目立ちたくないトラッパーの比企谷八幡 (春の雪舞い散る)
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目立ちたくないトラッパーの比企谷八幡

 

 隊長八重垣苺 ( 15 ) 、黒トリガー 抜け道な ( Hidden doors ) の所持者で自称アサシンで最弱のオールラウンダーとも言われている

 オペレーターが都合つかないときは自らがオペレーターになり八幡達には臨機応変に対応させている

 両親は第一次侵攻で他界しており、現在母親の従姉妹に当たる比企谷家に居候しており小町はクラスメイトでもある

 八重洲 洪 ( 17 ) 、スナイパー、比企谷兄妹と、八重垣苺の幼馴染み、材木座と同じクラスだが材木座とはあまり接点はない   

 八幡  中 ( 18 ) 、シューター、生徒会長城廻めぐりのクラスメイト、存在は気付かれてないけど

 比企谷八幡 ( 16 ) 、トラッパーで通称隠れ蓑トラッパーと呼ばれている、総武高2ーF

 安定のシスコンで再従兄妹の苺に対してもお兄ちゃんスキルを発動する



 

 

 ①  アラサーから八幡を奪還せよ

 

 

 「 あ、いたいた… 遅刻するそ? 八幡… 隊長のアタシに迎えに越させたんだから今度サイゼでチキンとドリンクーとサラダバー、奢りなっ♪

 

 それと、もうマジに時間無いから折り返しで行く 「 ま、待て… 私の話しは未だ終わってないのに勝手に連れ出すなっ! 」」

 

 そう呼び止められたから

 

 「 八幡、ちゃんと防衛任務があるって言わなかったのか? 何の話しかは知らないけどそれは防衛任務より大切な… 重要な話なんですか?

 

 まぁ、自分の事を棚に上げて男子生徒に彼女はいるのかなんてセクハラ発言してたアンタがそれほど大事な話をしていたとは思えないんだけどね? 」

 

 そう言って鼻で笑うと

 

 「 ま、待て… ここは三門から遠く離れた千葉市だぞ? 」

 

 「『 抜け道 』ってレアアイテムの名を聞いたことないですか? それの所有者であるアタシには関八州は庭先なんでここの屋上を集合場所にして

 

 その力をもって、アタシの隊のメンバーである総武高の生徒の三人を迎えに来てるんですけどね? 一度に三門に跳ぶために 」

 

 そう教えてやったにも関わらずに

 

 「 だが、そんな目と性根が腐った… 「 アンタのせいとは言わないけどアンタ等教師の責任でもあるのに八幡を批難するのか? やっぱ教師なんて人種は当てにならないね

 

 アタシの時だって、誰も気付かなかったし誰も助けてくれなかった教師なんか全く信用してないよ

 

 性根がどうこう言えるほど、八幡の何を知ってるわけですか?

 

 まぁ、確かに普段の言動はひねくれてて腐りぎみだからその点に関しては弁解の余地はないけど、言えば何だかんだって言いながらもやってくれるし肝心な時には率先して動いてくれますよ?

 

 そんな事すらもも知らずに、八幡を悪く言うのは止めてもらえませんか?

 

 とにかく、時間ないんで話が有るんなら明日の放課後にしてくださいっ!

 

 それと… 総武に限らずボーダーの協力校のない千葉ですから昼間は防衛任務やランク戦ができない分、放課後はあまり空いてないんで八幡にあまり変なことを押し付けないでくださいね? 」」

 

 そう言って鼻を鳴らして

 

 「 さぁ、行くよ 」

 

 そう言って、アンティークなドアノブを壁に当てるとそこに扉が現れて…

 

 ドアノブをひねると開いたドアが産み出した時空の狭間を潜ってアタシ達の隊室に入り防衛任務の支度を始めるのだった

 

 

 

 

 ②  暗雲漂うテニスコート

 

 

 お昼休み、八幡に呼ばれて総武高現れたらテニスコートだったんだけど

 

 「 帰る… 」

 

 だってさ、美少女だらけなんだよ?

 

 黒髪ロングヘアーの正当派美少女

 

 頭ユルい系巨乳アイドル風の美少女

 

 銀髪清純派美少女

 

 金髪キツい系美少女に眼鏡っ娘?

 

 「 邪魔だ、退け… チャラ男っ! 」

 

 なんかその風景が面白くないからイケメン風のチャラ男を睨みつけ隣にいてアタシを睨んでるケバい金髪女を相手に

 

 滅多にやる気を出さない事て有名なアタシがランク戦で勝ちに行くときの感覚で本気の闘気をぶつけたら二人とも腰を抜かしたから

 

 「 ダサっ! 」

 

 と、吐き捨てて帰ろうとしたら

 

 「 ちょっと待つしっ! アンタ、ヒッキーのなんなんだしっ!? 」

 

 そう、見た目通りに頭の悪そうなしゃべり方をしてるから

 

 「 八幡、アンタの交友関係や女の子の趣味は知らないけどね… 付き合う相手はもっと、ちゃんとしたのを選びなよ?

 

 少なくとも、アタシが親戚付き合いしたくないようなのだけは勘弁だからね? 」

 

 そう言って巨乳女を見下し

 

 「 で、ヒッキーって誰? アタシの知り合いにヒッキーなんてヤツ、居ないんだけど? 」

 

 そう言ってやったら

 

 「 ヒッキーはヒッキーだしっ! 今、ヒッキーと話してたじゃんっ!! 」

 

 そう吠えるから

 

 「 はぁ? ナンだよそれ、八幡の事引きこもりだってバカにしてるのか? それともアタシに喧嘩売ってるのか?

 

 八幡の表情見ろよ? マジにイヤそうな顔してんだろうが、さっすがリア充っ♪ 自分さえ良けりゃ言われてる本人の気持ちおなんか全く構い無し

 

 ムカつくからアタシの目の前からさっさと消えうせろ、もっとも… 自分で歩けたらの話だがな 」

 

 そう言って八幡を睨んで

 

 「 一体何のようだったわけ? まさか、俺ってこんなにモテるんだってゆーのを自慢したかったとか言わんよね?

 

 ムカついたから今日は八幡がなに言おうとも勉強しないからなっ! 個人戦で三バカ辺りに八つ当たりしてくるからさっ、じゃあねっ! 」

 

 そう言ってジャンビングロッド ( 抜け道の杖形態で半径1m~1㎞の範囲内の任意の場所にテレポートできる

 

 因みに私はこの状態を某アニメになぞらえてステッキモードを始解、そう呼んでいる

 

 正式名称はちゃんと有るらしいけど始解、卍解のが格好良いじゃん? ) を使って学校に帰った

 

 そうして、アタシが一瞬にして姿を消すと、その場にいて意識を保っていたのは八幡と黒髪ロングヘアーと銀髪の美少女の三人だけだったど… そんな事はアタシの知ったことじゃないからな

  

 

 放課後、本部基地のロビーで槍バカを見付けたアタシは早速個人ランク戦を申し込んでオペレーターは三上さんにお願いしてやってもらいボコることに

 

 機動力の高いアタシが槍使いの内懐に飛び込んで滅多突き 10ー0 で気が晴れたからマッカン飲みながら隊室で宿題をすることにした

 

 宿題終わらせたら今度は弾バカ発見、もちろん10本勝負を挑んで機動力で的を絞らせずにやはり懐に飛び込み滅多突き

 

 8ー2で勝ちこして気分爽快って思ってたら小南さんから個人ランク戦のお誘いがきたから早速玉狛支部に向かうことにした  

 

 小南さん相手に4ー6と残念ながら負け越し悔しがっていたらオペレーターの宇佐美さんを交えて反省会をしてくれました

 

 「 今日の苺ちゃんは動きが単調になりやすい 」

 

 そう宇佐見さんに注意され

 

 「 後半、集中力が途切れ勝ちで注意力散漫 」

 

 って小南から指摘されたアタシが考え込んでいると木崎さんに

 

「 飯食っていくか? 」

 

 って声を掛けられて迷っていたら

 

 「 比企谷と何か有ったんだろ? お前がそうして不機嫌そうに荒れてるときは比企谷と何か有ったときか比企谷に何か有ったときだからな… 」

 

 そう木崎さんに言われて

 

 「 えっ、と… アタシってそんなにわかりやすいんですか? 」

 

 そう聞いたら三人に頷かれちゃいましたよ

 

 

 

 

 




 
 事故に遭ってませんし奉仕部にも入ってないため、戸塚の依頼に雪ノ下雪乃は絡みませんし由比ヶ浜結衣は三浦と行動しているためミックスタブルスのパートナーに呼ばれた苺ですが…

 以上の展開で試合はありませんし、意識失った生徒達の介抱で大騒ぎになった総武高でした


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奉仕部と八幡と川なんとかさん

 
 アレはそう、アタシが黒トリガーを手に入れて間もない頃の話だ


 「 あ、悪夢… だっ… な、ナンであの化け物達がまた来たの… 」

 ー ライデイン ー

 遠くから聞こえる八兄の声に呼応して落ちている雷がバムスター…だったかなそれの上に落ちているのが見えていた

 そして、アタシが居る場所の周囲を見回すと行動不能のトリオン兵達が痙攣しているのを見てとどめを刺してまわった

 何体倒したのかはわからない… 夢の中の話だから

 気が付いたらアタシは八重垣隊の隊室でテーブルに突っ伏して居眠りしていてのだから…



 

 

 ③  天使の階は天界に繋がっているのか?

 

 

 塾に通ってないアタシは、当然ながら川崎大志とは面識なかったからその一件とは関わり無いから無関係なはずだったのにその場に居合わせてしまった

 

 ( 煩いな、ここは大人の社交の場じゃないのか? 何処のバカだよ? って総武のおバカだな… )

 

 「 知り合いかい? 」

 

 忍田さんにそう聞かれたアタシは

 

 「 一応面識は有るけど気に入らないあのお団子頭を知り合いとは認めたくないですがちょっと文句言ってきます、八幡も捲き込まれてるみたいですから 」

 

 そう言って忍田さんの許可を得た上で、その騒ぎの場に行き

 

 「 ここは大人の社交の場であるはず? そういった場に相応しい、TPOを弁えた振る舞いができないなら出ていきなさい 」

 

 そう言って退店を促すと、アタシの声に気付いた八幡が

 

 「 !、何で苺がこんな時間に… 「 アタシは、今夜出張で来ている本部長のお供で夕方から遅くまで出掛けるって言ったハズだけど?

 

 妹の話しはちゃんと聞いとけよな? 千葉のお兄ちゃん 」」

 

 そう言って笑うと

 

 「 ウソつき、ヒッキーに妹は小町ちゃんしか居ないはずだよ? 」

 

 そう、勝手な事をほざくから

 

 「 ナニも知らないくせに口を挟むな、このお団子なすっ! 再従兄妹で小さい頃は普通に八幡お兄ちゃんって呼んで育ったからお兄ちゃんで良いんですぅ

 

 それより 『 ヒッキーは止めろっ 』 って言ったハズだけどそんな事も理解できないわけ? 有名進学校って言われてる総武のレベルって程度ものなんだ… 」

 

 そう言って冷ややかな目で見てからお団子に絡まれていたバーテンダーに

 

 「 摘まみ出そうか? この団子 」

 

 そう言ったら脇から

 

 「 比企谷君の妹なら貴女こそこんな時間にこんな場所にいることの方が問題てはなくて? 」

 

 そう黒髪ロングヘアーがが言ってきたから

 

 「 アンタの方こそ頭大丈夫なの? それともアタシの話、聞いてないのか理解できないのかは知らないけど少しは考えてものが言えないわけ?

 

 アタシ言ったよね? この身は中学生じゃ有るけど、既に社会人で上司のお供中なんだよ…

 

 まぁ、用は済んだからお疲れ様のジュース飲んだら帰るけどね

 

 三門のボーダーに所属し、現在B級第8位の八重垣隊、隊長さんで黒トリガー所持者だから関係各位… 特にスポンサーの要望が有れば上司のお供でこう言った場にも顔を出す

 

それが気に入らない、ってゆーんなら大人に文句言ってよね?

 

 仕事だから渋々付き合ってるアタシには大人達の話し、ゴルフとかクラブのお姉さんの話しとかつまらないし下らないから正直退屈で仕方無いんだからさ

 

 家でゲームでもしてたいしマンガだって読みたい、もっと言ったら勉強してた方がもっとずっと為になるって… 勉強嫌いなアタシですらそう思っちゃうよ? いや、マジでさ 」

 

 そう言って肩を竦めて見せ

 

 「 今日は少し前まで、千葉の県会議員さん達との懇談会だったんだから抗議はそちらにしてね?

 

 仕事絡み話ならわからなくても頑張って聞くけど興味ない… プロチームのない東三門生まれのアタシに野球やサッカーの話されてもちんぷんかんぷんだったんだからね?

 

 八幡、本部長が呼んでるからちょっと挨拶してきなよ? 」

 

 そう言ってこの場から離れさせ

 

 「 何をもめてるのかは知らないし聞かないけどね、この場において非があるのはアンタ達

 

 その人に用があるなら営業時間が終わってから店の外でしろよ?

 

 それができないなら実力行使、店から放り出すんだけどそうされたいの? 」

 

 そう言ってしっしっと犬を追い払う仕草をして見せたら顔を真っ赤にして怒ってるけど団子、根本的にお前が間違ってるんだからな?

 

 そう思って相手にしない事にして黒髪ロングヘアーに

 

 「 で、どうするの? マジな話… このまま騒いでたらアンタ達も無事に済まないってわかっててそれに騒がせてるわけ?

 

 当たり前だろうが? アタシにしたってアルコールとかはダメだけど… まぁ、アルコール過敏症だから大人になっても飲まない方が良いと思うけど既に嵐山隊を手伝って広報の仕事してるから三門じゃそれなりに有名人なんだけど?

 

 そんなアタシはこの時間にこの場にいても上司と一緒にいるなら問題ないけど未成年だけでいるアンタ達に問題ないわけないだろうが?

 

 はぁ? 仕事で上司といるから許されてるアタシにアンタ達の後見役なんかできるわけないでしょ?

 

 しかも、そんな事を頼める義理が有ると思うアンタの神経を疑うんだけど?

 

 少なくともアタシなら、アンタらに頼るなんて選択肢はない

 

 全く… このお団子にはそんなことすら判断できないわけ? 」

 

 そう言って二人を追い出してから席に戻ろうとしたら

 

 「 アンタ、本当に何も聞かないんだね 」

 

 そう言ってホッとしたから

 「 アタシにだって言いたくないこと… 人に聞いてほしくない、触れてほしくないこと… だって有るし、特にあの団子みたいな人種に話すことは何もない

 

 全く、テニスコートの金髪カップルといい頭良いかは別にして程度低すぎだな… 総武 」

 

 そう言って表情を歪めると忍田さんとの話を終えた八幡が忍田さんを連れてきて話し始めた

 

 「 川崎、お前… ボーダーになる気はないか? 給料は出るし、推薦もうけられる 」

 

 そう聞かれたその川なんとかさんは

 

 「 はぁ? あたしに 「 俺も八重垣隊の一員で八重垣隊のメンバーは苺以外、三人とも総武の生徒で苺の黒トリガーの能力で通勤が可能になってるから川崎も問題ない

 

 それに遠からず千葉に支部を作る計画があるらしくいずれは千葉でも大々的に隊員募集をするからその前に正隊員でいた方がなにかと有利だしな…

 

 無理強いする気はないが、アイツ等がこのまま大人しく引っ込むわけないのはわかるよな?

 

 いい悪いじゃなくもうこのままこの店…イヤ、この店だけじゃなく他でもアイツらのせいで働き難くなるのは目に見えてるから検討してくれ 」

 

 そう八幡が話すのを聞いて

 

 「 本当に鬱陶しいヤツ等だな… 仕事終わって帰る支度したらこれにメールして

 

 アイツ等と顔を合わせないで帰れるように手引きするからさ… あ、気にしなくても良いよアイツ等に吠え面掻かせたいだけだから

 

 それよりシャーリーテンプル頼んでいいかな? 八幡もたまには隊長の顔を立てさてよね? 妹に出させる訳にはいかないとかなんとか言ってアタシには絶対に出させないんだから参っちゃうよ

 

 トラッパーとしてはアタシの弟子なのにね 」

 

 そう言って、広報の仕事用に作ったメアド入の名刺を渡してからテーブルに戻り気の抜けたシャーリーテンプルを飲み干して新しいのをもう一杯飲んでからアタシ達は店を出た

 

 店を出ると例の二人組が警備係と揉めていてエレベーターに乗せられるところたったから 

 

 「 それ見たことか… 言わんこっちゃない… 」

 

 そう思ってせせら笑ってた




 


 

 隊長八重垣苺 ( 15 ) 、黒トリガー 抜け道 ( Hidden doors ) の所持者で自称アサシンで最弱のオールラウンダーとも言われている

 八重洲 洪 ( 17 ) 、スナイパー、比企谷兄妹と、八重垣苺の幼馴染み、材木座と同じクラスだが材木座とはあまり接点はない   

 八幡  中 ( 18 ) 、シューター、生徒会長城廻めぐりのクラスメイト、存在は気付かれてないけど

 比企谷八幡 ( 16 ) 、トラッパー通称隠れ蓑トラッパー、総武高2ーF



訓練生

 川崎沙希 ( 16 ) :訓練生、アタッカー


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千葉村住みノイチゴ

 

 隊長八重垣苺 ( 15 ) 、黒トリガー 隠し扉 ( Hidden doors ) の所持者で自称アサシンで最弱のオールラウンダーとも言われているが川崎沙希B級昇格に伴いオペレーターに固定

 八重洲 洪 ( 17 ) 、スナイパー、比企谷兄妹と、八重垣苺の幼馴染み、材木座と同じクラスだが材木座とはあまり接点はない   

 八幡  中 ( 18 ) 、シューター、生徒会長城廻めぐりのクラスメイト、存在は気付かれてないけど

 比企谷八幡 ( 16 ) 、トラッパー通称隠れ蓑トラッパー、総武高2ーF

 因みに Magical trap girl がアタシのトラッパーのアダ名でまるで手品ように発動させているからなんだけどまぁ、確かに手品のネタを仕込む感覚でトラップを仕掛けてるけどね

 

訓練生

 川崎沙希  ( 16 )、アタッカー、鉄の爪ならぬトリガーの爪( 改造スコーピオン )使用


 

 

 ④  八重垣苺は優雅な夏休みを千葉村の別荘生活で満喫する?

 

 

 訂正、あの夜からしばらくしたある日の事、忍田本部長に呼ばれたアタシは鍵を渡されあの夜についての舞台裏を説明された

 

 あの黒髪ロングヘアーは、ボーダーの大口スポンサーである雪ノ下建設の社長であり… あの夜会談した議員の一人である、雪ノ下議員の次女で…

 

 その彼女と言い合いをした事とかをアホの子が口を滑らせ、八幡以外は停学処分こそは免れたもののた反省文やらボランティア活動などを命じられ…

 

 当然、あのお店を辞めざるを得なくなった川なんとかさんは八幡の勧めを受け入れたからアタシの推薦でボーダーに仮入隊

 

 それから、アタシの学歴を伝えて他の千葉組同様に時々勉強を見ることになった

 

 但し、太刀川さんのレポートの手伝いはちょっとお高い食事を奢らせているのは暗黙の了解で、それに関しては勉強を教えるとのとは全然違うからだ

 

 もちろん他の三人と同様に三門本部に送り迎えしているし、時に妹さんの保育園への送り迎えも代わっている事もあたりもし… そんな時には三人の弟達の食事を用意する事もある

 

 

 そして、アタシは現在… 大口のスポンサーである雪ノ下家に対しての体裁があるのと最近時空の歪みが見られる千葉、群馬の県境

 

 つまり、千葉村近辺で群発しているため千葉と群馬の知事が話し合って千葉村に出張所を作り監視員の常駐して欲しいって話になっていたのだけど…

 

 元々千葉住みで、隠し扉の能力を持つアタシがいる八重垣隊が出張所の常駐メンバーの最有力候補に上がってたらしいんだけど

 

 全く… あのお団子のせいで決定事項になっちゃたじゃんかな…

 

 お陰で千葉村のログハウス、八重垣寮と比企谷家、美浜第三分中学校、総武高校、ボーダー本部基地、玉狛支部と忙しくて敵わないんだよね

 

 まぁ、それ以外にも立ち回らなきゃいけないところがいくつかあるけどあくまで個人的な問題だからボーダー関係者に愚痴る気はない

 

 仕方無いから?千葉村から直接学校に行けるように制服を始め学校関係の物は千葉村に運び着替えもスウェット上下三組と

 

 

 隊室の個人用ロッカーに入っているのは営業用のブレザーとベスト、夏でも着ている長袖ワンピ三枚とトレーニング用のスウェットの上下三組寝巻きにお泊まりセット置いておけば良いかな?

 

 後の冬物とかを比企谷家のクローゼットに置いといて徐々に千葉村に運ぼう

 

 マジック以外にはたこ焼きをやお好み焼きを焼く、母さんの手伝いの食事の手伝い位しか特に興味のなかったアタシにおもちゃの類いは一切無かったから常に持ち歩いていたマジックアイテム以外の…

 

 服とか勉強道具はみんな… お家と一緒にみんな燃えちゃってナニも残ってない…

 

 お爺ちゃんの建てたお家、五人で暮らした思いでのすべてと共に燃えちゃってナニも残ってないのだから…

 

 写真や動画は小町ちゃん達が遊びに来た時にはおじさんやおばさんが撮ったのが比企谷家に残ってるから少しは有るけど… 暫くは下着の着替えすらなかった程で

 

 元々、それほど荷物があったわけじゃなかったのだから

 

 だから比企谷家に引き取られた直後は伯母さんは ( 三門の病院に ) 入院していて容体が落ち着くまではボーダーの基地にお世話になってて

 

 アタシや小町ちゃんは小南さんから貰ったお下がりを着てたし… その後千葉の総合病院に転院

 

 伯母さんが退院するまでは、三人で比企谷家で生活していたから服を買いに行く事はあまりなく八兄や小町ちゃんの着なくなった服で賄っていた

 

 小町ちゃんは未だ料理できなかった頃なんだけど、アタシとの仲がおかしくなり始めてから料理を覚え始めた小町ちゃん

 

 

 アタシの師匠が玉狛所属の関係上、本部基地に居るよりより玉狛支部にいる事の方が多いし ( 時間的には本部に居るの方が長い ) 玉狛のメンバーとは仲が良い

 

 特に四年前の伯母さんが三門の病院に入院時からお世話小南さんとは仲が良く妹みたいに可愛がってくれて、小南さんの部屋にはよくお泊まりしているし実家にも何度もお邪魔している

 

 まぁ、そんなわけで白羽の矢で射抜かれたアタシと巻き添えの八重垣隊はこのほどめでたく千葉村に出向となりました… ってちっともめでたくねえよっ!

 

 

 

 千葉村に来てはや二ヶ月、実質千葉村に常駐しているのは女迅悠一と言われている氷面鏡美奈藻 ( ひもかがみみなも )

 

 ソロのオールラウンダーで道標と言うサイドエフェクトを持つ人

 

 もう一人はオペレーターでログホラで言うところの、フルコントロールエンカウントの能力をサイドエフェクトに持つアーネスト・マリオネットの二人出張所に住み着いている

 

 で、アタシは留学中に知りあった怪しげな商人に買わされたコピーロボを千葉村に常駐させているし留学先に2体残してある

 

 一体はラボに籠り昼夜を問わずにひたすら研究してるしもう一体は大学院に通って講義を受けていてもう一体はゲートの向こうを気儘に旅している

 

 コピーロボ… 簡単に説明すると、パーマンのパクリでしょ? 以上説明終わり

 

 八重垣隊の隊員は基本夜間の監視任務を交代で月曜の夜を比企谷八幡、火曜日は八重洲洪、水曜日は八幡中

 

 木曜日は八重垣苺 ( オリジナル ) 金曜日は比企谷八幡、土曜日は八重洲洪、日曜日は八幡中

 

 八重垣苺は火曜 ~ 日曜の夜勤オペレーター

 

 氷面鏡美奈藻は水曜 ~ 月曜迄の日勤監視勤務で、八重垣苺は月曜 ~ 水曜の交代要因の任務に入っている為三門の防衛任務やランク戦の予定が組みにくい事実が判明したためもう一体コピーロボを出しても良いかと現在打診中

 

 もう一体増やした場合アーネスト・マリオネットは月曜 ~ 金曜の昼間のオペレーターで八重垣苺 ( コピーは ) 土曜 ~ 水曜は夜勤のオペレーター

 

 氷面鏡美奈藻は水曜 ~ 日曜の間の監視要員で八重垣苺 ( コピー2 ) は土曜、日曜のオペレーター勤務と月曜、火曜日勤の監視要員の日勤と水曜の監視要員の夜勤

 

 八重垣苺 ( オリジナル ) 土曜、日曜の夜勤のオペレーターで比企谷八幡は月曜、金曜の夜勤監視要員で八重洲洪は火曜、土曜の夜勤監視要員に八幡中は木曜、日曜の夜勤監視要員

 

 それにより昼間は、三門の防衛任務とランク戦の予定が組めるはずであるとアタシはそう考えていた

 

 

 

 

 ⑤  苺を襲うお説教の嵐

 

 

 ロードワークと自転車での山道走破でちょっと筋肉ついて背も延びたみたいでちょこっと服がキツいんですけど

 

 食欲増してるアタシはどうしてもお腹が空くから、本部の隊室に居るとついついお菓子に手が延びてしまいがちで食事をろくに食べないから又すぐにお腹が空く

 

 で、又お菓子ばかりつまみながら炭酸ばかり飲んでるからと三上さんや国近さんに叱られてばかりいる

 

 結局、お菓子の食べ過ぎでご飯をあまり食べないアタシのせいなんだけどね

 

 一人の時は、ご飯食べないでお菓子やジャンクフードか…カップ麺ばかり食べてるから仕方無いんだけど改善する気無いって言ったらマジに叱られちゃってね

 

 玉狛のメンバーからは

 

 「 ご飯食べに来いとか来なさいとか 」

 

 って言われて嵐山さんに焼き肉誘われたり八重垣隊の… 特に沙希さんが煩いけど、アタシと小町ちゃんの間に流れる微妙な空気を読み取って比企谷のおばさんにはなにも言わないでくれている

 

 

 とにかく… どうして放っておいてくれないんですかね?

 

 と、言いつつラーメンのお誘いは二つ返事でいくし貫田さんとカップラーメンができるのを待つのは至福の一時なんだよね

 

 おまけに頭痛いのが、アタシが驚異の集中力を発揮してて、本業の勉強しててもお構いなしだから本当に頭いたいんですけど?

 

 アタシは太刀川さんじゃないんで自分でちゃんとやってるんですからレポートの邪魔しないでもらえますか?

 

 

 



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銀髪の美少女は男の娘

 

 

 ⑤  八重垣隊集合、千葉村の八重垣寮は強化合宿所時々ボーダーの溜まり場

 

 

 梅雨が明け、本格的な夏になり週末になると女子会会場と化したアタシのログハウスには週末になると主に高校生の…特におしゃべり好きなオペレーター仲間が集まりお喋りの花を咲かせてます

 

 

 

 もっとも、沢村さんや月見さんは出張所の本格的な立ち上げ準備もあるから仕事でもあるんだけどね

 

 夏休みに入ると男子や中学生組も遊びに来るようになりボーダー用のテントが張りっぱになっている

 

 主に遊びに来るのは弾バカ、槍バカに辻、奈良坂とか三輪秀次で嵐山さんが焼き肉やBBQをしにくるし師匠が来れば迅バカの緑川ももれなくついてくる… おまえ、師匠のおまけかよ?

 

 アタシの抜け道 ( Hidden doors ) があるから実に気楽に迎えに来てくれと呼んでくれる

 

 嬉しいゲストは沙希さんの下の弟の蒼空君と妹のけーちゃんで…うん、可愛いなっ♪ くそ生意気な陽太郎に比べたらマジ天使っ!

 

 防衛任務があるときは玉狛に預けたらその陽太郎も居るし誰か彼かいるから安心して任せられる

 

 でも… 一番驚いたのは、あの時八兄アタシが銀髪の美少女と思っていた人が実は男の娘でボーダー入りを希望していると、八兄から相談を受けた事だ

 

 八幡とクラスメイトの彼? は同じくクラスメイトの沙希さんが隊長のアタシの推薦で入隊したのを知ってアタシに会わせてほしい

 

 アタシの推薦がほしいって言ってるそうで、終業式の日に会う約束になっている

 

 だけど待ち合わせ場所には余計な連中までいた

 

 「 あーしもアンタの推薦で入隊したいんだけど? 」

 

 面識無い人間に、いきなりそんな事を頼める神経疑うけど

 

 「 その、ピンクのお団子頭の仲間だよね? ならお断りだ、アタシはソイツのお陰で島流しとゆーか防人やらされてるんだからな

 

 しかも、誰かさん達ははちょっとしたペナルティーで終わってるのにちょこっと注意しただけのアタシが一番割り食ったし… 人一人の人生を潰しかけたんだぞ?

 

 それでよくアタシの前に顔を出せたな? ある意味その神経スゴいわぁ~っ… マジ感心するわぁ~っ! 仲良くなれそうには全くないけどね 」

 

 そう言って改めてその場に居る面子を見て

 

 「 推薦するって事は… 沙希さんは隊長のアタシに命を預けてくれてるしアタシは隊のみんなの命を預かっているその責任を背負って訓練に励んでる 」

 

 居合わせている隊員達の顔を見ると皆頷いてくれたから

 

 「 そのつもりで… それくらいの覚悟と信頼関係がなきゃ推薦できない 」

 

 「 この際だから話しておくけど四年前のあの日、アタシの両親と八幡と小町のお父さんはアタシ達を守って死んだ 」

 

 瞳から光の消えたアタシは更に

 

 「 特に比企谷のおじさんはアタシの目の前でアタシを庇って… そのショックで頭のネジの跳んだアタシの叫び声に死に掛けのお母さんが反応して黒トリガーになってアタシに力をくれた 」

 

 抑揚のない声で語るアタシは語り続ける

 

 「 ネイバー達と戦える力を… ネイバー達を倒して今度はアタシが八兄や小町ちゃんを守る力をね… でも…

 

 ナンの訓練も受けてないアタシは、黒トリガーに呑み込まれてネイバー達を破壊して回る ( 破壊者 ) になっちゃてた

 

 忍田さんって今のアタシ達の直属の上司の人がそのアタシを止めてくれてなきゃ死んでたか…もっと壊れちゃて思う

 

 でも、戦いは終わってもアタシの心は壊れたままだから当たり前が当たり前じゃないところがある

 

 今、年上のアンタ達にこんな横柄な態度を取れるのだってその一例で、別にアタシは自分が偉いって思ってる訳じゃないけどこんな風にしか振る舞えない

 

 戦場以外じゃ感情をコントロールしきれないし空気も読めないからね?

 

 そしてこれ大事、アタシは誰とでも仲良くなれる人間じゃないし八幡をバカにするヤツと小町をいじめるヤツとは仲良くなれないしなる気もない 」

 

 そう言って金髪チャラ男を見て

 

 「 一般公募で入れっ! お前が一番、八幡をバカにしている

 

 戸塚さん、あの時はごめんね… アタシ、妬きもち妬いてたみたいなんだよね

 

 何でお兄ちゃんの隣にアタシや小町以外の… しかもアンな可愛い人がっ! って思っちゃったんだよね

 

 だからアタシはあの日の放課後、個人ランキング戦の名を借りて思いきり八つ当たりしたんだけどね、皆さんと同じ年の人、槍バカに弾バカって呼ばれてる二人に

 

 えぇ、そりゃもうスコーピオンでメッタ突きにしてやったからオペレーターの人もマジに引いてましたよ

 

 そんなヤツの推薦、マジに受けれますか? 又、戸塚さんに妬きもち妬くかもしれないんだよ? アホだからな… アタシってさ

 

 小町ちゃんにも 『 何で小町ちゃんだけが八兄の妹なわけ? 』 アタシも八兄の妹だったら良かったのに… ってマジに思ってる

 

 最近、色々あって食生活がメチャクチャだから本部の皆や沙希さんに叱られてばっかだし… 『 目を離したらお菓子しか食べないから隊室に一人で籠らせるなっ! 』 ってまで言われてまるっきりの問題児扱いをされてるんだよ?

 

 沸点下がり気味で、さっき言った二人相手に憂さ晴らししては呆れられてるんだよね…

 

 そんなダメダメ隊長なんだよ?アタシはね… 」

 

そう言って溜め息を吐いたアタシだった

 

 そうアタシ虚ろな瞳で話すと 

 

 「 八幡が苺を守りたい… って言ってたのがわかった気がするよ

 

 最初は守られてばかりかもしれないけど、でも… 肩を並べて戦えるよう、訓練を頑張っていつかは… 君を守りたい 」

 

 そう言われたんだけどアタシは暫く自分がナニを言われたのか理解できなかった

  

 



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イヤな再会

 
 


 

 

 ⑥  ボランティアスタッフとして

 

 

 そして、この方達は直接お手伝いしてくれる訳ではありませんけど巡回パトロールにより皆さんが危険な生物等に遭遇しない対策を講じてくれているボーダーの皆さんです

 

 こちらのお嬢さんは黒トリガー所有者の八重垣苺さんで嵐山隊と共に公報活動でも活躍されてますから皆さんも名前くらいはご存知ですね?

 

 そう紹介され

 

 「 八重垣苺です 」

 

 「 氷面鏡美奈藻だ 」

 

 そう名乗ると聞こえてくるヒソヒソ声

 

 もっとも、アタシの耳には普通に聞こえてくるんだけどね

 

 いい話も悪い話もさ… だからあの時もホントは聞こえてた

 

 奉仕部の二人が沙希さんに何て言ってたのか聞こえてたけど、あの時はまだ介入すべきかどうかやからないから知らないことにしてた

 

 「 沖縄みたいにそんなには居ないけど毒蛇は居ますし野犬の目撃情報も有りますからそういったモノにむやみやたらに近付かないで下さい 」

 

 そう言って頭を下げるとオリエンテーリングの説明に入ったので巡回コースとの兼ね合いもあるのでそのまま聞いていた

 

 

 そして、アタシはそのパトロール中に見てしまったし知ってしまった下らない苛めを…

 

 同時にイヤな過去を思い出してしまい、苦々しい気持ちがアタシの中から溢れだしぶつけ場所を求める怒りが爆発しそうだった

 

 

 取り敢えずあのアラサーは、自分達大人がすべき事を奉仕部の二人と金髪達に丸投げしたけどアイツ等には絶対無理なのはわかりきっていた

 

 それにも関わらずに、簡単に引き受けるアンタらって何様?

 

 小町ちゃんだって… アタシが、小学校で苛めを受けてたの知ってたよね?

 

 もっとも、アタシとケンカした時にアナタがアタシの悪口友達に言ったのが発端だって覚えてる?

 

 おじさんが命、伯母さんが左足失ったのは法事に来てってアタシがねだりドン臭いアタシが転んで逃げ遅れたから…

 

 事実だよ? だけど、なんでそれをナンの関係もない人から責められなきゃいけないの?

 

 気付いてたんだよ? 小町ちゃんが苛められてるアタシを見て嘲笑っていたのを… だからアタシはアナタを信じない

 

 所詮、リア充… 八兄はハイブリッドボッチって言ってるけどアタシの目にはプチスナフキンにすぎない小町ちゃんは孤独ごっこを楽しんでるだけでアイツ等の仲間なんだって理解したんだ

 

 悲しくて腹立たしかったけど… その悲しみと怒りをしてるをボーダーの訓練にぶつけた

 

 ボーダーに入って訓練の為に学校を長期間休み玉狛支部に隠って訓練と、隠し扉で千葉と三門を自在に行き来できる様になってからは防衛任務で休み勝ちになってアイツ等とは顔をあまり会わせなくなり…

 

 悪戯に出した留学希望申請だったけど、見事合格して留学したから日本の学校には通わなくてもよくなった

 

 元々お父さんの弟弟子の人がベカスを拠点に活動してる人の実家がL.A.に在るから、そちらにホームステイして通う予定たったし

 

 高校からアメリカの学校に留学してマジックの武者修行をするつもりだったから勉強も人の倍以上に頑張ってたこともあるんだけどね

 

 そう… この頃は未だ、八兄も…八重洲と八幡も誰一人としてボーダー入りしてなかったから八兄はもちろんの事、伯母さんや小町ちゃんはアタシの黒トリガーの能力を知らなかったし教えてなかった

 

 ボーダーに入って黒トリガーの制御を学んだアタシには… 距離も国境もその意味を失い自由に行き来していたとは、残念ながら言い難く

 

 やはり時差がネックとゆーか、大きな障害になっていたからね

 

 まぁそんなモノナンかにメゲル事なく留学先とボーダー基地を行き来してたけど比企谷家には顔を出さなかった

 

 日本に居る事は比企谷家には伏せておいて小南さんに泊めてもらったりして比企谷家とは完全に距離をおいていた

 

 伯母さんや八兄には悪いけど比企谷家を出て小町から決別するのを目標にしていたんだから…

 

 雪ノ下の次女とお団子が沙希さんの問題に介入したのも小町ちゃんがアイツ等に話して助けを求めたから余計に話をややこしくしたらしい

 

 結論、八重垣苺は比企谷小町が嫌いだ… いや、違うな… 嫌いになった、だな

 

 だからアタシは小町ちゃんを二重の意味で小町ちゃんをボーダーに誘わない

 

 大好きだった小町ちゃんの手をアタシみたいに血で汚したくない

 

 アタシの手は、ボーダーに入る前から既に汚れてたからなにも気にする必要なかったし居場所がほしかったからありがたかった

 

 そして、大嫌いになったからボーダーにまで来てほしくなかった… ボーダーはアタシの唯一の居場所なんだからそこまで小町ちゃんに奪われたくないから

 

 だから、アタシは小町ちゃんをボーダーに勧誘しなかったし八兄も小町ちゃんに戦ってほしくないからボーダー入りを望まなかった

 

 

 

 

 ⑦  野犬騒ぎ勃発

 

 

 野犬に取り囲まれ泣いている少女達を見て

 

 「 バカが… 人の警告聞かないで野犬にいらないちょっかい出すからそんな目に合うんでしょうがっ! 」

 

 四~五人の児童達が十数頭の野犬達に取り囲まれているのを見てそう感じていた

 

 もちろん、この状態を総武高校の連中になんとかできる話じゃなくアタシ達がクラッカーとスリリングショットで追い払った

 

 アタシ達は猟有権をもってないからな

 

 狩れない事はない、アタシも氷面鏡さんもね

 

 でも、この権利社会においてそんな勝手な事はできないからアタシ達は狩らないで撃退するだけ

 

 問題の先送りに過ぎないけど、それらの問題をクリアするのはアタシ達じゃないし群馬の知事さんや千葉の市長さんでもない

 

 もちろん、両者が関係無いわけじゃないけど問題解決のために一番に頑張らなきゃいけない人達じゃないとそう思っているだけだ

 

 今回も、当たり所が悪かった… ツイてない三頭が命を落としたから体裁上は猟友会が仕留めた事になっているけどその気なら全滅も可能だった

 

 ただ、アタシ達は野犬に恨みはなく、特に今回は仔犬に石を投げたクソガキ共に非があるんだからな?

 

 だからできるだけ殺さなくても良いようにクラッカーを派手に鳴らしたし、まずはスリリングショットで威嚇射撃もした

 

 それでも襲ってきたからやむなく迎撃し撃退した

 

 好きとか嫌いじゃなく、そうしなきゃいけない立場だからね? アタシ達はさ…

 

 そう、例えてゆーなら 『 悲しいけどこれ、戦争 ( お仕事 ) なのよねっ! 』ってとこかもしれないしまさにこれ、すまじきは宮仕えなのかもしれない

 



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歪んだ少女達と狂気と凶器

 

 

 ⑦  スパイスはお嫌い?

 

 

 油断していて気付くのが遅れた… 夕食のカレーを作る小学生達だけど、幸か不幸か今のところ野犬を寄せ付けないのはカレーのスパイス臭いのお陰

 

 だから、アタシも今の内にと打てるだけのら手を打つことにした

 

 群馬県県知事と千葉の市長に

 

 「 今夜、もう一時間くらいしたら千葉村に野犬の群れが襲ってくる… ってももうすっかり取り囲まれてるけど原因は野犬のリーダの子供に石を投げた小学生に非がある

 

 もちろん、それはアタシ達の問題じゃない

 

 アタシ達はただ、千葉村の平和を守るためそれを脅かす者と戦うだけだからアタシ達にはできない事後処理をお願いします 」

 

 と、ここまでは両者に

 

「 いろんな意味でゴタゴタが発覚しますからね? 市長 さん

 

 ここだけじゃ終わらない膿が、これを機に一気に噴き出しますから覚悟しておく事ですね 」

 

 そして最後の一言だけは市長さんだけに伝えたのは武士の情けってヤツでそう警告も忘れずにしておいたから苛めもうやむやにはさせない

 

 今の会話の録音テープがマスコミに渡らない事を祈るのみだね

 

 まぁ、ボーダー本部には報告するけどさ

 

 アタシ達がなんとかできるのは野犬の撃退だけで、教師でもなきゃスクールカウセラーでもないアタシに苛めはどうしようもない

 

 でも、師匠の真似して言うのであれば

 

 「 鶴見留美にはボーダーの才能がある… と、アタシの勘が言っている…… 」

 

 うん、そんな感じだろうし… 幹部は皆、アタシの勘が師匠のサイドエフェクト、未来視ほどチートさはないけどかなり当たるので信頼を得ている

 

 それに… アタシが昔受けていた苛めも知っていたから、黒トリガーの保護の目的はあったとしてもアタシごと保護してくれた

 

 だから人手不足に輪をかける千葉のボーダー設立を控えた今、才能がある人材を見逃すはずはないから報告したから後は大人の仕事だから任せるンだけどさ…

 

 ここ二~三ヶ月の間に三人目になっちゃうからな… アタシにそこまでの権限があるんだろうか?

 

やがてスパイスの香りが消える頃、野犬達が牙を剥いて襲ってきた

 

 それを生身のまま素手で対処できるのは、アタシと氷面鏡さんの二人だけだから二人で迎え撃つ

 

 他の皆には爆竹やロケット花火で威嚇してもらい出水と三輪にはレモンの皮を絞って作ったレモン水を入れた水鉄砲でアタシ達の砦を守ってもらうことにした

 

 念のために竹刀を米谷、スリリングショットを出水と三輪に預けてある

 

 もちろん八兄は棒切れ持って小町の元に向かおうとしたから

 

 「 八兄、待ってっ! 」

 

 「 止めるな、いちごっ! 」

 

 「 止めるよっ、そんな棒切れ役に立つわけないんだから… はいこれ、そんな棒切れよりずっと役に立つの渡すから受け取りなよ? 小町ちゃんを守りたかったらさ

 

 アタシの苦辛の工作作品だからそんな棒切れよりずっと役に立つよ?

 

 小町ちゃん守るためちゃんと装備しようよ、これしかないけどね 」

 

 そう言ってアタシが見付けた樫の木の枝を加工して作った杖を持たせた

 

 

 コテージに入るために野犬の群れを突破してわかったんだけどその野犬の群れはただの野良犬じゃなかった

 

 うん、野犬達が野良犬なのに変わりはないんだけど不味い事に狂犬病の恐れのあるのが数頭混ざっている

 

 うん、不味いとゆーレベルじゃなく既にヤバイよ、ヤバイよっ! って騒ぐレベル

 

 まぁ、そんなキャラじゃないし面倒臭いだけだから騒がないけどな

 

  

 「 何で俺達にまで隠していたんだっ! 」

 

 そう騒ぐチャラ男に

 

 「 煩い、アンタは黙ってろっ! ボクでも気付いた事を気付きもしなかったヤツがでかい口を叩くなっ!

 

 ちょっとした注意力さえあれは気付けたのに、アンタみたいなのがそうやって無意味に騒いでバカ達を不安に陥れてさっきみたいにパニクらせるからボーダーの人達は伏せてたんだよっ!

 

 そんな事も言われなきゃわかんないわけ? 高校生のクセにさっ 」

 

 「 はーっ… 確かにその子の言う通りだけどそんなんで、よくアタシの推薦でボーダーに入りたいなんて言えたね?

 

 アタシ達だって気付いたのはカレー作りの最中で、すぐに関係各所に連絡してあるけどそれでも救援が着くのに未だ時間が掛かるはず

 

 だからアタシ達は、その到着まで児童守るのが最大の目標であり使命だと心得ている

 

 「 ボーダーの貴女達に素手で何ができると言うのかしら? 」

 

 そう鼻で笑う雪ノ下次女に

 

 「 悪いけどアタシ達は他の隊員とは毛色が違うんだよね…

 

 アタシはアサシンでこの人は拳の方の拳士だから武器は要らないし自衛を主張するためには逆に武器は持てないんだけど? 「 ならボクも出る、コイツ等にはホトホト愛想が尽きたからな… ちょうど良い機会だからボーダーに入れてよ? 力なら持ってるからね 」」

 

 そう淡々と話す子に

 

 「 わかった… けど、あまり無理しないようにね…ってアタシがいつも言われてる事なんだけどさ

 

 まぁ、アタシ達以外にもトレーニングがシュミで日頃から身体を鍛えることに生き甲斐を感じて生身でトリオン兵に立ち向かえそうな人も三門には居るけどな 」

 

 そう言って笑い返して真面目な顔に戻り

 

 「 狂犬病疑惑があるのが混ざっているから絶対に外に出るな、小町のいるこの建物は小町大好き八幡が守るから大丈夫だからお前達は小学生を落ち着かせろ

 

 残念ながら、それは我々の最も不得意とする分野だからな 」

 

 氷面鏡さんがキツい口調で言い

 

 「 小町ちゃんの為に戦う八兄は強いよ、小町ちゃんに嫉妬するくらいにね… やっぱり本当の妹には敵わないンだなって

 

 どこまでいっても小町ちゃん同様にであって血縁関係も殆ど他人と変わりないしね

 

 それと気休め程度だけど柑橘系の制汗剤とかは犬が嫌うからあるなら用意しておいて

 

 消火剤や発煙筒とか施設内にあるものはなんでも使えばいい

 

 極力そうならない様にはするけど、アタシ達は神様じゃないから絶対にとは言えないしそうなっても責任はとらないとゆーかその時はアタシ達の人生終わってると思うから取りようがない

 

 説明は以上、言い訳は生き延びれたらいくらでもするから後にして

 

 ン、じゃあ行ってくる 」

 

 そう言ってアタシと氷面鏡さんと謎の少女は野犬の撃退に向かう事にした

 

 




Insight洞察力、感応


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チートな八重垣苺

 ほぼ小町の独り語りです


 

 

 ⑧  小町の懺悔

 

 

 アタシ達の出ていった後のコテージの中で…

 

 「 雪ノ下さんと葉山さんには正直、失望しました…

 

 死ぬ覚悟の苺ちゃんに貴方達の態度はなんですか? 偉そうに文句だけ言って… 今、貴方達は何してるんですか? お兄ちゃんが言ってましたよ…

 

 『 苺は天才だ 』

 

 って、その気になれば個人ランキングA級一位だって夢じゃない、そう言ってました

 

 でも、それはスタミナ切れの心配がないトリオン体での話であって気持ちアタシより小さい苺ちゃんがどれだけ鍛えたってスタミナなんて早々身に付くものじゃないですよね? 」

 

 そう小町ちゃんに言われて

 

 「 ボーダーだから「 これ、ボーダーの仕事じゃないですよね? 相手は近界民じゃないしそもそもボーダーって軍でも警察でもはないんですよ?

 

 雪乃さんと葉山さんのお二人の立場なら知らない訳ないはずですっ! 」 」

 

 団子の言葉を遮りそう叫ぶ小町ちゃんに

 

 「 え、それじゃあボーダーって一体ナンなのさ? 」

 

 そう三浦に聞かれた小町ちゃんは

 

 「 ボーダーはあくまで民間企業でしかないし職種は警備会社みたいなもの… 対近界民の

 

 『 ランク戦をネットで公開してるから一種の格闘技団体とも言える 』

 

 ってお兄ちゃんは、苦笑いしながらそう言ってましたけどね…

 

 だからボーダーの隊員の人達は自衛隊や警察の人みたく公務員…って訳じゃないんです

 

 隊員の人達、苺ちゃんも民間人なんですよ? 黒トリガー持ちなだけで

 

 だのに苺ちゃんが生き残るために言った事、すべき事も小学生を落ち着かせることも何もしてないじゃないですか? 」

 

 そう言われて三浦が

 

 「 なのに、なんでそんなあの子はそんなボーダーに入ったんよ? 」

 

 その小町ちゃんにとっ一番ツラい質問に

 

 「 小町のせい、なんです… 小町が苺ちゃんの最後の居場所を潰したから… 居られなくしちゃったから

 

 正直言って小町、あの頃は結構苺ちゃんを恨んでましたから… 苺ちゃんがあの時転ばなきゃ… そもそも苺ちゃんがアタシ達の法事出席を望まなかったらお父さんは死ななかったしお母さんも片足を失わなかった

 

 そう思っちゃうのをどうしても止められなかったんですよね… 」

 

 過去を振り返りながら話す小町ちゃんは更に

 

 「 苺ちゃんもその事を苦にして、最初はお母さんに引き取られるのを断って三門の施設に入るの一点張りだったそうです

 

 だけど、苺ちゃんには三門にも居場所は無かった… いいえ、三門の方こそ居場所が何処にもなかったんですよ

 

 当時、三門ではまことしやかに 『 トリオン量子の高い子が狙われ、側に居た者はその巻き添えで襲われたらしいって… 』

 

 そんな噂が流れたそうで、今でもボーダー最高の数値のトリオン量子の苺ちゃんは当然、当時の三門の人達の恨みを相当に買っていました

 

 憎しみの象徴みたいになっちゃたから三門にもいられなくなっちゃってたんですよね…

 

 でもですよ? その噂が本当だとしてもそれって苺ちゃんが悪いんでしょうか?

 

 もちろん、その当時は小町もお兄ちゃんもそんな事は全然教えてもらってなくて… だからつい友達言っちゃったんですよね

 

 小町達のお父さんが死んだのは苺ちゃんのせい、みたいなことを… そこから先は言わなくてもわかりますよね? 」

 

 泣きそうな顔しながら懺悔のように話を続ける小町ちゃんは

 

 「 あの時、小町達のお父さんが苺ちゃんの目の前で死んじゃって… 黒トリガー手に荒れ狂っていた苺ちゃんを落ち着かせて助けてくれてからはずっと苺ちゃんにボーダー入りを勧めてくれていた忍田さんって人

 

 あの人はその事態を予見していて、苺ちゃんをずっと心配してたんでしょうね… そして居場所を失った苺ちゃんは忍田さんの誘いを受け入れて学校には通わず

 

 夢だったマジシャンの修行も欠かさずにしていたそうですし

 

 ボーダー本部でボーダー修行の傍らに勉強や料理とか色々学んでスッゴいチートな子になっちゃったんですよね

 

 一人で留学して、知らない国で一人で勉強してたって聞いてます

 

 元々、対人関係に難のあった苺ちゃんを更に人嫌いさせちゃいましたから…

 

 今は帰国して日本の中学にも一応在籍してるけどアメリカの大学院生、鉱物学の博士号も持ってるんですよ

 

 まぁ、苺ちゃんが持ってる黒トリガーがあってこそ可能な事なんですけどね?

 

 だから苺ちゃんはもう日本を離れ、戦いから離れても生きていけるけど比企谷家に対する負い目に縛られ通う必要の無い中学にも通ってる

 

 近界民に対してなら… 苺ちゃんも相当恨みを持ってるから近界民相手なら戦う理由はあるけどこの戦いに命を掛ける理由は…

 

 やっぱり小町に対する負い目だけでちょっとルールを破ってトリガーを起動すれば… トリオン体になれば怪我しないのにそれすらしないで死を口にした

 

 前にお兄ちゃんに言われたんですよね

 

 『 苺は死を望んでいる 』

 

 って… だから何度も… そう何度も遠征には参加してるし防衛任務も常に先頭を切って突っ込んでるって…

 

 そんな苺ちゃんの何がわかるんですか? 小町だって理解してあげられ… いえ、理解しようとしなかったのにですよ? 」

 

 そう言われて

 

 「 戸部、消火器集めておきな… あーしは姫菜と発煙灯とトイレの消臭スプレーが柑橘系の香りだったから集めてくるから結衣と小町ちゃんだっけ? 小学生達を見守ってろし 」

 

 そう言って駆け出したそうです




 
 この世界ではA級のランク戦とB級は視聴者の要望があった試合はネット公開されていると言う設定です


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ハルノイチゴ

 

 

 「 取り敢えず、今からアタシはボーダー司令官、群馬県知事、千葉市長の三者に提出する報告書の作成と…

 

 トリオン切れのアタシ以外の皆は念のため、今暫く警戒パトロールをしてくれていますから…

 

 その皆の夜食を作りますので、二人の相手する暇は有りませんが私達の事は気にしないで先に休んでいてください 」

 

 アタシのログハウスに案内した二人にそう告げると

 

 「 報告書の手伝いはできないけど、お夜食は私達に任せてもらえないかな? 」

 

 「 小町にも手伝わせて… 」

 

 そう二人に言われたけど

 

 「 ゲストに、ましてや雪ノ下のお嬢様の貴女にそんなことはさせられませんからゆっくりおくつろぎください 」

 

 そう言ってやんわりと断り、書類の作成に取り掛かる事にした

 

 もっとも… 報告書の大半は仕上がっていて後は八重垣隊の隊長としてコメントを打ち込めば良い状態にアーネストさんがしてくれてるけどね

 

 野犬騒ぎについては発端の昼間の騒ぎ ( もっとも執拗に攻撃を受けていた児童が石を投げる等したと思われるとも書き記した ) から書き始め県知事以外には苛めを目撃した事も忘れずに報告した

 

 夕方のカレー作りの最中に気付いて報告し、退避のための準備を始めていただいたけど間に合わなかった事実と三門の隊員の協力により無事撃退できたと書き記して報告書を書き終え料理を始めた

 

 米を研ぎ炊く準備を始め、豚汁… と言いたいけど豚肉無いからベーコンで代用して… なんとか作り上げた所までは覚えているけど気が付いたら病院のベッドだった

 

 

 「 何が無事よ? 全然無事じゃないじゃないの全身傷だらけで20数ヵ所に及ぶ骨折で生きていのが不思議なくらいってお医者様が呆れていたわ… 」

 

 泣きながらアタシに説教をする三上さんをさらに悲しませるおバカなアタシ

 

 「 だけど、実に残念ながらまだ生きてるよ… 」

 

 と、うっかり本音を漏らしてしまいさらに泣かせてしまった

 

 取り敢えず麻酔が切れるまでは休憩して切れたらトリガーを起動して復帰するつもり、アタシは忙しいのだからのんびり寝ている暇はない

 

 身体中が軋むけど

 

 「 トリガー起動 」

 

 そう言って起動してL.A .に向かい、アタシの黒トリガーのもうひとつの能力である Time difference を発動して研究室にこもる為にラボに向かった

 

 夜食用のハンバーガーとその後に食べるパンやらカップヌードルやらを大量に買い込み暫くラボに籠る気だ

 

 閉鎖空間の中でしかもトリオン体で Time difference を重ね掛けすると外の時の流れがゆっくりになるんだよね

 

 さらに、日付変更線を跨ぐ場合その能力は最大限に発揮されるんだけどもちろん副作用もある

 

 今みたいに負傷中だと、その帳消しにした時間の分だけ怪我の治りに時間がかかるんだよね

 

 まぁ、トリオン体でいる限りは差し支えないから良いんだけどさ

 

 今回は、猫族の国から持ち帰った石の分析結果を見るのが目的のひとつで… 一体どんな結果がでてますのやら…

 

 最初の石を分析器にかけてからハンバーガーかじりながら鳥族の国から持ち帰った石達の分析結果を読み返している

 

 ラボの外は一週間の時が過ぎコピーが講義に出席する以外はひたすらラボに籠り食料の買い出しは講義を受けた後にコピーにスーパーに立ち寄ってもらっている

 

 アタシはと言うと、最近興味を持ち始めた鉱物考古学を独学で学び始めたからその参考文献と格闘中だ

 

 たまに、気分転換にしてるソフトエアガンで射撃訓練とコピー相手に組手をしてるけどね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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L,A.の休日み

 隊長八重垣苺 ( 15 ) 、黒トリガー 隠し扉 ( Hidden doors ) の所持者で自称アサシンで最弱のオールラウンダーとも言われているが川崎沙希B級昇格に伴いオペレーターに固定

 八重洲 洪 ( 17 ) 、スナイパー、比企谷兄妹と、八重垣苺の幼馴染み、材木座と同じクラスだが材木座とはあまり接点はない   

 八幡  中 ( 18 ) 、シューター、生徒会長城廻めぐりのクラスメイト、存在は気付かれてないけど

 比企谷八幡 ( 16 ) 、トラッパー通称隠れ蓑トラッパー、総武高2ーF

 川崎沙希  ( 16 )、アタッカー、鉄の爪ならぬトリガーの爪( 改造スコーピオン )使用
 
 戸塚彩加( 17 )ガンナー 出水を越える1000発200中の銃手、総武高2ーF在籍

 




 

 

 ①  カップヌードル食べ飽きた

 

 

 前に来たときもアジトにしていた洞窟の前に出たアタシは取り敢えず洞窟の入り口でバルサンを焚いたら色んなモノがワラワラと出てきた

 

 そう本当に色んなモノがね

 

 ムカデみたいなのとかゴキブリみたいなのとか… 煙を嫌がって、飛び出したコウモリや半透明のナニかとかがね

 

 うん、ナンかスゴくヤなモノが見えたけど気のせいと言うことにしておこう

 

 

 この近くの岩床地帯には結構変わった石 ( 価値の有無は別 ) を見掛けるから山歩きがスッゴく楽しい

 

 向こうの世界でも見掛ける雲母、石英、花崗岩に玄武岩、時々化石らしき物も発見するけどもちろんそなかには琥珀や珊瑚の化石に岩塩ナンかもあり

 

 ここが海だった時代があることも推測できるしナニよりもこの岩床地帯の一山向こうには塩湖がある

 

 しかも死海並の塩分濃度の塩湖がね

 

 そこを初めて見たアタシは考えた…

 

 悪魔の実の能力者はこの湖でも沈むのだろうか… とね、ダレか教えて

 

 まぁ、良いんだけど

 

 そんな事よりカップラーメンとカロリーブロックばっかしでいい加減食べ飽きた…

 

 そう、思ったアタシは城塞都市の入り口付近の露店で買い物をしていた

 

 シシカバブみたいな串焼きと焼きとうもろこし?っぽいのに多分お芋焼いたのとパンだね?

 

 美味しそうな臭いにつられて食べ歩いてたんだけどスピンテール、しつこい… 未だ諦めてないんだな?

 

 そう言って溜め息を吐いてコスプレチェンジして鬱陶しいスピンテールの兵の相手をしているけどうん、マジに鬱陶しい

 

 そしたら、見覚えのある人物達がアタシの戦いに介入してきた… そう、空閑有吾氏とアタシのコピーだ

 

 

 

 

 ②  アンタ、又ナニやらかしたの?

 

 

  いきなりなそのコピーの言葉に、ムッとしたアタシはコピーを睨んで

 

 「 スピンテールにアタシからなんかするわけないでしょ? 」

 

 そう言ったら

 

 「 はぁ~っ、それ以前の問題でアンタがこっちに一人できている理由を聞いたんだけど… 面倒臭いから情報交換で済ませよう 」

 

 そう言ってお互いの額をくっつけて

 

 ー ダウンロードを開始します ー

 

 と、呪文を唱えたとゆーかパスワードを音声入力したと言うべきなのか?

 

 まぁ、その両者にどれくらいの違いがあるのか知らないからどっちでも良いんだけどね

 

 「 やれやれ、アッチもアッチで色々と情勢が変わってきてるんだね… 」

 

 肩を竦めてそんな事をゆーコピーに

 

 「 そーゆーアンタは何で空閑氏と一緒にいるの? つか遊真はどうしたのさ? まぁ顔を合わせなくて済むならその方が良いんだけどさ 」

 

 そう言ってるのにコピーのヤツってば

 

 「 そんな事言って遊真が恋しいんじゃないの? 」

 

 ナンテゆーもんだから

 

 

 「 アタシの話聞いてる? アタシ遊真の事苦手だって言ってるんだけどね 」

 

 そう言ってるのにも関わらずに

 

 「 イヤよイヤよも好きの内、じゃないの? 」

 

 ナンテ(・・;)のアタシだけど… ナニその笑えない冗談は?

 

 こーゆーのも人 ( コピー ) の振り見て我が振り直せってゆーのだろうか?

 

 つかアタシってあんまし他人と関わらないから気付かなかったけど結構ウザいキャラだったんだ…

 

 ちょっと… いや、かなりショックかも?

 

 うん、マジっすか? って正直思ってるし自分自身にひいてるアタシガイル

 

 「 で、アンタと空閑氏はナニしに来たの? 」

 

 そう今度はアタシがそう聞いたら

 

 「 この国の何処かに伝説的な… それこそ神話に出てくるような武器が眠ってるらしくてね… 」

 

 そんな話を聞いて鼻白むアタシに

 

 「 ナ、ナニ… アンタほ興味ないわけ? 」

 

 そう聞かれたアタシは正直にこう答えた

 

 「 全く無い 」

 

 ってね…

 

 ナンでって… アタシには、お母さんの黒トリガー… 抜け道があるし、手に馴染んできてるスコーピオンテイルズもある

 

 そしてナニよりも、必殺技五頭竜があるのに今さら所在不明で正体不明の武器を探す気はないのだけども?

 

 そう思っていたらコピーはアタシに言ったんだ

 

 「 トリオン量子が無い者には戦う資格は無いとでもゆーの? 」

 

 そう言われて私は逆に聞き返した

 

 「 それ、本気で言ってる? 確かに言ってる事に間違いはない… でも、その人達に恨まれ疎まれたアタシにそれを言うの?

 

 少なくともアタシが戦う理由はその人達を守る為… ナンテゆーのはボーダー隊員としての建前だよ、そんなものはね

 

 アタシが守りたいのはアタシの親しい人達だけでそれだって自信がある訳じゃないから日々訓練を積んで強くなるしかないんだよ? 」

 

 そう言って溜め息を吐いて

 

 「 だから、アタシにはそんな余裕はないよ… 特に精神的にね… だから正直にゆーけどお断りだよ

 

 未だそんな気分にはなれな… と、ゆーかそんな風に振る舞える大人じゃない 」

 

 そう言って断るアタシは間違ってないと思う

 

 少なくとも未だ過去に対して昔の事だってゆー程昔の事じゃないし過ぎた事だって思える程割りきれてるわけでもないのだから…

 

 「 」「 」「 」

 

 

 骨折り損のくたびれ儲けな冒険を生き延びて帰ってきたカルワリアのアジト

       

 あの冒険でアタシ達が得たのはアタシの場合五頭竜が九頭竜に進化とゆーか強神化とでも言うのか…

 

 シューターの射撃を9発同時に放つんだから呆れる外無い

 

 因みにメテオラ5発、バウンド4発 ( 逆も可 ) と言う撃ち方もできるので取れる戦術が増えたのは言うまでもない

 

 

 鉱物学の学者としては拾い集めてきたサンプルと分析データーを教授に提出して恩師を驚かせ満足することができたその帰り道

 

 久しぶりに町に出たアタシは、取り敢えずバーガーショップで軽く食事を済ませてから帰るつもりだったんだけど… 捕まった

 

 アタシの姉を自称するネイティブアメリカンと日本人ハーフの少女ユリに

 

 ハイスクールの一年生だからアタシより年上だけどアタシの後輩だ

 

 アタシは彼女が通うハイスクールのOGだからなんだけどね

 

 お父さんがL.A.でも人気のスシバーの経営者でアタシも時々着物姿でお店を手伝っているしお吸い物やだし巻き玉子を今日のサービスメニューとして出したりしてお手伝いしている

 

 『 えーっと… ユリ、ナニか用? 暫くラボに籠り勝ちだったからなにか食べに行きたいんだけど? 』

 

 そう言ったら

 

Tail feathers尾羽

 

 『 苺、タコパ知ってる? 』

 

 ここで出てくるとは思わないその単語に呆気にとられていると

 

 「 何だ知らないのか… 」

 

 その酷く落胆がちょっとおかしくて

 

 『「 タコヤキパーティーの事やろ? うちのお母ちゃん、大阪生まれやったからタコヤキは得意中の得意やったで? 」』

 

 そう大阪訛りだったお母さんの口調を真似て日本語で言ってから

 

 『 私のお母さんは大阪生まれの大阪育ちでタコヤキは得意でよくおやつに焼いてもらっていたし教えてもらってからは私が焼くとお父さんやお祖父さんが喜んでくれてましたよ 』

 

 そう英語て話すと

 

 『 じゃああの間は一体… 』

 

 そう首をかしげて聞いてきたから

 

 『 ユリの口から… このL.A.でその言葉を聞くとは思ってもみなかったから反応しきれなかっただけ 』

 

 そう笑って言い

 

 『 ただ… 日本では友達居ませんでしたから… そんな私にはタコパの経験はありませんよ? 』

 

 そう言って苦笑いすると

 

 『 何故? どうして? 苺はこんなに可愛いのに? 何故友達居なかったの?』

 

 そのあまり触れたくない質問だけど

 

 『 私のお祖父さんもお父さんもマジシャンだったのは知ってますよね?

 

 だから… その二人を見て育った私も又、幼い頃から二人みたいな素敵なマジシャンになりたいって夢見て学校終わったらまっすぐ帰ってマジックのお稽古を毎日していたから…

 

 もっとも、頭の中はマジックで一杯だったから友達が居ない事にも気付いていなかったんですけどね? 』

 

 あの日までは私は一人が寂しくなかった… あの悪夢の日が来るまでは…

 

 お父さんとお母さんがいてお祖父さんが教えてくれたマジックがあったから ( 私は 一人じゃない… ) ってそう思えたから寂しくないってそう思えた

 

 『 マジシャンの修行に熱中して友達を作らなかったしちょっとした切っ掛けでいじめの対象にされた私はそこから逃げ出す為にボーダーになり…

 

 ちょっとばかり勉強ができたから留学を申請してみたら無事に通過できてね…

 

 で、スキップを繰り返していまでは大学院生の四回生だけど面倒臭い日本じゃ年齢通りに中学三年生 』

 

 そう言って溜め息を吐いてから

 

 『 タコヤキ器はあるの?無かったらそれから買わなきゃいけないんだけど? 』

 

 そう言って必要な物を買いにいくところ始めるアタシ達だった

 

 

 

 

 ②  タコパしよう

 

 

 ( 懐かしい… お爺ちゃんとお祖母ちゃんが未だ生きていた頃を…思い出す… )

 

 たこ焼きを焼きながらぼんやりと幸せだったあの頃をそう思い出す私

 

 『 苺、どうしたの? 』

 

 ユリの声で我に帰った私は

 

 『 家族が生きてた頃、お父さんとお祖父さんに食べてもらおうと一生懸命に焼いてたあの頃を思い出してました… 懐かしい、幸せだった頃を 』

 

 そう言って苦笑いするアタシに

 

 『 苺、私達か苺の新しい家族だからね? 私の叔父さんが苺のパパの Brother disciples なんでしょ? 』

 

 そう言われて

 

 『 私のお祖父さんのお弟子さんでもしかしたら私のお父さんになってたかもしれない人… ってお母さんに聞いてます 』

 

 アタシがそう答えると

 

 『 苺が従姉妹… それも悪くないかも? 』

 

 そう笑った笑顔が眩しかった

 

 参加メンバーは、ギリシャからの留学生のアカシアにスペイン人のパトリシアとイタリア系のブラジル人のリラ中国系のタイ人シーウイとアタシとユリの合わせて6人

 

 で、大阪風のタコヤキからポピュラーなタコヤキにタコの入ってない代わりタコヤキ… 特にSweetS系は人気だったし各々にお勧め食材を混ぜてロシアンルーレット状態に

 

 しかもアタシとユリ以外の人は21歳以上だからアルコール飲んでるんですけど?

 

 しかもかなりハイテンションなんですけど?

 

 うん、この人達のノリにはついていけないとゆーかついていっちゃいけないって気すらするんですけど気のせいでしょうか?

 




美浜支部支部長柿崎(三門より出向)
(千葉村出張所兼任)


 three pillars of stability
Good technique得意技

Time difference時差

Hidden doors )隠し扉
Brother disciples兄弟弟子


 
三門A級チーム
隊長    八重垣苺 ( オペレーター )
  ガンナー   戸塚彩加
  トラッパー  比企谷八幡
  スナイパー  八重洲洪

三門B級チーム 
第二隊長     川崎沙希
  オペレーター、比企谷小町
  アタッカー  川崎大志
  シューター  八幡中


訓練生

  鶴見留美
  材木座義輝    
  三浦優美子
  戸部翔
  本牧牧人
  藤沢佐和子



エンジニア候補    材木座義輝

千葉本部本部長   雪ノ下陽乃

三門B級チーム
第一隊隊長     雪ノ下雪乃
   ガンナー   由比ガ浜結衣
   アタッカー  葉山隼人



相模南他10名は本部訓練生




アーネスト・マリオネット
氷面鏡
八重垣苺
比企谷八幡
八幡
八重洲
川崎沙希

訓練生
戸塚彩加

遊びに来てる三門のボーダー 
綾瀬
熊田
三上

出水
三輪秀次
米谷洋介美浜支部支部長柿崎(三門より出向)
(千葉村出張所兼任)

三門A級チーム
第一隊隊長    八重垣苺 ( オペレーター )
  スナイパー  八重洲洪
  シューター  戸塚彩加
  トラッパー  比企谷八幡

三門B級チーム 
第二隊長     川崎沙希
  オペレーター、比企谷小町
  アタッカー  川崎大志
  シューター  八幡中

エンジニア    材木座義輝

千葉本部本部長   雪ノ下陽乃

三門C級チーム
第一隊隊長     雪ノ下雪乃
   ガンナー   由比ガ浜結衣
   アタッカー  葉山隼人  
   オペレーター、一色いろは





①:マリア、マルタ、ロシオ、ソニア、クリスティーナ、モニカ、ナタリア、パトリシア、パウラ、アナ、ロサ…

②:パトリシア、マリア、ナタリア、ぺネロぺ、ルシア・・・(名前だけ聞いた時に美人かもなと想像するのはこんなところか・・・でも実際はお顔を見てみないと何とも)

③:アレハンドラ、パトリシア、マリア、クリスティーナ・・・

④:ぺネロぺ、マリア、パトリシア・・・


 表記 かな
Acacia アカシア
Acantha アカンサ
Adelaide アデライード
Adona アドナ
Adonia アドニア
Aegea アゲア
Aeola アエロア
Afroditi アフロディテ
Agalia アガリア
Agathe アガタ
Aggeliki アゲリキ
Agna アグナ
Agne アグネ
Agnes アグネス
Agni アグニ
Alala アラーラ
Aldora アルドラ
Aleka アレカ
Aleki アレキ
Aleni アレニ
Alethea アレシア
Alethia アレシア
Alex アレックス
Alexa アレクサ
Alexandra アレクサンドラ
Alexia アレクシア
Alexine アレクシネ
Alfa アルファ
Alice アリス
Aliki アリキ
Alithaia アリタイア
Alithea アリシア
Altheda アルテダ
Alpha アルファ
Altheta アルテタ
Amalia アマリア
Ambrosia アンブロシア
Ambrosina アンブロシナ
Ambrosine アンブロシネ
Anasta アナスタ
Anastasia アナスタシア
Anastasie アナスタシー
Anatolia アナトリア
Andrianna アンドリアナ
Andromeda アンドロメダ
Andromede アンドロメデ
Anemone アネモネ
Angel アンゲル
Angela アンゲラ
Angele アンゲレ
Angelika アンゲリカ
Angeliki アンゲリキ
Angeline アンゲリネ
Angheliki アンゲリキ
Angliki アンゲリキ
Anna アナ
Anthea アンテア
Antheia アンテイア
Aphrodite アフロディ
Apollina アポリーナ
Apolline オポリーネ
Areta アレタ
Arete アレテ
Argyro アルヨロ
Ariadna アリアドナ
Ariadne アリアドネ
Ariana アリアナ
Ariane アリアネ
Arianne アリアネ
Aris アリス
Artemis アルテミス
Artemisia アルテミシア
Aryiro アリロ
Asmina アスミナ
Aspa アスパ
Aspasia アスパシア
Aspia アスピア
Asta アスタ
Aster アスタ
Astra アストラ
Astrea アストレア
Athanasia アタナシア
Athena アテナ
Athenagora アテナゴラ
Athene アテネ
Athina アティナ
Aura アウラ
Aveti アヴェティ
Basila バシラ
Basilea バジレア
Basilia バジリア
Berenice ベレニス
Berenike ベレニケ
Berna ベルナ
Bernice ベルニス
Betty ベティ
Brosina ブロシナ
Calandra カランドラ
Calantha カランタ
Calida カリダ
Calista カリスタ
Calla カーラ
Calli カーリ
Calliope カリオペ
Carol-Ann カロル=アン
Carolina カロリナ
Casandra カッサンドラ
Cassandra カッサンドラ
Cassandre カッサンドレ
Cassia カシア
Cecilia セシリア
Celena セレナ
Charis ハリス
Charissa ハリッサ
Chloras クロラス
Chloris クロリス
Chlorise クロリス
Chlorisse クロリス
Chloe クロエ
Chrisdula クリスドゥラ
Christa クリスタ
Christa-Elizabeth クリスタ=エリザベス
Christi クリスティ
Christiana クリスティアナ
Christiane クリスティアネ
Christina クリスティナ
Christine クリスティネ
Chryssoula クリッソーラ
Cinthia シンシア
Cipria シプリア
Cipriana シプリアナ
Cleopatra クレオパトラ
Cloe クロエ
Cloris クロリス
Clyte クリュテ
Clytia クリュティア
Clytie クリュティエ
Constantina コンスタンティナ
Cora コーラ
Core コーレ
Cori コーリ
Corinna コリーナ
Corinne コリーネ
Corrina コリーナ
Corrine コリーネ
Cosima コージマ
Cosma コージマ
Cresida クレシダ
Cressa クレッサ
Cressida クレシダ
Cyma シーマ
Cynara シナラ
Cynthia シンシア
Cypra シプラ
Cypria シプリア
Cyra キュラ
Cytherea キュテレア
Cytheria キュテリア
Damala ダマラ
Damalas ダマラス
Damali ダマリ
Damalis ダマリス
Damalla ダマラ
Damara ダマラ
Damaris ダマリス
Damarra ダマラ
Damia ダミア
Daniela ダニエラ
Daniella ダニエラ
Daphna ダフナ
Daphne ダフネ
Daphne ダフネ
Daphney ダフネ
Daphni ダフニ
Dari ダリ
Daria ダリア
Darice ダリス
Darise ダリス
Darrice ダリス
Dasa ダーサ
Deianira デイアネイラ
Delfina デルフィナ
Delfine デルフィネ
Delfinia デルフィニア
Delia デリア
Delphina デルフィナ
Delphine デルフィネ
Delphinia デルフィニア
Demetra デメトラ
Demetria デメトリア
Demitria デミトリア
Denice デニス
Denise デニス
Despina デスピナ
Dezy デジー
Diantha ディアンタ
Dianthe ディアンテ
Dianthia ディアンティア
Dido ディド
Dimitra ディミトラ
Dimitria ディミトリア
Dina ディーナ
Diona ディオナ
Dione ディオネ
Dionis ディオニス
Dionissia ディオニシア
Dionne ディオネ
Dionyssia ディオニシア
Dora ドーラ
Dorca ドルカ
Dorcas ドルカス
Dorcea ドルセア
Dorcia ドルシア
Dorea ドレア
Dorinda ドリンダ
Doria ドリア
Dorice ドリス
Doris ドリス
Dorise ドリス
Dorisse ドリス
Dorkas ドルカス
Dorothe ドローテ
Dorothea ドロテア
Dorris ドリス
Dorrise ドリス
Echo エコー
Efi エフィ
Eirene エイレーネ
Ekaterina エカテリナ
Ekaterine エカテリネ
Ekaterini エカテリニ
Elaine エライネ
Electra エレクトラ
Eleftheria エレフテリア
Elektra エレクトラ
Elena エレナ
Eleni エレニ
Elenitsa エレニツァ
Eleonora エレオノラ
Elewteria エレフテリア
Elewtheria エレフテリア
Elina エリナ
Elisavet エリザヴェト
Ellena エレナ
Elli エリ
Elma エルマ
Elpida エルピダ
Elpis エルピス
Emalia エマリア
Emmanouela エマヌエラ
Eria エリア
Erianthe エリアンテ
Ersi エルシ
Euda エウダ
Eudora エウドラ
Eudoxia エウドクシア
Eugenia エウゲニア
Eula エウラ
Eulalia エウラリア
Eulalie エウラリエ
Eunice エウニス
Eunike エウニケ
Euphemia エウフェミア
Euphenia エウフェニア
Euphrosyne エウフロシュネ
Eva エヴァ
Evadne エヴァドネ
Evangelia エヴァンゲリア
Evanthe エヴァンテ
Evgenia エヴゲニア
Fani ファニ
Fedora フェドラ
Feodora フェオドラ
Filia フィリア
Filio フィリオ
Fiona フィオナ
Flora フローラ
Fotini フォティーニ
Galatea ガラテア
Geli ゲリー
Gelly ゲリー
Georgia ゲオルギア
Gryta


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鶴見留美と材木座義輝

美浜支部支部長柿崎(三門より出向)
(千葉村出張所兼任)

アーネスト・マリオネット
氷面鏡
八重垣苺
比企谷八幡
八幡中
八重洲洪
川崎沙希

訓練生
戸塚彩加
美浜支部支部長柿崎(三門より出向)
(千葉村出張所兼任)

三門A級チーム
第一隊隊長    八重垣苺 ( オペレーター )
  スナイパー  八重洲洪
  シューター  戸塚彩加
  トラッパー  比企谷八幡

三門B級チーム 
第二隊長     川崎沙希
  オペレーター、比企谷小町
  アタッカー  川崎大志
  シューター  八幡中

エンジニア    材木座義輝

千葉本部本部長   雪ノ下陽乃

三門C級チーム
第一隊隊長     雪ノ下雪乃
   ガンナー   由比ガ浜結衣
   アタッカー  葉山隼人  
   オペレーター、一色いろは

訓練生

鶴見留美、美浜支部預かり

Hidden doors )

戸部翔、三浦優美子、相模南他10名は本部訓練生



 


 

 

 ①  八幡の誕生日

 

 

 明日は八幡の17回目の誕生日だから早目に八幡と小町ちゃん比企谷家に帰ってもらい家族水入らずで過ごしてもらうことにして

 

 一日早いけど八幡渡したプレゼントはアタシの手作り味噌ピーとウォルマートで買ったスーパーマンのキャラTに… 黒トリガーの鬼甲羅

 

 アタシのお父さんが死ぬ寸前に 『 い、苺を頼むぞ… 八幡、君… 』 そう言い残して姿を変えた黒トリガーだからこの黒トリガーはいつか八兄に所有者になってもらおう… と、そう思ってアタシが預かっていた

 

 そして黒トリガーはもうひとつあり 『 こ、こ・ま・ち… 』 そう言い残して黒トリガーになった比企谷のおじさんが姿を変えた黒トリガー… 梓弓

 

 それは、伯父さんの形見でもあるのだから取り敢えず伯母さんに預けてあるしどうするかはおばさんの判断に任せても良い… と、そう思っている

 

 

 そして、翌日の誕生日は相変わらずベッドの上だったから言い訳は必要なかったしアタシが居なくても戸塚さんに沙希さんと弟さん達と妹さん達が祝ってくれるしむしろアタシなんか居ない方が良い

 

 ナニよりも誰よりも祝ってほしい小町ちゃんがいる八兄にアタシなんか居なくても構わないどころかむしろ、疫病神のアタシなんか居ない方が良い位かもしれない

 

 だからアタシはここから声を出さずに祈ろう…

 

 ー 今年一年が、八兄にとって良い年であります様に… ー と静かに願った

 

 

 

 

 

 ②  事態の急変

 

 

 「 二週間、そう… せめて二週間はトリガーを取り上げてでも安静にさせてください 」

 

 それはアタシが担ぎ込まれて担当になった医者が下した最大の妥協案なのにアタシはそれすら守るつもりナンか全くなかった

 

 黒トリガーも半身 ( 半身であるのは知られていない ) を取り上げられているから動けるはずがないと思われているからね

 

 もっとも半身と言うよりはアタシが持っている方が本体なんだけどさ

 

 そんなわけで千葉村には八重洲と八幡のアタシの代わりに滞在してもらい、千葉市内は八兄と沙希さん、戸塚さんが待機状態とゆー臨時の態勢が敷かれている

 

 そして、今回の千葉村へのトリオン兵出現により千葉のボーダー設立が急務となり八幡の紹介で材木座義輝って人を推薦する事になり

 

 鶴見留美とその謎のクラスメイトと小町ちゃんに沙希さんの弟の大志…君に座、材木?の5人を御門に案内するのが復帰後の最初の任務になる

 

 舞浜支部庁舎は、海浜総合高校設立により廃校になっていた廃屋を一部立て替えて ( 訓練施設の建設 ) 利用する予定らしくもちろん雪ノ下建設が受注して急ピッチで建設が進められている他

 

 千葉ボーダーの仮本部立ち上げにともない、本部基地の建設の為の土地の選定が急がれているらしい

 

 らしいってゆーのは、興味ないから詳しく聞いてないのでそうゆーしかない

 

 そう言えばあの雪ノ下陽乃さんって人が千葉の司令官になるんだってね…

 

 当面は仮本部の本部長を二宮さんを据え、雪ノ下陽乃さんは副部長になり千葉ボーダー本部完成後に本部長に就任

 

 二宮さんを美浜支部支部長にするそうで、千葉村観測所は群馬ボーダー設立に向けた準備機関兼出張所になるんだそうだけどいずれにしてもあの人が千葉ボーダーの本部長ねぇ…  

 

 まぁ、関係ないんだけどねアタシは変われないんだから気にしても仕方無いしアタシがどうこう言って変わる問題でもないからアタシがあの人を信頼できるか否か

 

 指示に従えるか従えないかはあの人を見てからじゃないとわからないけどこれだけは言える

 

 めちゃ腹黒い人だから良い、悪いは別にして報告書ひとつすら全てを報告する気にはなれない… 信用できないから

 

 城戸さん以上にいつもナニかを企んでいるに違い無いからね… アタシの勘がそう言ってる

 

 あの人を信用しちゃいけない、上官として信頼はできるだろうけどね… ってね

 

 

 

 八兄の誕生日の二日後、やっとアタシは病院のベッドから解放され返してもらったスコーピオンテイルズを起動してようやく自分の足で立ち上がれる様になった

 

 

 

 

 5人の候補生三門入り

 

 

 「 取り敢えずアタシも知らない人が二名居るから自己紹介して、でないとアタシは貴方達の人間関係知らないから説明のしようがないので…

 

 まずアタシから…

 

 八重垣苺、比企谷八幡、小町の遠縁に当たる者で… 三門ボーダーB級八位の八重垣隊の隊長でオールラウンダーのオペレーター、中三15才

 

 黒トリガー持ちの隠れS級で広報活動の関係で嵐山隊と行動する事が多いためアタシを嵐山隊所属と勘違いする人も多い… まぁこんなとこ 」

 

 そう言って小町ちゃんにバトンを渡すと

 

 「 比企谷小町、八重垣苺ちゃんの再従姉妹で八重垣隊の比企谷八幡の妹中学三年生 」

 

 「 鶴見留美、千葉村で八幡と苺に出会いボーダーに誘われました 」

 

 「 川崎大志、中三… とあるトラブルから比企谷さんにお兄さんの八幡さんを紹介してもらい、苺さん、八重垣苺さんに助けてもらいました 」

 

 「 ウム、材木座義輝である… 相棒の比企谷八幡殿と同じく総武高二年である……… 」

 

 三人の年下の少女達に白い目で見られ汗を掻きオロオロする材木座…

 

 「 言いたい事は色々有るけど、八兄の推薦だからよろしくと言っておく

 

 まず、アタシの黒トリガー隠し扉 Hidden doors が千葉と三門を繋いでくれるから千葉在住のままボーダーに所属できるし千葉村も一瞬で行けるから夏休みに入ってからは遊びに来る三門の人の送り迎えもしてるからその点は安心して

 

 アタシに千葉と三門に距離はないけど論より証拠 」

 

 そう言って扉を開けて見せると

 

 「 ボクも紹介してもらえるかな? 君の所属するボーダーにさ…

 

 そう言ってきたのはあの時の少女で

 

 「 あ、アンタは… 」

 

 そう言って言葉をと切らせた鶴見留美に

 

 「 友達? 」

 

 そうアタシが聞いたら

 

 「 微妙… 私だけじゃなく誰ともつるまない人だけどその代わりに私を無視しないし彼女達ににらまれたら逆ににらみ返すだけで彼女達を泣かせてたから誰も…

 

 そう、あの子には先生すらナニも言わなかった位だった 」

 

 そう、考え込みながら言う鶴見留美の言葉に妙に納得したアタシはただ頷いて

 

 「 自己紹介して… 」

 

 そう言ったら

 

 「 イオ・シモン・マリウス、訳あって千葉にすむ為の仮住まいとは関係解消するから… 住所不定になる予定だよ 」

 

 そう答えたから

 

 「 それなら、家族の居ない者同士… アタシの妹になる? 」

 

 そう笑っていったら真剣な面持ちでしばらく考えてから

 

 「 それはとて魅力的な提案で有り難いけどどうやって? 」

 

 そう聞かれたアタシは取り敢えず

 

 「 方法は二つ有ってひとつには林堂さんって人には謎の幼児、林堂陽太郎って子を支部に連れてきてるから何等かのが有るって思う

 

 でも、それが無理ならアタシがアメリカ国籍取得してからかな? アチラの大学院出て大学の講師か研究者になって学園に残らないかって言われててね

 

 残るなら国籍が取れる様に融通を効かせると言われつているから難しくないはず 」

 

 そう言って苦笑いを浮かべるアタシに

 

 「 了解 」

 

 と、だけ答えるイオだった

 

 

 「 この扉の向こうは三門の本部基地にある八重垣隊の隊室で… 今、隊の皆はランク戦の準備中だからアタシも皆を本部長の忍田さんに紹介したらオペレータールームに入るから暫く席を外すので…

 

 まぁ、忍田さんとは小町ちゃんが面識有るから大丈夫だよね? 」

 

 そう言って扉を潜って見せ、イオが続いて潜りのこりの四人にも潜るように促した

 

 

 こうして案内したこ5人をまずは司令官に挨拶させて忍田さんから説明を受けて沢村さんと書類作成してる

 

 アタシは戸塚さんの様子を見てから隊室で打ち合わせをしている

 

 今日の対戦は柿崎隊 vs 東隊 vs 八重垣隊

 

「 月は満ち、時は来た… 八重垣隊はA級入りを目指し本格的に始動するに当たり大きな障害となるこの2チームを撃破しますっ! 」

 

 そう激を飛ばし

 

  

 

 因みに今年受験を控えている小町ちゃんと大志君の二人については

 

 「 こんなアホなアタシでも一応博士号持ってるから任せて 」

 

 そう苦笑混じり沙希さん言ったモノだ

 

 何せ千葉の学校はまだ、ボーダーの提携校がないから普通に試験受けるしかないんだよな

 

 少なくともアタシ等の世代はね

 

 高三の八幡は太刀川さん達の居る三門の大学に進学するつもりらしいから問題ないんだろうけどな… 既に推薦も決まってるらしいし

 

 





比企谷小町OP
   八幡トラッパー
戸塚彩加 ガンナー
材木座義輝アタッカー兼エンジニア見習い

八重洲
川崎沙希 アタッカー
  大志 シューター


八幡
鶴見留美 アタッカー
本牧   アタッカー
藤沢佐和子OP

八重垣苺 ソロ 


 three pillars of stability
Good technique得意技

Time difference時差

Bullyingいじめ

 three pillars of stability
Good technique得意技

Time difference時差

 
浸食作用
《by》 erosion
erosive action
浸食台地
an eroded plateau.美浜支部支部長柿崎(三門より出向)
(千葉村出張所兼任)


 three pillars of stability
Good technique得意技

Time difference時差

 
三門A級チーム
第一隊隊長    八重垣苺 ( オペレーター )
  ガンナー   戸塚彩加
         
         グラスホッパー、韋駄天、バックワーム

  トラッパー  比企谷八幡
       メイントリガー、弧月
       サブトリガー、シューター用のトリガー
       メテオラ、バウンド
       予備トリガー、ガンナー突撃銃タイプ
       グラスホッパー、トラップトリガー、バックワーム

  スナイパー  八重洲洪
       メイントリガー、アイビス
       サブトリガー、スコーピオン
       バウンド、バイパー
       サブトリガー、拳銃型トリガー
       グラスホッパー、バックワーム


三門B級チーム 
第二隊長     川崎沙希
  オペレーター、比企谷小町
  アタッカー  川崎大志
       メイントリガー、レイガスト
       サブトリガー、シールドトリガー
       予備トリガー、スコーピオン✖2 弧月✖2
       グラスホッパー、バックワーム
          
  シューター  八幡中
 
訓練生
オペレーター兼任   鶴見留美
エンジニア兼任    材木座義輝
           本牧牧人
           藤沢佐和子 
           三浦優美子
           戸部翔   

千葉本部本部長   雪ノ下陽

三門B級チーム
第一隊隊長 シューター  雪ノ下雪乃
      ガンナー   由比ガ浜結衣
      アタッカー  葉山隼人  
      オペレーター、一色いろは

相模南他10名は本部訓練生


アーネスト・マリオネット
氷面鏡
八重垣苺
比企谷八幡
八幡
八重洲
川崎沙希

訓練生
戸塚彩加

遊びに来てる三門のボーダー 
綾瀬
熊田
三上

出水
三輪秀次
米谷洋介美浜支部支部長柿崎(三門より出向)
(千葉村出張所兼任)

三門A級チーム
第一隊隊長    八重垣苺 ( オペレーター )
  ガンナー
  シューター  戸塚彩加
  トラッパー  比企谷八幡

三門B級チーム 
第二隊長     川崎沙希
  オペレーター、比企谷小町
  アタッカー  川崎大志
  シューター 

エンジニア    材木座義輝

千葉本部本部長   雪ノ下陽乃

三門B級チーム
第一隊隊長     雪ノ下雪乃
   ガンナー   由比ガ浜結衣
   アタッカー  葉山隼人  
   オペレーター、一色いろは

訓練生

鶴見留美、美浜支部預かり

Hidden doors )

戸部翔、三浦優美子、相模南他10名は本部訓練生


三門A級チーム
第一隊隊長    八重垣苺 ( オペレーター )
  ガンナー
  シューター  戸塚彩加
  トラッパー  比企谷八幡

三門B級チーム 
第二隊長     川崎沙希
  オペレーター、比企谷小町
  アタッカー  川崎大志
  シューター 

エンジニア    材木座義輝

千葉本部本部長   雪ノ下陽乃

三門B級チーム
第一隊隊長     雪ノ下雪乃
   ガンナー   由比ガ浜結衣
   アタッカー  葉山隼人  
   オペレーター、一色いろは

訓練生

鶴見留美、美浜支部預かり

Hidden doors )

戸部翔、三浦優美子、相模南他10名は本部訓練生


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総武高

  

 

 八月後半の登校日の前日ノの事な… 千葉村観測所改め千葉、群馬出張所の体制を発表した

 

 第一千葉村隊( 仮 )

 

 隊長………… 八重垣苺  

 アタッカー… 川崎沙希

 ガンナー…… 戸塚彩加

 シューター… ヤハタ中

 スナイパー… 八重洲洪

 

 ソロ

 

 氷面鏡美奈藻

 比企谷八幡

 

 オペレータールーム管理官

 

 アーネストマリオネット

 助手………… 比企谷小町

 

訓練生

 

 イオ・シモン・マリウス

 川崎大志

 材木座義輝

 鶴見留美

 

 となり、八幡はしばらく迅悠一の元黒トリガーの修行とアタッカーの再訓練をするよう城戸司令直々に指示がなされ忍田さんにも

 

 「 苺があまり一人で突っ走らないように早く黒トリガーを使いこなしなさい 」

 

 と、そんな事を言われていたのはアタシの知らない話だ

 

 それと小町については、ある程度訓練に目処がついたので天才オペレーターと、呼ばれるアーネストマリオネットに預けとなる為オペレーターは少し余裕ができるそうだ

 

 幸い、この夏休みの間に集中的に訓練を受けた他のメンバーも九月が終わる迄にはもう一チーム編成できそうで

 

 隊長…………… 比企谷八幡

 アタッカー…… 川崎大志

 アタッカー…… 鶴見留実

 オペレーター… 比企谷小町

 ガンナー……… 材木座義輝

 

 氷面鏡さんに気に入られているイオは、暫くは彼女とコンビを組むそうだ

 

 

 節目

 

 

 そして翌日の登校日はつもの様に総武高メンバーを迎えに行くと全く面識の無い二人と、金髪女とベーベー五月蝿いのが居て

 

 「 忍田さんに 『 ハチマンが八重に紹介出来る人材を推薦してもらいなさい 』 そう言われたからこの四人の推薦を頼みたい 」

 

 そう言われて溜め息を吐いて

 

 「 わかった、あの三人は八兄が頭を下げても断るけど… 危険は承知だよね? 今更の質問だけど 」

 

 「 比企谷君から聞いたけど緊急時だからって生身のまま近界民と戦って大ケガしたって…

 

 先月の登校日に見た比企谷君達の悔しそうな顔を見て、それが戦う仲間なんだなって思ったべ 」

 

 そう見た目と喋り方とは裏腹に結構真面目なヤツかもしれないけど、ヤリバカとキャラが被りそうな気がするのはアタシだけ?

 

 「 わかった、改めて自己紹介します… アタシの名は八重垣苺、比企谷家の遠縁の者であの時の怪我とチーム編成の都合で 『 しばらくはオペレータールームで大人しくしてなさい 』と、叱られたダメ隊長です

 

 八重洲洪がいるからアタシの事はイチゴで良いですから 」

 

 そう言って頭を下げると八幡が

 

 「 任務中や基地などならイチゴ隊長、それ以外はイチゴって呼び方を変えているが戸塚だけがイチゴちゃんと呼んでいるがな… 」

 

 そう八幡に言われ照れ臭そうに笑う戸塚さんを見て戸塚さんがアタシに好意を寄せているのに気付いてないのはアタシだけで…

 

 その場に居合わせた戸塚さん以外の皆に溜め息を吐かれたのが解せなかったが

 

「 三浦優美子… ならあーしの事は、優美子と呼べし…

 

 あーしはアンタの泣いている心を放っておけない、泣き顔をみたくないからアンタの力になりたくてボーダーにはいるって決めた 」

 

 「 俺は戸部翔、戸部って呼んでくれて良いっしょ

 

 俺がボーダーになりたいのは軟弱かもしんねえけど好きな人が近界民に襲われたら… 家族が襲われたらってこの前のあれを見てそう思ったらたまんなくなっちまって… 」

 

 真剣な顔でそう語る男の子に

 

 「 軟弱なんて思わないよ? そう言ってくれる人がいるその人が羨ましいし、そう言える家族の居るアンタが羨ましいよ

 

 男の子が戦う理由にそれ以外ナンかいる?

 

 八幡だってお母さんと妹の小町、妹みたいに育ったアタシを守りたいからボーダーになったんだから大差ないよ?

 

 だから、頑張りなよ? アタシはアタシの出来る形で応援するからさ

 

 ソッか…アタシの心、泣いてるのか… やっぱ、アタシみたいな泣き虫はどこまでいっても泣き虫のままなんだな… 強くなった気でしかなかったんだ…

 

 お父さんとお母さんが死んで… おじさんまで死なせちゃったアタシはもう泣かない、泣いてなんかいられないってそう決めたハズなのにな… 」

 

 そう言って項垂れるアタシに今度は

 

 「 僕の名は本牧牧人、比企谷君とはそれほど親しくないのにスカウトされて不思議に思っているんだが… 」

 

 「 藤沢沙和子ですが、私も比企谷先輩とは接点有りませんから… 」

 

 そう不思議そうに言う二人にアタシは

 

 「 その理由は未だアタシにも未だわからないけど、幹部からも一目置かれている八兄の観察眼が二人をスカウトさせたんでしょ? 」

 

 そう問い掛けると静かに頷いたから

 

 「 なら、アタシもそれで十分推薦できるくらいに八兄の観察眼を信じるからお二人さんもよろしくです 」

 

 そう言って頭を下げて

 

 「 んじゃ、今から三門の本部基地に案内しますね 」

 

 そう言って扉を開けて、隊のメンバーと入隊希望者達を案内することにした

 

 

 

 

 

 苺と彩加

 

 戸塚さんの基礎訓練がB級昇格と同時期に終わり、千葉組は又チーム編成を検討することになりやはりアタシの予想通りの編成になった

 

 

 

 

 所長代理に諏訪さんと言う人事を行ってきて諏訪さんはこれを機に前線を退き、幹部候補生になってもらうらしくそのための千葉村勤めらしい…

 

ご愁傷様です、諏訪さん

 

 

 その一方で、生粋の千葉ボーダー隊員隊員第一号となる雪ノ下……… 雪乃、巨… 由比ヶ浜結衣、金髪チャラ……… 葉山隼人に後の二人は確か大岡と大和にオペレーター候補の女子一色いろはと海老名姫菜と言ったか?

 

 以上六名が第一期生になるらしいけど指導者選びが難航したらしい

 

 沙希さんの人生をぶち壊しかけた雪ノ下雪乃と由比ヶ浜結衣は特に女性から評判が悪く候補に上がった加古さんなんかは

 

 イニシャルがKで、サバサバした性格の沙希さんが気に入り、その沙希さんに迷惑掛けた二人は相対的に低くなり拒否

 

 葉山に関してはあの日千葉村に居合わせたメンバーの評価が低く、葉山がいじめ解消にしようとしていた事もあり

 

 「 千葉でも有数の進学校が聞いて呆れる 」

 

 そう一言で切り捨てた三輪隊長なんか

 

 「 こればかりは例え城戸さんの指令であっても聞けません 」

 

 って言い切った

 

 

 

 そろそろ小町ちゃんをオペレーターとして防衛任務に参加させてはと言う話になっているらしいと三門程じゃないけど千葉村を中心トリオン兵がに出没し始めたのを受け

 

 老朽化の著しい千葉村の施設をボーダーに寄贈して防衛任務に当たってほしいと言う群馬、千葉の両知事と千葉市長の三者の合意で決められ

 

 コテージに支部基地にするための準備が始まった他、アタシのログハウスは完全にアタシの個人資産になってイオが住み着いている

 

 超能力者のイオが得意としているのは接触テレパで難航したのがス、テレポート、ライトニングソードにライトニングショットであるためトリガーとの相性も抜群の彼女は既にB級に上がっている

 

 アーネスト・マリオネットさんに氷面鏡美奈藻さんも譲り受けている

 

 基本的にこの三人は千葉村常駐で八重垣隊の防衛任務以外はそこに泊まり込んでいるからだ

 

 後の皆は帰るべき家があるけどアタシ達三人はそうじゃないからね

 

 

 「 ?、どうしたの? 戸塚さん? 」

 

 それはそろそろ九月も終わりを迎えようとするある日の事だった…

 

 「 八重垣さんって、今度の週末って都合つかないかな? 」

 

 そう聞かれたアタシは

 

 「 無理、総武組が文化祭でしょ? 文化祭当日は総武高生全員完全休にしてあるからアタシまで千葉村を離れるわけにはいかないからね

 

 まぁ、部外者の事は気にしないで八幡や千葉組の皆と楽しみなよ? 」

 

 そう言ってオペレータールームに向かうアタシの後ろ姿を悲しそうに見送る戸塚彩加の気持ちがわからないアタシは気にも止めなかった

 

 そんな彼を、沙希さんと八兄の二人が慰めているとも知らずにね

 

 違う… アタシには彼が落ち込む理由が皆目見当がつかないし、そもそも落ち込んで居ること自体気付こうともしないし…

 

 多分… アタシは他人に興味ない

 

 アタシが唯一関心を持っているのは比企谷八幡ただ一人だけど、お兄ちゃん… 以上の感情はないし求めているのはお兄ちゃん以外のモノはナニもない

 

 だから… 多分、アタシは恋を知らない… と、言うことすら気付いていない

 

 アタシにあるのはいつかマジックショーのステージに立ちたいしかないのだから

 

 そんな平和な世界を取り戻したいからアタシは黒トリガーを振るって戦いを続けている

 

 ただそれだけで、それ以外には関心がないとゆーよりナニも見えていなかった… 見ようとさえしたかったのだから

 

 

 

 

 

 

 

 




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       所長代理:諏訪光太郎


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総武高の文化祭

 

 

 総武の文化祭

 

 

 チャラ男と雪ノ下次女に団子がいる… 特にチャラ男と団子は八兄や戸塚さん、優美子さんに戸部っちとクラスメイトだから顔を合わせないと思わない方がおかしいから行きたく

 

 それが本音、会いたくない… あの三人と会ったって不快になるだけだからね

 

 そう思ってたのに忍田さん… 小さな親切大きなお世話ですよ?

 

 一般客が入れる土曜日に、アタシが総武の文化祭を見に行けるように… ってその日師匠をアタシの代わりに千葉村に派遣してくれるって… マジ行きたく無いんですけど?

 

 そう思っていたら今度は忍田さんに

 

 「 八幡のクラスのレビューのメインを歌う子が事故で怪我をして学園祭に間に合わなくてステージに穴が開いて困っているそうなんだが… 」

 

 そうわざとらしく、アタシに聞こえるように言ってるけど聞こえないふりして無視して惚けていた

 

 誰も知らないはずだからね… アタシがL.A.じゃ   コ スプレしてストリートパフォーマンスをしていることは

 

 だから惚けて聞こえないふりをしていた

 

 そこまであの三人、特に団子を嫌っていたからなんだけどね

 

 仕方無いから暫く着ていなかったステージに袖を通して見たんだけど、すっかりくたびれちゃってた衣裳を見て

 

 「 新しいの買わなきゃダメだよね? 」

 

 そう思って急場である事を思い

 

 「 そう言えば去年のハロウィンで作った道化師の衣裳が有ったっけ? 張りぼてのサイスも…

 

 素顔もメイクで隠せるからそれでいっか? 」

 

 そう思ってその路線で行く事にしました

 

 アタシの得意なマジックはカードマジック、ステッキマジック、脱出マジックでこれがアタシの黒トリガーの能力に影響しているらしい

 

 脱出マジックは隠し扉とジャンピングロッドに相対しているしソードマジックはアタシの得意技の見えない刄、カマイタチ

 

 この技は真空波なんかの風系術の類いじゃなくマジック区で消したみたいに見えない剣で攻撃するのでそれが見えない敵は大した事ない

 

 

 アタシのマジックショーは概ね好評で、これがさらに面倒事の呼び水になることまでは師匠じゃないからわからない事で

 

 「 ワイルドべりーさん、差し入れのジュースとクッキーです 」

 

 ( … 千葉組の男子は気が付かないんだな…、八兄も直ぐにはわからなかったしね )

 

 一見、気付いてよさそな戸塚さんも気付かなかったもんな

 

 二日目は、留美、小町ちゃん雪ノ下陽乃さんは一目でアタシだって気付いたし雪ノ下次女も気付いた

 

 因みに、人気投票の投票結果は師匠の助言を受けて事前にすり替えておいたからナニ事も無く…

 

 その犯人の実行副委員長は、皆から忘れ去られて一人寂しく泣いていたんだそうだけど… 自業自得でしょ? そんな事はアタシには関係ない

 

 因みに、実行委員長はこれ又師匠の助言に従い八兄に雪ノ下次女を焚き付けて立候補させた

 

 え、ナンで八兄が実行委員ナンだって? くじなんだから仕方無いでしょ?

 

 だから担任にも防衛任務のある日の作業は居残れないと言わせてある

 

 これに関しては千葉村担当の隊員は知事の了承を得ているのでアラサーみたいな教師が明らかに防衛任務に差し障りのあるような仕事を押し付けてきてもきっぱりと断ることが出来る

 

 逆に自分の首が飛んでもアタシは知らない

 

 あのアラサーに同情する気は一切ないのだからね

 

 

 「 えっ、と八重垣さんなの? 」

 

 キャンプファイヤーの最中にやっと気付いた戸塚さんに言われて

 

 「 男子って… 案外気付かないもんなんですね? 八兄も直ぐにはわからなかったし… 」

 

 そう言ってアタシが肩を竦めると、肩を落とした戸塚さんドンマイ

 

 

 

 

 文化祭も終わり第三隊を編成することになり

 

 隊長…………… ヤハタ中

 アタッカー…… 材木座義輝

 アタッカー…… 鶴見留美

 オペレーター… 藤沢佐和子

 

 と、言う編成になった

 




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就学旅行

 

 

 もちろん、行く気はないつか全くなかった

 

 あの日、初めて黒トリガー手にしてトリオン兵と戦ったアタシが攻撃を全く全身傷だらけの女の子らしくない身体のアタシにびびっていじめ出来るヤツはいないけど気持ち悪がられて無視されてた

 

 もっともアタシもクラスの誰一人、小町ちゃんも含めて関心を持つ人はいないから関係ない

 

 でも、日本にいなかったから小学校の就学旅行に行ってないのを気にして皆が行け行けと五月蝿い

 

 ただでさえ団体行動が苦手なのに、あの連中と三日間も一緒にいなきゃ行けないってマジ、罰ゲーム

 

 言わないのは八兄だけでできれば行きたくないのは八兄も一緒だったから

 

 でも、妥協策を見付けた

 

 バスも新幹線も一人で座る

 

 宿は別料金払うから個室を取るか別宿可にするか

 

 グループ行動は取らないし取れないとゆーか下手したら見学しないでバスの中で寝てる

 

 アタシがクラスに溶け込む気がないように、クラスにアタシを受け入れる気はないのにアタシだけを批難する担任のゆー事を聞くつもりはないし…

 

 あまりにもの身勝手な理屈と理不尽さに、ぶちギレてアタシの持つ博士号を見せ付け泣かせてやったからね

 

 「 義務教育じゃない高校に通わなきゃいけない義務はないっ! 」

 

 アタシの義務教育は、通わなきゃいけない義務なのに何一つとして楽しい事ない学校は苦痛でしかなく授業も全く聞かないで大学院のレポートを纏めたりしている

 

 時間は有限なのだから

 

 ナゼ行く気になったかはについては、総武の就学旅行も京都だから緊急事態の際には迎えに行けるし…

 

 もうひとつには可能性は低いけど、関西エリアにトリオン兵が現れても即時に対応できるから

 

 アタシの行動範囲を広げておくのは悪くない、ってそう思ったからでクラスの連中と旅行を楽しむ振りをする気は更々ない

 

 少なくとも同級生… もちろん小町ちゃんも含む誰とも楽しめるとは思わないし、期待もしていない

 

 逆に言えば、ナニを期待したら良いのがかわからないんですけども?

 

 新幹線や移動中のバスの中じゃひたすら参考文献を読み耽っていたし、食事も一人離れて食べていたので平和だった

 

 一度来た事で又いつでもこれるから気になることをメモしてたし中学生の限度額何て知れてるからお土産も厳選した

 

 お菓子は大量に隠し持っているので、小町ちゃんには少し分けている

 

 寺社仏閣を廻っているけど… 無意味に騒がしいから感慨に耽れないからやっぱり無駄だったって思った

 

 宿は結局女性教師の部屋になった

 

 アタシを受け入れる班がない、その現実をやっと認めたから… 本当、バカだよね… この先生

 

 アタシは寝ないで一晩中座禅を組んで過ごしていた

 

 

 二日目も特に代わり映えしなかったけど男子が他県の修学旅行生と揉めたから鬱陶しいので袖を捲り生々しい傷跡を見せボーダーの身分証見せ

 

 「 トリガー使えない野犬の相手は、本当に面倒臭かったな… 」

 

 そう、ボソッ呟いてやったら青い顔をしてこそこそと逃げ出したからアタシもそれ以上関わりたくないから速やかに撤収した

 

 ボーダー隊員二名が素手で野犬の群れから児童を守ったのは当時報道され有名な話だからね

 

 二日目の夜遅く、千葉村付近にトリオン兵が出現したから担任にその旨を伝えて千葉村に向かった… 途中、八重垣隊のメンバーを回収してね

 

 アタシが旅館に戻ったのはクラスの連中がバスに乗り込む直前だった

 

 

 

 

 

 

 




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師匠と

 

 

 ①  お疲れ様な京都旅行

 

 

 メンバー

 

 師匠、アタシ、アーネストさん、氷面鏡さん

 

 以上の四人で行くことになりました

 

 時間がもったいないので、交通機関は使わずにアタシの抜け道でね

 

 金曜の夕方… 三門の玉狛支部に寄り師匠と合流、京都駅付近に抜けたアタシ達は夕方の京都を散策してから今夜の宿にタクシーで向かった

 

 太刀川隊の唯我尊の紹介で… 空き部屋を勝ち取った旅館で、うん… 高そうだ

 

 今度どこか行くときには必ず誘う約束で唯我が出してくれているんだけど…

 

 一泊、一体いくらなのか聞くのが怖いんですけど?

 

 うん、怖すぎるから考えるのやめておこう

 

 懐石料理だね…

 

 天然露天風呂が気持ち良い…

 

 温泉から上がると

 

 「 あ、アレ? 」

 

 篭に入ってるはずの… 着替えの浴衣が見当たらないんだけど?

 

 そう思って眉を潜めていたら

 

 「 八重垣苺様ですね? 」

 

 浴場担当の仲居さんが明らかに宿の浴衣とは違う浴衣を抱えて現れ

 

 「 唯我尊様のご指示で、御客様にはこちらを御召しになっていただきます 」

 

 そう言われてなんとも妙な感じはしたけれど

 

 「 まぁ、せっかくの好意だし馬子にも衣装くらいは言ってもらえるよね?

 

 あ、でもそそーすると… 二人にも無理、だよね… 」

 

 そう呟くと

 

 「 私にお任せくださいますか? 」

 

 そう言われて

 

 「 たまには地毛で過ごそうかな? ……… 普段は学校とか煩いから隠してるけど知り合いもいないここなら平気だよね?

 

 仮に知り合いに会ったって、ウイッグだって誤魔化せば良いんだよね… 」

 

そう呟いて一人で納得して頷くと

 

 「 すいませんけど、どんな髪型にしたら似合うと思いますか? 良かったら似合うって思う形にアレンジしてもらえないでしょうか? 」

 

 そうお願いすると

 

 「 承知しました… それでは僭越ながら 」

 

 そう言ってドライヤーとブラシを受けとるとまだ乾ききってないミルキーピンクの髪を穏やかに乾かし始めてくれて……………

 

 

 「 し、師匠… どうかな? 馬子にも衣装くらいは言ってもらえる程度には可愛いく見えるかな? 」

 

 自信なく俯いて聞くのが怖い返事を待っていると

 

 「 八幡のヤツが羨ましいよ、小町ちゃんと苺とゆー二人の可愛い妹がいるんだからな…

 

だが、そうだな… 八幡が留学中の苺に変な虫がつかないかってかなり心配していたがその気持ち、今ならよくわかる気がしてきたな 」

 

 そう言って苦笑いしている師匠に

 

 「 そっか、妹みたいかぁ~っ… なんか照れ臭いんだけど、それってスッゴく嬉しいな… 」

  

 そう言って喜ぶアタシは三つ編みハイツインテを揺らして喜んでいるアタシを写メる氷面鏡さんが

 

 「 八幡のヤツに送ってやると喜ぶだろうから送っても構わないかい? 」

 

 そう言われて

 

 「 あーっ、師匠… アタシのスマホでも撮って唯我のヤツに送ってやろうと思うんで撮影お願いします 」

 

 そう言って何枚か撮ってもらいました

 

 因みにこの日以降ボーダー内での唯我尊の扱いが更に雑になったのは言うまでもないだろう

 

 特に八幡とか八兄とか… 太刀川さんの当たりもきつくなったとかよねやんには 『 唯我 』 のクセにとか言われているらしい

 

 

 翌日は雪ノ下陽乃さんの見立てたとゆー振り袖を着付けてもらったアタシは結構… まあまあ可愛く見えると思う

 

 比叡山延暦寺を詣でて、嵐山の紅葉を眺めつつ早目のランチを食べて

 

 

 一路大阪へ

 

 

 



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