それにこの感じハ一体……」

「あーあー、王が本気を出したか……」

「これが、終夜君の本気ですって……」

「ああ、かつて神との戦に勝ち、最強の一角として恐れられた頃の……封印してたはずだが、封印を解いてきたな、これは」

 

IS学園側も既にアリーシャと楯無を残し、全てレーアに倒されてしまっていた。そこに先程の終夜のプレッシャー。二人とも実力が有るゆえに恐怖の割合も大きかった(ブロリー戦のベジータですね、うん)

 

「しかし、あなた程度でしたら大丈夫ですがね」

「まだそういえ……グッ」

 

横から声をかけたのは、IS学園の長である、轡木十蔵だった。隙を晒していたレーアを一撃でまぁまぁな痛手を与えたことに、レーアは驚きながらも、嬉しそうだった

 

「けっこう良いのを貰っちまったな……あんたが轡木十蔵か?」

「そうですが、何か?」

「覚えときたかったのさ。俺にここまでの深手を負わせたあんたをなぁ!」

 

 

混戦のIS学園。世界の未来が決まるまで、あと……少し

 

 




ということで、多分次の話かその次で終わるくらいかなと思っていますが、多分無理やり感がデカいと思います。そこは作者の実力不足ですので多目に見て頂けると幸いです
酷評お待ちしております
それでは、また次回


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第四十話

「さぁて、ブリュンヒルデに国家代表、裏社会の実力者。敵として、申し分ない……存分に楽しませて貰おう!」

「来ますよ!二人とも構えて!」

「まず、お前からだ!」

「簡単にはやらせないサ!」

 

レーアがまず狙ったのは楯無だったが、アリーシャの単一仕様に阻まれ接近できなかった。そこに楯無が自身の武装の一つであるマシンガンで牽制。離れたところで十蔵が接近戦と、見事な連携をしていた。そのため、レーアはなかなか攻め込めずにいた

 

「なかなかやる。だが、もう終わらせよう」

「この状態からか?やらせる訳が」

フッ

「え…消え「危ないのサ!」え?」

 

十蔵と戦っていたレーアは一瞬で楯無の前に移動し、一撃で仕留めた。アリーシャは気付いて助けようとするが、近づくと自分もやられると察知したのか、距離を置いた……はずだった

 

「次はお前だ」

「い、いつの間に「フンッ」カハッ」

 

距離を置いた筈だったのに一瞬で追い付かれ動揺した隙を突かれ、アリーシャも落とされた。残るはあと十蔵のみとなった

 

「あんたとは、サシで決着をつけるとするか」

「老体は労って欲しいものですなぁ……」

「するわけが無いだろう。さぁ、殺ろうか!」

 

 

 

 

 

 

 

「我が名はカタスフィア。災厄の始祖と呼ばれた魔神なり」

 

本気の終夜もといカタスフィアのプレッシャーに人の身では大きすぎる殺気を食らい、ほぼ全員が立ち尽くしていた

 

「こんなの……話が違う」

「代表候補生二人がかりでも勝てる筈じゃ……」

「話が違う?そりゃそうだ……?」

 

ドガン!

 

「クソッ……」

「千冬姉!?」

「ふぅ、なかなか強ぇわ。元とはいえ、さすがは世界最強だな」

「だいぶ力を出したみたいだな」

「ああ。ていうか、あいつ人間か?明らかに人間が出せる筈がない力量なんだが……」

「さぁな。だが一応前例がいるだろ」

「ワンパンのあいつは規格外だろうが、バカ」

 

アポカリファが千冬とともに部屋に入ってきたが、エネルギーが減らないとはいえ、疲労などは千冬の方が大きかった。一夏も本当に出来るか不安しかなかったが、もう一人大きな援軍がやってきた

 

「ちーちゃーん!」

「篠ノ之束か」

「ちーちゃーん、大丈夫?」

「束、なぜお前がここに」

「言ったじゃん。こいつらにこの束さんを裏切ったこと、後悔させるって。それにちーちゃんと同じでいっくんを死なせたくないし。でも……」

「ああ。零童の強さは遥かに強大だ。それに零童の部下もまだ二人いる。ここの面子で勝てるかどうか」

「二人?……おい、エディエラはどこにいった」

「エレナさんに渡したっていう令呪で、向こうに行きましたよ」

「はぁ……お前らは国連とIS委員会を潰しにいけ。ここもすぐ終わる」

「「了解」」

「いかせるかぁ!」

「馬鹿!いくな、一夏!」

「でも!」

「あの二人を追ったところで、間に合わん」

「クッ…なら終夜!お前だけでも正してやる!」

「ならやってみろ!織斑一夏ァ!!」

 

一夏とカタスフィアの勝負が始まったが、一夏はカタスフィアとしての終夜の実力を全く知らない+ほぼ空元気で恐怖を無理やり忘れながら戦っているので、一夏のことを知っているカタスフィアにしてみたら、この上なく簡単にあしらえる程度のものだった

 

「クソッ…クソッ…クソォ!!」

「この程度で俺を正そうとは……身の程を知れ!」

「ぐぁっ!!」

「いっくん!お前…殺してやる!!」

「遅い。既に終わっている」

 

終夜を殺そうと、束が動いた途端全員のISが止まった

 

「一体……何をした」

「ただ、お前らのエネルギーを元々無いこと(・・・・・・・・・・・・・・・・)にしただけだ。俺もISは使わん。止めたかったら生身でこい。ただし、死ぬ覚悟のあるやつだけがな」

この言葉で動いたのは、ISをすぐに外し、人が出せないレベルの速さの千冬と束の二人。だが触れることもできずに反撃を食らい、戦闘不能に陥った。それを見た一夏はキレてカタスフィアに怒鳴った

 

「千冬姉!束さん!…終夜ァ!お前は俺が止める!俺が世界を救うんだ!」

「世界を救う?……女の気持ちを踏みにじる貴様が言うことか!」

「俺はそんなことしていない!」

「いいや、したんだよ!したからお前は鈴に見放されたんだ!告白して中国に帰ったあと、お前に再会するために、代表候補生を目指して努力して、たまたまお前が動かしたこともあるが、目標通り日本に戻ってこれたんだ。だがお前は鈴に聞かれてこういったんだろ!『酢豚を奢ってくれるってやっだろ?』と。それを自慢気にしていたんだ!それを見た鈴はそのあと泣いてたんだよ!理由は言わなくてもわかるよな!」

「嘘…だろ……俺は、鈴を傷つけたのか……」

「鈴だけじゃない。鈴から聞いただけだが、中学でも同じ事をお前はやってるんだよ。告白を『買い物だろ?何処に行くんだ?』って返したりしてたんだろ。それもほぼ同じ行為だ。そんなお前が軽々しく守るなんて言葉使うんじゃねぇ!!」

「うあ……ああっ……ごめん、ごめん鈴!ごめん!」

 

この言葉がトドメとなったのか、一夏はうずくまって狂ったように、鈴への謝罪を言い続けていた

 

「チッ……お前らはどうする。気が立ってんだ。逃げたいなら見逃すが、やるってんなら、即殺してやる」

 

それを聞いた他の女たちは、顔をぐしゃぐしゃになりながら、必死に逃げ出していった

 

「これで終いか……」

 

カチャ………………ドォン

 

 

 

 

 

 

「ハッハァ!まだ(ドォン)……チッ。決着がつかずに終了か」

「………私たちの負けですか。それでこれからあなたたちはどうする気ですか?」

「すぐにわかるさ。どうせあんたは学園長のままだろうから」

 

 

 

 

こうして終夜たち世界を見放した者たち(アウトサイダー)と全世界の戦争は終夜たちの勝利に終わった

 




ということで終夜たちの勝利となりました
本当は、Grand Orderというモードで全てのモードを駆使して楯無を使った(楯無自身は自覚なし)情報操作を信じた一夏たちを倒すようになってたんですが、書いていくうちに、だんだん別の方向に向かっていき、この形に収まりました。
といっても私がピッタリの話数で終わらせたいがために前話とともに、だいぶ無理やり感が出た終わりかたになったしまいました。けれど、次のエピローグでメインストーリーは終了です。
多分終わってもifというか、ストーリーには関係ない、休日の話とかを書いていくと思います
リクエストがあれば、これを投稿したあと、活動報告にリクエストを受け付ける場所を設けるのでそこにお願いします


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エピローグ

戦争終結後、終夜たちは錬と神矢に掌握させた国連とIS委員会を使い様々な改革を行った。

 

まず、訓練機のISコアを両方が使えるものに入れ替え、専用機は使用者が手放すまでそのままのコアを使わせることに。そして、400個まで増やしたコア(専用機のコアを含む)を297個までは、篠ノ之束が分けた通りにし、後の分配は、出来るだけ均等にすることを前提とした会合を行わせた。順次コアの数は増やす予定。

 

次に女性優先制度を廃止させ、IS委員会の女尊男卑に染まっている幹部たちを解任、能力が高く思想に染まっていないものを順次昇進させ、委員長に錬を置いた。女権団も錬たちの部下が潰しており、解任された女性たちは団体を頼ることが出来なかったらしい。

終夜のIS部隊は、国連の軍事力の一つとなった

 

IS学園は、ISコアが増えることもあり、土地と施設を増設。可能な限り、男子も募集し共学化を目指す予定。

 

同時に白騎士事件の真相を公表。篠ノ之束については、重い刑罰を課すべきだとの意見が終夜の元に多く届くが、それを一蹴。国連にISを使用した宇宙開発局を設置し、その責任者に篠ノ之束を置くと発表。人事等は全て束へ一任。経費等は終夜達が出すと発表。織斑千冬についても、篠ノ之束と同じく、重い刑罰を課すべきの意見を一蹴し、今後もIS学園での教鞭を取らせると発表した。これに対し一部で反発が起きるが大多数はどこかに独占されるよりはと、この決定を承認した。

 

この大改革により、世界からゆっくりとだが女尊男卑の風潮が消えて行くこととなった

 

 

改革を行った当の本人は今もIS学園にいた。終夜は世界のために働く気はさらさらなく、仕事は錬に全て放り投げ、鈴たちとの学校生活を楽しむため毎日を過ごすことにした。周りの生徒は最初は終夜のことを敬遠していたが、一組や四組の終夜に好感を持っている人たちの尽力があり、今となっては一部を除いて人気者となっていた

 

その一部である内、一夏はあのあと、今までのように「俺が皆を守る!」などを言うことがなくなり、今では守る対象だった箒たちに支えられながら、なんとか生活している状態だった。箒は、一夏の仇と終夜に攻撃していたが、その行動で、クラスから浮くこととなり(イジメはなかったが)クラスから居ずらくなり、教室にくることなく部屋に籠っている一夏の面倒をみていた。セシリアはエディから両親の事実などを知り、一層オルコット家を守ろうと頑張っていた。シャルロットは、終夜が女権団と繋がっていた社長婦人を処罰し、離婚したため今では父親のアルベール・デュノアと仲良くやっているとのこと。ちなみに、ラウラと仲良く遊びにいったりしているらしい

 

セシリア、シャルロットは一夏を見限り、終夜側に着いた。これも一夏の心を折る原因の一つになったという




ということで、本編終了です!
補足しておきますが、セシリアとシャルロットに終夜への恋愛感情はありません。
今後は番外編として、原作の修学旅行などと、リクエストの二つを書いて行きますので、これからも応援お願いします。


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本編後の日常
何気ない日常


「コラッ、早く起きなさいよ!」

「まだ寝る〜」

「四人でデートいくんでしょうが、簪が朝ごはん作ってるから早く顔洗いに行きなさい。私がついていってあげるから」

「んー」

 

今日は休みだから鈴たち三人とデートだが……いかんせん眠い。金曜の夜にこのデートのことをウキウキしながら待ってたんだが、錬から仕事が舞い込んできて徹夜という名の地獄だった……

顔を洗って鈴を後ろから抱き締めながら部屋に戻ると簪が朝ごはんの配膳をしていたところだった

 

「ご飯出来て……むぅ」

「ん?…あぁ。後で簪もしてあげるから」

 

こっちに気付いて、ご飯出来てるよって言いかけたけど、鈴に抱き付いてるのを見て頬を膨らましながら怒ってます(私もして欲しい)アピールをしてきたから後でやる約束をした。後でユウキにもすることになるんだろうな

 

「じゃあ、朝飯食べてデートに早くいこっか」

「「「いただきます!」」」

 

やっぱり簪の料理は上手い!

 

 

 

 

「おーい、終夜ぁ〜!」

「ユウキは相変わらずだなぁ」

「もー、どういうことー?」

「ま、そんなことは置いといて。まずどこからいきたい?」

「私は前に終夜が言ってたとこかな?」

「ボクは買い物がしたいなぁ」

「私は…ア○メイト」

「じゃあ、まずはレゾナンスにいって、そのあとあそこにいこうか」

 

エディに頼んどいた自分の車に三人を乗せレゾナンスへと向かった

 

「さて、ユウキは何がいるんだ?」

「んーと、新しい服かな」

「じゃあ、見て回るか」

 

ユウキの新しい私服を買うついでに鈴と簪の服も買ったが、不公平だ!と何故か俺の服も買うことになり、まぁまぁな量になった

 

「服は買ったし次は…」

「あ!もう一個寄って欲しいところあるんだけど」

「ならそこにいったら簪の用を済ませようか」

 

ユウキに連れられて行った先にあったのは……男が入りにくい……というか絶対に入りたくない店だった。俗に言うランジェリーショップだ

 

「あの……ユウキさん?お金は渡しますんで三人で行って貰うことは……」

「ダメ!私たち三人の下着買って貰うからね」

「拒否権は…」

「ないよ♪」

 

笑顔で否定され店の中に強制連行。あとの二人に助けを求める視線を送ると、鈴は笑いをこらえながら俺の背中を押し、簪は下着を選ばれることに顔を赤くしながらもまんざらでもないような表情でついてきていた。

救いがなかった……

店内に入ると、店の前での騒動もあってか、中にいた人全員が俺を見るが、周りにいるユウキたちをみて全てを察したようですぐに感心を無くす人が多かった

 

「終夜の好みはどれかな〜」

「終夜、これはどう?」

「簪ならこれの方がよくない?」

「え!?そんな大人っぽいのは……」

「もういっそのこと殺してくれ」

 

詳しくは言えないが、まぁヤケクソでユウキたちにも他のお客さんたちにも自分の好みをさらけ出した。憂鬱な気分になりながら俺が選んだ下着をいくつか買った。鈴の『へぇ、こんなのが好みなんだ。変態』というのが一番ダメージを食らう言葉だった。俺のライフはもう0だよ。助けてください

 

 

「あ、これは限定版のフィギュア……こっちは品切れで買えなかった限定特典付きDVDボックス……あ!こっちは」

 

簪を連れてア○メイトまできたが、目をキラキラさせながらあちこち移動しまくっていた

 

「簪のあの姿、学園内でも見たことが無かったわ」

「俺もない」

「キリトもあんな感じなのかな」

「あいつの代わりにそれはないと全否定しておこう」

 

俺を含めて後ろをついていってる三人は簪の意外な一面にただただ驚いていた。

それと金は全て出すから買いたいだけ買っていいと言ったら凄い金額になった(主にフィギュアで)

 

「昼飯を食べますか…」

「終夜、お金…大丈夫?」

「おう、大丈夫大丈夫」

 

伊達に長く生きてませんし(1日でここまで使ったのは今日が初めてだけど)

昼飯は近くのピザ屋にした

 

 

 

「着いたから起きろー」

 

レゾナンスから車を走らせてだいたい一時間か一時間半くらいで新しく建てられたアスレチックの施設に到着した。ここは鈴と動画サイトを見ていたときにお気に入りのチャンネルの人たちが行っていたのを見て、楽しそうだったから来てみたのだ。中では、トランポリンをアスレチックに組み込んだ形になってある

 

「よーし、遊ぶわよ!」

「わぁ〜楽しそうなところ!」

「私はあんまり動くの好きじゃないんだけどな……」

「まぁ、遊んでみれば楽しくなるって。じゃあ遊ぶぞー!」

 

午後から、かなりの時間ここで遊んでいたが、最後の方は俺と鈴が二人で色々な場所を回ったり色々とやってそれをユウキと簪が見るという形になっていた。

 

「ふぅ、楽しかったわね。また来たいわ」

「ボクもだね。」

「私はあんまり……楽しかったけど。それで、この後はどうするの?」

「明日も休日だしどっかに泊まって明日もどっかにいこうか」

「じゃあ今日はしっかり休まないとね」

「うんうん、ボクも疲れちゃったし」

「私もホテルに着いたら今日買ったものゆっくり見たいし。開封はしないけど」

「え?」

「「「え?」」」

「いや、寝れると思ってる?」

「?…あー、ほどほどにしてね?」

 

三人とも俺の言ったことが理解できたようで鈴がほどほどにと頼んできたが、満足するまでやるに決まってる

 

「じゃあ、晩ごはん食べにいこうか」

 

夕食はユウキのリクエストを受け、回転寿司にいった。席としては、俺とじゃんけんで勝った鈴が隣に座りユウキと簪が不服そうにしながら反対側に座ってたくさん食べた。三人とも満足した様子だったので、少しドライブしてから、ホテル街に向かった




ということで、休日のハーレムデート?回をしました。サブタイトルが浮かばないわ、デート先が思い付かないわで、三人まとめてのデート回になりました。
ちなみに、アスレチックのは、予想通りフィッシャーズの方々が行っていた場所です。一回行ってみたいですね
それと、今これのリメイクをするかどうかを悩んでます。鈴のフラグも後付けの不自然なものとなってしまいましたし、ちょっとワールドパージ編をやってみたい(願望)と思ったり、主人公最強のタグなのにおかしくね?と言われることもあったので……
これが投稿されてすぐあとに活動報告に作っておきますので、ご意見をくださればと思います。
どうかよろしくお願いします。

あ、そこで一番最後のあとも書いて欲しいのかついでに聞いておきます


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