もう一人のカンピオーネ (@マークマン)
しおりを挟む

プロローグ

初めて小説を投稿しますつたない文章ですが暖かく見守っていただければ幸いです


俺の名前は東城 和也(とうじょう かずや) 18歳高校三年生だ友達は少ない一応古武道をやっている

 

そしてカンピオーネと呼ばれる神殺しだ

神殺しといってもたいした力はない

事の起こりは一ヶ月前になる、ギリシャ旅行に行った時のことだまつろわぬ神にあったのは。

名前は知らないが街が半壊するほどの被害の中、俺は死に掛けながら本当に偶然なのだがその神を倒したらしい。

目が覚めると傷はふさがっていて黄銅黒十字(おうどうくろじゅうじ)という魔術結社に囲まれていた。

 

『あなたがまつろわぬ神を倒したのですか』

「わからない気がついたらいなかった、ただ大怪我をしていたはずなのですが傷がなくなっている」

『おお、やはりあなたは神殺しを成し遂げ、カンピオーネになられたのですね魔王様』

「何の話か全く分からない、カンピオーネとか魔王とか何の冗談ですか?」

『取り敢えずリーシャをつけますから自由にお使いください』

『はじめまして、リーシャ・アルディです御身にお仕えいたしますのでどうぞよろしくお願いします』

リーシャは身長160cm位で胸が大きく、金髪でポニーテールの活発そうな美少女だ。

「取り敢えず説明をおねがいします」

この後、俺は黄銅黒十字の本部に案内され一通りの説明を受けた。

そして訳のわからないうちに忠誠を誓うと言われた。

帰国するならリーシャを連れて行くように言われた、正直に言えば美少女なので嬉しいが理由を聞いて見た。

『御身の教育と交渉と身の回りのお世話係りです』

何でも日本にはもう一人カンピオーネがいるという話だ後、秘密結社もあるらしいその交渉も必要だと言われては断れない。

「でも住む所とか『そのあたりの事も抜かりなく準備いたします』わかりました」

こうしてリーシャと一緒に日本へと帰国する事となった。

 

 

実は俺は一人暮らしだ親元を離れ県外の高校に通っている。

取り敢えずリーシャを連れてマンションに帰ってきた。

「どうぞ汚い所だけど入ってくれ」

『お邪魔します』

今日からどこで暮らすのか聞いてみると、俺の部屋で暮らすといい始めた。

「いやいやまずいだろ」

『いいえ大丈夫です何があっても後悔はしません、この身は御身に捧げていますから』

「いや何もしないけど、年頃の男女が同じ部屋はまずいだろ」

『御身には何をされても大丈夫です』

だめだ話が平行線だ話題を変えよう。

「その御身って言うのやめてもらえるかな?」

『ではどう呼べばよろしいですか?』

「名前でいいよ」

『では和也様と「いやせめてさんで」わかりました和也さんと呼ばせていただきます』

「俺はリーシャさんと『呼び捨てでお願いします』わかった」

「ではリーシャ、俺は来週から学校が始まるけど君はどうする」

『同じ学校に転入します』

「リーシャって何歳?」

『17ですが今年高校三年ですよ』

「で ここに住むのは決定事項?」

『はい決定事項です』

こうして奇妙な同棲生活がスタートしたのだった。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

日本の結社

まずは春休み中に日本の結社、正史編纂委員会(せいしへんさんいいんかい)に挨拶に行かなければならないらしい。

「リーシャ、今日行ったほうがいいか」

『そうですね早い方がいいですね正史編纂委員会の東京分室の室長さんに会ってもらいます』

「じゃあいくか」

 

正史編纂委員会 東京分室

 

そこには男装の麗人が待っていた

『初めまして、沙耶宮 馨(さやのみや かおる)ですよろしくお願いします』

「こちらこそ、初めまして東城 和也ですよろしくお願いします」

『黄銅黒十字のリーシャ・アルディです、和也さんの付き人をやってますよろしくお願いします』

『和也様、御身以外にもこの日本にはもう一人魔王(カンピオーネ)がいらっしゃいます出来ればですが魔王どうし争いのないようにお願いしたいのですがいかがでしょうか』

「俺としては特に害がなければ事を起こす気は別にありませんが、相手次第ですね」

『後は、うちの委員会から媛巫女(ひめみこ)を一人お付けしますのでお願いします』

「媛巫女とは何ですか?」

『御身のサポートをする者ですよ』

「でもリーシャがいるし、いいですよ別に付けてくれなくても」

『すいません、日本には日本の流儀がありますのでそこは納得して下さい』

『では明日紹介しますので、予定は大丈夫でしょうか「はい大丈夫です」ではよろしくお願いします』

「ところでもう一人の魔王の名前を教えていただけますか」

『はい、草薙 護堂(くさなぎ ごどう)さんといいます』

「あちゃー、あの草薙かー」

『ご存知で』

「学校の後輩なんですよー草薙ハーレムって有名ですから」

『なら話が早いですねくれぐれも対立しないようにお願いしますね』

「極力気をつけますよ」

こうして明日の約束をして東京分室を後にしたそういえば俺の権能は何なんだろう?

なんとなくだが戦闘用のような気がする、まあ普通に生活するぶんには関係ないけど最悪の場合、草薙とやり合うことになったらそうも言ってられないからな、まあこちらから仕掛ける事はないと思うが。

 

 

さて体を動かすか、何時もどうりの古武道の型の練習をすることにした。

「リーシャ退屈だったら買い物でも行って来ていいぞ」

『いえ、見てるだけでも新鮮で楽しいですよ』

そんなものなのかな?外国人の感性は解らん。

三十分ほど汗をかき。シャワーで汗を流す。

リーシャを連れてファミレスにご飯を食べに入った。

メニューを見て呼び鈴を鳴らす

『ピンポーン』

「俺はチーズハンバーグのBセット、リーシャはなににする?」

『私も同じでお願いします』

ここは俺が払おうとしたが止められた、なんでも必要経費に食費も入ってるそうだ。

これからの食費はリーシャが払うと押し切られてしまった。

特に予定もないので部屋に帰ることにする

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

媛巫女

翌日、和也はリーシャを連れて喫茶店で馨を待っていた。

『どんな方が来られるのでしょうか』

「さあなさっぱりわからん」

しばらく話をしていると、馨が少女を伴って入ってきた。

『御身をお待たせして申し訳ございません』

「たいして待ってないから気にしないでいいよ」

『ありがとうございます』

馨の隣には、これぞ大和撫子というような黒髪ロングで胸の大きい美少女が。

『さて麗子、魔王様にご挨拶を』

『お初にお目にかかります御身のお世話を仰せつかった媛巫女の宮代 麗子(みやしろ れいこ)といいますどうか末永くよろしくお願いします』

「よろしく それと普通に話していいよ聞きずらいから」

『御身が仰るのであればそうします』

「俺の事は和也でいいから」

『では和也様「さんでいいよ」はい和也さん新学期からは同じ学校なのでよろしくお願いしますね』

そして一時間ほど、いろいろな事を話した権能のことを聞かれたがわからないと答えた、実際あのまつろわぬ神の名前さえ判ってないのだからしょうがない。

「麗子さんはどちらにお住まいなんですか」

『今日、和也さんのお部屋のお隣に引っ越しました』

「ええ何でまた引越しなんか」

『色々お世話するのに近くの方が便利ですし、何かがあった時もすぐ駆けつけられますから』

それまで空気みたいな存在になっていたリーシャが麗子に話しかけた。

『もうよろしいですか、私はリーシャ・アルディといいますよろしくお願いします』

『こちらこそよろしくお願いします』

『リーシャさんはどちらにお住まいなのですか?』

『私は和也さんの部屋で一緒に住んでますが、何か不都合でも?』

麗子さんは真っ赤な顔をしてこちらを見た

『和也さんいくら御身が魔王だといえども、年頃の男女が同じ部屋に住むなんて不潔です』

「俺もそう言ったんだが、リーシャが引いてくれないいんだよ」

『当たり前です私は和也さんの従者なのですから何時いかなる時でもおそばに控えています』

「こんな感じなんだよ」

『そうですか分かりました、いらぬ勘繰りをしてしまい失礼しました』

「きにしてないから」

馨さんが笑いながら一言

『まあまあ、麗子君は愛人だから仲良くね』

思わず紅茶をふきだしてしまった

「愛人ってどういう意味ですか?」

『どうってそのままの意味だよ、リーシャ君も愛人だろ?」

「いやいやいや、リーシャは愛人なんかじゃありませんよ『えっ従者であり愛人ですよ私は』えっそんな話聞いてないよ」

『御身は魔王なのですから愛人の一人や二人大丈夫ですよ』

「いやいやそういうことじゃなくて恋人もいないのにいきなり愛人なんて敷居がたかすぎだって」

『草薙君を見習ってはどうですか、彼はハーレムを築いてるじゃないですか』

なんだかんだ言われて無理やり丸め込まれた感じだ。

話も終わったので部屋に帰った

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

転入生

さて今日は始業式だ俺の通っているのは城楠学院(じょうなんがくいん)と言う高校だ

リーシャと麗子とは別行動だ学校についてから俺は掲示板にクラス分けを見に行った三年一組だった

始業式がおわりHRが始まる担任の教師が入ってくる

『突然だが転入生を紹介する、二人とも入ってくれ』

リーシャと麗子が入ってきた。

男子から歓声が上がる。

二人とも美人だから、そら注目を浴びるわな。俺は取り敢えず他人のふりを決め込んだ。

『こらこら静かにしなさい二人とも自己紹介をして下さい』

まずは麗子かららしい

『宮代 麗子ですよろしくお願いします』

続いてリーシャだ

『ギリシャから来ました、リーシャ・アルディといいますよろしくお願いします』

『では二人とも、とりあえず席は『『和也さんの隣でお願いします』』えっ和也とは誰かね『『東城さんのことです』』東城は手を挙げてくれ』

やれやれいきなり面倒なことになったぞ手あげたくないな~

「はい俺ですが」

『一体この二人とはどういう関係なのだね』

「どういう関係と聞かれても説明が難しいのですが」

『『私達は和也さんの婚約者です』』

えええーそんな話聞いてないんだけど、なんか男子からの視線が痛い背筋がゾワッとする。

『婚約者って二人ともか『『はいそうです特別な事情がありまして』』ならしょうがない、二人とも東城の両隣でいいね』

『『はいありがとうございます』』

なんか男子から殺気を感じる初日からやっかいごとが舞い込んできたなと一人考え込んでいた

HRが終わり下校時間になったさて帰るか席を立つと、二人が近づいてきて突然両方から腕を組まれたヤバイ男子の殺気は最高潮だもうどうにでもしてくれ

「二人ともどうして腕を組む必要があるんだ?」

『『だって婚約者ですから』』

はー疲れたもう何も言うまい

廊下を歩いているとザワザワとして体に力が漲る(みなぎ)のを感じた

前方からハーレムを引き連れた草薙が近づいてきた緊張感がはしる、とりあえず声をかけて見ることにした。

*****

 

「初めまして草薙後堂だよな?」

『あんたは?』

「おいおい一応先輩だぞあんた呼ばわりはないんじゃないかな」

『すいません先輩は誰ですか?』

「取り敢えず屋上ででも話さないか?」

『分かりました』

「それとそこの金髪のお嬢さんそんな敵を見るような目でみないでくれないか」

『エリカ『分かったわ』』

「じゃあ行くか」

こうして屋上に移動した

「俺は東城和也だよろしくな、あと一応は魔王だ」

『やはりそうですか』

「一応言っておくが敵対する気はこちらにはないぞ」

『俺も先輩と敵対する気はありませんよ』

「それは良かったエリカさんには睨まれているけどな、そんなに警戒しないでもなにもしないよ」

『エリカよせよ』

『分かったわよ、但し御身が護堂に敵対するのなら命をかけてでも反抗するわ』

「そちらが手出ししなければ、こちらからは何もしないさ」

『ではお互いに不可侵と言うことで良いですか』

「ああそれで結構だ、しかし草薙はもてるんだな~」

『東城さんも、もててるじゃないですか両手に花で』

それから他愛のない話をして草薙たちと別れた。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

昼休み

あれから一週間がたったが男子の友達はできていない、理由は簡単で常に二人が傍にいる為に男子が近寄ってこないのだ、まあ元から友達たくさん作るタイプじゃないのでいいのだが。

これでリーシャが一緒に住んでいて、麗子が隣に住んでいる事がバレたら確実に刺されると思う。

あれから草薙とはうまくやっていて、たまに屋上で草薙ハーレムと一緒に昼飯を食べることがある。

それから正史編纂委員会から甘粕 冬馬(あまかす とうま)と言う連絡役を紹介された。

委員会からは、何か事が起きたら解決の協力をお願いされた。

厄介ごとは好きでは無いのだが、まあしょうがないと諦める事にした。

 

*****

 

昼休み

 

*****

 

屋上にて草薙ハーレムと食事している

『そういえば先輩は何の神を倒したんですか?俺はペルシアの軍神ウルスラグナという神を倒して魔王になったんですが先輩はどうなんです?』

「それが実は分からないんだよな気がついたら巻き込まれてて倒せたらしいとしか言えないんだよな、完全に偶然みたいな物なんだよ俺の場合は」

『どこで戦ったんですか』

「ギリシャ、北エーゲのヒオスていう小さな町」

『ギリシャって言うことはギリシャ神話の神ですかね』

「さあ分からん、なにぶん死にかけで必死だったし意識も朦朧(もうろう)としてたしな」

『じゃあ権能とかも分からないんですか』

「ああでも戦闘用というのは、なんとなく分かるぞ」

『俺の権能は10あるんですが使用条件があるのばかりで使いずらいのが多いですね」

「10個もあるのか、いいなそれ一つくれ~」

『いや無理ですから ハハハ』

「だよな~」

その時草薙と俺のスマホが鳴った、馨からだった。

「急にどうしたんだ」

『実はまつろわぬ神らしき現象が目撃されまして調査に向かって欲しいのですが』

「放課後になるけどいいのか?」

『はい結構ですでは詳しいことは放課後に迎えに行きますので、後で話します』

「はいはい、了解」

草薙はまだ話している

『ええそうですか、放課後、はい、はい分かりました』

どうやら終わったようだ。

「誰からだった?」

『甘粕さんからでした、東城先輩は誰からでしたか?」

「馨からだったよ内容は多分同じだと思うけど」

『まつろわぬ神についてですよね「ああ」』

「放課後に迎えに来るそうだ」

『俺の方も放課後に甘粕さんが迎えに来るそうです」

「草薙が行くなら俺いらないじゃね」

『駄目ですよ、東城先輩も呼ばれたんなら行かなきゃ』

「いや、分かってるけど面倒くさい」

やべ昼休みが終わる、いそいで二人と教室に戻った

 

 

*****

 

放課後になった馨が車で迎えに来た、しかもベンツだ注目を浴びまくっている。

急いで乗り込むとゆっくりと発進した。

『どこで話するんだ?」

『正史編纂委員会の東京分室です』

取り敢えず東京分室に移動するようだ。

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

まつろわぬ神

正史編纂委員会(せいしへんさんいいんかい) 東京分室

 

少し遅れて護堂達もやって来た。

 

「さて一体どういうことだ」

『実は富山の農村でまつろわぬ神が出現したとの報告があったんだ』

「それで、俺達にどうしろと」

『すまないが御身達には調査を依頼したいんだ』

「んで、富山の山奥まで行けと」

『本当にすまないと思っているがお願いする』

『分かりました』護堂達は乗り気のようだ・・

「リーシャ、麗子どう思う?」

『いいんじゃないでしょうか『わたしもいいと思います』』

二人とも賛成か、ここで俺だけごねるのも格好悪いな。

「分かったその依頼受けよう、ただし戦闘になった時にどちらが戦うか決めておこうか」

『今回は東城先輩にお任せします『護堂』いいんだエリカ、先輩の戦いを見てみたいんだ』

『護堂がそう言うのなら今回はこれ以上は言わないわ』

「分かった今回は俺が戦おう、但し余程危なくなったら援護頼むぞ」

『はい任せてください』

俺は疑問に思っていたことを尋ねる事にした。

「ところでリーシャと麗子は戦えるのか?」

『私は少しは戦えますが神となると苦しいですね』

『私も同じです、戦えないことはありませんが神は無理だと思います』

「そうかー、援護くらいは出来そうか?」

『はい、それくらいは大丈夫だと思います』

『私もですね』

こうして自分の権能もわからぬままに戦いに赴くのであった。

 

*****

 

富山県 山奥の村

 

なんかゾワッとする、力が溢れて来る感じだ。

近くにまつろわぬ神がいる予感がひしひしする。

取り敢えずは村を見て回ることにした。

「護堂は、東から村を回ってくれ。俺は西から回るから」

『分かりました何かあればスマホで連絡しますので』

「ああ、よろしく頼む」

こうして西周りで村を見て回る事にした。

「なあ、二人ともどうやって戦うんだ?」

『私は魔術と細剣(レイピア)で戦います』とリーシャは言う

『私は呪術ですね犬型の式神をつかいます』と麗子は言った

リーシャが言う

『和也さんはやはり古武術ですか』

「いや空手も使えるぞ、どちらかと言うと空手の方が得意だな」

ん?

気配が強くなった気がする

「近くにいそうだ気をつけろ『『はい』』」

前方から気配を強く感じる、そこにはボロボロになったお堂があった。

確実にいる、何故かそう確信した。

突然お堂に雷が落ちた、そしてそこにはまつろわぬ神が顕現していた。

『おお、神の力を持つ者か我と戦え』

なんだこいつ、いきなり戦えとか言い出したぞ。

「おい、神さん良かったら名前教えてくれないか」

『我が名は雷帝インドラさあ勝負だ神の力を持つ者よ』

いきなりバトルとかヤバイわ、こっちは権能も分からんのに護堂来てくれんかな。

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

雷帝インドラ

『戦いこそ我が存在価値よ、いざ参る』

剣みたいな物を持って斬りかって来た、こっちは丸腰なのになんて卑怯な奴だ。

しかたないので戦うことを決意すると右手が熱くなった、すると右手から剣が現れた、これが俺の権能か?取り敢えず剣だけでどうしろというんだと内心思いながら剣を構える。

『我と、剣で戦うとはあっぱれなり覚悟ー』

なんとか剣で受け流すがこちらは素人だ分が悪い、打ち合うたびに徐々に押し込まれていく。

その時リーシャが加勢に来てくれた、二対一でもまだ分が悪い。

二人で何とか打ち合う

『ふむ、そなたもただの人間にしてはやるではないか』

『これでも黄銅黒十字の騎士、そう簡単には諦めませんよ』

「リーシャ無理するなよ」

『和也さんありがとう気をつけます』

犬型の式神がインドラに飛びつく

『私のことも忘れないで下さいよ』麗子が言う

これで三対一だなんとか行けるか、何とか押しているこのまま行きたい、だがそう甘くは無かった。

『なかなかやるようだな、だがなぜ我が雷帝インドラと言われているか知るが良い』

そういうと剣を掲げた、すると雷が周囲に落ちた、また一気に劣勢になった。

まさに雷帝この落雷はやっかいだ二人には離れててもらう。

「ここは俺に任せて二人は離れて援護を頼むよ」

『『分かりました』』

さてそういったもののどうしたら良いのか全然思い浮かばない、取り敢えず避けるので精一杯だ。

ヤバイ避けきれないそう思った時俺の体は高速移動していた、何かに跨っている感覚がする見るとペガサスに跨っていた。

どうやらこれが第二の権能のようだ。

『うむ小癪な、ちょこまかと避けるでないわ』

ペガサスに跨って高速移動できる様になり格段に避けやすくなったがこちらの攻撃も当てられない、このままではジリ貧だそうしていると、インドラが雷を矢にして放ってきた。

うおー危ない、このままじゃいずれ当たりそうだ。

戦う事10分、護堂たちがやってきた。

『手伝いましょうか』護堂が聞いてきた

本当は手伝って欲しかったが俺にも意地がある。

「いや大丈夫だ」

『じゃあ準備だけしときます』

そういうといきなりエリカとキスを始めやがった。

人が死にそうになってるときに、ふざけるなーーーーーーーー。

くそ油断した、雷の矢が迫ってきたここで終わるのか、そう思った時今度は左手が熱くなったのだ、左手を見ると円形の盾があった。

盾のおかげで雷の矢を無力化できたようだ。

そしてインドラを見ると石になっていた。

どうやら3個目の権能があったようだ多分だがメドウサの盾だと思う、石化するといえばやはりメドウサだろう、この事から考えて俺が倒したまつろわぬ神はペルセウスだと思う。

少しすると両肩にずしんと重みが伝わった、なんだろうと考えるが理由が分からないのでスルーする事にした。

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

英雄神

雷帝インドラをなんとか倒した。

護堂がキスを終えてやってきた、戦闘中にキスとか本当にやめて欲しいわマジで。

『東城先輩の権能分かりましたか』

「ああ分かったよ3個あったよ発動条件はまだ分からんが」

『それで倒したまつろわぬ神は何でした?』

「どっちの事だ」

『両方ですよ』

「まず、最初の神は英雄神ペルセウスだろうな太陽神ミトラとしても有名だな、今回の神は雷帝インドラだったな日本では帝釈天として有名だな」

『へーどちらも英雄神じゃないですか』

「ああ、ところでひとつ言いたいのだがいいかな」

『何ですか』

「戦闘中にキスはやめてくれないかな気が散っていかん」

『すいません、ああしないと戦えないんです俺』

「そうなんか、じゃあせめて見えんところでやってくれ」

『すいません、次から気をつけます』

キスしないと戦いできんとかどんなラノベの主人公やー。

決して羨ましい訳と違う、うん羨ましくない、羨ましくない。

『どうしたんですかブツブツ言って?』

リーシャか

「何でも無い、羨ましくなんか無いんだ」

『もしかして、草薙さんとエリカさんのキスが羨ましかったんですか』

ドキッ顔が赤くなる。

『以外に初心(うぶ)なんですね フフフ』

『私で良かったらキスくらいいくらでもしますよ~ウフ』

さらに顔が赤くなった。

「からかわないでくれ本気にするぞ」

『赤い顔して何の話をしてるんですか』麗子も来た

『和也さんにキスをしましょうかって言っていたんですよ』

『私もします』

「いやいやしなくていいから」

話が変な方向にいってるので話を変える。

「そういや俺の倒したまつろわぬ神って、ペルセウス神だったみたいだぞ」

『凄いです英雄じゃないですか』『凄いわね』

『インドラの権能は手に入ったんですか?』

「確信は無いけど、多分手に入ったと思う」

『試して見ないんですか』

「いやいや多分、雷系統だと思うから制御に失敗したら被害がでるからやめておくよ」

『でも草薙さん達、大胆ですよねみんなが見てる前でキスするなんて』麗子がいう

せっかく話変えたのにまた戻ったよ。

「おかげで危うく死に掛けたし本当に参るよな」

『和也さんもキスしたいんですか?』

「それはしたくないと言えば嘘になるけど、時と場所は選ぶよ」

『そうなんですか、では今度ゆっくりと・・・』ボソボソ

 

「何か言った『いえ何も』そうなんだ」

「後始末も特に無い様だしソロソロ帰るかな」

幸いなことに村人にも被害はなく早く帰れそうだ

 

*****

 

東京分室

 

 

『お疲れ様でしたおかげで解決しました』

『今回は東城先輩が活躍しましたから俺は何もしていませんよ』

権能(けんのう)は分かったんですか』

「ペルセウスの権能だったよ」

『では今回は何の神だったんですか?』

「雷帝インドラだった今回は大分苦戦したわ」

『今回は被害が少なくて助かりました、またお願いします』

「気が向いたらな、じゃあ帰るぞ」

『『はい』』

三人で家路についた

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

日常生活

東城家の朝は早い、毎朝六時半にリーシャに起こされる。

それから隣の麗子が朝ご飯を食べにやって来る。

ご飯のしたくは毎朝リーシャがやっているその代わりに、昼の弁当は麗子の係りとなっている。

俺は三十分ほどランニングに出かける、これが毎日の日課だ。

*****

 

ピンポーーン

麗子がやって来たみたいだ。

『おはようございます』

「おはよう」

『あっおはようございます』

「じゃあ俺は、ランニングに行って来るぞ」

『『はい、言ってらっしゃい』』

帰ってくる頃にはご飯が出来ているだろう。

 

*****

帰って来てシャワーを浴びる、そして三人揃った所でご飯を頂く。

『『『いただきます』』』

うん今日もおいしい。

「今日もうまいな、リーシャはもういつでも嫁にいけるなー」

『えっ、そうですか』リーシャが照れて赤くなっている。

『リーシャさんだけですか私はどうなんですか?』麗子が聞いてきた。

「麗子の弁当もうまいから嫁にいけると思うぞ」

『やったーいつでも、もらってくださいね』麗子も喜んでいる。

『私も、私も、いつでもお嫁にもらってね』

なんか俺がもらうことが前提になってないか?

まあ二人とも俺にはもったいないくらいの美人だから、嬉しくないと言えば嘘になるが・・・

通学の時間になったので家を出る。

 

 

*****

 

通学路

 

いつもどうりに二人に左右から挟まれて、腕を組んで歩いているとヒソヒソと聞こえてくる。

『あいつ、あの二人とどういう関係なんだ腕組んでるけど』

『最近みかけるけど、あの二人レベル高いよな一人なんか外人だぜ』

『それに比べてあの男の方は完全に浮いてるよな』

『何であんな奴がもててるんだ、モゲロ』

やはりこの二人は目立つし腕組んでるから余計に嫉妬を買っているようだ。

せめて普通に並んで歩く位ならいいんだけど二人とも聞いてくれないからな

結局教室に入るまで腕は組まれたままだった、周りの男子の視線が痛い。

魔王になって良かった事もあるそれは記憶力が良くなった事だおかげで勉強が捗る(はかど)

後は体育の時間は大変だ、運動能力が超人並みになっているから、うまいこと力を抜かないと、とんでもない事になりそうだ。

昼食は基本三人でとることにしている。

屋上で食べるときは草薙ハーレムと一緒になる確率が非常に高い。

 

*****

 

屋上

 

『東城先輩この間はお疲れ様でした』

やはり草薙ハーレムで食事をしていた

「ああ、おつかれ」

『良かったら一緒に食べませんか』

「分かった一緒に食べよう」

『先輩の弁当は誰が作っているんですか』

「麗子だぞ」

『へー羨ましいですね』

「いやいやお前も大概うらやましいぞ、いつもハーレムじゃん」

『先輩も美人二人に囲まれてるじゃないですか』

「おかげで男の友達がいないんだが」

気まずい空気が立ち込める皆もくもくと食べ始めた。

俺別にボッチじゃないから・・・

 

放課後また二人と腕を組んで部屋まで帰る。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

悲劇

ゴールデンウィークを利用してリーシャの里帰りのついでに、麗子も連れてギリシャに来ている。

黄銅黒十字(おうどうくろじゅうじ)の本部にやって来た。

『これは我らが王よ、良くぞ来て下さいました、一同を代表いたしまして歓迎いたします』

『ときにリーシャは役に立っておりますか』

「ああ、大変助かってるよ」

『それは良きことです、御身のお役に立てるとは羨ましき事ですな』

『そちらのお嬢さんは?』

「正史編纂委員会の媛巫女の宮代麗子さんだ」

『宮代麗子ですよろしくお願いします』

『黄銅黒十字のガイエル・アルディですよろしくお願いします』

「アルディってもしかして、リーシャの『父親です』そうだったんですか」

知らなかった。

「今日はあまり人がいないようですね」

『実は最近まつろわぬ神が顕現した可能性がありまして現地の調査に行っているのです』

「もし、俺に出来る事があれば遠慮なく言って下さい」

『ありがとうございます、もしまつろわぬ神が顕現していたら御身のお力をお借りすることもありますので、そのときはよろしくお願いします』

「ああ、わかったまつろわぬ神が顕現したら力を貸そう」

『私も微力ながらお力添えいたします』麗子は控えめに言う。

『私も忘れてもらったら困るわよ』リーシャが着替えて部屋に入ってきた。

「まあ、まつろわぬ神じゃ無い事を祈ってるよ」

『さてみんなで昼食を頂こうじゃないか』

こうしてみんなで食事を取った。

 

 

*****

 

 

翌日

 

朝食を食べていると若い男が血相をかえて飛び込んできた。

『大変ですやはりまつろわぬ神が顕現していました』

『なんだと、どんな神だ、場所はどこだ』

『アポロン神です場所は、以前魔王様が戦った北エーゲのヒネスの町です』

「分かったすぐに向かおう」

こうしてヒネスの町に向かうことになった

 

*****

 

ヒネスの町

 

町に着くとそこは一面焼け野原だった、町の面影がひとつも感じられない、一体何をすればこうなるのか、ただただ愕然とするばかりだった。

しかし近くに、まつろわぬ神の気配は感じられない・・・

一足遅くどこかに移動した後らしい。

生存者を探し付近を歩き回るが生き物の気配は一切かんじられない。

『ひどい』リーシャと麗子の顔色も真っ青だ。

ここにいてもどうにもならないので、一度情報収集のために黄銅黒十字の本部に帰る事にした。

 

 

*****

 

黄銅黒十字 本部

 

『一体どういう状況だったのですか?』

「まるで隕石が落ちた後みたいになってましたよ、町は完全に壊滅状態でしたよ」

『そうですか生存者は絶望的ですか』

「ああ一人もいなかったな、ところで新しい情報は入っているか?」

『いえ、今のところ入ってません』

「じゃあ今日はもう、休むことにするよ」

少し早いが寝ることにした。

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

アポロン

翌朝

 

『まつろわぬアポロンの顕現場所が分かりました』

朝一番で情報が飛び込んできた。

「どこにいるんだ」

『南エーゲのコスの町です』

「今度こそ逃がさないぞリーシャ、麗子いくぞ」

『『はい』』

 

*****

 

南エーゲ コスの町

 

町に到着したもうすでに町は半壊していた。

ゾクゾクして力がわいてくる、すぐ近くにまつろわぬ神がいる、何故か確信した。

町の中心部に近づくにつれて反応が強くなる間違いなくこの先にいる。

 

 

*****

 

 

いた

「見つけたぞ覚悟しろアポロン」

『ほう、我の事を知っても挑んでくるか、神殺しよ』

「一つ聞きたいなぜ町を焼き払う」

『特に意味なぞ無いわ、壊したいから壊す、焼きたいから焼くそれが我よ』

「ようく分かった貴様だけは叩き潰す」

『やれるものならやって見るが良い神殺しよ』

「剣よ在れ」右手に剣が握られる。

俺は剣を上段に構え斬りかかる、だがかわされた。

『喰らえ神殺しよ』

アポロンは巨大な炎の玉を投げつけてきた。

剣で炎の玉を真っ二つに叩き切る、すかさず第二撃が来た。

「盾よ在れ」左手にメドウサの盾を構える。

巨大な炎の玉を盾で防ぐ、皮膚が焼ける、しかしなんとか防ぎきった。

メドウサの盾を見てもアポロンは石化しない、何か条件があるのか?

「天馬よ在れ」ペガサスに跨る。

スピードはこちらの方が上らしいので、速さでかく乱する。

しかし相変わらず決定打がない、新しく覚えたインドラの権能を使ってみるか。

「稲妻よ在れ」雷の矢が十本現れた。

アポロンに向かい雷の矢を撃ちだす、命中だ。

『うぬ、小癪なまねを』たいしてダメージは無いみたいだ。

今度は小さな炎の玉を高速で撃ちだしてきた。

取り敢えず避けるので精一杯だ・・・・

ヤバイこのままじゃジリ貧だ、何か打開策は無いかな?

ええい一か八かだ「落雷よ在れ」『ドーンガラガラ』

自分を巻き込んでアポロンに攻撃する自爆技が決まった、これで倒せたか。

アポロンはボロボロになりながらもまだ立っていた

「くそう」最後の力を振り絞ってペガサスで突撃する、手応えありだどうやら倒せたらしい、俺はそのまま意識を手放した・・・

「うーん、ん」

『起きましたか』『良かったです』

「ん、心配かけたなすまん」

「どれくらい気を失っていた『二時間ほどです』そうか苦戦したが何とか倒せたな」

「取り敢えず飯を食いたいな」

黄銅赤十字の本部に帰った

みんなで昼食をとった

リーシャの里帰りでの用事は終わったみたいだ

 

 

*****

空港

 

 

「じゃあ日本に帰るか」

『そうですね』

 

こうしてギリシャを後にするのだった。

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

休日の過ごし方

昨日ギリシャから帰って来て今日までがゴールデンウィークだ。

せっかくだから二人にどこか出かけるか聞いて見る。

「今日まで休みだけど、どこか行きたいとこあるか?」

『買い物行きたいかな『私も』』

「何を買いに行く気だよ」

『色々かな』

「わかった買い物に付き合うよ、じゃあ早速でかけるか」

『『はーい』』

取り敢えず最初は洋服屋らしい、似合うかどうか聞かれるが俺にはセンスがない。

適当に相槌を打つ。

次はなぜかランジェリーショップに連れて行かれた。

女性客から白い目で見られる。

普通に恥ずかしい。

次はスポーツジムだった、水泳をするらしい俺は見学だ。

二人ともスタイルがいいので、思わず見とれてしまった。

ん、ナンパされてるよ、撃退に行くかー

「すいません、その二人俺の連れなんで」

『うるせーよ、引っ込んでろさえない顔して出て来てんじゃねーよ』

少しだけ、殺気を出す。

『ひっ、し、失礼しました』

男は走り去って行った。

プールサイドを走ると危ないんだがなー。

『ナンパ男を追い払ってくれてありがとう』とリーシャ

別に俺が追い払わなくても、二人だったら大丈夫だったようなきもするが・・・

そろそろ昼飯の時間だ二人に声をかける

「そろそろ、食事に行かないか」

『『はい』』

さて、どこに食べに行くかな~。

 

*****

 

ファミレス

 

結局ファミレスにした、店内に入ると昼飯時なので人で一杯だ。

少し待ってから席に案内された。

 

今日は肉より魚の気分だなよしっ、呼び鈴を鳴らす

「すいません、この贅沢ネギトロ御膳をお願いします『私たちも一緒で』では三つでお願いします」

『はいかしこまりました出来ましたらお持ちしますね』

そう言って業務に戻って行った。

「二人とも同じのでよかったの『はい』そうか」

ご飯を食べてファミレスを後にする・・・

「他に行きたい所ある?」

『いえ特にはありませんよ』リーシャが言う。

『私もですね』麗子も言う。

じゃあ部屋に荷物を置きに帰ってから散歩でもするか~

二人に尋ねる

「荷物置きに帰ってから散歩でもするか?」

『いいですね~散歩と言うよりはデートですかね』

『デートか~いいですね賛成です』

とりあえず部屋に荷物を置きに帰ってきた、さて出かけますかな

 

*****

 

公園

 

さて今俺は両腕を二人に組まれて公園を散歩している、周囲の視線が恥ずかしい。

「あのお二人さん恥ずかしいから腕離してもらえませんかね」

『『嫌です』』見事にハモッた・・・

しかたがないのでそのままで散歩を再開することにした。

一時間くらいウロウロ散歩を楽しんだ、ゴールデンウィークだけあってカップルが結構いた。俺達は周りから見たらどう見えただろうかと考えながら家路についた。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

アテナ

季節は夏もう少ししたら待望の夏休みだ。

そんな時であった護堂からスマホで屋上に呼び出された。

「どうした何の用だ?」

『じつは東城先輩に頼みがありまして』

「言ってみろ聞けることなら聞いてやるぞ」

『預かって欲しい物があるんです』

「なんだ」

『ゴルゴネイオンって言うものなんですが、これです』

「別にいいがなぜ俺なんだ」

『先輩に預けるのが一番安全かと思いまして』

「ふーん、いいぜ預かってやるよ」頼られて悪い気はしない。

こうして気楽に護堂からゴルゴンネイオンを預かったこれが争いの種になるとも知らずに。

 

*****

一週間後

 

 

「何だって、まつろわぬアテナが日本に来ているだと」

『何でもゴルゴネイオンを探しているらしいわ』

げげーそれってこの間、護堂の奴が俺に預けたやつじゃんか。

あの野郎、厄介な物を預けやがって、どうしようか。

「それ、俺が持ってるんだけど」

『何ですって、また厄介ごとですか?』

「護堂から預かったんだよ」

『あなたって人は、本当に神に縁があるんですね』

「こんな縁はいらんけどな」

『それで、どうするつもりですか?』

「逃げ回る訳にもいかんだろうから、会って話するわ」

『まつろわぬ神に、話が通じるんですか?』

「多分無理だろうな、一応だよ一応・・・」

こうして基本方針が決まったので、まつろわぬアテナに会いにいくことにした。

 

 

*****

 

 

中央公園

 

 

いるっ 強い気配を感じる間違いなくまつろわぬアテナだと思う。

『だれじゃ』アテナが聞いてきた

「俺は東城和也、一応神殺しをやっている」

『極東の神殺しが我に何のようじゃ』

「いやゴルゴネイオンを探してるらしいけど、実は今俺が持ってるんだよな」

『なんじゃと、今すぐ渡すのじゃ』

「何で必要なんだ、理由を聞きたい」

『元の姿に戻るためじゃ、この幼い姿ではなく本来の乙女に戻りたいんじゃ』

「元の姿に戻ったら暴れるんじゃないだろうな?」

『何もせんと約束するのじゃ、じゃから我にゴルゴンネイオンを渡してくれ』

「分かった『ええっ、まつろわぬ神の言葉を信じるのですか?』ああ信じる」

アテナに近づきゴルゴネイオンを渡した。

『ありがたいのじゃ、ああっこれでもとの姿に戻れる』

そういうとアテナはゴルゴネイオンを一気に飲み込んだ。

アテナの体が光に包まれる、目を閉じるそして目を開けると、そこには美女がいた。

『この恩は忘れぬぞ、そなたのおかげで元の姿に戻れた、礼を言うぞ』

そうしてまつろわぬアテナは日本を去って行った。

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

夏休み

まつろわぬアテナが去って一週間、待望の夏休みに突入だ。

夏休みの大きなイベントの一つがイタリア旅行だ。

リーシャと麗子と三人で旅行する予定だ、二人ともかなり楽しみにしている。

三日後、飛行機でイタリアへと旅立つ、イタリアでは護堂たちと落ち合うこととなっている。

 

 

*****

 

南イタリア サルデーニャ島

 

『東城先輩こっちです』

「出迎えごくろうさん」

『長旅お疲れ様でした』

当然、草薙ハーレムも来ている。

草薙ハーレムのメンバーはエリカ・ブランデッリ、万里谷 祐理(まりや ゆり)、リリアナ・クラニチャールだ。

いずれも美少女達だ。

 

それに対してこちらも美少女度では負けてない。

リーシャは凛とした美人だし、麗子は大和撫子だ。

その二人と共に、海水浴などを楽しむ予定だ。

 

*****

 

エメラルド海岸

 

『和也さん水が冷たくて気持ちいいですよ』

『せっかくだから一緒に泳ごうよ』

「いや実は俺、泳ぐの苦手なんだよな、ここで見てるから二人は楽しんで」

そう言ってビーチに寝転がる・・・暑いな、パラソルを立てるこれでよし今日は護堂達とは別行動だ、なんでも町を見て回るらしい。

知らぬ間にウトウトしていた。

目が覚めると大分、日が傾いてきていた、この後の予定は混浴の露天風呂に行くことになっている。

もちろん水着着用と言うことは、いうまでもない。

『和也さん気持ちいいですね、夕日と海を見ながら露天風呂にゆっくりつかる、まるで天国ですね』

「そうだな~普段は風呂はシャワー派なんだがな、こういうのもたまにはいいな~」

『そうですね、ああっ気持ちいい』

皆思い思いに寛いでいる、旅行に来て本当に良かったと思う瞬間である。

ゆっくりと風呂に浸かってから出た。

夜ご飯は本場のパスタにした、大変おいしかった

ただ、いつものリーシャの作ってくれるご飯も捨てがたい。

もちろん、麗子のお弁当も本当においしいのだが。

夜ご飯を終えて宿に向かう、宿は全員一人部屋だ。

宿に着いて自分の部屋に入る、ベッドに寝転がり春休みからの出来事を振り返る。

まず最初は英雄神ペルセウスだった、今思えばよく勝てたと思う、どうやって勝ったのか途中から意識が無くなってて覚えていないが本当にどうやって勝ったんだろう。

次は雷帝インドラだったな、雷を操る強敵だったな結局最後は、メドウサの盾による石化という反則みたいな勝ち方だったな。

次は太陽神アポロンだったなっ、こいつは性格が最悪だった、しかし強さは本物だったなかなり苦戦したが最後はペガサスでの突進で勝った、本当にギリギリの戦いだったな。

そして、戦ってはいないが戦女神アテナ。

思い返せばすべてギリギリの戦いだったように思う、これからもそんな戦いが待っているのかな、考えると少し憂鬱になったよし今日はもう寝て明日に備えよう。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

夏休み2

翌朝、いつもの習慣で早くに目が覚めたので少しランニングをして来ることにした。

古い街並みの中を走る、まだ早朝なので空気が美味しい気がする。

三十分ほど走り宿に向かう。

シャワーを浴びて朝食をとることにした。

朝食後、今日の予定を聞いて見る。

「今日はこの後どうするんだ?」

『今日は街の中を観光してみようかと思ってます』

「観光ていってもどこを見て回るんだ?」

『ようはデート出来たらいいんですよ和也さんとなら、どこでも楽しいんですよ』

そんなものなのかなー。

丁度でかけようとしたときだったリーシャのスマホが鳴る

『はい、・・はい、わかりました、はい、王に伝えます、はい・・・では』

どこからの電話だったんだろうか?

『和也さん「ん・なんだ」実は黄銅黒十字から連絡がありまして』

何の連絡なんだろう?

『実は、神獣が出たかもしれないから調査を頼みたいそうです』

「そうか、で場所は」

『ちょうどサルデーニャ島の中みたいです』

「わかったじゃあ行こうか」そう言って出発した。

 

*****

 

三時間かけて問題の場所に着いた。

「ここが、神獣が出た場所か確かに少しゾワっとするな神の力を少しだけ感じる」

だが今はここには居ない様だ感じる力が弱すぎる。

「どうする探すのか連絡を待つのかどっちにする?」

『近くを捜索しましょう』

「了解だ近くを探そう」

こうして神獣を探す事となった。

二時間ほど探して回ったが見つからない、そろそろ昼飯にしよう

昼飯を食べながら相談をする。

「見つからないなどうするか」

『一度帰ってから、連絡を待ちますか?』

「そうだなー、どうするかな~」

帰ってもいいのだが往復六時間もかかるからな。

考え込んでいるとリーシャのスマホが鳴った。

『はい・・ええっ、なんですかええ・・ええ、そんなこんな時に草薙王はどうされてますか・・ええ、わかりました、注意しておきます、はい、では』

厄介ごとの予感がする。

「いまの何の話?」

『実は一人のカンピオーネがこのサルデーニャ島に来たらしいんです』

「それがなにか?」

『それがそのカンピオーネなんですが戦闘狂なんですよ』

「えっ、戦闘狂だって危険人物じゃあないか」

『はい、まつろわぬ神やカンピオーネを見かけたら必ず戦いになりますね』

「厄介な奴だなそれで実際、会う確率はあるのか」

『どうやら和也さんの噂を聞いてこの島まで来たみたいですからかなりの確率で会いそうですね』

「俺は会いたくないけどな、それでどんな奴なんだ」

『剣の王と呼ばれてます』

剣の王かまた物騒な呼び名だな。

そして、剣の王サルバトーレ・ドニの説明をきくのであった。

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

ドニ

サルバトーレ・ドニ、イタリア最強の騎士だそうだ、通称剣の王、神殺しのカンピオーネだ。

そんなドニが俺を探して、このサルデーニャ島に来ているらしい。

正直会いたくないと思っている、逃げるのはまあ無理だろうから覚悟だけはしておく。

そんな時だったリーシャのスマホが鳴った。

『はい・・ええっ本当ですか・・ええ・・はい分かりました、お伝えします・・はい、どうもわざわざありがとうございました』

「何の電話?」

『それがですね、サルバトーレ卿の腹心であるアンドレア・リベラさんから連絡があったみたいなんです』

「アンドレア・リベラって誰?」

『サルバトーレ卿の参謀にしてお目付け役、王の執事とも言われる大騎士です』

「で、そのリベラって人が何て言ってきたの?」

『実は、和也さんにお会いしたいとの事です、サルバトーレ卿もご一緒だそうです』

「じゃあ、宿で会うように連絡つけて」

『はい、わかりました段取りしますね』

「ああよろしく頼む」

こうして俺は、サルバトーレ・ドニと宿であうこととなった

 

*****

 

宿屋

 

宿に帰ると二人の男が待っていた、たぶんあれがドニであろう。

一人は黒髪で一人は金髪だ、どちらがドニなんだろうと考えていると黒髪の男が話しかけてきた。

『初めまして極東の魔王陛下、私はアンドレア・リベラこのサルバトーレ卿の従士をしております』

「ああ、東城和也だよろしく」

『ふーん、きみが和也かい、僕はサルバトーレ・ドニだ早速だが闘おうじゃあないか』

「いえ、闘う気はありませんので」丁寧にお断りする。

『えー、そんなこと言わずにさ軽く闘おうよ』

「軽くも何も俺には闘う理由がありません」

『理由なんて簡単さ、青い海と輝ける太陽、どうだいこんな環境で闘えるなんて最高じゃないか』

「まったく理由になってないが」

『極東の魔王陛下、突然の事で失礼しました、サルバトーレ卿帰りますよ』

『ええー、闘えないのかい残念だな』

『それでは魔王陛下みなさん失礼します』

こうして、サルバトーレ卿たちは帰っていった。

「何しに来たんだろう?」

『サアなにぶん自由な方ですから、極東の神殺しカンピオーネ和也さんを見に来ただけかも知れませんね』

「ふーん、そんなものかなー、何にしろ闘わなくてよかって助かったよ」

『リベラさんが上手く手綱を握っているという話ですよ』

「そうなんだ」

「それより、神獣の手掛かりは何か掴めたのか?」

『それが、まだ何も掴めてません、すいません』

「いや、謝る必要は無いんだけどさ、こう何も無いとねもしかして誤報とかだったりして・・・」

「なんにしても、ゆっくり待つしかないよ」

とりあえずは、ゆっくりすごす事にした。

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

アテナ2

翌日も神獣を探して回ったが手掛かりすら掴めていない。

もう帰ろうとした時だった突如巨大な神力が発生した、ゾワゾワした感覚これは神獣ではなく神だそしてまつろわぬアテナが顕現した。

「アテナか、俺と戦いに来たのか?」

『いや極東の神殺しの力を近くに感じたから来てみただけじゃ』

「戦いに来たんじゃなきゃ別にいいんだ」

(わらわ)にあえて嬉しいか神殺しよ・・』

「和也だ・・俺の名前だよ一々神殺しとか仰々しいからな和也でいいよ」

『では和也よもう一度聞く、妾にあえて嬉しいか』

「まあ、美人に会えて嬉しくないはずがないな」

『そうか、して何をやっておるのじゃ』

「神獣を探してる」

『神獣を探してどうする気じゃ』

「ん、害になるようだと討伐する」

『さて、神殺しとはこうも血気盛んな者なのかの』

「別に無理に戦う気はないぞ」

『では、放っておけばよかろうに』

「出来ればそうしたいんだが頼まれてはな、嫌ともいえん」

『神殺しとも在ろう者が、ずいぶんとお優しいことじゃな』

『では、神獣を見かけたら教えてやろうスマホとかに連絡をいれればよいのかの?』

「ああ、でも神がスマホとか持っているのか?」

『そこは、神力でいかようにもなるのじゃ』

「そういうもんなのか」

『ではな和也よ、また会おうではないか・・・』

こうしてアテナは去って行った。

「では宿に帰るか」

『『はい』』

 

 

*****

 

露天風呂

 

「はー気持ち良いな」

『そうですね、極楽極楽』

『気持ち良いですね』

疲れた体をゆっくりとほぐす、本当に気持ちが良い、このまま寝てしまいそうだ。

「ところでこの辺りの神獣ってどんなのだ?」

『たぶんですが、ドラゴンかと思います』

「竜かよーいいよなファンタジーみたいで」

「話し変わるけど今日の夜ご飯は日本食がいいな、リーシャこの近くに日本食食べられる所はあるか」

『三十分ほど行った所にありますが行きますか?』

「風呂あがったら、みんなで行こうか」

『『はい、行きます』』

疲れを取る為にゆっくりと風呂に浸かった・・・

十分後風呂からあがって料理屋に向かった

 

 

*****

 

日本食レストラン

 

どうやら店造りは日本風だ。

ここは定番どうりに寿司とテンプラを頼んだ。

天麩羅は海老天だった、寿司は10貫の握り寿司だった、うん美味しいやはり日本食のほうが俺にはあっていると思う。

リーシャは天丼で麗子はヒレカツ定食を頼んだ。

どちらも美味しそうだな。

天丼ってリーシャも大分日本に染まってきた証拠だな。

みんなで日本食を存分に楽しんで宿に帰った。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

神獣

翌日

リーシャに神獣の目撃情報が無いか聞いてみるが、情報は得られていなかった。

完全に行き詰まった状況だ、特に被害も出ていないようなので今日は休養する事にした。

「特に情報が無いみたいだから、今日は神獣探しはお休みだ」

『『ハイ』』

「ビーチにでも出るか、それとも他にしたい事はあるか?」

『そうですね、特にやりたい事も無いのでビーチでゆっくりするのもありですね』

『私もリーシャさんに賛成です』

二人とも異論が無いみたいなので、着替えてビーチに向かう事にする。

 

*****

 

エメラルド海岸

 

俺は、泳ぐのが苦手なので二人の事を見ている事にする。

エメラルドビーチは、セレブ御用達の海岸だから、あまりあらかさまなナンパとかは無いので安心して見ていられる。

そういえば、護堂たちも今日はのんびりとすると言っていた。

草薙ハーレムは目立つのでもしビーチに来たら分かるだろう。

特にする事もなくゆっくりと過ごしていると突然、俺のスマホが鳴った。

「はい・・アテナか、ああ・・ああ、いたのか?ああわかった、協力ありがとうな」

アテナからだった、しかし不思議だなスマホなんて持ってないのに話が出来るなんてさすがは神だな。

とりあえず、アテナに聞いた場所に向かう事にする、今からだと着くのは夜になりそうだ。

途中で昼飯を食べた、今日もパスタだった。

何故パスタばかりかと言うと、他にはピザ位しか知らないからだ。

夕方、運転手に後どれくらいで着くのか聞いてみると三時間はかかるとの事なので少し寝る事にした。

 

 

*****

 

サルデーニャ島 某所

 

『和也さん、着きましたよ、起きてください、和也さん・・・』

麗子に起こされたどうやら着いたみたいだアテナに聞いた場所だとこの付近らしい。

確かに微かに神力を感じる、どうやら間違いないみたいだ。

山の方から力を感じる、三人で山の方に向かう。

三十分ほどかけて山の麓に到着した、今ははっきりと神力を感じる近くにいる。

付近をさがすといた、ドラゴンだ。

緑色の鱗を持った体長二メートル位の西洋竜だ。

リーシャに聞くとどうやら害が無い神獣らしい。

特に暴れている訳でもないので封印をする事となったどうやら、リーシャと麗子で儀式を行うらしい、俺はその間ドラゴンが暴れないか監視して欲しいとのことだ。

一時間後、儀式の用意が整ったようだ、後は二人が封印するだけだ。

俺は二人が儀式を行っているのを横目にドラゴンの監視をしていた。

そうして、儀式は一時間ほどかかって終了した。

俺は戦闘狂ではないので、戦わずにすんで良かった。

取り敢えず三十分ほどかけて車まで戻る、今日は近くの町に泊まる事にする。

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。