魔法少女リリカルなのは~世界を破壊せし者たち~ (暗黒の影)
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プロローグ

諸事情によりエブリスタで投稿していた小説を此方で投稿することになりました。

更新が遅いですが、ご了承ください。

ではどうぞ


???Side

 

 

周りは真っ白な空間にただ一人だけ人間がいた。

 

 

―――此処は、どこだ?

 

 

―――俺は、確か拓斗を助けて……

 

 

―――ああ、俺は死んだのか…

 

 

―――それじゃあ、この空間は死後の世界か?

 

 

一人で考えていると今まで俺しかいなかった筈の空間に一人の女性がいた。

 

 

???「いいえ、この空間は生と死の狭間の空間です」

 

 

―――あんたは・・・・・・女神か?

 

 

女神「はい、あなた方で申しますとそうなりますね」

 

 

―――そうか、もしかして俺が死んだのってそちら側のミス?

 

 

女神「はい、部下が誤ってアナタの生書を消してしまい、アナタが死んでしまいました」

 

 

―――部下のミスは上司のミスか…

 

 

女神「はい、申し訳ありません」

 

 

―――別に俺がいた世界は平和過ぎて、俺の性(しょう)に合わなかったから、別に構わない。

 

 

女神「怒らないのですか?」

 

 

―――何故?言ったろ、俺の性に合わなかったから別に構わない。

 

 

女神「アナタは変わっていますね」

 

 

―――そうか?まあ、どうでもいいがな、俺はこの後どうなるんだ?

 

 

女神「アナタは面白いですね。良いでしょうアナタ転生してみませんか?」

 

 

―――転生?ああ、あれか俗のテンプレか・・・

 

 

女神「まあ、そうですね。それでどうしますか?」

 

 

―――それは、アニメ・マンガの世界でも大丈夫な転生か?

 

 

女神「はい、私たち"神"のミスなので世界は自由に選んで貰って構いませんよ?後はそれの世界に合った特典も与えます」

 

 

―――そうか……なら転生世界はリリカルな世界で頼む。能力はそうだな。

 

 

―――まずは、反射能力(ミラー)を頼む。

 

 

女神「それは、どう言った能力ですか?」

 

 

―――質量・魔力・重力・などのベクトルを操作して反射できる能力だな

 

 

女神「分かりました。お次は」

 

 

―――想像創造能力(イマジンクリエーター)だな

 

 

女神「それは?」

 

 

―――自分が想像した物を創造する能力だな。

 

 

女神「それは、生き物以外なら何とかなりますが?」

 

 

―――別に構わない。

 

 

女神「次は」

 

 

―――死者蘇生能力(リヴァイヴァル・アビリティー)だな

 

 

女神「輪廻の輪に入っている人間の者は無理ですが?」

 

 

―――大丈夫

 

 

女神「分かりました。お次は」

 

 

―――ECB能力だな。

 

 

女神「それは・・・」

 

 

―――リリカルな世界の第4期で出て来るECに対抗するために、ECの自己壊滅と殺戮衝動を無くしてメリットだけにしたヤツだな。

 

 

女神「次は?」

 

 

―――虚無効果能力だな

 

 

女神「それは?」

 

 

―――もし転生者が現れた時どんな能力を持っていようが、俺にはその能力が効かない能力だな。

 

 

女神「分かりました」

 

 

―――コレくらいかな?

 

 

女神「分かりました。では、魔力量とデバイスと魔導書後はシュトロゼックですね」

 

 

―――デバイスは、俺が書いた。万能型インテリジェントデバイス・リヴァイブで魔導書も俺が書いた収集吸収蓄積型大型ストレージ・終焉の書だな。シュトロゼックと魔力量は任せる。

 

 

女神「分かりました。では最後に魔法術式はどうしますか?」

 

 

―――古代ベルカミッドチルダー混合術式だな。

 

 

女神「分かりました。では、彼方に着いたら能力はついてますから」

 

 

―――分かった。色々ありがとうな

 

 

女神「やはり、アナタは面白いですね」

 

 

―――そうか?

 

 

女神「はい」

 

 

―――そう言えば、あんたの名前は?

 

 

女神「名を聞くんなら先ずは自分からですよ」

 

 

―――そうだな、俺の名は"黒谷 悠"だ

 

 

女神「そうですか、初めてアナタの名前が聞けましたね」

 

 

―――そい言えば、そうだな…で?アンタの名前は?

 

 

「女神"シュネル"です」

 

 

―――そうか、よろしくシュネルそしてまたな

 

 

シュネル「そうですね。また会いましょう悠」

 

 

―――ああ

 

 

そう言うと悠は、この真っ白な空間から粒子のように消えた。

 

 

シュネル「第2の人生に幸があらんことを」

 

 

そう言うとシュネルの姿も消えた。

 

 

???Side out

 




変更点としては主人公の名前を変更したくらいです。

誤文字があり次第報告お願いします。

では次回。


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第零章 物語が終わる刻と新たな物語が始まる刻
第1話 過酷な人生 上編


第1話にしていきなりのグロ注意ですね。

長いので3ページ構成させていただきます。

ではどうぞ


 

 

――とある違法研究施設実験所

 

 

研究者Side

 

 

そこには、一人の研究者が一つの生体ポットに入った子供を見て高笑いをしていた。

 

 

???「ふふっはははは!!遂に完成したぞ、プロジェクトFRTE(フォルテ)の完成体が!!」

 

 

???「これで、あとは次の段階の人体に『MRD』を取り込ませるだけだ」

 

 

研究者が高笑いをしていると、生体ポットに入っている子供が目を覚ました。

 

 

???「ん?目が覚めたか、貴様の名前は今からフォルテだ」

 

 

 

 

--------------------------------------------------------

 

 

 

 

フォルテSide

 

 

見知らぬ研究者が俺にフォルテと言う名前をつけた後、研究者は俺を生体ポットから出した。

 

 

フォルテ「アンタは誰だ?」

 

 

シャルル「私か?私の名はシャルル・ドゥガチ。貴様を作り出した天才だ」

 

 

天才が自分で天才って言うか?まあ良いか・・・

 

 

フォルテ「それで、俺は何をすれば良い」

 

 

シャルル「貴様にはコレから、私の実験を手伝って貰う」

 

 

フォルテ「具体的に何をすれば良い」

 

 

シャルル「ふ。先ずは、コレを着てついて来い」

 

 

そう言い、ドゥガチは袖の無い医療用の服装を俺に渡してきた。

 

シャルル「それを着たら私について来い」

 

 

俺は何の躊躇(チュウチョ)もせずその服を着てドゥガチについて行った。

 

 

何故俺がこの研究施設から脱出しないかは簡単で自分の能力を確かめられるし鍛えられるからだ。

 

まあ、後は時代が分かるからだな。

 

 

さて、この研究施設のヤツら一体俺に何をやらせるのやら

 

 

--------------------------------------------------------

 

 

あの後俺はドゥガチについて行くや否、いきなり眠らされた。

 

次に目が覚めたら、椅子に固定され周りには数人の研究者達に精密機械が何個かあり、俺の横にはジュエルシードが真っ赤に染まったような宝石があった

俺がその宝石に気を取られているとドゥガチが研究者達に指示を出し始めた。

 

 

シャルル「これより、被験体E-0にまずは、EL-25を投与しろ」

 

 

研究者「分かりました。EL-25を被験体E-0に投与します」

 

 

そう言い、研究者は注射器を俺に刺して中の薬を俺の体内に投与した。

 

 

その瞬間、俺の体に激痛がはしった。

 

 

フォルテ「ぐ!!ぐあああぁぁぁ!!」

 

 

研究者「心拍数上昇中」

 

 

シャルル「次だ。EF-805を投与しろ」

 

 

研究者「分かりました。被験体E-0にEF-805を投与します」

 

 

そう言い、また同じ研究者が俺に注射器を刺して薬を投与した。

 

 

フォルテ「ギガ!!があぁぁぁ!!」

 

 

先ほどより強烈な激痛が俺の体にはしった。

 

 

研究者「心拍数依然上昇中、これ以上は危険かと・・・」

 

 

シャルル「構わん、続けろ」

 

 

研究者「ですが・・・」

 

 

研究者2「よろしいのですか?」

 

 

シャルル「構わん、死んだら其処までだったと言う事だ。それに代わりは幾らでもいる」

 

 

研究者「分かりました」

 

 

シャルル「ならば、BC-652を投与しろ」

 

 

研究者「被験体E-0にBC-652を投与します」

 

フォルテ「ぐあああぁぁぁ・・・・・・」

 

 

流石の俺も激痛が強烈過ぎて気を失った。

 

 

フォルテSide out

 

 

シャルルSide

 

 

気を失ったか、まあ良い

 

 

シャルル「『MRD』と融合させろ」

 

 

研究者「分かりました。被験体E-0に『MRD』を融合させます」

 

 

研究者「心拍数の上昇止まりました」

 

 

ほぉ、まさか『MRD』と融合したか。

 

 

研究者2「心拍数安全領域に達しました」

 

 

シャルル「ふふっはははは!!まさかここまで上手くいくとはな・・・」

 

 

研究者「そうですね、まさか『MRD』と一体化するとは・・・」

 

 

第0級ロストロギア"マギリンクドライブ"(MagiRink-Drive)

通称:MRD

古の時代・・・ベルカ時代に発見されたこのロストロギアは危険性が高く一つ間違えるだけで、大規模な次元振が起きるほどである。

その代わり、簡単に魔力だけで5つの世界を動かせる程の強力である。

 

そんな危険性の高い物を人体に融合させるという実験をこの男、シャルル・ドゥガチはやっているのだ。

 

 

シャルル「さてと、後日から被験体E-0の運用試験を開始する、全員準備をしておけよ」

 

 

研究者一同「分かりました」

 

 

ふふっさあ、この人形はちゃんと動いてくれるかな?

 

 

シャルル「ふふっはははは!!」

 

 

ドゥガチは先ほどの実験で薬に科学反応が起き銀髪になったフォルテを見て笑っていた。

 

 

 





研究者であるシャルル・ドュガチの元ネタは、コードギアス反逆のルルーシュで登場するシャルルと機動戦士クロスボーンガンダムで登場するドュガチの2名の名前をお借りしました。

第0級ロストロギアは、第1級ロストロギアより危険とされている代物。ゴッドイーターで言うところの第一種接触禁忌種レベルにあたいする。

詳細についてはキャラ設定にて

では次回会いましょう。


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第2話 過酷な人生 中編

中編に入ります

ではどうぞ


フォルテSide

 

 

MRDと融合してから、一年が経った。

この一年あった事とは、まずあの後俺は、目が覚めたら独房らしき所で寝ていてMRDはどうやら体内に溶け込んでるみたいだ。

あとは、MRDを体内に入れながら、戦闘訓練をさせられ、合成獣キメラを殺したりしたり、たまに能力を使ったりしていた。

 

分かった事は原作開始はあと3年後と言う事で俺が7才って言う事、次に俺のデバイスなどはどうやら最初からあり、手首にあったブレスレットがそうだった。

 

 

フォルテ「そろそろ動くか・・・」

 

 

俺は何時(イツ)もの独房らしき部屋にいる。

 

先ずは、研究所にいる全研究者一同を皆殺しにしないといけないな・・・

 

 

確か今日は、管理局が攻めてくるらしいし、丁度良いかな?

 

 

まあ、腐った管理局の上層部が作り出したこの研究施設が管理局に制圧されてもまた同じ繰り返しだしな。

 

 

フォルテ「リヴァイブ」

 

 

リヴァイブ〔何時も行けます〕

 

 

フォルテ「分かった。リヴァイブ、セットアップ」

 

 

リヴァイブ〔stand by ready set up〕

 

 

俺は手首に着いているリヴァイブをセットアップし、俺の腕には一振りの長い刀があった。

 

 

リヴァイブ〔マイマスターバリアジャケットを展開してください〕

 

 

フォルテ「分かった。バリアジャケットセットアップ」

 

 

リヴァイブ〔Barrier Jacket up〕

 

そう言うと、真っ黒なフード付きのロングコートの腕の上に手甲があり、脚にも脛部に鎧が着いている。

 

 

フォルテ「イマジンクリエーター:アサシンブレード」

 

 

能力を使い、某暗殺ゲームのダブルブレードを出し、腕の下に装着させちゃんと可動するか確かめる。

 

 

フォルテ「良し、問題無し、リヴァイブ行くぞ」

 

 

リヴァイブ〔何時でもどうぞ〕

 

 

俺は刀の形になったリヴァイブを鞘に入った状態で構え体制を低くし体を捻り一気に体を戻しその遠心力と自分の刀を抜くスピードを加算して技、俗の居合い斬りだな。

 

 

フォルテ「一ノ型:居合い弐殻斬り!!」

 

 

独房の扉を斬り開けた瞬間、研究施設の警報機が鳴った。

 

 

『警告!!警告!!被験体E-0"フォルテ"が脱走。繰り返す、被験体E-0"フォルテ"が脱走。直ちに鎮圧し捕獲せよ!!』

 

 

フォルテ「先ずは、研究施設の全データーを排除するか。リヴァイブ場所の案内を頼む」

 

 

リヴァイブ〔分かりました。先ずは、その扉から出て真っ直ぐ通路を渡って下さい〕

 

 

フォルテ「了解した」

 

 

リヴァイブが言った通り扉を開けると、7人の警備兵がいた。

7人中4人が実弾兵器のM-16アサルトライフルを所持し残りは杖型デバイスを所持している魔導師だ。

 

 

7人は俺を見つけた瞬間、瞬時に戦闘体制に入った。

 

 

警備兵「此方HQ此方HQ、脱走者をB-1エリアの脱走者部屋前で発見した」

 

 

HQ『鎮圧し捕獲せよ』

 

 

警備兵「了解」

 

 

警備兵の一人が本部に連絡したらしいな。

 

 

フォルテ「邪魔だ。どけ」

 

 

警備兵「はっ!!黙れよ人形が!!」

 

 

ダッダダダ!!(発砲音)

 

キンッキキキン!!(刀で弾を弾く音)

 

 

警備兵の一人が発砲してきた為、M-16の弾を刀で斬り落とした。

 

 

フォルテ「はあ・・・死ね」

 

 

ザンッ!!(刀で胴体を斬った音)

 

 

ブシャァァ!!ボトリッ!!(血が噴射し胴体が斬り落ちた音)

 

 

俺は発砲して来たヤツに魔法で高めた脚で繰り出す目に止まらぬスピードで交差する際に胴を斬り落とした。

 

 





主人公の戦闘スタイルは、フェイトと似ており、刀や銃を使った高速移動による牽制から殲滅を行うオールラウンダーです。

因みに主人公のデバイスにはちゃんと非殺傷設定がありますが、使用していません。


では次回会いましょう。


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第3話 過酷な人生 下編


続いて下編です。どうぞ


 

備兵・魔導師「は?」

 

 

流石にビックリするか。気付いたら仲間が殺されていてその仲間の後ろの方に俺がいるんだからな。

 

 

魔導師「貴様!!一体何をしt!!」

 

 

フォルテ「五月蝿い。死ね」

 

ザシュ!!(斬った音)

 

 

魔導師「がはっ」

 

 

バタリッ!!

 

 

先ずは2人、残り5人だな。

 

 

警備兵2「貴様!!死ね!!」

 

 

ダッダダダ!!ダッダダダ!!

 

 

警備兵の2人が俺に向けてフルオート状態のM-16を発砲したが、刀で全弾を弾いた。

 

 

フォルテ「んなものか?」

 

 

魔導師2・3「食らえ!!アクセルシューター!!」

 

 

警備兵の銃弾を全弾弾いた瞬間、魔導師が隙を出さずに魔法弾を放ってきた。

 

 

フォルテ「避ける必要もない」

 

 

俺は、能力のミラーを使いアクセルシューターを反射させ放った魔導師2人に丁寧にお返しした。

 

 

魔導師2・3「がはっ!!」

 

 

どうやら、殺傷モードにしていたらしく、心臓にアクセルシューターが当たり魔導師2人は死んだ。

 

 

残り3人だ、2人が実弾兵器所持した警備兵1人がデバイス所持の魔導師だけだ。

 

 

警備兵3「何なんだよ!!コイツ全然話しと違うじゃねぇか!?」

 

 

警備兵4「くそがぁぁぁぁ!!」

 

 

ダッダダダダダタ!!ダッダダダ!!カチッ!!カチッ!!

 

 

警備兵の2人は、目の前で見ている事に恐怖しM-16を乱射し過ぎてカートリッジに入ってる弾が空になった。

 

 

フォルテ「消えろ。リヴァイブ"ケルベロスフォーム"」

 

 

リヴァイブ〔了解。フォーム変更"2st form Kerubeloss form"〕

 

 

刀の形だったリヴァイブが2つに別れて形が銃の形に変わり、俺の両手に銃が収まっていた。

 

 

俺はケルベロスフォームになったリヴァイブを敵の3人に向けて構えた。

 

 

瞬時にケルベロスの銃口に周りの魔力が収束し始めた。

 

 

フォルテ「消えて無くなれ」

 

 

魔導師「くそ!!くそ!!スティンガーレイ!!」

 

 

俺が魔力を溜め始めた事に焦り始めた残りの魔導師が俺に魔法を放ってくるが、俺はシールドを張っている為、意味がない。

 

 

フォルテ「"プラズマキャノン"」

 

 

俺は、容赦なく殺傷モードにしたプラズマキャノンを敵3人に放った。

 

 

警備兵「ギギャアア゙ァァア゙・・・・・」

 

 

警備兵2「ガギア゙ア゙ァァァァ・・・・・」

 

 

魔導師「ア゙ア゙ァァァァ!!腕が!!俺の脚が!!」

 

 

俺の放ったプラズマキャノンは敵3人を簡単に飲み込んだ。

 

警備兵2人は消し飛んだが魔導師は何とかシールドを張るが魔法は止まらず、魔導師の左腕・左脚が消し飛んだ。

 

 

魔導師「ぐあぁぁぁ!!ぎざまぁぁ!!」

 

 

フォルテ「いい加減消えろ、イマジンクリエーター:ソーコムMk.23」

 

 

パンッ!!(発砲音)

 

 

フォルテ「さてと、データーベースから全データーを消さないとな・・・」

 

 

リヴァイブ〔分かっています。通路を渡って下さい〕

 

 

フォルテ「ああ」

 

 

フォルテSide out

 

 

シャルルSide

 

 

そこには、フォルテが警備兵達と戦っている所を映し出している映像を見ている男がいた。

 

 

シャルル「流石は被験体E-0なだけある。だが甘かったな、データーは既にコピーが済みデーターをジェイルに送り届けた。さあ、フォルテ貴様の力を見せて貰おう、おい。お前『ヤツ』を出せ」

 

 

研究者「分かりました。良いのですね?」

 

 

シャルル「別に構わん。やれ」

 

 

研究者「分かりました」

 

 

『全研究者に告ぐ、コレより、バーサーカーを投入します。至急退避してください。繰り返します、コレより、バーサーカーを投入します。至急退避してください』

 

 

さあ、フォルテ貴様の力を見せてくれ…

 

 

シャルルSide out

 

 




魔法って便利ですけど・・・実際のところは魔力が無いと何の意味もないですよね(笑)


では次回会いましょう。


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第4話 合成獣VS最凶最強最恐最狂 上編

続いてキメラ戦前です。

ではどうぞ


 

警備兵達を殺したあと俺はリヴァイブに案内を頼み何とかデーターベースから全データーを消せた。

 

 

だがその直後サイレンが鳴り響き始めた。

 

 

『全研究者に告ぐ、コレより、バーサーカーを投入します。至急退避してください。繰り返します、コレより、バーサーカーを投入します。至急退避してください』

 

 

バーサーカー?どっかで聖杯戦争でもするのか?

 

 

俺が疑問に思って走っていると一人の研究者が研究室で慌てていた。

 

 

研究者「くそ!!まさか、バーサーカーを投入するなんて…このデーターだけでも持って行かなければ」

 

 

俺はと気配と音を消しゆっくりと部屋に入り研究者に近づき後ろに周り先ほど作り出したソーコムMk.23を研究者の背中に向けた。

 

 

フォルテ「おいアンタ。バーサーカーについて何か知ってんのか?」

 

 

研究者「ああ?何だお前バーサーカーを知らないのか?」

 

 

研究者は俺に見向きをせず、話し掛けてきた。

 

 

コイツ、俺が誰だか分かってないな?

丁度良い、先ほどのバーサーカーについて聞くか。

 

 

フォルテ「すまんな、入ったばっかりであんまり詳しく知らないんだ」

 

 

研究者「そうか、んじゃあしょうがないか、バーサーカーってのは、まあ管理局の上層部の連中が私たちに頼んできた物でな」

 

 

やはり、この研究施設は管理局の上層部が絡んでたか・・・

 

 

研究者「何でバーサーカーって呼ばれているかは簡単だ、ヤツは狂ってる」

 

 

フォルテ「狂ってる?」

 

 

研究者「ああ、ヤツは我々が作り上げた合成獣(キメラ)だ」

 

 

フォルテ「キメラ?通常のキメラと違うのか?」

 

 

研究者「全然違うな」

 

 

研究者「ヤツは、被験体E-0の戦闘能力を完璧とは行かないがコピーしたキメラだからな」

 

 

俺の戦闘能力をコピーした?

 

 

フォルテ「どう言うことだ?」

 

 

研究者「んな事も分からんのか?被験体E-0の遺伝子を使って作られたキメラなんだよ」

 

 

俺の遺伝子によって作り出されたキメラか・・・

 

 

フォルテ「危険性はあるのか?」

 

 

研究者「放送聞いてただろ!?ヤツに、思考は無い!!危険な・・・ん・・・・・だ・・・?」

 

 

まさかの研究者が声を荒げたと同時に振り向いてしまった。

 

 

研究者「被験体・・・E-0・・・フォ・・・ルテ・・・」

 

 

フォルテ「チッ…情報ありがとうよ。じゃあな!!」

 

 

パンッ!!(発砲音)

 

 

流石にこれ以上話してたらヤバいし、研究所を破壊しないといけない為、ソーコムMk.23で研究者の頭に風穴を開けて部屋から出た。

 

 

残りの研究者をイマジンクリエーターで作り出した生体アクティブソナーで探すと一つの部屋から30~50人近い生体反応が現れたが、徐々に生体反応が減っていく。

 

 

フォルテ「何だ?生体反応が減っていく?」

 

 

リヴァイブ〔マイマスターこの先から、SS位の魔力を確認しました〕

 

 

フォルテ「分かった」

 

 

この先は、戦闘実験用施設だったか?

確かドゥガチの野郎が俺に戦闘能力付ける為にキメラと戦わせた所だったな…

 

 

それに魔力反応がSS位か・・・

少し厄介そうだな

 

 

俺がそう考えていると戦闘実験用施設の入り口前に着いた。

 

 

フォルテ「さてと、入りますかな?」

 

 

ヒュン!!(飛来音)

 

 

俺が戦闘実験用施設に入ろうとしたら、入り口が先に開き、何かが飛んできた。

 

 

サッ!!(避けた音)

 

 

グチャ!!ベチャリ!!(壁に当たり地面に落ちた音)

 

 

俺は、それを最低限の動きで避けるとソレは俺の後ろの壁に当たり地面に落ちた。

 

 





基本この小説はグロいです。

と言っても、作者には文才が無いのでそこまでの表現力がないのでそれほどまでいかないと思いますが・・・

では次回会いましょう。


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第5話 合成獣VS最凶最強最恐最狂 中編


久々の投稿です。

ではどうぞ ^^) _旦~~


 

俺は後ろを見ると飛んで来たソレは先ほど俺が戦闘した警備兵達より重武装した警備兵だった。

 

 

だが飛んできた警備兵の姿は酷く、左腕は引き千切られ骨が見えているし、何か鋭い物で斬られたのか腹部には、3つの斬り傷があり内臓が出ていた。

 

 

残念ながら助からないだろう、助かった所で俺がトドメを刺すがな・・・

 

 

俺は警備兵が飛んできた部屋へ入った。

部屋はそこら中に先ほど見た重武装した警備兵数十人や魔導師数十人の血が飛んでおり地面は、赤い血潮が出来ていた。

そんな生臭く血潮の中央には、何とか生き延びていた警備兵(重)5人と色んな生き物を融合させた様な約3m位ある人型の巨人が戦っていた。

 

 

ちょっと耳を傾けるか・・・

 

 

警備兵(重)「くそ!!理性が無い筈なのに何でこんなに強ぇんだよ!!」

 

 

いきなり弱音吐いてるし・・・

 

 

警備兵(重)(隊長)「弱音を吐くな!!やられるぞ!!」

 

 

おお~流石だな。アイツが隊長か?

 

 

警備兵(重)2「ですが、流石にヤバいですよ、隊長」

 

 

確かに今のアイツらじゃあ勝てないな・・・

 

 

警備兵(重)(隊長)「確かにな…60人近く仲間がいたのに今じゃあ俺達5人だけになってしまった」

 

 

警備兵(重)3「隊長…俺達…今日無事に帰れたら飲み会行きましょうよ」

 

 

おい、死亡フラグ建ったぞ(笑)

 

 

警備兵(重)(隊長)「ああ、そうだな…なら先ずはヤツから逃げる事を考えろ…」

 

 

警備兵(重)3「そうですね先ずh『ザシュ!!』がはっ・・・」

 

 

早い(笑)フラグ回収が早いよ警備兵(重)3(笑)腹斬り裂かれるって

 

 

警備兵(重)(隊長)「マイケルゥゥ!!」

 

 

警備兵(重)…長いから隊長にするか

 

 

まさかの隊長がマイケル(笑)が死んでしまった事で冷静さを失ったのか?

一人で突撃しに行っちゃったぞ・・・

 

 

隊長「ぬおぉぉぉ!!」

 

 

キメラ『グルアァァァ!!』

 

 

キメラが左腕を上に上げてそのまま隊長に振り下ろした。

 

 

隊長は避けれないと分かったのか目を瞑った。

 

 

ああ~隊長死んだな。

 

 

だが、隊長の前に2つの影が入った。

 

 

警備兵(重)「隊長!!冷静になれ!!」

 

 

警備兵(重)2「何をしているんですか!!隊長!!」

 

 

隊長怒られとるがな(笑)

 

 

さてと、そろそろ動くかな?

 

 

そう言えばもう一人のヤツはどこに行ったんだ?

 

 

俺は周りを探してみると壁の近くでアンチマテリアルライフル(対戦車狙撃銃)をホフク状態で構えていた。

 

 

そんな狙撃手が入り口前にいる俺に気付いた様だ。

 

 

狙撃手「短髪の銀色の髪に真紅の瞳…まさか、被験体E-0?」

 

 

狙撃手『隊長』

 

 

隊長『どうしたんだ?』

 

 

狙撃手『入り口前に目標の被験体E-0らしき人物がいます』

 

 

隊長『何!!?』バッ!!

 

 

隊長「銀髪に真紅の瞳・・・被験体E-0"フォルテ"・・・・・」

 

 

狙撃手が胸に着いていた無線機で隊長に俺を報告したみたいだな。隊長が後ろを向き俺を見て俺の名前を呼んだ。

 

 

だが、キメラはそんな隙を逃す訳なく先ほどと同じように攻撃してきた。

 

 

警備兵(重)1・2・4『隊長!!』

 

 

仲間からの声で前を見るが避けれないと分かり先ほどみたいに目を瞑った。

 

 

フォルテ「はぁ。『瞬光』」

 

 

俺は脚に魔力を圧縮し魔力を爆発させ一瞬で隊長の前に移動し刀型に戻したリヴァイブでキメラの攻撃を防いだ。

 

 

警備兵(重)1・2・4『は?』

 

 

フォルテSide out

 

 

隊長Side

 

 

私はとある研究施設の警備に着いていた。

 

数日前

 

私は何時も通り、警備の仕事をする為、会社に入るといきなり上司に呼ばれた。

 

 

私の会社の上司はあまり良い噂が無く反対に悪い噂しか無かった。

 

 

そんな上司に呼ばれた私は急いで上司のいる部屋に向かった。

 

 

部屋に着き上司に話しを聞くと年収が良くて楽な警備があると聞いた。

 

 

私は、会社の中では実力No1であった。

一時期警備していた所にテロリスト数人が入ってきたが私は警備仲間と一緒に鎮圧した事があった。

 

 

私は多分上司がそんな私へのご褒美だと思いその、『楽で年収の良い警備』を承諾した。

 

 

私が就いた研究施設の警備の仕事は確かに楽で年収も良かった。

 

だが、私が就いた2日後研究施設の警備で、研究所内を警備していると、私はこの研究所が何をしているのかを知ってしまったのだ。

 

『プロジェクトFRTE』

『人体にロストロギアの融合』

 

 

私は研究所内でコレを見て仕事を止め様としたが、上司から『1ヶ月経たないと仕事は辞められない』と聞いた私は無断で仕事を辞めようとしたが、私は思った。

 

『逃げたら殺されるのでは?』

 

 

その考えが何千回も言ったり来たりした。

 

 

結果的に自分が死ぬのが怖かった私は、この警備を続けた。

 

 

だが、現在はどうだ?

研究施設で作り上げられたキメラの鎮圧に仲間と向かったが、数時間も保たずに我々4人になってしまった。

 

先の攻撃により、警備仲間のマイケルが死んだ。

 

私は昔の事を振り返りながらキメラいやバーサーカーを止めて、目標の被験体E-0を見つけないと考えてと、警備仲間の中で数少ない女性で狙撃の腕はピカイチのカナリアから通信が来た。

 

 

『隊長』

 

 

隊長「どうしたんだ?」

 

 

『入り口前に目標の被験体E-0らしき人物がいます』

 

 

私は、カナリアから報告があった、『入り口前に目標がいる』

 

 

隊長『何!!?』

 

 

私は急いで入り口前を見ると、銀色の髪で瞳は真っ赤に染まった真紅の目を持った10才も行ってない男の子がいた。

 

 

私は驚いた。確かにクライアントからの情報は貰った。

 

『短髪で銀髪』

 

『瞳が真っ赤な真紅』

 

情報がたった2つでどうやって見つけるのか分からなかった。

 

 

だが今私の目の前にはクライアントからの情報と同じ『短髪の銀髪』『瞳が真っ赤な真紅』を持った10才も満たない男の子がいた。

 

 

隊長「銀髪に真紅の瞳…被験体E-0"フォルテ"・・・」

 

 

私は驚き名前を呟いてしまった。

男の子は私に呼ばれたのが分かったのか、此方に顔を向けた。

 

 

そして私は重大なミスをした。

私は先ほどまで戦っていたバーサーカー目の前にいた筈。

 

 

だが、私はバーサーカーに目を向けず、私は嫌悪感でいっぱいだったクライアントの指示だとしても私は10も満たない男の子を捕まえ様としていたのだから。

 

そんな隙をバーサーカーは見逃さず腕を高く上げて私に攻撃しようとしていた。

 

 

警備兵(重)1・2・4『隊長!!』

 

 

私は仲間の声で自分が危険なんだと分かり前を向いた。

 

そこには、既に腕が私の目の前まで来ていた。

 

私は直感で分かった。

『ああ、私は死ぬのか・・・』

 

 

私の目に入っている物全ての動きがスローモーションになった。

 

多分先ほど考えていた事は走馬灯なのだな…

 

そう思った私は、避けれないと分かり目を瞑った。

 

 

だが、いつになってもバーサーカーの攻撃が来なかった。

 

痛みすらない攻撃なのか?

 

 

私は不思議に思い目を開けると私は驚いた。

 

 

先ほどまで入り口前にいた筈の男の子"フォルテ"が明らかに身長差がある細長い刀でバーサーカーの拳を止めていたのだ。

 

 

警備兵(重)1・2・4『は?』

 

 

仲間はフォルテが止めた事に驚いていた。

流石の私も呆気を取られた。

 

隊長「・・・・・何故?」

 

 

私は疑問に思い、フォルテに聞いた。

 

 

フォルテ「分からん・・・今回は見逃す、だからさっさとこの研究施設から逃げろ・・・」

 

 

フォルテはバーサーカーの拳を払いのけて私に言った。

 

 

フォルテ「アンタらはこの研究施設に関係ないみたいだな。早く逃げた方が良いぞ?」

 

 

隊長「どういうことだ?」

 

 

フォルテ「もう直ぐこの研究施設に管理局が来る。違法な研究が行われていた施設だ。アンタらも無罪判決じゃなく有罪判決になるぞ?」

 

 

隊長・警備兵(重)1・2・4『な!?!』

 

 

隊長「それは本当か?」

 

 

フォルテ「ああ、早く行きな・・・俺はキメラとこの研究施設にまだ用があるからな・・・」

 

 

隊長「・・・・・」

 

 

警備兵(重)「どうすんだよ、隊長!!」

 

 

警備兵(重)2「逃げましょう」

 

 

警備兵(狙)「隊長…逃げましょう」

 

 

隊長「・・・・・そうだな、逃げるしかないか…」

 

 

フォルテ「安心しな、出口までの敵は排除したからな」

 

 

隊長「すまない…そしてありがとう…」

 

 

私はフォルテにお礼を言い戦闘用施設から出て出口を目指した。

 

 

隊長Side out

 

 





では次回会いましょう。


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第6話 合成獣VS最凶最強最恐最狂 下編


連続投稿です。どうぞ ^^) _旦~~


 

フォルテSide

 

 

邪魔者をいなくなったか…

 

フォルテ「シャルル・ドゥガチ!!見ているんだろう!!」

 

 

俺はキメラの攻撃を避けながら叫んだ。

 

 

そうすると、ブルーのディスプレイが現れた。

 

 

シャルル『流石は被験体E-0、見破っていたか・・・』

 

 

フォルテ「そこでのんびり待ってな直ぐにそこに行く」

 

 

シャルル『はっははは!!君に倒せるのかね、そのキメラ。いやバーサーカーを!!』

 

 

シャルル『そのバーサーカーわね。キミの今までの戦闘をデータ化させて取り込ませたキメラ。言わばキミの分身何だよ!!』

 

 

コイツ何か勘違いしてないか?

俺がこのバーサーカー如きで本気を出すとでも思ったのか?

 

 

フォルテ「はぁ。ウザイな・・・」

 

 

シャルル『何?』

 

 

フォルテ「まあ、アンタはそこで大人しくして、見てな」

 

 

シャルル『はっははは!!そうs』ブチッ

 

 

ん?映像が消えた?

いきなりドゥガチの映像が切れたぞ?

 

 

リヴァイブ〔勝手ながら、ドクタードゥガチの回線を切らせて貰いました〕

 

 

フォルテ「お前か…まあ、ありがとうよ、正直ウザかった」

 

 

リヴァイブ〔いえ、私はマスターによって作り上げられた存在ですから〕

 

 

フォルテ「そうだな」

 

 

しかし、何故先ほどからバーサーカーの動きが止まってんだ?

何かあったか?

 

 

キメラ『グルアァァァ!!』

 

 

そう思った途端キメラがいきなり叫び始めた。

 

 

フォルテ「何なんだ?」

 

 

叫び始めたキメラは先ほどより断然速いスピードで攻撃をしてきた。

 

 

フォルテ「!?」

 

 

俺は一瞬速くなった事に驚いて動きが遅くなってしまい、バーサーカーの拳攻撃を刀で受け止めず最低限の動きで避けた。

 

 

バーサーカーの拳は俺が避けた事で垂直に落ち地面にぶつかった。

 

 

ドゴオォォォォォン!!(地面にぶつかった音)

 

 

地面とぶつかった事で大量の砂埃が上がりバーサーカーを隠した。

 

 

俺は、無闇に動かず砂埃の中を見ていた。

 

 

暫くすると砂埃が止み徐々にバーサーカーの姿が見えてきた。

 

 

フォルテ「……バカ力にも程があるだろ・・・」

 

 

そこには、先ほど俺が立っていた場所の地面に大きく開いた穴があり穴の周りがへこんでおり、小さなクレーターが出来ていた。

 

 

フォルテ「…確かこの戦闘用施設って結構な強度があった筈だが?」

 

 

リヴァイブ〔はい、厚さ10㎝で特殊金属合成合金で出来ています〕

 

 

フォルテ「そんな物に穴を開けるか・・・」

 

 

リヴァイブ〔本気で行きますか?〕

 

 

フォルテ「いや、当たらなけばどうと言う事は無い」

 

 

リヴァイブ〔分かりました。スピード特化で行きます〕

 

 

フォルテ「頼む」

 

 

リヴァイブとそんなやり取りをしているとバーサーカーが先ほどと同じ力で俺に攻撃をしてきた。

 

 

キメラ『グルアァァァ!!』

 

 

フォルテ「甘い…リヴァイブ2ndモード」

 

 

バーサーカーの攻撃を避けながらリヴァイブに言った。

 

 

リヴァイブ〔2ndmode"Kerubelossform"〕

 

 

刀型から無骨な黒色の大型拳銃に変わるリヴァイブ

 

 

フォルテ「さてと、まずは貴様の動きを止める」

 

 

フォルテ「イマジンクリエーター:光の剣×25本」

 

 

俺は能力で光で出来た剣(ツルギ)はその名の通り光のスピードで全てバーサーカーに投げ飛ばした。

 

 

キメラ『ガァァァァア!!』

 

 

25本中20本バーサーカーに刺さり身動きを取れない様にした。

 

 

さて、さっさと終わらせるか…

 

 

ケルベロスの銃口に大量の魔力を集中させた。

 

 

集めた魔力は先ほど使ったプラズマキャノンより多い。

 

 

フォルテ「朽ち果てろ"プラズマブラスター"」

 

 

俺は限界まで圧縮した魔力にジャイロ回転を加えた貫通力と破壊力を高めた、プラズマブラスターをバーサーカーに放った。

 

 

キメラ『グガァァァ!!』

 

 

バーサーカーも直感で俺の放った"プラズマブラスター"が危険だと分かったらしく、即座にシールド状の防御魔法を張った。

 

 

フォルテ「そんなシールドで止められないぞ」

 

 

バーサーカーが張ったシールド状の防御魔法と俺が放ったプラズマブラスターがぶつかり合った。

 

 

バギァァァァァン!!(シールドとプラズマブラスターの衝突音)

 

 

キメラ『グギッ・・・・・ガァァァァア!!』

 

 

徐々にシールドを張ったバーサーカーが押され始めた。

 

 

フォルテ「だから言っただろ、お前が張ったシールドじゃあ意味が無いって」

 

 

キメラ『ギガァァァア゛!!』

 

 

俺が言った事が頭に来たのかバーサーカーが叫びながら、シールドの強度が上がった。

 

 

フォルテ「ほぅ~少し強度が上がったか…まあ、関係ないがな」

 

 

フォルテ「リヴァイブ。パワーを一段解除しろ」

 

 

リヴァイブ〔分かりました。リミッターを一つ解除します〕

 

 

フォルテ「さてと、これで魔力量はAAAになったわけだ」

 

 

リヴァイブに頼み俺が自分で掛けたリミッターを一段解除してもらった。

元々魔力量はEXであったが流石に魔力量が多いが為リヴァイブに頼み俺自身に数個のリミッターを付け、AA+まで下げていた。

 

だが、先ほど一つ解除した為AAAに上がった。

 

 

その為、先ほどから放っているプラズマブラスターの威力が上がった。

 

 

キメラ『ギガッ・・・・・ガァァァァア!!』

 

 

フォルテ「じゃあな、バーサーカー。次に生まれてくる時はちゃんとした生き物を切(セツ)に願うな」

 

 

俺は優しい声でバーサーカーに言ったあと、プラズマブラスターの出力を上げた。

 

 

キメラ『ガァァァァア!!』

 

 

プラズマブラスターの出力を上げた事でシールドを張ったバーサーカーと戦闘用施設の天井を簡単にかき消した。

 

 

その瞬間、何処からか分からないが澄んだ声が頭に流れてきた。

 

 

『ありがとう・・・・・苦しみから解放してくれて・・・』

 

 

それだけを言うと、声は消え、目の錯覚か黄色の粒子が空高く上がっていった。

 

 

フォルテ「すまない・・・」

 

 

俺は嫌悪感を抱きながら空を眺めていた。

 

 

フォルテSide out

 

 

シャルルSide

 

 

バカな!?確かにオリジナルより劣っているからと言ってあんなにアッサリとバーサーカーが倒されるだと!?

 

 

有り得ん!!バーサーカーの実力は管理局のSSランクの魔導師に匹敵するんだぞ!?

 

 

くそ!!戦って疲労している所を狙っていたのに、まさかここまでフォルテが強いとは…

 

 

しょうがない…この研究施設から脱出するしかないか…

 

 

シャルル「お前たち、脱出するぞ!!準備しろ!!」

 

研究者「研究施設を破棄するんですか!?」

 

 

シャルル「安心しろ、ここを破棄したとしても既にデータはジェイルに渡してある」

 

 

研究者「分かりました」

 

 

早くしなければ奴が来る!!

 

 

研究者「ドクター!!行きましょう!!」

 

 

シャルル「ああ!!」

 

 

私たちが部屋から出ようとした直後。扉が×印に斬れ目が入り扉が研究者を何人か巻き込んで吹っ飛ばし現れた人物は今わたしが一番会いたく無い人物だった。

 

 

フォルテ「言った筈だが?大人しくしてろって」

 

 

シャルルSide out

 

 

 

フォルテSide

 

 

あの後、急いでドゥガチの居場所を探して一つの部屋を見つけた、その部屋には総合研究施設と書かれた部屋だった。

 

 

フォルテ「ここか・・・リヴァイブ」

 

 

リヴァイブ〔はい、中に6人の生体反応を確認しました〕

 

 

フォルテ「そうか・・・」

 

 

俺は目を閉じ鞘に入った刀型のリヴァイブを腰に持ち脚を少し曲げ居合い斬りの構えにする。

 

 

フォルテ「一ノ型:居合い弐殻斬り(辻)」

 

 

そう言った瞬間、俺は持ってる刀を一瞬で抜き取りその反応を利用してまず左から右に扉を逆袈裟斬りをしスピードを逃がさない為に体を一回転させ左から右に袈裟斬りをした。

 

このモーションを約0.5の速さでやる事で敵はいつの間に斬られたのか分からず混乱状態になる。

 

 

結果は、扉に大きく×印が出来て扉が吹っ飛んだ。

 

 

俺は、迷わず部屋に入ると逃げる途中だったのかドゥガチが扉の近くにいた。

 

 

フォルテ「言った筈だが?大人しくしてろって」

 

 

シャルル「何故だ。何故此処が分かった…」

 

 

俺がいる事に驚いているのかドゥガチが焦っていた。

 

 

フォルテ「そりゃあ、頑張って探したからな」

 

 

シャルル「研究施設まで結構な距離があった筈だが?」

 

 

フォルテ「ああ、確かにな。だが俺には関係ない」

 

 

シャルル「くそ!!この化け物が」

 

 

フォルテ「さあ、死ぬ準備は整ったか?今までやってきた罪(ツミ)を数えながら消えな」

 

 

シャルル「ふざけるなぁぁぁあ!!」

 

 

ドゥガチと周りにいた研究者全員がデバイスで俺に斬り掛かって来た。

 

 

フォルテ「弐ノ型:嵐烈蹴斬(アラシレッキョクザン)」

 

 

刀を脚で掴み嵐の様に相手を斬る技。

 

 

研究者の頭や腕・脚などを斬り落とし、ドゥガチは何とか右腕で済んだ。

 

 

シャルル「がぁぁぁ!!私の腕がぁぁ!!フォルテ!!貴様!!」

 

 

右腕の肘から下が斬り落とされたドゥガチは怒り狂った状態で俺に斬り掛かった。

 

 

フォルテ「さらばだ、シャルル・ドゥガチ!!」

 

 

シャルル「フォルテェェ!!」

 

 

フォルテ「参ノ型:秘剣・燕返し(嵐)!!」

 

 

俺は怒り狂った状態のドゥガチに佐々木小次郎が使ったとされる燕返しを改良した。

(嵐)光速の速さで嵐の様に斬る技で上下左右から斬撃がでる。人間離れした技。

この技でドゥガチを斬り捨てた。

 

 

シャルル「甘かったな…フォルテ…貴様が先…ほど消した…データ…は既に…ジェイルに渡した…今ま…で貴様がや…ってきた事は無…意味だった…んだよ」

 

 

フォルテ「っ!?・・・・・っち!!」

 

 

シャルル「で?どうする…貴様…のやっ・・・た事は・・・無意味・・・だった。この・・・研究施設・・・を壊すか?それとも逃g『ザシュ!!』かはっ!!」

 

 

フォルテ「当たり前だ、この研究施設は破壊する。管理局がくる前にな」

 

 

俺は話しが長いドゥガチを斬り捨て部屋を出た。

 

 

フォルテ「さてと、研究施設を破壊する前に先ほど感じた部屋に向かうか」

 

 

フォルテSide out

 

 





では次回会いましょう。


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第7話 ユイリィ・シュトロゼック



―――少女は自分が生まれてきた事を悔やんだ。


―――少年は自分が生まれてきた事を悔やんだ。


少年少女が会う時、世界が動き出す。


『魔法少女リリカルなのは~世界を破壊せし者たち~"零章"』始まります。




 

 

???Side

 

 

―――何のために私は、生まれてきたんだろ。

 

 

―――私は作られた存在。

 

―――私はひたすら周りにいる人達が連れてきた人に触れられる。

 

 

―――その度(タンビ)に触れた人は死んでいった。

 

 

―――私は何なの?何のために生まれてきたの?

 

 

―――私は周りにいた人達に訪ねた『私は何のために生まれてきたの?』と周りにいた人達は、笑いながら私に言った。

 

 

―――貴様は私達にとって研究のモルモットだ。

 

 

―――私はそれを聞いた時、自分が生まれてきた事を悔やんだ。

 

 

―――生まれてきて、ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。

 

 

―――私はずっと謝っていた。

 

 

―――私は思った何でこんな目にあっているんだろう。

 

 

―――私に触れ苦しみながら体が爆発して死んでいく人達。

 

 

―――私は見るに耐えなかった。

 

 

―――だから、私は助けを望んだ。

 

 

―――私を苦しみから解放して助けて、痛い、苦しい、おねがい、誰か助けて

 

 

―――私はひたすら助けを待っていた。

 

 

―――そんなある日研究施設が慌ただしくなり始めた。

 

 

―――何が起きてるだろう?

 

 

―――そう思いながら誰かは分からないが助けを呼び続けた。

 

 

―――だが現れはしなかった。私が諦めた時、研究施設の扉が×印に斬れ扉が吹っ飛んだ。

 

 

???「お前か…俺を呼んだのは…」

 

 

―――そこには、ウルフカットになった銀髪と真っ赤な真紅の瞳を持った私と同じ位の男の子がいた。

 

 

???Side out

 

 

フォルテSide

 

 

俺は、今までの事を考えていた。

 

 

俺が今まで戦ってきた合成獣、キメラの中には人間も混ざっていた奴もいた。

 

 

合意の元、実験に参加した奴もいれば連れ去られた奴もいるだろう。

 

 

そんな奴らの人生を消してしまった俺は生きていて良いのか?

 

 

俺は…

 

 

〔……タ!!…マ…タ!!マスター!!〕

 

 

リヴァイブ〔マスター!!〕

 

 

フォルテ「っ!?何だ?」

 

 

考え過ぎていたか…

 

 

リヴァイブ〔何だではありません。どうしたんですか?〕

 

 

リヴァイブは感が良いからな、悟られない様にしないと感づかれるからな。

 

 

フォルテ「……何でもない」

 

 

俺は素っ気なくリヴァイブに返した。

 

 

リヴァイブ〔マスター……ご自分が生まれてきた事を悔やんでいるんですか?〕

 

 

フォルテ「………」

 

 

リヴァイブ〔そうなんですね?〕

 

 

フォルテ「なあ、リヴァイブ…俺は生きていていのか?」

 

 

リヴァイブ〔マスターは何故生まれてきたのですか?〕

 

 

フォルテ「…は?何を言って…」

 

 

リヴァイブ〔良いから答えて下さい(`ヘ´)〕

 

 

何の為って、そりゃあ…

 

 

フォルテ「そりゃあ、不幸になる奴らを幸福にしてやりたい」

 

 

そう…母親と姉を亡くす奴を幸福に変えたり、ずっと自分を見ていてくれた奴が消えて亡くなった奴を幸福に変えたりなどにする為に俺はこの世界に転生した。

 

 

リヴァイブ〔マスターはご自分がどうなっても良いと?〕

 

 

俺は、リヴァイブの問いに不意に脚が止まった。

 

 

フォルテ「分からない…もしかしたらそうなのかもしれない…」

 

 

リヴァイブ〔ならば、マスター。アナタは人生を終わらせた人達の為に生きたらどうですか?〕

 

 

フォルテ「俺が人生を消してしまった奴らの代わりに生きる?」

 

 

リヴァイブ〔はい〕

 

 

フォルテ「やってみるか…」

 

 

まさか、リヴァイブに励まされるとはな。

 

 

フォルテ「リヴァイブ」

 

 

リヴァイブ〔何ですか?〕

 

 

フォルテ「その…あぁ…なんだ…ありがと///」

 

 

リヴァイブ〔ふふ、どう致しまして〕

 

 

フォルテ「///行くぞ!!さっさと反応があった所に行って研究施設を消さないといけないからな///」

 

 

リヴァイブ〔ふふ、分かりました〕

 

 

くそぉ。リヴァイブの奴笑いやがって…

 

 

俺はそう思いながら、反応があった所に向かった。

 

 

フォルテ「ここか…さっき反応したのは…」

 

 

俺達は反応を確認した場所に着いた。

 

 

そこには、『EC生体兵器研究室』と書かれていた。

 

 

フォルテ「リヴァイブ。此処で良いのか?」

 

 

リヴァイブ〔はい。此処から反応しています〕

 

 

フォルテ「それじゃあ、入るか…」

 

 

ビーービーービーービーー

 

 

リヴァイブ〔ロックが掛かっています〕

 

 

フォルテ「開かないなら、開けてしまおう、ホトトギス」

 

 

―――一ノ型:居合い弐殻斬り(辻)

 

 

先ほどドゥガチの部屋を壊した時と同じ技を使い部屋をこじ開けた。

 

 

部屋の周りには所々にカプセルがあり、中には肉塊が入っていた。

そんな不気味な部屋の中の中央には、真っ裸の女の子が張り付けられていた。

 

 

フォルテ「お前か…俺を呼んだのは…」

 

 

俺は張り付けられていた。女の子に話し掛けた。

 

 

―――私に近づいたらダメ

 

 

フォルテ「何故だ?」

 

 

―――私に近づいたら死んじゃうよ?

 

 

フォルテ「死にはしない」

 

 

そう言い女の子に近づいた瞬間、左目に激痛が走った。

 

 

フォルテ「…ぐっ!!づ…っっ!!」

 

 

―――それ以上近いちゃダメ

 

 

フォルテ「安心しろ、俺は死なない」

 

 

俺がそう言うと女の子の張り付けられていた台が壊れ女の子が俺の方に倒れてきた。

 

 

フォルテ「っな!?」

 

 

俺は何とか女の子をキャッチした。

 

 

真っ裸の状態で。

 

 

真っ裸の状態で。

 

 

重要なので二回言いました。

 

 

フォルテ「///イマジンクリエーター:ロングローブ(女の子用)」

 

 

俺は直ぐに能力で服を作り出して女の子に着させた。

 

 

フォルテ「ふぅ」

 

 

リヴァイブ〔マスター。早めに脱出した方が良いかもしれません〕

 

 

フォルテ「どうした?」

 

 

リヴァイブ〔管理局が接近してきています〕

 

 

フォルテ「分かった」

 

 

女の子がさっきから俺を見ているな

 

 

フォルテ「何だ?」

 

 

―――アナタは何者?

 

 

女の子は首をコテンと傾げ俺に聞いてきた。

 

 

フォルテ「俺か?」

 

 

―――うん(コクリ)

 

 

フォルテ「言うなれば、お前と同じ者だな」

 

 

―――私と同じ?

 

 

フォルテ「ああ、俺もお前と同じ、作られた存在だな」

 

 

―――っ!?そうなんだ…

 

 

フォルテ「お前の名前は何だ?俺はフォルテだ」

 

 

―――私の名前はユイリィ。ユイリィ・シュトロゼック

 

 

フォルテ「そうか、ユイリィだな?」

 

 

―――うん。フォルテ

 

 

フォルテ「さて、ユイリィ。お前は行く宛あるか?」

 

 

―――ううん。ない、私一人で何処かひっそり暮らすつもりだよ?

 

 

フォルテ「なら、俺と来ないか?」

―――え?

 

 

フォルテ「俺も行く宛が無かったからな。ユイリィ一緒に来ないか?」

 

 

―――良いの?

 

 

フォルテ「別に構わない」

 

 

俺が素っ気なく答えた瞬間。ユイリィが涙を流し始めた。

 

 

フォルテ「ちょ!?何で泣いてんだよ!?」

 

 

リヴァイブ〔ああ~マスターが女の子を泣かした~〕

 

 

フォルテ「ちょ!?違うし!?」

 

 

 

フォルテ「何だ!?どっか痛いのか!?」

 

 

―――ううん。違う

 

 

フォルテ「んじゃあ、何で泣いてんだよ」

 

 

―――嬉しくて

 

 

フォルテ「は?」

 

 

―――こんな化け物と"一緒に来ないか"って言ってくれた事が嬉しくて

 

 

フォルテ「嬉しくて泣いたのか?」

 

 

―――うん

 

 

フォルテ「ふっふははははは!!」

 

 

―――どうしたの?

 

 

フォルテ「お前は化け物じゃないさ」

 

 

―――え?

 

 

フォルテ「ユイリィはユイリィだ。それ以上でもそれ以下でもない」

 

 

フォルテ「だから気にするな。それにユイリィと契約(エンゲージ)したとしても俺は死なない」

 

 

―――ううん。死んじゃうよ

 

 

フォルテ「安心しな、俺の体は特殊なんだ。契約(エンゲージ)した所で俺は死なない」

 

 

―――でも…

 

 

フォルテ「俺を信じてくれ。ユイリィ」

 

 

―――分かった

 

 

フォルテ「ありがとう」

 

 

―――じゃあ行くよ?

 

 

フォルテ「ああ」

 

 

フォルテ「『契約(エンゲージ)』」

 

 

ユイリィと俺が言うと俺の体が光り初め、その光りは輝きを増し眩い光りを放った。

 

 

光りが収まると俺は右手に真っ黒な大型拳銃を持っていた。

 

大型拳銃の下には剣の様な刃が付いており、横の峰部分に"DIVIDER-000"と彫られている。

 

 

フォルテ「これが、そうなのか?」

 

 

俺は自分の姿をマジマジと見ていると不意に後ろから声が聞こえた。

 

 

ユイリィ「うん。それがフォルテのディバイダー『ゴースト』だよ」

 

 

俺は、声が聞こえた方を向くとそこには、純白のエンゲージスーツを着て左手には真っ白な本を持ったユイリィがいた。

 

 

フォルテ「ユイリィ。声出せる様になったのか?」

 

 

ユイリィ「うん。フォルテのおかげで」

 

 

フォルテ「そうか、良かったな」

 

 

ユイリィ「うん」

 

 

さてと、研究施設を破壊しないとな。

どう破壊するか…

 

 

ユイリィ「フォルテ」

 

 

フォルテ「ん?」

 

 

ユイリィ「これにはもう一つの姿があるんだけど試す?」

 

 

フォルテ「そうだな、試すか」

 

 

ユイリィ「うん。分かった。"白銀十字の書"」

 

 

『ダイレクトコネクト作動』

『リンケージシステム動作開始』

 

 

ユイリィ「エンゲージ・スタンバイ」

 

『エクリプスコントロール正常範囲』

 

ユイリィ「システムゼロ」

『スタート・アップ』

 

 

そう言うとユイリィは丸い光の塊になり俺中に入り込んだ。

 

 

「ディバイダー000シュトロゼック・リアクテッド『須差之御(スサノオ)』」

 

 

ユイリィと融合し終えると俺の体は漆黒の服装を纏っており、右手で握っていた大型拳銃は太くて長い大剣に変わっていた。

 

 

フォルテ「コレがもう一つの姿か?」

 

 

ユイリィ『うん。それがゴーストのもう一つの姿』

 

 

フォルテ「まさか、ユイリィは俺の中か?」

 

 

ユイリィ『うん』

 

 

フォルテ「そうか、ユイリィこのまま空に行けるか?」

 

 

ユイリィ『うん。行けるよ』

 

 

フォルテ「分かった。それじゃあ、白銀十字の書俺に力を貸せ」

 

 

『了解』

 

 

フォルテ「んじゃあ、ラストミッションだ。この研究施設を破壊する」

 

 

そう言い俺は外に向かった。

 

 






では次回会いましょう。(^_^)/~


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第8話 不死鳥戦艦 上編


拠点となる戦艦の登場です。

ではどうぞ( `・∀・´)ノ


 

 

フォルテSide

 

 

ユイリィ『ねぇ。フォルテ』

 

 

フォルテ「どうした?」

 

 

今俺は須差之御状態で研究施設の真上に滞空していた。

 

 

ユイリィ『本当に破壊するの?』

 

 

フォルテ「ユイリィ。今なら引き返せる、犯罪者は俺一人で十分だからな」

 

 

俺はここに来るまでにユイリィと合うまで俺が何をやったのかをユイリィに話した。

 

 

ユイリィ『ううん。フォルテを一人に出来ないよ』

 

 

フォルテ「…良いのか?」

 

 

ユイリィ『うん。それにもうフォルテと契約(エンゲージ)したし、フォルテ以外の人と契約したくない』

 

 

フォルテ「そ。そうか」

 

 

『ドライバーフォルテ。管理局が数人急速接近中』

 

 

ユイリィと話していると白銀十字の書からの警告してきた。

 

 

フォルテ「分かった。ユイリィ本当に良いのか?」

 

 

ユイリィ『しつこいと嫌われるよ?』

 

 

フォルテ「分かった」

 

 

俺は手に持っていた大剣状態のゴーストの峰部分にある出し入れ(可)のグリップを左手で掴み研究施設に向けた。

 

 

大剣の剣先から赤い粒子が集まり始め紅色をした野球ボール位の大きさになる。

 

 

フォルテ「ディバイド・クリムゾン・ゼロ」

 

 

俺がそう言った瞬間、ビームの様に一直線に研究施設に向かい直撃した。

 

 

ドォォォォォォン!!(発射音)

 

チュドォォォォォン!!(爆発音)

 

 

フォルテ「任務完了。直ちに空域を離脱する」

 

 

ユイリィ『フォルテ。8㎞先に管理局を確認したよ』

 

 

フォルテ「了解した。全速力で離脱する」

 

 

フォルテ「リヴァイブ。フラッシュ・ムーブと瞬光を多重使用する」

 

 

リヴァイブ〔危険です!!〕

 

 

フォルテ「今は言い争ってる場合ではない」

 

 

リヴァイブ〔分かりました〕

 

 

フォルテ「瞬光〔Flash Move〕」

 

 

俺達は即座に"元"研究施設を後にした。

 

 

フォルテSide out

 

 

ゼストSide

 

 

今、私は部下を連れて違法研究施設に向かっている。

 

 

メガーヌ「目標空域まであとどれ位?」

 

 

ゼスト「約8㎞だ」

 

 

メガーヌ「長~い( ̄3 ̄)」

 

 

ゼスト「はぁ」

 

 

彼女が私の部下の一人であるメガーヌ・アルピーノ。

隠密行動にハッキングなどが得意な部隊の中で二番目の働き者だが、性格が性格の為、部隊全員が疲れる。

 

 

クイント「もうそろそろね。ゼスト隊長。目標に着き次第、中にいる者は全員鎮圧ですよね?」

 

 

ゼスト「ああ、だが気をつけろ。奴らは何をして来るか分からないからな」

 

 

メガーヌ「わかってますよ~」

 

 

ゼスト「はぁ」

 

 

本当に理解しているのか?

 

 

メガーヌ「まさか、クイントが結婚するとはね~」

 

 

ゼスト「……」

 

 

そう先ほどの女性も私の部下のクイント・ナカジマ。

彼女は結婚しており子供もいる。

性格は元々こんな真面目ではなく、メガーヌと同じであったのだが、結婚した数日後この様な様変わりをした。

 

 

メガーヌ「確か、長女が五才で次女が四才だっけ?」

 

 

クイント「うん♪そうだよメガーヌ」

 

 

そんな感じで話していると

 

 

『研究施設の方から膨大な魔力と熱量を確認した』

 

 

と言うデバイスから言われた。

 

 

ゼスト「急ぐぞ!!」

 

 

全員『了解!!』

 

 

私たちは出せるだけのスピードで研究施設に向かった。

 

 

元研究施設上空

 

 

メガーヌ「…何…これ」

 

 

クイント「酷い…」

 

 

ゼスト「……」

 

 

私たち全員が見た物は研究施設が"あった"と思われる場所が綺麗に消滅していた。

 

 

ゼスト「生存者は?」

 

 

部下「生体反応ありません」

 

 

ゼスト「生存者は…無しか」

 

 

ゼスト「……」

 

 

クイント「ゼスト隊長。どうしますか?」

 

 

ゼスト「まずは、私とメガーヌ。クイントは研究施設に何か手掛かりになる物の探索だ。それ以外の者は研究施設の周囲の警戒だ」

 

 

全員『了解!!』

 

 

そう言い私たち全員は元研究施設の探索を開始した。

 

 

ゼストSide out

 

 

フォルテSide

 

 

ゼスト達が研究施設を探索し始めた頃俺達は休息が取れる場所を探す為上空を飛んでいると白銀十字の書が俺の前に現れた。

 

 

『ドライバーフォルテ。管理局が研究施設に着いた様です』

 

 

フォルテ「分かった」

 

 

ユイリィ『直ぐに離れて良かったね』

 

 

フォルテ「ああ。あのままあそこにいたら危なかったな」

 

 

リヴァイブ〔マスター。この先2㎞に丁度良い洞窟があります〕

 

 

フォルテ「分かった。ユイリィ。この先の洞窟で今日は休むぞ」

 

 

ユイリィ『うん。分かったよ』

 

 

俺は、リヴァイブが言った洞窟に向かった。

 

 

数分後

 

 

フォルテ「ここか?リヴァイブ」

 

 

俺の前には、大きな洞窟の入り口があった。

 

 

リヴァイブ〔はい。ここです〕

 

 

フォルテ「そうか、ユイリィ。もう元に戻って良い」

 

 

ユイリィ『うん。リアクト・オフ』

 

 

そう言うと須差之御状態が解けて最初の服装に戻り、ユイリィも俺の中から最初の姿で出てきた。

 

 

フォルテ「流石にこの服装で洞窟は寒くなるか…」

 

 

『周囲の温度は5℃です』

 

 

ユイリィ「私なら大丈夫だよ?」

 

 

ユイリィはこう言っているが実際は寒い様だ。

 

 

フォルテ「イマジンクリエーター:キャンプ用道具一式」

 

 

俺は能力を使いキャンプ用の道具一式を作り出した。

 

・二人用テント

・寝袋(2つ)

・中型IH料理器

・鍋などの食器などを作り出した。

 

 

フォルテ「イマジンクリエーター:ミリタリーズボン・長袖シャツ」

 

 

俺はそのままでは寒い為、俺とユイリィの服を作り出して着た。

 

 

フォルテ「さて、俺は少し食糧の調達でもして来るユイリィは此処で休んでいてくれ」

 

 

ユイリィ「うん。何か手伝える事は無い?」

 

 

フォルテ「なら、テントを組み立てといてくれ。説明書は読めるか?」

 

 

ユイリィ「う~ん。読めない」

 

 

そりゃあそうか、日本語は流石に無理か…

 

 

フォルテ「イマジンクリエーター:万能型説明書」

 

 

簡単に言えば、その人の言葉に合わせて説明書の文字が変わる説明書だな。

 

 

フォルテ「どうだ?」

 

 

ユイリィ「うん。読めるよ♪」

 

 

フォルテ「なら、テントを頼む」

 

 

ユイリィ「うん。分かった」

 

 

フォルテ「それじゃあ、食糧を調達してくる」

 

 

ユイリィ「行ってらっしゃい」

 

 

フォルテ「ああ」

 

 

俺はソレだけを言い洞窟を離れた。

 

 

フォルテ「此処までくれば大丈夫かな?」

 

 

フォルテ〈おい。女神。シュネル。聞こえるか?〉

 

 

シュネル〈はい。聞こえてますよ。お久しぶりですねユウ。いえ今はフォルテでしたね〉

 

 

フォルテ〈ああ。久しぶりだな〉

 

 

シュネル〈申し訳ありません。アナタには幸福を与える筈だったのですが、あんなにキツい場所に転生させてしまい〉

 

 

フォルテ〈何故謝る?〉

 

 

シュネル〈私のミスのせいで、アナタの感情が乏しくなったり人間不信になってしまった事に謝っているんです!!〉

 

 

そう、シュネルが言う通り俺は実験のせいで感情が乏しくなり泣いたり笑ったりがあまり出来なくなっている。

人間不信は管理局のせいだな。

 

 

フォルテ〈気にするな。神様がそんなんでどうすんだ〉

 

 

シュネル〈ですが…〉

 

 

フォルテ〈なら、シュネルに頼みたい事がある〉

 

 

シュネル〈何ですか?〉

 

 

フォルテ〈俺が生前書いていた戦艦をこっちに持って来れるか?〉

 

 

シュネル〈あの戦艦ですか?〉

 

 

フォルテ〈ああ。可能か?〉

 

 

シュネル〈はい!!私のミスでアナタをそんな風にしてしまったんですから、やりますよ!!〉

 

 

フォルテ〈あまり、気にするなよ〉

 

 

シュネル〈やはり、アナタは変わってる人ですね〉

 

 

フォルテ〈そうかもな。戦艦はいつ届く?〉

 

 

シュネル〈急ピッチで掛かりますから明日の朝には終わってますから明日の朝には届きますよ〉

 

 

フォルテ〈案外早いな…〉

 

たった一日でアレを作り上げるか…

 

 

フォルテ〈分かった。ありがとう、また何かあれば念話で話す〉

 

 

シュネル〈分かりました〉

 

 

フォルテ〈何か問題が起きたら教えてくれ。手伝うからな〉

 

 

シュネル〈はい♪それではまた〉

 

 

そう言い念話を終わらせて俺は食糧調達を開始した。

 

 

数十分後

 

 

フォルテ「これ位で良いか」

 

俺の右手には、魚が大量に入ったバケツがあり左手には、鹿らしき生き物を持っていた。

 

 

フォルテ「さてと、早めに帰りますか」

 

 

俺はそのまま来た道を帰っていると一体の狼?が血だらけで倒れていた。

 

フォルテ「まだ息はあるな。"ヒール"」

 

俺は狼?に近付き脈があるか確かめ狼?に回復魔法を掛けるが狼?は目を覚まさないが、息はゆっくりと楽になっている。

 

 

フォルテ「イマジンクリエーター:医療一式」

 

能力で医療道具一式を作り出して、狼?の傷口を塞ぎ出血を止めた。

 

 

フォルテ「まあ、これ位で良いな。"エア"」

 

 

俺も流石に狼?を動かすのは危険と思い風魔法で狼?を浮かせた。

 

 

フォルテ「流石に放置は出来ないな」

 

 

俺は狼?を浮かせたまま、ユイリィがいる洞窟に戻った。

 

 

フォルテ「ただいま」

 

 

ユイリィ「お帰り。その狼?は、どうしたの?」

 

 

ユイリィは俺が手当てした狼を見て聞いてきた。

 

 

フォルテ「帰ってる途中に見つけた。血だらけだったからな治療してやった」

 

 

フォルテ「ユイリィ。すまんがコイツを見ていてくれ」

 

 

ユイリィ「フォルテは?」

 

 

フォルテ「夕飯を作る」

 

 

ユイリィ「うん。手伝う事があったら言ってね?」

 

 

フォルテ「ああ。分かった」

 

 

俺は風魔法をゆっくり解き狼?の傷を広げないように洞窟の奥に寝かし。

 

俺は、先ほど出したキャンプ用道具を組み立て夕飯の準備をした。

 

 

数時間後

 

 

フォルテ「良し、完成」

 

 

俺の前には干し肉になった鹿らしき生き物の肉に焼き魚が並んでいた。

 

 

フォルテ「ユイリィ。出来たぞ」

 

 

ユイリィ「はい。今行きます」

 

 

俺は、ユイリィを呼びかけて俺は料理を並べているとユイリィが先ほど傷だらけで治療した狼?を連れてきた。

 

 

フォルテ「目が覚めた様だな」

 

 

俺は狼?に聞くと返事をしてきた。

 

 

狼?『ガウッ!!』

 

 

フォルテ「何?ありがとう?」

 

 

ユイリィ「この子の言ってる事が分かるの!?」

 

 

フォルテ「まあ、感だがな」

 

 

フォルテ「何であんなに怪我をしていたんだ?」

 

 

狼?『ガウッ!!クゥゥン』

 

 

ユイリィ「なんて?」

 

 

フォルテ「獲物に返り討ちになったらしい」

 

 

フォルテ「お前は帰る所はあるのか?」

 

 

狼?『ガウッ?』

 

 

フォルテ「元から無いのか?」

 

 

狼?『ガウッ!!』

 

 

フォルテ「なら、お前は名前はあるのか?」

 

 

狼?『ガウッ?』

 

 

フォルテ「無いのか?」

 

 

狼?『ガウッ!!』

 

 

フォルテ「分かった。なら種族は?」

 

 

狼?『ガウッ!!』

 

 

フォルテ「狼?」

 

 

狼『ガウッ!!』

 

 

フォルテ「ラスト。雌か?雄か?」

 

 

狼『ガウッ!!』

 

 

ユイリィ「どっちだって?」

 

 

フォルテ「雌だと」

 

 

ユイリィ「そう」

 

 

フォルテ「んじゃあ、名前がないと不便だからな。名前何が良い?」

 

 

狼『ガウッ!!』

 

 

フォルテ「ああ?任せる?」

 

 

狼『ガウッ!!』

 

 

フォルテ「あぁ~名前か…」

 

 

明日香?香織?綾香?魅菜穂?柚希?

何故に漢字しか出てこない…

他に良いのは…

 

 

ユイリィ「リエラ。リエラはどう?」

 

 

フォルテ「良いんじゃないか?」

 

 

狼『ガウッ!!』

 

 

フォルテ「気に入ったらしい」

 

 

ユイリィ「じゃあ、名前はリエラで決定だね。よろしくリエラ」

 

 

リエラ『ガウッ!!』

 

 

フォルテ「リエラ。俺たちと来るか?」

 

 

リエラ『ガウッ!!』

 

 

フォルテ「分かった。よろしくな。リエラ」

 

 

そう言い俺はリエラの頭を撫でた。

リエラの表情は分からないが目を瞑り気持ちよさそうだ。

 

 

フォルテ「リエラは、俺の使い魔になるか?」

 

 

リエラ『ガウッ!!』

 

 

ユイリィ「何だって?」

 

 

フォルテ「なりたいらしい」

 

 

ユイリィ「契約するの?」

 

 

フォルテ「まあ、本人がなりたいらしいからな契約するかな?」

 

 

ユイリィ「契約条件は?」

 

 

契約条件か…

 

―――――契約条件―――――

 

それは、使い魔にする時に使い魔に契約条件を渡す事で寿命を延ばす事も出来るがその条件を終えると死んでしまうもの。

 

 

フォルテ「あ~自由に生きろ」

 

 

まあ、何かと束縛するのは好きじゃないからな、好きに生きた方が楽しいだろう

 

 

ユイリィ「じゃあ、使い魔の契約条件はそれでやろうか」

 

 

フォルテ「ああ、確か魔法陣は…」

 

 

数分後

 

 

こんなんで大丈夫かな?

 

 

フォルテ「リヴァイブ。こんな感じか?」

 

 

リヴァイブ〔はい。それで、大丈夫です〕

 

俺はリヴァイブに魔法陣が合っているか聞く。

 

 

フォルテ「良し、なら始めるからリエラ。こっちに来い」

 

 

俺はリエラを魔法陣の真ん中に立たせた。

 

 

フォルテ「始めるぞ」

 

 

フォルテ「汝、我と契約し従者にならん…"契約魔法"リエラ」

 

 

詠唱を終えた瞬間、俺が書いた魔法陣が強く光り輝き、リエラの姿が光に隠された。

 

 

フォルテ「っ!?」

 

 

俺も流石に光が強く腕で目を隠した。

 

 

暫くすると光が弱くなり、俺は手を目から離しリエラがいる魔法陣を見た。

 

 

そこには、ロングストレートの銀髪で頭には獣耳が出ており、腰あたりから尻尾が出ている浴衣姿のリエラがいた。

 

 

フォルテ「リエラか?」

 

 

リエラ「はい♪マスター♪」

 

 

……可愛い…

 

 

フォルテ「……っづ!?」

 

 

俺がリエラに見惚れているとユイリィに腰を抓られた。

 

 

ユイリィ「プイッ(`ヘ´)」

 

 

?俺何かユイリィにしたか?

 

 

リエラ「分からないんですか?マスター?」

 

 

フォルテ「ああ」

 

 

リエラ「マスターは鈍感ですね」

 

 

フォルテ「は?」

 

 

俺声に出したか?

 

 

リエラ「いいえ。出してませんよ?」

 

 

フォルテ「っ!?じゃあ、何故?」

 

 

リエラ「マスターと契約した事で魔力と一緒に感情の一部が流れて来ましたから」

 

 

フォルテ「それで分かったと?」

 

 

リエラ「はい♪」

 

 

フォルテ「そうか…」

 

 

リエラ「大丈夫ですよ。あまり覗いたりしませんから」

 

 

フォルテ「そうしてくれ」

 

 

リエラ「分かりました」

 

 

フォルテ「それと、リエラ」

 

 

リエラ「何ですか?」

 

 

フォルテ「契約条件は『自由に生きろ』だ」

 

 

リエラ「分かりました」

 

 

フォルテ「コレから頼む。リエラ」

 

 

リエラ「はい。マスター♪」

 

 






と言う訳で、戦艦と使い魔のリエラが登場です。

次回も会いましょう。では(^_^)/~


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第9話 不死鳥戦艦 下編



では続いて下編どうぞ(。・ω・。)ノ


 

 

フォルテ「分かっていると思うが俺の名は『フォルテ』だ。よろしくリエラ」

 

 

または、ゼロだ。

言わないがな。

 

 

ユイリィ「私の名前はユイリィ。ユイリィ・シュトロゼックです。よろしくリエラ」

 

 

フォルテ「コイツは、俺の相棒のリヴァイブだ」

 

 

リヴァイブ〔よろしくお願いします。リエラ〕

 

 

リエラ「よろしくお願いします。マスター。ユイリィ。リヴァイブ」

 

 

フォルテ「さて、自己紹介も終わった。夕飯を食べよう」

 

 

俺は並べている夕飯は冷めてしまったから暖め直し再び並べた。

 

 

3人『いただきます!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで数十分後

 

 

3人『ごちそうさまでした』

 

 

フォルテ「さてと、明日は早めに此処から離脱するから、寝よう」

 

 

リエラ「管理局が来るから?」

 

 

フォルテ「ああ」

 

 

ユイリィ「どうやって寝ようか?」

 

 

フォルテ「テントの中に寝袋があるから、それに入って寝よう」

 

 

ユイリィ「分かった…」

 

 

フォルテ「俺はやる事があるから、先に寝てろ」

 

 

ユイリィ「うん。おやすみ、フォルテ」

 

 

リエラ「おやすみ♪マスター」

 

 

そう言うと、奥に設置したテントにユイリィとリエラは入っていった。

 

 

フォルテ「………」

 

 

俺は洞窟の入り口で管理局がいないか、警戒しながら、星空を見上げていた。

 

 

フォルテ「ゲホッ!!ゲホッ!!…ゲボッ!!」

 

 

ビチャァァー(吐血して地面に血が流れ落ちる音)

 

 

リヴァイブ〔マスター!?〕

 

 

フォルテ「…大丈夫だ」

 

 

リヴァイブ〔大丈夫ではありません!!〕

 

 

フォルテ「安心しな。大丈夫だって」

 

 

実際はキツいが…

 

 

リヴァイブ〔マスター……〕

 

 

フォルテ「死にはしないさ」

 

 

それだけを言い洞窟の周りを朝まで警戒しながら洞窟に戻った。

 

 

フォルテSide

 

 

――朝――

 

 

俺はユイリィとリエラを起こしにテントに向かいながら、自分の体について考えていた。

 

 

フォルテ「体はあまり良くないか…」

 

薬物投与した実験とその状態での実戦の繰り返していたら嫌でも体はボロボロになるか…

 

 

流石に体を完治させる薬をイマジンクリエーターで作り上げ様としたが何かに阻まれて上手く作り上げられなかった。

 

 

症状を和らげる薬は何とか作り上げられたが、そこまで効果が無い。

 

 

早めに完治させないと危険だな。

 

 

〔……タ……マ……マスター!!〕

 

 

リヴァイブ〔マスター!!〕

 

 

フォルテ「あ。何だ?」

 

 

考え過ぎたか…

 

 

リヴァイブ〔どうしたんですか?着きましたよ〕

 

 

どうやら考え過ぎてテントに着いた事が分からなかった。

 

 

フォルテ「ああ」

 

 

考えるのは今は止めよう2人を起こさないとな。

 

 

俺は2人が寝ているテントの中に入り声を出した。

 

 

フォルテ「2人共、朝だ。起きろ」

 

 

2人を揺さぶりながら起こす。

 

 

ユイリィ「ん~おはよ~フォルテ~」

 

 

リエラ「ふぁ~おはようございます~マスタ~」

 

 

目を擦りながら起き上がる2人に俺は苦笑いをしながら、外にある水で顔を洗う様に言った。

 

 

ユイリィ・リエラ「は~い」

 

 

フォルテ「水冷たいから気をつけな」

 

 

ユイリィ・リエラ「は~い」

 

 

そう言うと、2人はテントから出て水がある所に向かった。

 

 

フォルテ「さてと」

 

 

フォルテ〈聞こえるか。シュネル〉

 

 

シュネル〈はい。聞こえていますよ〉

 

 

フォルテ〈いつ頃"アレ"は届く?〉

 

 

シュネル〈もう出来てますよ?〉

 

 

フォルテ〈……本当か?〉

 

 

シュネル〈はい♪〉

 

 

シュネル〈どこに届けますか?〉

 

 

フォルテ〈次元の狭間に頼む〉

 

 

シュネル〈分かりました。管理局などに見つからない様にSMJを起動した状態で待機させときますよ?〉

 

 

フォルテ〈分かった。座標は?〉

 

 

シュネル〈座標は1,25849675の2485,546です。分かりましたか?〉

 

 

フォルテ〈ああ、分かった。座標1,25849675の2485,546だな?〉

 

 

シュネル〈はい。OKです〉

 

 

フォルテ〈分かった。ありがとう、また今度〉

 

 

シュネル〈はい♪〉

 

 

ユイリィ「おはよ~フォルテ」

 

 

リエラ「おはようございます~マスター」

 

 

俺が丁度シュネルと念話を終えると同時にユイリィとリエラが帰ってきた。

 

 

フォルテ「おはよう2人共、朝ご飯は作ってあるから食べてくれ」

 

 

ユイリィ「は~い」

 

 

リエラ「いただきます」

 

 

さてと、準備をするかな?

 

 

2人が朝ご飯を食べている間に昨日出した物を消した。

 

 

フォルテ「転移の準備もするか…」

 

 

俺はシュネルに頼んだ戦艦に転移出来る様に洞窟の外で魔法陣を作り上げた。

 

 

リエラ「ごちそうさまでした」

 

 

ユイリィ「ごちそうさまでした」

 

 

俺が魔法陣の準備を終えると同時に2人は朝ご飯を食べ終わったらしく此方に来た。

 

 

ユイリィ「何をしてるの?」

 

 

リエラ「マスター何してるんですか?」

 

 

フォルテ「今から、ある所に転移するから、2人共、こっちに来てくれ」

 

 

ユイリィ・リエラ「?」

 

 

2人は分からず俺に近づいて来た。

 

 

さてと、先ずは此処の証拠隠滅しないとな…

 

 

フォルテ「リヴァイブセットアップ」

 

 

リヴァイブ〔set up〕

 

 

フォルテ「2nd"ケルベロス"」

 

 

リヴァイブ〔2nd"Kerubeloss"〕

 

 

俺は即座にリヴァイブを銃型に変えた。

 

 

フォルテ「リエラ。魔法障壁を張れ」

 

 

リエラ「分かりました」

 

 

リエラは俺がやる事が分かったのか直ぐに障壁を張った。

 

 

俺は先ほどまでいた洞窟に銃口を向けた。

 

フォルテ「プラズマブラスター」

 

 

リヴァイブ〔plasmabrastar〕

 

 

俺はリエラが障壁を張った事が分かったので直ぐに先ほどまでいた洞窟に砲撃魔法を放った。

 

 

案の定、洞窟は消し炭になった。

 

 

フォルテ「さて、転移魔法。転移場所"次元の狭間"」

 

 

フォルテ「座標:1,25849675の2485,546」

 

 

俺は洞窟を見た後、素早く転移魔法を発動させて、次元の狭間に待機させてある戦艦に飛んだ。

 

 

フォルテ「着いたか…」

 

 

次に目を開けるとそこには、色々な機器や物が置いてある戦艦のブリッジにいた。

 

 

ユイリィ「フォルテ。此処は何処?」

 

 

リエラ「マスター何処なんですか?」

 

 

流石に分からないか、俺が来いと言って来たら転移魔法で訳わからない所にいるんだからな。

 

 

フォルテ「ああ、説明してなかったな。此処は今から俺達の本拠地になる戦艦のブリッジだ」

 

 

ユイリィ「本拠地?」

 

 

リエラ「戦艦?」

 

 

フォルテ「ああ、戦艦のブリッジの中だ」

 

 

リエラ「えぇぇ!!」

 

 

ユイリィ「本拠地って?」

 

 

フォルテ「流石に本拠地無しで動いたら危険だと思いこの戦艦を本拠地にした」

 

 

ユイリィ「ふ~ん」

 

 

フォルテ「今から此処が俺達のマザーベースだな」

 

 

フォルテ「ようこそ、この万能型時空高速巡洋航行艦"フェニックス・ハルバード"へ」

 

 





では次回会いましょう。(^_^)/~


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登場人物&その他紹介



先ほど劇場版リリカルなのはを見ていきました。

どうにか日にちが変わる前に更新できましたので、どうぞ(*・ω・)/


 

 

ユイリィ・シュトロゼック

 

 

研究所にて被験者をEC因子適合者にする為に作り出された生体兵器であり、ユイリィ以外にも連れ去られた子供などを使い作り出されたが皆死んでいった。

 

 

その中でもユイリィは生き残ったタイプであり、シュトロゼック4thのプロトタイプである。

 

 

所有している白銀十字の書は、古代ベルカに伝説的であった武装端末機型独立管制ユニットであり、防衛機能が起動すると、『自身と使用者の危険を排除する』と言う、味方であろうと危険性が高い場合は、排除行動に移行する。

 

 

ユイリィはこの白銀十字の書のコントロールとEC制御をする為に作られた生体兵器。

 

 

容姿:薄緑色の短髪であり、目は薄茶色

(緋弾のアリアのドラグノフを持っているスナイパー似)

 

 

性格:大人しく静かな性格で口調は、フォルテとリエラ以外には、大抵敬語で話す。

 

 

因みに、フォルテに恋心を抱いている。

 

 

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シャルル・ドゥガチ

 

 

プロジェクトFRTEの立案者であり、フォルテの生みの親である。

 

管理局の上層部の部下であり、その頭脳は次元犯罪者ジェイル・スカリエッティーにも引けを取らないほどであり、研究所でECとクローン技術などの研究をしていたが、フォルテの反乱により最高傑作のバーサーカーを無くし、フォルテに斬られ捨てられ死亡した。

 

 

因みに今までの研究成果の入ったデータは同じ研究者であるジェイルに送られた。

 

 

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リエラ

 

 

フォルテが食糧調達中見つけた狼であり、見つけた時、体中が傷だらけであり止血しなければ死んでいたレベルであった為、フォルテが治療した。

 

 

その事で恩を感じたリエラは使い魔契約をした。

 

 

容姿:銀髪のロングストレートで瞳は青色。口調はフォルテとリエラ以外には、敬語

 

 

因みにフォルテには恋心ではなく尊敬の眼差しで見ている。

 

 

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フェニックス・ハルバード

 

 

フォルテが生前考え出した最強の戦艦であり、次元空間を高速で移動できる。

戦艦自体に能力がある。それは『虚無能力』敵の能力をこの戦艦は無効化させる事が出来る。

 

種別:時空高速巡洋航行艦

 

名前:フェニックス・ハルバード

 

形式番号:GGFH-XB08-AO01-H.M.E

 

全長:860m

 

全重量:不明

 

搭載機

 

M998軽汎用車(T75M-20mm機関砲)×5台

甲板上搭載型連装機関砲(T82)(20mm)×40機

戦闘航空無人機、MQ-1プレデター(ヘルファイヤ)×10機

歩兵戦闘車M2A3ブラッドレー×5台

レオパルト2A5主力戦車×5台

M1126ストライカーICV装甲車×6台

M56空挺対戦車自走砲×4台

M1A2エイブラムス主力戦車×5台

M3A1ストライカー軽装甲機動車×5台

チェンタウロ戦闘偵察車×5台

イーグルⅣ軽装輪装甲車×5台

マルダー1A3歩兵戦闘車×4台

PzH.2000自走榴弾砲×2台

戦闘航空機F-4ファントムⅡ×10機

戦闘航空機F-35ライトニングⅡ×10機

戦闘航空機F-22A×10機

戦闘ヘリAH-64アパッチ×4機

戦闘ヘリYAH-64×4機

戦闘ヘリAH-1ヒューイコブラ×4機

戦闘ヘリAH-64Dアパッチロングボウ×4機

大型輸送ヘリCH-47チヌーク×2機

大型輸送ヘリ9/AS-365N1ドーファンⅡ×2機

大型輸送機C-17グローブマスターⅢ×2機

73式小型トラック×5台

73式中型トラック×2台

HMMWV高機動多用途車ハンヴィー×5台

軽装甲車機動車×5台

魔導機械人型独立ユニット×145機

魔導機械制圧型ユニット×145機

 

計460機を搭載

(一部外部搭載)(全てエンジンを魔道エンジンに変換されている)

 

 

武装一覧

 

 

対空チェーンガン×7(質量兵器:30x173mm弾使用)

自動対空魔力エネルギー砲×210(魔力兵器:フォトンランサー酷似の直射型魔法弾)

自動対空機関砲×40(質量兵器:ボフォース 40mm機関砲)

自動対艦ミサイル砲(大型)×10(質量兵器:トマホークTASM)

自動対空ミサイル砲×18(質量兵器:パトリオットミサイル)

対水中用ミサイル砲×25(質量兵器:アスロック)

魔力型艦体主砲×2(魔力兵器:ディバインバスター)

超電磁砲×2(質量兵器:超電磁砲)

超大型カノン砲×1(質量兵器:80cm列車砲`ドーラ´)

超大型殲滅用対艦砲:アグニ×1(魔力兵器:スターライトブレイカー)

 

 

装甲一覧

 

 

AMENフィールド

(アンチ・マギリンク・エネルギー)

ガジェットに搭載されていたAMFを改良し強化したものであり、SSSランクの魔法攻撃などが当たってもビクともしないフィールド。

 

自動修復進化機能型装甲:ハイパーナノアーマー

多大な攻撃を受けて損傷したとしても高速で修復され装甲が強化される。

 

PSEN装甲

(フェイズシフト・エネルギー)

某機動戦士種で出て来た装甲を改良したものであり、実体弾を無効化にする際に熱量をエネルギーに転換させ自分の物に変える。

 

AENフィールド

(アンチ・エネルギー)

AMFとは違いビームやミサイルなどの質量兵器の攻撃を防ぐフィールドで、ビーム兵器がフィールドに当たるとビームが四散し熱の空気状に変え、ミサイルがフィールドに当たるとフィールドから発生するハイパージャマーにより軌道を変えて爆発する。

 

ABC装甲

(アンチ・ビーム・コーティング)

もしAENフィールドを抜け出したビーム兵器が当たったとしても装甲の表面にはPSEN装甲とは別のABC装甲があり、威力が下がったビームが当たっても装甲全体に熱量を逃がし装甲は損傷しない。

 

HSS装甲

(ハイパーステルス・システム)

装甲と艦全体に魔法と光学迷彩を展開する事で視認不可能にし艦全体の熱源を消して完璧に隠れる、音波型のレーダーにも映らない。

 

 

魔導機械について

 

 

フォルテが生前考え出した魔導機であり、フェニックスに搭載されている魔導機械は人型に鳥型・犬型・鮫型がある。

 

人型は戦闘にサポートなどをする。

 

獣型の鳥は、空から偵察し空では機動性に俊敏性が高く航空戦闘機以上の空戦能力を持つ。

 

獣型の犬は、陸から偵察し陸上では俊敏性に機動性が高く主力戦車以上の陸上能力を持つ。

 

獣型の鮫は、海から偵察し水中では機動性に俊敏性が高く潜水艦以上の水中能力を持つ。

 

鳥型は、戦闘機と同じく対空ミサイルと対空バルカンに追尾型魔法弾を搭載した航空機型魔導機。

 

犬型は、戦車と同じくロケットミサイル砲に重機関銃に追尾型魔法弾を搭載した主力戦車型魔導機。

 

鮫型は、潜水艦と同じく魚雷管に対艦ミサイルに追尾型魔法弾を搭載した潜水艦型魔導機。

 

因みに種類があり

強襲型(アサルト・A型)

偵察型(ステルス・S型)

通常型(ノーマル・N型)

種類により装備が変わる。

 

 






劇場版リリカルなのは公開しましたね。

来年にも続編が出るそうなので、準備しないと(;´Д`)汗

では次回会いましょう。


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第10話 死して得るもの・・・ 上編



フォルテが亡くなって数ヶ月後の話です。



 

 

地球

2013年8月13日

天気:雨

とある墓場

 

そんな雨の日に墓場に来ている一人の人間がいた。

 

 

拓斗Side

 

 

俺は今友人の墓の前にいる。

その墓には『黒谷 悠此処に眠る』と彫られていた。

 

タクト「悠・・・俺は・・・」

 

俺は手に持っていた花束を墓の前に置いた。

 

タクト「俺の性で、お前が・・・」

 

俺は嘆いていた『あの日』の事を・・・

『あの日』俺は一回死にかけた事があった。

 

 

2013年5月13日

天気:晴れ

とある高校

 

俺はあの日、友人の悠と本屋によって帰る予定だった…

 

キ~ンコ~カ~コ~ン

 

タクト「悠~帰りに本屋によろぜ」

 

 

放課後が終わり俺は友人の悠が座っている席に行き声を掛けた。

 

 

ユウ「・・・・・・」

 

 

顔を伏せ返答が無い。

 

 

タクト「お~い。悠~」

 

 

俺は悠の肩を揺らしたが反応が無い。

 

 

返答が無い為、顔を覗くと答えは簡単だった。

 

 

ユウ「(-.-)zzZ」

 

 

寝ていた。

 

 

タクト「悠~授業はとっくに終わったぞ~起きろ~」

 

 

俺は先ほどより強く悠を揺らした。

 

 

ユウ「・・・・・・ん?・・・何だよ・・・拓斗・・・」

 

 

起こされた事が嫌だったのか、少し声が低い。

 

 

タクト「だから、授業はとっくに終わったから帰らないか?」

 

 

ユウ「もうそんな時間か?」

 

 

タクト「寝過ぎ(笑)」

 

 

ユウ「まぁ、確かにな。だが拓斗よ。言っておこう」

 

 

タクト「何その口調www」

 

 

ユウ「人類…いや生物皆、睡魔と言う悪魔には勝てないさ(笑)」

 

 

タクト「名言言ってるのに最後に(笑)が着いた性で全部台無しwww」

 

 

ユウ「さて、茶番は終わりっと」

 

 

タクト「そうだな、帰るか」

 

 

ユウ「ああ」

 

 

そう言うと机の横に掛けておいたカバンを取った悠。

 

 

中身を入れずに・・・

 

 

タクト「あれ?中身は?」

 

 

ユウ「ん」

 

 

俺が聞くと指を後ろに向けた。

 

 

タクト「そゆことね」

 

 

ユウ「ああ」

 

 

悠が指した所はロッカーであった。

 

 

大抵の高校生に中学生は3つの種類がある。

 

一つ目は、ちゃんと教科書やノートを持ち帰り家で勉強をする努力派。

 

二つ目は、教科書やノートを持ち帰るが勉強をあまりしなく、テストの日にあまり点数が取れない努力しな派。

 

三つ目は、ロッカーに教科書やノートを入れて完璧に勉強をしない、めんどくさがり派

 

 

因みに作者は、三番だったwww

その性で受験日は、大変だったらしい(笑)

 

 

閑休話題

 

 

でだ、俺は二番目で悠は三番目だったんだ。

 

 

タクト「そうそう、帰りに本屋よらない?」

 

 

ユウ「丁度よかった。俺もリリカルの漫画を買う予定だったんだ」

 

 

タクト「好きだね~」

 

 

そう言いながら学校を出た。

 

 

コレが最悪の日だった。

俺は何故あの日に本屋に寄ろう何て言ったんだ。

 

 

俺達2人は本屋に行く道のりで高層ビルの工事現場の真下を通ろうとしていた。

 

 

ユウ「はぁ。転生したい・・・」

 

 

タクト「何故に?」

 

 

ユウ「何て言うか…性に合わないんだよな~俺」

 

 

タクト「性に合わないって?」

 

 

ユウ「分からん!!」キリッ

 

 

タクト「分からん。って」

 

 

そんな話しをしながら俺達2人は工事現場の真下に入った。

 

 

ユウ「拓斗・・・」

 

 

タクト「ん?」

 

 

ユウ「俺…お前が友人で良かったわ」

 

 

タクト「何その死亡フラグwww」

 

 

ユウ「あれ?分かっちゃった?」

 

 

タクト「分かるわ。ボケ(笑)」

 

 

そんな話しをしていると工事現場の真ん中に俺達2人は来てしまった…

 

 

『バギッン!!』

 

 

そんな話しをしていると俺達の真上から大きな音が鳴った。

 

 

ユウ・タクト「バギッン?」

 

 

俺達2人は音が鳴った真上を見ると、鉄パイプが束が落下して来ていた。

 

 

ユウ・タクト「んなっ!?」

 

 

俺達は鉄パイプの束が落ちてきた事に驚いたが直ぐに動こうとした。

 

 

そう、『動こうとした』したんだ。

 

 

悠はどうやら直ぐに動いたが、何故か俺は動けなかった。

腰を抜かしてしまって立ち上がれずにいたんだ。

 

俺は真上にある鉄パイプを見ると全てがスローモーションになっていた。

 

落ちてきている鉄パイプに慌てている悠に周りの外野などが全てスローモーションになっていた。

 

 

俺は諦めて目を閉じて鉄パイプが来るのを待った。

 

 

 

 

 

 

『ウラァァア!!』

 

 

痛みは何時になっても感じなかった。

誰の声か分からないが大きな声と浮遊感を感じた。

 

 

俺は不思議に思い目を開けると信じられなかった。

 

 

タクト「う…そ…だろ…?」

 

 

俺は何時飛んだのかわからないのもあるが、俺は目の前に映った光景に驚いた。

 

 

俺がいた所には、友人の『黒谷 悠』がいたのだ。

 

 

俺が浮遊感を感じたのも大きな声が聞こえたのも友人の悠が俺を投げて鉄パイプの束から離したのが分かった。

 

 

それが分かり、悠に声を掛けようとしたが、直ぐに鉄パイプが近づいて来てる事が分かった。

 

 

タクト「悠ー!!」

 

 

ガシャン!!ザクザク!!ガランガラン!!

 

 

俺は反射的に名前を叫んだと同時に鉄パイプは悠の場所に落ちた。

 

 

落ちたと同時に周りに濃い砂埃が立ち上がって悠がいた場所が隠れた。

 

 

タクト「悠ー!!返事をしろ!!」

 

 

あの日の俺は、必死に名前を叫んだ。

 

 

『・・・・・・拓・・・斗・・・・・・無・・・事・・・か・・・?』

 

 

先ほど鉄パイプが落ちてきた場所から悠の微かに声が聞こえた。

 

 

タクト「悠!!そこにいるのか!?今行く!!」

 

 

俺は鉄パイプが落ちてきた場所に向かった。

周りは未だに砂埃で見えない。

 

 

タクト「大丈夫か!?悠!!」

 

 

俺は急いで向かった。

 

 

ピチャ

 

 

走って向かう途中、足元に液体らしき物を踏んだ時に鳴る音が鳴った。

 

 

俺は、何故か足を止めてしまった。

早く悠を探さないと行けないのに何故か先ほど鳴った音に足を止めてしまったのだ。

 

だがよくよく考えて見ると、『工事現場に水分何てあったか?』と…

 

 

俺は屈んで足元にある液体を触った。

 

 

それは、先ほどまで何かに暖められてたいたが空気の冷たさで緩くなってしまった真っ赤な液体が手に広まっていた。

 

 

そう、地球上の生き物皆に通っている生きる為に必要不可欠の真っ赤な『血液』だった。

 

 

俺は、それを見た瞬間そうでない事を望んだ。

 

 

俺は、血液が流れている方向に向かった。

 

 

俺はこの時からずっと胸騒ぎがあった。

 

俺は悠が生きている様に願った。

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、俺の思いは届かなかった。

 

 

タクト「・・・悠・・・?」

 

 

ユウ「・・・よ・・・う・・・元気・・・き・・・?」

 

 

悠の声は小さく少しの音をたてるだけで声が聞こえそうな程小さい。

 

 

タクト「悠・・・お前・・・大丈夫なのか?」

 

 

俺は悠の状態を見ているにも関わらず、悠の状態を無事か聞いた。

 

 

ユウ「・・・あ・・・あ・・・大丈・・・夫・・・だぜ・・・?」

 

 

悠は俺に心配を掛けたく無かったのか、笑いながら小さい声で言った。

 

 

止めてくれ・・・

 

 

ユウ「・・・安・・・心し・・・な・・・・・・大・・・丈夫・・・だ・・・」

 

 

止めてくれ・・・悠

 

 

ユウ「・・・お・・・前・・・は・・・・・・無・・・事・・・か?」

 

 

タクト「止めてくれ!!そんな状態で何が無事だって言うんだよ!!」

 

 

そう…悠の状態は鉄パイプが体の所々に刺さっている悲惨な状態なっている。

 

 

刺さっている鉄パイプに伝って悠の血液が流れていた。

 

 

悠の足元には、素人でも分かるほどの出血量であった。

 

 

ユウ「はは・・・・・・流石・・・に分か・・・るか・・・」

 

 

タクト「悠…何で助けたんだよ!!」

 

 

そうだ。あの時、俺を助けなければ悠がこんな事になる事もなかったのに。

 

 

ユウ「・・・何・・・でっ・・・て・・・そ・・・りゃ・・・友・・・達・・・・・・助ける・・・のは・・・当た・・・り・・・前・・・だろ・・・?」

 

 

タクト「何で!!」

 

 

 

ユウ「・・・拓斗・・・・・・お前・・・が・・・友・・・達・・・で・・・良か・・・った・・・わ・・・」

 

 

タクト「やめろよ…何で最後の別れっぽくなってんだよ…」

 

 

ユウ「・・・すま・・・ない・・・な・・・もう・・・お・・・前・・・の体・・・も・・・見え・・・ない・・・や・・・」

 

 

タクト「おい・・・悠?」

 

 

声を掛けるが悠の反応が無い。

 

 

タクト「悠?おい・・・悠。悠!!悠!!」

 

 

揺さぶったが反応が無かった。

 

 

タクト「悠ーー!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

現在

2013年6月13日

天気:雨

とある墓場

 

タクト「悠、あの時、俺が反応して動いていればお前が死ぬ事は無かったのか?」

 

 

なあ、悠。俺はどうしたら良いんだ…

 

 

???「会いたいですか?」

 

 

タクト「え?」

 

 

俺が墓の前で嘆いていると俺の後ろから澄んだ声が聞こえ俺は後ろを向いた。

 

 

そこには、人ならざる者の神々しい雰囲気を纏って純白色のワンピースを着て金髪ロングストレートの美少女がいた。

 

 

タクト「誰だ?」

 

 

何時もの俺なら『美少女が来たぁぁぁぁあ!!』って言うだろうが流石の俺もそんな場違いな事は言えない。

 

それに彼女が言った『会いたいですか?』の言葉が気になる。

 

 

それに、先ほどから雨が降っているのに女性が現れてから雨が止み始め、今では曇りが晴れ始めた。

 

 

シュネル「初めまして、早瀬 拓斗さん。私は最高唯一神の女神シュネルと申します」

 

 

タクト「っ!?何故、俺の名前を!?それに女神!?」

 

 

俺はシュネルと名乗る女神に会い驚いた。

 

 

シュネル「はい」

 

 

タクト「おいおい。冗談は止めてくれ」

 

 

 

 

シュネル「悠さんにもアナタと同じ事を言いました」

 

 

シュネル「なのに・・・なのに・・・」

 

 

タクト「アイツはお前を怒らなかった…」

 

 

何となくだが、アイツの事だ。

怒らなかったんだな・・・

 

 

俺は何やかんやでアイツとは中学校からの仲だ…

大抵の事は想像できるな・・・

 

 

シュネル「はい・・・」

 

 

シュネル「悠さんは、怒るどころか、『別に俺がいた世界は平和過ぎて、俺の性(しょう)に合わなかったから、別に構わない。』って言われました」

 

 

アイツらしいな・・・

 

タクト「アイツさぁ。死ぬ直前にさぁ、言ってたんだよな…」

 

 

『俺の性に合わない』って…

 

 

シュネル「そうでしたか・・・アナタは、私を怒りますか?」

 

 

シュネルが何か罰を受けるのを待っている感じがする。

 

 

タクト「シュネル」

 

 

シュネル「はい・・・」

 

 

タクト「俺がお前を怒るのは、お門違いだ」

 

 

シュネル「え?」

 

 

悠が怒らなかったのに何で友人の俺がシュネルを怒らないといけないんだ?

 

 

タクト「悠は、アンタに何て言ったんだ?」

 

 

シュネル「・・・・・・『気にするな』って」

 

 

タクト「アイツがそう言ったなら、俺は怒らないし何も言わないさ…」

 

 

シュネル「どうしてですか!?私はアナタの友人を殺してしまったんですよ!?」

 

 

タクト「なら、お前は何をして欲しいんだ?」

 

 

シュネル「っ!?それは・・・」

 

 

タクト「悠はさぁ。普段は怠けてるし授業中はグッスリ寝てるわ、アニメ・マンガを読んでるわ、バイトしないわのだめ人間だがな?

根は優しくてな。俺が度々遠い所に行かないか?って言うとアイツ大抵は嫌だ嫌だって言うだよ」

 

 

タクト「だけど根が優しいが為に結局は承諾してしまう程なんだよ…」

 

俺は今そんな嘘に付き合ってられない。

 

 

シュネル「冗談では、ありませんよ。私は女神ですよ?それも最高唯一神の」

 

 

タクト「証拠は?」

 

 

シュネル「コレでどうですか?」

 

 

バサァー!!

 

 

シュネルの背中から純白色の綺麗な翼が現れた。

 

 

タクト「(゜∇゜)ワォジュンパクイロノキレイナツバサダァ」

 

 

タクト「じゃねぇよ!?」

 

 

やべぇ。ついのりツッコミしてしまった。

 

 

 

 

タクト「でも、確かに神様らしいな」

 

 

シュネル「だから、最初からそう言ってるでしょう?」

 

 

タクト「じゃあ、アンタが神様だと信じて聞きたい。さっき言った『会いたいですか?』とはどういう事だ?」

 

シュネル「そのままの通りですよ。アナタは悠さんに会いたいですか?」

 

 

タクト「悠は生きているのか?会えるのか?」

 

 

シュネル「はい。悠さんは別の世界に生きていますよ」

 

 

タクト「・・・良かった・・・・・・よかった・・・」

 

 

俺は、嬉しいあまりに泣いてしまった。

 

 

アイツに会える・・・

アイツに謝れる・・・

 

 

シュネル「どうしますか?」

 

 

タクト「・・・ぁ・・・ああ。悠がいる世界に悠に会いたい

 

 

シュネル「分かりました。それと、アナタには真実を言わなければなりませんね…」

 

 

何故かシュネルの声が小さくなり、背中から出ていた翼も先ほどの様に神々しい雰囲気が無くなっていた。

 

 

タクト「真実?」

 

 

シュネル「はい・・・アナタにも悠さんにも大変なご迷惑を掛けました!!」

 

 

シュネルがいきなり、頭を下げ始めた為、俺も驚いた。

 

 

タクト「ちょっ!?シュネル!?」

 

 

シュネル「私の性何です・・・私の性でアナタの未来と悠さんの『未来を奪って』しまった…」

 

 

え?

 

 

タクト「どういう事だ?俺や悠の未来を『奪った』って?」

 

 

シュネルは頭を上げて言った。

 

 

シュネル「私の部下が悠さんの生書を消してしまい悠さんは、この世から消えました」

 

 

タクト「生書?」

 

 

シュネル「生き物は皆には必ず寿命があります。生書はその生き物の寿命や人生などを表した紙の束です」

 

 

タクト「その生書が消えた性で悠が死んだのか?」

 

 

シュネル「はい・・・」

 

 

タクト「そうか・・・・・・」

 

 

タクト「悠は何て言った?」

 

 

シュネル「悠さんは変わってますね…」

 

 

俺がシュネルに訊ねると悠が変わってると言われた。

 

 

タクト「?」

 

 

シュネル「…何が言いたいんですか?」

 

 

タクト「アイツの事だから、お前に言ってるんじゃないか?『その事を根に持つな』って」

 

 

シュネル「っ!?」

 

 

タクト「やっぱり、言われてたか」

 

 

シュネル「凄いですね。流石は悠さんのご親友」

 

 

シュネル「はい。アナタが言う通り、悠さんに言われています」

 

 

タクト「なら、アイツは既にお前をシュネルを許してるんだよ」

 

 

シュネル「ですが!?」

 

 

納得できないか・・・

なら・・・

 

 

タクト「なら、自分の罪悪感が消えるまで悠をサポートしてみたら、どうだ?」

 

 

シュネル「っ!?できる・・・でしょうか?」

 

 

タクト「できるできないじゃなく、やるしかないだろ?」

 

 

シュネル「・・・・・・分かりました。何とかやってみます」

 

 

そう言うとシュネルの肩の荷が落ちたのか、翼もオーラも元に戻っていた。

 

 

タクト「さてと、悠がいる世界は?」

 

 

シュネル「悠さんは、リリカルな世界に転生しました。一応は私の自己満足の為に特典を与えました」

 

 

シュネル「拓斗さんにも特典を上げますね?」

 

 

タクト「リリカルな世界・・・・・・確か悠が好きだったアニメか…」

 

 

タクト「それに特典か・・・」

 

 

シュネル「あまり、気にしないで下さい。私の自己満足で与えるものなので」

 

 

タクト「ああ・・・分かった」

 

 

シュネル「拓斗さんに言っときます。彼方で悠さんは変わってしまいました」

 

 

タクト「変わった?」

 

 

シュネル「私の転生ミスによりって――――」

 

 

シュネルに悠が今までにあった事を聞いた。

 

 

シュネル「すみません・・・本当にすみません」

 

 

タクト「さっきにも言った筈だが?」

 

 

シュネル「・・・グスッ・・・はい・・・そうでしたね」

 

 

そう言うと泣き止んだ。

 

 

タクト「OKだ」

 

 

シュネル「はい。ソレでは、流石に此処ではアレなので、生と死の狭間に生きますね?」

 

 

タクト「は?ちょっ!?まt」

 

 

待てを言う前に魔法陣が現れて俺達の姿は消えた。

 

 

 

生と死の狭間

 

 

そこには、先ほど地球にいた筈の拓斗と女神シュネルがいた。

 

 

タクトSide

 

 

気付いたら俺は、真っ白な空間にいた。

 

 

タクト「るぇ?」

 

 

え?は?此処どこだよ!?辺り真っ白で気持ち悪い。

 

 

シュネル「此処なら良いですかね」

 

 

俺が混乱していると此処に連れてきた本人が喋り始めた。

 

 

シュネル「此処なら、拓斗さんを悠さんの所に送れますね」

 

 

タクト「俺が悠の所に行けるのは分かったが、此処は何処だ?」

 

 

シュネル「此処は先ほど言った。生と死の狭間ですよ」

 

 

此処が、生と死の狭間か…真っ白で気持ち悪い…

 

 

シュネル「そうですか。分かりました、背景を変えましょうか」

 

 

俺の心を読んだのかシュネルがいきなり指を鳴らすと真っ白な空間から地面には緑色の草原が現れ、空には綺麗な青空が広がっていた。

 

 

タクト「は?背景が変わった?」

 

 

シュネル「はい。拓斗さんが気分を悪くしたらしいので変えました。此方なら大丈夫ですよね?」

 

 

タクト「・・・・・・ああ・・・まさか、俺の心を?」

 

 

シュネル「はい。すみませんが読ませていただきました」

 

 

テンプレか…

 

 

タクト「まあ、良いや、んで特殊能力は何なんだ?」

 

 

俺がシュネルに訊ねるとまさかの言葉が返ってきた。

 

 

シュネル「拓斗さんが決めて良いですよ?」

 

 

タクト「マジか?」

 

 

嘘だろ?

 

 

シュネル「はい。拓斗さんが決めて良いですよ?」

 

 

嘘じゃないらしい。

 

 

タクト「分かった。少し考えてみるわ」

 

 

シュネル「はい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分後

 

 

タクト「決まったぞ。シュネル」

 

 

アレで良いかな?

 

 

シュネル「決まりましたか。では聞きます」

 

 

タクト「ああ。次のページで言うわ(笑)」

 

 

シュネル「メタ発言禁止ですよ」

 

 





では次回会いましょう。


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第11話 死して得るもの・・・下編


どうぞ


 

 

シュネル「じゃあ、聞かせて下さい」

 

 

タクト「ああ。まず、俺を半真祖吸血鬼にしてくれ、人間のメリットと真祖吸血鬼のメリットを持った。デメリット無しのハーフバンパイヤだな。

相手や敵に吸血した場合、魔力に体力が回復する感じで」

 

 

シュネル「分かりました」

 

 

タクト「次に 支配(マスターコントロール)

 

生命(生物、植物)のないものの支配

 

石や金属など、物体のあるものはもちろん

火や水、空気など、物体のないものも可能

 

次元や時間なども可

ただし、肉体的負担あり

 

敵の使った魔法(?)も可能

ただし、かなり強い魔法の場合肉体的負担あり」

 

 

シュネル「ふむふむ。次は?」

 

 

タクト「次は幻写音能力。相手に幻を見せたりしたり、自分の姿を見せなくしたり、気配や音を消す能力だな」

 

 

シュネル「ほうほう。次は?」

 

 

タクト「次は、進化能力だな殺した相手の能力を使えるようになるもし、アリを殺した場合、アリの特徴の体の10倍の重さの物を持てる(自分が60㌔の場合、600㌔まで持てる)

魔力、肉体などの進化

かなりの激痛を受けるが、通常の魔力量、肉体などを上げる能力。

これは吸血能力で血を吸う事でも進化する」

 

 

シュネル「はい。分かりました。その4つで特殊能力はOKですね。なら次は魔力量と術式ですね」

 

 

魔力量か…悠の事だから多いだろうな…

 

 

タクト「なら、SSSランクの魔力量と近代ベルカミッドチルダー式術式だな」

 

 

シュネル「分かりました。次はアナタの相棒になるインテリジェントデバイスですね」

 

 

タクト「デバイスか…」

 

 

タクト「なら、近接型で頼む」

 

 

シュネル「分かりました。あとは、転生場所は…」

 

 

タクト「俺の事は、まだ悠に教えて無いよな?」

 

 

シュネル「え?はい。まだですが?」

 

 

タクト「なら、悠の所に転生させてくれ」

 

 

シュネル「何故ですか?」

 

 

決まってるよ(黒笑)

 

 

 

タクト「悠をビックリさせたいんだよ(笑)」

 

 

シュネル「ビックリさせたいんですか?」

 

 

タクト「ああ。だから、俺の事は黙っておいてくれ」

 

 

シュネル「分かりました」

 

 

さて果て悠はどんなリアクションを取るかな?

 

 

ふふふフフフFUFUFUFufufufufufu

 

 

シュネル「……拓斗…さん?何か怖いですよ?」

 

 

おっと感情が漏れてしまったか。

 

 

タクト「さてと、んじゃ転生させてくれや」

 

 

シュネル「はい。ソレでは、また」

 

 

そう言うと俺の真下に魔法陣が現れ俺の姿は消えた。

 

 

シュネル「どうか、幸あらんことを」

 

 

タクトSide out

 

 

『ブレイク・オブ・リリカルワールド』"零章"〔終〕

 

 






では次回会いましょう。


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第12話 運命の歯車 上編



少年が親しい友と出会う時・・・
運命の歯車が動き出す・・・




 

 

拓斗が女神シュネルと出会っている頃。

 

 

フォルテSide

 

 

俺達3人がフェニックスに転移してから、既に一週間も経っている。

 

 

俺達は、本拠地のフェニックスで移動しながら、管理局の研究施設を破壊していた。

 

 

フォルテ「奴らも懲りないな…」

 

 

リエラ「本当に懲りないな~」

 

 

ユイリィ「どうする?フォルテ」

 

 

俺は、ユイリィとリエラと+aと一緒にフェニックスの作戦会議室で管理局の違法研究施設をどう潰すかの作戦会議をしていた。

 

 

フォルテ「何時もと変わらない。研究に関わった人物は全員消す」

 

 

リエラ「なら、何時も通りの研究者たちの殲滅しながら、生存者確認?」

 

 

フォルテ「ああ。だから、準備しとけよ?」

 

 

???「分かってるよ。使う武器は?」

 

 

???「まさか、素手で戦えって言わないよな?」

 

 

今喋った人物は、4日前に攻めた管理局の違法研究施設で生き残っていた被害者で、名前は、ツカサ。もう一人はカスミ。

この戦艦で2人共数少ない男だ。

 

 

フォルテ「ツカサは、MP-7・ベレッタM-92ハンドガン・焼夷手榴弾・C4爆薬だ」

 

 

ツカサ「うん。分かった」

 

 

フォルテ「リエラは、M249MINIMI軽機関銃・USPハンドガン・閃光手榴弾・ブリーチ爆薬だ」

 

 

リエラ「了~解♪」

 

 

フォルテ「カスミとユイリィは、戦艦で俺達のサポートをしてくれ」

 

 

ユイリィ「分かったよ」

 

カスミ「了解」

 

 

フォルテ「良いか。危険になるまで実弾兵器で対応だ。危険になり次第、魔法で対応しろ」

 

 

『了解』

 

 

フォルテ「なら、10:00に作戦開始だ」

 

 

フォルテ「それまで、各員準備を怠るな。解散」

 

 

俺がそう言うと、俺以外全員、会議室からいなくなった。

 

 

 

 

俺は、机に設置されているスイッチを押した。

 

 

すると、俺の後ろの壁がスライドし外を見せるガラス枠に光が入り先ほどまで暗かった部屋が明るくなり始めた。

 

 

俺は椅子から立ちガラス枠に近付き外を見た。

 

 

外には、緑が広がった草原と青く空を覆う青空があった。

 

 

今俺達は、目的の違法研究施設がある第三無人世界に着陸している。

 

 

俺は、そんな外の光景を見ながら、前世で友人だった拓斗の事を考えていた。

 

 

フォルテ「拓斗・・・お前は、今何をしているんだ?」

 

 

俺は今、なのはの世界で生きているぞ・・・

 

お前は、あの日以来何をしてる?

 

 

フォルテ「まさか、あの日の事を嘆いているのか?」

 

 

フォルテ「なら、俺はお前を攻めたり恨んだりしていないぞ…」

 

 

そんな俺の言葉は、虚しく会議室に響いていた。

 

 

リヴァイブ〔マスター・・・〕

 

 

フォルテ「らしくないな・・・」

 

 

リヴァイブ〔マスター大丈夫ですか?〕

 

 

フォルテ「ああ。今は作戦の事だけに集中する」

 

 

リヴァイブ〔ご無理をなさらずに・・・〕

 

 

フォルテ「分かってる。目的を果たす前に死んでは元も子もないからな」

 

 

俺は、まだ死ねない・・・

それには、まず体を治さなければいけないな…

 

 

フォルテ「未だに俺の体の治療法は、見つからないか・・・」

 

 

何度も体を治す薬を作ろうとしたが、やはり何かに阻まれて作ることが出来ない・・・

 

 

その為、体の症状を抑え込む薬"NP"を注射器型にして何時でも打てる様にしたが、症状を抑え込むのが限界であり、刻一刻と症状は俺の体を蝕んで来ている。

 

 

このままだとあと、三年半しか生きられない。

 

 

リヴァイブ〔きっと見つかりますよ。マスターの体の治療法〕

 

 

フォルテ「そうだと言う事を切に願うな…」

 

 

フォルテ「さてと、もう直ぐで作戦開始時刻だ。準備をするぞ」

 

 

リヴァイブ〔はい〕

 

 

そう言うと、俺は作戦会議室から出て第一格納庫に向かった。

 

 

 

フェニックス・ハルバード

第一格納庫

 

 

ソコには、ツカサとリエラ。その後ろには、機械を体に装着した様な人と狼が数体、綺麗に整列していた。

 

 

俺はその集団に足を向けた。

 

 

ツカサ「準備完了してます。隊長」

 

 

俺に気付いたツカサが直ぐに報告した。

 

 

フォルテ「魔導機人と魔導機獣には、問題点は無いな?」

 

 

リエラ「問題点は無いよ~」

 

 

フォルテ「分かった。なら、俺とリエラに魔導機人6体は、一番の73式中型トラックに」

 

 

フォルテ「ツカサは、魔導機獣4体と魔導機人2体を連れて二番の73式中型トラックに」

 

 

俺が指示を出すとリエラと魔導機人6体は俺に付いていき一番の73式中型トラックに向かい、魔導機獣4体と魔導機人2体はツカサに付いていき二番の73式中型トラックに向かった。

 

 

フォルテ「イマジンクリエーター:M-4カスタマイズ・MK.23ソーコム・アサシンブレード・投げナイフ・予備弾薬」

 

 

俺は、トラックに向かいながら能力で装備を作り出した。

 

 

フォルテ〈各員準備完了次第出撃するぞ〉

 

 

全員〈了解!!〉

 

 

俺は念話で離れているツカサ達にわかる様に話した。

 

 

俺は武器を装備し73式の助手席に座り魔導機人が運転席に座った。

 

 

ツカサ〈全員準備完了しました〉

 

 

フォルテ「了解した。コレより作戦を開始する。2番の73式は俺達に付いて来い」

 

 

ツカサ〈了解〉

 

 

第一格納庫のスロープ兼用のドロップゲートが下がり、フェニックス・ハルバードの中に搭載されていた車が外に出れる様になった。

 

 

フォルテ「作戦開始」

 

 

俺が言ったと同時に魔導機人がアクセルを踏んだ。

 

 

フォルテ〈良いか。コレから敵拠地に潜入するぞ〉

 

 

ツカサ〈分かってます。生存者を確認しながら研究者を殲滅ですよね?〉

 

 

フォルテ〈ああ。一応魔導機獣の最終チェックを頼んだ。リエラを頼む〉

 

 

リエラ・ツカサ〈了解〉

 

 

俺も装備を整える。投げナイフは腰に2本と肩に2本、脇腹に2本装着しハンドガンとアサルトライフルの最終チェックをした。

 

 

機人「あと1㎞で接敵(コンタクト)です」

 

 

フォルテ「分かった。3m先の草村に車を止めろ」

 

 

機人「了解しました」

 

 

フォルテ「良し。着いたな、各員車から降りて此方に集合せよ」

 

 

俺は、73式に取り付けられてる無線を使い指示した。

 

 

ツカサ「了解」

 

 

俺は73式から降り主武器のM-4カスタマイズを構え周囲の警戒をするが、敵らしき人影は無かった。

 

 

ガシャンガシャン

 

 

俺が周囲を警戒していると後ろから機械音がした為、後ろを見るとリエラ・ツカサ・魔導機獣・魔導機人がいた。

 

 

フォルテ「全員集まったな」

 

 

フォルテ「作戦を伝える。まずは、俺とツカサと魔導機人5人と魔導機獣2体が正面入り口から研究施設内に侵入し中にいる研究者を殲滅する」

 

 

ツカサ「分かりました」

 

 

リエラ「私は~?」

 

 

フォルテ「リエラは、残りの魔導機人と魔導機獣を連れて裏の逃げ道で待ち伏せしていてくれ、研究者が出て来たら殺して構わない」

 

 

リエラ「了~解♪」

 

 

フォルテ「なら、全員。光学迷彩を起動しろ」

 

 

そう言うと、全員。魔導機人も魔導機獣も光学迷彩を起動させて姿を消した。

 

 

フォルテ「良し。次にASRゴーグルを起動させて味方の位置を確認しろ」

 

 

俺は装着していたサングラスに付いているボタンを押した。

 

 

すると、先ほどまで透明で見えなかった味方の姿が見えるようになった。

 

 

ツカサ「ASRゴーグル正常起動しています」

 

 

フォルテ「ああ。全員見えているな?」

 

 

リエラ「見えてるよ~」

 

 

ツカサ「見えてます」

 

 

魔導機人達は、最初から見えているため確認は不要。

 

 

因みにASRゴーグルとは、俺が作った"赤外線式熱感知式ワールドネットワークビジョンゴーグル"であり、対光学迷彩用に作られており、熱を感知させゴーグルに映し出す対光学迷彩用ゴーグルでもあり、ゴーグルには他の機能も付いている。

現在使用中の赤外線式熱感知ノーマルビジョン

もう一つは、暗視ゴーグル

もう一つは、ワールドネットワーク接続式検索型ノーマルビジョン

がある。

 

 

 

フォルテ「ならば、コレより作戦を開始する」

 

 

ツカサ「了解!!」

 

 

リエラ「了~解~マスター」

 

 

フォルテ「ツカサ行くぞ」

 

 

ツカサ「はい!!では、リエラさんまた後で」

 

 

リエラ「じゃあね~」

 

 

俺とツカサは、魔導機人と魔導機獣を連れ光学迷彩を起動させて正面入り口に向かった。

 

 

リエラは、光学迷彩を起動させた状態で裏の逃げ道で待ち伏せ中

 

 

研究所に近づくにつれて先ほどまで人口的では無かった建物が明らかに人が作った様な建物が現れ始めた。

 

 

フォルテ「奴らいるな?」

 

 

俺は建物を避けて進んでいると明らかに研究所の入り口と思わしき入り口を発見した。

 

 

フォルテ「良し。ウルフ1とウルフ2が中に先行し中の情報を随時俺達に送ってくれ」

 

 

ウルフとは、魔導機獣のコードネームだ。

 

 

ウルフ1・2「ガゥッ!!」

 

 

言葉を理解しウルフは研究所の中に入って行った。

 

 

俺は、胸に付いていた無線でフェニックス・ハルバードに連絡した。

 

 

フォルテ「此方フォルテ。フェニックス・ハルバード応答せよ」

 

 

フォルテ「繰り返す。此方フォルテ。フェニックス・ハルバード応答せよ」

 

 

俺が無線で応答を待っていると、俺が良く知っている声が帰ってきた。

 

 

ユイリィ「此方フェニックス・ハルバード。フォルテ応答して下さい」

 

 

フォルテ「此方フォルテ。分かっていると思うが敵研究所に侵入する」

 

 

ユイリィ「うん。分かってる。フォルテ…無事に帰ってきてね?」

 

 

フォルテ「ああ・・・」

 

 

フォルテ「通信アウト」

 

 

そう言い通信を切り入り口を潜り抜け研究施設に侵入した。

 

 

ズバッ!!

 

 

研究者「ひぃ!?」

 

 

ザシュ!!

 

 

研究者「ぎゃあ!!」

 

 

ダンッ!!

 

 

ダッダダダダダダダ!!

 

 

キュイーンーガガガガガガガ!!

 

 

研究者「ぎゃあぁぁ!!」

 

 

潜入して、直ぐに研究者の場所が分かり只今殲滅中♪

 

 

フォルテ「生存者は?」

 

 

ツカサ「いないみたいですね」

 

 

フォルテ「分かった」

 

 

フォルテ「なら、研究者殲滅を優先するぞ!!」

 

 

ツカサ「はい」

 

 

ユイリィ「フォルテ!!」

 

 

俺がみんなに指示を出していると無線で慌てた様子のユイリィに呼ばれた。

 

 

フォルテ「どうした。そんなに慌てて」

 

 

ユイリィ「気を付けて!!推定SSSランクの魔力が接近してるよ!!」

 

 

フォルテ「っ!?本当か?」

 

 

このメンバーでのSSSランクと戦うのは自殺行為だな…

 

 

フォルテ「ツカサ聞いたな?全員直ちにこの空域から離れろ」

 

 

ツカサ「隊長はどうするんですか!?」

 

 

フォルテ「俺は、この研究所を破壊してから戻る」

 

 

俺一人なら楽だが仲間を守りながらだとキツい

 

 

ツカサ「それじゃあ隊長が!!」

 

 

フォルテ「俺は貴様等がいると邪魔だからさっさと帰れと言ったんだ」

 

 

ツカサ「っ!?分かりました。全員73式に乗車しろ!!撤退するぞ!!」

 

 

ツカサ「どうか。ご無事で…」

 

 

本当に7歳か?

俺より年上に見えるぞ…

 

 

リエラ「マスター…帰ってきてね?」

 

 

フォルテ「ああ」

 

 

ツカサとリエラは魔導機人と魔導機獣を連れての73式に乗り込みフェニックス・ハルバードに戻っていった。

 

 

73式が見えなくなった直後。

俺の後ろから大量の魔力と強烈な光りが現れた。

 

 

ユイリィ「フォルテ気を付けて!!SSSランクがアナタの所に転移したよ!!」

 

 

フォルテ「ああ。今俺の所に来たようだ」

 

 

ユイリィが俺に知らしてくるより前にSSSランクは俺の後ろに転移して来た。

 

 

フォルテ「早めに終わらせるか…」

 

 

 

そう言いながら後ろを振り向くとソコには、某死神代行が最後に付けた仮面を被り馬鹿デカイ大剣を持った謎の男がいた。

 

 

フォルテ「何者だ?」

 

 

フォルテSide out

 

 

数分前

 

 

タクトSide

 

 

やあやあ、いつもニコニコアナタの背後に這い寄るk。シュネル〈言わせませんよ!?〉ち…

 

 

あともうちょいだったのに…念話で邪魔をされてしまった…

 

 

シュネル〈規制に掛かりますから止めて下さい!?〉

 

 

タクト「さて、今悠はどこにいるの?」

 

 

シュネル〈悠さんなら、ソコから、西の2㎞先にいますよ〉

 

 

タクト「ういういwww」

 

 

さて、流石に姿はバレるか…

なら、某死神代行の仮面を借りようではないかwww

 

 

と言っても内容知らないがな。悠に誘われてチラッと見た位だしwww

 

タクト「さて。ではでは、某死神代行の仮面を女神シュネルよ。ちょうらいwww」

 

 

シュネル〈分かりました。送るのでちゃんと取って下さいね〉

 

 

シュネルが言うと同時に仮面が落ちてきた。

 

 

タクト「ほっwww」

 

 

俺は落ちてきた仮面をキャッチすると同時に体の異変に気付いた。

 

 

タクト「アレま。体が怖いくらい軽いwww」

 

 

まあ、半真祖吸血鬼になったからかwww

 

 

タクト「さてはて、悠に会いに行きますかwww」

 

 

そう言い俺は走り始めたが…

 

 

タクト「ダルい!!メンドい!!」

 

な訳で・・・

 

タクト「悠がいる所まで転移!!」

 

 

現在…

 

 

悠改めフォルテに刀を向けられているwww

 

 

フォルテ「何者だ?」

 

 

何者?なに者?名に者?菜に者?ナにモの?ナニ者?

 

 

あ。声変えないと、流石に顔を隠してる意味なくなるじゃんwww

じゃあ、仮面に合わせるかwww

 

 

タクト「『そうだな、お前と戦いに来た』」

 

 

さぁ。どうでる?

 

 

フォルテ「声まで同じか。転生者の報告は無い・・・なら、イレギュラーか?」

 

 

何やらぼそぼそ、呟いてるけど、悠・・・いやフォルテよ。

 

 

俺は転生者だよwww

 

 

タクト「『ふっふふ』」

 

 

フォルテ「いきなりどうした?」

 

 

タクト「『いや、何でもない』」

 

 

フォルテ「戦いたいらしいが後にしてくれないか?この研究施設を破壊しないといけないからな」

 

 

タクト「『んなら。俺も手伝ってやるよ』」

 

 

フォルテ「何故だ?」

 

 

タクト「『面白そうだからだ。それにコレが早く終われば、お前と戦えるしな』」

 

 

フォルテ「戦う何て言った覚えはないぞ?」

 

 

タクト「『俺は直ぐ様に戦ったって構わないが?』」

 

 

フォルテ「戦闘は避けやれないか…」

 

 

タクト「『どうする?』」

 

 

フォルテ「・・・・・・良いだろう」

 

 

ありま。簡単に頷いちゃったよ。

つまんないな~

 

 

フォルテ「名前は?」

 

 

ふふ。名前か・・・

 

なら、コレを分かるかな?

 

 

タクト「『そうだな。ダークキャットとでも名乗るかな?』」

 

 

ピクッ

 

 

お?反応があったな、分かったかな?

 

 

フォルテ「猫らしくないな」

 

 

タクト「『そうか?』」

 

 

フォルテ「ああ。ならさっさとこの研究施設を壊すぞ」

 

 

タクト「『そうだな。さっさとお前と戦いたいしな』」

 

 

何か俺が戦闘狂になりかけてる件についてwww

 

 

フォルテ「さて、リヴァイブset up」

 

 

リヴァイブ〔set up〕

 

 

お?フォルテが変身した。

 

 

タクト「『黒いな・・・』」

 

 

何でそんなに真っ黒なの!?

怖いわ!!髪が銀で瞳が真紅だから、異様に怖いわ!?

 

 

タクト「『それが、お前のバリアジャケットか?』」

 

 

フォルテ「ああ。バリアジャケットを展開しないのか?」

 

 

 





では次回会いましょう。


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第13話 運命の歯車 下編



続編ですどうぞ。


 

 

タクト「『ああ。お前と戦う時に着るさ』」

 

 

フォルテ「そうか。なら行くぞ」

 

 

そう言い先に空に上がったフォルテ

 

 

タクト「『ああ』」

 

 

それにしても、確かに悠…フォルテの性格が大分大人しい、クールキャラになってやがる…

 

コレじゃシュネルも気を落とすのも分かるな。

 

 

さて、飛びますかな?

 

タクト「『ナイシス。Flying mode』」

 

 

ナイシス〔了解。Flying mode〕

 

 

ナイシスとは、女神シュネルから貰ったインテリジェントデバイスである。

名前は、ナイトメア・ネメシス

名称:ナイシス

 

 

俺はナイシスを使い空に上がった。

 

 

タクトSide out

 

 

 

 

フォルテSide

 

 

俺の後ろを飛んでいる。ダークキャットと名乗る男。

 

ダークキャット・・・

日本語で闇猫・・・

 

 

まさかな・・・

 

 

フォルテ「ここで良いか・・・リヴァイブ2stフォーム」

 

 

リヴァイブ〔2st"Cerberus form"〕

 

 

俺はリヴァイブを刀から双銃に変え直ぐ様、魔力を溜める。

 

 

タクト「『さて、撃つかな?』」

 

 

追い付いたダークが握っていたのは、最初の大剣では無く、俺と同じタイプの双銃だった。

 

 

フォルテ「それがお前のデバイスか?」

 

 

タクト「『ああ。コイツは俺のインテリジェントデバイスのナイトメア・ネメシス。愛称はナイシスだ』」

 

 

ナイシス〔初めまして〕

 

 

フォルテ「悪夢の天罰か…」ボソッ

 

 

フォルテ「俺のインテリジェントデバイスのリヴァイブ。愛称は同じだ」

 

 

リヴァイブ〔初めまして〕

 

 

フォルテ「挨拶は、終わりだ。さっさと終わらせるぞ」

 

 

タクト「『そうだな』」

 

 

フォルテ「リヴァイブ。魔力充填率は?」

 

 

リヴァイブ〔25%です〕

 

 

研究施設を破壊するには、充分過ぎるな…

 

 

フォルテ「リヴァイブ。プラズマ・ブラスター発射用意」

 

 

リヴァイブ〔了解。Plasma Blaster〕

 

 

タクト「『ナイシス。グラビトン・ブラスター用意』」

 

 

ナイシス〔了解。Graviton Blaster〕

 

 

ダークも、発射準備完了したか。

 

 

フォルテ「ダーク。発射準備完了したな」

 

 

タクト「『ああ。いつでも撃てるぞ』」

 

 

なら、発射するか…

 

 

フォルテ「撃つぞ。プラズマ・・・」

 

 

タクト「『グラビトン・・・』」

 

 

フォルテ・タクト『ブラスター!!』

 

 

白銀色の魔力と紫色の魔力が研究施設に向かい…

 

 

ドゴォォォォォン!!

 

 

研究施設にぶつかった。

 

 

その瞬間、強烈な光りと濃い砂埃で俺達2人の姿が隠れた。

 

 

フォルテ「次はお前か・・・」

 

 

タクト「『ああ。さっさと殺ろうぜ』」

 

 

姿は見えないが、気配でダークの居場所は、分かる。

それに殺気がダダ漏れしているから、嫌でも分かる。

 

 

フォルテ「リヴァイブ。1stフォーム」

 

 

リヴァイブ〔了解。1stsefirosuform〕

 

 

俺は瞬時にリヴァイブを銃から刀に変え対応できるようにした。

 

 

タクト「『行くぜぇぇ!!』」

 

 

リヴァイブを刀に変えた瞬間、真っ正面から、大剣を振り掛かっていたダークが現れた。

 

 

フォルテ「ちっ!!」

 

 

俺は何とかリヴァイブで受け止めた。

 

 

フォルテ「いきなり、斬り掛かってくる・・・・・・な!!」

 

 

タクト「『なっ!?』」

 

 

俺は、大剣を弾き返した瞬間、一瞬でリヴァイブを鞘に戻し只の居合い斬りをした。

このモーションを出すまで僅か0.05秒の高速である。

 

だか、ダークは危険と本能的に思い後ろに下がるが少し遅く、腹を斬られた。

 

 

タクト「『あらま~斬られちったわ~』」

 

 

フォルテ「お前まだ、戦いに浅いな・・・」

 

 

タクト「『何?』」

 

 

フォルテ「戦いは、只単に突っ込んで攻撃するんじゃない」

 

 

タクト「『はっ!!知ってる・・・・・・さ!!』」

 

 

俺が言った事が分かっていなかったのか、ダークが突撃してきた。

 

 

フォルテ「バカの一つ覚えか・・・」

 

 

俺は先ほどと同じ様にリヴァイブを鞘に戻し居合い斬りの構えをする。

 

 

タクト「『はあぁぁぁぁあ!!』」

 

 

フォルテ「一の型:居合い斬流」

 

 

居合い斬流(イアイザンリュウ)

 

居合い斬りで発生する風を強力にし鎌鼬の現象を起こすと同時に、鎌鼬に追尾機能をさせた事で出来る技であり、その技は『鎌鼬が流れる様に相手を斬る』為、名前に斬流が付いた。

 

 

タクト「『っ!?』」

 

 

ドォォォン!!

 

 

そんな技にダークが突撃をして真っ正面から直撃した。

 

 

フォルテ「弱いな・・・」

 

 

ダークの気配が消えた為、俺は戦艦に戻ろうとすると、いきなり腕に切り傷が出来た。

 

 

フォルテ「攻撃した時に斬ったのか?」

 

 

俺は気にせず、飛ぼうとした時……

 

 

ズバッ!!ズバッバッ!!ズバッズバッ!!

 

 

全身が斬られた。

 

 

フォルテ「っな!?」

 

 

俺は、変だと思い自身の能力のECBを使い瞬時に体をダイヤモンド並みの硬さに変えて、周囲を警戒していると……

 

 

ガンッ!!ギンッ!!ガガッ!!ガッ!!

 

 

何かに斬られている事が分かった。

 

 

俺は、先ほどダークがいた所を見るが誰もいなかった。

 

 

直ぐに誰が攻撃をしてくるのか。簡単に分かったがどうやって気配・姿・音を消しているのか分からなかった。

 

 

フォルテ「っち!!まどろっこしい!!」

 

 

俺は、姿が見えない敵に苛立ち自分の能力の反射能力(ミラー)に爆発魔法を纏わせた。

 

 

『バーストミラー』

 

 

相手の攻撃を反射させると同時にミラーに纏わせた爆発魔法を起爆し相手に多大なダメージを与える。

 

 

フォルテ「・・・・・・」

 

 

俺は、ミラーを展開しながら居合いの構えをして相手の反応を待つ。

 

 

ドゴォォォン!!

 

 

すると、俺の真後ろで爆発魔法が起爆した。

 

 

フォルテ「一の型:居合い乱流」

 

 

俺は、爆発魔法が起爆した瞬間、後ろに向かって技を放った。

 

 

タクト「『っ何!?』」

 

 

居合い乱流

 

斬流の発展型に位置する技であり、斬流の鎌鼬を数十個発生させて相手を斬る技だが、斬流とは違い追尾機能がなくなったが威力は高い。

 

 

そんな技を俺は真後ろに放った訳だが、案の定俺を後ろから襲おうとしたダークが大剣でシールドを張ってガードしていたが自身の攻撃と爆発による攻撃を間近で受けた事もあり、体はボロボロだった。

仮面にも所々に罅が入っていた。

 

 

タクト「『まさか、そんな使い方をするなんてな・・・』」

 

 

フォルテ「貴様。何のつもりだ?」

 

 

タクト「『あぁ?何がだ?』」

 

 

フォルテ「戦う気があるのかと聞いている」

 

 

タクト「『ああ。あるぜ?』」

 

 

フォルテ「ふざける。貴様からの攻撃には殺気が感じられない」

 

 

そう。普通だったら、先ほど姿・気配・音が感じられなかった時に殺ろうと思えば俺の首を切り落とせた筈だった。

 

 

なのに、ヤツは首を狙わず体を狙った。だが、狙った箇所が急所でも無かった。

 

 

フォルテ「なら、何故俺を殺しに来ない」

 

 

何故だか分からないが俺は、コイツを知っている?

 

 

俺の本能的な何かが俺に伝えようとしている。

 

 

タクト「『殺せるかよ・・・』」ボソッ

 

 

ダークが何か言った様だったが聞こえなかった。

 

 

フォルテ「貴様。何が目的だ?」

 

 

タクト「『目的か・・・』」

 

 

俺はダークの言葉を待っていた。

 

 

フォルテSide out

 

 

タクトSide

 

 

俺は、今親友の悠と戦っていた。

悠に問われた『何が目的だ』っと…

 

 

目的か・・・

 

 

それは、お前に対する謝りと尊敬を現した戦いの目的だ。

 

 

俺は、お前とずっと一瞬にいた。

中学一年からの仲だが、俺にとっては親友の仲だ。

 

俺は小学校から中学校までずっと親の仕事の都合上で転校を繰り返していた。

 

 

その為、友達を作っても直ぐに転校してその友達とも会えなくなった。

 

時には、転校を繰り返していた事を良いことに虐めにも会っていた。

 

 

中学一年になり、また親の都合上で転校して新たな学校に転校した。

 

 

俺は、転校初日に思った。

『また、直ぐに転校するだろう』っと・・・

 

 

そんな事を思いながら転校した学校に入ると最初は転校生だって言うだけで、他のクラスから色んなヤツらが来た。

 

 

質問は、今まで転校してきた学校と変わらなかった。

『どこから来たのか』『好きな奴はいるか』

俺は全て転校してきた学校と同じ返答をしていた。

 

 

そんなある日、先生から『部活動は入ったか?』っと聞かれた。

 

 

俺は内心、『直ぐに学校から消えるのに部活動なんかに入ったて意味がない』と思っていたが、口に出さないで、『入ってない』と答えた。

 

 

そうすると先生が『なら、丁度良いから男子テニス部に入ってくれないか?』と言われた。

 

 

俺は、『構いませんよ?』と答えた。

 

 

その日の放課後にテニス部が集まる。テニスコートに先生と共に向かった。

 

 

数分歩くとテニスコートが見えソコには、結構な数のテニス部員が練習をしていた。

 

 

一人を除いて・・・

 

 

ソイツは、皆が練習をしている中で一人だけ日の当たりの良い場所で"寝ていた"

 

そう。一人だけ"寝ていた"のだ。

 

 

重要だから2回言った。

 

タクト「先生。あそこで寝ているのって誰ですか?」

 

 

先生「あぁ~アイツか。また練習しないで寝てるし・・・」

 

 

どうやら、寝ている事は日常茶飯事の様だ。

 

 

先生「あぁ。アイツだったな。アイツは、お前と同じ学年で一年生の・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先生「黒谷 悠だ」

 

 

コレが山崎 拓斗と黒谷 悠が初めて出会った時だった。

 

 

タクトSide out

 

 






では次回会いましょう。


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第14話 規格外な人外と規格外な兵器の邂逅


拓斗と悠の出会いの話し・・・

そして再び出会う規格外な人外と規格外な兵器

2人が出会い友情が再び芽生えた時。

世界が動き出す。


 

 

タクトSide

 

 

先生「アイツは、お前と同じ学年で一年生の黒谷 悠だ」

 

 

それが俺。早瀬 拓斗と黒谷 悠との出会いだった。

 

 

俺は、そんな悠の事を見ていると、先生がテニスコートに向かった。

 

 

俺は、少し遅れて先生の後を追った。

 

 

まぁ。その後の事は簡単だ。

先生が「仲良くしてやってくれ」みたいなことを言って終わった。

 

 

俺は、少しテニス部員のテニスを見た後先ほどから寝ている悠の所へ行った。

 

 

ユウ「(-.-)zzZ」

 

 

気持ちよさそうに寝ていた。

 

 

ユウ「zzZ・・・・・・ん?」

 

 

俺がジッと悠を見ていると起きてを見た。

 

 

ユウ「誰?そしてあまりジッと見るな。俺はそっち系では無い」

 

 

まぁ。当たり前の反応か・・・

 

だが・・・

 

 

タクト「ああ。俺は早瀬 拓斗。今日。一年B組に転校してきた。そして、俺もそっち系では無い!!」

 

 

ユウ「はは。わりぃわりぃ。ジッと見てたからまさかと思っただけだ。俺は、黒谷 悠だ。一年A組だから、隣のクラスだな」

 

 

ユウ「んで?何で転校初日に此処にいるんだ?」

 

 

タクト「いや。何か先生に部活動入ってないなら、男子テニス部に入ってくれないかって言われて・・・」

 

 

ユウ「そのまま。入ったと?」

 

 

タクト「まあ。そうなるな・・・」

 

 

何故だろうか?今まで話したヤツらより、仲良く話せる。

 

 

まだ、会って一分も経ってないのに…

 

 

タクト「なあ、何でこんな所で寝てんの?」

 

 

ユウ「ん?そんなもん眠いからに決まってるだろ?」

 

 

タクト「だからといって、こんな堂々と寝れるか?」

 

 

ユウ「寝れるさ」キリッ

 

 

タクト「いや。何良い顔で言ってんの」

 

 

そんな話しをしているといつの間にか普通に話していた。

 

 

ユウ「ふ。ふふ・・・」

 

 

タクト「は。はは・・・」

 

 

ユウ・タクト「はっははははは!!」

 

 

2人で話し合っている間に俺は楽しくなった。

 

こんなに笑ったのは、久し振りだった。

 

俺らは、その後ずっと話し合っていた。

 

 

 

 

俺達は気付くと話しで盛り上がった。

 

アニメの話しやマンガ・ラノベの話しで盛り上がって夕方まで話し合っていた。

 

 

いつの間にか部活動終了時間までずっと話しており、俺達は、また明日と言い家に帰った。

 

 

ラノベの話しやマンガ・アニメを話している内に俺達は、いつの間にか『親友』の中になっていた。

 

 

最初は、部活動をしながら、悠と話したりしていたが…

 

仲が良くなるにつれて、俺は悠がいる教室まで行き話す様になった。

 

 

そんな、楽しい生活を一年間していたが、やはり長引かなかった…

 

 

早瀬 自宅

 

 

タクト「・・・え?・・・引っ・・・越す?」

 

 

父「ああ。すまないまた、仕事の都合でだ・・・」

 

 

引っ越す?て事は、悠と会えなくなる?

 

あんなに楽しかったのに?

 

嘘だろ?

 

 

母「拓斗。ごめんなさい、アナタが新しく作った友達の黒谷くんとの仲は知ってるつもりよ」

 

 

父と母は頭を下げて謝ってきた。

 

父と母は、仕事で俺が友達をあまり作れないことを知っていた。今まで、仲が良くても直ぐに転校していたが、今回は一年間過ごした友人と別れる事だった。

 

 

タクト「大丈夫。何時もの事だから・・・」

 

 

実際は大丈夫じゃなかった・・・

 

だが、親の前ではそんな事を言えない。

 

だから、感情を抑えていた。

 

 

父「すまない。転校は4日後だ。黒谷くんに伝えときなさい」

 

 

タクト「うん・・・」

 

 

俺は一人自分の部屋でベッドで泣いた・・・

 

 

今まで、築いてきた友情に絆を無くすことに・・・

 

 

俺は次の日に親友の悠に転校を告げようと決心して眠りに付いた・・・

 

 

翌日

 

 

俺は今教室に向かっていた。

 

悠は、何て言うだろうか?

『お前とは絶交だ!!』

『そうか・・・じゃあな』

 

こんな事を言うだろうか?

 

いや、絶対に言う筈だ。

 

 

俺は、考えながら、廊下を歩いていると、後ろから良く聞き覚えのある声が聞こえた。

 

 

ユウ「よう。拓斗!!おはようさん」

 

 

そう、親友の悠だ。

 

 

タクト「あ、ああ・・・おはよう」

 

 

俺は、まさか、考えてる中で親友が話し掛けて来た事に驚き、返事が遅れてしまった。

 

 

ユウ「ん?どうした。考え事か?」

 

 

タクト「っ!?ああ。少しな」

 

 

流石、親友だ俺の少しの変化で分かるなんて…

 

 

ユウ「そうか。あまり、詮索はしないが、考えすぎると毒だぞ?」

 

 

タクト「そうだな・・・」

 

 

そうだな。パパッと言えば終わりなんだ…

 

タクト「なあ、悠・・・少し話しがあるんだが良いか?」

 

 

ユウ「ん?別に構わないが?」

 

 

タクト「実は俺・・・」

 

 

モブ1「黒谷!!少し手伝ってくれ!!」

 

 

俺が悠に転校する事を告げようとした瞬間、体育館から机運んでいた生徒に被らされてしまった。

 

 

ユウ「ああ!!分かった!!今行く!!拓斗。すまんが話しは後で良いか?」

 

 

タクト「・・・ああ」

 

 

言えなかったか・・・

 

 

まあ、放課後に言えるだろ・・・

 

 

そう思っていると、悠が戻ってきた。

 

 

ユウ「んで?話しって何だ?」

 

 

タクト「すまん。忘れた(笑)」

 

 

ユウ「おいwww」

 

 

そんなこんなで放課後。

 

 

ユウ「さぁ。帰りましょうや(笑)」

 

 

タクト「そうだな。帰るか・・・」

 

 

ユウ「あ。そうそう。知ってるか?何でも、メ○ル○ア・ソリ○ドの新作でるらしいぜ?」

 

 

ここ一年間で悠の分かった事は、戦争系ゲームや自由度満載系ゲームが好きだと言う事で寝る事が好き他にもある。

 

俺は喋ってる悠の背中を見ながら今までの事をで思い出していた。

 

 

ユウ「どうした。拓斗。また考え事か?」

 

 

返事がない俺を不審に思ったのか振り返って聞いてきた。

 

 

タクト「まあな」

 

 

ユウ「気を付けろよ?」

 

 

タクト「ああ」

 

 

そんな話をしていると、別れ道が出て来た。

 

ユウ「んじゃ俺こっちだから、またな!!」

 

 

タクト「ああ。また明日・・・」

 

 

そう言い悠と別れ家に帰った。

 

 

結局言えなかったか・・・

 

 

また明日頑張るか。

 

 

そう思って今日の一日が終わった。

 

 

 

 

 

 

 

結果から言おう。

 

俺は結局次の日も悠に言えなかった。

 

その次の日もだ・・・

 

でだ。今日が悠に言う最後のチャンスなんだ。

 

 

ここ最近俺の様子が可笑しいと分かったのか。

 

悠が俺の調子を聞いてくる。

 

 

そして、俺は今日の放課後に報告する事にした。

 

 

そう決心した俺は悠の教室まで行った。

 

 

二年A組

 

 

俺は悠がいる席まで歩み寄った。

どうやら、読書中だったようだ。

 

 

ユウ「よう。拓斗どうした?」

 

 

俺が近づいて来た事が分かったのか読書を止めた。

 

 

俺は小声で「今日の放課後、屋上で話しがあるから、来てくれ」と言った。

 

 

ユウ「おいおい。だから、俺はそっち系では無いぞ」

 

 

タクト「ちげぇぇよ!!大事な話しだからって意味でだ!!俺はノーマルだ!!」

 

 

ユウ「わぁーてる。わぁーてる。あまり大声を出すと皆に迷惑だぞ?」

 

 

タクト「誰のせいだよ!!誰の!!」

 

 

ユウ「俺」キリッ

 

 

タクト「―――!!―――!?」

 

 

叫びにならない叫び声を上げた俺とそれを楽しむ悠。

 

本当に楽しかったな。

一緒の高校に行こうと思ってたのになぁ~

 

 

タクト「はぁはぁはぁ」

 

 

ユウ「おいおい。興奮するな。いい男が台無しだぞ?」

 

 

タクト「誰のせいだよ…本当に・・・」

 

 

もう無理だわ・・・

近藤と言い争っても体力が減るだけだわ・・・

 

 

タクト「んじゃあ、放課後な」

 

 

ユウ「おう。またな・・・」

 

 

俺は、自分の教室に戻った。

 

確実に言わないと・・・これを逃したら・・・

 

 

そう思いながら、時間は進んで行き・・・

 

 

時間は、放課後になった。

 

 

 

 

 

 

学校の屋上

 

今、俺は近藤より先に屋上にいた。

 

 

はぁ。どうなるんだろうか・・・

 

はぁ。

 

タクト「はぁ」

 

 

ユウ「どうした。溜め息なんかついて」

 

 

タクト「うぉ!?」

 

 

ユウ「どうした?」

 

 

タクト「ビックリしたじゃねぇか!?いきなり現れんなよ!?」

 

 

マジでビクッたわぁ~

 

 

ユウ「そりゃあ、悪かったな(笑)」

 

 

タクト「悪く思ってないだろ・・・」

 

 

ユウ「はっははは!!」

 

 

タクト「はぁ」

 

 

ユウ「んでぇ?話しって何だ?愛の告白は受け付けないぞ?」

 

 

タクト「ちげぇよ!?」

 

 

ユウ「じゃあ何だ?転校する事についてか?」

 

 

え?

 

 

タクト「何で?」

 

 

ユウ「何で知ってるか、か?」

 

 

タクト「ああ」

 

 

何でだ?誰にも言ってないのに・・・

 

 

ユウ「お前はバカか?コレでも俺はお前の親友何だぞ?」

 

 

ユウ「親友が親友の事を分からなくてどうすんだよ?」

 

 

タクト「じゃあ。知ってたのか?俺が引っ越すって事」

 

 

ユウ「いや」

 

 

タクト「は?」

 

 

ユウ「知らなかったが?」

 

 

タクト「え?じゃあ何で?」

 

 

ユウ「お前の雰囲気」

 

 

タクト「俺の雰囲気?」

 

 

どういう事だ?

俺の雰囲気で何が分かるんだ?

 

 

ユウ「お前の雰囲気が一年前の引っ越して間もない時と同じだったからな」

 

 

まさか、それだけで?

 

タクト「それだけで?」

 

 

ユウ「ああ、まさかと思ったがな」

 

 

タクト「・・・(゜□゜)」

 

 

ユウ「それに、案外拓斗は顔にでやすいタイプだからな」

 

 

タクト「流石だな・・・」

 

 

雰囲気だけで見破るなんてな。

 

 

ユウ「親友だからな」

 

 

タクト「はっはは!!」

 

 

ユウ「で?単刀直入に言うがお前は。拓斗はどうしたいんだ?」

 

 

俺がどうしたいか…

 

 

俺は悠とふざけたり、悠と遊んだり・・・

 

 

あるぇ?俺って悠に依存してるぅ?

 

 

あれ?え?は?

 

あ。ヤバい。

 

読者諸君に聞くが…

 

 

 

 

俺ってBL疑惑あり?

 

 

因みに俺は、悠の事を友人として好きなだけで、同性で好きでは無いからな?

 

 

友人として好きなだけだからな?

 

 

良し。これ位言えば大丈夫だろう。

 

 

さて、俺がどうしたいか・・・

 

 

タクト「俺はこの町にいたい!!」

 

 

ユウ「なら、親にそう言えば良いじゃねぇか(笑)」

 

 

タクト「え?」

 

 

ユウ「親に『俺はこの町にいたい!!』ってそのまんま言えば良いじゃねぇかって言ってんの」

 

 

タクト「いや。流石に・・・」

 

 

ユウ「じゃあ。この町から離れるか?」

 

 

それは、嫌だ。仲良くなったクラスメートに、こんなに俺を見ていてくれた親友がいる町から離れたくない。

 

 

タクト「分かった。今日両親と話してみる」

 

 

ユウ「安心しろやwwwお前の両親は良い人たちだよwww」

 

 

タクト「そうだな・・・」

 

 

ユウ「んじゃ、シリアスは終了だ。また明日会おうな。良い報告を待ってるぞ。(笑)」

 

 

そう言いながら、屋上を後にした悠。

 

 

タクト「まったく・・・」

 

 

お前にはかなわないな・・・

 

悠。

 

 

俺は、悠が去った屋上に少し一人で立っていた。

 

 

現在

第3無人世界

元研究施設跡地上空

 

 

タクト「『理由ね・・・』」

 

 

ユウ「理由があるのか?」

 

 

タクト「『ああ、とある友人に感謝と尊敬の為にお前と戦いたい』」

 

 

フォルテ「何?」

 

 

タクト「分からないか?俺はお前に戦いたいんだよ。悠」

 

 

そう言い、俺は罅が入った仮面を外し悠に素顔を晒した。

 

 

タクトSide out

 

 

フォルテSide

 

 

今なんて言った・・・

 

悠・・・だと?

 

それにダークが仮面外し俺に素顔を見せた。

 

フォルテ「何故貴様がその名を知っている」

 

 

タクト「あれ?まだ分かんないの?俺だよwww俺www」

 

 

何だ・・・この懐かしい感覚は・・・

 

 

フォルテ「新手のオレオレ詐欺は、受け付けてないぞ」

 

 

タクト「ちげぇぇよ!!」

 

 

そうだ。中学校からずっと一緒で引っ越しを繰り返してた。

 

 

フォルテ「で?お前は誰だ?」

 

 

タクト「マジで分からない?」

 

 

俺と一緒にバカやったり遊んだりした親友の・・・

 

 

フォルテ「まさか・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

拓斗なのか?」

 

 

だが、有り得ない。アイツは、今俺がいたパラレルワールドの地球にいる筈だ…

 

 

だが、俺の予想は大きく外れた。

 

 

タクト「気付くの遅いしwww」

 

 

タクト「そうです。いつもニコニコ貴方の背後に這い寄るkフォルテ「言わせねぇぇよ!?」っち」

 

 

確実に本人だ・・・

 

 

 






では次回会いましょう。


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第15話 兵器は真実を語る。



兵器が真実を語る時・・・

兵器に思いを向ける少女は何を思い、何をするのか・・・

少年少女たちは、一体どうするのか・・・

刻一刻と迫る物語の針は止まる事を知らない・・・



 

 

フォルテSide

 

 

シャアァーーー

 

 

俺は今自室に設備されてるシャワールームで汗を流していた。

 

 

俺の体中には、小さな傷跡から大きな傷跡まで沢山ある。

 

あの研究施設での実験中に負った傷であり、大きな傷跡は言わずとも分かると思うが、合成獣に負わされたのが多い。

 

 

俺は、自分のそんな傷跡を見ながら思っていた。

 

 

拓斗の事を教える事は俺の真実を教える事になる。

 

出来れば、全員には真実を知って欲しいのだが、果たして全員が許してくれるだろうか?

 

今俺の部屋で寝ているユイリィは、俺の真実を知ったら、どう言うだろうか?どう思うだろうか・・・

 

 

キュッキュッ

 

 

俺はシャワーを止めて下を向いた。

 

 

フォルテ「悩んでも意味ないか・・・・・・」

 

 

リヴァイブ〔マスター。真実を語るのですか?〕

 

 

俺が悩んでいると、首に下げていた。リヴァイブが話しかけてきた。

 

 

フォルテ「ああ。真実を知って欲しいからな・・・」

 

 

リヴァイブ〔そうですか・・・〕

 

 

フォルテ「ああ。そろそろ出るか・・・」

 

 

俺がシャワールームから出ようとした瞬間、体の内側から何かが込み上げて来る感触がし・・・

 

 

フォルテ「がふっ!!ゲホッゲホッ!!」

 

 

ビチャァァー

 

 

俺は、吐血した。

 

 

リヴァイブ〔っ!?マスター!!〕

 

 

フォルテ「・・・ガフッ・・・少し・・・ガハッ・・・ヤバいな・・・」

 

フォルテ「リヴァイブ・・・済まんがユイリィを・・・起こしてNPを・・・俺に刺してくれ・・・」

 

 

リヴァイブ〔分かりました。少しだけ待っていて下さい!!〕

 

 

フォルテ「ああ・・・」

 

 

早めにしてくれよ・・・目眩がしてきてるから長く保たないぞ・・・

 

 

俺はシャワールームの壁に背中を合わせて座り込んだ。

 

 

フォルテ「ガハッ!!・・・ゲホッゲホッ!!」

 

 

意識・・・が・・・朦朧と・・・する。

 

 

「――――――っ!?」

 

 

誰かの声が聞こえるが、前が見え・・・な・・・い・・・

 

 

俺は首に何かを刺された感覚があった後、気を失った。

 

 

 

 

フェニックス・ハルバード

フォルテの自室

 

 

フォルテ「・・・ぅ・・・?」

 

 

目が覚めたらベッドで寝ていた。

 

 

何だ?俺は確かシャワーを浴びて・・・

 

 

そうか…体の症状が発症したのか・・・

 

 

俺は、重い体を起こした。

 

 

ビチャ

 

 

起きた反動で頭に乗っかっていた濡れたタオルがベッドに落ちた。

 

 

フォルテ「タオル?誰が・・・」

 

 

バシャー!!カランカランカランッ!!

 

 

フォルテ「・・・?」

 

 

俺がタオルを見ていると自室の入り口付近で何かを落とした音がした為、振り向くと水が入った桶を倒したユイリィがいた。

 

 

ユイリィ「・・・フォ・・・・・・ルテ・・・?」

 

 

フォルテ「ああ」

 

 

俺が返事をすると、ユイリィが駆け寄って来て抱き付いた。

 

 

ユイリィ「よがっだ~目を覚まさないかと思っだ~」グスッ

 

 

心配を掛けたようだな・・・

 

 

フォルテ「すまない・・・心配を掛けたな」

 

 

俺は抱き付いたユイリィの頭を撫でながら言った。

 

 

ユイリィ「うん。体は大丈夫?」

 

 

フォルテ「ああ、少し体が重いがな・・・」

 

 

良く体を見たら服を着てる

 

 

ユイリィ「良かった~」

 

 

フォルテ「ユイリィ。俺はいつ服を着た?」

 

 

ユイリィ「私が着させたよ?」

 

 

俺が聞くと、『当然でしょ?』の様に言うユイリィ。

 

 

フォルテ「そ。そうか・・・」

 

 

ユイリィ「?」

 

 

フォルテ「今の時間は?」

 

 

ユイリィ「17:50だよ?」

 

 

残り時間は10分か・・・

 

 

フォルテ「ユイリィ。少し離れてくれ、服を着替える」

 

 

ユイリィ「うん。フォルテ・・・本当に大丈夫?」

 

 

ユイリィ「なんなら、着替え手伝うよ!?」

 

 

目が血走りながら寄って来るユイリィ。

 

 

フォルテ「だ。大丈夫だ。すまないが少し一人にしてくれ・・・」

 

 

俺も後ずさりながら言った。

 

 

ユイリィ「うん・・・」

 

 

少し落ち込み気味で部屋から出たユイリィ。

 

 

フォルテ「発症が早いか・・・」

 

 

研究施設から逃れてから発症速度が徐々に早くなっている。

 

 

リヴァイブ〔大丈夫ですか。マスター〕

 

 

フォルテ「うあ!!」

 

 

今まで何処にいたのか、分からなかったリヴァイブがいきなり横に現れた。

 

 

フォルテ「何処にいた?」

 

 

リヴァイブ〔アナタの首にずっといましたが?〕

 

 

フォルテ「気付かなかった・・・」

 

 

リヴァイブ〔疲れていますからね・・・〕

 

 

フォルテ「すまん」

 

 

リヴァイブ〔おきなさらずに〕

 

 

フォルテ「…着替えて医務室に向かうぞ」

 

 

リヴァイブ〔はい〕

 

 

俺は、直ぐ正装に着替えて部屋から出た。

 

すると、部屋の前でユイリィが待っていた。

 

 

フォルテ「待っていたのか?」

 

 

ユイリィ「うん」

 

 

フォルテ「そうか・・・」

 

 

俺はそれだけ言い拓斗がいる医務室に向かった。

 

 

医務室

18:00

そこには、6人の男女がいた。

 

タクトSide

 

 

今、俺は悠の戦艦、フェニックス・ハルバードに設備されてる医務室のベッドにいた。

 

 

フォルテ「よし、全員いるな?」

 

 

悠が全員を確認を取った。

 

ツカサ「それで、報告したい事とは?」

 

 

マスミ「つまんない事じゃないだろうな?」

 

 

あ。俺を此処まで運んでくれた2人だ。

 

フォルテ「その事を話す前に俺の事を知って貰う」

 

 

悠の事って・・・まさか!?転生した事を言うのか!?

 

 

ユイリィ「フォルテの事?」

 

 

ツカサ「?」

 

 

マスミ「どういう事だ?」

 

 

フォルテ「コレを聞いて一緒にいたくない無いなら出て行って良い・・・」

 

 

ユイリィ「フォルテ?」

 

 

フォルテ「まず、俺たちはこの世界の人間じゃない・・・」

 

 

ツカサ「この世界って、そりゃあ皆違う世界の人間ですよ?」

 

 

そう言えば、この世界は色んな次元世界があるんだっけ?

でも、ツカサ・・・

俺達はパラレルワールドの世界から来たんだよ。

 

 

俺がそう思っていると悠が首を横に振った。

 

 

フォルテ「違うそう言う事じゃない。俺達はパラレルワールドの世界から来たんだ」

 

 

マスミ「じゃあ"次元漂流者"なのか?」

 

 

次元漂流者・・・

 

確か、この世界だと次元振が起きたり次元の亀裂が起きて、別の世界と一瞬繋ぎ合う、その時に巻き込まれた人間が"次元漂流者"と呼ばれる。

フォルテ「違う。俺と拓斗は次元漂流者でも無い」

 

 

リエラ「訳分からないよ~マスター」

 

 

フォルテ「今から、言う事は全部本当の話しだ」

 

そう言うと悠は自分と俺が転生者であり、自分達が元の世界では死んでいる事を全部、皆に伝えた。

 

 

ユイリィ「じゃあ、フォルテは元の世界で一回死んでるの?」

 

 

フォルテ「ああ」

 

 

ツカサ「僕たちがマンガやアニメのキャラクターと?」

 

 

フォルテ「ああ」

 

 

リエラ「何でこの世界に転生したの?」

 

 

それは、俺も気になっていた。何故悠が、このリリカルなのはの世界に転生したのか・・・

 

 

フォルテ「俺が知る限り、この先に不幸に見回れる少女がいる」

 

 

悠が一人でに語り始め全員が静かに聞く。俺も悠の言葉を聞いていた。

 

 

フォルテ「俺は、アニメを見ていて思った『助けたい』ってな」

 

 

俺は偽善者が嫌いだ・・・

無駄に正義やら平和やらで争いを好まないと言う奴が・・・

 

 

フォルテ「俺は、世界全員が幸せになれとまでは言わない」

 

 

フォルテ「俺は、俺の手が届く範囲で可能な限り、助けたい」

 

 

フォルテ「だから、俺は手の届く範囲で彼女たちを不幸な人を救いたい為にこの世界に転生した」

 

 

悠が言い終えると、辺りは静まり返っていた。

 

 

昔、悠に言われた事がある。

 

『拓斗は、転生したら何がしたい?』

 

って、俺は迷いもせずに言った。

 

『ハーレムを作るかな?』

 

俺は同じ質問を聞いたら、悠が言った。

 

『俺もハーレムを作るけど、ヤッパリ不幸な人を可能な限り救いたいな』

 

俺はその時、笑いながら流していたが、本当に思ってたのか…

 

 

ユイリィ「その手の届く範囲に私たちは入ってる?」

 

 

沈黙を破ったのは、悠にゾッコンなユイリィだった。

 

 

フォルテ「ああ。ユイリィやリエラにツカサにマスミは、俺が手の届く範囲だ」

 

 

ユイリィ「そっか、良かった」ニコッ

 

 

可愛い・・・

 

 

フォルテ「・・・・・・・・・」

 

 

タクト「悠?」

 

 

フォルテ「っ!?何でも無い。あと、拓斗。俺の今の名前はフォルテだ」

 

 

タクト「悠ともう名乗らないのか?」

 

 

フォルテ「時が来たら名乗る。それまでフォルテだ」

 

 

タクト「そうか…」

 

 

俺は何か引っかかっている悠が言った。

『時が来たら・・・』

 

 

一体いつその時がくるのだろうか…

 

 

タクト「あ。そう言えば、何でさっき逃げる時、意味不明な所に"幻影写し"をさせたんだ?」

 

 

フォルテ「簡単だ。管理局の奴らが見ていたからだ」

 

 

タクト「そうか・・・あ。フォルテと話し終えた所で改めて自己紹介しようZE☆」

 

 

フォルテ「そうだな。なら、俺からだな」

 

 

そう言うと悠が姿勢を正しくなった。

 

フォルテ「このフェニックス・ハルバードの艦長兼戦闘部隊総隊長を務める。フォルテだ。また、よろしく」

 

 

タクト「ああ。またバカしようぜフォルテ」

 

 

フォルテ「ああ」

 

悠が答えた後、直ぐ横にいたユイリィの番だ。

 

ユイリィ「次は私ですね?」

 

 

ユイリィ「私はこのフェニックス・ハルバードの副艦長兼戦術オペレーター兼フォルテのECリアクターを務める。ユイリィ・シュトロゼックです。よろしく拓斗」ニコッ

 

 

グフッ!!何だあの破壊力のある笑顔は!?

 

 

フォルテ「良かったな。拓斗」

 

 

タクト「何が?」

 

 

フォルテ「ユイリィがタメ口で話してくれるって事は、お前を信頼してるって言う意味がある」

 

 

タクト「マジで!?」

 

 

フォルテ「ああ。そうなんだろうユイリィ?」

 

 

ユイリィ「うん♪」

 

 

めっちゃ可愛い笑顔で答えてくれた・・・

 

タクト「我が生涯に一片の悔い無し・・・」

 

嬉し過ぎて俺は片腕を上に上げて某世紀末覇者の言葉を言ってしまった。

 

 

フォルテ「死んでどうする・・・」

 

 

そんなバカをやりながら、次はユイリィの横にいたツカサの番だ。

 

 

ツカサ「次は僕ですね」

 

 

そう言いながら、一歩前に出た。

 

 

ツカサ「僕は、支援部隊隊長を務める。ツカサです。よろしく拓斗さん」

 

 

タクト「ああ。よろしくツカサ。あと、呼び捨てで良いからな?」

 

 

ツカサ「そうですか?なら、改めて拓斗よろしく」

 

 

タクト「おう」

 

 

てか。戦闘部隊って何があるんだ?

 

 

タクト「なあ、フォルテ」

 

フォルテ「部隊は全部で

強襲部隊(アサルター)

狙撃部隊(スナイプス)

支援部隊(ヘビーガンナー)

偵察部隊(ステルス)

爆破部隊(バースト)

の5つある」

 

 

タクト「まだ、何も言ってない!?そして、何故分かった!?」

 

 

怖っ!?何で分かったよ!?

 

 

フォルテ「感だ」

 

 

タクト「感って・・・まあ、良いや・・・自己紹介を先に終わらせよう」

 

 

次は確か、リエラか

 

 

リエラ「じゃあ、わたしだね~」

 

何て言うか…某女子しか操れないパワードスーツで出て来る。喋り方が、のほほんさんみたいだな。

 

 

リエラ「わたしは、フォルテの使い魔兼偵察兵を務めるリエラだよ~よろしくね~拓斗~」

 

 

タクト「よろしく。リエラ」

 

 

次はマスミか・・・

 

 

マスミ「俺か・・・」

 

 

マスミ「狙撃部隊の隊長を務めるマスミだ。何かあれば言え出来る範囲でやる」

 

 

タクト「おう。その時は頼む」

 

 

フォルテ「終わったな・・・なら、今日は解散だ」

 

 

フォルテ「明日08:00にブリッジに集まれ以上だ」

 

 

そう言い悠は医務室から出て行った。

ユイリィは悠の後を追って医務室から退出した。

 

 

マスミ「ふぅ~。なら、俺は部屋に戻るか・・・」

 

 

あ。マスミの喋り方が変わった。

 

 

タクト「なあ、ブリッジって何処だ?」

 

 

そう、この戦艦には先ほど来たばかりでまったく場所が分からない。

 

 

マスミ「そう言えば、拓斗は初めてだったな」

 

 

ツカサ「なら、明日向かいに行きますよ」

 

 

ツカサのこの喋り方はデフォなのか?

 

 

ツカサ・マスミ「デフォです(だな)」

 

 

タクト「何故分かった!?」

 

 

ツカサ・マスミ「感です(だな)」

 

 

タクト「お前らもか…OTZズーン」

 

 

ツカサ「あ…はははは(苦笑)」

 

 

マスミ「さてと、また明日な拓斗」

 

 

タクト「あっ!!ちょっと待ってくれ!!」

 

 

ツカサ・マスミ「?」

 

 

2人に聞きたい事があったのを忘れる所だった。

 

 

タクト「2人に聞きたい。正直に答えてくれ」

 

 

ツカサ「分かりました」

 

 

マスミ「ああ」

 

 

タクト「正直、悠・・・フォルテや俺の事を話しを聞いてどう思った?」

 

 

ツカサ「・・・・・・・・・」

 

 

マスミ「・・・・・・・・・」

 

 

しばしの沈黙

 

因みにリエラはどこかに消えた。

 

 

ツカサ「正直、フォルテさんや拓斗の話しを聞いた時、有り得ないって思ってました」

 

 

マスミ「俺もだな。だが、フォルテが嘘を言わない事もこの一ヶ月近い時間で分かってる」

 

 

ツカサ「だから、アナタやフォルテさんの話しは信じますよ」

 

 

マスミ「そうだな、例え拓斗が吸血鬼だろうと、フォルテが兵器だろうとな」

 

 

ツカサ「アナタはアナタですし、フォルテさんはフォルテさんですから」

 

 

タクト「そうか、それだけ聞ければ十分だ。すまん。引き止めて」

 

 

ツカサ「気にしないで下さい」

 

 

マスミ「ああ。気にするな」

 

 

そう言い、2人は医務室から出て行った。

 

 

タクト「良い仲間がいるじゃん。悠・・・」

 

 

タクト「俺は、お前を支えてるからな・・・悠」

 

 

俺はそう呟き眠りに落ちた。

 

 

タクトSide out

 

 

フェニックス・ハルバード

通路

 

フォルテSide

 

 

俺は医務室を出た後自室に向かっていた。

 

 

みんなどう思っているかな・・・

 

やはり、俺といたくないかな・・・

 

フォルテ「どうなんだろうな・・・」

 

 

ユイリィ「フォ~ル~テ~」ダキッ

 

 

俺が考えていると、ユイリィが後ろから抱き付いてきた。

 

 

フォルテ「ユイリィ?」

 

 

ユイリィ「どうしたの?」

 

 

何故ユイリィは普通に接してくれるんだろうか・・・

 

 

フォルテ「ユイリィは、俺が怖く無いのか?」

 

 

ユイリィ「うん。フォルテはフォルテだもん。それ以下でもそれ以上でも無いよ」

 

 

フォルテ「・・・・・・・・・だが」

 

 

ユイリィ「それに何で私たちを助けてくれた人を怖がらないといけないの?」

 

 

ユイリィ「フォルテはフォルテだよ」ニコッ

 

 

フォルテ「そうか・・・ありがとうユイリィ」

 

 

ユイリィに礼を言いながら頭を撫でた。

 

 

ユイリィ「どういたしまして♪」

 

 

俺は、一体ユイリィに何を期待していたんだ?

 

 

フォルテ「気が楽になった。もう戻ろう」

 

 

そうか…俺が思ってた以上に優しかったのか・・・

 

 

俺とユイリィは自室に向かった。

 

 

ユイリィ「ねぇ。フォルテは、自分の事が嫌い?」

 

 

自室に向かう途中ユイリィが聞いてきた。

 

 

フォルテ「・・・・・・・・・」

 

 

俺はどう答えたら良いのか分からず、黙ってしまった。

 

 

自分が嫌いかどうか・・・

 

 

フォルテ「分からない・・・」

 

 

フォルテ「俺が生まれた事で不幸になる奴がいるなら、俺は生まれなかった方が良かったのかもしれない・・・」

 

 

俺は下を向きながら、ユイリィに言った。

 

 

その瞬間・・・

 

 

パンッ!!

 

 

ユイリィに頬を叩かれた。

 

 

フォルテ「・・・ユイ・・・リィ・・・?」

 

 

ダキッ

 

 

ユイリィ「・・・そんな事無いよ・・・」

 

 

俺がユイリィに叩かれたことに困惑しているとユイリィに抱き締められた。

 

 

ユイリィ「フォルテがいなかったら、今の私やツカサ。マスミは此処にいないよ・・・」

 

 

フォルテ「・・・・・・・・・」

 

 

ユイリィ「私は、フォルテに感謝してるよ?」

 

 

フォルテ「感謝?」

 

 

ユイリィ「うん。フォルテが助けてくれたあの日・・・」

 

ユイリィ「もし、フォルテが助けてくれなかったらって思う時があるの・・・」

 

 

フォルテ「・・・・・・・・・」

 

 

ユイリィ「もし、フォルテが助けてくれなかったら、私はずっと彼処にいたんだと思う・・・」

 

 

ユイリィ「だから、私を助けてくれたフォルテには感謝してるよ・・・」

 

 

ユイリィは、俺にそう言い、俺慰めた。

 

 

フォルテ「そうか・・・」

 

 

フォルテ「すまん。ユイ」

 

 

ユイリィ「え?」

 

 

フォルテ「ユイリィだと長いからな、愛称だ」

 

 

ユイリィ「え?うん。ありがとう♪」

 

 

フォルテ「ありがと・・・・・・」ボソッ

 

 

ユイリィ「え?」

 

 

フォルテ「いや、何でもない」

 

 

いつの間にか着いていた自室に俺は先に入った。

 

 

ユイリィ「あ。待って~フォルテ」

 

 

俺はそのままベッドに直行した。

 

 

フォルテ(俺は…俺の手の届く範囲で皆を幸せにする)

 

 

俺は新たにそう決意しながら眠りに着いた。

 

フォルテSide out

 

 






では次回会いましょう。


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第16話 一時の休息 上編


少年少女は、幾たびの戦いを終え一時の休息を楽しむ。




 

 

フェニックス・ハルバード内

居住区:温泉フロア

 

フォルテSide

 

 

かぽ~ん

 

タクト「気持ちいい~」

 

 

フォルテ「ふぅ~」

 

俺は今、拓斗と一緒に居住区に設備されている温泉フロアで温泉に浸かっていた。

 

 

何故、こうなったかわ、数十分前に遡る。

 

 

数十分前

フェニックス・ハルバード

ブリッジ

08:00

 

そこには、拓斗を含めた全員が集まっていた。

 

 

フォルテ「集まったな。コレから、拓斗に戦艦内を案内する。ついでに全員休日だ」

 

 

ツカサ「本当ですか!?」

 

 

マスミ「本当か!?」

 

 

フォルテ「ああ。ここ最近連戦し過ぎた。だから今日一日休日だ」

 

 

リエラ「やった~」

 

 

タクト「そんなに休日が嬉しいのか?」

 

 

ツカサ「ええ、休日の日は自由ですから」

 

 

そう言えば、拓斗は知らなかったな…

 

 

フォルテ「拓斗」

 

 

タクト「ん?」

 

 

フォルテ「俺たちの休息は珍しくてな。長時間戦うせいで休息が取れないんだ。だから、休日の日は会社員のボーナス並みに珍しいんだ」

 

 

俺たちは管理局の違法研究施設を破壊している事で休息が取れない。

 

だから、ツカサやマスミ、リエラが喜んでいるのだ。

 

 

タクト「へ~」

 

 

タクト「そう言えば、案内って誰がしてくれるの?」

 

 

シーーーーン

 

 

・・・・・・沈☆黙

 

 

流石に休息が取れる日だから誰も手を挙げない。

 

 

タクト「・・・・・・oh」

 

 

フォルテ「はぁ。しょうがない。俺が案内しよう」

 

 

タクト「え~フォルテだったら、リエラかユイリィが良かった~野郎に案n『ガシッ!!』あの~フォルテさん?何故に頭を掴むんですかねぇ~?」

 

 

人が善意で案内してやると言っているのにそれを踏みにじるか…

 

フォルテ「俺も個人的に休息を取りたかったよ・・・部屋でグッスリ寝るとか温泉でゆっくりするとか・・・」

 

 

俺は拓斗の頭を掴みアイアンクロー状態にし持ち上げ、手に力を入れた。

 

 

ギシギシ!!

 

 

タクト「っ痛い!?頭が!!頭がかち割れるぅぅ!!」

 

 

俺も休日を楽しむつもりだったが…

 

 

フォルテ「拓斗・・・・・・お前のセイでパァじゃねぇか!!」

 

 

ギリギリ!!

 

ミシミシ!!

 

ガリガリ!!

 

タクト「ギャァァァァァ!!」

 

 

―――少々お待ち下さい―――

 

 

俺は手を離して拓斗を下ろした。(落とした)

 

 

タクト「・・・・・・・・・」ピクッピクッ

 

 

案の定、頭(こめかみ部分)を押さえて痙攣していた。

 

 

フォルテ「っち。休日だから寝たかったってゆ~のに」

 

 

タクト「なら・・・魔導・・・機人・・・に案内・・・させれば・・・良いじゃん・・・」

 

 

頭(こめかみ部分)を押さえながら、復活した拓斗。

 

 

フォルテ「復活したか」

 

フォルテ「あんな、頭がトマトの様になったのに」

 

 

タクト「半真祖吸血鬼舐めんな!!ってか!?死ぬから!?」

 

 

フォルテ「死んでない」

 

 

タクト「一回死んだから!?」

 

 

・・・・・・・・・

 

 

フォルテ「魔導機人は今全てメンテ中だ」

 

 

タクト「スルー!?スルーするか!?一回死んでんだぞ!?」

 

 

まったく、煩い

 

 

フォルテ「煩い。生きてるなら別に構わん」

 

 

タクト「お前は本当に性格変わったな!?」

 

 

フォルテ「艦内の説明行くから付いて来い」

 

 

タクト「ちょっ!?おまっ!?待てよ!!」

 

 

喚いてる拓斗を置いて先に進む俺。

 

 

フェニックス・ハルバード

第一格納庫

 

 

タクト「うわっ・・・どんだけだよ」

 

 

入って早々、拓斗は唖然としていた。

当たり前か、この格納庫に入っている物は皆俺たちの世界にあった兵器が大量に待機していたからだ。

 

戦闘機やヘリコプターなど

 

中には、大型輸送機すら待機しているからだ。

 

 

フォルテ「此処は第一格納庫だ。主に戦闘に行く際は此処を利用する」

 

 

俺は拓斗が唖然としていようがお構いなく説明していた。

 

 

タクト「おいおい、マジか!?」

 

タクト「F-35ライトニングⅡにF-25ラプターそれにプレデターもあるのか!?」

 

 

フォルテ「戦闘機や無人機は外に繋がるカタパルトで出る」

 

 

タクト「コイツ等動くのか!?」

 

 

フォルテ「動かない奴を戦艦に入れてどうする只のポンコツだろうが、ちゃんと動く」

 

 

タクト「パイロットは、魔導機人を使うのか?」

 

 

フォルテ「魔導機人も俺たちも乗れるが乗らなくても動く」

 

 

タクト「はぁ?どうやって」

 

 

フォルテ「簡単だ戦術型AIだ」

 

 

タクト「AIってあの、アニメやゲームで出て来る人口知能か!?」

 

 

フォルテ「ああ。だからパイロットは不要だ」

 

 

タクト「だけど、良く映画やマンガ何かである。AIの反乱って大丈夫なのか?」

 

 

AIの反乱・・・

 

AIが知能を付け過ぎ自分たちが危険になるか…

 

 

フォルテ「それは無い。確かにAIだが、悪魔で機械的な動きや考えしか出せない。進化はしない」

 

 

まあ、もし反乱が起きたとしても、直ぐにAIが爆発する様にセットされているからな。

 

 

タクト「そうか・・・」

 

 

フォルテ「次に行くぞ」

 

 

タクト「あ。ああ」

 

 

俺たちは第一格納庫から出た。

 

 

フェニックス・ハルバード

医務室

 

フォルテ「此処は分かると思うが・・・」

 

 

タクト「ああ、俺が世話になった所か」

 

 

フォルテ「まだ、専門の医者がいないが、俺たちの命を見て貰う医務室だ」

 

 

タクト「専門医がいなくて大丈夫なのか?」

 

 

フォルテ「今の所は、医療専用の魔導機人がいる。唯一コイツだけ人格を持たせたな」

 

 

タクト「その魔導機人は見当たらないが?」

 

 

拓斗は周りを見渡すがそれらしき人物は見当たらない。

人が一人入れる位の大きいカプセルらしき物以外。

 

 

タクト「なあ、フォルテ。ずっと気になっていたんだが。あの部屋の隅にあるカプセルは何だ?」

 

 

フォルテ「ミラベル起きろ。拓斗に自己紹介しろ」

 

 

俺は拓斗が見ていたカプセルに向けて名前を呼んだ。

 

 

プシュー

 

ガシャン

 

 

すると、カプセルから白い冷気が出ながら、カプセルの上のフタが開いた。

カプセルから・・・

 

 

ミラベル「こんにちは、山崎 拓斗さん。私は艦長に作り上げられた。医療専用型魔導機人"ミラベル"ど申します」

 

 

一人の女性型魔導機人が現れた。

 

 

タクト「へ?」

 

 

フォルテ「ミラベルが現医務室の医者だ」

 

 

タクト「まさか、ずっとカプセルの中に?」

 

 

ミラベル「はい。必要無いときは、カプセルの中で待機しています」

 

 

タクト「じゃあ、俺が寝ていた時も?」

 

 

ミラベル「はい。ずっとこの医務室にいましたよ」

 

 

フォルテ「何故だか分からないが、ミラベルは清潔感が現れる人格になった」

 

 

タクト「え?フォルテが設定したんじゃないのか?」

 

 

フォルテ「ああ、自動的にあの性格になった」

 

 

タクト「まあ、いいか…コレからよろしくミラベルさん」

 

 

ミラベル「ミラベルで構いませんよ。此方もよろしくお願いしますね。怪我や病気になった場合は診せて下さいね?」

 

 

タクト「ええ。よろしくお願いします。ミラベル」

 

 

フォルテ「自己紹介も終わったから次行くぞ。またなミラベル」

 

 

ミラベル「はい。艦長」

 

そう言いミラベルは先ほど入っていたカプセルに戻った。

 

フォルテ「行くぞ」

 

 

タクト「ちょっとは、待ってくれよ・・・」

 

 

そう言い医務室から退出した。

 

 

フェニックス・ハルバード

居住区

 

タクト「何か、扉がめっちゃあるけど?」

 

拓斗が言った通りこの居住区の壁に扉が沢山あるのだ。

 

 

フォルテ「拓斗。どれでも良いから開けてみな」

 

 

俺は拓斗にドアを開ける様に言った。

 

 

タクト「はぁ?コレ開くのか?」

 

 

フォルテ「良いから開けろ」

 

 

タクト「分かったよ・・・」

 

 

拓斗が渋々扉を開けて・・・

 

 

ガチャ

 

 

部屋の中を覗き込み・・・

 

 

タクト「・・・・・・・・・」

 

 

バタン!!

 

 

ドアを戻した。

 

 

フォルテ「どうした?入らないのか?」

 

 

俺が言うと拓斗はドアの周りを調べ始めた。

 

 

タクト「何も無い・・・じゃあ、どうやって?」ブツブツ

 

 

フォルテ「何をさっきから言ってるんだ?」

 

 

タクト「フォルテ・・・一つ言わせてくれ・・・」

 

 

フォルテ「何だ?」

 

 

タクト「やり過ぎ!」

 

 

フォルテ「何がだ?」

 

いきなり、やり過ぎ宣言とは・・・

 

俺が不思議がっていると

 

拓斗が先ほど開けたドアを開けた。

 

タクト「コレだよ!?」

 

拓斗が言った部屋を見ると普通の一軒家と同じ広さだった。

 

この居住区のドア全て一軒家と同じ広さの部屋がある。

 

タクト「可笑しいだろ!?何でこんな広いんだよ!?幅が全然足りてないだろ!?何した!?」

 

 

フォルテ「何って空間魔法で少し大きくしただけだが?」

 

 

タクト「マジか・・・じゃあ、別の部屋も同じ広さなのか?」

 

 

フォルテ「ああ」

 

 

タクト「何人住めるんだ?」

 

 

フォルテ「分からん約8500人以上なのは確かだな」

 

 

タクト「マジか・・・重く無いのか?」

 

 

フォルテ「重さは大丈夫だ部屋に入ったら人と部屋を空間魔法と重量魔法で空気のように軽くなる様にしたからな」

 

 

フォルテ「まあ、後で拓斗の部屋を決めるとして、次に行くぞ」

 

 

タクト「あ。ああ」

 

 

フェニックス・ハルバード

居住区:大食堂

 

 

フォルテ「此処は全員が使用する大食堂だ」

 

 

タクト「デケェ・・・何人入れんだよ・・・」

 

 

フォルテ「船員と居住者全員入れる様に設計してある」

 

 

タクト「お前の戦艦は規格外だな・・・」

 

 

フォルテ「そうかもな」

 

 

この大食堂は、総勢12500人以上が入れる様に設計されているが、専門の調理師が未だ不在であり、代用として魔導機人が飯をつくる。

 

 

タクト「ここは、ミラベルと違うんだな」

 

 

フォルテ「ああ。飯は普通に作れるからな」

 

 

タクト「メニューは何を作れんだ?」

 

 

フォルテ「和食・中華・イギリス・フランスなど、世界中の料理も世界中のデザートも作れる」

 

 

タクト「世界中の料理に対応したのか?」

 

 

フォルテ「ああ。軍用食を出したとしても味気ないからな」

 

 

タクト「アレ?だけど食材は大丈夫なのか?こんな人数分を作る程の食材を何処にあるんだ?」

 

そう、総勢12500人以上の飯を作るとなるとそれに必要な食材が大量にいる。

 

フォルテ「ああ。食材ならあの奥にある」

 

俺は料理室の奥にある大きいドアを指差した。

 

タクト「因みに中はどうなってる?」

 

 

フォルテ「空間魔法で特大倉庫並みの広さにして食材が腐らないように時間魔法で時間を止めてある」

 

 

タクト「・・・・・・はぁ。お前の事だからそうだろうと思ったよ・・・」

 

 

拓斗は俺が言った事に呆れていた。

 

 

何故。呆れるんだ?

 

 

フォルテ「?」

 

 

フォルテ「まぁ。良い、次行くぞ」

 

 

タクト「おう」

 

 

そう言い、俺たちは大食堂から出て行った。

 

 

フェニックス・ハルバード

戦闘区

 

フォルテ「ここは、俺たち戦闘員が利用する地区だ」

 

 

タクト「どんな設備があるんだ?」

 

 

フォルテ「主に利用するのがこの訓練所だ」

 

ドアには、『VRM訓練所』と書かれていた。

 

フォルテ「入るぞ」

 

 

タクト「ああ」

 

俺たちはVRM訓練所に入った。

 

そこには・・・

 

タクト「は?」

 

 

タクト「真っ白で何も無いぞ!?コレでどうやって訓練するんだよ!?」

 

そう、拓斗が言った様にこの部屋には、訓練する道具や物が無いのだ。

 

フォルテ「簡単だ。『設定場所:廃墟街』」

 

 

俺がそう言うと真っ白だった訓練所の背景が一気に廃墟の街に変わった。

 

 

タクト「は?へ?え?」

 

 

拓斗はいきなり、背景が変わった事に驚いていた。

 

 

タクト「ちょっ。え!?どういう事だ!?いきなり背景が変わったぞフォルテ!?」

 

 

フォルテ「ああ。だから、入る前に書いてあっただろ?『VRM』って」

 

 

タクト「どういう意味何だよ」

 

 

フォルテ「バーチャルリアリティモーション(Virtual Reality motion)日本語で仮想連動世界」

 

 

タクト「仮想連動世界?」

 

 

フォルテ「この訓練所の広さは空間魔法と時間魔法で北海道並みの大きさがある」

 

 

フォルテ「それに、何時間訓練していても、外の時間の一時間が中では一年になるが、体の成長は止まっている」

 

 

タクト「じゃあ、訓練したいときは、ここに来れば良いんだな?」

 

 

フォルテ「ああ」

 

 

俺は拓斗の質問に答えながらVRMの背景を元に戻してVRM訓練所から出ながら言った。

 

 

フォルテ「さて、次で最後だな」

 

 

タクト「やっとかぁ~」

 

 

フォルテ「と言ってもお前が…拓斗が使いそうな所を大まかに説明しただけだから、まだフェニックス・ハルバードの全てを教えてないがな・・・」

 

 

タクト「まだ、あんのかよ・・・」

 

 

タクト「あ。それで?最後の場所って?」

 

 

フォルテ「大浴場」

 

 

フェニックス・ハルバード

大浴場の脱衣場

 

 

タクト「広っ!!・・・ここって。脱衣場だよな?」

 

 

フォルテ「ああ。ここは大食堂より少し小さいがな」

 

 

タクト「そうなのか?」

 

 

フォルテ「ああ。男女別にしたからな」

 

 

タクト「何で脱衣場一緒にしなかったんだよ~」

 

 

はぁ?コイツは何を言ってんだ?

 

 

フォルテ「アホな事を言うな」

 

 

俺は拓斗の頭を叩きながら言った。

 

 

フォルテ「丁度良い。入っていくぞ」

 

 

タクト「風呂出来てんの?」

 

 

フォルテ「ああ」

 

 

俺は、そう答えながら着ていた服を脱ぎ籠(カゴ)に入れた。

 

 

タクト「早っ!?」

 

 

拓斗が驚いていたが無視して大浴場に入った。

 

 

フォルテSide out

 

 

タクトSide

 

 

ハロー(笑)読者諸君。現在脱衣場で服を脱いでいる。

 

 

タクト「よく見ると俺の容姿がめちゃくちゃ変わってるし・・・」

 

 

容姿は、まぁ説明省くが変わりすぎていた。

 

まぁ。俗に言う、"男の娘"に見える。

 

すまん。作者がどう書くのか分からないからこうなった。読者諸君許せ・・・

 

 

タクト「まぁ。良いか、俺も入るかな」

 

 

シュー

 

 

タクト「ドアが自動ドアだし・・・」

 

 

俺がドアを開けようとしたらドアが横に自動的にスライドしたから驚きながら大浴場に入った。

 

 

大浴場で見たのは・・・

 

 

タクト「(°□°;)」

 

 

タクト「何じゃこりゃぁ!?広すぎだろ!?」

 

 

そう。俺が見たのは、脱衣場を少し広くしたような豪華な風呂場だった。

 

そうだな、銭湯が3つ分だと思ってくれ

 

 

タクト「広すぎ・・・」

 

 

そんな事を思っていると此処を作った張本人がいた。

 

ご丁寧に頭を洗っていた。

 

 

タクト「おい!!フォルテ!!広すぎだろこの大浴場!?」

 

 

フォルテ「拓斗か。丁度良い。水を掛けてくれないか?」

 

 

タクト「あいよ~」

 

 

ジャバー!!

 

 

フォルテ「助かった。【イマジン・クリエーター:タオル】次は体か」

 

 

そう言いながら、能力でタオルを作り出して体を洗い始めた。

 

 

タクト「って。ちがぁぁう!!」

 

 

何で話し聞く筈がパシられないといけないんだよ!?

 

 

フォルテ「静かにしろ。そして黙れ」

 

 

タクト「理不尽!?じゃなくて、広くし過ぎだろ・・・」

 

 

フォルテ「リラックスさせる為だから、広くしたんだ」

 

 

俺はフォルテの横に置いてあった、椅子に座り頭をシャワーで濡らした。

 

 

タクト「へ~じゃあ、ここ以外にも浴場あんの?」

 

 

シャカシャカ

 

 

手につけたシャンプーで頭を洗いながら、フォルテに聞いた。

 

 

フォルテ「ああ。流石に露天風呂は無理だったがそれ以外ならあるぞ」

 

 

シャカシャ…

 

 

タクト「まさか・・・混浴も?」

 

 

俺は手を止めて聞いた。

 

まさかな。ある筈無いよな…

 

普通だったら作らない筈だから、俺は諦めながら聞いた。

 

 

フォルテ「一応はあるが?」

 

 

なん・・・・・・だと・・・!?

 

 

タクト「マジ!?マジで!?」

 

 

俺は頭に付いている泡立ったシャンプーを忘れてフォルテに聞いた。

 

 

フォルテ「あ、ああ。ユイリィやリエラにしつこく頼まれたからな・・・」

 

 





一旦切って、次回会いましょう。


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第17話 一時の休息 下編


下編です。ではどうぞ( ^^) _旦~~


 

 

ユイリィにリエラ。ナイス!!

 

俺はユイリィとリエラに感謝しながら、ガッツポーズをしたが…

 

タクト「ギャァァァァア!!目が!!目がぁ!!」

 

ジタバタジタバタ!!

 

ガッツポーズをした衝撃でシャンプーの液体を含んだ水が目に入った。

 

痛いよなぁ。これ、マジで目に入った時、クソ痛いよなぁ~by.作者

 

タクト「フォルテ!?頼む水!?水をぉ!!」

 

 

フォルテ「ん。了解」

 

俺が目を押さえ悶えながらフォルテに助けを待った。

 

バシャァー!!

 

頭に掛かったのは・・・

 

タクト「冷たぁぁぁ!!」

 

冷水だった・・・

 

今度は冷たさに悶えた。

 

フォルテ「一々うるさい」

 

バシャァー!!

 

うるさすぎた事でフォルテに再度、顔に水を掛けられた。

 

理不尽だろ!?

 

タクト「冷たっ!?普通は冷水じゃ無いだろうが・・・」

 

俺は顔を押さえながらフォルテに訴えた。

 

 

フォルテ「普通も何も、水を掛けたが?」

 

 

タクト「確かに"水"だけど普通は"温水"だろうが!?」

 

 

フォルテ「注文が多いな・・・別に目が治ったから良いだろ」

 

 

そう言い、いつの間にか体を洗い終わったのかシャワーで体に付いた泡と汚れを落とした。

 

泡が落ちるとフォルテの背中や体には所々に大きな傷跡や小さな傷跡があった。

 

その傷跡は、フォルテが今までどんな生活をしていたのか物語っていた。

 

タクト「なぁ。悠・・・辛くないのか?」

 

俺は敢えて生前の名前で聞いた。

 

フォルテ「ああ。辛くない…辛い筈がない。生前から望んでいた世界で生きているんだ。辛いどころか、嬉しい。俺がこうして、この世界にいることがな・・・」

 

フォルテは、体の泡を流し終え自分の体にある傷跡を触りながら言った。

 

タクト「そうか。なら良いが。辛いなら言ってくれよ?親友」

 

 

フォルテ「まだ、そう呼んでくれるか・・・」

 

フォルテが何か思い詰めた顔をしていたが、俺はフォルテのお陰で今もこうして生きていられるんだ。

 

タクト「当たり前だろ!!お前とは、永遠に親友だ!!」ニカッ

 

 

フォルテ「そうか…なら、その時はよろしくな。拓斗」

 

 

タクト「おう!!」

 

 

そう返事し、体を洗い終えフォルテと一緒に湯船に向かった。

 

 

タクトSide out

 

 

フォルテSide

 

俺は本当に良い友達を持ったな…

 

タクト「ヒャッホォォォ!!」

 

ザバーーン!!

 

助走してジャンピングダイブした拓斗・・・

 

この性格を治せば・・・

 

フォルテ「まったく、ハシャぎ過ぎるなよ」

 

 

タクト「あいよ~」

 

 

俺は拓斗に釘を差してゆっくりと湯船に浸かった。

 

 

タクト「気持ちい~」

 

 

フォルテ「ふぅ~」

 

長ったらしい回想してすまなかったな。

 

やっと、最初に戻った。

 

 

タクト「にしても、色んな種類の風呂があるな?」

 

 

フォルテ「ああ。肩こり腰痛に良い風呂だの、自然治癒力向上風呂だの、いろいろある」

 

 

タクト「作るの大変だったろ?」

 

 

フォルテ「いや、まったく」

 

 

タクト「はぁ?だってこれお前が作ったんじゃないの?」

 

 

フォルテ「いや、作ったのは、天界か神界にいるシュネルが作った」

 

 

タクト「はぁ?」

 

 

フォルテ「設計や設定は全て俺が考えたが、流石にこの世界無い技術を使うためなのと、俺が元々考え出した戦艦だから、一から作る必要があったらしい」

 

 

タクト「この戦艦作ったのはシュネルだけど考え出したのは、フォルテだと?」

 

 

フォルテ「ああ」

 

 

タクト「じゃあ、シュネルが作ったこの戦艦何日で完成した?」

 

 

フォルテ「確か・・・一日だったな」

 

 

タクト「おいおい。一日でこの戦艦を作り出したって驚異的だろ・・・」

 

 

フォルテ「そうだな・・・」

 

そんな話しをしながら、湯船に浸かっていると、拓斗が不意に話しかけてきた。

 

タクト「フォルテ。お前が生きていて本当に良かった・・・」

 

 

フォルテ「・・・・・・・・・」

 

 

タクト「フォルテがいなくなって、初めて本物の孤独感を味わったよ・・・」

 

 

フォルテ「すまないな。お前を置いて先に行って・・・」

 

 

タクト「いや、あの時は、しょうがない」

 

 

フォルテ「そうか・・・」

 

俺は拓斗に返事を返した後湯船から立ち上がった。

 

タクト「出るのか?」

 

 

フォルテ「ああ」

 

俺がそう返すと拓斗も立ち上がった。

 

タクト「んじゃあ。俺もでるかな」

 

 

フォルテ「そうか・・・」

 

シュー

 

自動ドアを抜けて脱衣場に向かう。

 

タクト「アレ!?服が、俺の服が無いぞ!?」

 

自分の服がない事に驚き、慌て始めた。

 

フォルテ「ああ。自動的に籠に入れた服は洗うから今頃洗濯されてるだろうな」

 

 

タクト「ちょっ!?俺アレしか服無いんだぞ!?」

 

 

フォルテ「はぁ。エア・ライズ」

 

俺は魔法で自分と拓斗の体に付いた水滴を吹き飛ばした。

 

タクト「アレ?水が・・・」

 

 

フォルテ「【イマジン・クリエーター:艦正礼装】コレを着ろ」

 

俺は、艦の正礼装を渡した。

パンツやTシャツもちゃんと付いている。

 

タクト「良かった~服が無いからそのままかと思った~」

 

 

フォルテ「んなことするか。さっさと着替えろよ?」

 

 

タクト「あいあい」

 

 

5分後

 

 

タクト「おぉ~この服カッコイイなぁ」

 

 

フォルテ「まぁ、デザインを凝ったからな」

 

真っ黒で所々に赤いラインが入った黒スーツを着た拓斗とそれとは別の真っ黒で所々に金色のラインが入った黒スーツを着たフォルテがいた。

 

タクト「なんか、フォルテの服装が似合っている件について・・・」

 

 

フォルテ「拓斗。行くぞ」

 

 

タクト「へ?終わったんじゃないの?」

 

 

フォルテ「ブリッジを案内していなかった」

 

それだけを言い大浴場から出た。

 

 

数分後

 

フェニックス・ハルバード

メインブリッジ

 

 

プシュー

 

フォルテ「ここがメインブリッジだ」

 

俺は歩きながらブリッジに近づいて拓斗に説明した。

 

タクト「へ~え。案外広いな」

 

 

フォルテ「一応な」

 

 

タクト「一応?」

 

プシュー

 

???「人数的な設計と各種の機械を取り扱う為、人が必要になるのですよ」

 

質問に答えたのは、新たに入って来た女性だった。

 

タクト「誰?」

 

 

フォルテ「この戦艦のメインコンピューターだ」

 

 

タクト「へ?」

 

 

ハルバード「はじめまして。フェニックス・ハルバードのメインコンピューターを務める。ハルバードです」

 

 

タクト「え?普通コンピューターでもAIじゃね?何故に人型?」

 

 

フォルテ「何かと便利だから人型にしたんだ」

 

 

フォルテ「それと、ハルバードはAIであり、機械人間だ」

 

そうハルバードは人間であり、人間じゃない

 

タクト「どいうことだ?」

 

フォルテ「ハルバードは、この戦艦…フェニックス・ハルバードのメインコンピューターを務めると同時に対SSSランク魔導師用独立型AI魔導機人なんだ」

 

 

タクト「なんぞそれ?」

 

 

ハルバード「通常はこの戦艦のメインコンピューターとして働き、緊急時は機械人間として魔導師と戦う」

 

 

タクト「?」

 

 

フォルテ「はぁ。簡単に言ったら、フェニックス・ハルバードの守護神だ」

 

 

タクト「そうなんだ。まあ、よろしくな、ハルバード」

 

 

ハルバード「はい」

 

 

そう言うと、ハルバードはブリッジに設備されているコンピューターをいじり始めた。

 

 

タクト「なぁ。フォルテ。此処にある機械って現代で使われてたのと同じなのか?」

 

 

フォルテ「同じだが、オーバーテクノロジーも含まれている」

 

 

タクト「へ~え。てか、何でこんな戦艦頼んだ?」

 

 

フォルテ「今後の為と対転生者用だ」

 

 

タクト「今後って、そんな危険だったけ?リリカルなのはって・・・それに対転生者用って…」

 

 

フォルテ「リリカルなのはでのこの戦艦は保険だ。主な理由は転生者だ」

 

 

タクト「だけど。いるか?俺たちに勝てる奴らなんて?」

 

 

フォルテ「さぁな。だが、一応な・・・」

 

 

タクト「備えあれば憂いなしってか?」

 

 

フォルテ「ああ。だから、この戦艦は、ある意味で不沈艦にして不死鳥だな」

 

 

タクト「確かに・・・沈まないし、破壊出来ないし・・・」

 

 

フォルテ「さて、大体の案内は終わったな。ハルバード。みんなを集めてくれ」

 

 

ハルバード「分かりました」

 

 

そう言うとハルバードは念話をみんなに送った。

 

 

タクト「何でみんなを呼んだんだ?」

 

 

フォルテ「簡単だ。今から第97管理外世界"地球"に向かうからだ」

 

 






皆さんお風呂や温泉ではマナーを守って入りましょう。

そして実際にお風呂に飛び込み入浴をしない方が良いですよ。

急激な体温変化とか血管類の変化が追い付かなくなって死んでしまう事がありますので。

詳細を知りたい人はWikipediaで・・・

では次回会いましょう。


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第18話 第97管理外世界"地球" 上編


未来を知り、運命を知った少年少女たちは・・・

運命を変える為動き出す・・・

刻一刻と迫る物語の針は、直ぐ傍まで来ている・・・


 

 

フォルテSide

 

フェニックス・ハルバード

メインブリッジ

 

ハルバードに全員集まる様に言うと直ぐに全員集まった。

 

 

タクト「地球に行くって・・・唐突だな!!おい!!」

 

ツカサ「確かに、いきなりですね」

 

 

リエラ「何にも用意してないよ~」

 

 

マスミ「ちゃんと説明しろよ…」

 

ユイリィ以外が俺に説明して欲しい視線を送ってきた。

 

フォルテ「前々から決まっていた事だ。それに今日行くわけではない」

 

ユイリィ「じゃあ、いつ行くの?」

 

 

タクト「今でしょ!!」キリッ

 

 

フォルテ「拓斗。少し黙れ、行く日は、明後日だ」

 

 

タクト「十分直ぐさゃねぇか!!」

 

 

マスミ「確かにな。あまり変わらない気がするな」

 

 

フォルテ「・・・・・・・・・準備をしとけ…」

 

 

タクト「逃げた!?」

 

 

フォルテ「黙れ。エアーカッター」

 

 

俺は、うるさい親友に風魔法を当てた。

 

 

タクト「痛い!!地味に痛い!!」

 

 

フォルテ「伝えたかったのはそれだけだ。解散」

 

 

俺はうるさい親友を無視して解散した。

 

 

タクト「放置!?俺は放置ですか!?放置するなら、せめて魔法を解いて!?」

 

 

フォルテ「・・・・・・・・・。エアーバーン」

 

 

俺はブリッジを退出する際に拓斗を結界で囲み風属性爆発魔法を当てた。

 

 

タクト「ギャァァァァア!!」

 

 

チュドォォォン!!

 

 

フォルテ「修行するか・・・」

 

 

俺はそのまま戦闘区にあるVRM訓練所に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タクト「マジで放置された」プスプス

 

 

フェニックス・ハルバード

戦闘区

VRM訓練所

 

プシュー

 

フォルテ「『設定場所:ジャングル。敵設定人数:150人。敵使用武器設定:アサルト・ヘビー・ハンドガン・などの実弾兵器。追加設定:所々に魔導師あり』コレ位で良いか…」

 

ザァァァアー

 

設定をし終えると真っ白な空間が一瞬でジャングルの風景に変わった。

 

天気はどうやら雨だったらしい。

 

フォルテ「ふむ。天気は雨か…丁度良い。敵を倒しやすくなる」

 

ジャングルでの雨は、実際問題は幸運であり不幸でもある。

 

フォルテ「まずは、敵の居場所を探らないとな・・・リヴァイブ。補助を頼む」

 

 

リヴァイブ〔分かりました〕

 

 

俺はリヴァイブの補助を受けながら直ぐに探査魔法で敵を探した。

 

フォルテ「見つからないな・・・」

 

俺が敵を探していると、真横から高速で接近してくる魔法弾があった。

 

キュイーーン!!

 

魔法弾が俺に当たる前に反射され発射した本人に返した。

 

すると、ゲームの様に右上に1/150っと現れた。

 

これは、150人中1人を倒したまたは、殺した為カウントされる。

 

フォルテ「残り149人か・・・」

 

 

リヴァイブ〔マスター。此処から、1km先に約100人近く密集している生命を確認しました〕

 

 

待ち伏せでもしているのか?

 

 

フォルテ「魔法は、あまり使わず能力で行くか・・・」

 

 

フォルテ「【イマジン・クリエーター:ツインノズルジェットエンジン×2。MINIMINI軽機関銃×2。MK.23ソーコムハンドガン×2】」

 

俺は能力で腰に2つのジェットエンジンを装着し両腕に軽機関銃を持ち、ホルスターに2つのハンドガンを入れた。

 

 

フォルテ「リヴァイブ。補助魔法頼む」

 

 

リヴァイブ〔了解〕

 

 

 

ドォォォオ!!

 

俺は、腰に装着したジェットエンジンを動かした。

 

まぁ、音が異様にうるさいため、俺の耳周囲を真空状態にしながら、ジェットエンジンを動かしている。

 

まったく、声が聞こえない。

 

フォルテ「リヴァイブ。敵はまだ固まっているか?」

 

 

リヴァイブ〈はい。まだ固まっています。攻撃を仕掛けるなら今です〉

 

 

フォルテ「了解した」

 

俺は腰に装着したジェットエンジンの火が付き炎が見える。

 

フォルテ「出撃(で)る」

 

 

ドォォォオ!!

 

 

俺は、空に上がらず低空飛行で高速移動している。

 

 

リヴァイブ〔体勢制御を調整します〕

 

 

フォルテ「頼む」

 

 

リヴァイブ〔あと、10mで敵を視認します〕

 

 

フォルテ「了解」

 

残り8m

 

残り6m

 

残り4m

 

ダッダダダダダ!!

 

残り3mになった瞬間鉛の弾が大量に俺に迫ってきた。

 

フォルテ「っち!!弾幕は多いが・・・・・・」

 

 

俺は、左右のジェットエンジンを左に変え正面移動から急速で左に体勢を変えて、鉛の雨を避けた。

 

フォルテ「ぐっ!?」

 

ジェットエンジンを最大出力で噴射させると、マッハ1のスピードが出る。

 

そんなスピードで横に急速体勢変更すると、殺人的なGが掛かる。

 

俺もリヴァイブに補助してもらっているが例外では無く、Gが体に掛かる。

 

敵は弾を避けた事に驚き動きが止まった。

 

俺はその隙を見逃さず両腕に持っていた、軽機関銃を敵の集団に向けた。

 

フォルテ「そこぉぉお!!」

 

ダッダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ!!!!!!

 

俺の両腕にあった軽機関銃が一気に火を吹いた。

 

 

フォルテSide out

 

 

 

タクトSide

 

今俺は、フォルテの後を追ってVRM訓練所の観察室でフォルテの訓練を見ていた。

 

タクト「にしても、反射能力を使わないんだ?反射能力を使えば、弾なんて避けなくても良いのに・・・」

 

 

ユイリィ「何か、『能力に頼り過ぎると敵に自分の手の内を教えてる』って言ってあまり使わない様だよ?」

 

 

タクト「うお!?」

 

いつの間にか、俺の後ろにいたユイリィが俺の質問に教えてくれた。

 

タクト「え!?いつの間に!?」

 

 

ユイリィ「拓斗が入った直ぐ後に来たよ?」

 

ユイリィが首をコテンと傾げた。

 

タクト「グフッ!!・・・可・・・愛い・・・」

 

 

危ない。危ない。吐血しかけた。

 

 

タクト「じゃあ・・・。フォルテは反射能力をここぞっていう時にしか使わないと?」

 

 

ユイリィ「うん、訓練でもあまり使わないよ?だから、フォルテに直ぐ能力を使わせた拓斗は凄いんだよ?」

 

へ~え。昔っからそう言う戦術・戦闘については、慎重そうだったし考えてたと思ってたけど。

此処までちゃんと考えてんだな…

 

 

ユイリィと話しをしている中、フォルテは、次々と敵を倒してうる。

 

タクト「あと、何人なんだ?」

 

 

ユイリィ「え~と。残り50人だね」

 

 

タクト「まだまだ、いるのか・・・」

 

あ。軽機関銃を捨ててハンドガンに変えた。

フォルテは敵の標準に合わない為に変則的な動きをしている。

 

タクト「あんな動きして、体大丈夫なのか?」

 

 

ユイリィ「大丈夫じゃないよ。あんな変則的な動きをしたら、体に多大なGが掛かるよ…それも殺人的な・・・」

 

 

タクト「んなっ!?止めなくて良いのか!?」

 

 

ユイリィ「止めたいけど止められないよ。あんな目を見たら、それにいつもこの訓練法でやって無茶する」

 

 

ユイリィは、フォルテを見ながら言った。

 

タクト「目?」

 

俺は、ユイリィが言ったフォルテの目を見た。

 

その目には、焦り・悲しみ・責任などがグチャグチャに混ざった瞳があった。

 

ユイリィ「あんな目を見たら言うに言えないよ…」

 

 

タクト「・・・・・・・・・。フォルテ」

 

 

そんなに悩んでるなら、何で俺に言わないんだよ・・・

 

 

俺が考えているとフォルテは持っていた、ハンドガンと左右のジェットエンジンを捨てて一筋の長い刀を出した。

 

そう俺と戦った時にも見た長い刀だ。

 

タクト「改めて見ると長いな・・・普通。7歳の子供が持てない長さだよな・・・」

 

 

ユイリィ「あれは、フォルテが持っているデバイス"リヴァイブ"のセフィロスフォームだよ」

 

俺がフォルテの刀に驚いてるとユイリィがフォルテの出した刀を教えてくれた。

 

 

タクト「へ~え。アレがフォルテのデバイスフォームの一部か・・・」

 

俺の場合は、大剣だからな・・・

 

パワータイプだな

 

メアシス〔早いですね・・・〕

 

 

タクト「確かにな・・・」

 

そうフォルテの剣筋のスピードに全体的なスピードが早いのだ。

 

 

ユイリィ「コレでも遅いよ?」

 

 

タクト「マジ!?半真祖吸血鬼な俺でもギリギリ目に見えるのに!?」

 

どんだけスピードがあるんだよ!?

 

生身の状態であのスピードって・・・

 

タクト「じゃあ、能力フル活用したら、見えないだろ・・・」

 

てか、ユイリィがフォルテの事を見えてることに驚き・・・

 

 

ユイリィ「白銀十字に手伝って貰ってるから」

 

 

タクト「心を読まれた!?」

 

 

ユイリィ「声に出してたよ?」

 

 

タクト「マジ?」

 

 

やべ。気を付けよ・・・

 

 

ズガッアァァァ!!

 

俺が考えていると訓練所から只ならぬ音が鳴った。

 

タクト「何だ!?」

 

 

ユイリィ「最後に大技を使ったみたい」

 

 

タクト「は?」

 

 

ユイリィ「カウント数を見て」

 

俺はユイリィに言われた通りカウント数を見ると・・・

 

タクト「ウソだろ!?さっきまで50人いたのに!?」

 

カウント数は、150/150と出ていた。

 

あの一瞬で50人を倒したのだ。

 

タクト「何をしたら、50人がものの数分で倒せんだよ!?」

 

 

ユイリィ「多分、プラズマブラスターを使ったんだと思う」

 

プラズマブラスターって確か研究施設を破壊した時の魔砲か?

 

タクト「そうだとしても、50人を軽く消し飛ばせる・・・わ・・・け・・・」

 

 

・・・・・・・・・あった・・・

 

 

確か研究施設を破壊させた時、フォルテが何か25%どうとか言っていた気が・・・

 

もしそれが出力ならば、100%で放ったらどうなるんだ?

 

25%であの威力・・・

 

当たりたくねぇ・・・

 

タクト「一体何%で放ったんだ?」

 

 

ユイリィ「多分15%じゃないかな?」

 

マジか…15%であの威力・・・

 

タクト「アレに当たった奴。なのはの「スターライトブレイカー」並みにトラウマを植え付けるな・・・」

 

 

ユイリィ「確かに・・・」

 

 

フォルテ「そこの2人。何してる?」

 

俺とユイリィがフォルテの放ったプラズマブラスターの恐ろしさを再実感していると、訓練所にいるフォルテがガラス越しに話しかけてきた。

 

タクト「あれ?バレてた?」

 

 

ユイリィ「みたいだね」

 

 

タクト「丁度良いから会いに行くか」

 

 

ユイリィ「うん」

 

 

俺とユイリィは観察室から出てフォルテがいるVRM訓練所に向かった。

 

タクトSide out

 

 

フォルテSide

 

 

俺は、最初に軽機関銃で牽制しながら、敵の殲滅をし、残り50人近くになり、軽機関銃からハンドガンに変え少々敵を減らし、残り少なくなった所に長刀モードにしたリヴァイブで必殺技に近い大技。

 

拓斗と合体砲撃より威力とパワーを下がるが、プラズマブラスターを十分に残りの敵を殲滅出来る為、出力15%近くを敵集団の所に放った。

 

その結果、残りの敵を倒した。

 

俺は、先ほどから俺の訓練法を見ていた2人の人物に向けて言った。

 

フォルテ「そこの2人何してる?」

 

 

俺がそう言うと気配が近づいてきた。

 

プシュー

 

その気配が訓練所に入った瞬間、ジャングルの背景が元の白い部屋に戻った。

 

倒した敵も自動的に消えている。

 

フォルテ「俺の訓練法を見ても意味は無いと思うが?拓斗」

 

 

タクト「確かに…見ても意味なかった」

 

入ってきた人物は、拓斗にユイリィだった。

 

ユイリィ「お疲れ様。はい、サイダーとタオル」

 

 

フォルテ「ああ、いつもありがとう」

 

俺はユイリィから受け取ったタオルで顔を拭きながら、ユイリィにお礼を言った。

 

ユイリィ「ううん。私に出来るのはコレ位だから・・・」

 

 

フォルテ「それでも、ありがとう」

 

俺はそのまま、キンキンに冷えたサイダーを飲んだ。

 

タクト「体に悪く無いか・・・それ」

 

 

フォルテ「まぁ。普通ならスポドリだろうが、俺はサイダーなんだ」

 

 

タクト「そうか・・・まぁ。前々から炭酸系が好きだったからなフォルテは・・・」

 

 

フォルテ「ああ」

 

 

ゴクッゴクッ

 

 

タクト「体は大丈夫なのか?あんな変則的な動きをしたら多大なGが掛かったんだろ?」

 

 

フォルテ「ああ、平気だ。ECB能力のおかげで体が徐々に進化し始めてGに耐えられる様になった」

 

 

タクト「進化って、俺と同じなのか?」

 

 

フォルテ「いや、俺の方が劣化してる」

 

 

タクト「どれくらい?」

 

 

フォルテ「RPGで言うなれば、拓斗は常時モンスター5体倒せばレベルアップする」

 

 

タクト「フォルテの場合は?」

 

 

フォルテ「俺の場合は、モンスターを20体倒せばレベルアップする」

 

 

タクト「15の差があるのか・・・」

 

だが、俺は自分の脳を使用し戦闘・戦術などの戦い方を把握し補う。

 

タクト「そうだ。フォルテ」

 

 

フォルテ「何だ?」ゴクッゴクッ

 

 

タクト「回復魔法を俺持って無いんだよ」

 

 

フォルテ「つまり?」

 

 

タクト「このVRM訓練所でヒーラを出してくれないか?」

 

 

フォルテ「お前の進化はこのVRM訓練でも使えるのか?」

 

 

タクト「ああ」

 

 

フォルテ「わかった。此方もヒーラは、リエラしかいなかったからな。欲しかった」

 

 

タクト「丁度良かったみたいだな」

 

 

フォルテ「ああ、今やるか?」

 

 

タクト「そうだな。どうせ明後日には地球に行くんだし。早めに習得した方が良いか…」

 

 

フォルテ「どうする?」

 

 

タクト「ああ、やる」

 

 

フォルテ「丁度良いから、少し戦い方を学べ」

 

 

タクト「別に良いんじゃね?やらなくても」

 

 

フォルテ「今のお前の戦い方だといずれ強敵が現れた時に苦戦するのは拓斗。お前だぞ?」

 

確かに拓斗は強い。

 

だがそれは、能力を頼り過ぎていて本来の強さが出せていない。

 

俺と初めて戦った時も初っ端から幻写音を使っていたが、アレがもし見えていたら拓斗は一瞬で死んでいる。

 

 

そうならないため、いざという時に対応出来る様にVRM訓練で戦い方を学んだ方が良いのだ。

 

タクト「あ~何かフォルテが言いたい事が分かった」

 

 

タクト「分かった。ヒーラを学ぶと同時に戦い方も学ぶとするよ」

 

 

フォルテ「訓練法はお前のデバイス"ナイシス"にインプットさせる」

 

 

ナイシス〔わたしにですか?〕

 

 

フォルテ「お前は拓斗のデバイスであり一緒にいるからだ」

 

 

フォルテ「リヴァイブ。ナイシスに俺が作り出した戦闘教訓データを送ってくれ」

 

 

リヴァイブ〔分かりました・・・・・・インプット完了しました〕

 

 

ナイシス〔インプットしました。ありがとうございます〕

 

 

フォルテ「気にするな。それじゃあ、拓斗。VRM訓練を始めるぞ?」

 

 

タクト「おう!!」

 

 

フォルテ「『場所設定:廃墟街。敵設定:ヒーラを中心とした魔導師集団。敵設定数:6人』良し。俺たちは観察室に行くぞ」

 

背景が変わり、俺とユイリィは観察室に向かう途中に拓斗に言った。

 

フォルテ「俺たちが退出した瞬間始まるからな。今の内に戦闘準備をしといた方が良いぞ。拓斗」

 

 

タクト「あいよ。【マスターコントロール:血塗られた短刀(ブラッディーナイフ)。重力軽減(グラビティーライト)】良し」

 

 

フォルテ「準備は整ったらしいな。ユイリィ行くぞ」

 

 

ユイリィ「うん。頑張ってね拓斗」

 

 

タクト「おう!!」

 

VRM訓練所から出て横に設備されている観察室に向かった。

 

フォルテSide out

 

 





では次回会いましょう。


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第19話 第97管理外世界"地球" 下編

タクトSide

 

 

フォルテたちが退出した瞬間、魔法弾が5発飛んできた。

 

 

タクト「っは!!」

 

 

タクト「グフッ!!」

 

俺は、魔法弾を斬ろうとブラッディーナイフで斬りつけるが、無意味に終わり魔法弾が腹と頭に2発当たり、残りの3発はギリギリで避けた。

 

タクト「非殺傷の魔法弾でも当たるとヤッパリ痛てぇなぁ」

 

俺は当たった腹をさすりながら再びブラッディーナイフを構えた。

 

が…

 

魔法弾の雨は止まらず俺に直撃した。

 

タクト「グフッ!!ザクッ!!ゲフッ!!ヘブッ!!」

 

俺は数発避けるが数発当たり地面に倒れた。

 

タクト「くそぉ・・・いい気になりやがって!!」

 

俺は魔法弾の雨に苛立ち、立ち上がり飛んできた魔法弾に向かってがむしゃらにブラッディーナイフを横に振った。

 

すると・・・

 

スパッ

 

タクト「ゑぇ?」

 

魔法弾が斬れたのだ・・・

 

タクト「どうして、斬れたんだ?」

 

俺は手に持っていたブラッディーナイフを見てみると何か薄紫の膜?が周りに出ていた。

 

タクト「何だ?この膜っぽいのは?」

 

 

ナイシス〔それは、マスターの魔力膜だよ〕

 

俺が不思議に思っていると、ナイシスが答えた。

 

タクト「魔力膜?何それ?」

 

 

ナイシス〔マスターのブラッディーナイフに纏っている薄紫の膜の事です〕

 

 

タクト「この薄紫の膜が俺の魔力膜?」

 

 

ナイシス〔色はマスターの魔力色を表しています〕

 

 

タクト「へ~え。じゃあ、俺の魔力色は紫色なのか~」

 

フュンッ!!フュンッ!!

 

俺が自分の魔力色を見ていると、魔力弾が3発飛んできた。

 

 

タクト「危ない危ない、今は戦闘中だったな。ナイシス。魔力膜の出力を抑えといてくれ」

 

俺は飛んできた魔法弾をかわしながらナイシスに言った。

 

ナイシス〔分かりました。魔力出力を15%近くに抑えときます〕

 

ナイシスが言った瞬間、ブラッディーナイフに纏っている薄紫の魔力膜が紫色に変わった。

 

タクト「良し。一点突破するか!!」

 

俺は、フォルテみたいな作戦を考えるのが苦手だ。

 

だから、一番シンプルな作戦の一点突破の様な事しか出来ない。

 

タクト「グラビティーライトを使うと体が本当軽いわwww」

 

グラビティーライトは魔法では無く俺が持っているレアスキルの一つである。

 

マスターコントロールで自信の体重と自分の周りの重力を軽くし、移動力を上げる技の一つである。

 

コレ位の重力コントロールなら無害だが、流石に集団での重力コントロールをやると頭に激痛が走る。

 

タクト「よし、ナイシス。敵との距離は?」

 

 

ナイシス〔約100m先の建物に先ほどから攻撃してきている魔導師2人。その、後方20m先に回復型魔導師が4人います〕

 

 

タクト「なら、まずは回復魔導師から行くが、安全ルートはあるか?」

 

 

ナイシス〔一点突破をするのでは?〕

 

 

タクト「安全があるなら、それに越したことはない」

 

 

ナイシス〔分かりました。待って下さい、今ルートを検索します〕

 

 

タクト「頼んだ」

 

俺は手に持っていたブラッディーナイフを刀に変えたり西洋剣に変えたりして俺に合った形の武器を探したが、結局の所ブラッディーナイフだった。

 

 

ナイシス〔ルート検索を終えました〕

 

 

タクト「あ。終わった?で、どんなルート?」

 

 

ナイシス〔はい。右手の建物を物陰にして後方の魔導師に近づいて素早く排除。次に前方の魔導師を排除〕

 

 

タクト「右手の建物?」

 

俺は自分の右側の建物を見た。

 

そこには、東京に建っていそうな巨大ビルがボロボロ状態で横たわっていた。

 

タクト「コレを物陰にしてか・・・」

 

 

ナイシス〔どうでしょうか?〕

 

 

タクト「ああ。大丈夫だな、そのルートで行こう」

 

 

ナイシス〔分かりました。最短ルートでナビをします〕

 

 

タクト「おう!!」

 

俺は、廃墟ビルの中に入り、ナイシスのナビに従い先に進んだ。

 

ナイシス〔マスター。止まって下さい〕

 

 

タクト「どうした?」

 

 

ナイシス〔左側にある窓でゆっくり外を見て下さい〕

 

 

タクト「?」

 

俺は、廃墟ビルの中から外を見た。

 

 

ナイシス〔左下を見て下さい〕

 

 

タクト「アイツ等か、俺に魔法弾ぶっ放して来たのは・・・」

 

ナイシスの言うとおり左下を見たらビルの屋上で俺を探す魔導師2人がいた。

 

ナイシス〔あと、20m先で敵と接触します〕

 

 

タクト「あいよ。少し戦い方を変えるか。ナイフを止めてナイシスセットアップ」

 

 

ナイシス〔了解。set up〕

 

俺は、黒と赤をベースにしたロングコートを羽織りっていた。

 

 

タクト「コレが、俺のバリアジャケットか」

 

 

ナイシス〔マスター。急いで下さい〕

 

 

タクト「あいよ。ナイシス。バスターフォーム」

 

 

ナイシス〔了解。1stフォーム"Bastarform"〕

 

 

タクト「あと、フライトモード」

 

 

ナイシス〔flightmode〕

 

俺は待機中だったナイシスをフォルテと戦った時と同じ大剣にしてビルを飛行した。

 

 

ナイシス〔あと、10mです〕

 

 

タクト「了解。そうだ、ナイシス、属性も纏えるか?」

 

俺は一旦止まりナイシスに訊ねた。

 

ナイシス〔はい。可能ですよ〕

 

 

 

ナイシス〔マスターの魔力変換資質があります〕

 

 

タクト「魔力変換資質?ナニソレ?」

 

 

ナイシス〔マスターの魔力を電気や火などに変える事ができると言う事です〕

 

 

タクト「俺が魔力から変換できるのは何だ?」

 

 

ナイシス〔火と電気です〕

 

火と電気か…

確か、フォルテが生前言ってたな「火は相手を業火の様に焼き。雷は雷鳴と共に相手を焼き斬る」って…

 

タクト「なあ。その2つを混ぜ合わせる事ってできるか?」

 

 

ナイシス〔魔力と精神力(集中)が必要ですが…〕

 

 

タクト「できるんだな?」

 

 

ナイシス〔はい〕

 

 

タクト「今すぐにできるか?」

 

 

ナイシス〔いえ、流石に今すぐとは・・・〕

 

 

タクト「そりゃあそうか・・・訓練すればできるか?」

 

 

ナイシス〔はい〕

 

 

タクト「なら、今使えるのはどっちだ?」

 

 

ナイシス〔電気です〕

 

電気か・・・

 

タクト「どうやって纏える?」

 

 

ナイシス〔イメージして下さい。魔力を電気に変換する事を〕

 

 

タクト「イメージか・・・」

 

魔力って・・・この何か血管に通っている感じのヤツか。

 

なら、この魔力を電気に変換か・・・

 

え~と、電気は何かアレだよな、バチバチしてて何か光の速さのある奴だな。

 

タクト「え~と、電気・電気・・・」

 

俺が目を閉じて考えていると手元からバチバチと音が聞こえ始めた。

 

俺は、不思議に思い目を開けると、大剣状態のナイシスが、紫色の電気を纏っていた。

 

タクト「お。出来た」

 

 

ナイシス〔流石はマスター。ですが、魔力を使い過ぎです〕

 

 

タクト「みたいだな。何かどっと力が抜けるわ」

 

 

ナイシス〔ちゃんと、訓練をしましょう〕

 

 

タクト「ああ。んじゃあ、さっさと後ろに待機してるサポート組を倒しますか」

 

俺は、電気を纏っているナイシスを片手に後方待機してるサポート組に向かって見付からない程度の速度で飛んだ。

 

ナイシス〔そこを左に曲がったら敵と接触します〕

 

俺は、一旦止まり壁に寄りかかった。

 

タクト「了解。なら、全力で斬り抜ける」

 

 

ナイシス〔分かりました〕

 

 

タクト「敵の配置が分かるか?」

 

 

ナイシス〔少しお待ち下さい。・・・・・・・・・わかりました〕

 

 

タクト「教えてくれ」

 

 

ナイシス〔わかりました。ホログラティックで見せます〕

 

大剣状態のナイシスを前に出すと俺の前にホログラム状態の映像が現れた。

 

そこには、敵の配置が現れた。

 

タクト「へ~え。此処を曲がれば、敵の後ろに付けるのか・・・」

 

俺は自分と敵の配置を見て準備をする。

 

ナイシス〔はい〕

 

 

タクト「よし、配置は分かった。行くぞ!!」

 

 

俺はナイシスを持ち直し角から飛び出て敵を見た。

 

そこには、まだ後ろを向いているサポート組がいた。

 

スピードを上げて、一人目後ろから…

 

タクト「もらったぁぁ!!」

ザンッ!!

 

斬った。

 

その横にいた敵も

 

タクト「おらぁぁ!!」

 

ザンッ!!

 

すかさず斬った。

 

前にいたサポート型魔導師2人は驚き、魔力弾で攻撃してくるが・・・

 

タクト「遅ぇぇ!!」

 

ザンッ!!ザンッ!!

 

一発の魔力弾が肩に直撃したが俺は止まらず、2人の魔導師を斬り伏せた。

 

俺はスピードを落とし止まった。

 

タクト「ふぅ~残りは戦闘型魔導師か・・・」

 

 

タクト「いちちっ!!そう言えば肩に直撃したんだった」

 

 

ナイシス〔大丈夫ですか?〕

 

 

タクト「ああ。サポート型魔導師を倒したコレで回復魔法が使える筈だ」

 

俺は頭に浮かぶ魔法を探した。

 

タクト「え~と。何々ヒールヒーラ?」

 

俺は肩に手を添え呟いた瞬間、手から淡い緑色のオーラらしき物が現れ、怪我のある肩を治した。

 

タクト「おぉ!!ちゃんと進化能力が働いてるみたいだな」

 

 

ナイシス〔因みに今マスターが使った回復魔法は、軽傷なら完治させ重傷なら5分で完治させる、上位ランクの回復魔法です〕

 

 

タクト「魔力や疲労は?」

 

 

ナイシス〔それは、無理です〕

 

 

タクト「やっぱりか・・・まあ、覚えただけ良かったか…」

 

 

ナイシス〔はい〕

 

 

タクト「それじゃあ、前方にいる奴を倒して終わらせるか」

 

 

ナイシス〔はい〕

 

俺は再び空に上がった。

 

タクト「さっさと終わらせよう」

 

俺は、前方にいる敵魔導師に向かって全力で飛んだ。

 

タクト「ナイシス、サンダーショット」

 

 

ナイシス〔了解。thundershot〕

 

俺は距離を縮めながら、雷属性の単発発射式の魔力弾を空中に2つ出した。

 

タクト「標的ロック、誤差修正、有射程距離・・・10・・・8・・・6・・・4・・・2・・・1・・・発射!!」

 

俺は、ナイシスを使い誤差を修正し2つを同時に前方にいる敵魔導師の心臓に向かって発射した。

 

勿論、非殺傷じゃなく殺傷で・・・

 

ダンッダンッ!!

 

案の定2つの魔力弾は敵魔導師の心臓に当たり倒した。

 

 

タクト「何とか倒せたな・・・」

 

 

ナイシス〔訓練を励みましょう〕

 

 

タクト「そうだな…」

 

ナイシスに言われ少し落ち込んでいると訓練所の背景が元の真っ白に戻った。

 

プシュー

 

それと同時に2人の人物が入ってきた。

 

フォルテ「何とか終わらせられたな」

 

 

ユイリィ「お疲れ様。はい、スポーツドリンクとタオル」

 

 

タクト「おお~お疲れ、そして、ユイリィありがとう」

 

俺はユイリィが持って来たスポーツドリンクとタオルを貰った。

 

タクト「どうだった?」

 

 

フォルテ「まだまだだ」

 

 

タクト「辛口評価いただきましたー」

 

 

フォルテ「当たり前だろ。まあ、魔力変換資質があったのは驚いたが、魔力を使い過ぎだ」

 

 

タクト「分かってるよ。その事は後でナイシスとどうにかする」

 

 

フォルテ「そうか。なら良いが・・・」

 

 

フォルテ「あとは、回復魔法を習得したか?」

 

 

タクト「ああ。さっき俺が使った回復魔法は傷を治す魔法だが、他にも魔力や疲労を回復させるヤツがあるみたいだ」

 

 

フォルテ「そうか、分かった。それについては、改めて、おめでとう」

 

 

タクト「おうよ!!」

 

 

さて、俺は当分、魔力制御に専念しないとな…

 

 

フォルテ「俺とユイリィはブリッジに行くが拓斗。お前はどうする」

 

 

タクト「いや、まだ少し訓練するわ」

 

 

フォルテ「分かった。また後で」

 

 

タクト「ああ」

 

 

そう言うとフォルテとユイリィはVRM訓練所から出て行った。

 

 

タクト「よし、俺は魔力制御の鍛練。鍛練」

 

 

そう言い俺は、訓練所の床で座禅をし、自分の魔力制御に専念した。

 

 

タクトSide out

 

 

三日後

フェニックス・ハルバード

メインブリッジ

 

フォルテSide

 

そんなこんなで三日が経った。

 

現在、地球に移動するため、全員をブリッジに集っている。

 

タクト「今日か~パラレルワールドの地球どんな感じだろうな~」

 

 

フォルテ「あまり、変わらないと思うが、確かに気になるな・・・」

 

 

タクト「そうだろ!?やべ~ワクワクしてきた!!」

 

 

フォルテ「転生した事で子供に戻ったか?」

 

 

タクト「いや、純粋にな?」

 

 

ユイリィ「どんな所なんだろう?」

 

 

リエラ「確かに気になるね~」

 

 

ツカサ「そうですね。僕も気になります」

 

 

マスミ「魔法が無く、技術が進んだ世界だからな。俺も気になる」

 

全員が地球に興味を持っていた。

 

フォルテ「全員準備したか?」

 

 

『はい!!(おう!!)』

 

 

フォルテ「ハルバード。後は頼んだ」

 

 

ハルバード「はい。此方は任せて下さい」

 

 

フォルテ「ああ、頼んだ。全員、荷物を持ち転移装置の中に入れ」

 

そう言うと全員が転移装置に荷物を持ち入った。

 

フォルテ「じゃあ、頼んだ」

 

 

ハルバード「はい。転移場所、海鳴市近辺の廃墟ビル」

 

 

ハルバードが転移場所を決めた瞬間、転移装置が光り始めた。

 

 

ハルバード「それでは、また」

 

 

フォルテ「ああ」

 

 

俺が答えたと同時に俺達は転移した。

 

 

新暦62年

第97管理外世界"地球"

××県:海鳴市の近辺廃墟ビル内

 

そこに、6人の男女の子供が強い光と共に現れた。

 

フォルテSide

 

フォルテ「無事に転移出来たか」

 

 

タクト「ああ。だけど、何で廃墟ビルにしたんだ?」

 

 

フォルテ「人との遭遇は、避けたいからな」

 

 

タクト「なら、路地裏で良いじゃん」

 

 

フォルテ「此処が一番人との遭遇率が少ないからな」

 

 

タクト「だから、路地裏じゃなく此処にしたと?」

 

 

フォルテ「ああ。それじゃあ、先ずは活動拠点にする家を探す」

 

 

タクト「どうやって?」

 

 

フォルテ「簡単だ。拓斗、お前の幻写音で幻の親を作り出せ」

 

この三日間で拓斗は、勇ましい位に進化能力が進み、幻写音の能力が上がった。

 

半径150mまで幻写音の能力が有効になった。

 

今まで自分ともう一人の姿を消したり、動物を表すしか出来なかったが今では、自分を含み4人の姿を消せる様になり、動物しか出来なかった幻が、今では大人や子供を現せる様になった。

 

タクト「はぁ。分かったよ、何人だ?」

 

 

フォルテ「大人の男女が2人だな」

 

 

タクト「俺達の親役か?」

 

 

フォルテ「ああ」

 

 

タクト「分かったよ」

 

拓斗は後ろを向き幻写音で親役を作り始めた。

 

フォルテ「次にリエラは、元の狼姿に戻ってくれ」

 

 

リエラ「は~い」

 

リエラは軽い返事を返し俺と出会った時と同じ頃より少し大きくなった狼姿に変わった。

 

フォルテ「俺と出会った時より大きくなったな・・・」

 

 

リエラ「そりゃ~私だって成長するよ~」

 

狼姿でふてくされるリエラに俺は謝り、ユイリィに向いた。

 

ユイリィ「?どうしたの?」

 

 

フォルテ「ユイリィは、俺達の妹役になってもらう」

 

 

ユイリィ「うん。あれ?俺達?拓斗も?」

 

 

フォルテ「ああ、拓斗とマスミは父親の子供で俺とツカサとユイリィは母親の子供って言う再婚した設定だ」

 

 

ユイリィ「うん。分かった」

 

 

フォルテ「ツカサにマスミもわかったな?」

 

俺は2人の方に向き直り聞いた。

 

ツカサ「分かりました。兄さん」

 

 

マスミ「了解。兄さん」

 

案外ノリノリの2人だった。

 

フォルテ「OKだな」

 

 

タクト「何の話し?」

 

 

俺が確認を取っていると作り終えたのか、後ろに拓斗とマスミを2:2で割った様なイケメンな男性と俺とツカサとユイリィを2:1:2で割った様な美貌な女性が後ろにいた。

 

フォルテ「なに、全員に設定を教えただけだ」

 

 

タクト「そうか」

 

 

フォルテ「後ろにいるのが、そうか?」

 

 

タクト「ああ、男性が闇乃 英司で、女性が夜月 美奈穂だ」

 

 

フォルテ「と言うことは、拓斗の苗字が闇乃に、俺は夜月か・・・」

 

 

タクト「ああ」

 

 

フォルテ「分かった。にしても、良くコレまでの人間を作り出せたな・・・」

 

俺も反射能力を使わなければ簡単に引っかかる程の精巧差。

 

タクト「そのおかげで眠いがな・・・」

 

 

フォルテ「少し我慢しろ、今から不動産屋で家を探すぞ」

 

 

タクト「金は?」

 

 

全員が金について気になっていたみたいで俺の方を見る全員。

 

フォルテ「気にするな。シュネルから貰った」

 

 

タクト「いつの間に・・・」

 

 

フォルテ「つい先日にな?」

 

 

タクト「貰ったと?」

 

 

フォルテ「ああ」

 

 

タクト「はぁ。分かった、なら行こう」

 

 

フォルテ「ああ」

 

 

俺達は荷物を持ち廃墟ビルから出て不動産屋に向かった。

 

 

 

 

 

 

海嗚市

とある一軒家

 

タクト「広いなぁ~此処が今から俺達の活動拠点になるのか~」

 

 

フォルテ「ああ、既にこの家は買い取った、今日から此処が第2の我が家だ」

 

あの後、不動産屋に行き直ぐに広くて良い一軒家は無いか、探したら此処だった為、直ぐに購入し全員、この家を見ている。

 

ツカサ「零兄さん、部屋はどこですか?」

 

地球では、名前を変えている、ツカサは司にマスミは麻澄にユイリィは唯里に拓斗は…そのままで、俺は零夜月 零となった。

 

フォルテ→レイ

 

レイ「ああ、二階の端にある2部屋のどっちかが司で麻澄のだ」

 

 

ツカサ「見て来ます」

 

 

レイ「拓斗。お前の部屋はそこだ、唯里はそこだ」

 

俺は、部屋を全員に教えた。

 

レイ「あと、リエラはリビングでも良いし、唯里と一緒でも良い」

 

 

リエラ「分かった~」

 

 

レイ「よし、なら全員解散」

 

俺は、自分の部屋に入り部屋の所々に銃を隠した。

 

地下の物置場を改良して隠し物置と化し装備品を置いてある。

 

因みに開けるには三桁の数字の暗証番号と網膜スキャンが必要である。

 

レイ「リヴァイブ。この後、鍛練に付き合ってくれ」

 

 

リヴァイブ〔分かりました。後ほど、三階で鍛練をしましょう〕

 

この家は、三階建ての一軒家であり、3階は鍛練・訓練所になっている、2階は3階のカモフラージュで1階は全員の生活区だ。

 

レイ「ああ」

 

 

レイ「あ」

 

 

リヴァイブ〔どうしました?〕

 

 

レイ「いや、みんなに明日から学校に行くことを言い忘れてた」

 

 

リヴァイブ〔昼飯の時に報告したらどうですか?〕

 

 

レイ「そうするか」

 

そう言い俺は、荷物と武器を置き始めた。

 

数時間後

 

レイ「よし、隠し武器の設置は終わったな」

 

 

レイ「リヴァイブ。今何時だ?」

 

 

リヴァイブ〔13:00です〕

 

 

レイ「昼時か…」

 

 

レイ〈全員。リビングに集合しろ〉

 

俺は全員を念話でリビングに集まる様に送った。

 

全員〈了解〉

 

 

レイ「俺もリビングに向かうか」

 

俺は部屋から出てリビングに向かった。

 

夜月家

リビング

 

俺は全員の集合場所のリビングに着き扉を開けた。

 

ガチャ

 

そこには、全員がいた。

 

レイ「俺が最後か?」

 

 

タクト「みたいだな」

 

 

マスミ「隊長が遅刻するなんてな?」

 

 

リエラ「どうしたの~?」

 

 

レイ「なに、荷物を整理していただけだ」

 

 

タクト「そうなんだ」

 

 

ユイリ「で、何で私たちを呼んだの?」

 

 

レイ「昼時だからな、外で食材買うついでに外で食べるぞ」

 

 

マスミ「外食か…」

 

 

タクト「そんな時間か…」

 

 

ユイリ「分かったよ、みんな準備しよ」

 

 

『はい!!』

 

そう言い、全員準備を終わらせ外に出た。

 

 




では次回会いましょう


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登場人物のおさらい

今まで出て来た登場人物のおさらい


 

 

主人公

 

名前:夜月 零(ヨヅキ レイ)

 

codename:FORUTE(フォルテ)

 

年齢:7歳

 

容姿:ウルフカットの銀髪。瞳は真紅色。体中は傷だらけのクール系イケメン

 

好きな事:唯里と一緒にいる事。寝る事。射撃。剣術。など

 

嫌いな事:偽善者。唯里を泣かせるヤツ。眠りを妨げられる事。仲間を傷つけるヤツ。など

 

魔力量:AA+(EX)

 

備考

地球に来た際に名前を変えた。苗字の夜月の由来は『夜に輝く月みたいだから』と拓斗が決めた。名前の零は、研究所で呼ばれていたゼロをそのまま漢字に変え呼び方を変えただけである。

現在、海嗚市にある一軒家を拠点とし活動している。

 

俺・拓斗は私立聖祥大附属小学校2年生である。

クラスは、2年A組

 

この頃のなのは達は小学生1年生である。

 

原作開始時は、10歳である。

 

現在、体の症状を抑止する飲み薬を常時所持している。

 

--------------------------------------------------------

 

 

名前:闇乃 拓斗(ヤミノ タクト)

 

codename:sasha(サーシャ)

 

年齢:7歳

 

容姿:黒がベースで所々にピンク髪があり、基本癖毛で顔は中性的な感じ。

 

好きな事:人を騙す事。零とふざける事。など

 

嫌いな事:偽善者。仲間を傷つけるヤツ。零に殺意を持つヤツ。など

 

魔力量:SSS(A+)

 

備考

地球に来た際に名前を変えた。苗字の由来は『只単に漢字が良いから』で闇乃にし、名前はそのままにした。

現在、海嗚市の一軒家の夜月家で拠点に活動している。

半真祖吸血鬼であるため、太陽光に当たっても大丈夫だが、体がダルクなる。

 

私立聖祥大附属小学校2年生

 

クラスは零と同じである。

 

--------------------------------------------------------

 

 

名前:夜月 唯里(ヨヅキ ユイリ)

 

codename:Kuleisa(クェイサー)

 

年齢:6歳

 

容姿:緋○のア○アの○キ似

 

好きな事:零と一緒にいる事。狼姿のリエラでモフモフする事。夜月家と闇乃家全員。

 

嫌いな事:家族に手を出す人。無駄に騒ぐ人。

 

魔力量:B+(一般的)

 

備考

夜月家の妹役をやっているユイリィ。

因みに、夜月家と闇乃家全員の癒し系である。

零と2人きりになるとデレる。

ミッション中は的確な指示を出すオペレーターである。

 

私立聖祥大附属小学校1年生

 

クラスはなのは達と同じ

 

--------------------------------------------------------

 

 

名前:夜月 司(ヨヅキ ツカサ)

 

codename:BUREIVU(ブレイヴ)

 

年齢:6歳

 

容姿:首まで伸びた薄青色の髪であり、瞳は黄色で幼い。

 

好きな事:本を読むこと。家族全員。など

 

嫌いな事:本を読むことを邪魔してくるヤツ。家族を傷つけるヤツ。など

 

魔力量:AAA+(A+)

 

備考

私立聖祥大附属小学校1年生

クラスはなのは達と同じである。

良く教室で本を呼んでいる。

 

唯里の弟で麻澄とは双子同然である。

 

夜月家の活動拠点であり闇乃家の活動拠点でもある一軒家で暮らしている。

 

零に拾われる前は研究施設で麻澄と共に零と同じ様に生体実験をされていた。

 

現在は、今の暮らしに満載しており、自分みたいな存在を出さない様に頑張っている。

 

--------------------------------------------------------

 

 

名前:闇乃 麻澄(ヤミノ マスミ)

 

codename:AGUNESU(アグネス)

 

年齢:6歳

 

容姿:首まで伸びた薄緑色の髪に瞳は茶色で美男子系。

 

好きな事:司といる事。面白そうな事。家族全員。など

 

嫌いな事:偽善者。仲間を傷つけるヤツ。しつこいヤツ。など

 

魔力量:AAA+(A+)

 

備考

私立聖祥大附属小学校1年生

司と唯里と同じでなのは達のクラスにいる。

 

その他文章は司と同じである。

 

--------------------------------------------------------

 

 

名前:リエラ

 

codename:FENRIRU(フェンリル)

 

年齢:7歳

 

容姿:銀髪ストリートに着込んだ浴衣の美少女系

 

好きな事:マスターといる事。マスターと寝る事。家族全員。など

 

嫌いな事:マスターを傷つけるヤツ。しつこいヤツ。仲間を傷つけるヤツ。など

 

魔力量:EX(AAA+)

 

備考

夜月家で待機が多くたまに零が無断で学校連れてく時がある。

(その日は、屋上で一緒に寝ている)

 

 

契約条件

『自由に生きろ』

 

 







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第壱章 鼓動する世界
第20話 不屈の少女


兵器と人外は、不屈の少女と出会う。

刻一刻と迫る物語の針を止められない。

運命はどう変わり、どう進むのか。

それは、神のみぞ知る。




 

夜月家リビング

そこには、夜月家と闇乃家全員がいた。

 

レイ「さて、夕食は済んだな。一応全員に言っとくが、明日から学校がある」

 

俺は、昼に伝え忘れてしまった事を今唐突に言った。

 

全員『はぁ!?』

 

当たり前の如く全員が声を上げた。

 

タクト「何で言わないんだよ!?」

 

 

レイ「だから、言い忘れてたと言ったろ」

 

 

ツカサ「零兄さん。ちゃんと報告しようよ…」

 

 

マスミ「はぁ。で?服は?」

 

 

タクト「あと学校って、俺達の学年は?」

 

 

レイ「服は各部屋の左側のロッカーにバックと教科書と共に入っている」

 

 

マスミ「アレか…」

 

どうやら、俺が言ったロッカーが分かった様だな。

 

リエラ「マスター。わたしのは~?」

 

 

レイ「リエラは、獣耳と尻尾が出る可能性があるから、家で待機だ」

 

 

リエラ「え~一緒に行きたいよ~」

 

狼姿から、人に変わり抱き付いてくるリエラ。

 

レイ「安心しろ、偶に学校に連れて行く」

 

 

リエラ「うぅ~本当?」ウルウル

 

 

タクト「ブッフゥ!!」

 

 

レイ「ああ」

 

抱き付いているリエラは自然に上目遣いになり、それを見て真っ赤な液体を出したヤツは無視しながら、リエラを撫でた。

 

レイ「だから、学校に行く準備しとけよ?」

 

 

『了~解』

 

 

そう言い、全員自分の部屋に戻った。

 

一人を放置し…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タクト「何で俺だけ…こんな扱い方」

 

--------------------------------------------------------

 

 

次の日

夜月家のリビング

 

レイ「準備は、終わったな?」

 

 

タクト「おう」

 

 

ツカサ「はい」

 

 

マスミ「やはり、着難い…」

 

 

レイ「我慢しろ…俺だって苦手なんだ…」

 

 

ユイリ「リボン大丈夫かな?」

 

俺と麻澄が服を嫌がっていると唯里がリボンが曲がっていないか。気になっているようだ。

 

レイ「唯里。こっち向け、見てやる……。ほらよ」

 

 

ユイリ「あ。ありがとう、零兄ぃ」

 

 

レイ「それじゃあ、私立聖祥大附属小学校に向かうぞ」

 

 

『はい!!』

 

俺達は、そのまま学校に向かった。

 

リエラを連れて…

 

--------------------------------------------------------

 

私立聖祥大附属小学校

職員室

 

先生「はい。手続きは終わったから、教室に行きましょうか」

 

 

レイ「………」

 

 

タクト「はい」

 

今ここには、俺と拓斗しかいない。

 

唯里達は、既に1年の教室に向かった。

 

何故、手続きも済んだ俺達なのに職員室にいるか。

 

それは…

 

先生「零くん…いい加減にお犬さんから降りましょうか…」

 

 

レイ「………」

 

そう、俺は今狼姿のリエラの上に跨がっている。

 

普通の学校は動物を連れて来ては行けないのだが、俺が学園長と掛け合い。特別に許された。

 

レイ〈リエラ。重くないか?〉

 

 

リエラ〈ううん。全然軽いよ~マスター〉

 

 

レイ〈重くなったら、言ってくれ、直ぐに降りるから〉

 

俺は、先生の話しを無視しながら、リエラと念話で話していた。

 

先生「はぁ。着いてきてね?」

 

 

レイ「………」

 

 

タクト「はい」

 

俺は返事を返さず、リエラに跨がった状態で拓斗はちゃんと返事をした。

 

移動中

 

2年A組教室前

 

先生「呼んだら入ってきてね」

 

 

タクト「はい」

 

 

レイ「………」

 

そう言い教室に入っていた先生。

 

タクト「その性格で通すのか?」

 

 

レイ「………」コクリ

 

 

タクト「ありま。了解、リエラは大人しくな?」

 

 

リエラ〈分かってるよ~〉

 

 

先生「入ってきて」

 

先生がいなくなり、俺と拓斗が打ち合わせをしていると教室内から先生に呼ばれた。

 

タクト「んじゃ入るかな?」

 

 

ガラガラ

 

女子『きゃぁぁぁあ!!イケメンが二人!!』

 

 

男子『くそぉぉ!!』

 

俺ら2人が教室に入った瞬間、女子と男子の声が高くなる。

 

先生「しずかに!!……闇乃くんと夜月くんが自己紹介するから、静かにさなさい!!」

 

シーーン

 

先生が声を荒げて叫ぶと直ぐに静かになった。

 

タクト「え~と。闇乃 拓斗だよ。よろしく、好きな事は隣にいる零とふざける事で嫌いな事は、偽善者です。以上終わり」

 

 

先生「じゃあ、夜月くんお願い」

 

 

レイ「……夜月 零…この子はリエラ。以上」

 

俺はリエラから降りて自己紹介をした。

 

先生「う。うん、ありがとうね、2人とも夜月くんは窓際の一番後ろで、その横が闇乃くんの席よ」

 

 

レイ「………」スタスタ

 

 

タクト「はい」

 

俺は先生が言った席に座り、俺の席の後ろにリエラが座り、そのまま顔を伏せた。

 

先生「じゃあ、今日の1時間は新しいクラスメートの質問タイムよ」

 

先生が言った瞬間、待ってましたと言わんばかりに質問が飛んでくるが、全て拓斗が答えた。

 

--------------------------------------------------------

 

質問の内容は、アレだな…

「何処から来たの?」やら「何で犬がいるの?」やら「彼女いるの?」やら「ヤ ラ ナ イ カ?」みたいな、テンプレばっかだな…

 

返事は全部拓斗にさせた。

 

俺は拓斗が返事を返してる間ずっと窓の外を見ていた。

 

タクト〈ちょwww。零、助けてwww〉

 

俺がリエラを撫でながら外を眺めていると、拓斗が念話で救援要請して来たが…

 

レイ〈草が生えるって事は、まだ、大丈夫だろ〉

 

 

タクト〈ちょwwwまt〉ブツン

 

念話を無理やり切り俺は再び外を眺めた。

 

そんなこんなで、時間が過ぎて昼間。

 

タクト「零。飯にしようぜ!!」

 

授業が終わり隣に座っていた拓斗が直ぐに鞄に入っていた弁当を取り出しながら言ってきた。

 

レイ「……ああ」

 

俺も弁当を出し立ち上がった。

 

タクト「飯食べる所どこが、良いかねぇ~」

 

 

レイ「……屋上で良いだろ」

 

 

リエラ「ガウッ」

 

俺が立ち上がった事でリエラも立ち上がった。

 

タクト「そうだな。んじゃあ、屋上に行くか」

 

そう言い俺と拓斗にリエラは教室を出て屋上に向かった。

 

--------------------------------------------------------

 

私立聖祥大附属小学校屋上

 

ガチャ。ギィィ

 

俺と拓斗は屋上の扉を開けた。

 

まだ誰も来ていないのか人っ子一人いない。

 

レイ「涼しい……」

 

 

タクト「確かに。弁当食うにはうってつけだな、ここ」

 

 

リエラ「ガウッ」

 

俺はそのまま、近くにあるベンチに座って弁当を出した。

 

レイ「ここらで良いか。一応はリエラにも弁当を作ってある」

 

 

リエラ〈本当!?〉

 

 

レイ「ああ」

 

 

タクト「良く用意出来たな…俺たち全員の作ってた筈だろ?」

 

 

レイ「ああ、流石に空腹でいさせるのは気が引けたからな。作っておいたんだ」

 

俺は、拓斗・唯里・司・麻澄と自分の弁当を作った。

 

そこに、流石に空腹状態は避けたい為、リエラの分の弁当も作ったのだ。

 

レイ「そんなことより、食べるぞ…」

 

 

タクト「そうだな。食べるか」

 

俺と拓斗は自分の手にある弁当を食べようとしたが…

 

ガチャ。ギィィ

 

ユイリ「零兄いる~?」

 

再び屋上の扉が開き、自分の名を呼ぶ妹が現れ中断した。

 

レイ「此処にいるぞ。唯里」

 

 

ユイリ「あ。いた、零兄~」

 

俺は自分がいる事を教えると此方に振り返り走ってきた。

 

???「ちょっと。待ちなさいよ唯里!!」

 

 

???「待って。唯里ちゃん」

 

 

???「ふぇ~!?早いよ3人とも~」

 

唯里が走って向かって来ると、その後ろから3人の少女が現れた。

 

ユイリ「ふふん♪零兄~♪」

 

だが、お構い無しに俺に抱き付いた唯里。

 

タクト「なぁ。唯里、後ろの3人は誰だ?」

 

俺の代わりに唯里に後ろの3人は誰か聞いた拓斗。

 

ユイリ「えへへ~♪零兄~♪」

 

だが、無視された。

 

タクト「……oh…OTZ」

 

後ろの3人は、まさかの唯里の変わり方に驚いて何も言えなかった。

 

レイ「唯里。後ろの3人は?」

 

 

ユイリ「あ。私の初めてのお友達!!」

 

俺が唯里聞くと、拓斗と違い直ぐに答えてくれた。

 

レイ「そうか……なら、自己紹介をしないとな」

 

 

レイ「…俺は、今日この学校の2年A組に転校した。夜月 零だ。唯里と司の兄だ」

 

 

タクト「同じく2年A組に転校した闇乃 拓斗だ。麻澄の兄だ」

 

俺達2人が自己紹介をすると少女3人も自己紹介をしてきた。

 

アリサ「じゃあ、次は私たちの番ね。私は1年A組のアリサ・バニングスよ」

 

金髪ストレートで強気の少女がアリサ・バニングスか…

 

スズカ「え~と。同じく月村 すずかです」

 

青紫色のストレートで清潔で清楚なイメージの少女は月村 すずかか…

 

ん?さっきからずっと拓斗を見ているな…

 

同じ吸血鬼同士だから、分かったのか?

 

ナノハ「次はなのはだね。同じく、1年A組の高町 なのはです」

 

この世界の主人公であり、将来管理局の白い悪魔にと呼ばれる。高町 なのは。

 

ふむ。原作キャラと出会うか…

 

レイ「よろしく……」

 

 

タクト「よろしくな」

 

 

3人『よろしくお願いします!!』

 

 

タクト「んじゃあ、今度こそ弁当を食べますか?」

 

 

レイ「ああ」

 

俺は手に持っていた、弁当を広げた。

 

レイSide out

 

タクトSide

 

俺が、零が作った弁当に入っている唐揚げを頬張っていると、隣りにいた、アリサが話し掛けて来た。

 

アリサ「あの。闇乃さん」

 

 

タクト「ん?どうした?あと、拓斗で良いからな?」

 

 

俺は唐揚げを飲み込んで返事した。

 

 

アリサ「あ。じゃあ、拓斗さんで…」

 

 

タクト「うん。で?どうしたの?」

 

 

アリサ「なんで、夜月さんはこんな季節にマフラーをしてるんですか?」

 

アリサの目線にはリエラと一緒に弁当を静かに食う零がいた。

 

タクト「ああ…あれね」

 

たが、零の服装は私立聖祥大附属小学校の制服に季節外れのマフラーを首にしていた。

 

タクト「気になる?」

 

 

アリサ「はい」

 

 

スズカ「私も気になります」

 

アリサの隣りに座っていた。すずかも気になるようだな。

 

タクト「簡単さ。アイツは冷え性だから、マフラーを首にしているのさ」

 

これは、嘘だ。

 

実際は、研究施設で作った傷痕を隠す為、首にマフラーをしている。

 

本人は気にしないでマフラーを付けずに学校に行こうとしていたが、流石に小学生が首に傷痕があったら大変なため。

 

常時首にマフラーを巻くように言ったのだ。

 

こんな話題に出ている本人は弁当が食べ終わったのか。

 

いつの間にか給水タンクの場所に座り風に当たっていた。

 

首に巻いていたマフラーが風に靡いていた。

 

アリサ「そうなんですか?」

 

 

タクト「ああ」

 

あ。リエラも立ち上がって零の所に行った。

 

アリサ「あと、何で犬が?」

 

 

タクト「犬?ああ。リエラね」

 

俺はリエラを見ながらアリサ達に説明した。

 

ナノハ「リエラ?」

 

 

タクト「あの子の名前だよ。高町さん」

 

 

ナノハ「なのはで良いですよ。闇乃さん」

 

 

タクト「んじゃあ、俺も下で良いからな。なのは」

 

 

ナノハ「はい。拓斗さん」

 

 

タクト「で。話しを戻すが、アリサ」

 

 

アリサ「何ですか?」

 

 

タクト「リエラは、狼だからな?」

 

 

アリサ「そうなんですか!?」

 

俺がアリサ達に狼だと教えると少し警戒するアリサ達。

 

タクト「ああ。あと安心しな、噛んだりしないから」

 

俺がそう言うと少し安心したのか警戒を弱めた。

 

タクト「んで。何でリエラがいるか。だが」

 

 

俺は少し間を開けて言った。

 

 

タクト「零に懐いて着いてきたんだよ」

 

 

スズカ「大丈夫何ですか?」

 

 

ナノハ「先生に怒られますよ?」

 

普通だったらな…

 

タクト「まぁ。零が自分で責任を持つって言って学園長に許可を取ったらしい…」

 

 

ナノハ「ふぇ!?学園長にですか!?」

 

 

アリサ「また。凄いことを…」

 

 

タクト「まぁ。リエラも極力大人しいから大丈夫だろ」

 

 

???「何の話だ?」

 

 

???「リエラがどうと、聞こえましたが…」

 

俺がアリサ達と話していると、後ろから不意に2人の男子が現れた。

 

タクト「遅かったな。麻澄に司」

 

後ろから現れたのは、弟役の2人だった。

 

マスミ「女子達に質問責めを食らって遅くなった」

 

 

ツカサ「あれ?零兄さんは?」

 

 

タクト「彼処で風に当たってる」

 

 

俺は給水タンクの方に指を指して言った。

 

ツカサ「あ。いました」

 

 

マスミ「リエラも一緒か…」

 

 

アリサ「遅かったから先に食べさせてもらってるわよ?」

 

俺達が話してると、アリサが2人に言った。

ツカサ「はい。構いません」

 

 

マスミ「ああ。構わん」

 

 

タクト「ほら。さっさと食わないと遅刻するぞ!?」

 

 

そんなこんなで、昼間が終わり麻澄達は1年A組に。

 

俺と零は2年A組に向かった。

 

 



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第21話 人外と人外の邂逅

人外の少年と人外の少女との出会い。

人外の少年と人外の少女は自分の真の姿を隠す。

だが、それは長く保たない…


タクトSide

 

 

今俺は、全力で道路を走っている。

 

理由は、すずか・アリサ・なのは・唯里・司の5人が黒色のバンに拉致られたからだ。

 

一緒にいた麻澄は間一髪で助かったらしく、慌てて俺に知らせてくれた。

 

運悪く、零は近くにいなかった為、俺が先に行くことにした。

 

今、麻澄が零に報告してる頃だろうが…

 

拉致犯が生きそうな場所を当たるが見当たらない。

 

タクト「くそっ!!何処だ!?」

 

リエラ「ガウッ!!」〈こっちだよ!!拓斗!!〉

 

俺が行きず待っていると、いつの間にか後ろにいたリエラが話し掛けて来た。

 

タクト「リエラか。助かる!!」

 

リエラはそのまま犯人の場所に案内をしてくれた。

 

タクト「何でリエラがいるんだ?」

 

 

リエラ「マスターに言われて先に来たんだよ。今、マスターも向かってるよ?」

 

 

タクト「分かった。で、みんなは何処に?」

 

 

リエラ「犯人と皆は、町外れにある港の廃倉庫に連れて行かれてそこにいるよ」

 

港か…

 

タクト「分かった。案内頼む!!」

 

 

リエラ「任せて!!あと、拓斗乗ってスピードを上げるから!!」

 

 

タクト「了解!!」

 

俺は、リエラに跨がり港を目指した。

 

--------------------------------------------------------

 

海嗚市

町外れの港

廃倉庫

 

タクト「此処か?」

 

俺は今、リエラに跨がりながら5人がいると思われる廃倉庫の入り口近くにいる。

 

リエラ「うん。5人の匂いと中に6人の男性の匂いがするよ」

 

 

タクト「当たりか…」

 

にしても、時間が経ちすぎたな…

 

もう日が沈み周りが暗い。

 

タクト「あまり、なりたくないが。もしかしたらHAVになるかもしれないな…」

 

 

リエラ「大丈夫?体に負担掛かるんでしょ~?」

 

 

タクト「ああ。進化能力のおかげで何とかな…っ!?」

 

そう話しをしていると、廃倉庫の入り口から3人の男性が出て来た。

 

俺達は、直ぐに近くの場所に隠れた。

 

犯人の手には、ご丁寧に銃を持っていた。

 

タクト「AK-47とAKS-74UとSCORPIONサブマシンガンか…」

 

テロリストの代名詞だな…

 

AK-47はドットサイトとレーザーライト付きで、AKS-74Uはダブルマガジンでレッドサイト付きか…

 

まぁ。何とかなるな…

 

タクト「HAVになるか…。リエラは此処で待機だ」

 

 

リエラ「うん。気を付けてね?」

 

 

タクト「ああ」

 

そう言い、俺は自分の腕を少し斬った、すると血が腕を伝って地面に垂れ落ちた。

俺は地面に垂れた血に能力を使った。

 

タクト「【マスターコントロール:ブラッディーナイフ・カスタム(血塗られた短刀・改)×2】やっぱり、少し痛いな…」

 

血は真っ赤な色をした光沢のある短刀に姿を変えた。

 

タクト「んじゃあ、行きますか!!」

 

俺は隠れていた所から駆け出した。

 

犯人A「ああ?んでガキがこんな所にいるんだ?」

 

犯人の一人が気付き手に持っていたAK-47を俺に向けてきた。

 

タクト「撃たれる前に静める!!」

 

俺は、手に持っていたブラッディーナイフ・カスタムを犯人Aの腕に刺した。

 

ザシュ!!

 

犯人A「ぎゃあぁ!!腕がぁぁあ!!」

 

腕を刺された事に犯人Aは手に持っていたAK-47を落とした。

 

タクト「黙れ」

 

トン

 

犯人A「ガハッ…」

 

俺は、騒いでいた犯人の首を手刀で静めた。

 

犯人B「どうした!?」

 

 

犯人C「何があった!?」

 

すると、犯人Aの叫び声を聞きつけた犯人2人が運悪く此方に来てしまった。

 

タクト「ちっ。声に反応したか!!」

 

 

犯人B「誰だ!!」

 

 

犯人C「何でガキが…」

 

案の定、俺は犯人2人に見つかった。

 

犯人B「バカが!!良く見ろ!!」

 

犯人Bは犯人Cに俺を良く見る様に言う。

 

俺の手に血が滴る真っ赤なナイフに地面には、血を流した犯人の仲間。

 

犯人C「犯人A!!」

 

ちょwww犯人Aってwww名前がwww

 

犯人B「このクソガキがぁ!!」

 

ダッダダダダダ!!

 

犯人Bが手に持っていたAKS-74Uの引き金を引き発砲して来た。

 

タクト「ちっ!!」

 

俺は走って弾丸を避ける。

 

タクト「しょうがねぇか…HAV発動!!」

 

そう言うと俺の髪の毛が全てピンク色に変わり、目が真っ赤になった。

 

犯人C「何なんだよ。お前!!」

 

ダッダダダダダ!!

 

俺の容姿がいきなり変わった事に驚き犯人Cが手に持っといたSCORPIONサブマシンガンの引き金を引き発砲して来た。

 

--------------------------------------------------------

 

 

海嗚市

町外れの港

廃倉庫内

 

スズカSide

 

私は皆に秘密にしてる事がある。

 

親友のアリサちゃんやなのはちゃんにも言えない秘密。

 

それは、私が夜の一族である事。

 

夜の一族…

 

簡単に言えば、吸血鬼やバンパイヤの事である。

 

私達夜の一族は裏の世界では有名である。

 

その結果、身の代金目当てで私を拉致したりする。

 

だけど、今回は運悪くみんなを巻き込んでしまった。

 

私達は、唯里ちゃん達と帰ってる途中に黒色のバンに拉致られました。

 

犯人のボス『ちっ。夜の一族の娘一人で十分なのにアイツらは…』

 

やっぱり、私が狙いで…

 

犯人1「あの~ボス。夜の一族以外の可愛い子を犯しても良いですか?」

 

え?なのはちゃん達を…

 

その言葉が聞こえたのかなのはちゃん達は肩を震わした。

 

犯人のボス『構わん。好きにしろ』

 

 

犯人1「よっしゃ!!んじゃまぁ、そこの薄緑色の女の子にするかな?」

 

唯里ちゃんが危ない!!

 

そう思った瞬間…

 

ダッダダダダダ!!

 

ダッダダダダダ!!

 

外から銃声が聞こえてきた。

 

犯人のボス『何だ!?』

 

 

犯人1「銃声!?」

 

 

犯人2「ぎゃあぁ!!」

 

犯人達が怯んでいるともう一人の犯人が扉を壊し悲鳴を上げて此方に飛んできた。

 

スズカ(一体何が?)

 

すると、犯人が飛んできた扉を見ると。

 

瞳が真っ赤になり、髪の毛がピンク色に変わった、拓斗さんがいた。

 

ゾワッ!!

 

っ!?

何だろう…拓斗さんから同じ匂いがする…

 

でも、私と違う?

 

私達は、あんなにはならないし…

 

う~ん

 

私が考えていると、拓斗さんが動いた。

 

ドスッ!!

 

犯人1「ガハッ…」

 

え?うそ…

 

拓斗さんが動いたと思ったらいつの間にか犯人の一人が倒れました。

 

犯人が倒れた場所には拓斗さんがいました。

 

私が拓斗さんに見惚れていると、犯人のボスに引っ張られた。

 

犯人のボス『う。動くな!?』

 

 

タクト「さて、どうしたものかな~」

 

どうしよ…人質なっちゃったよ~

 

私のせいでなのはちゃん達を巻き込んだり…

助けに来た拓斗さんの迷惑になっちゃったし…

 

そう思うと私は自然に涙が流れた。

 

タクト「はぁ」

 

ゾクッ!!

 

拓斗さんが溜め息を吐いた瞬間、私達全員体が硬直した。

 

スズカ(え!?何?拓斗さんが怖い…)

 

私達だけじゃなく、犯人のボスも硬直していた。

 

何が起きてるの?

 

スズカSide out

 

 

タクトSide

 

俺は今、犯人のボスらしき人物と拉致られた5人を発見した。

 

因みに犯人ABCは、HAVで素早く鎮圧して外にあった鎖とロープあとバインドの三重重ねにして拘束してある。

 

犯人2は先ほど俺に発砲して来た為、零直伝の"虎砲"を鳩尾に打ち込んだら綺麗にぶっ飛んで向かいの壁に当たり気絶した。

 

タクト「結構飛んだな…」

 

零から教えて貰った"虎砲"は、掌打の改良版であり、自分の全体重と相手の向かってくるスピード+虎砲を出す腕のスピードを合わせた技で、普通の人間に手加減をしないで虎砲を放つと心臓を楽に潰す殺人技である。

 

あ。一応は手加減したよ?

 

てか。手加減しても相手吹っ飛ぶとかwww

 

おっと。まだ犯人はいたな。

 

犯人1「クソッ!?」

 

犯人1が俺に発砲しようとしたが。

 

タクト「遅ぇ…」

 

俺は犯人が銃の引き金を引く前にHAV状態の脚力を使い一瞬で犯人1の前まで行き、そのまま銃を天井向くように叩き、スピードを落とさず腹部を殴った。

 

犯人1「ガハッ…」

 

バタリ…

 

良し、次はボス?か…

 

 

犯人のボス『う。動くな!?』

 

ボスらしき人物は、すずかをいつの間にか人質にしていた。

 

タクト「さて、どうしたものかな~」

 

無闇やたらに突っ込んだら、すずかが危険だしな~

 

マスターコントロールで時間を支配して一瞬ですずかを助けるか?

 

だけどマスターコントロールで時間を支配すると体に掛かる反動が大きいんだよなぁ~

 

今じゃあ、零の特訓(地獄)のおかげで、60秒まで、反動は頭痛で済むようになった。

 

タクト(最初じゃあ、1秒で吐血レベルだったし…)

 

そんな事を考えていると、すずかの目から一筋の透明な水が流れた…

 

ブチッ!!

 

それを見た瞬間、俺の何かがぶちぎれた…

タクト「はぁ」

 

俺は何を迷っているんだろうか…

 

一人の美少女が人質になっているし、一筋の涙を流した…

 

全く…

 

タクト「全く…俺は甘ぇなぁぁあ!!」

 

俺は、自分の甘さに苛立ち抑えていた殺気を出してしまった。

 

犯人のボス『ガキィ!!何でこの化物を庇うんだ!?お前と違いコイツは人外なんだぞ!?』

 

ボスらしき人物は、手に持っていた銃をすずかに向けながら言った。

 

 

ボスらしき人物がそう言った瞬間、すずかの目から、再び涙が流れた…

 

タクト「………」

 

俺は黙り込み下を向いた。

 

犯人のボス『分かったか!?お前らがこんな人外を庇う必要なんてn。タクト「黙れ…」ひっ!?』

 

俺の一層殺気が強まりボスらしき人物の言葉を止めた。

 

タクト「すずかが人外?はっ!!すずかが人外だったら俺も人外に入るな!!」

 

俺は叫びながら言った。

 

タクト「俺もすずかと同じ人外さ!!」

 

 

犯人のボス『っ何!?』

 

隙が出来たな。仕留める!!

 

タクト「【マスターコントロール:タイム・モウメント(一瞬の時間)】」

 

俺が能力で時間を60秒間止めた。

 

今、60秒間世界の時間を止めた…

 

まぁ。零には全くもって聞かないんだがな…

 

零の反射能力ってマジでチートだわwww

 

だってアイツの反射能力マジで何でも反射させるんだぜ?

 

魔力・重力・質量の3つを反射させる。

 

それだけじゃなく、概念・呪いなどの全てを反射させる能力なんだぜ!?

 

タクト「よくよく考えたらマジ、チートじゃん零…」

 

そう考えていると30秒経ってしまった。

 

タクト「さて、時間も無いし殺したらヤバいからな~」

 

俺が使える体術のオンパレードにするかな?

 

タクト「んじゃまぁ、やりますか!!」

 

まず、すずかをボスらしき人物から離してっと…

 

タクト「んじゃあまずは、全力で正拳突きからの回し蹴りからの虎砲(手加減)」

 

残り20秒間

 

タクト「さて、只単に殴り潰ぶしますか…」

 

ボスらしき人物の体を殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って蹴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴ってアソコを蹴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って頭突きして殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴って…

 

タクト「ラストォォォォ!!」

 

ドスッ!!

 

残り8秒

 

タクト「ふぅ~【マスターコントロール:タイム・ビギニング(始まりの時間)】」

 

俺が能力で時間を動かすと…

 

ドスッ!!ガスッ!!バキッ!!バキッ!!バキッ!!バキッ!!バキッ!!バキッ!!バキッ!!バキッガスっ!!バキッ!!バキッ!!バキッ!!バキッ!!バキッ!!バキッ!!バキッ!!バキッ!!チーン!!バキッ!!バキッ!!バキッ!!バキッ!!バキッ!!バキッ!!バキッ!!バキッ!!バキッ!!バキッ!!ガツンッ!!バキッ!!バキッ!!バキッ!!バキッ!!バキッ!!バキッ!!バキッ!!バキッ!!バキッ…

 

ボス『………ブクブク』

 

時間を止めて殴り潰していた為、時間を動かした瞬間、全てが一気に当たり、案の定、ボスらしき人物を鎮圧した。

 

タクト「ふぅ~終わったな~。さてと、人質解放しないとな~」

 

俺はHAVを解除しながら、なのは達の場所に行った。

 

タクト「まずは、口のを取らないとな…」

 

俺は全員の口に付けられたガムテープをゆっくり剥がした。

 

タクト「大丈夫か?」

 

 

アリサ「はい。まぁ、何とか…」

 

 

ナノハ「ほぇ~拓斗さん凄~い!!」

 

 

スズカ「………」

 

 

アリサとなのはは大丈夫そうだが、すずかが問題か…

 

 

タクト「大丈夫か?すずか」

 

 

スズカ「……なんですよ…」

 

 

タクト「何?」

 

 

スズカ「私は『化物』なんですよ!?」

 

 

スズカ「アリサちゃんやなのはちゃん達みたいに人間じゃないんだよ!?私は…」

 

 

アリサ「この…バカちんがぁぁ!!」

 

パンッ!!

 

すずかが嘆いているとアリサがすずかの頬を叩いた。

 

おぉ。痛そ…

 

スズカ「え?」

 

アリサ「すずかが人間じゃなくても私やなのはがすずかを見捨てる訳ないでしょ!?」

 

 

ナノハ「そうだよ。すずかちゃん。なのはやアリサちゃんが親友のすずかちゃんを見捨てる訳ないよ」

 

 

スズカ「アリサちゃん…なのはちゃん…」

 

 

スズカ「ありがとう!!」

 

そう言いながら、涙を流した。

 

嬉し泣きか…

 

再び親友としての絆が生まれたか…

良い話しだな~

 

タクト「良い親友を持ったな。すずか」

 

この時、俺達は後ろで蠢く物体に気付かなかった…

 

スズカ「あ。拓斗さん、助けてくれてありがとうございます!!」

 

 

アリサ「ありがとうございます!!」

 

 

ナノハ「あ。ありがとうございます!!」

 

 

タクト「ああ。にしても、これで一件落着かな?」

 

 

ツカサ「はい。まあ、皆さん無事ですから」

 

 

ユイリ「あれ?零兄は?」

 

 

タクト「ああ。今、向かっtボス『糞餓鬼がぁぁぁあ!!』あれま。起きちゃったか…」

 

唯里の質問に答えようとした途中に気絶させた筈の犯人のボスらしき人物がいた。

 

ボス『計画をパァにしやがって!!テメェら餓鬼全員殺してやる!!』

 

ボロボロ姿のボスやらしき人物の手には真っ黒で禍々しい空気を放つカード状の何かを握り締めていた。

 

タクト「何をするつもりだ?」

 

 

ボス『極秘裏ルートで手に入れたこの【アドベンドカード】を使って貴様ら全員殺してやる!!』

 

 

タクト「なんだ…」

 

俺が不思議がっていると、ボスらしき人物は真っ黒のカードを額に近付けて言った。

 

ボス『【アドベンド】』

 

カッ!!

 

ボスらしき人物が何かを呟いた瞬間、ボスの体が光り始めた。

 

タクト「っく!!」

 

俺達全員光が強く手で目を隠した。

 

すると、直ぐに光は収まり俺達全員光のした方向を向くと…

 

ボス?『ガァァァァァァ!!』

 

全員『(°□°;)』

 

何か…途轍もない3mはある怪物がそこにいた。

 

ボス?『はっははは!!貴様らをk『ドゴォォ!!』ゲフッ!!』

 

 

タクト「は?」

 

いや、いきなり過ぎて間抜けな声になってしまった。

 

今起きた事を説明すると。

 

ボスが何か怪物になって叫んだ瞬間、廃倉庫の壁が吹っ飛び置いてあったコンテナが風圧でボスにぶつかった。

 

???「はぁ。出遅れたか…」

 

綺麗に開いた壁から廃倉庫に入ってきた人物は良く知る人物だった。

 

 

タクト「零!!」

 

そう、入ってきた人物は俺の親友の零だった。

 

レイ「すまん。遅れた」

 

 

タクト「遅過ぎだって」

 

 

レイ「全員助けたな?」

 

 

タクト「ああ」

 

 

レイ「そうか、で?何で脱出しないんだ?」

 

 

タクト「ああ、それは…」

 

ガラガラ

 

ボス『ぐぅ…何なんだ…』

 

俺達が話していると、コンテナに下敷きになった。

ボスの姿が現れた。

 

タクト「アイツのせいなんだわ…」

 

 

レイ「アイツ?」

 

俺が指をさしながら、言うと、零はそっちを向いた。

 

レイ「っな!?ギガース!?」

 

 

タクト「知ってるのか?」

 

 

レイ「ああ。拓斗…すまんが、皆を外にコイツは俺が相手する」

 

厄介な相手って訳か…

 

タクト「分かった。任せた」

 

 

レイ「ああ」

 

 

俺は、なのは、すずか、アリサ、司、唯里を連れて廃倉庫から出た。

 

タクト「任せたぞ…零」

 

 

タクトSide out





ギガース
出典作品:PS3ゲームソフト 白騎士物語からです。タイプはギガース乙参式です。


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第22話 規格外兵器VS契約魔獣


魔法が無く技術だけが進んだ世界…

そんな世界に現れた、アドベンドカード…

異世界にあり、全く関係ない世界の物…

そんな、物が現れ徐々に崩れ行く世界…

物語の針は、動き始めた…



 

 

レイ「行ったか…」

 

拓斗達は、そのまま廃倉庫から出て行った。

 

レイ「ギガース…」

 

ギガース…

 

それは、王道RPGゲームの"白騎士物語"に登場する。大型モンスター。

 

ボス(ギガース)『逃げたか…まぁ、貴様を殺したらアイツ等も殺せば良いか』

 

 

レイ「残念だが、それは無理だな…」

 

 

ボス(ギガース)『何!?』

 

 

ギガース。

アイツには少し難点がある。

それは…

 

ボス(ギガース)『ギガッ!?ガギガガァァァア!?』

 

 

ボス(ギガース)『ナンだ!?キサマハ!?ヤメロクルナギャア゛ァァア』

 

 

ギガース『ガァァァァァア!!』

 

 

レイ「お前の自我があればな…」

 

アドベンドカード…

それは、術者自身の命を生け贄にし魔獣を肉体に宿らす事で強大な力を発揮出来る…

 

だが、ギガースとの契約は徐々に肉体を蝕み、最終的には契約者の自我は失われギガースに乗っ取られる…

 

その為、"白騎士物語"でも、知られているのは極僅かしかいなかった。

 

レイ「どうやって、そのアドベンドカードを手に入れたかは、もう聞けないからな…」

 

そうコイツがどうやってアレを手に入れたか、気になっていたのだが、自我が無いんじゃまぁどうしようも出来ない。

 

レイ「まぁ、人外だし殺して大丈夫だろう」

 

 

レイ「リヴァイブ!!セットアップだ!!」

 

 

リヴァイブ〔分かりました。stand by ready set up〕

 

俺が変身した瞬間、ギガースが腕を振りかざしてきた。

 

ギガース『ギガァァァア!!』

 

 

レイ「ちっ!!空気を読めっ!!」

 

キュイィーン!!

 

避けれないと判断した俺は自身の能力の反射を使かい、ギガース自身の体重と拳のスピードを反射させた。

 

ギガース『ギガッア!?』

 

ドゴォォン!!

 

案の定、ギガース自身に全てが反射した為、ギガースは吹っ飛び先ほど出て来たコンテナに逆戻り。

 

レイ「たく。知能が無い奴は…」

 

何とかバリアジャケットを展開出来たな…

 

今の俺の姿は、バリアジャケットに刀状態のリヴァイブを右手に左手にはMINIMINI軽機関銃一丁に両腰には、ノズルジェットエンジンを1つずつ着用している…

 

つまり、戦闘態勢万全である。

 

ギガース『ガァァァァァァ!!』

 

ガァァァン!!

 

俺が装備を確認するとボロボロなコンテナからギガースが出て来た。

 

レイ「終曲の乱舞と行くか…」

 

ゴォォォォォォ!!

 

魔力をエネルギーにしているノズルジェットエンジンを吹かせ、高速でギガースに近付きながらMINIMINI軽機関銃の引き金を…

 

ダッダダダダダダダダダダダダダダダダダタダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ!!

 

引いた…

 

だが…

 

カンッカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカンッ!!

 

レイ「っち!!装甲が硬すぎる!!」

 

ギガースの装甲が思ったより硬すぎ、軽機関銃では意味が無い…

 

レイ「装甲が堅いなら!!【イマジンクリエーター:バレットM82A1対物ライフル】貫ける武器を出すまでだ!!」

 

俺は、MINIMINI軽機関銃を消して新たに作り出した。

 

狙撃銃。

バレットM82A1

 

口径:12.7mm

使用弾薬:12.7×99mmNATO弾

発射速度:32発/分

銃口初速:853m/s

有効射程:2000m

と言うモンスターライフルを作り出した。

 

レイ「コレならどうだ!?」

 

 

ダンッダンッダンッダンッダンッダンッダンッダンッダンッダンッダンッダンッダンッダンッダンッダンッダンッダンッダンッダンッダンッダンッダンッダンッダンッダンッダンッダンッダンッダンッダンッダンッ!!

 

俺はノズルジェットエンジンを使いながら高機動移動しながらカートリッジに入っている弾を全てギガースに打ち込んだ。

 

すると…

 

ギガース『ギギャァァァァァア!?』

 

全弾命中し苦しむギガース

 

レイ「っち!!アンチマテリアルライフルを使っても死なないってどういう装甲してんだよ!!ギガースは!!」

 

そう。確かにギガースに全弾命中した…

 

だが、傷が少し付く位である。

 

アンチマテリアルライフル…

 

実際に人間の体に向けて発射すると上半身と下半身が分離する程の威力を持つ…

 

レイ「クソッ!!あまり魔法は使いたく無いが…リヴァイブ!!カートリッジロード!!」

 

 

リヴァイブ〔了解しました。load cartridge〕

 

そう言うと、一個の薬莢がリヴァイブから排出された。

 

すると、体の内から大量の魔力が現れた。

 

ギガース『っ!?ガァァァァァァ!!』

 

ギガース自身も本能的に危険だと思ったのか、魔力を纏った拳で俺を殴ろうとし拳を振り上げる。

 

レイ「参ノ型:秘剣…」

 

俺は焦らずにリヴァイブを鞘に戻し腰を捻り刀を持つ腕に力を入れ、カートリッジで上げた魔力を刀に圧縮した。

 

ギガース『グォォォォォ!!』

 

ドゴォォ!!

 

俺はノズルジェットエンジンを利用してギガースの拳を避けて真後ろに移動した…

 

レイ「終わりだ。燕返し(狂乱)!!」

 

俺は、燕返し(嵐)を強化した(狂乱)を放った。

 

参ノ型:秘剣。燕返し狂乱…

 

これは、光速で嵐の様に斬るのではなく、狂乱の様に斬る技。

上下左右に上斜め下斜めの全てに光速の斬撃を飛ばす、乱心の様に切り刻む技。

 

ギガース『ギガァァァァァ!?』

 

そんな技をギガースに向けて切り刻むと流石のお堅い装甲してるギガースでさえ無傷では、済まず満身創痍だった。

 

レイ「まだ、死なないか…」

 

どう倒す?

 

拓斗が来てくれれば『あの作戦』が出来るが…

 

俺がそう思っていると今、一番聞きたい声が掛かった。

 

タクト「零!!大丈夫か!?」

 

そう親友の拓斗だ…拓斗は出て行った入口から戻ってきた。

 

レイ「ああ。みんなは?」

 

 

タクト「安心しな。外で待ってもらってる。彼女達の周りに一応は不可視の結界を放ったから大丈夫だろ」

 

 

レイ「分かった。拓斗、ギガースを倒す『ある作戦』がある」

 

 

タクト「どんなのだ?」

 

 

レイ「―――が――で――こうする―」

 

俺は耳元で作戦を伝えた。

 

タクト「良いぜ。面白そうだ!!」

 

 

レイ「5秒後に行くぞ!!」

 

 

タクト「あいよ!!」

 

 

レイ「5」

 

ガラガラ。ドォォン!!

 

ギガースが埋もれたコンテナが吹っ飛んだ。

 

レイ「4」

 

 

ギガース『ギガァァァァア!!』

 

ギガースが怒り、活性化した様だ。

 

レイ「3」

 

ギガースが何処からか、歪な剣?の様な物をいきなり現れた魔法陣から取り出し、振りかぶってきた。

 

タクト「おっと!!」

 

 

レイ「甘い…2」

 

俺達は避けながらチャンスを窺った。

 

ギガース『グォォォォォ!!』

 

ギガースが魔法陣を展開し始めた。

 

タクト「何だ?」

 

 

レイ「攻撃魔法陣だな…俺達を攻撃する気なんだろう……1」

 

俺はノズルジェットエンジンに魔力を注ぎ込んだ。

 

タクト「まぁ、攻撃出来る無いがな(笑)」

 

拓斗はHAV状態+いつの間にか展開していたナイシスで脚力を強化する。

 

レイ「行くぞ……0」

 

カウントが0になった瞬間、俺達は動いた。

 

タクト「おらぁぁぁ!!」

 

ガギッン!!

 

俺より先に着いた拓斗が魔力で強度を上げた大剣状態のナイシスをギガースに斬り掛かった。

 

やはり、対物ライフルすら無傷のギガースの装甲には、やはり傷が付かない。

 

ギガース『グォ!?ガァァァ!!』

 

だが、傷は付かないが拓斗のHAV状態+魔力で上げた脚力で繰り出されたスピードでぶつかった大剣の衝撃はギガースの体内に伝わったらしく、攻撃魔法陣がギガースの前から消えた。

 

タクト「まだまだぁぁぁ!!」

 

驚異的スピードでギガースを翻弄する拓斗。

 

俺は、後方でギガースを斬り刻む為に魔力を溜めている。

 

俺が考えた作戦…

 

それは案外簡単な事である。

 

HAV状態の拓斗がギガースの足止めもしくは、体力を減らさせ、その間に俺がギガースを切断が可能なまでに刀の切れ味を魔力で上げて俺がギガースを切り落とすと言う簡単な作戦だ。

 

レイ「リヴァイブ。リミッターを03まで解放」

 

 

リヴァイブ〔マスター。お体は…〕

 

 

レイ「大丈夫だ。問題無い」

 

俺の体の症状は魔力で体を無理させ過ぎると症状が悪化し危険になる。

 

その為、光のスピードで移動する"瞬光"を使用せず、ノズルジェットエンジンで補っている。

 

その事を知っているリヴァイブは、俺の事を心配してくれた様だ。

 

だが…

 

レイ「Sランクでは危険にならない」

 

 

リヴァイブ〔分かりました。RIMITTA-01。02。03ANROKKU〕

 

リヴァイブがリミッターを解除した瞬間、先ほどより比較にならない程の魔力が体に溢れ出た。

 

レイ「ふぅ~魔力を刃に収束開始…」

 

俺は刀に魔力を集める。

 

 

タクト「おらぁぁ!!そこぉぉ!!」

 

ガンッ!!ギンッ!!

 

拓斗が時間を稼いでいてくれている間に終わらせないとな。

 

レイ「……ダメだ。これじゃ跳ね返される…もう少し鋭くて切れ味を高く…」

 

鋭く…切れ味の高い物…

 

斬鉄剣…コレしか無いか…

 

俺は、自分が知っている剣を考えイメージした。

 

すると、魔力がイメージに沿いながらリヴァイブに纏い始めた。

 

レイ「魔力を固定…完了…魔力を研ぎ澄ます…完了」

 

 

リヴァイブ〔マスター。いつでも行けます〕

 

 

レイ「分かった。拓斗!!3秒後に後退しながらギガースの両目にナイフを刺せ!!」

 

 

タクト「了解!!」

 

 

レイ「ノズルジェットエンジン。リミット01解除」

 

俺は腰に着用しているジェットエンジンのリミットを一つ解除しながら、魔力をエンジンに注いだ。

 

残り2秒

 

レイ「身体強化(雷属性)」

 

体の周りにバチバチ電流が流れ始めた。

 

残り1秒

 

タクト「おらおら!!」

 

拓斗は、大剣で腹を殴りつけた。

 

残り0

 

レイ「今だ!!拓斗!!」

 

 

タクト「おらよ!!」

 

俺が言った瞬間、瞬時にブラッディーナイフを作り出してギガースの目に投げた。

 

 

ザシュ!!ザシュ!!

 

ギガース『っ!?ギガァア゛!?』

 

拓斗が投擲したナイフは綺麗にギガースの目に刺さり、流石の知能が無いギガースも痛かったらしく目を押さえながら悶えていた。

 

タクト「チャンスだ!!零!!」

 

 

レイ「ああ。コレで終わりにする…」

 

ゴゴォォォォオ!!

 

俺はリミットを外したノズルジェットエンジンで目が見えないギガースに即座に近付いた…

 

レイ「居合い――」

 

鞘を腕を体を動かし一気に戻すと同時に刀を抜いた…

 

レイ「――斬瞬撃!!」

 

ブワッ!!ザシュ!!

 

刀を引き抜いた瞬間、周りに強烈な風圧が現れ、刀の刃から大きな魔力の刃が現れ斬った。

 

ギガース『ギガッ!?ギギグガァ――』

 

ブォォ!!スチャ

 

俺はノズルジェットエンジンを前に吹かせスピードを落とし地面に着地した。

 

ブンッ!!ビチャッ!!

スッ…シューー

 

刀を斜め下に向けて振り刀に付いた血を地面に飛ばし刀を鞘に完全に入れずに言った。

 

レイ「眠れ…」

 

チャキ――

 

そう言った瞬間、刀を完全に鞘に収めた。

 

すると…

 

ブシャァァァ!!

ズゥン!!ドチャァ!!

 

ギガースの上半身と下半身が綺麗に分離していた…

 

 

レイ「終わったか…」

 

 

リヴァイブ〔その様で〕

 

俺は腰に着用していたノズルジェットエンジンを消してリヴァイブもいつものネックレス状態に戻した。

 

レイ「ゴフッゴフッ!!ゲホッ!!」

 

その瞬間、体の内から込み上げて来た気色悪い感じ…

 

大量の吐血レベルには達しなかったが、少量の血が出てしまった。

 

リヴァイブ〔マスター!?〕

 

 

レイ「大丈夫だ…ゴホッゴホッ!!心配すんな」

 

 

タクト「おい!?大丈夫か!?零!!」

 

流石にいきなり、咳き込んだ事に心配した2人。

 

レイ「ゴホッゴホッ!!薬を飲むか…」

 

俺は、内ポケに入っている小さな箱を取り出した。

 

レイ「【イマジンクリエーター:天然水(ペットボトル)】」

 

能力で水を作り出し小さな箱から4つ薬を出して口に含み水を飲んだ。

 

レイ「しばらくゲホッ!!咳き込むなゲホッ!!」

 

タクト「本当に大丈夫か?」

 

拓斗が聞きに来るが…

 

レイ「ああ、大丈夫だ」

 

そう言った瞬間、体に力が入らず俺は地面に倒れた。

 

タクト「お!?おい!?ちょ零!?」

 

ヤバッ意識が…

 

遠のく…

 

俺はいきなり襲ってきた眠気に負け寝てしまった。

 

レイSide out

 



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第23話 感謝と依頼


規格外兵器は女神に呼ばれ感謝される。

それと同時に女神にある依頼をされる。

動き始めた物語の針は止まらない。


 

 

神の間(生と死の狭間)

そこには、2人の人物がいた。

 

レイSide

 

レイ「う……此処は…?」

 

俺が目を覚ますとそこは、真っ白な空間だった。

 

レイ「此処は……見覚えがあるな…」

 

そこは、俺と拓斗が知っている空間だ。

 

何故。俺が此処にいるんだ?

俺は死んだのか?

 

???「いいえ、悠さんは生きてますよ」

 

俺が考えていると、後ろから聞き覚えがある声が聞こえ後ろを振り向いた。

 

シュネル「お久しぶりです。悠さん」

 

そこには、俺が転生するきっかけにした人物がいた。

 

レイ「確かに久しぶりだな。女神シュネル」

 

 

シュネル「はい。アナタにお願いがあり、此処に呼びました」

 

 

レイ「やはりか…で?お願いとは?」

 

何かあったのか?

天界や神界で問題が起きたか?

 

シュネル「確かに問題が起きました」

 

 

レイ「そうか…お願いは、その問題の解決か?」

 

 

シュネル「はい…申し訳ありません」

 

そう言うと頭を下げるシュネル

 

レイ「頭を上げてくれ、俺は言ったはずだが?問題が起きたら手伝うと」

 

 

シュネル「ありがとうございます」

 

そう言うと頭を上げてお礼を言った。

 

 

レイ「で?問題解決という名のお願いとは?」

 

 

シュネル「はい。立ち話もあれですから座りましょう」

 

そう言うと真っ白で何もなかった空間に2つの椅子と1つの机が現れた。

 

レイ「なら、座らせてもらう」

 

 

シュネル「はい。悠さん何をお飲みになりますか?」

 

俺が椅子に座ると飲み物を聞いてくる。

 

レイ「なら、ブラックコーヒーを」

 

 

シュネル「分かりました♪」

 

俺が頼むと、いつの間にか現れたティーカップを渡してきた。

 

レイ「ありがとう……苦いな…」

 

 

シュネル「ふふっ。馴れない物を飲むからですよ」

 

 

レイ「この場合は、空気を読んでな…」

 

あの場で、炭酸飲料を頼むのは場違いだと思った為、ブラックコーヒーを頼んだが、やはり苦い…

 

シュネル「ふふっ。では改めて何をお飲みに?」

 

 

レイ「サイダーを頼む」

 

 

シュネル「分かりました。ふふっ」

 

シュネル。しつこいぞ…

 

そう思っているとシュネルが、キンキンに冷えたサイダーを渡してきた。

 

レイ「それじゃあ、改めてどんな頼み何だ?」

 

俺が聞くと先ほどまでの笑顔から真剣な顔に変わった。

 

 

シュネル「はい。悠さんには、世界を救って欲しいんです」

 

 

レイ「何?」

 

世界を救って欲しい?

 

レイ「それは、今いる世界じゃないのか?」

 

 

シュネル「はい。悠さんには崩れ去る異世界を救って欲しいんです」

 

異世界…

 

レイ「どんな世界だ?」

 

 

シュネル「私達とは別の存在でありその世界ににしかいない天使や堕天使や悪魔がいる世界…」

 

天使に堕天使…

それに悪魔がいる世界…

 

レイ「まさか…」

 

 

シュネル「はい。悠さんのご想像通りの世界」

 

 

シュネル「ハイスクールD×Dです」

 

やはりか…

 

レイ「ハイスクールD×Dか…確か彼処には、神やオーフィスにグレードレッドだっているだろ?」

 

そうあの世界最強の奴らがいるなら、何故行く必要が…

 

まさか…

 

シュネル「はい。現在オーフィスとグレードレッドを含めた天使・堕天使・悪魔の幹部数人は重傷を負っています」

 

何!?アザゼルにミカエルそれにサーゼクス達とオーフィスとグレードレッドもか!?

 

レイ「一体何が起きたんだ?」

 

 

シュネル「悠さんは、私達神のミスで死に転生しましたよね?」

 

 

レイ「ああ…まさか!!」

 

 

シュネル「はい。複数の転生者によってです」

 

 

レイ「何故こんな事になった?」

 

転生者が理由無くこんな事をする訳ない…

ならば何か理由が…

 

 

シュネル「私達神は、上下関係あります」

 

 

レイ「ああ」

 

 

シュネル「私達神は…」

 

シュネルが言うには、ランクがあるらしい。

唯一神王←シュネルの父親

  ↑

最高唯一神←シュネル

  ↑

最高神

  ↑

最上級神

  ↑

上級神

  ↑

中級神

  ↑

下級神

  ↑

見習い神

 

となっているらしい。

それで今回、中級神が調子に乗り数人を無断でハイスクールD×Dに転生させたらこうなったらしい。

 

はた迷惑なヤツだ。

 

シュネル「あ。安心して下さい。その中級神は、地獄の門番をしているケロちゃんの餌になりましたよ」

 

 

レイ「ケロちゃん?」

 

 

シュネル「はい。ケロベロスの愛称です」

 

地獄の門番で有名なケロベロスをケロちゃん呼ばわり…

 

流石、最高唯一神だな…

 

レイ「分かった。で?世界を救えば良いのか?」

 

 

シュネル「いいえ。もう世界を救う事は出来ない為、その世界の人たちを救って上げて下さい」

 

 

レイ「世界はもう無理なのか?」

 

 

シュネル「はい。複数の転生者達が暴れ過ぎたせいでもう手遅れです」

 

 

レイ「分かった。あとシュネルに聞きたい」

 

 

シュネル「何ですか?」

 

 

レイ「俺たちのいる世界で白騎士物語で出てくる「アドベンドカード」が現れた」

 

 

シュネル「その事は、此方も未だに検討がつきません。ですが、ありがとうございました」

 

いきなり頭を下げるシュネル

 

レイ「どうした?」

 

シュネル「悠さん。アナタが事前にアドベンドカードを破壊してくれたお陰で世界が崩壊せずにすみました…」

 

世界が崩壊?

 

レイ「どう言う事だ?世界が崩壊?」

 

 

シュネル「あのまま、ギガースを放置していたら、アナタがいた世界が崩壊していました」

 

 

レイ「ヤツは、あの世界のウィルスだったと?」

 

 

シュネル「はい。ですから、ありがとうございました」

 

 

レイ「気にするな。それにヤツは俺の仲間に手を出したからな…」

 

シュネル「そう言って貰えるとありがたいです」

 

 

レイ「すまないが、ハイスクールD×Dの世界にいくんだったら、拓斗も連れて行きたいんだが、可能か?」

 

 

シュネル「はい。アナタと拓斗さんは可能ですが、その他は危険ですね」

 

 

レイ「分かった。明日、拓斗とあちらの世界に行かせてもらおう」

 

 

シュネル「はい」

 

 

レイ「それと、転生者達の情報が欲しいんだが…」

 

 

シュネル「転生者達のですか?」

 

 

レイ「ああ、敵の情報は知っといて損は無いからな」

 

 

シュネル「分かりました。少し待って下さい、今持ってこさせます」

 

そう言うと、誰かに念話をし始めた。

 

数分後

 

ヒュン!!スタッ!!

 

数分待っていると一人の女性が転移してきた。

 

???「シュネル様。すみません情報を纏めるのに時間が掛かり遅くなりました」

 

その女性は転移して直ぐにシュネルに謝罪していた。

 

僅かに肩が震えていた。

 

多分処罰が怖いのだろう。

 

シュネル「ガブリエル」

 

ガブリエル…

 

聖書にも出て来た天使…

 

レイ「シュネル。見逃してやれ、彼女とて好きで遅れてきた訳じゃないんだからな」

 

俺がそう言うと、ガブリエルが驚いた顔をしながら見詰めて来た。

 

シュネル「ですが悠さん。客人であり、今から異世界の住民を助けに行ってもらう人を待たせるのは…」

 

 

レイ「俺は気にしていない。一度位は見逃してやれ」

 

 

シュネル「はぁ。分かりました、悠さんがそう言うなら」

 

 

シュネル「ガブリエル。今回は不問にしますが、次回からはありませんよ」

 

 

ガブリエル「ありがとうございます」

 

 

ガブリエルか…

 

なら、ミカエルもいるのか?

 

ガブリエル「あの」

 

俺が考えているとガブリエルが話し掛けてきた。

 

レイ「何だ?」

 

 

ガブリエル「アナタが、悠さんですか?」

 

 

レイ「ああ、今は夜月 零と名乗っているが」

 

 

ガブリエル「アナタが…」

 

そう言うと俺をマジマジと見るガブリエル。

 

レイ「どうした?」

 

 

ガブリエル「あ、いえ。女神シュネル様がタメ口を許す人間がどういう人間なのかと思い…」

 

 

レイ「腐ったヤツだと思ったか?」

 

 

ガブリエル「いえ。とんでもない!!唯一神様のシュネル様がお心をお許しにした人間と聞いていたので…」

 

 

レイ「そうか、旧聖書に記されていた三大天使の一人にして神の言葉を伝える天使。神の人から見て俺はどうだ?」

 

 

ガブリエル「そこまで知っていますか…そうですね。三大天使の一人から見てアナタはお心が広い、そしてお優しい。今まで見て来た神や人間より遥かに…」

 

 

三大天使に此処まで言われるとはな…

 

レイ「そうでも無いさ…」

 

 

ガブリエル「いいえ、アナタは誇って良いと思います。確かに自分の自己満足で、あの世界転生したとしてもあの世界で不幸になる少女や少年達を助けようとするそのお心は素晴らしいです」

 

 

シュネル「そうですよ。悠さん、アナタは『神々の中でも人間とは思えない』って言っている程ですから」

 

まさか、自分がしてる事は神々の中でも凄いらしいな…

 

ガブリエル「それに聞く限り、アナタは既に世界を一つ救ってるんですよ?」

 

ギガースのアドベンドカードか…

 

シュネル「はい。私や神々でさえ、予測出来なかった物を破壊した」

 

予測出来なかったか…

 

まさか、レベルが高かったのか?

 

シュネル「はい。悠さんが倒したギガースのレベルは、私や神々がいる世界、神界や天界にいる神獣レベルの強さがありました」

 

 

レイ「神獣レベル?」

 

神獣…

 

確か、フェニックスやユニコーンか?

 

シュネル「はい。ですから、白騎士物語でのギガースより強力でしたよね?」

 

 

レイ「確かに、5.56x45mm NATO弾に12.7x99mmNATO弾に傷一つ付いていなかったな…」

 

 

ガブリエル「世界をどうやって超えたのかまだ分かりませんが、世界との摩擦が起きた結果、通常より強力になってしまった様なんです」

 

 

レイ「そうか、道理で硬いわけだ…」

 

 

シュネル「今、調査をしていますがもしかしたら、あの一枚だけじゃないかも知れません」

 

一枚だけじゃない?

 

レイ「まだ、あると?」

 

 

シュネル「はい、此方も出来るだけ支援します。ですから、ハイスクールD×Dの住民とアドベンドカードの件をお願い出来ますか?」

 

 

レイ「分かった。その2つの件、受けよう」

 

 

シュネル「ありがとうございます」

 

 

レイ「あ。ガブリエルさん。すまないが、転生者達の情報を…」

 

 

ガブリエル「あ。はい!!此方です」

 

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危険転生者データ

 

No.175247054

 

名前:神崎 真(カンザキ シン)

 

性別:♂

 

年齢:17歳

 

能力

・エクスカリバー(真名解放されていない)

fate stay nightのアーサー王が所持していた聖剣。

 

龍殺しの刀(バハムート)劣化版

神崎がグレードレッドを殺す為に頼んだ物。(本人は劣化版だと気づいていない)

 

ニコポナデポ

 

魔力:サーゼクスの少し上。

 

身体能力:オーフィスより少し上

 

性格:腐っている。自分の思い通りに行かないヤツは殺す。

 

――――――――――――――

 

No.175247055

 

名前:黒神 狩斗(クロガミ カリト)

 

性別:♂

 

年齢:17歳

 

能力

 

投影魔術(劣化版)

 

魔術回路1000(殆ど使えていない)

 

魔力:カス

 

身体能力:一誠並み

 

性格:神崎と同じ

 

 

――――――――――――――

 

No.175247056

 

名前:遠神 常葉(トオガミ トキワ)

 

性別:♂

 

年齢:17歳

 

能力

 

神喰いの爪(ロンギヌス指定の神器)

その名の通り神や天使・堕天使・悪魔の天敵になる神器。絶対破壊とスピードアップの2つに特化している。

 

身体能力:転生者の中でも一番高い

 

魔力:転生者の中でも一番高い

 

性格:外道・非人道的な考え方に実行する。

 

--------------------------------------------------------

 

レイ「はぁ。まったく、中級神は何をしてくれているんだ…」

 

俺は転生者のデータから目を離して眉を抑えて言った。

 

ガブリエル「申し訳ありません。我々天使たちが行きたいのですが、彼方の世界に我々が行ってしまうと、より早く世界の崩壊を早めてしまいます故に…」

 

 

シュネル「私達の尻拭いさせて本当にすみません」

 

そう良いながら、頭を下げる2人

 

レイ「気にするなと言っているだろ…」

 

 

シュネル「ですが…」

 

 

レイ「しつこい」

 

 

ガブリエル「分かりました。ですが、もう一度だけ言わせてもらいます」

 

 

シュネル・ガブリエル「ありがとうございます」

 

 

レイ「ああ。それじゃあ、行く準備をしないと行けないからな、そろそろ戻るとしよう」

 

転生者達の事も分かった、依頼内容も分かった。

 

なら、彼方に行く準備を済ませないと行けないからな。

 

シュネル「そうですね。そろそろ潮時ですね」

 

 

ガブリエル「悠さん、またどこかで会いましょう」

 

 

レイ「ああ…」

 

すると急に眠気が襲いかかってきた。

 

レイ「またな…」

 

 

それだけを言うと、意識がブラックアウトした。

 

レイSide out

 

 



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第24話 兵器目覚め、救出作業


規格外な兵器が女神から依頼を受ける。

規格外な兵器は眠りから目覚め、異世界の救出作業を始める。



 

 

時は遡り。零が気絶した時。

 

海鳴市

町外れの港

廃倉庫内

 

タクトSide

 

今俺は、気絶した友人を見て慌てている。

 

タクト「ちょ!?零!?マジか!!」

 

落ち着け俺!!先ずは、深呼吸だ。

 

タクト「スーハー。スーハー。よし、先ずは…」

 

どうすんの!?いやマジで!?

 

友人のいきなりの吐血に気絶だし!?

 

回復魔法か!?

 

どうすりゃあ良いんだよ!?

 

リエラ「拓斗、先ずは落ち着こうよ~」

 

俺が対処法に困っていると、零の使い魔のリエラが話し掛けてきた。

 

タクト「いや!?落ち着こうって零がヤバいよ!?」

 

 

リエラ「だから、落ち着こう…って!!」

 

ゴスッ!!

 

タクト「ごふっ!?」

 

ちょ…確かに…落ち着かない俺も…悪いけど…

 

タクト「だからって、正拳突きはないだろ…」

 

 

リエラ「落ち着いた?」

 

 

タクト「お陰様で…で?どうすりゃあ良いんだよ…」

 

 

リエラ「流石にこのまま放置していたらマスターが風邪引いちゃうから~」

 

 

タクト「確かに…」

 

 

リエラ「拓斗は、まず外に待機してるみんなを呼んできて?」

 

 

タクト「ああ、分かった。呼んでくる」

 

 

そうリエラに返して俺は外に待機してるみんなを呼びに外に向かった。

 

--------------------------------------------------------

 

海嗚市

町外れの港

廃倉庫外

 

タクトSide

 

タクト「確か…あそこに待機してる筈…」

 

俺が廃倉庫から出て5人がいる場所に向かっていると…

 

アリサ「黙っときなさいよ!!」

 

ゴスッ!!

 

突如アリサの大声と何か殴った音が聞こえた。

 

タクト「おい!?大…丈…夫か…?」

 

俺が慌ててそこに向かうと俺が拘束していた犯人の腹にグゥパンを叩き込んでるアリサがいて、涙目のすずかにそれを慰めるなのはと司と唯里がいた。

 

タクト「何があった?」

 

 

アリサ「あ。拓斗さん。あの化物は!?」

 

 

タクト「ああ。零と俺が倒した…んで。状況の説明を頼む」

 

 

アリサ「実は、この犯人がすずかを化物。化物って言うから、黙らしたんですよ」

 

 

タクト「ああ。そう言う事か…」

 

犯人が目を覚ます。

    ↓

すずかを化物呼ばわりする

    ↓

すずかが泣く

    ↓

司となのはと唯里が慰める

    ↓

アリサブチギレて犯人を殴る

    ↓

俺が駆けつける。

 

みたいな感じか…

 

タクト「そうかそうか、犯人くんは反省をしていないと…」

 

俺はニッコリ笑いながら犯人に近寄る。

 

犯人『ひっ!?』

 

 

タクト「スコシ、O☆HA☆NA☆SHIシヨウカ?」

 

 

犯人『来るな!?ギャアア』

 

少々お待ち下さい…

 

 

タクト「んで。まぁ、悪いけど廃倉庫内に来てくれるか?」

 

俺は、GOMI(犯人)を踏みながら聞いた。

 

アリサ「え?はい。大丈夫ですが?」

 

 

ナノハ「何かあったんですか?」

 

 

ツカサ「まさか…」

 

 

ユイリ「零兄ぃに何かあったの!?」

 

 

スズカ「零さんに!?」

 

何でだろう…まだ、誰にも零の状態を教えてないのに何で分かったんだ?

 

タクト「確かに、零がさっき持病の吐血をした後気絶した」

 

5人『……え!?』

 

 

ユイリ「零兄ぃが…」

 

 

ツカサ「零兄さん。また無茶したのですか…」

 

 

スズカ「大丈夫何ですか!?」

 

 

タクト「今の所はな…あと、みんなご両親に電話したか?」

 

 

3人『はい』

 

 

スズカ「今、忍お姉ちゃん達が向かってきてます」

 

忍お姉ちゃん達…

 

すずかの家族か…

 

タクト「そうか、なら家族が来る前に零を外に運びたいから手伝って欲しい」

 

 

5人『分かりました(分かった)』

 

 

そう言うと全員、廃倉庫内に戻った。

 

--------------------------------------------------------

 

廃倉庫内

 

タクト「リエラ~…っんな!!」

 

5人を連れて戻ってみるとそこには、一人の女性が零の頭を膝の上に置いていた。

 

俗に言う膝枕だ…

 

容姿は銀髪のロングストレートで頭と腰から獣耳と尻尾が生えており、瞳は青色のおっとりとした顔をした女性…

 

タクト「ちょ!?リエラ!?何で人型になっちゃってんの!?」

 

そう、零の使い魔、リエラが狼姿から、人型の姿になって零に膝枕をしていた。

 

ご丁寧に零の頭を撫でてるし…

 

何て羨まゲフンゲフン!!羨ましい!!

 

ツカサ「それじゃあ、言い直した意味ありませんよ」

 

気にするな。気にしたら負けだ。キリ

 

って、あれ?

 

タクト「俺声に出した?」

 

あれ?心の中で呟いた筈だけど?

 

ツカサ「顔に出てます」

 

 

タクト「マジ?やべっ直さないとな…」

 

 

リエラ「あ。拓斗~来たなら手伝って~」

 

 

タクト「いや、手伝うけどだから何で人になっちゃってんの!?」

 

 

スズカ「あのー拓斗さん。あの人は?」

 

 

ナノハ「凄く美人だよ!?」

 

 

アリサ「零さんに膝枕してる…」

 

あ~あ!?説明がダルい!!

 

リエラ「ああ~私はリエラだよ~」

 

 

アリサ・ナノハ・スズカ「え!?」

 

暴露したぁぁあ!?

 

リエラさん!?何考えてんの!?

 

んな事言ったら混乱するでしょう!?

 

アリサ・ナノハ・スズカ「ああ~リエラさんか~(納得)」

 

ちょ!?何で納得しちゃうの!?

 

ツカサ「坊やだからさ」キリ

 

司ぁぁあ!!お前はどうしたぁぁ!!

 

いきなり、あの赤色の彗星さんの言葉を言って!?

 

タクト「てか。俺ってツッコミ役だっけ!?俺がボケるんじゃないの!?」

 

 

リエラ「もう。うるさいよ拓斗~早くマスターを運ぶよ~」

 

理不尽すぐる…OTZ

 

アリサ・ナノハ・スズカ「拓斗さん。早く」

 

何でこんな時に仲良し3連星は、息が合うかな…

 

タクト「分かったよ…今行く」

 

 

タクト「んで。結局は、俺が零を担ぐと…」

 

俺の今の状態は、背中に零を担いでいる。

まぁ、負んぶだな。

 

てか、零本当に飯食べてんのか?

めちゃくちゃ軽いんだけど…

 

ツカサ「拓兄ぃは、か弱い女の子に担いで貰うと?」

 

 

タクト「ああ~分かったよ…」

 

 

スズカ「すみません。何にも手伝えなくて…」

 

 

タクト「気にすんなよ。今日の事も」

 

 

スズカ「っ!!ありがとうございます」

 

俺とすずかは、似た者同士だ。

 

スズカ「あの…拓斗さん。一つ聞いて良いですか?」

 

すずかが遠慮気味で聞いてきた。

 

タクト「何だ?」

 

 

スズカ「拓斗さんがなっていたあの…髪の毛がピンク色になったアレってなんですか?」

 

ピンク色のアレ…

 

多分HAVの事だな…

 

アリサ「私も気になります!!」

 

 

ナノハ「なのはも気になります!!」

 

すずかの質問を聞いた、2人が瞳をキラキラさせながら言ってきた。

 

タクト「あぁ~」

 

どうするか。下手に正体をさらすとな~

 

レイ「言って良いぞ…」ボソ

 

タクト「起きたのか?」

 

 

今まで気絶していた、零が起きたが良く見ると、目を閉じていた。

 

レイ「ああ、だが体がまだ重い、少し寝かしてもらう」ボソ

 

 

タクト「あいよ」

 

さて、組織のボスからお許しが貰えたから、良いか…

 

 

タクト「良いよ。分かった、説明するよ」

 

すると、3人は聞き耳を立てた。

 

タクト「歩きながら、説明するよ。リエラ達も行こう」

 

 

ユイリ「良いの?」

 

 

ツカサ「極秘何ですよ?」

 

 

タクト「零から、許可は貰ったよ」

 

 

ユイリ「零兄ぃ起きたの!?」

 

 

タクト「ああ、でも直ぐに寝たよ」

 

そう良いかながら、背中でぐっすり寝ている零を見せる。

 

ユイリ「そっか(´・ω・`)シュン」

 

 

タクト「んじゃあ、説明するけど、俺のあの姿は『HAV状態』と呼んでいる」

 

 

アリサ「H」

 

 

ナノハ「A」

 

 

スズカ「V?」

 

どんだけ仲がいいんだよ…

 

タクト「そうHalf-Ancestor-Vampire

(ハーフエンセスターバンパイヤ)通称:HAV」

 

 

タクト「俺はバンパイヤと人間のハーフ何だ、それも只のバンパイヤじゃなく、真祖のバンパイヤのハーフ何だよ」

 

 

スズカ「真祖!?」

 

 

アリサ「あの、太陽とか杭とか大丈夫何ですか?」

 

 

ナノハ「そうですよ!?本でバンパイヤとか吸血鬼って太陽の光が弱いんですよね?」

 

 

タクト「確かに、だけど俺は弱くないし弱点でもない、まぁ、少しダルくなるがそれ以外は何もないよ」

 

 

ナノハ「どうしてですか?」

 

 

タクト「俺は、人と吸血鬼の混血児なんだ」

 

 

アリサ「どういう関係が?」

 

 

タクト「簡単さ、人の汎用性の高さと吸血鬼の驚異的な身体能力の組み合わせだ」

 

 

3人『(・ω・)?』

 

分かってないな…

 

タクト「人間は、太陽の光や杭が刺さっても死なないが…」

 

刺さり所が悪いと即死だけど…

 

タクト「身体能力が低い。だが、吸血鬼だと身体能力は人間の数倍になる」

 

 

3人『確かに…』

 

 

タクト「だけど、太陽光や銀の杭が刺さると死んでしまう…」

 

 

3人『うんうん』

 

 

タクト「だから、人間のその汎用性と吸血鬼の身体能力高さを合わせた存在だ」

 

 

タクト「詰まる所、デメリットを無くしメリットだけになったんだよ」

 

 

アリサ「チートじゃないですか…」

 

 

ナノハ「ふぇ~凄~い」

 

 

スズカ「…………」

 

 

タクト「まぁ、確かにチートっちゃあチートだな…」

 

それ以上のチートの奴もいるけど…

 

そう思いながら、俺の背中でぐっすりと寝ている零を見る。

 

レイ「zzZ」

 

コイツ…

 

めちゃくちゃ、気持ち良さそうに寝てやがる…

 

まぁ、零は元々寝るのが好きだからな…

 

スズカ「零さんは、どうなんですか?」

 

 

アリサ「あの化物と戦ったって事は何かあるんですか?」

 

 

ナノハ「気になります」

 

そう言うと今度は零に興味を持ち始めた。

 

タクト「まぁ、確かに零もチートっちゃあチートを持ってるな」

 

 

スズカ「どんなのですか?」

 

 

タクト「それは…」

 

 

???「すずかー!!どこぉ!?」

 

 

???「なのはー!!どこにいるんだー!!」

 

 

???「アリサお嬢様ー!!」

 

俺がすずかの質問に答え様としたら、仲良し三連星の親?達の声が聞こえて来た。

 

スズカ「お姉ちゃん達の声だ!!」

 

 

ナノハ「お兄ちゃん達が来てくれた?」

 

 

アリサ「爺ぃが迎えに来てくれたみたいね」

 

はい。お兄さんお姉さんだったらしい…

 

すまん(笑)

 

タクト「やっと来たか…すまないが、此処から近い家って誰の家だ?」

 

 

スズカ「あ、私が皆の中で家が近いですよ?」

 

すずかの家が近いか…

 

あまり、零をコノ状態にしたく無いしな

 

タクト「なら、悪いが零を寝かしてくれないか?」

 

 

スズカ「零さんを?」

 

 

タクト「吐血してまだ、体調が万全じゃないからな、ちゃんとした、場所で寝かしたいんだよ」

 

 

スズカ「あ、うん。分かりました、良いですよ。拓斗さんに零さんには恩がありますから…」

 

 

タクト「悪いな」

 

 

???「すずかー!!大丈夫!?」

 

 

???「なのは!!大丈夫か!?」

 

 

俺達が外で待機してると、短い木刀を2本握った男女が現れた。

 

ナノハ「お兄ちゃん!!」

 

 

スズカ「お姉ちゃん!!」

 

 

アリサ「爺ぃ!!」

 

ふむ。ご家族が到着したみたいだな。

 

タクト「盛り上がってるとこ悪いが、零を寝かしたいんだが…」

 

俺が聞こえる様に言うと、木刀を握り締めた女性と青年が、なのは達を庇う様に瞬時に立った。

 

ゑ?俺なんかしたか?

 

???「キミ…何者?」

 

女性が聞いてきた。

 

タクト「俺か?俺は私立聖祥大附属小学校2年生の闇乃 拓斗だが?」

 

 

???「……質問を変えるね。アナタは人間?」

 

ふむ。人間か…

 

人間っちゃあ人間だけど人間じゃないと言えば人間じゃないんだよな~

 

タクト「う~ん…人間(仮)」

 

 

???「ふざけているのか?」

 

青年が木刀を俺に向けながら言ってきた。

 

いや、ふざけてないけど!?

 

タクト「一応は事実何だけど?」

 

 

???「どういう事かしら?」

 

 

タクト「いや、まあ答えても良いけど、アンタら誰?」

 

 

シノブ「そうね。私は、すずかの姉。月村 忍よ。よろしく」

 

 

キョウヤ「俺は、なのはの兄。高町 恭也だ」

 

あれま、恭也さんから殺気がダダ漏れだわな(笑)

 

シノブ「恭也。殺気がダダ漏れだよ」

 

 

キョウヤ「忍。だがな…」

 

 

シノブ「まだ、子供何だから…」

 

 

キョウヤ「はぁ。分かった」

 

あら?殺気が無くなった…

恭也さん。アンタ女性の尻に付かれるタイプだな(笑)

 

タクト「え~と。紫色の女性が忍さんで、そっちの黒髪の男性が恭也さんね。よろしく」

 

 

シノブ「それで、さっきの質問を答えてくれる?」

 

 

タクト「そうしたいけど、零をマジで寝かしたいんだけど…」

 

 

シノブ・キョウヤ「零?」

 

疑問に思い俺の背中で寝ている零を見た。

 

シノブ「っ!?恭也。その子、危険な状態だよ!!」

 

 

キョウヤ「何!?」

 

 

スズカ「お姉ちゃん。零さん、さっき血を吐いたらしいから…」

 

 

アリサ「早く安静にしないと大変なんじゃあ!!」

 

 

ナノハ「お兄ちゃん!!」

 

 

キョウヤ「っ…分かった。確か此処から近いのは、忍の家だったな?」

 

 

シノブ「うん。拓斗くん、私たちに付いて来て、京塚さん、すみませんが車をお願いします」

 

キョウヅカ「畏まりました」

 

あ。京塚さんって、アリサを向かいに来た人だからな?

 

年は、70前後?位だな

 

車はアレだ、金持ちが乗りそうな、長い車…

 

そうリムジンなのだ…

 

 

タクト「金持ちって何でリムジンに乗るんだろうな…」

 

 

ツカサ「さぁ、僕たちには分かりかねませんし…」

 

 

リエラ「そうだよ~」

 

 

ユイリ「それに、私たちもアレ並みのあるよ?」

 

 

タクト「アレ並みのあったけ?」

 

俺と司にリエラは、唯里が行ったことに疑問があった。

 

ユイリ「うん。フェニックス・ハルバードの第一格納庫にあるM3A1ストライカー軽装甲機動車」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タクト「それは装甲車だぁぁあ!!」

 

確かに、長いよ!?

 

だけど、根本的に違うからね!?

 

リムジンは高級車だよ!?

 

装甲車は兵器だし!?

 

いや。まあ、確かに装甲車も高級車だよ!?

 

何億とか、何兆とかするから!?

 

ユイリ「あれ?違う?」

 

恐ろしい…知識が無いとか…

 

あと純粋も恐ろしい…

 

タクト「まぁ。いいや、まずは、すずか達に付いて行こう」

 

 

3人『うん』

 

--------------------------------------------------------

 

時が進み

月村邸

客室

 

そこには、5人の男女がいた。

 

一人はベッドで寝ている。

 

タクトSide

 

タクト「さて、零を寝かせる事は完了。次は俺の正体を教えないとな…」

 

 

ナイシス〔よろしいのですか?〕

 

 

ツカサ「教えるにしろ、あまり喋り過ぎないで下さいね」

 

 

リエラ「そうだよ~うっかり、口を滑らしたら大変だからね~」

 

 

ユイリ「気を付けてね?」

 

 

タクト「分かってる。俺と零の正体は出来る限り伏せるから」

 

コンコンコン

 

話していると、ドアがノックされた。

 

多分、メイドさんだろうな…

 

タクト「どうぞ」

 

 

???「失礼します。私はこの月村様の家のメイドを勤める。ノエルと申します。以後お見知り置きを。只今すずか様と忍様と恭也様がお部屋でお待ちしていおります。お部屋のご案内を致しますので、私に付いて来て下さい」

 

あれま~あれだね。

 

うん。

 

実際のメイドさんを見たのは初めてだな。

 

確かに俺達もあんなのノエルさんがしたような事はされてるよ?

 

魔導機人に…

 

だから、あれだな…

 

うん。新鮮だな~

 

タクト「分かりました。行こう3人とも」

 

 

3人『うん』

 

--------------------------------------------------------

 

またまた場所が変わり

月村邸

応接室

 

コンコンコン

 

シノブ「どうぞ」

 

ガチャ

 

ノエル「失礼します。拓斗様と唯里様と司様とリエラ様をお連れしました」

 

 

タクト「失礼します~」

 

俺は応接室の中に入り中を調べる。

 

椅子には、左から恭也さん→忍さん→すずかの順に座っていた。

 

なのはとアリサは、京塚さんに頼み家に送ったそうだ。

 

因みに京塚さん。

 

昔の大戦を生き抜いて、何かソ連とアメリカの全面核戦争を防いだ英雄らしいよ?

そん時のコードネームが【蛇】だったらしい…

 

どこのステルススニーキングゲームだよ!?

 

閑休話題

 

まぁ、部屋に盗聴等の類は無いな。

 

タクト「さて、聞きたいことはありますか?」

 

俺は皆と一緒に座りながら聞いた。

 

シノブ「ええ。ですが先ずは、言わせて下さい」

 

 

タクト「どうぞ」

 

 

シノブ「すずかやすずかのお友達を助けてくれてありがとう」

 

 

キョウヤ「俺からもなのはとなのはの友達を助けてくれてありがとう」

 

そう言い頭を下げる2人

 

タクト「別に気にしなくて良いですよ。此方も家族が浚われたから、助け出しただけです」

 

 

シノブ「ふふ。そう言う事にしておきます」

 

 

タクト「んじゃあまぁ、本題に入るかな」

 

 

キョウヤ「そうだな、では単刀直入に聞こう。キミは何者だ?」

 

 

タクト「俺が何者か…」

 

 

タクト「あなた方、月村家が"夜の一族"だって事は、零から聞いていたから知っていたが…」

 

 

シノブ「っ!?」

 

シュッ!!

 

キョウヤ「何故知っている…」

 

早ぁぁぁあ!!

 

ちょ!!俺が"夜の一族"って言った瞬間、人じゃ見えないスピードを出して木刀じゃなく、本物の短刀を首に向けてきたぁぁあ!!

 

駄菓子菓子!!

 

この程度で怯える俺だと思うなよ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タクト「☆○×※□♂=\(^ー^)/オワタ」

 

すみません。無理です。

 

めちゃくちゃ、テンパり過ぎて呂律が回らない(笑)

 

 

タクト「うん。ふざけるのもここら辺で終わりにしてっと」

 

 

タクト「俺が何者か…簡単ですよ。あなた方、月村家と似た存在であり、その枠に収まりきらない存在です」

 

いや~

 

俺ってバンパイヤの前に進化能力のせいでもう人間?吸血鬼?みたいな感じだなwww

 

シノブ「どう言う事?」

 

 

タクト「俺は確かに吸血鬼でもある」

 

 

シノブ「ええ。すずかから話しを聞いたわ、アナタはハーフバンパイヤだって…」

 

 

タクト「俺は真祖のハーフでな?通常のバンパイヤより3倍の強さがあるんだが…」

 

 

シノブ「3倍!?」

 

 

キョウヤ「だが…何だ?」

 

 

タクト「真祖には、ちょっとした能力がランダムで付くんだ」

 

嘘です(笑)

 

スズカ「能力?」

 

 

タクト「ああ、鉄を操る能力だったり、重量を操る能力だったり、色々あるんだ」

 

ありまへんwww

 

キョウヤ「………」

 

 

タクト「今までの真祖達は一つの能力しか付かなかった」

 

気付けwww

 

シノブ「そうなの?」

 

 

タクト「ああ、それ以上は真祖でさえ体が保たないからだ」

 

俺保っとるwww

 

シノブ「そう…」

 

 

タクト「だが、俺には3つの能力が備わった」

 

 

シノブ「え!?」

 

 

キョウヤ「何!?」

 

 

シノブ「その能力って?」

 

 

タクト「まぁ、規格外な能力ですかね」

 

 

キョウヤ「教えてくれないのか?」

 

 

タクト「一つだけなら良いですよ」

 

 

キョウヤ「構わない」

 

 

シノブ「ええ。私も構わないわ」

 

 

タクト「なら、進化能力ですね」

 

 

シノブ「進」

 

 

キョウヤ「化?」

 

だから、何でそんなに息が合うんだよ!?

 

タクト「はい」

 

 

キョウヤ「それは、どう言う物なんだ?」

 

 

タクト「人間のDNAの1つ1つが螺旋階段の様になっているのは知っていますね?」

 

 

シノブ「ええ。学校で習ったわ」

 

 

キョウヤ「それが、関係あるのか?」

 

 

タクト「人間のDNAは螺旋階段の様な作りになっており、様々な遺伝子情報が一つ一つに入っている」

 

 

キョウヤ「ああ」

 

 

タクト「俺の進化能力はその遺伝子情報を促進させることでちょっとした事も出来るんだ」

 

 

シノブ「ちょっとした事?」

 

 

タクト「一度は皆思いませんか?翼が欲しいやら海の中を自由に泳ぎたいとか、宇宙を旅してみたい。何て事を」

 

 

スズカ「私もあったなぁ~」

 

 

シノブ「確かに…」

 

 

キョウヤ「まさか!?」

 

 

タクト「ええ。俺の能力は進化…」

 

つまりは…

 

タクト「俺は出来ます」

 

 

シノブ・キョウヤ・スズカ「っ!?」

 

 

タクト「ですが、それをする必要が無い程俺は人をやめています」

 

 

スズカ「拓斗さん…」

 

どうやら、俺を心配してくれた様だな。

 

タクト「だから、あの時言ったろ?『俺も化物だ』って」

 

 

スズカ「でも…」

 

 

タクト「安心しな。俺たち人外は、他の奴がどう言おうが自分が人だと思ってれば、それだけで十分だ」

 

気休めしかならないが…

 

スズカ「はい…」

 

 

タクト「俺たちは、それ以上でもそれ以下でもないからな」

 

 

シノブ「……話しを戻してくれる?」

 

 

タクト「ああ。すまん」

 

 

タクト「何らかの事が起き遺伝子情報が変貌したのかもしれないな」

 

 

シノブ「ご両親は?」

 

 

キョウヤ「そうだな、親が何者かわからないのかい?」

 

 

タクト「親はいない。(この世界には)」

 

 

キョウヤ・シノブ・スズカ「え!?」

 

聞けって、言ったってどう聞けば良いんだよ…

 

てか、嘘やしwww

 

だが、俺は嘘を突き通すwww

 

タクト「俺達は、親に捨てられたんだよ。気色悪いって事でな」

 

 

キョウヤ・シノブ・スズカ「………」

 

 

タクト「すまんが、話しはこれくらいで良いか?」

 

 

キョウヤ「ああ。軽率だった、すまない」

 

 

シノブ「ごめんなさい」

 

 

スズカ「拓斗さん。すみません」

 

 

タクト「気にしなくて良い」

 

そのまま、外に出ようとした。

 

シノブ「最後に良いかしら」

 

 

タクト「ん?」

 

 

シノブ「私たちの事は他言無用でお願いね?」

 

 

タクト「分かってるよ」

 

俺達はそのまま、外に出て、零がいる客室に向かった。

 

--------------------------------------------------------

 

月村家

客室

 

ガチャ

 

タクト「ただいま~」

 

 

ユイリ「良いの?あんな事を教えて…」

 

 

ツカサ「そうですよ?あまり教えては…」

 

 

リエラ「大丈夫なの~」

 

 

タクト「問題無いよ。どうせ知られるだし…」

 

 

レイ「おかえり」

 

 

タクト「おう、ただいま~」

 

 

 

 

 

 

 

 

『え?』

 

今、零の声が…

 

俺たちは、全員零が寝ているベッドを見る。

 

レイ「どうした?」

 

そこには、ソファーに座って優雅に紅茶を飲んでいる零がいた。

 

タクト「零!?」

 

 

ユイリ「零兄ぃ!?」

 

 

ツカサ「零兄さん!?」

 

 

リエラ「マスタ~」

 

零が起きている事に驚いた。

 

だが…

 

タクト「おい。零、起きて大丈夫なのか!?」

 

俺たちは、優雅に紅茶を飲んでいる零に近付いた。

 

レイ「ああ。それより、新たなミッションだ」

 

 

『っ!?』

 

 

レイ「今回のミッションは、俺と拓斗だけしか行けないミッションだ」

 

俺と零だけ?

 

タクト「どういう事だ?」

 

タクト「と言うか、紅茶飲んで大丈夫なのか?」

 

 

レイ「大丈夫だ。問題無い」

 

 

レイ「今回のミッションは、俺と拓斗でこの世界とは別の世界、異世界でのミッションだ」

 

 

ユイリ「異世界って、零兄ぃたちがいた世界の事?」

 

 

レイ「俺たちとは、関係が無くも無いが、そんな所だ」

 

 

ツカサ「何故、僕たちは行けないんですか?」

 

確かにミッションなら、人数が多い方が良いんじゃあ…

 

レイ「今回それは、無理だ」

 

 

タクト「何でだ?」

 

 

レイ「今回は世界の摩擦に掛かる可能性があるからだ」

 

 

『世界の摩擦?』

 

なんぞ?

 

摩擦?

 

熱?

 

静電気?

 

何ソレ?美味しいの?

 

俺たち全員が頭の上に「?」を複数上げていると、零がため息をしながら、説明してくれた。

 

まぁ、要するにだ。

 

世界の摩擦

 

コレは、次元の狭間や次元空間または、次元の隙間などとは別の存在らしい。

 

この摩擦は、世界と世界を繋ぐ次元空間の存在を保たせる為の存在で言わば、橋を支える大柱だな。

 

んで、何で俺と零しか行けないかって言うと、世界の摩擦って、世界と世界の境界線らしく、別世界の人間や生物・物などが、それを越えようよすると、世界が危険になるらしいのと、世界と別世界の人間などが拒否反応を起こすらしい。

 

え?拒否反応が起きたらどうなるか?

 

何かその世界に無事に着ける保証が無いらしいよ?

 

運が悪いと、上半身が目的地に着いて、下半身は消滅するとかで、無事に目的地に着ける保証が無いから、女神の加護で何とか別世界の精神力と肉体を持つ俺と零しか行けないらしい。

 

 

タクト「あれま…」

 

 

ツカサ「理由は、分かりました」

 

 

ユイリ「でも、ミッション内容は?」

 

あ…そうじゃん。ミッション内容聞いて無いじゃん(笑)

 

レイ「女神シュネル。直々のミッションなんだ」

 

 

『っ!?』

 

 

タクト「そうか…内容は?」

 

 

レイ「異世界が崩落する前にその世界の住民救出だ」

 

 

『住民救出?』

 

どういう事だ?

 

ん?ちょっと待てよ…

 

タクト「なぁ。零」

 

 

レイ「何だ?」

 

 

タクト「唯里達が、異世界に行けないのに、その異世界の住民は大丈夫なのか?」

 

 

レイ「事前にシュネルが境界線を緩めた様だが、行きに問題があり帰りには問題が無いんだ」

 

 

タクト「ああ~そゆことね」

 

 

レイ「行く世界は、ハイスクールD×Dだ」

 

え?

 

タクト「はぁ!?ちょ!?マジか!?」

 

頼む嘘だと言ってくれ…

 

レイ「マジだ」

 

 

タクト「マジか…OTZ」

 

死亡フラグか…

 

レイ「安心しろ、今回は、重要人物達の救出だ」

 

重要人物達?

 

タクト「重要人物達ってオカ研と生徒会と魔王達と堕天使数人と天使数人と妖怪数人か!?」

 

 

レイ「ああ」

 

 

レイ「シュネルからの情報によると、オーフィス達を含む最高勢力が重傷を負っているらしい」

 

は?

 

最高勢力が重傷?

 

タクト「まさか、サーゼクス達もか!?」

 

 

レイ「ああ」

 

マジか!?

 

サーゼクス達アニメじゃあ、めちゃくちゃフレンドリーだけど、一応『ルシファー』の名を持つ魔王だぞ!?

 

ってか!?魔王達が重傷って!?

 

タクト「勝てんのか!?」

 

 

レイ「お前の支配能力で何とかなるだろ?」

 

 

タクト「あ」

 

 

レイ「バカたれ」

 

 

レイ「それと、明日行くからな?」

 

 

タクト「はぁ!?早くないか?」

 

 

レイ「世界の崩落が刻一刻と迫ってんだ。それにシュネルから早めにお願いしますって言われてるしな」

 

 

タクト「はぁ。分かったよ」

 

 

レイ「司達はいつも通りに学校に行ってくれ、先生達には何とか言っとくからな」

 

 

ツカサ「分かりました」

 

 

リエラ「は~い」

 

 

ユイリ「うん」

 

 

レイ「それじゃあ、まずは拓斗、作戦を錬るぞ」

 

 

タクト「何で?」

 

 

レイ「転生者がいるからだ」

 

 

はいぃぃぃぃぃぃ!?

 

マジか…

 

拝啓:シュネル様へ

 

俺死んだわwww

 

\(^ー^)/オワタ

 

 

タクトSide out



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第25話 救出 上編


規格外な兵器と規格外な人外は、神・妖怪・天使・堕天使・悪魔・龍が存在する世界に旅立つ。

異世界に彼らは足を踏み入れる。

混じり合う事の無い世界が混じり始める…

物語が始まるまでのカウントダウンが動き始めた。



 

 

フェニックス・ハルバード

艦内

訓練室

 

レイSide

 

レイ「拓斗。準備は良いな?」

 

今俺と拓斗はフェニックス・ハルバードの訓練室にいる。

 

あの後、朝に月村家を出た後、俺と拓斗はフェニックス・ハルバードに唯里達は家に帰った。

 

タクト「おう。一応は強化した重火器は装備したし大丈夫だと思うが…」

 

 

レイ「まぁ、一応『アレ』を渡したから大丈夫だろ」

 

 

タクト「そうだな」

 

因みに、唯里達は学校に行っている。

 

レイ「それじゃあ、行くぞ?」

 

 

タクト「どうやって?」

 

ん?説明してなかったな。

 

レイ「こうやってだ。【イマジンクリエーター:次斬刀(ジザントウ)】ふっ!!」

 

俺は、能力で作り上げた見た目は、ただの刀を一文字に振った。

 

すると…

 

クパァァ……

 

何かに斬られた様にこの空間とは別の空間が現れた。

 

タクト「え?何この真っ黒な入り口は?てか、アレ?どうなってんの?」

 

案の定、いきなり現れた空間にビックリする拓斗。

 

レイ「この刀で時空を切り裂いたんだよ」

 

 

タクト「?」

 

 

レイ「俺の能力は生物以外なら自分が考えた物を作れるんだ」

 

 

タクト「能力で時空を斬り裂ける刀を作ったと?」

 

 

レイ「ああ。正確には……」

 

 

タクト「いや、説明は、また後で今はさっさと行こう」

 

 

レイ「む。そうだな」

 

 

タクト「んで?まさかこの真っ黒な入り口らしき物に飛び込め何て言わないよな?」

 

 

レイ「何を言っているんだ?」

 

 

タクト「そうだよな!!違うよな!!」

 

そんな事当たり前だろ?

 

レイ「飛び込むに決まっているだろ?」

 

 

タクト「そうだろうと思ったよ!?ちくせう!!」

 

 

レイ「良いから行くぞ」ガシ

 

 

タクト「え!?ちょ!?お前!?」

 

俺は、OTZの体勢の拓斗の首元を掴み、切り裂いた真っ黒な空間に入った。

 

タクト「助けてぇぇ!!」

 

シュゥゥ……

 

俺たちが入った瞬間入り口が閉まりそこには、ただただ普通の訓練室に戻っていた。

 

レイSide out

 

--------------------------------------------------------

 

異世界(ハイスクールD×D)

???

市街廃墟

 

クパァァ……

 

タクト「うあぁぁ!?」

 

ドガ!!

 

レイ「よっと」

 

スタッ!!

 

レイ「大丈夫か?」

 

 

タクト「いちち…ああ、何とかな」

 

 

 

レイ「そうか。さて、此処は何処だ?日本じゃありえない程の廃墟街だが…」

 

周りを見渡してみるとはビルが崩れ落ち道路には、罅が入り込んでいたり。

 

タクト「確かにな…魔法か何かで調べたら?」

 

ふむ。そうするか。

 

レイ「【イマジンクリエーター:量子演算処理機能付きノートパソコン】」

 

 

タクト「……無駄に高性能なソレ…」

 

まぁ、確かにな。

 

レイ「さて、まずは軍事衛星をジャックしてっと…」

 

カタカタカタカタカタカタカタ

 

どこぞのスーパーなコーディネーターさん並みの速さでパソコンを打つ。

 

タクト「早っ!?」

 

 

レイ「次に、カモフラージュしてっと」

 

カタカタカタカタカタカタカタ

 

タクト「キショい…」

 

拓斗が何か言っているが無視だ。

 

レイ「よし。今いるこの場所は……っ!?」

 

 

 

俺は、映し出された画面を見て動きが止まった。

 

タクト「どうした?零」

 

嘘だろ…

 

いや、この高性能過ぎるパソコンに限って間違いは無いと思うが…

 

それに軍事衛星でとったGPSに間違いは…

 

じゃあ、此処が…此処が…

 

返事をしない俺に不思議に思い拓斗がパソコンを覗いた。

 

タクト「どれどれ……っな!?」

 

案の定、パソコンを覗いた拓斗も驚いた。

 

タクト「………」

 

 

レイ「………」

 

暫しの沈黙…

 

タクト「零…コレって…」

 

 

レイ「ああ。事実だ」

 

 

タクト「嘘だろ?全く背景が違うぞ?」

 

 

レイ「受け入れろ。此処が俺たちの目的地」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイ「駒王学園だ」

 

 

タクト「マジかよ…」

 

 

レイ「確かに、良く見渡したら校庭に校舎らしき物があるな…」

 

 

タクト「ああ。だけどコレじゃあ、オカ研の部室は無事じゃないだろうな…」

 

 

レイ「ああ、だがまずは、オカ研の部室らしき物を探すぞ」

 

 

タクト「そうだな」

 

 

俺はパソコンを消し、元駒王学園の中を歩き始めた。

 

 

タクト「にしてもコレは、酷いな…」

 

 

レイ「ああ、一体何があったんだ?」

 

紛争地域みたいに町が酷い事になってやがるな…

 

タクト「転生者のせいかもな…」

 

………ォォ…

 

レイ「ああ……ん?」

 

何だ?今何か音が…

 

タクト「零どうした?」

 

 

レイ「っし!!」

 

人差し指を口の前にやり、拓斗に『黙れ』のゼスチャーする。

 

タクト「?」

 

…ォォォォ…

 

何だ、この空気を切り裂く様な音は…

 

俺は、魔力を耳に集めて聴覚を上げた。

 

すると…

 

ゴォォォォオ!!

 

聞き慣れた、戦闘機のジェットエンジンの音が、徐々に此方に向かっていた。

 

レイ「拓斗!!急いで物陰に隠れろ!!」

 

今の状況で俺らが見つかったらマズいからな。

 

タクト「何で?」

 

 

レイ「良いから!!」

 

 

タクト「わーたよ」

 

 

俺と拓斗は近場のボロボロの校舎に身を潜めた。

 

すると先ほど聞こえたジェットエンジンが聞こえてきた。

 

レイ〈拓斗。顔を出すなよ?見つかりたくないからな…〉

 

 

タクト〈了解〉

 

ゴォォォォオ!!

 

近付いてきた、戦闘機の姿はアメリカで生まれた最新鋭ステルス攻撃機(F-25ラプター)であった。

 

タクト〈なぁ。零さっきから、あのラプター何で此処をぐるぐる回ってるんだ?〉

 

 

レイ〈わからん、偵察しているのかもしれないな…〉

 

 

タクト〈そうか…ってのわ!?〉

 

 

レイ〈どうした?〉

 

返事が返ってこない…

 

レイ〈拓斗!!どうした!?〉

 

 

反応無し…

 

レイ「っち!!」

 

俺はラプターが去った後、反射能力で光を反射させて自分の姿を消しながら、拓斗がいた場所に向かったが、そこには、誰もいなかった。

 

レイ「拓斗…」

 

そこには、何か連れ去った後が残っていた。

 

レイSide out

 

--------------------------------------------------------

 

とある地下

 

タクトSide

 

タクト「っう…ん…?」

 

やぁ、みんな、現在俺は状況を読み込めない状態だ(笑)

 

だって、目が覚めたら灰色のコンクリートの壁に囲まれて鉄製の椅子に座らされている(縛り付けられている)。

 

タクト「あれ?何故?そして何処?」

 

ガチャン!!ギィィイ……

 

???「あら、目が覚めたみたいね?」

 

俺が混乱していると真っ正面の扉が開き、紅色の髪をした女性が入ってきた。

 

タクト「どうも……」

 

アレ?何処かで見た様な…

 

紅色の女性「ええ、アナタに単刀直入に聞くわ。彼処で何をしていたの?」

 

 

タクト「いや、何もしていないが?」

 

 

紅色の女性「そう、しらばっくれる気ね?」

 

え?いや、ちょ!?

 

嘘付いてないよ!?

 

タクト「え!?ちょ!?何してんの!?」

 

いきなり、紅色の女性の腕に魔法陣が現れた。

 

紅色の女性「いえ、何もしないわよ?ただ話しを聞くだけよ」

 

ちょ!?話しをするってだけで、その右手の禍々しいオーラを放つか!?

 

タクト「落ち着け、まずは落ち着くんだ」(汗)

 

 

紅色の女性「あら?私は落ち着いてるわよ?」

 

 

タクト「落ち着いてたら、その右手を下ろすんだ…」

 

 

紅色の女性「やだ♪」

 

 

タクト「oh……」

 

 

紅色の女性「覚悟は良いかしら?」

 

 

タクト「良くないからな!?」

 

 

紅色の女性「それじゃあ!!」

 

 

タクト「ギャアァァ!!」

 

あ。俺\(^ω^)/オワタ

 

ガチャン!!ギィィイ…

 

???「止めなさい。リアス」

 

俺が諦めて目を瞑っていると女性とは別の男性らしき声が聞こえた。

 

タクト「誰?って零!?」

 

不思議に思い、目を開くとそこには、紅色の女性とは別の紅色の髪をして体中に包帯を巻いた男性が扉の前に立っていた。

 

んだが、男性の後ろにいた親友の姿に驚いた。

 

レイ「サーゼクス」

 

サーゼクス…

 

って

 

魔王じゃん!!

 

って事は、俺の前で魔法陣を右手に現したこの紅色の女性は、まさか…

 

サーゼクス「うん。リアス、拷問はしなくて良いよ。彼は私たちの仲間だ」

 

 

リアス「お兄さま!?大丈夫何ですか動いても!?」

 

やっぱりか~

 

オカ研の部長にして、上級悪魔…

 

リアス・グレモリーか…

 

サーゼクス「私は大丈夫だ、彼の鎖を解いて上げなさい」

 

 

リアス「ですが!!」

 

 

サーゼクス「リアス」

 

 

リアス「っ!?……分かりました」

 

あれま、怒られちゃって…

 

そう思っていると縛り付けていた鎖が消えた。

 

確か、グレモリー家にある。滅びの魔法だっけ?

 

タクト「ん~!!ちかれた(笑)」

 

 

リアス「お兄さま。彼らは一体?」

 

 

サーゼクス「その事も含めて彼が説明してくれるよ、今は、みんなをブリーフィングルームに集まる様に伝えてくれ」

 

 

リアス「分かりました」

 

そう言うと、部屋から出て行ったリアス。

 

サーゼクス「初めまして、闇乃 拓斗くん。私はサーゼクス・ルシファー。一応は魔王を勤めていた」

 

ん?勤めていた?

 

何故に過去形?

 

タクト「勤めていた?」

 

 

サーゼクス「キミも外の光景を見たろ?それに魔界はもっと酷くてね…」

 

 

タクト「確かに酷かったな…」

 

 

サーゼクス「今じゃ、元魔王だよ」

 

 

タクト「すまん」

 

 

サーゼクス「気にしなくて良いよ」

 

少し空気が重いな…

 

アレ?話しに入ってこないな零。

 

チラッと扉の方を見る壁に寄りかかって腕を組んで寝ていた。

 



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第26話 救出 中編

 

タクト「零」

 

俺は、歩み寄って零の肩を揺らそうとすると目を開けて此方を見た。

 

レイ「話しは終わったか?」

 

 

タクト「ああ」

 

 

サーゼクス「零くんのおかげで」

 

 

レイ「そうか…なら、ブリーフィングルームを案内してくれ。サーゼクス」

 

 

サーゼクス「わかったよ。付いて来たまえ」

 

そう言い部屋から出た俺たち。

 

向かった場所は、みんなが集まるブリーフィングルームだ。

 

アレ?そう言えば…

 

タクト「どうやって、俺の場所がわかったんだ?」

 

俺は歩きながら零に聞いた。

 

レイ「『タカの眼』を使ったんだよ」

 

 

タクト「ああ~納得したわ」

 

タカの眼…

 

ある暗殺者に備わる特殊技能であり、見た者や物を色で識別が出来る優れもの。

 

人なら

味方→青色

敵→赤色

目標→黄金色

 

物なら

足跡→黄色

罠→赤色

目標→虹色

その他→銀色

 

になっているらしいよ?

 

俺は持ってないからわからん。

 

今回は足跡だから、黄色だった様だな。

 

ただ足跡を映し出す訳じゃなく、足跡に残った残留思念を人に具現化しソイツが何をしようとしたのかを見れる。

 

便利だな~

 

タクト「なぁ。サーゼクスさん」

 

 

サーゼクス「呼び捨てで構わないよ」

 

 

タクト「いや、流石に魔王様を呼び捨ては…」

 

 

サーゼクス「気にしなくても良いのだが…それで、何かな?」

 

 

タクト「何故こんな地下に?」

 

周りを見ると、何処かの地下特有の感じがする。

 

サーゼクス「そうだね。まずは、私たちの置かれている状況を教えないといけないね」

 

そう言えば、そうだな状況を理解しないとな…

 

タクト「お願いします」

 

 

サーゼクス「うん。私たちは今、悪魔・天使・堕天使の和平組を集めた集団と転生者組に屈した集団と人間の集団の3つの勢力があるんだ」

 

 

タクト「サーゼクスさん達は最初の和平組ですね?」

 

 

サーゼクス「うん、今この3つの勢力で抗争しているんだ」

 

 

タクト「………」

 

 

サーゼクス「最初の犠牲は魔界でね。抗争したのは、私たち和平組と転生者組で、結果地上より酷くなってしまってね…」

 

 

タクト「そうか…」

 

 

レイ「抗争の発端は?」

 

歩きながら、聞いてくる零。

 

サーゼクス「転生者組が下級悪魔を大量虐殺した事だね」

 

 

タクト「っな!?大量虐殺!?」

 

おいおい、大量虐殺って…

 

レイ「っち…胸糞悪いな…」

 

零も大量虐殺に機嫌を悪くした。

 

サーゼクス「ありがとう。そう言ってくれて…」

 

『……………』

 

沈黙が重い…

 

サーゼクス「…着いたよ。此処がブリーフィングルームだよ」

 

重い沈黙が続いていると、ブリーフィングルームに着いた。

 

サーゼクス「私が先に入っているよ。呼んだら入って来たまえ」

 

 

レイ「ああ」

 

 

タクト「分かりました」

 

ガチャ

 

バタン

 

タクト「なぁ。零」

 

 

レイ「ん?」

 

 

タクト「どうやって転生者組を潰す?」

 

流石に大量虐殺は、やり過ぎだ。どうやって潰すかな?

 

レイ「……肉体と精神を完膚無きまでに叩き潰す」

 

零も気に食わなかったのか、少し不機嫌だ。

 

タクト「そうだな」

 

 

レイ「シュネル曰わく『既に輪廻転生の理から外され、永遠の地獄行きです♪』らしいから、好きにして良いらしい」

 

 

タクト「まあ、自業自得だな」

 

 

レイ「ああ」

 

んじゃあ、どう肉体と精神を壊すかな~

 

サーゼクス「入って来たまえ」

 

あれま、考えてたらサーゼクスさんに呼ばれちゃった。

 

タクト「んじゃ、入りますか」

 

 

レイ「ああ」

 

俺と零は扉を開けて中に入った。

 

タクトSide out

 

--------------------------------------------------------

 

一誠Side

 

よう!!俺は、リアス・グレモリーの兵士(ボーン)兵藤 一誠だ!!

 

今、部長に呼ばれてブリーフィングルームに集まってるんだ。

 

イッセー「なあ。木場、部長、何で俺たちをブリーフィングルームに呼ばれたんだ?」

 

隣に座っている同学年でリアス先輩の騎士(ナイト)の木場 祐斗に話し掛けた。

 

ユート「う~ん。部長が言うには、大事な話しがあるらしいよ?」

 

 

イッセー「ふ~ん。にしても、ここ最近大変だなぁ~」

 

 

ユート「確かにね…」

 

フェニックスと戦って、木場の聖剣事件も終わったと思ったら、『あいつ等』の所為(セイ)で、地上の街は廃墟と化したし…

 

イッセー「はぁ」

 

ガチャ

 

リアス「みんな、いるみたいね」

 

俺がため息を付いていると、部長が入ってきた。

 

???「リアス。どういう事なの説明して」

 

向かい側に座っていた眼鏡を掛けた女性が部長に近付いて聞いた。

 

リアス「私にも分からないわ。ソーナ」

 

ソーナ・シトリー

 

元駒王学園生徒会長を勤めていた美少女。

 

にしても、ソーナ先輩も綺麗だよなぁ~

 

何か清楚で清潔なイメージが似合う。

 

ん~!!でも胸が…

 

ソーナ「どういう事?」

 

 

リアス「お兄さまが、皆を此処に集めてくれって頼まれたから…」

 

 

お兄さま…

 

って事は、サーゼクスさんか…

 

何なんだろ?

 

まさか…また『アイツ等』が問題を!?

 

リアス「まずは、お兄さまを待ちましょ」

 

 

ソーナ「そうですね…サーゼクス様を待ちましょう」

 

 

部長は此方にソーナ先輩は先ほど座っていた向かい側の席に座った。

 

リアス「どうしたのイッセー?そんな怖い顔して…」

 

俺が『アイツ等』の事を考えていると部長が話し掛けて来た。

 

おっと、顔に出ちゃったか…

 

イッセー「大丈夫です。少し『アイツ等』の事を考えていました」

 

 

リアス「そうね。こんな事になるなんて…」

 

あ。重い空気にしてしまったぁぁあ!!

 

???「イッセー先輩…」

 

後ろに座っていた美少女から冷たい視線を感じる…

 

イッセー「こ、子猫ちゃん…」

 

俺は後ろを向くと、元駒王学園の萌えアイドルで部長の戦車(ルーク)の塔城 子猫ちゃんが、冷たい視線を向けていた。

 

コネコ「空気読んでください」

 

 

イッセー「う…はい」シュン

 

ガチャ。ギィィイ…

 

重い空気を破るかの様にドアが開いた。

 

サーゼクス「みんな、集まっているね?」

 

入ってきたのは部長のお兄さんで、魔王ルシファーの名前を持っている紅色の男性。

 

サーゼクス・ルシファーさん。

 

って!?

 

よくよく考えたら、サーゼクスさんって『アイツ等』と戦って重傷負ってなかったけ!?

 

ソーナ「サーゼクス様!?動いて大丈夫なのですか!?」

 

流石のソーナ先輩も驚いてるよ。

 

いや、まぁブリーフィングルームに集まっていた皆が驚いてるよ…

 

サーゼクス「ああ、とある人間に助けて貰ったんだよ」

 

とある人間?

 

と言うか、治せたの!?

 

アーシアの神器【聖母の慈愛(トワイライト・ヒーリング)】でも、治せなかった傷を!?

 

アーシア「ふぇ~会ってみたいですぅ~」

 

木場とは逆に座っている少女。

 

部長の僧正(ビショップ)で元駒王学園の癒し系アイドルで元聖女のアーシア・アルジェント。

 

因みに、俺はこの2人と…

 

部長とアーシアの2人と…

 

付き合っています!!

 

念願のハーレムまで、あとちょいだ!!

 

因みに、匙。あ、元駒王学園生徒会の書記担当していた男子な?

 

まぁ、俺が2人に告白されて商談した事を匙本人に教えたら、血の涙を流したwww

 

 

サーゼクス「まぁ、その事についても含めて紹介したいしね」

 

紹介?

 

来てるって事?

 

美少女に期待満点!!

 

サーゼクス「入って来たまえ」

 

ガチャ。ギィィイ…

 

俺が考えていると、入り口のドアが開いた。

 

必然的に皆、入り口に目を向けた。

 

『え!?』

 

入ってきたのは、美少女では無く、小学生位の男の子2人だった。

容姿は、最初に入ってきた子は、髪が黒ベースに所々にピンク髪であり、首に掛かる位の長さで基本癖毛で顔は、少し幼さがあり可愛く少々イケメン、になる。

 

次に入ってきた子は、髪は、銀髪でウルフカットになっていて、瞳は、真っ赤な真紅だった。首には、真っ赤なマフラーを巻いていた。

 

イッセー「子供?」

 

 

コネコ「あ、あの子…」

 

子猫ちゃんが最初の男の子を見て固まっていた。

 

イッセー「子猫ちゃん?」

 

 

コネコ「何でもありません」

 

 

ソーナ「サーゼクス様?」

 

ブリーフィングルームにいた全員が、疑問視した。

 

サーゼクス「まぁ、待ちたまえ。零くん、拓斗くん自己紹介してくれるかな?」

 

 

???「はい」

 

 

???「ああ」

 

サーゼクスさんが2人に言うと、2人はブリーフィングルームの一番前の真ん中に移動した。

 

???「まずは、俺からだな…」

 

癖毛の男の子が一歩前に出た。

 

タクト「俺の名は、闇乃 拓斗って言います、一応は君達の救出で異世界から来た存在だよ」

 

『はぁ!?』

 

異世界?

 

俺たちの救出?

 

イッセー「何言ってんだ?」

 

 

レイ「すまんが、ふざけている訳でも無く、事実だ」

 

 

イッセー「お前は?」

 

 

レイ「拓斗と同じく、異世界から来た存在の夜月 零だ」

 

 

イッセー「っ!?」

 

零の瞳を俺は見た。

 

それは、負の感情でいっぱいだった…

 

この年でどんだけ、試練を乗り越えているんだよ…

 

普通の子供が持つなんて…

 

ユート「イッセーくん」

 

 

イッセー「何だよ…」

 

突然声を掛けてきたのは木場なのだが、木場はずっと零くん?を見ていた。

 

ユート「彼ら、残念だけど徒者じゃないよ」

 

 

イッセー「はぁ?どうみたってガキだろ?」

 

 

ユート「いや、彼ら…全く隙が無いよ」

 

 

イッセー「嘘だろ?」

 

俺は驚き隣の木場を見た。

 

木場も此方に向いて言った。

 

ユート「残念だけど、本物だよ」

 

おいおい、マジか!?

 

レイ「話しは終わったか?グレモリーの眷属2人」

 

 

イッセー「あれ?」

 

 

ユート「え?」

 

いつの間にか、俺たちの前に現れた銀髪の子供。

 

俺たちは反射的に席からバックステップで離れた。

 

いつ現れた!?

 

全く気配が無かったぞ!?

 

〔大変そうだな〕

 

っ!?ドライグか!?

 

〔ああ、にしてもまた奇妙な事になっているな〕

 

なぁ。ドライグ…倍加で、アイツに攻撃出来るか?

 

〔いや、止めといた方が良い。相棒たちがどんなに頑張っても、そのガキには傷一つ付かないぞ〕

 

マジで?

 

〔ああ、禁手化(バランス・ブレイカー)しても無理だな〕

 

嘘だろぉ…

 

レイ「ドライグとの会話は終わったか?」

 

コイツ何処まで分かってんだ!?

 

読心術でも持ってんのか!?

 

レイ「さて、サーゼクス。全員に説明してやってくれ」

 

ちょ!?元魔王様を呼び捨て!?

 

サーゼクス「そうだね。じゃあまず、リアス達は座りなさい。大丈夫、彼らは信用して大丈夫だよ」

 

まぁ、サーゼクスさんがそう言うなら大丈夫だろう。

 

俺たちは、椅子に座り直した。

 

イッセーSide out

 

 

レイSide

 

サーゼクス「まずは…」

 

 

レイ「サーゼクス。すまんがストップだ」

 

 

サーゼクス「どうしたんだい?」

 

 

レイ「すまないが、天使サイドで何か俺たちについてミカエルから聞いていないか?」

 

 

???「ちょっと!!ミカエル様を呼び捨てにしないで!!」

 

栗色のツインテールの少女が叫んで止めた。

 

レイ「煩い」

 

 

レイ「で?何か聞いてないか?」

 

俺は天使サイドにいる奴らに質問したが意味なしか…

 

???「キミ!!」

 

俺が、どう説明するか悩んでいると、先ほどの栗色のツインテールが現れた。

 

レイ「何だ?」

 

 

???「キミには、宗教心が無いみたいね」

 

 

レイ「はぁ」

 

 

???「キミ。ミカエル様を呼び捨て何て…」

 

ガチャ。ギィィイ…

 

???「イリナ構いません。私が許しました」

 

俺が面倒くさがっていると、扉が開き一人の金髪の男性が入ってきた。

 

レイ「ミカエルか…」

 

 

ミカエル「はい。お待ちしていました、我らが救世主よ」

 

そう言い、膝を付く大天使ミカエル。

 

『え!?』

 

大天使ミカエルがただの子供に膝を付き頭を下げた事にざわめきが起きた。

 

レイ「はぁ、そういう固いのは苦手だ。いつも通りで良い」

 



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第27話 救出 下編

 

 

ミカエル「ありがとうございます」

 

 

イリナ「あの。ミカエル様?この子達は?」

 

ブリーフィングルームにいた全員が、大天使ミカエルが膝を着いた事に疑問もあるが、膝を着かせた子供達に、つまり俺と拓斗が何者か、知りたい様だ。

 

ミカエル「彼らは、私たちとはまったく、関係ない世界の人たちです」

 

 

『え!?』

 

 

イッセー「どういう事ですか?」

 

まぁ。そりゃ、いきなり現れた子供が大天使を呼び捨てにしては、いきなり異世界人です。

 

何て言われたら驚くな。

 

ミカエル「それは…」

 

 

レイ「そこから、俺と拓斗が言おう。すまんサーゼクス」

 

 

ミカエル「分かりました」

 

 

サーゼクス「構わないよ」

 

 

レイ「今ミカエルが言ったように俺と拓斗は別の世界から来た」

 

 

ソーナ「別の世界とは?」

 

この女は確か…

 

ソーナ・シトリーだったか?

 

タクト「神や悪魔・天使・堕天使のいなく、魔法があり次元を越えて別世界に行く世界だな」

 

俺の代わりに拓斗が答えた。

 

イッセー「え?でもさっき関係ない世界って…」

 

 

 

レイ「ああ。まったくの別世界だ」

 

 

『?』

 

分からないか…

 

レイ「詰まる所、平行世界だ」

 

 

イッセー「パラレルワールドってヤツ?」

 

 

レイ「ああ」

 

 

イッセー「じゃあ、何でパラレルワールドのヤツらが?」

 

ガチャ。ギィィイ…

 

???「すまん。遅れた」

 

一誠が質問したと同時に入ってきたのは、甚平を着たオヤジが入ってきた。

 

ミカエル「遅いですよ。アザゼル」

 

 

アザゼル「わりぃわりぃ。おっ!!さっきの坊主じゃねぇか。おかげで治ったぜ、ありがとうな」

 

 

レイ「ああ」

 

 

レイ「じゃあ本題に入ろう」

 

俺は先ほど地上で見た画像をスクリーンにアップした。

 

イッセー「これって、地上の…」

 

 

レイ「その通り、皆も知っていると思うが現在、魔界と地上は非常に危険な状態だ」

 

 

レイ「それに、先ほど『プレデター』で航空偵察したら、転生者組が此方に向かってきている」

 

プレデター

 

MQ-1無人偵察機

 

主に航空支援や偵察をする時に使われる機体。

 

俺はプレデターで移した進行中の転生者組をリアルタイムでスクリーンに移した。

 

 

ザワザワ

 

レイ「今、お前等に選択肢をやる」

 

 

リアス「選択肢?」

 

 

レイ「ヤツらが此処に来るまで、通算でたった4日だ」

 

 

ソーナ「4日後には、あの人たちが…」

 

 

レイ「プラス。この世界が崩落するまで、4日後の3日までだ。つまり、タイムリミットまで一週間だ」

 

 

ミカエル「世界が崩落する?」

 

 

リアス「待って、零くん、どういう事?」

 

 

レイ「今、お前等の一番の敵対関係は誰だ?」

 

俺が聞いた事にブリーフィングルームにいた、全員が顔をしかめた。

 

すると、一人の男子が立ち上がって言った。

 

イッセー「んなもん!!転生者組に決まってるだろ!!」

 

 

レイ「そう、転生者組だ」

 

 

アザゼル「勿体ぶらないで教えろよ」

 

 

レイ「転生者組は、3人の強者によって出来上がった組織だ」

 

 

イッセー「んなもんわかってるわ!!」

 

 

リアス「落ち着きなさい。イッセー」

 

 

イッセー「あ、すみません部長」

 

 

リアス「良いわ。で、もしかして世界崩落に関係あるのは、その3人なの?」

 

 

タクト「大~正~解」

 

 

レイ「世界崩落原因は、あの3人の転生者だ」

 

そう言いながら、スクリーンに映し出していた、映像を隅にやり、転生者たちのプロフィールをスクリーンに映し出した。

 

イッセー「コイツ等!!」

 

 

スクリーンを見た瞬間イッセーが席から立ち上がった。

 

前にいた、リアスが宥めているが、その眼には、憎しみや恐怖が移っている。

 

良く見たら、全員リアスと同じだ。

 

レイ「選択肢は、2つある」

 

 

リアス「一つ目は?」

 

 

レイ「一つ目は、全員この世界から脱出して俺たちの世界で暮らすか」

 

 

アザゼル「逃げるって事か?」

 

 

レイ「ああ」

 

 

リアス「ふざけないで!!同胞を殺されて何もせずに逃げる何て!!」

 

俺の答えにリアスが激怒する。

 

周りのヤツらも納得していない様子だ。

 

レイ「はぁ、ご勝手にどうぞ」

 

 

レイ「転生者たちに挑んで無駄死にになれば、良いさ」

 

俺の一言で空気が凍った。

 

リアス「何ですって?」

 

 

レイ「聞こえなかったか?無駄死になれば?って言ったんだが?」

 

 

リアス「私たちが無駄死にになるですって?」

 

俺の言った事に周りが殺気立った。

 

レイ「ああ」

 

俺がそう言った瞬間、木場・兵藤・塔城が動いた。

 

木場は魔聖剣を作り出して斬り掛かり、兵藤は、【赤龍帝の籠手】を出し塔城と2人同時に殴りかかってきた。

 

レイ「はぁ」

 

 

レイ「遅い…」

 

俺は、常時手首に着けているアサシンブレードを手首の袖から出し、斬り掛かって来た木場の聖魔剣を地面に左手のブレードで受け流し、そのままの斬り掛かって来たスピードを利用し、聖魔剣を受け流した右手で木場の腹を殴った。

(ブレードは引っ込めたからな?)

 

ユート「ぐぅ…」

 

端から見たら、ブレードで木場を刺した様に見えるが、構わない。

 

俺の目的は…

 

イッセー「木場!!てめぇ!!」

 

 

コネコ「祐斗先輩!!よくも…!!」

 

 

リアス「祐斗!!」

 

 

アーシア「祐斗さん!!」

 

全員を怒らせる事だ…

 

アケノ「………」

 

一人だけ、冷静な奴がいるが…

 

まぁ、良いさ。

 

 

イッセー「ブースデッド・ギア!!」

 

『Boost!!』

 

神器で倍加した、拳で殴りかかってきたが、拳を左手で受け流してそのままスピード生かし肘を鳩尾にぶつけた。

 

イッセー「がふっ……」

 

スピードを殺さずそのままぶつけた為、兵藤は後方に吹っ飛んだ。

 

コネコ「イッセー先輩!!」

 

兵藤が吹っ飛んだ事に驚き塔城は動きを止めてしまった。

 

レイ「よそ見してて良いのか?」トン

 

 

コネコ「しまっ……うっ…」バタリ

 

動きが止まったその瞬間を俺は、逃さず直ぐに塔城の後ろに回り、首筋を手刀で叩き脳震盪をさせて気絶させた。

 

リアス「イッセー!!祐斗!!子猫!!」

 

 

リアス「アナタ!!良くも!!」

 

家族同然の眷属3人が倒された事にご立腹の様子のリアス。

 

レイ「落ち着け、今のは貴様の判断ミスだ」

 

 

リアス「私の?どういう事かしら?」

 

 

レイ「貴様の眷属なら、ちゃんと手綱を持っとかないと、殺しかねんぞ?」

 

 

リアス「祐斗を刺したくせに、よく言うわね…」

 

 

レイ「良く見て見ろ」

 

俺は木場に近づいてうつむけから仰向けにすると、結構なパワーで殴ってしまった為、腹を抑えて少し顔を歪めていた木場がいた。

 

リアス「生きてる?」

 

 

ユート「勝手に殺さないで下さいよ…部長」

 

部長の言葉に苦笑いし腹を抑えながら、答える木場。

 

レイ「分かったか?今の貴様等が奴らに挑んだ所で、無駄死にになるだけなんだ」

 

 

リアス「そうね…」

 

 

レイ「それを踏まえてだ。2つ目の選択肢だが…」

 

 

『………』

 

 

レイ「残り4日まで、俺と拓斗の地獄の特訓をして、奴らと挑む…」

 

 

『え?』

 

俺が上げた2つの選択肢は、簡単だよな…

 

1つ目は、転生者組に怖じ気づいて俺と拓斗が生活するリリカルの世界に後味が悪い状態で住む。

 

2つ目は、必死に特訓をして、転生者組を倒して喜びの状態でリリカルの世界に住む。

 

この2つの選択肢だ。

 

リアス「特訓?」

 

 

レイ「ああ。今の貴様等が挑んだら、それこそ今此処にいる全員は死ぬ」

 

 

俺が言った事に皆自覚していた様で頭を伏せた。

 

しょうがない。

 

レイ「だが、俺と拓斗の地獄の特訓をするのならば、奴らには勝てるだろうな」

 

俺がそう言った瞬間、皆伏せていた頭を上に上げて俺を見た。

 

皆『それは、本当か?』って顔で見て来る。

 

俺は頷きならがら言った。

 

レイ「断言しても良い。俺と拓斗の地獄の特訓を耐え抜いたら、奴を倒せる実力を持つが?」

 

 

リアス「その特訓方法を教えて頂戴」

 

どうやら、此処にいる奴ら全員が、アイツ等に挑むらしいな。

 

レイ「簡単さ。今からこの『ダイオラマ魔法球』に入って貰う」

 

ダイオラマ魔法球

 

水晶玉の中に構造物があり、特殊な魔法陣を使い中に入る。

 

中は広く、魔法球の強度も高く俺が、リミッターフル解除しても罅すら入らない。

 

一回入ると中で1日外では1時間経たないと魔法球から出れ無い。

 

リアス「ダイオラマ魔法球?」

 

 

レイ「ああ」

 

能力で葱魔で出て来る。魔法球を見せた。

 

イッセー「だけど、それ小さくないか?」

 

復活したか。

 

リアス「イッセーの言う通りよ。いくらなんでも小さすぎると思うのだけど?」

 

 

周りは何も言わないが、疑問に思っている様だな…

 

レイ「聞くより、見た方が良いか…」

 

 

レイ「拓斗」

 

 

タクト「あいよ!!『瞬間集団転移魔法陣』展開!!」

 

拓斗が言った瞬間、ブリーフィングルームにいた、全員の足下に紫色の魔法陣が展開された。

 

リアス「何!?」

 

 

タクト「転移!!」

 

シュン!!

 

拓斗が、そう言った瞬間、ブリーフィングルームにいた、全員の姿が消えた。

 

残ったのは、結界が張られ教卓の上に乗ったダイオラマ魔法球だけだ。

 



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第28話 修行 上編


少年少女達と別た、規格外の人外と規格外の兵器は女神の依頼により、異世界に来た。

そこは、天使・堕天使・悪魔の存在がある世界にして、平行世界(パラレルワールド)の地球であった。

だが、そこで目撃したのは正史とは裏腹に突き進んでしまい、地上は廃墟と化し魔界は地獄と化していた世界。

その原因となった者たちと戦う為に天使・堕天使・悪魔は規格外な2人と修行をする。


 

 

ダイオラマ魔法球内

とある海辺

 

ガンッ!!ドガッ!!

 

ドォォォン!!

 

そこでは、激しい戦闘が行われていた。

 

レイSide

 

あの後、俺は天使・堕天使・悪魔のリーダー達を特訓させて、今は俺特製のリストバンドを2種類付けてもらい模擬戦をしている。

 

アザゼル「おらっ!!」

 

俺の後ろから現れたアザゼルが光の槍を向けて斬り掛かって来た。

 

レイ「甘い…」

 

 

俺は体を半歩分ずらし光の槍を避けると同時に全体重を乗せた左パンチをアザゼルの顔面目掛けてぶつけた。

 

アザゼル「っち!!」

 

顔面に直撃する前に両腕を交差させて防ぐが、スピードを殺せず後方に吹っ飛ぶ。

 

サーゼクス「そこっ!!」

 

その隙を狙ってサーゼクスが得意の『滅びの魔法』を放ってきた。

 

レイ「魔力の圧縮が乏しい…」

 

ダンッ!!

 

サーゼクス「っく…流石は転生者だね…」

 

俺はサーゼクスが放った『滅びの魔法』を光属性を高濃度に圧縮して纏った魔力の右拳で衝突させて、相殺した。

 

ミカエル「光の矢よ!!」

 

俺がサーゼクスの滅びの魔法を相殺した瞬間、全方位から光属性の魔力矢が飛んできた。

 

 

レイ「っち…闇の矢よ…」

 

シュン!!

 

バキッ!!

 

ガッガガガガ!!

 

瞬時に自分の周りに闇属性の魔力矢展開し、光の矢と衝突させて、相殺した。

 

その瞬間、周りに爆煙が揚がり、俺の姿を隠した。

 

ミカエル「はぁはぁ…どうですか…」

 

 

レイ「それは、生存フラグだぞ」

 

チャキ…

 

俺は、反射能力で体を最大限まで下げ、雷魔法で自分自身を早くさせて光の矢の弾幕を避けミカエルの後ろに現れミカエルの首に刀状態のリヴァイブを当てた。

 

ミカエル「はぁ。また、負けてしまいましたね…」

 

これにて模擬戦終了。

 

アザゼル「くそぉ…このリストバンド重過ぎるだろ…」

 

 

サーゼクス「確かにね…魔力も最低限まで制御されたら、戦い様がないね…」

 

 

ミカエル「それを、同じ条件で私たちと戦い勝った。零くんは凄いですね…」

 

現在、このダイオラマ魔法球に入っている者たち全員が、俺特製のリストバンドを装着している。

 

レイ「まぁ、俺は常に体にリミッターを着けているから慣れているが、初心者のアンタ等が此処まで保ったのは良い方だ」

 

 

サーゼクスたち全員がしているこの俺特製のリストバンド。

 

これは、装着した人の魔力を吸い続けながら吸った分だけ自分に重量がのしかかる。

 

その為、どんなに魔力が多い奴でも魔力を出し続けたら、反対に自分自身を重くするだけである。

 

レイ「もう少し、魔力の練りと威力を上げると同時に外に魔力を出さない様にする事だ」

 

 

サーゼクス「そ、そうだね…」

 

 

アザゼル「まさか…俺たちが鍛え上げられるとはな…」

 

 

ミカエル「そうですね…」

 

サーゼクスは立ちながら息を整え、アザゼルは地面に大の字になりながら息を整え、ミカエルは座りながら息を整えていた。

 

レイ「さて、次は筋トレだな」

 

俺も自分特製のリストバンドを着けているが、3人と違い全く息切れをしていない。

 

アザゼル「おいおい、少しは休憩しようぜ?」

 

 

レイ「ん?何故だ?」

 

 

アザゼル「何故って…お前そりゃ決まってるだろ…」

 

はて?何かしたか?

 

アザゼル「流石に、5日間ぶっ続けで、模擬戦してんだぞ!?」

 

 

レイ「だから?」

 

 

アザゼル「流石に体が保たねぇよ!?」

 

 

レイ「なら、何故俺が作り出した回復薬錠を飲まないんだ?」

 

俺は、修行の前に全員に配った回復薬錠は、体の疲労・傷などを回復してくれる物。

 

因みに味は、メロン味である。

 

レイ「アレを飲めば大丈夫だろ?」

 

 

アザゼル「確かにな!?だが、俺が言いたいのは流石に万能薬でも、少しは器を休めたいんだよ!?」

 

大の字から、立ち上がり抗議してくるアザゼル。

 

レイ「はぁ。分かった、今日で模擬戦は終わりだからな。明日と明後日の2日の休みにするか…」

 

 

アザゼル「っ何!?マジで!?よしゃあ!!」

 

休日が出来た事が嬉しかったのか、兵藤みたいに喜んでいるアザゼル。

 

レイ「しょうがないか【イマジンクリエーター:識別信号弾(赤)】コレを上に向けて…」

 

俺はピストル型信号弾を上に向けて引き金を引いた。

 

カチッ…シュウ~ドォォォン!!

 

普通の信号弾とは違い、空中に揚がった瞬間、爆発音で全員に知らせる。

 

因みに、識別色の赤は『集合場所に至急集まれ』の意味がある。

 

アザゼル「何したんだ?」

 

 

サーゼクス「何か空中に撃った様だけど…」

 

 

ミカエル「何の意味が?」

 

 

レイ「識別信号弾だ。『集合場所に至急集まれ』と全員に知らせた」

 

 

アザゼル「そう言うことか」

 

 

レイ「さて、集合場所のあの城に戻るぞ」

 

そう言い、俺は一足先に城に向かった。

 

 

ダイオラマ魔法球内

ウルカヌス城

 

レイ「ふっ…」

 

アザゼル達を置いて先に城に着いた俺は、城にいた使用人『MAR-01「咲夜」』に炭酸飲料を頼んだ。

 

MAR-01「咲夜」

俺が能力と技術で作り上げたマギリンク(M)アンド(A)ロイド(R)であり、動力源は半永久的の中型水素電池と魔導エンジンのハイブリッド型のHMエンジンを搭載している。

 

全体的な能力は折り紙付きである。

 

サクヤ「零様。お持ち致しました」

 

っと説明していたら、持ってきてくれたか。

 

レイ「ありがとう」

 

 

サクヤ「いえ」

 

サイダーか…

 

俺は、全員が集まるまで何するか…

 

久々にリヴァイブとアレをやるか…

 

レイ「リヴァイブ。シュミレーターするぞ」

 

手首から、首に移動したリヴァイブに言った。

 

リヴァイブ〔何にしますか?射撃・格闘・総合〕

 

 

レイ「射撃だ」

 

 

リヴァイブ〔分かりました。VRシステムを起動します〕

 

 

―――数分後

 

タクト「待たせたな」キリ

 

拓斗達がやっと集まってきた為、シュミレーターを中断した

 

レイ「遅い…」

 

 

タクト「お前が速いだけだろ…」

 

 

レイ「信号弾出して数分経ってるぞ?」

 

 

タクト「うぐっ…すんません…」

 

 

リアス「はぁはぁ。速いわよ…拓斗…」

 

拓斗がしょぼくれていると、拓斗が来た方向からリアス達が遅れて来た。

 

タクト「あ。すまん、スピード合わせなかったから」

 

 

ユート「それにしても、僕達より、小さい拓斗達がこんなに速いなんて…」

 

 

ゼノビア「確かにな…」

 

 

タクト「そりゃあ、鍛えてるからな(笑)」

 

 

レイ「未だに、俺に追い付かないのにか?」

 

 

タクト「うるへ」

 

 

リアス「そう言えば、お兄様達は?」

 

 

タクト「そう言えば、いないな。サーゼクス達はどうしたんだ。零?」

 

確かに遅いな…

 

サーゼクス「はぁはぁ。はぁはぁ。」

 

 

アザゼル「ヤバい。死ぬ…」

 

 

ミカエル「確かにコレは…」

 

噂をしていると、リアス達とは、逆からサーゼクス達が息切れしながら現れた。

 

サーゼクスは、集合場所に着くなりうつ伏せに倒れアザゼルは、大の字に倒れ、ミカエルは膝に手を乗せて息切れしていた。

 

 

 

イリナ「大丈夫ですか!?ミカエル様!?」

 

 

リアス「お兄様!?」

 

 

ミカエル「大丈夫ですよ、イリナ」

 

 

サーゼクス「………」

 

2人が近寄ると、ミカエルは返事をするが、サーゼクスは返事がない。

 

リアス「お兄様?」

 

返事がない。只の屍の様だ。

 

サーゼクス「(-ω-)zzZ」

 

と思ったら、疲れ果てて寝ていた。

 

リアス「お兄様がこんなになるまで、零。一体何をしたの?」

 

サーゼクスを仰向けにさせてリアスの膝の上に頭を乗せた。

 

まぁ、俗の膝枕だ。

 

レイ「何。ただ俺特製のリストバンドを着けながら5日間ぶっ続けで模擬戦をしていただけだ」

 

 

『5日間ぶっ続けで!?』

 

 

レイ「ああ。休憩無しでだ」

 

 

イッセー「鬼だ…」

 

 

コネコ「鬼畜…」

 

 

クロカ「悪魔にゃ」

 

ほぅ。この3人をは何をするかな?

 

レイ「お前等、模擬戦するか?」

 

 

『謹んで、お断りすます』

 

この時、全員の心が一つになった。

 

タクト「んで。何で集めたんだ?」

 

 

レイ「流石に特訓し過ぎるのも体に悪いからな。2日間休日にする」

 

 

『はぁ?』

 

 

レイ「拓斗。お前の方もちゃんと訓練させたんだろ?」

 

 

タクト「ああ。オカ研のイッセーは、ブースデッド・ギアの強化を、リアスと副部長の朱乃の2人は、魔力増加と魔力強化を、祐斗は聖魔剣の強化と増加を、ゼノビアはデュランダルの扱い方を熟知させ、ギャスパーは零が作り出した『魔眼封絶メガネ』を使いながらの自身の魔眼の制御とマスターをさせ、子猫は仙術のマスターを、黒歌は仙術の強化をさせたし」

 

 

レイ「まぁ、オカ研は大丈夫か…生徒会は?」

 

 

タクト「生徒会は…」

 

 

レイ「どうだ?」

 

 

タクト「問題無かったな…」

 

 

レイ「そうか。まぁ、という訳だからな訓練は一旦中断して2日間の休日だ」

 

 

タクト「あいよ。全員分かったな?」

 

 

『休みだぁぁ!!』

 

 

訓練を一時中断しての休日が嬉しかったのか皆、ハイテンションになっていた。

 

レイ「因みに、休みだがリストバンドは着けといて貰うからな?」

 

 

『えぇぇえ!!』

 

 

レイ「重さを倍化させようか?」

 

 

『結構です!!』

 

 

レイ「そうか」

 

 

リアス「ねぇ。零」

 

 

レイ「何だ?」

 

 

リアス「水着あるかしら?」

 

 

レイ「そう言えばなかっな…咲夜」

 

シュン!!

 

サクヤ「ここに」

 

 

レイ「皆を更衣室に」

 

 

サクヤ「分かりました」

 

 

タクト「あれ?零は行かないのか?」

 

 

レイ「後から行くから、先に行っといて大丈夫だ」

 

 

タクト「ん?了~解」

 

そう言うと、拓斗は更衣室に向かった。

 

レイ「ふぅ…」

 

俺は色々と頭の中で整理を開始した。

 

レイ「まさか…黒歌がいるとはな」

 

原作だと、仙術が暴走して悪魔の主を殺しSSS級はぐれ悪魔になり、白音(子猫)を狙っている。

 

だが、実は悪魔の主が黒歌の約束を破り無理やり白音に仙術を教え様とした為、黒歌が最愛の妹を助ける為に主を殺した。

 

結果は、悪魔に追われて白音は捕まり、姉の黒歌ははぐれ悪魔になった。

 

レイ「確か原作だと、姉妹とも離れ離れになるはずじゃあ…」

 

原作では、姉と仙術に恨みを持っていた筈何だけど…

 

パラレルワールドの所為か、姉妹仲良くなっている。

 

レイ「まぁ、良いか…」

 

にしても、今回は流石に疲れたな…

 

彼処に行って寝るかな…

 

レイ「なら、行くかな…」

 

俺はそのまま、ある場所に向けて足を運んだ。

 

レイ「眠い…」

 

 

レイSide out

 



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第29話 修行 中編

 

 

コネコSide

 

 

今私は、ある人を探していた。

 

その人は、突然現れた人。

 

自分達は『異世界の人間だ』っと説明した人。

 

コネコ「……見つからない」

 

夜月 零。

 

私の姉様を救ってくれた恩人。

 

最初に初めて見たのは、ブリーフィングルームでは無く。

 

一緒に来ていた闇乃 拓斗を捕縛した際にチラリと見た。

 

その時、零は気付いていなかったが、私は見てしまった。

 

零の瞳を…

 

そこには、負の感情が一杯でありそれを見た私は一瞬身動きが止まったほど…

 

コネコ「……何であんな瞳をしてたんだろう」

 

あの負の感情は、常人なら廃人と化している。

 

良いところで、発狂レベルだろう。

 

そんな人を何故探しているか。

 

コネコ「(一言お礼が言いたい…)」

 

最愛の姉を救ってくれた恩人にお礼を言いたい為だ。

 

コネコ「……どこ」

 

すると、山の上り辺りから澄んだ声が聞こえ始めた。

 

 

通りませ   通りませ

行かば…

 

 

コネコ「……歌?」

 

私は歌の聞こえる場所に足を運んだ。

 

すると、ある人物と遭遇した。

 

クロカ「あれ?白音?」

 

最愛の姉様

 

黒歌お姉様だ。

 

コネコ「黒歌お姉様?」

 

 

クロカ「何で白音がいるにぁ?」

 

 

コネコ「…私は零を探していたら」

 

 

クロカ「此処に着いたにゃ?」

 

 

コネコ「……うん。お姉様は何故?」

 

 

クロカ「白音と同じにゃ」

 

 

コネコ「……え?」

 

 

クロカ「命の恩人にお礼を言いに探していたにぁ…そしたら歌が聞こえたから…」

 

 

コネコ「……向かってみたら、私と会った」

 

 

クロカ「そうにぁ」

 

 

コネコ「……ふふ」

 

 

クロカ「ふふ…」

 

 

コネコ「……2人して同じですね」

 

 

クロカ「そうみたいにゃ」

 

私とお姉様で話しをしていると、また山の上り辺りから歌が聞こえ始めた。

 

 

『通りませ   通りませ

 

行かば   何処が細道なれば

 

天神元へと   至る細道…』

 

 

何故だろう…

 

歌を聞いてると、心が癒やされる。

 

クロカ「この歌。心が癒やされるにゃ」

 

私たちは、歌のした方に足を運んだ。

 

クロカ「綺麗にぁ…」

 

そこには、扇子を持ち舞い踊る銀髪の少年がいた。

 

少年が舞い踊っていると鳥や鹿、兎などが周りに集まっていた。

 

少年の姿は見た事があった。

 

姉様の命の恩人。

 

夜月 零だった。

 

レイ「通りませ   通りませ

 

行かば   何処が細道なれば

 

天神元へと   至る細道

 

御意見御無用   通りぬとも

 

この子の十の   御祝いに

 

両の御札を   納めに参ず

 

行きはよいなぎ   帰りはこわき

 

我が中こわき   通しかな―――」

 

 

レイ「ふぅ…」

 

見惚れていると、歌が終わった。

 

すると、集まっていた動物たちはいなくなった。

 

レイ「どうした?塔城に黒歌」

 

気付いてた?

 

コネコ「…あの」

 

 

クロカ「良い歌にゃ」

 

私と黒歌お姉様は、隠れずに零の前に移動した。

 

レイ「とある世界の歌なんだよ」

 

 

コネコ「とある世界?」

 

 

クロカ「この世界とは、別の世界かにゃ?」

 

 

レイ「ああ」

 

零は、そう言いながら山に設置されたベンチに座った。

 

レイ「んで?何しに来たんだ?」

 

 

コネコ「……その。黒歌お姉様を助けてくれてありがとうございます」

 

そう言い私は、零に向けて頭を下げた。

 

クロカ「私からも、お礼を言うにゃ。助けてくれてありがとうにゃ」

 

そう言いながら、隣にいたお姉様も頭を下げた。

 

レイ「あぁ~その事か…」

 

 

コネコ「あの時のお姉様の傷は、細胞が結合崩壊して一生治らないと言われてました」

 

 

レイ「確か、抗争の時に逃げ遅れて、転生者NO.175247056の遠神 常葉に殺され掛けた所を黒歌が助け、重傷を負った。だったな?」

 

 

コネコ「……はい」シュン

 

今言われた事は全て真実だ。

 

コネコSide out

 

--------------------------------------------------------

 

レイSide

 

レイ「確かに、俺が見た時の黒歌やサーゼクスの状態は酷くてな…切り裂かれた皮膚の細胞が結合崩壊して死んでしまっていたんだ…」

 

 

コネコ「………」

 

 

レイ「そうだな…2人には俺の能力を教えよう」

 

 

クロカ「能力?」

 

 

レイ「ああ。俺と拓斗が転生者だって、特訓する前に教えたよな?」

 

一応は、特訓が始める前に全員に言ってあるのだ。

 

コネコ「……はい。『アイツ等』とは、別の転生者だと」

 

 

クロカ「それがどうしたにゃ?」

 

 

レイ「その際に手に入れた能力があるんだ」

 

 

クロカ「手に入れた?」

 

実際はお詫びで貰ったんだけどな…

 

レイ「そう、それが『想像創造能力』だ」

 

一応能力全部は教えない。

 

クロカ「想像?」

 

 

コネコ「創造?」

 

流石は姉妹だな。息がぴったりだ。

 

レイ「そうだ。想像創造能力」

 

 

クロカ「どういう能力にゃ?」

 

 

コネコ「……教えて」

 

 

レイ「簡単だ。自分の頭で想像した物を創造できる能力だ。生物以外なら、何でも大丈夫だ」

 

そう…スキルや物なら何でも作り出せるんだ。

 

クロカ「チートにゃ…」

 

 

コネコ「……お姉様達を助けた物は?」

 

黒歌達を助けた物?

 

ああ。アレか…

 

レイ「俺は生き物は作り出せない。それは分かったな?」

 

 

コネコ・クロカ「うん」

 

 

レイ「なら、どうやって助けたか…どうやって結合崩壊した皮膚や筋肉・骨を治したか…」

 

 

レイ「なぁ、2人共。ナノマシンって知ってるか?」

 

 

コネコ「……いいえ。聞いた事しか」

 

 

クロカ「私もにぁ。聞いた事しか無いにぁ」

 

そうか…

 

レイ「ナノマシン(Nanomachine)これは、0.1~100nmサイズの機械装置を意味する概念。ナノとは10-9を意味する接頭辞であるため、原義では細菌や細胞よりもひとまわり小さいウイルス(10nm~100nm)サイズの機械といえる。広義ではもう少し大きなサイズの、目に見えない程度の微生物サイズの機械装置も含む。ナノ・マシンは機械的動作を重視しているが、微小な回路形成など機械的動作を含まないより一般的な技術をナノテクノロジーと呼ぶ」

 

 

クロカ「何が言いたいのにぁ?」

 

 

コネコ「……勿体ぶらないで教えて」

 

 

レイ「俺は細胞が結合崩壊して皮膚や筋肉・骨が治らないなら、作り直すしか無いと考えた」

 

 

クロカ「まさか、そのナノマシンを?」

 

 

レイ「そうだ。ナノマシンは生き物じゃなく、小さな機械だ。だから問題無く作り出せた」

 

それに、現代でも問題が起きてるナノマシンの制御とか、無限増殖とかは俺の能力で無くなっている。

 

それどころか、反対に自己治癒力が上がった。

 

怪我をしても重傷を負っても、それに転生者の絶対破壊に対抗するナノマシンである。

 

コネコ「……じゃあ、お姉様の体にはそのナノマシンが?」

 

 

レイ「ああ。それに安心しろ、能力で全くの無害にしてある。現に黒歌、気持ち悪く無いだろ?」

 

 

クロカ「……大丈夫にぁん」

 

 

レイ「それに、害を為すどころか反対に黒歌の体の自己治癒力が上がったと思うんだが?」

 

 

クロカ「どう言う事にぁ?」

 

 

レイ「黒歌。すまないが、このナイフで指をちょっとだけ切ってくれないか?」

 

 

クロカ「分かったにぁ」

 

 

レイ「一応仙術は使わないでくれ」

 

そう言うと黒歌はナイフで指を少し切った。

 

すると案の定血が流れたが、直ぐに止まり傷口が無くなった。

 

クロカ「っつ……ってあれ?」

 

 

コネコ「……え?」

 

流石に目の前で起きた事に驚いている2人。

 

レイ「分かったか?致命傷以外なら直ぐに治るが流石に血液は治せなかったから、出血多量には気を付けろ?」

 

 

クロカ「あ。ありがとうにゃ」

 

また、頭を下げた黒歌。

 

それに続いて頭を下げた塔城。

 

レイ「気にするな…」

 

俺はソレだけを言ってその場から退散した。

 

暫く下山すると、丁度風当たりの良い場所に出た為、俺はその場所に行き丁度良い岩に寝っ転がった。

 

周りは、川が流れて森に囲まれていた。

 

レイ「まぁ、久々にのんびりと寝ますか…」

 

俺は目を瞑り、そのまま意識を落とした。

 

ガサガサ。

 

ザアァァア。

 

周りは、風で靡いている木に、自然の水が流れる音が周りに響くだけ。

 

レイSide out

 

 

 

タクトSide

 

ハローハロー。皆のアイドル拓斗さんだよ!!

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

ごめんなさい。

 

只単にやりたかっただけです。

 

さて、今俺は零を探しているんだ。

 

タクト「見つからねぇ。零何処にいるだよ…」

 

確か山に行ったって目撃情報があったな…

 

タクト「んじゃ、探しに行くかな(笑)」

 

--------------------------------------------------------

 

数十分後

 

タクト「見つからねえ!!零何処だし!!」

 

こうなったら、しょうがない。

 

タクト「ナイシス。零の居場所を魔力探知してくれ」

 

 

ナイシス〔分かりました〕

 

さぁ、何処に隠れている。

 

ナイシス〔探知しました。零さんなら、マスターの左側の森にいます〕

 

ゑ?

 

あれ?案外近くにいた?

 

タクト「マジか…」

 

まぁ、良いや見つかったなら行くか…

 

ガサガサ

 

草木を退けて覗いて見ると…

 

タクト「っ!!」

 

まさかの零が子猫ちゃんに膝枕してもらっていた…

 

良く見ると、黒猫状態の黒歌さんは零の腹の上で丸くなって寝てる…

 

っく!!何故、ヤツだけ何時も良い思いを…

 

クロカ「何してるにぁん…拓斗」

 

気付かれたぁぁぁあ!!

 

タクト「いや、零を探してたらな、こんな場面を目撃してしまったのだ(笑)」

 

 

クロカ「丁度良いにぁ。零について教えて欲しいにぁん」

 

 

タクト「零の事を?」

 

 

クロカ「嘗めないでほしいにぁん。コレでも猫又の妖怪にぁん、鼻は良いにぁ」

 

 

タクト「何が言いたいか分からないが?」

 

 

クロカ「白(シラ)を切るかにぁん?なら、単刀直入に聞くにぁん。何でアナタや零から血の匂いがするにぁん?」

 

 

タクト「………」

 

コイツ…

 

クロカ「それも、何人の血じゃない…何十人の血匂いがするにぁん」

 

血匂い…

 

多分、元の世界で殺してきた奴らの血匂いか…

 

クロカ「教えて欲しいにぁん」

 

 

タクト「子猫ちゃんも知りたいのか?」

 

先ほどからずっと膝枕をしている子猫ちゃんに聞いた。

 

もし、子猫ちゃんも聞きたいなら話そう…

 

コネコ「……はい」

 

知りたい…か。

 

タクト「分かった。話そう何故、俺と零から大量の血匂いがするのかを…」

 

 

タクト「俺と零は、人間じゃないんだよ」

 

 

クロカ「え?だけど、人間の匂いがするにぁん」

 

 

タクト「いや、俺は人間と真祖吸血鬼のハーフなんだ」

 

 

コネコ「……ギャー君と同じ?」

 

 

タクト「まぁ、似てるかな…」

 

 

クロカ「まさか、差別かにぁ?」

 

 

タクト「いや、俺はそんな事一度もないさ、だけど俺より心に傷を負った奴がいる」

 

そう言い俺はグッスリと寝てる零を見た。

 

タクト「零はな、人工的に造られた存在なんだよ」

 

 

『え?』

 

ん?俺達以外の声が……げっ。

 

驚きの声が子猫ちゃんと黒歌の声以外にも複数あった為、後ろを見てみると、まさかの全員集合していた。

 

タクト「一応聞くが、何故いる…」

 

 

リアス「アナタが遅いから魔力を辿ってきたら此処にいたから…」

 

 

タクト「そのまま聞いてしまったと…」

 

 

イッセー「それより、今の話し本当かよ!!拓斗!!」

 

 

タクト「ああ。本当だ」

 

 

アーシア「そんな…」

 

 

タクト「しょうがない、どうせ聞くんだろ?」

 

俺がオカ研と生徒会と堕天使・天使数人は『当然』みたいな顔した。

 

 



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第30話 修行 下編

 

 

タクト「なら、こっちに来て座りな」

 

すると全員近場にあった岩に座った。

 

タクト「話しを続けるぞ?零はな、人と人の間に生まれた人間じゃないんだよ」

 

 

イッセー「じゃあ、どうやって…」

 

 

タクト「代理母ってわかるか?」

 

 

イッセー「……全く分からん」

 

 

タクト「俺も詳しくないが、代理母ってのは、その代理母の人物の子宮卵ともう一つの別の男性の精子を機械的に使い受精させて作り出せる人間」

 

タクト「零は、兵器になる為に生み出された人間なんだよ」

 

 

『っな!?』

 

 

イッセー「兵器って、人間を兵器にしようとしたのか!?」

 

 

タクト「そうだ、零は前世の記憶があったらしいから、自我を保てたが、もし記憶が無かったら自我は無くなってたって零本人が言ってたよ」

 

 

リアス「何をされたの?」

 

 

タクト「なぁ、何で零の瞳が真紅色で髪の毛が銀髪か知っているか?」

 

俺が聞くと全員頭を横に振った。

 

タクト「零は、生み出された当初、体に薬物投与をされていたんだ」

 

 

『っ!?』

 

そう体にだ。

 

その数々は体や精神を廃人に変えても可笑しくない代物ばかりだったらしい。

 

 

イッセー「薬物って!?」

 

 

リアス「狂ってる…」

 

 

クロカ「酷いにゃ」

 

皆が皆、顔を暗くしていた。

 

タクト「この瞳と髪の毛の色は、その生体実験をされた事による変化なんだ」

 

 

『………』

 

 

リアス「……兵器って言うのは?」

 

言って大丈夫か…

 

タクト「プロジェクトFRTE」

 

 

イッセー「なんだ?そのプロジェクト……」

 

 

リアス「プロジェクトFRTEよ。イッセー」

 

 

ゼノビア「そのプロジェクトFRTEとは?」

 

 

タクト「人体にロストロギアを埋め込み、脳を洗脳したり暗示を掛けたりし人体を兵器化させる。腐った計画だ。もし失敗作がいたら、毒殺だの銃殺だのしてデータだけを集めるだけ集めて後はゴミを捨てるかの様な扱いさ」

 

 

ユート「酷過ぎる…」

 

木場 祐斗…

 

確か、聖剣計画の生き残りだったな。

 

タクト「木場。確か、聖剣計画の生き残りだったよな?」

 

 

ユート「うん。まさか、零君が僕と同じ境遇者なんて…」

 

 

タクト「同じ?いや、零とお前とは根本的な違いがある」

 

 

ユート「え?」

 

 

タクト「こう言ったら悪いが、お前の方はまだ良い方だぞ?」

 

 

ユート「聖剣計画が……?」

 

そりゃあそうだろ。

 

何たってまだ、木場は人と人の間でちゃんと生まれた存在で、親の温もりを知っている。

 

タクト「考えて見ろよ。人と人の間に生まれず親の温もりを知らずに何の支えも無い状態で、薬物投与の実験や戦闘実験や毒などの耐性を付ける実験をひたすらひたすら激痛…いや廃人レベルの実験をやられ続けて来ていたんだ」

 

 

『………』

 

 

タクト「木場はまだ実験の中で友人が作れて絆を築けただろ?」

 

 

ユート「はい…」

 

 

タクト「だけど、零の場合は違う、ひたすら薬物、戦闘、薬物、戦闘、薬物、戦闘、薬物、戦闘の繰り返しで、研究所には自分以外いなかったらしい」

 

 

クロカ「辛いにぁ…」

 

 

コネコ「一人は辛いです…」

 

 

タクト「そして、零本人は圧倒的な力を手に入れた代わりに大事な物を無くした」

 

 

イッセー「大事な物?」

 

 

リアス「それは何?」

 

 

タクト「圧倒的な力の代わりに零は、寿命と感情が無くなった」

 

 

イッセー「寿命?零は生きてるぞ?」

 

 

タクト「残りの寿命だ」

 

 

リアス「あと、どれくらいなの?」

 

 

タクト「的確な数字は分からん。今分かっているのは、薬物投与や戦闘実験の繰り返しの結果、短くて2年。長くて3年だ」

 

 

クロカ「短いにゃ!!」

 

 

リアス「ええ、短すぎるわ」

 

 

タクト「ああ。そう言えば何で俺や零から大量の血匂いがするかだったな」

 

大分話しが脱線してしまった。

 

クロカ「あ。そうだったにゃん!!」

 

お前も忘れてたんかい…

 

タクト「何故、血匂いがするか…。それは簡単だ、零は自分を作り上げた研究所と研究者を全員、斬殺やら銃殺やらで大量虐殺したからだ」

 

 

『っ!?』

 

大量虐殺と聞いた瞬間、皆の顔が険しくなった。

 

リアス「……それは、いつ頃の話し?」

 

 

タクト「確か、7歳頃に研究所の皆を大量虐殺したんだったけ」

 

 

リアス「そんな、幼い頃から…」

 

 

イッセー「マジかよ…」

 

 

タクト「俺達は、元の世界じゃあ、殺人者と言われても可笑しくないんだよな…」

 

 

ユート「何故、そんな事を?」

 

何故っか…

 

タクト「俺は零みたいな、奴を出さない為に違法研究所にいる研究者や非人道的な行いをする奴らは徹底的に潰していた」

 

 

クロカ「……だから」

 

 

タクト「ああ。この年で体に大量の血匂いが着いちまったってわけだ」

 

 

リアス「ごめんなさい。辛い思いをさせて」

 

 

タクト「気にすんな。それに、この転生者との戦いが終わったら、アンタ等にも研究所潰しを手伝って欲しいんだ」

 

 

リアス「私たちに?」

 

 

タクト「ああ。元々俺達はお前らを助けて帰る予定だったんだ」

 

 

イッセー「俺達を助けて?」

 

 

タクト「ああ。だから、全てが終わった後にな…」

 

 

リアス「分かったわ。そのお願い聞いたわ」

 

 

タクト「っふ。対価は何が良い?」

 

 

リアス「もう貰ったわ、お兄様達の事に修行の事で十分よ」

 

 

タクト「ありがたい、んじゃまぁ、こんな重い話しは終わりにして丁度川があるし、バーベキューでもするか」

 

 

リアス「あら、良いわね」

 

 

タクト「咲夜さん」

 

シュン!!

 

サクヤ「何でしょう?」

 

いつもながら早いな…

 

タクト「バーベキューをしたいんですが、食材と器材とかあります?」

 

 

サクヤ「はい」

 

 

タクト「なら、転移魔法で運んで来て貰えますか?」

 

 

サクヤ「分かりました」

 

そう言うと直ぐに姿が消えた。

 

タクト「さて、零は驚くかな?」

 

シュン!!

 

って早っ!!

 

もう、器材と食材が届いたし!!

 

タクト「んじゃまぁ、始めますか」

 

俺は咲夜さんが転移魔法で送ってきた器材を組み立て始めた。

 

タクトSide out

 

--------------------------------------------------------

 

レイSide

 

「――な―――でも―――うん――」

 

うるさい…

 

人が気持ち良く寝てるのに…

 

レイ「う~ん…」

 

って何故、頭が柔らかいんだ?

 

確か俺は岩の上で寝ていた筈だが…

 

それに、何故だか良い匂いがする

 

レイ「…う……ん?」

 

俺は、瞼をゆっくりと開いた。

 

コネコ「…あ。おはようございます」

 

真っ先に眼に入ったのは、覗き込んでいる塔城だった。

 

レイ「……うん?おはよう、塔城聞きたいんだが、何故に膝枕してる?」

 

 

コネコ「……堅い岩の上で寝てたから、寝やすそうにしようと思って…」

 

 

レイ「あぁ~そうか、一応ありがとう。寝やすかった」

 

 

コネコ「いいえ。どういたしまして」

 

 

イッセー「お?起きたか零!!」

 

塔城にお礼を言っていると、俺が起きたことに気付いた兵藤が声を掛けてきた。

 

レイ「兵藤か…」

 

 

イッセー「ああ、今皆でバーベキューしてんだ、来いよ!!」

 

バーベキューか…多分、拓斗だな?

 

レイ「そうだな、丁度腹が減っていたから、丁度良い。行こう塔城」

 

 

コネコ「……子猫」

 

 

レイ「ん?」

 

 

コネコ「…塔城じゃなく、子猫って呼んで」

 

 

レイ「分かった。行こう子猫」

 

俺はそう言いながら、立ち上がり手を差し伸べた。

 

コネコ「♪」

 

子猫はその手を握り締めてバーベキューをしている場所に向かった。

 

ジュージュー

 

少し進むと、バーベキューをしているのか、肉や野菜の匂いがし始めた。

 

コネコ「良い匂い…」

 

 

レイ「ああ」

 

 

タクト「お?やっと起きたか」

 

拓斗が、俺達に気付き話し掛けてきた。

 

レイ「ああ、今さっき起きた。それより、腹が減った…」

 

 

タクト「あいよ。なら子猫ちゃんは?」

 

 

コネコ「私は自分で…」

 

クゥー…

 

コネコ「………////」

 

拓斗に言おうとした瞬間、腹が鳴ってしまった。

 

タクト「あぁ~貰ってくるから、座ってて良いよ」

 

そう言うと、拓斗は、疲れ果てて寝ていた筈のサーゼクスが焼いているバーベキューの所に向かった。

 

俺は、拓斗が料理を運んで来るまで夜になり、夜空に浮いている星を眺め始めた。

 

コネコ「……綺麗」

 

俺と同じように星を見上げ始めた子猫。

 

しばらく、沈黙が訪れた。

 

周りには、バーベキューの匂いやオカ研や生徒会メンバーが騒いでいる。

 

コネコ「……拓斗さんは、優しいですね」

 

そんな沈黙の中で子猫が話し掛けてきた。

 

レイ「ああ。アイツは、気が利くし優しい」

 

 

コネコ「………」

 

俺がそう言うと子猫は拓斗に目を向けた…

 

レイ「だが、俺や親しい奴ら以外には腹黒いし人を騙す。バカだがな」

 

 

コネコ「……」

 

今度は、疑いの目で拓斗を見始めた。

 

レイ「それで、仙術は、うまく行ってるか?」

 

 

コネコ「………うん。黒歌お姉さまにも教えて貰ってるから…」

 

 

レイ「そうか。まだ、時間はあるだから、焦るなよ?焦ったら上手くいくものも上手くいかないからな」

 

 

コネコ「……うん」

 

 

タクト「へいお待ち!!」

 

子猫と話していたら、両手に料理が乗った皿を持った拓斗が現れた。

 

レイ「お前は、何処の屋台のおっちゃんだ」

 

両手には、串に牛肉や野菜が刺さって丁度良いくらいに焼けたのか、香ばしい匂いを放つバーベキュー料理が8本乗せた皿と、焼きそばを大量に乗せた皿を持っていた。

 

タクト「気にすんなって、はいよ、お待ちどうさま、サーゼクス・ルシファーお手製BQ料理と焼きそばをお持ちしました(笑)」

 

 

レイ「あぁ、やっぱりコレ作ったのサーゼクスなんだ…」

 

 

タクト「なんかサーゼクス曰わく、『お礼も込めて作ったから、食べてくれたまえ』っだってよ?」

 

 

レイ「そうか、なら有り難く頂きますか……小猫が我慢の限界っぽいし」

 

横を見ると香ばしい匂いに腹を空かしたのか、目が皿に向いている小猫。

 

コネコ「ジュルリ……っは!!」

 

 

タクト「みたいだなwww」

 

 

レイ「んじゃまぁ、いただきます」パク

 

俺は香ばしい匂いを放つバーベキュー料理を一口、口に運んだ。

 

タクト「どう?」

 

 

レイ「ああ、焼き加減ともに味も丁度良い。最高に美味い」

 

 

タクト「そりゃあ良かった」

 

 

コネコ「……確かに、美味しいです」

 

 

タクト「後で、サーゼクスに報告するとして、なぁ零」

 

 

レイ「ん?」モグモグ

 

 

タクト「タイムリミットまで、91日あるけど、この戦いが終わったら皆を連れてくんだよな?」

 

 

レイ「ああ」

 

 

タクト「大丈夫なのか?リリカルの世界が崩落とか…」

 

 

レイ「ああ、それに…」

 

 

タクト「それに?」

 

 

レイ「崩壊するなら、助けを求めないだろ普通は」

 

 

タクト「そうだけどよ…」

 

 

レイ「さて、俺は一足先に帰らせて貰うか。腹も膨れたからな」

 

 

タクト「なんだ?みんなと交流深めないのか?」

 

交流を深める…

 

レイ「ああ、そう言うのは、苦手だからな」

 

 

タクト「そうか、分かった」

 

 

レイ「それじゃあ、小猫俺は帰るから、また明日な」

 

俺は小猫の頭を撫でながら言った。

 

コネコ「……はい。おやすみなさい」

 

 

レイ「ああ、おやすみ」

 

それだけを言い、俺はその場から消えた。

 

 



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第31話 最終決戦(HDD) 上編


世界の異端者達。

その者は、異世界で大罪を犯した。

その者には、神の神罰を与える為に神の遣いと世界の住民による刑罰が今始まる。



 

 

ダイオラマ魔法球

転移魔法陣前

 

そこには、数十人の男女がいた。

 

レイSide

 

今、俺たちは96日の修行を終えて、最終決戦に備えていた。

 

レイ「全員準備は万全だな?」

 

俺は、後ろにいる全員に確認した。

 

『はい!!(おう!!)』

 

大丈夫そうだな…

 

レイ「これをくぐり抜けたら、外では4日しか経っていないが、アイツ等が来るまで時間の問題だ。だから、彼方に戻り次第作戦を開始だ」

 

 

イッセー「こっちじゃあ、96日も経ってるのに外は、たった4日って、改めて零を見直したわ…」

 

 

コネコ「……流石」

 

 

レイ「誉めても、何も出ないぞ」

 

 

イッセー「わーてるよ」

 

 

レイ「それじゃあ、良いな?」

 

 

タクト「OKだぜ、零」

 

魔法陣の調整が終わり俺の隣に来る拓斗

 

レイ「了解した。全員魔法陣の上に」

 

俺が、そう言うと皆魔法陣の上に移動した。

 

レイ「良し、拓斗」

 

 

タクト「あいよ~『瞬間集団転移魔法』展開。」

 

拓斗がそう言うと、最初の時と同じで全員の足元に魔法陣が展開された。

 

--------------------------------------------------------

 

元駒王学園地下基地

ブリーフィングルーム

 

シュン!!

 

スタ!!

 

レイ「着いたな。なら、作戦を開始するぞ!!」

 

俺は全員が転移出来たことを確認しながら、作戦開始した。

 

『了解!!』

 

レイ「まずは、誰かこの町の見取り図を持って来てくれ」

 

作戦を開始する前に必要な事は、まずは地形図が必要だからな…

 

サーゼクス「それなら、司令室にあるよ。グレイフィア」

 

サーゼクスが言うと後ろに魔法陣が現れてサーゼクスの眷属兼妻のグレイフィアが転移してきた。

 

その腕には、何かを持っていた。

 

グレイフィア「見取り図は、此方に」

 

そう言うとグレイフィアは俺に手に持っていた物を差し出した。

 

レイ「早いな…まぁ、良いか」

 

俺は、見取り図を広げた。

 

まずは、狙撃ポイントを探し、トラップ設置ポイントを探すか…

見取り図を見る限り狙撃ポイントは、この元ショッピングモールの屋上とこのビルからが丁度良いか…

 

レイ「まず、作戦は分かっていると思うが、トラップを設置ポイントに設置し、狙撃手は狙撃ポイントで待機だ。戦闘員は、潜伏ポイントで敵がトラップに引っ掛かり次第攻撃開始だ。良いな?」

 

 

『了解!!』

 

--------------------------------------------------------

 

     作戦内容

 

フェイズ1

敵軍の転生者組(以降グラディエーター)をまずは、4つに分断しそれぞれの囮兼戦闘員組(以降クリケット)がトラップポイントまで引き付ける

 

フェイズ2

クリケットが引き付けたグラディエーターがトラップに掛かり次第トラップの左右に潜伏していた戦闘員がグラディエーターの後方を進路妨害し出来る限り、グラディエーターの戦力を減らしながら前方の殲滅領域まで誘導する。

 

フェイズ3

ある程度まで減らしたグラディエーターを殲滅領域までおびき寄せ次第、封絶結界と六角結界を張りグラディエーターを孤立化させ、戦闘員A(アサルト)が孤立状態のグラディエーターを倒しながら狙撃ポイントにいる特殊仕様型スナイパーライフルを装備した狙撃手による援護射撃。

 

 

もし、リーダーの転生者等3人が現れ次第、夜月 零または、闇乃 拓斗に連絡せよ。

 

--------------------------------------------------------

 

   作戦参加メンバー

 

  戦闘員A(アサルトチーム)

・サーゼクス・ルシファー(リーダー)

・リアス・グレモリー

・兵藤 一誠

・木場 祐斗

・塔城 小猫

・ゼノヴィア

・魔導機人(魔)3体

・魔導機人(光)3体

 

  戦闘員B(バスター)

・支取 蒼那(リーダー)

・真羅 椿姫

・由良 翼紗

・ルガール

・花戒 桃

・草下 燐耶

・魔導機人(魔)3体

・魔導機人(光)3体

 

  戦闘員C(エンジェル)

 

・ミカエル(リーダー)

・紫藤 イリナ

・ロスヴァイセ

・デュリオ・ジェズアルト

・ヴァルキュリア

・フェンリル

・魔導機人(魔)3体

・魔導機人(光)3体

 

  戦闘員D(ディメンション)

 

・アザゼル(リーダー)

・バラキエル

・シェムハザ

・ケルベロス

・サハリエル

・タミエル

・魔導機人(魔)3体

・魔導機人(光)3体

 

  囮兼戦闘員(クリケット)

 

・グレイフィア・ルキフグス

・アジュカ・ベルゼブブ

・セラフォール・レヴィアタン

・フォルビウム・アスモデウス

 

  狙撃手兼殲滅員(コールド)

 

・夜月 零(リーダー)

・闇乃 拓斗

・黒歌

・オーフィス

・姫島 朱乃

 

  狙撃手(レイヴン)

 

・ギャスパー・ヴラディ

・巡 巴柄

・ベンニーア

・匙 元士郎

・仁村 留流子

・スルト・セカンド

・マグレガー・メイザース

・魔導機人(魔)3体

・魔導機人(光)3体

 

--------------------------------------------------------

 

 

元駒王学園付近

廃墟ビル

 

そこには、6人の男女と機械がいた。

 

レイSide

 

レイ「良し、狙撃ポイントに着いたな」

 

今俺は、狙撃ポイントの廃墟ビルの中にいる。

 

レイ『此方、コールド1。コールド2応答せよ…』

 

俺は仲間に配った"粒子通信機"で拓斗たちに話し掛ける。

 

タクト『此方、コールド2。どうした?』

 

 

レイ『此方は、狙撃ポイントに着いた其方は?』

 

 

タクト『とっくに着いている』

 

 

レイ『そうか。なら、全チームの状況を報告せよ』

 

俺は粒子通信機で状況確認する。

 

サーゼクス『此方、アサルト潜伏ポイントに到達して、潜伏中』

 

アサルトチームは準備完了。

 

ソーナ『此方、バスターも潜伏ポイントに到達し潜伏中です』

 

バスターも準備完了。

 

ミカエル『此方も、アサルト・バスターと同じく潜伏ポイントに到達して潜伏中ですよ』

エンジェルも準備完了したか、後はディメンションか。

 

アザゼル『あぁ~あ、聞こえるか?』

 

 

レイ『ああ』

 

 

アザゼル『こっちは、あと2分で着く』

 

ディメンションチームは準備未完か…

 

レイ『了解。クリケットチームはどうだ?』

 

この作戦で重要で危険性が高いチーム。

 

セラフォール『は~い☆大丈夫だよ☆予定のポイントに到達して今、潜伏中だよ~☆』

 

ディメンションチーム以外は準備完了か…

 

レイ『了解した、全員敵を視認したら合図する。現状は、合図があるまで待機』

 

 

全チーム『了解!!』

 

 

レイ「さて、空中待機中の偵察機"プレデター"で獲物を視認してみるか…」

 

俺は、手に持っていた携帯型無人偵察機操作コントロール機を立ち上げる。

 

すると、液晶画面に電源が入り映像が映し出された。

 

レイ「制御確認。右に旋回…良好。左に旋回…良好。上昇…良好。下降…良好」

 

コントロール制御は、大丈夫だな。

 

レイ「カメラも感度良好」

 

大丈夫そうだな。

 

クロカ「それが、零が言ってた無人偵察機にぁ?」

 

俺がプレデターの操作をしていると興味を持ったのか、操作コントロール機を覗く黒歌。

 

レイ「狙撃ポイントに何故いない?」

 

先ほど、連絡するまで現状待機な筈なのに、此方に来た黒歌。

 

クロカ「どうせ、来るまで暇にぁ。だから来たにぁ」

 

 

レイ「はぁ。そうだ、コレが無人偵察機だ。正確には無人偵察機をコントロールする機械だがな」

 

俺は黒歌に反発しないで、諦めて説明した。

 

クロカ「ふ~ん」

 

 

レイ「………」

 

俺は、コントロール機を操作しながら、グラディエーターを探す。

 

レイ「いないな…」

 

赤外線カメラに変えるが何も移らない。

 

 

レイ「まさか、隠れたのか?」

 

俺はプレデターの赤外線カメラを魔力感知式カメラに変えた。

 

すると、画面に数百人の人型の魔力が現れた。

 

レイ「ビンゴ…」

 

視認性と気配を消して隠れたみたいだが、俺には関係無い。

 

レイ『全チーム応答せよ。全チーム応答せよ』

 

俺は、直ぐに粒子通信機で全チームに連絡を取った。

 

タクト『此方、コールド2どうした?』

 

 

サーゼクス『此方、アサルト、どうしたんだい?』

 

 

ソーナ『此方、バスターどうかしましたか?』

 

 

ミカエル『此方、エンジェル敵ですか?』

 

 

アザゼル『此方、ディメンション敵が来たか?』

 

 

セラフォール『此方、クリケットどうしたの☆』

 

 

レイ『プレデターによる航空偵察により、奴らは気配と姿を消している』

 

 

サーゼクス『そうですか…』

 

 

ミカエル『視認は出来ないと?』

 

 

アザゼル『なら、プランAからプランBに変更か?』

 

 

レイ『ああ、全チームに報告、敵勢力は目視できない為、プランBに変更する。全員作戦前に渡した魔力感知式ゴーグルを装着しろ』

 

 

『了解!!』

 

魔力感知式カメラ・ゴーグル

 

コレは、もし姿・気配などを消した相手の魔力を感知して装着者に見せる装置。

 

魔力を感知した場合、装置には魔力により人型か動物型に変わる。

 

レイ「さて、相手を混乱状態にさせるか…」

 

俺は、手元にあった、プレデターの操作コントロール機のコントロールスティックを触った。

 

クロカ「何をするにぁ?」

 

近くにいた黒歌が俺の言葉を聞き何をするのか聞いてきた。

 

レイ「何。隠れて調子に乗っている馬鹿どもに少し天誅をな…」

 

俺は、感情を捨てたため笑えないが、多分感情があったのなら黒い微笑みをしているに違いない。

 

クロカ「?。訳わからないけど、確かに天罰を与えたくなるにぁ」

 

黒歌は分かっていないとだろうが、読者諸君!!

 

君達ならわかる筈だ!!

 

プレデター

 

それは、捕食者…

 

この機体は、元々軍用偵察機である。

 

読者諸君。君達ならわかり筈だ!!数々のFPSゲームに出て来るこの機体の脅威を!!

 

この機体のエンジンは魔導エンジンであり、大気中の魔素を取り込み動く。

 

つまり…このプレデターは事実上半永久的に活動が可能。

 

装甲には光学迷彩を使用している。

 

そしてコイツには、ヘルファイヤミサイルが4つ搭載されている。

 

俺は、標的を確認した。

 

つまり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイ「朽ち果てな…ファイヤー」

 

 

俺は、ヘルファイヤミサイルの発射ボタンを押した。

 

キューーン!!

 

ドガァァァァン!!

 

レイ「一発目、標的に命中確認した。二発目発射準備」

 

見事にグラディエーターのド真ん中に命中した。

 

俺は、ヘルファイヤミサイルの二発目準備と同時にグラディエーターの様子を見た。

 

【何だ!!なにが起きた!!】

 

【分かりません!!突然爆発しました!!】

 

【ふざけるな!!】

 

計画通りに混乱状態になったな…

 

クロカ「混乱状態になってるにぁ」

 

 

レイ「ああ」

 

レイ『全チーム応答せよ』

 

 

サーゼクス『此方、アサルト。さっきの音は何だい?』

 

 

ソーナ『此方、バスター。私たちも気になります』

 

 

ミカエル『此方、エンジェル。まさか先ほど、言ってた無人偵察機なる物ですか?』

 

 

アザゼル『俺も気になるな』

 

 

タクト『まさか、ヘルファイヤミサイルを撃ったのか?』

 

 

セラフォール『何それ☆教えて教えて☆』

 

 

レイ『落ち着け、ミカエルと拓斗が言った通り、プレデターからヘルファイヤミサイルを放った』

 

 

アザゼル『かぁ~どうだった?』

 

 

レイ『効果は抜群だ。先ほどまで調子に乗っていた奴らが一気に混乱状態になったぞ』

 

 

アザゼル『へぇ~』

 

 

レイ『コレより、本作戦を開始する!!』

 

 

レイ『作戦名"ネメシス"』

 

 

『了解!!』

 

 

レイ「黒歌。狙撃ポイントに戻れ、今からヘルファイヤで敵を此方に連れてくる」

 

 

クロカ「わかったにぁ」

 

プレデターの二発目発射準備が完了した。

 

レイ「……餌に掛かれよ…ファイヤー」

 

俺は、発射ボタンを押した。

 

キューーン!!

 

ドガァァァァン!!

 

レイ「二発目グラディエーターの右後方に直撃、三発目発射準備…完了…発射」

 

相手に好きを与えず、三発目のヘルファイヤを放った。

 

キューーン!!

 

ドガァァァァン!!

 

レイ「左後方に直撃を確認」

 

ヘルファイヤミサイルが三発発射されると、グラディエーターが4つに分断された。

 

レイ『今がチャンスだ!!クリケットチーム。グラディエーターの前に出て、おびき寄せろ!!』

 

俺はすぐさま粒子通信機でセラフォール達に通信した。

 

セラフォール『了~解☆みんな聞いたね☆レッツ。ゴー☆』

 

セラフォールの掛け声と共に予定ポイントのABCDの各場所から爆発が起き始めた。

 

レイ「さぁ、狩の時間だ…」

 

俺はプレデターの操作コントロール機を仕舞い、横に置いといた特殊仕様型スナイパーライフルを匍匐(ホフク)状態で構えスコープを覗いた。

 

 

レイ『此方、コールド1からコールド2へ。応答せよ』

 

 

タクト『此方、コールド2。どうする?』

 

 

レイ『標的が後退不可能領域に入り次第各狙撃ポイントに待機中の狙撃手は攻撃開始』

 

 

タクト『了解』

 

 

レイ「さて、全員まだ発射するな…stand by」

 

俺は敵がまだ後退不可能領域まで入るまで撃つなと言った。

 

レイ「stand by…stand by…」

 

グラディエーター共がそれぞれの囮に引っ掛かった。

 

敵勢力の一部がA地点の後退不可能領域に入った。

 

レイ「……fire!!」

 

ガスッン!!

 

ガスッン!!ガスッン!!ガスッン!!ガスッン!!ガスッン!!ガスッン!!ガスッン!!ガスッン!!

 

俺が放ったと同時にビルにいた8人もAD地点の敵勢力に向けて放った。

 

レイ「nice shot」

 

俺は丁度、イッセーを攻撃しようとした堕天使の頭に風穴を開けた。

 

他にも、黒歌は小猫を光の槍で刺そう堕天使の頭を通常より少し魔力と氣を込めた魔氣弾を堕天使の頭に当てて頭を吹き飛ばした。

 

ギャスパーは流石に殺せなかったのか、木場の後ろにいた悪魔の腹に光弾を撃ち込んだ。(そっちの方が可哀想だ…)

 

オーフィスは、楽しそうに魔弾でアザゼルの後ろにいた堕天使の頭を撃った。

 

スルトとマグレガーは普通に悪魔の頭に光弾を放った。

 

レイ「このまま、仲間の援護射撃だ良いな?」

 

 

全員「了解!!」

 

AD地点の敵勢力がどんどん減って行く。

 

タクト『零。此方も相手の勢力が減ってきた』

 

 

レイ『了解だ。各チーム。フェイズ3に移行だ』

 

 

サーゼクス『アサルトチーム了解したよ』

 

 

ソーナ『バスターチーム了解しました』

 

 

ミカエル『エンジェルチーム了解です』

 

 

アザゼル『ディメンション了解だ』

 

 

レイ「さて、仕上げか…黒歌。オーフィス行くぞ」

 

俺は狙撃ポイントから匍匐状態で一旦下がり立ち上がった。

 

狙撃ポイントからいきなり立つと敵に場所を教える事になるのと頭を撃ち抜かれない為だ。

 

立ち上がって安全場所から2人に呼びかけた。

 

クロカ「了解にぁ」

 

 

オーフィス「我 分かった」

 

2人も俺と同じ様にして此方に来た。

 

レイ「よし、なら手筈通りに俺と黒歌はアサルトチームにオーフィスはディメンションチームに向かう良いな?」

 

 

クロカ「OKにぁ」

 

 

オーフィス「……ん」コクリ

 

大丈夫そうだな…

 

レイ「なら…ギャスパーにスルトにマグレガー。俺たちは作戦通りに行くから、此処は任せたぞ?」

 

 

『了解!!(了解した)』

 

 

レイ「なら、行くぞ!!」

 

俺と黒歌、オーフィスは狙撃ポイントのビルから出て、俺と黒歌はA地点にオーフィスはD地点に向かった。

 

レイSide out

 



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第32話 最終決戦(HDD) 中編

 

 

少し時間が遡り。

 

A地点

トラップポイント

 

イッセーSide

 

オッス!!オレの名は兵藤 一誠。

 

彼女持ちだ!!(美女2人)

 

イッセー「ふぅー」

 

オレは今めちゃくちゃ緊張してる。

 

敵勢力のグラディエーターは、俺たちより人数が多く強い奴の集まりだ。

 

そんな奴らと戦う為に今、トラップポイントに潜伏中だ。

 

イッセー「はぁ…」

 

 

サーゼクス「緊張してるのかい?」

 

俺が溜め息をついたら先ほどまで零と連絡をしていたサーゼクスさんが来た。

 

てか、零も拓斗もチート過ぎる…

 

イッセー「はい…アイツ等に、グラディエーター共に勝てるか不安があります」

 

 

サーゼクス「そうだね。確かにこの戦いは剰りにも無謀だね…」

 

 

イッセー「…!!勝てるでしょうか…」

 

 

サーゼクス「勝てる勝てないの問題じゃないよ、私たちは勝つんだ」

 

……っ!!

 

そうだな、戦う前から諦めてたら、勝てるモノも勝てない…

 

大丈夫だ。俺たちは、フェニックスの時やコカビエルの時と同じだ。

 

イッセー「はい!!勝ちましょう!!」

 

俺がそう決意した瞬間…

 

キューーン!!

 

何かが落下する音が鳴り響いた。

 

サーゼクス「この音は?」

 

 

イッセー「え?サーゼクスさんじゃ…」

 

 

サーゼクス「いや、私もこの音にh『ドガァァァァン!!』っ何だい!?」

 

落下音の次は爆発音!?

 

サーゼクス「少し待ちたまえ、今零くんに聞いてみるよ」

 

結論

 

あれは、零がやったものだと判明した。

 

どうやら、無人偵察機なる物に搭載されているミサイルをグラディエーターのド真ん中に放ったらしい…

 

イッセー「じゃあ、零の仕業?」

 

 

サーゼクス「そう…みたいだね。まったく、零くんには驚かされ過ぎるよ(苦笑)」

 

確かに…

 

サーゼクス「さて、零くんが言うには、もうそろそろ来るみたいだから、隠れようか…」

 

 

イッセー「はい!!」

 

俺は零から作戦前に貰ったゴーグルを装着して廃ビルの中に隠れた。

 

イッセー「確か、拓斗が言ってたには、セーフティーを外して引き金を引く。だったな」

 

俺は、零が能力で作った特殊仕様型アサルトライフルを確かめながら、廃ビルの予定ポイントに向かった。

 

因みに、このアサルトライフルは全チームに配ってある。

 

イッセー「此処か」

 

銃を確かめながら歩いていたら予定ポイントに着いた。

 

ユート「こっちだよ。イッセーくん」

 

 

コネコ「……頭を下げて来て下さい」

 

予定ポイントには、俺と同じ銃を持っていた木場と少し小さい小型の銃を持った小猫ちゃんが窓際に座って待機していた。

 

俺は頭を低くして、2人の場所に向かった。

 

イッセー「よっと」

 

俺は木場の隣に座った。

 

ユート「イッセーくん。遅かったね」

 

 

イッセー「ああ、さっきの落下音と爆発音の原因が分かった」

 

 

コネコ「……原因ですか?」

 

 

イッセー「ああ、さっきアレ。原因は零だった」

 

 

ユート「零くんが?」

 

 

コネコ「……零が?」

 

 

イッセー「あ、ああ。あのプレデターって言う奴に搭載されているミサイルをグラディエーター共に直撃させたらしい」

 

 

ユート「なんともまぁ」

 

 

コネコ「……零。流石」

 

 

イッセー「そう言えば、小猫ちゃんだけ銃が小型なのは何で?」

 

 

コネコ「…何でも『威力は無いけど装弾数と連射性が高い』らしく、持たされました」

 

へぇ~。俺、銃についてあんまり知らないけど、俺たちが持ってるライフルより一回り小さい銃だから。

 

サブ・マシンガンあたりかな?

 

キューーン!!

 

俺が考えているとさっきと同じ落下音がし始めた。

 

ユート「イッセーくん!!コレって…」

 

 

イッセー「ああ、多分零だな」

 

ドガァァァァン!!

 

俺たちは、いつでも敵が来ても良いように、銃を確かめた。

 

すると…

 

キューーン!!

 

ドガァァァァン!!

 

落下音が響き渡り、爆発した。

 

イッセー「始まった…」

 

 

サーゼクス『イッセーくんにリアスの眷属達に伝えるよ。今の爆発音は零くんによるもので今、作戦が始まったとの事だよ』

 

サーゼクスさんからの通信により、俺・木場・小猫ちゃんが顔を引き締めた。

 

イッセー「木場」

 

 

ユート「うん、作戦開始だね」

 

 

サーゼクス『因みに、作戦名"ネメシス"だ』

 

天罰…

 

ユート「天罰か…確かにそうかもね」

 

 

イッセー「ああ」

 

そんな、話しをしていると銀髪の女性が走って来た。

 

その後ろには、銀髪の女性を追っている天使・堕天使・悪魔の集団がいた。

 

イッセー「木場。小猫ちゃん。あの人って…」

 

 

ユート「うん。グレイフィアさんだね」

 

 

コネコ「…はい」

 

カチッ…

 

カシャン…

 

俺たちは、自身の銃のスライドさせて、弾を装填させてた。

 

イッセー「やっぱり?」

 

俺たちが、見かけたのはグレイフィアであった。

 

グレイフィアさんの後ろにいる奴らは敵みたいだな。

 

 

イッセー「確か、グレイフィアさんには、トラップポイントを教えてあるから…」

 

 

ユート「うん、今はトラップに掛かるまで様子見だよ」

 

魔力感知式ゴーグルでグレイフィアさんの後ろを見ると、ぼやけているが、数十人の集団を引き連れていた。

 

様子見していると、敵の声が聞こえ始めた。

 

『っくそ!!何だってんだよ!!』

 

 

『いきなり爆発するは、敵を見付けて追ったら、撒かれるは…』

 

 

『っくそ!!アイツ等に連絡するか?』

 

 

『ああ、確かに連絡した方が…』

 

 

『……はぁ?』

 

 

『どうした?』

 

 

『……念話も通信も繋がらねぇ!!』

 

 

『はぁ!?』

 

 

俺は、今地雷等の起爆装置を持ていて、サーゼクスさんから、チャンスが来たら押しなさい。って言われた。

 

何か…話してるけど、今が丁度良いチャンスだな…

 

イッセー「………」チラ

 

 

ユート「………」コクリ

 

俺は、一応は木場にアイコンタクトしたら良いらしい。

 

なら、アイツ等が後三歩前に進んだら起爆装置を使い、地面の至る所に設置した地雷を点火させる。

 

一歩…後二歩

 

俺は手に握った起爆装置に力を入れた。

 

二歩…後一歩

 

点火装置のカバーを開けて点火ボタンに親指を添えた。

 

三歩…点火!!

 

俺は添えた親指で力強く点火ボタンを押した…

 

 

ドガァァァァン!!

 

ドゴォォォォン!!

 

チュドォォォン!!

 

ドォォォォォン!!

 

敵がいた場所が紅蓮の炎に包まれた。

 

零…

 

爆薬多過ぎだろ…

 

イッセー「うるせぇ…」

 

俺は一応地雷が起爆する際、ボタンを押した瞬間、耳を塞いだが爆音が大き過ぎて、耳鳴りが酷い…

 

ユート「確かに、まさか、此処まで大きいなんて…」

 

横を見ると、耳鳴りが酷いのか耳を押さえていた木場。

 

コネコ「にぁ…」ピコピコ

 

木場の横には、爆音にびっくりし過ぎたのか、頭から猫耳と尻尾が現れた小猫ちゃん。

 

コネコ「にぁ…ぅう…」

 

爆音で耳鳴りが酷いのか。耳を押さえながら悶えてた。

 

イッセー「小猫ちゃん。大丈夫か?」

 

 

コネコ「ぅう…はい」

 

……可愛い

 

涙目で耳をシュンと伏せながら自然と出た上目遣い…

 

最強過ぎるよ…

 

いつもの俺なら鼻血を出しているだろうが、今回はギリギリ我慢している。

 

そう。ギリギリ我慢している。

 

重要だから、二回言いました。

 

イッセー「それなら、良いけど…」

 

俺たちが、話しているとアイツ等の場所の爆煙が晴れ始めた。

 

イッセー「木場。小猫ちゃん」

 

再度2人を呼びかけ気を引き締めた。

 

ユート「うん」

 

 

コネコ「……はい」

 

俺たちは、爆煙が晴れ始めた場所に銃を向けた。

 

丁度向かい側には、部長達が俺たちと同じ様に銃を向けていた。

 

爆煙を警戒していると、俺たちと部長達の方向に光の槍と火の玉などの色々な攻撃が爆煙を切り裂いて飛んできた。

 

イッセー「っ危ね!?」

 

 

ユート「……っち!!」

 

 

コネコ「………」

 

何とか、壁を盾にして魔法を避けた。

 

イッセー「っち!!応戦してやるよ!!」

 

ダッダダダダダ!!

 

俺は壁を盾にして手に持った銃を下にいる敵(グラディエーター)に向けて銃を発射した。

 

ユート「……っく!!敵が多いね…」

 

そう。地雷の爆発で何人か殺せた様だけど、ほんの僅かだけしか減ってない。

 

ほぼ全員が、防壁魔法で防いだ様だ。

 

イッセー「っち!!木場、どうする?」

 

 

ユート「此処から降りて、応戦しよう」

 

 

イッセー「そうだな!!」

 

 

イッセー「小猫ち『ドォォォン!!』るえ?」

 

気のせいだろうか…

 

小猫ちゃんが持っている武器って確か、連射性があって装弾数もあるっていうサブ・マシンガンあたりじゃなかったけ?

 

コネコ「……っふ!!」

 

ドッドドドドド!!

 

ドォォォン!!ドォォォン!!ドォォォン!!ドォォォン!!ドォォォン!!ドォォォン!!

 

小猫ちゃんが放った弾丸全部着弾したら爆発してるんだけど?

 

コネコ「……何ですか。イッセー先輩?」

 

 

イッセー「あ、ああ。下に降りて交戦するよ」

 

俺は顔だけを向けて言った。

 

今もずっと、銃を下に向けて乱射している。

 

カッチカチ!!

 

あ、弾が切れた。

 

俺は木場に応戦してもらい、弾をリロードした。

 

コネコ「分かりました」

 

 

イッセー「よし。んじゃあ、木場」

 

 

ユート「うん、喰らえ!!」

 

木場が外に向けて、筒状の何かを投げた。

 

すると、外から眩い光?らしきものが漏れた。

 

因みに俺達は、既に後ろ向いて下に折り始めた。

 

イッセー「木場、さっきは?」

 

 

ユート「零くんから、預かった特殊仕様型手榴弾だか何だかって言ってて、悪魔がいたら使いな。って言われててね」

 

 

イッセー「ふ~ん」

 

--------------------------------------------------------

 

※特殊仕様型手榴弾(聖光閃光手榴弾)

コレは、対悪魔用に作った物で中に仕組まれた、霧状の聖水と光属性を混ぜ合わせた武器。

爆発したら、聖水と光属性が混じり合った閃光で悪魔を焼け焦がす外道武器。

 

--------------------------------------------------------

 

イッセー「小猫ちゃん。さっきの爆発って、何なの?」

 

俺は、階段を降りてる時にさっきの爆発について小猫ちゃんに聞いた。

 

コネコ「氣混入と言う技を使った物です」

 

氣混入?

 

イッセー「それってどう言う技何だ?」

 

 

コネコ「その名の通り、自分の氣を物や人に混入させる技です」

 

 

イッセー「じゃあ、その氣を使って爆発させたの?」

 

 

コネコ「はい、弾に一つ一つ氣を込めて発射すると、弾に込めた氣が地面に当たると同時に爆発します」

 

 

イッセー「一応聞くけど、誰に教えて貰ったの?」

 

 

コネコ「零」

 

零ェ…

 

イッセー「そ、そうか」

 

 

ユート「2人とも、着いたよ。この先にいる敵がいる外だからね?」

 

小猫ちゃんと話してたら、出口に着いたみたいだな。

 

イッセー「んじゃあ、此処から本番か…」

 

 

ユート「うん。気を付けてね、全員中級~最上級だから」

 

 

コネコ「はい」

 

 

イッセー「ブースデッドギア!!」

 

『Boost!!』

 

シャキッ!!

 

ブワッ!!

 

俺は、ブースデッドギアで倍加し、木場は、聖魔剣を作り出し、小猫ちゃんは、仙術を使い体を強化した。

 

ユート「行くよ!!」

 

木場が扉を勢い良く開けて俺達は、外に出た。

 

 

ガギン!!

 

ドゴォォォォン!!

 

ガァァァァァン!!

 

堕天使1「そこだ!!」

 

 

サーゼクス「甘い!!」

 

 

堕天使2「喰らえ!!」

 

 

リアス「甘いわ」

 

 

悪魔2「おらぁ!!」

 

 

ゼノビア「遅い!!」

 

俺達が出たら、既にリアス部長達が戦っていた。

 

イッセー「加勢します!!」

 

俺は、部長の援護。木場はゼノビアの援護。小猫ちゃんは魔王様の援護をしに向かった。

 

イッセー「部長!!じゃまだ!!おらぁ!!」

 

俺は道の邪魔になる堕天使・はぐれエクソシスト・はぐれ悪魔などを殴っていく。

 

因みに倍加は一回だけだ。

 

イッセー「あれ?体が軽い?」

 

そう、倍加したとしても大体は、一般人よりちょい上になる筈。

 

なのに、普通に堕天使どもを殴り飛ばせる…

 

それどころか、全員の動きが遅い?

 

リアス「っ!?イッセー後ろ!!」

 

っは!?ヤバい!!戦場でボケッとしてるなって零に言われたのに!!

 

ガスッン!!

 

俺が慌てて後ろを見ようとしたら、遠くから銃声が鳴った。

 

どちゃ…

 

すると、後ろにいた堕天使の頭に風穴が空いていた。

 

イッセー「銃…声…?」

 

俺は、銃声が鳴った方角を見ると、零たちがいる狙撃ポイントから飛んできた。

 

イッセー「零?」

 

ガスッン!!ガスッン!!ガスッン!!ガスッン!!ガスッン!!ガスッン!!ガスッン!!ガスッン!!

 

すると、8発の銃声がなると2発は此方に、飛び残り6発は別の所に撃った様だ。

 

バッン!!

 

ドスッ!!

 

銃声が鳴った瞬間、破裂音した。

 

イッセー「へ?」

 

周りを確かめると、サーゼクスさんの所にいた小猫ちゃんの真後ろに頭が吹き飛んだ堕天使がいるし、木場の方には腹を押さえながら苦しんでる悪魔がいた。

 

イッセー「流石、ナイス援護射撃」

 

俺は、銃を片手に乱射しながら近付いてくる敵は殴り飛ばす。

 

イッセー「マジで体が軽いな…」

 

修行を終え零特製リストバンドを外したら、必然的に自身のスピードと魔力が底上げされた。次にブースデッドギアの総合アップだな。

 

そのお陰で、今まで魔力が幼児以下だったのに、今じゃあ魔力量はなんとか中級悪魔レベルまで上がった。

 

イッセー「よっしゃ!!んじゃあ、ドライグ!!」

 

俺は、魔力量を使った圧縮魔力弾を放つ準備をする。

 

その為に俺は自分の左腕に出現した赤色のドラゴンを模様した籠手に話し掛けた。

 

『やれやれ、やっとか?』

 

籠手の緑色の宝石の部分が点滅すると、男性の声が聞こえ始めた。

 

イッセー「ああ、ドライグ。ブースデッドギア、スタンバイ」

 

『Boost!!』

 

よっしゃ!!んじゃあ、溜まるまで周囲の敵排除開始。

 

ダッダダダダダダダダダダダダダ!!!!

 

『Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!』

 

十回分の攻撃喰らえや!!

 

『Expiosion』

 

イッセー「魔力弾に圧縮圧縮圧縮圧縮圧縮圧縮圧縮圧縮圧縮…」

 

二分すると、ゴルフボール位まで圧縮された魔力弾が、右手の中にあった。

 

イッセー「さて、魔力弾からレーザーに変換して…」

 

俺は、右手の魔力弾をそのまま放つのではなく、レーザーの様にする為に変換した。

 

『出来たか?』

 

イッセー「おう!!」

 

 

『なら勢い良く放て!!』

 

 

イッセー「うぉお!!行くぜ!!"赤龍帝の破壊光線(ドラゴンレーザー)"」

 

俺は、勢い良く右手を前に振った。

 

キュッ!!

 

シャァァァァア!!

 

その瞬間、右手の拳から赤色のレーザーが出た。

 

ザシュ!!ドスッ!!ザンザン!!

 

魔力レーザーはそのまま真っ直ぐ飛んで、その射線上にいた悪魔・堕天使どもは体を貫かれ死亡。

 

イッセー「まだまだぁぁ!!どりゃぁぁ!!」

 

俺は、レーザーを照射しながら右手を横に動かした。

 

キュォォォオ!!

 

ズシャ!!

 

すると、レーザーの射線上に入った敵は上半身と下半身が分離した。

 

イッセー「おらおら!!」

 

そんな無双ゲーしていると、敵が前方の殲滅領域に逃げ込んだ…

 

サーゼクス「さぁ、最後の仕上げだよ!!」

 

この後は殲滅領域で残党勢力を殲滅するだけだ…

 

イッセー「さぁ、最後の仕上げだせ!!」

 

俺達は逃げ出した堕天使・悪魔を追いかけ殲滅領域に向かった。

 

イッセーSide

 

--------------------------------------------------------

 

元駒王学園

殲滅領域

 

そこに、2人の男女がいた。

 

レイSide

 

今、俺と黒歌はフェイズ3の為、殲滅領域の広場の中央に立っている。

 

クロカ「ん~早く殺りたいにゃ」

 

黒歌が、そう言いながら、手に氣を練り始め弾状の氣を作り始めた。

 

レイ「ほどほどにしろよ?」

 

俺もそう言いながら、刀状態のリヴァイブの刃に魔力と、魔力と反発する氣を混合させてた膜を張って、敵を待っていた。

 

クロカ「そう言う、零だって準備してるじゃん♪ウリ、ウリ」

 

そう良いながら黒歌が俺の頬を突っつく。

 

レイ「…………」

 

 

クロカ「何かリアクションをして欲しいにゃ…」

 

 

レイ「何故?」

 

 

クロカ「嬉しくないにゃん?こんは美人と一緒にいて」ニヤニヤ

 

自分で美人と言うか?

 

だが、まぁ…

 

確かに、美人だけど…

 

レイ「自分で自分を美人何て言わなければ、美人なんだがな…ボソ」

 

黒歌が俺の言葉が聞こえたのか、耳をピコピコ動かしながら、近付いてきた。

 

クロカ「にゃ。零今なんて言ったにゃ?」

 

 

レイ「何も言ってないが?」

 

 

クロカ「にゃ!?嘘にゃ、今何て言ったにゃ?にゃ?」

 

しつこい…

 

レイ「………はぁ」

 

 

クロカ「にゃ!?溜め息なんて、ひど…!?」

 

黒歌が、俺に問い詰め様としたが、何かを察知したのか周りを見始め、入り口の一点を見た。

 

俺は、黒歌の異変を察知してリヴァイブを構えた。

 

レイ「来たか…」

 

俺が言うと、広場の入り口から数十人の悪魔・堕天使どもが入ってきた。

 

悪魔A『くそっ!!何なんだよ!!あれは!!』

 

 

堕天使A『知るかよ!!くそっ簡単な任務だと思ったのに!!』

 

 

悪魔B『って!!行き止まりじゃねぇか!!』

 

 

堕天使B『いや!!待て、あそこに人間がいるぞ!!』

 

どうやら、俺達に気付いた様だな…

 

堕天使B「おい!!そこのガキ!!出口を教えろ!!教えたら命だけは助けてやる!!」

 

……テンプレな事を言ってるし…

 

レイ「はぁ…」

 

 

堕天使B「おい!!ガキ!!聞いてんのか!!」

 

そう言うと、光の槍を投げてきた。

 

レイ「いきなり、攻撃とは……な!!」

 

俺は、握っていたリヴァイブを横に振り、光の槍を消した。

 

『っな!?』

 

 

クロカ「にゃはは。零に、んな事しても無意味にゃ」

 

 

悪魔2『何!?ふざけるな!!』

 

悪魔らしき人物が黒歌の言葉にキレたのか、仲間?部下?に命令を出し始めた。

 

レイ「さっさと終わらすか…」

 

俺が本気を出し始め様としたら、広場の入り口からサーゼクス達が来た。

 

クロカ「零!!今にゃ!!」

 

 

レイ「ああ、役者は揃ったな…」

 

 

レイ「黒歌。6角結界を頼む」

 

 

レイ「俺は封絶結界を張る」

 

 

クロカ「分かったにゃん♪」

 

そう言うと黒歌が先ほどから溜めていた氣とルーン文字術式と特殊術式を使った、特殊結界"6角結界"を魔法陣で使いこの広場に結界を張った。

 

俺が張る結界は封絶結界。これは、6角結界より複雑に出来ており、取り扱い性能が低い為、剰り使わないがその性能は折り紙付きである。

 

因みに2つとも外から入るのは簡単で、外からは全く出れなくなる。

 

その為、外からの攻撃は簡単に入る。

 

レイ「さぁ、さっさと終わらすか…」

 

俺は、刀を一旦鞘に戻した。

 

周りを見ると、オカ研メンバーが堕天使や悪魔と戦っていた。

 

イッセー「行くぜ!!禁手化!!赤龍帝の鎧(ブースデッド・ギア・スケイルメイル)」

 

『Welsh Dragon Balane Breaker

(ウェルシュ・ドラゴン・バランスブレイカー)』

 

イッセーがそう言うと体が真っ赤な色をしたドラゴンの鱗の様な物を纏った。

 

レイ「禁手化か…」

 

 

ユート「禁手化(バランスブレイカー)双覇の聖魔剣(ソード・オブ・ビトレイヤー)」

 

イッセーに続いて木場も禁手化し、聖魔剣を作り出した。

 

リヴァイブ〔マスター。溜まりましたよ、いつでもどうぞ〕

 

俺がオカ研メンバーを見ていたら、リヴァイブから溜まったとの事だ。

 

何が溜まったか?

 

氣と魔力だな。

 

溜まったなら、行くか…

 

レイ「なら、行くぞ!!」

 

俺は、脚に力を入れて前に飛び、まず目の前にいた悪魔と堕天使の体を刀を使い切り落とした。

 



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第33話 最終決戦(HDD) 下編

 

 

ザシュ!!ザクッ!!

 

俺はそのまま、敵を刺したり斬ったりしていると、敵の人数が少なくなっていた。

 

レイ「大分減ったな…」

 

最初は40~50位だったのに、今じゃあ15位になった。

 

クロカ「弱いにゃ。強い奴がいないにゃ」

 

ドゴッ!!

 

堕天使「…っぐは…!?」

 

黒歌が文句を良いながら堕天使の腹を殴り飛ばしていた。

 

アイツ死んだな…

 

レイ「終わらすか…」

 

久々に使うか…

 

レイ「ECディバイダーセット。ディバイダー000"ゴースト"」

 

俺は、銃と大剣が混ざった銃剣を右手で握った。

 

レイ「オカ研メンバー全員に警告する。死にたくないなら直ちに俺の射線上に立つな」

 

俺はそのまま、銃大剣に魔力と氣を混ぜた弾を装填した。

 

銃大剣に溜まった魔力と氣を剣先に集めた。

 

そのまま、標準は敵につけて構えた。

 

白銀色の魔力が赤黒い色に変わった。

 

レイ「プロトオメガ」

 

俺は悪魔と堕天使どもに向けて発射した。

 

ガァァァァア!!

 

剣先から、放たれた赤黒い色の熱量が悪魔・堕天使どもを飲み込んだ。

 

クロカ「うわぁ…」

 

 

コネコ「鬼畜…」

 

 

イッセー「スゴッ…」

 

 

リアス「アナタが味方で良かったわ…」

 

 

サーゼクス「圧巻だね…これは…」

 

その技を見た全員が感想を述べていた。

 

悪魔『ぜぇはぁ。ぜぇはぁ。くそっ!!』

 

そんな中、一人だけ俺のプロトオメガを耐えきったのか。

 

姿が満身創痍でボロボロの悪魔が一人だけ立っていた。

 

レイ「ほぅ…生きていたか…」

 

 

悪魔『っひ!!うわぁぁぁ!!』

 

俺の言葉に怖じ気づいたのか、広場の入り口に向かって逃げようとした。

 

???「おいおい。何逃げようとしてんの、お前?」

 

だが、入り口から入ってきた男にそれを阻まれる。

 

悪魔『お。お前は…』ガタガタ

 

 

クロカ「アイツ!!」

 

 

コネコ「何で、アイツが!!」

 

 

レイ「アイツは…」

 

 

悪魔『何で、お前が此処に…』

 

 

???「お前?おいおい。お前らのリーダーをお前呼ばわりか?」

 

リーダー?

 

悪魔『てめぇが、俺達のリーダーだぁ!?ふざけんな!!遠神 常葉!!』

 

 

レイ「やはりか…」

 

--------------------------------------------------------

 

No.175247056

 

名前:遠神 常葉(トオガミ トキワ)

 

アイツが俺達の討伐標的か…

 

レイ「黒歌。アイツがお前らに重傷を負わせた人物か?」

 

俺は一応黒歌に確認をとった。

 

クロカ「そうにゃ!!」

 

即答にして、目標を確認した。

 

レイ「黒歌。すまないが、全員に結界を張ってやってくれ。今から、殺し合いをする…」

 

 

クロカ「無茶にゃ!!」

 

 

レイ「良いから、下手にやられると、邪魔だ…」

 

俺がそう言うと、顔を歪めながら渋々オカ研メンバーに結界を張った。

 

悪魔『ギャァァァア゛!!』

 

 

トキワ「お前、ウザいわwww死ねwww」

 

すると、先ほど逃げ出した悪魔が胸から腰にかけて引き裂かれていた。

 

レイ「仲間じゃないのか?」

 

 

トキワ「はぁ?違う違う。使えないゴミだ。てか、誰?」

 

俺の問いに答えるが、俺が誰だか分かっていなかった為、俺をジロジロ見て来た。

 

レイ「知る必要は無い…」

 

そう言い、俺はリヴァイブで斬り掛かった。

 

トキワ「おわっ!!危ねぇな~当たったらどうすんだよ(笑)」

 

俺の斬りを避けながら話し掛けてくる。

 

レイ「はぁ…ウザいし、弱いし、何でこんなGOMI屑に魔王は負けたんだか…」

 

俺がそう言うと、ピクッと眉が動いた。

 

サーゼクス「いや~まさか不意打ちされるとは、思ってなかったんだよ」

 

俺の疑問をサーゼクス本人が答えた。

 

レイ「ああ、そう言う事ね。コイツは、その不意打ちで倒した事を棚に上げて喜んでいるバカか…」

 

 

トキワ「ふざけんなよ!!言わせておけば!!クソガキが!!」

 

俺が言った瞬間、我慢の限界だったらしく、そのまま殺気だった状態で"神喰いの爪"を展開させ斬り掛かってきた。

 

クロカ「零!!避けるにゃ!!」

 

はぁ…殺気+転生特典。

 

レイ「虚無効果…」

 

俺がそう呟くと、虚無効果能力が発生した。

 

すると、斬り掛かった転生者"遠神 常葉"の神喰いの爪が俺に触れた瞬間。

 

サァァ…

 

粒子状…灰の様に消えた。

 

トキワ「はぁ!?神器が消えた!?」

 

常葉は驚きながらそのまま、斬り掛かって来た常葉は止まらず此方に来た。

 

ヒョイ

 

ドゴォォン!!

 

俺は、体を半身一歩だけ動かして避けると同時に全くもって、ガラ空きだった腹に全重量を乗せたカウンターパンチをぶつけた。

 

トキワ「げはっ!?」

 

ドガァァァン!!

 

ドガァァァン!!

 

ドガァァァン!!

 

ドガァァァン!!

 

ガァァァァン!!

 

全重量が乗ったパンチを腹に当たりそのまま振り切った為、常葉は、周りにあった壁やビルにぶつかりながら勢いを殺せず、壁を貫通した。

 

トキワ「…な…ぜ……?」

 

5個目の壁でやっと勢いが無くなり、常葉は5個目の壁にぶつかり壁にうなだれた。

 

レイ「強すぎたか…」

 

反射能力で重量を重くして、ぶつけた為、予想外に吹き飛んだ。

 

因みに、オカ研メンバー+元魔王様の顔は…

 

オカ研『(・_・)エッ..?』

 

 

元魔王『(^_^;)』

 

みたいな感じ。

 

オカ研はどうなっているのか分からず。

 

分かった元魔王様は、苦笑いをしていた。

 

オカ研『っは!!』

 

少し、驚いて思考が止まっていたオカ研メンバー。

 

リアス「私達、いる意味あったかしら?」

 

 

イッセー「アイツが、あんなに簡単に…」

 

 

ユート「凄いね。零くん…」

 

 

ゼノビア「手合わせしてもらいたいものだな…」

 

 

コネコ「流石です」

 

 

クロカ「殴っただけで、あのパワー…末恐ろしいにゃ…」

 

 

サーゼクス「ははは、流石、三大勢力のトップ達を鍛えただけあるよ…」

 

そんな事を全員が言っていた。

 

レイ「さて、此処に実力的にトップだった奴が来たわけだから、他の場所にもいるんだろうな…」

 

俺は、粒子通信機で拓斗・オーフィス・朱乃に繋げた。

 

レイ『此方、コールド1。コールド2、4、5応答せよ』

 

 

タクト『此方、コールド2どうした?こっちは順調に作戦が進んでいるぞ?』

 

 

オーフィス『我、コールド4。我の方も順調』

 

 

アケノ『あらあら、此方、コールド5ですがどうかしましたか?』

 

全員順調に進んでいるか…

 

レイ『報告する。此方は先ほど作戦途中に転生者が一名乱入。乱入転生者は、遠神 常葉。コールド2などに重傷を負わせた人物だった』

 

 

『っ!!』

 

 

レイ『だが此方は、早急に撃退し現在拘束中だ』

 

 

タクト『コールド1何が言いたいんだ?』

 

 

レイ『……流石は、相棒だ。コールド2、4、5に警告する。此方に奴が来たと言うことは、他の奴らも来るはずだ。十分に注意し、作戦を続行せよ』

 

 

コールド245『了解!!』

 

通信が終わり俺は、吹き飛ばした常葉の近くまで行った。

 

レイ(念には念を…)

 

俺は、反射能力を発動させながら、想像創造能力で作り出した麻酔銃"ハッシュパピー"を常葉に向けて発射した。

 

レイ「リヴァイブ。5重特殊バインドを頼んだ」

 

 

リヴァイブ〔分かりました〕

 

すると、ぐっすり寝ている常葉に白銀色のX状の輪っかがくっ付いた。

 

レイ「さて、運ぶか…」

 

俺は、首元を掴み引きずりながら、広場に戻った。

 

レイ「さっさと、終わらせて帰りたい…」

 

俺はそう呟きながら、足を運んだ。

 

レイSide out

 

--------------------------------------------------------

 

B地点殲滅領域

広場

 

ドガァァァン!!

 

ドゴォォォン!!

 

ザシュ!!ザクッ!!

 

そこは、数人の男女と数十人の男女が戦闘をしていた。

 

タクトSide

 

俺は今非常に困っている。

 

え?いきなり何言ってんだ?

 

だってお前…

 

悪魔『デュフフ…ソーナたん。ジュルリ』

 

 

悪魔『ハァハァ…ソーナたん…ハァハァ』

 

目の前に変態がいたらどうするよ…

 

まだ、2人なら良いさ…

 

2人なら………いや、ごめん無理だわ…

 

え?何人いるか?

 

そりゃあ、もう…

 

25人前後だよ…

 

それに、何故か全員太ってるし…

 

何故だろう。

 

作者の悪意が見える。

 

【神は、言っている。「此処でふざけなかったら、いつやる?」っと…】

 

 

タクト「今でしょ!!」

 

って違ぁぁう!!

 

俺は、何言ってんだぁぁ!!

 

ソーナ「大丈夫ですか、拓斗?」

 

 

タクト「大丈夫だ。問題無い」

 

問題あるぅぅ!!

 

俺の脳みそどうしたぁぁ!!

 

 

少々お待ち下さい。

 

 

 

はぁはぁ。すまん…

 

取り乱した。

 

さて、では気を取り直して、KI☆MO☆DE☆BU狩りを開始しますか…

 

タクト「【マスターコントロール:血塗られた短刀の乱射(密集陣形)】」

 

俺がそう言うと、横5mに短刀が4列ずつびっしり並んでいた。

 

例)

 

         ブブブブブブブブブブブブブブブ

ナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナナ

                俺

               生徒会

 

ブ=ブタ

 

ナ=ナイフ

 

 

みたいな感じwww

 

ヤバい、鬼畜やwww

 

タクト「なぁ、ソーナ。OK」

 

 

ソーナ「はい。OKです」

 

まさかの即答www

 

俺の出したナイフの多さに驚いてたけど、俺が殺っていいか、聞いたら切り替えて即答したwww

 

タクト「許可が下りたから、殺りますか…」

 

俺は全ナイフをKI☆MO☆DE☆BUに向けて射出した。

 

ザクッ!!ザシュ!!ザクッ!!ザクッ!!

 

俺が射出した、大量のナイフはKI☆MO☆DE☆BUの屑共に刺さる。

 

までは、良かった…

 

なのに…

 

KI悪魔『デュフフ…気持ち良い゛…』

 

 

MO悪魔『ああ゛ぁぁあ、この痛みが…』

 

 

DE悪魔『きぼじい゛い゛…』

 

 

BU悪魔『い゛い゛…』

 

ゾワッ!!

 

タクト「もう嫌だコイツ等…」

 

コイツ等、マジでドMだ…

 

良く見ると、生徒会メンバーも引いてるし…

 

もう見るに耐えない…

 

タクト「ナイシス。セットアップ」

 

 

ナイシス〔了解。stand by lady set up〕

 

俺は瞬時にBJを展開した。

 

俺は、大剣状態のナイシスをKI☆MO☆DE☆BUに向けた。

 

KI悪魔『ハァハァ。もっと刺激を…』

 

 

MO悪魔『痛みが快楽に…』

 

 

DE悪魔『ハァハァ。ハァハァ。』

 

 

BU悪魔『ぎもじいい゛…』

 

 

タクト「…………」

 

駄目だコイツら…

 

ナイシス〔マスター…私、インテリジェント・デバイスなのに気持ち悪くなりました…〕

 

ヤバい…

 

ナイシスすら、気持ち悪くさせてやがる…

 

タクト「ナイシス。デュエルバスターに変更だ…」

 

アイツ等にナイシスを触れさせたら、ナイシスが汚れちまう…

 

ナイシス〔はい。Dhueru Bastar form〕

 

俺は、ナイシスを触れさせたくないため、零と同じタイプの双銃タイプに変えた。

 

タクト「早急にカタをつける。ナイシス、ハイパーバーストモード…」

 

 

ナイシス〔hyper barstrikemode〕

 

俺は、双銃タイプのナイシスを標準器の部分同士をくっつけ標的に向けた。(ベ○デバ○ターガ○ダムのベヨネッタをくっつけた感じ)

 

すると、俺の目の前に長方形に紫色の枠が現れ、枠の中には25個前後の赤い点が出ていた。

 

ナイシス〔標的:DEBU悪魔25人前後。魔力制御…正常。誤差修正…4…3…2…1…修正完了。マスター行けます〕

 

これは、最初の頃から俺が使用している物であり、戦闘時に敵が複数いたり単体の時に使用する戦闘支援システムだ。

 

俺は、戦闘支援システムを使い必要最低限の魔力制御をした。

 

すると、銃口に紫色の魔力が集まり始めた。

 

俺は、左足を半歩分前に出し、右足を半歩分後ろに出して、照射射撃態勢に入った。

 

タクト「終われ…。『インパクト・レーザー』」

 

 

ナイシス〔了解。impact laser〕

 

俺は、銃の引き金を引いた。

 

その瞬間、銃口に溜めていた膨大な紫色の魔力が標的に向けて、発射された。

 

ゴォォォォォオ!!

 

タクト「……っく…」

 

発射した瞬間に発生した、多大なGが掛かり少し顔を歪めた。

 

だが、その代わりに驚異的な威力の魔法砲撃が発射された。

 

その威力は、零のプラズマブラスターの20%に匹敵する。

 

ドゴォォォン!!

 

そんな魔法砲撃を非殺傷ではなく、殺傷で当たれば…

 

バチッ!!バチッ!!

 

メラメラ!!

 

土は抉(エグ)られ、魔法砲撃が通った場所には、所々に紫色の電流が走っていた。

 

隕石が墜落した様な跡を作り出した。

 

タクト「うわぁ…威力がデカい…。あまり、使わない様にしよう…」

 

 

タクト「コレで、アイツ等も消えたな」

 

アイツ等がいたと思う場所は地面が抉られた場所だ。

 

ソーナ「やり過ぎです」

 

 

タクト「うん。俺も思った。あの魔法砲撃はあまり使わないから安心して」

 

 

ソーナ「なら、良いですが…」

 

それにしても、転生者の2人来なかったな…

 

零の情報だといても可笑しくないって言っていたが…

 

ソーナ「結局、来ませんでしたね」

 

 

タクト「来ないことに越したことはないと、思うがな」

 

そんな事を話していると入り口から2人の男子が入ってきた。

 

???「うわぁ…すげぇな。こりゃ…」

 

 

???「ありゃあ~。俺たちがいないからって、やり過ぎだろ~」

 

一人は、見たことある短い短剣を2つ持った双剣男。

 

もう一人は、腰にどっかで見たことある神々しい西洋剣と片刃だが何か禍々しいオーラを放つ刀を持った男。

 

間違いない…

 

コイツ等。

 

黒神 狩斗と神崎 真だ…

 

タクト「ヤバいな…。噂をすれば影がさす…とはこの事か」

 

俺は、ナイシスを双銃から大剣に変更した…

 

 

ソーナ「拓斗くん…」

 

 

タクト「流石に2人を相手するのは…キツいな…」

 

時間止めや重量増加になどして足を止めるのも良いが…

 

反動がな…

 

それに、時間止めは最終的な技だからな…

 

シン「お。生徒会メンバーがいるじゃん」

 

 

カリト「マジじゃん!!お。あのモブ男いねぇじゃん」

 

俺が考えていると、転生者2人が近いて来た。

 

てか、俺は無視ですか…

 

シン「にしても、犯して、孕せたいぜ…」

 

 

カリト「確かに…」

 

 

ソーナ「…拓斗くん。気味が悪いです」ボソ

 

 

タクト「確かに、すまないが、銀髪にオッドアイの黒神を頼む」ボソ

 

 

ソーナ「分かりました。お気をつけて」

 

俺は、神崎の目の前に移動し、ソーナ達は黒神の所に移動した。

 

シン「何だ?」

 

 

タクト「悪いけど、死んでもらう…」

 

そう言った瞬間、俺はブラッディーナイフを2本作り出して神崎に向けて構えた。

 

シン「出来るもんな、やってみろ!!」

 

神崎がそう言うとチートで手に入れたであろう龍殺しの刀で斬り掛かってきた。

 

ガキンッ!!

 

ジジジ!!

 

俺のブラッディーナイフと神崎の龍殺しの刀の刃がぶつかり合い、火花を立てる。

 

シン「てめぇ!!何者だ!?」

 

ガキンッ!!

 

俺は、ナイフで払いのけて神崎をどかす。

 

タクト「敢えて言うなら、同業者だな…」

 

だが、直ぐに体勢を整えて斬り掛かってきた為、ナイフで防ぐ。

 

ガキンッ!!

 

ガガガッ!!

 

シン「同業者?まさか!!」

 

ガキンッ!!

 

ジジジ!!

 

タクト「ああ。俺も転生者だ。違法異端転生者…」

 

ガキンッ!!

 

シン「違法異端転生者?はっ!!知るかよ!!俺は、この世界の女全員を犯して孕ませんだよ!!」

 

まさか、此処まで腐ってるとはな…

 

タクト「お前は、この世界にいちゃいけない…」

 

俺は、ブラッディーナイフを合体させ、1本の刀にした。

 

タクト「いちゃいけない存在なんだ!!」

 

俺は、抑えていた殺気と能力を解放した。

 

タクト「HAV…発動!!」

 

ドゴォ!!

 

殺気と能力を解放した瞬間、俺が立っていた地面半径4mの大きさのクレーターができると、同時にHAVを発動した。

 

シン「な。なんだ!?」

 

神崎は、俺の雰囲気が変わった事に驚いていた。

 

タクト「お前は、罪を重ね過ぎた…」

 

 

シン「罪?何が罪何だ?言うことを聞かなかった奴が悪いんだよ!!」

 

 

タクト「言うことを聞かないからと言って殺したのか?」

 

俺は、ブラッディーソードを神崎に向けながら聞いた。

 

もしこれで、YESと答えたら消す…

 

シン「んなもん…」

 

 

シン「んなもん。当たり前だろうが!?」

 

 

シン「俺は、殺す前に聞いたさ、手を組めば命は助けてやるってな!!」

 

駄目だ…

 

コイツは、野放しにできね…

 

タクト「お前の言い分は、分かった…」

 

 

シン「マジか!?いや~やっぱり転生者は違うね~」

 

俺はコイツを…

 

シン「なら、俺達と手をくまnタクト「お前を消す」……」

 

俺がそう言った瞬間、神崎の雰囲気も変わった。

 

シン「ガキが…」

 

そう言うと、腰に下げていた、エクスカリバー(真名不解放)を鞘から引き抜いて俺に向けてきた。

 

タクト「俺は、そうやって人を人と見ない奴も偽善者も嫌いなんだよ…」

 

俺は、改めて刀を持ち直した。

 

シン「っは!!お前だって偽善者だろうが!!」

 

ッダ!!

 

ガキンッ!!

 

俺に直進で突っ込んできて斬り掛かってきたが、血塗られた刀を前に出して何とか防いだ。

 

ガギギギ!!

 

タクト「っち!!俺は偽善者じゃ…ねぇ!!」

 

ガッ!!

 

俺は、腕に力を入れて一気に刀を上に上げた。

 

その結果、斬り叩こうとした、神崎は握っていた刀を上に上げてしまった。

 

タクト「おらっ!!」

 

ガスッ!!

 

俺は、その隙を見逃さずに、左足を使い神崎を蹴り飛ばした。

 

ドゴォン!!

 

シン「っ!?。っち!!」

 

俺の蹴り飛ばしに気付いた神崎は、刀で防ごうとするが、間に合わず蹴り飛ばされた。

 

ザザー!!

 

蹴り飛ばされたが、直ぐに足を地面に当てスピードを殺した様だ。

 

シン「偽善者だろうが!!どう見たって!!」

 

 

タクト「違う。俺は、偽善者を嫌い外道を嫌う者だ!!」

 

ッダ!!

 

今度は俺が、神崎に向かって吶喊した。

 

シン「っは。言ってろ!!」

 

神崎も勝利を約束された剣(エクスカリバー)を俺に向けて、吶喊してきた。

 

タクト「【マスターコントロール:血塗られた短刀の乱射(ブラッディー・ナイフ・ファランクス)(包囲型)】」

 

 

俺は、一気に近づいて神崎の周囲にナイフを展開させた。

 

神崎に刺さる投射線で投げたと同時に、突風が吹いた。

 

シン「甘ぇ!!風王結界(インビジブル・エア)!!」

 

神崎がそう言った瞬間、先ほどの突風より強力な突風が吹き、ナイフの投射線が全てズレ、神崎に投げたナイフは全て外れた。

 

タクト「予想していたさ!!」

 

俺は強力な突風が吹く中、大剣状態のナイシスを振りかざし真上から斬り掛かった。

 

シン「んなもん。見えてんだよ!!」

 

そう言うとエクスカリバーを真上に向けて俺に攻撃しようとした。

 

サァァ…

 

その瞬間、斬り掛かった俺の姿が消えた。

 

シン「っ何!?」

 

神崎の攻撃は虚しく空を斬った。

 

ドゴォォォン!!

 

シン「っがは!?」

 

その瞬間、神崎が何者かに腹を殴られたかの様に、くの字に吹き飛び広場の壁にぶつかった。

 

シン「ゲホッ…一体…ゲホッ…何が…」

 

神崎は、自分がいた場所を見るがそこには、誰もいない。

 

先ほどまで、相手していた少女?(少年)も見当たらない。

 

シン「っくそ!!あのガキ!!どこに行った!!」

 

そう言いながら、周りを見渡すが、奥で激戦を繰り広げている生徒会メンバーと黒神しか見当たらない。

 

シン「逃げ出した?」

 

そう言った瞬間、今度は神崎の左真横から殴られたかの様に何かがぶつかった。

 

バギッ!!

 

ドゴォォス!!

 

ぶつかった事により、神崎の左腕が折れたか砕けた。

 

シン「がぁぁあ゛!!腕がぁぁ!!……クソ!!」

 

腕がやられた事でキレたのか、エクスカリバーをブンブン振っていた。

 

タクト「はぁ…あれじゃあ、エクスカリバーが可哀想だな…」

 

今の俺は、幻写音能力を使い、神崎から姿・気配・音を全て遮断している。

 

その為、真横から攻撃しても気付かれていない。

 

シン「隠れてないで出て来いよ!!この弱虫が!!え!?怖じ気づいたか!?」

 

単純な誘い方だな。おい…

 

良いぜ…その誘いに乗ってやる。

 

タクト「俺は、外道じゃないが…」

 

その言葉と同時に幻写音能力を解き、神崎に姿を見せる。

 

シン「見つけたぁ!!」

 

俺の姿を見つけた神崎は、俺に斬り掛かってきた。

 

タクト「俺は、外道でも、偽善者じゃねぇ…」

 

下を向きながら、声に出すが神崎は気付いていない。

 

シン「おらっ!!」

 

その状態で神崎は、チャンスだと思いエクスカリバーと龍殺しの刀の二刀流でくる。

 

タクト「俺は…」

 

大剣状態のナイシスを肩の上に添えて力を溜める。

 

神崎の刃が俺の肉を切り裂くまでの距離は10cm。

 

9cm

 

8cm

 

7cm

 

6cm

 

5cm

 

俺は、全重量と筋肉によるパワーを大剣に込める。

 

残り3cm

 

2cm

 

俺は、全パワーで大剣を振り下ろした。

 

1cm

 

ドゴォォォン!!

 

シン「げぱっ!?」

 

俺の振り下ろした大剣は神崎の体に直撃した。

 

タクト「ふぅ…」

 

やっぱり、弱いな…

 

タクト「にしても大丈夫か、コイツ?」

 

そこには、神崎の体を中心に3mのクレーターができ、少し体が埋まっていた。

 

タクト「多分大丈夫だろう…」

 

俺がそう思っていると、生徒会メンバーの方から声が聞こえた。

 

カリト「ぐぁぁあ!!」

 

ドゴォォォン!!

 

タクト「お。ソーナ!!終わったか?」

 

 

ソーナ「はい!!此方は終わりました!!」

 

生徒会メンバーのその姿は、満身創痍だった。

 

タクト「休んでいて良いぜ?あの2人は俺が捕縛しとくから」

 

俺は、満身創痍している生徒会メンバーを気遣い2人の捕縛に向かった。

 

シン「…………」

 

 

タクト「ナイシス。特殊バインドを頼む」

 

 

ナイシス〔分かりました〕

 

先ずは、近くにいた神崎を零に教えてもらった、対転生者用バインドで捕縛した。

 

さて後は、黒神だけだな…

 

俺は黒神がぶつかった壁まで来たが、黒神らしき人物が見当たらない。

 

タクト「?どこに行った?」

 

俺は周りを見渡すが、黒神らしき人物は、やはり見付からない。

 

タクト「確か、こっちに飛んだよな?」

 

逃げ出した?

 

いや、流石に無いか…

 

ソーナ「きゃぁぁあ!!」

 

俺が、考えていると、ソーナの悲鳴が聞こえ、其方を見ると黒神がソーナを捕縛して首に干将を突き立てていた。

 

カリト「動くな!!誰も動くなよ!!特にそこのガキもだ!!」

 

タクト「はぁ…懲りないか…」

 

俺は、黒神の言葉を無視して黒神に近く。

 

カリト「お。おい!!近くな!!コイツを殺すぞ!!」

 

止まらなければソーナを殺すか…

 

タクト「どうぞ?」

 

 

カリト「は?」

 

 

ソーナ「え?」

 

 

『っな!?』

 

まさかの俺の答えに全員が驚いた。

 

タクト「どうした?殺さないのか?」

 

俺は、無駄に黒神を怒らせる。

 

カリト「い。良いのか!?コイツを殺して!?」

 

 

タクト「ああ」

 

 

カリト「そうかい!!後悔するなよ!!」

 

そう言いエクスカリバーを振り上げた。

 

タクト「バカが…【マスターコントロール:タイム・モウメント(一瞬の時間)】」

 

俺は、能力この空間を60秒間止めた。

 

タクト「バカの一つ覚えだな…」

 

俺は直ぐに黒神の腕からソーナを解放して生徒会メンバーに紛らわす。

 

タクト「さて、お前には生き地獄に遭ってもらおうか…(黒笑)」

 

そして、俺は能力でナイフを作り上げ、黒神の体を傷付けていく…

 

タクト「ヒール…」

 

ポォ…

 

そして傷を治して、また傷付けてまた治してまた傷付けて治してを高速で20回位やった後、両脚の太股にナイフを指した。

 

タクト「【マスターコントロール:タイムビギニング(始まる時間)】」

 

先ほどまで、空間が止まっていたが、俺が時を動かした瞬間、黒神の体が何回も傷付けられ治されの繰り返しが起きた。

 

カリト「ぎゃぁぁあ!!」

 

 

ソーナ「え?あれ?」

 

 

『会長!?』

 

まぁ、気付いたらいきなりみんなの中にいたら驚くわな。

 

俺はそのまま、黒神の後ろに周り首に手刀をし脳震盪を起こさせて気絶させた。

 

タクト「全く、ナイシス。特殊バインドを…」

 

 

ナイシス〔は~い〕

 

黒神にバインドが掛かった事を確認した後、首筋の襟を掴み引きずりながら、生徒会メンバーに近く。

 

タクト「大丈夫か?」

 

 

ソーナ「あ。拓斗くんコレは…」

 

少し混乱しているみたいだな。

 

タクト「簡単さ。時間を止めてコイツをフルぼっこにしただけ、その際にソーナを助けてみんなの場所に置いたんだ」

 

 

『時間を止めた!?』

 

あれ?何で驚いてんの?

 

タクト「どうした?」

 

 

ソーナ「魔眼ですか?」

 

 

タクト「時間を止めたのが?違う違う。只の能力だよ」

 

 

ソーナ「そうですか…」

 

 

タクト「それより、さっさとみんなと合流しようぜ?」

 

 

ソーナ「そうですね」

 

俺は粒子通信機を手に零に連絡した。

 

タクト『此方、コールド2。コールド1応答せよ』

 

 

レイ『此方、コールド1。終わったか?』

 

 

タクト『ああ、転生者2人が相手だったがな』

 

 

レイ『了解。既にエンジェル・ディメンション・レイヴンが集合ポイントに向かっている。コールド2も至急むk…っな!?』

 

通信越しでも分かるほど零が驚いていた。

 

タクト『どうした!?コールド1!!』

 

何か起きたのか!?

 

レイ『コールド2!!至急集合ポイントに向かえ!!』

 

慌てている?

 

あの零が?

 

タクト『はぁ!?どうしたんだよ!!』

 

状況が読めない…

 

レイ『今、その領域にあってはならない反応が左右からあった!!至急その場から退避しろ!!』

 

あってはならない反応?

 

タクト『だから!!何の反応何だよ!!』

 

何の反応だったんだ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイ『アラガミだ…』

 

 



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第34話 アラガミ襲来 上編


大罪を犯した異端者達は神罰を与えられた…

だが、それを良しとは思わぬかの様に新なる神罰が下った。

神罰を与える者。

それは、荒ぶる神…

天狐と獣神が現れる。



 

 

アラガミ…

 

それは、『神』の名を冠する人類の天敵。

 

突如として発生した「オラクル細胞」が地球上のありとあらゆる対象を「捕食」しながら急激な変化を遂げ、多様な生物体として分析した物。

 

通常兵器(核ミサイルなど)の全く通じない強大な力を前に、いつしか人々は、日本に伝わる八百万の神々になぞらえて「アラガミ」と呼ばれるようになった。

 

アラガミは、考えて捕食を行う一個の単細胞生物「オラクル細胞」が集まって構成する群体であり、それ自体が数万、数十万の生物の集まりである。

 

アラガミには「コア」があり、コアが破壊されるとアラガミの「オラクル細胞」は霧散し無力化できる。

 

が、あくまでも霧散するだけであって、アラガミは永遠と復活する…

 

--------------------------------------------------------

 

B地点殲滅領域の近場

 

 

レイSide

 

レイ「はぁはぁ!!」

 

俺は今、自作のレーダーに突如現れた"イレギュラー反応"があった場所、B地点殲滅領域に反射能力をフルに使い全速力で向かっている。

 

レイ「クソッ!!」

 

まさか、俺達以外のイレギュラー反応がアラガミなんて!!

 

今の俺達の装備じゃあ、倒せない…

 

それに、反応の大きさからして大型種のアラガミだ。

 

小型アラガミでも危険なのに、大型のアラガミが来てしまったら、対処の仕様が無い…

 

レイ「っち!!近道をするしかないか!!」

 

俺はビルとビルの隙間を走りながら、スライディングしてくぐり抜けたり、膝までの高さの物はジャンプしながら、走り抜けた。

 

レイ「このまま、真っ直ぐか…」

 

レーダーを見ると、まだ拓斗達は、アラガミ2体と接敵していない。

 

このままだと、アラガミに見つかるのも時間の問題だな…

 

レイ「しょうがない。ビルに登って確かめるしかないか…」

 

周囲を見渡し丁度良い高さのビルを探した。

 

すると、一つだけボロボロで地震が起きたりしたら、直ぐに崩れ落ちそうなビルを見つけ出した。

 

レイ「彼処が良いな…」

 

俺は、ビルの屋上を目指してビルに向かった。

 

--------------------------------------------------------

 

高層廃ビル

屋上

 

レイ「はぁはぁ…クソッ…このビル、ボロ過ぎる…」

 

何なんだ…

 

階段は、足場が抜けるわ、廊下は瓦礫が落ちてくるわ…

 

レイ「……気を取り直して」

 

俺は、自作のレーダーを見た。

 

レイ「っ!!。っち!!ビルに時間を使いすぎた!!」

 

レーダーには、既に拓斗達がアラガミの1体と接敵していた。

 

レイ「っち!!【イマジンクリエーター:AG対物スナイパーライフル】」

 

俺が想像し創造した武器は、対アラガミ用のスナイパーライフルである。

 

原作でも、最初期の神機では重火器の神機があったらしいが、オラクル細胞が足りなくアラガミにはあまり効果がなかったらしく、直ぐに消えた。

 

だが、俺が想像し創造した武器は少し違う。

 

ゴッドイーターで出て来たオラクルバレット。

これをもし、スナイパーライフルに搭載できて、尚且つ威力はそのままとしたら、便利だと思う。

 

そして、俺は考えた。もし、オラクルバレットに似たバレットじゃない、バレットを作れたら…と。

 

結果は成功だ。

 

俺の手には、少し形は変わったバレットM82A1があった。

 

レイ「弾は…OK」

 

俺はカートリッジの中を見て弾を確かめた。

 

そこには、俺が想像したAGB弾(アンチ・ゴッド・バレット)が8発入っていた。

 

レイ「弾は良し、撃てるか…?」

 

俺は、匍匐状態でスコープを覗き込み、拓斗達を探した。

 

レイ「この2km先か。どこにいる…」

 

B地点殲滅領域の広場にはいない…

 

ならどこだ…

 

どこにいる!!

 

スコープに映る周囲に全神経を集中させる。

 

ドゴォォォン!!

 

すると、B地点殲滅領域の広場から10m離れた市街地から衝突音が鳴った。

 

レイ「まさか…!!」

 

俺は急いでその方向にライフルを向けスコープを覗くと其処には市街地の街に佇む少し白黒の体で獲物を狙う様な紫色の目に金色の髪を携えて、その姿の後ろには3つの大きな尻尾…

 

間違いない…

 

レイ「キュウビ…」

 

キュウビ…

 

それは、レトロオラクル細胞を持ったアラガミ。

 

近距離から遠距離まで対応するアラガミであり、素早く広範囲攻撃を得意とするアラガミだ…

 

キュウビは、その先にいる"人"を狙い歩き出した。

 

狙われた人物。

 

それは、俺の親友にして仲間の"拓斗"だった。

 

見る限り先ほどの衝突音は拓斗によるものだろう。

 

スコープで拓斗の体を見ると体は既にボロボロだ。先ほどの衝突音は拓斗がビルに衝突したからでたのだ。

 

そんな満身創痍な拓斗を"捕食"しようと、キュウビが近く。

 

どうやら、拓斗は先ほどの衝突で脳震盪を起こしたらしく、足元がフラフラで身動きができない。

 

レイ「そう易々と俺の"親友"を喰わせるかよ…」

 

俺は、匍匐状態でライフルを構えてスコープでキュウビの心臓部を狙った。

 

そして…

 

レイ「くらいな!!」

 

引き金を引いた…

 

ガゥゥゥウッ!!

 

対物ライフルとは少し違った発砲音が鳴りライフルから"特殊"AGB弾が飛びキュウビに亜高速で迫った。

 

すると、弾はキュウビに当たり…

 

ドゴォォォン!!

 

爆発した。

 

キュウビ「―――っ!?」

 

爆発に直撃したキュウビは、反対側のビルにぶつかった。

 

その間に粒子通信機を使い、拓斗に連絡をいれた。

 

レイSide out

 

--------------------------------------------------------

 

数分前

 

タクトSide

 

クソッ!!

 

マジかよ!?アラガミって反則だろ!?

 

タクト「ソーナ!!急いで此処から離脱して集合エリアに向かうぞ!!」

 

俺は、近くにいたソーナに向かって言う。

 

ソーナ「どうしたんですか?そんなに急いで…」

 

 

タクト「説明するが、まずは此処から離脱するぞ」

 

 

ソーナ「……分かりました。ちゃんと説明して下さいね」

 

 

タクト「ああ」

 

ソーナはそのまま全員を集まらせた。

 

タクト「今、この領域にアラガミが侵入した」

 

 

『アラガミ?』

 

 

タクト「俺達と同じ別世界のモンスターだ」

 

 

『え!?』

 

 

タクト「その強さは最上級悪魔に近い…いやそれ以上か…」

 

 

『っ!?』

 

 

タクト「現在、零の情報によると2体のアラガミが此処に向かっているとの事だ」

 

 

タクト「だから、今から此処から急いで離脱するぞ。」

 

俺達は、領域を離脱する為、急いで広場から抜け出して退避ルートを走った。

 

タクト「はぁはぁ」

 

クソッ!!この領域に向かってくるとか、マジで無い!!

 

タクト「てか、2体かよ…」

 

俺は愚痴りながら、走っていると、ソーナが足元を見ていなかったのか、地面に突き刺さった鉄骨に脚が当たり引っ掛かり倒れた。

 

ソーナ「きゃあ!?」

 

 

『会長!?』

 

 

タクト「どうした!?」

 

俺は、後ろを見ると脚を抑えて座り込むソーナがいた。

 

どうやら、足を挫いたらしい。

 

タクト「大丈夫か?」

 

 

ソーナ「はい…問題ありません」

 

 

タクト「歩けるか?」

 

 

ソーナ「はい…っつ!?」

 

俺が聞くと、大丈夫と答えて立とうとした瞬間、足に激痛が走ったのか。

俺の方に倒れ込んだ。

 

タクト「おっと。大丈夫か?」

 

 

ソーナ「すみません」

 

 

タクト「少し座って、今から足を治すから」

 

 

ソーナ「はい…」

 

俺は、進化能力で手に入れた回復魔法の"ヒールヒーラー"を使うため、ソーナの足に手を添えた。

 

タクト「ヒールヒーラー」

 

俺がそう言うと、手から緑色のオーラが現れた。

 

緑色のオーラが足に触れる。

 

ソーナ「痛みが…」

 

 

タクト「ヒールヒーラー。俺の世界の回復魔法だな。上位クラスの」

 

そう言いながら、足に手を添えていると、何かの雄叫びが聞こえた。

 

ソーナ「何ですか!?」

 

俺は、回復魔法を使用しながら周りを見渡す。

 

タクト「何だ…この嫌な予感は…」

 

周りの不穏な空気に俺は、不振に思ったが俺は、回復魔法に専念した。

 

それが、俺のミスだった。

 

ソーナ「っ拓斗!?後ろ!?」

 

俺が回復魔法に専念していると、ソーナが慌てて後ろを指差した。

 

タクト「?」

 

俺はソーナが慌てていることに不振に思い後ろを向いた。

 

タクト「っ!?」

 

そこにいたのは、薄く白黒の姿で頭から金色の髪を生やし、3つの大きな尻尾をもった大型の狐だった。

 

タクト「何だ。あれ…」

 

俺が呟いた瞬間、巨大な狐が消えた。

 

タクト「どこにいっt」

 

ドゴォォォン!!

 

俺が周りを見ようとした瞬間、左腕に強烈な衝撃が伝わり吹き飛ばされた。

 

タクト「がはっ!?」

 

一体…何が…

 

俺はいきなりの衝撃に頭をぶつけ脳震盪を起こした。

 

その為、意識が朦朧としている。

 

タクト「何…なん…だよ…」

 

意識が朦朧とする中、先ほどまで俺がいた場所を見ると、先ほどの狐がいた。

 

ソーナ「拓斗!?」

 

俺が吹き飛ばされた事に驚いたソーナが俺を呼ぶ。

 

クソ…思いっ切り吹き飛ばされた所為で頭が働かない…

 

俺は、意識が朦朧とする状態で狐に目を向けると、狐が俺に向けて歩き出した。

 

ヤバい…。先の衝撃で脚にきているらしく身動きがとれない。

 

タクト「マジかよ…」

 

俺が諦めて目を瞑った。

 

タクト「すまん…零。みんな…」

 

俺の思い出の記憶がフラッシュバックして流れる。

 

ドオォォォン!!

 

俺が諦めていると、爆音が鳴った。

 

ドオォォォン!!

 

2回目の爆音…

 

俺は、不思議に思い閉じていた目を開けた…

 

ドオォォォン!!

 

そこには、何かがぶつかった為、煙を出した狐がいた。

 

タクト「何が…」

 

俺が不思議がっていると零から預かった粒子通信機から声が流れた。

 

タクトSide out

 

--------------------------------------------------------

 

レイSide

 

何とか、間に合ったか…

 

ヤツの弱点属性で良かった…

 

キュウビがAGB弾(神)で怯んでいる間に俺は、急いで粒子通信機を手に持ち拓斗に叫んだ。

 

レイ『何ボケッとしてんだ拓斗!!さっさとそこから離れろ!!』

 

タクト『れ…い…?』

 

どうやらキュウビのパンチが案外強力だったらしく、今一頭が働いていない様だ。

 

レイ『援護射撃はしてやるから、さっさとそこから離れろ!!』

 

 

タクト『了…解…』

 

早めに離れろ…

 

キュウビの攻撃はゲームの時も強力だったからな…

 

特にサマーソルトを発展させた様な近接技に黒色のオラクル細胞の嵐を出しながら攻撃する技は、今の拓斗達では危険だ。

 

キュウビ「――――!!」

 

っち!!活性化しやがった!!

 

キュウビが雄叫びを上げると、キュウビの姿が変わった。

 

その姿は、3つの巨大な尾に、腰の周りには6つの小さな紫色のオラクル細胞の炎が現れた。

 

レイ『拓斗!!急げ!!』

 

活性化したキュウビを拓斗達に近付けさせない為、援護射撃を再開した。

 

レイSide out

 

 



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第35話 アラガミ襲来 下編

 

 

タクトSide

 

クソ…頭がクラクラする…

 

打ち所が悪かったか…

 

確かに、今目の前にいる狐は何かヤバい。

 

俺と零が本気で挑めば何とか出来るか?

 

俺は、零に言われた通りに狐から、距離を空けながらソーナ達に近づいた。

 

ソーナ「大丈夫ですか!?拓斗!?」

 

俺の姿を見て心配したソーナが近寄る。

 

タクト「ソーナか…足は大丈夫か?」

 

確か、まだ完全に治していないが…

 

ソーナ「私は大丈夫ですが、拓斗が…」

 

 

タクト「確かにな…」

 

確かに、俺は先ほどの強烈なパンチが不意打ち+受け身無しでくらった所為で怪我が大変な事になっている。

 

ソーナ「どうすれば…」

 

あぁ~出血多量では死なないけど、意識が保たないか…

 

しょうがない、あまり、やりたくないんだがな…

 

タクト「なぁ。ソーナ……」

 

 

ソーナ「何ですか…?」

 

俺は半真祖吸血鬼だ。

タクト「血を吸わせてくれないか?」

 

吸血鬼には、特有能力である吸血がある。

 

ソーナ「え?それってどういう事で…」

 

それは、その吸血鬼によるが、その能力は強力である。

 

 

タクト「すまんが、説明している暇がない」

 

説明してる間に出血多量で気を失ってしまうからな…

 

ソーナ「え…と。その…どこから…吸うのですか?」

 

少し頬を赤くしてモジモジしながら聞いてきた。

 

何この子、可愛い。お持ち帰りして良い?

 

じゃなかった…

 

タクト「あぁ~。出来れば首筋かな…」

 

俺がそう言うと、ソーナの頬が先ほどより赤くなった。

 

ソーナ「ぁぅ……分かりました…時間がありませんし…」

 

そう言い服を少し緩めて肩を出した。

 

白く綺麗な肌が露出した。

 

タクト「(綺麗だ…)んじゃあ、いただくぞ?」

 

ソーナ「はい…」

 

俺は、ソーナの首筋に近づいた。

 

女性特有に匂いが鼻を擽る。

 

俺は、口を開けて首筋に噛み付いた。

 

カプッ…

 

噛み付いた時に犬歯に魔力を纏いながら、麻酔を入れておく事で、噛みつかれた側に痛みを与えない様にした。

 

ソーナ「ぅぁ…ん…」

 

コクッ…コクッ…

 

噛み付いた場所から血が流れ俺の口内に流れ込んだ。

 

口の中に鉄分がじんわり広がる。

 

俺は、口に流れ込んだ血を喉に通した。

 

ドックン…

 

血が喉に流れ込むと体に変化が現れた。

 

先ほどまで、傷だらけだった体は傷が塞がり、血が止まり髪の毛が青色に変わり、目がサファイアの様に変わった。

 

タクト「ありがとう、ソーナ。助かった」

 

俺は、姿が変わった状態でソーナに言うと、ソーナが地面に座り込んだ。

 

ソーナ「ふ…ぁ…い…」

 

少し血を吸い過ぎたか?

 

タクト「すまない。血を吸い過ぎたみたいだ…大丈夫か?」

 

俺はそう言いながら、手を差し出す。

 

ソーナ「…はい。少し目眩がしただけです…」

 

そう言いながら、俺の手を掴み立ち上がった。

 

ソーナ「拓斗。その姿は…」

 

俺の姿を見ながら問い掛けてきた。

 

タクト「ああ。HAV化だよ」

 

 

ソーナ「そうみたいですが…。話しに聞いていた姿とは違うみたいですが…」

 

ソーナが俺の姿を見ながら少し困惑した様子で聞いてくる。

 

タクト「話しと違う?髪の毛ピンク色で瞳は赤色だろ?」

 

俺は自分の姿を見せながら聞いた。

 

 

ソーナ「いいえ。今の拓斗の姿は髪の毛が青色で瞳はサファイアですよ?」

 

え!?色が違う!?

 

タクト「ソーナ!?鏡無い!?」

 

俺は慌ててソーナに鏡が無いか聞く。

 

ソーナ「持っていませんが、魔法があります」

 

そう言いながら、ソーナは特訓で上げた自身の得意属性の発展型の氷属性で作り上げた魔法【アイスミラー】を出し俺を映し出した。

 

タクト「は?何で?」

 

何で髪の毛て目の色が変わってんの!?

 

訳わからん…

 

レイ『イチャラブの真っ最中悪いが、さっさと退避ルートを渡たりながらこっちにこい。』

 

俺が自分の姿が変わった事に驚いていると、先ほどからライフルで狐の足止めをしている零から通信が来た。

 

タクト『了解』

 

 

タクト「ソーナ。皆を連れて退避ルートの先にいる零の場所まで行け」

 

 

ソーナ「ソレではあなたが!?」

 

 

タクト「安心しなって、何も死ぬわけじゃなく、足止めをするだけだからさ」

 

 

ソーナ「……本当ですか?」

 

 

タクト「おう♪」

 

 

ソーナ「わかりました」

 

そう言い、皆を連れて退避ルートを進んだソーナ。

 

タクト「んじゃまぁ、始めますか!!」

 

 

タクト『援護射撃は任したぜ。零!!』

 

 

レイ『任せろ…』

 

俺は、狐の死角に潜った。

 

何故オレの姿がいつものHAVと違うのか分かった。

 

今のオレは、ソーナを吸血した事でソーナの得意属性の水と氷の得意属性特化した姿なのが分かった。

 

タクト「たがら、今は水と氷の得意魔法が出せるだよ!!」

 

俺は、狐の頭上に巨大な水玉を出した。

 

レイ『拓斗!!ソイツの尻尾と頭と胸に集中的に落とせ!!』

 

零がそう言うって事は弱点か何かか…

 

タクト「ああ。分かった!!」

 

 

タクト「行くぜ!!"青流落とし(セイリュウオトシ)"」

 

俺は、先ほど出した大きな水玉をキュウビに落とした。

 

ドゴォォン!!

 

キュウビ「――――!?」

 

落とした水玉は、キュウビを取り込んだ。

 

タクト「そこから…凍れ!!」

 

ヒュォォォン!!

 

カチ…カチ…

 

俺は、キュウビを取り込んだ水玉を純粋に氷属性で凍らした。

 

タクト「コレで何とか足止め出来たな…」

 

 

レイ『そうみたいだな…』

 

シュゥゥウ!!

 

レイ『……!?。拓斗!!急げ!!既にアラガミの捕食が始まった!!』

 

 

急いで見てみると、先ほど凍らしたばかりなのに、キュウビが自分の周りの氷を捕食し始めた。

 

タクト「ヤバッ!?」

 

俺は、直ぐにその場から離れる為にHAV化した驚異の脚力で地面を蹴り飛ばして飛んだ。

 

タクト「コレは、逃げでは無い!!戦略的撤退だ!!」キリッ

 

ダッシュ!!

 

俺は、身動きが出来ないキュウビに背を向けながら全力ダッシュした。

 

ピシッ…パキ…

 

タクト「まさか…」

 

 

レイ『振り返らず、走れ!!』

 

 

タクト「はい!!」

 

ダッシュ!!ダッシュ!!

 

俺はキュウビをガン無視しながら、出口を出た。

 

まずは、ソーナ達を追わないと!!

 

ドゴォォォン!!

 

ドゴォォォン!!

 

ドゴォォォン!!

 

俺が、ソーナ達を探していると、零の銃声が聞こえた。

 

タクト『零!?』

 

 

レイ『急げ!!今俺が足止めしてやるから!!』

 

 

タクト『すまん!!』

 

俺は、退避ルートに向かったソーナ達を追い掛けた。

 

すると、空に8本の赤紫の細いビームが上がった。

 

8本の内4本が俺に向けて飛んできて、残りはその先の零のいる廃ビルに向かって飛んでいった。

 

タクト「って…俺かよ!?(°□°;)」

 

足を止めずに…緊急回避!!

 

俺は、ビームが当たるか当たらないかの一瞬でスピードを上げてビームを回避した。

 

タクト「危ねぇ…(-.-;)フゥゥ」

 

 

タクト「じゃなかった!!零は大丈夫か!?」

 

俺は、ビームが向かった零のいる廃ビルに向けて粒子通信機を放った。

 

タクト『零!!大丈夫か!?』

 

 

レイ『ああ…大丈夫だ…拓斗は?』

 

 

タクト『大丈夫だ』

 

 

レイ『了解した。なら、此方に来い。生徒会メンバーもいる』

 

 

タクト『了解』

 

そう言い、粒子通信機の通信を切り、零達がいる廃ビルに向かって走った。

 

良かった。ソーナ達は無事だったのか…

 

俺は、安堵感を感じながら足を進めると、真横から薄青色の丸い球が飛んできた。

 

タクト「っ!?。あぶなっ!?」

 

その球を咄嗟に回避すると、壁に当たり帯電した。

 

タクト「次は何だよ…」

 

俺は、飛んできた方向を見ると虎の様な巨体に背中に赤いマントを纏い、強者の雰囲気を漂わせる片方が折れた巨大な牙を持つ…

 

アラガミがいた。

 

タクト「マジかよ…。何でヴァジュラがいるんだよ…」

 

まさか、2体目のアラガミって、ヴァジュラかよ…

 

タクト「何の冗談だよ…」

 

ヴァジュラ。

 

ゴッドイーターでも、上位者が狩る事が出て来るアラガミである。

 

その巨体とは、似合わない俊敏性と脅威的な脚力を持ち、数多くのゴッドイーターを喰らってきたアラガミだ。

 

タクト「やるしかないか…」

 

俺は、魔法で水を作り出し細長くした。

 

タクト「行け!!スクリューバインド!!」

 

俺は、細長くした水をヴァジュラに向けて発射した。

 

発射された細長い水はヴァジュラに巻き付いた。

 

ヴァジュラ「っ!?。―――!!」

 

水が巻き付いた事に驚くが、直ぐに暴れ始めるが水が体を縛り上げ動けない。

 

タクト「からの!!フリーズバインド!!」

 

俺は、一瞬で周囲の空気を下げた。

 

すると、先ほどヴァジュラに巻き付いた水が固まり始めた。

 

そうすると、一層堅さが増しヴァジュラの身動きを出来ないようにした。

 

タクト「んじゃ。俺、急いでるから」

 

俺は身動きが出来ないヴァジュラを置いて零達のいる廃ビルに向かった。

 

タクトSide

 

--------------------------------------------------------

 

高層廃ビル前

 

数人の男女がいた。

 

レイSide

 

レイ「大丈夫か?」

 

 

ソーナ「ええ、大丈夫です。それより拓斗は…」

 

 

レイ「大丈夫だ。今こっちに向かっている」

 

先ほどヴァジュラに遭遇していたが、キュウビより弱いから、大丈夫だろう。

 

レイ「拓斗が此方に来たら集合エリアに急行するぞ」

 

 

ソーナ「分かりました」

 

俺は、一応念の為に出したMK.23SOKOMピストルを片手に周囲を警戒した。

 

ッガラ!!

 

レイ「っ!?」

 

警戒しながら歩いていると音がした。

 

俺は、SOKOMを握り直して音がした方に向かった。

 

足を進めると、曲がり角に付いた。

 

カチャ…

 

背中を壁にくっつくて曲がり角の様子を窺った。

 

タクト「ここだよな?」

 

そこには、親友の拓斗がいた。

 

レイ「ふぅ…。そこで何をしているんだ?拓斗」

 

俺は、SOKOMを下げて親友に話し掛けた。

 

タクト「お?零がいるってことは、ここが集合エリアだよな?」

 

 

レイ「それ以外に何がある?」

 

 

タクト「すまん。すまん、さっきアラガミから猛ダッシュで逃げてたからどこだか分からなかったんだよ」

 

 

レイ「アラガミだと!?。まさか2体目か…」

 

厄介だな…

 

タクト「2体目って、1体目のアラガミは?」

 

 

レイ「先ほどまで、俺が援護射撃して足止めしてやった狐がアラガミだ」

 

 

タクト「はぁ!?。アイツアラガミだったのかよ!!」

 

 

レイ「ああ。新種のアラガミだ、普通のアラガミと違い細胞自体が違う。あと戻るぞ、その説明は退避しながら説明する」

 

俺は、そう言い歩き始めた。

 

タクト「ああ」

 

スタスタ…

 

スタスタ…

 

レイ「ソーナ。拓斗が来た、早急に退避するぞ」

 

 

ソーナ「分かりました。皆行きますよ」

 

 

『はい』

 

ソーナ達の準備は完了した様だな。

 

レイ「なら、今から退避しながらアラガミの事を説明しよう」

 

そう言い、俺は粒子通信機を繋げながら言った。

 

タクト「なら、さっきの新種のアラガミで細胞自体が違うって、どういう事だ?」

 

 

レイ「先ほどのアラガミ名前はキュウビ。3つの大きな尻尾が特徴であり、細胞を活性化させると腰あたりから小さなオラクル炎が6本現れ尻尾に見えその姿からキュウビと名付けられた」

 

 

タクト「キュウビ…」

 

 

レイ「それで、細胞自体が違うのは、コイツにはレトロオラクル細胞の集まり何だ」

 

 

タクト「レトロオラクル細胞?オラクル細胞と何が違うんだ?」

 

 

レイ「普通のオラクル細胞は、相手を捕食し学び進化するが、レトロオラクル細胞は独自に学び進化した細胞体だ」

 

 

ソーナ「独自に?」

 

 

タクト「あ~あ…もうちょっと分かり易く」

 

 

レイ「簡単に言えば、レトロが天然水でオラクルが汚染水だ」

 

 

タクト「ああ~理解した」

 

 

レイ「それと、2体目のアラガミは?」

 

レーダーには、2体ともこの場所から遠ざかっているが…

 

タクト「ああ、2体目のアラガミは、ヴァジュラだった」

 

ヴァジュラか…

 

雷属性の攻撃を主体にしたアラガミ。

 

レイ「分かった。コレは、のんびりと出来ないな…」

 

2体が此方に来ない事を祈るしかないか…

 

レイ「急ぐぞ!!ヤツらが此方に来ない内に!!」

 

 

『はい!!』

 

俺達は、キュウビ達が来ない内に急いで集合エリアに向けて走り出した。

 



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第36話 異世界から脱出


少年少女達は、異世界から脱出する。

大罪の罪人は、自分の過ちを償う。


 

集合エリア兼脱出エリア

 

レイSide

 

レイ「はぁはぁ、全員いるな!?」

 

俺は、息切れをしながら全員いるか確かめる。

 

イッセー「そんなに慌ててどうしたんだ?」

 

 

リアス「何かあったの?」

 

そこには、全チームが集合していた。

 

レイ「ああ、2体のアラガミが此方に接近している」

 

不覚だった、アラガミが此方に来ないと思っていたが、何かを感じ取ったかの様に集合エリアに接近してきた。

 

タクト「これから、脱出するが、この問題の3人はどこにいる?」

 

俺は元々の原因になった奴らを探した。

 

コネコ「こっちにいます…」

 

小猫がそう言いながら、3人の男子を縛り上げたロープを掴みながら引きずって現れた。

 

レイ「いたな、小猫。その3人をこっちに」

 

 

コネコ「はい」

 

俺は、3人を受け取り丸太の十字架に3人をくくりつけた。

 

レイ「さて、コイツ等は生け贄にしますか…」

 

俺は、十字架に魔法を施し転生者の能力を無効化にさせ、何も出来ない様にする。

 

まぁ、コレで死ぬ瞬間の恐怖や痛みを感じて死ねるな…

 

俺は、正義でも偽善者でもない。

 

俺は、断罪者でもあり終焉を呼ぶ者…

 

この3人を最悪の恐怖や痛みを与えながら死ぬ…

 

それが、断罪者でもある俺からの判決だ…

 

レイ「よいしょ!!っと」

 

俺は、3人をくくりつけた十字架を地面に刺して、固定した。

 

レイ「イッセー。アーシアには見せるな」

 

優しいアーシアが見たら大変だろうからな…

 

イッセー「分かった」

 

 

タクト「零!!アラガミ2体とも急速接近中だ!!」

 

餌に気付いたか。

 

レイ「よし、此処にいないのは妖怪側だけだな…」

 

っち。俺が妖怪側で知っているのって九尾の2人と居酒屋を築いている奴1人位だ…

 

正直妖怪側は助けたい奴らがいたが、この3人しか無理か…

 

彼方に転移すると同時に此方に持ってくるしかないか…

 

レイ「なら、全員集まれ!!この"世界"から脱出する!!」

 

自分達の生まれ育った世界から脱出か…

 

タクト「アラガミ来たぞ!!」

 

拓斗が言った瞬間、2体のアラガミが現れた。

 

レイ「っ!?。行くぞ!!」

 

ザンッ!!

 

クパァ…

 

俺は、次斬刀を使い地面を切り時空間を切り裂いた。

 

レイ「行け!!全員入れ!!」

 

HDD全員が時空間が開いた事に驚くが、俺の声に我に返り困惑しながら切り裂いた時空間に飛び込んで行く。

レイ「行け!!行け!!止まるな!!」

 

俺は、全員が時空間に飛び込んで行ける様に指示を出しながら、転生者がくくり付いた十字架をチラ見した。

 

グチャ!!グチャ!!

 

バギッ!!ゴリッ!!

 

トキワ「ギャァァァア゛!!腕が!!俺の腕がぁぁあ!!」

 

 

シン「ギャァァァア゛!!」

 

そこには、一番の重罪人の常葉がヴァジュラに左肩から喰われ、2番目に罪が重い神崎も右肩からキュウビに喰われていた。

 

カリト「何なんだよ…何で俺達がこんな目に会わなきゃ行けないんだよ!!」

 

俺は、誘導を拓斗に任せ黒神の所に向かった。

 

カリト「俺が間違ってたのか…?」

 

 

カリト「俺が、転生していい気になったからか?」

 

 

レイ「そうだな、お前はやり過ぎた」

 

 

カリト「お前は…」

 

 

レイ「お前は、転生していい気になり、この世界を破滅に追い込んだ」

 

 

カリト「………」

 

 

レイ「この先、お前等には地獄よりキツい刑罰が待っている」

 

この周囲を剥離しアラガミが来れないようにする。

 

カリト「地獄よりキツい刑罰?」

 

 

レイ「地獄での刑罰は、死ねないこと精神崩壊をさせない呪印を刻まれ煮えたぎった約500℃を超える熱湯に1000年浸かり続け、全身に極小針を指すを繰り返しを1000年やり続けるなどその他にも刑罰はあるが…」

 

 

カリト「嘘だろ…」

 

 

レイ「俺はそこまで、悪じゃない。お前が再び過ちを犯さないなら、助けてやる事も出来るが?」

 

 

カリト「え?」

 

 

レイ「お前が過ちを繰り返すならば、此処で恐怖を味わいながら地獄で頑張りな」

 

 

カリト「俺は生きられるのか?」

 

 

レイ「ああ、俺達の僕(シモベ)としてな」

 

 

カリト「………っく。分かった、俺はお前等の僕になる…」

 

 

レイ「お前?僕になる?」

 

 

カリト「っく。私をあなた様の僕にして下さい!!」

 

 

レイ「っふ。良いだろう、貴様は今から俺達の僕だ」

 

そう言い、俺はコイツを十字架から解放した。

 

カリト「俺は何をすれば良い?」

 

俺は無言で黒神に首輪を渡した。

 

カリト「コレを付けろと?」

 

無言

 

黒神は首輪をジッと見て、決心がついたのか、首輪を装着した。

 

キュイィィン!!

 

ガチャリ!!

 

黒神が首輪を付けると甲高い音が鳴り響き首輪が首に合う様に調整された。

 

カリト「コレは?」

 

 

レイ「それは、貴様が裏切らない様にする為の足枷みたいな物だ」

 

カリト「足枷?」

 

 

レイ「貴様が裏切れば、その首輪に仕込まれた微粒子型の猛毒と圧縮型爆弾が起動する」

 

 

カリト「猛毒…爆弾…」

 

 

レイ「安心しろ。裏切らない限りそれは起動しないさ」

 

 

カリト「あ、ああ…」

 

 

レイ「なら、行くぞ」

 

俺は、結界を消して時空間の切れ目に向かった。

 

向かう際に重罪人2人をチラ見した。

 

バギッ!!グチャグチャ…

 

ムシャムシャ…

 

ゴリッ!!

 

そこには、グロテスクにもアラガミ2体に喰された"何か"がいた。

 

カリト「っう…」

 

それを見た黒神は、口元を手で抑えてリバースしない様にしていた。

 

レイ「良かったな。お前も、後少しで、ああなる所だったんだぞ?」

 

 

カリト「((((°□°;)))))ガクガク」

 

俺が助けてやらなかったら、コイツはアイツらの胃の中だったわけだ。

 

そんな事を話しているとヴァジュラが此方に向かってきた。

 

カリト「ちょ!!こっちに来たぁぁぁ!?」

 

 

レイ「たく。ウザったいな…」

 

ヴァジュラが来た事にビビる黒神を放置しながら俺は、冷静にある物を頭に想像した。

 

レイ「【イマジンクリエーター:AG檻】」

 

その瞬間、ヴァジュラの足元から、楽々ヴァジュラを封じ込める程の大きさがある檻が現れ、ヴァジュラが中に入れる様に天井が開いており、綺麗にヴァジュラが入り閉じ込めた。

 

レイ「時間がないから、急ぐぞ…」

 

 

カリト「あ、ああ…」

 

キュウビをチラ見すると、キュウビは俺をジッと見ていた。

 

どうやら、襲ってはこないみたいだ。

 

俺は、安心しながら走り出した。

 

レイ「拓斗!!飛び込め!!」

 

俺は、全員を時空間の切れ目に入れ終わったのか、拓斗が時空間の切れ目に突っ立っている為、大声で叫んだ。

 

世界崩落までタイムリミットは後20秒…

 

レイ「黒神!!生きたいならあの切れ目に全力で飛び込め!!」

 

俺は、俺の後ろを追い掛けて走っている黒神に叫んだ。

 

カリト「分かった!!」

 

 

--------------------------------------------

 

結果

 

HDDメンバー

 

悪魔サイド

オカ研メンバー

生徒会メンバー

魔王メンバー

 

堕天使サイド

グレゴリ幹部メンバー

 

天使サイド

最上位組メンバー

 

妖怪サイド

九尾の狐親子

 

その他

 

オリジナルサイド

俺を含めた3人

 

全員、無事に生還し現在フェニックスハルバードの医療室にお世話になっている。

 

俺は、医療室のベッドでする事が無く、小説を読んでいると隣に寝ている拓斗が喋り掛けて来た。

 

タクト「なぁ、零。何で"アイツ"を助けたんだよ…」

 

アイツ…

 

恐らく俺の前のベッドで寝ている黒神の事だろう。

 

レイ「使い勝手が良さそうからだな」

 

顔を向けず小説を読みながら答える俺。

 

タクト「アイツが犯してきた事を水に流せっと?」

 

不機嫌な感じで聞いてくる。

 

レイ「そうじゃない。コイツには死よりも辛い物だ。殺してしまうと奴を痛みから解放してしまうからだ」

 

黒神がしてきた事は、許されざる行為だ。

 

そんな男を重罪人だからと言い殺したら苦しみから解放してしまう。

 

なら生き地獄を味わってもらってから、死んでもらう。

 

レイ「それに、コイツの投影魔術は特訓すれば何とか戦えるレベルまで上がる」

 

投影魔術。

 

正義の味方になろうとした英霊、エミヤ・シロウが所有していた魔術。

 

物や人を魔術回路を使い体や中身を見たり感じたりし、それを強化、複製する事が出来る魔術。

 

タクト「そうかもしれないけどさ…」

 

元敵を信用できないか…

 

レイ「安心しろ。までは言わないがアイツの首には俺が能力で作った微粒子型爆弾・微粒子型極小針猛毒を含めたその他の物を内蔵した首輪を付けてるからな」

 

一応は保険だな。

 

タクト「それって、どうしたら起爆するんだ?」

 

 

レイ「アイツが殺気・行動を最上値を超えると起動し起爆する」

 

 

タクト「はぁ、まぁ此処の指揮官はお前だしな。お前が決めたんなら、何も言わないよ…」

 

そう言うと拓斗はベッドの布団をかけ直して寝た。

 

俺は小説をしまい、フェニックスハルバードの正式制服礼装を肩に羽織りながらブリッジに向かった。

 

--------------------------------------------

 

フェニックスハルバード

ブリッジ

 

カシュー

 

レイ「ハルバード。明日から、俺と拓斗は地球に戻る」

 

俺がブリッジに入ると、液晶機械を弄るハルバードにそう言った。

 

ハルバード「分かりました。学校には、連絡をしておきます」

 

 

レイ「頼む。俺は、少し休む」

 

 

ハルバード「お体ですか?」

 

 

レイ「ああ、少しヤバくなってきた」

 

HDDの世界にいた時も度々吐血したが、あの戦いで無茶し過ぎたぽいな…

 

ハルバード「分かりました。集中治療室が空いています」

 

 

レイ「ああ、助かった」

 

俺は、集中治療室に向けて歩いた。

 

レイ「少し礼拝堂に立ち寄るか…」

 

この戦艦には、礼拝堂の他にも色々と特殊な部屋がある。

 

その話しは追々するとして、俺は礼拝堂に向かった。

 

何故俺が礼拝堂に向かったか…

 

礼拝堂が一番この戦艦で落ち着きやすい場所だからだ。

 

そんな事を考えていると礼拝堂の前まで来た様だ。

 

カシュー

 

レイ「ん?」

 

俺は迷い無く礼拝堂に入ると先客がいた。

 

その先客は、礼拝堂にいる小鳥たちを見つめていた。

 

レイ「こんな所で何をしているんだ。オーフィス」

 

オーフィス…

 

無限の邪神

 

HDDの世界でグレードレッドの次に強い存在。

 

姿は何故か、ゴスロリ姿の幼女。

 

オーフィス「この場所、好き」

 

まぁ、一応特殊仕様で悪魔や堕天使などが入れる様になっているからな。

 

レイ「ここは、落ち着くだろう?」

 

俺はオーフィスが座っている場所に移動しながら聞く。

 

オーフィス「ん」コクリ

 

どうやら、気に入った様だな。

 

レイ「ここは、俺も好きなんだよ。静かで落ち着くからな」

 

そう言いながら俺は、礼拝堂を見渡した。

 

いつも来るがこの場所は室内とは思えない場所だ。

 

周りは女神や天使などを描いたステンレスが光を通す。

 

中央には、一本の大きな木があり、そこから花畑の様に綺麗に整った真っ白な花が植えてある。

 

この場所には、人懐っこい小鳥たちが住んでいる。

 

此処は、時間帯により背景が変わる。

 

朝や昼間は、太陽に光る礼拝堂。

 

夜や深夜は、月光の礼拝堂

 

俺が考えているとオーフィスが俺の膝の上に座った。

 

レイ「何故に座る。オーフィス」

 

 

オーフィス「我、零の近く、落ち着く」

 

何も平然と答えるオーフィスに俺は呆れながら言った。

 

レイ「オーフィス。すまないが、座るんだったら隣りに座ってくれ…」

 

 

オーフィス「……ん」

 

少し不機嫌?

 

レイ「すまんな」

 

そう言いながら、オーフィスの頭を撫でた。

 

オーフィス「……ん」

 

気持ち良いのか、目を瞑った。

 

そんな事をして、5分後

 

レイ「さて、俺は行くかな…」

 

そう言いながら、立ち上がるとオーフィスが此方を向き聞いてきた。

 

オーフィス「零。どこか、行く?」

 

 

レイ「ああ」

 

 

オーフィス「なら、我は帰る」

 

 

レイ「そうか、分かった。またな」

 

 

オーフィス「……ん」

 

そう言うとオーフィスは出入り口から出て行った。

 

レイ「俺も、集中治療室に向かうか…」

 

そう言いながら、礼拝堂から退出して集中治療室に行った。

 

その日集中治療室である程度の治療を受けた。

 



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第弐章 動き出す者たち
第37話 大魔導師との邂逅 上編



規格外な兵器は、大魔導師と出会う。

大魔導師は大罪を犯す…


 

HDDメンバーを救出して早くも2ヶ月がたった。

 

この2ヶ月であった事を話すなら、HDDメンバーについてだな。

 

驚く事にHDDメンバーの元学生達は、此方に来たことにより体が俺と同じ様に縮んでしまったのだ。

 

その時は色々と大変だった。

 

オカ研メンバーと生徒会メンバーの一部が暴走仕掛けたんだが、その話しは置いといて。

 

丁度良いから、俺は学校と裏取引をしてHDDメンバーを学校に編入させたんだ。

 

その時に作った部活があり、名前は新装オカルト研究部兼生徒会室である。

 

無理やり感がハンパないが、此方の方が皆集まりやすいからな…

 

まぁ、表では楽しく学校生活もしているが、裏では違法研究所潰しである。

 

今日も違法研究所潰しの日であり、現在輸送ヘリのCH-47で向かっている途中だ。

 

今回は、とある世界のメガフロートにできた研究所潰しである。

 

OP(ユイリ)〈後20秒後に目標ポイントに到達します。総員準備して下さい〉

 

どうやら、目標ポイントに到達するみたいだな。

 

レイ「良いか!!今回の目標は、敵拠点であるメガフロートに設立されている研究所のデータ及び動力源の破壊だ!!」

 

俺は、今回の出撃メンバーに再確認する。

 

出撃メンバー

夜月 零(義兄)

闇乃 拓斗(義兄)

夜月 司(義弟)

闇乃 真澄(義弟)

リエラ(義姉)

黒歌(義姉)

 

今回は、この6人の少数で敵拠点であるメガフロートに侵入する。

 

レイ「動力源を破壊した瞬間、メガフロートは海に沈む。良いか!!動力源を破壊したら総員直ちに撤退しろ!!良いな!!」

 

 

『了解!!』

 

カッカカカカ!!

 

全員の返事と同時にヘリの外から複数の銃声が鳴り響き、このヘリの狙っているのか、ヘリの装甲に銃弾が当たる音が機内から聞こえる。

 

OP(ユイリ)〈目標ポイントです。総員出撃して下さい。敵の攻撃に注意して下さい〉

 

そう言うと機体が着陸し後部ハッチが開いた。

 

レイ「時間か…総員出撃だ!!敵の攻撃に注意しろ!!」

 

 

『了解!!』

 

俺が反射能力を使いながら先頭にでた。

 

ダッダダダダダダタ!!

 

俺が先頭に出た瞬間、俺に弾丸が飛ぶ。

 

レイ「甘い…」

 

キュゥィィィン!!

 

ダスダッダダ!!

 

俺に飛んできた弾丸は、反射能力により発射した本人達に戻っていった。

 

数人が弾を避けたみたいだな。

 

俺は、M-4で敵に牽制しながら、場所を確保し、ヘリの中で待機してる全員に通信した。

 

レイ「Aチームは俺に着いて来い。Bチームは拓斗に着いて行け」

 

その言葉と同時に黒歌と司が俺の所に真澄とリエラは拓斗の所に移動した。

 

レイ「良いか?コレから2チームで研究所に向かう」

 

 

レイ「研究者とデータは全て消すんだ。良いな?」

 

俺は、一端銃の発砲を止めて全員に確認する。

 

『了解!!』

 

Bチームは左側の道を進んだ。

 

レイ「黒歌、司、俺が突撃し囮役をする。影から出て来た敵の排除を頼む」

 

 

クロカ「任せて欲しいにゃ」

 

 

ツカサ「分かりました」

 

さて、反射能力を使うか…

 

俺は、能力を使用しながら敵に見えやすい場所に移動した。

 

ダッダダダダダダタ!!ダッダダダダダダタ!!ダッダダダダダダタ!!ダッダダダダダダタ!!

 

俺が、歩き始めた瞬間、銃声と共に鉛の雨が飛んできた。

 

キュゥィィィン!!

 

反射能力で弾を弾き返すが、敵に当たらない。

 

バスッ!!バスッ!!

 

すると、後ろから銃声が2つ聞こえ後ろを見ると、ライフルを構えていた。

 

レイ「ナイスショット、2人とも。研究所に向かうぞ」

 

 

クロカ「了解にゃ~」

 

 

ツカサ「分かりました」

 

俺達は、急ぎ研究所の場所に向けて足を運んだ。

 

 

メガフロート

違法研究所

裏門前

 

レイ「よし、着いたな…」

 

俺は、裏門前の様子を窺う。

 

すると、裏門前に銃を持った4人の兵士がいた。

 

レイ「警備兵か…」

 

 

クロカ「どうするにゃん?」

 

 

ツカサ「僕たちが狙撃しても2人が残りますし…」

 

それに、監視カメラもあるか…

 

レイ「めんどくさいが…リヴァイブ。"ミラージュミスト"を使用だ」

 

 

リヴァイブ〔分かりました。"Mirage mist"〕

 

すると、白く濃い霧が敵警備兵達を見えなくさせた。

 

丁度良く、監視カメラもミラージュミストの中に入った。

 

ミラージュミスト。

 

俺が作った魔法であり、この霧を食らうとその名の通り蜃気楼の様な幻覚を見る。

 

レイ「奴らが幻覚を見ている間に先に進むぞ」

 

俺は、後ろの2人に向いて言った。

 

クロカ「分かったにゃ」

 

 

ツカサ「分かりました」

 

俺は、幻覚を見ている兵士を置き裏門を抜けて研究所の中に侵入した。

 

此処からは簡単だった。

 

見掛けた研究員は、ゆっくりと静かに後ろからステルス・キルをしたりして簡単にデータベースに辿り着いた。

 

現在、データベースからデータを削除及び俺の体について調べるが、意味が無かった。

 

だが、良いことが分かった。

 

それは、大魔導師ブレシア・テスタロッサの情報があった事だ。

 

どうやら、今週中に大型魔力駆動炉の開発が行われるそうだ。

 

全ての元凶だ。

 

この開発でアリシアが死にブレシアが狂乱しフェイトを作る…

 

このミッションを早めに終わらせるか。

 

データベースからのデータは削除した。

 

次は、メガフロートの動力源の破壊だ。

 

と言ってもこの研究所の真下に動力源があるみたいだ。

 

レイ「俺が、動力源を破壊する。全員屋上で待機だ」

 

 

クロカ「危険にゃ!?」

 

 

ツカサ「零兄さん。流石に危険だよ…」

 

 

レイ「この中で一番生き残り易いのは俺だ」

 

 

クロカ「でも!!」

 

 

レイ「それに、何も死に行く訳じゃないんだ、大丈夫だ」

 

もしもの時は、転移札を使えば何とかいけるしな…

 

タクト「戻って来いよ…」

 

 

レイ「ああ。行ってくる…」

 

そう言い俺は、最下層に作られている試作大型魔力駆動炉がある場所に向かった。

 

 

メガフロート

違法研究所

最下層

 

プシュー

 

自動ドアが開き、部屋に入ると部屋のそこら中に精密機器が大量にあり、真っ正面の大型ブルーディスプレイには、動力源の試作大型魔力駆動炉が映し出されていた。

 

レイ「コイツをオーバーフローさせて動力源の大型魔力蓄積タンクをオーバーヒートさせれば、コイツは自爆する…」

 

俺は、動力源を動かす精密機器を操作するパネルを動かした。

 

魔力蓄積タンクのセーフラインを越えるレッドラインに行かせる様にパネルを動かす。

 

すると、室内に設備された警報機が鳴り響いた。

 

『警告。警告。魔力駆動炉がレッドラインに突入しています。直ちにセーフラインに戻して下さい』

 

 

レイ「コレでラスト…」

 

プシュー

 

ダッダダダダダダタ!!ダッダダダダダダタ!!

 

俺は、警告を無視してパネルを限界までいかせる為に操作しようとした瞬間、後ろの扉が開き鉛の雨が飛んできた。

 

レイ「っちぃ!!」

 

ダッダダダダダダタ!!

 

パリン!!バチバチ!!ドカン!!

 

俺は、反射的に銃弾を避ける為、前転をして物陰に隠れた。

 

その際に敵兵が放った流れ弾がコントロールパネルに当たり壊れてしまった。

 

レイ「っち。コントロールパネルがやられたか…」

 

 

レイ「直接壊すしか無いか…」

 

ダッダダダダダダタ!!

 

レイ「邪魔だ!!」

 

俺は手元にあった、M-4で迎撃しながら手榴弾を扉の方向に投擲した。

 

手榴弾が扉の向こう側の壁にぶつかり丁度自動ドアが閉まった。

 

ドゴォォォォン!!

 

閉まったと同時に手榴弾が起爆した。

 

レイ「動力炉の入り口はどこだ?」

 

俺は物陰から出て敵がいないか確かめ、管制端末を弄るがセキュリティーが高い。

 

レイ「セキュリティーが無駄に高いな…」

 

 

リヴァイブ〔マイマスター。私に任せて下さい〕

 

俺が手間取っているとリヴァイブが声を掛けてきた。

 

だが、コレはありがたい。

 

元々リヴァイブは、潜入から工作までの全てに対応しているからな。

 

事実上リヴァイブは、アメリカのファイヤーウォールを1分でハッキング出来る程の暗算能力がある。

 

レイ「頼む」

 

 

リヴァイブ〔はい。………終わりました〕

 

 

レイ「流石だ。いつも通りだな」

 

 

リヴァイブ〔簡単過ぎます。何秒でしたか?〕

 

 

レイ「きっかり5秒だ。早いな」

 

 

リヴァイブ〔アナタのデバイスですから〕

 

 

レイ「そうだったな。なら、道を頼む」

 

 

リヴァイブ〔分かりました〕

 

リヴァイブにハッキングさせたデータベースから動力炉への侵入口を得た為、その道筋の案内を頼んだ。

 

俺は、そのナビゲーションに従い進んでいく。

 

リヴァイブ〔マスター〕

 

 

レイ「何だ?」

 

 

リヴァイブ〔動力炉を直接壊しますと、マスターの生存率がほぼ0%に近いです〕

 

 

レイ「何が言いたい…」

 

 

リヴァイブ〔マスター。死に行くつもりですか?〕

 

 

レイ「良いや、それにいざという時は反射能力をフルで使用するから大丈夫だ」

 

 

リヴァイブ〔……本当ですね?〕

 

 

レイ「ああ」

 

 

リヴァイブ〔分かりました。私も全力でサポートします〕

 

 

レイ「頼む」

 

そう言い俺は、侵入口に向かった。

 

 

最下層動力炉

 

レイ「コイツか…」

 

俺の目の前に巨大な球体がある。

 

リヴァイブ〔はい。マスター〕

 

 

レイ「そうか…。にしても暑いな…」

 

動力炉に近付くにつれて、動力炉から放出されている熱が上がる。

 

レイ「コイツに魔力の塊をぶつけて壊すしかないか…」

 

レイ「リヴァイブ。プラズマバスター準備」

 

この動力炉の外殻が堅くただの魔力弾じゃあ効果が無いため、砲撃魔法で外殻を壊す。

 

リヴァイブ〔了解。plasma bastar stand by〕

 

俺はケロベロスフォームのリヴァイブを動力炉に向けた。

 

レイ「外殻の一番脆い場所…そこを狙い撃つ!!」

 

サーチを使い一番脆い場所を見付ける。

 

リヴァイブ〔マスター。あの大きな排出口が一番脆い場所です〕

 

俺は、その言葉を聞き改めて双銃を排出口に構え直した。

 

レイ「プラズマバスター」

 

俺は、引き金を引き発射した。

 

ドォォォォオン!!(発射音)

 

ドガァァァン!!

 

白銀色の魔力の塊が、動力炉の排出口にぶつかった。

 

それにより、動力炉の排出口に大きな穴が開いた。

 

レイ「突入するぞ」

 

 

リヴァイブ〔了解〕

 

俺は、排出口に開いた大きな穴に飛び込んだ。

 

※この時既に反射能力を使用

 

そこには、真っ赤に染まった魔力が∞表示に動いていた。

 

レイ「コレか…」

 

レイ「リヴァイブ。コイツの最大破壊数値はどれくらいだ?」

 

 

リヴァイブ〔マスターなら、プラズマランサーで充分です〕

 

 

レイ「了解。なら、プラズマランサー」

 

 

リヴァイブ〔了解。plasma lancer〕

 

すると俺の真横に白銀色の槍状の魔力弾が現れた。

 

レイ「発射…」

 

 

リヴァイブ〔shoot〕

 

シュン!!

 

俺の真横に現れた魔力弾は一直線に∞表示に動く動力炉に向かった。

 

ドガァァァン!!

 

プラズマランサーはそのまま動力炉にぶつかった。

 

『警告。警告。動力炉コアが損傷しています。このまま起動すると誘爆の恐れがあります。直ちに電源を切って下さい』

 

目的通り、プラズマランサーがぶつかった事で魔力制御装置が壊れたみたいだな。

 

ゴォォォオ!!

 

魔力制御装置が壊れた事でコアの制御がとれなくなり、オーバーヒートし始めた。

 

レイ「あとは、脱出するだけだな…」

 

俺が、動力炉から出ると増援に来た敵兵が外で俺を待ち伏せしてた。

 

レイ「邪魔だ!!」

 

俺は、反射能力をフル使用しながらM-4を構え発射した。

 

ダッダダダダダダタ!!

 

ガッガガガガガガガ!!

 

キュゥィィィン!!

 

レイ「っち!!邪魔過ぎる!!」

 

俺は、敵をM-4で倒していくが、増援がまだ出て来る。

 

その所為で外に出れない。

 

このまんまだと、爆発に巻き込まれる。

 

レイ「あまり時間を掛けたくないんだ!!どけぇ!!」

 

ダッダダダダダダタ!!

 

『警告。警告。動力炉の制御不能。この区画から至急退避して下さい』

 

 

レイ「っちぃ!!どけと言っている!!」

 

俺は敵に近付きそのまま敵を殴り飛ばし、周りの敵をM-4で攻撃する。

 

全ての攻撃は急所を外している。

 

ここで俺は、ある事に気付く。

 

レイ「何かが可笑しい…」

 

俺は、絶えず出て来る敵兵に疑問を持ち始めた。

 

レイ「コイツ等、なんで声を出さないんだ?それに皮膚の感覚は人間なのに動きが機械的だ…」

 

俺は、敵に近付き攻撃を与える際に敵の顔を見た。

 



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第38話 大魔導士との邂逅 下編

 

レイ「っ!?」

 

俺は、敵の顔を見て驚いた。

 

俺が覗いて見てみた瞳には、生気が全く灯っていなかった。

 

何かに暗示や洗脳などをされた様な瞳をしていた。

 

レイ「コイツ等は一体…」

 

誰かに操られている?

 

リヴァイブ〔マスター!!このままでは、爆発に巻き込まれます!!〕

 

俺が、考えているとリヴァイブの声で我に帰った。

 

レイ「ああ…。リヴァイブ。非殺傷でサンダーレイン発射」

 

 

リヴァイブ〔了解。thunder rain〕

 

流石に操られている敵は殺せないな…

 

俺は、非殺傷のサンダーレインを広範囲に発射した。

 

数十人の敵を動けない様にした。

 

レイ「っくそ。多い…」

 

それでも敵は増え続ける。

 

レイ「っくそ!!」

 

俺がその事にイラついているとアナウンスが鳴った。

 

『警告。警告。動力炉に反重力力場が発生。直ちに退避して下さい』

 

 

レイ「何?」

 

そのアナウンスに俺は、不思議に思っていると後ろから寒気が襲って来た。

 

俺は、直ぐに後ろを振り向いた。

 

レイ「っな!?」

 

そこで見たのは、動力炉は消え真っ黒な球体がそこにいた。

 

レイ「っち。遅かったか…」

 

こんな事があるから、体を正常に戻したかった。

 

俺がそんな事を思っていると真っ黒な球体が膨張し始めた。

 

リヴァイブ〔マスター。私、嫌な予感がします…〕

 

 

レイ「あぁ、確かに」

 

あの膨張した球体は、何もかも吸い込む様な感じがする。

 

レイ「まだ、デカくなるか…」

 

すると、球体の膨張が止まった。

 

『警告。警告。反重力力場の発生を止められません。直ちに退避して下さい』

 

カァァァン!!

 

その瞬間、真っ黒な球体…反重力力場が一気に爆発した。

 

レイ「っちぃ!!」

 

俺は反射能力で何とか原形を保っているが、俺の周りにいた敵は皆、海底の水圧で押し潰されたかの様になっていた。

 

俺は、何とかこの圧縮力を耐えていた。

 

だがそこで、俺の意識はブラックアウトした。

 

レイSide out

 

--------------------------------------------

 

 

とある世界の首都

 

プレシアSide

 

私は、今久々の休日にアリシアと一緒に買い物に来ているわ。

 

プレシア「今日の夕飯は何が良い?アリシア」

 

私の愛娘、アリシア・テスタロッサ。

 

アリシア「う~ん。ハンバーグが良い!!」

 

 

プレシア「分かったわ。今日はハンバーグにしましょうか」

 

 

アリシア「やった~!!」

 

そんな話しをしながらアリシアと買い物をし終えると、アリシアが路地裏に走り始めた。

 

プレシア「アリシア!?どうしたの!?」

 

 

アリシア「あそこに、男の子が倒れてるの!!」

 

私の言葉にアリシアは、そう答えて路地裏に入った。

 

プレシア「待ちなさい。アリシア!!」

 

私もアリシアの後を追って路地裏に入った。

 

アリシア「ねぇ。大丈夫?」ユサユサ

 

 

???「……う…ん…?」

 

そこには、銀髪の男の子が倒れていた。

 

プレシア「アリシア。この子なの?」

 

 

アリシア「うん。でも、体中に傷が…」

 

 

プレシア「そうね。この子はお家に連れて行きましょう」

 

 

アリシア「うん♪」

 

私は、この銀髪の男の子を家に連れて行った。

 

とある世界の首都

 

テスタロッサ邸

 

プレシア「この子は、此処に寝かして…」

 

私は、アリシアが見つけた男の子を治療してベッドに寝かした。

 

それにしても、体中にあれ以上の傷痕が沢山あったけど、一体何があったのかしら…

 

アリシアは、男の子が心配なのか、付きっ切りで看病している。

 

まさか、せっかくの休日がこんな事になるなんて、思いもよらなかったわ…

 

私は、そんな事を思いながら夕飯の準備をした。

 

プレシアSide out

 

 

レイSide

 

レイ「……う…?」

 

此処は…?

 

一体何が起きたんだ?

 

確か俺は…

 

そうだ、動力炉の爆発に巻き込まれたんだ…

 

レイ「此処は…」

 

俺は、体が重いため首だけ動かすと、見たことが事ない部屋だった。

 

レイ「ん?」

 

ふっ。と右手に重みがある。

 

首を動かして見てみると金色の女の子がいた。

 

レイ「?」

 

この子は…

 

???「う…ん…?」

 

俺が不思議がっていると女の子が目を覚ました。

 

すると女の子は此方を向いた。

 

この金髪の子は…

 

???「あ!!目が覚めたんだ!!ちょっと待ってて今お母さん呼んでくるから!!」

 

俺と目が合った瞬間、金髪の子がそう言い部屋から出て行った。

 

レイ「あの子は…」

 

フェイト?

 

いや、この年にフェイトはいない、ならアリシア?

 

じゃあ、お母さんって…プレシア?

 

レイ「反重力力場の爆発で奇跡的に生きて転移されたか…」

 

転移?

 

そう言えば、リヴァイブは!?

 

辛うじて動く腕を動かして首に掛けていたリヴァイブを確かめた。

 

そこには、少し罅が入っているが確かにリヴァイブがいた。

 

レイ〈リヴァイブ。大丈夫か?〉

 

 

リヴァイブ〈はい。何とか…〉

 

 

レイ〈どんな状態だ?〉

 

 

リヴァイブ〈現在。外部損傷率が、54%。内部損傷率が、48%です〉

 

思った以上に損傷率が高いな…

 

リヴァイブ〈通常展開とセフィロスフォームは何とか可能ですが、ケロベロスフォームとテンペストフォームは現在展開不可能です〉

 

近接戦闘しか出来ないか…

 

レイ〈そうか。リヴァイブ、すまない、無茶をさせた〉

 

 

リヴァイブ〈いえ、私はマスターのデバイスですから〉

 

 

レイ〈そうか〉

 

反重力力場の爆発で奇跡的に生きていたとしても、体がコレじゃあな…

 

だが良く見ると、体の所々に包帯がしてある。

 

多分、プレシアがしてくれたのだろう。

 

俺は、痛む体を少し無茶をさせ起き上がった。

 

レイ「っつ!!」

 

 

リヴァイブ〔マスター!?〕

 

コレは…多分、肋骨をやられたか?

 

痛む体を動かした事で、爆発で怪我をした肋骨に響いた。

 

レイ「少し無茶をし過ぎたか…」

 

俺は、そんな事を呟きながら壁に寄りかかった。

 

リヴァイブ〔あまり無茶をし過ぎると危険ですよ〕

 

 

レイ「ああ。分かってる…」

 

 

???「分かってるなら、寝ていた方が良いわよ?」

 

 

レイ「ん?」

 

俺が、リヴァイブの言葉に返事をすると、第三者の声が聞こえた。

 

其方に顔を向けると、少し紫色に染まった様な黒髪をした女性とその横に先ほどの金髪の女の子がドアの前にいた。

 

レイ「貴女がコレをしてくれたのか?」

 

 

???「えぇ。怪我が酷かったから治療しといてあげたわ」

 

 

レイ「そうか。ありがとう」

 

俺は、そう言い御礼も込めて頭を少し下げる。

 

???「構わないわ。それより、どうしてあんなに怪我をしていたの?」

 

俺は、その質問に答えられない。

 

レイ「………」

 

 

???「そう。話せないなら良いわ」

 

 

レイ「すまん…」

 

 

???「まぁ、良いわ。それより自己紹介しましょう」

 

 

レイ「そうだな。俺の名は、夜月 零。よろしく頼む」

 

 

プレシア「えぇ。私は、プレシア・テスタロッサよ。それで私の横にいるのは、私の娘の…」

 

 

アリシア「アリシア。アリシア・テスタロッサだよ!!よろしくね!!」

 

原作だと登場が無かったと言っても良いほど登場が少なかったが…

 

此処まで元気っ子とはな…

 

レヴィー辺りに似ているな…

 

レイ「ああ、よろしく」

 

 

プレシア「ヨヅキ…レイ…あまり聞かない名前ね」

 

そう言えば、日本人の名前はあまり無いんだったな…

 

レイ「あぁ、俺は第97管理外世界"地球"から来た」

 

 

プレシア「地球?聞いた事ないわね…」

 

 

レイ「そうか?まぁ、俺は其処から来た」

 

 

プレシア「もしかして次元漂流者?」

 

 

レイ「いや、違う」

 

 

プレシア「密航?」

 

 

レイ「まぁ、近いな…」

 

俺の組織は、まだ教えられない…

 

プレシア「そう、まぁ良いわ。食欲はある?」

 

 

レイ「いや、そこまでない…」

 

 

プレシア「そう。なら一応はお粥を作っといてあげるわ、食べたくなったら食べなさい」

 

 

レイ「あぁ、何から何まで、すまない」

 

 

プレシア「良いわよ別に、それじゃあ、アリシアご飯を食べましょう?」

 

 

アリシア「うん♪またあとでね。レイ♪」

 

 

レイ「ああ」

 

アリシアとプレシアは部屋から出て行った。

 

レイ「まさか、プレシアが此処まで優しいとはな…」

 

 

リヴァイブ〔そうなのですか?〕

 

 

レイ「あぁ、俺の知っているプレシアは、目的の為に非道を突き進むがその奥には、優しい母性愛があるって感じなんだが…」

 

リヴァイブ〔どう見ても、母性愛が溢れ出る優しいお母さんでしたね…〕

 

 

レイ「あぁ、まさか、アリシアを失ったら、彼処まで性格が変わるのか…」

 

 

リヴァイブ〔そうですね。人の執着心は恐ろしいですね〕

 

 

レイ「ああ…」

 

そんな事を思いながら俺は、ある重要な事を忘れていた。

 

レイ「リヴァイブ。忘れていたが、拓斗達と連絡とれるか?」

 

 

リヴァイブ〔それが、何回やっても、繋がらないんです。何か強力なジャマーが動いて通信が出来ません…〕

 

ジャマー?

 

レイ「その場所の特定は?」

 

場所が分かれば楽なのだが…

 

リヴァイブ〔すみません。場所の特定は無理でした〕

 

 

レイ「そうか…暫くは通信が不可能か…」

 

 

リヴァイブ〔はい。ですが、此方にある通信機と直結すれば、もしかしたら通信が可能かもしれません〕

 

 

レイ「そうか、分かった。一応心配だが、俺の体が直り次第、能力で艦に戻ろう」

 

 

リヴァイブ〔はい〕

 

さて、体を治さないとな…

 

俺は、そんな事を考えながら眠りについた。

 

レイSide out

 

--------------------------------------------

 

 

次の日の朝。

テスタロッサ邸

寝室

 

朝の日差しがカーテンの隙間から漏れた光が男の子の目に直撃していた。

 

レイSide

 

レイ「…ん…?」

 

眩しいな…

 

俺は、朝の日差しが眩しく目を覚ました。

 

レイ「…そう言えば、此処はプレシアの家だったな…」

 

俺はボーッとした思考回路で昨日の事を思い出す。

 

までは、良いのだが先ほどから何故か左腕が重い、何かが乗っかっている感じだ。

 

レイ「何だ?」

 

俺が、首を動かすと金髪の女の子が俺の腕を枕にしていた。

 

 

 

……………?

 

まさか、左腕が重い原因がアリシアだとはな…

 

アリシア「…う…ん…」

 

すると、アリシアが寝ぼけているのか、俺の服を掴んだ。

 

レイ「……リヴァイブ。この場合どうしたら良い?」

 

 

リヴァイブ〔……掴んでる手を離させて脱出すれば良いのでは?〕

 

 

レイ「そうだな…」

 

俺は、空いている右手でアリシアの手を離そうとして、指を一つ一つ外してその場から脱出した。

 

レイ「何とか脱出できたか…」

 

アリシアには、俺の代わりに枕を掴ませて俺は、リビングに向かった。

 

レイ「此処か?」

 

俺はリビングだと思う部屋に入った。

 

そこには、少し紫色に染まった黒髪の女性が朝ご飯を作っていた。

 

プレシア「あら、起きたの?」

 

俺が入ってきた事に気付いた、プレシアが此方に向き聞いてくる。

 

レイ「ああ、起きたらアリシアがいた事に驚いたがな」

 

 

プレシア「そう。体は大丈夫なの?」

 

 

レイ「あぁ、寝てる時に自身の自然治癒と魔力で何とか治した」

 

 

プレシア「あなた、魔導師だったの?」

 

 

レイ「あぁ、一応な…」

 

 

プレシア「そう。なら、その治り具合に納得だわ」

 

そう言い、プレシアは、朝ご飯が作り終わったのか、椅子に座った。

 

プレシア「どうしたの?座らないの?」

 

俺が、ドア前で突っ立っている事を不思議に思ったプレシアが聞いてきた。

 

レイ「あぁ、座らせて貰おう」

 

 

プレシア「何か飲む?」

 

 

レイ「コーヒーか水を頼む」

 

 

プレシア「じゃあ、コーヒーね」

 

俺が椅子に座るとプレシアがコーヒーを俺の前に置いた。

 

プレシア「それで、貴方どうして昨日あんなに怪我していたのかしら?」

 

俺がコーヒーを一口飲むとプレシアが昨日の怪我について聞いてきた。

 

レイ「言わないと駄目か?」

 

俺は驚く事無く聞いた。

 

プレシア「えぇ」

 

 

レイ「答える前にプレシア。アンタは管理局員か?」

 

俺は、管理局が嫌いだ…。

 

正義だの平和だのを掲げて俺みたいなのを作り上げる管理局が…

 

プレシア「えぇ。一応は管理局員の開発部に所属しているわ」

 

そうか…。

 

この時のプレシアは既に管理局に入っていたか…

 

レイ「そうか…。なら話せないな」

 

俺は、管理局を信用出来ない。

 

そう思いながらプレシアの問いを拒否した。

 

レイSide out

 

 

プレシアSide

 

私は、気になっていた。

 

あの男の子が何故あそこまで酷い怪我をしていたのか。

 

だから、私は彼に聞いた。

 

プレシア「それで、貴方どうして昨日あんなに怪我をしていたのかしら?」

 

私は、尋問みたいにゆっくりした問い掛けは好きじゃない。

 

だから、彼に直球で聞いた。

 

さて、何て答えるかしら?

 

私が期待していると、今度は彼が聞いてきた。

 

レイ「答えないと駄目か?」

 

そんなもの決まってるわよ。

 

プレシア「えぇ」

 

私が即答すると、彼は聞いてきた。

 

レイ「答える前にプレシア。アンタは管理局員か?」

 

その質問を問い掛けてくる彼の雰囲気が変わった。

 

警戒態勢に入っている感じね…

 

プレシア「えぇ。一応は管理局員の開発部に所属しているわ」

 

私は、彼の質問にそう返すと彼は、先ほどより高い警戒心を出し始めた。

 

レイ「そうか…。なら話せないな」

 

彼の瞳は、憎しみ恨み不信感が混ざり合っていた。

 

一体彼に何があったの?

 

此処まで人間不信になるなんて…

 

プレシア「……。一体何があったの?」

 

私は、その事を知りたく彼に聞く。

 

レイ「今言った筈だ。答えられないと…」

 

 

プレシア「そうね…」

 

すると、それにより会話が無くなる。

 

レイ「……話しが変わるが、通信機か何かないか?」

 

 

プレシア「えぇ。一応は、家庭用のがあるわ。どうして?」

 

 

レイ「いやなに、家族に連絡したくてな」

 

 

プレシア「そうね。分かったわ、一応持ってきてあげるわ」

 

 

レイ「了解」

 

その返事を聞きながら、私は家庭用通信機を取りに向かった。

 

プレシアSide out

 

 

レイSide

 

レイ「ふぅ…」

 

プレシアが部屋からいなくなったことを確認しながら、俺は落ち着かせた。

 

レイ「家庭用通信機で拓斗達と連絡が取れるか?リヴァイブ」

 

 

リヴァイブ〔はい。可能です〕

 

 

レイ「そうか、了解した」

 

すると、通信機らしき小さな物をプレシアが握っていた。

 

プレシア「これが、そうよ」

 

そう聞きながら俺に通信機を渡したプレシア。

 

レイ「リヴァイブ。頼んだ」

 

俺はリヴァイブにケーブルを差し通信機にも差した。

 

リヴァイブ〔了解です。……〕

 

 

プレシア「何をしているの?」

 

 

レイ「俺は、管理局から追われる身だ。だから、通信機を堂々と連絡が取れないんだ」

 

レイ「だから、今相手の衛星をジャックして仲間と連絡するんだ…」

 

 

プレシア「レイ…アナタは一体…」

 

 

リヴァイブ〔完了しました。マスター〕

 

プレシアが俺を見ながら何か聞きたそうだが、今は、リヴァイブの方を優先だ。

 

レイ「フェニックス聞こえるか?聞こえるなら応答してくれ」

 

俺は、通信機を横に置きリヴァイブに映像通信をしている。

 

やはり、ジャマーが働いている所為か、画面のノイズが酷い。

 

レイ「聞こえているか?拓斗」

 

すると、映像通信に拓斗が映った。

 

タクト『…ザザァ……レイ…か!!…生きて…るん…だな…ザザァ…』

 

 

レイ「ああ、其方に戻るのは少し時間が掛かりそうだ」

 

俺は、拓斗と喋りながらリヴァイブにもう少し感度を上げてもらった。

 

タクト『…ザザァ…分かった…戻ってくるんだろう?』

 

すると、映像と通信が良くなり、拓斗の声が聞き取り易くなった。

 

レイ「ああ、此方で俺は体を治さないといけない。だから、一時的に拓斗。お前がフェニックスの指揮官だ」

 

タクト『っな!?俺が!?それに体って…』

 

臨時とは言え、拓斗自身がいきなり指揮官つまりフェニックスのリーダーになる事に驚いていた。

 

レイ「この前の任務で体が限界に達したからな。丁度体を休める訳なんだ」

 

そう…今までの体の限界がそろそろ来そうなのだ。

 

だから、拓斗に臨時指揮官を任官させた。

 

タクト『そうか…。だけど、俺が指揮官って…』

 

やはり、不安なのだろう。あの部隊を纏められるかが…

 

レイ「任せたからな」

 

俺は、真剣に信頼と友情で深い絆を信じて拓斗に臨時指揮官を命じたんだ。

 

タクト『っ!?。了解!!』

 

画面越しで綺麗な敬礼をする拓斗。

 

どうやら、俺の心が分かった様だな。

 

レイ「あぁ、任せた」

 

 

タクト『それと、レイ』

 

俺が通信を終わりにしようとすると、何か思い出したかの様に拓斗が聞いてきた。

 

レイ「何だ?」

 

 

タクト『定期的な通信を頼む。唯里達も心配しているからな』

 

 

レイ「了解した。3日に1回の定期的な通信をする」

 

 

タクト『あぁ、頼むな?』

 

 

レイ「あぁ、じゃあな…」

 

そう言い通信を切った。

 

リヴァイブ〔通信終了しました〕

 

 

レイ「あぁ」

 

通信終了と同時にリヴァイブにつけたケーブルが外れる。

 

プレシア「終わったのかしら?」

 

頃合いを見てプレシアが話し掛けてきた。

 

レイ「ああ、先ほど終わった。すまなかったな、今日辺りで此処から出て行く」

 

 

プレシア「泊まる所はあるの?」

 

 

レイ「いや、ホテルか野宿のどったかだな」

 

金はあるが、ホテルに泊まると管理局に見つかる可能性がある、なら安全な野宿しかないか…

 

プレシア「なら、此処に泊まりなさい」

 

 

レイ「良いのか?」

 

 

プレシア「子供を野宿させる程、駄目な母親をしちゃいないわ」

 

驚いた…

 

まさか、此処まで優しいとは…

 

レイ「なら、その言葉に甘えさせて貰うか」

 

断る理由はあるが、俺が注意しとけば、良いだけだ。

 

プレシア「安心なさい。貴方を管理局に報告なんてしないわ」

 

レイ「そうだと、願いたいな」

 

 

プレシア「はぁ、信用してもらうには、どうしたら良いのかしら?」

 

 

レイ「さぁな…」

 

俺が教えないぞ?とジェスチャーすると同時にリビングの扉が開いた。

 

アリシア「ん~…おはょ~」

 

入ってきたのは、先ほどまで寝ていた金髪の女の子。

アリシアだった。

 

プレシア「まぁ良いわ。その話しは後にして、朝ご飯にしましょ」

 

アリシアが入ってきた事で、この話しは終了となった。

 

アリシア「おはよー…。レイ~」

 

 

レイ「あぁ、おはよう。アリシア。顔を洗ってきな」

 

 

アリシア「はぁ~い…」

 

俺が言うとアリシアは寝ぼけながら、洗面台に向かった。

 

プレシア「さて、朝ご飯の準備しないと…」

 

 

レイ「手伝おう」

 

 

プレシア「あら、じゃあ、お願い」

 

その日の朝は、賑やかで終わった。

 

俺が、プレシアの家に居候する事が決まり既に3日が経った。

 

この3日で分かった事は、アリシアに待ったく魔力適性が無い事と、今日がプレシアの仕事場で大型魔力動力炉の実験の日なのだ。

 

原作だと、管理局の上層部が無理に安全性ではなく、運用性を高めた所為で魔力動力炉が暴走して爆発。

 

これにより、魔力蓄積タンクに大量に入っていた魔力が放出し、魔力適性が無いアリシアに魔力が直撃して、心臓が止まる。

 

それが原因でプレシアの精神崩壊と同時に管理局を嫌った。

 

レイ「はぁ、全ての根源をどうにかしないとな…」

 

これを、阻止したらフェイトは生まれてこないだろうが、チャンスはあるからな。

 

プレシア「それじゃあ、行ってくるわね。アリシア。レイ。今日は遅いからレイ、お願いするわ」

 

どうやら、プレシアが仕事場に向かうみたいだな。

 

アリシア「うん♪行ってらっしゃい。お母さん」

 

レイ「分かった。アリシアは任せろ」

 

 

プレシア「えぇ。アリシアに何かがあったら助けなさい、良いわね」

 

それだけを言い、プレシアは仕事場に向かった。

 

レイ「プレシアは行ったか…。なら俺は寝るか」

 

俺は、昼間で寝ようとリビングに戻ろうとしたら、何かに引っ張られた。

 

レイ「…………」

 

俺は、引っ張った奴を見る。

 

アリシア「だぁめぇ!!こんな時間に寝たら、可笑しくなるよ!!」

 

 

レイ「はぁ、じゃあ何をするんだ?」

 

 

アリシア「ん~……分かんない!!(≧∇≦)」

 

3日で分かった事は、アリシアは凄い駄々っ子だって言う事とレヴィ似だと言うことだ…

 

レイ「はぁ、なら一緒に寝るぞ。どうせやる事も無いしな」

 

そして、アリシアは何故か一緒に寝ると大人しくなる。

 

アリシア「え!?あ。うん♪寝よう~!!」

 

まぁ、そんなこんなで昼まで2人でグッスリと寝ていた。

 

現在、昼間

 

レイ「さて、昼飯にするかな?」

 

プレシアには出前にしろって言われたが、火事的な事は起こさないから大丈夫だと説得してこの3日間は、昼飯は俺が作っている。

 

レイ「何にするか…」

 

 

レイ「アリシア。昼飯、何が良い?」

 

 

アリシア「う~ん。レイに任せる!!」

 

 

レイ「だよな…」

 

さぁて、何が良いんだ?

 

パスタ?ラーメン?和食?

 

レイ「サンドイッチで良いか…」

 

タマゴサンドイッチとツナサンドイッチとかでいいか…

 

そんな事を考えながら昼飯を作った。

 

レイSide out

 

 

プレシアSide

 

プレシア「大丈夫かしら。あの2人…」

 

 

研究者「どうしたんですか?プレシアさん?」

 

 

プレシア「あぁ、いいえ、何でも無いわ、それより、魔力動力炉の安全は大丈夫なの?」

 

 

研究者「はい。本局のバカ共の所為で安全性は落ちましたけど、何とかやれました」

 

 

プレシア「そう、良かったわ…」

 

この実験が成功すれば、私たちの技術は飛躍的な進歩をする。

 

そんな実験で失敗は私たちは技術が進歩しない…

 

プレシア「だから、失敗は出来ないのだけど、本局のバカ共の所為でバランスが悪いわ。皆、何としても夜の発表までにはバランスを整えるわ」

 

 

『はい!!』

 

 

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新暦62年

 

3月24日(木)

 

この日の夜、一筋の光の柱が建った。

 

 

 





次回予告

夜に光り一筋の柱がその日建った。

レイ「俺のミスだ…」

それにより、一人の少女がいなくなる…

プレシア「お願い!!目を覚まして!!」

コレは、ほんの序奏…

大魔導師は、過ちを犯し…

兵器は、力に悔やむ…

次回

『落ち行く者』


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