Hit And Run!! (ドクターペッパー)
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Prologue

意味不明なところ、無理やりなところがあると思いますが、よろしくお願いします。


ああ、何で俺は生きているんだろう…

 

お金は十分、友達は居る、でも何かが違う

思春期特有の物だと言われたらソレまでかも知れないけれど

漠然としたなんとも言えない…まるで水の中に泥を入れたみたいな

違和感が体に纏わりついて離れない…

 

一体何時からこんなに暗くなってしまったのか?

昔はもう少し明るい子供だったはずだ

 

 

 

気がついたらビルの屋上に居た

なんだかまるでこのセカイが俺に早く死んでくれと言っている様な気がした

 

「なら、いっそ死んじまうか…」

 

それが、俺犬塚雪無の最期の言葉になった

 

 

 

 

 

 

---何故生きてる?

 

俺は自殺をした筈…失敗したのか?

 

「いんやぁ君はちゃんと成功した。だからここに居る」

 

突然の声に戸惑いつつも声の方を見ると…

 

「胡散臭そうなオッサン。そう言いたいんだろ?犬塚クン?」

 

言おうとしたことを先に言われた。

何者何だろうか?

神とかぶっ飛んだ解答が来ないことを祈りつつ答えを待つ…と

 

「おお、よくわかったね。そう、俺はお前らが神様と言っている存在だ」

 

カミサマね…そんな偉い偉い御方が何で俺なんかに?

 

「何、別に誰でも良かった。偶々お前が死ぬのが目に留まった。俺は魂を必要としていた。丁度いいお前にしよう。それだけだ」

 

成る程、別に俺がトクベツだった何て事は無かったか…

 

「そう言うな、俺の目に留まった。それが既にトクベツだ。なにせ俺はカミサマなんだからな」

 

そう言ってカミサマはニヤァと笑った

 

「さて、俺が魂を必要としている理由だが…簡単に言っちまえば俺らにはノルマがあってよ、そのクリアの為に新しく世界を作らにゃいかんのだが…普通じゃつまんねぇ。ならどうする?」

 

俺をその世界に混ぜるのか?

 

「そうだ、お前っつ―異物をブチ込んで世界の変化を愉しむ。だからお前は俺にその世界での望みを言え」

 

望み…

 

「あ、そうそう、その世界は女尊男卑、ISっつー兵器が存在する世界だ。自衛の手段は必要だぞ?例えば…」

 

 

 

 

 

この扉の向こうは俺の今まで居たのとは違う世界だ

そう思うとなんだかワクワクしてきて---そういえばワクワクする何て感情は何時以来だろうか…

あのカミサマのお陰なのかもしれないな…

 

「どうした?今更怖気づいたか?」

 

「…いや、そんなことはない。じゃあなカミサマ」

 

扉の向こうは真っ白で段々意識が薄れて---

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「行ったか…さて、アイツはどんな風にあの世界を引っ掻き回してくれるのかな?」

 

この何もない空間に一人だけになったカミサマは胡散臭い笑みを称えてそう呟いた

 

 

 

 

 

 

 



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第壱話

ヒャッハー日曜日もあと少しだぜ~






明日から学校…嫌だなぁ…爆発しないかな…


転生してから13年経った

このセカイに来てからずっとやっていたトレーニングのお陰か170cmまで身長は伸びていてなんだか嬉しい

 

でも疑問がある

あの時カミサマはISという兵器があって、女尊男卑な風潮、そんなセカイだと言っていた

 

なのに女尊男卑なんて欠片もないしISなんて物もない、平和そのものだ

 

あ、そうそうISと言えば束さんがISという単語に異様な反応をしてたっけ…

んで、その束さんに呼ばれて何やら怪しげな場所に来たわけだが…

 

「ついたよなっくん!」

 

目の前にはよくわからないパーツがたくさん転がってる中に1つだけ、大事そうに

置かれる球体があった。

 

「ああっ!ソレに触っちゃ…」

 

「へ?」

 

触る直前までは小さいガラス球だったモノが触った途端に輝きだした

 

Access

 

System Start

 

機械音声が頭に響いた

 

 

けど特に何も起こらない…

 

「あちゃーやっちゃったかー」

 

「何をです?束さん」

 

「そのなっくんが持ってるのはISのコアなんだよ。それでね、男の人には反応しないはずなんだけど…おかしいな~…この天災束さんに理解できないことなんて無いのに…あれ?何で?ロックが掛かって中を見れない…」

 

「取り敢えず、このISコア?はどうすればいいんですか?」

 

「ああ、いいよあげる。何故か初期化出来ないし…」

 

そんなこんなでISのコアを貰った。

 

「ホラ、コアだけじゃソレは余り意味が無いからね…ココのものは自由に使って良いからね~」

 

 

 

 

 

ふと、懐かしい記憶が頭を過ぎった

もう三年も前の出来事なのに…

 

あの後、結局二年掛けて今ポケットに入っているISが完成した

 

何でこんな話しを頭ん中で言っているかって?

そりゃあ…

 

 

 

 

この周りからの視線から逃れる為ですよ…

 

 

 

「ええと皆さんそれでは一年間よろしくお願いしますね」

 

壇上で副担任の山田先生が話すも皆、俺とその親友織斑一夏へ集中していて誰一人として返事をしない…

あ、先生泣きそう

 

「じゃ、じゃあ自己紹介から始めましょう最初は…相川さん」

 

 

と、順調に進み俺の番が来た

 

「じゃあ、次は犬塚君」

 

「犬塚雪無、見ての通り男です。趣味はISを弄ることと寝ることです。そんな訳でお休みなさい…」

 

と、寝ようとすると上から出席簿が降ってくるので避ける、避ける、避ける

 

「まだまだですよぉ~織斑センセ?」

 

「クッ」

 

あ、今モンスターペアレントもびっくりのことをやったのは我が一組の担任だ

ついでに言えば一夏の姉でもある

 

「取り敢えず寝るのは休み時間にしろいいな?」

 

「えぇ~」

 

「いいな?…って寝るんじゃない!!オイ鏡、お前、コイツが寝ないように見はっとけいいな?」

 

「は、はい!」

 

 

 

 

 

そして一夏の番がやってきた

 

山田先生の呼びかけに中々応じなかった挙句、内容が悲しすぎて周りが皆ずっこけてた…ほう、鏡さんのパンツはピンクの縞パンと…

 

おい、Jarvis今の写真撮っといただろうな?

 

(勿論ですマスター)

 

よっし!!よくやったJarvis、コレで暫くオカズには困らなさそうだへっへっへ…

 

(顔に出ますよマスター)

 

 

 

 

そして一時間目のISの基礎についての話も終わり、今は休み時間である

 

 

「お~い!!雪無。お前もIS動かしたんだって?」

 

「ああ、お前みたいに試験会場を間違えたりはしなかったけどな」

 

「グッ…痛いところを突きやがるぜコンチクショウ…」

 

「おい、ちょっといいか?」

 

「あ?」

 

振り向くと一夏の無限の建設(インフィニティ・フラグ・マスター)被害者第一号が居た

 

「一夏を借りるぞ」

 

俺が何か言う前に一夏を引っ張ってどっかに連れて行きやがった…あのモップめ

この女子たちの地獄に俺が耐えられるとでも?股間のアレが爆発しちゃうぞ?

 

(無理して変態キャラ演じないでくださいマスター)

 

寂しいJarvisのツッコミが脳内に響いた

 

 




1巻の内容正直あんまし覚えてないです。
セシリアが出てくるんでしたっけ?
読み直してきます…
それでは


6/11 微妙に変更


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第弐話

休み時間も終わり、今は山田先生が壇上でスラスラと教科書を読み上げている

そして親友であり、前の席に座っているもう一人の男性操縦者織斑一夏と言えば…

 

絶賛混乱中であった

 

なんでアイツあんなに隣を見たり、教科書をめくっては戻しを繰り返してるんだ…?

 

どうやら先生も疑問に思ったらしく一夏に態々

 

「織斑君、何かわからないことがありますか?」

 

何て聞いている

一夏は…教科書を一頻り睨めっこした後

 

「ほとんど全部わかりません」

 

自慢げにこう言いやがった…バカなのか…?

ほら、やまちゃんのキャパシティをオーバーしちゃったのか固まってるし…

 

錆びたブリキ人形のようにギギギと顔をあげたやまちゃんが皆に息も絶え絶えこう言った

 

「え、ええと…織斑君以外で…今の段階でわからないって人、いますか?」

 

誰も手を挙げない、当たり前だ

 

あ、やまちゃんがこっち見た、何だろ?

 

「ええと、犬塚君は大丈夫ですか?」

 

なんだそういう事か

一夏のバカが出来ないから同じ男の俺はどうなんだ…って訳ね

 

「いえ、大丈夫です。俺はアイツみたいにバカじゃありません」

 

「言ってくれるじゃねえか雪無ァ…」

 

「事実そうだろ?大方古い電話帳とでも間違えて捨てたんだろ?」

 

おいおいマジかよ…予想が当たったようで、一夏はぐぬぬと言った顔をしている…

野郎がやっても可愛くねぇよ…

 

スパァン!!という綺麗な音と共に、一夏が倒れた…生きてるよな?

 

「あの馬鹿者が…山田先生、授業の続きを」

 

「は、はいぃ…ええと…なので、ISの運用にあたり…」

 

 

 

さて、二時間目も終わり、結局あの馬鹿は織斑センセイから一週間で捨ててしまった教本の内容を覚えよと言う無茶な命令を受けていた

ザマーミロ

 

さて、次の時間の準備をしなくては…

 

「ちょっとよろしくて?」

 

?誰だ

振り向くと其処には私は女尊男卑の申し子ですと言わんばかりの雰囲気を醸しだした白人が居た…誰?アイツ…Jarvis

 

(セシリア・オルコット、イギリスの代表候補生です。マスター)

 

ん、ISは?

 

(ブルーティアーズ、第三世代機の実験機です。マスター、脅威すべき点は、名前の由来、射撃型特殊レーザービット4機+弾道型ミサイル2機です。マスター)

 

たかがビットに警戒?どういう事だ?

 

(理論上、彼女のレーザーはBT偏向制御射撃(フレキシブル)が可能なようです…しかし、どうやら最大稼働率を満たしていないようなのでマスターの脅威には未だならないでしょう。しかし、警戒はしてください。マスター)

 

了解

 

「ちょっと聞いておりますの?」

 

どうやら暫くJarvisと会話して彼女をおざなりにしたのが気に入らなかったようで

私、怒ってますオーラを出していた

 

「あ、ああ悪い悪い君の日本語が少しおかしかったものでね…理解に時間がかかった」

 

こういう相手は弄るに限る…

 

「ええっ?本当ですの?」

 

「……ああ。おかしい。まぁ、理解できないほどではないし、気にすることは---」

 

予鈴が鳴ってしまった

どうやら彼女も織斑先生の出席簿アタックは怖いらしく、席に戻ってしまった

 

「ひ、昼休み、覚えていてくださいまし!!!!」

 

三下の吐くような捨て台詞を残して…

 

 

「では、この時間は実践で使用する各種装備の特性について説明する」

 

どうやらこの時間は織斑先生が授業をするようだ…

因みに、俺のISには 拡張領域(バススロット)はたくさん有るけど、 後付装備(イコライザ)を取り付けると本来の装備の邪魔をしてしまうので基本的に付けることは出来ない…いや、しない

 

と、どうやら織斑先生が何か思い出すように、

 

「ああ、そうだ再来週のクラス対抗戦に出場する代表者を決めなければな…」

 

ふぅん…なんだか楽しそうだ…

だけど、次の言葉でその気持ちは砕かれた

 

「クラス代表とはそのままの意味だ。生徒会の開く会合に出席したり…要はクラス長だな」

 

絶対になりたくねぇな…まぁ、一夏あたりが推薦されるだろ

 

「はい、私は織斑君がいいと思います!!」

「はい、私も!!」

……

 

「他には居ないな?自薦他薦は構わないぞ?」

 

「チクショー嘘だろ?…あ、じゃあ、俺は犬塚クンを推薦しまーす!」

 

「何っ!!」

 

あんにゃろう…まさかこういう手段に出るとは…

 

「納得いきませんわ!!!!」

 

机が壊れるんじゃないかというほどの音を立て、オルコットが立ち上がった

 

「その様な選出は認められませんわ!!」

 

おお、良い事言う…そのまま俺がクラス代表に選出されないように…

 

「大体、男がクラス代表なんていい恥さらしですわ!!私に、このセシリア・オルコットにその様な恥を一年間味わえと仰るのですか?」

 

オイ、Jarvis、今のは

 

(勿論録音してます。マスター)

 

ならいい

 

「実力から言えばこの私がクラス代表になるのは当然。それを、物珍しいという理由で極東の猿にされては困ります!私は---」

 

 

 

要約すると、男の癖に、日本人の癖に、クラス代表なんて任せられるか!!って事のようだ

あ、一夏がプルプルしてる…そろそろ爆発するかな?

 

「英国だって大してお国自慢無いだろ?クッソまずい飯で何年覇者ですかぁ~?」

 

ものすごく小馬鹿にした言い方だこりゃあオルコット、激怒するぞ…

 

「あ、あなた私の祖国を侮辱しますの?」

 

あ~あ、一夏の野郎がまた面倒なことをやらかした…

 

「決闘ですわ!!」

 

「だってさ、一夏。がんばれ~」

 

「貴方もです!!!!」

 

何だと…?

 

「マジっすか…じゃあ、ハンデはどんくらいで?」

 

「あら?早速お願いかしら?」

 

「いやぁ…俺がどの位つければいいかって事。あ、別にアンタを侮辱してるわけじゃないよ?」

 

周りからクスクスと笑い声が聞こえる

 

「犬塚君ソレ本気?」

 

「男が強かったのってだいぶ昔だよ?」

 

「ダイジョーブダイジョーブ…んじゃ、ハンデは無しでいいんだね?知らんぞ俺」

 

「ええ、ええ、いりませんわ。それより、もし貴方が負けたら…私の奴隷になりなさい?」

 

「断る」

 

え?なんで、イギリスじゃ、負けた人は勝者の奴隷になりましょう、なんてステキなきまりがあんの?

 

「…貴方という人はぁ…!」

 

どうやら声に出してたみたい…

 

「よし、では勝負は一週間後、第三アリーナで行う。織斑、オルコット、犬塚は準備をしておくように、

それでは、授業を始める」

 




感想、お願いします。


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第参話

先ほど授業は終わったが俺はまだ教室にいる

理由は簡単、オルコットだ

 

あんなことを言ってしまった手前絶対に勝たないとなぁ…

どうしようかな…

 

「おーい!」

「なんだ?一夏」

 

一体コイツはどうするつもりなんだろうか

訓練とかすんのかね?一週間でどうにかなるとは思えないけど…

 

「雪無、頼む。ISの戦い方、教えてくれ!」

 

ええ、俺に頼るのかい…あ、篠ノ之さんがすげー見てる…

 

「一夏、ほら、箒さんとかに頼んだらどう?」

 

あ、よくやったみたいな顔してる

俺は別に君のためにやった訳じゃないんだけどな…

めんどいからね訓練に付き合うとか

そんなんやるくらいなら整備するね

 

「そうだな。箒に頼んでみるよ」

「おお、そうしろ。面倒臭いからな」

「ははっお前らしいな」

 

そりゃどうも

 

「ああ、織斑くん。犬塚君。まだ教室に居たんですね。よかったです」

 

何だろうか、やまちゃんが大量の書類を抱えながらこっちに来ていた

 

「二人の寮の部屋が決まりました」

 

と、部屋番号の書かれたカギを受け取る…

1026番ね

 

「おい、一夏。お前それ…」

「あ?どうした…」

「番号が1025ってい見えるんだけど、コレは俺の目が腐ってるからなのか?」

「何いってんだ---」

 

そこでようやく一夏も気がついたらしい

 

「部屋の番号が違う…?」

「あれ?山田先生。部屋を2つも確保出来たんですか?確か部屋割りの関係で一週間ほど自宅から通えと言われてたんですけど…」

「ええ、ですが事情が事情なので一時的な処理として無理やり部屋割りを変更したそうです…ふたりともその辺政府から聞いてます?」

 

「少なくとも俺は…」

 

と言いながら首を横に振る

一夏は?

 

「俺も聞いてませんね」

「そう言う訳で一ヶ月ほどは相部屋になるみたいですね」

 

オイ…どういう事だ

一人部屋じゃないのか?

 

「あの?ってことは女子と同室ってことですよね?大丈夫なんですか?いろいろと」

 

一夏は何故か何の疑問も持っていないようなので代わりに俺が聞く

 

「ええ、その様ですね…はぁ」

 

どうやら色々あったらしい事をやまちゃんの表情が物語っていた

 

「それで、荷物は一回帰らないと準備できないので一回帰ってもいいですか?」

「私が手配してやった。ありがたく思え」

 

一夏は先生が準備してくれたみたいだ

…俺はまぁいいか。どうせISの拡張領域に最低限のモノはしまってるし

 

この後、やまちゃんが事務的な話をして解散となった

 

「おい、雪無。一緒に寮まで行こうぜ?」

「わり、俺パス」

「何で?」

 

「整備室覗いてから行く」

 

ちょっと設定弄っとかねぇとな

 

「あ、じゃあ俺も行く」

「見ても面白く無いと思うぞ?」

 

 

つー訳で二人一緒に整備室まで来たんだけど…案の定一夏はつまらなそうにそこらに落ちていた機材で遊んでいる

 

「つまんないだろ?先に部屋に行ってたら?」

「いや、いる」

「あっそ」

 

(set up sequence...)

 

と、俺のISの設定画面を投影する

 

「さて、ココからは本格的に暇になるぞ?暫くこっちに没頭するからな」

「分かった…んじゃ、先行くわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、面倒臭い設定も終了っと…げ、消灯時間まで後十分しかねえ

誰か言ってくれよ全く…こりゃ夕食抜きだな

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、途中で先生に会うこともなく何とか部屋の前までたどり着いた

 

「失礼しまーす…」

 

返事がない…

まぁ着替えに遭遇なんてことは無いだろ、一夏じゃあるまい

 

「…おぉう」

 

着替えに遭遇はしなかった、でもベッドの上、裸エプロンで仁王立ちしてこっちを見てくる変人に遭遇した

 

 

 




同居人が誰だかわかりましたか?


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第肆話

エタった訳じゃないんです。スイマセン。


「わたしにします?わたしにします?それともわ・た・し?」

 

あるぇ?部屋間違えたかな?

取り敢えず一旦部屋から出よう

 

ガチャ...

 

あ、駄目だ、さっきと変わらないポーズ執ってる

 

「ええと...まさかとは思いますけど貴女がルームメイトってことですか?」

 

その服のどこから取り出したのか扇子を広げて...

 

『そうよぉ~』

 

バカにしてんのか?

 

「あらあら、そんなに怖い顔しない」

 

イライラする喋り方だなぁ...寝るか

 

「ベッドは窓側使うから~おやすみ」

「ああっちょっと!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昨晩の最悪な気分も寝たお陰でさっぱりだ―――

 

「昨日は激しかったわね?」

 

―――やっぱり最悪かも

 

「はいはい激しかったデスヨー」

 

さっさと食堂にいこう、こんな変人に付き合う必要はない

 

「ああん待ってよ。つれないわねぇ」

 

無視無視

 

 

 

 

 

 

「おう、おはよう」

 

扉を開けて早々に一夏の挨拶か...どうせなら女子にされたかった

え?あの青髪?あれは痴女だからノーカン

 

「おう、おはよーさん...昨日どうだった?」

「どうだったって?」

「女子と相部屋だろ?なんか無かったの?」

 

まさか俺のところみたいな変人はいなかっただろうけど...

 

「あぁ...木刀で殴られそうになったな」

「それは中々...」

「お前は?」

「俺?何か痴女に懐かれた」

「なんだそりゃっと食堂ださっさとメシ食おーぜ」

 

 

 

 

「ココのご飯結構美味しいな」

「昨日の夜も食っとけば良かったのにな」

「いいんです~」

 

 

 

 

うん、中々の味だった

税金様様だね

 

 

「ほれ、さっさと教室行くぞ」

「お前食うの早すぎんだろ」

 

 

 

 

キーンコーンカーンコーン

 

俺あの音嫌いなんだよね、授業開始みたいな感じがして

まぁ、実際そうなんだけどさ

っと織斑先生にひっぱたかれる前に話し聞きますか

 

 

学園に予備の機体が無いから一夏には専用機が渡されますよってのが先生の話だった...俺は?

 

 

「お前は専用機を既に持っているのだろう?ならば必要ない」

 

膠も無い

まぁ、一夏本人は専用機って何ですか状態だけど

お、オルコットが態々説明しに行った

 

「ねぇねぇ、犬塚君も専用機持ってるの?」

「持ってるよ」

「ふぅん...」

 

それっきり何も言わなくなっちゃったけど...なにかまずい事言った?

 

 

「本来なら国家や組織に属すものに渡されるものなのだが...お前の場合はデータ収集の為といった所だな」

 

「先生質問!」

 

俺に質問した子が勢い良く手を挙げる

 

「なんだ?」

「犬塚君のISはどこから支給されたものなんですか?」

「恐らく篠ノ之束から直接貰ったのだろう」

 

そんなこと別に言わなくてもいいでしょ?先生

どうやら伝わったのか咳払いしてこの話は終わった

 

 

 

 

 

 

 

授業も滞り無く進み、今は放課後、整備室に篭り昨日の整備の続きを始める

と、言っても昨日で大方済ましてしまったので後はスラスターの調整位だろう

あ、後俺のISのみに存在するモノの調整か...

 

 



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第伍話

ISの調整も無事昨日終わり、今日は遂にクラス代表決定戦だ

本当なら俺は控え室に居るべきなのに、一夏のISが未だ届かないとかで今俺はピットの中にいる

「さあ、Jarvis。ATD-β(アイアンマン)起動だ」

(起動準備完了しました。マスター)

ポケットから待機状態のソレを前に突き出し、

「展開」

その一言で腕部、次いで脚部、そして胸部、頭部の装甲が光とともに展開され、後頭部から顔へ金色のマスクが降りてくるのと同時に全身の装甲が微調整されていく

 

「FCSとFCRを繋げろ」

(完了)

「INSはどうだ」

(マスター、システム、スラスター他診断終了。異常はありません)

「うっし、じゃあ行きますか」

 

脚部メインスラスターを吹き、ピットからアリーナへ飛び出した

 

『両者、所定の位置に着いてください』

 

「あら、逃げずに来ましたわね」

 

蔑むような視線で見下げている。試合はもう開始しているのに余裕というやつだろうな

 

(Jarvisあの銃を検索しろ)

 

――検索、六十七口径特殊レーザーライフル、スター・ライトmkⅢと一致――

 

 

「最後のチャンスを上げますわ」

「チャンスだぁ?」

 

「私が一方的に勝つのは自明の理。ですから、ここで負けを認め、

謝るとおっしゃるのなら許してあげないこともなくってよ?」

 

「銃口を向けながら吐くセリフとは思えないね」

「そうですか...残念ですわね。なら――」

 

――警告!ロックオンされています――

 

「お別れですわね!」

 

蒼い閃光が俺を貫かんと迫って来る。普通のISなら回避は難しいだろう。普通のIS、なら

 

左のメインスラスターを作動。2時の方向へ0から亜音速まで急加速、アリーナのバリアギリギリで右腕のバーニアスラスターを吹き転換――そしてオルコットの真後ろを取り、両掌から青白い光線を吐き出す

 

「どう、散々馬鹿にしていた男からの一撃は?」

「嘗めないでくださいまし――さぁ、踊りなさい

私、セシリア・オルコットとブルー・ティアーズの奏でる円舞曲で!」

「どうせならベッドの上で踊りたいねっ!」

 

4つのブルー・ティアーズが遂に動き出した

 

「第三世代の兵器。イメージインターフェイス…ね。がっかりさせないでよ?」

 

不規則な動きを見せ、ビームを撃ってくる…が

 

「当ったらないんだなぁ?それが」

 

スラスターを吹いて加速。フラップを開いて急停止。それに加えて掌のバーニアスラスターによる左右の移動。

ビットはもう全て叩き落した。

オルコットは完全に錯乱していた。

 

「ほら、止めだ」

 

頭を掴み直にリパルサーレイをぶつけようとして――

 

「掛かりましたわね」

「何?」

「ブルーティアーズは4機だけじゃ無くってよ」

 

腰の砲身がこちらを向く。

 

「墜ちなさい!」

 

「喰らうかよっ」

 

衝撃波を撒き散らしながら真上に飛びフレアをバラ撒く。

が、依然引っ付いて来る。

 

「糞っ!もうちょい広けりゃぁ」

「あら?負け惜しみはみっともなくってよ?」

 

仕方ない。ここは一発もらっとくか

 

直後閃光と黒煙が観客の目に飛び込んだ

 

 



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第陸話

 

う~ん…まさかあんな隠し球があったなんてな

残りエネルギーはっとJarvis

 

――残りエネルギー170/190――

 

やっぱり第一世代機ベースってのはきつかったかな?

ま、そんなことより…決着つけますか

 

まずはこの黒煙地獄から抜け出しますか。

 

 

「あら、貴方のことですからてっきり黒煙の中からミサイルでも撃ってくるかと」

 

「ああ、ソレもいいね。でもさ、そんなことよりも――」

 

独特な音のあと爆発音が響いた。

 

「この方が楽しいでしょ?…聞こえてないだろうけど」

 

地面に刺さってるな…少しやり過ぎたかもしれない。

 

『勝者、犬塚雪無』

 

アリーナに俺の名前が響いた。

 

ピットに戻ったところで、オルコットのISが軽い整備では足りないくらい破壊されたとかで一夏VSオルコットは無くなった。

次からは出力を抑えたほうがいいかもしれない

 

(Jarvis機体の損傷具合を確かめろ)

(自己診断中…)

 

カタカタと全身の装甲が蠢き、もとの位置へと収まる。

 

(左腕に軽度の損傷が認められます。どうしますか?)

 

「次の試合が終わった後で換装するさ。すぐに終わる」

 

 

 

そろそろアリーナに出ますか

 

 

 

 

 

 

 

「よう、一夏」

「へぇ、犬塚のISってフルスキンなんだな」

「そりゃ、ベースが第一世代ですからねぇ…お前のは第二代じゃないか?」

「何だかわからないけどなら俺でも勝てそうだ」

「あんまし舐めんなよ~」

 

胸部装甲から極太のレーザービーム――ユニ・ビームをぶっ放す。

 

「甘い!」

 

あろうことか一夏は近距離ブレードでビームを薙ぎ払った。そして消滅。

 

「何をした?」

「雪片弐型」

「ふぅん…ならコレはどうかな?」

 

右腕を一夏に向け…腕から対戦車ミサイルを飛ばす。どうやらコレは消滅しないようだ。

やっぱり、あのブレード――雪片弐型はエネルギー兵器しか消せないようだ。

 

「どうした?質量兵器は苦手かい?」

「うるっせぇ」

 

そんなスピードで突っ込んできたって簡単に避けられ――

加速した?

 

「チィッお前ほんとに乗りたてかよ」

「そうだけど?どうしたってんだ」

「イグニッションブースト使う初心者なんて普通いねーよ」

 

これは遠距離で戦ったほうが良さそうだ。

 

地面スレスレまで下降――そして急上昇!よし、一夏は地面に埋まったな…

 

「んじゃ、その無様なケツにブチ込んでやるかァ」

 

対IS用のパイルバンカー(盾殺し)をコール

 

一発

二発

三発

とここで試合終了のブザーが鳴り響いた。

取り敢えず一夏は引っこ抜く

 

「畜生め…」

「悔しかったら勝ってみろ。立てるか?」

「いや、最後の衝撃で腰抜けちまって…」

「しゃあない。連れてってやるよ」

 

生身で50mの高さを飛ぶのは怖かったのか一夏の叫び声が面白かった。

 

「助けてぇ~~ちーふーゆーねーえー」

 



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第質話

和名:鋼の男

型式:ATD-β

世代:第一世代

国家:アメリカ

分類:絶対的多用途戦闘型

装備:レーザー誘導粒子線『リパルサーレイ』

   対地ミサイル『ジェリコ』

装甲:ゴールドチタン合金による全身装甲

仕様:アフターバーナーを使用しない超音速巡航

 

今時珍しい第一世代機がベースとなっているが、FOX-INDUSTRYの技術の粋を結集し、篠ノ之束作の特別なコアにより第伍世代相当のIS

全身を赤と金の装甲が覆ったまさに鋼な特別機。

 

「実際のスペックを聞いたはずだよな?」

 

粗暴そうな女が問う。

 

「ええ。そこまでしかわからなかったわ。但し、」

 

差し出しされた紙束を引っ手繰る粗暴な女

 

「おいおい…冗談だろ?なんだよこれ…」

「冗談ならどんなによかったかしらね?オータム」

「ハッ!どうせカタログスペックの水増だろ?大したことねーよスコール」

 

投げ捨てた紙束には理論上マッハ10での飛行、及び戦闘が可能と書いてあった。

何処かの高級ホテルの様な内装の部屋から、平和は恐怖に侵食され始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぁ、雪無。クラス代表って誰になったんだ?」

「俺。オルコットはお前と戦う前に辞退した」

「へ~」

 

また数分後

 

 

「なぁ、雪無のISってどこ所属なんだ?」

「アメリカ。さっきからどうした?」

「いやぁ、セシリアの奴が言ってたろ。イギリスの代表候補が~って」

 

成る程。それで俺に聞いてきたわけか

 

「ISが世に出回った頃から俺、居なくなってたろ?その時束さんにアメリカに連れてかれてさ、FOX-INDUSTRYって会社の社長にさせられた」

 

「えぇ?FOX-INDUSTRYって唯一ISのコアの解析に成功して売り出してるところだよね?」

 

周りで聞き耳を立てていた女子たちが騒ぎ始める

 

「なぁ?コアってどんなものなんだ?」

「いいですか?一夏さん。篠ノ之博士が創ったコアは467個。これらは基本的に全て専用機に使用されています。ここまではわかりますね?」

 

いつの間にやら現れたオルコットに圧倒され、コクコクと頷く一夏

 

「ですが、量産機――打鉄等を合わせると467機を超えてしまいます。ISに絶対必要なコアが467個しか無いのにです。世界中がコアの解析をしました。しかし、コアは結局解析できませんでした」

 

一呼吸置いて

 

「しかし!FOX-INDUSTRYが遂にコアの解析及び量産に成功。なので全ての量産機にははFOX-INDUSTRY製のコアが使われていると言っても過言ではありませんわ」

 

「…なら、専用機ってのはなんのためにあるんだ?」

 

ようやく頭の追い付いてきた一夏が周りの女子も思ったであろうことを代弁する。

 

「いい質問ですわねぇ!コアの解析に成功したとはいえ、本家篠ノ之博士のコアには遠く及びません。なので、量産機は専用機には勝てないのですわ」

 

「…中々の説明だ。オルコット。本来ならHRの時間だが。まぁいいだろう山田先生。HRを」

「はい!」

 

 

 

 

 

 

授業はつつがなく終わり、今は休み時間。

相変わらずココの学食は美味い。そして――

 

「さぁお昼を食べましょ?」

 

あのうざい青髪女もいる。

 

そそくさと逃げ始める一夏達。友を見捨てるのか…一夏よ

 

「うるせー美人に詰め寄ってもらえるなんてなんて羨ましい!」

 

お前人のこと言えね~だろっと何かまた絡まれている。ザマーミロだ

 

 

 

 

 

 

午後の授業は寝てたんで正直わかりませんです。

まぁJarvisに録音、録画頼んどいたからいいんです。

 

 

 

「なぁ、一夏。どうしてもダメか?」

「ダメだな」

 

俺の縋る様な声をバッサリと切り捨てるこの学校で唯一の男友達。

 

「さいですか…」

 

気がついたらひとつしか無いベッドの上で話す内容は次のクラス対抗戦について。

二組のクラス代表が中国の代表候補生になったとかでそいつと戦う事になったけど

一夏の馬鹿ヤロウがその娘を怒らせたらしくとても面倒くさい。

 

何故か原因である一夏が謝らないのでその娘の怒りの炎に油を注いでいるそう(俺のルームメイト談)

 

「畜生め戦うのは俺なんだぞ?」

「いいじゃねぇか第三世代だっけ?セシリアと同じだろ?」

 

この野郎他人ごとのように…

お前の女関係が原因で奴さんがパワーアップしてるんだっつーのに…

 

「はぁ…もういいや。どうせ勝たなきゃ学食のデザート半年券が手に入らないんだから」

「へぇ~お前甘いもの好きなんだな」

 

何だその顔は

 

「ところでお前いいの?」

「何が?」

 

おもいっきり間を開けてから

 

「篠ノ之とかオルコットとかと訓練するんでしょ?」

 

 

直後、一夏の顔がゾンビみたいになった。




鈴なんていなかったんや!

完全に忘れてゲフンゲフン。出番を奪われて涙目の鈴ちゃんまじ中国。

9/1 少し量を増やしました。


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第捌話

一夏を絶望のどん底に叩き込んだと思ったら自分もその其処でぶっ倒れていた…

何を言ってる――

 

「ハッ!どうせ死ぬなら道連れだ」

「謀ったな一夏め…」

 

どういう状況かといえばオルコットと篠ノ之の一夏LOVE同盟VS男組で戦って男組が負けた。ただそれだけだ。

 

「しかし、雪無といえど2対2は弱いんだな」

 

「おい、一夏」

「…なんだよ?」

 

取り敢えず言いたいことがあるのでこちらを向かせる。

 

「言い訳するつもりじゃないがお前があんな事言わなければ勝ってたからな?」

「それは言い訳では…?」

 

篠ノ之の声が聞こえた気がしたけど無視無視

 

 

 

 

遡ること30分前

 

 

「あらあら?レディを待たせるだ何て一夏さんは――」

「何をしていた?一夏」

 

オルコットに被せる形で篠ノ之が問いかける…鬼ってああいうのを言うんだろな

 

「…いやぁ?俺は行こうとしたよ?でも」

「何だ?」

 

篠ノ之の氷のような目…まぁ恋する乙女って素敵ですね。一体何人殺ってきたんでしょう?

 

「雪無に捕まって遅れましたっ!」

 

あの野郎…引っ張るから何かと思えば…こういうことか

 

「そうか…では調度良い。2対2で戦おうではないか」

「はいぃ」

 

情けない声を出したのは決して有無を言わせぬ顔が怖かった訳じゃ無い。

 

 

 

ここまでなら正直勝つ自信があった。いや、絶対に勝てた。

問題は――

 

 

「なぁ、雪無は訓練機で戦ったらどうだ?」

 

 

――この一言にあった。

 

 

 

 

 

 

 

「おい一夏!其処に居たら撃たれるぞ!敵は篠ノ之だけじゃないんだ!」

 

篠ノ之に一直線に飛んでいき、見事ブルーティアーズに撃ち抜かれる一夏。

 

「だーっ!射線に立つな馬鹿!撃たれたいのか!?」

 

俺が何とか作った篠ノ之の隙を馬鹿の一つ覚えで突っ込んでいき台無しにし、

 

「うわぁ!あぶねッ!」

 

その篠ノ之にカウンターを喰らい加速しようとした俺にぶつかって来る。

 

いつもよりも操作のラグの大きな、加速の遅い俺の苦手な機体なのに、アイツのお陰で開始10分足らずでシールドエネルギーは

 

――40/600――

 

未だ飛べているのが不思議なくらいだった。

 

さて、過去をいつまでも眺めたって仕方がない。

次は――

 

「私も混ぜてぇ?」

 

この妙な猫撫で声は…

 

「なぁ、俺帰っていい?」

「ハァ?」

 

「あらあら?そんなこと言ってお姉さん悲しいなぁ~」

「うるせぇやい」

 

ルームメイトで学園最強(自称)の――

 

「あら?そういえば名乗ってなかったわね?」

 

「更識楯無。ヨロシクね」

 

「なっ」

 

胡散臭い青髪野郎だった。

 

 

 

「き、貴様何している!」

 

わぁ、怖い。篠ノ之って独占欲どんだけ強いんだろうね?

 

「なにって?抱きついてるだけじゃない。一夏く・ん・にっ」

 

あんなんで顔真っ赤にしちゃって…

 

「あら?嫉妬?」

「ちげーよ馬鹿」

 

「いいいいい一夏さん?一体何を為さっているのかしら?」

 

お、さっきまでぶっ倒れてたオルコットが復活した。

オルコットさあ~ん、スターライトMKⅡが一夏に向いてるよ?

え?ワザと?さいですか…

 

 

 

「さて、じゃあそろそろ訓練開始といきますか。訓練機も借りれる時間に限度があるし」

 

そんなわけで生徒会長を加えて5人での訓練が始まった。

 

「なぁ、俺もう打鉄やめていいよね?」

「ダメだろ」

「えぇ~?」

 

 

 

 

 

 

 

「オラァ!」

 

打鉄も意外といい気がしてきた。

シールドエネルギーの残量を考えなくてもいいってのは戦略の幅が広がる。

 

「ほらぁ墜ちなさい」

 

更識の水をまとったランスが俺を貫かんと迫る。だ、け、ど

 

「そう簡単に喰らうかよっ」

 

いくら打鉄の加速が遅いと言っても瞬時加速を使えば話は別だ。

 

「いいねぇ、シールドエネルギーが沢山あるってのは。残量を気にせず吹かしまくれる」

「馬鹿にしない…でっ!」

 

流石は学園最強。こんくらいじゃ剥がれない。

 

「でも相手が悪かったね!」

 

これでも俺はISのコアの解析ができる存在だ。だからなんだって話かもしれないけど、特製についてはよく理解してるつもりだ。

 

右足を軸にスラスターを吹かし、回し蹴りを決める。

 

「きゃあ!」

 

相手のシールドは0。俺の勝ちだ。

 

「立てる?」

「案外激しいのね?」

「そんだけ軽口叩けりゃ元気か」

 

アリーナに更識を置いてピットに戻る。

 

 

 

 

 

「なんだよ?その顔は」

 

戻るなり一夏の顔がアップで映る。ハイパーセンサーめ

 

 

「なぁ、量産機では専用機に勝てないんだよな?」

「ああ」

「何でお前は勝てたの?」

 

ああ、そんなこと

 

「お前の姉が生身でISと闘えるのと同じだ」

 

あれを見たときは目を疑ったね。あの人実は常にISを展開してるんじゃないの?

生体ISとかいってさ…

 

 

 

笑えないな。うん

 

 

 

 




更識楯無っぽさが中々出せない…


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