バカとテストと恋の行方 (e4705)
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第1章 1学期と試召戦争
Scene0 プロローグ 明久と優子の出会い


どうも、e4705です。
…実際に小説を書くのは初めてなので、実際にうまくいくかどうかはわかりませんがご了承ください。

今回はバカテスについて書きます。誤字・脱字・変な表現に関しましては遠慮なくお問い合わせください。

それでは、スタート!



NoSide

 

桜が舞い落ちる4月… 学園に1人のある男がやってきた。

 

「わーっ! 遅刻するよー!」

 

そう、彼の名は吉井明久。この文月学園の高校2年生である。

 

「…まったく、なんで目覚まし時計が壊れてるのよ。」

 

この人は木下優子。彼とは幼馴染である。

 

出会いは小学4年生の時である。

 

 

 

~2010年7月~ 明久Side

 

「・・・してきました。吉井明久です。よろしくお願いします。」

 

僕は睦月小学校に転校してきた「転校生」である。

なぜ転校してきたかというと、父親の仕事の関係である。

父はもともと中小企業の社員に勤務していた。しかし、その企業の横領が発覚して倒産せざるを得ない状況になってしまったのである。

そのような事実から転勤することを決意し、今の状況に至ったのである。

 

このころから僕の成績はかなり優秀だったといえる。だが、時にそれが仇となってしばしば苛められることもあった。

 

「お前成績がちょっといいからって調子に乗るなよ、生意気だぞ。」

 

などと罵倒され、それがエスカレートしてきたのが小学6年生になってからである。ただ、あることをきっかけに僕に1人の友人が生まれた。

そう、彼女こそが「木下優子」なのである。

 

 

 

~2013年2月~ 優子Side

 

なんで彼はいつも苛められているのかしら? しかも、これでもう2年目よ…

 

「いい加減にその子を苛めるのは止めたら? なんか見苦しいわよ。」

 

「うっせえな、黙れよ。お前にそんなことを言われる権利なんかねえっつーの。」

 

「そんなことを言われても…その子が可哀想とは思わないの?」

 

「べ、別にいいんだよ。こいつ生意気だし。」

 

はぁ…、ホントに呆れる。こんなゲスいいじっめ子が普通の転校生に何を求めているのかしら?

 

「いい加減に…止めなさい!!」

 

 

明久Side

 

僕のためにここまで心配してくれるなんて…なんて優しいんだ。

それに比べて僕は何も抵抗できない。これが人の幸せなんだな…なんて思っていた。だけどもう耐えきれない。ここはひとつ、勇気をださなきゃ。

 

「…こんなことして…何が…楽しいの? …僕から…何を…得ようと…してるの?」

 

「お前のためだ。」

 

…完全に騙されている。

 

 

しかしその後、この悪事が先生や学校中に伝わり、いじめっ子は謝罪と2年間にわたる行為に対する償いを受けることとなった。

 

「あ、あのときはどうもありがとう//」

 

「い、いいのよこれぐらい、どうってこともないわ//」

 

「ねえ、お名前は?」

 

「あたしは木下優子。あなたは?」

 

「僕は吉井明久、よろしくね。」

 

「よろしく」

 

そのときはまだ、木下さんを恋愛対象として見ていなかった。

 

中学生になって、部活に入ったりと忙しく、木下さんとなかなか会話ができなかった。だけど、他の学校に通っていた『悪鬼羅利』と呼ばれる雄二と仲良くなり、この学校でも友達が何人かできた。

そして、高校受験が近づいたある日、1本の電話がかかってきた。

 

「もしもし?」

 

「もしもし、母さんよ。」

 

「母さん?どうしたの?」

 

それは突然の電話だった。…話の内容はどうやら文月学園に入ってほしいというお願いだそうだ。

今、1人暮らしをしている僕にとって、結構なお願いだ…でも、学費が安いらしい。

 

「学費はこっちで支払うから頑張ってちょうだい。」

 

「…わかった、じゃあね。」

 

 

そして高校1年生も半年が過ぎ、9月…

 

「もしもし、母さん?今度は何?」

 

「今度、振り分け試験があるみたいね。」

 

「それが?」

 

「Aクラスに入ってほしいのよ。」

 

「そう。…って、えぇぇぇぇぇぇ!?そんな無茶な…」

 

「もし入れなかったら、玲をそっちによんで強制的に勉強させるから。」

 

「なんと!?あまりに不条理… …わかったよ。僕、頑張るから。」

 

「そういってもらえるとうれしいわ。じゃ、がんばってね。バイバーイ♪」

 

でも、勉強苦手だしな… そうだ!木下さんに頼もう!

 

「…それであたしの所にきたのね? …いいわ、みっちり教えてあげる。覚悟しなさい?」

 

「ありがとう!命の恩人だ…」

 

「それはちょっと言い過ぎよ…//」

 

こうして、僕と木下さんの勉強会が半年にわたって行われた。

そして…

 

 

「おい、吉井、木下、遅いぞ。」

 

「おはようございます、てっ…西村先生。」

 

「おはようございます、西村先生。」

 

「あぁ、おはよう、木下。それと…吉井、今『鉄人』と呼ぼうとしなかったか?」

 

「きっ…気のせいです!」

 

「はい、おまえたちの振り分け試験の結果だ。吉井、この1年間何があったんだ?成績が急上昇しているぞ。」

 

「それは…」

 

~明久説明中~

 

「そうか。お前もやればできるバカなんだな。」

 

「あ、あはは…。」

 

封筒の中身。そこには…

 

吉井明久 Aクラス代表

 

木下優子 Aクラス

 

「えっ?吉井君が代表!?すごいじゃない!」

 

「いまだに信じられないよ…」

 

「というわけだ。これから1年間悔いのないように頑張ってきな!」

 

「ありがとうございます!!」

 

 

 




…やっぱり駄文ですよね?
次回はキャラ設定に入ります。原作との相違がいろいろあるので。
みんなの意見をおまちしております!!
また、1話に入るときになったらオリジナルバカテストを始めますので、お楽しみに!

…続くかなぁ?


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キャラ設定

今回はキャラ設定です。オリキャラ紹介もあるのでぜひご覧ください。


取扱科目:現代文・古典・数学・化学・物理・生物・地学・現代社会・日本史・世界史・地理・英語R・英語表現・家庭科・保健体育・体育理論・情報・音楽・美術・創作・一般常識

 

以上、全21科目+総合科目

前13科目は総合科目の対象

後8科目は総合科目の対象外

 

吉井明久 2年Aクラス代表

 

容姿:原作通り

年齢:16歳

性別:男

性格:ほぼ原作通り。優子を苛めるヤツは許さない

 

得意科目:現代文・日本史・世界史・家庭科

苦手科目:古典・英語・保健体育・情報・美術・一般常識

 

振り分け試験結果

 

現代文:885点

古典:244点

数学:694点

化学:712点

物理:648点

生物:709点

地学:677点

現代社会:628点

日本史:948点

世界史:970点

地理:705点

英語R:208点

英語表現:406点

総合科目(小計):8434点

家庭科:977点

保健体育:196点

体育理論:643点

情報:255点

音楽:732点

美術:148点

創作:694点

一般常識:120点

全科目総合(TOTAL):12199点

 

小学生の頃はとても頭がよかった。しかし中学生になって、雄二たちと出会うようになったときからだんだんバカになりはじめ、一般常識さえ理解できないほどのバカになってしまい、学校から「観察処分者」の称号を与えられてしまう。しかし、優子に勉強をいろいろ教えてもらい、だいぶ回復してきた。しかし、未だに一般常識だけは分からない…らしい。

 

 

木下優子 2年Aクラス

 

容姿:原作よりかわいい

年齢:16歳

性別:女

性格:原作より大人しくなっている。明久を絶対に守る

 

得意科目:数学・化学・物理・英語・美術・一般常識

苦手科目:現代文・地理・音楽

 

振り分け試験結果

 

現代文:92点

古典:378点

数学:499点

化学:492点

物理:488点

生物:346点

地学:339点

現代社会:340点

日本史:384点

世界史:394点

地理:78点

英語R:479点

英語表現:506点

総合科目(小計):4815点

家庭科:238点

保健体育:394点

体育理論:398点

情報:311点

音楽:103点

美術:474点

創作:400点

一般常識:504点

全科目総合(TOTAL):7637点

 

明久を苛めから守った唯一の恩人。たとえ転校生であろうと関係なく友達をつくっていた。今現在、明久のことを密かに恋愛対象として見ている。ただ、明久が鈍感すぎるせいでなかなか気持ちを伝えられないでいる。学年4位

 

坂本雄二 2年Fクラス代表

容姿:原作通り

年齢:16歳

性別:男

性格:原作通り。しかし、明久へのいじりは減っている。

 

得意科目:数学・社会全般・情報・体育理論・一般常識

数学:300-370点

社会全般:340-400点

情報:380-440点

体育理論:350-390点

一般常識:330-420点

苦手科目:古典・英語・美術

古典:30-100点

英語:70-150点

美術:40-110点

 

その他は220-320点

総合科目(小計):3060-3870点

 

実力的にはAクラスに入るぐらいの力を持っているが、明久に暴力を振るうあの2人を更生させるためにわざとバカなふりをしてFクラスにはいった。明久が最近猛勉強しているのはよく知っている。

 

霧島翔子 2年Aクラス

 

容姿:原作より少し明るめ

年齢:16歳

性別:女

性格:ほぼ原作通り。しかし、もうちょっと積極的

 

得意科目:英語・家庭科

英語:490-600点

家庭科:470-550点

苦手科目:なし

 

その他は370-440点

総合科目(小計):4680-5600点

 

Aクラスの次席。雄二とは小学校からの幼馴染で、婚約者として見ている。才色兼備で劣るものがほとんどない。明久を全力で守る姿勢も時々見られる。

 

土屋康大 2年Fクラス

 

容姿:原作より少し明るめ

年齢:16歳

性別:男

性格:原作からムッツリが消えている

 

得意科目:保健体育・情報

苦手科目:それ以外

 

今でもムッツリ商会をやっているが、ちゃんと学園の許可をもらっているらしい。実力的にはBクラス上位にはあるが、Fクラスに入った理由は雄二とほぼ一緒。

 

工藤愛子 2年Aクラス

 

容姿:原作より少しエロい

年齢:16歳

性別:女

性格:原作通り

 

得意科目:化学・家庭科・保健体育

苦手科目:英語

 

自分からエロさをアピールすることは躊躇なくやっているが、いざ自分に向けられたら困惑するほど。康大のことが好き。保健体育では康大の次に最強。以外にも学年5位。

 

久保利光 2年Aクラス

 

容姿:原作通り

年齢:16歳

性別:男

性格:基本原作通り

 

得意科目:なし

苦手科目:なし

 

すべてが平均的にこなせる男。明久への同性愛は高校に入ってすっかり消えた。噂によると、好きな女の子がいるらしい…

ちなみに学年3位。

 

木下秀吉 2年Fクラス

 

容姿:原作通り

年齢:16歳

性別:第3の性別(男)

性格:原作通り

 

得意科目:現代文・古典

苦手科目:英語・保健体育

 

わざとFクラスに入った理由は雄二たちとほぼ一緒。演劇部に所属しているが、実力的にはAクラス下位を狙えるほどの文武両道である。姉の優子を慕っている。実は、明久の姉の玲さんが好きらしい…。

 

島田美波… Fクラスの屑。明久を殴るのが趣味。

姫路瑞希…美波と同様にFクラスの屑。明久が他の女の子と一緒にいるのが嫌らしい。後に改心予定。

FFF団…男女のイチャイチャが許せない。というのも、単にうらやましいだけである。後に解散予定。

清水美春…美波LOVEでいつも事件を起こす。ただ、後に明久のことを守ろうと思うようになる。

 

☆オリキャラ紹介

 

佐々波柊斗 2年Aクラス

 

容姿:黒のショートヘアで、背が168cmほど。

年齢:16歳

性別:男

性格:明るくて、周りに積極的。女子の前になると、見ていられなくなる。以外にも真面目。

 

得意科目:数学・理科全般・英語・音楽

苦手科目:国語全般・家庭科・一般常識

 

周りからは寡黙だろうと思われがちだが、実はそんなこともなく、明るく振る舞える元気な感じである。得意なスポーツはバレーボールである。明久の家に同居している。明久が遅いので、いつも先に登校している。

 

高橋美玲 2年Aクラス

 

容姿:黒のロングヘアで、背が170cmほど

年齢:16歳

性別:女

性格:ちょっと暗い。だけど、柊斗を守ろうとする想いは人一倍ある。

 

得意科目:現代文・社会全般・英語・家庭科・創作

苦手科目:数学・地学・地理

 

冷静なその性格は翔子とほぼ一緒。だけど、柊斗の前になるとよくフリーズする。明久の隣の部屋に住んでいる。弓道の腕前は確かであり、全国大会に出場するほど。ちなみに、学年6位。

 

斎藤玲翔 3年Aクラス

 

容姿:紺のショートヘアで、背が177cmほど。

年齢:17歳

性別:男

性格:けっこうきつい。言いたいことははっきり言う。それでも素直なところはある。

 

得意科目:数学・体育理論

苦手科目:なし

 

誰かに対していつも冷たい態度をとるが、誰かを守ろうとする気持ちはある。小学校の時にいじめっ子をかる~く倒したことから、身体能力はかなり高い。美玲と一緒に住んでいる。




以上です。今後のストーリー展開によって追記するかもしれないので、お楽しみに!
さて、次回は自己紹介に入ります。AクラスとFクラスでどのように違うのか楽しみにしていてください!
ご意見などおまちしております!


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Scene1 自己紹介と鈍感

オリジナルバカテスト 第1問
H2SO4の名称を日本語で答えなさい。

木下優子の答え: 硫酸
教師のコメント: 正解です。真ん中の「S」に注意してくださいね。

土屋康太の答え: エッチなSのオッパイ
教師のコメント: そのまま答えようとするのはやめましょう。恥ずかしいですよ?

坂本雄二の答え: 塩酸
教師のコメント: それはHClですよ?
明久のコメント: あれ~?雄二が間違えるなんて珍しいなぁ~。
雄二の返答 : う、うるさい!



あれからいろいろと忙しくて… ごめんなさい!

「作者もいい加減だよねー」

明久君、許して!

「…まぁ、いいか。僕の出番多いし。」

…では、本編どうぞ!


The 3rd person Side

 

そして明久たちはAクラスへやってきた。

 

「ねぇ、これは本当に教室なの?」

 

と、明久は驚く。なぜならAクラスは普通の教室の1.4倍程。それに、普通の教室にはあり得ないものまできちんと完備されている。

この、「素晴らしい」としか言いようのない教室に明久はフリーズしてしまった。…と、そこに優子が

 

「こら、現実に目を向けなさい。ここが、あなたがこれから1年間通う教室なのよ?早く入りましょう。」

 

「…そうだったね。早く入ろう!」

 

その頃、Fクラスでは…

 

 

 

雄二Side

 

…分かっている。分かっているけど、敢えて演技するしかない。

 

「…明久のやつ、遅いな。」

 

そう言って考え込む…ふりをして明久を待つ…ふりをする。

そこへ先生が、

 

「はい、朝のHRを始めます。皆さん、席について下さい。」

 

そう言われたので、俺は席に着く。

 

「私が担任の福原慎…」

 

言っている途中でチョークがなくなった。このクラスにはまともな設備がないのか!?

 

「では次に、自己紹介をしてもらいます。窓側からお願いします。」

 

…次々に自己紹介は進む。そして、

 

「木下秀吉じゃ、よろしくたのむぞい。」

 

『あの木下秀吉なのか?』

『秀吉かわいい~』

『秀吉と結婚したい!!』

 

おい、最後の言葉は何だ?バカにも程があるだろ…

 

「土屋康太、よろしく。」

 

康太とは幼馴染で、小さい頃は結構暗いイメージだったが、今はそれが少し改善されている。何があったのかはよく知っている。

 

「ハロハロ~☆ 島田美波よ。趣味は明久を殴ることです♪」

 

そして、今回の重要ターゲット1人目の「島田美波」だ。

アイツは、自分が助けてもらったくせに学校に慣れ始めたら明久に暴力を振るうようになり始めた。気持ちを上手く伝えられないのは分かるが、何故そっちの方向に行ってしまうのか理解できない。

それに、明久が他の女の子と一緒にいるのが気にくわないらしい。…なんともバカバカしい話である。明久はただ一人のためだけに存在しているわけではないのに。それなのにアイツは明久の持っている考えをねじ伏せて自分の思い通りにしようとしている。俺はそれが許せない。何も、そんな事しなくたっていいのに…

 

「遅れてすみませーん」

 

「ちょうどよかった。あなたも自己紹介をお願いします。」

 

「え、えっと、私は姫路瑞希です。よろしくお願いします。」

 

『はーい、質問です。なんで姫路さんはここにいるんですか?』

 

「えっと、それは、試験の時に熱を出してしまい…」

 

そんな理由分かっている。だって、俺も見ていたから。

だけどアホなFクラス共は変な会話が飛び交う。…今回の重要ターゲット2人目の「姫路瑞希」だ。

彼女は明久の幼馴染で、小学生の頃はよく遊んでいたらしい。しかし、高校生になって、明久のことしか考えられなくなったらしい。その辺の事情は俺でもよく分かる。ただ、島田とつるんで明久に暴力を振るっていたのを見たときは正直驚いた。まさかアイツまでそんなことをするなんて…だから、今回の更生ターゲットの一人に認定した。

 

「はいはい、皆さん静かにしてくだ…」

 

バサッ

 

おいおい、教卓までボロいのかよ…

 

「今、替えを持ってきます。それまでお待ちください。」

 

この先ちゃんとやっていけるか不安だ…

 

明久Side

 

自己紹介は結構進んでいる。そして最後になり、僕の番となった。

 

「えーっと、Aクラス代表になりました吉井明久です。よろしくお願いします。」

 

普通ならこれで終わりだが、現実は違った。

 

『おい、吉井明久ってあの観察処分者だろ?』

『なんで?絶対カンニングか何かしたでしょ?』

 

教室内がざわめく。僕悪いことなんて何もしていないのに…

 

「吉井君はそんなこと一切していません。試験中は4人の監督者が厳正に監視していますから、もし不正行為があったとしてもすぐにバレるはずです。」

 

ここで高橋先生の注意が入った。…よかったぁ。

 

『…そうか、疑ってごめんな』

『私も謝るわ。ごめんなさい』

 

ここで教室内の雰囲気が謝罪モードにいきなり変わった。これで、僕が実力でAクラスに入れたのが証明された。

 

「よかったわね、吉井君。疑いが晴れて」

 

「本当だよ…全く。僕を誰だと思って…「こら、すぐ調子に乗らないの」…ごめんなさい。」

 

「…もう、『バカ』だけは直らないみたいね。」

 

「え、えへへ…」

 

「ほめてない」

 

「…はい」

 

木下さんに怒られた。…ま、いいか。自業自得だし。

 

「…はい、…えっ?FクラスがDクラスに? …わかりました。

では皆さん、わたしは試召戦争の手伝いに行きますので自習をしてください。」

 

そう言って高橋先生は早急に出て行った。Fクラス内で何があったんだろう?…まあ、雄二がクラス内の女子におされてなければいいんだけど。それとも、あの例の2人を更生させるための手段のひとつかな?…雄二、がんばれ。

 

「…大丈夫、雄二ならきっとやれる」

 

「って、霧島さんいつからそこに!?それに、僕の心読まれた!?」

 

「…吉井の考えることは大体読める。だって私、読心術得意だし。」

 

「…へぇ、そうだったんだ。」

 

「ちょっと、アタシだって読心術くらい使えるわよ?えーっと、んーっと…」

 

「えーっと、木下さん、嘘だということがバレバレだよ?」

 

「…えっ!?そんな!? …そうよ、私が読心術を使えるのは嘘よ。でも、よく分かったわね。」

 

「だって…顔に出てるし。」

 

「ヒュ~ヒュ~☆ 優子と明久はお似合いだねぇ~」

 

そこで工藤さんが出てきた。

 

「ち、ちょっと愛子…!//」

 

「く、工藤さん?何を言って…//」

 

「あれ~?2人とも顔が赤いよ~?」

 

「あ、愛子!やめなさいよ!//」

 

「ぼ、僕すごい恥ずかしい…//」

 

…追求しすぎだよ。

 

「…愛子、そのへんにして。」

 

「はーい。じゃあ、まったね~☆」

 

…はぁ、すごい恥ずかしい出来事だったよ。…それにしても、木下さんって誰が好きなんだろう…?

 

 

The 3rd person Side

 

おいおい、鈍感だな、明久は。そんなことを考えているとも知らず、優子は明久を見つめている。果たして本当にこの2人の関係はこの先どうなっていくのか?また、FクラスはなんでDクラスに宣戦布告をしたのか? そこには、雄二のある『作戦』が絡んでいたのだった…。




どうでしたかね?

「僕が鈍感だってぇ~?許さん!」

ひぃ~!明久からなぞのオーラが…! …って、それは事実じゃん。

「うぐぐ…、確かに否定できないよ。」

なんかあっさり認めたし。…まあ、それはそれでいいか。次回はFクラスの思惑とVS Dクラス前編です!雄二は本当に勝てるのか?

「…大丈夫、雄二ならきっと勝てる。」

って、翔子さん?いつの間にそこに… あっ、雄二が女の子をナンパしてるよ。

「…雄二、浮気はゆるさない…!」

うわ-、翔子さんがものすごいスピードで雄二のもとへ走って行ったよ…
雄二、ご愁傷様です。

「おい!何勝手に…って翔子ぉぉぉぉぉ!」


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Scene2 Fクラスの思惑・Fクラス VS Dクラス 前編

オリジナルバカテスト 第2問

学園長先生にちょっとしたお手伝いを頼まれました。あなたならどうしますか?

姫路瑞希の答え: 喜んで引き受ける。
教師のコメント: それなら学園長も喜ぶでしょう。

吉井明久&坂本雄二の答え: 内容を問わず絶対に拒否する。
学園長のコメント: ちよっと、そんなこと言わなくてもいいさね…

土屋康太の答え: …内容による。
教師のコメント: なんであなたも学園長に疑り深いんですか?


今回はFクラスの思惑とFクラス VS Dクラス前編です!

「僕はFクラスが勝つと思うなー。」

お?明久君、早速予想ですか。結果はどうなるんでしょうね?
では、本編へ!


雄二Side

 

俺は屋上にいた。今、みんなで作戦会議しているところである。

 

「…これだけ有力候補がいるというのに一体何を話し合えと?」

 

という康太の問いかけに対して雄二は、

 

「何で俺らはこのクラスにわざと入ったと思う?」

 

「…!まさか、この事態を予測して…」

 

「じゃなきゃこうすることないだろ?」

 

そう、俺らがこのクラスにわざと理由は明久とあの2人を引き離してそのすきに更生させるためなのである。

明久に辛い思いはさせたくない。一緒にバカやってきた仲だけどあの光景を見てしまったら…

…だからやるしかない。引きずり回した仲間には申し訳ないけど、こうでもしないと上手くいかない。みんなの協力が必要なんだ。

 

「分かってはおるのじゃ。でも1つ疑問を感じるのじゃが…」

 

「ん?何だ?」

 

「どうしてそれが試召戦争と関連性を持つのじゃ?」

 

「ああ、それはな…」

 

雄二が一呼吸置いて言い始める。

 

「今回の戦争の目的は、あの2人に真実を見せてやりたい。明久を通じて、あの現実は間違ってると理解させてあげたい。」

 

「…しかし、それなら明久をここに連れてくればよいのでは?」

 

「それだと明久の将来を1年縛ることになる。明久は俺たちについてきてくれた。だがそのとき、明久はどんな感情を持っていたか分からない。だけど、明久には思い人がいる。それを力に必死に勉強してAクラスで学年主席にまで登り詰めた。」

 

「…明久が学年主席?」

 

「どうしてそれを早く言わなかったのじゃ?」

 

「あの2人の前でそれを言ったら明久を襲いにAクラスへ押しかけるだろ?それを未然に防ぐためだ。俺は明久の将来を尊重したい。明久にはのびのびと過ごしてもらいたい。…協力してくれるか?」

 

「…それを言われる以前に答えはもう決まってる。」

 

「そういう理由ならわしも納得できるぞい。」

 

「ありがとな、みんな…!」

 

 

 

??Side

 

「…そういうことだったんですね?」

 

「とはいえ、アキが他の女の子、しかもAクラスの女の子といるのは許せないわ。明久は私たちのところだけ見ていればいいのよ!」

 

「そうですよね!明久君が他の女の子と一緒にいるなんて許せません!美波ちゃんに同感です!」

 

「そうと決まれば対策を講じるのよ!」

 

「でも…何をすれば?」

 

「…そうだわ。あの手を使いましょ。」

 

「あれですね?」

 

 

 

雄二Side

 

「よし。須川、お前が大使としてDクラスに宣戦布告に行ってこい。」

 

「おいちょっと待て、確か下位クラスが上位クラスへ宣戦布告すると大概ボコボコにされると聞いたぞ?お、俺は嫌だぞ、そんなの。」

 

「…須川、お前はモテたくないのか?」

 

「な、何だとおぉぉぉぉ!?」

 

「…はぁ、お前このままだと嫌われるぞ?そうなりたくなかったらさっさと行くんだな。」

 

「…わかった。」

 

『『『『異端者に死を!!!!』』』』

 

「おいおい、お前らもモテたいならさっさと静まれ。」

 

『『『『…へ~い。』』』』

 

FFF団を相手するくらい簡単なことだ。何だってアイツらは女子のイチャイチャが許せないみたいだからな。

 

 

 

~Dクラス~

 

ガラッ

 

「おい!Dクラスの代表はどこだ!」

 

「俺が代表だが、何のようだ?」

 

「我々FクラスはDクラスへ宣戦布告をする!かくごしろ!」

 

「…構わない、殺れ。」

 

ボコッ!バキッ!

 

 

 

~Fクラス~

 

「おい、なんだこれは。モテるどころの話じゃないだろ!」

 

「まあ、最初からそんなの期待してなかったからな。」

 

「坂本、てめぇ……!」

 

「まあまあ、で? ちゃんと宣戦布告できたか?」

 

「ああ、明後日の午後1時からだ。」

 

「わかった。…おい、お前ら!しっかり補充しとけよ!」

 

『『『『ぉぉぉおおお!』』』』

 

 

 

明久Side

 

雄二の考えはなんとなく分かってきた。けど、そこまでしなくてもいいのに…

 

「…たぶん雄二は吉井の幸せを願っているんじゃない?」

 

「うーん、そういうことか…って霧島さんいつの間に!?あと、やっぱり心読まれた!?」

 

「…ほら、私は読心術が得意って言ったでしょ?それに、雄二は吉井を無理やり付き合わせたことを後悔してるんじゃないかしら?」

 

後悔?僕何か悪いことしたかな…?

 

「…そうじゃないと思う。吉井は雄二のバカについて行ったせいで『観察処分者』という肩書きが与えられてしまった。それにあの2人がきっかけで吉井はひどい目に遭っている。…たぶん、雄二はそのことを後悔して、二度と辛い思いはさせたくないと思っているはず。吉井のことを絶対に守りたい…今はそんな思いで何か計画をしていると思う。」

 

そっか…雄二はそこまで考えていたのか…。なんか申し訳ないことしちゃったな-。でも、そこまで考えてくれていたのはうれしい。…今度は僕が雄二に恩返しする番だ。

 

「雄二が頑張るようなら僕も頑張る。あの2人を納得させたい。…でもこの計画は1人じゃできない。それにはみんなの協力が必要なんだ。厚かましいように感じると思うけどお願いできるかな?」

 

「…既に答えは見つかっている。みんなも説明すれば協力してくれると思う。…大丈夫、吉井の未来は絶対に守ってみせる。」

 

「その答えにアタシも賛同するわ。」

 

「…木下さんも聞いていたんだ。ありがとう、恩に着るよ…」

 

「ど、どうってことないわよ、これくらい… あ、後、秀吉と間違われるから優子でいいわよ。」

 

「あ、僕も明久でいいよ、優子さん。」

 

「そ、そう?明久…//」

 

「お?優子顔が赤いよ~?どうしたの~?」

 

「ち、ちょっと愛子…!//」

 

「もう、からかわないから…涙目にならないで!?」

 

「…もう、愛子のせいよ//」

 

「…ごめんね~☆」

 

~Fクラス~ 雄二Side

 

「戦争開始だ!!」

 

『『『『おぉぉぉーっ!!!!』』』』

 

「で、今回はどのような配置なのじゃ?」

 

あ、秀吉にだけ伝え忘れたな…

 

「今回の前線に島田と康太を投入してある。ただ…それだけだと得意科目で勝負しない限り突入されかねない。今回は立ち会い教師が少ないからな…というわけで後援隊として秀吉に行ってもらう。タイミングは分かるか?」

 

「前線が突破されそうになった時じゃろ?心得ておる。」

 

「なら、話は早い。後は、姫路の回復試験の終了を待つだけだ…」

 

「つまり、持久戦に持ち込むということじゃな?」

 

「要するに、そういうことだ。」

 

何自慢げに話してるんだろう、オレというやつは…

 

 

 

~Dクラス前~ 康太Side

 

…ん?敵のアジトから前線部隊が10名ほど出てくるぞ?…まあ、倒せないこともないが面倒だな。

 

「…どうやら数学のフィールドらしい。島田、いけるか?」

 

 

「あ、当たり前じゃない。私を誰だと思って…」

 

『我々DクラスはFクラス共に試召戦争を申し込む。覚悟はできてるか?』

 

「も、もちろんよ。いくわよ!試獣召喚、サモン!!」

 

『『『『試獣召喚、サモン!!!!』』』』

 

~数学~

島田美波 VS Dクラスモブ×12名

277点 Av.119点

 

「あら、数では負けているけど点数に関してはそれほどでもないかしら。」

 

『なんだとー!? 調子に乗るな!』

 

…だから『彼女にしたくないランキング』で1位をとるんだ。

 

「つべこべ言わずに…かかってきなさい!」

 

『ふん!俺らDクラスの力、思い知らせてやる!』

 

 

 

The 3rd person Side

 

と言ってDクラス共は真正面から突っ込んできた。

 

「そんなんじゃ甘いわ!」

 

と言って美波はするりとかわす。その間から攻撃を始め、すでに2名を戦死させた。

 

『なんとすごい操作力…!』

 

「私なりに考えたのよ、『どうすれば上手く操作できるか』ってね♪」

 

と言って次々に敵を倒し10分後、気が付けばみんな戦死していた。

 

「戦死者は補習!!!」

 

突然上から鉄人が降ってきた。

 

「さすがね…あの身体能力は。」

 

美波も絶賛する。ただ…この後、思いもよらないDクラスの奇襲にFクラスのみんなが苦戦するのを、この時のFクラスは誰も知らない…。




なんか大変なことになりましたね…

「でも、代表が雄二だからなんとかなるんじゃないかな?」

へぇ~、明久君もそう思いますか。…まぁ、昔は「神童」と呼ばれたくらいですしね…

そんなFクラスの運命を分ける後半戦と戦後対談は次回になります!
果たしてFクラスの運命やいかに…


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Scene3 Fクラス VS Dクラス 後編・戦後対談

オリジナルバカテスト 第3問

今の内閣総理大臣をフルネームで答えなさい。

吉井明久・木下優子の答え: 安倍晋三
教師のコメント: 正解です。よく試験に出されやすいので覚えておきましょう。

須川 亮の答え: 俺じゃぁぁぁぁ!!!
教師のコメント: もしそうだったら、日本が崩壊します。


はい!今回はFクラス VS Dクラスの後編と戦後対談です!
Fクラスに襲いかかる災難…これを雄二たちはどのようにかいくぐっていくんでしょうね?
それでは、本編へ「Let's Go!」…って明久のバカ!


雄二Side

 

何故だ、何故こうなる…

今、Dクラスの代表はFクラスの代表(俺)の正面で仁王立ちしている。…はっきりいうと、戦局が一変してDクラスに押されてしまったのだ。

 

「お前…、なんの取り柄もないDクラスにこうもあっさりと押されてホントにバカだな!」

 

「くっ…、あんな指示さえしなければ今頃は…!」

 

 

時は遡り、…30分前

 

「敵が一気に奇襲を始めた…!」

 

ムッツリーニの一言に俺はすっかり動揺してしまった。

 

「何故だ!作戦は完璧なはずだぞ!?」

 

「…その作戦が敵に漏れていたことが発覚した。」

 

「はぁぁぁぁ!?一体誰がそんな事した!?」

 

これは予想外だった。まさか、俺の作戦が敵に漏れていたなんて…

 

「…犯人は島田とDクラスの清水美春だそうだ。」

 

「ったく、あのヤローは…!何でそんなことになった!」

 

「情報によると、島田は清水に脅迫されたらしい…。」

 

「そうか…。…アイツらは同性愛のはずなのになんでそういったことになるんだ!?」

 

清水が島田を過度に愛しているのは俺だってわかる。だけど、何で脅迫のような関係になったのかイマイチ理解が…

 

「…清水は『お姉様、Fクラスの情報を教えてください!さもないと私と一緒に海外へ行って強制的に結婚しますからね!』と話していたそうだ。」

 

「…多分、島田は嫌がるだろうな。だから、教えてしまったのか。…Dクラスも手の込んだことするなぁ!」

 

「…坂本、そこは普通誉めない。」

 

「…分かってるよ。…次は全面的に突っ込め!そうでもしねぇと気が済まねぇよ!」

 

「…分かった。伝えとく。」

 

…島田、お前はこの大事な戦争で負けてもいいと言うのか?…お前はこの戦争に勝っても負けてもどの道同じルートを辿るんだ。…いい加減諦めろ。

 

 

 

そして今…、

 

「さあ、どうする?降参するなら今のうちだぜ?それとも、まだやり合おうってか? フンッ!冗談もいいところだ。」

 

「くっ…!俺は、俺はどうしたらいいんだ!」

 

「早く選びなよ、『Fクラス代表』さん?」

 

くそ…ここで終わりなのか!?また…、積み上げようとしたものが崩れ去ってしまうのか!?

…でも、俺は最後まで足掻く。そう、『時が満ちるまで』は。

 

「…ああ、やってやろうじゃないか!その普通なりに腐りきっている考えを改めさしてやるよ!」

 

「くっ…!何だよ、Fクラスの分際で!調子に乗るなぁ!」

 

そうして怒りがヒートアップし、俺らは「サモン!」と唱え始めたその時…!

 

 

 

「待ってください!」

 

 

 

ついにやってきたのだ。あの、『姫路瑞希』が。

 

「ん、あなたは確か…姫路瑞希さん?」

 

「はい、そうです!」

 

「Aクラスの君がなんでこんなところにいるんだい?」

 

ようやく姫路の存在に気がついたDクラス代表(平賀)。さあ、『ショータイム』のはじまりだ…

 

「…Fクラスの姫路瑞希がDクラスの代表に総合科目で勝負を申し込みます!試獣召喚、サモン!」

 

「え、えっと…、試獣召喚さ、サモン。」

 

~総合科目~

 

Fクラス 姫路瑞希 VS Dクラス代表 平賀

4248点 1718点

 

「ごめんなさい!」

 

ザシュッ!

 

「し、勝者、Fクラス。」

 

「「「「「うぉぉぉぉぉ!!!」」」」」

 

かくして、Fクラス VS Dクラス の戦いはFクラスの勝利で幕を閉じた。

 

 

 

~Aクラス教室~ 明久Side

 

『し、勝者、Fクラス。』

 

『『『『『うぉぉぉぉぉ!!!』』』』』

 

僕は今、この戦争をパソコン内の専用ラジオで聴いていた。

 

「な、なんかFクラスが勝ったみたいわね。」

 

どうやら、木下さんも同じのを聴いていたみたい。

 

「うん、そうみたいだね。」

 

「…私は『雄二が勝つ』と信じていた。」

 

「やっぱり霧島さんは雄二に対する思いが強いみたいだねー。」

 

「…雄二は私の『夫』よ?これくらい予想できて当たり前。」

 

うわ…流石霧島さんだ。雄二をもう自分のものにしているよ…。

 

「ア、アタシだって思いはいつだって強いわよ?ねえ?アキヒサクン?」

 

…何か木下さんからイケナイオーラが出てるよ。しかも、名前で呼んできたし…。

 

「はいはい、アッキーへの愛情はそこまでにしようね~優子☆」

 

「ち、ちょっと愛子…!いい雰囲気だったのに台無しにしないでよ…!//」

 

「あれ~?顔が真っ赤だよ?まだ気持ちすら伝えられていないのにもう?コノコノ~☆」

 

「や、やめなさい愛子!///」

 

なんか騒がしいけどいいか…。

 

 

 

~戦後対談~ 雄二Side

 

「さて、約束なんだが…」

 

「規定通り、設備をそっちに明け渡そう。明日でいいか?」

 

やはりそうきたか。だけどな…

 

「いや、設備の変更はしない。」

 

「ほ、本当か!?」

 

『『『『『貴様ぁぁぁ!!裏切るなぁぁぁ!!』』』』』

 

「おっと、お前達、2ランク上の設備で満足する気か?…お前達の目標は何だ?」

 

『『『『『もちろんAクラス奪還だーーー!』』』』』

 

…コイツら、扱いやすいよ。

 

「じゃあ、Dクラスの代表さんよ。」

 

「何だ?」

 

「1つ条件を呑むということで『和平交渉』と言う形で終わらせたいんだが…いいか?」

 

「なんだ、そんなことか。おやすいごようだよ。」

 

「じゃあ…、『アレ』をやってくれないか?」

 

「分かった。『アレ』だな?」

 

これで次もやりやすくなるだろう。もっとも、何か問題が起きなければいいのだが…

 

 

 

~Aクラス教室~ 明久Side

 

「戦後対談は和平交渉で終わったみたいだね。」

 

「ええ、そうね。」

 

あの騒がしい感じから一変して皆は戦後対談のことを聴いていた。

 

「…これも雄二の作戦。」

 

「…で、多分なんだけど、雄二の次の狙いはBクラス辺りなんじゃないかなと思う。」

 

「…すごいわ。アタシも同じことを考えていたのよ。」

 

「じゃあ木下さん、その理由は?」

 

「多分、個人的にあの『根本』とか言う人を倒したいんじゃないかしら?」

 

「…すごいね。僕も同じ考えだよ。」

 

 

「「「(…いっそのこと付き合ったらどうなんだ?)」」」

 

 

まさか木下さんと意見が一致するとは… その時、

 

ガラッ

 

「ちょっと? Aクラスの木下優子はいるかしら?」

 

誰かが突然入ってきた。

 

「アタシが木下優子よ。…悪いけど何の用かしら?」

 

「Cクラスの小山友香が代表としてAクラスに宣戦布告するわ!アナタ…豚呼ばわりしたことを覚悟しなさい!」

 

「…はぁ?アタシそんなこと言ってないけど?」

 

確かにそうだ。木下さんは今の今までこの教室に居たんだから。

 

「とぼけないで!さっきCクラスに来て『この薄汚い豚共-!』って叫んでたくせに!生意気なのよ!」

 

「アタシはそんなこと言わないわよ!むしろCクラスなんて仲間にしたいくらいなのに!」

 

 

 

優子Side

 

分かった。これは秀吉の作戦ね。ちょっと一発懲らしめてやらなきゃいけなくなったわね…

 

「…分かった。申し込みを受ける。優子?あなたは早急にFクラスに行ってきて。詳しいことはこっちでまとめておくから。」

 

「代表、ありがとう。…って、今さらっと心読んだわね?」

 

「…その通り。」

 

こうしてアタシはダッシュでFクラスの元へ走って行った。

 

 

 

~Fクラス教室~

 

ガラッ

 

「秀吉~? どこにいるのかしら~?出てきなさぁ~い?」

 

「ど、どうしたのじゃ?姉上よ。そんな禍々しいオーラを出して…他の人が見たら本当にAクラスの人か?と疑われるぞい…ってどこに連れていくのじゃぁぁぁ!?姉上よ!?」

 

「坂本、ちょっと秀吉借りるわよ。」

 

「ああ、木下姉よ、好きにしな。」

 

「ちょっと姉上!?ワシの関節はそっちには曲がらなかろうて!?や、やめるのじゃあぁぁぁぁ!」

 

こうして、秀吉は優子に説教され、解放までに2時間はかかったそうだ…。




いかがでしたか?
なんか秀吉が優子を怒らせてしまったようですね。

「愚弟があんなことするからいけないのよ!」

まあまあ、落ち着いて優子さん。次回はそんなことないから。

「アンタも、次こんなこと書いたらただじゃおかないからね?」

…はい、善処します。


次回は、閑話に入ります。内容は明久と優子のデート回です!

「え、アンタもたまにはいいことするじゃない。//」

そう言ってもらえて何よりです。次回もお楽しみに!


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閑話1 デートとAクラスと密かな作戦

すみません…今回のオリジナルバカテストはお休みさせてください…。

というわけで、お待たせしました!
今回は明久と優子のデートです!

今回も波乱万丈な予感…?

明久「バカバカしいよっ!早く始めよう!」

えー、明久がご乱心のようですがお気になさらず。
それでは本編へGO!


明久の家 A.M.6時30分 明久Side

 

今日は大事な日だ。なぜなら…

 

明久「ふわぁ~、もう朝か…。」

 

木下さんとデートなのである。

 

明久「今日の朝食は…あれでいいか。」

 

試しにベーコンエッグを作ってみた。…なかなか良いできだと自画自賛してみた。

 

明久「今日の服はこんな感じかな?」

 

ちなみにきょうのファッションポイントは黒と白の対照である。

…極端に言えば天使と悪魔である。

 

明久「待ち合わせは…時で場所は…。」

 

 

 

木下家 A.M.5時30分 優子Side

 

秀吉「さて、いくかの。」

 

優子「おはよー秀吉。」

 

秀吉「うむ、おはようなのじゃ…って、えぇぇぇ!?姉上なのか!?」

 

優子「…じゃなければ誰よ。」

 

全く…、失礼に程があるわ。

 

秀吉「いつもねぼすけな姉上が今日に限って早く起きてくるじゃと!?」

 

優子「で、アンタはランニング?朝から元気が良いわね。」

 

秀吉「そうなのじゃが…、姉上?顔が笑っていないのは何故なのじゃ…?」

 

優子「あら~、バレちゃったのかなぁ?じゃあ、ちょ~っとこっちにいらっしゃ~い。」

 

秀吉「姉上?ちょっと!?どこに連れていくのじゃ!?わしは朝のランニングが…って痛い痛い!わしの関節を増やそうとするなぁぁぁ!」

 

優子「ねぼすけとは失礼な言い方ねぇ…!」

 

秀吉「だって…、それは事実なのじ…「問答無用!」…ぎゃあーー!姉上!!わしの関節はそっちにいかな…。」

 

全く…、秀吉もバカねぇ。何とかならないのかしら?

 

1時間後…

 

今日はこのスタイルでいこうかしら。これなら明久君を近づけることが…

 

秀吉「ただいまなのじゃ~って姉上?今日はお出かけかの? 」

 

優子「そ、そうよ。何か悪い?」

 

秀吉「いや、悪くないのじゃが…いつもより無駄にきれいだなって思っての…」

 

優子「…もういっぺんやられたい?」

 

秀吉「ん?どういうことじゃ…?」

 

優子「…アンタは鈍感なのよ!!」

 

秀吉「ひえぇーーー!姉上!?すごいオーラを放ったままこっちに来るのはやめるのじゃーー!」

 

はぁ、出発前にこんなんでどうするのよ…アタシ。

 

 

 

~文月駅~ A.M.9時 明久Side

 

まずい、途中で雄二に会って無駄話をしていたらすっかり予定の9時だよ~。

 

優子「明久遅いわねぇ~、まさか約束をすっぽかしたとか?」

 

明久「ごめ~ん、遅れちゃった。」

 

優子「3分遅刻よ。何していたのよ?」

 

明久「途中で雄二に絡まれて…」

 

優子「ふぅ~ん、それならいいわ。」

 

明久「それで優子、今日はどこに行くの?」

 

 

 

優子Side

 

えっ?『優子』?ま、まさか!明久がとうとうアタシのことを呼び捨てで…!///

…いやいや、そんな場合じゃないわ。

 

優子「今日は、二人で服を買いに行って、そのあとは…」

 

明久「うん、大体わかったよ。」

 

そう言ってアタシたちは最近オープンした総合ファッション店の『SYNC』にやってきた。

 

明久「へぇ~ここは何から何までいろいろとあるね。」

 

優子「そうよ。このお店は西日本ですごい人気があってね、最近この文月市にやってきたのよ。」

 

??「はぁ…、木下さんもいろいろと詳しいんだね。」

 

優子「ってあなたは確か柊斗君?」

 

柊斗「ご名答。いかにも僕が佐々波柊斗だよ?」

 

明久「なんだ~柊斗も来るつもりだったの?それならそうと朝のうちに言ってくれればいいのに…」

 

優子「明久?もしかして柊斗君と同居しているの?」

 

その質問に対して、柊斗君が答えた。

 

柊斗「その通り。ちょっと深ーい理由があってね…」

 

優子「あっ、そうなんだ…。」

 

明久「柊斗もお買い物?」

 

柊斗「そう。今日はTシャツと今、女子に大人気の『アレ』を買いに…」

 

優子「『アレ』を買うって、誰かに着せるの…?」

 

柊斗「もちろん、明久に。」

 

え!?『アレ』を明久が着るの!?明久って女装が趣味なのかしら…?

 

明久「ちょっと柊斗!?何着せようとしてるんだ!これじゃ僕は『女装趣味があります』って言ってるようなもんじゃないか!優子!?僕に女装趣味はないからね!?///」

 

優子「そ、そうよね~、『アキちゃん』じゃあるまいし…。」

 

明久「優子、完全に僕の首を絞めるようなこと言わないでよ…。」

 

優子「あら、ごめん?明久。」

 

 

 

明久Side

 

もうー、優子は僕をからかいすぎなんだよ。

 

??「…柊斗?また浮気しようとしているのね?」

 

柊斗「美玲!?、あ、いや、これは違うんだ!///ただ、その…」

 

明久「あれ?美玲さん、今日はフリーズしないんだね。」

 

美玲「…といっても、3日間が限界なの。今日は安全な日。」

 

なんかすごい特徴的な発言だね…

 

明久「次、行かない?4人で」

 

美玲「…そうね。どうせ私たちも暇だし。」

 

柊斗「(なんかうまく乗せられた気がする…)」

 

なんか柊斗がぶつぶつ独り言しゃべってるけどまあ、いいか。

 

 

 

~ゲームセンター~ A.M.11時15分

 

優子「明久が来たかったのってここ…?」

 

明久「そうだよ。なんか新作のストラップがあるとか。」

 

そう。僕は最近ブームになっている『Shining Links☆』というアイドルグループのストラップが欲しいのである。

 

柊斗「しかし、明久も罪だよな-。」

 

明久「なんでさ。」

 

柊斗「隣に恋人がいるのに求めるのはアイドルグループのストラップだなんて…。」

 

あ、言いやがったな!はっきりと言いやがったなぁ!

僕が優子に隠してた事実を丸ごと言いやがったなぁぁぁ!

 

優子「アキヒサクン?ちょ~っとO★HA★NA★SHIしましょ~ね?」

 

ひいいっ!優子からいかがわしいオーラがぁぁぁ!

 

明久「ぎゃあーーー!わーーー!すいませんでしたぁぁぁ!」

 

柊斗「…なんか酷い絵面だな。」

 

美玲「…そ、そうね。」

 

??「お、明久は今日もバカやってるのか。」

 

そ、その声は!

 

柊斗「あ、雄二だ。やっほー」

 

雄二「おう。」

 

翔子「……私もいるよ。」

 

優子「あら、2人揃ってデート?」

 

頼む優子、話すか殺るかどっちかにして…

 

雄二「ま、まあそんなところかな。///」

 

翔子「……坂本夫婦よ♡」

 

雄二「翔子…、今ここでその発言はやめろ。」

 

翔子「……だって、作者が決めた。」

 

雄二「翔子…、今ここでメタ発言はやめろ。」

 

ははは…、ある意味すごいよ。

 

 

気がつけばもう12時。お腹も空いてきたので6人で「ラ・ペディス」に行ったのだが…

 

美春「かんねんしなさい!この豚共!」

 

と清水さんに罵倒されてしまった…。(お昼はおいしくいただきました。)

 

その後、14時になったので僕らは坂本夫婦、桐谷夫婦と別れて本屋の「ヴェルダンディ」に来た。

 

雄・柊「「(…おい!)」」

 

明久「今日は何を買うの?」

 

優子「そうね…、家計簿と旅行雑誌とライトノベルを…」

 

うわー計画的だね。

 

明久「じゃあ、僕はあっちに行ってるね。」

 

優子「わかったわ。」

 

 

 

30分後… 優子Side

 

明久何してるのかしら?試しに行ってみた。けど…

 

優子「明久~何してるのかしら…ってあら…?」

 

それが間違いだった。

 

優子「アーキーヒーサー!これはどういうことよ!?」

 

明久「これは!僕の本能が勝手に働いてそれで…はい、すみませんでした。」

 

これはアタシだって怒るわよ。だって、明久の手にしてる本は…

 

 

 

18禁なんだから。

 

 

 

優子「まったく!アタシというものがありながらどうしてこういうものに目が行ってしまうのかしら!?」

 

明久「それは…「あれ~アッキーじゃん!」って工藤さん?」

 

愛子「ハロ~☆」

 

優子「愛子?どうしたのこんなところに…」

 

愛子「ああ、それはね…」

 

まずい!今この状況を愛子さんに知られてしまったら…僕は変態扱いされる!

 

愛子「で?アッキーの持ってるそれって『ーーー』?」

 

明久「ふぇっ!?なんで工藤さんがそれを!?」

 

愛子「だって~、それ知ってるもん。」

 

工藤さん、躊躇無さすぎるでしょ!?

 

 

この後…16時になるまで工藤さんに責められ、優子にこっひどく叱られたのであった…。

 

そして、ヘロヘロのまま帰ろうとしたその時!

 

??「アーーーキーーー!」

 

??「明久君?許しませんよ!」

 

やばい!島田さんと姫路さんに見つかった!しかもすごい形相で追っかけてくるよ!にげろーー!

 

 

 

~学校~

 

明久「あっ、鉄人!ちょうどよかった!召喚許可を!」

 

西村「吉井…『鉄人』と呼ぶなとあれほど…「時間が無いんです!」…なるほど、あれは仕方ないな。総合科目、承認!」

 

~総合科目~

 

Aクラス 吉井明久 13675点

     VS

Fクラス 島田美波  1413点

Fクラス 姫路瑞希  4234点

 

優子「アタシも参戦するわ!」

 

Aクラス 木下優子 10237点

 

明久「おっ?優子も10000超えた?」

 

優子「明久の為なら当然よ!」

 

美波「はぁ!?絶対カンニングでしょ!」

 

瑞希「そうです!2人ともカンニング以外ありえません!」

 

西村「黙らんか!!この2人の苦労を知らずにお前たちは…いい加減にしろ!!!」

 

美・瑞「「うぐっ…」」

 

勝負は一方的だった。(すこしやられた。)

 

明・優「「腕輪ペア発動!!『豪華絢爛』!!」」

 

ズドォォォォォォン!!!

 

Aクラス 吉井明久 12982点

Aクラス 木下優子  9332点

      VS

Fクラス 島田美波     0点

Fクラス 姫路瑞希     0点

 

西村「戦死者は補習ぅぅ!!」

 

美波「覚えてなさいーー!2人とも!」

 

瑞希「絶対…勝ってみせますから!」

 

最後は圧倒的な差でこの場は幕を閉じた。

 

 

 

~帰り道~

 

明久「いやぁ~今日は大変な一日だったね。」

 

優子「ホントよまったく…、まあ、楽しかったけど。」

 

明久「そうだね。」

 

優子「ねえ、明久…///」

 

明久「なーにー?」

 

優子「アタシ、明久のことが…「異端者発見!」…えっ?」

 

『『『異端者は死刑じゃぁぁぁ!!!』』』

 

いや、このタイミングでこれはないだろ…

 

明久「と、とりあえず、ダッシュしよう!」

 

ダッ!

 

『『『待てーい!!!』』』

 

 

 

 

優子「どうしてこうなるのよーーー!」

 

 

 

 

最後までめんどくさい一日だった…

 




いかがでしたか?

…まあ、タグに『オリジナル腕輪』と書きましたからねぇ…
今回は明久と優子のペア必殺技を入れてみました。

明久「かっこよかったねー。」

ありがとうございます。

優子「ところで、なんでペア仕様をいれたの?」

ああ、それは…
第3章で詳しく説明します。

明久「そうかー、でも気になるな…。」

次回は普通の話に入ります。
内容はFクラスが今度、Bクラスに宣戦布告をするというお話です。

お楽しみに!


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Scene4 FクラスはBクラスに宣戦布告

オリジナルバカテスト 第4問

大気中におよそ78%含まれている物質は何か答えなさい。

木下優子の答え:窒素
教師のコメント:正解です。この割合は人類が生きていくうえで大切な数値ですのでしっかり覚えておきましょう。

吉井明久の答え:二酸化炭素
教師のコメント:人類が絶滅してしまいます。ちなみに他の惑星であればそのような高い数値もありえます。

佐々波柊人の答え:酸素
教師のコメント :多すぎです。


2週間ぶりの投稿となりました!遅くなってすいません…

明久「僕、心配したんだからね?」

明久…僕のことをここまで心配してくれるなんて…

明久「これで心置きなく作者を殴れるね☆」

…前言撤回!逃げろーー!

明久「逃がすかぁぁぁぁぁ!」

優子「それでは本編です!」


~Fクラス教室~ 雄二Side

 

俺は次のターゲットのことについて考えていた。

 

次に戦うBクラス、その代表である根本恭二…俺は個人的にアイツの事が嫌いである。

それは1年の時からずっとそうだった。卑怯な手を使い、自分を上に上げようとしているヤツだから、俺はそれが許せない。

 

秀吉「おぬし…、根本のことについて考えておったじゃろう。わしもアイツのことは前から嫌いなのじゃ。しかも、Bクラス代表になれたのは努力というわけでもなくただならぬこそくな手という残忍極まりない性格じゃからのう…」

 

…秀吉も結構なこと言うもんだな。アイツの酷評はクラスどころか学校全体に広がっている。それなのにも関わらず、このことを一切取り上げないなんて、この学校はどういう神経してるんだ…?

 

雄二「…どっちにしろBクラスは倒さないといけない存在だ。誰かに宣戦布告に行ってきてもらいたいんだが…誰がいいのか悩むなぁ…。」

 

姫路「あのー、私はダメですか…?」

 

雄二「お前が行くのか!?…まあ、ダメとは言えないけどなぁ。…誰かに一緒についてきてもらおうか。」

 

…とは言ったものの、誰がいいんだ?

 

須川「俺が同行してもいいか?前回の悔しさをここで挽回したいんだ…」

 

『『『なんだとぉぉぉ!?異端者は死刑じゃぁーー!』』』

 

やっぱりそうくると思ったぜ。(2つとも)

 

雄二「まあ、いいが、気を付けるんだぞ?それとな、他のクラスに干渉するんじゃねぇぞ。」

 

姫路「わ、わかりました。」

 

須川「ああ、そこらへんは別に問題ない。…おいお前ら、こんな所で無駄な体力使ってどうする、そこをもっと有効活用したらどうだ?FFF団の会長として一言言わせて貰うが。」

 

『『『うぐっ…』』』

 

…前から思ってはいたが、これほどとはな…

須川はあのFFF団の会長を務めているのだが、何故かここ最近、FFF団の行動に関心がなくなってきているというか…

何がお前をそこまで変えたんだ?

 

 

 

須川Side

 

俺はつい成り行きでFFF団の会長を務めさせてもらっているが…

はっきり言うと、最初の頃がどれだけ情けないことしてたんだ…ということを今、猛烈に痛感している。

きっかけはあの吉井である。あの吉井の努力たる行動に何故か俺は惹かれていった。それで、何か尊敬の意を示すまでになった。

アイツってやっぱすごいなと。それに比べて俺は何の努力も見せずただ、異端者を斬り捨てようと心に置いていた。最初の頃の俺だったら、そんなことにとらわれずにFFF団の仕事を全うしていたが、今の俺はそうじゃない。俺にだって感情はある。嫉妬心はあるが、誰かのようになりたい…という欲望だってある。

 

…今更なのだが、俺は吉井のように賢い人間になれるのだろうか?…あの優しい性格は汚してはいけない気がする。この心が汚れた俺でもまだ希望はあるのか…?

そんな思いを胸に姫路と一緒にBクラスに行くのであった…

 

しかし…、この後、想定外の事態が俺の心をさらに揺さぶるのであった…。

 

 

 

~Bクラス教室~ 姫路Side

 

ガラッ

 

姫路「あの…、Bクラスの代表の方はいますか?」

 

根本「いかにも俺がそうだが、何の用だ?」

 

姫路「はい、私たちFクラスはあなたたちBクラスに宣戦布告をします!」

 

これでいいですか…ね?

 

根本「…女でも構わねえ、…やれ。」

 

『おい、いいのかよ!あんな美人を汚すのかよ!』

 

『元々信用性の無い代表に指示されたところで俺たちは動くかよ。』

 

えっ?Bクラスの代表さんって、そんなに信用されてないんですか?私、気づかなかったです…

 

根本「…あぁん!?うるせぇんだよ!第一、下位のクラスだろうが!やられるのがお似合いなんだよ!…チッ、こんなの俺一人で十分だ。」

 

…何て言ったらいいんでしょうか。

 

須川「…さっきから聞いていればお前は本当に屑だよな!」

 

根本「なっ、何だと!」

 

須川「そこまでして人を貶めたいか!人は誰だって人権を持ってる!だからなぁ、いじめられる筋合いはねぇーよ!俺はあのFFF団の会長をやっている。だが、ある人をきっかけに俺の心は変わった…誰かを守りたい。誰かが傷つく社会なんてまっぴらごめんだね!」

 

…あれ?須川くんってそういう性格でしたっけ?それに『ある人』って誰のことですか…?

 

 

 

~Aクラス教室~ 明久Side

 

どうやら、FクラスがBクラスに宣戦布告をしたそうだ。まあ、雄二は作戦立てるのが上手だから今回も勝てるんじゃないかと思っているけどね。

 

翔子「…雄二なんだもん、きっと大丈夫よ。」

 

本当に霧島さんって雄二のことが好きなんだねー。

 

柊斗「大体予想はつくよ。雄二はしっかり者で不測の事態にもちゃんと対応できるはず。それにFクラスはある教科ごとに得点がとても高い人がいる。だから、根本が姑息な手を使わない限り大丈夫だと思うよ。」

 

まあ、そうだよね。

 

優子「そういえば最近、Fクラスの須川君の様子がおかしいという噂が聞こえるのよ。あの人、『FFF団』に所属しているけど、何かあったのかしら…?」

 

んー、僕もその辺気になるな-。

 

愛子「どっちにしろ、Fクラスはボクたちを狙ってくるんだよね?」

 

美玲「…その時は私たちがお守りするわ。」

 

翔子「だから心配しないで?よし…代表。」

 

そうだった、自分は代表であるということにあまり自覚が持ててない。だから、ここからもう一度気合いをいれなくちゃね。

 

明久「そうだみんな、お昼は屋上に行かない?気持ちいいよ~」

 

優子「アタシは賛成よ。みんなは?」

 

翔子「…私も行く。」

 

愛子「いいよ-、アッキーのためならね☆」

 

柊斗「僕たちも行くよ。」

 

美玲「…私もいくわ。」

 

みんな、ありがとう。じゃあ、今日のとこ…「吉井君?」…ん?

 

明久「久保君?どうしたの?」

 

久保「僕も行かせてもらえないかな?なんか楽しそうだからね。」

 

明久「もちろん、いいよ!」

 

 

 

姫路Side

 

私はその光景を窓から見ていた。

明久君、他の女の子たちと仲良くするなんていい度胸ですね。許しませんよ!明久君が私だけのところを見てくれるまでは…と言いたいところですが、やっぱりAクラスに入るのは気が引けますね…

ここは、その時がくるまで一旦身を引きましょう、明久君…待っていてくださいね?

 

 

 

美波Side

 

アキはどうしてウチのことを見てくれないのかしら?未だその謎の核心に触れることの出来ないウチ…

やっぱりアキには体で教える必要があるのかしら?…うん、きっとそうよね。

アキ!次に会ったらアンタの命日よ!覚悟なさい!

 

 

 

~屋上~ 明久Side

 

んん~~!やっぱり屋上の風は気持ちいいな-。

 

明久「じゃあ、ここらへんでお昼にしよう!」

 

みんな「「「賛成ーー!」」」

 

僕たちはここで昼食をとることにした。

 

優子「明久のお弁当の中身はなにかしら?」

 

明久「今日はね…これだよ。」

 

柊斗「明久は料理が上手だからね…しかも、盛り付けもプロ級なんだよ?」

 

そう柊斗が言ったあと、僕はお弁当を開けた。

 

優子「…これは見事だわ…。」

 

愛子「…自身を失うくらい凄いね。」

 

みんな僕のお弁当に絶賛していた。そんなにスゴいのかなぁ?

 

柊斗「自分で気づかないだけでしょ、この鈍感野郎。」

 

明久「なんだとーー!」

 

美玲「…料理すらまともに出来ない柊斗が言っても…」

 

あ、そういえば柊斗って家庭科が苦手なんだっけ。

 

柊斗「うぐっ…確かに。」

 

「「「(認めるんかい!)」」」

 

ちょうどその時…

 

??「お、明久がいるぞ。」

 

??「本当だ、おーい吉井!」

 

あれ、その声は雄二と須川君?って、みんなまで!?

 

明久「どうしたの、こんなところに?」

 

雄二「ああ、実は昼食を屋上でとりたいと思ってな。」

 

須川「それで、俺も来たというわけだ。」

 

明久「ちょっと待った、須川君はFFF団の会長だよね?」

 

須川「そうだが、どうした?」

 

明久「…この光景を見て何とも思わないの?」

 

さすがの僕でもそこは気になる。普通、「異端者発見!」とか何とか言って僕を死刑にするはずなのに…

 

須川「…強いて言うなら逆にお前を尊重したいぐらいだが?」

 

 

 

 

…………へっ?

 

 

 

 

須川「おいおい、そんな間の抜けた顔するなよ。俺だって、気持ちが変わるときぐらいあるんだから。今の俺は、吉井、お前を尊敬しているんだぞ?

俺の心を変えてくれたのは吉井、お前なんだぞ?…感謝するぜ。」

 

僕によって須川君の心境が変わったの?何で?…なんか混乱するよ。

 

秀吉「なんか最近、須川の様子がおかしいと思ったのはそう言うことじゃったか。明久、お主の行動一つで須川の心は変わったのじゃぞ?お主はそれだけ多くの人々に影響を与えたということじゃぞ?みんな感謝しておる。」

 

雄二「…俺も最近思ったんだ、明久が夢中になって勉強をしているのを見て、「人ってそこまで変われるのか」…と。」

 

あー、確かに。僕は前の前までバカを背負って生きていたからね。…僕が行動をおこしたからみんながそれに感情を抱いて…

 

優子「アタシも明久を尊敬しているわ。…アタシと明久は小学校からの幼馴染みでその当時、成績はすごいよかったの。だけど…、転校生という影響があったせいか、いじめが絶えなかった…

そこからかしらね、明久がだんだんバカになり始めたのは。だけど、親の救済で明久はもう一度頑張りたいって決意したのよ。そうよね、明久?」

 

明久「うん、誰かが傷つく未来は見たくない、自分が全部背負わなきゃ…みんなが幸せならそれでいいってずっと思っていた…

それが災いして僕は一般常識が理解できなくなってしまった。

でもね、そばに優子がいてくれた。だから僕は頑張りたいって思えるようになった。

…未だに一般常識はわからないけど、それでも学力はだいぶ回復してきている。だからね、僕は…

 

 

 

代表なんだ。」

 

 

 

翔子「…吉井の努力は計り知れない。みんなのため、自分のためなら何だってこなせる。私にはできないことも吉井はやれる…

…スゴいと思う。」

 

愛子「アッキーが中心にいてくれるだけで私達は幸せになれる…なんかアッキーには不思議な力が宿っているみたいだね☆」

 

そんな大げさな…

 

美玲「…私からもお礼させて。明久君がいなければ私と柊斗は一緒になれなかったもの。柊斗が明久君と同居しているのも、明久君が積極的に声をかけてくれたからなのよ?…感謝しきれないわ。」

 

久保「僕も吉井君を尊敬するよ。吉井君がきっかけで僕は女子にも目を向けることができた。今まで、同性愛しか興味無かったけど、吉井君のおかげで今がある…本当にすごいことだよ?」

 

康太「…だが、そんな明久の好意を踏みにじろうとしているやつもいる。ほら、すぐそこに…」

 

…えっ?誰なの?

 

??「……アキ、何してるのよ?」

 

??「……明久君?これはどういうことですか?」

 

……まさか!

 

美波「アキ!よくも女子と仲良くしてられるわね?覚悟なさい!」

 

姫路「明久君は私達のことだけをどうして見てくれようとしないんですか!?許しませんよ!」

 

突然、美波と姫路さんが釘バットで僕のことを…

 

 

ガンッ!

 

 

ああ……意識が……

 

 

 

柊斗Side

 

柊斗「おい!何してるんだよ!やめろよ!明久がこんなふうになる理由ってあるのか!?」

 

美波「うるさいわね!アンタはアキの何なのよ!」

 

柊斗「僕は明久と同居している親友だ!そっちこそ何だよ!ふざけるのも大概にしろよ!」

 

こんな明久を僕は見たくない、こんな姿になっている明久を僕は…

 

…許さない、絶対に許さねぇ!!!

 

優子「明久はアタシの恋人よ!アンタらにこんなことされる筋合いなんて一個もないのよ!いい加減やめなさい!明久がフラッシュバック起こしちゃうでしょ!?」

 

美波「そんなことどうでもいいわよ!アキがウチらのことを好きになるまで絶対に止めないんだから!」

 

姫路「そうです!明久君にどんな過去があろうと明久君はバカなんです!だから、私達のいるFクラスがお似合いなんです!」

 

柊斗「こんな大事な仲間が暴力振るって振り向いてくれるとでも思っているのかこの大バカ野郎!バカなのはお前ら2人の方だ!」

 

美波「黙りなさいよ!ウチらがバカなわけないでしよ!?とにかく、アキが分かるまで続けるから!」

 

優子「アンタも落ちるに落ちたわね…学年2位だったその風格はどこへ行ったのかしら!こんなことに現を抜かしてる場合じゃ無いって自覚しなさいよ!もっと他に考えられることがあるでしょうが!」

 

姫路「明久君がいれば私のことなんていいんです!明久君が振り向いてくれないからこうやって分からせようとしているだけじゃないですか!これのどこがいけないんですか!?」

 

??「お前ら2人の行いは全部間違っている、このバカ者!」

 

その声は、西村先生!?

 

西村「そんな行いで吉井は2人の想いに寄り添えるとでも?冗談も甚だしいぞ!ちったあ自分の行いを振り返ったらどうだ!そんなことも分からないお前らは強制的に補習室へ連行だ!」

 

美波「そんな理不尽な…!ただウチは…」

 

姫路「そうですよ!あんまりじゃないですか!」

 

西村「やかましい!さあ、行くぞ!」

 

美波「お、覚えてなさい…!」

 

姫路「全部明久君のせいなんですからね…!」

 

そう言い放ったあと、2人は強制的に補習室へ連行された。

 

柊斗「さて…、明久が重症だから早く保健室に連れて行かないと…」

 

美玲「…私たちも協力するわ。」

 

 

 

優子Side

 

雄二「俺らの生徒が代表に迷惑かけてしまった、すまない…」

 

優子「いいわよ、謝る必要はないわ。だって、悪いのはあの2人だもの。」

 

雄二「それでも、一応代表として一言、謝罪させてもらう。」

 

明久が心配だわ…坂本君?もういいのよ。悪いのはあの2人、あの屑共が坂本君らにまで迷惑をかけたのよ。

次あったときは覚えてなさい…!私はなんとしてでも明久を守るんだから!

そう、あの時のように…だからね、明久?

 

 

 

もっと私たちを頼りなさい?




どうでしたか?

今回はあの2人とAクラスとの激しい戦いの描写が難しかったですね…
…別にあの2人を嫌っているとかじゃないですよ?ただ、こっちのほうが都合いいというか…

柊人「最初からこういう展開を求めて書いていたんでしょ?だったらそれでいいじゃん。」

…しかし、明久が相当なけがを負うことに…

優子「大丈夫よ、アタシたちが絶対に守る。あの2人がどんなに襲って来ようともアタシたちが排除するわ。だって、明久はこのAクラスの大切な代表だもの…」

というわけで、今回はここまで。次回はFクラス対Bクラスです。



P.S.

今、視点を変えながらやっているわけですが、ここで皆さんにアンケートを取りたいと思います。
内容は活動報告欄に記入しておくので、お願いします。
作品ごとにアンケートを取ります。


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