ORINUSHI〜改訂版〜 (ディア)
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第一話 転生

注意!この物語ではカガミは出て来ません!


???SIDE

「では、これより裁判を始める!」

え?え?えぇぇ、なんだここ!?俺裁判されるようなことしたか!?

「被告人からどうぞ。」

被告人って俺!?

「被告人?」

「あー、すみません…ここどこですか?」

 

ザワザワ…

 

俺がそう言うと周りがざわつき始めた。

 

「静粛に!」

「被告人は何故質問出来るのかね?」

「それは当たり前の事でしょう?生きているんですから。」

「生きている?君、もしかして死んだこと覚えていないのかね?」

 

へ?俺が死んだ?嘘Σ(゚д゚lll)

「本当だ。これを見ろ。」

裁判長らしき人がそう言うとTVが現れた。

 

~駅~

 

「うひょー、今日も働いたぜ…ふぅ。さて、家に帰って楽しみにしておいたNARUTOでも読むか。」

あ、俺だ。

「おいおいやる事がそれかよ。全く変わってないなお前は。」

兄貴か…懐かしいな。って懐かしい?!どういうこと?

「そう言う兄貴だって、彼女と…危ない!」

そうか、思い出した。俺はあの時兄貴を庇って死んだんだ。

 

「何を…って大丈夫か!!○○!」

ん?なにを言っているんだ?

「そう言う兄貴は平気か?」

「俺は無事だ!すぐに救急車を呼んでやるからな!待ってろ!」

「いや、こんなもん気合だけで何とかして見せるさ。」

そうやって俺は立ち上がると腹から血が出た。

 

ピッ

裁判長らしき人はTVを消した。

「これが君の死因だよ。」

「マジですか…」

 

バンッ!

「閻魔警視総監!」

「今はその名で呼ぶな。どうした。」

「実は地獄からまた馬鹿神によって脱獄者が…」

「なにぃ~!?ただでさえ人がいないのに…どこの世界に行きおった!」

「それがNARUTOの世界に…」

そこで閻魔は安心した。何故なら…

「なら問題ない。あそこは放って置いても死亡フラグの塊だからな、すぐに死ぬだろう。」

そう、NARUTOの世界は死亡率が高い為、そこに逃げ込むと言う事は自首したと言う意味に等しい。

 

「いえ、それが今度はチート特典を付けたらしいのですよ!」

「それは本当か!?」

「間違いありません!!!」

「…参考までに聞くがどんなチートだ?」

「一番わかっているのはうちはサスケの双子の妹で永遠の万華鏡写輪眼、輪廻眼の開眼。それから身体能力の強化…最悪の状況です。」

「おのれ~…おい!お前!チートくれてやるから転生してそいつを殺して来い!」

俺ぇ?!だがチャンスだ。ここでNOと言ってしまえば二度とチャンスはない!

「わかった。」

「良し!お前を転生する!」

閻魔裁判長は何故か手元にあったボタンを押してどこぞのテンプレよろしくな穴があいて落っこちた。

 

~雲隠れの病院~

「オギャーオギャー…」

「生まれたわよ…貴方…」

「よくやった。アール!男の子か…それじゃ約束通り名前は俺が決めるよ。」

「ええ、天間。約束通り、貴方が決めて。」

「もう考えてあるんだ。この子の名前は玄間。千手玄間だ!」

千手!?マジでか?!ってことは木遁使いフラグ来たー!!!

 

「アールはいるか!」

「お兄様…生まれましたわ。ふふふ。」

「そうか、遂に生まれたか!」

なにこのおっさん…どこかで見たことあるような…

「この子は我が息子エー以上の素質があるぞ!」

息子がエー?…そうだ!三代目雷影だ!雷遁使い確定か!

「それはそうでしょう。お義兄さん。私とアールの子だから。」

「それもそうだな。何しろ…」

あれ…なんか眠たく…zzz

玄間SIDEEND

 

閻魔SIDE

こんなものでいいか。何を作っているか?そんなもの決まっておろう…さっきの被告人だ。あの後検察官をシメたら面白いほど汚職の数がGのつく虫のようにでるわでるわ…被告人も巻き込まれた一人だ。予定よりも多くチートを付けることにした。

 

最初は

ダイの大冒険に出てくる竜の騎士の能力

同様に出てくる氷炎将軍の再現

ワシの任務が終わるまで不老不死

大蛇丸に乗っ取られないようになる

身体能力の超強化(全盛期の柱間やマダラの2人相手に勝てる程)

だけにしてしておいたんだが…やはりあのチート女にはそれだけではかなわないと思ったので追加した。先ほど追加したのは

水遁、土遁、雷遁、木遁、そして、嵐遁の五個だ。

しかも、面白いことにあの家族は…血継限界の塊だ。後々チートも追加出来るしな!

こんなやりやすいチートの仕込みかた他にはないな。そう言った点では奴らは馬鹿だな。

閻魔SIDEEND

 

玄間SIDE

「では、修行を始めるぞ。」

どうも、三歳になった千手玄間です。今、どんな状況かと言うと三代目雷影に修行を受けています。

「まずはチャクラの練り方について、イメージとしては体の中にある血管にエネルギーをイメージして体の中心でエネルギーをこねることだ。やって見ろ」

「はい、伯父上。」

なんで三歳児に血管なんて言葉を使っているかと言うと…実は筋トレの為だとか。その雑学の聞かされて筋トレもかなりやらされた…そのおかげで今はかなりマッチョになったね。しかも動きは同世代どころか忍び顔負けの動きを出来るようになった。

 

「む、出来たようだな。では次に取り掛かる。次はチャクラコントロールだ。おい!」

そう言ってそこらにいた忍びを呼んだ。

「何でしょうか。」

「あの木を手を使わずに登ってみろ。」

あー、なるほどね。これは波の国編の木登り修行か…

「かしこまりました。」

ふむふむ…なるほど。

「これでよろしいでしょうか?」

「ご苦労だった。もういいぞ。玄間よ、今の見てわかったか?」

「はい、足にチャクラを集めて足が木に離れないようにしたと言うことでしょうか。」

「その通り。しかし、足にチャクラが多すぎると木を破壊してしまい登れなくなる。だからこの修行はチャクラコントロールに慣れる為には最適な修行法なのだ。話しはここまでにしてやって見ろ。」

「わかりました。」

そう言って俺は足にチャクラをためて木を登った。

「伯父上!登りきりました!」

「(まさか天才か?)次は明日だ。明日は湖に来い。」

「はい、わかりました!」

玄間SIDEEND




最近、東方Projectの幻想入りをみてしまいはまってしまいました…何故はまったのかは玄間が入ったらどうなるだろうとか考えてしまったのが理由です。そのうち、幕間に適当な理由をつけて幻想入りもありうるかもしれません…他にもゼロの使い魔やダイの大冒険のクロスなんかもあり得ます…
それと何回も言うようですがこの物語ではカガミは出て来ません。


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第二話 性質変化とチャクラコントロール

今回はORINUSHIの第二話の途中から第五話までのお話です。


「玄間!雷影様から聞いたぞ!一発で手を使わずに木に登れたそうだな!」

「お兄様もかなり喜んでいたわよ!玄間!」

「父上、母上!苦しいですから離して下さい!」

「はっはっは、すまんすまん。そういえば手紙が届いているぞ。」

「手紙…?」

「それはそうと、いつか私の雷遁を教えてあげるから楽しみにしててね!」

「私の土遁と水遁も教えてやるからな!私の扱う土遁と水遁はどの忍びよりも上だからな!」

「ありがとうございます!」

そして、あれから夕飯を食い、手紙を見る事にした。

「差出人は…貴方の関係者?何だそれ?」

しかし、俺この世界で関係者なんていたか?ん?何も書いて…眩し!

 

 

『千手玄間様、貴方様のチートの説明をさしていただきます。』

「誰だ?」

『失礼。私は天照大神と呼ばれている者です。此度は閻魔裁判長の使いです。』

「天照大神って一応、日本の最高神だよな…」

『いえ、確かにそうですが…色々と事情がありまして…(閻魔に借りた借金の為とは言えない…』

「おいおい借金って…」

『何故わかったのですか!?』

「思いっきり口に出てたぞ。」

『秘密にしとて下さい!お願いします!』

「その金、何に使ったのかは知らないけど早く説明してくれないか?」

『はい、わかりました。では…』

 

チートの内容がこれだ。

・水遁、土遁、雷遁、木遁、嵐遁が使える

・身体能力の超強化+センスMAX

・竜の騎士の能力

・大蛇丸やそれに準ずる者に乗っ取られないようになる

・成長力無限+成長力×20倍

・転生者倒し終わるまでは不老不死。その後も自分の意志で滞在可能。

・チートの追加更新有り

 

『見ての通りですがかなりのチートを追加していますね…』

「ここまでくると必要なくねと思うが、向こうにもチートがいるからこっちもチートにならざるを得ないんだよな。」

『ええ、本当に困ったものです…我が愚弟の素戔嗚がそのチート小娘を作り出して、貴方が始末しなくてはならないなんて。本当にすみません。』

「素戔嗚って…あの英雄スサノオのことか?」

『あんなのは英雄なんて呼べませんよ、確かに八岐大蛇を倒したことは認めますがあの馬鹿は何も考えていませんからね。実際に八岐大蛇を倒した勝因も動機も外道です。』

あー、確かに…勝因は酒を飲まして清々しいまでの騙し打ち。動機は奇稲田(クシナダ)姫と結婚したいと言う不純な動機だしな。

 

『では、最後に私から貴方に私の能力を差し上げましょう。』

「流石にちょっと待ってくれないか?」

『何故です?』

「NARUTOの世界でいう貴方の名前は炎遁の一つ。つまり、炎遁を差し上げましょうとか言うんだろ?」

『炎遁は不満でしたか?』

「それはない。だが次から次へとチートを持っていては制御が出来ないんじゃないのか?」

『あー、なるほど。わかりました。では炎遁が必要になったら私に伝えて下さいね。それでいいですね。』

「わかりました。天照大神様、今回は説明してくださりありがとうございました。」

『いきなり敬語?!』

「いやいやそんなに驚くことじゃないでしょう?礼くらいはきちんとしたいですし。」

『そう…じゃ、またね。』

「はい。また今度ご会いしましょう。」

玄間SIDEEND

 

翌日

天間SIDE

 

うちの息子、玄間は天才だ。

まだ三歳だが木登りが出来るようになってしまった…お爺様達でもそんなことは不可能。私の父のほうのお爺様は木遁使い…つまり初代火影は九尾と互角の戦いを見せた。しかし七つの頃位で木登りが出来るようになったと聞く。玄間に比べたら遅いほうだがそれでも早い。私も八つの頃位で木登りが出来るようになったのが証拠だ。ん?私も早い方だって?私は誕生日前日に出来るようになったので実質九つだ。柱間様は誕生日に出来るようになったので六つに近いほうなので約三年遅れている。

 

しかし、素質は私の母方の血や妻のほうだろう。私の妻アールは知っての通り三代目雷影様の妹だ。しかも元忍頭。はっきり言って私よりも強い。私の母上やその父は血継限界らしい。何故、らしいかというと問い詰めても曖昧に答えてしまいわからなかったからだ。

 

しかし、そうして見てみると、血継限界のオンパレードだな。素質あり、センスあり。正に完璧と言えるだろう!玄間はお爺様達をも遥かに凌ぐ忍びとなるだろう!そうと決まれば…土遁と水遁を教えることにしよう!

天間SIDEEND

 

玄間SIDE

さて、あの手紙はどうしたかと言うと大事に閉まって置いた。今日は湖に来いと言われたな…

「玄間、私も湖に用がある。一緒にいくぞ。」

父上が…?

「わかりました。」

 

〜湖〜

 

「来たか。では始める。木登りの応用でこの湖をあそこまで歩いて行け。」

「はっ。」

そうして俺は足にチャクラを送り、湖の上に立つ。

「(やはりすごいな…)何をしている。立っているだけでは進まんぞ。」

「すみません。今行きます。」

雷影様から厳しい一言をいただき、俺は歩いて向こうまで辿り着いた。

 

「よくやった。並の上忍ならば半分で沈んでしまうのだが、お前はチャクラコントロールのセンスと素質が医療忍者に向いている。そこで玄間、医療忍者にならないか?」

「雷影様!よろしいでしょうか!医療忍者の前に土遁と水遁を教えてやりたいのです。」

「何故だ?」

「自分で言うのもなんですが、私の土遁と水遁は忍び界でもトップクラスの腕です!私の土遁と水遁を見せておけば土遁と水遁の対策などもわかります!」

「なるほどな…だが安心せい。医療忍者の修行と土遁と水遁の修行を兼ねさせてやる。」

「ありがとうございます!玄間、私の土遁と水遁を見せてやるからな。」

 

「最初は水遁だ。水遁・水龍弾の術!」

父上が湖から龍を象った水の塊を出して近くの岩に放ち…破壊した。

「土遁・龍弾丸の術!」

そしてその砕いた10個の岩を龍の形にして、他の多数の岩にその龍を象った岩は噛み付いた。

ガガガガ…

全て岩は破壊された。

「どうだ、わかったか。」

いやいや、父上そんなドヤ顔しなくていいです。だけど龍弾丸の術は使えるな。

「はい、凄いです!父上。」

「そうかそうか!じゃ、他のも見せてやるぞ!」

そうして、土遁と水遁の地獄でもやらないような教習は始まった。

 

翌日…

 

早速ですが三代目雷影様から無茶苦茶な命令が出されました。

「これを登ってみろ。ワシも付き合う。」

これとは一体なんなのか、お分かりだろうか?

「雷影様、それは流石に無理ですよ!貴方だって半々の確率で失敗してしまうじゃないですか!」

父上こと天間が反対するが

「お前には聞いてない。登れ。」

一蹴された。がしぶとく父上は反対した。

「いくらなんでも100mの滝を登れなんて無理ですよ!」

そう…100mの滝を登れと言われたのだ。言っておくが東京タワーの1/3なんて甘い考え方しているが実際には高層ビルの約3〜4倍あるんだぞ!そんなところから落ちてみろ…不老不死でもトラウマになるわ!

「DAMARE。」

「はい…」

「落ちた時はワシが保証する。安心して逝って来い!」

「字が違います!伯父上!ちょっ…待っ…GYAAAAAAAAAA!」

そして強制的に俺もやらされることになった。当然だが頂上に到達するどころか半分のところで落ちた。

 

そんな滝修行を始めて1週間…

「(まさか…ここまで、やるとは想定範囲外だ…エーはいうまでもなく、ワシでさえまだ半々の確率で落ちてしまうのに…それを1週間で完全にものにしていまうとはな。天才にもほどがある!)」

「出来ました!伯父上。」

「あ、ああ。チャクラコントロールは完璧だな。次に性質変化の訓練を行う。天間!あれを持って来い。」

性質変化キターー!

「はい!」

「さて、持ってくるまでに性質変化についてどんなものか知っているか?」

「はい。例えば父上は土遁と水遁を使うから土の性質変化と水の性質変化が使えると…そんなところでしょうか?」

「うむ、半分はその通りだ。もう半分は遺伝により性質変化が決まる傾向が強い。今、天間に取りにいかせたのは性質変化を調べる紙だ。その紙について説明するぞ。」

一応知っているけどな…

「紙にチャクラを流しこむことで紙がそのチャクラを流した者の性質によって紙がどのような反応をみるのだ。ワシは雷遁使いだからチャクラを流すと紙にシワを作る訳だ。」

「ただいま戻りました!」

「来たか。では、始めよう。天間、見本を見せてやれ。」

「はっ。では…」

父上がそういうと紙をとり、紙にチャクラを流した。すると半分はボロボロに、半分は湿った。

「言い忘れていたが性質変化が二つ以上ある場合は性質変化の割合がその紙に影響される。天間は土遁と水遁の強さが同じ割合なのでこうなった。」

「なるほど…」

「お前もやって見ろ。」

「では…」

チャクラを流すと…土と水に、雷の性質が出て来た。それから、緑色や銀色になった部分が見られた。…緑はわかるが銀はなんだ?

「土に水は天間の遺伝か…雷はアールの遺伝だろう。ん?なんだ?この緑と銀は?」

同じこと考えていた!緑以外は。

「まさか…その性質は…雷影様。人の寄り付かないところで話しましょう。」

「何か知っているのか?」

父上は緑は木遁と推測したんだろ。だが、銀も推測出来たのか?

「ええ、恐らく。血継限界かと思われます。」

「!なるほど、移動しよう。」

そうして移動を始めた。

玄間SIDEEND

 

天間SIDE

今、雷影様と玄間と一緒に重要相談室にいる。そこの話題は当然ながら玄間のことだ。

「それで、緑色と銀色の血継限界は何なのだ?」

「雷影様…実は、緑の方は初代火影の血継限界と同じものだと思われます。」

 

「まさか!木遁か!」

「はい、そうです。このことが木の葉にばれれば木の葉は戦争を仕掛けて来るでしょう。」

そうなるとかなり面倒だ。何しろ木の葉の連中は金銀兄弟について未だに責任とれだの、八尾をよこせだのとうるさい…

「それだけではすまないだろう。千手の血を継ぐ奴らがが騒いで雲隠れに押しかけて来るだろう。」

「ええ、ですから玄間には木遁をなるべく「待った。」玄間?」

「父上、その心配はありませんよ。木遁は今は使えないし、他の分野を教えてくれればいいだけです。」

「確かに…」

 

「次の銀色についてはどうなんだ?」

銀色は…あれなんだよな

「どうかしました?父上?」

「いや、あの血継限界は木遁以上に珍しい血継限界なのです。」

「木遁以上に…!」

「確かに珍しさだけならいいのですがそれはあまり、実戦には必要な者ではありませんよ。」

「父上!それは何ですか!」

玄間が聞きたがるのも当然か。何しろまだ三歳児だからな…

「教えてください!」

「錬遁だ。」

「錬遁?何ですか、それは?」

 

「私が知っている限りでは土遁の進化系で、土遁よりも武器や身体の強度を高めることが出来る。さらに、かつて滅びたと言われる伝説のオリハルコンをも作り出すことが出来る。」

「凄いじゃないですか!」

そう確かに凄い…がその分代償もある。

「メリットだけをみればな…」

「デメリットもあるんですか?」

「錬遁はチャクラの燃費がかなり悪く攻撃系の術も少ない…だから、錬遁の素質があっても鍛治とかに使う例が多くある。故に戦闘には向いていない。」

この一言に恐らく玄間はショックを起こしただろう。自分は戦闘に向いていないと間接的に言われたのだから…

「なるほど…父上、ありがとうございました。」

しかし、その予想を裏切って玄間はショックを受けなかった。

「しかし、多数の土遁使いの忍びと組めばその力を発揮出来るのではないか?」

玄間に続いて、雷影様の一言に驚かせた。何しろ、それぞれ違う性質変化の持ち主のスリーマンセルで組むのが常識であるからだ。

天間SIDEEND

 

玄間SIDE

錬遁か…使い方次第ではかなり強いな。しかもオリハルコンを作ることが出来るって…ほとんど反則じゃないか?

「錬遁については使用は認めても大丈夫でしょう。そんなの狙うのは匠の国位でしょうし。」

「同感だな。」

錬遁の使用許可がキターー!

 

「さて、話しはここまでだな。性質変化は医療忍者になってから3年たってから教えよう。」

「医療忍者になるのは構いませんが、少しよろしいでしょうか?」

「なんだ?」

「今年、医療忍者になるんですか?」

「いや、明日には医療忍者の手続きをしてもらう。つまり、明後日には医療忍者の仕事が入る。」

マジか…

「雷影様。息子への配慮、ありがとうございます。」

「何を言う。ワシとお前も義兄弟だろう?」

「確かにそうですが一応お礼をしたくて。」

「わかった。素直に受け取っておこう。」

この空気でやらないのは無礼だから俺もやっておこう。

「私からもありがとうございます。」

「お前もか。だが受け取っておこう。」

こうして今日が終わった。

玄間SIDEEND




ネタバレになりますが最初に出てくる素戔嗚の転生者の中で最強と言えるのはまだ決まっていません。何故そうなるかと言うのを話します。

ノブヨリはゴロゴロの実…つまりエネルの能力ですね。しかし風遁は効果はありますがそれ以外は効果はありません。故に幻術や体術も無駄…

その中では風遁を使えるのは基地九のみですが、基地九は無限イザナギに頼っている為、忍術、体術、イザナギを除いた幻術の全ての分野では中忍位のものです。

氷河輪廻については万華鏡写輪眼を持ち、イザナギ、イザナミ、酸遁を使える。しかし、三代目雷影と互角のアールに押される…これは仕方ないと言えます。主人公補正がついているナルトでさえ三代目雷影の攻略方法がなければ負けていたでしょう。…エスを出されたらどうしようもないが。

以上の事から最強は決めるのは無理ですね。


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第三話 玄間とチート再追加

話と題名に無理はあるとは思いますが妥協して読んでください!


玄間SIDE

今、医療忍者になる手続きをしている。

「しかし、雷影様。大丈夫なのですか?そんな子どもを医療忍者に入れて。」

「センスや素質に関しては問題はない。しかし、嫌がらせとか受ける可能性がある。」

「まあ、あり得ない話しではありませんが…」

「やはり不安か?」

「ええ、この医療忍者の中には暗部同様、自分のことをエリートだと勘違いしている者も中にはいますから…しかし、相手の技を一度見たら私は過小評価はしませんが、流石に何も情報がないと無理です。ですからその子どもの実力を見てもいいですか?」

要するに信用出来ないって訳だな。そりゃそうか。俺は一応三歳だしな。それにしてもエリートだと思っている奴らって(笑)明らかに二流だよな。

「構わん。例の滝にいくぞ、玄間。」

「はい、伯父上。」

 

〜滝〜

 

「…まさか、これを登るので?」

「そうだ。」

「いやいや、無理無理。100m位あるのに登りきるなんて…」

父上と同じこと言ってやがる…俺も初めはそう思ったよ…そうやって無理と決めつけるから成長しないんだよな…実際前世の俺もそうだったし。

「DAMARE。」

「はい…」

このやりとり…まんま父上と伯父上じゃないか。

「さあ、玄間。行けるな。」

「はい、行けます。」

「よし!行って来い!」

まあ、あの受付の奴には一泡どころか百泡ふかしてやるか!

玄間SIDEEND

 

雷影SIDE

我が甥、玄間は天才であり、サラブレッドだ。何しろ、嵐遁が代名詞、あるいは雷遁女神とまでよばれたアールを母親に持ち、父親の天間は現役の土遁と水遁使い手ならどの相手にも負けないとまで言われるほどの実力者…

だがそれだけではない。恐らく、二人の遺伝子が覚醒したとしか思えん。千手柱間とうちはマダラの遺伝子がな…千手柱間はチャクラコントロールを得意とし成長力もなお高かった。うちはマダラは圧倒的なセンスと素質。この二人が見事なまでに合わさったのが玄間と言っていいほど。あやつならひょっとしたら…嵐遁を扱いきれるかもしれん。

 

そう言えば、天間と会ったのは何年前だが忘れたが先代の頃にここにきたんだな。確か当時の千手一族とうちは一族に追われていたところを父親と母親ともに先代に助けられ、そのまま雲隠れに住むようになった。あの頃の思い出は忘れない。

 

ワシもまだ20代の頃であいつは10代の頃…ワシとあいつはタッグを組んだ。タッグを組んだことであいつの名前を変えようかと思ったがそれは流石にやらなかった。それ以降、俺と天間は兄弟のような結び付きが生まれ、ついに天間と同世代のワシの妹と結婚した。そして、玄間が生まれた。こう考えると運命だったのかもしれん。

 

「伯父上!つきました!」

と、考え事をしている間に着いたようだな。

「これで文句はあるまい。」

「はい!こんな素晴らしい素質の持ち主なら大歓迎ですよ!」

「それは良かった。では、玄間降りてこい。」

「はい、わかりました!」

しかし、不安なのがエーと対立することだ。あいつと玄間が対立すると里が二つになってしまう。そこらへんは考えておかんとな…

雷影SIDEEND

 

玄間SIDE

それにしてもな…チートの確認をして見たが、なんだ!?竜の騎士の能力って!?全く使えない…どうすりゃいいんだ!?そうだ!こんな時こそ手紙だ。

 

『呼びました?』

「竜の騎士の能力って何なんだ?」

『竜の騎士の能力ですか…ではダイの大冒険は知っていますか?』

「いや、知らない。」

『では、ダイの大冒険の内容を貴方の頭に流しますね。』

 

ぬおっ…!やべえじゃん。綱手と同じ怪力の持ち主のワニが力で負けている。それだけじゃない…むしろ投げ飛ばした?!なんだ?このチョビヒゲ…竜の騎士?マジで?あっ、ワニが突った…斧の方が砕けた?!これが竜の騎士の能力…マジパネェ…

 

『わかりましたか?でも、これでも一部ですよ?中にはドルオーラって言う尾獣玉に匹敵する技もありますから。』

「凄いな…」

『言い忘れてましたけど今は出来ませんよ。12歳になったら覚醒するようになってますから。』

「なるほど、今は出来ないか…」

『はい。ですが悩んでいるようですね。』

「まあな…何か必殺技見たいなのないのか?」

 

『…そうですね、他の転生者達は螺旋丸の修行とか、後はその応用ですね。』

「なるほど…試してみるか。ありがとう。天照。」

『いいんですよ。こっちは楽しみでやっているんですし。後、炎遁いりますか?』

「まだ写輪眼が出来てないのに貰ってもな…」

『これ、貰わないと写輪眼も使えませんよ。』

 

「どういうことだ?」

『貴方の曽祖父はうちはマダラですよ。だから貴方も写輪眼が開眼出来ます。しかし、うちは一族は火遁、またはその上位にあたる炎遁を持っていないと写輪眼も開眼するどころか使えない。』

マダラが曽祖父…マジか!

「OK。じゃあ貰おう。」

『じゃあ寝っころがってください。』

俺は言うままに従う。

 

「だが、ダンゾウは何故使えたんだ?」

『ダンゾウは元々、火遁を使えたんですがそれを千手柱間の細胞に使ってしまった為に火遁は使えなかったんですよ。』

ああ。なるほど、そういうことか。

『はい、終わりました。サービスで写輪眼もつけました。しかも永遠の万華鏡写輪眼ですよ。』

「何でそんなものまでつけるんだ?」

『そりゃ、私の名前を呼んで欲しいからに決まってますよ〜』

「なるほど…それもそうか。」

何故か納得してしまった。

 

「そう言えば、閻魔様からのチートの連絡は?」

『ありませんね…ただ、さっきダイの大冒険に出てきた氷炎将軍の再現をやりたがっているみたいです。』

「おいおい、俺を弱体化させて楽しいか?」

『貴方は弱体化はさせないみたいですがあの技がかなり使えるのでやらせたいみたいですね。わかります?』

「…わからん」

『教えたいところですが時間なので終わりです。』

 

〜朝〜

 

さて、チートを確認してから永遠の万華鏡写輪眼を貰ってしまった。しかし、そんなものに頼っていたら自分が弱くなってしまうのはわかり切っている。しかも転生者達も万華鏡写輪眼対策を練っているはず…なのでなるべく使用はしないようにする。となれば、螺旋丸の修行だな。確か形態変化だったな。チャクラを乱回転させることでできるとか言ってたな。

「やってみよう。」

そして三十分がすぎ…

「出来てしまった。」

「玄間。それは、何?」

母上が気配を消して後ろから声をかけてきた。

「母上、いつの間に!?」

「さっきからよ。返事しても来ないから。」

「そうですか…」

「それよりもさっきの丸いチャクラの塊は何?」

「あれですか…ええと…」

 

「螺旋丸?」

「はい、手のひらにチャクラを乱回転させることで威力のある術を作ろうとして出来たのがさっきのやつです。」

「なるほど、それはいいわね。じゃあ、ご飯にするから速く来なさい。」

「はい。」

 

朝食を食い…

「そう言えば、貴方…玄間がさっき形態変化の技を開発したのよ…」

「本当か?!玄間!」

「はい。そうです。」

「…そうか。そこまでセンスがあるとは、な。」

「貴方…そんな難しいこと考えてないで、今日は玄間の医療忍者になる日でしょ?」

「そう言えばそうだった。いくぞ、玄間。」

「わかりました。」

こうして父上と母上に螺旋丸のことを知られました。

玄間SIDEEND

 

天間SIDE

しかし、驚いた。玄間が形態変化の技を作るとは…そう言えば、いつもあいつには驚かせてばかりだ。だが、気になるな。どんな技なのか。

「玄間。その技はどんな技なんだ?」

「螺旋丸と言います。手のひらの上にチャクラを乱回転させて相手に当てる技です。」

「どんなものか見せて欲しい。」

「忍びたるもの人に秘密を見せてはいけない…ですが、私はまだ忍びではないのでやってみましょう。」

「ありがとう。」

そう言うと玄間は手のひらにチャクラを球状に乱回転させてそこらの岩にぶつけた。そのぶつけた岩は球状の跡があり貫通していた。威力のみなら私の技にも負けないだろう…

「どうですか?」

「素晴らしい!しかし、その螺旋丸を放つことは出来ないのか?」

「まだそこまでは…」

「となると…接近戦が主になるな。遠距離戦を得意とする忍びには相性が悪いな。」

「わかりました。改良して見せます。」

「よし。では行こうか。」

「はい。」

螺旋丸か…いい技だ。

天間SIDEEND



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第四話 玄間はアカデミーに入った!

SIDE無し

ここは忍者のアカデミーだ。普段は一般の忍びはともかく医療忍者はここに集まることはなく班合わせの時に集まる。しかし今日はここに人が集まっている。その人達全員が医療忍者である。では、何故集まっているのかは言うまでもない。千手玄間が医療忍者として紹介される時だからだ。

 

「皆のもの!今日から新しい医療忍者がここに来た!」

この隊長らしき人はいつもならテンションが低く有名だが今日は違った。

「どんなやつなんだ?」

隊員の男がそう言うと隊長らしき人はその者に入ってこさせるように命じた。

「入って来い!」

そうして、入って来たのは三歳ほどの子どもだった。

「初めまして、千手玄間です。」

この世界に三歳児の子どもが医療忍者として働ける人がいるだろうか?否、いない。となればもちろん返事は

「隊長!何考えているんですか!?そんな子どもに医療忍者が務まるわけがありません!」

当然、そう言う返事が返ってくるのである。

「安心しろ。この子は別名絶壁の滝を登り切った奴だ。」

しかし、隊長は冷静にその質問を対処した。

「そんなことは雷影様位しか出来ないはず!」

「それにだ。最初のうちは医療忍術を見るだけ、聞くだけで終わる。」

この言葉の意味は医療忍者の実習生だと言うこと。その言葉に隊員達は安心した。

「なんだ…そう言うことですか。それなら速く言って欲しかったですよ。」

「それに絶壁の滝を三歳児が登り切るわけないですよね。雷影様ならともかく…」

「一言余計だ。それよりも、この子の名前はさっき言った通り千手玄間だ。」

「千手玄間です。よろしくお願いします。」

 

その後玄間は多少の嫌がらせはあったがお仕置きと言う名の元でその嫌がらせをした忍者達を二度と逆らえなくさせたりして三年間医療忍者の技術を磨き上げ…そして、雷影から声がかかった。

 

「アカデミーに通え。」

「はい?もう一度お願いします。」

「アカデミーに通え。」

「何故です?このまま医療忍者としても働いても問題ないと思います。」

「お前を医療忍者にするよりも正規の部隊で働いた方がお前の成長の伸びが早いと思ってな。」

「はあ…なるほど、わかりました。」

「では、明日までにこの書類をワシのところに持って来い。」

「はい。」

こうして玄間はアカデミーに通うことになった。

 

天間SIDE

あれから6年か…玄間がもうアカデミー卒業の年が来るとはな。年が流れるのは早いものだ。雷影様は玄間にアカデミーに入らせた理由と言うのは…エーのタッグを決めるためだそうだ。まあ、わからないでもないが玄間のパワーはこの里では恐らく最強と言っていいほどついている。パワーでは雲隠れで一番だった私すらも超えてな…エーでは逆に吹っ飛ばされてしまうのがオチ…

その話は置いといてだ、まさかあんなことを考えてしまうとはな。流石に予想外だった。あれはチャクラ吸収タイプの忍者の話をした時だ…

 

〜回想〜

 

「チャクラ吸収タイプの忍者の弱点はなんだ?」

「父上、チャクラ吸収タイプの弱点は手で相手を掴みにいくことでしょう?でも相手の放った忍術を吸収するタイプもいると思いますよ。」

「確かに…伝説と言われる金属類ならそうなりかねん。」

「そう言う相手のために私は考えていました。ならいっそのことチャクラを練らずに身体エネルギーと精神エネルギーを使うのはどうだろうかと…」

「それは流石に無理だ。」

「でも、私は出来ましたよ。」

この時、私はチャクラを極少量で技を使うだけだと思っていた。

「玄間、そんなに出来るなら証明してみたらどうだ?私はチャクラの流れが見えるからちょうどいいんじゃないか?」

「わかりました。では表に出ましょう。」

 

「まずは精神エネルギーを使った技です。行きます…」

「なっ…馬鹿な!何故指から雷が…チャクラを出しているわけではないのに!?」

「だから言ったでしょう?私が出したのは精神エネルギーのみ。精神エネルギーは性質変化に使われるものです。チャクラの主な属性はこの精神エネルギーによるものだと思います。忍動物の中にはこの技術を使う者もいましたし。その使う者達はこのことから精神エネルギーを魔力と呼んでいます。」

これには驚いた。何故ならそれはその動物が出来ることであって人間が出来るものではないと思っていたからだ。

「つまり、お前は忍びは魔力だけあれば十分だと?」

私は思わず玄間を試した。これに引っかかるようでは忍びとしては不合格だ。

「いえ、チャクラは必要ですよ。忍体術は特に。」

何故、忍体術が主に必要とするのか?私はそれが引っかかった。

「何故忍体術なのだ?玄間よ。」

「それはチャクラが身体エネルギーと精神エネルギーを混ぜた物だからです。」

「どういうことだ?」

「身体エネルギーは命によって作られる物です。つまり身体能力の強化や形態変化の技に使われます。私はこのことから身体エネルギーのことを闘気と呼んでいますが。」

 

「なるほど。しかし、そうなるとチャクラがいらないことになるが?」

「いえ、威力でいえばチャクラでやった方が上ですし、闘気と魔力だけでやるとチャクラで使う量よりも多くなってしまうんですよ。」

「そう言うことか。」

 

〜回想END〜

 

とまあ、こんな風に考えてしまうような子だ。あの子は術の開発の方が似合っているのかもな…

天間SIDEEND

 

玄間SIDE

アカデミー卒業試験は…性質変化だと。舐めてやがる。マジで舐めてるの?ねえ。

「お〜い!何ボケッとしているんだよ。玄間!性質変化なら簡単だろ?」

「エス…いやいやこんな簡単なの、落ちるわけないだろ?むしろ、簡単過ぎてボケッとしていただけだ。」

 

俺に話しかけてきたのはエス。俺の二人いるうちの友達だ。座学が悪いが俺を除けば忍術、体術でアカデミーでトップだ。

 

「逆にボケッとしていたって…お前の頭の中身みてみてぇ。それよりも!あいつがお前のこと見ているぜ!」

あーあ…あいつは注目されるのが嫌いなんだから自重しろよな。

「ふぁっ!エス君、やめてよ…」

「まあ、そう言うなよ!シロイ。」

「おいおい、女を大切にしない男は嫌われるぞ?」

 

俺を見ておどおどしている少女はシロイと言って、可愛らしい乙女で俺のもう一人の友達だ。成績は幻術と座学が優秀で逆に忍術や体術は普通だ。それにしても…まるでヒナタのような奴なんだよな。だけど美人になることは間違いなしだ。俺なんかにはもったいないくらいのな…しかし欠点と言えばあるにはあるがめったな事ではそれは出さない。

 

「お前が言っても説得力がないがな!ハハハ。」

「そりゃどういう意味だ?」

「そりゃそのままの意味さ…考えてみな。」

…わからん。

「玄間君は間違ってないから、安心して…」

「そうか、ありがとう。シロイ。」

「ううん…なんでもないよ。これくらい。」

「アツアツだね!お二人さん!」

「何を言っているんだか…」

「エス君…!」

「やべっ…シロイが切れた。」

「O・SHI・O・KI・NE。」

「話せばわか…ゔぎゃ〜!!」

そう、シロイは切れるととんでもなくチャクラの量が増え、更に何故だかわからんがめちゃくちゃに強くなる…しかも本人はその時の記憶が全くない。

ガラガラ…とそんな音が聞こえた。アカデミーの教師が入ってきた音だ。

「ま〜た、お前達か。凝りねぇな…ほら、席つけ。テスト始めるぞ。」

 

「ルールを説明する。(中略)でだ、玄間。お前は別の試験をやってもらうから雷影様のところに来い。ではテスト開始!」

マジか…何かしたか?俺。

「頑張れよ…シロイにエス。」

「う、うん!」

「言われなくともわーってるよ。じゃそっちもな。」

玄間SIDEEND

 

シロイSIDE

私の名前はシロイ…私は玄間君のことが好きなんだけど…なかなか気づいて貰えないorz

なんで好きなのかと言うとね…

 

〜回想〜

「や、やめてよ!」

「そう言うなって…へっへっへ…俺と付き合おうぜ!」

私は今、危機的状況にあります!この人は女癖が悪い先輩で評判はとても悪いのですが、周りがいつものように助けてくれない(それは逆に貴方からへの被害を恐れてのことです。)これで私もあの変態の被害者に…

「やめとけよ。そいつに手を出すのは。」

「え?」

私は思わず声を出してしまった…そこにいたのは、学年主席の玄間君でした。この時、私は一目惚れしてしまい、以降玄間君の前ではおどおどしてしまいいつも情けない姿を見せてしまいます…orz

「あ?何だ!てめえ、ヤンのかおら?!」

「ひぅ!」

私がそう情けない声を出すと…

「てめぇ…その汚い口を二度とあかないようにしてやろうか?」

その時、彼の怒りの表情は私は本気で私のことを心配していると思いました。これでますます私の好感度が上がりベタ惚れになってしまいました。

「ひっ…助けてくれ!!」

「だったらこの[美しい]お嬢さんに二度と近づくんじゃねえよ。」

「はい!失礼しま〜す!!」

「大丈夫か?」

「は、はい…」

その日から私の恋は始まった。

〜回想END〜

 

だけど乙女心に気づいて貰えないのが彼の欠点とも言えますがそれでも私に振り向かせて玄間君のお嫁さんになる!

シロイSIDEEND

 

おまけ

試験が終わり…

「シロイ、性質変化出来たか?」

「私は多分出来たよ。そう言うエス君は?」

「俺か?俺は楽勝だったぜ。」

「でも、土と火しか出せなかったけど大丈夫かな…」

「…お前、実際には忍術、俺より優秀なんじゃね?」



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第五話 雷影からの呼びたし

ラリアットやダブルラリアットの部分を漢字に戻しておきました…それと今回は短めです


エーSIDE

今日は、ワシのパートナーの推薦試験だったな。またいないとワシが困るのだが…

「どうしたエー?不安か?」

「親父…本当に大丈夫なんですか?」

「大丈夫だ、今回は期待の星がいる。どうやら来たみたいだ。」

ガチャ…

「何のようですか?雷影様。」

ん?もしかして、こいつが親父が期待している星か?

 

「うむ…実は、我が息子エーのタッグを組む相手を探していてな…」

「そこで私に目がついた…と。」

「だが、ただのパートナー探しではない。お前とエーとで絶牛雷犂熱刀(ダブルラリアット)と言う技を成功させて始めてエーのパートナーとなるのだ。」

「それはどうやるんですか?」

「あれを持って来い!」

「ただいま持って来ました!」

仕事が速いな…流石は影と付く名の側近と言うわけか。

「絶牛雷犂熱刀は首の前と後ろに雷犂熱刀(ラリアット)を二人でやる事で相手の首を跳ねることが出来る技だ。そこで持って来たのが…この人形だ。」

「この人形は首に一人が力が強すぎても弱すぎても首がはねない仕組みになっている。お互いの力が一致する事で始めてこの人形の首を跳ねることが出来ると言うわけだ。」

「わかりました。やってみましょう。」

 

「いくぞ!小僧!」

「「絶牛雷犂熱刀!!」」

ぬぬ…ぬ…なんて馬鹿力だ!このままではワシが逆に飛ばされてしまう…

「ダメだ!天間とやりあえる程のパワーだから期待していたがやはりダメだったか。」

「親父、今何と?」

「天間とやりあえるパワーの持ち主だから期待していたと言ったんだ。」

正気か!?あのパワーに関しては八尾を上回る天間と互角の持ち主とやりあえだと!親父とのコンビは天間が手加減してくれたおかげで何とかなったがそれでもワシはまだ親父のパワーを上回ってないから無理だろ!!

「親父!なんでそんな相手とやると発想があったんですか?!」

「やはりダメだったか?」

「ダメに決まっているだろ!!親父の場合、天間が手加減してくれたからなったがこのガキは手加減を知らん!」

「そうか、お前には期待していたが、残念だ。もう一度あそこでやり直して来い。」

あそこで…?こうなったらヤケだ!あそこでありったけの八つ当たりをして帰ってやる!

「わかりました。失礼します。」

そうしてワシは珍しくドアから出て行った。

エーSIDEEND

 

玄間SIDE

あの後雷影様から下忍になったあとに特別上忍試験を受けることを命じられ、それを了承した俺は教室へと帰った。

「で、どうだった?」

「話しをして来ただけだ。」

「そうか…ま、そりゃそうだな。お前はほとんどが満点だから受ける必要性もないよな。」

「そっちは?」

「俺は合格だ。これをみろ。」

エスはそう言うと額当てを見せた。これで合格者したことがわかる。

言い忘れてたが、木の葉とは違って全員試験を受けてから、合格者を発表して額当てを渡すのが雲隠れのやり方だ。

「本当だ。シロイは?」

「私も合格だよ。」

シロイも額当てを見せて合格したことを証明した。

「そう言えば玄間、お前額当ては?」

その台詞の途端何かが壁をぶち破ってきた。

「玄間はいるか!?」

「雷影様!なんでこんなところに!?」

そう、入ってきたのは雷影様だった。どうでもいいが遺伝だったんだな壁をぶち破るのは。

「お前の額当てを渡すのを忘れていた。」

「すみません…」

「お前が謝ることではない。下忍になっても頑張れよ!」

そうして、雷影様はまた別の壁をぶち破って去って行った。さりげなく入ってきた教師から一言。

「雷影様…一体、誰が壁を直すんですか?」

 

「あー、それでは班の発表をする!まず第一班…(中略)最後は第十班、千手玄間、エス、シロイだ。担当上忍は…来てからのお楽しみだと…舐めてるのかおんどれわぁぁ!」

ビリビリ!

担当上忍の発表の紙を破っちゃったよ…あの教師。まあ、それはそうだな。来てからのお楽しみって…そんなんやられたら頭にくるわ。

「はぁはぁ…無駄に体力を使ってしまった。そういうわけだから昼飯食ったあと、担当上忍が来るまでここで待て。」

やっぱり疲れたんだな。まあ、昼飯食ったら寝るか。

 

6時間後…

「何考えてやがんだ!担当上忍は!待たせ過ぎだ!!」

「本当にそうね…!(激怒)」

「んが?何まだ来てないの?」

「そうよ!」

「ったく…気づけよ。黒板。」

「「黒板が何(だ)!」」

「幻術がかかっている。速く解け。」

「「えっ?!…本当だ。解!」」

それにしてもよくまあここまでハモるな…嫌がらせも凄いけどな。

「えーと…『第十班の皆さん。アカデミー卒業おめでとう。明日は任務をやるから地獄の山の麓に集合』って地獄の山ぁ?!」

「やばいなあそこは…(主にエーのことが原因)」

「え?そうなの?」

「あそこはやばいなんてレベルじゃねえぞ!中忍以下が一度入ったら二度と帰って来れないとまで言われている山だぞ!あそこにいる動物単体でも任務ランクA級なんだぞ!」

「そんなところに私達を連れて行くなんてよっぽど強い担当上忍なんだね!」

「ちっがーう!それ、突っ込むところちっがーう!」

なんにしても明日は大変だな。

玄間SIDEEND

 

おまけ

「雷影様、あそことは一体…?」

「気にするな、地獄の山と呼ばれるところだ。地獄の山はかなり凶暴な猛獣達が大量に住んでつけられた名だ。地獄の山に入った者は死を選ぶとまで言われているが、エーにとっては気晴らしにしかならないところだ。」

「…ノーコメントでお願いします。」

地獄の山

「ぬぉりぁー!」

「ヒッ!」

霧隠れの忍びは焦っていた。最初はここにいる動物達を手なずけて中忍達を真っ先に殺そうと考えていたが…先ほど来た金髪男によってその計画は台無しとなってしまった。それもストレス発散と言う理由で。

「逃げるなぁぁぁ!霧隠れの!!」

「お、お前達!やれぇ!」

動物達が襲いかかるも…

「無駄だ!おとなしく縄につけ!」

全てその男の突進によって弾き返されてしまった。

「ヒエェ!」

「絶対逃がさん!」

「GYAAAA!!」

そうしてその霧隠れの忍びは捕まりその動物達は以後金髪をみると怯えてしまうようになった。




それにしても、もう改訂版でない方のORINUSHIの十三話まで行きました…いかに文が短いかよくわかりました…(反省)


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第六話 第十班の自己紹介と最初の任務

エスSIDE

昨日はひどい目にあったな…あっ、来た来た。

「来たか。玄間!担当上忍見かけなかったか?」

「いやいや、担当上忍その人がわかんないのに見かける訳がないだろ?」

「それもそうか…」

確かにその通りなんだよな…そもそも、あんな幻術わかるか?普通はわかんねえって…

「玄間君…それよりも、どんな人だと思う?」

「いたずら好きな変わった人だとは思う。」

「いーや、性格悪いに決まってら。」

俺が口を挟むとシロイの様子が変わった…

「ふーん…そんなこと言っちゃうんだ?」

「おい、シロイ?」

「私はシロイじゃなくて、貴方達の副担当上忍よ。」

「ええええ!?いやいやいや…シロイって上忍だったのか?」

「だから違うって…成績通りお馬鹿さんね。解!」

そう言うとシロイは綺麗なお姉さんに化けていました。

「じゃあシロイはどこに!?まさか…地獄の山?!」

「焦らなくても大丈夫よ…担当上忍と共にくるから。」

「やー、遅れた遅れた。ちょっと、用件があってな…」

遅れた遅れた…って罪悪感無しかよ、この野郎。

「こんにちは玄間君、エス君。」

あ、シロイもいた。

「さてと…お前達は下忍試験を見事に合格した!お前達が初めてだ。俺の幻術を破ったのは。」

「へ?どういうこと?アカデミー卒業試験が下忍になるための試験じゃなかったの?」

「それは下忍候補試験だ。だから、合格してもあまり関係ない。」

 

「それよりも自己紹介しような。俺の名前は千手天間。好きなものは冷麺。嫌いなものは特になし。夢はそうだな、お前達が無事に育つことだ。じゃあそこの黒髪君から言ってみよう!」

 

黒髪君って…

「俺の名前はエス。好きなものは黒豆。嫌いなものは梨だ。夢は玄間に追いつくことだ。」

「いいね、じゃ次!」

 

「私の名前は言うまでもないですが、千手玄間。好きなものはプロテイン。嫌いなものは役に立たない脂肪。夢はそうだな…エスに追いつかれないようになることだ。」

俺に追いつかれないようにか…なるほどな。今考えたな?

「はいはいはい!いいねいいね!では次だ!!」

 

「わ、わ、私はシロイ…好きなものと言うか人は…玄間君…嫌いなものは脂肪…夢は玄間君のお嫁さんになること…」

好きなものと夢が聞こえなかったな…

「名前がシロイで脂肪が嫌いなこと以外わからないがまあいいか!次はアールお前だ!」

 

「私の名前は、名前は、アールだ!コノヤロバカヤロ、イエーイ!ライクなものは運動だ。振動も大好きだドゥドゥアデュー!ドントライクなものは、チキチキ…チキンなやろうだ!

コノヤロバカヤロ!マイドリームは玄間、天間とともに幸せに過ごすことだ!シワシワ、この前の洗濯物もシワシワだ!」

ラップ?!てかすっげえ下手だし…でもよくわかったしまあいいか。

「アール、いつもよりハイテンションだな。アールは自己紹介するときはそう紹介するんだ。」

「ふう…疲れた。」

 

「じゃ、今日の任務はこの地獄の山の探索だ。」

「大丈夫なんですか?!」

「今日はこの地獄の山の動物は大人しいから大丈夫。」

「なんでですか?」

「昨日、ちょっとしたことで、とある上忍がここで動物達にトラウマを植えたからよ。」

「「「…」」」

俺たちは多分こう思ったはず…トラウマを植えても問題あるだろ…

エスSIDEEND

 

玄間SIDE

それにしても…エーやり過ぎ。

なんで最初の一言がこの言葉なのかと言うと…地獄の山に入ったのはいいが、木はなぎ倒され、動物達は俺達を見て怯えてしまっている…

「そうそう、この辺で霧隠れの忍びが出たって情報があるから気をつけてね。」

「本当ですか?」

「本当だ。例えばほら…」

そうやって父上が見せたのは霧隠れの忍びだった。

「なんで霧隠れの忍びを持っているんですか?!」

それに突っ込むシロイ。うん…俺らも馴染んで来たな。

「いや〜たまたまそこにいたのを捕まえて来ただけだよ。」

「と、言うことは…もうこの辺に霧隠れの忍びがいるってことか?」

「まあ、そう言うことね。エス君…雷遁を使うなら私について来なさい。」

ここで戦力を分担することを母上は選んだ。

「え、あ、はい。」

「じゃついて来て。」

残された俺らは…どうしたかと言うと。土遁を使った術を父上から伝授するそうだ。

 

「さてと、玄間はもうわかっているとは思うが印はチャクラを形態変化させる手段にしかすぎない。故に…ベラベラ」

長い話しはほっといて霧隠れの連中をやらないとな。

「土遁・土流槍!やってみろ。シロイ。」

「玄間君。印が終わるまで時間稼ぎをお願い出来る?」

「わかった!」

「土遁・龍弾丸!とこのように…(以下略)」

「出来た!土遁・土流槍!」

シロイの出来た技、土で出来た槍が霧隠れの連中に突き刺さる。それもかなりの量で。

 

「そしてこれが応用の技だ。土遁・土手包!」

そう言うと霧隠れの忍びは土から出来た手に捕まり動かなくなった。

「父上、話しは終わりました?」

「長いです。話しは任務が終わってからにして下さい。」

「え?あれ、聞いてなかった…?orz」

はあ…説明が長いからダメなんだよな。中身そのものはいいのに。

玄間SIDEEND

 

エスSIDE

俺は言われるがままに副担当上忍のアールについて行った。雷遁の使い方って…どんなのなんだ?

「いい?雷遁はスピードと威力に関しては、全体的に高いのよ。」

「例えば…?」

「例えば…雷遁・五指稲妻球!」

そう言うとアールは五本の指に雷遁をためて…投げた。すると

「GYAAAAAAAA!」

「ね?それに、雷遁を極めればこんなことも出来るよ。雷遁の鎧!」

「なっ…雷遁が体にまとった?!」

「これは防御が上がるだけじゃなく、スピード、パワーも上がるから三代目雷影様も愛用しているのよ。ふふふ。」

「これは凄い…」

「この任務が終わったら教えて上げるから安心しなさい。」

「はい。」

これを覚えていればだいたいの敵は倒せるだろう!それだけではなく俺の目標とする玄間にも少し追いつくはずだ!待ってろ、玄間!

エスSIDEEND

 

玄間SIDE

「今日はここまで。私とアールは上に報告するから帰っていいぞ。」

やっと終わった。どんだけいたんだ?霧隠れの連中は…あそこまでいると逆に気になる、

「はぁ…疲れた。」

「こんな任務続くのかな?」

「それはないと思うが、何しろ今回のランクはギリギリB級らしいぞ。」

「は?なんでB級?ここはSでもおかしくないだろう。何しろ動物達単体でもA級任務に相当するんだぜ?」

「それが、あんな風になっているだろ。」

俺はそう言って動物を指した。その動物が俺らを見てビビっている。

「あー…なるほど。元気だせよ、お前達。」

エスはそう言って動物達にはげました。

「気を落とさないでね…」

シロイも同じく動物達にはげました。

「ところで、アール上忍って何者なんだ?動物達がアール上忍を見かけた途端、半端なくビビっていたけど。」

「俺の母親。」

「あれ、お前の母ちゃん?!若過ぎだろ!?」

「担当上忍は俺の父親。」

「ぐぼぁ!!」

「そんなに驚くことかな?アール上忍はともかく天間上忍のことは私は気づいていたよ。」

「俺だけのけ者かよ…」

エスはそう言って体育座りになりのの字を書いた。

「エス君、元気出して。」

その後、シロイの説得によりエスは立ち直り二人とも帰った。

 

〜家〜

 

「で?なんで、父上や母上が担当上忍なんて仕事やっているわけですか?」

「まあ、落ち着きなさい。実は今回の一件で第二次忍界大戦が始まろうとしているんだ…」

「第二次忍界大戦?!」

もうそんな時期かよ!てことは…三忍の自来也、大蛇丸、綱手が俺の相手になるかもしれない…

「と言ってもしばらくの間はお兄様が時間稼ぎをするだろうけど。」

「そうなのですか?」

「そうよ。ここからがこの班の担当上忍にになった理由だから聞きなさい。」

「そのことを危惧してか雷影様は私を担当上忍にした。アールが副担当なのはエス君の雷遁を使えるようにするため。私はシロイ君の土遁と火遁を使えるようになるための担当上忍なんだ。」

「では、私は?!」

「玄間は私達の補佐のためでしょう。これからは大戦の班として活動するかもしれないからあの2人に気をつけるように言っておきなさい。」

「…はい。」

知らなかった…いやわからなかったのかもしれない。

「玄間、辛い思いをさせるとは思うが頑張って欲しい。それが私達の本音だ。じゃ、堅苦しい話しはここまでにして。アール、晩飯の用意をしてくれ!」

「はーいはい!」

前世を含めて、生きて来た中で今が一番ホッとした瞬間だろう…

玄間SIDEEND

 

おまけ

天界SIDE

「なんか面白くないのう…」

「ですね。最近チートを求めて来なくなったし…」

「だが、そろそろだろう?第二次忍界大戦は。その時にチートをくれてやればいい。」

チートをくれてやればいいって…だけど私はもっと速くチートを渡したい…ん?

「そうですよ、その手がありましたか!」

「なんじゃい…騒ぎおって。」

「穢土転生に木遁忍術と錬遁忍術のやり方を教えて上げるというのはどうでしょうか!?」

「穢土転生か…なるほど。だが扉間の穢土転生はダメだな。カブトの穢土転生をやろう。」

「あと、転生者の場所を教えて上げるのはどうでしょうか?」

「む…確かにそれはいいがどうやって?」

「転生者専用の千里眼スキルですよ。」

「なるほど、そう言うことか。玄間が寝たら呼ぶとしよう。」

天界SIDEEND




それにしてもお気に入り件数が増えたのはいいのですが、評価がやたら低いです…と言っても二件だけですが平均すると1点…
前のように文が短い方がよろしかったのでしょうか?
後、作者がスランプ気味な為、どのようにしたらこの作品が良くなるか教えてください!


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第七話 第十班の修行…

玄間SIDE

いきなりですが俺は今混乱しています。その理由は閻魔様から

「お前にチート能力を追加するからダンゾウぶっ殺せ!」

と言われたらそりゃ混乱するわ。

「何故にダンゾウ?」

「簡単なことだ。ダンゾウはお前にとっても厄介極まりないものだし、後々カブトとかうちは一族とか救うことになって、転生者を呼び寄せるには丁度いいからだ。」

「よ、呼び寄せるって…どんなチートなんですか?」

「私からは穢土転生と幻術無効化、感知能力に氷炎呪界結界よ。」

「ワシからは木遁と錬遁、炎遁のパワーアップに、氷遁をやろう。これらに使われる性質変化も全て扱えるようにした。それと、竜の騎士の能力を解放だ。」

「なるほど、って五遁全て解放?!わかりました、やります!」

「それと転生者の能力と位置がわかるようにしておいた。」

凄すぎる…

「それじゃ、頑張ってね。」

天照もな。借金返済頑張れよ。

 

そして、目が覚めると…額に竜の紋章が入ってました。マジか。これは額当てで誤魔化せばいいだろ。

朝食を食った後、父上は班員を湖のところに集めて今日は修行だそうだ。

 

「集まったな!では、シロイ君は私と、エス君はアールとで修行をやる。玄間は最初はアールのところに見に行け!」

「「「わかりました。」」」

「じゃ、エス君と玄間は私について来て。」

 

そう言って、連れて来られた場所は…

山の山頂だった。

「ここは?」

「ここは性質変化に雷遁を加えるのに必要な場所。もう雷遁を加わってあるならそれを更にパワーアップさせる場所よ。」

「はぁ…つまり、雷遁使いなら誰もが使う場所と言うことでしょうか?母上?」

「Yes!その通り。…そろそろね。」

「何がそろそろだ?」

「雷雲。」

「んな、馬鹿な。本当に来た…」

「じゃ、見てなさい。雷遁・稲妻落とし!」

そういうと巨大な雷が落ちた。その落ちた場所は…

「ゔぎゃぁぁぁ!なんで俺…?」

「死なないようになっているから安心しなさい。こうやって雷遁使いから雷を落としてもらって雷遁を身につけるのがこの修行方法だから。」

 

めちゃくちゃだ…だが理にかなっている。なぜなら、雷を見ることで頭で理解する。これは精神エネルギーに必要なことであり、実際に身体で体験することで身体で覚えて理解する。これは身体エネルギーに必要なことだ。それに生死に依存するのはA(アンペア)であり、それを極限までに小さくさせて死なないように手加減している。Aを小さくさせる方法はゴムなどの雷を通さないようなもので小さくなる。

しかし、V(ボルト)を大きくさせることで身体に覚えさせてしまえば…後はコントロールするだけで雷遁を使える、あるいは雷遁をパワーアップさせる方法としては素晴らしいだろう。

 

「玄間、エス君を回復させなさい。それが終わったらお父さんのところに行って来なさい。お父さんはさっきの集合場所にいるから。」

「はい。」

そうしてエスを回復させた。

「結局、玄間は回復だけかよorz」

そんな声が聞こえるが無視だ。じゃ回復させたし行くかね。

 

〜湖〜

 

「いいか、さっき見せたような火の塊を思い浮かべてみろ!お前なら出来るはずだ!」

「はい!先生!」

「声が小さくなってるぞ!もっと熱くなれよ!」

「はい!!私、熱くなります!!!はぁぁぁぁ…!」

えーと…何やっているんだ?これは?

「おおおお!!来た来た来た!!火遁・豪火球の術!!」

「いいぞいいぞ!火遁をやるには熱くなる必要があるぞ!!もっとヒートアップさせるんだ!!」

「はい、先生!!!!」

あの激眉の2人じゃあるまいし…何やってるんだ。ホント…

「ん?来たか、玄間。お前も見てなさい。さあ、もっと熱くなれよ!」

…ついていけん。

「ところで、土遁の修行はどうなったんですか?」

「あ〜ん!?んなことは後だ、後!」

あ、やっぱりこれ飲んだか…

 

そう言って玄間が見たのは銘酒『波移転市四(ハイテンション)』の瓶だった。これを飲むとどうなるかと言うと…どんな者でも酔うがその酔い方が何故かテンションが上がりチャクラ量も増え、いつもできなかった術も出来るようになる。と言うものであり、結婚式の時、アールが間違って飲んでしまい、三代目雷影に挑んで大怪我を負わせたと言う記録がある。それ以降この酒は作られなくなったはずだがこれを飲んで火遁の修行をするとかなり優れた忍者もいることも事実。何故玄間が知っているかは医療忍術を学んでいる時にこれを知ったからだ。

 

「やれやれ…確かに火遁の修行にはいいがな…子どもに酒を飲ますなよ。」

玄間SIDEEND

 

玄間は困り果てていた。それは2人が波移転市四を飲んだ副作用が働いたからだ。

「あはぁ〜玄間君〜私と(Pー)しよ♡」

「待ってろアール!今行くぞ!!」

とこうなっていた。

きちんと注意書きに波移転市四を飲むと性欲が強くなり、恋愛に積極的になるために酔い止めがない場合注意が必要である。と書いていたのにこの馬鹿火遁使い2人は飲んでしまったのだ。ひょっとしたら師弟を超えた関係にもなっていたかもしれない…ちなみに玄間が産まれたエピソードの一つにもなっている。

「いい加減にしろ!この馬鹿火遁使いが!!」

バコッ!ドゴッ!

流石に見るに耐えなくなり玄間は2人を殴って酔いを冷ませた。

「う〜ん…ここは?」

「いや〜参った参った…ここまでとは流石だ。」

玄間に褒めているのか自分の酔いっぷりに自虐的になっているのか全然わからん…

「火遁はもう終わりだ。次は土遁の修行をやるぞ!」

こうして玄間はまるでダメな父親、略してマダオに変わってシロイに土遁を教えた。

 

「じゃ、酔いが完全に冷めたし、アールを呼んできて。」

「はい。」

「その必要はない…」

「え?」

「たまには自分の手足を動かせ…!」

某参謀の名言の一つをそっくりそのまま発言したのはエスだった。

「その通りよ、こんなお酒飲んで!」

「うっ…それは…」

「それよりも、何か話があるんだろ?」

 

「ああ…実は明日、Sランク任務が入ってね。そこで、今日はその時の内容を教えようと思ってね。」

「何だって?!」

「嘘っ!?」

「静かに!この班はアカデミーの中では最優秀メンバーが揃っているから、裏から回ってくる他の里の忍びの撃退が主にやる事。それがこの班の役目よ。」

「なるほど、だからあんなスパルタを…」

「そういうこと。でも、エス君はもう雷遁の鎧を身につけたからそこらの中忍には劣らない。」

「シロイ君は火遁と土遁の応用が効くようになったからもう中忍には遅れを取らないだろう。」

 

「玄間は?!」

「玄間は言わずかなもう上忍でもほとんどの人がかなわないだろう。」

「…また遅れをとっちまったな。玄間!俺はお前に勝ってやるからな!」

「待っているぞ、エス。お前がここまでくることを。」

「私も玄間君に追いついて見せる!」

「そうか。頑張れよ。シロイ!」

「うん!」

 

こうして、明日の任務に向け、第十班は動き出した。

ただ、玄間が納得がいかない。第二次忍界大戦を話すのかと思えば全然違った為、アイコンタクトで天間とアールに聞いた。

「(第二次忍界大戦はどうなったのですか?)」

「(それはお兄様が何とか止めてくれたから、後数年は大丈夫よ。)」

「(その間にお前達は力をつけろ。雷影様はお前達に期待しているからな。)」

「(わかりました。)」

 

???SIDE

 

〜霧隠れの里〜

素戔嗚も気前が良いわね。何しろ、地獄から助けて貰った上に沸遁に酸遁をくれるし、私には万華鏡写輪眼もあり、須佐能乎も出来る!まさにチートだ!原作前と言うのは驚いたけど…それでもこの世界でチートをやるには充分!この世界で生き延びて見せるには簡単な話…ふふふ…

 

〜岩隠れの里〜

どうすっかな〜俺は地獄から素戔嗚に助けて更にチートも貰ったけど…退屈なんだよ。原作開始になる前どころか第二次忍界大戦が始まる前に産まれたなんて…もう原作のころにはおっさんだ。あーあ〜原作キャラ達と同世代で会いたかったな…

 

〜砂隠れの里〜

ふう…なんで僕が地獄にいったのだろうか…僕は彼女の身代わりとして行ったのに…それなのに、「お前はレイプなど女性に関する態度と男性に対する態度が酷過ぎた。なので地獄だ」だと!ふざけんな!僕は正しいことをやってきたはずだ!そのことをわかってか素戔嗚は僕の冤罪を認めて地獄から出してくれた!これでまたリア充の仲間入りだ!




ここからが本編とは違うところです。玄間の年齢にあわせて第二次忍界大戦を始めますので本編とは時間差があります…


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第八話 玄間特別上忍となり真実を話す

あれから玄間は特別上忍試験を受けることを決めた。

 

特別上忍試験は運の良さを調べると偽の情報を流し、本当は精神力を試す試験だ。精神力を試す方法とは…?

 

「ではこれより特別上忍試験の説明をする。お前らの机の上に2つ飲み物をおく。そのうち1つはオレンジジュースだ。もう1つは激マズジュースだ!どのくらい不味いかと言うと…」

 

試験管はそう言うとTVを見せた。その内容はまだ中忍になりたての忍びが激マズジュースを飲んだ映像だった。その中忍は肌が黒かったが一気に真っ青になり目も白目を向いて倒れてしまった…それを見た玄間を除いた受験生達は一気に恐怖を味わった。

 

「その2つのうちから1つ選べ。制限時間までにオレンジジュースだと思うなら右手を上げろ。激マズジュースなら左手を上げるか制限時間までに手を上げないように。ただし左手を上げた瞬間、あるいは手を上げなかった奴は不合格だ。制限時間は10分。始め!」

しかし、その2つのジュースはどちらも激マズジュースだった。つまり、どの道受験生は激マズジュースを飲むハメにあう。試験が終わるまでの5分は悲鳴がBGMとなった。

 

5分後

「ほう…4名残ったか、では右手をあげている奴は合格!明日から特別上忍だ!」

とその4名に入った玄間は特別上忍となった。

 

そのことを玄間は父、天間と母、アールに報告する。

特別上忍試験後の玄間の感想は

「めちゃくちゃマズかった…」

そうして転生者達に向けて玄間は対策を考えた。

 

〜数日後〜

 

玄間のいるところは雷影執務室…ここにいるのは、三代目雷影、天間、アール、後の四代目雷影エー。ついに第二次忍界大戦の為にあのことを話すことになった。

「で?何を話すんだ?」

エーが玄間を睨むが玄間はあっさりスルー。

「実は、この世界には転生者という者がおります。」

「転生者だと?何だそれは?」

雷影が質問をすると…

「転生者とは神、あるいはそれに似た存在からある能力が与えられ、転生してきた者のことを指します。」

「何故、そんなことを?」

「私もそうだからです。」

「「「「何!?」」」」

玄間はぶっちゃけた。

 

「とある本の物語に木の葉隠れを舞台とした本が出ています。そこの登場人物に雷影様とエー上忍のことも書かれていました。その本を私は読んでいました。しかし、私は死んでしまいました。しかし、閻魔大王様や天照大神に他の転生者が地獄から逃げだしたが為に私は捕まえるように転生したのが私です!」

「この雲隠れにはお前以外の転生者がいるのか?」

エーが冷静に質問をする…流石は雷影になる方だ。

「今の時点ではいませんが他の里では3名程…」

「そうか…で?その能力とやらはわからんのか?」

雷影の質問に玄間は眉をハの字にする…

「わかりません。ですが、私の例だと…主にうちは一族の万華鏡写輪眼や、血継限界などの能力です。あるいは身体能力の強化でしょう。」

「万華鏡写輪眼!?」

「目覚めていたのか?」

「父上も写輪眼が使えるはずですよ。神々曰くうちはの血を継いでいて火遁が使えれば写輪眼が開眼するとのことです。」

「私はうちは一族の血は…「継いでおる。」え?」

「上層部はお前がうちはマダラの孫だと言うとうるさい…それ故に言えなかった。すまない。」

 

「それじゃあおかしくない?転生って本来、父親と母親がIFの子どもを産んだ時に憑依するんでしょ?」

アールは本を読んでおり二次創作とかも読んでいたのでそれに気づいた。

「そもそも、アールという人物も、千手天間という人物もいないんですよ。」

「そうなのか?!」

「その前にマダラに子どももいませんでした。その上、千手柱間の子どもは何人いたか知りませんが迫害されて出て行ったという記録もありません。だから、ズレが起きているんです。」

ここまでズバズバ言うと他の4名は流石に信頼する。

「確かに…ズレが起きている。」

「それに違和感を持つのが転生者で父上や母上のことも転生者と思ってしまうでしょう。」

 

「私が伝えたいのは何にしても転生者に気をつけろということです。父上や母上はイレギュラーだから対策は取られていませんが雷影様やエー上忍は対策を取られています。しかし、対策を取らずとも相手はここにいるメンバーとほぼ互角と思って間違いないです。」

「恐ろしいな…ここにいるメンバーと互角とはね。」

「同感だ。」

 

「なるほど…しかし、その本の主人公は誰なんだ?」

「今はいません。何故ならその父親もまだ産まれていないからです。」

「その父親は孤児か?」

「は?多分ですが…」

「そうか、ならこの戦争が終わったらお前の里を作れ。これは任務だ。」

遠回しにその主人公の父親を探して世話をしろということだ。

「「雷影様!?」」

「親父、正気か?!」

それがわからない3名は止めようとするが無駄だった。

「正気だ。ただし、流石に他の領土をうまく使って里を作れ。」

つまり、滝隠れや雨隠れの里を潰して来いということだ。

「ありがとうございます!」

 

「それから他にはないのか?」

「他にはというと?」

「お前の能力はそれだけか?」

「…穢土転生ができます。」

「「「何〜!!!」」」

またもや説明が必要となるハメになった。

 

玄間SIDE

だから言いたくなかったんだよ…

「本当か玄間!?」

近いって!

「本当ですから…近いです!父上!」

「すまん…」

「親父達、少し良いでしょうか?穢土転生とは何ですか?」

「穢土転生は二代目火影が開発したものでな。死人を蘇らせることが出来る術だ。」

「そんな術が…!」

「まさか、マダラや初代火影も復活させることも出来るの?!」

「いや、マダラお爺様は復活はできませんが柱間お爺様なら出来ます。」

まだ生きているしな…それに死んでたとしてもすぐに戦闘だろうな。

「本当か!?ならば、復活させてみよ!」

それをやったらここが…

「大丈夫ですか?」

「私が話しあえば大丈夫だろう。」

父上か…なるほど。確かに、柱間の孫だし大丈夫だろうな。

「口寄せ・穢土転生の術!」

棺桶らしきものが開いて…

そこにいたのは…くたばりぞこないの爺だった。

 

「ん?ここは…どこだ?」

棺桶の中から爺さんが出てくるとどんどん若返っていった。

「ここは雲隠れの里ですよ。お爺様。」

「何故、俺が雲隠れにいる?」

「穢土転生ですよ。」

 

「ほう、穢土転生とな!凄いな、感心、感心。と、こんなこと言ったら扉間に怒られるわい…誰だ?使用者は?」

驚いた。想像以上に温厚だ…

「私です。曾祖父様。」

危険だが俺が前に出る。

「へ?お前か?名前は何という?」

「玄間と申します。」

フルネームで言うのは良くないと思って名前だけにした。

「そうか、とんでもない神童もいたものだな…こうやって、俺の意識を保っているからあそこの中年かと思ったぞ。」

柱間がそういうと父上を指した。

「誰が中年だ!私はまだ32だ!それに貴方のほうが年食っているでしょう!」

「ん?それもそうか…てか、何だ?さっきからお祖父様だの、曾祖父様だの…お前らの血縁者じゃあるまいし…」

「いーえ、貴方の息子は私の父、剣間(ツルギマ)です。だから、私にとっては貴方は祖父に当たります!」

ほうほう、お祖父様の名前は剣間ね…

「剣間か…確かに俺の息子だが、お前は何故、雲隠れの忍びとなっているのだ?」

「それは、貴方の弟の千手扉間が剣間を追い出したからですよ。」

そういうと曾祖父様はとても意外な反応をしてくれた。

「何ぃ〜!?それは本当か!!!」

「そこから先はワシが話そう。」

俺も気になるな…

 

三代目雷影様の説明によると

剣間は先代雷影様の時に二代目火影に追われて雲隠れに来たのだという…それもマダラの娘と剣間との間に子どもがいるという理由で。

この説明が終わると曾祖父様はプルプルと震えている…その震えている理由が笑っているのか?

 

「あの…馬鹿が〜!!!絶対許さん!」

俺の予想は大外れ…曾祖父様はこれまでにない程の大声をあげて、切れた。

「落ち着いて下さい!お祖父様!」

「落ち着けるか!!扉間のせいでお前達は木の葉から虐げられるハメになった。弟の責任を俺が取ろう。」

「どう取るんですか?もう死んでいるのに…」

 

「俺は玄間に仕えることにしよう。」

「な、なんと…」

「何故?!」

「玄間は俺を復活させただけではなく、こうやって話しあいが出来るようにしている。つまり、雲隠れの忍びになるよりも玄間に仕えるほうがお前達にとって効率的だからだ。」

「確かに、ワシが直接命令するよりも玄間の傘下の部下として働いたほうがいいからな。」

「同感です。」

「親父に同じく。」

「…大丈夫なんですか?」

やっぱり母上は心配らしい。

「俺を誰だと思っている!安心して玄間のことをみてやって下さい。」

「わかりました。玄間、貴方が危なくなったら私のところに来なさい。」

「はい。」

こうして千手柱間を味方につけた。

玄間SIDEEND




やっと柱間が仲間になりました。後はマダラとミナトでロックされているORINUSHIの話まで追いつきます。


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第九話 第二次忍界大戦始動…

天間SIDE

それにしてもお祖父様を部下にするなんて驚いたな…いや、まだ驚いているの間違いか。

「父上。」

その驚かせた本人こと息子の玄間が私に話しかけて来た。

「何だ?」

「曾祖父様に木遁を師事してもらったらどうですか?」

そうしたいところだが…

「私は木遁を使えないぞ。」

「父上は出来るはずですよ。何しろ曾祖父様の血があるんですから。それに、土遁と水遁を使えるから木遁を使う条件をみたしてますよ。」

「そうなんですか?!お祖父様!」

「まあ、確かに使える条件は揃っているな。」

 

「それと万華鏡写輪眼の開眼をして下さい。」

写輪眼ならともかく、万華鏡写輪眼となると…

「うちは一族でも数人しか出てないのに千手の血を継いでいるのに開眼には無理があるのでは?」

「いえ、もう写輪眼が開眼出来たならすぐに開眼できます。何故なら、もう悲しいことが起こっていたのでしょう?万華鏡写輪眼は開眼の仕方の説がいろいろとありますが一番有力な説は最も親しい者の死を体験したら開眼するのですが、この世界だと最も悲しいことが起こっている時に開眼するらしいです。」

この世界とは?…そう言えば、さっき言っていたな。この世界に酷似している世界があると…

「なるほど。では、玄間よ。」

「何ですか?」

「写輪眼をやるには目にチャクラを送ればいいのか?」

「感覚で言えばそうです。」

「では、やってみよう…」

私はそうして目にチャクラを送ると…世界が違った。…っ!これ以上チャクラを入れると目の視力が落ちる!?

 

「凄いですよ!いきなり万華鏡写輪眼なんて!」

万華鏡写輪眼が出来たのか?!もしかして…聞いてみるか。

「そうか、しかしデメリットもあるな。万華鏡写輪眼をやった時に視力が落ちそうな気がしたのだが。」

「それは間違いありません。万華鏡写輪眼は使えば使う程視力が落ちますから。」

「なんだと…」

その言葉に私は驚かせた…何故なら転生者対策の為に特訓をしようと思ったからだ。

 

「しかし、安心して下さい。うちはマダラは弟の万華鏡写輪眼をもらったことで永遠に視力を失うことのない永遠の万華鏡写輪眼を完成させました。」

と言うことは…

「玄間の万華鏡写輪眼と天間の万華鏡写輪眼を交換すればいいと言う事だな。」

流石、お祖父様。絶妙なタイミングで自分が空気になっているのをなくすとは…

「はい。ですから信頼出来る医療忍者を紹介してくれませんか?雷影様。」

「うーむ…わかった。あいつを紹介しておく。」

「あいつと言いますと?」

「今はまだ言えんが腕はたつ。しかもうちは一族のものだ。」

ここまでうちは一族の血を継いでいる奴がいたとは…何にしても木遁を覚えないとな。

天間SIDEEND

 

〜数年後〜

その後第二次忍界大戦が始まった。原因は雲隠れの忍びの行動に三代目水影が切れて八つ当たりして大暴れしてしまい他の里も被害を受けたのが原因である。とんでもない奴だ…それはともかく第二次忍界大戦は始まった。

 

霧隠れの転生者SIDE

素戔嗚が言った通り、転生者殺しのスタートが切られた訳なんだけど…今の時点で転生者が何人いるかは聞いたけどどこにいるのかは聞いてなかった。確か…私を含めて4人ね。だけど全然わからない…何でかと言うと、雲隠れの奴らのオリキャラの連中が原因!

 

その雲隠れの連中で悩ましているのがこれ!

 

1人目は千手柱間の孫の千手天間。土遁と水遁なら誰もかなわない…これは表向きの資料で裏はとんでもないチートだった。八尾と互角のパワーの持ち主…何それ、反則じゃね?と思ったのは私の秘密だ。

 

2人目は三代目雷影の妹、つまり四代目雷影の叔母のアール。通称雷遁女神のアール。これだけではまだ私のほうが上だけど、酔った勢いで三代目雷影に大怪我を負わしたと言う記録があった…あり得ね〜!あの毒当然の風遁・螺旋手裏剣を受けてピンピンしていた男に大怪我を負わしたって…いやいや、それは尾獣1匹どころか2匹と互角に戦えるでしょ?マジで。

 

3人目がその2人の息子、千手玄間。3歳で医療忍者になり、現在12歳で下忍になり更に特別上忍に昇格。恐らく2人の血が混じっているのが原因ならいいんだけど、転生者ならあり得るから怖い。

その3人が雲隠れの転生者の候補…もしかしてその3人ともそうなのかもしれない…

 

次に岩隠れの里と砂隠れの里の2人が里内では有名だった。

1人は岩隠れのノブヨリ。武人で温厚、サムライのような性格をしている。里内からは慕われている。

もう1人は砂隠れの基地九。ノブヨリとは逆でいかにも小物で鬼畜、外道極まりない忍びだ。本来忍びは卑怯な方がいいのだがやり過ぎて里内からはかなり嫌われている。本人はその事に気づいていない。私も基地九の任務の途中を見てみたけど余りにも狂っている…修羅場を潜った私ですら吐きそうになった…

 

この中で戦うことを避けたいのは、ノブヨリね…私が聞いている情報では間違いなく転生者最強と言っても過言ではない。

霧隠れの転生者SIDEEND

 

基地九SIDE

「はははは!ヒャーハハハハ!!楽しいね!お前らの絶望したその顔、その行動。どうしたもっと僕を楽しませてくれよ!うん?」

僕は今任務で狩りをしている。これがもう最高なんだ!何しろこの能力が僕にはあるから無敵なんだ!!!

 

「このゲスが…」

「なんだと!!このクズめ!」

「ガッ…」

ふん!ざまあない。僕のことをクズ呼ばわりするからだ!

「さて、燃えカスにしてやろうか…それとも、肉体をバラバラにしてやろうか、どっちがいい?」

「ふざける…な!」

ふざける?誰に何を言っているんだ?この馬鹿は!!

 

「その口自体も聞きたくないな!肉体をバラバラにした後に燃えカスに決めた!」

「貴様!」

「火遁・獄炎火の術!」

「ぎゃあぁぁぁ!!」

「首を切ってからのほうが良かったかな?」

僕はそう言って対象者の首を切った。

 

「これで静かになった…」

いや〜爽快爽快。何人狩ったかわからないけどね。さて、今日は第二次忍界大戦の開催日だったな。とっととやって終わすか…

基地九SIDEEND

 

その頃…天間は

「違う!こうやるんだ。何度言ったらわかるんだ?」

「そんなこと言われたって無理ですよ。感覚で覚えるんですから…」

「確かにそうだからと言って何度泥を作れば気が済む。」

「うっ、それを言われると…」

「はあ…まいったな。木遁の素質があって木遁を教えるのがこんなにも難しいとは思わなかったな。」

そう、天間は柱間に木遁の師事をしていた。

「一旦休憩しましょう。チャクラも流石になくなり始めましたし。」

「む、そうだな。」

 

「ところで、あの建物はなんだ?」

いきなり柱間がそんな質問をしてきた。

「ん?あれですか?あれはアカデミーと言って幼い子が忍者や忍術などを知ることが出来る養成場です。ひょっとして知りませんでした?」

「ああ、知らない。だがあそこに通っていれば一般の出身でもチャクラの使いかたについてわかるという訳だな?」

「はい…」

「そうか。それはどう教えるんだ?」

「一般の出身にチャクラの使いかたを教えかたはチャクラをどんな風に流すか実際に教師が生徒にチャクラを流します。」

「なるほど、幻術の応用か。」

「しかし、何故そんなことを?」

「いや何。天間が木遁を使える為のヒントを探していた。」

「ああ、なるほど。そういうことでしたか。」

「そういうことだ。じゃ、やるぞ。」

つまり、柱間は今まで天間に片腕ずつ水と土の性質変化を出して木の性質変化を作れと言ったのだ。無論普通にそれをやったら泥になる。だから最初から木の性質変化のチャクラを渡すことによって木遁が出来るようになると考えたのだ。

「お?おおお!これが木遁の感覚か!!木遁・木龍の術!」

天間がその術を発動させると木で出来た龍が前へ前へと突き進む…ということはつまり大成功である。

 

「やったー!成功しましたよ!お祖父様!」

天間は子どものようにはしゃぐ。まあ無理もない。何しろ玄間が転生者のことを話してから木遁の修行をしていたのだから…

「(あれ?俺ってそんなにチャクラ流したっけ?あれは俺の木龍の術よりもかなり強力な感じがしたけど…)あ、ああ。次はその木の性質変化を作り出して自分のチャクラでやってみろ。」

しかし、柱間は予想以上に木龍の術の威力に驚き、唖然としてしまった。しかし、流石は三代目火影の師なだけあって無意識に天間のアドバイスをあげている。

その後、天間は無事、柱間の持っていた木遁をマスターして更に自分のオリジナルの術を開発し始めた。

 

さて、ところ変わって木の葉は…

ここにいるのは20歳のポニーにしている姉と12歳くらいの弟がいた。

「死んだ爺ちゃんは俺の憧れだから俺は火影になるんだ!綱手姉ちゃん!」

弟は火影になるのが夢でありそのことを姉に伝えると…

「でも、そう簡単に行かないよ。縄樹。」

綱手と呼ばれた女はこう返した。

「でも、火影は俺の夢だからなるんだ!」

やはり縄樹と呼ばれた弟の決意は硬く火影になると言った。

「…そうか、縄樹。お前に、最高のおまじないをしてあげよう。」

そう言うと綱手は縄樹の額にキスをした。

「姉ちゃん。大好き!」

「あっはっはっはっ…参ったな。」

綱手はこの時が一番の幸せだと感じた。大好きな弟と2人きりでいられるのだから。

 

しかし、外野もいたが

「見て楽しいか?この風景。」

1人は大柄な男。もう1人は…

「ええ、楽しいわよ…」

肌白く蛇のような目つきをしたオカマだ。

 

実を言うとこの2人、綱手の班員で大柄な男は自来也といい、蛇のような目つきをしたオカマは大蛇丸という。よく喧嘩をしているが仲が良い。最近綱手がモチベーションが上がらないことを気にしていた。

「そうか…エロいところがなくてさみしいぞ俺は…」

「あらあら、貴方のことだから姉弟もののエロネタが浮かぶんじゃないの?」

そのことを大蛇丸が指摘し自来也はつい

「それだ!」

と大声で言ってしまい…

「その声は自来也?!見ていたのか!?それに大蛇丸!?何をしている!!!」

綱手に気づかれてしまった。その時、綱手は鬼となった。

「うわっ…ヤバイ!逃げるぞ!大蛇丸。」

「そのようね…」

これを遠眼鏡の術で見ていた三代目火影は

「ろくな目にあわんな自来也は…」




Q1.柱間は何故、天間が柱間よりも木龍の術が強いと思ったの?
A1.実際に天間の方が強いです。天間は身体的エネルギー(八尾並のパワー)と精神的エネルギー(雷影の相棒時代の時の苦労)が多いためチャクラ量も多くなります。それに元々天間は水遁と土遁を極めているため木遁の力が更に出たと言うわけですね。
Q2.天間と玄間はどちらが木遁が強いの?
A2.今の時点ではパワーのみなら天間でしょうか。それ以外なら玄間が勝っています。


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第十話 第二次忍界大戦までの過ごし方

今回は超短いです。許してください。


第二次忍界大戦前のこと…千手玄間は上忍となり、中忍となったシロイと結婚し子どもを産んだ。

 

「これが俺たちの子どもか…」

「ええ、だけど名前考えてなかったわ。」

「そうか…だが俺もだ。この子の名前はしばらくの間は鏡としよう。名前は縁起の良いものでないとな…」

そう…少なくとも親は、『もし自分の子どもにつけた名前が縁起の悪いものだったら親として失格だろう』と考える。しかし名前はすぐに思いつかないので仮の名前で通すことにした。

「それもそうね。この子の名前をしっかりと考えないと。」

 

1ヶ月後のある日

 

「貴方…私を任務に連れて行って…」

「ダメだ。」

「どうして!?」

「鏡はどうする?」

「それは任務に子守を頼べば…」

「それにまだ寒い。お前はここでおとなしく待っていろ。」

「嫌!今やらないでいつやるの?!その時やってもかなり鈍っているからまともな任務が出来ないよ!」

「…わかった。今日だけだ。」

 

次の日

その下忍が殺されてしまい赤ん坊は誘拐されてしまった。その時に手紙が置いてあった。

 

「親父。このような手紙が!どういうことですか!?」

エーがそう言って執務室に入り手紙を渡した。

手紙の内容は…『三代目雷影の息子を殺されたくなければ1500億両を湯隠れの里に持ってこい。』と書かれていた。

「先日玄間の息子が誘拐された。その子どもの髪の色は金髪だ。おそらく髪の色で間違えたんだろう。」

「じゃあどうするんですか?」

「裏で操っている奴らを調べておこう。ワシらに出来ることはそれだけだ。」

そう言って三代目雷影は調べてみたところダンゾウが出てきた。

 

玄間は湯隠れの里に向かっていた。

「おい、お前達か?」

「そうだ。早くよこせ。」

「月読。」

そこで誘拐犯を精神世界に引きづり込み月読をかけた。だが玄間は相当怒っていた。その為かその精神世界内の一秒につき何回も刀をついた。しかし一人死んだら冷静なった。

「さあ、お前もそうなりたいか?」

玄間はそう言ってもう一人に殺気を向けた。

「ひぇえ!やめてくれ!俺は何も知らされて無いんだ!だから殺さ…ぐぁ…」

「知らない奴に興味はない。」

玄間はそう言って月読を解いた。

 

ここまでくると閻魔達が仕向けたとしか思えない…どのみち子どもを助けるにはダンゾウに問い詰めて聞くしかない。逆に玄間はこうも思っていた。「もしかして俺たちの子どもが原作キャラなのでは?」と。

 

玄間は二次創作も読んでおり、原作キャラの兄弟や子孫、あるいは憑依と言うパターンが多く、逆に親と言うパターンはあるにはあるが少ない。その少ないパターンも可能性の一つとして考えた。

 

ならばその時代に生まれて、木の葉に所属の原作キャラと言えば…波風ミナト。

 

その可能性はないと最初は玄間も思ったのだが玄間は三代目雷影同様に金髪であり、しかも色がかなり鮮やかでもある。ミナトにしてもそうだ。それにあの顔もシロイにかなり似ているとなれば可能性としては高いのでは?と考えた。

 

しかしミナトは後々四代目火影でありむやみやたらに歴史を変えると後々原作厨の転生者がやたらうるさいため放っておくのが良いと判断した。それに玄間のやるべきことはうちはサスケの双子の妹を殺すことであり、原作を壊すことではない。

 

それなら木の葉にいるうちは一族を全員殺してうちは一族の転生者が生まれないようにしようとも考えたが、閻魔達にそのことを相談しても転生者は必ず生まれるとわかった為、そんなことをしても逆に敵視されると判断した。結局玄間はミナトを自分の息子と認めさせる程度にした。



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第十一話 アールの死!?エス覚醒の時!

第十班SIDE

ここは霧隠れの里。ここにいるのは、玄間と天間を除いた第十班の3人と転生者がいた。

「まさか、期待の新星、氷河輪廻に会うとはね…」

「期待なんて照れますね…ふふふ、雷遁女神さん。」

「アール上忍!こいつは!?」

「氷河輪廻。水影候補の1人で、霧隠れでも水影と並ぶくらいの実力者とまで言われている。」

「水影と並ぶくらいの実力者!?」

「いい?絶対に自分の身を守りさない!私がやるから安心しなさい!」

「はい!わかりました。」

 

「さて生徒とのお別れは済んだか?(正直、雷影に勝った相手とは戦いたくはないね…となればあいつらを人質に取れば勝てるか…だけどあの外道と同じことをするのはね…)」

「そっちも下半身とのお別れは済んだの?」

「そうか…なら簡単に逝かせてやるよ!!」

輪廻は挑発するが、逆にアールの挑発に乗ってしまった。

 

「酸遁・百花酸輪!」

酸遁とは即ち酸を扱える血継限界だ。鉄をも溶かす水を扱えると言うこと。しかしそれだけだ…だが少ないチャクラでも、どこでも使えると言う便利性がある。例えば胃の中の酸を増やして吐くなどのことは容易いことだ。

ちなみに百花酸輪と言う技は酸性雨を対象者にむけて降らす技であるがその酸の濃度は胃の中の酸と同等だ。

 

「遅い!雷遁・五指稲妻球!」

アールは百花酸輪をよけ、五指稲妻球を放つが輪廻に避けられた。

そして体術合戦となり、お互いただひたすら相手にダメージを与えようとするが互いに攻撃しては防御して、防御しては攻撃しての繰り返し。

「凄い…これが水影候補…アール上忍と互角に戦っている。」

「いや、少しずつだがアールが押してきている。」

 

「はぁ、はぁ…(想像以上に強い。水影候補に選ばれる訳ね…)」

「くっ…(なんて化け物だ…雷影に勝ったのもうなづけるな。しかも幻術が効かない分こちらが不利!雷遁の鎧さえなんとかなれば…ん?そうか、良し!)」

その時、輪廻は作戦を思いついた。

「(何か考えついたか!?)」

 

「だぁぁぁー!」

その作戦とは…即ち突撃。しかし、これは馬鹿でも思いつかないような愚策である。それをアールは諦めたとみて三代目雷影が最も得意とした体術の構えにはいる。

「地獄突き二本貫手!」

二本の貫手が輪廻の心臓を貫き輪廻は断末魔を放つ…

「ぐぁぁ!この私がオリキャラ如きに…」

「輪廻が死んだ!」

「待って…確かめるから。…良し!確かに死んでっ!」

アールは死んでいるとエスとシロイの方をみて言おうとしたら輪廻の刀がアールの身体を貫いた。

「せ、先生!」

「な、何故、急所を貫いて動ける!?」

「あいにく、私は万華鏡写輪眼を持っていてね。イザナギと言う写輪眼を犠牲に自分に幻術を掛けて都合のいいことを現実に変える技を使ってね…イザナギのおかげでお前の雷遁の鎧を引っ込めるのを計算していた!」

 

「ぐぅぅ…!」

「さあ、私の火遁を食らうがいいわ!火遁・炎魔獄中劇!」

「あああぁー!!」

輪廻は刀に火をまとわせてアールの身体の中身を焼き尽くした。

 

「先生、先生!」

シロイはアールが倒れたことによってパニックになりただひたすらアールのことを呼んだ。

「無駄よ。もう死んだわ!あとは貴方達の番ね。」

「くっ…シロイ!逃げるぞ!」

「無駄だって♪貴方達も死んで貰うよ。」

「クソッ!万事休すか…(こんな時に玄間さえいれば…いや、俺は玄間を超える男!こんな時に立ち止まっていられる状況じゃないんだ!)ぅおおおお!」

「何!?」

「エス君…それって雷遁の鎧!?」

「あり得ない!なんで雷遁の鎧が…!」

 

「覚悟はいいな?氷河輪廻…俺の師匠を殺したことを地獄の底で後悔するがいい!地獄突き四本貫手!」

エスはそう言うと、輪廻ですら捉えられないスピードで動き輪廻の腹を突き刺した。

「舐めるな!小僧!酸遁・百花酸輪!」

輪廻は輪廻の腹を突き刺したエスの手を外し、百花酸輪を放つもエスの前には通用せずに終わった。

「地獄突き三本貫手!」

更にエスはそれのパワーアップをして輪廻の右腕をもぎどった。

「嘘だ!この私の腕がもげるなんて!いかに万華鏡写輪眼が一つになったとはいえ、いかにあいつが雷遁の鎧があるとはいえ、あんなチビに私が負けるはずがない!」

「アールのカタキだ!死ねぇ!!地獄突き二本貫手!!!」

エスは輪廻の心臓を目掛けて三代目雷影の技であり、自分の師の技でもあるアールの地獄突き二本貫手を放った。

「くっ…危なかった!」

しかし、輪廻はギリギリのところでかわしていたのだ!

 

「焼け死ね、天照!」

輪廻は黒炎の炎、天照を使いエスを殺そうとしたがもうそこにはいなかった。

「どこだ!どこにいった!」

輪廻が前、右を見ている隙に声が聞こえた。

「これで最後だ!地獄突き二本貫手!!!」

輪廻の後ろからそう声が聞こえてイザナギを使う暇もなく輪廻の最後となった。

 

しばらくして…

「先生を連れて帰ろう…」

「そうだな…だけど、こいつの死体も持ち帰るぞ。」

「なんで!?」

そのこいつの死体とは輪廻の死体だ。

「簡単なことだ。ケジメとして雷影様に報告するんだよ。カタキを討ったってな。」

「それもそうね…じゃ行こうか!」

こうして玄間の母アールは死んだが第十班にはそれ以上の収穫があったのは間違いない。

第十班SIDEEND

 

第三者SIDE

雷影の命により、玄間は滝隠れの抜け忍の角都と戦い、勝利した。その後、玄間は次々と小国を制圧。そして、後の三忍全員を相手に勝利した半蔵を追い詰めていた。

 

「この程度か…笑わせてくれる。山椒魚の半蔵がこんなにも弱いとはな…」

「はあ…はぁ…ぐっ…(なんて化け物だ。雲隠れにこんな子どもがいたとは…)」

 

半蔵は焦っていた。大の大人の三忍(誤字ではありません。)を相手に勝利をしたのにこんな子ども相手に勝てないのは恥ずかしすぎる。それによって逃げようにも逃げられない。プライドがあったからだ。しかし、子ども相手に死ぬのはもっと恥ずかしいとは考えなかった半蔵だった。

 

「これで終わりだ!」

「クソッ!」

「おやおや、いいところに遭遇しちゃったね。雨隠れの里の半蔵が子どもにやられそうになるなんて。クスクス…」

半蔵を侮辱する声と笑い声が聞こえてきた。その声に半蔵は嫌な顔をした。

「誰だ!」

玄間が不思議に思って声を出す。

 

「僕の名前は基地九。砂隠れの里の忍びさ。」

「残虐忍基地九!なんのようだ!!俺はお前を許さない!」

残虐忍とまで呼ばれるほど嫌われている基地九だったが珍しくそれに怒らないでスルーした。

「やだなぁ。僕はちょっと砂隠れのボンクラどもを殺して来たからそのついでさ。」

「なっ…そんなことしたら、抜け忍になることは確実だぞ!」

「大丈夫、大丈夫。僕は証拠隠滅して来たから。いや、まだだったね。君たちがこのことを聞いてたから僕が殺さなくちゃいけないじゃないか。」

「それは、ごり押しじゃないか?(ここまで、ごり押しして来る奴は前世含めて初めてみたぞ。…転生者かこいつは。)」

 

「うるさいね…じゃ、お前から殺してグフッ!」

そう言って基地九は殺気を出したが、玄間にとって余り効果はなく逆に不意打ちされてしまった。

「不意打ちとはずいぶん卑怯だね。」

しかし、基地九は八尾と並ぶほどのパワーの持ち主の相手に腹のダメージを受けたにも関わらずダメージが全くなかった。半蔵にしてもこのダメージによるものが大きい。しかし、玄間は冷静に解析をしていた。

「(なるほど、そういうことか。恐らく、こいつの能力は無限イザナギ。つまりイザナギの無限バージョン。イザナミがないとどうしようもないが万華鏡写輪眼は失いたくない…)」

「それじゃ、君の身体をバラバラにして君の故郷に返してやるよ!指一本一本まで丁寧にね!」

こうして玄間と基地九の戦いが始まった。

第三者SIDEEND



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第十二話 最初のチート転生者との戦い

第三者SIDE

「じゃ、死になよ!風遁・渦巻風!」

基地九の手のひらから出された、渦を巻いた風が玄間に襲いかかるが玄間は見事に避けた。

「(恐らく、勝率はほぼないな…このまま戦えばの話しだが。)」

「ぷっ〜!クスクス…やっぱり真剣に考えている顔って変だよね〜。勝てるはずないのに。」

どこまでも余裕ぶっこきまくりの外道である。

「うるせえな…少し黙ってろ。」

「何、その態度?勝てないくせに生意気だよね。そういうの…決ーめた!君は苦しんだままの顔で殺して上げるよ。半蔵君もいなくなっちゃったし…」

半蔵は戦闘の最中にさりげなく逃げていたのだ。当然だろう。

五体満足の状態で勝てない敵に負傷している時に挑むほど半蔵は愚かではない。

 

「…ますます、うっ!に食わないね。君の顔をぐっ…みると。」

このセリフを見てみると何が何だかわからないがそのわからない部分は玄間が基地九を攻撃した時なので基地九が悪いわけではない。

「何だって?もう一度言ってみな。」

それを挑発し基地九に冷静な判断力を失わせる作戦にでた。玄間の持っている月読は相手に幻術をかける技なので無限イザナギとの相性は最悪ともいって良い。

「キサマァァァ!!」

基地九は激怒して火遁、あるいは風遁を玄間に放ち続けて殺しにかかった。しかも精神的にいたぶるつもりなのか身体を動けなくするようなところばかり狙った。

「遅えよ。(にしても…奴のチャクラは無限なのか?あれだけうってもまだペースが衰えないなんて…)」

しかし、それを雷遁の鎧でよけてよけまくる…そのエンドレスが続いた。

 

「はあ…はぁ…ぐっ、もう身体が動かん…(こうなったらあれでいくか。)」

ついに玄間のスタミナが切れた。

「ふーん、もう諦めたんだ!ダサいね。まあ、僕が無敵だってことがわかって良かったよ。じゃ、スパーっと首を切ろうか!」

基地九はそういうと刀を取り出し玄間の首を目掛けて刀を振った。

 

その時、玄間はこう叫んだ…

「氷炎呪界結界!」

そう叫ぶと南に30mはあろう炎の塔、炎魔塔が立ち、逆に北に炎魔塔と同じく氷の塔、氷魔塔が立ち、円状の結界を張った。

この結界の効果は使用者、あるいは玄間以外の者は幻術は解けてしまいその結界内にいる限りは忍術、幻術の使用が不可能となり、身体能力も通常の1/5以下に下がる。

そう、玄間は諦めてなどはおらず逆に基地九を罠に嵌めたのだ。首に目掛けた刀は神々からもらったチート一つ、竜の騎士の最大の武器、竜闘気によって砕かれた。

 

「なんで砕かれた!そうか、お前だな!僕の武器を壊してくれて、殺してやる!」

「遅い!」

「がはっ!なんでイザナギが発動しない!」

「さっき、俺は結界を張った。この結界内にいる限りは幻術は解ける。イザナギは自分にかける幻術だ。故にイザナギは発動はしない!」

「嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ!!死ねぇぇぇぇぇぇ!!!!」

「うるせえ!」

基地九はパニックになってしまい玄間に襲いかかったが逆に沈められてしまった。

 

「が…はっ!」

「嘘じゃないさ。そういうことだ。死ね。」

「待ってく…」

待ってくれと言う前に玄間にトドメを刺されて基地九は死んだ。

 

「しかし、相当なチャクラを使ってしまった…しょうがないと言えばしょうがないがな。」

そう、氷炎呪界結界は玄間の持っている技では一番多くチャクラを使うのだ。尾獣の一匹に相当するくらいに…

 

ではそんな大量のチャクラを何故使えたかと言うと実は玄間はチャクラ量が多く、エーに匹敵する位の多さを持っているからだ。

しかしそれだけではない。身体エネルギーの上位にあたる闘気と精神エネルギーの上位にあたる魔力からチャクラを練っていてチャクラの使用量も少なめになっている。どのくらい少なめになっているかと言うと1/100位だ。玄間はこれを闘魔チャクラと読んでいる。

それじゃ少なくない!?と思うかもしれないが闘魔チャクラは練るのに時間がかかる。それ故に基地九を油断させて闘魔チャクラを練っていたのだ。

 

「改良が必要だな…この闘魔チャクラは。」

玄間は闘魔チャクラを改良するように心掛けた。

第三者SIDEEND

 

雷影SIDE

シュタ!

暗部達が来たか…

「何用だ?」

「千の手の玄関(千手玄間)は基地九との遭遇があり勝利した模様です!」

残酷忍基地九か、あいつは強さと忍びの卑怯な戦法は超がつくほどの一流だが恐らく慢心が敗因だな。もし、基地九が油断していなかったら玄間に勝っていただろう…

「そうか。では他には?」

「玄関の仕事は順調に進んでいます!」

玄間は順調に進んでいるか…

「わかった。では、いけ。」

「はっ!」

ワシもとんでもない甥を持ったものだ。エーが劣等感を持たなければ良いが…

 

バン!

「雷影様!ノックをしない無礼を後許し下さい!ですがそれほどの事態です!」

こいつは、アールのところのシロイとエスだったな。

「どうした!」

「アール上忍が御亡くなりました!」

「なんだと…?」

アールが死んだ!?ワシの妹が?

「もう一度言います!アール上忍が御亡くなりました。」

「死体を持って来い!」

そう言ってアールの死体を持ってこさせた。

 

「これです。」

ワシはアールの死体を見た…すると刀の差し込まれたあとから火傷を負っているのが見えた。恐らく、火遁の使い手だな。だがそれほどの相手は誰なんだ?

「信じられん…こんなことが出来るのは…戦った相手は誰だ!?」

「氷河輪廻です。」

「氷河輪廻だと…!」

ワシはその相手に驚いた。アールを殺したことだけじゃない。シロイやエスが生きて帰ってこれたことだ。氷河輪廻は見つけた獲物は決して逃がさないとまで言われている女だ。

 

「何故、お前達は生きて帰ってこれた?」

「はっ!実は私、エスが氷河輪廻を殺したのです!」

「なんだと〜!!!本当なのか!!!!本当なら首を持って来い!」

「アール上忍と共に持って来ました。これです。」

ワシはビンゴブックを持ってその顔を見た。…完全に一致していた。あり得ん!何故なら雷遁の鎧で傷ついたダメージが目立つからだ。

だが輪廻の右腕はアールにしてはスパッと切れてはおらず、心臓はアールが貫いたものではない。となれば…

「エス、まさかお前は雷遁の鎧を身につけたのか?」

「はい。」

やはりか…今年のルーキーどもは天才か?

「なるほど、確かに本当のようだ…良いか、アールが死んだことを天間に教えるな。」

 

コンコン、ガチャ

「失礼します。雷影様。ただいま…!?」

最悪の事態だ…

「アール?なんでこんなところで寝ているんだ?」

いかん !話をそらすか。

「天間、修行は終わったのか?」

「ええ、終わりました。お祖父様も今来ます!」

 

「いや〜早いものだな。天間の成長スピードも…ん?どうした、そこで寝ているのはアールじゃないか?」

空気読め!初代火影かそれでも!

「そっちで寝ているのは俺の細胞を使っているな。あと写輪眼も持っているが一つ失っているな…恐らくイザナギと言う技を使ったのだろう…それでもチャクラの暴走しないで死ぬとはよほどの手練れにやられたんだな。」

「お祖父様。イザナギとは写輪眼を犠牲にして都合の良いことを現実に変える技ですか?」

「そうだ、マダラはやらなかったけどな。」

前言撤回…一応空気読んでいたな。

 

「ハハハ…そうですか。アールとこいつは相打ちになったと言うことですか。雷影様。」

まずい!

素直にエスがアールのカタキを討ったと言うべきか、それとも相打ちと言うことにしておくか?どうすれば良い?

雷影SIDEEND




Q&Aコーナー
Q1基地九のチートってなんなの?
A1基地九のチートはスタミナ無限、チャクラ無限、無限イザナギ…そんなものです。

Q2エスと玄間が何で雷遁の鎧を身につけられたの?
A2それはアールが教えたからです。機会があったらその修行の背景を書きます。


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第十三話 第二次忍界大戦終了、そして天隠れの里建設へ…

天間SIDE

「アールは、この娘にやられた。」

雷影様はそう言ってもう一つの死体を指した。

「なっ…!」

私はそれを見て驚いた。噂の氷河輪廻だったからだ。しかしそれでもアールと互角ではなく、それ以下だ。アールと互角以下のはずの娘が相打ち…

 

私はあれから班員達を助ける為に木遁の修行して来たのに…

「なんで死んだんだ…アール…」

「すみません…私達が不甲斐ないせいで。」

その言葉にそうだ!と言いたくなるが、ぐっと堪えて我慢した。

「いや、お前達のせいじゃない。お前達が生きていただけでも儲け物だ。」

「そう言っていただけるとありがたいです。」

 

「ところで、天間上忍。その人は?」

そう言えばいたんだった…お祖父様。

「この人か?この人は…」

やばいな。もし、ここで千手柱間なんていったら問題になるから…えーと、えーと…

「暗部の樹木だ。」

おお、ナイスです!お祖父様!

「暗部なのに仮面被っていないのはなんでなんですか?」

「まあ、そんなのは色々と事情があるんだ。」

「(なるほど、言いたくないのね…)」

 

「雷影様。ただいま、戻りました。」

「おお、戻って来たか。玄間。」

戻って来たか…なんと説明すれば…

天間SIDEEND

 

SIDEなし

時はさかのぼり…

幸いなことに玄間は基地九以来、転生者には会うことなく順調に小国を制圧した。小国の制圧後、玄間は閻魔の命令でダンゾウを殺しに向かった…が先客がいた。

 

「お前がダンゾウか?」

「そうだ。ワシがダンゾウだ。」

「ならその命、この俺ノブヨリが貰おう!」

「やってみろ!小僧!」

そう…その先客とはノブヨリがいたのだ。ノブヨリとは岩隠れの転生者である。輪廻曰く、転生者の中では最強のこと。

 

その後ノブヨリが攻撃し、ダンゾウが守る。ダンゾウが攻撃すればノブヨリが守る。その繰り返しだったが玄間は違和感を感じていた。

「(全く本気を出していない?だが何故だ?チートのおかげであいつが転生者だとわかるのに、転生者の能力がわからない?!)」

違和感とはノブヨリの能力を見れないことと本気を出していないことだった。

 

ダンゾウは少なくとも原作では火影候補になった男だ。それがいくら千手柱間の細胞と写輪眼がなくてもそこらの暗部なら瞬殺出来てしまう実力を持っている。

 

しかし、ノブヨリは本気を出さずにダンゾウと互角、いやむしろ押して戦っている。しかし、チート能力があるなら絶対にその能力を玄間はわかるはずだがわからない。それを考えているうちに戦いは終わりに近づいた。

 

「もう終わりか…ダンゾウ。実に残念!お前の野望もここまで思うとな!」

「小僧が何を言うか!」

ノブヨリの手から雷の球を出し…それは次第にでかくなり、雷が解放を求め球から別の形に変わっていく…ついには不死鳥のような形をしていた。

「ぬおおお!風遁・大突破の術!」

それの威力のすざましさに焦りダンゾウは己の最も得意とする風遁を放つ。今までこの技で雷遁ならどんなものも吹き飛んだのになんと心もとないものか。

「雷遁・雷鳥霊!」

そしてノブヨリがそれを放つと一気にダンゾウに風遁・大突破の術を無視するかのように向かっていった。

「ぐああ!ぐっ…せめて貴様には、最後に巻き添えだ!裏四象封印術・解!」

「(巻き添えのあれか!?どう逃げるんだ?)」

玄間がそう思ってうちにもうノブヨリは消えていた。こうして玄間はダンゾウが死んだのとノブヨリの観察を終えて帰って来た。

〜回想終〜

 

そして今、天間や雷影達は玄間に説明をしている。ちなみに、エスやシロイは退室している。

「玄間、見ての通りわかるな?アールが死んだ。」

「ええ。もう一つの死体にやられたのでしょう?」

玄間はそう言うと輪廻の死体を見た。

「そうだ。アールを殺したのは氷河輪廻。恐らく、お前の言う転生者だ。」

「確かに、ですがかなり強いはずですよ?誰が殺したのですか?」

 

この時雷影は危機的状況に追い込まれた。

一般人の読者の皆様で例えるならどのくらい危機的状況かというと、

ネットオークションで100万円のオークション品を見るだけだったが間違えて購入ボタンを押してしまいやむなくトウゴの借金してクリーニング・オフを利用しようとしたが後でそれが不可能だとわかったときくらい危機的状況である。

速い話、かなり危機的状況におかれていた。

「エスだ…」

ついに雷影は話した。その後、雷影は説明をした。

 

「なるほど、そう言うことですか。しかし、まだ信じられない…あのエスが輪廻に勝ったとは…」

「そうなるとシロイが落ちこぼれに見えます。」

「いや、シロイは強いが反則的な強さを持っている奴らにはかなわないだけだ。」

その通りである。シロイは並の上忍相手なら勝てる実力はある。しかし、玄間を含めた転生者達。そして影のつく、忍びでもトップクラスの実力者が相手では無理と言えるだろう。むしろ、原作キャラでもなく転生者でもないエスが異常なのだ。

 

「さて、それはそうと小国の制圧は済んだか?」

「ええ、終わりました。」

「では、その小国全てをお前に任せる。大名達にも承認済みだ。安心しろ。」

「わかりました!私がまとめてみましょう!」

 

こうして玄間は小国全てを合併させ新たな国をつくった。その名は光の国。その中にある里は天隠れの里となった。

 

SIDEなし

山椒魚の半蔵と互角に戦った、自来也、大蛇丸、綱手の三名の名が広まり、基地九を殺した千手玄間、同じく水影候補の氷河輪廻を殺したエス、そしてダンゾウを殺した転生者の1人ノブヨリの名も瞬く間に広まった。

 

〜雲隠れの里〜

玄間は雷影を始めとした者達から小国全てを任された。そしてシロイとイチャイチャしていると…それをぶち壊すような声が聞こえる。

「俺様秀才、種子植え完了。玄間に挨拶、玄関へGO。玄間はどこに?あそこだ、そこだ!いえ〜!」

エスが金髪の男の子にラップを聞かせていた。。しかし、アールと同じく下手くそだった。

「何やってるんだ?そんな下手くそなラップを聞かせて。幼児虐待だぞ。」

「幼児虐待ってな、俺の弟だぞ。」

「弟っていたのか?」

「いたぞ、コノヤロバカヤロ。俺の弟が12歳になった!そして、俺は秀才!」

「(ひょっとして先生を意識しているのかな?無理ないよね…)」

シロイはエスが一番ショックを受けていることに気がつき同情した。どこの里にもそういう奴はいる。カカシなどもオビトの真似をして遅刻ばかりをしていたのがわかりやすい例だろう。

「それはそうとこの弟ももうそろそろエー上忍の相棒試験やるんだyo!」

「そうか。俺はやるべきことがあるからしばらくは会えないだろう。」

「わかったぜ!だが俺は絶対に勝って見せる〜!year!」

「year!」

エスの弟はエスの真似をして玄間を送った。

「楽しみだ。その時また会えたらやりあおう。」

しかし、この弟がその相棒試験に受かるとは玄間も予想がつかなかった…

 

〜木の葉隠れ〜

火影執務室に四名いる。1人は三代目火影猿飛ヒルゼン。その他の三名は自来也、大蛇丸、綱手の三忍だ。

「皆の知っての通り、ダンゾウが殺された。」

「へえ…誰なの?猿飛先生。」

「そう、焦るな大蛇丸。今話そう。ノブヨリと言う男だ。」

「先生。ノブヨリと言えばあのノブヨリでしたか?」

「そうだ。あの岩隠れ最強のノブヨリだ。」

「まさか、私達に倒せとか言うんじゃないだろうね!?」

「落ち着け、綱手。そうとは言ってない。だがダンゾウはワシと同じくらいの実力を持っている。それなのにダンゾウは子ども扱いされた…ノブヨリと会ったらすぐに逃げろ。」

 

「先生、言いたいことはそれだけか?私はこれから用事があるんだ。」

「確かに危険なのはわかるわ…だけどそれだけで猿飛先生が呼び出す訳ないわ…」

「基地九と氷河輪廻については知っているな?」

「先生、基地九や輪廻がどうかしたんですか?」

自来也がそう尋ねると三代目火影は目をつむった。

「雲隠れの忍びの2人にやられたそうだ。」

「「「えっ!?」」」

「輪廻を殺したのはエスと言う忍びで雷遁女神の弟子だそうだ。」

「それは興味深いわね…あの雷遁女神の弟子なんて…」

アールは若い頃、人間不信に陥り誰も信じられなくなった…その為弟子を取らないのは当たり前。しかし、アールの人間不信を解消したのが当時の三代目雷影の相棒、天間だ。そこから付き合いが始まり今に至る。

 

「もう1人は綱手、お前の親戚に当たるかもしれん…千手玄間と言う男だ。」

「千手だって!?なんで雲隠れに千手を名乗る奴がいるんだ!?」

「落ち着け綱手。お前の気持ちもわからな「自来也!お前は黙ってろ!!これは私の名を語るのと同じだ!」…」

木の葉隠れに千手性を持つのは綱手のみ。縄樹もこの世にはいないため千手とついていいのは綱手、ただ1人となっている。

「だから、お前達にその玄間を調べて欲しい。」

「「「わかりました。」」」

果たして玄間は三忍相手にどう立ち向かうのかは玄間次第である…




アンケートです。
次は幕間+外伝か、それとも続きか迷っています。
ちなみに幕間と外伝の違いは…
幕間はこの世界でのお話で、
外伝は主に玄間が他の世界に行ってくる話ですね。
これについて意見がある方は6月19日23時59分までお待ちしております

※外伝で自分の作った作品をクロスさせてもいいですよという方は参考にしますので感想にどうぞ。
※その変わり作者は食わず嫌いなので、二次創作は制限さしてもらいます。こんな作者ですみません。


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第十四話 天隠れの様子

SIDEなし

雷影、他大名達の命令によって玄間は天隠れの里を立ち上げ、初代光影となった。そこの天隠れの里の国、光の国の大名は雷の国の大名の弟に任されていた。しかし、この人物を見てみると決して褒められたものではない。遊んでばかりで光の国の政治を全て玄間に押し付けるような能無しだった。だが、戦争を繰り返すよりかマシであり、ましてや後に軍縮を行うような風の国の大名よりかは良かったと言える。

あれから三年、初代光影千手玄間は人材を確保しようとしていた。しかし、それでも雷の国から忍びを少し持ってきた。だが、それでも天隠れの里をまとめるにはまだまだ足りなかった。

 

そこで玄間が考えたのが孤児院を作り、他の里から人柱力を始めとした、冷遇されている人物も軽々と引き受けることだった。その結果、霧隠れの里の血継限界を持っているものはこれを聞いて天隠れの里に大移動した。それだけではなく、後の暁創設者の長門らもここにきた。まさに一石二鳥である。

 

更に、アカデミーで任務を受けることも可能にした。しかしDランクのみであり、Cランクが受けられるのはアカデミーの卒業試験かあるいは下忍となった者だ。何故そうしたかというと、玄間はDランクの任務はアカデミー生徒でもできることなので任務経験を積ませるには丁度良かったからと思ったからだ。もちろん反対の声もあったがそこは鏡…つまりミナトのことを話してなんとかなだめた。

 

そして、光影執務室に四名の忍びがいる。1人は千手玄間、初代光影である。2人目は千手天間、玄間の父であり天隠れの忍頭である。3人目はシロイ、天隠れの上忍であり玄間の妻でもある。そして、4人目は…

「まさか、お前がこの里を認めるとは思わなかったぞ。」

「馬鹿言え、どうあっても誘うつもりだったんだろ?それにこの小国を一つにまとめあげるのはお前の望みだろ?」

「それもそうだな、半蔵。」

そう、山椒魚の半蔵である。三忍の名前を広めた張本人でもあったがこの里では忍頭となっている。

 

半蔵は長門の器を恐れて殺そうとしたが失敗に終わり、結局はそのことを長門に恨まれて逆に殺された。それは雨隠れの長の行動であり、玄間は個人としての半蔵がどんな人物かよくわかっていた。原作や一部の二次創作ではひどい扱いもあるが実は寛大な心を持ち、実力も超がつくほどの一流である。何しろ、あの三忍を余力をのこして勝ったのだ。これらのことができるのはこの時代の原作キャラでは半蔵を除けば三代目火影に三代目雷影くらいのものだろう。四代目雷影のエーは流石に若いせいもあるか無理だろう。

 

 

「ところで、西の方は終わったのか?」

「あと少しだな。俺の影響があるとは言え、やはり抵抗があるのだろう。」

それもそのはず、何しろ…尻の青いガキに従えるか、ボケぇ!と叫ぶ者もいる位だ。

「滝隠れの抜け忍、角都は金で解決したんだがな…」

 

玄間は角都もスカウトしている…何しろ彼は初代火影に負けているが死んではなかった。そう…つまり、初代火影ですら仕留めることが出来なかったということになる。初代火影で仕留めることが出来なかった相手と言うとうちはマダラと角都…他には?という状態だ。簡単に言えばあのマダラと互角と言っていい。もうお分かりだろうか?玄間の目をつけたのは角都の生命力と執着心だ。彼の生命力はナルトの毒当然の風遁・螺旋手裏剣でもない限り死なない。

 

「あなた…人材を探すのは他の方に任せて内政に手を伸ばしたらどうですか?」

「シロイ、これ以上伸ばしても伸び切る要素がないんだよ。」

「なら、忍者武具の職人とか来るようにしたらいいんじゃない?」

その言葉に一気に玄間は閃いた…

「それか!環境が大切だったんだ!!ありがとう!シロイ。」

「いえいえ、あなたのためなら…」

「さて、それじゃあ早速実行に移すぞ。」

半蔵がそう言ってピンクの雰囲気にならないように話し合いを締めて、玄間達が実行した

 

〜三ヶ月後〜

 

玄間SIDE

あれから三年と三ヶ月か…そろそろ行くか。だけど光影の評判を下げる訳にもいかないが、それ以上のメリットがあるんだよな…

「なあ、シロイ。会いたい奴がいるんだが…三ヶ月間出かけても良いか?」

この後、シロイから『いいよ』と予想外の言葉が帰ってきた。

「ただし条件があるわ。あなた、浮気は絶対にしないこと!」

「そんなことは常識だろ?お前のことは好きなのにどうして浮気ができる?俺は複数人の女よりもお前1人の方が価値がある!」

これは俺の本心だ。シロイが俺のそばにいるだけでも幸せなのに、シロイは俺の妻になってくれた。だから閻魔や天照のためだけでなく、シロイのために俺は素戔嗚の転生者を殺そう…

「ありがとう…私をそんなに愛してくれて。」

「じゃ、いってくる。シロイ。」

「行ってらっしゃい…あなた…」

こうして俺は出かけた。

 

まずは錬遁を鍛えるために鍛治職人のところに向かった。

「いるか?鉄人。」

「おお、光影様じゃないか!?例の件で?」

この人は鉄人と言ってここの親方だ。鍛治に関してはかなりの凄腕で俺が職人の中で最も信頼している男だ。何しろ、忍者に必要な額当てから六道仙人の道具と並ぶ忍者武防具も作れる鬼才なのだ。ちなみにあるオリハルコンを使った一振りの刀を作って貰ったこともある。

「そうだ、あの件だ。」

「おーい!新人で手の空く奴はこっちに来い!」

そういうと鉄人は新人を集めて集合させた。

「親方、何故光影様がここに?」

「まあ、ちょっとな。光影様!速く見せてやって下さい。」

「そうだな。」

 

俺はある印を結んでこの鉄人を引き入れた術をみせる。

「錬遁・錬金術!」

そして術を発動させると、ヒヒイロカネが出てきた。

この術は練ったチャクラの量によってどの金属が出来るか決めることが出来る。しかし、ヒヒイロカネやオリハルコンなどの伝説的な金属は尾獣2頭分のチャクラを練らないと出来ないため実質不可能となっている。しかし、俺はそれを闘魔チャクラによって克服した。基地九の戦いの時はまだ尾獣1頭分しか練れなかったが、修行して今では軽く4、50頭分はいける。十尾に換算すると4、5頭分だな。

「流石!光影様。このような金属を作ってしまうなんて。」

「これで刀防具を作ってくれ。」

「わかった。刀のサイズは?」

刀防具とは普通の刀だが鞘にチャクラを送ると鞘の部分が自分の鎧になる摩訶不思議な道具だ。まあ普通の刀とは言っても材料がヒヒイロカネだからかなり切れ味が良い刀になるけどな。

「普通の刀と同じサイズで頼む。」

「では、一ヶ月後に完成するから取りに来いよ!光影様!」

「わかった。ではまた一ヶ月後に会おう。」

さて、次は元草隠れのところに行くか…

玄間SIDEEND



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第十五話 草隠れの里に探索…

SIDEなし

玄間は鍛冶屋を発ってから一ヶ月後に元草隠れの里についた。

「原作では草隠れの里のあたりなんだよな…」

「なんの話だ?」

玄間の後ろから不意に話をかけられた。

「爺さん、いつの間に…別にさっきのはなんでもない。ただの独り言だ。(にしてもこの爺さん何者だ?今の俺ならチャクラの感知は半径200キロ以内ならできる。)」

 

玄間はチャクラ感知タイプにもなっており、一時それを鍛えて半径200キロまで出来るようになった。余談になるが父、天間もチャクラ感知タイプである。

そもそも忍び達にとってはチャクラ感知タイプは千里眼の役割であるため、補助に使われる方が多い。それ故に単体での強さは期待出来ないことがよくあるが集団戦となればそういう役割が重要となってくる。しかし、それは玄間や天間達のような戦闘において忍び達の中でもトップクラスの忍びとなれば純粋な戦闘力が多少劣っていても勝てる可能性がある。

 

まあ、それは置いといて玄間は半径200キロ以内ならチャクラ感知が出来るのに出来なかった。つまり、この老人が普通の一般人かあるいはチャクラを消しているということになる。もちろんそんなことが出来るのはごくごく稀なことなので玄間は普通の一般人だと判断した。

 

「そうか。」

老人はそういい玄間の言ったことを追求するのをやめた。

「なあ、爺さん。ちょっと教えてくれないか?」

「何をだ?」

「いや、ここら辺に宿かなにかないか?」

 

玄間が聞いたのは宿でありここ数日ろくに風呂に入っておらずにいる。もちろんやろうと思えば風呂くらいは簡単に出来るが戦闘になった補償としてあえて使わなかったのだ。

「ないな。だが俺の住んでいるところで泊まってもいいなら案内してやってもいいぞ?」

宿はないがその代わりに家で良ければ…と言うRPGのような展開が来た。

「本当か?後でむちゃくちゃな額をよこせとか言わないでくれよ?」

しかしそんな状況は中々生まれない…玄間が言ったように忍びに対して一般人は金持ちのイメージがある。その為かなりふっかけて来る可能性がないとも言えない。最もそんなことをしてばれたら死を覚悟しなければならない。忍びは一般人に比べて強いからだ。

「安心しろ、今回は何も求めん。」

この言葉は一泊くらいなら何も問題はないが二泊以上は手伝って貰う。そう玄間には感じた。

「すまない。(今回は、か…)」

 

玄間は何か裏がありそうな老人と一緒に歩き、その老人が住んでいる場所についた。

「ついたぞ。」

そう言って着いたのは余りにもボロボロで某破天荒警官が住んだら間違いなく身体の抗体がパワーアップするようなところだった。速い話、人が住むには最悪の環境だった。

「ここが爺さんの住んでいる家か?」

思わず玄間がそう聞いてしまう…

「そうだ。」

老人はその玄間の質問に即答する。

「(それにしても、ずいぶんと酷い家だ。蜘蛛の巣はってあるし、暗いし、本当に一般人が住んでいていい場所なのか?)」

玄間がそう思わずにはいられないほど汚い環境である…この時点で老人を見る目が変わった。その見る目とは忍びでありしかもそれも老人を超がつくほどの一流の忍びとして見ていた。

「それでここに何用だ?」

「ある人を探している。」

老人が質問をすると玄間が人探しをしていることを話した。

「人探しだと?なんのために…?」

それもそのはず。ここは元々は草隠れの里であったが第二次忍界大戦の後でほとんど人がいない状況なのだ。

「その人は、俺に戦闘は劣るが知識や経験は忍界一と言っても過言ではない。その知識を貸してもらいたいんだ。」

そう、玄間がその人に会いに来たのは天隠れの里へのスカウトだった。いくら優秀な人材が多いとはいえ、また血継限界のバーゲンセールとはいえ、まだ天隠れは新しく出来た里であり例えるなら飛竜の卵の状態と言えるだろう。

「なるほど、興味深いな…誰なんだ?」

それに興味を持った老人は玄間に誰なのかを聞いた。やはり玄間の睨んだ通りこの老人はただの老人などではなくかなりの一流の忍びだった。

「その者のn…」

名はと玄間は言おうとしたがチャクラが物凄い勢いでこっちにくることがわかった。

「どうやらお客さんのようだな。」

老人はやはりと言うべきかその気配に気づいていた。

 

「誰かいるか!?」

その声に玄間は返事を返そうとしたが老人に止められた。しかし、老人はまるで会った事のあるような雰囲気がした。

「いないなら、邪魔をする。」

そう言って忍びは入ってきた。そして、その忍びとは…意外な者だった。

「あいつは…ノブヨリ?」

ダンゾウを殺した張本人のノブヨリがきたのだ。

「ようやく会えたな…」

「ノブヨリ…貴様!なんの用だ!」

老人はノブヨリに対して殺気を当てているが無駄だった。

「知っているのか?爺さん?」

「ああ、一度襲われかけた。その時の屈辱といったら…不覚!」

「当たり前だろう?いくらあんたが全盛期からほど遠いとはいえ、表の世界から見れば影響力がありすぎる。俺はそれを止めにきただけだ。」

玄間にはその理由がわからない。いくら一流の忍びでも影響を与えるのは五影でもやっと少し影響する程度だ。しかし、このセリフから老人はそれだけのことをした事になる。

 

「確かに…だがお前は勘違いをしている。俺はうちは一族を元に戻すようにするために行動しているにしかすぎない。」

「うちは一族!?爺さん、あんたうちは一族だったのか?」

この質問に老人は玄間の予想外の答えが帰ってきた。

「そうだ。俺の名前はうちはマダラだ!」

老人の正体はあの伝説のうちはマダラだった。それなら今までのことに辻褄があう。

「(おいおい、マジか。マダラがこの爺さんなんて…ラッキーと言うべきかアンラッキーと言うべきか…)」

玄間の探していた人とはうちはマダラである。千手柱間に敗北した後、オビトを介護した事からマダラは生きていたことはわかっていた。マダラがどこに住んでいるのかは推測である。雨隠れの里に近く、しかも岩隠れ、木の葉に挟まれているところ…つまり草隠れの里が1番可能性はあるためそこに向かったと言うわけだ。

 

「小僧、下がっていろ…火遁・豪火球の術!」

老人…いやマダラはノブヨリに豪火球の術を仕掛けた。ノブヨリはそれに直撃し、死亡してもおかしくはない攻撃だった。

「まあまあといったところか…流石は忍びの神、千手柱間と並んだほどの男だ。しかし、相手が悪すぎた。お前の野望もここまでだ、うちはマダラ。」

しかし、まるでノブヨリにダメージはなく無傷だった。



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第十六話 八岐大蛇

〜回想〜

 

これは光の国が出来た直後の頃。玄間は天間とは別行動をとりシロイと共に原作で音隠れの里と湯隠れの里の間の位置にあたる場所にきていた。そして、玄間は余りにも不自然な階段を見つけた。

「なあ、これどう思う?」

「罠かな?」

「一応、調べてみるか。影分身の術。…この階段の下を調べてくれ。十分後に戻れ。」

「了解、本体。」

玄間は影分身を出して階段の下を調べてさせた。

 

〜十分後〜

 

「異常なしか…行ってみるか。」

「ええ!?」

「だが万が一の事を考慮して戻れるようにしておこう。」

「どうやって?」

そう聞かれると玄間は四つのクナイをだし正方形になるように地面にさした。

「これは?」

「これは瞬間の扉と言う結界だ。クナイをさす事でその場所に戻れる術だ。」

簡単に言えば瞬間の扉は飛雷神の術の簡易版である。

「瞬間の扉…凄い。」

「さて、行くぞ。」

 

玄間たちが階段を降りてみると、広い部屋があった…現代風に言うならダンジョンと言っていいだろう。

「こんな場所があるなんて…」

「ここには色々な巻物や道具があるみたいだ。だがそれを守っている口寄せ獣がいる。そいつと戦って勝ったらそいつらは消えてその巻物や道具を手に入れることが出来る…例えば」

そう言って玄間はすぐ近くの宝箱に向かってその近くにいたネズミを殴った。するとそのネズミは消え、宝箱は開いた。

「と、まあ…そんな感じだ。それじゃシロイ、行くぞ。」

そうして玄間とシロイは次々と宝箱を見つけ巻物や道具を手に入れた。

しかし、またもや玄間とシロイは下に続く階段を見つけた。

「驚いたな…まだ下があったとは。」

「下があるんなら行くしかないでしょ?」

「その通りだ。行くしかない。」

その後似たような部屋を探索して更に階段を見つけた玄間達は下へ下へと向かっていった。

 

〜32階〜

 

巻物や道具は9階を過ぎた頃には上忍クラスの巻物と刀防具などの物となり、19階を超えたものは禁術の領域に入り、この頃から口寄せ獣も尾獣以下だが口寄せ獣の中では最強となった。

24階を過ぎた頃にはもう穢土転生や芭蕉扇など伝説に残る物があったりした。その変わり獣達は九尾ですら凌ぐ程の実力を持っていたが玄間は倒していった。

 

それ以降、獣達のレベルはほとんど変わっていないが、玄間達は獣達が弱くなって行くのを感じた。何故なら、この地下にいると頭が活性化しどのような戦い方をすればわかるのかと言うことを理解するのが速かったからだ。またパワー、スピードなども何故かすぐに上がっていったからだ。この時のシロイの強さは入った時の玄間と同じ位だ。しかし、玄間はそのシロイを子ども扱いしてしまうほどに強くなった。

しかし、それでも玄間はノブヨリに勝てるとは思わなかった。何故ならノブヨリは雷遁の使い手とわかっていたが玄間に風遁の強力な技がない為でもある。だからここまで玄間は滞在していた。

「まだ行くの…?」

「風遁の巻物がまだ弱いからな。母上以上の雷遁の使い手に会ったら絶対に負けると思ってもいい…」

「確かに、私の忍術の系統も風遁はあるから必要だけど…そんなに必要?」

「どこも雷遁が優遇されているから対策として風遁が必要なんだ。」

 

その通りだ。原作キャラ達は雷遁を使い手が多く技も強い。しかもデイダラの起爆粘土を封じることも出来たり、土遁で身体を強化した角都にも有効だった。

原作キャラで風遁の使い手と言えば主人公のナルト、テマリ、猿飛アスマ、ダンゾウ、大蛇丸、五代目風影我愛羅にそして四代目火影波風ミナトである。その他にもいるだろうがほとんどいないことがわかる。一方雷遁の使い手は、うちはサスケ、はたけカカシ、三代目雷影、四代目雷影エーなどの経歴チートキャラである。サスケはうちはの生き残りでカカシは白い牙の息子、三代目雷影は歴代最強の雷影と言われた。そしてエーはその息子でもある。雷遁使いは他にも優遇されているキャラが多い…逆に風遁キャラは経歴の優れたものはほとんどいない…

 

「言われてみれば…」

「そうだろう?だから雷遁対策の為に風遁を身につけるんだ。」

「じゃ、あれで今日は最後にする?あれで風遁がなかったらまた来ればいいんじゃない?」

「そうだな…あれで最後にするか!」

最後の敵は大神の八岐大蛇のような相手だった…

 

「土遁・龍弾丸!」

複数の土の龍が八岐大蛇に襲いかかる。

「ヴオオォォ!」

しかし兜に土と書かれた首はその叫び声だけで土の龍をボロボロにして首を降って砕いた。

「火遁・豪火球の術!」

しかし兜に火と書かれた一つの首が火を吐き、返り討ちにする。

「ならば…天照!」

これは流石に打ち消せない火なので八岐大蛇は受けざるを得なかった。しかしそれでもどんどんその受けた黒炎が小さくなり、消えた…

 

「なんかやばいな…今までの奴らとは桁が違うな…」

「そうみたい…」

玄間がそうぼやくとシロイも反応しぼやいた。

何故そうぼやいたのかは八岐大蛇が強すぎるのだ。油断していたとはいえ一つの首だけでも2人を相手に善戦をする位の強さを持っていた。

八岐大蛇はリーダーが火でそれから時計周りに土、毒、光、雷、水、風、闇となっており、2人はそれらの首を相手にしなくてはならないのだ。しかも何をやっても攻撃が通じない敵だった…攻撃が通じない理由は八岐大蛇の首が硬すぎるのだ、八尾を上回るパワーを持ってしてもかすり傷一つも出来ないのだ。しかも火がリーダーなのか天照やってもすぐに吸収されてしまう為に無敵と2人は思い絶望した…その時、声が聞こえた。

 

「どうした?神々に選ばれし者よ?それで我らに勝つなど腹ただしいわ!」

「誰だ!?」

玄間は声を荒げて質問をする。

「我らは今、お前と戦っている八岐大蛇よ。」

「八岐大蛇…?」

「そうだ。我らはあのお方の命によってここにいる。」

「何だって?」

「誰なの?」

シロイがそう聞くと八岐大蛇はこう答えた。

「それは我らを倒してから答えよう!心配せんでも我は倒されてもここに残るからな!」

八岐大蛇はそう言ってまた襲いかかってきた。

 

「(八岐大蛇の弱点…んなものないな。だがどうやって素戔嗚はこいつを倒したんだ?まてよ…酒だ!酒に弱いんだ!そうとなれば…)」

玄間は伝承を思い出し、米を水筒に入れた。

「ちょっと!玄間君!何をやってるの!?」

そんな声をスルーし、玄間は水筒の蓋を閉じた

「錬遁・熟成術!」

この術は米やフルーツなどを熟成させて酒を作る術であり8階の時に手に入れた術だ。玄間は最初は戦闘用の術ではない為必要ないと思ったが、後々酒をこっそり飲もうと考えて覚えたのだ。

 

「水遁・水龍弾の術!」

酒の龍が八岐大蛇の口へと向かっていく。しかし、現実は残酷で八岐大蛇はそれを避けた。そして火の首が口を開き火を吐こうとした。

「まだだ。」

玄間のその声に八岐大蛇は火を吐こうとするのをやめてしまった。

「っ!」

その時、八岐大蛇に酒が入った…

「これで王手だ。」

「グググ…」

火の首は急に飲まされたせいかその言葉しか言えなかった。

「さあ、一つ目だ。」

八岐大蛇の口に酒を見事飲ませた玄間は火の首にチャクラ刀を振った…

 

ドゴッ!

この音は玄間が酒を飲み酔っ払っているはずの八岐大蛇の火の首に、思い切り叩かれた音である。

そう、思い切り叩かれたと言うことは…酔っ払っているはずの首が酔ってないのだ。

「何故、酒を飲んでも効かない!?」

これに火の首が答える。

「甘いわ!たわけめ!!この程度で我らが酔うと思うたか!!!」

「まさか…酒が効かないのか?」

今度は土の首が答える。

「我らは素戔嗚にやられた時に酒の飲んで以来、あれを超える酒でない限り我らは酔うことはない。最もそんな酒はなかったがな…」

「(酒に飲んでも飲まれるな、とはいうが真逆だな…これは。だが、八塩折之酒はどうやって作ったんだ!?)」

八岐大蛇は酒にかなり強くなっていたことを玄間は頭に入れ考えるが中々思いつかない…

その時、土の首がシロイをなぎ払ったのである。

「きゃあああ!!」

これに反応できなかったシロイは悲鳴を上げ大ダメージを受けた。

「っ!シロイ!!」

「っ…げふっ、ごふっ!!」

「しっかりしろ!シロイ!!」

「ちょっと、休ませて貰うね…玄間君。絶対に勝ってよ…」

「わかった!だが死ぬなよ!」

「うん…」

その後シロイは気絶した…

 

「随分と卑怯な真似が出来るじゃないか…八岐大蛇。」

「笑わせるな。お前達忍びは卑怯と呼ばれても文句は言えん。ましてやここが戦場だったら死んでいるぞ。」

火の首がそう答えた。正に正論であり忍びは基地九程ではないが卑怯なことが望まれる。サムライのように正々堂々とした者などは忍びには向かない。

ましてや、原作のナルトは論外。感情で動く、正面から戦うなどのことをしている。ナルトが卑怯なことをしていたのはほとんどギャグだった。

 

「だがここまで来れたのはお前達で三人目だ。」

「誰なんだ…?その二人は…」

「良いだろう…その質問に答えてやろう。一人目は我らをここにおいた者だ。何千年前になるか?あのお方は偉大なお方よ…」

火の首がそういうと雷の首が二人目について答える。

「二人目はお前と同じ血の臭いがする…確か、いえはタラコか?」

「誰だそれー!!!」

雷の首のボケに玄間は突っ込みを入れた。

「何ベタなボケをかましているんだ…違うだろ。」

風の首が補正をいれさせようと雷の首にそういった。

「ああ、そうだったそうだった。はかはドコダだ。」

「だから、誰だー!!!」

玄間は再度雷の首のボケに突っ込みを入れた。

「もういい!我が答える!!うちはマダラだ。」

流石に雷の首に付き合いきれないのか火の首がそういった。

 

「本当か?」

急にシリアスな雰囲気に変わる玄間達だった。

「本当だ。最も、我らを倒そうとしたが返り討ちにしてやったわ!!クハハハ!!」

「(それもそうだ。何しろ弱点が酒なんてわかるはずないもんな…)」

「さて、お話はここまでだ。行くぞ!」

「(やむを得ん…氷炎呪界結界は使えないし、最後のあの手を使うか…)」

 

玄間SIDE

さて…あれをやるしかないか…だが理性を失うとなるときついかもな。

「う…うおおおおおお!!」

「何だ!?」

「うろたえるな馬鹿者、あれはハッタリだ。」

「それはどうかな?はああああああああ!!!!」

「まさか竜魔人なるとはな…だがその程度では我らを倒せんぞ。」

そう、俺がやったのは竜魔人だ。だけどそれ位で八岐大蛇は倒せないことはわかっている。だからあれを使う。

 

「八門遁甲・一門、二門、三門、四門、五門、六門、七門、八門、解!」

俺は八門遁甲全てを一気に開放させた。八門遁甲は一門開くだけでもかなりのパワーアップが望める。それを八門も開いたら…下忍の実力ですら五影を楽に超える。つまり俺が使うとオートベホマの柱間曾祖父様の全盛期だろうとパンチ一発で殺せるだろう。しかしその分デメリットも大きい。八門遁甲をすべて開くことは死を意味することだ。だか、俺には不死の能力があるから平気だ。その代わりに恐ろしいまでの激痛が来るがな…

「なっ…死ぬ気か!?いや、そうか…竜魔人をすることによってダメージをすぐに回復させるのか…だかそれにしても、八門遁甲を一気に開門させるとは…」

 

その通りだ。八岐大蛇を倒すには八門遁甲をやるしかない。だが竜魔人そのものには回復力はない。だから俺は綱手の技の一つ、創造再生を使う。しかし創造再生を使うには圧倒的なチャクラで無理やり再生させるには竜魔人が効率的だ…その上、竜魔人は使用者の身体能力、竜闘気なども大幅に増やす効果がある。

「お前の名は何だ?一応聞いておこう。」

「俺の名は千手玄間。うちはマダラの曽孫だ。行くぞ!八岐大蛇。」

そう言って俺は土の首を殴り、土の首が文字通り飛んだ。

玄間SIDEEND

 

玄間の攻撃により土の首が飛び、八岐大蛇は焦っていた

「何という攻撃力だ。土の首を一撃で飛ばすとは…」

「連携を取…」

連携を取るぞ!と風の首が言おうとしたがすぐに玄間に殴られてしまい風の首は土の首同様に首が飛んだ。その後も玄間は首は次々と飛ばした。

 

そして玄間は火の首以外を全て倒した。

「参った…我らの負けだ。」

火の首がそう言い諦めた。

「何故、何故諦める?!」

「我らをここまで追い詰めた褒美としてあのお方の異名を教えてやりたいからだ。」

「確かに、それは知りたいが…俺は聞くことは出来ない。俺はこのあとに激痛が襲うからだ…グァァァァァ!」

 

玄間に激痛が走ること5時間。その時にはシロイも目が覚め、八岐大蛇の首全て、復活した。

 

「はぁ、はぁ…やっと抑まった…」

「しかし、たった5時間で激痛が治るとは想像範囲外だ。」

それは玄間が綱手の創造再生を使ったから出来たことであり、もし使ってなかったら1日たっても激痛に襲われていた。

「玄間君。大丈夫?」

「一応な。で?そのお方って誰なんだ?」

「あのお方は六道仙人と名乗っていた…あのお方はここから外に飛び出した十尾を捕まえてくれた。」

「十尾だって!?ここにいたのか?!」

「いたぞ、今はもういないが。それだけではない。あのお方は我らにとっても恩人だ。」

「そうか…じゃ、後ろにある宝箱の中身とっていいか?」

「ああ、もうとれるようにしてあるからとっていいぞ。」

そして、玄間は宝箱を開けその中に入っていたものをとった。その中身は…

〜回想終〜

 

時は戻り、一触即発の場面に…

「お前の野望もここまでだ、うちはマダラ。」

「そうは行かねえよ、ノブヨリ。この人は俺らにとって大切な人なんだ。」

「誰だ?」

「俺は千手玄間だ。地獄の底に行くまで覚えておけ。」

「…うちはマダラの前にお前を始末する。」

「最初から本気で行かせてもらうぞ。」

そして、ノブヨリとの戦いが始まった。



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第十七話 ノブヨリ攻略+うちはマダラ調略

マダラSIDE

「千手玄間だ。地獄の底に行くまで覚えておけ。」

千手だと!?千手性を名乗れるのは、今は綱手と俺の孫である天間のみのはず…

「…うちはマダラの前にお前を始末する。」

「最初から本気で行かせてもらうぞ。」

思わずノブヨリと玄間の殺気の多さに身構えてしまう…だが全盛期ならこうはならなかった。もし、あの時地下の洞窟に入って欲を出さなければそうはならなかっただろう。俺はあの時、八岐大蛇に負け大怪我を負ってしまい、それから衰えてしまった…

「爺さん!あんたは避難してくれ 。全盛期でもない限りあんたは役立たずだ!」

「馬鹿なことを抜かすな!と言いたいがその通りだな…遠くから観戦させてもらおう。」

俺は玄間の言うことに少し腹を立てたがノブヨリに歯が立たないことは事実なので避難させてもらった。

 

マダラが避難し終わり…

 

「随分と親切だな…てっきり追いかけるかと思っていたぞ。」

「確かに追いかければ俺の方が有利だったが、それで勝つのは俺のプライドが許さん。不利な状況で勝って初めて名誉はうまれる。」

忍びとしては三流だが偉人としては一流だな。

「お喋りはここまでだ。行くぞ、玄間!」

なっ…輪廻眼を持ってしても見切れんとは…速過ぎる!

「回天!」

回天だと!?あれは日向の技だ…何故持っている…?

「どうやら…そう簡単には行かせてくれないか。」

ゴゴゴ…

なんの音だ?

「氷炎呪界結界!」

 

ゴゴゴゴゴゴ!!

そう音を鳴らしながら30mの炎の柱と同じく30mの氷の柱が出てくる。

 

「なんだ?!」

「俺の切り札の一つ、氷炎呪界結界。俺を除いたこの結界内にいる者は幻術は解除され全ての忍術、幻術は無効化され、更に俺以外はこの結界内いる限り体術が1/5になる。」

俺を逃げさしたのはこれが理由だったのか!?

「確かに、力が出ない…やはり、お前も転生者か…?」

転生者?なんのことだ?

「そうだ。俺は、お前を初めてとした素戔嗚(スサノオ)の転生者を抹殺するように送られてきた。」

須佐能乎(スサノオ)は万華鏡写輪眼の技だがあれは攻撃専用の技だ。あれで蘇る訳はない。となれば違うか…

「なるほど、それで俺を殺しに来たと…」

「そうだ。こちらの番だ。風遁・風の刃!」

風の刃か…基本的な技だな。だが、奴のは通常の5倍の量はあった。これなら避けることは不可能だろう。

 

「3500万V、ボルトフェニックス!」

…!あれだけの雷遁を受けたらひとたまりもない。逃げ…遅かったか。

「がっ…!何故雷遁が出来る!?」

生きている?!玄間は不死身か!?

「氷炎呪界結界とかいったな。あれは確かに忍術、幻術は無効化されるが悪魔の実の能力までは封じることはできなかったみたいだな。」

「なるほど…お前の正体がわかったぜ。お前は悪魔の実を食った能力者。それも自然系(ロギア)のゴロゴロの実を食った能力者。雷だから移動も一瞬で済んだ。違うか?」

悪魔の実…そんなものがあるとは知らなかった。

「正解だ。俺はゴロゴロの実を食った。だがそれがわかって何が変わる?」

「風遁が有利であることが風遁しか効かないこと位だ。」

風遁しか効かないとなると俺には無理だな…俺は火遁がメインだ。

「答え合わせが終わったところで行くぞ!」

この場で俺は実力が下がったことで観戦しか出来ないことを恨んだ。

マダラSIDEEND

 

「(雷は光と同じ速さで動くのにどうやって俺を殺すんだ?)」

ノブヨリはそれをいうと死亡フラグを立てることになるので心の中でそう言い考えた。

「(風遁しか効かないとなるときつい…)」

玄間はノブヨリがゴロゴロの実の能力者でなければ普通に勝てるが風遁縛りで攻撃するとなると苦戦するのはわかっていた。

「(せめてノブヨリがスナスナの実であれば…雷遁の鎧で倒せたのにな。)」

 

接近戦はノブヨリが、遠距離戦は玄間がわずかに有利に立った。何故なら、ノブヨリは雷人間なのでスピードが速い。それ故に体術では玄間の攻撃をかわしまくるから有利に立った。

 

その一方で遠距離戦は、玄間は全ての性質変化を極めているのに対しノブヨリは雷遁のみ極めているが雷遁の弱点である風遁の技にやられてしまう。おまけに風遁は自分の唯一といって良い攻撃をくらう系統でもある。

 

しかし、お忘れではないだろうか…エネルが使った最終奥義でありエンジェル島を破壊したあの技を。

 

「万雷(ママラガン)!」

「!!(まずい!)」

この言葉と共に雷の雨が降り始めた。これだけなら玄間も焦らなかったがこれ以上の技がくる事がわかっていた。

「面白いものを見せてやろう…」

ノブヨリの言葉で出てきたのは空全体を覆うほどの巨大な一つの雷の玉だった。これには流石のマダラも焦る。何故なら、見かけだけのハッタリでない限り上空全てを覆うほどの巨大な雷の玉となれば草隠れは愚か、大国全てをまとめて消し去ってしまうほどの威力があると推測できるからだ。

「雷迎(らいごう)!」

そしてその雷の玉は地上に向かっていき、遂に目の前まできた。

「(どうする…考えろ、考えろ…)」

玄間の頭に幾つかの選択肢が現れた。その内容は

 

・逃げる

…論外。逃げても無駄な上にシロイ達が死ぬ。

 

・雷遁の鎧で吸収

無理。いくら何でも雷の量が多すぎる。

 

・須佐能乎で防御

却下。防御に成功したとしてもシロイ達が死ぬ。

 

・八門遁甲を全て開放し竜魔人になり風遁を合わせたドルオーラを放つ

決定!風遁なら雷迎は雷なので相性も強い。その上、八門遁甲を全て開放する事でチャクラを多くさせて更に強くさせることで、雷迎相手にドルオーラでは足りなかった威力を強くさせることが出来る。

 

そうと決まった玄間は八門遁甲を全て開放し竜魔人となった。

「はぁぁぁ!くたばれ!風遁・怒流尾螺(ドルオーラ)!」

玄間はドルオーラ改め、怒流尾螺を雷迎に向けて放つ。雷迎は砕け、その直線上にいたノブヨリに向かった。

「ん?ぎゃぁぁぁ!!」

そうしてノブヨリは死亡した。

「はぁはぁ…ぐぁぁぁぁ!」

玄間は戦闘が終わったことによって苦しみ出す。

 

しばらくして

「何という…やつだ。あれを破壊するとは。」

あの雷迎は全盛期のマダラでも止めることが出来ないのに、この青年はあっさりと止めてしまいしかもそれ以上の技を放ったのだ。マダラが褒めてもおかしくはない。

「爺さん…いや、曾祖父様の武勇伝にはかなわないよ。」

その時、マダラは始めて玄間の正体に気づいた。

「お前、天間の子か?」

そう…自分の孫の子ども…つまりひ孫だということに。

「そうさ。それよりも、手伝ってくれないか?」

「何をだ?」

「俺と父上の万華鏡写輪眼の交換さ。」

「…!わかった。だが幾つか聞いて良いか?」

「なんですか?」

「お前は何がしたい?それに八岐大蛇と戦ったことはあるのか?」

「八岐大蛇と戦ったことはある。何がしたいと言われると…迫害されることもなく誰でも実力さえあれば出世が出来るような里を作って他の里も全てまとめあげるのが俺のしたいことだな。出世出来るのが人柱力でも千手でもうちはでも構わない。だから貴方の知恵を借りにきた。」

マダラはこの言葉に驚いた。マダラはだらけきったうちは一族とは違いこのひ孫は自分の望んだことを望んだからだ。しかも木の葉ではそんな言葉は絶対に聞くことのなかった言葉…つまりうちはの創設者という立場ではなくマダラ個人が必要と言ってくれたことだ。

「そうか…なら俺もそこで働かせてくれないか?」

「良いのか?曾祖父様。」

「構わん。俺はうちはから見捨てられた身…どこに行こうと俺の勝手だ。」

「わかった。じゃあ、天隠れの里についたら父上に会ってみるか?」

「そうだな。久しぶりの孫の顔位は見て置くか…」

こうしてうちはマダラが仲間となった。




やっとマダラが味方になりました…
それと次回あたりは改訂版でなければ玄間の子どもにミナトが生まれますが改訂版ではもう生まれてますのでその話はなしになります。逆にその時は柱間とマダラの話になります。


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第十八話 マダラと天隠れと柱間と

玄間は、うちはマダラを天隠れの里に連れていき案内をしていた。

「ここまでとはな…うちはや千手の時代の里はおろか、木の葉を凌ぐ活気の良さだ。」

「それだけではない。血継限界の数も他の里全て合わせても多い。今あるだけでも100は行っている。」

玄間は最初は敬語を使っていたが、マダラが『敬語じゃ話しづらいから普通に話せ』と言ってきたのである。それで玄間は敬語を使っていない。

 

「そんなにか!?」

マダラが驚いたのは血継限界の数だ。マダラの生きてきた時代は、血継限界は一つの里に多くとも20…少ないところでは1、2個位だ。なので100となればほぼ全ての血継限界を集めたことになる。

「そうだ。天隠れの里は他の里の血継限界の冷遇がないからこんなに集まった。」

「だが、それだけではないだろう!?」

「ここは抜け忍でも実力さえあれば所属出来るようにしてある。」

「なっ…そんな甘いことではこちらの抜け忍が次々と出てくるぞ!?」

マダラの言うことは正論であり、抜け忍は正規と比べて世間からは犯罪者という風に見られている。そんな犯罪者と一緒に任務をやることになったら…?殺されると思うのが一番だろう。それで死にたくないが故に抜け忍になる可能性が高くなる。

 

「ただしその分、ここから出てきた抜け忍は絶対に殺すと念を入れている。」

なら玄間のやることは決まっている。逃げ道を塞ぐのみ。

「そういうことか…だが反感を買うのは間違いない。この里に所属している忍びは不満に思うだろう。」

確かにその通りであり、クーデターを起こそうとするが全て失敗に終わるだろう。理由は八岐大蛇に勝てないくせに玄間に勝てる訳がない。それにこの里の忍びは玄間に賛同している為、クーデターなんか起こることは玄間が死んでからだろう。

「だが、里同士のアカデミー生徒の留学や交換なんかも考えている。」

玄間はこれで原作キャラ達を制御するのが目的で作ったが予想外に上手く行っているので実用化している。

「アカデミーといえば扉間が最初に作ったものだが、そこまで考えてなかったな。だが大丈夫なのか?術を奪われたりはしないのか?」

マダラの心配もわかるがいい加減に気付いてもらいたいものである。何を言っても対策は取れてあることを。

「その心配は無用だ。アカデミーが教えるのはせいぜいチャクラの性質変化と形態変化…それにチャクラコントロールといった基本的なことしか教えない。それに禁術なんかの巻物は八岐大蛇のところに預けてある。」

八岐大蛇はマダラでも倒せないような相手なので大半の忍びは盗むことはおろか目を合わせるだけでビビって失神してしまうのがオチだろう。

「あー…なるほど。」

それにマダラは納得したのか質問を止めた。

 

「おっ!?光影様じゃないですか。それより例の奴できました!」

そう言って玄間に渡したのは三ヶ月前に注文した刀防具だった。

「鉄人か…すまない遅くなって。」

「いいんですよ。こんなにいい環境に恵まれて刀を打たせて貰っているんですから!」

「いやいや、鉄人がいるからこそいい環境になるんじゃないのか?」

「だけどそうしてくださったのは光影様だから光影様には感謝してもしきれません。おまけにこんな名刀を打たせて貰えるなんて…」

「あー、もうわかったわかった!だから泣くのはやめろ。」

「へい!ありがとうございます!」

そうして鉄人と別れた。

 

「玄間、今のは?」

「鍛冶屋だ。それこそ伝説級のな。」

「そうか…職人の環境も完璧に出来ているのか。」

 

翌日

 

〜光影執務室〜

「なんのようなんだ?今日は。」

「父上。貴方を呼び出したのは他でもない。この老人に見覚えはあるか?」

「ん〜…?…!!」

その時天間の腰が抜け、尻餅をついた。

「なんで貴方が生きているんですか!?お祖父様!!」

「気付いたか?天間。」

「当たり前でしょう!?」

「話しはこれからですよ、父上。明日、万華鏡写輪眼を交換しますのでその手伝いをマダラ曾祖父様がしてくれますのでよろしくお願いします。」

「そうか…では、お祖父様お願いします。」

「わかった。明日の8時にやるぞ。」

そして明日、玄間と天間は永遠の万華鏡写輪眼を手に入れた。

 

数日後

「目の調子はどうですか?父上。」

「悪くないな。」

「当然だ。俺が手術したんだからな。」

その声が玄間の後ろから不意に聞こえた。

「って曾祖父様!いつの間に?!」

「さっきからだ。忍びたるもの後ろをとられるな。」

「う…すみません。」

「口寄せ・穢土転生の術!」

「何故、お前…いや、あそこに入ったのだからそれくらいは当然か。何を蘇らせたんだ?」

マダラの言うあそことは八岐大蛇の住んでいる地下のことであそこには穢土転生などの禁術もおかれている為納得した。

「玄間、また用か?」

蘇らせたのはマダラの宿敵であり玄間の曾祖父に当たる千手柱間だ。

 

「玄間、何の真似だ!」

マダラはこれに怒り玄間に問い詰める。

「報告ですよ。貴方が味方になったことの。」

「俺が天隠れの里に所属することになった…」

ここでマダラが言い、付け足す…

「あの〜どちら様で?」

せっかくの雰囲気も台無しにする柱間だった。

「このウスラトンカチが!!!」

思わず、柱間に拳骨を一発入れてしまうマダラだった。

「そのセリフは、マダラ!マダラなのか?!なんで生きている!?」

「フン…俺は地獄の底からはい戻ってきたんだ。」

 

「らしいセリフだな…でも、お前が下につくなんて珍しいこともあるもんだな。」

「柱間、何故木の葉に戻らない?お前は木の葉の為に俺と戦ったんだろ?」

「いやいや、それがそうも行かないんだ。玄間に行動を制御されてな。はっはっは…」

「本当か?」

「これは本当だぞ。俺とあろうものが完全にこの術にかかっている。それに俺が協力しているのはそれだけじゃないけどな…」

「やはり、剣間のことか?」

「そうだ…俺が死んだ後、扉間が馬鹿をやらかしてな。千手柱間の息子がマダラの娘と結婚していると言う理由だけでな。俺のここにいる初孫の天間もうちはマダラの血を継いでいる理由で追放…呆れたよ。俺が望んでいた理想はそんなものじゃないって…」

「だろうな…俺もそれを聞いて呆れた。実の甥の家族を捨てさせるのは全く必要のない犠牲だ。イズナは俺の為に犠牲となったがそれ以上に腹が立った…」

 

「だが、玄間に任せておけば俺たちのやろうとしたことが叶うかもしれないと思って、俺は協力をしている。」

「そうだな…俺も野望があったとはいえ、俺も望んだことも叶えてくれると思ったんだ。」

「ぷっ…あっはっはっは!」

「何がおかしい!?」

「変わったな。お前は…昔のお前ならそんなことは言わずに命令する方なのに従っているもんな…」

「そうだな、変わった。俺たちの時代から玄間の時代の始まりだ。」

マダラと柱間は和解し改めて玄間に協力をすることを決めた。

 

それから…柱間とマダラ以外はこの執務室から退出して柱間とマダラの二人で話し合うようにした。

「マダラ…もし、あの時に戻れるとしたらどうする?」

「あの時?」

「俺たちが子どもの頃だな。」

「…俺はお前を超えることだ。それと弟達を守ることだな。前まではお前を超えることだけだったのに今ではそんな気持ちだ。」

原作のマダラはただひたすらに最強を求めていた。それは子どもの時に弟達が死んだ理由が自分が弱かったと思っているからだ。イズナも例外ではない。

「そうか…マダラ、やはり変わったな。俺は木の葉を理想の里に仕上げる準備をすることかな。そうすればどの里も平和になれるからな。」

逆に柱間は扉間以外の弟を殺されたのは戦争のせいにしていた。つまり戦争がなくなれば誰も犠牲者がなくなる…柱間はそう考えている。

 

「お前らしいな。だがいずれ戦争はおこる。『平和とは戦争の準備期間にしかすぎない。だからお前達忍びがいる』これはゲンさんから教えて貰っただろう?」

ゲンさんとは原作にはいないがこのセリフからマダラと柱間との間に関係している人物だろう。

「そのことはゲンさんから教わったよ…事実だしな。『だけど平和にするのもお前達忍びの役割でもある』ということも。」

「確かに言っていたな。懐かしいなその思い出も…でもあの人はもう死んでいるだろうな。あの人は俺の六道仙人以外で尊敬する人物だしな。」

あのプライドの高いマダラにそこまで言わせるゲンさん…

「そうだなマダラ。俺も尊敬しているしあの人がこの里に来ればもっとよくなっただろうな。」

「今夜はゲンさんの話しになりそうだな。」

そうして正式にマダラがこの里の住民となってから始めての朝を迎えた…




ゲンさんの正体は誰でしょうか?次回はそういうわけで幕間です。
天間「だ、誰なんだ?!ゲンさんとやらは…お祖父様達と知り合いのようだが…」
半蔵「俺に聞かれてもわかるか!!」


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第十九話 幕間1

今回はクロス有りです!あのDQの裏ボスが出ます!


玄間は光影の三ヶ月分の仕事を終え、忍頭の半蔵と天間達に天隠れの里を任せて旅に出た。もちろんその旅の場所は…あの八岐大蛇のいる洞窟(以下八岐の洞窟)だ。あの時マーキングをし忘れた為、ここに戻ってこなくてはならなくなってしまったのだ。理由はそれだけではない。いろんな理由が重なって玄間はここに来たのだ。

 

〜八岐の洞窟地下32階〜

玄間は見事に八岐大蛇ところまで無傷でこれた。それはつまり九尾クラスの口寄せ獣を一蹴したということになる。それをダイジェストをやるならこうなるだろう

 

〜ダイジェスト〜

「がぁぁぁ!」

口寄せ獣が爪立てて手で玄間をなぎ払おうとする。そのパワーは須佐能乎を全壊するほどだ。

「くだらん…指二本で充分だ。」

玄間がそう言うと指を二本立ててそれで口寄せ獣の攻撃を受け止めた。すると玄間の指が折れる…どころか寧ろ受け止めた爪のあたりにひびが入った。

「デコピンくらいでいいか…」

玄間がそういいその口寄せ獣にデコピンをすると…

「GYAAAAAA!」

恐ろしいまでの威力のせいかその口寄せ獣は吹っ飛ぶ前に断末魔をあげて死んだ。

〜ダイジェスト終了〜

 

「八岐大蛇、久しぶりだな。」

「お前か…久しぶりだな。それで、何のようだ?」

「いや、もっと下に行きたいのだが。」

「もっと下か…まあ我らよりも強い相手がいるがそれでもいいのか?」

「構わん、どのみち修行でここに来たんだからより強い奴じゃないとな。」

玄間がここに来た1番の理由は八岐大蛇のところよりも下にいって修行する…

「そうか…ならば通れ。」

八岐大蛇はその言葉に折れたのか道を開けた。

「ありがとう。」

そして玄間はそこを通り修行へと向かっていった…

 

〜地下48階〜

玄間はあれから様々な口寄せ獣達を倒した。しかしこれといって強いと言う口寄せ獣はいなかった。ちなみに道具の方はもはや伝説を通り越していた。だが勘違いしないで欲しい。玄間の成長スピードが速すぎるのであって口寄せ獣が弱いわけではない。寧ろ十尾を相手に勝てるくらいだ。

 

「グ…ゴゴ」

この階になってからそんな声が聞こえた。何か寝ている音だ。

「こ、これは…」

玄間がそこへ向かうと剣を二本持って寝ている人型の生物がいた。その寝ている人型の生物の特徴は目が三つあり肌は橙、頭に角が二本の生えている。そして何よりも1番の特徴は…でかい。ただひたすらにでかいのだ。

「グゴゴゴゴ…何者だ…?我が眠りを妨げる者は?」

「俺の名前は千手玄間。」

「我が名はエスターク。」

そう、あの地獄の帝王エスタークだ。

「しかし、それ以外はわからぬ。果たして自分が善か悪かすらも…」

「何だと?」

その言葉に玄間は疑問に思う。

「ところでお前は私を滅ぼしに来たのか?」

「(一応そうなるのか?)まあそうだな。」

「そうか…しかし、私も滅ぼされる訳にもいかぬ。さあ、来るが良い!」

 

「『メラゾーマ』」

エスタークがそういい巨大な火の玉を玄間に向かって放った。

「門前払い!」

玄間はノブヨリとの戦いの後に身につけたのがこの門前払い。門前払いとはうちは返しの改良版で攻撃を何倍にもして返す技だ。つまりエスタークが放った火の玉は何倍にもなってエスターク自身に向かって来る。

「ふん。」

しかし、エスタークはそれを巨大な剣で断ち切りそのまま玄間に攻撃。

「竜闘気(ドラゴニックオーラ)!」

それを竜闘気で防ぐ…本来であればそんな竜闘気ではエスタークの攻撃を防ぐことは出来ないが玄間は階段を下りていくたびに強くなっていった為、竜闘気も増えて防ぐことが出来るのだ。

「雷切!」

ガキン!

玄間が雷切をエスタークに向けて攻撃するもまるで攻撃が効かない。

「効かないか…なら雷遁の鎧!」

玄間の雷遁の鎧でスピードを上げてエスタークに突っ込んで攻撃する作戦に出た。

「小賢しい!」

エスタークは剣を重ねて全身が凍りつくようなオーラを出した

「何…!雷遁の鎧が…消えた?」

そう、ドラクエを知っている方ならお分かりだろう。いてつく波動だ。この効果は相手についている魔法などでステータスを上昇させた効果を0にする効果がある。つまり、玄間の雷遁の鎧をなくしたのはこのいてつく波動であると言うことだ。

 

互いに攻撃、防御の均衡状態が続いて数時間がたった。

「地獄突き二本貫手!」

玄間がエスタークに一撃を入れてエスタークに膝をつかせた。

「グゴゴゴゴゴ…私はここで滅ぼされるわけにはいかぬ!グォォォォォォ!!!」

エスタークがついに切れた。目ば赤くなり、筋肉の量も増え、あれだけ硬かった皮膚も更に硬くなった。

「『イオグランテ』」

それに反応しきれなかった玄間は大きなダメージを受けた。

「がはっ…」

「ヴォォ!」

「クソッ!竜闘気!」

しかし竜闘気を全防御に使ってもそれを乗り越えてダメージがくる。

「(何故ダメージがくる…!?俺は確かに竜闘気を全防御に使ったはず…!だとしたらそれ以上のパワーで攻撃したということか。)そうなってしまっては仕方ない。なるべくなら使いたくなかったが…」

玄間も最終手段を取った。

「竜魔人!忍法・創造再生!八門遁甲・八門開!覚悟しろ、エスターク!」

「ヴォォ!」

エスタークが剣を振り攻撃を仕掛けるが…

「無駄だ。俺が最終手段を取ったからにはお前に勝利などない!」

玄間は剣を掴みエスタークごと吹っ飛ばした。

立場は逆転して今度はエスタークがボコボコにされ、エスタークは正気に戻った。これで玄間とエスタークとの戦いは玄間の勝利に終わった。

「ぐっ…私の負けだ。私が本気になっても勝てない相手に今の状態で勝てる相手ではない。」

最後にこう言い残してエスタークは消えた。

「さてようやくここを通れるな。ん?どっちに行けばいいんだ?」

エスタークが消えた後、階段と白い扉が空いていた。ちなみに玄間はもう最終手段の副作用の痛みをチャクラコントロールによって克服した。

「まあ、ここにいつでも戻って来られるようにマーキングしておいておくか…最初は扉の方に行ってその後階段を降りるか…」

そういって玄間はマーキングをして扉をくぐった…

 

〜森の中〜

「ふう…参ったな。ここはどこだ?まさか普通の森とか言うオチじゃないよな?」

ぽちゃん…

そんな音がきこえて玄間は反応した。

「ん?水か…そういえば水筒に水ないな。補給しておくか。」

 

「次こそ、向こう岸に…」

そういって水切りをしている少年がいた。その少年はうちはサスケにも似ていなくもなかった。

「そういって向こう岸に届かなかったらどうする気だ?」

「誰だ!?」

「そういうことは自分から名乗るべきじゃないのか?」

「そうかよ…俺はマダラだ。」

「なるほど、マダラか。覚えておこう。(まさか、マダラ曾祖父様とは…思わなかった…ってことは第一次忍界大戦かよ!だけど転生者は放っておいても大丈夫だろうな。)」

その通り、あのうちはマダラだ。しかもまだ少年であることから千手とうちはの仲が悪かった頃だろう。

「おい!俺が名乗ったんだからお前も名乗れ!」

「ああ、すまん。(本名はまずいな…よし!)まあゲンさんとでも呼んでくれ。」

「ところでアンタ「ゲンさんと呼べと言ったろう!」ったくわかったよ…でゲンさんは何者だ?」

「ん〜…まあそれはさておき、そろそろ出て来たらどうだ?」

「…いつから気がついてた?」

「最初から。ところでマダラは水切りで向こう岸まで届くのか?」

「やろうと思えば…」

「じゃやってみろ。」

「いいぜ…そこまで言うなら後悔させてやる…はっ!」

マダラがそう言うと石を投げた。結果は向こう岸…の少し前で沈んだ。

「あっはっはっは!届いてないでやんの!」

その結果に玄間は大笑い。もちろん演技だ。光影である玄間は人のミスを笑うようなことはしない。したらしたで後々大変だからだ。

「見たか、あれ!少年!宣言しといて届いてないって…ハハハ!」

「〜っ!!」

玄間の言葉にマダラは悔しそうに歯を食いしばる。

「まあまあ、笑うのはそのくらいに…」

「そう言えばお前の名前は?ヒヒヒ…」

そう言うと玄間は少し笑いを止めて出てきた少年の名前を聞いた。

「柱間です。」

「(まさか柱間が出てくるとは…)そうか、宜しくな柱間。俺のことはゲンさんと呼んでくれれば構わない。それとマダラと同様に敬語じゃなくていいぞ。」

そういって玄間は柱間にフレンドリーに話しかける。

「宜しく、ゲンさん!」

「素直でよろしい!」

 

「ところでゲンさんの水切りはどのくらいまで行くんだよ!」

あれから立ち直ったマダラが玄間にそういった。

「さあ?わからないな、生まれてからやったことないし。(最も、転生する前は60回くらい水切りが出来たが…)」

そう、彼は千手玄間として生まれてからはやったことはないが転生する前はかなりやっており距離なら軽く30mを超えていた。

「(あれだけ笑っといてやったことないのかよ…)もし、俺よりも前に落ちたらどうする?」

「俺に対するメリットがないからダメだな。俺が勝ったらどうする?」

「ゲンさんの言うこと聞いてやるよ!」

「それじゃ俺が負けたらお前の言うこと聞いてやるよ。」

「じゃあ、判定は柱間!お前に任せる!」

「わかった。」

 

「行くぞ!」

そういって玄間は石を投げた。すると…向こう岸に普通に届いた。

「「…」」

そのことに2人は唖然としてしまった。

「で?どうなんだ?」

「ああ、ゲンさんの勝ちだな。」

「わかったよ!で、なんなんだ?ゲンさんの言うことは?」

そういってマダラは覚悟した。

「そうだな…来れる時だけここに来い!柱間もな。」

しかし、玄間は予想外のことを言って命令した。

「俺は来れる時にここにくるから問題ない。」

「そうだな。俺もここに来れる時にここにくるから宜しく、ゲンさん。」

そうして玄間達は別れた。




ここで、何故この話が幕間なのかと言うと…
一つ目はエスタークを出して戦闘シーンを表現するためです。

二つ目は柱間もマダラもゲンさんが玄間だと言うことに後になっても気づかないようにします。気づくと恐らく2人は玄間のことをゲンさんと呼んでしまうためキャラ崩壊を防ぐためです。
次回も続いて幕間になります。


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第二十話 幕間2

速く、ORINUSHIがロックされる前まで行きたい…


玄間SIDE

参ったな…あんなこと言ってしまったけどそう言えば2人は敵対していたんだよな。まあ気づくのは数日後になるとは思うが。それはともかくぶらつくか…暇だし。

 

ちょっとぶらついてみたらなんかおっさんに捕まった。

「誰だ!?」

「いやいやちょっとぶらついていただけだ。」

「嘘をつくな!ここに来るまでに極悪非道な罠があるんだぞ!」

もしかしてあのチンケな罠か?

「ああ、なんかあったな。だがあんな物、普通にスルッと抜けて来たぞ。」

「おいおい、あれを網にかかったからスルッと抜けて来た感じで…」

「まあ、要するにここから出て行けばいいんだろ?」

「そうだ。」

言い方は気に食わないがおとなしく出て行くか。

「じゃ失礼する。」

そうして俺はここから出発した。

数分後、それが千手の里とわかったのは余談だ。

 

また適当にぶらつくと今度は別のおっさんに捕まった。

「貴様!何者だ!?」

「私は適当にぶらついていただけだ。」

「嘘をつくな!あそこには超がつくほどの強力な幻術がかけられているんだぞ!!」

なんか似たような感じだな。あそこと。だけど幻術なんかあったか?

そう言えばあの千手の里に追い出されてから尾行されていたな。あえて無視していたがしばらくすると幻術にかかった感じになっていたな。

「ああ、なんかあったな。だけどあんな幻術程度で私にかけても無意味だぞ。」

「なんかあったな、ですますな!」

ったく…面倒だ。

「しょうがない。要はここから出て行けばいいんだろ?」

「そうだ!!」

「それじゃあ失礼するぞ。」

また適当にぶらつくはめになった。それからここがうちはの里だとわかった時は思わず絶叫しそうになった。

玄間SIDEEND

 

〜山の麓〜

それから玄間はただぶらつきついに夜になり野宿するはめになった。

『おい…何をしている?小僧。』

そういって玄間に声をかけたのは…九尾だった。

あの伝説の九尾である。決して妖魔王とか某親バカ式神ではない。

「ん?何をしているって、言われても野宿の準備だが?」

玄間のやっていることは野宿の準備であるが九尾には全然迷惑をかけていない。

『儂を誰だと思っている?』

「ただの尾が九本生えた大狐。」

『貴様…!儂を愚弄するか!?』

玄間がそういって事実を言うと九尾は殺気を出す。九尾が殺気を出すと九尾の周りにいた獣達があまりの殺気の量に気絶した。

「そんなチンケな殺気を出しても俺の前では通用しないぞ。」

しかし玄間はその10倍…いやそれ以上だろうか。とにかく山の中にいた獣達が玄間の殺気を受けたせいで気絶してしまった。これには流石の九尾も怯む…

 

『ぐっ…貴様ぁー!』

しかし流石は九尾。すぐに立ち直った。

『小僧…死ね!』

九尾が玄間に対し手でなぎ払う。全盛期の柱間今の玄間の立場だったらどうする?恐らく木遁で縛り上げるだろう。全盛期のマダラだったら?お得意の写輪眼で九尾を幻術にかけるだろう。では玄間は?決まっている。

『馬鹿な!儂の攻撃が…たがが人間如きに止められるはずがない!』

そう、九尾の攻撃を素手で止める。

「やれやれ…相手の力量も見切れないとは本当に尾獣か?」

玄間がそう言うと九尾の指を掴んだ。これに九尾はすぐに引っ込めようとするも…

『小僧!離せ!』

離れないのだ。いくら力を入れても離れない。九尾は今までこんなことがあっただろうか?いやない。それどころか自分よりも力の強い尾獣はいないとまで自負していた。

「さて、OSHIOKIの時間だ。」

まずい!

九尾はこんなに追い詰めたことはあっても追い詰められたことはない。玄間以外にこんなことができるとしたら六道仙人くらいのもの…しかし六道仙人は味方であったため追い詰められたことはないのだ。

 

しかし流石は尾獣といったところか、九尾も諦めない。

『グオオオ!儂を舐めるな!くらえ!』

そこで玄間に山一つ吹き飛ばすほどの威力を持つ尾獣玉を放つも…

「うるさい。螺旋丸。」

玄間の小さな螺旋丸が巨大な尾獣玉を打ち消して更に九尾に向かい…そしてそれを九尾はくらった。

『ぐあぁぁ!』

「OSHIOKIはまだやってないぞ?」

まずい!まずい、まずい!!

九尾に今まで味わったことのない恐怖が襲いかかる。それ故に逃げようとしても指が動かない。

しかし九尾は諦めない。玄間の持っていないもう片方の手で攻撃する。

『グオオオ!』

ピキピキ…

そう音がなり九尾の爪が割れた。玄間に攻撃を仕掛けても爪が折れてしまう。

まさに詰みだ。逃げようにも逃げられない。攻めても無駄。守っても無駄。そうして九尾が諦め掛けたとき…

「OSHIOKIの時間だ。」

この言葉に九尾は絶望した。

 

〜OSHIOKI中〜

 

『どうもあなた様の野宿の邪魔をして申し訳ありませんでした。ささ、これを。』

九尾が玄間に対して謝罪をして酒を勧めた。

「いらん。わかってくれたならいい。俺はお前を部下にする気も支配する気もない。」

『ははっ。では私はこの辺で失礼します!』

九尾はそう言って黄色い閃光顔負けの速さで逃げた。

「ふう…とんでもないハプニングだ。」

 

〜翌日〜

玄間は再び森の中にきた。玄間が来た時にはもう2人は体術合戦をやっていた。もうそろそろ終わるだろう。そう玄間が思った時、2人が同時に2人の顔にパンチをした。

「うわっ!」

「まさか、俺と体術で互角とはな。」

「いや俺の勝ちだ。お前は転んでいるけど俺は立っている。」

「柱間、そう言うのはなんていうか知っているか?」

「あ、ゲンさん!いつの間に。」

「さっききた。それよりもそれは五十歩百歩だ。」

「何で!?」

「お前は敵に圧倒的に差をつけてから勝ったと思え…でないと足元すくわれるぞ。」

「う…」

玄間の酷評に柱間は落ち込む。柱間の周りにズ〜ンと言う空気が見える…

「マダラもだ。勝負の場で勝ち以外にあるものは負けのみだ。引き分けと言う妥協はやめろ。」

「わかった…」

 

「いきなりだがお前達に言っておきたいことがある。」

「「え?」」

「俺は元の場所に帰る。」

「元の場所?」

「そうだ。俺はここら辺にはいない。ましてやお前達の一族にも関わってない。」

「俺達の一族はなんだか知っているのか?」

「それは俺の口からは言えん…だが確実に言えることはお前達は忍びの一族であることだ。だから、お前達にアドバイスをやる。」

「アドバイス?」

「そうだ。いいか?平和とは戦争の準備期間にしかすぎない。だからお前達忍びがいる。」

「何だよ…そんなことかよ…」

「だけど平和にするのもお前達忍びの役割でもある…覚えておけよ。2人共。」

「「わかった。」」

「(これでこの世界の俺の役割も終わりか。とっとと帰るか。)じゃあな。元気でな。」

そうして玄間は元の世界にもどっていった。

 

〜数日後の夜〜

 

柱間は父、仏間と話し合っていた。

「これがどういうことか…わかっているな?千手達の者にはまだ言っていない。」

「…」

「スパイ呼ばわりされたくなければ…次にあの少年に会った後尾行しろ。」

「(そんなこと…できるか。)」

「うちは一族の情報を持って帰れ…任務だ。もし気づかれたときは殺せ。」

「本当にうちは一族なのか?(そんな理由で何であいつと敵になんなきゃいけないんだよ!)」

「ああ、本当だ。だからやれ。」

「…(どれもこれも一族の戦争が悪いんだ。いや待てよ…あの時…『平和にするのもお前達忍びの役割だ』そう言うことか。)わかりました。」

 

〜翌日〜

 

「それじゃ石を投げるぞ。」

「行くぞ!」

そういって2人は石を投げる…そして石を受け取る。すると石に何か書いてあった。それらにはこう書いてあった。

『にげろ』

『罠アリ去レ』

「「!!」」

2人は背を向けて逃げた。やはりマダラもゲンさん(玄間)のことを覚えており柱間に警告したのだ。その後、柱間とマダラは友としてではなく一族の一員として戦うことになる…




今回は玄間が九尾をボコボコにするわ、千手一族の罠とうちは一族の幻術をなんかあったですます…かなりチートになってしまいましたが後悔はしていません。と言うか今更!?って感じですね。


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第二十一話 三代目火影の屈辱…

タイトルが違う意味であっています。それと今回はORISHUから逆輸入したネタがあります。


〜木の葉の里〜

ところ変わって…エスは下忍の担当上忍になっていた。

担当上忍となった数日後、エスがスリーマンセルで任務で木の葉の重要書類を盗んでいた。そこまでは良かった。

「ちっ!クソ!敵が多い!このままでは全滅だ…」

しかし、流石に大魔王…ではなく三代目火影からは逃げられない。このままエスが逃げようとしても次から次へと追っ手がやって来る。

「…お前達は雲隠れに戻れ!俺はあいつを止める!」

そこでエスの取った策は自分の班の下忍達を生かして自分が囮になると言う方法を取った。

「しかし…」

それでもためらう下忍はエスを止めようとする。

「行けと言っている!」

「はい!」

エスに叱咤され、下忍達は従い雲隠れへと逃げた。

 

「覚悟は良いな?」

三代目火影がそう言う。彼はエスに単純なことで騙されてしまい重要書類を盗まれてしまった。そのため自分で行かなければならない。そうしなければ面子が立たないからだ。

「ほざけ。玄間のライバルである俺がお前如きに負けるか。」

「玄間じゃと?あの光影の?どうやらひっ捕まえて詳しく説明してもらう必要があるな。」

「やれるものならやってみるといい。だが俺はお前よりも強い。」

「傲慢もいいところだ。ワシかて影の1人…氷河輪廻を破った程度でワシに勝てると思うな!忍法・手裏剣影分身の術!」

三代目火影が手裏剣を投げ、それを影分身によりエスに襲いかかる。

「うぉぉぉ!雷遁の鎧!」

しかしエスはそんなこと知ったことない!とでもいいたげに突っ込む。

「何じゃと!?自ら突っ込んでいった!?」

それに三代目火影は驚く。無理もない。これまで三代目火影が戦ってきた相手は避けるかあるいは盾をつくり防御するかのどちらかだった。しかし、こんなことをするのはただの自殺行為だ。三代目火影は全ての手裏剣に風遁をつけており殺傷力ならば例外を除いた忍び達なら一撃で死ぬだろう。

「無駄無駄無駄ぁ!」

「何!」

カキンカキンカキン!

しかし、手裏剣がエスの突進によって全て弾き返されてしまったのだ。これはどういうことかと言うとエスが身体を鍛えすぎて、三代目雷影同様に相性の悪い風遁でも効かないという身体を手に入れたのだ。

「地獄突き四本貫手!」

そして三代目雷影から教わった地獄突き四本貫手を三代目火影の心臓に向かって攻撃する。

「くっ!」

しかし、流石は歴代最強とまで呼ばれた火影でありそれを避けた。だが…同時に重症を負った。

「左腕が…やられたか。」

そう、あの時三代目火影はとっさに右に避けたがその時エスの技によって左腕が戦闘の中では使い物にならないくらい重傷を負ったのだ。

「安心しろ、次はその心臓だ。」

エスがそう言い2人が構えてまた戦闘が始まる。

 

数分後

あれから三代目火影はかなり押されてしまい不利な状況となっていた。

「「「猿飛先生!遅れました!」」」

ところが木の葉の三忍がきて有利不利が逆転した。並の上忍以下ならそう思うだろう。

「お前達か。よく来てくれた!…と言いたいところだが下がっていろ。」

「先生!?」

「その男の言う通りだ。お前達木の葉三忍がきても状況はほとんど変わらないだろう。たがが半蔵如きに負けるお前達ではな。」

「何だと!この若造が!!ワシらを舐めるなよ!」

エスが警告すると自来也が怒る。当然だ。仮にも自分達は三忍とまで呼ばれる強さを持っている。それを馬鹿にすると言うことは見下しているのと同じだ。誰だって見下されれば腹は立つ

「落ち着きなさい、自来也。彼…口だけじゃないわ。彼はエス。現雲隠れ最強と言われており、私達ですらかなわない半蔵を一方的にボコボコにした玄間のライバルと言われているわ。」

「雲隠れ最強だと!?雷影よりも上だっていうのか?!」

「その質問には俺が答える。確かに俺は今の雲隠れの中では最強かもしれん。しかしだ。あの千手玄間にはどんなにやってもかなわない。俺が雷影様達を超えてもなお、あいつを俺は超えることはできない…」

「要するに、玄間が最強だと言いたいのか?」

「そうだ。だがあいつは天隠れの里の長だからカウントされていないんだろ?」

「その通りね。だけど今までの質問でわかったことは一つあるわ。」

「何だ?」

「今、私達に残されている選択肢は猿飛先生を連れて逃げ出すことしかないことね。」

「なっ…大蛇丸!奴らは重要書類盗んで行ったんだぞ!?このまま引き下がれるか!!」

大蛇丸がそう言うと自来也は怒る。それもそのはず自来也はこういう任務の責任感が大きい。

「ええ、しかしこのままでは無駄死にするだけよ。彼強すぎるもの。現に猿飛先生は重傷、私達は論外。それに貴方は時間稼ぎの為にここにいるんでしょ?」

「その通りだ。」

「なら無理ね。今頃持って行った忍びは雲隠れについているわ。それを追求したらまた戦争よ。」

「…そう言う事情なら仕方ないか。」

戦争と出されてしまえば流石の自来也も黙る。

「そう言うことだから私達を見逃して貰えないかしら?」

「勝手にしろ、俺は任務でなければ去る者は追わん。さらばだ。」

エスがそう言い雲隠れへと帰った。

 

「助かったわ…猿飛先生、行きましょう。」

「そうだな。綱手、後でワシの腕治してくれないか?」

「そのくらいなら別に頼まなくても私が治すつもりだったよ。」

「すまん。こんな師で…重要書類を盗まれてしまうとは。」

三代目火影は自分の弟子達に謝る。

「ああ、気にする必要ないわよ。だって彼の持って行ったの…貴方の黒歴史だから。」

「へっ?まさかお前…」

大蛇丸の意外な言葉に自来也は追求する

「もちろん知っていたわよ。あれが重要書類なんかじゃなく猿飛先生の黒歴史だということに。」

そうはじめからエス達が盗んだのは重要書類などではなく三代目火影の黒歴史だった。

「…!」

「どこに行くんですか?先生?雲隠れに行ったらまた重傷を負いますよ?」

こっそりとエスの後を追い行こうとしたが大蛇丸に捕まってしまい動けなくなってしまう三代目火影だった。

「離せ!大蛇丸!あれは人に見られては駄目なんじゃ!」

「まさかあの中に重要書類があったなんてことはないでしょ?あったとしても彼からは二度と逃げられませんよ。」

大蛇丸は三代目火影を止めようとする。もちろん自来也、綱手もだ。

「それでも取り返しに行く!」

しかし三代目火影はなかなか強情でいうことが聞かない。

「綱手。」

「はっ!」

「うっ…」

そこで大蛇丸は綱手にアイコンタクトを送って綱手が三代目火影を気絶させた。

「さて帰りましょう。」

「「だな。」」

 

一方…雲隠れでは

「エス!!でてこ…ぶはは!何だこ、ははは!れは!」

「雷影様お呼びですか?」

「これを見てみろ!はははははは!ワシは重要書類を盗んで来いと言ったはずだ!」

「さっきから何笑っているんですか。雷影様。」

「これをみればわかる!」

そう言って取り出したのは先ほどエスが盗んだ書類だった。エスは雷影から書類を手にしていざ、読むと…

「ぶっ!!」

いきなりエスが吹いた。

「ははははは…わかっただろう!!」

「ひひひ!確かに笑ってしまう。何だこれ!『2月13日、今日も俺はかっこいいぜ、例えるなら美しい薔薇のように、輝いて見えるぜ。』だって!あっはっはっは!」

そう、エスが盗んだのは三代目火影の黒歴史…つまりナルシストに書いた日記だ。

「声出して読むな!エス!こっちも笑ってしまうだろうが!ただでさえ時々思い出して笑ってしまう…はははは!」

その後1週間は三代目雷影とエスは笑い苦しむことになってしまった



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第二十二話 六影会談(表)

天隠れができてから4年がたった。それまでの間に玄間は六影の一人として完全に認められ、里内の評価がうなぎ上りしている真っ最中だった。

 

とあるTVにて…

「さて、皆さん。光影様こと千手玄間様の評価を聞きたいと思います!」

TVが何故NARUTOの世界にあるのか突っ込んだら負けなのであえてスルーしましょう。

「それもタダのインタビューではありません!六影会談の後に光影様の評価をそれぞれの里に聞きたいと思います!我々は中立国の鉄の国に潜入しています。あっ、出てきたのは…土影様ですね。スミマセーン!」

 

女性アナウンサーがそういうと土影ことオオノキに近づいていった。

「ん?何だ何だ?ワシ、モテ期の再来かぜい!?」

「インタビュー、よろしいでしょうか?」

「どんな奴じゃぜい?」

「光影様の評価をお聞きしたいのですが…」

「あやつはとんでもないことを考えてそれを実行し成功している…これは少なくとも、前の様な小国の里の集まりではまず出来ないことじゃぜい。それをまとめ上げた玄間はカリスマはあの千手柱間やうちはマダラをも凌ぐだろう…」

「あのカリスマの塊の千手柱間やうちはマダラを凌ぐんですか!?」

「ま、ワシからはそれくらいしか言えん。後は他の奴らに聞いて見ると良い。」

「ありがとうございました。土影様。」

 

「今度は風影様ですね!スミマセーン!」

今度は三代目風影ことサソリの父親だった。

「ん?何者だ…お前達は?」

「私達は天隠れの里でTVの千手局のものです…光影様の評価をインタビューしにきました。」

「光影の評価とな…会議のリードをかなり持ってかれたな。私は風影につく前から色々な人間を見て見たがあそこまでとは思いまなかった…」

「そんなにすごいんですか?」

「ああ。事実、水影は反論すらできなかった。」

「風影様。時間です。」

「そうか、ではまたな。」

「インタビュー、ありがとうございました。」

 

「…」

「あっ…水影様ですね。水影様、インタビューよろしいですか?」

二代目水影のチョビヒゲ…は死んでいる為、三代目水影が現れた。

「何のインタビューだ。」

「光「却下だ!」あの水「なんであいつの評価を言わなければならない!」えええ!?」

「私からは言うことはない!!」

そう不機嫌そうに立ち去る水影を取材班は唖然としていた。

 

「次、行きましょう。次は…雷影様ですね。すみません!」

そこにいたのは三代目雷影こと玄間の叔父だった。

「ん?何だ?」

「実は(以下略」

「そうか。玄間の評価とは…あいつは昔から凄かった。あいつは五遁すべてを扱い、センスもある天才だった…だが、あいつは今も天才だ。今や内政、外交、忍びの質と量。全てにおいて最高のものだ。」

「そういえば、光影様を五影で最初に認めたのも雷影様でしたね。」

「ああ。ワシは最初から奴を認めた。…とここまでだな。今度また機会がある時にインタビューに答えよう。」

「雷影様、インタビューに答えてありがとうございました。」

「礼には及ばん。じゃあな。」

 

「さて、次が最後となります…火影様が出てきました!火影様。インタビューよろしいですか?」

「別に構わんが…何のインタビューなんじゃ?」

「光影様の評価です。」

「千手玄間か…あやつが敵であればどんなに恐ろしいものか…あやつ一人でも残りの大国すべてを滅ぼす戦闘力があるからな…」

「そんなに強いんですか?!」

「一度部下が不意打ちをしようと試みたが無駄だった…隙がない。」

「不意打ちしようと考えるからそうなったんじゃないですか?」

「それもあるな…だが、これでわかったことは一つ。千手玄間の目が黒いうちは天隠れに手を出すのは危険だと言うことが。」

「火影様、時間です。」

「む?そうか。ではな…」

「インタビューありがとうございました。」

 

「これまでの内容をまとめて見ると、光影様は他里から警戒されてはいますがそれは尊敬されていると言うことがわかりました。

最後に光影様にインタビューです。里内の皆様にアンケートをとって、光影様に聞きたい内容を調べておきました。」

「ふ〜やれやれ、やっと終わったか。」

「あっ!光影様です!光影様、すみません!!インタビューよろしいですか?!」

「良いぞ。何を聞きたいんだ?」

「光影様はいつも何を考えているんですか?」

「私はいつも考えていることは決まっている。天隠れの里のことを考えている。天隠れの為に何をどうしたらいいのかと常日頃考えておくことが私の仕事だ。」

「なるほど。では、光影様は戦闘中、五遁の中でどれを一番使いますか?」

「状況によって変わるな。一つの系統が『最強』と言う訳ではないからな。その時によって使い分けなければならない。」

「ということは五遁全てが得意なんですね?」

「まあ、そうなるな。五遁を全て使い分けることでそうなったからな。」

「では、里内の忍び達に一言。」

「私は小国を全て支配したと思われがちだが違う。私は指導をしているのであって支配はしていない。他の里でもそうだ。影の名を持つとは里内の全てを支配したという訳ではない。あくまで里内の忍び達の指導者になったにしかすぎない。千手柱間やうちはマダラも火影を木の葉隠れの里の王と勘違いしてしまったからこそ対立がおこった。だから光影を目指すなら責任取れる覚悟を決めなければならないと言うことを忘れないで欲しい。」

「光影様、ありがとうございました。では視聴者の皆様これにてこの今週は終わりです。また来週もみてください!」

〜TV終了〜

 

これを見た里内の人々は…

「すっげえー!!マジぱねぇ!!光影様!!!」

「そう考えると、この里って相当凄いよな!?」

などの、更にこの里を高評価するものが続出した。

「この里自体がチートなんだよ。よくよく考えてみろ、この里の住民のほとんどが血継限界なんだよ!」

 

この里には血継限界を冷遇されないおかげか優秀な血継限界が次々とやってくる。そのせいか、任務の報酬も高い上に他の里よりも優先されやすい。しかも裏事情がある任務も引き受けている為、裏の世界にも手が出やすく情報も手に入りやすい。その情報を使って玄間は原作の操作やこの里を有利に動くようにしている。

しかし、欠点は色々とある。それは任務があまりにも多すぎるのだ。任務の量が多すぎるせいでアカデミー生や試験などにも任務を利用してこき使っている。

 

だが、逆にこき使いまくったせいか、戦闘では天隠れの頭脳派の下忍が今までの小国の里の戦闘派の特別上忍クラスと並ぶほどの強さを持っており、またアカデミーで習う座学が大蛇丸が十年かかってやってきた研究と同じくらいのことを学んでいる。これに気づいた大蛇丸は天隠れの里のアカデミーの教科書を盗もうとしたが、かつて自分がボロボロに敗れた半蔵を見かけてしまい諦めた。

 

また同時に血継限界を狙おうと企む忍者は、玄間にもう記すことすらできないほどいたぶりなぶり殺された。まあ結論を言わせてもらうと他人の財宝を盗むのはよくないという話だ。



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第二十三話 六影会談(裏)

前回から時はさかのぼり…

 

〜回想〜

インタビューの前の六影会談の会議室にて

〜鉄の国〜

「六影の皆様に集まってもらったのは他でもない。アカデミー留学及び交換制度の完全実施についてだ。」

「そんなもの何に使うんだ?」

風影がそう尋ねる。

「完全に平和になったなら依頼が減ってしまう…これは我々天隠れの里の問題でもあるが同時に他の里の問題でもある。しかし、それは里内の忍び達の質が同じのだったらの話だ。」

「確かに、だがそれとこれでは話は結びつかん。」

「土影殿、平和な時に自分の里内に他の里の忍びが無断でいたらどうすると思いますか?」

「それはその忍びを始末するだろう…」

「しかし、今までの戦争の準備期間の意味での平和ならそうなります。始末された里が温厚ならまだ良いですが感情任せにいちゃもんつけて戦争をふっかけることもあります。」

玄間はそう言って水影を見た。

「なぜ俺を見る!?あれは先代がやったことだ!!」

 

「しかし、成人した里の忍びが他里に行っては誤解されてしまう可能性があります。」

「なるほど、それでアカデミー生か…」

「そうです。アカデミー生ならまだ幼い為、里の情報を掴むのもかなり苦労します。」

ここで水影、土影、風影が思った。

「(逆にこの機会を利用するか…ウチのところなら神童と呼ばれる奴らを利用すれば良いしな。)」

「あー、少し良いか?」

「なんですか?火影殿?」

「留学あるいは交換するのは何年おきで最低自分を除いた五つの里すべてやらなければならないのか?」

「いえ、五年に一回以上、一つの里以上にそれを実施してくれれば構いません。ただし、二十五年の間に五つの里すべてとやらなければなりません。」

「なるほど、よくわかった。」

「では完全に平和になったと言う証明が欲しいなら、アカデミー留学及び交換制度に賛成してください。」

全員が賛成した。

「では、天隠れの里から最初に出すところは…霧に二名、砂に二名送ります。他の皆様は?」

「木の葉は天に一名留学で…」

「岩は考えしだい書類をその里に送る。」

「霧も同じく。」

「砂も同じく。」

「雲も同じく。」

「了解しました。では解散しましょう。」

〜回想終〜

 

〜天隠れの里〜

玄間が送る忍びとは…

「準備出来たか?」

「「「「はい!」」」」

「加琉羅、砂に行っていい婿探すんだぞ。」

「光影様、変なこと言わないでください!」

一人は加琉羅。

加琉羅はテマリやカンクロウ、我愛羅の母であり四代目風影の妻でもある。何故天隠れの里にいたのかというと谷隠れの方の孤児院に偶々いたのだ。

「夜叉丸。お前は向こうでも立派に成長するんだぞ。」

「はい!」

砂隠れに送るもう一人の忍びは夜叉丸だ。加琉羅とここにいたのは同じく偶々いたからだ。

 

「やぐら、お前は霧で子どもらしい一面を直してくるんだぞ。」

「子どもって言わないでください!」

霧に行くのは原作の四代目水影こと、やぐらだ。元々彼は波の国出身で、彼は親に三尾を封じ込まれて人柱力となって親に捨てられた。それを玄間が引き取って天隠れの里の住民となった。

 

そして、もう一名は…

「光影様〜。うっ、うっ…私は寂しいです…」

「そうは言ってもお前が決めたことだろう?メイ?」

「はい…」

 

後の五代目水影、照美メイだ。七年前に彼女は玄間が霧隠れの訪問の時に拾った捨て子である。しかし、どこの孤児院にも引き取られず玄間も悩んだ。だからと言って穢土転生した柱間やマダラに任せる訳には行かない…

 

そこでシロイは自分が育てると言って育てた。簡単に言えばシロイとメイの関係は三代目火影とナルトの関係だ。ただ、シロイの教育のせいか玄間のことを尊敬…いや信仰してしまったのだ。まだ狂信とまでは行かないが玄間に依存しているのを自他ともにわかっているため霧隠れの里にいくことに決めたのだ。

 

「メイはその泣き虫を治して行けよ。お前はその為に血霧の里と呼ばれる霧隠れの里に行くんだろ?」

玄間がそう言ってメイをあやすも…

「…ごうがげざま〜!」

メイが大泣きして玄間に抱きついた。

「ああ、もう泣くんじゃない!私はお前の笑っている顔で見送りたいんだ!だから泣くな。」

そのことに多少玄間は驚いたがメイに泣くことをやめさせて笑顔でいるように説得する。

「うん…これでいい?」

メイが小さく返事をして最後に笑った。

「いい子だ。」

その事に玄間も同じくほほえんでメイを褒めた。

 

「それじゃあ4人とも、行って来い!」

「「「「はい!」」」」

 

〜木の葉隠れの里〜

「本当にいいのか?」

「ええ、僕の本当の親を探すには丁度良い機会ですから。」

「…そうか。では向こうでの一年間は自分で生活するんだぞ。」

「はい!わかりました。」

 

〜霧隠れの里〜

「お前に任務を与える。」

「なんの任務ですか。」

「天隠れの里で一年間留学してこい。いいな!ハルサメ。」

「は?はぁ…わかりました。」

 

〜砂隠れの里〜

「母さん!本気ですか!?」

「本気も本気じゃわい。」

「だからと言ってサソリを天隠れの里に留学させるのは…」

「だが、それ以上の逸材はいないぞ。それにサソリも行きがっているしの…」

「う…わかりました。」

 

〜雲隠れの里〜

「(エー、エスは上忍となりビーはもうアカデミーを卒業しておる。となれば…)とりあえず保留だな。」

 

〜おまけ〜

とある忍びの日常会話

「なあ、光影様ってロリコンなのかな?」

「いきなりどうしたんだよ?」

「いや、何か。光影様が幼女を口説いていたんだよ。」

「へえ…どんな風に?」

「『お前の笑っている顔を見たんだ!』って言ってたな。」

「いやいや、あり得ね〜!」

「これがマジなんだって!」

「ほう…おれがなんでロリコンと決めつけるのかきこうか…」

「へっ?光影様!いやいや、違うんです!あれはこいつが話しかけてきた事でしてね…ええ。」

「おい!俺の責任にするな!お前が勝手に口を滑らしただけだろうが!」

「黙れ。」

「「はい!申し訳ございませんでした!」」

玄間が二人に威圧をかけて黙らせる。

「命令する…この任務をやって来い。この任務はDランクの任務で最低でも報酬金は1万両以上だ。ただし罰としてこの報酬金は半分だ。」

「これをやって来いって言うんですか!?」

「嫌ですよ!『忍び二人がホモセックスする』なんて任務は!」

「大名婦人命令であってもか?」

「う…わかりましたよ!行けばいいんでしょ!行けば!」

「まあ頑張ってこい。」

その任務終了後彼らは一週間は男には近寄らないで他の任務を受けた。逆に依頼者である大名婦人はかなり満足しており、依頼を受けた彼らの懐には百万両入っていた…




こんな変なおまけでごめんなさい…


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第二十四話 幕間3

注意!幕間2の続きではありません。


時はさかのぼり、第二次忍界大戦が始まる数年前の頃…

雲隠れの山奥にて、アールとエス、そしておまけに玄間が一ヶ月間の合宿という名の修行をしていた。

「エス君。君は私と同じ雷遁使い…だから私の技であり、雷影様でもある技を伝授するよ。」

「はあ…しかしいいんですか?そんな大層な技を習得して…」

「ラップ風にシャラップ!無理にでも習得してもらうわよ!」

「強制ですか!?」

「玄間ー!雷雲を呼んで!」

「わかりました。水遁・大雲河!雷遁・万雷雲の術!」

玄間が最初の術を発動させるといかにも雨が降りますよ的な雲が出来上がり、更にそれに追い打ちをかけるかのように、玄間は次の術を発動させ雷を呼びだした。

「さあ、いくわよ…雷遁・稲妻落とし!」

アールの使った術は対象者…この場合はエスに向かって稲妻を落とし、攻撃するという術だ。しかし、同類の技『麒麟』とは違い威力は加減出来る上に何発でも撃てると言うのが特徴だ。今回は修行のため殺傷力は全くない。つまり今使っているのはただ麻痺させる拘束用の技だ。

 

「またそれですか!?ぎゃあぁぁぁ!」

「ほ〜らほら!速く同じ雷遁を身体に作って対抗しないとどんどん痺れるよ〜(笑)」

「ぐっ…ぐぐぐぐ…」

「(よくやるな…エスも。まあ昨日聞いた話だがそれは雷遁の鎧なんだよな…)」

 

そう、何を隠そうアールがエスに身につけさせる技は雷遁の鎧だ。雷遁の鎧の長所はスピードが増し、それが増すことによってパワーも生まれる。そして鎧と言うだけに防御も上がる。しかし何故アールはこの技をエスに身につけさせるかと言うと…自分の息子である玄間を超えて欲しかったからだ。玄間が特別上忍となって以来、天狗になってしまったからだ。しかも模擬戦で自分や三代目雷影を相手に勝ってしまったから尚更質が悪い。玄間はこのまま成長もするだろう。しかし挫折した時はどうなる?恐らく立ち直れまい。そう思ってアールはエスに玄間を超えて欲しい。ただそれだけの思いでアールはエスに全身全霊をかけて自分の全てを渡そうとしたのだ。

 

数時間後…

「シビレビレ…」

とこのようにエスが痺れてしまい雷遁の鎧習得の修行は一時中止した。

「ん〜…駄目だね。玄間、原因は何だかわかる?」

アールは元々天才であり雷遁の鎧をすぐに習得してしまった為、アドバイスができないのだ。

「そうですね…身体から出しても、すぐに身体からチャクラが逃げ出してしまう。要するにチャクラの形態変化がきちんとできていない証拠ですね。」

 

「そう…エス君、向こうにいくわよ。」

アールはそう言うとエスの頭を掴み、引きずって行く。

「えっ?ちょっと…アール上忍?どこに行くんですか?」

「…」

「無視ですか!?」

「(ひょっとしてあれやるのか?100mの滝登り…)まあ、俺もやった事あるし頑張れよ。」

「玄間、アール上忍がこれから行く場所知っているのか!?答ぎぁぁ!…」

エスが答えてくれ!と言いたかったが雷遁を放ったアールによってエスは気絶した。

「さ、玄間も行くよ。」

「あ、はい…(今更だが、かなりスパルタだな…)」

 

〜数分後〜

「う…ここは?」

「見てわからないのか?ここは滝だ。」

「玄間、ここで何をするのか教えてくれ。」

「まあ、チャクラコントロールの修行だ。手を使わずに木登りはやっただろう?」

「まさか、この滝を登ってみろとか…?」

「イエース!その通りよ!エス君!正解した君はえらい!だけどここを上まで登れたら私特製のカレーを作ってあげる。その変わり出来なかったら夕食は抜きね。」

ここに天間がいたら羨ましいぞ!私と変われエス!と言うだろう。

「…(死ぬから!絶対死ぬから!)」

「どうやら、エスは嬉しすぎて声も出ないようですね。母上。」

「そうね…じゃ特製カレーを作るから玄間手伝って。」

「わかりました。」

 

ダァァァ!ヤッテヤルゾクソヤロー!バカヤロ!コノヤロ、スパルタヤロ!

 

そんなBGMを耳にしながら玄間達は特製カレーを作り夕食の準備をする。ここでカレーを作る過程で玄間の新術を紹介しよう。

 

「土遁・畑作り!」

その名の通り土遁で耕した畑を作る。これは全分野の肥料、水分共に最高の畑でありここに種を植えたら間違いなく形、色、味全てにおいて最高クラスとなるだろう…

 

「木遁・野菜樹海の術!」

そこから野菜が一気に成長し、まるで樹海のように大量に最高クラスの野菜が出来上がる…しかし本来ならばそんなことは出来ないのだか、先ほどの畑作りの術で無理なことも出来るようになっている。

 

玄間は野菜樹海の術によって収穫し終わった野菜の一部と口寄せで出した釜を用意しその釜の中に唐辛子等などを入れた。

「錬遁・スパイス合成!」

この術はスパイスを作る術だ。この術は錬遁の中では初歩的な技で簡単に身につけることが出来た。それはともかくスパイスはカレーの元なので玄間はスパイスを作ったということだ。

玄間の仕事はここで終わりで後はアールに任せる…そうでないとアールの特製カレーでなくなってしまい玄間の特製カレーとなってしまうからだ。

 

「さて、俺のほうはいいな…後は母上の調達して来る肉だな。」

そう、カレーに大切なのは肉だ。玄間と言えども流石に肉は作れない。…柱間の腕とかも考えたが穢土転生した状態では食えないので諦めた。

「お待たせ!今日は猪の肉よ。」

アールは猪と闘い…と言っても一瞬で狩り、仕留めただけだがとってきた。

「猪ですか…前は確か、熊でしたね。」

前の熊は蜂蜜を利用して落とし穴に嵌めて殺した…その方法は自分の代名詞である雷遁を利用して落とし穴に嵌まったところを痺れさせて脳天を一撃…という手段だ。

「別に大量虐殺しているわけじゃないからいいじゃない。」

よほどの理由がない限り、食糧、あるいは正当防衛以外で動物を殺すことはしてはならない。これは忍びに限らず里人も暗黙の了解となっている。

「それはそうですが…今度はどんな方法で仕留めたんですか?」

「ヒ・ミ・ツ。」

「…さいですか。」

アールがそういう時はだいたい聞くなと言っているようなものなので玄間は深く追求しない。

 

〜数分後〜

「エス君は登れた?」

「いや、あと少しで登れましたが鯉がエスの顔に当たってしまいそれから落ちました。」

「そう…エス君は今日の夕食は抜きね。」

「そんな…」

一応、その後エスは熊をとってきてその肉を焼いて食べた。

余談だがこの習慣はエスが滝登り出来るまで続いた。

 

一方、玄間は雷遁の鎧を写輪眼によって習得した。しかし玄間は修行相手がなかなか見つからず困り果てていた。一応通常の影分身を使ってはいるがほとんど効果がない。そこで考えたのが自分の実力よりも七分の一程度の水分身によって生み出した影分身を使えば修行になると考えた。影分身は出した分だけ経験値が増えるため修行には丁度良いのだが最近は強くなりすぎてどうも修行にならない…故に水分身なら実力も低いため様々な戦闘知識が思いつき、戦闘経験も大幅に増える。とにかく玄間はそれを実行して修行をした。

 

ここで玄間の水分身の実力について書こう。原作にいた元霧隠れの上忍、桃地再不斬の水分身は初期のサスケとほぼ同じだ。ところが玄間の水分身は体術ならその再不斬をも上回る。つまり少なくとも玄間を倒すには再不斬の7倍の体術を持っていないと勝てないということだ。

 

〜三週間後〜

エスの方に話は戻り、遂にエスがあの理不尽極まりない滝登りが出来るようになった。しかもただ出来るようになったわけではない。エスは100%の確率で滝登りが出来るようになっており、三代目雷影を超えた。更にずっと滝登りをしていたせいか水遁の性質変化も身についた。そして修行は初期の頃にやっていた雷遁の鎧の修行に入る…

 

「エス君、君には雷遁の鎧を覚えてもらいます。」

「(いきなり敬語…)はい。わかりました。」

「では貴方の雷遁の鎧で私の術を防いで下さい。いいですね。」

「いつでもどうぞ。」

「雷遁・稲妻落とし!」

「はぁっ!」

アールの稲妻落としがエスに喰らう前に、エスが雷遁の鎧を出して稲妻落としを防いだ。つまり成功だ。

「どうですか?アール上忍。」

「合格〜☆」

「やったぁ!」

「だけどまだまだ喜ぶのは早いわよ。これは次の技に必要だから習得させただけ。」

「ええっ!?」

「これより教える技は…」

 

〜現在〜

「はっ!…夢、か。」

「エスブラザー!朝からテンション高めのここ高めのおはようおきよう!YO!」

「ビーか…」

「ん?どうしたんだ?エスブラザー。やたらテンション低いじゃないか。」

「何、恩師がいた頃、修行した時の夢を思い出してな。」

「…そうか。まあとっとと朝飯食って来なYO!」

「お前は?」

「もう食い終わっているから必要ないYO。」

「もうそんな時間か。ほんじゃ、あいつに追いつくために修行するか。」

こうしてエスの一日が始まる…



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第二十五話 玄間とミナト

遂に他里からの留学生が天隠れの里に来た。

玄間がそれを見て驚いたのは…およそ12歳くらいと思われる金髪の子供、それと同時に真面目な顔つき、更にこの歳にしては余りにも忍びらしく気配が消えている。そのことから、かなり優秀な子供であるのが良くわかる。しかしそんなことは玄間にとってはどうでも良かった。そう彼は、後の四代目火影波風ミナトであった。

 

さっそく玄間は行動に出た。

「君が留学生の方かな?」

「はい、僕の名前は波風ミナトです。貴方は?」

「これは失礼…私は光影の千手玄間と言う。以後よろしく。」

その行動とは…玄間は最初にミナトに近づき挨拶をすることだ。

玄間は影の1人…里内ではトップだ。つまりミナトの置かれた状況は玄間の前世でいう他国の大統領や国王などの人に一般人が公共の場で話すのと同じだ。

「あっ…失礼しました!」

ミナトはそういうとすぐに玄間に謝った。

「いいんだよそういうのは。君に近づいたのは協力して貰いたいことがあるんだ。」

「はあ…なんでしょうか?」

「実は最近、他里から大量の麻薬が持ち込まれることが多くて、非常に困っている。だから身体検査をしてもらう。」

「それは強制でも問題ないのではないでしょうか?光影様。」

確かにミナトの言っていることは事実であり強制でも問題はないだろう。むしろ戦争をふっかける機会がうまれ、領土を広げることが出来るだろう。

「確かに問題はないだろう。だがこれは里の問題であって留学生制度の問題ではない。だから一応子供である君には断る権利がある。」

しかし、玄間は強制と言う言葉が嫌いなのか断る権利を与えている。

「わかりました…だけど後であらぬ疑いがないように一応受けておきます。」

玄間のその言葉にミナトは無視するかのように疑われるのを理由に一応検査を受けることにした。

 

「そうか。そうしてくれるとありがたい。(ふう…なんとかうまくいったか。やはりガキだな。そもそも門番が犬塚一族、またはそれ以上に鼻のいい連中なのに麻薬が運び込まれるわけないだろ。)」

言い忘れていたが天隠れの門番は鼻が忍犬以上によくないとなれない職業だが給料も段違いに良い。その為門番は需要が多いせいかなれる試験も段違いに難しい。

まず暗黙の了解で特別上忍以上でないと合格は不可能。他里ならまだ簡単な方だろう…しかしこの天隠れの里のどんな下忍でも大国の戦闘派の中忍以上の実力を持っている。それが特別上忍となれば…?決まっている。その実力は原作初期のカカシ並だ。

 

それはともかく、麻薬がどうこうは真っ赤な嘘であり、ミナトの遺伝子検査をする為に考えた嘘だ。

「(最も、ここで断ったらアカデミーでワクチン検査と偽って血を取ってしまえばいい話だしな。)」

更に玄間はミナトが断ったことも計算にいれておいたが無駄足だった。しかしそこまで玄間がミナトの遺伝子にこだわるのはある理由がある。

「(これでミナトがシロイ…お前と俺の子供と確定すればシロイは喜ぶだろう…お前の喜ぶ顔を見る為にここまでしている。でなければ俺はこれ以上原作を壊すのを防ぐため、ミナトのことを放置していただろう。そう考えると恐ろしいな…自分の息子を捨てる真似をしているのだから。)」

そう玄間は自分を愛してくれた妻のために、留学生制度を考え、他の影達に実行させた。もしシロイがいなかったら玄間は何をしていただろうか。恐らく転生者達を殺し自己満足の生活を送っていただろう…そういう意味では玄間にとってはシロイは女神のように感じてしまう。

「さて、検査しにいくから病院に行くぞ。」

「はい!」

 

〜病院〜

ミナトSIDE

凄い…あの光影様は火影様よりも若いけどなにか惹かれる。だけどそれだけじゃない。チャクラが全く感じなかった…それがどういうことか感知に関しては素人の僕ですらわかる。現時点で言えることはかなりチャクラコントロールが上手いということ。実感しているのはそれだけで後は聞いた話しかわからない。戦闘に関してはあの三代目火影様を重傷に負いやったと言われている、生きる伝説の忍び、エスのライバルとか…他には忍びの神とまで言われた初代火影様やそのライバルのうちはマダラをも凌ぐとまでの評判…これらのことを纏めると光影様はめちゃくちゃに強いとわかった。

 

ちなみに今何をしているかと言うと…僕の病院の手続きである。なんでも他国の里の人だからかなり時間を食うらしい…

「さてと…後はここで呼ばれるまで待っていろ。」

「えっ?もう手続きが終わったんですか?」

僕は思わずそう聞いてしまう。

「おいおい何分かかると思っていたんだ。」

「軽く2時間はかかると思っていました。」

手続きは本当に長いとそのくらいかかるし…信じられないよ。

「もしかして、木の葉では書類なんかをいちいち書かなくちゃいけないのか?」

「え?普通そういうものでしょう?」

「この天隠れの里の手続きは書類とかではない。超ハイテクの機械でするものだ。」

「ええ〜!?」

思わず僕は叫んだ。何故ならまだ木の葉には人の手で書類を書いて手続きをするのにこの天隠れは機械でやっているのに驚いた…

ミナトSIDEEND

 

玄間が衝撃のカミングアウトをしてからしばらくして…

「驚いたか?」

「驚きますよ!こんな設備があるなんて!」

「そうか。まあ今時手書きでやるようじゃ時代遅れだしな…それよりも検査を受けて来い。」

「あ、はい!失礼します。」

ミナトがそういうと診察室に行き玄間はそれを見送った。

 

〜翌日〜

光影執務室で玄間はビンゴブックの管理をしていた。

「え〜と…S級ランクの奴らはと、あったあった。最初に三忍の資料でも見てみるか…『大蛇丸、彼は風遁などを得意としておりその実力は現時点では六影の平均クラスの実力を持っている。なお言葉遣いはオカマであり、男に興味があると思われる。』…間違ってはいないんだが何か間違っている感じがあるのは気のせいだろうか…?」

バタン!

玄間がそうつぶやくと医療忍者が入ってきた。

「光影様!ノックせずに入ってしまってすみません。ですが例の件についてわかりました!」

「結果は?」

「これを…」

医療忍者は玄間に結果を伝える報告書を渡すと玄間がプルプルと震えていて遂に…

「ふふふ…ふはははは!はっはーっははは!!」

笑い出した。それも大笑い。

「光影様?どうなされました?」

「ご苦労。今の私は大変機嫌がいい。これを持っていけ。」

玄間はそう言うと何か入っている袋を渡した。

「これって…?!こんなものもらっていいんですか!?」

それを渡された医療忍者は驚く。その中身とは…大量の金剛石(ダイヤモンド)だった。実を言うと玄間は錬遁の練習に金剛石を作りその余りをその袋にいれておいたのだ。

「それを質屋に売るなり家宝にするなりなんなりとしてもいいぞ。」

「あ、ありがとうございます!」

「ご苦労だった。持ち場に戻れ。」

「失礼します!光影様!」

 

そうして医療忍者が立ち去ると…

「やはり大当たりだったな…これでシロイも喜ぶだろうな…」

「呼びました?」

玄間がつぶやくとシロイがどこからともなく現れて玄間に話かける。

「シロイか…喜べ。やっと俺たちの息子が見つかったぞ。」

「えっ!?本当!?」

「本当だ。今の息子の名前は波風ミナト…留学生だ。」

「ええっ!!?」

その玄間の言葉にシロイは更に驚いた。



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第二十六話 波風一族とシロイとミナト

前回から気づいているとは思いますがORINUSHI〜改訂版〜のオリジナルになっています。


~前回のあらすじ~

玄間はミナトを身体検査と偽り遺伝子検査をしたところ自分の息子だとわかった。

「シロイか…喜べ。やっと俺たちの息子が見つかったぞ。」

「えっ!?本当!?」

自分達の息子が生きていることに驚きを隠せないシロイだったが、次の玄間の言葉でシロイは別の意味で驚いた。

「本当だ。今の息子の名前は波風ミナト…留学生だ。」

「ええっ!!?」

シロイは驚きを隠せないのにはある理由があった…その理由とは?果たしてなんなのか?ここまでが前回までのあらすじ…

 

「どういう事!?なんで波風一族が…」

「ん?波風一族とはなんだ?」

「波風一族は…私の一族の本家。私も一応波風シロイと名乗れるようにはなっているけど普段はそれが許されていない…」

「しかし、そんな一族聞いた事もないぞ。」

「波風一族は名前の通り時空間忍術を得意とした一族…ここまでなら普通の家庭と変わらない。だけど時を操る一族…とまで言われていた。だけど今の宗家当主から60代前の当主からそれはなくなってしまった。」

「60!?それじゃ曾祖父様達よりも前なのになんでこの世界を統一出来なかったんだ!?」

「うちは一族の万華鏡写輪眼よりも開花させるよりも難しいから。それに波風一族は当時は血気盛んというか、戦闘狂な人が多くて戦争が続いた方が都合が良かったの。」

シロイがキレると血気盛んになるのも波風一族の血を継いでいる証拠である。

「なるほど…しかし、そんな血継限界があったとは…(ミナトも時空間忍術を得意としたのもこれが主な理由か…)」

「それからというもの…前当主の3親等以外の親族は全て、宗家はおろか、分家としても認められないことになってしまったの。」

 

「しかし…それなら尚更ミナトが宗家の養子というのはあり得んな…それとミナトってのは俺たちの息子の鏡のことだ。」

「それは貴方の名声の高さのせいという可能性があるわ。」

「ん?何故だ?」

「さっきミナトらしき子供と通りすがったけど貴方の同じ金髪だったよね?」

「そうだが…」

「貴方は金髪…しかも色が鮮やかな金…そんな髪型は貴方を除けばただ1人。私達の息子ってわかるよね?」

「まあな…」

「貴方の名声値は忍びの神…千手柱間を超えている。つまりその息子が自分の養子と言ってしまえば…どうなると思う?」

「そういうことか!やられた…」

玄間がやられたと言ったのは波風一族にミナトを返せ!と問い詰めても恐らく何かと理由をつけて返さないと考えたからだ。

 

「わかった?これは分家にすら入っていない波風性の私では取り返そうと思っても取り返せない。」

「…任務で無理矢理奪っても返って逆効果だしな。だからと言って天隠れに住んでいる訳ではないし、権力でどうにかなるものじゃない。」

「手段としては二つあるけど…」

「お前が言いたいことはわかっている…一つ目は波風一族皆殺し。これも思いついたが却下だ。戦争のきっかけとなってしまう。二つ目は権力を使って脅迫…可能性としては一つ目よりもマシだがそれでもかなりの確率で戦争になる。脅迫して成功したとしても向こうも何か考えて来るだろうな。」

「ごめんなさい…私の一族が迷惑をかけて。」

それからシロイは泣いた。自分の無力さに、あるいは自分の一族がやりたい放題しているのにそれともまた別のことで…

「お前が気に病むことではないぞ、シロイ。」

玄間はシロイを慰めてこれからのことを考えさせた。

 

「なあ、シロイ。あの子に俺達の息子だと伝えるだけでいいんじゃないか?」

「うん…あの子は私の一族のせいで息子として受け入れることは無理だけど伝える程度なら大丈夫でしょう。」

「決まりだ。明日ミナトにここに来るようにしよう。」

 

〜翌日〜

アカデミー教師がミナトに向かって呼び止めた。

「ミナト君!光影様が呼んでいるぞ!」

「えっ!?」

この時ミナトは焦った。昨日の検査で麻薬が自分の身体の中から出てきたと思ったからだ。

「なんでも君1人できて欲しいそうだ。すぐに光影執務室にいきたまえ。」

「わかりました。」

 

〜光影執務室〜

ミナトが光影執務室に行くと山椒魚の半蔵が仁王立ちしていた。

「ん?光影様に何かようか?」

「光影様に呼ばれました。」

半蔵が話をかけるとミナトが答える。

「お前がか…まあいい。ノックしてから入れ。」

そう言うと半蔵は、ミナトからどいた。

 

コンコン

…ミナトがノックをする。すると向こうの部屋から返事が返ってくる。

「入れ。」

光影こと玄間の声だ。

「失礼します。」

「来たか…お前をここに呼んだのは他でもない。…シロイ!」

「ええ…ミナトだったね?」

「はい、そうです。」

「ミナトは自分の実の親が知りたくない?」

「っ!(なんでそれを…)」

「返事は?」

「知りたいです!教えて下さい。」

「そう…じゃあこれから話す事は私達以外内緒にすること。それが条件。」

「わかりました…話して下さい。」

 

「あれは十数年前のこと…雲隠れにて第二次忍界大戦前でとある若い夫婦が結婚して子供を作った。それが…」

「それが僕…」

「その通りだ。だが、お前は木の葉の忍びによって夫婦から引き離されてしまい行方不明となっていた。しかしだ。お前は生きておりこうして夫婦の元に会いに来た。…そこまで言えばその夫婦のことはわかるな?」

「まさか…!光影様が僕のお父さん?!」

「ああ。お前は俺とそこにいるシロイの息子。十年以上も放っておいて済まなかった。」

「光影様…」

「お前は俺を父と呼ぶには少し図々しい。それでもいいなら俺を父と呼んでくれ。」

「うん!お父さん!」

「私のこともお母さんと呼んでくれない?」

「わかった、お母さん!」

「ありがとう…」

後に半蔵はこう語る…それから光影執務室には泣き声が三つ聞こえてきたそうな…

 

三人が泣き止み、一つ一つ質問をしていた。

「お父さん。どうやって僕が息子だってわかったの?」

「昨日検査をしただろう?あの時に身体検査ではなく遺伝子検査をしていた。」

「どうりで…」

「後、なんで内緒にしたかわかる?」

「なんで?お母さん?」

「それは貴方を拾った一族が私の宗家だから厄介極まりないのよ…だからと言って貴方を育てた親を殺すわけにはいかない。それにこの天隠れは血継限界や人柱力…言ってみればそれを保護するのがこの里の役割。たった個人的な理由の為に滅ぼしたりする訳にはいかないよ。」

 

「ふ〜ん、難しいな…そう言えば僕の本当の名前ってなんなの?」

「「(ゲッ!…まずい。決まってないよ。)」」

玄間とシロイはミナトの名前を誘拐されてから考えておらず今焦った。人生のツケというのが今来たと言っていいだろう。そこで二人はアイコンタクトを取る。

「(シロイ!どうするんだ?)」

玄間はシロイに考えを求めた。というか名前を考えてくれ!とでも言いたげだ。

「(そんなこと言われたって…)」

しかし現実は非情ですぐに案も名前も出てこない。

「お父さん?お母さん?」

更に追い打ちをかけるようにミナトが二人のことを呼び、アイコンタクトをやめさせる。

「お前は生まれて間もない時に誘拐された。だから、名前は考えている時にお前は誘拐されてしまった。その上生きている可能性は低いと思ってしまった。だから名前は考えていない。許してくれ…こんな父で。」

玄間はそう謝るとミナトは…

「そっか!じゃ、そんな理由ならしょうがないよね。」

ミナトは笑顔…ではなく落胆し、ショックを受けたような顔をしていた。

「すまない。だがそれにお前は育ての親から貰ったミナトという名前があるじゃないか。だからお前のことはミナトと呼ばせてもらうぞ。」

「いいよ。お父さん、お母さん。」

ミナトがそう言うと玄間は機嫌がよくなり…

「じゃあ、ミナト。これから俺がやる技を身につけろ。」

つい、こう言ってしまった。



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第二十七話 ミナトと螺旋丸+玄間の一日

今回はギャグありです!注意して読んで下さいー!!


玄間はミナトに真実を話し、技を見せることになった為、三人は光影執務室から修練場に向かった。

 

〜修練場〜

「ミナト…俺がやる技は二つだ。それ以上のことは自分で考えろ。」

「はい!」

「一つ目は、尾獣玉をモデルにした技…その名も螺旋丸だ!」

「螺旋丸!?」

「まあ口で説明するよりも見たほうがいいな。」

玄間はそう言うと原作のミナトがやったように螺旋丸を作り上げる。

「ほあ〜…凄い。」

「これの威力は半端じゃないぞ。見てろ。」

玄間は近くにあった木を破壊してミナトに威力を見せた。すると…その木は螺旋丸のぶつけた場所のみが綺麗に貫通しており、その木は貫通されたこと以外は何一つ変わらない。つまり、これはパワーがかなりあるということだ。中途半端にパワーがあると逆にパワーが当たった時に分散してしまいパワーが落ちてしまうことからこのことがわかる。正に玄間の言った通り半端ではなかった。

「どうやったの?!お父さん!?」

それをみてミナトは興奮して玄間に螺旋丸のやり方を尋ねる。

「それは自分で考えろ。俺は見せるとは言ったが教えるとは言ってないぞ。」

ここで玄間は父としての厳しさを教える。

「う…」

「(貴方。教えてあげたらどうですか?)」

「(駄目だ。この技はミナト自身で完成させてやりたいんだ。でなければミナトは成長しない。)」

「(ならヒントをもう少しあげて下さい。)」

「(ヒントか…まあ大丈夫だろ。)ミナト。手を見せろ。」

「え?はい。」

ミナトは玄間に手を見せると玄間に掌に丸い点を書かれた。

「ん?何これ?」

「それがヒントだ。」

「これが?」

「そうだ。と言ってもすぐには覚えられないだろう。これは習得難易度A級の技だからな。」

「そうなの!?」

「だが習得してしまえばあの通りだ。」

玄間はそういい、さっきの木を指差した。

「…(絶対にものにして見せる!)」

「時間がないから次行くぞ。」

 

「次の技って何?」

「次の技は…これだ!」

玄間はそう言うとミナトの前から消えていた。

「え?!」

「何今の!?」

ミナトだけではなくシロイも驚いていた。

「はっはっは!どうだ。驚いたか?」

玄間の声が遠くから聞こえる…

「お父さん、どこにいるの?!」

「ここだ、ここ。」

そう言うとシロイの後ろに立ちミナト達を驚かせた。

「ひゃあ!」

そのことにシロイは驚いてしまい声をあげてしまった。

「すまんすまん。これがもう一つの技、縮地法だ。」

「縮地法…」

「まあ言ってみれば瞬身の術を印なしで、しかも距離、スピードを限りなく極めたものだな。」

「凄い…」

「しかもチャクラは使わないと言う3コンボだ!」

「チャクラを使わない!?」

「そうだ。(まあ飛雷神の術も使えるんだがミナトのためにも見せられないよな。)」

玄間が飛雷神の術を教えないでこの技を見せたのは色々な理由がある

ミナトに直接、飛雷神の術を見せると『これは千手玄間から教えて貰った。』などと言いやがったら面倒だからだ。

他には、後々転生者達と戦う時に対策を取られやすくなるためにあえてこの技にしたのだ。

 

 

玄間の後ろから修羅の声がする…その声の正体とは…

「それより…あ・な・た?」

そう声をかけたのは顔を真っ赤にしている鬼…ではなくシロイだ。先程驚かせたせいか彼女も流石にキレたのだ。

「ま、ま、ま、待て!シロイ!早速俺が見せた螺旋丸で何をするつもりだ?」

「当然…貴方に放つのよ!少しは反省しなさ〜い!」

「ぬぅぁぁぁぁ!」

シロイは玄間に向かって螺旋丸を放つ…すると玄間は吹き飛び身体を貫通させられた。

「お母さん?!お父さんを殺す気!?」

ミナトがそういうと、玄間がフラフラの状態で戻ってきて

「その心配はないぞ…ミナト。なぜなら今の状況はギャグだからだ。おかげでギャグ補正が入って助かったぞ。」

玄間がそう言うとみるみる回復していき、ついに完全に戻った。

「お父さん…その発言、危険ですよ…」

最後に一言ミナトがそういった。

 

 

「さて!これで俺の見せる技は終わりだ。後は自分で考えて改良してみろ。」

「はい。」

「じゃあ帰るぞ、シロイ。ミナトは寮に帰るんだぞ。」

「うん…」

「…本当ならお前は俺とシロイと共に帰れるはずなんだが…今のお前は留学生という立場。留学生という立場では俺の家に泊まるのはいろいろとまずい。わかるな?」

「うん…」

「すまない。こんな父親で。」

「いいんだよお父さん。」

「(俺は100人を救ったが1人は救えなかったか。所詮、元一般人の俺に何ができる?俺は綺麗事かもしれないが全員救うと決意した。だが結果としてはミナトという1人の子どもを救えない。まるで俺はナルトを救えなかった原作の三代目火影じゃないか。絶対にミナトをこの家に迎え入れてやる!)」

「お父さん…」

「ん?どうした?」

「ううん、なんでもない。じゃあまたね。お父さん、お母さん。」

「ああ、またな。ミナト。」

「お休み…ミナト。」

こうして親子3人は別れた。

 

〜翌日〜

玄間の一日は忙しい。

最初に朝食をとった後は各支部のアカデミーに向かわなくてはならない。ほとんどの場合はスピーチなどで終わるが今日は違う…アカデミーの留学生の紹介だ。

「いずれもそれぞれの里のトップクラスの留学生だ。詳しいことはクラスでするから挨拶はしておけよ皆!」

「「「「「はい!!」」」」」

「それでは解散!」

「「「「「失礼します!!」」」」」

と、まあこんな感じでアカデミーの留学生を紹介し終えた玄間は判子を押すだけの書類をやり続けて午前中は昼食をとり、終わりとなる。午後は何か緊急時に備えて影分身をおいて、八岐の洞窟(第十六話、第十九話参照)に行き修行をする。ちなみに今日は地下80階までいったそうだ。

夕方は変化の術をつかい塾の教師をやり、アカデミーの生徒はもちろん、下忍達も指導する。夜になるとTVにでるかそのまま帰宅し夕食をとる。

 

「あー、疲れた。」

「お疲れ様。貴方。」

「じゃあ例の飯にしてくれ。」

「はいはい。」

そう言ってシロイが出したのは多種類の毒が入っている食事だ。勘違いしないで欲しいがシロイは一切殺す気はない。これは玄間が頼んだことであり毒に耐性がつくようにこういう食事をとっているのだ。何故そんなことをするのかと言うと、半蔵のことである。半蔵は呼吸をするだけでも毒を出していたりするのでそれのコミュニケーション対策として玄間は毒を食しているのだ。

「貴方…どうでした?」

「毒の種類は多いが河豚の毒如きじゃ耐性はつかんぞ。」

「う…今日はそれしか手に入らなかったから。」

「まあ、毒をいれてくれただけでもありがたい。」

などと子どもにとって影響の悪い食事をしていた。

 

〜おまけ〜

 

その後は普通は就寝をする。しかし今日に限りシロイは意図的なのか誤ってなのかどちらにしても、あの銘酒『波移転市四』を飲んでしまい性欲が増していた。

「貴方、ミナトの弟か妹…どっちか作ろ?」

早い話、とある事(Rー18行為)をしようなどと抜かしやがるのだ。

「却下。」

もちろん、玄間にその気はない。理由は色々ある。最悪のオチは玄間が性欲にかられてしまい堕落しきって天隠れも堕落することだ。そうなればミナトどころではない。

「そんなつれないこと言わないでよ〜」

しかし、シロイは波移転市四のせいか面白がって玄間に迫る。

「月読…」

シロイを幻術の一つ、月読によって目を覚まさせる。月読は現実の1秒が月読の世界で3日分になる。流石に3日も経てば酔いは覚める…酒の酔いだけを覚ますのに使うのは、後にも先にもこんな使い方をするのは玄間だけだろう。

 

〜月読の世界〜

「はうっ!…ここは?」

「ここは幻術の世界だ。さて、幾つか聞きたいことがあるから答えろ。なんで波移転市四を飲んだ?」

「貴方と(Rー18行為)をしたかったから…」

「それだけか。」

「それだけ。」

それだけのことになんとも言えない玄間だったが翌日からは積極的にシロイと関わるとこにした。




おまけが長い上に、ギャグが多いです…駄文ですみませんでした


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第二十八話 一年たてば誰だって変わる

そろそろこの作品も終わすべきなのですが、中々そこまで結びつきません…


ミナトとの再会から約1年たった…玄間はそれまでのあいだに暁のメンバーと会ったり、修行をしたり、鍛冶屋の鉄人に八岐の洞窟から調達した道具を更に鍛えて貰っていたりしていた。

そして…ミナトとの別れの時が遂にきた。

「お父さん、お母さん…ありがとう。」

「いいのよミナト。」

「そう言えば、お前の夢はなんだ?」

玄間が急に話題を変えた。何故そんなこと聞くかと言うとミナトが火影になる可能性をみたかったからだ。

「僕の夢?火影になることかな。」

「そうか。ならミナト、俺に次に会う時はお前が火影になった時だ。」

「え!?」

玄間の言葉にミナトは驚く。ミナトはいつでも会えると思っていたからだ。

「それはそうね。私はともかく玄間の立場で会えるのは影と名のつく人たちと天隠れの里の人たちくらいでしょうね…」

「逆に言えば公共の場でお父さんに会えるってこと?」

「そういうことだ。だからお前が火影になるまで俺は待っているぞ。」

 

「お父さん…最後にお願いがあるんだけどいいかな?」

「ん?なんだいってみろ。」

「お父さんの見せた螺旋丸を習得するヒントもう一つくれない?」

「あれか…もう一つのヒントは水風船だ。」

水風船、つまりナルトがやった修行と同じ方法で水風船の中の水を、最初はチャクラで動かしてコントロールして最後には破裂させると言うものだ。これが中々難しい…最初の段階で水風船を破裂させてしまうことがしょっちゅうある…更にそれを制御すると最後の段階で破裂させることが難しい。だから一週間で出来たナルトはかなり凄い。玄間はチートによるセンスがある為一日で出来た。

「水風船?」

「そうだ、水風船だ。それがヒントだ。」

「うん…わかった。ありがとう!お父さん。」

「じゃあ、木の葉でも元気にやるんだぞ。」

「うん!じゃあ次会う時は火影になっているから!」

「楽しみに待っているぞ!」

こうして玄間とミナトは別れた。

 

〜霧隠れ〜

霧隠れの里でまだ年が10にもいってないであろう幼い子供が2人…そしておまけに12歳の子供1人に大人1人。全員合わせて四人だがこれは三人班である。彼らは任務をしており侵入者を追いかけていた。

「待てぇ!絶対逃がさん!」

上忍らしき大人が物凄い形相で侵入者を追いかける。

「助けてくれ〜!!」

それから小動物の如く逃げまくる侵入者。

「メイ!そっち行ったぞ!」

「はい!火遁・豪火球の術!」

メイと呼ばれた10歳に満たない女の子は豪火球の術を使う…それは上忍達とくらべても劣らないほど強い。

「ぎゃあぁぁ!ぐふっ!」

そしてその豪火球の術をくらった侵入者はその火に焼きつかれてしまい息絶えた。

「ふう…これで最後だな。」

「そうですね。」

「変わったな、メイ。お前は最初は『光影様〜!!』って喚いてたくせに。」

メイと同じく10歳に満たない子供がそう言った。そうメイとは誰のことだかお分かりだろうか。彼女は照美メイ。後の五代目水影だ。彼女は天隠れのいた時にシロイに火遁を教わり火遁が異常までに鍛えられた。もちろんその理由は波移転市四のおかげだ。

 

「黙れ、や…チビ。殺すぞ。」

「チビって言うな!それとわざわざ言い直さずにやぐらって呼べ!」

やぐらはそう反論する。そう、やぐらとはメイの先代にあたる…つまり四代目水影だ。

「実際チビなんだから仕方ないじゃんか。」

12歳くらいの子供がそう言うとやぐらとメイは同時に

「「黙れ、殺すぞ。」」

「名前すら言ってもらえなかったー!!」

「じゃあ、明日に備えて解散。」

そう言うと上忍らしき男は消えた。

「スルー!?どんな鬼畜だあんたは!?」

そんな声も聞こえたが今日は何故か今までと比べて平和な霧隠れだった。

 

〜雲隠れ〜

雲隠れではエーとビーが修行をしていた。

「エーブラザー、今日はなにすんだよ?」

「今日はお前の尾獣制御…言ってみれば八尾のコントロールだ。」

「ふ〜ん…でもでも八尾は所詮畜生、俺様楽勝!いえ〜!」

「それでいい。お前は俺のタッグだ。だからこそ俺は信頼出来る。」

エーはそう言うとビーに拳を出した。

「わかっているじゃないか、ブラザー。」

ビーもそう言うと拳を出し、互いに拳をくっつけた。

 

「(エー上忍に完全にビーを取られたか…まあ、仕方ないことだかな。)」

「どうしたんです?エスさん?」

「ん?モトイか…いや、なんだか悔しくてな。」

「あー…ビーがエー上忍に心を許したことですか?」

「そうだ。俺はビーのことを少し疑ってしまった…実の兄なのにな。どんなに戦闘が強くても心で負けちゃあ、あいつには勝てないよ。」

「それが素の話し方ですか?始めてですよ。エスさんがラップなしで話すなんて。」

「まあな…俺はとあることが原因でラップで話すようになった。それは第二次忍界大戦のことだった。」

「第二次忍界大戦!?」

 

「しーっ!声が大きい…俺は尊敬する師匠がいた。それこそもう1人の親みたいな人だ。」

「エスさんが実の親みたいに尊敬している師匠ってどんな人だったんですか?」

「その師匠は俺と2人きりの時はラップをかまして指導していた。しかし俺はそんなラップはうざいとまで思っていた。」

「えっ!?ラップが嫌いだったんですか?」

「嫌いだったな…あの日が来るまでな。」

「あの日って?」

「第二次忍界大戦のある日。俺は師匠ともう1人の1班で、ある女と遭遇した。その女の名前は氷河輪廻。当時の水影候補だった。」

「水影候補…」

「師匠と輪廻は戦った。師匠が押してトドメを刺す時に輪廻の不意打ちをくらい…そのまま死亡。それに怒った俺は輪廻を圧倒し、そして殺した。」

「…」

「だが…俺に残っていたのは虚しさだった。師匠のことをもっと感謝しなければならなかったのになんで俺は冷たくしたのだろうと後悔もした。だから、師匠を思い出す為に俺はラップをしているのさ。」

「エスさん…」

 

「これが俺の過去話しだ。くだらないだろう?」

「いえ、参考になりました。ありがとうございます。」

「エスブラザー…そんなことがあったのか。」

「まさか、そんなことがあるとは思わなかったぞ!エス。今日は酒でも飲みに行くぞ!」

といつの間にかエーとビーが盗み聞きをしていた。その2人は感動していて涙を流していた。

「エー上忍とビー!?いつから聞いていた?」

「ああ、それならモトイが大声出した時に聞いていた。」

「モ〜ト〜イ!」

その時、エスの顔が修羅となった。それこそシロイ以上の。

「すみません!エスさん!今日は全員分おごりますので許してください!」

その顔にビビったのかモトイはとんでもないことを言ってしまった。

「それならよし。じゃあ…焼肉に行くぞ!」

「「「賛成!」」」

こうしてモトイのおごりで焼肉を食べに行った。余談だが会計は80万両(800万円)になった。

 

〜天隠れの里〜

その頃…天間とマダラ、そして半蔵の忍びのトップクラスは、何をしていたのかと言うと…

「天間、半蔵…気づいているだろうが、木の葉のうちは一族が天隠れに寝返る気配を見せている。」

「ですね。」

「それで、わざわざ俺たちを呼び寄せたと…」

「口のききかたがなっていないが、まあいい…天隠れにもうちは一族はいるが写輪眼を開眼されていないような落ちこぼればかりだ。しかし、玄間の政策で天隠れのうちは一族は木の葉のうちは一族よりも優遇されている。」

「と言うよりも木の葉のうちは一族が冷遇されすぎじゃないですか?」

マダラの発言に天間が訂正する。

「同感だ。木の葉の警備部隊とか言って実際はのけ者扱い…天隠れの里は優秀な奴ほど優遇される。」

「その通りだ。天隠れのうちは一族は木の葉よりも優秀ではないのに木の葉よりも優遇されていると言うことは、だ。やることは決まっている。天隠れに寝返る。扉間の俺を警戒して作った政策が玄間に利用されるとはな…哀れなものだ。」

半蔵の意見にマダラが賛同して説明をする。

「今の火影もそれに感づいている可能性もある。余程、頭が花畑でない限りはうちは一族を天隠れよりも優遇するだろうな。」

その通り、ヒルゼンとて馬鹿ではない。しかしそれに追い打ちをかけるかの如く天間が発言をする。

「しかし、それもいつまで持ちますかね。全里内の金の4割は天隠れのものですから。」

そう、経済面で天隠れはトップに立っており、その次に五大国が占めている。しかし、元々天隠れは小国や小さな里の寄せ集めから出来たものなので最初のうちは2割も超えなかった。しかし玄間の政策によってすぐに2割、3割、4割と伸びてきた。

「すぐにでも悲鳴を上げ、結果、更に冷遇になるか…それとも他の一族を犠牲にしてまでうちは一族を優遇するかの二つの選択肢しかないな。」

「と…ここまでですね。玄間が帰ってきたので報告しておきますか?」

「そうだな。ただしムキになるなと伝えておけ。」

「わかりました。ではまた明日。」

こうして三人の会議は終わった。



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第二十九話 光影と忍頭会議。おまけにオリキャラのビンゴブック

注意!ほとんどがおまけです。


 

玄間は父、天間から、木の葉のうちは一族が木の葉に対して不満を持っており天隠れに寝返る気配を見せていると報告を受けた。そこで玄間が放った一言は単純なものだった。

「なるほど…では、光影命令で忍頭と大御所様を会議室に1時間後に収集。そこで会議を行う。」

会議を開き、話し合うことだった。大御所とはマダラのことである。大御所がマダラだと言うことは天隠れの住人は当然、一部の人間しか知らない。

「わかった。」

 

〜1時間後〜

そうして忍頭と玄間の合計5人が集まった。

「さて、皆そろったな。では会議を始める。早速だが、私の報告によると木の葉のうちは一族が天隠れに寝返る気配を見せている。これは本当か?大御所様。」

「ああ、間違いない。木の葉のうちは一族が天隠れのうちは一族よりも冷遇されているのが原因だ。」

「ふむ…」

「この先、決めることはそれを受け入れるか否かです。」

「そうか。」

「と言うことは…!」

「だが今はその時ではない。」

「どうして!?」

ここで発言をしたのはシロイだ。彼女も忍頭となっておりこの会議に参加していた。

「私はそれをやるなら木の葉を潰す時だと考えている。」

「なっ…」

この発言にシロイは驚いた。これはつまりミナトを殺すことと一緒だからだ。

「だが今やっていてもメリットが目立たない。いずれ第三次忍界大戦がおきる。その時奴らは誠意を見せる為に天隠れとは戦わない。」

「なら尚更、やるべきじゃないのか。その時に味方をつければ…」

「爆弾を味方につけてどうする?奴らは木の葉を潰す爆弾だ。わかるな?」

「そうか、そういうことか。」

最初に玄間の目的がわかったの大御所こと…マダラだった。

 

「何がそういうことなんです?大御所様。」

天間がそう聞くとマダラが驚くべき答えをだす。

「木の葉のうちは一族にクーデターを起こすつもりだな。」

「「「なっ!?」」」

「そうだ。だが失敗する可能性もある…その為の留学生制度だ。」

「「「!!!」」」

玄間の言った意味はどんなことかわかるだろうか?うちは一族が殺されないようにに留学生が守ると言うことだ。

「しかし…そんな留学生が生まれますか?」

「それの心配はない…」

「まさか光影殿、貴方が変化の術を使ってスパイをするんですか?」

「半分あたりだ。半分は違うな。その時、初代光影は死んでいることにする。」

「馬鹿なこと言わないで下さい!」

玄間の意見にシロイが反対した。

 

「シロイ、まあ聞け。何故私が初代光影と言い回したのかわからないのか?」

「貴方は死ぬべきじゃない!」

「わからないか?なら答え合わせだ。初代光影…つまり私は死ぬと言うことだがそれは表向きの話しだ。」

「どういうこと?」

「私が死んだことしたら、私は木の葉に潜入しやすい…情報を偽造出来るからな。」

「あっ!それでさっき変化の術を使うって…」

「そういうことだ。私が留学生となってしまえば木の葉も怪しまない。」

「なるほど…」

 

しかし、玄間はなるべく原作沿いに進めるのが良いと思っているため、うちはのクーデターは起こさないようにしようと思っているが…閻魔達に与えられた玄間の任務はうちはサスケの双子の妹を殺すこと…むしろクーデターは起こした方が都合が良く、木の葉の抵抗と言う名の元で殺すことが出来ると言うわけだ。

 

「さて、これで会議は終わりだ。解散!」

その声で5人は解散した。

 

〜解散後〜

「玄間…少しいいか?」

「何ですか?大御所様。」

「もうそろそろ俺は死ぬだろう。だがお前に頼みがある…」

「何です?」

マダラはいきなり髪の毛をちぎり…玄間に渡した。

「万一の場合、これをつかって俺を穢土転生で蘇らせろ。」

つまり、マダラも玄間のことを完全に認めた証拠だ。

「はいっ!」

「それと俺は、お前と出会った場所に戻る。これ以上この里に俺がいても何の発展にならない。」

「…(確かに、最近の奴らはマダラのことを老害だの屑爺だの言いたい放題だ。)」

「さらばだ。」

そうして玄間はマダラと別れた。

 

〜おまけ〜

ビンゴブックリストオリキャラ編

現役

 

☆千手玄間

・賞金 1億5000万両

・役職 光影

・経歴 第二次忍界大戦中に当時砂隠れ最強と呼ばれた基地九を殺した。それだけはなく岩隠れ最強のノブヨリも倒した。その後雲隠れを抜けて天隠れの里を創設した。

 

☆千手天間

・賞金 1億両

・役職 天隠れ忍頭

・経歴 うちはマダラと千手柱間の孫であり水遁、土遁においては忍界最強と言われている。それだけではなく最近は万華鏡写輪眼や木遁を使う目撃情報もある。また千手玄間の父でもある。

 

☆エス

・賞金1億4000万両

・役職 雲隠れ上忍

・経歴 千手玄間のライバルと言われている。それに見合った実力はあり、第二次忍界大戦では水影候補の氷河輪廻を殺し、三代目火影を相手に無傷で帰ったほど。

 

☆シロイ

・賞金 8000万両

・役職 天隠れ忍頭

・経歴 千手玄間の妻。戦闘においては火遁と風遁、時空間忍術をよく使う。しかしどれも最上級クラスの術であり、特に火遁はうちはの創設者、うちはマダラも凌ぐとまで言われている。

 

殉職者

☆アール

・賞金 8000万両

・役職 雲隠れ上忍

・経歴 当時、雷遁女神とまで呼ばれており、自分を殺す氷河輪廻相手に善戦したり、アールの兄の三代目雷影を酔った勢いとはいえ重傷を負わせたほどの実力者。千手天間の妻であり千手玄間の母でもある。

 

☆基地九

・賞金 1億両

・役職 砂隠れ上忍

・経歴 砂隠れの最終兵器。最終兵器と呼ばれるのは彼の性格によるものである。彼は残酷非道と性格が最悪なために里人からは嫌われ、砂隠れでは滅多なことでは彼を出さなかった。しかし、千手玄間によって基地九は死亡した。賞金が高いのは彼の殺した数が多すぎるためである。

 

☆氷河輪廻

・賞金 6500万両

・役職 水影候補

・経歴 酸遁、火遁、水遁を扱い、更にどういう経緯で持っているのかは不明だが万華鏡写輪眼を持っていた。彼女は第二次忍界大戦にて雷遁女神のアールを倒したがすぐに後の雲隠れ上忍のエスに倒された。

 

☆ノブヨリ

・賞金 1億2000両

・役職 岩隠れ上忍

・経歴 岩隠れ最強の忍び。雷遁を極めており、雷遁女神のアール以上とまで言われていた。戦闘面の実力は千手玄間に殺されたものの、間違いなく彼はうちはマダラや千手柱間を超えていた。




とりあえずビンゴブックをいれてみましたがどうでしたか?
ちなみに今の時点で強さのリストで言えばこんな感じです。
竜魔神形態玄間>雲隠れ上忍エス≧光影玄間>八岐大蛇>シロイ=千手柱間
家系のリストは…男のみならこうですね。
・千手柱間ー千手剣間ー千手天間ー千手玄間ー波風ミナトーうずまきナルト
ちなみに、女ありだと
・うちはマダラー雪一族の女子ー千手天間
・アールー玄間
・シロイーミナト
とこうなります。


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第三十話 第三次忍界大戦(1)

大御所(マダラ)が天隠れから抜けて一時期は大騒ぎとなった。しかし、玄間はそれが玄間の命令によるものと説明し、騒ぎを抑えた。その後、第三次忍界大戦が始まった。

 

〜光影執務室〜

「やれやれ…もう第三次忍界大戦か。」

「早いですね…」

玄間がそう言うと近くにいたシロイが答える。

「(半蔵は俺の代わりに指揮をとっているし、やることと言えば報告と連絡、そして相談を聞くことぐらいの物だ。)」

バン!

玄間がそんなことを考えるといきなりドアが開いた。

「光影様!」

「どうした?」

「木の葉三忍がこちらに向かっています!どうすればいいのでしょうか!?」

「そうか…シロイ、行ってきてくれるな?」

「ええ…貴方の命を狙うような馬鹿は死んでしまえばいいのに…」

バタン!

シロイはそう言うとまるで死を象徴するようにふらついて光影執務室から出てしまった。

「あの〜…光影様。シロイ様1人で大丈夫なんですか?天間様もつけたほうが…」

言い忘れてたが、天間は自分あての大量の資料や書類の整理をしているため戦争の前線で戦うことができない。

「ああ、心配ない。それこそエスでもない限り、やられはしない。」

「はあ…」

「それよりも用事が済んだら仕事行け。私も忙しい身だ。」

「はっ!失礼します!」

忍びがそう言うと消えて玄間1人になった。

「さてさて、シロイの奴はどの位まで戦えるかな…八岐の洞窟から出てきた道具で調べたところキレなくても柱間お祖父様と同格だしな。」

 

木の葉三忍SIDE

「あともう少しだな。」

「しかし、綱手。お前はなんでここにきたんだ?血液恐怖症だろう、お前は?」

「私と同じ千手性ってのが気に食わないんでね。」

「そうか。だが、無理せずやばいと思ったら帰れよ。」

「はん!私を舐めるなよ自来也。私は血液恐怖症をもなくしてしまうほど怒っているんだ!!」

「二人ともお話しはこれまでよ…やばいのが来たみたいね。」

「「!!」」

 

そこに現れたのはシロイだ。

「さて、貴方達が玄間を殺そうとする人たち?」

「天隠れ四傑の1人…シロイ。」

「四傑とはなんなんだ?自来也?」

「天隠れ四傑とは天隠れで忍頭をやっている四人のことだ。いずれも今の忍界では最強と言ってもいい。ワシ達を相手に余力を残して勝った半蔵と、光影の父千手天間に大御所と呼ばれる謎の人物。そして今ここにいるシロイのことだ。」

「質問に答えないなら問答無用で…死ね。」

「「「うっ…!!」」」

シロイは殺気を出す。すると三忍達は怯んでしまう。それも仕方ない。玄間に柱間と同格と言われる程の実力を持っている。柱間は威圧で火影の名を継いだ扉間すらもビビらせるほどだ。

 

「火遁・業火滅却!」

シロイは火遁の術の中でも最上級の技…業火滅却の術を使うと…あたりはまる焦げ。これがどういう意味かわかるだろうか?少なくとも防御はチャクラを吸収しない限りは不可能。これが出来るのは輪廻眼の持ち主しかいない。しかし三忍の中には輪廻眼を持つ者はいない。と、なれば…三忍はどこに行ったかおわかりだろうか?上空に逃げた。

「大蛇丸、綱手いくぞ!」

「ええ!」

「よし!」

「させない!風遁・竜蛇の舞!」

この術はシロイのオリジナルの術で上空にいる敵を金剛石すら砕きかねない竜巻で腹を一突き…つまり三代目雷影や千手玄間、エスなどの例外を除けば死ぬ一撃だ。

「くっ!」

それの対象者となったのは…

「大蛇丸!」

大蛇丸だった。

 

「ぐ、はぁ…」

大蛇丸は口寄せ蛇を犠牲にしたものの致命傷と言える傷を負ってしまい戦えなくなってしまった。

「で?どうするの?残る貴方達は2人…私は玄間に手を出さなければ戦闘をやめるけど?」

それを見てシロイは三忍に見逃す余地を与えた。

「う…わかった。光影には手を出さない。」

「自来也!!何を…」

何を言っている!と綱手は言いそうになるがシロイの殺気を受けて口が閉じてしまった。

「火遁…」

「わかった!わかった!ワシらはこいつを連れて帰るから見逃してくれ!」

「話しがわかる人はいい人ね。だけど、玄間を殺そうとした罪は思いわ…それだけは覚えておいて。」

「…そうか。」

「じゃあね。」

それだけ言うとシロイは去った…

 

「大蛇丸、無事か?」

綱手はそう言うと大蛇丸の傷を治した。しかし大蛇丸の傷には、血がついているにも関わらず治療しているのは、シロイに対する恐怖の余り血液恐怖症が治ってしまったからだ。

「無事じゃないわよ…光影はあんな化け物を従えているなんて…」

「そうだな。だとしたら光影はもっと強いのかもしれない。」

「強いに決まっている。奴は猿飛先生に重傷を負わせたエスは自分自身のライバルと言っていたんだぞ。」

「これじゃあ殺すのは無理ね…次代の世代に任せるしかないわね。(そしてその器を取るのは私だけどね。)」

木の葉三忍SIDEEND

 

マダラSIDE

ふう…俺は岩隠れの奴らを利用してうちはの小僧を嵌めた。このうちはの小僧は利用させてもらうとしよう。木の葉のうちはのクーデターにな。木の葉のうちはの写輪眼はどうでもいい。最初は後々役に立つだろうと思って長門に俺の万華鏡写輪眼を預けていたがあれが必要ない…俺は氷河輪廻のそれを使っているがかなり使える…寧ろ写輪眼と万華鏡写輪眼のみならば全盛期よりも上だ。

 

「ねえ、マダラ。どうするのこれ?」

「ゼツか…これから手術を行う。お前の細胞を使うから分裂しておけ。」

俺に話しかけて来たのはゼツ。立派な助手だ。こいつの特徴は一言で言うならアロエだ。それでもわからないなら緑と白色の生き物だ。

「え〜?これにそんな価値があるの?」

口先だけは上手いなこいつは…

「あるな。少なくとも戦闘面ではお前よりも。」

俺はゼツが戦闘で使えないのを揚げ足をとって皮肉で返した。

「うっ…まあ僕が弱いのは事実だけどね。じゃあ分裂しておくよ。準備が出来たら言ってね。」

「わかった。」

 

…オビト改造中…

 

「これでよし。後はこいつが目を覚ますのを待つのみだ。」

「あれれ?マダラ、なにやってたの?」

こいつか…こいつは無駄にお喋りで本当に柱間から出てきたとは思えないな。

「君か、マダラはね…(以下略)と言う訳なんだよ。」

ゼツが俺の代わりに説明すると…

「ふ〜ん。でもそいつ使えるの?」

ゼツと同じこと言ってきた…本当にそこは柱間と同じだな!!

「使えるんだって。何に使うかわかんないけど…」

「ねえねえ、マダラ?何に使うの?」

後々話すことだし、仕方ない…

 

「そいつはとある計画のために必要な存在だ。」

「計画?もしかして、木の葉を潰す?」

「いや、十尾復活じゃないの?」

ゼツもこいつもハズレだ。何一つわかっていない…

「十尾を復活させたところで俺に制御は出来る可能性が薄い…」

「なんで?」

「俺のひ孫…玄間がいるからだ。」

柱間ならともかく、八岐大蛇を倒せる玄間がいると十尾が倒そうとしてムキになる…そうなると俺には手がつけられん。

「じゃあ殺せばいいじゃん。」

「簡単に言うな…俺が全盛期の力を取り戻したとしても勝てるかどうかだ…」

「あ!幻術使って利用するのは?」

「無理だ。奴は何故だが知らんが幻術が効かない。」

俺もかつて利用しようとしたが無駄だった。全チャクラを使った月読をかけても玄間に幻術はかけられなかった。

 

「じゃあどうするの?」

「木の葉をうちはの手で潰す!」

「へえ〜クーデターでも起こさせる気かい?」

「だが、戦争が終わる頃に九尾の人柱力が子どもを産むだろうな。それを利用して九尾を暴走させる。」

「?なんで九尾の人柱力が子どもを産むことが出来るの?もうばばあじゃん。」

「知らないの?九尾の人柱力はミトから若いうずまき一族の女に代わったんだよ。確か…この戦争が終わったら結婚するんだって。」

「なるほど…でもでも戦争が終わってから最低でも2年はかかるんじゃないの?」

「だからだ。俺はその時生きてはいない。それを代わりに実行するのはこいつだ。」

俺はそう言ってうちはの小僧を指差した。

 

「でもクーデターの話しはどうなるの?」

「いずれ九尾は封印される。猿飛の奴かあるいはそれ以上の実力者がな。」

「まあそうだよね。」

「だが、そこで九尾を操っていたのは誰だ?と言う疑問が上がる。1番の不審者が…うちは一族になる。」

「あー!わかった!こう言うことでしょ?木の葉とうちはの関係を悪くさせてうちは一族がクーデターを起こすってことでしょ?」

「当たりだ。」

「やったー!当たった当たった!」

「うるさいぞ。まだまだ続きがある。仮に失敗したとしても九尾の人柱力から九尾を奪えばいい。その時こそ…木の葉の最後だ。」

マダラSIDEEND




とりあえず本編が終わるまで外伝は書くつもりはありません。外伝は異世界(簡単にいえばクロスオーバー)、またはNARUTOの原作世界に玄間かあるいはエスが行くという話ですね。


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第三十一話 第三次忍界大戦(2)

霧隠れの忍びが一人の少女をさらって行った。その少女は野原リン…つまり、カカシの班の一員だ。しかしそれよりも重要なことが起きていた。その霧隠れの忍びの依頼主は…天隠れの上忍の一人だった。

 

彼は元々、木の葉の中忍で木の葉に恨みがありその恨みを晴らすべく天隠れへとやってきた。彼の恨みはとんでもないもので執念で天隠れの忍び、それも上忍となってしまうほどである。玄間は彼の腕は買っていたが彼自身は邪魔であった。そのため木の葉に対する汚れ仕事を渡して使えなくなった時に切り捨てる…それに気づいたその上忍は玄間を欺き霧隠れと手を組んだ。

 

「しかし、良いんですかい?こんなにもらって?」

霧隠れの忍びは余りの金の多さに疑ってしまう。無理もない。5000万両(日本円の価値に換算すると5億円相当)だからだ。奴隷でもよくてその五分の一くらいだろう。

「当たり前だ!(この女に乗っ取ってしまえば俺の安全は確保される…けっけっけ…)」

そう…彼の考えている通り、リンを乗っ取ってしまえば木の葉に戻って復讐AND隠れ蓑になる。彼は大蛇丸のように身体を乗っ取ることが出来る。しかも乗っ取った姿がベースなので変化の術が必要ない。更に自分がそれまで獲得してきた術も継承出来る。まさに外道!と言うべき術を持っている。

「じゃあな…」

天隠れの上忍が金を支払うと霧隠れの忍びは去って行った。

 

霧隠れの忍びは報酬ががっぽり手に入ると、警戒心をゼロにしていて霧隠れに帰る途中だった。

「ぎゃあ!」

「ぐあっ!」

「なんだどうし…」

そこで目にしたのは先ほど誘拐したリンの姿だった。

「なっ…!貴様!何の…」

何の真似だ!と言う前に殺され、全員その場にいた霧隠れの忍び達は死んだ。

 

「ふう…さてこいつらの巻物はどこだ?」

その声を発したのはリン…を乗っ取った天隠れの上忍(以下りん)であった。彼は早速リンを乗っ取って霧隠れの忍びから自分の渡した金を奪い取ると言う行動に出たのだ。

「あったあった…これでよし。剥げる物は剥いでおかないとな。」

とそこへ箒を逆さにしたような髪型の子供がりんの元へやってくる。

「リン!無事だったか!?」

そう、はたけカカシだ。彼は罠に嵌ってしまい、リンを目の前でさらわれたのだ。罠を外すのに時間がかかり大幅に遅れてしまったのだ。

「…」

「がはっ…何の真似だ!リン。」

りんは無言でカカシを殴る。いつもの彼ならば殴られもしないのだが、幻術にかかっていないりんに対し、警戒心が甘くなり殴られてしまった。

「死ね!(今こそ、この女の身体がどれだけなじんでいるか確かめさして貰うぞ!)」

りんはカカシを殺しにいく。

 

「クソ!(俺の知らない幻術にかかっているのか?だとしたら…)写輪眼!」

りんはリンの声で喋っているため、カカシはりんが自分の知らない幻術にかかっていると思い込みオビトから貰った写輪眼を発動する。

「忍法・影分身の術!」

りんは影分身で写輪眼対策をする。写輪眼と言えど多数が相手ならば問題はない。

「(ここは水辺の近くだから行けるか…)水遁・大瀑布の術!」

カカシは原作でこそ火遁や土遁などを使っているが、今の時点では雷の他に水の性質変化を持っており水遁も得意だ。

「なっ…!」

りんはこれに動揺してしまい溺れた。そして、カカシはその術をやめてりんを助けた…

「でやぁ!」

「ぐぅ…!」

りんのアッパーカットがカカシにあたり、猛烈なダメージがカカシにくる。

「死ね!」

りんはそれに戸惑うことなくクナイを持ってカカシを殺しにかかった。

「雷切!」

りんが何が起こったのかわからなかった。胸を見てみるとカカシの腕がりんの心臓を貫いていた。何故こんなことになったのか…実はりんがカカシを仕留めるためにクナイを持ったことが仇となった。カカシがとっさに反応してりんの心臓を貫いた…というわけだ。そしてりんがリンとなった。

 

「カカシ…ごめん…」

最後にリンはこの言葉を送り、死んだ。そして、カカシもチャクラの使いすぎで意識を失った。

「どうやら仲間割れは終わったようだな。」

そこにやってきたのは霧隠れの忍びだ。先ほど誘拐した霧隠れの忍びから返答がなかったため大人数でやってきた…

「こいつの首とって荷物でも追い剥ぎましょう。」

「そうだな…じゃあな坊主。恨むんなら自分の運命に恨むんだな。」

霧隠れの忍びがカカシを殺しにかかると…

「うおおおお!」

叫び声が聞こえ、そしてその元は…仮面をしていた男だった。

「なんだ!?殺せ!!」

霧隠れの忍び達のリーダーらしき男が仮面の男を殺すように命じた。

グサリ…

今、そのリーダーの状況に似合う音が聞こえた。仮面の男が霧隠れのリーダーらしき忍びを刺した。それも手から木で。この術は『木遁・挿し木の術』といい触れた相手を木で刺し殺す術だ。

そんなことを続けて仮面の男は霧隠れの忍び達を全滅した。その仮面の男はリンとカカシに近づき…

「リン…カカシ…」

とつぶやく…

 

パン、パン、パン!

そこに空気の読めない音が聞こえた。

「見事だ…木遁使いの小僧。」

威厳たっぷりに現れたのは黄色い閃光と呼ばれる波風ミナトと同じの金髪の男…だがミナトとは違い、雰囲気が優男とは言えずに渋く威厳がある。

「誰だ!」

仮面の男は警戒する…それしかできなかった。先ほどチャクラを使ったというのもあるが、この金髪の男の前ではチャクラが回復しても無力だと思ってしまうほど実力があると感じてしまったからだ。

「人に名前を聞く時は自分から名乗り出るものじゃないか?」

「うちはオビト…今度はそっちの番だ。」

仮面の男…いやオビトはその雰囲気に飲まれてしまい本名で言ってしまった。

「そうか…木の葉のうちは一族の者か…」

「答えろ!お前は誰なんだ!?」

オビトはせめて、名前を聞くことにした。いや成功させたと言うべきだろう。ほとんどの忍びはその男に対して名前を聞くことすら忘れてしまうほどに雰囲気に飲まれてしまう。

「俺の名前は千手玄間だ。」

そう…光影の千手玄間だ。

 

「千手玄間だと…!」

「やはり、知っているか。」

「馬鹿な!なんであんたがここに!?あんたは光影だろう?!何のためにここに用事がある。」

「…それにはお前も関わる事情があるだろう。その銀髪と少女はお前と何かしら関係があるのか?」

「あるが…」

「そうか、事情に関わることになるな…実は俺の里から抜け忍が出ていてな。抜け忍はその少女に憑依したのだろう。」

「なっ…!」

「確信は出来ないがな。その抜け忍は俺から隠れるためにその少女に憑依して木の葉に行こうと考えた…もしそこの銀髪が殺していなかったら木の葉は終わっていた。(俺の計画もろともな…)」

「何でだ?」

「その抜け忍は木の葉に対して恨みを持っていた。しかもかなりな。」

「…」

「だからこうして直々に取り戻しにきた訳だ。」

「そういうことか。」

 

「しかし、あんたは木の葉を滅ぼすのに反対なんだ?」

「ん?木の葉のうちは一族が天隠れに来ようとしている。だが、役割を果たしてもらってから天隠れに来るようにしている。だから戦争中にきても困る。」

「役割…?」

「さあな…そこまでは教えられないな。だが大御所様に味方するのなら教えよう。」

「わかった…味方をしよう…話しは大御所のアジトで話しをしよう。」

こうして玄間はオビトを仲間にした。



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第三十二話 第三次忍界大戦(3)

〜マダラのアジト〜

「帰ったか…俺はまた寝るぞ。」

マダラは玄間がいるにも関わらず、オビトが帰るとすぐに寝た。

「さて…俺が大御所を知る経緯を教えよう。」

「そうだな。」

 

~回想~

 

オビトSIDE

「ここは…?」

俺はカカシを庇って死んだはずじゃ…ないのか?

「気がついたか…うちはの者よ。」

誰だ?この爺ちゃん…

「もしかして、死神か?」

思わずそんな言葉を口にしていた。俺は焦った。何故なら先生に言ったこと(老人には優しくしていること)が嘘になってしまうからだ。

「死神とな…お前が始めてだぞ。そんなことを言ったのは。」

って!その鎌首もとに向けるのやめて!死神なんて言ってごめんなさい!

「ふん…まあいい。ここは黄泉の国でも天国でもない。」

「じゃあ地獄か?」

「さあな…俺もつい最近まではそう思っていたが、仏に出会ってからここは地獄とも思えなくなってきた。だがこれだけは一つ言える。」

「なんだ?」

「お前は生きている。」

俺はその言葉で希望と絶望もした。

オビトSIDEEND

 

「俺が生きているって本当かよ!?」

「本当だ。岩の下敷きになっていたが、奇跡とでも言うべきか…お前の半身の犠牲のみで済んだ。」

「じゃあ、俺の半身は使えないってことか?!」

「そうだ。だがお前の動けなくなったはずの半身を動かしてみろ。」

オビトはそう言われて動けなくなった半身を動かす。すると…

「動いた!?なんで?」

「お前の半身は使い物にならないから勝手に治療させてもらった。」

「ありがとう、爺ちゃん。でも白くてキモいな…」

「贅沢を言うな…それはあいつらの肌の色だ。俺は寝るから邪魔をするなよ。」

 

マダラがそう言うと寝てしまい…しばらくするとゼツとグルグル(仮称)が床の下から現れた。

「うわっ…」

ゼツとグルグルの登場の仕方に思わずドン引きするオビト…無理もない。ゼツはアロエのような生物であり、グルグルは顔がセンスの悪い仮面である。そんなものが自分の下から現れたら普通はドン引きする。

「よろしくね~僕の名前はゼツ。君の名前はなんだい?」

「え?あ、ああ…俺の名前はうちはオビト。そっちは?」

オビトが自己紹介するとグルグルの方に顔を向ける、

「僕の名前かい?僕の名前はないんだよ。だから君がつけてよ。」

「そうなのか?だったら顔がグルグルしているから、グルグルだ。」

「じゃあ、よろしく。オビト。」

「よろしく、グルグル。」

 

「さて、話しは終わったか?」

「爺ちゃんはいったい何者なんだ?」

「質問を質問で返すな…俺の質問に答えろ。」

マダラの機嫌をこれ以上損ねるのを恐れたのかオビトは答える。

「話しは終わったよ。それよりも爺ちゃんは何者なんだ?奇跡があったとはいえ俺の身体をこんなに治してくれたんだ。お礼がしたいから名前くらい教えてくれよ。」

「それもそうか…俺の名前は、うちはマダラだ。」

マダラが自分の名前を語るとオビトは動揺する

「ま、ま、マダラって、あのうちは創設者であり、俺のご先祖の?」

それもそのはずオビトはマダラの子孫であり、うちはの伝説だからだ。

「お前が子孫かどうかは知らんが、お前の言う通り、俺はうちは創設者の…うちはマダラだ。」

「いやいや…あり得ないって…父さんがご先祖様は初代様に負けて死んだって言ってたし。」

 

「俺は確かに柱間と戦い負けた…そして柱間にトドメを刺された。」

「そこは父さんから聞いているよ。」

「…だが、俺は戦いの最中に柱間の細胞を手に入れた。その柱間の細胞のおかげで俺は復活することが出来た。」

「(んな馬鹿な…)」

「そこで俺は柱間以上に鍛えたつもりだった…」

「つもりだった?」

「そうだ…俺は更なる修行の場所をもとめていた。だが、それが間違いだった。俺は修行場所に丁度良い洞窟を見つけ奥深くで柱間以上の化け物と戦った。」

「そして、勝ったのか?」

オビトの質問にマダラは黙る。

「…」

 

しばらくの沈黙の間マダラが答えた。

「……いや完敗だった。それから俺はここに住むようになった。」

「…(ご先祖様が負けるなんてあり得ね~…何?その化け物。最近出来た天隠れの里、潰れるんじゃないのか?)」

「その化け物の名前は八岐大蛇。火、水、土、雷、風、毒、光、闇の八つの首を持ち、八つの尾を持った化け物だ。奴には万華鏡写輪眼の天照、月読、そして須佐能乎すらも通じなかった。だから、九尾には手を出してもあいつには手を出すな。」

「九尾に手を出しても…ってそんなに危険なのか?」

「何しろ、俺の全盛期から外したのもあいつだ。」

それだけでどれだけの危険かわかるだろう…マダラの全盛期をなくしたほどの実力を持っているのだから。

 

「さて…これからが本題だ。俺は八岐大蛇と戦い敗北した後、輪廻眼に目覚めた。そして、それをうずまき一族の長門という男に移し替えた。」

「は?なんでだ?」

「とある計画を立てているからだ。」

「とある計画?」

「そうだ。長門が輪廻転生の術を使えば、俺は死んだ後に復活出来る。」

「まさか…木の葉を潰す気か?!」

「話しはこれからだ。最初は復讐のつもりでそうだったが今は違う。うちは一族を守る為に俺は復活する。」

 

「なんでだ?」

「天隠れの里は知っているな?」

「まあ…今では1番巨大な里だし。そのくらいは知っているよ。」

「天隠れの里の政策は血継限界の優遇…つまり、天隠れのうちは一族も例外ではない。」

「優遇だって?どこが?」

オビトはアカデミーでもビリだったためそんなことは知らない。

「アカデミーから何一つ習ってないのか…まあいい。霧隠れの里は血継限界を殺す風潮がある。それを光影は利用して血継限界の最低限の安全と普通の昇格を保証した。」

「そう言うことか…」

「そうなれば他の里の血継限界もやってくる。当然だな…あの時代は血継限界の冷遇が激しく昇格も出来ないこともあった。もちろん、うちは一族もな。」

ここでオビトは疑問に思った。マダラが、警備隊であるうちは一族が昇格出来てないと言ったことに

「うちは一族が昇格出来てないってどういうことだよ?」

「木の葉のうちは一族は千手扉間による政策で警備隊になっている…悪く言えば木の葉の使い魔だ。事務職や上層部にもほとんどついた者はいない。しかしだ。天隠れは違う。天隠れはどんな一族も関係なしに能力があれば事務職や上層部についている。」

 

さらにここでオビトはマダラに対して疑問に思った。

「まるで天隠れにいたような口ぶりだけど天隠れにいたのか?」

「そうだ。天隠れの忍びとして暮らしていた。」

「なっ…!あんたほどの男がなんで再び里の忍びに!?」

マダラの言葉に驚くのは無理もない。マダラはカリスマも高いがプライドも高い。故に誰かの下につくのは余程の事情があったと言うことだ。

「言っただろう?俺は仏に会ったと…」

 

「仏だと?あんた、遂に呆けたか?」

「呆けてなどない。比喩表現だ。ここに住んで数年…俺は俺のひ孫と会った。そいつから力を貸してくれと言われた。」

「それで力を貸したのか?」

「もちろん最初は断る気だった。しかし奴はなんて言ったと思う?自分の里を全ての里を誰も迫害されずにしたいと言ったんだ。その時、俺はこいつに惹かれた…その後俺は惜しみなく力を貸してやった。」

「…そのひ孫って誰なんだ?」

「光影の千手玄間だ。」

 

~回想~

 

「とまあ、そんな感じだ。俺はこれから何をすれば良い?」

「そうだな…九尾の人柱力は知っているな?」

「それが何か関係するのか?」

玄間はその後オビトに残酷な命令を出した。



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第三十三話 六道仙人との戦い

中二病注意!今回は余りにも中二病がすぎます!


〜八岐の洞窟地下100階〜

オビトに命令を出してから玄間は八岐の洞窟にきていた。遂に100階の扉の前までたどり着いた。

そして玄間はある術を自分にかけていた。理由は今まで八岐大蛇(第十六話)にせよ、エスターク(幕間1)にしてもかなりの強敵だった。地下100階となれば最初から本気でいく必要があるからだ。

「まあ…これでいいだろう。あまりやり過ぎると副作用が出てくるかもしれないしな。」

そうして玄間は扉を開いた…

 

扉を開くと…そこにいたのは…

「よくぞ来た。我が子孫よ。」

その男は、ナルトが九尾モードに入った状態の姿と酷似していた。

「誰だ?」

「私はかつて六道仙人と呼ばれし者…」

そう…うちはや千手の先祖の六道仙人だった。

「八岐大蛇の言っていたあのお方ってのはあんたか?」

「そうだ。これから私の出す最終試験を突破せよ。私の出す最終試験は…私に戦闘で勝て。以上だ。行くぞ!」

六道仙人はいきなり玄間に襲いかかって来た。

 

「がっ…!」

それに反応が全く出来ず玄間は血を吐く。

「ほう…流石にここまでこれただけあって一撃では死なんか…」

「(おいおい…やばいぞ。どんだけチートがあっても勝てんのか?っていかんいかん。竜魔人改め、竜魔神で行ってみるか。)がぁぁぁぁぁぁ!!!!」

玄間は叫ぶと玄間の肌の一部以外が鱗となり、髪の毛は逆立つ…

 

竜魔神とは…ダイの大冒険の竜の騎士の戦闘状態、つまり竜魔人の状態で綱手の技、創造再生を使い、更に八門遁甲の全てを開いた状態のことである。

簡単に言えば戦闘では死なないで身体の能力が10×10×10×10×10…となる。

それでもわからないという方は少なくともマダラを1秒以下で倒せるといっていい。

 

「行くぞ!」

それから玄間の取った行動は、ラッシュ、ラッシュ!ひたすらラッシュ!!六道仙人を竜闘気つきで殴りつけ、雷遁の鎧の効果でパワーを増した地獄突き一本貫手を喰らわす…しかし、六道仙人は驚く行動を取った。

「なっ…!む、無傷 !?それよりも離せ!!」

それは…玄間の腕をつかんだことだ。そう…あの玄間の全力の攻撃を受けて動けるのだ。玄間は通常攻撃でも三代目雷影の身体すらも簡単に貫くことができるのだ。それを六道仙人は全くといっていいほど無傷…

これがどういうことかわかるだろうか?三代目雷影はかなり強靭な肉体である。それも弱点であるはずの風遁…しかも忍界でもトップクラスの技である風遁・螺旋手裏剣を受けて無傷だった。六道仙人はその肉体を簡単に貫くことができる玄間の全力攻撃が効かないのだ。戦う相手としては悪夢としか言いようがない。

 

「ふふ…竜の騎士だったか…光栄だな。私の子孫に竜の騎士がいたとはな…ならば私も全力を出すとしよう!」

六道仙人がそういうと自分にして来たことを玄間にやり返す。玄間はそれに耐えきれずに意識を失いかける…玄間は六道仙人との差はここまでひどかったのかと思う。だが違和感を覚えた…走馬灯が流れてこないのだ。玄間は以前死んだことがあるため走馬灯が流れてきた。しかし今は走馬灯が流れてこない…死ぬほどのダメージは負っていないことに気がついた。

 

「ぬおおお!我が名は千手玄間!まだ死ぬ訳にはいかん!」

「何!?」

玄間の取った行動は先ほど六道仙人がやったように六道仙人の腕をつかんだ。

「どりゃぁ!」

玄間は六道仙人を投げた。そのまま六道仙人は受け身を取れずに吹っ飛ぶ…

「馬鹿な…この力は一体…!?」

六道仙人が見たものは竜魔神化した玄間の全ての鱗が黄色の毛に変わっていた。

「(その姿は黄竜!?だが…鱗の代わりに毛の生えた龍は聞いたこともないぞ…)」

六道仙人の言った通り玄間の雰囲気は四神の長、黄竜そのものと言ってもいいだろう。しかし鱗の代わりに毛が生えているのだ。

「(もしや…羽毛の蛇と同じ類なのか!?だとしたら辻褄があう。)」

 

羽毛の蛇とは、蛇が神格化…それも最高神と並ぶほどに等しくなった時の蛇である。その特徴は鱗が羽毛…つまり毛が代わりに生えている蛇のことである。

それはつまりどういうことかと言うと…玄間が神々の最高神並に神格化し、強化されたということだ。今の彼の状態は正に竜魔神を超えた、超・竜魔神…と言える。

 

「どうした?六道仙人とあろう者がそんな隙を見せていいのかぁー!!」

六道仙人が考えている間に玄間が襲いかかる。

「ぬっ!」

それを何とか防御する六道仙人。流石は六道仙人と言うべきだろう。

「流石にやるな…俺の最大奥義…七観場の奥義を見せてやる…(なんか中二病全開たがいいだろうな。もう。六道仙人自体が中二病だし。)」

「七観場の奥義だと?」

「そうだ。お前に見せる奥義はこの状態になって咄嗟に生まれたものだがかなり強力なものだ。覚悟しろ。」

「面白い。我が子孫の奥義とやらどこまでの物か確かめてやる。来い!」

 

「七観場の奥義の一つ。鉈の刃!」

玄間はずっと前(第十八話)に貰った刀を取り出し六道仙人にその刀で斬りつけた。

「(これが奥義か?バカバカしい…防御すれば良いだけだ。)」

六道仙人は考えるまでもなく、オビト同様に万華鏡写輪眼の神威で防御した…それが後々後悔することになる。

ザクッ!

「何!?斬りつけられた?!」

何故そんなことが出来たのかと言うと時空間忍術で万華鏡写輪眼の技の一つ、神威を真似して応用したものである。これは元々シロイの技である。

「(貰った!!)」

そして玄間はそのまま二撃目に六道仙人の心臓を狙いに行く

「はぁ!!」

玄間がそう思うと六道仙人は手元に持っていたクナイを玄間に投げた。玄間は咄嗟によけて刀も引っ込めた。

 

「残念…」

「七観場の奥義はそれで終わりか?」

「いや、まだ六つある。」

「六つだと?」

「そうだ。だが今の時点でお前を相手に出せるのはそんなに多くない。だから後出せるのは二つくらいだ。」

「…種を明かしてもいいのか?」

「まあな、それだけ俺が自身過剰になるほどの技だ…問題はあるまい。」

「そうか…ならば全身全霊をもってお前のライバルと相手をしよう!千手玄間よ!」

「行くぞ!」

 

それからというもの六道仙人と玄間はお互いに体術戦となった。だが六道仙人はある違和感を覚えた。それはちゃんと攻撃が当たっているのに攻撃が効かないことや、一瞬で距離を詰められたりした…これはいくらなんでもおかしい。余りにも格上の相手ならそうなる可能性はいくらでもあるが、今の玄間と六道仙人は実力はほぼ互角である。だが玄間のやっていることは明らかに六道仙人の上を超えている…しかし玄間が本当に格上だったら避ける方を優先し、攻撃する…それで普通は早く決着をつける。

 

故に玄間は六道仙人よりも格上でわざと勝負を長引かせているか、六道仙人と互角でそうしざるを得ない状況になっているのかのどちらかだ。

 

「はあっ!」

玄間がまたしても六道仙人の前に現れた…

「(何故、当たっているにも関わらず、なお回復しているわけでもないのに無傷…一瞬で距離を詰める…これが七観場だとしたら納得がいく…だが私にはそれを打ち破る手はない。)」

「どうした?まさかこれで終わりではあるまい?七観場の奥義…破って見ろよ。」

「(確証した!やはり、七観場を使っている!何か破る手はないのか…?)」

「もうここまでだな。六道仙人…お前の負けだ。」

突然玄間がそういいだし、構えを解いた。

「何!?どういう…がぁ!?」

 

その時六道仙人の視界がブレた。

「封印術だ。体術戦の時に俺は床にマークをつけていた。わざと勝負を長引かせたのもこの為だ。」

「そうだったのか…よもやこんな方法で私が負けるとはな…」

「そういえば試練とか言っていたが何だったんだ?」

「ああ、あれか…私を打ち破った者にはある秘密を教えようと思ってな。」

「秘密だと?」

 

「そうだ。私は一度死んでいる。だがその際に蘇らせた者がおる。それが素戔嗚と言う愚かな神だった。」

「…!何だと!」

六道仙人が素戔嗚転生者と聞いて玄間は驚く…無理もない。玄間は素戔嗚転生者を閻魔の所に運ぶのが任務だからだ。

「その時に出された命令が…戦争を起こせ、というものだ。」

「その話だと、お前は戦争を操っているとでもいいたげだな。」

「そうだ。この目による幻術でな。幻も神格化すれば現実となる。これを解くには素戔嗚という神によってここにきた転生者を殺すことだ。もう私のせいで戦争を引き起こすのは勘弁して欲しい…だが死ぬ前に一つ聞きたいことがある。さっき出した七観場の奥義…あれは何だ?」

「黄金の旅と千の光という名前だ。黄金の旅はいかなる攻撃をくらっても無傷でいられる。千の光はどんな場所でも瞬間移動が出来る技だ。」

「…随分と反則じみた技だな、もういうことはない…さあ殺せ。未来を頼む。」

「…わかった。さらば過去の仙人。」

玄間によって、六道仙人は二度目となる死を体験した。




羽毛の蛇のことに関しては作者の独自解釈で、玄間が走馬灯を見れなかったのはチートの一つで閻魔の任務(うちはサスケの妹を殺すこと)が終わるまでは不老不死が原因です。
ところで玄間の現在のスペックは…
.無敵の技が入っている七観場の奥義の七つの技
.竜魔神を超えた超・竜魔神
.玄間の通常攻撃が三代目雷影の地獄突き一本貫手と互角
少々やり過ぎましたかね?


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第三十四話 久しぶりの天間様の活躍

〜天隠れの里〜

その頃、天隠れの里では天間が三代目水影と交渉をしていた。

「お前が、天隠れ四傑の一人…千手天間か?」

「そうだ。それよりも水影殿…貴方はわざわざ交渉する為に数十人を連れて、なお武装するほど臆病なのか?」

そう…水影は今部下を連れている。しかも武装している。そのことをネタに天間が水影に対して、かなりわかりやすく挑発してみると…

「何だと〜!!やはり親子揃って口減らずめ!お前達、やれい!!!」

水影が面白いほど激怒して部下達に天間を殺すように命令した。

「(いや、お前がこんな挑発に乗るのが悪いと思うぞ…とはいえこの人数じゃ面倒だ。一瞬で方をつけるか…)」

 

「死ねや!」

霧隠れの忍びが襲いかかる。

「うるさい…」

天間はお得意のパワーで敵をねじ伏せる。彼のパワーは今や、素の状態で八岐大蛇(第十六話)の首をへし折れる程度のパワーを持っていた。当然、そんな尾獣達でも致命傷を負いかねないパワーで人間にむけてやったら…?

 

グシャ!グシャ…

 

何か潰れた音が聞こえた。そう、天間が人間を殴れば人間は余りのパワーに破裂する。最も、余りにも強靭過ぎる肉体を持つ者達にはそれはない。それでも三代目雷影相手に普通に重傷を負うくらいのダメージだ。

 

「ひいっ…!」

霧隠れの忍びの一人が余りにもグロテスクな死体となると他の忍び達はそれにビビってしまう。無理もない。たった一撃で骨はむき出し、内臓は破裂した状態で飛び出す…そんな物を見せられたら普通はどうなる?普通は人外じみたパワーにビビってしまうだろう。

「お前ら!ビビってないで、さっさとやれ!」

それでも水影は実力差がわからないのか部下の忍び達に命令する…

「無理です!あんなの倒せません!」

と言う風に命令を部下が全員拒否する。

「やらなければお前達の家族を殺すぞ!」

水影は部下の家族を人質にして脅す。

「「「「……くそったれぇ!」」」」

流石に家族が殺されるのは嫌なのか部下達が動く。

 

「やれやれ…お前達には家族がいるから気絶程度には抑えておこう。」

天間はそう言うと手加減をした。と霧隠れの忍び達がわかっても植え付けられた恐怖はなかなか取れない。その為に…

「「「「ひいぃぃぃ!」」」」

霧隠れの忍びは恐怖の余り、硬直してしまう。

「がぁ…!」

「ぎぃ…!」

「ぐぅ…」

「げぇ!」

その隙を見て天間は次々と気絶させる。

「ええい!役立たずどもめ!こうなったら俺が直々に貴様を殺してやる!」

水影はそのことに苛立ち、自ら天間の相手をすることになった。

 

「水遁・大瀑布の術!」

水影は水遁を得意とする忍びだ。そのせいか出す水の量もかなり多い。

「土遁・土流壁!」

それを天間は相性が抜群の土遁で防ぐ。水遁は土遁に対して弱い為、このように防いだ。

「馬鹿な…俺の水遁が…」

「私の得意とする術は水遁と土遁…水遁と土遁では忍界最強と自負している。そんなことも忘れたのか?」

「ならば、これでどうだ…蜃気楼の術!」

すると水影は蜃気楼を作り出し、水影がたくさん出て来た。

「どうだ!?俺の術は!」

「少々骨が折れそうだな…(自分にかかっている幻術の類ではない上にチャクラ感知も反応しない…)」

天間が声がするところへ殴っても空振りに終わる。しかも自身にかかっている幻術ではない為解くことが出来ない。何故かチャクラ感知が出来ないので苦戦することは確かだった。

 

「(となれば勝負は一瞬!私に攻撃したところをカウンターで仕留めるしかない!)」

「いくぜぇ〜!」

「(来る!万華鏡写輪眼!)」

天間はマダラの手術によって新しくなった万華鏡写輪眼を発動して構えた。

「ひゃっは〜!死ね〜や〜!」

水影の声が後ろから聞こえるが天間は無視した。何故なら馬鹿正直に後ろを狙っても無駄だからだ。

「ここだ!土遁・土流槍!」

天間は土で出来た槍で三方向から出した。

「どこ狙ってやが…?」

「当たりだな。」

天間が突き刺したところは天間の真上…つまり三方向から先ほど出した三つの槍が重なって水影を刺していた。

「馬鹿な…何でわかった?」

「空気の動きだ。お前が私に向かって来る時、必然的に空気は私に当たる。その空気にチャクラを当てて、その流れた場所を探りとったまでだ。」

「だが、俺が風遁を使っていたらどうして、い、た…?」

「その時はお前はチャクラを練ざるを得ない…つまりどのみちお前の居場所はわかった。運が悪かったんだよ…お前は。」

「ふざけた親子だ…どこまでも。グフッ!」

最後の三代目水影の言葉はそれだった。

 

「さて…出てきたらどうだ?霧隠れの?」

「ひい!勘弁してください!」

そう言うと先ほど手加減し気絶させた霧隠れの忍びが出てきた。

「そうだな…勘弁して欲しいならお前達は私の部下になれ。」

「え?」

「何でそんなことを…」

「そうだな…私は少々仕事に追われていると言うのもあるが、それ以上にお前達の居場所があるまい。護衛対象の水影は死に、それをみすみす見逃してしまい敵討ちも出来ず責任だけを問われ続ける…そんな立場でやっていけるのか?」

「…やっていけません。」

「で、あろう。だから、私の部下にならないか?なれば向こうよりかマシだぞ?」

天間がそう言うと霧隠れの忍び達は互いに目を合わせて同時にいった。

「「「「お願いします!貴方の部下にさせて下さい!」」」」

「よし…ではお前達は今から私の部下だ!私が責任を持って教育をしよう!」

「「「「お願いします!」」」」

こうして天間は新しい部下を手に入れた。

 

後にその部下達は、『天誅』という組織のリーダーとなり、他の五カ国から天隠れの手足とまで言われるほどの賞金稼ぎとなった。

 

~雲隠れの里~

「さて…この任務は受けたくなかったがやるか…まあ、仕方ないよな。玄間もやり過ぎたんだし。」

そうつぶやくのは…

「エス先輩!大丈夫なんですか?」

そう、玄間のライバルのエスだった…エスは雲隠れの暗部となっており後輩も持つようになっていた。

「ん?何がだ?」

「だってあの千手玄間ですよ!?暗殺するなんてとても無理ですよー!!」

「大丈夫だ。俺は玄間のライバルだからな。」

「でも…」

「そんなに心配なら先に天国か地獄で待っているか?」

エスはそう言って後輩に極僅かな殺気を出した。

「うう…わかりましたよ。エス先輩を信じます。」

後輩はそれにビビったのかエスを信じることにした。

 

「さて、あいつとの思い出を思い出すか…」

エスは今まで玄間との思い出を思い出していた。エスと玄間が出会ったのはアカデミーのとき…エスはシロイをからかっているところを玄間に見つかってボコボコにされた。

「あの時、玄間はひどかったよな…ホント…シロイはそれに惚れたのは良いんだけど謝っても融通が効かなくて困っていたのを玄間が助けてくれたんだよな。」

 

〜回想〜

「なあ、許してくれよ〜!」

「嫌だよぅ…」

「何でだ!?」

「うぅ…」

「あ〜も〜…黙ってちゃわかんねぇって!」

「ごめんなさい…」

「何でお前が謝るんだ!」

「ひゃぅ…!」

 

「またいじめているのか?お前?」

「いやいや!俺は謝っているのに許してくれないんだって…」

「(一応他の奴らとは違うな…あいつらは俺に謝りにきただけで他には謝ってなかったしな。)なるほど…そいつは厄介な話しだ。」

「お前からも頼むよ…一応俺はシロイに謝りたいし…」

「わかった…」

〜回想終〜

 

「そん時の恩は忘れねえがそれはそれだ。…もう行くか。」

エスは、エスの出された任務…千手玄間暗殺へと向かった。




え〜…天間が誰だかわからない!と言う方に説明します!
千手玄間の父であり、千手柱間とうちはマダラの孫でもある。その為、木遁や万華鏡写輪眼を使うことができるという他の小説でもチートクラスのオリキャラ。更に、水遁に関しては大叔父である扉間を超えており、土遁も忍界最強と呼ばれるほど強い。ANDパワーが桁違いに強く、今では尾獣達に致命傷を負えるほどの攻撃ができるほど。
以上です!


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第三十五話 数々の影の就任式と玄間とエスの死

とある日…光影執務室から伝書鳩がきた。それを見かけた天間はすぐに上層部の緊急会議となった。

 

「それで?代行…今日は何の用事で呼びたしたんだ?」

そういったのは暁のメンバー…角都だった。

「今日集まってもらったのは他でもない。次の光影を選ぶ。」

「何…?」

「ちょっと待った!何でこんなことする必要があるんですか?」

「わからないのか?…初代光影が死んだ。」

「「「「何だと!?」」」」

「初代光影の遺言状を読み上げるから静かにしろ。」

 

〜八岐の洞窟前〜

数日前、玄間は歩いていた。ところが…

「はぁぁ!!」

後ろから襲われてしまった。こんなことができるのはただ1人…

「許せよ…ライバル。」

玄間のライバルのエスだった。

ポンッ!

そんな音を立てて玄間…いや玄間の影分身は消えた。

「いきなり不意打ちとはお前らしくないな…エス!」

「何とでもいえ…お前を暗殺しにきたんだから当然のことだ。行くぞ!」

「来い!」

 

玄間とエスの戦いは想像を絶するものだった。玄間が地面を殴ればM7.9の地震が起き、エスが空を殴れば山は崩れ…もはや人と人がする戦いではなくなってしまった。この2人は人外でもいいだろうが、尾獣と尾獣でもそんな戦いはできない…通常の一撃一撃が十尾の尾獣玉クラスに匹敵するのだ。これは跡だけみれば大怪獣決戦と言っても間違いではない。

「七観場の奥義!『鉈の刃』!」

「くだらない…避ければいい話だ!」

六道仙人を破った鉈の刃をエスは避けて対処する。それが正解だ。六道仙人はこれを避けずに防御してしまったからダメージを受けた。

「雷遁・雷魔滅殺陣!」

玄間は雷遁でできた闘魔滅砕陣をつくり、範囲を広げる。

「俺に雷遁が効くと思うかーっ!」

しかし、エスは雷遁の鎧で防御しており無効だった。

「七観場の奥義!『影の巻物』!」

影の巻物とは…影から触手のようなものが現れ発動者(玄間)以外の人を対象に蔦巻きにするという凶悪な技だ。

 

「ぬぅ…!」

ぶちぶちぶち!!

それを無理矢理エスは破いて玄間に襲いかかる。

「七観場の奥義『黄金の旅』」

玄間は六道仙人に、反則じみた技とまで言われた黄金の旅を発動する。通常なら攻撃は通用しないで終わるが…

「がはっ…!?何で攻撃があたる…?」

エスはどういう理屈が知らないが攻撃が当たるのだ。

「知るか。」

玄間は無言で螺旋丸を作り上げる。

「くっ…七観場の奥義『皇帝不死鳥』!」

玄間は螺旋丸に天照の効果をつける…すると天照の炎で出来た不死鳥が出来上がり、エスに襲いかかる。

「…っ!」

それにエスは一瞬反応が遅れてしまい、完全に避けることができなかった。しかも当たった左腕の部分だけが雷遁の鎧の部分が弱かったのか天照の炎によって燃やされてしまった。

「かぁっ!」

その部分だけをエスは切り落とし全身まで焦げるのを防ぐ。

 

しかし形勢は玄間が不利…

「なあ、エス…互いに満身創痍の身。だから次の一撃で決着をつけよう。」

「そうだな…これで最後だ!地獄突き一本貫手!」

「七観場の奥義『奇跡の追い込み』!」

この結果は…

「ガフっ…げふっ!」

「俺の勝ちだ…」

エスが玄間の心臓を貫きエスの勝利に終わった…かに見えた

「まだだ!七観場の奥義『深き衝撃』!」

玄間は生きておりエスの心臓を貫いた。

「これでTHE・ENDだ!」

そして玄間はエスの心臓を取り出した。この時玄間は勝利とエスの心臓を掴み取ったのだ。

 

「流石はエス…俺のライバルにふさわしい相手だったぞ…一応、応急処置をする場所を探して見ないとな…」

そしてそのまま玄間は応急処置をしながら歩いた。数日後、玄間の遺体が見つかった。

 

〜天隠れの里〜

 

時は戻り…天隠れの里。

「『…以上のことがあり、私は死にかけた。しかし私がこれからできるのは二代目光影を推薦することぐらいしかない。私が二代目光影を推薦するのは…』」

「「「「するのは?!」」」」

「『私の配偶者の波風シロイを推薦する。』」

「「「「何ーっ!!」」」」

「黙って聞け!!『私は波風シロイを推薦するのには理由がある。波風シロイは私の考えが間違いでなければ戦闘、頭脳において天隠れでは1番の実力を持っているからだ。しかし、これは推薦だ。我が父天間を光影にするもよし、同じ天隠れ四傑の半蔵を光影にするもよし…なんならなりたい奴がなってもいい。だが私が1番光影に向いていると思うのは波風シロイだ。上記の理由により、二代目光影は波風シロイを推薦する。初代光影千手玄間より』…以上が玄間の遺言状だ。私は玄間と同じく光影は波風シロイを推薦する。」

玄間の遺言状と天間の意見により会場はシロイを推薦する声が大きかった。

 

しかし、それに納得がいかない一員達がいた。

「半蔵…お前はどうするんだ?」

「俺が光影となる。」

そう半蔵だ。

「何故だ…?」

「シロイは若すぎる。玄間はもっと若い時に就任したが、それに見合った実力があったからだ。俺は雨隠れの長として見てみたが光影という仕事は余りにも仕事が多すぎる。シロイは初代とは違い身体はタフではない。」

「それがお前の意見か?」

「当たり前だ。あの仕事はお前か初代でない限り不可能だ。俺はもう年だからな…死ぬことを前提になるほうがいい。」

そう意見をいい終えて半蔵は座る。

 

「そうか…シロイ、お前の意見を聞こう。」

「私は玄間に指名された以上はやる…それだけです。例えそれが茨の道であろうとも…」

「最終決断をする!二代目光影に波風シロイを推薦する者は立て!それ以外は座れ。」

天間がそう言うと半蔵達一味以外は全て立った。

「決まりだな。ではこれより二代目光影は波風シロイだ。以上で会議を終了する!」

 

会議が終わった後、二代目光影就任式が開いた。その後、他の里でも四代目雷影、四代目火影、四代目水影、四代目風影就任式もあり戦争はやめることになった。

しかし、それは影の称号がつくものが引退したという証拠。つまり、千手玄間は二度と現れない為、死んだと判断した。それを機会に各里の上層部は天隠れの里をどう戦争に持ち込むかを考えていた。

 

ところが…木の葉ではミナトが火影となって1年…10月10日にある出来事が起きた。

「オギャーオギャー!」

「はあはぁ…疲れた…よくやったねクシナ。」

「うん…誕生おめでとう…ナルト。」

そう玄間の孫にあたるナルトの誕生である。

「父さんが生きていたら感激しただろうな…」

「そうね…私はあの人と会いたかったな。」

「母さんは忙しくてこれないって言うし。」

ザクッ!ザクッザクッ!

2人が日常会話をしていると急に人を刺す音が聞こえた。

「何だ!何事だ!」

ミナトがそう言うとトビが現れた。

「九尾の人注力は貰って行くぞ。」

トビはそれだけいってクシナをさらい、逃亡した。

 

トビは九尾を出そうとしていたが悪戦苦闘していた。

「さて…出て来い!九尾!」

『こ、断る…!』

あの九尾が断ったのだ。原作では自分から出たがる癖に逆の選択をしたのだ。

「何故だ!?」

『あいつが来る…!あいつを敵に回すくらいならこの娘の中にいたほうがマシだ!』

あいつとは玄間のことであり、一度九尾を〆すぎたせいか極度に外を出たがるのを恐れていた(幕間2)。無理もない…あれだけボコボコにされては九尾もビビる。

「何だと?九尾としてのプライドがないのか?」

『そんなものあいつの前ではドブにでも捨てたほうがマシだ!』

その後トビは無理矢理九尾を引っ張り出し原作通りに九尾を暴れるだけ暴れさせて撤退した。



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第三十六話 玄間の墓

〜回想〜

「はあーっ…はあっ…うっ!ぬう…」

初代光影こと千手玄間は死にかけていた。理由はエスに暗殺されかけたからである。エスに七観場の奥義全てを使っても通じず、エスに心臓を突かれてしまった。しかし、玄間は最後の最後でエスを殺して見事返り討ちにした。

 

「どこか、治療する場所はないのか…?」

玄間が治療する場所を探していると一軒の民家が見えた。

「あそこに行ってみるか…」

玄間は早速そこへ向かった。

「光影様…!?どうされたのですか、その怪我は!?」

家の中から1人の男が出てきた。

「すまないがここを借りるぞ…怪我を治すまでだ。」

「え?いや、その…」

男はしどろもどろになりながら考える。

玄間はそれを無視して家の中へ入った。

 

「失礼する。」

玄間は強引にその家に入っていった。すると、1歳くらいの子どもとその親らしき女性がいた。おそらく男は子どもの父親だと推測した。

「え!?どうしたんですか、その怪我は!?」

母親のほうは先ほどの男と同じような反応を見せた。

「…っ!」

子どもは玄間の怪我の酷さに警戒してしまった。

 

玄間は医療忍術で自身の治療をしていた。

「ぐ…流石に心臓をやられてはどうしようもないか…」

しかし、玄間の心臓は治らずに穴が空いたままだった。その為、チャクラ量が足りず他の怪我も治らずにいた。

「どうしたんですか?光影様?こんな酷い傷で…」

「これか…とある者に殺されかけたんだ。」

「しかし、心臓に穴が空いてなお生きているって…不死身ですか?」

「だが、もう長くないだろうな…私が今生きているのは、ほとんど心臓の代わりとなるチャクラで何とかしているだけだ…」

「…そうですか。」

「最後にお前達に頼みがある…私の墓を作ってはくれないか?質素なもので頼む。」

「…はい。」

 

~空き地~

「光影様!こんなものでいいんですかい?」

「そのくらいでいいだろう。余り目立っても嫌だしな。」

「死者への手向けは豪華なほうがいいんじゃなくて?」

「それもいいが、私は質素なほうがいいんた。」

「そうですか…」

そんな会話をして墓は出来上がった。

 

玄間は玄間の墓を作り終えると、玄間は1人となり手紙を書いていた。

「『……上記の理由により、二代目光影は波風シロイを推薦する。初代光影千手玄間より』これで後は伝書鳩で伝えるのみだ。」

玄間はそう言って伝書鳩を呼び光影執務室まで届けさせた。

「光影様…少しよろしいでしょうか?」

「ん?どうした?」

すると先ほどの女性が話しかけてきた。

「実は夫にも言ってないことなのですか…私は雪一族の生き残りなんです。あの子にももちろんその血は継いでいます。そのことがどうしても不安で…」

「お前の夫には話していないのか?」

「はい…私はあの人に話していません。」

「そうか…時が来たら、あの子にこれを渡してやれ。」

「これは…氷遁の忍術の巻物!?こんなものがあったなんて知らなかった…」

「だが一つだけ言っておく。お前は死ぬこと前提で結婚したのか?そうでなければお前の夫に全てを話して見ろ…きっと理解してくれる。」

「はい!」

 

「そうだったのか…そう言うことだったのか!?」

それに聞き耳を立てていた男は包丁を持って今にも襲いかかりそうだった。

「貴方…!」

「俺をよくも騙しやがって…「うるさい、黙れ。」うっ…!」

男が女性に襲いかかるも玄間による殺気で気絶させた。

「ふう…やむを得ないな…」

「光影様。私達はどうすれば…?」

「椅子に座っておけ。話し合いの準備をする。はあぁっ!」

 

玄間は幻術をかけて女性に有利に運ぶようにした。

 

「う…ここは?」

「貴方…実は私…血継限界なの。」

「あれは夢ではなかったのか…すまない。俺が悪かった。お前に話せないほど理解してやれなくて。」

「いいのよ。私は貴方と一緒にいることが幸せなんだから。」

「ありがとう。」

 

その後、夫婦は仲直りし、玄間は子どもと話していた。最初のうちは怖がっていたものの墓を作っていくうちに慣れて、今ではすっかり懐いていた。

「なあ、坊ちゃん…幾つになるんだ?」

「2歳だよ。」

「そうか…名前は?」

「白(ハク)…白いの白って書くんだ。」

「(氷遁の白か…あれだな…しょっぱなから原作に出てきたあれだよな?)そうか…じゃあいい言葉を教えてやろう。」

「どんな言葉?」

「いいか?よく聞いておけよ…人は大切な何か守りたいと思った時、本当に強くなれるものだ。だから私はこんなに強くなった。守るべきものがあるからだ。」

「う~ん…わかんないよ。そんな難しいこと…」

「まあ覚えておけば理解できるからメモしておけ。」

「うん!わかったよ。おにいさん。」

「(やはり、千手柱間の血があるせいか子どもに甘いな…俺は。)それと私のことは、おじさんと呼んでもいいんだぞ。」

「わかった!おじさん。」

「そうだ。面白い芸でも見せてやろう。氷遁・輝く息!」

玄間が術を発動させると、夏なのにあたり一面が凍りついた。

「うわぁ~…!綺麗。」

「お前も努力すれば出来るぞ。頑張れよ。」

「うん。」

 

それから玄間は白の家に泊まることになった。

「なあ…光影様。もし貴方がいなかったら俺は息子も殺していた。だから、礼は言わしてもらう…ありがとう。」

「そうか。だが俺はもう光影でなくなる。礼ならその子を天隠れの里の忍びにさしてくれ。」

「もちろん!」

「おじさん、おじさん。あの技どうやってやるの?」

「まあ、それは自分で考えることだな。白。」

「う~…」

「ほらほら、泣かない。男なら嬉し泣き以外は泣かないんだろ。」

「うん。」

「と…こんな時間か。俺は明日になったら墓に行くぞ。そこで待っている。」

「え?わかりました。」

 

~翌日~

 

玄間の墓の前に玄間が寝ていた。

「あ!おじさんが寝ている!おじさん、冷たい…よ」

朝一にそれを見かけた白はすぐに起こそうとして触れると…

「光影様…?まさか…」

「この冷たさは…もう死んでいるな。」

「おじさんが死んだの!?」

「そうなるな。」

「嘘だ!こんなの信じられないよ!」

白がただをこねる。

「聞け!白。…光影様は見守っているだけだ。お前の為に遊んでくれただろ?笑っていただろう?光影様に感謝しているなら土に埋めるぞ。」

「わかった…おじさん、僕を見守っていて下さい!」

 

~13年後~

「あれから、もう13年も立つんですか…」

白はそれから立派に育ち、霧隠れの抜け忍から天隠れの上忍となった再不斬と組んでいた。

「あ?何がだ?」

再不斬は寝っころがりながら白に尋ねる。再不斬はカカシと戦い負けたがそれは写輪眼対策の為であり計算通りだった。

「いえ…僕の昔のお話ですよ。」

「聞こうか、その話し…」

「でも長いですよ?その話し。」

「構わん。話せ。」

「いいですよ。再不斬さんの命令なら。あれは(以下略)という訳です。どうでした?」

 

「(そんなことがあったのか…)やたら氷遁の忍術にこだわるのはそのせいか?」

「多分そうですね。僕はあの人に追いつきたいから…」

「浮かばれるといいな…初代の奴も。」

「え?何か言いました?」

「何でもねえ!」

「クスクス…じゃあそういうことにしますね。これで良しと。むやみに動いちゃダメですよ?」

白は10人中10人が美少女と言える容姿をしている。それを自覚しているのか可愛らしく振舞って再不斬に迫った。

「うるせえ、その仕草をやめろ!お前は男だろうが!」

再不斬はそれに一瞬でも可愛く思ったのか、雑念を振り払って白に怒鳴った

「すみません。再不斬さん。ふふふ。」

白は怒鳴られることに慣れているのか反省の色も見せずにそういった。




まだまだ続きますよ!たのしみ待っていて下さい!


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第三十七話 第四次忍界大戦ENDルート(1)

今回は短めです!


〜第四次忍界大戦前〜

カブトはトビに協力するように交渉しているところだった。

「どうだい?暁のメンバーもつけているのにまだ不満かい?」

「ふん…俺は俺なりのやり方でやる。口出しは無用だ。」

「そうかい…じゃあこれならどうだい?」

カブトは新たに穢土転生で呼び出した。

「なっ…お前…それをどこで手に入れた…!」

「まあ色々とね。大蛇丸様との研究の結果だよ。」

カブトが自慢気にそう言う。無理もない。その呼び出した者は…マダラだったからだ。

「ほう…天隠れの里の技術ではなくてか?」

そこへ第三者の声が聞こえた。

 

「「誰だ!?」」

「ククク…少々墓から出てくるのが遅かったのが誤算だったが…よくやったトビ。」

その男はトビの後ろから現れた。その男がかなりの量の殺気を出しているせいでトビとカブトは硬直してしまった。

「馬鹿な!貴方は…死んだ筈じゃ!?」

「確かに、俺は死んだとも。だが俺は閻魔から任務を与えられた。その任務を果たすべく復活した訳だ。」

「まさか…あんたは…」

「そうだ。俺は初代光影千手玄間だ。」

やっと殺気が収まりトビとカブトは動くことが出来た。

 

「さて…色々と聞きたいことがある。トビ、うちはのクーデターはどうなった?」

「ああ…その件については…」

「僕が話すよ。うちはマダラ級と評判のうちはヤヨイのせいでクーデターは大失敗に終わったよ。逆にうちは宗家の三人しか生き残ってないよ。」

「ヤヨイとは誰だ?」

「簡単にいえばうちは宗家の長女さ。」

「そうか…(チッ…失敗だな。)ところでメガネ。天隠れの様子は?」

「天隠れの里かい?うちはのクーデターの後、あそこは潰れたよ。天隠れ四傑の半蔵のせいでね。」

「どういうことだ?」

「半蔵は光影になれなくてそれを恨んでいたのが原因だよ。だけど半蔵は二代目光影の波風シロイに直接戦わずに里の人々に毒を浴びさせたのさ。それで全滅。シロイも死んだよ。」

「(半蔵を引き入れたのは失敗だったか…)そうか…まあいい。シロイも俺と同じように復活するだろうな。」

「どうやって?試しにシロイで穢土転生をやって見たけど普通に出来たよ?」

「トビ…シロイの墓へ案内しろ。」

「わかった。」

 

〜シロイの墓〜

「着いたか…」

玄間はそう言うとシロイの墓に近づき…

「すまない…シロイ。俺のせいでお前を死なせてしまった。だから俺はお前を完璧に謝罪する為にお前を復活させよう。忍法・時間操作の術!」

シロイの墓から、巨大な機械が現れてシロイの墓を飲み込んだ。

「な、何だこの術は!?」

「この術は対象者を選んでその対象者の時間を操ることができる。つまりこの場合は、今墓で眠っているシロイが生きているシロイに戻る訳だ。」

トビが大声をあげると玄間が解説をする。

 

チーン!

まるで電子レンジのような音を出すと、その機械から扉が開いて、生きているシロイが現れた。

「ここは…?」

「シロイ!すまなかった!」

「玄間…?玄間!」

「俺を許してくれ!俺はお前が頼りだったんだ。だけどそれがお前を苦しめる結果になってしまった…だから許してくれ。」

「ううん…私は怒ってないよ。寧ろ私は幸せ。私は貴方が死んでから、それこそ生きた屍のようになっていた…」

「ありがとう…」

 

「ところで…そこの2人は?」

「ああ…こいつらか。簡単に言えば、第四次忍界大戦の黒幕だ。」

「ふ〜ん…貴方はこれからどうするの?」

「俺は六道仙人がかけた呪いを解くとしよう…」

「ちょっとまて!六道仙人の呪いだと?何だそれは?」

急にトビが首を突っ込み玄間に話しかけた。

「六道仙人は一度蘇っていた。それもある神によってな…そのある神は六道仙人に戦争の火種になるように命じた。結果は大成功。しかしそれを止めるべく閻魔は俺に任務を与えた。」

「は?つまりどういうことだ?」

「簡単にいうと六道仙人は幻術をかけている。俺はそれを解きに行くだけだ。」

「一気にわかりやすい説明になったな…」

 

「そう言うことだ。邪魔はするなよ?…と言っても向こうに伝説クラスの忍びがいればそいつを討伐してやる。そいつが幻術を解く為の鍵かもしれないからな。」

「わかった…」

「そうそう…あと一つ言っておく。メガネ、穢土転生するなら氷河輪廻、基地九、ノブヨリは蘇らせんな。そいつらが鍵だからな。」

「僕はそんな物騒極まりない人間を蘇らせる勇気はないよ。実験でやったけど三人とも穢土転生に縛られないしね。」

 

「そうか…メガネ。伝説級の忍びは他にはいるのか?もちろん今、生きている中でだ。」

「ん?君たち夫婦以外で伝説級の忍びは…さっきも言ったとおり、木の葉隠れのうちはヤヨイが1番有名かな。それに次ぐのが確か日向ライカ、それから奈良シカバネ。とこんな感じかな。」

「なるほど…そいつらが鍵の可能性が高いな。俺はそいつらを相手にしよう。シロイ…お前はそれ以外の奴らを相手にしろ。」

「了解。」

「トビ…お前は人柱力を狙え。人柱力は厄介さは俺がよくわかっている。」

「わかった。」

「メガネ…最後にお前だが、最初からマダラを使え。そこで奴らの体力を消費させる。」

「鍵の人たちだね…まあ僕は君たち夫婦に恩があるからそのくらいの命令は聞くよ。」

「感謝することはいいことだが、俺はお前に何もしていないぞ。」

「…僕は天隠れの里の孤児だったのさ。それを破壊した半蔵には恨んでいるけどそれ以上に木の葉が気に食わないのさ。木の葉の上層部は天隠れに多額の金を要求して最終的に潰したからね。もちろん、大蛇丸様も同じだよ。私の研究所が〜!って嘆いてたし…」

「なるほど…最後に言っておこう。俺とお前は仲間じゃねえ…互いに利害が一致した。それだけだ。」

「それはわかっているよ。…話しはここまでにして戦争を仕掛けるよ。」

「そうだな。」

 

そして…第四次忍界大戦が始まる…



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第三十八話 第四次忍界大戦ENDルート(2)

注意!BADENDです!


第四次忍界大戦がついに始まった。トビの用意したゼツが忍連合の忍びに襲いかかる。しかし、忍連合の忍び達も同じく負けられない。しかしカブトの用意したかつて名声や血継限界を持っていた死んだ忍び達もおり、忍連合は不利になっていた。

そこへ第四部隊に歴代四影ともう1人の影が迫る。

 

「おやおや…これはこれは…また懐かしい顔ぶりで。」

「確かに懐かしい顔ぶりだな…ワシらは死んだ筈じゃないのか?」

「二代目火影の穢土転生の術だ。この術は死人を蘇らせる術だ。だから、俺たちがここにいる。」

「ああ、そういう事か。…てか、てめえ何で生きてやがるんだ!?俺が殺した筈だろうが!?」

「うるせえ!お前も巻き添えにして死んだんだよ!!とにかく俺たちのやる事は二代目火影を探す事だ。二代目火影はどこだ?」

「この術を発動したのは二代目火影じゃない…大蛇丸だ。」

「と…思いきやどうやら新しい風影の奴だな?」

「あんた達の偉業は先代から聞いている。最も…さっきまで気づかなかったが、水土遁の賢者がここにいるとは思わなかった…」

「「「え!?」」」

「気配をかなり薄くしていた筈なのによく気づいたな。」

そう、その正体は水遁と土遁は忍界最強と言われ…パワーのみなら九尾をもしのぐパワーの持ち主。その名前は千手天間だ。

 

「当たり前だ。風影を舐めるな。」

「天間!何でお前がここにいる!?」

「目を見てわかりませんか?私も死んだんですよ。」

「天間もか…?どうやって死んだんだ?」

「半蔵による毒死です。」

「なるほど…」

「(ん?このチャクラは…)」

「どうした?天間。」

「(まさかな…)私の気のせいです。それよりも今の世代が来ていることですし…とっととやりましょう。」

「だな…今の世代がどの位か確かめたいしな。」

「まさかこの位で気絶しないだろうな…」

天間はそう言ってかなり殺気を出した。

 

第四部隊では…

突然だが殺気がその実力に対してあまりにも強いとどうなるか、おわかりだろうか?サスケが大蛇丸に最初に出会った時、大蛇丸が殺気を向けると頭が真っ白になったとサスケは言っている。このことから頭に血が止まることがわかる。だが普通の人間の限界は気絶させる程度だが伝説級の殺気となれば…?

「うげぇっ!」

「ぎゃあぁぁ!!」

答えは殺すことも出来るだ。おぞましい程の殺気のせいで次々と殺されていく忍連合軍。それに耐えられたのは一部の上忍と現風影我愛羅と現土影オオノキだけだった。

「なんだ…この殺気は!?」

「実力差がありすぎて、殺気だけで気絶させることならともかく、殺すなんて聞いたことないよ!?」

「いや、これは天隠れ四傑の千手天間とシロイ…初代光影千手玄間ならありうることじゃぜい。」

「天隠れって伝説の里の事か!?」

「そうだ。あの伝説の里だ。」

「来たぞ…ここから先はそれぞれ弱点を見つけて倒せ!」

「了解!!」

「無(ムウ)様はワシがやる!」

三代目土影ことオオノキはそう宣言し、無の前に立ち塞がる。

「俺は四代目風影とやる。」

五代目風影こと我愛羅もそう宣言し、四代目風影に立ち塞がる。

「「それ以上の者は足止めをしろ!!」」

「「「「「はっ!!」」」」」

 

 

二代目水影、三代目雷影、天間の三人が残りの忍連合と戦うこととなった。

「さて…どの位のものか確かめてやる。」

「(どうやら天間の方だな…)天隠れの額当ての物理攻撃は絶対に避けろ!それから目を合わせるな!奴の目は写輪眼で出来ている!それらができなければ木っ端微塵になるぞ!!」

オオノキが無と戦いながら、注意点を指摘する。

「よくわかっているじゃないか…オオノキの奴め。」

「写輪眼持ちだったのか?お前?」

「ええ、まあ。」

 

「そうかい…おい!俺の術はハンパねーから!もっと離れたほうがいいぞマジで!!弱点は教えてやっから!」

「はあ…」

「いいか?俺は陰遁使い…つまり幻術の使い手だ。俺の出す口寄せ獣は…オオハマグリだ。」

 

「ワシは雷遁を使う!土遁の忍びを前列にして盾を作りつつ風遁で攻めたてろ!」

「出来ればその足止めの仕方を教えて貰いたいんだがね…」

「時間がない!」

 

「私は火遁、水遁、土遁、木遁の四つの性質変化と万華鏡写輪眼持ちだ!だからと言って体術に持ち込むな!私は体術は苦手だがその分九尾をも致命傷にするパワーがある!」

「なっ…!」

「だから、雷遁で仕留めろ!火遁や水遁、ましてや土遁ではお前達が不利だ!その上、あの中では最もコントロールされていない!だから、仕留めるチャンスは大量にある!」

「わかりました!」

 

四代目風影、二代目土影、二代目水影は原作通り倒され…

 

「おい!そこの金髪!玄間の孫か!?」

天間はひ孫であるナルトと出会った。

「玄間って誰だってばよ?」

「なんだと!?初代光影の名前も知らないのか!?」

「えええ!?初代光影ぇ〜!!」

「そうだ!で、どうなんだ!?」

「え〜と…「伏せろ!」うわぁ!」

「どうやら三代目雷影は完全に操られたな…金髪!名前は!?」

「うずまきナルトだってばよ!」

「そうか…なら三代目雷影にダメージを与える方法を教えてやる!今の状況だと奴自身の地獄突き一本貫手か私の攻撃しかダメージは与えられない!」

「ヴー…!」

「来るぞ!」

 

またもや原作通りに三代目雷影をナルトは倒した。

 

「さて…ナルト!私の弱点である雷の性質変化を持っているか!?」

「持ってないってばよ…」

「持っていなければ絶望的だぞ!私は土遁で身体を強化している!雷遁でもそれを破れるのは三代目雷影の地獄突き一本貫手くらいのものだ!」

「やばいな…」

 

「おい!ナルト!お前は写輪眼持ちか!?だったら「ないってばよ。」クソッ!「その変わりに九尾は持っているってばよ!」ならとっととなれ!尾獣化しろ!」

「それが無理なんだ…まだ九尾と完全に和解したじゃないから尾獣するのは無理!でもその変わり…」

「言っておくが尾獣玉如きでは私を倒すのは無理だ!この身体は尾獣玉でも耐えきれた!」

「じゃあどうすればいいんだよ!?」

「なら九尾と完全に和解しろ!そのほうが希望がある。それまでの間お前達は私の足止めをしろ!!五影全員連れて来い!そのくらいの戦力が必要だ!行くぞ、木遁・木龍の術!」

 

天間の作った木龍がナルトに襲いかかる。

「うわぁ!クソ…!」

「早く私を止めろ!」

「千鳥!」

突然横から雷遁で覆った手が天間に襲いかかるが…

「む、無傷…!」

「無駄だ!三代目雷影の地獄突き一本貫手以上の威力じゃないと私にダメージは与えられん!」

「サスケぇ!何でここに!?」

「うるせえ…自分の実力がどの位か試したくなっただけだ。」

「おい!サスケとか言ったな!ナルトにチャクラを貰ってそれをありったけ使いもう一度やれ!それまでの間は私の足止めをしろ!」

「わかった…!」

普通、ここでサスケは無視するのだがあまりにも天間が強すぎるせいで従ざるを得ないかった。

 

サスケがナルトのチャクラを貰い終わり…

「行くぞ…超・千鳥!」

「土遁・土流壁!」

天間が土の壁をつくる…しかしサスケの放った技の前では無効だった。

ドス!

「それでいい…!」

天間の心臓のあたりにサスケの腕がめり込む…

 

天間の身体がボロボロになっていく。

「さらばだ…我がひ孫…ナルトよ。我が祖父の野望を止めてくれ。」

「え!?どういうことだってばよ?!」

「そして、うちはサスケ…見事だった。サスケの名前は死んでもわすれない。」

「ああ…ありがとう。だがあんたが完全に本気を出していたら俺たちが負けていた。それだけは言える。」

「最後に…玄間のチャクラを感じた。玄間とは戦うな。逃げろ。奴の目的は転生者殺しだそうだ。おとなしく渡しておけばお前たちの味方にもなりうる。」

「は?転生者?」

「ああ…時間だ…そこは玄間から聞くといい…」

こうして天間は去って行った…

 

「やれやれ…あのメガネめ。マダラを出さずに親父を出したか…」

「誰だ?!」

「俺の名前は千手玄間。この戦争を終わらせにきた。」

「…!何故お前は生きている!?お前は雲隠れのエスにやられた筈だろう!?」

我愛羅が玄間が生きていることに驚く。無理もない…千手玄間が死んだことで砂隠れは有名になったからだ。

「エスとの戦いの前に特殊な術をかけてな。俺はそれで蘇った。」

「何だと…?!」

 

「さて…おとなしくうちはヤヨイと日向ライカ、それから奈良シカバネを殺せば戦争を止めてやるぞ。」

「ふざけんじゃねぇー!!」

「ふざけてなどいない。寧ろ真面目だ。最低でもその三人を殺すことで戦争が終わるんだぞ!?」

「それがふざけているんねえのか!?」

 

「そうか…まだ言ってなかったな。私は六道仙人と出会った。その六道仙人によると世界に幻術をかけている。」

「幻術だと!?どんな幻術だ!?」

「具体的に言うと、世界に戦争を起こさせる幻術だ。」

「「「「「なっ!?」」」」」

「それを解くにはその三人を殺す必要がある。」

「ふざけんな!!何でその三人何だよ!?」

「六道仙人は一度死んでいる。その後、ある神によって復活した。もちろんその神は他の奴らを転生させた。六道仙人曰くその神によって転生した者を殺せばその幻術は解ける。その復活した者というのが…」

「その三人という訳か…」

「イエス。戦争を止めるためには必ず犠牲者は必要だ。戦争が始まろうが始まらないが関係なしにな…答えは?」

 

「答えは…出来ないってばよ。」

「何故だ?」

「三人には助けて貰った恩がある。それに大切な仲間だ!仲間を見捨てる奴はクズだってばよ!」

「それが例え、お前に近づき利用しているとしてもか?」

「あの三人がそんなことする筈がない!」

ナルトが玄間の言葉に怒り襲いかかる。

「待て…ナルト。千手玄間…まるで知っていたかの口ぶりだな。」

それを我愛羅が止める。

 

「それは知っている。ナルトよ…これをみろ。」

そう言って玄間が取り出したのはNARUTOの原作だった。

「これは漫画?…どういうことだってばよ?!」

「どうした?ナルト?」

「…ヤヨイやライカ、シカバネがいないだけで、後はほとんど同じだ。」

「何だと!?貸せ!」

そう言ってサスケはナルトから漫画を取り上げた。

「そうだ。俺を始め、ヤヨイやライカ、シカバネも皆、それがあったところから転生してやってきた。だからお前達のコンプレックスなんかも知り尽くしている。最も俺は、ヤヨイ達を戻すために閻魔から派遣されたにしかすぎない。」

「嘘だ…嘘だ、嘘だ!」

「嘘ではない。現実を見ろ…利用したかしてないかはともかく、転生したということは事実だ。お前達は三人に騙されていたということだ。」

 

「そんなこと認めるかぁぁぁぁ!」

ナルトが尾獣化をして玄間に襲いかかる。

「答えはあくまで俺に逆らうか…いいだろう!貴様ら全員皆殺しだ!」

玄間はその後ナルトとキラービーの九尾と八尾を取り出し、更に転生者を含めた忍連合軍を皆殺した。そして、第四次忍界大戦の勝者は玄間達だった。



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第三十九話 玄間復活!?今の状況確認をする

今回のお話は第三十七話と第三十八話を読まなくても読めます!安心して読んでください!


初代光影千手玄間が死に、そしてその妻、波風シロイが二代目光影となり、更にその息子の波風ミナトが四代目火影となってから6年が経った…

そんなある日のこと…千手玄間の墓にて異変が起きていた。

 

ボゴッ…!ボゴボゴッ!

千手玄間の墓から土の中で何か巨大な物が動くような音が聞こえた。

ボゴゴゴゴ!

そしてその音の正体がわかった。いきなり土の中から手が出て、その手は地面につき自分の身体を持ち上げるような行動をし…遂に…

「ゔがぁぁぁ!!」

突然叫び声が聞こえ、人が出てきた。

「はぁ…はぁ…ふっふっふ…はーっはっはっはっ!一応蘇生に成功したようだな。名付けるなら『時空蘇生の術』とでも名付けるか。」

 

ここで玄間が何をしたかというと…玄間の開発した術『時空蘇生の術』によって復活したのだ。時空蘇生の術は、時空間忍術を応用し(研究して更に研究して究極の結果の末に)、対象者が死んだ時に蘇らせる術だ。つまり、この術が上手く発動すれば不老不死でもいられる可能性がある。しかし…欠点もある。それは…

 

「しかし、子供の時の姿になるのは予想外だったな。」

そう、子供にもなりうるのだ。弱体化して復活する時もあるという欠点だ。

「参ったな、これではシロイのところに言っても信じてもらえないだろうな…やむを得ん。木の葉に行ってみるか。今がどの位の時期か知りたいしな。」

 

玄間はそう言うと早速木の葉に向かった。

 

「門番さん。」

「ん?どうした小僧。」

「木の葉に入りたいんだが門を通させて貰えるか?」

「ん〜…ダメだ。」

「何でだ?」

「実を言うとな。2年前に日向のお嬢様が誘拐されかけたんだよ。そのせいか木の葉はピリピリきているし、警戒しているんだよ。」

「(なるほど…てことは、ナルト達の世代は5歳か。俺も5歳位の身体だし、天隠れの里でアカデミーに入れば行けるか。)そうか…ありがとう。門番さん。」

「おう!気をつけろよ!化け狐に襲われないようにな!!」

その門番はナルトのことを侮辱しながら、玄間に返事を返し別れた。

 

玄間は天隠れに戻り、不愉快な気分になっていた。

 

「(あの門番め…〆る機会が出来たら〆る!!)」

そう、あの門番が、仮にも自分の孫を侮辱したからだ。自分の孫を侮辱されて怒らない祖父がいるだろうか?…余程の変人でない限りはいない。玄間も例外ではなかった。

「(あの門番は俺の毒で殺せばいい。半蔵ほどではないが俺も毒は持っているしな。)」

玄間は毒に耐性をつける為に毒料理を食べすぎて、自らが毒を持つようになったのだ。その種類は多用だ。麻痺、即死、睡眠、その他諸々の毒がある。

「(と…そんなことはともかく、アカデミーに登録しないとな。)」

 

〜天隠れのアカデミー受付〜

 

玄間はアカデミーの受付をしていた。

「お名前は?」

「黒馬一鉄(こくばいってつ)です。」

玄間…いや一鉄はさらりと偽名を使った。でないと大騒ぎになる上に偽者扱いされてシロイに殺されてしまう可能性もあるからだ。いくら一鉄とはいえ子供の時の姿で今のシロイに勝て、と言われると無理だ。

「なるほど…孤児ですか?」

「そうです。」

「では…血継限界は何でしょうか?」

「嵐遁です。」

一鉄はアールの遺伝子で嵐遁も使えるが全然と言っていいほど使わずにいた為にシロイも嵐遁が使えることは知らない。その為、この血継限界でも怪しまれる可能性はゼロだ。

「わかりました。では、テストがありますのでどうぞ。」

「了解しました。」

 

一鉄はテストを解いた。中身は一鉄から見れば至極簡単な物であっさりと解いた。それがいけなかった…

 

〜光影執務室〜

 

「光影様!」

いきなりテスト試験官の1人が二代目光影の元に来た。

「どうしたの?」

その慌てっぷりにシロイは何があったのか尋ねる。

「例のテスト…満点者が出ました!」

「例のテストって…あれ?」

「そうです!今まで、満点者はおろか900点中100点が平均点のあのテストです!」

そう…玄間の解いたテストは他の人から見れば超難問のテストでとにかく難しい。

「満点者はこれまで確か…上忍の中でも一部だよね?誰が解いたの?」

それを疑問に思ったシロイは相手がどんな人なのか試験官に尋ねる。

「それがまだ5歳の子供です!」

「…わかったわ。その子を呼び出してくれない?その子との二者面談をしたいから。」

試験官が素直に答えるとシロイはその子供を呼び出すように命令した。

「はっ!」

それを承諾して試験官は一鉄を連れてくるように行動した。

 

〜数分後〜

 

「では失礼します。」

「ええ、ありがとう。ゆっくり休んでね。」

「はっ!」

先ほどの試験官は一鉄を連れて光影執務室から立ち去っていった。

 

「さて…一鉄君だったけ?」

一鉄は冷や汗をかいていた。理由は正体がばれ、いつ殺されるかわからないからだ。全盛期の頃ならともかく、今の状態では一鉄はシロイには勝てない。

「はい。」

「単刀直入に言うけど…君のテストの結果、いくら何でもあり得ないわ。」

「は?どういうことですか?」

「このテストは上忍達でも一部しか満点者はいなかった。そして少し調べさせて貰ったけど貴方孤児だそうね。」

「(もしかしてやっちゃった系?)ええ。」

「ということは貴方は独学で満点を取ったことになる。貴方一体何者…?」

 

ここで一鉄に選択肢が上がった。

1.素直に自分が玄間だと言うこと。

却下…リスクが大きすぎる。確かにシロイが信じれば最善策だが信じなければ、玄間としての人生終了のお知らせだ。

 

2.孤児院に本があって読んだと言うこと。

無謀…無理がありすぎる。上忍ですら一部しか満点者がいないのにどうやって5歳児が本を読んだ程度で満点を取れるかと言う話しになる。

 

3.旅をしている時に一鉄が玄間(自分)の本があってそれを見つけて読んだこと。

…いける!これなら多少の無理があっても誤魔化せばいい話だし何より説明がつく。

 

一鉄は最善策である3の選択肢を選んだ。

「実は…ここに来るまでに初代光影様の本を見つけ「それは本当!?」え、ええ…話しますよ?その本を読んでいたら何故か頭が急に冴え渡り、どんな問題も解けるようになりました。」

ここで一鉄は、5歳児らしく国語力がないように話した。

「なるほど。言っていることはわかったよ。そういうことにしておこう。これから住む場所はどうするの?」

「(あっ!?忘れてた!!)」

「忘れてた!!…って…一鉄君、貴方ね…そういうことは忘れちゃいけないでしょ!?」

「はい…すみません。と言うか心の中読まないでください。」

「じゃあ、私の家で暮らしなさい。」

シロイはシロイの家で暮らすように提案をした

「いいんですか?」

「ええ。先代がいなくなってから6年…独り身は寂しいのよ。」

「ありがとうございます。(すまない…シロイ。お前をこんなに寂しい思いをさせて…)」

一鉄は感謝しながらシロイに詫びていた。

「そうね…私の仕事が終わるのは7時位だから、それまでの間は街でも歩いて来なさい。7時になったらまたここに来なさい。」

「はい。では失礼しました。」

 

パタン…

一鉄がドアを閉めるとシロイが呟いた。

「馬鹿…戻って来るのが遅すぎよ。玄間。」

そういいながらシロイは涙を流していた。



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第四十話 天隠れのどうでもいい話

今回は短めです。それと内容はタイトルのまんまです…すみません。


一鉄は木の葉に潜入することを考えていながら街を歩いていた。

「(さて…どうしたものか。まだ留学生制度が残っているといいんだが…なかったら最悪トビの奴にでも説明してうちはサスケの妹を殺せばいい。元々この制度を作ったのはその為だしな。)」

などと考えていると…

 

ドンッ!

一鉄が下忍の子供とぶつかった。

「痛ぇな…ガキ!喧嘩売っているのか!?ああん!?」

その下忍は一鉄に因縁をつけて一鉄に殴りかかった。

「遅い。」

しかし一鉄はそれを皮一枚で避け、足を引っ掛けて下忍を転ばせた。

「ぐっ…てめえ…!」

「さっきぶつかったことと、転ばせたことは謝る。だからやめないか?」

「年下の癖に偉そうな口を聞くんじゃねぇ!!」

そう言って下忍は一鉄にまた襲いかかってきた。

「年下に向かって、暴力とは感心しないぞ。」

しかし一鉄はまたあっさりといなす。

「うるせえ!お前は黙って俺のパンチをくらっていればいいんだ!!」

 

それのループが続き…すっかり夕方になった。

 

「はぁー…!はぁ!」

下忍は汗をかき、息切れをしていた。

「だからやめろって…もう夕方だぞ。班員が心配しているんじゃないか?」

一鉄は諦めるように何度も何度も言ったが下忍はそれに答えることなく襲い続けていた。

「うるせえ!そんなこと知るかよ!!」

「そうか…ならお前はもう、忍びをやめろ。」

「お前に忍びに関して言われる筋合いはない!死ね!!」

一鉄の言葉に下忍が遂にキレて、そう言うとクナイを持ち一鉄に襲いかかる。

「やれやれ…足元がお留守だ。」

一鉄はそう言って下忍の股間を攻撃した。

「~っ!!」

その攻撃に下忍は涙目になり声にならない声を出して、股間をおさえた。

 

一鉄はそれを見て冷たく声を出した。

「一応、今更だが警告しておく。下忍とはいえ忍びであるお前は、一般人である俺に手を出した。いや、殺そうとした。それがどういうことかわかるな?」

「な、何だってんだよ!?」

「お前…本当にアカデミーから卒業したのか?」

「うるさい!」

「まあいい…忍びは里の一般人に基本的には手を出してはいけない。出した場合は中忍試験受験資格剥奪。それに加えて、下忍の場合はアカデミー強制送還…中忍以上の場合は下忍となり降格処分になる。つまり、お前はアカデミー生に戻通りと言うわけだな。その上、どんなに頑張っても下忍のままだ。」

「ふざけ「これ以上手を出してもお前の処分が重くなるだけだ。やめておけ。」くっ…!覚えてろ!」

下忍は昔ながらの捨て台詞を吐きながら去ってしまった。

「やれやれ。無駄な時間をくってしまったな。もう行くか。」

 

それを遠眼鏡の術で見ていたシロイは…

「うん…間違いない。(他の里の孤児院にいた5歳児が天隠れの里の掟を知っているなんてのはあり得ない。容姿も玄間の幼い頃に似すぎている。)」

そうシロイは、一鉄=玄間という証拠が欲しかった為にわざわざ仕事を速く終えて一鉄の様子を見ていたのだ。

「(でも、何故か玄間は正体を私に話さなかった…おそらく、騙すなら味方から…という訳ね。玄間は木の葉に潜入すると言っていた。アカデミーに入って留学生制度を利用する訳ね。)それはそうと…暗部はいますか?」

「何の御用ですか?」

シロイが暗部を呼びだすと、暗部の1人がすぐに駆けつけた。

「この映像に映っている下忍は明日私のところに呼び出しておいて。」

「承知…断ったらどうします?」

光影命令は断ったら普通は殺すことになっているのだが対象者が下忍なので流石に聞いておく必要があった。

「罪が重くなると伝えておいて。」

つまり殺さずに伝言を伝えろと言うことだ。ただし下忍を脅してでも連れてこいと言うことだ。

「御意…」

それに承諾して暗部は去って行った。

 

しばらくして…一鉄が来てシロイの家に向かった。

「ここが光影様の家ですか?」

「そうよ…貴方は数日間の間ここに住む場所がここ。」

「わかりました。ところで…」

「ん?」

「アカデミーに入って木の葉にいきたいんですが…」

「ああ…別にいいわよ。」

「本当ですか?」

「アカデミーに入るのは明日からでも出来るけど、木の葉にいくには来年になるよ?」

「それでも構いません。」

「そっか…じゃあ手続きをしておくね。」

「ありがとうございます。」

「それじゃあ、今日は晩御飯を食べて寝るよ。」

「はい。」

一鉄達は夕食をとり、熟睡した。

 

~翌日~

光影執務室にて、あることが行われていた。

「さてと…それじゃ貴方の判決を言い渡す。貴方は半年の謹慎処分にします。いいですね?」

そう…昨日一鉄に絡んできた下忍の処分だ。証拠が十分にある為に一鉄はここにはいない。

「はい…」

「次やったら…アカデミー強制送還及び中忍試験受験資格剥奪になることは忘れないように。」

「はい…わかりました。」

その言葉に下忍は承諾して返事をした。

「よろしい。では帰りなさい。」

「失礼しました…」

シロイが下忍を帰らせて判決は終了する。

「ふう…それじゃ、アカデミーの生徒に一鉄を紹介しないとね…」

 

~アカデミー~

「今日は何があるんだ?」

「さあ?」

1人の生徒が話すともう1人の生徒が話す。

ざわざわ…

それに連鎖してかざわつき始めて段々声が大きくなって来た。

「おっ!光影様だ。静かに…」

生徒1人がそういうと一斉に静まった。

 

シロイは玄間の仕事をほとんどを受け継いでいる。アカデミー生徒挨拶も例外ではない。

「あー…あー…マイクテスト、マイクテスト。よし…聞こえますね。それじゃ集まってもらったのは他でもない。今日アカデミーに新しく入った生徒を紹介する。一鉄君、前へ。」

「黒馬一鉄と言います。以後よろしくお願いします。」

 

一鉄が挨拶する。ここでだが一鉄の容姿は服と髪が違うだけで玄間の幼少期そのままである。玄間の幼少期の容姿は金髪のショートにオレンジと黒を混ぜた服をきている。一方、一鉄は髪はオールバックで服は白と灰の服をきている。しかし、どちらも顔は同じでうちは一族特有の顔をしており、イケメンだ。つまり何が言いたいかというと…

 

「「「「「きゃあぁぁぁぁ!☆」」」」」

「「「「何だ、男かよ…しかもイケメンか。リア充は爆発しろ!!」」」」

「うほっ、いい男。」

と、この様に騒ぎ出すのである。最後のは一鉄もシロイも無視した。

「静かに!」

そのシロイの一言で全員が黙った。

「一鉄君は嵐遁の使い手で、成績は優秀。だから仲良くしてあげて。」

「「「「わかりました!」」」」

「それじゃ、集まって貰ってありがとう!解散!」

シロイの一言で全員が肩の力を抜き解散となった。



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第四十一話 木の葉隠れの里に留学+おまけに人物偉人伝

アカデミーに入ってから約1年後の今、一鉄は木の葉に来ていた。何でこうなったのかと言うと…

 

〜回想〜

「一鉄君、もう準備ができたから留学させるよ?」

「いいですよ。」

「…ねえ。玄間…もう演技やめたら?」

「何のことですか?」

「お義父さんにチャクラ感知して貰ったけど貴方は玄間と全く同じ…それに顔や性格、行動が似すぎている。」

「初代様の子供かもしれませんよ?」

「それはない…玄間は浮気はしない人。それに浮気なんかしたら私がぶっ飛ばすのをわかっている人だから…」

「…」

「玄間…そんなに私のことが信用できない?」

シロイは今まで光影として威厳を見せていたが今は違う。今はただ1人の妻となっていた。

「…誰も入ってこないか?」

「ふふっ、やっぱり玄間だ。誰も入ってこないよ。」

「そうか。シロイ、迷惑をかけたな。」

遂に一鉄がシロイに玄間だと認めた。

 

「馬鹿ぁ…遅いよ。お仕置きとして、甘えなさい。」

そのことにシロイは涙を流して一鉄に抱きついた。

「わっ!やめろ!」

一鉄の身体はシロイに比べてまだ小さい。その為…

「胸が顔に…!」

「いいじゃない貴方も波移転市四を飲んで…」

そう言って一鉄に性欲が増す酒、波移転市四を無理やり飲ませた。シロイは波移転市四を飲んでいたのだ。だから一鉄に気づいた。…これ以上はR18行為なので省略させていただく。

 

「はぁ…っ!はぁっ…」

今、一鉄とシロイがR18行為をしている最中だと思ったのは人は間違いだ。

 

チーン…

 

これが今のシロイの状態を表すのにふさわしい音だ。

「もう少し気絶させるのが遅かったら(R18によりこの言葉は省略されました)ところだった…」

それからシロイの目が覚めたが拗ねてしまい、一鉄が機嫌を直す為にふざけて「誤解なんだってばーっ!!」と言ったところまたシロイが抱きつき、R18行為になったのは余談だ。

 

〜回想終〜

 

とまあそんな感じで一鉄が木の葉に行くことができたのである。

 

しかし、一鉄の顔は今まで真面目にやってきた分だけ、だらしなくにやけてしまっている。

「(まずはあれだな。孫のナルトに会いに行くか!)」

そう…これが一鉄のにやけている理由である。ナルトはミナトの息子…つまり玄間の孫である為会えるのを楽しみにしていた。その上、玄間の遺伝子の影響で強くなっていくと思っている…これを親バカならぬ祖父バカという。

「(だが…問題は転生者との接触だ。全盛期ならともかく、今の姿で勝てるだろうか?)」

急にシリアスな顔をして真面目なことを考えた。それも仕方ない。ナルトは原作においての主人公なので、ほとんどの転生者は敵でない限りまず接触し、仲良くなることを考える。

「(いざとなれば、トビとか、穢土転生で蘇った柱間や同じくマダラを使って殺せばいいんだが…)」

 

「ん?どうした?もしかして留学生か?」

そんなことを考えていると一鉄の後ろから声をかけられた。

「あー…そうですよ。(おいおいマジか。)」

一鉄が振り向くと…そこには銀髪に、箒をひっくり返したような髪型をしており、片目を隠した青年がいた。

「あ、こりゃ失礼。俺の名前ははたけカカシって言うんだ。」

「はあ…どうも。(出たー…写輪眼(笑)のカカシ。)」

一鉄は表情に出さずに写輪眼の後に(笑)をつけた。

「なんか失礼なことを考えていた気がするけど気のせいか…で?どうしたの?迷子になったとか?火影様のところは向こうだから。」

そう言ってカカシは火影亭のところを指差した。

 

「いや…少し暇つぶしをしていただけです。」

「そうか…なら速く行くといいよ。最近は日向宗家の娘の誘拐をはじめとした物騒なことばかり起きるから…何かよからぬことが起きなければいいんだけど。」

「そうですか…では失礼します。」

「ま!世の中が物騒じゃなくなったらここに来ていいよ。それじゃあね。」

そう言って一鉄とカカシは別れた。

 

「(ナルトに会うには転生者に接触するのは確実だが、逆に言えば高い可能性で転生者と接触すればナルトに出会える。卵が先か鶏が先か…どちらにしても明日になれば確実に会えるし、忍びらしく利用するだけ利用するか。)」

ナルトはこの歳アカデミーにいる。ナルトの入った世代は日向ネジよりも1世代上の歳の子供が入っている。その為、探すのも容易いと思っていた。

「なあ…こんなところでどうしたんだってばよ?」

「(まさか…!)」

 

木の葉で、ってばよの口癖を使うのは1人の子供…その子供は一鉄と同じ金髪で髪型は玄間の幼い頃に似ている。だが雰囲気から幼い頃の、玄間やミナトよりも子供らしく見えてしまう…

 

「聞いてんのかってばよ!?」

その子供は一鉄が答えないことに苛立ってもう一回質問した。

「すまない…考え事をしていた。(もう、ナルトに会えるとはな…明日には転生者との接触になるな。)」

「それで、何をしていたんだってばよ?」

「暇つぶしだ。」

「暇つぶしぃ?」

「とはいってもここに初めて来たから視察していただけだ。」

「ふ〜ん…」

 

「そう言えばお前は何で迫害されているんだ?」

「え!?」

「何でわかったとでも言いたげだな。」

「何でだってばよ!?」

「木の葉の里人が俺を見た時、物を売らずに物を投げてきたからな。」

「え…?」

「俺とお前の容姿は似ている…おそらく里人は俺をお前と間違えたんだろう。俺は木の葉に初めて来たから里人に何もしていない。」

「それは俺も同じだってばよ!」

「いや…一部の里人は俺とお前の区別ができていた。何でもお前は化け狐と呼ばれているらしいな?」

「うん…」

「お前は木の葉の里人から見れば邪魔者でしかない。逆に初めて来たのに俺がお前とは違うとわかった奴らは受け入れている。何故だかわかるか?」

「わかんないってばよ…そんな難しいこと。」

 

「それもそうだな。…天隠れの里に光影様と言う偉い人がいる。三代目火影様に頼んでその人に会って見るといい。」

「わかったってばよ!」

「そう言えばお前の名前は?俺の名前は黒馬一鉄。黒い馬に一つの鉄と書く。一鉄と呼んでくれ。」

「うずまきナルトだってばよ!よろしくな!一鉄。」

「ああ、よろしく!」

そう言ってしっかりと2人は握手をした。

 

それを遠眼鏡の術で観察していた三代目火影は…

「ほっほっほ…ナルトにまた友達が出来たか。これで四人目じゃな。」

エスと戦って、一時期現役から退けたのだが四代目火影が死んで以来三代目火影は四代目の代行をしておりナルトの面倒を見ていた。

「確か最初はうちはヤヨイ…その後日向ライカ、奈良シカバネが友となったんじゃのう。」

まるで自分の思いでを語るかのように三代目火影は残り三人のナルトの友達を思い出していた。

「…それにしてもあの子には迷惑をかけている。たまにはナルトのわがままも聞くとするかの。」

三代目火影は一鉄の言った案を受け入れて、ナルトを留学生にしようと考えている。理由はナルトが里人の迫害に合わないように緊急対策の処置であること…それと聖母と呼ばれる二代目光影こと波風シロイに会うことでナルトも何か変わると信じているからだ。

 

〜おまけ〜

人物偉人伝

☆天隠れ編

 

・千手玄間…近代忍びの父と呼ばれ、彼の出した留学生制度によって生み出された留学生はいずれも優秀である。特に影の名を持つ者が二名傑出されていることからその二つ名がついた。

 

・波風シロイ…聖母とまで言われるほど寛容で寛大な光影。先代に比べると留学生の質は多少劣るものの、それでも留学してきた中では元霧隠れ七刀衆の1人桃地再不斬、二尾を完全にコントロールした二位ユギトなどが挙げられる。更に1人1人が五影級と言われている暗部である暁もまとめていることからカリスマもある。

 

・千手天間…水土遁の賢者と呼ばれる、水遁、土遁の忍び。彼は初代光影千手玄間の父であるが戦闘においては息子である玄間に劣るものの水遁、土遁では彼に叶うものはいない。しかし、謎が多い人物でもある。一説によれば天隠れの里を作ったのは息子である玄間ではなく天間とも言われている。



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第四十二話 ナルトの精神世界にて…

夜になり…ナルトが熟睡をした。

『な、何故…!何故だ!何故だぁぁぁ!何故お前が…ひっ!?貴方様をお前と呼んだのは謝りますから許して下さい!』

ナルトの中では九尾がビビっていた。

「そうだな…お前を許すには…ナルトと話しあってみろ。」

『器と?笑わ…いえ何でもありません。』

九尾は完全にビビってしまいその男の言うことを聞かざるを得なかった。

「俺はそれまでの間、あいつらと話してくる。」

『あいつら…?』

「ああ…お前をここに封印した奴だ。」

『それならワシが呼びます…』

九尾はそう言うとナルトに九尾を封印した2人を呼び出した。

 

「え!?ナルトはどこだってばね!?」

「クシナ、落ち着いて。九尾が言っていただろう…あるお方が来たって。」

「うん…ごめんミナト。」

そんな2人がやり取りをしていると後ろから声が聞こえた。

「夫婦漫才はそのくらいにしたらどうだ?」

「誰…だ…?」

「久しぶりだな。ミナト。」

「まさか…初代光影様!?」

そう…九尾をビビらせたのは初代光影…千手玄間だ。玄間はナルトに握手をした時にチャクラを渡してここに来ていたのだ。

「ほう…クシナ。俺を知っているとは…」

「当たり前だってばね!!初代光影様は余りにも有名すぎるってばね!それよりも何で私の名前を…?」

「さっきの漫才のやり取りでわかった。」

「そうですか。」

忍びの名声でなくその言葉で知られているのに落ち込むクシナだった。

 

「それよりも何で、父さんがここに?俺らがナルトに九尾を封印する前に死んだはずじゃ…?」

「ん〜…「って!ミナト!初代光影様がお義父さんなんて聞いてないってばね!」その話しは後にして貰えないか?」

「はい…」

「ミナトの質問は簡単な話だ。時空間忍術の応用で復活し、孫を天隠れに連れ戻す為にここに来た。クシナの質問はイエスだ。俺とミナトは親子の関係だ。」

「ナルトを天隠れに連れて行くと言うんですか!?」

「無論だ。ナルトは里人に迫害されているんだ。ならシロイの元で育てたほうがいいだろう。」

「…父さん、俺は木の葉を信じている。だからナルトを…「くどい!」っ!」

ミナトが玄間を説得しようとするも玄間が苛立ち、玄間はミナトに向かって殺気を放ち黙らせる。

 

「ミナト…どのみち木の葉は潰れる。九尾による暴走か、うちは一族のクーデター…前者はともかく後者はお前はしっかりと対策を考えてないうちに死んだ。違うか?」

「…それは。」

ミナトが反論しようとする

「木の葉の上層部は『責任はうちは一族にある』と言って責任をなすりつけている。そしてそのままうちは一族を迫害している。…本当に火影なら考えることがあったんじゃないか?」

しかし玄間はミナトが反論しようとするのを無視して話す。

「その件については三代目に任せています。」

やっと話をさせてくれるようになってミナトが反論する。

「三代目火影は人が良すぎる。それに木の葉で三代目火影が絶対という訳ではあるまい。俺よりも三代目火影を見て来てそのくらいわからないのか?」

「…」

玄間の言葉に遂にミナトは黙ってしまった。

「話が逸れたな…ナルトは天隠れに連れて行く。」

「だけど…ナルトの意思も考えてやらないと…せっかく友達が出来たんですから。」

「誰だ?」

『うちはヤヨイに日向ライカ、奈良シカバネ。いずれもワシのところに来ました…』

 

「九尾…話は終わったのか?」

『そうです。ワシはナルトときっちりと話してみたら…ワシのことを考えていました。あの三人もワシを利用しようとしか考えていなかった。だから二度とここに来ないようにしてやったんです。』

「そうか…九尾、すまない。初めて命令させてしまって。」

そう言うと玄間は九尾に向かって頭を下げた。

『いえ…ワシはこの命令に従って良かったと思います。ナルトはワシのことを九尾としてではなく個人として見ていました。このことがわかっただけで感謝してます。』

「そう言って貰えるとありがたい。」

『やはり…血は争えないものです。ナルトと貴方も似ています。』

 

「そう言えばナルトは?」

九尾の言った言葉に玄間が興味を湧きナルトについて聞いた。

「ここにいるってばよ!!祖父ちゃん!!」

ナルトが九尾の頭に乗っておりそこから頭を出した。

「初めまして…というべきかな?ナルト。」

「うん!祖父ちゃん、初めまして!」

「ナルト…重要な話があるがいいか?」

「何だってばよ?」

「天隠れの里に住まないか?」

 

「何でだってばよ?」

その言葉に純粋に疑問に思うナルト。ナルトはまだ幼くそういった話は苦手だ。

「…木の葉ではお前の存在は認められない。ならば認められやすいところから認めて貰おうと言うことだ。天隠れは実力主義…実力ある者が認め合うところだ。」

「そんなの…嫌だ!」

「うん?」

ナルトの言葉は否定だった。

「俺はドベだからそんなところに言っても認められる訳が…「馬鹿野郎!!」!?」

ナルトは自負していたのか、ドベだと言って玄間を止めようとしたが逆に怒鳴られてしまった。

「お前は人に認められたいんだろうが!!その為の一歩を歩もうとしないでどうする!?」

「そんなこと言ったって…」

「お前は成績がドベでも誰よりも1番の物があるじゃないか!?」

「え?」

「心だ。」

「心ぉ?」

「お前は迫害されているのに、明るく振る舞って!しかも理由が余りにも理不尽で!…なのに何でお前は精神が崩壊しないんだ!これは心が強いと認めざるを得ないだろうが!!!」

「へへっ!祖父ちゃん、ありがとう。こんなこと言われたの初めてだってばよ。」

「それが祖父と言うものだ。」

 

「ところで…父さん。」

「何だ?」

「ナルトは結局どうするんです?」

「それか。…ナルト!天隠れに住むのか住まないのかはっきりしろ!」

「う〜ん。考えさせてくれってばよ!一鉄の奴の約束もあるし…」

「約束?」

「今の天隠れの光影様に会うって約束だってばよ!」

「そうか…ならとりあえず留学だな。天隠れがどんな様子かみたいと三代目火影に頼んでくればすぐに了解してくれるぞ。」

「わかったってばよ!!あ、そろそろ起きる時間だからじゃあなー!祖父ちゃん、父ちゃん、母ちゃん!そして九喇嘛(クラマ)またな!!」

ナルトが承諾すると起床時間になり、ナルトが玄間達に向けて一言送った。

「お前は心が強いから頑張れよ!!」

また玄間も一言ナルトに送った。

 

「…ところでky『九尾ではなく九喇嘛と呼んでください。それがワシの名前です。』九喇嘛、もう一つ頼みがある。」

『何です?』

「ナルトをよろしく頼む。…俺が敵になってもお前だけはナルトの味方でいて欲しい。お前の唯一の理解者だからな。」

『わかりました。』

 

「ところで…何で敬語なんだ?別に敬語じゃなくてもいいんだぞ?」

『マダラや柱間達には憎しみがある…それはワシが何もしていないのに攻撃して来たのであってワシに非はない!だが、ワシは一方的に貴方を攻撃した。その後何のお咎めなしに終わった。これにはワシも驚きました。兵器として捕まえるでもなく、だからといって封印するわけでもない…』

「まあな…兵器として捕まえても封印してもどのみち面倒なことになるし。基本的にはお前達尾獣は自由がいいんだろう?」

『そうです。その自由で人間は苦労するのに関わらずに解放してくれた。』

「…お前を超える奴らなんかこの世界にたくさんいる…それこそマダラや柱間のように。」

『ですが…ワシの力は過ぎた力。迷惑をかけることには違いないでしょうに。』

「お前がいつか人間のことを理解するのを信じて正しく力を使えるようにすれば人間達も理解してくれる。確かに人間は酷い者もいる。だが逆に人間は素晴らしい者もいる。それを覚えておいてくれ。」

『そうですか…ワシが貴方に敬語を対して使っているのはナルトの影響です。』

「わかった。俺も時間だから別れの時だ。また会おう、九喇嘛。」

そう言って玄間と九尾は別れた。



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第四十三話 うちは一族会議と転生者始動…

ナルトはなんだかんだで天隠れに留学した。過程をすっ飛ばして1年…うちは一族では一族会議をしていた。

 

〜うちは一族会議室〜

「さて…今日集まって貰ったのは他でもない。木の葉の冷遇についてだ。」

「それなら、天隠れに住んだらどうですか?」

「いや、天隠れの連中は我々に対して私の娘、ヤヨイの首を求めて来た。」

「ヤヨイの首を…?なら殺せばいいじゃないか!!」

たった一人の為にうちは一族が苦しむのは我慢ならないのか男が叫ぶ。

 

「いや、ただの私の娘だったら私も殺している。だが…ヤヨイは暗部一位だ。」

暗部一位は暗部の称号であり一位…つまり暗部のなかで一番強い者を指す。はたけカカシや三代目火影すらしのぐほどの強さを持っていると言う事だ。

「暗部一位だと…!」

「そんな話し聞いてないぞ!」

その言葉にうちはの上層部はビビる…無理もない。暗部一位はそれだけ危険な存在だからだ。

 

「つまり、ヤヨイを殺すには少なくともここにいる全員が刺し違えることを覚悟しなければならない。故に天隠れ移住の件は難しい。」

「なら木の葉にクーデターを…」

「その方がここにいる者の犠牲が少ないが他の者の犠牲が多い…イタチ。お前はどう思う?」

「どちらにしても、うちは一族は大きな痛手をとります。天隠れの里に交渉してみてはいかがでしょうか?」

「それをしても、天隠れはヤヨイを殺すことを望んでいた。それだけ厄介な存在なのだろう…ヤヨイは。」

「交渉したのは誰ですか?」

イタチは交渉した人物が悪いのかと思い、聞いてみた。

「瞬身のシスイだ…」

「!!」

その言葉にイタチは驚く。さてここでシスイという人物を紹介しよう。

 

うちはシスイ…その名前は六影全員からも名前は知られている。二つ名は瞬身のシスイ。主に瞬身の術を得意としているからその二つ名がついた。しかし、それで六影全員から名前は知られている訳ではない。

 

「シスイの幻術を持ってしてもダメだった。」

「馬鹿な…あのシスイが?」

そう…シスイは歴代のうちは一族の中でも幻術がすば抜けていた。

「まさか、そんなことが起こるとは思わなかった。シスイの幻術は絶対と言っていいほどかかるのに光影はそれをいとも簡単に破った。」

「…つまり、天隠れに逆らうのは愚の愚策と言うことですね。」

「そうだ。その時は、うちは一族全員打ち首かと冷や汗をかいたがヤヨイを殺すことで何とか妥協してくれた。…どうしたものか。」

 

全員が頭を使って考えていると…

バンッ!!

「ドアを強く開けて恐れ多いのですが緊急事態故に失礼します!」

「何があった!」

「天隠れの里からこの手紙を預かりました!」

「何だと…?」

「この手紙の内容を要約すると、『シスイがやったことは目を瞑る。そして、お前達が原因でなった戦争も天隠れが5年は止める。』と…詳しいことはこの手紙を!」

男はそう言って手紙をフガクに渡した。

 

「いいか…これを読むぞ。」

フガクが全員にそう言って手紙を読む…

 

『うちは一族一同へ、我々は貴方達に対してうちはヤヨイの首を求めた。それには理由がある。先代光影の墓を荒らし、その中から先代光影の遺体と千手玄間の所持品を盗んだことにある。』

この手紙の内容にうちは一族全員が驚く…ヤヨイは天隠れから墓荒らしの疑いをかけられているからだ。

「次を読むぞ!」

『それを隠蔽する為に貴方達一同はうちはシスイを使って幻術でごまかそうとした。』

 

「何だと!?」

この文にうちは一族の血気盛んな男が怒る。無理もない…ヤヨイはうちは一族全員に知られておらず墓荒らしをしただけではなく、その責任を一族全員に押し付けられたからだ。

「いや、まだ続きがある。最後まで静かにしろ。」

 

『しかし、シスイがやったことについては目を瞑る。だが、そもそもの原因はうちはヤヨイにある。故に我々は、うちはヤヨイの首を求める。そのことが原因で戦争が起こりうる場合は我々がそちらのうちは一族を保護し、戦争を5年止めさせよう。』

「…以上だ。」

フガクが読み終えると全員がざわつき始めた。

 

「静粛に!」

その言葉で全員が静まりかえりフガクの方に顔を向けた。

「皆の者、うちはヤヨイの首を天隠れに献上するのに賛成の者はここに残れ…それ以外は10秒以内にこの会議室から出ろ。」

フガクがそう言っても全員が動くことはなかった。イタチも例外ではない…正統な理由があるが故に妹であるヤヨイを殺さざるを得なかった。

「では、我々はうちはヤヨイを殺すことにする!隙あらばすぐに殺せ!尋問、拷問をされても話すな!話したら…その時がうちはの最後と思え!解散!」

そうしてうちは一族の一族会議は終わった。

 

その頃…光影執務室では。

 

「ナルト…これからどうするの?」

「祖母ちゃん。俺、とりあえず向こうに帰って見るってばよ!」

ナルトとシロイが今後のナルトの将来について話しあっていた。

「…辛かったらいつでも天隠れに来なさい。」

「辛いことなんてあってたまるかってんだよ!祖母ちゃんのトレーニングからみてみればあんなもん、楽勝、楽勝!それに、俺戦闘のみなら暗部候補と同じくらいだし!」

ナルトは木の葉にいた頃は落ちこぼれだったがシロイがナルトを鍛えて、今では天隠れの戦闘のみなら暗部候補にまでに成長した。

「そう?まあ、いつでも帰って来てもいいよ。」

その言葉に頼もしさや玄間のことを思ったのかナルトにそう言葉をかける。

「うん!そうさせて貰うってばよ!」

シロイの言った言葉にナルトは笑って答える。

「いってらっしゃい…ナルト。」

「いってきます。祖母ちゃん」

ナルトはこの1年で結論がついた。天隠れに住む…ではなく木の葉に帰ることにした。

 

しかし…玄間は愚か、閻魔や天照、そして素戔嗚すらも予想外の者がヤヨイ達に憑依していた。

「あはは!まさか…うちはサスケの妹に憑依なんて…ラッキー!しかも前の時の術も使える!」

彼女は第二次忍界大戦の時に玄間の母、アールを殺した。その後怒り狂うエスに殺された…その名前は…

「氷河輪廻、パワーアップして復活…なんてね。」

氷河輪廻(第十一話参照)だ。しかも、ヤヨイの魂が今の輪廻の身体を鍛えまくった上に、輪廻の魂の影響か氷河輪廻自身の術も使えて、チャクラ量も2倍に増えた。その為、輪廻は第二次忍界大戦時よりもパワーアップしている。

 

同じことが日向ライカ、奈良シカバネにも起こっていた。

「この身体は日向ライカと言うのか…ヒナタの弟か。まあいい、地獄で玄間に復讐出来るかと思えばもう出来るとは思わなかった。何にせよ、せっかく原作キャラに近づけるチャンスだし玄間に復讐するのは後だ。」

ライカを乗っ取ったのは、かつてダンゾウを殺し、マダラをも苦戦させた岩隠れの英雄ノブヨリ(第十七話参照)。彼は玄間に殺されたがマダラ曰く、『その時点で既に十尾を超えていた』らしい。

 

シカバネを乗っ取ったのはお分かりだろうが…

「あの(あまりの卑屈な言葉なのでこれからはピーと伏せて貰います。)が!あの(ピー)!クソ(ピー)!

 

〜3時間経過〜

 

 

はあ、はあ…僕を馬鹿にしやがって!絶対に許さんぞ!あの(ピー)め!この低スペックな身体でどうしろってんだ!!」

 

そう…基地九(第十二話参照)だ。彼は無限イザナギというチートを持ちながら、玄間にボコボコにされ殺された。その為、玄間に相当恨みを持っている。ちなみに彼は砂隠れからかなり恨まれているのにそれに気づいていない…その上、今の身体を低スペック呼ばわり…何とも自分勝手な男だ。それでも彼の実力が上がったことに違いはない。

 

今、エスと玄間に殺された者たちが集結した。



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第四十四話 転生者大暴れ!?一鉄の復活の準備

注意!ドラゴンボールのあのネタが使われます!


〜火影執務室〜

「…!」

三代目火影がいきなり警戒をし始めた。

「どうしました?」

そのことに側近は違和感を覚え、三代目火影に尋ねる。

「今すぐ暗部全員に木の葉の里人達を守るように命じよ。」

この情報を聞けば大半の者は驚き、理由を聞くが…

「は…わかりました。」

その側近は驚くどころか理由も聞かずに命令に従った。

 

そして、側近が出て行くと…

「そろそろ出てきたらどうじゃ?暗殺者?」

三代目火影がそういうと出てきたのは…奈良シカバネを乗っ取った基地九だった。

「やれやれ…僕の居場所がわかっているのに、な〜んであの人に言わなかったのか謎だねぇ…それに僕はアカデミー生だけど?」

基地九は三代目火影に自分の居場所がわかったことに質問をする。

「ふん…確かにお前の容姿はアカデミー生のシカバネそのものだが…ワシに強者特有の殺気を当てておいてそのセリフを言えるのか?」

…基地九は今まで、目的となった人に恐怖を与える為に殺気を出していた。今回はそれが仇となり気づかれてしまった。

「僕を三代目火影様が強者と認めるなんて光栄だね。今まで僕が殺してきた奴らは全員、僕をコケにして死ぬか、僕にとって快感の叫び声を上げて死ぬんだ。」

その言葉に三代目火影は絶句する…当然だろう。誰だってそんなことを聞けば引く。その後に三代目火影が吐いた言葉は…

「屑が…」

その言葉に基地九はピクリと反応した。

「…死ね!」

基地九は屑と言われ、腹が立ち三代目火影に襲いかかる。

 

その頃…うちは一族では悪夢が起こっていた。

「はぁ…はぁ…!」

うちはシスイが息切れをおこす。

「何でこんなに強いんだ…!」

うちはイタチが膝をつく。2人の周りにはうちは一族の人々が何十名も殺されていた。

その理由は…

「それは私が鍛えた賜物に決まっているでしょう?お兄様?」

うちはヤヨイを乗っ取った輪廻だ。彼女は突然、襲われたのだ。しかも自分とサスケを除くうちは一族全員に。その為、輪廻はシスイとイタチ以外、襲いかかってきた者は皆殺しにした。シスイとイタチは原作キャラの中でも重要なポジションにいる為に殺さなかったのだ。

「お前はヤヨイじゃない!」

イタチが輪廻の言葉を否定する。彼はヤヨイをずっと見ていたがこんなことをするような妹でないことは知っていた。

 

「まあ…それよりもっ!」

いきなり輪廻は話題を変え、足を振った

「がっ…!」

輪廻が蹴っ飛ばした。蹴っ飛ばしたのは…

「シスイ!」

シスイは輪廻に蹴っ飛ばされ、背中から受身を取らずにそのまま、頭に木をぶつけた。

「シスイさん?いきなり、幻術なんかかけないで下さいよ。貴方の幻術は厄介なんですから。まあそんな小細工してもすぐに解けますが。お兄様も幻術なんかかけようとしないでね?」

 

「(っ!こうもバレるとは…木の葉の暗部一位とはこんなに強かったのか!?ならば!)」

「そうそう…次、天照を使ったらお兄様は死にます。」

「何…?ハッタリもいい加減にしろ。(行動が読まれている?!)」

「ハッタリじゃない。お兄様も気づいているんでしょう?万華鏡写輪眼の欠点を…」

「ああ、間違いなく失明するだろうな。」

「だったらその後に来るのは…」

「死…だろうな。」

イタチがその言葉を言う。

「正解〜!あの創設者の次に万華鏡写輪眼を開眼したうちはイズナですら目を失ったらすぐに死んだんですから。」

輪廻は笑顔でそう答えた。しかし、イタチがこれから先輪廻に殺されることに違いはない。

 

「土遁・土流槍!」

そこへ第三者が現れた。その術者によって土で出来た槍が輪廻を襲う。

「甘い!」

輪廻は見事と言ってもいいくらい紙一重でよける。

「水遁・水龍弾の術!」

しかし避けたところに水で出来た龍が輪廻に襲いかかる。

「天照!」

流石の輪廻も避けきれないのか、天照で水を蒸発させる。

 

「大丈夫か?」

その間に第三者の男はイタチに声をかけた。

「貴方は…!?」

イタチはその男の顔をみると驚く。

「何、私が使者として来たところ、うちは一族が見当たらないのでな。探してみたところここに来た訳だ。」

その男は髪が赤…しかし、使う術は水遁、土遁使い。それもイタチが今まで見たこと程桁違いの二つの性質変化の使い手…イタチはその男の特徴からビンゴブックに乗っていたリストにその名前があがった。

「(しかし、あの方が来るとは…)」

「立てるか?」

「ええ。まさか、天隠れ四傑の貴方が使者だとは思いませんでした。もう少し貴方が来ていれば全滅しなくてすんだかもしれません。」

ここでこの男の正体がお分かりになっただろうか?彼は影が薄いためほとんどの方が覚えられないが、かなりの実力者だ。

「すまないな。」

「いえ…ありがとうこざいます。千手天間殿。」

そう、その男の正体は玄間の父であり水土遁の賢者と呼ばれる千手天間だ。

 

「あいつが木の葉の暗部一位か?」

「…そうです。」

「そうか。なら、お前はそいつを連れて逃げろ。」

いきなり、天間はシスイを連れて逃げろと言った。

「なっ…!貴方をおいて行けますか!?」

イタチは命の恩人である天間に対しての恩返しと妹のケジメをつける義理がある為にここを離れるわけにはいかなかった。

「もう、どのみち私は寿命だ。私は死ぬだろう。だから、天隠れへ逃げろ。」

しかし、イタチはそんなことを聞いていなかった。イタチが見たのは天間の目だ。天間の目は覚悟が出来ている目であり、そして歴代の忍び達に名を刻むような目だった。

「…わかりました。」

それだけ言ってイタチはシスイを連れて逃げた。

 

「…最後に殺した女の夫が出てくるなんて…私は恨むよりも恨まれる縁が強いみたいだ。」

「そうか…お前は氷河輪廻か。だとしたら皮肉なものだ。ここで敵討ちが出来るとはな…」

「それの正解か不正解かどうかは私を倒してからいいな!」

千手天間と輪廻の戦いが今始まる。

 

一方…千手玄間こと黒馬一鉄はというと。

〜天隠れの里〜

「出来たか?」

「ええ…出来たよ。精神と時の部屋」

一鉄はシロイに頼んでドラゴンボールに出てくる精神と時の部屋を作ったのだ。なんでそんな物をシロイが作れるかと言うと…シロイの波風一族の血が目覚めて時空間忍術に関しては玄間すらも凌ぐほどになったのだ。

 

ただし、シロイが作った精神と時の部屋はどんなものかというと…

・その部屋の中で5年過ごしても外では2時間くらいしか経たない。(一鉄が玄間に戻る為)

・重力は15倍(一鉄は玄間の頃の力を取り戻すように)

・この部屋の中にいると自然とチャクラが部屋内の時間1日につき、その保有者の全体の10%吸収されて行く。(チャクラの自然治癒力を上げるため)

・部屋に永遠にいても、生きている限りいつでも出られる(一鉄がリハビリする為に時間が足りなすぎるため)

・定員は四名まで。(これは必要ではなかったが万一の場合に備えて)

 

「そうか…よくやった。これで俺も元に戻れる。」

「これを作るのに一年も使うとは思わなかった。」

「すまない…」

「まあ、玄間が元に戻れるならそのくらいはするから。…ともあれ、私も使わせてもらうよ。一年ほど。」

「わかった。」

そして2人は精神と時の部屋に入って行った…




シロイがかなりチートになってしまいましたがやむを得ません…そうしないと現時点最強チートの基地九には勝てないからです。ナルトは?という方に関しては、しばらくお待ち下さい…次回出しますので。


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第四十五話 憑依者との戦い(1)+外伝の予告

今回は玄間の出番はありません。


輪廻と戦っている天間は苦戦していた。しかし、天間が決して弱いわけではない。むしろ、マダラクラスの強さだ。その天間が苦戦しているのは理由がある。

 

「水遁・水龍弾の術!」

天間が得意とする水遁系の術を使うとそこには輪廻はいなかった。

「千鳥!」

天間の後ろから輪廻が雷を覆った手で襲いかかってきた。

「チッ!」

それを天間は輪廻の腕を掴み、身体に触れる前に止めた。

「千鳥!」

輪廻はもう片手で印を結び、再び千鳥を発動させて天間の腕に目掛けて攻撃した。

「ぬっ!」

しかし、天間の腕は無傷である。その理由は天間が咄嗟に輪廻の腕を離し、もう一つの腕を掴んでいたからだ。

 

「火遁・業火滅却!」

だが天間に休む間もなく、輪廻は火遁で天間を追撃する。

「水遁・水流壁!」

天間を守る水の壁が現れて輪廻の術から身を守る。

「酸遁・溶液混合!」

輪廻の口から出てくる酸性の水溶液が天間の発動した水の壁を目掛ける…するとその水の壁が天間に襲いかかってきた。

「土遁・渓谷の谷!」

天間がその術を使うと一気に地形が変わり、巨大な山が出来た。その山の間に襲いかかってきた水は吸い込まれて消えた。

 

「(どうなっている?私が術を発動する、いやそれよりも前に動いている…?)」

天間は戦いの最中でそんなことに気がついた。輪廻は天間の術を避ける為に、あることをしていたのだ。それは…

「どうなっている?とでも言いたげね…種明かしでもしようか。私は心が読める。それ故に貴方の考えていることがわかる。」

「!!(なるほど…これは厄介だ。だが可能性がないわけではない。)」

「諦めろ。お前の未来は死だ。」

「果たしてそうなるか?(と、なれば勝利方法は…あの方法しかない!)」

「ふふふっ!もう確定的ね。」

天間と輪廻はお互いにぶつかり合った。

 

一方…

「ぐっ…!」

三代目火影が膝をつく。もちろん、それをつかせた相手は…

「やっぱり弱くなったねぇ。三代目火影とあろう者が僕如きに負けるなんて。」

かなり挑発している基地九だった。

「ワシの全盛期を知らん癖に何を言うのかと思えば…」

 

三代目火影の全盛期は、当時若かったが後に雲隠れ歴代最強と呼ばれるエスから生き延びたほどだ。それまで忍界最強と呼ばれる玄間でさえもエスと刺し違えたとされていることから三代目火影は歴代火影最強と呼ばれるのだ。

 

「全盛期?何それ、美味しいの?」

しかし基地九は知らないのだ。基地九は玄間に殺されてしまい、その名声がどれほどだとしても殺されたことには変わりないからだ。いや、知っていたとしても同じことを言っていただろう。前の基地九だったらすぐに激怒して動きが単調になる。しかし今は転生者である奈良一族特有の頭のキレの良さを吸収したおかげで冷静に相手を挑発していた。

「人間なら誰しも、衰えが来る物よ…忍法・手裏剣影分身の術!」

三代目火影は基地九の言葉に律義に答え、エスとの戦いで使った風遁を覆った手裏剣を放ち、それを大量に影分身させた。これが出来るのは三代目火影のみでコピー忍者のカカシですら二つが限界だろう。

「くだらないねぇ…風遁・大突破の術!」

しかし、基地九は巨大な風を起こし、それを逆に三代目火影の方に向けさせた。

 

「(やむを得ん…皆の者、後は頼んだぞ。)」

しかし三代目火影は見事避けきったが、普通の技で基地九は倒せないとわかったので自爆技の覚悟を決めた。

「やれやれ、諦めたらどうだい?もうお前に勝率はない。僕の勝ちしかないんだよ!」

「…そうじゃな。この技がダメだったらワシは諦めるかのぅ…」

「あっ?認めちゃった?僕に勝てないって?」

 

三代目火影と基地九はお互いを破る為の戦法を考え始めた。

 

「(三代目火影の所持している技の中で僕を倒せる技は…封印術・屍鬼封尽。流石の僕もあんな物をくらったらただではすまない。無限イザナギがあるとはいえ、あれは身体がないとできない。それを破る一番の方法としては…三代目火影に近づき、その腕を切るしかない!リスクはデカイけど腕を切ってしまえば封印も出来る訳もないしね…)」

 

奈良一族の頭脳は忍界において一、二を争うほど良い一族だ。その為、基地九も頭脳タイプになったのは仕方ないことだが、基地九は怒りやすいのでその欠点が改善された。寧ろ基地九が下手な頭脳タイプだったらここまで強くならなかっただろう。

 

「(ワシの考えが正しければあやつはどういう経緯か不明だがチャクラとスタミナが無限。それ故に持久戦になれば勝率は薄くなる。だが、ワシの持っている技で奴に一番有効なのは、封印術・屍鬼封尽。シカバネは、どうやら誰かが乗っ取られている。となれば話は簡単だ。その魂を封印してしまえばいい。だか、あやつはシカバネの身体を乗っ取っているだけあってそういうことも事前に考えているだろう。それを何とかすればなんとか出来る。)」

 

基地九に乗っ取られた奈良シカバネは元々頭脳タイプである。故に、それが基地九にとって武器にもなるが弱点にもなる。そのことを考慮し、三代目火影は考える。

 

「口寄せの術!」

先に考えが終わったのは…

「ヒルゼン…俺を使うとは、余程のことなのか?」

三代目火影だった。三代目火影は口寄せの術で猿猴王・猿魔を呼び出したと言うことは…本気だ。

「そうだ。大蛇丸の前にお前を使うことになるとは思わなかったが、奴はそれ以上だ。」

それもそのはず。このことは玄間すらも予想外のことで、まさかうちは一族のクーデターが起こる前に別人が起こす…こんなこと誰が思いつくだろうか?

「あのガキが?」

猿魔が疑問に思い、基地九を見る。

「そうだ。気を引き締めろ!」

「そうか…わかった。」

 

それからの戦いはただひたすらに基地九は距離をとり、遠距離攻撃に移った。逆に三代目火影は基地九になるべく近づき、屍鬼封尽をやろうとする。

 

そして…ついに勝者が決まった。

「ぐっ!」

「猿魔!」

基地九は猿魔に攻撃して、自分の邪魔を減らしたのだ。三代目火影はそれに気を取られてしまい…

「影縛りの術!」

「しまっ…!」

基地九による影縛りの術で三代目火影は捕まってしまい、動けなくなってしまった。

「この勝負は僕の勝ちだ…!死ね!」

基地九が死亡フラグを立てながらも、クナイに風遁のチャクラを覆い、そのまま三代目火影に向けて投げた。これで三代目火影は負けたも当然だ。

「(大蛇丸、自来也、綱手、ワシは先に行って待っているぞ…)」

三代目火影は覚悟を決め、自らの弟子のことを思い目を閉じた。

 

しかし、それが三代目火影に当たる寸前に…

「螺旋丸!」

今、この世界で螺旋丸を木の葉の忍びで使えるのは自来也、はたけカカシ、転生者達だ。しかし、螺旋丸をやったのは…

「大丈夫かってばよ?三代目のじーちゃん。」

独特の口癖に、光り輝く金髪、その名は…

「ナルト!」

うずまきナルトだ。

「ただいまうずまきナルト、天隠れの里から戻って来たってばよ。」

そう言ってナルトは太陽のように笑った。




もうすぐこの作品も終わるかもしれません(と言っても五十話以上になると思いますが)。そこで外伝では玄間、あるいはオリキャラ達が他の世界に行くというお話しにしたいと思います。
例えば、玄間のいない原作の世界だったり、この作品とは違うオリキャラが出てくる並行世界など。NARUTO関係ない世界も出すかもしれません。

要望があれば余程、無茶じゃない限り読者様の要望に答えたいと思います。

なお、この返事はメッセージ等感想欄以外にお願いします。


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第四十六話 基地九の心理戦、ノブヨリあっさり死に過ぎ。

色々と欲求がたまるものです。作者も…


〜前回のあらすじ〜

三代目火影は奈良シカバネを乗っ取った基地九と戦った。しかし、基地九の戦略により影縛りの術で捕まってしまいピンチになった。

ところがナルトが三代目火影のところに駆けつけ、三代目火影を助けた。ナルトと基地九の戦いが今始まる…

〜前回のあらすじ終了〜

 

「ふぅーん…君がナルト君ね。」

「てめぇ…シカバネの身体から出ていけ!」

九尾にとっては自分を利用したリストのシカバネだが、ナルトとは友と呼べる間柄なので基地九がシカバネの身体を乗っ取っていることが許せない為、怒っているのだ。

「もう彼は死んでいるんだよ。出て行ったら出て行ったで僕が困るだけなんだけど。」

「てめえ!大蛇丸と同じことしてんじゃねぇー!!」

基地九の証言からナルトは大蛇丸と同じことをしていることがわかった。ナルトは何故大蛇丸を知っていたのかと言うと、大蛇丸は木の葉を抜けた後天隠れに来たが、半蔵監視下の元で術開発科に回されていた。その為、シロイから開発科に使いを渡された時に何度も会っているのだ。

「まあ、君如きが勝てる訳ないけど相手くらいはしてあげるよ!(ナルトの弱点は九尾チャクラによる暴走…あるいは九尾チャクラが尽きてしまえば三代目火影以下だ。九尾チャクラを使わせることが前提だね…後、三代目火影が動くからそっちにも注意しないとね。)」

「なら、今ここでくたばれってばよ!」

基地九とナルトの戦いが始まった。

 

一方…日向ライカを乗っ取ったノブヨリはと言うと…

 

「やっと会えた…貴方が憑依者か。」

「誰だ?あんた?それに憑依者ってなんなんだ?」

「私の名前は波風シロイ。千手玄間の妻でもある。」

「(なんだと!?)」

「憑依者…千手玄間曰く、殺さなければならない存在。その理由は罪を犯したからそうだ。」

何故シロイが憑依者のことについて知っているのか詳しく言うと…

 

〜回想〜

精神と時の部屋内

「シロイ、お前に言っておくことがある。」

「なに?」

「実は…この世界には転生者という存在がある。」

「何それ?」

「これから話すことは、半分戯け話しみたいな物だがそれでも事実だ。」

それから玄間は今までの経緯を話し、シロイに説明をした。

 

「なるほど…だけど貴方は貴方。違う?」

「ああ…伝えるのが遅くなってすまない。」

「いいよ。そのくらいは。だけど、それだけじゃないでしょ?」

「ああ、これからが本題だ。俺が倒した転生者2人とエスが倒した転生者が、木の葉にいる転生者の身体を乗っ取った。」

「へ?転生したのに乗っ取られるの?」

「無論だ。俺はそれを憑依者と呼ぶ。俺がそれを感知したのは戦った奴らとチャクラが同じだからだ。」

「それで私にそれを倒して欲しいと?」

「その為にここに入ったものだ…だが倒さずとも封印でもいい。楽な方で頼む。」

「了解。じゃ、修行を始めましょうか?」

「そうだな。修行内容は憑依者の対策だ。」

こうして、玄間とシロイは修行した。

〜回想終〜

 

「おい…てめえ!千手玄間はどこだ?!」

「さあ?私はそれを教えることは出来ないし、したくもない。」

「なら死ね!6000万Vウォーリー!」

ノブヨリは雷を発生させる。

「風の刃!」

それが攻撃の機会と見たのかシロイはノブヨリに攻撃する。

「八卦掌回天!」

ノブヨリは日向一族の技を使い、シロイの技を防ぐ。

「ふう…やったか?」

ザグッ!

ノブヨリの身体から竜巻が通り過ぎ、ノブヨリの身体を貫いた。

「なんだと…!」

ノブヨリはそのことに驚きながら死んだ。

「玄間の言った通りね…ノブヨリの弱点はよそ見をしてしまうこと…おかげであっさりと倒すことが出来た。じゃ、お義父様のところに行かないと…」

シロイはノブヨリをあっさりと倒して、天間のところに向かった。

 

ナルトはスピードで基地九は頭脳で勝負をしていた。三代目火影は基地九が隙を見せるのを待っている。

「(若干押されているな…三代目火影に警戒し過ぎたか?まあいいさ、僕のやることは三代目火影の屍鬼封尽を封じること。幻術でも使って三代目火影の動きを封じるか。)幻術・黒暗行の術!」

基地九は三代目火影の動きを封じる為に柱間と扉間が使った幻術の一つ、黒暗行の術を仕掛けた。黒暗行の術は視覚を失わせ、全ての光を奪う。それだけでなく気配すらも感じ取れなくなるという技だ。それに追い打ちをかけるかのように基地九は三代目火影にクナイを投げる。

「じっちゃん!」

これを見た、ナルトは三代目火影を抱えて救出した。

 

「さて、厄介なのは動けなくしたし、後は君だけだ。君を倒したら、この身体は弱いし九尾の人柱力の君の身体を貰おう。」

基地九はシカバネの身体が余程気に入らないのかそんな発言をした。

「…ふざけんな!それが身体を乗っ取った奴のいうことかよ!?」

そのことにナルトは怒る。当たり前だ。自分の友が敵に乗っ取られ、あげくそれをゴミのように扱ったこと…どんなに温厚な人間でも怒る。

「ふざけんな…だって?僕は元々この身体じゃないし、この身体自体気に入らないから捨てるだけだよ。ゴミと一緒だよ。いらないものは捨てる。九尾はわかっているはずじゃないの?人は自分を利用するだけして利用価値がなくなれば邪魔者扱い…そういうものでしょ?人間って。」

基地九は人間を批判してあたかも自分が正義に見せようとする。

『黙れ、若造が!貴様は外道にもほどがある!貴様のような奴にこき使われるとなると虫唾が走るわ!!マダラですらそんなことは言わん!!!』

基地九のセリフに九尾はキレた。九尾は確かに酷い目にあってきた。だが六道仙人のような人間もいることも知っているのだ。ナルトのように。

「おやおや、九尾君はずいぶんとご怒りのようで…」

『貴様…!』

「落ち着けってばよ!九喇嘛!」

『やかましいわ、ナルト!ワシのチャクラを与えているのにこの有様か!?貴様は本当にワシが認めたナルトなのか!?ワシが認めたお前ならあんな雑魚、すぐにでも倒せるだろうが!!』

九尾はナルトが基地九如きの敵に勝てないのをイライラしていた。ナルトは玄間の血を持っているがそれが全部発揮されるわけではない。むしろ、玄間の血は無茶苦茶なものでありあんな血統ならば弱体化が起きてもおかしくはないのだが、玄間はセンスのある努力家なのでそれらの血が覚醒したのだ。つまり、玄間からナルトが受け継いだ血は…努力や気力だ。

「…そっか。お前の期待に答えてやんねえとな。さっきから騒いでいたのは俺の動きが鈍いから騒いでいたんだな。」

『…やっと気づいたか。』

「ああ!じゃ、行くってばよ!」

「ようやく、話しが終わったみたいだね。それじゃ…」

それじゃ死ね!と言いかけた時、ナルトの螺旋丸があたった。

 

「やれやれ、ひどいのはどっちだい?僕のセリフの途中で攻撃するなんて。」

しかし、基地九は無限イザナギのおかげで無事だった。

「封印術・屍鬼封尽!!」

そこへ現れたのは三代目火影だった。

「なっ!!いつの間に!?」

「驚いたか。ワシはお前さんが黒暗行の術を使う前に影分身をしていたんじゃ。お前さんは何故か不死身…だからこの術を使えば身体は不死身でなくなる。その為にずっと待っていたんじゃ。最もこのワシは本体ではないが魂をここにとどめることくらいは出来るぞ。」

「くそっ!離せ!爺!」

「今じゃ!ナルト!トドメをさせーっ!」

三代目火影がそういうとナルトは螺旋丸を構え…さらにその形態が変化して手裏剣の形になる。

「風遁・螺旋手裏剣!」

「うおおお!離せ!僕を自由に…ぎゃぁぁぁぁ!」

基地九はそれをくらって死んだ。

 

「火影のじっちゃんを運ばないとな…」

本体の三代目火影は気絶しており、ナルトがそうぼやくと…2人組が歩いてきた、

「いや、君がいく必要はない。」

2人のうち1人がそういう…1人は髪が長くもう1人がショートの髪形だ。

「誰だってばよ?兄ちゃん達?」

「俺の名前はうちはイタチ。そしてこっちが…」

「シスイだ。」

 

「ふぅーん。それで、どうすりゃいいんだってばよ?」

「まず、君はここを離れろ。それと君の実力を見込んでお願いがある。」

「ん?何だってばよ?」

「うちはの集落に行ってヤヨイを止めてきてくれ。」

「ヤヨイが暴れているのか!?」

「いや、ヤヨイではないがヤヨイだ。とにかく、暴れている女の子を止めてきてくれれば構わない。」

「わかった!だけど…どうするんだってばよ火影のじっちゃんは?」

「俺たちが運ぶ。だから安心して行ってきてくれ。」

「おう!じゃあな!兄ちゃん達!」

こうして、ナルトは輪廻の元へ駆けつけた。




ノブヨリをあっさり死なせたのは、もう限界だからです。何が限界かと言うと、新しく二次創作を作ってみたいという欲求不満がたまってしまい、そうなってしまったのが主な理由です。後もう一つがノブヨリをあっさりと死なせた方がシロイがかなり強くなったように見せたかったからですね。
活動報告に今度新しく作る二次創作小説のことについて書きます。


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第四十七話 ナルトと九尾の葛藤

色々な小説をみていて遅くなりました…すみません…


「がはっ!」

天間が輪廻に千鳥で腹を貫かれていた。

「これで終わりだ!」

輪廻が天間にトドメを刺すように千鳥が迫る。

 

「神威」

しかし天間が千鳥を受ける直前に異空間の穴が空いた。

「なっ…!?」

「やれやれ…あんたらしくもない。」

そう言ってトビが姿を現れた。

「お前か…何でここにいる?」

天間は、トビに話しかける。

「あんたの息子の恩を返しにきた。それだけだ。」

玄間に恩がある人間は数多くいる。少なくとも100人以上は。

「そうか。私は援護に回る。お前は前線で戦え」

天間はそれに深く追求せずに指示を出した。

「あんたに指示される義理はないが、相手が相手だ。協力しよう。」

 

「まさか、あなたと戦うとはちょっと想定外ね。」

「…想定外だと?まるで援護が来ることを予想していたのか?」

「さあね…だけどあなたにはその男を助ける義理はないはず…」

「ふん…俺はあいつの弟子だからな。さっきも言ったが受けた恩くらいは返さないとな。」

「あいつ?誰よ?」

「初代光影千手玄間だ。」

 

その頃…ナルトは

「なあ、祖父ちゃんから何か聞いてないか?九喇嘛。」

いきなりナルトがそんなことを言い出した。

『いや特にないな。強いて言うならば、ワシがお前の味方でいてくれと頼まれたことぐらいだ。』

「そっか…でも、今の俺たちのことを思って言ったのかもな。」

『どういうことだ?』

「俺は俺の知り合い達と戦う運命になっているように感じるんだ。」

『お前らしくないな。お前は運命だのそういうことは信じない質だろう?』

「俺はヤヨイを庇っても木の葉の誰かと戦うことになる。それに聞いちまったんだ…」

『何をだ?』

「祖母ちゃんの言権でヤヨイを殺すって。」

最初ナルトは祖母シロイの言葉に驚いたがそのうち納得できるようになってきた。

『本当なのか?それはそれでワシにとっては都合がいい…ワシを利用しようとした奴には当然の報いだ。』

九尾はヤヨイが自分を利用しようとしたことがあるのでかなり嫌っている。その為、この反応をとった。

「お前はヤヨイは嫌いだけど…俺は好きなんだよ。」

『ふざけるな!あいつもマダラ同様にワシを利用しようとした!ワシを近づく口実としてお前も利用しかねんぞ!』

「だったら、何でヤヨイはお前を解放しなかったんだ?解放して自分の人柱力として封印すれば力が手にはいる。…恐らくヤヨイは俺に自信をつけさせる為にお前を利用しようとしたんじゃないか?」

 

『かっ!ヌルい!そんなんだからお前は基地九如きに苦戦するんだ。』

「だいたい、お前のその警戒心が憎しみを生ませたんじゃないか?臆病者!!」

『臆病者だと…!ワシのどこが臆病者だ!!』

「そうやって人を信用しないことだ。」

『何…?』

「確かに戦闘面ではお前は強い…だけど人を信用出来ないのは弱い奴がやることだってばよ。」

『!!』

「弱い奴ほど小細工とかするだろ?逆に強い奴は罠にかかっても無事でいられる…違うか?」

『…ふ、ふふふ、ふは、はははは!』

「何がおかしいんだってばよ?」

『確かにお前の言うとおりだ。ワシは弱かった。だが今は違う。ワシはお前の言葉で目が覚めた。確かに人間でも同じことが言えるな。罠にかかっても無事でいられる。ワシはその罠が怖かっただけかもしれんな。』

「そっか…そろそろ、見えてきたから行くってばよ!援護は頼んだってばよ!」

『任しておけ。ワシの代わりにお前が強いことを証明してやれ!』

「おう!!」

 

「ちょっと待って。」

そこへシロイがやってきた。

「え?祖母ちゃん?何でここにいるんだってばよ?」

「…うちはヤヨイを止めにきた。」

「止めにきた?殺すんじゃなくて?」

ナルトは前にヤヨイを殺すことを言っていたので疑問に思っていた。

「今のうちはヤヨイはうちはヤヨイではない。あれは別人。」

「つまり、うちはヤヨイじゃないから殺さないってこと?」

「止めても殺してもヤヨイは死ぬでしょう…なら止める方が対処も運動量も楽で済む。」

そう言ってはいるがシロイは、ヤヨイ相手に全力でかからないと止められるかどうかの相手とわかっている。

 

「でも、何で別人ってわかったんだ?」

ナルトはまた疑問に思い質問をする。

「簡単に言えば、第二次忍界大戦の時に玄間やエスに殺された3人の忍びが恨みを晴らそうと今の世代の忍び達の身体に乗っ取っている…その乗っ取られた忍びの名前は…うちはヤヨイ、日向ライカ、奈良シカバネ。その3人は玄間に復讐しようとしている。身体慣らしの為に今、暴れている。」

シロイがナルトの為に説明をする。

「じゃあ、ライカの奴を止めないと…シカバネの奴はもう止めたし…」

「いや、ライカはもう止めた。となれば…後はヤヨイのみ!」

「(復讐の為、身体慣らしという名目の元にイタチのにいちゃんやシスイのにいちゃんをボコボコにするなんて…許せないってばよ!)」

「行くよ!ナルト!」

「祖母ちゃん、わかった!」

 

〜精神と時の部屋〜

 

その頃、玄間はスランプに陥っていた。

「…もう、全盛期の頃に戻っているのか?わからない…」

玄間は最初は基本的なことをやっていたが、最近は穢土転生を使って実戦式の修行をしていたが、どの相手と戦えばいいのかわからなくなっていたのだ。

「(エスは危険すぎる。また殺されかねないからボツ…いや、エスとやってみるか。)」

玄間は穢土転生の術でエスを蘇らせた。

 

「久しぶりだな…エス。」

「…その声は玄間!?」

「ああ、そうだ。」

「お前は俺に心臓を貫かれて死んだはずじゃないのか?」

「まあ、一時的には死んだな。だがこうやって復活した。」

「なるほど…だが俺を何故蘇らせた?」

「修行相手になって欲しい。」

「…まあ、良いだろう。敗者は勝者の言うことを聞くべきだからな。」

「すまない。」

「じゃあ、行くぞ!玄間!」

こうして、玄間の修行が再開した。

 

〜うちは一族の集落〜

 

そして、ナルトがトビと天間がヤヨイを相手にしているのが見えた。

『んん?このチャクラは?!』

「どうした?」

『間違いない…!ワシを利用したうちはの男だ!』

「何だって!?」

『ワシは復讐などはせんと誓った…だが許せんものはある!』

「…もしかして祖父ちゃんの言っていたことって、こういうことだったのかもな。味方になりそうなのが、父ちゃんの仇で、敵になりそうなのが俺の友達。複雑だな…」

『かもしれん…だが、ワシから見れば両者ともにワシを利用したことには違いない。』

「確かにな…なら利用仕返せばそれでいいと思う。」

『(黒い…ナルトがかなり黒くなっている。)』

 

「どうした?」

『いや、もうどうでもいい…ワシはとりあえずお前の味方だ。ワシが指示するから、お前はそれに従え。』

「従えって…お前もお前でマダラと同じことをやっているってばよ。」

『アホ!ワシのチャクラがなくなったら、ワシが死んで、どっちを相手にしても、策は尽きるわ!ワシかてチャクラ量に限界はある!それにワシが指示するのは、お前がワシのチャクラを使わせるかを判断し、許可をやることだけだ。』

「うっ…確かに。わかった。じゃあ、頼んだぜ。」

『…どっちを相手にしてもお前はお前らしく、根性を見せてやれ!』

「おう!」



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第四十八話 玄間遂に復活…+おまけ付き

遅くなって申し訳ございません!この作品は完結するまで書き続けるのでご安心を!


トビ、シロイは輪廻を敵に回した。ナルトはどちらに攻撃するか迷っていたがついに決心した。

「俺はヤヨイを助ける為に祖母ちゃんといっしょに、お前と戦うってばよ。」

「…そう。なら容赦はしない!死ね!火遁・業火滅却」

そう言って輪廻は火遁の術でナルトを攻撃する。

「水遁・水龍弾の術!」

ナルトは水遁で火遁を消す。

「酸遁・百花酸輪!」

輪廻はナルトに胃液並みの酸性雨を降らす。

「口寄せの術!」

ナルトは口寄せの術で動物を呼び寄せる…その動物とは…

「およびですか?ナルトさん?」

綱手が最も信頼している口寄せ動物であり、酸に強い動物…それは、ナメクジ。ナルトは酸に強いナメクジを呼び出したのだ。何故ナルトがナメクジを口寄せ動物に出来たかと言うと、それは遺伝である。ナルトの先祖は初代火影…つまり、綱手の祖父にあたる柱間なのだ。故にナルトはナメクジを口寄せ動物にしても何らおかしくはない。

「おう!ちょっと避難させてくれ!」

ナルトはそう言って、召喚したナメクジの口に入った。

 

「…厄介ね。持ってきておいて正解ね。」

輪廻はそうつぶやくと白い粉を手に持ち、それをナメクジにかけた。

「ナ、ナルトさん!急いで出てください!」

「どうしたんだってばよ?」

「塩をかけられました!」

輪廻がかけたのは塩だ。青菜に塩と言うことわざは、青菜…つまりナメクジに塩をかけるとナメクジから水が出て小さくなることから由来されている。

「…!わかったってばよ!!」

そう言ってナルトはナメクジの口から出る。

「水遁・大瀑布の術!」

輪廻はナルトが出てきた時を狙って、水遁を放った。

「やべえ!」

ナルトは交わしきれずそのまま直撃するかと思われた…

「土遁・土流壁!」

ナルトの目の前に大きな土で出来た壁がナルトを守った。

「チッ…!天間か。」

ナルトを助けたのは千手天間…トビのサポートに回っていたが流石にナルトがピンチなので助けることにしたのだ。

 

「おい!無事か?!」

「誰だってばよ?爺ちゃん?」

「私の名前は千手天間。お前の曾祖父だ。」

天間とナルトは互いに多忙の身で天隠れで会うことはなかった。天間がナルトのことを知っているのはシロイから話しを聞いているからだ。

「えええ!?曾祖父ちゃん?!」

「詳しい話は後だ!あの少女は心が読めるから作戦は本能で行かないと勝てないぞ!」

「本能って…どんな感じ?」

「野生の勘だ。」

天間はそれだけ言うと、再びトビのサポートに回った。

 

「野生の勘?…ってうわっ!!」

ナルトがどうこう考えていると輪廻が攻撃してきた。

「ほらほら、どうした?私を倒すんじゃないの?」

「くっそ~!」

「これで終わりね…風遁・螺旋手裏剣!」

輪廻は原作のナルトの技である螺旋手裏剣をナルトに向かって放った。

「させない!忍法・亜空切断!」

そこへシロイが割り込み、時空間忍術を応用し空間に歪みを作って一番脆くなったところを断ち切る。すると螺旋手裏剣は真っ二つに分けられ…その後消滅した。

 

「…随分厄介な技ね。あの時、アールと共に殺すべきだった…」

その一言でシロイは第二次忍界大戦の事を思い出した。

「…やはり、氷河輪廻だったのね!貴方は!」

「その通り…魂は氷河輪廻。懐かしいね…あの時はアールを倒していたから油断していたけど、今は違う。今はうちはヤヨイの努力のお陰で油断も慢心もなくなった。」

「まさか先生の仇を打てるなんて思わなかった…!」

輪廻とシロイは第二次忍界大戦で出会っている。輪廻はシロイのことを歯牙にも掛けなかったが、その仲間の幼き頃のエスにやられたので深く覚えている。

「え?どういうことだってばよ?」

 

「あれは…第二次忍界大戦のことだ。」

ナルトが不思議に思っていると天間が答えた。

「第二次忍界大戦?」

「昔、雲隠れにアールという忍びがいた。その忍びは雷遁女神と言われ、三代目雷影よりも強いとまで噂が流れた。ある日、そのアールが死んだ…アールを殺したのが…水影候補の氷河輪廻だ。」

「じゃ、なんで死んでいるの?祖母ちゃんからの情報によるともう死んでいるって聞いたけど…」

「氷河輪廻が死んだのは後の歴代忍界最強の忍びのエスにやられたからだ。シロイが知っているのもその場面に出くわしているからだ。」

「!!」

「氷河輪廻は恐らく、エスに殺されたことを恨んでいる。それ故に、あの少女の身体を乗っとってまで怨みを晴らしたいのだろう…」

「なるほど…じゃ、作戦はもう思いついたってばよ!」

 

~天隠れの里~

一方玄間は…身体が全盛期まで戻り、これからシロイ達の元へ向かうところだった。

「待て…!」

玄間の前に立ちふさがるのは日向一族の少年だ。

「ん?…お前は?」

玄間は日向一族に立ちふさがれる覚えがない。

「やっと会えたな…!千手玄間!」

日向一族の少年がそう言うと、雷を玄間に向かって放った。

「…!そうか、お前ノブヨリか。」

「その通りだ…懐かしいな。千手玄間…」

そう、ノブヨリだ。シロイに殺されたと思っていたがノブヨリは死んでなどおらず生きていた。

「まさか、怨みを晴らしにきたのか?」

「違う…!俺はお前に負け!そして、お前の妻にも負け!俺は負け続けてきた。その原因には怨みがある…俺はお前達よりも心が弱かったから負けた!だが、今回は違う…俺はその怨みを捨てて、俺は自分自身に勝つために来たんだ!勝負だ!」

ノブヨリは怨みを捨て、武人として玄間に勝負を仕掛たのだ。

「まさか、そんなお前からセリフを聞くとはな…いいだろう。その挑戦受けた!」

ノブヨリが変わったことによって玄間は受けざるを得なかった。それはつまり、玄間はノブヨリのことを認めたのだ。

「ありがたい…行くぞ!」

「「勝負!!」」

ノブヨリと玄間の戦いが始まった。

 

「ギガブレイク!」

「七観場の奥義!『鉈の刃』」

ノブヨリはかなり強力な雷を覆った剣で、玄間は六道仙人との戦いで使った剣技で、攻撃をした。お互いに一撃にかけたのはかなりの長期戦になるためどちらにしても不利になるとわかったからだ。ノブヨリはシロイとのダメージで、玄間はこれから行く輪廻との戦いに備えてだ。

「がふっ…!」

「俺の勝ちだ…!」

勝負の結果…どちらが勝ってもおかしくないものだったが結果は…

「そうだな、俺の負けだ…玄間。そして、俺の勝負を受けてくれてありがとう。さらば、初代光影…」

その後、ノブヨリは灰となって消えた…

「…もしかしたら、俺が知らないだけで、奴があんな性格だったから岩隠れから信頼を得ていたんだろうな…」

玄間はそう呟いて、木の葉へと向かった。第三者がいたならばノブヨリが玄間を見送るように見えた。

 

~おまけ~

トビが輪廻と戦っている真っ最中のことだった…

~回想~

「さて、行くぞ!」

「来い!」

トビと輪廻は地面を蹴って近づいた。

 

「待てい!!」

 

二人の間に割り込んで来たのは…大柄な男で髪は伸びきっており、いかにも破天荒を身体で表した男だ。

「その勝負、しばし、待たれい!ワシはかのが「邪魔!」ぐほっ!」

その男が名前を言おうとした瞬間に輪廻が顔を蹴っ飛ばした。その反動で男はトビに向かっていく。

「転送…」

トビがその男を、神威を応用した技で別のところに繋いだ場所に入れた。

「ワシの名前くらい言わせろ!」

ワシの名前は自来也だ!

転送中にそんな声も聞こえた気がしたがトビは無視して輪廻との戦闘を始めた。なお、自来也は転送された先で無事、警察に保護された。




おまけでやってしまいました(笑)
…最近は忙しくなってしまい、ろくにこの小説を書くことができませんでしたが、絶対に完結させますのでその時までご楽しみください!

次回作も考えてありますのでそちらもその時はご覧ください…NARUTOではありませんが。それとORISHIの作品については活動報告にて意見をよろしくお願いします。


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第四十九話 ナルト大暴走!?九尾の作戦ここにあり!

ナルト、シロイ、天間、トビ…この四人は単体でも光影を除いた五影全員を相手に出来るほどの力はある。寧ろ、それでも足りないぐらいだ。特に、シロイと天間は五影全員相手に楽勝出来るマダラを超えており、玄間やエスがいなかったら歴代忍界最強と言われただろう。

しかし、この四人が最大限にチームワークを発揮しても今の輪廻相手ではなかった…

「ごほっ!げほげほ…やっぱ、無理だ。俺の作戦って甘かったのかな…?」

ナルトの作戦はただひたすらに暴れまくって輪廻の動揺を誘う作戦だったが、一瞬で見破られてしまい、逆に輪廻にボコボコにされた。

『…おい、ナルト!お前の根性はどうした!?お前は根性が取り柄だろうが!!』

「そんなこと言ったって…」

『…どうやらワシは貴様を買いかぶっていたようだな。貴様は最低の人柱力だ…!』

九尾がそう言うとナルトの身体に異変が起きた。ナルトの顔のヒゲらしきものが大きく裂け、目は赤く、全身に九尾のチャクラがまとわりついた。

「ゔおぉぉーっ!」

そう、九尾はナルトを暴走させたのである。

「なっ…!これは!」

そのことに輪廻は動揺した。

 

輪廻が動揺したのには理由がある。その原因が今のナルトの状態にある。ナルトの今の状態は九尾の今までの憎しみのみを晴らすために、暴れているのだ。しかし、九尾とて何も考えていない訳ではない。寧ろ、輪廻を倒すためにしたことなのだ。輪廻を倒すには心を読まれないことだ。言ってみれば頭脳戦対策の忍びだ。だが…今のナルトは…

 

「(破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ破壊ハカイ…)」

 

周りを壊すことしか考えてない。九尾は自分の憎しみをナルトの心の中に押し付けることでナルトの心を読まれないようにしたのだ。

「(無茶苦茶ね…!これじゃ、心を読むことができない!しかも、この身体は無理やりでも心が読むようになっているから質が悪い!)」

ヤヨイの身体は常に心が読めるようになっている。何故なら薬を飲んで読めなくなったなどということがないように保険をかけたからだ。しかし、それが思わぬ方向に利用された。それも九尾という大穴に。人間ならわかるが尾獣達に利用されるのはヤヨイも思わなかっただろう…

 

「だあああーーーーっ!」

しかし、九尾の作戦はそこまでは良かった。今のナルトは全ての人間を殺す殺戮機械…つまり。ナルトが襲いかかるのは輪廻だけとは限らない。

「うおっ!」

天間にナルトは襲いかかった。その衝撃で天間が吹っ飛ばされる。だが、天間は土遁で身体を強くしている為に雷遁以外の攻撃は効かない。

「(!!ナルトは敵味方の区別が出来ていない?だったらそれを利用するまで!)」

輪廻がそれをみてナルトを利用しようとする。

「ナルト!向こうが貴方の敵だよ!やっつけちゃえ〜!!」

輪廻はヤヨイの声でヤヨイの口調でナルトが自分の味方になりそうなセリフを吐く、

「が…ゔゔ…!」

ナルトとヤヨイは友と呼べる間だ。そのためヤヨイの声で言われたら動揺する。

「しっかりしろ!お前の敵はそのヤヨイだろうが!!」

「ナルト!もし、私達を攻撃したら、お小遣い減らすからね!!」

そのことに気づいた天間とシロイはナルトを正気に戻そうと必死になる。

「ぐぅぅぅ…!」

ナルトは頭を振り、輪廻の方に向いたり、シロイ達の方へ向いたりする。

『ナルト…ワシはあの少女が憎い。殺せ。』

そこへ九尾の援護攻撃が入り、どちらに味方に着くか確定した。

 

「ぐぉぉーーーーっ!!」

ナルトは九尾チャクラを必要最低限に抑えかつ、それを最も効率よく身体強化に使用する。言ってみれば憎しみver九尾チャクラモードだ。

「がはっ…!!」

ナルトは輪廻の腹を殴り、吹っ飛ばす。

「ぶあああぁーーーーっ!」

輪廻が吹っ飛ばされた直後にナルトは輪廻の背中に回り込み、かかと落としをする。

「(つ、強すぎる!この身体ですら勝てないなんて…!)」

「うゔ…おぉぉーーーーっ!」

ナルトはそう叫ぶと輪廻に一瞬で近づき、輪廻を顔を目掛けて回し蹴りをする。

「はぁっ!」

輪廻はそれをカウンターで弾き返す。

「ぐっ…だああーーーーっ!」

今度は殴りかかる。そしてそれを輪廻が避ける。ナルトと輪廻はそれを繰り返し、繰り返し続けた。

 

〜数十分後〜

 

「…はぁっはぁっ…!」

輪廻は攻撃する避けるの繰り返しを続けたせいで疲れがたまり始めた。逆にナルトは輪廻を追いかけてもなお、疲れを見せない。通常であれば輪廻の方が疲れを見せないはずなのに何故疲れを見せているかというと、ナルトがかなりタフなのもあるが一番の理由としてはナルトの精神が壊れていてナルトに近づけないからだ。その為、距離を置こうと輪廻は動き回るのでスタミナが切れる。

 

「(アールとの戦いで出したイザナギはやっても無駄…その上、ナルトに幻術は効かないからイザナミも無理。遠距離攻撃もすぐに距離を詰められてしまうから不可能。ナルトの心さえなんとかすれば…!)」

輪廻は作戦を考え、必死にナルトを倒す案を考える。

 

『(皮肉なものだな…ワシの憎しみのチャクラがこんな形で使う羽目になるとはな。だが、ナルトが目覚めるのも時間の問題だ。)早めに決着をつけろ…ナルト。』

九尾は憎しみのチャクラでナルトを操りたくはなかったが、輪廻がそれだけ強いと認めている。しかし、ナルトが憎しみで動くのを拒否する為、無理やり抑えて自分の憎しみのチャクラを入れたのだ。だが、ナルトは精神的に玄間をして強いと言われる。その為、無制限にナルトを操れる訳ではない。

 

「ゔ、ゔ…おぉぉーーーーっ!」

ナルトは輪廻にまた突進して腹にこぶしを入れる…

「この時を待っていた!」

輪廻はナルトの拳を捕まえた。

「がぁ、ぐっ!おおおお!」

は、離せ!クソ女!とでも言いたげにナルトは叫ぶが輪廻の手は離さない。

「これで最後…!チャクラ吸引!」

輪廻の作戦は、ナルトのチャクラを吸引することで体力の回復、ナルトの精神安定を狙っていた。

「させん!」

それを天間やシロイ、トビ達が見逃すはず訳もない。

「ええい!邪魔をするな!」

輪廻はナルトから奪ったチャクラで大量の螺旋丸を放ち、三人を近づけさせない。

 

「これでもう邪魔は入らない…!チャクラ吸引!」

「がぁぁぁーーーーっ!!」

ナルトは輪廻にチャクラを吸われまいと必死に抵抗するが無駄だった。

『なっ!貴様!ワシの憎しみのチャクラを吸い取る気か!?』

九尾が輪廻のやろうとしていることに驚く。

「そうよ!私は九尾の憎しみのチャクラを吸い取る!(く…苦しい…!ナルトはこんなチャクラに耐えたんだ…)」

『ワシのチャクラは人柱力以外のお前達からしてみれば毒だ!それをあえてするのはただの自殺行為だ!!』

九尾の憎しみのチャクラは他人から見てみれば毒だ。それにも拘らず輪廻は耐える。何故なら輪廻も同じ苦しみを味わい、耐えているからだ。ここで耐えなければナルトに勝てないのは目に見えている。

「ここでやらなければ、私は絶対にナルトに勝てないから!」

その執念だけで輪廻はナルトを離さない。

 

「かあぁぁーーーーっ!!!」

そして、輪廻がナルトから九尾の憎しみのチャクラを全て吸い取った。

「サア、第二ラウンドノハジマリネ。」




やっと輪廻のパワーupです。


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第五十話 チートタイムの終了のお知らせ

「サテ、ドノクライノチカラカタメサセテモラウネ。」(以後漢字平仮名表記)

輪廻は九尾の憎しみのチャクラを吸い取り、肌は黒く、顔に模様が出来ていた。だが見た目以上に変わっていたのは…口調と

「(なんて化け物だ…これは私達が叶う相手ではない。)逃げるぞ!ナルト、シロイ、トビ!」

天間は輪廻の実力を読んでいた。それを読んで見た結果、今自分達が叶う相手ではないと悟った。輪廻が変わったのは実力だ。

「化け物?面白いことを思う。…死ね。」

輪廻が天間の心を読んで天間に一瞬で近づいた。

 

「何と言うスピードだ…!だがそれだけでは勝てん!!」

バコッ!!

しかし、天間とてマダラを超える御伽話の実力を持っている。その為、硬直…などという二流の反応は取らずに攻撃をした。

「…何かやったか?」

それをドヤ顔で笑う輪廻。

「バカな…!私のパワーが通じない!?」

輪廻は天間の攻撃を受けて無傷…天間はパワーのみであればそれこそ、歴代の忍び達の中でも三番目に入る。一、二を競い合っているのはもちろん玄間とエスである。

「パワーの方はどうかな?」

輪廻は天間にアッパーを仕掛ける。

「くっ!?」

それをギリギリかする程度で済んだが…

「ほう…どうやらパワーも上がっているようね。」

輪廻はそのセリフをいうと天間の視界が赤くなった。それが気になった天間は頭の方に手を置くと血が手についた。

「(まさか…私の血!?私は土遁の術で身体強化をしていたはず!それがかする程度で私の頭から血が出るのはそれだけ奴のパワーが異常なことだ。)」

天間は土遁の術で身体をかなり強くしている。それこそ硬度ではダイヤモンドを超えるが現実はどうだ?…ダイヤモンドは衝撃に弱いが天間はかなりタフで頑丈だ。ナルトのタフさも天間の遺伝子からきているほどに。しかし輪廻はその天間の防御すらも上回るパワーで攻撃したのだ。

 

「じゃあ、仕上げと行こうか。」

輪廻はそういうと、さっきよりも強いパワーで天間を片付けた。

「もう、邪魔が入らないように気絶だけさせておくか…影分身の術!」

更に、影分身の術を使い同時にトビやシロイも片付け、最後にナルトを片付けた。

「所詮、こんなものか。」

「大したことはなかった…」

「もう期待外れだから死ね…!」

輪廻が2人の影分身達と一緒にドドメを刺そうとした時…

 

「忍法・手裏剣影分身の術!」

ボボボン!

それだけ輪廻の耳に聞こえ、一気に影分身達が消えた。

「なっ…!何がっ!!」

何が起こった!と輪廻は言おうとしたが既に顔面を蹴られた後だった。

「そこまでにしておくんだな。氷河輪廻…」

その蹴った男はナルトに似た金髪で、万華鏡写輪眼を目に持っており、服は四代目火影を思い出すような格好…だが、マントには初代光影と書いてある…

「な…?何故お前が?!」

輪廻が吹っ飛ばしたことはあっても吹っ飛ばされたことはない。その為、輪廻が動揺するのも無理かしらぬことだった。

「ふん…」

その男は天隠れの里を築き黄金時代の里長…そして歴代忍界最強の男…

「初代光影千手玄間…!」

そう、千手玄間だ。

 

「やれやれ…輪廻相手にシロイも父上も少しは抵抗してもらいたいものだ。曲がりなりにも天隠れ四傑なのだから。」

「なんだと!?私を舐めるな!!」

輪廻は天間すらも一瞬で片付けた拳で玄間に攻撃をする。

「遅い…遅すぎる。」

しかし、玄間は輪廻の腕を掴み止めていた。

「火遁・業火滅却!」

だが輪廻も歴戦の忍びだ。片手で火遁の最上級の術を使い攻撃をする。

「無駄だ。」

しかし玄間は竜闘気を使い攻撃を防ぐ。

「そらよ。」

輪廻は玄間の攻撃をくらい、大怪我を負う。もはや裏ボスとラスボスの戦いである。

 

「10秒待ってやる…それまでに回復しなければ攻撃をする。10…」

輪廻は医療忍術で怪我を負ったところを回復し、残り3秒で立ち上がる。

「ほう…回復出来たか…ならばかかってこい。」

「千鳥!」

輪廻は千鳥で玄間を攻撃するも肝心の本人はびくともしない。

「こ、こうなったら…!」

輪廻は八門遁甲を全て開く、そして千鳥を玄間に打つ。

「本当にシロイ達はこんな雑魚に負けたのか?」

しかし、まるで虫がいるのと同じような扱いで輪廻の攻撃は無視されてしまった。

「(このくらいでいいだろう。)風遁・風の刃!」

玄間の手から出た数千の刃が輪廻を襲いかかる。

「きゃぁぁぁ!!」

 

輪廻は九尾の憎しみのチャクラを全て使い、半尾獣化した。

「もう、許さない…!!」

輪廻は全力で玄間に一撃必殺の拳で攻撃する。

「ふん!」

玄間は輪廻の手をパンチを入れた。

「うげっ!」

それだけで輪廻の片腕が吹っ飛ぶ。

「さて、お遊びはここまでだ。そろそろ終わりにしよう。」

「ふ、ふざけるな!あれでお遊びだ…」

「炎遁・加具土命」

「舐めるなーっ!天照!」

玄間の炎遁が輪廻に襲いかかるが輪廻は天照で相討ちさせる。

「氷遁・極北の氷」

しかし輪廻にもうひとつの術が襲いかかり回避はできなかった。

「うぐっ…!」

「ドドメだ…滅遁・滅亡の矢」

そして、玄間は、その技を放ちヤヨイの身体もろとも輪廻は消えた。

 

「さて…これで俺の任務は終わりだ。これからはお前達の時代だ。だが、俺はナルトの幸せのためにこれからは動くとしよう…永遠月読。」

永遠月読とは無限月読とイザナギを応用して出来た技である。その技は現実を幻術に変え、幻術を現実に変えるという技だ。これは六道仙人が幻術も強くなれば現実になると言っていたことからヒントにして作り上げた技だ。この技の欠点は…無限月読とは違い、現実と似すぎていることだ。

無限月読は理想を見せるための技だが、永遠月読はIFの世界を作り上げ、現実をその世界にする技だ。

「…私は任務でナルトの親友を殺すのは嫌だった。ナルトを救ったのは他でもないヤヨイだ。だが私は殺さなくてはいけない。せめての罪滅ぼしだ。先に行ってこい。」

それだけ言うとナルト達がこの世界から消え、玄間の身体も消えかかってきた。

「…閻魔大王。私は任務を果たした。これからは私の世界で暮らす。うちはヤヨイもそっちに送った。」

『いいだろう。うちはサスケの妹の魂もこっちに来たから問題はない。お前の作り上げた世界にその魂を送ろう。奴の罪を償うためにな。』

「ありがとうございます。その方がナルトも喜びます。」

『また裁判所で話そう。』

「ええ、では。」

それだけ言うと玄間もこの世界から消えた。

 

〜平行世界〜

木の葉隠れの里

「祖父ちゃん!起きろってばよ!!」

玄間の耳からナルトの声が聞こえる。しかし、ナルトは12位の歳になっており成長していた。

「…ん?なんだ?」

「おはよう!祖父ちゃん」

「ああ、おはよう。シロイは?」

「祖母ちゃんならもう起きてラジオ体操始めに行っちゃったばよ。」

「そうか。それじゃ、俺も起きるか。」

「じゃ、仕事頑張れってばよ!!」

「そっちもアカデミーを満喫しろよ!」

「おう!!」

 

玄間が作り出した世界は…もし、玄間が天隠れを作らず木の葉にいたらというIFの世界だ。その為、父である天間は雲隠れにいるし、シロイとも結婚もしているし、エスとも交流がある。

「さて…と、この世界の記憶によると俺は明日から担当上忍みたいだし行くかね。」

 

〜火影亭〜

 

「おい!きてやったぞ!コラ!」

玄間が火影執務室にくると1人の成人男性がいた。

「遅いですよ…お父さん。」

その成人男性こそ、四代目火影、波風ミナトだった。ナルトに九尾は封印されているがその経緯は玄間にびびってしまい自ら封印されたことになっている。ちなみにクシナも生きている。

「うるせえな。お前の仕事押し付けられて終わらして来たんだ。文句言うなら仕事を押し付けた過去のお前を恨め。」

「子供じゃないんですから…」

「で?何のようだ?担当上忍についてか?それとも暗部の尻拭き?」

「担当上忍についてです。」

「ほう…確か、うちは一族の子が入るんだったな。」

「ええ、カカシ君は男の子の方を、お父さんは女の子の方を。」

「カカシが担当上忍を?落第率100%の下忍試験をやるというのか?俺のところにまとめてやればよかったんじゃないか?」

「それは男の子のほうが…基本がなっていないというか…」

「弱いんだろ?」

「はい、そうです。orz」

「ま、俺は女の子の方にあってみるよ。じゃあな。」

 

〜翌日〜

アカデミー教師のイルカが教壇に立ってアカデミー卒業生達をなだめる。

「では、班の発表するぞー。…第7班うずまきナルト、春野サクラ、うちはサスケ。担当上忍は、はたけカカシ上忍だ。」

その名前を呼ばれて一喜一憂するものがいたが無視。

「そして、最後の班!奈良シカバネ、日向ライカ、うちはヤヨイ。この三人は屋上に来い。」

「あのー、担当上忍は誰ですか?」

「担当上忍は俺だ!」

イルカがそう言うと煙が出てきて姿を現す。イルカだった男はナルトと同じ金の髪を持った男。その男は…

「あーっ!祖父ちゃん!!」

ナルトが大声を出して叫ぶ。

「「「えええーっ!!」」」

ナルトが大声出して叫ぶとその場にいた三十数名の生徒が驚く。その驚いた原因は玄間がイルカに化けていたこと、玄間がナルトの祖父だということ、玄間が担当上忍だということ、その他もろもろの理由だ。

「まあ、そう言うことだ。三人は屋上へ来い!」

玄間は三人を連れて担当上忍となり、その後幸せに暮らした。




やっと本編が終わりました。とはいえ、超スローペースですが外伝も書きますし、いつでも連載出来るように完結とはしておきません。
しかし、あのネタを使うことになるとは…思いませんでした(苦笑)


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後日談1

キャラ崩壊注意!


〜午前5時〜

 

木の葉隠れにて、1つの班が下忍選抜試験が行われていた。下忍選抜試験の内容は担当上忍によって変化する。例えばはたけカカシの班は、班員がカカシから2つの鈴を取ることが表向きの目標だが、実際はチームワークを見るためのものである。他の班もほとんど例外なく表向きの内容は違えどチームワークを見るのが目的である。しかし例外ももちろんある。その例外は…

 

1人の金髪の男が足を使って、自分の周りに円を書く…

「俺を6時までにこの円内から出してみろ。それが出来なければお前ら全員アカデミー行きだ。」

そう言って玄間は6時に目覚まし時計を設定した。そう…例外の班とは千手玄間の班こと木の葉歴代最強と評判の班だ。

「舐めているの?そのくらい簡単に出来るよ?」

うちはヤヨイこと班員がそう答える。

「ごちゃごちゃ言わずにかかってこい。それとも…怖くて出来ないのか?」

玄間は挑発するような物言いで班員達を煽らせる。

「…ほぉ〜。随分と調子に乗っているな…俺がいこう。」

班員の1人の日向ライカが一歩前に出て玄間の前に立つ。

「待て、ライカ。これは罠だ。」

そして3人目の班員、奈良シカバネがクナイでピアノ線を切る。

 

「なるほど、やはり下忍の罠にはかからないか…」

「…事情知っている癖にそれを言います?」

「なんのことやら?俺が知っているのは俺のところの班員候補が優秀だということくらいしか知らないぞ?」

「さいですか…」

 

「それよりもとっととかかってこい!時間がないぞ!」

玄間がそう言うとライカが前に出て構えをとった。

「では…八卦二掌…「遅い!」…!」

日向一族お得意の点穴突きをしたが難なく玄間に躱されて逆に手を掴まれた。

「これをこうすると…」

玄間はそう言って時速360kmでライカを投げ飛ばした。

「がはっ!」

あまりのスピードにライカは対応できるはずもなく、ライカはそのまま気絶した。

「ライカ!」

 

「これで1人だ。殺す気でこい…で無ければ死ぬぞ。」

「そんなに死にたいならお望み通りにしてやるよ!」

シカバネがそう言うと、影が襲いかかって玄間を縛り上げた。

「今だ!ヤヨイ!」

「千鳥!」

ヤヨイの千鳥が玄間を襲う。玄間は避けられるはずもなくそのまま直撃…

 

「嘘でしょ…?!」

直撃しておらずに玄間はヤヨイの腕を掴んでいた。

「影縛りの術で俺を縛り上げてそこに、ヤヨイが一撃必殺の技をかける…なかなか良い作戦だ。その上、影縛りの術の時間稼ぎにライカを使…いやライカは予めその予定だったんだろう…チームワークは出来ている。だが時間だ。」

ジリリリー!

 

「さて、結局俺を円内から出すことはできなかったな。」

そう言って、玄間は円の外に出た。

「いや、今出ました。」

「…?どういうことだ?」

「この時計の時間が少し早く進んでいます。6時よりも前に先生が円内から出たからそう言ったまでです。」

「時計の時間をずらしたか…なるほど。考えたな。この班は合格だ!」

玄間の口から合格宣言が出た。

 

「そうと決まれば早速任務を与える。」

「どんな任務?」

「何…簡単な任務だ。」

「カカシ班、アスマ班、夕日班のそれぞれ観察しろ。以上だ!依頼料は先に払っておく。」

本体の玄間は「じゃ!」といって金を渡すだけ渡して消えてしまった。

「「「なに考えているんだあの担当上忍は…」」」

3人はそれだけ言って各自親しい知り合いの班に向かった。

 

〜火影執務室〜

四代目火影ことミナトがうんうんと唸っていた。その理由は…

「ミナト。あの3人は合格だ。」

といきなり玄間に言われてしまい、詳しい事情も聞けずに立ち去ってしまったからだ。

「あ〜も〜…父さんは何時もああなんだろ?そのせいで俺が苦労するってのに…」

「しょうがないよ…私たちが無茶苦茶な要求を受け入れて、結婚をしたんだから…」

「確かに、結婚したのはいいけどこうも苦労するとは思わなかった…」

クシナがそう言うと二人がため息を吐いてこう言った。

「「胃が終わりそう。」」

 

〜カカシ班〜

その頃、カカシ班は待ちぼうけをくらっていた。その理由はカカシが来ないから…というわけではなく玄間がカカシに説教をしていたからである。

「だいだい、お前は遅刻が過ぎる。」

「それはですね…」

「口答えするな!」

「はい!すみませんでした!!」

立派な老害化してしまった玄間にカカシは逆らえるはずもなく、ただただ叱られていた…

「いいか?もう一度言うぞ。お前は親友のオビトがいなくなったと言う理由で遅刻をするようになった…

 

〜3時間経過〜

 

……であるからしてお前は班員を待たせずにすることだ。いいな。」

「(やっと終わった…長いんだよな玄間さんの説教。)はい。わかりました。」

カカシが返事をすると玄間は納得言ったような顔をしてカカシ班の子供達の方へ向いた。

「それよりもお前たち、待たせて済まんな。どうも怒ると説教が長くなる癖があってな…」

「「「(それにしたって、説教長すぎでしょ…)」」」

「まあ、下忍になったときのアドバイスくらいはしてあげるから良く聞いておけよ。大切なのはチームワークだ。じゃあな。」

「(あーあ、玄間さん…ヒントあげちゃったよ。ま!それに気づかない奴はアカデミーに返せばいいしね。)良し!それじゃあ早速やるぞ!」

こうして原作通りカカシ班は合格した。

 

〜夕方〜

玄間班は集合して各自の班について玄間に報告していた。

「そうか…全員合格か。」

「はい。そうです。」

「よくやった。それじゃ、今日は焼肉でも「貴方…!」その声は…」

焼肉でも食うか!と言おうとしたが途中でとある人物の声に遮られて玄間は顔を真っ青にする。

「ミナトに、カカシ君に迷惑かけておいてそれはないんじゃないの?」

「いやいや、俺はだな。」

「問答無用!」

「あっ、ちょちょ…何をす…痛い痛い!」

「皆は帰っていいわよ。」

「「「はーい!」」」

シロイがそう言うと3人は帰って行った。

「ゔぎゃーーーー!」

その後玄間の声が木の葉隠れ中に響いたのは言うまでもない。

 

〜玄間の家〜

「シロイ、子供にするのマジで勘弁してくれ…」

玄間はシロイの時空間忍術によって身体を7歳くらいまでに戻されていた。しかも解けないように封印術を何重にもかけている。玄間が通常の状態ならばどんな封印も解けるが今は少年を身体だ。解ける訳もなく許しをこいてもらっている訳だ。

「そう思うなら!自重しなさい!」

「う…はい。」

「反省してる?」

「反省してます。」

「それじゃ、背中向けて。」

「こうか?」

「じゃ、こうしてと…明日には解けるようになっているから安心して。」

「朝か?昼か?夜か?」

「朝よ、朝。貴方も仕事があるしね〜」

「(逆に言えば仕事がなければ少年期に変えるんだろうな…)」

「それじゃおやすみ。」

「ああ、お休み。」

 

〜翌日〜

「シロイーーーー!!どこにいるーーーー!!」

玄間は怒り狂い、今にも世界を滅ぼしそうな勢いだ。

「ん?なんだこれは?」

「シロイからの手紙か…『玄間へ、今日から10日ほどの長期任務なので朝からいません。もし、効果が切れていなければこれを飲んでください…シロイより…』これか…」

玄間は早速薬を飲んでみるも…

「効果がない…?まさか、騙したなーーーー!!シロイーーーー!!」

その日の夕方にやっと元に戻った玄間はシロイに地味だが嫌な復讐を計画した。




やっと後日談です…書けなくなり始めたので外伝はお預けですね。その代わり新しい小説を書くことにします。


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外伝1 ナルト異世界へ行く

ある日、玄間はヤヨイとナルトを呼び出した。

「祖父ちゃん、今日は何のようだってばよ?」

「今日は、俺の時空間忍術のテストをする。そのテストが成功すればお前達の修行に使えると思ってな。」

「でも何で私達なんですか?」

「お前達2人は俺を信頼させてくれたからだ。」

「でもどんな術なんですか?」

 

「いい質問だ。俺がやる術は異空間転移の術…この術は他人を異世界などに送る技だ。元々は余りにも強すぎる敵を異世界に追放するための技だったんだが…しばらくすれば元に戻ってしまうから追放には使えないとわかって諦めた。」

「で、その術が完成したと。」

「いや、完全には使えない。俺でもコントロールが出来ない。この術を完全に扱えるのは波風一族の一部の人間のみだ。」

「なんでそれがわかるんですか?」

「ある一定の場所しか行けなかったからだ。」

「え?」

「最初は動物実験から始めて、そのうち忍犬なんかを使って試したところ、この世界に酷似しているそうだ。ただ、俺の名前をあげても誰1人わからなかったらしい。」

玄間の名前は余りにも有名である。体術を使えば大地が震え、忍術を使えば大災害、幻術を使えば誰もが気づくことができない…そんな扱いだ。

 

「成る程、つまりその世界の調査をしてもらいたいと?」

「そういうことだ。じゃあ、頑張ってこい!」

「え?ちょっ…!」

「ウワアアア!!」

 

~異世界~

 

「どうやら来たようだな白…」

ウワアアア!

「ええ、そうですね。上から。」

ドゴッ!!

白がそう言うと、再不斬の頭の上にトンカチが降ってきてぶつかった。再不斬が反応が出来なかったのは依頼のことに気を取られすぎたのと殺気が全くなかったからだ。

肝心のヤヨイとナルトは白の上に落ちてそのまま白をクッションにした。

 

~白&再不斬気絶中~

 

白&再不斬が気絶して三分が経ち、ナルト達は気がついた。

「うう…?ここは?」

「ひでえな、祖父ちゃんも…もしかしたら俺のいたずらの遺伝子は祖父ちゃんから来ても過言じゃない…」

「ん?誰か私達の下敷きになっていますね。」

「あ!本当だ!」

「もう1人いますね…確かこの男は…霧隠れ元上忍の桃地再不斬ですね。」

ヤヨイがそう言うとナルトとヤヨイは向き合ってアイコンタクトを取る。

「「厄介事になる前に逃げよう!」」

そう言って2人はこの場を逃げようとしたが…

ガシッ!

白が顔の上がっていない状態でヤヨイとナルトの足首を掴んで不気味に笑った。

「待ってください…まさか、このまま逃げたりは…しませんよね?」

白はそれだけ言うと顔をあげた。その顔は後にまるで死神のような顔だったとヤヨイは語る。

 

〜小屋〜

 

四人はいったん帰宅し、それぞれの事情を話し合った。

「成る程…てめえらはその千手玄間ってヤローに移動された訳だな?」

「そうですね。(まさか、ここが原作世界なんて、思いもしなかった…)」

「再不斬さん、どうします?」

「そういえば、お前達はどの位実力はあるんだ?」

「木の葉の暗部くらいかな?俺は少なくともそれくらいの実力はあると自負はあるってばよ。」

「私は、その暗部のトップですね。」

2人が事実を言うと再不斬は目を伏せて急に笑い出した。

 

「ク…ハハハハ!」

「再不斬さん?」

「その千手玄間って奴はふざけたヤローだぜ。俺なんかクーデターを起こそうとしたのに、そいつは何回りも上を行きやがった。」

「まさか、再不斬さん…!」

「そうだ、あの金づるの依頼は放棄だ。失敗でもいい。奴は利用価値がもうねえ…殺しに行くぞ。白。」

「は、はい!」

「(おいいい…!原作ブレイクウゥゥ!)」

心の中でヤヨイは叫び、2人を止めようとしたが…

「じゃちょっと出かけてきますから、留守番しててくださいね。」

白が笑い、ヤヨイに向けてそう言った。

「あ、はい。」

反則なまでの笑顔につい、返事をしてしまい留守番する羽目になったのだ。

 

しかし、これはナルトと2人きりの環境が整った訳なので…

「ヤヨイ…実は言いたいことがあるんだってばよ! 」

「何?」

ヤヨイは技の練習をしていたが途中でやめてナルトの話を聞くことにした。

「ヤヨイ、好きなタイプはいるのか?」

「私の好きなタイプね…強い人かな。」

「そ、そっか…じゃあ俺は強いのか?」

「ナルトは、手裏剣やクナイ投げることなんかは致命的なまでに弱いからそこを改善したら好きになれるかな?」

ナルトの弱点は手裏剣とクナイが致命的なまでに弱い。どの位かというと、クナイなどをまっすぐ前にどう投げても後ろや真横に飛ぶ。しかも回転もせず、ただ地面と並行に刃先が目標方向に向かっている。その上、初速が早いため改善できる余地がある分、質が悪い。

「う…わかったってばよ。」

そんなこんなでヤヨイとナルトは甘いひとときを過ごした。

 

その頃…

「(あり?もしかして勘外れちゃった?)」

原作とは違い再不斬が依頼を無視してカカシを襲わなかった。そのためカカシはそのことに悩ませた。

「敵が出るんじゃなかったんですか〜?カ・カ・シ・先生」

春野サクラこと名前の通り、頭が春のピンク髮の少女がカカシを煽る。

「カカシ先生も慎重になりすぎだってばよ!」

こちらの世界のナルトもカカシが警戒しすぎたことに息詰まり、煽った。

「やっぱり、エロ本読んでいる人間はダメになるんだな。」

更にサスケもそれに便乗し、カカシをいじめた。

「やっぱり、お前達は嫌いだ…」

カカシがそうぼやき落ち込んだ。

「(せっかく頼りになる所を見せようと思ったのに…)」

そうしてカカシは落ち込みながら一晩寝た。

 

それはそうと、再不斬達は依頼人ガトーを殺しそのまま金持って逃亡。

「再不斬さん…本当によかったんですか?」

白が再不斬に問いかける。

「何度も言わせるな。あの金づるは利用できるから利用しただけだ。今、俺にとってはそんなのはどうでもいい。」

再不斬は白の質問にガトーを殺したことに後悔は無いと答える。

「その割りには金持って逃げている訳ですが…?一体何の為に?」

「利用できるものは利用しないと話にならねえ…そう言うことだ。」

また白の質問に再不斬は律儀に答える。だが曖昧な部分もあり、その本音は再不斬にしかわからない。

「ふふ…そうですか。」

白がそう言い、笑う。

 

「しっかし、お前本当に男か?どっからどう見ても女だぞ?」

白が笑ったのを見て再不斬は白が女じゃないかと疑問に思い口に出す。

「雪一族はそういう一族なんです…」

白は少し落ち込みながら答える。

白の言うとおり、雪一族は男女関係なく女顔…しかもそれが美女の顔なので女にとっては嬉しいが男にとっては嬉しくはない。…例外を除けばの話だが。

 

そんな雑談をしている頃…

「ただいま〜!」

「シロイか…おかえり。」

「ナルトは?」

「少し、俺の実験に付き合ってもらっている。」

「実験?」

「そうだ…お前が得意とする時空間忍術の実験だ。」

「まあ…貴方の事だから、大丈夫でしょうけど変なことに巻き込まないでよ?」

「ん?わかっている。」

この時、ナルト達の死亡フラグが設立した…

 

〜おまけ〜

「ナルト君…どこに行ったのかな?」

日向ヒナタはそんなことをつぶやき、ラーメンを食べまくっていた。

「さあね?それよりもヒナタが僕並みに大食らいなのって始めて知ったよ。」

秋道チョウジはそれ以上にラーメンを食べる。

なぜこんなに2人が競うようにラーメンを食べるかというと…

 

数刻前、親バカ親父達が誰が一番大食いなのかかけていた。

「ふっ…笑わせるな。日向は木の葉にて最強。故にヒナタが勝つ。」

「いやー!ウチのチョウジが勝つ!木の葉の中でも大食いで知られている秋道一族が勝つ!」

「なら、こうしよう。負けた方にかけたら2人の代金を支払い、勝った方にかけたらオッズに合わせた換金というのはどうだ?」

「いいだろう…チョウジ!行ってこい!」

とまあ、こんな感じで勝負することになったのだ。

ちなみに、オッズはヒナタ85倍、チョウジ1.1倍だ。

 

「さあ、互いにラストスパートだ!あと十秒」

この勝負がヒナタにかけたほうはぼろ儲けになるかチョウジにかけたほうに少しばかりのお金を貰うか、その明暗を分けた。

「終了!この勝負は…審議します。」

「おっと審議だ。おそらく、ヒナタ選手とチョウジ選手がドンブリの数が同じなので残り何グラムかの審議でしょう…」

 

〜数十分後〜

「この勝負、ヒナタ選手154皿と143グラム、チョウジ選手154皿と142グラム…よってヒナタ選手の勝ちです!」

この時、チョウジにかけた三代目火影とその息子アスマ、その他大勢は石となり、逆にヒナタにかけたヒアシ達少数の人間が発狂した。

しかし、1グラムという差に納得できない大部分の人間達は…

「ふざけんな!」

「チョウジの方が上だろう!?」

などと騒いでいたが

 

「日向に敵対するのか?審判の言うことは絶対だ。」

ヒアシの一言で皆黙ってしまった。

「何はともあれ換金換金!」

少数の人間がぼろ儲けし、その少数の人間は手持ちの金が大幅に増えた。



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外伝2 玄間異世界へ行く

今回は玄間がダイの大冒険の世界で暴れるだけのお話です。


ヤヨイ達が異世界で頑張っている頃…玄間はシロイと組手をしていた。

 

シロイが印を組み、術を発動させる…

「忍法・亜空切断!」

玄間はひらりとよけ、躱す。

「どうした?シロイ。お前の実力はそんなものじゃないはずだろ?」

「当然!まだ手加減しているとはいえ貴方に一撃を入れるのが今の目標だから!」

それもそのはず。玄間はいつもシロイ相手に攻撃をしておらずただ躱し、最後にスタミナ切れを狙いトドメを刺す…それが玄間の今の修行だ。

「そうか…なら口だけじゃなく俺に一撃を与えてみろ。」

「う…わかっているわ。そんなこと。(最後に一撃必殺のアレをやるしかないわね…)」

「さあ来い!」

「忍法・冥道満月!」

シロイの出した術はミニブラックホールで敵を異世界に追放する技だ。ブラックホールは光すらも吸収し逃げられないから存在が怪しまれるが、確実に言えるのは直視ができない…

「おいおい…これは無理だろ…」

流石の玄間もそれをよけきれず、異世界へとむかった。

 

「やった!玄間に一撃を与えた!」

しかし、それに気づくことなくシロイは喜んだがしばらくして玄間の反応が無い事からとんでもないことをしたと後悔したが…後で玄間が戻ると確信し放置した。

 

 

~異世界~

大魔王バーンと竜の騎士ダイが決闘をしている頃…

「バーン様、御許し下さい…許可を得ずこの姿になったことを…」

ミストバーンがそう言うと周りはどよめく…

「あれが…ミストバーンの正体?」

「随分若い姿だな…」

ミストバーンは長年顔を隠してきたためブサイクな中年男かと思われたが実際にはかなりのイケメンで顔を隠す必要性がまったく無いほどだ。それなのに周りはわざわざ隠すことに疑問を持つ。

 

しかし、より驚愕の事が起きた。

「…!なんだこの闘気は!?バランは死んだはず!!」

ミストバーンが驚いたのは自分が始末したバランの闘気がいきなり現れたからだ。

「これはバラン様!?…いや、それ以上の…!」

それに続き、魔族の青年ラーハルトが驚く。何しろ自分の主であるバランが復活したのだ。驚くのも無理は無い。

「いや、僅かに匂いが違う…ダイでもなく、バランでもない…誰なんだ!?」

リザードマンのクロコダインが鼻を使い、バランでないと判断する。

「出てこい!」

ミストバーンがそう言うと、上から現れた。

 

「やれやれ、面倒なことに巻き込みやがって…」

それに対応したのは金髪の大柄な男だった。

「あんた、誰?」

その場にいたヒムが鼻水を垂らし、その男に質問した。

「俺か…俺は…異世界の竜の騎士とでも思ってくれればいい。」

「竜の騎士だと!?」

「ああ、そうだ。証拠を見るか?」

そう言うと男は額の竜の紋章を見せた。

 

「本当だ…だが何故お前はここにいるんだ?そして名前は?」

「いい質問だ。俺の名前は千手玄間。」

ここでクロコダインが質問し男は冷静に答える。

「まあ、ここにいるのは訳ありの事情だ。察してくれ。」

「そうか…では、俺達の味方なのか?」

「…まあ、とりあえず今回はそうさせてもらう。暇だしな。」

玄間はそれだけ言ってミストバーンの前に立ち塞がる。

 

「私を舐めているのか…?」

「舐めているのはそっちだ!」

玄間はミストバーンの腹を殴る。

「…!」

ミストバーンは身体をくの字に曲げ吹っ飛ばされた。

「(厄介な…あれを使うか。)」

玄間はミストバーンを殴り違和感を感じた。その違和感とは…

「(封印されたまま動くとは本当にどんな構造になってるのか不思議だ。)」

封印をされたまま動くという矛盾だ。通常、生き物が封印されたら絶対に動けないというのがそれだ。いや寧ろ動けなくさせるのが封印である。

だがミストバーンは封印されたまま動くということをやっているのだ。これを矛盾以外になんと言えるだろう。故に…玄間が取った行動とは…

「いてつく波動!」

封印を解いた。

「なっ…!馬鹿な…封印が…!封印が解ける!バーン様ー!!」

これにミストバーンは大焦り、もうパニックというのも言えないくらい酷い混乱ぶりだ。

 

〜決闘場〜

まぁー!…

「…!ミストか。この忙しい時に…!」

ミストバーンが最後に叫んだ声がバーンに聞こえたのかバーンも焦る。

「そっちも本気を出したらどうだ?もう後がないぞ!大魔王!」

ダイこと、この世界の竜の騎士がバーンにそういい追い詰める。

 

「ふ…ははは!」

「何がおかしい!!」

いきなりバーンは笑いだし、ダイは笑ったことに怒った。

「何、余の本気を出した姿にお前の余裕がどこまで保てるかと思うとつい笑ってしまった。」

「なんだって?」

「お前は余の若い頃の姿を知らぬからそんなことが言えるのだ。」

確かに、バーンは今老人の姿をして戦っており苦戦している。全盛期ならばダイを逆に苦戦させることは訳ない。

「過去は過去、今は今だ。過去のお前に勝てなくとも今のお前なら勝てるさ。」

そのことにダイはバーンが自慢話をしていると思いバッサリと話を切り捨てる。

「ではその過去の姿に戻るとしよう…」

そして、バーンが元の若い姿に戻り遂に戦いが始まる…

 

「さあ…戦いを始め…グフッ!」

バーンがダイに宣戦布告をやろうとしたとき…何かがバーンの心臓の一つを貫いていた。

「フン…ミストバーンめ。俺ごと移動させたか…」

そのセリフとともに額に竜の紋章を持った男はバーンの身体から手を引き抜き、血を払う。

「え!?俺と同じ竜の騎士!?」

そう、千手玄間だ。彼は何故ここにいるのか説明しよう…

 

〜回想〜

「バーン様ー!」

ミストバーンが絶叫し、バーンに助けを求めた。

「うるせえ!」

しかし、現実は非情に玄間がバーンの身体を攻撃し始めた。

「くっ…!」

しかし、流石に何千年も生きてきたのかすぐさま冷静になり、なんとか玄間の攻撃をかわす。

「地獄突き一本貫手!」

だが、玄間は雷遁と竜闘気を纏いバーンの身体の心臓の一つを突き刺しにかかる。

「させん!」

ミストバーンが取った行動は転送だった。これ以上バーンの身体を傷つける訳には行かないので許可を取らずにバーンに返却したのだ。

「何っ!?」

しかし玄間の攻撃がギリギリ間に合い玄間ごと転送された。

〜回想終了〜

 

「何者だ…貴様は!」

「俺は異世界の竜の騎士だ。お前を討伐して元の世界に帰りに来た。」

「余を討伐だと…?簡単に言ってくれるな小僧。」

「簡単なんだからそうだろ?」

「余を舐めるな!カイザーフェニックス!」

バーンがメラゾーマを放ち、玄間に襲いかかる。バーンのメラは通常の魔王級のメラゾーマよりも上…つまり今放ったメラゾーマは最強の魔法だ。

「やれやれ…風遁・ミニ突破の術!」

しかし、相手が悪かった。玄間は火と相性が悪い風遁でカイザーフェニックスをかき消したのだ。しかも戦闘用としてはかなり弱い風で。

「ば、馬鹿な…余のカイザーフェニックスが…!」

「これで終わりか?」

 

「ふふふ…そこまでやるなら仕方ない。余の最大奥義を受けてみろ…さあこい!」

バーンはそう言うととある構えを取った。

「面白い!行くぞ…!七観場の奥義『鉈の刃』!」

玄間はバーンに七観場の奥義を放つ…

「フェニックスウイン…」

ザクッ!!

この音はバーンがダメージを受けた音である。本来ならバーンはダメージを受けずに弾き返すはずだったが何故か弾き返さずに玄間の奥義にやられたのだ。

「(馬鹿な!余のフェニックスウイングが通じない!?)カラミティエンド!」

バーンはそのことに動揺するもすぐにオリハルコンですら真っ二つにするカラミティエンドを放つ。

「地獄突き一本貫手!」

玄間はバーンのカラミティエンドを放った腕を目掛けて…腕をもいだ。

「グッ…!カイザーフェニックス!」

バーンは最後の悪あがきに先ほど放ったカイザーフェニックスを放つ。

「七観場の奥義『皇帝不死鳥』」

しかし、玄間はそれ以上の技『皇帝不死鳥』を放ち、カイザーフェニックスを飲み込み…そのままバーンに向かった。

「馬鹿なァァァー!」

バーンはチリとなり消え去った。

「これで俺の役目も終わりだ。さらばこの世界の竜の騎士よ。」

そしてそのまま玄間は立ち去った。




むちゃくちゃなことになった気がしますが後悔はしませんよ?


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外伝3 玄間異世界へ行く2

今度はあの世界です…ついでにナルト達の様子もあります。


さて、先日玄間はこの世界の大魔王バーンを倒し、カール王国の破邪の洞窟にきていた。

 

なぜなら、玄間はかつて同じような洞窟でエスタークに勝ち、別の世界に行ったので、この世界にも似たようなものがあると信じてここに来た。

 

「さて、鬼がでるか悪魔がでるか…」

そう言った時、玄間は鏡らしきものを見つけた。

「ん?あれは時空間忍術の類いで召喚されただろうが…なんか嫌な予感しかしないな…ま、ここにいても何のメリットも無いしとっとと行くか。」

玄間はそう言って鏡に触れた。

 

~異世界~

「ルイズ!とっとと召喚しろよ!」

「そーだぞ!お前のせいで授業が遅れているんだ!」

などの罵声が聞こえたがピンク髪の少女ルイズは無視だ。

 

「はぁはぁ…ルイズたん。」

「うひゃぁあ!」

この声にルイズはつい、反応してしまった。

「あ、ルイズたんが僕の声に反応したぞ!」

「いーや俺の声だ!」

「いやおいどんの声でごわす!」

…やはり春になったのと平和ボケと言うべきか変態も続出し、ルイズはその気持ち悪さに反応してしまったのは仕方ないといえる。

 

「き…」

「き?」

「キモいのよあんた達ー!!」

ビシッビシッビシッ!

ルイズはどこから出したのか不明だが鞭を出し、変態達に振るった。

「ぎゃあ!」

「痛い!」

「ありがとうございます!」

やはりそれでも変態が残ってしまい…とそんなことはどうでもいい。いきなり、鏡から何かが出てきた。

 

「やれやれ…今度はどこだ?」

出てきたのは金髪の大柄な男…つまり、千手玄間だ。

「え?」

「あんた誰?」

「俺か?俺は…」

そう言って玄間が自己紹介しようとした時…

「ミス・ヴァリエール!その男から離れなさい!」

禿げ教師ことコルベールが怒鳴り玄間に離れるように要求した。

「え?」

 

「おいおい、禿げ教師。せっかく俺が話しているのに途中で止めるとはいい度胸しているな。」

そう言って中忍クラスの忍びを気絶させる程度の殺気を放つ。

「ひ…!」

これに貴族の子供達(変態共を含め)が一名残して気絶してしまった。

「(なんて殺気だ…!ここまでの殺気を持っているということは私の手に余る…せめて生徒たちを救わなければ!)」

三忍の一人である大蛇丸ですら殺気で気絶出来ることは滅多に無い。よくて、下忍トップクラスの実力を怯えさせることくらいだ。つまり、どれだけ玄間の実力があるかわかる。

「…で。何がしたいんだ?俺を呼び出したからには何か用があるんだろ?」

「あなたのような悪魔にはようはない!」

「悪魔…ね。そんなことを言われたのは始めてだ。」

「黙りなさい!現にあなたはここにいる生徒たちを気絶させたでしょう!?」

「それはお前が何もしていない俺に敵だと思わせたから悪い。」

「とにかく死になさい!はぁ!」

コルベールはそう言って玄間に火の魔法で攻撃した。

「…やれやれ水遁・大豪雨の術!」

玄間はその術を発動させ、台風すら生ぬるいほどの豪雨を降らせた。当然、火の魔法は消える訳で…

「くっ…!」

「水遁・水龍弾の術!」

先程出した大雨を利用し、玄間は水龍弾の術を使う。

「うぁあぁぁ!」

コルベールは玄間の術になすすべもなく溺死寸前までになった。

「さて、東の方へ行ってみるか…」

玄間はそう言って東へと向かった。

 

~原作NARUTO世界~

その頃、ナルト達は野宿をしていた。

「ナルト!どうしたの?」

ナルトが沈んでいるのを見てヤヨイは声を掛ける。

「ああ、ヤヨイか…なんか俺ってば祖父ちゃん達に比べて弱いな…って。」

ナルトの悩みは玄間やミナトにある。その理由は2人があまりにも強いからだ。

「意外ね…ナルトがネガティブなことを言うなんて…」

 

ナルトがネガティブなことを考えるのは珍しく、考えたとしても明るく振舞って気づかせない。それが露骨なまでに沈んでいることから大きな悩みだとわかる。

 

「しょうがないだろ…祖父ちゃんと比べられるんだから。」

 

ミナトは四代目火影、玄間は史上最強の忍…その血が混ざっているのに何故そこまで行けないんだと比較される。

 

ナルトは確かに強い。特筆すべき点は諦めを知らない勝負根性…これは勝負を握るとも言っていい程重要なものだ。ナルトは最高級の勝負根性を使うためほとんどの敵に苦戦するとはいえ勝てるだろう。

 

だが2人に勝てるかと言えば否だ。どんなに諦めを知らない勝負根性の持ち主でも攻撃が当たらければ意味がない。2人はそのことができるためナルトに普通勝てる。

 

「そういうこと…でも、ナルトの目標は何?」

 

ヤヨイはナルトが自分のあり方を見失い、迷っていることに気がついた。それをナルト自身に気づかせるためにヤヨイはナルトの目標を聞いた。

 

「それは火影になることだってばよ。」

 

ナルトは火影になる、そう答えた。ナルトは自分の父、波風ミナトを超えるためには火影になると思っている。火影で偉大な成績を残せばミナトがナルトの父と呼ばれ、ナルトはミナトの子などとは呼ばれなくなる。

 

事実、玄間の父の天間は水土遁の賢者と呼ばれているが、一時その名前で呼ばれなくなった。玄間の父としてしか呼ばれず、それからというものの天間は努力し水土遁の賢者の名前を奪還した。

 

「じゃ、火影になって玄間さんに認められればそれでいいじゃん。」

ヤヨイはナルトにそう励まし、元気をつける。

「…ふふ、それもそうだな!」

ナルトは笑い、ヤヨイの言葉を頭に入れて気合を入れた。

「ヤヨイさん!ナルト君!ご飯の用意が出来たから来てください!」

白がそういうとシチューが出来上がっており、再不斬が飯はまだか…と言いそうに待っている。

「あ、わかったってばよ!」

「今行くから待ってて!」

そう言って2人はシチューを食した。

 

~ゼロ魔世界~

「…またうざいのが来たか。」

玄間はうんざりしていた。その理由は…

「何か言いました?下郎。」

烈風カリンこと、玄間を召喚したルイズの母親カリーヌである。

「ま、とっととかかって来い。現役を引退した奴如きに負けはしないから10秒くらいは手を出さないで相手してやるよ。」

その言葉にカリーヌはピクピクと眉を動かし、青筋を浮かべた。

「それではお望み通り!エアカッター!」

カリーヌのエアカッターは通常のエアカッターとは違い、かなり強力だ。しかし…

「その程度で俺を倒せるとでも?」

玄間は全くの無傷でピンピンしていた。

「偏在…!くらいなさい!ライトニング・クラウド!」

カリーヌは四人に分かれ、風の魔法を使った雷を玄間に放つ。

バリバリ!

玄間はそれに直撃。通常の人間ならば死ぬどころか炭になる技だ。

「やれやれ、これならお袋の方が上だぜ。」

しかしこれまた無傷だ。玄間はノブヨリという雷の使い手と戦った。その上、エスというライバルがいた。

2人とも雷遁に関しては化け物クラスだ。そんな2人を相手に戦い勝った。よって、生きる伝説とはいえ現役を引退したカリーヌの程度の雷が効くはずも無い。

「そんな…!」

「これで終わりか?だとしたら残念だ…俺の孫でもそんなに諦めないぞ。」

「くっ…!」

「まあ、とりあえず。眠っておけ。」

玄間はそういうと幻術を発動させてカリーヌを眠らせた。

「バカな真似をしたものだな。こいつは…俺はエルフのところに向かうというのに…」

 

玄間が何故エルフの存在を知っていると言うと…道端で聞いたからだ。エルフから聖地奪還をするために軍が派遣されると。そのエルフはメイジ…つまり、カリーヌのような魔法使い100人分あるいは1000人分とも言われている。

 

「ま、ここで眠らせるのは酷だな。簡易な家くらいはくれてやるか…木遁・四柱家の術!」

玄間は木遁で木の家を作り、そこでカリーヌを眠らせた。

「これでよし。後はエルフのクソどもをどかせるだけだ。」

玄間はそう言って聖地に向かった。




まあ、だいたい予想はつくとは思いますが玄間はチート中のチートです。例えるならステータス100がMAXの世界にステータス1000がいるような超反則チーターです。


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解説1

とある技の解説です!あまりにもわかりづらい技、七観場の奥義を解説しました!
あとがきに今の外伝のネタの報告について書きます。


☆七観場の奥義

使用者 千手玄間

かなり強力な技だがチャクラの消費量も多い。七観場の奥義を唯一出したエスのみ(六道仙人ですら3つのみ)であることからそのことがうかがえる。

 

・『千の光』

簡単に言えば瞬間移動。

名前の由来は三冠馬セントライトより(*1)。

 

・『鉈の刃』

どんな防御も無視して相手に直接攻撃することが出来る技。後述の黄金の旅でも例外ではない。

名前の由来は五冠馬シンザンより(*2)。

 

『奇跡の追い込み』

一撃に備え、パワーを貯めて全ての力を出し切る技。

名前の由来は四冠馬ミスターシービーより(*3)。

 

『皇帝不死鳥』

天照の炎で不死鳥を作り、放つ技。しかし、普通の天照とは違いその炎は(ただし、エスは例外)触れた人、物を一瞬で焼き尽くす。

名前の由来は七冠馬シンボリルドルフより(*4)。

 

『影の巻物』

影で相手を締め付け、潰し殺す技。

名前の由来は三冠馬ナリタブライアン(*5)

 

『深き衝撃』

力尽きた時に使える力技で、その衝撃は普段の100倍の力を引き出す。

名前の由来は七冠馬ディープインパクト(*6)より

 

『黄金の旅』

物理攻撃と特殊攻撃(例外あり)を受け付けない防御術。つまり無敵状態。

名前の由来は三冠馬オルフェーヴルの父ステイゴールド(*7)より

 

名前解説

*1センとライト…センのライト、センの光。

 

*2シンザンは鉈の切れ味と呼ばれたことから

 

*3シービーは追い込み馬で、その脚は奇跡の呼ばれた。

 

*4ルドルフは名前と無敗で三冠を制したことから皇帝と呼ばれた。

 

*5ナリタブライアンはシャドーロールの怪物と呼ばれたので、シャドーは影、ロールは巻物。

 

*6ディープインパクトを直訳すると深き衝撃となる。

 

*7本当はオルフェーヴルの漢字変換の予定だったが、間違えて父親のステイゴールドの漢字変換の黄金旅程を使ってしまった。

 

 

 

〜文字稼ぎのため、玄間とディアの、質問コーナー!〜

 

 

 

「ディア!質問がある!例外は他にはどんな奴がいるんだ?」

 

全てにおいて例外はエスくらいのもの。エスはなんで例外であるかというと、玄間の最大のライバルにするためにしたかっただけ。

 

「そんな理由で…」

 

玄間も読者の皆様もそれくらいないと面白くないでしょ?

 

「まあ確かに。じゃ次の質問だ。外伝で俺は次はどこにいくんだ?」

 

大神、東方、モンハン、ワンピースが有力候補になっている。特に東方とモンハンに関しては作者の書いた二つの作品の世界にするかどうかまよっている。

 

「おいおい…そんなことしていたら完結できないぞ。」

 

このディア、完結させる気はありません!

 

「マジか。っと…では文字稼ぎにはなったしそろそろお別れだ。」

 

最後に宣伝です!質問、要望があればメッセージボックスまでどうぞ!




最近、外伝の玄間がクズになってしまっています…ですので外伝はしばらくの間は期待しないで下さい。


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外伝4 玄間異世界で大暴れ

キャラ崩壊注意して下さい!


~原作ゼロ魔世界~

「精霊魔法が使えない!?どうなっている?!」

「おい!早く逃げろ!出ないと殺されるぞ!」

「しかし、ここから離れれば悪魔の子孫たちが!」

「死ぬよりマシだ!急げ!」

「くそ!」

エルフ達は大混乱していた。その理由は…

 

「これで後は聖地にあるゲートをくぐって別の世界に行けば成功だ。」

烈風カリンを圧倒的に押し、勝利した千手玄間だ。

「まさかこんな弱点があったなんて…」

今言ったのはゼロ魔世界にいた転生者だ。もちろんアンチ・エルフである。しかし、エルフを倒そうにも倒せるだけの実力が無いため諦めていたが玄間と会い、玄間と聖地に来たわけだ。

「エルフ達の弱点はわかりきっているからな。それはメイジ同様に魔法が使えなければ凡人以下だということだ。」

玄間がやったのは単純なことである。それは…前日のこと。

 

~前日~

「アニキ!どうするんですか?」

「ん?まあ、楽しみにしてな。」

そう言うと、玄間は立ち上がり、そして…

「氷炎呪界結界!」

聖地丸ごと囲む結界が現れ、それぞれの円の端に氷の塔と炎の塔が大きく立ち上がっていた。

「これは?」

「これで奴らは一気に弱体化した。」

「本当ですか?」

「疑うならついてこなくていいぞ。」

「いえ。疑うならもうここには来ていませんよ。」

「そうか…じゃひと暴れするか。」

「ウィっす!」

~回想終了~

 

氷炎呪界結界はものの見事に効果があった。元々氷炎呪界結界はチャクラを封じるものだが、チャクラの一部である精神エネルギー…つまり魔力も封じることができ、エルフの最大の武器を封じたというわけだ。

「流石に武器を持たない凡人は恐竜相手じゃ無理ですね。」

「そうだな。人権に色々と問題があるがいたぶって幻術の実験台にするのも飽きた。」

「いやいや、エルフなんかに人権はありませんよ。奴らは邪魔でしかありません。」

「そうか。だがその邪魔は消えたし…?来るか。」

「へ?何が…?!」

その時転生者はあっさりと死んだ。その理由は一人の男が転生者に魔法を撃ったからだ。

 

「何故俺の結界の中にいるにも拘らず魔法が撃てる?」

玄間の氷炎呪界結界は、チャクラの元を抑える技であり、戦闘力も落とす技だ。それ故に限界もある。馬鹿げた魔力の持ち主なら、魔法は多少劣化しても撃てる。

「…どうやら君は異世界人のものだね。」

「誰だと聞いている。」

「私はブリミル…始祖と呼ばれたものだ。それよりもこちらの質問に答えてもらおう…」

「答える義理はあっても義務はない!」

玄間がそう言うとブリミルの首を一瞬で狩った。

「無駄だ、無駄無駄。」

しかし、ブリミルの身体から首が生えまた元の状態に戻った。

「うぜえ…」

 

~原作NARUTO世界~

その頃、ナルト達は木の葉隠れの里に来ていた。

「これからどうするんですか…っていない!?」

白がそう言うと3人はもうそこにはいなかった。

「まさかこんなうまいラーメン屋があるとはな…」

再不斬がそういい涙を流す。霧隠れにはラーメンの文化は低レベルなのでそれも仕方ない。

「だろ?俺はここを知っているから。」

ナルトがそういい味噌ラーメンを食する。

「ああ…懐かしい。久しぶりのラーメンは上手い。」

ヤヨイはこれまでの任務がありすぎてラーメンを取れずにいたのか、やっと取れるラーメンを懐かしんでいた。

「皆さん?」

3人はどこに消えたかと思ったらラーメン一楽というところで昼食をとっていたのだ。しかもろくに作戦を練らずに、単独行動したのだ。故に白が起こした行動は…

「勝手に行動しないで下さい!」

ザクッザクッザクッ!

「うっ!」

「ぎょえー!!」

「痛い…」

白は千本を取り…3人の頭に投げつけた。

 

「いった~!何すんだってばよ!?」

「うるさい、黙って下さい。」

「へ?ちょっと…白さん?せっかくの綺麗な顔が台無しになってるから落ち着いて、ね?」

「ヤヨイさん。貴方も貴方です。常識人の貴方が勝手にラーメンを食べて…」

「う…すみません。」

「それよりも!再不斬さん!」

「いいじゃねえか…俺の金なんだし。」

「そういう問題ではありません!だいたい…」

その後白の説教により、ラーメンが伸び切ってしまったのは余談である。

 

~原作ゼロ魔世界~

「君自慢の忍術が当たらないってどんな気持ち?」

「…正直言って」

「正直言って?」

「死ね!」

玄間もそのウザさに腹がたち、我慢の限界が来た。

「だから無駄だって!君の力じゃ私に勝てないよ?」

「七観場の奥義『鉈の刃』」

ザグッ!

「…痛い~!」

「貴様が戦う意思を見せないならの世界を滅ぼすまでだ…」

いつの間にか玄間は竜魔人化しており、かなり怒っていた。

「それはちょっと行き過ぎだね…」

「俺がこの姿になったからには、敵全てを殺すことで元に戻る。ゆえに…死ね!五指稲妻弾!」

「私にそんな魔法通じると思う?」

しかし玄間の攻撃もスカに終わり、チャクラの無駄遣いをした。

「かかった…!」

しかし玄間はそれが狙いかのように笑った。

「何?!」

ブリミルが驚いている間に玄間は素早く印を結び終え…術を発動させた。

「木遁封印術・森林樹海封印!」

 

この術は玄間のオリジナル技で、名前の通り封印術だが、通常の封印術よりも大量のチャクラ使い、600の印を結ぶことでできる技だ。

発動条件は厳しいがその分メリットも多く、ある特定の範囲内の術者以外の対象者は封印されるまで全て動けなくなるという特徴もある。つまり、発動したらもう封印が出来たも当然だということだ。

 

「なっ…!動けん!!」

先ほどよけた玄間の技…五指稲妻弾の跡から木が生えて、ついにブリミルを捉えた。

「さて…もうこれで逃げられん。七観場の奥義『鉈の刃』」

「くそおおおお!!」

そして、ブリミルの首が飛んだ…

 

「(さて邪魔も消えたし、後はこのゲートを潜ればいいだけだ。にしても…気配が禍々しいゲートだ。とても聖地にあるとは思えん。エルフの奴らが悪魔と言ったのも無理ないか…)」

玄間のいうとおり、ゲートの先は闇とか暗黒とか厨二臭さ全開の気配があった。

「まあ悪魔を呼び出す門と言われようがなんだろうが、ここに置いても有効活用出来ないし回収するか。」

普通の人なら『は?』と思ってしまうだろうが玄間は玄間の言葉のとおりに印を組み、ゲートを改造した。

「これでよし。」

それだけやって玄間はゲートを潜った。

 

その後ゲートは消え、エルフの役割は終わり、エルフは平和を求めガリアへ、聖地奪還を目指していた教皇はすぐに聖地へ向かい聖地を奪還した。。

 

だが玄間がこの世界に来て良いことと言えばエルフの役割がなくなってエルフ達が砂漠地帯に住まなくなり、念願の聖地奪還に成功したことくらいだろう。

 

逆に悪影響は玄間の攻撃を受けた者達が悪夢にうなされ、砂漠地帯にあった聖地はエルフがいなくなったことで水分がなくなり維持する金が大幅に増え、ブリミル教は崩壊した。それだけではなく、玄間達が行ったエルフ達の大虐殺によって、エルフ達は貴族を子々孫々恨むように教えることになった。

 

~中忍試験会場~

「滝隠れ上忍、塔池《とういけ》砂武《すなたけ》。中忍試験にうけるのはこいつらだ。」

「同じく滝隠れの下忍、サツキ…」

「右に同じく麦野チャーシューだってばよ!」

「右に同じく雪鉈。」

 

もうお分かりだろうがこの四人はヤヨイ達である。上から順に再不斬、ヤヨイ、ナルト、白だ。

 

なんで中忍試験を受けに来たのかというと、ヤヨイが再不斬に中忍試験でカオスな状況になるから音の連中と戦ってみたらどう?と提案されたからだ。

 

ヤヨイがそんな案を出したのは、修行の成果を見せるためだ。再不斬は原作ではカカシに負けた。ヤヨイはそのことを告げて再不斬を怒らせた。しかし再不斬が暗部最強のヤヨイに叶うはずも無く…あえなく撃沈。その後修行し再不斬は強くなった。

 

再不斬の今回のターゲットは写輪眼を使わなかったとはいえカカシと互角の薬師カブトだ。薬師カブトに勝てばカカシにも勝った証拠が出来る。その為カブトをターゲットにしたのだ。ちなみに邪魔が入らない様に大蛇丸はナルトがやることになった。

 

「…じゃあ、受付が終わりましたのでご通りください。じゃあ次の方。」

受付をしている中忍はそう言って次の受付を始めた。

 

 

「さて、俺は観戦に回るがカブトがいたらすぐに呼べよ。」

「任せてください。」

「じゃあな。」

そう言って再不斬は立ち去った。




最近他の書こうとしている二次創作ネタが増えてしまい、遅くなりました。例えばテニプリの二次創作のネタを考えたり…他には大神の二次創作を考えたりしてしまったのが原因です。


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外伝5 玄間異世界で大暴れ2

今回はヤヨイ達の出番はありません!


~大神世界~

「おいおい!幽門扉がありやがる!誰だ開けたのは!!不吉な予感がするぜ…!」

白い子犬に乗った、種族妖精にあたる、コロポックルの青年イッシャクがそう言う…

「ヴー…!ワンワン!」

いきなり。子犬のチビテラスが唸り声を上げ吠えた。

「どうしたチビ!」

イッシャクが幽門扉を見た時には幽門扉の扉から光が差し込んできた。

「幽門扉が…開きやがる!」

 

そしてその光から出て来たのは…

「やれやれ今度はどんな世界だ?」

ゼロ魔世界からやって来た千手玄間だった。

「なんだ?お前?」

イッシャクがそう言って玄間を指差す。

 

「俺か?俺は…千手玄間。」

「玄間?なんか呼びにくいな…」

「ゲンさんと呼んでもいいぞ。」

「じゃあ…ゲンさん。あんたなんで幽門扉を使ったんだ?」

「幽門扉?」

「そこの後ろにある扉のことだよ!」

「これか…まあ、俺は変なゲートをくぐったらここに来た訳だな。」

「変なゲート?」

「これよりもでかい門だ。しかし、あの時は禍々しさがあったから入ったんだが…今はその禍々しさが感じられない…?」

 

「いやゲンさんの言っていることは半分間違いじゃないぜ。禍々しさの正体は妖力。向こうまで禍々しさを感じたのにそれが感じられなくなったのは、大方、妖力がデカすぎて感じなくなったんだ…!」

イッシャクの言う通り、何者かが妖力をもっていてその妖力の持ち主に近づくと、妖力があまりにもデカすぎて、その存在に気づかない。つまり、灯台下暗しだ。

 

「…だとしたら俺はそいつを倒さなきゃならん。俺はとあることで異世界を旅する羽目になった。だが大体悪の王とかを倒せば何故か移動できるとわかったからな。」

玄間の言うとおり、玄間は大魔王バーン、エルフ+ブリミルを倒した後に移動ができた。彼ら(最後はどうかはおいといて)は悪と呼ばれた者達だ。つまり、玄間は悪を倒せば何かしらの影響はあると考えた。

 

「だけどよ、ゲンさん。それはオイラ達がやる仕事だ。ゲンさんが首突っ込むことじゃない。」

玄間は印を組み、そして…火遁系最強の技の準備した。

「しょうがない…火遁・豪火滅却!」

そう言って玄間はかなりド派手にあたりを燃やし尽くした。

 

「だぁぁぁー!!燃える燃える燃える、焦げる焦げる焦げる!焼ける焼ける焼ける!チビ、恵雨だ!」

「ワン!」

チビテラスが返事をすると、どこからともなく雨が降り、玄間がやった火事を消したのだ。

 

「てめえ、何の真似だ!」

イッシャクは玄間のやった行動に怒る。無理もない。村を火事にしかけたのだ。

「そう言うな。これで俺の実力がわかっただろう?」

「村を火事にしかけた奴を連れて行けるか!!チビ、行くぞ!」

「ワンワン!」

「なんだって!?お前本気か!?」

「ワン!」

「ったくわかったよ!ゲンさん、ついて来い!チビに感謝しな!」

「すまないな…それでは行こう。」

 

「どうやらミーのコピーの運命がチェンジしたみたいだね。」

金髪のロン毛の男がそう言って立ち去っていった。

 

~十六夜の祠~

「ん?誰かあの上に乗っているぞ?誰だ?」

八岐大蛇の上に乗っているのは黒髪の少年と金髪の少年クロウだ。

「ワンワン!」

チビテラスがジャンプして黒髪の少年のところに近づく。

「まて!チビ!様子が変だ…!」

ところがイッシャクはそれを止め、黒髪の少年に違和感を感じる。

 

「よく来たな…日の御子、いやクマ公。」

「その声は…!悪路王!」

「そうだ。我はこの光の器と合わせて最強の存在になったのだ。おまけに有能な部下も手に入ったしな…」

「どういうことだ!まさかクロウ!お前が…!」

「その通りさ、ミーは悪路王様に忠誠を誓ったんだ。」

「ふむ…その男は見覚えがないがまあいい。貴様も特別な舞台を用意してやる。」

悪路王はそういい、玄間達を移動させた。

 

~闇の空間~

「これからは闇が光を支配する時代だ。故に、日の御子よ…見せてやろう。闇と光を手に入れた者の力を!」

悪路王がそういい、闇の力を出す。

「なんて野郎だ…!化け物だせ…」

イッシャクがそのデカさにひるむ。無理もない。普通であれば灯台下暗しになるほどの力の持ち主にあうことはないから慣れていないのだ。

「…!これが悪路王の力…」

玄間も悪路王の力に驚く。だが顔を余裕そうにも見えた。

「ゲンさん、ひるむんじゃねえよ!かなりの力を持っているのは確かだ!だけど勝てる!」

イッシャクが玄間を見て怯んだことに活を入れる。

 

「俺が待っていたのは…この力なのか…?」

玄間はイッシャクの言葉を無視して、ぽつりぽつりと語る。

「ゲンさん?」

「こんな程度のものだったのか!!」

そして、玄間は悪路王以上の力を出す。

 

「なっ…!」

「なんてモンスターだ…!」

今度は悪路王とクロウが驚くことになる。無理もない。玄間は少年時代に八岐大蛇を倒し、それ以上の化け物達と戦い勝った。それゆえに悪路王達が驚くほど力を持っているのは自然の摂理だ。

「ゲンさん…すげぇ、すげぇぞ…!」

 

「まだこれなら曽祖父様達の方が上だったな。がっかりさせてくれる…」

玄間は悪路王に厳しい評価を与え、落胆した。

「こうなれば…!やれ!」

悪路王はチビテラスと戦い負けた大妖怪達を集め、玄間に一斉攻撃をかける。

「ウザい。木遁の術!」

しかし、玄間は攻撃を木遁で防ぎ、そのまま大妖怪達を絞め…粉々にした。

「何というやつだ…!」

 

「悪路王様、ここはミーにお任せを!」

クロウが玄間の目の前に現れ、立ちふさがる。

「…面倒な奴だ。結界術・天災の輪。」

玄間がオリジナルの技である結界術をクロウに向けてやりその中に閉じ込めた。

「ノォー!」

 

展開がついていけないほど玄間の力は強く、悪路王達が哀れにも思ってしまうのは仕方ない。

「使えん奴だ…我が直々に倒す!」

悪路王がそう言うとチビテラスとは真逆の黒い仔犬の姿をした闇の塊が出てきて、悪路王を乗せた。

「覚悟!」

そして、悪路王と玄間の戦いが始まった。

 

~西安京~

「…!巫女長様。」

「ええ。行ってらっしゃい。カグラ。」

 

~龍宮~

「ナナミ。行くべき場所へ行きなさい。」

「オトヒメ様…わかりました!」

 

~マンプクの家~

「マンプク。私はもう歩けるから友達のところに行きなさい。」

「おっかさん…!でも…」

「ほら、とっとと行く!行かなきゃ私のご飯無しよ!」

「う…そこまで言われちゃ行くっす…それとおっかさん、ありがとうっす!」

 

~闇の空間~

「よっ!」

玄間は悪路王の攻撃を避けて挑発をする。

「おのれ…!ちょこまかと!」

流石にイラつき始め、悪路王は焦る。

「あらよっ!」

「くっ…!」

今度は玄間が悪路王に攻撃し、悪路王は回避にギリギリ間に合いホッとする。

「ほら、どうした?」

しかし、玄間の攻撃は終わらない。悪路王にギリギリで避けるスピードで連続で攻撃し、慌てさせる。

「おのれ…人が大人しくしていれば調子に乗りおって…!」

「で?何か見せてくれるのか?」

「ああ!見せてやる!…」

悪路王がそう言うと筆技を使う…

「竜巻!」

しかも、防御と攻撃の両方を備えた筆技だ。

「これで我には近づけまい!フハハハハ!」

 

「…風遁・大突破の術!」

しかし、玄間は印を結び、風遁で悪路王の出した竜巻をかき消した。

「な、なんだと!?そんなはずはない!!いかに劣化しているとはいえ、いかに相手が強い風の技を持っていたとはいえ!筆技で出した竜巻が消えるはずがない!!」

 

一方…それを見ていた観客は…

「玄さん無茶苦茶に強えな…」

イッシャクがそういい玄間を評価する。

「クゥ~ん…」

チビテラスがそれに反応し、自分の出番がないと少し悲しむ。

 

「わわわっ!」

いきなり、オレンジ色の団子…ではなく少年マンプクが降ってきた。因みにチビテラスをマンマルと呼んでいる。

「な、なんだ!?」

イッシャクがそうこう言っている間にもマンプクが地面に近づき…そして…

 

ドス~ん!!

 

そんな効果音が辺りに響きわたる。

 

「いたた…カグラさんは相変わらずむちゃする…!」

マンプクがセリフを言っている間にマンプクの上に人魚のナナミが降ってきた。

「あっ!白ナマコちゃん!」

「ワン!」

チビテラスとナナミは知り合いであり一緒に旅をした仲でもある。しかし、チビテラスはナナミに白ナマコと呼ばれておりろくな呼び名ではないのは確か。

 

「ダサクマっ!」

その声を出したのは空を飛んでいる少女カグラだった。カグラは子役と巫女を掛け持ちしており複雑な経歴の持ち主だ。カグラはチビテラスのことをダサい隈取りをしているからダサクマと呼んでいる。やはりネーミングセンスがないのは当たり前。

 

「それよりも何しに来たんだ?お前たち?」

「当然!悪路王をぶちのめしに来たのよ!」

「そうっす!マンマルを助けに来たんッす!」

「あれを見ている限り、その必要はないみたいだけど…」

ナナミがそう言って、悪路王の方を見てみると悪路王が動けないほど疲れきっており、逆に玄間はピンピンしており余裕だ。

 

「さて…お遊びはここまでだ。そろそろ決着をつけよう。」

「な、なにっ!」

その後は圧倒的だった。一撃で悪路王を吹き飛ばし、クニヌシの身体からはじき出した。二撃で悪路王の身体はボロボロになり、三撃目でとうとう…

「死ね。」

玄間はそう言って、悪路王を倒した。

 

「さてと…そこの金髪?」

「!?…何かようかい?」

「お前の口ぶりからするとそこの仔犬と仲間だったみたいなことを言っていたがどういう関係なのかな?」

 

「ミーは独り。それだけさ。」

「ばかっ!」

カグラがクロウを殴り飛ばす。

「あんた、馬鹿じゃないの!?一番ダサクマにいたのは私でもその子でもないのに独りですって?ふざけんじゃないわよ!」

カグラがクロウに対して独りじゃないと説教をする。

「そうだぞ!クロウ。チビが言うにはチビを乗せた相棒全員とも会っているらしいじゃねえか?」

「…そうだとも。」

 

「ならオイラ達よりも独りじゃないッす!それに…人間誰しもが悩むことなんてあるッす。どんな悩みか知らないけど少なくともオイラは悩んだッす。だけどマンマルのおかげで目が覚めたッす。人間なんてのは誰かに頼れば悩みを解決出来るからオイラ達を頼って欲しいッす!」

「そうよ!私達を信じて欲しいわ!」

マンプクやナナミもカグラの言葉に便乗し、クロウを説得する。

 

「…サンキュー。」

「ほら、泣くんじゃないわよ。」

カグラがそう言ってクロウをあやす…

「ミスター…どうやらユーがいなければミーは死んでいた。サンキュー。」

「礼には及ばないさ。」

「私からも礼は言わせて貰うわ。ありがとう!」

「ありがとうございます!」

「ありがとうッす!」

「じゃあな…どうやら時間のようだ。あとはお前たちで道を切り開け。さらばだ少年少女達。」

そう言って玄間はまた他の世界へと向かった。



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外伝6 ヤヨイ異世界で大暴れ

更新遅れてすみませんでした!多分これからもそうなると思います!


~その頃~

「さて…私からのプレゼ「どらぁ!」ぐほぉ!」

大蛇丸がサスケに呪印をかけようとしたが突然来たイレギュラーによって回避された。

「私の蹴りはどうだった?大蛇丸?」

そのイレギュラーとはヤヨイ達だ。

「あなたは私のことを知っているみたいだけど私はあなたのことを知らないわ…あなたのお名前教えてくれないかしら?」

大蛇丸はカブトが集めた中忍試験者リストに乗っていた名前を思い出すがヤヨイ達の名前はなかった。それ故に聞くしかない。

 

「その必要はないね。」

「どうしてかしら?」

「大蛇丸…その答えを聞きたい?」

「…さあ?どうかしら?」

「死ぬから。」

ヤヨイはそう言って笑顔で大蛇丸を殺しにかかった。

 

「がはっ…!」

大蛇丸は何が起きたのはわからなかった。確かに自分は木の葉の三忍と呼ばれ、火影級とも言われ、相手は中忍クラスの下忍と見て、慢心は多少はあった。しかし、それでも相手の力量を見極めた上での判断だった。だが何が悪かったのか力量を読み違え、ヤヨイの攻撃に全く反応出来ずにいた。

「ぐ…!くらいなさい!」

大蛇丸は悔しさのせいか必死にヤヨイに向かって口の中の蛇を使い、攻撃する。

 

「火遁・龍火の術!」

しかし、ヤヨイの火遁で大蛇丸の蛇を焼き払った。

「(この子…めちゃくちゃに強い…!このままだと確実に負けるわ…やはり忍びらしく不意をつくしかないわね)」

大蛇丸はそう思い、身体で実行した。

「ここは引かせて貰うわ…」

「ああ…そう。だったらうちは一族に二度と手を出さないでください。」

「…うちは一族が手に入らないのは大変残念だけどその約束は守るわ。私も命が惜しいしね…(あなたが生きている間だけどね)」

そう言って大蛇丸は土の中に潜って行った。

 

~数十秒後~

「…がはっ…!?」

大蛇丸はヤヨイの攻撃をくらい吐血する。

大蛇丸はヤヨイが油断しているであろう瞬間を狙って攻撃したが、逆にカウンターをくらい、倍返しになったのだ。

「何故…!?何故あなたは反応出来たの!?」

「あれだけ露骨に私を殺すことを考えているとわかります。」

 

ヤヨイの能力は心の声が聞こえる能力…言って見れば相手の考えがわかる。それこそ殺意や謀略などの行為が簡単に見抜ける。

 

「だけど!私はあなたに反応出来ない角度で攻撃したはず!」

その通り。大蛇丸は念には念を入れて慎重かつ確実に仕留められる位置から狙っていた。

「もしかして私が本気で戦っていたとでも?」

 

そう…ヤヨイは大蛇丸に過小評価させるために実力をかなり落とした。

事実、天照はおろか、火遁最強の技、業火滅却を使っておらずにいた。

 

「…!!まさか半分の実力とか言うんじゃないでしょうね?」

「いや、半分どころかその半分も出してすらいないのだから…」

「…(まさかこんな実力差があるなんて!もしかしたら…千手柱間をも凌ぐ相手に私は喧嘩を売ったのかしら…)」

「もう考え事は終わった?」

ヤヨイがこれ以上ないほどいい笑顔で笑い、大蛇丸を追い詰める。それが大蛇丸の恐怖心を目覚めさせた。故に大蛇丸が取った行動は…

「さ…」

「さ?」

「さらば!」

大蛇丸は即刻退陣した。それはかつて自分の代わりに火影になった黄色い閃光をも凌ぐほどの速さだったそうな。…今なら火影に認められるほど速かった。

 

~一方~

「てめえが…薬師カブトか。」

 

再不斬がそう言って頭に青筋を立てる。

無理もない…再不斬は薬師カブトを殺すために探していたが数人中忍らしき者に出会い、中には上忍クラスの女がいて時間がかかり非常に苛立っていた。

 

「無音殺人者(サイレントキラー)桃地再不斬…君が何のようだい?」

 

ここで言っておくが再不斬は変装している。それこそ、ただの下忍が見破ることができないような。

それを見破ったということは再不斬のターゲットの薬師カブトだという証拠だ。

 

「当然。てめえを殺しに来た。」

しかし、再不斬は変装のことをスルーした。なぜならカブトが自身だと認めたからだ。

「君に目をつけられるほど僕は強くないよ?」

カブトはあくまでも自分が弱いとアピールし、無駄な戦いを避けようとする。

「ほざけ。てめえが元暗部…しかも根だったということはわかっているんだ。」

 

この情報はヤヨイ経由であり、隣にいたナルトも不思議がっていたがヤヨイにそのことを尋ねても笑顔でしか返さなかった。

 

「…その情報どこで知ったんだい?」

カブトが不思議に思い、情報の先を尋ねるが再不斬の選択肢は答えられない。ゆえに…

「てめえに話す筋合いはねえ。忍法・霧隠れの術…」

再不斬は術を発動し、戦闘の構えを取った。

 

「(早速あの技か…相当警戒されているな…)」

カブトの言うとおり…再不斬は格上相手に挑むように、いきなり得意の技を仕掛けたのだ。

「!」

ガキン!!

カブトは再不斬の殺気に合わせ、クナイで再不斬の首切り包丁から身を守る。

 

「(クソ!僕と相性が悪すぎる…!僕は感知タイプじゃない上、体術は苦手だ。どうすれば…)」

「(ヤヨイの言った通りだな。あいつは手強い…だが、感知タイプで無い以上勝ち目はある!)」

二人は策を考え、動かないままだ。無理もない。カブトにとって再不斬は天敵であると言えるし、再不斬は写輪眼を使っているカカシと同じくらいの実力者だと思っている。故に二人ともどんな攻撃がくるのか警戒していた。

 

~火影執務室~

「ナルトの奴…しっかりとやっていればいいんだけどの…」

三代目火影は執務室でのんびりと過ごしていた。

「火影様!」

「なんのようじゃ…急に。」

「今回の中忍試験に、大蛇丸が!」

「大蛇丸じゃと!?」

 

大蛇丸はビンゴブックリストでも上位に入るくらいの危険度を持っている。大蛇丸の純粋な実力はそんなには高くはない。むしろ五影級の忍びなら裏の世界にわんさかいるだろう。

大蛇丸の厄介なところは執念深さと生命力から出るしぶとさと言える。いくら捕まえても、999/1000殺しにしても、すぐに逃げる…もはやギャグに出しても問題ない位のしぶとさだ。

 

「現在大蛇丸は下忍の中に紛れ込んでいます!」

「それはまことか!?」

「はい!」

試験官の話が終わり、火影が口から言葉を出そうとすると…

 

バン!

「大変です!」

「今度はなんじゃ!?」

「霧隠れの元上忍桃地再不斬が下忍の薬師カブトと戦闘をしています!」

「なんじゃと!!??」

火影はあっけにとられる。何故ならカブトは中忍試験を何回も不合格しており、桃地再不斬に狙われる動機がないからだ。

 

「…三次試験の変更じゃ。内容はー」

三代目火影が内容を変更することを伝える。

「はっ…?しかし…」

それに納得がいかないのか試験官が疑問の声を上げる。

「良いな。」

三代目火影は威圧し、試験官を黙らせる。

 

~一方~

「(くそ!こんなはずじゃ…!)」

カブトは心の中で愚痴っていた。その理由は…

「これで終わりだ!」

本来いないはずの再不斬にやられていたからだ。

カブトの腕は首切り包丁の攻撃を受け続けたせいで痺れ始め、限界が来ていた。もう一発再不斬の攻撃をクナイで防御すればクナイを持つ握力はなくなるだろう。腕を医療忍術で治そうにもチャクラを練る隙がない。

そして、遂にその時が来た。

 

ビュン!ガキン!!

 

「しまった!」

カブトの手からクナイが離れ、防御する手立てがなくなった。これで再不斬の勝利は確定した。

「死ね。」

再不斬はそれだけ言ってカブトを殺した。

 

「(なんかバカバカしいな…あの努力は何だったんだ…!カブトに勝っても嬉しくもない…あの燃えたぎるような闘志はどこに行ったんだ!?)」

再不斬はカブトに圧倒的に勝ち、迷っていた。

「(いや、燃えたぎるような相手はあいつしかいねえ!待っていろ…怪人!)」

再不斬はそう考え、試験会場から出た。




言い訳になりますが、更新が遅れたのには理由があります。
まず、ゼロの使い魔を原作とした、どんな小説にするべきかを考えていました。
次に、私の作品である、東方を原作とした『マダオ馬妖怪の東方生活』のネタを考えていました。
以上が理由です!


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外伝7 玄間異世界で宝石を売る。

やっと更新出来ました…東方の正月のネタを考えていたせいで遅れました。


~幻想郷~

「さて…参ったな。」

そう呟いて歩くのは千手玄間、40超えているおっさんである。

「…(馬鹿にされた気がするが、ま、いいか。)」

とそんなことを考えつつも玄間はしっかりと歩き、得意の感知で人がいそうなところに向かっていた。

 

実を言うと、玄間は悪路王討伐からカッコ良く立ち去ったのは良かったものの、自分の世界に戻ろうとして時空間忍術を使おうとしたところ、邪魔が入りこの世界に来てしまったわけだ。

 

その上、黒い服を着た金髪の幼女が自分を食べようとしたので幻術をかけて追っ払った。今日の玄間はついてなさすぎる。

 

「ついたか。」

到着したところは幻想郷唯一の人里であり、ハクタクが人里の守護者という意外性の里である。

「まあ、何にせよ…現金はないし、これでも売って金にでもするか。」

そう言って玄間が取り出したのは金剛石…つまりダイヤモンドである。

玄間は錬遁という特殊な忍術を使える忍びである。話しが長くなるので要約すると錬遁は錬金術と似たようなものである。

「質屋か宝石店はと…あった!」

玄間がそう言って見渡すとご都合主義補正で早速見つかった。

 

「いらっしゃいませ。当店に何のようですか?」

「これを売りたいんだが…」

そう言って玄間はありったけのダイヤモンドを出す。その中には180カラットのダイヤモンドもある。

「これは…!」

「どうだ?」

「1000万円ですね。」

「1000万円だと?安すぎないか?」

「あ…お客様。ひょっとして外来人の方ですか?」

「外来人?」

「その反応だと外来人で間違いなさそうですね。ここの1円の価値は100円に相当するんですよ。」

「そうか…」

「ですから1000万円は適正価格です。」

「まあ…確かにな。(作り物だし…金をせびるのはやめておくか。)じゃあそれで頼む。」

「では1000万円御受け取り下さい。」

店主はそう言って玄間に1000万円を渡した。

 

「それはそうと…この資金で何をするかだな。」

そう手元に金を持っていると…

「ちょっとおじさ~ん。いい金持ってんじゃん。」

チンピラ達が絡んできて、玄間に金をせびりにきた。

「あ?誰だてめえ…」

「僕達はおじさんには用は無いんだよ。そのお金に用があるんだよ。」

「というわけで痛い目会いたくなかったら、おじさんのお金渡してくれる~?」

チンピラ達はうざい程金を要求してきたので玄間は半ギレ。

「そうか…そんなに金が欲しいならくれてやる…ただしこれに耐えることが出来たらの話だがな!」

玄間はそう言ってチンピラに万華鏡写輪眼を使い、月読をかけた。

 

~精神世界~

チンピラ達が縄に縛られており、抜け出そうとしてもびくともしない。

「え?なんだよこれ…!」

一人のチンピラがそう言うと玄間が現れた。

「ここはお前を苦しめるだけに出来た空間だ…さあ、永遠とも言える苦しみを味わえ。」

「「「ぎゃあぁぁぁ!」」」

 

~現実~

「もういいか…」

玄間は月読を解除し、チンピラ達をGと名のつく虫以下の目で見た。

「現実じゃ、どんな処刑方法がいいか?クズども。」

玄間はチンピラの前で少しだけ殺気を出し、脅した。

「ひいぃっ!」

「助けてくれ~!!」

「化け物だ、あいつは!!」

チンピラ達は逃げるように去っていった…

 

「少し大人気なかったか?」

「あ、あの…!」

玄間が歩き始めると顔つきの割りに小柄な銀髪の女性が話しかけてきた。

「ん?」

「懲らしめてくれてありがとうございます!」

「もしかして、あのチンピラ達の被害者?」

「…あいつらはつい最近外からやって来たんです。本当に最初は真面目に仕事をしていたんですが、里の人と折り合いがつかずに金をせびるようになって…」

「あれに至ったと…」

「はい。」

 

「それはそうと礼はいらないぞ。俺は正当防衛のために懲らしめたんだ。」

「えっ…?でも…それでは私の気がすまん。」

「どうしても礼をと言うなら…宿を紹介してくれないか?」

「ああ!それくらいなら、私の家を貸すぞ!」

「いや…流石にそう言う訳には行かない。俺は結婚している身だ。もし泊まって、そのことがばれたら…」

シロイの場合、玄間に対する罰は子供の頃に戻し、子供扱いされる。いわゆる赤ちゃんプレイならぬショタプレイだ。

「いやすまない…」

ばれたら離婚となると解釈し、納得した。

「そう言う訳だから、宿まで案内してくれないか?」

「わかった、案内するよ。」

 

~数十分後~

「ここが宿だ。」

「それはそうと貴方の名前は?」

「上白沢慧音だ。そちらの名前は?」

「千手玄間、外来人だ。」

「じゃあ玄間。また明日。」

「上白沢殿もな。」

 

~翌日~

「ふう…いい朝だ。」

玄間はこの平和ボケした世界で久々に一度に2時間以上眠れた。

暗部やそれ以上の忍びは暗殺されないために近づいてくる気配を感じ取ってしまい、その度に起きるため一度に眠る時間が少ない。玄間の場合多くても30分以下だ。

「さて…とりあえず、情報収集と行こうか。」

玄間は宿から去り、歩いて情報収集に向かった。

 

「ん?なんだこりゃ…」

玄間が道端で拾ったのは『文々。新聞』と言う新聞で烏天狗の射命丸文が書いている新聞だ。

 

玄間が見た感想は…

「(ひでえ内容だ。一見普通の記事に見えるが変なところを拡大解釈して、普通のところを縮小している…捨てられるわけだ。筆者には会わないか弱みを握って置かないとな…)」

玄間は一発で『文々。新聞』の欠点を見破り、文の評価を下げた。

 

「ちょっと…そこのダンディなハンサムさん…私といいことしない?」

 

いきなりスキマと呼ばれるところから胡散臭さ全開で玄間を呼び出したのは、スキマ妖怪、妖怪の賢者などの二つ名を持つ、八雲紫。

自称永遠の17歳だ。

自他称から紫はかなりの美人であり強者でもある。そのため自分の魅力や強さで引きつけるカリスマもある。故に一般人に声を掛けたらどうなるかと言うとカリスマに引きつられてしまうのが普通だ。

 

「…」

それを玄間はガン無視…というか性欲はシロイしか出ないようになっており、ドMでもないのになんでわざわざ胡散臭さ全開の女性に従う理由があるのか?もちろん一般人はNoだ。玄間も例外ではなかった。

「あの…もしもし?」

流石の紫もガン無視されるとは思って無かったのか動揺し、玄間にどう声を掛けるべきか迷い、そのセリフが出てしまった。

「…」

当然の如く玄間はガン無視。

「えーと…お兄さん?」

今まで紫は妖怪の賢者だのなんだのと言われたがこの態度には相当なショックである。

「…」

しかし、玄間は相変わらずの無視。ここまで無視すると胡散臭いと言われている紫が哀れである。

「無視しないで~、ゆかりん泣いちゃうよ?」

紫は泣き落としに入ったのか玄間の袖を掴み、情けない格好で引っ張る羽目になった。

「…」

「ちょっと、止まりなさいって!」

「なんなんだ…お前は。」

やっと玄間は止まり、紫の方を向いた。

 

「う~ん…」

「話しが長い。帰る。」

紫が、唸った瞬間に玄間は歩いて行った。

「あなたの元の世界に帰る方法聞きたくないの?」

紫がシリアスな声で玄間を呼び止める…

「その必要はない。俺はもうとっくにその道を知っている。」

が、しかし玄間には無駄だった。玄間はとっくに帰る方法を見つけ、その準備も終わっている。そのため紫に道を教えて貰わなくても良い訳だ。

「…え?」

「つまり、俺はお前を当てにする必要もないということだ。」

「そう…なら死んでくれる?」

そう言って紫は玄間に弾幕を打つ。しかしただの弾幕ではない。その直線的だが、初速が速く頭を確実に狙う暗殺用の弾幕だ。もちろん普通の人間は愚か中級クラスの妖怪くらいは避けれずに当たり死ぬはずだ。

 

「おい…なんの真似だ。」

しかし玄間は首を少し動かしよけた。玄間は忍び…つまり暗殺業も兼ねている仕事だ。その中でもトップレベルの強さを持つ玄間が見抜けないはずが無い。

「貴方はこの幻想郷にとって害でしかない。だから死んで貰うのよ。」

「くだらねえ…だが俺の邪魔をするなら女子供であっても容赦はしねえぞ…?」

そう言って玄間はかなりの殺気を出す。

 

「ぐっ…!!何をしたの!?」

紫が玄間の殺気にやられたせいで胸を抑え、膝をつく。

玄間の殺気の量は半端ではなく、少しの殺気だけでも多くの人間を殺せるほどだ。それがほぼ全開なら…?言うまでもない。大妖怪ですらも膝をつく程度のまでなら出来る。もちろん紫も例外ではない。

「俺はただ殺気を出しただけ…それでビビる程度じゃ、俺の相手ではない。去れ。」

 

「ふふふ…誰がビビっているですって?」

「そうか。そんなに死にたいのか?平和ボケとは恐ろしいものだ…死の恐怖を理解出来ないものだからな。」

「私を舐めるな。化け物が。」

 

「舐めるな、だと?舐めているのはそっちだろうに…」

「なっ…!これは!?」

「封印術・妖魔オリ地獄。」

「しまっ…!」

紫はオリに閉じ込められ、出れなくなった。

「それは特定の術者がこの世界にいなくなれば解ける。忍法・亜空移動!」

玄間はネーミングセンスが無い術でまた異世界から移動した。

 

「本当に解けたわね…おまけに害までなかったし…なんだったのかわからなくなるわ…」

紫はそうぼやいて自分の家をつなぐスキマを作り、移動した。



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外伝8 ナルト異世界で試験を受ける

一方…ヤヨイ達は第三次試験予選を見事突破した。その後再不斬達と話していた。

「白。俺たちのやるべき事が見つかったぞ。」

「なんでしょうか?」

「霧隠れの怪人…星柿鬼鮫を殺しに行く。」

「「「なっ!?」」」

「驚くことじゃねえだろ?俺はあいつに恨みがあるんだ。そういうことだから、お前達と付き合えるのはここまでだ。」

「…まあ確かに。」

そうして再不斬達とヤヨイ達は別れた…

 

「しかし…いつになったら帰れるんだ?」

ナルトがそう口に出す。無理もない…何しろこの世界に来て以来何日もたっているからだ。

「まあ…この世界でやるべき事をこなしたら元の世界に戻るんじゃないの?私は時空間忍術は専門外だし…詳しいことはわからないよ。」

「確かに一理あるってばよ。それじゃいこうか…」

二人は昼飯を食いに行った。

 

~ORINUSHI世界~

玄間やヤヨイ達が異世界で活躍する一方で木の葉は…

「母さん!父さんやナルト達はなんでいないんですか!?」

四代目火影こと波風ミナトがそう言い責める。

「私が依頼した長期任務だって言っているでしょ。落ち着きなさい。」

しかしミナトの母親であるシロイは冷静に返事を返す。

「だからって俺に伝えてないのはおかしいですよ!」

「ナルト達は必ず戻るから安心しなさい。」

「ですが…」

「…ねえ、ミナト。これ以上ナルト達の件について関わったらどうなるか…わかっている?」

シロイはミナトに笑い、そう問いかけた。ただしその笑顔は目は笑って無かったが。

「う…母さん。わかりました。」

そうミナトはいい、トボトボと歩いて帰ろうとしたが…

 

ドスン!!

「いや~着いた着いた。」

玄間がミナトの上から降ってきて下敷きにした。

「おかえりなさい!貴方!!」

「え…!?父さん!なんでここにいるの!?」

「まあちょっとな。俺は旅をしていたんだよ。」

「それよりもあの二人は!?」

「落ち着け、ミナト。あの二人は放っておいても勝手に帰ってくる。」

「そうですか…」

「ミナト…私の言うことが信じられなかったの?」

「いやいやいや!そんなことは…!」

「お仕置き…」

「あっ…!ちょっ…母さんやめ…」

その後ミナトはシロイに子供にされてしまい、一日を過ごすハメにあった。その隙を見て玄間も逃げようとしたが…

「そうそう…貴方は一日だけミナトに化けて火影の仕事をしなさい。」

とシロイに言われてしまい、玄間は泣く泣くミナトに化けて仕事をするハメになった。

 

~原作NARUTO世界~

それから一ヶ月が経った。

「ヤヨイ…いよいよだな。」

「ええ…」

「「それじゃ大暴れしますか!!」」

そう気合をいれ、二人は選手控え室に向かった。ちなみに第三試験はトーナメント式の試合であり、くじを引いた結果はこれだ。

 

第一試合…原作ナルトvs日向ネジ

第二試合…麦野チャーシュー(ORINUSHIナルト)vsうちはサスケ

第三試合…我愛羅vsサツキ(うちはヤヨイ)

第四試合…奈良シカマルvsテマリ

 

なお、原作ではカンクロウはここに出られるはずだったが、運悪くヤヨイとあたりボロ負け。その原作カンクロウと戦った相手もナルトとあたりボロ負け。

 

余談だが予選で負けた(しかも無名のくノ一に)カンクロウは我愛羅に骨を折られてしまい大問題となり(我愛羅のお仕置きとしては兄弟故にまだマシな方)計画を練り直すことになった。

カンクロウは現在入院中である…

 

第一試合は原作通りネジが負けた…次に入るのはORINUSHIナルトとこちらの世界のサスケだ。

「チャーシュー(ナルト)!頑張って!」

「おう!」

「ふん…いい気になるなよ。(…あんな美人に声かけて羨ましい…ってなに考えているんだ!?俺は!!)」

「では始め!」

 

「二秒で終わらせてやる…千鳥!」

サスケがそういい、早速修行で得た技千鳥を出した。

「遅い。」

それを見事にチャーシュー(ナルト)は避けた。

 

「足元がお留守ですよっと…」

更にナルトは突進してきたサスケの足を引っ掛け、転ばせた。

「うわぁぁっ!!」

無様にサスケは転がり、千鳥も解除された。

 

「うちはのエリート(笑)は流石だな…あんな見事な転びかたをするなんて。」

「うるせえ!くらいやがれ!」

「はいはい、遅い遅い。」

そのナルトのウザさに観客は唖然…

「なんてウザさだ…」

というつぶやきから一気にブーイングが来た。

 

「うちははなにやっているんだ!!」

「そんなガキ早く片付けろ!!」

「それでもうちはか!?」

あまりの酷いブーイングにサスケは涙目になっていた。

「(クソ…どいつもこいつも勝手なことを言いやがって…だけど一番腹が立つのは…)」

「もしかして漏らしたのかな~?サスケちゃん?」

「(このチャーシューとかいう奴だ!!)」

怒りのあまり、サスケの呪印が解け、サスケは仙人化した。

 

「水遁・水流弾の術!」

一方、ナルトは冷静に対応し、サスケを精神的に攻撃をしていた。そのせいか…

「なにっ!」

写輪眼が発動しているにもかかわらず、術を先読みすることができなくなりナルトの術に対応できなくなっていた。そしてサスケは気絶した…

「勝負あり!」

 

「第三試合を始めます!」

そしてヤヨイの試合が始まった…

「俺はお前を倒すのが楽しみで誰も殺さないでいたんだ。楽しませてくれ。」

そう言って我愛羅は不気味に笑い、ヤヨイに目を向ける。

「それで負けたらただの馬鹿だけどね。」

それをヤヨイは我愛羅に挑発行為を行う。

「殺す…!」

我愛羅が殺気を出し、ヤヨイに対して怒る。

 

「水遁・大瀑布の術!」

ヤヨイが先手を取り、口から大量の水を出し、我愛羅に攻撃する。

「…」

それを砂が守り、砂は泥となった…

「千鳥!」

ヤヨイは千鳥を出し、我愛羅に突進して行った…

「さっきのうちはの技か…!?」

それに気づいた我愛羅は咄嗟に身を構えるが…

「ぐぉ!」

ヤヨイは少し手加減し、我愛羅を飛ばした…その結果…

「がはっ…!」

先ほどの水遁の影響で絶対防御は解け、我愛羅は頭から壁にあたり、気絶した…

「勝負あり!」

そして勝負はついた。

 

『くっくっく…』

「やっと一尾のご登場ね…」

『そーよ!この俺の復活だ!』

しかし、ヤヨイは気づいてしまった…後ろに九尾すらもヒビらせた千手玄間がいたことに。

「あー!爺ちゃん!」

チャーシュー(ナルト)が大声を出して玄間を呼ぶ。

「よう…久しぶりだな。この邪魔なタヌキを蹴散らせて帰るぞ。」

『なんだと?俺様を馬鹿にしすぎだ!この人間が!!』

「(久しぶりに人間と言われたな…向こうじゃ、悪魔だのなんだのと言われたからな。)」

玄間が心の中でそう思い、一尾の前に立つ。

「(めっちゃ苦労しているんですね…貴方も。)」

その心を読んだヤヨイは少し同情した。

「さて…10秒以内にお前は人柱力の身体に戻れ。さもなくば新たなトラウマが出来るだろう。」

『なんだと…!ふざけるな!死ね!』

そう言って殴りかかるが…

「で?どうした?」

『なんだと!?俺様の攻撃を受け止めやがった!』

「9…8…」

『舐めるな!人間風情が!!』

そう言い殴り続けるが…

「無駄だ。2…1…0。終わりだな。」

玄間にはちっとも効かずに冷酷に時間が終わった。

『はぁぁぁ!』

そして一尾は最後の一撃と言わんばかりの攻撃をした。

「おい…覚悟は出来ているんだろうな…?」

玄間は恐ろしいまでに殺気を飛ばし、ここにいる大名などを気絶させた。

『ひっ…!?』

一尾は途轍もない後悔をした。なんでこんな奴に喧嘩を売ってしまったのだろうと…

『こ、今回は俺様の負けにしといてやる!!』

そう言って一尾は我愛羅の中に引っ込んで行った。

 

「それじゃ帰るぞ…」

「「了解!」」

そう言って玄間は立ち去って行った…




やっと外伝終わりました…!これで完結です!


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